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2021/06/04 第204回国会 参議院 第204回国会 参議院 地方創生及び消費者問題に関する特別委員会 第13号 令和3年6月4日
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2021/06/04 第204回国会 参議院

第204回国会 参議院 地方創生及び消費者問題に関する特別委員会 第13号 令和3年6月4日

#1
令和三年六月四日(金曜日)
   午後一時五十八分開会
    ─────────────
   委員の異動
 五月二十八日
    辞任         補欠選任
     下野 六太君     安江 伸夫君
 六月三日
    辞任         補欠選任
     堀井  巌君     今井絵理子君
     安江 伸夫君     高橋 光男君
     松沢 成文君     梅村みずほ君
 六月四日
    辞任         補欠選任
     今井絵理子君     堀井  巌君
     梅村みずほ君     松沢 成文君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         石井 浩郎君
    理 事
                進藤金日子君
                本田 顕子君
                山田 修路君
                宮沢 由佳君
                竹谷とし子君
    委 員
                今井絵理子君
                上野 通子君
                太田 房江君
                徳茂 雅之君
                藤末 健三君
                堀井  巌君
                三木  亨君
                宮崎 雅夫君
                山田 俊男君
                川田 龍平君
                岸 真紀子君
                野田 国義君
                福島みずほ君
                伊藤 孝江君
                高橋 光男君
                梅村みずほ君
                松沢 成文君
                柳ヶ瀬裕文君
                伊藤 孝恵君
                田村 まみ君
                大門実紀史君
   国務大臣
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(消費者
       及び食品安全)
       )        井上 信治君
   副大臣
       内閣府副大臣   三ッ林裕巳君
   大臣政務官
       内閣府大臣政務
       官        吉川  赳君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        宮崎 一徳君
       常任委員会専門
       員        佐藤 研資君
   政府参考人
       内閣官房内閣審
       議官       時澤  忠君
       内閣官房内閣審
       議官       大西 友弘君
       内閣官房内閣審
       議官       十時 憲司君
       消費者庁次長   高田  潔君
       消費者庁審議官  片桐 一幸君
       消費者庁審議官  坂田  進君
       消費者庁審議官  片岡  進君
       法務省大臣官房
       審議官      保坂 和人君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○消費者被害の防止及びその回復の促進を図るた
 めの特定商取引に関する法律等の一部を改正す
 る法律案(内閣提出、衆議院送付)
    ─────────────

#2
○委員長(石井浩郎君) ただいまから地方創生及び消費者問題に関する特別委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日までに、下野六太君、堀井巌君及び松沢成文君が委員を辞任され、その補欠として高橋光男君、今井絵理子君及び梅村みずほ君が選任されました。
    ─────────────

#3
○委員長(石井浩郎君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 消費者被害の防止及びその回復の促進を図るための特定商取引に関する法律等の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、消費者庁次長高田潔君外七名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

#4
○委員長(石井浩郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────

#5
○委員長(石井浩郎君) 消費者被害の防止及びその回復の促進を図るための特定商取引に関する法律等の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。

#6
○福島みずほ君 立憲・社民の福島みずほです。
 ちょっと順番を変えまして、まず冒頭、隙間のない規制、ケフィア型契約の論点についてお聞きをいたします。
 衆議院において政府参考人は、預託等取引については物品等の一定期間の預託が本質であると何度も回答されていますが、その一定期間の預託を三か月とする府令の根拠はどこにあるのでしょうか。一か月や二か月ではなく、なぜ三か月なんでしょうか。

#7
○政府参考人(片桐一幸君) お答えいたします。
 預託等取引については、消費者による物品等の一定期間の預託に関し事業者が利益を供与することを本質とするものでございます。したがって、一定期間の預託がない場合は預託等取引の本質を欠くこととなり、預託等取引には該当しないことになります。
 この一定の期間については、申し上げた観点から、内閣府令で三か月と規定しております。この三か月という期間は、昭和六十一年の法施行時に規定されて以来、適切な期間として既に定着していると考えております。

#8
○福島みずほ君 回答になっていないんですが。なぜ一か月や二か月でなく、なぜ三か月なんですか。

#9
○政府参考人(片桐一幸君) お答えいたします。
 預託法制定当時の国会審議におきまして、極めて短期間の契約まで対象にすると一般の商取引に対する影響が大きいこと、さらに、短期間の契約であれば運用益が生じることが考えにくいことなどを踏まえ、三か月から六か月程度の期間を省令で定めることが適当であるという趣旨の答弁がなされているところでございます。
 この観点から、法施行時に通商産業省令で三か月と規定したものと認識しております。

#10
○福島みずほ君 衆議院の議論でも、業者が顧客に販売した物品等の借り戻しを約束する預託等取引、ケフィア型とそれ以外の預託等取引を分けて預託期間の開始時期を起算する案が良いのではないかと大西議員が質問をされています。そのように様々な契約形態を踏まえて、一律三か月の預託期間が適切かどうか検討されたんでしょうか。御存じケフィア型は、いつが起算点か、いつが何か非常に分かりにくい詐欺商法だと思いますが、この観点、三か月、これ踏まえて検討されたんでしょうか。

#11
○政府参考人(片桐一幸君) お答えいたします。
 お尋ねの三か月の預託期間についての考え方はただいま御答弁申し上げたとおりでございます。
 今般の改正法案については、過去に販売預託による消費者被害が生じた事案を踏まえ、その再発防止のために必要かつ十分な対策を講じているところでございます。
 したがいまして、三か月の期間についても適切なものであるというふうに認識しております。

#12
○福島みずほ君 でも、ケフィア型とそれ以外とで精査をしたのかどうかということで、政府参考人は衆議院で、個別の事案に応じてその実態を十分に精査をした上で適切に事実認定をすると、ケフィア型の場合の事実認定というのは極めて大事なわけですが、何度も回答されていました。
 そのこと自体は良いと思いますが、実態を十分に精査する方法というのはどのようなものでしょうか。例えばケフィア型に関していうと、実態を十分に精査するというのは一体何なのか、具体的に回答していただけないでしょうか。

#13
○政府参考人(片桐一幸君) お答えいたします。
 委員御指摘の答弁については、預託等取引の本質である一定期間の預託の有無は、問題となる取引の実態を踏まえ実質的に判断されるべきものであるという趣旨でございます。したがって、預託の有無の判断に関し、事業者側の恣意的な解釈による規制逃れが認められるものではございません。この観点から、消費者庁においては、問題となる取引に関する情報を可能な限り収集し、よく分析した上で実質的に判断してまいりたいというふうに考えております。
 具体的には、販売預託に係る確認の申請があった場合はもちろん、消費者庁に法違反行為に関する情報提供があった場合には適切に対応してまいります。

#14
○福島みずほ君 適切に対応してまいりますということだったんですが、改めてお聞きをいたします。
 消費者庁が実態を精査するのは、業者側から確認を受けようとする申請があった場合に限らないで、疑わしい契約や取引について消費者庁が消費者や消費者団体などから情報提供を受けた場合について積極的に精査をするということでよろしいでしょうか。

#15
○政府参考人(片桐一幸君) お答えいたします。
 預託の有無の判断に関し、事業者側の恣意的な解釈による規制逃れが認められるものではございません。この観点から、消費者庁において、問題となる取引に関する情報を可能な限り収集し、よく分析した上で実質的に判断して法適用を行ってまいります。
 したがって、仮に消費者や消費者団体から情報提供等がなされた場合におきまして法違反行為が疑われるときには、消費者庁としても厳正に対応してまいります。
 特に今般の改正法案におきまして、各地の経済産業局に対して法違反行為の調査権限等を委任することを可能としております。こういった枠組みもしっかりと活用し、全国の消費者からの情報提供等に対応してまいります。

#16
○福島みずほ君 是非意欲的によろしくお願いいたします。
 それで、駄目押し的にちょっとまた聞きたいのですが、預託期間が不明確で業者が自由に解釈できるような契約の場合に、まあケフィア契約はちょっとそういう面があったわけですが、業者の恣意的な解釈による規制逃れは許さないということでよいかという質問に対し、消費者庁は、預託の有無の判断に際しまして業者側の恣意的な解釈による規制逃れが認められているものではないという旨、今もそうですが、回答をしていらっしゃいます。
 このような曖昧な契約について、これからも曖昧な契約が出てき得るというふうに思いますが、消費者や消費者団体などから相談や情報提供があった場合にも、消費者庁は積極的に実態を精査して、責任逃れの防止という趣旨に忠実に解釈するということでよろしいでしょうか。

#17
○政府参考人(片桐一幸君) お答え申し上げます。
 ただいま委員御指摘のとおりでございます。消費者からの情報提供を踏まえ、事業者側の恣意的な解釈による規制逃れを認められるものではないという観点からしっかりと対応してまいります。

#18
○福島みずほ君 販売預託商法については、預託法が適用になるのか、金融商品取引法が適用になるのか、その判断が結構難しいケースがあります。その判断が一般消費者では困難な取引が考えられるのですが、そのような事案等に対しては、消費者庁と金融庁がたらい回しにするということをせずに、むしろ連携して対応していただきたい、連携して対応することが必要だと思います。そのための具体的な対策は何か考えていらっしゃるでしょうか。

#19
○政府参考人(片桐一幸君) お答えいたします。
 今般の改正法案におきまして、預託法の規制の対象となる物品を個別に政令で定める仕組みを廃止し、全ての物品を対象としております。これによって、物品を販売し預託させる形態を規制することが可能となります。また、いわゆる集団投資スキームによる取引については金融商品取引法によって規制されるものと承知しております。
 今般の改正法案によっていわゆる販売預託商法に対し法制面での対応が抜本的に強化されることを踏まえ、このような商法による消費者被害等を抱えておられる消費者の方は積極的に消費者ホットライン一八八、いややに御相談いただきたいというふうに考えております。
 また、消費者がたらい回しされるといった事態が決して生じてはならないというふうに考えております。国民生活センター等の関係機関と連携しつつ、相談を受け付ける全国の消費生活相談員に対して適切に改正の内容等の周知を行ってまいります。

#20
○福島みずほ君 連携強化を是非よろしくお願いいたします。
 それで、私も弁護士時代に、まあ今も弁護士なんですが、豊田商事の残党の人が抵当証券を使ってやる大型の詐欺商法の事件を担当をいたしました。
 詐欺事件、こういう消費者被害の問題は、たくさんの人たちから多額のお金を集めているけれども、当初からそのことを計画をしているので、実際問題が発覚し、じゃ、弁護士のところに行って集団訴訟やろうという段階では、もう当事者たちはもぬけの殻というか、金庫にお金が全くないとかですね、そのときは抵当証券の土地があったので、バブルの頃で、お金を幾ばくかそれぞれに配当する、配当というか、することができてよかったんですが、多くのケースの場合は、もう何か問題が発覚した段階では、その主な人たちはもうお金を持っていない、預貯金も持っていなければもうどこにもお金がないというすさまじい状況があります。つまり、消費者被害に遭った人は、裁判提訴しても、なかなかその被害の回復、金銭的なものはなかなか得られないという、実はすさまじい被害だというふうに思っております。
 ですから、もう一歩進めて消費者被害への対応をする必要があるのではないか。加害者の不当な収益を剥奪し被害者を救済する制度、行政庁や特定適格消費者団体による破産申立ての制度、早い段階で破産を申し立ててその金員を確保するということです、行政庁による解散命令制度の創設や過去の被害事案の救済のための措置をとるべきではないでしょうか。是非このような点も検討していただきたい。
 今のままでは、裁判を起こしても、実は、新たな被害を食い止めることにはなるけれども、被害の回復ってなかなかできないんですよね。解散やあるいは破産の申立てを早くやる、詐欺商法ではないかと分かった段階で破産の申立てを素早くやる、このような制度の創設はいかがでしょうか。

#21
○政府参考人(坂田進君) お答え申し上げます。
 消費者被害を救済するための制度は様々考えられますが、新たな制度を設けるべきか否かについては、既存の制度の運用状況を踏まえて検討する必要があると考えております。
 消費者被害を救済するための既存の制度といたしましては、消費者裁判手続特例法に基づく特定適格消費者団体による被害回復の制度がございます。御指摘のような制度を創設すべきか否かは、消費者裁判手続特例法の運用状況も踏まえて検討する必要があると考えております。
 消費者裁判手続特例法につきましては、平成二十八年十月に施行された後、四年が経過し、一定の運用実績が積み重ねられつつあると考えております。そのため、本年三月より、消費者裁判手続特例法の運用状況について多角的に検討する検討会を現在開催しているところでございます。まずはしっかりと消費者裁判手続特例法の運用状況を検討し、本制度により更に実効的に消費者被害を救済できるようにしてまいりたいと考えております。

#22
○福島みずほ君 是非、加害者の不当な収益を剥奪し被害者を救済する制度、行政庁や特定適格消費者団体による破産申立て制度、行政庁による解散命令制度の創設、過去の被害事案の救済のための措置を是非検討して採用していただけるよう、是非消費者庁の力も強化していただくよう心からお願いを申し上げます。
 次に、出資法改正についてお聞きをいたします。
 ジャパンライフやケフィアなど巨額の被害を生じさせた事案で、詐欺でも起訴された一部の者は実刑になっております。しかし、出資法違反だけで起訴された被告については、被告人については、執行猶予付きの実刑判決で、罰金も百万円や二百万円などにとどまるものが多いです。
 預託等取引で巨額の被害を複数生じさせているため、法定刑を引き上げる必要があるのではないでしょうか。出資法一条及び二条一項違反の罰則については、三年以下の懲役若しくは三百万円以下の罰金又はその併科となっております。五年以上に引き上げるべきだと考えますが、この点について、消費者庁、また法務省、いかがでしょうか。

#23
○政府参考人(保坂和人君) お尋ねの出資法の第一条の罪は、不特定多数の者に対して、出資の払戻しとして出資金の全額又はこれを超える金額に相当する金額を支払うべき旨を示して出資金の受入れをするという行為でございます。第二条の罪は業として預り金をする行為でございますが、いずれの罪におきましても虚偽の行為があったということが要件になっておらないで、この罪の趣旨といいますのは、一般大衆が不測の財産的損害を被ることを早期に未然に防止するなどの目的でこういった行為が禁止するために設けられたというふうに解されておりまして、お尋ねのように、法定刑は三年以下の懲役若しくは三百万円以下の罰金又はその併科とされております。
 法務省といたしましては、この法律の前提となります資金需給の状況などの経済金融情勢や関連業者の業務実態等を直接に把握しているわけではございませんが、一般論として言いますと、法定刑を引き上げるということになりますと、その引き上げる理由や必要性をどのように考えるか、その当該法律のほかの罪や、あるいはほかの法律の同種の罪の法定刑とのバランスをどう考えるか、あるいはその実際の処罰の状況として、法定刑が低いために適切な量刑が困難となっているような状況があるのかといったことが検討課題になってこようかというふうに思っております。

#24
○政府参考人(片桐一幸君) 今般の改正法案におきましては、販売預託を原則として禁止した上で、確認を受けないで契約の勧誘等又は締結等を行った者に対し五年以下の懲役若しくは五百万円以下の罰金又はその併科と、厳しい罰則を設けております。
 この罰則を検討する際には、刑事法制に関する企画及び立案等を所掌する法務省に対し、消費者庁が行政処分を行った事案も含め説明を行っております。今後、必要に応じ、法務省等の関係省庁に対して、御指摘の関連業者の業務実態も含め必要な情報の共有を行ってまいりたいというふうに考えております。
 御指摘を踏まえ、関係省庁とよく連携し、悪質な事案による消費者被害の防止に全力を尽くしてまいります。

#25
○福島みずほ君 消費者庁の方からは、情報を共有しという御答弁がありました。先ほど法務省の審議官の方からは、直接に把握していない旨の答弁があり、そして小野田大臣政務官は、法務省は関連業者の業務実態等を直接に把握しておりませんが、一般論として、法定刑を引き上げることについては、法定刑を引き上げる必要性や理由をどのように考えるか、実際の処罰の状況として、法定刑が低いために適正な量刑が困難となっているような状況にあるのかなどといった検討課題があるという回答をされています。
 関連業者の業務実態について、情報共有は現時点で法務省はしていないということなんでしょうか。

#26
○政府参考人(保坂和人君) それぞれその御担当の省庁から、例えば法律改正をする場合に、その法律改正に必要な範囲での情報提供というのはいただいておりますが、我々法務省の所掌といたしまして、一般的に金融情勢ですとか金融関連の業者の実態というのを把握する権限ございませんので、そういったことを恒常的に把握するものではございません。

#27
○福島みずほ君 是非情報共有して、どういう形かはちょっと分かりませんが、情報共有して対応していただきたい。やはり、このいろんな刑事裁判の例を見ますと、やっぱり詐欺は、欺罔、錯誤、騙取、損害ということを立証しないと駄目なので、詐欺事犯というよりやっぱり出資法でやっていて、出資法だとやはり三年以下なので執行猶予になってしまうケースが多く、結局は同じ人が、同じようなグループが繰り返し繰り返し様々な詐欺商法をやっていくし、言い方は悪いけれども、執行猶予にどうせなるからみたいなこともあるのではないかというふうに思っています。
 ですから、是非消費者庁と法務省の間で、このような詐欺や出資法違反の消費者被害を生んでいることに関して、一体どのような対策を取り、実態がどうで、どのような法定刑をし、どうすればより被害を防止もできるし適正な処罰と言えるのかということを含めて法定刑について考えていただきたい。
 その情報共有の在り方について、消費者庁、法務省、それぞれあるでしょうか。実際検討を始めていただきたいと思っているので、こういう質問をしております。

#28
○政府参考人(片桐一幸君) お答え申し上げます。
 ただいまの委員の御指摘も踏まえ、今後、必要に応じ法務省等の関係省庁に対し、関連業者の業務実態を含め必要な情報の共有を行ってまいります。

#29
○政府参考人(保坂和人君) 経済金融情勢やあるいは関連業者の業務実態等の把握に加えまして、この法定刑を考えるに当たりましては、それをどう分析してどう判断するのかというところが前提になってこようと思います。
 法務省としては、やはり罰則のありようという観点からは我々が専門性を有しているところでございますので、それに基づいて対応してまいりたいと考えております。

#30
○福島みずほ君 一般的にこういう詐欺の事案やいろんなもの、いわゆるホワイトカラー犯罪と言うかどうか分かりませんが、やはり法定刑が他のものに比べてやはり低いのではないか。とりわけ、こういう消費者被害を扱っている弁護士からは、やはりもう少しこの、何というか、法定刑の引上げや実際どうかということを考えてほしいという要望が来ております。
 この条文の罰則は、制定、施行の昭和二十九年当時から改正がされておりません。引上げや適正な量刑などの課題について是非検討していただきたい。というのは、被害事案の金額をいろいろ見ましたら、例えば、安愚楽牧場など四千二百億円だったり、それぞれ、ジャパンライフは二千百億円、そしてケフィア、かぶちゃんグループは千億円とか、すさまじい巨額なお金が、豊田商事は二千億円ですが、動いていて、しかし法定刑は昭和二十九年のままなので、是非、消費者庁、法務省、情報を共有しながら検討していただきたいということを強く要望いたします。よろしくお願いいたします。
 では次に、契約の電子化をすることになった経緯について、この問題についてお聞きをいたします。
 消費者庁の有識者会議で議論になっていなかった契約の電子化について、なぜ導入することになったんでしょうか。消費者庁は、経済界が契約書の電子化を求めても、消費者保護の後退になるとして応じてこなかったという経緯があるのではないですか。

#31
○国務大臣(井上信治君) この十年で国民の日常生活におけるデジタル化は急速に拡大、深化しており、スマートフォンの普及率は上昇し、インターネットを介した取引も急拡大しております。さらに、令和元年における六十代のインターネットの利用率は九割を超え、七十代でも七割を超えているなど、国民生活全般におけるデジタル化は世代を超えて幅広く浸透してきております。
 こうした中、昨年来、新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止に向けて新たな日常が模索される中で、国民生活におけるデジタル化とこれに対応するよう現状の制度を見直す必要性はいまだかつてなく高まっており、これまでの延長線上にないスピードでの改革も不可欠となっております。
 このため、デジタル社会の中での消費者ニーズに応える観点から、例外的に契約書面等の電磁的方法による提供を可能とすることとし、他方、消費者保護に万全を期すとの考えから、契約書面等の電磁的方法による提供は消費者の承諾を得た場合に限るとする制度改革を行うこととしたものです。

#32
○福島みずほ君 社会がデジタル化していることと消費者被害をどう食い止めるかは全く別の問題です。
 デジタル化推進の旗を掲げる菅政権が発足し、オンライン英会話学校の要望を受けた政府の規制改革推進会議が消費者庁に検討を求めていましたが、その後、消費者庁でどのような検討がなされたのでしょうか。

#33
○国務大臣(井上信治君) 規制改革推進会議において、特定商取引法の一部取引類型の契約書面等について電磁的方法による提供をできるようにしてほしいという要望が取り上げられ、あわせて、規制改革推進会議の事務局である規制改革推進室から、各省庁の所管法における全ての民民手続の書面規制について法改正が必要な事項の検討依頼がありました。
 これを受けて消費者庁において検討を行ったところ、特定商取引法において書面交付義務を事業者に課している制度趣旨が、消費者保護の観点から、契約内容を明確化し、後日紛争が生じることを防止するためであり、特定継続的役務提供と、訪問販売などほかの取引類型とで法律上趣旨が異なるものではなく、各取引類型に横断的に制度改正をすることが適切との判断に至ったものです。

#34
○福島みずほ君 この委員会、この消費者特別委員会の中で参考人の方が、突然浮上してきたと、検討会の中で全くなかったことが突然出てきて驚いたという旨発言をされています。
 規制改革会議成長戦略ワーキング・グループ第三回会議で問題提起されたことは、オンライン契約の際の印鑑廃止、書面の電子化を進めることです。それが、オンライン取引以外の対面型訪問販売、連鎖販売等までいつの間にか拡大をしています。これは誰が決定したんですか。大臣が決定したんですか。

#35
○国務大臣(井上信治君) 政策の立案に当たりましては、日々目まぐるしく変わる社会経済情勢の変化に機敏に対応をし、所管行政において適切に制度や施策の在り方を見直すのは、大臣としての当然の責務と考えています。国民生活におけるデジタル化が進展するとともに新たな日常が模索される中で、この件に限らず、国民の利便性の向上や消費者利益の擁護、増進などを図る観点から、常々望ましい施策の在り方についても積極的に検討を行うべきと私としても考えております。
 このような全体方針の中で、事務的には、まず、規制改革推進会議において特定商取引法の一部取引類型の契約書面等の電子交付についても取り上げられ、それを踏まえ、規制改革推進会議の事務局から、各省庁の所管法における全ての民民手続の書面規制について法改正が必要な事項の検討依頼があったと承知をしております。
 これらを受け、担当大臣である私の下、消費者庁において検討を行い、消費者の利便性の向上や消費者利益の擁護を図る観点から、消費者の承諾を得た場合に限り例外的に契約書面等の電磁的方法による提供を可能とする改正を行うこととしたものです。

#36
○福島みずほ君 大臣、もしよろしければ端的に答えていただけますか。私の質問は、規制改革推進会議成長戦略ワーキング・グループ第三回会議で問題提起されたことは、オンライン契約の際の印鑑廃止、書面の電子化を進めることであったものの、オンライン取引以外の対面型訪問販売、連鎖販売等までいつの間にか拡大をしていると、これは誰が決めたんですか、どこで決めたんですかということです。

#37
○国務大臣(井上信治君) これは政策の立案過程だということだと思います。ですから、当然のことながら、私は消費者庁を代表する立場として責任を持っていろんな検討をし、そして消費者庁全体の中でこれを決めたということになります。

#38
○福島みずほ君 消費者問題を議論するのにちゃんと検討会やいろんなものをつくって、そこで様々な人に話してもらって決めたことを、なぜ突然新たなことを入れるんですか。しかも、規制改革会議が望んだこと以上のことを消費者庁が決めているんです。
 じゃ、質問変えます。
 消費者庁は、そのように検討する際に、消費者団体あるいは消費者問題をやっている弁護士や様々な人の意見を聞くということをやりましたか。なぜ検討会をもう一回開かなかったんですか。

#39
○国務大臣(井上信治君) この政策を立案する過程の中で様々な方々からいろんな御意見を伺って、そして、それを基に消費者庁で検討して決定したということになります。

#40
○福島みずほ君 様々な方ってどういう方ですか。どういう意見が出ました。

#41
○国務大臣(井上信治君) 昨年末から、消費生活相談員や消費者団体の代表、有識者や事業者の代表等が委員となっている消費者委員会において本件について議論を行っていただいており、消費者庁も議論に参加してきたところです。

#42
○福島みずほ君 そこで問題提起はされなかったんですか。

#43
○国務大臣(井上信治君) 消費者委員会の中でもしっかり検討していただいて、そして消費者委員会からも建議をいただいたということです。

#44
○福島みずほ君 今、というか、このとりわけ対面型やいろんなものに関して特商法の改正にはみんな賛成をしていたんだけれども、ここの部分で電子契約になることに関して、御存じ、たくさんのところから反対意見が出ています。弁護士会を始め、様々な消費者団体やいろんな人たちが反対をしている。
 大臣、ここまで反対が出ているのに、なぜ押し切ろうとするのか、なぜ削除を考えないのか、教えてください。

#45
○国務大臣(井上信治君) 今回の制度改正の立案過程におきましては、消費者にとってのメリットや消費者のニーズとして、規制改革推進会議の委員からの指摘においても、紙の書面の場合、フォントが小さくて読みづらいといった限界があるのに対し、電子化を図ることで消費者のためになるデジタル技術の活用方法がある、また、デジタル情報の方が証拠が残りやすいといったことが挙げられました。
 このほか、顧客が送受信の記録等で契約書面を受領したことの確認が容易になる、紙と比べて紛失等が防止でき、日にちが経過しても検索機能を使って探し出しやすい、紙の資料と比べてかさばらないし、保管が容易である、こういった消費者等にとってのメリットやニーズも存在しております。
 他方、消費者利益の擁護の観点から、契約書面の電磁的方法による提供を認める制度を導入することで、その制度によりデジタル機器に慣れていない方々が消費者被害に遭わないようにするといった視点も極めて重要です。
 このため、今回の制度改正に当たっては、紙での交付を原則としつつ、消費者の承諾を得た場合に限り、例外的に契約書面等に代えて契約書面等の記載事項の電磁的方法による提供を可能としております。

#46
○福島みずほ君 規制改革会議のことをおっしゃいましたが、大臣は規制改革会議の側に立つんですか、消費者保護の立場に立つんですか。

#47
○国務大臣(井上信治君) これはどちらの側に立つということではなくて、やはり消費者保護、そしてまた消費者の利便性の向上、こういった様々な観点から検討をして政策を決定したということになります。

#48
○福島みずほ君 消費者の側に立たなくてどうするんですか。消費者被害に遭う人たちの立場に消費者庁が、消費者担当大臣が立たなくてどうするんですか。誰が守れるんですか。何のために消費者庁をつくったんですか。

#49
○国務大臣(井上信治君) いや、私の言い方が不正確だったかもしれませんが、当然消費者の側にも立ち、そしてまた事業者や様々な関係者の意見も聞きながら、消費者政策としてどういったことがふさわしいか、これを検討してきたということです。

#50
○福島みずほ君 極めて残念です。
 消費者庁、消費者委員会ができる過程をよく知っています。パロマのあの事件で息子さんを亡くした方やシンドラーのエレベーターで息子さんを亡くした方や、たくさんの人たちが、たくさんの消費者被害、大型詐欺商法に遭った人たちや、たくさんの人たち、たくさんの弁護士、たくさんの相談員の人たちがもう何度も何度も何度も集会を開き、何とか消費者庁をつくってくれということで、物すごく運動がありました。
 それで、オンブズマン的な消費者委員会と消費者庁と、与党と野党の本当に全会一致で力を合わせて、この二つの仕組みをつくることで消費者保護をやろうということで実現をしました。そのときの感動的なことを大変覚えております。
 私は実質的な初代担当大臣になり、消費者庁の職員が物すごく当時頑張っていた。司令塔となるんだということを私たちは掲げました。
 第一回の消費者基本計画を職員の人が本当に心血注いで作り、全ての人は消費者であると、消費者被害をなくすためにどうするのか、全ての人は消費者であり、消費者被害をどうやってなくすか。霞が関の中で、経済産業省や国土交通省や他の役所のように業界とつながらずに、消費者の皆さん、全ての市民社会、全ての国民の立場に立って消費者庁はやるんだという決意だったわけです。
 それがどうして消費者被害が起きる可能性があるというたくさんの指摘に背を向けるんですか。

#51
○国務大臣(井上信治君) 今委員がおっしゃったそういった考え方については、私も共有しているというふうに考えております。
 ですから、そういう意味では消費者の皆さんのそういった保護のためにしっかり引き続き取り組んでまいりたいと思います。

#52
○福島みずほ君 さっき規制改革会議と消費者保護のどっちの立場に立つかと言っても、両方だみたいにおっしゃったじゃないですか。消費者担当大臣が規制改革会議の言うことを聞いちゃ駄目ですよ。消費者保護の立場に立たなかったら、消費者庁の意味がないじゃないですか。全くないですよ。
 これ特商法の改正だったらみんな賛成だったんですよ。でも、これは消費者庁始まっての一大、始まってというか、物すごい汚点ですよ。なぜならば、消費者庁を応援してきたたくさんの人たち、消費者問題に取り組んでいたたくさんの人たちが、これだけはやめてくれと消費者庁に言っているじゃないですか。何でその声を消費者庁聞けないんですか。

#53
○国務大臣(井上信治君) 先ほども申し上げたように、消費者側にとってもメリットがあることもあるということですから、何もその規制改革会議とあるいは消費者側が必ずしも矛盾する、対立するというものではなくて、やはり全体として消費者利益の保護、また利便性の向上のためにどういった政策を取っていくべきかと、こういったことを消費者庁内で慎重に判断して、そしてこの政策を決定したということになります。

#54
○福島みずほ君 訪問販売やそういうものって突然来て契約をするから、そこで電子契約となると、十分チェックしないうちにサインをしてしまうかもしれない。ほかの人がその書面を見て、あっ、うちのおばあちゃん、おじいちゃん、こんな契約している、書面見て気付くというようなことも非常に遅れてしまう。本人も、どこ見ていいか分からないし、どうやってクーリングオフしていいか分からない。消費者被害が起きるんですよ。火を見るより明らかに、こんなことやったら消費者被害が起きるんですよ。だからみんな反対しているんですよ。もうこれは予告された人災、政治による災害ですよ。
 大臣、やっぱり、みんなが何で反対しているかを考えてくださいよ。だからみんな反対をしているんです。
 それで、もし将来というか、詐欺をずっとやってきたような人たちは、電子契約やりますよ。訪問販売やって、その場で電子契約やって、よく分からなくてサインしてしまう、そんなことたくさん起きますよ。実際起きるでしょう。そのときに、国家賠償請求訴訟、この詐欺の大型裁判の中で、この法律を作った消費者庁と、この法律を仮に成立させたら国会が国家賠償請求訴訟の対象になるかもしれませんよ。故意、過失がある、違法性がある、損害が発生している、損害が発生する可能性が極めて高いにもかかわらずこの法律を作った。どうですか、消費者庁が国家賠償請求裁判の被告になっていいんですか。

#55
○国務大臣(井上信治君) 今委員がおっしゃったそういった消費者被害が起きないようにしっかり取り組んでまいりたいと思います。

#56
○福島みずほ君 これは全国消費生活相談員協会の方から、今現在、電気通信サービスにおける電子的書面通知の状況等やいろんな現状についても教えてもらいました。
 御存じ、電気通信事業法では、書面交付が原則で紙だけれども、消費者の明示的な承諾があれば電子媒体での交付でもよいとされています。しかし、現実には様々なことが起きているんですね。電子媒体といってもパソコンではなくスマホで見る人が多く、あの小さい画面でちゃんと理解ができるのか懸念をしていると。それから、紙か電子媒体か聞かれずに電子媒体になったというケースもあると。
 先日、電気通信サービスの訪問販売で、タブレットに署名をして契約書のメールを受け取ったという相談があったと。契約書は電子の方が管理しやすいと言われ、そのまま同意したということだけれど、相談者はメールを見ていなかったので相談処理に物すごく時間が掛かったと。
 電気通信サービスではないけれど、スマホ等の補償サービス契約を電話で勧誘され、消費者が契約先の通信事業者と誤認をして契約をする相談が多数入っている。あっせんしたところ、事業者は、最終的に消費者がスマホから申込みをしているので電話勧誘に当たらず、書面交付していない、交付義務はないと主張しています。
 現実でもこういうことが起きているんですよ。そうすると、もう本当に、訪問販売やいろんなことでまさに本当に被害が起きるというふうに思っています。クーリングオフなども十分本当にできなくなるんではないか。電子データに変えることは本当にやめるべきだというふうに思っています。消費者庁は消費者を守る立場に立ってくださいよ。まだ時間があるから削除してくださいよ。
 それでですね、訪問販売などで契約書を電子契約にする必要があるんですか。

#57
○国務大臣(井上信治君) 特定継続的役務提供以外の他の取引類型においても、例えば訪問販売において、経済団体から、消費者の契約書の紛失防止、離れた家族なども契約内容のチェックを同時に行うことができるなどの長所があるため、訪問販売における書面交付義務を見直すべき、また、ホームセキュリティーサービス業者が消費者宅を訪問して営業し、後日契約する場合、契約書面の電磁的方法による提供が可能となれば、契約行為のために改めて訪問することが不要になり、訪問回数を減らすことができ、新型コロナウイルス感染症対策として人との接触を減らすことに寄与するといった要望が出されたところです。
 また、先日行われた参考人質疑においても、参考人の方から、ホームセキュリティーの事例に加えて、契約書面を電磁的方法によって提供できることのメリットとして、一、視覚障害の方などが大きな画面で文面を確認できるようになる、二、日本語が苦手な方が翻訳ソフト等を使って契約書面が読める、三、転送が容易であることから遠隔地にいる御家族などに契約内容を確認してもらうことができるといったことが陳述されたと承知をしております。
 さらに、一、送受信の記録等で事業者が顧客に契約内容を記した記録を送付したことの確認が容易になる、二、事業者の本社で書面の電子交付を管理するシステムが構築された場合、書面不交付の防止にもつながるといった契約書面の電磁的方法による提供のメリット、こういったことも挙げられております。
 このように、訪問販売などにおいても、契約書面の電磁的方法による提供について様々なニーズやメリットがあるものと考えています。

#58
○福島みずほ君 対面勧誘で本体の契約を締結し、書面を交付できるのに殊更電子データで送信することは、クーリングオフの機会を妨害する効果が大半ではないでしょうか。書面と電子と両方出せばいいじゃないですか。拡大したければ、そこで拡大すればいいんですよ。でも、契約書がきちっと交付されないということが問題です。
 コロナ禍だと言うけれど、これ、コロナが終わっても、法律作ったらずっと続くんですよ。非常に不自然ですよ。対面勧誘やっていて、そこで契約を示してサインしてもらえばいいのに、いや、ちょっとタブレットにサインしてください、よく分からないまま、ああって書いちゃうかもしれないじゃないですか。ですから問題なんですよ。
 それで、オンラインで契約する形態の中には、マルチ商法の勧誘や転売ビジネスの勧誘をズーム説明会を利用しているケースが現に登場しています。オンラインの契約でも対面勧誘と共通の問題が発生していることをどう考えますか。

#59
○政府参考人(高田潔君) お答えいたします。
 契約手続をオンラインで行う取引であっても、デジタル技術を利用することにより事業者が消費者に積極的に勧誘を行うなど、訪問販売や電話勧誘販売における消費者トラブルと同様のトラブルが発生し得る状況にあることは承知しております。
 このため、例えば、オンラインで完結する取引は電子メールで、それ以外の分野については当面、紙で消費者からの承諾を取らなければならないようにすることが考えられますが、オンラインで完結する取引についても消費者被害を発生させる悪質事業者の活動が顕著に見られるものもあることから、消費者被害を発生させる蓋然性が高いものはオンライン完結型の取引であっても紙での承諾を求めることも一案として検討していきたいと考えております。

#60
○福島みずほ君 訪問販売、電話勧誘販売、訪問購入は、取引類型の定義自体から、そもそも電話や口頭で直接勧誘する取引類型であり、オンライン契約に該当する余地がないということでよろしいでしょうか。

#61
○政府参考人(高田潔君) 個々の事案によりますけれども、おっしゃられた訪問販売、電話勧誘販売といったものは、ほとんど大半が基本的には電子、オンラインで完結するものにはなりにくいだろうなとは思います。

#62
○福島みずほ君 もう少しはっきり、通信販売には当たらず、訪問販売、訪問購入に該当するということでよろしいでしょうか。

#63
○政府参考人(高田潔君) お答えいたします。
 委員の御質問が、訪問販売、訪問購入の対面勧誘で行われた場合に、最後の契約のところだけ電子でやっても、それは通信販売ではなく訪問販売、訪問購入に該当するのではないかという質問だと理解いたしましたが、一般論として申し上げますと、事業者が訪問販売や訪問購入として勧誘を行い、消費者の自宅等で実質的な申込みを受けた場合には、形式的に契約手続のみを電磁的方法で行ったとしても訪問販売や訪問購入に該当し、特定商取引法上の規制の適用を受けるものでございます。

#64
○福島みずほ君 それはありがとうございますというかそのとおりで、訪問販売の脱法行為を許すことのないよう、よろしくお願いいたします。
 対面勧誘で申込みを受け、本体の契約について契約書面か電子データかを選択するのに先立って、電子交付を承諾するかどうかを書面で申出を求め、消費者が自分は契約書面ではなく電子データで送信してほしいと申し出た場合に限り電子交付を認めるべきではないでしょうか。

#65
○政府参考人(高田潔君) お答えいたします。
 改正法案は、紙での交付を原則としつつ、消費者の承諾を得た場合に限り、例外的に契約書面等の電磁的方法による提供を可能とするものでございます。承諾の取り方としては、例えば、ウエブページ上やタブレットでチェックを入れるだけで承諾とすることは認めないといったことも考えております。
 対面において消費者が事業者から言われるがままに本意でない承諾をさせられるというようなことが起きないよう、今後、政省令等で必要な細則を整備してまいります。

#66
○福島みずほ君 消費者が承諾をしたことを明示的に確認することとし、消費者から明示的に返答、返信がなければ承諾があったとみなさないこと、ウエブページ上でチェックを入れるだけで承諾とすることは認めないということは必要ですが、それだけでは本当に不十分ではないでしょうか。
 不意打ち勧誘型取引、訪問販売、電話勧誘販売、訪問購入と利益誘引勧誘型取引、連鎖販売取引、業務提携誘引販売取引は、消費者の主体的な承諾を確保するため、事業者が電子交付を推奨することは禁止すべきではないでしょうか。
 違反行為はクーリングオフ妨害に該当すると解するか、又は、有効な承諾がなく電子交付は無効で書面不交付と評価すべきではないでしょうか。

#67
○政府参考人(高田潔君) お答えいたします。
 例えば、消費者から承諾を取る際に、電子メールなどで提供されるものが契約内容を記した重要なものであることや、電子メールなどで契約書面等を受け取った時点がクーリングオフの起算点となることを明示的に示すことなども考えております。
 いずれにせよ、法案が成立した暁には、施行までの間にオープンな場で広く意見を聴取する検討の場を設け、消費者相談の現場にいらっしゃる相談員の方などからも丁寧に意見を伺いながら、決して消費者の不利益になることがないように、消費者の承諾の実質化についての政省令等を検討してまいります。
 なお、委員、後段の御質問でございますけれども、消費者の承諾の実質化がないものにつきましては書面の不交付でございますので、行政処分の対象になる、刑事罰の対象になりますし、クーリングオフが可能でございます。
 そして、それを実質の承諾を得たと言ってクーリングオフを妨害するというようなことがございましたら、それはさらに不実の告知によるクーリングオフ妨害になる可能性がございます。

#68
○福島みずほ君 全ての取引類型について電子化を認める実質的な要件を検討するに当たり、法律又は政省令において、事業者が勧誘して電子化の承諾を取得することを認める規定ではなく、事業者の勧誘を前提としないで、消費者が請求した場合に限り電子交付の承諾があると認めるという規定を設けるべきではないでしょうか。

#69
○政府参考人(高田潔君) 本改正法案、提案している法案は消費者の承諾を得て電磁的な提供を可能とするものでございますが、委員のような御指摘も踏まえまして、その実質の承諾に当たりましては、様々な方の御意見を聞きながらしっかりしたものにしてまいります。

#70
○福島みずほ君 訪問販売や電話勧誘販売、ちょっと話が元に戻って済みませんが、訪問販売でその人のうちに行って、これいかがでしょうと言うわけでしょう。対面で会っているんだからそこで契約書を交付すればいい話であって、そこで突然電子契約でということそのものが何か怪しいとか思うんですね。
 つまり、契約書をもらえば隅から隅までよく読みますし、ためすがえすよく読むという形に、ラインマーカー引いてみるとかですね、よく検討もできるし、ちょっと手元に置いて家族に相談するとかできるわけです。ただ、そこで突然タブレットを出されて、ここに署名してくださいと言われると、何かやっぱりコンプレックスとか、私なんて、もうサインしてくださいと言われて、思わずはいはいなんてサインをしちゃったこともあるんですが、まあ、しちゃいそうになるというかですね。つまり、おどおどおどってしていると、つい何か、ここにサインしてくださいと言われると、何か読んだ気になって、はいはいと言いなりになるような、何か心理的に、何かちょっと変な言い方ですが、ちょっと自信がないと追い込まれるみたいなことが正直あるんですね。
 ですから、訪問販売や、突然、要するにお店に行って物を買うんじゃないですから、電話で勧誘するとか訪問販売とか、非常に詐欺が起きやすかったり、本人の勘違いやいろんなことが起こりやすい。だから特商法があるわけじゃないですか。だから特商法を作って、消費者被害が起きやすい類型に関しては特別に考えるということをやっているのが特商法なわけです。その特商法をやっているときに、何で電子契約になるのかが分からないんです。対面で会っていて、はい、分かりましたと、そこで契約書を交付すればいいじゃないですか。済みません、私一晩考えますと言われたら、一晩考えてもらうしかないじゃないですか。何でそこで電子契約になるんですか。
 私は、これ、やっぱり詐欺商法やいろんなことにつながりやすい、特商法だからですよ、とりわけ、特商法は、いろんな詐欺商法やいろんなことが起こりやすいから、相手が突然うちに来るとかいうのでびっくりして、何かつい、魔法に掛かってじゃないけれども、そうかと思って買っちゃうみたいなことが起きちゃうから、特商法はやっぱり消費者を守るために、電子契約は駄目だ、これ削除してほしいというのが私が本当に思っていることです。いかがでしょうか。

#71
○政府参考人(高田潔君) お答えいたします。
 消費者が承諾をしたことを事業者が明示的に確認させることは重要だと考えております。そのためには、消費者から明示的に承諾に関して返答や返信を事業者にしなければ承諾があったとはみなさないことが考えられます。
 その観点から、対面で勧誘し販売する場合において、タブレット上で承諾のチェックを入れさせることを認めないこととし、当面の間、対面できちんと紙により承諾を取ることを原則とすることが一案ではないかと考えております。
 いずれにせよ、法案が成立した暁には、オープンな場で広く意見を聴取する検討の場を設けるとともに、消費者相談の現場にいらっしゃる相談員の方やデジタル技術に通暁した専門家の方などから丁寧に意見を伺うこととし、それらも十分に踏まえながら、消費者の承諾の実質化や電磁的方法による提供の具体的方法の在り方を検討してまいります。

#72
○福島みずほ君 やっぱり、とんちんかんで分からないんですよ。対面で、訪問販売で対面でやっていて、契約は電子契約なんだけれども、あなたが電子契約でやることについての承諾は書面でもらいますって。だったら、そんな、あなたの承諾を書面でくださいと言ってそこで書面でもらうんだったら、紙の契約書でいいじゃないですか。ちゃんと真っ当なところだったら、それは紙でちゃんと出しますよ。
 いや、実は、このさっきの電気通信サービスにおける電子的書面通知の状況、全国消費生活相談員協会の皆さんたちから、どんなことが起きていて、どんな問題かということを詳しく教えていただきました。
 さっきも言いましたが、電気通信事業法では、書面交付は原則が紙で、消費者の明示的な承諾があれば電子媒体でも交付でもよいとされている。今回の特商法の改正にちょっと似ているわけですが、実際聞いたのは、やはり、まともな携帯ショップでは、高齢者には基本的には紙で契約書面交付をするようにしているように思われますと。
 そうだと思いますよ。いろんな思い違いが起きないように、きちっと紙で示して、こうですよってちゃんと、もしかしたら一行ずつちゃんと説明してこうですよっていうのが契約じゃないですか、誤解がないように。ちっちゃなスマホの画面で十分見れるかどうか、全体像が分からなかったりするかもしれないじゃないですか。あるいは時間のいとまもないかもしれない。
 ですから、私、これやっぱり変だと思うんですよ。だって、対面で会っていて、対面で会っていて話をしていて、電子契約なんだ、契約書を結ぶんだけれど、でも、あなたが電子契約書を結ぶことについては紙で承諾をしてください。そこまで手間暇掛けるんだったら、電子契約じゃなくて紙でやればいいじゃないですか、承諾、紙でもらうんでしょう。承諾は紙でもらう、明示的にちゃんと紙でもらわないと駄目だと言って紙でもらうんだったら、契約書も電子契約じゃなくて紙でもらえばいいじゃないですか。

#73
○政府参考人(高田潔君) お答えいたします。
 委員御指摘のとおり、少し面倒な方法にはなりますけれども、消費者被害を防ぐためにはそういうやり方が適当と考えております。そして、そうしても、契約はその便宜の関係上、保管とかの関係上、電子でもらいたいという人のためにそういう制度をつくるというものでございます。

#74
○福島みずほ君 高田さん、だったら、紙と電子契約と二重で出せばいいじゃないですか。

#75
○政府参考人(高田潔君) お答えいたします。
 法律上どちらかというのではなかなか、その書面交付義務ということになりますので、そこは明確に、書面の場合は書面、電子の場合は電子でも可能というものにしたものでございます。

#76
○福島みずほ君 消費者庁、間違っていますよ。消費者保護に立ってくださいよ。多くの人が消費者庁を応援してきた理由がなくなっちゃいますよ。たくさんの消費者の問題に取り組んでいる人が消費者庁を応援してくれなくなったらどうするんですか。間違っていますよ。
 契約の相手方がデジタル機器に不慣れな一定の年齢以上の方の場合には、家族等契約者以外の第三者のメールアドレスにも送付させるという答弁がありました。具体的にはどうするんですか。

#77
○政府参考人(高田潔君) お答えいたします。
 具体的には、例えば契約の相手方が一定の年齢以上の方の場合には、販売業者等は、契約の相手方に対して契約書面等を電子メールで送付する際に、併せて家族などの契約者以外の第三者のメールアドレスにも契約書面等の電子データを送付することとさせることが考えられます。
 このような方策により第三者による見守り機能がより実効的になる側面もあるものと考えており、消費者被害を防止するためにどのようにデジタル技術を活用していくかという観点からも、今後実効的な細則を検討してまいります。

#78
○福島みずほ君 非常に変な制度で、よく分からないんですね。一定年齢以上の人って何歳からですか。

#79
○政府参考人(高田潔君) お答えいたします。
 それは、今後、消費者の被害を防ぐという観点から消費者団体などの意見を丁寧に聞いて、それは議論してまいりたいと考えております。

#80
○福島みずほ君 年齢だけではないじゃないですか、判断とか、デジタルって。だから、どうするんですか。
 それから、家族やいろんな人、これ、その人に契約するときにメールアドレス三人書いてくださいってやるんでしょうか。そして、もらった人は、何でほかの人の契約書が自分のところに来たのかなって思うじゃないですか。で、それに関して、文句を言うのか、やめろと言うのかという権利はなくて、単に見てくださいと。他人の契約見てもよく分からなかったりするし、権限もないんですよ。これ、どんな役割があるんですか。

#81
○委員長(石井浩郎君) 時間ですので、簡潔にお願いいたします。

#82
○政府参考人(高田潔君) お答えいたします。
 恐らく事前に本人、送られる方の御承諾を得て送られるものだと考えております。

#83
○福島みずほ君 時間ですので終わりますが、何か変な制度ですよ。誰かが何かを買う、自分が契約の主体となって契約を作るに当たって、何で第三者とかいろんな人、私とお隣の岸さんとの契約で、私の家族に、福島みずほの家族に、契約についてあなたのところに送っていいですかって。よっぽど面倒くさいと思いますし、もらった方は契約の当事者ではないから、文句言うわけも取消し権もなくただ見るだけで、これ何って、見たら文句言いたくなるかも、何でこんなの買うのよって言いたくなるかもしれませんし、おかしいですよ。しかも、そんな手間暇掛けるぐらいだったら、契約書、紙で出したらいいじゃないですか。一々同意書を紙でもらい、第三者に対して、いや、あの、伊藤さん、あなたにメールを送ってもいいですかなんということを一々聞いたりするのって、もう意味が分からないですよ。

#84
○委員長(石井浩郎君) おまとめください。

#85
○福島みずほ君 はい。
 そうであれば、もうこの電子契約の部分は削除してやるべきだということを強く申し上げ、質問を終わります。
    ─────────────

#86
○委員長(石井浩郎君) この際、委員の異動について御報告いたします。
 本日、梅村みずほ君が委員を辞任され、その補欠として松沢成文君が選任されました。
    ─────────────

#87
○柳ヶ瀬裕文君 日本維新の会の柳ヶ瀬裕文でございます。
 今日二回目の質疑ということで、前回の積み残しの質疑と、前回の答弁いただいたんですけれどもちょっとあやふやなところもありますので、その辺をはっきりとさせていきたいというふうに思います。それから、この論点の中でまだちょっと出ていない部分も、まあ非常にマイナーな論点ではありますけれども、重要なところについて何点かお伺いしていきたいというふうに考えております。
 まず最初に、書面と電子媒体の双方の契約書の提供の可否について伺いたいと思います。
 前回の質疑で、書面と電子媒体で両方出すことについてどうなんだという話をさせていただきました。これについては、承諾をして電子メールで契約書が着くまでの間は紙ベースで出すことは構わないんだということが元々答弁としてあって、電子メールで来た後にまた紙、紙で出してくれという要望があったときに、それを出すことはどうなんだという質問をさせていただいたところでありますけれども、この点については、これは問題ないということでよろしいのかどうか、この点を確認したいと思います。

#88
○国務大臣(井上信治君) 消費者が契約書面等の記載事項の電磁的方法による提供について承諾した上で、事業者から電磁的方法による提供を受けた後であっても、事業者が消費者の求めに応じて紙での書面交付をすることは妨げられないと考えています。

#89
○柳ヶ瀬裕文君 ありがとうございます。妨げられないということでありました。
 これ、元々の答弁では、クーリングオフの行使期間の起算点が不明確になるおそれがあるから、法的安定性の観点から適切とは言えないというような答弁があって、適切とは言えないと言われると、じゃ、紙の媒体を出すことが何かおかしなことをやっているように感じられるわけですけれども、決してこれはそういうことではないですよね。
 ですから、電子メールで送られてきた、で、その契約書を見てみた、一覧性がないからよく分からない、だから紙、紙の媒体をくださいと言って紙を提供するというのは極めて普通のことでありまして、適切ではないどころか、それは推奨される行為だというふうにも思うわけですけれども、そういった観点でいいですかね。

#90
○国務大臣(井上信治君) そういう意味では、書面交付を言わば任意で求めに応じて出すということになりますので、それは妨げられるものではありません。

#91
○柳ヶ瀬裕文君 ありがとうございました。明確になったと思います。
 また、前回の質疑の中で、契約書面等の電子化に関し、実質的な承諾を得るための担保策として考えられている、一定の年齢で保護措置を区別する方法に関する同様の例は何かあるのかということをお伺いしたところ、日本証券業協会の高齢顧客への勧誘による販売に係るガイドラインの例を御紹介いただきました。このガイドラインは、一言で言えば、一定年齢以上の高齢者にリスクの高い投資商品を販売する際に適切な勧誘が行われるよう社内体制の整備等を要求するものであり、あくまでこれは自主規制ルールであって、法的な強制力はないものというふうに認識しています。
 これに対して、今回議論となっているのは、電子交付が認められる法律上の要件である承諾の取り方ということです。消費者庁の答弁のように、一定の年齢以上の場合には家族などの契約者以外の第三者のメールアドレスにも送付するという保護措置が、これは政省令で設けられた場合、仮に契約者がその年齢要件に該当するにもかかわらず、第三者が関与しない形で承諾が取られ、契約書面等が電子交付された場合には、これは書面交付義務違反に当たる可能性があるという理解でいいのか、この点を確認したいと思います。

#92
○政府参考人(高田潔君) お答えいたします。
 改正法案は、承諾者の承諾を得た場合に限り例外的に契約書面等の電磁的方法による提供を可能とするものであり、消費者の実質的な承諾を得るための担保策については政省令等で必要な細則を整備していくこととしております。
 仮に事業者が政省令等で定められた方法による消費者の有効な承諾を得ずに電磁的方法での提供を行った場合には、当該事業者は書面を交付したものとみなされず、民事上はクーリングオフを行うことができる期間が継続することとなるとともに、事業者は書面交付義務違反として業務停止命令等の行政処分の対象となるほか、刑事上は六か月以下の懲役又は百万円以下の罰金の対象となります。

#93
○柳ヶ瀬裕文君 明快な答弁、ありがとうございます。ちょっと細かい点なんですけど、非常に重要な点だなというふうに思っております。
 今回の改正案の審議を通じて、契約書面等の電子化に係る実質的な承諾の取り方や提供の仕方の議論がなされてきましたけれども、そもそもこの議論の出発点は、契約書面等の電子化を可能とした場合、悪質な事業者が悪用するおそれがある、それが懸念されるというところだったというふうに思います。
 しかし、これ、消費者に不利益な契約を迫るような悪質な事業者であれば、これ、契約書面等が紙であろうと電子媒体であろうともう悪知恵を働かせるという点は変わらないと、消費者被害が発覚しないように様々な工作をするということはあると思います。
 ですから、私、大学時代に訪問販売のアルバイトをしていたことが実はございまして、そのときの経験からすると、私は決して悪質なことはしていないということは断じて最初に申し上げておきたいというふうに思いますけど、でも、そのときにですね……(発言する者あり)怖くないですよ、大丈夫ですよ。そのときに研修を受けたわけですけれども、その研修のときに、こういうことをやってはいけないという研修があったわけです、ビデオで見たわけですけど。
 そのときに紙の契約書面をどうするかという悪い事例が出ていて、それは、悪徳な人は紙の契約書面であってもどこかに隠す。つまり、第三者の人が帰ってくる、同居家族が帰ってくる、でも分からないように隠してしまう。特に、例えばお仏壇とかがあったらお仏壇の中に、これ大事な契約書だからしまっておきましょうねと言ってお仏壇の一番奥にばあっと入れるとか、そういう事例が紹介されていました。
 ただ、これ、契約書面が今電子メールだから問題なんじゃないかということでしたけど、そもそもこれ紙でも問題はあるわけですよね、ですよね。ということを考えると、やっぱりこの訪問販売の在り方そのものについてこれはしっかりと考えなければいけないのではないかと。
 今回電子メールのことだけが問題になっているんですが、そもそも、じゃ、訪問販売の、紙で今一つの例を挙げましたけど、もう一つの例を挙げると、そのまま持ち帰ってしまう人がいるんですよ、契約書面を。で、渡したはずだと言い張る。でも、ないんですよ。でも、渡したんだという事例ですよね。こういったことをされると証拠も残らない。むしろ電子メールの方がしっかりとトラッキングできるといった機能というのはあるんじゃないかというふうに思いますよ。
 だから、こういうことを考えると、この訪問販売の勧誘規制自体を、もしこの訪問販売の悪徳商法被害を減らそうとするならば、この規制自体を見直していくということが必要なんではないかなというふうに思います。
 ただ、例えばこの答弁の中で、契約書面等の電子交付の承諾に際し、一定の年齢以上の高齢者の場合、家族等の第三者を関与させる方策が今検討されているわけですよね、ですよね。もし電子交付に関してこれを検討するということであれば、そもそもの訪問販売そのものにこれを適用させるというようなことが必要なんじゃないですか。これ、だから、電子交付のときだけ一定年齢以上の人は第三者を関与させるという仕組みを入れるというのがちょっと私はどうなのかなというふうに、その整合性が余り取れないように思うわけであります。
 ですから、これは電子交付をするということに限らず、訪問販売等の契約の締結に際して、一定の年齢以上の高齢者の場合には家族等の第三者を関与させる、そういう規制を新たに設けるということ、これも一案なんではないかなというふうに思いますけれども、この点についてはいかがでしょうか。

#94
○国務大臣(井上信治君) 委員御指摘のように、これ、紙であろうがあるいは電子であろうが、恐らくそれぞれの特質に応じてそれぞれ消費者トラブルが発生するおそれはあるということですので、いずれの形態であれ、消費者トラブルの発生をなるべく抑止する、そういった手段を講じていかなければいけないというふうに思っています。
 その上で、この電子化について今までもいろいろ御議論がありました。第三者の関与であったり、あるいは紙での承諾であったり、そういったことについても、言わばこの審議の中でもそのメリット、そしてデメリットも御指摘をいただきました。我々、こういったことをしっかりと受け止めた上で、やはりこれから政省令に向けて、詳細な制度設計に向けて、いろんな立場の方々から御意見をいただいて、そしてより良い制度をつくっていきたいというふうに思っています。
 その上で御質問にお答えいたしますと、今回の改正法案は、消費者の承諾を得た場合に限り例外的に契約書面等に代えて契約書面等の記載事項の電磁的方法による提供を可能とすることとするもので、紙の書面を交付する限り事業者に新たな負担を課すものではありません。事業者が行う勧誘に対して新たに規制を導入する場合には、消費者保護を実効的に高めるものとなるか、憲法上の営業の自由を過度に侵害しないか、義務を負うべき事業者にとって新たな規制が実行可能かなど、様々な観点を検討する必要があります。
 消費者庁として、御指摘の論点も含め、消費者利益の向上や保護を図る観点から制度の不断の見直しを行うことは当然であり、訪問販売等の各取引類型における消費者トラブルの状況等を注視しながら、消費者被害防止の観点等から適時適切に特定商取引法も含めた規制、制度の改革を行ってまいります。

#95
○柳ヶ瀬裕文君 ありがとうございます。非常に丁寧な御答弁、ありがとうございました。
 よく分かるんですけど、であれば、ちょっと通告ではないんですけど聞きたいんですけど、この訪問販売そのものに今問題があるという認識があるんでしょうか。それは、例えば事実関係として訪問販売の被害が何か突出しているとか、消費者相談が非常に多いであるとか、そういった事実を把握されて、訪問販売が特に問題であるというふうにお考えなのかどうか、この点はいかがでしょうか。次長、どうですか。

#96
○政府参考人(高田潔君) ちょっと通告いただいていないので手元に具体的なデータ、資料等ございませんけれども、訪問販売、長年にわたっていろんな被害が出ておりますので、そういうのを分析しながら、今後も必要な検討を続けてまいりたいと思います。

#97
○柳ヶ瀬裕文君 済みません、ちょっと通告していないのであれなんですけど、ですから、もしその訪問販売そのものにやっぱりいろんな被害が多いよということであれば、そもそもの訪問販売の、特商法の中のこの類型の在り方そのものをやっぱり考えなければいけないというふうに思うので、ですから、それは、今回電子媒体ということがフィーチャーされているわけですけど、やっぱりそれだけじゃないんじゃないかなというふうに思うんですよね。
 書面の電子交付をするときには何か第三者を関与させなければいけないんだと。七十五歳以上、例えば八十歳以上の方には、まあ認知能力が劣っているとかそういうことがあるから、だから第三者を関与させるんだと、そういうことですよね。であれば、訪問販売で、普通に対面販売で紙の書面を出そうが出すまいが、それは同じ規制が必要じゃないですかというふうに思ったということなんですけど、どうですかね、いかがでしょうか。

#98
○政府参考人(高田潔君) お答えいたします。
 特商法上の訪問販売、非常に広いものを対象にしておりますので、全てのものに対してそういう規制が適当かどうか、引き続き、委員御指摘もありましたので、不断の検討を続けてまいりたいと思います。

#99
○柳ヶ瀬裕文君 ありがとうございました。
 済みません、ちょっと通告のないことを聞きましたけど、是非、訪問販売そのものに問題があるということであれば、この訪問販売の在り方、規制の在り方、これをよく御検討いただきたいというふうに思います。
 で、その規制の在り方ということなんですけど、先ほどの日本証券業協会の高齢顧客への勧誘による販売に係るガイドラインは、金融商品取引法や金融商品販売法等において規定されているいわゆる適合性原則ということで、顧客の知識、経験、財産状況及び契約目的に照らした適切な勧誘を行うことの要請に応えるために策定されたものというふうに認識をしています。知識のない人とか経験のない人に対して、もう上からわあっと話をして、それで無理やり売るようなことは駄目なんだよということだというふうに思います。
 この適合性の原則については、特商法においても通信販売を除く各取引類型における行政処分の要件として既に規定されているものと承知をしています。
 例えば訪問販売の場合、販売業者等が顧客に対して、その商品等に関する知識や経験の不足に付け込む勧誘や、財産の状況に照らして不相応又は不要な支出を強いる契約を行うことは、主務大臣による指示、指示というんですね、これね、行政処分は指示、まあ注意ということなんでしょう、の対象とされています。これ、特商法の第七条五号、施行規則の七条三号ということになっています。
 しかし、この特商法の適合性原則についてはどのようなケースが該当し得るのか。通達にこれ考え方や例示が示されているんですけれども、ちょっとこれを見る限りでは汎用性に欠けていてよく分からぬということであります。ですから、これ逆に言うと、適切にきちんと法を守ってやろうという事業者もこれに巻き込まれてしまうと、意図せずしてですね、という可能性もあるのではないかというふうに思います。
 で、この通達を見ると、この第二号には、「「若年者、高齢者その他の者」には、例えば高齢者、未成年者、成年に達したばかりの者、精神障害者、知的障害者及び認知障害が認められる者、成年被後見人、被保佐人、被補助人等が該当し得るが、これらの者に対し、通常の判断力があれば締結しないような、当該者にとって利益を害するおそれのある契約を締結させることは本号に当たる。」ということが書かれているわけであります。
 で、例示としては、「例えば、重度の認知障害が発生している者に対し、住宅リフォーム契約を強いる行為は、本号に該当する。」と、「また、一人暮らしの高齢者に対し、新築代金に匹敵するあるいはこれを上回るような高額のリフォーム契約を締結させることは、本号に該当する可能性が高い。」というような書き方がされているわけですね。
 また、さっきの適合性の原則の部分でいうと、「販売業者等が顧客に対して、その商品等に関する知識や経験の不足につけ込む勧誘や、財産の状況に照らして不相応又は不要な支出を強いる契約の勧誘を行うことは本号に当たる。」ということで、例示としては、「年金収入しかない高齢者に対して、保有する預貯金を全て使用させ、または返済困難な借金をさせてまで住宅リフォーム契約を締結するよう勧誘する行為は、本号に該当する可能性が高い。」というような書き方になっているわけです。
 確かに、これ例示もあって、これ一見すると何か分かるのかなというふうに思うんですけど、保有する預貯金を全て使用させてまで勧誘する行為は駄目なんだと。じゃ、保有する預貯金の半分ぐらいを占めるような勧誘はいいのかですとか、これ、その一つの例示として出されている通達ですけれども、やっぱりこれだけだと分からないと思うんですね。
 また、その前段の、じゃ、認知障害のある方ということなんですけど、これは私も、訪問販売とか、又は政治活動で、ピンポンして、うちの党員になってくださいとか、まあ大抵断られるんですけど、そうやって行ったときに、この方が本当によく分かっているのかな、分かっていないのかなというのは正直分からないわけですよ。で、分かっていなさそうに見える方はたくさんいらっしゃいますね。いるんですけど、でも、それ、まあ悪徳であればそこでもう無理やりやってくださいということになるんですけど、でも、きちんとやろうとしていても、それ、どこが線引きなのかなというのは正直よく分からないわけであります。
 ですから、一番分かりやすいのはもう年齢で区切ってしまうとか、まあそういうのは分かりやすいんですけど、ただ、それも問題があるんでしょう。ですから、こういった事案に対して、もっともっときちんと具体的な、証券取引法にあるようなガイドラインをしっかりと定めるべきではないかなというふうに思いますけれども、この点についてはいかがでしょうか。

#100
○国務大臣(井上信治君) 特定商取引法は、訪問販売において、若年者、高齢者その他の者の判断能力の不足に乗じ訪問販売に係る売買契約等を締結すること、顧客の知識、経験及び財産の状況に照らし不適当と認められる勧誘をそれぞれ禁止をしております。
 この若年者、高齢者その他の者、顧客の知識、経験及び財産の状況に照らし不適当な勧誘に該当するかどうかについては、年齢や財産等により該当するか否かをしゃくし定規に当てはめることは消費者利益の擁護の視点から適切ではなく、個々の事案に即して個別に判断する方がより消費者保護に手厚い適用ができるものと考えています。
 なお、通達につきましては、必要に応じ具体例の追加なども含めて見直しを行っており、引き続き消費者被害の現状などを踏まえ、不断の見直しを行ってまいります。

#101
○柳ヶ瀬裕文君 ありがとうございます。
 これ、行政処分の要件ですよね。だから、曖昧な書き方だと、どこまでやったら行政処分に当たるのか当たらないのかということがよく分からぬということだと思います。ですから、もう一歩何か踏み込んだ通達、今、通達を出すことも考えるということでありましたけれども、もうちょっと書きぶりを考えていただけないかなというふうに思います。それが、健全な事業者にもしっかりと、ここまでのラインはいいんだよということをしっかりと啓発していくという観点からも必要なんではないかというふうに思います。
 時間が掛かってしまったんですけど、消費者教育についてお伺いしたいと思います。
 先般、消費者教育の充実強化こそがやっぱりこの消費者問題の一番の解決方法なんだという話をさせていただきました。結局、その悪徳商法をやろうとする人は、何かにつけ、手を替え品を替え、あらゆる手段にかこつけて人をだまそうとするということで、これ、だまそうとする人はもうなくならないわけであります。であるならば、もちろんそれを法規制でしっかりと追っかけていくということも必要なんですけれども、これ、イタチごっこになっている。根本的な解決としては、しっかりとだまされない賢い消費者をつくることが必要なんではないかということを申し上げさせていただきました。
 消費者庁としてもこれしっかりとやっていくんだということで、消費者教育の推進に関する基本的な方針、平成二十四年の消費者教育推進法、これ議員立法で策定されております。この方針によって進められているということは承知していますけれども、じゃ、これまでのこの消費者教育でどれだけの成果を上げることができたのかといったことは極めて不明確ですね。
 今年の二月の消費者委員会の建議の中で、消費者トラブルの実態及び消費者教育の効果を不断に把握し、実態に合わせた教育を行うべきであるというふうに書かれています。これ、私、注目したんですけど、やっぱり効果を不断に把握することが必要なんではないかというふうに思います。
 消費者庁にお伺いしたいんですけれども、これまでの消費者教育の効果、これをどのように把握、調査をしているのか、また、基本方針には、消費者教育の普及の程度を測る指標化に関する調査研究を実施する必要があるとされていますけれども、これはどのような調査研究を行っているのかということを聞きたいと思います。

#102
○政府参考人(片岡進君) お答え申し上げます。
 消費者庁におきましては、消費者教育として、ライフステージに応じて、小中高等学校、特別支援学校や社会人等向けの教材の作成を行うほか、各地域の消費生活センター等による出前講座、それから教員向けの研修等を実施してきているところでございます。
 これまでは、どちらかといえば各年齢層に対応した消費者教育を実施すること、そしてそれを全国津々浦々に広く広く展開することに主に注力をしてきてございます。
 例えば、平成三十年に関係四省庁で取りまとめました若年者への消費者教育の推進に関するアクションプログラムにおきましては、実践的な消費者教育が全国全ての高校で行われることを目標に掲げて取組を行ってきてございます。
 この取組につきましては、「社会への扉」等の活用状況を毎年度把握してございまして、平成三十年度におきましては全国三八%の高等学校での教育の実施、令和元年度におきましては全国六七%の高校で実施をされているということで、取組の広がりが進んできているというふうには考えてございます。
 ただ、委員御指摘のように、取組の広がりということだけではなくて、取組の質的効果をより適切に把握することも重要というふうに考えてございます。
 消費者委員会の建議もございました。なかなかその効果の把握は容易ではないというふうには考えているところではございますけれども、今年度、まずは消費者の消費生活上の知識に関する理解状況の調査を行っていきたいというふうに考えてございます。

#103
○柳ヶ瀬裕文君 ありがとうございます。
 ですから、この効果についてはこれまで余り把握をされていないということで、こういうことはやったよ、社会の窓配ったよとか、そういったことはあると思うんですけど、じゃ、それで本当にこの消費者教育、本当の意味で消費者教育になっているのかといったことはもう一度やっぱりこれ見直す必要があるんじゃないかというふうに思います。
 ですから、大臣、大臣余りだまされないと思うんですけど、でも、これ、だまされる人と、別にだまされるから悪いとかということじゃないですよ、だまされる人とやっぱりだまされない人っているわけですよ。福島さんはだまされやすい人というさっき話がありましたけど、違いますか、済みません。ですからこれ、やっぱりそれは、ぱあんと水際立つものではないですけれども、やっぱりそれは傾向はあるというふうに思いますよ。
 だから、僕はその心理的指標とかそういったものでこの効果測定をすることできるんじゃないかというふうに思うんですけど、大臣の中で、こういう方はだまされやすくて、こういう方はだまされにくいんだという何かございますか。そういうこと考えられたことってございますか。それ、何か言っていただければと思うんですが、いかがでしょうか。

#104
○国務大臣(井上信治君) これ様々なケースがあると思いますので、一概に言うことはやっぱり難しいとは思いますけれども、高齢者でありますとか、あるいは若年者であるとか、あるいは障害をお持ちの方とか、そういった方々はやはりどうしてもこういった消費者被害のリスクにさらされる、そういう傾向が強いと思いますので、そういった方々に対する最大限の配慮ということもしっかり考えていかなければいけないと思っています。

#105
○柳ヶ瀬裕文君 ですから、そういう、多分高齢者とか認知がなかなかできない方とかという属性で分けるということはできると思うんですけれども、それだけではなくて、多分その心理的な傾向として押しに弱い人とかですね、いろんなこれは心理指標で測れると思うんです。
 私は、今ここで言うのもあれなんですけど、筑波大学の大学院で心理学課程に入っておりまして、博士前期課程なんですけれども、これ学んでいるわけですけど、ですから、それ、測定できることというのはあるんですね、心理指標で。何か心のことだから余りよく分からないだろうというふうに思われるかもしれないんですけど、これは効果測定はできます。
 ですから、このどういう指標で効果測定をすればいいのかというのはしっかり開発をしていくということは可能だと思いますけど、次長、何かあれば。

#106
○政府参考人(高田潔君) お答えいたします。
 ちょっと今手元に持ってきていないんですけれども、徳島の新未来創造オフィスでそういうのを少し勉強したことがございまして、チェックシートのようなものを作りましたので、後で先生にお届けいたしますのでちょっと見ていただければと思います。

#107
○柳ヶ瀬裕文君 ありがとうございます。是非チェックシート見せていただければというふうに思います。
 ですから、そういったことを考えていくのがやっぱり消費者庁のこの悪徳商法対策のやっぱり最大の解決策なんじゃないかというふうに思っています。
 それともう一つは、しっかり啓発をしていくということで、もう教育と啓発ですよね、啓発についても、最後なんで時間がないんですけど、この前、大臣にはユーチューブやったらどうかという話をしたんですけど、これに対して御回答いただいていなかったんで、是非やっていただきたいんですけれども、いかがでしょうか。

#108
○国務大臣(井上信治君) ありがとうございます。
 やはり、こういった普及啓発というのは非常に重要だと思っておりますし、もう本当にインターネット時代ですから、こういったユーチューブなど非常に効果的だというふうに思っております。
 実は消費者庁でも数年前から始めてはおるんです。始めているんですけれども、先般御紹介いただいた農水省なんかに比べると全然、結局、見たその履歴の数が、本当二桁、三桁、大分違うようですので、ちょっと我々も内容をよく工夫をして、そして消費者の方が関心持って見ていただけるような、そんなユーチューブ、改善していきたいと思っています。

#109
○柳ヶ瀬裕文君 非常に前向きな答弁ありがとうございました。
 役所が作るユーチューブというのは、やっぱりなかなか、がちがちにいろんなルールがあって、ここまでしかできないだろうという中でやるので、やっぱりそれは見て面白くないものになってしまうということなので、もうこれ大臣が、もうこれ自由につくれと、責任は俺が取るということで自由な発想でやられたら、多分それはバズることになるかなと。非常に消費者庁の方、レクしていても、本当面白い方がたくさんいらっしゃいますよね。取引課の落合さんとか、名前言って申し訳ないんですけど、本当面白い方たくさんいらっしゃいますので、是非その個性を生かして啓発をしっかりとやっていただきたい、このことを申し上げまして、時間ですので終わります。
 ありがとうございました。
    ─────────────

#110
○委員長(石井浩郎君) この際、委員の異動について御報告いたします。
 本日、今井絵理子君が委員を辞任され、その補欠として堀井巌君が選任されました。
    ─────────────

#111
○伊藤孝恵君 まず、これだけ現場から心配の声、反対の声が可視化されていても、なお今回やっぱり契約書面等の電子交付部分については削除しないという御判断をされた大臣に今日は伺っていきたいと思います。
 では、いかにして消費者被害を政省令で防ぐかの具体策、当然セットで話し合われているんだというふうに思います。いつも、法案成立後は、法案成立後はとおっしゃるんですけれども、法案成立後はオープンの場で議論すると既におっしゃっているんですから、そこに持ち込むたたき台がもう今消費者庁の中で話し合われていなければおかしいですし、スケジュールというのも当然頭の中にある、議論に誰が呼ばれるかも決まっていないとおかしいというふうに思います。
 この政省令のたたき台の内容、スケジュール、議論の参加者の想定、教えてください。

#112
○国務大臣(井上信治君) 契約書面等の電磁的方法による提供を可能とするに当たって、消費者被害の防止に万全を期すことが不可欠です。政省令等で策定する具体的な消費者からの承諾の取り方については、例えば、口頭や電話だけでの承諾を認めないこととし、電子メールなどの電磁的な方法での承諾か紙での承諾しか認めないことなどが考えられます。このほかにも、消費者利益の保護、増進という観点から必要な具体策のアイデアを広く検討していくことが重要となります。
 このため、法案が成立した後、オープンな場で広く意見を聴取する場を設けるとともに、現場の消費生活相談員の方やデジタル技術に通暁した専門家の方々などから法案の施行までに十分検討の時間を取って丁寧に意見を伺い、それも踏まえつつ、消費者の承諾の実質化や電磁的方法による提供の具体的方法の在り方を検討してまいります。

#113
○伊藤孝恵君 例えば、そこの呼ばれる識者に個人情報の関連の識者って入っているんですかと思うわけですよ。というのも、電子交付の際、家族などの契約者以外の第三者にも送るというようなものも度々出てきていますけれども、第三者って、事前にお伺いしましたら御近所さんでもいいんだと。そして、第三者のアドレスには上限はない。しかも、そのアドレス、悪徳事業者が悪用する可能性だってあるんだというふうに思います。
 一つずつ確認していきます。まず、家族などの契約者以外の第三者、後見人という話もありましたけど、それ以外でどこまで広げていいのか、教えてください。

#114
○政府参考人(高田潔君) お答えいたします。
 家族など契約者以外の第三者とは、親族や後見人だけでなく、契約者本人が希望すれば、ヘルパーなどの日常的に関わりのある第三者も含まれるものと考えております。
 また、契約書面等を電磁的方法により提供する際、第三者のメールアドレスにも送付することとした場合、消費者の希望があれば、複数の第三者のアドレスに送付するよう求めることは可能であると考えております。
 さらに、契約書面の交付すべき対象はあくまでも契約者本人であるため、消費者から承諾を求める際、電子メールを送付する本文に第三者の氏名を記載することは必ずしも必要ないのではないかと考えております。
 いずれにせよ、より具体的には、法案成立後、公開の場で広く意見を聴取する検討の場を設け、消費生活相談員の方などから丁寧に意見を伺いながら、実効的な細則を検討している中で詳細を検討してまいります。

#115
○伊藤孝恵君 聞いていないことまで答えていただきましたけれども。
 ヘルパーさんだというふうにおっしゃいましたけれども、そのヘルパーさんが、じゃ、悪徳事業者の仲間だったら被害というのは可視化されませんね。
 そして、第三者のアドレス、複数というふうにおっしゃいましたけれども、これ、上限はないということですよね。例えば、じゃ、百でもいいということになりますよねという認識でいいんでしょうか。
 それから、名前は必要ないというふうにおっしゃっておりましたけれども、このデジタルデバイドのかまびすしい高齢者、ないしそういった知識、リテラシーが低い方が正確にアドレスを筆記できるというふうに思われますか。

#116
○政府参考人(高田潔君) お答えいたします。
 そういうデジタルデバイド的な方は、被害が遭わないようなまた別の方法で検討してまいります。例えばオンラインで完結するものだとか、答弁しておりますけれども、そういういろんな考え方を組み合わせながら被害の防止に図りたいと思います。

#117
○伊藤孝恵君 そういうデジタルデバイドかまびすしい方は被害に遭わないように政省令でしっかりと定めるというような今御答弁だったんでしょうか。
 それは、つまり、紙を法定として、電子交付のニーズをプラスアルファないし例外とするということで利便性を向上するというのを考えているというようなことでしょうか。

#118
○政府参考人(高田潔君) お答えいたします。
 例えば、オンラインで完結するものは電子で承諾を得ることも可能とし、それ以外の場合には当面は紙で承諾というようなことも考えられるのではないかと考えております。

#119
○伊藤孝恵君 今、電子交付できるもの、具体例されました特定継続的役務提供に限る、というものは例外的に認めるが、電子交付というのは厳しい要件を課した、例外として。基本は、当面はと言わないでください、基本は紙で契約をする、締結をするというふうな方向性で今たたき台を作られているという認識でしょうか。

#120
○政府参考人(高田潔君) お答えいたします。
 今申し上げたのは承諾の実質化のところでございまして、消費者の承諾を得た場合には電子での交付が可能となる、その消費者の承諾の実質化に当たっては、オンラインで完結するものとそうでないものとで差を付けるという考え方があるのではないかと考えております。

#121
○伊藤孝恵君 いや、ですから、承諾を取るときは特殊な心理的な状況で、特殊な状況で契約をさせられるから、そんなことはサインさせるのはいともたやすいわけです。だから、そこは歯止めにならないというのを幾人もの委員が指摘をしているところですけれども。
 先ほどのアドレスの話なんですが、やはり、じゃ、誰に送りましょうというふうに言ったときに、メールアドレスを正確に筆記できる方、私だってアンダーバーと普通のハイフンと何か間違えてしまうこともある中で、例えば、息子さんとか娘さんとか家族ですとかの名刺をほいっと差し出して、じゃ、これで、このアドレスでみたいなことも容易に考えられる現場実態としてはあると思います。で、悪徳事業者からしたら、じゃ、これちょっと写メさせてもらいますね、ないし、今はRPAですぐにデータ化できて送れてしまって、共有だってできますから。
 あと、アドレスが名前になっている。さっき名前を取ることはありませんというふうに次長おっしゃいましたけれども、アドレスが名前になっていることだってあるというふうに思います。その場合、特定の個人を識別できるということは、これは個人情報に該当するわけですね。現に、ここにいる議員全員、多分自分の名前の後ろにアット参議院と付いたアドレス使っているというふうに思うんですけれども、この場合、個人情報になる、これを取るということになるということは当然想定されているんでしょうか。

#122
○政府参考人(高田潔君) 御指摘の論点も踏まえまして、丁寧な制度設計に努めてまいりたいと思います。

#123
○伊藤孝恵君 余りに答弁が簡潔過ぎて、それは今まで想定していなかった、その個人情報の観点というところはまだ消費者庁の中で煮詰まっていないということですか。

#124
○政府参考人(高田潔君) お答えいたします。
 まだそこの点は確かに、おっしゃるとおり、まだ十分に検討はしておりません。

#125
○伊藤孝恵君 例えばですね、これ本当に個人情報です、例えば年老いた母親が資産家であった場合、被害に遭われる方が資産家であった場合、その方は当然、資産がありますから保証人にもなれて、もっと言うと相続する可能性がある方のメールアドレス、個人情報というのを悪徳事業者はわんさと得られてしまうわけですよね。その息子さんや娘さんの個人情報を悪用する、名簿屋に流すなんてたやすいというふうに思うんですが、軽々にその第三者のアドレスを入れて、そして、この契約をしたことを共有するから大丈夫だなんという言い方をされますけれども、それ、逆にそのアドレス、その個人情報が悪徳事業者に悪用される可能性についてはどのようにお考えですか。

#126
○政府参考人(高田潔君) お答えいたします。
 契約の相手方が一定の年齢以上の方の場合には、家族などの契約者以外の第三者のメールアドレスにも送付することを行わせることも含め、実効的な細則を検討していくことが必要であると考えられますが、この際に、事業者が入手したメールアドレスを悪用されないようにすることも重要であります。
 この点、特定商取引法は、承諾をしていない者に対する電子メール広告を原則として禁止しており、契約書面等の電磁的方法による提供に対して承諾をする際に事業者にメールアドレスを伝えたとしても、電子メール広告に対する承諾とはなりません。このため、事業者が家族などに電子メール広告を送付した場合、業務停止命令等の行政処分の対象となるほか、刑事上は百万円以下の罰金の対象となります。
 このような制度などにより、事業者が入手したメールアドレスを悪用するといった事態が防止されるものと考えております。

#127
○伊藤孝恵君 そんなものが通用するんだったら悪徳事業者なんてこんなにはびこらないわけですよ。まさに現実離れをした、浮世離れをした答弁だというふうに思いますし、先ほどから論点になっていますけれども、デジタルに不慣れな一定の年齢以上というふうにおっしゃいますけれども、その判断方法は年齢だけではないという指摘もありました。ネットスキルの話もありました。認知症、老人性うつもそうです、発達障害の場合はどうなるか、そういう心の中の問題という指摘もありました。そういうところに一つ一つ対応をしていかなければならないという、こういう法改正をしようとされているわけですね。
 そもそも、第三者たる御近所さんとか、例えばヘルパーさん、相談員の方が、スマホの確認するときはフォルダの中まで行かないと確認することができないということになります。
 高齢者のデバイス内のプライベートな情報、プライバシーを確認することによる新たな被害、第三者が確認をするときに、これ、だって親族ではないというふうにおっしゃっているんだから、どこまでも広げられるわけですから、そういう方たちがそのフォルダの中まで見に行く。このプライバシーが害されない仕組みを誰もが今一生懸命考えている時代に、プライバシーをフォルダの中まで確認しに行くことをお勧めすると。これで消費者被害を防ごうということなど本当に本末転倒だというふうに思うんですが、いかがですか。

#128
○政府参考人(高田潔君) お答えいたします。
 消費者被害が発覚する経緯としては、消費者と接するヘルパーなどが消費者のスマートフォンのフォルダを確認する場合も考えられますが、あくまでヘルパーなどが消費者のスマートフォンを確認するに当たっては消費者の同意を前提としていると考えられます。
 また、ヘルパーなどは日常的にプライバシーに関する情報を取り扱っているものと考えられ、紙かデジタルかで異なる論点ではないと考えております。むしろ、消費者被害の未然防止に資するという点で、紙か電子かを問わず、契約書面等の確認などに第三者を関与させることのメリットは大きいものと考えております。

#129
○伊藤孝恵君 大変残念な答弁ですし、被害者のシグナルをどうやって発見するのか、見守り機能の実効性の担保についても、自治体に強化交付金とか、協力員、サポーター、金融機関、コンビニ、宅配業者等の協力者、これ郵便局も入っているんでしたっけ、そういった協力者、こういった見守りネットワークがほとんど機能していないというのは、予算もないし、人もいないし、スキルもないということです。
 ここについては必ず対応していただくことをお願いしまして、私、今日はオリパラアプリについても聞きたいんです。
 資料一、御覧ください。
 六月一日、七十三・二億円を三十八・五億円に削減した旨を平井大臣発表されました。これ、オリパラアプリの仕様変更等に二か月半も要した理由、大臣は当初のスケジュールどおりというふうにおっしゃいましたけれども、二か月半も要している間に既にオーストラリアのソフトボール選手団は入国してしまいました。これ、間に合いませんでした。
 皆さんが悪いとは思っていません。政治家が決断しなかったんだと思っています。それでも、この二か月半も要した理由、教えてください。

#130
○政府参考人(時澤忠君) お答えいたします。
 三月二十日に海外からの観客を受け入れないこととされた方針となったことを踏まえまして、内閣官房の下、速やかに関係省庁で協議が行われまして、入国時の検疫、入国審査、税関手続に係る機能など必要な機能を整理し、査証申請に係る機能、顔認証に係る機能など不要となる機能については削減することとされたものでございます。
 IT室におきましては、その整理を踏まえまして、連携先であります組織委員会側のシステムの仕様の内容、仕様の確認を行うとともに、入国前のPCR検査義務付けが二回となったことに伴うシステム上の対応の範囲など、組織委員会側との間で選手と大会関係者の利用に係る連携について詳細に調整を行う必要があったほか、不要な機能の削減に当たりましては、可能な限り契約金額を圧縮するため、詳細に検討を行う必要があったため時間が掛かったものでございます。

#131
○伊藤孝恵君 そんなに綿密にしている割には、カットオーバーは六月末だそうですし、何か国の選手団に間に合って何か国に間に合わないかというのは、組織委員会と連携していない、分からないということでした。ICONというシステムとつなぐにもかかわらず、それらの連携していない。
 それから、先ほど削減金額というふうにおっしゃいました。私、ここに内訳ございますけれども、二十六・一億円の削減額が、全てこれ保守の運用契約を打ち切ることで捻出したものです。三十八・五億円削減したと胸を張りますけれども、これは契約を九月十六日以降打ち切るということで捻出した金額です。そもそも、これしきのアプリにこの金額を、七十三・二億円というのを掛けることもあり得ないことですし、九月十六日以降は三十八・五億円をぽいっと捨てるということ自体、看過し難い事態です。
 さらに、憤慨するような、このオリパラアプリとかCOCOAとかコロナ禍のシステム投資、給付に係る事務費の適正使用について、これ決算委員会で国会法第百五条に基づく会計検査院の検査要請したんですね。しかし、これ与党に否定された。もうこれどう考えてもおかしい、どう計算しても国民に説明が付かない一連の投資について参議院の行政監視機能を封殺されたという、これ本当に参議院の誇りを持って努力を重ねた先達たちの努力も無にするものですし、これ確認しておきたいんですね。
 オリパラアプリでコストリダクションされました三十四・七億円、これ執行残とする認識でいいのか、またこの予算で新たな使えないアプリを開発するつもりじゃないか、確認させてください。

#132
○政府参考人(時澤忠君) 今回の変更契約によりまして執行残が生ずることが予想されますが、これ、この予算、厚生労働省から支出委任を受けたものでございまして、執行残の取扱いにつきましては、支出委任元であります厚生労働省とも協議の上対応してまいりたいと思っておりますが、IT室といたしましては、執行残を用いて別途システムを調達するというようなことは考えていないところでございます。

#133
○伊藤孝恵君 執行しないという決断を下したというような御答弁いただきました。なので、これで新たな健康管理アプリつくりますですとか、もう業者も随契で契約してしまいました、仕様書もでき上がっていましたなんという落ちはないという御答弁いただきました。ないということでいいんですよね。

#134
○政府参考人(時澤忠君) オリパラ後におきましては、内閣官房の下で、入国者の更なる利便性向上の観点から査証申請等との連携を検討するほか、水際対策への活用につきましても新型コロナウイルスの異変種株をめぐる情勢等を踏まえた検討が行われるものと承知をしております。
 この検討も踏まえまして、今回開発しているシステムの資産を活用しながら必要な見直し、拡充を図るなどとしているところでございます。

#135
○伊藤孝恵君 じゃ、ちょっと質問の、ワクチンパスポートのことを触れていただきましたので、資料六、御覧ください。
 これ、経済界も熱望しているという記事ですね。ワクチンの接種履歴、PCR検査の結果は、これ究極の個人情報でありますから、差別につながる可能性も否定できません。なので、感染防止と経済活動を両立させる上で例えば有効であるとしても、政府も慎重になるということは私も理解します。なので、今日は、コンサートやイベントの入場に使うという国内利用についてではなく、いやが応でも必要となる海外渡航の際のワクチンパスポートに限って質問します。
 このワクチンパスポートというと、頭の中が混乱して、国内で使う、国内の通行手形に使うものと、水際で海外に行くときに使うもの、これ両方ともワクチンパスポートと言ったりしますし、海外ではその両方の機能を備えているものもありますので、ちょっと頭ごちゃごちゃになってしまうんですけれども、水際についてだけ、それはオリパラアプリのCIQが使えますので、そこについて聞きたいというふうに思います。
 既に、コモンパスとかトラベルパスとかベリフライ等が先行しております。官房長官が先日表明されたものの、オリパラアプリのCIQを活用した、これはメード・イン・ジャパンの水際対策のアプリだというふうに理解しておりますけれども、これ、次なる課題は、証明書の仕様の共通化ですとか、政府によるこの各国のアプリの認証、コモンパス、トラベルパス、ベリフライ、どれが日本政府のお墨付きなんだというのがまだちょっとよく分かっていないということがあります。
 今後、水際を開けていくことになります。そうなったときに、このワクチンパスポートの運用もセットで、バイで、国と国で交渉していく必要があります。偽造の不可能なこれはアプリであるというお墨付きを付けた、日本政府が与えた上で、そのアプリを使っているんだったら入国等は許すというような、そういう認識はありますでしょうか。

#136
○政府参考人(大西友弘君) お答えいたします。
 ワクチンパスポート、私どもはワクチン接種証明というふうに申しておりますけれども、ワクチン接種証明につきましては、今御質問のございましたような、入国、出国といった水際での利用等についてどうやってその接種証明というものを発行していくかということを検討しているという状況でございます。ただ、具体的なその内容につきましては、どのような内容について証明をするべきなのか、それをどのような形で発行していくのかといったところから検討を順次進めているところでございます。
 以上でございます。

#137
○伊藤孝恵君 今、私聞いたのは入国の際なんですよね。出国の際だと、活用するのは今TeCOTですね。陰性証明は経産省の管轄のTeCOT、厚労省じゃないんです。今後、ここにワクチン接種履歴を載せていく。データベースはVRS、ワクチン接種記録システムですから、内閣官房とか総務省とか自治体とかいろんなところが関わっていく。このような整理はした上で、どういうものを開発するか明らかにしながら進めていただきたいというふうに思います。
 オリパラアプリに戻りますけれども、機能、三つですね。入国時のCIQ、それから国内の健康管理、出国時の陰性証明取得のこの三つです。資料三を御覧いただくと、経産省の今TeCOTに、③の、機能、出国時の陰性証明取得ですね、これあるんですよ。もうカニバっているんですね。こっちを多言語化した方が今国内に住んでいらっしゃる外国人の方々にも使ってもらえていいじゃないかというふうに思うんですけれども、いかがでしょうか。

#138
○政府参考人(時澤忠君) 統合型入国者健康情報等管理システムにつきましては、外国からの観客が入国することを想定し、帰国時に求められます陰性証明書を円滑に取得する必要性について検討してきたところでございます。
 経産省システムのTeCOTにつきましては、主にビジネス目的で渡航する方を対象に、海外渡航の際に必要となります陰性証明書の取得を支援するため、医療機関の検索、予約等のサービスを提供しておりまして、我が国に在住している方向けであることから、ほとんどの機能が日本語対応というふうになっておると承知をしております。
 一方で、海外から入国される方々が帰国時に求められる陰性証明書を円滑に取得するためには多言語対応が必要となります。IT室におきましては、経済産業省とも協議の上、TeCOTに登録されている各国で求められます検査に対応可能な国内医療機関のデータベースを活用、連携することによりまして、検査リソースの効率的な運用につなげるほか、海外からの観客が一つのシステムで入国から出国まで必要な手続を行うことができる利便性を追求することとしたところでございます。

#139
○伊藤孝恵君 TeCOTのデータベース使っているんですよね。で、選手団が、別に選手、国に帰るときだって、ビジネス目的の方が国内から出るときだって、別に目的なんてどっちでもよくて、そのときに何が要るか。その機能がカニバっているんじゃないですかと、TeCOTを多言語化した方がカニバらずによかったんじゃないですか、デマケしていませんかという御指摘をさせていただきました。
 それから、国内の健康管理ですけれども、これ、体温入力というのはオネストですよね。選手は、熱があります、私って、絶対入力しませんし、GPSも顔認証もないので本人の確認というのもできません。そして、ウエアラブル機能というのもないですから、これは体温計要りますね。十一万人ぐらいの方が使う想定なんだそうで、十一万個も体温計どうやって組織委員会用意するんだろうというふうに思います。
 資料二、御覧ください。
 厚労省は、水際対策として原則十四日間、入国者の自宅待機を徹底するとして、OELアプリというのを運用しています。かなりのこれも不備がありますけれども、オリパラ関係者にはこれすらございません。四日目からは会場での活動も認められています。
 バブルというふうにすぐ政府はおっしゃいますけれども、バブルといっても大分広いです。国内ボランティアやメディアはバブル外で生活いたしますし、この日本国内、ワクチン接種もなかなか進まない中、この完全なバブルにはなり得ない。どこにいるといった行動把握というのは大会組織委員会の導入システム、ICONでした上で、オリパラアプリから日々の体調、体温等のデータを同期するというふうに聞いております。
 なるほどと思いまして、ICONの仕様書を取り寄せようとしましたら、資料四を御覧ください、これ見事に何にも教えてくれないんですね。
 詳細の仕様は教えられないというので、そういうのを知りたいんじゃなくて、業者とか金額とか、オリパラアプリとの連携とか、機能のカニバリがないか、行政監視の責務を果たしたいので教えてくださいと言っているんですが、特別契約での調達ですし、契約相手方との調整を経ないと教えられませんというふうにおっしゃるんです。この国政調査権をも上回る特別な契約。
 心配なんですよ。だって、これリクナビNEXTで今SEを今更募集しているというのが資料五です。
 これ見ていただくと、募集職種、セキュリティーエンジニア、アプリ開発、プロジェクトマネジメントなどの五職種。そして、要件定義は、実務経験に加え、日常会話レベルの英語力、セキュリティーエンジニアは正規表現やDB検索によるログ検索及び解析を実施した経験などが必須条件、TOEIC六百程度の英語力。給与が二十三万五千八百円、週休は一日、三か月の試用期間。求人募集が締め切られたのは五月十八日ですから、直後に採用されたとしても試用期間内に本番を迎えて試用期間を終える前に閉会をする。
 例えば、使命感とかレア感に価値を見出して来た方がいたとしても、このやりがい搾取の募集への疑義もさることながら、急ごしらえで人材を集めなければならないようなこの状態であるということが最も不安です。これ、だってオリパラ関係者の、今どこにいて、いつ入国して、いつ帰国をしてと、このトラフィック、全部ここで確認できるわけですよね。このICONで確認できる。
 で、最も聞きたいのが、COCOAの二の舞にならないような体制が組めているのかどうかです。このオリパラアプリとICON、このトラブル対応時の体制、責任の主体ということ、それからこの募集、本当に応募してくださった方いるんですかね。ちょっと教えてください。

#140
○政府参考人(十時憲司君) お答え申し上げます。
 委員御指摘のリクナビNEXTで募集していたSEの件と理解しておりますが、大会組織委員会からは、既にICONのアプリケーションの企画、導入についての担当は採用され、業務運営に必要な人員は確保できていると伺っているとの回答を得ております。

#141
○政府参考人(時澤忠君) ICON等のトラブル対策、体制につきまして、私の方からお答えをさせていただきます。
 統合型入国者健康情報等管理システムにおきましては、受注者とIT室におきまして、システム障害等に対応できる体制を設置する体制を整備することとしておりまして、利用者や組織委員会を含めた関係機関からの申告に対応し、二十四時間体制で障害対応を行うこととしているほか、二十四時間体制でセキュリティー運用チームがシステムの監視を行うこととしているところでございます。組織委員会側との間では、二十四時間体制での障害対応のコンタクトポイントを設定し、システム連携に係る障害が発生した場合には、連携して障害の確認、分析、対応を行うこととしているところでございます。

#142
○伊藤孝恵君 つまりは、それは責任の主体もはっきりしていて、トラブル対応、すぐにトラブルシューティングができる体制は話し合われている、大丈夫だという認識でよろしいでしょうか。

#143
○政府参考人(時澤忠君) そのような体制を整備することで話をしているところでございます。

#144
○伊藤孝恵君 不安でたまりませんから、引き続きチェックをさせていただきたいというふうに思います。
 審議官、最後に教えてください。
 審議官、よくCIQとかシステム連携基盤というのが、財は残るのでそれを有効活用していくというふうに度々おっしゃいますけれども、とはいえ、これ、オリンピックが終わったら、オリパラが終わったら、これ一旦捨ててしまうアプリになるわけですよね。それに三十八・五億円掛かっている、システム連携基盤だけでいっても八・一億円掛かっているということです。
 三十億も掛けるこのアプリ、それを一定期間の中だけで使うということは税金の使い道として適正だったんでしょうか。

#145
○政府参考人(時澤忠君) 今回は、当初は、観客も含めまして、海外からの観客も含めまして、入国管理、健康管理、そして最後の陰性証明までということで計画をしておりましたけれども、海外からの観客が来ないということで見直しをさせていただきました。
 その際には、やはり、その際におきましても、必要な機能、例えば、先ほど申し上げましたように、入国管理をスムーズに行うため、あるいは健康管理をスムーズに行うため、出国の際の陰性証明書をスムーズに取得していただくということで、必要な機能は盛り込んだということでございますので、必要な機能の、そのための必要な額を計上、再契約させていただいたところでございます。

#146
○伊藤孝恵君 終わります。

#147
○大門実紀史君 大門です。
 私が最後の質問で、この後採決ということで、賛成多数で可決されることになるかと思いますけど、今日の議論聞いていても、やはり書面電子化は削除すべきだったということを改めて思いました。ただ、事は具体的な消費者保護に関わることですので、もう反対、あれもこれも駄目で終わるわけにはいきませんので、少しでも今後の消費者保護につながるように、最後ですので、幾つか改めて確認の意味で質問しておきたいというふうに思います。
 政省令で書面交付電子化の承諾について規定する際のことが今日も議論ありましたが、私、前回も申し上げましたけれども、大事なことは二つあると思っておりまして、一つは、その承諾を形式だけにしないで、消費者本人がよく納得した上で、分かった上で承諾すると。そのために承諾の方法を、高田次長の答弁によれば、明示的にやるということとかよく確認してもらうという仕組みにすると。これはこれで重要だというふうに思いますし、そもそも訪問販売、柳ヶ瀬さんからありましたけれど、全ての契約の承諾、承認というのは、よく本当に納得して、考えて判断するということがなければいけないわけであります。
 私、柳ヶ瀬さんと反対で、学生時代、訪問販売にだまされた方でございます。突然訪問してきて、火災報知機を付けなきゃいけなくなったんだよ、お兄ちゃんと言われてですね、で、八千円、もう忘れもしませんね、一か月分の生活費八千円を取られて、もう不意打ちですよね。あっという間にもう現金でその場で払わされるという、ちょうどアルバイトの給料もらったの全部取られたというような経験がありますので、それ以来、訪問販売業者は私の宿敵でございますけど。
 何といいますかね、当たり前なんですけど、ちゃんと理解して、納得して契約する、お金を払うという基本的なことでありますからこれはそのとおりだと思うんですけれど、今回議論してきたのは、今言ったのは一定自分の判断力のある人の話でございまして、問題は、多くの消費者被害、特にお年寄りなど、何というんですかね、ジャパンライフもそうでしたが、相手を信用させられてだまされていると、こういう状態の方々をどうするかということで、この場合は、承諾の形が明示的であろうと、いかに確認しようと、だまされているわけですから、何でもサインをしてしまうということであります。
 電子化になれば簡単にボタンの世界になりますので、せめて、せめて、今までは紙があったことによって具体的に実践的にいろんなことが、被害の発覚も含めていろいろ防げたから電子化やめてほしいということが現場の声だということでありますので、それを議論しているということからあちこち離れないでほしいなというふうに思います。
 つまり、だまされている人、判断能力を失っている人に向けてどうするかと、これがもう一つの対策として必要になります。この点では高田次長が前向きな答弁をされてきておりますので、改めて整理して確認しておきたいというふうに思います。
 三つの点が特に重要でございまして、一つは、消費者、特にお年寄りの被害を防止するために、紙での承諾、紙を残すと。ある場合には紙を介在させるということでありまして、これは、紙をやめると言っておいてまた紙を出すのかというような、何かちょっと笑い物にされているところがありますけれど、私は、消費者庁が精いっぱい夜も寝ないで考えた案なんで、簡単に何だと言うのはちょっとかわいそうかなというふうに思っておりますし、私も紙をどう介在させるかという提案をしたこともありますので、これは大事にしてもらいたいというふうに思うわけであります。
 で、いろいろこれから精査、検討しなきゃいけないと思いますが、この紙を介在させるということ、せっかくぎりぎりのところで考えていただいたんで、政省令をどうするかというときも更にいろいろ検討していってほしいと思いますが、いかがでしょうか。

#148
○政府参考人(高田潔君) お答えいたします。
 契約書面等の電磁的方法による提供を可能とするに当たっては、実際には承諾を得ていないにもかかわらず承諾を得たなどとする悪質事業者を排除する観点が重要であると考えております。現在考えているものとしては、後になって承諾を取ったかどうかが分からないといったトラブルを未然に防止するため、口頭や電話だけでの承諾を認めないこととし、電子メールなどの電磁的方法か紙での承諾しか認めないことが考えられます。
 この際、対面での取引などオンラインで完結する取引以外の分野などについては当面、書面により承諾を取ることを原則とし、その際には、承諾をした後に電子メールなどで提供される情報が契約内容を記した重要なものであることや、それを受け取った時点がクーリングオフの起算点となることなどを明示的に示すことも検討すべきではないかと考えております。
 いずれにせよ、ほかにも消費者の利益の擁護、増進という観点から様々ないいアイデアが出てくるものと考えられ、法案が成立した暁には、公開の場で幅広く様々な意見を聴取する検討の場を設け、消費者相談の現場にいらっしゃる相談員の方やデジタル技術に通暁した専門家の方々などから予断を持たずに意見を伺いながら検討を進めてまいります。

#149
○大門実紀史君 もう一つは、家族など本人以外の第三者の関与という点ですね。これはもう既にありましたけれど、これも、あの場合どうなんだ、この場合どうなんだといろいろ御意見はあるかも分かりませんけれども、めげないで、どうするかと、どう具体的にやっていくかというのを検討していっていただきたい大事な点だと思います。
 高齢者の場合は年齢幾つにするんだとか、いろいろわっと出るかも分かりませんけど、この第三者を関与してもらうという方式は一つ決定的な歯止めになる可能性がありますので、例えば、第三者にメールで出さなきゃいけないとなっただけで、悪徳業者の方は、第三者に知らせなきゃいけないのかというだけでも抑止効果が出たりするわけですよね。そういう点も含めて、あながち否定することでありませんので、政省令の中で具体化していってほしいというふうに思います。
 三つ目が一番大事でございまして、これが一番、消費者庁がぎりぎり今の段階で、普通、この法案の審議で政省令の中身についてこれほど消費者庁がいろんなことを言うというのは余りないと思うんですけれど、その中でぎりぎり出してこられたのが、オンラインで完結する取引は電子メールで、例えばとおっしゃっていますが、例えばオンラインで完結する取引は電子メールで、それ以外の分野については当面、紙で消費者からの承諾を取らなければならないようにし、控えの交付も義務付けることが考えられますと、この前答弁されましたですね。
 ただ、オンラインで完結するだけだと、いろんな取引が入ってくる可能性があります。ちゃんとやっている英会話教室だけじゃなくて、例えば、私が今まで相談を受けたのでいくと、投資講座、あと内職商法ですね、そういうものがオンラインで入ってくる可能性があるので、何でもかんでもオンラインで完結すればいいですよということにならないと思いますので、これは前回、高田さんが私の質問に対して、オンラインで完結する取引であっても、その中でも消費者被害を発生させる悪質事業者の活動が顕著に見られるものもあるので、あるので、消費者被害を発生させる蓋然性の低いオンライン完結型の取引について電子メールでの承諾を認めるということも一案として検討していきたいとおっしゃっていて、だんだん踏み込んでこられたと思いますので、これも一つの大きな歯止めになる可能性がありますので、いろいろ現場の御意見も聞いてもらってこの案を生かしていってほしいなと思いますが、いかがでしょうか。

#150
○政府参考人(高田潔君) お答えいたします。
 承諾の取り方について、消費者利益の保護の観点から、口頭や電話だけでの承諾は認めないこととし、電子メールなどの電磁的方法か紙で承諾を得た場合のみ認められることが考えられます。
 この際、例えばオンラインで完結する取引は電子メールで、それ以外の分野については当面、紙で消費者からの承諾を得ることを原則とすることが一案として考えられますが、オンラインで完結する取引についても消費者被害を発生させる悪質事業者の活動が顕著に見られるものもあることから、消費者被害を発生させる蓋然性が高いものはオンライン完結型の取引であっても書面での承諾など厳格な手続を求めることも含めて、適切なルールの在り方を検討してまいりたいと考えております。

#151
○大門実紀史君 高田さん、検討しますだけでいいですから、長々全部言わなくていいですから。まだ質問あるんで、ちょっと簡潔にやってくれますかね。
 もう一つは、この三つの点が大変重要というふうに思いますので、生かしていっていただきたいと。ただ、それでも、それでも本当に被害が防げるのかどうかというのは疑問が残るということはありますが、最大限努力していってもらいたいと思います。
 次に、今回の改正案、本当に書面電子化を除くと大変いい改正案でございまして、そういう議論がほとんどできなかったのが大変残念でございます。後で提案される附帯決議との関係もありますけれど、何点かいい改正部分の今後の課題、触れておきたいと思います。
 ついでに、今、附帯決議の中に、第三者のこと、書面のことも、紙のことも入れていただいたんで感謝しておりますけれど、それ以外の部分の附帯決議との関係であと聞いていきたいと思います。
 一つは送り付け商法なんですけれど、これも実は高齢者がターゲットにこの間なってきておりまして、健康食品とか、最近はこのマスクですね、いうこともありました。今回いい改正していただいて、五十九条の十四日間経過の要件を削除してもう直ちに返還請求権を喪失するということになりましたので、要するに、消費者は一方的に送り付けられた商品を直ちに、直ちに処分することができるようにしたということでありまして、これは悪質業者が送り付けて本人がいろいろ迷っているうちに金を取るというようなことがなかなかできなくなると。送り付けたら、送り付けたその商品の代金とか送料など損をするということがありますので、送り付けるインセンティブが減少するという点で効果があるんではないかと思っておりますけれど、ただ、これ相当周知徹底していただかないと、消費者の方々ほとんど分からない状態がしばらく続くんではないかと思うので、広報、周知は是非努力をお願いしたいと。
 その上で、周知がされていないときに何が起こるかということも含めてなんですけど、そういうことを知らない消費者が商品を送り付けられたと。そういうふうになったのを知らないから、買い取るしかないのかとか、もう業者からうるさく言われたくないのでもう使っちゃおうと、あるいは処分したと。このときに事業者の方が、悪徳業者の方が、消費者がまだ知らないんだなと無知に付け込んで代金を請求するとか、あるいは損害賠償の請求をするとか、不当利得の返還を請求するとか、法的にですね、これは法的にこうなるんですよと脅し掛けてやるということも考えられなくはないんですけれども、こういう場合が生じても、今回の改正によって支払義務は発生しないというふうに理解していいでしょうか。端的にお答えください。

#152
○政府参考人(高田潔君) 委員御指摘のように、消費者が一方的に送り付けられた商品を処分等をしたとしても、代金請求という形であれ、損害賠償請求であれ、不当利得返還請求であれ、いずれの請求によったとしても消費者に支払義務が生じることは一切ありません。

#153
○大門実紀史君 是非、こうした支払義務を一切負わないということも具体的に周知徹底をお願いしたいと思います。
 もう一つ、今回の改正、いい改正だと思うんですけれど、さっき言ったように、悪質業者がもう割に合わないということで送り付け商法をやめてくれればいいんですけれども、なかなか周知徹底の関係も含めて簡単にはいかないだろうというふうに思います。
 それも含めて、今回の改正が一定周知徹底された後も含めて、どれぐらいの効果があったのかと、まだいろんなことをやる事業者がいるのかどうかというようなことも含めて、今後のトラブルの推移を注視をして、必要に応じて、更なる被害防止措置も必要があれば検討してほしいと思いますが、いかがでしょうか。

#154
○政府参考人(高田潔君) お答えいたします。
 委員御指摘のとおり、今回の法改正により消費者は一方的に送り付けられた商品を直ちに処分する等ができるようになるため、現行法の十四日間の期間においてあったような自己に返還請求があることを利用した詐欺的な行為ができなくなり、直ちにその商品の返還を請求することができなくなります。そのため、送り付け事業者は送り付けた商品の代金や送料に相当する額を損することとなり、送り付けるインセンティブを完全に失うこととなるため、送り付け行為による消費者被害の防止に向けた対策を抜本的に強化することとなります。
 しかしながら、委員御指摘のとおり、法施行後の送り付けをめぐる消費者トラブルの動向や悪質事業者の行為などをよく注視し、これらを分析することが必要不可欠であります。必要があれば更なる施策を講じていくことも検討してまいります。

#155
○大門実紀史君 海外の事例調べますと、行政処分をできるようにしている国もありますよね。そういうことも含めて、あるいは適格消費者団体の差止め請求などいろんな手段が今後考えられるんで、被害が収まらない等いろんなケースがまだある場合は、今、高田次長おっしゃったように、迅速にいろんな対策を講じていってほしいというふうにお願いしておきます。
 あと、預託法の改正ですけれど、これ、ジャパンライフ問題に取り組む弁護士さんたちの長い間の要望でございましたし、私自身も繰り返し消費者庁に求めてきたことでありますので、今回の改正は大変評価をしております。
 一点だけ、附則の第六条で、次の見直しについて五年後という表現があります。また、附帯決議でも五年を目途としてという、五年という目安がよく出てくるわけなんですけれど、何といいますかね、ジャパンライフの後、WILLとかまた新しい手法をどんどんどんどんやっているんですね。悪徳業者の手法というのは日進月歩でありまして、あの手この手で消費者を食い物にするというのはもう本当にすごいなと思うぐらい次々と手を打ち出してくると、スピードが速いんですよね。
 そういう場合がありますので、一応五年というのがありますけれど、必要な場合は五年を待たずに検証して必要な措置を講じてほしいと思いますが、いかがでしょうか。

#156
○政府参考人(高田潔君) お答えいたします。
 今般の改正法案によって販売預託の原則禁止等の大幅な規制強化が図られており、消費者被害を防止することが可能と考えております。したがって、まずは改正法の着実な運用に全力を尽くした上で、改正法の施行後五年を経過した場合において適切に対応してまいります。
 もっとも、改正法の施行状況をしっかりと把握し、必要があれば、五年といった年数にこだわることなく適宜適切に対応してまいります。

#157
○大門実紀史君 是非よろしくお願いいたします。
 最後に井上大臣にお聞きいたしますけれども、今日また答弁で認識間違ったの出てきたので指摘だけさせてもらいますけれど、今回の書面電子化の立法事実に関わるんですけれど、規制改革会議で特定役務の英会話オンラインの要望が出たと、加えて、推進室事務局から、全ての取引について電子化をやってくれと要請がありましたという説明がありましたけれど、これは事実と違います。国会答弁で既に推進室の事務局の方来ていただいてもう答弁をされておりますけれど、推進委員会事務局が言ったのは、ほかの省庁もそうなんですけれど、デジタル戦略の中で紙をなくすということを全体で考えてほしいと、これは全省庁に言っている話です。
 今回の経過でいきますと、まず特定役務の英会話オンラインだけという要請があって、その後、何か全てやれって指示があったように大臣言われていますが、それは違いまして、国会答弁で内閣府の参考人がはっきり言っていますが、特商法全部やってほしいという要請はしたことはないと、規制改革推進室の事務局の人も驚いたということを国会で答弁しているんですね。
 したがって、一般的な話と全部に広げるところで言われたというのは、ちょっと大臣が勘違いされているのか事務方が違うことを言っているのか分かりませんが、これはもう国会答弁上違いますので、改めて聞きませんが、認識を改めておいてほしいと思います。
 その上で大臣にお聞きいたしますけれど、今回の書面交付の電子化ですね、私は本会議でも前の委員会でも指摘しましたけれど、大臣の判断、指示で入ったというふうに聞いておりますし、大臣も否定されておりません。
 参考人質疑のときも全国消団連の浦郷さんのお話にもあったんですけど、八月の検討委員会報告ではみんな喜んだわけですね、いい改正になると。具体的にいい法改正にしようということで、全国で運動をやろうというふうに大変皆さんが意気に感じて盛り上がって頑張ろうとしたときに、こんなものが出てきたということになります。
 私は、消費者被害なくすために現場で日夜一番頑張っている方々の気持ちを裏切ったことが私は井上大臣の最大の罪だというふうに思っております。
 そういう点でいきますと、多分今日が井上大臣に質問する最後になるというふうに思います。総選挙の後、政権交代にしろ内閣改造にしろ、恐らく、ころころ替わりますので、大臣替わられるので、もうそこにおられないだろうと、お会いするのも今日で最後かなと思いますけれど、もうお互い余り会いたくないのかも分かりませんが。
 そういう点でいきますと、これは消費者庁全体の歴史的な汚点だというふうに前回申し上げました。そういうものを提案された方でありますので、大臣在任中はもちろんですけれど、国会議員である限り、この問題について、消費者被害が起きないように、あるいは起きた場合、私はずっと責任を感じてほしいというふうに思いますが、大臣、いかがですか。

#158
○国務大臣(井上信治君) まず、前段部分についてですが、先ほど、恐らく福島委員の御質問だと思いますが、私の方から答弁で、規制改革推進会議の事務局である規制改革推進室から、各省庁の所管法における全ての民民手続の書面規制について法改正が必要な事項の検討依頼があったというふうに答弁をいたしました。我々の認識に特に誤りはないというふうに考えております。(発言する者あり)

#159
○委員長(石井浩郎君) 井上大臣。

#160
○国務大臣(井上信治君) 当然のことながら、これからも責任を持ってしっかり取り組んでまいります。

#161
○大門実紀史君 よろしいですか。言っている意味は、最初、規制改革推進会議事務局といいますか、規制改革推進会議が全省庁に、紙をなくす努力をしてほしいと、これ言いましたね。で、具体的に始まったのは、規制改革推進会議の中で、特定役務だけ何とかしてくれないかと。それを広げたところでは、何もないんです、規制改革推進会議ですね。ですから、それは私、わざわざ内閣府の黒田さんに来てもらって聞いたら、ありませんと、むしろ消費者庁が自ら全部に広げたので驚きましたということを、これは私だけじゃなくて、衆議院でも答弁しておりますので、それは違いますよという指摘をしたわけであります。
 そういう認識をちゃんと持っていただきたいということを申し上げて、質問を終わります。

#162
○委員長(石井浩郎君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。
 これより討論に入ります。
 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。

#163
○川田龍平君 川田龍平です。
 立憲民主・社民を代表して、法律案に反対の立場から討論させていただきます。
 反対の理由は、ひとえに、政府が契約書面の電子化の部分の全面削除に応じられなかったこと、そして、電子化による消費者被害の増加への懸念が払拭されていないにもかかわらず、政省令で歯止めを掛けるという姿勢を崩されなかったことにあります。
 本法律案のうち、元々予定されていた内容、すなわち、豊田商事、安愚楽牧場、ジャパンライフ、そしてケフィアといった、巨額の被害を生み出してきた預託商法を原則禁止とすること、詐欺的利用の絶えなかった定期購入商法を厳罰化すること、そして、送り付け商法による被害の根絶を図ることなどの改正事項は、消費者被害の防止、利益の保全を図るものであり、全面的に賛成いたします。
 しかし、菅政権がデジタル改革を強力に打ち出す中、井上大臣が規制改革推進会議に求められてもいない契約書面にまで電子化を広げ、到底賛同できない項目が加わりました。その結果、ここで反対討論をしなければならなくなったわけです。
 ここまで消費者委員会での内閣提出法案は全会一致で可決されてきたことを思うと、本当に残念でなりません。
 契約書面を紙で交付することは、契約内容の確認、クーリングオフ制度の告知、そして第三者による契約の存在の認知など、消費者を守る重要な機能を果たしてきました。消費者庁がかたくなに電子化を拒んできたのもそのためです。それが、消費者側からの要望もなく、消費者委員会などでの慎重な議論もないまま、突如、改正事項に盛り込まれ、消費者団体、弁護士会、地方議会などから多くの反対意見が表明されるに至ったのは周知のとおりです。
 衆議院においては、議員各位の尽力により、契約書面の電子化については施行期日を延期するとともに施行後二年を経過した時点での検討条項が盛り込まれましたが、契約書面の電子化の全面削除は受け入れられませんでした。
 当委員会においても、現場を知る参考人から強い懸念が示される一方で、少しでもリスクを小さくできないか、委員の中からも様々な提案がされてきました。しかし、当局からは、政省令で歯止めを掛けるよう対応するとの答弁が繰り返されるばかりでした。
 国会は立法機関です。法律は、本質的に、権利を制限し、義務を課すものです。だからこそ、国民の負託を受けた我々国会議員が法律案の内容を精査するのです。
 かつてカジノ法案は、三百を超える項目を政省令以下に譲り、大きな議論を呼びました。それに比べれば、今回の数ははるかに少ないかもしれません。しかし、積極的に消費者を危険な状態にさらすことになるという点では、その影響は計り知れないものがあります。何より、政省令への委任の前提は行政府への信頼です。今日、事業者寄りの判断を繰り返す消費者庁、消費者庁に押し切られている消費者委員会に任せることは大きな不安が残ります。
 私は質疑の中で、三年前の消費者契約法改正案をめぐる混乱を取り上げました。当時は、担当大臣、消費者庁が大幅な修正に応じ、最終的には委員会における全会一致にこぎ着けました。今回もそのような展開を期待する気持ちはありましたが、残念ながら、契約書面の電子化を実施することを前提とした修正にとどめられ、懸念が払拭されないままであることは痛恨の極みです。せめて、これから提案される附帯決議により少しでも消費者被害の拡大が防げるようになることを願ってやみません。
 消費者被害を拡大する懸念が残る状態で本法律案に賛同することはできないことを重ねて申し上げ、反対討論といたします。

#164
○大門実紀史君 会派を代表し、特定商取引法等改正案に反対の討論を行います。
 本改正案は、全体として、消費者保護のために必要な改正です。しかし、昨年末、急遽盛り込まれた書面交付の電子化は、消費者保護どころか被害を拡大するマイナスの改定です。菅総理や麻生副総理の御指示もあり、消費者庁は政省令で被害防止のための措置をとるとしていますが、その具体策は今後の検討に委ねられており、現時点で被害を防げる保証は何もありません。よって、今の段階でこの法案に賛成することはできません。
 そもそも、特商法全般にわたる書面交付の電子化は、立法事実がなく、消費者保護よりデジタル戦略を掲げる官邸に迎合しようとした井上大臣の誤った判断によって突然盛り込まれたものです。そのために、日夜現場で消費者相談に苦労されている多くの人たちを失望させ、これから更に御苦労を掛けることになる。また、消費者庁の事務方にも余計な、多大な負担を掛けました。過去二十人の消費者担当大臣の中で負の遺産、マイナスの改定を残したのは、井上大臣、あなただけです。
 答弁では消費者の利便性の向上という言葉が再三使われてきましたが、それは一般商取引の話で、消費者被害の多い訪問販売、電話勧誘、マルチ商法などの世界で利便性など追求すべきではありません。このことは消費者庁も百も承知していたから、従来書面の電子化を拒否してきたのです。参議院の良識を発揮して、与野党合意で書面の電子化をきっぱり削除、修正すべきでした。この委員会の発足のときからいる委員として、初めて全会一致での採決とならないことを大変残念に思います。
 改めて井上大臣の猛省を促し、反対討論とします。

#165
○委員長(石井浩郎君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。
 これより採決に入ります。
 消費者被害の防止及びその回復の促進を図るための特定商取引に関する法律等の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕

#166
○委員長(石井浩郎君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 この際、宮沢君から発言を求められておりますので、これを許します。宮沢由佳君。

#167
○宮沢由佳君 私は、ただいま可決されました消費者被害の防止及びその回復の促進を図るための特定商取引に関する法律等の一部を改正する法律案に対し、自由民主党・国民の声、立憲民主・社民、公明党、日本維新の会、国民民主党・新緑風会及び日本共産党の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。
 案文を朗読いたします。
    消費者被害の防止及びその回復の促進を図るための特定商取引に関する法律等の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)
  政府は、本法の施行に当たり、次の諸点について適切な措置を講ずるべきである。
 一 書面交付の電子化に関する消費者の承諾の要件を政省令等により定めるに当たっては、消費者が承諾の意義・効果を理解した上で真意に基づく明示的な意思表明を行う場合に限定されることを確保するため、事業者が消費者から承諾を取る際に、電磁的方法で提供されるものが契約内容を記した重要なものであることや契約書面等を受け取った時点がクーリング・オフの起算点となることを書面等により明示的に示すなど、書面交付義務が持つ消費者保護機能が確保されるよう慎重な要件設定を行うこと。また、高齢者などが事業者に言われるままに本意でない承諾をしてしまうことがないよう、家族や第三者の関与なども検討すること。
 二 書面交付の電子化に関する承諾の要件を検討するに当たっては、悪質業者の手口や消費者被害の実態を十分に踏まえた上で、学識経験者、消費者団体、消費生活相談員等の関係者による十分な意見交換を尽くすこと。
 三 デジタル機器に不慣れな高齢者や障がい者が、デジタル技術を利用した新手の消費者取引のトラブルや悪質業者による訪問販売等の被害に遭うことを効果的に防止・救済するため、きめ細かな情報提供や見守りネットワークによる声掛け体制の整備を地方公共団体において一層強力に展開できるよう、消費者庁は財政措置を含む実効性ある措置を講ずること。
 四 デジタル機器に慣れていてもトラブルに巻き込まれやすい若年者に対し、デジタル技術を利用した新手の取引被害や悪質業者による連鎖販売取引の被害を効果的に防止・救済するため、成年年齢引下げの施行時期が令和四年四月一日に迫っていることを踏まえ、実践的な消費者教育を強力に展開するとともに、若年者に対するクレジット・ローンの過剰与信を防止する業界の自主的取組の効果を検証し、必要に応じ更なる法的措置を検討すること。
 五 消費者トラブルの防止・救済におけるクーリング・オフ制度の重要性に鑑み、電子メール等によるクーリング・オフ通知の発信方法及び効果について、消費者及び事業者に対し十分な周知策を講ずること。
 六 詐欺的定期購入トラブルの防止・救済に向けて導入された、特定申込みに係る申込画面の表示事項の義務付け及び誇大広告の禁止について、定期購入契約のうち初回分の価格・数量等と二回目以降の価格・数量等をことさら分離して表示する手口など、不適正な表示方法の具体例と判断の目安を通達等に具体的に明示すること。
 七 詐欺的定期購入トラブルが急増している事態に鑑み、現行法下における広告画面や申込確認画面についても、誤認を招きやすい表示方法の具体例を通達等の見直しにより早急に明示すること、並びに悪質業者に対する法執行を一層強化することに取り組むこと。
 八 送り付け商法により注文がないのに一方的に送り付けられた商品は、消費者が直ちに処分しても代金支払義務や損害賠償責任を負わないことを分かりやすく消費者に周知すること。
 九 関係省庁は、特定商品等の預託等取引契約に関する法律と金融商品取引法や出資の受入れ、預り金及び金利等の取締りに関する法律との間に隙間が生じないよう連携して対応すること。
 十 関係省庁が連携して預託等取引業者の不法な目的に基づいて行われた事案の把握に努め、そのような事案を把握したときは、速やかに既に生じた被害救済及び被害防止のための措置を講ずること。また、預託等取引による被害拡大及び被害防止のための方策を具体的に検討し、本法施行後五年を目途として、本法の実効性について検証を行い、必要な措置を講ずること。
 十一 これまで販売預託商法等によって多数の消費者被害が生じていることに鑑み、加害者の不当な収益をはく奪し被害者を救済する制度、行政庁及び特定適格消費者団体による破産申立制度並びに行政庁による解散命令制度の創設や、過去の被害事案の救済のための措置について、消費者裁判手続特例法の運用状況の多角的な検討を踏まえて、必要な検討を行うこと。
 十二 消費者トラブルの防止・救済の相談窓口である全国の消費生活センターにおいて、資格を有する消費生活相談員の人材確保が困難となっている現状を踏まえ、消費者庁は国又は地方公共団体における消費生活相談員を目指す人材の養成講座の開催等の施策を推進するよう予算措置を始めとする十分な措置を講ずること。
 十三 政府は、訪問販売や電話勧誘販売における高齢者・障がい者の消費者被害を抜本的に予防するため、幅広く対応策を検討すること。
   右決議する。
 以上でございます。
 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。

#168
○委員長(石井浩郎君) ただいま宮沢君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。
 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕

#169
○委員長(石井浩郎君) 全会一致と認めます。よって、宮沢君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。
 ただいまの決議に対し、井上内閣府特命担当大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。井上内閣府特命担当大臣。

#170
○国務大臣(井上信治君) ただいま御決議をいただきました附帯決議の趣旨を十分に尊重してまいります。

#171
○委員長(石井浩郎君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

#172
○委員長(石井浩郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後四時四十一分散会
ソース: 国立国会図書館
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