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2021/06/10 第204回国会 参議院 第204回国会 参議院 内閣委員会、外交防衛委員会連合審査会 第1号 令和3年6月10日
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2021/06/10 第204回国会 参議院

第204回国会 参議院 内閣委員会、外交防衛委員会連合審査会 第1号 令和3年6月10日

#1
令和三年六月十日(木曜日)
   午前十時二十五分開会
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
   内閣委員会
    委員長         森屋  宏君
    理 事
                酒井 庸行君
                徳茂 雅之君
                木戸口英司君
                平木 大作君
                矢田わか子君
    委 員
                大家 敏志君
                古賀友一郎君
                高野光二郎君
                高橋はるみ君
                山田 太郎君
                山谷えり子君
                和田 政宗君
                小沼  巧君
                塩村あやか君
                杉尾 秀哉君
                石川 博崇君
                柴田  巧君
                高木かおり君
                田村 智子君
                山添  拓君
   外交防衛委員会
    委員長         長峯  誠君
    理 事
                佐藤 正久君
                三宅 伸吾君
                小西 洋之君
                三浦 信祐君
                井上 哲士君
    委 員
                宇都 隆史君
                北村 経夫君
                中曽根弘文君
                中西  哲君
                松川 るい君
                三木  亨君
                山田  宏君
                羽田 次郎君
                白  眞勲君
                横沢 高徳君
                宮崎  勝君
                浅田  均君
                鈴木 宗男君
                大塚 耕平君
                伊波 洋一君
   国務大臣
       防衛大臣     岸  信夫君
       国務大臣     小此木八郎君
   副大臣
       外務副大臣    宇都 隆史君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        宮崎 一徳君
       常任委員会専門
       員        神田  茂君
   政府参考人
       内閣官房内閣審
       議官       木村  聡君
       内閣官房領土・
       主権対策企画調
       整室土地調査検
       討室長      中尾  睦君
       内閣府総合海洋
       政策推進事務局
       長        一見 勝之君
       警察庁警備局長  大石 吉彦君
       総務省総合通信
       基盤局電気通信
       事業部長     今川 拓郎君
       防衛省大臣官房
       政策立案総括審
       議官       川嶋 貴樹君
       防衛省防衛政策
       局次長      大和 太郎君
       防衛省整備計画
       局長       土本 英樹君
       防衛省地方協力
       局次長      青木 健至君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
〇重要施設周辺及び国境離島等における土地等の
 利用状況の調査及び利用の規制等に関する法律
 案(内閣提出、衆議院送付)
    ─────────────
   〔内閣委員長森屋宏君委員長席に着く〕

#2
○委員長(森屋宏君) これより内閣委員会、外交防衛委員会連合審査会を開会いたします。
 先例によりまして、私が連合審査会の会議を主宰いたします。
 重要施設周辺及び国境離島等における土地等の利用状況の調査及び利用の規制等に関する法律案を議題といたします。
 本案の趣旨説明は、お手元に配付いたしました資料により御承知願います。その聴取は省略いたします。
 これより質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言を願います。

#3
○小西洋之君 立憲民主・社民の小西でございます。
 この連合審査の開催に当たり、両委員長、また関係の理事の皆様、敬意を表させていただきたいと思います。
 まず、防衛大臣に質問させていただきますけれども、防衛大臣のいらっしゃるこの市ケ谷の防衛省本省、これがこの法律の特定重要施設に当たるか、いまだに明確に答弁されていませんけれども、当たるということでよろしいですね。

#4
○国務大臣(岸信夫君) 市ケ谷は国家の防衛の中枢でございます。その全国の部隊の運用に係る指揮を行う機能は代替が困難であって、特定重要施設の要件に該当し得ると考えております。

#5
○小西洋之君 では、陸海空の総隊の司令部があるところですね、航空総隊のある横田、そして陸上の朝霞、そして海上の横須賀、この三つの総隊またその司令部というのは、この特定重要施設に当たるということでよろしいですね。

#6
○国務大臣(岸信夫君) 今委員がお話しになったところは、当たり得るということでございます。

#7
○小西洋之君 当たり得るじゃなくて、当たるかどうかを答えてください。法律を国会に審査を求めているわけですから。
 市ケ谷とその陸海空のこの総隊司令部の箇所が特定重要施設として適用すると、法を適用するかどうかを明言してください。

#8
○国務大臣(岸信夫君) それぞれ当たるかどうかということについては、審議会での審査を得た上で決まってくるものでございます。

#9
○小西洋之君 いや、それって、それだと違憲立法になっちゃうんですね。
 この法律の第二条には自衛隊の施設って書いてあるんですね。この法律に基づいて国民の住んでいる家や生活状況なんかを調査して、そして報告徴収、罰則を科して、土地の利用規制もして罰則を科すわけですから、規制立法をするのに、対象施設が何であるのか、しかも、自衛隊の施設の中で、今大臣が答弁されたように、防衛省の本省あるいはその総隊司令部が最重要施設であることは小学生だって分かるじゃないですか。それが、はっきりこの法律が適用されるかどうかを明言できないんであれば、法律を審議する前提を私は欠いていると思うんです。違憲立法です。大臣、明確に答弁してください。
 もう一度だけ聞きます。
 市ケ谷の防衛省本省と陸海空の司令部は、重要特定施設に当たりますね。適用しますね。

#10
○委員長(森屋宏君) 岸防衛大臣。(発言する者あり)いや、答弁があります。

#11
○国務大臣(岸信夫君) 特定重要施設に当たり得るということでございますが、最終的に指定については審議会の審査の上に決まるということでございます。

#12
○小西洋之君 いや、この法律の政府が説明している趣旨は、国家の安全保障上必要だと言っているわけですよね。国家の安全保障上の必要性を大臣が判断しなくて、誰が判断するんですか。大臣と国会が判断するんですよ。審議会に丸投げだったら、こんなもの法律の前提を成していないですよ。
 内閣官房、よろしいですか。内閣法制局とのこの法案の審査の過程で、よろしいですか、この自衛隊の施設に、市ケ谷の本省そして陸海空の総隊司令部、それを適用するという審査を受けていますか、あるいは説明していますか。

#13
○政府参考人(木村聡君) お答え申し上げます。
 内閣法制局の審査におきましては、法律の条文ということで、個別の当てはめについては特に御審議をいただいていないところでございます。
 以上でございます。

#14
○小西洋之君 私の外交防衛委員会で、先日、近藤法制局長官がかつての答弁を撤回したんですけれども、立法事実を審査しないというとんでもない答弁したんですが、撤回して謝罪しました。内閣法制局、私もかつて霞が関で働いていましたけど、立法事実を審査するんですよ。
 この条文の必要性、合理性、自衛隊の施設、何でその周辺の、周りの国民の家を調べたり、そして規制、罰則まで科さなければいけないのか。何の施設かが答弁できないんだったら、これ、法案審議の前提を欠いています。
 これ、委員長、これ私は、この法案、とんでもない法案だと思います。我々立憲民主党も、この国の重要な施設、それをしっかり守る必要性というのは当然共有をしています。ただ、目的とやり方が余りにも逸脱をしている、そして余りにも法案がずさんである。
 防衛大臣、防衛大臣よろしいですか。じゃ、大臣の見解を聞きます。
 防衛大臣として、防衛省の本省と陸海空の総隊司令部、これは特定重要施設として適用すべきだ、そういう認識でありますか。大臣の見解を答えてください。

#15
○国務大臣(岸信夫君) 先ほどからも御答弁申し上げていますとおり、それぞれ特定重要施設に当たり得るということでございます。
 注視区域、失礼、これは、いずれにしても審議会で最終的に決めるということになります。

#16
○小西洋之君 でしたら、大臣、もう防衛大臣辞めていただかないといけないですよ。日本の安全保障のために必要だと言っていて、その安全保障の中枢の防衛省の本省や陸海空の総隊司令部が特定重要施設と当たるべきかどうか大臣が言えないんだったら、防衛大臣じゃないじゃないですか。
 委員長、先ほどから質問させていただいていますこの市ケ谷の防衛省の本省、そして陸海空のこの総隊司令部、あるいはこの自衛艦隊司令部がこの重要特定施設にこの法律として適用されるかどうか、そして防衛大臣は防衛大臣として適用すべきという見解であるかどうか、委員会に資料提出を求めます。

#17
○委員長(森屋宏君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕

#18
○委員長(森屋宏君) じゃ、速記を起こしてください。
 後刻理事会において協議いたします。

#19
○小西洋之君 委員長、ありがとうございます。
 その文書が出されるまではこの法案は絶対に採決をされてはいけないと思います。理由はさっき申し上げたとおりです。何の施設が何の必要性、合理性で対象になるのか分からないのに国民に規制を課す、これは違憲立法そのものですよ。
 では、小此木大臣に伺わせていただきます。小此木大臣は国家公安委員会の委員長、すなわち日本のポリス、警察のトップでございます。
 総務省の第二号館、私もかつて総務官僚で働いていましたけれども、警察庁があります。警察庁がある霞が関のあの建物はこの特定重要施設に当たりますか。この法律を適用しますか。

#20
○国務大臣(小此木八郎君) 政府として様々な検討を加え、今防衛大臣もおっしゃいましたけれども、土地利用状況審議会というのがございます。そちらの意見を伺った上で、最終的には私どもが決めてまいります。

#21
○小西洋之君 国防だけじゃなくて警察も丸投げされるんですか。
 じゃ、内閣官房、政府参考人に伺いますけど、この法律の第二条の生活関連施設、これはこの法律の解釈として、この警察の施設、特に警察庁の入っている霞が関の建物、庁舎、これは当たりますか。

#22
○政府参考人(木村聡君) お答え申し上げます。
 御指摘ございました生活関連施設につきましては、日常生活を支える重要インフラというものを想定してございますので、先生から今御指摘ございました警察の庁舎等はここでは想定しておらないところでございます。
 以上でございます。

#23
○小西洋之君 いや、想定していないんじゃなくて、解釈上当たるか当たらないかを聞いています。

#24
○政府参考人(木村聡君) 国民の生命、身体又は財産に重大な影響が及ぶかどうかということで規定させていただいておりますので、それに該当するものはこの生活関連施設に当たるということでございます。

#25
○小西洋之君 全国の警察官が国民の生命、身体、財産を日々守ってくれている。そして、例えばテロに対する対処も含め、誰でも分かっていることだと思うんですけど。
 警察の活動というのは、国民の生命、身体、財産ですね、この法律の第二条、これに当たらないということなんですか。当たるんじゃないですか。警察庁の施設はこの第二条の生活関連施設に当たるということでいいですね。当たらないんだったら、論理的な理由を説明してください。

#26
○政府参考人(木村聡君) お答え申し上げます。
 生活関連施設につきましては、重ねての答弁になりますけれども、その機能が阻害された場合に国民の生命、身体又は財産に重大な被害が生ずるおそれがある生活関連施設ということでございます。
 その上で、先生が御指摘ございました施設の重要性というのは御指摘のとおりだとございますが、今回、この法案の中では、それ自体が例えばその防衛の基盤となります、なっております防衛施設等でありますとか、あるいは領海等の保全に関する活動の基盤となっている海上保安庁の施設などにつきまして指定をさせていただくということにさせていただいたところでございます。

#27
○小西洋之君 全く答えになっていない。
 警察庁は、警察法に基づいて全国の都道府県を指示することもできるんですね。
 小此木大臣、よろしいですか、小此木大臣、国家公安委員長として、この法律で、警察庁の本庁ですね、そして国家公安委員会が入っている霞が関の第二号館、そのビルはこの特定重要施設には適用しないと、そういうお考えでいらっしゃるんですか。

#28
○国務大臣(小此木八郎君) 適用するかしないかは、この法律を成立していただいて、私どもで検討し、先ほど申し上げたように審議会の意見を伺って正式に決めてまいります。

#29
○小西洋之君 いや、だから、もうこれ廃案にするしかないですよ、こんなの。防衛省の本省が当たるかどうかは分からない、国家公安委員長がいる、そして警察庁の司令部、指令組織があるその警察庁のビルが当たるかどうか分からない、そしてそれを審議会に丸投げする、こんなの法案じゃないじゃないですか、こんなもの。廃案にするしかないですよ、こんなもの。
 もう一回だけ小此木大臣、伺わせていただきます。国家公安委員会の委員長として、警察庁の本庁が入っている霞が関のビル、これはこの法律を適用すべきだというふうにお考えになりませんか。

#30
○国務大臣(小此木八郎君) もちろん、国民の生活、命、財産を守るのも警察の最も重要な仕事でございますから、そういうことも想定し得るということでありますが、答えは先ほど私が申し上げたとおりでございます。

#31
○小西洋之君 もう担当大臣として自分の所管の警察庁のビルが当たるかどうかを答えられないんでしたら、この法案、審議する前提を欠いていると思いますので、参議院の威信に懸けて廃案にすると、そういうことを求めたいと思います。
 委員長にお願いしたいんですが、今申し上げました警察庁の本庁、警察庁ですね、そして国家公安委員会が入っている霞が関の第二号館ビルですね、これが特定重要施設に当たるのかどうか、そして、小此木大臣、担当大臣としてこの法律を適用すべきと考えるかどうかについて、委員会に政府の文書の提出を求めます。

#32
○委員長(森屋宏君) 後刻理事会において協議いたします。

#33
○小西洋之君 ありがとうございました。
 その文書が出されるまで絶対にこの法案の採決は許されないというふうに申し上げさせていただきたいと思います。
 では、防衛省、政府参考人に聞きますが、問いの三番ですが、第六条に基づいて自衛隊が各市民の家なり生活状況なりを調査することになっているんですが、その調査事項ですね、今から私が読み上げるものが、調査事項に絶対に当たらないと、こういうことは調査しないというものを、今私が申し上げるものから抜いてもらいたいと思います。
 まず、行きます、氏名、名称、国籍、住所、所有・賃貸等の状況、家族構成、職業、経済的状況、これは資産規模なども含みますけれども、日常活動の状況、職歴、様々な種々の活動歴、交友関係、思想信条、検挙・犯罪歴、今申し上げたもので、自衛隊が絶対に調べないというものを個別具体に答えてください。

#34
○政府参考人(川嶋貴樹君) お答え申し上げます。
 本法案に基づく調査といたしましては、御承知のとおり、公簿の収集、報告徴収、それから現地・現況調査がございます。これらの調査については、内閣府に新設する部局が一元的に実施する予定と承知してございます。
 ただし、現地・現況調査については、内閣府には出先、地方の出先というものがないものですので、重要施設を所管する省庁、例えば防衛省、その地方支分部局、地方防衛局、これが協力することを想定されていますけれども、その具体的な協力の在り方につきましては内閣官房において検討中と承知してございます。
 先生おっしゃった現地・現況調査についてなんですけれども、これは、例えば、不動産登記簿等を確認した結果、未登記の構築物が確認され、現地で構築物の形状や利用状況等を確認する場合などを想定してございまして、注視区域内にある土地等の利用者その他関係者に関する情報を収集するものではないと承知してございます。
 いずれにせよ、防衛省として、具体的に内閣官房より御依頼がない現段階におきまして、これに応じる協力の体制は決まってございません。

#35
○小西洋之君 じゃ、今答弁ですね、その土地の利用者や関係者の情報を集めないと言ったんですが、じゃ、第六条に基づいて自衛隊が行う現地・現況調査において土地の利用者や関係者の情報を集めると、この法律違反、第六条違反になるという理解でよろしいですね。法律違反になるかならないかについて答えてください。政府参考人、誰でもいいです。

#36
○政府参考人(川嶋貴樹君) お答え申し上げます。
 現地・現況調査につきましては、防衛省及びその地方支分部局であります地方防衛局が協力することも想定されていますけれども、具体的な協力の在り方については現在内閣官房において検討中というふうに承知してございます。
 いずれにせよ、防衛省が協力する場合でありましても、その調査の手法につきましては内閣府、内閣官房が一元的にお決めになるものと承知してございます。

#37
○小西洋之君 内閣府、内閣官房が一元的に決めるという法律上の根拠を教えてください。防衛省・自衛隊、内閣官房、内閣府には手足が、地方部局がないわけですから、全国の自衛隊が自分の基地の周り調べるしかないわけですから、そのルールに従うというその根拠を教えてください。自衛隊自らはルールは作らないということですか。それを教えてください。

#38
○政府参考人(木村聡君) お答え申し上げます。
 内閣府に新設いたします一元的に管理する、内閣府に新設をさせていただきます一元的な調査を担う部局、この根拠は法の第六条でございます。加えて、現地・現況調査を防衛省に依頼をさせていただくという根拠につきましては法の二十二条に置かせていただいているところでございます。

#39
○小西洋之君 じゃ、その調査手法を一元的に管理される内閣官房に聞きますけど、同じ質問です、よろしいですね。
 第六条に基づいて自衛隊が土地の利用者、関係者の、その関する情報を調査、もしすれば、これは法律の六条違反ということでよろしいですね。六条ではそういう調査は禁止されている、六条でそういう調査が禁止されているのか、あるいは許容されているのか、法解釈を答弁してください。

#40
○政府参考人(木村聡君) お答え申し上げます。
 御指摘ございました第六条、内閣総理大臣の権限といたしまして、注視区域にございます土地等の利用状況を調査をすると、こういう旨規定させていただいているところでございます。内閣府に新設いたします部局が一元的に予定することとしておりますけれども、条文上、その手法については特に制限を設けていないということでございます。
 なお、本法案に基づきます調査のうち、現地・現況調査につきましてはこの六条の規定に基づき実施するものでございますけれども、必要に応じて、先ほども御答弁させていただきましたが、第二十二条の規定に基づきまして、内閣総理大臣が防衛大臣に対して協力を要請させていただく場合が想定されます。
 ただし、その場合でありましても、現地・現況調査の一義的な責任主体はあくまでも内閣府でございます。当該現地・現況調査の手法や範囲等につきましても、内閣府の方で適切に判断をさせていただくということでございます。
 以上でございます。

#41
○小西洋之君 いや、法律上許容されているか禁止されているかはっきり答えないんですが、ただ、法律上、この調査の手法については何ら制限がないということはおっしゃいました。これは各委員会でも、私の外交防衛委員会でもおっしゃっていますけれども。
 じゃ、よろしいですか、内閣官房。法律上、この第六条は、調査の内容、事項と調査の手法については、法律上、条文じゃ何の制限もないわけですから、さっき私が冒頭申し上げた、この第六条に基づいて、自衛隊が土地の所有者の家族構成、職業、経済状況、日常活動の状況、職歴、あるいは様々な活動歴、交友歴、思想信条、そういうものを調べるのはこの第六条では禁止されていないということでよろしいですね。
 法解釈を聞いているんですから、それを答えられないんだったら法案審議なんかできませんよ。法解釈を聞いているんですから、明確な答えを言ってください。禁止されていないということでよろしいですね。

#42
○政府参考人(木村聡君) お答え申し上げます。
 第六条の規定において、先生今御指摘されましたような様々な点について、それを除くという形では排除はされておりませんけれども、その調査におきまして、利用に関係ない御指摘ございました事項については調査することは想定しておらないと、こういうことでございます。
 以上でございます。

#43
○小西洋之君 じゃ、今の問いですね、排除されないと言いますが、じゃ、逆に、逆の聞き方をしますが、この第六条において、この法律の目的を達成するために必要な事項は第六条において内閣総理大臣は関係機関にこの調査を求める、自衛隊に調査を求めるということでよろしいですね。

#44
○政府参考人(木村聡君) お答え申し上げます。
 第六条の調査につきましては、条文にも規定させていただいておりますけれども、区域内における土地等の利用の状況に関して調査をさせていただくということでございまして、その範囲において二十二条に基づき必要な協力を内閣総理大臣から防衛大臣に要請させていただくと、こういうことでございます。
 以上でございます。

#45
○小西洋之君 この条文に書いてある土地等の利用の状況のためであれば何だって調査できるということなんですが、この法案の、私、最大の問題点は、自衛隊の在り方を変えてしまう、そういう恐ろしい法案だと思うんですね。自衛隊は、国民の命や国益を守る、その国防、国民の信頼の下に国民を守る組織なんですよ。ところが、その自衛隊がこの法律によって国民生活を調査し、そして監視する、国民を調査して監視する組織に変わってしまう、これは戦後の自衛隊の中で初めての事件です。そんなことをこんな、何も政府が答弁もできない、こんな拙速な審議で決めていいわけが私はないと思うんですね。
 ここは、委員長また与党の先生方、自衛隊、国民に、これ本当、日々、自衛官、国防の訓練、そして災害派遣要請、体張って頑張ってくれていますよ。こんなことを我々国会がこんなやり方で決めていいのか、そうした問題が問われているんだというふうに思うところでございます。
 では、政府参考人に重ねて聞きますけど、第八条で罰則付きの報告徴収がありますけれども、この報告徴収のこの事務、これは内閣府の人間がやると言っているんですが、この報告徴収の事務に自衛隊が同行するなど、そうした自衛隊が連携することは絶対にないというふうに言えますか。それを答えてください。

#46
○政府参考人(木村聡君) お答え申し上げます。
 法第八条に規定しております報告徴収についてでございますけれども、これは専ら内閣総理大臣が行うこととしてございまして、御指摘ございましたように防衛省や自衛隊と連携していくことはないということでございます。
 以上でございます。

#47
○小西洋之君 いや、これ防衛省・自衛隊が見付けた第六条に基づく情報に基づいてやるわけですから、連携がないわけがないんです。だから、今連携がないというのは、例えば現地で同行するとか、あるいは同行しないでも密接に関連し合って内閣府のこの報告徴収の事務を自衛隊が支える、そういうことがないということですか、あるんですか。

#48
○政府参考人(木村聡君) お答え申し上げます。
 重ねての答弁になりますけれども、第八条に基づきます報告徴収につきましては、防衛省や自衛隊と連携して行うことはないということでございまして、報告徴収につきましては、通常の場合、郵送等でその名宛て人の方にお届けをするということでもございますので、そういった意味におきましても、例えば防衛省・自衛隊の方が一緒に戸別訪問をするといったような形で報告徴収をさせていただくということは想定しておらないということでございます。
 以上でございます。

#49
○小西洋之君 ちょっと今の、要するに物理的にも機能的にも連携はないということでよろしいですね。ちょっと簡潔にそれだけ答えてください。

#50
○政府参考人(木村聡君) お答え申し上げます。
 御指摘のとおりと理解しております。
 以上でございます。

#51
○小西洋之君 もう一度、じゃ、仮に物理的かつ機能的に自衛隊と内閣府が連携したら、これは八条違反になるんですか。法律上は排除されていないということでよろしいですね、そういう連携は。

#52
○政府参考人(木村聡君) お答え申し上げます。
 法律は、重ねての答弁になりますけれども、第八条に規定いたします報告徴収は専ら内閣総理大臣が行うことと規定させていただいているところでございます。
 以上でございます。

#53
○小西洋之君 だから、専らだから別に一緒にやっても法律違反にはならないんですね。
 防衛省に伺いますけれども、第六条に基づいて、自衛隊が基地や駐屯地の周囲の、あるいは市ケ谷の本省の周囲の、何十万件になるのか何百万件になるのか、膨大な全不動産を調べ上げる、調べることになるんですが、その調べた情報を、所有者ですとか、それデータベースを作ることになるんですが、そのデータベースは自衛隊が管理するんですか。

#54
○政府参考人(川嶋貴樹君) 先生御指摘のデータベースにつきましては、内閣官房、内閣府の方で担当する、主管するということでございまして、防衛省はそのデータベースを運営するということはございません。

#55
○小西洋之君 じゃ、その自衛隊が調べた情報を内閣府に提供するということですか。提供するので、自衛隊は管理はしないということですか。

#56
○政府参考人(川嶋貴樹君) 依頼を受けて現地・現況調査をお手伝いすると。それに伴って得られた事項につきましては、内閣官房、改め内閣府さんの方にお渡しをすると、こういうことでございます。

#57
○小西洋之君 防衛大臣にこの自衛隊が行う調査の本質ということについて質問させていただきますが、防衛大臣よろしいですか。
 この法律の仕組みというのは、まず内閣府が登記簿などのいわゆる公簿収集をして不動産について情報を集めると、それに基づいて第六条の自衛隊の現地・現況調査をしてもらうということなんですが、私、登記簿だけ見たって、そこの不動産に住んでいる人あるいはその施設が機能阻害行為をやるかやらないか私分からないと思うんですね、現地へ行かない限り。
 私も、いろんな、大臣もうなずいていらっしゃいますけれども、いろんな登記簿を私見たりしたことありますけれども、登記簿だけ見たって何も分かりませんよね。現地・現況調査しなきゃ分からないわけであって、そうすると、大臣よろしいですか、大臣は、繰り返し、この法律が我が国の安全保障上意義があるというふうにおっしゃっているわけなんですけれども、確かに安全保障において手抜かりは許されませんから、そうすると、結果的に自衛隊はこの全ての一キロ四方の不動産の現地・現況調査をやることになるんじゃないんですか。登記簿などの公簿情報だけで内閣府が問題ないといっても、それを防衛省は信じられるんでしょうか。大臣の見解をお願いします。

#58
○政府参考人(川嶋貴樹君) お答えを申し上げます。
 ここで想定されております現地・現況調査につきましては、例えば、先ほど申し上げましたように、不動産登記簿等を確認した際に未登記の構築物が確認され、現地で構築物の形状やその利用状況等を確認する場合などを想定しておりまして、全てじゅうたん爆撃のように一キロの範囲内を何かをするということを想定されているわけではございません。そういうふうに認識してございます。

#59
○小西洋之君 じゃ、川嶋参考人に伺いますが、よろしいですか。よろしいですか、川嶋参考人。
 この法律の目的である機能阻害行為の可能性があるかどうかを認識するのに、未登記であるのかどうか、あるいは登記をしていても、そこに誰が住んでどういう活動をしているのか、それ何の関係があるんですか。何で未登記のものだけを注意すればいいというふうになるんですか。この法律の目的である機能阻害行為を排除するために、未登記のものだけでよくて登記されているものについては関心を払わなくていいという、その合理的な根拠を説明してください。

#60
○政府参考人(川嶋貴樹君) お答え申し上げます。
 ただいま私が申し上げたのは、自衛隊が依頼されることがあるかもしれない現地・現況調査というのはこういうものでございますと、こういうことをお答え申し上げたわけでございまして、調査そのものにつきましては、内閣官房が、内閣府が主管となって複合的な手段において達成されるものだと考えておりまして、ある単品の手段のみによって本法の目的が成就できるというものではないものと承知しておるところでございます。

#61
○小西洋之君 いや、防衛大臣、この未登記のものだけが防衛省は調査依頼されるんだったら、こんなもので大臣がおっしゃっているその自衛隊施設の安全って守れるんですか。

#62
○国務大臣(岸信夫君) 今回の現地・現況調査ですけれども、これまでも自衛隊、隣接地調査行ってきております。それと比較して、施設周辺の対象範囲の拡大、千メートルまでということでございますが、それから調査手法の充実、利用規制に係る措置の新設、こういったことから非常に重要な内容が含まれているということで、私たちは、これは調査が必要であると、重要であると考えています。

#63
○小西洋之君 今大臣がおっしゃったこの隣接地調査というのを平成二十五年から防衛省・自衛隊はやっているんですね。全国の六百五十か所の施設の、まさに基地から隣接しているその土地の状況について大体四年から五年掛けて一巡しているらしいと。ヒアリングしたところによると、いわゆる地方防衛局の背広組、いわゆる自衛官ではない普通の公務員の事務官の方がやっているというんですが、防衛省に聞きますけど、自衛隊の施設ですね、六百五十の、隣接ですから一キロ四方よりももっと身近ですよ、もうまさに基地に隣接している。そこを調べるのに事務官の人たちを動員して四年、五年掛かるんでしたら、一キロ四方内の基地からの不動産、それを調べるには、当然自衛官、制服組の自衛官を要員としては必要になる、そういう理解でよろしいですね。

#64
○政府参考人(川嶋貴樹君) お答え申し上げます。
 まず、ファクトといたしましては、先生おっしゃったとおり、平成二十五年以来やっております、防衛省がやっております隣接地の調査につきましては、地方防衛局におきますその職員、事務官等でございます、これがやっておるということでございます。
 今後、本法に基づく御協力と、防衛省の立場から見れば協力するという形なんですが、それは今、その内容につきまして内閣官房の方で御検討されておると。したがって、内閣官房とよく調整を、緊密に調整をしてまいりたいと考えておるということでございます。

#65
○小西洋之君 質問通告しているんですが、今回の法案、閣法ですから防衛省も了解の上で出しているんですが、自衛官を動員する調査が必要かどうか、それを検討した文書はありますか、あるいはデータはありますか。端的に答えてください。通告しています。

#66
○政府参考人(川嶋貴樹君) いや、特に自衛官をどうするというような検討は行ってはございません。ただ、この依頼を受けて調査を行うその主体は地方防衛局であり、そして地方防衛局において、その職員はいわゆる事務官等であるということでございます。

#67
○小西洋之君 委員長、今お聞きいただいたとおりなんですが、委員会に対して、防衛省が今回のこの法律についての、この六条の調査をするに当たって、現場の自衛官、自衛官を動員、要員として用いなければできないのかどうか、それについてのこの検証の文書、特に先ほどお願いしましたように、市ケ谷とその三つの総隊司令部のその周囲一キロですね、不動産、そこも含めて委員会に文書提出を求めます。

#68
○委員長(森屋宏君) 後刻理事会において協議いたします。

#69
○小西洋之君 その文書が出されるまでは採決などは絶対に許されないというふうに申し上げさせていただきたいと思います。
 防衛大臣に伺いますが、防衛大臣、よろしいですか。
 この法律は、自衛隊の施設から周囲一キロの不動産を調査するものなんですが、そうすると、その一キロの外から防衛省の施設に機能阻害行為を企てようと思ってやってくる、そういう人、行為に対しては何ら守る効果がない法律と理解してよろしいですね。

#70
○国務大臣(岸信夫君) 本法案は、土地等の利用によりまして、安全保障上重要な施設に対して機能阻害行為が行われるというリスクに対応することを目的として取りまとめたものと承知をしております。こうしたリスクに対して、事後的な対応では安全保障上取り返しが付かない事態というものも、おそれがあるものと認識をしているところでございます。
 このため、本法案では、安全保障上のリスクが高いと考えられる重要施設等の周辺について区域指定した上で、対象区域内の土地等について利用状況の調査を行い、その結果、防衛関係施設等の重要施設の機能を阻害する土地の利用、例えば防衛関係施設に対する電波妨害、電波妨害ですね、等明らかとなった場合に、中止等勧告、命令を行うことで安全保障上のリスクとなる機能阻害行為を未然に防止できるものと認識をしておるところでございます。(発言する者あり)

#71
○委員長(森屋宏君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕

#72
○委員長(森屋宏君) じゃ、速記を起こしてください。

#73
○国務大臣(岸信夫君) 本法案における阻害、機能阻害行為について、安全保障をめぐる内外の情勢や施設の特性等に応じて様々な態様が想定されるために一概にお示しすることは困難でございますけれども、御指摘いただいたもののみを念頭に本法案における各種措置が定められているものではないと承知をしておるところでございます。
 防衛省として、一般論として、防衛施設周辺における土地の所有……(発言する者あり)

#74
○委員長(森屋宏君) 静粛に。

#75
○国務大臣(岸信夫君) 及び利用の状況によっては自衛隊施設や米軍施設の円滑な運用等に支障が生じ得るものと考えています。
 そのような観点からも、一たび土地を取得され拠点化された場合、継続的かつ長期的な機能阻害行為を実施される可能性があるものとすることから、重要施設周辺の土地等の利用の規制を行うこととしている本法案につきましては、防衛関係施設の機能発揮を万全にするという観点から意義あるものと考えておるところでございます。

#76
○小西洋之君 大臣、もう恐縮ですけど、真剣に国防をやってくださいよ。一キロの外から機能阻害行為に来る者に対しては守る効果はないですねと聞いているんですから、それを答えないんだったら、防衛大臣、それ駄目じゃないですか。
 政府、防衛省、よろしいですか、同じ質問です。一キロの外から機能阻害行為をするためにやってくる人に対しては何ら守る効果がない、守る効果があるんだったらこういう効果があるということを答弁してください。明確にお願いします。

#77
○政府参考人(川嶋貴樹君) お答え申し上げます。
 本法案におきます機能阻害行為につきましては、安全保障をめぐる内外情勢や施設の特性等に応じて様々な態様が想定されるため、一概にお示しすることは困難なんだろうというふうに考えております。
 ただ、本法の目的に鑑みまして、また一般論といたしまして、防衛施設周辺における土地の所有及び利用の状況によっては自衛隊施設や米軍施設の円滑な運用等に支障が生じ得るものと考えてございます。

#78
○小西洋之君 だから、一キロの外からですね、一キロ以内には不動産を持ってないんですよ、一キロ以内には不動産を持ってない、賃借もしてない人が一キロの外から自衛隊の基地に機能阻害行為に来ることに対しては何らそれを防ぐ、守る効果はない。防ぐ、守る効果があるんだったらそれを説明してください。防衛省。

#79
○政府参考人(川嶋貴樹君) 繰り返しの御答弁になるかもしれませんけれども、機能阻害行為につきましては様々な態様が想定されるために、一概にこうなんだということをお示しするのは極めて難しいと。ただし、一たび土地を取得され、拠点化された場合には継続的かつ長期的な機能阻害行為を実施される可能性があるということで、重要施設周辺の土地等の利用規制を行うこととしている本法案は、防衛関係施設の機能発揮を万全にする観点から大変意義があるものと考えてございます。

#80
○小西洋之君 大臣も防衛省の政府参考人も、二回ずつ聞きましたけれども、答えないんだ。何が安全保障ですか。安全保障、本当に自衛隊の施設を守るんだったら、もっと実効性のある仕組みを考えなきゃ駄目じゃないですか。基地の防備が足りないんだったら、それを予算を取って充実する、あるいは防衛省設置法の管理規定の範囲内で、周辺についてチェック等する必要あるんだったらそれを計画的にやる。そういうことを何にもやらずに、こんな野方図な法律を国会に出してどうするんですか。
 小此木大臣、よろしいですか。同じ質問です。小此木大臣がいらっしゃる、国家公安委員長であられるんですけれども、霞が関のこの警察庁の本庁ですね、警察庁の本庁から一キロ四方には不動産も持ってもないし、借りてもないし、借りてもない、ただ、その一キロの外からですね、大臣よろしいですか、一キロの外から、ある日、その警察庁の本庁に機能阻害行為をするために一キロの外からある日侵入してくる、そういう人に対してはこの法律は何ら守る効果がないという理解でよろしいですね。

#81
○国務大臣(小此木八郎君) 小西委員、その前に、先ほどの答弁で私誤っておりました。撤回をしたいと思いますけれども、小西委員の、その特定重要施設に二号館であります総務省、警察庁、国家公安委員会の入っている建物は該当するかしないかという御質問でありましたが、私は頭の中で特別注視区域、注視区域と混乱をしておりまして、この警察庁、二号館は該当、今回しておりません、しません。ということを改めさせていただきたいと思います。委員の皆様にもおわびを申し上げます。
 そして、有識者会議の提言では、調査等の対象となる防衛関係施設等の周辺の範囲について、予見可能性の確保や過度な負担防止の観点から、施設からの一定の距離で範囲を設定しておくのが適当であるということがされました。これを踏まえて、重要施設の周辺区域については、その機能を阻害する妨害行為等が相当に懸念される範囲として、その敷地からおおむね一千メートルの区域とすることを対象といたしました。
 このおおむね一千メートルという範囲内で区域の指定を行えば、物理的な機能阻害行為を相当程度回避することが可能と考えております。また、このおおむね一千メートルという距離を設定するに当たっては、銃器の有効射程距離を参考としているところであります。

#82
○小西洋之君 だから、警察庁の、また本庁の二号館ですね、霞が関、そこの一キロ外からやってくる行為について防ぐ効果があるかどうかは、大臣、答えないじゃないですか、防衛大臣も。
 委員会に提出要求を求めたいと思います。
 今の質問ですね、自衛隊施設の一キロ外から、そして警察庁の本庁の施設の一キロ外から、その一キロ圏内には所有も賃貸もしていない人が機能阻害行為を企てるために来る行為については、それを守る効果はあるのかないのか、それについての資料提出要求を求めます、委員会への。

#83
○委員長(森屋宏君) 後刻理事会において協議いたします。

#84
○小西洋之君 委員長、ありがとうございました。その資料が出されるまでは、当然採決は許されないということ。
 小此木大臣、今おっしゃった、二号館がこの法律は適用されないということですか。それだけ、もう適用するか、されるか、一言だけ答えてください、時間ですので。

#85
○国務大臣(小此木八郎君) 該当しません。

#86
○小西洋之君 じゃ、内閣官房、さっきの条文解釈ですけれども、警察庁の本庁は、あるいは国家公安委員会は、国民の生命、身体、財産、その重大な被害が生じるおそれと認められるものですね、その機能を阻害する、それには当たらないという解釈なんですか。

#87
○政府参考人(木村聡君) お答え申し上げます。
 その点は大臣から御答弁させていただいたとおりでございます。
 以上でございます。

#88
○小西洋之君 いや、だから条文解釈上当たらないのかどうか、はっきり言ってください。

#89
○政府参考人(木村聡君) お答え申し上げます。
 法の目的に照らしまして、それは含まれないということでございます。
 以上でございます。

#90
○小西洋之君 では、警察が、国民の生命、身体、財産のその被害を守る、この条文に当たらないというのを論理的に説明してください。なぜ条文、普通に読めば当たるとしか読めないんですけど、なぜ当たらないという解釈なのか、説明してください。

#91
○政府参考人(木村聡君) お答え申し上げます。
 法律の掲げております目的に照らして、そこの中には含まれていないと、こういうことでございます。
 以上でございます。

#92
○小西洋之君 いや、法律の目的は、その重要施設が機能阻害行為を、それを阻止すると、もって国民生活の基盤の維持等をするというのが目的なんですけれども、それに照らして、プラス二条の条文の文理に照らして、なぜ警察庁本庁は解釈上これに当たらないのかを論理的に説明してください。

#93
○政府参考人(木村聡君) お答え申し上げます。
 この法律の目的は、法の第一条に掲げさせていただいておりますけれども、この法案でございますが、必要な土地等の利用状況の調査、そして利用の規制などを行うことによりまして、国民生活の基盤の維持並びに我が国の領海等の保全及び安全保障に寄与することを目的とすると、こういう規定を置かせていただいておりまして、その目的との関係で、先ほど大臣から御答弁させていただきましたとおり、御指摘のありました警察の施設は含まれていないと、こういう整理でございます。
 以上でございます。

#94
○小西洋之君 今読み上げた法律の大目的の国民生活の基盤、国民生活の基盤の維持に警察活動が当たらないということを論理的に説明してください。

#95
○政府参考人(木村聡君) 重ねての答弁になりますけれども、この法律の目的に照らして、御指摘ございました警察等の施設につきましては、重要施設としてこの政令で指定するものとしては考えていないということでございます。
 以上でございます。

#96
○小西洋之君 私も十一年間国会議員をやらせてもらっていますが、こんなひどい法案見たことないですよ。何ですか、これ。何の規範性もないじゃないですか、これ。
 委員長、この警察庁ですね、警察組織及び警察庁の本庁が法律の目的、第二条に解釈上当たるのか当たらないのか、委員会に資料提出要求をお願いします。

#97
○委員長(森屋宏君) 後刻理事会において協議いたします。

#98
○小西洋之君 ありがとうございました。当然、その資料が出されるまでは採決は許されません。
 防衛省に聞きますが、自衛隊が第六条に基づいて集めた情報を在日米軍に提供しますか。

#99
○政府参考人(青木健至君) お答え申し上げます。
 本法案に基づきまして政府として収集した情報、これの具体的な扱いにつきましては内閣官房において検討中というふうに承知しております。予断を持ってお答えをすることは差し控えたいと思います。

#100
○小西洋之君 だけど、法律の二条の一号に在日米軍施設と書いてあるじゃないですか。
 じゃ、その自衛隊が六条で集めた情報を在日米軍に提供するかどうか、それ政府決めていないということでよろしいですか。

#101
○委員長(森屋宏君) 時間が来ておりますので、まとめて。

#102
○政府参考人(青木健至君) お答え申し上げます。
 そもそも、在日米軍施設・区域、これにつきましては、それ指定するかどうかということにつきましては、自衛隊施設に関する指定の考え方等を踏まえつつ、管理者である米軍との間で施設の運用状況や重要性等の詳細を確認した上で区域の指定を行うというふうに考えております。このため、在日米軍施設・区域の指定の在り方については予断を持ってお答えすることは差し控えたいと。
 その上で、法案につきまして、法案に基づいて政府として収集した情報の具体的な扱いにつきましては、まさに内閣官房において検討中というふうに承知しておりますので、この時点で予断を持ってお答えすることは控えたいと、そういうことでございます。

#103
○小西洋之君 これは残念ながら悪法ですので、絶対の廃案を求めるとともに、自衛隊が集めた情報を在日米軍基地に提供するかどうか、委員会に資料提出要求を最後お願いします。

#104
○委員長(森屋宏君) 後刻理事会において協議いたします。

#105
○小西洋之君 どうもありがとうございました。

#106
○浅田均君 日本維新の会、浅田均でございます。
 今日は連合審査ということで、私ども日本維新の会は、過去四年間、重要土地取引規制法案を提出し続けております。背景には、防衛施設周辺とか国境離島の土地が外国人等に売却されていると、その地域と関係のない外国人に売却されているという、我が国の安全保障を脅かしかねない事態が生じているという事実があります。つまり、安全保障上そういう土地を取引するに際して規制を設ける必要があるのではないかというのが我が方の立法事実でございます。
 他方、なるほど国防上必要であると、筋は通っていますということになっても、国内的に見ると別の論点からいろんな見方が出てくるということで、両大臣、小此木大臣は昨日からそういうことにいろいろ答弁をされております。聞かせていただいておりますし、議事録も読ませていただいております。
 だから、バランスの問題だと思うんですね。防衛上、国防上こういう法案は必要であると。しかし、他方、内政を見ると、内政にこういう影響を与えてしまうかもしれないと、そういう懸念があると。だから、そのバランスを見て、どっちを取るかということになるんだと思います。
 私ども、申し上げましたように四年前から同様の法案を出させていただいておりまして、そういう問題意識は持っております。したがいまして、本法案に関しましても、衆議院の方で修正協議をやらせていただいて、そこで私どもが足らないと考えているところ、すなわち、一条の目的のところに、この自由な経済活動との調和を図りという文言を入れてほしいと。それから、二点目ですね、第五条二項に、関係地方団体の長の意見をあらかじめ聴取すると。国と地方の関係ですのでそういう手続が必要であろうと、だからそういうのを入れてください、追加してくださいと。それから、これも実務上重要だと思って、附則二条で、土地収用手続というのが入っていないんですけど、土地収用手続の検討という文言を加えていただきたいということで協議させていただきました。
 残念ながら完全には反映されてはいなかったんですけれども、まだ完全なものではないけれど、私どもが四年前から提案している法案、それの実現に一歩近づいたということで評価はしております。
 今まで、昨日の内閣委員会を見ていても、今日の議論を聞いていても、ちょっと問題かなと思うようなところがありますので、私の方からも、今まで触れられていなかったところを中心に質問をさせていただきたいと思います。
 まず一点目が、国境離島の問題であります。
 第一条の目的のところに、「国境離島等の機能を阻害する行為の用に供されることを防止する」とあります。ここで言う国境離島の安全保障上の機能とは何なのか。これは二条の五に規定されておりますけれども、何か表現が分かりにくいので、ここで言う国境離島の安全保障上の機能とは何を指すのか、御説明をお願いします。

#107
○国務大臣(小此木八郎君) ありがとうございます。
 我が国の領海、排他的経済水域の外縁を根拠付ける領海基線の多くは、地理的に本土から離れた離島に存在します。我が国は、外洋に多くの離島を有することで国土面積をはるかに超える広大な管轄海域において領域主権を行使し、また海洋資源開発等の主権的権利等を行使することが可能となっており、国境離島は、我が国の領海等の基礎として安全保障上極めて重要な機能を有しております。また、有人の国境離島においては、領海警備、低潮線保全区域の監視といった我が国の領海等の保全に関する活動の拠点としての機能も有しております。
 これらのことを踏まえ、本法案においては、離島機能として、海域の限界を画する基礎としての機能と領海等の保全に関する活動の拠点としての機能、これらを規定しております。

#108
○浅田均君 ちょっとはっきりいたしました。領域主権の根拠、保全の根拠ということであります。
 それで、次の質問に移らせていただきますけれども、参議院の内閣委員会調査室からいただいた資料によりますと、国境離島と呼ばれる島が四百八十四あります。有人国境離島が百四十八島となっておりますので、無人の国境離島というのは三百三十六島あるということになりますが、この無人国境離島の管理は誰が行っているんでしょうか。

#109
○政府参考人(一見勝之君) お答え申し上げます。
 我が国の領海等の外縁を根拠付ける国境離島は四百八十四島ございますけれども、私有地のある離島が四十島ございます。残りは国又は地方自治体が所有しているものでございます。その管理につきましては一般的に所有者である私人又は国等が行っているものと承知しております。

#110
○浅田均君 無人の国境離島が三百三十六島あって、私有地がある島が四十とおっしゃいましたですか。
 それでは、その四十の島、そこで土地を所有している地主さんといったらいいんでしょうかね、そういう方は、これ、登記簿とか何かに全部載っているという理解でいいんでしょうか。

#111
○政府参考人(一見勝之君) お答え申し上げます。
 私有地のある無人の国境離島につきましては、平成二十九年度以降、土地の所有状況の調査を私ども進めているところでございます。
 現時点におきましては、表題部所有者不明土地というのがございます。これが約三十筆ございまして、全ての所有者の把握までできているという状況ではございません。

#112
○浅田均君 三十筆だけ分かっていて、残りの分からないところというのは、これはどういう、管理上どういう扱いになるんですか。

#113
○政府参考人(一見勝之君) お答え申し上げます。
 所有者が分からない土地が約三十筆でございます。済みません、私の答え方が適切ではございませんでした。約三十筆でございますので。これについては所有者が分かりませんので、通常は管理はなされていないとは思いますが、場合によっては、その周辺の方々が事務管理として管理をされていることもあろうというふうには思っておるところでございます。

#114
○浅田均君 そうしたら、不明の三十筆の土地というのは、多分誰かが管理しているということ、推測であって、誰がどういうふうに管理しているということまでは把握していない、そういうことでよろしいですか。

#115
○政府参考人(一見勝之君) お答え申し上げます。
 これは離島以外のいわゆる内地の土地も同じでございますけれども、誰かが管理しているという場合もあるかと思いますけれども、場合によっては誰も管理せずに草が生えるままになっているという土地もあろうかと考えております。

#116
○浅田均君 何か土地の売買でいろいろ問題が提起されているんですけど、そういうその不明者が、分からない土地というのも要注意だと思うんですね。
 これ、三年か四年前に、北朝鮮からの船が流れてきて無人島に漂着して、そこに住み着いているんではないかという心配がされたことがあるんですけれども、そのときですら、土地の、島の状況がどうなっているかというのを国において管理していない、そういう状況がありましたので、こういう質問をさせていただいております。
 先ほど御答弁にあったかと思うんですけれども、この無人島というのはいずれかの都道府県に帰属しているという理解でいいんでしょうか。

#117
○政府参考人(一見勝之君) お答え申し上げます。
 私ども、国境離島について管理をしておりますので、これについて申し上げますと、いずれかの都道府県に所属をしているというふうに承知しております。

#118
○浅田均君 ありがとうございます。
 都道府県に所属していると。その都道府県がどういう管理を行っているかということについて、国の方は把握されているんでしょうか。

#119
○政府参考人(一見勝之君) お答え申し上げます。
 所有者を確認するときに都道府県と連絡を取りまして、場合によってはどんな管理をしているかということをお伺いすることもありますが、通常は、日常的に私ども都道府県と連絡を取ってどういうふうにしているかということはやっておりません。

#120
○浅田均君 やっぱり、この後ケーブルとかサイバーの話を質問しようと思うんですけれども、そういうところは、これからサイバー、IoTの時代には非常に危険なところになる可能性があるんではないかという思いを強くしております。
 分からない間にそういう島を、中国が南シナ海のサンゴ礁を埋めて滑走路を造った、あそこまで大掛かりなものとは思いませんけれども、そういう管理が、目の行き届いていない管理不能の島、かつ人が住めるぐらいの広さがあるところがあれば、例えば、ドローン基地を造って、IoTでサイバー、何というのかな、コンピューター管理でその本国から、そういうところからドローンを飛ばして攻撃に来ると、どこから攻撃しているか分からない、そういう攻撃の形態はこれから可能になってくると思いますので、これ前も外防委員会で申し上げましたけれども、そういうところの管理をきっちりすると。
 例えば、警察、小此木大臣よく御存じだと思いますけど、警察でもスーパー防犯灯というのがあります。防犯灯のもっと強力なやつですね、スーパー防犯灯を犯罪の多発地帯に設置するだけで犯罪が減ると。実際に犯罪が起きた場合も、そこにカメラが付いていますから、誰が何をしたというのは記録に残るわけですね。だから、それが犯罪発生、検挙率の向上に非常に役に立っているという事実がありますので、そういう管理が不能な島があるならば、そういうところにスーパー防犯灯とか、ドローンで飛ばして定期的に監視するとか、そういうこともやっておく必要があるんではないかなと思っております。
 それでは、こればっかりやっているわけにいきませんので、次の海底ケーブル、ケーブルについての質問をさせていただきます。
 これ前回の外交防衛委員会でも取り上げさせていただいたんですけれども、大臣初めてだと思いますので説明しておきますと、コンピューターというのは最初、単独で使われていました。コンピューターとコンピューターをつなぐためにLANケーブルとかそういうのが開発されて、コンピューターとコンピューターがつながるようになった。つながったコンピューターを束ねるサーバーというのができた。次はサーバーとサーバーをつなぐケーブル、これでかなりのネットワークはできるわけですね。そのできたネットワーク、国内でネットワークができる、これを、アメリカにも同様のネットワークがあるので、アメリカのネットワークとつなぐ。そのために海底ケーブルというのを敷設しています。
 太平洋とか大西洋、海底に張り巡らされています。稼働ケーブルは世界で四百本を超えると、総延長は地球三十周分の長さ。事業者のNECによりますと、国際データ通信の九九%はその海底ケーブルを通っていると。この利点ですよね、膨大なデータを速く、安く、安心して送れるのが強みであると言われております。皆さんが発信されるメールとか金融取引情報、国際電話も、みんなこれ海底ケーブルを経由するわけです。
 この海底ケーブルの敷設、NECなど三社で九割以上のシェアを持っております。アメリカのサブコム社が四割、NECが三割、フランスのアルカテル・サブマリン・ネットワークが二割、こういう海底ケーブルが世界に張り巡らされていると。
 国際データ通信の九九%がその海底ケーブルを通ります。膨大なデータです。ということは、今申し上げましたけれども、この海底ケーブルというのを、海底、太平洋の底を通って、日本やったら伊勢志摩と千葉県ですか、そこで陸揚げされるわけですよね。その陸揚げ局、海底ケーブルの日本にある陸揚げ局はこれ重要施設に入るのかどうか。
 重要施設については、第二条の定義、三のところで、「国民生活に関連を有する施設であって、その機能を阻害する行為が行われた場合に国民の生命、身体又は財産に重大な被害が生ずるおそれがあると認められるもので政令で定めるもの」とあります。
 この海底ケーブル、日本にある陸揚げ局、これは重要施設に入るんでしょうか。

#121
○政府参考人(木村聡君) お答え申し上げます。
 御指摘ございました生活関連施設、私ども重要インフラ施設と呼んでおりますけれども、こちらにつきましては、まず、対象といたします類型を政令で定めるという仕組みにさせていただいております。政令の制定に当たりましては、先ほど先生から御指摘ありました規定も踏まえた上で、最終的には土地等利用状況審議会の意見を伺った上で判断をさせていただくということでございます。
 現時点におきまして、これに該当するものといたしましては、私ども、昨年、小此木大臣の下で国土利用の実態把握等に関する有識者会議というのを開催させていただきましたが、そこからいただいた提言も踏まえた形で、原子力関係施設と自衛隊が共用する空港をその政令指定の対象とするということで検討させていただいているところであります。
 それで、海底ケーブルの陸揚げ局の取扱いについてでございますが、こちらにつきましては、所管省庁とも連携をいたしまして、海底ケーブル陸揚げ局のインフラとしての重要性、あるいはその機能が阻害された場合における国民生活への影響、さらには機能阻害行為に関する懸念の実態などを勘案しながら今後適切に判断をさせていただきたいと、このように考えているところでございます。
 以上でございます。

#122
○浅田均君 そういう御答弁ではありますが、適切に判断するというのは、これは重要施設である、あるに違いないと私は思っておりますので、もし抜けた場合はまた指摘をしたいと思いますが。
 そのついでに、この陸揚げ局というのがあって、海底ケーブルというのはいろんな国の会社が出資して造っているというものであります。その海底面を、海底を通って、今年、二一年にKDDIの大きなやつが開通するんです。それはベトナムの沖まで行って、例えば台湾で陸揚げする、韓国で陸揚げする、メーンランドで陸揚げ、中国で陸揚げする、香港で陸揚げする、ベトナムで陸揚げする、いろんなところで分岐するんですけれども、その増幅器とか分岐器という機器が海底に埋められているんですね。こういうものの扱いはどういうふうに考えておられるんでしょうか。

#123
○政府参考人(木村聡君) お答え申し上げます。
 一般的に、御指摘ございました海底ケーブルでございますとか、そこを流れる信号を中継、分岐する増幅器あるいは分岐装置は、先生御案内のとおりでございますけれども、海底、海中に設置されてございます。通常の場合ですと、本法案が対象といたします土地、建物の利用によってそれらの機能が阻害されることは想定することが難しいと、このように考えてございます。一方で、陸地の近傍に御指摘ございましたものが設置されているものにつきましては、土地等の利用によってその機能が阻害される可能性も否定できないと考えているところでございます。
 こういった事情を踏まえながら、海底ケーブルや増幅器、分岐装置の取扱いにつきましては、海底ケーブル陸揚げ局と同様に、この先、所管省庁とも連携して、インフラとしての重要性、あるいはその機能が阻害された場合における国民生活への影響、機能阻害行為に関する懸念の実態などを勘案しながら今後適切に判断をさせていただきたい、このように考えてございます。
 以上でございます。

#124
○浅田均君 問題の提起にしかならないと思うんですけれども、もう皆さん御存じのように、その分岐器とかいうやつ、特に中国はファーウェイとか、もうそこに入り込もうとしていて、私どもにしたら、盗聴とか信号を勝手に自分のところに分岐させるとか、よく見張っていないことにはそういうことが可能になってしまいますので、日本の国の機密情報がもう筒抜けということになりかねませんから、そういうところは特に御配慮いただきたいと、御配慮というか、注意しないと本当に防衛上穴が空いてしまっているということになりますし、幾らそのイージス・アショアを船に替えるとかしたところで、そういうところで穴が空いていたら一発で攻撃されてしまいます。
 で、その一発で攻撃されるサイバーのところに行きたいんですけれど、これも先般の外交防衛委員会で、サイバー攻撃に対して自衛隊がサイバー防衛隊をつくっているというふうな流れになっています。だから、サイバー攻撃とサイバー犯罪の境界というのは何だろうというふうに考えているんですね。この間、日本の企業がサイバー攻撃を受けて、その攻撃者が中国の青島にある某、ある軍の関係であるということが分かったということを決算委員会で警察の方がおっしゃっていたので、それがもし発信地、すなわち攻撃しているところが、それは日本の国内だったから国内犯罪なんですけど、海外からやってきたらどうなりますかというふうに聞いたら、やっぱりインターポールとか警察の関係でまず処理していくというお答えだったんです。
 それなら、サイバー防衛隊というのができていますけど、サイバー攻撃というのは一体どういう事態を想定されているんでしょうか。

#125
○政府参考人(大石吉彦君) サイバー攻撃は、サイバー犯罪のうち、重要インフラの基幹システムを機能不全に陥れ、社会の機能を麻痺させることや、政府機関や先端技術を有する企業から機密情報を窃取するといった行為を便宜的に区分しているものでございまして、明確な境界は存在しないものと承知しておりますが、いずれにしても、警察として、サイバー攻撃、サイバー犯罪の別を問わず、犯行の実態解明、被害防止対策等を進めてまいるということでございます。

#126
○浅田均君 それじゃ、防衛大臣にお尋ねしたいんですけれど、これがサイバー攻撃であるという事態認定は防衛省でされると思うんですけれども、どういう事態を想定されているんでしょうか。

#127
○国務大臣(岸信夫君) 近年、サイバー攻撃につきましては大変高度化、巧妙化しております。他国に所在しますサーバーを経由したりとか、あるいはソフトウエアを用いて攻撃元を秘匿したりするなど、多くは巧妙な手段が用いられているところでございます。
 このため、サイバー攻撃には様々な類型がございますけれども、この基本的な手段として、情報システムからデータを盗むためにメール等を使ってマルウエアを送り込むもの、あるいは情報システムのデータを改ざんするために情報システムのソフトウエアの不具合や設定の不備を悪用して情報システムの管理者権限を奪うもの、また、この情報システムの利用を妨害するためにコンピューターが処理し切れないほどの大量の通信を発生させるいわゆるDoS攻撃、こうしたものがございます。
 このようなサイバー攻撃が発生した場合に自衛隊の組織的な活動に重大な支障が生じるおそれがあることから、サイバー防衛隊が、等が二十四時間体制で情報通信ネットワークを監視してそれらの攻撃への対処を行っているところでございます。

#128
○浅田均君 ちょっと一個どうしても分からないので、警察と防衛省、この境界というのはどこにあるんですか。

#129
○委員長(森屋宏君) 申合せの時間が来ておりますので、簡潔にお答えください。

#130
○政府参考人(大石吉彦君) 一般論として申し上げますと、サイバー攻撃を例えば警察が認知した場合には、法令に基づいて取締りを行うことは当然ですが、被害の未然防止、拡大防止のため、関係機関と必要な情報を迅速に共有し、緊密に連携の上、対応に当たることとなっておりまして、特に大規模サイバー攻撃事態という事態が発生した場合には、内閣官房の中で政府一体として対応する、そういう仕組みができ上がっているということでございます。

#131
○浅田均君 今日、最高に面白い質問を残してしまいましたので、皆様方におかれましては、次回、テレビで傍聴していただければ幸いでございます。
 終わります。ありがとうございました。

#132
○大塚耕平君 国民民主党・新緑風会の大塚耕平でございます。過日の本会議では丁寧に御答弁をいただいて、ありがとうございました。
 この法案の新聞やテレビの報道、あるいは今日も議論を拝聴しておりましたけれども、大きな論点としては、片方では、やはりこの法案によって過度な様々な規制が行われたり調査が行われないかという懸念と、片方では、いや、これで大丈夫かと。例えば今、浅田議員は海底ケーブルの話をしておられましたし、私もこの間、中央銀行のコンピューターセンターの話聞きました。
 この両サイドの懸念について、今日は時間は限られていますので、それぞれ一点ずつ、懸念を払拭するための質問なり、私の意見なりをちょっと申し上げさせていただきたいと思います。
 まず一点目、過度に規制や調査が行われ過ぎないかと、この法案によってですね、施行されたときに。
 これは、通告してある質問でいうと二番に当たるんですけれども、本会議でもお伺いしました。法案の四条二項一号に、基本的な方向と基本的な事項というふうに使い分けていて、基本方針に定める基本的な方向というのは一体何なんでしょうかということをお伺いしたところ、御答弁では、本法案に基づく措置、必要性、措置を行うに当たっての基本的な考え方と答弁されました、本会議で。
 したがって、その基本的な考え方とは何かというのをこの後お伺いしたいんですが、お伺いするに際して、私も、今回の法案のように、基本方針を定めることが決まっている法律で、その基本方針の中に基本的な方向と基本的な事項を使い分けている法律がほかにあるかないか調べました。例えば、個人情報保護法も、これも使い分けています。そして、調べた限りでは、障害者の差別解消促進法、これも使い分けています。それから、女性の職業生活における活躍推進法、これも使い分けています。
 したがって、こういう使い分けがこの法案固有のものでないということは分かりましたので、大臣にお伺いしたいのは、答弁でおっしゃった基本的な方向とは、もう一回申し上げますね、本法案に基づく措置、必要性、措置を行うに当たっての基本的な考え方と答弁しておられますが、この基本的考え方とは何であって、少なくとも、今申し上げた、既に施行されている個人情報保護法や障害者差別解消推進法などに劣らない内容をきちっと定めていただけるかどうか、そのことをお伺いしたいと思います。

#133
○国務大臣(小此木八郎君) 御指摘の答弁ですが、第四条第二項第一号に規定した重要施設の施設機能及び国境離島等の離島機能を阻害する土地等の利用の防止に関する基本的な方向について、我が国の安全保障をめぐる内外情勢について記述した上で、本法案に基づく措置の趣旨、必要性、措置を行うに当たっての基本的な考え方を示す旨答弁いたしました。
 具体的には、安全保障をめぐる内外情勢が厳しさを増しているということは言ってまいりましたが、安全保障上重要な土地を利用した重要施設等の機能を阻害する行為が行われるリスクが高まっていることを踏まえて、安全保障の確保と経済活動の自由を両立させるとの方針の下で、第三条に規定する必要最小限の原則を踏まえて、本法案に基づく措置を適切に講じていくということを考え方として示したということでございます。

#134
○大塚耕平君 関心を持ってこの法案審議を御覧になっている方もいますので、大臣に、大臣の政治的発言としてもう一回お伺いしたいのは、この同様の枠組みで基本方針の策定を定めている他の法律、例えば個人情報保護法などに劣らない程度の情報開示をこの基本方針の中の基本的な方向の中でやっていただけるということでよろしいですね。

#135
○国務大臣(小此木八郎君) そういうことを重要なものとして考えております。

#136
○大塚耕平君 やはりこの法律が片方で、非常に必要性のある法案なんですけれども、過度な規制や過度な調査が行われて、そしてこれからやられることが余りにも不透明じゃないかという懸念を持っておられる方々がおられるのは事実ですので、それに対して、今おっしゃったような他の法律の同様の枠組みを定めている法律に劣らない情報開示をするという姿勢を大臣が示していただけるということが非常に大事なポイントなので、重ねてもう一回、大臣の御決意をお伺いします。

#137
○国務大臣(小此木八郎君) 今委員のおっしゃったことを、基本方針としてしっかりと重要なものとして皆さんにお示しをしていきたいと、このように思っております。

#138
○大塚耕平君 是非よろしくお願いします。
 それに関連して、二つ目の、今度はこの足りないんじゃないかという話に行く前に、ちょっと私なりの意見と、懸念というよりもそうした方がいいだろうなと思う方向感をお示ししますと、本会議で私、参議院の情報監視審査会との関係を伺いました。そうしたところ、大臣の御答弁は、本法案に基づく調査では土地等の利用者等の個人情報や土地等の利用状況に関する情報などを取り扱うことを想定していますが、それらの情報はいずれも特定秘密には該当しないものと考えておりますと、だから情報監視審査会には報告しませんというふうにおっしゃったんですね。まあ現時点ではそうだというのは分かるんです。
 しかし、例えばこの法案の九条では、措置を勧告したり命令したりすることができるわけですよ。そうすると、勧告したり命令するということは、その調査の結果、どこかの土地や不動産の所有者が機能阻害行為をやっていて、それを止めさせるために措置や命令するわけですから、そこに至ったら、それは重要な防衛情報で、私は特定秘密に該当する情報が出てくると思うんですね。
 だから、やっぱりこれは、その懸念を持っておられるサイドの疑問に答えるためにも、この本会議の答弁では、御指摘のあった情報監視審査会に報告する事項はないものと考えておりますというふうにもう断言しておられるんですけれども、現時点ではということで、今後は、法の施行の実態によっては議会の監視に関わる情報が出てくる、その場合にはしっかり情報監視審査会に報告するというふうにおっしゃっていただいた方がみんな安心すると思いますよ。そこはいかがですか。

#139
○国務大臣(小此木八郎君) この法案、度々、今の御指摘には直接該当しないかもしれませんけれども、地方議会ですとか、我々国会議員そのものが選挙区を歩く中で感じてきたものの懸念、リスク、不安というものがございました。その調査をしようと、そういったものは機能阻害行為に当たるのではないかという調査をしようということで提出したものであります。
 今後、その調査をしていく中で、委員のおっしゃるようなことが該当するかどうかもしっかりと頭に入れていかなければならないとは思いますが、将来的なものとして、重要なものとしてお答えをしたいと思います。

#140
○大塚耕平君 是非そうしてください。今日は与党の先生もみんな聞いておられますので、そういう問題意識を持って前向きに対応する、担当大臣としての判断を今お示しいただいたものと理解したいと思います。
 といいますのも、この九条で勧告及び命令をしたときには、これ、その内容を公示することにはなっていないわけですね、法律上。だから、それは当然公示できないと思います。公示できないということは、やっぱりかなり特定、ごめんなさい、この情報監視審査会の法律に定める、法律というか規定に定める別表に該当する情報が出てくる蓋然性が高いと私は思いますので、是非今おっしゃった方向で対応していただきたいと思います。
 今度は、いや、この法案ではちょっと心もとないなと、もっとやるべきことがあるんじゃないかと。例えば、これおおむね一キロ以内のことをおっしゃっておられますけれども、重要施設からのですね、いや、確かに一キロより離れたところでもやっぱり規制や命令をしなければならない行為は出てくると思います、出てくると思います。
 それに関連して、私は本会議で中央銀行のコンピューターセンターなどの話を聞きましたけど、在籍していた関係で全ては申し上げられませんが、府中にある日銀のコンピューターセンターは建築基準法をはるかに上回る構造材と外部からの攻撃に対処できるだけの防御をしています、詳細は申し上げられませんけれども。なぜそういうことをやっているかといえば、やっぱり大事な施設だからなんですよ。
 それで、じゃ、一体なぜコンピューターセンターが現在は法案のこの対象と考えていないかということについて、本会議の御答弁では、施設の類型は政令で定めることとしており、現時点では原子力関係施設及び自衛隊が共用する空港を指定することを想定しておりますと、こうおっしゃったんですね。
 これは、法案でいうと二条の二項三号のこの国民生活に関連する施設の定義に関わってきまして、先ほど来のやり取りを聞いていても、やっぱりこの辺の解釈とか答弁の仕方は更に事務局内と大臣で詰めていただきたいんですけれども、なぜコンピューターセンターが該当しないのか。国民の生命、身体又は財産に重大な被害がまあすぐには及ばないから多分該当しないんだろうなというふうに御答弁なさったと思うし、その判断は現時点では分かるんですよ。だから、空港なんかは確かに飛行機、民間機なんかに何かされたら直接生命への危機が及びますし、原子力施設はそうだろうなと思います。
 しかし、この財産ということに関して言うと、これはもう中央銀行のコンピューターセンターの機能障害をもたらしたら、全国の銀行システムのネットワークが止まっている間にもう重大な財産的被害を及ぼすことは可能なんですよ。だから、先ほどの海底ケーブルもそうなんですけれども、少なくともこの二条の二項三号を入れてしまったために、余り限定的に考えるのはよろしいことではないというふうに思います。
 したがって、通告している質問の一番目ですけれども、安全保障に直接関係する生活関連施設がこの法案の想定しているもので、本会議では原子力関係施設と空港のことをおっしゃったんです。そこでお伺いしますが、その原子力と空港以外に何を想定されておられますか。あるいは、現時点で想定しておられないなら、そこは弾力的に今後考えなければならないと大臣が思っていらっしゃるのかどうか。
 これは、事務方の皆さんは、やっぱり与えられたミッションをこなすために、どうしてもある一定の守備範囲の中でお考えになるんですよ。我々国会議員は、その担当の官僚の皆さんほどその法案に関連するディテールを詰めることはなかなかできないですが、より幅広い情報をいろいろ我々は得ていますので、やっぱりここは大臣としての政治的御発言なり判断があっていいと思うんです。
 この国民生活に影響を与える施設やあるいは防衛施設の機能障害をもたらす施設等については、より現実的に、弾力的に考えなければならないと思っていらっしゃるかどうかを含めて、大臣のお考えをお伺いしたいと思います。

#141
○国務大臣(小此木八郎君) 今委員がおっしゃっていただきましたけれども、先日の答弁で、これは有識者会議、この提言も踏まえて、私どもは原子力関係施設と自衛隊の共用する空港という答弁をいたしました。
 しかし、重要な認識としては、内外情勢、安全保障の環境は刻々と変わるということを認識しておかなきゃ政治家としていけないと、こういうふうに思います。そういう中、その将来の情勢のいかんによっては、原子力関係施設及び自衛隊の共用する空港以外の施設を、類型を、その類型を政令で指定することはあり得ると、こういうふうに思います。
 どのような施設を生活関連施設としての本法案の対象とするかについては、繰り返しになりますが、国際情勢の変化、技術の進歩等に応じ検討を続けていく必要が重要だと思います。

#142
○大塚耕平君 あともう一点だけ申し上げますが、防衛大臣が先ほど来、自衛隊の施設にここは該当するかしないかという質疑をしておられましたけれども、やっぱりこの法案をよく読むと、第二条で自衛隊の施設は重要施設ともう文言上定義されていて、第五条でその施設の周辺おおむね千メートルを注視区域と指定するかどうかが問われているわけであって、例えば市ケ谷なんかも、あそこが自衛隊の何らかのインフラが入っていれば、やっぱりあれはもう明確に重要施設なんですよ。だから、そこは答弁がもう少し誤解を生じないような表現の仕方をしていただけるといいなというふうに思いました。
 それに関連して最後に一問ですが、これは質疑を聞いていてなるほどと思って質問することにしたんですが、この今御覧になっている二条の二項の一号ですけど、今、つまり自衛隊の施設は重要施設だと言っているところ。米軍関係については、安保条約に基づく施設及び区域というふうに書いてあるんですよ。区域というのはどこのことを言っているのかということと、それから、じゃ横田空域のような空域は区域に含まれるのか、これについてはいかがでしょうか。

#143
○国務大臣(岸信夫君) 今の御質問でございますが、安全保障条約上のことだというふうに解しております。あくまでこれはそういう仕分で考えておるところであります。

#144
○大塚耕平君 いや、これは通告外の、今質疑を聞いていてちょっと疑問に思ったところなので、是非この後の審議において、この米軍関係については区域とは何なのかということについては明確に定義をしていただくことをお願いしたいと思います。
 いずれにしても、外防委員会では、まあ外防委員会では防衛大臣にはいろいろ私の意見も聞いていただいていますが、相当、その日本の安全保障上の懸念材料が出てきている様々な事案、委員会の限られた時間でお話しできるのはごく僅かですから、私のような者でもかなりの情報に接しています。
 しかし、この法案の必要性は分かります。分かりますので、先ほど申し上げましたように、過度な規制や調査にならないのかという懸念を払拭するための努力と、それから、この法案作れば大丈夫だなどということは全くありませんので、相当弾力的かつ現実的に対応をしていただくことを強く求めて、質問とさせていただきます。
 終わります。

#145
○井上哲士君 日本共産党の井上哲士です。
 衆議院の審議を通じて、立法事実がないことは明らかでありますし、参議院の本会議と一昨日の委員会審議の中で、市民監視の対象や範囲、期間は幅広くて、事実上、法文上ですね、限定がないということも政府は認めました。
 私、まず対象区域の公表についてお聞きいたします。
 政府は、自衛隊や米軍、海上保安庁の施設について、特定注視区域や注視区域の要件に該当する施設の候補リストを安全保障上の懸念を理由に公にしておりません。
 本会議で、法案の、この官報による告示としていることとの矛盾を問われますと、指定に当たり、周囲からの機能阻害行為を防止し得るだけでなく、一覧性のある施設の公表にならないように配慮するなど適切に対応との答弁でありました。
 周辺に居住する住民にとって、私有財産や日常生活に重大な影響を与える問題であります。周辺にある施設が指定されているのかどうかが住民に明確に分かるように公表するのは当然だと思いますが、具体的にどのように公示をされるんでしょうか。

#146
○国務大臣(岸信夫君) 防衛省として、特に守りたいと考えます施設の周辺、周囲が本法案に基づく調査の対象となり、機能阻害行為を防止することが可能になることは重要であると考えております。一方で、特に守りたいと考える施設について、一覧性をもって公表することについて懸念があるということも事実であります。
 このため、区域指定を行うに当たっては、周囲からの機能阻害行為を防止する、し得るだけではなくて、一覧性のある公表にならないようにするため、例えば一度の公示にて特定の地域に所在する自衛隊施設の全てを網羅的に区域指定したり、あるいは、特定の共通の機能を有する自衛隊の施設の全てを網羅的に区域指定することに対しては慎重に対応することと考えております。

#147
○井上哲士君 それで住民の皆さんが分かるんでしょうかね。政府の都合によって、配慮配慮と言いますけど、住民への配慮がないんじゃないでしょうか。
 さらに、何が機能阻害行為に当たるのかという問題です。
 本会議では、安全保障をめぐる内外情勢や施設の特性等に応じて様々な態様が想定されることから、どのような行為が機能阻害行為に当たるかを一概に申し上げることは困難という答弁が行われております。
 しかし、どのような行為が刑罰の対象になる機能阻害行為に当たるかというのは法案の核心的部分であります。これが明示をされなければ、例えば、有害物質のPFOSを垂れ流したり、夜間訓練や低空訓練、飛行訓練など、周辺に被害を与えている米軍や自衛隊の基地を監視する行動などにも適用されて、いきなり機能阻害行為とされるんではないかと、こういう懸念も広がっております。
 防衛大臣として、何が自衛隊への機能阻害行為と考えているのか明らかにしていただきたいと思います。

#148
○国務大臣(岸信夫君) 本法案におけます機能阻害行為につきましては、安全保障をめぐる内外の諸情勢、また施設の特性等に応じて様々な態様が考えられるわけでございますが、一概にお示しすることは困難でございます。その上で例示をさせていただきますと、防衛関係施設の通信能力に支障を来すような電波妨害等が想定され得ると考えております。
 電波妨害が発生した場合の対応について、一般論として申し上げますと、妨害等の態様により対応は異なりますが、例えばレーダーへの妨害であれば、使用するレーダー波の周波数を変更するといった対応が考えられているところでございます。

#149
○井上哲士君 今、電波妨害の例示がございました。
 小此木大臣にちょっと追加してお聞きしますけど、予見可能性の確保のために、閣議決定する基本方針で可能な限り具体的に例示すると答弁をしてこられました。そうしますと、例示されていないものは予見可能性がないわけですね。そういうものについてはこの機能阻害行為には当たらないということでよろしいですか。

#150
○政府参考人(中尾睦君) お答え申し上げます。
 機能阻害行為について具体的に想定している行為については、様々な態様が想定されるために、特定の行為を普遍的、代表的な機能阻害行為として例示することは困難であろうと思っております。
 その上で、大臣の方からも、予見可能性を高めるために、確保するために基本方針においてなるだけ具体的な例示をしたいというふうに御答弁申し上げてきておりまして、そのとおりだと思いますが、ただ、例示したといたしましても、それ以外のものが、じゃ機能阻害行為でないかというと、必ずしもそうも断定できないところもございますので、その辺も含めてしっかりと基本方針の方では書かさせていただきたいというふうに思っております。

#151
○井上哲士君 結局、曖昧なんですよ。ですから、住民にとっては、例示されてないものがどうなるかというのは全く予見ができないという状況なんですね。
 この問題で小此木大臣は、命令を行う前に勧告をすることになっているので、その際に明示的に示されたことになると、こういうふうに答弁されました。しかし、勧告に従わなければ罰則付きの命令が行われるわけですよ。勧告されるまで何が機能阻害行為になるか分からないということでは、住民は全く予見できないんじゃないでしょうか。

#152
○国務大臣(小此木八郎君) 本法案の運用に際してですが、政府の恣意性を徹底して排除をすること、そして国民の皆様に対して運用の透明性を確保していくことが必要不可欠であると考えております。この観点から、勧告の前提となる機能阻害行為については、本法案施行後に閣議決定する基本方針において、想定される行為の類型を分かりやすく例示することとしております。
 また、勧告を行うに先立っては、利用者に状況を説明をして、御理解を得た上で速やかに当該利用について是正していただき、勧告を発動しないことも運用上はあり得ます。それでもなお当該土地等の利用が是正されない場合において、対象となる個々の行為について法律の要件や基本方針の内容に照らして適切に評価するとともに、土地等利用状況審議会、これらの意見を伺い、その要否、内容等について慎重に判断して、その上で勧告を行うこととなります。

#153
○井上哲士君 結局、だから、勧告されるまで分からないことがあるんですよ。
 そして、基本方針で定めると言いますけれども、元々、安全保障をめぐる内外情勢などが様々想定されると言っていますから、そのことを理由にして可能な限りどんどん拡大をしていくと、広がり得ると、結局歯止めがないということだと思うんですね。
 私、そのことを先取りとも言える事件が沖縄で起きたということを指摘したいと思うんですが、お手元に地元紙の報道を配付をしております。
 沖縄のチョウ類研究者の宮城秋乃さんが米軍の北部訓練所のメーンゲートで通行を妨害したとして、威力業務妨害の疑いで自宅を家宅捜索されました。宮城さんは、このやんばるの森でチョウの研究者として調査を続けてきました。米軍から返還された北部訓練所跡地に調査に入ると、空包とか空き缶など米軍が放置した廃棄物を発見したと。火薬入りの爆弾があったんですね、弾丸もあったと。これ、でも通報しても県警は回収に来なかったというんですよ。その中で、米軍への抗議の意味を込めて、発見した廃棄物の一部を米軍に戻したと。それを威力業務妨害として家宅捜索まで行ったんですね。
 本来これ、返還するときに原状回復の責任が米軍にあるはずなのに、地位協定でこれ負わせていないんですね。そうであれば、自衛隊の責任ですよ。ところが、そうなっていないと。現実に大量の廃棄物がこの北部訓練所跡地にあるということ、それへの認識と防衛省としての対応はいかがでしょうか。

#154
○国務大臣(岸信夫君) 沖縄県におけます米軍施設・区域の返還に際しましては、跡地利用特措法の規定に基づき、返還地の有効かつ適切な利用が図られるように、防衛省においても、返還地の土地所有者等に引き渡す前に土壌汚染調査等の支障除去措置を講じています。
 その上で、北部訓練場の返還地においても、平成二十九年の土地所有者への引渡し前に、全域を対象とした資料等調査を行い、支障除去措置の範囲や内容を特定した上で、土地所有者や関係機関に説明した後に、土地汚染調査や、土壌汚染調査や廃棄物処理等を実施をいたしました。さらに、土地引渡し後も、新たに廃棄物等が確認された場合には、土地所有者や関係機関と調整の上、防衛省において回収し適切に処分してきたところであります。
 防衛省としても、世界遺産、世界自然遺産への登録の動向も踏まえつつ、北部訓練場の返還地の環境保全について、関係機関と連携の上、引き続き適切に対処してまいります。

#155
○井上哲士君 適切に対処しながら、何で残っているのかと。秋乃さんは、二千発以上の空包や手投げ弾、放射性物質コバルト60を含む電子部品など見てこられたんですね。
 このやんばるの森は、今ありましたように、世界遺産の登録が七月にも正式決定される予定になっています。秋乃さんは、こんな廃棄物が大量に残されている状態で世界遺産に推薦するのはおかしいという思いで、チョウの調査の時間を割いて回収作業を行ってこられたんですね。これまでも廃棄物を米軍に戻す行為はやってこられました。
 今回、なぜ、女性一人が運べるものを置くという、そういう量の行為に対して、なぜ大々的に家宅捜索までしてタブレット端末やパソコン、ビデオカメラなどを押収したのか。警察庁、これで適切な捜査と言えるんでしょうか。

#156
○政府参考人(大石吉彦君) お尋ねの件につきましては、沖縄県警察において、北部訓練場のゲート前で業務妨害をした容疑につきまして所要の捜査を行っているものと承知をしております。
 現在捜査中でございますことから、その内容についてはお答えを差し控えたいと思いますが、警察は法と証拠に基づいて捜査を行っているということでございます。

#157
○井上哲士君 秋乃さんは、透明でないごみ袋に米軍の廃棄物を保管していたと、これが容疑だと思うので、この中に、あの袋の中に廃棄物が入っていますと捜査官に言ったら、中身も見ずに、そして写真だけ撮って帰ったというんですよ。その一方で、パソコンやビデオカメラを押収したというんですよ。おかしいじゃないですか。だからこそ、捜査の嫌疑とは別の目的があるように思えてならないと言われていますよ。これでも適切と言えるんですか。
 そして、これはアメリカから、米軍側から警察に対して被害届や調査依頼があったんですか、捜査依頼があったんですか。
 二つお答えください。

#158
○政府参考人(大石吉彦君) 警察におきましては、沖縄県警察におきましては、犯罪の容疑があるということで所要の捜査を行っているものでございまして、捜査につきましては法と証拠に基づいて適切に行っていると承知をしております。(発言する者あり)捜査の中身につきましては答弁を差し控えさせていただきます。

#159
○井上哲士君 これ管理区域内の話ですから、米軍の要請がなければ捜査はないんじゃないかと思うんですが、結局、この廃棄物を置いていったといいながら、その物があっても、中も見ずに押収もしなかったと、パソコンだけ何台か押収していったと。
 私、秋乃さんは、世界自然遺産登録が目前になる中、廃棄物や騒音の被害を政府は明るみにしたくないんだろうと言われております。こういうふうに、現行法でも、基地に対する抗議行動に対して封じ込めと情報収集を狙ったような捜査が現に行われているわけですよ。
 そこで、こういう本法案で基地周辺を注視区域に指定をして、機能阻害行為のおそれがないかと住民を監視することが可能になれば、住民の監視活動などの市民運動がその対象とされるんじゃないか、運動の萎縮や弾圧に使われるんではないか、こういう危険性が一層広がっておりますが、これに対する歯止めは、小此木大臣、何かあるんでしょうか。

#160
○政府参考人(中尾睦君) お答えいたします。
 本法案は、注視区域内にある土地等の利用の状況についての調査を行うものとしてございますので、ただいま委員がお触れになりましたような、単なる基地等の反対運動等々を調査の対象とするものではございません。

#161
○井上哲士君 しかし、現にその基地周辺のところ、そしてこの北部訓練跡地、今の訓練地域の周辺ですよね、こういうことでこういうことを行ったということで、やることはあるんじゃないですか。

#162
○政府参考人(中尾睦君) お答え申し上げます。
 繰り返しの答弁で恐縮でございますけれども、本法案はあくまで土地等の利用の状況を調査するものでございますので、それ以外の観点からの調査を行うものではないということでございます。

#163
○井上哲士君 現にやっている中で、おそれとか、いろんな形でやるんじゃないかという懸念は払拭できないわけであります。
 さらに、個人情報の対象や取扱いについてお聞きをいたします。
 内閣総理大臣から情報提供の求めを受けた関係地方公共団体等には情報提供が義務付けられるわけでありますが、これ、自治体等が提出する個人情報について、目的外利用を行わないことを確約している、こういう情報も調査対象とするのか、それから、求めに応じて個人情報が提供された場合に、そのことは本人に連絡をされるのか、この点どうでしょうか。

#164
○政府参考人(中尾睦君) お答え申し上げます。
 委員御指摘の、地方公共団体が目的外利用を行わないことを確約している情報との趣旨はちょっと必ずしも明らかではございませんけれども、地方公共団体が保有する個人情報については、各地方公共団体が定める個人情報保護条例に基づき管理されており、一般的に、個人情報保護条例では、法令に基づく場合等でなければ個人情報を外部に提供することができないこととされていると承知しております。
 このことを踏まえ、本法案第七条は、内閣総理大臣が地方公共団体等の保有する個人情報の提供を受けられるようにするための根拠規定として措置したものでございまして、第七条第二項には応諾義務を定めておるというものでございます。

#165
○井上哲士君 つまり、法に基づくということで、目的外利用を行わないと住民に言っているような情報も対象になるということですが、もう一点、今聞きましたけど、その場合、個人情報が、あなたの個人情報が提供されましたよということは本人に連絡行くんでしょうか。

#166
○政府参考人(中尾睦君) 御質問は、内閣総理大臣から地方公共団体が情報提供を受けるときに、地方公共団体から本人にその旨が通知されるかどうかという御質問かと存じます。
 地方公共団体が保有する個人情報については、各地方公共団体が定める個人情報保護条例に基づき管理されております。そのため、地方公共団体が保有する個人情報を内閣総理大臣に提供する場合に、地方公共団体から本人にその旨が通知されるかどうかは地方公共団体ごとの取扱いによるものと考えております。

#167
○井上哲士君 知らないうちに提供されていることになるわけですね。
 この収集した個人情報は、内閣府に新設する部局が管理をし、データベース化すると先ほど来答弁がありました。関係行政機関等の協力を得つつ所要の分析を行うこともあり得るというふうにされておりますが、この新設される部局の規模、それから、この協力をする、所要の分析を協力してやる関係行政機関というのはどこでしょうか。自衛隊や警察、公安調査庁は含むのか、そしてその際に、このデータベースを共有するということはあるんでしょうか。

#168
○政府参考人(中尾睦君) お答え申し上げます。
 内閣府に新設する部局の組織規模につきましては、今後所要の予算措置等が必要になりますので、現段階では未定でございます。今後検討してまいります。
 また、御指摘のデータベースについては、内閣府に新設する部局が不動産登記簿等の公簿等の収集を行った上でデータベースを構築し、一元的に管理する予定でございまして、他機関と共有することはございません。
 それから、本法案第二十二条において、内閣総理大臣が関係機関の長等に対し必要な協力を求めることができる旨の規定の対象機関についての御質問でございます。
 一般論といたしまして、内閣総理大臣は、本法案の目的を達成するために必要があると判断した場合には、本法案に基づき収集した土地等の利用者等に関する情報について、関係行政機関等の協力を得つつ、所要の分析を行うこともあり得ます。本法案に基づき収集した情報について、関係省庁の協力を得つつ分析を行う場合には、必要な限度で関係行政機関等と情報の共有をすることもあり得るものと考えております。もっとも、情報の分析に際していかなる機関にいかなる協力を求めるかは個別具体の事情により異なると考えられることから、一概にお答えすることは困難でございます。

#169
○井上哲士君 分析に当たって情報を共有することはあり得ると。結局、データベース共有することになるんじゃないですか。

#170
○政府参考人(中尾睦君) 重ねて答弁で恐縮でございますが、データベースは内閣府に新設する予定の新しい組織が一元的に管理をいたします。それを全て関係機関と共有することは考えておらないということは先ほど申し上げたとおりでございます。

#171
○井上哲士君 つまり、一部は共有するということを認められました。
 結局、本人の知らないうちに個人情報が集められて、それがどのように分析をされて他の省庁と共有されていくのか、何も分からないわけですね。勧告を受けて初めて法の対象になったということを知る場合もあるんです。
 こういう法律は認められないことを強調しまして、質問を終わります。

#172
○伊波洋一君 ハイサイ、沖縄の風の伊波洋一です。
 連合審査実現に御尽力いただいた皆さんに感謝を申し上げます。
 第二次大戦で我が国唯一の地上戦が展開された沖縄及び沖縄関係者の犠牲者名が摩文仁の平和の礎に刻銘されております。昨年六月現在、二十四万千五百九十三名、そのうち十四万九千五百四十七名が県出身者でした。県民の四人に一人が犠牲になり、沖縄県民に遺族でない者がいないと言われてきました。さらに、沖縄戦ではマラリアや栄養失調などでも多くの県民が亡くなりました。
 沖縄戦は、勝ち目のない、国体護持、本土防衛のための捨て石作戦でした。住民を巻き込んだ激しい地上戦により多くの住民が犠牲になっただけでなく、日本軍が県民をスパイ視して処刑する事件や強制集団死、いわゆる集団自決も起きました。
 米軍は、生き残った住民を、本島十二か所、離島に四か所の収容地区で収容し、その間に、ハーグ陸戦法規やポツダム宣言などの国際法に反する基地建設目的の集落の土地接収が行われました。
 住民は一九四五年十月になってようやく最初の帰還が許されましたが、帰るべき土地を失った多くの住民は基地の周辺地区に住まざるを得ませんでした。
 一九五二年にサンフランシスコ講和条約により日本が主権を回復する一方、沖縄は日本から分離され、その後も米国統治が続きました。
 一九五三年には米軍の土地収用令が公布され、立ち退きを拒否する住民を銃剣で制圧し、ブルドーザーで家屋などをなぎ倒すような、銃剣とブルドーザーと言われる強制的な土地収用が繰り返されました。
 米軍に土地を取り上げられ、八重山への開墾移住や、南米に集団で移民した方々もいます。広大な米軍基地建設で、基地の中に沖縄があると言われるような、米軍基地の島になってしまいました。
 戦後七十六年、一九七二年の沖縄返還から四十九年の現在でも、米軍統治時代のままの米軍基地が沖縄県民の日常を苦しめています。先日も、うるま市の津堅島の民家近くに米軍ヘリが不時着しました。民主主義、人権を標榜する日米両政府は、安全保障の名の下に、沖縄県民の人権と民主主義を無視し続けています。
 配付資料、今掲示しているものでありますけれども、見れば一目瞭然ですが、例えば、十万人の人口を抱える宜野湾市の九割、九万人前後が一キロ圏内に居住しています。
 県民の土地を奪って米軍基地が建設されたにもかかわらず、今回の法案は、基地周辺の住民を機能阻害行為を行うようなスパイや危険人物であるかのようにみなして、立法事実がないにもかかわらず調査対象とし、負担を求めることはおかしいのではないでしょうか。担当大臣の見解を求めます。

#173
○国務大臣(小此木八郎君) 今おっしゃいましたように、戦後七十六年となりますけれども、その経過を経た今も、沖縄には大きな感情としての傷痕、あるいは現実に基地の多くの部分を負担をしていただいているということの、改めて現実でありますけれども、この現状は到底是認できるものではなく、政府としては、全体的に今後とも一つ一つ着実に結果を出すことによって沖縄の基地負担軽減に力を尽くしていくということに変わりはございません。
 安全保障をめぐる環境は、そうは申しましても厳しさを増しているというのも事実でございまして、安全保障上重要な土地を使用した防衛関係施設や国境離島等の機能を阻害する行為が行われるリスクは高まってきていると度々申し上げております。この課題について国会や地方議会でも議論されてきたほか、全国各地の地方公共団体からも安全保障の観点から土地の管理を求める意見書が提出されており、国の政策対応に対する社会的な要請は高まってきていると認識しています。
 こうした状況を踏まえ、政府は今般、我が国において初めて、安全保障の観点から土地等が、土地等を管理する制度を導入するものとして本法案を取りまとめました。本法案に基づく措置は安全保障の観点から行うものであり、御指摘のように、単に重要施設周辺に住んでいることをもって危険人物であるかのようにみなすものでは全くございません。
 また、本法案に基づく調査については、対象者の負担も考慮して、まずは公簿等による調査を行った上で、更に具体的な調査を行う必要がある場合に限定して報告徴収を行うこととしており、土地等の利用者に過大な負担を課すものでもございません。
 本法案に基づく措置を実施するに当たっては、我が国の安全保障と自由な経済活動の両立を図るべく、機能阻害行為を防止するために必要な最小限のものとなるよう適切に運用してまいります。

#174
○伊波洋一君 法第二条三項二号に言う有人国境離島地域離島については、港湾や役場などが重要施設として指定されると言われます。この全国の有人国境離島地域離島百四十八島のうち、沖縄県は本島も含めて五十の全ての有人離島がリストアップされています。住民が居住している沖縄県の全ての地域が法の要件に該当し得るという理解で間違いないですね。

#175
○国務大臣(小此木八郎君) 法案第二条第三項第二号の有人国境離島地域離島は、有人国境離島法第二条第一項に規定する有人国境離島地域を構成する離島でありまして、これには沖縄県内の全ての有人離島が含まれます。
 一方で、有人国境離島地域離島であることをもって直ちにその島の全域が指定されるわけではなくて、個々の区域について、法案の要件や基本方針の内容に照らして評価をし、土地等利用状況審議会の意見を伺った上で、指定の要否、範囲等を判断することとなります。
 御指摘のあった沖縄県内の離島の場合、具体的には、防衛関係施設等の重要関係施設の周辺、領海基線の近傍、領海警備等の活動拠点となる港湾施設及び行政機関の施設等の周辺について、それぞれ必要性を評価した上で区域指定を行うことになると考えております。

#176
○伊波洋一君 まさに、沖縄県全域が指定され、沖縄県民全員が監視対象になるということではないでしょうか。とても許せるものではありません。何よりも、国が全部決めるということなんですね。
 米軍や自衛隊基地、原発などを監視する市民運動への萎縮効果は表現の自由に対する重大な侵害ですが、この法案の本当の狙いは沖縄県内などの有人国境離島の確保ではないでしょうか。政府の自衛隊や米軍基地の隣接地の調査でも外国人による土地所有は七筆、国境離島の土地調査でも外国人土地所有例は確認されていません。機能阻害行為も過去に事例がなく、立法事実の存在は明らかにされていません。日本政府が立法事実を説明できない法案を強行する場合、憲法違反の集団的自衛権の行使の解釈改憲のように、大抵米国の要請です。
 大臣は、法案の趣旨を、我が国を取り巻く安全保障をめぐる環境が不確実性を増している状況に鑑み、我が国の安全保障に寄与することを目的として定めると説明しています。ここで言う我が国を取り巻く安全保障環境はどのようなものですか。

#177
○国務大臣(小此木八郎君) 近年、自国に有利な国際秩序、地域秩序の形成や、地域における影響力の拡大を目指した政治経済、軍事面での国家間の競争が顕在化するなどとしており、そうした認識について述べたものであります。そうした中で、安全保障上重要な土地を使用した防衛関係施設や国境離島等の機能を阻害する行為が行われるリスクは高まってきているものと認識しております。この点、諸外国では、土地の所有、利用をめぐる問題意識が高まってきていて、安全保障の観点から投資管理を強化する動きが見られます。
 こうした状況を踏まえ、今般、我が国において初めて安全保障の観点から土地等を管理する制度を導入するものとして本法案を取りまとめたところでございます。

#178
○伊波洋一君 四月の日米首脳会談でも言及されたいわゆる台湾有事に関して、日米は、本年度末までに再度2プラス2を開催し、二〇一三年に策定した国家安全保障戦略を見直すなど、具体的な協力方法を確認すると言われています。
 本法案は、台湾有事において、沖縄県内の有人国境離島、特に港湾や空港などを確保したいとする米軍戦略に沿ったものではないかと考えられます。台湾有事においては、在日米軍は多くが日本を離れて中国ミサイルの射程外に移ります。この間、米インド太平洋軍は中国の台湾侵攻のリスクを頻繁に言及していますが、二〇一九年に提唱された米軍の海洋圧力戦略に基づいて、米海兵隊は遠征前方基地作戦、EABO構想を、空軍は機敏な戦力展開、ACE構想に基づき訓練を重ねています。
 米海兵隊、EABOは、島から島への小規模な海兵隊部隊がゲリラ的に転々とし、ミサイル発射と転進を繰り返すという作戦です。配付資料の七の方に海兵隊の作戦行動のレポートがあります。その際に、民間の港湾や空港を使用することが想定されています。
 米空軍のACEでも、戦闘機と補給や整備などで支援ユニットを組む小規模部隊がゲリラ的に分散し展開する拠点として、民間の空港や周辺の民間施設、米軍や自衛隊基地を使用することが想定されています。
 EABOは五月二十五日の外交防衛委員会、ACEは六月三日の外交防衛委員会で質疑で明らかにしたように、既に沖縄の伊江島や在日米軍空軍基地で訓練が何度も実施されています。それぞれ米軍資料や外交防衛委員会の議事録を配付していますので、見ていただければ結構だと思います。
 台湾有事に際して、米軍戦略に沿ったこうした有人国境離島のインフラ施設、米軍や自衛隊基地を確保するという要請を実現する法制度がこの法案ではありませんか。

#179
○国務大臣(小此木八郎君) 御指摘のような米軍戦略を念頭に置いて取りまとめたものではございません。
 本法案は、安全保障の観点から、防衛関係施設等の重要施設や国境離島等が有する重要な機能を阻害する土地等の利用を防止することを目的として、土地等の利用状況を調査した上で、必要に応じてその土地等の利用規制を行おうとするものであります。

#180
○伊波洋一君 小此木大臣は、在日米軍が台湾有事で中国ミサイルの射程外に移動することは知っていますか。

#181
○委員長(森屋宏君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕

#182
○委員長(森屋宏君) じゃ、速記を起こしてください。

#183
○国務大臣(小此木八郎君) 米軍の戦略とお聞きいたしましたけれども、私は答える立場にございません。

#184
○伊波洋一君 台湾有事に在日米軍や自衛隊が軍事介入すれば、戦時国際法上の正当な権利行使として、中国軍は在日米軍や基地などに反撃することが可能になります。防衛研のコメンタリーでも、最低でも半年から一年程度の時間を掛けて全世界からリソースをかき集めれば米国の軍事的優位は動かないと。しかし、大量の弾道ミサイル、巡航ミサイルなど、西太平洋における通常戦力のバランスはもう中国に有利となっており、短期決戦シナリオでは中国が優位に立つ可能性が高くなっていると分析しています。台湾有事は半年から一年の長期にわたる日本と中国の戦争に発展することになり、南西諸島や九州が戦場になることを意味します。日本を戦場にすることだけは避けねばなりません。
 日本と中国の間に、全ての戦争を平和的手段により解決し、武力による威嚇には訴えないことを確認した一九七八年の日中平和友好条約を含む四つの基本文書があります。これらを含む幾つかのカードを利用して中国に対する外交的働きかけを強め、日本を取り巻く安全保障環境の改善と両岸問題の平和的解決を促すべきです。
 外務省に伺います。
 両岸関係の平和解決を促すため、外務大臣としてどのようなことが可能でしょうか。

#185
○副大臣(宇都隆史君) 外務省としてお答えいたします。
 我が国としては、台湾をめぐる問題が当事者間の直接の対話により平和的に解決されることを期待するというのが従来からの一貫した立場でございます。
 その上で、両岸関係につきましては、経済分野を中心に強い結び付きを有しているものの、一方で、近年におきましては軍事バランスが確実に変化してきている状況でございます。
 このような中、我が国としては、引き続き、首脳会談や外交会談等のハイレベルの機会を活用して中国側との率直な対話を行い、懸案を一つ一つ解決し、また中国側の具体的な行動を強く求めていく所存です。
 以上です。

#186
○伊波洋一君 今、やはりこの法案は、沖縄の五十の離島、とりわけ、この資料もありますけれども、飛行場もあります。アメリカ軍、海兵隊は今、伊江島などを含めてずっと訓練をしています。小さい部隊でミサイルを持ってきて発射をする、そういうのを繰り返しているんですよ。それから、沖縄、日本の米空軍は、幾つものところに分かれて、またこれを助けるという。でも、まさにそれは戦争なんですね。日本の領土しか使えませんので、台湾にとっては。だから、そういうのを避けていかなきゃいけないだろうと思います。
 六月六日、台湾有事について朝日新聞が特集しました。そこで、最後の方に、日米同盟は重要だが、国益が常に一致するわけではない、挑発には毅然と対応すべきだが、日中関係の安定は日本の安保にも寄与する、対立の最前線にある日本も、わなを抜け出す道を独自に探るべきだと提言しています。
 つまり、私たちの国がアメリカの戦略だけに沿って安全保障を確立していくと、今回のような法案を提出することになっちゃうわけです。つまり、様々な離島を彼らが管理する、あるいは自衛隊も管理するんでしょうね。そういうことを通して台湾有事に日米が対応するという、こういう道をつくり出すものだと思うんですね。アメリカは、ミサイルの配備を求めています。しかし、日本の地からミサイルを発射すれば、これはもう日中関係は最悪の状況になります。そのことを指摘をして、このような法案はもはや私たちは決して成立させてはいけない、だから断念することを政府に求め、質問を終わります。
 ありがとうございました。

#187
○委員長(森屋宏君) 他に御発言もなければ、本連合審査会はこれにて終了することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

#188
○委員長(森屋宏君) 御異議ないと認めます。よって、連合審査会は終了することに決定をいたしました。
 これにて散会をいたします。
   午後零時三十五分散会
ソース: 国立国会図書館
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