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2021/05/25 第204回国会 参議院 第204回国会 参議院 厚生労働委員会 第18号 令和3年5月25日
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2021/05/25 第204回国会 参議院

第204回国会 参議院 厚生労働委員会 第18号 令和3年5月25日

#1
令和三年五月二十五日(火曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 五月二十一日
    辞任         補欠選任
     高橋はるみ君     衛藤 晟一君
     中西 祐介君     古川 俊治君
     馬場 成志君     島村  大君
 五月二十四日
    辞任         補欠選任
     島村  大君     岩本 剛人君
 五月二十五日
    辞任         補欠選任
     岩本 剛人君     高橋はるみ君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         小川 克巳君
    理 事
                石田 昌宏君
                自見はなこ君
                石橋 通宏君
                矢倉 克夫君
                足立 信也君
    委 員
                岩本 剛人君
                衛藤 晟一君
                こやり隆史君
                そのだ修光君
                高橋はるみ君
                羽生田 俊君
                藤井 基之君
                古川 俊治君
                本田 顕子君
               三原じゅん子君
                打越さく良君
                川田 龍平君
                田島麻衣子君
                福島みずほ君
                塩田 博昭君
                山本 博司君
                東   徹君
                梅村  聡君
                田村 まみ君
                倉林 明子君
   国務大臣
       厚生労働大臣   田村 憲久君
   大臣政務官
       厚生労働大臣政
       務官       こやり隆史君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        吉岡 成子君
   政府参考人
       内閣官房内閣審
       議官       内山 博之君
       総務省統計局統
       計調査部長    井上  卓君
       厚生労働省大臣
       官房生活衛生・
       食品安全審議官  浅沼 一成君
       厚生労働省医政
       局長       迫井 正深君
       厚生労働省健康
       局長       正林 督章君
       厚生労働省医薬
       ・生活衛生局長  鎌田 光明君
       厚生労働省労働
       基準局安全衛生
       部長       田中佐智子君
       厚生労働省雇用
       環境・均等局長  坂口  卓君
       厚生労働省社会
       ・援護局長    橋本 泰宏君
       厚生労働省老健
       局長       土生 栄二君
       厚生労働省保険
       局長       浜谷 浩樹君
       厚生労働省年金
       局長       高橋 俊之君
       防衛省大臣官房
       衛生監      椎葉 茂樹君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○全世代対応型の社会保障制度を構築するための
 健康保険法等の一部を改正する法律案(内閣提
 出、衆議院送付)
○参考人の出席要求に関する件
    ─────────────

#2
○委員長(小川克巳君) ただいまから厚生労働委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日までに、高橋はるみ君、馬場成志君及び中西祐介君が委員を辞任され、その補欠として衛藤晟一君、古川俊治君及び岩本剛人君が選任されました。
    ─────────────

#3
○委員長(小川克巳君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 全世代対応型の社会保障制度を構築するための健康保険法等の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、厚生労働省保険局長浜谷浩樹君外十二名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

#4
○委員長(小川克巳君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────

#5
○委員長(小川克巳君) 全世代対応型の社会保障制度を構築するための健康保険法等の一部を改正する法律案を議題といたします。
 まず、政府から趣旨説明を聴取いたします。田村厚生労働大臣。

#6
○国務大臣(田村憲久君) ただいま議題となりました全世代対応型の社会保障制度を構築するための健康保険法等の一部を改正する法律案につきまして、その提案の理由及び内容の概要を御説明いたします。
 少子高齢化が進展し、令和四年度以降、団塊の世代が七十五歳以上の高齢者となり始める中、現役世代の負担上昇を抑えながら、全ての世代が安心できる社会保障制度を構築することが重要です。このような状況を踏まえ、医療保険制度における給付と負担の見直しを実施するとともに、子ども・子育て支援の拡充や、予防、健康づくりの強化等を通じて、全ての世代が公平に支え合う全世代対応型の社会保障制度を構築することを目的として、この法律案を提出いたしました。
 以下、この法律案の内容につきまして、その概要を御説明いたします。
 第一に、全ての世代が安心できる社会保障制度の構築に向けた給付と負担の見直しを図るため、後期高齢者医療の窓口負担について、負担能力に応じて負担いただくとの考えに基づき、現役並み所得者以外の被保険者であって、一定の所得や年収以上である方の負担割合について、二割とすることとします。
 また、傷病手当金について、出勤に伴い不支給となった期間がある場合、その分の期間を延長して支給を受けられるよう、支給期間の通算化を行うとともに、任意継続被保険者について、健康保険組合の規約で定めることにより、その保険料の算定基礎となる標準報酬月額を被保険者の資格喪失時の標準報酬月額とすることを可能とします。
 第二に、子ども・子育て支援の拡充を図るため、短期の育児休業の取得に対応して、月内に二週間以上の育児休業を取得した場合には、その月の保険料を免除することとし、また、国民健康保険の保険料について、未就学児に係る被保険者均等割額を減額し、その減額相当額を公費で支援する制度を設けます。
 第三に、全ての世代の予防、健康づくりの強化を図るため、保険者が保健事業を行うに当たり、労働安全衛生法等による健康診断の情報を活用し、適切かつ有効に保健事業を行うことができるよう、事業者等に対して健康診断の情報を求めることを可能とするとともに、健康保険組合等が保存する特定健康診査等の情報を後期高齢者医療広域連合へ引き継ぐこと等を可能とします。
 第四に、国民健康保険制度の財政運営の安定化を図るため、都道府県が国民健康保険の財政安定化基金を国民健康保険事業費納付金の著しい上昇の抑制等のために充てることを可能とするとともに、都道府県国民健康保険運営方針について、都道府県内の市町村の保険料水準の平準化や財政の均衡に関する事項を記載事項に位置付けます。
 第五に、生活保護制度の医療扶助について電子資格確認の仕組みを導入します。
 最後に、この法律案の施行期日は、一部の規定を除き、令和四年一月一日としています。
 以上が、この法律案の提案の理由及びその内容の概要でございます。
 御審議の上、速やかに可決していただくことをお願いいたします。

#7
○委員長(小川克巳君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。
 これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。

#8
○石橋通宏君 立憲民主・社民の石橋です。
 今日から健康保険法、先日、私も本会議で質疑させていただいて、菅総理、大臣からも含めていろいろ御答弁をいただきましたが、なかなか、本会議の場ですので、十分なやり取りになっていませんので、そういったことをこれからしっかり委員会の中で質疑を通じてただしてまいりたいと思います。
 ただ、ちょっと先に、新型コロナ感染症、引き続き大臣先頭に様々対策、対応いただいておりますが、非常に厳しい状況が続いておりますので、その関係で何点かちょっと確認をまずさせていただきたいのですが、最初に、大臣、済みませんが、ちょっと通告外なんですけれども、通告してからいろいろ幾つか動きがあった関係で、お答えいただける範囲で聞かせていただきたいのですが、IOCがオリパラの関係で、ここに来て、もう緊急事態宣言下でもやるんだと、やれるんだということを続けて発表されて、公表、公に言われております。
 この間、我々も様々委員会通じて、政府の見解ですね、一体ステージ4でもやるのか、緊急事態宣言でできないだろうというような話をしておりましたが、IOCがもうここへ来て公にそういう発言を続けざまにされているということを踏まえて、これもう政府も見解を同じくされていると。つまり、もう緊急事態宣言下でもやるんだと、ステージ4でもやるんだと、これ共通認識ということでよろしいんでしょうか。

#9
○国務大臣(田村憲久君) まずちょっと、IOCがどういうことをおっしゃっておられるのかその中身、詳細に私は理解をいたしていないんで、オリンピック担当大臣にお聞きをいただきたいというふうに思いますが、元々国民の皆様方の健康等々をしっかり守りながら対応するということでございましたから、そういうことを踏まえた上でおっしゃっておられるんだろうというふうに思います。申し訳ありません、詳細はオリンピック担当大臣にお聞きいただきたいと思います。

#10
○石橋通宏君 いや、大臣がIOCの方々が何言っているか分かりませんというのはちょっと困ったものですね。そういったことはしっかりと踏まえて、政府内で当然だけれども連携されて、大臣もその一員ですから、大事な。その辺は認識された上での話。国民の皆さんは、何と、もう緊急事態宣言下でも突っ込むのか、やるのか、何が何でもと。これだけ多くの皆さんが反対、慎重の世論調査が出ている中で、この矛盾は何なのかということだと思いますよ。
 一方で、これもちょっと急な話だったので、大臣、これ政府内で。米国が日本への渡航中止を勧告をしたと、渡航警戒水準を最高レベルのレベル4に引き上げて、渡航中止だと。これ、もう明確に今の日本の対応、コロナ対応を駄目出しをされたというふうに報道等でも伝えられ、国民もそれを受け止めています。
 大臣、これは事前にアメリカとの協議なりアメリカとの話、事前に話聞いていたんですかね。これを受けて、大臣、どうなんですか。アメリカは一方で最高警戒レベル4、日本の対策は駄目だと、危険だと言っている、それどう受け止めておられるんでしょうか。

#11
○国務大臣(田村憲久君) ちょっと、これも私、朝報道で見ましたので、詳細はまだ、もちろん米国と相談しているわけでもございませんし、詳細はまだ確認いたしておりません。確認したいと思います。

#12
○石橋通宏君 確認したいと思いますと最後言われたので、ちょっとこれもう本当に重大な事態だというふうに思います。重ねて、国民の皆さんがそういう状況の中で非常に大きな心配、懸念を持っておられる。とすれば、政府としてきちんと、政府としての考え方をやっぱり出していただかないといけないと思いますので、大臣、引き続き厚生労働委員会でも議論してまいりますので、確認されるということでしたので、是非またしっかりと大臣の御報告をいただきたいと思います。
 その上で、通告した何点かですが、最初に、昨日から東京、大阪、かねてから議論してまいりましたけれども、大規模接種がスタートいたしました。
 資料の一に、ようやく出していただいた体制図をいただいております。いろいろお聞きしたいことがあるんですが、かねてからこれ議論、我々していたのは、ここで、大規模接種会場でお医者さん、医官、それから看護官、民間にも相当数御協力をいただいてと、まあ派遣会社に委託をしてということでした、この図にあるとおりですが。
 重ねて、大臣、これは確認なんですけれども、現場でこれだけコロナ対応、それからワクチン対応、お医者さん、看護師さん、現場で御奮闘いただいている、絶対に一ミリたりともやっぱり現場の御奮闘にマイナス影響や悪影響を与えてはいけないんだと、与えない形でやるんだということは、菅総理先頭にこの間も発言されてきた。こうして体制が整えられたということですが、これによって、現場のコロナ対応、コロナ対策、ワクチン接種、絶対に影響を与えていないことが確保されているんだと、民間で四百十人何がしの方々に御協力をこれいただいているんですが、そういった看護師さんは、例えば潜在看護師さんであって、現場の今の状況には影響を与えないことが確認、確保されているんだということでよろしいか。
 これ、田村大臣か若しくは防衛省、これ確認です。答弁お願いします。

#13
○政府参考人(椎葉茂樹君) 今般の自衛隊大規模接種センターにおきましては、五月九日に防衛省と株式会社キャリアとの間で締結した労働者派遣契約に基づきまして、民間の看護師二百名を配置することとしているところでございます。
 これらの民間看護師でございますが、病院等で常時勤務している看護師ではなく、看護師免許を保有し、個人の事情により看護師勤務を離れていった方や介護施設等での短時間勤務の看護師の方等を採用していると伺っているところでございます。このため、他の地域における医療、それからワクチンの接種には影響が生じるものとは考えていないところでございます。
 特に、東京都や様々な関係団体の方からもそういった苦情等の連絡は受けていないところでございます。
 以上でございます。

#14
○石橋通宏君 これ、防衛省、責任主体として確認をされているんですね。昨日、まあレクのときに聞いたら、分かりませんという話で、その回答をいただくのに相当時間掛かった。ということはこれずっとこの委員会でも、絶対に現場にこれ以上の御負担をお願いしたり御迷惑をお掛けしたりすることがないようにと。
 防衛省、いいんですね、もう一回、ちゃんと防衛省としては責任持ってそれは確認されているということでいいんですね。

#15
○政府参考人(椎葉茂樹君) そういった地域医療への影響につきまして、防衛庁はそういったことを把握する立場にはございませんが、そういった声は少なくとも聞いておりませんし、それから、民間のこのキャリアでございますけれども、元々契約している看護師が相当いらっしゃいまして、そういったことで、そういった方々を使うということで、私どもとしては地域医療に関しましては影響を与えていないというふうに認識しているところでございます。

#16
○石橋通宏君 余り、使うとかそういう表現はあれだったと思いますが、ふだんから登録していただいて、現場で活躍をしていただいている方々であるんでしょう。いや、であれば、現場で今もワクチン接種なり地域のコロナ対応なりで活躍をいただく方々ではないのですかと。だから、それはそうならないようにということで、この間ずっと議論してきたですよね。それを確認しているんですよ。
 今の答弁だとさっきの話と若干矛盾する答弁のように聞こえますが、確認されていないということなのかな。それ、防衛省が責任持って請け負っていただいているんだから、防衛省がちゃんと確認して、責任持って、今後もですよ、今後も責任持って、これ図でいくと四百十人の民間の看護師の皆さんにこの間協力をいただくということ、だから、それは今後も確認してくださいよ、それだけ。確認するんですね、できるんですね。

#17
○政府参考人(椎葉茂樹君) 民間看護師は二百名でございまして、そして、この看護師につきましては、あくまでもキャリアとの派遣契約に基づきまして配置していただくということでございます。
 以上でございます。

#18
○石橋通宏君 ちょっとここで余り時間使えない。
 二百名というのは、一日当たり、大阪会場、東京で一日当たり必要な最大な看護師さんということでしょう。その上に、民間二百五十名、民間百六十名、大阪、東京会場それぞれで四百十名を、これをこの九十日間の対応をいただく方々として確保されているんじゃないの。昨日そういう説明だったけど、違うんですか。

#19
○政府参考人(椎葉茂樹君) 御指摘のとおり、二百名というのは常時その現場で勤務されている方のことで、それ以上の方々が交代交代で来るということでございます。

#20
○石橋通宏君 お願いしますよ。昨日から、だから、どうもかみ合わない議論しかしていない。それだけの方々が確保されているんでしょう、対応いただくんだから。そういった方々が、重ねて、現場のワクチン接種なりコロナ対応医療なり、頑張っていただいている方々、もう本当に大勢、現場でも逼迫しているわけですから、引き続き責任持って厚労省とも連携してやってくださいということだけ申し上げて、これ引き続きフォローしていきますから、よろしくお願いします。
 一旦これ、防衛省に確認させていただければいいのか、これ田村大臣ももし御存じだったら。
 特に大阪会場で、東京会場はまあ役所を使っておられるのでいいんでしょうが、大阪会場はそもそもイベント会場で非常に多くのイベントが元々予定をされていて、それが中止、キャンセルを余儀なくされて、相当その主催者の側にも損失、損害が出ていると。しかし、その補償がどうなるのか全く分からないと。
 一体、国が補償してくれるのかどうかでこれ相当お困りになっている、億単位の損失が出ているところもあると聞いておりますが、これ誰の責任、防衛省、これ誰の責任において今後その補償について迅速に対応いただくということになるんでしょうか。それを確認だけさせてください。

#21
○政府参考人(椎葉茂樹君) 大阪の会場でございますけれども、これは大阪府さんの方から推薦をされて契約したものでございますが、これにつきましては、そういった多くの元々入っていたところがあったようで、特に医学会だとか、それからイベントもあったようでございますが、個別に御相談をして誠実に対応してまいりたいと考えております。

#22
○石橋通宏君 じゃ、国が責任持って誠実に対応するんですね、損失補填等々については。それは早く迅速にやってくださいよ。皆さん本当に、もう生きるか死ぬかの大変なときなんだと、皆さん本当にお困りになっています。
 国が責任持って対応すると。いいんですね。

#23
○政府参考人(椎葉茂樹君) 多くのところは快く引き下げていただいたんですけれども、そういったところもございまして、そこにつきましては誠実に対応させていただきます。

#24
○石橋通宏君 その誠実に対応というのは、しっかりと損失補填、これをやっていただくということだと理解をしますので、これも今後、フォローちゃんとしていきたいと思います。
 もう一点、これはちょっと話題移りますので、防衛省もよければ退席していただいて結構です。

#25
○委員長(小川克巳君) 椎葉衛生監におかれては御退室いただいて結構です。

#26
○石橋通宏君 ワクチン差別の問題について、ちょっと田村大臣、一点確認なんです。
 既に先行して医療従事者の方々、鋭意ワクチン接種対応いただいているわけですが、どうも報道等によりますと、現場からはワクチン差別の問題が増えていると、深刻化もしているという報道があります。
 これ厚労省として、まあ我々、昨年のワクチン二法の審議、附帯決議も含めて、これやっぱりワクチン差別があってはいけないと、皆さんそれぞれの御意思でワクチン打つ、打たないというのを判断いただく、それによって、やっぱりどうしても日本は同調圧力が強いからという議論もあのときもさんざんさせていただいて、大臣もそれはしっかり対応しますということで言っていただいた。じゃ、今、現実的にこういったあちこちから報道が聞こえてくる中で、相談窓口なりいろいろ対策窓口つくっていただいて対応していただいているはずです。ところが、昨日レクで聞いても、把握しておりませんという答弁されるんですね。
 これ、大臣、どうなんでしょう。相談窓口でどういう相談状況があるのか、このワクチン差別について。決してあってはいけない、これから一般の方々に接種展開していく中で絶対にワクチン差別なんか起こしてはいけないんだという決意なのであれば、今の段階でどういった相談があるのか、どれだけの相談があってどれだけ深刻で、それに対して厚労省としてどう毅然とした対応をしていただくのかということをやっぱり見せていただかなきゃいけないと思うんですが、把握もされていないというのはちょっと深刻だと思いますが、大臣、これしっかりやっていただくと、把握も含めて、対処も厳正にするんだということでよろしいんですよね。

#27
○国務大臣(田村憲久君) ワクチンなるべく多くの方々に打っていただきたいということで、ワクチンの正確な情報を我々はしっかりとお伝えすると同時に、言われるとおり、御本人の御判断で最終的にはこれ接種いただくということでございますので、そこに関して嫌がらせでありますとかハラスメントはあってはいけない。これは、ホームページでありますとかリーフレット等でお示しをさせていただいております。
 難しいのは、労働に関わる分野でのワクチン接種に対してのいろんな嫌がらせ、不利益扱い、こういうものに関しては、これは当然のごとく労働相談でございますので、地方労働局の総合労働相談コーナー、ここにいただいているわけで、ここは来ているものの件数はそんなに多くはありませんが把握はいたしておりますが、確かに言われるとおり、労働に関わらない部分だとかはなかなかこれは我々も把握できていないんだというふうに思います。
 様々な、それが嫌がらせとまでいくのかいかないのかも含めて、まあ悪気はない中でもいろんなワクチン接種していない方々に対しての発言はあるんだというふうに思いますから、そういうもの自体、受け取る側からしてみれば快くないという形にもなりますので、これからもしっかりとそこは広報をしていって、ワクチンを接種するということ自体は御本人の自由であって、強制されるものではないということはしっかり我々もお伝えをしていきたいというふうに思っております。

#28
○石橋通宏君 いや、お伝えは既にこれまでもされているんでしょう。ホームページも見ていますが、そこにちゃんと、いじめとかあったらここに相談してください、人権侵害があったらここに相談してくださいと。でも、その相談の状況、実態を把握していないといったら、大臣、それは今言われたことが確認しようがないじゃないですか、把握もしていないのに。
 だから、ちゃんと把握をして、これはやっぱり駄目だといったら、ちゃんとした毅然とした対応を政府に、厚労省にしていただかないといけないのに、把握もしていません、どんな状況かも分かりません。でも、あれだけ報道で出てきています。大臣、だからそれをお願いしているんですよ。そういう約束じゃないですか、附帯決議も付けてやっているんですから、大臣。ここは是非、今の段階でしっかりやってください。
 そういった差別があってはいけないというのは、重ねて、大臣、認識を共有していただいて、だからこそ、現場の状況に対してしっかりと相談、実態、これ把握していただいた上での対応を是非していただきたいと。これまた今日、いや、これもういいです、今日のところは。これ、重ねてお願いをしておりますので、状況把握をしていただいての対応ということで、これも引き続きフォローしていきますので、ちゃんとした対応を是非大臣、お願いしておきたいと思います。
 それから、もう一点、済みません、ちょっといろいろあったんですが、先に、余ったワクチンの有効活用についての確認をさせていただきたいと思います。
 衆議院でも、我が会派、西村智奈美委員とのやり取りもあったりもしました。大臣、重ねて確認なんですが、今自治体で本当にワクチン接種対応を頑張っていただいているわけですけれども、どうしても予約の関係等々でワクチンの余剰が出てしまうと。一旦解凍して使える状況になったワクチンですから、それはやっぱり余ってしまえばそのまま廃棄せざるを得ない。でも、これだけ貴重なワクチン、廃棄していただかない、是非有効活用いただきたいと、大臣もそういう答弁されているというふうに思います。
 ですので、これ、余剰ワクチンについては、これは本当に無駄なく活用していただきたいと。であれば、これ接種、自治体の判断で、例の手引書にも書いていただいたように、自治体の判断で接種券のない者に対してもこれは接種していいということで、確認ですが、よろしいですね。

#29
○国務大臣(田村憲久君) 言われるとおり、可能な限り余らせていただきたくないという思いの下で、基本的に余ったものを接種券を発行している方々に対して、じゃ、余った場合にはどういう方々というような形でお示しはしていますが、その下に、いや、それでもそういう方が集まらない場合に関してはそれに対して、何といいますか、こだわらない、接種券の発行にこだわらないということになっております。
 実際問題、接種券がある方、なかなか集めるといっても、余ってすぐに、特に今高齢者中心ですから集められないので、それはもう物理的に無理ですから、ただ、そのときにちゃんとそういう場合にはどういう方にお打ちをされるかということをあらかじめ住民にお示しをいただくということが後で住民からのいろんな御不満が出ない点になろうというふうに思いますので、この間もそういうことを私、記者会見で申し上げましたけれども、是非ともそういうような形で余らないように対応いただきたいというふうに思っております。

#30
○石橋通宏君 大臣、後段のところはすごく大事なところで、もうそれぞれ自治体において、ワクチンがもし余剰が出てしまったときに、有効活用するために優先的に、じゃ、どこの方々にまず打っていただこうか、自治体でかなり頑張って努力をいただいて事前にお決めいただいて、迅速な対応をできるようにやっていただいているんですね。
 なので、大臣、自治体の判断で、例えば保育士さんたちを優先すべきだと、子供のためにもとか、学校の先生とか幼稚園の先生とか、そういう判断を自治体がされれば、大臣、これも確認だけですが、もう当然問題ないんだという理解でよろしいですね。

#31
○国務大臣(田村憲久君) 自治体の御判断でございますのでそこは御判断の下でやっていただきたいと思いますが、先ほど申し上げましたが、あらかじめ住民の方にそこのところをしっかりと開示いただいた方が後々住民の方々も御理解いただけるんだというふうに思います。

#32
○石橋通宏君 それ、確認いただきました。
 そのときに問題になるのが居住者なんです。やっぱりその保育園とか幼稚園とか学校、必ずしも皆さんがその当該自治体の居住者ではありませんので、ただ、やっぱりそこで打っていただく、やっぱりそこにおられる方々に打っていただくとなると、その居住地以外、住民票所在地でない方々も含めてそれはやっぱり対応するという、それも自治体の御判断ですから自治体でそういうふうに優先順位を決められて、じゃ、そこで対応すると。その場合は、自治体の御判断で居住地以外の方々にも接種をすると、それも自治体の判断だと。これもよろしいですね、それで。

#33
○国務大臣(田村憲久君) 二つクリアしていただきたい点があります。
 一つは、これは非常に分かりやすいというか、結果的に、その接種券等々がない、その自治体にない方でありますので、接種済証なのか、新たに接種券を発行するのか、つまりその方が、住民じゃない方の自治体ですね、そこと話し合っておいていただかないと後から接種したかどうか分からなくなってしまいますので、そこをちゃんと自治体間で連携いただくということが、これはもう手続上といいますか、事務的に必要なことになります。
 それからもう一点は、住民じゃない方にその自治体に割り振られたワクチンが余ったからといって打つということになりますので、そういう意味では、そこの地域の例えば保育士さんで来られているわけですから、住民のお子さんの対応をしていただいている等、つまり、その地域において必要な方だから要するに余ったワクチンを住民じゃないけれども接種するんだということをちゃんとやっぱり御説明をして、あらかじめしていただいておく必要があろうというふうに思います。
 いずれにいたしましても、住民の方々に十分に御理解をいただけるような対応をしていただく中で、そのような形で住民以外の方々に打つことも、これは自治体の御判断で対応いただければというふうに思っております。

#34
○石橋通宏君 大臣、確認いただきました。先ほどの調整はやっぱり必要だということだと思いますが、自治体の御判断でそういう対応をいただきながら、住民票所在でない方々も含めて御判断いただけるんだということを明確にしていただきました。
 大臣、もう一点お願いなんです。これ是非、自治体から厚労省に問合せがあると、これまでは駄目だという回答をもらっていたらしいんですよ、原則は接種券がないと駄目なんだ、原則は居住地なんだと。だから、今大臣が言っていただいたこと、これから是非、自治体から厚労省なりに相談なり、どうですかという問合せがあれば、今大臣言っていただいたことで、自治体の御判断でやっていただけますと、大丈夫ですと、こういうことはやってくださいねと言うのはいいかもしれませんが、それ統一的にちゃんと周知徹底していただけるように対応をお願いしたいんですが、それはよろしいですね。

#35
○国務大臣(田村憲久君) 一応予防接種の手引きにはそう書いてあるんですが、十分に伝わっていないということでございますので、再度ここは確認をさせていただきたいというふうに思います。

#36
○石橋通宏君 是非対応をよろしくお願いします。また、我々も、自治体からそういう声届いておりましたので、また自治体の皆さんとも連携して、何かあればまた大臣、お届けしたいと思いますので、よろしくお願いします。
 それでは、本題であります健康保険法等改正案の議論に入りたいと思います。
 先般の本会議での質疑でるるいろいろ大きな課題について議論させていただきましたが、ちょっと本会議のときにできなかったことが何点かありますので、今日はちょっと先にそれを中心的に大臣の見解をお聞きしておきたいと思います。
 一点目は、今回の健保法改正案の第百五十条関連のいわゆる健診情報の提供についてのくだりです。
 今回、この百五十条一項、二項、三項辺りを中心に、この改正によって、これまでは四十歳以上の被保険者については、健診情報の提供を求められれば事業主提供しなければならなかったと、今回の改正によって、四十歳未満の被保険者についても、保険者が求めた場合には事業主は健診情報を提供しなければならないという立て付けになった。
 まず、この立法事実を説明いただけないでしょうか。なぜ今回これをこうするのかということについて端的に御説明いただけないでしょうか。参考人で結構です。

#37
○政府参考人(浜谷浩樹君) お答えいたします。
 まず、年齢にかかわらず被保険者、被扶養者の健康の保持増進に努めることは、保険者の元々責務でございます。このため、保険者におきましては、四十歳以上の方につきましては高確法に基づく特定健診、特定保健指導を行っておりますけれども、多くの保険者におきまして、四十歳未満の若年層を対象といたしました健診を実施いたしまして、健診結果に基づき、生活習慣病の改善あるいは生活習慣病の発症予防を目的といたしました保健指導を行っているところでございます。
 また、特定健診の対象となる四十歳以上の方につきましては、今御指摘ございましたけれども、保険者は事業主健診の情報を得まして被保険者等の健康状態を把握いたしまして、特定保健指導、受診勧奨につなげてまいりました。現在、保険者によりましては、保健事業といたしまして、健診の情報を保険者と事業主が共有いたしまして保健指導を行う、あるいは、その保険者がレセプトを確認いたしまして、事業主健診の有所見者等で未受診である方に対しまして受診勧奨をするといった実際に事例があるものと承知いたしております。
 本改正法におきましては、保険者が四十歳未満の方に係る事業主健診の結果を得ることで、こういった取組を円滑に行うことが可能となるというふうに考えております。四十歳未満の方の事業主健診の情報を保険者に集約することにつきましては、社会保障審議会の医療保険部会におきましても議論をいたしました。その際、保険者が四十歳未満の方の事業主健診データを保有することでこれまで以上に効果的な取組が実施できるようになることを今後しっかりと整備していただきたいなどの御意見がございまして、昨年末に議論の整理をいたしました。それを踏まえて今回改正に至った、改正案を提出させていただいているということでございます。

#38
○石橋通宏君 いや、浜谷さん、立法事実を確認しているんです、立法事実を。今言われたようなことが、これまでの四十歳以上の方々について求めていた、それによってどのような具体的、科学的根拠があると、だから今回、四十歳未満の方々にも広げるんですと。その立法事実を聞いているんです。その立法事実を教えてください。

#39
○政府参考人(浜谷浩樹君) お答えいたします。
 立法事実といいましょうか、まず、四十歳以上の方につきましては、保険者が事業主健診の情報を得て被保険者等の健康状態を把握し、特定保健指導、受診勧奨につなげてきたということであります。実際にその各健診項目が重なりますので、言わば保険者サイドで新たに健診を行いませんでも、同様のその健診結果を活用すれば効率的、効果的に特定保健指導、受診勧奨につなげてきたということでございまして、そういった四十歳以上の実績を踏まえまして、今回、四十歳未満につきましても同様の仕組みを導入したいということでございます。

#40
○石橋通宏君 いや、今のじゃ全然分からないですよ、立法事実が。こうだと思います、こうじゃないかと期待しますと。そうじゃなくて、立法事実を出してくださいと。
 じゃ、これまでどれだけの効果が認められているんですか。じゃ、逆に言えば、どれだけ健診情報が提供されているんですか、事業主から。どれだけの求めが行われて、どれだけの事業主のデータが取得をされて、それがどのように活用されたからどのような効果を生み出したかと。これは出しているんですか。事前のレクでは全く返ってきていませんけど、あるんですか、ちゃんと。

#41
○政府参考人(浜谷浩樹君) お答えいたします。
 まず、網羅的に把握しておりませんけれども、例えば協会けんぽでいいますと、事業主健診結果を取得いたしております。これ、特定健診の対象者数に占めるこの健診結果の取得数でございますけれども、その割合は七・六%ということでございます。必ずしも高い数字ではございませんけれども、実際にこういった取得をして、それで協会けんぽにおきましては、事業主健診の結果として、結果を活用して特定保健指導等を行っているということでございます。

#42
○石橋通宏君 いや、それ一例で、協会けんぽでは七・六%ですよね、七・六%。この七・六というのをどのように認識をされて、それを立法事実として活用されているのかが全く分かりませんが、逆に言えば、これまでちゃんとした利用実績なり活用実績なり活用の効果というのが見えない中で、今回、四十歳未満についても事業主に提供を義務付けるということをやられているというのがなかなかすとんと落ちないんです。
 これ確認ですけれども、この健康診断の情報、今回、百五十条のとりわけ第二項、三項辺りで求められるわけですが、この求められる事業主が提供しなければならない健診情報というのは、これ、要配慮個人情報、機微情報だという理解でよろしいですよね。

#43
○政府参考人(浜谷浩樹君) お答えいたします。
 個人情報保護法におきまして、要配慮個人情報の定義でございますけれども、本人に対する不当な差別、偏見その他の不利益が生じないようにその取扱いに特に配慮を要するものとして政令で定める記述等が含まれる個人情報とされておりますけれども、政令で定める記述等といたしまして、健康診断その他の検査の結果が規定されております。
 したがいまして、健診に関する、健康診断に関する情報は要配慮個人情報に該当するものと考えております。

#44
○石橋通宏君 するんですよね、だから。それ、イエス、ノーで聞いているので。すると。
 とすると、それを本人の同意なく保険者が求めれば事業主は提供しなければならないと。それ、根拠は、法的な根拠は一体何なんですか。それ、いいんですか。これだけの機微情報を本人の同意もなく事業主が提供しなければならないと。それが一体どのように保管、管理され、どのように活用されるか全く事業主も本人も分からない中で、これによって提供義務を求めるということは問題ではないんですか。

#45
○国務大臣(田村憲久君) まず、立法事実、七・数%をどう見るかという話でありますが、それでもその四十歳未満の場合に関しては、そういう今言われたとおり義務がなくて、結果的にほとんど情報が行っていない。
 つまり、事業主の健康診断といいますか、こういうもの自体はその安全衛生法にのっとるものでございますので、仮に義務があったとしても、保険者からの要求に対してなかなかそこに気付いていただけないというところがあったわけで、今回、労働安全衛生法、この指針でしっかりとそういうものを提供していただくということを事業主にも分かるような形で示させていただいて、要は、労働安全衛生法上からも是非ともそういうものを、情報をお渡しをいただきたいという形にする。これを機に、これは四十歳未満だけじゃなくて、四十歳以上、今義務化されているところもそういう対応をさせていただきます。
 それから、個人情報、そのとおりなのでありますけれども、健康保険組合、それからけんぽ協会に関しては、これは個人情報取扱事業者といたします。それから、国保、広域連合は個人情報保護条例の規定に従って業務を行っていただくという形にしまして、そこは確かに非常にセンシティブな情報でございますので、例えば入室管理でありますとか記録機能を持つ媒体の持込み、こういうものに対しては物理的安全管理措置、こういうものを求めてまいります。
 あわせて、ネットワーク等々、接続されたネットワークの情報、これ漏れても大変でありますので、これに関しましても技術的安全管理措置、こういうもので対応いただくということでございまして、おっしゃられるとおり情報が個人情報でございますので、漏れないようなしっかりとした対応措置をさせていただきながら、これに対して有益な情報の活用、これを図ってまいりたいというふうに考えております。

#46
○石橋通宏君 ということは、大臣、確認ですが、つまり、これ提供されたこの本当に機微情報、個人情報ですから、それはもう管理から保護から徹底していただかないとこれはいけませんね、保険者の方には。
 国は、その管理徹底の方法やら状況やら確認やら、それがどう有効にきちんと、公のためにも含めて活用されているのかも含めて国が指導するんだということでよろしいんですね。保険者任せにするのではなく、あとは保険者さん勝手にやってねと、どうぞこの法律に基づいてやってくださいねじゃなくて、今の大臣が答弁されたことを含めて、国が責任を持って保険者の方々に指導監督もするということでよろしいんですね。

#47
○国務大臣(田村憲久君) もちろんこれ、その得られた情報を基に保健事業をやっていただく、場合によっては受診勧奨もやっていただくというのは、これはもうそもそも目的でありますから、指導するとかしないとかではなくて、それを前提に情報を得ていただくということになっております。
 あわせて、じゃ、個人情報自体がいかにかということでありますが、これに関しましても、個人情報保護委員会において、保険者を含む個人情報取得事業者に対してはこれ報告、立入検査、是正勧告、こういう、あっ、是正命令、このようなことが行われるようになっておりまして、必要に応じて厚生労働大臣が個人情報保護委員会にそれを求めることができるとなっておりますので、そういう形の中において情報の管理というもの、これを担保してまいるということであります。

#48
○石橋通宏君 ここが是非、保険者に丸投げするのではない、国の、今これ法律を付けて義務化するんですから、その責任は徹底的に果たしていただきたいと。今大臣おっしゃられた個人情報保護の制度もあるわけですから、それをしっかりとやっていただきたいということでお願いをし、これも我々、ちょっと今後の対応についてはしっかり見ていきたいと思います。
 もう一点、大臣、これよく御存じのとおり、この間ずっと医療、介護の情報連携などなど含めて、医療情報をどう様々に有効活用もさせていただきながら個人情報はしっかり守っていくのかという議論をしている中で、やっぱり医療情報なんかも、本来それはそれぞれの国民お一人お一人が持つべき情報であって、オーナーシップ、所有権はそれぞれの御本人にあるべきで、その御自身の情報が一体どこにあるのかと、この病院にある、その病院からどこか行ったらどこにある、それをやっぱりきちんと御本人が認識をされ確認ができる、それをちゃんとやっていかなきゃいけないというのはこの間もずっと議論をしてまいりました。
 じゃ、今回、事業主に提供義務を課す、保険者に行く、それを個人のそれぞれの患者さん、国民の側から見たときに、御自身のそれだけ重要な情報が勝手にどこかに行ってしまって勝手に使われて、いつの間にかどこかで何にどう使われたか分からないという状況ではない形を、これ一方で義務化する中で、これどう担保するのかということを多くの皆さんが心配されています。
 大臣、そこのところはどう手当てをされるんですか、今回。

#49
○国務大臣(田村憲久君) 先ほど来申し上げておりますが、あくまでもこれセンシティブな情報でございますから、だからこそ、この個人情報取扱事業者としての規制、これに従っていただくということでありまして、ある意味しっかりそこは守っていただくということが前提の対応をいただくということになります。
 あわせて、先ほど来言っておりますけれども、情報が漏れないように物理的ないろんな対応をしていただくでありますとか、ネットワークから漏れないような対応をしていただくでありますとか、場合によっては個人情報保護委員会の中において是正命令まで掛けていただく等々をしていただくので、要は、これに関してですよ、今回のことに関しては、ほかの医療情報というのはまた別でありますが、今回の法律にのっとって、事業主の方から保険者の方に健康情報が流れる、健康診断情報が流れるということに関しては、これは受け取った側の保険者がしっかりと制度にのっとってお守りをいただくということであります。

#50
○石橋通宏君 いや、大臣、それはさっきの話。
 今聞いているのは、例えば情報バンクの議論、この間ずっと厚労省もしていただきましたね。それぞれが医療情報なりなんなり、それは本来、御本人が持っておかれるべき話で、それをどう活用されるかも本人がコントロール権、オーナーシップを持っていただくべきなんだという議論をこの間もしてきたはずです、厚労省もね。我々、ずっとしてきましたよ。だから今回これだけの機微情報が提供義務が課される、四十未満の方々にもね。で、今のような議論をどう考えるんですかと。情報バンクの考え方、要は個人がそれぞれ自分の情報をコントロールできる、コントロールするというそれぞれの側の話をどう担保するかという話でお聞きしているので、さっきちょっと答弁は、ずれています、大臣。
 もし、答えられないならいいです。理解いただいています、質問は。

#51
○国務大臣(田村憲久君) それぞれ個人の医療情報というものをどうするかというのは例えばパーソナル・ヘルス・レコードの話にも関わってくる話なんだと思いますが、今般マイナンバーカードというもので資格確認をする中、オンライン資格確認をする中において、将来的にはこれマイナポータルの中で例えば自分の服薬情報等々、こういうものを確認できるようにしようというような形、つまり利便性、御本人の判断の下でありますけれども、それはやろうということでありますが、一方であまたある医療情報をどう使っていくかという問題は、これはもうずっと議論としてあったわけであります。
 例えば、個人情報というものをネットや地域医療ネットワークの中でどのように利用していくかというのは、その地域医療ネットワークの中での対応としてやってきたわけでありますが、それを本人が確認して使う分には問題ないんだと思います。本人が確認しない中で例えば研究だとかいろんなものに使うということになると、これは匿名化をして使っていくというのが、これは次世代法の中において対応してきた話だと思いますが、更にこれをどう進めるかというのはこれからの大きな医療情報、基本的な考え方の課題であるというふうに認識いたしておりますので、そこはそことしてこれから幅広に御議論をいただいていく必要があろうというふうに考えております。

#52
○石橋通宏君 ごめんなさい、最後までかみ合いませんでしたが、大臣、どうしても使う側、利用する側の観点の話、我々はそれを、オーナーシップを持つべき国民、患者さんの側の話をさせていただいているので、もう一度、それはちょっと今回、また次回、整理をさせていただいて、厚労省としての見解しっかり確認をしておきたいと思います。
 ちょっと今日時間がなくなりましたので、最後に、医療扶助におけるオンライン資格確認の導入について、時間の範囲で確認できるだけ。
 まず、今回、マイナンバーカードを活用してこのオンライン資格確認、医療扶助をやるということですが、これやっぱりどうしても、マイナンバーカードを取得されていない方々、若しくは取得されても紛失をされる方々、容易に想定をできるわけです。とすると、それによって決して本人の適切な医療受診というものが制限を受けたり制約をされたりということは絶対あってはならないというふうに思いますが、まず、それは絶対にあってはならないし、そういうことには絶対にさせないんだと。絶対にならない、させないためのちゃんとした対応はするんだということでこれはよろしいですね。

#53
○国務大臣(田村憲久君) 今回、医療扶助を受けていただく、まあ生活保護を受けていただいている方々のオンライン資格確認という形でマイナンバーを使っていただくという形になるわけでありますが、これに関してはその、何といいますか、医療券、これ毎月発行しているような利便性考えても御本人にとってもいいことでありますし、これから生活保護から脱却いただいて自立いただく場合には自らの言うなれば証明書にもなるわけでありますので、そういう意味では、マイナンバーカードを是非ともお持ちをいただくということは、これは前提で我々は進めてまいりたいと思います。
 一方で、致し方がないという場合が起こると思います。生活保護を受けていただくようになりましたが、マイナンバー発行までに手続や時間が掛かって、ないという場合、こういう場合は当然、医療扶助、マイナンバーカードがなければ受けられないということでは不便でございますので、そのような形の中においては、これは致し方がないという形の中で対応させていただき、医療扶助を受けていただくと。
 それから、どうしても本人がマイナンバーカードを欲しくない、これは発行させたくないという場合は、これはもう丁寧に御理解いただくように御説明をしていくという形になると思います。それでもなかなか説得をされない中において医療扶助が必要になった場合は、これはやっぱり生命等々が第一義的に守られる話でございますから、医療扶助をその中においても受けていただくということになろうと思いますが、前提としては、やはりマイナンバーカードをしっかりとお持ちをいただくということが前提でございますので、そのように御理解いただけるように今現場で働きかけていただくということになろうと思います。

#54
○石橋通宏君 ちょっと心配なんですが、これ絶対にこれによって、それで本来必要な医療、これが制限、制約をされるということ、これ命の問題です、重ねて、あってはいけないと思いますので、この対策についてはこれはもうちょっと、もう少し深掘りをしていきたいと思います。
 ちょっと済みません、何問か積み残しをしましたのと、重ねて、今回のメーンであります二割負担化の問題については、また今日、会派のほかのお二人もやりますので、私も引き続きそれをメーンで今後追及していきたいと思いますので、今日のところは以上で終わりにさせていただきます。
 ありがとうございました。

#55
○川田龍平君 立憲民主党の川田龍平です。
 本法律案について、衆議院においては後期高齢者の窓口負担割合の引上げに関する議論が数多くなされたと承知しております。我々立憲民主党としましても、後期高齢者を支える現役世代の負担軽減が重要であるとの認識は共有をしています。しかし、政府案のように病気のある高齢者に対してのみ負担増を求めるのではなく、病気のない人も含め全員で負担を分かち合うという考えに立つ方が妥当であると考えています。こうした考え方に基づく対案を提出しましたが、残念ながら、衆議院では議論が尽くされずに政府案の採決が行われてしまいました。
 年収二百万円の高齢者に対して窓口負担を二倍にするという今回の改正案により、本当に高齢者の健康に悪い影響が出ないのかという懸念は強く残るところです。本法律案には、窓口負担の問題だけでなく、まだまだ議論すべき論点が残っていると思います。
 今日は、この日頃から病気やけがを予防し、健康づくりに取り組むことが重要であるという観点から、この新型コロナウイルス感染症対策や、どのようにしてがん検診、健康診断の受診率を向上させ、国民の健康意識を高めていくのかという点を中心に質問したいと思います。
 まず、新型コロナウイルス感染症対策について、これは筆頭理事からの御下命ですので、お聞きしたいと思います。
 新型コロナウイルスのワクチンについては、ようやく高齢者に対する接種が始まり、昨日からは東京と大阪に設置された大規模接種センターでの接種も始まりました。しかし、接種後の副反応を心配して接種をためらう人もいるようです。
 そこで、事実関係を伺いたいと思います。これまで行われた新型コロナウイルスワクチンの延べ接種回数とそれに伴う副反応の発生件数、そのうち重篤した件数及び死亡例は何件あるのか、伺います。

#56
○政府参考人(鎌田光明君) お尋ねについてでございますが、ワクチンの副反応報告につきましては、大体二週間に一回程度、審議会に報告していただいているところでございます。直近は五月十二日に開催された審議会でございますが、それは、接種開始二月十七日から五月二日までの約三百八十万回の接種に関してでございます。
 この間において副反応疑いの報告でございますが、医療機関からは五千五百六十件の報告がございまして、うち重篤とされたものは六百四十二件でございました。また、製造販売業者、ファイザーでございますが、ファイザー社から重篤と判断された症例は千三百六十二件でございました。
 また、死亡例でございますが、これは五月二日までは二十八例でございますが、さらに五月七日までの報告が、五月三日から五月七日までの報告が十一でございまして、合計、五月七日までに死亡と報告があったものは三十九例でございます。
 以上でございます。

#57
○川田龍平君 こうした副反応の発生件数や重篤化した件数、また死亡例が多いのか少ないのか、ほかのワクチンと比較検討することが必要だと思います。
 インフルエンザワクチンと比較した場合、重篤化した事例と死亡例の発生割合はどのようになっていますでしょうか。

#58
○政府参考人(鎌田光明君) 御指摘のインフルエンザワクチンについてでございますが、令和二年十月から同年の十二月末までについて申し上げますと、推定接種可能人数は約六千六百四十万人でございます。そのうち、医療機関から重篤として報告されたものは九十八件、製造販売業者から重篤として報告されたものは五十四件でございました。また、死亡として報告された事例は三例でございました。
 なお、こうしたワクチンの比較でございますが、他の医薬品と同様に、疾病の態様ですとかあるいはそもそもの薬剤の特性が違いまして、それを踏まえました服用、接種によるベネフィットですとか副反応リスクを比較考量してその有用性を評価すべきものと考えておりまして、単純な比較というものは必ずしも適切ではないというふうに考えているところでございます。

#59
○川田龍平君 これ、インフルエンザの場合、六千六百四十万回ですね。そして今回、新型の場合は三百八十万回ですので、重篤の例それから死亡例を見てもこれはかなり、この新型コロナウイルスのワクチンの接種後の死亡例、重篤化の例はかなり発生率が高いように思いますが、いかがでしょうか。

#60
○政府参考人(鎌田光明君) まず、先ほど申し上げましたように、単純な比較というものは、疾病の態様それから薬剤の特性も異なりますし、それから、そうしたものを踏まえまして服用、接種によるベネフィットあるいは副反応リスクを比較考量して評価すべきものでございまして、数字だけで比較するのは必ずしも適切でないと考えているところでございますし、また、先ほど申し上げました新型コロナワクチンの死亡例につきましても全て評価不能というところでございますので、こうしたことも考慮に入れることが必要と考えているところでございます。

#61
○川田龍平君 この新型コロナウイルスのワクチンの接種に当たっては、特に妊娠中の女性、この胎児への影響も含めて心配が大きいのではないでしょうか。妊娠中の女性のワクチン接種について国はどのように考えているのか、見解をお聞かせください。
 また、今後、高齢者だけでなく二十代、三十代などにも接種対象を広げるとした場合、妊娠している方が接種を受けるケースが増えていくと予想されます。そういった人たちの健康状態を追跡調査することも必要になってくるのではないかと思いますが、お考えをお聞かせください。

#62
○政府参考人(正林督章君) 妊娠中の方についても新型コロナワクチンを接種することは可能でありますが、主治医等にも御相談いただきつつ、接種のメリットとデメリットをよく検討して接種を御判断いただくこととしております。他方、妊婦への接種については、論文や米国疾病予防管理センター、CDCの報告、それから学会の提言などから、現時点で特段の懸念が認められているわけではないものというふうに承知をしております。
 現時点では、我が国で接種を受けた妊婦に関する情報を網羅的に把握することは考えておりませんが、いずれにしてもワクチンは感染対策の決め手であり、妊婦の方も含めて多くの皆さんに安心してワクチンを接種していただけるよう、引き続き必要な情報収集を行うとともに、適切な情報提供に努めてまいりたいと考えております。

#63
○川田龍平君 では、次に、四月二十日に本委員会で質問いたしましたように、子宮頸がんの原因となるヒトパピローマウイルス、HPVのワクチンの積極的接種勧奨を再開するよう強く求める声があることは承知しています。しかし、前回の委員会の政府側の答弁でも明らかになったように、HPVワクチンの接種による副反応はほかのワクチンに比べて極端に高くなっています。
 この棒グラフを御覧ください。(資料提示)これは、四月三十日に開かれた厚生労働省の厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会に提出された資料を基に作成したものです。
 接種百万回当たりの重篤な副反応報告は、麻疹、風疹に対するMRワクチンが十五・三回、ジフテリア、百日ぜき、破傷風、ポリオの四種混合ワクチンが二十三・三回なのに対して、サーバリックスが二百十三・五回、ガーダシルが百七十八・二回と、子宮頸がんワクチンの重篤な副反応発生頻度がほかのワクチンに比べて極端に高いことがこれを見れば一目瞭然だと思います。
 したがって、子宮頸がんを予防するためには、ワクチンの積極的接種勧奨を再開することよりも、まずは子宮頸がん検診を定期的に受け、がんの早期発見につなげていくことが重要だと思いますが、この点について、先日の委員会で田村大臣も認めていらっしゃったと思いますが、改めて見解をお伺いしたいと思います。

#64
○国務大臣(田村憲久君) がんという意味からいたしますと、がん、今二人に一人が罹患をされると、国民これは全体、がん全てですけれども、三人に一人がそれに基づいてお亡くなりになられるというような、そういう形になってきております。
 そういう意味からすると、今言われた検診というもの、これ指針にのっとって検診しっかりやっていただくということが非常に重要でありまして、特に子宮頸がんというものに関して申し上げますと、まさに二十代、もう早い頃から罹患をされて、三十代、四十代には発症をされるわけでありまして、その間なかなか自覚症状というものを感じないということであります。結果的に不妊になられる方々もおられるわけでありまして、やはりしっかりと早期に見付けて早期に対処するということがこれは必要でございますので、委員おっしゃられるとおり、特にこの子宮頸がん、症状がなかなか分かりづらいということもございますから、これに関しては検診というものは非常に重要だというふうに考えております。

#65
○川田龍平君 この子宮頸がん検診については、特に二十代、三十代の受診率が低いことが課題となっていますが、最新の年代別の子宮頸がん検診の受診率及び過去十年間の年代別の受診率の推移はどうなっていますでしょうか。

#66
○政府参考人(正林督章君) 令和元年度の国民生活基礎調査の結果において、過去二年間に子宮頸がん検診を受診した方の割合は、二十歳代で二五・七%、三十歳代で五一・四%であります。それから、平成二十八年度の国民生活基礎調査の結果においては、二十歳代が二六・五%、三十歳代が五一・五%でありました。それ以前の調査結果については、質問票の質問の仕方が異なるので、すぐお示しすることは困難であります。

#67
○川田龍平君 今お聞きしましたように、特に二十代の受診率が大変低い状態が続いているわけですが、その理由についてどのように分析しているのか、厚労省の見解を伺います。

#68
○政府参考人(正林督章君) 若い方の受診率が低い理由として考えられるのは、まず検診を受けることが恥ずかしいと考えられていること、それから検診を受けることの必要性が十分に認識されていないことなどが考えられます。子宮頸がんの罹患率は二十歳代から増え始めることから、早期発見、早期治療のために、二十歳以上の女性には指針に基づき子宮頸がん検診を二年に一回受けていただくことが重要であり、引き続き取組を推進してまいりたいと考えております。

#69
○川田龍平君 この検診率が高いヨーロッパにおきましては母親が娘を産婦人科に連れていくですとか、それからアメリカでは保険会社がこれ勧めているわけですので、是非、日本はそこをしっかりとこのほかの方法で進めていかなきゃいけないと思います。
 子宮頸がん検診に対する国の補助事業としては、新たなステージに入ったがん検診の総合支援事業において、令和三年度は二十歳の女性のみを子宮頸がん検診の無料クーポン配付対象としています。以前は、二十歳女性以外に、二十五歳、三十歳、三十五歳、四十歳の女性に対しても無料クーポン配付の補助を行っていた時期があると承知しています。もちろん、受診率の低い二十歳の人にもっと検診を受けてほしいという思いは理解できますが、それ以外の世代の人たちに検診が必要ないということではありません。なぜ二十歳以外の無料クーポンの配付事業の補助を取りやめてしまったのでしょうか。

#70
○政府参考人(正林督章君) まず、がん検診、これ、市町村が実施主体で、交付税措置もされて、ベースラインについては市町村が負担の軽減策を取っています。その上で、子宮頸がん検診について、受診するまずきっかけをつくっていただく、それから対象者がまず一度検診を受診できるようにということで、平成二十一年度から自己負担を軽減するためのクーポン等を配付する事業を実施したところであります。
 具体的には、平成二十一年度からの五年間で、二十歳から四十歳までの五歳刻みの区切りで、区切りの年齢の女性に対して順次対象となるよう実施し、結果的に対象者が一巡したため、平成二十七年度からはクーポン券等の配付対象を新たに二十歳になる女性を中心とするなど、それまでの受診者の状況を踏まえ、より効果的な事業となるよう取り組んでいます。また、二十七年度、二十八年度については、その過去五年間で未受診だった方にもそういったクーポンの配付なども行っております。
 このように、がん検診受診率向上という事業目的に沿って適切に事業の変更を行っているところであり、子宮頸がんを含むがん検診受診率向上を図るため、効果的な事業を実施できるよう引き続き取り組んでまいりたいと考えております。

#71
○川田龍平君 これは二十歳だけじゃなくて、二十代、三十代がもっと受けやすい制度にすべきではないかと思っています。
 クーポンの無料配付事業については、補助率が二分の一となっているために、検診を受ける人が増えれば増えるほど市町村の負担も増えることになります。つまり、検診を勧めて実施件数が増えれば市町村の経費がかさむことになり、財政状況が厳しい市町村にとっては積極的に補助事業を活用しにくい状況にもあると言えます。
 そこで確認したいのですが、子宮頸がん検診に対する国の補助事業について、直近三年の執行率はどうなっていますでしょうか。

#72
○政府参考人(正林督章君) 無料のクーポンの配付事業を含む新たなステージに入ったがん検診の総合支援事業、これの過去三年間の予算の執行率については、平成三十年度が約七五%、令和元年度が約七九%、令和二年度が約八四%となっております。

#73
○川田龍平君 この平成二十一年度厚生労働補正予算では、国が全額補助する形で女性特有のがん検診に対する支援事業を実施したと承知しています。
 やはり国の補助金による十分な予算の担保がなければ、各市町村が積極的な取組を進めるのは難しいのではないでしょうか。補助率を更に引き上げ、最終的には全額補助することを目指すべきと考えますが、これは、厚労大臣、いかがでしょうか。

#74
○政府参考人(正林督章君) 先ほども申し上げましたが、がん検診は、健康増進法に基づく健康増進事業の一つとして市区町村が実施することとなっているためその費用は市区町村が負担することとなっていますが、当該費用については地方交付税で措置がされています。
 また、市区町村によっては受診者に自己負担が生じる場合もあることから、子宮頸がん検診については、先ほど申し上げましたが、きっかけづくり、それからまず一度検診を受診できるよう、市区町村が実施する、受診者の自己負担を軽減するために、クーポン券配付事業等に対して国庫補助を行っているところです。
 がん検診については市町村が実施主体として実施する事業であり、国としても必要な支援を引き続き適切に行ってまいりたいと考えております。

#75
○川田龍平君 この若年層で検診の受診率が低いのは、まだ危機感や切迫感がないということも原因の一つだと思いますが、子宮頸がん検診自体が若い女性、特に出産経験のない女性にとってはハードルが高いということも大きな要因ではないかと思います。
 先ほど局長からもお話ありましたように、この検診をする医師が男性の可能性もあることを考えると、受診をちゅうちょする気持ちが理解できます。医師、特に産婦人科の医師が不足する中、若い人も含め女性が子宮頸がん検診を受けやすい環境を整えるためにも、例えば女性看護師を活用するといった対応が考えられると思います。
 以前答弁でありましたが、この看護師が子宮頸がん検診の補助的な事業を実施することは法的には問題のないことです。研修を実施して、子宮頸がん検診ができる看護師を育成することは検討できないのか、見解を伺います。

#76
○政府参考人(正林督章君) 精度管理の観点から検診機関に対して求めているがん検診のチェックリストにおいては、医師による子宮頸部の細胞診を実施することとしています。
 子宮頸がん検診については、実施する医療機関において、受診者の状況に応じて例えば看護師さんを配置するとか適切に御配慮いただいているものと承知していますが、子宮頸がん検診の対象者の特性も踏まえ、子宮頸がん検診の受診率向上のための取組について検討してまいりたいと考えております。

#77
○川田龍平君 これ、以前答弁ではあったんですけど、看護師がそういった実施するというのはできるんですか。

#78
○政府参考人(正林督章君) はい、可能であります。

#79
○川田龍平君 是非そういった方法も考えて積極的にやっていただきたいと思います。
 この国のがん対策推進基本計画においては、がん検診の受診率の目標がいまだに五〇%のままになっています。先進諸国を見ますと、先ほども話したように、受診率が七割、八割に達している国もあることを考えると、五〇%という目標にとどまっている理由はどこにもないと思います。
 検診率の目標について、厚生労働大臣の見解を伺います。

#80
○政府参考人(正林督章君) がん対策基本計画に基づき、がん検診の受診率を五〇%以上にすることを目標に掲げ、がん検診無料クーポンの配付等の取組を行ってまいりました。国民生活基礎調査によれば、子宮頸がん検診の受診率は少しずつ上昇してきているものの、令和元年の調査では、子宮頸がん検診の受診率は四三・七%となっております。
 がん検診の受診率の目標値として現在の五〇%が十分な水準であると考えているわけではありませんが、これまでの受診率の推移を踏まえるとまずは目標値五〇%を達成することが重要であると考えており、引き続きがん対策に取り組んでまいりたいと考えております。

#81
○川田龍平君 この子宮頸がん検診の受診率向上のためには、市町村だけでなく職域での検診機会を確保することも重要です。民間企業において職場での検診を促進するため、国による予算補助事業は行われているのでしょうか。
 また、啓発事業として、例えば平成二十八年度予算にはがん対策推進企業等連携事業として八千六百万円が計上されていましたが、同様の事業が過去三年間で予算措置されたことはあるのでしょうか。

#82
○政府参考人(正林督章君) がん検診の受診機会は受診者の約三割から六割が勤務先での受診となっており、受診率の向上には職域での啓発も効果的であると考えております。
 厚生労働省では、がんに対する企業の理解を促進し、がん検診の受診率向上など職域におけるがん対策の推進を図ることを目的として、平成二十一年度から、御指摘のがん対策推進企業等連携事業、がん対策推進企業アクションと呼んでいますけれど、そういったものを実施しており、事業者向けのセミナーの開催や本事業の参画する企業が行う従業員への情報提供の支援などを行っています。本事業には約三千五百の企業が参加し、企業やそこで働く方々ががんに対する正しい知識を持つことに役立っているものと考えております。
 また、本事業において、第三期のがん対策推進基本計画の個別目標であるがん検診受診率向上、五〇%の目標達成に向けてがん検診受診率向上推進全国大会を開催し、国民にがん検診の関心を深めていただくとともに、官民一体となったがん対策の取組の意識の高揚を図っているところでございます。

#83
○川田龍平君 この職域検診は実施が各企業に委ねられているため、国としても積極的に企業や健康保険組合の取組を後押ししていくことが必要です。
 これまで厚生労働省においては、今御紹介いただきましたように、がん対策推進企業アクションを進めたり、がん検診五〇%推進本部を設置したりするなど、様々な取組を進めてこられたと承知しております。
 これらの活動は現在も行われているのでしょうか。行われているのであれば、昨年度の具体的な活動について御紹介願いたいと思います。

#84
○政府参考人(正林督章君) お答えします。
 新たなステージに入ったがん検診の総合支援事業においては、クーポン券配付事業以外に、市区町村が実施する郵送や電話などによる個別の受診勧奨、再勧奨、それからかかりつけ医を通じた個別の受診勧奨、再勧奨、それから精密検査未受診者に対する郵送や電話などによる個別の受診再勧奨に必要な経費を、に必要な経費に対して補助を行っております。
 今後とも、がん検診受診率向上を図るために必要な取組を進めてまいりたいと考えています。

#85
○川田龍平君 昨年の企業の方もちょっと聞きたかったんですが。
 子宮頸がん検診については、これまで述べてきたように、健康増進法による市町村検診、また各健康保険組合による受診費用の補助などを行っていると今おっしゃっていただきましたが、この対象者にクーポンを送ったり、申請者に費用を助成したりするスキームの場合、本人に受診意欲がなければそもそも病院に足を運ばないということになり、受診率はどうしても頭打ちになってしまいます。そうであれば、例えばこの検診車を使った巡回検診など、受診機会をできる限り増やしていくような取組も必要になってくると思います。
 保険者が職場での健康診断と併せて実施するなど様々なアプローチが必要になるのではないかと思いますが、子宮頸がん検診の受診率向上のためには、こうしたアプローチを進めるとともに、国が対策予算をしっかり確保して、市町村だけでなく保険者、事業主とも協力して総合的、複合的な対策を進める必要があると思いますが、厚生労働大臣の見解を伺います。

#86
○国務大臣(田村憲久君) 子宮頸がんだけじゃなくてですね、健康診断、診査、そもそもこれ受診率上げていかなきゃいけないわけでありまして、そういう意味で様々な取組はいたしております。
 保険者全体でいうと、今、インセンティブ制度等々を使って受診、健診率を上げていくということ、それからあと、健診率、受診率等々をこれ公表して、高いところは表彰させていただいたりなんかしております。ハンドブック作ったりでありますとか、特にがん検診なんかはナッジ理論という形で、ちょっと背中をぽっと押したら、じゃ、検診受けてみようかと思っていただくようなそういうような手法を使いながら、好事例等々の横展開、こういうこともやっておるわけであります。
 やはり健康意識を持っていただくということが非常に重要で、そういう意味ではスマート・ライフ・プロジェクトの中でも普及啓発しておりますが、先ほど言いましたマイナポータルなんかでもいろんな情報等々を個人で管理といいますか確認できるようなこと、こういうことを進めながら、また職場の健診という意味では、毎年九月でありますけど、これ月間ということで、実施強化月間、健康診断の実施強化月間というふうにさせていただいております。
 いずれにいたしましても、やはり健康意識を持っていただくということが非常に重要で、今、子宮頸がん検診の話もございましたけれども、やはりそこに自らが注意を払っていただく、それを受けることによって自らの健康が保たれるという意識をどう持っていただくかということが非常に重要でございますので、これに関しましては、通常のいろんな言うなれば広報のみならず、日頃よりやはりそういうことに心掛けていただくということに対して、我々厚生労働省としては、しっかりアンテナを張りながら、また情報発信もしてまいりたいというふうに思っております。

#87
○川田龍平君 続いて、特定健診の現状について伺います。
 本年三月に二〇一九年度の特定健診の実施率が公表されましたが、受診者数については約二千九百九十四万人、実施率については五五・六%という結果だったと承知しています。二〇〇八年度の制度施行時からは少しずつ改善されてきているとは思いますが、残念ながら、目標値である実施率七〇%の達成にはまだ時間が掛かるのではないかと感じます。また、実施率が改善されてきているとはいえ、その中身を見てみると保険者ごとの実施率に大きなばらつきがあるなど、対応すべき課題は残されていると思います。
 まず、お伺いしたいのは、厚労省として、特定健診の実施率についてどのような現状認識を持っておられるのか、また実施率の向上に向けてどのような対策が必要と考えておられるのか、それぞれお答えいただければと思います。

#88
○政府参考人(浜谷浩樹君) お答えいたします。
 特定健康診査の実施率でございますけれども、御指摘いただいたとおり、直近の二〇一九年度実績で五五・六%でございまして、目標七〇%に対しては依然乖離がございます。毎年度、実施率が向上しておりますけれども、更なる実施率の向上に向けた取組が必要であると考えております。
 今大臣からも御答弁申し上げましたけれども、厚労省におきましては、特定健診の実施率向上に向けた方策といたしまして、保険者のインセンティブ制度におきまして、特定健診の実施率に応じて配分するということをいたしております。具体的には、健保組合等の被用者保険につきましては、後期高齢者支援金の加減算で対応しております。また、国保におきましては、保険者努力支援制度におきまして、各市町村等の取組をこの実施率で評価をいたしております。
 また、二〇一七年度実績から毎年度、全保険者の実施率の公表をいたしております。さらに、二〇一九年からは受診率向上の施策のハンドブックを公表いたしまして、先ほど大臣から申し上げましたナッジ理論等を活用した効果的な受診勧奨を行っている保険者の好事例等の御紹介して、その横展開を図るといったことも行っております。
 こうした取組を着実に実施することによりまして実施率の向上に努めてまいりたいと考えております。

#89
○川田龍平君 この特定健診の実施率は、被用者保険では、被扶養者、家族ですね、この実施率が被保険者本人、この労働者本人よりもかなり低くなっています。被保険者本人の受診率が九割を超える健保組合と共済組合でさえ、被扶養者は、この家族は五割を下回っています。協会けんぽに至っては、被扶養者の実施率は、これ二五%を割り込んでいます。被保険者本人と異なり、事業主健診で代替できないことや会社からの働きかけが弱いことなど、様々な要因があると思いますが、被扶養者であっても保険給付は同じ保険者から行われるわけですから、疾病の早期発見や重症化予防による医療費適正化という観点からは被扶養者にも積極的に特定健診を受けていただく必要があると思います。
 会社から被扶養者である御家族に直接連絡を取るのは難しいですし、被保険者本人からの働きかけに委ねるしかないというのが大きいのではないかと思いますが、厚生労働省としては被扶養者の実施率が低い理由についてどのように分析しているのか、また受診者数を増やすためにどのようなアプローチが必要と考えているのか、それぞれお答えいただければと思います。

#90
○政府参考人(浜谷浩樹君) お答えいたします。
 特定健診の被扶養者の実施率につきましては、御指摘のとおり、上がってきておりますけれども依然低い、実施率が低い状況でございます。
 この受診率が低い理由につきましては、もう御指摘もございましたけれども、医師に受診中であるために自発的に健診を受診しないといった被保険者と共通する理由のほかに、固有の課題といたしまして、事業主健診を含め受診の機会が比較的多い被保険者と比べまして、保険者が必ずしも住まいの地域で健診機会を提供していない場合など、被扶養者の受診機会が少ないことなどが考えられます。御指摘のとおり、雇用者であれば企業から近いわけですけれども、被扶養者、基本的に地域拠点でございますけれども、そういった課題があるというふうに考えております。
 こうしたことを踏まえまして、加入者がより多くの健診受診機関で受診できるように、都道府県単位で、県内の保険者の代表が市町村国保が健診等で委託する医師会等と集合する仕組みなどを構築しております。言わば、地域で被扶養者が受診できるような機会の提供の確保ということでございます。
 また、被扶養者向けのこれまでの受診率向上策といたしましては、婦人科検診とか骨密度測定、血管年齢測定サービス等のオプション、あるいは市町村のがん検診等との同時実施等によって受診率の魅力の向上を図る、あるいは、はがきや電話等のほかに、企業からの直接の受診勧奨を行うことによる被扶養者本人への働きかけの強化とか、あるいは健康づくり等に関する連携包括協定の締結を推進するなど、市町村国保と協会けんぽ、被用者保険との連携強化などを行ってまいりました。
 さらに、第三期の特定健診の実施計画の見直しにおきまして、被用者保険から市町村国保への特定健診、保健指導の実施の委託に関して、より実施、委託しやすいように運用改善を行ってきたところでございます。
 こうした取組の成果を検証しながら、引き続き被扶養者の特定健診率の受診率の向上について取り組んでまいりたいと考えております。

#91
○川田龍平君 この特定健診についてお聞きしてきましたが、健診は受けるだけでは意味がなく、その後の生活改善に結び付けていかなければなりません。
 二〇〇八年度からは、特定健診を実施するのに合わせて、健診結果が悪かった方に対しては特定保健指導を行うこととされましたが、この特定保健指導をきちんと行っていくことが重要だと思います。しかしながら、最新の数値を見ると、特定保健指導の実施率は約二三%にとどまっています。
 特定健診の結果、必要がある場合には特定保健指導を結び付けるためには、この特定保健指導を受けようという意識になってもらわなければなりません。こうした課題を含めて、特定保健指導の実施率に対する現状認識をお伺いします。

#92
○政府参考人(浜谷浩樹君) 特定保健指導の実施率、御指摘のとおりのような状況でございまして、これにつきましても実施率の向上に向けた取組が必要であると考えております。
 厚労省におきましては、そういった方策といたしまして、基本的に特定健診と共通のものといたしまして、保険者インセンティブ制度における特定保健指導の実施率や実施に関する取組を評価しております。また、先ほどの公表でございますけれども、二〇一七年度からこの特定保健指導の実施率についても、全保険者の実施率、公表いたしております。
 また、第三期の特定健康診査等の実施計画、これは平成三十年からの五か年計画でございますけれども、ここで幾つか見直しをいたしております。一つ目といたしまして、特定健診の当日に特定保健指導の対象者の選定に必要な結果がそろわなくても、特定保健指導の初回面接の分割実施を可能とする仕組みを導入いたしました。また、結果、アウトカム、結果の改善を重視いたしまして、対象者への柔軟な介入を可能とするモデル実施を導入いたしまして、特定保健指導の実施形態を拡充いたしております。言わば、今まではポイント制で、これをやったら何ポイントということの積み上げでございましたけれども、体重が二キロ以上減あるいは腹囲が二センチメートル以上減といったような結果が伴っていればやり方は自由だと、そういったようなモデル事業を実施いたしております。また、テレビ電話等のデジタル技術を活用した面接等も段階的に導入してきております。また、好事例といたしまして、特定保健指導を就業時間内で実施しているという事例もございまして、こういった事例の公表も行っております。
 こういった取組を続けながら、受診率の向上につなげてまいりたいと考えております。

#93
○川田龍平君 この特定保健指導については、初回面接は原則として対面で行うこととされていますが、二〇一三年八月からは、個別支援についてはオンラインでの特定保健指導が認められるようになりました。また、新型コロナウイルス感染症の流行を受けて、昨年十一月十九日、保険者による健診・保健指導等に関する検討会において特定保健指導の実施方法の見直しに関する議論が行われ、本年二月からは、グループ支援についてもオンラインでの初回面接が可能になったと承知しています。
 保険者にとっては選択肢が増えることになりますので、更なる活用が図られることを期待したいと思いますが、グループ支援については個人のプライバシーをどう守るのかという問題も指摘されておりますので、その点は御留意いただきながら進めていただければと思います。
 いずれにしても、今後、時間や場所に関係なく、オンラインでの特定保健指導を受けられるようになると、利便性も向上し、受診率や継続率の向上にもつながると思います。今回はコロナ禍という事態を受けて、必要に迫られてオンラインでの対応を充実させてきたのだと思いますが、特定保健指導のオンライン化は健康増進のための取組を身近にさせることにもつながりますし、感染が落ち着いた後も引き続き推進していただきたいと思います。
 今後も特定保健指導のオンライン化をプライバシーにも気を付けながら積極的に推進することについて、田村厚労大臣の御決意をお伺いできればと思います。

#94
○国務大臣(田村憲久君) 特定健診せっかく受けていただいて、数値が出て、特定保健指導を受けるべきである方々が受けない、先ほど来、今局長からお話ありましたとおり、いろんな理由があると思います。
 なるべく早くから介入といいますか、していけば受けていただけるということで、健診のその後に初回を行うというのもそういう努力のうちの一つであるわけでありますが、やはり気軽にこの保健指導を受けていただくという意味からすると、オンライン等々で対応するということも重要であり、そういうことも含めて、今般、言うなればグループに関しても、初回のみならず、継続支援もこれオンラインで対応できるようにということにいたしたわけであります。
 このオンラインでの保健指導、特定保健指導という意味からすると、令和二年の補正予算なんですけれども、オンラインに変えた方々に対して、いろんな経費も掛かりますので、そういうものの補助、こういうものも補正予算で対応させていただいているわけでありますが、いずれにいたしましても、オンラインでやることに対してどういうような効果があったのか、これの検証もしていかなきゃなりませんので、こういう検証事業も始めておりまして、こういうものの成果も含めて、しっかりとオンライン健診、ああ、ごめんなさい、オンライン保健指導というものの必要性というものを御認識をいただきながら、よりこういうものを使って特定保健指導につなげていくということをこれからも進めてまいりたいというふうに思っております。

#95
○川田龍平君 今緊急事態宣言下で、へみたいなことと言う人もいましたけれども、私も今、政治活動がかなり制限されて、その間ちょっとコーチングの資格を取ったりとかして、今コーチングの仕事を本当に政治活動ができない中でやってきているんですが、本当にそういったことをやっぱり考えるとオンラインって結構使えるなと思いますので、是非しっかりやっていただきたいと思います。
 次に、四十歳未満の個人事業主などへの健診受診率の向上に関連してお尋ねします。
 労働安全衛生法上の事業主健診の対象となるのは、事業主が常時使用する労働者です。つまり、例えばフリーランスで働く方など雇主がいない人は、事業主健診を受診することができません。しかも、これらの方々が通常加入することとなる市町村国保では、四十歳未満の被保険者に対する健診の実施は努力義務とされており、健診の受診機会が必ずしも確保されていないのが現状です。
 しかし、働き方の違いによって健診の受診機会を得られず、その後の健康増進に対し悪影響を与えるようなことがあってはなりません。市町村国保の保険者による効率的な保健事業を推進するためにも、フリーランスなどの個人事業主に対しても健診機会をきちんと提供する必要があると考えます。
 事業主健診を受けられない四十歳未満の方についても健診の受診機会をこれまで以上に得られるよう、国として四十歳未満の方に対する任意健診の実施を積極的に支援していく必要があると考えますが、厚労省の見解を伺います。

#96
○政府参考人(正林督章君) 疾病の予防、早期発見の観点から、各健康診査をそれぞれの目的、趣旨に沿って定期的に受診していただくことは重要であると考えています。
 現状では、四十歳未満の個人事業主の方は、加入している国民健康保険の保険者が保健事業として健康診査を実施している場合には、当該健康診査、二十歳以上を対象とする子宮頸がん検診などの市町村による検診などについて受診することができますが、対象者の範囲とかなどについては保険者や市町村によって異なっています。
 このため、今後、厚生労働省としては、各健康診査の制度の目的や意義、医学的効果などの検証を踏まえて、その対象者や実施主体など、将来的な健康診査全体の在り方を検討してまいりたいと考えております。

#97
○川田龍平君 一方で、労働安全衛生法上の事業主健診についても、受診率は一〇〇%になっていません。一般健診の受診率は、平成三十年労働安全衛生調査、実態調査によると、小規模事業所では約八割、パートタイム労働者は六割強、派遣労働者は約七割程度となっています。
 確かに、事業主健診は労働時間数などの要件によって対象が限られていますが、働き方や働く場所の選択が健康維持や増進に悪影響を与えないようにすべきという観点から立てば、小規模事業所で働く方やパートタイム労働者、派遣労働者に対しても事業主がきちんと健診を実施し、労働者が健診を受けやすくなるような環境を整えていくことが望ましいと考えます。
 これらの方々による一般健康診断の受診率が低率にとどまる理由について、厚労省としてどのような分析を行っているのか、伺います。

#98
○政府参考人(田中佐智子君) お答えいたします。
 議員御指摘のとおり、平成三十年の労働安全衛生調査におきましては、労働安全衛生法に基づく一般定期健康診断の受診率九一・五%となってございます。就業形態別に見ますと、パートタイム労働者においては六七・四%、派遣労働者においては七三・七%、また産業別に見ますと、宿泊業、飲食サービス業においては六七・〇%ということで、御指摘のとおり、全体の受診率である九一・五%と比較しますと受診率が低い状況にございます。なお、当該調査の対象となるパートタイム労働者につきましては、一般労働者より一日の所定労働時間が短い等で一般定期健康診断の実施義務のそもそも対象となっていない労働者も含まれるところでございます。
 いずれにいたしましても、厚生労働省としましては、大臣からも申し上げましたとおり、毎年九月を職場の健康診断実施強化月間として、事業者、労働者に対して一般定期健康診断の実施、受診を指導する等しておりまして、引き続き、あらゆる機会を捉えて、一般定期健康診断が適切に実施されますよう指導してまいりたいと考えております。

#99
○川田龍平君 また、現在では、有期雇用労働者等を対象とする法定外の健康診断制度を新たに設け、延べ四人以上実施した事業主に対してキャリアアップ助成金制度等を活用した支援が行われていると承知しています。この助成金の活用状況を伺います。

#100
○政府参考人(坂口卓君) 今委員から御紹介いただきましたとおり、キャリアアップ助成金については、非正規雇用労働者の正社員化や待遇、処遇改善に取り組む事業主への支援策として実施しているところでございまして、健康診断コースにつきましては、今御紹介いただきましたような法定外の健康診断制度を新たに規定する等して、取り組んでいただく事業主に助成を行うものでございます。
 直近の活用状況でございますが、令和元年度の支給決定件数につきましては千百八十八件、令和二年度はまだ確定しておりませんけれども、一千件弱程度となる見込みでございます。

#101
○川田龍平君 この一般健康診断を受けている間の賃金について、厚労省のQアンドAには、労使間の協議によって定めるべきものになるが、円滑な受診を考えれば、受診に要した時間の賃金を事業主が支払うことが望ましい旨が記されています。
 パートタイム労働者や派遣労働者についても同様であると考えますが、現在、こうした方々の健康受診中の賃金は事業主により支払われる傾向にあるのでしょうか。厚労省として把握していればお示しください。

#102
○政府参考人(田中佐智子君) お答えいたします。
 一般定期健康診断を受診するために要した時間について労働者に賃金を支払っているかということでございますが、厚生労働省におきましては、どのくらいの割合の企業が労働者に賃金を支給しているかというようなことについては把握してございません。

#103
○川田龍平君 労働者の視点に立てば、受診中の賃金が支払われることが望ましいわけですが、他方、事業主側の視点に立てば、経営上必ずしもそのように対応できるわけではないのも事実です。
 例えば、パートタイム労働者や派遣労働者に対して有給での健診受診を認める事業主に対して補助を行うなど、国として何らかの支援を行うことも必要と考えますが、厚労省の方針を聞かせてください。

#104
○政府参考人(田中佐智子君) お答えいたします。
 一般定期健康診断を実施をして健康確保を図っていく、このことにつきましては非常に重要なことであると考えてございます。一方、労働安全衛生法では、事業者に一般定期健康診断の実施を義務付けるとともに、労働者にその受診を義務付けるというような形を取ってございまして、御提案の助成金のように、法定義務の履行確保を目的とした助成措置を行うということは困難であると考えております。
 いずれにいたしましても、しっかり一般定期健康診断を実施をして健康状態を把握し、業務による健康障害を防止するために、労働者の健康状態を把握することは業務による健康障害を防止をするために非常に重要なことでございますので、あらゆる機会を捉えまして、一般定期健康診断が適切に実施されるよう指導してまいります。

#105
○川田龍平君 私は、歯科健診についても拡充が必要ではないかと思います。
 歯科口腔保健法にも規定されているように、口の健康は、国民が健康で質の高い生活を営む上で極めて重要な役割を果たしています。また、最近では、歯周病や糖尿病の関連が指摘されるなど、口の健康が全身の健康につながることが分かってきています。また、そもそも食事を楽しむことは、人生を豊かにすることにも直結します。八〇二〇運動に代表されるように、いつまでも自分の歯で食べる楽しみを味わえるようにすることは生活の質の向上に不可欠です。
 骨太の方針二〇二〇においても生涯を通じた歯科健診の推進が求められていますが、歯科健診は、健康増進法に基づいて市町村が歯周疾患検診を実施しているほかは保険者や事業主による任意での実施とされており、健診の基本的な実施項目には組み込まれていません。労働安全衛生法上、有害ガスなどが発生する場所での事業、業務に従事する労働者に対しては歯科特殊健康診断が実施されていますが、その性質上、虫歯や歯周病などについての健診、診査は対象外となっています。しかし、歯科健診の重要性がここまで指摘されるようになっているのですから、将来的には健診の基本的な項目として歯科健診も組み込んでいく必要があるのではないでしょうか。
 二〇一八年度からは、特定健診時に質問項目の中にかんで食べるときの状態が追加されるなど、少しずつ歯科的要素も取り入れるようになってきています。しかし、問診だけでなく、口の中の状態を実際にチェックするような取組も重要だと思います。特定健診の中に受診者の虫歯や歯周病の状況に関する具体的な項目を組み込めば、事業主健診と一緒に歯科健診を実施する企業が増えることも考えられます。保険者や事業主側にとっては経済的、時間的負担が大きいため今すぐ実行に移すことは難しいかもしれませんが、中長期的には検討していかなければならない課題だと思います。
 この点について、歯科口腔保健法を推進したメンバーの一人でもある田村厚生労働大臣に是非御見解を伺いたいと思います。

#106
○国務大臣(田村憲久君) 口腔の健康を保持していくということ、これは非常に重要で、それが体全体の健康にやはり関わっていると、これはだんだんだんだんエビデンスが出てきているわけであります。
 様々な今までも実証事業、これやってきたわけで、いろんな研究がなされてまいりました。なかなか決定的なものがない中においてではありましたけれども、今言われたとおり、二〇一八年からでありますけれども、これはやはり口腔機能の低下というものが結果的に生活習慣病に大きな影響があるのではないかというような中において、質問項目として、今委員が言われたとおり、これが入ってまいりました。
 これは検査項目の中に入れるべきではないかということでありますが、今なおそこまでのエビデンスがないというのが判断でありますが、しかし、今もなおいろんな研究やっておりまして、例えば歯科健康診査推進事業でありますとか、これは歯周病予防に関する検証事業というのをやっておりまして、ああ、実証事業というのをやっておりまして、こういうものを通じてエビデンスがしっかり確保、確認できれば将来的に診査項目の中に入ると、ああ、検査項目の中に入るということは十分あり得るというふうに思いますが、なかなかこれも、もう本当、私が前の大臣のときからたしか島村先生に言われていろんな対応をしてきたんですけれども、今なお研究を続けているということでありますから、これは早くしっかりエビデンスというものを確認していく必要があると思います。
 同時に、安衛法にのっとる健診においても、検査においても入れるべきではないかという話もあるんですが、なかなか、これに関しても業務との関係というものが歯科口腔との関係ではなかなかこれもエビデンスが出てこないということがございまして、これに入れるのはなかなか困難だというふうに思いますが、一方で、事業場における労働者の健康保持増進のための指針、これにおいては、口腔保健等の指導及び教育を事業場内に行うということとされておりますので、そういう意味ではやはり口腔の健康というものは大事でございますので、しっかりとそのような教育活動をする中において口腔の健康を保持していくということも進めていく必要があるというふうに考えております。

#107
○川田龍平君 医政局長も呼んでいたので質問最後までやりたかったんですが、時間が来てしまいましたので、本当にこのためだけに来てもらって済みません。ありがとうございました。
 ありがとうございます。

#108
○田島麻衣子君 立憲民主・社民の田島麻衣子です。本日は、質問の機会いただいたことに感謝いたします。
 私は、まず初めに、後期高齢者医療による窓口負担の引上げについて伺いたいと思います。
 今日も、傍聴席見ますと非常に多くの高齢者の方々がいらしておりまして、この法案に関する高齢者の皆様の注目、関心の大きさについて非常に強く感じます。私自身も、地元でお世話になっているおじいちゃま、おばあちゃまの顔を思い浮かべながら質疑させていただきたいと思っております。
 まず、一問目なんですけれども、本会議、参議院の本会議聞いておりまして、菅総理大臣も田村厚労大臣も、この二百万円という数字に触れていないんですね。一定の年収、所得以上の方々という言い方をされておりまして、いらっしゃっていて、話を聞きますと、もう二百万円は閣議決定しているので変更はしないということを昨日もレクで伺っております。
 この二百万円にするかどうかということは全て政令で規定するということになっています。この二百十万円の年収になるか百九十万円の年収になるかによって医療負担というのは二倍になるというのは、非常に皆さんにとって本質的な問題であり、重要な問題であると私自身は思います。にもかかわらず、こうした問題を民主的統制の及ばない政令で決められるということ、これはどのような根拠があるのか、伺いたいと思います。

#109
○国務大臣(田村憲久君) これは従前からこういう形で、例えば今現役並み所得の高齢者の方々、三割負担でありますけれども、これも同じように負担割合は基本事項として載せており、法律で規定いたしておりますが、具体的な金額等、これの基準は政令で定めておるということでございますので、これに倣って同じような対応をさせていただいたということであります。

#110
○田島麻衣子君 そのようにレクで伺ったので、前回の国会の議事録を見まして、この三割負担のときにどのような議論があったのかというのを見てまいりました。立憲民主党、大西議員の、現在ですね、の質問ですけれども、平成二十九年四月五日です。同じことを指摘していますよ。これは本当に政令で全て丸投げしてしまっていいのかと、一定以上の水準というのを私は法律に明記できないかというふうに思っておりますとおっしゃっているわけですよね。
 国会軽視と言われることが、言われて久しいですけれども、この本当に重要な、二百万円にするのか三百万円にするのか、こうした重要な問題を民主的コントロールの及ばない政令で一任してしまうと。前例でそうなっていますからとおっしゃいますが、これ前例を見てみますと、同じように先輩議員たちが指摘をしているわけですよ。
 学説ではどのようになっているのかということも調べてまいりました。行政法の宇賀先生、紹介されていますが、何が政令で認められるのか、何が法律で規定すべきかということにおいて、本質的決定は議会自ら下すべきであると、このような重要事項留保説というのを紹介されているんですね。
 このケースに当てはめて考えますと、私やっぱり、二百十万円の方々が窓口二割負担、二倍になって、百九十万円の方々は一割負担であるということは、本質的な決定だと思います。高齢者の方々の本当に健康を守るという上で非常に本質的な決定だと思います。これ、どうして法律でやらないんでしょうか。学者の皆さんも本質的決定は議会自ら下すべきとおっしゃっていますよ。

#111
○国務大臣(田村憲久君) 様々な研究者の方々の御意見あるというふうに思うんですが、制度設計として、保険というものの負担、給付、裏表でありますけれども、何割負担なのか、何割給付なのかというものが基本的な法律の枠組みの中であって、様々な変動要因がある中において、それぞれその対象になる方々というものを政令等々で対応するというのが今回のやり方であります。
 それは、それぞれ経済状況、いろいろなものが変わるわけでありますので、そういう意味でそこは政令でやる。ただし、全体として何割負担があるか、何割給付があるかということは、これは法律にしっかりと記載しなければ、制度の根幹でありますから、そのような考え方の下に今回のような対応をさせていただいておるということであります。

#112
○田島麻衣子君 こうした問題こそ、二百十万円の方々が二割負担になるのか、百九十万円の方々が一割負担なのか、こうした問題こそ、私はこの議会できちっと議論するべき問題だと思います。
 では、次に伺います。
 なぜ二百万円を選んだのかということにおいて、もう閣議決定で決まっていますからもう変えないということなので、二百万円、なぜ二百万円なのかということで、田村厚労大臣、衆議院の厚生労働委員会、長妻委員の質問に対してこうお答えになっております。年収二百万円以上というようなことも含めて、それぞれの世帯の支出等々を勘案しながらと。
 この社会保障審議会の表でも、十一月十九日のグラフを見てまいりましたが、この消費支出の動向をいろいろ所得によって分析されているんですね。これだけでいいんですか、二百万円決める基準として。ほかに、支出以外に考えることないですか。いかがですか。

#113
○国務大臣(田村憲久君) 一つは、この支出というもの、これは七十五歳以上の年収単身二百万世帯、それから今回の対象である夫婦三百二十万世帯の収入と支出という中においてどういうような支出が平均的にされておられるか、モデルでありますけれども、この支出というものは一つ参考であります。
 それからあと、いろんなことを勘案するんですけれども、貯蓄等々がどういう状況であるか、現役世代の貯蓄がどうであるか、それから今般の対象、まあすっぽりはまるものがないんですけれども、例えば二百万から三百万の年収世帯どういうふうになっているか、こういうものを勘案しながら、十分な必要な医療は受けていただけるであろうということで今回の対象というものを御議論をいただいた中で、これはそのような形で御判断をいただいたということであります。

#114
○田島麻衣子君 ありがとうございます。
 消費のほかに貯蓄も勘案する、また世帯数というのも出ていますけれども、これ審議会の資料見てみますと、年収二百万円で消費支出というのは百八十八万円であると。貯蓄は十二万円であるから、この年収二百万円の方々というのは十二万を使って、医療費、浮いた分、払わなきゃいけない分というのを払ってくださいねということだと思うんですが、これだけで本当にいいんでしょうか。
 私は、きっちりとこうした方々の健康に対する影響というのも考えるべきだと思います。いかがですか。

#115
○国務大臣(田村憲久君) 基本的には、医療制度、御承知のとおり、高額療養費やいろんな制度があるわけでありまして、今般も急激な変動ということにならないようにということで、一月当たりでありますけれども、外来三千円というような形で増加分を抑えるということを三年間続ける等々の対応をする中において、必要な医療を受けていただけるような環境ということで法律を作る中において配慮をさせていただいておるということであります。

#116
○田島麻衣子君 本当に健康への影響、これを無視して私はいけないと思うんですね。
 五月十九日、石橋議員の質問におきまして、参議院本会議でこのように菅総理大臣おっしゃっています。対象者を今後拡大するかどうかの問いに答えまして、現時点で拡大することは考えていないとおっしゃっているんですね。
 これ、現時点というのはいつまでのことを考えていらっしゃるのか、詳しくお答えいただけますでしょうか。参考人からでも構わないですけど、大臣お願いします。

#117
○国務大臣(田村憲久君) これまだ法案を提出させていただいている時点でございまして、現時点でそれを引き上げるなんということは毛頭考えていないわけでございまして、しっかりと御審議をいただいて、そして法律施行されて、その後そのような必要性があるのかどうなのかというのはその時々の判断になろうと思いますが、いずれにしても、これは、それこそ審議会の御議論をいただきながら国民の皆様方の御理解をいただかないことにはそう簡単には引上げできないというふうに思っております。

#118
○田島麻衣子君 これ、現時点では考えていないということなので、将来的には変更する可能性もあるということを決して否定しているわけではないと思うんですが、これ将来、政府が政令で、政令でこれ決められるんですよ、二百万円というのは政令で決まっているので。まあ百五十万円にする、二百五十万円にする、これも政令で全て決められてしまうんですが、もし将来、政府が政令で対象者を変更する場合、これは何が変更の理由になるのか、審議会の意見というものが変更の理由になるということでよろしいですか。

#119
○政府参考人(浜谷浩樹君) お答えいたします。
 現在、年収二百万円ということで二割負担の法案審議でも御理解をいただこうと言っている時点でございますので、将来の見直しにつきまして、何が契機で見直すかということにつきまして、現時点で何かお答えすることは難しいと思います。
 ただ、改正する際には、社会保障審議会医療保険部会等の御審議をいただいた上で改正することになるものと考えております。

#120
○田島麻衣子君 社会保障審議会医療保険部会の議事録も拝見しましたが、そこに出しているのは五つのオプションだけなんですよね。彼らというのは、二百万円は決めていないです。非常に政治的な判断で、十二月にぱっと二百万円と決められてしまったと。これは手続的にはいいんでしょうか、大丈夫なんですか、これを閣議決定してしまって。審議会の推薦、判断というのを仰いでいないですよね。いかがでしょうか。

#121
○政府参考人(浜谷浩樹君) お答えいたします。
 今回の改正におきましては、社会保障審議会の医療保険部会と全世代型社会保障の検討会議と、両方で御議論いただきました。その両方の御議論を踏まえまして全世代型社会保障検討会議で一定の結論をいただきましたので、政府としての閣議決定をさせていただきましたけれども、その内容につきまして改めて社会保障審議会医療保険部会にお諮りいたしまして、様々御議論いただいた後に結果としては社会保障審議会医療保険部会におきましても了承いただいたという手続を経ておりますので、手続的には問題ないものと考えております。

#122
○田島麻衣子君 ありがとうございます。
 本会議の質問で、石橋議員、また再び石橋議員になりますが、この質問におきまして、政府答弁で、今回の改正法案によって軽減される現役負担の本人負担分、たったですよ、たった月額三十円だというふうに答弁されています。
 私自身は、現役世代の方々の負担を軽減するという趣旨には賛成しますけれども、たった三十円です、月額。この水、コップ一杯の水、ボトル一本の水でさえも買えない三十円を、現役世代の方々の負担軽減という理由の下に七十五歳以上の方々の窓口医療負担を、年収二百万円以上の場合二割、二倍に増やしてしまって本当にいいんでしょうか。いかがですか。

#123
○国務大臣(田村憲久君) 今まで九割給付だったものが八割給付という形になるわけでありますけれども、これに関しては、今三十円という言われ方しましたが、後期高齢者支援金という意味からすると、七百二十億円という金額がこれによって軽減をされるわけであります。
 更にというお話も、まあ意見の中にはいろいろなところでございました、更にもっと削減できるように負担を求めるべきだと。しかし一方で、高齢者の皆様方の御生活を考えると、今般はここがやはり限度であろうという中において、この七百二十億円という金額を今回対応させていただいたわけでございますので、様々な御意見はあると思いますが、やはり高齢者の皆様方の御生活も考える中においての決定であるというふうに御理解いただければ有り難いというふうに思います。

#124
○田島麻衣子君 若者世代の皆さんにも聞いてみたいですよね。月三十円軽減する代わりに自分のおじいちゃん、おばあちゃんの高齢窓口負担が二倍になる。まあ初めは一・一倍とおっしゃるでしょうけれども、二倍になるということを本当にどう思いますかと言ったら、ちょっとそれはとおっしゃる方は非常に多いんじゃないのかなと私自身は思うんですね。
 政府の皆さんはもう繰り返し、この二割負担増において健康への影響というのは調べてきていないんだ、調べ切れていないんだということをずっと私に対して説明してくださっているんですが、海外の事例を調べてまいりました。これはランド研究所ですね、ほかの研究機関もやっていますけれども、これは一九七一年、アメリカ保健社会福祉省、まあ厚労省のような組織だと思うんですが、そこから資金提供を受けてランド研究所によって七千七百人、被保険者の方々を対象にランド医療保険実験ということをされているそうです。
 ここで言っていますよ。最も貧困で健康状態の悪い人たちにおいては、四つの指標で自己負担のある方が健康状態が悪くなるという結果が認められたと。この健康状態の悪い、貧困で苦しんでいらっしゃる方々の何が負担率を決めたことによって悪くなっているかといいますと、歯科ケアだそうです。歯医者さんに行かないんですって。
 衆議院の厚生労働委員会でも中島医師がおっしゃっていましたが、やっぱりもう歯医者さんには、その医療費を削ってしまうと。ここにも歯科医の先生方いらっしゃると思いますけれども、歯って大事なんですよね。うちの父親も歯をなくしてから認知症が物すごく進んでいるので、こうした歯科ケアを削ってしまうというのは絶対に避けなければいけないと思います。
 また、このランド研究所によりますと、高血圧症、この方々が悪化したと、それから視覚、視力というのが低かったと、それから重篤な症状が起こっている場合、これ、胸が痛い、胸痛、出血、意識消失、呼吸困難、こうした問題が起こった場合に病院にかからなかった、こういった結果がアメリカのランド研究所によって出されています。
 どうして、アメリカでできて、日本でこの健康への影響の調査というのは行わないんでしょうか。

#125
○国務大臣(田村憲久君) まず、これ、ランド実験でありますが、自己負担割合を九五%、五〇%、二五%、〇%の四つに設定して研究したものでありますが、基本的には、窓口負担割合の違いによる健康への影響については基本的にはなかったという結論であります。
 ただ、例外としてでありますが、今言われたとおり最も貧困な状況の方々、こういう方々でさらに健康状態の悪い六%の人たちについては、三十ある健康状態を見る項目のうち四つの項目で、自己負担〇%のグループの方が自己負担、他の負担のある方々よりも良い結果、つまり、負担があるよりかは、ない方がこの三十の項目の中で四つに関してはいい、その四つが今言われた血圧、視力、それから歯科ケア等々、こういうものであったということであります。でありますから、ちょっともう限定した結果を示されていると。
 その上で、やはり日本の場合はやるにも国民皆保険制度というのがそもそもございますので、アメリカは民間健康保険がほとんどで、メディケア、メディケードがある、オバマケアというのがやっておられるという部分もありますが、そういう意味では、日本はなかなかやるにも元々この健康皆保険制度がありますので、やるにしてもなかなか難しいという部分がありますし、そういうアメリカの状況の下で、自己負担割合が違うけれどもほかは条件が同じグループをつくれるというような、そういう中においての、何といいますか、特性がある中での研究でありますので、日本においてなかなかこの皆保険を外してやるというようなことはなかなか難しいわけでございますので、なかなか結果としては、この自己負担割合だけでどういう状況が健康にあるかというものを出すというのは難しいということで、我々再度申し上げておるわけであります。

#126
○田島麻衣子君 ありがとうございます。
 多分同じ資料を見ていると思うので、私もそれ、大臣がおっしゃったそのとおりのものを私も持っていますけれども、後期高齢者の方々、一割、二割、三割ともうあるわけですよね。そうした方々の健康への影響の調査、なぜ行わないんですか。技術的には可能ではないですか。ランド研究所も健康の影響というのは評価しているわけですよね。相関関係きちっと見ていくべきだと思いますが、なぜできないんでしょう。

#127
○国務大臣(田村憲久君) その負担だけではないわけですよね。様々な要因があって健康には影響が出るわけでございますので、ランド調査のようにそれぞれの群において全く同じような条件の方々を置いて比較するということはできないというのは、これは御理解をいただけると思います。
 今回の場合、一割、二割、三割というのは、それぞれの例えば所得によって違いが出ているその負担割合の違いでありますから、ですから、ランド研究所のような、全く同じ条件で負担割合が違っていて、それによって健康に影響が出るというようなものを出すということは難しいということであります。

#128
○田島麻衣子君 何か、もうやりたくない、もし健康に影響が出ていると、出てしまったら、この改正どういうふうにしたらいいのか分からないからやりたくないというように私は聞こえてしまうんですけれども、やっぱり私はこれはきちんと調べるべきだというふうに思います。因果関係はきちっと見付けられないかもしれないけれども、こうした傾向があるということを国として把握していくというのは私は重要だと思います。こうした法改正、政令で決めていくわけですからね。
 昨年十一月から十二月にかけ改正された社会保障審議会医療保険部会及び全世代型社会保障検討会議で議事録拝見しておりますと、これ五つのオプションがあって、それから窓口負担割合という議論はなされていますけれども、なぜこれは後期高齢者の保険料における応能負担が議論されてこなかったのか、この点について伺いたいと思います。

#129
○政府参考人(浜谷浩樹君) 医療保険制度におきまして、給付と負担の在り方につきましては様々な見直しの議論を行ってまいりました。その中で、窓口負担の見直しは常に議論されてきた課題でございまして、今回の見直しもこうした大きな流れの一つでございます。
 例えば、平成三十年の骨太二〇一八において後期高齢者の窓口負担の在り方について検討するなどが指摘されておりまして、そういった流れの中での議論ということでございます。
 一方で、その後期高齢者医療制度窓口負担に加えまして、高齢者の保険料、公費、現役世代からの支援金により運営される国民相互の支え合いの仕組みでございますけれども、高齢者の保険料の応能負担を高めまして保険料の、これ多分御指摘は対案の御指摘だと思いますけれども、高齢者の保険料の負担割合を引き上げるといったことを仮にやるとしますと、これは制度の根幹に関わるものでございます。そういったことから、今回の改正の議論の中では具体的に論点として取り上げなかったということでございます。
 なお、その後期高齢者医療の賦課限度額自体は、制度発足以来、順次引き上げてきておりまして、国保との均衡も踏まえまして、社会保障医療保険部会などでの関係者との丁寧な議論を行った上で設定してきております。そういう意味では、高齢者の負担割合を、保険料の負担割合を引き上げるかどうかというのは、関係者と十分丁寧な議論をしながら議論していく、検討していくべき課題だというふうに考えております。

#130
○田島麻衣子君 非常に重要な制度の根幹に関わる問題だからこそ、私は、こうした審議会できっちりと専門家の方々の意見を聞いて、議論をして決めていくべきだと思います。大事な問題だからそこにのせなかった、根幹の問題だから審議会にかけなかったって、私おかしいと思いますが、いかがですか。

#131
○国務大臣(田村憲久君) 昨年度も賦課限度額引き上げているんですね。(発言する者あり)ええ、そうなんです。賦課限度額というものは二年ごと置きぐらいに見直しをしている、基本的にはこういうものであって、決していじっているわけではないわけであります。
 これ、衆議院の議論の中でも申し上げたんですが、立憲民主党さんの御提案というものは御提案としてそれは一つの考え方だというふうに思いますし、それを全く我々も否定するわけではないんです。ただ一方で、やはりちょっと上げ幅が急激であるといろんなことも起こるというのと、これは衆議院での参考人の中でも、参考人意見の中にもあったと思いますが、自治体によってそれぞれその後期高齢者の財政状況違うわけであって、そういう意味からすると、賦課限度額が悪いところは所得が低くても賦課限度額の上限に早く行き着いちゃうので、そういう意味での差というのがそれぞれ保険者ごとに出てくることもあると、こういうことの御議論もありました。それだけに、やはりこれに関しては、やはり結構急激に上げるということになると、幅広の御意見をいただかないと難しいということもございます。
 そういう意味で、我々としては、いつもの議論の中で賦課限度額の方も、もちろんこれは財政状況を見ながらお願いをしていかなきゃならないことでございますので、立憲民主党さんのいろんな御提案等々も踏まえながらこれからも、今回だけでは終わりませんので、多分これからもこの国民皆保険制度を守るためにいろんな対応を国民の皆様方にお願いをしていかなければならないと思います。その中においては賦課限度額というものも一つの考え方であるということは我々も理解をさせていただいておるわけであります。

#132
○田島麻衣子君 今後、この審議会、私は、こうした重要な問題であり、制度の根幹に係る問題であり、広く皆様の意見を聞かなければならない問題であるからこそ、審議会の中でしっかり議論すべきだと思います。
 今後、このオプション、五つ見ていますけれども、応能負担、賦課限度額の上限引上げ、高齢者の中でも我々は年収九百万円という非常に富裕層に絞って議論してまいりましたけれども、こうしたものをこの審議会の中のオプションの一つとして今後検討していただけますか。

#133
○政府参考人(浜谷浩樹君) 審議会の運営については現時点で決めているわけではございませんけれども、今後のその、これまでの国会の審議等々を踏まえまして今後の審議会におきましてどのような検討を行うか検討してまいりたいというふうに考えております。

#134
○田島麻衣子君 よろしくお願いします。私、我々も是非専門家の皆さんからどんな御意見があるのかというのを知りたいですし、やはり専門家の場ですから、全てのオプションというのをやはりテーブルの上にのせるべきだというふうに思います。
 この本会議の菅総理大臣の答弁で、石橋議員の質問について、我々立憲民主党案について、保険である以上、賦課限度額を上げてしまうということは、受益と負担に著しく乖離することがあり、これは納付意欲の低下を招くおそれがあるというふうにおっしゃっています。これは何か調査に基づいてしっかりとしたエビデンスの下、発言されているものなんでしょうか。お答えいただきたいと思います。

#135
○政府参考人(浜谷浩樹君) お答えいたします。
 一般的に、その賦課限度額につきましては、保険である以上、受益と負担が著しく乖離することが納付意欲の低下を招くおそれがあるということで、制度発足以来、国保等でもそうでございますけれども、保険料納付の上限といたしまして賦課限度額を設けております。
 そういう意味では、賦課限度額の設定自体が、の趣旨が、保険である以上、受益と負担が著しく乖離しないように、それはその納付意欲の低下を招くおそれがあるから、こういう趣旨で設けられたものでありますので、それを踏まえたものということでございます。

#136
○田島麻衣子君 年収二百万円の方々の数千円と、月五千円の負担と、年収九百万円の方々の月五千円の負担というのは、やはり負担感というのが物すごく大きく変わってくるものだと思うんですね。それを十把一からげに納付意欲の低下を招くおそれがあると言ってしまうのは非常に議論としてどうなのかなと思うんですが、エビデンスはありますか。年収何百万以上の方々の場合、これだけの負担をしなければならなかったときには大きな納付意欲の低下を招くおそれがあったというような調査やっていらっしゃるんですか。

#137
○国務大臣(田村憲久君) 納付意欲が下がって保険料納めてもらえないと保険自体が成り立たなくなってきますので、そうならないような形で今まで賦課限度額を上げさせてきていただいているので、エビデンスということになれば、思い切り上げてそれで下がったということを証明しなきゃならなくなりますので、そうならないような対応を今までさせてきていただいておるというふうに御理解いただければ有り難いというふうに思います。

#138
○田島麻衣子君 調査していないし、エビデンスもないんですよね。ずっと審議会でこのように言ってきたから我々も本会議で言いましたということを昨日もおっしゃっていますけれども、ちょっとそれで反対とする議論を立てるにはロジックが私はすごく緩いかなとは思うんですけれども、エビデンスないんですよね、していないんですよね。

#139
○国務大臣(田村憲久君) それ、エビデンスと言われますが、高い設定をして、もし納付率が下がっちゃうと保険成り立たなくなりますから、そこはそうならないように努め、納付率が下がらないようにどう上げていくかということでやってきているわけでございまして、納付率下がりました、保険が大変でした、これがエビデンスですというわけにはなかなか実際問題、保険を運営していただいておる保険者ではそういうわけにはいかないということは御理解をいただきたいというふうに思います。

#140
○田島麻衣子君 まあ、どうなんでしょうか。
 令和三年四月二十日の衆議院厚生労働委員会で、参考人質疑、二木参考人はこのようにおっしゃっています。やはり医療は特別であると、この医療に関して応益負担、受益者負担原則というのは適用すべきではないというふうにおっしゃっているんですね。
 にもかかわらず今回この窓口負担というのを上げるわけですけれども、厚生労働省の皆さんに伺いたいと思います。この二木参考人の指摘について、厚生労働省の皆さん、どういうふうに思われていらっしゃいますか。

#141
○国務大臣(田村憲久君) ある意味負担、負担といいますか自己負担分ですね、これに関しては、応益である、応能であるべきではないということであれば多分、三割なら三割負担、皆さん一緒という形になると思います。実際問題、現役世代はそうしています。ただ一方で、給付に関しても、これ高額療養費というのが医療保険制度にはございますので、実はそこにも応能負担を現役世代入れているということは御理解をいただきたいと思います。
 一方で、高齢者はなぜ、じゃ、三割じゃないんだといえば、これはもう御承知のとおり、現役世代並みの所得のある方は三割でありますが、高齢者に関しては、現役世代は別に所得が低くても三割なんですけれども、ここに関しては、やはり高齢者というのは、これ裏返しになるんですが、医療を受けるつまりこれ回数が多いわけでありまして、現役世代と比べると年間の医療費というものがやはり数倍になるという状況もございますので、これはもちろん給付費も含めてでありますから自己負担部分という意味ではありませんけれども、そういう意味からいたしますと、やはりここに関しては一定の能力に応じた対応というものも必要であろうということで、三割、一割、今回二割というものを入れさせていただくということであります。

#142
○田島麻衣子君 医療というサービスというのは、このボトルの水を買うのとは違うんだと、マイナス、非常に傷ついた段階から発しているものであるから、能力の差においてそれを差別をしてはならないということをおっしゃっていますけれども、それを言うと、指摘をすると、じゃ、みんな三割にすればという話になってしまうとお答えになりますが、だからこそ我々は全て一割にするべきだというふうに議論しているわけなんですね。やはりここで乖離が出てくるわけなんです。
 大臣、高額療養費制度について今触れましたけれども、この高額療養費制度を利用すれば三年間というのは一・一倍になるということを国会でも随分答弁されています。この高額療養費制度を利用している後期高齢者の方々の割合というのを政府は把握していらっしゃいますか。

#143
○政府参考人(浜谷浩樹君) 高額療養費を支給するために申請が必要となる方のうち、実際に高額療養費の支給申請を行っている方の割合につきましては、広域連合の事務処理に用いているシステム上で集計できる仕組みになっておりませんので、その割合については現時点で把握しておりません。

#144
○田島麻衣子君 把握していないんですよね。にもかかわらず、この高額療養費制度を利用すれば一・一倍に抑えられるんだというのは、やっぱりここにも、私、議論のロジックの立て方として非常に弱い部分があるのではないのかなと思うんですけれども。
 こうした指摘があります。単一の医療機関であれば高額療養費制度の基準を超えないものの、複数の医療機関を受診した結果、月間の窓口負担が基準額を超える場合には、申請に基づく償還払いとなると。これに対して、公明党の方が本会議質疑で、申請漏れ対策として事前に銀行口座を登録してもらうことで確実に支払う仕組みを設けることを検討しているとするけれども、高額療養費制度自体の認知度が低いことから、この仕組みも使われないのではないかという疑問が出ております。
 この認知度が低いこと、どうやって上げていくのか、何かお考えありますでしょうか。

#145
○国務大臣(田村憲久君) 今までもいろんな形で高額療養費制度というもの、お願いを各広域連合の保険者にしていただいてきたわけでありますが、今般こういう形でより多くの方々が対象になるわけであります。
 そういう意味からいたしますと、やっぱり一番初めのときにちゃんと口座を持っていただくように勧奨といいますかお願いをしていくということが大事でございますので、それを対象者にそういう形でお願いをし、そして初回、口座を作っていただき、初回のときに登録しなくても、口座さえあれば高額療養費というものに対応できるという仕組みをつくっていくのが、一番これは数多くといいますか、全ての方々に向かって、目指して、我々としては、今般の経過措置等々、高額療養費制度を使って対応いただけるのではないかと思っておりますので、ここは広域連合、保険者としっかりと協力をしながら対応してまいりたいというふうに考えております。

#146
○田島麻衣子君 ありがとうございます。
 金融資産について伺いたいんですけれども、非常に後期高齢者の方々で金融資産たくさん持っていらっしゃる方々がおられます。株券、株式ですとか、本当にいろんなものを持っていらっしゃる方がいらっしゃるんですが、この保険料の賦課限度額の見直しにおいて、なぜ年収だけ、キャッシュフローだけを考慮していて、この後期高齢者の方々の金融資産等の多寡を考慮していないのかという理由について伺いたいと思います。

#147
○国務大臣(田村憲久君) 一つ難しいのは、金融資産というものをどうやって捕捉、把握をするかということが難しいというのが前提であります。あわせて、金融資産というものにどのような形で保険料を設定するのか。これストックのものでありますから、それに対して保険料を設定しなきゃならないということがあります。あわせて、金融資産、保険料のみにそれを課すのか、それとも自己負担も含めて考えるのか、様々な考え方があります。
 そういう論理的なところもしっかりと整合性を付けなければならないということもございましてなかなか難しいと申し上げておりますが、一番難しいのは、やっぱりこの金融資産を捕捉すること、ここが非常に難しいと。捕捉、つまり把握すること、ここが一番難しいというのが、これはそれぞれの有識者の方々も含めて共通の認識であるというふうに考えております。

#148
○田島麻衣子君 これは本当に、非常に何をもって公平とするかという議論だと思うんですよね。
 現在出ている政府案というのは、月額三十円の金額を、現役負担の方のを減らすために、七十五歳以上年収二百万円の方々の窓口負担を二割、上げる、二倍に上げると、これがオプションになっておりますが、我々はそれは公平ではないと。
 やはり物すごくたくさんの年収を得ていらっしゃる方々、九百万円、一千万円超えてくるような方々がしっかりとこれを負担していくべきですし、私自身、個人は、ベンツもあって大きな家があって金融資産をたくさん持っていらっしゃる方々の負担を少しでも上げていただいて、今見ていらっしゃるような方々の、年収二百万円の、前後の方々の窓口二倍、これを上げないでいただきたいなというふうなものを思うわけですよね。
 マイナンバーというのを議論されていますけれども、このマイナンバー制度を活用しながら金融資産を把握していく、この仕組みについてどうお考えになりますか。

#149
○国務大臣(田村憲久君) 今般の法律の中に、この法律じゃありませんけれども、マイナンバーを給付に使うという部分では一つ口座をしっかりとひも付けるということは、これは国会の方で議論をいただいているわけでありますが、全ての口座をマイナンバーでひも付けるということが必要になってまいります。
 我々もできれば、金融資産等々、本当を言うと、金融資産だけではなくて不動産やいろんなものを実際問題、資産としてお持ちなので、全てが把握できれば本当は一番いいと思っているんですが、なかなかそこまではより難しい、ハードルが高いわけでありますので、流動性の高い金融資産、すぐにその流動性のあるキャッシュに換えられる証券等はどうするんだという議論もあるのかも分かりませんが、まずは金融資産等々をしっかりと把握をさせていただいた上で対応できればというふうに思っておりますが、まだマイナンバーを全ての口座にひも付けるというところまで国民の皆様の御理解をいただいていない中においてなかなか難しいということでありまして、決して我々、金融資産をいろんなものの判断に入れるということを否定しているわけではないので、そういうことができる、技術的にできる状況になれば、そういうことも検討の大きな一つの柱になってこようというふうに思っております。

#150
○田島麻衣子君 ありがとうございます。
 次に、マイナンバーカードを利用した生活保護受給者の方々への医療扶助の導入について伺いたいと思います。
 これ一つの、改正法案の中の一議題になっておりますけれども、生活保護、この医療券交付に要する時間と手間について現状を教えていただけますでしょうか。

#151
○政府参考人(橋本泰宏君) 医療券の発行につきまして、標準的に見てどのくらいの期間が掛かるのかということにつきまして、一概にはお答えできません。ただ、令和元年度に行われました全国の福祉事務所を対象としましたアンケート調査がございます。この中では、その場で即座に交付するという回答が約三割、一週間以内という回答が約一割、一か月以内という回答が約五割というふうになっておりました。
 それからあと、事務負担ということでございますけれども、医療券の発行業務に係る負担ということにつきましては、同じアンケート調査の結果ですが、福祉事務所の各担当職員の業務全体に占める医療券に関する業務量が、生活保護受給者のケースワークを行う担当者におきましては約二割を占め、それから、バックオフィスで医療扶助に関わる事務を専門に行う医療事務担当者においては約半分を占めるというふうな回答でございました。

#152
○田島麻衣子君 このマイナンバーを活用したこの導入なんですけれども、本会議で倉林議員の、共産党の倉林議員の質問に答えていて、生活保護を受けていらっしゃる方々のマイナンバーの取得率は分かりませんということをおっしゃっていますが、これはもし、マイナンバーカードを得ることができない、またパソコンやスマホの画面でチェックすることが非常に負担だというふうに考えられる方がいた場合、医療券との併設、これは考えていらっしゃいますか。

#153
○政府参考人(橋本泰宏君) 医療扶助のオンライン資格確認の導入に当たりましては、マイナンバーカードによる資格確認を原則とするということでしておりますけれども、必要な医療の受診に支障がございませんように、やむを得ず医療券を併用する場合もあるというふうに認識をしております。
 例えば、医療機関でオンライン資格確認の設備が整っていない場合ですとか、あるいは、これまでマイナンバーカードを持っていなかったけれども、生活保護を適用してすぐに医療が必要になったような場合ですとか、そういった場合など様々あると思いますけれども、そういったときにはやむを得ず医療券を併用する場合ということも想定しております。

#154
○田島麻衣子君 ありがとうございます。
 国会答弁で、やむを得ない場合、持っていなくてすぐに医療が必要になった場合ですとか、医療機関側のオンライン資格の確認の制度がまだ整っていない場合、こうした場合には医療券も使えるということで、周知徹底していただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
 次に、同じこのマイナンバーと生活受給者の方々へのお話なんですけれども、現在、今マイナポータル持っていらっしゃる方々は、生活受給者でない場合、マイナポータルを利用して特定健診結果、医療費、薬剤等の情報を見られるようになっています。
 今回、この制度の導入で、生活保護受給者の方々、同じようにこのマイナポータルを利用してこうした情報を見れるように、利用できるようにすべきと私自身は考えますが、いかがでしょうか、お答えいただきたいと思います。

#155
○国務大臣(田村憲久君) 医療扶助におけるオンライン資格確認というもの、これ、医療保険のオンライン資格確認と一体でこれ運用していきたいというふうに思っております。
 そういう意味では、今委員がおっしゃられましたとおり、システム改修、運用について、こういうものについて今後検討していかなければならないと思いますけれども、マイナポータルを活用した医療扶助を受けておられる方々の言うなれば健康情報の活用、こういうことも付加機能として一つであろうというふうに思っておりますので、医療保険と同様の対応というものを検討いたしております。

#156
○田島麻衣子君 ありがとうございます。
 今後見られるようになるということを大臣の口からおっしゃっていただいて非常にうれしく、喜ばしく思います。
 次に、特定健診について伺いたいと思います。
 四十歳以下の方々、同意なしに特定健診の内容ということが共有されるということなんですけれども、今回法律案の改正で閲覧が可能になる事業主健診等の結果というのは、具体的にどのようなものが向こうの方々に分かるようになるんでしょうか。

#157
○政府参考人(浜谷浩樹君) お答えいたします。
 本法律案で四十歳未満の方についても保険者が事業主等に対しまして情報提供を求められるようになるわけでございますけれども、その事業主健診等の具体的な項目につきましては今後省令において規定することとしております。
 具体的には、特定健診におきまして検査項目としている項目と同様のこととすることを想定しておりまして、例えば既往歴の調査、身長、体重及び腹囲の検査、血中脂質検査、血糖検査等々の項目と、氏名等の本人の特定に必要な情報を想定しております。

#158
○田島麻衣子君 ありがとうございます。
 かなり詳しい自分のプライベートに関わる情報ということが、同意なく共有されていくわけなんですよね。この周知というのはどのようにされますか。四十歳以下の方々、今もそうですけど、四十歳以上もそうですけれども、同意なくして共有されるようになっているということをきちっと説明しているものなんでしょうか。いかがでしょうか。

#159
○政府参考人(浜谷浩樹君) こういったその情報提供の在り方につきましては、現在でもその保険者から被保険者に周知徹底しておりまして、今回改正案が成立した暁には、しっかりと内容につきまして周知をしてまいりたいと考えております。

#160
○田島麻衣子君 知らないうちに自分の名前や体重や服薬歴ですとか喫煙習慣、こういったものが全部筒抜けになっていたということがないように、やはりしっかりとこれは知らせていく必要があると思います。
 最後に、あともう少し時間がありますね。そうしましたら、プライバシー保護、この方法について、厚労省の方々、これまでにも個人情報が漏れてしまった、リスクがあった、こうしたことがいろんな場面で報道されていますけれども、この特定健診に係る情報について、今後のプライバシー保護についてどのように行っていくか、厚生労働省の見解を伺いたいと思います。

#161
○国務大臣(田村憲久君) 制度としては、先ほど石橋議員にもお答えいたしましたけれども、協会けんぽでありますとか健保組合に関しましては、これは個人情報取扱事業者というような対応をさせていただきます。それから、国保、広域連合に関しては、これは個人情報保護条例、この対象になるわけでありまして、この規定に従って業務を行っていただくと。
 具体的に、例えば入室管理、それから記録機能を持つ媒体の持込み等、こういうものに関して物理的安全管理措置、こういうことを講じていただくでありますとか、いろんなインターネット等を含めてネットワーク、ここから情報が漏れないようなそういうような技術的安全管理措置、こういうものをとっていただきます。
 個人情報保護委員会、ここが、この保険者に対して立入りでありますとか、また報告、こういうものができるわけでありますが、場合によっては是正命令を出せるということで、是正命令、是正命令、命令を出せるということでございまして、そういう意味ではですね、これ是正勧告になっています、さっき是正命令だったけど。勧告、済みません、先ほど是正命令って書いてあったので、命令って石橋委員のときお答えしておりましたが、やはり初めに私が申し上げたのは是正勧告だったということで、ここで訂正をさせていただきます。是正勧告であります。済みません。ということでございまして、済みません、お許しください。
 ということでございまして、そういうことに関して、必要があれば厚生労働大臣が個人情報保護委員会に求めることができるというふうになっておりますので、そのような中においてしっかりと情報が漏れないような対応を求めてまいるということでございます。

#162
○田島麻衣子君 命令ではなくて、最初は勧告であったということです。
 非常にプライベートに関わる情報ですので、これは、漏れない、また来年、再来年に漏れてしまったということがないようにしっかりと対応していただきたいと思います。
 最後に、束ね法案について伺いたいと思います。
 今回もいろいろ法案が束ねられております。国会でもいろいろと議論になりましたけれども、やはり議員の議決というのは一回で自分の意思を表示しなければならなくて、いろんな法案が束ねられていると、全てにおける意思表示ができないということをほかの方々も指摘されていらっしゃいます。
 今回、子ども・子育て支援の拡充におきまして、育児休業中の社会保険料免除要件の見直しに関わる法案が、本法律案で束ね法案とされています。これ前回、大臣と我々が議論した改正育児休業法で束ねることもできたのではないかと、なぜこの子ども・子育ての育児休業中の保険料免除の要件見直しは今回こちら側に入ったのか、理由、お聞かせいただけますか。

#163
○国務大臣(田村憲久君) 石橋議員、申し訳ございません。是正勧告を出して従わなければ是正命令が出せるということでございますので、申し訳ございません。正確に言うとそういうことでございます。申し訳ありませんでした。
 その上で、今のお話でありますが、全世代型社会保障制度を構築するという今法律の目的、そういう目的では、目的に合致するわけであります。一方で、今委員がおっしゃられました育児休業中の保険料免除に関して、月内二週間以上の育児休業を取得した場合免除すると、この規定をなぜこちらでは、こちらに入れて、今回提出した育児・介護休業法改正案には入れなかったかということでありますが、これ、創設する新たな育児休業の枠組みに適用されるものでは、のみに、のみに適用されるものではなく、一般論としてこういうふうな形にするわけですね。
 でありますから、そういう意味では新しく設けた休業制度ではなくて全体の育児休業全般に入るものでありますので、そういう意味で、全世代型社会保障制度という形の中に盛り込まさせていただいた方が適当であるのではないかということで今般この中に盛り込まさせていただいたというふうに御理解をいただければ有り難いというふうに思います。

#164
○田島麻衣子君 ありがとうございます。
 そうしましたら、もし、この法案、改正法案の趣旨が全世代型であると、この現役世代の給付が少なく、給付は高齢者中心、負担は現役世代中心というこの構図を見直すということにあるのであるならば、ではなぜ、このマイナンバーカードを利用した生活保護の医療扶助への導入というのがこの法案に束ねられているんでしょうか。

#165
○政府参考人(橋本泰宏君) 一般論としまして、複数の法律を束ねるということにつきましては、趣旨、目的が同一であること、それから法案の条項が相互に関連していて一つ体系を形作っていることなどの場合は一括法で提案することが通例とされております。
 まず、趣旨、目的という点についてでございますが、医療扶助へのオンライン資格確認の導入が生活保護受給者が安心して生活することができる環境の確保に資するものでございまして、この点を含め本法案に盛り込まれた改正事項はいずれも、全ての世代の方々が安心して生活することができる全世代型社会保障制度を構築するという同一の改正趣旨、目的を有するものというふうに考えております。
 また、改正事項の中身でございますけれども、医療扶助におけるオンライン資格確認は、医療保険制度におけるシステムを基盤といたしまして医療保険制度と一体的に運営するものでございまして、そのための改正を医療保険各法において行っているということから法案の条項におきましても相互に関連があるというふうに考えておりまして、一括で提案をさせていただいたということでございます。

#166
○田島麻衣子君 全ての人に関連する社会保障制度や医療制度というふうに言ってしまったら、全ての問題がここに束ねられることになるんですよね。ちょっと束ね法案について、昨今も議論ありましたけれども、この束ね方の方法というのが非常に説明も難しいものがあるのではないのかなということを非常に私自身は感じております。
 時間になりましたので、私の質問、以上にさせていただきます。ありがとうございました。

#167
○委員長(小川克巳君) 午後一時三十分に再開することとし、休憩いたします。
   午後零時二十四分休憩
     ─────・─────
   午後一時三十分開会

#168
○委員長(小川克巳君) ただいまから厚生労働委員会を再開いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 本日、岩本剛人君が委員を辞任され、その補欠として高橋はるみ君が選任されました。
    ─────────────

#169
○委員長(小川克巳君) 休憩前に引き続き、全世代対応型の社会保障制度を構築するための健康保険法等の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。

#170
○本田顕子君 自由民主党、本田顕子です。
 質問に入る前に、五月十九日、参議院本会議場で、羽田雄一郎先生の御逝去についての哀悼の弔詞と哀悼演説がありました。尾辻先生は、新型コロナウイルス感染症のため逝去されましたとお話しになりましたが、現在、新型コロナウイルス感染症による死亡者は一万二千名を超えております。私たちはこうした人数を毎日追っておりますけれども、お亡くなりになられたお一人お一人にお名前があり、そして御家族がいらっしゃいます。心からお悔やみを申し上げ、質問に入らせていただきます。
 法案質問の前に、三つコロナ関連の質問をさせていただきます。
 ワクチン接種事業の実施主体についてでございます。
 感染拡大が続いている東京、大阪は、より迅速に広範囲な接種を進めるために、昨日から国主導の大規模接種会場での接種が始まりました。他の道府県においても独自の大規模接種会場の設置を計画されているとのことですが、接種事業の実施主体はどのような整理になりますでしょうか。また、接種予約など、接種事業全体に混乱が起こらないようにすべきと考えますが、御見解をお聞かせください。

#171
○政府参考人(正林督章君) お答えします。
 大規模接種センターの予防接種法上の実施主体は接種券を発行する市町村であり、市町村が接種を大規模接種センターの運営主体である国や都道府県等に委託するものであることから、お尋ねの市町村で実施されている予防接種、防衛省が中心となっている東京、大阪等での大規模接種会場での接種、そして、その他都道府県等の自治体が独自に行うことが計画されている大規模接種、それぞれいずれも予防接種法上は市町村が実施主体となります。
 それから、市町村が準備する接種の予約と防衛省の大規模接種センターでの接種の予約を二重に行うことについては、防衛省において、万が一予約が重複してしまった場合には、速やかにいずれかの予約を取り消していただくよう、予約システムの受付画面において注意喚起するとともに、防衛省のホームページ等において周知しているものと承知しております。各自治体においても、二か所の会場の予約が取れた場合には、いずれか片方の予約を速やかにキャンセルするよう周知していただくことなどが適当と考えております。
 厚生労働省としては、防衛省や自治体と緊密に連携し、各接種会場での接種が円滑に進むよう、引き続き丁寧な対応をしてまいりたいと考えております。

#172
○本田顕子君 ありがとうございます。実施主体が市町村であるという点は変わらないということを理解させていただきました。
 午前中にも出ておりましたけれども、余剰が出た場合の接種について、いろんな意見や報道の影響が大きいということで、昨日、古川委員もおられますが、自民党新型コロナウイルスに関するワクチン対策PTで第三次提言を加藤官房長官に申入れをさせていただきまして、余剰ワクチンについては、接種順位に関係なく自治体が柔軟に接種できるよう体制をつくるようにということで政府に要請をさせていただきました。午前も田村大臣からもありましたので、是非、そうした柔軟な運用で、一人でも多くの方に接種ができるようにお願いをいたします。
 次に、大規模接種会場での配送、冷凍管理について質問をさせていただきます。
 二十一日に承認されたモデルナ社のワクチンが昨日から東京、大阪の集団会場で使用されておりますが、独自に大規模接種会場を検討している自治体への配送、製品の配送、冷凍管理はどのようになるのか、教えてください。

#173
○政府参考人(正林督章君) 防衛省が運営している東京、大阪の大規模接種会場や一部の都道府県が既に独自に運営している大規模接種会場への供給については、現在、暫定的な対応として、個別に接種会場ごとに必要となるワクチン量を確認した上で、武田薬品工業と提携し、流通を担当している会社から配送を行っていますが、今後、あらかじめ地域ごとに設定した卸業者が武田、モデルナ社のワクチンの納品を行うようにする、そういった予定でございます。
 武田、モデルナ社のワクチンの配送方法として、マイナス二十度で保管することとされており、百回接種分、これ十バイアルに相当しますが、それを最小流通単位として接種施設に納品され、納品を受けた施設で全て使用することとし、納品を受けた施設から他の施設への小分け配送は行わないこととされています。
 また、武田、モデルナ社のワクチンの保管にはマイナス二十度の冷凍庫が必要となりますが、今後、施設の数の拡大が見込まれる大規模接種会場で、武田、モデルナ社のワクチンの保管、管理に支障が生じないように冷凍庫を配置するべく、現在関係者と連携して取り組んでいるところでございます。

#174
○本田顕子君 ありがとうございました。
 モデルナ社、そして最初に承認されたファイザー、そしてアストラゼネカも共に、使用期限ではなく有効期間は六か月でございます。封を開けない状態で六か月ですので、順次接種をしているのでそういうことはないとは思いますけれども、二月に一番最初に承認をされたことを考えますと、六か月後は八月になります。日常生活の中で冷凍庫や冷蔵庫に入れていたらいつの間にか期限が切れていたということがうっかり事例がありますので、そうしたこともないように気を付けていただきたいと思います。
 次に、変異ウイルス対策として、検疫所体制について質問をさせていただきます。
 水際対策についてはこの委員会でも多くの議員の先生から御質問もありましたし、そのおかげで政府の水際対策の強化も進んでおりますが、国際線の往来で考えますとすぐに成田や羽田が頭に浮かぶわけでございますが、調べたところ、国内には、全国の主要な海港、空港合わせて百十か所の検疫所があるとのことです。
 今年度の増員人数について教えてください。また、国内百十か所の検疫所で現在、海外の往来を受けているのは何か所でしょうか。加えて、入国者に対する健康フォローアップの最新の対応状況について教えてください。

#175
○政府参考人(浅沼一成君) お答えいたします。
 まず、検疫所の体制につきまして、令和三年度におきましては、大規模空港等における検疫所職員百七十七名の増員を措置しております。加えまして、職員の雇い上げや委託業者の活用、現在、国際便の受入れがない検疫所の職員などの応援派遣などによって体制の確保を図っているところでございます。こちらにつきましては、今後も状況に応じまして適切な体制確保に努めてまいりたいと思います。
 また、今開いている空港でございますが、成田空港、羽田空港、関西空港、中部空港、福岡空港の五空港が国際便を受け入れております。その他の空港につきましては、現在、空港の方で国際便を引き受けていない状況でございます。
 健康フォローアップについての御質問もございました。検疫所が確保する宿泊施設での待機、それと検査と併せまして、こうしたところの退所後も入国後十四日間の自宅等待機を求めている状況でございまして、入国者の方々につきましては、健康状態の確認に加えまして、位置情報アプリによる居場所の確認やビデオ通話による状況の確認のほか、三日以上連絡が取れない場合等の見回り等複数の取組を並行して進めるとともに、確実なフォローアップ実施のための体制を強化し、入国後十四日間の健康状態の確認と自宅等待機を徹底することとしております。
 引き続き、この健康フォローアップ体制の強化にも努めてまいりたいと考えているところでございます。

#176
○本田顕子君 ありがとうございます。是非、今ありましたように、アプリだけに頼らない、実際の人の見回りということを気を付けていただきたいなと思います。
 それで、政府は、緊急事態宣言下でも、特段の事情のある外国人として、外国人船員の入国を認める方針を決定しております。これは、船員のほか、航空機の乗務員らも含まれます。この対応について、国内の新造船の引渡しや船員交代が引き続き実施できる環境が維持されるということで、海運関係者の方からは安堵の声が上がっていますけれども、感染防止という観点では、外国人の新規入国の全面禁止、停止を求める意見は自民党の勉強会でも早い時期から上がっております。水際対策の更なる強化の必要性も求め、その上で、本題の健康保険改正に関しての質問に移らせていただきます。
 後期高齢者の窓口負担の引上げについて質問させていただきたいと思います。
 この質問につきましては、午前中の審議で多くの先生から質問があって答弁もありましたので、私からはやはり、現役世代の負担は七百二十億円、一人一人で見ればお金は小さいかもしれませんけれども、トータルで見るとこの七百二十億円減少して持続可能な社会保障制度の確立を目指していくという分かりやすい攻防を続けていきたいと、いただくことをお願い申し上げまして、次の質問に入らせていただきます。
 後期高齢者の窓口負担の引上げに対する配慮措置について質問させていただきます。
 長期にわたる外来受診をされる皆様にとっては、急激な負担になることを大変心配されております。長期頻回受診患者の皆様への配慮措置の内容と、受診抑制への効果をどのように考えておられるか、教えてください。

#177
○政府参考人(浜谷浩樹君) お答えいたします。
 今回の改正では、見直しによる影響が大きい外来患者につきまして、施行後三年間、一月分の負担増を最大でも三千円に収まるような配慮措置を講ずることといたしております。これによりまして、急激な負担増を抑え、必要な受診の抑制を招かぬようにするということでございます。
 配慮措置の対象者につきましては、二割負担対象者の約八割に該当いたします約二百八十万人程度と見込んでおります。
 また、配慮措置の効果が最大となる方を具体例として挙げますと、例えば、一割負担で月九千円負担している方が二割負担になりますと、九千円増加して外来の月額上限である一万八千円の負担となりますけれども、配慮措置を講ずることで月三千円の負担増の一万二千円の負担に収まるということで、このケースでいいますと六千円の負担が抑えられるということでございます。
 また、配慮措置の効果を入外来含めた一人当たりの自己負担の年間平均で申し上げますと、配慮措置がない場合には八・三万円から十一・七万円に三・四万円増える見込みとなりますけれども、これを二・六万円に抑制する効果がございます。

#178
○本田顕子君 ありがとうございます。
 今ほどの説明で、今、普通には、一割負担が二割負担になって、もう自己負担が二倍になってしまうんではないかということを心配されている方がおられますので、今の御答弁にありましたことを周知広報していただいて、国民の理解が広がるような取組も併せてお願いをしたいと思います。
 あと、その中で、やはり複数、今の御答弁の中では複数あっても大丈夫ということがなかったので、別な医療機関や薬局、その同一の医療機関であっても最大三千円を超える部分は最短で四か月後をめどに償還されるということも、是非その辺、多くの方に分かりやすい広報をお願いしたいと思います。
 次に、窓口負担について厚生労働大臣に質問をさせていただきます。
 五月十九日の本会議での田村大臣の答弁では、個人の健康には様々な要因があるため、窓口負担見直しに伴う受診行動のみを取り出して健康状態に影響を与えるかの分析を行うのは困難と、我が国の平均寿命については、大震災などの影響により一時的に短くなることはありますが、総じて延伸基調にあると答弁をされました。新型コロナウイルス感染症でこれまでお亡くなりになられた方が一万二千名を超え、感染者が七十一万人を超えている現状を見れば、健康に与えている影響は後期高齢者の方にも非常に大きいのではないかと考えます。
 窓口負担の引上げが重なることで受診抑制、ひいては健康状態に影響とならないのか、厚生労働大臣の御見解をお聞かせください。

#179
○国務大臣(田村憲久君) 今般の改正は全世代型ということでありまして、若い方々がこれからやはり負担が上がっていくという中において、どうやってその負担の上昇をなるべく抑えていくようにするかということで対応するということで、特に高齢者の中でも一定所得以上の方々は支え手も含めていろんな形で対応いただきたい、二割負担という形をお願いをさせていただきました。
 そういう意味では、これによって本当に診療抑制が掛かったのではこれは困るわけでありまして、今コロナ禍で、今は大分医療機関にかかっていただくようにはなりましたけれども、逆に今また緊急事態宣言でありますから、解除をしているときよりかは、やはりいろんな形で自ら医療機関に行くことを避けられる方もおられるわけでありまして、この現下であっても必要な医療は受けていただかなきゃならないわけであります。
 一方で、こういうようなことを、しっかりと自らの健康を保っていただくために医療機関に行ってくださいよということもお願いしている我々立場でもございますので、今般このような形で、来年の十月以降三月までの間でこれ引き上げる新たな見直しの時期を決めていかなければならないわけでありますけれども、こういうことに関しましても、仮にそうなったとしても必要な医療を受けていただくべく、我々としては広報をしっかり通じて必要な医療を、賢い医療のかかり方という形の中で皆様方に対応いただけるよう努力してまいりたいというふうに思っておりますし、今委員が言われたように、負担というものは上がりますけれども、一定の配慮措置も講じさせていただいております。それに当たっては、高額療養費というものを使わなければなりませんので、これを皆さんが使っていただくべく、これは広域連合とも連携しながらしっかりと体制を整えてまいりたいというふうに思っております。

#180
○本田顕子君 ありがとうございます。
 これまで日本を豊かな国に成長するために御尽力くださった人生の先輩方が安心して医療を受けられることを希望しております。そのためには成長の果実を実感することが大切で、そこに私は日本の創薬力の回復も大きな要素になると思います。
 折しも、本日、ワクチン開発・生産体制強化タスクフォースが開催されると伺っておりますので、前向きな審議となることも期待をいたしまして、次の質問に入らせていただきます。
 次に、傷病手当金の支給期間の通算化について質問をさせていただきます。
 被保険者の傷病変化などの背景についての説明と、対象となる被保険者数をどのように予測されているのか、教えてください。

#181
○政府参考人(浜谷浩樹君) お答えいたします。
 近年、糖尿病、心疾患、精神疾患、がんなど、何らかの疾病を抱えながら働いている方が労働人口の三分の一を占めるものと推計されます。
 例えば、心疾患につきましては、一定の治療後に職場復帰が可能となります。その後、継続的な通院が必要となるケースがございます。また、がん治療におきましても、診断技術や治療方法の進歩に伴いまして、手術等によりまして一定の期間入院した後には、働きながら定期的に通院治療を行うケースも増えてきております。こうした中で、傷病手当金につきましては、治療を受けながら仕事を続ける場合に患者さんが柔軟に利用できないという指摘がされております。
 こうした状況を踏まえまして、今回の改正法案におきましては、治療と仕事の両立の観点から、出勤に伴い不支給となった期間を延長して支給を受けられるように、傷病手当金を通算して一年六か月に達するまで支給をすることとするものでございます。
 対象人数につきましては、一定の仮定を置いて推計を行いましたけれども、令和四年度で約四万人の方が通算化の対象となることを見込んでおります。

#182
○本田顕子君 ありがとうございます。
 治療を続ける中で、例えばがんと診断されたとき、社会や友人と切り離されることで孤立する患者さんも多くいらっしゃいます。がん患者であっても、治療を続け、社会とつながる職場の大切を実感、実現できるようになるということを期待をいたしております。
 次に、保健事業における健康情報等の活用促進について質問をさせていただきます。
 国民が健康に活躍できることを目指すために、保険者に対して加入者に毎年一回義務付けられている特定健診は、二〇〇八年度から開始され、毎年二千九百万人が受診され、制度の運用を始めて今年で十三年になります。健診結果は健康改善にどのように活用されていますでしょうか。
 また、今回の改正では、四十歳未満にも事業主健診結果の保険者への提供を可能とするとのことですが、健康づくりへの効果をどのように見ておられるのか、今後の取組についてお聞かせください。

#183
○政府参考人(浜谷浩樹君) お答えいたします。
 午前中も御質問ございましたけれども、保険者は四十歳以上の加入者に対しまして特定健診を行うこととされております。
 この四十歳以上の方の事業主健診の結果の取得率でございますけれども、協会けんぽについては令和元年に七・六%ということでございました。ただ、これ、現状そう高くないわけでございますけれども、もっと活用したいと、活用できるようにしたい、してほしいというような強い要望もございまして、午前中、大臣からも御答弁申し上げましたけれども、労働安全衛生法に基づく指針におきましても、事業主サイドでも保険者に提供しやすくなるような環境づくり等も併せて行っておるものでございます。
 今回の改正法案におきましては、保険者が四十歳未満の方の事業主健診情報をいただくことで、若年層への保健指導、あるいは、その事業主健診で有所見の若年層へのレセプトの確認に基づく受診勧奨などを円滑に行うことが可能となるものと考えております。
 今回の見直しにおきましては、四十歳未満の加入者も含めました効果的、効率的な保健事業の実施等を推進するものでございます。これ、健康寿命の延伸にも資するものであるというふうに考えておりますけれども、健康寿命の延伸につきましては、こういった保険者の保健事業のほかに、健康無関心層も含めた予防、健康づくり全般の推進、あるいは地域、保険者間の格差の解消に向けまして、健康寿命延伸プランに基づきまして、自然に健康になれる環境づくりあるいは行動変容を促す仕掛けなど、新たな手法も活用しながら取組を進めてまいりたいということでございます。

#184
○本田顕子君 ありがとうございます。
 この前の本会議場で田村大臣が、自然に健康になれる環境づくりということが、ちょっとそのとき分からなかったんですが、今の局長の御答弁でよく理解ができました。ありがとうございます。
 次に、オンライン資格確認の導入について質問いたします。
 骨太の方針二〇一九において、二〇二一年三月から本格運用するとしてマイナンバーカードを健康保険証として利用するためのプレ運用が進んでおりましたが、今年三月、十月に延期になると厚労省から説明がありました。延期の主な理由として、コロナ禍による半導体の不足等、機器の導入遅れも理由としてありましたが、保険者が管理、登録している加入者データに想定以上の誤りがあったとのことでした。このため、個人番号の誤入力をシステム的にチェックする機能を導入し、並行して運用を行いながらデータを検証し、精度を高めていくとのことでした。
 今回の質問に当たり、準備状況を再度伺ったところ、三月と内容が余り変わっておりませんでした。現在、データの精査をどのように高めておられますでしょうか。十月からの本格運用は大丈夫かなと心配しております。オンライン資格確認システムの導入の状況についてお聞かせください。

#185
○政府参考人(浜谷浩樹君) お答えいたします。
 まず、三月から十月に延期いたしましたけれども、準備については事務的に着々と進めております。
 マイナンバーカードを健康保険証として利用できるオンライン資格確認の導入につきましては、この三月からの本格運用を開始することを目指しましてプレ運用を開始する等、本格運用に向けた準備を進めてまいりました。このプレ運用機関数も徐々に増えてきておりまして、令和三年五月二十四日時点では三百四十の機関がプレ運用に参加しております。
 また、準備の過程で、御指摘のとおり、保険者サイドのデータの確認、修正作業の遅れ、あるいは医療機関における半導体不足を原因とするパソコン調達の遅れなどが判明したため、十月までに本格運用を開始するということにしたわけでございます。
 現状でございますけれども、保険者の個人番号の加入者データの正確性の確保に向けましては、保険者の個人番号の誤入力をシステム的にチェックする機能の導入をいたしております。これは三月三十日に一旦導入いたしましたけれども、そのバージョンアップも併せて現在行っております。
 また、住基ネットへの照会による個人番号の再確認もこれも定期的に今実施しておりまして、そういう意味では、何といいましょうか、日々データがきれいになるように今チェックを進めているという状況でございます。そういったシステム改修が完全に終了いたしますと、こういった住基ネットとの照会を行わなくても相当程度、何といいましょうか、ヒューマンエラーがチェックできるというような仕組みになるというものでございます。
 こういったシステム的なチェックの導入等も進めまして、十月までに本格運用できるようにしっかりと準備を進めてまいりたいと考えております。

#186
○本田顕子君 ありがとうございます。
 このオンライン資格確認というのは、一部が利用してもいけないので、多くのところに加入していただかないといけないので今取組を聞かせていただいたんですが、常に課題となるのがデータの不確実性だと思います。データの入力に関わるのは短期で御入力に協力いただくケースが多く、入力することに追われ、ダブルチェックの時間的余裕もないのではないかなと思います。
 同じ状況とは言えないかもしれませんが、私たち議員が誰しも直面する、選挙の支援者名簿の入力も同じような状況です。選挙のときであれば法定はがきが大量に戻ってきて一票のお願いができなかったと嘆くわけですが、こうしたオンライン資格確認に使用するデータは被保険者を結び付けるものです。今後、生涯を通じて活用していく社会となることを考えますと、入力の精度というのは非常に重要でありますので、高度システムであっても、間に人間が介入し、データの確実性を高めて十月からの本格運用開始となるように、是非ともよろしくお願いいたします。
 次に、全世代型社会保障改革全体の中で、厳しい財政状況の健康保険組合について触れさせていただきます。
 五月十九日も大臣から答弁がございましたが、持続可能な社会保障制度の確立を図るという趣旨は理解いたしましたが、長引くコロナ禍で保険料収入が減少し、急減し、回復の見通しが立たない企業は多く、更に解散する組合が増えるのではないかという見方もあります。
 健康保険組合に対してどのように対応していくのか、大臣、お聞かせください。

#187
○国務大臣(田村憲久君) 健康保険組合でありますけど、比較的財政力が今まであるということで、いろんな形でいろんなお願いをしてきた経緯があります。総報酬割等々も、これは医療保険のみならず、介護保険も含めて順次これを拡大してきたわけでありまして、一方で健康保険組合自体もだんだんこの体力がなくなってきている事実がある中において、これ令和元年度の決算の数字でありますけれども、保険料収入合わせて総収入八・三兆円強ある中で、支出の方、高齢者医療への拠出金ということで三・四兆円、これ四二・三%ということで、やはり、後期高齢者医療保険制度、支援金も含めてやはり拠出金が非常に大きな負担になってきておると、こういう実態があります。
 健保組合の保険料の推移も、平成十九年辺り七・三%であったものが今、令和元年で九・二%というような形になっておりまして、保険料も協会けんぽの一〇%にもう徐々に近づいてきておりますし、今言われた……(発言する者あり)済みません、解散等の数も増えてまいりまして、そういう意味では健保組合の数自体も減ってきておると、こういうことがある中で、今般の制度改正という中において全体として負担の軽減というものを、これをするために負担能力のある高齢者の皆様方にお願いをさせていただくということでありますが、あわせて、今までもそういう意味では、高齢者拠出割合の多い、そういうような保険者に対しましては、負担が重いということで特別負担調整というような形で支援をさせていただいたりでありますとか、それから、前期高齢者納付金に着目した補助金というものも進めてきております。
 様々な形でやれる範囲でやってきておりますが、やはり制度として維持をしていくためには、やはり負担ができる方々にはなるべく負担をしていく中において、特に健保組合は若い現役世代の方々が多いわけでございますので、そういう方々の負担を何とか軽減していきたいという思いの中での今般の改正ということも御理解いただければ有り難いというふうに思います。

#188
○本田顕子君 ありがとうございます。
 健康保険組合の財政状況が改善するためには経済活動の再開が必要であります。そのためにもワクチンを一日も早く接種が必要でありまして、昨日、総理が日本薬剤師会の山本会長にお会いになったときに、頑張っている薬剤師に謝意を示していただいたことは本当に私たちにとってもうれしいことでした。
 既に薬剤師、薬局、病院薬剤師も協力をして、予診票ですとかシリンジの充填、希釈の方にも協力して、実はそれの方がもっと目詰まりを解消するのに協力をしております。そのことも御理解をいただいて、私の質問を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。

#189
○塩田博昭君 公明党の塩田博昭でございます。
 健康保険法改正案の審議の前に、若干、ワクチン接種の点について何点か御質問をさせていただきたいと思います。
 十四日に田村大臣が、ファイザー社との間で九月末までにワクチン五千万回分の追加供給を受けると、こういう契約を正式に結んだことを発表されました。ワクチン接種を担う現場の自治体にとっては、やっぱり自治体のことを最優先に考えるとそういう情報がまた早め早めにお知らせいただくことがすごく大事になってくると、このように考えておりまして、今政府は、六月末までの市区町村へのワクチン配分計画は明確になっているわけでございますが、結局それ以降の配分計画を一日でも早く各自治体にお知らせ願いたいという声が結構各自治体から寄せられているわけでございます。
 例えば、東京の小金井市など幾つかの自治体からも、かかりつけ医の協力もあって七月初めには高齢者の接種がもう終了する見込みであるというところが幾つかございまして、こういう自治体がやはり次の段階として、七月からは基礎疾患を有する方とか六十歳から六十四歳までの方へのワクチン接種をやっぱり始めたいと、このように考えているところがあります。ところが、ワクチンの供給量が分からないために受付を、予約受付を始められないという、そういうふうに困っているという声も聞いておるところでございまして、自治体の努力によって高齢者へのワクチン接種を早く終わらせても、ほかが終わるまで横並びで待っているということがないように、やはりそこは、早く終わったところにはちゃんと早く打てるということが大事だと思っています。
 そこで、六月末以降の配分計画、できるだけ早くお示しいただきたいと思いますけれども、大臣、いかがでしょうか。

#190
○国務大臣(田村憲久君) 以前からこれ知事会を始め各自治体から、早く予見性を持ってワクチンの供給量及び供給時期というものを示してもらいたいと、こういうお声をいただいておりました。高齢者分に関しましては、六月最終週までということで基本配分計画を作り、そしてファイザーの方からどういうような形でというようなことも、配分をすることも含めて、これは最低配分、最低限分配ができる量を時期も含めてお知らせをさせていただいたところであります。
 委員がおっしゃったのはその次ということでございまして、おっしゃられますとおり、かなりばらつきがやっぱりある。もう七月、今言われたとおり、もう高齢者終わって、基礎疾患のある方々も、もうそれも含めて一般まで行くかも分からないと言っておられるような自治体もあられるわけでございまして、そういう意味では、そういうところに早く情報をお伝えすることは大変我々も力を尽くしていかなきゃならぬところだというふうに思っております。
 基本的には、これファイザーのワクチンということであればファイザーが、このワクチンの配送量、配送量ですね、それと時期というものをしっかりとお伝えをさせていただいた上でこれは配送していくという話になります。
 我々といたしましては、今言われたとおり、横並びというわけにはなかなかいかないわけでありまして、早く進んだところには早くこれを分配していくということが非常に重要であります。もちろん都道府県とも情報交換をしながらでありますけれども、そのような形で必要なところに必要な量が早く行き渡るようにしっかりと対応してまいりたいというふうに思っております。

#191
○塩田博昭君 大臣が今お答えいただいたように、できるだけ早くということなんですけれども、例えば七月から始めようとすると、接種券を印刷するだとか配付するだとか、それ以外にも様々準備をするということになると、一か月近く掛かるわけですよね。そうすると、七月から始めようとすると、やっぱり六月の頭にはある程度分かっていないと次の準備が進まないということがあります。そういう意味では、なかなか余裕があるようでも時間が余りないということがありますので、できる限りの早くのお知らせということをお願いをしたいというふうに思っていますので、よろしくお願いします。
 そして、このワクチン配分計画に関連して政府参考人にお伺いしたいと思いますけれども、現在、各自治体にどの週に何箱届くかというのは示しているわけでございますけれども、もう少し詳しく教えてほしいというのをやはり各自治体から私どもの方にもよく聞くわけですね。そこで、各自治体への配分量に加えて、それぞれの週にいつ何箱届くのかということ、ワクチンの到着の正確な日時をできるだけ詳しく示していただきたいというのが一つあります。これをお示しいただけるのかどうかということが一つと。
 そして、到着日当日の到着時間も、例えば休日に来る場合なんかは、市だとかそれぞれの自治体の担当者がもう朝からずっと待っていると、何時に来るのか分からないからということですね。一日拘束されてしまうということがあるので、そういう意味での負担が大きいのをやはり少し配慮していただきたいというふうに思っています。この点についていかがでしょうか。

#192
○政府参考人(正林督章君) お答えします。
 ファイザー社のワクチンの納入予定日については、従来は配送開始日の数日前にしか連絡ができませんでした。これについては、医療機関からいろいろ苦情をいただいてきたところです。今後は、配送開始日のおおむね二週間前にV―SYS上で、各基本型接種施設、自治体宛てに通知がなされることになりました。
 それから、当日のワクチンの納入時間についてでありますが、配送時間のめどが立った時点で運送事業者から納入先の基本型接種施設に連絡が行くものと承知しています。連絡先として担当者の携帯電話を登録していただくことも可能としているところでありますが、一日に多くの配送先にワクチンを届ける必要があるほか、交通事情などにより事前に具体的な到着時間帯をお伝えするというのはちょっと難しいかなというふうに考えています。
 医療機関には御負担をお掛けすることになりますが、円滑なワクチンの配送に御協力をいただけたらというふうに思っています。

#193
○塩田博昭君 今、正林局長からもおっしゃられたなかなか難しいところもあるというのは私もよく分かるんですね。ただ、特に休日に来るところについては、やはりせめて午前中に来るとか午後に来るとかということぐらい分かれば一日待っていることはないんだろうというふうに思いますので、なるべくそこの情報提供についてもお願いをしたいというふうに思っています。
 二十一日にモデルナとアストラゼネカ製のワクチンが正式承認をされましたけれども、これで三種類のワクチンが承認をされて一気に接種も進むというような期待もあるわけですけれども、特にモデルナについては大規模接種センターでの接種を想定をしているということでございますけれども、既に全国三十の自治体の独自の大規模な接種会場を計画していると、このような話もございますので、こうした大規模会場は全てモデルナ製でいくということでいいのかどうかちょっと改めて確認をしたいのが一つと、モデルナ製のワクチンを市区町村で使う予定もあるのかどうかもちょっと併せて教えていただきたいんですね。
 そして、アストラゼネカ製ですけれども、やはりこれについては、接種後まれに血栓が生じるという海外の事例もございましたので、当面は接種を見合わせて使用については引き続き検討するということになっているわけですけれども、今後全く使わないということがあるのかということとか、また、使うとすれば、海外の動向を踏まえていつまでに結論を出すのかということも併せて、大臣、教えていただきたいと思います。

#194
○国務大臣(田村憲久君) 先般、二十一日でありましたけれども、ワクチン分科会、これ厚生科学審議会でありますけれども、ここで議論をいただいて、モデルナ社のワクチンに関しては、委員がおっしゃったとおり、これは臨時接種に使用するということでここで御判断いただきました。
 まあアストラゼネカ社に関しては、諸外国で、御承知のとおり、若年層への接種推奨というものがこれが進んでいないというところもございまして、その状況を注視しながらということでございますので、現在、使用の在り方について引き続き検討という形になったわけであります。
 モデルナ社のワクチンでありますが、言われるとおり、大阪、東京の大規模接種会場ということと同時に、今、全国で同じように大規模接種会場をつくろうという、そういう自治体が増えてきております。そもそもコールドチェーン自体、今はファイザー社ので全国つくっていただいておりますので、それに合った形で対応いただいております。モデルナ社はちょっと使い方が違っておりまして、管理する温度も違いますし、どうしてもその小分けが難しいということがございますので、百回分使い切って、短期間に使い切っていただくという必要が出てまいります。そういう意味では大規模接種会場に合っているのかなというふうに思っておりますが、ただ一方で、ファイザー社は、じゃ、絶対駄目かというと、これも自治体の御判断でございますので、絶対駄目というふうには我々は言っていないわけでありますが、基本的には、モデルナ社の方がコールドチェーンが違うということで使いやすいのではないかということでお話はさせていただいております。
 あわせて、しからばモデルナ社は大規模接種会場のみかというと、これまた基本的には、先ほど申し上げたとおり、コールドチェーンが違いますからそういうような考え方ではありますが、自治体でそれぞれどういう判断をするかということによって、場合によってはモデルナ社、例えばファイザー社のものがどうしても入ってこないようなことが仮に起こってモデルナ社を使うということもあろうと思いますし、そこは臨機応変に各自治体に御判断いただくことになろうというふうに思います。
 それから、アストラゼネカ社でありますけれども、先ほど申し上げましたとおり、そういう形で引き続き検討ということでございますので、これに関していつ臨時接種という形で使用するかについては今まだ予断を持って申し上げられない状況でございまして、海外の接種の状況、それからそれぞれ積み上がってきた知見等々を踏まえた上で最終的には御判断をいただくということでございますので、安心して打てる環境というもの、こういうものがしっかりと整った段階で接種をしていくという形になってこようというふうに思っております。

#195
○塩田博昭君 今大臣がおっしゃられた、モデルナを市区町村でも使う場合があり得ると、こういうことだったと思うんですけれども、その場合の使い方を、例えば、今大規模で自治体がやっているようなところで大きくやっているところ、まあ要するに市区町村がやっているのとルートが別なわけですよね。例えば企業なんかでも、会社の中で例えば打つというようなことにも使うということがあるのかもしれません。これも別ルートになると。で、市区町村でやる場合にやはりそのルートが一緒になってしまうと、ワクチンも違うわけですし、接種期間も違うわけですから、そこがうまく、何というんでしょうか、混ざらないようにというか、それが大事だと思うんですね。
 そういう意味で、今、市区町村が使う場合というのはどういうケースなのか、ちょっともう一度教えていただきたいんですが。

#196
○国務大臣(田村憲久君) 基本的には二回目の間隔も違っておりますし、一般の方々が打つところにおいていきなりモデルナが入ってきますと、同じワクチン打っていただかなきゃなりませんから、非常に煩雑といいますか、説明も含めて大変混乱をするおそれがあるわけでありますから、そこも踏まえて御検討いただかなきゃならないと思います。
 しかし一方で、例えばこれ、起こるか起こらないかは別にして、今、先ほどファイザーのワクチンいつ来るんだという話がございましたが、一時的にどうしてもファイザーのワクチンが入ってこないという中で、しかし接種体制は組んでいる、何とか早く打ちたいという場合に関して、そこが区分けができるということであればモデルナのワクチンをそこに配送するということは十分にあり得る話でございますので、そこは、リスクというか、自治体においていろんな混乱が生じる可能性というものをある程度御判断いただいた上でモデルナを要望されるということもあり得るんであろうなと、そこは十分に我々も相談に乗っていきたいというふうに考えております。

#197
○塩田博昭君 じゃ、それぞれの自治体に手を挙げていただくということで、どうされるかというのは国等の連携の中で判断していただくということだと思いますので、よろしくお願いします。
 そして、次ですけれども、県、政令市の大規模接種会場について河野大臣が、三十の自治体から設置の意向を確認したと発表をして、これから具体的な内容を詰めていきたいと、そして必要に応じて予約システムなどの支援をサポートすると、このようにおっしゃったわけですけれども、これら自治体独自の大規模接種会場の運営費等は国が全面的に負担をすると、このように理解しておりますけれども、予約システムについても市町村と綿密に連携しながら、結局、二重予約であるとか架空予約などを防ぐシステムの構築が必要だと、このように思います。
 国による支援というのはどのようなサポートが可能なのかというのをひとつ教えていただきたいのと、そして、全国の自治体が設置予定の大規模会場について、詳細が決まったところからできれば一覧にして国民に情報提供をしていただけると大変助かると、このように思っています。接種の機会が少しでも増えることを期待する多くの方々に応えるためにもこの点は是非お願いしたいと思いますけれども、こやり大臣政務官、いかがでしょうか。

#198
○大臣政務官(こやり隆史君) 委員ももう重々御承知のとおり、各自治体は、それぞれの接種システム、それぞれ特色があって違いますし、これから設置されるまさに大規模接種会場も、各地域に応じてそれぞれやり方等を含めて工夫なり違いがあると思います。
 したがいまして、国といたしましては、各それぞれの自治体がどのような課題で困っておられるのか、これ、まずは丁寧にお聞きをしながらそれぞれの課題に応じて対応していく必要があるというふうに考えておりますので、厚労省のサポートチームあるいは総務省など関係省庁とも連携しながら、個々の自治体の課題に応じた形で対処をしていきたいというふうに考えております。
 また、大規模接種会場、これから進んでいきますので、良い事例様々出てくると思います。予約システムについても様々な工夫が出てくると思いますので、そうした良い事例、好事例を横展開するためにしっかりと情報提供をしていきたいというふうに思っております。
 また、大規模接種会場でございますけれども、今週から御承知のとおり愛知県、群馬県、宮城県で開始をされており、そしてまた今日からは神戸市で、これはファイザーのワクチンでございますけれども、使った大規模接種会場が開始をしています。
 委員先ほどお話がありましたように、三十の自治体から御意向があるというふうにお聞きしておりまして、それがまだ時期も含めてそれぞればらばら、ばらばらというかばらつきもございますけれども、国といたしましては、しっかりとこうした大規模接種会場に関する情報について情報提供していきたいというふうに考えております。

#199
○塩田博昭君 今、最後にこやり政務官がおっしゃっていただいた情報提供、最後、しますというふうに御答弁いただいたところですね、できる限り厚労省のホームページなんかでも、日本地図があってどこどこにどんどん増えていったという、決定次第増えていけば、またそういうものをSNSを通じて発表をどんどんしていただければ、やっぱり打たれる方はおじいちゃん、おばあちゃんであったりするわけですけれども、若い人たちはSNSを通じてそういう情報をつかみますので、そうすると、自分の田舎にいるおじいちゃん、おばあちゃんにこういうところでできることになったよと連携もすることができるんじゃないかというふうに思いますので、全体を早く進めるためにも是非そういうことをお願いをしたいというふうに思いますので、よろしくお願いします。
 では、続いて、健康保険法の改正案についてお伺いをしたいと思います。
 この改正案は、法案名に全世代対応型とあるように、若者と高齢者で支え合い、若い世代の負担上昇を抑えるという長年の課題に対応するために、まさに全世代型社会保障の構築に向けた重要な法案であると、このように考えております。
 まず、二割負担となる七十五歳以上の対象者は三百七十万人と想定される中で、特に影響が大きい外来患者について施行後三年間は一月分の負担増を最大でも三千円に抑えると、こういう配慮措置を導入することになっておりまして、負担増となる方のうち約八割がこの緩和措置の対象になる見込みであるということでございます。
 具体的には、同一医療機関での受診について負担額が月六千円を超えた医療費については、それが一割負担になるように高額療養費の上限額を設定することにもなっておりまして、急激な負担増を抑制すると、このようにもなっている。
 そこで重要なのが、こうした後期高齢者の高額療養費に係る申請の事務についてなんですけれども、各都道府県単位の後期高齢者広域連合がここを担当するわけですよね。一連の事務処理への対応だけでなくて、高額療養費の請求漏れとか銀行振り込みについても滞りがないようにしなければならないというふうに考えておりまして、広域連合の責任をやはりしっかり明確にして、市町村の協力や連携とともに、広域連合自体に対する具体的な支援策がやはり必要なんではないかというふうに考えております。この点についてどう考えておられるのか、田村大臣にお聞きしたいと思います。

#200
○国務大臣(田村憲久君) 午前中もお話ありましたけれども、急激な負担の軽減ということで、外来の方々に関して、高額療養費を使って一月その増加分を三千円に抑えていこうということを三年間対応していくということ、これは非常に重要な対策だというふうに思っておりますが、これに関して、やはり高額療養費という形でございますから、まず申請をいただかなければならないということであります。それは、もちろん同一医療機関ならばそこで計算していただきますけれども、同一医療機関でなければ、その後、四か月後償還みたいな話になってくるわけでありますので、そこをどうするかというのは非常に難しい話であるという多分御認識なんだというふうに思います。
 全体三百七十万人対象者いるうちの八割ということで二百八十万人ぐらいがその対象になるわけで、そういう意味からいたしますと、やはりしっかりと申請勧奨をしていくということは重要であります。
 しかし、それ以前に、まず口座登録をいただいていれば、これは初回申請いただかなくてももう対応ができるわけでございますので、対象者に対してやはりしっかりとそこは、口座登録勧奨という言い方がいいのかどうか分かりませんけれども、登録してくださいというようなお願いを広域連合等々からもしていただかなきゃならないと。それで口座登録していただければ、これはお手間をお掛けせずに高額療養費が使えるという形になるわけであります。
 それに関しては、厚生労働省も広域連合と協力しながらそのような対応を進めてまいりたいというふうに思いますし、様々な手続上、いろんな事務的な手間等々いろいろある中において、システム等々もコロナ禍においていろいろと対応していかなきゃならないということでございますので、そのシステム面での対応も含めて、これは法律が成立後でありますけれども、広域連合と調整を進めてまいりたいと思います。
 いろいろと今考えているところはありますけれども、まだ十分に広域連合と詰まっていないところがございますので、ここはなるべく簡素にといいますか、手間が掛からない方法でどういう方法があるかということはしっかりと検討してまいりたいと思います。
 いずれにいたしましても、周知広報も含めて広域連合としっかり協力して、国民の皆様方、対象者の方々にこういう方法があるということをしっかりと御理解いただくように努力してまいりたいというふうに思っております。

#201
○塩田博昭君 次に、傷病手当金についてお伺いをしたいと思います。
 ちょっと一問、時間の関係で飛ばさせていただきたいと思いますけれども、傷病手当金は、病気やけがで休業した場合に最長一年六か月支給されるわけでございますけれども、現行制度は、例えば、支給開始から二か月後に職場復帰した場合は、残り一年四か月をいつでも使えるという仕組みにはなっていないわけでございますので、その後、同一の病気やけがで再び休んだ場合に、当初の支給開始の日から暦の上で最長一年六か月までの間はこの手当金を受け取ることができますけれども、その先は不支給になってしまうというのが今の現状でございます。このために、一年六か月の支給期間のうち実際に使われた期間は三十日以下が最も、三十日以下というのがやはり最も多くて、平均の受給期間は百六十四日間、五・五か月というのがございます。
 そこで、公明党は、この傷病手当金の支給期間を通算化するようにかねてから主張してまいりました。私自身も、政調の事務局にいたときからの関わりですのでもう七年越しこの問題に関わってまいりまして、私は当時バッジがございませんでしたので、様々、代表質問を含めて、また衆議院の我が党の議員にも様々質問していただくということがあってやっと、なかなかやはり法案に持ってくることまでできなかった、それがやっと今ここまで来たということを、私の中でも非常に感慨無量でございますけれども、そういう中で、やっと今、法改正で通算化するということの実現する運びになっているということは大変うれしいことでございます。
 ところが、この傷病手当金というのは保険加入者の権利でありますけれども、やはり申請主義になっているということなんですね。その申請書類には事業主が記入する項目が必須になっておりまして、この中小企業の事業者の中には、制度に対する無理解であったり病気に対して理解を示していただけなかったりして申請そのものがもうできなかったという、できないという労働者からの実は私も相談を受けたことがございます。
 やはり企業に対してもしっかり周知をする、また本人もこのことをちゃんと知っているということが大事なわけでございます。せっかく救済する制度があって、更にその制度がより良く拡充をされるのに、それが使われなければ全く意味がないというふうに思うんですね。
 そういう中で、傷病手当金の支給期間の通算化についてしっかり周知をしていただくということと、やはり事業主の方たちにこの傷病手当金制度の活用をしっかり促進をしていただくように周知をお願いをしたいと思います。この点については、大臣、いかがでしょうか。

#202
○国務大臣(田村憲久君) いろんな形で医療の高度化といいますか、治療方法等々のいろんな改善がある中で、例えばがん治療なんというものも以前と比べて幅広い治療方法が出てきて、言われるとおり、通算ということが非常に重要になってきたということで、委員の御努力もあって今回このような形で一年六か月通算できるという形になったわけでありますが、幾ら制度改正しても御理解いただいていなければ使えないわけで、まず事業主が御理解いただかなければいけない。これ、第一義的に事業主が分からなければこれ何も伝わっていかない、従業員にも伝わっていかないわけでありまして、事業主に御理解いただく。
 それから、従業員、被保険者の方々にも十分に伝えていただかなきゃいけないということで、特に被保険者の場合は保険者から伝えていただくということが多うございますので、そういう意味では、そういう広報の資料みたいなものをしっかりとこれは提供をさせていただきたいというふうに思っております。
 今言われたように、事業主が例えば理解がなかった場合、当然のごとく申請書を、証明書といいますか、それをちゃんと出しても対応していただけないというようなことはあってはならないわけでありますし、そういうようなことがあった場合には、当然これは厚生局等々に申し出ていただければ対応させていただきたいというふうに思っておりますので、しっかりとまずは広報をする中において、労働者の方々が守られている制度であるということを御理解をいただき、事業主にもより労働者の方々に高い能力を発揮していただくためにはこういう安心できる仕組みというものがあるんだということを周知することが重要であるということを御理解いただきながら、取りやすい環境をつくっていただくよう我々といたしましても努力してまいりたいというふうに思っております。

#203
○塩田博昭君 ちょっと時間の関係で、もう一問ちょっと飛ばさせていただいて、傷病手当金のこの支給期間の通算化によって大事になってくるのは、どれだけ使われたのかということを、しっかりそのことを把握しておく必要があるわけですけれども、保険者が文書により確認できる範囲内で対応することになっているわけでございますので、そこで具体的な文書の保管期間をどうするのかなんですね。
 長期に保存する必要があると思いますけれども、何年間保管するのか、厚労省の見解をお伺いしたいと思います。

#204
○政府参考人(浜谷浩樹君) お答えいたします。
 傷病手当金の支給期間の通算化におきましては、傷病手当金を受給していた方が一定の期間出勤した後に同一の、再度同一の疾病の療養のために傷病手当金を申請した場合に、保険者におきまして、過去の傷病手当金の支給記録等も勘案いたしまして、疾病の同一性の判断あるいは疾病等に対して支給可能な傷病手当金の残日数の管理を行うことになります。
 この傷病手当金を含む各種保険給付の記録に関する文書の保存期間につきましては、厚労省におきまして画一的な保存期間を定めておりませんで、各種保険給付を円滑に行うのに必要な期間を各保険者で設定をいたしております。例えば、協会けんぽでは五年間でございますし、健保組合では、実態は様々でございますけれども、健保連が示す規約例では十年間になっております。
 このため、今般の改正法の傷病手当金の支給記録の保存期間につきましても、現行の各種保険給付の記録と同様に各保険者において適切に設定していただくこととなりますけれども、なおでございますが、再度病気で働けなくなった際に、仮に、文書保存期間の経過によりまして、過去の傷病手当金の支給記録が確認できずに過去に支給した疾病と同一の疾病とは判断できなかった場合には、新たな傷病として傷病手当金が支給開始されることになるというふうに考えております。

#205
○塩田博昭君 最後に、自衛隊の大規模接種センターについて、端的にちょっとお伺いします。
 大規模、東京、大阪のセンターが次の予約開始を始めまして、初回のときにあった架空予約等への対応、模倣犯へのシステム改修がどこまで進んだのかということと、今電話による問合せが始まりましたけれども、その対応は十分に対応できているのか、この二点、お願いします。

#206
○政府参考人(椎葉茂樹君) 架空予約を防止する観点から、市町村コードにつきましては、真正な情報であることが確認できるようシステム改修を実施いたしまして、既に、架空の市町村コードによる予約の受付を実施することができないように対応済みでございます。また、ワクチン接種の対象になっていない六十五歳未満に該当する生年月日による予約の受付につきましても実施することができないように対応済みでございます。
 また、自衛隊大規模接種センターに関する様々な御質問にお答えするため、二十一日から、土日祝日を含む午前七時から午後九時までの間、専用お問合せ窓口を東京、大阪の両センターに設置したところでございます。先週二十一日は、一日当たり東京センターにおきましては四千二百五十件、大阪センターにおきましては約三千七百件のお問合せに対応し、その内容の大半は、予約システムの入力方法に関することや予約の確認でございました。オペレーターにつながらないとの事象は発生しておりません。

#207
○塩田博昭君 時間となりましたので、以上で終わります。ありがとうございました。

#208
○東徹君 日本維新の会の東徹でございます。
 私も、今日から健康保険法の改正案についてでありますが、最初にコロナ関連について何点か質問をさせていただいて、その後、健康保険法の改正について質疑をさせていただきたいと思います。途中、質問の飛ばしたりとか順番を変えたりとか、時間の都合であるかと思いますが、何とぞ御容赦のほどお願いをしたいというふうに思います。
 新型コロナウイルスの感染状況でありますが、依然として大変厳しい状況だというふうに思います。大阪、兵庫、また東京もそうですが、今月末までになっておりますけれども、やっぱり解除ということには、もうなかなか数字見ただけでも難しいなというふうに思います。大阪も、新規の陽性者数は減ってきてはおるんですけれども、重症病床の使用率については九〇%を超えておって、とてもじゃないですけれども解除はできないというふうな状況であります。
 そんな非常に厳しい中で、またこれ緊急事態宣言を、ただでさえ厳しい中で、飲食店とかそれから大規模百貨店とか、皆さんそうですけれども、またこれ延長するんですかというふうな状況にあるわけでありますが、やはり人の命を守るためにもやむを得ない部分もあるというふうに思いながらも、みんなが今苦しみながら考えておるというところだというふうに思います。
 そんな中で、まずお聞きしたいというふうに思いますが、田村大臣は、この厚生労働委員会なんですけれども、よく何とやゆされている人がいるか御存じですか。知りませんか。強制労働委員会と言う人がいますね。強制労働委員会だというふうに、議員の中でもよく言うし、それ以外の方でもよく言われる状況があります。非常に今回も、今日なんかも六時間ですよね。田村大臣、昨日なんかは決算委員会で一時から六時までびっしりおられたんだろうというふうにも思いますし、衆議院の方では七時間コースの日もあったというふうなことも聞いておりまして、大変なこの緊急事態宣言下において法案の質疑にかなり時間が取られているなというふうに思います。
 田村大臣は、この法案のもちろん対応も大事ですけれども、当然、厚生労働省がメーンになって新型コロナウイルスの対応に当たっておられるわけですから、所管大臣として当然この新型コロナウイルスにも対応していただいているというふうに、我々はそう思っているから、コロナ関係もみんなそれぞれ質疑をしているわけであります。
 そんな中で、一度お伺いしたいなと思っていたんですが、こういう国会対応以外の公務ができる時間というのは一日どれぐらいあるんですか。

#209
○国務大臣(田村憲久君) 委員会が終わった後がほとんどであります。
 ただ、委員会が終わった後も、御承知のとおり、公務といいますか、官邸で例えば五大臣会議でありますとか、それ以外のいろんな会議が官邸で、委員会が終わった後、五時半だとか六時から入ってくることもあります。
 とはいいながら、コロナの報告を受けなければならない、それはもう様々な分野ありますので、役所で大体、どうでしょう、一時間、小一時間、一時間ぐらいですかね、そういうのを受けることが多いわけでありまして、ただ一方で、公務というよりか、アドバイザリーボードという会がありまして、これなどは水曜日か木曜日か、そのときによって違いますが、委員会が終わった後、例えば六時半から、七時から二時間から二時間半ほど、大体そういうもの出させていただいておるということであります。
 コロナの仕事に関しては、これ何としてもやらなきゃならないので、合間を、合間を縫ってと言ったら怒られちゃいますね、何というんでしょう、合間ではないんですが、しっかり時間を確保して対応させていただきますが、他の、実は厚生労働省の業務というのはもう本当に各般にわたっておりまして、コロナのこの感染症があろうがなかろうがいろんな国民の皆様方の生活に関わるものでありますから、そういう業務に関してはもう本当に合間を縫わせていただきながら対応させていただいておるということでありますが、これも法案を提出をさせていただいておるものでありますから、国会で御審議をいただくということは非常に重要な我々行政としては仕事でございますので、しっかりとそれぞれ委員会対応をさせていただきながら様々な業務をさせていただいておるということでございます。

#210
○東徹君 法案の閣法の対応もそうだし、コロナの対応もそうですし、それ以外の国民生活に関わる様々な厚生労働省が所管している部分に応じても対応しなきゃいけないと。一日何時間ぐらいですかというふうにお聞きしたかったんですが、ほとんど実は対応できる時間って余りないんではないのかなというふうに思うわけですね。
 コロナだけでも、非正規雇用の問題とか貧困問題とか雇用の問題とか雇用調整助成金のこととか、それからまた治療薬のこと、ワクチンのこと、また様々なそのワクチンの接種のシステムであったりとか、様々なことにやっぱり対応していただきたいということでここで皆さんが質疑されている。
 我々は、田村大臣はそういって検討しますとかと言ってくれているから、終わったら時間取って、そのことについてどうなんだとかいって事務方を呼んで聞いて、そしてまた指示出す、決断して指示を出す、そういったことを繰り返しやっていただいているんだろうというふうに多くの方は思っているんですけれども、でも、それにしても非常に時間が取りづらいというふうに思うわけであります。時間、足りているんでしょうかね。

#211
○国務大臣(田村憲久君) これは時間をつくり出してでもやらなきゃいけない話なので、ここでいただいて検討すると言ったことは、私が膝詰めでというのはこれはもう無理な話なんですが、担当部局で検討したことの報告をもらって、これでは東議員が納得しないんではないかと、もうちょっと考えろとか、こういうような形で対応させていただいているということであります。

#212
○東徹君 非常にどう考えても、やっぱりそういうことに対応できる実質の時間というのがやっぱりないと思いますね、月曜日から金曜日まで考えているとですね。本会議でも出ないといけないこともやっぱり度々あるわけでありまして、そう考えると、やっぱりこういう危機管理の対応はきちんと考えるべきだというふうに思っておりまして、今はこういった新型コロナウイルスのパンデミックということで緊急事態宣言出されている、そういった有事のときの国会の対応の在り方というのはこれはちょっと一度、やっぱり与野党もそうですし、もちろん閣僚の皆さんとも一緒にこの国会の在り方というものをやっぱり考えなくてはならないというふうに思います。
 イギリス議会でも、前に梅村議員がオンラインで委員会できないですかというふうに言っていましたけれども、イギリス議会なんかはオンラインで委員会、会議なんかもやっているわけでありまして、やっぱりこういった危機管理のときの対応の在り方というのはやっぱり別で考えるべきだというふうに思っておりますので、与野党共にやっぱりそういった緊急事態、有事のときの在り方というのを、国会の在り方というのを考えるべきだというふうに思いますし、大臣、やっぱりそういう状況にあるんだと、厳しいんだということをもっと訴えていただかないと変わらないんじゃないのかなというふうに思っていて、現状でこのまま行っていたんではなかなかこの新型コロナウイルスの感染状況も落ち着いていかないというふうに思いますので、しっかり対応していただきたいと思います。
 そんな中で、ちょっとワクチンのことについて私も、ちょっと細かいことで申し訳ないんですけれども、やっぱり市町村からすれば、やっぱり財政のあるところ、ないところとありまして、財政力の厳しいところの市長さんからいろいろとやっぱり御心配があってお聞きしていますので、ちょっと二点ほど、ワクチンの接種の記録システム、VRSについて質問させていただきたいと思います。
 これ、政府の方では一日百万回目標ということで、七月末には高齢者は打ち終わるということであります。それは、もうもっと一日でも早く前倒しできれば更にそれにこしたことはないというふうに思っているわけでありますが、このワクチンの接種記録システムなんですけれども、この事務作業も結構大変だというふうに聞いておりまして、この事務についてもこれ省力化を進めて医療機関の負担を減らしたりとか、そういったこともしないとなかなか協力してくれないというふうなことも聞いておりますが、この点どのように考えているのか、お伺いしたいと思います。

#213
○政府参考人(内山博之君) お答えいたします。
 ワクチン接種記録システム、VRSにつきましては、四月十二日の高齢者接種の開始に合わせて運用を開始し、昨日までに約二百七十万回分の接種記録を入力いただいているところでございます。
 システムの構築に当たっては、医療機関も含めた接種現場での入力をタブレット端末による読み取りとするなど、簡便な方法で接種情報を登録できるようにする、ログインに必要なIDを従来から医療機関が利用しているG―MISと同一のものとする、医師会等と連携し、分かりやすい操作説明の動画を配信する、土日祝日も含めてヘルプデスクによる問合せを受け付けるなど、システムの入力負担の軽減ときめ細やかなサポートに十分留意をして進めているところでございます。
 引き続き、自治体や医療機関等の声を伺いつつ、きめ細かく相談に乗りながら運用を進めてまいりたいと考えております。

#214
○東徹君 いろいろと対策を考えていただいておりますけれども、VRSの事務作業をこれ厳格に求めていくということは非常に大事ですね。
 VRSの事務負担を自治体でこれ引き受けることも考えておるわけでありますけれども、その場合、自治体でも、今の人員ではなかなかちょっと対応できないというふうな自治体もある。事務に係る費用がどうしてもこれは増えてしまうんだということで、こういった費用について、国が全額これを負担していただけるんだろうかと、そうすることで、自治体が心配なく、一回でも多くワクチンを接種できるんだということをお聞きしたりとかするわけですが、この点について大臣のお考えをお聞きしたいと思います。

#215
○国務大臣(田村憲久君) このVRSでありますけれども、接種記録を打ち込んでいただくということで、これがあることによって接種情報というものが分かるわけでございますので、非常に重要なものであります。当然その分だけ負担が増えるわけでございますので、その掛かり増し費用に関しましてもしっかりと国の方でこれは見させていただくということであります。

#216
○東徹君 ありがとうございます。
 それでかなり市町村も安心して人を増やして、そしてしっかりと、七月末という通達が何か来ておるようでありまして、私も前、見させていただいたら、なるほどなと、こういう形で市町村に来ているんだなというふうに思っております。何とか七月末を目標に、できればもっと早く、一日でも早く打ち終わるということが非常に大事だというふうに思っておりますので、みんなで頑張っていきたいというふうに思います。
 続いて、もう一問、特定接種のことについてお伺いをしたいと思うんですけれども、この新型コロナウイルスというのは、やっぱり本当、何というんですかね、先日、ちょっとテレビの報道番組を見ていて、看護師さんの方がすごく言っておられました。自分はこの病院でいろんな人の死に会ってきたけれども、このコロナによる死ほど、何というんですかね、もう無情なものはないというか、ひどいものはないというか、もう本当厳しいものはないというふうなことをおっしゃっておりました。それだけやはりコロナで亡くなられた方と御家族が、もう会うことができなくて、そして火葬場で遺骨になって返ってくる、それで初めて対面ができるというケースが多いということで、これほど無情なものはないというふうにおっしゃっていました。だから、そのためにもワクチン接種を一日も早くやっていくべきだということでお伺いをしていきたいというふうに思うわけでありますが。
 新型インフルエンザ等対策特別措置法ですけれども、医療従事者や介護職員のほか消防や警察など、いわゆるエッセンシャルワーカーなどに対してもこれ優先的にワクチン接種をする特定接種という仕組みがあるわけなんですね。あるんですけれども、ただ、東京なんかは、独自に人を集めて接種会場を設けて、東京消防庁の職員を優先的に接種を行っていくということが発表されました。もちろん、救急隊員の方とかやっぱりそんな方には、公務員であっても優先的に打っていってもらわないと駄目だということもあります。
 また、これから全国考えた場合には、災害があったときにはそういった消防関係の方なんかにもやっぱり打っておいてもらわないと、いざというときには困るというふうなことも考えられるというふうに思います。
 特定接種の仕組みを使えば、特措法に基づいて要請や指示によって接種の担い手を確保することもこれできるわけであります。これ、今後ワクチンの供給量が増えてくることも踏まえると、国民生活の基礎を守るためにも、高齢者への接種と同時並行でそういった特定接種も進めていくべきというふうに考えますが、この点についてはいかがなんでしょうか。

#217
○国務大臣(田村憲久君) これ、言うなれば、優先順位を決めさせていただいた分科会で御判断いただいて、御了解いただいてこういう形をつくっているんですが、基本的には、やっぱり医師、高齢者、その他基礎疾患をお持ちの方々、こういう方々を中心にこれはもう優先順位決まっておりますので、お打ちをいただくということであります。
 今言われたエッセンシャルワーカー、それぞれの自治体において考え方いろいろ違うので、何をもってしてエッセンシャルワーカーと言うかというのは難しいんですが、こういう方々への対応という意味からすると、基本的には、今ワクチンがどうしても接種残りがあるというのがあります。こういうものをどう使うかというのは、これはもう各自治体で、基本的には接種券配っている方にお願いしたいということは言っておりますけれども、なかなかそういう方が本当にそこにすぐ集まるかというのはこれは難しい話なので、ある程度、これは個人的に私は、自ら住民の方々に、こういう方々には残ったワクチンを打っていただきますよということをあらかじめ開示をいただいて、御理解いただいて打っていくというのが一番いいんだろうと思いますが、そういうような工夫をしていただきながら住民の方々に御理解いただいてそういうものを有効に使っていただきたい、こういう思いです。
 問題は、今委員が言われたのは、そういう打ち残りじゃなくてもうちょっと大々的に打つのはどうだという話でありますが、少なくとも、今、高齢者の段になっているわけですよね。これ優先順位ありますから、ここが乱れる形でやってもらっては困るわけでありまして、例えば、ファイザーで今コールドチェーンつくって、そこで接種券配って、今順次計画を立てて打っていただいています。
 それが混乱してそこが滞るようだとそもそも優先順位というものが成り立たないわけでございますので、そこはもうマストでちゃんと順序をお守りをいただきたいという形であります。それ以外で何らかの方法があるというのならば、それはいろんな考え方あると思いますが、まずは分科会でお認めをいただいた優先順位というものの今の計画を壊さない形の中で対応いただきたいということであります。

#218
○東徹君 分科会で認めていただいた優先順位だけではなかなかやっぱり国民の理解が広まっていないのかなというふうに思ったりもします。
 当然、これ救急隊、消防隊なんかはやっぱり打ってしかるべき人たちですけれども、そういう者も当然打つようにしていくとか、警察官とかそういった人たちもやっぱり必要なんじゃないのかなというふうに思います。
 あとは、特定接種とは離れて、いろいろ、市町村長が打った打たないでいろいろと報道等もありましたけれども、そういった人たちもやっぱり司令塔なわけですから、やっぱり打つべきだというふうに思いますし、何度も言っていますように、やっぱり田村大臣なんて真っ先に打ってもらわないと困るし、西村大臣もそうですし、そういった方がやっぱりどんどんと打っていっていただきたいというふうに思います。
 それでは、法案の方について質問をさせていただきたいと思います。
 まず、生活保護の方から質問させていただきたいと思います。
 今回の法案で、生活保護の医療扶助にマイナンバーによるオンライン資格確認を導入して、本人確認の実施と事務の省力化を進めるということであります。
 当然これはやっぱり進めていくべきだというふうに思いますが、行政のデジタル化を進めていく上で重要な取組なんですけれども、マイナンバーカードを持っている生活保護の方というのは一体これどれぐらいなのか。生活保護受給者におけるマイナンバーカードの保有率、今どれぐらいか、まずお聞きしたいと思います。

#219
○政府参考人(橋本泰宏君) お尋ねいただきました生活保護受給者に限ったマイナンバーカードの所持率というものは把握してございません。全国民ということで見ますと、令和三年四月一日現在で二八・三%に交付済みというふうに承知いたしております。

#220
○東徹君 ちょっと、生活保護の方々にマイナンバーカードによる資格確認を導入するということですから、ある程度の実態把握というのはまず前もってやってほしかったなというふうに思いますね。
 受給者本人にこれマイナンバーカードを持ってもらって、医療機関側にもこれカードリーダーがなかったら駄目なわけでありますけれども、このカードリーダーの活用がなければこれは進まないわけですけれども、そのためにどういった対策を行っていくのか、この点についてお伺いしたいと思います。

#221
○政府参考人(橋本泰宏君) 御指摘いただきましたように、医療扶助のオンライン資格確認導入ということになりますと、一つは、マイナンバーカードの取得を進めていくということが必要でございます。
 この点につきましては、受給者にとりまして、毎月の医療券の受取が不要になることですとか、あるいは救急時の受診でも医療機関において一定の情報確認が可能になること、あるいは、医療保険と同様に、診察時に本人同意の下で特定健診情報等を閲覧することが可能になればより良い医療サービスを受けられるようになること、こういった医療上のメリットがあるということに加えまして、ある意味、顔写真付きの公的身分証というふうな形でも役に立つというふうな、そういった様々なメリットをケースワーカーによる家庭訪問ですとか面談等の機会を通じて丁寧に説明させていただいて、カードの取得を促進するということを今後進めてまいりたいというふうに考えております。
 もう一点御指摘いただきましたカードリーダーの整備の方でございますが、医療機関等に設置する顔認証付きカードリーダーにつきましては、本年五月十六日現在で約十三・一万施設、約五七・一%から申込みをいただいているところでございます。病院と薬局におきましては七割を超えているんですけれども、診療所、歯科では四割程度にとどまっているということで、オンライン資格確認の幅広い導入に向けましては引き続き取り組む必要があるというふうに考えてございます。
 現在、医療機関、薬局を対象といたしまして、オンライン資格確認の導入意向調査を行っているところでございまして、この調査結果も踏まえて、引き続きオンライン資格確認の普及促進に向けて取り組んでまいりたいと考えております。

#222
○東徹君 生活保護受給者の方にこのメリットをやっぱりしっかり説明していくというのは大事なことでありますけれども、これはなかなかケースワーカーの方が説明していくのも大変な作業になるなというふうには思いますが、やるべきことだというふうに思います。ただ、あと、診療機関がまだまだ四割ということでここが非常に厳しいわけでありまして、ここをどうしていくのかというのも大きな課題だというふうに思います。
 あともう一点、その生活保護についてなんですけれども、大阪は、御存じのとおり、全国で一番、最も生活保護者の多いところでありますし、特に大阪市は多いんですね。医療扶助を受ける方にもうマイナンバーカードをこれ持ってもらって、オンライン資格の確認を実現していくことでよりスムーズに受けてもらうということももちろん大事でありますが、必要のない頻回受診というのが問題として一方ありまして、医療扶助の適正化につながるのかどうかということなんですね。
 五年ぐらい前になるわけですけれども、頻回受診ということが非常に大きな問題になりました。同一疾病で月十五日以上通院が三か月以上にわたって継続している人、これが全国で一万五千四百六十人おる、そういった問題。それから、ぐるぐる病院という、これ報道機関が言っているわけでありますが、九十日間自宅に帰ることなく二回以上続けて転院していくことを何かぐるぐる病院と言うらしいんですが、これが四千五十七人おられるというような問題も、これまでの厚生労働省の調査でも明らかになったということもありました。
 こういった必要のない頻回受診、こういったものをやめてもらうということが非常に大事だというふうに思いますが、この医療扶助の適正化にもこれつながることになるのかどうか、この点についてお伺いしたいと思います。

#223
○国務大臣(田村憲久君) 必要のない頻回受診に関しては、委員が言われている以前からいろんな議論があったわけで、ケースワーカーの皆様方がこういうものに対してしっかりと指導していただいたり同行受診のような形で対応いただいたり、様々な対応を今もなおやっていただいております。
 後発医薬品なんかもこれ義務化等々も、これは三十年、平成三十年ですかね、そういうような制度改正もさせていただいたわけでありますが、今回のそのオンライン資格確認というのは、基本的には医療券等々こういうものを手間をなくしていこうということで、より効率的な対応という形ではありますが、一方で、これ、医療扶助に関する検討会、これオンライン資格確認の導入に向けてこういう会で議論をいただいたその報告書の中においては、言われるとおり、福祉事務所が適切に受診状況を把握できる仕組みとなるよう検討するということが挙げられております。
 そういう意味では、福祉事務所の関与の下で必要かつ適切な医療、こういうものが受けていただけるような仕組みというものをこれから検討していかなければならないというふうに思っております。そういうものにも資していければ、今言われたようなことも対応できていけるというふうに考えております。

#224
○東徹君 もう一点、このことについて質問させていただきたいと思うんですが、生活保護の受給者のうち半数以上がこれ六十五歳以上の方の高齢者になるわけですけれども、制度上、生活保護を受ける高齢者というのは、国保とか後期高齢者医療制度には加入していません。一方、介護保険とか国民年金、これは、高齢者は生活保護を受けていてもその制度の被保険者となっているわけですね。
 これ、生活保護を受けている高齢者は、どうして国保とか後期高齢者医療制度にこれ加入できないことになっているのか、お伺いしたいと思います。

#225
○国務大臣(田村憲久君) 基本的には、保険料をまず納めていただく、いただいていないという形の中において、入って受給だけというのはなかなか御理解いただくのが難しいのと、やはりもう委員も御承知のとおり、生活保護の費用の中で医療扶助の費用というのはかなりの割合を占めているわけで、他の方々と比べてやっぱり生活保護者は医療の給付を受けているという、医療扶助ですね、そういうような率も高いですし、金額も高いということがありますので、なかなか保険者の理解というものを得にくい。
 仮に、よく言われるんですが、国がその分だけ保険料払えばいいじゃないかというようなお話、生活保護費の中から国と地方が払えばいいじゃないかという話もありますが、やはりその医療扶助を受けておられるその割合、金額を考えるとなかなか保険者の御理解というものを得にくいということがありますので、そういう意味からいたしまして、やはり医療扶助という形で対応する方がより現実的であるという形の中で今対応させていただいているということであります。

#226
○東徹君 それが、果たして本当にそれがいいのかどうかですね、ちょっとまたこれからも質問をさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 以上で質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。

#227
○梅村聡君 日本維新の会の梅村聡です。
 今、東委員からもいろんな話がありましたけれども、やっぱり大臣、ここですごく長い時間、答弁もあられますから、私からはどうかお体に気を付けていただいて、私もできるだけ建設的な質疑になるように頑張っていきたいと思います。
 そういいながら最初の二問は大臣に答えていただくんですけれども、健康保険法の改正で今回一番大きなテーマは、後期高齢者の方の二割負担の方が一定の割合で生じるということと、それに対する激変緩和措置として一か月の負担増は三千円以内に収めると、これを三年間行うということですけども、これ制度としては二割負担になるということも大変なことですけども、激変緩和措置入れることによって制度としては非常に複雑になってくると思います。
 二年に一回、診療報酬改定がありますけども、実はあの二年ごとの報酬改定でも、医療機関の窓口の特に対応する医療機関の職員の方はやっぱり結構大変なんですね。というのは、明細書を高齢者だけじゃなくて患者さんにお見せすると、やっぱり値段が変わるわけですね、何でこうなっているんだという説明がこれ物すごくあるわけですね。あるいは、高齢者の方が御自宅に帰られた後に御家族がそれを見られて、何でこんなに今月から例えば高くなっているのかとか、いろんな問合せがあります。
 ですから、もちろん高齢者の方の負担というのはこれ一定出てくることになると思いますけども、やっぱり医療機関の特に窓口でこの制度変更を説明する方、この方々が混乱することがないように、例えば厚労省として、ポスターなのかリーフレットなのか、あるいは説明するポンチ絵なのか、何かやっぱりそういうものを用意して、患者さんの理解がより進む、より簡単に理解ができるようなそういうサポートをしていただきたいと思うんですが、厚労大臣のお考えをお聞かせください。

#228
○国務大臣(田村憲久君) これ、保険者とも協力しますが、医療機関の言うなれば現場といいますか、まさにその受付においてどう対応するかということだと思いますので、本当言うと、持ち帰っていただくことの方がいいのかも分からないですね、今委員がおっしゃられる意味からすると。
 多分、御高齢者ですと、御自宅に帰って御家族等々がおられて、そこでその支払の明細見ながらどうだという話になるときに、言われたように、何で負担こんなになっているのみたいな話になると思いますので、ちょっとこれはどういう形がいいのか、全国あまたあられますから、何らかのフォーマットをお示しをして、それぞれの窓口でそれを印刷していただいて配っていただくのがいいのか、ちょっとこれはどういうものがいいのかは今まだつぶさに私申し上げられませんが、よく御理解をいただけるような、そういう広報の対応というものは検討してまいりたいというふうに思います。

#229
○梅村聡君 特に、この緩和措置の三千円負担以内に収めるというところがこれ結構混乱すると思います。
 というのは、一か月の間に前回よりも三千円以上例えば増えた方はもう既に医療機関に電話されてくると思いますね、もう今月五千円増えたんだけど返してもらえるのかとか、次行ったときに五千円だったら二千円返してくれるのかとか。これもう非常に、高額療養費制度の中で、そういう仕組みの中で対応するといってもその高額療養費制度そのものを使ったことない方がほとんどですから、この仕組みをにわかに理解できるとは私はなかなか難しいと思いますので、是非その点をしっかり御検討いただきたいなというふうに思います。
 もう一つ、今の高額療養費制度の仕組みという話がありましたけれども、先ほども質疑がありましたけれども、最初に口座登録をしておいてもらわな駄目なんですね。今までは恐らく高額療養費制度というのは、例えば入院のときだったりとか、あるいは高額な生物製剤を使うときなんかは丁寧に多分案内はあったと思うんですね、病院で退院するときに、こういう制度がありますからこれで登録してくださいというのがあったと思うんですけれども。今回、三百七十万人の方ですから、この方々に口座登録をしてもらう機会を説明するというのは僕は、人海戦術に近いぐらいの話になってくる。三百七十万人の方は二割負担になる対象者で、実際に三千円以上の方というのはこれより当然少ないんだと思いますが、それでも今までの何十倍という数の方が口座登録をしないといけないと。
 そう考えますと、私は一つの案として、後期高齢者のそちらの広域連合の方にこれ郵送で恐らくできると思うんですね、口座登録を郵送でできると思うので、各医療機関の例えば窓口とかに口座登録の用紙とそこに送れる封筒、そういうものを用意しておいて、ここに記入をして口座登録してくださいねということも私はできるようにしておいた方が、これ一々一々、一つ一つ説明をしていったら大変な作業になると思いますので、ちょっとこれも是非御検討いただきたいと思うのですが、いかがでしょうか。

#230
○国務大臣(田村憲久君) どういう形で今、何らかの形で対象者になる方々に対して勧奨といいますか、要は口座登録してくださいということをお伝えをしようと思っています。
 ただ、医療機関に置いていただいた場合にちょっと心配なのは、問合せがそこの医療機関に電話がばんばん鳴って、これ書き方分からないだとかといった場合にちょっと御迷惑をお掛けするかなということも考えなきゃいけないなと思いますし、一番私心配なのは、これまた私が言っておいて何だと言われるんですけれども、何らかの形でお伝えした後、登録しますよね、登録したかどうかを覚えておられるかどうかよく分からないと、また同じような登録をしちゃうみたいなことも起こる可能性があるので、ちょっといろんなパターンが考えられますから、委員からの一応これ御提案は御提案としてお受けいたしますけれども、どういうのがいいのかというのはちょっとこれから、広域連合を含めて、なるべく多くの方々にこれが分かっていただくような形でどうすべきかというのはちょっと検討させていただきたいというふうに思います。

#231
○梅村聡君 これ課題だと思うので、是非考えていただきたいと思いますね。
 医療機関に問合せがあると言われますけど、一番困るのは、それすらなくて、ホームページを見て自分で調べてくれという説明が、これが一番困るんですよ。今回のワクチンでもそうですよね。ネットはもちろんみんな使える方が増えているとはいえども、結局ネットで見て調べてそこに送ってくださいという、この説明がまた元に戻ってくるわけですね。だから、そういう意味では、口座登録をするその機会というものをできる限り分かりやすく確保していただくと、このことも是非お願いをしたいと思っております。
 それでは、ここからはちょっと政府参考人の方に幾つかお伺いしていきたいと思いますけれども、衆議院では恐らく長瀬効果、長瀬式というのが、これが議論になったかと思います。これは、医療費の自己負担が上がることによって何を見るかというと、この受診の頻度ですよね。受診回数が自己負担が上がったり下がったりすることによって変わってくると、それを反映して医療費が最終的にどうなっていくかということを、これを一つの定量的に示したものがこれが長瀬式、それによる効果が長瀬効果と言われると思うんですけれども、これ今、医療の形って大分変わってきていますですよね。
 昔のそのいわゆる伝統的な長瀬式というのは、例えば体調が悪くなったと、医療機関にかかろうかとしたときに、ちょっと自己負担が高いのでもうちょっと様子見ようかと、これで回数が減ると。あるいは、余りいいことじゃないんですけれども、ふだんお薬三十日分もらっていたのをちょっと値段が高いから、これ良くないんですけど、四十日もらえますか、五十日もらえますかといって、回数を減らして医療費が下がっていく、これがトラディショナルな、伝統的な長瀬式だと思うんですね。
 ところが、今だんだん世の中変わってきていまして、例えば訪問診療とか訪問看護なんか受けておられると、医療者は自分で回数を設定できないんですよね。例えば、月二回訪問診療来てくれている、訪問看護はもっとたくさん来ていると、今回医療費が上がったから、先生、計画をもう一回変えてこの半分にしてくれませんかとか、訪問看護の方もちょっと回数減らしてくれませんかと、これなかなかないんですよね。あるいは、訪問診療なんかでは、強化型の在宅療養支援診療所と一般的な在宅療養支援診療所とそうでない診療所、来たら全然値段って違います。で、今回二割になったから、先生のところ、ちょっと強化型の在宅支援診療所で値段高いから安い先生に替えるわと、こういうこともなかなか言いづらいけれども、ひょっとするとあるかもしれませんですよね。
 だから、そういった意味でいえば長瀬効果という昔ながらの式が、ちょっとその回数とか頻度で判断するというのがなかなか難しくなっているんじゃないのかなというふうに思うんですけれども、この辺り、まだ長瀬効果、長瀬式が改良していけば使えるのかどうか、ちょっとこの点について教えていただきたいと思います。

#232
○政府参考人(浜谷浩樹君) お答えいたします。
 先生御指摘のとおり、長瀬式、長瀬効果でございますけれども、過去の経験的に知られている効果ということでございます。
 御指摘のとおり、医療の形が変わってきて、訪問看護とか訪問診療を受ける患者さんの行動はこれまでの行動と変わってくる可能性が、可能性はあると思います。ただ、将来的なそういったその訪問看護とか訪問診療などのニーズの拡大について、それを基にその受診行動が実際にどう変化するかというのはなかなか、これはデータを見ていかないと現時点ではなかなか妥当性が判断できないと思います。
 また、少なくとも現時点では訪問看護等の比率はそう高くありませんので、そういう意味では、今回の財政試算につきましては、従前のとおりの算定方法で長瀬効果を織り込むということが妥当ではないかというふうに考えております。

#233
○梅村聡君 ありがとうございます。
 現時点ではまだ長瀬式は生きているんだと思うんですけれども、これやっぱり、これから急激に医療の形って変わると思いますね。例えばおみとりする場所も、今まだ御自宅でというのは一割少しだと思うんですけれども、これ、政府のいろんな計画を見ると、やっぱり最終的には四割ぐらいまでになってくると言われているんですよね。そうすると、医療の形ってやっぱり大分変わってきますので、この自己負担が医療の形が変わったところにどう影響していくかということは、これは不断の研究を是非していただければなというふうに思います。
 私の考えは、これ医療抑制とか、本来受けなければならない医療が制限されるということはこれ防がないといけないですけれども、一方で、じゃ、医療に掛けているお金が本当にその方の健康価値を高めているかどうか、ここにちゃんと寄与しているかどうかということも、これは自己負担だけではなくて、しっかり考える必要があるんじゃないかなと、こういう認識でいます。
 その中で、今まで、医療費を削るという言い方もあれば医療費を適正化するという言い方もありますし、いろんな言い方があるんですけれども、高額化する医療に対して国として、あるいは国民としてどうやって取り組んでいくのかというのは、これは大きな課題だったと思います。
 実は、二〇〇六年五月十二日の衆議院の厚生労働委員会では、当時、いわゆるメタボ健診ですよね、特定健診を導入するときに当時の水田保険局長は、健診と保健指導の実施により二〇二五年度において、だからもうすぐですね、あと四年ぐらいですけれども、二〇二五年度において二兆円医療費の適正化を図れるという判断であると、こういう答弁をされています。これかなり大きい数字だと思います、健診と保健指導でと限定していますので。
 当時どう考えていたかというと、ほかのやり取りを見ていると、二〇〇五年の十月、これは医療制度構造改革試案というものですけれども、このときには、生活習慣病対策と平均在院日数の短縮で、二〇二五年度には医療費を六兆円抑制すると。
 だから、六兆円とか二兆円とか結構な数字が並んでいるんですけれども、そもそも当時、二〇〇六年当時ですね、この医療費適正化効果二兆円というのはこれどんな試算があったのかと。それからもう一つ言えば、今もこの適正化二兆円という、これ数値目標なのかどうか分かりませんが、この考え方というのは残っているのか、それとももう今は消えているのか、教えていただきたいと思います。

#234
○政府参考人(浜谷浩樹君) お答えいたします。
 御指摘の二〇〇六年の推計でございますけれども、メタボリックシンドロームに着目して行ったものでございます。これは、具体的には、特定健診、保健指導を効果的、効率的に実施することによりまして糖尿病と高血圧症などの発症を予防する、それからさらには脳卒中や心筋梗塞などへの重症化も予防すると、その結果として医療費の適正化が図られるという考え方の下に行っております。
 具体的に申し上げますと、二〇〇六年度におけるメタボリックシンドロームの有病者、予備群の数を二〇一五年度には二五%減らす、それから二〇二五年度には五〇%減らすといったことを目標にいたしまして、目標とするといった前提で適正化効果の額の推計を行った結果、医療費が約二兆円分減ると推計しております。
 もう少し具体的に申しますと、糖尿病、高血圧症の通院患者数が二〇二五年度に半減すると見込みまして、当時の二百二十万人、四百九十万人からそれぞれ百十万人分減、二百四十万人減と推計しておりまして、糖尿病と高血圧症の標準的な通院医療費がそれぞれ約二十二万、それから十一万円でありましたので、二〇二五年度までの医療費の伸びを勘案して、医療費は約〇・八兆円の減という推計が一つ。
 それからもう一つ、糖尿病や高血圧症の重症化によりまして発症する脳血管疾患、心疾患につきましては、減少に関しましては時間差がありますので、二〇二五年度に二五%減少すると見込んでおります。
 脳血管疾患に関する医療費が二兆円、虚血性心疾患に要する医療費が〇・八兆円でありましたことから、医療費の伸び率を基に二〇二五年度でのこれらの医療費を推計いたしますと計約四・三兆円でございまして、その二五%を計算いたしますと約一・一兆円の減、これを合わせて約二兆円の減となると推計しております。
 それで、現在どうなっているかと申しますと、現在の第三期の全国医療費適正化計画の中では、試算の根拠となりましたメタボリックシンドロームの該当者、予備群を二五%減少させることは達成目標として設定しておりますけれども、医療費としての目標見込みは定めておりません。

#235
○梅村聡君 ですから、今のお話を要約すると、糖尿病とか高血圧とか脂質異常というその病気を持っている方の数がまず減るだろうと。で、その方が重症化するのはもうちょっと先だから、その数字はまだ二〇二五年では完璧に出てくるかどうか分からないけれども、まあ減ってくるだろうということをもくろんではったんだと思うんですけれども、現実はなかなかそうはいっていないですよね。
 例えば、糖尿病だったら、糖尿病の方と糖尿病予備群の方でもう二千万人を超えていると言われていますから、どう考えても当時に比べて増えてきているわけですよね。だから、このメタボ健診と特定保健指導で医療費を下げるということが作戦としてなかなかこれうまくいかないんじゃないかというふうに私は思っています。
 そう思うというか、そうなるのは私は当然の帰結だと思っていまして、メタボという言葉、物すごいはやりました。これ何かというと、ウエストが男性が八十五センチ、女性が九十センチ、それを超えた方で血圧と血糖値と脂質異常がある方、これがそろった方をメタボと呼ぶわけですよね。
 これ元々、メタボって、これ何でその基準を作ったかというと、実は特定健診のために作ったんじゃないんですね。昔、お医者さんのところにいろんな患者さんがやってくるわけですよ。血圧も高いし、血糖値も高いし、中性脂肪も高いと、そういう患者さんが来たときに、当時の医療というのは対応がばらばらだったんです。
 真面目な先生は、それはえらいことやと、そんなにいろいろ生活習慣病あるんだったら血圧の薬も中性脂肪の薬も糖尿病の薬も全部飲みなさいといって、こんな両脇に薬抱えて帰っていく患者さんがいたわけですよね。で、同じ数値なんだけどほかの医療機関に行ったら、その先生は結構おおらかなドクターで、それぐらい構わないよと。俺もそれぐらいだとかいって、しばらく様子見ようといって薬も何も出さずに帰って、何年かしたら心筋梗塞で倒れるということで、同じデータであっても、医療者によって対応がばらばらだったんです。
 そのときに、ばらばらじゃなくて、どういう人には薬を出して、どういう人にはあなたは痩せたりとか運動したりとか生活習慣の改善をすべきかという、この分け方がみんなばらばらだったんです。そこでいろいろ調べたら、男性は八十五センチ、女性は九十センチ以上のウエストだったら、先に運動して痩せたら良くなる可能性が高いですと。だけど、八十五センチから九十センチ、女性だと九十センチですね、それ以下の患者さんは、ダイエットしたりとか運動しても余りデータが良くならないと。
 この境目が男性は八十五センチだから、八十五センチ以上だと言われたら、本当は喜ばないといけないんですよ。俺はまだ薬飲まなくても生活習慣の改善で良くなる可能性があると。逆に気にしないといけないのは、八十五センチもない痩せ型なのに、血圧が高い、血糖値が高い、脂質が悪いと。痩せている人の方が早く医療につなげないといけなかったわけですね。
 だから、当初はこの基準というのは、メタボを見付けるためじゃなくて、すぐに医療につなげる人を探すための基準として見付けてきたわけですよ。ところが、今の特定健診、特定保健指導は、医療につなげる側はほっといて、こっちの生活習慣を改善する人のところに徹底的に特定保健指導を入れることでなかなか結果が出にくくなっているということだから、本当に今実はやらないといけないことは、メタボ基準にはなっていない、つまり特定保健指導の対象ではないんだけれども、この人たちを早く医療につなげるということがすっぽり抜けていますから、ですから、生活習慣病の方の数も、重症化の方の数もなかなか減りにくいんじゃないかと。
 ですから、私、何でこんな詳しく説明したかというと、メタボ健診はそれはそれでいいんだけれども、メタボ基準に当てはまらない痩せ型の、でも健診を受けて異常値が出た方、この方を早く医療機関につなげるという政策が今全くないと。ここをどうするんだということを考えていただきたいんです。
 実は、厚労省が作っている標準的な健診・保健指導プログラム平成三十年度版の中にも、保険者や市町村の判断により、動機付け支援、積極的支援の対象者以外の者に対しても、これ痩せ型の方ですよね、必要に応じて保健指導実施の検討をすることが望ましいと書いてあるんですけれども、これ望ましいだけでは何も変わらないわけでして、そういう方を医療機関に確実につなげる、そういう仕組みづくりが要ると思うんですけれども、この点については今厚労省はどう考えておられるのでしょうか。

#236
○政府参考人(浜谷浩樹君) お答えいたします。
 問題意識、全くそのとおりだと思います。
 それで、特定健診の結果の判定におきましては、胸囲やBMI等が特定保健指導の対象外でありましても重症化を防止するために、血液検査等で医療機関を受診する必要性を検討する受診勧奨判定値、これを今御指摘がありました標準的な健診・保健指導プログラムにおきまして保険者に示しております。これ、受診勧奨のための数値です。また、このプログラムにおきましては、受診勧奨対象者につきましては、医療機関への受診に確実に結び付くようなフィードバックといたしまして、面接等により確実に医療機関を受診するよう促し、受診状況の確認も含めて継続的に支援することが重要であるというふうにも記載いたしております。
 またさらに、保険者における受診勧奨の取組の推進が重要だと思っております。例えば、保険者努力支援制度における評価指標といたしまして、疾病リスクにより医療機関を受診することが必要な場合には、確実に受診勧奨を実施していることといったことも評価指標にして評価しております。
 また、後期高齢者支援金の加減算制度におきましても、保険者機能の総合評価項目といたしまして個別に受診勧奨、受診の確認を設定しており、受診勧奨に当たっては血糖値等の数値を参照して実施することとしております。
 こういったプログラムあるいはその保険者へのインセンティブ等を通じまして、確実に受診勧奨が行われるように引き続き取り組んでまいりたいと思っております。

#237
○梅村聡君 ですから、そういう言葉を作るかどうか別にして、メタボ基準の方には特定保健指導、そうじゃないけれども異常値が出た生活習慣病の方には、特定受診勧奨というのをつくらないと駄目なんですよ、本当は。だから、それをセットでやらない限りは、この患者さんというのはなかなか減らないんじゃないかなというふうに思います。
 もう一つ、今、特定健診の話をしましたけれども、実はこれ、医療現場でもそうしてもらわないと駄目なんじゃないかなと思うんですね。というのは、健診結果を持ってきてメタボ健診の保健指導を受けましたという方が来られたときに、そうかそうか言うて、そこで、でも薬飲もうなといってぱっと出してしまったら、これは意味がないことなんですよ。
 やっぱりそういう方に対しては、栄養指導とか運動療法とかをすることによって特定保健指導を引き続きつないでいくと。そこで、努力をしたけれども結果としては病気が良くならないから、そこで初めて医療だと、薬だということをちゃんとこのプログラムの中で医療機関もちゃんと取り組めるような仕組みをつくった方がいいんじゃないかなと私は思います。それに当たるのは恐らく今、生活習慣病管理加算になるんだと思うんですけれども、できればお薬を使わずにそういった療養、運動療法や食事療法で、診たことに対してはしっかり診療報酬で評価をして、そして薬が必要になったら、それはそれでまた新しい投薬の治療の中での評価にしていくと。
 こういうものをやっぱり私は診療報酬の中でもしっかりつくっていくことによって、生活習慣病が減っていく、そして重症化する脳卒中や心筋梗塞が減っていく、だから特定保健指導、もっと言えば特定健診、それから医療の現場、これをやっぱりラインで捉えていくような政策を私はやっていただきたいなと思いますが、この点に関してはいかがでしょうか。

#238
○政府参考人(浜谷浩樹君) 御指摘のとおり、生活習慣病の悪化の予防におきまして、生活習慣の改善が重要だと思います。この点については、関係学会等におきましても診療ガイドラインで示されております。患者の状態によりましては、まず食事、運動療法を実施して数か月後に再度評価を行うとか、学会でもそういった見解、指針が出ております。
 御指摘の診療報酬におきましても生活習慣病管理料がございます。この中では、御指摘のように、まず薬を出すだけじゃなくて治療計画を策定いたしまして、服薬、運動、休養、栄養、喫煙、家庭での体重、血圧の測定など、生活習慣に関する総合的な治療管理、これ自体を評価しておりまして、そういう意味では、診療報酬におきましても服薬とか医療行為と生活習慣の管理を一体的に行う、それをその保険者でも生活習慣の管理を行う、そこの保険者とその医療機関とが連携をしながら対応していくと、こういった方向で考えていく必要があるんじゃないかというふうに思っております。

#239
○梅村聡君 ですから、医療機関で特定保健指導に準じることをする、そのインセンティブが付くような、やっぱりそういう診療報酬を考えていただければなというふうに思います。よろしくお願いいたします。
 それでは、私もちょっと生活保護の被保護者の方の健診についてお伺いしたいと思うんですけれども、先ほど東委員からも話がありましたように、基本的には医療保険には入っておられないので、保険者が実施する特定健診ではなくて、健康増進法に基づいて市町村健診を受診することに生活保護の受給者の方はなるんだと思います。
 この方々が、健診の受診率、これ平成二十八年のデータでは受診率が七・七%、これ平成三十年で七・八%というふうにお聞きしておりますが、この健診受診率の水準にとどまっている理由を厚労省としてどう考えておられるのか、また、その理由はなぜこうなっているのか、教えていただきたいと思います。

#240
○政府参考人(橋本泰宏君) 御指摘いただきましたように、被保護者の多くは医療保険者が実施する保健事業の対象となっておりませんので、健診ということでは健康増進法に基づく健診を受診していただくということになるわけでございます。また、数字につきましては、今御指摘いただきましたように、平成三十年度の時点において健診受診率七・八%ということでございまして、これは受診率の向上ということが必要なものというふうに考えております。
 この理由につきまして、十分な分析ができているわけではないんでございますけれども、一つ考えられることは、例えば被保護者というのは事業主の健診ということを受診をする機会が少ないといったことが様々影響しているというふうなところが大きいかなというふうに思っております。

#241
○梅村聡君 大臣への質問ではないですけれども、先ほどの東委員からの質問ありましたですよね、医療扶助が非常に大きいから国保に入ることが保険者の理解を得られないという話がありましたけれども。じゃ、その分の医療扶助に係るお金を公費で投入をすればどうなんだということについても、保険料を払っていないから理解が得られないということありましたけど、一つの問題点はここですね。
 つまり、保険者の機能が発揮されていないから、その医療費を払うことについては医療扶助で払っても国保で持っても一緒なのかもしれませんけれども、金額はですね、だけど、保険者機能が働いていないことによって生活保護の受給者の方の健康価値がなかなか上がりにくいという現状は、確かにこの数字の中ではあると思います。ですから、先ほどの東委員からの指摘の一つの大きな理由は、やっぱり健康価値をつくるのに当たっては、国保であるとかそういう保険組合に入っていただいた方がいいんじゃないかと、こういう論点はあるかと思います。
 それからもう一つは、やっぱりこの健診というのは、医療費の問題だけではなくてやっぱり健康価値を高めるためには、私は、受診率を上げていく努力、これは必要だと思います。これいろいろやり方があるかと思いますが、やっぱり基礎自治体においては、福祉事務所とそれからこういった健診事業をされる健康部局ですね、健康保険部局、そことの連携がやっぱりないんじゃないかなと。
 ですから、やっぱり私は、ここをしっかり連携することによって、そして今度、オンライン資格とかそういう資格を新たにチェックできる機能があれば、例えば医療機関でかかった、医療扶助で医療機関にかかったときに主治医の先生から言ってもらってもいいと思うんですよ。健診、この何年間受けていないでしょうと、やっぱりそれはしっかり受けるべきじゃないですかと。こういう情報も共有することによって、あるいは福祉事務所でそれをお声掛けするのもいいと思いますね、ありとあらゆるその情報を連携することによってしっかり受診率を上げていく、健康価値を高めるように私はやるべきじゃないかなと思いますが、この点、最後お伺いしたいと思います。

#242
○政府参考人(橋本泰宏君) 被保護者につきまして、健康上の課題を抱えている方もたくさんいらっしゃいますので、医療と生活の両面から健康管理に対する支援を行うことが重要と思います。
 このため、今年の一月からでございますが、医療保険におけるデータヘルスというものを参考にしまして、健診の受診勧奨ということも含めて、福祉事務所がデータに基づいた生活習慣病の発症予防や重症化予防等を推進する被保護者健康管理支援事業というものを、全ての福祉事務所において取り組む必須事業という形で位置付けました。
 また、この法案におきまして導入を予定しておりますこのオンライン資格確認でございますけれども、医療扶助におきましても、医療保険と同様に、医療機関等が健診情報等を本人同意の下で閲覧できる仕組みを設ける方向で検討させていただきたいと思っております。
 こうした仕組みを活用しまして健診の受診勧奨というものをしっかりと行うと、そういうふうな方向で改善を図ってまいりたいというふうに考えております。

#243
○梅村聡君 今回のこの改正案がそれぞれの方の健康価値を高めていくと、そのことにつながるようにもう少し審議をこれからもお聞きをしたいと思っております。
 以上で終わります。ありがとうございました。

#244
○田村まみ君 国民民主党・新緑風会の田村まみです。今日はよろしくお願いします。
 国会議員に送っていただいて、初めて一時間の質問時間をいただきました。少し時間配分等々も読み間違ってしまった場合には順番等を変えるかもしれませんので、その辺は御配慮よろしくお願いいたします。
 まず初めに、私も、一つ新型コロナウイルス感染拡大、やはり気になるところでございますし、昨日から始まった大規模接種会場におけるワクチン接種、これがあるということで、実は、前回の質問が五月十一日だったので、そもそもそこで使われているモデルナのワクチンの承認の前でしたので、幾つか聞きたいこともあったんですけれども、聞けずに終わったことなどがありましたので、それ一点と。
 まず先に、それじゃなくて、その日に質疑がありましたワクチン接種の打ち手の確保についての議論で、打越さく良議員からの質疑での田村大臣の答弁で、ちょっと私、あのまま聞いただけでは、あのときに話題になった事務連絡がきちっと多くの方に理解されづらいかなというふうに思ったので、改めて確認の意味でお伺いしたいというふうに思います。
 本当に人材確保がやはり一番問題だというふうに今取り沙汰されています。その質疑の中で、打ち手不足の解消の際に百三十万円の壁の課題についての議論がありました。今日は、資料の一にそのときに話題になった事務連絡を、健康保険組合に出されているもの、全て、あとほかの組合に出されているもの、文書一緒ですので、一枚だけ付けさせていただきました。
 これ、私自身は、実は、田村大臣が初めて大臣になられた去年の十一月の十七日の初めの所信演説のときに、短時間労働者の労働時間抑制について、第三号被保険者の在り方というのは大きく関わるということで、是非この課題については改善していただきたいという見解を求めさせていただいて、基本は私は廃止していく立場なんですけれども、今日は議題はそこが本題ではないです。あくまで今、制度変更がすぐできない中で、ワクチン接種の人材をどう確保するかというのが一番の問題だというふうに今私は課題認識を持っています。
 実は、去年の一度目の緊急事態宣言で食料品の買占めや巣ごもり需要でスーパーが急激に忙しくなって、実は、スーパーのレジを担当しているパートタイマーの人たちも、一時的な対応で労働時間増えてどうしよう、困るということで現場から多くの問合せいただいたので、私もこの件については詳しくいろんなところでその当時聞いたので、気になりました。
 資料を出させていただいていますが、次のページに田村大臣の、ちょっと未定稿なんですけれども、答弁そのまま打って載せさせていただいております。
 ここで私が気になったのが中段からの部分なんですけれども、短期間の一、二か月でワクチン接種に携わった月の収入増、そこで判断されることはないように適切に対応していただくということを事務連絡で流しているんだということはすごく強調されたんですけれども、この事務連絡の四番目に書かれている、年間で結果的に百三十万円を超えた場合がどうなっていくのか、そこがちょっとこの日の答弁だと分かりづらかったというふうに私はそのとき聞いていて認識しておりましたし、やはり、未定稿なんですが議事録を読ませてもらっても、ちょっと伝わりづらいんじゃないかというふうに考えております。
 改めて答弁をお願いしたいです。月次で百三十万円を超えるような収入というところは対応必要だということはおっしゃっていただいたんですけど、年間で結果的に百三十万円を超えた場合も含めて、今回臨時的に扶養が外れる、外れないみたいなことを気にされている方に対してのこの事務連絡の意味、もう一度御説明お願いできますか。

#245
○国務大臣(田村憲久君) なかなかこれ言い方が難しくてですね、年間百三十万という一つの大きな基準があります。当然これ、超えるということを前提に対応していただくと、基準から外れちゃうわけですよね。だから、これはこれで当然のごとく基準としてあるという認識の下で、ただ、短期的に、今委員がおっしゃられたように、どうもそこだけ見ると確実に超える、しかしそれがいつまでも常態として続くわけではないという場合には、そこは保険者で御判断をいただいて対応いただきたい、つまり、外していただきたくないという思いで申し上げました。それは、コロナ対応ということで、当然仕事が増えて収入が増えるから。
 今多分委員がおっしゃられたのは、結果として年間見てみて百三十万を僅かに超えてしまうということが起こった場合はどうなんだということに関しては、それはですね、まあ言い方難しいんですけど、確実に超えてしまうことが分かっていればこれは当然のごとく外れちゃうわけなんですが、一時的に増えたことによって結果的に百三十万を超えた場合は、それはそのまま対象にしていただきたいという思いでありますが、余りあからさまにそれを言いづらいという部分もございます。
 しかし、これあくまでも一時的、まあ不可抗力とは言いませんけれども、コロナにおいていろんなことをやる中において、どうしても必要な仕事の中において結果的に僅か超えてしまったということに関しては、これはそのまま対象に置いていただきたいという思いが込められておる文書であります。そういう思いの中で、これはこのときにはそういうお答えをさせていただいております。
 ただ、それをもってしてもまだ更なる対応をしてもらいたいという御要望があることは、これは私も理解はいたしております。

#246
○田村まみ君 ルールはルールですし、やはり労働者、働く人たちを守るための制度で、あえて大臣が外れるようなことを奨励するようなことが言いづらい立場なのは理解しておりますし、通告は実は、じゃ、どれぐらい超えるまで大丈夫なんですかという通告をしたんですが、それはちょっと私も、そういうことが私も趣旨ではないので、今聞き方を変えさせていただいて聞きました。
 こうなったときに一番課題は、本当にふだんお仕事をもう全くされていなくて三か月だけ打ち手としてちょっと、介護もあるけどもうこの期間だけは協力しようと出られた方は余り年間のことは気にされないんですけれども、ふだん百三十万円の半分ぐらいでとか百万円ぎりぎりぐらいで働いて、何でしょうか、家庭の助けになっている、自分の技術も、何でしょうね、継続的にと思われているような方が、いや、いざここでしっかり手伝おうと思ったときに一番私はちゅうちょされると思いますし、そういう方こそ訓練必要なく本当は打っていただける方のはずなわけなんですよね。
 なので、私も本意ではありません。自分がパートタイマーの人たちが多い職場で働いていたときに、そこを気にしながら働いている方にできれば目いっぱい働いてしっかり保険料も払ってというような話を逆にしておりましたし、超えるようなことがあったときに事業者がその折半の部分を払わないみたいなこともあり得ないので、そこは私もちゃんと守っていただきたいんですが、是非ここでちゅうちょするということがないようにこの内容を広めていただきたいというふうに考えております。
 改めて、事務方の方で結構なんですけれども、百三十万円超えるというこの判断ですね、そのときの判断ですね、さっきの結果的に超えちゃったといったときに、判断が保険者ごとになっていく。これも前回、田村大臣が答弁いただきました。そうなったときに、やはりその保険者ごとに余りにも違うというのは、私はこの、何でしょう、国を挙げてワクチン接種事業を何とか進めよう、そして国民もみんな協力して、なるべく打ちたいと思っている人たちは早く打とうと言っているときに、ここで判断がばらばらで何か課題が起きてくることは良くないというふうに思いますので、この保険者ごとではなくて、ワクチン接種に関わったということに関してというのは、何か分かるような証明なのか、何か具体的な手だてで保険者に余り判断がぶれないようにというようなこと、手段としてないでしょうか。

#247
○政府参考人(浜谷浩樹君) お答えいたします。
 元々、被扶養者の認定についてはその保険者の判断で行うというのがまず前提です。そういう意味では、国としては一定程度のガイドラインといいましょうか指針を示しても、最終的には保険者の判断ということであります。
 また、今大臣から申し上げましたとおり、一時的に収入が百三十万超えた場合であっても、直ちにその認定を取り消すわけじゃないと。総合判断ですとかそういったことも、できる限りの思いを示させていただいておりまして、逆に、その機械的に基準を示しますと逆に現場に合わないということもあり得ますので、そういう意味ではこういった一定のガイドラインを示して現場で柔軟に対応していただきたい、こういう思いでございます。

#248
○田村まみ君 ありがとうございます。
 保険者の皆様も、これ全国的な接種をやっているということで事情も認識されているということなので心配ないとは思うんですけれども、是非、こういう相談等々あったときにはちゃんと対応するようにということを改めて保険者の方にも、何か課題があったときにはもう一回伝えていただきたいなというふうに思いますし、何でしょう、やっぱり打ち手の確保というところの中で、余りこの件を積極的に超えてでも打ち手に来てくださいと言えないというのは分かるんですけれども、こういう配慮があるというのは余り報道で聞きません。
 是非これも、看護師協会等々、その関係者の方を通じてということは聞いているんですけれども、実際そういうところに関わっていないのがいわゆる潜在看護師と呼ばれている、まあこの呼び方がいいかどうかは別としても、方たちなので、是非その方たちに伝わるような方法はいま一度考えていただきたいというふうにお願いしたいと思います。

#249
○国務大臣(田村憲久君) 今なおいろんな要望、これに関しては来ます。実際問題、ワクチンを打っていただくためには我々もいろんな努力をしなきゃなりません。
 その中で、これは保険者の皆様方に関わってくる話で、本来は自らの保険者から離れる、若しくは自分の保険者の中の枠の中において、保険料をいただける方をそのまま三号被保険者として保険料をもらわず、若しくは自分の保険から出てほかの保険に行かれる方を給付がもし起こった場合には給付しなきゃならないという形になりますものですから、やはり保険者の方々に十分御理解をいただいた上でメッセージが伝わるように、我々もこれは丁寧に努力をしてまいりたいというふうに思います。

#250
○田村まみ君 ありがとうございます。
 先ほど言ったパートタイマーの人たちが多い職場が幾つかいろんな業種でもあるんですけれども、いわゆるサービス業の中で正直このことを知らない人たち多いんですよね。なので、今言ったように、もちろん保険者の理解は必要ですけれども、この件に関しては保険者、理解しないと言わないと思います。なので、是非お願いしたいというふうに思います。
 二点目です。
 これも五月の十一日に、これは私自身が質問をして、ちょっと時間がなくて申し訳なかったなというふうに思うんですが、正林局長の方から答弁していただきました。
 私の質疑の内容は、既に打たれていた、先行して打たれていたファイザーのワクチンを特例承認したときには、医療従事者などの先行接種という枠組みをつくって、健康調査をして追跡調査して、そしてその後に医療従事者の方たち、それ以外の優先接種の方たちに打ち始めたという段階を踏んでいたというふうに国民としては見えていたと思います。ただ、今回、モデルナのワクチンは、そのときは承認前なので言ってもらえないかなと思ったんですが、局長の心意気なのか、承認前なのでちょっと言いづらいんですけど、承認される場合は健康調査がちゃんと実施できるように準備は進めていきたいと思いますという答弁いただきました。
 ただ、国民のイメージとして、ファイザーは先行接種で先にやっていたはずなのに、今回、モデルナ、健康調査やるということと、もう既に集団・大規模接種会場で使われているということが現実的にあったときに、あれっ、健康調査やらないんじゃないのというような疑問が湧いてきています。
 これ、健康調査されるんでしょうか。

#251
○政府参考人(正林督章君) まず、ファイザーのときも、まあ先行接種という名前が余り良くないのかもしれませんが、通常の医療従事者の接種といわゆる先行接種、ほぼ同時にやっておりました。
 モデルナ社のワクチンについて、先週承認もされましたし、もう早速今週から大規模接種会場等で使われ出していますけれど、いわゆる健康状況調査、これやることにしています、もう既に始まっています。これは、国民の皆さんに接種後の状況について情報提供するために行うもので、調査の結果は公表をしっかり行っていく予定です。ファイザーのときも、大体、副反応検討部会にその結果を提供して、いろいろ御意見いただきながらそれを公表する、そういった形を取ってきたと思います。
 調査の対象者は、自衛隊員の一部のうち、調査を行うことに同意する方であります。二回の接種からそれぞれ四週間に生じた症状を調査して、調査の規模は約一万人程度を目安に実施することにしています。既に対象者へ接種を開始しており、調査も、進捗状況によりますが、整理ができた情報から順次情報提供していく予定であります。

#252
○田村まみ君 局長の方も答弁で触れていただきましたけど、前回のその健康調査するときの内容が先行接種という名前で、名前が良くなかったとは言わないですけど、先に打っていただいていたというふうなイメージが走っていましたし、それがないのかというような不安が国民の一部の方から声として出ていましたので、改めて今回それは確認させていただき、前回も並行的に行っていたということと、一万人規模で今回もしていって、情報を随時出していただけるということを確認取れました。ありがとうございます。
 私が前回、実は五月十一日に確認したかったのは、その先行接種や健康調査の部分で、承認が終わったんだけれども打ち始めるタイミングが遅くなるということの危惧が実はあったので、これはスムーズに打ち始めができたということ自体は、打ちたいと思っていらっしゃる方が多いという意味では評価したいと思いますので、引き続き是非調査の結果を速やかに公表していただきたいというふうに思います。ありがとうございます。
 それでは、法案の審議に入りたいと思います。
 まず初めに、私も本会議の方で質問させていただいたんですけれども、医療費窓口負担の検討における中での金融資産の保有状況の反映についてということで伺いたいと思います。
 金融資産、金融所得の把握で、マイナンバーの活用について総理に伺いました。そして、さきに審議が行われました衆議院の委員会では、有識者から、今後は保険料や租税の賦課対象に金融資産も含める必要があると考えていますと、個人金融資産の約三分の二は高齢者に集中しており、これにより保険料、租税収入が相当増えることが期待できますとの指摘もありました。
 また、社会保障審議会の資料には、平均貯蓄額について、六十歳未満の者のみで構成される世帯は七百十三万円に対して、後期高齢者世帯は一千六十七万との記載がありました。所得のみならず資産の保有状況を適切に評価しつつ、能力に応じた負担を求めることを検討するという方向が示されていたわけなんですけれども、これ、私、そもそもそのマイナンバーの活用を申し上げた理由は、そもそもこのマイナンバーによる個人の金融資産、金融所得を把握した上で全員窓口負担を原則三割にして、そうした所得に応じて窓口負担を軽減していくことと併せて高額医療費で負担金額の上限制限の対応にすること、これが本当に先々見たときの今回の改正の全世代対応型の社会保障制度を構築するために資するものではないかというふうに私は考えておりますけれども、大臣、見解はいかがでしょうか。

#253
○国務大臣(田村憲久君) 全員を三割にした上で、所得と金融所得、金融所得というか、その保有所得、金融資産ということですね、も全て把握した上でどうするかを決める。
 まず、金融資産、所得というものをちゃんと捕捉をして、金融所得もこれなかなか今、保険の世界では把握できていないので、その上での対応ですが、資産をどう評価するのか、その中で。所得というものはある程度フローですから評価できるんでしょうけど、資産というものをどう評価するかというのはなかなか難しいんだというふうに思います。
 ただ、本当に捕捉ができるんならば、つまり把握ができるんならば何らかの形で自己負担というものに対して、三割負担でその後、多分、それによって二割、一割というふうなやり方じゃなくて、これは後から返すという話ですね、どういう方法を取るかは別にして。負担割合をそれによって変えるというのは一つの考え方だというふうに思います。
 ただ、現状はなかなか把握ができないものでありますからそういう取り方はできないということなんですが、把握ができるんならば、そういう考え方というものも一つ検討の中に入れていい話だというふうに思います。

#254
○田村まみ君 ざわざわっとしました。正直、私、この今質問をしたときに、多くの人たちからは、現実を見ていない子供じみた質問だというふうに思われたかもしれないというふうに思っています。
   〔委員長退席、理事石田昌宏君着席〕
 ただ、本会議で言いましたけれども、やはりこの制度が複雑過ぎて、自分自身が、どういう保険料でどういう仕組みでどうやってこの医療の仕組みを自分で関わって受けているのかということが分かりづらくなっているということ、その先にあるのが、少し間は抜きますけれども、どうしても負担の増とかそこだけが取り沙汰をされてしまうという課題になっているというふうに思っていますので、やっぱり本来は、どこまでシンプルにしてどうやって分かりやすい制度にして、そこに、こぼれ落ちる人だったりとかそこに乗れない人たちのためにどうやっていくべきかというふうにやっぱり考えるべきだというふうに、改めて、今回いろんな議論だったり制度を改めて見させてもらって思ったし、多くの国民の人が多分そう思っているというふうに思うので、あえてこの質問をさせていただきました。
 その上で、捕捉ができたら、把握ができたらという大臣の言葉ありましたけれども、一言で本当に金融資産と言っても、貯蓄だけではなくて、株主、株式や債券など様々あるというふうに思います。証券口座の開設の際にはマイナンバー提出が実は必須になっていることから、この株式は、制度改正などの法的整理ができれば、ほかの金融資産に比べて負担割合に反映できる可能性も高いのかなというふうに思っております、その把握という視点でいけば。
 これ、厚生労働省として必要な手続、どのような法改正が必要かということを教えてください。

#255
○政府参考人(浜谷浩樹君) お答えいたします。
 御指摘のとおり、株式、債券など証券口座開設の際には、マイナンバーを当該証券会社等に提出することが義務付けられているということであります。
 ただ、二点ありまして、一つはその取得方法ですね、取得方法について、どのような形で取得するのか。これを、現行法でも一般的な取得に関する規定がありますけれども、それで読めるのか、新たに規定が必要なのかどうかといったところは検討課題であります。
 それからもう一つは、仮に把握したとして、その資産状況をその医療保険の自己負担割合に反映するといった場合には、これ介護保険法の補足給付で実際に資産勘案していますけれども、その例に照らしますと、やっぱり法改正が必要ではないかと考えております。

#256
○田村まみ君 政治的にどうするかという判断が必要なことと、あと、後半でくしくもこの後の質問につながることを触れていただきました。
 要は、介護保険の補足給付においては、この関係の議論も審議会の方ではなかったわけではないと承知しているんですけれども、通帳の写しを自己申告するか、本人同意の下、金融機関に照会して、貯蓄金状況を把握する仕組みとなっています。これは、平成二十六年の介護保険法の改正によって、預貯金を保有するにもかかわらず保険料を財源とした給付が行われることは不公平であることから、資産等を勘案することにしたというふうになって改正をされていて、ここを対象にしております。
 この考えに照らし合わせると、今回の医療保険制度においても同様に、預貯金を保有するにもかかわらず保険料を財源とした給付が行われることは不公平であることから、資産等を勘案することとするべきというふうに私は考えておりますけれども、この点、制度間のイコールフッティングも加味して、いかがお考えでしょうか。

#257
○国務大臣(田村憲久君) これ実は、私が大臣一回目やったときに入れた制度なんです。いろんな議論がありました。正直言って、預貯金といったって、その口座全部把握できるのかと、それ全部名寄せして引っ張り出すだけのことはできるのかとか、あと、現金引き出して自分の家にためていたら、これもう捕捉できないよねと、不公平じゃないのと。いろんな議論があったんです、実は。ですが、まあいろんなことはあるんですが、補足給付というある意味本給付ではないというところもございまして、やはりある程度その金融資産というもの、預貯金というものにもそろそろ目を向けていかないと、これ、なかなか理解いただけないんではないか。
 低所得者で施設に入所していて、食費と居住費というものをそれに併せて補足で給付されているものでありますから、本来の保険給付ではない中でそういうものに着目して、これはやはり預貯金等々を見てしっかり、要するに預貯金調べてもらっていいですよという了解まで書面で取って対応するということであり、結構いびつな制度にはなっているんですが、そういう形でスタートをさせていただき、今運用いたしております。
 申し上げたのは、言うなれば福祉的な意味合いでの補足給付だからこそこれが、当時実は、これができるんならば介護保険本体もできるんじゃないかと検討したんですが、やはりちょっと制度の安定性考えると、本給付の中においてこれを入れるのはなかなか難しいであろうということで、補足給付に限定してこういう対応を取らせていただいたということでございますので、これから本当にこれを本体の方で、若しくは医療保険という更に歴史のある保険制度の中で導入するとなると、もう少しといいますか、かなり精緻な制度を考えなければならないのかなというのが率直な私のこれを導入した者としての感想でございます。

#258
○田村まみ君 触れなくても、大臣が御自身で、大臣をされていたときにというふうに触れていただきました。なので私も着目をしましたし、その当時、いろんな御議論、御苦労されたというふうに思っております。で、マイナンバーがなくてもやれる方法はあるんだということをある意味私は御自身で証明されたんだというふうに思います。ですし、一方で、今マイナンバーをどう活用していくかということは、デジタル庁までつくって今政府は考えているわけです。
 そのときに、厚生労働大臣として、やはり持続可能な社会保障、これ全世代対応型社会保障を考えていくときにどうすべきかというところの課題の論点としては、やはりこのマイナンバーの活用というのは、直接的な所管ではないですけれども、是非しっかり関与をしていただいて、ここについてもどうあるべきかということと、あるべきが決まればやることは絶対やり切っていただける大臣だと信じておりますので、是非、私はそこをまずやっていただかなければ、この細かい今回の制度の議論をしてもどうしても一部の、その部分的な増えた減ったみたいな話になってしまうというふうに思いますので、まずそこは大前提としてお願いしておきたいと思います。
 その上で、大きく一問飛ばしていただいて、現役世代の負担軽減の方に先にちょっと話をしたいと思います。
 資料も今日幾つか付けていたんですが、もう六の方に飛んでいただいて、資料六、これ、もう皆さん本当に何回も目にされた資料だというふうに思いますが、あえて今日付けさせていただきました。
 法改正後の後期高齢者の支援金の抑制効果額を必ず、この資料を見て皆さん、二〇二二年度七百二十億というふうにお話をされています。私、一点細かいことを。この七百二十億が後期高齢者支援金の抑制効果額というのはここにいらっしゃる委員の皆さん認識されていると思うんですけれども、どうも報道だとか、何でしょう、コメンテーターの方とかがしゃべっていたりすると、何か、現役世代の抑制額が何か七百二十億円みたいな感じで、その幾ら減ったかというところが七百二十億円というふうに端的に話されるんですけれども、いわゆる現役世代が直接的に納めているもの全てが七百二十億じゃないと思います。ちょっと内訳を教えてください。

#259
○政府参考人(浜谷浩樹君) お答えいたします。
 七百二十億円の減少の、七百二十億円の内訳ということでよろしいでしょうか。
 七百二十億円の内訳でございますけれども、これは、いわゆる窓口負担の引上げなど、給付率が変化する制度改正を行うことにより生ずるいわゆる長瀬効果と制度見直し分が入っております。それで、受診行動の変化による減少分、いわゆる長瀬効果分が三百五十億円、それから、窓口負担見直し分による減少分が三百七十億円でございます。

#260
○田村まみ君 あと、七百二十億円は、払っている人の事業主負担も入っているということで合っていますか。

#261
○政府参考人(浜谷浩樹君) 事業主負担と被保険者負担の双方込みです。

#262
○田村まみ君 済みません、私の質問がちょっと良くなかったので。
 要は、イメージとして、これ何か、被保険者の負担が七百二十億減ったというふうにも勘違いされて聞かれている方もいらっしゃると思うんですよね。これ、事業主負担も合わせて現役世代の負担抑制効果額というふうに理解していただきたいと思いますし、やはり先ほど来言っているように制度が分かりづらいので、分かっている人たちは分かっているつもりで話すんですけれども、ちょっとこの数字が独り歩きする部分があるというふうに思って、あえてちょっとここも、事業主負担と被保険者があるというのは確認させていただきました。
 その上で、今答弁にも触れていただきました長瀬効果の受診抑制によって捻出される給付費の見込みが含まれているという話なんですけれども、この後期高齢者支援金の抑制効果額には。この中で、先ほど来も議論ありましたこの長瀬効果の影響を当てはめるということがもう本当に、この時代が変わっていく中で本当に正当性があるのか、本当に見込んでいるほどの効果があるのか、その疑問がありますけれども、いかがでしょうか。

#263
○政府参考人(浜谷浩樹君) お答えいたします。
 現行の長瀬効果、現在使っている長瀬効果でございますけれども、昭和五十八年から平成九年までの改正の実績を基礎に推定された長瀬式に基づいて算出しております。これまでも、制度改正を行う際に見込んできております。
 また、実際に、平成十八年に行われました高齢者医療における現役並み所得者の自己負担割合の見直し、これ二割から三割に見直しましたけれども、このときの実績を見ますと、長瀬効果による受診日数の減の理論値が〇・四日で、実際の受診日数の変化は〇・五日ということで一定程度整合していることを考えますと、今回の窓口負担の見直しを行うに当たりましても、こういった効果を見込むのは妥当ではないかと考えております。

#264
○田村まみ君 妥当だと言い切られたんですけれども、私は、やはりその時代背景、そして、当時の制度や、先ほど梅村委員からもありましたけれども、医療の提供体制も変わってきている中で、今これしかはめるものがないということで使われているということも課題だというふうに思いますし、改めて、こういう社会保障を今後も考えていかなければいけないという中では、是非別の方法ということを、先ほども指摘ありましたけれども、調査の仕方を考えていただきたい、それはお願いしておきたいというふうに思っております。
 その上で、今回のこの全世代対応型の政府案について、一定所得以上の後期高齢者の方々の窓口負担の引上げをするとしていますけれども、窓口負担を引き上げれば給付費が減少しますので、給付費の四割を支える現役世代の負担が減少するという話は法案の提出のところに、説明に書いてあるとおりだというふうに思うんですけれども、一方で、この公費の負担、これも軽減されるというふうに思っておりますし、金額でいけばこれが一番多いというふうに私は理解しております。
 この公費負担を軽減できることが一番の目的ではないんでしょうか。いかがでしょうか。

#265
○国務大臣(田村憲久君) これ、四割の現役負担と言われております保険者の負担ですね、後期高齢者支援金という中において。これが減るということは、今言われた五対四対一という話の中でこの給付費の構成ができておりますので、結果的には公費の負担も減る。今言われた中に言うと、公費確かに五でありますから、公費が一番減っているというふうに見えるのは事実であります。
 ただ、公費が減るというのも、これは公費というのは何からできているんだということを考えると、多くはやはり現役世代の方々がいろんな形で税金で払っておられるというような考え、若しくは将来に対するツケ回しというようなことを言われる方もおられるかも分かりませんが、いずれにいたしましても、公費というもの自体が減るということ自体は国民の負担が減るということでございますので、そういう意味合いからも、決して公費が減ること自体が悪いということではないというふうに考えていいんだというふうに考えております。

#266
○田村まみ君 改めて、ただ事実として、実額として公費が一番減るということは、もう一度そこだけ、それで合っていますか。

#267
○国務大臣(田村憲久君) 五対四対一という構成でございますので、公費が五割という形でございますから、言われる、委員が言われていることは正しいということだというふうに認識いたしております。

#268
○田村まみ君 ありがとうございます。
 先ほど来、事実を私は国民の方々にやっぱり知っていただいて、この制度がどういうふうに変わっていくべきかということを議論したい意味で聞かせていただいております。
 窓口負担の二割、二割にしていくということなんですけれども、手段の一つとして私は異論はありません。しかし、今回の改正後での先ほどの軽減額というところの事実もやはり直視していかなければいけないというふうに思っておりますし、本会議で指摘させていただきましたけれども、後期高齢者の支援金の割合は増大していく中で、現役世代の負担が、現役並み所得の人たちには公費が入らないということで増えていくというところの課題も解消していただきたい、そこに使うというのも一つだというふうに私は思っております。現役世代の、先ほど税による部分での回り回っての負担軽減だという指摘もありましたけれども、制度の中でこの軽減されたものを使うというのも一つだというふうに思っておりますので、是非そこは検討いただきたいということを指摘しておきたいと思います。
 そして、改めて、この資料六の、先ほど来数字で言っていますけれども、二〇二二年度の七百二十億円、残念ながら、これ実は制度の決まる年度の十月なので、これが丸々ではないというのはこれまでの質疑でも衆議院の方でも明らかになっております。二〇二五年の方でも八百三十億円にとどまっています。
 大臣は、この現役世代の負担軽減、そもそもこれで十分と考えていらっしゃるんでしょうか。それとも、更に負担を軽減していくべきと考えていらっしゃるんでしょうか。いかがでしょうか。

#269
○国務大臣(田村憲久君) 今般、やっぱり高齢者の皆様方の御負担ということがございましたので、この七百二十億円というのが最大限だというふうに我々思っております。
 その上で、附則において、公布後速やかにでありますが、全世代対応型の持続可能な社会保障制度を構築する観点から、社会保障制度の改革及び少子化に対応するための施策について、実施状況の検証を行うとともに、総合的な検討に着手し、必要な措置を講ずること、こうなっているわけでありまして、とてもじゃないですけれども、将来にわたって国民皆保険、医療保険制度を維持していくために、これで終わりということはあり得ないわけでございます。
 午前中もお話を申し上げましたけれども、立憲民主党さんがいろんな提案もされておられます。そういうことも含めて、我々はいろんな幅広にこれからも、どのような形でこの保険制度を維持していくべきなのか、どのような形で、当然のごとく負担もお願いをしなきゃいけない部分も出てくると思います。どういう形かはこれはこれからの検討でありますけれども、いろんなことを国民の皆様方にお願いをしていかなきゃならないと。
 もうそれぐらいやはり日本の人口構成というものは急激に今変化をしているわけでありまして、その中で国民皆保険を守るということは大変重要な我々役割だというふうに思っておりますので、しっかりと検討してまいりたいというふうに考えております。

#270
○田村まみ君 ありがとうございます。
 前回の医療法のときには、やはり日本のこのフリーアクセスというのをどうやって守っていくかということの重要性も私は指摘させていただきました、本会議の方で。それも踏まえて、負担ではなくて、どうやって持続可能なこの医療保険制度、そして医療提供体制を守っていくかというところにやはり主眼が置かれなければいけないと思います。
 とはいえ、議論でもずっとありましたとおり、やはり法案成立したときに、この二割負担となる方々の所得水準というのが政令で変えられるというところを御心配される方たちが本当に多いというのも現実でございます。これ、本会議でも質問したんですけれども、今すぐ、午前中の質疑では、もちろん考えるべきときじゃないというのも私は理解しております。
 じゃ、具体的にどのような状況になった場合に変更の議論がされるのか、その可能性とか予見性みたいなこと、どうでしょう、二度目の大臣ですので、時代の変遷を見ての予見性みたいなことを持たれているでしょうか。いかがでしょうか。

#271
○国務大臣(田村憲久君) 午前中に、今現在全く考えていないというのは、これはもう事実であります。そんなことは毛頭も考えていないわけでありますが、あえて今委員が、見直すときはどういうときだという話ありました。それは、この医療保険制度自体が維持できない、このままではとなったときに、ここを見直すのか、それともほかのことを考えるのか。
 結果的に申し上げれば、給付と負担ですから、給付を減らすのか、負担を何らかの形で増やすのか、どれかでないと、これはまあ、もう公費を増やす手もあるかも分かりませんが、公費も結果的には国民の負担ですから、どれかでしかこれはバランスは取れないわけで、それを、どれをするのか、どうするのか、全部の合わせ技なのかも含めて検討するわけでありまして、その中で、今回のこの自己負担二割部分を二百万から更に引き下げるかどうかというのはそれはそのときのことでございますが、それを変えるためにではなくて、社会保険を、医療保険を維持するためにどういうことをやるかということはこれは議論が必要なわけでございますので、ちょっと委員の質問とは多分かみ合わないんですけれども、そこは幅広くいろんなことをもう検討しないと、びほう策だけではなかなかもう対応できない状況になりつつあるということは事実であろうというふうに思っております。

#272
○田村まみ君 意を酌んでいただいて丁寧に答えていただいたと思っております。
 その、何でしょうね、この議論過程というのが、結果的に、新型コロナのせいも言われているかもしれませんけれども、昨年取りまとめられた全世代型社会保障検討会議の中間報告で、二〇二〇年度の初めまでに改革実施できるようにといいながらも、コロナもありましたけど、私は難しい議論だったというふうに思っていますので、この必要な法制上の措置というのが後ろ倒しになったというのは、まさしく今大臣が悩ましいという中で答弁されたということが反映されているというふうに思っています。
 ただ、ここで議論された、さっき言ったように、どういう状況があったときに議論をされたかというと、団塊の世代の方たちが後期高齢者の方に移られていく中で、やはりこの制度がもう維持できないというふうに明らかになってきたから今回やろうということで、少し後ろ倒しになったけど、やっとこの法案提出になったわけです。
 ですけれども、私としては、これは本会議で聞きました、施行日が令和四年十月一日から令和五年三月の一日ということで、一番先に延びて令和五年三月一日というのは非常に遅過ぎると考えておりますし、幅が何の意味があるのかというのが全く、ここまで議論を重ねてきたわけなので、この期間を考えればちょっと理解ができません。
 この後ろ、一番後ろになる可能性があるのか、そして幅の意味が何なのか、そこお答えいただきたいです。

#273
○政府参考人(浜谷浩樹君) お答えいたします。
 施行日については、御指摘のとおり、幅を持たせていただいております。これ、二つございます。主としてはシステム整備と周知、この二つです。
 それで、まずシステム整備ですけれども、今回の改正は、新たな負担区分を設ける、それから配慮措置でございますけれども、これは前例がない仕組みでございます。そういう意味では、システム整備の期間についてなかなかかっちりとした期間が確定できておりません。現時点で、広域連合に基幹システムを提供しております国保中央会に確認いたしましたところ、一年数か月程度の期間が必要であるというふうに聞いております。これも暫定でありまして、確定ではございません。そういう意味では、具体的な要件設定は法案成立後に調整する必要があるというふうに思っております。
 また、今回の見直し、約三百七十万人程度の高齢者の方々に御負担いただく改正でございまして、やはりその目的、内容とか、先ほど配慮措置について高額療養費も含めてなかなか知られていないというような御指摘もございましたけれども、そういった配慮措置などにつきましても法案成立後に十分時間を掛けて丁寧に周知を行う必要があると考えております。
 そういったことも踏まえまして、施行日につきましては、法案成立後、必要な準備期間等をよく精査させていただきまして具体的な施行期日を定めてまいりたいと考えております。

#274
○田村まみ君 大体、制度が変わるというときはシステム変更で時間が掛かるというふうに分かっていることなんですよね。なので、要件設定、詳細な部分はもちろんあるかもしれませんけれども、やはりここは予見しながらやっていかなければ、元々この議論を始めた団塊世代の方たちの後期高齢者に入っていくというところの、一番の制度を維持するというところのタイミングがどんどんずれていくということは、この改正の効果、意味が私は薄れていくというふうに考えております。
 先ほど田村大臣に質問した二割負担の、窓口負担の変わるタイミングはあるのかと、もっと、何でしょう、答えづらい質問をしようと思えば、いつまでこれが守られるんですかという聞き方はできるというふうに思っておりました。でも、要は、今御負担いただく方が増えるというところの線引きを守るためにも、やはり私は、早く変えて、この制度維持というところに持っていかなければいけないというふうに思っております。
 田村大臣、施行日、せめて、早めろとは言いません、もう令和四年十月一日から令和五年三月一日というのは、もうここは、じゃ、これでという幅は分かりますけれども、いつやるかということを早く決めないと周知もできないと思います。いつやるかということぐらいは早く決めて、そこに向けてちゃんとシステムを決めていくというふうにしないと、私は結局一番後ろになるというふうに思っております、大体こういうものって。なので、施行日を早く決めてください。いかがでしょうか。

#275
○国務大臣(田村憲久君) いずれにしても、保険者の広域連合のお話も伺いながら、関係省庁と議論をした上で判断しなきゃいけないというふうに思っております。そのためにも、まず法律が成立しませんと議論にも入れませんので、是非ともよろしくお願いいたします。

#276
○田村まみ君 私は是非、この施行日決めていただく方が、きちっとそこに向けていろんな人たちが準備する、周知する、そして自分たちの今の生活状況を確認して、本当に足りないところ、そして受診抑制が起きる場合にはどういうところ手だてしなければいけないかという議論が加速するというふうに思っておりますので、なるべく早くここの施行日というところを明確にしていただきたいということはお願いしておきます。
   〔理事石田昌宏君退席、委員長着席〕
 その上で、最後になると思います。配慮措置について私もお伺いしたいというふうに思います。
 もちろん、今言ったとおり、本当にその受診抑制が起きて健康に害が及ぶようなことは防がなければいけない、それは皆さんの共通認識だというふうに考えております。
 今回の配慮措置、高額療養費制度に関する事務手続が増大すると考えられています。資料では、今日は私配っていませんけど、最短でも、見た資料でいくと、四か月めどに償還されるというふうに私も拝見しました。この四か月後の償還ということが私はちょっと長いなという印象も持ちましたし、現状、生活に影響が出ているコロナ禍の中でこの四か月ということがずっとキープされるというのは、私はなかなか困難ではないかなと思うので、これは早めるべきだというふうに思っております。
 今回の制度が導入されて事務コストがもし増大した場合に更にこの償還が遅れがちになってくるということも心配されますけれども、この辺の体制整備について何か検討されているんでしょうか。四か月よりも延びないようにどのようなことを考えていらっしゃるんでしょうか。

#277
○政府参考人(浜谷浩樹君) お答えいたします。
 御指摘のとおり、通常、高額療養費の償還、受診月からおおむね四か月後でございます。今回の配慮措置も高額療養費の一環でございますけれども、できる限り迅速かつ確実に届くような簡素な手続の下で申請ができるようにと考えております。
 現行制度でも、高額療養費の支給対象者に対しまして広域連合が申請勧奨をしておりまして、初回時に申請すれば再度の申請は不要だとか、あるいは登録された口座に保険者である広域連合から振り込まれる運用となっております。今回の配慮措置についても、当然それは同様の扱いです。これに加えまして、今回の配慮措置につきましては、例えば、大臣からも御答弁申し上げましたけれども、二割負担の対象となる高齢者の方に事前に口座登録をしていただければ、初回申請もなしでその口座に自動的に振り込む仕組みとできます。
 こういった仕組みも含めまして、広域連合等、広域連合と具体的に協議を進めて、確実かつ迅速に高額療養費が行き渡るように検討してまいりたいと考えております。

#278
○田村まみ君 頑張りますというふうにしか聞こえなくて、具体的にどう簡素化されていくかというのが、正直、今、案レベルでもないということなんでしょうか。

#279
○政府参考人(浜谷浩樹君) お答えいたします。
 ちょっと分かりづらくて恐縮です。現在は初回の申請は必要なんですね、まず一回目は。今回は、二割負担の対象となる方々に事前に、高額療養費に該当しなくても事前に対象者の方々に事前に口座を登録していただければ、初回の申請もなしで自動的に口座に振り込まれる、こういった仕組みができないかということで広域連合等と調整させていただいております。

#280
○田村まみ君 済みません、ちゃんと聞いていませんでした。そうですね。二回目以降は、複数の医療機関で窓口負担の合計が上限超えている場合でも申請なしに自動的に登録者口座へ払い戻されるということで、確認させていただきました。
 私、実は消費者問題特別委員会も担当させていただいておりまして、大体こういう後期高齢者、特に年齢高い方たちに対する何か新しい制度だったりとかこういうものがあるときに、これを悪用するようなことが、消費者被害みたいなことが出てきがちですし、特に今回、口座が関係する部分ですので、是非、その辺の注意喚起というのは消費者庁と是非連携をしていただいて、先ほど、施行日も幅があるわけなので、いつどうなるかというところ、あと広域連合の皆さんときちっと連携しながら、消費者庁ともちゃんと話し合って、その辺の対策も打った形で周知をしていくということをやっていただきたいと思います。その周知をした段階で悪徳業者の人たちはうまいこと考えるんです。是非、周知前に連携をお願いします。
 そんな中で、一方で、この配慮措置をもし講じなかった場合の現役世代の負担軽減の効果、この推計金額、見込みを教えていただきたいと思います。

#281
○政府参考人(浜谷浩樹君) お答えいたします。
 配慮措置を講じなかった場合の支援金の減少額は、二〇二二年度満年度で九百五十億円と推計しております。

#282
○田村まみ君 やはりこれが最初に言った、世代間の対立をあおるわけではないですけれども、現役世代への給付が少なく、なかなか現役世代、支え手が厳しいというところを改善しようと思ったんですが、配慮措置が入ることで多少これが遅れていくということになっております。
 田村大臣、激変緩和が必要なことは私自身も承知をしていますが、制度の趣旨を考えれば、この配慮措置の三年というのは必ず守っていただかなければいけないですし、私、審議会の議論の流れを見ていたときに、十一月の段階では、一人当たりの面積、給付される面積は一緒だったと思いますけど、二年、上限四千五百円という案が出ていたはずなんです。ですけれども、これ最終的に、やはりいろんな配慮が要るということで、三年、一か月三千円というところまで配慮を延ばしたというふうに私は認識をしております。
 是非、新型コロナウイルス感染症の影響で、年金だけではない収入の部分で影響が出ている高齢者の方もいらっしゃるのは承知しておりますけれども、是非、この三年より延長しない、ここだけは守っていただきたいと思うんですけれども、いかがでしょうか。

#283
○国務大臣(田村憲久君) なかなかこの言い方は難しくて、先ほど来、法律で二割負担の所得基準に関してどう考えているんだと。これは現時点で毛頭考えていませんと、これを変えることはというお答えいたしましたが、これに関しても現時点では想定をしていないと、つまり延長することは想定していないということでございますので、御理解いただければ有り難いというふうに思います。

#284
○田村まみ君 私は延長すべきではないと思いますので、是非、そこは是非守っていただきたいというふうに思っておりますし、ある審議会の委員からの提案では、後期高齢者に入っていく方は元々今二割なわけなのでそのまま入っていただくという方が、その制度の複雑さを解消するという意味でいけば本当は私はそちらの方がスムーズだというふうに思っておりますし、改めて確認ですけれども、三年というのは必ず守っていただきたいというふうに思います。
 では、あと一問、お伺いします。
 育児休業取得の社会保険料の免除要件に関する見直しについて伺いたいと思います。これも本会議で質問させていただきました。
 さきに審議しましたけれども、育児・介護休業法でも育児休業の取得促進ということは皆さんで議論をしていったんですけれども、特にやっぱり社会保険料の企業負担を免れたい使用者が労働者を誘導して、使用者、労働者双方の合意の下、制度趣旨と異なる恣意的な育休取得が行われるということは私は防がなければいけないというふうに思っております。
 そういう前提の中で、今回のこの月末日の要件が従来どおり残った理由、今回の改正の目的は何だったのかということを私は本当、確認したいなと思うんですけど、この月末日要件が従来どおり残った理由は何でしょうか。

#285
○政府参考人(浜谷浩樹君) お答えいたします。
 今般の見直しでは、言わば月末を挟まずに短期で育児休業を取得される方にも免除をさせて、免除をする必要があるということで、それを追加、そういった要件を追加したということでございまして、現在、育児休業、免除を受けておられる方々についてはもう引き続き免除をする必要があるといったことで、月末要件は維持したということでございます。

#286
○田村まみ君 今の答弁だと、免除を奨励するというふうに私、聞こえるんですよね。免除を奨励するということなんでしょうか。

#287
○政府参考人(浜谷浩樹君) 免除を奨励するということではなくて、育児休業の取得を促進するということでございます。

#288
○田村まみ君 私も理解しているつもりなんですけれども、最初に言ったとおり、この制度が現実にはやはり従来の目的のとおりに使われていないということが起きているということです。
 これ、どうやって防ぐということを考えていらっしゃるんでしょうか。

#289
○政府参考人(浜谷浩樹君) 今の仕組み、趣旨を正確にやはり事業主の方々、労使双方の方々に御理解いただきたいということが前提でございますけれども、今回の改正でいえば、社会保険料の免除のみを目的とした恣意的な育児休業取得の対応といたしまして、特にボーナスですね、賞与に係る保険料は育休を取得する月を選択する誘因となりやすくて、賞与月に育休を短期で取得するという事例がやはり保険者からも指摘されております。
 そういったことを防ぐために、今回、ボーナスに係る保険料につきましては一か月を超える育休取得に限って保険料の免除対象とするということで、恣意的な運用を防ぐという観点からもそういった改正を行うということでございます。

#290
○田村まみ君 相当難しい課題だというふうに思っております。
 私も企業に勤めてサラリーマンやっていたときには、やはりこの件についての知っている人、知らない人の不公平感、それは御自身の問題でもあるし、企業の中で育児休業を取るということの制度をどれだけ広めるかということにもなるんですけれども、ただ、本来的にどうやって育児休業を取ってもらって、その子育て、子供の育成に資するかということを前回法案で皆さんと質疑した中でいくと、やはりこの月末日要件が残っているということが、一方で長い二週間が取りづらいというふうにおっしゃる方もいるかもしれませんけれども、やはり短期で取ることで社会保険料が免除されるというところだけが表に出ていくということは、私はやはり防ぐべきだというふうに思っておりますので、ここはまた今後検討する、何でしょうね、課題だと思われているのか、何かあったら検討していくというふうに考えられているのか、それ、済みません、通告していないんですけれども、いかがでしょうか。

#291
○政府参考人(浜谷浩樹君) 何といいましょうか、課題、問題意識は分かります。
 そういう意味では、何といいましょうか、日割りでですね、日割りで全部制度が設計できれば、それがある意味、一番公平だと思います。ただ、これ、育児休業の免除だけじゃなくて、保険料の賦課そのものが、月末時点で働いているかどうかで月単位で設定されているわけですね。そういう意味では、それもある意味、事務処理コストとのバランスだと思います。そういった、仮に全体日割りにするとすると、保険料の設定との関係も含めての整理だということになると考えておりまして、そういう意味では、課題意識は分かりますけれども、なかなか難しい課題だと思います。

#292
○田村まみ君 是非、難しい課題を乗り越えていくのが私たちの仕事だというふうに思っておりますし、本来の育児休業を取得していただくというところに資するような制度になるように私も提案させていただきたいと思います。
 本日、質疑終わります。ありがとうございました。

#293
○倉林明子君 日本共産党の倉林です。
 本法案は、全世代対応型の社会保障制度を構築するためということで提案をされております。そこで、やっぱりこの間、全世代型という名の下に高齢者の負担というのは増えてきたと、これ実感ですね。
 そこで、まず介護保険です。全国平均で月額六千円超えと、大きな数になったなと改めて思っているわけですが、これ二〇一一年と比べますと月額で二千円、全国平均で、もちろんもっと高いところありますけれども、五割増しという増え方なんですよね。これ、六十五歳以上の高齢者が、生きている間ずっと負担し続けなければならないというのが介護保険料であります。で、介護が必要になりますと、今度は利用料負担が掛かるわけですね。
 そこで、確認です。介護保険に関わって、二〇一二年以降、利用料負担というのはどう変化してきたのか、概括説明いただきたい。あわせて、主な給付の見直しはどうだったか。いかがでしょうか。

#294
○政府参考人(土生栄二君) お答えいたします。
 まず、利用者負担でございますけれども、介護保険制度におきましては、原則的な利用者負担割合は一割としつつ、制度の持続可能性を高め、世代間、世代内の負担の公平性を図る観点から、一定以上の所得を有する方につきまして、二〇一五年八月から二割負担、さらに一定以上の所得を有する方につきまして、二〇一八年八月から三割負担を導入しているところでございます。
 また、二〇一二年以降の主な給付の改正でございますけれども、二〇一二年四月に定期巡回・随時対応型サービス等の導入がございました。その後、二〇一四年の改正が順次施行されてきているところでございまして、二〇一五年から一七年にかけまして、要支援者に対する訪問介護、通所介護につきまして地域支援事業に移行、特別養護老人ホームにつきましては、新規入所者を原則要介護三以上の方に限る等の機能の重点化を二〇一五年四月から施行、それから、補足給付の預貯金資産の勘案、高額介護サービス費の限度額の引上げ等につきまして二〇一五年八月から施行といった状況となってございます。

#295
○倉林明子君 僅か十年余りの間にこれだけ次から次へと介護保険制度の見直しをされて、そのたびに高齢者の負担というのは増えているんですよ。
 加えて、この後期高齢者医療制度、保険料はどうなっているかということです。二〇〇八年、制度発足時の調定額は一人当たり年額で六万四千円ということでしたけれども、直近保険料でいいますと、一人当たり平均七・四%増、これ制度発足、制度導入以来最大の上げ幅となりまして、七万六千七百六十四円と、これも過去最高額となっております。
 さらに、これ低所得者の特例の段階的廃止というものが行われまして、行われておりますので、この数を確認したい。影響を受けた人数及び影響額、どれだけになっていますか。

#296
○政府参考人(浜谷浩樹君) お答えいたします。
 御指摘の軽減特例でございますけれども、制度創設時の暫定的な特例として設けたものでございます。
 これにつきましては、世代間の負担の公平等を図る観点から、令和元年度から段階的に本来の、制度本来の七割軽減に戻しております。見直しによる影響を受けた人数は約七百四十万人、それから影響額は約六百億円でございます。

#297
○倉林明子君 大きい負担がやっぱりこの間、高齢者のところに負担増という格好になっているんですね。元被扶養者の場合ということで見ますと、これ十倍という保険料の額になっている方もあります。明らかにこれ低所得者に対して負担増、応能負担ということから見れば、これ逆行するような手、暫定的な措置だと、本則に戻しただけだとおっしゃるかもしれないけれども、低所得者にとっては本当に応能負担に逆行ということになっているんだということは強く指摘したいと思うんですよ。
 そこで、後期高齢者の医療保険料、これが払えませんと短期証が発行されます。さすがに資格証明書の発行ということには踏み込まなかったけれども、差押処分が取れるということになりました。
 じゃ、二〇〇九年、二〇一八年が直近だというふうに伺っていますけれども、件数はそれぞれどう推移しているのか、数字でお答えください。

#298
○政府参考人(浜谷浩樹君) お答えいたします。
 短期証の交付者数でございますけれども、二〇〇九年度は約四千人、それで直近、二〇一九年度でございますが、約二・三万人でございます。
 それから、滞納処分、差押えの実施被保険者数でございますけれども、二〇〇九年度は約八百人、それから二〇一九年度は、こちらはまだ取りまとめ中でございまして、直近二〇一八年度でございますけれども、約七千四百人でございます。

#299
○倉林明子君 これ、差押えで九倍ですよね、九倍。滞納しているのは年金が年額十八万円未満という方になろうかと思うんですよ。これ、余りにも過酷な対応だと、過酷なことになっているんだということを言いたい。
 一方、収入の主なものとなっています年金です。これは、十六年からマクロ経済スライドということが導入されました。マクロ経済スライドに未調整分の繰越しと、このキャリーオーバーができるようになったということです。賃金にスライドするマイナススライドということでもうこれ導入されまして、本年度も〇・一%の引下げということになっております。
 一九年度時点での将来見通しが一体どうなっているのかということを確認したいと思います。二〇四〇年度の給付水準、厚生年金、国民年金、それぞれどうなりますか。

#300
○政府参考人(高橋俊之君) 令和元年の財政検証の結果によりますと、様々な経済前提を置いておりますけれども、経済成長と労働参加が進むケース三の場合で申し上げますと、年金額を物価上昇率で二〇一九年度に割り戻した実質額、この実質額がいわゆる購買力を表すものでございますが、この実質額で比べますと、モデル年金のうち報酬比例部分は、二〇一九年度の九万円から二〇四〇年度に十・八万円に増加、それから、モデル年金のうち基礎年金一人分は、二〇一九年度の六・五万円から二〇四〇年度に六・三万円におおむね横ばい、若干減少しますけれども、というふうな試算となってございます。

#301
○倉林明子君 今、額で御紹介あったけれども、水準ベースで見れば、厚生年金は一三%減るし、国民年金に至っては二〇パー、額も増えませんよ。そういう水準になるんです。実質的には下がり続ける年金制度になっているということで、それが年金改革でしたよ。
 で、年金は上がらないと、なのに引かれるばっかりの介護保険料、後期高齢者医療保険、これどんどん上がっているわけですよ。つまり、この負担と給付のバランスの問題だとおっしゃるけれども、この給付は高齢者人口が増えれば増えるほど増えます。そうなりますと保険料は上がり続けると、こういう仕組みになっています。際限のない負担増が続くと、この今の仕組みでいいますとね。そうなります。これ、高齢者にとっては二重、三重と、先が見えない絶望的な仕掛けなんですよ、負担増になる仕組みだと。
 総理は本会議でこうおっしゃいました。対象となっている高齢者の方々にとって厳しい改革と。ちょっと余り聞いたことない答弁だなと、石橋さんへの答弁だったと思います。この認識ですね、厳しい改革をお願いしているという認識は大臣にはおありですか。

#302
○国務大臣(田村憲久君) まさに本当に厳しいお願いをしております。後期高齢者、高齢者だけじゃなくて、現役世代もどんどん負担が増えていく。つまり、国民全体がどんどんどんどん制度を維持するために負担が増えていく。どうするんだということを真剣に考えないと、まだピーク、二〇四〇年に向かって高齢者のピークやってくるんですよね。
 ですから、今回はこういう形でお願いをいたしますが、更なる保険制度の維持のためには、本当の意味でどうしていくのかということを考えていかなきゃいけない。そこには、誰もが負担を強いられる、こういう状況が来ます。それをどう負担を分かち合っていくのか、これは納得をいただいて、理解をいただいて、そして共感してもらわないとこれお願いできないことであります。そういうことをしっかりと我々、政治の場は逃げずにお伝えをしていかなければならない、そういう時期に来ているんだと思います。
 ただ一方で、消費税を使って、介護保険制度は、特に低所得者は基準額の金額の〇・五だったものを〇・三に下げておりますので、そういう意味では、消費税使って保険料の引下げもやっておるということは御理解をいただきたいというふうに思います。

#303
○倉林明子君 消費税使って病床削減もやるんですけどね。消費税使ってそういう措置をとっているということは理解しております。社会保障のためということで導入したものの使い方としては、病床削減みたいな話と全く違う話だということは、病床削減に使うということと別の話だということは踏まえた議論はしたいと思います。
 あのね、負担軽減措置というのは、これ外来だけということになりますよね、今回とられるけれども。期限も付いています。まあ三年で終われという厳しい御指摘ありました。しかし、現実どうかということで高齢者からは怨嗟の声上がっていますよ。私のところにもファクスは来る、電話は掛かってくる。何とかこの二割負担止めてくれという声です。
 年収二百万円を超えるという京都市の、いや、年収二百万円というか、今回対象になる、二割負担の対象になるという京都市在住のKさんというこの方からもお電話いただいたんですが、この年になれば病気も多いと。そのとおり。病院で検査と言われれば、結構ですと言えないと、MRI一回やったら五千円になると。年金は増えず心細くて仕方ないと。七十五歳になったら別の保険と。保険、これは自分で選んだわけじゃないと、ところが、七十五歳になった途端、夫婦で別々の保険になって保険料は二割増えたということなんですね。果たして過重な自己負担がこれ必要な医療から高齢者を排除することにつながらないのかと、私、非常にその点で懸念しています。
 確認したいと思います。二割負担の導入によって、二〇二五年、受診抑制による影響額は千五十億円に上るわけですよね。この試算というのはいつ出したのか。そして、医療保険部会でこの金額は示されなかったと認識していますけれども、その理由は何でしょうか。

#304
○政府参考人(浜谷浩樹君) 御指摘の配慮措置の影響も含めました二〇二五年度満年度の給付費減のうち、受診行動の変化による影響額一千五十億円との試算につきましては、本年四月十四日の衆議院厚生労働委員会における審議におきまして、宮本委員からの質問に対してお答えしたものでございます。(発言する者あり)はい。
 社会保障審議会の医療保険部会におきましては、給付費減の内訳といたしまして、長瀬効果の影響額、額そのものは示しておりませんけれども、給付費減の中に長瀬効果も含まれることを資料の中でも記載した上で、具体的な所得基準について五つの選択肢を示して御議論いただきました。
 医療保険部会におきましては、委員から、高齢者の必要な受診を妨げないようにすべきなどの意見も含めまして、様々な立場から御意見、御議論いただきましたけれども、最終的には見直しにつきまして関係者の合意をいただいたところでございます。

#305
○倉林明子君 つまり、医療保険部会では長瀬効果ということだけを示していたと。見ました。ちっちょう下に書いてありました。踏まえた議論をされたという説明にはちょっと無理があるんじゃないかということは指摘したい。結局、その影響額ということでの議論はされていないんですよ。そこが問題だということは言いたい。
 そこで、受診日数が一定減ることを認めた上で、そのことが、そのことがですよ、直ちに患者の健康への影響を意味するものではないと答弁されているんですね。直ちに、だけど、じゃ、いつか出るのかということも、先ほど来、直ちにのことで議論ありました。
 これ、そう言える根拠が私は聞きたいんですね。なぜ言えるのか。長期的に見た場合、じゃ、どうなのか。検証しているのかと。どうですか。

#306
○国務大臣(田村憲久君) いわゆる長瀬効果というものですけれども、これは、今まで経験的にこれぐらい上げたらこれぐらい給付が減るというようなものを出しているものであって、これはあくまでもマクロで見た話でございますので、そういう意味でこれを、長瀬効果があったからといって、それがどれぐらいの期間でどのような形で健康的な影響が出るかというようなものではなくて、これをやればこういうふうな給付が減るというものを経験的に示されたものであるというふうに理解いたしております。

#307
○倉林明子君 その影響額の額の算定にその式を使ったというのは分かっていますよ。じゃなくて、その影響額が出るということは受診回数が減るということですよね。つまり、それが健康に影響が出るかどうかということについての検証どうかと聞いているんですよ。影響、直ちに影響ないと言うからどうなんやという話ですよ。

#308
○国務大臣(田村憲久君) 正直申し上げて、いろんな要因があるので、これをもってして健康に影響があるというような評価があるわけではないということと同時に、これによって、よく言われる話でありますけれども、二・六%、これ金額といいますか、パーセンテージ出すと二・六%の、要するに受診日日数、これが減る、受診日数ですね、これが減るということが分かっているということで、よくこれ外来においては年間三十三日が三十二・二日になるというようなことが、これは計算上であります、計算上マクロの数字として表れているということでございまして、それをもってして健康にどういう影響が出るかということを表しているものではないということであります。

#309
○倉林明子君 そこがすごく大事だと思っているんです。実際に必要な医療が、受診抑制効果が生まれるということに伴って出てくるのかこないのかというと、非常に医療保険としての本来果たすべき役割が果たせるのかどうかということにも関わってくるというふうに思うんですね。
 で、現場で起こっている声は、もう病院に行けなくなるという声が物すごい出ているんですね。実際に負担増は受診抑制、受診アクセスをこれ抑制する効果というのは必ず掛かると思います。
 私、毎年、全日本民主医療機関が調査している手遅れ事例調査というのを報告受けているんですね。現場にいたときにも感じていたことですけれども、お金がない、保険証持っていない、そういうことで本当にぎりぎりになって来られて、治療間に合わないということがあるんです。じゃ、三十五日が三十三日になったからそういう事態が生まれるかということについて、私も論証するもの持っていません。ただし、受診抑制を促すとこういうことにもつながりかねないという危惧を持っているんですね。
 こうした助かるような命さえ皆保険の中で救えないというようなことを拡大するということにつながりかねないと、これがやっぱり負担増なんですよ。やっぱり負担増で受診抑制を促すということについてはやるべきではないということは重ねて申し上げます。
 次、後期高齢者医療制度の導入、これは物すごい議論ありました。
 厚労省が、これ第一回の高齢者医療制度改革会議、二〇〇九年でした、このときに報告した独立制度、つまり後期高齢者医療制度ですね、によって本質的な問題として指摘をされている点があります。それは一体何なのか、御紹介ください。

#310
○政府参考人(浜谷浩樹君) 平成二十一年十一月に開催いたしました高齢者医療制度改革会議におきましては、後期高齢者医療制度の問題点を整理しております。独立制度としたことの本質的な問題といたしまして、七十五歳以上の高齢者のみを区分し、保険証も別になり差別的であること、それから、高齢者医療費の増加に比例して高齢者の保険料が増加する仕組みとなっていることを挙げております。
 その後、この改革会議、平成二十二年十二月二十日に取りまとめを行いまして、後期高齢者医療制度の廃止を決定し、平成二十四年二月に社会保障・税一体改革大綱が閣議決定されましたけれども、その後、平成二十四年八月の社会保障制度改革推進法の成立を経て、平成二十五年八月の社会保障制度改革国民会議の報告書におきましては、現行制度を基本としながら、実施状況等を踏まえ、必要な改善を行っていくことが適当とされております。
 制度創設当時は様々御批判いただいておりましたけれども、現在におきましては、その創設以降の現場の御尽力の下で十分定着し、安定的な制度運営がなされているものと認識しております。

#311
○倉林明子君 制度創設時、私も記憶しています。やっぱり何で年齢だけでこうやって保険分けられるんだという指摘は本当に多かったし、高齢者差別だという批判が厚労省の中でも共有されていたということがよく分かりました。
 発足当時の話です、導入当時の話です。世界で、年齢によって加入する制度を区分する、こういう年齢で機械的に区分すると、こういうような仕組みが、全国民を対象とする公的保険制度を持つ国、アメリカにはないですから、公的保険制度がある国で日本以外にあるんでしょうか。確認できていますか。

#312
○政府参考人(浜谷浩樹君) 諸外国におきましては、今、アメリカは除外すると御指摘いただきましたけれども、アメリカにおきましてメディケアがありますけれども、国民皆保険制度の下で高齢者の医療を別建てしている他国の例については承知しておりません。
 医療保険制度でございますけれども、各国それぞれの沿革を踏まえて発展してきておりまして、後期高齢者医療制度でいえば、国民皆保険の下で医療アクセスの良さを実現する中で、公費と現役世代と高齢者がそれぞれ支え合うそういった仕組み、そういった仕組み、考え方で構築されているというふうに考えております。

#313
○倉林明子君 世界にも例がないという日本独特の制度なんです。それはこれだけ続けていますから定着しているというふうに厚労省受け止めているかもしれないけれども、この矛盾というのは高齢者のところにとって重い負担になっているということに、高齢者にとっても、また後ほど言いますけれども、負担を増やしていくという仕掛けになっているということだということなんです。
 日本総合研究所、日本総研ですね、ここの研究員だった、研究員だったというか、当時、二〇一八年に論文を発表されているんですけれども、飛田英子さんという方が世界にも例のない制度だということをこの論文の中でも紹介されていました。
 飛田氏の保険料推計、彼女がした分なんですけれども、現行制度を維持する場合の推計を一つされています。これ、二一〇〇年度には年額百二十八・三万円、介護と合わせると四百万円近くに達すると。一方、現役世代の保険料率も、医療、介護、年金で、二一〇〇年度分は企業負担込みで五〇%超えるという試算を出されております。我が国の社会保障制度が近い将来完全に機能不全に陥るという指摘なんですね。これ、三割負担のケースも、三割負担を導入した場合についてもケース推計されていまして、その中でも現役世代、それでも現役世代は二割増しになるんだと、両方上がるんですよ、やっぱりね、そういう仕組みですから。そういうことを発表されて、出されています。
 私、後期高齢者医療保険制度というのは、高齢者だけの負担が増えるわけじゃなくて、現役世代にとっても耐え難い負担が、近い将来、こんな推計も出ているということが想定されると思うんですよ。どうですか、今の立て付けでいくと。

#314
○国務大臣(田村憲久君) 先ほど私が申し上げたこと、そのままなんだと思いますが、ただ、後期高齢者医療保険制度じゃなかったとしても、高齢者の方々が保険制度の中で対応する限りはどこかに負担があるわけでありますので、それは後期高齢者医療保険制度というもの独特、特有というよりかは、後期高齢者医療保険制度によってより明確化してくる、見える化しているというのは事実だと、どこの負担というものがどう生じているか。
 しかし、これがそうじゃなかった場合には、その保険者の中で、なかなか分かりづらいけれども、やはり負担は、確実に誰かが負担しなきゃなりませんから増えるということになろうというふうに考えております。

#315
○倉林明子君 そうなんですよ。高齢者の医療費が高いということが見える化されるというのがこの後期高齢者医療保険制度の仕組みでもあるんです。それが現役世代の支援金という形でこれもまた見えるんです。この仕組みそのものが私は世代間の分断にもつながっていると、これは私の指摘ですから、聞いておいてください。
 そもそも、病気になりやすく、年金収入だけなど収入は限られているわけですね、高齢者。保険料負担能力がそもそも低いと、基本的に、それが高齢者なんですよ。これ、リスク分散しないんです、保険なのに、保険制度なのに。保険制度としての制度設計ということも、私、これ明らかに合理性欠けるんじゃないかと思うんですけれども、それについての認識どうですか。

#316
○国務大臣(田村憲久君) ですから、見える化されている中において、どのような形で負担能力に応じて負担いただくかということを今般も検討して、一定所得以上の方々に対して二割負担をお願いをいたしたわけであります。
 これが分からないとどこでどう対応したらいいのかというのがなかなか見えてこないということでは、一定の対応策は今般このような形でお願いをさせていただきますが、ただ、戻りますけれども、これで終わるわけではないので、これから更に、この医療保険制度をどう維持していくかということは、更に根本的な部分も含めて検討を早急にしていかなければならないというふうに思っております。

#317
○倉林明子君 医療というのは支払能力と関係なく必要が生じるという、これ大原則だと思うんですよ。だから、自己負担のところにその負担を増やせば増やすほど、これ平等、要は、支払能力をそこに持ち込むと受けられない人が必ず出てくるということをちゃんと押さえる必要があると思うんです。その支払能力に応じた負担ということを盛んに言われるんだけれども、そこの支払能力に応じた負担を窓口負担に求めるべきなのかと。そうすると、医療を受ける権利というところに要は能力で差が付くということになるんですね。
 私、窓口負担じゃなくて、税と保険料の方にこそ応能負担は求めるべきだと、この考え方はどうですか。

#318
○国務大臣(田村憲久君) 応能負担、高額療養費という形では要するに自己負担のところにも入っているんですが、高齢者という意味からすると、今委員がおっしゃられて、現役と一緒という意味からすると三割負担という形になります。しかし、これは後期高齢者という形でありますから、そこは負担というものが違うというのが明確に、違う制度でありますから、それは示せるという意味では、保険が違うということは非常に明確な根拠になっているんだというふうに思います。
 その上で、その中で負担能力を一定程度見た上でこの保険制度を維持するために今般お願いをさせていただいておるということでございますので、是非とも御理解いただければ有り難いというふうに思います。

#319
○倉林明子君 あのね、コロナで大もうけしているところあるんですよ、大もうけしているところ。超富裕層、こういうところに税負担求めるべきだと、いや、逆に求めてくれという人たちも出てきているぐらい、超富裕層のコロナでも大もうけ、この間もしてきたけれども、コロナでも大もうけというところあるんですよ。こういうところにこそ、国民負担と言うけれども、こういう超富裕層にこそ私は課税強化すると、こうやって税を確保すると、この選択肢が議論に全く抜けているんじゃないかと思うんですけど、いかが。

#320
○国務大臣(田村憲久君) 今までも課税の強化という意味ではそういうことをやってきているわけで、これは我が省の担当ではありませんが、委員がおっしゃられることも一つ私は大きな、何といいますか、意見であろうというふうに思っておりますので、そういうことも含めながら、どのような形で負担をしていくかということ、負担の割合をどのような形にしていくかということ、これは検討をしていかなければならないというふうに思っております。

#321
○倉林明子君 高齢者や現役世代のところだけで負担や給付の押し付け合いするんじゃないと。公費も国民負担だとおっしゃるけれども、求めるべき相手というか、課税をどこからするのかという議論もきっちりしていく必要があるということは申し上げたい。
 全世代型社会保障改革というのは高齢者の働き方にも大きく影響しています。働き方改革とセットでの議論ということになってきたかと思うんです。人生百年時代だとして、労働力として多様な働き方を可能とする法改正も行ったところです。高齢者は、少ない年金やと、重い保険料負担があると、働かざるを得ないと、そういう状況になっている高齢者、本当に多いです。
 実際に、今の働いている高齢者の状況というのはどうなっているのかということを確認しておきたいんです。六十五歳から六十九歳、七十歳以上、それぞれの就業率、働いている人の割合、それから、いわゆる自営業の方もいらっしゃいますので、労働者、労働者の割合はどうで、その労働者のうち非正規雇用、これが占める割合というのはどういうふうになっているでしょうか。

#322
○政府参考人(井上卓君) お答え申し上げます。
 総務省が実施しております労働力調査の結果から二〇二〇年平均の就業率を年齢階級別に見てまいりますと、六十五歳から六十九歳では四九・六%、七十歳以上では一七・七%と、このようになっているところでございます。
 また同様に、御質問ございました役員を除く雇用者に占める非正規の職員、従業員の割合を年齢階級別に見てまいりますと、六十五歳から六十九歳で七六・一%、七十歳以上では七七・〇%となっているところでございます。

#323
○倉林明子君 七十歳以上でも四百六十万人余りの高齢者がもう既に就労されております。自営業者、家族従事者の比率が高いということはあるんだけれども、実は労働者、今御紹介いただいたように、労働者のうち非正規が八割近いんですね。多様な働き方促進していますからそうなるのは当然なんだけれども、コロナがどう影響しているかということですよ、この高齢で就労している人たちに。女性不況というような、コロナの影響が出たことが顕在化しましたけれども、高齢者のこの非正規にも直撃しているという状況があろうかと思うんですね。
 これについて、高齢者の雇用環境がどんなふうにこのコロナで影響を受けているというふうにお考えか、認識をお聞きしたい。

#324
○国務大臣(田村憲久君) 高齢者においても新型コロナウイルスの影響というもの、これはあるというふうに承知しております。
 一方で、高齢者の収入については、昨年十一月の社会保障審議会医療保険部会において、令和元年と令和二年の家計調査における七十五歳以上の夫婦無職世帯について比較した資料を提出しておりますけれども、実収入については、月によって増減はあるものの、コロナ前後を比較して一律に増加又は減少のいずれかの傾向があるわけではない、実支出については、一貫して若干減少している状況である、新型コロナ感染症拡大による影響はおおむね少ないものと考えられる旨の説明を行ったと、こういうふうに議論をいただいた、この上で議論をいただいておるわけでありますが、収入が減られるという御家庭もあるというふうに思います。
 今般は、それも踏まえて二百万円以上ということを示しているので、それから収入が減れば当然対象から外れますので、そこをいじっているわけではないわけでございますので、一定収入以上の方々に是非とも御理解をいただきたいということでお願いをさせていただいておるわけであります。

#325
○倉林明子君 確かに、二百万円ですから、それ以下になった人たちにまで二割負担を押し付けるものではないということは重々承知をしております。ただ、高齢者が今、年金以外のところで収入が減るということがいかに生活困窮に陥るかというところをしっかり直視していただきたいと。
 要は、その二百万のラインでやるという話というよりも、もっと困っている人たちに対してやることがあるんじゃないのということなんです。つまり、今やるべきは引上げかと、違うと。負担の、利用料の免除制度ありません。減額、免除の制度こそ今検討してつくるべきではないのかと最後申し上げまして、終わります。

#326
○委員長(小川克巳君) 本日の質疑はこの程度にとどめます。
    ─────────────

#327
○委員長(小川克巳君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 全世代対応型の社会保障制度を構築するための健康保険法等の一部を改正する法律案の審査のため、参考人の出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

#328
○委員長(小川克巳君) 御異議ないと認めます。
 なお、その日時及び人選等につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

#329
○委員長(小川克巳君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後五時六分散会
ソース: 国立国会図書館
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