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2021/06/01 第204回国会 参議院 第204回国会 参議院 外交防衛委員会 第15号 令和3年6月1日
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2021/06/01 第204回国会 参議院

第204回国会 参議院 外交防衛委員会 第15号 令和3年6月1日

#1
令和三年六月一日(火曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 五月二十七日
    辞任         補欠選任
     清水 真人君     中曽根弘文君
     勝部 賢志君     白  眞勲君
     竹内 真二君     山口那津男君
 五月三十一日
    辞任         補欠選任
     山口那津男君     高橋 光男君
 六月一日
    辞任         補欠選任
     武見 敬三君     中西 祐介君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         長峯  誠君
    理 事
                佐藤 正久君
                三宅 伸吾君
                小西 洋之君
                三浦 信祐君
                井上 哲士君
    委 員
                宇都 隆史君
                北村 経夫君
                中曽根弘文君
                中西  哲君
                中西 祐介君
                松川 るい君
                山田  宏君
                羽田 次郎君
                白  眞勲君
                福山 哲郎君
                高橋 光男君
                浅田  均君
                鈴木 宗男君
                大塚 耕平君
                伊波 洋一君
   国務大臣
       外務大臣     茂木 敏充君
       防衛大臣     岸  信夫君
   副大臣
       法務副大臣    田所 嘉徳君
   大臣政務官
       厚生労働大臣政
       務官       こやり隆史君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        神田  茂君
   政府参考人
       内閣官房内閣審
       議官       中嶋浩一郎君
       内閣官房内閣審
       議官       木村  聡君
       出入国在留管理
       庁長官      佐々木聖子君
       外務省大臣官房
       儀典長      海部  篤君
       外務省大臣官房
       審議官      曽根 健孝君
       外務省大臣官房
       審議官      赤松 秀一君
       外務省大臣官房
       審議官      高杉 優弘君
       外務省大臣官房
       参事官      大鶴 哲也君
       外務省大臣官房
       参事官      徳田 修一君
       外務省総合外交
       政策局軍縮不拡
       散・科学部長   本清 耕造君
       外務省北米局長  市川 恵一君
       外務省中東アフ
       リカ局長     高橋 克彦君
       厚生労働省大臣
       官房審議官    山本  史君
       厚生労働省大臣
       官房審議官    岩井 勝弘君
       経済産業省大臣
       官房原子力事故
       災害対処審議官  新川 達也君
       海上保安庁長官  奥島 高弘君
       環境省大臣官房
       審議官      大森 恵子君
       防衛省大臣官房
       長        芹澤  清君
       防衛省大臣官房
       政策立案総括審
       議官       川嶋 貴樹君
       防衛省大臣官房
       衛生監      椎葉 茂樹君
       防衛省整備計画
       局長       土本 英樹君
       防衛省人事教育
       局長       川崎 方啓君
       防衛省統合幕僚
       監部総括官    加野 幸司君
       防衛装備庁長官  武田 博史君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○外交、防衛等に関する調査
 (新型コロナウイルスワクチンの接種に関する
 件)
 (防衛関係費に関する件)
 (集団的自衛権と憲法との関係に関する件)
 (JICA海外協力隊に関する件)
 (ロシアによる日本漁船だ捕に関する件)
 (サイバー防衛能力に関する件)
 (日米地位協定の軍属補足協定に関する件)
 (普天間飛行場代替施設建設事業に係る環境保
 全措置に関する件)
○原子力の平和的利用における協力のための日本
 国政府とグレート・ブリテン及び北部アイルラ
 ンド連合王国政府との間の協定を改正する議定
 書の締結について承認を求めるの件(内閣提出
 、衆議院送付)
○大西洋のまぐろ類の保存のための国際条約を改
 正する議定書の締結について承認を求めるの件
 (内閣提出、衆議院送付)
○国際航路標識機関条約の締結について承認を求
 めるの件(内閣提出、衆議院送付)
    ─────────────

#2
○委員長(長峯誠君) ただいまから外交防衛委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日までに、竹内真二君、勝部賢志君及び清水真人君が委員を辞任され、その補欠として白眞勲君、中曽根弘文君及び高橋光男君が選任されました。
 また、本日、武見敬三君が委員を辞任され、その補欠として中西祐介君が選任されました。
    ─────────────

#3
○委員長(長峯誠君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 外交、防衛等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣官房内閣審議官中嶋浩一郎君外二十二名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

#4
○委員長(長峯誠君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────

#5
○委員長(長峯誠君) 外交、防衛等に関する調査を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。

#6
○三宅伸吾君 おはようございます。自由民主党の三宅伸吾です。質問の機会をいただきまして、本当にありがとうございます。
 早速、質問に入ります。
 まず、新型コロナウイルスのワクチンについてお聞きしたいと思います。
 我が国など先進国が導入する新型コロナウイルスのワクチンには、ファイザー、モデルナ、アストラゼネカ製などがあります。その全てがWHOの緊急使用リスト、EULに掲載されております。五月七日には、WHOは中国のシノファーム社のワクチンもEULに掲載をいたしました。
 しかしながら、今申し上げたワクチンの発症予防効果、つまり有効性にはばらつきがございます。ファイザーは九五%、モデルナは九四%など高い効果を示しております。一方、中国シノファーム社製は、WHOのデータで七八・一%にとどまっております。そしてまた、このシノファーム社製ワクチンは詳細な治験データが公開されていないようであります。
 世界規模でコロナウイルスを撲滅するには、予防効果の高いワクチンが先進国のみならず途上国にも広く供給されるべきです。しかし、現状は必ずしもそうなっておりません。なぜならば、中国は独自に、主にこのシノファーム社製と有効性の下限が五〇%そこそことも言われるシノバック製を活用し、いわゆるワクチン外交を途上国を中心に大規模に展開をいたしております。これはつまり、高い有効性を持つワクチンを接種できる途上国の人口が限られてくるという可能性がございます。ワクチンの有効性、発症予防効果が低いということは、ワクチンを打っても感染するリスクは残るということです。コロナウイルスは感染が続く限り変異する可能性がございます。そして、その新たな変異が蔓延すると、最終的にワクチン接種が進みつつある先進国にも影響を及ぼす可能性が否定できないと思います。
 なお、イギリス保健当局は、五月二十二日、ファイザーのワクチンを二回接種することでインド型の変異に対しても八八%という高い発症予防効果があると発表しております。
 繰り返しになりますけれども、有効性が高いワクチンがあまねく世界に速やかに接種されるのが理想ですが、そうなっていないのが現状でございます。明日、茂木大臣のリーダーシップで、我が国主催によりCOVAXワクチンサミットが開催されますが、こうした現状への問題意識とサミットに臨む茂木大臣のお考えをお聞かせください。

#7
○国務大臣(茂木敏充君) 明日、日本としてCOVAXワクチンサミットをGaviと共催をいたします。
 新型コロナが世界的に収束に向かっても、世界のどこかにウイルスが残っていたら、この新型コロナ、世界的にまた再拡大する、こういう危険性が残るわけであります。そのためにワクチンの生産、極めて重要でありますが、同時に、世界全体で、特に途上国に対してワクチンへの公平なアクセスの確保や普及、これを加速していくことが極めて重要であると考えております。
 そのワクチンの調達とか普及ということを考えたときに、我が国は、COVAXファシリティーの設立当初から制度設計の議論にも積極的に参加をしてきておりまして、資金面でも、途上国向けの枠組み、AMCですね、ここに既に合計二億ドルを拠出いたしました。COVAXファシリティーについては、元々、途上国の二〇%をカバーすると。これが、三〇%をカバーすると目標を引き上げまして、そのためには、二〇二一年末までに合計八十三億ドルが必要とされておりまして、四月十五日に開催されました準備会合時点で、この七十三億ドルに対して約十七億ドルが不足しているとされたわけであります。
 我が国としては、明日のサミットを通じてCOVAXファシリティーが必要としている資金目標を達成して、途上国に、三宅委員の方からも御指摘ありましたが、安全性、有効性、品質が保証されたワクチンを公平に、より多く届けたいと考えております。
 我が国としては、資金面でもできる限りの貢献をするとともに、各国に資金ギャップへの貢献を呼びかけ、サミットの成功につなげたいと、このように考えております。

#8
○三宅伸吾君 是非、明日のワクチンサミット、成功いただきたいと思います。
 続いて、岸防衛大臣にお聞きいたします。
 私、全閣僚は速やかにワクチンを接種すべきだと考えます。特に、内閣総理大臣及び防衛大臣は、安全保障や危機管理の観点から接種するのは当然だと思います。防衛大臣はどのようなお考えをお持ちでしょうか。そしてまた、防衛大臣はワクチンを打ったんでしょうか。もしお打ちになったとすれば、その理由、時期、場所についてもお知らせください。

#9
○国務大臣(岸信夫君) 新型コロナウイルスワクチンの接種順位については、重症化リスクや医療提供体制の確保等を踏まえ、政府の分科会での議論を得て決定され、厚労省により新型コロナウイルス感染症に係る予防接種の実施に関する手引きにおいて具体的に示されているとおり、例えば高齢者、基礎疾患のある方が優先して接種を受けることとなっているものと承知をしております。委員の御指摘のとおり、ワクチン接種の在り方を考える上で、安全保障や危機管理の観点も論点の一つたり得ると考えておりますが、国民の多数に迅速に接種しなければならない現時点におきましては、本手引きに従った速やかな接種を進めることが重要であると考えております。
 私自身は、海外出張に向けた調整を行う中で、受入れ側より事前にワクチン接種が強く推奨されたことから、本手引きに基づいて、本年四月末から五月にかけて自衛隊の中央病院においてワクチンを接種いたしました。

#10
○三宅伸吾君 政府のその手引きによりますと、防衛大臣は、中止になったんですかね、シャングリラ・ダイアログ、それがあるのでワクチンをお打ちになったそうでございますけれども、もしこのシャングリラ・ダイアログがそもそも予定されていなければ、厚労省の手引きによると、防衛大臣、まだワクチンを打っていないということになるんだろうと思います。私は、この手引きは安全保障の観点を欠いておりまして、いささか疑問を持っているということを申し上げたいと思います。
 続きまして、ゲームのアプリについて、ちょっと外務大臣にお話を伺いたいと思います。
 ゲームのアプリ市場、今や国内だけでも二兆円に迫るほどの大きな産業に育っております。日本のアニメは海外でも根強いファンが多く、ゲームアプリの世界市場はより拡大することが必至でございます。しかしながら、海外のゲームアプリ企業、彼らは日本で自由に事業展開ができるんですけれども、逆に、日本の企業が中国でこのゲームアプリのビジネスをしようとすると、中国国内の規制によって、中国企業と提携などをしないと事業ができないということになっております。
 その結果、何が起きるかと申しますと、中国でビジネスをしている日本のゲームアプリ企業の収益性が格段に落ちるということになっております。つまり、日本の企業と中国の企業との間に競争条件の著しい不均衡が存在しております。
 その理由が何かということでございますけれども、このゲーム市場において、日本はWTOなどの国際ルールに徹底して従って市場開放をしておりますけれども、何と中国は、自国勢が強い競争力を持っているゲーム分野においても、国際ルール上、留保を付けまして、外国企業に対し中国市場での活動を厳しく制限をしているからでございます。振り返ればでございますけれども、日本は余りに無防備に門戸を広げ過ぎたのかもしれないと思います。
 もう一つの理由を申し上げますと、自由貿易によって弊害が生じた場合には、本来であれば対抗措置をとるべきなのに、我が国ではそのための法整備と運用が甘いのではないかという私は懸念を持っております。例えば、外国企業が日本において継続的に取引をする場合には、会社法に基づきまして登記が義務付けられておりますけれども、その執行も極めて曖昧でございます。更に言えば、資金決済法やゲーム配信に係る納税、そしてまた確率表示の適正さなどでも懸念される状態が報告をされております。
 一方、実はインドもWTOに加盟しておりますけれども、安全保障や公共秩序を侵害する活動に従事しているということで、情報技術法によりまして中国企業が運営するモバイルアプリの使用をインド政府は禁止をしております。我が国でも、外為法の政令を改正したり、又は他の国内法の整備をすることによって、例えば、中国アプリの利用によって日本人の個人データが知らないうちに海外へ流出しているような場合には対抗措置をとるべきなのかもしれないと思います。
 ただ、先ほど申し上げましたように、根本の問題は、そもそも世界第二位の経済大国になった中国にWTO上の不平等なルールを今なお適用させていることに対して、私は素朴な疑問がございます。国内のゲーム企業からは、きちんと、せめて相互主義、相互主義ですね、そして平等な競争条件を確保してほしいというふうに強い要望が、政府に対する要望が寄せられてございます。
 外務大臣にお聞きをいたします。こうした現状についてどのように思われますでしょうか。

#11
○国務大臣(茂木敏充君) 三宅委員の方から、ゲームアプリ関係の企業が中国で活動が制限されると、こういう話ありましたが、これはゲームアプリに限らない問題でありまして、今、中国、御案内のとおりに、産業補助金の問題であったりとか、さらには国有企業の問題含め、様々な形の市場をゆがめるような措置をとっていると。今、WTOの世界では、ア・ビッグ・エレファント・イン・ザ・ルームという言い方をされるわけでありまして、まさにこれは中国でありまして、この問題をどう解決していくか、主要国が一致して今の状況を改善していかなけりゃいけないと思っております。
 特に、御指摘のゲームであったりとか、アニメも含めたソフト、これは日本が非常に競争力を持つ世界でありまして、例えば、インドの話出ましたけれど、インドで一時、日本のあの「巨人の星」、これがすごい人気でありまして、「スーラジ ザ・ライジングスター」という名前でやるんですけれど、ほとんどストーリーは一緒です。違うのは、星飛雄馬のように野球をやるんじゃなくてクリケットをやっていると、それから、花形満、ライバル役の花形満、花形モータースの御曹子なんですけど、これがスズキの車に乗っていると、これがインドらしいというところはあるんですけれど、それはかつての話でありますが、現在も「鬼滅の刃」であったりとか、スーパーマリオと、こういったゲームであったりとか、またアニメ、我が国、国際的な競争力を持って、それによって、若者を中心に国際社会における日本の好感度を高めるものとして、国際展開進めていくということが重要であると考えております。
 日中経済、さらには世界経済の更なる発展のためにも、御指摘の点を含めて、真に公平公正、かつ安定的なビジネス環境を中国との間で構築していくことが不可欠だと考えておりまして、この点は昨年十一月の王毅国務委員との日中外相会談や日中経済パートナーシップ協議、さらには今年四月の日中外相電話会談を含め、様々な機会に中国に働きかけを行っているところであります。
 中国には、もはや国際秩序や自由貿易体制でも、フリーライダーであったりとかアウトサイダーではなく責任ある大国として貢献することが求められているわけでありまして、我が国としては、引き続き、中国に対して大国としての責任を果たしていくよう働きかけつつ、中国で活動する日本企業の事業環境の維持向上に努めていきたい。日中間で様々な働きかけをしていくと同時に、こういったルールの世界において、G7、WTOと、こういった国際的な枠組みでも中国に対して今の対応を是正していくように強く働きかけを行っていきたいと思っております。

#12
○三宅伸吾君 是非よろしくお願いいたします。
 昨年の秋のこの委員会で白委員が外交ナンバーの放置車両の違反金を払わないというお話取り上げて、非常に関心を持ちました。これ、やっぱり針の穴から世界が見えるということがございまして、違反金を払わないナンバーワン、ナンバーツーは中国、ロシアと、あっ、失礼、ロシア、中国と、不動の地位を彼らずっと取っているわけでございます。これ、おかしいわけでございまして、せめてガソリン税の優遇措置をやめろというふうに、私、今年の予算委員会で御提案を申し上げました。その後、外務省、財務省と協議して検討するという前向きな御答弁いただきました。
 どのような検討結果になったか、是非教示ください。

#13
○政府参考人(海部篤君) お答え申し上げます。
 外交団車両の駐車違反問題につきましては、三宅委員を始め委員各位の御提起をも踏まえまして、外務省として対応を種々検討してまいったところでございます。先般三月の参議院予算委員会でも御指摘あったとおり、宇都外務副大臣から御答弁申し上げたとおりでございます。
 こうした検討の結果、四月の下旬、外務省は、新たな措置として、関係省庁と連携をし、国際法及び国内法令に従って実施している駐日外交団車両に対するガソリン税免税措置に関して、今後は、繰り返し違反を行う車両について、外務省が定期的に行っているその免税購入、ガソリン免税購入のための証明書を発給する際に放置違反金の納付を確認をするということといたしました。この措置、新たな仕組みは既に外交団に対しても周知済みでございます。
 今後とも、関係省庁と連携して、この新たな仕組みというものを着実に実施して、違反や違反金未払の減少に向けて努力をしていきたいというふうに考えております。
 以上でございます。

#14
○三宅伸吾君 しっかりこれからもよろしくお願いいたします。
 終わります。
    ─────────────

#15
○委員長(長峯誠君) この際、政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 外交、防衛等に関する調査のため、本日の委員会に海上保安庁長官奥島高弘君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

#16
○委員長(長峯誠君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────

#17
○白眞勲君 おはようございます。立憲・社民の白眞勲でございます。
 まず、自衛隊が運営する大規模接種について防衛省にお聞きしたいと思います。
 報道によりますと、実際に予約なさった方が来られなかった事例が多々あるということ、まあ今朝の新聞にも出ていたんですけれども、先月二十四日から始まった接種ですね、この一週間、何件の予約があって、そのうちキャンセルしないまま来られなかった人数、東京、大阪それぞれお答えいただきたいと思います。

#18
○政府参考人(椎葉茂樹君) お答えさせていただきます。
 まず、東京センターでございますけれども、接種をされた方が四万三千七百三十一名でございます。その中で、当日キャンセルをした者でございますけれども、三千二百三十二名でございます。
 また、大阪でございますが、接種者は二万三千五百八十五名でございます。当日キャンセルした者は六百四十名でございます。

#19
○白眞勲君 いや、私が聞いているのはキャンセルした方ではなくて、キャンセルの中には手続してキャンセルされた方もいらっしゃると思うんですけれども、いや、そうじゃなくて、キャンセルしないままお越しにならなかった方の人数を教えていただきたいんです。

#20
○政府参考人(椎葉茂樹君) 予約を取り消すことなくワクチンを接種する当日にセンターに来場しなかった方でございますけれども、東京センターは三千二百三十二名、大阪センターは六百四十名でございます。

#21
○白眞勲君 ワクチンが当日、その分だけ、三千二百三十二名というお話ですけれども、これ、ワクチンを、そうすると余っちゃうと思うんですが、その方はどうする予定、その方はどうされていたんですか。その分どうするんでしょうか。

#22
○政府参考人(椎葉茂樹君) 大規模接種センターで使用するモデルナ製の新型コロナワクチンでございますけれども、これにつきましては、冷凍状態であれば冷凍庫で製造から六か月、冷蔵庫であれば、で解凍した場合につきましては三十日間有効期間があるものでございます。
 このため、自衛隊大規模接種センターにおきましては冷蔵庫や冷凍庫を設置していますので、当日キャンセルが発生し、その日に想定した量のワクチンを使用しなかった場合におきましては、冷凍状態のワクチンは冷凍庫で、冷蔵状態のものは冷蔵庫で保管し、次の日の来場者の方に接種して、無駄なく接種していきたいというふうに考えているところでございます。
 また、毎日、来場者への接種が終了した後に容器に残りましたワクチンにつきましては、センターで業務に従事する民間看護師や自衛隊員、契約役務職員、また借り上げ施設職員などを中心に接種することにより、無駄なく接種していきたいと考えているところでございます。

#23
○白眞勲君 先ほどの御答弁で一日三千二百、東京でいえば三千二百三十二名ということですから、いわゆる連絡もしないままお越しにならなかった方、つまり一日大体四百五十名程度が来られていないということの計算になるわけなんですけれども、反対に言えば、逆に、自衛隊のこの大規模接種会場にお越しになっていて、本来行く、本来もう一つ予約していたところには行かなかった方ももしかしたら四百五十名程度いらっしゃるとも考えられなくはないわけなんですね。ですから、その辺は、やっぱり今後何らかの形で政府としてもできる限りワクチンの、こちらはモデルナですけど、もう一つの方はファイザー、これは冷凍保存だということになると、四百五十名分が本当に大変なことになるかもしれない。
 岸大臣、やっぱりここはちょっと総務省ともよく連絡取り合って、こういったことをどういうふうにしていくかということを考える必要があるんじゃないかと思うんですけれども、いかがでしょうか。

#24
○政府参考人(椎葉茂樹君) 市町村が使うワクチンにつきましてはファイザー製で、そして私どものセンターで使うのがモデルナ製でございます。そのために、そういう役割分担をきちんとして、例えば、今回予約をせずに来られた方、そういうキャンセル、当日いわゆるドタキャンをした方でございますけれども、そういった方を、これまでの状況を踏まえまして、東京センターにおきましては最大接種能力のおよそ五%程度、大阪センターにおきましては最大接種能力のおよそ一・五%の枠を増加させる予定でございまして、具体的な数字でございますが、東京につきましては五百人、大阪については約七十五名ほど枠を増加して、当日来られない方を見越した枠を拡大する予定でございます。

#25
○白眞勲君 いや、私、それを聞いているんじゃなくて、いわゆる地方自治体の方でファイザー製のワクチンをそのまま、今おっしゃったようにドタキャンしている可能性も四百五十名程度いるんじゃないのかなということが容易に想像できるんですね。その方に対して、岸大臣として、やはり総務省とよく連絡取り合って、自治体との関係でどういうふうにされたらいいかというのはやっぱり考える必要があるんじゃないかなと。ちょっと岸大臣にお答えいただきたいと思います。

#26
○国務大臣(岸信夫君) 今おっしゃる点でございますが、元々その予約のシステム自体が大規模接種センターの分と自治体とつながっていないことから、我々としては事前に二重予約をしないでくださいということを様々な場を通じて徹底してきたところであります。その上で、今回、キャンセルあるいは当日現れない、こういうケースが一定量おられると。
 原因についてははっきりしたことは今申し上げることはできませんけれども、いずれにいたしましても、自治体とはそういったことについての情報交換等々、今後もしっかりと連携してまいりたいと考えております。

#27
○白眞勲君 是非連携していただいて、大切なワクチンですから、やっぱり一本も、何かな、無駄にならないように頑張っていただきたいと思うんですけど。
 報道で出ていたんですけれども、自治体で一回目のワクチンを打った方が、三週間後ですよね、ファイザーですから。二回目の予約が取れなくて困っているという報道があったわけなんですね。例えば、そういう方が二回目として防衛省の一回目の予約としてワクチンを予約する可能性というのは否定できないわけだと思うんですね。つまり、一回目はもう打っておいて、ファイザーを、二回目に防衛省の方で一回目だとして、今も言ったように、確認するすべがないので、防衛省の方はですね。
 厚労省にちょっとこの場でお聞きしたいんですけど、ファイザー社のワクチンと今回モデルナ社のワクチン、一回目と二回目が違ったらどういうことになるんでしょうか。

#28
○政府参考人(山本史君) お答え申し上げます。
 現在承認されておりますワクチンにつきましては、各種の治験で同じワクチンを二回接種した場合の有効性、安全性が確かめられているものでございますが、一回目と二回目で異なるワクチンを接種した場合の有効性、安全性等に関するデータは十分には得られていないと承知しております。

#29
○白眞勲君 つまり、推奨していないということでよろしゅうございますね。

#30
○政府参考人(山本史君) はい、御指摘のとおりでございます。予防接種に際しましては、一回目接種の際に使用したワクチンの種類を接種券に記載することになっており、二回目接種の予診の際に医師の方から同じワクチンであることを確認を行っていただくことにしております。

#31
○白眞勲君 であるならば、防衛省にお聞きしたいんですけれども、ホームページにファイザー社のワクチンを接種した方はこちらでは受けられませんとか私は載せた方がいいんじゃないかなと思うんだよね。という内容を告知するべきだと思うんですね。あるいは、予約する際に質問で、ファイザー社のワクチン打ちましたかみたいなことをやはり質問項目に加えるべきだと思いますが、いかがでしょうか。

#32
○政府参考人(椎葉茂樹君) お答えさせていただきます。
 防衛省のホームページでございますけれども、このセンターを利用される方、一回目の方であることと、それから市町村から送られてきた接種券を必ず持ってきてくださいということをやっておりますので、これを現場で確認することによりファイザーを打つようなことは、ファイザーとモデルナが混在することはないというふうに考えているところでございます。

#33
○白眞勲君 あと、この予約の件でもう一件気になることがあるんですけど、昨日から東京、大阪、それぞれ一万五千人という一種のフル稼働状態に入ったわけですよね。そうすると、その方々はモデルナ製は四週間後にもう一回打たなきゃいけないよねということになりますと、二回目の接種ですね、そうすると四週間後、つまり、昨日ワクチンを接種した方、ちょっと今日その関係で僕、カレンダーを皆さんにお手元にお示ししたんですけど、例えば五月の三十一日に打った方は六月の二十八日かな、六月の二十八日から、四週間後ですから打てますよねという話になるわけですよね。
 ここでちょっとお聞きしたいんですけれども、例えばもう、何ですかね、先週ぐらいから始まっているこのワクチンの予約状況なんですけれども、何となく私は、もしそのワクチンを打たれる立場だったら、やっぱり四週間後すぐに打ちたいなというのを感じるんですよね。だから、大体僕は、例えば昨日、五月三十一日の人でもいいし、まあ五月の二十四日でもいいんですけれども、大体四週間後の同じ曜日ぐらいに大体もう七、八割は予約されているんじゃないかなと思うんですが、その辺の状況はどうなっていますか。

#34
○政府参考人(椎葉茂樹君) 大規模接種センターにおきましては、一回目に接種された方に対しまして、二回目の接種日時を指定し、お知らせをしているところでございます。したがって、一回目に接種し、あっ、そういうことでございます。

#35
○白眞勲君 大体どれぐらいが、そこだけ教えてください。

#36
○政府参考人(椎葉茂樹君) 済みません。
 それでは、二回目の接種予約でございますけれども、時期をきっかり二十八日ではなくて、五週間後の日にちをお知らせして、それで、それでも四週間後を希望される方につきましてはコールセンターで変更を受け付けておりまして、そういう運用をしております。要するに、多くの方に打ってもらえるようにしております。

#37
○白眞勲君 大体五週間後に皆さん、大体の人たちはお受けになるということなんですね。

#38
○政府参考人(椎葉茂樹君) ほとんどの方は五週間後ということでございます。

#39
○白眞勲君 そうすると、例えば今日打った方は、六月一日ですから五週間後というと、カレンダーで見ると六月の二十九日に予約が入るということになるわけですよね。五週、一、二、三、あっ、違うな、七月の五日だ、あっ、六日ですね、七月の六日になるわけですよね。
 そうすると、要するに私が聞きたいのは、今からこの七月の六日、あるいは、からはもうフルバージョンで一万五千人の予約が全部この二回目で入っていっちゃうということになるわけなんですよね。
 だから、僕が言いたいのは、六月の今、今日、一日ですけれども、七月の例えば、昨日から始まっていますから、七月の四日ぐらいから、四日までは一万五千人の予約はお受けすることはできますけれども、七月の五日以降はもう二回目の予約者でいっぱいになっちゃうわけですよ、七月の八日から、四日から八月の一日ぐらいまでかな、よくその辺ちょっとはっきり、私この委員会でぺらぺら早口でしゃべっているから計算がうまくいかないんだけど、八月の一日ぐらいまでいっちゃうということになっちゃいますよね。それでよろしゅうございますか。

#40
○政府参考人(椎葉茂樹君) 政府の方針が、七月末までに二回目の接種ができるよう全力を挙げて取り組むという方針がございます。
 このため、まずは七月末までは高齢者に二回のワクチン接種を終わることができるように着実に接種をしていきたいというふうに考えているところでございます。

#41
○白眞勲君 いや、私が聞いているのは、七月の四日まで埋まっちゃいますよねということなんですよ。そうじゃないんですか。

#42
○政府参考人(椎葉茂樹君) 七月末までに二回目のワクチンを打つということで、できるだけ四週間後若しくは五週間後の間に散らして、多くの人に受けられるようにということで運用しているところでございます。

#43
○白眞勲君 散らすにしても、結局、五月の三十一日から始まった人は、六月の二十八日か、あっ、違う、七月の五日から二回目の接種が始まっちゃうと、結局この七月の四日ぐらいまでにはもう期限が来ちゃって、七月の四日以降は防衛省としては予約は受けられなくなるということになりませんかということなんです。

#44
○政府参考人(椎葉茂樹君) まず、七月末までは二回の接種を終わらせるということに今全力を挙げていくということでございます。
 ただ、枠はありますので、その枠につきまして、一回目を受けることも可能でございます。その辺は、運用につきましてはいろいろと考えていきたいと思います。

#45
○白眞勲君 いや、そうはいったって、枠は一万五千人ですから、一万五千人の人たちがばあっとどんどん埋めていっちゃいますから、二回目の接種を。そうすると、実際には八月の二十四日まで受けられますよというふうなお話ですけれども、実際にはもう七月の四日にはもう全ての予約はいっぱい、基本的にはね、もちろん余った分は、もちろん今キャンセル分についてはお受けするにせよ、一万五千件というのはもう七月四日までには締切りということになりますよねということなんです。

#46
○政府参考人(椎葉茂樹君) まず、この今回の接種でございますけれども、初日から一週間は少しずつ、最初五千人から始めて増やしていったので、その枠がございます。それから、要するに、七月末までに高齢者の二回目のワクチン接種を終わらせることができるというのが政府の方針でございます。
 これでいろいろ計算をしたところ、やはり、一番最大、七月末までに最大の数を、受けられる数を計算すると、大体六月末までに一回目を終わらせ、七月は二回目ということが一番、計算上そういうことになりましたので、そういうことでやらさせていただきたいということでございます。

#47
○白眞勲君 いや、ですから、この大規模接種会場に一回目の予約をするためには六月の末までに予約をしないともう受けられないということですよねということ、その確認なんですよ。

#48
○政府参考人(椎葉茂樹君) 必ずしもそういうわけではございませんが、一回目に受けた方が二回目に、七月に来られるということでそういう運用になりますけれども、できるだけ多くの方に受けていただくようにいろいろと工夫をさせていただきたいと思います。

#49
○白眞勲君 工夫といったって、一万五千人の枠ですから、一万五千人がどっさり来たらほとんど枠ないはずですよ。余りそういう何か期待感持たせない方がいい。
 ちょっと岸大臣、何か手を挙げたくてしようがないみたいで、ちょっと手を挙げてやってください。

#50
○国務大臣(岸信夫君) 例えば七月の予約ですけれども、これはもちろん、東京一万、大阪五千、この枠がフルに残っているということではないわけです。前の二回目の、一回目に受けられた方が二回目の予約をその場でしてしまいますので。
 ですから、そういうことになりますけれども、一つは、七月末までに一人でも多い高齢者の方、六十五歳以上の方、まずその方に一人でも多く二回目を終了してもらうために、この場合には大体六月末までに一回目を終わった方が対象になりますから、そういう方はできるだけ七月末までに受けることになりますので、六月末までの段階で高齢者の方ができるだけ多く枠を取れるような形をつくっていかなきゃいけないということですね。
 それまでに来た中で、高齢者の方については、四週間以上、まあ大体五週間ということですけれども、それ以上の間隔を空けてということですから、少しばらけるということもあります。その中で、少しでも、一人でも多くの方を受け入れたいということである、なってまいります。

#51
○白眞勲君 非常に気持ちは分かるんですけれども、要は、だからフルバージョンで募集できない、まあ六月末までですよねと、そういうことですよね、だから。

#52
○政府参考人(椎葉茂樹君) そういうことになります。

#53
○白眞勲君 やっと少し分かりました。疲れます。
 ちょっとこれ、もう時間がなくなっちゃっているんで、ちょっとこの防衛省の、防衛大臣が五月二十日の日経新聞、資料でいうと二枚目になるのかな、防衛費の予算要求でGDPの一%枠にこだわらず増やす方針を明らかにしましたけれども、この件、防衛大臣、どうなんでしょうか。これ、御説明願いたいと思います。

#54
○国務大臣(岸信夫君) 我が国の防衛関係費につきましては、我が国が我が国の防衛に必要な人員、装備等の要因と安全保障環境等の対外的な要因等の双方を踏まえる必要がございます。GDPと機械的に結び付けることは適切でないと考えております。
 安全保障環境が厳しさを増す中で、主体的、自主的な努力によって我が国自身の防衛力を強化していくことが重要であると考えており、今後とも、防衛大綱及び中期防を踏まえて自衛隊の活動や防衛力の強化に必要な予算を着実に確保してまいりたいと考えます。

#55
○白眞勲君 今の御答弁、ちょっと驚きましたけど、一%については適切でないと、それをこだわるのはというような内容のお話だったんですけど、そうはいっても、今、政府はGDPの一%枠内という、閣議決定はもちろんしていませんけれども、長らくほぼその枠内で収めていたことも確かなわけですね。
 この枠を超えるということは、国民に対しては相当な理解をいただけるようなしっかりとした説明責任というのを果たすべきだと思いますけれども、この辺についてはいかがでしょうか。

#56
○国務大臣(岸信夫君) 防衛費につきましては、結果的にGDPの一%以内に収まっていたということはあると思います。しかしながら、私はそのGDPと機械的に結び付けるという考え方については適切でないというふうに考えておるところであります。

#57
○白眞勲君 いや、私の質問にお答えになっていないんですけれども、要は、やはり機械的にとかいうことではなくて、要は説明責任ですね、それはしっかりと果たすべきなんじゃないんですかということを聞いているんですけれども。

#58
○国務大臣(岸信夫君) 説明責任につきましては、当然ながら、現在の安全保障環境そして我が国を守っていくために必要な経費、そうしたことに対して、変動についてはしっかり説明責任を果たしていかなければならないものと考えております。

#59
○白眞勲君 資料二にあります、あっ、三かな、三枚目ですけれども、代替イージス二隻で九千億円という記事出ましたが、これは事実ですか。

#60
○政府参考人(土本英樹君) イージスシステム搭載艦につきましては、現在、運用構想の詳細等につきまして米国政府や日米の民間事業者を交え検討を進めているところであり、そのコスト等をお示しできる段階ではございません。同艦につきましては、そのような観点から、幅広く様々な検討を進めていく中で、総経費について精緻化していくため、現時点で総経費をお示しすることは困難でございます。

#61
○白眞勲君 それもちょっと私は不思議なんですね。
 河野大臣のときに陸上イージスをやめた理由は、コストと時間が合わない、だから海上にしたんだということだったんですけど、今のお話でもそうですけど、コストが陸より海の方が掛かってしまうとか、分からないと、今計算していますというと、これ一番大きな問題で、今まさに防衛大臣というのは政府としての説明責任があるわけですから、結局高く付きましたと後で言われても納得いかなくなります。
 せめて、海上の方がコスト面でも陸上より有利なのか、これだけはお答えいただきたい。

#62
○国務大臣(岸信夫君) イージスシステム搭載艦につきましては、運用構想の詳細や搭載機能、艦の設計等について検討を進めていく中で、その総経費を精緻化してまいります。現時点ではイージス・アショアの総経費と比較することは困難であります。同艦の総経費の精緻化に当たっては、厳しい財政事情も踏まえながら、しっかり精査をしてまいります。
 他方で、今後、イージスシステム搭載艦の詳細を決めていくに当たっては、経費はもちろん重要な視点でありますけれども、このほかに、搭載機能や艦の設計、要員の確保など、様々な観点から検討していくことが必要であります。
 このため、経費が高ければ直ちに選択肢とならないということにはなりません。我が国の防衛にとってしっかりと貢献するものとなりますように、総合的に検討していかなければならないと考えております。

#63
○白眞勲君 いや、今の御答弁ですと、当時の国会でイージス・アショアやめた理由というのは何度も答弁されて、それは虚偽だったということになるんじゃないですか。要は今、じゃ、今はっきり分かりませんと言い出しちゃったわけですよ。それでいて、GDPの一%枠についても不適切だと。
 そういう、積み上げてやっているんだから不適切だというと、これ、どうやって国民に説明するんですか。それについてを、岸大臣、お答えください。

#64
○国務大臣(岸信夫君) このイージスシステム搭載艦の経費につきまして、総経費につきましては、今後精緻化をしてまいる中でしっかり説明を尽くしてまいりたいと考えております。

#65
○白眞勲君 いや、今後じゃありませんよ。もう現段階でおかしいということを言っているんですけれども、時間になっちゃったから、また次やりたいと思います。
 ありがとうございます。

#66
○小西洋之君 立憲民主・社民の小西でございます。
 まず、集団的自衛権行使の問題について質問をさせていただきます。
 配付資料の二ページからでございますけれども、このいわゆる七・一閣議決定で容認されて、存立危機事態条項によって法制化されている集団的自衛権の行使でございますが、安倍政権、菅政権になって累次の憲法違反、法律違反が繰り返されているところでございますが、これは実は次元を超えた暴挙でございます。
 この集団的自衛権行使の容認は、実は法解釈ですらございません。そして、私は、歴代の、新しい防衛大臣や外務大臣が着任されるたびにこの外交防衛委員会の場でこの質問をさせていただいて、このような武力を発動して自衛官や国民に命の危険を生じさせるようなことは絶対してはならないということを言っておりますので、今日はそうした質問をさせていただきます。
 まず、その解釈変更の説明、簡単にさせていただきます。
 二ページですね、七・一閣議決定の抜粋でございますが、まず(1)で解釈変更をするに当たっての政府として踏まえるべき法原則を立てております。政府の憲法解釈には論理的整合性と法的安定性が求められるので、よって、解釈変更をするのであれば、九条解釈、歴代政府の九条解釈の基本的な論理の枠内で行わなければいけない。この基本的な論理の枠内であれば立憲主義や法の支配を満たす、そして合憲である、ここは正しいと思います。
 問題は次の(2)でございます。安倍政権が考える歴代政府の九条解釈の基本的な論理、すなわち解釈の肝ですけれども、は何かというと、この(2)の文字の固まり、この自衛の措置は、あくまで外国の武力攻撃によって国民の生命、自由及び幸福追求の権利が根底から覆されるという急迫、不正の事態に対処し、国民のこれらの権利を守るためのやむを得ない措置として初めて容認されるものであり、そのための必要最小限度の武力の行使は許容される、これが基本的な論理だと。これが基本的な論理であって、四十七年十月十四日に参議院決算委員会に対し政府から提出された資料、集団的自衛権と憲法の関係に明確に示されている、ということが七・一閣議決定に書いてあります。
 三ページがその四十七年政府見解の原議でございます。当時の吉國法制局長官らが参議院の決算委員会での提出要求に基づいて作成し、参議院の決算委員会、国会に提出したものの原議でございます。
 これの四ページ御覧いただきますと、四ページの下の線を引っ張ってあるところですね、あくまで外国の武力攻撃によって国民の生命、自由及び幸福追求の権利が根底から覆されるという急迫、不正の事態に対処しと、先ほど読み上げたものが一言一句書いてあります。つまり、元々四十七年見解にあるこの論理の文字の固まりを要はコピペしたわけですね。コピペして、七・一閣議決定に持ってきているわけでございます。
 結果的に、安倍政権は集団的自衛権の行使が合憲であると容認をしましたから、この九条の安倍政権が言うところの基本的な論理、これが集団的自衛権を満たすものとして読めなければいけないわけでございます。
 じゃ、この二ページの七・一閣議決定、文字が大きいのでこちらで結構なんですけれども、この二番の文字の固まり、どこが集団的自衛権が読めるのかということなんですが、ポイントはこの外国の武力攻撃ですね。さっきの原議、四ページの資料の原議で四角にくくってあるこの外国の武力攻撃、たまたま誰に対すると書いてないんです。義務教育を受けた日本国民であれば、あくまで日本国に対する外国の武力攻撃によって国民、この国民が日本国民であることには争いはありません。日本国民の生命などが根底から覆される。日本国に対する外国の武力攻撃で日本国民が死んでしまうときに、それを阻止するために必要最小限度の武力だけは許されるという限定された個別的自衛権の文章でしかあり得ないはずなんですが、安倍政権は違うというふうに、こう言い始めまして、資料の五ページを御覧いただけますでしょうか、五ページですね、五ページ、ちょっと横にして見ていただいて、右の上に、この外国の武力攻撃というのは、我が国に対するだけではなくて同盟国に対する外国の武力攻撃としても、この昭和四十七年政府見解、もう今から四十九年前に作られたこの文章はそういうふうに読めるんだと言っているんですね。で、じゃ読めるとどうなるかというと、同盟国、アメリカに対する外国、北朝鮮の武力攻撃によって日本国民の生命などが根底から覆される、アメリカに対するイランの武力攻撃によってタンカーが通らなくなって、ホルムズ海峡ですね、日本国民の生命が根底から覆される。三人称、集団的自衛権を許容する文章になるというふうに言っているんですね。
 で、このことは、実は七・一閣議決定以降、八か月、まあ九か月くらいですか、国会でも分からなかったんですが、平成二十七年の三月二十四日、まさにこの外交防衛委員会の場で当時の横畠長官に私が質問したところ、横畠長官は、同盟国に対する外国の武力攻撃にそのような解釈、理解ができるという答弁を初めて国会でしたわけでございます。これが解釈改憲のからくり。
 で、今申し上げた、外国の武力攻撃が同盟国に対する外国の武力攻撃とも四十七年見解作ったときから読めるという意味は、その左上ですね、四十七年政府見解を作ったときから集団的自衛権を許容する法理がこの中に含まれているということになるわけでございます。で、かつ、更にその下、さっき申し上げました、吉國法制局長官らがこの四十七年見解を作成して作っておりますので、吉國法制局長官らの頭の中に、安倍政権が言うところの集団的自衛権を許容する九条の基本的な論理、政府の九条解釈の基本的な論理なるものが頭の中にあって、それを書き込んだというふうに安倍政権は答弁せざるを得ない、しているわけでございます。
 しかし、これは、この六ページを御覧いただきますと分かりますように、この四十七年政府見解なんですが、四十七年の十月の七日に吉國長官らが決裁しているわけですけれども、その僅か三週間前に、参議院の決算委員会で提出要求がされた質疑が行われております。そこで、吉國長官らが、作成者のですね、吉國長官自らの答弁でございますけれども、従前から一ミリも変わらない、集団的自衛権行使なるものは限定的なものも含めて絶対にできないんだと、違憲であるということを繰り返し言っております。
 この四つの箱、全部同じなんですが、完璧なのが右上ですので、右上の、同じ日の九月十四日ですが、ちょっと御覧いただきたいんですけれども、憲法第九条の規定が容認しているのは、個別的自衛権の発動としての自衛行動だけだと、個別的自衛権しかできないと明言しております。これは、政策論、安全保障環境が厳しくなるどうこうといった話じゃなくて、法律論、法治国家なので、国民の定めた最高法規の憲法の下で国政は行わなきゃいけませんと、その法律論を私は言っているんだと。
 じゃ、なぜそういう法律論になるかというと、もう同じような説明しているけれども、我が国が侵略された場合に、我が国に対する外国の武力攻撃が発生した場合に国民の生命、自由及び幸福追求の権利を守るためにその侵略を排除するための措置をとるというのが自衛行動だという考え方で、その結果として集団的自衛権、これはできないと、そういう法律論、憲法論を言っているというふうに繰り返し繰り返し言っているところでございます。
 なので、実は、両大臣、安倍政権の行った集団的自衛権の容認というのは、これは法解釈じゃないんです。何でないかというと、私が今手元に持っている、これがコピーでお配りした昭和四十七年政府見解の原本なんですけれども、この中に集団的自衛権を容認する論理が書いてある、だから集団的自衛権は元々合憲だったと言っているんです。例えば、九条がこのマイクだとすると、安倍政権は、この九条に対して論理的な試み、作用は一切やっていないんです。九条を基に、昭和四十七年に作られた古い政府見解を持ち出してきて、その中の外国の武力攻撃にたまたま誰に対するって書いていないので、この四十七年見解だけは集団的自衛権を容認しているんだと言っているんですね。
 何でだけかというと、これも私、質問しているんですよ。じゃ、この四十七年見解以外に集団的自衛権が合憲と読み取れるそうした政府文書、あるいは国会答弁はあるんですかと聞きますと、政府は当然、一つもありませんと言います。ただ、この四十七年見解だけは認められるというふうに言っているわけでございます。
 茂木大臣に伺いますけれども、今御覧いただいた事実関係から、安倍政権、菅政権も踏襲していますけれども、この昭和四十七年見解の中の外国の武力攻撃という文言が、同盟国に対する外国の武力攻撃とも作成当時から読める。よって、この四十七年政府見解は集団的自衛権を許容した政府見解である。よって、七・一閣議決定の集団的自衛権の容認は合憲であり、存立危機事態条項も合憲であるという政府の主張は、これは法解釈としては成り立たない違憲の主張であるというふうに思われませんでしょうか。

#67
○国務大臣(茂木敏充君) まず、委員お示しいただいた吉國長官の昭和四十七年九月十四日の答弁、かなり長く答弁をしておりまして、そこの中で、おっしゃるように、自衛権の行使が許されるのは我が国に対する武力攻撃が発生した場合に限られると、このように答弁をされているんですが、同じ日の委員会において、例えば侵略が現実に起こった場合に、これは平和的手段では防げない、その場合に生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利が根底から覆されるおそれがある。その場合に、自衛のために必要な措置をとることを憲法が禁じているものではない、こんなふうにも述べておりまして、この九月十四日の答弁から一か月後に、ちょうど十月の十四日に政府統一見解というものがまとまるわけであります。
 そして、この政府統一見解、二つの要素から成っていると考えておりまして、その一つは、憲法九条の下でも、我が国が自国の平和と安全を維持し、その存立を全うするために必要な自衛の措置をとることを禁じているとは解されない。そしてもう一つ、一方で、この自衛の措置は、あくまでも外国の武力攻撃によって国民の生命、自由及び幸福追求の権利が根底から覆されるという急迫、不正の事態に対処し、国民のこれらの権利を守るためのやむを得ない措置として初めて容認されるものであり、そのための必要最小限度の武力の行使は許容される、こういう二つの要素でありまして、これに照らすと、昭和四十七年当時の安全保障環境、これを考えますと、この基本的な論理が当てはまる場合とは、我が国に対する武力攻撃が発生した場合に限られると、こういう事実認識であったと思います。
 ところが、政府見解がまとめられてから四十年以上を経た最近の安全保障環境、これもし必要だったら説明いたしますけれども、これを踏まえて、平和安全法制におきましては、昭和四十七年見解の基本的論理に当てはまる場合として、先ほども申し上げたものに加えて、我が国と密接な関係にある他国に対する武力攻撃が発生し、これにより我が国の存立が脅かされ、国民の生命、自由及び幸福追求の権利が根底から覆される明白な危険がある場合にもこの論理が当てはまるとしたものでありまして、基本的な論理、この二つの要素は変わっておりませんけれども、この基本的な論理を踏まえて当てはまる状況といいますか事態、これが安全保障環境の変化とともに変わってきていると、そのように考えております。

#68
○小西洋之君 今の茂木大臣の答弁は、七・一閣議決定と、あと、そこで書かれている武力行使の新三要件が基本的な論理への当てはめの帰結として出されたものと、まさにそのとおりなんですね。ただ、私の質問というのは、元々その基本的な論理そのものが、集団的自衛権を容認する基本的な論理そのものが四十七年見解の中にはあり得ないというわけでございます。
 茂木大臣が紹介していただいた吉國長官の答弁ですね、同じ九月十四日なんですけど、平和的手段では防げない場合にどうするかというんですが、その答弁、もうちょっと時間なので申し訳ないんですが、その会議録、答弁の中には、平和的手段によっては日本に対するその侵略、国土に対する侵略が防げない場合に万やむを得ず武力が許される、その武力のみが許される、つまり個別的自衛権のみが許されるという実は答弁になっているわけでございます。
 茂木大臣、本当に歴史に対する造詣が深くて、この委員会の場でも我々もよくいろんなことを教えていただいていますけれども、およそ近代立憲史上、私も調べたんですけれども、ないです。法解釈ですらない。
 九条には何の作用も及ぼさずに、九条を基につくられた政府見解の外国の武力攻撃という言葉を曲解して、この中に集団的自衛権を容認する論理を捏造しているんですけれども、そのような不正行為の手段で憲法規範を改変した、破壊した例というのは近代立憲史上にすらございませんので、これ絶対の違憲ですので、また、一言申し上げると、自衛隊明記の改憲をしてもこれ治癒されないです。
 なぜかというと、憲法に自衛隊というふうに書きますですよね。すると、この自衛隊は集団的自衛権できるんですかと我々野党議員や国民は必ず聞くんです。すると、政府は、与党の先生方はできると言うんです。じゃ、何でできるんですかというと、結局この話に行き着いてしまうんです。それどころか、憲法改正の際に、なぜ集団的自衛権、この自衛隊、新しい憲法の自衛隊というのは集団的自衛権ができるんだというと、発議者たちは、いや、四十七年見解なんかは元々集団的自衛権を合憲と書いてあるんだということを言わざるを得ないんですね。これは憲法九十六条に違反するうそつき改憲、空前絶後の、まあこれは、この改憲自体が違憲になると私は理論的に思うんですが。
 となるので、もうこれはいつか決着を付けなければなりません。私たちも、野党も、立憲民主党も安全保障環境というのが極めて複雑で厳しくなっているということは分かっている。ただ、この国会で、委員会の場で私何度か申し上げているんですが、日本国民と国益を守るために、本当に集団的自衛権が日米同盟を堅持する観点から、立場ですけれども、本当に必要なのかということをしっかりと議論をして、この問題に決着を付けなければいけないというふうに思います。
 防衛大臣にもちょっと質問したかったんですが、これだけで、済みません、終わってしまうことになりますので、済みません。重要土地等の調査法案の方に質問をさせていただきます。
 防衛大臣に伺いますが、この法案で、防衛省も賛成しているわけですけれども、問いの一番ですが、自衛隊が想定する機能阻害行為として、どのようなものを自衛隊として考えているのか。また、そうした阻害行為、今でも想定されるはずなんですが、それを防止、排除するために、今、常日頃どのようなことをされているんでしょうか。

#69
○国務大臣(岸信夫君) 本法案における機能阻害行為につきましては、安全保障をめぐる内外情勢や施設の特性等に応じて様々な態様が想定されるため、一概にお示しすることは困難ですが、その上で例示をさせていただきますと、防衛基地関係施設の通信能力に支障を来す電波妨害等が想定され得ると考えております。
 電波妨害が発生した場合の対応としては、一般論としては、妨害等の態様により対応は異なるものの、例えばレーダーでの妨害であれば、使用するレーダー波の周波数を変更するといった対応が考えられます。

#70
○小西洋之君 防衛省の政府参考人に伺うんですが、そういう電波妨害、レーダー妨害を止めるために、防ぐために今どういう取組をされているんですか。

#71
○政府参考人(川嶋貴樹君) 今、済みません、ちょっとお言葉が聞こえづらくてですね、今どういうというところで……。

#72
○小西洋之君 電波妨害等を阻止するために、今どういう取組をしていますか。問いの一番で通告していることです。

#73
○政府参考人(川嶋貴樹君) 大臣から申し上げましたとおり、レーダー波の周波数を変更するといったような対応を取ること、これを対応策の一つとして考えられるんじゃないかと考えてございます。

#74
○小西洋之君 その周波数を自衛隊が変えるということですか。防衛省・自衛隊が変えるということですか。

#75
○政府参考人(川嶋貴樹君) 防衛省・自衛隊におきまして使用する周波数を変えるということでございます。

#76
○小西洋之君 その電波法に基づく周波数の割当てを防衛省・自衛隊が受けているんだと思うんですけれども、妨害電波を出す方が悪いのであって、防衛省・自衛隊がその瞬間にやむを得ず変えることはあるんですけれども、なぜ変えるんですか。

#77
○政府参考人(川嶋貴樹君) 先生おっしゃいますとおり、もとより電波妨害をする者がいるとすれば、その人の方が悪いのは間違いございません。ただ、それを放置しておきますと、ずっと電波妨害を掛けられているその間、ずっとそのレーダーないしは通信施設が使えないということでありまして、緊急避難的な措置としてやるということでございます。先生のおっしゃるとおりでございます。

#78
○小西洋之君 いや、だから、その電波妨害を起こされてはいけないので、起こされないように、例えば電波パトロールだとか、電波パトロールはされていないんですか。どういう取組をされているんですか。

#79
○政府参考人(川嶋貴樹君) 申し上げます。
 個別具体的な対応策の詳細につきましては、体制を明らかにしてしまうということもありまして、お答えを差し控えさせていただきたいと思います。

#80
○小西洋之君 内閣官房に聞きますけど、問いの後ろの方ですね、十番からの問いのところなんですけれども、第八条で報告徴収、これ罰則付きですけれども、この報告徴収は内閣総理大臣のみができると、他省庁、防衛省・自衛隊というのは法的にできないということでよろしいでしょうか。簡潔に答えてください。

#81
○政府参考人(木村聡君) お答え申し上げます。
 本法案第八条に規定いたします報告徴収につきましては、内閣総理大臣の権限として規定しておりますので、防衛省・自衛隊が行うことはできないということでございます。
 以上でございます。

#82
○小西洋之君 じゃ、次の問いの十二番ですけれども、第六条の、内閣官房に聞きますけれども、第六条の自衛隊が行うことができる調査、また、今答弁あった第八条の報告徴収ですね、それぞれ手法には法律上制限は設けられていないということでよろしいですか。

#83
○政府参考人(木村聡君) お答え申し上げます。
 本法案の第三条におきまして、本法案に基づく措置を実施するに当たりましては、注視区域内にある土地等が機能阻害行為に利用されることを防止するために必要な最小限度のものとなるようにしなければならない旨を規定しておるところでございまして、この規定は報告徴収にも適用されるところでございます。
 このため、第六条及び第八条の条文上、御指摘ございました手法についての制限は設けておりませんけれども、その手法、範囲等につきましては、必要最小限度の原則を踏まえ、抑制的に運営する必要があると考えているところでございます。
 以上でございます。

#84
○小西洋之君 じゃ、必要なためだったら何でもできるんですよね、逆に言うと、比例原則というのは。
 じゃ、次の問いなんですけれども、今答弁あった第六条の調査と七条の情報提供、第八条の報告徴収なんですけれども、これ自衛隊と内閣府がそれぞれ行うというような整理をされているようなんですが、ただ、取組としては、実態はもう一緒にやるんだと思うんですね。
 第六条の調査、現況調査、現地調査ですね、自衛隊が現地に行って、防衛省・自衛隊が現地に行って、どういう家、どういう利用状況なのかを確認すると、で、それに基づいて必要な報告徴収を行うと。事実上、この手続、取組としては一体として行われるんじゃないんですか。

#85
○政府参考人(川嶋貴樹君) お答え申し上げます。
 一体としてとおっしゃいますけれども、あくまでも本法案の中にあります調査というものは、その主体は内閣官房及び新たに内閣府に設置されます新しい部局がその主体でございます。あくまでも防衛省はそこから言わば依頼を受けてお手伝いをするという、そういう立場でございます。
 連携という点で申し上げれば、当然、本法案は非常に重要な意義があると防衛省としても感じておりますものですから、必要に応じて適切に連携していく考えですが、あくまでも本法案の所管は内閣官房でございまして、先ほど申し上げましたとおり、本法案に係る事務は一元的に内閣府に新設される専門の組織が担うものと考えてございます。

#86
○小西洋之君 自衛隊の基地等重要施設を守らなければいけないことは我々も当然のことなんですが、極めて濫用、かつ手段と目的が余りにも乖離している非常に問題のある法案であることを指摘して、終わります。

#87
○三浦信祐君 公明党の三浦信祐です。
 JICA海外協力隊への支援について質問いたします。
 JICA海外協力隊は、開発途上国の国づくりに貢献することで、日本の理解と友好関係、平和構築に多大な実益をもたらす、日本外交に重要な役割を担っていただいております。JICA海外協力隊への支援は今後ますます欠かせません。世界でコロナ感染の収束が見通せない中、待機の長期化や派遣見送り等の影響が顕在化しています。国際貢献の最前線で活躍することを目指して国内で研修に取り組んでいる協力隊員への支援をきめ細かく行うべきであると考えております。
 一方で、感染抑制がなされている国への派遣について今後どのような対応をするのか伺いたいと思います。また、今回、この危機によって協力隊員を希望する方が減少することは、即外交力低下にも直結をします。今後の方針について伺います。また、今後、世界中の厳しい環境へ派遣となる隊員の皆様にはコロナワクチンの接種も対応していただきたいということをお願いをさせていただきます。いかがでしょうか。

#88
○政府参考人(高杉優弘君) お答え申し上げます。
 海外協力隊員につきましては高い志を持って日本の開発協力の第一線で活動をいただいておりますので、隊員の方々への支援を行うこと、これは政府としての責務だというふうに考えております。現在、新型コロナの影響によって待機を余儀なくされている隊員の方、数多くいらっしゃいますが、待機手当という制度ございます。こちらは、従来、支給期間は待機を開始して百二十日間ということになっておりましたけれども、現下の状況に鑑み、再派遣、派遣の時期までこれを延長して支給することといたしました。
 それ以外にも、再派遣、派遣を断念せざるを得ない隊員の方、こういった方々もいらっしゃいますけれども、本来任期を満了した隊員の方に支給する、将来キャリア形成を支援するための教育訓練手当、こういったものもございますけれども、これを再派遣、派遣を断念せざるを得ない隊員の方々に対しても支給対象とすると、そういった措置を講じているところでございます。
 今後でございますけれども、現在一時帰国中の隊員、それから派遣直前で派遣見送りになった隊員でございますけれども、新型コロナの感染状況、それから現地での医療ケアが十分に受けられる、そういったことを個別に国それから任地ごとに確認をしながら、昨年の十一月から、部分的ではございますけれども、派遣を再開したところでございます。
 派遣再開以降、先週金曜日までの間に百二十一名の隊員の方々が派遣されております。派遣再開国は二十一か国ということでございます。それから、合格した後、派遣直前で派遣が見送りになった、訓練が見送りになった隊員の方々ございますけれども、現在、九十九名の方々が四月から派遣前訓練を再開しているところでございます。彼らにつきましては今年の夏に派遣するということを考えております。
 今後とも、現地の状況等を個別に確認しながら隊員の再派遣、派遣を進めていきたいというふうに考えております。
 委員からワクチンの接種について御指摘ございましたけれども、こちらにつきましても何ができるか検討してまいりたいと思います。
 それから、今後、次の募集なんですが、現在、今月の、二十日から六月三十日にかけまして今年度春の募集を行っているところでございます。ここで合格した方々につきましては二〇二二年度以降に派遣する予定でございます。彼らが安心して応募できるように、派遣する隊員の方々の安全、それから健康管理について万全の体制を取るとともに、帰国隊員の方々のキャリア支援、こちらについても充実に努めてまいりたいと考えております。
 以上でございます。

#89
○三浦信祐君 昨年の五月、コロナ禍で影響を受けた海外協力隊員への待機手当の拡充と対象拡大について公明党の外交部会としても申入れをさせていただくとともに、私も決算委員会で茂木大臣に質問させていただいて、御答弁、御対応いただけました。二次補正予算による協力隊への支援拡充にもつながりまして、現場の隊員の皆様へ支援が届き、喜びの声もたくさんいただきました。
 今後とも、JICA海外協力隊をしっかりと支えていっていただきたいと思いますけれども、茂木大臣の決意を伺いたいと思います。

#90
○国務大臣(茂木敏充君) まず、三浦委員には、本当に海外で大変な環境の中で頑張っているJICA青年協力隊の問題、様々な場面で取り上げていただいておりますこと、感謝を申し上げる次第であります。
 JICA海外青年協力隊、途上国の人々とともに生活をして、国際貢献であったりとか途上国の支援、高い志、さらには専門知識を持って、異なる文化、習慣に溶け込みながら草の根レベルで途上国の抱える課題の解決に貢献する、言わば草の根の外交官でもあります。
 様々な分野で活躍をしておりまして、例えば今年の募集要項を見ましても、伝統的に自動車整備というのが多いんですよね、やっぱり日本の自動車とか海外に出ておりますので。さらには、電気、電子の分野もありますし、最近では環境教育が増えております。さらには、医師であったり看護師、そして防災とか都市計画の関連、さらには農業分野もいろんな農業、また水産、こういったところにも出ていまして、見てみますとキノコ栽培なんていうのもあるんですね。
 実は、キノコ栽培というのも、戦後最大の何というか養殖というのは、一つがサケなんですね、今チリでもつくっていますけど。その次に真珠なんですね。三つ目がシイタケなんですよ。真珠は、元々アブダビの辺りで天然真珠を取っていたんですけれど、御木本さんが養殖真珠というのをつくって、アブダビは一時それで大変だったんですけど、真珠を取っているところから石油が、海底油田が出るようになって、より豊かになってしまうということなんですけれど。
 キノコ養殖も結構大変で、なかなか木の切り株に菌がくっつかないんですね。そこに木のおがくずを入れることによって初めてシイタケの養殖ができるというような形でありまして、まさにこれも日本の技術だと思っておりまして、こういった様々な物づくりであったりとか農業、こういった分野での活動というのも途上国に広げていければと思っております。
 実は、こういった活動は海外でも高く評価されておりまして、第一号の青年海外協力隊を送ったのはラオスでありますけれど、ラオスでは、二〇〇二年以降、毎年のように首相が隊員の表敬を受けて、隊員に対する感謝と激励の言葉を直接いただいているところでありまして、なかなか今コロナ禍ということで厳しい環境にありますが、そういう中にあっても高い志を持った若手の皆さんが、これからも海外で活躍したい、日本のために、またその途上国との懸け橋になって頑張りたい、こういう思いを外務省としても最大限支援をしていきたいと、こんなふうに考えております。

#91
○三浦信祐君 まさに平和の使者でありますので、大臣の今の支援、是非今後ともよろしくお願いしたいと思います。
 次に、致死型完全自律兵器システム、LAWSについて質問いたします。
 LAWSの規制に関する議論について、特定通常兵器使用禁止制限条約、CCWの政府専門家会合、GGEで行われてまいりました。コロナ禍により会合が数次にわたって延期をされてまいりましたけれども、今月、六月二十八日からCCW、GGEの開催が予定されていると承知をしております。若干流動的かもしれません。会合が延期されているまさにこの間も、AI技術の進展に伴うAI兵器の開発は確実に進んでいるものと予測ができます。一定の人間の関与を確たるものにする必要があります。
 今回のCCW、GGEに向けての日本の姿勢について伺います。その上で、LAWSにおけるルール形成の議論をリードすべく日本は取り組んでいただきたいと思いますけれども、茂木大臣、いかがでしょうか。

#92
○国務大臣(茂木敏充君) LAWSに関しましては、かなりこれは倫理的な問題から始まって専門知識等々も必要ということでありまして、GGEにおきまして議論を深めるということでありましたが、去年十一月はコロナの関係で残念ながらこの会合は持てなかった。これが御指摘のように六月、さらには八月、九月と会合が予定されておりまして、全部対面でできるか、オンライン使わなけりゃならないかと、こういったことも含めてよく協議をしていきたいと思っておりますが、この問題については、米中ロ、こういう主要国を含めて国際社会でまず共通の認識、こういったものを確立していくことが極めて重要なんではないかなと思っておりまして、安全保障の観点であったりとか、そういったものを含めて、こういった共通のルール作りを始め、我が国として議論をリードしていきたいと、こんなふうに考えております。

#93
○三浦信祐君 公明党の基本的立場として、LAWSが現実のものとなり、実戦配備、拡散される事態となれば、銃の発明、核兵器の開発に続く戦争における第三の革命になることは明白であり、国際人道法や倫理上の観点から到底看過できないものだというふうな立場であります。
 一方で、定義、人間の関与の在り方等、国際的合意形成の難しさも現実的に立ちはだかります。大臣おっしゃっていただいたとおりだと思います。丁寧な議論の積み重ね、協議からの離脱をする国家が出ないようにする取組も欠かせません。そのような環境である中、二〇一九年のCCW、GGEで合意されている十一項目の指針と、世界の兵器の研究開発動向と完成品の整合性について早急に議論をしなければなりません。
 人間の管理の実現を軸とすることが重要でありますけれども、現在、基準についての議論において、特に主要な論点における世界各国の主義主張の違いはどの点でしょうか、また、合意点を見出すために必要な日本の主張は何でしょうか、外務省に伺います。

#94
○政府参考人(本清耕造君) お答え申し上げます。
 委員御指摘のとおり、LAWSに関する議論におきましては、その定義や人間の関与の在り方の論点について、各国の立場に大きな隔たりがあるのが現状でございます。特に人間の関与の在り方につきましては、その態様や必要とされる程度をめぐって各国で意見の相違がございます。例えば、兵器システムのライフサイクルにおいて人間の関与が常時直接的に必要であるという意見がある一方で、そういった常時直接的な関与は必要ではなくて、開発とか計画、設計上の安全の確保などを含めて人間の関与が一定程度確保、考慮されればよいという意見もあるのも事実でございます。
 委員御指摘のとおり、我が国としましては、人道と安全保障の双方の観点を勘案したバランスの取れた議論をしていくことが、国際社会において共通の認識を得る上で重要と考えております。

#95
○三浦信祐君 完全自律の致死型というのは、これは駄目だと思います。一方で、AIを活用して省人化に対応する自律型というのは極めて重要であります。その境目というのをどう見抜いていくかというのが、日本における重要な人材育成のポイントだというふうにも思います。また、その視点を持ち合わせて、世界の中で議論をリードするということは、LAWSをどう使わないかということをきちっと決めている日本において、まさにイニシアチブを取る必要性が私はあるというふうに思っております。
 茂木大臣もしっかりと取り組んでいただけると思いますし、また、日本がそこでまとまっていかないと、離れる国があっては絶対いけないことだと思いますので、是非、日本としてのプレゼンスを発揮していただいて、合意形成をこれまで経済分野においてもやっていただいておりますので、日本が主導していただけるように心からお願いをさせていただいて、質問とさせていただきます。
 ありがとうございました。

#96
○鈴木宗男君 茂木大臣にまずお尋ねします。
 五月二十八日、稚内沖で、稚内の漁船がロシア国境警備局に拿捕されました。コルサコフで今置かれているというふうに聞いていますけれども、十四人の船員の健康状態だとか生活について、ユジノサハリンスクの総領事館がいろいろサポートしてくれていると思いますけれども、現況どうなっているか、お知らせをいただきたいと思います。

#97
○政府参考人(徳田修一君) お答え申し上げます。
 事案が発生した当日、委員御指摘のとおり五月二十八日、先週金曜日でございますけれども、外務省から在京ロシア大使館に対し、また在ユジノサハリンスク日本総領事館及び在ロシア日本大使館からロシア関係当局に対し、乗組員の健康状態及び船体の状況の詳細や解放の見通しについての情報提供を求め、人道的観点から、第一七二栄宝丸乗組員及び船体が早期に帰国できるように働きかけたところでございます。
 在ユジノサハリンスク日本総領事館員が乗組員と随時連絡を取り合っておりまして、現時点で乗組員全員の健康状態、食料、水、燃料等の補給状況につきましては特段問題はないことを確認しております。
 引き続き、外務省として早期解決に向けて全力で対応に当たる考えでございます。

#98
○鈴木宗男君 くれぐれも、その乗組員の方々の保護、解放に向けて引き続き尽力をいただきたいと思います。
 海上保安庁長官にお尋ねしますけれども、この船は、第一七二栄宝丸でありますけれども、日本のこのEEZにいたのかどうか。私はこれ、今はGPS全部付けていますから、どこにいるかは分かると思うんですけれども、この現況はどうなっているのか。同時に、違反操業していたのかどうか。報道では、いわゆる捕ってはいけないカニを捕っていたという話、これ、底引き船ですから、これは限られている漁でありますから、この点、実際は現段階でどういう海保として情報が来ているのか、お知らせください。

#99
○政府参考人(奥島高弘君) お答えをいたします。
 海上保安庁におきましては、事案発生を入手して直ちに船艇、航空機を現場海域に派遣をし、調査を開始しました。しかしながら、現段階において、漁船の詳細な操業状況あるいは拿捕の状況といった詳しい状況について今この場で確たることを申し上げる、そういうレベルにはございません。
 引き続き、関係省庁等とも連携を取り、しっかりと情報収集に努めてまいりたいと、このように考えてございます。

#100
○鈴木宗男君 長官、僚船がいて、僚船からも海保が事情聴取しているんじゃないんですか。さらに、日頃漁をしているそのときの状況、同時に、この船はいつもどういうことをしているか、海保の方で聞いているんじゃないんですか。
 今の答弁、ちょっとばかにした答弁じゃないですか。自分らで僚船を聴取しておきながら、その中身は何で国会の場で言えないんですか。

#101
○政府参考人(奥島高弘君) お答えをいたします。
 海上保安庁におきましては、僚船あるいは様々な状況を把握するため、僚船を含め、今先生がおっしゃられたとおり、僚船も含めまして事情聴取をしております。
 ただ、最終的に海上保安庁としてこれが事実だという段階に至っておりませんし、また今後の捜査といったことも念頭に置きました場合に、その一つ一つのパーツについて今この場で開陳するということは差し控えさせていただきたいと思います。どうぞ御理解をよろしくお願い申し上げます。

#102
○鈴木宗男君 この船が領海を越えていたのかどうか、これはもう機械的に分かると思うんですけど、海上保安庁の認識はどうです。

#103
○政府参考人(奥島高弘君) お答えをいたします。
 この船の操業海域あるいはその活動海域ということで、まず領海を越えていたかという部分につきましては、またいいかげんなことを申し上げても恐縮ですけれども、恐らく領海は越えていたものと思います。
 ただ問題となるのは、領海かどうかということではなくて、中間線、あるいはその農林水産大臣許可だと思いますけれども、その許可の範囲、許可の区域を越えて操業していたのかどうかというところだろうと思いますので、その部分につきましては更なる精査が必要と、このように考えてございます。

#104
○鈴木宗男君 領海は越えていた可能性があるという今話でしたね。領海は越えていた。
 そこで、ロシア側が信号弾だとか警告弾を発射したと、こう言われていますね。実際、実弾は撃たれていたんでしょうか。

#105
○政府参考人(奥島高弘君) お答えをいたします。
 信号弾が発射されたとの関係者の言もございますけれども、それがいかなるものであるのかということを海上保安庁として確認ができておりませんので、その点については今後の調査に委ねたいと、このように思っております。

#106
○鈴木宗男君 長官、地元の海保の発表では、信号弾、催涙弾のようなものを撃たれたと発表になっていますね。同時に、船には衝撃があったと、二発。
 今日のこれは共同通信さんの報道でも、直接乗組員と電話で話しているんですね。その方の、乗っていた方の話によると、実弾らしきものが撃たれたという話になっているんです。
 この点、コルサコフにいて、ユジノサハリンスクの総領事館もあるわけですから、この点、外務省としっかりコンタクトすれば事実関係がより明らかになるんじゃないんですか。

#107
○政府参考人(奥島高弘君) お答えをいたします。
 この栄宝丸からの通報によりますと、ロシア国境警備局警備艇から信号弾や催涙弾様のものを撃たれたと、様のものを撃たれたとの情報を入手しております。加えて、乗組員に被害はなく、船体については運航に支障はない、ここまで我々承知しているところであります。これが、実際にその信号弾であったりあるいはその催涙弾であるか、それと、どの程度の威力あるものなのかといったこと、それから船体への衝撃がいかほどのものだったのかという詳細につきましては、まだ情報を入手できておりません。
 今、先生おっしゃったとおり、外務省とも緊密な連携を行い、今後事案の解明に全力を尽くしたいと、このように思っております。

#108
○鈴木宗男君 今の長官の答弁からして、大体頭づくりしますと、国境警備隊もやはり、領海を越えたから停船命令を出した、ところが逃げたという話ありますね。その情報は海保では取っていますか。

#109
○政府参考人(奥島高弘君) お答えいたします。
 そういった情報があるということも承知をしておりますが、それが事実なのかどうなのかということにつきましては更なる詳細な検証が必要だろうというふうに思っております。

#110
○鈴木宗男君 とにかく、しっかり対応してほしい。ただ、今はもう海保の手を離れていると私は思っていますから、コルサコフですから。
 茂木大臣、これ人道的見地からも、ユジノサハリンスク総領事館、これもう、コルサコフというのはもうすぐ、一時間、二時間の時間帯のところですから、是非とも最大のサポートをしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

#111
○国務大臣(茂木敏充君) 乗組員、そして船舶、一日も早く帰国できるように最大限努めてまいりたいと思っております。

#112
○鈴木宗男君 あわせて、長官、二十六日、五月、オホーツク海沖で紋別のケガニ漁船がロシア船とぶつかって、不幸なことに三人も亡くなってしまいました。もう地元の人は、非常にかわいそうだという思いと、どうしてという気持ちになっているんですね。この件は今どうなっているんでしょう。

#113
○政府参考人(奥島高弘君) お答えをいたします。
 五月の二十六日に発生をいたしました北海道紋別港沖のロシア籍運搬船と日本漁船の衝突事案、これにつきまして、海上保安庁といたしましては、直ちに巡視船艇、航空機を現場に急行させ、現場海域の調査などなどを実施しております。
 まず、この衝突をしたロシア籍貨物船、これにつきましては、紋別港に入港させた上で、現在、ロシア籍貨物船と日本漁船双方の関係者から事情聴取を進めるなど、業務上過失往来危険等の容疑で所要の捜査を進めているところでございます。
 以上でございます。

#114
○鈴木宗男君 三人も亡くなっているという非常に重い事態でありますので、これもしっかりと私は対応していただきたいと思います。
 あわせて、これ、茂木大臣、私は、この二十六日の紋別の話と、事故と、この二十八日のこの栄宝丸の件は、何かリンクしているような感じするんです。というのは、二十八日はこれは国境警備の日でありまして、本来休日ムードなんですよ。休日ムードにあえて拿捕をしに来たというのは、ちょっと普通じゃ考えられないんですね。向こうとしてはそれなりの様々な情報を持っていたというのが一つと、私は私なりに、それなりに政治活動をしてきた者として、この二十六日のこのアムール号の件は何かつながっているような感じがいたします。
 同時に、このアムール号の所有者等を私なりに調べてみると、やっぱりしっかりしたオーナーで、力のある会社でもあるんですね。そこがこの日本の海上保安庁から取調べを受けているなんということをサハリン州の方で受け止めて、そこはそこでまた、稚内でも、たまたま今回拿捕されている船なんかは、仲間内からもちょっと無理しているから危ないぞといつも懸念というか忠告もあった事実があるんですね。
 こういったことを考えると、何かしら、ちょっと私は、情報的にリンクするような話もありますので、ここは外務省の私は出番だと思いますので、念には念を入れて、様々な角度からこの問題に当たっていただきたい。これ、日ロ関係に大きな影響を及ぼす可能性もありますので、私は心配として、これは大臣によくお願いしておきたいと思うし、背景を外務省なりにしっかりと把握をいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

#115
○国務大臣(茂木敏充君) ロシア問題に長く関わってこられた鈴木先生の方から大変参考になる御意見聞かさせていただきました。
 私、個人的にも、鈴木先生の直感力、すごいと思っております。今回の件、またそれを取り巻く様々な環境について、どういう変化なりどういう兆しがあるのか、よく分析をしてみたい、またそれを今後の対ロ対応につなげていきたいと、こんなふうに思っております。

#116
○鈴木宗男君 海上保安庁長官、ありがとうございました。もうこれで終わりですから、退席してもらって結構です。

#117
○委員長(長峯誠君) 奥島長官、御退席いただいて結構でございます。

#118
○鈴木宗男君 二十五日にも質疑させていただきましたが、法務省にお尋ねします。
 スリランカ人の女性、ウィシュマさんが亡くなりました。最終報告はいつ出されますか。

#119
○政府参考人(佐々木聖子君) お答えをいたします。
 今、鋭意最終報告に向けての調査を行っております。前回もお話し申し上げましたけれども、中間報告はその時点で分かっておりますことの推移を取り急ぎ御報告したものでございましたけれども、今回につきましては、特に専門のお医者様からこの方の死亡に至るまでの経緯の情報をお渡しした上で専門的な御知見をいただいた上で、一体私たちはどこの時点で何をしていればよかったのかということの検証ですとか、入管として仮放免をするべきではなかったのかという検証等々を行う調査となっているところでございます。
 特に、そのお医者様のお話をお伺いをする期日といいますか、お時間をいただきましたのが六月の中旬ということもございまして、なかなかちょっと六月中に最終報告をお出しするのは難しい状況でございますが、なおかつ、調査を尽くした上で、もとより大臣からも副大臣からも、これについては急いでやるように、ただし、いついつまでにやりますと申し上げて、そのことを守るために調査そのものが不十分になってはこれは元も子もありません、本末転倒と思っていますので、正確な、そして公正な調査を行うという前提で、できるだけ早く調査をまとめたいと努力しているところでございます。

#120
○鈴木宗男君 入管庁長官、私は、時間を掛ければ掛けるほどスリランカ人の気持ちを逆なですると思います。ここは、もう早くしっかりとした報告をするというのが大事であります。長官もお母さんおられると思いますけど、ウィシュマさんのお母さんは、何で娘が殺されたんだという思いで体調を壊しているやに聞いております。非常に私は不幸なことだと思っていますね。その気持ちを私はしっかり受け止めてやっていただきたいと思っています。
 副大臣、前回の答弁で、私はビデオを出した方がいいと言いました。あなたは、逃亡だとか保秘の観点から、あるいは人権の問題からビデオは出せないと言いましたね。ウィシュマさんの姉妹がお二人して願っているのは、姉がどんなところにいたのか、その部屋を見たいというんですよ。あなたの答弁は正しくないんです。釈放、逃亡だとか、全くプライバシーも関係ないんです。しかも、ウィシュマさんは一月から体調を崩して、いわゆる監視カメラのある部屋に移されたんです。移ったわけですよね。ただ、それからのことを御姉妹は知りたいというのは私は当然のことだと思うんですよ。それをあなたは拡大解釈して、保秘の観点だ。居室が何の保秘の観点あるんですか。そういうちょっと正しくない判断は私はいけないと思うんです。
 ビデオは出すべきだと思いますけれども、いかがでしょうか。

#121
○副大臣(田所嘉徳君) 今般の事案につきましては、亡くなられた方が継続的に体調不良を訴えて庁内診療室あるいは外部の病院で医師による診断を行っていたんだけれども死亡に至ってしまったということ、大変重く受け止めております。
 そういう中にあって御遺族の方が本件の真相を知りたいと思うのは当然でございますので、亡くなった現場である施設に、状況を知りたいという中で、五月十七日に御遺族が名古屋の出入国在留管理局を訪問された際には、御遺族のお気持ちを踏まえた特別の対応としてその収容施設を見ていただきました。
 そして、情報公開上もこれは不開示となるものでありますし、御遺族の方にはその状況についてはよく説明もしたわけでございます。ビデオを見せることはできないということは説明しております。
 取りまとめた最終的な報告書において十分御遺族の方に説明をしたいということを言っているわけでございます。

#122
○鈴木宗男君 副大臣ね、申し訳ないけれども、御姉妹が何と言っているか。あなたの答弁とは全く真逆なんですよ。もっと親切に対応してくれという姉妹の気持ちと、何で見せてくれないんだという素朴な気持ちですよ。隠すものは何もないですよ。
 今日、私はここに、委員の皆さん方に入管のホームページあるいは法務省のホームページ出していますけど、副大臣、これ、入管のこの施設と刑事施設、大体似ているんですね。私はここは少し感覚を国際スタンダードに持って対応すべきだと思うんです。
 茂木大臣、畳なんですね。しかも、一人二畳です。いわゆる共同室は十六畳ぐらいあるけれども、八人ぐらい入りますから、やはり畳二枚ぐらいのスペースですよ。これだとやっぱり、畳の文化というのは日本だけですから、そういった意味では、なかなか外国人なんかは日々、精神的にもそれは大変な不安で、ストレスたまると思いますね。
 ここは、入管庁というのに今なっていますけれども、元々、省庁再編されるまではこれ外務省のポストでした、入管局長は、平成の十二年ぐらいまでは。だから、二十二、三年たっていますけれども、これ外務省とも相談して、法務副大臣、私は、この出入国施設の整備というか環境をやっぱり国際的なスタンダードというか基準に、環境に合わせるし、あるいは直すべきだと。食事なんかもそうであります。ここにはいろんな人、国の人が来ているわけでありますから、難しい問題もありますけれども、やるべきだと。必要な予算は取ればいいんですし、また、付けるのが私は政治の責任だと、こう思っていますね。
 この点について、副大臣、どんなお考えでしょうか。

#123
○副大臣(田所嘉徳君) ただいま鈴木委員から様々御指摘をいただきました。まさにいろんな国の方が収容されたり使う施設についてやはり日本のスタンダードだけを押し付けるのは適当でないというのは言われるとおりでありますので、しっかりそれを聞きおいて対応してまいりたいというふうに思っております。

#124
○鈴木宗男君 しっかりお願いします。
 あわせて、茂木大臣、やっぱり国際基準に合わせるということについては外務省の方も知見があるんです、ずっと入管局長は外務省のポストでしたから。外務省の協力とやっぱり応援も法務省は必要だと思うんですね。
 あわせて、委員の皆様方にお願いしたいのは、必要な予算等はやっぱりこれは責任を持って政治の名において確保すると、それがまた世界に責任を持つ日本、あるいは信頼される日本の姿になると、こう思いますので、この点、茂木大臣の決意を私はお聞きして、質問を終わりたいと思います。

#125
○国務大臣(茂木敏充君) 海外の方がこういった施設にいても、できる限り、何というか、不安なく過ごせるということは重要であると思っております。
 外務省としても、それぞれの国の生活習慣であったりとか、そういうものにつきましては知見を持っておりますので、出入国管理庁ともよく連携といいますか、協力をさせていただきたいと思います。

#126
○鈴木宗男君 終わります。

#127
○大塚耕平君 国民民主党・新緑風会の大塚耕平です。
 今日は十五分いただいておりますので、三つほどお伺いしたいと思います。
 ちょっと順番が、二番が最初になりますけれども、外務大臣にお伺いしたいんですが、今日お経読みになる三つの条約がありますけれども、そのうちの大西洋まぐろ類保存条約改正議定書、これは、もちろん内容的には何ら反対はありませんけれども、主な内容として、一つは台湾を想定した漁業主体の参加規定を新設と、こうあるんですけれども、これは、そもそも現行条約の締約国に中国も入っているんですけれども、例えばこういうことに関しては、中国は割と台湾が入ることについては肯定的という理解でよろしいんでしょうか。

#128
○国務大臣(茂木敏充君) そのような考えで結構だと思うんですが、中国、台湾がこの大西洋まぐろ類保存国際委員会、ICCATでありますが、の関連活動に漁業主体として参加できる規定を追加する内容のこの議定書、これからお諮りすることになるわけでありますが、採択に当たって反対をしなかったと、このように認識をいたしております。
 どうしてかといいますと、恐らく、この台湾の参加を可能とする規定を含めた議定書の採択によって、条約区域のマグロ類の長期的な保存及び持続可能な利用並びに国際協力が一層促進をされる。端的に言いますと、中国より台湾の方が捕っているんですよ。中国にとっても安定的な漁獲をもたらす、こういう期待があったんじゃないかなと思っております。

#129
○大塚耕平君 そこは推して知るべしという感じもいたします。
 私が申し上げたいのは、安全保障環境、外交環境がなかなか中国をめぐって緊張感が増している中で、中国にとってメリットのあるこういう国際的枠組みには台湾が主体として入るのを認め、そうでないことについては、かなり感情的な対応も含めて中国の厳しい姿勢が見られる。この辺、もっと知らしめるべきだと思っていまして、台湾は、こういう条約は、いや、こういう国際機関に関してはもう既に国際社会に認められていて、中国も反対していないと。しかし、ある部分については中国が反対しているという、ちょっとこの情報を整理、是非していただいて、台湾のプレゼンスを高めることについての戦略的対応を図っていただきたいなということを申し上げて、次に移らせていただきます。
 今日のその三本のお経読みのうちの一本は、日英原子力協定なんですね。これに関連して、ちょっと周辺の話題としてお伺いしたいんですけれども、私自身も原子力事故については別に元々詳しかったわけではないんですが、三・一一のときにたまたま厚労副大臣をやっていた関係で、やはりいろいろ情報も収集しなきゃいけないし、知らざるを得ない立場でありました。
 世界で最初の原子力の深刻な事故は、一九五二年の十二月にカナダのチョークリバー研究所というところで事故がありまして、これは、放出した放射性物質は三百七十兆ベクレル、キュリー単位で言うと一万キュリーという単位ですね。それから、その五年後にソ連でウラル核惨事というのがありまして、これはソ連は相当長い間隠していましたけれども、ソ連の科学者が一九七六年に亡命して、これを国際的な科学誌に明らかにしたということで、推計できるだけで二百万キュリーですから、その五年前のカナダのチョークリバー研究所の三百七十兆ベクレルの二百倍という、まあ単純な計算ですけど、そうなります。
 そして、そのソ連のウラル核惨事があった年と同じ年というか、そこから約十日後に、イギリスの北西部、当時はウィンズケールと言っていたと思いますが、セラフィールドで商用原発で初の事故が起きたわけですね。商用というか原子力工場での初の事故ですね。これは、福島が起きるまではスリーマイルとチェルノブイリとこのセラフィールドが世界三大事故というふうに言われていたわけなんですが、この当時のイギリスのマクミラン政権もこれずっと極秘にしていて、三十年間アイリッシュ湾に汚染水を流し続けていたと。
 今回、福島では、我々は処理水を今後どうするかということを決めていかなくてはいけないんですが、そのセラフィールドからは今も、汚染水と言っていいのか処理水と言っていいのか分かりませんけれども、アイリッシュ湾に流れ出ているというふうに言われています。
 なぜこういう質問しているかというと、この福島の処理水については、これは地元の方々には大変様々な配慮もしなくてはいけないし、申し訳ないことではありますが、なかなかこの海洋放出以外に現実的な対応の手段もないということも理解できます。
 そこで、過去においてどういうことがあったのかということ、これさっきの台湾のプレゼンスの話で、実際に何が起きているかという情報を共有するということと同じような意味で聞いているんですけれども、福島のことは今後海外にいろいろ説明していかなくてはいけない中で、例えば、セラフィールドはこれまでにアイリッシュ湾にどのぐらいの放射性物質を放出したかということについて、政府としてどういう情報を持っているでしょうか。

#130
○政府参考人(新川達也君) お答え申し上げます。
 まず最初に、御指摘ありましたウィンズケール原子炉一号機の火災でございますが、一九五七年に発生をしておりますけれども、基本的には火災でございますので、大気への放出であったというふうに認識をしております。
 イギリス・セラフィールドの原子力施設におきましては、複数にわたる事故、いわゆるアクシデントが発生をしておりますけれども、IAEA等が作成しました評価尺度で事故とされているもののうち、いずれも放射性物質の海洋への放出量を増加させる結果となるものはなかったと承知をしております。
 他方、IAEA等が策定した事故評価尺度では事故とされてはおりませんけれども、一九八三年にセラフィールド再処理施設において放射性廃液を誤って放出した事象、インシデントというのが発生しておりまして、ルテニウム106等を含む約五十九兆ベクレルの放射性物質が海洋に放出されたという記録が確認をされております。
 また、事故発生時から今日に至るまでの放出総量を示すデータについては申し訳ございませんが把握をできませんでしたけれども、施設の稼働に伴う年間放出量につきまして、トリチウムに限定した場合、二〇一九年において、液体の放射性廃棄物として四百二十三兆ベクレル、気体の放射性廃棄物として五十六兆ベクレルが放出されているものと承知をしております。

#131
○大塚耕平君 昨日質問をお伝えした直後は、経産省の方からセラフィールドについては十分な情報を持っていませんという連絡があったので、いや、もう答えられる範囲でいいですよ、分かっている範囲でいいですよというふうに申し上げました。
 今幾つかの数字をおっしゃっていただきましたが、確かに原子炉の火災なんですけれども、様々な文献に、結局、その火災によって言わば放射性物質が通常自然界以上の状態になってアイリッシュ湾に相当流れ出ているという調査報告が出ていますので、是非調べておいていただきたいと思います。
 だから福島がいいとか悪いとか、そういう問題ではないんですが、人間、残念ながら原子力技術を開発して、それによって、今日は三つの事故のことをお話ししましたけれども、それ以外でも相当たくさんあるわけですね。その結果として様々なことがこれまでに起きていますので、今後、福島のことを対外的に、これは韓国や中国がいろんなことを言っていますし、対外的に日本として説明能力を高めていくためには、海外のそうした情報について、事例の情報について十分な収集をしていただきたいということをお願いをしておきます。
 今日は、あと五分ですので、あともう一問なんですが、防衛大臣にお伺いしたいんですが、サイバー攻撃、時々この委員会でも議論になっていますが、このサイバー攻撃に対する前方防衛に関して今どういう方針で臨んでおられるかということについてお伺いしたいと思います。

#132
○国務大臣(岸信夫君) 前方防衛につきましては、米国防省が国防省サイバー戦略二〇一八において明らかにした考え方でございます。同戦略において、国土防衛任務における米軍の第一の役割は、脅威が標的に達する前に阻止すべく外部に焦点を当てた上で前方防衛を行う、武力衝突のレベルに至らない活動を含め有害なサイバー活動を根本から阻止するため前方防衛を行う、前方防衛を行い、平時において競争し戦いに備えるなどとされていると承知をしております。
 防衛省では、我が国の防衛のために、平素から定期的な協議や演練を含めて様々な形でサイバー防衛に関する日米協力を進めているところでございますが、それらの具体的な内容や前方防衛との関係については事柄の性質上お答えを差し控えさせていただきます。
 いずれにいたしましても、米国とも引き続き緊密に連携しつつ、我が国の防衛のために適切に対応してまいります。

#133
○大塚耕平君 この国会も予定どおりの会期末で終わればもうあと半月ぐらいしかないわけで、何度かこの委員会で、サイバー攻撃に対してどう対処するのか、私も、それは武力事態攻撃法の策源地に対する対応についてどういう想定でお考えになっているのかということを取り上げさせていただいたので、もうあと半月ぐらいの間に一定の何か防衛大臣としてのお考えを聞かせていただければなと思って、今日この前方防衛の話をしているんですが。
 経緯は今大臣から御説明いただいたとおりなんですが、結局、アメリカは二〇一八の戦略によって今何ができるようになっているかというと、サイバー攻撃するときは、通常は、例えばロシアであれ中国であれ、第三国に攻撃拠点をつくって、そこからアメリカや日本に対して様々なアクションを起こしていると言われています。そうすると、アメリカの前方防衛は、二〇一八において、例えばAという国、これは中国でもロシアでもないAという国の中に中国やロシアのサイバー攻撃拠点があったら、あちらが行動を起こす前に、先にその拠点を潰すことができることを、二〇一八で米軍に対してそういう権能を与えたということなんですね。それは、例えば日本の中にそういう拠点がつくられていれば、アメリカは日本の中につくられている拠点を攻撃することもできると、理屈上はそういうことなんですよ。
 だから、結局、サイバー攻撃に対してきちっと対処するためには、二〇一五年のときの安保国会の議論では十分に議論され尽くさなかった、サイバー空間における策源地を攻撃しに行くということは、あるいは動きを止めに行くということは、その相手国だけじゃなくて第三国に対してもアクションを起こさなければならない、日本はそういう前方防衛についてどう考えるのかということです。
 もちろん、詳細はお答えになれないということなんでしょうけれども、大臣としての考え方をもう一度お伺いしたいと思います。

#134
○国務大臣(岸信夫君) 繰り返しですけれども、防衛省では、我が国の防衛のために、平素から米国も含めて様々な協議、演練を通じてサイバー防衛に係る協力を進めているところでございます。
 その中で、それらの具体的な内容については、先ほど申しましたように、なかなか、具体的にはお話を差し控えさせていただきたいと思いますが、いずれにいたしましても、日米の協力に当たって、憲法その他の国内法、また国際法等を遵守しながらしっかりと対応してまいりたいと考えます。

#135
○大塚耕平君 今日、三浦委員がお取り扱いになったLAWSの問題も含めて、もう物すごいスピードで進んでいますので、是非誤りなき対応をしていただきたいと申し上げて、終わります。

#136
○井上哲士君 日本共産党の井上哲士です。
 日米地位協定の軍属補足協定についてお聞きいたします。
 二〇一六年の沖縄県うるま市で元米海兵隊員による女性暴行殺人事件が起きました。この人物は、米軍の直接雇用ではなくて、米軍と契約する業者に雇用されているいわゆるコントラクターの被用者であり、日米地位協定上の軍属に該当する者とされました。軍属については、公務中の事件、事故についてアメリカ側に第一次裁判権があるなど、米軍人と同じような特権が認められております。この事件を受けて、米軍基地の縮小と、米軍人軍属を特権的に扱う日米地位協定の抜本的改定を求める声が沖縄でも全国でも広がりました。ところが、政府は米国にこの協定の改定を求めずに、この補足協定の締結ということになりました。
 大臣、なぜ当時、地位協定の改定を求めなかったんでしょうか。

#137
○国務大臣(茂木敏充君) 二〇一六年四月、沖縄県うるま市におきまして発生しました米軍属によります殺人事件、極めて遺憾であります。大切な御令嬢を亡くされた御両親を始め、御遺族の心情は察するに余りあるものがあります。改めて、御遺族に対してお悔やみを申し上げるとともに、被害に遭われた女性の御冥福をお祈りしたいと思います。
 本件事件を受け、事件直後から日米両政府は精力的に協議を行いまして、その結果、効果的にかつ速やかに対応できる適切な対応をどうする、取組をどうするかということで、二〇一七年の一月に軍属補足協定の署名、発効に至ったところであります。この補足協定は、法的拘束力を有する環境補足協定に続いて二例目の日米地位協定の補足協定となるものでありまして、従来の運用改善とは異なる重要な意義を有するものであると考えております。
 実際に、この補足協定は発効後適切に活用されておりまして、政府として、引き続き、軍属に関する諸事項について、この補足協定に基づいて米側と緊密に連携して対処していきたいと思います。

#138
○井上哲士君 適切に活用されていると言われました。
 日米地位協定では公務中の軍属の第一次裁判権は米国にありますが、二〇〇六年までは、米軍は軍属に対しては公務証明書を出さないという運用をしていたんですね。なぜかと。一九六〇年に、米連邦最高裁が、軍属については平時に軍法会議にかけることは違憲だという判決を下したからなんですね。ところが、二〇〇六年に米国の軍事域外管轄法が制定をされまして、重罪の場合は軍属を米国内で裁判にかけることができると、こうなりました。これを受けて、米軍は、二〇〇六年以降、公務中の軍属にも犯罪が生じた際に公務証明書を出すようになったと、こういう経過なんですね。
 しかし、この軍事域外管轄法が想定したのは、当時のイラクなど司法制度が機能していない国で活動する民間軍事会社の社員などの米軍属が犯罪を犯した場合なんですね。日本のように司法制度が機能している国の軍属犯罪に適用するのは、本来、法の趣旨と違うんです。ですから、二〇〇六年までの運用に戻す、つまり軍属の裁判権は日本にあると、こういう地位協定の改定を私はすべきだったと思うんですね。ところが、今述べられましたように、アメリカの裁量で軍属を拡大できる補足協定を結んだわけであります。
 じゃ、それがどうなっているのかと。外務省、お聞きしますが、この補足協定締結時と今日の軍属の人数及びその中でコントラクターの被用者が軍属として認定されている人数はどういう推移でしょうか。

#139
○政府参考人(市川恵一君) お答え申し上げます。
 軍属補足協定の署名、発効後、これに基づいて米側から通報を受けております軍属及びコントラクターの被用者の数は次のとおりでございます。まず、この協定、二〇一七年一月に署名、発効しておりますが、二〇一七年十月末時点の数字は、軍属七千四十八人、そのうちコントラクターの被用者は二千三百四十一人でございます。翌年二〇一八年十月の時点では、軍属一万一千八百五十七人、そのうちコントラクターの被用者は二千二百二十四人。二〇一九年九月の時点では、軍属一万一千二百八十人、そのうちコントラクターの被用者は二千四百九十六人。二〇二一年一月十三日時点では、軍属一万二千六百三十一人、そのうちコントラクターの被用者は三千百八十三人でございます。

#140
○井上哲士君 一七年十月と二一年一月では、軍属全体では約一・八倍、コントラクターの被用者の軍属は約一・三六倍に増加をしております。
 この認定者数は、一九年一月までは外務省のホームページで公表されていましたけれども、その後は公表されておりません。今年一月時点での人数が報道されましたので、私、外務省に資料提出を求めたんですね。ところが、驚くことに、これ資料では出さないことに日米間でなっているということで、口頭での数しか出されなかったんですね。資料提出されなかったんですよ。なぜこういうことになっているんですか。

#141
○政府参考人(市川恵一君) 軍属の人数についてでございますが、先生、二〇一九年一月までは公表ということでございましたが、ホームページ上、平成三十一年一月二十五日の数字が載っておりますけれども、このときはまさに、軍事補足協定に関して米側が実施した、同協定発効から二年以内に既存の契約を更新するコントラクターの被用者が軍属の構成者として、構成員として資格を有するかどうかについて判断するための見直しに関して、それがまさに、その作業が終わったということでホームページに載せたという経緯がございます。
 先生今御指摘の、御質問の点でございますけれども、外務省としましては、この補足協定に基づいて米側から提供される軍属の総数あるいはコントラクターの被用者の人数については、それぞれの問合せに対してしかるべくお答えをしてきております。こういう点から、その対応ぶりについて情報公開の観点から何か問題があるというふうには考えてはおりません。

#142
○井上哲士君 いやいや、国会議員が資料要求しているんですよ。それを口頭では言う、電話でしか言わなかったんですよ。レクに呼んだら、ポストイットに手書きのメモを持ってきましたよ。
 何で資料で出せないんですか。こんなことが日米間で制限されていると言ったら、本当に主権国家と言えるのかと思いますよ。ちゃんと答えてください。

#143
○政府参考人(市川恵一君) 恐縮でございますけれども、数字についてのお問合せ、人数についてお問合せはしかるべくお答えしてきておるつもりでございます。
 米側から提供された情報の公表ぶりについては、米側とも調整しつつ、今後とも不断に検討してまいりたいと考えております。

#144
○井上哲士君 資料提供を求めても口頭でしか言わないのをしかるべくと言うのは、私、驚きました。こんなことまでアメリカにお伺い立てなくてはいけないのかと。
 それだけじゃないんですね。補足協定の五条一及び合同委員会合意六によって、米国政府は日本政府に対して、軍属として認定されたコントラクターの被用者について、その氏名や雇用している会社及び当該者が該当する基準等について通報を行うことになっておりますけれども、この通報もいまだに行われておりません。その理由はどういうことでしょうか。

#145
○政府参考人(市川恵一君) 御指摘の軍属補足協定第五条の一には、軍属に認定されたコントラクターの被用者について、米側から日本側に通報するための手続を定めるということが規定されております。また、合同委員会合意六では、補足協定の同規定を受けまして、通報には、コントラクターの被用者の氏名、当該コントラクターの被用者を雇用している会社及び当該コントラクターの被用者が軍属に該当するために満たす要件、こうしたものを含むこととしております。
 日米両政府間では、軍属補足協定の着実な履行を確保するためにも、補足協定発効後、軍属作業部会を含む事務レベルの協議等を通じて、協定の実施に係る諸事項について緊密にやり取りを行ってございます。
 その中で、御指摘の通報手続についても、通報についても補足協定及び合同委員会合意に従って手続を定めるべく、現在まさに米側及び関係省庁間で鋭意作業を行っているところでございますが、そのやり取りの詳細については差し控えさせていただきたいと思います。

#146
○井上哲士君 既に四年もたっているんですね。手続を定めると言いながら、結局ここで言われたような氏名であるとか、その会社はいまだに公表されていないんです。
 照屋衆議院議員の質問主意書に対して、このコントラクターの被用者を軍属の構成員とする米国による認定に疑義がある場合は、協定二条に基づいて設置される作業部会で日本政府が疑義を提起して協議をすると、こうなっているんですけど、通報もされないわけですから、疑義を出しようがないという、こういう状況になっているんですね、四年たっても。
 元々、アメリカとNATOやアフガニスタンの地位協定は、米軍に直接雇用されていない者は軍属の対象から外れております。ところが、日本の場合は、軍の直接雇用でないコントラクターの被用者を軍属として認定できるとしています。そして、この補足協定では、その適格性評価の基準を決めるとしましたけれども、その評価するのはアメリカですから、結局裁量次第なんですね。
 その下で、先ほどありましたように軍属の数は膨れ上がりました。そして、軍属補足協定以降の沖縄での米軍人軍属による刑事事件は、二〇一六年二十三件、一七年四十八件、一八年三十一件、一九年三十一件、二〇年三十九件、むしろ増えているんですね。
 大臣、お聞きしますけれども、当時、岸田外務大臣は、この協定によって、軍属の範囲を明確化し、管理をより厳格に行うことによって事件の発生を極力抑えていくことにつながることに期待していると繰り返し答弁をされました。しかし、今の数を見れば、そのような効果は上がっていないんじゃないでしょうか。大臣、いかがでしょうか。

#147
○国務大臣(茂木敏充君) 補足協定の一義的な目的、これは軍属の範囲を明確化することでありまして、この協定の着実な実施を通じて、米軍において米軍属に対する管理や規律が一層強化されることで、ひいては米軍属によります犯罪の効果的な再発防止の一助となることが期待をされる、こういう思いで当時の岸田大臣は答弁をされたんだと思っております。
 事件、事故と、発生の原因、様々なものが考えられるわけでありまして、その防止の徹底、極めて重要だと考えておりまして、様々なレベルでの働きかけを行っていきたいと思っております。
 三月十六日に行われました日米2プラス2の際も、ブリンケン国務長官そしてオースティン国防長官の方には、私そして岸大臣の方から、しっかり事件の再発防止に向けて米側として取り組むよう働きかけを行ったところであります。

#148
○井上哲士君 私お聞きしましたのは、当時、岸田大臣が言われたように、事件の発生を極力抑えていくことにつながると、期待すると、こういう効果は上がっていないんじゃないかという現状の評価をお聞きしております。もう一回お願いします。

#149
○国務大臣(茂木敏充君) 先ほど三十一件、三十九件等々のお話いただきました。数字は数字として率直に受け止める必要があると思っておりますが、効果が上がっているか上がっていないかと。岸田大臣は、何というか、効果が上がることを期待するという話をされたわけでありますが、上がるためにはどうしたらいいかということをこれからもよく米側とも緊密に連携しながら検討していきたいと思っております。

#150
○井上哲士君 当時、これで本当に良くなるって大宣伝されたんですよ。
 今ありましたけど、例えば去年の十一月にはタクシー強盗や傷害などの容疑で計十五人が逮捕されて、県議会は異常事態として全会一致で抗議決議を上げているんですね。相次ぐ事故や、事故をなくすという政府の姿勢、問われていますよ。県議会や県は、県、国、米軍による、米軍人・軍属等による事件・事故防止のための協力ワーキング・チームの開催を求めておりますけれども、これも一七年四月以降、四年以上開かれておりません。なぜこれ開かれないんですか。

#151
○政府参考人(市川恵一君) お答え申し上げます。
 米軍人軍属による事件、事故の対応につきましては、今御指摘のありました米軍人・軍属等による事件・事故防止のための協力ワーキング・チーム、通称CWTと呼んでおりますが、この場に限らず、具体的な再発防止等に係る関係者間の協議を含め、平素から日米間であらゆるレベルで様々な機会を通じて米側とやり取りをしているところでございます。
 例を申し上げれば、昨年十二月十四日には、在沖縄米海兵隊と沖縄防衛局、沖縄県庁及び外務省沖縄事務所の四者による飲酒事案防止のための会議が行われ、建設的な議論が行われたところでございます。
 次回ワーキング・チームの開催については、現在、関係者との間で調整を行っているところでありますが、ワーキング・チームの枠組みも含め、様々な機会を通じて関係者間の協議を行い、事件、事故の再発防止策に全力で取り組んでいくつもりでございます。
 今後とも、米側に対しては、隊員の教育、綱紀粛正について更なる努力を求めていくとともに、地域の皆様に不安を与えることがないよう、日米間で協力して事件、事故の防止に全力で取り組んでまいります。

#152
○井上哲士君 時間ですから終わりますけど、なぜ開かれないかというお答えがありませんでした。
 結局、大宣伝されましたけれども、事件、事故は増えています。軍属、増えているんです。やっぱりその防止には、県や議会が求めてきた米軍基地の大幅な整理縮小、日米地位協定の抜本改定が必要だということを強く申し上げまして、質問を終わります。

#153
○伊波洋一君 ハイサイ、沖縄の風の伊波洋一です。
 英国科学雑誌サイエンティフィック・リポーツに、沖縄ジュゴンは二〇一九年に絶滅したとする論文が投稿されました。論文は現在査読作業中ということです。
 この論文の五名の共著者のうち、サンゴ研究者、茅根創、ジュゴン研究者、原武史、荒井修亮氏の三名は、沖縄防衛局の普天間飛行場代替施設建設事業に係る環境監視等委員会の現職の委員です。松田裕之氏は元委員です。
 環境監視等委員会は、防衛省がジュゴンの保全措置について科学的、専門的な助言を行う組織です。環境省の令和二年度ジュゴン広域調査事業では、二〇二〇年六月に古宇利海域で十一本のジュゴンのはみ跡を確認しています。お手元に資料を添付しています。また、沖縄県の平成三十一年度、令和二年度ジュゴン保護対策事業でも、一九年五月に屋我地海域で一か所、二〇年七月に古宇利海域で一か所、伊是名海域で三か所のはみ跡を確認しています。
 環境省も把握していますね。

#154
○政府参考人(大森恵子君) お答えいたします。
 環境省では、沖縄本島において、漁業者の協力によるジュゴンのモニタリング調査を継続的に実施しております。また、過年度の聞き取り調査等で得られた目撃情報を基に、令和元年度から先島諸島等でも調査を行っております。
 令和二年度の調査の結果、古宇利島、古宇利海域などでジュゴンのはみ跡と思われる跡が確認されております。一方、沖縄県の調査において、複数のはみ跡と思われる調査結果が得られたことについても承知しております。
 以上でございます。

#155
○伊波洋一君 防衛省に伺います。
 防衛省が、この論文の作成を著者の誰かに依頼したのですか。あるいは、著者が防衛省に断りなく書いたのですか。

#156
○政府参考人(土本英樹君) お答え申し上げます。
 御指摘の論文の内容につきましては、研究者個人としての研究活動として執筆されたものと承知しておりまして、防衛省が執筆を依頼したものではなく、防衛省は関知しておりません。

#157
○伊波洋一君 当該論文を知ったのはいつでしょうか。

#158
○政府参考人(土本英樹君) 本年五月二十五日、外部からの問合せを受けたことをきっかけといたしまして、インターネットで当該論文が投稿されていることを知り、論文の内容について確認いたしました。

#159
○伊波洋一君 二〇一九年以降も、環境省や沖縄県の調査でジュゴンの生息を示すはみ跡が確認されています。防衛省は、ジュゴンの鳴き声を二〇一九年に三十三回、二〇二〇年に二百四回確認しているのではありませんか。
 防衛省あるいは環境監視等委員会として、沖縄ジュゴンは現在も生息していると判断していますか。

#160
○政府参考人(土本英樹君) お答え申し上げます。
 普天間飛行場代替施設建設事業におきましては、環境保全図書のとおりジュゴンが大浦湾に来遊することを前提に環境保全措置を講じており、引き続き環境保全図書に基づいて環境保全措置を講じることでジュゴンへの影響に配慮できると考えており、環境監視等委員会におきましては、こうした考え方の下、十分な議論が行われ、指導、助言をいただいているところでございます。
 これまで、環境監視等委員会の指導、助言を得ながら、ヘリコプター等からの目視確認調査に加えまして、水中録音装置を用いた鳴音の調査や海草藻場のはみ跡調査を実施しジュゴンの生息状況の把握に努めるとともに、事業区域へのジュゴンの接近の監視を実施しており、引き続き環境監視等委員会の指導、助言を得ながら環境保全措置を講じることで、ジュゴンへの影響に配慮できると考えております。
 また、ジュゴンの姿や痕跡は確認されていないものの、二〇二〇年の二月から五月と六月及び八月には、工事施工区域内に設置いたしました水中録音装置によりまして海洋生物の鳴音のような音が記録されたことから、環境監視等委員会の指導、助言を得ながら、これらの音がジュゴンによるものであるとしても対策は十分なものとなるよう警戒監視を強化するなど、その環境保全措置を行っています。
 引き続き、環境監視等委員会の指導、助言を得つつ、ジュゴンへの影響に配慮しながら、適切に工事を進めてまいる所存でございます。

#161
○伊波洋一君 この論文の謝辞には、二〇〇七年以降の観測記録は沖縄防衛局がまとめ、環境監視等委員会に提出され、公表されていると明記されています。
 著者たちから防衛省に対し事前にデータ使用許可について打診があったはずですが、いつ誰から誰に対してどのような連絡があり、いつ誰がどのようなデータについて許諾したのでしょうか。

#162
○政府参考人(土本英樹君) まず、環境監視等委員会の委員との間の委員会に関する個別のやり取りにつきましては、回答は差し控えさせていただきたいと思います。
 一方で、今回の御指摘の論文の件につきましては、委員から、公開されている資料の図を論文に使用可能かどうかにつきまして沖縄防衛局に確認がございまして、公開されている限り使用に問題ない旨をお答えしておるところでございます。

#163
○伊波洋一君 都合が悪くなれば、研究者個人の活動とか、あるいは委員とのやり取りとかで答弁を拒否しますが、納得できません。
 防衛局のホームページ利用の規約に照らしても、出典の記載がありません。加工の表示もありません。
 特に、お手元の資料の方の四ページ目と五ページ目のことなんですけれども、この論文の図三、四ページ目は、防衛省が提供したという二〇一八年八月二日の第十六回委員会の配付資料、五ページですね、平成十九年から平成三十年七月二十日までのジュゴンの確認位置の重ね合わせと細かい点では差異があります。まさにこれが防衛省の資料で、これが論文の資料です。明らかに違うんですよね、この形からいってもですね。そういうこの論文の形を見ますと、論文の図三は、委員会資料の基になったデジタルデータがあって初めて加工、作成できたものではないでしょうか。
 防衛省は論文の著者に何らかの生のデジタルデータを提供したのではありませんか。

#164
○政府参考人(土本英樹君) まず、論文に掲載するために委員の方から別途データの提供を求められたということはないということは申し上げたいところでございます。
 委員御指摘の関係でございますが、図表三になるかと思いますが、これにつきましては、ジュゴンが確認された位置を示した図でございまして、環境監視等委員会の資料として公表されている図表と色彩等が異なるものの同様の内容のものと考えておりますが、いずれにいたしましても、その作成の過程については我々としては承知していないところでございます。

#165
○伊波洋一君 見ていても、この地図がこれになるというためにはかなり無理があると、このように思います。きちんと調査をしてデータの出所を明らかにしてください。

#166
○政府参考人(土本英樹君) 委員御指摘の点でございますが、繰り返しの答弁になって恐縮でございますが、我々といたしましては、論文に掲載するために委員の方から別途データの提供を求められたということはないということでございます。
 沖縄防衛局の調査におきましても、ジュゴンが確認された位置について地図上に示した資料につきましては、環境監視等委員会の資料や事後調査報告書などで広く公表しているものでございまして、論文等への引用につきましても許可が不要な旨、沖縄防衛局のホームページでもお知らせしているところでございます。
 調査の点でございますが、論文の内容につきましては、研究者個人としての研究活動として執筆されたものであると承知しておりまして、防衛省としてお答えする立場にないということでございます。

#167
○伊波洋一君 沖縄防衛局のホームページ利用規約というのがあります。数値データ、簡単な表・グラフ等は著作権の対象ではありませんと、そういうこと書いてありますし、それから、そういう資料については、出典の記載については防衛局ホームページ、そしてURLをと、そういうこともあります。それから、加工されていれば、加工して作成とか、そういうふうに書かなきゃいけませんということがきちんと明示されております。
 一方、これには何も書いていないんですね。何らかの意味でデジタルデータを入手してその加工を行ったものと思われます。一方、防衛省に、防衛局にはデジタルデータは行きませんよね。報告書としてのPDFしか行かないはずです。そのPDFからこういう資料を取ることはできないと思うんですね。そういう意味では、やはりきちんとデータの出所を明らかにしてもらいたいと思います。
 委員長、委員会に報告するよう求めてください。

#168
○委員長(長峯誠君) 後刻理事会にて協議いたします。

#169
○伊波洋一君 次に、環境監視等委のジュゴン保全担当三名が、三名なんですね、防衛省に断りなく、ジュゴンは二〇一九年に絶滅したと内外に明らかにすることは明らかに不適切です。委員会で釈明をさせるべきです。委員会の議題は事務局を務める沖縄防衛局が設定できるはずです。論文が著者の個人的見解であろうとなかろうと、ジュゴンの保全措置に取り組む委員会として、沖縄ジュゴンが絶滅したという説を提起している論文は議題として取り上げて検討をすべきです。
 事務局として次回委員会で議題に取り上げて、当該論文の内容を議論すべきではありませんか。

#170
○国務大臣(岸信夫君) 本事業では、環境保全図書のとおり、ジュゴンが大浦湾に来遊することを前提に環境保全措置を講じており、引き続き環境保全図書に基づく環境保全措置を講ずることでジュゴンの影響に適切に配慮できると考えております。環境監視等委員会においても、こうした考えの下、御議論をいただき、指導、助言をいただいているところであります。
 論文の内容については、個人、研究者個人としての研究活動として執筆されたものと承知をしております。防衛省としてお答えする立場にはございません。
 また、委員会の議題については、沖縄防衛局における調査の状況や専門家の委員の御意見等を踏まえつつ検討されるものであり、予断を持ってお答えすることは差し控えさせていただきます。

#171
○伊波洋一君 委員会では、環境省の調査や沖縄県の調査結果も共有されています。二〇一九年三十三回、二〇二〇年二百四回も記録された音声についても、ジュゴンの鳴音の可能性が高いと確認をしています。
 にもかかわらず、その委員が、研究者個人の活動とはいえ、二〇一九年に沖縄ジュゴンが最終的に絶滅したという論文を発表しました。三名は環境監視等委員としては不適格です。もっと踏み込んで言えば、本当に研究者個人の活動として執筆したのだとすると、研究者としての疑問符も付く先生方だと言わざるを得ません。
 配付資料のように、委員会の運営要綱には、「委員会の目的に反する行為を行った場合、」「当該委員を解任することができる。」と規定しています。論文著者らは委員を解任すべきではありませんか。

#172
○国務大臣(岸信夫君) 論文の内容につきましては、環境監視等委員会とは関係のないものでございます。研究者個人としての研究活動として執筆されたものと承知をしております。
 環境監視等委員会運営要綱では、「委員が、委員会の目的に反する行為を行った場合、当該委員以外の委員の合意により当該委員を解任することができる。」とされており、当該規定の判断につき防衛省としてお答えする立場にはございません。
 その上で、環境監視等委員会においては、部外の有識者により本事業における環境保全措置等について十分な議論が行われ、そして委員会としてしっかりと指導、助言をいただいているところでございます。このことは公開されている議事録からも明らかであります。
 そもそも普天間飛行場代替施設建設事業では、環境保全図書のとおり、ジュゴンが大浦湾に来遊することを前提に環境保全措置を講じております。環境監視等委員会においては、こうした考えの下、十分な議論が行われ、委員会としてしっかり指導、助言をいただいているところでございます。
 このように、環境監視等委員会として役割がしっかり果たされているものと考えておるところです。

#173
○伊波洋一君 防衛省の環境保全措置、特にジュゴン調査の予算は、報告によると、平成二十七年に十八億五千万、平成二十九年に十五億七千万、平成三十年二十二億、令和元年に二十三億、令和二年に二十三億一千万です。毎年二十億掛けているんですね。ところが、環境省の広域調査というのは年に二千万で二回やっています。その二回で、僅か二日ですけれども、ジュゴンのはみ跡を常に発見しているんですよ。そのことも通知をされています、防衛省にも防衛局にもですね。しかしながら、毎週やっている調査で一回も発見していないんですよ。一体、発見しないことを目的に調査しているんですか。そういう意味で大きな問題なんですよ、これは。
 つまり、皆さんがジュゴンを本当に何と扱っているのか明らかにするために、先ほどのようなしっかりとした、なぜデータが使われたのか、どのような論文だったのか、そして、委員会の中で二十億も毎年使っているような事業をこのように侮辱しているような感じですよね、この論文自体は。そのことを防衛省、防衛大臣は責任を持って解決するべきだと指摘をして、終わりたいと思います。

#174
○委員長(長峯誠君) 本日の調査はこの程度にとどめます。
 防衛大臣及び政府参考人は御退席いただいて結構でございます。
    ─────────────

#175
○委員長(長峯誠君) 原子力の平和的利用における協力のための日本国政府とグレート・ブリテン及び北部アイルランド連合王国政府との間の協定を改正する議定書の締結について承認を求めるの件、大西洋のまぐろ類の保存のための国際条約を改正する議定書の締結について承認を求めるの件及び国際航路標識機関条約の締結について承認を求めるの件、以上三件を一括して議題といたします。
 政府から順次趣旨説明を聴取いたします。茂木外務大臣。

#176
○国務大臣(茂木敏充君) ただいま議題となりました三件につきまして、提案理由を御説明いたします。
 まず、原子力の平和利用における協力のための日本国政府とグレート・ブリテン及び北アイルランド連合王国政府との間の協定を改定する議定書の締結について承認を求めるの件は、令和二年十二月十六日に議定書の署名が行われました。
 この議定書は、英国による欧州原子力共同体からの脱退に伴い、英国において適用される保障措置が変更されること等を踏まえ、現行協定を改め、英国で新たに適用される保障措置等について定めるものです。この議定書の締結により、日英両国間において原子力の平和的利用のための適切な法的枠組みが引き続き確保されることとなります。
 よって、ここに、この議定書の締結について承認を求める次第であります。
 次に、大西洋のまぐろ類の保存のための国際条約を改正する議定書の締結について承認を求めるの件は、令和元年十一月十八日に議定書の採択が行われました。
 この議定書は、大西洋まぐろ類保存のための国際条約の対象に資源状況が問題視されてきたサメ、エイ類等の板さい類を追加し、紛争解決及び漁業主体の規定を追加すること等により、条約の円滑な運用を促進するためのものです。この議定書の締結は、大西洋まぐろ漁業に関する国際協調の促進及び我が国まぐろ漁業の安定的発展のために有意義であると認められます。
 よって、ここに、この議定書の締結について御承認を求める次第であります。
 最後に、国際航路標識機関条約の締結について承認を求めるの件は、令和二年二月二十八日に条約の採択が行われました。
 この条約は、国際航路標識協会を国際機関とするため、国際航路標識機関を設立すること及びその運営について定めるものです。この条約の締結は、我が国が確立してきた航路標識分野における指導的地位を引き続き維持し、我が国企業が有する技術の国際標準化等を推進するとの見地から有意義であると認められます。
 よって、ここに、この条約の締結について御承認を求める次第であります。
 以上三件につき、何とぞ御審議の上、速やかに御承認いただきますようお願いいたします。

#177
○委員長(長峯誠君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。
 三件に対する質疑は後日に譲ることとし、本日はこれにて散会いたします。
   午後零時三十一分散会
ソース: 国立国会図書館
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