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2021/05/13 第204回国会 衆議院 第204回国会 衆議院 消費者問題に関する特別委員会 第9号 令和3年5月13日
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2021/05/13 第204回国会 衆議院

第204回国会 衆議院 消費者問題に関する特別委員会 第9号 令和3年5月13日

#1
令和三年五月十三日(木曜日)
    午前九時四分開議
 出席委員
   委員長 永岡 桂子君
   理事 穴見 陽一君 理事 伊藤 達也君
   理事 勝俣 孝明君 理事 武村 展英君
   理事 牧原 秀樹君 理事 尾辻かな子君
   理事 柚木 道義君 理事 古屋 範子君
      畦元 将吾君    安藤  裕君
      伊藤信太郎君    小倉 將信君
      門山 宏哲君    神田  裕君
      木村 弥生君    小泉 龍司君
      高木  啓君    土屋 品子君
      冨岡  勉君    中村 裕之君
      中山 展宏君    西田 昭二君
      百武 公親君    船田  元君
      山下 貴司君    青山 大人君
      稲富 修二君    大西 健介君
      川内 博史君    中島 克仁君
      堀越 啓仁君    吉田 統彦君
      吉田 宣弘君    畑野 君枝君
      串田 誠一君    井上 一徳君
    …………………………………
   議員           大西 健介君
   国務大臣
   (消費者及び食品安全担当)            井上 信治君
   政府参考人
   (内閣府大臣官房総合政策推進室長)        三上 明輝君
   政府参考人
   (内閣府独立公文書管理監)            宮川 博行君
   政府参考人
   (消費者庁次長)     高田  潔君
   政府参考人
   (消費者庁審議官)    片桐 一幸君
   政府参考人
   (消費者庁審議官)    片岡  進君
   政府参考人
   (消費者庁公文書監理官) 伊藤 誠一君
   政府参考人
   (総務省大臣官房政策立案総括審議官)       阪本 克彦君
   政府参考人
   (総務省総合通信基盤局電気通信事業部長)     今川 拓郎君
   政府参考人
   (法務省大臣官房審議官) 堂薗幹一郎君
   衆議院調査局第一特別調査室長           藤田 和光君
    ―――――――――――――
委員の異動
五月十三日
 辞任         補欠選任
  佐藤 明男君     高木  啓君
  中山 展宏君     中村 裕之君
  中島 克仁君     川内 博史君
  伊佐 進一君     吉田 宣弘君
同日
 辞任         補欠選任
  高木  啓君     神田  裕君
  中村 裕之君     中山 展宏君
  川内 博史君     中島 克仁君
  吉田 宣弘君     伊佐 進一君
同日
 辞任         補欠選任
  神田  裕君     佐藤 明男君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 消費者被害の防止及びその回復の促進を図るための特定商取引に関する法律等の一部を改正する法律案(内閣提出第五四号)
 消費者被害の発生及び拡大の防止並びに消費者の利益の一層の擁護及び増進を図るための消費者契約法等の一部を改正する法律案(川内博史君外十名提出、衆法第一五号)
     ――――◇―――――

#2
○永岡委員長 これより会議を開きます。
 内閣提出、消費者被害の防止及びその回復の促進を図るための特定商取引に関する法律等の一部を改正する法律案及び川内博史君外十名提出、消費者被害の発生及び拡大の防止並びに消費者の利益の一層の擁護及び増進を図るための消費者契約法等の一部を改正する法律案の両案を一括して議題といたします。
 この際、お諮りいたします。
 両案審査のため、本日、政府参考人として内閣府大臣官房総合政策推進室長三上明輝君、内閣府独立公文書管理監宮川博行君、消費者庁次長高田潔君、消費者庁審議官片桐一幸君、消費者庁審議官片岡進君、総務省大臣官房政策立案総括審議官阪本克彦君、総務省総合通信基盤局電気通信事業部長今川拓郎君、法務省大臣官房審議官堂薗幹一郎君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

#3
○永岡委員長 異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    ―――――――――――――

#4
○永岡委員長 質疑の申出がありますので、順次これを許します。(発言する者あり)御着席ください。理事会できちんと話し合いましたが、何か御意見があれば、またしっかりとこちらの方に言っていただきまして、理事会で協議させていただきます。よろしくお願いいたします。
 それでは、門山宏哲君。

#5
○門山委員 自民党の門山宏哲でございます。
 質問の機会をいただきまして、ありがとうございます。消費者委員会では、今回初めての質問になります。
 本改正案につきましては、初回無料をうたって、二回目以降、高額な金額を支払わせる詐欺的な定期購入商法や、商品を勝手に送付する送りつけ商法、販売を伴う預託等取引契約について多くの規制を設けるなど、消費者保護を進めている点で評価できるものでございます。
 他方、この委員会でも大分論点になったところでございますが、今回、契約書面等の電磁化がなされるというわけでございます。これについて質問をまずさせていただきます。
 今回、契約書面等の電磁化導入の理由についてお尋ねします。
 今回の特商法及び預託法においては、取引条件を明らかにした契約書面等の交付の電磁化が認められておりますが、この電磁化のメリットについて御説明してください。

#6
○井上国務大臣 国民生活におけるデジタル化は急速に拡大、進化しており、こうした社会状況の大きな変化に即応した施策を講ずることは必要不可欠となっております。
 とりわけ、昨年来、新型コロナウイルス感染症対策が求められる中、極力人の接触を減らす等の新たな日常が模索され、自宅にいながらインターネットを利用する取引や手続の規定を整備する重要性は、いまだかつてなく高まっております。
 また、デジタル化が進む中、紙よりもデジタル技術を活用して必要な情報を保存、閲覧し、やり取りする方がより便利であると感じる国民も増えているのではないかと考えられ、消費者の利便性の向上や消費者利益の擁護を図る観点から、消費者の承諾を得た場合に限り、例外的に契約書面等の電磁的方法による提供を可能とする改正を行うこととしたものです。
 具体的なメリットとしては、顧客が送受信の記録等で契約書面を受領したことの確認が容易になること、紙と比べて紛失等が防止でき、日にちが経過しても検索機能を使って捜し出しやすいこと、紙の資料と比べてかさばらないし、保管も容易であることといった点が指摘されていると承知しております。
 さらに、消費者委員会の建議においても、デジタル化を更なる消費者保護につなげるという観点から、検索機能や保管性を高める、契約書面等の難しい用語の解説をリンクでひもづける、メール等により送付した場合に開封確認を行うといった取組の推進の必要性が挙げられております。
 このような消費者メリットの存在は、まさに今回の制度改正を行う大きな理由であります。
 今回の制度改正では、あわせて、電磁的方法でのクーリングオフも可能とし、非対面での解約も可能とすることで、消費者保護を更に手厚いものとしております。
 消費者団体等から示された懸念点も払拭し、消費者がデジタル化のメリットを最大限享受した上で、デジタル化が更に手厚い消費者保護にもつながるように制度設計を行ってまいります。

#7
○門山委員 ありがとうございます。
 デジタル社会の実現というのは、これから大きな日本の進むべき道、これについては、生産性の向上を通じて、また賃金の上昇とか、いろいろな循環の面から見てもこれは進むべき方向であるということも踏まえるならば、非常にメリットは多いんじゃないかと私も思っているわけでございますが、大臣もおっしゃったように、あるいはまた多くの委員の方からも御指摘のように、懸念されている問題も幾つかあるので、ちょっと確認させていただきます。
 まず、契約書面等の交付の意義、機能について確認させていただきます。
 特商法及び預託法におきましては、契約書面等の交付を義務づけております。交付された契約書面には、契約内容を確認する確認機能、その後の債務の履行状況について契約適合性や債務不履行を契約条項に照らして判断する保存機能のほかに、消費者に冷静に考え直す機会を与えて契約締結の判断の適正を確保するとともに、クーリングオフの付与、及び、契約書面上、権利が存在することを赤字、赤枠とし、文字サイズを八ポイント以上の活字で記載させることによりクーリングオフの権利の存在を容易に認識できるように教示する告知機能があるとされていますが、それで間違いないでしょうか。

#8
○高田政府参考人 お答えいたします。
 特定商取引法においては、通信販売を除き、事業者と消費者が契約を締結したときに、事業者が消費者に対し、契約内容を明らかにする書面を交付することを義務づけております。
 また、預託法においても、事業者と消費者が預託等取引契約を締結した場合に、事業者が消費者に対し、契約内容を明らかにする書面を交付することを義務づけております。
 このように、事業者に書面交付義務を課す目的は、契約内容を明確にし、後日紛争を生じることを防止することにあります。
 そして、交付された書面は委員御指摘のような機能を有すると言われていることは承知しております。

#9
○門山委員 どうもありがとうございます。
 ちなみに、この交付書面の告知機能、すなわち、クーリングオフの付与、及び、契約書面上、権利が存在することを赤字、赤枠で、文字サイズを八ポイント以上の活字で記載させることにより権利の存在を容易に認識できる、こういう機能というのは具体的にどのように担保されているんでしょうか。

#10
○高田政府参考人 お答えいたします。
 クーリングオフが行使できることを容易に認識できるように、赤枠の中に八ポイント以上の大きさの赤字でクーリングオフに関する事項を記載すべきことは、施行規則において規定されております。

#11
○門山委員 法的根拠を有するということですね。
 それでは、今回、交付書面等の電磁化と書面の告知機能について質問させていただきます。
 今回、交付書面等の電磁化を認めると、消費者が冷静に考え直す機会や、クーリングオフの権利の存在を容易に確認、認識できる機能を実質的に損なわないんでしょうか。これは多くの質問が出ていますけれども、改めてお答えください。

#12
○高田政府参考人 お答えいたします。
 今回の制度改正は、社会や経済のデジタル化を更なる消費者の保護につなげることを図りつつ、電子メールなどにより必要な情報を受け取りたい消費者のニーズにも応えるためのものでありますが、消費者委員会の建議にもあるように、契約書面の制度趣旨を踏まえ、取引類型ごとの契約の性質や実態等を考慮しつつ、消費生活相談の関係者等の意見を聴取した上で十分に検討を行い、その機能が維持されるようにしなければならないと考えております。
 このため、今回提出させていただいた改正法案においては、消費者の承諾を得た場合に限り、例外的に契約書面等の電磁的方法による提供、例えば電子メールでの提供を可能とする制度改革を行うこととしております。
 改正法案が成立した際には、委員御指摘の点や消費者団体などの意見も十分に聞きながら、消費者の承諾の取得の実質化や電磁的方法の具体的内容について、法律の施行までの間に政省令などの策定過程において適切な制度設計を行ってまいります。

#13
○門山委員 当然のことながら、告知機能が、電子化されても十全に発揮できるようにしなければいけないということは当然なんですけれども、この交付書面の告知機能は、契約者本人のみならず、その家族など、本人を親身になって支援している方にも発揮させるべきという考え方についてどう考えますでしょうか。すなわち、交付書面等が電磁化されると、支援者は同書面を閲覧する機会は確実に減少すると思料されますけれども、かかる場合、交付書面の告知機能は損なわれてしまわないでしょうか。

#14
○高田政府参考人 お答えいたします。
 社会や経済のデジタル化を踏まえる必要があるとともに、消費者委員会からも、デジタル化のような社会的な要請に迅速に対応することは重要であり、かつ、デジタル技術を活用することにより、消費者の利便性の更なる向上を図るとともに、消費者の保護につなげることが重要である旨の建議をいただいております。
 御指摘の論点も含め、消費者団体などから、高齢者などデジタル機器に必ずしも慣れていない面もある方々への対応や、悪質業者に利用されるのではないかなど、不安の声が寄せられていることは承知しております。
 法改正の後、政省令などを検討する過程において、御指摘の点も含め、消費者保護の観点から万全を期すこととし、法律の施行までの間に消費者団体等から意見を聞いて具体的な詰めを行ってまいります。
 なお、契約書面が電磁的方法により提供されることで、契約書面の散逸や廃棄の可能性は低くなり、高齢者から同意を取れば、家族やヘルパー等がスマートフォンのメールフォルダーを確認することができることから、見守り機能がより実効的となる側面もございます。

#15
○門山委員 今、見守り機能というふうに表現されておりますけれども、非常に、これは考え方の問題ですけれども、私はやはり、電子化されるということは目に触れる機会というのは確実に減少するんじゃないかとは、やはり懸念を持っているところは事実でございます。
 あと、承諾が要件になっているから大分そこのところはということでございますので、この承諾ということが大変重要になってくると思いますけれども、次に、この交付書面の電磁化の要件である消費者の承諾の方法について御質問させていただきます。
 この消費者の承諾というのはどのように取得するのでしょうか。例えば、これはほかの法令にもありますけれども、明示的な同意がなければ承諾とは認められないこととして、本人の意思確認が十分に担保される形での承諾になるように定めようと、どうもされているようでございますけれども、その具体的な方法はどういうものでしょうか。

#16
○高田政府参考人 お答えいたします。
 消費者の承諾を取得するに当たって、承諾を実質的なものとすること、すなわち消費者が本当に納得して承諾をしていることを確保することは、極めて重要なものであると考えております。
 このため、消費者からの承諾の取り方については、承諾を得ていないにもかかわらず承諾を得たなどとする悪質事業者を排除する観点から、例えば、政省令等において、少なくとも、口頭や電話だけでの承諾は認めない、消費者が承諾をしたことを明示的に確認することとし、消費者から明示的に返答、返信がなければ承諾があったとはみなさない、承諾を取る際に、その承諾によってどのような効果があるのか、どのような内容のことが電子メール等で送付されるのかを明示的に示すことなどを明示的に規定することが適切であると考えております。
 本人の意思確認が十分に担保される形での承諾として、例えば、消費者に対して承諾を求める際に、消費者からの返信がないことだけをもって承諾とすることは認めないことなどを想定しておりますが、消費者保護の観点から万全を期すよう、政省令等を作成する過程において、消費者団体等から現場での体験に基づく御意見などを十分丁寧に聞いて、具体的な規定等の在り方を努めてまいります。

#17
○門山委員 政省令等でというところでございますけれども、例えば、ワンクリックして承諾ありとなるのかというところも問題になると思います。クリックしないと例えば契約手続等が先に進まない場合、消費者は、契約内容とかいろいろな説明内容を十分に確認することなく承諾欄にチェックを入れてしまう。それで承諾ありということになってしまうんでしょうか。

#18
○高田政府参考人 お答えいたします。
 承諾を取る際に、その承諾によってどのような効果があるのか、どのような内容のことがメール等で送付されるのかを明示的に示す必要があります。そのため、その承諾によってどのような効果があるのかも示さず、ワンクリックで承諾を取るような方法によって得られた承諾は、有効な承諾とは認めないことを想定しております。

#19
○門山委員 明確な答弁をありがとうございます。
 先ほど御答弁にもありましたけれども、口頭での承諾は不可ということでよろしいんですね。その法的担保というのは政省令で明確に規定するということでよろしいですか。

#20
○高田政府参考人 お答えいたします。
 委員御指摘のとおり、消費者からの承諾の取り方については、口頭や電話だけでの承諾は認めないことを政省令、通達等において明示的に規定することが適切であると考えております。
 口頭や電話だけで承諾を得て、書面に記載すべき事項を電磁的方法により提供した場合には、書面を交付したこととはならないことから、民事上はクーリングオフを行うことができるとともに、書面交付義務違反として、業務停止命令等の行政処分の対象となるほか、刑事上は六か月以下の懲役又は百万円以下の罰金の対象となります。
 このように、民事、刑事上の効果により、口頭や電話だけでの承諾によって、書面に記載すべき事項を電磁的方法により提供することは抑止されると考えております。

#21
○門山委員 ありがとうございます。
 確認でございますけれども、消費者の承諾の立証責任は事業者にあるということでよろしいですか。

#22
○高田政府参考人 委員御指摘のとおり、消費者の承諾を適切に取ったことの立証責任は事業者にあります。

#23
○門山委員 その法的担保は、先ほど説明していただいたとおりに、いろいろな、起算点とかのところで不利益を販売者等が被るからということで理解させていただきました。
 では、次に、消費者の承諾というのは撤回できないんですか。

#24
○高田政府参考人 お答えいたします。
 詳細は検討中でございますが、消費者が契約書面等を電磁的方法により提供を受けることを承諾したとしても、消費者がその提供を受ける前であれば承諾の撤回を認める制度を想定しております。

#25
○門山委員 今そういう制度を検討しているというのは初めて伺ったわけでございますけれども、逆に言うと、その後は撤回ができないということになるという理解でもよろしいわけですね。
 じゃ、その次の質問にしますけれども、承諾の実質化ということは非常に大事だと思うんですけれども、先ほど御答弁にもありましたけれども、デジタル機器への習熟度によっては、消費者の承諾や、あるいは、そもそも契約締結の事実や契約内容が明確に認識されない、そういうような問題というのはあるんじゃないかと思いますけれども、そこの部分についてはどのように手当てする予定ですか。

#26
○高田政府参考人 お答えいたします。
 送付されたデータを開いて契約内容を確認する行為は、デジタル機器への高度の習熟は必ずしも必要ではなく、通常レベルのデジタル機器への習熟度によって契約締結の事実や契約内容が明確に認識されると考えられます。
 また、消費者委員会の建議で言及されているように、検索機能や保管性を高める、契約書面等の難しい用語の解説をリンクでひもづける、メール等により送付した場合に開封確認を行うといったデジタル技術を活用した消費者保護も重要です。
 消費者庁としては、こうした消費者保護に資するデジタル技術をより多くの消費者が活用していけるよう、普及啓発に積極的に取り組んでまいります。また、高齢者等デジタル機器の利用に不慣れな方々が不利益を被らないよう、政省令等で消費者保護の観点から万全な制度設計を行っていく方針であります。

#27
○門山委員 ここの添付ファイルが開けない問題とかいろいろな問題は若干残るけれども、しっかりとした手当てができるということについては御意見を伺いました。
 撤回が一定期間以上はできなくなるという前提で次に伺うんですけれども、電磁化について一旦承諾したけれども、その後に消費者によって書面の交付を請求できるかについて質問させていただきます。
 消費者が電磁化について承諾後、実態把握のために、電磁化されていない書面等の交付請求権というのは、これはどうもないようでございますけれども、こういう権利というのは法的に付与することはできないんでしょうか。

#28
○高田政府参考人 お答えいたします。
 今回の改正法案は、消費者の承諾を得た場合に限り、例外的に、契約書面等に代えて契約書面等の記載事項の電磁的方法による提供を可能とすることとしているものでございます。
 契約書面等の記載事項を電磁的方法により提供することに加えて書面の交付を認めることは、クーリングオフの行使期間の起算点が不明確になるおそれがあるなど、法的安定性の観点から適切とは言えないと考えております。
 ただし、消費者が一旦、契約書面等の記載事項の電磁的方法による提供について承諾をした場合でも、その後、電磁的方法による提供がされる前であれば、原則どおり、契約内容が記載された書面の交付を受けることができるよう、政省令等で必要な細則を整備していくことを検討してまいります。

#29
○門山委員 クーリングオフの起算点が不明確になるというのと書面交付請求権がリンクするというところの理解は、ちょっと僕はよくできないんですけれども、後でこのクーリングオフの起算点はもう一回質問させていただきます。
 実際、実務として、証拠の収集であるとか、あるいは相談実務において、まず、自分が何をやったか、どうなったかというのが分からない、あるいは、そういうのを調べて資料を持ってきてください、スマホを見せてくださいと言っても、実際、もうスマホも開けない、替えてしまった、パスワードが分からない等で全く分からないというのが、結構、相談実務では、私も弁護士を長くやっていた経験上、非常にこういうことがあるという問題があるので、これは法的権利かどうか分からないですけれども、こういう取引形態、特商法みたいな中の取引形態の中では、書面交付請求についてはちょっと何とか検討していただければということは意見として述べさせていただきます。
 続きまして、電磁的方法による提供、この提供の仕方についても御質問させていただきます。
 消費者から承諾が得られた場合、交付書面等が電磁的方法で提供されることになるんですけれども、その提供の具体的方法について、例えばPDF化されたデータがメールで送付されるようなことになるんでしょうか。御説明ください。

#30
○高田政府参考人 お答えいたします。
 書面交付義務は消費者にとって重要な制度であり、とりわけ特定商取引法においては、契約内容を明確にし、後日紛争等が生ずることを防止する目的で、書面交付義務を販売業者等に対して課しております。
 このため、電磁的方法による提供の具体的な方法については、後日の紛争を防止し、消費者利益を保護する観点から、電子メールでPDFファイルを添付する方法等に限定し、電子メールにURLを貼り付けて、そこからダウンロードをするような方法は認めないことなどが必要であると考えております。

#31
○門山委員 ありがとうございます。
 PDF化したデータが送付されるとして、消費者はわざわざメールを開かないのではないかという疑問もあります。また、重いメールはそもそも開けない場合があるのではないでしょうか。また、スマホの設定によっては、そもそも添付ファイル、データが開けることができない場合もあるのではないかという懸念があるんですけれども、それについてはどう対応される予定でしょうか。

#32
○高田政府参考人 お答えいたします。
 消費者からの承諾の取り方については、例えば、政省令等において、承諾を取る際に、その承諾によってどのような効果があるのか、どのような内容のことが電子メール等で送付されるのかを明示的に示すことなどを明示的に規定することを想定しているため、消費者も、送付されたデータの重要性を認識してデータを確認すると考えられます。
 また、事業者が開けないデータを送付した場合には、法律上、交付が義務づけられている契約書面を交付していないことになり、民事上はクーリングオフを行うことができる期間が継続することとなるとともに、事業者の行為は、書面交付義務違反として、業務停止命令等の行政処分の対象となるほか、刑事上も六か月以下の懲役又は百万円以下の罰金の対象となります。
 消費者庁としては、産業界などとも協力しながら、このような制度の周知とともに、データが開けないとか容量が大き過ぎてメールの送受信ができないといった事案が発生しないよう、消費者保護の観点から事業者に必要な取組の重要性について普及啓発をしっかりと行ってまいります。

#33
○門山委員 消費者団体等も含めて多くの関係者からの意見調整の中で、政省令に落としていただければというふうに考えております。
 今、クーリングオフの起算点の話も出たので、引き続いて、クーリングオフの起算点について質問させていただきます。
 この書面等の交付はクーリングオフの起算点としての意味も有していることでよいでしょうか。すなわち、クーリングオフの起算点は書面等の交付時ということでよろしいですか。

#34
○高田政府参考人 委員御指摘のクーリングオフの起算点は、契約書面等を受領した日となります。

#35
○門山委員 それでは、交付書面等の電磁化とクーリングオフの起算点の関係について御質問させていただきます。
 電磁化された交付書面等の交付というのは、消費者の元に到達した時点であるという理解でよろしいですか。

#36
○高田政府参考人 お答えいたします。
 書面交付に代わる電磁的方法による提供を可能とするためには、まず、消費者の承諾が必要であります。その上で、電磁的方法による提供の場合に交付義務が果たされたことになるのは、消費者に到達した時点でございます。

#37
○門山委員 質問にまとめて答えていただいたのでもう一回整理をさせていただきますけれども、電磁化された交付書面の交付というのは消費者の元に到達した時点であり、かつ、消費者の承諾というのは書面交付に先立ってなされる必要があるということでよろしいんでしょうか。
 結局、消費者の承諾があって、その後に電磁化された書面交付が消費者に到達した、それがそろった時点でクーリングオフの期間が起算する、そういう理解でよろしいですか。

#38
○高田政府参考人 委員御指摘のとおりでございます。消費者の承諾がなければ、そもそもクーリングオフの期間の起算点にはなりません。

#39
○門山委員 要するに、かつ条件ですよね。ちゃんとした承諾があって、なおかつ、書面交付が消費者のところに届いてということになると思うんですけれども。
 これと今度はちょっと論点を変えまして、今度は、クーリングオフの意思表示の効力について、これも大分論点になってこの委員会でも議論になったので、ちょっと確認の意味で質問をさせていただきます。
 電子メールによるクーリングオフの意思表示の効力発生時期は、発信主義なんですか、到達主義なんですか。こういう言い方はしたくないという参考人さんがおられましたけれども。これは、実際、法九条第二項に、電磁的記録を媒体に記録して発送したときに効力を生ずるという意味との、まあこれは法改正でできた文章ですから、それとの関係で明確にこの効力について説明してください。

#40
○高田政府参考人 お答えいたします。
 今般の改正法案においては、郵送等により到達までに時間を要する記録媒体に記録された電磁的記録については、発送したときに効力を生じる旨の規定を明示的に置くとともに、到達に時間を要しない電子メール等については、その性質上、発信と同時に到達して効力が生じることとなります。

#41
○門山委員 それは何度も説明を受けているんですけれども、結局、今回の法改正で、電磁的記録を媒体に記録して発送したときというのは、郵送で発送しているケースを想定しているわけであって、電子メールについての到達とか発信については何ら規定を置いていない、そういう理解でよろしいんですよね。

#42
○高田政府参考人 委員御指摘のとおりでございます。

#43
○門山委員 そうじゃないと議論が進まないので、そこをまず明確にしてほしいんですけれども。
 結局、メールについては規定なしで、従前の、今までの法律でも、内容証明で送ったりとか文書で送る、この発信主義の修正の条文があるから皆さんそういうふうにやりますけれども、メールとか口頭でやって、交渉で勝っている事件とかだってあると思うんですよ。だから、結局ここは規定がないという状況なんです。
 そういう前提で確認するんですけれども、事実としてすぐ到達しているんだから規定を置く必要はないという話じゃなくて、実際問題、これはたしか串田委員も同じような質問をしたと思うんですけれども、電子メールでクーリングオフの意思表示をした場合、不到達のリスクは結局消費者が負担するということでいいんでしょうか。消費者にとって、事業者に到達したかはどうやって確認するんでしょうか。

#44
○高田政府参考人 お答えいたします。
 仮に、クーリングオフ行使に係る電子メールが消費者の責めに帰することができない事由により不到達となったとしても、消費者がクーリングオフの行使をしたことが明確であれば、電子メールの発信時に効力が発生し得るものでございます。
 さらに、メールの到達の有無についてトラブルが生じないよう、事業者に対し、消費者からメールでクーリングオフの意思表示を受け取った場合には、受領した旨を返信することを認める旨の周知を行うことを想定しております。

#45
○門山委員 今のように御答弁いただいているんだけれども、この法律と政令との関係とか、あるいはこれはどうやって担保されるのかという疑問。解釈なんだろうというふうに今は私は理解しましたけれども、実際、事業者側の弁護士としては、うちは届いていないよという主張をしてくると思うので、そこをうまく封じられるようなしっかりとした、みなし到達にするのか、あるいは発信主義に修正されているという解釈論を前提に何か政省令で加えて法律と政令の関係をクリアするのか、いろいろ論点はあると思うんですけれども、そこをしっかりとできれば。そうじゃないと、結局、やはり文書で送りましょう、そっちが手堅いですよという話になって、実際、電子メールによるクーリングオフなんて誰もお勧めできないということになりかねないので、そこについて、ちょっとしっかりと手当てされるように検討していただければというふうに思います。
 時間が大分少なくなっちゃったので、最後、送りつけ商法について、これも大分、委員会で論点になったので、若干確認の質問をさせていただきます。
 法五十九条関係です。今回、売買契約に基づかないで送付された商品に係る規定の見直しがなされ、販売業者等がその返還を請求することができないことになる期間が撤廃されたということになりました。これ自体はすばらしいんですけれども、ところで、これは確認ですけれども、一般的に、販売業者を問わず、売買契約にかかわらず、いかなる契約にも基づかないで送付された物品については、すべからく返還請求できないと解釈して差し支えないんでしょうか。

#46
○片桐政府参考人 お答えいたします。
 いかなる契約にも基づかず、例えば、単に参考資料やサンプルを送付しても、送りつけ商法にはなりません。送りつけ商法として規定の適用を受けるのは、契約がないにもかかわらず商品を送付し、かつ売買契約を申し込む行為であります。
 なお、その際、売買契約の申込みはないと販売業者が主張したとしても、売買契約の申込みがあったかどうかは客観的に判断されることとなります。

#47
○門山委員 例えば、じゃ、参考資料といって財産的な価値のあるものがいきなりどんと、物品が送られた場合、どうしていいかという問題は、結局、解釈問題、この法で直ちに適用される問題でないけれども、その趣旨を解釈する際の問題になる、そういう理解でよろしいわけですね。

#48
○片桐政府参考人 委員御指摘のとおりでございます。

#49
○門山委員 この返還請求期間の撤廃規定は、一方当事者が消費者である場合に限定されるんですか。

#50
○片桐政府参考人 お答えいたします。
 今般の改正法案第五十九条第二項は、同法第一項の適用除外について規定したものです。
 第二項の趣旨は、契約の目的、内容が営業のためのものである場合には第一項が適用されないという趣旨であって、消費者を念頭に置いているものの、契約の相手方の属性が事業者である場合について一律に適用除外するものではございません。
 例えば、一見、事業者を名宛て人として商品を送りつけたとしても、当該商品が、事業用というよりも主として個人用、家庭用に使用されるものであった場合は、第一項が適用され得るということでございます。

#51
○門山委員 確認ですけれども、販売業者が商品を誤送付したとされる場合、この規定の適用はないんだと思うんですけれども、それの確認とその根拠、また、誤送付ケースについて、受領者にどんな法的義務があるかについても御説明ください。

#52
○片桐政府参考人 お答えいたします。
 誤って送付された場合については、本規定の対象とはなりません。このため、当事者間での当該商品に関する法的関係には民法の一般原則が適用されることになります。
 また、誤送付のケースにおいて受領者にどのような義務があるかという点でございますけれども、誤配送であれば、送付を受けた者には民法の一般原則が適用されることになります。そのため、当該商品について勝手に処分することはできず、また、送付を受けた者が不当に利益を受けていれば、その返還義務が生じ得るということになります。

#53
○門山委員 どうもありがとうございました。
 終わります。

#54
○永岡委員長 次に、山下貴司君。

#55
○山下委員 自民党の山下貴司でございます。
 今回、特定商取引法等改正法案については、様々な改正項目が含まれております。これらについては、例えば詐欺的な定期購入商法であるとか送りつけ商法であるとか、そういったものが含まれておって、そのほとんどについては与野党ともそんなに開きはない、むしろ賛成してもらっている、いい法案なんですね。
 ですから、今、対立というか主張の食い違いがあるのが、契約書面について、書面交付というのを電子的に交付することをどう考えるのかという、ほぼ、主な論点としてはこの一点だけなんですね。これをもって、例えば審議についてしないであるとか、あるいは反対するとかということについては、大変野党の皆様にとってももったいない。ほかにたっぷり、すごくいいものがあるんですから、建設的な議論をしていただきたいということで、本日、質問をさせていただきます。
 そして、この建設的な議論をするという意味におきまして、今回問題になっているのが契約書面の電子化ということでございます。
 この契約書面の電子化の趣旨については、先ほど来当局からもありましたけれども、これは、特定商取引法や預託法においては、消費者に対して十分な情報を提供して、その合理的な意思決定の機会を確保して消費者トラブルを防止する観点から、事業者に対して契約書面等の交付を義務づけている、これが書面交付の意義であります。
 他方で、最近では、やはり電子化、あるいは取引の電子化、様々なことが電子的に行われている。あるいは、保証書であるとか契約書、そういったことも電子的に流通するようなことがいわば当たり前になっている。こうした当たり前になっているということと、あと、電子的に送付することによって、書面と同等の証明力であるとかあるいは告知力、こういうものを有するようになってきたというのが今の現実的な社会であります。
 こうした現実を見据えてどうするのかというのが私どもの考え方でありますけれども、この議論の中で、野党の皆さん、あるいは参考人の一部の皆さんの中には、この電子書面の提供について、一律に禁止する、あるいは特定継続的役務提供だけに限れというふうな議論がございました。
 先ほど申し上げたように、電子書面の交付を認めるというのは、書面の交付の趣旨に遡って考えた場合に、それと同等の機能を有する電子書面の交付、これは認めてもいいのではないかという社会的な要請があるということで考えているわけですけれども、ちょっと当局に伺いたいんですが、例えば、参考人の一部でありました特定継続的役務提供だけ書面の電子化を認めるべきという意見、これについては、書面交付等の立法趣旨に鑑みた場合に、法理論としてこれが妥当なのかということについてお伺いします。

#56
○高田政府参考人 お答えいたします。
 特定商取引法において書面交付義務を事業者に課している趣旨は、消費者保護の観点から、契約内容を明確化し、後日紛争が生じることを防止するためであり、特定継続的役務提供とほかの取引類型とで法律上異なるものではございません。
 今回、紙での書面に加えて、契約書面等の電子化を可能とする規定を置くことについては、各取引類型に横断的に法律上規定することが法論理的に整合的でございます。
 むしろ、政省令等で手続の細則を定めることにより、消費者トラブルや取引の実態を踏まえて機動的に細かい制度の見直しが可能となるとともに、例えば、相手方が高齢者か、契約金額の大きさといった取引の特徴に応じて、承諾の取り方等について差別化した規定を柔軟に整備することも可能となり、消費者保護により手厚い制度設計にすることができます。
 また、特定継続的役務提供以外の他の取引類型においても、契約書面の紛失を回避したい、電磁的方法による管理を希望するというニーズがある中で、消費者からの希望があれば、これらのニーズに対応する必要があると考えております。

#57
○山下委員 今の御答弁のとおり、特定継続的役務契約だけに限るという理由というのが実は法理論上はないんですよ。
 というのは、やはり消費者が慎重に契約内容を把握するために書面を交付するということは、これは、特定継続的役務であろうが、ほかの特商法に規定されている類型でも変わらないんですね。だとすれば、この書面交付の規定というのは、ほぼ通則的規定のように、ほかの類型にも軒並み規定されているんですね。だとすれば、それらについても電子的な書面の交付について検討すべきではないか。
 電子的な書面の交付を許さないというのは、ほかの類型には電子的な書面の交付を禁ずるということになるわけです。消費者が幾ら願っても、消費者が、例えば、書面だったらどこにしまったか忘れてしまうから、電子的にもらった方が検索もできる、あるいは、例えば子供と相談したいから、契約書についてPDFであれば転送するという形で検討もさせられる、そうしたことから電子書面の方がいいと言っても、ここを認めていないと駄目ということになるんです、禁止してしまう。まさにこれは、河上参考人がおっしゃったように、消費者が求める場合にすら、それは駄目だ、禁止するというところまであるのかということであります。
 参考人、あるいは議論を聞いていると、いやいや、特定継続的役務提供の業者しか言っていないじゃないかというふうな指摘もありました。しかし、そういった業者が言うかどうかのニーズで決めているんじゃないんです。我々は、法理論として、消費者保護のためにこの書面の交付を義務づけた、そして、それと同等の機能を有する電子書面については認めてもいいのではないかということで検討しているということでございます。
 例えば、中には、特定継続的役務は契約金額が多額でないから契約書面の電子化を認めてもいいんだというふうな意見があったりすると聞くんですが、その点、どうですか。

#58
○高田政府参考人 お答えいたします。
 特定商取引法における特定継続的役務提供は、法令上の要件として、一定期間及び一定金額、五万円以上の対価が必要とされている長期、高額の契約を対象としたものでございます。そのため、特定継続的役務提供についてのみ契約書面等の電磁的方法による提供を可能としてもよいという意見は適切ではないと考えております。

#59
○山下委員 今言ったようなお話は、先日参考人として出られた河上東大名誉教授もおっしゃっていました。まさにそのとおりであろうと思います。
 そして、ちょっと目を海外に転じてみたいんですけれども、例えば、海外で、こんな電子書面の交付なんてとんでもない、認められないというふうな状況なのかどうか、当局にお伺いします。

#60
○高田政府参考人 お答えいたします。
 例えば、EUにおきましては、消費者権利指令により、明文で、訪問販売など営業所以外での契約を行う際の契約書面について、紙の書面だけではなく、消費者の同意があった場合に限り、USBメモリー、CD―ROM、DVD、メモリーカードや電子メール等での提供が可能となっているものと承知しております。
 また、アメリカでは、訪問販売を行う際の契約書面について、法律では紙での書面だけに限定するとは規定されておらず、電磁的方法により提供することについて排除されていない規定となっております。

#61
○山下委員 事ほどさように、諸外国では一律禁止なんてことではないんですね。ただ、やはり消費者保護のために、具体的にどう保護を図っていくか、そのことは必要であります。ただ、一律禁止するみたいなことはやっていないということであります。
 そこで、令和三年二月四日に消費者委員会、この委員会の中には、主婦連の事務局長でありますとかあるいは弁護士の先生であるとか様々な有識者も含まれ、また学識経験者も含まれております。それらの方々が、契約書面等の電磁的方法による提供についての建議というのをされております。
 この建議の中において、建議事項の中で、消費者の承諾の取得の実質化、真意に基づく明示的なものでなければならない、安易に承諾が取得されないための手だてを講ずる、あるいは、承諾の効果等について十分な情報提供がされ、消費者が承諾の効果等を理解した上で承諾するよう措置を講ずるなどの建議がなされているんですが、この建議に対して、消費者庁はどのように誠実に応えるというふうに考えているんでしょうか。

#62
○高田政府参考人 お答えいたします。
 消費者の承諾を得た場合に限り、委員御指摘のとおり、例外的に契約書面等の電磁的方法を可能とすることについて、それを悪用されないようにすることは極めて重要であります。
 そのため、消費者からの承諾の取り方が重要な要素になると考えており、承諾を得ていないにもかかわらず承諾を得たなどとする悪質事業者を排除する観点から、例えば、政省令等において、少なくとも、口頭や電話だけでの承諾は認めない、消費者が承諾をしたことを明示的に確認することとし、消費者から明示的に返答、返信がなければ承諾があったとはみなさない、承諾を取る際に、その承諾によってどのような効果があるのか、どのような内容のことが電子メール等で送付されるのかを明示的に示すことなどを規定することが適切であると考えております。
 いずれにせよ、法案成立後、オープンな場で広く意見を聴取する検討の場を設けるとともに、消費者委員会でも御議論いただき、消費者相談の現場にいらっしゃる相談員の方々などから丁寧に意見を伺うこととし、それも十分に踏まえながら、消費者の承諾の実質化や電磁的方法による提供の具体的方法の在り方を検討してまいります。

#63
○山下委員 ただ、例えば、先ほど来御懸念がありましたように、承諾の取り方について、例えば、ウェブ上やタブレットでチェックを入れて、以上、承諾をいただきましたとか、簡易な方法ではやはりこれはまずいんじゃないかと思われますし、また、紙の書面で承諾を取った場合、その承諾を取った旨の控えなどを消費者に対してしっかり渡すであるとか、消費者に対して承諾を求める際に、消費者からの返信がない、だから承諾したんだねということは認めないようにしていただきたい。そこはしっかり検討していただきたいんですね。
 そうした検討をこれからしていただくということになりますと、ちょっと、これから施行期間、今、原案がありますけれども、施行期間の間に間に合うのかという部分もございます。そうしたところは、しっかりと消費者団体の皆様とコミュニケーションを取っていただいて、しっかりとした政省令であるとか、あるいは建議にありますガイドラインを作っていただきたいというふうに考えております。
 また、この建議の中の、例えば建議一の(四)で、「法施行後の実態把握と検討」というところで、この電磁的方法による提供の在り方について、その実効性をきちんと検証した上で、必要に応じ、見直しを含め検討を行うことが必要であるというふうに言っております。
 そうしたことからすると、先ほどの施行時期も含め、かつ、見直しが今五年ということになっているんですけれども、ちょっと五年では長過ぎるんじゃないかなというふうにも思いますので、もう少し前倒しにできないかなという思いもございます。
 そうしたことについて、これは法文の中身に関することですから、大臣の御意見と、そして、時間があれですから、大臣のこの特商法に関する決意を伺いたいというふうに思います。

#64
○井上国務大臣 御指摘のとおり、消費者の承諾を得た場合に限り、例外的に契約書面等の電磁的方法による提供を可能とすることにつきましては、その細則である政省令等の内容が非常に重要であると考えています。
 政府としては、施行までの間に政省令等を適切に整備し、周知啓発をしっかりと行う観点から、現在は、公布の日から起算して一年以内の政令で定める日としております。
 法案成立後、オープンな場で広く意見を聴取する検討の場を設けるとともに、消費者委員会でも議論をいただき、消費者相談の現場にいらっしゃる相談員の方などから丁寧に意見を伺い、それも十分に踏まえながら、消費者の承諾の実質化や電磁的方法による提供の具体的方法の在り方を検討していきたいと考えております。
 他方で、委員御指摘のように、今、立法府で真摯に議論をいただいているところでありますから、施行時期や法律の見直し時期につきましては、それを踏まえて誠実に対応してまいりたいと思います。

#65
○山下委員 時間ですので、終わります。慎重にね。
 以上です。

#66
○永岡委員長 次に、古屋範子君。

#67
○古屋(範)委員 公明党の古屋範子でございます。
 前回に引き続きまして、特定商取引法改正案について質問をしてまいります。
 本日は、先日の参考人の陳述でも問題として取り上げられました、特定商取引法における契約書面の電子化について、中心に質問してまいります。
 この点は、この改正案の閣議決定前に、我が党内でも大きな議論となった点でございます。今回の改正案、様々な論点がありますけれども、問題ありとされているのはこの書面の電子化に関する改正点であります。
 先日も、この委員会がこの法案の審議に入りまして、その後も、消費者団体の皆様と懇談をさせていただきました。そのほかの改正部分についてはもろ手を挙げて賛成するけれども、この書面の電子化だけは反対をしていくという御意見でございました。こうした経緯もありまして、全国の消費生活センターで相談を受けている相談員を始めとして、多くの消費者団体、弁護士会等を中心に、書面交付義務の電子化に対して慎重な対応を求める意見が強くあります。
 冒頭、大臣に、この書面の電子化の改正部分について、今回の改正案に盛り込む必要について、改めてお伺いをしておきたいと思います。

#68
○井上国務大臣 国民生活におけるデジタル化は急速に拡大、進化しており、こうした社会状況の大きな変化に即応した施策を講ずることは必要不可欠となっております。
 とりわけ、昨年来、新型コロナウイルス感染症対策が求められる中、極力人の接触を減らす等の新たな日常が模索され、自宅にいながらインターネットを利用する取引や手続の規定を整備する重要性は、いまだかつてなく高まっております。また、紙よりもデジタル技術を活用して必要な情報を保存、閲覧し、やり取りする方がより便利であると感じる国民も増えているのではないかと考えています。
 このような社会のニーズに応えることは重要であり、今回の改正法案では、消費者の承諾を得た場合に限り、例外的に契約書面等の電磁的方法による提供、例えば電子メールでの提供を可能とする制度改革を行うこととしました。
 一方で、デジタル化が進む社会の中で、消費者の利便を向上させつつ、更に手厚い消費者保護を実現していくことも重要です。例えば、契約の相手方が高齢者の場合には、家族など契約者以外の第三者にも承諾に関与させる仕組みをしっかりと政省令等で整備することにより、消費者保護にも万全を期した実効的な制度設計を検討してまいりたいと思います。

#69
○古屋(範)委員 ただいま大臣の方からも、デジタル化の必要性、また、高齢者の保護に関しまして更なる施策を講じていく、その考えがおありになるということを確認することができました。
 続けてまいります。
 四月二十七日の質問の際にも申し上げたんですけれども、特定商取引法などで、書面交付の義務は消費者にとって重要な制度であります。電子化をしていくということは、選択肢の幅を広げていくということにつながってまいります。
 大臣おっしゃったように、今回の契約書面の電子化については、あくまでも消費者の承諾を得た場合に限る、紙に代えて電子メールなどで契約書面等を受け取ることが可能になるという制度であります。私は、その質疑の際も、この承諾を取るということをいかに実質的なものとするかが重要なポイントだということを申し上げました。消費者が本当に納得して電子書面でよいということを承諾しているか、どのように確保していくか、ここが重要なのだということを申し上げました。
 その際、消費者庁の方から答弁をもらいました。口頭や電話だけの承諾は認めない、消費者が承諾をしたことを明示的に返答、返信がなければ承諾があったとはみなさない、また、承諾を得る際に、その承諾によってどのような効果があるのか、どのような内容のことが電子メールで送付されるのかを明示的に示すことなどを規定するという答弁をもらいました。
 そこで、口頭や電話だけの承諾は認めない、また、消費者が承諾したことを明示的に返答、返信がなければ承諾があったものとみなさないということに関して、訪問販売での勧誘に関しては、本体の契約について消費者の承諾を取る際に、事業者が持参したタブレット契約に申込みフォーマットを提示してサインをさせる、消費者のスマートフォン、事業者サイトにアクセスさせて申込みをさせる等の方法も考えられるということで、消費者団体の方からは、この場合、電子交付の承諾の存在は明白と評価をされてしまうのか、本体の契約について、不意打ち勧誘や利益誘導による勧誘によって不本意な承諾となりがちなのが特商法の取引類型だ、それなのに、同じ勧誘場面での書面の電子交付については承諾の存在が明確であれば真意の承諾と認定されるのでは歯止めにならないではないか、また、そもそも訪問販売であるにもかかわらず、消費者の承諾を事実上得た上でタブレット、スマートフォンで申込みをさせることで、訪問販売ではなく通信販売に当たるという主張がまかり通るのではないかという懸念の声を伺ったところであります。
 ですので、先日伺った三点にわたる答弁の上に、更なる強化策として、例えば、承諾の取り方については、紙の書面か電磁的記録によってのみ可能とすること、その際、ウェブ上やタブレットでチェックを入れて承諾を取ることは認めない、また、紙の書面で承諾を取った場合、その承諾を取った旨の控えを消費者に対して渡させる、あるいは、消費者から承諾を取る際に、電磁的方法で提供されるその種類、内容を明示的に示させる、このようなことを強化策として盛り込むべきではないか、検討していくべきではないかというふうに思います。また、先ほど大臣もおっしゃったように、高齢者の場合には更に厳しい条件を付していく、このようなことを今後検討するということが必要なのではないかと思います。
 消費者庁の答弁を求めたいと思います。

#70
○高田政府参考人 お答えいたします。
 消費者からの承諾の取り方については、承諾を得ていないにもかかわらず承諾を得たなどとする悪質事業者を排除する観点から、例えば、政省令等において、少なくとも、口頭や電話だけでの承諾は認めない、消費者が承諾をしたことを明示的に確認することとし、消費者から明示的に返答、返信がなければ承諾があったとはみなさない、承諾を取る際に、その承諾によってどのような効果があるのか、どのような内容のことが電子メール等で送付されるのかを明示的に示すことなどを規定することが適切であると考えております。
 委員の御指摘にもありますように、承諾の取り方について、消費者利益の保護の観点から、口頭や電話だけでの承諾は認めないこととしている中で、電子メールなどの電磁的方法か紙で承諾を得た場合のみ認められることが考えられますが、その際に、例えば、オンラインで完結する分野は電子メールで、それ以外のものは当面、紙で承諾を得ることなどが考えられます。
 また、ウェブページ上やタブレットでチェックを入れる承諾を取ることは認めない、消費者から承諾を取る際に、電磁的方法で提供されるその種類や内容を明示的に示させるなど、委員御指摘の様々な点につきましても、そうした点を踏まえて十分に検討してまいりたいと考えております。
 また、契約の相手方が高齢者の場合には、家族など契約者以外の第三者にも承諾に関与させるなど、デジタル機器に不慣れなお年寄りが事業者のペースで本意ではない承諾をしてしまったりしないような仕組みも含めて、実効的な制度を検討していくことが必要であると考えております。
 いずれにせよ、法案成立後、オープンな場で広く意見を聴取する検討の場を設けるとともに、消費者委員会でも御議論いただき、消費者相談の現場にいらっしゃる相談員の方などから丁寧に意見を伺い、それらも十分に踏まえながら、消費者の承諾の実質化や電磁的方法による提供の具体的方法の在り方を検討してまいります。

#71
○古屋(範)委員 確認をいたしました。
 更に厳正な、政省令で更なる施策を強化をしていく、そして、特に高齢者の場合には家族など第三者も承諾に関与させるなど、消費者保護の観点から更なる強化策を考えていただきたいというふうに思います。それも、今後、政省令を検討していく場には、消費者団体など、十分な意見を聞き、オープンな場で検討をしっかりとしていくよう、ここで再度求めておきたいと思います。
 承諾を得る際に、その承諾によってどのような効果があるのか、どのような内容のことが電子メールで送付されるのか明示的に示すことを法律にすべきではないかという御意見をいただいております。
 先日も答弁でいただいた、承諾を得る際には、その承諾によってどのような効果があるのか、どのような内容のことが電子メールで送付されるのかを明示的に示すことが適切だという答弁をいただいております。
 これを明確に定めることとすると、この契約にはクーリングオフが適用されること、また、契約書面を受け取ることが原則であるが、承諾すれば、書面は交付せず電子データの送付だけになる、あるいは、電子データを受信した日から八日間の行使期間が始まる、電子データは、代金額や商品の内容やクーリングオフのことが記載されていることとなる。以上について、明確に消費者庁としても説明することを義務づける必要があるのではないか、法律に規定すべきだという御意見をいただいております。
 この御意見についての消費者庁の見解を聞きたいと思います。

#72
○高田政府参考人 お答えいたします。
 委員御指摘の点は、非常にいずれも重要な論点でございます。
 法律ではなく政省令で手続の細則を定めることによって、消費者トラブルや取引実態を踏まえて機動的な細かい制度の見直しが可能となるとともに、取引の特徴に応じて承諾の取り方を柔軟に規定することも可能となるなど、より手厚い制度設計を行うことが可能であると考えております。

#73
○古屋(範)委員 政省令で規定をしていくことの方が機動的、迅速に対応ができるということであります。確認をさせていただきました。
 次に、クーリングオフの通知による解除の効力発生時の問題点について伺ってまいります。先ほども、お二人の委員からもございました。
 消費者団体の方からこのような意見をいただきました。
 クーリングオフの書面による通知に、九条一項に電磁的方法を認める、この点については、一昨日の参考人も述べていましたけれども、書面によらないクーリングオフの意思表示が証拠上明らかであれば有効とする解釈が、以前から、判例、学説の見解であります。今回の改正案では、九条二項で、書面を発したとき、電磁的記録媒体に記録して発送したとき、効力を生ずるということとしております。この場合、消費者がクーリングオフ期間内に電子メールで解除の通知を発信したけれども、事業者のメールサーバーがプロバイダー側の原因などにより期間内に到達しない場合、クーリングオフの効力が発生しないということになってしまうのではないかという不安があります。
 四月二十七日の本委員会で、電子メールを発信と同時に到達して効力を生ずるものであって、クーリングオフは電子メールの送信をもってその効力が発すると消費者庁の見解が述べられました。この解釈自体は維持すべきであります。条文根拠がなければ、こうした解釈ができなくなるという懸念が残ります。条文として規定することが必要なのではないか、改正案の規定のままでは、悪質業者がクーリングオフのメールが期間内に届いていないから解除の効力を認められないと主張して、クーリングオフができなくなる可能性が大きいという意見をいただきました。
 そこで、改正案の九条二項の二、「記録媒体に記録された電磁的記録 当該記録媒体を発送した時」の解釈についてお伺いをしたいと思います。この規定のままでは電磁的方法による送信も発送時に効力が発生すると読めないのか、また、クーリングオフの効力について改めてただしたいと思います。よろしくお願いいたします。

#74
○片桐政府参考人 お答えいたします。
 今般の改正法案においては、例えば第九条第二項第二号において、記録媒体に記録された電磁的記録について、「当該記録媒体を発送した時」と規定しております。これは、郵送等により到達までに時間を要する記録媒体に記録された電磁的記録については、発送したときに効力を生じる旨の規定を明示的に置くとともに、到達に時間を要しない電子メール等については、その性質上、発信と同時に到達して効力が生じることとなるため、電子メールについてはあえて規定を設けることはしていないというものでございます。
 熟慮期間を確保するというクーリングオフ制度の趣旨は貫徹されておりまして、これまでのクーリングオフ制度の考え方に変更を加えるものではございません。
 なお、仮に、クーリングオフ行使に係る電子メールが消費者の責めに帰することができない事由によって不到達となったとしても、消費者がクーリングオフの行使をしたことが明確であれば、電子メールの発信時に効力が発生し得るということでございます。

#75
○古屋(範)委員 電子メール発信時に効力を発するという点を確認をさせていただきました。
 時間が迫ってきました。最後に、消費者教育の必要性について一問伺いたいと思っております。
 高齢化に伴って、新製品、サービスの内容を十分理解できないで、高齢者の脆弱性につけ込むような悪徳商法の被害が増加をしています。また、デジタルプラットフォームを介した消費者取引の拡大を踏まえた対応が必要になってまいります。制度的な措置、執行体制の強化、これに加えまして、消費者が被害に遭ったときの対応はもちろんですけれども、被害に遭わないように、消費者教育に取り組む必要があります。この高度情報通信ネットワーク社会の発展に応じた消費者教育の推進が求められます。
 消費者のデジタル化への対応に関する検討会報告書では、デジタル社会に対応した消費者教育を、小中高、大学生、社会人、高齢者といったライフステージに応じ体系的に進めることが提言をされております。
 こうした消費者教育、大変重要だと思います。最後に消費者庁の見解を求めたいと思います。

#76
○片岡政府参考人 お答え申し上げます。
 社会のデジタル化は、生活の豊かさや質の向上をもたらすものでございます一方、デジタルサービスの広がりに起因する消費者被害のリスクもございます。そのため、消費者がデジタルサービスの仕組みやリスクを正しく理解すること、また、賢い消費者として自立することを支援するための消費者教育がますます重要になっていると認識しているところでございます。
 消費者庁では、消費者教育推進会議の下に社会のデジタル化に対応した消費者教育に関する分科会を立ち上げて、消費者が身につけることが望ましい内容などについて議論を進めて、去る五月十日に取りまとめを公表いたしました。分科会では、消費生活相談員など地域で活動するデジタル消費者教育の担い手に対する支援や育成、また、誰一人デジタル化に取り残さない観点からは、高齢者等を対象とした消費者教育への支援などが課題として指摘をされたところでございます。
 これらの課題を踏まえまして、消費者教育の担い手の支援、育成につきましては、分かりやすく、シンプルで、最新のトラブル事例が絶えずアップデートされるようなデジタル教材の提供、オンライン講座の推進など、また、高齢者などを対象といたしました消費者教育につきましては、見守りネットワークや民間の事業者などとも連携をして、高齢者向けの講座の提供を行う人材の育成支援などを検討していきたいというふうに考えているところでございます。

#77
○古屋(範)委員 本法律案の早期の成立を期して、質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。

#78
○永岡委員長 次に、柚木道義君。

#79
○柚木委員 立憲民主党・無所属の柚木道義でございます。
 今日は、井上大臣、よろしくお願いいたします。
 通告の質問に入る前に、先ほど委員長にも、これは理事会でも確認をお願い申し上げ、先ほどの委員会の冒頭でも、是非、理事会は理事の先生方に共有されましたが、委員の先生方にもしっかり確認をお願いしたいんですね。
 今日の新聞の様々な政治における見出しの中に、入国管理法、入管法のことについて、再び採決見送り、難民申請中の送還規定を見直す改正案、これは非常に重要な問題だとも思いますが、その記事の中には、まさにコロナの緊急事態宣言下で強行採決、与党の鬼門、こういう見出しもあるぐらいで、やはり今、コロナ禍だからこそ、与党の先生方の質疑の中にも、本当に私たち、すばらしい、問題点を共有されているなと思いながらお聞きしておりましたが、この消費者問題特別委員会というのは、委員会発足後、一度も強行採決はありません。ましてや、委員長、恐縮ですが、この委員会、私たちはこうして何とか質疑に立たせていただくことにはなりましたが、職権での開催をお決めになる、そういったこともございました。
 是非、今本当に与党の先生方も、五輪についても、東京オリンピックですね、本当にぎりぎりの今判断が迫られている状況の中で、世論を見れば七割、八割が中止やあるいは再延期。私は、個人的にはもう次のフランス大会と共催も模索してもいいんじゃないかぐらいに思うんですが、これまで強行をするのかという見方があり、これは入管法もひょっとしたら強行採決というようなことにもなりかねない。あるいは、他委員会で、厚生労働委員会では、七十五歳以上の医療費の窓口負担が倍増する、これも私は驚きました、厚労も長かったので。理事会でも何の協議、提案もなく、突然の動議で強行採決。
 この消費者問題特別委員会では、そういう、理事会でも確認をさせていただきましたが、この後、昼に理事会が再開をされる、そんな中で、今本当に与野党の、私はもとより、関係の先生方が修正案の協議をもう懸命に、着地できるように歩み寄りを模索している中で、万々が一にも、理事会が再開されて、強行採決ならぬ突然の動議なり採決が行われることはない、そう信じておりますので、委員長、お約束いただけますでしょうか。

#80
○永岡委員長 質問ありがとうございます。
 今の柚木議員の質問、これはしっかりと、後ほど、昼になりますが、理事会でお話をさせていただき、その理事会で決めたことを粛々とやっていけばよろしいかと思っております。
 本当に、与野党の先生方が随分とお話合いをしながら、協議をしているという姿を見させていただいておりますので、柚木議員もしっかりそのところを御理解いただき、理事会に臨んでいただき、円満に結論に導けたらと思っておりますので、よろしくお願いいたします。

#81
○柚木委員 これは本当に、委員長、今、私はもう本当に信じたいんです。
 ただ、理事会で提案をされたのは、筆頭理事の方から、当初、本日終局で採決をお願いしたいとありましたが、私たち、ここは、まさに今この瞬間も、もっと言うと連休返上で、まあ、コロナ禍で我々も仕事をするのは当然ですが、消費者被害拡大法案にこれがならないように、消費者被害防止法案になるようにということで、消費者庁の方も、大臣も、本当に理事の先生方も、今日の未明から朝にかけてまで含めて、修正案の協議もやっているんですね。
 これは本当に、昼の理事会再開の中で、最後の最後に与党の筆頭理事から、今日の採決、あした以降も視野に入れて、昼に理事会再開とおっしゃったんです。あした以降も視野に入れてなので、視野に入れてということは、今日も入っちゃうんですよ。
 今おっしゃっていただきました、理事会で決めたことをちゃんと受け止めていただければとおっしゃっていただいたんですけれども、理事会であした以降も含めて今日になったら、それを我々は受け入れるということになりかねません。
 委員長、そこは是非、私たち与野党の筆頭間協議の中でもしっかりそういうことをやっていますので、私たちは、万々が一にも、何か突然午後から動議が出てきて採決、与野党修正協議も相調わないままに、そういうことにならない、させない、ボタンを押さない、ここで是非お約束いただけませんか。

#82
○永岡委員長 そういうことはしっかりと後刻理事会で協議をし、そして、話合いで本当によい結果にまとまるように持っていきたいと思っておりますので、御協力よろしくお願いいたします。

#83
○柚木委員 井上大臣、今のやり取りもお聞きいただいていたと思うんですね。今まさにこの瞬間も、本当にもう何十往復したか分からないぐらいの、与野党の担当理事の先生、私も筆頭理事の先生と修正協議を続けています、今この瞬間も。だからこそいらっしゃらないんですよ、今、珍しく。
 井上大臣としても、消費者問題を、特別委員会というのは本当に特別なんですよ、一度も強行採決もないし、調べた限りでは職権での開催もないんです。政府も、この歴史の積み重ねが井上大臣のときに途絶えることのないように。
 最終的には、与野党協議も、政府もちゃんと御了解いただいた中で修正案が着地をするということになりますので、井上大臣としても、ちゃんと、万々が一にも強行採決にならないように、片肺にならないように、政府としてもしっかり、先ほどの答弁もありました、与野党の質疑、消費者団体さんの意見、こういったことを踏まえて是非善処する、与野党の修正協議がまとまるように、政府としても消費者庁としてもしっかり対応する、午後に向けて、いい結果が出るように、悪い結果、強行採決にならないように善処すると、是非一言御答弁をお願いいたします。

#84
○井上国務大臣 我々政府といたしましても、誠実に答弁させていただきたいと思っておりますけれども、国会審議につきましては、立法府のことでございますから、委員長、そして与野党の皆様にしっかり対応していただければと思います。

#85
○柚木委員 通告の質疑に入るんですが、なぜ私がここまで、筆頭理事として本当に、本当にもう昼夜問わず、連休中も、お互いの地元がいるときも部屋まで押しかけてやってきた、その積み重ねの中でなぜここまで言うかというのは、この後の質疑の中で是非、私はこの懸念を、九九%ないと思いたいけれども、持たざるを得ないのは、この間のやはり質疑の積み重ね。
 今日も、与党の先生方もすばらしい質疑でしたよ。私たちの問題意識を代弁してくださっていた。その中で、まだ私はそれでもやはりちゃんと大臣に御答弁いただかないと、本当にいい修正案がお互いが合意できない場合に、いい形の採決にならないことを私は絶対避けたいので、そういう視点を持って是非御答弁いただきたいんです。
 通告の、野党案が入っているもの、入っていないもの、どちらをお持ちか分かりませんが、ちょっと順番を入れ替えて、菅総理の三月二十六日の参議院の財政金融委員会での大門実紀史委員への答弁の関係で、本会議でもちょっと指摘をさせていただきましたが、この点からちょっと確認をさせてください。
 大門委員への答弁で、菅総理は、消費者保護の観点等から配慮を要する手続についてはデジタル化の対象とはしないという趣旨、これは私も議事録を手元に持ちながらやっているんですが、そういった答弁をされています。
 さらに、特定商取引法等の契約書面等の電子化、デジタル化、つまり、紙で出さなくてもいいんだと。何かクリックして、そこで確認をして、もちろん、電子化の中での受取方についてはその承諾を紙で出す云々、今、様々な議論がありますが、いずれにしても、契約書そのものは紙で出さなくてもいい、そういうこと。本人の同意や歯止め策をもちろん検討するということも今日の質疑も含めてあるわけですが、これを私は何度も何度も何度も読み直しました、今朝も含めて。菅総理の答弁を普通に読めば、やはり契約書面を紙でもらわないことを見直さなきゃいけない。
 つまり、そんなことで、まさにこの間、消費者の被害の総額、私はもう本当に、全体ですけれども、聞いて本当に驚きました。二〇一九年ベースで、約千百六十万件で、六兆六千億円ですよ。
 ニーズがあるというお話をされた。資料もたくさんいただいている。でも、それと同じだけ、ニーズがあるだけ詐欺被害も拡大していって被害総額も拡大していくのでは意味がないわけで、そこをやはり総理も、私はそういった問題を正直知りませんでしたと。それで、御指摘をいただきましたので、そこについては、見直しをですね、考えさせて、検討させていただきたいと。
 本当に、多分普通の全ての、それこそ来年から十八歳から成年、あるいはコロナ詐欺に遭っている方も今いる。高齢者の方々、あるいは私たちのように別に普通に社会人として経験を持って仕事をしていても、やはりそういう被害に遭うこともある。誰にも起こり得る中で、やはり総理は、本当に、契約書面の電子化を進めることによって消費者被害が発生、拡大することがあってはならないんだ、そのことを自分は分かっていなかったと。
 デジタル庁、昨日、法案が通りました、参議院で。成立しました。だけれども、デジタル、デジタルと言えば何でもよくなる、便利になるということだけではなくて、ニーズがあるから対応するけれども、しかし、消費者被害も拡大してしまうかもしれない、それはあってはならないんだと明確に答弁されていると思いますので、そういう総理の答弁がある中で、それでも本当に政府が、井上大臣が、契約書面の電子化、契約書を紙で出さなくてもいい、そういうことを、万々が一これがそのまま強行されるようなことになれば、この責任は総理に持ってもらわなきゃいけなくなります。
 総理が答弁で見直しが必要だと言ったのに、私たちは今一生懸命修正協議もやっていますが、それが十分相調わなければ、これによって消費者被害が拡大する拡大しないの数字で出ますから、その結果責任は、井上大臣としてもどう取っていただくお考えでしょうか。いかがですか。
    〔委員長退席、穴見委員長代理着席〕

#86
○井上国務大臣 まず、三月二十六日の参議院財政金融委員会において菅総理が答弁された内容は承知しております。
 総理に対しては、私から、今回の法改正の趣旨とともに、契約書面等の電磁的方法による提供に当たり、消費者にとって不利益となることがないよう、政省令等において詳細な制度設計を行っていく方針を直接説明をし、総理からは、その方向でしっかり進めるように言われております。
 今回の改正法案におきましては、消費者被害の防止の観点からも、本人の承諾を得た場合に限り、例外的に契約書面等の電磁的方法による提供を可能とし、その詳細は政省令等で定めることとしております。その際、消費者団体などの御意見も十分に踏まえながら、決して消費者に不利益になることがないよう、消費者の承諾の取得の実質化や、電磁的方法による提供の具体的方法の在り方について、政省令、通達などの策定過程において、詳細な制度設計を慎重に行い、消費者保護の観点から万全を期してまいります。

#87
○柚木委員 菅総理は、私も先ほど読み上げましたけれども、こういう問題が生じ得ることについては、「私自身、正直承知していませんでした。」ただ、やはり、今指摘をいただきましたので、そこについては、見直すことをですね、検討させていただきたいということなんですが、井上大臣は、政省令等において検討するという、今の答弁もそうですけれども、この間、政省令においてということが、総理が言っていなかった表現が入っている。
 政省令において検討することは、もちろん私も、本当に与野党協議の中で様々な例示もいただいているものも手元にありますから、そういったものは、もちろん、ないよりはあった方がいいんです。
 ただ、様々なそのいただいている例示を、それをもう本当に全てやったとしても、先日の参考人質疑において、四人の先生のうち、もちろん河上先生も、私もその前の参考人質疑をさせていただいて、非常に立派な御見識をお持ちで、前の検討会の委員長でもいらっしゃるからそうなんですが、ほかの三人の方は、とりわけ、一言で言えば、政省令では何ら歯止めにならないとおっしゃっているわけです。
 にもかかわらず、この後の修正協議がどういう着地点を見出せるかによるんですけれども、政省令において検討する、しかも、その中身についてはまだまだ、類型ごとにどうするのか検討して、そのことがなされていくと思うと、それこそ、河上先生もおっしゃっていましたけれども、十分に詰まっていない。法案が成立してから決めていく。
 網羅的一覧性、そういったものについては十分とは言えない中で、政省令において検討するということであれば、ここにいる我々立法府の人間は、そこに直接、今、委員長席にお座りになっている穴見先生なんかが本当にお尻をたたいて、消費者庁が出してくださって、今いろいろな例示があるわけです、私の手元にも。こういったものを本来だったら全部一覧を出してもらって、これだったら、例えば想定される被害が、それこそ預託販売は今回全面禁止になって、ジャパンライフの問題、答弁席にお座りの大西委員も熱心に取り組んでこられて、こういったことを含めて、制定三十四年、五年目で初めて抜本的な大改正ですけれども、この間の被害総額一兆円、十七万人以上、分かっているだけでもう被害が出ているんですよ。これが増える、減るというのは、明確に数字で分かります。
 本当は、総理が多分おっしゃられていたのは、やはり、紙で出す必要があるのであればそうすべきじゃないか。紙というのは、承諾をしたということを紙じゃないですよ、契約書そのものを紙で出す。あるいは、私どもがまさにこの間の修正協議の中でも、元々私たちは契約書の電磁化は全削除でした。しかし、まさに時代の要請があるということも否定しません。あるいは、先生方のようにお詳しい先生なんかは、ポータビリティーとか、紙がいっぱいあったら大変だとか、やはりデジタルだけでいいんだ、紙は要らない方もおられるでしょう。でも、大半の方は、そもそもそういうのをどうやって取り出したらいいのかも分からないとか、それによって被害に遭っていても、契約書が紙であれば、再現可能性がある、救済可能性が高まる、相談に行ける、弁護士さんにも相談できる。
 そういうことで、やはり総理は、見直しを検討させていただくというのは、紙で契約書をちゃんと出す、あるいは、まさに規制改革会議での議論があった、その原点のオンラインで完結する英会話とかパソコン教室とかそういうところに限定する、そういう意味で、検討が必要だ、させていただくと私は答弁していると受け止めているんです。
 今、政省令等において検討するというふうに井上大臣はおっしゃられるわけですが、政省令においてという部分で、まだこれからですよ。それは、総理大臣、菅首相には、確認、了解をいただいているんですか。いかがですか。

#88
○井上国務大臣 確認させていただきました。

#89
○柚木委員 これは今、非常に重大、重要な答弁ですよ。
 まだ出そろっていない。まさに特商法自体が、この後、整合性の法的な問題もやらせていただきますが、詐欺被害等が本当に多発している、トラブルになっている分野、それぞれカテゴリーの中で、それこそ、ジャパンライフ問題、いわゆるマルチとか、もちろん訪問販売、電話勧誘、若者たちも様々巻き込まれている。今後も巻き込まれる方が増えることは、もう容易に、専門家も想定、懸念している。その歯止めの政省令、まだ出そろっていない。
 そして、もっと言うと、先日の我々の部会にお越しいただいた取引対策課長も認めていましたが、それを全部網羅的にやったとしても全てを防ぐことができるとは言い難い、網羅的に全部カバーできるとは言い難いと認めていらっしゃるんですよ。
 それなのに総理が、今、井上大臣は、政省令等においての検討で報告もしている、了解もしているということであるならば、これで詐欺被害が増えた場合には、井上大臣のみならず、菅首相も責任を取っていただける、そういうことでよろしいですか。
    〔穴見委員長代理退席、委員長着席〕

#90
○井上国務大臣 度々申し上げているように、消費者保護は非常に重要でありますから、これがなるべく充実できるように、今後、政省令等の策定過程において、しっかり配慮しながら取り組んでいきたいと思っております。
 当然のことながら、私も担当大臣として、責任を持ってしっかり進めてまいります。

#91
○柚木委員 その責任を持ってということは、菅首相も予算委員会で先日も、例えばコロナ対策について、あるいは五輪について、最後は自分が責任を負うんだと明確におっしゃっていますよ。
 これだって、その人たちの人生がむちゃくちゃになりかねない問題なわけですから、責任を取っていただく。井上大臣も、それを総理に認めていただいた立場で、責任を取っていただく。件数が、増減というのは明確に結果が出ますから。法施行はいつになるか、今修正協議している、見直し規定も修正協議している。しかし、結果は出ます。その結果を受けて、そのとき大臣でいらっしゃるかどうか分かりませんけれども、ちゃんと責任を取っていただく。
 その覚悟で、今、何か時々声が聞こえてくるんですけれども、大臣の決断、判断で、そして総理の決断、判断で、何万人もの、何十万人もの方々の人生が変わるんですよ。その責任を取る。つまり、辞めるということですよ、総理も、大臣も、それで詐欺被害が増えて、人生めちゃくちゃになる人が増えたら。その覚悟を持って進める、そういう理解でよろしいですね。

#92
○井上国務大臣 私自身のことについては私が申し上げたいと思っておりますけれども、消費者行政担当の大臣として、当然、消費者行政全般に対して責任を持っていると自覚をしておりますから、当然、この法案についても責任を持って対応してまいりたいと思います。

#93
○柚木委員 次の、もう一個下の項目にそのまま行きますので、御準備いただきたいんですが、政府は、契約書面の電子化、つまり、もう紙で出さなくてもいいと。これは消費者、つまり契約者の承諾があった場合に行う。
 いろいろな例示が、穴見先生の御尽力もあって、こういう場合は認めない、例えば口頭や電話だけでは認めない、消費者が承諾したことを明示的に確認する、その明示的な方法についても、例えば紙を出すとか、いろいろなことが今議論されていて、後ほど多分委員の中でも質問があると思います。
 十一日の参考人質疑でも、そういったことを全て、ここに、私も手元にあるわけですよ、いわゆる穴見ペーパーが。本当にこれは、多分相当お尻をたたいていただいて出していただいたものだなと拝察するわけですが、これら全てをやった上でも、やはり実際には消費者被害が拡大してしまう。これがせんだっての参考人質疑での、まさに日々、被害者、その家族に向き合っている相談員、弁護士さん、そういった方々の強い懸念です。
 そのことを今日の資料にも、二枚目は対案ですけれども、三枚目、四枚目以降で、その私たちの対案をなぜ出さざるを得なかったのか。あるいは、その次の四ページ目は、承諾が被害防止の歯止めにならず、反対や削除要請、百団体超えと、現在百六十になっていますよ、地方議会も含めて。一時期、理事の先生が、いやいや、何か特定の団体でしょうということで、全然そうじゃありませんから。地方議会も党派関係なく出ていますから。
 是非、承諾の取り方として、伺いたいのは、紙は要りませんといったことを紙で出す、可能にする、こういった議論も今あるわけですが、私、この議論、ないよりはあった方がいいんですけれども、そもそも、電子化された契約書面、つまり紙じゃないものですね、それを送ってもらう、そういうことをするために結局わざわざ紙もそれで出すというのでは、まさに大臣がおっしゃっているデジタルによる利便性の向上、ニーズとは真逆のことをわざわざ、無理やり契約書面を電子化するために、結局紙を出す、これは本末転倒だと思うんですが、大臣、いかがですか。

#94
○井上国務大臣 承諾の取り方につきましては、消費者の利便性の向上及び消費者利益の保護を図る観点から、詳細な制度設計を検討することとしております。
 法案成立後、オープンな場で広く意見を聴取する検討の場を設けるとともに、消費者委員会でも御議論をいただいて、消費者、事業者などの関係者の方々などから丁寧に意見を伺うこととし、それも十分に踏まえながら、具体的ルールの在り方を検討してまいります。

#95
○柚木委員 消費者、事業者、もちろん団体さんを通じてということだと思いますが、丁寧に意見を聞きながらとおっしゃられるのであれば、まさに今一つの論点になっている、もう契約書面は紙は要りません、デジタルでオーケーですということを紙で出す、これを、例えば事業者団体、消費者団体とすり合わせは行ったんですか。あるいは、行ったのであれば、どういうやり取りをして、どういう結果が事業者、消費者団体から示されているんですか。御答弁お願いします。

#96
○井上国務大臣 先ほど申し上げたように、具体的な詳細な制度設計については、これから政省令などの策定過程において検討させていただくということです。

#97
○柚木委員 ということは、現段階では事業者団体、消費者団体とそういう、要は、契約書は紙で出さなくてもいいですよ、電子化でオーケーですよ、それを、じゃ、紙で確認しましょう、紙を出しましょうということについては、事業者団体、消費者団体などとは、これから政省令ということで、これから様々意見を聞いていくということで、現段階では、じゃ、それはやり取りをした事実はないということでよろしいですか。

#98
○井上国務大臣 そのとおりで結構です。

#99
○柚木委員 これはちょっと私も、全国のを伺っているわけじゃないですけれども、あくまでも限られた数の方々。私の感触は、契約書面を紙で出さなくてもいい、電子化をする、まさに時代のニーズに対応する、確かに、荷物を、私もいつもたくさん紙を持っていて言われるんですけれども、軽くなる、ポータビリティーも高まる、詳しい方であればそれでより再現性も高まるかもしれませんが、そうでない方々の方が多い中で、結局のところは、紙は要りませんということを決めたことを紙で出すんだったら、わざわざそんな承認の紙出しが必要なことを課せられるんだったら、契約書の電子化だって別に、そもそも我々、立法事実が不十分、そもそも検討会で議論していなかったものが出てきたわけですから、契約書の電子化自体を、そんなことまでするんだったら、事業者、消費者はもとより事業者団体も求めないんじゃないかと思うんですよね。
 実際、そう思われませんか。だって、まだ聞いていないんでしょう、大臣。そんなことで紙出ししなきゃいけないんだったら何のための電子化なんだ、もういいよ、そういう懸念はありませんか。いかがですか。

#100
○井上国務大臣 今委員がおっしゃったような意見も含めて、様々な御意見があるんだと思います。それを丁寧に伺って、今後、詳細な制度設計に生かしてまいりたいと思います。

#101
○柚木委員 是非お願いします。君子豹変すで、本当にやはりこうだなと思えば、私は、それはぶれるんじゃなくて、柔軟に、まさに消費者、事業者の団体の意見を受け入れて、消費者被害が拡大しないように、防止するという観点で見直しを是非行っていただきたいと思うんです。
 項目の二番目を伺いたいと思うんですが、先に野党対案提出者にも伺うんですけれども、我々は、消費者権利実現法案あるいは消費者被害防止法案として、野党三党会派で提出をさせていただいております。その中では、そもそも政府法案の契約書面の電子化部分は削除というのが大原則で、今、修正協議をしています。
 ただ、どうしても政府が全削除をのめないというのであれば、それこそ規制改革会議での議題となっていた、当初の特定継続的役務提供、つまりオンラインで契約が完結する業態のみに限って、例えば英会話や、オンラインですね、あるいはパソコン教室とか、そういったところに限って、限定施行というか、もちろんそれも施行前後のいろいろな工夫を今協議しているんですが、それに限って契約書面の電子化を認めて、消費者被害が発生しないかどうかをよくよく見極めて、そして、各類型にどうその議論を時代のニーズも含めて考えていくのかという立場であります。
 野党の法案提出者に伺いたいのは、そもそも、いわゆる特役、特定継続的役務提供のみを契約書面の電子化、つまり、紙で出さなくても電子契約でいいですよという規定の考え方について伺いたいんです。
 私たちは、そもそも特商法自体も、それこそ類型ごとに、契約書面の発行とか、あるいはクーリングオフの仕組みについても、同じ特商法の中でもばらばらなんですから、それについて、それぞれ、じゃ、限定解除して施行する、被害が拡大しないかどうか様子を見る。当然、法的にも整合性があると考えるわけでありますが、この特定継続的役務提供のみ契約書面の電子化をまずは試行的に認めるということに対しての受け止めと、法的整合性についての御答弁をお願いします。

#102
○大西(健)議員 柚木議員、御質問ありがとうございます。
 まず、大前提を申し上げますけれども、紙の契約書面の交付は、契約者が契約内容を一覧性を持って冷静に確認するために重要な役割を担っており、野党案の提出者としては、契約書面の交付の電子化については、消費者被害の拡大につながることから、そもそも反対の立場です。
 もっとも、与野党での、ただいまお話がありましたように、修正協議において、特定継続的役務提供に限り書面交付の電子化を許容する議論があるものと承知しております。
 これについては、特定商取引法による規制を受ける取引類型の中では、契約書面の交付の電子化による消費者被害の拡大のリスクが比較的低い取引類型であろうと考えております。
 すなわち、訪問販売、電話勧誘販売、訪問購入は、事業者主導で不意打ち的に勧誘が始まり、消費者が受動的な立場に置かれるという特性があること、また、連鎖販売取引、業務提供誘引販売取引は、個人がもうけ話など利益を示され契約に誘引されるという特性があることから、消費者の意思決定が全般的にゆがめられている可能性が高いものと言えます。
 このような取引類型では、クーリングオフ制度の持つ意味が極めて大きく、契約内容等を紙の書面という現物で直ちに確認する必要が高いと考えます。また、契約書面の電子化について、消費者の承諾を要件としても、そもそも、真意かつ任意での承諾がなされることが一般的には期待しがたいとの事情もあります。
 他方、先ほど柚木議員も例として出されたエステや英会話教室などの特定継続的役務提供は、受けてみないとサービスの内容や質の適否が判断しがたいという特性から規制を受けているものです。消費者の意思決定が全般的にゆがめられるとまで言い難く、適切な規制を行えば、書面の電子化に関し真意かつ任意での承諾を得ることもあり得ると考えます。また、前回の参考人質疑においても御指摘のあったとおり、中途解約権制度によって解決する事例も多く、他の取引類型ほど事態は切迫していないとも評価できます。
 したがいまして、あえて書面交付の電子化を許容できる取引類型を選べと言われれば、特定継続的役務提供を挙げることができるのではないかと考えます。
 最後に、整合性の話ですけれども、元々、特定商取引法に基づく各種の規制は、各取引類型の特性に応じて適用されるか否かにばらつきが見られるところであり、特定継続的役務提供のみ書面交付を電子化したとしても、法制度全体の整合性の観点から問題が生ずることはないと考えております。
 以上です。

#103
○柚木委員 私は、本当によく分かる説明だったと思います。
 大臣、この間本当に、政府の御見解は、私たち、与野党協議をしていて、本当にそう思っていらっしゃるのかなと今思いながら、大西委員の、提出者の説明を、私は改めて非常に頭が整理されましたが、政府としては、特定継続的役務提供に限定して、まずはちょっと、万々が一にも消費者被害、詐欺被害拡大法案にこれがなってはいけないので、まずはそこから。しかも、その中でも、まさにこの間も河上先生がおっしゃっていたように、それぞれの類型ごとに細かく、私たちは、政省令はもとより法律の歯止めもかけて、そこでまずは様子を見るということで考えて、提案もしているわけです。
 オンライン契約に限定しての契約書面の電子化、要は、紙の契約書は出さなくてもいいことを認める内容については、元々は、この間、今日も議論がありましたが、政府の規制改革推進会議の中で提案されてきたことであって、その政府の中で提案されてきたことを、政府が法制度全体の整合性が取れないというのは、これは完全に自己矛盾、論理矛盾だと思いますが、いかがですか。

#104
○井上国務大臣 新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止に向けて新たな日常が模索される中で、経済社会のデジタル化は必要不可欠なものとなっております。
 そのような状況下において、委員おっしゃるとおり、政府全体におけるデジタル化の議論の中で、規制改革推進会議において、特定商取引法の一部取引類型の契約書面等の電子交付についても取り上げられました。
 また、規制改革推進会議の事務局である規制改革推進室から、各省庁の所管法における全ての民民手続の書面規制について、法改正が必要な事項の検討依頼がありました。
 これらを受けまして、消費者庁において検討を行い、消費者の利便性の向上や消費者利益の擁護を図る観点から、特定商取引法等において、消費者の承諾を得た場合に限り、例外的に契約書面等の電磁的方法による提供を可能とする改正を行うことといたしました。
 先ほど山下委員の御意見もありましたけれども、特定商取引法において書面交付義務を事業者に課している趣旨は、消費者保護の観点から、契約内容を明確化し、後日紛争が生じることを防止するためであり、特定継続的役務提供とほかの取引類型とで法律上何ら異なるものではありません。
 今回、紙での書面交付に加えて、契約書面等の電子化を可能とする規定を置くことにつきましては、各取引類型に横断的に法律上規定することが法理論的に整合的であると考えています。
 その上で、むしろ、政省令等で手続の細則を定めることにより、消費者トラブルや取引の実態を踏まえて機動的に細かい制度の見直しが可能となるとともに、例えば、相手方が高齢者か、契約金額の大きさといった取引の特徴に応じて、承諾の取り方等について差別化した規定を柔軟に整備することも可能となり、消費者保護により手厚い制度設計にすることができると考えています。

#105
○柚木委員 大臣、るる御答弁いただきまして、改めて私も虚心坦懐に伺っていたんですけれども、しかし、やはり私は、結論ありき、あるいは後づけのような気がどうしてもするんです。
 なぜならば、そもそも特商法自体も、ここに類型化の表を持っていますが、訪問販売、通信販売、電話勧誘販売、連鎖販売取引、マルチですね、そして今回の、今提案している特役、あるいは業務提供誘引販売、訪問購入などなど、それぞれ、書面交付義務であったり、あるいはクーリングオフであったり、同じ特商法の中ですら、まちまち。
 なおかつ、ほかも調べてみましたけれども、まさに、私たち、与野党協議の中でも、こういう事例もあるので法的整合性はやはり保たれている。そして、その中でまずは特役からという議論を申し上げております。
 その部分についても、例えば割賦販売法なんかでも、皆さんはクレジットカードを、私も使いますけれども、これは、例えば包括信用購入あっせんと個別信用購入あっせんで、それぞれ規制について、片や、令和二年改正によって、包括信用購入あっせんにおいては、契約解除等における催告について、利用者の承諾を得るなどした場合には書面交付の電子化が可能とされた。他方、個別信用購入あっせんについてはそのような改正はされておらず、引き続き紙の書面によることになる。まさに、割賦販売法でも、取引類型ごとに規制のばらつきが存在している。
 あるいは、下請法においても、製造委託、修理委託、情報成果物作成委託、役務提供委託が対象となる取引として定義されている中で、この下請法における親会社の遵守義務については、役務提供委託とそれ以外の取引については差があって、取引類型ごとに規制のばらつきが存在している。
 特商法自体もそうだと思いますが、他の法令においてもそういうばらつきというか、要は、そういうのが、それこそ、それぞれに対応する形で法律の受けがちゃんと規定されているというわけですから、私たちは、やはり特役のみ契約書面の電子化を可能にすることについて、法的な整合性がきっちりと取れているという中での提案をさせていただいているわけであります。
 大臣、今後の検討の中で、まさに今、与野党協議も本当にこの瞬間に行われているわけですが、この特役については、他の類型とは異なり、不意打ち性、利益を誘導されることが、ないとは言いません、比較的、相対的に他の類型より低い。あるいは、通販と同様に、消費者自らが事業者を選べるという特徴がありますよね。ですから、不意打ちで、いきなり来られてすぐ契約とか、そういうことではないわけですから、他の類型とは異なる。私たちが提案している限定的、段階的な書面の交付の電子化を認めるとしても、これは法制度全体の整合性から問題ない、我々は本当にそう思っておりますので、今の見解のギャップを埋めるべく、そのための様々な検討を行うということぐらいは、何とかここで答弁いただけませんか。

#106
○井上国務大臣 それぞれ取引の類型ごとということでは、我々の考え方は先ほど申し上げたとおりでありますけれども、例えば相手方が高齢者であるとか、あるいは金額の多寡とか、それぞれの取引に応じて、様々な、丁寧な、詳細な制度設計を行って、そのことによって消費者保護を、防止してまいりたいと思っています。

#107
○柚木委員 是非、本当に検討を深めていただくことをお願いします。
 時間がどんどんなくなってきているんですけれども、今日、先ほどの与党の委員の先生からもあったんですが、私たちも今回、次の項目に行きますけれども、次というか、最後から二番目になるのかな、大臣のお手元は。
 消費者はもちろん、事業者も、今の契約書面の電子化、どこまで本当に望んでいらっしゃるのかというのは、私は今の質疑をしていても疑念を持たざるを得ないんですが、この法律は、公布日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行と。しかし、一年で、これは前回の改正でも一年六か月、施行まで。これだけ今論点があるのを、それこそ一年でどうやってできるのか。誰もがそういう懸念を持っている中で、多分、与党の先生からの御指摘もあったと思うんですね。
 是非そのスケジュールを、お示しいただくのに時間がないので、併せて答弁で結構なんですが、スケジューリングと同時に、まさに今おっしゃったように、変異株が猛威を振るっているコロナ禍において、十分な検討を消費者団体、事業者団体からも、法律団体からも行った上で一年以内施行は、これは不可能だと思います。
 是非、本当であれば、二年、三年、本当に消費者被害拡大法案にならないように、防止法案になるように、今、様々論点になったことを詰めに詰めに詰めて、そして、その上で法施行すべきだ。私は、最低でも二年は施行まで必要だと考えますが、御見解をお願いいたします。

#108
○井上国務大臣 今般の改正法につきまして、いわゆる送りつけ商法に関する規定を除きまして、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行することとしております。
 これは、速やかに施行を図る必要があるものの、施行までの間に政省令等の細則を適切に整備し、周知啓発をしっかりと行う観点からのものであります。
 仮に法案が六月に成立をし、公布された場合には、この観点を踏まえつつ、速やかな施行を目指してまいりたいと考えております。
 その上で、先ほど山下委員との質疑でもお答え申し上げましたけれども、政府としては、公布の日から起算して一年以内の政令で定める日に施行することが適切と考えておりますけれども、仮に修正に関する与野党の協議が調い、修正されることがあれば、当該修正を踏まえて誠実に対応してまいりたいと考えています。

#109
○柚木委員 是非お願いします。
 まとめに入りますが、野党案の提出者に伺います。
 我々の消費者権利実現法案、消費者被害防止法案、これに、三本柱なんですね、今回、消費者保護の観点から、まさにこの委員会でも再三問題点が指摘されてきた契約書面の電子化に関する規定の、我々は当初、全面削除、それから、施行が十か月と迫った成年年齢引下げに対応する包括的つけ込み型勧誘取消権の創設、そして、二十歳未満の成年者に係るクーリングオフ期間の延長の三本柱。
 これについて、改めてここで、委員の皆さんに御理解を今日いただけるように、ちょっと時間は限られておりますが、説明をお願いいたします。

#110
○大西(健)議員 我々の消費者権利実現法案について御質問いただきました。
 包括的つけ込み型勧誘の取消権についてですけれども、これについて、主観的要件について、先日、牧原委員から質問の中でも御指摘もいただきましたけれども、これまでの取消権は、新たな消費者被害が生じると、それに対応する個別の取消し類型を設けるという、モグラたたきと評されるような場当たり的な対応をされてきました。
 そこで、野党案では、消費者の合理的な判断ができない事情を不当に利用した勧誘を、その事情についての事業者の認識という主観的要件によって規定し、このような勧誘一般についての取消し類型を設けることにしました。
 提出者としては、事業者の予測可能性にも配慮した包括的な取消しの類型であると考えますけれども、事業者の主観的な立証が難しいとの御指摘もあったところです。もっとも、事業者とのやり取りの記録や関係者の証言など客観的な間接的事実により、事業者の主観も立証できると考えております。
 なお、自民党の牧原委員から、消費者保護の観点から事業者の主観を要件としないことが望ましいと力強い御意見をいただきました。我々もその方が望ましいというふうに考えておりますので、事業者の主観を要件とせずに、適用場面も限定しない包括的な取消し類型の創設を、与野党力を合わせて実現すべく、是非御協力いただきたいというふうに思っております。
 それから、柚木委員からあった、十八歳、十九歳の成人を対象にしたクーリングオフ期間の延長の件ですけれども、四月から、成年年齢の引下げによって、未成年者取消権による保護が受けられなくなります。
 しかし、若年層に対する消費者教育は十分に進んでいるとは言えず、若年の成年者について消費者被害が続出するおそれがあるというふうに考えております。
 そのような事態を防ぐために、二十歳未満の成年者に限ってクーリングオフの熟慮期間を延長することといたしました。
 これについて、契約上の権利義務が安定しない状態を不用意に長引かせるという御意見もありましたけれども、熟慮期間の延長幅は、消費者被害に遭った二十歳未満の方々が身近な大人に相談するために要する期間として、一律に七日間としております。無限定に延長するわけでも、制度によって延長幅を異ならせるわけでもありませんので、熟慮期間をやみくもに延長して不安定な状態を不用意に長引かせるといった御批判も当たらないと考えております。
 いずれにしろ、いずれも消費者の権利を実現するために不可欠なものというふうに思っておりますので、与党の議員の先生方にも是非とも御理解いただきたいと思います。

#111
○柚木委員 時間が来たので終わりますが、最後、ごめんなさい、通告していましたが、被害者の被害回復、救済策の早急な創設も大臣にも是非お願いをし、そして重ねて、委員長、この後もまだまだ、質疑者、答弁も含めて、与党の先生はすばらしい質問をされています。しかし、論点はまだまだ今私の中では拡大していますので、是非、昼の理事会再開後の、万々が一にも、突然何か動機が出てきて、他委員会で私は悪夢のような話を聞きましたので、とにかくこの消費者問題委員会は与野党合意で、強行採決のないように、重ねてお願いをして、私の質疑を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。

#112
○永岡委員長 次に、串田誠一君。

#113
○串田委員 日本維新の会の串田誠一です。
 契約書面に関してはいろいろ各委員からの御質問がありましたので、私からは、今後、消費者が戸惑わないというか、相談センターも相談が行かないような、非常に周知できるような形での、送りつけ商法、前回もちょっと質問させていただいたんですが、この点について質問をさせていただきます。
 昨日、党としてもこの法案に関する勉強会を開催させていただきまして、審議官にも来ていただきました。その際、この送りつけ商法について私からも質問させていただいたんですが、大変、非常に分かりやすい説明をしていただいたものですから、もう一度ここで確認をしたいんですが。
 この五十九条は、送付した商品の返還を請求することができないというふうになっているんですけれども、送りつけ商法、送りつけを行うことによる、まあ、送りつけ商法というのがそもそもおかしいんじゃないかという御指摘もありました。送りつけを行うことによって何らかの法に触れるのかどうか、御説明をいただきたいと思います。

#114
○片桐政府参考人 お答え申し上げます。
 送りつけ商法、送りつけにつきましては、商品について契約がないにもかかわらず一方的に送りつけて商品の申込みをする、それで消費者に誤認を与えて代金を支払わせるといった行為でございます。
 これについては、送りつけ自体が詐欺行為的なものでございまして、何ら正当的な行為ではないというふうに考えているところでございます。

#115
○串田委員 ただ、昨日、今、答弁でちょっと声が小さくなったところがありますが、詐欺的行為と。昨日は、詐欺罪に該当するというふうにはっきりお話をしていただいたと思うんですが、もう一度、ちょっと答弁、はっきりと言っていただけないですか。

#116
○片桐政府参考人 お答え申し上げます。
 売買行為が存在しないのに商品を一方的に送付し売買契約の申込みをする行為は、何ら正常な事業活動とみなされず、一切正当性のない行為でございます。一方的に送りつけた商品について代金を支払わなければならないと誤認をさせて代金を請求する行為は、詐欺行為であるというふうに認識をしております。

#117
○串田委員 そうしますと、昨日の勉強会におきましても、詐欺罪に該当するので検挙というようなことも進むというお話もありました。これは、刑法二百四十六条ですか、刑法上の詐欺罪に該当するということで発言していただくということでいいんですか。もう一度、刑法上の詐欺罪に該当するんだと、詐欺的とか何か言わずに。
 詐欺罪に該当するんじゃないかと思うんですよね、今、構成要件を言われたんですから。刑法上の詐欺罪に該当すると。昨日は、そういうことで検挙もしてもらわなければいけないような発言を、党内の質問の中で答えていらっしゃったと思いますので、もう一度これははっきりとお答えいただけないでしょうか。

#118
○片桐政府参考人 お答え申し上げます。
 先生御指摘の、また、先ほど私が答弁申し上げたものについては、一種の詐欺行為であるということでございます。

#119
○串田委員 詐欺行為であるということですから、刑法上の詐欺罪になるということ、昨日はちょっとそんなようなお話だったんですけれども、ここで刑法上の詐欺罪になるということを明確にお答えできないのは、何か理由があるんですか。(発言する者あり)

#120
○永岡委員長 お静かに。よろしくお願いします。

#121
○片桐政府参考人 刑法の詐欺罪に当たるかどうかというのは個別の判断になると思いますけれども、繰り返しで恐縮でございますけれども、先ほど来申し上げている、一方的に送りつけることについては、一種の詐欺行為であるということでございます。

#122
○串田委員 何度質問しても繰り返しになるかとは思うんですが、個別案件というよりも、この類型が書かれているわけですから、個別案件ではなくて、この類型に該当した場合には詐欺罪に該当するということを御発言されても、別に個別案件に答えているわけではないんですね。そういう意味では、詐欺行為であると言うんですから、詐欺罪なんだろうなというふうには思うんですけれども。
 従前から、この行為に関しては禁止した方がいいんじゃないかとか、参考人の質疑でも、行政罰について、ないのはというような質問もありましたが、そもそも刑事罰に該当する、詐欺罪に該当する、まあここは、詐欺行為と言われているんですからそうなのかなとは思うんですけれども。そういう意味で、これは禁止されるんだという意味では、送りつけたことが恐らく実行の着手だと思うんですけれども、購入の契約をしようがしまいが、送りつけをしたことによってこれは詐欺罪の未遂罪が成立するので犯罪が成立する。ですから、このようなことが起こった時点では、これは詐欺罪としての告発とか告訴ができる事案になるのかなというようなことを、消費者庁も明確に周知徹底していただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。

#123
○片桐政府参考人 お答え申し上げます。
 今回の法改正により、消費者から見ると、送りつけられた商品を直ちに処分等ができることとなります。
 この新しい制度については、コロナ禍での消費者の置かれた特殊な状況に乗じて詐欺的な行為を行おうとする悪質業者も見られることから、消費者庁としては、積極的に周知広報、普及啓発を行っていく方針でございます。

#124
○串田委員 ちょっと答弁が、今は詐欺的行為と言われて、先ほどは詐欺行為と言われて。そこら辺はちょっと、的と言うと、どうなっているのかなということもあるので、もう少し答弁は統一していただきたいというふうには思うんですけれども。
 そういう意味で、所有権を前回お聞きをしました。どうしてそういうことを聞いたかというと、これはどういうふうになるのかということで、例えば、送り先の者が、何か送り先には宛名が書いてあるわけですね、その宛名の書いてある人が消費をした場合には返還しなくていいというのは分かるんですが、宛名の方以外の者、例えば家族とか子供だとかが使ってしまった、消費してしまった、この場合の条文上の適用はどういうふうになるんでしょうか。

#125
○片桐政府参考人 お答えいたします。
 送りつけられた宛名以外の者であっても、例えば宛名の者と同居する家族が当該宛名の者の指示や依頼によって処分をすることは可能でございます。
 一方、送付を受けた消費者本人を名宛て人としたものではなくて、誤って送付された商品については、送りつけ商法の規定は適用されず、送付を受けた者は当該商品を自由に処分することはできないということでございます。

#126
○串田委員 今ちょっと、後半は通告していないところがあったんですけれども、要するに、Aという家族のところに送付された場合、Aというところの誰か名前が書いてあるんだと思うんですが、そのAという家族が処分した場合は構わない、しかし、Aという家に送る予定だったのがBという家に送られた場合は、Bという家の人は処分してはいけない、そういうことをおっしゃられたんですか。

#127
○片桐政府参考人 御指摘のとおりでございます。

#128
○串田委員 そこが、前から質問をしているのは、届いた時点で返還請求できないという以上は、所有権がなくなるというふうに構成することになるのかどうかというのがすごく大事であって、Bというところに届いた場合、処分することができないというのは、所有権はまだ残っているという構成を取るのでしょうか。
 そこら辺の部分、これ自体、そもそもが犯罪行為に該当するような類型であるとするならば、Bという家に行ったときには処分することができない、Aの場合には家族でも処分してよい、じゃ、Aのところにいる友達が処分した場合はどうなのかとか、非常にいろいろな問題が出てくると思うんですが、所有権の部分をもう放棄したことになるんだというような明確な説明をしていただくということも一つの解決になるんだと思うんですけれども、そこの所有権の解決をしないまま、Bは駄目なんだとか、よく分からないんですけれども。所有権が残るという構成で、Bは駄目だとおっしゃられているんですか。

#129
○片桐政府参考人 お答え申し上げます。
 所有権につきましては、憲法上認められた財産権の主要なものであります。したがいまして、贈与や売買契約といった所有権者の意思表示なくして、ある者の所有権を剥奪し、他者に与えるという法的論理構成については、極めて慎重な検討が必要でございます。
 一方で、消費者が送りつけられた商品をどう扱っていいか分からないという不安定な状況や、もしかすると送りつけた者から返還請求をされるのではないかという心配を払拭する観点から、特定商取引法の制定当時、消費者が頼んでもいないものを一方的に販売業者が送りつけた場合は、一定の期間経過した後は、その販売業者は商品の返還を請求することができないと規定することとしたものでございます。
 販売業者は、商品の返還を請求することができないということになりますと、その反射的効果として所有権も主張できなくなり、所有権が移転したときと法律効果としては差異は生じないものとなります。そのため、商品の送付を受けた者は自由に当該商品の処分などをすることができるということになります。
 なお、処分などには、廃棄するだけではなく、使用や売却することも含まれており、この解釈は現行法でも既に定着しております。
 こういったことについて、消費者庁として積極的に周知広報、普及啓発を行っていく方針でございます。

#130
○串田委員 今の説明は前回もお聞きしましたけれども、五十九条に、「以外の者に対して」と書いてあるんですね。それで、宛先の名前が書かれた者に対しては想定どおりなんでしょうけれども、家族は宛名になっていないわけですから、どうなのかなと聞いたら、家族も処分してよいという話をされました。
 ということは、以外の者というのはかなり広く条文上読めるわけで、そうすると、誤ってBのところに届いたとしても、そのBが処分をすることに対しては、それはいけないというのは、条文上の文言からすると、かなり解釈的に消費者の保護にならないんじゃないですか。そもそも犯罪行為を行っているのに、Bの家に届いたならばBは損害賠償しなきゃいけなくなるとか、そういうことになるんですか。ちょっとそこは考え直される方がいいんじゃないですか。もう一度、答弁をお願いします。

#131
○片桐政府参考人 お答え申し上げます。
 先生御指摘の、Aという宛名のものがその宛名でないBのところに届いたというのは、宛先が違うBということで、誤配送になります。誤配送については、この送りつけ商法の今回の五十九条の規定というのは適用されないということでございます。

#132
○串田委員 誤配送であっても、これは犯罪行為なわけでしょう。返還できないというわけですから、Aのところに届いた場合には返還請求できないと言っているのに、Bのところに誤配送された場合には、返還できて、Bがそれを処分したら損害賠償をしなきゃいけないというのは、これは消費者の保護としてはおかしいなというふうに思いませんか。大臣、思いませんか。

#133
○井上国務大臣 いろいろなケースがあるのかもしれませんけれども、誤配送といった場合には、要は、宛先が自分の名前と全く関係ない、家族の名前でもないということですから、これは誤配送だということは理解できると思うんです。
 ですから、そういう意味では、通常の誤配送と同じように対応してもらうということではないんでしょうか。

#134
○串田委員 大臣の御説明も大変よく理解はできるんですけれども、ただ、そもそもが犯罪行為なんですよね。やっちゃいけない行為なんですよ。返還を請求できないというんですから、送りつけている人は返還を期待していないんですね、犯罪行為を行っているわけですから。
 そうすると、誤配送というもののリスクをどちらが負うかという話の中で、送りつけている人間の返還を保護するのか、誤配送ということで過って消費した消費者を保護するのかということの、この利益衡量をどうするのかと聞いているんですよ。
 誤配送を間違って処分したことについての過ちというのは、確かに大臣の御指摘のとおり、あります。しかし、送りつけること自体が詐欺的行為だ、詐欺行為だ、詐欺罪に該当するんだと昨日もおっしゃられていましたが、犯罪行為なんですよ。
 誤配送したことに対して、それを返還することを配送した側が主張することを認める方がいいのか、それとも、誤配送で過って処分した消費者を保護する方がいいのかということを消費者庁としてお答えいただきたいんです。

#135
○片桐政府参考人 お答え申し上げます。
 誤配送と送りつけの関係ということでございますけれども、五十九条に規定される送りつけ、すなわち、商品を一方的に送付し売買の申込みをするその行為は、先ほど来申し上げているとおり、何ら正当性のない詐欺行為に当たるものでございます。これについて、消費者がそれに対して何ら、契約が成立していないので代金を支払う必要もございませんし、何ら消費者が不利益を被ることがないように、今回の法改正の手当てをしたものでございます。
 それと、誤配送というものについて、送りつけ商法に該当するのかどうか。これは、個別いろいろなケースがあろうかと思いますけれども、送りつけ商法、送りつけに該当するものについては、繰り返しになりますけれども、五十九条が適用されて、消費者の利益が、今回保護されるように手当てをしているというところでございます。

#136
○串田委員 今日は、この五十九条の適用場面を運用として考えていただくということで、Bの方は消費してはいけないんだ、そういうはっきりした答弁ではないということにさせていただいた方がいいんじゃないかなと。うなずいていただいているので、それでここは収めたいと思うんです。
 最後に、そうしますと、これは、契約をしたとしても、民事上は、詐欺による九十六条あるいは錯誤による九十五条の取消しができるんだということをはっきり明言していただいた上で、質問を終わりにしたいと思います。お願いいたします。

#137
○永岡委員長 時間が来ておりますので、手短にお願いいたします。

#138
○片桐政府参考人 お答え申し上げます。
 民法九十五条の規定による錯誤取消しができるかどうかについては、個別の事案ごとに判断されるものと承知をしております。
 その上で、一般論として言えば、例えば、申込みとともに一方的に送りつけた商品を受け取った消費者が、その一部を消費し、契約を結ばなくてはならないとの錯誤に基づき承諾の意思表示をした場合には、民法第九十五条の規定により、その意思表示を取り消すことができる場合があるというふうに考えられます。

#139
○串田委員 もう時間になりましたが、個別案件じゃないですからね、詐欺行為ですから、これは九十六条、錯誤、九十五条で取消しすることができる、消費者庁としてはそうやって周知徹底してください。
 ありがとうございました。
    ―――――――――――――

#140
○永岡委員長 この際、お諮りいたします。
 両案審査のため、本日、政府参考人として消費者庁公文書監理官伊藤誠一君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

#141
○永岡委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    ―――――――――――――

#142
○永岡委員長 次に、川内博史君。

#143
○川内委員 川内でございます。
 本日も、大臣以下政府の皆様、よろしくお願いを申し上げます。
 私ども、対案を提出させていただいて、議論をさせていただいているわけですが、この間の、与党の理事の先生方を始め与党の先生方に、大変、私どもの案にも理解を示していただき、真摯に修正の協議をしていただいておりますことに、まず、深く感謝を申し上げさせていただきたいというふうに思います。本当にありがとうございます。
 さらに、委員長には、公明正大かつ公正に議事を整理していただき、特に、与野党の協議が膠着していると見るや職権で委員会を立てて協議の促進を図っていただくなど、さすが、恐れ入りましたという議事の裁きを見せていただいておりますことに、改めて敬意を表させていただきたいというふうに思います。
 消費者保護のために、ジャパンライフを始めとして何千億という被害が出てきた、消費者庁さんがおまとめになった資料ではこれまでの消費者被害というのは一兆円を超える被害になっている、しかし、その被害が回復されるのはもう本当に微々たるものになってしまうということで、私どもはそういうところに思いを致し、本案審査に当たらなければならないというふうに思っているところでございます。
 委員長におかれましては、与野党の協議が、今もう本当に与党の先生方の寛大なお心で詰めに入っているというふうに聞いておりますので、是非、協議相調うことを促進していただきたいというふうにお願いを申し上げます。
 そこで、質問に入らせていただきたいと思いますが、この特定商取引法、預託法の改正に関して、過去の被害、ジャパンライフ事件というものを挙げさせていただいたわけでございますけれども、何でこんなことが起こるんだろうと。
 私は法律の知識の浅い人間ですから、先ほどから、契約とか所有権とか錯誤とか、様々な、難しい、本当に契約とか所有権とか難しいんだなということを物すごく学ばせていただいているわけですけれども、ジャパンライフ事件の被害者の皆さんも契約をしちゃったわけですよね、契約しちゃった。それで、ああ、しまったと思っても、もうそのときは後の祭りであるということなんだろうというふうに思うんです。
 私、このジャパンライフ事件のことについて学ばせていただこうと思いまして、平成二十五年の預託法の政令改正、家庭用治療器を政令指定するに当たって、行政手続法に従ってパブリックコメントが取られておりますので、このパブリックコメントの提出意見そのものを、そのときどういう国民の皆さんから意見が出たんだろうということを知りたくて、提出意見そのものを読ませてくださいということで消費者庁さんにお願いをしました。消費者庁さんの御回答は、提出意見を消費者庁の方で整理、要約したものはある、しかし、提出意見そのものは捨てた、廃棄した、こうおっしゃられました。
 そこで、まず確認なんですけれども、平成二十五年の預託法政令改正に当たって、家庭用治療器を政令指定するに当たって取られたパブリックコメントの提出意見そのものは廃棄したということで、消費者庁さん、よろしいですか。

#144
○高田政府参考人 残っておりませんので、御指摘のとおりだと思います。

#145
○川内委員 私、提出意見そのものを廃棄することが果たして法的にどうなんだろうかと思って、行政手続法の所管をされる総務省さんにいろいろ教えていただいたのでございますけれども、行政手続法の四十三条、これを説明いただきたいというふうに思うんですけれども、この四十三条は、
 意見公募手続を実施して命令等を定めた場合には、当該命令等の公布と同時期に、次に掲げる事項を公示しなければならない。
 一 命令等の題名
 二 命令等の案の公示の日
 三 提出意見
 四 提出意見を考慮した結果及びその理由
というふうに第一項に出ていて、提出意見は公示しなきゃ駄目よと書いてあるんですね。
 ここで言う「提出意見」というのは、提出意見そのものという理解でよろしいでしょうか。

#146
○阪本政府参考人 お答えいたします。
 行政手続法四十三条一項三号の「提出意見」とは、意見公募手続を行う際に、政省令などの命令等を制定しようとする行政機関に提出された意見そのものでございます。

#147
○川内委員 パブリックコメントも、中には何千と来るパブリックコメントもありますから、そうすると、「命令等制定機関は、」「必要に応じ、」「提出意見に代えて、当該提出意見を整理又は要約したものを公示することができる。」整理、要約したものを公示することはできるよというふうに法律に書いてあります。「この場合においては、当該公示の後遅滞なく、当該提出意見を当該命令等制定機関の事務所における備付けその他の適当な方法により公にしなければならない。」
 整理、要約したものを公示することはできるけれども、提出意見そのものは取っておいて、ちゃんと見られるようにしておかなきゃ駄目ですよというのが行政手続法の定めであるということでよろしいでしょうか。

#148
○阪本政府参考人 お答えいたします。
 御指摘のとおり、意見公募手続の結果の公示を行う際に、意見の数が大量に及び、あるいは同種の内容のものも多いような場合には、閲覧の利便性の観点から、提出意見を整理、要約したものを公示することができます。
 ただ、この四十三条二項後段におきましては、こういった場合でも、命令等を制定する機関による恣意的な提出意見の整理や要約を防ぐため、まさに整理又は要約した結果を公示した後、遅滞なく提出意見そのものを公にしなければならないことを定めたものでございます。

#149
○川内委員 ここで言う公にするという言葉の意味は、コンメンタールによれば、提出意見の閲覧を求める者に対し、当該提出意見を秘密にしないという趣旨であるというふうにコンメンタールに書いてございますけれども、結局、本件でいうなら、私が提出意見そのものを見せてくださいよと言ったときに、ああ、ここにありますよと言ってちゃんと見せられるようにしておく。公にするというのは、要求されたときに見られるようにしておこうねということが法律の定めだということでよろしいんですね。

#150
○阪本政府参考人 お答えします。
 御指摘のとおり、まさに秘密にしないという趣旨でございまして、求めに基づいて閲覧させる、そういった形もあり得るものでございます。

#151
○川内委員 総務省さんは、この意見公募手続、パブリックコメント手続について取りまとめをされていらっしゃるわけですけれども、そのパブリックコメント、提出意見そのものを廃棄した、保存期間が満了していないのにというか、提出意見を捨てちゃいましたということを何か報告を受けたことはありますか。

#152
○阪本政府参考人 お答えいたします。
 まさに、行政手続法では提出意見の公示あるいはそれを公にすることが認められておりますが、どのように保管、管理、廃棄するかにつきましては、各行政機関において、公文書管理法の趣旨などを踏まえまして適切に対応すべきものだと承知しておりまして、具体的にはそういった案件について承知はしておりません。

#153
○川内委員 承知しておらないと。
 これは、今、総務省さんからも御答弁がありましたけれども、公文書管理法上の問題もあるというふうに思うんですね。
 そこで、今日は公文書管理の御担当にも来ていただいておりますので、まず、公文書管理の観点からお尋ねをしたいんですけれども、パブリックコメント手続で国民の皆様からいただく提出意見そのものというのは、行政文書であるということでよろしいでしょうか。

#154
○三上政府参考人 お答えいたします。
 行政文書の定義につきましては、公文書管理法第二条第四項に規定されているところでございまして、条文に示されている要件に該当するか否か、大きく三つに分けることができると思いますけれども、それに従って判断されることになるものでございまして、一つ目は、行政機関の職員が職務上作成し又は取得した文書であること、二つ目が、当該行政機関の職員が組織的に用いるものであること、三つ目が、当該行政機関が保有しているものであること、この三つの要件を全て満たすものが行政文書であるということでございます。
 個別具体的には、各行政機関において、これら要件に該当するか否か総合的に御判断いただくことになるわけでございますけれども、いわゆるパブリックコメント手続に寄せられた意見ということでありますと、一般的には行政文書に該当するものと考えられるところでございます。

#155
○川内委員 一般的には行政文書に該当すると思われるパブコメの提出意見そのものでありますけれども、政令改正に伴うパブリックコメントの提出意見の保存期間というのは、一般的には何年と定められていますでしょうか。

#156
○三上政府参考人 内閣府におきましては、行政文書の管理に関するガイドラインを定めております。その中で、各府省に共通し得る業務の類型について保存期間基準を示しているところでございます。
 この基準におきまして、政令の制定又は改廃に係る意見公募手続文書について、行政文書の具体例として提出意見を例示しておりまして、その保存期間を三十年としているところでございます。

#157
○川内委員 一般的には三十年だと、政令改正に伴う提出意見の保存期間。保存期間が満了しないのに廃棄しちゃったという場合は、それは一般的には公文書管理法上適切な取扱いとは言えない、私から言わせれば違反だということでよろしいですか。

#158
○三上政府参考人 公文書管理法におきましては廃棄の手続というものを定めておりまして、具体的に第八条二項でございますけれども、行政機関の長が、保存期間を満了した行政文書ファイル等を廃棄しようとするときは、内閣総理大臣に協議し、その同意を得なければならないことになっております。
 一般論として申し上げますと、仮に、保存期間が満了する前の行政文書ファイル等を廃棄した場合には、この規定に照らして不適切な行為となり得るということでありますけれども、個別の事案につきまして、事実関係を詳細に把握しておりませんので、コメントすることは差し控えたいと思います。

#159
○川内委員 一般的には不適切な取扱いになるということですね。
 行政手続法上も、ちょっと確認させていただきたいんですけれども、求められれば公にしなければならない提出意見そのものについて、廃棄してしまっている、見せられないという状態になっているというのは適切な状況ではない、一般的にはですよ、一般論として言えば。ということでよろしいですよね。

#160
○阪本政府参考人 お答えします。
 一般論としてでございますが、公にしていないという状況にあるのであれば、それは不適切な状況と言うことができると思います。

#161
○川内委員 だから、廃棄した、預託法の政令改正、ジャパンライフが取り扱っていた家庭用治療器を政令指定するに当たって国民の皆様から取られたパブリックコメント、提出意見そのものがないというのは、私は、どう考えても正常な状態ではないのではないかというふうに言わざるを得ないというふうに思うのです。
 そこで、消費者庁に確認しますが、この平成二十五年の政令改正で取られたパブリックコメント以外にも、平成二十五年以降現在まで、消費者庁としてパブリックコメント手続を何件やられていらっしゃるのか、そして、その中で、提出意見そのものを廃棄しているという事例が、このジャパンライフの政令改正、政令指定以外にもあるのかということを教えていただきたいと思います。

#162
○高田政府参考人 お答えいたします。
 平成二十五年以降、パブリックコメントを実施した政令二十七件のうち、提出意見のなかった五件を除く二十二件につきまして調べたところ、原本を保存していなかったものは二件でございます。うち一件は、先ほどから委員が御指摘のものでございまして、もう一件は、郵送により提出された一件の意見について正確に転記したというデータが残っております。

#163
○川内委員 だから、今ちょっと分かりにくい御答弁だったんですけれども、委員の先生方にも分かりやすく申し上げると、二十七件のうち、五件は意見がなかった。二十二件については、一件は提出意見を廃棄した、ジャパンライフ関連だと。もう一件は正確に転記したものが残っている。
 正確に転記したものは提出意見なんですね、正確に転記されているから。行政手続法上、それでいいですよね。

#164
○阪本政府参考人 お答えいたします。
 まさに御指摘のとおり、ワードやエクセルなどに打ち込み直したものでありましても、正確に転記しておるものであれば、そういったことは排除されません。

#165
○川内委員 だから、まとめると、パブリックコメント手続を取り、提出意見があった平成二十五年以降の二十二件のパブリックコメント手続のうち、提出意見を廃棄したのは、平成二十五年、預託法の政令改正に関連しているパブリックコメント、ジャパンライフ関連のパブリックコメントだけであるということで、消費者庁、いいですね。

#166
○高田政府参考人 委員御指摘のとおりでございます。

#167
○川内委員 今日は、政府の公文書管理全体を総括する独立公文書管理監たる宮川さんにもお運びをいただいておりますので、これまでの御議論を聞いていただいて、消費者庁のこのパブリックコメントの取扱いについて、独立公文書管理監として、ちょっとそれは問題があるから調査せないかぬね、あるいは報告を受けなきゃいかぬねと、独立公文書管理監としてのお仕事をされるおつもりがあるかないかということを教えていただきたいと思います。

#168
○宮川政府参考人 お答えいたします。
 行政文書の管理につきましては、個々の文書に関して知見と責任を有します各府省の担当部局が責任を持ってチェックや是正を講じるのが基本でございます。したがって、議員御指摘の件につきましても、まずは、消費者庁におきまして具体的な事実関係などをしっかりと確認し、必要な対応を取っていただくことが重要でございます。
 その上で、公文書監察室といたしましても、今後具体的な報告があれば、必要に応じて指導や助言を行うなど、適切に対処していく所存でございます。

#169
○川内委員 まずはそれぞれの省庁でやってもらうんだ、それで適切な対応を取るよということですが、消費者庁の中にも、チーフ・レコード・オフィサー、公文書監理官がいらっしゃるわけですね、伊藤さん。
 この平成二十五年当時の政令改正に絡むパブリックコメントの提出意見の取扱いについて、公文書監理官として、行政手続法に反しているのではないか、公文書管理法に違反しているのではないかということをお思いにはなられないんですか。

#170
○伊藤政府参考人 お答え申し上げます。
 御指摘の平成二十五年に行われた預託法施行令改正に係るパブリックコメントの意見につきましては、提出された意見について意見内容及び意見の提出者ごとにまとめた資料を保存しております。これは、意思決定過程や事務及び事業の実績の合理的な跡づけや、検証に必要となる行政文書を一定の期間保存するということとした公文書管理のルールに沿ったものと考えていたところでございます。
 しかしながら、内閣府の方から、行政文書の管理に関するガイドライン別表に掲げられているいわゆる提出意見というものについては、行政手続法の趣旨を踏まえて解釈するのが適当との指摘を受けました。
 平成二十五年当時のパブリックコメントにおいては、提出された意見を、先ほど申し上げたように、意見内容及び意見提出者ごとにまとめた資料を保存していたところではございますが、意見そのものを保存していないというのは事実でございます。

#171
○川内委員 事実でございますと言われても、その事実が法に照らして適切であったのかということを公文書監理官としてどう評価しますかということを今お聞きしております。

#172
○伊藤政府参考人 お答え申し上げます。
 繰り返しになって恐縮でございますが、平成二十五年当時のパブリックコメントにおいて提出された意見は、意見内容及び意見提出者ごとにまとめた資料として保存しておりましたけれども、意見そのものを保存していないというものは事実でございます。

#173
○川内委員 公文書監理官というのは実効性のあるチェックを行うために設けられておる。そして、公文書監理官であると同時に、消費者庁の中の文書管理について監査をされるお立場であるというふうに思います。
 そのお立場として、その事実を事実であると今事実認定をされたわけですから、それについて法に照らして、それは分かりますよ、行政だから違法なことをしましたというのは言えないでしょう。だから、適切だったんですかと私も優しく言葉を換えて聞いているじゃないですか。適切ではなかったということは言わなきゃいかぬでしょう、公文書監理官としてということを申し上げているんですよ。

#174
○永岡委員長 伊藤監理官、質問に答えてください。

#175
○伊藤政府参考人 お答え申し上げます。
 繰り返しになりますが、平成二十五年当時のパブリックコメントでは、提出された意見につきまして、意見内容及び意見提出者ごとにまとめた資料を保存しておりましたけれども、意見そのものは保存していなかったということでございますが、今後こうしたことがないように、適切な文書管理というのを努めてまいりたいと思います。

#176
○川内委員 だから、僕は、やはり日本の行政の問題点というのはこういうところにあると思うんですよね。
 人間だから間違うことはあるし、それは誰だってそうだと思うんですよ。そのときに、あっ、間違えました、ごめんなさい、ちょっと適切な取扱いをしていませんでしたということをちゃんと認められるかどうか。今後そういうことがないようにできるかどうかというのが大事なんだと思うんですけれども、やはりもうかたくなに、それは事実でございます、法に定められた手続を取っていませんでした、事実でございますと言いながら、それは適切ではなかったですよねと言うと、それは言わない。
 大臣、大臣は消費者庁全体を管理監督されるお立場ですから、適切ではなかったということはお認めになられますよね。

#177
○井上国務大臣 先ほど公文書監理官が答弁したとおり、当時としてはそういった判断をされたのかなというふうに思います。
 いずれにせよ、適正な公文書管理に今後も努めていきたいと思います。

#178
○川内委員 大臣まで何か官僚みたいなことをおっしゃられる。
 当時としては適切だと思っていたという言葉は、それはもう言い訳にしかすぎなくて、行政手続法、公文書管理法のこの部分というのは、あるいは文書管理規則の保存期間を定めた別表は、平成二十五年から現在に至るまで変わっていないですよね。行政手続法は、平成二十五年以降、公にするという部分がつけ加わった、改正されたんですか。平成二十五年も公にするということになっていたんですよね。それはよろしいですか。

#179
○阪本政府参考人 委員御指摘のとおりでございます。

#180
○川内委員 公文書監理官にもお尋ねしますけれども、別表の保存規則とか、あるいは政令改正に伴う意見公募手続の提出意見の保存期間が三十年であるというのは、平成二十五年当時から変わっていない、そのままであるということでよろしいですね、消費者庁の文書保存期間表でいうと。

#181
○伊藤政府参考人 お答え申し上げます。
 こちらの方は、意見公募手続の保存期間につきましては三十年ということでございまして、この取扱いについて、当時はそういう考え方になって整理されたということだと思いますけれども、今後このようなことがないように適切な文書管理に努めてまいりたいと思います。

#182
○川内委員 ここは大事なところなんですよ。当時としては適正だと思っていた、こう答弁されているんですけれども、当時も適正じゃないんですよ。適正じゃないことを適正と思っていたらいいんですということを今役所は言っているわけですね。
 大臣、それでいいんですか。適正だと思っていたら何をやってもいいということになっちゃいますよ、そうすると、行政は。

#183
○井上国務大臣 なかなか事務方からは答弁しにくいので私が答弁しますけれども、確かに、当時そういう判断があったということだとは思いますけれども、今振り返って考えると、当時の判断は適切ではなかったのかというふうに考えています。

#184
○川内委員 さすが、後ろから教えてくれる人の、なかなかのものやのうと思いながら聞いておりますけれども、今となっては適切ではなかったという言葉は、当時は適切だと思っていたという括弧書きがあるわけですよ。
 それは、思うのは自由ですよ。適切だと思っていたというのは自由だけれども、だけれども、適切な取扱いではなかった、当時も今も適切な取扱いではなかった、ルールにのっとっていなかったということをお認めになられるかということを私は聞いているんです。この違い、聡明な伊藤筆頭なら分かりますよね、私が言っていることは。何も言わずに、分かるよぐらい言ってくださいよ。そういうことなんですよ。
 大臣、よろしいですか。適切な取扱いではなかった、ないというのは当時も今も一緒なんです。だから、適切な取扱いではなかった、当時、不適切な取扱いをしてしまった、だから、今後どうするかちゃんとするよということになるわけですね。
 当時、適切な取扱いではなかったということでいいですよね、大臣。

#185
○井上国務大臣 委員おっしゃるとおりで結構です。

#186
○川内委員 最初、事務方の方は、提出意見は行政文書じゃありませんからと言ったんですよ、私に。行政文書じゃありませんから捨てました、要約したものがあるからそれでいいんですとむちゃくちゃなことを言っていたんですよ。私も、素人だから、そんなものかな、そういうものなんですかねと思いながら、でも、何かおかしいなと思って、行政手続法とかを見たら、何かちょっと違うんじゃないのと思って。
 何でこれにこだわるかというと、やはり、今回の書面のデジタル化の話もそうなんですけれども、肝腎のところが消費者庁の中でよく分からない部分があるんですよ。このパブリックコメントも、平成二十五年の政令指定に関わるパブリックコメントも適切ではない取扱いをしていた。
 では、今回の、これは午前中の最後の質問にしますが、書面のデジタル化について、規制改革会議に検討しますと答えるわけですが、五月の時点までは、それはできませんと規制改革会議に答えていた。
 それが、高田さん、十一月でしたか、規制改革会議は。十一月ですよね。十一月には、検討しますに変わるわけですけれども、じゃ、十一月に、検討しますよということをお答えになられた、消費者庁としての意思決定をされたときの会議の日時、場所、会議の出席メンバー、そしてそのとき会議に提出された資料を下さいと申し上げたんですけれども、一切何ももらえないんですよ。
 日時、場所、会議に出席したメンバー、それを教えてもらっていいですか。

#187
○高田政府参考人 お答えいたします。
 十月六日に、規制改革推進会議の事務局である規制改革推進室から、特定継続的役務提供に関する書面の見直しの検討要請がございました。また、十一月二日には、同じく規制改革推進室から、各省庁の所管法における全ての民民手続について検討の依頼がございました。
 こうした手続について検討を行いまして、十一月、まず、九日が規制改革のワーキンググループでございますけれども、九日までの間に消費者庁として検討して、このような、委員御指摘のような判断に至ったものでございます。

#188
○川内委員 もう午前中は終わりましたので終わりますけれども、委員長、分からないでしょう。何か、それまでの間に決めましたと。組織なんだから、会議を開いて決めているはずなんですよ。
 午後に引き続きます。終わります。

#189
○永岡委員長 午後一時から委員会を再開することとし、この際、休憩いたします。
    午後零時一分休憩
     ――――◇―――――
    午後一時開議

#190
○永岡委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。
 質疑を続行いたします。川内博史君。

#191
○川内委員 川内でございます。
 午後もよろしくお願いをいたします。
 役所の皆様には、お昼を挟んで長時間拘束をしてしまったことを、心からまず感謝を申し上げさせていただきたいというふうに思います。お忙しい中、本当にありがとうございます。
 私、お昼、コンビニで買った豚玉焼きそばを食べながら、つらつらと考えておったんですけれども、平成二十五年の政令改正、ジャパンライフが扱う家庭用治療器を政令指定するに当たって取られたパブリックコメント、提出意見が廃棄をされていた、これは適切ではない取扱いであったというふうに井上大臣も御発言をされたわけであります。
 私、適切じゃないと認めていただいたということで、午前中、若干、それで終わった感があったんですけれども、よくよく考えてみると、もう一回自分で公文書管理に関するガイドラインなどをお昼を食べながら読み返していたんですけれども、公文書管理ガイドライン、これは内閣総理大臣決定文書ですけれども、第八の二の(一)には、「文書管理者は、行政文書ファイル等の紛失及び誤廃棄が明らかとなった場合は、直ちに総括文書管理者に報告しなければならない。」というふうになっておるんです。
 総括文書管理者は、消費者庁においては消費者庁次長でいらっしゃると思いますが、総括文書管理者として、パブリックコメントを廃棄していましたと、午前中の質疑を踏まえて報告がございましたか。

#192
○高田政府参考人 お答えいたします。
 御指摘の資料について、ないということは、当然報告は受けております。

#193
○川内委員 それは、総括文書管理者として、三十年保存文書を廃棄した、三十年保存文書を保存していなかったという意味において報告を受けておるということですか。

#194
○高田政府参考人 お答えいたします。
 まず、日常的に次長として、実は次長もいろいろな顔がありますので、いろいろな報告を受ける場合に、それが、次長であると同時に、総括の管理責任者として受けるというのを恐らく兼ねているのだろうなと思います。
 それから、今御指摘の点につきましては、午前中の内閣府からの御説明等々も踏まえまして、そういうことになったというのは、ここの場におきまして私もそう認識したところでございます。

#195
○川内委員 三十年保存文書を廃棄するというのは、私はあってはならないことではないかというふうに思うんですけれども、そこで、もう一度、消費者庁の伊藤公文書監理官にお尋ねをいたしますが、この件について、なぜ廃棄をしたのか、本当に廃棄をされているのか、どこかに残っているのではないかということも含めて、しっかり調査をして、そして御報告をすべきであるというふうに思いますが、公文書監理官としてのお立場を述べていただけますか。

#196
○伊藤政府参考人 お答え申し上げます。
 本日の国会の御審議も踏まえまして、適切に対応してまいりたいと思います。

#197
○川内委員 審議を踏まえまして適切に対応するというのは、調査をする、公文書監理官として、当時なぜ廃棄をしたのかということについて調査をする、三十年保存文書を廃棄したことについて調査をするということでよろしいですね。

#198
○伊藤政府参考人 お答え申し上げます。
 形はいろいろあろうかと思いますが、御議論も踏まえまして、適切に対応してまいりたいと思います。

#199
○川内委員 適切に対応するという言葉の意味を教えていただけますか。

#200
○伊藤政府参考人 お答え申し上げます。
 御指摘のように、どのような取扱いがなされていたのかにつきましては、いろいろ関係者に話を聞くなど適切に対応してまいりたいと思います。

#201
○川内委員 公文書監理官として、法にのっとって、しっかりとした御調査をいただきたいというふうに思います。
 独立公文書管理監、政府全体の公文書のありようについて統括される立場の宮川独立公文書管理監にお尋ねいたしますが、ファクトがあれば、事実があれば、そして必要があれば調査を求めますよという先ほど午前中の御答弁でした。
 事実については、廃棄していたということを消費者庁はおっしゃり、そして井上大臣は、適切ではなかったということをおっしゃられていらっしゃいます。
 独立公文書管理監として、消費者庁に対して経緯についての報告を求めるということでよろしいでしょうか。

#202
○宮川政府参考人 お答え申し上げます。
 現時点におきましては、御指摘の件につきまして、具体的な御報告等はまだいただいておりませんし、詳細を承知しておりませんので、具体的にどうだというお答えは差し控えさせていただきます。
 ただ、今後具体的に御報告をいただければ、その際に、必要な報告を聴取したり、場合によっては、必要があれば調査も行うということでございます。

#203
○川内委員 報告があればとおっしゃったんですけれども、宮川管理監も午前中の質疑を聞いていらっしゃいましたよね、廃棄したのは事実であると。行政手続法や公文書管理法にのっとって適切とは言えないということを井上大臣もおっしゃった。それらを踏まえて、消費者庁に対して報告を求めるかと聞いているんですよ。
 なぜかなら、自分のところのミスは、なかなか、自分たちで調べるといったって、それは恥ずかしいし、それは人間ですから。そこを、政府全体の独立公文書管理監が、報告してねとちゃんと一言言うことがとても大事なことになる。それが、チェックする、独立公文書管理監としてのお仕事じゃないんですかということを聞いているんですけれどもね。
 報告は求めない、あれば対応するということなんですか。私が管理監の立場なら、報告してね、待っているよと。だって、事実は、そうだ、不適切だ、適切ではなかったと確定したわけですから。それに対してどう対応するんですかということを聞いているんです。

#204
○宮川政府参考人 お答えいたします。
 一般論で申し上げれば、不適切な事案があった場合に当室に御報告いただくということが、それは当然、前提でございます。ですので、こちらから一々の具体的な事案について報告を求めるということはございませんけれども、御報告があるのではないかというふうには思っております。

#205
○川内委員 ありがとうございます。報告があるだろうということでございます。
 私がなぜこのことにこだわるか。三十年保存文書、しかも、本法案の立法事実の一つであるジャパンライフ事件に絡むパブリックコメントが、消費者庁のこれまで取られてきたパブリックコメント、平成二十五年以降のパブリックコメントは二十七件、うち意見提出があったものは二十二件、そのうち一件のみ、本件のみパブリックコメントが廃棄をされていた。それは、本当にただ過って廃棄したのか、意図的に廃棄したのか、そこはしっかりと調べていただく必要があるし、前代未聞だと思うんですよ、三十年保存文書なんですから。
 もう一点、このジャパンライフ事件に絡んで、平成二十六年に、行政処分をする前に一回行政指導をしているわけですね。この行政指導をするに当たっての決裁文書を下さい、平成二十六年の行政指導をするに当たっての決裁文書、指導するよということを意思決定した消費者庁の文書を下さいということを、資料要求をずっとさせてきていただいているんですけれども、いまだに御提出をいただいておらないというところでございまして、これは一体どうなっているんでしょうか。説明していただけますか。

#206
○高田政府参考人 お答えいたします。
 ジャパンライフに対する調査に係る資料は大部にわたるものでございまして、現在、御指摘の決裁資料については探索をしているところでございます。確認が終わり次第、御報告させていただきます。

#207
○川内委員 次長さん、今の御答弁もちょっと不信を持つんですよ。ジャパンライフの様々な資料については、累次、国会で資料要求が行われてきている。平成二十六年の行政指導に関わる文書についても、資料要求が、国会の委員会の場で、この本委員会の場で行われているわけですよ。それに対して、消費者庁は、きちんと対応しますよというふうに答弁しながら、いまだに探索中だと。これは何かどこかで聞いたような言葉ですね。財務省の赤木ファイルみたいなものなんです、いまだに探索中だと。大部にわたるものですから分かりませんと。
 これはいつ出していただけますか。それだけでも約束していただけますか。あと一週間ぐらい待ってねということなのか、それはいつ出せるか分からぬよとおっしゃるのか。行政文書ですから。次長、いかがですか。

#208
○高田政府参考人 まず、いまだもって探索中であることをおわび申し上げます。
 その上で、全力で探索したいと思いますが、いつまでというのは、お答えするのは現時点では困難でございます。

#209
○川内委員 法案の審議に関連して必要な行政内部の資料を資料要求したら、たくさんあるので分かりません、だけれども、政府案を若干修正して、のんでください、のみなさい、あとはこっちでやるからということは、それは我々は野党で、選挙で多数をいただいているわけではないので、最後は多数決で押し切られますねというのは、それはそのとおりです。しかし、かといって、我々が言うことに全く理がないかというと、多少の理はあると自分では思っているんですよ。
 消費者被害を繰り返さないために、過去のことをきちっと検証するということが大事なことなんじゃないかというふうに思うからこそ、私みたいな知識のない人間、あるいは経験のない人間は、過去の行政の中にある資料を読ませていただいて、ああ、そうか、こういう考え方があるのか、こういうふうにしたのかということを学ばせていただいて初めて質問になるので、そういうものが全くないとなると、知識も何もない私は、何をどう質問していいかさっぱり分からぬということになってしまうんですよ。
 では、もう一つ、過去の資料について、過去の資料、これは多分直近で、あるんだろうというふうに思うんですけれども、ちょっと待ってください、今資料を捜しますね。資料がないと何も言えないんです、私。ちょっと済みません、時計は回していていいですから、ちょっと捜します。
 過去、平成二十三年の一月二十日、第五回情報通信技術利活用のための規制・制度改革に関する専門調査会に提出された資料でございますけれども、先ほど、午前中の質疑でも申し上げましたけれども、五月までは、契約書面のデジタル化はできません、こうおっしゃっていた。そこから十一月までの間に、契約書面のデジタル化を検討しますに変わった。その変わった経緯について、どういう資料があるのか、消費者庁の中の内部の会議の資料、メモ等を下さいと言っても、それは分かりませんということだった。
 平成二十三年のこの会議で、制度改革に関する専門調査会、情報通信技術に関連して、内閣府から契約書面のデジタル化をしなよと言われて、消費者庁がどう答えているかというのは、「「電磁的交付について明示的な意思表示」が現状行える環境であるのか、その実態を十分に踏まえる必要があると考える。」こうお答えになられて、いやいや、そう言わずに、よく考えてみてよと更問いをされて、結論として、「したがって、高齢者を含む消費者が、電磁的交付について積極的な承諾の意思表示を行い得る環境であるとは言い難いと考えられるところ、電磁的交付の可否についての検討に当たっては、その実現が可能なような環境が整っているのか、十分かつ慎重な実態把握が必要である。」
 「十分かつ慎重な実態把握が必要である。」というふうに消費者庁として回答をされていらっしゃるわけでございまして、じゃ、今般、考え方を変えた、消費者庁としての方針を変えてこの法律の提出に至っているわけですけれども、十分かつ慎重な実態把握を、いつ、誰が、どのような形でなされて、どのような形で結果が取りまとめられているのかということについて教えていただきたいと思います。

#210
○高田政府参考人 今ちょっと手元にないんですけれども、たしか前回の審議の際に、この十年間でデジタルに関して非常に社会が進んだ、いろいろなスマホ等々の使用率も上がっているというようなことをお示ししたと思いますので、そういうことを総合的に勘案してでございます。

#211
○川内委員 今、大臣、聞きましたか。この十年間で社会が進んだ、そのようなことを申し上げました、前回と。この十年間で社会が進んだ、十二文字です。
 それが十分かつ慎重な実態把握というふうに消費者庁として考えておるということなんですか。

#212
○高田政府参考人 お答えいたします。
 前回お示ししたとおり、データでデジタルが進んでいるということが確認されて、それを踏まえて、この状況でございますから、全く電子化が認められないというのを続けるというのは、それはやはり無理があるのではないか。ですから、原則は書面で出し、例外的に、実質的に承諾を取った場合に限って認める方向で検討しようと。その場合、もちろん、皆様方、いろいろ御指摘いただいておりましたように、消費者被害が拡大してはいけないから、そういうことがないような制度設計にしようというふうに考えて作業してきたところでございます。

#213
○川内委員 全く答弁になっていないと私は思います。十分かつ慎重な実態把握をされたとはとても思えない。しかし、それでも強引にやるのだ、こうおっしゃられるわけでございます。
 特商法と預託法の第一条の目的の中に、利便性の向上という言葉はないですよね。損害を防止するという言葉はある。利便性の向上という言葉は目的規定の中には入っておりません。ですよね、次長。

#214
○高田政府参考人 御指摘のとおりでございます。

#215
○川内委員 だから、法の目的にないことを強引におやりになろうとするのであれば、なおさらのこと、十分かつ慎重な実態把握、高齢者がそれに堪えられるのかというようなことを御調査されるべきである。
 法施行までの間、それらの調査をしっかりやるということを、大臣、お約束いただけませんか。していないわけですから、調査を。高齢者や若年者が、こういうデジタル化、要するに、実質的な承諾という言葉は聞こえがいいけれども、実質的な承諾をめぐって消費者被害が起きるわけですよね。実質的な承諾をめぐって消費者被害が起きるんだから、本当に堪えられるのかどうかということも、きちんと、この際、施行までの間、調査をするよ、検討してみますよということは、大臣、責任大臣として、分かったと。過去、こう言っているわけですから。それは俺に任せろ、ちゃんとやるからと、最後、御答弁くださいよ。

#216
○井上国務大臣 この電子化について、これから法施行までの間に、様々な関係者の皆様方の意見なども聞きながら、慎重に制度設計を行ってまいりたいと思います。その中で、そういった調査が必要かどうか、あるいはどういった調査がふさわしいのか、そういったことも含めて、今後、検討してまいりたいと思います。

#217
○川内委員 大臣に私はお約束いただいたものというふうに理解いたしますけれども、やはり、消費者庁さんを全面的に信頼したいんだけれども、政省令で定めるから心配するなよと言われても、こう不誠実な対応を繰り返されるのでは、どうにも、大臣、申し訳ないんですけれども、消費者庁を信頼してやれよと言われても、もうちょっと信頼するのに時間がかかるかなということを申し上げて、私の質疑を終わらせていただきます。
 どうもありがとうございました。

#218
○永岡委員長 次に、尾辻かな子君。

#219
○尾辻委員 立憲民主党の尾辻かな子です。
 特商法の二回目の質問をさせていただきたいと思います。
 消費者庁は、消費者行政のかじ取り役として、消費者が主役となって安心して安全で豊かに暮らすことができる社会を実現する、これが理念ですけれども、こういった目的を本当に達成できている庁となっているのか、そして、この特商法、預託法改正案がそのようになっているのかという点からお聞きをしてまいりたいと思います。
 今日も午前中からるるありました、クーリングオフ通知を電磁的方法で行う場合の効力の発生時期について、まず、これをお伺いします。
 私、これはもう三回目なんですよ。何で三回もやらなあかんのかというと、消費者庁の答弁が答弁として成り立っていないからです。そして、何度も何度も、これでは駄目だから、修正をしなければ穴になりますよと申し上げてまいりました。どのように穴が空くのかということについて、順次お伺いをしてまいりたいと思います。
 消費者庁は、これまでの答弁で、電子メールによるクーリングオフについては、その性質上、発信と同時に到達して効力が生じるから、発信主義の特則に入れなくてもよいと答弁をされてまいりました。もう何度も何度も、議事録にも残っております。
 その答弁が、そしてその説明が事実かどうか、まずは、電子メールを担当しておられる総務省にお聞きをしたいと思います。
 消費者庁は電子メールは発信と同時に到達をするというふうに考えておられるようですけれども、総務省も電子メールは発信と同時に到達するものと考えておられるのか。それとも、やはり、何らかのトラブル等により発信と同時に到達をしない、そういうずれもあるものだと考えているのか。総務省の御見解をお伺いいたします。

#220
○今川政府参考人 お答え申し上げます。
 一般的には、メールを送受信する際、メールの送信者の利用するメール送信サーバーからネットワークを経由して受信者のメール受信サーバーにメールが送られることとなります。
 通常であれば受信者側に速やかに到達するものというふうに考えておりますが、サーバーやネットワークの状況によっては、一定程度、到達に時間がかかることもあると承知しております。

#221
○尾辻委員 総務省は、一般的には速やかに到達するが、サーバーやネットワークの状況によっては、一定程度、到達に時間がかかることもあるとお答えになりました。
 消費者庁は、私たちにずっと、発信と同時に到達して効力が生じるという前提で話をされてきましたけれども、総務省の電子メールに対する見解と違います。ですので、まず、この発信と同時に到達して効力が生じるということが不正確であり虚偽であるということを私は申し上げたいと思います。
 答弁の撤回と修正をお願いいたします。

#222
○片桐政府参考人 お答え申し上げます。
 今般の改正法案において、郵送等により到達までに時間を要する記録媒体に記録された電磁的記録については、発送したときに効力を生じる旨の規定を明示的に置くとともに、その性質上、到達に時間を要しない電子メール等についても、発信と同時に到達して効力が生じることとなる。
 したがって、熟慮期間を確保するという趣旨は貫徹されておりまして、これまでのクーリングオフの発信主義の考え方に変更を加えるものではないというふうに考えてございます。

#223
○尾辻委員 片桐審議官、答えておられません。
 その性質上、発信と同時に到達するということが総務省の答弁では違うというふうになったんですから、皆さんの言っていることは違うわけですよ。まず、そのメールに対する前提が崩れましたから、それを修正してください。イエスかノーです。

#224
○片桐政府参考人 お答え申し上げます。
 電子メールにつきましては、その性質上、発信と同時に到達するということでございまして、それを踏まえて答弁をさせていただいているというところでございます。(尾辻委員「答えていないです」と呼ぶ)

#225
○永岡委員長 尾辻かな子君、もう一度質問してください。そうしたら、呼びます。

#226
○尾辻委員 もう一度だけ聞きます。ここで時間を取っているのももったいないので。
 電子メールの性質については総務省と意見が食い違っております。総務省が電子メールの所管官庁です。ですから、それに合わせて答弁を修正するか撤回するか、どちらかお答えください。しないということであれば、しないとお答えください。

#227
○片桐政府参考人 お答え申し上げます。
 答弁を修正するとかしないとかということではなくて、法律上の整理を申し上げているということだというふうに理解をしております。(尾辻委員「答えていないですよ。修正か撤回を私は求めています、答弁を求めています。委員長、答弁を求めてください」と呼ぶ)

#228
○永岡委員長 片桐審議官、質問にしっかりお答えいただければと思います。よろしくお願いします。

#229
○片桐政府参考人 お答え申し上げます。
 メールの効力につきましては、仮に、クーリングオフの電子メールについて販売業者が不到達と主張したとしても、消費者がクーリングオフを行使したことが明確であれば、クーリングオフは電子メールの送信をもってその効力が発生し得るというふうに考えられます。
 また、クーリングオフについては、正しく行使すればその効果が認められ、これに反する特約は無効であるということでございます。
 こういった法律の解釈について答弁させていただいているということでございます。(尾辻委員「修正するか撤回するかを聞いています。答えていません。しないなら、しないと答えてください」と呼ぶ)

#230
○永岡委員長 もう一度、しっかりと、片桐審議官、お願いいたします。そこの部分だけ、はっきりと言っていただければ。

#231
○片桐政府参考人 お答え申し上げます。
 修正も撤回もいたしません。

#232
○尾辻委員 ということで、総務省における電子メールというのは、もちろん発信と同時に到達も通常はするけれども、やはりサーバーやネットワークの状況によって、一定程度、到達に時間がかかるよというものだよという性質ですけれども、消費者庁における電子メールは、いや大丈夫です、発信と同時に到達して効力が生じる、それが消費者庁の考える電子メールであるということをおっしゃったということで、何と現実から離れた答弁かなということです。
 そもそもの、発信主義の特則を入れなくていいという前提が崩れているんです。それを今から法案としてやっていくということがいかに御都合主義的な話なのかということがよく分かりました。今、Gメールもそうですよね、皆さん、iPhoneとかもそうですよね、メールを送っても、届かないとか遅延するというのはよくありますよね。でも、消費者庁はその立場に立たないということです。消費者が送るメールはすぐに届くということをおっしゃっているということがよく分かりました。
 次に、法務省にお聞きいたします。
 今回、特商法の改正案には電子メールは発信主義の特則に入れませんでした。これは、午前中の門山さんの質問のときにもはっきりとお答えをされております。ですので、発信主義の特則に入らないということは、特別法において、特別法である特商法において定めがなくなりますから、民法の原則によるのが文理解釈の原則であると池本参考人も指摘をされました。
 そこで、法務省にお聞きいたします。
 まず、民法において、電子メールの意思表示は、特別法に定めのある場合を除いて、到達時に効力を生じるということでよろしいでしょうか。

#233
○堂薗政府参考人 お答えいたします。
 意思表示の効力発生時期につきまして、民法では、九十七条一項において、「意思表示は、その通知が相手方に到達した時からその効力を生ずる。」と規定しております。
 したがいまして、電子メールによる意思表示につきましても、特別法に別段の定めがある場合を除いてこの規定が適用され、その意思表示が到達したと言える時点からその効力が生じるということになるかと思います。

#234
○尾辻委員 明確に、民法では届いた時点から効力を発するという到達主義であるということを明確に述べられ、特別法の定めのある場合を除いてはそうだということです。
 更にお聞きをいたします。
 九十七条二項、わざと妨害するとか、そういうことの場合を除いて、例えばプロバイダー等の原因、つまり事業者側に帰責性がないような状態とかが考えられますけれども、発信と到達が同時に起こらなかった場合、到達時に効力が発生をするということでよろしいでしょうか。

#235
○堂薗政府参考人 お答えいたします。
 ただいまお答えしましたとおり、意思表示は、電子メールによるものを含め、相手方に到達したと言えるときからその効力を生ずるということになります。
 意思表示の到達時点の認定につきましては、最終的には個別の事案における裁判所の判断によるものの、例えば、電子メールの発信後、プロバイダー側の原因により直ちに相手方がそれを閲読できる状態にならなかった場合には、その時点で到達したとは言えず、意思表示の効力は、到達したと言える時点、すなわち閲読可能な状態になった時点であると考えられるところでございます。

#236
○尾辻委員 九十七条一項は、サーバーとかプロバイダーの遅れによって到達をしたとしても、相手の手元に届いて読めるようになったときに効力を発するということになりました。
 そして、次のも大きな大きな争点です。
 今回の特商法の改正案は、つまり、一般法の効力をないように、ちゃんと特別法の定めがあるものなのか。そして、私との二回の質疑の中で消費者庁は、通達によって発信主義を担保するんだとはっきりとお答えになりました。
 では、法務省にお聞きをいたします。
 特別法の条文に定めがなく、通達によって特別法の効力は定められるものなんでしょうか。

#237
○堂薗政府参考人 お答えいたします。
 先ほど申し上げましたとおり、民法では一般法として到達主義を取っておりますので、その例外を設けるということになれば、それは特別法が必要になるということになろうかと思います。

#238
○尾辻委員 もう一度、大事なところなので聞きますけれども、一般的でいいです。通達で特例を定められますか。それとも、特例を定めるためには特例法が必要ですか、条文が必要ですか。

#239
○堂薗政府参考人 お答えいたします。
 もちろん、通達で創設的に民法の例外を設けるということはできないかと思いますので、何らかの根拠となる法律、特別法が必要だということになろうかと思います。

#240
○尾辻委員 明確に、根拠法が必要であるということになります。
 今回の特商法にその根拠法はございますか。

#241
○片桐政府参考人 繰り返しの答弁で恐縮でございますけれども、特商法の解釈について述べているもの、御答弁申し上げているところでございます。(発言する者あり)

#242
○永岡委員長 止めてください。
    〔速記中止〕

#243
○永岡委員長 では、速記を起こしてください。
 片桐審議官、お願いいたします。

#244
○片桐政府参考人 お答え申し上げます。
 電子メールについては、その性質上、発信すれば直ちに到達することから、あえて規定を設けることはしていないということでございます。

#245
○尾辻委員 委員長、私の言葉に答えるように言ってくださいね。
 根拠条文がありますか。特別法による定めがないと、民法が一般法として行くんです。では、今回の特商法に根拠となる条文、一般法が適用されないという根拠となる条文がありますか、ありませんか、このどちらかです。消費者に関する法律ですよ。消費者が分からない、私たちも分からないような答弁をされたら困ります。しっかり答えてください。

#246
○片桐政府参考人 お答え申し上げます。
 委員御指摘の電子メールの効力を発生する時期について、電子メールについては、性質上、発信すれば直ちに到達することから、あえて規定を設けることはしていないというところでございます。(尾辻委員「答えていません。これでは、これ以上質疑できません。答えさせてください、委員長。止めてください。これは大事なところですよ」と呼ぶ)

#247
○永岡委員長 止めてください。
    〔速記中止〕

#248
○永岡委員長 では、速記を起こしてください。
 片桐審議官。

#249
○片桐政府参考人 お答え申し上げます。
 特商法のクーリングオフ制度の趣旨に鑑みて、この特商法の解釈として、電子メールについては送信をもってその効力が発生するということでございまして、それを踏まえた今回の法改正の提案をさせていただいているということでございます。(尾辻委員「答えていません。委員長、もうこれは三回目ぐらいですよ。ちゃんと答えさせてください。手を挙げられません」と呼ぶ)

#250
○高田政府参考人 お答えいたします。
 特商法で、九条二項で、当該書面を発したときとか、そういう規定がございます。この規定が置かれている趣旨は、郵便等による送付等を念頭に置いたときに、消費者に与えられるクーリングオフを行使するかどうかの熟慮期間が確実に確保されるよう、郵便等によるクーリングオフの相手方への到達に要する期間によってクーリングオフの期間が実質的に短くならないように設けられた規定でございます。
 この点、電子メールについては発信すれば直ちに到達することからあえて規定は設けないという解釈の下に、今回の条文を提案しているところでございます。(尾辻委員「同じ答弁をして、私の質問に答えていません。答えさせてください。答えないなら、一旦休憩して議事整理してください。答弁整理してください。これ以上質疑を続けられません」と呼ぶ)

#251
○永岡委員長 尾辻かな子君、今、解釈をおっしゃっていましたよ。

#252
○尾辻委員 違いますよ。根拠法があるかないか聞いているんです、特商法に。あるともないとも答えていないじゃないですか。もう五回ぐらい聞いています。

#253
○高田政府参考人 お答えいたします。
 委員御指摘の何か特別な規定ということでいいますと、現在の九条の二項がございますけれども、今回は電子メールです。電子メールですので、このような規定は置いていない。
 そういう意味では、委員が御指摘のような、二項のような規定はございません。ただし、それは解釈としてこれは必要ないと考えたというものでございます。

#254
○尾辻委員 根拠を置いていない、それでは、民法の九十七条の到達主義になるという解釈になります。よろしいですね。イエスかノーです。

#255
○高田政府参考人 先ほどから御説明しているとおりの、消費者庁は、このような解釈で条文を提案しているところでございます。(発言する者あり)

#256
○片桐政府参考人 先ほどから答弁申し上げているのは、特商法のクーリングオフの制度の趣旨に鑑みて、踏まえて、特商法の解釈について申し述べているところでございまして、民法のその原則とのそごというのは生じていないというふうに理解をしております。

#257
○尾辻委員 同じことを何回も聞いております。ここにいていただいている皆さんは、消費者庁がごまかしの答弁をしておられることは百も承知だと思います。
 これは、一足す一は二になりますよね、白い色のものは白ですよね、黒い色のものは黒ですよねということだけを聞いているだけで、価値判断を聞いているわけではありませんよ。一足す一は二になりますかというのに違う答弁ばかりされたら、これは質疑になりませんし、私たち立法府を何だと思っているんですか。
 もう一度だけ聞いて、これでできなかったら、私、もう質問を打ち切ります。こんなの、できませんよ、これ以上。理事会を開いて、答弁修正をしていただくなり、答弁撤回するなり、新しい解釈を持ってくるなりしていただかなければ、これ以上質疑はできませんということを申し上げて、最後にもう一度だけ申し上げます。
 今回、消費者庁は、電子メールによるクーリングオフをいわば発信主義の特則に入れなくても効力が生じるんだ、発信するときに効力が生じるんだと言っている。法務省は、それであれば、民法に、それは違うんだから、特別法によって定めなければ、特別法の条文によって定められないとそれは担保されないんだ、通達では担保されないんだと言っているんです。今までずっと、通達によって担保すると言っていたやつが、法務省の解釈、一般の民法の解釈ではそれは駄目だと言われたんです。
 だから、今回、電子メールによるクーリングオフは、九十七条一項の、民法による到達主義になりますね。イエスかノーです。これがイエスかノーで答えないなら、これ以上できませんよ。消費者に関する一番大事な法律をやっているのに、そこの根拠の条文があるかないかすら答えないというのは、立法府を愚弄していますよ。白い色は白でしょう。黒は黒でしょう。一足す一は二ですよ。ただそれだけを聞いているのに、そこをごまかした法律なんか作れませんよ。
 もう一度。イエスかノーですよ。

#258
○高田政府参考人 お答えいたします。
 特商法上、委員御指摘のような趣旨の条文は九条二項にはございませんけれども、特商法の趣旨を鑑みて、消費者庁として、これはこのような趣旨であると、通達で可能であると考えております。(発言する者あり)

#259
○永岡委員長 止めてください。
    〔速記中止〕

#260
○永岡委員長 速記を起こしてください。
 高田次長。

#261
○高田政府参考人 お答えいたします。
 メールは、法務省のお話にもありましたように、発信すれば到達したときに効力を生じるものでございますけれども、このクーリングオフの趣旨から考えれば、発信していれば到達したと考えられる場合があり得る、そういうことを通達で示したい。つまり、到達したと考えられる場合、例えば発信の記録があるとか、そういう場合でございます。(尾辻委員「答えていないんですけれども。民法九十七条一項の到達主義になりますか、なりませんか。イエスかノーだと言ったはずです」と呼ぶ)
 法律的には、委員御指摘のとおり、到達したら効力を生ずるというものでございます。発信した場合は多くは到達する。到達していないと言われても、発信が確認できれば到達したというふうにこの法律では扱う場合があり得るということでございます。
 委員御指摘のように、到達している、ないしは到達したと考えられ得るというものが合わされば、それで、発信した結果、到達してクーリングオフということになるというものでございます。

#262
○尾辻委員 イエスかノーで答えられる質問をもう一度だけします。これで答えなかったら、議事を止めてください。理事会で議事整理してください。
 今、お答えになりました、九十七条一項の民法の到達主義によると高田次長はお答えになりましたね。

#263
○高田政府参考人 お答えいたします。
 到達主義といえばそうかもしれませんけれども、ただし、発信して到達したと考え得る場合は到達したと考えられるというのがこの制度の趣旨であるということでございます。委員御指摘のとおり、到達しないといけないという意味では到達でございます。

#264
○尾辻委員 ということでありまして、今回の特商法において、電子メールによるクーリングオフは、到達をしないとその効力を発しないという九十七条一項が適用されるということを高田次長もお認めになりました。
 私たちは、これは、それでは消費者の利益にならないから、ちゃんと九条二項の発信主義の特則に入れてくださいよ、これを入れたらクーリングオフはこれで成立するんですからと言ってきたのに、結局、詭弁を弄し、そして、条文もないのに、気持ちだけで、いやいや、発信したら効力があるんですと、私たちにずっとうそをついてきたんですよ。
 ということで、今までの審議が全部無駄になっています。なので、修正した答弁をしっかりともう一度出していただけますか。今まで、だって私たち、もう参考人もやって、一回目もやって、でも、その答弁、崩れたんですよ、今。変えました。ですので、ちゃんと、変えたということでみんなに説明がいただきたいので、一旦、暫時休憩いただけませんか。法案審議の途中で法案の解釈を変えたんですから。消契法のときと一緒ですよ、これ。

#265
○永岡委員長 高田次長、きちんと説明をお願いいたします。

#266
○高田政府参考人 到達すれば効力を生じるというものでございます。発信すれば普通は到達する。ただ、到達しない場合も、恐らくサーバー等の原因で到達しない場合もあるかもしれない。それも、発信したということが分かれば到達したとこの法律では扱うというものでございます。
 到達しないと効力を発しないという意味では、先ほど法務省さんとちょっと整理した結果、そういうことだろうと、それに基づいて今までの説明を整理させていただいたものでございます。

#267
○尾辻委員 委員長にお願い申し上げます。
 今までの消費者庁の答弁と今答えた答弁は事実が違います。なので、きっちりと消費者庁に、答弁をして、理事会に持ってきていただいて、整理をしたものを私たち聞かないと、これ以上審議できません。今までの審議、全部無駄になっていますから。委員長、一回止めてください、そして理事会に入ってください。

#268
○永岡委員長 もう一度、しっかりと……(発言する者あり)

#269
○高田政府参考人 お答えいたします。
 今までの答弁は、発信したら到達して効力を生じるというふうにお答えしておりましたので、到達して効力を生じる、そこは変わっておりません。(発言する者あり)それは、だから、到達していない場合であって、到達していない場合は、発信したことが分かれば、それは発信して到達したものと考え得るというものでございます。

#270
○永岡委員長 尾辻さん、いかがですか。

#271
○尾辻委員 答えていませんよ。答えていないので、これ以上続行できません。答えさせてください、整理させてください、委員長。

#272
○永岡委員長 それでは、最後、もう一度聞かせてください。高田次長、よろしくお願いします。

#273
○高田政府参考人 お答えいたします。
 発信と同時に到達して効力が生じる、そこは変わっておりません。特商法の解釈といたしましては、発信していれば、発信ということが確認していれば、特商法上のクーリングオフの効力は生じる。それは、特商法の趣旨として、冷静になって考える期間というのが短くならないという意味でございますので、そこは変わらないというところでございます。

#274
○永岡委員長 尾辻かな子さん、終わっておりますけれども、しっかりと質問もしていただきたいと思いまして、延ばしております。

#275
○尾辻委員 もう一度申し上げます。もう皆様は分かっておられると思いますので。
 今まで消費者庁は、発信と同時に到達してその効力が生じるから、クーリングオフは発信と同時にその効力が生じると言ってきたんです。しかし、法務省に聞いたら、それをするためには条文が必要だと言ったんですよ、通達じゃ駄目だと。その条文はありますかといったら、条文はないんですよ。だから、到達主義になりますね、九十七条一項、民法の到達主義になりますねということをお認めになりました。
 今までのやっていた答弁と百八十度というか、違うことになりましたから、ちゃんと整理をして、理事会に出していただいて、説明をしていただかないと、今までの解釈と変わったんです。ですので、これでは採決できませんよ。そして、今までの審議も無駄になっていますからね。消費者庁が、自分たちで勝手に、いや、自分たちはこう言っているからそうなるんだと。根拠の条文はありますか、ない。法務省に聞いたら、条文がないとそんなことはできませんよと言われたんですよ。これでできるというなら、立法府を愚弄していますよ。ですから、これ以上審議できません。
 委員長、これはすごく大事なところですから、休憩をしていただいて、ペーパーで今の解釈を出すように、それまで審議を休憩してください。

#276
○永岡委員長 今の尾辻さんの質問と、法務省共に、少しまとめていただいて、分かりやすく、しっかりと、理事会に持ってきて、議論させていただきたいと思います。いかがでしょう。(発言する者あり)理事会というよりも、ここでもっと話合いができるように、まとめていただけるとありがたいと思います。(発言する者あり)
 今の尾辻さんの議論ですね、尾辻さんがおっしゃるには、これは消費者庁の意見が変わったと。変わったということですから、そういうことを、しっかりと、そうではない、そうであるということを、消費者庁、また法務省の方も御協力いただきまして、ひとつ話合いをしていただきまして、筆頭間で話合いができるようにちょっと議論をお願いしたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 理事会というと長時間になりますけれども、次の質疑者がおりますので、そういうところではなかなかできないかと思いますが、是非よろしくお願いいたします。(発言する者あり)
 質疑は続行させていただきますので、尾辻議員、本当にありがとうございます。

#277
○尾辻委員 私は、休憩をし、議事整理をしていただきたいということを求めました。ただ、委員長としては休憩をしないということですね。

#278
○永岡委員長 そうです。このまま続けさせていただきます。

#279
○尾辻委員 大変残念です。
 一言で申し上げると、消費者庁にお願いしたいのは、電子メールによるクーリングオフは到達しないと効力を発しませんので、デジタル化といっても、そういうふうに消費者の利益になりませんので、皆さん、電子メールによるクーリングオフはやめてくださいということを言っていただきますようにお願いを申し上げたいと思います。
 以上、終わります。

#280
○永岡委員長 次に、畑野君枝君。

#281
○畑野委員 日本共産党の畑野君枝です。
 今、尾辻かな子委員からの質問に対する政府としての統一した見解、答弁を私からも強く求めます。
 今日の質疑でまとまらなければ今後も必要な時間を取っていただきたいということを委員長にも求めておきたいと思いますが、いかがでしょうか。

#282
○永岡委員長 今しっかりとまとめていただいておりますので、大丈夫だと思います。

#283
○畑野委員 尾辻委員からもありましたが、私たち野党は、立憲民主党、日本共産党、国民民主党、三党で、消費者権利の実現法案を対案として出してまいりました。本会議では、私が趣旨説明をし、柚木道義議員が質問をし、井上一徳議員が答弁をされるということで進めてまいりました。
 今日は、政府提出の特商法、預託法等改正案について、引き続き伺ってまいります。
 この間、参考人質疑の中でも、多くの皆さんから反対の声、懸念の声が出た問題は、契約書面の電子化によって広がるであろう消費者被害についてです。大きな問題として、皆さんから、消費者庁の言う承諾は歯止めにならない、そして、消費者被害を、水道の蛇口でいえば、その蛇口の部分で止められないということだったと思います。
 私は、井上信治大臣、消費者庁は、いま一度立ち止まって、この参考人の皆さんの御指摘を真摯に受け止めて考え直すべきだと思いますが、井上大臣、いかがですか。

#284
○井上国務大臣 是非、この法案に対する与野党の委員の皆様の理解をいただけるように、よろしくお願いしたいと思います。

#285
○畑野委員 理解できないので質問しているので、しっかりと答えていただきたいと思うんですね。
 それで、参考人の皆さんの御指摘を順次紹介、確認しますけれども、まず言われたのは、特商法の特殊性の問題です。一般のものと違うんだということです。
 池本誠司参考人からは、昨年の暮れ以降、急遽登場してきた契約書面の電子化は、消費者被害を拡大するおそれが極めて強いということで反対せざるを得ない中身だという御指摘がありました。承諾によって歯止めをかけると言うが、それは構造的に難しい、無理だ、全国の消費者団体、弁護士会、司法書士会、地域団体、労働団体、幾つかの地方議会からも反対の意見が次々と出されている、書面の電子化については、一旦削除して、引き続き検討の場を設けるという形をもっと欲しいという御要望でした。本当にそうだと思います。
 さらに、池本参考人は、訪問販売などのように不意打ちで勧誘する、連鎖販売取引のようにもうけ話で誘い込む、消費者は不本意な形で受けてしまう、だからこそ、契約直後に契約書面を交付し、クーリングオフ規定を見えやすい形で赤字、赤枠で記載し、それを見て契約内容とクーリングオフ制度を知って考え直す、こういうクーリングオフをする機会を与えるというのが特商法の最も重要な役割なんだということです。
 だから、尾辻委員からも、このクーリングオフの解釈、法文上の明記を含めて質問があったわけです。野党としても、そのことを求めてまいりました。
 この書面の電子化を認めてしまうと、詳しい契約条項が、スマホですね、手のひらに載っかる小さいスマホの上に移されるわけですから、池本参考人がおっしゃるように、スマホの中のクーリングオフに気づかないうちに八日を過ぎてしまうということが最も危惧されるんだということです。
 特商法の特殊性があるからこそ、消費者保護を第一に考えなければならないということですが、こうした声について、井上大臣、どのようにお考えになりますか。

#286
○高田政府参考人 消費者からの承諾の取り方、非常に重要でございます。
 承諾を得ていないにもかかわらず承諾を得たなどとする悪質事業者を排除する観点から、例えば、政省令等において、少なくとも、口頭や電話だけでの承諾は認めない、消費者が承諾したことを明示的に確認することとし、消費者から明示的に返答、返信がなければ承諾があったとはみなさない、承諾を取る際に、その承諾によってどのような効果があるのか、どのような内容のことが電子メール等で送付されるのかを明示的に示すことなどを規定することが適切であると考えております。
 承諾の取り方について、消費者利益の保護の観点から、口頭や電話だけでの承諾は認めないこととしている中で、電子メールなどの電磁的方法か紙で承諾を得た場合のみ認められることが考えられ、その際に、例えば、オンラインで完結する分野は電子メールで、それ以外のものは当面、紙で承諾を得ることなどが考えられます。また、ウェブページ上やタブレットでチェックを入れる承諾を取ることは認めない、消費者から承諾を取る際に、電磁的方法で提供されるその種類や内容を明示的に示させるといった点については、政省令等を作成する際に十分考えたいと思っております。
 以上のような実質的な承諾を取ることによって、例えば、先ほどでいえば、スマホの中に入ってしまうという御指摘がございましたけれども、スマホがそもそも使い慣れない、そういうような方は承諾は得られないというふうな厳しい内容にしたいと考えております。

#287
○畑野委員 高齢者でもスマホを使うわけですよ。それで、慣れているじゃないか、あなた、使っているじゃないかと言われたら、どうするんですか、高田次長。

#288
○高田政府参考人 お答えいたします。
 契約の相手方が高齢者の場合には、家族など契約者以外の第三者にも承諾に関与させるなど、デジタル機器に不慣れなお年寄りが事業者のペースで本意ではない承諾をしてしまったりしないような仕組みをつくりたいと考えております。

#289
○畑野委員 第三者は大事だと思いますよ。でも、突然訪問されて、おじいちゃん、おばあちゃんと言われて、それで、いや、ちょっと待ってくださいと。紙か電子かできますよ、電子便利ですよと。ちょっと待って、家族呼ぶよと言って、遠い東北から来てもらうわけにいかないでしょう。誰に立ち会ってもらうって、そんな、人が来てくれますか。ヘルパーさん、すぐ来てって、来てくれますか。
 それから、あるいは、いや、自分はそんなの必要ない、自分は絶対自分でできるんだと。でも、実は、スマホはふだんの電話機能ぐらいしか使えていない人が、契約もしたことない人が、でも、スマホ使っていますよねと言ったら、反論にならないんじゃないですか。

#290
○高田政府参考人 御指摘のような場合におきましては、第三者の関与がないということであれば、それは実質的な承諾にはならないということになると思います。

#291
○畑野委員 そうすると、今、その前におっしゃった、明示的な、例えば口頭や電話とかいうふうにおっしゃって、それは駄目だ、それはもうこの間聞いたんですよ。じゃなくて、その次にさらっと言ったこと、ちょっともう一回繰り返していただけますか。

#292
○高田政府参考人 お答えいたします。
 口頭や電話だけでの承諾は認めないこととしている中で、電子メールなどの電磁的方法か紙で承諾を得た場合のみ認められることが考えられ、その際に、例えば、オンラインで完結する分野は電子メールで、それ以外のものは当面、紙で承諾を得ることなどが考えられます。

#293
○畑野委員 初めてですよね、今、それを言っていただいたのは。つまり、オンラインが慣れている人は、オンラインでやっている人は、まあ、だけれども、そうでない人は当面、紙だ、紙だけにすると。その基準はどうなるんですか。オンラインでというのは、その最初の方は、例えばどういう例ですか。

#294
○高田政府参考人 お答えいたします。
 オンラインで完結する分野でございます。
 具体的にどういうふうな制度設計にするかは消費者団体などの方の御意見を聞いて決めたいと思いますけれども、オンラインで完結する分野、例えばといいますと、ネットで英会話を申し込んで、全部、ずっと英会話で終わるというようなものはそれに該当すると思います。
 そういうもの、いろいろな場合を考えた上でルールを作りたいと思っております。

#295
○畑野委員 そうすると、オンラインで完結しないものは当面、紙だけにする、紙だけだということで確認させていただけますか。

#296
○高田政府参考人 最終的には、今後、消費者団体などの意見を聞いて考えることではございますけれども、そういうやり方があるかなと考えております。

#297
○畑野委員 本当に、高齢者の中でもできる人がいるとかあるので、これは難しいと思うんですよね。だから、基本、紙だ、契約のときも原則、紙だと言うんだけれども、電子書面化の承諾についても、やはり原則、紙だ、紙なんだと。オンラインの場合はどうするかというのは、そこはいろいろな意見があるでしょうけれども、私はやはり紙であるべきだとずっと言ってきているんだけれども。それじゃデジタル化の話にならないじゃないかとさっき議論にもなったんだけれども、いや、特商法の特殊な世界だから、やはり念には念を入れておくと。間口を広げちゃったらどれだけ消費者被害が出るか分からないという世界ですから、これはきっちりと担保を取りながら私はやる必要があるということで、今、高田次長からは一番新しい話が出たというふうに申し上げておきたいと思います。
 もう一回元に戻って、第三者の帯同というか、一緒にいるという話についてちょっとおっしゃったので、そこをもう少し聞きたいんですが、高齢者とおっしゃったんだけれども、高齢者も、いや、自分はたけている、そんな、人に、わざわざ第三者に立ち入ってもらう必要はないというふうに言われた場合でも立ち会わせるということですか、これは。

#298
○高田政府参考人 高齢者の場合に、家族など契約者以外の第三者にも承諾に関与させる。一つのやり方かなと考えております。
 ただ、具体的には消費者団体などからの御意見を聞いて考えたいと思いますし、その人の、自分はというのか、あるいは、いろいろな他の法令、制度などを参考にして特定の年齢で切るのか、あと、関与というのも、同席なのか、同席はしていないけれども何らかの形で承諾を取る、連絡をするとかそういうことにするのか、いろいろなやり方があろうかと思いますので、委員の御指摘も踏まえ、いろいろな方の御意見を聞いて、丁寧な制度設計をしたいと思っております。

#299
○畑野委員 それでも、高齢者も、年齢というとまた難しいじゃないですか。それから、第三者に確認を取るというのはどんなふうに、同席しないといった場合にどういうふうなことを考えておられるんですか。

#300
○高田政府参考人 お答えいたします。
 いろいろなやり方があろうかと思います。連絡を取って、承諾をもらったという確認を取るというようなやり方があろうかと思いますけれども、これは、委員御指摘のとおり、どういうやり方があるのか、いろいろなことがあろうかと思いますので、いろいろな方の御意見を聞いて検討したいと思います。

#301
○畑野委員 障害のある方はどうされるんですか。高齢者じゃなくても、障害のある方。例えば、そういうことを判断するのを少し支援をしてあげないといけないという方。

#302
○高田政府参考人 お答えいたします。
 ちょっと、障害のある方は、どうするかまで具体的なアイデアはございませんけれども、あと、障害のある方の意思決定そのものが、単独でできるのかとかいろいろなケースがあろうかと思いますので、そこは、いろいろな方の御意見を聞いて、何があり得るのか考えたいと思います。

#303
○畑野委員 若年者はどうするんですか。みんな、若い人は紙よりはスマホよ、デジタルよと思うかもしれませんけれども、これとても、いろいろな問題が。逆に、デジタルに慣れているから、でも、ふだんのSNSとか発信は分かっていても、それで契約をしちゃうなんてことは余り考えずに使っているという人もいるわけですよね。
 特に、この間、増田参考人がおっしゃっていましたけれども、若者の連鎖販売取引について、法定書面は数十ページにわたり、それをスマホで受け取り、スクロールしてクーリングオフの記載を一目で捜すことは困難です、消費者はクーリングオフができる取引であることを知らないことが多いため、スマートフォンに検索機能があっても、クーリングオフの規定を捜すこと自体しない、結果的にクーリングオフの機会を失うことになりかねないと。
 私、増田悦子参考人の発言を聞いていて、そうだなと思ったんですけれども、若年者の場合、消費者金融から借り入れて支払っていることがあって、返済のためにアルバイトをしなくてはならず、就職活動に大きく影響している実態があると。私、なるほどなと、勉強もできずに、バイトをやってそういうのを返している、こんなことは許せないなと涙が出る思いだったんです。
 それで、これは大臣にもこの間、申入れもしたというのを、大臣、受け止めていただきましたけれども、成年年齢引下げでしょう。現状の被害が十八歳、十九歳に発生することは、増田参考人は、容易に想像できる、勧誘が活発化し、匿名性の高いインターネット上での連鎖販売取引等の行政処分が迅速にできるのか大変疑問だとおっしゃったんですね。
 これは、そういう消費者庁の体制が百倍ぐらいにならないとできないんじゃないですかと私も思いますよ。だから、余計な手間と余計な被害をかけるということをよくよく丁寧に考えていく必要があると思うんですけれども、若年層をどう考えていますか。

#304
○高田政府参考人 お答えいたします。
 今委員御指摘の、若年者がよく考えずにとかクーリングオフが理解できないのではないかということでございますけれども、先ほど申し上げましたとおり、承諾を取る際に、その承諾によってどのような効果があるのか、どのような内容のことが電子メール等で送付されるのかを明示的に示す、すなわち、例えば、これはクーリングオフの起算点になる、そういうことをきちんと説明させるということによって、それは考えたいと思います。

#305
○畑野委員 そうすると、承諾を得るときに延々とそういうことをちゃんと説明していると誰がチェックするんですか。

#306
○高田政府参考人 承諾を取る際にどのようなことをきちんと説明しているのか、そのチェックのやり方は、いろいろな方の御意見を聞いて検討したいと思います。

#307
○畑野委員 だから、駄目ですって。そういうのも吟味に吟味を重ねてやらなかったら危なくてしようがない世界だから、これだけ言っているんじゃないですか。それが、小出しにして、やっとこさ今日あたりぐらい幾つかの案が出てくるということですから、ちょっと遅過ぎるというか、無理過ぎるというふうに思いますよ。
 それで、二つ目に、もうちょっと承諾の問題を伺うんですけれども、池本参考人から、消費者庁は、真意による承諾をしたことが明らかな場合に限る、承諾の要件を実質化するとしている、しかし、これまた、本体の契約が不意打ち、利益誘引の勧誘である場面で、書面の電子化の部分だけ真意で承諾するということは想定できない、本体の契約と電子化の承諾は、同じ場面で同じ流れの中で承諾を取得してしまうということになる、これでは歯止めにならないと言わざるを得ないと。
 それから、増田参考人も、明示的な同意がなければ承諾とは認められないと言うが、元々、不招請勧誘され、虚偽、誇大な説明等により契約に至ることが多い、真意の同意が取れるのか大変疑問、契約の申込みが消費者の真意かどうか争うと同時に、電磁的書面交付の同意が真意かどうか消費生活相談の現場で争うことになる、違法な方法で同意取得をした事業者に、書面交付したとはみなされない、クーリングオフとして返金してと言っても認めないことが容易に推測できると。
 石戸谷豊参考人からは、真意の承諾というのがどういうことを意味しているのか、四月二十七日の委員会質疑をずっと聞いていたが、結局よく分からなかった、自らオンライン契約で入っていって選択したような場合は、客観的に見て真意であると言えるが、勧誘に基づいて承諾をするという場合に真意であるかないかは計り知れないという話ですよね。
 河上正二参考人も、いろいろな参考人の御意見も聞きながら、実質的な同意を取ることの難しさを痛感した、こういうふうに率直におっしゃっていただきました。
 さっきから言っているんだけれども、争いになったときに、どういうふうにそれが本当の承諾だったというふうに言えるのかということだと思うんです。それは、いろいろとさっきから言っているから繰り返し聞きませんけれども、こういう問題があるんだということをよくよくかみしめていただきたいというふうに思います。
 私、ちょっと確認したいのは、河上参考人が、鍵は消費者の実質的同意の確保なんだとおっしゃったので、伺った際に、一つはITリテラシーです、もう一つは、書面の保管は、立証は事業者側にあると言っているんですけれども、これはどのように対応されますか。

#308
○高田政府参考人 お答えいたします。
 実質承諾の立証責任という御質問でしょうか。それは、事業者側に当然ございます。

#309
○畑野委員 それで、私、もう最後なんですけれども、まだまだ聞きたいことがあるんですけれども、紙の契約書の重要性、さっき、さらっと高田次長がおっしゃっていただいたんですけれども、これはすごく大事だと思うんですよね。繰り返し、井上大臣にも申し上げておきたいんですけれども。
 増田参考人が、高齢者の見守り機能のことをおっしゃっていたんです。消費者庁は見守りネットワークの構築を最重要課題にしている、高齢者の自宅にあった書面を家族やヘルパーが早期に発見して通報してくれることで被害回復につながることが多い、被害に遭っている意識が乏しい高齢者が自らスマホを見てほしいと申し出ることは考えにくく、ヘルパーはもちろん、家族であっても、スマホを見せてもらうことは簡単じゃないと。
 スマホは物すごい個人情報なんですよ。中には、ロックがかかっている場合もあるので、これは開けるのも大変というのもあるんですけれどもね。
 それから、石戸谷参考人は、現行では、連絡を地域包括支援センターの方からいただいて、紙ベースの契約書を見つけて、相談した方がいいとなる、しかし、スマホを出してくださいと言えない、中身をちょっとチェックしますとは言えない、表面化しなくなってしまうと。ジャパンライフの例でいうと、会社側に破産管財人が入っていったときに、既に、プロバイダーとのリース契約や何かが不払いでリース契約が解除されていて、データが消滅していて、管財人が契約状況を把握するのに困難を来した、事業側も、そっちの面から問題があるんだということです。
 そういう点では、紙の必要性、これをどのように認識しているか、もう一回伺います。

#310
○高田政府参考人 お答えいたします。
 先ほど答弁申し上げましたように、オンラインで完結する分野は電子メールで、それ以外のものは当面、紙で承諾を得ることなどが考えられます。
 そして、紙の書面で承諾を取った場合、その承諾を取った旨の控えを消費者に対して渡させるということによって、契約書とかそういう分厚いものではございませんけれども、何らかのものは残るとなれば、それを見つけるということは可能だと思います。

#311
○畑野委員 当面、紙にするというのは、非常に大事なことだというふうに思います。
 それで、私は、もう時間が来ましたから終わりますけれども、本当にいろいろな課題があるんですよ。さっきのクーリングオフの問題もそうなんですよ。法律の漏れなんですね。そういうのを一つ一つ明文化しておかないと、後で現場が本当に苦労するということなんです。最後に、大臣、どうされるのか伺います。それで終わりますけれども、どうですか。

#312
○井上国務大臣 いろいろな消費者の方々、いろいろなケースを想定して御質問をいただいて、しっかり受け止めたいというふうに思っております。
 この法案がきちんと消費者保護に資するようにということで、どういうふうに制度設計していけばいいか、今後、政省令の策定などの過程において、いろいろと関係者の御意見も賜りながら、しっかり考えてまいりたいと思います。

#313
○畑野委員 反対だという声を今日は届けました。
 以上で質問を終わります。ありがとうございました。

#314
○永岡委員長 次に、井上一徳君。

#315
○井上(一)委員 国民民主党・無所属クラブの井上一徳です。
 まず、契約書面等の電子化について聞きたいと思います。
 これについては、もう皆さん御承知のとおり、非常に心配する声が多いわけですが、四月二十三日時点では百二十三団体から慎重又は反対の意見が来ているわけですけれども、現時点ではどういう意見がどのぐらい来ていますか。

#316
○高田政府参考人 お答えいたします。
 五月十二日までに消費者庁で受け取った契約書面等の電子化に対する意見について、消費者庁に意見書を提出した団体数は百八十でございます。
 内訳は、弁護士関係三十六、消費者団体等七十三、司法書士会等九、全国知事会一、地方公共団体関係五、生活協同組合連合会四などが届いております。
 その内容は、いずれも紙の書面による消費者保護機能が損なわれるといった理由から、消費者利益の保護の観点から慎重に検討すべきとして、書面の電子化に反対若しくは慎重な検討を求めるものでございます。

#317
○井上(一)委員 この間の参考人の御意見を聞いていても、書面の電子化についてはやはりかなり慎重な意見が多かったと思います。
 参考人の中には、やはりオンラインによる英会話指導契約のような契約類型に絞って導入をすることが本筋ということで、まずは絞って、そこから検討した方がいいのではないか、むやみやたらに広げるのも危険であるというような御意見もありました。
 やはり、こういった反対する、慎重な意見が多い中、政府としても問題意識は一緒だと思うんです。その点について、今後どのようにこれをしっかり担保していく、規制していく考えか、具体的にお話ししていただきたいと思います。

#318
○高田政府参考人 お答えいたします。
 消費者からの承諾の取り方につきまして、承諾を得ていないにもかかわらず承諾を得たなどとする悪質事業者を排除する観点から、例えば、政省令等において、少なくとも、口頭や電話だけでの承諾は認めない、消費者が承諾をしたことを明示的に確認することとし、消費者から明示的に返答、返信がなければ承諾があったとはみなさない、承諾を取る際に、その承諾によってどのような効果があるのか、どのような内容のことが電子メール等で送付されるのかを明示的に示すことなどを規定することが適切であると考えております。
 具体的には、承諾の取り方として、現時点では、例えば、ウェブページ上でチェックを入れるだけで承諾とすることは認めない、消費者から承諾を取る際に、電磁的方法で提供されるものが契約内容を記した重要なものであること、それを受け取った時点がクーリングオフの起算点となることを明示的に示す、契約の相手方がデジタル機器に不慣れな一定の年齢以上の方には、家族などの契約者以外の第三者の関与、例えばメールアドレスにも送付などを行わせることなどを考えております。
 いずれにせよ、法案成立後、オープンな場で広く意見を聴取する検討の場を設けるとともに、消費者委員会でも御議論いただき、消費者団体の現場にいらっしゃる相談員の方などから丁寧に意見を伺うこととし、それも十分に踏まえながら、消費者の承諾の実質化について具体的に検討してまいります。

#319
○井上(一)委員 ここで確認しておきたいんですけれども、政令を作る際には、法律で定められた消費者委員会、すなわち、消費者団体とか弁護士の方々、そういった専門家の方々が入った委員会できっちりこの政令を審議するということを、明確にお答えしておいていただきたいと思います。

#320
○高田政府参考人 お答えいたします。
 政令を作る際には消費者委員会の意見を聞くこととされておりますので、消費者委員会の意見をしっかり聞いて検討したいと思います。

#321
○井上(一)委員 是非、慎重に検討をしていただきたいと思います。
 それでは、ちょっとクーリングオフについてもお聞きしたいと思います。
 ずっと議論をされていました。私も、聞いていても、消費者被害を防止するという立場からは、やはり明確な規定を置いておいた方がいいのではないかと思います。
 この点についても、参考人の方々に私も聞きました。クーリングオフを行使するときに電子メールを使った場合、この解除の効力の発生の時期をどう考えるか。
 この検討委員会の委員長だった河上参考人も、意思表示に代わって電子情報が発せられたというような場合には、書面が発せられたのと実質的には等価であるというふうに考えて、発せられたときにその効力を生ずることは明記しておいた方が、いろいろな形でトラブルを避けることができるというふうにおっしゃっています。
 それから、石戸谷参考人も、消費者庁の方も発したときに効力を生ずるんだという御説明でしたけれども、今の条文からしてちょっとなかなかそれは無理があるんじゃないか、やはり明記しないとそこはすっきりしないんじゃないかというふうに言われていますので、先ほどのやり取りを聞いていても、やはり根拠規定をしっかり置いておいた方が、私は消費者のためになると思うんです。やはり、法律を読んだときに、明確にその条文があった方がいいに決まっているわけですよ。
 今、よりよい法案を目指して与野党で協議しているわけですから、この点についても、更にこの点を考慮していくということが大事じゃないかと思いますので、是非、知恵を絞っていきたいというふうに思います。
 その点についてちょっと、政府はどういうふうにお考えか。

#322
○高田政府参考人 御指摘の点につきましては、今整理中でございますので、もうしばらくお待ちください。

#323
○井上(一)委員 しっかり整理していただくということは大事ですけれども、法案修正の今協議をやっているわけですから、この点、クーリングオフの効果、電子メールの効果についても明確な規定をやはり置いておくということを、是非、与野党で協議していきたいというふうに思っています。
 次は、送りつけ商法対策です。
 これは、この委員会でも、送りつけたものの所有権がどこにあるのかということでずっと議論させていただいて、参考人質疑でも私はこの点を聞きました。
 河上参考人は、こうおっしゃっていました。判例では、不法原因給付で相手に対して渡されたものは、それが返還請求ができないことの反射的効果として、相手のところに所有権は移転するというふうに説明しております。判例ではですね。したがって、そのような、所有権が相手に反射的効果として移転した以上はそれを直ちに処分して構わない、換金しても構わないという結論になるはずですというのが河上参考人。
 石戸谷参考人は、大体同じ趣旨なんですけれども、所有権はあるんだけれども返還請求できないんだから反射的効果として処分したって構わないんだ、こういう整理だと。
 それから、池本参考人。例えば有害な商品で、廃棄するのに逆に費用がかかるようなものを送りつけられて、所有権が当然に自分になったらそれも逆に困るな、仮にそうだとすると、贈与とみなすことができるにしなきゃいけないのかなと。ただ、所有権が当然に移るというふうに言ってしまうのは、なかなか難しい問題と。
 こういう説明で、私も理解は進んだんですけれども、この点について、もう一度、消費者に分かりやすいように、所有権の移転、それから返還請求権との関係、これを御説明していただきたいと思います。

#324
○片桐政府参考人 お答えいたします。
 所有権は、憲法上認められた財産権の主要なものでございます。したがって、贈与や売買契約といった所有権者の意思表示なくして、ある者の所有権を剥奪し、他者に与えるという法的論理構成については、極めて慎重な検討が必要であります。
 一方で、消費者が送りつけられた商品をどう扱っていいか分からないという不安定な状況や、もしかすると送りつけた者から返還請求されるのではないかという心配を払拭する観点から、特定商取引法の制定当時、消費者が頼んでもいないものを一方的に販売業者が送りつけた場合は、一定の期間経過した後は、その販売業者は商品の返還を請求することができないと規定することとしたものでございます。
 販売業者は、商品の返還を請求することができないこととなれば、その反射的効果として所有権も主張できなくなり、所有権が移転したときと法律効果としては差異は生じないものとなります。そのため、商品の送付を受けた者は自由に当該商品の処分などをすることができるようになります。
 なお、処分などには、廃棄するだけではなくて、使用や売却することも含まれており、この解釈は現行法でも既に定着しているところでございます。
 今回の法改正によりまして、消費者から見ると、送りつけられた商品を直ちに処分等ができることとなります。この新たな制度については、コロナ禍での消費者の置かれた特殊な状況に乗じて詐欺的な行為を行おうとする悪質業者も見られることから、消費者庁としては、積極的に周知広報、普及啓発を行っていく方針でございます。

#325
○井上(一)委員 大変分かりやすい説明だったと思います。これを一般の消費者の方々にも是非理解してもらわないといけないと思うので、周知広報をしっかりしていただきたいと思いますが、どういうような周知を考えておられますか。

#326
○片桐政府参考人 お答え申し上げます。
 全国で説明会を開いて、今回の法改正の趣旨について周知、普及活動をしてまいります。また、デジタル化の進展しているこのような社会状況でございますので、SNS、フェイスブック、こういったツールを活用いたしまして、制度の内容について普及啓発を速やかに行ってまいりたいというふうに考えております。

#327
○井上(一)委員 是非、周知をよろしくお願いしたいと思います。
 それでは、こうやって消費者行政の、被害を防止するということで、今回この特商法の改正というふうになるわけですけれども、消費者庁に対する期待も当然大きいですし、それから、それに対する執行機関の整備というのもやはり大事な課題だと思うんです。
 消費者庁の組織力の強化、これについて大臣の御見解をお聞かせいただきたいと思います。

#328
○井上国務大臣 消費者庁においては、従前より、多様な人材に、その専門的な知見を生かして活躍いただいているところであります。
 本法案が成立した暁には、法の運用や、あるいは海外当局との連携がしっかりなされるよう、人事戦略という観点でも、より一層十分な対応をする必要があると理解をしております。
 そこで、職員の採用、人事交流、研修の充実などの様々な手だてを活用して、組織として専門的な知見のある人材の確保に努めるほか、必要な体制の充実に取り組んでまいります。

#329
○井上(一)委員 次に、消費者行政における執行力の充実ということで、地方における特商法の執行力の充実に向けて、ちょっと質問したいと思います。
 これは平成二十九年八月に消費者委員会がまとめておりまして、特に、地方における特商法の執行、これの課題、それから今後の取組の方向性を示しております。
 これを読みますと、地方における執行状況、これについては都道府県に差があるのが現状であります。なぜ、このように都道府県によって差が出ているのか、御説明いただきたいと思います。

#330
○片桐政府参考人 お答え申し上げます。
 消費者庁、それから各地方自治体、それぞれの法執行に当たっての体制の差異、それから、それぞれの地域における、消費者庁は全国レベルでございますけれども、問題となる商行為の状況、こういったものの差異によって、御指摘の差異が生じているというふうに考えております。

#331
○井上(一)委員 それで、この消費者委員会の報告書の中では、多くの都道府県において、執行の基本となる消費者行政担当職員は、特商法の執行業務のほかにも複数の業務を兼務している、都道府県においては体制への不安を抱え、執行ノウハウの蓄積に苦慮しているという状況です。
 こういう状況を改善していかないといけないと思うんですが、そのために消費者庁としてどういう取組をされていくか、お聞かせいただきたいと思います。

#332
○片桐政府参考人 お答え申し上げます。
 地方での執行力の強化、大変重要な御指摘だと思います。消費者被害の防止のために悪質事業者に対して厳正に対処していくためには、都道府県における更なる執行強化を図っていくことが重要であるというふうに認識しております。委員御指摘のとおりでございます。
 消費者庁においては、地方における法執行力を強化することを目的として、地方消費者行政強化交付金におきまして、法執行に係る専門家の活用等の体制の整備を支援するほか、消費者庁所管法令の執行に関する専門知識や実践力を身につけるための研修を地方公共団体職員、それから地方支分局職員に対して実施しているところでございます。
 引き続き、こういった研修を通じた都道府県における執行担当者の能力の向上、それから、国と都道府県による連携調査、同時行政処分などを通じまして、都道府県における体制整備の支援、それからノウハウの共有を図ることによりまして、地方における法執行の強化に引き続き取り組んでまいりたいというふうに考えてございます。

#333
○井上(一)委員 時間が来ましたので終わりますけれども、やはり、この特商法の改正というのは、消費者の被害を防止する、本当に与野党を問わず、消費者の立場に立って考えていかないといけない法律だと思います。そのためにも、今、与野党で最終的な協議がされていますけれども、全会一致で合意できるような内容を、是非、最後の最後まで知恵を絞って、成立させたいということを強く願って、質問を終わりたいと思います。
 ありがとうございました。

#334
○永岡委員長 この際、暫時休憩いたします。
    午後二時五十四分休憩
     ――――◇―――――
    午後三時三十二分開議

#335
○永岡委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。
 これにて、ただいま議題となっております両案中、内閣提出、消費者被害の防止及びその回復の促進を図るための特定商取引に関する法律等の一部を改正する法律案に対する質疑は終局いたしました。
 次回は、明十四日金曜日午後一時十分理事会、午後一時二十分委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。
    午後三時三十三分散会
ソース: 国立国会図書館
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