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2021/05/19 第204回国会 参議院 第204回国会 参議院 憲法審査会 第2号 令和3年5月19日
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2021/05/19 第204回国会 参議院

第204回国会 参議院 憲法審査会 第2号 令和3年5月19日

#1
令和三年五月十九日(水曜日)
   午後二時一分開会
    ─────────────
   委員の異動
 四月二十八日
    辞任         補欠選任
     井上 哲士君     山下 芳生君
 五月十八日
    辞任         補欠選任
     山田  宏君     和田 政宗君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    会 長         林  芳正君
    幹 事
                石井 準一君
                石井 正弘君
                西田 昌司君
                藤末 健三君
                那谷屋正義君
                白  眞勲君
                西田 実仁君
                松沢 成文君
                矢田わか子君
                山添  拓君
    委 員
                赤池 誠章君
                有村 治子君
                磯崎 仁彦君
                衛藤 晟一君
                岡田  広君
                片山さつき君
                古賀友一郎君
                上月 良祐君
                佐藤 正久君
                中川 雅治君
                中曽根弘文君
                古川 俊治君
                堀井  巌君
                舞立 昇治君
                山下 雄平君
                山谷えり子君
                和田 政宗君
                石川 大我君
                打越さく良君
                江崎  孝君
                小西 洋之君
                杉尾 秀哉君
                福島みずほ君
                伊藤 孝江君
                平木 大作君
                矢倉 克夫君
                安江 伸夫君
                浅田  均君
                東   徹君
                足立 信也君
                浜野 喜史君
                吉良よし子君
                山下 芳生君
                渡辺 喜美君
   衆議院議員
       発議者      逢沢 一郎君
       発議者      中谷  元君
       発議者      船田  元君
       発議者      北側 一雄君
       発議者      馬場 伸幸君
       発議者      井上 一徳君
       修正案提出者   奥野総一郎君
       修正案提出者   山花 郁夫君
   事務局側
       憲法審査会事務
       局長       岡崎 慎吾君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○日本国憲法の改正手続に関する法律の一部を改
 正する法律案(衆議院提出)
○日本国憲法及び日本国憲法に密接に関連する基
 本法制に関する調査
 (日本国憲法及び憲法改正国民投票法を巡る諸
 課題について)
    ─────────────

#2
○会長(林芳正君) ただいまから憲法審査会を開会いたします。
 日本国憲法の改正手続に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。
 発議者衆議院議員逢沢一郎君から趣旨説明を聴取いたします。逢沢一郎君。

#3
○衆議院議員(逢沢一郎君) 日本国憲法の改正手続に関する法律の一部を改正する法律案の提案理由を説明を申し上げます。
 ただいま議題となりました日本国憲法の改正手続に関する法律の一部を改正する法律案につきまして、提出者を代表をいたしまして、その趣旨及び概要を御説明申し上げます。
 日本国憲法の改正手続に関する法律、いわゆる国民投票法は、平成十九年に制定され、平成二十六年に、選挙権年齢等の引下げなど、制定時に残されたいわゆる三つの宿題に対応するための法改正が行われましたが、その後、平成二十八年に、公職選挙法の数度にわたる改正により、投票環境向上のための法整備がなされております。
 本法律案は、このような既に実施されている投票環境向上のための公職選挙法改正と同様の規定の整備を、国民投票法について行うものでございます。
 次に、本法律案の主な内容を御説明申し上げます。
 第一に、投票人名簿の内容確認手段について、個人情報保護の観点から、従来の縦覧制度を廃止し、公職選挙法と同様に、閲覧できる場合を明確化、限定した閲覧制度を設けることといたしております。
 第二に、公職選挙法においては在外選挙人名簿への登録について出国時申請の制度が創設されましたけれども、この制度を利用した者が、出国の時期によっては、国民投票の在外投票人名簿に自動的に反映されないケースが出てまいりますので、その谷間を埋めるような規定を整備をいたしております。
 第三に、投票日の当日、市町村内のいずれの投票区に属する投票人も投票することができる共通投票所を設けることができる制度を創設をいたしております。
 第四に、期日前投票事由に天災や悪天候の場合を追加するとともに、期日前投票所の開始時刻の繰上げ及び終了時刻の繰下げを、それぞれ二時間の範囲でできることといたしております。
 第五に、洋上投票制度の対象を、便宜置籍船等の船員及び実習生に拡大しております。
 第六に、繰延べ投票の期日の告示について、少なくとも五日前に行うとされていたものを、少なくとも二日前としております。
 第七に、投票所に入ることができる子供の範囲を、幼児から、児童、生徒その他十八歳未満の者に拡大をいたしております。
 なお、この法律は、公布の日から起算して三か月を経過した、経過した日から施行することといたしております。
 以上が、本法律案の趣旨及び概要でございます。
 何とぞ、御審議の上、速やかに御可決くださいますようお願いを申し上げます。

#4
○会長(林芳正君) この際、本案の衆議院における修正部分について、修正案提出者衆議院議員奥野総一郎君から説明を聴取いたします。奥野総一郎君。

#5
○衆議院議員(奥野総一郎君) 本法案の衆議院における修正部分につきまして御説明申し上げます。
 本修正は、原案に法施行後三年を目途とした検討条項を加えるもので、その検討対象は次のとおりであります。
 まず一つは、天災等の場合において迅速かつ安全な開票を行うための開票立会人の選任に係る規定の整備など、投票人の投票に係る環境を整備するための事項であります。
 もう一つは、国民投票運動等のための広告放送やインターネット有料広告の制限、国民投票運動等の資金に係る規制、国民投票に関するインターネット等の適正な利用の確保のための方策など、国民投票の公平及び公正を確保するための事項であります。
 これらの事項について検討を加え、その結果に基づいて、法制上の措置を含む必要な措置を講ずるものとしております。
 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。

#6
○会長(林芳正君) 以上で趣旨説明及び衆議院における修正部分の説明の聴取は終わりました。
 本案に対する質疑は後日に譲ることといたします。
 発議者及び修正案提出者の皆様は御退席いただいて結構でございます。
    ─────────────

#7
○会長(林芳正君) 次に、日本国憲法及び日本国憲法に密接に関連する基本法制に関する調査を議題といたします。
 本日は、日本国憲法及び憲法改正国民投票法を巡る諸課題について意見交換を行います。
 まず、各会派から意見表明を行った後、委員間の意見交換を行います。
 全体の所要は一時間五十分を目途といたします。
 発言時間につきましては、経過状況をメモで通知し、時間が超過した際はベルを鳴らしますので、あらかじめ御承知願います。
 また、御発言は着席のままで結構でございます。
 なお、委員間の意見交換において発言を希望される方は、各会派からの意見表明の間にあらかじめ氏名標をお立てください。
 それでは、まず各会派一名ずつ、各五分以内で御意見を順次お述べいただきたいと存じます。
 石井準一君。

#8
○石井準一君 先月二十八日、三年二か月ぶりに、参議院憲法審査会において憲法に対する考え方についての意見交換が行われました。まずもって、歴代の参議院憲法審査会長、与野党筆頭幹事らの思いが形になったものであると感じた次第であります。開催に御理解をいただきました関係者全てに感謝を申し上げたいと思います。
 あわせて、憲法は国民のものであるからこそ、国民の皆様に憲法についての案を示す役割を持った国会、参議院憲法審査会では、憲法、そしてそれに関係する課題について、それぞれが持つ意見を率直に開陳をし、じっくりと議論を深め、その議論を通じて国民の皆様方に広く理解を得る努力を続けていかなければならないと強く感じた次第であります。先月二十八日の参議院憲法審査会では、まさにそのような意見交換が行われたものと考えております。改めまして、与野党筆頭理事の役目を預かる自分といたしましては、引き続き、しっかりと国民の目線に合った憲法審査会を動かす努力を行っていかなければならないと感じております。
 今回、憲法改正国民投票法案が衆議院から送付をされてまいりました。そもそも憲法審査会は、憲法そのものについての議論はもちろんではありますが、手続についての議論を行い結論を得ること、これも大きな役目となっております。今回の法案についても、しっかりと参議院らしい議論をしていかなければなりません。
 そこで、今回衆議院から送付されてきたこの国民投票法案ですが、商業施設等への共通投票所の設置や洋上投票の対象の拡大など投開票手続に関する改正であり、平成二十八年に全会一致で成立をし改正をされた公職選挙法に規定されたものと同様の内容とするものであります。また、今国会中に採決すべきという回答が半数以上になっている世論調査の結果もあります。したがって、それらをしっかりと踏まえた審議がなされるべきだと考えております。
 一方、国民投票法については、テレビやラジオなどの広報規制、さらにはネット広報規制等、投開票手続の議論とは別に議論すべき課題があります。この点について、衆議院における審議を経て、附則に改正法施行後三年をめどに検討を加え、必要な法制上の措置を講じると盛り込まれたところであります。
 広告規制等をめぐる課題自体、できるだけ自由にという国民投票法の基本理念と国民投票の公平公正とのバランスをどう取っていくのかという問題もあります。この附則により、今回の投開票手続改正の議論の後に腰を据えた議論がなされることが期待をされていると考えております。
 同時に、憲法審査会では、国民の皆様方の声を踏まえ、憲法そのものについての議論もしっかりとしていくべきであります。
 今年も、マスコミ各社で憲法に関する世論調査が行われました。NHKでは、憲法改正に向けた議論を進めるべきと答えた人は五四%、進める必要はないが二七%、朝日では、今の憲法を変える必要があるが四五%、変える必要はないが四四%、毎日では、憲法改正に賛成四八%、反対三一%、読売では、憲法を改正する方がよいが五六%、改正しない方がよいが四〇%となっております。
 日本憲法の抱える諸課題という観点で申し上げれば、施行後七十四年という歳月の中で大きく変化をしてきた社会や人々の考え方に日本国憲法が対応できているのか、国会、とりわけ憲法審査会でしっかりと議論しろというのが国民の皆様方の声であると受け止めております。
 我が党といたしましては、自衛隊の明記、緊急事態対応、合区解消・地方公共団体、教育の充実の四項目について、国民の皆様方に問うふさわしいテーマであると考えているところであります。
 我が会派以外からも幾つかの議論すべきテーマ、課題が寄せられていると承知をしております。我が会派も含め、各会派から寄せられたテーマ、課題を踏まえ、参議院らしく全会派そろって粛々と憲法審査会での議論を進めていくことが国民の期待に応えるべきだと申し上げさせていただき、私の発言を終わります。

#9
○会長(林芳正君) 那谷屋正義君。

#10
○那谷屋正義君 立憲民主・社民の那谷屋正義です。会派を代表し、一言意見表明を述べさせていただきます。
 私たちは、憲法が時の為政者、権力の暴走から国民の権利、人権、平和主義を守る役割を持つ立憲主義の理念に基づき、それを深化させる観点から未来志向の憲法議論を真摯に行っていくことを綱領でうたっています。したがって、本審査会では、国会法にあるように、憲法に限らず関連法も含め、国民にとって真に必要な改定を積極的に議論、検討してまいりたいと考えております。
 さきの審査会で小西議員から指摘のあった、既に施行されている集団的自衛権の一部の行使を容認した閣議決定及び安全保障法制のように、論理的整合性、法的安定性に欠ける恣意的、便宜的な憲法解釈の変更は絶対に認められません。
 参議院憲法審査会は、これまでも静かな環境の中で、各会派が円満な状況の下で冷静かつ慎重な議論が行われてきたと認識しております。憲法改正を党利党略の政争の具とせず、憲法及び関連法に対する国民一人一人の興味、関心を促し、国民の期待に応えるよう、これからも各会派の皆さんの真摯な議論が何よりも大切であると考えます。
 次に、衆議院から送付されてまいりました憲法改正手続に関する国民投票法改正案に対して申し上げます。
 与党などが提出された原案は、平成二十八年の改正公選法による投票環境の向上を図るための措置に倣った七項目の法整備を行うものですが、そもそも国民投票法を公選法と同一の扱いとすることの問題点もありますが、法の目的にある投票環境の向上を図るには、七項目が合致するかという疑問を否定できません。衆議院の審議でも、それが不十分のままであります。
 そして、従来から申し上げているとおり、スポットCMの扇情的な影響力やインターネット広告も含め、CMに投じる資金の多寡が投票結果に与える影響等を踏まえると、CMや運動資金などについて一定の規制が設けられなければ、公正公平な国民投票の実施は期待できません。
 また、今日のコロナ禍において、自宅療養等を余儀なくされている方々の投票権の保障も解決されていません。こうした課題が山積しているのを承知しながら法を成立させることは、立法府の怠慢とのそしりを免れません。
 立憲民主党は、積み残している課題等について具体的な検討を開始し、一定の結論を得る必要があると考え、修正案を提出いたしました。
 この修正案は、国は、この法律の施行後三年を目途に、追加の二項目を始めとする投票人の投票に係る環境を整備するための事項及び国民投票運動等のための広告放送やインターネット有料広告の制限、運動資金規制、インターネットの適正利用の確保を図るための方策その他の国民投票の公平及び公正を確保するための事項について検討を加え、必要な法制上の措置その他の措置を講ずるものとしています。
 これに対し、各党で見解に大きな隔たりがあることがあからさまとなりました。それにもかかわらず、この修正案についての質疑が衆議院では全く行われずに採決がされたことは遺憾であり、国民の不信を招いています。本院では、まず原案と修正案で指摘された項目等について徹底した議論が行われるべきであると考えます。
 今後、参議院としての本審査会に求められるものは、本審査会の議論を国民に正しく理解をしていただくためにより工夫した審議が必要ではないでしょうか。そして、法案の質疑はもとより、参考人招致等、慎重に審議を進めることは言うまでもありません。また、さきに述べたように、改めて憲法改正の必要性の有無や、議論の内容も、改憲内容のみならず、既に施行されている法律の違憲性の有無等の審査にも目を向けるべきであることを申し上げ、意見表明といたします。

#11
○会長(林芳正君) 矢倉克夫君。

#12
○矢倉克夫君 公明党の矢倉克夫です。
 日本国憲法及び憲法改正国民投票法を巡る諸課題について、会派を代表し、意見を申し上げます。
 まず、憲法改正について、日本国憲法がうたう国民主権、基本的人権の尊重、恒久平和主義という三つの原理は、人類普遍の理念であり、これからも堅持されなければなりません。原理は単なる原則と違い、例外を許さないものと理解をいたしております。
 公明党は、この三原理を有する現憲法を、我が国の民主主義を進展させ、戦後日本の平和と安定、経済発展に大きく寄与、日本の礎を築いたすばらしい憲法であると評価をいたします。憲法改正議論に当たり、この日本国憲法を改正することそれ自体を目的とすべきではありません。
 他方、このすばらしい憲法をより良くするための改正に向けた議論はあってしかるべきです。新たに憲法に盛り込むにふさわしい価値を見出せるのであれば、あるいは現行の規定のままでは不都合が生じており憲法改正でしか解決できない課題が明らかになっているのであれば、憲法の基本原理をあくまで維持しながら、新たな条文、新たな理念、価値を加えるべきと考えます。いわゆる加憲です。
 加憲において大事なことは、何が加えるべき新たな憲法価値か、決めるのは国民であり、そのために憲法に関する充実した国民的議論が欠かせないということであります。これまで、憲法に関する国民的議論はどの程度存在をしていたでしょうか。従来の憲法議論というと、政治家や専門家による交わることのない意見の言い合い、時に政争の具と言ってもいいような姿といった印象が拭えないということは否定できないところであります。個性あふれる強い考えがぶつかればぶつかるほど、国民は憲法を遠く感じてしまっていたのかもしれません。
 憲法に関する真摯な国民的議論は、一人一人が憲法を自分のものとして捉え直すきっかけとなります。それが、これまで当たり前と思っていた憲法の様々な価値、特に三原理を真に国民のものとすることにつながる、憲法を守るためにも議論が必要である、私はそのように思います。加憲論にはその国民的議論を導く力がある、そう確信をいたします。
 以上の認識の下、憲法改正国民投票法改正案について申し上げます。
 この法案は、投票環境の向上に関するものであり、国民が憲法議論をするために必要な手続法です。憲法改正に関わる以上一切認めないでは、国民の議論する権利を奪い、国民から憲法を遠ざける結果となります。改正の内容は、平成二十八年の公職選挙法改正で措置済みのものと同様です。憲法改正国民投票の投開票に関する部分については、公職選挙法並びでもよいと考えます。本院においても速やかに結論に至ることを御期待いたし、議論にしっかり参画してまいりたいと思います。
 この場をお借りいたしまして、加憲の議論の対象となり得る項目について、幾つか個人の見解も含めて申し上げたいというふうに思います。
 まず、デジタル社会への対応です。AIや情報通信技術の発展、発達などによるデジタル化の進展は、社会全体に大きな利益をもたらしています。しかし、個人に関するデータの収集やその利活用の方法によってはプライバシー等の人権が侵害され得ることに加え、AIを使った心理的プロファイリング等は個人の主体的な生き方に影響を与え、個人の尊厳を脅かすおそれがあるとも指摘されております。
 デジタル社会の到来に際し、個人情報の保護と適切な利活用の適切なバランスや、プロファイリングによる個人の意思形成過程のゆがみなどについて、憲法上の対応が必要かという観点からの議論が必要であると考えます。
 また、現在進行中の地球温暖化は、平均気温の上昇のみならず、大雨、干ばつなどの気候の変化をもたらしております。その影響は将来、より深刻になると予測されます。良好な環境の下で健康で豊かに暮らすことは、今を生きる我々だけでなく将来を生きる全世代にとっても重要な価値であり、将来世代に良好な環境を残すことは将来世代の基本的人権を保障することにもなります。
 このような観点から、地球環境の保全を明記することも検討に値すると考えます。もっとも、地球環境の保全を明記するといっても、これを国民の権利又は責務どちらで構成するか、その他など、議論することは多くあります。
 このほか、国会議員のオンライン出席の可否に関する出席概念など、検討すべきテーマはこのほかにも多くあります。国民のための憲法論議が政局から離れて深められることを期待し、私の意見表明を終わります。

#13
○会長(林芳正君) 松沢成文君。

#14
○松沢成文君 日本維新の会の松沢成文です。
 この度、提案された国民投票法改正案の本来の趣旨は、投票の利便性を向上させるために平成二十八年に改正された公職選挙法の七項目と整合を取るためのものです。そこには全く異論はありません。しかし、問題は、衆議院の審査会の最終段階で立憲民主党から提案され修正案に加えられた検討条項にあります。
 日本維新の会は、衆議院において国民投票法の原案に賛成し、立憲民主党提出の修正案には断固反対しました。この修正案は、施行後三年をめどにCM規制や外国人寄附規制などについての検討を求めるものですが、今後の検討、審議に禍根を残すと言わざるを得ません。憲法改正反対派に憲法本体の議論に入ることを拒む大義を与え、加えて、憲法改正に向けた国会の発議権が制限されるという事態を招きかねないからであります。
 現に衆議院の審査会の最終質疑においても、修正部分の解釈について、自民党、公明党、日本維新の会の委員と立憲民主党委員の間では全く異なる見解が示されております。
 三党の委員は、今後の審議の在り方について、CM規制の問題など国民投票法の次なる議論を進めていくことと併せ、憲法本体の議論を粛々と進めていくと力強く語っております。私たちも全く同感であります。
 これに対して立憲民主党の委員は、CM規制など今の国民投票法で不公正な部分がある以上、これを三年以内に改めるまでは憲法本体の審議や改正の発議はできないという認識であります。とんでもない身勝手な解釈であり、憲法審査会の目的を否定する暴挙であると言わざるを得ません。
 共同提案者の中で、法案に対する解釈がこのように真っ向から対立する荷崩れ法案を平気で提出してくる衆議院憲法審査会に対して、強く抗議いたします。
 このように法的安定性を大きく損なう法案提出など、常識的にあり得ません。このままでは必ず審査会の運営方法をめぐって混乱し、再び機能不全に陥るのは火を見るよりも明らかです。
 そこで、私たち日本維新の会として二つの提案をしたいと思います。
 まず第一に、こうした状況を打破するために、法案の修正案を提出したいと考えています。
 立憲民主党からの修正部分は、現在の国会が将来の国会に対し施行後三年という具体的期限を設けて検討を求める内容になっており、その間は憲法改正に向けた国会の発議権が制限されるとの誤解を招きかねません。そうした観点から、私たちは、修正部分に第二項を追加し、前項の規定は、憲法審査会が、同項の措置が講ぜられるまでの間に日本国憲法改正原案の審議や発議を妨げないとする修正案を提出する用意をしています。
 第二の提案は、憲法審査会規程第七条にある小委員会を設置し、国民投票法改正に向けての審議を委任することです。
 参議院では、議院運営委員会や行政監視委員会で小委員会が適宜有効に運営されている例があり、この小委員会制度を活用すべきです。
 これによって、CM規制などの国民投票法関係の審議と憲法審査会本体による憲法改正に向けての審議が分業的に同時進行するというメリットが期待できます。さらに、毎週定例日の開催や、閉会中審査の活用も含めて積極的な審議を進めていくべきです。これこそが、憲法審査会における審議を活性化し、国民の期待に応える有効な方策であります。
 憲法改正議論を促進したい会派の皆様には、この二つの提案に是非とも御理解と御賛同をお願いいたします。
 私たち日本維新の会は、憲法改正すべきテーマとして、教育の無償化、統治機構改革、憲法裁判所の設置を提起し、改正条文も公表しています。
 各政党の皆様におかれましても、速やかに改正すべき条項を当審議会に提起いただき、積極的に審議を進め、改正案を発議し、国民投票によって主権者である国民の皆様の信を仰いでいきましょう。
 以上です。

#15
○会長(林芳正君) 浜野喜史君。

#16
○浜野喜史君 国民民主党の浜野喜史でございます。会派を代表して意見表明をいたします。
 まず、憲法改正国民投票法案の審議についてです。
 衆議院において五月六日に採決が行われましたが、その際、修正案について質疑が行われなかったことを不自然と言わざるを得ません。参議院においては、当然のこととして、修正案提出者も出席の上で、修正部分も含めた審議が行われるべきであると考えます。
 次に、今後の憲法審査会の進め方についてです。
 四月二十八日に我が会派の矢田わか子幹事から提起がありましたように、審査会は、立法府に属する国会議員が、国民が持つ様々な意見を背景に、考え方や主張を相互に出し合い、議論を深めていく場であります。定期的に会議を開催し、現行憲法に関する様々な論点について意見交換や、外部の有識者からのヒアリングなどを通じて議論を深めていくとともに、国民に判断材料等を供していくことが大切と考えます。
 私たち国民民主党も、現行憲法の基本原理を堅持した上で、そのアップデートが必要であるという問題意識の下、デジタル時代の人権保障など人権についての規定の見直し、住民自治の基本原則を明記するなど地方自治の発展、強化、自衛権の統制、内閣による衆議院解散権の制限など統治の在り方の再構築、緊急事態条項の検討のほかの基礎的事項などについて議論すべきであるという憲法改正に向けた論点整理を昨年十二月に発表いたしました。
 今後、この論点整理について御紹介させていただくこともあろうかと思いますが、前回の審査会において足立信也議員から発言があったように、国会においては、国の最高法規である憲法に関わる議論を不断に行うべきと考えます。
 これからの本審査会における議論の充実をお願いし、私の意見表明とさせていただきます。

#17
○会長(林芳正君) 山下芳生君。

#18
○山下芳生君 日本共産党の山下芳生です。
 まず、憲法審査会の運営について意見を述べます。
 そもそも憲法審査会は、改憲原案を発議し、審査する機関です。しかし、世論調査で政権に期待するテーマは何かと問われて、改憲と答える人は数%にすぎません。日本共産党は、国民世論が改憲を求めていない中、憲法審査会を動かす必要はないし、動かすべきでないと考えます。
 次に、憲法改正国民投票法について幾つか意見を述べます。
 現行の国民投票法は、第一次安倍政権時代の二〇〇七年、改憲に執念を燃やす安倍首相の思惑に沿って作られたものであり、CM規制や最低投票率など根本的な問題が残されたままの欠陥法となっています。そのため、参議院では、同法の採決に当たり十八項目に上る附帯決議を付しました。二〇一四年、同法改定の際もこの欠陥を残したままだったため、二十項目の附帯決議が付されています。
 しかし、こうした国民投票法の根本問題はこれまで十分に議論されてきませんでした。本院附帯決議が指摘した欠陥を放置したまま、公職選挙法との横並びとして七項目だけ議論しようというのは、最高法規である憲法の改正手続を軽んじるものであり、認められません。
 今回の国民投票法改定案も、安倍氏の改憲への執念から提出されたものにほかなりません。第二次安倍政権時代の二〇一七年五月三日、安倍首相は改憲派の集会に送ったビデオメッセージで、九条改憲を含む改憲項目を提示し、二〇二〇年を憲法改正の年にすると宣言しました。安倍氏の号令の下、自民党は、二〇一八年三月、改憲四項目をまとめます。この改憲四項目を憲法審査会で議論するための呼び水として提出されたのが、公選法横並びの国民投票法改定案でした。
 一方で、自民党は、国民の改憲機運を盛り上げるとして、党を挙げて世論をあおりました。しかし、安倍政権が改憲を叫べば叫ぶほど、安倍改憲に反対する国民世論は拡大します。二〇一九年の参議院選挙では、安倍首相自ら改憲を正面に掲げた選挙戦にしたにもかかわらず、与党など改憲勢力の議席が参議院の三分の二を割る結果となり、安倍氏が掲げた二〇二〇年改憲は阻止されました。安倍氏自身が首相辞任表明の記者会見で、国民的世論が盛り上がらなかったのは事実だと述べたように、安倍改憲が破綻したことは明らかであります。
 にもかかわらず、菅首相は、五月三日、改憲派の集会に送ったメッセージで、自民党改憲四項目を示しながら、憲法改正に関する議論を進める最初の一歩として、まずは国民投票法改正案の成立を目指すと発言しました。安倍氏と全く同じやり方で、安倍改憲に固執しています。
 同じ集会で自民党の下村博文政調会長は、コロナを、ピンチをチャンスにと発言し、コロナ危機に乗じて安倍改憲を推進する姿勢をあらわにしました。余りにも国民世論と懸け離れた態度であり、不謹慎な姿勢と言わざるを得ません。
 今、国民は改憲議論など求めていません。各地方紙の社説には、政治が最優先で取り組まなくてはならないのは国民投票法改正ではなく、感染防止対策ではないか、中国新聞、コロナ対応の失策を隠すために改憲議論を利用している、神奈川新聞、まず全力を挙げてコロナ対策に取り組むべき、憲法改正議論は、優先して取り組むべき課題ではない、沖縄タイムスなどの声が広がっています。
 不要不急の改憲議論にかまけることなく、目の前の命を守り、暮らしを支えるために日々議論し、必要な対策を打つことこそ国権の最高機関たる国会の使命であることを強調し、意見表明とします。

#19
○会長(林芳正君) 渡辺喜美君。

#20
○渡辺喜美君 みんなの党、渡辺喜美であります。
 世の中には、建前のルールと本音のルールというのが存在するんですね。ノーマティブルールとプラグマティックルールとも言います。
 憲法四十三条には、「両議院は、全国民を代表する選挙された議員でこれを組織する。」と書いてあります。伝統的な見解では、これは命令委任の禁止であると。国会議員というのは誰の代理人でもない、選挙区の代理人でもない、業界団体の代理人でもない、全国民を代表する国民代表制というのが伝統的見解であります。
 一方、現実はどうなっているかというと、これは選挙も議会も政党が仕切っていると。議員というのは政党の党議拘束に従う存在になっているというわけであります。総理大臣も多数派が選びますし、選挙運動の実際は政党や政党支部が行っているわけですね。
 こうした建前と本音のギャップというのが余りにも甚だしくなり過ぎると決していいことはないと考えております。政党というのは、日本では憲法にも国会法にも出てこない、公職選挙法と政治資金規正法にのみ出てくる存在なのであります。つまり、日本では、政党中心主義を導入をするときに、全国民の代表である議員と政党の党議拘束に従う議員との矛盾相克、そういった議論を回避して、政党法を作らずに政党中心主義を導入をしてしまった、その政治のゆがみというものがこの三十数年間の日本の政治を象徴しているものであります。
 今回、国民投票法制が整備されようとしているのは大変結構なことであります。日本の選挙制度はかなり統制型の制度なんですね。御案内のように、選挙が始まりますと、街宣車をまず警察に持っていって測るんですね。これ、何センチオーバーしていますとか言われると、もうこれやり直しですよ。そういったことから始まって、非常に統制色の強い選挙法でありますが、憲法改正の国民投票においてはできるだけ必要最小限の規制にとどめるべきではないかと私は考えるのであります。
 衆議院の審査会で、山尾志桜里委員が大変興味深い例を出しておられました。ケンブリッジ・アナリティカのケースなんですね。あれは、御案内のとおり、違法に入手した有権者の個人データを使って投票行動の判断に介入をしていったデータゲート事件とも言われるもので、ケンブリッジ・アナリティカ自身は一八年に消滅をしております。
 しかし、こうしたものが合法的に行われ、かつアルゴリズムを駆使してマイクロマーケティングと言われる手法でもって働きかけることが一体どこまで規制できるのか、そういった議論はこの審査会において大いにやっていくべきことと考えます。
 もう既にサブリミナルについては禁止されておりますが、こうした大衆をセグメントしてそれぞれのグループに最適なサイコグラフィックスを行っていく手法がどこまで認められるのか、規制できるのか、そういう議論も是非やっていただきたいと思います。
 以上です。

#21
○会長(林芳正君) 以上で各会派の意見表明は終了いたしました。
 次に、委員間の意見交換を行います。
 一回の発言時間は各三分以内でお述べいただきたいと存じます。
 なお、発言が終わりましたら、氏名標を横にお戻しください。
 藤末健三君。

#22
○藤末健三君 自由民主党・国民の声の藤末健三です。
 先ほど趣旨説明を聴取した国民投票法改正案につきましては、公職選挙法で既に施行されている投票環境の向上に関する措置であり、本院におきましても議論を速やかに深めて結論を出すべきだと考えます。
 さて、本日は、私が副座長を務めますWithコロナ・Afterコロナ新たな国家ビジョンを考える議員連盟の憲法改正分科会で昨年八月に取りまとめました提言、コロナ禍を踏まえた国民目線の災害緊急事態条項について御説明申し上げたいと思います。
 お手元に資料をお配りさせていただいていますが、この提言は、憲法に災害緊急事態の章を新設しようとするものです。
 具体的には、災害緊急事態として、大地震など異常かつ大規模な災害だけではなく、感染症の大規模な蔓延も明記した上で、国や自治体に国民の生命、身体、財産を守るための万全かつ迅速な措置を行う義務を課すとともに、国会機能維持のために議員任期延長や国会が機能しない場合に備える緊急政令及び緊急財政支出の規定を設けるものです。
 なお、この災害緊急事態に外国からの武力攻撃などの有事は含まれないことを強調させていただきたいと思います。
 大地震や大規模な感染症など、災害緊急事態に適正に対応するためには、スピーディーな法令の制定や財政支出が不可欠です。しかし、例えば、災害対策のための補正予算の国会での成立までの日数を見ると、新型コロナ禍の令和二年度補正予算は約三十日、東日本大震災時の平成二十三年度補正予算は約百十日、阪神・淡路大震災時の平成六年及び平成七年度の補正予算は約四十日もの国会審議を要しました。
 そこで、提言では、災害緊急事態において、地方自治体における首長の専決処分のように、国会審議を待たずに政府が行動規制や財政出動を行えるよう、緊急政令及び緊急財政支出の規定を設けました。これにより、対応の遅れが批判された給付金の支給なども迅速に行えるようになります。もちろん、これらが濫用されないよう、法律制定や予算議決を待ついとまがない場合だけに限定し、事後速やかに国会承認を求めなければならないとしております。
 世界を見ますと、一九九〇年以降約三十年間に制定された百四か国の憲法全てに緊急事態条項が明記されています。我が国においても、新型コロナ禍の今こそ災害緊急事態条項について議論すべきです。
 本審査会での活発な議論を期待しつつ、私の発言を終わらさせていただきます。
 ありがとうございました。

#23
○会長(林芳正君) 杉尾秀哉君。

#24
○杉尾秀哉君 立憲民主・社民の杉尾秀哉です。発言の機会をいただきまして、ありがとうございます。
 まず冒頭に、国民投票法の改正案について、私どもの修正案を自民党が全面的に受け入れ、衆院段階で合意が成立したことは一定の評価ができます。しかし、その一方で、国民投票法成立時から指摘されている問題点が積み残されたままで、依然、欠陥法案であることに変わりありません。
 修正案の附則第四条には、公平公正を確保するために必要な事項が書かれており、これは、テレビCM規制などの必要な法改正が行われなければ国民投票の公平公正が確保されないことを自民党も認めた証左だと、このように理解できます。
 そもそも、テレビCMをめぐっては、国民投票法制定時に民放連が自主規制を表明し、それを前提に法規制が見送られた経緯があります。ところが、その後、民放連が量的規制は困難と手のひら返しをしたことから、立法当時の前提が崩れました。この間、大阪都構想の住民投票で、資金力のある団体がCMを大量に流す問題が提起されたのは皆さん御承知のとおりです。さらに、テレビとネットの広告費の逆転に見られるネット媒体の影響力の増大、また、イギリスのEU離脱国民投票や、昨年のアメリカ大統領選挙などで提起されたネットによるフェイクニュースや流言飛語とターゲティング広告など、法制定時には考えられなかった問題が山積しております。
 外国資本を含めて、投票を金で買うと言われるような運動の資金量に国民投票の動向が左右されるようなことがあってはならず、七項目の改正案の不備や、憲法が保障する言論、表現の自由との兼ね合いも含めて、これらの諸課題を慎重かつ十分に時間を掛けて検討しなければならないことは言うまでもありません。
 与党の中からは、このコロナ禍に乗じて、ピンチをチャンスにとか、コロナは憲法改正の実験台などという発言が相次いでおりまして、こうした火事場泥棒的で不謹慎極まりない発言に対しては、満腔の怒りを込めて抗議いたします。
 また、それと同時に、今回の法改正で憲法論議を加速させる条件が整ったかのごとき議論は、余りに早計かつ筋違いで、憲法軽視も甚だしいことを付言させていただきます。
 こうした論点をクリアすることなく改憲論議を前に進めることは不可能で、何より国民投票の公平公正さが疑われれば、投票結果そのものの正当性が疑われます。静ひつな環境でまずは立憲修正案の附則等を徹底的に審議し、公平公正な投票、国民投票の土台づくりに専念するように訴えて、私の意見といたします。
 ありがとうございました。

#25
○会長(林芳正君) 平木大作君。

#26
○平木大作君 公明党の平木大作でございます。
 私からは三点申し述べたいと思います。
 まず第一に、憲法に関して我々がまず問うべきは、憲法尊重義務を課された国会議員として、我々は基本的人権を守るための立法に誠実に取り組むことができているのかどうかという点であります。
 例えば、日本が児童の権利条約を批准したのは二十七年前の一九九四年でありますが、子供の権利を保障する総合的な法律としての子供基本法ともいうべき法律は、いまだ立法されておりません。
 また、情報技術の進歩が私たちの暮らしを一変させてしまう第四次産業革命のただ中にあって、法規制が時代から取り残されていないか、新たな人権侵害を引き起こしていないかも重要な論点であります。プライバシーや個人情報の適切な保護の在り方について議論を加速させる必要があります。
 家族の在り方をめぐって近年相次いで提起される違憲訴訟は、人々の価値観が多様化し、社会が大きく変化する中、国会が時代の価値観に合った立法に取り組んでいるのかを問う国民の声であります。とりわけ、本年三月、同性婚を認めていない民法などの規定は違憲で差別に当たるとした札幌地裁の判決を我々は重く受け止める必要があります。
 第二に、日本国憲法の内包する安全保障と恒久平和主義を考える上で、人間の安全保障という観点からの検討は一考に値します。
 この考え方は、端的に言えば、紛争を始めとする国際社会の諸課題を、従来の国家を守るという視点ではなく、一人一人の人間を守るという視点から捉え直すものであります。一九九四年に登場した比較的新しい概念でありますが、四半世紀を超える中で学問領域として成熟しつつあるのと同時に、国連を中心とした国際社会の中でも規範的な概念として定着しつつあります。近年では、日本国憲法前文との共通点が指摘されるようにもなってまいりました。言わば、国際社会が日本の平和主義に追い付いてきたとも言えると思います。
 第三に、当憲法審査会の開催を定例化し、議論を活発化させるべきと申し上げたいと思います。
 その趣旨は、国民の憲法に対する理解を深めることのみならず、国政に参画する各政党、政治家の考えをよりよく知り、政治に対する理解を促進する上でも極めて有意義だからであります。
 憲法についての意見表明からは、日常的な政策の議論や法案に対する賛否からは見えづらい各政党、政治家の価値観が前面に出てきます。政策をパッチワークで並べたマニフェストに辟易としている国民にとって、各政党が根っこに持つ価値観が幹となる将来ビジョンへ連なり、枝となる個々の法案の判断へとつながる様子を見せることは、国民にとって政治を身近なものとし、信頼を醸成するものと考えます。
 最後に、改正国民投票法案は、憲法制定権者である国民の権利行使の観点からも速やかに成立させるべきであると申し上げて、私の意見表明を終わります。

#27
○会長(林芳正君) 浅田均君。

#28
○浅田均君 日本維新の会、浅田均です。
 憲法改正は国民投票によって決められますので、国民レベルでの議論が必要です。しかしながら、国民及びその代表者である政治家が、憲法の内容について基礎的な知識もなく議論するのであれば、意味あるものとは言えません。
 そこで、今回は、現行憲法の成立の過程と内容との関連について、何点か確認していきたいと思っております。
 まず、憲法九条一項は、一九二八年のパリ不戦条約と文言、内容共にほぼ同じであり、一九四五年に調印、発効した国連憲章とも平仄が合っています。同様の文言は、世界各国の憲法にも記述されています。
 マッカーサー・ノートには、自衛戦争を否定することが案としてありました。しかし、自衛戦争の否定が非現実的であると考えたGHQ民政局次長チャールズ・ケーディス大佐がこれを削除し、新たに「武力による威嚇又は武力の行使」を加えました。ケーディス大佐は、いわゆる芦田修正も、自衛権を認めるものであり、当然であるとして、第二項への追加を了解いたしました。この芦田修正の登場で日本に自衛の軍備を整える可能性が出てきたので、第六十六条第二項「内閣総理大臣その他の国務大臣は、文民でなければならない。」という文言が追加されました。
 当時の占領軍側にとって、この第一項は自衛権行使を否定するものではありませんでした。南原繁貴族院議員、日本社会党の鈴木義男衆議院議員、日本共産党の野坂参三衆議院議員などが、自衛権は認め、侵略戦争の放棄とすべきではないかといった意見に対し、正当防衛、国家の防衛権による戦争を認めることは戦争を誘発する有害な考えだとして自衛権の放棄を当然としたのは、当時の吉田茂首相でした。
 また、第九十八条、憲法の最高性と条約及び国際法規の遵守の第二項、「日本国が締結した条約及び確立された国際法規は、これを誠実に遵守することを必要とする。」という文言が、芦田小委員長と鈴木義男委員などの努力により成文化されたということも明らかになってきました。
 彼らが国際法、国連憲章をどれだけ理解していたのか、知りたいものだと思っております。
 本日の発言は以上でございます。

#29
○会長(林芳正君) 吉良よし子君。

#30
○吉良よし子君 日本共産党の吉良よし子です。
 今回の国民投票法改正案は、安倍、菅改憲とセットになっています。
 実際、菅首相は、五月三日の憲法記念日に、国民投票法改正案の成立は憲法改正への議論を進める最初の一歩と位置付けました。さらには、衆議院での憲法審査会においても自民党議員から、国民投票法案の採決は一つの通過点、憲法論議を更に粛々と活発に進めていくなどの発言が相次いでいることを見ても、国民投票法改正案の成立と改憲議論を進めることがセットになっていることは明らかです。改憲と地続きの国民投票法改正案を参議院で審議、採決することは許されません。
 また、菅首相は、五月三日のビデオメッセージで、新型コロナウイルスの対応を受け、緊急事態への備えに対する関心が高まっているとし、憲法に緊急事態条項を盛り込む必要性についても言及しています。
 しかし、コロナ禍における緊急事態宣言と、憲法に緊急事態条項を盛り込むことは全く違います。憲法に緊急事態条項を設けることは、内閣が緊急事態と定めれば、無制限に憲法のない状態をつくり出せるということです。コロナ禍における緊急事態宣言が新型コロナ特措法に基づくものであり、人権侵害の暴走を止める歯止めとして現行憲法が機能していることと比較すれば、憲法停止の状態をつくる緊急事態条項は全く別物であることは明らかです。何より、感染拡大が止まらないのは憲法のせいではありません。
 緊急事態宣言について、政府は十四日朝になって当初の方針を覆し、急遽、北海道、岡山県、広島県に緊急事態宣言を適用。政府と専門家との意思疎通が十分にできていないことが明らかになりました。
 ワクチン接種についても、接種予約システムは穴だらけ。期限ばかりを自治体に押し付ける政府の姿勢が各地で混乱を生み出しています。
 休業要請については、十分な補償がない上、休業を要請する業種と休業を要請しない業種の違いについて、政府による科学的な根拠、説明は一切ありません。説明責任すら果たせずに右往左往し迷走する政府の失政を棚に上げ、コロナ感染拡大を国民そして憲法のせいにするなんて言語道断です。
 新型コロナウイルスの対応というのなら、ワクチンを安定供給し、自治体の接種体制整備を国が全面的に支援すること、そして、大規模検査の実施と医療拡充、国民への生活保障が必要であり、今こそ憲法を生かした政治へと転換すべきであると申し上げ、発言といたします。

#31
○会長(林芳正君) 矢田わか子君。

#32
○矢田わか子君 国民民主党・新緑風会、矢田わか子です。
 まずは、衆議院から法案が送られてきた以上、参議院としても良識の府として真摯に審議に臨むべきと考えます。特に、CM規制や外国人寄附規制に関する三年後の見直し規定を含む修正が行われていますが、このテーマについては衆議院で十分に議論が行われていないことを鑑みれば、参議院としては委員会で活発な議論をしていくことが重要であると考えます。
 また、CM規制に関しては、憲法の改正項目が国論を二分するようなものになると、賛否それぞれの側が新聞、テレビ、インターネット、ポスターや看板など、あらゆる伝達手段を使って大々的なキャンペーン競争を展開することになると思われます。
 そこで、CMや運動に投じられる資金の大小が投票結果に影響するという見方は納得性がある主張であり、CM規制やネット規制の在り方について、あらかじめ参議院としても議論を深めておく必要があると思います。
 また、以前から検討課題として挙げられてきた最低投票率の問題も、国の基本法の改正という国家的な選択に関わることから、真剣に議論すべきと思います。賛否は別にしても、有権者の相当の割合が投票することが大切であります。
 しかし、憲法議論は、テーマによっては高度な専門的知識を要するために、改正内容に関する国民の理解が進まないと、よく分からないから投票に行かへんという棄権者が続出する可能性もあります。
 例えば、投票率が最近の国政投票の投票率よりも若干下がって五〇%と仮定した場合、賛否が伯仲して賛成が過半数ぎりぎりの五一%を得たとして計算すれば、賛成者は全有権者の二五%強にしかすぎません。これでは国民の総意とはなりません。
 最低投票率をあらかじめ決めることは、投票そのものが無効になる可能性もありますので、そのことも踏まえながら、この最低投票率の課題も積極的に議論していきたいと思います。
 いずれにしましても、平成二十六年、憲法改正手続法改正案の提出に当たり、当時の八党間で行われた合意に基づき、この審査会の場でしっかりと審議を行っていくことが肝要だと思います。そして、国民の皆さんの憲法に対する理解促進が図られるよう努めるべきであることを主張し、意見とさせていただきます。

#33
○会長(林芳正君) 岡田広君。

#34
○岡田広君 自由民主党の岡田広です。
 憲法は施行から七十四年を迎えましたが、これまで一度も改正されていません。七十四年前の憲法は今の時代に合っているのでしょうか。社会も経済も国際情勢も大きく変わっています。今の憲法が制定された時代には、個人情報やプライバシーといった概念はありませんでした。諸外国でも時代の変化に対応した改正が行われており、我が国でも、今の時代に鑑み、憲法のどこをどう改正するのかしないのか、削除する項目、付け加える項目など、いろいろな考えがあるはずです。それぞれの会派が考えや案を示し、憲法審査会において議論し、最終的に憲法改正の判断をする国民の皆様に多角的な情報を提供することが重要です。
 衆議院において憲法改正手続法改正案が可決され、参議院に送付されました。CMやインターネット規制、資金規制について検討を加え、必要な措置を講ずるものと附則に明記されました。今般の憲法改正手続法改正案は、参議院でも十分な審議をし、成立させた上で、一刻も早く憲法改正手続法に関する議論と並行して憲法本体の議論についても憲法審査会で進めるべきです。直近の世論調査においても、過半数の人が憲法改正に向けた議論を進めるべきだと答えています。
 自由民主党は、平成三十年に、自衛隊の明記、緊急事態対応、合区解消、教育充実の四項目について、憲法改正のたたき台素案を公表しました。私は地方議員と地方公共団体の長を経験していますが、地方の現状に鑑みれば、地方創生の取組を加速させることによって日本全体の活力を上げていく必要性は更に高まっていると考えます。人口減少が急速に進む地方の声をより反映させるためにも、合区解消は喫緊の課題です。
 緊急事態対応については、コロナ禍を踏まえた政府の権限の在り方、私権の制限の在り方、国会議員の任期延長、国会審議の在り方など、更なる議論が必要です。与野党の枠を超えて、できるところから活発な議論をしていき、国民のための憲法に対する議論を深めていくことが我々国会議員に課せられた重要な責務と考えています。
 以上です。

#35
○会長(林芳正君) 打越さく良君。

#36
○打越さく良君 立憲民主・社民の打越さく良です。
 国民投票法百二十六条一項は、国民投票で憲法改正案に対する賛成票が有効投票総数の二分の一を超える場合に、憲法九十六条の承認が得られたとします。この点、本院調査特別委員会で、二〇〇七年採決の際、低投票率により憲法改正の正当性に疑義が生じないよう、憲法審査会において本法施行までに最低投票率の意義、是非について検討を加えることと付されました。
 最低投票率の導入については、衆議院の立法過程において違憲論まで唱えられました。しかし、日本弁護士連合会ほかは、最低投票率の設定が不可欠で、全国民の意思が十分に反映されたと評価できるものとすべきであるとの見解を繰り返し表明しています。当院憲法審査会として、最低投票率につき検討を加えないことには、国民の意思を十分反映する姿勢に欠けると言わざるを得ません。
 国民は、感染症対応が必要な今、改憲議論を急ぐことを望んでいません。
 なお、菅総理は、五月三日の集会メッセージで、緊急事態条項について極めて重要な課題とおっしゃいましたが、七日の記者会見で、緊急事態条項がなければ取れない対策を問われて、これは憲法改正につながるわけですけれどもと前置きした上、ワクチンの国内治験が三、四か月くらいは掛かってしまいますので、接種も遅れてしまうとおっしゃいました。
 ワクチンの治験は、憲法ではなく医薬品医療機器等法の問題であり、それも既に同法十四条の三の特例で承認審査が大幅に短縮されております。改憲が必要ではないどころか、法的手当てもされています。ワクチンの確保やロジの問題で接種が遅れているのに、行政のトップでかつ国会議員でもある菅総理までこのような誤解をしているということは、改憲について議論を急ぐ状況にはありません。
 最低投票率導入に反対する見解の根拠は、違憲である、ボイコットを誘発する、専門的、技術的な規定の改正を難しくする、民意のパラドックスが生じる、最低投票率を設けている国は憲法に根拠規定があることを挙げてきました。これに対し、日本弁護士連合会などは一つ一つ反論し、最低投票率を設けない根拠となり得ないと指摘しています。本院憲法審査会として、この点、十分審議をする必要があります。
 最低投票率の設定及びその内容について、幹事会協議事項にしていただきたく、要望します。

#37
○会長(林芳正君) ただいまの件につきましては、後刻幹事会において協議いたします。
 東徹君。

#38
○東徹君 日本維新の会の東徹でございます。
 この度、提案されました国民投票法改正案につきましては、投票環境向上、つまり多くの人が投票できるようにするためのものということで、平成二十八年に改正された公職選挙法七項目と合わせるためということであり、早急に改正すべきであります。この間、大変遅れたことは国会の怠慢と言わざるを得ません。
 そしてまた、衆議院で修正部分についてでありますが、附則四条の検討条項につきましてはそれぞれ重要な内容であるとは思いますが、この条項があることによって、施行後三年という検討期限まで憲法改正自体の議論を止めることがあってはならないと考えております。
 我が会派は、統治機構改革、教育無償化、憲法裁判所の設置といった三項目を憲法改正の具体的な案として既に発表いたしております。自民党からは合区解消ありますが、全く合区解消の必要性は感じません。
 しかし、緊急事態条項につきましては、これは新型コロナウイルスの感染拡大で明らかになりましたように、有事に十分に対応できない我が国の体制の弱さを改めなければならないと考えております。有事における一時的な国民の私権制限、これは日本国憲法第十三条、個人の尊重、幸福追求権及び公共の福祉について規定し、第十一条、第十二条とともに人権保障の基本的原則を定めております。憲法上の課題を今から議論していく必要があります。
 憲法改正の議論を三年間先送りすることは許されず、改正が必要な項目は国会で発議し、国民投票で我が国の主権者たる国民に問いかけるべきであります。
 参議院でも憲法審査会を毎週開催し、法案成立の後は憲法上の課題について議論を進め、必要であれば憲法改正の発議を行っていくべきと申し上げ、私の意見とさせていただきます。
 ありがとうございました。

#39
○会長(林芳正君) 磯崎仁彦君。

#40
○磯崎仁彦君 自由民主党の磯崎仁彦でございます。この憲法審議会におきまして意見発表の機会をいただき、ありがとうございます。
 まず、衆議院から送付されました国民投票法改正につきましては、既に改正され施行されている公職選挙法の投票環境向上のための改正内容を踏まえたものであり、早期に成立させるものであることを申し述べさせていただきます。
 続きまして、本憲法審査会における調査を活性化すべきとの観点で考えを述べさせていただきたいと思います。
 まず、日本国憲法の特色の一つは、規律密度が低いということです。規律密度が低いために、運用、解釈に多くが委ねられております。
 これには二つの側面がございます。
 一つは、社会の変化に伴い柔軟な対応が可能ということです。憲法制定から七十年余りが経過し、我が国を取り巻く環境は大きく変わっています。また、国民の皆様の意識にも大きな変化があります。この変化に憲法の解釈、運用により対応できるということです。
 他方で、どこまで解釈、運用が可能なのかという問題が課題となります。つまり、権力抑止の問題です。
 平和安全法制の議論においては、私は全くそうは思いませんが、違憲の解釈変更との批判がありました。解釈、運用の限界、範囲といった点についても議論を深めるべきであります。
 また、七十年余り前の憲法制定当時、デジタル社会、あるいは地球温暖化、そもそも想定しなかった状況が現実のものとなっております。現行憲法の解釈、運用で解決できるのか、議論が必要かと思います。
 二点目は、実質的意義の憲法と形式的意義の憲法、つまり日本国憲法という憲法典の問題です。
 憲法改正を論ずる際には、憲法改正をしなければならない問題なのか、法改正で対応できる問題なのか、解釈、運用で対応できるのかをしっかり議論する必要があると思います。先ほど述べたとおり、日本国憲法は規律密度が低いことから、特にその必要があると考えます。
 憲法の体系は、日本国憲法という憲法典を中心に、憲法附属法たる国会法、公職選挙法、内閣法、裁判所法、地方自治法などで構成されているとされます。憲法の判例もあります。例えば、私たち自民党は、参議院議員選挙制度に関して、憲法第四十七条を改正することにより合区を解消すべきと主張しています。他方、憲法改正によらず合区解消は可能と主張する方もいます。合区一つ取っても様々な考え方をこの憲法審査会で闘わすべきではないでしょうか。
 コロナ禍により、国民の皆様の行動がどこまで制約できるのか、事業者の営業行為がどこまで制限できるのか等が問題になりました。憲法はまさに我が国の在り方、我が国の形を示すものであり、このようなときだからこそ国の在り方、国の形を憲法として国民の皆様にしっかりと提示する、この国会の責任をしっかりと自覚し、憲法の議論を行うべきであることを申し上げ、意見発表とさせていただきます。
 ありがとうございます。

#41
○会長(林芳正君) 小西洋之君。

#42
○小西洋之君 立憲民主・社民の小西でございます。発言の機会をありがとうございます。
 私は、先ほど趣旨説明のありました国民投票法改正案について意見を申し上げたいと思います。
 まず、立憲の修正案についてでございます。
 先ほど、那谷屋筆頭幹事から、各党で見解の大きな隔たりがある、また、維新の松沢幹事より、与党、各党全く異なる見解、そして荷崩れ法案という御指摘がありました。二会派がこの法案について、その解釈について大きな疑義を示したということは非常に大きな問題だというふうに考えております。ただ、その上で、松沢幹事の御指摘の身勝手な解釈、立憲の主張でございますが、これは全く当たらないというふうに思います。
 法令の解釈は、平成二十六年の当委員会の附帯決議にも記されているとおり、法令の文言、そして立法者の意思、そしてその立案の背景、経緯、そして議論の積み重ねがあるものは、全体の整合性、そうしたものから論理的に確定されることとなっております。修正案についての立法者の意思は明確でございます。
 奥野発議者、衆議院の会議録でございますが、資金の見える化とかCMの総量規制とか、こうしたものなしに国民投票法は実施できませんよ、まずこれを改正する、必要なところを改正するということであります。つまり、法改正なくしては発議はできないということを明確に言っております。そして、三年目途も、三年以内に法改正すべきものはしなければならない、そのように言っているわけでございます。
 そして、この修正案が作られた経緯、背景でございますが、先生方も御承知のとおり、平成十九年、国民投票法は、民放連がCM規制を自主規制で行うという国会での約束を基に作られました。五月二十二日、衆議院では船田発議者が、そうした自主規制を条件として立案をしたということまで述べているところでございます。であるがゆえに、国民投票法は欠陥法であり、CM規制等を行わなければ議論や発議の、改正議論や発議の前提を欠いているというのが我が党の一貫した主張であり、修正案はそうした立法の経緯を基に提出をされたものでございます。
 そして、これに対して自民党は、また、ある党などは、衆議院においては、この立憲の修正案はこれまでの自民党の主張と軌を一にする、すなわち七項目は成立させましょう、ただ、その後にCM規制の議論、そして、それと同時並行で改憲の議論をしましょうということを我々は言っていたと、だから自民党の主張とこの修正案は軌を一にするんだということをおっしゃっているわけでございますけれども、今申し上げた規定の立法意思、あるいは規定のその経緯に照らして、そうした主張が間違いであるということは当然のことでございます。
 なお、その条文、「国民投票の公平及び公正を確保するため」というふうに書いてありますので、CM規制は欠陥法という理解でございますので、公平公正を害するという理解でございますので、それが直されない限りは、改正の発議は当然法的にできないこととなるわけでございます。
 最後、ちょっと時間になってしまいましたけども、改正七項目のうちの二項目は、先般私の代表意見で申し上げさせていただきましたように、期日前投票制度、そして繰延べ投票の告知期限の短縮は、これもう完全な改悪でございます。普通の選挙と最高法規を定める国民投票が同じ目的であるわけがございませんので、平行移動はおかしいわけでございます。
 以上、申し上げて、意見とさせていただきます。
 ありがとうございました。

#43
○会長(林芳正君) 赤池誠章君。

#44
○赤池誠章君 自由民主党の赤池誠章です。
 この度、公職選挙法改正に準じた国民投票法改正案について、ようやく議論が始まりました。多くの議員各位の御理解、御参画をいただき、速やかな法改正を今国会で実現することを念願し、期していきたいと存じます。
 本来、憲法とは、国家の基本的な体制を決め、国民を守るためにあると思います。しかしながら、戦後、現行憲法を現行のままに維持すべく国民が憲法を守るようになり、そもそも国民を守るために現行憲法のままでよいのかという視点での議論が残念ながら十分進んでこなかったのがこれまでの国会の状況ではないかと思っております。
 我が国は、基本的な価値観を異にする、軍拡や有害な工作活動を行うなどして我が国に脅威を与える諸国に取り囲まれております。その厳しさが年々増してきている安全保障環境において、現行憲法のままで国民を守り通すことができるのか。
 戦争放棄を定めた現行憲法九条は、元々、敗戦後の占領政策の一環として、外国人である占領軍の司令官のマッカーサーの指示により、我が国を弱体化させる目的のために制定されたわけで、そのような条項のままで今後もこの大変厳しい安全保障環境の中で国民を守ることができるのかということの議論を本審査会で行うべきだと思っております。憲法九条に自衛隊を明記するという我が党の提案は、自衛隊違憲論に終止符を打つとともに、国民を守るという憲法本来の目的に沿ったものであります。
 また、気候変動によって自然災害が頻発化しています。地球温暖化は気候変動、異常気象の原因となり、今般のコロナ禍に見られるように、感染症の大流行を引き起こす遠因であると指摘されております。脱炭素化の対策を進めているとはいえ、残念ながら温暖化が進み続け、未知の感染症流行の危険性も指摘されております。巨大台風や線状降水帯等による風水害が毎年のように発生し、南海トラフや首都圏直下の大地震も近々発生する可能性が高く、富士山を始めとした火山噴火も連動して発生するとも言われ、複合災害の危険性が高まっています。
 そのような中でどう国民を守るのか。緊急事態において国民を守るために国家体制を機能し続けることができるのか。国会では、国権の最高機関である国会は、議員の任期、定足数、公開という現行の規定のままで緊急事態下でも国会を開会し続けることができるのでしょうか。国会が開会できない場合はどうするのか、こういった根本的な問題を議論してきたのでしょうか。
 我が党は、緊急事態における国会と内閣の在り方も提案をしております。もちろん、教育の充実、二院制における国会議員の選出方法、地方自治の在り方等を議論することも忘れてはならないと思います。
 以上、安全保障や内政における様々な課題に対し、現行憲法で国民を守ることができているのか、そのことをこの憲法審査会で不断に議論することは私たち国民代表の責務であることを強く訴え、私の意見表明といたします。

#45
○会長(林芳正君) 福島みずほ君。

#46
○福島みずほ君 立憲・社民の福島みずほです。
 今、まさに憲法改正の議論を、憲法改正の手続法の議論をするときでしょうか。今、国民は、命と暮らしを守れないと必死の思いで生きています。政治の出番です。しかし、政府・与党は国民の命や暮らしに全く関心を持たず、自分たちの関心事である憲法改正とその手続法の成立に精力を注いでいます。国民に背を向ける政治には退陣してもらうしかありません。
 自民党の下村博文政調会長は、緊急事態条項創設の実現を訴え、今回のコロナのピンチをチャンスとして捉えるべきだと言いました。コロナのピンチを憲法改正のために利用するなどあってはならないことです。
 菅総理は、五月三日に、今国会で審議中の国民投票法改正法案について、憲法改正議論の最初の一歩として成立を目指さなければならないと言いました。自民党日本国憲法改正草案では、基本的人権は公益及び公の秩序によって制限を受けます。基本的人権の保障等を認めない自民党日本国憲法改正草案を認めるわけにはいきません。
 自民党が現在挙げている四項目のうち、緊急事態条項について述べます。
 緊急事態条項は、内閣限りで法律と同じ効力を持つ政令を作ることができるというものです。国会無用論で、国会における法律の成立なくして基本的人権を制限できるものを内閣で作るのです。これはナチス・ドイツの国家授権法と同じです。
 次に、国民投票法改正法案は欠陥法案です。そもそも、公職選挙法改正法の七項目をそのまま国民投票法に盛り込むこと自体が間違っています。七項目改正案により投票環境は悪化します。
 まず第一に、期日前投票所の開閉時間の弾力的設定です。一つの投票所は午前八時三十分から午後八時まで開いていなければならないとの要請がなくなりました。
 第二に、繰延べ投票の期日の告示の期限の問題です。五日前の告示を二日前の告示に短縮しました。日曜日の投票日に台風が直撃するとき、土曜日に告示をして、二日後の月曜日に投票日を移動させることができます。
 第三に、洋上投票です。発議があって国民投票名簿を作成するのですから、洋上に出ている人たちは投票ができません。これは、あらかじめ選挙人名簿が作られている選挙の場合とは異なります。
 また、CM規制、インターネット広告規制などがありません。これでは、資金力のある者がCMやインターネット広告などを行い、極めて不公平な国民投票になります。
 さらに、最低得票数の規定もありません。極めて少ない人数で憲法改正ができるようになり、これでは民意と言えません。
 憲法改正にも、自民党日本国憲法改正草案にも、自民党の四項目改悪案にも反対であり、投票環境を悪化させ、民意を反映できない国民投票法案には重大な欠陥があります。
 憲法を生かす政治を行うべきであります。憲法を変えないからコロナに対応できないのではなく、命と暮らしを守る考えがないためにコロナに対応できないという政治の無策を憲法に押し付けないでほしいと思います。
 今こそ憲法を生かしていきましょう。法の下の平等、幸福追求権、個人の尊重、二十五条の健康で文化的な最低限度の生活、労働基本権、憲法二十一条の表現の自由、二十四条の家族の中の個人の尊厳と両性の本質的平等、これらから作るべき法律はたくさんあります。これらを守るべき今はときです。そのことに背を向ける政治は退場してもらわなければなりません。
 以上です。

#47
○会長(林芳正君) 古賀友一郎君。

#48
○古賀友一郎君 自由民主党の古賀友一郎でございます。
 まず、今回の国民投票法改正案につきまして、その内容から考えましても、法案提出から三年も審議されなかったことは誠に遺憾であります。今後は、投票環境を向上させる公職選挙法の改正がなされるたびにこのようなことが繰り返されることのないよう、迅速な審議をお願いしたいと思います。
 その上で、私は、今回のコロナ禍での教訓も踏まえ、感染症対策を念頭に置いた私権の制限について、その際の補償の問題も含めて、憲法上の議論を深めるべきと考えます。
 感染症対策の基本原則は、人と人との接触を断つこと、そして感染拡大が始まる初期の頃に強めの対策を講じることであります。感染拡大の兆候を早くつかみ、人と人との接触を断つ強めの対策を講じることによって、できるだけ狭い範囲で、かつ短期間に収束させることが、国民の命と健康、生活、経済、その他医療崩壊を防ぐことを含め、国家的損失を最小化するための最良の方策であります。
 しかしながら、我が国においては、そうした早く、強く、短くという対策が取りにくいのが現状です。その制度的な要因は私権の制限と補償の問題であると私は考えます。そのため、外出の制限、営業の休止、地域を越えた移動制限といった私権を制限するそれぞれの具体的な規制が、現行憲法上、公共の福祉という概念によってどこまで許容されるのかについて明らかにしていくことが必要であり、仮に現行憲法で難しいものや疑義を解消しておくべきものがあれば、それがまさに憲法を改正しなければならない立法事実になります。
 そして、それと併せて、私権の制限によって生じる損失は補償されるべきかどうか、補償を要する場合にどの程度補償しなければならないかなどについて、その課題を含め法的に検討する必要があります。
 この問題は今回のコロナ禍で国民の関心も大変高いテーマでありますし、感染症との闘いは今後も永遠に続くわけであります。
 また、新型コロナの収束後には改めて新型インフルエンザ等特措法の見直しも必要になるであろうことを想定いたしますと、当審査会でも是非議論を深めていくべきと考えます。
 以上です。

#49
○会長(林芳正君) 石川大我君。

#50
○石川大我君 立憲民主・社民の石川大我です。
 憲法改正は、憲法制定権者である国民が広く参加する権利、つまり投票する権利が保障されなければなりません。改正憲法が将来の国民に対して、また投票者の死後も未来の人々に影響を与え得ることを考えると、より広範な国民が参加できる環境を整える必要があると考えます。
 法案提案者である細田博之議員は、二〇一八年七月五日の憲法審査会で、改正案の目的を投票環境の向上としています。しかし、改正案では、投票できない人、投票しづらい人が放置されたままの状態であることが大きな問題です。
 憲法は、基本的人権を定め、弱い立場の人、少数派に寄り添っていると言えると思います。例えば、十三条は、全て国民は個人として尊重されるとして幸福追求の権利を定めます。十四条の法の下の平等では、全て国民は法の下の平等を定め、二十五条は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利があることを保障します。
 こうした憲法に守られるべき弱い立場にある人たち、少数派が、憲法改正の国民投票から排除される危険性があります。弱い立場の人が排除されれば、偏った憲法改正になりかねません。
 例えば、二〇一六年十一月二十五日の参議院倫選特では、要介護五に限定している郵便等による不在者投票に関して、当時の高市早苗総務大臣は、私はこれでは不十分だと考えていますと答弁しています。高市大臣も、御自分のお母様の状況を目の当たりにして、要介護三の人でも一人では投票が困難なことを認めています。
 ほかにも、コロナ禍のような感染症が流行している場合、入院や隔離生活を送っている場合、極めて投票への参加が困難になります。指定病院等に入院中の人たちの不在者投票についても、高市早苗大臣は、全ての病院、福祉施設をカバーしているわけではないと認めています。投票環境の向上を言うのであれば、公選法並び七項目の改正だけでは不十分です。
 投票法の改正は公選法を参考にしていますが、二〇〇五年九月、最高裁判所は外国にいる日本人が投票できない状況の公職選挙法を憲法違反とし、当時の小泉首相も法改正に着手した経緯があります。違憲状態が放置されたまま、公選法並び七項目の改正のみにとどまるのではなく、十分な議論を尽くすことが求められます。弱い立場の人たち、少数派が排除された形で憲法改正が成立してしまうと、将来にわたりその正当性が疑われる事態になります。
 主権者たる国民が隅々の人まで投票に参加できない憲法改正、国民投票は、憲法違反である可能性が高いことを指摘し、発言を終わります。
 ありがとうございました。

#51
○会長(林芳正君) 和田政宗君。

#52
○和田政宗君 自由民主党・国民の声の和田政宗です。
 自民党は、憲法九条への自衛隊明記、緊急事態条項の創設など、四項目の改憲たたき台案を発表しています。
 特に、緊急事態条項創設については、新型コロナウイルス感染症や災害対応において極めて重要であると考えます。現行憲法は私権が幅広く認められていますが、緊急時には国民の命を守るために私権制限が必要な場合があると考えます。もちろん、その運用については慎重に行われるべきです。
 例えば、新型コロナウイルス対応においては、都市封鎖ができず、休業要請や時短営業はお願いベースで、強制力を持たせることができませんでした。もちろん、その際には補償などをしっかり行わなくてはなりません。憲法に緊急事態条項があれば、こうした対応が可能であったと考えます。
 また、例えば、災害時に多くの避難者が出た場合の避難施設の確保においても、政府が民間施設の所有者に避難所として貸してくれるようお願いをしても、施設の所有者が拒否をすれば借り受けることは現行憲法ではできません。世界のほとんどの国が憲法に緊急事態条項があり、我が国においても、過去、大日本帝国憲法においても緊急事態に対応する条項があったことを考えれば、憲法の構成上、本来必要なものが抜け落ちていると言ってよく、我が国憲法においても緊急事態条項の創設が必須であると言えます。
 さらに、自衛隊の憲法九条への明記については、我が国の平和を守るために重要であると考えます。
 私の政治の師である台湾の李登輝元総統は、平和は何よりも社会の出発点であると繰り返し述べました。そして、台湾は、中国から海峡にミサイルを撃ち込まれても、自らを自らの手で守る強い意思で平和を守ってきました。
 我が国の平和を守るためには、我が国は我が国民の手でしっかり守るということを憲法に明記することが重要です。すなわち、国民から成る自衛隊を憲法に明記をすることが、他国による日本への侵略を防ぎ、平和を守ることにつながります。
 こうした理由から、憲法改正の議論に速やかに入り、早急な憲法改正が必要であると考えます。
 以上です。

#53
○会長(林芳正君) 小西洋之君。

#54
○小西洋之君 二度目の発言を恐れ入ります。三年前まではこうしたのも許していただいたんですが、会長を始め幹事に深く感謝申し上げます。
 私、是非、全体に役立つことを申し上げさせていただきたいんですけれども、自民党の皆様、合区の廃止をしたいということで改憲をおっしゃっております。私も徳島出身でございます。しかし、合区は憲法改正をしなくても廃止できます。歴代の最高裁判決を貫く基本論理があるんですが、参議院が衆議院とは違う独自の役割というものをしっかり参議院で考えて決めて、それを実現するためにこういう選挙制度が必要であるという理屈が立てば、最高裁は認めると言っております。
 つまり、一言で言えば、参議院に地方問題を審議する、人口減、格差など大問題でございます、国難でございます、地方問題を審議する地方創生基本委員会などを設けて、そのためには都道府県選出議員が一人は必要であると。で、必要な立法や行政監視などを行っていくのであれば、憲法改正は不要であると。
 また、緊急事態との関係で、コロナで、衆議院の任期満了の後に大災害あるいは感染症が広がったらどうするんだという議論がありますけれども、これも憲法改正は不要でございますが、その場合に、五十四条二項の参議院の緊急集会が使えないのではないかという御指摘があるところであるんですが、我々参議院議員も七月十日頃が選挙なんですが、その当落にかかわらず七月末頃まで議員の任期は持っております。それと同じ仕組みを衆議院につくればいいんです。衆議院の任期は十月の二十一日ですが、十月二十一日までに国会法と公選法を変えて必ず衆議院選挙をするようにしてしまえば、我々現にそうしているわけです、運用で。それを法改正をすれば、実はこうした問題は憲法改正をしなくても不要でございます。
 ほかも実は改憲不要なことばかりだと思うんですが、是非こうした問題、西田先生、倫選特筆頭で、私も筆頭ですので、是非一緒に御議論をさせていただきたい。
 また、コロナの自宅療養あるいはホテル療養を余儀なくされている方が投票権、機会がないという問題についても、我が党、もうあしたには法案を機関決定しますので、これも是非議論させていただいて、私は国民投票法にこの仕組みがないのは欠陥だと思いますので、そのような議論も必要ではないかと思います。
 最後、磯崎先生がおっしゃられた集団的自衛権の解釈変更が違憲ではないのかどうかという問題なんですが、まさに幹事会協議事項で、我々は根拠を持って違憲であるということを協議お願いしていますので、そうした問題、憲法違反を調査するのもこの委員会の役割でございます。
 最後に、先ほど申し上げさせていただきました立憲修正案の、与野党の決定的なそごでございますが、こうした国民投票法のそごすら解決できない憲法審査会が改憲の議論なんかできるわけがないというふうに国民から見たら思うと思いますので、このそごを決着を付ける、我々の責任を持って決着を付ける。解釈によって決着が付かないのであれば、もう修文して衆議院に送り返す、それぐらいの決意を良識の府の所属する議員として、そういう矜持を是非皆様に共有を申し上げまして、私の意見とさせていただきます。
 機会をいただきまして、本当にありがとうございました。御礼申し上げます。

#55
○会長(林芳正君) 白眞勲君。

#56
○白眞勲君 立憲・社民の白眞勲でございます。
 今回の国民投票法改正案につきまして、衆議院では議論されていない論点もあるんではないかなというふうに思いまして、申し上げたいと思います。
 まず、繰延べ投票について申し上げます。
 今般の改正案では繰延べ投票の期日の告示の期限の見直しが行われて、天災等で投票を行うことができない場合などに行う繰延べ投票の期日の告示について、これまで少なくとも五日前までに行うこととされていたものを二日前というふうになったわけでございます。
 確かに、こうした制度設計の変更は、例えば早期に選挙結果を確定される要請がある議員を選ぶための選挙の場合には、特定の地域で震災などの被害に遭われた住民の方々に対する対応としては妥当な措置であるとも思えるんですが、ただ、全国民を対象とする国民投票の場合に、そもそも一部の地域だけを対象とする繰延べ投票を実施することが現実的だというふうに言えるのでしょうか。
 つまり、日本全国の有権者数は一億人を超えますけれども、仮にこの八割が、有権者が国民投票をしてその僅差で結果が出た場合、例えば一%といっても、その八割だから、八千万人の一%の八十万票、八十万票の差が出ちゃうわけですね。
 そうすると、例えば八十万ぐらい以下の有権者数を持っている、まあちょっとここで県の名前言うのはあれですけど、何々県、何々県というところは、県民全員が繰延べ投票をしても、もうどちらかに投票したとしても、その選挙結果はもう公表されている以上、ひっくり返すことはできないというふうになるわけで、私の言っていること分かりますよね、ですから、そうなると、結局その県民の皆さん、何なんだと、俺たちは一体どういうふうになっているんだということにならないのだろうか。
 さらに、仮に開票作業を繰延べした地域に合わせて遅らせたとしても、今やもう選挙結果というのはマスコミが各社の出口調査でもう比較的正確な票読みが行われているとなると、その趨勢が即時に報道される時代となっているわけですから、そうした環境の中で、一部地域の国民投票が実施できずに翌日以降に繰り延べられた場合には、その公平性に大いに疑問が付くわけで、さらには、大多数の地域で行われた投票結果をめぐる報道がその後の繰延べ投票を行おうとする方々の投票行動にも少なからず影響を及ぼすんではないか。
 だとすれば、冷静な投票環境が必要とされる国民投票においては、そもそも繰延べ投票制度は妥当しない可能性があり、むしろ選挙の場合とは別の制度設計も必要とされるんではないだろうか。そういったことについても、これから議論していこうじゃありませんか。
 以上でございます。

#57
○会長(林芳正君) 他に御発言はございませんか。──他に御発言もないようですから、以上で意見交換を終了いたします。
 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。
   午後三時三十五分散会
ソース: 国立国会図書館
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