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2021/05/28 第204回国会 参議院 第204回国会 参議院 地方創生及び消費者問題に関する特別委員会 第12号 令和3年5月28日
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2021/05/28 第204回国会 参議院

第204回国会 参議院 地方創生及び消費者問題に関する特別委員会 第12号 令和3年5月28日

#1
令和三年五月二十八日(金曜日)
   午後一時開会
    ─────────────
   委員の異動
 五月二十六日
    辞任         補欠選任
     高橋 光男君     安江 伸夫君
 五月二十七日
    辞任         補欠選任
     加田 裕之君     太田 房江君
     自見はなこ君     今井絵理子君
     徳茂 雅之君     藤木 眞也君
     安江 伸夫君     下野 六太君
 五月二十八日
    辞任         補欠選任
     今井絵理子君     堀井  巌君
     藤木 眞也君     徳茂 雅之君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         石井 浩郎君
    理 事
                進藤金日子君
                本田 顕子君
                山田 修路君
                宮沢 由佳君
                竹谷とし子君
    委 員
                今井絵理子君
                上野 通子君
                太田 房江君
                徳茂 雅之君
                藤木 眞也君
                藤末 健三君
                堀井  巌君
                三木  亨君
                宮崎 雅夫君
                山田 俊男君
                川田 龍平君
                岸 真紀子君
                野田 国義君
                福島みずほ君
                伊藤 孝江君
                下野 六太君
                松沢 成文君
                柳ヶ瀬裕文君
                伊藤 孝恵君
                田村 まみ君
                大門実紀史君
   国務大臣
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(消費者
       及び食品安全)
       )        井上 信治君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        宮崎 一徳君
       常任委員会専門
       員        佐藤 研資君
   政府参考人
       内閣官房内閣審
       議官       時澤  忠君
       内閣官房内閣審
       議官       大西 友弘君
       内閣官房内閣審
       議官       内山 博之君
       内閣府大臣官房
       審議官      渡部 良一君
       内閣府消費者委
       員会事務局長   加納 克利君
       警察庁長官官房
       審議官      檜垣 重臣君
       消費者庁次長   高田  潔君
       消費者庁審議官  片桐 一幸君
       消費者庁審議官  坂田  進君
       消費者庁審議官  片岡  進君
       文化庁審議官   出倉 功一君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○消費者被害の防止及びその回復の促進を図るた
 めの特定商取引に関する法律等の一部を改正す
 る法律案(内閣提出、衆議院送付)
    ─────────────

#2
○委員長(石井浩郎君) ただいまから地方創生及び消費者問題に関する特別委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日までに、高橋光男君、自見はなこ君、加田裕之君及び徳茂雅之君が委員を辞任され、その補欠として下野六太君、今井絵理子君、太田房江君及び藤木眞也君が選任されました。
    ─────────────

#3
○委員長(石井浩郎君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 消費者被害の防止及びその回復の促進を図るための特定商取引に関する法律等の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、消費者庁次長高田潔君外十名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

#4
○委員長(石井浩郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────

#5
○委員長(石井浩郎君) 消費者被害の防止及びその回復の促進を図るための特定商取引に関する法律等の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。

#6
○藤末健三君 自民党・国民の声の藤末健三でございます。
 本日は特商法の審議ではございますが、私、前回のこの本委員会におきまして、地方振興のためのeスポーツ、オンラインゲームなどを大会で行って、数千人の人たちが現実に集まり、ネット上では数万人の人たちが集まると、賞金ももう億を超えるような状況になっている、そういうものを地方の振興に使うべきだということを議論させていただきましたが、ちょっと時間が足りずに議論が終わっていませんので、その点をまず議論させていただきたいと思います。
 このeスポーツ、前回話を申し上げましたように、健全な発展を促すことによりましてこの地域振興の起爆力となると。特にコロナがありましてインターネットの利用者はどんどんどんどん増えている中におきまして、海外を見ますと、先ほど申し上げましたように、もう数万人の人たちがネット上で集まり、そして実際にもう数千人の人たちがその地元に集まり、そして多くの方々が世界中からネットを通してその地域を知るということが可能になるわけでございます。
 実際に日本の地方自治体等におきましてもそのeスポーツの誘致が始まっているわけでございますけれど、何が問題かと申しますと、高額な賞金を設けるこの国際的なeスポーツ、これを地方でやろうとしたときに、一つは賭博罪の問題がございます。それが前回クリアになっていないので、今日お聞きしたいと思います。
 賭博罪の問題は何かと申しますと、eスポーツを行うときに、この参加者が例えば千円、二千円の会費を払っていただくと、そして数万人の方々が参加すると、それを一部原資として例えば賞金に充てた場合に、それが賭博罪に該当するのではないかという懸念があるわけでございます。
 したがいまして、その賭博罪に該当するかどうかが不明な中で自治体や企業がこのeスポーツの国際大会を誘致しようというところに踏み込むことができないという状況がございまして、一般的な考え方でいいますと、このeスポーツは、個人の努力により獲得したスキルによって勝敗が決するという点においてはある意味一般的なスポーツと同じようなスキルゲームであり、賭博罪の定義であります偶然の勝負に関し財物の得喪を争うものではないと考えられるわけでございますけれど、個別の事情を前提とせずに賭博罪の運用について回答することは難しいということで前回お答えをいただいております。
 しかしながら、このeスポーツ、さっきも、繰り返しではございますけれど、地方創生以外にも、新市場、新産業の創出、そしてまた教育の面、あと障害者の方々がeスポーツで機能回復を図っているという健康増進的な意義もございます。
 是非ともこのeスポーツの全国大会の、失礼しました、世界大会の実施を進めるべきと考えておりますが、警察庁として、関連省庁との、その事業者や自治体との連携を通してルール作りを進める中で、賭博罪の運用可能性も考慮しつつ、簡単に申し上げますと、賭博罪にこのような場合は、具体的な事例は示せないということでございますけれど、このようなルールであれば賭博罪に当たらないのではないかというようなルール策定をやっていただくということでどうかということで、ちょっと警察庁のスタンスをお聞きしたいと思いますが、いかがでしょうか。

#7
○政府参考人(檜垣重臣君) お答えいたします。
 賭博罪が成立するか否かにつきましては、個別具体的な事実関係に即して判断されるものでございます。どのようなeスポーツ大会が賭博罪に該当しないかについて一概にお答えをすることは困難かというふうに考えております。
 eスポーツ大会の実施に関するルール作成につきましては、関係省庁が連携して対応する中で、当庁としましては風営適正化法の観点から必要な協力を行ってまいります。

#8
○藤末健三君 是非、関係省庁との連携の下に対応を行っていただきたいと思います。
 また、今のお答えの中で風営法の話が出たわけでございますけれど、このeスポーツ大会というのは、ちょっと普通の一般的に言われている、国内であります専用ゲーム機を使ったゲーム大会的なeスポーツとは違う面がございまして、どちらかというとオンラインゲームを中心に世界から若い人たちが集まってくると。したがいまして、パソコンをいっぱい設置して、インターネットのブラウザを利用してゲームをプレーするというパターンが非常に多いと聞いております。
 で、その成績優秀者に対しまして様々な賞品を、賞金等を提供するということでございますが、そのeスポーツ大会が、ゲームセンターの営業、これは風俗営業法の二条の一項の五号に該当するのではないかという懸念がございまして、そのゲームセンターを風営法の対象として取り締まる趣旨については、ゲーム機賭博罪の問題とか、あと少年非行の温床となるということが指摘されているわけでございますけれど、このeスポーツにつきましては、具体的に言いますと、事業者による管理下の下で、劇場等の大きな施設で、数千人が集まるような施設で、ゲーム以外の用途で利用することが可能なパソコンを設置し、一日とかあるいは数日の短期間において実施されるという状況になります。
 このような実施形態は、常設的な店舗においてゲーム機を置いて少年たちがたむろする、そして非行につながるというようなことはないと。常時監視の下に目が届いているという形になるわけでございますが、このeスポーツ大会で参加者がゲームをプレーしたときも、そのゲームで現金化が図れるようなゲームポイントが生じるものでもなく、あくまでもそのプレーを競い合うというものになっております。ゲーム機賭博事犯の温床になり得るというような指摘もあるかもしれませんが、そういうものを管理されていて、ないと。そのために、このeゲーム大会をゲームセンター営業として規制することは風俗営業法の趣旨に反するのではないかというふうに考えております。
 加えて、形式的にも、ゲームセンター営業の要件、これは風俗営業法の二条の一項五号にも当たらないと考えておりまして、例えばeスポーツ大会の参加者が会場に設置されたパソコンでゲーム以外のインターネットを利用できるような場合については、ゲームセンター営業に言うスロットマシン、テレビゲーム機その他遊技設備に該当しないというふうに考えますが、警察庁のお考えをお聞かせください。

#9
○政府参考人(檜垣重臣君) お答えいたします。
 風営適正化法第二条第一項第五号におきまして、遊技設備につきましては、「スロットマシン、テレビゲーム機その他の遊技設備で本来の用途以外の用途として射幸心をそそるおそれのある遊技に用いることができるもの」とされております。
 この規定しております遊技設備に該当するかどうかにつきましては、個別具体的に判断する必要がありますが、一般論で言えば、通信可能なパソコン、スマートフォン、タブレット等の汎用性のある機器につきましては、当該機器がゲーム以外の機能を現実に利用可能な状態で提供されている場合は該当しないものと解しております。
 なお、昨年九月、一般社団法人日本eスポーツ連合が参加料徴収型大会ガイドラインを策定されておりますが、その策定に当たりまして当庁も所要の指導を行っているところでございます。今申し上げた点につきましても、このガイドラインに盛り込まれているところでございます。本ガイドラインに則して開催されるeスポーツ大会につきましては、風営適正化法におけるゲームセンター等営業には該当しないものというふうに考えております。

#10
○藤末健三君 ありがとうございます。
 そのガイドライン等の話をしていただきまして、このガイドラインに沿えば方向はある程度見えるという解釈をさせていただけるということでございます。
 一方で、その風営法の関係の話をもう一つさせていただきますと、店舗その他これに類する区画化された施設において、例えばホテルや遊園地内のそのゲームコーナー等においてはこの風営法の対象じゃないというふうに施行令第一条で規定されているわけでございますけれど、これは、その営業中におけるその施設の内部をホテルや遊園地等の中にある者が容易に監視、管理、見通すことができるため、少年のたまり場となるおそれが小さいことというふうに蔭山先生という法律学者が解釈されておられます。
 このeスポーツ大会におきましては、その運営者の管理監督下でなされる上、その性質上、衆人環視下で、みんなが見ているところで一日若しくは数日のスポット的な環境で開催されるものでございますので、非行を助長するような少年のたまり場になるおそれはないと考えますが、いかがでしょうか。敷衍すれば、このようなeスポーツ大会の性質上、大会の会場は店舗その他これに類する区画化された施設というふうに該当しないと考えますが、いかがでしょうか。お願いいたします。

#11
○政府参考人(檜垣重臣君) お答えいたします。
 お尋ねの、店舗その他これに類する区画された施設につきましては、店舗とは、社会通念上一つの営業の単位として言い得る程度に外形的に独立した施設をいい、また店舗に類する区画された施設とは、いわゆるゲームコーナーのように店舗に当たらない区画された施設で営業行為の行われるものをいいます。
 風営適正化法第二条第一項第五号では、店舗に類する区画された施設のうち、旅館業その他の営業の用に供し、又はこれに随伴する施設で政令で定めるものは規制対象外とされておりますが、これはホテル等の一角にあるゲームコーナーのようにホテル等内の区画された施設であって、施設外から容易に見通すことができるものをいいます。
 eスポーツ大会の会場が風営適正化法における店舗その他これに類する区画された施設に該当するか否かについては、個別具体的に判断されることになろうかと思います。

#12
○藤末健三君 分かりました。
 この施行令の適用するかどうかの判断ということについては具体例によるということでございますが、一つちょっと御質問させていただきたいのは、このeスポーツ大会事業は、その性質上、劇場等の大きな施設、数千人が入ったりするような施設で、繰り返しでございますが、数日や一日とか、短い期間で開催されるものでありますので、このような大会がゲームセンターと同様の営業に当たるものとは考えられないと思うんですが、その点いかがでしょうか。ですから、このeスポーツ大会の施設がゲームセンターと同じ扱いになると非常にいろんな制約があるということを是非御理解いただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

#13
○政府参考人(檜垣重臣君) お答えいたします。
 営業とは、財産上の利益を得る目的を持って同種の行為を反復継続して行うことを指すとされております。eスポーツ大会事業が風営適正化法の規制の対象となるか否かにつきましては、これらの点から個別具体的に判断されるものと考えております。
 なお、参加料徴収型大会ガイドラインに則して開催されますeスポーツ大会につきましては、風営適正化法におけるゲームセンター等営業には該当しないものというふうに考えております。

#14
○藤末健三君 どうもありがとうございました。
 大分、今回いろいろ回答いただきましたので、風営法の問題、あと賭博罪の問題の線引きというのが明確になってきたと思いますので、私の方もこのeスポーツの国際大会を是非国内に誘致したいと思っておりますので、是非お力をお借りしたいと思います。
 それでは、特商法の質問に移らさせていただきたいと思います。
 この特商法の今回の議論におきましては、いろいろ物品の販売等につきましての問題、ネットにおける物品等の販売についていろいろ議論がなされているわけでございますけれど、今ネット上のいろいろな売られている商品、サービスを見ますと、この漫画、本、アニメ、映画、そして音楽といったコンテンツが多く売られているという状況になっております。例えば、漫画のコミックでございますけれど、ネット上で売られる規模は五千億円という規模になっております。これ、もうこの数年で大きく増えていると。また同時に、アニメーションや映画もほとんどもうDVDで売られているものはなくなりつつあるということでございまして、音楽も同様にCDもなくなっていると。同様に、このコンテンツがどんどんどんどんネット上、特にこのデジタルプラットフォーム上で売られている状況になっているということが一つあります。
 そして、もう一つございますのは、このデジタルプラットフォームを利用するのは、一つのこの、実際に買う方、消費者だけではなく、デジタルプラットフォームに自分が作ったものを載せていく人たち、その市場を使う人たちがございます。一般的に言うと、そのアニメーションのクリエーターとか、音楽のクリエーター、あとはもう漫画のクリエーターも、自分で個人的にデジタルプラットフォーム上で販売をしているということがどんどんどんどん進んでおります。その点について御質問させていただきたいと思います。
 今申し上げましたように、近年はデジタル化の進展によりまして、本や漫画、そういうものがデジタル化され、電子書籍として流通するという状況でございまして、若い方々はほとんどスマホ上で漫画などを読んでいるような状況になっています。このデジタル化された著作物は、紙の本などと異なりまして簡単にコピーができるということもあり、正規の権利者である著作権者に無断でコピーされ、取引デジタルプラットフォーム上で販売されるケースが多く見られます。
 本委員会で先日可決されました取引デジタルプラットフォームを利用する消費者の利益の保護に関する法律第四条には、危険商品等が販売されている場合、内閣総理大臣が取引デジタルプラットフォームに出品削除を要請することができるとしておりますが、この第四条の対象となる商品は、具体的には内閣府令で定めるということにしていますけれど、正規の利用者に無断でコピーされ販売されている商品についても同条による出品削除要請の対象に含まれるかどうかを教えていただきたいと思います。
 実際のケースを申し上げますと、今、同人誌といいまして、個人で漫画を描いて、そして個人で印刷して個人で売るということを、実際に同人誌即売会という場を設けて売っている場合もありますが、同時にデジタルプラットフォーム上で販売していると。ところが、何が起きているかと申しますと、自分が作った製品を誰かが勝手にコピーして、またそれを売っているという状況がございます。ですから、ちゃんと描いた著者の商品と、それをコピーして売っている人がいるような状況になっていまして、実際にそういう方の話を聞きますと、自分の著作物だから削除してくれと、デジタルプラットフォーム上から削除してくれということを言うと削除をするけれど、実際に売られているんですね、その海賊版が。じゃ、海賊版が売れて上げた利益は自分に戻してくれないかと言うと、それはできませんと、民事訴訟でやってくださいと言われているという状況でございまして、大きな出版業界であれば裁判等の司法的な手続ができると思うんですけれど、先ほど申し上げましたように、今は、例えば音楽にしても漫画にしても、そういうコンテンツを個人のクリエーターが作り、個人で載せていると。
 しかしながら、それを容易にコピーされ、それをまた販売されたとしても、これ実際にあったのは、ある程度大きなデジタルプラットフォームの上に載せているわけでございますけれど、全く同じものをコピーして売っているのにそれが承認され、そしてその売上げが自分には全然戻ってこないと、個別に裁判してくださいというような状況になっているということで、個人の事業者は全く手が出せないような状況になっているわけでございますが、この同条におけるその出品削除要請の対象として含まれるかどうかの判断をお聞かせいただけますでしょうか。

#15
○政府参考人(坂田進君) お答えいたします。
 取引デジタルプラットフォームを利用する消費者の利益の保護に関する法律第四条第一項第一号では、内閣総理大臣は、取引デジタルプラットフォーム上で提供される商品につき、重要事項として内閣府令で定めるものについて著しく事実に相違する表示等があった場合には、取引デジタルプラットフォーム提供者に対して出品削除等の必要な措置を要請することができるとされております。
 この重要事項として内閣府令で定めるものにつきましては、例えば商標権を侵害しないものであることといった商品の真正性に関する事項も含まれ得ると想定しております。そのため、御指摘のような商品の真正性に関して虚偽、誤認表示がある場合には、出品削除要請の対象に含まれ得るものと考えております。

#16
○藤末健三君 是非、この法律の対象になるということを明確に多くのクリエーターの方々に伝えていただきたいと思います。
 また同時に、先ほど申し上げましたように、海賊版の出品は言えば削除してくれると、しかしながら、その正規の権利者はそれまでに販売された分の被害を被っているわけでございますけれど、この損害については一義的に無断で出品をした者にその賠償請求をしてくれということになっています。それは一般的な話でございますけれど、やはり個人のクリエーター、事業者がなかなか守られていないんではないかと。やはり、その取引の安全、消費者保護等の観点からは、取引の場を提供して利益を上げている取引デジタルプラットフォームにも一定の責任を負ってもらうべきではないかと私は考えております。
 例えば、まず取引デジタルプラットフォームが正規の権利者の被った損害分の補償とか、あと購入者への返金を行うとか、その後、取引デジタルプラットフォームから権利侵害者に請求するような枠組みをつくることを考えてはどうかと思いますが、政府の見解を教えてください。やっぱり個人に、あなたが裁判して取り戻してくださいというのは難しいと思いますので、是非デジタルプラットフォームが責任を持って出店している人たちも保護するということについての見解を伺いたいと思います。

#17
○政府参考人(坂田進君) お答えいたします。
 取引デジタルプラットフォームには規模や業態として多種多様なものが存在しており、販売業者等と消費者との間の取引への関与の度合いも様々であると考えられることから、取引デジタルプラットフォームを利用する消費者の利益の保護に関する法律では、努力義務や要請の仕組みを通じて、消費者被害の防止に関し、取引デジタルプラットフォーム提供者の協力を確保するための規律を設けることとしたところでございます。
 取引デジタルプラットフォームに対し更なる責任を求めるべきかどうかにつきましては、本委員会での附帯決議も踏まえまして、法の施行状況について実態把握に努めつつ、必要に応じ、更なる実効性の確保について検討を行ってまいりたいと考えております。
 なお、取引デジタルプラットフォーム提供者においては、現行においても、任意の仕組みとして消費者に対する補償制度を設けている例もあると承知しておりますが、取引デジタルプラットフォームの規模や業態を問わず補償制度の構築を求めることにつきましては、例えばその財源の負担が最終的に誰に転嫁されるのかといった問題もございますので、慎重な検討が必要と考えております。

#18
○藤末健三君 検討いただくことを本当に有り難く思います。
 是非消費者庁におかれましては、恐らく今の法律の体系でいきますと、その市場、デジタルの市場を使う消費者の方に視点が行っているわけでございますけれど、実際にその商品を提供する方々も、ある意味ステークホルダーでもありますし、対価を払って商品を置いてもらうという、ある意味カスタマーでありますので、そういう方々の保護も併せて検討いただきたいと思います。
 恐らく、今後の大きな流れとしまして、物を仲介する市場が今までずっと育ってきたわけでございますけれど、恐らくコンテンツはほぼ全てデジタル化されると。そして、デジタル化されたものはどうかというと、恐らくこのデジタルプラットフォーム上に流れるという大きな流れはもう変わらないと思います。そして、同時にありますのは、今まで、物はある程度大きな企業とかでなければ作れない、恐らくそのサプライヤーと申しますか、製造者の方にある程度の規模や力があったものが、コンテンツになりますと、本当に一人で作り、音楽もそうですし、漫画もそうです、そして一人でヒット作を生み出せる実態になりつつあります、出版社を通さずに。そういう方々のやっぱり権利というのをどう守っていくかということも、併せて今議論を深めていただくことが重要じゃないかということをここで申し上げさせていただきます。
 これに付随しまして是非教えていただきたいのが、先ほど申し上げました、漫画、アニメや音楽などがネットで販売されている、デジタル化されたものが販売されているという状況でございますが、このような中で、私は実際に今はもう電子書籍ばかりしか読んでいないような状況でございますけれど、やっぱり実際に使っていますと、初回無料とか、あと、一か月無料とか、お試しですよということが割と大きなデジタルプラットフォーマー上でも出ていると。実際にその定期的なお試し契約をしていて、いろいろ見たりするんですけど、解約の仕方が分からないんですね、実は。これは自分の経験です。解約のボタンを押していると、どこに行ったかというと、英語の解約画面に変わったんですよ、ある会社でいくと。そうすると、一応英語読めるから解約できたんですけど、読めなかったらあそこで諦めていましたね、私。いや、これは本当に自分の体験です。
 そういう体験をする中で、やはりお試しとかいうことで定期契約を結ばせるようなケースがあると聞きますが、実際に私の場合は、本とか漫画本とかを読もうと思ってお試しをやってみたんですけれど、このような、漫画、アニメ、ゲームといったネット消費者サービスに対する苦情がどれだけ来ているかというのをちょっと教えていただけないでしょうか。お願いします。

#19
○政府参考人(坂田進君) お答えいたします。
 全国消費生活情報ネットワークシステム、PIO―NETに本年五月二十六日までに登録されたデジタルコンテンツに関する消費生活相談のうち、例えば映画配信サービスに関するものは昨年度に約三千三百件寄せられており、その多くが解約に関する相談と承知しております。具体的には、自動的に有料サービスに移行することを知らなかったといった相談が寄せられております。
 また、オンラインゲームに関する相談件数は昨年度に約七千件寄せられており、その多くは未成年による高額課金に関するものでございますが、中には、お試しのつもりが無料期間を経過し課金されたといったケースもあると承知しております。
 さらに、インターネットでの漫画配信サービスにつきましては、PIO―NET上では他のデジタルコンテンツという分類に含まれておりますが、この分類に該当する相談は昨年度に約三万一千件寄せられております。このうち漫画に関するものについては、例えば、約四か月前、漫画電子書籍サービスを有料で契約、二か月利用し解約手続をしたが、今も請求があり不審だといった、解約に関する相談事例なども見られるところでございます。

#20
○藤末健三君 やっぱり私自身も実体験したところでありますけれど、やっぱりそのようなクレームというか苦情は増えてくる、これからどんどん増えると思います。
 是非、やはり無料でお試しですよといってやっていると、先ほどのやつはもう完全に問題だと思うんですけど、解約したけど解約できていないとか、あとやっぱり問題なのは、解約の仕方が分からないというのは非常に問題だと思うんですよ。そういうところにもちゃんと目を光らさせていただきたいと思いますし、同時に、やはり漫画がその他と入っていて、三万一千件でということでございますが、やっぱり今若い方々の活動を見ていると、ほとんどスマホで漫画読まれています、私が知っている範囲でいくと。そういう方々のやっぱり苦情をきちんとくみ上げる仕組みをつくっていただくことが次の新しい課題だと思いますので、是非よろしくお願いしたいと思います。
 そこで、井上大臣に是非ちょっとお聞きしたいことが一つございまして、このネット販売のプラットフォームを提供する会社がやっぱり外国資本ということが多うございます。やっぱり日本の支社は合資会社といってLLCみたいな形になっていまして、基本的に、何というんですかね、話をしていると、本国に問い合わせなきゃ分かりませんみたいな感じでお答えいただくことがあります。また、海外サービスも、海外にサーバーがあって会社があるんですけれど、日本語で対応していると。よく見ていると、これ外国の会社だよねという、隣国の場合が多いと思うんですけれど、というのが出てきておりまして、海外からの会社から購入するようなケースも増えてくると思うんですが、このように、海外に本社がある企業への対応がこれから恐らくこのネット上の商取引で消費者を保護する上で大事だと思うんですが、その点についての井上大臣のお考えをお聞かせいただけないでしょうか。お願いいたします。

#21
○国務大臣(井上信治君) まず、日本国内で事業を行う以上、我が国の関係法令を遵守すべきことは当然であり、関係法令に違反する行為があれば、海外事業者に対しても厳正に対処し、遵守を強く求めてまいります。
 特に、現在御審議いただいている特定商取引法等改正法案では、海外事業者に対する法執行を強化するため、外国執行当局との円滑な協力が可能になるよう情報提供制度の創設を盛り込んでおり、今後、このような改正法の仕組みも活用し、外国執行当局との連携も図ってまいります。
 また、日本の消費者と海外の事業者とのトラブルに関する個別の相談については、国民生活センター越境消費者センターにおいてトラブル解決に向けた助言等を行っており、今後も相談体制を充実させてまいります。

#22
○藤末健三君 是非海外との連携を深めていただきたいと思います。
 例えば、先ほどコミックで五千億の売上げがあるということを申し上げましたけれど、実は今、その海賊版がどんどんどんどん出ていると。日本語の画面なんですよ。ところが、その海賊版を出している会社はどこにあるかというとベトナムなんですね、ほとんどが。サーバーもベトナムにあると。なかなかそこに対して手が出せないような状況もございますので、是非政府とされても、外交の問題も絡むと思うんですけれど、海外に会社があり、そういう消費者に対して被害を与える、また、実際にクリエーター、物事を作る人たちに対する被害を与えるものに対して、きちんと消費者を保護するということを是非やっていただきたいと思います。
 今私が申し上げましたのは詐欺的な定期購入商法ということを指摘させていただいたんですが、一回限りです、安くなりますよと思ったらずっと続くとか、一か月限りと思ったら解約できずにそのままお金が請求するということもございます。
 一方で、タイムセールスというのがございまして、多分、ネットを、Eコマースを使っている方々は経験されていると思うんですけれど、ネットに、あなたが買いたいものはこれですかと、あと一時間で売り切れますよみたいな広告が入ってくることがしばしば私が使っているサービスではございます。
 この最終画面に、販売期間を申込画面に表示させる条項が今回設けられたということで、事業者側から懸念が示されているわけでございますけれど、具体的に、特商法の十一条の四号の改正ということと第十二条の六の新設ということでございます。
 この本条項は、根拠のない時間制限により消費者を焦らせる表示を規制するという趣旨でございますが、これによりタイムセールス期間などを最終申込画面に表示する義務が課されるとすれば、多くのEコマースの事業者、プラットフォームベンダーはそのカートシステムの改修といった負担が大きいということが指摘されます。
 こういうことで、何を申し上げたいかというと、悪質な事業者がいるがために規制がどんどん強化されているわけでございますけれど、事業者に、健全な事業者に過度な負担を掛けないように是非御配慮いただきたいと思います。やはり実務の実態を踏まえた合理的な解釈や運用を行っていただきたいと考えますし、また、事業者に対しまして改正内容やその解釈を改正法の施行までに分かりやすく周知することがあると思いますが、政府のお考えを教えていただきたいと思います。
 本当に取り締まるべきところはきちんと規制すべきだと思うんですけど、過度な負担にならないように配慮いただきたいということでございます。よろしくお願いいたします。

#23
○政府参考人(片桐一幸君) お答えいたします。
 今回の改正法案で新設する規定につきまして、どのような場合に違法な表示に該当するのかについての詳細は法の施行までに通達等で明らかにしていく方針でありまして、消費者利益の保護を確保しつつ、委員御指摘のとおり、正当なビジネスを行う企業の事業活動の実態も踏まえた制度設計や運用をしてまいりたいというふうに考えております。
 また、改正法の施行までに、消費者や事業者に対して改正内容やその解釈についてウエブなどを活用して全国の関係者に対して説明会を開催するなどして、分かりやすく周知を行ってまいりたいというふうに考えております。

#24
○藤末健三君 是非対応をお願いしたいと思います。
 あと、最後の質問でございますけれど、消費者裁判特例法改正におけます書類提供の規定の詳細ということについて御質問させていただきたいと思います。
 この法律案におけます消費者裁判特例法の改正におきまして、内閣総理大臣は、内閣府令で定めるところにより、特定適格消費者団体の求めに応じ、当該特定適格消費者団体が被害回復裁判を適切に追行するために必要な限度において、当該適格消費者団体に対し、特商法及び預託法の行政処分に関して作成した書類を内閣府令で求められるものを提供することができるとされています。
 この適格消費者団体が被害回復裁判手続を行うに当たりまして、発生している被害状況の的確な把握等が不可欠でありますが、情報収集能力には限界があり、制度が活用できないという指摘もございます。被害回復裁判手続制度を通じた消費者被害の回復を促進するためにも必要な法改正だと考えております。
 もっとも、具体的な要件やどのような書類が提供されるかは内閣府令で定められるということになっております。どのような場面でどのような書類が提供されるか、今の時点で結構ですので、その方針を明確にちょっと教えていただきたいと思います。お願いいたします。

#25
○政府参考人(片桐一幸君) お答えいたします。
 今般の改正法案における消費者裁判手続特例法の改正によりまして、特定適格消費者団体の求めに応じ、当該団体が被害回復裁判手続を追行するために必要な限度において、消費者庁が当該団体に対して、改正後の特定商取引法及び預託法に基づく行政処分に関して作成した書類で、内閣府令で定めるものを提供することができることとしてございます。
 具体的に提供する書類につきましては内閣府令で定めることとしておりますけれども、現段階では消費者庁が行った行政処分の処分書等を想定しております。

#26
○藤末健三君 是非、この実行がやっぱり大事だと思いますので、きちんと進めていただきたいと思います。
 本日は、貴重な時間をいただきましてありがとうございました。締めくくりではございますけれど、この特商法で消費者のことは保護していただくということでございます。また同時に、私が申し上げましたように、これからこのデジタルプラットフォーム、恐らくそのコンテンツ、漫画やアニメや映画、音楽といったものがどんどんどんどん増えてくると思いますので、そのときに、是非、先ほど漫画という分類、苦情の分類がその他になっていたということもお聞きしたわけでございますけれど、やはりそのコンテンツ分野がどんどん伸びてくることを御配慮いただきたいということと、もう一つございますのは、やはり物と違いまして、本当に個人や少数の人数でこのコンテンツは作ることができますので、是非、コンシューマー、消費者だけではなくサプライヤー、供給する方々のその保護も併せて考えていただきたいと思います。それはお願いしたいと思います。
 また同時に、前回の続きでeスポーツの議論をさせていただきましたけど、警察庁の方から本当に前向きな回答をいただいたことに感謝を申し上げまして、私の質問を終わらさせていただきます。
 ありがとうございました。

#27
○進藤金日子君 自由民主党・国民の声の進藤金日子でございます。
 早速でございますが、新型コロナウイルス感染症に関しまして、緊急事態宣言とまん延防止等重点措置の期限が延長されるといった方向の中におきまして、この新型コロナウイルス感染症に便乗した悪質商法等に関しまして、消費者被害防止のために消費者庁においてどのような対応を取っておられるのか、これにつきましてお聞きしたいと思います。

#28
○国務大臣(井上信治君) 新型コロナウイルスに関連して、これまで約九万七千件の消費生活相談が寄せられております。その中には、コロナ禍に乗じて自治体や大手企業などをかたり、金銭や個人情報をだまし取る給付金詐欺やワクチン詐欺、またコロナに対する予防効果を標榜する商品の不当表示、詐欺的な定期購入商法に関するトラブルやマスクなどのいわゆる送り付け商法、こういった消費者被害を生じさせかねない詐欺や悪質商法等に関する相談も寄せられております。
 消費者庁では、緊急事態宣言等が発令されている中でも、消費生活相談体制を維持強化して消費者からの相談に対応しているほか、新型コロナウイルスに便乗した消費者被害の防止のため、悪質商法の取締りの徹底、消費者向けの注意喚起、情報発信など必要な対策を順次講じております。
 また、最近では、新型コロナウイルスワクチンの接種が本格化する中、ワクチン接種の予約代行をすると市職員を名のった人が訪ねてきたなど、ワクチン接種に便乗した詐欺だと疑われる消費生活相談が増加しています。
 こうした事案に対しては、具体的手口などについて注意喚起を行うとともに、国民生活センターに新型コロナワクチン詐欺消費者ホットラインを開設して、相談体制を強化するなどの対応を進めています。
 引き続き、消費者被害の防止に向け、消費生活相談等の状況も注視しつつ、機動的に対応してまいります。

#29
○進藤金日子君 ありがとうございます。
 国民全体が苦しんでいる中にありまして、このコロナ禍に乗じて悪質な商法をやっておられると、相談件数も九万七千件に上っているということであります。
 これ、コロナ禍の中におきまして、消費者相談員の方々も御苦労多いと思います。また、消費者庁の方々も是非この消費者を守っていただくために頑張っていただきたいというふうに思います。本当に敬意を表したいというふうに思いますし、是非こういったことがないような社会にしていかないといけない、このように思います。
 さて、次に特定商取引法等について質問いたしたいというふうに思います。
 先日の参考人の方々からの意見聴取の際も私から参考人の方々にお聞きしたのでございますけれども、改めて井上大臣にお聞きしたいと思います。
 契約書面等の電子化に当たりまして、消費者の利便性向上と消費者利益の保護の両者をどのように両立させていくのか、具体的な考え、大臣、お聞かせ願いたいと思います。

#30
○国務大臣(井上信治君) 今回の制度改正は、社会や経済のデジタル化を更なる消費者の保護につなげることを図りつつ、電子メールなどにより必要な情報を受け取りたい消費者のニーズにも応えるためのものであり、近年は紙よりもデジタル技術を活用して必要な情報を保存、閲覧し、やり取りする方がより便利であると感じる国民も増えているのではないかと考えております。
 改正法案が成立した暁には、消費者相談の現場の声などを真摯に聞きながら、具体的な制度設計を進めていく中で消費者の利便性の向上及び消費者利益の保護の両者の充実を図ってまいります。

#31
○進藤金日子君 ありがとうございます。
 やはりこれ、もちろんこの消費者利益の保護ということは極めて重要なところでございますけれども、この消費者の利便性が損なわれていくということになるとやはり全体的に消費者としては不利が出てくるということなんだと思いますので、是非ともこの消費者利益の保護というところを重点を置きつつも、利便性の向上、両立を図れるように頑張っていただきたいし、これからの手続を進めていっていただきたいというふうに思っております。
 次に、契約書面等の電子化に際しまして、消費者からの承諾の取り方についてでございます。
 これにつきましては、政省令で手続の細則を定め、承諾の実質化を図るということでございます。しかしながら、この手続の細則の検討に当たって、私自身はデジタル技術の専門家からも積極的にこの意見を聞くべきだと考えるわけでございます。これにつきまして具体的方法についてお聞かせ願いたいと思います。

#32
○政府参考人(高田潔君) お答えいたします。
 契約書面等の電子化に係る制度設計に当たっては、特定商取引法における取引の特徴等も踏まえた上で政省令等を整備し、消費者保護にも万全を期した実効的な制度とすることが重要です。
 このため、法案成立後、オープンな場で広く意見を聴取する検討の場を設け、消費生活相談の実情に詳しい現場の相談員の方などから丁寧に意見を伺うこととしておりますが、その際には、委員御指摘のとおり、デジタル技術に精通した専門家の方々からも意見を聞きたいと考えております。それらも踏まえ、消費者の承諾の実質化や電磁的方法による提供の具体的方法を検討してまいります。

#33
○進藤金日子君 ありがとうございます。
 これにつきましては、これまでの答弁におきましても、再三、本法案が成立後に、施行期日までの間に消費者の承諾の実質化や電磁的方法による提供の具体的方法の在り方などについて消費者保護に万全を期するんだと、そして今御答弁いただきましたように、オープンな場で広く意見を聴取するんだということを答弁されております。
 その場合、やはり消費者委員会にも諮るということを答弁いただいていたわけでございますけれども、消費者の現場に近い消費者相談員の方々の意見も多分丁寧に聞いていくんであろうというふうに考えておりますけれども、今私が申し上げたデジタル技術の専門家の話は今まで余り出ていなかったんじゃないかなという気がしますので、今日御答弁いただきました。是非ともこのデジタル技術の専門家もしっかりと交えて、デジタル庁もできるわけでありますから、デジタル技術をしっかりと活用した中で手続を有効に、かつ効率的に進めていただきたいというふうに思うわけであります。
 じゃ、次に、衆議院の審議でもこれまでの参議院の審議でも余り取り上げられていない事項で私自身重要と思われる改正事項について、確認的な意味合いで御質問してまいりたいというふうに思います。
 まず、この特定商取引法などに、外国の執行当局への情報提供に関する規定が今回盛り込まれました。これにつきましては、先般の参考人質疑の中におきまして、経団連の正木参考人もこの部分は評価してございました。
 この外国執行当局への情報提供に関する規定、これ、盛り込んだ趣旨、あるいはこの内容についてお聞かせ願いたいと思います。

#34
○政府参考人(片桐一幸君) お答えいたします。
 国境を越えた電子商取引の規模は年々拡大しており、外国の販売業者等と日本の消費者のトラブルについても増加している中で、実効的な法執行を行うためには外国執行当局との情報交換がますます不可欠な要素となっております。
 このような状況を踏まえ、主務大臣が外国執行当局へ情報を提供するとともに、外国執行当局との間で相互主義を確保をし、外国執行当局からも情報の提供を受けられるようにする観点から、外国執行当局への情報提供を行うための根拠規定を新設するものです。
 今後は、このような改正法の枠組みも活用し、違反事業者の効果的な取締りを積極的に行ってまいります。

#35
○進藤金日子君 ありがとうございます。
 この部分、今御答弁いただきましたように、先般の参考人質疑におきましては、正木参考人、この消費行動がグローバルに広がる中で、外国執行当局に対する情報提供制度というのは、消費者庁が外国の執行当局に情報を提供できるようにすることになるんだと。もちろん、今もございましたように、相互主義によって外国の執行当局から消費者庁に情報提供をしてもらえるようにするということなんだと。この日本の消費者を、ある意味、言葉は悪いですけれども、食い物にして海外に逃げ込むような悪徳事業者を追い込むのに有効なんだということを述べられております。
 やはり、グローバルな社会になってまいりましたので、是非今回の規定有効に活用して、そういった悪徳な商法がなされないように是非万全の体制で臨んでいただきたいというふうに思います。
 次に、今回の改正法案の中におきましては、特定商取引につきまして行政処分の強化というのが盛り込まれております。これ、どのような行政処分の強化盛り込んでいるのか、その内容をお聞かせ願いたいというふうに思います。

#36
○政府参考人(片桐一幸君) お答えいたします。
 今回の改正法案では、特定商取引法における行政処分の実効性を更に強化するために、行政処分に関する規定を改正する内容を盛り込んでおります。
 具体的には、業務停止命令を受けた法人等の役員等に対して、新たに法人を設立して業務を開始することなどを禁止する業務禁止命令の対象となる役員等について、業務停止命令の日前六十日以内に役員等であった者から一年以内に役員等であった者にその期間を延長するほか、業務禁止命令の対象となる役員等が命令前から既に命令の対象となる業務と同一の業務を行っている場合等においてもその業務を停止できるように命令の対象範囲を拡大するといった措置を講じております。
 改正法案が成立し、施行した暁には、これらの規定も活用して、特定商取引法に違反する行為に対して迅速かつ厳正に対処してまいります。

#37
○進藤金日子君 ありがとうございます。
 この今回盛り込んだ行政処分の強化、是非この消費者保護の中にしっかりと生かしていただいて運用していただきたいというふうに思います。
 こういった中で、質疑、大体私も予定したところ、大体整理ができたんですけれども、実は私自身も、今回この消費者、ずっとこの参考人質疑のところから、消費者保護の部分と消費者利益のところの両立のところ、大臣から御答弁いただきましたけれども、ここをどうやって図っていくべきなのか、これ非常に悩ましいところなんだろうというふうに思います。
 実は、再三参考人の質疑を出して恐縮なんですが、正木参考人も、もう伝統的な業法による規制というのは限界があるんだろうと、やはり業法で縛っていくというやり方は限界があるということを言っておられるんですが、実は私、やはり特定商取引に関する立法経緯振り返れば、もちろんこれはやはり消費者の利益保護というのは原点だろうというふうに思います。そこで、消費者保護の機能をこれ十分に確保してこの消費者被害を根絶するという必要がある中で、でも、やはり残念ながら、現実には、厳しくしてもイタチごっこのようにやはりこの被害というのは出てくる、被害をゼロにするというのは極めて難しいというのがこれ現実なんだろうというふうに思います。
 そこで、この巧妙化する加害者の手口に対して、デジタル技術を活用した有効な対策を講じること、これやっぱりやっていかないといけないんじゃないかなというふうに思うわけです。
 その対策として、例えばこのデジタル技術、このいろんな巧妙な手口に対して、これはなかなか厳しいかもしれませんけれども、思い切った罰則みたいなところをもう少し強化して、牽制効果と言えばいいか、抑止効果をしっかり高めていく、こういったことも私は毅然として中で検討すべきじゃないかなという気もするわけであります。
 そして、商取引、特定商取引の健全な発展図るという中におきましては、これ消費者行政のデジタル化の観点から、今七類型ございますですね、七類型ごとに、これ業法で縛るということではなくて、事業者をやっぱりある程度登録制にして、登録制にして、契約書への登録番号を付与するみたいなこと、そこを義務化していくと。要は、その登録するときに、番号を、しっかり七類型ごとに番号を付与すると。審査とかそういうのしないです。ただ届出だけで番号を付与するというふうにして、そういった中でこの契約書とかに登録番号を義務化していくと。
 そして、電子化する中で、その契約書、これはちょっと危ないなと、これはおかしいなと不安な人は消費者庁にちょっとメールで照会をすると。そうすると、これもう電子化しているわけですから、いや、この登録番号はありませんよ、全く架空の登録番号ですよとか、あるいは、これ特定のところが、客観的な事実として少しこれはちょっと過去にいろいろありましたよとか注意喚起するとかですね、何かそういうことをやっていきながら、その番号を付与したデータベースの中できっちりこの七類型ごとにある程度データベース化して、もちろん情報管理をしっかりして、そういった中でこの消費者の方々をしっかり保護していくということも、デジタル技術のこの進展に伴ってそういった検討も必要になるんじゃないかなと。
 そうすると、消費者相談員の方々も、その部分はしっかり番号も認識しながら共有ができていくと。一回何かおかしなことをやっていると、何とかの番号というところは、これはもうチェックできるわけですから、何かそういうこともやると相当事務の迅速化みたいなことにもつながるんじゃないかなという気がします。
 これは通告ないんですが、私の今考え申し上げましたが、井上大臣、どのように、感触としてで結構ですから、通告がなくて恐縮ですけれども、一言お願いしたいと思います。

#38
○国務大臣(井上信治君) 非常に賛同できる部分もありまして、私も、この大臣に就任して以来、やはりデジタル化というものはいや応なく進展をしていきますし、そのデジタル化のメリットというものをやはり消費者の皆さんにも享受をしていただきたい、もちろん消費者被害につながらないように最善の配慮をしながらということを考えております。
 今、その消費者行政の中で、例えばPIO―NETとか、あるいは消費者生活相談の中にこのデジタル技術をどういうふうに活用していくかといったようなことを考えているわけですけれども、それと併せて、委員がおっしゃったような、その消費者に向き合う場面においても何かそういったデジタル技術をうまく活用していけないか、こういったことについては、これからしっかり検討をして、そして実現をしていくべき大きなテーマだと思っておりますので、今日委員からいただいた御提案も参考にさせていただきながら、しっかり取り組んでまいりたいと思います。

#39
○進藤金日子君 大臣、ありがとうございます。
 やはり、今回のいわゆる契約書の電子化の議論ございました。私自身は、この本年の二月四日の消費者委員会の建議がございます、この建議の中をやっぱり熟読していくと、相当この消費者委員会の方々の思いが詰まっているのではないかというふうに思うわけであります。
 ただ、この中で、今大臣からも答弁いただきましたけれども、やっぱりデジタル化は消費者の保護を図る上で重要なんだということを明記していますです。ただ、この中で、クーリングオフのところが特化されている嫌いがありまして、しかしながら、やはりこの建議の中にある、底流にあるのは、やっぱり消費者保護を図る上でデジタル技術を活用していく検討をすべきだと、そういうことが相当色濃くあるんじゃないかなという気がいたします。
 是非とも、今大臣言われました、私も、拙い、今ずっとこの審議過程で考えながらやっていく中で、消費者保護ということをどう図るべきかということをずっと考えた中で、例えば今の簡易な登録制みたいなものとか、そういったことを提案させていただいたわけですけれども、是非、この建議の中で議論される中で、もう少し深掘りする中でいろんな可能性というところを御追求いただいて、そして、是非とも消費者保護と消費者の利便性の向上、両立を図っていただきたいというふうに思っております。
 じゃ、最後に、また通告なくて恐縮なんですが、この今回の法案成立後に、法執行に当たって大臣の意気込みを少しまたお聞かせいただければというふうに思います。

#40
○国務大臣(井上信治君) この法律の成立、執行ということですので、電子化に限らずということだと思いますけれども、今回のこの法案については、我々としてはいろいろと画期的な改正も含めて御提案をさせていただいたというふうに思っております。是非、委員の皆様の御理解、御協力をいただいて成立させていただきたいと思っておりますけれども、ただ他方で、審議の中でもいろんな御議論がありました。
 成立した後、施行までの間にいろいろと宿題もいただきましたので、ここが肝腎だと思っておりますので、これについては本当に我々非常に力を入れて取り組んでまいりたいと思いますし、さらに、施行後にしっかり消費者の保護を図り、また利便性の向上を図っていくということが当然大事なわけでありますから、そちらの方についても力を入れて取り組んでまいります。

#41
○進藤金日子君 大臣、ありがとうございます。
 やはり、今回の、特に契約書面の電子化等に関するところなんですが、百六十三団体から懸念を表明する、あるいは反対を表明するという、そういう意見書が出ているわけでございますので、是非こういった御意見もしっかりと受け止めていただきながら、決して拙速になることなく、もし今度成立した暁には、施行の期日までの期間がございますので、政省令詰めるときに、是非ともオープンな場で、できればこの百六十三団体の皆様方の不安が払拭されるように、是非オープンな場でしっかりとした御議論をいただいて、この今回の法改正によって消費者被害が拡大したなんということは絶対に起こっちゃいけませんので、是非そこをしっかりと留意いただいて手続を進めていただければというふうに思います。
 そのことを切にお願い申し上げまして、私の質疑を終えさせていただきたいと思います。どうもありがとうございました。

#42
○川田龍平君 立憲民主党の川田龍平です。
 今日は六十分質問させていただきます。後に真打ちという大門議員も控えていますので、前座を務めさせていただきます。
 私は、今回、特にこの法案についてというよりも、消費者庁の姿勢についてまず改めて質問させていただきたいと思います。
 今朝の新聞にもありましたけれども、消費者庁は二〇一三年の預託法の政令改正の際に行ったパブリックコメント、いわゆるパブコメへの提出意見を破棄していたということが分かりました。これちょっと通告していないんですけれども、井上大臣、本来消費者を守るべき立場にある消費者庁がパブコメという市民から寄せられた重要な行政文書を破棄してしまうという考えられない行為に及んだことに対する見解をお聞かせください。

#43
○国務大臣(井上信治君) 平成二十五年の預託法政令改正時に実施したパブリックコメントにおいては、提出された意見について、意見内容及び意見提出者ごとにまとめた資料を作成、保存しておりました。一方、意見そのものを保存していなかったことは事実であり、今となっては当時の判断は必ずしも適切ではなかったと考えております。
 いずれにしても、公文書管理を含め消費者庁の事務をしっかり監督してまいります。

#44
○川田龍平君 この記事によりますと、消費者庁によると、一三年以降に提出意見のあった消費者庁のパブコメは二十二回あり、今回以外は全て原本か原本の記録を残していると。原本の廃棄がこの一度のみだったことについて、この担当者からは、各課長ごとに文書の取扱いを判断しており、当時の課長が廃棄を決めたということなんですが、本当に今回のこのケースは、二〇一三年の政令改正、悪質なマルチ商法で問題になったジャパンライフが扱っていた磁気治療器などを規制の対象に加えることに対するもので、パブコメには三十一件の意見が寄せられています。
 パブコメの意見は、原本を保存していつでも閲覧できるようにすることが行政手続法で義務付けられています。また、行政文書の管理に関するガイドラインで三十年間保存することが求められているにもかかわらず、消費者庁は原本を行政文書ではないとして廃棄し、賛成意見の件数だけを記した概略だけを残しています。
 こういった、十三日にも衆議院の特別委員会で立憲の川内議員の質問に対し、この原本でなく意見をまとめた資料を保存すればルールに沿ったものと考えていたと答弁をしていますが、この政令改正の際に行われたパブリックコメントは重要な行政文書です。こういったものを、三十年保存期間が定められていることを消費者庁の管理職の職員が知らないわけがありません。ジャパンライフの事件に絡んだ政令改正の際にパブコメが廃棄されたのは、当時の安倍政権へのそんたくがあったのではないかと疑わざるを得ません。
 また、今回、デジタル庁の新設を進めている菅政権へのそんたくで今回の法改正も進められたのではないかと疑われておりますが、本当にこの問題についてやっぱりしっかりと、またこの法案についても質問していきたいと思います。
 もう一つ、この預託法に関連した事件に絡んでお尋ねします。
 今回の改正案では、預託法で規制の対象となる物品の制限をなくして全ての物品を対象とし、預託取引は原則として禁止されることになります。また、違反した者に対する罰則を五年以下の懲役若しくは五百万円以下の罰金又は併科とするなど、厳しい規則を定めました。これらのことについては一定の評価をしています。
 しかしながら、預託について三か月間とされている定義が変更されていないため、例えば、被害者約三万人、被害規模も一千億円以上に上る、ジャパンライフと悪質性が並び称されるようなケフィアグループの事案などは預託取引に当てはまらない可能性があると指摘されています。
 ケフィアは、干し柿やメープルシロップといった加工食品のオーナー制度を展開して、一口数万円で商品のオーナーになれば、約半年後に元本、利息を上乗せして買い戻すなどと宣伝し、多額の現金を集めました。しかし、配当の支払が滞るようになり、一八年の九月に東京地裁が破産手続の開始を決定しました。
 ケフィアの場合は、対象商品の所有権は、規定する数量をほかの部分から区分することが可能な程度に分離した時点でケフィアから顧客に移転し、買戻し時期やケフィアが顧客に対し買戻し代金を支払ったときにケフィアに所有権が移転するとなっていました。つまり、柿であれば、実が実って規定の数量がそろったときということになります。したがって、ケフィアのような類型の事案の場合、衆議院でも議論されたように、所有権移転の時期が不明確で、業者が恣意的に決めてしまうことも可能になります。
 こうした法の網をかいくぐり、抜け道を探して次々と新たな手法を生み出してくる悪徳業者に対し、消費者を守るという使命を課された消費者庁としてどのように対処するおつもりでしょうか。
 衆議院の特別委員会では、大西議員から、三か月という預託の定義を外すべきではないかという指摘に加え、預託についてより包括的な定義にすればよいのではないかという提案もありました。
 法の隙間をついてくるケフィアの類型の事案からどのようにして消費者を守っていくつもりか、また本法の実効性について、これ二年をめどに検証を行い、必要な措置を講ずるべきと考えますが、井上大臣の見解を伺います。

#45
○国務大臣(井上信治君) 預託等取引につきましては、消費者による物品等の一定期間の預託に関し、事業者が利益を供与することを本質としております。したがって、一定期間の預託がない場合は預託等取引としての本質を欠くこととなり、そもそも預託等取引に該当しません。
 この一定の期間については、内閣府令で三か月と規定しております。三か月につきましては、昭和六十一年の法施行時に定められており、適切な期間として既に定着していると考えております。改正法案で販売預託の原則禁止等の大幅な規制の強化を行うことも踏まえますと、その基本的な範囲を変更することは適当ではないと考えております。
 したがって、現段階では三か月の要件を見直すことは想定しておりません。

#46
○川田龍平君 これ、その消費者庁、消費者問題担当大臣の消費者行政に取り組む姿勢について改めて聞きたいと思います。
 消費者庁、消費者委員会は、そもそも各省庁に任せていては消費者の保護が進まず、不良商品による事故や不適切な商法による消費者被害が防げないという問題意識から、与野党を超えた協議の下に発足したものです。
 まず、そもそも、現在の消費者被害拡大防止への姿勢、取組は十分だとお考えでしょうか。

#47
○国務大臣(井上信治君) 消費者が安全、安心で豊かな消費生活を営める社会を実現することが消費者庁の任務であり、このような社会の実現に向け、消費者被害の予防とともに、被害拡大の防止に万全を期して取り組む必要があります。
 このため、消費者基本計画でも政策の基本的方向の第一に消費者被害の防止を掲げ、厳格な法執行や、必要に応じた法整備等の施策の一層の充実強化、被害の拡大防止のための注意喚起、消費者トラブルに関する新たな手口の迅速な把握など、計画的、包括的に取り組んでおります。
 今後とも、消費者を取り巻く環境の変化に柔軟に対応しつつ、関係省庁とも連携しながら、必要な体制整備も含め、消費者被害防止のための取組を進めてまいります。

#48
○川田龍平君 私は、大臣の先週の本会議での答弁に大変強い危機感を感じました。
 大臣は、同僚議員の質疑に対して、被害に遭ったらいち早く最寄りの消費生活センターに御相談いただきたいと思いますと答弁をされました。これ、相談しろというのは、被害に遭ったら自分で解決に努めてほしいということと受け止めました。これは、消費者問題を所管する大臣の言葉としては余りに無責任ではないでしょうか。大臣にはこのような事態が発生するのを防ぐ責務があるのではありませんか。
 これまでも、消費者被害対策は、ある程度の苦情や相談の数が集積し、被害額が大きくなってから初めて対応策が検討されるという後手後手のものでした。しかし、問題になった事例を後追いで規制するのでは、その後の被害の拡大を防げても、受けてしまった被害の救済には不十分であることは言うまでもありません。和牛商法やジャパンライフなど、預託商法は何度も大きな被害を出し、被害者の救済が不十分であったにもかかわらず、抜本的な規制は先送りされてきました。大臣の姿勢を改めて伺います。

#49
○国務大臣(井上信治君) 御指摘の本会議での答弁ですが、いわゆる送り付け商法に関して、既に代金を支払ってしまった場合の対応方法を問われたことに対して、いち早く相談してほしいとお答えしたものであり、消費者被害の拡大防止とともに、未然防止に万全を期して取り組む重要性は十分認識をしております。
 本法案の改正内容そのものが消費者被害の未然防止に資すると考えており、法案成立の暁には、改正内容の周知徹底を図ることで未然防止に万全を期してまいります。
 また、消費生活センターへの相談は、消費者被害の未然防止の観点からも重要です。具体的には、少しでも怪しいと思ったときに消費生活センターに相談いただくことで被害を未然に防ぐことが可能なほか、いただいた相談情報はPIO―NETに登録され、消費者トラブルに関する新たな手口の迅速な把握や被害予防策の企画立案における貴重な情報として活用されます。
 引き続き、消費生活相談に寄せられた情報も活用し、厳格な法執行や必要に応じた法整備等、施策の一層の充実強化、注意喚起等を通じて消費者被害の未然防止のための取組を進めてまいります。

#50
○川田龍平君 井上大臣は、この国務大臣に任命された際に、内閣府特命担当大臣を命ずる、消費者及び食品安全を担当させると命ぜられたはずです。これは釈迦に説法若しくは馬の耳に念仏かもしれませんが、大臣は消費者庁だけのトップではありません。消費者委員会、食品安全委員会も大臣の下にあります。
 既に同僚議員からも再三指摘されていますが、消費者委員会は、当初の理念に反し、次第に消費者庁に言わば乗っ取られ、弱体化させられているように思えてなりません。消費者委員会の設立の経緯、その後の運営理念について、大臣はどのように認識していますか。私は、この消費者問題の多様化、大量化が急速に進む中、消費者委員会が本当に十分できる環境が整っているのか危機感を持っています。
 設置以降の予算、人員規模、組織の編成について簡潔にお答えください。

#51
○国務大臣(井上信治君) 消費者委員会事務局の人員につきましては、消費者行政全般に対する監視機能や調査審議機能を有する独立した第三者機関としての役割を果たすため、必要な人員を要求するとともに、弁護士など専門性を有する任期付職員や政策調査員なども活用し、事務局機能の強化を図っております。設置当初の平成二十一年度と比べると、令和三年度は、定員は二名から十四名に、政策調査員を加えた実員は二十名から三十四名に増加をしております。
 予算につきましても、消費者行政全般に対する監視や調査審議のために必要な運営経費を中心に、オンラインでの会議の開催や消費者団体等との意見交換などを実施するために必要な経費も含めて、令和三年度予算では一億三千二百万円の予算を確保しております。
 引き続き、消費者委員会が充実した審議を行うことができるよう、必要な人員及び予算の確保に努めてまいります。

#52
○川田龍平君 大臣はこれで十分であるとお考えでしょうか。消費者庁担当大臣だけではなく、消費者担当大臣としてもっと充実強化させる必要があるとお考えにはなりませんか。

#53
○国務大臣(井上信治君) 消費者行政、やはり不断の努力をして消費者のためにより充実させていかなければいけないと思っておりますので、人員、また予算にわたっても引き続き努力してまいりたいと思います。

#54
○川田龍平君 是非よろしくお願いいたします。本当、消費者委員会をやっぱりもっと充実強化させていただきたいと思っています。
 私は厚生労働委員会を長く務めておりますが、例えば労働分野では、労働政策審議会など審議会が立法過程に関与し、その答申を尊重した法案が提出されるのがちょっと前まで当然でした。ですから、ここのところの消費者庁と消費者委員会の関係にも強い危機感を持っております。
 今から三年前になりますが、消費者契約法改正案について、法案提出時に消費者委員会の答申には盛り込まれていなかった社会生活上の経験に乏しいという新しい要件が加えられ、保護の対象が狭まれる一方で、答申が求めた平均的損害額の立証責任への推定規定が法案には盛り込まれないなど、消費者保護の面で後退し、答申時のこの当時の消費者委員会委員長である河上正二氏が遺憾の意を表明するという異例の事態が生じました。当時、日本の消費者保護がここまで遅れてきたのは、モグラたたきのようなことをして一般的な理念がそこに書き込まれていなかったからではないかとの考えが示されています。
 私には、消費者庁が事業者側の意向をそんたくする余り、答申をゆがめ、腰が引けた対応となり、消費者を守るという本来の使命から離れてしまったように思えてなりません。答申に盛り込まれていなかった要件を加え、あるいは答申が求めていた規定を盛り込まず、消費者保護の質を損なう、モグラたたきのように後追いになる、そして大臣が答弁内容を変えて混乱をさせる。三年前と全く変わっていない、むしろ、本質的な修正に応じようとしない姿勢からは、更に後退したようにも思えてなりません。そして、そもそも無理のある状態の法案を提出するからこそ答弁がぶれることになるのではないでしょうか。
 モグラたたき状態になっているこの状態を脱するためにこそ大臣は本領を発揮するべきではないかと思いますが、お答えをいただきたいと思います。

#55
○国務大臣(井上信治君) しっかり御指摘も踏まえて努めてまいりたいと思います。

#56
○川田龍平君 いや、ちょっと気が抜けるんですけれども。
 国民生活センターの相談事例に関する報告を見ると、深刻な死傷事故が生じたり、あるいは相談例が集積して相当数になるなど、看過できないレベルを超えて初めて注意喚起などの対策が講じられているという印象を受けます。しかし、ここまで何らかの警告を出すのに慎重になる必要が果たしてあるのでしょうか。消費者庁が守るべきは消費者で、悪徳事業者ではないはずです。深刻な事例を待つ、事例の集積を待つ姿勢を改め、兆しが見えたとき時点で速やかに対策に乗り出すべきではありませんか。
 被害が大規模になるまで対策に乗り出さず被害を拡大させているという姿勢は改めるべきではないかと思います。いかがでしょうか。

#57
○政府参考人(片岡進君) お答え申し上げます。
 国民生活センターでは、全国の消費生活センター等に寄せられた相談情報を基に、消費者被害の防止に向けた注意喚起などを行っているところでございます。注意喚起は、相談件数や被害の状況のほかに、社会情勢や手口の新しさなどをも考慮して機動的に行うよう努めているところでございます。
 例えば、新型コロナワクチン詐欺につきましては、本年二月の段階で専用のホットラインを設置をし、相談情報を公表することで注意を促してございます。また、昨年八月の注意喚起の例でございますけれども、注文していないのに海外から植物の種子が送られてきた事案については、新たな手口であり、金銭被害につながるおそれがあることから、相談件数数十件の段階で注意喚起の情報を発信してございます。
 消費者庁といたしましては、引き続き、国民生活センターと連携をして、効果的に消費者被害の未然防止につながるように取り組んでいきたいというふうに思っております。

#58
○川田龍平君 今回一歩前進したと評価しているのが悪徳事業者の処分の強化です。
 詐欺的商法は同じような業者によって繰り返されているのが現実です。処分をしても擦り抜けてしまうというイタチごっこが続いています。営業禁止、営業停止など、区分して厳罰化した姿勢は評価したいと思っています。ただ、気になるのが、こうした規定を置いても、どこまでしっかりと執行されるのかということです。
 ジャパンライフについては、消費者庁の営業停止命令にもかかわらず営業行為を継続し、被害を拡大したという経緯もあります。事態の深刻さが把握されてから処分に踏み切るまでにも必要以上の時間が掛けられたのではないかとの印象を持っています。
 消費者庁の姿勢が腰が引けていると思う一方で、予算やスタッフが足りていないのではないかとも危惧をしています。設置以降、この十年で、デジタルプラットフォームを利用した取引は日常化し、新たな詐欺的な商取引が見られるようになる一方で、相変わらず、高齢者を狙った飛び込み型の営業や押し買い、オレオレ詐欺など、デジタルとは関係のない場面でも次々に新たな種類の犯罪による被害が発生しています。それなりの増強が必要であることは言うまでもありません。
 消費者庁設置以降、各年度の当初予算、定員をお答えください。

#59
○政府参考人(高田潔君) お答えいたします。
 悪質事業者の規制に関する制度の実効性確保に限らず、被害の未然防止のための周知等の取組を含め、消費者保護の取組を進めるため、消費者庁における体制整備や必要な予算の確保は重要であります。
 消費者庁といたしましては、二〇〇九年の消費者庁発足以降、人員体制については約二百人から約三百八十人に、また、予算については約九十億円から約百二十億円にそれぞれ拡充を図ってまいりました。
 デジタル化の進展を始め、消費者を取り巻く環境が常に変化、多様化する中で、消費者庁としての役割をしっかりと果たせるよう、引き続き必要な体制の充実や予算の確保に取り組んでまいります。

#60
○川田龍平君 是非しっかり増強していただきたいと思います。
 さて、法案の内容に移ります。
 当初想定されていた改正案には、消費者側、事業主側、有識者ともほぼ異論はなく、円満に提出をされ、通例どおり全会一致で可決されることが見込まれていたにもかかわらず、突如、契約書面の電子交付が加わったことで流れが変わったことは委員の皆様の御承知のとおりです。
 電子交付は、消費者庁が消費者保護の立場から頑として受け入れてこなかったものを、今回は、あろうことか大臣自らが主導して導入に乗り出したということです。
 衆議院では、問題意識が共有され、いかに消費者を守るか、ぎりぎりまで協議が続けられましたが、最終的には、電子交付の規定そのものの削除は受け入れられず、修正は、施行期日を遅らせ、かつ見直し規定を設けることになりました。クーリングオフの発信主義についても明記されるにとどまりました。衆議院の修正案賛成、原案反対との表決態度は苦渋の決断であったことを改めて申し上げたいと思います。
 さて、電子交付の範囲の拡大については、大臣、消費者庁が自ら申し出て法案化に至ったものです。今回の最大の争点となっています。衆議院における審議を経て、参議院本会議趣旨説明、さらには二十六日の当委員会での参考人質疑を経て、これまでの質疑を経て、これほど懸念されている理由について大臣としてどう理解されているのか、大臣の言葉でお答えください。そして、これまでの答弁でなぜ理解、納得が得られなかったのか、問題はどこにあるとお考えなのか、大臣は今でも自ら電子交付の範囲を広げた判断が適切であったとお考えでしょうか。

#61
○国務大臣(井上信治君) 新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止に向けて新たな日常が模索される中で、経済社会のデジタル化の進展は必要不可欠となっております。そのような状況下において、消費者の利便性の向上や消費者利益の擁護を同時に達成していくために検討を行った結果、紙での交付を原則としつつ、消費者の承諾を得た場合に限り、例外的に契約書面等の電磁的方法による提供を可能とする改正を行うこととしました。
 既存の制度を見直す際には、常に様々な意見や、場合によっては御懸念があることもあり、制度改革に当たっては、様々な御意見に真摯に耳を傾けながら行っていくことが重要であると考えております。今回の詳細な制度設計に当たっても、様々な御意見も十分にお聞きしながら丁寧に検討してまいりたいと思います。

#62
○川田龍平君 十分に意見を聞いたとは到底思えないわけですが、最大の争点となっているこの契約書面の電子交付関係について、議論を整理したいという観点から質問いたします。
 まず、そもそも契約には必ずしも書面の交付が義務付けられているわけではありません。書面の交付が要求されている契約にはどのようなものがあり、その理由は何かをお示しください。

#63
○政府参考人(高田潔君) お答えいたします。
 事業者に書面交付義務を課すのは、契約内容を明確にし、後日紛争を生じることを防止することにあり、このような機能は消費者保護の観点から極めて重要であります。このため、特商法においては、訪問販売、それから継続的役務取引、それから訪問購入などなどでございますし、あと預託商法においても義務付けられているところでございます。

#64
○川田龍平君 現在、交付すべきとされる書面には、フォントのサイズや色など細かい指定があると承知しています。どのような内容がどのような趣旨で定められているのか、また何により定められているのかを改めて確認させてください。

#65
○政府参考人(高田潔君) お答えいたします。
 契約書面には、法律及び施行規則により、事業者の名称、住所、電話番号や購入した商品等の種類、販売価格等の記載が義務付けられております。また、施行規則において、クーリングオフが行使できることを容易に認識できるように、赤枠の中に八ポイント以上の大きさの赤字でクーリングオフに関する事項を記載すべきことが義務付けられております。

#66
○川田龍平君 このデジタル交付の場合も、その契約について書面を交付すべきという趣旨は変わりません。デジタル交付に積極的な承諾が得られたからといって、単にA4版で用意していた書面をPDFにして提供するという対応でも十分なのでしょうか。どのような形にするか、今後、施行までに慎重に検討がなされる必要がありますが、現時点でどのような工夫を考えていますでしょうか。

#67
○政府参考人(高田潔君) お答えいたします。
 今回の制度改正は、社会や経済のデジタル化を更なる消費者の保護につなげることを図りつつ、電子メールなどにより必要な情報を受け取りたい消費者のニーズにも応えるためのものでございます。このため、今回提出させていただいている改正法案においては、紙での交付を原則としつつ、消費者の承諾を得た場合に限り、例外的に電子契約書面等の電磁的方法による提供、例えば電子メールでの提供を可能とする制度改革を行うこととしております。
 改正法案が成立した暁には、消費者団体などの意見も十分に聞きながら、消費者の承諾の取得の実質化や電磁的方法の具体的内容などについて、法律の施行までの間に政省令などの策定過程において適切な制度設計を行ってまいります。

#68
○川田龍平君 現時点ではまだ考えていないということのようですが、契約書面等の電子交付において、書面交付義務の場合と同等の消費者保護機能を担保できるかどうかが重要となります。詳細な制度設計は法案成立後の政省令で規定することになるとのことですが、衆議院の委員会審査において消費者庁から、オンラインで完結する分野は電子メールで、それ以外のものは当面紙で承諾を得ることなどが考えられる、紙の書面で承諾を取った場合、その承諾を取った旨の控えを消費者に対して渡させる旨の答弁がありました。
 契約書面等が電子化されても、承諾の控えが書面として残ることで家族やヘルパー等第三者により契約事実の発見につながると考えられますので、承諾の控えの手交は確実に担保されるべき条件とすべきです。この点も政省令等に規定されるという認識でよろしいでしょうか。

#69
○政府参考人(高田潔君) お答えいたします。
 承諾の取り方について、消費者利益の保護の観点から口頭や電話だけでの承諾は認めないこととしている中で、電子メールなどの電磁的方法か紙で承諾を得た場合のみ認められることが考えられます。その際に、例えばオンラインで完結する分野は電子メールで、それ以外のものは当面紙で承諾を得た上でその控えを消費者に手交することも考えられます。
 いずれにせよ、法案成立後、オープンな場で広く意見を聴取する検討の場を設けるとともに、消費者相談の現場にいらっしゃる相談員の方などから丁寧に意見を伺って、それらも十分に踏まえながら、消費者の承諾の実質化や電磁的方法による提供の具体的方法の在り方を検討してまいります。

#70
○川田龍平君 私が今回の法案の関連で大きな問題があると思っているのは、スマホを介した契約です。
 問題点は大きく二つあります。一つは、一度に閲覧できる情報量が限られているため、契約の全貌を的確に理解することがPCの画面、パソコンの画面や書面と比べて困難であること、もう一つは、スマホで完結してしまう契約については、通常のパソコンの画面を介してなされた契約にも増して契約者以外の人がその契約の存在を知ることが困難になるということです。
 今日、スマホにはあらゆる個人情報が集約されています。家族であってもプライバシーがあり、スマホを勝手に見ることはなかなかできません。メールやSNSの内容まで共有できるかというと、それは無理な話です。このような問題点は今でもインターネット取引全体に見られるものです。これらの対応が不十分なまま契約書面のデジタル化を進めるのは、新たな被害者を生み出すことに直結するのは明らかです。
 このような問題点についてどのように認識していますでしょうか。

#71
○政府参考人(高田潔君) お答えいたします。
 書面交付義務は消費者保護の観点から重要な機能を担っており、電磁的方法での提供を可能とする場合においても、紙の書面と同様、一覧性を保った形で閲覧可能である必要があると考えております。具体的には、電子メールでPDFファイルを添付する方法等に限定するなど、紙での書面交付と同様の機能が維持できる方法とすることが考えられます。
 いずれにしましても、オープンな場で広く御意見を伺いながら、専門家の方の御意見も聞いて、より良い制度設計の在り方を検討してまいります。

#72
○川田龍平君 今回議論となったクーリングオフについては、そもそもが周知不足ではないかと認識しています。対面の販売であっても、クーリングオフの告知はおまけのような扱いになっているように思います。真っ当な商材を扱っている事業者であれば、クーリングオフの規定は恐れる必要はありません。クーリングオフが適用対象となる契約全てについて、必ず目に入る位置に大きく表示されるべきではありませんか。

#73
○政府参考人(高田潔君) お答えいたします。
 クーリングオフは、契約の申込み又は締結後一定期間内は申込者等が無条件で契約の申込みの撤回又は契約の解除を行うことができる、消費者にとって重要な制度でございます。
 今般の電磁的方法の承諾の取得に当たりましても、そういうことがきちんと説明されるような制度設計にしてまいりたいと考えております。

#74
○川田龍平君 預託商法については、豊田商事事件に始まり、安愚楽共済牧場事件、そしてジャパンライフ事件と、被害総額の大きさはもちろんですが、一人当たりの被害額も多額になっています。高齢者が事業者の説明や有名人による広告を信用して老後の資金をつぎ込んだ末に破綻し、お金がほとんど返ってこないという悲劇が繰り返されてきました。
 今国会では、我が党が、預貯金口座へのマイナンバーの登録、重要施設法案など、政府の新たな提案に対し、立法事実がないのではないかとの指摘を度々行ってきました。しかし、この預託法については、逆にこれだけの事実がそろっていたにもかかわらずなぜここまで遅れたのか、疑問の念を禁じ得ません。自分の都合により使い分けるダブルスタンダードではないでしょうか。
 そして、これまで問題が指摘され、原則禁止とされているにもかかわらず、内閣総理大臣の認定により認められるという余地を残したこともいま一つ理解できません。なぜ残す必要があるのでしょうか。
 もう一つ、現在適法となっている預託業者について今後どのような扱いとなるのか。今回の法改正では、送り付け商法に関しては二十日で速やかに規制されるにもかかわらず、なぜ預託については施行が先送りになるのかが理解できません。施行までの間、既に契約している消費者は守られないということですが、そして、新たな預託の契約の被害からどのように守っていくのか、明確な答弁を求めます。

#75
○政府参考人(片桐一幸君) お答えいたします。
 消費者庁では、販売預託による消費者被害が生じた事案については、特定商取引法や預託法に基づいて可能な限り速やかにかつ厳正な行政処分を行い、適切に対処してきたところです。
 さらに、これらの行政処分も踏まえ、制度的な観点からの対応策を検討するため、昨年二月から八月までの間に集中的に審議、検討を行った特定商取引法及び預託法の制度の在り方に関する検討委員会の報告書において、販売預託を原則禁止するという方向性が初めて示されたところです。
 昨年八月に取りまとめられた報告書を踏まえ、速やかに法制化作業を行い、販売預託の原則禁止等を内容とする改正法案を今国会に提出したところでございます。

#76
○川田龍平君 この預託法が大変今問題となっておりますのが、金融商品取引法と出資法とこの預託法、この間に隙間がないように措置すべきではないかという問題ですが、これについて衆議院でも議論がありました。今、金融商品取引法とこの預託法の隙間、これについてはどのように手当てするというお考えでしょうか。ちょっと今、通告していません。

#77
○政府参考人(高田潔君) お答えいたします。
 まさにその金商法ですとか出資法の隙間をつくような形でこの販売預託、つまり販売しておりますから出資ではございませんと、そういうような形で逃れてきたものだと思います。
 今回、販売預託原則禁止ということで、これらの被害を防ぐことが可能になると考えております。

#78
○川田龍平君 金融先物取引法の改正によって、不招請の電話、訪問勧誘の禁止ルールが導入をされました。これらの不招請の電話、訪問勧誘の禁止ルール、こういったものができているわけですけれども、こういったものを検討するということはしてこなかったんでしょうか。

#79
○政府参考人(高田潔君) この販売預託というのは極めて悪質なものでございますので、規制の強化というよりもやっぱり原則禁止という、いろんな議論は中でしましたけれども、原則禁止と、これが一番いいということで提案させていただいたものでございます。

#80
○川田龍平君 今回、この書面の電子化について、訪問販売協会は、ある意味青天のへきれきみたいなものがあって、したがって、従来、そういったものの現実感がない中で、そういった議論はしてきた経緯はないということを言っています。
 こういう訪問販売協会の言っていること、本当にこの訪問販売のビジネスモデル自体がデジタル社会にそぐわないということを言っている識者の方もいますけれども、こういったことをしっかり検討した上で、今回訪問販売にこのデジタル化の問題というのを入れたということでしょうか。

#81
○政府参考人(高田潔君) お答えいたします。
 昨年秋に規制改革会議のワーキングの方から、いわゆる継続的役務取引について電子化の検討の依頼があり、さらに、規制改革会議の事務局の方から、それ以外の全ての法案、法律の内容について検討の依頼がございました。
 それを踏まえて検討した結果、まあ確かにいろいろ急ではないかという御指摘はいただいております。それは十分受け止めておりますけれども、今回のような提案に至ったものでございます。

#82
○川田龍平君 今回の改正で、悪徳商法を展開する企業経営者に対する規制はある程度強化されたと認識していますが、引っかかる点がありますので、いま一度確認させてください。
 悪徳商法を大規模に繰り広げるには人手が必要です。オレオレ詐欺などの特殊詐欺でも、本部の手足として受け子と言われる加担者がいます。つまり、中心にいるのではない、周辺で加担する者の責任の問い方について、まだ見直し、対応を考えるべき点があるのではないかということです。
 会社が破綻したときの清算の際には、だまされた被害者への返金よりも雇用されていた従業員の給与が優先されると聞きました。確かに一般の企業であればそのような扱いに合理性があるとは思いますが、詐欺的商法に加担した者が被害者よりも優先されるというのは心情的に納得できません。
 今までに問題となった豊田商事、安愚楽共済牧場など具体例で、清算はどのようになったのかを御説明ください。

#83
○政府参考人(坂田進君) お答えいたします。
 破産手続は司法手続であり、行政機関である消費者庁が網羅的に悪徳業者の破産手続における清算状況を把握しているわけではございませんが、例えば平成二十三年に破産手続が開始された和牛預託商法を営む業者の場合には、総額約二百四十三億円の破産財団から、公租公課は財団債権又は優先的破産債権として約九億六千二百万円の届出があり、そのほぼ全額が支払われ、労働債権につきましては財団債権又は優先的破産債権として約五億八千九百万円の届出があり、そのほぼ全額が支払われ、消費者の債権は普通破産債権として約四千二百八十四億円の届出があり、そのうち約二百十億円が支払われたと承知しております。

#84
○川田龍平君 次に、これもちょっと通告していないんですけれども、消費者庁の破産申立て権についてです。
 この問題については、平成二十五年の六月の消費者の財政被害に係る行政手法研究会で検討課題とされたままになっています。この行政による経済的不利益賦課制度及び財産の隠蔽・散逸防止策ということで、早急にこれ検討するべきということで言われていますが、こういった問題について、金融庁は更生特例法で二〇一〇年に改正して対応しております。
 また、この改正前にファンドの販売業者や運用業者による詐欺的な事案が発生して、当局が行政処分を行ったものの、破産手続開始申立てがないために、資金の流出や資金返還が行われない事態に対応できませんでしたということです。そこで、この法改正によって、当局による破産手続開始の申立て対象事業者を金融商品取引業者全般に拡大したということです。
 こういった消費者庁による破産申立て制度、これを導入すべきではないかと考えますが、いかがでしょうか。

#85
○政府参考人(坂田進君) お答えいたします。
 消費者被害を救済するための制度は様々考えられますけれども、新たな制度を設けるべきか否かについては、既存の制度の運用状況を踏まえて検討する必要があると考えております。
 消費者被害を救済するための既存の制度といたしましては、消費者裁判手続特例法に基づく特定適格消費者団体による被害回復の制度がございます。御指摘のような破産申立て権を創設すべきか否かにつきましては、消費者裁判手続特例法の運用状況も踏まえて検討する必要があると考えております。
 消費者裁判手続特例法につきましては、平成二十八年十月に施行された後、四年が経過し、一定の運用実績が積み重ねられつつあります。そのため、本年三月より、消費者裁判手続特例法の運用状況について多角的に検討する検討会を開催することといたしました。まずはしっかりと消費者裁判手続特例法の運用状況を検討し、制度全体として実効的に消費者被害を救済できるように検討してまいりたいというふうに考えております。

#86
○川田龍平君 これも通告にないですけれども、この破産と併せて解散命令の申立て権限、これについてはいかがでしょうか。
 この会社解散命令については会社法の八百二十四条に規定があるということですが、実際には使われていません。これ、一般社団法人や一般財団法人に関する法律にも同様の制度がありますが、こういったこの解散命令を命じる権限、これについてはいかがでしょうか。

#87
○政府参考人(坂田進君) 先ほどと同じ答弁でございますけれども、既存の制度の運用状況をまず踏まえて検討してまいりたいというふうに考えております。

#88
○川田龍平君 是非、この解散についてはいろんな方法があるということを衆議院でも参考人の方が述べておられます。裁判所に解散命令を申し立てるとか、宗教法人ですとか会社法の解散命令の督促ですとか、いろんな方法があるかと思いますので、是非これしっかり検討していただきたいというふうに思います。
 そして、悪徳商法の拡散、展開を阻止するには、内部からの通報が重要な端緒となることは強く指摘したいと思います。ジャパンライフについても、高齢者を対象にどのような営業が展開されたのか、内部からの情報が全貌解明に大きな力となったと承知しています。
 さきの国会でも、これ長年議論されてきた公益通報者保護法、これが改正をされました。通報者の保護を強化して通報を後押しするという方向性は評価をしています。ただ、通報対象となる行為がなお限定されていることにはやはり物足りなさを感じています。
 大臣に率直な御意見を伺いますが、この改正法の施行により悪徳商法の従業員が通報することというのは期待できますでしょうか。

#89
○国務大臣(井上信治君) 悪質な事業者による違法行為を早期に是正するためには公益通報制度が活用されることが非常に重要です。
 消費者庁は、昨年の通常国会に公益通報者保護法を拡充する改正法案を提出、成立させていただきました。改正法では、事業者における違法行為について、行政機関等に早期に通報され、是正が図られるよう、権限を有する行政機関等に対する通報が保護される場合を拡大、権限を有する行政機関に対し公益通報に適切に対応するために必要な体制の整備を義務付け、退職者及び役員を保護の対象者として追加といった改正項目が含まれております。
 来年度早々にも予定される改正法の施行により、これまで以上に行政機関に対する公益通報が活用されることを期待しております。

#90
○川田龍平君 この消費者保護という観点でもう一つ気掛かりなことがあります。デジタルプラットフォーム法案でも取り上げられましたが、情報の開示を求める際に一定の金額で線引きをするということです。この一定の金額による線引きは、事業者側の負担に配慮し、また被害の名を借りた濫用を防ぐためにも必要であるということは分かります。
 しかし、実は、この少額の詐欺的な販売を重ねた結果、被害の総額が多額になり、規制をくぐり抜けているケースも少なくないのではないかと思います。例えば、アマゾン、楽天、ヤフーでも構いませんが、千円のものが買ったが届かなかったとか不良品だった、業者に連絡してもなしのつぶて、特に海外に事業者があったりとか、本当に電話も通じない、そういうときはもう面倒で諦めるというのが多くの方の対応ではないかと思います。私も、数千円の、まあ千数百円だったと思います、Tシャツを注文して届かなかったことがあります。そこで、こういう業者にはもう何を言っても無駄だということで、これアマゾンなりのそういった業者に言っても解決しているわけでもないということで諦めてしまっています。
 ある程度の金額、例えば数千円単位から一万円であれば消費者相談に電話をするかもしれません。しかし、それより以下の少額の場合に、やはりそこまでの手間を掛けるのをためらうのではないかと思います。そこを狙うと、一件一件は少額でも大きな額に積み上がります。まさに悪徳事業者の思うつぼです。
 一切線引きをするなと言っているわけではありませんが、しかし、今の線引きを見ていると、どうしてもこの事業者への配慮が強過ぎ、結果として悪徳事業者を利しているようにしか思えてなりません。もう少し知恵を出す必要があるのではないかと思いますが、いかがでしょうか。

#91
○政府参考人(坂田進君) お答え申し上げます。
 取引デジタルプラットフォームを利用する消費者の利益の保護に関する法律第五条の開示請求は、販売業者等と連絡が取れなくなった消費者にとって、紛争解決の手掛かりを得るという重要なものでございます。他方で、紛争に直接には関係していない取引デジタルプラットフォーム提供者に一定の対応を求めるものであり、バランスを確保することが必要であると考えております。
 開示請求が認められる具体的な金額につきましては内閣府令で定めることとしておりますけれども、まず第一に、開示を受けて行われる販売業者等に対する訴訟や任意交渉等に消費者が要する費用、第二に、取引デジタルプラットフォーム提供者による事務処理の負担、第三に、取引デジタルプラットフォームを利用した取引における被害実態と取引金額の分布、第四に、ほかの消費者関連法令における金額設定の例などを踏まえまして、バランスを考慮して定めてまいりたいと考えております。
 同法律第五条第一項の内閣府令で定める額を定めるに当たっては、取引デジタルプラットフォームを利用して行われる取引における消費者被害の実態に照らし、必要十分な消費者が開示請求制度を利用できるよう、適切な額を設定してまいりたいと考えております。

#92
○川田龍平君 もう一度、ちょっと戻りますが、訪問販売等の書面交付義務の電子化についてもう一度聞きたいと思います。
 訪問販売、電話勧誘販売や訪問購入及び対面取引での連鎖販売取引、業務提供誘引販売取引、特定継続的役務提供取引は電子交付の請求又は承諾を書面で行うことを要するということで、これ先ほども聞きましたけれども、今問題となるのは、訪問販売なのに通信販売だという悪質業者の脱法行為を許さないための有効な措置はどういうことかということです。
 例えば、契約申込手続を電子メールやSNSで行うのを認めると、通信手段で申込みを受けたから通信販売であると主張して、訪問販売の脱法行為を許すことになるおそれがあるということなんですが、それについてはいかがでしょうか。

#93
○政府参考人(高田潔君) 承諾を取るあくまでも手続でありまして、それは契約の申込みではありません。ですから、訪問販売しているのに、そのことをもって通信販売だということは認められないということでございます。

#94
○川田龍平君 もう一度念のために聞きますが、この訪問販売、訪問購入の対面勧誘で電磁的方法により本体契約の申込みを受けた場合であっても通信販売には当たらないということ、訪問販売、訪問購入に該当するということでよろしいでしょうか。

#95
○政府参考人(高田潔君) 例えば、委員おっしゃっているのは、訪問販売で来ているのに契約のときになると急にタブレットを出してみたいなものだとございますけれども、それはもう訪問販売で来ておりますので、契約のところの手続だけそれを電子といって、それを訪問販売でないというようなことは認められないと考えております。

#96
○川田龍平君 もう一つ、デジタルデバイドへの配慮ということですが、これも訪問販売、電話勧誘販売や訪問購入に関する相談で、この契約の当事者が七十歳以上の相談の場合に、それぞれ、四〇・六%、四〇・一%、五三・六%となっているということです。
 この分野に契約書面の電子化が認められると高齢者の被害が潜在化しながら拡大するおそれがあるということなんですが、これについて、デジタルデバイドの観点から、こういう特商法の契約書面の電子化、できればこれはもう削除、仮に認めるとしても、消費者被害が拡大しない範囲でのみ許容されるように、これ、法令、法律や政省令で厳格に規定するべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。

#97
○政府参考人(高田潔君) お答えいたします。
 まず、オンラインで完結しているもの等、デジタルに慣れている人はデジタルで承諾、それ以外のものはまず紙というようなこと、そういうことが考えられるのではないかというふうに何度も答弁しております。
 また、特に高齢者などの方については、第三者、家族の方などの関与というものも考えられるのではないかと考えております。

#98
○川田龍平君 これ、若い人であっても、なかなか、デジタルデバイドというのはありますので、本当に若い人でもやっぱり家になかなかそういう電子機器が入っていない人とかもいます。中にはそういう人もいますので、是非そういった意味で、本当に年齢に関係なくデジタルデバイドに対するやっぱり配慮、やっぱりしっかりしていただきたいと思います。
 次に、詐欺的定期購入の規制強化について伺いたいと思います。
 これ、詐欺的定期購入の規制について、この強化をしっかりするということですけれども、そのことについて今消費者庁の方で考えていることを教えてください。

#99
○政府参考人(片桐一幸君) お答えいたします。
 詐欺的定期購入については、消費者の被害が、被害相談が多数寄せられていることから、これについて抜本的な対策を講じることとしているところでございます。
 詐欺的定期購入について、申込画面で定期購入であることをしっかりと示すということ、それについて、定期購入について重要な要素となる販売する商品や役務の分量や価格等を表示することを販売業者に義務付けることとしております。これらを表示しない、不実の表示をする又は人を誤認させるような表示をすることを禁止し、これに違反した場合には罰則の対象としているものでございます。また、消費者がそのような表示により誤認して申し込んだ場合に、申込みの意思表示の取消しを認める制度を創設する等しているところでございます。
 これらの改正によりまして、詐欺的な定期購入商法対策に万全を期すこととし、通信販売市場における消費者利益の確保及び取引の適正化を一層図るものとしております。

#100
○川田龍平君 現在、このトラブルとなっている詐欺的定期購入というのは、初回分の価格や数量と二回目以降の数か月分の価格や数量とを一通りは記載しているけれども、初回分の価格、格安価格や数量を目立つように大きく表示して、二回目以降の高額な価格や数量を一体的ではなく、わざと小さく分離して注意書きのような目立たないようなところに表示しているということをしています。
 そういう、インターネットの画面などでもそういうのがあるわけですが、この申込画面だけでなく広告画面においてもこういった欺瞞的な表示によって誤認しているケースが多いということなんですが、この広告画面についても、初回分と二回目以降を分離する表示や、お試し、モニター、サンプルなどと定期購入を隠蔽する表現の禁止、解約条件を、是非、誤認させる表示など、誇大広告の具体的な目安を政省令、通達などで明示してほしいと思いますが、いかがでしょうか。

#101
○政府参考人(片桐一幸君) 今回の詐欺的な定期購入商法対策として盛り込んでおります誤認を与える表示、どのような場合に定期購入であるというふうに、定期購入でないというふうに誤認を与えるかということにつきましては、今後通達などによって、事業者それから消費者双方にとって明確になるように通達でしっかり定めていきたいというふうに考えてございます。

#102
○川田龍平君 私は、今回の質疑に当たり、この預託法や特定商取引法の全体を知りたいと思い、消費者庁と国民生活センターのホームページを改めて見てみました。昨今、消費者教育ということはしばしば言われておりますが、分かりやすい資料が当然載っているのだろうと思ったからです。
 ところが、残念ながら、思っていたような資料を見付けることはできませんでした。そもそもクーリングオフとは何か、預託商法はどのように規制されているのか、各種法令、通知のレベルまで掲載され、コメンタールや詳細なQアンドAまで掲載され、情報量は確かに多いものの、逆に非常に分かりづらく、見づらいと感じました。国民生活センターにしても、非常に見づらいということです。掲載されているのはごく簡略化されたパンフレットか、生のままの大量の資料です。これではとても実用的とは言えません。
 ほかにないのかということで検索をしてみると、東京都のサイトが見付かりました。こちらの方がずっと分かりやすく、資料も充実をしています。特にこれはいいと思ったのが全世代向けのパンフレットです。
 これ、消費者庁は「社会への扉」という教材を作っていますが、これは若年層向けという扱いです。しかし、契約時に注意しなければならない内容が世代によって異なるということはありません。自治体の取組や好事例を参考に、消費者の権利を守る情報を全世代向けに積極的に告知すべき、もっと使いやすいパンフレットないしは動画を検討すべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。

#103
○政府参考人(片桐一幸君) お答えいたします。
 消費者庁では、消費者庁ホームページにおいて取引対策のページを設け、そこで、御指摘の特定商取引法それから預託法の条文ですとか、下位法令の条文、特定商取引法等に基づく行政処分に係る公表資料などを掲載しているところでございます。それから、特定商取引法に関しては、特定商取引法ガイドを設け、取引類型ごとの解説やQアンドA、これまでに作成したパンフレットを掲載してございます。
 消費者庁としては、より消費者に分かりやすいウエブページとなるように改善の努力をしてまいりたいというふうに考えております。
 さらに、ただいま委員の御指摘も踏まえまして、消費者などに今回の改正内容を踏まえた特定商取引法の内容を分かりやすく解説するいろいろな世代向けのパンフレットを作成するなど、周知に努めてまいりたいというふうに考えてございます。

#104
○川田龍平君 でも、このデジタルの世代、特にデジタルネーティブ世代に対して、ホームページに情報を用意してアクセスを待つという従来型の手法では足りません。このような手法では、何か問題が生じた後の検索で引っかかるかもしれませんが、大事なのは予防です。
 この予防のために、この従来の手法の枠内にとどまらない積極的な啓発手段、これを考えるべきではないかと考えますが、見解をお聞かせください。

#105
○政府参考人(片桐一幸君) ただいま委員御指摘も踏まえて、効果的な広報の仕方について考えてまいりたいというふうに思います。
 ただいまコロナ禍ということで会議等もできないということでございますけれども、ウエブ等を利用した周知の方法なども工夫しながら考えてみたいというふうに思います。

#106
○川田龍平君 私はやっぱり、この今回の特定商取引法、預託法の改正法案について、この書面交付義務の電子化、これがやっぱり本当に多くの人たちが懸念しているところです。
 先日も参考人質疑の中で、百六十三団体がおとといの時点でこの意見書を出しているということです。そこには、消費者団体のみならず、弁護士会、弁護団、司法書士会、それから各労働組合もそうですし、各地方議会からも意見書が上がっております。本当にこれだけのたくさんの人たちがこの短期間のうちに意見書を提出をされている、本当に三月議会だけですよね。
 本当、そういう意味では、やっぱり是非これしっかり、皆さんの方で検討をしているということですけれども、本当に私はこれもう条文を削除すべきではないかと正直思っております。是非削除すべきだと思いますが、この件についていかがでしょうか。

#107
○政府参考人(高田潔君) 消費者団体などの意見を丁寧に聞きながら、政省令、通達等で具体的な、消費者被害が生じることのないような制度設計に努めてまいりたいと思います。

#108
○川田龍平君 大臣に改めて聞きますが、やっぱり本当にこのままこの法律成立させてしまって悪名を残したいでしょうか。本当にこの法律、もちろん、それまで議論されていて、審議会で議論して、ここまで待ち望んでいた、本当にここまで消費者団体の方たちも弁護士の人たちもみんなが待ち望んでいた法律を、この最後の最後にやっぱり、本当にがっかりさせるだけではなくて、もう怒りに変わっていると思うんですね。
 本当にこれだけ消費者の人たちが被害に遭うことが分かっている状況で、これを消費者の利便性利便性と言いますけれども、消費者が被害に遭うことを防ぐことが消費者庁の役割であり、消費者大臣としてすることだと思うんですが、この法律、是非、取り下げろとは言いません、是非これ条文削除に合意していただけないでしょうか。

#109
○国務大臣(井上信治君) 今回の法案に関しまして、我々の方もいろいろ御意見賜りながら検討し、そして提出をさせていただきました。是非委員の皆さんには御理解をいただきたいと思っております。
 そして、御懸念の点につきましては、法案の成立後、施行までの間に、しっかりいろんな方々から御意見を賜りながら、消費者保護を万全にしていくためにもしっかり制度設計を行ってまいりたいと思います。

#110
○川田龍平君 是非委員の皆様には、この法案の修正も是非検討していただいて、来週また議論があると思いますし、今日もこの後議論がありますので、是非その中でやっぱりこの条文の修正も含めて考えていくようによろしくお願いいたします。
 ありがとうございました。ありがとうございます。
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#111
○委員長(石井浩郎君) この際、委員の異動について御報告いたします。
 本日、今井絵理子君が委員を辞任され、その補欠として堀井巌君が選任されました。
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#112
○伊藤孝江君 公明党の伊藤孝江です。よろしくお願いいたします。
 まず、私からも、特商法の関係で契約書面の電子化についてお伺いをいたします。これまでの質問とも重なる部分もありますけれども、よろしくお願いいたします。
 まず、この電子化ですけれども、本当に今たくさんの方からの懸念の声が寄せられているところでもあります。
 今回の改正法案におきまして、特定商取引法等における契約書面について、消費者の承諾を得た場合に限り例外的に電子メールなどの電磁的方法による提供が可能となるということなんですけれども、まず、改めまして大臣に確認をさせていただきたいと思います。
 このような制度改正を行うこととした趣旨について、明快に御答弁をお願いいたします。

#113
○国務大臣(井上信治君) 国民生活におけるデジタル化は急速に拡大、深化しており、こうした社会状況の大きな変化に即応した施策を講ずることは必要不可欠となっております。とりわけ、昨年来、新型コロナウイルス感染症対策が求められる中、極力人との接触を減らす等の新たな日常が模索され、自宅にいながらインターネットを利用する取引や手続の規定を整備する重要性はいまだかつてなく高まっております。また、紙よりもデジタル技術を活用して必要な情報を保存、閲覧し、やり取りする方がより便利であると、国民も増えているのではないかと考えられます。
 このような社会のニーズに応えることは重要であり、今回の改正法案では、紙での交付を原則としつつ、消費者の承諾を得た場合に限り、例外的に契約書面等の電磁的方法による提供、例えば電子メールでの提供を可能とする制度改革を行うこととしたところです。

#114
○伊藤孝江君 契約書面を電子化するという点について、一面で消費者側にとって利便性があるというところも一概に、一律に否定をされているということでもないんだと思いますけれども、ただ一方で消費者被害をどう防ぐのかという、本当に対立するその両方をしっかりと実現していかなければならないという観点での懸念が寄せられているんだというふうに思っております。
 この契約書面の電子化について、衆議院においても多くの議論が行われました。今日も電子化についてはたくさんの質問がなされているところです。
 この中で、電子化が悪質事業者に利用されないようにするために、消費者の承諾の取得をどのように実質化していくのかというのが極めて重要になってきます。今回の改正をきっかけにかえって消費者被害が助長されるということに絶対になってはならないというところは、大臣含め消費者庁も同じ思いでおられるというふうに思っております。契約内容をまずしっかりと確認をして理解をして、そして承諾の効果に対しても理解をして、その上で真意に基づく意思表示がなされるという、この一連の過程についてしっかりと守っていくということが大事になります。
 悪質業者を排除するという観点で、消費者庁として承諾のまず取り方についてどのような方策を考えておられるのか、詳細な説明をお願いいたします。

#115
○政府参考人(高田潔君) お答えいたします。
 消費者からの承諾の取り方については、承諾を得ていないにもかかわらず承諾を得たなどとする悪質事業者を排除する観点から、例えば政省令等において、少なくとも口頭や電話だけでの承諾は認めない、消費者が承諾をしたことを明示的に確認することとし、消費者から明示的に返答、返信がなければ承諾があったとはみなさない、承諾を取る際に、その承諾によってどのような効果があるのか、どのような内容のことが電子メール等で送付されるのかを明示的に示すことなどを規定することが適切であると考えております。
 委員の御指摘にあるような承諾の取り方について、消費者利益の保護の観点から口頭や電話だけでの承諾は認めないこととしている中で、電子メールなどの電磁的方法か紙で承諾を得た場合のみ認められることが考えられます。その際に、例えば、消費者トラブルが少ないと思われるオンラインで完結する分野は電子メールで、それ以外のものは当面紙で承諾を得ることなどが考えられます。
 また、具体的には、承諾の取り方として、現時点では、例えば、ウエブページ上でチェックを入れるだけで承諾を取ることは認めない、消費者から承諾を取る際に、電磁的方法で提供されるその種類や内容、電磁的方法で提供されるものが契約内容を記した重要なものであること、それを受け取った時点がクーリングオフの起算点となることを明示的に示すことなどを考えております。

#116
○伊藤孝江君 ありがとうございます。この承諾の取り方という点についても、しっかりとこれから議論を深めて、政省令で細かく規定をされることになるんだと思いますけれども、よろしくお願いをいたします。
 この承諾を取る際に、高齢者や障害者の方などがよく挙げられるかと思いますけれども、デジタル機器に不慣れな方がもちろん若くてもいらっしゃるのも確かだと思います。この電子化がなじまない、使いこなすことができないという人に関しては原則として書面での契約がこれまでと同じようになされるべきで、書面を交付をするという形で進めていっていただきたいと。決して電子化を無理強いする、契約書面を電子化するということが無理強いするということがあってはならないというのが先ほどの取り方に関係するところにもなってくるかと思うんですが、仮にこのデジタル機器に不慣れな方がデジタル機器を利用する場合への対策としては現在どのように考えておられるのでしょうか。

#117
○政府参考人(高田潔君) お答えいたします。
 委員御指摘のように、契約書の電子化に対するトラブルを回避するためには、デジタル機器に不慣れな方への対策も極めて重要なものであると考えております。
 例えば、契約の相手方がデジタル機器に不慣れな方の場合には、家族など契約者以外の第三者にも承諾に関与させるなど、デジタル機器に不慣れな方が事業者のペースで本意ではない承諾をしてしまったりしないような仕組みや、契約の相手方が一定の年齢以上の方の場合には家族などの契約者以外の第三者のメールアドレスにも送付することを行わせることも含め、実効的な細則を検討していくことが必要であると考えております。

#118
○伊藤孝江君 ありがとうございます。
 今、家族に立ち会ってもらうとかメールアドレスで家族の方にも送るというような話もあったんですが、例えば独り暮らしとか家族に頼る人がいないという、しっかりと本当に親身になって、こういう自分のプライベートな買物とか契約とか、そういうことを相談することができないというような場面も想定はされているんでしょうか。

#119
○政府参考人(高田潔君) 委員の御指摘の点も含めまして、具体的なやり方を考えていきたいと思います。

#120
○伊藤孝江君 しっかりと、本当に消費者被害にどういう場面でどんなふうに遭っているのかというのを踏まえて対策を考える、承諾の取り方を考える、内容を考えるということにこれからなっていくと思います。そういう点では、政省令にどういうものを書き込むかという点について、もちろんこれから検討するというふうに、大きくはそういう答弁になられるんだとは思うんですけれども、あらゆる場面を想定して、隙間がしっかりとないように、電子化を使いたい人は安心して使うことができると、使うのが難しいという人は使わないで済むように、またあるいは安心して使うことができるような、そういう条件をしっかりと設定をしていただきたいというふうに思っています。
 次に、若年層に対する対策についてお伺いをさせていただきます。
 若年層に対しては、私自身は二つの観点での対策が必要ではないかというふうに考えております。一つは、来年の四月から民法の成年年齢の引下げがスタートをして、単独で契約可能となる年齢が引き下がります。ここに向けてのまず対策です。もう一つは、デジタル機器の利用に慣れているからこその対策という点です。デジタル機器の利用に慣れている方が多いからこそ、安易にデジタル機器、特にスマホを利用して契約をするということも多いと思われるんですけれども、実際には、契約内容の確認や保存など、日常のスマホの利用とはもう全く違うんだということをまずはしっかりと実感をさせる、そういう教育が必要なのではないかというふうに思っております。
 先ほども「社会への扉」もありましたけれども、本当に契約内容が、契約というのがいつ始まるのかとか、契約したらこうなんですよとか、クーリングオフというのはこうなんですよという、その契約の中身については「社会への扉」などを使って若年者、特に高校生にも教育を進めていくということで進めていただいているところですけれども、今回、契約をするという場面でデジタル機器を使う、スマホなのかタブレットなのかパソコンなのか、それぞれだと思いますけれども、それがどういう意味を持つのかということをしっかりと実感させるべきという観点です。
 例えば、契約をする際にスマホで契約内容が確認できるのか、特に契約書が大部のものや図面や別表が付いているようなときですね。また、一年前や二年前、かなり以前にスマホに送られてきた契約書を探し出すことができるか、機種変更の前にスマホに保存されていた書面を探せるか、今あるものを一年後や二年後に内容を確認するために、じゃ、どうしたらいいのかというようなことをしっかりと考えてみると。また、クーリングオフについてもスマホを使って発信をすることができるのかどうかという観点。
 また、最近の若い方たちでは、スマホは使いこなしていてもパソコンを持っていない、プリントアウトすることができない、文章を打つのは苦手という子も多いというふうにも聞きます。
 スマホやタブレットやパソコンなど、何を用いているかによっても大きな違いがあると。これらの特徴を理解して、書面にするのかデジタル機器を使うのかということを自らしっかりと選ぶことができるようにしていくべきだというふうに考えます。
 その点からすると、これまでの契約ということに関する消費者教育と併せて、実際にその若い人たちが日頃用いているデジタル機器を持ってきて模擬契約をさせると、スマホならスマホ。で、何が便利で何が不便なのかということを実感をさせた上で契約に向かっていくということができるような、実践的な消費者教育を強力に展開する必要があるというふうに考えます。
 これらの観点を踏まえた若年層への対策、特に教育という点について、消費者庁の御所見をお伺いをいたします。

#121
○政府参考人(片岡進君) お答え申し上げます。
 来年、成年年齢が引き下げられることや、若年者における情報商材の消費者被害が増加していることなども踏まえまして、若年者の消費者被害を防止することは最重要課題の一つと考えているところでございます。
 委員御指摘のように、若年者の消費者教育につきましては、平成三十年二月に若年者への消費者教育の推進に関するアクションプログラムというものを関係四省庁で取りまとめて、「社会への扉」等を活用した実践的な消費者教育が全国の全ての高校で行われることなどを目標に掲げて、集中的な取組を行ってきているところでございます。また、本年度は成年年齢引下げ前の最終年度になりますことから、成年年齢引下げに伴う消費者教育全力キャンペーンというものを決定をして、更に取組を強化させていただいているところでございます。
 先ほど委員からるる御提案のありましたもろもろの点につきましては、御審議いただいております本法案が成立した暁に、施行までの間に、改正内容や注意点、まさにスマホを使って実践的な模擬ができるような消費者教育も含めて、また行政処分の実例などについても実生活と結び付けながら実感を持てるように、若年者に対する教育、周知の取組を考えていくようにしたいというふうに思っております。

#122
○伊藤孝江君 ありがとうございます。
 決してスマホが駄目ということでもなく、またスマホが絶対いいということでもなく、その長所とか短所をしっかりと理解をしながら自分で選ぶことができるような、そういう力を付けていっていただくための実践的な教育をしていただくようによろしくお願いをいたします。
 このような承諾の取得の実質化、これは、消費生活相談の現場など、本当に実際の消費者被害の救済や相談に関わっておられる方を含め様々な方から意見を聞いて、悪質業者の手口、また消費者被害の実態を十分に踏まえた上で丁寧に検討することが重要であると考えます。
 消費者庁は、この法案が成立した暁にこの承諾の取得の実質化の検討をどのように進めていく意向なのかということについてお伺いをいたします。

#123
○政府参考人(高田潔君) お答えいたします。
 契約書面の電子化に係る制度設計に当たっては、特定商取引法における取引の特徴等も踏まえた上で、政省令等を整備し、消費者保護にも万全を期した実効的な制度とすることが重要であります。このため、法案成立後、オープンな場で広く意見を聴取する検討の場を設けるとともに、消費生活相談の実情に詳しい相談員の方などから丁寧に意見を伺い、消費者の承諾の実質化や電磁的方法による提供の具体的方法の在り方を検討してまいります。

#124
○伊藤孝江君 今のそのオープンな場でというのは、そこでどういう意見が出されたり、どういう議論がなされたかということについて、生でというのか、生で見れるようにするのか、あるいは後日しっかりと逐一見れるようにするのかという点も含めて、開示をしていきながら広く意見を聞いていくというような方向性ということでよろしいですか。

#125
○政府参考人(高田潔君) 委員御指摘のとおりに進めてまいりたいと思います。

#126
○伊藤孝江君 大臣にお伺いをさせていただきます。
 契約書面の電子化によって消費者の利便性を図る反面、消費者の脆弱性に付け込む悪質商法の助長のおそれが指摘されているというところは、もうこれまでに随時指摘をされているところであります。この利便性と消費者被害の防止を両立させるということがこれから必要になってきます。
 この消費者被害については、一義的には経済的な被害ですね。この経済的な被害だけでも回復をするのが困難であったり、またできない場合、あるいは、先ほども指摘あったような少額だったらもう最初から諦めてしまうというようなことも含めた経済的な被害の回復という点の難しさもあります。
 また、私自身もこれまでに弁護士として経験をしたことからしても、この経済的な被害、消費者被害から家族関係が壊れたり友人関係が壊れたり、人間関係に本当に大きな影響があった、また、仕事であったり、本当にこれからの社会との関係というのを断ち切るような、そういう被害が多く出るというのもこの消費者被害の特徴かというふうにも思っております。
 この消費者被害を防止するというのはもう大前提の話で、消費者の利便性を極端にというか、そちらだけを重視をして突っ走ることがないように、しっかりとこの点、厳格な運用を図っていただきながら両立をさせていくという点で、大臣の御決意をよろしくお願いいたします。

#127
○国務大臣(井上信治君) 今回の制度改正は、社会や経済のデジタル化を更なる消費者の保護につなげることを図りつつ、電子メールなどにより必要な情報を受け取りたい消費者のニーズにも応えるためのものであります。
 改正法案が成立した暁には、消費者相談の現場の声などを真摯に聞きながら、悪質事業者が悪用したり、高齢者等デジタル機器の利用に不慣れな方々が不利益を被らないよう、万全な制度設計を行ってまいります。
 また、契約書面を交付しない場合、紙の書面か電磁的方法によるかを問わず、書面交付義務違反として業務停止命令等の行政処分の対象となるほか、刑事上も六月以下の懲役又は百万円以下の罰金の対象となります。
 書面交付義務違反については、引き続き厳格な運用を図ってまいります。

#128
○伊藤孝江君 よろしくお願いをいたします。
 次に移ります。詐欺的な定期購入商法対策についてお伺いをいたします。
 この詐欺的な定期購入商法については、消費生活相談件数が急激に増加をしているというふうに承知をしております。詐欺的な定期購入商法とはどのような手口によるものなのか、また、相談件数の状況についても御説明いただけますでしょうか。

#129
○政府参考人(片桐一幸君) お答え申し上げます。
 委員御指摘のとおり、近年、通信販売における定期購入に関する相談件数が急増しております。二〇二〇年も対前年比で約三割増加しており、二〇一五年と比べると約十四倍に増加しております。
 具体的な手口としては、消費者が一回限りの購入と思って購入したところ、知らない間に定期購入になっているなど、消費者が定期購入であることが容易に認識できないような広告を表示する、あるいは、定期購入であることは認識できるようになっていても、いつでも解約可能などと強調して契約を締結させながら、実際には解約には応じなかったり詳細な解約条件を設けるなど、解除のためのハードルを意図的に上げたりするといった手口が見られるものと承知してございます。

#130
○伊藤孝江君 済みません、件数についてもお伺いいたします。

#131
○政府参考人(片桐一幸君) お答え申し上げます。
 二〇一五年には相談件数四千百四十一件でありましたけれども、二〇二〇年には五万六千三百二件となってございます。これは二〇二〇年十二月三十一日までにPIO―NETに登録された件数ということでございます。

#132
○伊藤孝江君 ありがとうございます。
 済みません、最初に十四倍というふうに御説明いただいていたかと思うんですが、本当に急激に増加をしていると。
 特に、今御紹介をいただいたような詐欺的商法の、初回無料ですだったり定期購入をというような場面というのは、私たちも、よくテレビ等、また新聞等、チラシでも見るようなことなのかなと思うんですけれども、本当にそれが、もちろんきちんとしているものとそうではないものと両方あるというのが実際なんだと思います。
 こういう詐欺的な定期購入商法というのが急激に増加しているという実態を踏まえると、今回、かかる商法に対して対策を講じるということは大変重要であるというふうに考えます。今回の改正法が被害防止の実効性をどのように高めることになるのか、この改正案の実効性についてお伺いをいたします。

#133
○政府参考人(片桐一幸君) お答えいたします。
 今回の改正では、通信販売に係る契約の申込みを受ける最終段階の表示において、定期購入契約において重要な要素となる商品や役務の分量、価格、引渡し時期及び代金の支払時期等を表示することを販売業者等に義務付けることとしており、これらを表示しない、不実の表示をする又は人を誤認させるような表示をすることを禁止し、これに違反した場合には罰則の対象としているものでございます。
 また、販売業者等が通信販売に係る契約の申込みの撤回又は解除を妨げるため、契約の解除に関する事項や契約の締結を必要とする事情に関する事項について不実のことを告げる行為を禁止し、これに違反した場合には罰則の対象としております。さらに、消費者がそのような表示により誤認して申し込んだ場合に、申込みの意思表示の取消しを認める制度を創設するなどしてございます。
 これらの改正によりまして、詐欺的な定期購入商法対策に万全を期すこととし、通信販売市場における消費者利益の確保及び取引の適正化を一層図るものでございます。

#134
○伊藤孝江君 ありがとうございます。
 今も少し触れていただきました、特定申込みを受ける際の表示に関してお伺いをさせていただきます。
 改正法案の十二条の六第二項の二号には、人を誤認させるような表示に関しての規定が今回設けられています。これまでは、顧客の意に反して申し込むことができないという、はしょるとですね、そういうような規定だったかと思うんですけれども、今回の人を誤認させるような表示の意義について、消費者保護の趣旨に鑑みた解釈、運用がなされなければならないというふうに考えますけれども、この文言の意義について消費者庁の見解をお伺いいたします。

#135
○政府参考人(片桐一幸君) お答えいたします。
 ただいま御指摘の第十二条の六第二項の誤認させるような表示とは、具体的には、定期購入契約において最初に引き渡す商品等の分量やその販売価格を強調して表示し、そのほかの定期購入に関する条件を分かりにくいように小さな文字で表示する場合や、目立たない場所に設置されたリンクから遷移するページにしか表示していない場合などが該当します。
 なお、今回の改正法案で新設する規定について、どのような場合に違法な表示に該当するのかについての詳細については法の施行までに通達等で明らかにしていく方針でございまして、委員御指摘のとおり、消費者保護の趣旨を踏まえた制度設計や運用をしてまいりたいというふうに考えております。

#136
○伊藤孝江君 ありがとうございます。
 まさに、今被害が増えている形態というのか、そういう商法に関する規定だというふうに思います。しっかりと通達等でまた詳細に規定していただくようによろしくお願いをいたします。
 ただ、この詐欺的な定期購入商法、もちろんこれから対策が必要ですよということで今回改正が試みられているわけですけれども、現状においてこの悪質なネット通販に対する監視を併せて強めていく必要があるのではないかと考えますけれども、消費者庁における取組について御説明いただけますでしょうか。

#137
○政府参考人(片桐一幸君) お答え申し上げます。
 最近の新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止のための新たな日常において、インターネット通信販売の重要性、これが高まっております。そのような中で、通信販売業者が特定商取引法に違反する行為に対して監視を強化する必要があるのは御指摘のとおりです。
 具体的には、通信販売における特定商取引法に違反するおそれのある行為に対して、消費者庁に専属の担当を設けて調査、監視を行っているほか、インターネット通信販売等適正化事業として、外部の専門リソースも活用して、特定商取引法に違反するおそれのあるサイトのモニタリングを行ってございます。
 消費者庁としては、引き続き監視を強化し、特定商取引法における違反行為があった場合には、法と証拠に基づき迅速かつ厳正に対処してまいりたいというふうに考えてございます。

#138
○伊藤孝江君 今御説明いただいたような監視もしっかりと対応しているんだということだったわけですけれども、今、被害が発生するかもしれないような商法を見ていくということと、またもう一つ、あわせて、どういうものが誤解を招きやすい表示方法なのかという点についても具体例が示されること、要は、何が良くて何は駄目でというその具体例が示されることが有効であるんじゃないかというふうに考えます。
 消費者庁では、そういう点で相談や監視を通じて実際の事例を多く把握をされていると思います。法改正を待たずとも、通達やガイドラインなどを見直して、誤解を招きやすい表示方法のこの具体例を早急に明示をして、これからの被害を予防していくという点に対してしっかりと取り組んでいくべきではないかと考えますが、この点いかがでしょうか。

#139
○政府参考人(片桐一幸君) お答えいたします。
 委員御指摘のとおり、誤解を招きやすい表示方法についての通達等の見直しは非常に重要だというふうに考えております。
 現行法下の、インターネット通販における意に反して契約の申込みをさせようとする行為に係るガイドラインというのがございます。現在、この現行法下のこのガイドラインについて早急に見直しを行っているところでございます。消費者庁としては速やかに検討を進めまして、来月までには公表できるよう最大限尽力をしていきたいというふうに考えてございます。

#140
○伊藤孝江君 ありがとうございます。
 来月までというのは、来月中という意味ですか、来月になるまでにということですか。

#141
○政府参考人(片桐一幸君) お答え申し上げます。
 来月中ということでございますけれども、できるだけ早く出したいというふうに考えてございます。

#142
○伊藤孝江君 ガイドラインを改定をしていただいて具体例も示していただく、それを早急にしていただくというのはもう本当に必要なことだと思っておりますし、是非進めていきたいと思っています。
 そのガイドラインが改定されたときに、こう変わりましたよとか、これは認められるけれどもこういうのは認められないんですよということを事業者と消費者としっかりと周知をしていく必要があるかと考えますけれども、この点については消費者庁としてどのようにお考えでしょうか。

#143
○政府参考人(片桐一幸君) お答え申し上げます。
 今議員御指摘のとおりでございまして、消費者それから事業者双方に分かりやすく、これに当たる表示がどういうものかと示すことは非常に重要だというふうに考えております。委員の御指摘も踏まえて適切に対応したいというふうに考えてございます。

#144
○伊藤孝江君 適宜適切に対応していただくというのは大変有り難いと思うんですが、具体的にまだこれからということですか、その周知、広報という点については。

#145
○政府参考人(片桐一幸君) ガイドラインを早急に見直して、その見直したガイドラインについて分かりやすく、なるべく早くその周知を図りたいというふうに考えてございます。

#146
○伊藤孝江君 今回の詐欺的な定期購入商法に関しては、関心持っている方は本当に一般の方も多いと思うんですね。特に、大々的に例えば初回無料と書かれているものが本当にそこだけ信じていいのかとか、後の方にどんなものがちっちゃい字で書いてあるのかというようなことも含めたところで、これまで悩んだ方だったり、だまされてしまった方だったり、買うのを諦めた方だったり、買ってみたりと、本当に一般の方も含めて対象となる方が非常に多い商法だというふうに思います。
 そういう点では、しっかりと本当に広報に力を入れていただくことができれば、関心を持って自らのこととして見ていただくことができる、そういう問題ではないかと思いますので、本当にあらゆる手段も使いながら消費者の目にしっかりと届くような方法を講じていただきたいと思いますけれども、よろしいですね。

#147
○政府参考人(片桐一幸君) そのようにいたしたいと思います。

#148
○伊藤孝江君 ありがとうございます。よろしくお願いいたします。
 また、ガイドラインの見直しがありましたら、是非、その前にでもしっかり教えていただければと思いますので、よろしくお願いいたします。この悪質業者に対する厳格でまた迅速な法執行につなげていくためにも、具体例を明示するということは大変重要なことだというふうに思いますので、よろしくお願いをいたします。
 では次に、預託法の関係についてお伺いをさせていただきます。
 これまで大きな被害も含めて様々あったこの預託法に関連する事業ですけれども、今回の改正により、販売を伴う預託等の取引は原則として禁止をされることになりました。ただ、その例外として、確認を受けた場合には引き続き行うことができるというふうにもされております。
 消費者保護のためには、この預託等取引を全面禁止すべきというふうに思われるという点もありますけれども、例外を残した理由が何なのかという点についてお伺いをさせていただきます。また、改正の経緯も踏まえると、この確認というのはあくまでも例外的なものとして位置付けられるべきというふうに考えますけれども、この点に関して消費者庁の見解をお伺いいたします。

#149
○政府参考人(片桐一幸君) お答えいたします。
 今般の改正法案においては、過去に販売預託による大規模な消費者被害が発生したことも踏まえ、販売預託を原則として禁止しております。
 他方、憲法上の営業の自由との関係も踏まえ、消費者の財産上の利益が不当に侵害されるおそれがないと認められる場合に限り、あらかじめ内閣総理大臣の確認を受けた上で例外的に行うことができるとしたものでございます。
 もっとも、委員御指摘のとおり、確認につきましてはあくまでも例外的なものでございまして、契約の勧誘等の段階、それから締結等の両方の段階でそれぞれ確認を行うなど、悪質な事業者による消費者被害を確実に防止するものとしているところでございます。

#150
○伊藤孝江君 ありがとうございます。
 この確認が実際にどういうふうにされるのかというのが実務上大変重要なところになってくるかと思いますので、しっかりとお願いをいたします。
 では最後に一問、ドゥー・ノット・コール制度についてお伺いをいたします。
 以前、三月に質問に立たせていただいた際に、ドゥー・ノット・コール、またドゥー・ノット・ノック制度についてお伺いをさせていただきました。高齢者などの被害を防止することが難しいというような現状の中では、販売形態の方を、受け手側ではなく売る側ですね、そちらの販売する側の形態をしっかりと限定していくという点が必要ではないかという点についての質問です。
 このドゥー・ノット・コールですね、電話勧誘販売に関しては名簿が利用されていることが多い。その中で、相談があったんですけれども、ある方のところに警察から、押収した詐欺業者の名簿にあなたの名前が載っていると、気を付けるようにと言ってもらったんだけれども、どう気を付けたらいいのかという相談があったと。
 個人情報保護法ではオプトアウトできることになっていますけれども、実際にはほとんど不可能に近いと。訪問販売であれば条例でお断りステッカーに法的効力を認めることもできますけれども、電話勧誘では条例で対応困難だと。やっぱり国で対応すべきではないかと考えますが、いかがでしょうか。

#151
○政府参考人(片桐一幸君) 電話勧誘販売については、特定商取引法において、販売業者等に対して氏名等の明示義務、再勧誘の禁止、不実告知の禁止等の厳格な規制を設けており、近時においても、当該規制に違反した販売業者等に対して業務停止命令等の行政処分を行うなど、厳正な対処をしてきているところでございます。一方、条例においても、一部自治体において電話勧誘販売の不適正な取引行為について独自の規制を設けているものと承知しております。
 電話勧誘行為は、一つの、一の地域に限らず広く行われるものであることから、特定商取引法による全国一律の規制の方が消費者被害の防止に資するということもあろうかと存じます。消費者庁としては、電話勧誘販売における消費者トラブルの状況等を注視しながら、消費者被害防止の観点から適時適切に特定商取引法における規制、制度の在り方を検討してまいりたいというふうに考えてございます。

#152
○伊藤孝江君 以上で終わります。ありがとうございます。
    ─────────────

#153
○委員長(石井浩郎君) この際、委員の異動について御報告いたします。
 本日、藤木眞也君が委員を辞任され、その補欠として徳茂雅之君が選任されました。
    ─────────────

#154
○柳ヶ瀬裕文君 日本維新の会の柳ヶ瀬裕文でございます。
 法案の審議に入りたいと思いますけれども、消費者保護と消費者の利便性の向上というのはやっぱりなかなか難しいものだなというふうに改めて思っております。
 菅政権でこれは規制改革を進めていて、対面原則、また書面、また押印等の廃止といったことを進めているということについては、私たちもこれはしっかりと進めるべきだということで後押しをしていきたいというふうに思いますけれども、ただこれ、規制改革というのはやっぱりしっかり丁寧に進めていかなければいけないということと同時に、やっぱり関与しているステークホルダーの皆さんの広く理解を得ていくということが重要なんだろうというふうに思います。
 今回の法案についてですけれども、私は非常にメリットの大きい法案だなというふうに評価をしておりますけれども、非常に多くの懸念の点もありますので、その辺について確認の意味で質疑をしてまいりたいというふうに思います。
 まず、この契約書面の電子化についてでございます。今日、各委員からも多々質問がありまして、ちょっとかぶっている部分もあるんですけれども、御容赦いただきたいというふうに思います。
 先般の本会議で、契約書面の電子化が、そもそも規制改革推進会議で、オンラインというのは英会話の事業者さんの方から提起があって、特定継続的役務提供に関して書面の電子化がなされるということなのかなというふうに思っておりましたけれども、これがあらゆる取引類型に関してもこれ適用されるということになったわけであります。
 私は、本会議で、これ特定継続的役務提供に限るといったこともあるのではないかということを言ったわけですけれども、それは法理論的な整合性の観点から六類型一緒に、その趣旨を鑑みたときには整合性が取れるんだと、だから六類型全部これ電子化する必要があるんだということをおっしゃったわけですけれども、私は、ちょっとそれに反論を申し上げると、やっぱり取引類型ごとにしっかりとこれ精査されたのかなという疑義を持ちます。
 やっぱり、対面販売とオンラインの特定継続的役務提供では、全くやっぱり取引類型、私は違うなというふうに思っていまして、そういった意味では、じゃ、対面販売で本当にこの書面の電子化をする必要があるのかといった点については、いまだに私ちょっと納得いっていないということなんですけれども、これが必要であるということについて是非力強く御答弁をいただきたいというふうに思いますけれども、いかがでしょうか。

#155
○政府参考人(高田潔君) 訪問販売の場合には電子的のものが必要ないのではないかという御趣旨だと思いますけれども、確かに訪問販売で、対面ではない販売、済みません、対面の販売ではございますけれども、それを後日、保存のためにメールで、ファイルで受け取りたいと、そういうニーズもあり得るのではないかということで今回のような制度にしたものでございます。

#156
○柳ヶ瀬裕文君 ちょっとそれじゃ弱いと思うんですね。確かにそういうニーズもあると思うんですけれども、今皆さんがおっしゃっているのは、それよりもリスクの方が高いのではないかということをおっしゃっているわけです。もちろんニーズはあるというふうに思いますよ。
 そういった意味では、じゃ、そのニーズが顕在化しているのかという、事業者さんから何らかそういった事例で、こういった事例があるから、この対面販売、訪問販売に関しても是非書面の電子化をしてほしいんだといったような要請があったのか、その事例、立法事実について再度お答えいただければと思いますけれども、いかがでしょうか。

#157
○政府参考人(高田潔君) 具体的にそのような要請があったわけではございませんけれども、十年間でかなりデジタル、スマホの利用率などがかなり増えておりますので、そういうことから、そういうこともあり得るのではないかということでしたものでございます。

#158
○柳ヶ瀬裕文君 この前、昨日、おとといですか、参考人質疑で経団連の方に聞いたところ、その要請もしたんだということで、特に警備会社の方からそういう要請があったということを言っていたんですけど、その要請は聞いていないということですか。

#159
○政府参考人(高田潔君) 繰り返し申し上げますけれども、個々の事例についてそのような要請があるというものではなくて、デジタル化の進展を踏まえまして、そのようなニーズ、消費者のニーズがあり得るのではないかということでございます。

#160
○柳ヶ瀬裕文君 ちょっと余り責めると泥沼にはまりそうなのであれですけど。でも、おとといの参考人質疑で、経団連の方が、対面販売に関してもコロナ感染症対応として訪問販売における書面交付義務の見直しも要望したところであるということを、これ参考人質疑の書面にも載っているわけですけれども、これ経団連の方がおっしゃっているわけですけれども、こういう要望はなかったということなんでしょうか。ちょっと繰り返しになりますけれども。

#161
○委員長(石井浩郎君) 答えられますか。(発言する者あり)
 速記止めてください。
   〔速記中止〕

#162
○委員長(石井浩郎君) 速記を起こしてください。

#163
○政府参考人(高田潔君) 経団連から要望はございました。

#164
○柳ヶ瀬裕文君 ですからこれ、経団連から訪問販売における書面交付義務の見直しも要望したということで、それは聞いていらっしゃるということですけれども、ということを確認させていただきましたが、対面販売で必要な理由について、大臣、もう一度ちょっと答弁していただいてよろしいですか。

#165
○国務大臣(井上信治君) 特定商取引法において書面交付義務を事業者に課している趣旨は、消費者保護の観点から、契約内容を明確化し、後日紛争が生じることを防止するためであり、特定継続的役務提供とほかの取引類型とで法律上異なるものではないと考えています。今回、紙での書面交付に加えて契約書面等の電子化を可能とする規定を置くことについては、各取引類型に横断的に法律上規定することが法理論的に整合的であると考えております。
 むしろ、政省令等で手続の細則を定めることにより、消費者トラブルや取引の実態を踏まえて機動的に細かい制度の見直しが可能となるとともに、例えば、相手方が高齢者か、契約金額の大きさといった取引の特徴に応じた規定を柔軟に整備することも可能となり、消費者保護により手厚い制度設計にすることができます。
 また、特定継続的役務提供以外の他の取引類型においても、例えば、先日の参考人の方の陳述にもあったように、ホームセキュリティーやお年寄りの見守りサービスを提供する会社が、消費者宅を訪問して見積りを渡した後、後日契約する場合、コロナ禍もあり、オンラインで契約書の交付をしたいとか、契約書面の紛失を回避したい、また電磁的方法による管理を希望するなど、様々なニーズに対応することが可能になると考えております。
 さらに、契約書面等の電子化により期待できる消費者のメリットとしても、送受信の記録等で契約書面を受領したことの確認が容易になる、日にちが経過しても検索機能を使って探し出しやすい、目の不自由な方が電磁的記録の読み上げサービスを利用可能になるといった点が指摘されていると承知しています。

#166
○柳ヶ瀬裕文君 今、新しいことをおっしゃっていましたけれども、その目の不自由な方がこういった電子的な書面を今の新しいテクノロジーで確認することもできるんだといったこともメリットとして挙げられているということですけれども、じゃ、この契約書面の電子化が、導入されている箇所が多々あるわけですけれども、そこでどんなことが起きているのかということを確認していきたいというふうに思います。
 契約書面等の電子化は、特商法の適用除外となっている様々な事業分野の取引において既に導入されております。例えば、通信サービスに関する電気事業法においても、利用者の承諾を得て契約書面を電子交付することが既に認められております。確かに、この通信サービスの場合は、契約前に提供条件の説明義務があるということ、また事業者の参入規制もあるということで、それらのない特商法とは前提条件が異なるということはありますけれども、一方で、通信サービスは消費生活相談件数が突出して多い分野、令和元年は十六・七万件ということで、非常に消費者相談に掛かっている件数が多いという分野でもあります。
 契約書面の電子交付に関して、この電気通信事業法の中でですね、何らかのトラブルが生じているというふうに把握をされているのか、生じているようであれば特商法における消費者保護措置の参考にすべきと考えますけれども、この実態についてお伺いをしたいと思います。

#167
○政府参考人(高田潔君) お答えいたします。
 本改正法案と同様に、紙での交付を原則としつつ、消費者の承諾を得た場合に限り、例外的に契約書面等の電磁的方法による提供が可能とされている他の法律としては、例えば、委員御指摘のとおり、電気通信事業法に基づく規定があると承知しております。
 電気通信事業法に関しましては、総務省が令和元年度における電気通信サービスの苦情相談の概要を公表しており、その中では、問題のある勧誘、営業活動や契約内容に関するトラブルとして、契約書面等の電磁的方法による提供に関するものは挙げられていないと承知しております。
 他方、消費生活相談員の皆様の現場の意見としては、電気通信分野で通信事業者が電子交付に誘導するようなケースが見られる等の指摘もなされております。そうした御意見にも十分配慮しながら詳細な制度設計をしてまいります。

#168
○柳ヶ瀬裕文君 済みません、もし御存じであればお答えいただきたいんですけれども、この電気通信事業法で利用者の承諾を得てということになっているわけですけれども、この利用者の承諾の取り方というのは御存じでしょうか。御存じないですね。

#169
○政府参考人(高田潔君) お答えいたします。
 ガイドラインがあると承知しております。

#170
○柳ヶ瀬裕文君 次の話題に移りますけれども、これ、契約書面の電子交付に関しての海外事例ということで、EU及び米国においては訪問販売等における契約書面等の電子交付は禁止されていないというふうに承知をしていますけれども、消費者庁の方で把握している規制の現状、また消費者保護の措置、また消費者被害の実態等について把握していることを教えてください。

#171
○政府参考人(高田潔君) お答えいたします。
 海外の事例でございますが、例えばEUにおいては、消費者権利指令により明文で、訪問販売など営業所外での契約を行う際の契約書面について、紙の書面だけではなく、消費者の同意があった場合に限り、USBメモリー、CD―ROM、DVD、メモリーカード、電子メール等での提供が可能となっているものと承知しております。また、アメリカでは、訪問販売を行う際の契約書面について、法律では紙での書面だけに限定するとは規定されておらず、電磁的方法により提供することについて排除されていない規定となっていると承知しております。

#172
○柳ヶ瀬裕文君 ありがとうございます。
 これ、海外の事例もありますし、既に電気通信事業法で国内で同じようなパターンというのはあるわけですよね。これ、しっかりとお調べいただきたいと思います。さっき、ガイドラインがあるということでしたけど、同じ国内で同じような形態の電気通信事業法が既にやっていることを今消費者庁やろうとしているわけですから、これを参考にしないというのはおかしいんじゃないかなというふうに思います。これ、よく調査研究をしていただきたいというふうに思います。
 実質的な承諾の担保策について伺いますけれども、五月二十一日の本会議で、実質的な承諾の担保策について伺いましたが、契約の相手方がデジタル機器に不慣れな一定の年齢以上の方の場合には、家族など契約者以外の第三者のメールアドレスにも送付させることなどを考えている旨の答弁がありました。今日も何回かおっしゃっていると思うんですけれども。
 これ、私は非常に斬新だなというふうに思ったんですけれども、このように年齢でこの保護措置の内容を区別したりとか、契約書を家族など第三者に送付するといったことを何かほかの事例でこういった要件を付けているといったことがあるのかどうなのか、この点についてお伺いしたいと思います。

#173
○政府参考人(高田潔君) お答えいたします。
 事業者が契約書面等を電磁的方法によって提供する場合において年齢に応じた規制を設けている他法令の例は承知しておりませんが、例えば日本証券業協会の高齢顧客への勧誘による販売に係るガイドラインでは、外交先での勧誘時に高齢顧客の家族が同席し、その家族が買い付けに同意した場合でなければ即日の受注ができないことを規定していると承知しております。

#174
○柳ヶ瀬裕文君 これ結構、一定の年齢以上の方の場合にはということで、かなり具体的な答弁をされているわけですけど、じゃ、この年齢をどこで区切るのかなというのは極めて難しいなというふうに思っていまして、今何かその物差しとして想定されていることってあるんでしょうか。別に年齢ということではなくて、こういう人たちはこれぐらいの年代だろうみたいなものが何かあるのかどうなのか、いかがでしょうか。

#175
○政府参考人(高田潔君) お答えいたします。
 ただいま申し上げました証券業ガイドラインでは八十歳とか七十五歳とかそういうことが書かれておりますので、そういうところも参考にしたいと思います。

#176
○柳ヶ瀬裕文君 ありがとうございます。
 是非様々な取組を参考にしていただきたいというふうに思いますけれども、私はちょっと、この年齢で区切るということは斬新でちょっと思い付かなかったんですけれども、もしこういう措置がとれるのであれば、これも一つの歯止めになるのかなとも思っています。ちょっと慎重に検討を是非お願いしたいというふうに思います。
 それから、この実質的な承諾の担保策ということでは、先ほど来、オンラインで完結する分野は電子メールで、それ以外のものは当面紙で承諾を得ることなどが考えられるということで、もうこれは衆議院でもさんざん言っているわけですけれども、これは、この点を政省令で担保するということでいいのかどうか、この点についてお伺いしたいと思います。

#177
○政府参考人(高田潔君) 御指摘のような点も踏まえて検討してまいりたいと思います。

#178
○柳ヶ瀬裕文君 これはしっかりと答弁された方がいいと思いますよ。ここまでおっしゃっていて、それで、じゃ、実際にこれから政省令を作るに当たって、こうならないといったならば、それはおかしいだろうという話になりますよね。
 そこまで具体的な答弁をされていながら、実際の政省令でこのような形にならないとなったならば、それは信頼を失うというふうに思いますから、これはこの場で、これは担保するんだということをおっしゃった方がいいんじゃないですか。いかがでしょうか。

#179
○政府参考人(高田潔君) 法案成立後、消費者団体、消費生活相談員の方々から丁寧な御意見を聞いて検討してまいりたいと思いますが、委員の御指摘は十分理解して考えたいと思います。

#180
○柳ヶ瀬裕文君 ありがとうございます。是非検討していただきたいというふうに思います。
 次に、書面と電子媒体の双方の提供の可否についてお伺いしたいと思います。
 衆議院での審査において、電磁的方法による交付を承諾した後、実際に提供されるまでの間であれば承諾の撤回を認める制度を想定しているという答弁がありました。一方で、電子媒体に加えて書面の交付を認めることは、クーリングオフの行使期間の起算点が不明確になるおそれがあるとして、法的安定性の観点から適切とは言えないという答弁がありましたが、もうこれ、消費者の利便性の観点からすると、一回電子媒体で送られてきたけれども、それを見たけどよく分かんないと、小さ過ぎて、やっぱり一覧性がないといったことも考えられると思うんですね。
 やっぱり紙の交付をしてくれというパターンが考えられるというふうに思いますけれども、ここは、もちろんそのクーリングオフとの関係はあると思います。ただそれは、しっかりと、電子媒体で送ったそのクーリングオフの期間を明記した契約書を送る等々の工夫によって乗り越えられるのではないかというふうに思うわけですけれども、この紙の媒体、電子媒体を送った後に紙の媒体を交付するということについての見解を再度求めたいと思います。

#181
○国務大臣(井上信治君) 今回の改正法案は、紙での交付を原則としつつ、消費者の承諾を得た場合に限り、例外的に契約書面等に代えて契約書面等の記載事項の電磁的方法による提供を可能とすることとしております。
 契約書面等の記載事項を電磁的方法により提供することに加えて書面の交付を認めることは、クーリングオフの行使期間の起算点が不明確になるおそれがあるなど、法的安定性の観点から適切とは言えないと考えています。
 なお、消費者が一旦契約書面等の記載事項の電磁的方法による提供について承諾をした場合でも、その後、電磁的方法による提供がされる前であれば紙での書面交付を受けることができるよう、政省令等で必要な細則を整備していくことを検討したいと考えています。

#182
○柳ヶ瀬裕文君 それはあれですよね、その紙の媒体を交付することを妨げるものではないということでよろしいんでしょうか。

#183
○国務大臣(井上信治君) 結構です。

#184
○柳ヶ瀬裕文君 ありがとうございます。
 次に、詐欺的な定期購入商法対策についてお伺いします。
 誤認させる表示に該当するかどうかということについてはガイドラインで決めるんだということで、これはしっかりと明らかにしていただきたいというふうに思いますけれども、じゃ、そのガイドラインを作った後に、この違反に対する執行体制がしっかりと取れるのかといったところに懸念を感じております。
 先般の本会議では、法律違反となる表示については、現在も通信販売の専属の担当を設けて調査、監視を常時行っている、引き続き厳正に法執行を行い得る体制を整備する方針である旨の答弁がございました。
 経産省の調査によると、令和元年のBツーC電子商取引の市場規模は十九・四兆円、この十年間で倍増と、急成長をしています。また、定期購入に関する相談件数は、先ほどもありましたが、令和二年は五・六万件と、この五年間で約十四倍に急増しています。
 その一方で、消費者庁が令和三年一月までに行った意に反して契約の申込みをさせようとする行為の行政処分の件数は、僅か六件ということとなっています。これ、五・六万件の相談件数の中で、意に反して契約の申込みをさせようとする行為はちょっとハードルが高いのかなというふうには思いながらも、この六件というのは少な過ぎるのではないかというふうに私の直感としては感じているところであります。
 こうした市場の拡大に消費者庁の監視執行体制の整備が間に合っていない証左なのではないかというふうに考えるわけですけれども、これ現在の体制に対してどのように評価をしているのか、そしてまた、これどうやって執行体制をつくっていくのかという点についてお伺いしたいと思います。

#185
○政府参考人(片桐一幸君) お答えいたします。
 消費者庁においては、現在も、通信販売における特定商取引法に違反するおそれのある行為に対して、消費者庁に専属の担当を設けて調査、監視を行っております。このほか、インターネット通信販売等適正化事業として、外部の専門リソースも活用して、特定商取引法に違反するおそれのあるサイトのモニタリングを行ってございます。
 法律違反となる表示については、法改正後においても引き続き厳正に法執行を行い得る体制を整備する方針でございます。

#186
○柳ヶ瀬裕文君 これ、レクのときに教えてもらえなかったんですけど、現在、常時監視している人って何人いるんですか。それで、これから何人ぐらい必要だというふうにお考えなんでしょうか。言える範囲で答えていただければと。

#187
○政府参考人(片桐一幸君) 人数についてのお尋ねでございますけれども、執行体制の詳細については回答を差し控えさせていただきたいと存じます。

#188
○柳ヶ瀬裕文君 何かそれが、レクのときもちょっと機微に触れる情報だから教えられないみたいな話がありましたけれども、それは機微に触れる情報ですか、それ。
 とは私は思わないんですけれども、ちょっと何度も繰り返してもあれですので、しっかりとした執行体制をつくっていただきたいというふうに思います。
 ただ、やっぱり人数を示すことは、私は重要なのではないかなというふうに思いますよ、それは。でなければ、我々がそれで十分なのかどうかということを審議できないですよね。だから、常時監視しているっておっしゃっているからには相当な人数がいるんだろうなというふうに思いますけれども、それは是非情報公開された方がいいのではないかというふうに思います。
 それで、送り付け商法についてお伺いをしたいと思います。
 送り付け商法は是非禁止をしていただきたいというふうに、私は心の底からそう思っているわけですけれども、これは禁止とはされないということです。
 私が十五年ほど前に初めて選挙に出たときに、ポストにうんこが送られてきまして、すごいきれいにパッキングされたうんこなんですけど、うんこが私の家に送り付けられたという事件がありました。非常に悲しい思いをしたということがありましたけど、うんこの場合はこれ迷惑防止条例違反ということになると思いますけれども、今いろんなものを送り付けられるわけですけれども、でもそれはなかなか法に問えないということであります。
 その、やっぱり知らないものが送り付けられてくるというのは、日本人はやっぱり善良ですから、基本的には大変な不安に襲われるということだと思います。
 昨日も私、家に帰ったらアマゾンから何か試供品と書かれたもの、大きなものが送られてきているわけですね。これ注文していないんです、アマゾンはふだんから使っていますけど。開けるとわんちゃんの、何ですか、新しいドッグフードみたいなものを使ってくれという、サンプルですよね、が送られてきたと。だから、アマゾンで私はふだんからこのドッグフードを買っているから、だからそこをターゲティングされてそのサンプルが送られてきたということだと思いますけれども、私は、そのアマゾンをかたった、試供品をかたった何かおかしなものが送り付けられてきたのではないかということで身の不安を、身の危険を感じたということが昨日もありましたけれども。
 やっぱり、送り付け商法というものを、今は送り付け商法、送り付け商法と言っていますけど、これ送り付け詐欺ですよね。明らかに送り付け詐欺。だけれども、送り付け商法は詐欺的な行為だとか、送り付け商法自体は禁止されないとかという言い方がもう極めてちょっと分かりづらいなというふうに思っているんですけれども、改めてこの送り付け商法を禁止しないと言っている理由についてお伺いをしたいと思います。

#189
○政府参考人(片桐一幸君) お答えいたします。
 売買契約が存在しないのに商品を一方的に送付し、売買契約の申込みをする行為は何ら正常な事業活動とみなされず、一切正当性のない行為であります。一方的に送り付けた商品について、代金を支払わなければならないと誤認させて代金を請求するような行為は一種の詐欺行為であります。
 今回御審議いただいている特定商取引法改正法案においては、消費者は一方的に送り付けられた商品を直ちに処分等することができるようにしたものでございます。これによりまして、消費者は送り付けられた商品の代金を支払わなくてはならないのではないかという不安から解放され、悪質事業者は送り付けた商品の代金や送料に相当する額を損することになるため、送り付けるインセンティブを失うことになります。したがって、送り付け商法による消費者被害の未然防止等に資する制度となっているところでございます。

#190
○柳ヶ瀬裕文君 まあ何度もその答弁を聞いているわけですけど、先日の参考人質疑でも釜井参考人から、送り付け商法自体を禁止されていないからこの送り付け商法の被害自体は起こり得るだろうという発言もございました。私もそうだと思います。
 先ほど、消費者の皆さんはこれでもう理解してすぐに廃棄をするだろうという趣旨の今発言がありましたけど、私はとてもそんなふうには考えられなくて、まず、すぐに廃棄していいんだよなんてことは誰も知りません。もちろんこれから啓発やっていくということなんでしょうけれども、そもそも二週間の保管義務があるというようなこともほぼ知らないんじゃないですか。今どれくらいの方が知っていると思います、それ。多分誰も知らないですよ。ここにいらっしゃる皆さんは知っているかもしれませんし、消費者庁の皆さんは御存じかもしれませんけれども、そもそもこれ知られていないわけですよね。
 だから、そういった中で、送り付け商法そのものが、これ、だから送り付け商法と呼ぶのではなくて、もう送り付け詐欺と呼ぶとかそういうふうに決めてしまう。送り付け商法、少なくとも送り付け商法というのは禁止なんだよということを明確に消費者庁として発信をしていく必要があるんではないかというふうに思います。
 様々なこれからも誤配送を装った送り付け商法であったりとか、若しくは請求書が入っていれば明らかにそれはもう送り付け商法だということで特定できるわけですけれども、問合せ先しか入っていない送り付け商法であるとか、様々な抜け道というのは考えられてくるんだろうなというふうに思います。そういった意味では、この啓発が何より大事だということは、今日も何名かの方がこの消費者教育、啓発の必要性についておっしゃっていました。これ、しっかりと啓発をしていただきたいというふうに思いますけれども、この点についてお伺いしたいと思います。

#191
○国務大臣(井上信治君) 送り付けに関する今回の法改正の内容について、消費者に対して周知を行っていくことは非常に重要であると考えています。消費者庁としては、全国の消費生活相談員への理解の促進、フェイスブックやツイッターの活用も含め、様々な手段やルートにより普及啓発活動を行い、消費者への周知、理解の促進を図ってまいります。

#192
○柳ヶ瀬裕文君 是非お願いしたいと思いますし、さっき川田委員がおっしゃっていたんですけれども、やっぱりユーチューブの活用というのは極めて有効だと思います。コスト掛からないですよね。今農水省とかユーチューブやられていますけど、職員の皆さんでやられていますけど、非常に面白いですし、バズると非常に効果的です。コストも掛からないということですから、是非、大臣筆頭になってユーチューブチャンネル、いのっちの消費者保護とかですね、まあちょっとそんなタイトル誰も見ないかもしれないですけど、ちょっとそういうような形、職員の皆さんでそういったことをやるというようなことも是非お考えいただいて、啓発に励んでいただきたいと、このことを申し上げて、質問を終わります。
 ありがとうございました。

#193
○伊藤孝恵君 さきの本会議で、大臣に、二〇〇九年以降、消費者庁に関連する法案は何本成立し、うち全会一致は何本だったか、お答えください、その数字には消費者行政に対する立法府の意思が込められていますというふうに質問をいたしました。大臣からは、閣法十三本と議員立法三本、合計十六本のうち、衆議院及び参議院の本会議で全会一致により可決された法律は十二本ですというふうにお答えをいただきました。
 そうなんですけど、原稿を全部事前に渡しているんでね、私が何を聞きたくて、何を大臣から引き出したくて聞いているか分かっているくせに冷たいなというふうに思いましたし、答弁を書いた方も冷たいし、大臣とも思いの交換ができなくて大変寂しい思いをいたしました。
 なので、聞き方を変えます。過去の消費者庁関連法案、消費者庁が出した法案です、閣法のうち衆参委員会における賛否についてお答えください、教えてください。

#194
○国務大臣(井上信治君) 二〇〇九年の消費者庁設置以降、今国会までに提出し、成立した消費者庁が主管省庁の閣法について、衆議院及び参議院の委員会で全会一致により可決されたのは十三本と承知しております。

#195
○伊藤孝恵君 そうですね。十三本中十三本とお答えいただきたかったです。全部そうなんですよね。
 設置以来、全ての閣法を与野党が委員会で時間を掛けて議論し、その上で全会一致で賛成してきたことの意味、これについて大臣にお答えいただきたいと思います。

#196
○国務大臣(井上信治君) 国会での賛否につきましては、これは立法府の、また各会派の御判断ということですから、私の方から回答することは差し控えたいと思いますけれども、しかし、全会一致ということであれば、やはりそれはそれで非常に有り難いと思っています。

#197
○伊藤孝恵君 また寂しい御答弁をされる。
 私は、やっぱり消費者行政を考えるときに、消費者保護や救済に対立軸はないと、だから与野党の議員たちが議論を重ねて、そして修正などの協議をし、そして全会一致というふうに折り合ってきたこの意味というのを大臣にはお考えいただきたいというふうに思いますし、今回、衆議院の委員会においては原案に二つの会派が反対をいたしました。これは消費者庁始まって以来初めてのことだったそうです。大臣におかれましては、そこまでの大きな決断をされた、そのことをいま一度肝に銘じていただきたいというふうに思いますし。
 ちょっと御紹介したいんですけれども、この消費者庁設置のとき、初代大臣は、消費者庁発足の記者会見で、これちょうど民主党に政権移行する前だったということで、民主党政権に移行する際に懸念される点、また注文はないですかというふうに聞かれた初代大臣は、これは全党の、消費者庁設置についてですね、全党の皆さんの長時間の修正協議の上でできた、極めて普遍的な、これは与党で作った法案に基づいてできた役所ではなくて、八十八時間も掛け、なおかつ大変な長い時間、修正協議で全党がそれぞれ知恵を出し合って、恒久的、普遍的な法律や附帯決議を作った事実に基づいてできたのですから、自民党の政権だから、民主党の政権だからということで、特段何かしなければならない、やらなければならないということではなく、やはり消費者庁というのは能書きを垂れる役所ではなくて実行する役所ですから、一日も早く運用させて、現場における消費者被害の救済などの様々な活動の中でどんどん進化させていただきたいなというふうに願っていますというふうに御答弁をされています。
 今度はちょっとここ、心の通った御答弁をお願いしたいと思うんですが、こういうふうにできた消費者庁、そして、みんなで議論をし、全会一致を、まあ見えてきたこの消費者委員会において、今回本当にデジタル化、デジタル書面の交付というのが対立、コンフリクトの材になっております。これについて、大臣としての御所見、もう一度お願いします。

#198
○国務大臣(井上信治君) 今御紹介いただいた初代の消費者庁の担当大臣の言葉、重く受け止めなければいけないと思いますし、私も同じ気持ちであります。
 そういう意味では、衆議院において御党もこの法案に賛成をしていただいたということは大変有り難いと思いますし、是非この参議院においても各会派の皆さんの御理解とそして御賛同をお願いしたいと思います。

#199
○伊藤孝恵君 もしかしたら大臣は遅かれ早かれデジタル化というのはこの社会において必要なんだからと思っているかもしれませんし、先ほど政省令で手続の細則を定める方が運用上も合理的だというような答弁もありました。目の不自由な方には書面より便利だというようなものもありましたが、逆に、この目の不自由な方というふうにおっしゃるのであれば、書面を法定としながら、電子書面を可とする、必とするというようなものを政省令で定めればいいというふうに思います。
 だから、どこまで行っても言い訳の域を出ないというふうに思いますし、大臣も、まあ政府もですけれども、高齢者のデジタルデバイドについては十分に認識をされているというふうに思います。現に総務省が六月から高齢者向けにスマホ無料講習会を全国およそ千八百か所、延べ四十万人の参加を見込んで順次開始すると発表されております。
 内閣府による調査では、七十歳以上のおよそ六割というのはスマホを使っていないそうです。この方たちにもスマホでの電話の掛け方、カメラの使い方、病院のオンライン予約、納税などの行政手続、なぜかマイナンバーの登録の仕方まで教えるというのですから、当然ここでは消費者被害に関する注意喚起、啓蒙もセットで行うよう、大臣、総務省、総務大臣と相談をしていただいているという認識でよろしいんでしょうか。

#200
○国務大臣(井上信治君) 済みません、ちょっと通告いただいていなかったものですから。
 私存じ上げませんけれども、しっかり確認をして、必要があれば取り組んでいきたいと思います。

#201
○伊藤孝恵君 こういう法改正を大臣なさったんです、必要があると思います。是非御相談ください。

#202
○国務大臣(井上信治君) 先ほどお答えしたとおり、まあ御意見ですから、しっかり受け止めて考えさせていただきたいと思います。

#203
○伊藤孝恵君 私、社会のDXには賛成です。本当にデジタル化に余り興味がない方がこの国会内多いですし、そのリテラシーを磨く努力をしない人たちにちょっとむかっときているようなところもあるぐらい、このデジタル化というのは必要と思っていますが、この消費者被害、それから高齢者、デジタル、この掛け算の相性の悪さだけはやっぱり看過できない、対策が本当に難しいんです。
 しかも、通常なら地域の顔見知りですとか自治体窓口でこの相談に乗ってくれるかもしれませんけれども、それが今かなわない、見守りの機能というのが損なわれているのが、このコロナ禍の新しい生活様式と言われるその弊害だというふうに思います。自治体の窓口も、くだんの給付ですとかワクチン接種に係る対応でてんてこ舞いというところで、この見守り機能をしっかり果たせているという状態ではございません。
 私、本委員会は地方創生並びに消費者問題に関する特別委員会ですから、度々、地方自治体の現場の力をそぐような国の施策、特に現場を振り回すデジタル施策、給付並びに事務費の取扱いについては疑問を呈してまいりましたけれども、これ政府参考人に伺いたいというふうに思いますが、今ワクチン接種に係る消費者相談件数多くなっていると、先ほどの進藤委員の質疑の中でも御答弁ございました。どんな特徴があるのか、その被害者の特徴も含めて教えてください。

#204
○政府参考人(高田潔君) お答えいたします。
 全国消費生活情報ネットワークシステム、いわゆるPIO―NETに本年五月二十六日までに登録された消費生活相談のうち、新型コロナウイルスワクチンの接種に関する相談については、消費者庁では少なくとも八百八十件程度把握しております。このうち、ワクチン接種の予約代行をすると市の職員を名のった人が訪ねてきたなど、ワクチン接種に便乗した詐欺だと疑われる相談について少なくとも百三十件程度把握しております。
 相談の中には、自治体の接種予約窓口に何度も電話をしているが全くつながらないといった声が多く寄せられており、消費者庁といたしましては、不安な心理に付け込む詐欺に引き続き警戒して必要な注意喚起等を行ってまいります。

#205
○伊藤孝恵君 そうなんですよね。自治体が今電話がつながらないということで、高齢者の方々、不安になっています。自治体につながらない、何度掛けてもつながらない、だから消費者相談にというふうに掛けてくるという方がもうこんなに顕在化していると。実際に、優先的にワクチン接種受けられるといってもう五千円支払ってしまったんですというような相談もあるやに聞いています。
 こういう給付金詐欺とかワクチン詐欺ですとか、混乱があるところに、不安なところに詐欺行為をするという方たちは付け込んできますし、また、弱みを持つ弱い立場の方々が被害に遭うという、そういう状況というのがまたコロナ禍の中で顕在化しているということだと思います。
 こういうその実情を顧みないデジタル扇動というのが、また全体像を描かずに進めた拙速なデジタル化というのはひずみを生みます。その犠牲に、高齢者ですとか自治体窓口ですとか、また医療関係者、いわく国民の暮らしが犠牲になっているという状況がある例として、資料一を御覧ください。
 四月二十八日の本委員会で指摘したワクチン接種記録システム、VRSに係る課題について更問いをさせていただきたいと思います。
 四月二十八日の質疑の中でかみ合わない前提がありましたので、まず、内山審議官でしょうか、確認をさせていただきたいというふうに思います。
 VRSへの登録のためのタブレット、接種券にはバーコードやOCRラインがある。二月の自治体向けの説明会では、両方とも読み込めるとした上でバーコード印字を自治体に依頼したというふうに承知をしています。QアンドAにもそう書いてありました。しかし、それが四月十六日に更新され、結論としてはOCRラインしか使えない。私、委員会の中で、自治体に、使えないなら使えない、OCRのみだと明確に通知してくださいというふうにお願いをしましたが、その後、しっかりと明確に通知していただいたんでしょうか。

#206
○政府参考人(内山博之君) お答えいたします。
 このワクチン接種記録システム、VRSでは十八桁の数字のOCRラインを読み込んでいるわけでございますけれども、今御指摘の二月の段階では、OCRラインあるいは、で読み取ることを検討しているという旨を事務連絡で出してございます。その後、実際にはバーコードではなくOCRライン十八桁の数字を読み取る仕組みであることにつきまして、これまで、四月二十一日の自治体への説明会、あるいは四月九日や十六日に出しているQアンドA、あるいは四月九日より配付しておりますタブレットのマニュアルなどによりまして、自治体や医療機関などの接種現場に複数回お知らせをしてきたところでございます。また、改めて五月十一日にも事務連絡を出させていただいて、OCRラインではなくバーコードを読んでいただく旨を自治体に御連絡をしているところでございます。

#207
○伊藤孝恵君 今、済みません、OCRではなくバーコードとおっしゃいましたが、逆じゃないですか。

#208
○政府参考人(内山博之君) 失礼いたしました。
 バーコードではなくOCRラインを読み込んでいただくことを五月十一日の事務連絡でも改めてお知らせをしているところでございます。失礼しました。

#209
○伊藤孝恵君 しっかりと自治体に通知をしていただいたという御答弁でした。
 では、更にお伺いしますが、OCRのみということですけれども、じゃ、チェックディジットの問題にこれは対処していかなきゃいけないんじゃないかというふうに思います。
 これ、接種券になぜ設けなかったのか、まず確認させてください。

#210
○政府参考人(内山博之君) お答えいたします。
 予防接種に使います接種券につきましてはOCRラインが必須事項となっておりまして、バーコードについては任意の記載事項となっているところでございます。
 OCRラインについて十八桁というふうに決まっているわけでございますけれども、そこにチェックディジットを加えるということについては、既に接種券を印刷開始あるいは配付を完了している自治体もある中で、接種券の記載事項の変更をすることになるため、現場の自治体の混乱を招くおそれもあることや、また桁数が増えることに伴うシステム改修の課題などから、現時点では難しいものと考えてございます。

#211
○伊藤孝恵君 ちなみに、チェックディジットとは、入力数字に誤りがないかをチェックするために末尾に付け加えられる数字のことです。一般にお店で売っていますけれども、そのバーコードには、その場合は十三桁ですけれども、あらかじめ設定した計算式に十二桁を当てはめると答えが最後の一行の数字になると、だから、これが間違っていないというのが最後の一行でチェックができるというものです。これが今回設けられていないので、本当にその読み間違い、OCRというのは読み間違いするんですよね、その読み間違いが読み間違いであるということが認識できない。
 それによって、御質問しますけれども、例えばこれワクチンパスポートにデータを使うなんて言っているんですね。だとしたら、このデータは絶対に正確がマスト。だって、このワクチンパスポート、行動制限、移動制限につながるデータですから、絶対に正しくないといけないにもかかわらず、読み間違いが大変起こっているというようなことです。
 これ、事前にお伺いしましたら、厚労省の手引がそうなっているのでみたいな言い方でしたけれども、でも、これから一般の接種も始まるわけですね。であれば、厚労省の手引を変えて、システム改修をして一般接種に備える方が、まあ急がば回れというか、自治体が混乱するとおっしゃっていましたけれども、これ読み間違いをしてエラーも出ずに間違ったデータを蓄積することの方が傷が深いというふうに思えますし、何というんですかね、間違えました、だから変えますって言えないのが本当にこの永田町の病というか、霞が関の害というか、ここは改める方がいいと思うんですよ。
 例えば、このチェックディジットを設けない以外に、じゃ正確性を高める策というのはあるんでしょうか。

#212
○政府参考人(内山博之君) お答えいたします。
 この十八桁のOCRの読み取りにつきましては、これまで読み取りについて、読み間違いがあるのではないかという御指摘でございますけれども、まず、高い精度で行うものを提供しておりますので、順調に入力できている自治体からは、そういった読み間違いはほとんどないと言っている自治体もございます。
 一方で、御指摘のように、やはり私ども、毎日数百件の自治体や医療機関からお問合せや照会を、御相談をいただいております。その中では、なかなか、その読み間違いが生じたとか、そうした御意見もあるのも確かでございます。
 まず、これも前回お話し申しましたように、この読み取りに関しましては、一定程度の距離を保つ、あるいは手ぶれを防ぐといったことが重要でございまして、読み取り用の台を用いるですとか、一定の距離を離すといった方法をこれまでお示ししてきたところでございます。加えまして、今週よりタブレット台の配付を開始をしておりまして、こうしたことによってかなりの課題というのは解決されるものというふうに考えております。
 更に加えまして、バーコードについてでございますけれども、バーコードは、これまで申し上げているとおり、自治体によって含まれている情報が違います。OCRラインでは十八桁により接種番号や自治体のコードが分かるわけですけれども、バーコードによってはOCRラインと同じ情報を持っていない自治体もございます。ただ、OCRラインと同じ情報を持っている自治体については、今後、バーコードによっても登録できる仕組みができないか、こういうことも追加できないかを今後検討させていただきたいというふうに思ってございます。

#213
○伊藤孝恵君 いや、審議官、事務連絡で、資料一にもありますけれども、その読み取りが効率的に行うことができるタブレット端末用のスタンドに関しての御意見を多数いただいていると。いやいや、ちゃんと認めましょうよ。読み取りが正確にできないというクレームが多数来ている、だからこそ台を配付するんですよね。
 台を新しく配付するという決断をするって、相当これは不具合があって、読み取りにくい、読み取れない、トラブルがあるという意見が自治体から出ているということの証左にほかならないというふうに思いますし、これ、OCR読み違いに起因する問題というのは具体的にもう発生していますよね。発生していますよね。どうですか。

#214
○政府参考人(内山博之君) OCRラインの読み取りで誤読があるというのは、先ほど申し上げましたようにありますし、それについては先ほど申し上げた方法などで一定程度の解決、かなりの確率は解決できるというふうに思ってございます。あと、少し、そうしたことによって、諸課題については今のところ解決ができるというふうに思ってございます。

#215
○伊藤孝恵君 いやいや。もう既に読み間違いが発生し、本人とは別の方にひも付けてしまった、それどうしたらいいかというトラブルがあるというふうに聞いています。一件や二件ではなく聞いています。
 そして、これどうやって間違いに気付いたんですかというふうに聞いたら、タブレットでこの一覧があると、それを予診票と突き合わせて、それで発見をしたということなんですね。ただ、タブレットからそれは修正ができないので、わざわざ自治体システム、自治体の方に直してもらわなきゃいけない。それをIT室の指示で直したというようなお話でした。
 これ、現実的なのか、今後、と思うんです。一日七千人が来る大規模接種会場もあるんですね。もちろんこれ突合できません。一件一件突合なんてできません。現実的じゃありません。そして、自治体の方は、これエラーが出ましたと言われたら、あなた本当に受けましたか、受けませんでしたかって本人に聞いて、そして直さなきゃいけない。ないし、もう既にその人は別の場所で受けていたら、どっちのものが正確なんだ、上書きをするのか、上書きをしていいのか。本当に自治体の負担を更に増やしているというようなことだというふうに思います。住所違いの接種、大規模接種会場で接種の場合は突合するデータ出てきませんから、そもそもその間違いを発見すること、手間以上にですね、間違いを発見することなんてできないんですね。
 このタブレット、ワクチン担当大臣がリアルタイム把握にこだわって導入したものです、VRSというそのもの自体。マイナンバーにひも付けて、そしてリアルタイム把握にこだわっている。これ余りにもお粗末な状態というふうに言わざるを得ません。これ、VRS開発に三・八億円掛けています。およそ四万台のタブレットに六十・七億円の税金が費やされております。タブレットは今五・一万台になっていると聞きましたし、読み取り用のスタンドも新たに二・九万台配るとのことです。
 これ、追加の予算ってどうなっているんでしょうか。

#216
○政府参考人(内山博之君) まず、これまでタブレットの調達あるいは保守などでの契約は六十一・一億円ということでございます。追加で配るタブレットについては今後の契約になるというふうに思ってございます。

#217
○伊藤孝恵君 今後、じゃ追加の予算が発生するということですか。

#218
○政府参考人(内山博之君) そこのところには、そこのところは今まさに検討中でございますので、どういうふうな形でやるかというのはこれから検討させていただきたいと思っています。

#219
○伊藤孝恵君 これ一般接種を始まる前に、このオペレーション、自治体の負担も鑑みたオペレーション本当に見直さないと、その追加費用について、どんどんどんどん増えていくこの追加費用について、それを了とするわけにはまいりません。
 そして、資料二を御覧ください。
 五月二十日ですけども、加藤官房長官が、このVRSの記録を用いて、政府によるワクチンパスポートを内閣官房で検討する旨を表明されました。これ入国向けには、既に周知のとおりですけど、トラベルパスやコモンパスというのが先行しております。そして、オリパラアプリにもCIQ、税関とか入国審査などの出入国管理、検疫などのそのプログラムというのはございます。
 このワクチンパスポートというのはどういうものなんでしょう。水際で使うんですか、出国で使うんですか、入国で使うんですか、出入国で使うんですか、国内で使うんですか。どういうものになるんですか。

#220
○政府参考人(大西友弘君) お答えいたします。
 いわゆるワクチンパスポートでございますけれども、新型コロナワクチンを接種したということについて証明を発行しまして、その証明を、今御質問ございましたけれども、出国ですとか入国ですとか、あるいは国内での諸活動といった場面でその活用ができないかということが課題になっているということで認識をしております。
 ただ、この接種証明の活用という問題でございますけれども、諸外国におきましても様々な御議論あるいは動きがございます。さらに、新型コロナワクチンの感染予防効果ですとか、あるいはワクチンの接種がどれだけ効果が持続するかといったことについては、まだ科学的評価というものが必要でございます。
 そういったものを踏まえていかなければならないということで、さらに、この資料にも、いただきましたけれども、接種を受けない方への差別につながらないかどうかといったような問題もございまして、様々な論点があるというふうに認識しております。
 私ども、これから具体的な検討に入ってまいりますので、国内外の議論ですとか各国の対応状況といったものを注視しながら知見を集めて、どういったものが、どういった仕組みをつくるかということを検討してまいりたいと考えております。
 以上です。

#221
○伊藤孝恵君 どういうものをつくるのかで、じゃ、例えばオリパラアプリにデータ連携基盤とかCIQのプログラム、既にありますね、それは納品されますよね。それを使うのか、それとも全く別のものを白地から、一からつくるのか、どっちですか。

#222
○政府参考人(大西友弘君) まだ具体的に、今の御質問にお答えできるほど材料が、まだ検討も進んでおりません。これから検討してまいります。

#223
○伊藤孝恵君 いやいやいや。じゃ、オリパラアプリというのはオリンピック・パラリンピックに使う。で、その後どうするのか、使わないならどうしまうのか、それについての問いについてはどうですか。

#224
○政府参考人(時澤忠君) お答えいたします。
 オリパラアプリにつきましては、海外からの観客を受け入れないということが、受け入れないことに伴いまして、査証あるいは観客の入場に係る部分など不要となる機能がございますので、現在、それを踏まえて委託先との契約変更についての調整を行っているところでございます。
 一方、オリパラ後につきましては、新型コロナウイルスの変異株をめぐる情勢等も踏まえまして必要に応じて見直しを図りながら、インバウンド観光客も含めて広く日本への入国者全体に向けてのシステムとして活用すべく、円滑な移行を図っていくということとしているところでございます。

#225
○伊藤孝恵君 加藤官房長官もそうやって答弁されていましたね。
 今、調整中というふうにおっしゃいましたけれども、これもう既に三月二十三日には平井大臣が記者会見で調整を至急するというふうに言っています、海外の観光客受入れ断念を受けて機能見直しを早急にというふうにおっしゃっています。四月二十三日にも、平井大臣、先週いっぱいで決めた、調整したというふうにおっしゃっています。現に、四月二十日には木原補佐官と関係省庁間で話合いをしたというふうに承知をしています。
 今日、五月二十八日です。もう見直しは終わっているはずです。この後どうするのか、このワクチンパスポートとの関連も教えてください。

#226
○政府参考人(時澤忠君) 見直しにつきましては、早急にということで現在調整を行っているところでございます。
 なお、今日の、本日の閣議後記者会見におきまして、平井大臣から、来週にはということで御発言がなされたということでございます。
 オリパラCIQプログラムにつきましては、これ現在私どもが開発しているものでございまして、例えば検疫、入管、税関、こういった手続の必要な情報を、データ連携に関わるというようなところを含めて、必要なシステムというのは、これ完成したものは国の方の所有となります。
 したがいまして、これは、その後は一般論でございますけれども、ワクチンパスポートにどう活用するかということになれば、ここはまだ具体的なことはないんですけれども、納品されたプログラムコード等の活用ということは十分に可能だというふうに考えている、ただ具体的なことは今からだということとなるかと思います。

#227
○伊藤孝恵君 そば屋の出前じゃないんですから、もうちゃんと、もう二か月以上もたっています。どう整理をして、どうしまうのか、そして、そこから得たもの、プログラム等、データ連携基盤をつくるのむちゃくちゃお金掛かりますからね、それらをどういうふうに活用するのか。もうごまかしていないで、ちゃんと教えてください。
 そして、このオリパラアプリというのは、NTTコミュニケーションズやNEC、いわゆるいつもの方々を中心としたコンソーシアムです。およそ四十社もの会社が鈴なりに連なった七十三・二億円の大プロジェクト。これ、またしてもベンダーロックインの構図に陥る懸念というのも心配されます。
 会計検査院は、五月二十六日ですけれども、政府が二〇一八年に行った情報システムの調達について、随意契約で四四パー、残る競争契約としているものも一者応札が七四パー、出来レースの疑いというのを発表しました。人材もいないし、他社製のシステムの解析には時間もコストも掛かるというふうに指摘をしています。
 納品されるというふうにおっしゃったので、こういったものをしっかりと次のシステムにしていくには、もう契約を打ち切ったと官房長官が言ったやにも聞いていますけれども、どういうふうに活用するのか、それはちゃんと国民に分かるように御説明をいただきたいというふうに思います。
 三月十七日の予算委員会で、オリパラアプリの今後について、アメリカのエクセルシオールパスを参考に、接種証明、PCR検査の陰性証明がデータ化されて、それがコンサートとか映画館に入る際の通行手形になる、この陰性証明が直近であればあるほどいろいろ行動範囲は広がるので、検査を受けるインセンティブにもなると。こういうオリパラアプリをインバウンド観光客向けとせずに、国内観光客、デジタル通行手形としても使えないかと。イスラエルでも始められたというふうに聞いています。もちろん、ワクチンや検査を受けない方への差別や不当な扱いへの対策を明確にした上でというふうに申し上げました。官房長官は、オリパラにはまず使うが、入国される方向けのCIQにまずは使うんだというふうに答弁をされていました。
 このオリパラアプリについては、明確に、七十三・二億円、本当に大きなお金です。こういうところを鑑みて、しっかりと情報公開をしていただき、どういうふうに活用するかを明確にしていただきたいというふうに思います。最後にお願いします。

#228
○政府参考人(時澤忠君) 既存のアプリにつきましては、現在、委託先との変更の調整を行っておりますが、オリパラ後につきましては、先ほども申し上げましたように、インバウンド観光客も含めまして広く日本への入国者全体に向けてのシステムとして活用するということで、円滑な移行を図っていくということで検討しているところでございます。

#229
○伊藤孝恵君 大臣、何か最後一言いただけるそうで。よろしくお願いします。

#230
○国務大臣(井上信治君) 先ほど御質問の総務省の取組について、デジタル活用支援推進事業ということで、現在改定中の消費者基本計画工程表において新規施策として盛り込む方向で事務的に調整しているところです。

#231
○伊藤孝恵君 じゃ、前向きに、では……

#232
○委員長(石井浩郎君) 時間が来ておりますので、おまとめください。

#233
○伊藤孝恵君 こういったもの、消費者被害についてもお取り組みください。

#234
○委員長(石井浩郎君) 簡潔にお願いいたします。

#235
○国務大臣(井上信治君) はい。
 ということで、委員からのお話もありましたので、しっかりそういう方向で検討してまいりたいと思います。

#236
○伊藤孝恵君 ありがとうございます。

#237
○大門実紀史君 大門です。
 書面電子化について、言いたいことは大体、先日の本会議で申し上げまして、かなり厳しい大臣にも指摘をさせていただきました。後でちょっと気の毒な気もしましたけど、何か御感想あるでしょうか。

#238
○国務大臣(井上信治君) 本会議での質疑も含めて、今日もお時間をいただいておりますので、しっかり御理解をいただけるように説明してまいりたいと思います。

#239
○大門実紀史君 今日もちょっと、大臣の御答弁を含めて、ちょっとごちゃ混ぜの話がまだ続いておるかなと思うんですけど、繰り返し消費者の利便性の向上と両立するというお話がありましたけど、そんな一般的な話をずっとしているわけではないんですよね。世の中全体の取引じゃなくて、特商法の世界の話なんですよ。
 だから、訪問販売とか電話勧誘とかマルチ商法とかそういう、そこの話でございますので、そんなところで利便性高まっても困っちゃうわけですよね。そういう世界の話をしているということなので、私なんかジャパンライフのあのだました方の社員とか、そういう人たちが念頭にあってしゃべっておるわけですね。これ、参考人で来られた消費者団体の方も弁護士さんも消費者相談員の方も、みんなそれを描いて懸念を示して心配をされているわけでありますので、何かもうちょっと地に足付いた、かみ合わない議論じゃなくて、そういう話をしているということを是非改めて踏まえてほしいなと思うんですよね。
 とにかく、書面の電子化は、今日もありましたけれど、立法事実がありません。先ほど経団連の話ありましたが、去年そういう話が出て、消費者庁は対応は困難ですということで断っていますので、立法事実ではありません。動きが、何といいますかね、右往左往しているというので、急に変わったりしているわけですね。しかも、本会議で申し上げたように、動機が不純でございます、今回出てきた経過が。
 現場は猛反発しているということでありますので、これは消費者庁始まって以来の歴史的な汚点になると私は思いますので、今からでも遅くありませんから、大臣の御決断できっぱり削除、修正されるべきだと思いますが、いかがですか。

#240
○国務大臣(井上信治君) 消費者庁としてしっかり検討した上でこの法案を提出させていただいておりますので、是非御理解、そして御賛同いただけるようにお願いいたします。

#241
○大門実紀史君 本当にこのままで、現場の皆さんはですね、このままで参議院で通していいのかと、通ってしまうのかということを思われておりますので、川田龍平さんからもありましたけれど、与党、野党の筆頭理事の、筆頭のところで最後まで御尽力をお願いしたいと、衆議院はぎりぎり頑張りましたので、参議院でもそういう努力を最後までお願いしたいというふうに思います。
 その上で、消費者保護が一番でございますので、少しでも後につながる、つながればいいということで議論をしたいと思いますけれど。
 高田次長は、今日もそうですけれど、政省令で歯止めを掛けたいということをずっと、掛けますということをおっしゃっておりまして、今まで、今日もメモしていたんですけど、高田さんの答弁というのは幾つかあります。
 消費者庁の統一答弁だと思いますけれども、一つは、少なくとも口頭や電話だけの承諾は認めないと、こんなの当たり前でございます。消費者が承諾したことを明示的に確認すると、これも当たり前のことですね。消費者から明示的に返答、返信がなければ承諾があったとみなさない、こんなのも当たり前のことでございます。承諾を取る際に、その承諾によってどんな効果があるのか、どのような内容のことを電子メール等で送付されるのかを明示的に示す、これもわざわざ言う話じゃないです、当たり前ですよね。
 そもそも、悪徳業者というのは本人を信じ込まして契約してきたわけですね、信じ込ませて。ですから、この明示的とか何だとか、その契約の仕方がどうあろうと簡単にサインさせるわけですね。そういう世界でありますので、こんな当たり前のことを言っていても仕方ないわけでありますし、さらに、具体的には、承諾の取り方として、現時点では、例えばウエブページ上でチェックを入れるだけでは承諾することは認めないと、こんなのも当たり前でございます。こんなの既にやっている事業者がたくさんおります。
 したがって、あと、今日もおっしゃっていましたね、電子メールでPDFファイルを添付する方法に限定して、電子メールにURLが貼り付けてそれをそこからダウンロードすると、これは駄目と、こんなの当たり前であります。
 要するに、こういう話で被害が防げるのかというと、防げるものではないということであります。
 簡単に言いますと、この前の参考人のときもそうなんですけれど、承諾を実質化するとか、あるいは納得ずくの承諾という形を担保しようと思っていろんなことを考えても、そういう世界ではないと、それは困難だということでありますので、参考人のときに釜井弁護士がおっしゃっていましたけど、被害の現場というのは、不意打ちを掛けて、訪問販売で不意打ちを掛けて、あるいはジャパンライフのように、時間掛けて時間を掛けて信頼をさせて契約に持ち込むと。
 つまり、業者が消費者をリードして主導的に契約に持ち込むということでありますので、承諾の形をあれこれ考えて、こうしたらこうなるんじゃないかと考えても、結局ボタンを押させるということになりますので、そういうテクニカルな話じゃないというふうに私は思います。
 せめて、今までは紙だったから、本会議でも申し上げましたし、参考人もおっしゃっていましたけど、実践的に紙だったから助けられたという事例が幾つもありますということに尽きるわけであります。なぜそれをなくすのかということにあると思います。
 ただ、ですから、あれこれ承諾の方法を考えても、悪徳業者は擦り抜けて、あの手この手で擦り抜けます。
 その上で、高田さんの御答弁の中で、私は二つだけ使える話があるのかなというふうに聞いてまいりました。
 一つは、今日もありましたけど、承諾の方法を紙又はメール、電子メール、電子メールはもう同じことですが、紙という答弁もございました。紙ですね。紙は有効であります。有効であります。
 もう一つは、契約の相手方がデジタル機器に不慣れな一定年齢以上の場合には、お年寄りとかですかね、家族などの契約者以外の第三者、第三者のメールアドレスにも送付させると。第三者という言葉が高田さんの一つの案として出てまいりました。これは有効だと思います。ただ、送付するだけ、アドレス聞いて送付するだけでいいのかと。やはり、第三者の承諾、契約保証的なものならば有効になるかというふうに思います。
 つまり、今いろいろ検討されて、私も高田さんといろいろ意見交換していますけれど、有効な話は、使える話は、現場的に言えば、紙をどこかにかませると、どこかの段階にかませると。ただ、これは伊藤孝恵さんも言われたように、紙をなくそうと思ってまた紙をかませると、もう滑稽な話になるけれど、そういう滑稽な法案を出したんだから滑稽なことで防ぐしかないということでありますが、紙をかませるのが一つ。で、第三者ですね、高齢者とか若い人の場合は第三者をかませるということ。
 この二点で更に深めて検討すべきじゃないかと思いますが、高田さん、いかがですか。

#242
○政府参考人(高田潔君) 繰り返しの部分もございますけれども、消費者の被害の防止に当たっては、承諾の実質化、非常に重要でございます。具体的には、消費者からの承諾の取り方については、実際には消費者から承諾を得ていないにもかかわらず承諾を得たなどとする行為を排除することが極めて重要でございます。
 そのため、政省令等を策定するに当たっては、少なくとも今考えているものとしては、まず、後になって承諾を取ったかどうかが分からないということにならないよう、口頭や電話だけでの承諾は認めないこととし、電子メールなどの電磁的な方法か紙での承諾しか認めないことが考えられます。
 この際、例えばオンラインで完結する取引は電子メールで、それ以外の分野については当面紙で消費者からの承諾を取らなければならないようにし、控えの交付も義務付けることが考えられます。また、オンラインで完結する取引についても、消費者被害を発生させる悪質事業者の活動が顕著に見られるものもあるので、消費者被害を発生させる蓋然性の低いオンライン完結型の取引については電子メールでの承諾を認めるということも一案として検討していきたいと考えております。
 また、消費者が承諾をしたことを事業者に明示的に確認させることも重要だと考えており、そのためには、消費者から明示的に承諾に関して返答や返信を事業者にしなければ承諾があったとはみなさないことも考えられます。その観点から、勧誘の流れで対面での販売などにおいて、そのタブレット上で承諾のチェックを入れさせることを認めないこととし、対面できちんと紙による承諾を得ることが原則とすることが適当ではないかと考えられます。
 さらに、消費者から承諾を得る際に、電子メールなどで提供されるものが契約内容を記した重要なものであることや、電子メールなどで契約書面等を受け取った時点がクーリングオフの起算点となることを明示的に示すことも重要でございます。加えて、デジタル機器に不慣れなお年寄りの方が事業者の言われるがままに本意ではない承諾をしてしまったりしないような仕組みも必要だと考えております。
 そのためには、先日のこの委員会の質疑で大門委員が御指摘になったように、契約の相手方が高齢者の方々の場合には、家族などの契約者以外の第三者にも承諾に関与させる、家族などにもメールを送らせることなどによって安易に承諾を得られないようにすることで消費者被害の発生を抑止できるのではないかと考えております。
 今まで御説明した内容はあくまでも現時点での考え方ではございますが、いずれにせよ、法案が成立した暁には、オープンな場で広く意見を聴取する検討の場を設けるとともに、消費者相談の現場にいらっしゃる相談員の方や、デジタル技術に通じた専門家の方々などから丁寧に意見を伺いまして、それらを十分に踏まえながら消費者の承諾の実質化や電磁的方法による提供の具体的な方法の在り方を検討してまいります。

#243
○大門実紀史君 もうそんなにたくさんしゃべらなくてもいいですよ。
 聞いたのは、いろいろ言われた中の、有効なのは紙と第三者のかみ方だということでございますので、その点をちょっと、また意見交換もさせてもらいたいと思いますが、詰めてほしいと思います。
 もう一つは、今少し出ましたけれど、今日も幾つか答弁ありましたけど、私、参考人のときに、参考人質疑のときに提案も含めて言わせてもらったんですけれども、ちょっと発想を変えて、今、高田次長おっしゃったのは、全体に書面電子化を認める中で、承諾のところで歯止めを掛けるという方法でありましたけれども、それを逆に、逆にですね、全体ではなくてやれる事業類型を決めると。
 これは参考人のときに、正木参考人が勘違いされて、業法で決めるようなやり方はもう古いと。これ全然違うんですね。特商法は業法とかと関係ありません、取引類型でありますので、ちょっと勘違いして言われておりまして、何かそういう意味では全然なくて、取引類型のことでありますけれども。
 その取引類型を決めて、その上で本人の承諾があればとやれば、これはもう別に現場からもそんなに反対とか、そういうちゃんとやっていらっしゃる事業者もいますからね、今オンライン化が進んでおりますので、まさに利便性という点ではいいのではないかと思って参考人のときも提案をさせてもらったんですけれども。
 そもそも今回の法案はどういう立て付けになっているかといいますと、その書面の交付なんですけど、電子化にするのは、政令で定めるところにより、政令で定めるところにより消費者の承諾を得て書面に記載すべき事項を電子書面で提供することができると、できる規定になっております。政令で定めるところにより消費者の承諾を得て電子書面の交付ができるという規定になっておりますので、これは第四条の二、第十八条の二、三十七条の三、四十二条の四、つまり、訪問販売でも、電話勧誘でも、連鎖販売取引でも、特定役務の場合でも共通している言い方であります。
 法制局にこのできる規定の解釈の仕方で聞きましたところ、政省令で、この書きぶり、この立て付けだと取引類型を決めるということが政省令で可能ではないかということも言っております。
 したがって、高田さんも先ほどから少しお示しになったと思いますが、衆議院の最後の五月十三日の議論で、我が党の畑野議員が高田次長に質問したときにこの話が初めて出てきたんだと思います。
 先ほどからおっしゃっていること、繰り返しになりますけど、要するに、例えばということで、オンラインで完結する分野は電子メールで、電子書面交付でいいと、それ以外のものは当面紙で承諾を得ることが考えられますと、一つの案として。
 例えばということで更に畑野議員が聞いたときに、例えばネットで英会話を申し込んで、全部ずっと英会話で終わるようなものはそれに該当すると思いますというふうにおっしゃっております。これは私の考えとも一致して、政省令で、取りあえず、まあ立法事実といいますか要望として出てきたのは英会話のオンライン教室ですね、今普及しておりますから、そういうところなので、そういう最初の要望にも応えることになりますし、もちろん本人の同意が得てというのは必要かと思いますけれども。参考人でも、消費者団体の浦郷さんは、それならいいんではないでしょうかとおっしゃっておりました。
 この政省令で承諾の仕方あれこれ細かくやったって、これ擦り抜けられますので、逆に具体的類型を決めていくと、これも現場の意見を聞きながら、消費者団体の意見を聞きながら政省令で具体的な類型を決めていくと、この方向が一番みんなが納得する方向ではないかと思うんですけれど、更にこの点深めてほしいと思いますが、いかがでしょうか。

#244
○政府参考人(高田潔君) 特商法において書面交付義務を事業者に課している趣旨は、契約内容を明確化し、後日紛争が生じることを防止するためであり、いろいろな取引類型によって法律上異なるものではないと考えております。そのため、今回の提案では、各取引類型に横断的に、消費者の承諾を得る場合に限り、例外的に電子メールでの提供を可能とするものでございます。今後、政省令等において詳細な制度設計を行うことになりますが、取引類型を丸ごと電磁的方法での提供を政令で認めないということとすることは法律構成上不適切と考えております。
 このような制度でございますから、政令において、政省令、通達において承諾の実質化等について区分して定めるということは可能と考えておりますが、契約書面の電子化ができる取引類型自体を限定することはできないと考えております。

#245
○大門実紀史君 もう一つ、今日も先ほどおっしゃいました、オンラインで完結するところは電子メールでと、紙でやっているところは当面そのままという答弁されていますが、その解説をもうちょっと。

#246
○政府参考人(高田潔君) お答えいたします。
 消費者の承諾を得てメール等で提供できるということが可能であるということは共通ではございますけれども、委員御指摘のとおり、デジタルに慣れた方だけがやる、例えばオンラインだけで完結しているようなものにつきましては電子メールでの承諾を可能とし、それ以外のものについては当面紙で承諾を得るということは考え得ると思っているところでございます。

#247
○大門実紀史君 ですから、そういうことですよね。政省令でそういうことが立て付けとして可能だということでありますので、その方法を深めてもらうのが一番現実的ではないかというふうに思います。
 あと、法案が成立した後ですね、答弁では二つありますよね、施行期日までの間に検討していく場ですけど、一つはオープンな場で広く意見を聴取すると、聴取する検討の場を設けるとともに消費者委員会でもですから、このオープンな場で広く意見を聴取する検討の場というのは、これは具体的に今のところどんなものを想定されているんですか。

#248
○政府参考人(高田潔君) 具体的にはちょっと今後法案成立の暁に検討したいと思いますけれども、やはりそれがどのような場で議論をされ、どのような形で決まっていったのかというものがやっぱり外から分かるというようなものでございまして、何か密室でやるとか、そういうものではないということだろうかと思っておりますが、具体的には今後検討したいと思います。

#249
○大門実紀史君 今回、消費者委員会問題というのがいろいろありました。まあ今日は触れませんが、前触れましたんでね。消費者委員会のあの建議が必ずしも現場の意見をちゃんと踏まえたものなのかという大変な疑問があって、消費者委員会問題というのは、今日はやりませんけど、あったわけですね。そういう点では、消費者委員会は、メンバーの方がという意味じゃないんだけれども、その運営を仕切っている事務局とかは大変信用できないというのが今の現状でありますので、やはりきちっとオープンな公開の場、公開で、なおかつ何回か検討委員会のようなものを消費者委員会とは別途、消費者団体、相談員の方々の参加でやってもらいたいと思います。これはちょっと要望しておきますね。
 もう一つは、消費者委員会との関係でいきますと、消費者委員会のメンバーの方は事務局以外はみんないい人ですよ。みんな現場から、いい人ですよ。だけど、ああいうふうに誘導されちゃったわけですね、誘導されちゃったわけですね。あれだけ反対意見、慎重意見が出たのに、最後は了承というふうに誘導されたわけですね。
 私、大変心配しておりまして、そういう点では、これは皆さんに言うんじゃなくて委員長にお願いしたいんですけれど、この検討の途中、検討の結果、やっぱり国会で、国会がきちっと関与すべきだと思うんですよね。国会の意見を反映すべきだと思うんですよね。
 まあ二年後、委員長替わっているかも分かりませんけれど、やっぱり委員会として、この検討に国会審議も、国会の審議の場を設けるということを理事会として検討しておいていただきたいなと思いますが、いかがでしょうか。

#250
○委員長(石井浩郎君) 後刻理事会にて協議いたします。

#251
○大門実紀史君 もう今日は質問の項目は終わりましたけれど、やはり井上大臣、これだけの、これだけの反対となると異常な事態であります。
 大臣も、恐らく次は、もう秋にはいらっしゃらないと思うんですよね、替わっていると思うんですよね。今までもそのパターンばかりで、一回も質問しないでどこかへ行っちゃった大臣もいるぐらい、これ激しいんですよね、激しいんですよね。しかし、これはもう前代未聞の法案でありますので、やっぱり井上大臣の責任で、消費者被害が絶対起こらないようにきちっとした手当てをして去っていただきたいということを申し上げて、質問を終わります。
 終わります。

#252
○委員長(石井浩郎君) 本日の質疑はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。
   午後五時一分散会
ソース: 国立国会図書館
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