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2021/06/09 第204回国会 両院協議会・合同審査会等 第204回国会 両院協議会・合同審査会等 国家基本政策委員会合同審査会 第1号 令和3年6月9日
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2021/06/09 第204回国会 両院協議会・合同審査会等

第204回国会 両院協議会・合同審査会等 国家基本政策委員会合同審査会 第1号 令和3年6月9日

#1
令和三年六月九日(水曜日)
   午後四時開会
    ─────────────
 委員氏名
  衆議院
   委員長 浜田 靖一君
   理事 石田 真敏君 理事 小野寺五典君
   理事 鈴木 俊一君 理事 鈴木 淳司君
   理事 御法川信英君 理事 黒岩 宇洋君
   理事 原口 一博君 理事 石井 啓一君
      城内  実君    佐藤  勉君
      柴山 昌彦君    下村 博文君
      二階 俊博君    野田 聖子君
      林  幹雄君    細田 博之君
      松野 博一君    森山  裕君
      山口 泰明君    荒井  聰君
      泉  健太君    枝野 幸男君
      中村喜四郎君    平野 博文君
      井上 義久君    志位 和夫君
      馬場 伸幸君    玉木雄一郎君
      松本  純君
  参議院
   委員長 大塚 耕平君
   理事 衛藤 晟一君 理事 中川 雅治君
   理事 水岡 俊一君 理事 片山虎之助君
      朝日健太郎君    宇都 隆史君
      江島  潔君    小野田紀美君
      中西 健治君    中西  哲君
      渡辺 猛之君    難波 奨二君
      福山 哲郎君    谷合 正明君
      山口那津男君    小林 正夫君
      小池  晃君    木村 英子君
      ながえ孝子君
    ─────────────
 出席委員
  衆議院
   委員長 浜田 靖一君
   理事 石田 真敏君 理事 小野寺五典君
   理事 鈴木 俊一君 理事 鈴木 淳司君
   理事 御法川信英君 理事 黒岩 宇洋君
   理事 原口 一博君 理事 石井 啓一君
      城内  実君    佐藤  勉君
      柴山 昌彦君    下村 博文君
      二階 俊博君    野田 聖子君
      林  幹雄君    細田 博之君
      松野 博一君    森山  裕君
      山口 泰明君    荒井  聰君
      泉  健太君    枝野 幸男君
      中村喜四郎君    平野 博文君
      井上 義久君    志位 和夫君
      馬場 伸幸君    玉木雄一郎君
      松本  純君
  参議院
   委員長 大塚 耕平君
   理事 衛藤 晟一君 理事 中川 雅治君
   理事 水岡 俊一君 理事 片山虎之助君
      朝日健太郎君    宇都 隆史君
      江島  潔君    小野田紀美君
      中西 健治君    中西  哲君
      渡辺 猛之君    難波 奨二君
      福山 哲郎君    谷合 正明君
      山口那津男君    小林 正夫君
      小池  晃君    木村 英子君
      ながえ孝子君
 出席国務大臣
       内閣総理大臣   菅  義偉君
       国務大臣     麻生 太郎君
       国務大臣
       (内閣官房長官) 加藤 勝信君
 委員外の出席者
  衆議院事務局
       国家基本政策委
       員会専門員    大野雄一郎君
  参議院事務局
       常任委員会専門
       員        秋谷 薫司君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○国家の基本政策に関する調査
    ─────────────
   〔大塚耕平君会長席に着く〕

#2
○会長(大塚耕平君) ただいまから国家基本政策委員会合同審査会を開会いたします。
 この際、一言御挨拶申し上げます。
 参議院国家基本政策委員長の大塚耕平でございます。
 衆議院の浜田靖一委員長とともに、衆参両院の皆様方の御協力を賜りまして、職責を全うしたいと存じますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。
 この際、合同審査会における発言に関して申し上げます。
 野党党首及び内閣総理大臣には、申合せの時間内で活発な討議が進められるために、御発言はそれぞれ簡潔にされるようお願いいたします。また、本日は時間表示装置を使用いたします。表示装置は発言者の持ち時間を示します。持ち時間が終了したときに表示がゼロになり、赤色のランプが点灯しますので、御承知願います。
 なお、本日の審査会は、コロナ禍における開催となります。国民の皆様も御覧になっておりますので、委員各位におかれましては、不規則発言等、議事の妨げとなる言動はお控えいただき、静ひつな環境の中で議論ができますよう、御協力をお願い申し上げます。
 それでは、国家の基本政策に関する調査を議題とし、討議を行います。立憲民主党代表枝野幸男君。(拍手)

#3
○枝野幸男君 総理、お疲れさまでございます。
 今年は、一月二十日に東京で緊急事態宣言が発令され、三月二十一日まで約二か月半続きました。僅か三週間でまん延防止等重点措置となり、さらに、二週間で三度目の緊急事態を出さざるを得なくなってしまいました。六月二十日まで数えると約二か月です。今年に入って、法令に基づく自粛などの要請が出されていなかったのは僅か三週間、二十一日間。やはり三月に解除が早過ぎたのではないかと私は思わざるを得ません。もし次、四度目のリバウンド、五度目の第五波ということになれば、もう本当に、事業者の皆さん中心に耐えられない方がますます出てきてしまうと思います。
 私は、リバウンドを防ぐためには十分なセットが、補償がセットでなければなりませんけれども、東京で一日当たりの新規感染者が五十人程度になるまでは苦しくても我慢しなければならないと、リバウンドをしてまた一か月ほどで緊急事態などということを考えれば、それが適切な判断ではないかというふうに思います。
 総理、第五波は絶対に防がなければなりません。是非同じ失敗を繰り返さないために、三月の解除が早過ぎたということの反省を明確にした上で、同じ間違いをしないために、私たちのような厳しい基準を明確にすべきだと思いますが、いかがでしょうか。

#4
○内閣総理大臣(菅義偉君) 政府として、この緊急事態宣言やまん延防止等、この措置を講ずるについて、専門家の先生方の委員会にかけて決定をするわけであります。そうした中で、結果としては今、枝野代表が言われたとおりになっているわけですけれども、この新型コロナというのは、世界どこでも、ロックダウンをやった国でも簡単に収まっていないことも事実じゃないでしょうか。
 せっかくの機会でありますから、私自身のこの新型コロナに対しての考え方を明快に述べさせていただきたいと思います。
 国民の皆さんが一番心配しているのは、やはり病床の逼迫状況、そこに陥ることだろうというふうに思っています。今申し上げましたけど、世界の様々な国でロックダウン行ってきました、新型コロナ対策。まさに外出を禁止する、そういう厳しい措置が行ってきた国々でも、結果として収束させることはできなかったんです。そして、ワクチンを接種することによって今大きな成果を上げていることが事実であります。
 ですから、政府としては、何といってもワクチンの接種に全力を挙げて取り組んでいきたい、こういうふうに思っております。
 日本は、国内治験ということで、世界から見れば三か月遅れています。これは野党の皆さんからも強い要望がありました。そういう中で、国内治験をやったということ、なおかつ、三か月遅れているわけですけれども、しかし、国民の皆さんの接種に必要なワクチンは既に確保しています。ワクチン接種を全力を挙げて取り組んでいきたいというふうに思っています。
 まさにワクチン接種こそが切り札だというふうに思っております。現在、全国の自治体や、さらには医療関係者の皆さんの大変な御努力によって、ワクチン接種が順調に進んでいます。昨日は百万回を超えてきました。まさに一定の方向を示すと、日本の国民の皆さんの能力の高さ、こうしたものを私自身今誇りに感じております。
 昨日までで合計約二千万回であり、に近くなっています。重症化しやすい高齢者の皆さんは七月中には接種完了する、千七百を超える日本の市町村の中で九八%が七月いっぱいで超えられる、そうした報告を受けております。そして、重症化しやすい高齢者の皆さんは七月いっぱいで終えるわけ、終えるという方が大部分ですけれども、現場の逼迫というのはそうしたことによって大幅に改善をされると思います。
 また、この二十一日からは、職場や大学で産業医の皆さんを中心に集団接種が始まります。少なくとも今月末には四千万回は超えることができるというふうに思っています。そしてまた、そうした体制を維持することによって、今年の十月から十一月にかけては必要な国民、希望する方全てを終える、そうしたことも実現したいというふうに思います。
 いずれにしろ、感染対策というのはこのワクチンが出てから大きく変わったというふうに思っていますので、私自身、陣頭に立ってワクチン接種に全力を挙げて取り組んで、この感染拡大を食い止めていきたい、このように思います。

#5
○枝野幸男君 ワクチン接種は大変重要ですし、政府を挙げて頑張っておられることについては是非更に進めていただきたいというふうに思います。
 ただ、世界中全てこの感染対応うまくいかなかったわけではありません。予算委員会などでも何度か申し上げてきましたが、ニュージーランド、オーストラリア、そして台湾。台湾は、最近になって一度、外から来られた方が、たった一人ルール違反があったということで百人規模の感染を生じさせましたが、一月ほどでしっかりと抑え込んでいます。こうした成功している国もあります。
 そして、今政府が進めておられるワクチン対策がもし想定どおり進んでいったとしても、いわゆる集団免疫ができる状況というのはやはり秋になっていかざるを得ぬ。そうすると、例えば今出ている緊急事態宣言、どこかで解除をする。この後申し上げる、もしオリンピックを強行するということであれば、やはり第五波というものに備えなければならない、それを防がなければならない。第五波で命を落とす人、あるいはそれによって緊急事態宣言などが出されて、御商売が成り立たなくなる方、生活が成り立たなくなる方、そうしたことをしっかりと考えながらどう手を打っていくのかということが求められていると思っています。
 一度、東京で五十人レベルぐらいまで落とせば、一年前と比べれば保健所などの感染ルートを追いかけるPCR検査などの能力も非常に高まっていますので、ニュージーランドやオーストラリアのように感染ルートをすぐに把握をして、非常に狭いエリアで短期間の封じ込めで感染を抑え込むということは十分に可能だというふうに私は思っています。
 それでは、オリンピックに関連してお尋ねしたいと思います。
 総理は月曜日の参議院決算委員会で、国民の命と健康を守るのは自分の責任で、それがオリンピック開催の前提条件であると、その前提が崩れたら行わないとおっしゃられました。大変勇気ある、しかし当然の御発言だというふうに思います。
 国民の命と健康という観点から、私は、最大のリスクは開催を契機として国内で感染拡大を招くということだと思っています。総理の言う国民の命と健康を守るとおっしゃるのは、大会参加者などによる直接的な感染拡大だけではなくて、当然のことながら、開催を契機として国内で感染が広がる、それが国民の命と健康を脅かすような事態は招かないと、こういうことも含むという意味でよろしいですね、確認させてください。

#6
○内閣総理大臣(菅義偉君) 私、枝野代表からゼロコロナというのを何回か聞いたことがあります。ゼロコロナ戦略というのは、要は、無症状の方も含めて検査を実施して、感染者を徹底して探すということになるわけでありますけど、御党では特措法の私権制限強化にこれ非常に慎重な立場でした。国民の皆さんにどうやって検査をしてもらうか、強制的な検査を受けてもらうのか、ここは一回是非私も伺ってみたいというふうに思っていました。また、欧米諸国では検査を徹底しても感染拡大が止まらなかった。強制的に検査を行うことができない中でどうされるのか。
 そして同時に、何回となくオーストラリア、ニュージーランド、台湾、こうしたことを例に出されますけれども、この三国というのは罰金や懲役による強い私権制限を行っているところです。そして、オーストラリア、また、こうした国、特にオーストラリアについては人口密度も非常に少なく、日本の百分の一であります。そうした中と、私、そうしたその強い私権制限のできるところと比較することはいかがなものかなというふうに思います。
 それと、私自身、オリンピックについても私の考え方を是非説明をさせていただきたいと思います。
 東京大会は、感染対策、水際対策、これを徹底して安全、安心なものにしなきゃならないと思います。海外から来る選手を始め大会関係者、これ当初は十八万人と言われたんですけど、半分以下に絞ります。それを更に縮小する方向で今検討をしています。
 また、選手など八割以上はワクチンを接種をして参加するということを報告を受けています。入国前に二回、入国時に一回、そしてその後に三回、徹底して検査をし、選手については期間中も毎日行う、その予定であります。
 また、海外メディアなどは組織委員会が管理するホテルにこれ集約をします。日本国民と接触することがないように、GPSを使って行動管理をし、検査もこれしっかり行います。また、事前に計画書を出させますから、登録をさせて、違反した場合は強制退去させます。
 この五月だけでも四回、テスト大会というものをやっています。感染対策を含めていろんな準備をして、一つ一つこうした対応を行っております。まさに安全、安心の大会にしたいというふうに思います。
 それと、よく私に、これ、オリンピックについて聞かれるわけですけれども、実は、私自身、五十七年前の東京オリンピック大会、高校生でしたけれども、いまだに鮮明に記憶しています。それは、例を挙げますと、例えば、東洋の魔女と言われたバレーの選手、回転レシーブというのがありました。ボールに食い付くようにボールを拾って得点を上げておりました。非常に印象に残っています。また、底知れない人間の能力というものを感じましたあのマラソンのアベベ選手も非常に影響に残っています。
 そして、何よりも私自身記憶に残っていますのはオランダのヘーシンク選手です。日本柔道が国際社会の中で、大会で初めて負けた試合でしたけれども、悔しかったですけれども、その後の対応、すごく印象に残っています。興奮したオランダの役員の人たちがヘーシンクに抱き付いてくるのを制して、敗者である神永選手に対して敬意を払ったあの瞬間というのは、私はずっと忘れることができなかったんです。そうしたことを子供たちにもやはり見てほしい。
 さらに、当時、パラリンピックが、初めてパラリンピックと名前を付けて行った大会です。パラリンピック、障害者の皆さんには、まさに障害者スポーツに光が当たったのがあの日本の大会であります。そして、このことを契機に障害者の皆さんが社会進出を試みたり、まさに共生社会を実現するための一つの大きな契機になったというふうに思います。
 こうしたすばらしい大会を是非、今の子供や若者、見て、希望や勇気を与え、伝えたい。さらに、心のバリアフリー、こうしたものもしっかり私は大きな学習にもなるのではないかなというふうに思います。
 そして、こうした様子をテレビで四十億の人が見るということが言われています。東日本大震災から復興した、そうした姿というものを是非見てほしいというふうに思います。世界が新型コロナという大きな困難に立ち向かい、世界が団結してこれを乗り越えることができた、そうしたこともやはり世界に日本から発信をしたい、そうした思いであります。
 そして、先ほど感染の話をされました。このことについては、まさにこのIOC、IPC、そして組織委員会、東京都、国との中で、その国内基準の中で合った形で方向性を六月中に決める、そういう方向になっています。そういう中でそうしたことは十分配慮される、このように思います。

#7
○枝野幸男君 二年ぶりの党首討論ということで、多くの国民の皆さんが、特に感染症から、そしてオリンピック開催して命と暮らしを守れるのかどうか注目されています。総理の後段のお話は、ここにはふさわしくないお話だったのではないかと言わざるを得ません。
 私たちは、例えば検査の対象は、私は場合によっては政令でも拡大できる話だと思いますし、じゃ、一〇〇%しないとニュージーランドやオーストラリアのようなことができないのかというと、必ずしもそうではありません。徹底して一人の感染者の周辺を検査するということ自体、アプローチしてこなかったというのは間違いありません。
 それから、よく私権制限の話をされるんですが、私たちは別に私権制限に否定的ではありません。ただ、きちっとした補償がなければ、それは私権制限されて首をつらなければならない、そんな状況に国民を追い込んではいけない、だから補償とセットでなければならない、私たちはずっと言い続けています。
 もう一点だけ申し上げます。
 確かに、ロックダウンをしたそういう国、ロックダウンの効果あったけれども、でもリバウンドしている。リバウンドしている国とニュージーランドやオーストラリア、台湾との違いは、どこまで我慢したかなんです。やっぱり早く解除したら、どんなに強い抑制をしてもリバウンドは生じている。
 そして、日本は、他国のような強い強制措置を持っていなくても、例えば緊急事態宣言などを出したことによって感染がどれぐらいのスピードで減っていっているのかというのは、この一年他国と比べてみても、強いロックダウン措置をとった国と比べて決して見劣りしないスピードで落ちてきています。つまり、それだけ国民の皆さんは協力をしてくださっているんです。そうした国民の皆さんの努力を、リバウンドによって、すぐにまた緊急事態宣言を出すということによって無にしてはいけないということを私は申し上げているんです。
 そして、私のお尋ねにはなかなか正面から答えていただけませんでしたが、私はオリンピックに関連して、何とか選手やコーチの皆さんについては頑張られるんだと思います。ただ、例えば、これオリンピックがもし開催されて、世界中から東京に人が集まる、日本中から人が集まる、そして夜遅くまでテレビで生中継されている、そういう状況のときに、例えば感染が広がって、不要不急の外出を抑えてください、夜は飲食店やめてください、あるいは営業はもう休業してください、こうしたことをお願いできますか。そして、お願いしたとしても説得力ありますか。残念ながら、もしリバウンドの兆候が見えても、強い措置をとっても、なかなか国民の皆さん、理解が得られないという状況が、これ前後合わせると二か月続くんです。夏休みとも重なります。
 東京で約半年にわたって事実上ずっとみんな我慢をしてきた、どこかで解除したら緩みは必ず出ます。それによって、急激な第五波でまた医療逼迫、それがオリンピックや、あるいは特に後半にあるパラリンピックに重なったらどうなるんだと。そういうことを考えたら、私は、前回の東京オリンピックは私の生まれた年です。だから、私は見た経験はありません。でも、生まれたときから、子供の頃から、オリンピックの年の生まれだね、言われてきたし、言ってもきたし、それなりに思い入れがあるつもりですし、選手の努力を考えたら、私も是非開催したいと思います。
 でも、今日の総理のお答えを聞いたのでは、今のようなリスクを含めて本当に命と暮らしを守れるのか。命失われたら取り返しが付かないんです。失われた命には政治は責任取れないんです。そのことについての御認識が十分ではないのではないかと残念ながら言わざるを得ません。
 補正予算についてお尋ねしたいと思います。
 現在の予算は十二月に編成されて、この半年間の状況は想定されていません。政府の現在の事業支援や生活支援は、対象の限定された支援策が継ぎはぎされたパッチワークのようになっています。それぞれの支援策に様々複雑な条件が付され、手続に大変な手間と時間が掛かっています。この継ぎはぎの隙間から必要な支援がこぼれ落ち、届いていない方がたくさんいらっしゃいます。
 私は、本来であれば事業支援、生活支援、そして医療支援、それぞれごとにもっと包括的な網羅的な支援策の枠組みをつくって、パッチワークではなくて抜本的な組替えをして、簡易な手続で困窮されている方のところに支援が届くような、そういったものに強化をしなければならないと思っています。ただ、そういった抜本的な措置をするには時間が掛かります。まずは、私たちは繰り返し、持続化給付金の再給付、約八兆円掛かります、雇用調整助成金の特例延長、生活困窮者に対する特別給付金、医療機関や医療従事者に対する追加支援、こうしたことを具体的に提案をしてきています。
 政府・与党は補正を組まず、また、秋まで国会を閉じると伝えられています。これでは、どんなに早くても、補正を組んでそれが困っている方に届くのは年末になります。残りの予備費だけで事業の継続や国民の生活、特にパッチワークからこぼれ落ちていらっしゃる皆さんたちを支えることは到底私は不可能だと思います。三十兆円規模の補正予算を速やかに編成させるべきだというふうに考えます。
 総理、お尋ねは、今支援の手からこぼれ落ちている、その継ぎはぎの隙間から落ちて支援が届かない皆さんに対するメッセージをこの場で届けてください。

#8
○内閣総理大臣(菅義偉君) まず、補正予算についてのお話であります。
 新型コロナの影響が長引く中で、我が国の失業率は先進国で最も低い状況です。倒産件数も低い水準にあります。しかしながら、飲食や宿泊、こうした事業、非正規の雇用者、多くの方々が引き続き極めて厳しい状況にあることは認識をしております。まず、こうした影響を受けておられる方をしっかり支援することが大事だというふうに思います。国民の皆さんの雇用と事業を守る、このことが私どもにとっても極めて大事なことだというふうに思っています。
 その中で、多くの事業者にとっての資金繰り、無担保無利子のこの資金の支援や、御承知のように、雇用調整助成金、これも延長しました。これによって、人件費の支援、また飲食店の協力金に加えて医療機関への支援などを行っています。
 こうした支援をしっかり行っていく。これと同時に、昨年の暮れに、経済全体を下支えをしている、そのために七十四兆円の経済対策を発表をし、策定をいたしました。第三次補正予算も御協力をいただいて今国会で成立をさせました。
 この補正予算や新型コロナの予備費、こうしたことを含めて、実は今年度への繰り越している金額がおよそ三十兆円あります。これを執行してまずは全力で支援をしていきたい、このように思います。さらに、今年度の新型コロナの予備費も四兆円あります。今後も必要に応じて、こうしたものを活用して対策を講じていきたいと思います。
 一日も早く感染を収束させるのが、これが最大の景気対策だと思っています。感染対策、ワクチン接種のこの二正面の作戦をしっかり行っていきたいというふうに思います。
 そうした中で、我が国の実質GDPについて、OECDでは年内に新型コロナ前の水準を回復する見通しだと、つい先般発表されています。今後も景気の動向に最大限の注意を払い、必要な対策は臆せずしっかり行っていきたい、このように思います。

#9
○枝野幸男君 今総理がおっしゃられたような支援策が現実に届いていない方からの悲鳴が総理のところには届いていないんですか。もうこの一年、そうした声が本当にいろんなところから届いていますよ。我々も気付いていない声がたくさんあって、我々もまだまだ現場を知らないと反省する日々です。残念ながら、そうした皆さんに対するメッセージになっていませんでした。
 補正予算を国会でちゃんと議論していくことを加えて、今後、感染症対策のため、新たな立法が緊急に必要になる場合も想定されます。一月の特別措置法改正のときのように、我々は必要があれば全面的に協力する用意があります。でも、国会が閉じていたら協力のしようがありません。
 今日も明確なお答えいただけなかった緊急事態宣言の解除、オリンピック、パラリンピックの対応、さらにはワクチン接種、さらに、本当に計画どおりいくのかどうかなど、日々変化していく事態に、国会における国民に開かれた議論の必要性は高まっています。
 加えて、与野党間で内容的には合意されているいわゆるLGBT法案もあります。オリンピック憲章にかなうためにも、今国会中の成立が求められています。多くの皆さんが期待されています。国会の閉会を言い訳に先送りするべきではないと私は強く思います。
 総理、まさに国会を閉じるというのは政治空白ですよ。国会を大幅延長して、その国会の機能を十分に発揮させ、国会を挙げて新型コロナウイルス感染症という国家の危機に立ち向かいましょうよ。私たちは協力できるところ協力してきているつもりですし、これからますますいたします。これは国家と、国会としての使命だと思います。
 国会延長を決断できるのは最大与党の党首である総理だけです。延長して、国会として国民の期待に応えようじゃありませんか。いかがですか。

#10
○内閣総理大臣(菅義偉君) 国会のことは、従来どおり、今、国会で決めていただきたいというふうに思います。
 そういう中で、今残っている法案、国会に提出した法案を是非会期内に成立をさせる、それが政府の今の立場であります。

#11
○枝野幸男君 私は、東日本大震災と原発事故のあった二〇一一年の通常国会、菅総理の下で七十日間という長期延長をして、野党自民党の意見も伺いながら対応に当たりました。大変貴重な御意見を様々いただきながら進めることができました。
 仮に解散・総選挙をしても、一か月半ほどで国会は開きます。でも、今、国会を閉じて、巷間言われているようにパラリンピック後まで国会を開かないということは、その二倍以上の政治空白をつくることなんだということを申し上げておきたいというふうに思っています。
 最後に申し上げたいと思います。
 私は、昨年三月四日の与野党党首会談の際に、当時の安倍総理に提案して以来、国会論戦などを通じて繰り返し行政の司令塔を明確にするよう要請してきました。残念ながら、今なお、厚労大臣と西村担当大臣、さらにはワクチン担当大臣まで加わって、官房長官を含めて司令塔がますますはっきりしない状況です。生活支援や事業支援も各省ばらばらで、リーダーシップや総合調整機能が発揮されない。その結果として、GoToキャンペーンのように、趣旨は分かりますが、感染状況とずれた対応策が取られたり、先ほど申したとおり、継ぎはぎだらけで隙間からこぼれ落ちてしまっている人たちがたくさんいる、不十分で使い勝手の悪い支援策、様々な弊害をもたらしている。感染症対策を迷走させてきた原因は、その一つはここにあると思っています。
 私は、東日本大震災と原発事故の教訓も踏まえ、総理大臣、官房長官、厚生労働大臣、このラインを明確にすること、省庁にまたがる問題は、官房長官と内閣官房こそが本来その調整の権限も能力も持っているんです。ここが責任を持って迅速に総合調整できる強力な司令塔を構築します。各省や自治体が最大限の力を発揮できるよう、ミッションを明確にするとともに、政府からの主要な発信を総理と官房長官に集約して、あっちの大臣とこっちの大臣で同じように違うことを言っていて、何なんだと、何度も我々そういうことを経験しました。そういうことを最小限に抑えます。
 より多様な声が反映されるように専門家会議を整理再編して、その役割、権限を明確にします。何よりも、まず専門家会議の結論、議論を伺った上で方針を立てる。基本的な方針が固まってから専門家会議に御意見伺うというのは順序が逆だと私は思います。そこを転換します。
 このように、私には、危機を乗り切るために、そして命と暮らしを守るために機能する行政を取り戻す、そのためのビジョンと準備があります。
 今、日本は戦後最大の危機にあります。今日の討論でも、残念ながら、総理に、私や恐らくテレビを見ている多くの皆さん方、ああ、これなら安心だと、オリンピックも大丈夫だろう、これなら秋以降安心して暮らせる、次のリバウンドはない、そうしたメッセージにはなっていなかったと受け止めざるを得ません。そもそも危機感や責任感を感じられなかったのは大変残念であります。
 命と暮らしを守り、危機を乗り切るために機能する政府を取り戻すためには政権を替えるしかないと改めて確信をいたしました。その準備を更に整えて、一日も早く命と暮らしを守る、機能する政府を取り戻すことができるよう更に努力する決意であることを申し上げ、討論を終わります。
 ありがとうございました。(拍手)

#12
○会長(大塚耕平君) 以上で枝野幸男君の発言は終了いたしました。
 次に、日本維新の会代表片山虎之助君。(拍手)

#13
○片山虎之助君 日本維新の会の片山虎之助でございます。二年ぶりの党首討論ということでございます。よろしくお願いします。
 時間が短いものですから、もう端的に質問いたしますので、端的にお答えいただきたい。長広舌を振るう時間ありませんから、よろしくお願いいたします。
 まず、みんなが非常に気にしていることがあるんですよ。衆議院議員さんの総選挙についてはずっと持ち越されてきているんですね。総理は実績を出してからだというんで、それは一つの考えです。しかし、もうあと数か月でしょう。しかも、コロナが予断を許さない情勢になっている。ワクチンが今、一生懸命普及しているというか、あれしていますよね。そういうことの中で、これまた選挙を本気でやられたら、これはコロナはどうなるのかと。国民のためにはここは無難な方がいいと、争いがない方がいいと、こういう意見もあるんですよね。
 そういう意味で、この衆議院議員さんの選挙、これを任期満了の普通の選挙に、例は一回あるそうです、五十一年に三木内閣で。それをされるおつもりはありませんか。解散をしない選挙、任期満了の選挙。いかがですか。

#14
○内閣総理大臣(菅義偉君) 私は、衆議院解散・総選挙に、いろんなところから、マスコミを含めてですね、また議員の人も含めて聞かれます。そのとき私申し上げていますのは、やはりコロナ対策最優先、やはりそれが国民が一番期待していることだろうというふうに思っています。ですから、このコロナ感染対策をしっかり取り組んでいくことを優先していきたい、このように思います。

#15
○片山虎之助君 先ほども質問ありましたが、補正予算の必要性は我々も感じている。しかし、お話しになったように、まだ執行残が相当あるんですよ。それで、いろんな、私は予備費を何兆円も置いておくのは、あれは、あんなことをやったら補正予算要りませんわね。違憲の疑いがありますよ、財政民主主義からいっても。だから、予備費を補正予算の代わりにするのは反対です。
 私は、補正予算の中身については、今の支援策を精査してみる必要もあるので、その意味では必要があると思いますので、これはまあゆっくり私はやればいいと思います。すぐ出してばたばたという話にはならないと、こう思いますが、いかがですか。もう端的にお答えください。そうする用意ありますね。

#16
○内閣総理大臣(菅義偉君) それは、やはり状況を見て判断をするようになると思います。

#17
○片山虎之助君 状況を見て。
 今、GDPのギャップで約二十五、六兆円出ているんですよね。その落ち込みを手当てしなきゃなりませんし、いろんなこの支援がですね、不平等だ、不公平だという意見がいっぱいある。私は、額もさることながら、質を精査する必要もあると思いますよ。一遍整理してみたらいい。もう大変な今総額になっていますよ。世界の中でも日本は多い方なんですから。一遍それをやることを総理にお勧めいたします。
 それから、オリパラについては、もう時間がほとんどありませんが、開催する都市というのは東京都なんですよ。開催する、開催都市というんですかね。どうもその東京都が余り出ない。総理が非常に矢面に立って、オリパラをどうするということで、例えば専門家会議との間のあれでいろいろと、まあ攻撃と言ったらあれですが、攻撃されていますよね。しかし、本当はもっと東京都知事の小池さんが出なきゃ私はいかぬと思うんですよ。後方支援なんですよ、総理は。それが表に出ていっているんで、私はもっと、そこの連携がうまくいっているのかと思うんですが、いかがですか。

#18
○内閣総理大臣(菅義偉君) 私が申し上げたいことを言っていただいて、大変うれしく思います。
 私は、そういう答弁をしても、責任は全部総理大臣だろうと、国会議論というのはほとんどそうなっています。総理大臣が判断。しかし、御承知のとおり、今、片山代表からお話しいただいたのが筋道としてはそうだというふうに思います。
 ただ、私も逃げる気持ちはありませんし、そうした中で国会ではそういう議論になっていることを、私、私自身は大変残念だなというふうに思っています。

#19
○片山虎之助君 総理がやられたことで、私、ワクチンは非常に良かったと思いますよ。ただ、スタートが遅い、スタートが遅い。あとはもうがむしゃらにやっていますからね。非常に効率が上がって、私は国民の評価もいいと思います。
 ただ、一日百万回打つとかですね、六十五歳までを七月下旬までに全部終わると、これはまあ、どこまでどういっているのかというのはいろんな数字がありますけれども、一つの励みになるんですよ、七月下旬まで。自治体も競争になっていますよ、半分。あれ、高齢者以外の目標を作ったらどうですか。その方が経済的にも効果があると。目標を作って達成できる。達成できないまでも……

#20
○会長(大塚耕平君) 申合せの時間が過ぎておりますので、簡潔におまとめください。

#21
○片山虎之助君 近づくということについて、そういう意見がありますが、いかがでしょうか。

#22
○会長(大塚耕平君) 時間が参っております。簡潔におまとめください。

#23
○内閣総理大臣(菅義偉君) そういう御意見があったことは受け止めたいと思います。

#24
○片山虎之助君 終わります。(拍手)

#25
○会長(大塚耕平君) 以上で片山虎之助君の発言は終了いたしました。
 次に、国民民主党代表玉木雄一郎君。(拍手)

#26
○玉木雄一郎君 国民民主党代表の玉木雄一郎です。
 菅総理、安心、安全とおっしゃりますけれども、具体策が見えないので国民が不安になっているんだと思います。私、今日、短い時間ですけど、二つ、感染拡大防止と経済社会活動の両立について提案したいと思います。
 一つはワクチンパスポートです。
 水際対策がやっぱりみんな心配なんですけれども、実はこれ、田村厚労大臣か山本副大臣が出たと思いますが、六月三日、四日にG7の保健相会合で、かねてから我々国民民主党も提案していた、ワクチンの接種や検査の陰性を証明するデジタル健康証明書、これについて、多国間で相互認証しようということについて合意しました。
 この水際対策を強化して、安心、安全を確保するために、このワクチンパスポート、あるいは検査陰性を含むこのデジタル証明書を東京五輪で先行的に導入してはどうですか、総理。

#27
○内閣総理大臣(菅義偉君) まず、ワクチン接種をしたという記録について、世界でもいろんな動きが今出ています。そうした中で、日本も今官房長官の下で検討をしております。

#28
○玉木雄一郎君 これ、差別の問題とかいろんなことがあるので、政治決断が必要なんですよ。だから、私、今日これ持ち出しました。これ、総理、やっぱり新しい対策がないのに、ただただオリンピックは安全です、安心ですと言われても、国民は納得できないんですよ。だから、こういうことをするから、こういうことに踏み込むから安心してほしいという具体策で見せないと駄目なので、これ是非検討してください。
 で、もう一つ。先ほど、GPSでプレスの人を厳格に行動管理すると言いましたが、平井大臣は、あの七十三億円のオリパラアプリからGPS機能を取りました。これ、何でGPS見るんですか。このGPSは、常に、今も外国人に求められているそのグーグルマップのGPS機能を入れろということであれば、これ陽性になったときに初めて後から追えるので、事前には行動確認ができないんですよ。これで厳格な管理にはならないんですが、大丈夫ですか、総理。

#29
○内閣総理大臣(菅義偉君) 私は、GPSを入れるので大丈夫だという説明を受けています。いずれにしろ、担当大臣から、今日は出席していませんけれども、もう一度確認してみます。

#30
○玉木雄一郎君 よく聞いてみてください、機能していませんから。そういうところをきちんと説明しないと国民は納得できないので、私は元アスリートだったのでオリンピックやってほしいんですが、ただ、今のままでは国民は納得できないので、今の点について確認を是非してください。
 それと、今日は資料をちょっと作って持ってきましたが、(資料提示)総理、日本の失業率は低いとかいろんなことをおっしゃっていますが、失業率の計算は、もう喜んで働こうと思わない人がいなくなったら、つまり希望する人がいなくなると、名目上、失業率下がっちゃうんですよ。
 これ見てもらいたいのは、OECDが先月末に発表したものなんですけれども、今年、来年のこの経済の戻りですね、これ、G7の中で最低だけじゃなくてG20の中で最低で、OECD三十八か国の中でも下から二番目なんですよ。
 で、私、今世界の経済政策の潮流が大きく変わっています。バイデン政権は典型ですけれども、イエレンさん、元々FRBの議長ですけれども、今は財務長官やっています。ハイプレッシャーエコノミー、高圧経済と、圧倒的に需要をつくり出して、それで労働市場もタイトにして、そして経済を過熱させても回復させていこうと。
 大事なことは、総理、ワクチンの接種が進む段階で大型補正、大型経済対策を打ったのがアメリカなんですよ。だから、ワクチン接種が進むからすぐ手を緩めるんじゃなくて、そのタイミングでこそ、我々は三十兆円最低やれというふうに、個人への支援とか打ち出していますけれども、三か月前のアメリカと一緒なんですよ。このタイミングで大規模補正、経済対策を打つべきだと思いますが、総理、いかがですか。

#31
○内閣総理大臣(菅義偉君) 補正について、私、先ほど申し上げましたけど、去年の暮れの七十四兆円、それに基づいての三次補正というのを今度の国会で補正として成立させていただいて、まだそうしたものが約三十兆円、新年度に繰越しをしている状況でありますので、そうした状況を見ながらこれは判断することになると思います。

#32
○玉木雄一郎君 総理、間違っている、基本的認識が。
 繰越しが三十兆あることを自慢しちゃ駄目なんですよ。それは元々三次補正は本来なら年度内に執行するべきもので、予備費もそうです、それを今年度に、令和三年度に持ち越して、三十兆も持ち越しがあるから組まないというのは、やるべき宿題をしていないから次の宿題できませんと言っているのと同じなんですよ。この三十万円の自立支援金も新しくつくりましたけど、対象者二十万人なんですよ。今、私のところには、総合支援資金をあと三か月、つまり二十万掛ける三か月の六十万円、何とか増やしてくれないかと、延長してくれないか、こういう声が多いんですよ。
 こういう声に是非、総理、応えてください。

#33
○会長(大塚耕平君) 申合せの時間が過ぎております。おまとめください。
 申合せの時間が過ぎておりますので、以上で玉木雄一郎君の発言を終了いたします。(拍手)
 次に、日本共産党幹部会委員長志位和夫君。(拍手)

#34
○志位和夫君 総理は、オリンピック、パラリンピックについて、国民の命と健康を守るのが私の責任だ、守れなければ五輪をやらないのは当然だと答弁をされました。
 そこで、聞きます。
 政府の分科会の尾身会長は国会答弁で、たとえオリンピックの競技会場の中での感染拡大が抑えられたとしても、オリンピックを開催することで国内で次の三つの点で人の流れは増えてしまうということを指摘しています。
 第一は、全国からオリンピックの競技会場に観客が移動するということです。緊急事態宣言レベルの制限を行っても、観客数は延べ三百十万人になるとの試算もあります。第二は、競技会場の外で行う様々なイベントに観客が集まるということです。政府の発表によれば、組織委員会などが主催するライブサイトが十九自治体、三十会場で計画されています。全国の自治体が主催するコミュニティーライブサイトが百四十五自治体、二百二十七会場で計画されています。それに加えて、団体組織が主催するパブリックビューイングが無数に開催されます。ここでも大規模な人の流れが起こることは必至であります。そして第三は、夏の四連休やお盆で、感染を避けようと都会から地方への人の流れが起こるということです。こうした人の流れで感染が地方で急拡大したということを私たちは何度も体験していますが、こうした事態が大規模に起こることになります。
 尾身会長は、一昨日の国会答弁でこう述べました。オリンピックを開催すれば今より感染リスクが高くなるのはどう考えても普通だ、開催するというならリスクを最小限にすることが必要だが、ゼロにはできない。リスクをゼロにはできないということは、オリンピックを開催することで新たな感染拡大の波が起こる危険があるということですよ。新たな感染拡大が起これば、それに伴って重症者が増える、そして亡くなる方も増えるんです。
 そこで、総理に聞きます。
 そうまでしてオリンピックを開催しなければならない理由は一体何なんでしょうか。私は、国民に長期間の我慢を強いながら、オリンピックを開催することで新たに亡くなる方が増えるなどということはあってはならないし、そういうオリンピックは開催する意義はないと考えますが、総理はそうまでしてオリンピックを開催しなければならない理由をどう説明されますか、端的にお答えください。そうまでして開催しなければならない理由です。

#35
○内閣総理大臣(菅義偉君) 尾身分科会の先生のお話がありました。尾身先生については、これは、分科会の担当の西村大臣、毎日のように緊密に意見交換しており、私も報告を受けております。当然、尾身先生の御意見も参考にして、感染対策の詰めというのはこれは行っていく、こういうことになるだろうというふうに思います。
 今、志位委員長が前提で言われたということを全て行うかどうかもまだ決まっていないんじゃないでしょうか。

#36
○志位和夫君 私が聞いたことに答えていない。
 私が聞いたのは、今、命をリスクにさらしてまでオリンピックを開催しなければならない理由ですよ。感染対策幾らやっても、リスクを下げることはできるかもしれないけど、ゼロにはできないんです。理由を答えてください。

#37
○内閣総理大臣(菅義偉君) 国民の命と安全を守るのは私の責務ですから、そうでなければできないということを私申し上げているんじゃないですか。守るのが私の責任であります。守れなくなったらやらないのは、これ当然だと思いますよ。それが前提だということを私、先般申し上げました。

#38
○志位和夫君 私は、今のままやったら明らかにリスクが増えると、これはもう専門家からも明らかになっている。そのときに、なぜ、そういう状況の下で、まだオリンピックやめると言っていないでしょう、それをなぜ開催するのかの理由を聞いたけど、お答えがない。
 埼玉県の大野知事は、県内二か所で予定していたパブリックビューイングの中止を発表しました。感動の共有……

#39
○会長(大塚耕平君) 時間を超過しておりますので、発言をおまとめください。

#40
○志位和夫君 そして感染リスク、これを比較して中止を判断したわけですけれども、これが当たり前だと思いますよ。国民の命よりも大事なものはないんです。日本国民の命を、私は、ギャンブルに賭けるようなことは絶対にやるべきじゃない。
 オリンピック、パラリンピックは中止して、そしてあらゆる力を……

#41
○会長(大塚耕平君) 発言をおまとめください。

#42
○志位和夫君 コロナ収束に集中させるべきだということを求めて、終わります。(拍手)

#43
○会長(大塚耕平君) 以上で志位和夫君の発言は終了いたしました。
 本日の合同審査会はこれにて散会いたします。
   午後四時五十一分散会
ソース: 国立国会図書館
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