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2021/05/11 第204回国会 参議院 第204回国会 参議院 国土交通委員会 第14号 令和3年5月11日
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2021/05/11 第204回国会 参議院

第204回国会 参議院 国土交通委員会 第14号 令和3年5月11日

#1
令和三年五月十一日(火曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 四月二十七日
    辞任         補欠選任
     里見 隆治君     西田 実仁君
 四月二十八日
    辞任         補欠選任
     東   徹君     室井 邦彦君
 四月三十日
    辞任         補欠選任
     足立 敏之君     山崎 正昭君
 五月六日
    辞任         補欠選任
     山崎 正昭君     足立 敏之君
 五月七日
    辞任         補欠選任
     岡田  広君     渡辺 猛之君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         江崎  孝君
    理 事
                足立 敏之君
                大野 泰正君
                青木  愛君
                杉  久武君
                浜口  誠君
    委 員
                朝日健太郎君
                岩井 茂樹君
                岩本 剛人君
                金子原二郎君
                清水 真人君
                鶴保 庸介君
                馬場 成志君
                牧野たかお君
                増子 輝彦君
                渡辺 猛之君
                熊谷 裕人君
                野田 国義君
                森屋  隆君
                竹内 真二君
                西田 実仁君
                室井 邦彦君
                榛葉賀津也君
                武田 良介君
                木村 英子君
   国務大臣
       国土交通大臣   赤羽 一嘉君
   副大臣
       国土交通副大臣
       内閣府副大臣   渡辺 猛之君
   大臣政務官
       内閣府大臣政務
       官        和田 義明君
       国土交通大臣政
       務官       朝日健太郎君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        林  浩之君
   政府参考人
       厚生労働省大臣
       官房審議官    小林 高明君
       国土交通省大臣
       官房公共交通・
       物流政策審議官  久保田雅晴君
       国土交通省大臣
       官房技術審議官  東川 直正君
       国土交通省総合
       政策局長     石田  優君
       国土交通省不動
       産・建設経済局
       長        青木 由行君
       国土交通省水管
       理・国土保全局
       長        井上 智夫君
       国土交通省道路
       局長       吉岡 幹夫君
       国土交通省住宅
       局長       和田 信貴君
       国土交通省鉄道
       局長       上原  淳君
       国土交通省自動
       車局長      秡川 直也君
       観光庁長官    蒲生 篤実君
       気象庁長官    長谷川直之君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○理事補欠選任の件
○政府参考人の出席要求に関する件
○国土の整備、交通政策の推進等に関する調査
 (気象観測データの充実に関する件)
 (地域観光事業支援に関する件)
 (インフラの老朽化対策に関する件)
 (建設業における生産性向上及び働き方改革に
 関する件)
 (高速道路に係る出資積立金の積立時期の見直
 しに関する件)
 (タクシー運賃の在り方に関する件)
 (障害者の住宅確保支援に関する件)
○海事産業の基盤強化のための海上運送法等の一
 部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)
    ─────────────

#2
○委員長(江崎孝君) ただいまから国土交通委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日までに、里見隆治君、東徹君及び岡田広君が委員を辞任され、その補欠として西田実仁君、室井邦彦君及び渡辺猛之君が選任されました。
    ─────────────

#3
○委員長(江崎孝君) 理事の補欠選任についてお諮りいたします。
 委員の異動に伴い現在理事が一名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。
 理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

#4
○委員長(江崎孝君) 御異議ないと認めます。
 それでは、理事に足立敏之君を指名いたします。
    ─────────────

#5
○委員長(江崎孝君) この際、渡辺副大臣から発言を求められておりますので、これを許します。渡辺副大臣。

#6
○副大臣(渡辺猛之君) 国土交通副大臣兼内閣府副大臣の渡辺猛之でございます。
 江崎委員長を始め理事、委員の皆様方の格段の御指導を賜りますように、どうぞよろしくお願いいたします。

#7
○委員長(江崎孝君) よろしくお願い申し上げます。
    ─────────────

#8
○委員長(江崎孝君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 国土の整備、交通政策の推進等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、厚生労働省大臣官房審議官小林高明君外十一名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

#9
○委員長(江崎孝君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────

#10
○委員長(江崎孝君) 国土の整備、交通政策の推進等に関する調査を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。

#11
○岩本剛人君 おはようございます。自由民主党の岩本剛人でございます。質問の機会をいただきまして、委員長を始め理事の先生方に心から感謝を申し上げたいと思います。
 今日は一般質問ということで、三項目について質疑をさせていただきたいと思います。
 まず初めに、アメダスについてでありますけれども、オートメーティッド・ミトロジカル・データ・アクイジション・システム、済みません、発音が悪くて。略してアメダスでありますけれども、先般、足立先生始めほかの先生方から、特定都市河川浸水被害対策法の一部を改正する法律案、当委員会で可決されたわけであります。私の北海道でも、平成二十八年に大きな台風で十勝が大きな被害を受けました。是非、この法案が通りましたので、事前防災等に本当に全力で取り組んでいただきたいと思います。
 ただ、そうした中で、このアメダスというものが大きな意味を持つものというふうに考えているところであります。このアメダス、自動気象データ収集システムでありますけれども、一九七四年十一月一日に運用が開始されて、降水量の観測所が全国に千三百か所、約十七キロ間隔、このうち八百四十か所、二十一キロ間隔で降水量、風向、気温等を観測されております。また、雪の多い地方では約三百三十か所で積雪を観測していると承知をしております。
 ただ、地元、私の北海道においても、大変この間、気象状況が大きく変化してきております。私の小さい頃は、北海道に台風が直撃することはありませんでした。ほとんど雷というものも全く北海道では落ちることがなかったんですけれども、本当に大きく気象状況が変化をしておりまして、そうしたことを考えていきますと、このアメダスの設置の必要性、各地方自治体の中で必要性を感じておりまして、気象庁の方に要望書、アメダスの設置の要望書等を提出させていただいている地域もあります。また、他府県からも同様な要望が出されているというのもお伺いをしております。
 また、この要望について是非しっかり対応していただきたいと考えているんですけれども、気象庁の見解、また今後どのように対応していくのか、まず最初にお伺いしたいと思います。

#12
○政府参考人(長谷川直之君) お答え申し上げます。
 アメダスにつきましては、適切な防災気象情報発表に用います基礎的な観測データを取得するという観点から、全国的にほぼ等間隔で観測点を配置しております。
 一方、委員御指摘のとおりで、住民の皆さんの安全、安心のためにはきめ細かな情報提供が必要と考えております。このため、アメダスの観測データに加えまして、気象データや気象衛星などのリモートセンシングによるいわゆる面的なデータなどを総合的に活用して気象状況を詳細に把握し、市町村ごとに注意報や警報などの発表を行っているところでございます。
 アメダスによる観測が行われていない地点における気象状況を把握したいといった御要望、確かにございまして、そういった御要望につきましては、気温や日照時間、天気の分布をきめ細かくメッシュで提供する推計気象分布や、積雪や降雪の分布情報などがございますので、そういった情報を活用していただくようお願いしているところでございます。
 また、自治体が自ら観測を行う場合もございまして、そういった際には地元気象台から技術的な助言をさせていただいておりますし、また、そうした観測データの提供を受けまして、気象台が大雪などの際に発表する気象情報に使わせていただいているケースもございます。
 今後とも、アメダスの観測点について御要望をいただいた際には、地元自治体とコミュニケーションを図って、地域の住民の安全、安心につながりますよう、しっかりと相談してまいりたいと考えております。

#13
○岩本剛人君 是非、地元としっかり連携をしていただければというふうに思います。
 また、先ほども申し上げましたけれども、近年の気候変動、温暖化によると言われておりますけれども、影響により、雨の降り方も大きく変わってきております。また、災害についても本当に激甚化、頻発化しておりまして、大規模災害が発生しているわけであります。これらのことに対して、防災・減災、国土強靱化のための五か年加速化対策、さらには、先ほど申し上げました、当委員会で可決されました特定都市河川浸水被害対策法等の一部を改正する法律案が可決されて、事前防災に国全体で取り組まれているのは承知をしているところであります。
 さらに、お話あったとおり、事前防災を行っていく上で本当に、今答弁のありました気象観測データの活用が本当に重要であるというふうに認識をしております。この気象観測データを活用して、これから更に詳しい情報を提供して事前防災に努めていくということが大切な時代になってきたというふうに思います。また、このアメダスというのは、一九七四年から統計を取られているということであります。また、御答弁のあった、地方自治体で独自で観測をされているデータもあるということであります。
 これらのことをしっかり充実して、検証して取り組んでいただきたいと思いますし、また、今後の気象状況、事前防災のために、是非こうしたことに対してしっかり検証されながら今後の事前防災に取り組んでいくべきかと思うんですけれども、気象庁の見解をお伺いしたいと思います。

#14
○政府参考人(長谷川直之君) 気象庁では、台風や集中豪雨による気象災害の防止、軽減のため、広範囲で稠密な観測データが得られます気象レーダーと、地表における正確な降水量が得られるアメダス、それぞれの長所を生かして効果的に組み合わせることで面的な雨量分布情報を作成し、それをベースに様々な防災気象情報の提供を行ってございます。こうした面的な雨量分布情報には、気象庁以外の国や地方自治体などによって実施された観測データも活用して、精度の向上を図っているところでございます。
 今後とも、より良い防災気象情報の提供のために、更に関係機関と連携を強化するなど、観測データの充実に向けた取組を進めてまいりたいと考えております。

#15
○岩本剛人君 交通政策審議会の中に気象分科会が設置されているわけでありますけれども、この委員のメンバーの方を見ると専門家が多いんですけれども、是非、これは個人的な意見ですが、地域の事情に詳しい方々にも是非オブザーバーなり委員に入っていただいて、その地域の事前防災ということを一緒に考えていただければなというふうに願うところでありますし、あと、情報提供の在り方、まあニュースのされ方もあるんですけれども、情報提供の在り方についてもしっかり検証していただければなというふうに思うところであります。
 また、最後に、各市町村においては是非この気象観測データ、いろいろ雨量等、積雪量を含めて、いろんな予算等にも絡んでくることがありますので、是非、総務省さんともそういった連携を取り組んでいただければ有り難いなということを申し添えさせていただきたいと思います。
 続きまして、特殊車両通行許可制度についてお伺いをしたいと思います。
 最初に、皆さんのお手元に資料をお渡しさせていただいたんですが、一番最後のページに参考というのがありまして、これは十勝総合振興局、いわゆる十勝地域と言われる地域なんですけれども、ちなみに、ここの面積が、約一万八百三十キロ平方メートルの面積があります。これは岐阜県とほぼ同じ面積です。岐阜県というのは全国で七番目の総面積で、ちなみに、委員長の福岡は四千九百七十八キロ平方メートルで、これでちょっと規模感を、北海道の規模感を御理解いただければ有り難いなと思うんですけれども。
 この農耕トラクターなんですが、この公道走行について、公道の走行について、令和元年六月の規制改革推進会議によりまして、第五次答申において安全性の確保を前提に公道を走行することが可能な枠組みが提案されまして、実際認められたところであります。
 この特殊車両ですけれども、幅二・五メートルを超える車両であります。この公道走行が認められたことによりまして、北海道、地元の農業者、農協で、農作業用の機械、牽引するものですけれども、灯火、いわゆるウインカーですね、灯火類等を設置して、保安基準に基づいて今適切な対応を進めて、公道走行をさせていただいているところであります。
 ただ一方、資料にありますとおり、資料の一、二ページ目なんですが、大変大規模化、農作業用の機械が大規模化しておりまして、資料のとおり、一枚目は、スラリーというふん尿を発酵させて噴霧する機械です。その次のページはスプレッダーという堆肥をまく機械なんですけれども、大変機械が大型化をしているところであります。
 この特殊車両許可を、大型車走るために許可を得るわけでありますけれども、この運用改善、規制緩和をしていただいた運用改善について、実は、地元の市町村の担当者の方々がまだ詳しく理解をしていないところが実はありまして、是非、この規制緩和された、せっかく規制緩和された措置についてしっかり周知徹底を図っていただきたいと思うんですけれども、答弁をお願いしたいと思います。

#16
○政府参考人(吉岡幹夫君) お答え申し上げます。
 道路法上の道路の通行に当たりましては、道路の構造の保全や交通の危険の防止のために、今お話ありましたとおり、例えば、車両の総重量二十トン、幅二・五メーター、長さ十二メーターといった車両の重量や寸法について一定の制限がございまして、その制限を超える車両が道路を通行する場合には道路管理者の許可が必要というふうになってございます。
 この許可申請につきましては、申請経路に直轄国道が含まれる場合は国にまとめて申請することが可能でありまして、都道府県が管理する道路が含まれる場合には都道府県にまとめて申請することが可能でございますけれども、農耕トラクターの場合は、農地周辺を利用することが多いということもございまして、地方公共団体が管理する道路のみを利用するケースがほとんどでございまして、特に市町村への申請が多いというふうに推察されているというところでございます。
 農耕トラクターの公道走行が可能となったことに伴いまして、平成三十一年四月及び令和二年十二月に、農耕トラクターが作業機を装着又は牽引した状態により一定の制限を超える場合には特殊車両の通行の対象である旨をまず全国の道路管理者に周知したところでございます。その一方で、申請者の過度な負担とならないように、令和二年一月及び三月には、申請書の記載事例を示すほか、市町村以外の管理する道路にまたがる申請はその道路管理者であります国又は都道府県にまとめて申請が可能であることとか、あるいは自動車検査証に代えまして車両の諸元の記載があるカタログなどでも添付すればよいこととか、詳細なルートの指定に代えまして簡略した経路図のみで申請許可できることなどを全国の道路管理者に周知してきたところでございます。
 しかしながら、これまで特殊車両の通行がほとんどない市町村などにおいては、体制も不十分で、ないというようなこともございまして、御指摘のように、担当者が理解していない、十分理解していないようなところもあるという指摘も踏まえまして、地方整備局等や都道府県等とも連携いたしまして、農耕トラクターの申請手続に関しまして再度周知を徹底してまいりたいというふうに考えているところでございます。

#17
○岩本剛人君 是非、市町村等の対応をよろしくお願いを申し上げたいと思います。
 今、経路図という話があったんですけれども、この農耕トラクターなんですけれども、特殊車両通行許可申請を取るわけで公道走行ということなんですけれども、これ、一台ごとに、まず、単純に言うと一筆書きで一台ごとに申請をしていかなければならないのが基本となっております。
 実際、この生産現場では走行経路を記載する実態が大変多い。資料の三なんですけれども、これ、鹿追町、十勝の鹿追町という地域なんですが、見ていただくと、黄色い部分がデントコーンで、白い牧草地であります。実際のトラクターがしまってある倉庫がありまして、そこから作業場まで行くというような経路図なんですけれども、大変たくさんこういう圃場がありますので、それをなかなか一筆書きで一台ごとに申請するというのは大変煩雑な申請になってくる現状であります。そうなると、なかなかその申請をしようという考え方が、やはり所有者になりますので、なかなか申請できないだとか難しいだとか大変だということで、申請をしないようなことが懸念されるわけであります。
 そうした中で、北海道でもこういう状況が多々あるんですけれども、他府県で聞きますと、茨城県、愛知県、富山県、熊本県、あと群馬県等々でも同じような状況があるというふうに聞いております。
 是非、そうしたことを考えると、走行する地域を一台ごとに一筆書きで経路図で申請するという形ではなくて、その地域、農業地域、そういった地域を一括でエリア申請することはできないのか、そういった対応が検討していただけないのか、お伺いしたいと思います。

#18
○政府参考人(吉岡幹夫君) お答え申し上げます。
 特殊車両通行許可制度におきましては、車両によりまして大きさや重量が異なりまして、また、通行する経路によって道路の構造も異なりますため、通行する車両を経路ごとに支障がないかを審査、許可することとしておりまして、その許可期間は二年間有効というふうになってございます。
 申請に当たりましては、通常は起終点や通行する交差点など詳細なルートの指定が必要でございますけど、先ほど申し上げましたとおり、御要望を踏まえまして、令和二年一月に、農耕トラクターに限り、申請の簡素化の取組として、簡略化した経路図だけで申請できるように全国の道路管理者に周知したというところでございます。
 御指摘ありましたエリアを指定して一括で申請する方式につきましては、申請者の負担が軽減されると、これは間違いないことでございますけど、一方、申請された車両がエリア内の全ての道路あるいは交差点を通行可能であるかどうかを今度は許可権者である市町村含め道路管理者がチェックすることになるので、自治体の負担が大幅に増えるんではないかという懸念もあって、審査の時間が増えるんじゃないかというおそれもあるのかなということも心配しているところでございます。
 このため、道路管理者の審査の効率化も含めて検討する必要があるということでございますので、農耕トラクターのメーカーの御協力も得ながら、御要望のある地域の声や道路管理者である地方自治体の意見なども聞きながら、エリアを指定して一括申請する方式の実現の可能性について検討してまいりたいというふうに考えてございます。

#19
○岩本剛人君 是非実現できるように検討していただければと思います。今話していたこのスラリー、四メーター三十、四メーター五十センチの、朝日政務官を二人足しても大きいものが走るわけでありますので、是非何とか検討をお願いしたい。
 そうした中で一点、これは、先ほどは鹿追町のお話をさせていただいたんですけれども、局長、是非鹿追町で試行的にそういったことを試みてはいかがかと思うんですけれども、ちょっと突然ですけれども、いかがですか。

#20
○政府参考人(吉岡幹夫君) お答え申し上げます。
 繰り返しになりますけれども、御提案をいただいた地域も含めまして、御要望のある地域の声を聞きながら、あるいはそこの市町村の、道路管理者の声も聞きながら、申請の簡素化の取組として御指摘のようなエリアを指定して一括申請する方式の実現の可能性について検討してまいりたいというふうに考えてございます。

#21
○岩本剛人君 それでは、最後に観光についてお伺いをしたいと思います。
 ちょっと通告していなかったんですけれども、観光庁長官に、観光業、いわゆる観光業、観光関連産業というのは実際限定できるものなのか、ちょっとお伺いできればと思うんですけれども。

#22
○政府参考人(蒲生篤実君) 今の御質問にお答えしますと、観光というものの概念が非常に広うございます。ただ一方で、業法を持っているものとして旅行業などもございますし、旅行業に伴いまして必須となる宿泊事業とか、そういった中核になる事業がございます。ただ、それ以外に、非常に、地域におけるいわゆる産業という意味では非常に広い分野がございます。
 例えば小売業、土産物、そういったものもございますし、リネンとか、あとは納入事業者の方々、一次産業も含めて非常に広うございまして、一般的には百万事業者ぐらいがいて九百万人ぐらいの雇用を確保しているというような形で言われておりますが、非常に外縁は大きゅうございまして、そういった意味で、地域経済を広く支えているというものだと思っております。

#23
○岩本剛人君 突然で、ありがとうございます。
 というのは、北海道には登別温泉の観光地があるんですけれども、例えば、そこに豆腐屋さんがあります。各ホテル業者に豆腐を納めています。でも、実際、産業分類上は小売業です。観光業ではない。
 今回、四月二十三日に地域観光事業支援について追加措置がされたわけであります。ステージ3相当以上の地域においては地域観光、今回の事業が活用できないというような条件になっております。また、今回、感染防止拡大のための緊急事態宣言、北海道もまん延防止重点措置の発出、また期間の延長、大変観光関連産業の皆さんには本当厳しい状況の措置を理解していただいている状況にあろうかと思います。
 また、この状況の中で追加措置された、まず、その地域観光事業支援、四月三十日に事業の内容が発表されたわけでありますけれども、まずこの具体的なことについて、内容についてお伺いしたいと思います。

#24
○政府参考人(蒲生篤実君) お答え申し上げます。
 先日発表させていただきました宿泊事業者による感染防止対策等への支援につきましては、宿泊事業者が行います感染拡大防止策の強化等に関わる費用につきまして、各都道府県が行っております地域観光事業、その支援を、国の方で支援する支援内容を追加する形で財政的に支援することとしたものでございます。
 この事業は、感染状況にかかわらず全ての都道府県を対象に、宿泊事業者による感染防止対策の強化等の費用につきまして幅広く支援することとしておりまして、都道府県において速やかに事業を実施していただくことで事業者に対する早期の支援につなげてまいりたいと考えているところでございます。
 具体的な内容でございますけれども、宿泊事業者におけます感染症対策に要するサーモグラフィーや空気清浄機等の必需品の購入費用、感染症対策の専門家による検証のための費用などのほか、ワーケーションスペースの設置や非接触チェックインシステムの導入といった前向きな投資などにも御支援できる内容としているところでございます。
 本事業における各事業者への補助額等の詳細につきましては都道府県が設定できるものとしておりますが、補助率は各施設における事業費の二分の一を上限とするとともに、大規模施設にありましては最大五百万円までの支援を可能とすることを先生御指摘のとおり四月三十日に発表させていただいているところでございます。
 本事業は、他の地域観光事業支援措置、これは県民割などの支援でございますが、そのメニューと同様、都道府県が主体として実施する事業につきまして国が財政的な支援を行うものでございますので、その詳しい内容等を都道府県にしっかりと周知いたしまして、新型コロナウイルスの影響で深刻な打撃を受けている宿泊事業者に対しまして都道府県による支援措置が速やかに届くよう、地方運輸局とも一体となりまして都道府県知事に直接働きかけるなど、スピード感を持って進めてまいりたいと考えております。
 以上でございます。

#25
○岩本剛人君 先ほども申し上げましたけれども、都道府県の事業になってくると思うんですけれども、できるだけ幅広い形での対応をと。
 あと、今、自分は地方議会出身ですから、今はもう議会が閉まっておりますので、国とは違いますので、予算を組んだら、臨時議会、ないし多分都道府県議会だと六月中旬からの第二回定例議会になろうかと思います。それまで実際に予算執行ができなくなると。知事の判断等々ありますけれども、そういった状況もありますので、是非、物事を、せっかくこういった支援策をつくっても、正式に予算が決定しなければ都道府県で発表できませんので、そういったこともしっかり国で周知徹底といいますか、いろんな観光業界の方々にしっかりと情報提供をしていただいて取り組んでいただきたいなというふうに思います。
 それで、最後になるんですけれども、御案内のとおり、一年以上コロナがこういった状況で続いております。変異株によって、本当にもうとんでもない強力な感染力を持った変異株で、大変それぞれの都道府県、各地域の皆さんは本当に厳しい状況になっているかと思います。そうした中で、一年以上観光関連産業の皆さんにも、必死の思いで歯を食いしばって今何とか生き残ろうというふうに考えていただいていると思います。先ほどお伺いした地域観光事業支援でありますし、GoToトラベル事業も今止まっているような状況です。
 そうした中で、一つの意見としては、事業者に直接給付をしたらどうかという考え方もあると。ただ、先ほどの観光庁長官の話だと百万社ある、九百万人働いていると、そういった中で本当にその直接支給というのが現実的にどうなのかというふうに考えるところでもあります。これらの今後の政策に対してどういうふうに、どのように大臣がお考えなのか。
 もし、これは個人的な意見ですが、国土強靱化ではないんですけれども、しっかりとした予算を確保して、三年間だとか五年間だとか、そういった期間にわたってGoToトラベル事業をやるんだと、だから観光業界の皆さんには何とか今耐え忍んで踏ん張ってほしいというような、そういった政治的なメッセージがあってもいいのではないかと思うんですけれども、これらのことに対して大臣の見解を伺いたいと思います。

#26
○国務大臣(赤羽一嘉君) 先ほどの御質疑にもありましたように、観光関連産業というのは大変裾野の広い産業でありまして、第一次産業も含めて大変影響が大きい、まさに地方の経済、雇用を農林水産業とともに支えている大変重要な産業だというふうに思っております。
 私も、この間、全国で、この前でちょうど五十か所の観光地の皆さんと意見交換をしてまいりまして、島根、山口と、この連休期間も、これはリモートでしたけれどもさせていただきましたが、極めて今は厳しい状況だということを改めて認識をいたしました。
 皆様から異口同音に出るのは、やっぱりGoToトラベル事業の再開ということでございます。これ、直接給付というのは、大変、一つの考え方かと思いますが、まさに関連する産業が多くて、具体的に配りにくいし、私は、やっぱりこのGoToトラベル、十月、十一月にやったときも、掛かった予算に加えて恐らく二・五倍ぐらいの消費効果というのはあったと思います。ですから、せっかくそうしたことに使えるのを直接給付ということは余りにももったいないと、しかし、やむを得ないときにということで、今長官が御答弁させていただいたような、これまで掛けた、またこれからする感染対策の費用については国として面倒を見ていこうと、こういったことでございます。
 加えて、雇用調整助成金の、これがあったからこそ雇用を維持できたという、これは切実な問題でありますので、政府部内でもしっかりと主張してまいりたいと思いますし、資金繰りの支援とか公租公課の猶予についても是非与党の皆さんにも応援していただきたいと、こう思っておるところでございます。
 また、こうした状況の中で、やはり観光地によっても結構まだらでございますので、地方運輸局の局長に、全地域の観光地のしっかりとヒアリングをするようにと、知事にも連絡を取ってやるようにということと、GoToトラベルのネットワークというのは、実は参加されている二万九千近くの関係者とのメールのネットワークがありますので、これ、今、そうしたことでアンケートなんかもやらせていただいて、その極めて厳しい状況もよく掌握ができているというところでございます。
 こうした中で、やはり今、地方議会の状況も御指摘いただきましたので、これ、今まさにすぐ使っていただこうということで長官の答弁の内容を提案しておりますので、これ、私、全国知事会とも私が責任持って話して、基本的に予算は全部こちらがやるものですから、その辺柔軟に使っていただけないかということをしっかりと行っていきたいと、こう思っております。
 繰り返しになりますが、もう時間もありませんので終わりにしますが、観光関連産業、交通事業者、大変地域にとってなくてはならないし、我々は観光立国という大きな政策は変えませんし、それについての予算も十分いただいておりますので、これからも継続的にこの方針は変わらないということはしっかり発信しながら、安心して観光事業の、大変なときだからこそ逆に足腰が強くなったと言っていただける観光地づくりに全力を尽くしていきたいと、こう決意をしております。よろしくお願いいたします。

#27
○岩本剛人君 終わります。ありがとうございました。

#28
○森屋隆君 立憲・社民共同会派の森屋隆でございます。まず、質問の機会をいただいたことに心から感謝を申し上げたいと思います。
 まずは、赤羽国交大臣にこのことを聞かなければならないと思います。冒頭、大臣のお言葉を聞かせていただきたいと思います。
 三度目の緊急事態宣言が四月二十五日から今日まで、東京、大阪、兵庫、京都、この四都府県に出されたわけであります。今、岩本委員からもありましたように、二年連続のゴールデンウイークをまたぐ宣言でありました。
 厳しいこの状況にある観光関連産業、更に大きな犠牲を強いることになったんだろうと、こういうふうに思いますし、しかし、何としてもこの感染を抑えていかなければならないということで、今回の緊急事態宣言、十七日間の短期集中ということで、飲食店のみならず百貨店、大型商業施設あるいはレジャー施設、そして公共交通機関も、その要請に応じてこの緊急事態宣言を、ゴールデンウイークを過ごしてきたわけであります。結果的には、政府は七日に愛知と福岡を加え、六都府県を今月末まで延長することになりました。
 私は、一年前のちょうど四月の七日だったと思いますけれども、一回目の緊急事態宣言が午後出される、この午前中のこの委員会で大臣にやはり質問、お尋ねをさせていただきました。
 今大臣からもありましたけれども、この観光、あるいは公共交通、観光関連に加わるこの産業、九百万人の方々が働いています裾野の広い、そして、一度崩壊をしたらなかなか元に戻らない、私はそういう産業だと思っています。その中で、長期化をしたときに本当にこれ崩壊してしまう、心配だと、こういうことを常にこの委員会でも述べさせていただきました。結果として、今回の緊急事態宣言、昨日の予算の集中でも菅総理は、人流は減ったんだと、こういうふうに言っていましたけれども、結果的には、感染というのはやはり減ってこなかった、あるいはこれからなのかもしれませんけれども、この十七日間では終われなかったわけであります。
 改めて、この三度目となる宣言、そして更なる延長について赤羽国交大臣の受け止めをお聞きをしたいと思います。よろしくお願いします。

#29
○国務大臣(赤羽一嘉君) 必ずしも私の所管ではありませんが、政府の一員として申し上げさせていただきますが。
 今回、ゴールデンウイークに臨むに当たって、こうした平常の、毎日勤務があるという期間ではないゴールデンウイークという期間を捉まえて、ややもすると様々な娯楽活動等々が予定されている中、あえてちょっと特別な期間ということで、相当強い、お酒を出さないこととかそうしたことを、百貨店に対する規制、営業の自粛等々、相当強いことは行ったと思います。
 当初から、この十七日間の中で効果があったのかないのかというのは、私はあったというふうに思っておりますけれども、その十七日間の中で感染の数が明示的に減少するかどうかというのは、それはまだよく分からないといった部分もあったかと思います。ただ、それを、ずっと同じだけの厳しいことを五月十一日以降というか十日の月曜日からずっと同じことが続けられるのかどうか、これはなかなか他方で考えると厳しいんではないかということで、一月の緊急事態宣言と同じ程度のものは五月三十一日まで、大変国民の皆様には申し訳ないけれども御協力をお願いしたいと、そうした流れだというふうに思っております。
 ですから、我々は、こうした中で国民の皆様には大変御不便もお掛けしますが、やっぱり国民全体の生活、また経済活動についても感染の収束というのがやはり大変重要でありますし、同時に、ワクチンの接種も始まっておりますので、これはやっぱり決定打の一つということで、早期にワクチンの接種を進めていかなければいけないと、こうした判断は政府全体の思いだというふうに思っております。
 他方で、その中で、観光関連、交通事業者は一番影響を受けている産業の一つだというふうに思っております。私も、地元が神戸市北区、有馬温泉の近くですので、有馬温泉に灯がともらない状況というのは想像できておりませんでしたが、昨年のゴールデンウイークはほぼ全館休業しておりましたので、極めて日常じゃないというか平常じゃない状況だということを感じました。
 今年は、若干営業をされているところもありますが、通年の書き入れ時とはまた違うわけでございまして、今何とか雇用だけは支えていただいているというような状況でありますけれども、こうしたことはやっぱり長く続くわけではないので、何とか早期収束をし、ワクチン接種を進める中で一日も早く観光を楽しめる環境をつくっていかなければいけないと、こういう思いでございます。
 その間潰れては困りますし雇用もしっかりと守っていただかなければいけないので、先ほど御答弁させていただきましたが、雇用調整助成金の拡充の延長を引き続き求めておきたいですし、資金繰りの支援につながる諸施策についても、関係大臣とはしっかり今綿密に取って対応していく決意でございます。
 また、先日発表させていただいた、これまで自己負担でやっていただいた感染拡大防止対策、これは、様々旅館、ホテルを回りますと、相当大掛かりなことをされているところもありますし、消耗品のアルコールのあれも相当な量で費用が掛かっておりますので、そうしたことに対しては国として、国交省として支援ができるようにということで、緊急の措置として急遽決めたところでございます。
 思いは多分同じだと思いますが、地域にとって、地域産業、地域雇用にとって観光関連、交通事業者というのはなくてはならない大切なインフラでありますし、今後の日本の経済成長、地方創生ということを考えれば、そこの部分の産業の皆さんがやっぱりもっと元気に力強くなっていただかなければ前に進めないというふうに思っておりますので、そうした思いを込めて、現場の皆さんが喜んでいただける適切な支援策はしっかりと打っていこうと、こう決意をしておるところでございます。

#30
○森屋隆君 大臣、ありがとうございます。本当に真摯な受け止め、本当に有り難いと、こういうふうに思います。
 今日の新聞でもありましたけれども、航空関係、夏と冬の臨給がもうゼロ、一時金がゼロだと、こういうふうに発表がありました。年間収入の四割が減ったと、こういうふうな記事でございましたし、そして、観光は、今大臣からありましたように、地域の主力の産業でもあります。是非この状況を何とか打開をして、今大臣に述べていただきました、本当に強い後押しをお願いしたいと、こういうふうに思います。
 一方で残念だったのは、昨日の予算の集中でありましたけれども、水際対策です。海外からの方が入っている中で、インドやパキスタン、ネパール、インド株が今どうなのかという議論になっていますけれども、三百人の方が、一日最高だろうと思いますけれども、連絡が付かない、いる場所が分からないと、このようなことが昨日の委員会でもありました。
 全国的に頑張っている中で、こういうところからやはり感染がなかなか抑えられない、抑え込めないという状況が出ているんだと思います。そして、今月末にも本当にどういう状況で解除になるのか、その明確なものも出されていない、ステージ2なのか、尾身会長が言うように、ステージ2が少し、東京でいえば百以下になれば解除なのか、そういったことがよく分からない、そういった中で、要請をされている事業者あるいはそこで働いている人が我慢をしています。ここは、もう少ししっかりデータを基に、こういうふうになったら解除なんだとか、やはりそういう物差しがないと、いつまでこれやっているんだろう、また少しインド株が増えてきたから、五月末じゃなくて急遽五月末の手前にもう二週間ほど延ばすとか、こういうことも実はあるんじゃないかと、こんなふうな心配をしています。
 いずれにしても早期の収束が必要なわけでありますから、これ与野党関係ありませんから、是非、私も頑張っていきたいと思いますので、大臣、引き続き御指導を賜りたいと、こういうふうに思います。
 先ほど、岩本委員の方からも観光のことでありました。私も、観光のことでこれはお伺いしたいと思っています。どういうことかというと、やはりよく分からないんです。交通整理をさせていただきたいと、こういうふうに思います。
 現場からは、やはり事業者から、よく分からない、使えるのか使えないのか、あるいはコロナが収まった後の観光需要策なのか、あるいはこのコロナの感染を抑えるためのものなのかということで、少し戸惑っています。
 まず、GoToが今はないわけでありますから、先ほど大臣の方からも少し答弁あったのかもしれませんけれども、この三千億の地域観光の支援策、これ今具体的にどんなような状況になっておりますか、お聞かせください。

#31
○政府参考人(蒲生篤実君) お答え申し上げます。
 地域観光事業支援は、GoToトラベル事業の再開が当面難しい状況にある中で、全国の多くの知事からの強い御要請等を踏まえまして、感染状況が落ち着いているステージ2相当以下と判断した都道府県が県内旅行の割引事業を行う場合において、国として財政的に支援するものでございます。
 具体的な支援内容は、ステージ2相当以下と判断した都道府県が同一県内での旅行への割引支援を実施することを決定し国による支援を希望する場合には、旅行商品代金、宿泊料金の半額又は一人一泊当たり五千円のいずれか小さい方の額につきまして国から補助金を交付するものでございます。
 また、旅行への割引支援と併せまして、クーポン等で土産物屋、飲食店、公共交通機関などの地域の幅広い産業に裨益する支援を実施する場合には、更に一人一泊当たり二千円を上限として補助金を交付することとしております。
 なお、あらかじめ宿泊・旅行券を宿泊施設、旅行会社等で販売し、宿泊代金、旅行代金の一部を前払する方式を採用する旅行割引事業に関しましても、今回の支援の対象として明らかにしているところでございます。
 また、先ほどの御答弁にも申し上げましたけれども、また、宿泊事業者による感染防止対策等の支援といたしまして、各都道府県が行う宿泊事業者が感染拡大防止策の強化等の費用につきまして、地域観光事業支援の支援内容を追加する形で財政的に支援することといたしました。
 今回の支援措置におきます旅行宿泊割引支援に関する都道府県からの申請状況等につきまして申し上げますと、昨日五月十日時点で、二十一の県からの交付申請がございました。このうち十一県に関しまして交付決定を行っているところでございます。
 以上でございます。

#32
○森屋隆君 ありがとうございます。
 二十一から申請があって十一に出したということで、これは五月末だったんですけど、これは十二月、今年いっぱいということでいいんでしょうか。

#33
○政府参考人(蒲生篤実君) 最初五月末という形で発表させていただきましたが、今回は、事業期間に関しましては十二月いっぱいという形にさせていただいております。

#34
○森屋隆君 ありがとうございます。確認させていただきました。そして、これは都道府県が主だということで確認をさせていただきました。
 もう一点、この観光のことについて少し整理をさせてください。
 誘客多角化等のための魅力的な滞在コンテンツの造成、そして地域観光資源の磨き上げを通じた地域内連携促進事業、これ五十億円ありますけれども、そして、もう一つが既存観光拠点の再生・高付加価値化推進事業、この三点、どういうふうに整理したらいいでしょうか。お答えください。

#35
○政府参考人(蒲生篤実君) 今御指摘いただきました三つの事業は、全て昨年度の補正で認められた事業でございます。最初のものが第一次補正、あとの二つが第三次補正のものでございまして、第一次補正によります誘客多角化等のための魅力的な滞在型コンテンツ造成事業でございますが、こちらは、支援対象というのは自治体やDMO等々、これは広く取っております。これに関しましては他の二事業も同じでございます。広い対象者の方々で、例えば単独若しくは連携してという形で手を挙げていただくことを考えております。
 なお、最初の二つの部分でございます、誘客多角化と地域の観光資源の磨き上げ、これに関しましては、いわゆるソフト事業を中心としております。最後の既存観光拠点の再生・高付加価値化事業に関しましては、これはハード面も入っておりますが、この中で特に重要視しておりますのは、観光を支える一つの血液でもあります、重要な血液であります交通事業者さん、交通事業者さんとの交通連携型というのをこの第三次補正の観光拠点の再生・高付加価値化推進事業という形で入れさせていただいております。
 いずれにいたしましても、これは、全て、いわゆる事業を行う場合にはコロナ対策というもの、感染拡大防止対策をどうやっていくかということを前提にいたしまして、それを徹底した上での実証事業や取組、そういったものを支援していきたいと思っているところでございます。

#36
○森屋隆君 ありがとうございます。よく分かりました。
 感染対策にもいいということでありますから、事業者も含めて、あと地方自治体、市町村、少し迷いがあるみたいですから、使い方も含めて説明お願いしたいと思いますし、私も説明していきたいと思います。また、いい例がありましたら是非横展開していただきたいと、こういうふうに思います。
 次に、やはり感染防止がなければ今の観光の話もつながらないわけであります。この間、赤羽国交大臣あるいは秡川自動車局長、本当に積極的に地方運輸局あるいは関係団体に、この感染対策にこういうものが有効だということで、タクシーの換気あるいはそういったものについても補助と、あるいは地方創生臨時交付金の方からも使えると、こういうようなアピールもしていただいて、かなり進んできています。事業者からもあるいは関係団体からも、本当にお礼の言葉が私のところにも来ています。ありがとうございます。
 そして、やはり何といっても、今度ワクチンだと思うんです。これは政府も昨日言っていました、ワクチンを何としても打っていかなきゃいけない。この中で、タクシーやあるいは観光バスを利用されているところあると思います。そして要望しているところもあろうかと思います。状況を教えていただけませんでしょうか。

#37
○政府参考人(秡川直也君) 地方自治体におきまして円滑なワクチン接種を図るために、今御指摘いただきましたように、バスとかタクシーを活用するということが進められていると承知しています。
 地方運輸局を通じまして確認したところ、現在、大体三百ぐらいの自治体で活用の検討が進められているということです。中身を見てみますと、大まかに申しますと、その接種される方をバスで輸送するパターンとか、あとバスの乗車券を配付するとか、あとはタクシー券を配付するとか、あと、乗り合いタクシーを自治体が仕立てて、それで乗っていただくというようなパターン、あるいは訪問接種等を行う医療従事者の皆さんをタクシーで輸送するというようなパターンもございます。あと、交通不便地域において接種会場として貸切りバスを活用するというようなことを検討している自治体もございます。

#38
○森屋隆君 大臣、ありがとうございます。三百、大変大きな数字かと思いました。ありがとうございます。
 それと、車両を改造して使えるというふうなことも少し聞いております。四月の九日にこれ国交省の方で構造変更も少し緩和していただいて、車検の関係ですかね、緩和していただいて、あるいは診療所の関係は厚労省の方が緩和していただいたということで、かなり進んだというふうに聞いています。
 これ、車両を使った場合には、これ新聞報道ですけど、一時間に五千円、五万円から十万円、一日でですね、そういったことがちょっと報道されていたんですけれども、基本的にはどのくらいになりますかね、これ。これは何を基準に決めるんですか。普通の貸切りの単価を基に決めればいいんでしょうか。

#39
○政府参考人(秡川直也君) それは、多分、具体的にはケース・バイ・ケースで、普通、貸切りバスは、お客さんがたくさん乗られて一回の旅行をされるというときの値段を決めていますけれども、今回は全然違うケースになりますので、社会貢献という面もありますけれども、こういう非常事態の対応ということもありますので、自治体と事業者さんでお話し合いになってそういう値段的なものは決めているというふうに聞いております。

#40
○森屋隆君 ありがとうございます。自治体と事業者でケース・バイ・ケースの中でやっていただければ結構だということで、確認をさせていただきました。本当にありがとうございます。
 何としても、こういったことを活用しながら、そして感染を防ぎ、あるいはその事業者も救っていけると、こうウイン・ウインの形に是非なればと、こういうふうに思っています。本当にありがとうございます。
 そして、今日は、厚生労働省大臣官房小林大臣官房審議官の方にも御足労いただきまして、本当にありがとうございます。質問を変えて、少し働き方についてお聞きをさせていただきたいと、こういうふうに思います。
 交通運輸労働者の働き方改革について、自動車運転者労働時間等の専門委員会、これが開催されていると、こういうふうにお聞きをしています。まずは、昨年十月の実態調査の目的、そして調査から分かったこと、そして、四月二十三日にも開催されていると思いますけれども、休息期間に関するこの委員会の認識について教えていただきたいと思います。

#41
○政府参考人(小林高明君) お答えいたします。
 自動車運転者は他業種の労働者と比較して長時間労働の実態にあるため、過労死防止の観点から、働き方改革関連法施行後五年、すなわち令和六年四月の特例適用までの間、速やかに改善基準告示の見直しを検討するよう求められております。このため、御指摘ございましたように、令和元年十二月より、労働政策審議会において専門委員会を設置し、公労使で議論を行っているところであります。
 改善基準告示の見直しに当たっては、自動車運転者の多様な勤務実態や業務の特性などを把握した上で検討を行う必要があるため、令和二年十月に、ハイヤー、タクシー、トラック、バスの全国千二百九十三の事業場及び九千五百九十名の自動車運転者を対象に実態調査を実施をいたしました。回答率については、事業者調査が三九・一%、自動車運転者が二五・八%となっております。
 また、休息期間についてでございます。
 御指摘のありました専門委員会、四月二十三日に開催をしてございます。実態調査の結果及び改善基準告示の見直しの方向性について議論を行っております。
 休息期間、例えば、勤務と次の勤務の間の時間であります休息期間に関しまして、現在の改善基準告示では継続八時間以上とされておりますが、実態調査においては、最も忙しかった日における休息期間が八時間以上と回答したドライバーの割合は、全業態で七割を超えております。
 一方で、適切と思う休息期間について十時間以上と回答したドライバーの割合は、ハイヤー、タクシーでは三七・七%、トラックでは四七・六%、バスでは八二・七%となっております。
 こうした調査結果を踏まえ、専門委員会におきまして、休息期間について十一時間に見直すべきとする御発言の一方で、十一時間とすると労働者の賃金を守ることができない等、労使から様々な御発言があったところでございます。
 今後、改善基準告示見直しに向けて、精力的に御議論をいただくことにしております。

#42
○森屋隆君 ありがとうございます。
 本当にこの休息時間のところが一番大事だと思っています。委員会の認識として十一時間、私も、この十一時間、必要だと思っています。このインターバル、ILOに、やはり基準に合わせていくべきだと、こういうふうに思います。
 次に、自動車運転者の労働時間が年間二千五百、これモードによって多少違うのかもしれませんけど、二千五百時間ほどありまして、あるいはその拘束時間で見ると、三千四百、五百近い、年間ですけれども、この時間になるかと思います。
 この労働の定義というものをちょっと教えていただきたいと思います。

#43
○政府参考人(小林高明君) お答えいたします。
 労働時間についての定義といいますか、労働時間につきましては、ガイドラインにおきまして、使用者の指揮命令下に置かれている時間のことをいい、使用者の明示又は黙示の指示により労働者が業務に従事する時間は労働時間に当たるとされているところでございます。

#44
○森屋隆君 私もそうだと思っています。指揮管理の下にあるときは労働時間だということであります。
 一例を挙げさせていただきたいんですけれども、私、バスの運転手やっていました。何年もやっていたわけですけれども、大分変わってきて、駅からお客様を乗せて走って、折り返し所に着いてお客様が全員降りて、またそこで十分あって、その十分後にまた駅に向かっていく、この十分が非労働時間になっているところが非常に多いんです。これ十分なのか五分なのか十五分なのか、これまちまちなんです、企業によって。これというのは指揮命令下に入っているんですよ。客観的に見るとそういうことになるんですけれども、やはりそういったことが整理されていない中で、私は問題だと思っていますから。十一時間のインターバルをつくる中で、先ほど審議官の方からありました、減らすと結果的には年収も減ってしまうという、こういう図式なんです。
 なぜかというと、今言ったような、普通でしたら、日勤の勤めの者でしたら、朝の八時半に出勤して五時半に退社をする、九時間拘束をされている、そしてお昼の一時間が休憩だと、それで八時間労働なんですよ。先ほど私が言ったように、朝の四時半から例えばバスの運転手さんは出勤して、いろんなところを走っていく、そして、八時間を積み上げるのに、さっき言ったように駅へ行って折り返しがあって、駅へ行ってまた折り返しがあって、こういうことを繰り返すわけですから、八時間を稼ぐのに十三時間ぐらい拘束時間になってしまうんです。やはりここをこの委員会の中でも捉まえていただきたいと、こういうふうに私は思っています。
 何か所見ありましたらお聞かせいただきたいと思います。

#45
○政府参考人(小林高明君) お尋ねの折り返しに要した時間などは実態で判断をすることになりまして、使用者の指揮命令下に置かれているものであれば、労働時間として適正に把握していただく必要がございます。
 また、賃金の引下げにつながらないような対策をという御指摘でございますけれども、厚生労働省としましては、国民生活や産業活動に必要な機能を確保しつつ、長時間労働の改善のみならず、生産性向上による賃金引上げ等を推進していくことが重要であると認識をしてございます。このため、全国の労働基準監督署に設置した労働時間相談・支援班、あるいは四十七都道府県に設置している働き方改革推進支援センターにおける中小・小規模企業に対する支援を行ってございます。
 今後とも、事業者が働き方改革の取組を進めることができるよう、国土交通省などと連携いたしまして、しっかりと支援してまいりたいと考えております。

#46
○森屋隆君 審議官、ありがとうございます。
 もう一点確認させてください。
 この改善基準告示、今年の十二月の告示だったと思うんですけれども、これ、一年先送りになったということでよろしいでしょうか。確認です。

#47
○政府参考人(小林高明君) 御指摘のとおり、一年延ばしたということでございます。

#48
○森屋隆君 ありがとうございます。
 自動車運転者の働き方の質問はここで終わりになります。
 委員長、取り計らいをお願いをいたしたいと思います。

#49
○委員長(江崎孝君) 厚生労働省小林審議官、退室されて結構です。

#50
○森屋隆君 ありがとうございます。
 次に、やはりこれも働き方なんですけれども、整備士の関係についてお聞かせください。この委員会でも何点か出ているかと思います。
 今、二〇一九年から二〇二三年まで、これ、五年間掛けて外国人労働者の方を研修して、整備部門、今人が足りないわけですから、ここを補っていこうということになっているかと思います。どのぐらいの数字になっているか、そして一方で、条件を更に良くして若者が働きやすい職場にしていきたい、こういう思いもあります。二点、よろしくお願いします。

#51
○政府参考人(秡川直也君) 今御指摘いただきました特定技能制度、それで自動車整備分野、外国人の方、本年二月時点で二百十人となっています。国籍としては、フィリピンとかベトナムの方が多いというふうに承知しています。
 自動車整備業、有効求人倍率で見ますと四・七七という数字で、非常に大きいですね。自動車整備士を志す若者が減少しているとか人手不足の状況にありまして、日本人の雇用や処遇改善というのが非常に重要だというふうに思っています。このため、若い人たちに対しまして自動車整備の魅力を伝えるPRだとか、あと、人材確保とか処遇改善のため、経営される方へのセミナーを開催したりしています。
 引き続き、関係団体とも連携しながら、自動車整備の人材確保、処遇改善に向けた取組をしっかり進めてまいりたいというふうに考えております。

#52
○森屋隆君 局長、ありがとうございます。
 大分職場からは改善がされてきていると、賃金面も含めて、そういった声も聞かれています。本当にありがとうございます。
 一方で、この外国人の方の目標値が六千とか七千だと、こう思っていたんですけど、今聞くと二百十ということで、これ、当然コロナがあったからかと、こういうふうな数字になっているかと思うんですけれども、やはり六千とか七千というのは、私、これ無理だと思うんですよね。ちょっと難しい数字なのかなと思っていますから、この辺のところも、引き続きもし検討をされるのであれば、一方でその六千とか七千ということも否定はしませんけれども、先ほど言った、若い人が勤めたいという、こういった産業に、業種にしてもらえればと、こういうふうに思います。ありがとうございます。
 次に、鉄道の関係についてお聞かせをしていただきたいと思います。
 鉄道も、御承知のとおり、地方の鉄道はやはり赤字経営が慢性化しています。そういった中で今回のこの長引くコロナですから、地方鉄道というのは、実は、通勤通学もそうですけれども、それよりも観光で来られた方の輸送でかなり潤っている、あるいはこの間でしたらインバウンドで潤っていたんですけれども、それがないわけでありまして、やはりそういった中でどうやって経営をしていくんだろうと、こういうふうになるわけでありますけれども、そんな中で、やはり私この委員会でも質問しましたけど、無人化がどんどんどんどん進んでいます。そして、今日聞きたいのはワンマンなんです。鉄道のワンマン化、要は、車掌さんがいなくて運転手さんだけがどんどん進んでいます。
 これを、この基準というのはどういうふうになっているのか、そして、今このワンマンの基準、そして国交省の指導も含めてどのようになっているのか、ここについてお聞かせをいただきたいと思います。よろしくお願いします。

#53
○政府参考人(上原淳君) お答えいたします。
 新型コロナウイルス感染拡大の影響によりまして利用者が減少し、鉄道事業者、特に委員御指摘の地方鉄道の事業者はより一層厳しい状況に直面していると認識をいたしております。
 一方で、ワンマン運転の実施につきましては、このような事業者の状況にかかわらず、安全の確保のため通常車掌が行っている旅客の乗降時のドアの開閉操作や安全確認、あるいは異常時における緊急的な関係列車の停止の手配、さらには旅客の誘導、避難等の業務が的確に行われる必要がございます。
 このため、ワンマン運転の実施につきましては、国土交通省では、鉄道に関する技術上の基準を定める省令や、その解釈基準である局長通達等におきまして、ワンマン運転に必要な車両設備や運転の取扱い等について定めております。例えば、運転士が保安上必要な場合には駅や運転指令所と定位置で支障なく連絡ができること、あるいは運転士が定位置で容易に乗降口の扉の操作あるいは旅客への放送ができることなどが規定されております。
 また、鉄道事業者がこのようなワンマン運転を行う場合には、この技術基準省令等に基づきまして、ワンマン運転に必要な事項を鉄道事業者が定めます運転取扱いに関する実施基準に規定をいたしまして、国土交通省地方運輸局長に届け出る必要がございます。地方運輸局長は、届けられた実施基準が技術基準省令の規定に適合していないと認めるときは、実施基準を変更すべきことを指示することといたしております。
 さらに、ワンマン運転を行うためには車両の改修や新造が行われる場合がございますが、その場合には、鉄道事業法に基づく車両確認の手続が必要となります。
 国土交通省では、このような手続を通じまして法令上問題ないかを確認をするとともに、ワンマン運転の実施状況につきましては、定期的に行っている保安監査等におきまして法令上の確認を行っているところでございます。

#54
○森屋隆君 ありがとうございます。
 その基準に沿った設備を整えればワンマンできるということなのかと思います。これは、どうしても収支が合わなければ固定費をやっぱり変えていかなきゃならないということで、そこで人件費あるいはワンマンという、こういうことになっていくんだろうと思います。
 聞きますと、この基準は平成十四年のものだというふうにお伺いをしています。少し二十年ぐらいたっています。お客様のニーズあるいは安全の向上も大分変わってきていると思います。
 そして、今局長ありましたように、書類の審査だと、こういうふうに伺っています。現地に行って検査しているわけではないということでお伺いしています。その辺のところについても今後検討材料なのかなと、こういうふうに思っています。
 地方の鉄道だけではなくて、十五両、長編成という、この辺走っている、都内走っている、これもワンマン化になっていく、これ大変難しい、悩ましいですね。一方ではデジタル化というのがあるかと思いますけれども、そこのバランス、安全とのバランスを是非是非国交省の方で検討していってほしいと、こういうふうに思います。
 次に、中長期的な課題についてお聞かせください。
 第二次交通政策基本計画について、今まではインバウンドを中心に割と組立てがあったのかと思っていますけれども、今後、この基本計画、私は、やはりエッセンシャルワーカーを中心に、そして人口減少、高齢化、あるいは防災・減災、そして脱炭素、こういったことを主にやはり組み立てるべきだと思いますけれども、この基本計画について、考え方、教えていただきたいと思います。

#55
○政府参考人(久保田雅晴君) お答え申し上げます。
 公共交通事業者、コロナ禍以前より少子高齢化、人口減少が進みまして、非常に厳しい経営環境にあったところ、昨年来のコロナ禍によります輸送需要の減少によりまして事業継続が大変厳しい中、地域の住民の日常生活や観光を含む我が国経済産業活動を支えるインフラとして、極めて公共性の高い役割を担っているところでございます。
 こうした公共交通どのようになるかということにつきまして、現在、交通政策基本計画、これは平成二十七年二月に閣議決定したものでございますけれども、一昨年十一月から、交通政策審議会におきまして見直しのための御審議を行っていただいているところでございます。実は、今日も十時から審議会を開催して、御審議をいただいているところでございます。
 これまでの御審議の中におきまして、先ほど申しました人口減少、少子高齢化の進展に加えまして、新型コロナウイルスの感染症拡大に伴う移動の自粛によりまして公共交通をめぐる環境が一層厳しさを増す中で公共交通の役割はますます高まってくるとして、次期交通政策基本計画に盛り込むべき内容、いろんな観点から御指摘をいただいているところでございます。
 こうした有識者の御意見をいただきながら、次期交通政策基本計画におきましては、大変厳しい経営環境も踏まえた持続可能な公共交通の実現に向けた施策の方向性につきましてしっかりと打ち出してまいりたいというふうに考えてございます。

#56
○森屋隆君 ありがとうございます。よろしくお願いします。
 JRあるいは私鉄大手、安全対策に年間五千億ほど毎年毎年掛かっていますから、そのことを考えれば、やはりどうしても固定費、人件費を削減する、こういうことにならないように、人を中心に、あるいはお客様を中心に是非検討をお願いしたいと、こういうふうに思います。
 次に、鉄道運賃のダイナミックプライシング、状況を教えていただきたいと思います。

#57
○政府参考人(上原淳君) お答えいたします。
 新型コロナウイルスの影響によりまして通勤時の混雑緩和がこれまで以上に求められる中で、テレワークや時差通勤の進展など、通勤スタイルが多様化いたしております。JR東日本及びJR西日本では、こうした状況を踏まえまして、ピーク時の運賃を上げてオフピーク時は下げることによりまして利用者をオフピークに分散するダイナミックプライシングの導入に向けた検討を行っております。
 このため、両社は、オフピークの利用分散を促進する取組として、ピーク時間帯以外の利用をした場合にショッピングポイントを付与するサービスを今春より実施しておりまして、その効果につきましては、このダイナミックプライシングの導入に向けた検討の参考となるものと承知をいたしております。
 国土交通省では、現在、次期交通政策基本計画の策定に向けた検討の中で、大都市圏における都市鉄道の混雑緩和を促進させるための施策の一つといたしまして、いわゆるダイナミックプライシング等の新たな対策の効果や課題を十分に検討することにつきまして、現在、社会資本整備審議会、交通政策審議会の計画部会において御審議をいただいているところでございます。
 ダイナミックプライシングにつきましては、現段階で具体的な内容が決定しているものではございませんが、審議会での議論等を踏まえながら、国土交通省としても必要な検討を行っていく予定としております。

#58
○森屋隆君 ありがとうございます。
 利用者の方が戸惑わない方向でお願いしたいと思いますし、あるいはタクシーの方でもかなり進み出して、ここも大臣の発言も見させていただきまして、幅を割と小さくして、余り上下がないようにというふうに聞いておりますし、一方で、今局長言われたように、テレワークが増えて今後鉄道の収入がどうなるかちょっと分からない中では、私はここを少し検討していくべきだと、こういうふうに思っています。よろしくお願いしたいと思います。
 次に、これは関西の私鉄の労働組合が中心となって調査をしたものなんですけれども、今日は細かいところまで聞こうと思っていませんけれども、鉄道現場におけるカスタマーハラスメント、これは、なかなか表に出てこないんですけれども、今かなり問題になっているんです、職場で。言葉の暴力あるいは土下座を強要したりですか、あるいはSNSで、携帯で撮ってSNSで発信をしてやると、こんなようなことがあります。
 この調査資料も今後出しながらお聞きをしていきたいと思いますけど、今日は、まず、このカスタマーハラスメントに対する見解、取組などについてだけで結構でございます。教えていただきたいと思います。

#59
○政府参考人(上原淳君) お答えいたします。
 国土交通省において実施している調査では、令和元年度における鉄道係員に対する暴力行為の発生件数は全国で六百十一件ございまして、五年連続で減少したものの、依然として高止まりしている状況となっております。一方で、委員御指摘の駅係員への暴力に至らない理不尽な言いがかりや言葉の圧力などのいわゆるカスタマーハラスメントにつきましても、その定義が難しい状況ではございますが、鉄道業界からは懸念の声を聞いているところでございます。鉄道の安全確保や利用者への良質なサービスの提供のためにも、駅係員への暴力行為やこのようなカスタマーハラスメントを防止することが重要であると考えております。
 このため、国土交通省といたしましては、鉄道事業者や警察庁との間で毎年開催いたしております迷惑行為に関する連絡会議等の場を活用いたしましてカスタマーハラスメントの実態把握に努めるとともに、必要に応じて取組状況や取組強化についての意見交換を行うなど、鉄道事業者等の関係者と連携をいたしまして、暴力行為あるいはカスタマーハラスメントの撲滅に向けた取組を進めてまいりたいと考えております。

#60
○森屋隆君 ありがとうございます。やはり徐々に国交省としてもその辺のところに取組が進んできているのかなと思います。
 第三者暴力行為、これは、ポスターもかなりインパクトのあるのを作っていただいていると思います。こういったポスターでの掲示、このカスタマーハラスメント、これもやはり駄目なんだと、こういうようなポスターも是非検討していただきたいと、こんなふうに思っています。
 今後も、細かい点、あるいはこういった事例がある、あるいはそれによって職場を去ることになった労働者もいますから、悩んでしまって、こういったことも少しこの委員会の中でお聞きをしていきたいと、こういうふうに思っていますので、よろしくお願いをいたします。ありがとうございます。
 最後になります。最後はやはり、昨年から一年間延長になりました、昨日も予算の集中で何回も出ていましたけれども、この五輪についてお伺いをしたいと思います。
 今、この地域でも六月から九月三十日までバス路線が五輪対応になって変更になるとか、こういうことも出ていますし、オリンピック開催までいよいよ七十三日、パラリンピック開催まで百五日、今日からカウントするとそういうことになります。
 当初は、考えてみますと、都内の鉄道を延長するということだったと思いますし、バス車両を二千台ほど全国から用意をして輸送をする、一方では、報道で、報道ベースでありますけれども、最近ではタクシーを三千台ほど集めて選手を輸送するなんということもちょっと聞いていますけれども。
 なかなか国交省との質問取りのときにかみ合わなかったんですけれども、昨日の予算委員会で、ああ、なるほどなと。国土交通省というよりも組織委員会の方でもなかなかどうなるか分かっていないということだったですから、国交省の皆さんの心中を察しますけれども、去年のベースと今現在国交省の把握している中での五輪の準備等々、この辺についてお聞かせをいただきたいと思います。よろしくお願いします。

#61
○政府参考人(石田優君) お答えさせていただきます。
 東京オリンピック・パラリンピック競技大会での輸送などにおきますスムーズな運営に向けまして、輸送関係事業者、大会組織委員会、東京都などの公共団体、関係省庁等と連携しながらその準備を進めさせていただいております。
 輸送関係で申し上げますと、具体的には、輸送事業者も参加いただいております東京二〇二〇オリンピック・パラリンピック競技大会輸送連絡調整会議を中心といたしまして、選手や大会関係者の受入れ体制や輸送の検討、また、鉄道や航空などにおきますテロ対策の強化などに加えまして、大会期間中の円滑な交通の確保に向けた首都高速道路の料金施策によります交通需要の調整、また、輸送に関します情報や混雑情報の事業者への提供によります交通需要マネジメントといったことについて取り組むこととしているところでございます。
 国交省といたしましても、こうした取組が円滑に進められますよう、引き続き関係者と密に連携を取りながら取り組んでまいりたいと考えております。

#62
○森屋隆君 ありがとうございます。
 医療の現場では、このオリンピックで、組織委員会から五百人の看護師さん、あるいは二百人のスポーツドクターというんですか、こういったものの要請がありましたけれども、六月になって、無観客でやるのかあるいは観客を入れてやるのか、これもまだ決まっていない状況であります。しかし、現場がいきなり振られてもやっぱり戸惑うわけでありますから、是非、国交省の皆さんには御苦労を掛けますけれども、現場が混乱をしないように、これが一番大事だと思います。混乱をすればやはり安全が脅かされる、利用者の方が不安を感じる、こういうことになろうかと思います。このことを是非国交省の皆さんにお願いを申し上げまして、私の方からの質問を終えたいと思います。
 委員長、ありがとうございました。

#63
○西田実仁君 公明党の西田実仁でございます。質問の機会をいただきまして、ありがとうございます。
 この大変厳しいコロナ禍にありまして、しかしながら、災害というのは待ってはもらえないわけであります。これから台風を始め災害シーズンにも入ってまいりますので、今日は、インフラの老朽化対策につきましてお聞きをしたいと思います。
 昨年度まで続きました防災・減災、国土強靱化三か年緊急対策、臨時特別の措置としてとられたわけですが、ここにはインフラの老朽化対策というのが入ってございませんでした。老朽化対策というのは本来当初予算で対応すべきという財政当局のお考えもあったのかもしれませんけれども、それでは新規の様々な道路のネットワークということも構築できなくなってしまう。そこで、今回、五か年加速化対策におきましては、予防保全型のインフラメンテナンスへの転換に向けた老朽化対策として事業費二兆七千億円、これが盛り込まれました。
 これまで、この老朽化対策を防災・減災、国土強靱化対策の中に盛り込むべきと私自身も国会で何度か質問させていただいてまいりました。具体的には、インフラの老朽化対策は当初予算とは別枠で確保すべきであり、また、計画的あるいは集中的に先行投資をすることでかえってトータルのコストも削減されるというふうに訴えてまいりましたので、今回それが実現したことは大変に良かったというふうに思っております。
 まず、赤羽大臣に、この五か年加速化対策にインフラの老朽化対策が盛り込まれたことが国民の皆様にとってどのような意義を持つのか、また、事業費二兆七千億円の老朽化対策によって国民の皆様はどのような便益を受けることができるのか、これを御説明いただきたいと思います。

#64
○国務大臣(赤羽一嘉君) 防災・減災、国土強靱化を進めるに当たりまして、実は相当加速化してしまっているインフラの老朽化対策を盛り込むということは大変重要な観点でございます。このことにつきまして、西田委員におかれましては、予算委員会、また当委員会等々で継続的にお取り上げをいただいておりますことを心から感謝を申し上げたいと思います。
 そうした提案を受けて、今回、今お話ございましたように、防災・減災、国土強靱化のための五か年加速化対策の三つの柱のうちの一つの柱にインフラの老朽化対策入れていただきまして、二・七兆円という大きな予算が確保される見通しとなったところでございます。
 これは国民にとってどのような便益かというと、一つは、笹子トンネルの崩落事故、記憶に新しいところでありますが、また、球磨川、昨年七月の豪雨では球磨川沿いの地域ではたしか十七の橋が落橋して、大変生活の支障がまだ継続しているという、こうした安全、安心な地域社会、また命と暮らしを守るということにも資しますし、それに係る費用の負担軽減についても大きな意味があると、こう思っております。
 具体的に申し上げますと、道路の橋梁について申し上げれば、二〇一八年度の調査の段階では、実は築五十年以上というのは、築年がよく分からない橋も結構あるんですが、分かっている範囲では四分の一が築五十年以上だと、これが実は相当加速化してまいりまして、その増える中で、その中で、四分の一の中で五年以内に修繕等が必要な橋梁というのが約七万橋あると、六割ぐらいがすぐにでも修繕に着手しなければいけない、しかし、それがなかなか着手ができていないというのが現状でございました。
 これ、いわゆる予防保全と何か起こってからの事後保全、これを比較いたしますと、三十年後の見通しでいいますと、三十年後の二〇四八年の一年間の維持管理・更新費用ですと、事後保全のままいきますと約年間で十二・三兆円、これを予防保全に変えると六・五兆円と約半減するということでございます。また、この三十年間の累計でいきますと、事後保全のままですと二百八十兆円掛かるだろうと、それが予防保全に切り替えれば百九十兆円、これは三割カットできると、こういう数字も出ているところでございます。
 こうしたことで、全国の首長の皆さんからも、議会だけではなくて首長の皆さんからも、このインフラ対策、老朽化対策、何とか進めてほしいという強い要望もあり、今回、また議会での御尽力もいただきまして、この五か年加速化対策の一つの柱に入れさせていただいたところでございます。
 これをやはり計画的にしっかり使いながら、冒頭申し上げました、まさに防災・減災が主流となり、安全、安心な国土をつくっていき、そして国民の負担も軽減ができるということに資する五か年対策にしていきたいと、こう考えているところでございます。

#65
○西田実仁君 ありがとうございます。
 国土交通白書の二〇一三年度には、この社会インフラの維持管理、また更新につきまして、重要だと思うものの第一位に社会インフラの実態の把握、いわゆる見える化ということが挙げられております。そこで、今、この五か年加速化対策についても、国民の皆様の税金を使ってやるわけですので、どう見える化するかということが非常に大事だというふうに私は常々思っております。
 昨年末には、橋梁等の法定点検結果、いわゆる損傷マップでありますけれども、この公表状況について国交省にお聞きをした際に、都道府県レベルでは、国の方はもう既に行っていたわけですが、都道府県レベルでは、当時は新潟県のみがいわゆる判定区分三あるいは四の施設を地図で公表していると、今後、他県についても全国メンテナンス会議等で呼びかけを行っていくというようなお話がございました。
 その後のこの損傷マップの公表状況についてお聞きしたいと思います。

#66
○政府参考人(吉岡幹夫君) お答え申し上げます。
 道路を始め社会資本のメンテナンスについては、今後の社会資本を取り巻く重要な課題の一つでありまして、メンテナンスの現状や課題についてその情報を見える化することによりまして、国民の皆様に分かりやすくお知らせすることが大変重要であるというふうに考えてございます。
 その一方で、行政の取組が見える化すると、透けて見えますので慎重になるというところもあるわけでございますけれども、新潟県におきましては、早期に修繕等の対策が必要な橋梁の占める割合が全国平均約一割のところ二割と、全国平均の二倍となっていたということもありまして、こうした状況も踏まえまして、新潟県、県内の市町村の御理解を得まして、昨年の二月に損傷マップを作成したというところでございます。
 こうした取組や、先ほどお話ありました五か年加速化対策にメンテナンスが位置付けられたということもございまして、本年二月に、道路メンテナンス会議を活用しながら、早期に修繕等の対策を必要とする橋梁やトンネル等の現状や対策状況を取りまとめました損傷マップを作成するよう、道路局から各地方整備局の方に指示をいたしましたところでございます。
 これを受けまして、全ての都道府県において各道路管理者が共同いたしまして橋梁、トンネル等の損傷マップを作成し、それぞれのメンテナンス会議に、議論いたしまして、本年の四月に公表したところでございます。
 さらに、五か年加速化対策が閣議決定されたということを受けまして、四月の二十七日には各地方整備局等において道路の五か年対策のプログラムを取りまとめたところでございまして、そのプログラムにも道路メンテナンスの対策候補箇所として損傷マップを位置付け、併せて公表させていただいたところでございます。

#67
○西田実仁君 ありがとうございます。
 まさに全都道府県で公表されるように四月になっていたという話でございます。
 私も、それをネット上で、地元の埼玉県も含めてこの損傷マップを確認をいたしました。そういう意味では、公表されたことは大変にうれしいことなんですけれども、例えばアメリカの一部の州などでは、ネット上の地図のプロットを選択すると健全性の低い道路の名称あるいは所在地情報等が表示されるようになっております。大変分かりやすい。
 この見える化ということは、見えて、住民の皆さんが自分たちの税金でこういうふうに老朽化対策を打たれて安全になったということが分からなければ意味がないわけでありますので、そうしたネット上の損傷マップについても、点検の実施率とかあるいは健全性の評価別施設割合の図表化とか、あるいは健全性の低い施設の地図上での表示など、より住民に理解できるような工夫が必要ではないかと思いますけれども、いかがでしょうか。

#68
○政府参考人(吉岡幹夫君) お答え申し上げます。
 国土交通省では、道路のインフラの現状や老朽化対策の必要性につきまして国民の皆様に分かりやすくお知らせするために、毎年夏頃にその年度末時点での橋梁、トンネル等の点検結果等を道路メンテナンス年報として取りまとめ、公表しているところでございます。
 道路メンテナンス年報では、点検の実施状況や判定区分の割合、修繕着手の状況について道路管理者別あるいは都道府県別に集計いたしまして、国土交通省のホームページに公表しております。
 本年の道路メンテナンス年報の作成に当たりまして、それらをグラフ化等により図表化するとともに、損傷マップを掲載している道路メンテナンス会議のホームページ等から直接アクセスできる、閲覧できるように進めてまいりたいというふうに考えてございます。
 また、損傷マップについても、個別の施設の規模であるとかあるいは整備年度等の諸元、点検の実施年度、具体の損傷内容など、詳細なデータを表示できるように改善を進めてまいりたいというふうに考えているところでございます。

#69
○西田実仁君 是非お願いいたします。
 ちょっと時間の関係で一問飛ばしまして、より住民の皆さんに分かっていただくには、ネット上ももちろん有り難いんですが、工事をしている現場で、これがいわゆる五か年加速化対策で工事をしているんだということが分かるということが私は大事だと思います。何の工事、もちろん老朽化対策していますというふうにいろいろ書くんでしょうけれども、いわゆる、何というんですかね、工事現場で看板のように何をしていますということが書いてありますけれども、そこにこの五か年加速化対策を実施中であるということが住民の皆様にも分かる、こういうふうに工夫していただけないでしょうか。

#70
○政府参考人(東川直正君) お答え申し上げます。
 委員御指摘のとおり、この工事の内容とか意義を工事箇所の周辺の住民や施設利用者の方に理解していただくことは非常に重要であるという認識でございます。
 国土交通省の直轄工事におきましては、平成三十年から始まった三か年緊急対策におきまして、現場の工事看板に工事内容などとともに国土強靱化対策工事と明示する取組を既に進めておりまして、直轄だけではなくて都道府県、市町村に対しても、発注者協議会などを通じまして協力を要請してきたところでございます。
 一方、この五か年加速化対策については、老朽化対策など新たな対策もこれは加わっているということもございまして、その内容や意義を工事看板に明示して住民などに知ってもらう取組を行う方向で、現在、看板をどうしていくかということも含めて検討を進めているところでございます。

#71
○西田実仁君 ありがとうございます。
 国交省では、毎年、国土交通白書で国民の意識調査というのを実施されておられます。これまでも、この社会インフラの老朽化問題に関する認知度というものをお調べになったりいろいろされておりますけれども、この五か年加速化対策についても、住民の皆様へのアンケート調査等を実施していわゆる予防保全型の老朽化対策の意義について理解を問うたり、あるいはインフラの老朽化対策そのものに対する国民の皆様の声を聞くことによってこの五か年加速化対策をまさに加速していく、そうした住民、もっと言えば納税者の皆様の後押しを推進していくということが必要ではないかと思いますけれども、いかがでしょうか。

#72
○政府参考人(石田優君) お答えさせていただきます。
 御指摘いただきましたとおり、幅広く国民のお声をいただきまして、予防保全型の老朽化対策の意義などを御理解いただきながら、老朽化対策などの各施策に反映して推進していくことが非常に重要であると考えております。
 先般、先月でございますが、インフラの老朽化対策を柱の一つといたします第五次の社会資本整備重点計画の案をパブリックコメントを掛けて、それについても国民から御意見を頂戴し、今、その反映を図っているところでございます。
 また、平成二十八年に産学官民が一体となって立ち上げましたインフラメンテナンス国民会議におきましても、公共団体や民間企業、研究機関のみならず、老朽化対策に関心を持っていただいております個人会員にも参画をいただくなど、また、同会議の下に市民参画フォーラムを設けまして、出前講座やワークショップなど、老朽化対策への理解の醸成や市民参画の機運を高めるような取組もさせていただいております。
 引き続き、様々な場面で幅広く国民のお声を聞くことに努めながら、また、施策の意義について御理解いただくことに努めながらインフラ老朽化対策の推進に努めていきたいと思っております。

#73
○西田実仁君 続きまして、水防災意識の向上についてお聞きしたいと思います。
 内閣府の調査によりますと、気候の不安定化による洪水、土砂災害の頻発が心配と答えた人の比率は非常に高まっていると。この国会でも、既に流域治水関連法が成立をしております。
 こうした意識が高まる中で、日々の生活の中で住民がいかに災害リスクを認識するかが重要であるということから、国交省では、まるごとまちごとハザードマップ、いわゆるまるまちハザードマップと称して、居住地域を丸ごとハザードマップと見立てて、町中に水防災に関わる各種の情報、例えば想定浸水深あるいは避難所の情報などを標示されております。
 電柱に浸水想定深や避難所の情報等を標示している自治体はハザードマップ作成対象自治体のうちいかほどおありになるのか、また、住民からの評価は高いと認識しておりますけれども、こうした洪水標識を設置する自治体はいまだ少ないのはなぜと考えているのか、お聞きしたいと思います。

#74
○政府参考人(井上智夫君) 委員御指摘のまるごとまちごとハザードマップは、浸水深等の情報が町中で自然に目に入ることで、平時からリスクを認識し、自らの避難行動をイメージしやすいことから、避難の実効性を高めるものと考えております。
 実際に、先行して実施している市町村では、日常生活の中で視認しやすい、印刷物のように紛失することがない等、住民からは高い評価をいただいています。
 一方で、その普及状況は、令和二年一月時点で、さきに御審議いただいた流域治水関連法による改正前の水防法によりハザードマップの作成が義務付けられている千三百五十六市町村のうち約一五%の二百三市町村にとどまっており、広く普及していないのが実情です。
 その要因については、一部の市町村の声を聞いたところでは、標識設置の前提となる想定最大規模の浸水想定の作成が進んでいないことや、標識を設置する施設の管理者や住民との調整などの具体的な進め方を国から市町村に示せていないことなどの指摘がありましたが、ほかにも様々な要因があると考えられます。このため、課題等をよく洗い出した上で対応を検討する必要があると考えています。

#75
○西田実仁君 現状、この洪水標識は白と黒の二色で配色をされておられますが、例えば、この洪水標識の色合いをハザードマップのそれと合わせることでよりリスクを認識してもらうとか、あるいは住居表示板という、何丁目何番地というのがありますけれども、これは総務省所管の法律によって義務付けられておりますけれども、その地の色をハザードマップに合わせるというようなことも考えられるのではないかというふうに思っておりまして、いろいろまるまちへの評価は高いというお話でありますので、これを一層推進するためにも、例えば、今申し上げたような、どの地域にもある住居表示板の配色をハザードマップの浸水想定深の色合いと合わせるなど、様々な工夫をしてこの取組を進めるべきと考えますが、大臣の所感をお聞きしたいと思います。

#76
○国務大臣(赤羽一嘉君) 私は、大臣就任以来、全国の災害現場、特に洪水、土砂災害のところが多いんですが、そこに行くと、必ずと言っていいぐらい、過去最大の浸水がここまであったという、そういう道しるべみたいな形の記録が残っていることが多くて、これをもう少し浸透されていれば防災・減災、予防保全ができたのではないかということを思うこと大変あります。
 そうした意味で、今西田委員から御指摘のように、まるごとまちごとハザードマップと、多分、今、ハザードマップ自体が非常に分かりにくいということからこうした考え方が出てきたんだろうというふうに思っています。私、考えは大変いいんです、いいんだと思うんですが、やっぱり役所がやる仕事なので、どうしても何というか、若干受け手とのギャップがあるというか、難しいことを書きたがって何か効果が余り、減じているというか、何というんですかね、この前も似たような答弁したかと思いますが、やること自体に満足をして、それがどう反応しているかとか効果を生んでいるかというのがやっぱりちょっと欠けているので。
 これは、せっかくの御質問ですし、一五%しかやっていないというんじゃ効果が全くありませんので、これ、全国の地方自治体が一斉にできるように相当強いリーダーシップを発揮して、また、私も、これ写真見て、何でこれ水色なんだと、多分これ洪水だから水色にしたんだと思うんですけど、やっぱり危険を告知するという意味では、赤色とか今御指摘のような色の方がいいと思いますし、統一的なデザインで全国で一斉に使えるように、本当はこういうのは二階幹事長が一番得意なんですけれども、皆さんからもお力をいただいて、国民運動的な形で是非早急にやれるように、しっかりと省を挙げて取り組んでいきたいと、こう考えております。

#77
○西田実仁君 ありがとうございます。
 まさにこの普及しているところで、私の地元でも、例えば埼玉県戸田市のように荒川の大変にリスク意識が高いところは、やはりどの電柱にも貼ってあることで、そこを訪れた人も、たまたま訪れた人も災害に遭うこともあるわけですから、そういうことで見ても、今大臣から力強い御答弁をいただきました。是非普及をお願いしたいと思います。
 最後、もう時間がなくなりましたが、空き家の話なんです。
 相続人不存在の空き家対策、今日、図をお示しをさせていただきました。ある地元の自治体から、財産管理人申立ての仕組み、これは、予納金というあらかじめお金を納めて、そして一連の処分が終わった後戻ってきて、残余の財産があれば国庫にというふうな仕組みになっているんですけれども、それ左側にありますが。しかし、市町村からすると、いつ幾ら戻ってくるのか分からないものを予算計上して空き家対策やるということは大変に不都合が多いという話を前から聞いておりますし、ここの赤にある基金のようなものをつくって市町村の取組をより後押しをしていくというようなことも考えていいんじゃないかと。
 もちろん、これは国交省だけではできません。家裁が関わるので法務省も関わるし、様々な関連省庁おられると思いますけれども、要は、やるのは市町村でありますので、市町村を後押しするためにいろんな工夫をしていけばいいんじゃないかと思いますが、最後、大臣にお聞きしたいと思います。

#78
○国務大臣(赤羽一嘉君) 空き家問題というのは、これもうずっと増加していって、放置しておくともう大変なことになるというのは皆分かっていながら、なかなか決定打が打てずにどんどん進んでいってしまっているということが現実だと思います。
 その中で、今お示しいただきました相続人が不明な空き家については、財産管理人に財産の管理等を委ねるこの財産管理制度を活用するというのが有効な手段なんだと思っております。
 全国で、平成二十七年五月、この特別措置法の施行以来令和元年度末までに、全国で約三百五十件の活用がございましたが、恐らく、国で考えている以上に地方自治体はこの空き家問題というのは切実な問題で、こうした制度を使いたいと。こういう中で、今お示ししたような、具体的にはこの基金みたいな、種金というかしっかりしたものがあれば円滑に回していけるんだという、現場からの真摯な声だと思います。
 これ前向きな提案だというふうに思いますので、こうしたことはしっかりと受け止めて、このせっかくの制度が回っていくように、多分、総務省ですとか法務省、財務省とか、関係省庁いろいろ検討しなければいけませんが、このせっかくの制度が空き家対策に十分資するように政府部内の中で具体的に検討をしっかり進めていきたいと、こう思っております。

#79
○西田実仁君 終わります。ありがとうございました。

#80
○室井邦彦君 維新の会の室井邦彦でございます。よろしくお願いいたします。
 早速質問に入りますが、三問ほど東川審議官に御質問させていただいて、あとは青木局長というような順番になっているようでありますので、よろしくお願い申し上げます。
 まず最初に、i―Construction、この推進についてお聞きをしたいと思います。
 建設業は、社会資本の担い手であり、同時に社会の安全また安心の確保を担うという、我が国の国土の保全を維持する上で最も特に重要となる地域の守り手である、このように理解をしております。
 人口減少や高齢化が進展する中にあっても、これらの役割を果たすために建設業の働き方改革と生産性向上がまさに鍵を握ると、このように感じておるところでありますが、また、近年の激甚化する自然災害に対する事前の備えや復旧に関し、建設業の果たす役割が大きくなっている現状、地域の建設業の衰退また建設業に従事する技能者不足、復旧の遅れを更にもたらすおそれがあるということでありますが、地域の生活再建を早めるためにも、地域の優良な建設業の育成又は建設技能者の確保が近々の課題である、このように感じておるところでありますが。
 ICT技術等を用いた効率的な建設を目指す取組、i―Constructionを推進をされているということでありますが、平成二十八年度から土工、二十九年度から舗装、しゅんせつ工、三十年度からは河川しゅんせつや点検などの維持管理の分野、さらに、令和元年度からは地盤改良やのり面工事でICTを導入していると承知しておりますが、建設現場におけるICTの導入の効果についてお聞きをしたいということが一点であります。
 さらに、このICTの活用には発注者のマネジメント力も必要となるわけでありまして、発注者の技術力が不足している場合、事業全体の品質確保の達成に支障が出ると考えられます。どのような対策を講じているのかお聞きをしたいと、二問。
 最後の部分は、この建設業界のICT化は作業員名簿や体制表の作成等の書類作成業務といった工事管理の省力化が前提になると考えるが、どのような支援を行っているのか。
 この三点と、もう一つは、青木局長に一問あるわけでありますが、施工時期の平準化については、令和元年度の施工時期の平準化率を見ると、国が〇・八%であるのに対して市町村は〇・六三にとどまっておるという現状でありますが、この市町村の発注方法の更なる改善を図るべきと考えるわけでありますが、今後どのような対策を講じていこうとしているのか、あわせて、この部分は青木局長にお答えをしていただきたいと思います。

#81
○政府参考人(東川直正君) お答え申し上げます。
 国土交通省では、ICTを用いました効率的な建設を目指すi―Constructionを平成二十八年度から推進しております。このICT施工でございますけれども、直轄工事で対象になり得る工事のうち約八割で実施させていただいているところでございます。その効果についてでございますけれども、例えば、令和二年度の土工工事を対象に調査を行ったところ、延べ作業時間が約三割縮減するなどの効果が表れているところでございます。
 また、委員御指摘のとおり、このICTの活用などを推進していくためには、発注者が適切にマネジメントを行う必要がございます。ICTの活用は新しい取組ということでございまして、その技術の確立が必要でございまして、そのために、国土交通省直轄工事におきましては、出来形確認の要領や検査の要領などを整備いたしまして現場にきちっと周知すると、また、周知するだけではなくて、それらを扱う技術の研修などによりまして担当職員への浸透を図っているところでございます。
 また、書類作成に関わる業務の省力化、これも課題でございます。
 国土交通省直轄工事では、工事関係書類につきまして、重複しているものを削減すると、これは言うまでもないんですけれども、工事情報共有システムというシステムを活用いたしまして、ICT、すなわち電子データ化を進めておりまして、受発注者の双方の業務の省力化を積極的に推進しております。平成二十二年にはガイドラインを作成して、二十七年度から、原則として全ての国土交通省発注の土木工事においてこのシステムを活用しているところでございます。
 このように、まだまだ、直轄工事は努力をしておりますけれども、今後とも、このICTについてはまだまだ道半ばということで、努力をしていかないといけないと思います。
 一方、地方公共団体のICT施工でございますけれども、これは、ちょっと規模のメリットが小さな中小建設企業が中心となるということもあって、国に比べると普及拡大が課題となっているということでございまして、地方自治体向けの研修であるとか見学会であるとか、あるいは相談窓口の設置であるとか、そういったことを取り組みまして、地方自治体の普及の支援あるいは地方の建設業者への支援をしているところでございます。
 先ほど申し上げました直轄の取組、省力化であるとかあるいはマネジメント力の直轄の取組も、きちっと地方公共団体とも情報交換をしながら努力していきたいというふうに考えている次第でございます。

#82
○政府参考人(青木由行君) お答えいたします。
 私からは、施工時期の平準化に関しまして御答弁申し上げたいと思います。
 御指摘のとおり、この施工時期の平準化は、建設現場の生産性向上、そして建設業の働き方改革進めるに当たって大変重要な取組というふうに思っているところであります。
 御指摘のとおり、特に市町村におきましては、これまで一定の改善は図られているんですけれども、国発注工事と比べますと平準化が進んでいない状況にございまして、特に市町村発注工事における平準化の推進が重要な課題というふうに考えているところでございます。
 このため、国土交通省といたしましては、具体的な取組として、債務負担行為の積極的な活用ですとかあるいは繰越制度の適切な活用など、平準化に向けた取組について、総務省と連名で繰り返し地方公共団体に対しまして要請を行ってまいりました。
 そして加えまして、昨年度からは、担い手三法の成果の一つでありますけれども、入契法の調査を通じまして公共団体自ら平準化の状況を把握して自発的な取組を促そうということで、全国全ての市町村の平準化の状況を見える化する取組を開始したところでございます。
 この結果も踏まえまして、特に取組が遅れている、工事規模を考えまして、工事量を考えまして、まず人口十万人以上の団体について個別に改善を促しまして、最終的には、私どもから市の幹部に面談をして働きかけも行ってまいりました。今年度は、人口十万未満の団体についても同様の働きかけをやっていきたいと思っています。
 さらに、県内の発注団体の入札契約担当官で構成される都道府県の公契連という会議体がございますが、これを活用いたしまして、具体的な取組の事例集の周知でございますとか、それから、私どもの方で平準化統一フォーマットというのを開発しまして、工事規模別に平準化の実態の把握、管理を簡便にできる、そういったソフトを開発しましたので、この普及推進を図る、こういったことで取組を強化していきたいと考えてございます。

#83
○室井邦彦君 御丁寧な説明、ありがとうございます。
 いずれにいたしましても、このような水災害とか自然災害においての復旧復興、そして地域、市民、国民の安全、安心をしっかりとしたものにしていくためにも、やはり優良、優秀な建設業者の育成とか、やはり技術力を、建設技能者の技術力を高めていくというのは、これは非常に大切な、底辺の部分といいますか基本の部分だと思っておりますので、今後とも御努力をいただきまして、各地方にも指導していただくように是非お願いを申し上げたいと思います。
 続きまして、働き方改革、建設業のですね、一部質問をお聞きしたいと思います。
 国は、この建設業における担い手確保、育成のために、働き改革による魅力ある職場づくりの推進に非常に頑張って取り組んでいただいておるということは理解をしているところであります。
 ところで、この令和六年度から、建設業の時間外労働の上限は原則四十五時間、原則月四十五時間、そして年三百六十時間となるわけでありますが、建設業の労働者は労働現場を頻繁に変えるというか移動するというか、そういう実態でありますので、この労働時間を記録する方法さえもまだしっかりと確立ができない、できていないというのが現状であります。
 この働き方改革の実効性の確保に非常に課題が多いと考えられますが、今後どのような方策を立てていこうとされているのか、その点をお聞きをしたいと思います。

#84
○政府参考人(青木由行君) お答えいたします。
 御指摘ございましたように、地域を支える建設業、これは、現在高齢化が進んでおりまして、近い将来、高齢者の大量離職が見込まれておりますことから、若い方にこの建設業を選んでいただく、こういった担い手確保の取組が重要であります。
 その中でも、処遇改善、働き方改革、生産性向上というこの三つを一体的に進めるということが大事でありまして、働き改革といたしましては、工期の適正化、それから、先ほど御答弁申し上げましたが、施工時期の平準化の推進、そしてさらには週休二日制の確保、こういった取組を現在推進しているところでございます。
 また、御指摘がございましたその労働時間の把握の問題でございますが、これは、近年、行政、業界を挙げまして社会保険加入の徹底に取り組んでまいりまして、この成果で雇用関係の適正化、明確化が進んでまいりまして、それによりまして労働時間の管理の適正化も進んできているというふうには思ってございます。
 ただ、一方では、雇用労働者を一人親方のように扱いますいわゆる偽装一人親方などにおきましては、御指摘のように適切でない実態があることも私ども承知をしているところでございます。
 国土交通省といたしましては、こうした一人親方問題への対応も併せまして、お話がございましたように、平成六年度から建設業も時間外労働の上限規制が他産業並みに掛かってくる、こういったことを視野に入れまして、適正な労働管理に向けて業界と取組を進めてまいりたいと思っております。

#85
○室井邦彦君 私の持ち時間は十二時一分ということでありますので、あと、青木局長に対する質問が、キャリアアップシステムの問題とか、先ほど触れられました外国人労働者の受入れの現状とか、そういうところをお聞きしたいなと思っておりましたけれども、また次の機会にしっかりとまた拝聴したいと思っておりますので、お願いをしたいと思います。
 終わります。

#86
○委員長(江崎孝君) 午後一時に再開することとし、休憩いたします。
   正午休憩
     ─────・─────
   午後一時開会

#87
○委員長(江崎孝君) ただいまから国土交通委員会を再開いたします。
 休憩前に引き続き、国土の整備、交通政策の推進等に関する調査を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。

#88
○浜口誠君 国民民主党・新緑風会の浜口誠です。午後からもよろしくお願いしたいと思います。
 まず最初に、私の方から、燃料電池車の車検と、あと、燃料電池車は水素を使って動く車になりますけれども、その水素を入れる容器の再検査、これの一本化について御質問させていただきたいと思います。
 お手元に、先生方のところに資料が今配られていると思いますので、資料の一をちょっと見ていただきたいと思います。
 車は車検制度というのがありまして、これは、道路運送車両法で車検を取るということになります。一般的な車はこの車検制度だけでいいんですけれども、燃料電池車、水素で動く車は、この車検とは別に、水素を入れるタンク、容器があるんですね。この容器はまた別の法律で検査をしなきゃいけないということが決まっていまして、高圧ガス保安法と書いてありますけれども、この法律で検査しなきゃいけないと、再検査を、こういう特殊な対応が求められる車がFCV、いわゆる燃料電池車と。
 この車検と容器の再検査のタイミングがずれることがあって、何が起こるかというと、車検は通っているんです、車検は通っているんですけれども、その車検が通っている燃料電池車でガスステーションに行って水素を充填してもらおうとするときに、入れようとしたタンクがそれは検査の時期をもう過ぎていたとなると充填していただけないと、その車はもうしばらく使えないんですね、検査が終わるまで。こういうことが今現実に生じているというのが今の実態としてあります。
 そこで、業界団体の方からも、車検のときにこの水素を入れるガス容器の点検も一体化してやっていただけないかと。そうすることができれば、今申し上げたようなずれが生じなくなって、必ず水素ステーションでガスの、水素の充填をすることができると、こういう仕組みになりますので。
 今後、電動車、どんどんEV、FCV、燃料電池車が増えていきますので、こういうそごが生じない体制をしっかりと整えていくことは非常に重要だというふうに考えておりますので、是非国土交通省の方で車検時にこの水素を入れる容器の再検査も一体となってできる体制づくりを整えていただきたいというふうに思っておりますけれども、国土交通省のお考えをお伺いしたいと思います。

#89
○政府参考人(秡川直也君) 御指摘いただきましたとおり、FCV、車体と水素のタンクがそれぞれ違う法律で規制していて、その検査の周期が違うということがあるものですから、水素タンクの検査と車検のタイミングがずれるということが起こっております。
 このため、これは非常に問題だということで、本年四月に、経産省に有識者等から成る検討会というのを設置をしております。ここで、水素タンクの検査周期の件を含めて、車両とタンク、規制の一元化というのも視野に入れて、燃料電池車の規制の在り方を今検討しているところです。国交省も、ここにオブザーバーとして参加をしておりますので、この検討に協力して妥当な結論を得ていきたいというふうに考えております。

#90
○浜口誠君 これは、やっていただくということでよろしいんですかね。
 今の答弁の、簡潔に言って、国土交通省として車検と同時に水素を入れるタンク、容器の再検査も一体となってやる体制をつくっていくと、その環境を整えるということでよろしいでしょうか。

#91
○政府参考人(秡川直也君) 我々はそうしたいと思っている。それで、経産省が別にタンクを規制しているんですけれども、そこはよく話し合って、一本でやった方がいいねという方向でやっているということなので、もうちょっとお時間いただきたいと思います。

#92
○浜口誠君 経産省からはもうボールは国土交通省に投げていますというふうに言われたので、だから国土交通省の方にこれちゃんとやってくれるんですねということを伺っておりますので、やると言っていただければお互いが相思相愛でまとまるんじゃないかなと思うんですけど。

#93
○政府参考人(秡川直也君) こっちにボールを投げていただくなら、これはやります。はい、やります。

#94
○浜口誠君 秡川局長からやるという御答弁いただきましたので、是非、時間掛けずに早期に、これで困っているユーザーの方いらっしゃいますので、早期に実現していただきたいというように思います。
 では、続きまして、会計検査院の方から高速道路に関しての所見が示されております。ちょっとややこしいんですけれども、高速道路に関連してどういった指摘があったかということなんですけれども、これ、全国の高速道路網に係る出資金と、あと、首都高速道路に係る地方路線網の東京都等の出資金以外の出資金、いろいろ出資金があるんですけれども、その出資金について、出資積立金の積立時期の見直しが行われていないという実態があります。
 そこで会計検査院から指摘があったのは、この出資積立金の積立時期について、国と機構と各高速道路会社、そして出資者である地方公共団体、この関係者で出資積立金の積立時期の見直しを行って、将来払わなきゃいけないこの支払利息を、低減を図るべきだと。
 具体的にどういうことかというと、資料三のポンチ絵がありますのでそちらをちょっと見ていただきたいんですけれども、このポンチ絵でいうと、ちょうど真ん中の家みたいな図があるかと思いますけれども、今までだと出資金というのが順番でいうと二番目に返済する順序だったんですけれども、それを一番最後に持っていってくださいと、こうすることによって将来の支払利息、これは会計検査院の試算でいうと約九千九百億円利息が減らすことができると、こういう所見を会計検査院の方から指摘をされております。
 これは本当に大事な国民の税を使っていくということになりますので、国土交通省としての対応をお願いをしたいというふうに思っておりますけれども、今後どのような対応を取られるのか、赤羽大臣の方から今後の対応についての御見解をお伺いしたいと思います。

#95
○国務大臣(赤羽一嘉君) この資料でお示しいただきました左側の図、これになった経緯というのはよく委員は御承知だと思います。いわゆる道路関係四公団民営化の中で、当初の建設債務と出資金、合わせて四十五年間で返済するといった話で始まりましたけれども、笹子トンネルの話ですとか様々な修繕等々、サービスのためにというようなことも踏まえて、更新債務というものをつくってそうしたことをやっていこうと。
 当初は、だから、普通、経済原則的に考えたら右側のグラフにした方が、当然有利子のものから最初に返していくというのが当たり前ですけれども、それまでの経緯から左側のようなことがあったわけでありますが、他方で、平成二十七年に社会資本整備審議会国土幹線道路部会の中間答申でも同じような指摘があって、まず、阪神高速と首都高速のうち東京都に係る出資金につきましては見直しを行ったというところでございます。
 現在は、今お話ございましたように会計検査院から今回御指摘もありまして、それは当然重く受け止め、首都高速に関しましては、東京都以外の三県、三県三市ですね、神奈川県、埼玉県、また千葉県がちょっと一部ありますが、加えて横浜市、川崎市、さいたま市の三県三市、また、NEXCOにつきましては、これ国になるわけでありますけれども、こうした関係機関と調整を図りながら、この会計検査院の指摘もあり経済合理性もありますので、御理解を、出資者に御理解をいただきながらきっちり順次検討を進めていきたいと、こう考えております。

#96
○浜口誠君 ありがとうございます。
 是非、関係者としっかりと御相談いただいて、積立時期の見直しについて是非しっかりと進めていただくことをお願いをしておきたいと思います。
 続きまして、高速道路関係でもう一点、これまでも、この委員会の中で高速道路におけますサービスエリア、パーキングエリアのレストランですとか、あとフードコートの時短営業への対応について、トラックドライバーの方中心に、まさにキーワーカー、エッセンシャルワーカーで昼夜問わずライフラインを守るために働いている皆さんに対してはしっかり温かい食事を提供できる、この時短要請の中でも対応をお願いしたいということを申し上げてまいりました。
 国土交通省もいろんな対応を図っていただいているというふうに思っておりますけれども、直近の取組状況、他省庁との調整も含めてどのような対応を今していただいているのかという点の確認と、もう一点、このサービスエリア、パーキングエリアのレストランやフードコートで新型コロナウイルスの感染が、その場所が原因となったというような事例が、エビデンスが本当にあるのかどうか、その辺りの実態についても併せてお伺いしたいというふうに思います。

#97
○政府参考人(吉岡幹夫君) お答え申し上げます。
 高速道路会社において、今回の緊急事態宣言の期間延長などを受けまして、対象となる都府県において飲食店に対する営業時間短縮要請の継続などが措置されていることから、要請がなされている地域のサービスエリアやパーキングエリアの飲食店で営業時間を短縮しているところでございます。このような状況の中で、お話ありましたとおり、物流を支えるトラックの運転手の方々など高速道路の利用者に対して、夜間の時間においても飲食に困らず、できる限り温かい食事が取れるようにサービスを充実することは非常に重要であるというふうに考えています。
 具体的には、この前の答弁と少しダブりますけれども、高速道路会社では、サービスエリアやパーキングエリアにおける利用者や従業員の感染対策に注力しながら、コンビニ等での温かい弁当の販売、品ぞろえの充実や欠品の防止、それから、食事を温めるための電子レンジの設置数の増加、キッチンカーの設置による温かい食事のテークアウト充実など、少しでも深夜の高速道路を利用される方々に満足いただけるように努力しているというところでございます。
 また、全国のトラック協会などに対しましては、高速道路のサービスエリアやパーキングエリアにおいて二十時以降も営業を継続している店舗の、飲食店のですね、施設について情報提供するということもしてございます。
 また、お尋ねありました新型コロナウイルス感染対策を所管している内閣官房の担当者に対しましては、営業時間を短縮している現状やサービスの充実に取り組んでいる状況を情報提供しているというところでございます。
 国土交通省といたしましては、こうしたサービスの更なる充実に向けまして引き続き高速道路会社などに要請するなど、物流を支えるトラック運転者など高速道路の利用者が深夜時間帯においてもできるだけ温かい食事を取れるように対応してまいりたいと思います。
 あと、もう一つお尋ねがありました。高速道路会社に確認しましたところ、新型コロナウイルス感染症について、サービスエリア、パーキングエリアのレストランやフードコートが感染経路として特定された事例は把握していないと、申し訳ありませんが、そう聞いてございます。
 ただし、高速道路会社が運営するサービスエリアやパーキングエリアのレストラン、フードコートの従業員においては、新型コロナ感染症への感染が確認された件数については今年の四月三十日末現在で三十五件あったというふうに聞いてございます。

#98
○浜口誠君 ありがとうございます。
 フードコートで働いている方については三十五件の事例があったということですけれども、それは、あくまでそこが感染の場所になったかどうかというのはよく分からないと思います。
 一方で、この前も少しお話ししましたけれども、そのフードコートだとかレストラン、高速道路のサービスエリア等で利用されるトラックドライバーさん等は本当に仕事の合間に食事を取りますので、飲食時間も本当にもう三十分も掛からない、十五分、二十分で食事を終わってまた仕事に戻るという状況ですし、実際のフードコートだとかレストランも、座席間隔を空けて換気もやり、そしてパーティションも置いて、非常にしっかりとした感染対策もやっておられるというふうに思っております。
 こうした状況であれば、高速道路のレストラン、フードコートにおいては時短要請があったとしても適用除外をしていただく、あるいはテークアウトをもっと充実をさせて、温かい食事をしっかりと時間外でも提供していくというところはもっとしっかりやっていただきたいというふうに思っております。
 また、内閣府の方からは、山梨モデルということで山梨県が実施しております飲食店に対する感染防止の基準、これを全国に横展開していくというような通達も出されたというふうに承知をしております。こうした基準をクリアしているようなところについては通常営業をしてもいいよというインセンティブを与えていくというのも非常に重要ではないかなというふうに思っていますので、是非、内閣府の方で、高速道路のサービスエリア、パーキングエリアのレストランについては、しっかりとした感染対策を取っているところについては今申し上げたような時短営業の対象外にするということも是非御検討いただきたいと思いますけれども、現時点でのお考えをお聞かせいただきたいというふうに思います。

#99
○大臣政務官(和田義明君) お答え申し上げます。
 まず、基本的対処方針におきまして、緊急事態措置区域や重点措置区域では飲食店の営業時間の短縮や業種別ガイドライン遵守の要請を行うこととしてございまして、感染対策が徹底されている飲食店においても営業時間の短縮の御協力をいただいているところでございます。
 一方で、先ほど道路局長からもお話がありましたとおり、都道府県が各種要請を行う場合にはエッセンシャルワーカーに配慮を行う必要があるところ、高速道路会社におきまして、キッチンカーの設置等々によりまして温かい食事のテークアウトの充実等々に取り組まれていると承知をしております。
 また、感染拡大の主な起点となっております飲食店の感染源対策を強化するために、四月三十日に、各都道府県に対しまして飲食店の第三者認証制度、今お話のありました、の導入につきまして事務連絡を内閣官房、厚生労働省、農林水産省の連名で発出をいたしまして、感染症予防対策に係る認証の基準をベースに、第三者認証制度の導入に可及的速やかに着手するようにお願いをしたところでございます。
 この第三者認証制度につきましては、今お話のありました山梨県に加えまして鳥取県等々でも御尽力をいただいているところでございます。この導入の背景につきましては、飲食店の自己申告に任せず、都道府県がしっかりと適切な感染症対策を講じている飲食店を認証することでその質を担保するといったことが鍵となっております。
 また、全国知事会からは地方創生臨時交付金について増額の要望がされているところでございまして、四月三十日には地方創生臨時交付金の五千億円を新たに措置することが閣議決定され、円滑な運用に向けて、第三者認証制度の見回り等に要する費用についてもしっかりと確保したというふうに考えております。
 その上でですけれども、変異株の感染拡大等の感染状況も踏まえつつ、政府としても、第三者認証制度を取得した飲食店に対する感染症対策への設備投資支援等々をまずしっかりと検討した上で、その後のインセンティブにつきましてもしっかりと検討していきたいと思います。

#100
○浜口誠君 ありがとうございます。
 是非、まずは高速道路のレストラン、フードコートについての今後の時短要請があったときについても、やはりここは、いろいろ対策を講じてしっかり感染のリスクが低減できているというようなところについては、再度要望ですけれども、時短要請の対象外にするなどのしっかりとした対策を、対応を引き続きお願いを申し上げておきたいというふうに思います。
 では、続きまして、高速道路に関連して、二輪車の高速道路料金についてお伺いしたいと思います。
 これまでも二輪車については高速道路料金の引下げの検討をしていただいているというのは承知しております。二輪車と、今、軽自動車は、高速道路料金、同じ料金設定になっているんですね。一方で、二輪車と軽自動車というのは重量が全然違います。高速道路の今の料金体系は、重量に応じて料金がかなりカテゴリー分けされていて違います。ただし、今は二輪車と軽自動車は一緒です。そういったやはり道路に対する負担ですとか公平性の観点から課題があるというふうに言われています。二輪車だと、四百㏄でももう二百キロを下回っています。ナナハンでも二百キロ前後と。軽自動車は、六百キロから、重いやつだともう一トンなんですね。したがって、五分の一ぐらいの重量なんですね。
 こういった点も含めて、二輪車の高速道路料金を引き下げていくべきだというふうに考えておりますけれども、現状の二輪車の高速道路料金の引下げに向けた検討状況を改めてお伺いしたいと思います。

#101
○政府参考人(吉岡幹夫君) お答え申し上げます。
 高速道路の料金設定でございますけど、車種間の負担の公平性を図る観点から、昭和六十三年の道路審議会の答申に基づきまして三つの考え方でやってございまして、一つは、空間的、時間的に占有する度合いがどのぐらいあるのかということ、これ占有負担の考え方、それから、道路の建設や管理に要する費用に影響を与える度合いはどうなのかということで、原因者負担の考え方、それからもう一つが、道路利用をすることによりまして受ける受益に応じてどうなのかと、受益者負担の考え方、三つの考え方を勘案して決定しているということでございます。
 二輪車の高速道路料金でございますけど、一般的には確かに二輪車より軽自動車の方が車両が重たいというふうに思われますけれども、走行時には他の車両と同様に一車線を占有しているということ、それから、照明、標識、道路巡回等の費用に関しましては他の車種と同様に負担を行うべきものと考えられること、それから、法定の最高速度は他の車種と同様であること等を勘案しまして、普通車の〇・八倍という料金をセットしていると、よく御存じのことだと思います。
 御指摘のように、二輪車を軽自動車から独立させ料金水準を下げることを含めた車種区分の見直しにつきましては、高速道路の料金が全体の総費用を料金で賄えるように設定されているとか、その減収をどういうふうにするのかという議論があるところだということで、慎重に議論はしなきゃいけないと考えてございますけれども、二車種であった都市高速についても現在標準である五車種になってきたということもございますので、二輪車も含めまして、車種区分全体の見直しについて国土幹線部会において議論を開始したというところでございます。
 このほか、二輪車については、高速道路会社において、定額で一定期間一定エリアで乗降自由となりますツーリングプランを平成二十九年度から導入し、利用促進を図っているというところでございます。
 また、土日祝日にETC搭載の二輪の料金を普通車の半額とする案についても昨年二輪関係者等から提案があったものと承知してございまして、具体的な内容等について、この前も御答弁差し上げましたけれども、高速道路会社において検討を進めているというところでございまして、国土交通省といたしましては、高速道路会社の検討結果を踏まえまして、引き続き二輪車の利用促進や地域活性化に向けて必要な対応をしてまいりたいというふうに考えているところでございます。

#102
○浜口誠君 是非しっかりとした二輪車の料金の引下げ、議論していただくことをお願い申し上げて、質問を終わりたいと思います。
 ありがとうございました。

#103
○武田良介君 日本共産党の武田良介です。
 タクシー運賃におけるダイナミックプライシングの導入について質問をさせていただきたいと思います。
 これは、規制改革推進会議の投資等ワーキング・グループで検討をされております。言ってみれば、タクシー運賃を需給に応じて変動させるものでありまして、国土交通省からも説明求めましたけれども、閑散期に割安な利用が可能になって、これまでタクシーを利用しなかった層の需要の開拓が期待されると、そのことによってタクシー事業者から見れば生産性が向上していくんだというような説明を受けました。
 まず、秡川局長に伺いたいと思うんですけれども、利用者の側からタクシー運賃にダイナミックプライシングを導入してほしいと、こういう要望があったということなんでしょうか。

#104
○政府参考人(秡川直也君) タクシーの利用者の皆様から、従来から、もうちょっと安い値段でタクシーを利用したいとか混んでいるときにタクシーがつかまりにくいといったお声がたくさん寄せられてまいりました。それで、タクシー運賃を需給によって変動させるダイナミックプライシングなんですけれども、このような御意見に応える一つの選択肢になるんじゃないかというふうに考えてございます。
 本年は、実際、実車による実証実験、ダイナミックプライシングの実証実験を行って、その中で利用者の御意向もしっかり把握しながら検討を進めていきたいというふうに考えてございます。

#105
○武田良介君 事業者の方はそもそも高いからというお話の答弁でしたが、私聞かせていただいたのは、利用者の側から導入してほしいという要望があったのかということを聞かせていただきました。

#106
○政府参考人(秡川直也君) 値段が高いと、利用者の声ということで私申し上げました。
 ダイナミックプライシングをやってくださいという、そういう利用者の声はありませんが、値段についてもうちょっと何とかならないかとか、もうちょっと利用しやすくならないかというお声はたくさん寄せられてきたということでございます。

#107
○武田良介君 ダイナミックプライシングを導入してほしいという要望としてはないんだということの答弁でありました。
 二〇一六年に全タク連のタクシー業界において今後新たに取り組む事項というのを見ますと、四つ目のところにダイナミックプライシングというふうにあるわけですけれども、自交総連の皆さんが全タク連と懇談した際に、この点について全タク連の方々がおっしゃったというんですね。ダイナミックプライシングは、現在の運賃幅から一割くらいずつ上下させて運賃を変動させればお客さんが増えるのではないかということなんだけれども、増えるとは思えないという考えもあるんだと、そもそもライドシェア対策として、ライドシェア対策としてウーバーにできることはタクシーにもできますというつもりで活性化十一項目に書いたら、書いたのだからやれということを言われてしまっていると、事業者にもいろいろな考え方があって、簡単にはまとまらないんだと、特に地方ではやろうという声がないんだと、変動迎車料金で止めるつもりだったんだがというお話があったというふうに伺っております。
 この国交省が説明するダイナミックプライシングの目的、効果、新たな需要の開拓ということなんですけれども、本当に需要は増えるのかということをちょっと考えたいと思うんです。
 資料にも付けましたけれども、国交省にこの点説明を求めましたらそういった回答をいただきまして、要は、新たな層がタクシーに乗るのではないかということだったというふうに思うんです。こういうふうにあるんですね。例えば、買物で重い荷物を持って帰る際に、通常は徒歩で帰宅していた利用者が閑散時の割安な運賃によってタクシーを利用して帰宅するケースというのをこれ挙げているわけです。そういう方もいらっしゃるかもしれませんけれども、この例示だけで、いやあ、確かに上がるねというふうに納得するにはなかなか難しいというふうに思っておりまして、利用者の側から要望もない下で本当に乗客が伸びるのかということを疑問に思います。
 全タク連の方の声を紹介しましたけれども、お客さんが増えるとは思えないという声もあって、事業者もいろんな考え方があってまとまらないというのが今の現状、実態なのではないかと思いますけれども、局長、いかがでしょうか。

#108
○政府参考人(秡川直也君) いろいろなお声があるという御意見、見方があるということは承知しています。それで、先ほど申し上げましたけれども、もうちょっと安い値段だったら乗るのにとか混んでいて乗れなかったんだというお客様もいらっしゃるので、そういう潜在的な利用者のニーズというのはあるのかなと思っています。
 ですから、先ほど御紹介いただきました投資等ワーキング・グループでやってみようという方向にはなっていますけれども、今年度は、まずその実証実験、効果があるのかないのか、利用者、事業者、運転手さんの声等も取りまとめて、どういうものなのかというのを実際にやってみるという一年になると思いますので、そこの状況をしっかり見ながら制度設計をしてまいりたいというふうに思っております。

#109
○武田良介君 今後実証実験するというんですけれども、今後仮に運賃が安くなる時期ができたとしても、そのときに移動する目的がなければそもそもタクシーに乗らないわけですし、タクシーに乗るというのはそれなりの緊急性があって乗ったりする、やっぱりそういう状況があると思うんですね。ただただ下げればそれでどれだけ増えるのかというのは、これやっぱりまだまだ分からないんじゃないだろうかというふうに率直に言って思います。
 なぜ今タクシー運賃へのダイナミックプライシングの導入が規制改革推進会議でテーマになったのか。この点ですけれども、タクシー運賃、料金をめぐっては、変動迎車料金の制度、これが昨年の十一月三十日から申請可能になったというふうに伺っておりますけれども、矢継ぎ早にどんどんこの規制改革推進会議でダイナミックプライシングの議論をまた今度やっているという状況なんですが、この変動迎車料金ですけれども、十一月三十日に始まって、これまで申請はあったんでしょうか。

#110
○政府参考人(秡川直也君) 御紹介いただきました十一月三十日に制度化をされました。現時点では、まだ採用している事業者はないということでございます。
 これは、制度化されて間もないということもありますし、昨年来、ずっとコロナの状況でタクシーはいろいろお客さんが減っていて、事業者さんも非常に苦しい状況だというところで、平時だったら進んでいる検討が進んでいないということもあるのかなというふうに思っておりまして、引き続き、事業者の取組を見守りつつ取り組んでまいりたいというふうに考えています。

#111
○武田良介君 ないということでありました。
 変動迎車料金の申請もないわけですから、今実際どうなっているのかということも当然十分検証できない状況だと思うんですね。これが検証できないんだけれども、迎車料金でのその変動が検証できない下で運賃本体についてもこれ導入していくということで、どんどんどんどん進んでいるなという印象を大変強く受けるわけであります。
 これは、出発は河野規制改革担当大臣の一声だと思うんですね。昨年末、FNNプライムオンラインのライブニュースイットという番組で、タクシー業界について河野大臣が発言をされております。
 少し紹介したいと思いますけれども、ウーバーというライドシェアが最初に入ったときには規制がなかったが、だんだんと、ドライバーに最低賃金を保障しようとか健康保険を付けよう、運転時間の上限を定めるなどの規制が強まっている、それだったら、日本のタクシーは安全性、清潔さ、信頼性が世界一とよく評価されるので、日本のタクシーの選択の幅を広げていくと同じサービスが提供できるようになるんじゃないか、日本型のライドシェアがあってもいいんだろうというところからスタートしたというふうに述べておられます。
 このライドシェアということに触れていることも含めて、大変重大な問題だなというふうに思うわけですけれども、その上で、河野大臣はタクシー料金が上がる例というのを紹介をしています。例えば、金曜日の夕方、雨が降るとタクシーに乗りたい人が増えて、台数が決まっているからタクシーがつかまらない、そういうときはタクシー料金を上げるというふうに述べておられます。
 こういう状況になって困るのは、雨の日でも、仮に晴れの日でもタクシーを使わざるを得ない、例えば高齢者の方だとか障害をお持ちの方だとか、こういった方が一番困るんではないだろうかというふうに思うんです。
 全日本視覚障害者協議会、全視協と略して言いますけれども、高知県の方、こういうふうにおっしゃっています。事故や災害、悪天候などで運賃が上がるとタクシー以外に代替手段のない者にとっては大変な問題です、私たちは料金が見えません、ダイナミックプライシングになり、今は高い料金モードですと言われても信ずるしかありません、信頼関係にひびが入りかねませんというふうに訴えられております。
 こういったやっぱり高齢者の方だとか障害をお持ちの方、こういう方たちに対する配慮、これが十分検討されているのか、こういう声をしっかり踏まえるべきだというふうに思いますけれども、大臣、こういった声は耳に届いておられますでしょうか。

#112
○国務大臣(赤羽一嘉君) そんなに性急に事を進めようという話じゃありませんので、今言われたような声が世の中で沸き起こっているというふうな認識はございません。
 我々は、常に申し上げておりますが、タクシー業において安全を損なわないというのは大前提であります。河野大臣のその発言を私はよく聞いておりませんのでよく承知をしていませんが、河野さんも、日本版ライドシェアというのが何を指しているか分かりませんが、いわゆるライドシェアは認めることはできないというふうに言っていてこの話は始まっているというふうに承知をしていますので、その発言については私はコメントできませんが。
 申し上げているのは、従来日本一の、タクシーは日本一、世界で云々と褒めていただきましたが、私はそんなに、それほど高く評価していなくて、ひどい状況でありました。タクシー業界に、私ははっきり申し上げて、何もしないんであれば本当に崩壊するよと、しっかりと自らがどう利用客の立場に立ってサービスを向上していくのかということをしなければ本当に大変なことになりますよということは、私、タクシー議連の公明党の責任者の一人だったので、そういうことを申し上げました。
 この間、アプリを採用したり、また料金体系も随分見直したりとか、先ほどちょっと局長が答弁したのは、このダイナミックプライシングではなくて、初乗り料金を、当時七百三十円かな、を四百十円にして、これは明らかに、高齢者の皆さんが近くの病院に行くときにタクシーを利用しようとか、これ大変、最初は、恐らくドライバーの皆さん嫌がっていたんですよ、同じ乗せるのに七百三十円の水揚げがないというのはどうなんだと。ところが、それは実証実験的に多分始めたと思いますが、東京のは結果としては非常に評価されて、全国どこでも導入していると。
 ですから、私、運賃の変更がどうかというのはやってみないと分からないという部分があるので、実証実験をするということは一つ何事においても意味がないとは言えないんではないかと、こう思っております。
 しかしながら、このダイナミックプライシングについては、国交省の立場としては、公共交通機関としてその政策目的というのはどうなのかとか政策評価はどう定めるのかとか、公共交通機関が、やっぱり運賃が一物一価じゃないというのは非常に混乱も起こすんじゃないかという懸念もございますので、そうしたこともありますし。
 今お話ありましたように、東京都内のタクシー事情と地方のタクシー事情というのは全く違いますから、地方においてはまさに公共交通機関そのものですし、ダイナミックプライシング神戸でやってもどうかなというんですから、もっと地方部で行くと、何というのか、ぴんとこないんではないかと、そのメリットもデメリットも余り関係ないんじゃないかなという気がしますが、都心部のようなところで、交通手段もたくさんあって、その中で時間帯とか一時的な状況のときになかなか車がつかまらないみたいなことに対して知恵を出すというようなことは検討してもいいのかなということで、やると決めたわけじゃありませんけど、実証実験をしてしっかりと検討を進めるということでございますので、余り性急に御心配いただかなくても、我々、基本的には安全というのは損なわないというのを大前提にしているということだけは申し上げておきたいと思います。

#113
○武田良介君 性急に進めないという答弁もありましたし安全性が前提、それから、公共交通としての、何ですか、タクシーの役割、そこに影響を与えないようにということで懸念もあるという御答弁もありました。また、都市部と地方の違いもあるだろうというお話もありました。
 性急に物を進めるわけではないからそんなに心配いただかなくてもという話だったんですが、しかし、この運賃、タクシー運賃そのものにダイナミックプライシングを導入するということ自身、特に何か法改正が必要なわけでもないわけですよね。ですから、国会でこれまで十分議論されてきたわけではないけれども、私が今日僅かな時間ですが指摘をさせていただいたようなことというのも、特に全体で議論しているわけじゃありませんから、だからこそ全国的に声が起こっているわけでもないと思うんですよね。こういったことをどんどんしっかり議論していかなければ、私は、大変矢継ぎ早に、変動料金の問題だとかその他いろいろありますけれども、料金に関わってそういったことがどんどん行われている、これで本当にいいんだろうかということを私はやっぱり考えなきゃならないだろうというふうに思っております。
 もう時間が来てしまいました。
 先ほど局長の答弁の中にも、コロナ対策ということもありました。全タク連の方の要請見れば、活性化の十一項目とは別に、コロナ対策の中で、雇調金の特例措置の延長ですとかあるいは持続化給付金の増額、複数回の支給、こういったことを幾つか並べた項目もありました。そこにはダイナミックプライシングをやって応援してほしいという話ではなかったんですよね。
 やっぱりこういったことこそこれから必要になってくるだろうということを指摘をさせていただいて、質問を終わりたいと思います。

#114
○木村英子君 れいわ新選組の木村英子です。
 本日は、障害者が地域で生きるための住宅確保について質問いたします。
 障害者権利条約十九条では障害者が住みたいところに住む権利がうたわれていますが、現状は、家を探すことから契約に至るまでにまだまだ障害を理由とした差別や偏見がなくならず、とても大変な思いをしている障害者がたくさんいます。
 二〇〇七年に、障害者や高齢者、低所得者、子育て世帯などの住宅確保要配慮者が入居しやすい住宅の確保や支援のために、住宅セーフティーネット法が施行されました。この法律に基づき、要配慮者が住居を確保するため、各自治体において不動産業者や居住支援団体と協議する場である居住支援協議会が設置され、住居に関する相談やあっせんを行ったり、家賃保証や緊急連絡先の提供、入居時の見守りの支援など、入居前から入居後まで様々なサービスを提供することになっています。
 しかし、令和三年四月二十八日時点で、この居住支援協議会は百八の自治体にしか設置されておらず、さらに、障害者当事者団体の、ちょっと失礼します。

#115
○委員長(江崎孝君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕

#116
○委員長(江崎孝君) 速記を起こしてください。

#117
○木村英子君 済みません。
 さらに、障害者当事者団体が協議会の構成員に入っているところはたった二十の自治体しかありません。
 京都市では、障害者の方が居住支援協議会に相談に行ったところ、高齢者の住宅問題しか取組実績がないと言われ、対応してもらえなかったというケースがありましたが、当事者が協議会と何度も対話を重ねたことで改善されました。
 このように、まだまだ障害者への理解が少なく、障害当事者が粘り強く訴えていかなければならない現状です。本来なら、障害者の住宅の問題を解決するためにつくられた居住支援協議会なのですから、国が率先して障害者に対する理解の促進を図るために居住支援協議会などへの研修を実施するとともに、協議会への当事者参画を進めていただきたいと思います。
 また、二〇一七年度の住宅セーフティーネット法の改正に伴い、障害者や高齢者等の要配慮者が賃貸住宅に円滑に入居できるように、賃貸住宅への入居に係る住宅情報の提供、相談、見守りなどの生活支援等を行う法人として住宅確保要配慮者居住支援法人を設定されることができるようになっています。
 資料一を御覧ください。
 この居住支援法人が行う活動に応じて、国の居住支援法人活動支援事業では最大一千万円までの補助金が出ることになっています。令和二年度には百七十三法人に対して補助金が出され、障害者や高齢者等の住居の確保のために支援活動を行っていますが、補助金が十分にもらえていないという法人からの相談が寄せられています。
 ある居住支援法人では、応募要領に従って申請したにもかかわらず満額の補助が受けられずに、活動を続けることが困難な状況に置かれています。この法人が国交省に補助金が出ない理由を聞いたところ、ほかにも申請する法人がたくさんあって予算が足りないからと言われたそうです。
 この問題は一つの法人に限った話ではなく、資料二を御覧いただくと分かるとおり、全国の居住支援法人の集まりである全国居住支援法人協議会からも同様の要望書が提出されています。
 居住支援法人が障害者や高齢者等の住居に関する支援活動を円滑に行っていくために、この居住支援法人活動支援事業の適切な補助の見直しを含め、国交省として責任を持って対応していただきたいと思いますが、どのようにお考えでしょうか。

#118
○政府参考人(和田信貴君) お答えいたします。
 居住支援法人につきましては、平成二十九年の住宅セーフティーネット法の改正により設けられたものでありまして、障害者などの住宅確保要配慮者の居住支援を行う法人を都道府県知事が指定するものでございます。
 この新たに法制化された居住支援法人による居住支援、これを進めていくために、平成二十九年度から、居住支援法人活動支援事業ということで、居住支援の活動の立ち上げなど、こういったものについて支援を行ってきてございます。
 委員御指摘の本事業の補助金の額でございますが、法人の業務の項目ごとの合計額以内の額で、法人につき一千万円を限度とすることになっています。このため、法人の業務内容によっては、業務の項目ごとの合計額、これ一つ一つ積み上げていきますので、一千万円に満たない事例もございます。
 また、毎年の申請法人数によってあらかじめ定められた予算額の中で配分し、各法人の補助金額を決定するということでございますので、委員御指摘のとおり、令和二年度補助事業につきましては、百七十三法人に対し約六億円、平均しますと一法人当たり約三百五十万円という交付になってございます。本事業につきまして、障害者等に対する居住支援の充実を図るため、令和三年度予算より、障害者の入居の円滑化に係る活動を実施する法人につきましては五十万円を加算するという仕組みを新たに設けました。
 また、今後につきましては、居住支援法人による障害者への支援が進みますよう必要な予算額の確保にしっかりと努めるとともに、居住支援法人が配分される補助金の見当がある程度付けられるということも大切かと思いますので、前年度の補助金の平均額というようなものを各居住支援法人に周知するなど、居住支援法人が活動しやすい環境を整えていきたいと思ってございます。

#119
○木村英子君 では、更なる検討をお願いいたします。
 次に、障害者の住宅確保のバリアをなくすためには、居住支援の充実を図るとともに、居住支援や賃貸住宅に関わる人たちの障害者への理解を促進することが最も重要です。重度障害者である私も住宅探しには苦労してきましたが、障害者に対する理解が進んでいないことが住宅探しを困難にする大きな原因の一つだと思っています。
 資料六を御覧ください。
 障害者差別解消法の実施に伴い、国土交通省所管事業における障害を理由とする差別の解消の推進に関する対応指針が作られ、宅地建物取引業に対しても障害者への差別的な行為をしないことが明記されています。
 最近では、不動産屋において障害を理由に門前払いするようなところは少なくなり、物件を紹介してくれる不動産屋が増えてきました。しかし、実際に部屋を借りる際、大家さんの障害者に対する理解が進んでいないために断られてしまうことが多いのが現状です。
 例えば車椅子を使用している場合、部屋に傷が付く、居住者以外の介護者やヘルパーが出入りされるのは困るといって入居を断ったりするケースが多くあります。また、知的障害者の場合、大声を出して周りに迷惑を掛けるのではないか、火事を起こされるのではないかと思われ、貸してくれる大家さんが少なく、入居できたとしても、入居時にいつでも退去しますという誓約書を書かされたり火を使わないようになどの条件を付けられたりするなど、様々な障害を理由とした差別を受けています。
 こうして幾つもの不動産屋を回って家を探しても、貸してくれるところまで見付からず、家が見付かるまでに半年や一年掛かることも少なくありません。こうした現状は、社会の障害者に対する理解が遅れていることが原因です。
 資料三を御覧ください。
 実際に公益財団法人日本賃貸管理協会が平成三十年度に行った調査では、賃貸人の七五%が障害者の入居に拒否感を持っているとされており、この拒否感については平成二十七年の調査から全く変わっておらず、障害者への理解が進んでいないことが分かります。
 また、資料四のとおり、国交省の令和元年度に行った調査では、障害者の入居について条件を付加するなど入居制限をしている賃貸人が約四〇%にも上ると調査結果が出ています。この賃貸人の入居拒否の理由は、一位が近隣住民との協調性に不安、五二%、二位は衛生面や火事等の不安、二八%であり、賃貸人の障害者への理解不足からくる偏見を解消するために、取組が早急に求められています。
 このような現状において、国交省における障害者差別解消法の対応指針では、宅地建物取引業のみが対象になっており、不動産管理業や賃貸人に対する記載がありません。そのため、どのような行為が障害者への差別に当たるのか、また必要な合理的配慮は何なのかが不動産管理業や賃貸人に周知されていない現状が問題だと思われます。
 今回の障害者差別解消法改正に伴い、障害者が住宅探しの際に差別されないように、国交省における障害者差別解消法の対応指針の中に不動産業者全般を含めての対応指針を作ることを検討していただきたいと思います。
 さらに、あらゆる方向からの取組を促進させることが障害者の住宅のバリアを改善していくと思いますので、改正されたバリアフリー法に定められている教育啓発特定事業なども用いて、居住支援協議会、居住支援法人、不動産事業者及び賃貸人に対して、障害者に対する理解を促進するため、当事者を含めた研修を進めていただきたいと思いますが、この二点について御検討いただきたいので、赤羽大臣のお考えをお聞かせください。

#120
○国務大臣(赤羽一嘉君) まず第一点目のことにつきましては、障害者差別解消法に基づきまして、これまで、国土交通省所管事業に対しまして障害を理由とする差別の解消の推進に関する対応指針、ガイドラインを策定しておりまして、その中で、今御紹介いただきましたが、宅地建物取引業者に対しましてはしっかりとそうしたことが徹底されているというふうに承知をしております。
 このことを、今回御指摘もありましたので、改正法の趣旨を踏まえましてしっかり見直しを行う予定でございます。また、御指摘の賃貸住宅管理業の関連分野ですとか、また家主の皆さんに対しましても対応指針に明示する方向で検討をしていきたいと、こう考えております。
 二点目につきましては、令和二年のバリアフリー法改正によりまして、今お話ございました市町村が策定する基本構想に新たに教育啓発特定事業という、ソフト面のバリアフリーの、何というか、促進ということで位置付けをさせていただきましたので、しっかり市町村で障害者の皆さんに対する理解を深めるということを位置付けて促進をお願いしていくということにしていきたいと思っております。
 また他方、国交省、国から居住支援協議会に対しましては、現在研修等についての財政的支援も行っておりますが、こうしたことをしっかりと現場で行き届きますように、これまで以上にしっかり取組を進めてまいりたいと思います。
 以上です。

#121
○木村英子君 ありがとうございました。以上で質問を終わります。

#122
○委員長(江崎孝君) 本日の調査はこの程度にとどめます。
    ─────────────

#123
○委員長(江崎孝君) 海事産業の基盤強化のための海上運送法等の一部を改正する法律案を議題といたします。
 政府から趣旨説明を聴取いたします。赤羽国土交通大臣。

#124
○国務大臣(赤羽一嘉君) ただいま議題となりました海事産業の基盤強化のための海上運送法等の一部を改正する法律案の提案理由について御説明申し上げます。
 我が国の造船業は、国際競争の激化や新型コロナウイルス感染症の影響による市況低迷により、かつてない厳しい状況にございます。この未曽有の危機を乗り越えて世界屈指の国際競争力のある力強い産業として成長し、引き続き地域の経済、雇用や我が国の安全保障に貢献できるよう、生産性向上や事業再編等を通じた造船業の事業基盤の強化を強力に推進していくことが重要です。あわせて、熾烈な競争にさらされている我が国の海運業の競争力強化を図るとともに造船業に対する発注を喚起するため、海運業者による高性能、高品質な船舶の導入を促進する必要がございます。
 さらに、海運業の担い手である船員については、高齢化が顕著であり、新規就業者数は増加しているものの若手船員の定着が課題であるため、船員の労働環境の改善を図る仕組みを構築し、船員の働き方改革を進めていくことが必要です。あわせて、内航海運業につきまして、船員の働き方改革の実効性を高めるとともに経営力の向上を図る観点から、取引環境の改善や生産性向上のための措置を講ずる必要がございます。また、船舶の安全性向上、運航の効率化等を推進するため、ITを活用した新たな技術の導入を促進する必要があります。
 加えて、外国クルーズ船内における新型コロナウイルス感染症の拡大事案を踏まえ、外国クルーズ事業者等における輸送の安全や旅客の安全に関わる事態に対し、国として円滑かつ迅速に対応するための環境を整備する必要があります。
 このような趣旨から、この度この法律案を提案することとした次第です。
 次に、この法律案の概要につきまして御説明申し上げます。
 第一に、造船業者による事業基盤の強化に向けた取組や海運業者による高性能、高品質な船舶の導入を、金融支援等により支援するための計画認定制度を創設することとしております。
 第二に、船員の使用者に対し、船員の労働時間等を管理させるための労務管理責任者を選任し、船員の実情を考慮して、労働時間の短縮等の適切な措置を講ずることを義務付ける等の規定を創設することとしております。
 第三に、内航海運業者に対して船員の労働時間を考慮した適切な運航計画の作成等の必要な措置を義務付けるほか、内航海運業者と取引を行う荷主への勧告・公表制度等に関する規定を創設するとともに、船舶管理を効率化する観点から、内航海運業の登録制度の対象として船舶の管理をする事業を追加することとしております。また、遠隔から船舶の運航を支援する業務についての認定制度を創設し、認定を受けた者が行う当該業務の対象となる船舶等については定期検査等を省略できることとしております。
 第四に、我が国において発着、寄港する外国のクルーズ事業者等に対する報告徴収に関する規定を創設することとしております。
 その他、これらに関連いたしまして、所要の規定の整備を行うこととしております。
 以上がこの法律案を提案する理由でございます。
 この法律案が速やかに成立いたしますよう、何とぞ御審議よろしくお願い申し上げます。
 以上です。

#125
○委員長(江崎孝君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。
 本案に対する質疑は後日に譲ることとし、本日はこれにて散会いたします。
   午後一時五十八分散会
ソース: 国立国会図書館
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