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2021/04/27 第204回国会 参議院 第204回国会 参議院 内閣委員会、総務委員会連合審査会 第1号 令和3年4月27日
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2021/04/27 第204回国会 参議院

第204回国会 参議院 内閣委員会、総務委員会連合審査会 第1号 令和3年4月27日

#1
令和三年四月二十七日(火曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
   内閣委員会
    委員長         森屋  宏君
    理 事
                酒井 庸行君
                徳茂 雅之君
                木戸口英司君
                平木 大作君
                矢田わか子君
    委 員
                大家 敏志君
                岡田 直樹君
                古賀友一郎君
                高野光二郎君
                山田 太郎君
                山谷えり子君
                和田 政宗君
                小沼  巧君
                塩村あやか君
                杉尾 秀哉君
                石川 博崇君
                柴田  巧君
                高木かおり君
                市田 忠義君
                田村 智子君
   総務委員会
    委員長         浜田 昌良君
    理 事
                進藤金日子君
                堀井  巌君
                那谷屋正義君
                若松 謙維君
                片山虎之助君
    委 員
                石井 正弘君
                今井絵理子君
                片山さつき君
                滝波 宏文君
                柘植 芳文君
                二之湯 智君
                長谷川 岳君
                松下 新平君
                三浦  靖君
                山本 順三君
                小沢 雅仁君
                岸 真紀子君
                吉川 沙織君
                吉田 忠智君
                下野 六太君
                柳ヶ瀬裕文君
                小林 正夫君
                芳賀 道也君
                伊藤  岳君
   国務大臣
       総務大臣     武田 良太君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(マイナ
       ンバー制度))  平井 卓也君
   副大臣
       内閣府副大臣   藤井比早之君
       厚生労働副大臣
       内閣府副大臣   山本 博司君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        宮崎 一徳君
       常任委員会専門
       員        佐藤 研資君
   政府参考人
       内閣官房内閣審
       議官       向井 治紀君
       内閣官房内閣審
       議官       時澤  忠君
       内閣官房内閣審
       議官       冨安泰一郎君
       内閣官房内閣審
       議官       二宮 清治君
       内閣官房内閣審
       議官       江口 純一君
       内閣官房内閣審
       議官       内山 博之君
       内閣官房内閣審
       議官       山内 智生君
       内閣府大臣官房
       長        大塚 幸寛君
       警察庁長官官房
       審議官      宮沢 忠孝君
       個人情報保護委
       員会事務局長   福浦 裕介君
       総務省大臣官房
       長        原  邦彰君
       総務省大臣官房
       総括審議官    竹村 晃一君
       総務省大臣官房
       地域力創造審議
       官        大村 慎一君
       総務省自治行政
       局長       高原  剛君
       総務省自治行政
       局公務員部長   山越 伸子君
       総務省総合通信
       基盤局長     竹内 芳明君
       厚生労働省子ど
       も家庭局児童虐
       待防止等総合対
       策室長      岸本 武史君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○デジタル社会形成基本法案(内閣提出、衆議院
 送付)
○デジタル庁設置法案(内閣提出、衆議院送付)
○デジタル社会の形成を図るための関係法律の整
 備に関する法律案(内閣提出、衆議院送付)
○公的給付の支給等の迅速かつ確実な実施のため
 の預貯金口座の登録等に関する法律案(内閣提
 出、衆議院送付)
○預貯金者の意思に基づく個人番号の利用による
 預貯金口座の管理等に関する法律案(内閣提出
 、衆議院送付)
    ─────────────
   〔内閣委員長森屋宏君委員長席に着く〕

#2
○委員長(森屋宏君) ただいまより内閣委員会、総務委員会連合審査会を開会いたします。
 先例によりまして、私が連合審査会の会議を主宰いたします。
 デジタル社会形成基本法案、デジタル庁設置法案、デジタル社会の形成を図るための関係法律の整備に関する法律案、公的給付の支給等の迅速かつ確実な実施のための預貯金口座の登録等に関する法律案及び預貯金者の意思に基づく個人番号の利用による預貯金口座の管理等に関する法律案、以上五案を一括して議題といたします。
 五案の趣旨説明及びデジタル社会形成基本法案の衆議院における修正部分の説明につきましては、お手元に配付いたしました資料により御了承願い、その聴取は省略をいたします。
 これより質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言を願います。

#3
○三浦靖君 おはようございます。自由民主党の三浦靖でございます。
 重要な連合審査会において貴重な質疑の機会をいただけましたことに感謝申し上げるところでございます。
 私は、地方自治を所管する総務委員会所属でございますので、自治体の視点に立って質問をさせていただければと思っておるところでございます。
 そういった中で、私の社会人生活というものは、まさにIT技術、デジタル技術の進展とともに歩んできた、悪く言えば翻弄され続けた、そういった社会人生活を送ってきました。新入社員のときには職場では全体では数台しかなかったパソコンが一人一台になっていき、携帯電話は小型化、多機能化が進み、今や国民の大多数が個人所有をする時代になりました。
 残念ながら、個人的には、その環境変化であり、知識やスキルが十分に適応できていないことを非常に実感し、反省しているところではありますけれども、政府におかれましては、二〇〇一年にe―Japan戦略を策定され、世界最先端のIT国家を目指し、その後、技術革新と時代の要請に応える形で、IT新改革戦略など、切れ目なく継続的に施策を講じられてきたことと思われます。
 しかしながら、現状を見ますと、国連の電子政府ランキングが示すように、決して満足のできる結果ではなかったのではないでしょうか。
 そこで、日本のデジタル化が思惑どおり進展しなかったことに対して、国、地方自治体、それぞれの原因をどのように解されているのか、また、期待すべき地方の姿についてお聞きしたいと思います。この度のデジタル庁設置により、今回こそ省庁間に横串を通し、そして、国と地方との垣根、また地方間の垣根を取り除けると期待のできる答弁をお願いしたいと思います。

#4
○政府参考人(二宮清治君) お答え申し上げます。
 日本のデジタル化についてでございますけれども、IT基本法の施行後、二〇〇一年一月に策定をされましたe―Japan戦略は、当初、超高速ネットワークインフラの整備を最重点政策に掲げ、この目標は早期に達成をされたところでございます。
 しかしながら、先生御指摘のとおり、その後、官民いずれにおきましてもこのインフラを十分に使いこなせなかったということは反省点だろうと考えてございます。特に今回の新型コロナウイルス感染症への対策では、対応では、行政サービスや民間におけるデジタル化の遅れなど、様々な課題が浮き彫りになってきているところでございます。
 その要因といたしましては、国につきましては、マイナンバー等のデジタル基盤に関する制度や手続の所掌が複数省庁に分散していること、また、情報システムが省庁ごとに個々にばらばらに構築され、十分な連携がなされていないこと、また、各府省で所管業界を対象としたデータ利活用の推進等が図られているものの、府省横断的な視点が十分でないことといった省庁の縦割りの問題があると考えております。
 また、地方についてでございますけれども、法令等により共通的に処理をする業務におきましても、その情報システムに各団体がそれぞれカスタマイズを行い、それぞれが調達することなどによりまして、調達の負担が増大していること、クラウド利用が円滑に進まないこと、住民サービスを向上させる最適な取組の全国展開が迅速に進まないことといった地方自治体の個別対応の問題があると考えてございます。
 これらを解決するため、強力な司令塔機能を有するデジタル庁の設置などによりまして、国、地方の共通デジタル基盤の整備など、縦割りを排除したデジタル化の取組を進めることとしているところでございます。
 地方への期待ということでございますが、こうした取組を通じまして、地方においては、デジタルの活用による行政運営の効率化や地域経済の活性化などが図られることで、持続可能性のある地域社会が実現することを期待しているところでございます。

#5
○三浦靖君 今回こそは、このデジタル化の利便性を国民の全てに実感できる、そういった社会をつくっていただくことを心から切望するところであります。
 先ほどお聞きした日本のデジタル化の進展が進まなかった、遅れとかデジタル敗戦、私はこういった表現が好きではないんですけれども、一方で、国連の、先ほど申し上げましたように、国連の電子政府ランキングにおいてはデンマークであったりエストニアなどは上位常連国でありまして、特に国家主導で早くから政府のデジタル化を進めた国としてエストニアが名高いわけでありますが、エストニアの取組、現状について具体的に分かりやすくお知らせいただけますでしょうか。お願いいたします。

#6
○政府参考人(二宮清治君) お答え申し上げます。
 議員御指摘のエストニアでございますけれども、二〇二〇年の国連電子政府調査で三位となるなど、行政サービスのデジタル化が最も進んだ国の一つであると認識をしてございます。
 エストニアにおきましては、電子申請や電子取引の際の認証基盤となるIDカードを国民の九八%が所有するに至っております。また、この広く普及したIDカードを活用いたしまして、行政手続の九九%をオンラインで実施可能なほか、医療機関での受診履歴の確認を可能とするなど、利便性を高めるための取組がなされていると承知をしてございます。

#7
○三浦靖君 エストニアの人口は川崎市より僅かに少なく、さいたま市より僅かに多い程度、その程度の日本の都市と比べてもそのぐらいの大きさではありますけれども、国家の大小、人口の多寡にかかわらず、先ほど御説明いただきました、現在エストニアは、公共サービスが二十四時間三百六十五日オンラインで、さらに、個人のIDカードを九八%の国民が所有している。そういった姿というものはやはり日本も率先して見習うべきではないかと考えておりますので、皆さんの取組に期待をするところでございます。
 さて、私は、世の中を一変するような革新的な技術こそ、物理的に不便な方々がその利便性や利益を最も享受できる、そういうふうになるべきだと私は考えております。デジタル技術の進展はまさにその一つでございまして、今回のデジタル化は、人口減少、少子高齢化という大きな課題を抱え、また、平成の大合併により広域化した自治体、地理的条件不利な地方こそ、この恩恵を実感できなければ無意味になってしまうのではないかと思われます。
 確かに、先ほどの答弁にあったように、これまでの施策によってインフラの整備、こういったものは国によってかなり進んできたようには理解しておりますけれども、残念ながら、その技術といいますか、そのインフラ整備をされたものに関して、残念ながら、それを使い切る、活用できる人材というのはまだまだ地方自治体には限りなく少ないのではないかなと思われます。
 そこで、地方自治体のデジタル人材の確保そして育成に関してどのようにお考えであるのか、お聞きしたいと思います。お願いします。

#8
○政府参考人(大村慎一君) お答えいたします。
 地方自治体のデジタル化の推進に当たりましては、専門的な知識を持つデジタル人材の確保や職員の育成が重要と認識をいたしております。
 このため、これまでも総務省として、ICTにより地域が抱える様々な課題を解決するため地域情報化アドバイザーを派遣してきておりますが、さらに、今年度からは、新たに市町村がCIO補佐官として外部人材を任用する場合などに要する経費につきまして財政措置を講じることとしたところでございます。
 また、職員の育成につきましては、これまでも自治大学校、地方公共団体情報システム機構等の関係機関におきまして、一般職員向けの研修から専門性の高い研修まで幅広い研修が実施をされているところでございます。
 総務省としては、今後とも、デジタル庁を含めた関係機関と連携をいたしまして、地方自治体のデジタル化が円滑に進みますように、デジタル人材の確保や職員の育成をしっかりと支援してまいりたいと考えております。

#9
○三浦靖君 是非ともお願いしたいと思います。
 私、地方議会出身でございますけれども、地方自治体というのは、残念ながら、情報だとか通信だとかそういったものを取り扱う専門の職員がいない、また、残念ながら、そういったところへの配置というのも限りなく少ない、こういった状況でございます。
 そういった中で、先ほどのように人材の育成そして確保、こういったものに取り組んでいただきたいと思いますけれども、先ほどおっしゃった地方のデジタル化関連に際する歳出、財政措置というものをお考えだということではありますけれども、もう少し詳しく、どうやって手当てをされるのか、お聞かせいただけますでしょうか。お願いいたします。

#10
○政府参考人(大村慎一君) お答えをいたします。
 自治体におきまして、行政サービスの更なる向上、効率化のため、デジタル化を進めていくことは極めて重要でございます。
 このため、自治体が情報システムの標準化や行政手続のオンライン化等にしっかりと取り組めますよう、令和二年度第三次補正予算におきまして、デジタル基盤改革支援補助金を一千七百八十八億円計上したところでございます。さらに、令和三年度地方財政計画におきまして、地域社会のデジタル化を集中的に推進するため、新たに地域デジタル社会推進費二千億円を計上いたしております。
 総務省としては、今後もデジタル庁等の関係機関と連携して、財政面を含めて地方のデジタル化をしっかりと支援してまいりたいと考えております。

#11
○三浦靖君 是非お願いいたしたいと思います。
 先ほども申し上げましたように、私、地方議会出身ですけれども、年四回の定例会ごとにシステム改修費というのが度々数百万、数千万というふうに上がってきて、一体これは何に使うのか、どういった形のものかということを質疑したことも過去にはありますけれども、それぐらい地方にとってはそのシステム改修というのが負担がかなり重なってきますし、重たいものである。そしてまた、そのために我々もやっていかなければならなかったという過去の経験がありますので、是非ともその財政措置、財政支援についてはお願いしたいところでございます。
 その点で、先ほども申し上げましたように、デジタル化の恩恵というのは国民が全てその恩恵を享受し、むしろ、都市との地理的不利、地方においても、日常生活において不便、例えば、役場までの、窓口までのどうしようもない物理的空間、そういったハードルを霧消することが必要。今まで物理的空間とデジタル仮想空間は切り離されたものであったんですけれども、IoTというものが、センサーで取得したデータをインターネットを経由してクラウドサーバーに蓄積していく、そのデータを人間や学習済みのAIが予測判断し、それに基づいてものに行動する、これがIoTの技術なんですけれども、これは物理空間と仮想空間を結び付ける技術であります。
 この度のデジタル化、デジタル庁の設置、こういったものを進めることによってこの二つの世界を一体化させる、また地方と国を一体化させていく、利用者と利便性が格段に向上するようなこういった革新的な機能やサービスが次々と生まれてきますので、それを上手に使っていただきたいことを望んでいきたいと思っております。
 それでは、最後の質問に入りますけれども、いわゆる個人情報保護の二千個問題についてお聞きしたいと思います。
 我々が社会生活を営む上で、氏名や住所など個人の特定できる情報は、公共部門と民間部門で定義が異なり、また、民間事業者向け、国の行政機関向け、独立行政法人向けのそれぞれの個人情報保護法で守られております。さらに、各地の地方自治体がそれぞれに向けて条例がございまして、情報を取り扱う主体によって、一定のルールはありながらも、規定や運用がばらばらになっています。
 これが二千個問題でありますけれども、私自らに振り返ってみれば、通信販売やスマホのアプリを利用するとき、また懸賞に応募するときなど比較的簡単に個人情報をさらしている、こういった状況があるわけですけれども、相手側には厳格な取扱いを非常に望んでおりまして、それが公的機関ならばなおさらな、こういった状況でございます。
 しかしながら、本当の意味でのデジタル化を実現するのであれば、新型コロナウイルス対策において行政機関や地方自治体間のデータ連携の課題が浮き彫りになったように、個人データ流通の円滑化を妨げないように保護措置は必要最小限にするのが肝要であることも私理解しておるところでございます。
 ただし、自治体が熟議を重ね、独自に築き上げてきた個人情報保護条例をいとも簡単にリセットという、こういった表現をされるというのは、地方議会出身の私としましてはいささか釈然としないところもあります。地方自治体に対しまして十分な配慮と必要が、あっ、配慮が必要だと考えますけれども、見解をお聞かせいただきたいと思います。

#12
○国務大臣(平井卓也君) 先生御指摘の二千個問題の解消ということですが、以前の私の答弁でリセットと申し上げたのは、各地方公共団体において、改正法の施行までに、既存の条例の全ての規定について、地域の特性に照らし存置する必要があるものとそれ以外のものを棚卸しした上で、必要な条例の改廃を行っていただくということになる、そういう趣旨でございます。例えば、既存の条例の規定のうち、改正後の個人情報保護法と実質的に同趣旨のものは存置する必要がなくなることから、各地方公共団体において改正法の施行までに廃止していただくことになると考えています。
 いずれにせよ、改正案の成立後は、法の円滑な施行に向けて地方公共団体に対し丁寧な説明に努めてまいります。
 また、我が国の個人情報保護法制が地方公共団体の先進的な取組により主導されてきたことは紛れもない事実であり、今後、法の施行のためのガイドラインの策定や個人情報保護法の定期的な見直しを行う際は、住民に密着した行政を行う地方公共団体の意見や提案を積極的に反映していくことが重要であると考えております。

#13
○三浦靖君 終わります。

#14
○小沢雅仁君 おはようございます。立憲民主・社民の小沢雅仁でございます。
 今日は、連合審査の質問に五十分間立たさせていただきます。どうぞよろしくお願いしたいと思います。森屋委員長は同じ山梨県出身でございまして、どうぞよろしくお願いしたいと思います。
 まず、デジタル関連法案の質疑に入る前に、国民の関心が高いワクチンについて少し質問させていただきたいと思いますが、既に四都府県に緊急事態宣言が発令をされました。
 私も二十三日の夜八時からの菅総理の記者会見をテレビで見ておりましたけれど、再び宣言を出すことがないようにしっかりやるのが私の責務だと言って三月二十一日に解除して、僅か一か月余りで三度目の緊急事態宣言を出さざるを得ない状況、感染拡大を招いた、これはもう本当に菅総理の責任は極めて重大であると私は強く指摘しておきたいと思います。記者会見では心からおわびすると頭を下げられたものの、我が国のリーダーとして言葉も姿勢も余りにも軽いと言わざるを得ません。
 先週の二十三日に開催された衆参の議院運営委員会に、本部長である菅総理からの国会に対する事前の報告を私たちは強く求めました。にもかかわらず、出席しませんでした。あの時間、十三時からの衆議院の議院運営委員会には、確かに衆議院厚生労働委員会に、菅総理、出席をしておりましたけれど、終わった後すぐに官邸に戻られました。十四時からの参議院の議院運営委員会には間に合ったと思っております。再び宣言を出すことがないようにしっかりやることは私の責務だと言っておきながら、その菅総理から直接国会に報告がなかったということも、これは私は極めて遺憾であり、国会軽視であると、このことも強く指摘しておきたいというふうに思います。
 それにしても、この間の菅総理の言葉からは、先日の記者会見においても、この国の指導者として国民の命と暮らしを守り抜くという責任や覚悟も私は感じられませんでした。是非とも国民とこの危機感を共有して難局を乗り越えていくんだと、強い意思を是非示していただきたいというふうに思います。そういった国民の受け止めが私は一昨日の補欠選挙や再選挙の結果であったというふうに思っております。
 それでは、ワクチンの質問に入りたいと思います。忙しいところ、山本副大臣、お越しいただきまして、ありがとうございます。
 まず初めに、二十三日の参議院本会議において、我が党の真山議員がワクチンに対する質問に対して、菅総理は九月までに確保されるめどが立ったと答弁をされました。このことについて国民に丁寧に説明する責任があるというふうに思いますが、この事実内容についてまずお伺いしたいと思います。

#15
○副大臣(山本博司君) 今回の電話会談におきまして、菅総理大臣から九月末までに我が国の対象者に対しまして確実にワクチンを供給できるように追加供給を要請し、ファイザー社CEOからは協議を迅速に進めたいと、こういう話があったと承知している次第でございます。
 そうしたことから、今後、九月末までにはファイザー社や、薬事承認が前提ではございますけれども、その他のワクチンを含めまして、接種対象となる国民全員に必要な接種を行える回数の供給がなされるめどが立ったと考えている次第でございます。

#16
○小沢雅仁君 めどが立ったということでありますけれど、これから正式な契約を多分されるんじゃないのかなと思いますが、そのめどと、それと、契約が終了した段階で正式に公表されるお考えはございますか。

#17
○副大臣(山本博司君) この契約に関しましては、契約はまだこれからでございますので、これから進めるわけでございますけれども、これは相手方との関係もございまして、具体的な今後のスケジュールであるとか、また契約内容に関しましては、お答えすることは差し控えたいと思う次第でございます。

#18
○小沢雅仁君 いずれにしても、総理が申し上げた時点ではまだ協議が始まっていなくて、まあある面、口約束であったということだろうというふうに思っております。
 それで、これまでにファイザー社と契約済みの供給量は何回分で何人分に相当するのか、また、承認の可能性がありますモデルナ社、アストラゼネカ社のワクチンは何回分で何人分を契約しているのか、教えていただきたいと思います。

#19
○副大臣(山本博司君) この新型コロナワクチンに関しましては、ファイザー社のものも含めまして、今年一月までに三社から合計三億一千四百万回分、一億五千七百万人分の供給を受ける契約の締結に至っている次第でございます。
 具体的には、ファイザー社が一億四千四百万回、約七千二百万人分でございます。モデルナ社が五千万回、約二千五百万人分でございます。アストラゼネカ社が一億二千万回、約六千万人でございます。
 以上でございます。

#20
○小沢雅仁君 合計で一億五千七百万回分ということで、まあ承認されればの話だというふうに思いますが、ひとまず、十六歳以上の国民が希望すれば全員二回接種できる分のワクチンの量は多分確保されているんじゃないのかなというふうに思いますが、それも、この確保数を踏まえて更に、言うなれば、ファイザー社と九月末までにめどが立ったという発言されておりましたけれど、あとどのぐらいの量を、供給量をファイザー社から確保しようとしているのか、教えていただきたいと思います。

#21
○副大臣(山本博司君) この委員からの御質問でございますけれども、これは具体的な数量ということでございますので、契約の中身に関することでございますので、お答えは差し控えたいと思います。

#22
○小沢雅仁君 これ以上お聞きになっても多分具体的な内容は出てこないというふうに思いますけれど、四月二十二日に都道府県に通知された高齢者向け第五クール、一万六千箱の配分によりまして、これまでの供給量と合わせて全ての高齢者の一回目の接種分が確保されたというような認識でいいのか、お伺いをしたいというふうに思います。
 あわせて、これちょっと通告で言っていなかったかもしれませんが、高齢者約三千六百万人の二回接種分を配布できる供給量はいつ頃までを見込んでいるのかと、二回目が全て終了する見込みというのをもしお分かりになりましたらお聞かせいただきたいと思います。

#23
○副大臣(山本博司君) 高齢者向けに配送するワクチンでございますけれども、一箱の中に百九十五瓶入っておりまして、五月十日の週からは一瓶から六回接種できる注射器とともに自治体に送付する予定でございますので、一万六千箱、単純計算しますと、百九十五のバイアル、また六回を掛けますと千八百七十二万回分に相当する次第でございます。よって、五月十日の週から配送する一万六千箱をもって、高齢者約三千六百万人分の約半数の方に接種可能な数、数量が供給される予定でございます。また、高齢者三千六百万人分に関しては、全ては六月までには供給をされるということでございますので、そうした形で進める状況でございます。
 また、この高齢者の優先接種に関しましては、四月十二日からスタートをしておりますけれども、自治体によって人口規模、様々の、スピードによって違いございますけれども、一万六千箱のワクチン、一回目の接種用に限定しないで、接種のスピードが速い自治体に関しましては二回目も接種用として構いませんので、その形で進めていく形でございます。

#24
○小沢雅仁君 分かりました。
 そこで、菅総理が、高齢者接種七月完了を目指してくれという指示を出されたということが今朝の新聞にも載っておりますが、実は昨日、私ども野党がワクチン進捗フォローアップ野党合同チームというヒアリングを行いまして、私の住んでおります甲府市から来ていただきまして、高齢者のワクチン接種の今後の具体的な進捗状況をお伺いをしましたら、甲府市は、高齢者のワクチン接種は六月から始めて、高齢者全てが希望したと仮定すると三・七か月掛かるというふうにお答えをされました。ということは、九月中旬まで掛かるということなんです。
 それを、自治体の進捗状況をきちんと把握せずに、七月末までに完了してくれという指示を菅総理が出したというのは、これ余りにもちょっと乱暴じゃないのかなというふうに思いますが、これは通告しておりませんけれど、もしお考えがあったらお聞かせください。

#25
○副大臣(山本博司君) 菅総理のその決意といいますか、お話をいただきましたので、私も先週、高齢者の接種現場行かせていただきました。各自治体によって、それぞれスケジュールを含めて、供給量に応じて検討されておりましたので、今後、各自治体とのそうした計画等含めて、連携をしながら進めていきたいと思う次第でございます。

#26
○小沢雅仁君 早く高齢者の方のワクチン接種を終わらせたいという気持ちは私も十分理解できます。しかし、やっぱり自治体の進め方というのもあるわけで、それを何かこう押し付けるような形になってはよくないというふうに思いますし、その総理が言った言葉がテレビを通じたり新聞を通じたり報道されることによって、じゃ、自分はいつ受けられるんだという思いが高齢者の皆さんにどんどんどんどん膨らんでしまうと、余計現場に混乱、拍車を掛ける可能性があるというふうに思いますので、是非丁寧な対応をお願いをしたいと思います。
 もう一点、ワクチン接種記録システム、VRSについてお伺いしたいと思いますが、このシステム構築についてはIT室が連携をして構築されたというふうにお伺いしておりますので、ちょっと後ほど、これも通告しておりませんけれど、平井大臣にこのワクチンシステム、VRSについてちょっと所感をお聞き、後ほどしたいと思います。
 まず、このシステムの具体的な内容とその目的についてお伺いしたいと思います。

#27
○副大臣(藤井比早之君) VRSにつきましては、実は予防接種台帳、これにつきましては接種記録が反映されるまでに二か月から三か月程度を要するということもありまして、一回目から三週間後に二回目を接種する必要がある新型コロナウイルス感染症のワクチン接種につきましては、個人単位の接種状況等を自治体において逐次把握するワクチン接種記録システム、VRSを整備することといたしたところでございます。
 VRSは、接種対象者や接種券番号等の情報をこのシステムにアップロードすることで、接種現場で簡易な方法により接種情報をシステムに登録でき、その情報を自治体が閲覧できる仕組みとなっております。このシステムが構築されますと、クラウドを活用するために、災害に強いほか、引っ越して二回目の接種を別の自治体で受けられる方や接種券を紛失された方の利便性が向上する、これまでのように引っ越し先の自治体からの問合せに予診票を紙ベースで何枚もめくって調べなくてもよくなることで、自治体の事務の効率化や住民の問合せ対応が迅速化、効率化されるということが期待されておるところでございます。
 引き続き、自治体や医師会等と緊密に連携させていただきまして、システムの円滑な運用に取り組んでまいりたいと存じます。

#28
○小沢雅仁君 そういう具体的な内容と目的で、それぞれ現場に専用のタブレットを配付して利用していただいているというふうに思っておりますが、ところが、四月二十二日の日経新聞に、早期接種、デジタルの壁、システム煩雑、手作業入力もという見出しで、現場混乱、履歴管理に不安ということが報じられております。
 また、記事の中では、川崎市役所では国が配ったタブレットが積まれたままになっていたり、システムが煩雑過ぎて医療施設の人が入力できないという報道がされておりますが、この報道の中身については事実と受け止めておられるのでしょうか。

#29
○副大臣(藤井比早之君) ワクチン接種記録システム、VRSにつきましては、四月十二日の高齢者接種の開始に合わせて運用を開始したというところでございまして、これはシステムの確認も含めて段階を踏んで今やっていっているというところでございます。今のところ、一昨日、四月二十五日までの累計で七万四千八百五十二回の接種記録を入力いただいておるというふうに考えております。
 タブレットの端末につきましては、全国ほぼ全ての自治体から三万八千台を超える要望を受け入れて順次配送を行っておりまして、追加の要望にも随時お応えしているところでございます。
 また、自治体において接種対象者の登録に必要なVRSの利用登録が完了し、VRSの利用を開始した自治体は全体の九八%を超えているという状況でございます。
 システムの構築に当たりましては、接種現場での入力をタブレット端末によるバーコードやOCRラインの読み取りで可能とするなど簡易な方法で接種情報を登録できるようにする、予防接種台帳を兼ねることも可能とすることで自治体で予診票の情報を予防接種台帳に入力する作業が不要になるなど、自治体の事務負担ができるだけ発生しないよう十分に留意して進めてきたところでございます。
 また、自治体に対しましては、これまで三回の説明会の開催やQアンドAの作成を通じたきめ細かな対応に加え、現在、医師会等と連携して、読み取りのコツを含む分かりやすい操作説明の動画の配信や、土日祝日を含めてヘルプデスクによる問合せを受け付けるなど、きめ細かなサポートを行っておるところでございます。
 委員御指摘のとおり、様々な声があるというのは認識しておりまして、自治体の声を伺いつつ、個々の自治体の事情についてきめ細かく相談に乗りながら運用を進めてまいりたいと考えております。

#30
○小沢雅仁君 今お伺いをして、ちょっとやっぱり不安に感じています。
 なぜならば、四月二十日の内閣委員会で、我が党の小沼委員の質問に平井大臣が答えているんですが、今回、河野太郎大臣の下でそのワクチン接種記録システムをつくることになり、我々そのIT室を中心としたチームが発足したわけでありますけれど、このときはもう徹底的に自治体で、現場で使う方々の意見を取り入れながら、要するに仕様をどんどん変えてきましたと。これは非常にいいことだと思うんです。
 ですけど、それが、じゃ、本当に今回、タブレットが現場の皆さんが本当に使いやすいような仕様になっていたのかどうなのか、今の副大臣の答えを聞いていると本当にちょっと私は不安を感じておりますが、平井大臣にちょっと受け止めの所感を聞かせていただければと思います。

#31
○国務大臣(平井卓也君) このシステムを開発するに当たって、一月からで時間がなかったんですけど、地方自治体の現場の方々とか、また医師会の皆さんの意見を本当に丁寧に聞きました。
 タブレット、私も自分でやってみたんですけど、画面の押すところは三つしかなくて、あれ以上簡単なものって恐らく見たことないんですね。ですから、本当にシンプルで、余分な機能は全部なくして作っているんです。ですから、そういう意味で、その読み取りのコツというのは、多分焦点の距離のことだと思うんです、読み取りのバーコードの。
 そこら辺りのところとかを更に説明すれば、これはもうはっきり言って誰でも簡単に使えるものですし、何せ、我々が考えたのはやっぱりその接種記録を正確に記録するということですから、やっぱり人がやるよりは機械がやった方が絶対間違いないだろうということで開発しておりますので、先ほど副大臣が答弁されたように、その使い方でちょっとしたコツというのはやっぱりあるんだろうというふうに思いますので、そこら辺りを更にちゃんと説明するようにしていきたいと、そのように思います。

#32
○小沢雅仁君 ありがとうございます。
 いずれにしても、研修、リモートで研修を行ったりしているということでありますけれど、是非とも、自治体の皆さん、使っている皆さんの声を聞いた上で、改修できるところは改修しながら進めていただきたいというふうに思います。
 ワクチンの質問はこれで終わりにしたいと思いますが、昨日、新型コロナウイルスによる死者が一月二十三日に五千人を超え、僅か三か月後の昨日、一万人を超えました。非常に変異株の感染が急拡大して、医療現場が逼迫をしております。とりわけ、若い人、基礎疾患がない若い人も重症化になっているということで、国民に非常に不安が広がり始めております。
 昨日もテレビを見ておりましたら、ワクチン接種の予約をするための専用番号に電話を掛けてもつながらない、インターネットの予約方法が分からないということで、わざわざ自治体の窓口まで行って予約ができないかという高齢者の映像が流れておりました。
 是非とも、国民に強い負担を求めているわけですから、ワクチン接種の道筋を明確に示していただいて、引き続きの取組をお願いさせていただきたいと思います。
 山本副大臣始めワクチン関係の皆さん、御退席していただいて結構ですので、議長、お取り計らいをお願いします。

#33
○委員長(森屋宏君) 山本副大臣、御退席いただいて結構です。

#34
○小沢雅仁君 それでは、デジタル関係の質問を行いたいというふうに思います。
 まず、地方自治体における個人情報保護条例の統一は、自治体が独自の制度を構築してきた歴史を無視し、地方自治の本旨を阻害するのではないかという視点によって質問をさせていただきたいと思います。
 まず初めに、個人情報保護条例の統一化についてお伺いをしたいと思いますが、個人情報保護法上、個人情報保護上の改正により、現在、各地方自治体で定められている個人情報保護条例はどのようになるのか、まず平井大臣にお伺いしたいと思います。

#35
○国務大臣(平井卓也君) 各地方公共団体においては、改正法の施行までに、既存の条例の全ての規定について、地域の特性に照らし存置する必要があるものとそれ以外のものを棚卸しした上で、必要な条例の改廃を行っていただくことになっております。
 例えば、既存の条例の規定のうち、改正後の個人情報保護法と実質的に同趣旨のものは存置する必要がなくなることから、各地方公共団体において改正法の施行までに廃止していただくということになります。また、既存の条例の規定のうち、改正後の個人情報保護法の内容と矛盾、抵触するもの等についても、各地方公共団体において改正法の施行までに廃止していただくことを想定しております。なお、既存の条例の規定のうち、改正後の個人情報保護法の罰則規定と同じ行為を処罰するものについては、二重処罰禁止の観点から、改正法の施行とともに失効させることとしております。

#36
○小沢雅仁君 今の答弁は、前回、衆議院の内閣委員会で、リセットをしていただくということに対して、併せてのその答弁だったというふうに理解をしております。
 それで、棚卸しをして、廃止をする条例と残す条例ということでありますけれど、そのことの根拠、それと、上乗せ、横出しが禁止されるんじゃないかなと思うんですが、その根拠が改正法上のどの条文なのかを教えていただきたいと思います。

#37
○政府参考人(時澤忠君) お答えいたします。
 一般に、地方公共団体は、法律の範囲内で、あるいは法令に違反しない限りにおいて条例を制定することができるとされております。その旨が憲法九十四条及び地方自治法第十四条第一項に規定されているところでございます。
 今回の改正につきましては、全ての地方公共団体に適用されます全国的な共通ルールを法律で規定するものでありますが、この共通ルールは、個人情報保護の全国的な最低水準を設定するだけではなく、保護と利活用の適正なバランスを実現するための標準的なルールを定めるというものでございます。
 このような今回の法改正の趣旨に照らしませば、改正後の個人情報保護法におきまして、条例で独自の保護措置を設けることが認められるものは、地域の特性に照らして特に必要がある場合に限られると考えております。そのような考え方の下、各地方公共団体におきまして、改正法の施行までに条例の規定の棚卸しを行っていただく必要があると考えておるところでございます。

#38
○小沢雅仁君 条例制定権とは何か、御答弁ください。

#39
○政府参考人(時澤忠君) 憲法第九十四条におきまして、地方公共団体は法律の範囲内で条例を制定することができるというふうに規定されておりまして、このような地方公共団体の権能が条例制定権であると承知をしております。

#40
○小沢雅仁君 今お答えいただいた条例制定権と、今回のその棚卸しというような中身が、この自治体の条例制定権侵害に当たらないのかどうか、御見解をお願いしたいと思います。

#41
○政府参考人(時澤忠君) 先ほどもお答えいたしましたが、今回の法改正は、全ての地方公共団体につきまして、保護と利活用の適正なバランスを実現するための標準的なルールというものを定めるというものでございます。このような趣旨から条例の改廃の検討を行っていただくということになるわけでございます。
 この今回の趣旨につきましては、先ほども若干申し上げましたが、個人情報保護とデータの利活用の両立ということがございます。これには、全国的に統一した個人情報の保護の共通ルールの設定というのが不可欠であります。このような共通ルールの設定につきましては、地方自治法上の国と地方の役割分担という観点からすると、国が担うべき役割というふうに考えております。
 今回の改正後も、地方公共団体は、先ほども申し上げましたが、地域の特性に照らして必要がある場合には法律の範囲内で条例による独自の保護措置を講ずることは可能でございますので、また、今回の改正によりまして個人情報保護委員会にも権限が与えられます。これも地方公共団体に対する勧告等の権限でございますが、国の関与に関する地方自治法上の一般原則の枠内というものでございますので、今回の改正案につきましては地方自治の本旨に反するものではないというふうに考えているところでございます。

#42
○小沢雅仁君 今御答弁いただきましたけれど、地方自治体の個人情報の取扱い及び個人情報保護の在り方は、当該自治体における住民合意に基づき決定されるべきであるというふうに思っております。それを国の方から押し付けるというのは、私は、地方自治の本旨に反するのではないかというふうには思っておりますので、そのことを申し上げたいと思います。
 次に、地方自治体における個人情報の取扱いについてお尋ねをいたします。
 地方自治体が保有する個人情報の取扱事務は国で行うのか、自治体で行うのか、お伺いしたいと思います。

#43
○政府参考人(時澤忠君) 改正後におきましても、地方公共団体は個人情報保護の取扱いに関します事務を自らの事務として行うことになります。
 なお、改正後は、個人情報保護委員会が地方公共団体における個人情報の取扱いが適正であるかどうかを外部から監督することになりますけれども、個人情報を取り扱う事務の主体が国になるわけではございませんで、地方公共団体自らの事務として行うものでございます。

#44
○小沢雅仁君 地方自治体の個人情報の取扱事務は地方自治体で行うと。この自治事務を国からの一方的に制約するということは地方自治の本旨に反すると思いますけれど、考え方をお聞かせください。

#45
○政府参考人(時澤忠君) 先ほども若干御答弁申し上げましたけれども、今回の改正は、改正後におきましても、地域の特性に照らして必要がある場合には法律の範囲内で条例により独自の保護措置を講ずることが可能となるものでございます。また、今回の改正によりまして個人情報保護委員会に与えられます地方公共団体に対する勧告等の権限、これも国の関与に関する地方自治法上の一般原則の枠内というものでございます。したがいまして、今回の改正法案につきましては、地方自治を一方的に制約するものではなくて、地方自治の本旨に反するものではないと考えております。
 また、今回、改正に至る過程におきまして、地方三団体に対するヒアリングを複数回にわたり実施するなど、地方公共団体の意見を丁寧に聞いた上で検討を行ってきたところでございます。このような観点からも、今回の改正は地方自治に対しての干渉というものではないというふうに考えているところでございます。

#46
○小沢雅仁君 そこはまた改めて議論をしたいというふうに思います。
 改正個人情報保護法によって、自治体における個人情報の取扱いに関する事務も法定受託事務になるのでしょうか、教えていただきたいと思います。

#47
○政府参考人(時澤忠君) 地方公共団体におけます個人情報の取扱いに関する事務、これは今回の改正後も各団体が引き続き自治事務として行うものになるものでございます。

#48
○小沢雅仁君 次の質問に入りたいと思います。
 三月十七日の衆議院内閣委員会の時澤政府参考人の答弁で、基本的には、条例で法律上のルールよりも保護の水準を弱めたりとか、法律に明文の根拠が、そういったことは許されないということでございまして、地方公共団体の独自性というのは、先ほど申し上げました条例、要配慮個人情報、あるいは御指摘のとおり審議会等の、あるいは手数料とか、そういったものが条例で定めることができることになるものでございますと答弁されておりました。
 そこで、改正法案上、自治体が条例で定めるとされていることは、今の答弁で挙げられた二つのほか、個人情報取扱事務登録簿の作成、公表に関わるもの、本人開示請求における不開示情報の範囲、開示請求の手数料、開示請求の手続などがありますが、これ以外の点については、自治体の独自性が全く反映されない、できないということでよろしいのでしょうか。

#49
○政府参考人(時澤忠君) 現行の地方公共団体の条例の規定のうち、改正案の施行後も地方公共団体の独自の保護措置として規定を置くことが想定されている事項は、今議員の方から御指摘のありましたものに加えまして、個人情報の保護と利活用の適正なバランスを実現するための共通ルールを設定するというのが今回の法律の改正趣旨でございますので、一定の事項につきましては、明文の規定がなくとも条例で規定をすることができるものと考えております。
 具体的には、法の実施のための細則でありますとか、団体内部の手続的事項でありますとか、具体的な法的効力を伴わない理念事項、個人情報保護以外の観点から定められる事項、議会の、地方議会の自律権に関する事項、こういったものは制定できるというふうに考えております。
 なお、現行の個人情報保護条例にない独自の保護措置を改正案の施行後、地方公共団体が定めようとする場合等におきましては、その可否は地域の特性に照らして必要かどうかということが一般的な基準になりますので、これをこの基準に照らして個別に判断されるものと考えております。

#50
○小沢雅仁君 次に、改正後の個人情報保護法における条例の位置付けについて質問をさせていただきたいと思います。
 三月二十四日の衆議院内閣委員会、総務委員会合同審査会で、我が党の松尾議員の、個人情報保護に関する条例を各地方自治体が制定したという場合に制定できる条例の範囲というものは何かと、そして範囲の制限はあるのかという質問に対しまして、冨安政府参考人から、今回の法改正につきましては、個人情報保護の全国的な最低水準を画するだけでなくて、保護の利活用の適正なバランスを実現するための標準的ルールを定めるものでございます、地方の特性に照らし特に必要がある場合に認められるものと考えているところでございますと答弁されました。
 先ほどもほぼ同様の答弁があったというふうに思っておりますが、これは、先ほど申し上げた法律上定められている条例、配慮個人情報の追加や審議会からの意見聴取の手続とか、それとも、地方の特性上、特に必要がある場合には法律において条例で定めるとされている事項以外にも上乗せ、横出しも許容する趣旨か、改めてお伺いをしたいと思います。

#51
○政府参考人(時澤忠君) 先ほど答弁申し上げましたのと若干重なりますが、今回の改正は、全ての地方公共団体につきまして、個人情報の保護と利活用の適正なバランスを実現するための標準的なルールを定めるものでございます。
 したがいまして、改正後も、地域の特性に照らし特に必要がある場合には条例で独自の保護措置を設けることができるものでございます。

#52
○小沢雅仁君 もう少し具体的に伺いたいんですが、その場合、地方の特性に照らし特に必要がある場合とはどのような場合を指すのか、もう一度御答弁をお願いしたいと思います。

#53
○政府参考人(時澤忠君) 地域の特性に照らして特に必要がある場合といたしまして、具体的には、例えば、地域の特性に照らし特に配慮が必要と考えられる個人情報を当該団体におきまして要配慮個人情報と同様に取り扱うこと、あるいは、当該団体の情報公開条例との整合性を確保するために本人開示等請求におけます不開示情報の範囲を修正すること、こういったところが想定されるところでございます。

#54
○小沢雅仁君 次に、個人情報保護に関する各自治体の独自の条例制定について質問をしたいというふうに思います。
 個人情報保護に関して、各地方で独自の条例を作りたい、また、個人情報保護法以上の上乗せするようなものを作りたいというニーズが多分あるのではないかというふうに思いますという質問が衆議院内閣委員会、総務委員会の連合審査会でございました。
 そのとき、平井大臣は、今回、我々は、法律を出す過程において、相当地方自治体との意見交換をやってきたというふうに聞いております、そして、今回のこの改正というのは、要するに、個人情報の保護法、前改正、前々改正、ずっと流れがあって、附則に入って、そのために審議会を開いて改正につながるということで、三年ぐらいローリングしているのだと思います、そう考えると、今回の改正に関して、地方自治体に関しては十分御理解いただける、また、いただくよう努力をしてきた結果ではないか、そう思っておりますというふうに平井大臣、答弁をされております。
 これまでに、住民に密着した行政を行う地方公共団体の意見や提案はどのように聴取されたのか、お伺いしたいと思います。

#55
○政府参考人(時澤忠君) 今回の改正に至る過程におきまして、個人情報保護制度の見直しに関する検討会というのを開催いたしました。この場におきまして、二度にわたりまして地方三団体へのヒアリングを実施しまして、長年の条例の運用を踏まえた貴重な御意見をいただいたところでございます。特に、検討会におけます二回目の地方三団体へのヒアリングにおきましては、取りまとめの素案もお示しした上で、これに対する各地方公共団体の御意見を集約して御発表いただいたところでございます。
 また、これとは別に、昨年の十月でございますが、総務省におきまして、全都道府県、市区町村を対象に、個人情報保護条例の現状の把握や検討の方向性などに対する意見の調査を行ったところでございます。これに対しましては、全ての団体から御回答いただいております。
 その中で、例えば、死者に関する情報を個人情報の定義に含めないこと、あるいは目的外利用・提供を可能とする要件を行政機関と同様に規定すること、オンライン結合制限等を設けないこと、こういった個別の論点につきまして調査をいただき、御回答いただいたところでございます。

#56
○小沢雅仁君 本当に十分に意見聴取をされたという理解をしていいのかどうか、ちょっと今の答弁では分からないところもありますが、次の質問に移りたいと思います。
 自治体における先進的な取組などはどのように集約し、改正個人情報保護法についてどのように取り入れられたのか、具体的に教えていただきたいと思います。

#57
○政府参考人(時澤忠君) 今回の法案の検討過程におきまして、先ほども申し上げましたが、検討会におけます地方三団体へのヒアリング、総務省から地方公共団体への意見の調査を行いました。これに加えまして、昨年三月に個人情報保護委員会が実施した個人情報保護条例に関する実態調査というのも行っております。そうした結果なども踏まえまして、行政機関の保有する個人情報の保護の拡充を図ったところでございます。
 これは地方公共団体の条例を参照したものでございまして、それに基づきまして、共通ルールにおきまして、安全管理措置の対象というものに派遣労働者や再委託を受けた者が含まれるということを明記いたしました。また、提供先への措置要求の対象として、目的外だけでなく目的内提供も含まれるということも明記いたしました。こういった内容の、これは地方公共団体の条例を取り込んだものというものでございます。

#58
○小沢雅仁君 次に、分権的個人情報保護法制の意義についてお伺いをしたいと思いますが、まず、元最高裁判事でありまして個人情報保護研究の第一人者である東京大学名誉教授の宇賀克也氏が分権的個人情報保護法制の意義を述べられております。
 少し皆さんに御紹介をしたいというふうに思いますが、自治体の個人情報保護は自治事務であり、国は、自治体が地域の特性に応じて当該事務を処理することができるよう特に配慮しなければならない、これ、地方自治法二条十三項でございます。
 個人情報保護の意義は、都市部と過疎地域では大きく異なることが多い。前者では、個人情報保護意識が高く、個人情報の目的外利用・提供を拒否する者が多いのに対し、後者では、住民の誰もが顔なじみで、個人情報の目的外利用・提供も、それにより住民が利益を受けるのであれば、抵抗感が少ないのが一般的であると。個人情報保護法五条が、地方公共団体は、その地方公共団体の区域の特性に応じて、個人情報の適正な取扱いを確保するために必要な施策を策定、実施する責務を有すると定めたのも、そのような認識を前提としていると。
 そしてまた、自治体が先進的な取組によって個人情報保護制度を開拓してきたことから、個人情報保護以上に手厚く個人情報を保護していることもまれではなく、分権的個人情報保護法制は自治体の創意工夫を促し、法の発展を促すという長所があるとされているというふうに述べられております。
 法律で一元的に制約、ごめんなさい、法律で一元的に規制することが必要な分野は個別に定めれば足りる、個別分野ごとの立法事実の検討を経ることなく、自治体ごとに規律が異なるのは不便という抽象的な論理で個人情報保護条例を廃止することは、地方分権の流れに逆行することになるのみならず、自治体における個人情報保護を後退させ、失うものが余りに大きいと指摘をされております。
 本法案では、このような分権的な個人情報保護法制の意義が全く考慮されていないと思われますが、この点についていかがでしょうか。また、この宇賀克也氏の意見に対する政府の見解を是非教えていただきたいと思います。

#59
○政府参考人(時澤忠君) 地方公共団体ごとの個人情報保護条例の規定やその解釈が異なるということが広域的な情報連携の支障となっていることは、いわゆる二千個問題としてかねてより指摘をされてきたところでございます。近時、新型コロナウイルス感染症への対応等の全国的課題をめぐりまして地方公共団体によって対応が分かれたということもございまして、その解決の必要性が国民の間で認識されるようになったところでございます。
 この改正は、この二千個問題の解消を図るものというものでありまして、具体的な問題解決の必要性に基づくという点がございます。また、国際的なデータ流通が増大している中で、個人情報保護につきまして、GDPRを始めとする国際的な制度との調和を図る必要性というのも一層高まっているところでございまして、ただ、その一方で、今回の改正後におきましても、先ほど、今申し上げました背景を踏まえつつも、地域の特性に照らして必要がある場合には、地方公共団体は法律の範囲内で条例によりまして必要最小限の独自の保護措置を講ずることも可能としたところでございます。
 したがいまして、今回の改正は、地方が独自に規定する保護措置の必要性にも十分配慮をしつつ、いわゆる二千個問題の解消を図るというものであると考えているところでございます。
 なお、我が国の個人情報保護法制が地方公共団体の先進的な取組により主導されてきたということは紛れもない事実でありますので、今後も、法施行のためのガイドラインの策定、あるいは個人情報保護法の定期的な見直しにおきましては、住民に密着した行政を行う地方公共団体の意見や提案を積極的に反映させていくことが重要と考えているところでございます。

#60
○小沢雅仁君 ありがとうございます。
 いずれにしても、地域住民に密着した地方公共団体の意見をしっかりと取り入れていただけるように重ねてお願いをさせていただきたいと思います。
 残り時間少なくなってまいりましたので、最後に匿名加工情報についてお尋ねをしたいというふうに思います。
 まず、デジタル関連法案の中の個人情報保護法の改定案の中に、地方公共団体も匿名加工情報の提供に応じなければならなくなるとございます。全ての自治体に匿名加工を強制するのは地方自治体に対して過度な負担になるのではないかと思いますが、この点いかがでしょうか。

#61
○政府参考人(冨安泰一郎君) お答えいたします。
 公的部門における匿名加工情報の提供制度は、公的部門が有するデータを個人を識別できないよう加工した上で、地域を含む豊かな国民生活の実現に資することを目的として民間事業者に提供し、その活用を促すものでございます。このような制度の趣旨から地方公共団体にも、このような制度の趣旨は地方公共団体にも基本的には妥当すると考えておりますので、改正後の個人情報保護法では、地方公共団体は、その保有する個人情報ファイルについて、匿名加工情報をその用に供して行う事業の提案募集を行うことを規定いたしております。
 しかしながら、都道府県及び指定都市以外の地方公共団体につきましては、匿名加工に関する十分な知見を持った人材を確保することに困難が予想されますので、当分の間の経過措置として、義務ではなく任意とさせていただいて、任意で提案募集を実施することといたしております。
 義務付けの対象となる都道府県及び指定都市につきましても、制度の円滑な実施に向けて国が必要な支援を行っていく予定でございますので、過度な負担とならないようにしてまいりたいと考えているところでございます。

#62
○小沢雅仁君 今のお答えがありましたとおり、是非とも過度の負担にならないように配慮をしていただきたいと思います。
 次に、匿名加工を自治体が独自に行えない場合、外部機関に匿名加工を依頼することになると思われますが、委託先からの情報漏えいなどのリスクにはどのように対処をされるのか、お伺いしたいと思います。

#63
○政府参考人(冨安泰一郎君) お答えいたします。
 改正案におきましては、地方公共団体から匿名加工情報の取扱いの委託を受けた者に対し、地方公共団体と同等の管理義務等を課しております。
 具体的には、匿名加工情報の個人情報への復元を禁止する、匿名加工情報から削除した情報や加工の方法に関する情報を漏えい等の生じないよう適正に管理する義務を課しております。また、受託義務に従事する者が、正当な理由がないのに個人の秘密に属する事項が記録されたファイルを外部に提供した場合には、二年以下の懲役又は百万円以下の罰金を科すことといたしております。
 加えまして、地方公共団体におきましても、匿名加工情報の作成等を外部に委託する場合には、当然に受託者を厳正に選定していただくとともに、受託者に対しても厳正に監督を行っていただくことを想定いたしております。
 したがいまして、情報の漏えい等に対しては適切に対応してまいる所存でございます。

#64
○小沢雅仁君 匿名加工されたとしても、今高度に発展しつつあるAIによるプロファイリングによって個人も特定することが可能となる場合があるのではないのかというふうに思いますが、そのようなリスクに対してはどう対処をされるのでしょうか。

#65
○政府参考人(冨安泰一郎君) 御答弁いたします。
 匿名加工情報を作成するときには、特定の個人を識別することができないように、また個人情報を復元することができないように加工しなければならないこととされており、その具体的な基準は個人情報保護委員会規則で定められております。
 具体的には、個人情報に含まれる特定の個人を識別することができる記述等の全部又は一部の削除、個人識別符号の全部の削除、個人情報と他の情報とを連結する符号の削除、特異な記述等の削除、このほか個人情報とデータベース内の他の個人情報との差異等の性質を勘案し、適切な措置を講ずることが必要でございます。
 また、情報通信技術の進歩が著しいことも勘案し、個人情報保護法では、加工基準という、ただいま申し上げました加工基準という技術的側面に加えまして、安全、安心な利活用を担保するため、匿名加工情報の提供を受けた民間事業者に対して識別行為の禁止、要は個人情報に復元する行為を禁止する義務を課しております。
 このように、個人情報保護法におきましては、識別や復元できないように加工しなければならない旨を定めるとともに、本人を識別することを禁止することにより安全、安心な利活用を確保しており、御指摘のようなリスクには十分対応してまいりたいと考えているところでございます。

#66
○小沢雅仁君 時間が参りました。今日の質疑をもう一度精査しまして、次の質疑につなげてまいりたいと思います。
 どうもありがとうございました。

#67
○下野六太君 公明党の下野六太でございます。今回、質問の機会をいただきまして、心より感謝申し上げます。
 早速質問に入らせていただきます。
 最初に、法案ミス等の再発防止についてお伺いします。
 先月、デジタル改革関連法案の参考資料に四十五か所の誤りが見付かりました。また、継続審議中の地方公務員法改正案にも、先週、誤りがあることが判明しました。既に成立している公選法などを含め、政府の相次ぐ法案ミスに対して徹底的に再発防止策を講じなければ、国民の信頼は得られないと思います。
 先般、予算委員会で我が党の若松謙維参議院議員が総務省等の国家公務員倫理規程違反の事案に関して、公認会計士の立場から、監査の現場における監査人の独立性保持に関する取組を例に、規程を厳格に遵守するため、客観的に評価できるようなチェックリストを導入し、定期的にチェックを行うことを提案されました。
 法案作成等の重要業務には煩雑な手続始め膨大な仕事があり、業務の抜けや漏れ等のミスを防止し、正確に業務を遂行するためのチェックリストを策定し、業務遂行中及び事後的にも業務の正確性を担保できる仕組みづくりを行う必要があると考えます。是非総務省が率先して取り組んでいただきたいです。
 あわせて、全省庁共通のシステム化展開を行っていくためにも内閣官房IT室にも御協力いただきたいと考えますが、御見解をお伺いしたいと思います。

#68
○政府参考人(原邦彰君) お答えいたします。
 昨年三月に国会に提出し、継続審査となっておりました地方公務員法の一部を改正する法律案に条文や参考資料の誤りがあったことにつきまして、まず心からおわび申し上げたいと思います。誠に申し訳ございません。
 この度の誤りを受けまして、大臣から御指示を受けまして、総務省内の各局総務課長を集めまして、事務次官から、本件の事態の深刻さ、法案作成における意識付けの徹底、取組姿勢等について訓示を行ったところであります。具体的には、担当者任せにせず、管理職も責任者として対応してほしい、あるいは国会提出資料の重み、事態の深刻さを一般職員に至るまで共有してほしいと、こういう訓示が行われたところでございます。
 また、今後同様のことが起こらないように、御指摘にもございました誤りの生じやすい点に関するチェックリストの作成、それから責任者の明確化や複数チェックによる体制の強化、それから誤り防止のための研修の充実、こういった再発防止のための様々な取組を行い、仕事のやり方を変えていきたいと存じます。
 政府全体としても、三月三十一日に発足した法案誤り等再発防止プロジェクトのチームの中で府省横断的な解決方策も検討を進めていくこととされておりまして、総務省も主体的に参画し、一層再発防止策に努めてまいりたいと思います。
 いずれにいたしましても、今回の事態、大変深刻に受け止めておりまして、しっかりと再発防止に努めてまいりたいと存じます。
 以上でございます。

#69
○下野六太君 一番大切なのは、やはり再発防止であり、国民の信頼をきちんと得るということになると思いますので、是非再発防止に対して省庁挙げて真剣に取り組んでいただきたいと思います。どうぞよろしくお願いします。
 次に、地方自治体の情報システム標準化の意義……(発言する者あり)あっ、済みません。

#70
○国務大臣(平井卓也君) まず、デジタル改革関連法案の参考資料に誤りがあったことについて、改めておわび申し上げたいと思います。
 法案作成等の重要な業務について、業務の効率化を進めつつ、今回のようなミスをなくすためには、誤りの生じやすい点に関するチェックリストの作成や複層的チェックのような取組を強化すべきということは言うまでもありません。
 しかし、単に現場の作業の負荷を増やすだけでは再発防止の実効性は確保できず、デジタル技術を積極的に活用する形で業務フローそのものを見直していくといった観点も含めて検討していく必要があると考えます。この点について、デジタル改革関連法案の参考資料の誤りの発生を受けて取りまとめた当面の再発防止策においても、国家公務員の働き方改革を推し進めるためにもデジタル技術の活用を検討していくとしております。
 政府全体としても、省庁横断のプロジェクトチームにおいて、デジタル技術の積極的な活用による業務フローの見直しの観点も含めた検討が行われていると承知しており、内閣官房IT総合戦略室としてもしっかりと協力してまいりたいと思っております。

#71
○下野六太君 先ほど大変失礼しました。是非よろしくお願い申し上げます。
 次に、地方自治体の情報システム標準化の意義、人材確保等についてお伺いします。
 地方自治体におけるシステムの標準化は、公のサービスとしての業務を全国的に標準化することで大きく三つの効果が期待できると考えます。
 一つ目は、行政業務の標準化です。現在、自治体によって微妙に異なる同様の業務が標準化されることによって、ベストプラクティスの全国展開が可能になると思われます。
 二つ目は、ほかの行政サービスとの連携推進であります。システム連携の基本となるデータベースの整備が進展すれば、包括的な行政システムであるデジタルガバメントが形作られると思います。また、官民連携で行政サービスの一部を民間へ委託する際にもデータ連携は重要になってまいります。
 三つ目は、システムの開発及び運用コストの低減です。各自治体で行っていたシステム開発の設計、開発、運用の費用が低減されます。以上のように、大きく三つの効果が期待されます。
 これまでなかなか進まない日本の行政サービスのデジタル化が今回の改正により社会変容の一環として大きく前進することが期待されますが、地方自治体の情報システム標準化の意義について政府の認識をお伺いします。

#72
○政府参考人(高原剛君) 御答弁申し上げます。
 現状では、自治体ごとに情報システムのカスタマイズが行われている結果、維持管理や制度改正時の改修等において自治体が個別対応を余儀なくされ、負担が大きくなっております。また、情報システムの差異の調整が負担となり、クラウド利用が円滑に進まない、住民サービスを向上させる最適な取組を迅速に全国へ普及させることが難しいといった課題がございます。
 こうした自治体の人的、財政的な負担の軽減や住民の利便性向上を図るため自治体情報システムの標準化の取組を進めようとするものであり、地方行政のデジタル化の基盤を担う取組であるというふうに認識しております。
 以上でございます。

#73
○下野六太君 是非よろしくお願いします。
 政府が全国で情報システムの標準化に乗り出すのは、システムが乱立をする弊害が無視できなくなってきたからであると思います。官民が既得権から抜け出し、住民の利便性を最優先したデジタル化を進められるかが鍵になるのではないかと考えます。
 地方自治体が管理する住民記録などは、地方自治体が権限を持つ自治事務であります。法令で記録が必要な項目は規定されていますが、帳票の様式などは自由であるため、たとえ非効率でも一旦運用が始まった仕組みは放置されがちでありました。このような状況は、システムを提供するベンダーにとって好都合でありました。つまり、最初の導入の開発を請け負うことができれば、その後、定期的に保守や運用の受注も見込めることになります。地方自治体側も、作業をベンダー任せにでき、地元企業への発注による雇用確保や利益還元も可能になります。
 地方自治体とベンダーのもたれ合いが既得権となる一方、置き去りにされたのは住民ではないでしょうか。また、ばらばらのシステムでかさんだコストが財政に響き、サービスの質も低下したのではないかと懸念されます。
 システムの標準化が動き出せば、長年の課題の改善に一歩踏み出すことになります。しかし、中途半端にとどまれば、地方自治体ごとにまた個別のシステムをつくる非効率が温存されるおそれがあります。このようなことにはならないという政府の決意をお聞かせいただきたいと思います。

#74
○政府参考人(高原剛君) 御答弁申し上げます。
 各自治体の情報システムについては、住民ニーズへの対応、利便性向上等の観点から、個別にカスタマイズ等が行われるとともに、特定の技術、仕様等に依存し、ほかのベンダーへの乗換えが困難になる、いわゆるベンダーロックインが発生しやすい状況が生じていたと思われます。
 こうした状況の中で、複数の自治体による情報システムの共同利用を通じた仕様の共通化の取組を進めてまいりましたが、自主的な取組を基本とする中では、業務プロセスの相違や団体間の調整コストなどが課題となって円滑に進みづらいという面がございました。
 このため、今回提出させていただいております標準化法案により、国が自治体の意見を聞きながら標準を策定するとともに、自治体に標準準拠システムの利用を義務付けるなどの法的枠組みを設けることとしたところでございまして、全国の自治体が足並みをそろえ、実効性のある取組となるよう取り組んでまいります。
 以上でございます。

#75
○下野六太君 また、新たなシステムを活用し、住民サービスを拡充できるかどうかも重要であると思います。小規模な地方自治体では、一人の職員が全てのシステムを担当する場合もあるかと思われます。不足しがちなIT人材の確保も課題になりますが、IT人材の確保に対してはどのように対処するのか、お聞かせいただきたいと思います。

#76
○政府参考人(大村慎一君) お答えいたします。
 自治体情報システムの標準化等の自治体のデジタル化を推進していくためには、専門的な知識を持つデジタル人材を積極的に活用していく必要がございます。
 このため、今年度からは、自治体の実情に応じた人材を確保するため、その支援をするため、新たに市町村がCIO補佐官として外部人材を任用する場合などについて財政措置を講じることとしたところでございます。この財政措置は、外部人材が一つの市町村のみに雇用される場合だけではなく、例えば、小規模団体など複数市町村において共同で雇用される場合も対象となるものでございます。
 また、現在、地方自治体のDX推進に係る検討会におきまして、標準化の取組手順、人材確保の具体的な方法や支援策等について検討をしているところでございまして、今年の夏をめどに自治体に提示をしてまいりたいと考えております。
 こうした取組を通じて、標準化等の自治体のデジタル化が小規模団体においても円滑に進むように支援してまいりたいと考えております。

#77
○下野六太君 外部人材の、まあIT人材の登用は非常に重要になってくると思いますので、どうぞよろしくお願いします。
 行政や社会のデジタル化を最重要課題に据える菅内閣は、誰一人取り残さない、人に優しいデジタル化を未来像に掲げています。しかし、デジタルへの対応力は人それぞれで、総務省の試算によると、支援を必要とする高齢者は約一千万人に上ると言われています。
 高齢者の間で広がる置いてきぼりになる不安感は確かにあると思います。政府も二〇二五年度までに、支援を必要とする高齢者約一千万人を中心にこうした情報格差の解消を目指しており、二〇二〇年度にはスマートフォンやオンライン行政手続の使い方などを教えるデジタル活用支援員事業を試験導入し、全国十一市町の十二か所で実施され、二〇二一年度は全国約千か所に拡大することになっております。
 デジタルの知識は個人差が大きく、集団教育が難しい上に、バージョンアップなどでこれまで覚えたものが使えなくなってしまうことも今後の課題として予想されます。そういった観点からも、気長に一人一人に丁寧に寄り添っていくことが重要ではないかと考えます。
 高齢者へのデジタル化をどのように普及していくのか、政府のお考えをお聞かせいただきたいと思います。

#78
○政府参考人(二宮清治君) お答え申し上げます。
 目指すべきデジタル社会では、全ての国民が情報通信ネットワークの利用や自由かつ安全な情報の活用を通じて、デジタル社会の様々な活動に積極的に参加し、能力を最大限に発揮することが重要と考えております。
 このため、デジタル社会形成基本法案では、誰一人取り残さないデジタル社会の形成に関し、地理的な制約、年齢、障害の有無等の心身の状態、経済的な状況その他の要因による情報の活用等の機会又は必要な能力の格差是正が必要とされ、こうした情報の活用の機会等の格差が生じないよう必要な措置が講じられるべき旨を定めているところでございます。一部の高齢の方など、デジタルに苦手意識がある方々にもしっかりと寄り添いながら、デジタル化の取組を推進してまいりたいと考えてございます。
 具体的に申し上げますと、委員御指摘のデジタル活用支援員に加えまして、国民が行政機関との間で情報の入手や申請をする際のUI、UXの改善により、高齢者や障害がある方、デジタルに苦手意識がある方にとっても使い勝手が良い行政サービスへ刷新すること、また、情報通信技術の進展に応じて、ユニバーサルデザインを考慮した設計による機器の開発によりインターフェースを分かりやすくすることといったアクセシビリティーの確保などを関係府省と連携し、継続的に行うことで、誰一人取り残さないデジタル社会の実現に向けた対応をきめ細かく行ってまいりたいと考えております。

#79
○下野六太君 ありがとうございました。誰一人置き去りにしないということを念頭に置いて、よろしくお願いしたいと思います。
 終わります。ありがとうございました。

#80
○柳ヶ瀬裕文君 日本維新の会の柳ヶ瀬裕文でございます。
 今日はデジタル化ということで、なかなか不慣れなものですけれども、大臣にまず申し上げたい、IT大臣にまず申し上げたいんですけど、やっぱりDXとか、ちょっと言葉が難し過ぎますよね。内閣委員会の議事録をちょっと読ませていただいたんですけど、途中で諦めました。大臣と特に山田太郎さんの質疑、正直、読んでいてもさっぱり分からないということでありました。お二人とも多分相当頭がいいので、お二人は多分通じ合っていると思うんですけど、やっぱり国民の皆さんに分かりやすく御説明いただくということがこのデジタルデバイドから解消といった意味でも必要だと思いますので、是非、平井大臣には丁寧な御答弁をいただきたいというふうによろしくお願い申し上げたいと思います。
 まず、子育て世帯の生活支援特別給付金についてお伺いをしたいと思います。
 先般、新聞紙面に非常に画期的な記事が載っておりまして、この給付手続に、これにマイナンバーを活用するんだということで、申請不要という見出しが載っておりました。この申請不要という言葉、これ極めてすばらしいことだなというふうに思っておりました。これ、五万円の給付をしていくということなんですけれども、一人親に関してはこれまで児童扶養手当の枠組みを使ってできるということですけれども、二人親家庭に関してはどうしていくのかということで議論がされていた。
 その議論の当初は、やっぱりこれ、申請をしてもらって、それに対して給付をするんだという話がされていたようでありまして、各地方議会から私のところにも、この申請は必要ないんじゃないかと。そもそも情報あるでしょう、非課税世帯の情報もあるわけですよね、児童手当のシステムもあるわけです。これ何とか利用して、申請のないように迅速な給付をお願いしたいという言葉は私の元にも届いていたわけですけれども、今回そういったことが、これが実現するのかなというふうに思っているわけですけれども、厚労省の検討の状況についてお伺いをしたいと思います。

#81
○政府参考人(岸本武史君) お答えいたします。
 御指摘の一人親世帯以外の低所得の子育て世帯に対する特別給付金でございますが、受給者の方にとって手間が掛からず速やかな支給を行う観点から、既存制度の情報を活用し、できるだけ多くの方が申請不要で支給できる方法としたいというふうに考えております。
 この方法を可能とする一つの方法といたしまして、仮にデジタル改革関連法案が成立をし、同法案に規定されている特定公的給付の指定を受けることとなりましたら、当該方法が可能になるのではないかという観点から現在研究を行っているところでございます。

#82
○柳ヶ瀬裕文君 極めて重要なことだと思います。ですから、今回のデジタル法案の、今審議をしていますけれども、じゃ、このデジタル法案可決したならば、どういったことが国民の利便性ということで増してくるのかということをしっかりと実感を持っていただくということが必要だと思うんですけれども。
 そこで、また大臣にお伺いしたいんですが、今回、このデジタル法案が可決をしたときに、今のような申請、昨年はこの給付がもう遅れて遅れて届かないという状況があったわけですけれども、今回の法案を活用して、このようなパターンのときにどういった活用ができるのかといったことについてお伺いをしたいと思います。

#83
○国務大臣(平井卓也君) 御指摘の子育て世帯生活支援特別給付金の所管は厚生労働省になるため、最終的には厚生労働省が決定することになるということで、今、研究という答弁がありました。
 我々がこの法案を提出するに至った一つの理由が、コロナ禍でプッシュ型のサービスできなかったということ、支給が遅れた、いろいろな問題が顕在化して、そういうものを少しでも改善できないかという問題意識は、これは与野党共に持っていたと思います。
 御質問ですが、現在審議いただいている公金受取口座登録法案が成立した場合には、当該法案に規定されている特定公的給付の指定を受けることで、マイナンバーを利用した管理や課税情報の確認が可能になって、申請の手続の簡素化や給付金の迅速化を実現することができると考えています。
 いずれにしても、これまでの我が国の法律では、災害、感染症等の緊急時に国民が困っている場合に、国民からの申請を待たずにプッシュ型に近い形で給付を行うということが今までできませんでしたが、公金受取口座登録法案によって初めて、マイナンバーとともに事前に登録いただいた口座情報を緊急時の給付金等の支給に使えるようになるとともに、緊急時の給付金等の支給においてマイナンバーを利用した必要な情報連携、所得情報等の確認ですね、ができるようになりますので、こういうことから、プッシュ型に近い形で本当に困っている方々に迅速に給付を行うという全く新しい政府のスタイルがこの法案によってできると考えております。

#84
○柳ヶ瀬裕文君 非常に丁寧な御答弁ありがとうございました。すばらしいことだなというふうに思います。
 やっぱり迅速な給付というのが求められております。ですので、この法案が成立したならば、厚労省さんが検討されるということですけれども、しっかりとこの成果を国民の皆さんが実感できるようにしていただきたいと思います。これ六月には非課税世帯というのが確定されますから、それでもう特定できるわけですよね、六月には給付するということです。ですから、これがどれだけ迅速に給付ができるのかということがまさにこの法案の果実ということだというふうに思いますので、前のめりな取組を是非お願い申し上げたいというふうに思います。
 ただ、一点、その中で気になっているのがこの公金受取口座登録法案における口座登録ですが、皆さんにあまねく迅速に受け取っていただくためには、この公金口座をしっかりと国民の皆さんが登録していただくということが必要なんですが、これに関しては今回の法案では任意ということになっているわけであります。
 私は、これは義務付けをするべきだったんではないかなというふうに思いますけれども、これはなぜ任意という形にしているのか、任意の弊害というものがあると思いますけれども、いかがでしょうか。

#85
○国務大臣(平井卓也君) 本制度は、国民がマイナンバー付きの口座を国に登録することで様々な給付金を簡単な手続で迅速に受け取れるようにするものであって、国民の皆様に利便性を感じてもらい、希望して登録を進めてもらうということにしています。このため、口座登録も、マイナポータルのほか金融機関や行政機関等、様々なチャンネルを通じて行えるようにすることで、簡単に登録できて、また幅広い公金の受取が可能になる制度としております。
 それは、特定公的給付ですね、今回のやつとか年金、児童手当、失業手当、生活保護、国税の還付等々たくさんあるわけでございます。これにより、国民に口座の登録を義務とせずとも登録は広がるのではないかと考えておりますが、政府としては、口座登録のそのメリットについて国民の理解を得るべく、制度の周知、広報にもしっかりと取り組んでいきたいと思います。
 そして、委員のその義務化という話でございますが、義務とする場合でも、その実効性を担保する措置が併せて整備されなければ登録は進まないというふうに思いますので、メリットをちゃんと国民にお伝えしたいと、そのように考えております。

#86
○柳ヶ瀬裕文君 ありがとうございます。
 中途半端なデジタル化って一番良くないなというふうに思っています。ですから、こちらは、こちらの対象者はデジタルだけどこちら紙ベースとかということになると、デジタル化の利便性がやっぱり半減してしまうということだというふうに思いますので、これは是非国民の皆さんに一〇〇%の登録としてもらうために御尽力を賜りたいというふうに思います。このことを申し上げておきたいと思います。
 そしてまた、本法律案で押印の廃止ということもされているわけですけれども、これでもまだ完全なデジタル化となっていないというところがあると思います。今回の法案でできなかったところについて何点か聞きたいと思うんですけど、やっぱり対面原則の見直し、これが必要だというふうに思いますけれども、これについての検討状況についてはいかがでしょうか。

#87
○副大臣(藤井比早之君) お答えいたします。
 御指摘の対面原則につきましては、先ほど、そもそもの行政手続のオンライン利用の促進の取組というのも大切だと思っておりますけれども、整備法案におきまして、書面の見直しに係る改正によりまして、行政機関の窓口や書面の交付先に出向く機会が削減されるというふうに考えております。
 今回の整備法案におきましては、宅地建物の売買契約等の締結前に契約当事者に交付すべき重要事項説明書を電子的方法により交付することを可能とすることとしておりまして、法案が通りましたら、これにより、重要事項説明に係る手続をオンラインで完結させることが可能になる。まあこれ、対面の見直しということになるんですけれども、このようなものも盛り込まれておるというところでございます。
 しかしながら、対面はまだまだこれからというところでございまして、押印、書面、対面の見直しはこれで終わりではなく、引き続きデジタル社会の形成に向けて必要な取組を順次進めてまいりたいと思っております。

#88
○柳ヶ瀬裕文君 ありがとうございます。
 是非この対面原則も見直していただいて、デジタル化の推進ということを進めていただきたいというふうに思いますけれども、大臣にお伺いしたいと思いますけれども、大臣の中で、今回の法案でやり残したところというのが結構あったと思います。
 今回は時間にもかなり制約があった中で、これだけ突貫工事で束ねてデジタル化を包摂していたということで、これには敬意を表したいというふうに思いますけれども、在留カードとマイナンバーカードの一体化、またこの読み仮名の問題、これについては、今回、これ法務省が一義的には所管ということになるわけですけれども、やっぱりこういったことを併せてやっていかなければ、デジタル化がやっぱり中途半端に終わってしまうというふうに思いますけれども、大臣がこの二点についてどのような必要性を感じていらっしゃるのか、これからどう進めていけばいいというふうにお考えなのか、この点についてお伺いしたいと思います。

#89
○国務大臣(平井卓也君) まず、在留カードとマイナンバーカードの一体化については、強靱な社会経済構造の一環として、マイナンバーカード、マイナンバーを基盤としたデジタル社会の構築を進めるためにはこれを実現する必要があると思います。
 これは、平成三十一年施行のいわゆる入管法等の一部改正法の附則において、政府は在留管理等における番号等の利用の在り方について検討を行う旨規定されていることを受けて検討が進んでおり、これは御党の御提案であったというふうに承知しております。
 実現に当たっては具体的な制度設計を行う必要がありまして、昨年末に閣議決定したデジタル・ガバメント実行計画において令和七年度から一体化を開始するとしており、早期実現に向けて引き続き関係省庁等と連携して検討を進めていきたいというふうに思います。
 そのほか、読み仮名の法制化であるとかマイナンバーと預貯金口座のひも付けの義務化等々、国民の皆さんの負担軽減のための制度によって付番ということですが、御党からはもうさんざん、それもっとやれというふうに言われておりますが、金融機関への義務として今その規定をしております。ですから、これも結果的にどうすれば一番スムーズに付番が進むかということだと考えております。

#90
○柳ヶ瀬裕文君 ありがとうございます。
 マイナンバーのフル活用というのは極めて重要なテーマだというふうに思っていますので、この点についてはしっかりと後押しをしていきたいというふうに考えております。
 今回の法案が成立したとして、その後、何が課題なのかなというふうに考えたときに、私は、やっぱりデジタル人材の確保と、あとセキュリティーの問題、ここがやっぱり大きなテーマだろうというふうに考えています。
 総務委員会のメンバーということもあって地方での人材確保についてなんですけれども、これについては一部の自治体の方からちょっとこういう懸念が寄せられているんですが、やっぱりデジタル人材は普通の公務員の給与体系の中ではなかなか収まり切れない、高額報酬をそもそも取られている方が貴重な人材としていらっしゃるわけですけれども、そういった方々を採用していくというためには、既存のこの公務員報酬の体系の中ではなかなか収め切れないということがあると思います。
 その中で、これ、高額報酬で雇ってしまった場合にラスパイレス指数の問題があるというふうに懸念をされている方がいらっしゃいます。ラスパイレス指数は、その自治体で高額報酬を雇ってしまうと指数が上がってしまって、国家公務員と地方公務員の比較の中で、おたくの自治体はちょっと給与体系高いよねということで総務省から厳しく指摘をされてしまうという問題があるわけですけれども、今回のこういったIT人材、高度人材に関しては、このラスパイレス指数の算定の対象から外れているというふうに理解をしていますけれども、それでいいのかどうか、その点を確認したいと思います。

#91
○政府参考人(山越伸子君) お答えいたします。
 御指摘のとおり、地方公共団体がデジタル人材を確保するためには、その職務の内容、質に応じて適切な任用形態や給与等の勤務条件を設定することが必要と考えております。
 各地方公共団体におきましては、CIO補佐官などの高度な専門的知識、経験が求められる職につきましては、任期付職員制度や特別職非常勤職員としての任用によりまして民間人材の活用などが図られていると承知をしています。例えば、高度専門人材を対象とする特定任期付職員制度を活用する場合は、一般的な行政職の給料表とは異なりまして、その業務の専門性に見合った別の給料表を用いることとなっております。
 ラスパイレス指数につきましては、同種同等と考えられるいわゆる一般行政職の国家公務員と地方公務員の給与水準を比較する指標でありますので、高度なデジタル人材を特定任期付職員や特別非常勤職員として任用した場合の給与は、このラスパイレス指数の算定の対象には含まれないものでございます。

#92
○柳ヶ瀬裕文君 ありがとうございます。
 そこで、今確認は取れたわけですけれども、武田大臣にお伺いしたいというふうに思いますけど、ちょっと暇そうなのでちょっと聞きたいというふうに思いますけど、せっかくですので聞きたいと思うんですけど。
 今のラスパイレスの話なんですけど、そもそもラスパイレスって必要なのかというふうに思うんですね。地方公務員の給与が高い、国家公務員よりも高止まりしていたという時代があった。それを比較して標準化していくという中で、このラスパイレス指数を使ってきたということはよく分かるわけですけれども、ただ、今の給与水準から考えると、もうとてもそんな高くなっているということもない現状かなというふうに考えておりますし、また、地方自治の原則からして、やっぱりそこは地方自治体の裁量権をしっかりと認めていくべきだというふうに思います。
 いまだに総務省は、このラスパイレス指数を根拠に、この公務員の給料高いじゃないかということを厳しく助言を、助言という言い方をしていますけれども、厳しく助言をしているという現実があるわけですけれども、ちょっとこれは本論とは違うんですけれども、このラスパイレス指数についての御見解をいただけたらというふうに思いますけど、いかがでしょうか。

#93
○国務大臣(武田良太君) 御指摘のラスパイレス指数でありますけれども、同種同等の地方公務員と国家公務員との間で給与水準を比較する指標であり、地方公務員の給与水準を評価する上で有効なものであると考えております。
 地方公務員の給与については、地方公務員法に定める職務給の原則や均衡の原則に基づき、各地方公共団体の条例で定められるべきものであります。また、地方公務員は、国家公務員と同様、全体の奉仕者として公務に従事する者であり、特に国家公務員の給与水準と均衡を図る必要があるものと考えております。
 各地方公共団体においては、ラスパイレス指数なども参考として説明責任を果たしていただきたいと考えております。

#94
○柳ヶ瀬裕文君 ありがとうございます。
 これ、だから国家公務員との均衡を図る必要があるのかどうなのかというところに私はちょっと疑問を持っているということですね。ですから、地方自治体が物すごい頑張って財政を豊かにしたところで、やっぱりしっかりとお給料を払っていくといったことは認められるべきだというふうに思いますので、これラスパイレス指数というのはちょっと時代遅れなのかなというふうに考えていますので、是非御検討いただければというふうに思います。
 今の地方のデジタル人材の確保についてなんですけれども、今日もメンバーから御議論がありましたが、やっぱりこれはなかなか難しいなというふうに思うんですね。私は、やっぱりこのデジタルに関しては、やっぱり国がある程度、こういう言い方をすると怒られるかもしれませんけど、私は地方分権をしっかりと進めていくべきだという派でありますけれども、やっぱり国がしっかりと直轄事業としてこれやっていくというぐらいの勢いが必要なんではないかなというふうに思います。
 ですから、小さな町村にもデジタル人材確保せよといって、標準化するんだと、これから標準化を五年でやるという話ですよね。とすると、じゃ、どんな人材が来るのかといったときに、それを独自に見付けて、育成して、オファーしてやってもらうというのはなかなか困難だろうというふうに思うわけであります。
 ですので、ここは、ある意味、国が一括してこういった人材を採用してそこに派遣をするのか、そういったやり方が取れないのかなというふうに思うんですけれども、その点については、大臣、いかがでしょうか。

#95
○国務大臣(平井卓也君) 今、都道府県そして市町村で、デジタル庁のポジションとその自治体においてよく似たような組織が次々と発足しています。各自治体CDOとか、そういう方々採用して、後で御紹介をいただいたりしているんですが、各自治体で、都道府県レベルは非常に積極的に今動いているというふうに思います。
 市町村は確かに難しい面もあるというふうに思うんですが、広域自治体であるまず都道府県がしっかりと対応をしてもらいたいということと、我々も今全国から職員を募集しています。今度もまた新たに、今日からですか、募集することになっていて、そういう情報の中から地方に御紹介できるという方もいないわけではないというふうに思っておりまして、今総務省において、国が支援しながら、都道府県が外部人材の発掘、紹介、調整を行う仕組みを今検討しているというふうに聞いておりますので、デジタル庁もそのノウハウ等を共有して、総務省と連携して、都道府県の要請に応じて地方公共団体における人材確保に努めてまいりたいと思います。

#96
○柳ヶ瀬裕文君 ありがとうございます。
 ちょっと時間がなくなってまいりましたのであれなんですけど、でも、そのCIO補佐官に半分の金額を出すということを総務省としてはやるということですけれども、じゃ、CIO補佐官そのものが見付からないんじゃないかというふうには、私はかなり危惧をしているところであります。今御答弁いただいたように、しっかりと連携をして、この人材の確保ということを進めていただきたいというふうに思いますけれども。
 最後、セキュリティーの問題なんですが、防衛省でAI・サイバーセキュリティ推進室長、これを公募したんですけれども見付かりませんでした。採用に至らなかったということであります。ちょっと本当はサイバーセキュリティーの問題、結構やりたかったんですけど、ちょっと時間がありませんので。
 JAXAがサイバーアタックを受けたということもございました。また、内閣府もデータの漏えいがあったということで、このサイバーアタックを受けているということで、この政府のシステムは明らかに意図的に大量のアタックを受けていると、毎日毎日様々な攻撃を受けているということの中で、このセキュリティーは極めて重要な問題だというふうに考えております。
 そういった中で、このセキュリティーに資する高度人材の確保なんですが、これを今各府省でやっています。NISCが中心だということも分かっているんですけど、各府省でやっているんですが、さっきの防衛省、防衛省ですよ、防衛省の人材も見付からなかった。今新たな人を再募集していますけれども、これもどれだけの方が見付かるのかというのは分かりません。
 ですので、この高度人材に関しても、やっぱりデジタル庁が中心となって、このサイバーセキュリティーについても責任を持って統括をしていくといったことが必要なんではないかなというふうに考えますけれども、大臣の見解を伺いたいと思います。

#97
○国務大臣(平井卓也君) 今、デジタル庁もこのセキュリティー人材を確保しようということで、その公募をスタートするところでございますが、何せこのセキュリティー人材の確保というのは非常に難しいんですね。特に、防衛省が苦労なすっているのは、当然安全保障の問題に直結するわけで、そういう意味で人材確保が非常に難しいことは間違いないんですが、NISCであるとかIPAであるとか、我々、それぞれセキュリティーに対して責任を持たなきゃいけないということでございますので、連携しながら、そして各国の機関とも調整しながら、そのセキュリティー人材を確保して有効に活用する方向を考えていかなければならないと考えています。この問題は非常に重要な問題だと認識しております。

#98
○柳ヶ瀬裕文君 時間が来ましたので終わります。ありがとうございました。

#99
○小林正夫君 国民民主党・新緑風会の小林正夫です。
 法案審議の前に、総務大臣に一問だけ質問いたします。それは、無料通信アプリLINEに関して質問です。
 先週二十日の火曜日の総務委員会で、私は大臣に、LINEが、十分な説明がないまま利用者の個人情報などを中国からアクセスできる状態にしていた問題について、LINEからどのような説明があったのか、こういう質問をいたしました。そのとき大臣は、LINEからの報告内容を精査中であると、こういう答弁をされました。
 改めて伺います。どのような報告で、そして政府はいかなる対応をしたんでしょうか、お聞きいたします。

#100
○国務大臣(武田良太君) お尋ねの件につきましては、四月十九日にLINE社から、通信の秘密や個人情報の保護に係る支障の発生の有無や、必要な体制の確保状況等について報告があり、その内容を精査の上、昨日、同社に対して行政指導を行ったものであります。
 具体的には、今回の事案におきまして、通信の秘密の侵害又は個人情報の漏えいの事実は確認されなかったものの、委託先に個人データへのアクセス権限を付与する際の安全管理措置について不十分な点が認められました。これを受けまして、総務省として行政指導を行い、社内システムへのアクセス管理の徹底や、システム開発に係るプロセスや開発組織のガバナンスの強化などを同社に求めることといたしました。
 同社において指導事項が適切に実施されるよう、引き続き対応してまいりたいと考えております。

#101
○小林正夫君 八千六百万人もの人が利用していると言われているLINEです。
 そうすると、大臣、今の段階で安心してLINEが使えるという状況でもないと、こういう状況なんでしょうか。

#102
○国務大臣(武田良太君) 現段階で軽々に私がそうした発言をするというのは差し控えさせていただきたいと思うんですけれども、とにかく、ありとあらゆるケース考えて再点検して、しっかりと信用に足るものになるために我々としてもしっかりと指導してまいりたいと、このように考えております。

#103
○小林正夫君 LINEは行政でも利用しているし、ワクチン注射の予定、それを国民の人からLINEで承知すると、こういうことも行われています。是非、一日も早く安心して使えるということを政府の方がしっかり発信することが必要だと思いますけど、いかがでしょうか。

#104
○国務大臣(武田良太君) しっかりと、指導事項というものを我々は発したわけでありますから、それを見守って、注視してまいりたいと考えております。

#105
○小林正夫君 それでは、法案の質疑に入ります。
 平井大臣にお聞きいたします。
 私は、今回のデジタルシステム、大きなシステムをつくるんですが、全て電気がないとこのシステムが動かないんじゃないか、このように私思います。
 まず、停電対策についてお聞きします。
 先ほど言ったように、デジタル機器は電源がないと稼働しません。それで、停電は起き得るもの、特に我が国の停電時間というのは各国と比べてえらい低いと、このように思っておりますけれども、停電がないなんということはありません。したがって、仮に停電した場合にシステムが使用できずに業務が滞るといったことが起きないようにするために、私は、停電時のバックアップ機能の構築が不可欠だと、そのように考えます。
 そこで、大臣にお聞きいたしますけれども、停電してシステムが稼働しないことによる社会混乱を避けるために、通信ネットワークのバックアップ電源の配備を含む災害停電対策に関する法整備が必要ではないか、このように思いますけど、いかがでしょうか。また、デジタル庁が統括、監理する情報システム機器に停電時に対応する機能を持たせる仕様ですね、仕様にすることが必要ではないかと思いますけど、いかがでしょうか。

#106
○国務大臣(平井卓也君) 先生のおっしゃるとおり、デジタル社会というのはもうまさに電気、電力に依存する社会ということになります。ですから、その安定した電力の供給なしには成立しないというのは先生の問題意識のとおりでございます。
 御指摘の通信ネットワークのバックアップ電源の配備も含めて災害への対応を万全に期すことによって、非常時においてもシステムやその運営に支障が生じないような取組をするということは非常に重要です。
 デジタル社会形成基本法案においては、基本理念として、デジタル社会の形成は、大規模な災害の発生時の事態に迅速かつ適確に対応することにより、被害の発生の防止又は軽減が図られ、もって国民が安全で安心して暮らせる社会の実現に寄与しなければならない旨規定するとともに、基本方針として高度情報通信ネットワークの災害対策を規定させていただいています。
 情報システムの整備に当たっては、関係各府省庁において保有する情報システムの運用継続計画を適切に整備し、例えば、同時被災しない場所へのバックアップシステムの確保であるとか自家発電能力の確保の対策を講じていくということになります。
 デジタル庁が自ら整備するシステムについて、この計画を適切に定めるということはもちろん、それ以外の各府省の情報システムについても、昨年度から開始した全ての政府情報システムを対象とする一元的なプロジェクト管理において、非常時の対応など仕様の適正性を確認するということにさせていただいています。
 こうした取組を通じて、停電等の非常時における情報システムの運用の継続性を図って、災害にも強いデジタル社会の実現に努めてまいりたいと思います。

#107
○小林正夫君 ただいま大臣が答弁あったとおりだと私も思います。したがって、いろんな対策が講じられると、このように受け止めましたけれども、是非、バックアップ機能をしっかり持たせて、停電があったとしてもシステムはきちんと動くんだと、こういうようなことをしっかり目指してもらいたいと、このことを要望しておきます。
 次に、個人情報流出とサイバー攻撃について伺います。
 個人情報の流出、紛失事故がよく報道されて、関係者が謝罪の記者会見をしているということがよく見られます。このような事故を受けて、デジタル化を心配する声が私の元にも多く届いております。また、不正アクセスやサイバー攻撃による事故も発生していると認識しておりますけれども、昨年における個人情報漏えい件数と、何人分の情報が漏えいしたのか、確認をいたします。

#108
○政府参考人(福浦裕介君) お答え申し上げます。
 令和二年度の漏えい件数、現在集計中でございますので、集計が終了しています令和元年度の漏えい件数を申し上げると、トータルで四千五百二十件の事案について報告を受け付けてございます。
 なお、漏えい人数につきましては、事案によって人数が確定できないことも多うございまして、その場合に漏えいの可能性のある最大人数で報告をされます。それを集計いたしますと過大な値になるということも考えられますことから、いたずらに国民の不安を招くということもございますので、数についてはコメントを差し控えさせていただきたいと思います。
 漏えい事案の発生原因でございますが、令和元年度に報告を受けたものの約八割は書類及び電子メールの誤送付でございます。書類及び電子媒体の紛失もございます。その他の発生原因としまして、インターネット等のネットワークを経由した不正アクセス等もございました。
 以上でございます。

#109
○小林正夫君 四月二十日のNHKで、JAXAなど大規模なサイバー攻撃、中国人民解放軍からの指示かと、こういう報道がありました。この事実確認をしたい。そして、本件に対して今後どのような対策を講じていくのか、確認をいたします。

#110
○政府参考人(宮沢忠孝君) お答えいたします。
 お尋ねの件につきましては、平成二十八年から二十九年までの間、合計五回にわたり、住所、氏名等の情報を偽って日本のレンタルサーバーの契約に必要な会員登録を行った事件につき、四月二十日、警視庁が中国共産党員の男を被疑者として東京地方検察庁に書類送致したものと承知をしております。
 本件事案を通じて契約された日本のレンタルサーバーは、JAXA等に対するサイバー攻撃に悪用されることとなりました。その後の捜査等を通じて、約二百の国内企業に対する一連のサイバー攻撃がティックと呼ばれるサイバー攻撃集団によって実行され、当該ティックの背景組織として、山東省青島市を拠点とする中国人民解放軍第六一四一九部隊が関与している可能性が高いと結論付けるに至ったものであります。
 本件の発生を認知した後、警察では、一連の攻撃の対象となった企業等に対し個別に注意喚起を実施し、現在のところ、情報流出等の被害は確認されていないものと承知をしております。
 引き続き、官民の情報共有を推進するとともに、国内外の関係機関とも緊密に連携しつつ、被害の未然防止及び拡大防止を図るとともに、サイバー攻撃の実態解明及び厳正な取締りを推進してまいります。

#111
○小林正夫君 事実関係は分かりました。
 大臣にお伺いいたします。個人情報の流出、紛失事故をどう防いでいくのか平井大臣にお聞きするとともに、参考人にサイバー攻撃等をどうやって防いでいくのかお聞きいたします。

#112
○政府参考人(山内智生君) 政府の取組について先にお答えを申し上げます。
 政府におきましては、サイバーセキュリティ基本法に基づきまして、サイバーセキュリティ戦略の下で、戦略を閣議決定をしております。サイバー犯罪への対策を含む国民の安全、安心の実現等を目的として諸対策を進めております。
 具体的には、政府機関、そして先ほど御指摘のあったJAXAを含む独立行政法人に対して、セキュリティー水準を一定以上に保つための対策の基準の策定、監査を通じて、取組の実施状況の把握、それから必要な助言、不審な通信があった場合、こういうものの横断的な監視等を実施をしております。
 また、情報通信、電力、金融など十四分野の重要インフラにつきましては行動計画というものを策定をしております。安全基準の整備、官民での情報共有の促進、演習による対処能力の向上等の取組を実施しております。さらに、平時より、国民の皆様に向けての注意喚起、サイバーセキュリティーへの理解の醸成など、サイバーセキュリティーに関する普及啓発に取り組んでおります。
 サイバー空間におきましては技術の進展が非常に速いという、そういう特徴がございます。また、攻撃者優位ともされる環境がございますので、今後とも継続的に国民の皆様のサイバーセキュリティーに関する認識を深めて、自発的な対応を促しながら、政府機関、独立行政法人、地方公共団体など多様な主体の連携によって我が国のサイバーセキュリティーの確保に取り組んでまいります。

#113
○国務大臣(平井卓也君) 今のNISCとデジタル庁の役割の整理ということがやっぱり重要だと思います。
 昨年のデジタル社会の実現に向けた改革の基本方針において、具体的には、NISCが政府統一基準群を策定し、デジタル庁は、当該基準群を活用して、情報システムに関する整備方針においてサイバーセキュリティーについての基本的な方針を示して、その実装を推進すると。デジタル庁にセキュリティーの専門チームを置いて、デジタル庁が整備、運用するシステムを中心に検証、監査を実施すると。NISCは、その体制を強化しつつ、デジタル庁が整備、運用するシステムを含めて国の行政機関等のシステムに対するセキュリティー監査等を行うと。これらを通じまして、セキュリティーの確保を図るというふうに考えております。

#114
○小林正夫君 サイバー攻撃の件数も先ほど報告がありました。これからもそういう攻撃を受けるということ、こういう環境にはあるんでしょうけれども、それを日本の国としてきちんと防いでいくと、そういうことについて尽力を尽くしていただきたいと、そのことをお願いいたします。
 次に、デジタル社会への高齢者等への支援についてお伺いいたします。
 一月二十七日の委員会質疑で、私の方から、高齢者等、デジタル機器に弱い人たちが置いてきぼりにされないのかと、こういう質問をいたしました。そのときに大臣の方からは、一人も残さない、そういう人が発生しないように努力をしていく、さらに、今後、全国一千か所程度で講習会を開催していきたいと、こういう答弁がありました。そして、二月の九日の大臣所信の中で、社会全体のデジタル改革の中で、誰もがデジタル機器を使いこなせるようにするため、オンライン行政手続等に関して高齢者等に対する支援を行っていく、こういう旨の答弁がありました。
 先ほどもこれを心配する質問もあったんですが、私がお聞きしたいのは、一人も残さない、一人も取り残さないようにどのような講習会を開こうとされているのか、具体的な内容についてお答えいただきたいと思います。

#115
○政府参考人(竹村晃一君) お答え申し上げます。
 総務省では、デジタル活用への不安の解消に向け、主に高齢者のデジタル活用を支援する講習会を推進していくこととしております。具体的には、講習会の実施団体について、携帯ショップのように講習会を行う拠点を全国に有している全国展開型と、地元ICT企業など地方公共団体と連携して公民館などの公共的な場所で講習会を実施する地域連携型を予定してございます。
 講習会の中身、内容についてでございますけれども、メールやアプリの使い方などスマートフォンの基本的な利用に関する講座と、スマートフォンによる行政手続に関する講座を予定してございます。行政手続に関する講座としては、例えばマイナンバーカードの申請方法やマイナポータルの活用方法、e―Taxの利用方法などを予定してございます。
 さらに、事業の周知、広報につきましては、専用のウエブサイトにより情報発信を行うだけではなく、市政便りなど地方公共団体の広報紙などの掲載を促すなど、きめ細やかな周知を行ってまいりたいと考えております。
 総務省といたしましては、誰一人取り残さないとの基本方針を踏まえ、各地域の実情やニーズを適時適切に把握しつつ、助けを必要とする方に支援が行き渡るよう、六月頃からの事業実施に向けて準備を進めてまいります。

#116
○小林正夫君 いろんな講習会が検討されているということはよく分かりました。
 大臣、是非、誰一人取り残さないと、これが大臣の大きなスローガンでした。しっかりやっていくという決意をもう一度ここでお聞きいたします。

#117
○国務大臣(武田良太君) この利便性を全ての方がしっかりと享受できる環境づくりにしっかりと邁進していきたいと考えております。

#118
○小林正夫君 デジタル化が進む中で、小学校から高等学校の世代である若年層に対してもデジタル機器に関する学びの場を設ける必要があると私は考えます。
 文科省との連携など具体的に考えている対策があるのか、確認をいたします。

#119
○政府参考人(二宮清治君) お答え申し上げます。
 委員御指摘の若年層のデジタル機器に関して学ぶ環境の構築に当たりましては、GIGAスクール構想の推進により小中学校段階の一人一台端末の整備が進んでいることを前提に、これを十二分に活用していくことが重要と考えております。
 デジタル社会形成基本法案では、子供たちがデジタル機器にアクセスできる機会の確保やデジタルリテラシーの向上に向けて、情報の取得、利用の機会を確保するための情報通信機器の導入の促進に加えまして、全ての国民がデジタルリテラシーを向上させることができるようにするための教育、学習の振興を規定しているところでございます。
 具体的対策といたしましては、文科省、総務省におきまして、情報活用能力を学習の基盤となる資質、能力と位置付けるとともに、小学校におけるプログラミング教育の必修化などを実施しておりますほか、地域で児童生徒等がプログラミング等のICT活用スキルを楽しく学び合う地域ICTクラブの取組の推進が行われているところでございます。
 今後とも、これらの省庁を含めまして関係省庁と緊密に連携して、デジタルリテラシーの向上等に向けた取組を推進してまいりたいと考えております。

#120
○小林正夫君 平井大臣にお聞きいたします。
 子供がデジタル機器を使う機会が増えたことから子供の視力低下が懸念をされていて、文科省が昨年公表した令和元年度学校保健統計では、視力一・〇未満の小学生は三五%、中学生は五七%、高校生では六七%と過去最多となっている、こういう報告がありました。
 また、今年から小中学生に一人一台のデジタル端末が配付され、授業での活用が始まります。さらに、今年度、全国でデジタル教科書の実証事業を行うと私承知しております。一部報道では、デジタル時代の到来で近視は新たな生活習慣病になる可能性があると、こういう指摘があります。
 そこで、デジタル担当大臣に、デジタル社会の構築と視力低下についてどういう御所見を持っておられるか、お聞きをいたします。

#121
○国務大臣(平井卓也君) 御指摘のとおり、家庭でのスマートフォンやデジタル機器の利用に加えて、小中学校での一人一台端末の実現によって、子供たちがデジタル機器を使う機会は物すごく増えると思います。いわゆるデジタルネーティブの子供たちが育つ環境が整いつつありますが、それに伴う健康面の影響に配慮することは非常に重要だと思います。
 御指摘の視力低下を含めた健康面の影響については、文科省において必要な研究経費を予算計上しているほか、目と端末の画面との距離や画面の明るさ、継続して見る時間などの留意事項を学校現場等に周知していると承知しています。
 私としては、こうした健康面の影響にも十分配慮した上で、子供たちの可能性を解き放ち、デジタル機器の自由に使える環境の整備や多様な教育コンテンツの活用に向け、文科省とも連携しながら取り組んでまいりたいと考えております。

#122
○小林正夫君 私が若い頃に、職場にいろんな機械が入ってきたときに、一時間作業をやったら十分休憩しなさいと、このようなことが言われていたなと記憶しております。最近の画面はいろんな工夫がされていると、このように思いますので、それは一概に該当しないと思いますけれども、いずれにしても、目を使うということが非常に多くなるということですので、是非この辺は健康面にも関わることなので、政府としても注意をしながら施策を練ってもらいたいと思います。
 平井大臣は、四月の十四日の参議院本会議において、我が党の矢田わか子議員の質問に対して、基幹業務システムの標準仕様については、現在、制度所管省庁が地方自治体や事業の意見を丁寧に聞きながら作成しているところであると答弁をされています。
 地方公共団体が活用するシステムの仕様を国が主導で作成していることになりますけれども、地方公共団体からどのような意見、要望が出されていて、特に危惧するような意見などはあったのか、また、その意見に対して政府はどのように対応しているんでしょうか、確認いたします。

#123
○政府参考人(時澤忠君) 御答弁申し上げます。
 現在、各制度所管府省におきまして検討会を開催するなど標準仕様を作成している途上でございまして、標準仕様書案に対しまして全地方公共団体に意見照会を行い、意見の集約とそれに対する対応を行って標準仕様書を取りまとめることとしております。
 住民記録システムにつきましては、これまでに全市区町村への意見照会を行い、これらの意見を踏まえて対応を行っているところでございます。
 この住民記録システムの標準仕様書案に対しまして地方公共団体から出されました意見としましては、地区単位での統計や他業務連携などの観点から必要であるということで、当初案にはなかった市区町村内の地区を設定する機能について追加してはどうか、あるいは、住民票の写しのコンビニ交付につきまして、多くの市区町村で対応されているということで、機能として実装すべきとしてはどうかといったような市区町村の事務処理の実態に即した意見がありました。これらの意見につきましては標準仕様に盛り込んだところでございます。
 また、標準仕様書のメンテナンスにつきまして地方公共団体から意見が出ておりまして、制度改正時には早急に仕様書の改定を行ってほしいといった意見もございました。この意見につきましては、法令改正の検討段階から標準仕様書の改定の検討を同時に行うことが必要であると考えておりまして、標準仕様書改定の詳細な手続を今後関係省庁と検討することとしております。
 加えまして、標準化に関するシステムの改修費用について、国費負担で予算措置をしてもらいたいとの意見もありました。これにつきましては、令和二年度三次補正予算におきまして、標準準拠システムへの移行に要する経費を国費により支援することとしておるところでございます。
 今後、引き続き、制度所管省庁におきまして標準仕様書の策定が進められることになるわけですが、地方公共団体の意見を踏まえた標準仕様書の策定が円滑に進みますよう、内閣官房IT戦略室としても適切に対応してまいりたいと考えております。

#124
○小林正夫君 以上で終わります。

#125
○伊藤岳君 日本共産党の伊藤岳です。
 自治体デジタル部門への民間外部人材の任用と地方行政の公正性について質問したいと思います。
 デジタル関連五法案及び標準化法案で、デジタル関連業務を担当する自治体職員について、その任用、権限、服務規程等についての改正はあるのでしょうか。まず、内閣府にお聞きします。

#126
○政府参考人(時澤忠君) お答えいたします。
 内閣府、内閣官房が提出をしておりますデジタル改革関連法案の五法案におきまして、地方自治体職員の任用や権限、服務等に関する改正事項はございません。

#127
○伊藤岳君 同じく、総務省、お答えください。

#128
○政府参考人(高原剛君) 御答弁申し上げます。
 総務省が提出しております標準化法案に伴います自治体職員の任用、権限、服務規程等の改正はございません。
 以上でございます。

#129
○伊藤岳君 今両省から答弁があったとおり、任用、権限、服務規程などについての新たな法改正はありません。
 自治体DX、デジタル・トランスフォーメーション推進計画では、地方自治体のCIO、最高情報責任者を補佐する体制の強化として、CIO補佐官などの外部人材の活用を検討するとしています。
 CIO補佐官などの特別職非常勤職員としての任用はあるんでしょうか。

#130
○政府参考人(大村慎一君) お答えいたします。
 CIO補佐官として外部人材を任用する場合、特別職非常勤職員として任用することも可能でございます。

#131
○伊藤岳君 特別職非常勤職員は、信用失墜行為の禁止とか守秘義務とか職務専念義務とか政治的行為の制限などの言わば地方公務員法の適用は受けません。また、営利企業への従事、兼業についての法的な制限もありません。
 武田大臣に伺います。
 自治体の情報システムに深く関与し、その政策決定と執行を行う中枢ポストに民間企業の幹部、職員が任用されることは、ベンダー企業の意思によって自治体行政が影響を受けることにならないか、行政の公正性に懸念をもたらさないか、大臣、どうですか。

#132
○国務大臣(武田良太君) 自治体がデジタル化を推進していくためには、専門的な知識を持つデジタル人材を積極的に活用していく必要があります。
 その際、各自治体においては、公務の公平性に疑念を抱かれることのないよう十分留意することが重要であります。一般に、特別職非常勤職員として任用される外部人材には要項などで服務を含めた任用規律が課され、その職務の公平性が確保されていると承知をいたしております。
 また、現在、外部有識者等から構成される検討会において、CIO補佐官等として外部人材を任用する場合に特に留意すべき事項等について、既に任用している国や自治体の事例を参考にしながら検討しているところであり、今年の夏をめどに自治体に提示してまいりたいと考えております。

#133
○伊藤岳君 平井大臣にも同様の質問をさせていただきます。
 今申し上げましたように、政策決定と執行を担う中枢ポストに民間企業の幹部が任用される。行政の公正性に懸念をもたらさないでしょうか。

#134
○国務大臣(平井卓也君) 民間の人材を受け入れることで公務の公平性に疑念を抱かれるようなことがないよう十分留意する必要があると考えています。
 例えば、国の行政機関に関して申し上げれば、民間から採用された職員についても、その採用の方法にかかわらず、公正な職務の遂行の維持、職務専念義務の確保、公務の信用保持の観点から、守秘義務、信用失墜行為の禁止など、国家公務員法の服務に関する規定が適用されることになります。
 これに加えて、内閣官房IT総合戦略室では、民間から採用された職員の人事配置について、現在属している事業者については当該職員が妥当性評価及び助言を行う調達案件には入札できない、また、政府情報システムの受注実績のある企業の出身者はその担当としないといったルールを追加的に設け、運用に努めています。
 さらに、今後、デジタル庁の発足を見据えて、民間から採用された職員がシステム調達に関わる場合の所属企業の入札制限の在り方や具体的な運用方法等について、有識者を含めた検討の場を設けて検討していく予定です。
 いずれにしても、民間の人材を活用することによって公務の公正性が損なわれ、国民の疑念を招くことのないよう努めていくことが重要と考えておりまして、地方自治体においても、総務大臣から答弁のあった総務省が示す留意事項などに基づいて適切に対応がなされるべきものと考えております。

#135
○伊藤岳君 今の国の話もありました。また、武田大臣からは手順書をこれから策定するという話もありましたが、既に自治体DX推進計画は今年の一月からスタートしています。そもそも順序が間違っているのではないでしょうか。
 さらに、手順書を作成すると言いますけれども、これ、ガイドラインや技術的助言でしかありません。当然、法的規律も働かない。DXの推進が先にありきで、自治体行政の公正性の確保、地方自治の拡充は後景に追いやられているのではないか、その懸念を深めざるを得ません。
 総務行政をめぐっては、例の東北新社の問題、NTTからの接待などによって総務行政がゆがめられたのではないかという疑念が未解決のままです。地方行政にそんな懸念を持ち込むわけにはいかない。
 そこで、具体的に更にお聞きします。
 総務省、CIO、CIO補佐官の現状について聞きます。外部人材を任用している地方公共団体の数は、都道府県、市区町村でそれぞれ幾つでしょうか。

#136
○政府参考人(大村慎一君) お答えいたします。
 総務省では、例年、地方公共団体における行政情報化の推進状況調査におきまして、各地方公共団体におけるCIO、CIO補佐官の任命状況を調査しているところでございます。
 令和元年度において、CIOとして外部人材を任用している都道府県は二団体、市町村は一団体、また、CIO補佐官として外部人材を任用している都道府県は五団体、市町村は三十六団体となっております。

#137
○伊藤岳君 自治体DX推進計画では、市町村がCIO補佐官等として外部人材を任用する場合の経費について、所要の財政措置、特別交付税措置率〇・五を講じるとしています。
 従来、自治体のCIO、CIO補佐官等の任用に対する特別交付税措置はあったのでしょうか。また、新たな財政措置は、外部人材の任用を対象に、特別非常勤職員として任用する場合及び外部に業務を委託する場合が対象となるのでしょうか。

#138
○政府参考人(大村慎一君) お答えいたします。
 CIO、CIO補佐官等の任用に対する特別交付税措置はこれまでなかったところでございます。
 この度の特別交付税措置につきましては、新たに市町村がCIO補佐官等として外部人材を特別職非常勤職員として任用する場合の報酬に要する経費及びCIO補佐官等の業務を外部に業務委託する場合の委託に要する経費について対象となるところでございます。

#139
○伊藤岳君 既に私が調べたところ、三重県がビズリーチに外部業務委託をしてCDOを公募しました。広島県福山市もビズリーチに外部業務委託してCDOを採用する予定だということでした。これらの業務委託費用に特別交付税が措置をされることになります。
 現在、先ほど答弁があったとおり、CIO補佐官で、四十七都道府県中五団体、千七百を数える市区町村中でも三十六団体ですが、今後、外部人材の任用、それも特別職非常勤職員や業務委託を対象に特別交付税措置も設けるわけですから、そのほとんどに外部人材が任用されていくことも想定されます。仮にそうであれば、自治体の職場の景色が大きく変貌することになると思います。
 地方行政の公正性を確保して地方自治の拡充、発展に結び付けていくことが重要であり、ベンダー企業の意思が自治体行政の上に立つなどということはあってはならない思います。
 そこで聞きます。総務省。
 特別職非常勤職員は、信用失墜行為の禁止、守秘義務、職務専念義務、政治的行為の制限などの地方公務員法の適用は受けません。専門性を有する参与、顧問としての特別職非常勤職員としての任用ということではありますが、政府が推進する中心政策として自治体の司令塔を補佐する役割であり、自治体の中枢ポストに座る役割になります。
 公務とは、そもそも守秘義務を必要とする事柄に携わります。その守秘義務が掛からない民間企業の幹部、職員が自治体の情報システムに深く関与する部署に配置されることに問題はないでしょうか。

#140
○政府参考人(大村慎一君) お答えいたします。
 外部人材のCIO補佐官などを特別職非常勤職員として任用する場合、地方公務員法第三条第三項各号に規定する特別職のうち、第三号の臨時又は非常勤の顧問、参与、調査員、嘱託員及びこれらの者に準ずる者の職に該当することから、地方公務員法上の服務に関する規定は適用されません。
 一方で、秘密に該当する情報を知り得ることなども想定されますことから、各地方公共団体において、要項などに守秘義務等について規定することが必要となると考えております。
 そこで、現在、外部有識者等から構成される検討会において、CIO補佐官等として外部人材を任用する場合、特に留意すべき事項等について、既に任用している国や自治体の事例を参考にしながら検討しているところでございまして、今年の夏をめどに自治体に提示してまいりたいと考えております。

#141
○伊藤岳君 もう既に任用が始まっているのに、これからです、対策は。
 先ほども指摘しましたが、法的な規律もない、せいぜいガイドラインとか技術的助言です。そして、何か問題が生じたら、その責任は地方自治体。これでは、国と政府としての地方行政への公正性や地方自治の拡充に力を尽くしているとは言えないんではないでしょうか。
 総務省、当該自治体と業務請負契約がある企業や、当該自治体が実施する入札や契約についての競争に参加が予想される民間企業からの特別職非常勤職員の任用は除外されるのか、されないのか。どうですか。

#142
○政府参考人(大村慎一君) お答えいたします。
 自治体が外部人材を任用する場合に、当該自治体と業務請負契約がある企業や、当該自治体が実施する入札や契約についての競争に参加が予想される民間企業からの任用は、法令により制限するものではございません。実行上、適切に対応するべきものと考えております。

#143
○伊藤岳君 除外されるとは言えないんですね、もう一度。

#144
○政府参考人(大村慎一君) お答えいたします。
 法令により制限するものではございません。

#145
○伊藤岳君 何か複雑な言い方ですが、要するに除外されないということですね。
 要するに、当該自治体と利害関係にある民間企業からの任用が除外される明確な規定はありません。一方で、それは、これだけ多くのベンダー企業の幹部、職員が自治体のデジタル行政に携わることになると、今つながりのあるベンダー企業と全く無関係にとはいかないということも現実にはあると思います。
 政府CIO補佐官の募集要項には、国における契約権限と同様の、CIO補佐官の募集要項も私見ましたけれども、しかし、この国における契約制限と同様のことが地方自治体で可能なのか。どちらにしろ、いずれにしても、国でこうやっていますと言いますが、地方自治体の中ではどう対応していくのかという案がいまだ国会に示されないまま、デジタル関連法案や標準化法案の審議をしていくということでいいのかが私問われると思うんです。
 総務省、特別職非常勤職員は、営利企業の従事、兼業について法的制限受けません。特別職非常勤職員は、当該企業との雇用関係を継続したまま兼業を行うことも可能だということですね。

#146
○政府参考人(大村慎一君) お答えいたします。
 各自治体において外部人材を任期付職員や特別職非常勤職員としてCIO補佐官に任用する際などには、民間企業との雇用関係を継続し、従業員としての地位を保有したまま任用することも考えられるところでございます。

#147
○伊藤岳君 民間企業の雇用契約をそのまま兼業して自治体の職場に入ってくる。
 兼業を前提とした任用の場合、今回の法改正に基づいて自治体情報システムの標準化などを進める際、自治体の意思と民間企業との利益相反が生じることはないでしょうか。

#148
○政府参考人(大村慎一君) お答えいたします。
 こうした兼業をした場合の雇用におきまして、自治体において民間企業等から外部人材を任用するわけですから、公務の公正性に疑念を抱かれることがないように十分留意することが重要であることは当然でございます。
 御指摘もございましたが、国においては、公平性を確保する観点から、例えばCIO補佐官の公募に際して、募集要項において、応募者が民間企業等との兼業を予定している場合に、仮に採用されれば、兼業で所属している事業者等の入札制限が行われることをあらかじめ周知をしております。
 自治体におきましても同様の懸念は考えられることですので、各自治体において要項などにこうした入札制限等について規定することが必要であると考えております。
 こうしたことを含めて、総務省としては、留意事項について検討をしており、また事例の周知も含めて今年の夏をめどに自治体DX推進手順書として提示したいと考えております。

#149
○伊藤岳君 だから、利益相反、考えられるんでしょう。
 兼業としての任用という場合、雇用先の企業の自分のデスクで、テレワークという形で、そこで自治体業務に当たることだって可能ですよね。そこでお隣の雇用先の企業の上司に指示を受けるということもあり得るかもしれないじゃないですか。
 私、地方自治体のDX推進計画に係る検討会の資料を読まさせていただきました。この中にデジタル人材確保支援についてという項目があって、ベンダー事業者から聞き取りをしたものが書かれています。
 一例紹介します。
 特定のITベンダーの社員がCIO、CIO補佐官として任命されることにより、特定ベンダーのシステムが優位に調達されるリスクが懸念される。これ、ITベンダーの社員がこう言っているんです。さらに、入札において、所属している事業者等の参加を制限することが考えられる、対策としてね。また、現役のベンダー社員の採用は困難じゃないかという意見も出ているんですよ。ベンダーからさえも利益相反の危険性がこうやって指摘をされているんです。
 総務大臣並びにデジタル担当大臣にお聞きします。
 自治体の外部専門人材の任用に当たっては、厳格な規制なしに自治体DXを進めるべきではないのではないかと思いますが、まず武田大臣からお聞きします。(発言する者あり)

#150
○委員長(森屋宏君) いいですか。
 速記を止めてください。
   〔速記中止〕

#151
○委員長(森屋宏君) じゃ、速記を起こしてください。

#152
○伊藤岳君 ちゃんと聞いていただきたい。
 もう一度言います。
 自治体の外部専門人材の任用に当たって、厳格な規制なしに自治体DXを進めるべきではないと思いますが、大臣の見解どうですかと。
 同じ質問を平井大臣にもします。

#153
○国務大臣(平井卓也君) 公務の公正性に疑念を抱かれることがないように十分留意するという意味で、今までもIT総合戦略室、CIO補佐官、政府の方でずっと雇っていましたので、常にその問題はずうっと議論をしてまいりました。ここは運用でそういうことをしているんですが、恐らく地方自治体にとってみても、多分そういう疑念を持たれたら、やっぱりそこの住民に対する説明責任が発生するんだと思います。
 そういう意味で、我々も今、更にいろいろと勉強しながら、どうやったら公正で疑念を持たれないような調達ができるかということを考えておりまして、さらに総務省とも連携しながらそういう形を今後ともつくっていきたいと、そのように思っております。

#154
○国務大臣(武田良太君) こうした場合、各自治体においてしっかりとこうした公務の公正性に疑念を抱かれることがないよう十分留意されることが重要であると考えております。
 先ほど申しましたように、総務省では現在、外部人材登用に当たっての留意事項等について検討しておりまして、今年の夏をめどに自治体DX推進手順書として提示したいと考えております。

#155
○伊藤岳君 留意留意と言いますけど、これから検討するんですよね。東北新社の問題もあった、NTTの問題もあった。本当に利益相反の懸念を払拭しないままこの計画、DX計画突き進むというのは、私、絶対あってはならないと思います。民間外部人材の任用が、もちろん民間の力は借りなきゃいけませんが、民間人材の活用が利益相反など行政にゆがみを生じさせる温床になるということは絶対にあってはならないということを強く指摘しておきたいと思います。
 最後に、個人情報漏えい問題について幾つか聞きます。
 顧客情報管理ソフトウエア大手のセールスフォース・ドットコムが手掛けるクラウドサービスを利用する地方自治体での不正アクセス被害が次々に明らかになりました。このセールスフォース・ドットコムのクラウドサービスを利用する自治体は九自治体、約十一万人に及ぶそうです。つまり、十一万人の住民が個人情報漏えいの危険にさらされていたということになります。
 同社のアクセス権限を再設定するツールは何と英語版のみの提供だったそうです。また、更新のたびに数百枚の設定マニュアルを読み込む必要があったそうです。
 専門家はこう指摘しています。正しく実装できる技術者は少ない、また、アマゾン、マイクロソフトのクラウドサービスの場合も、二百以上の機能を利用者、つまり自治体が組み合わせて使うなど、現状の仕組みは分かりにくいと専門家が指摘をしていました。そうした下で、個人情報漏えいの不正アクセス被害が明らかになったわけです。
 内閣官房と総務省に聞きますが、このセールスフォース・ドットコムのクラウドサービスを利用する地方自治体での不正アクセス被害について、どのような対応をしてきましたか。まず、内閣官房。

#156
○政府参考人(山内智生君) お答え申し上げます。
 委員御指摘のとおりの状態が起きておりましたこのセールスフォース社が提供いたしますセールスフォースというこのソリューションでございます。設定の不備によって、利用者が意図しない形で情報が外部から参照をされる状態が起きておりました。
 今年の一月に、私ども内閣サイバーセキュリティセンターの方では同社とも直接お話をいたしました。状況を聞き取った上で、サービスの利用状況、各種設定の確認の見直しを行うなど適切なセキュリティー対策を講ずるよう、総務省を通じて地方公共団体、それから一般の方々に対しても注意喚起をしてまいりました。
 総務省を始めとした関係機関と連携をいたしまして、今後ともサイバーセキュリティーの確保を推進してまいりたいと考えております。

#157
○政府参考人(高原剛君) 御答弁申し上げます。
 セールスフォース・ドットコムのクラウドサービス事案につきましては、本年一月二十九日にNISCから重要インフラ事業者等に対して注意喚起が発出されたことを受け、総務省としても、同日付けで地方公共団体情報システム機構を通じて地方公共団体に対して周知を行いました。
 さらに、その後、複数の地方公共団体において該当製品の設定不備による情報漏えい等のインシデントが確認されたため、総務省から地方公共団体に対して三月四日付けで、同サービスの利用状況や各種設定の確認、見直しを行うなど、適切な対応を要請したところでございます。
 以上でございます。

#158
○伊藤岳君 大変重大な事案だと思います。
 国が策定する標準仕様に基づき地方自治体が自治体情報システムを動かす中でセキュリティー問題が発生して情報が漏えいしてしまうなどの問題が生じた場合、国が責任を負うのか、また、この漏えいに対応するシステム改修などは国が責任を負うのかどうか、これも大事な問われている課題だと思います。
 そのことを指摘して、質問を終わりたいと思います。

#159
○委員長(森屋宏君) 他に御発言もなければ、本連合審査会はこれにて終了することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

#160
○委員長(森屋宏君) 御異議ないと認めます。よって、連合審査会は終了することに決定いたしました。
 これにて散会いたします。
   午後零時四十四分散会
ソース: 国立国会図書館
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