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2021/05/06 第204回国会 参議院 第204回国会 参議院 厚生労働委員会 第13号 令和3年5月6日
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2021/05/06 第204回国会 参議院

第204回国会 参議院 厚生労働委員会 第13号 令和3年5月6日

#1
令和三年五月六日(木曜日)
   午後一時開会
    ─────────────
   委員の異動
 四月二十八日
    辞任         補欠選任
     音喜多 駿君     東   徹君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         小川 克巳君
    理 事
                石田 昌宏君
                自見はなこ君
                石橋 通宏君
                矢倉 克夫君
                足立 信也君
    委 員
                衛藤 晟一君
                こやり隆史君
                島村  大君
                そのだ修光君
                羽生田 俊君
                藤井 基之君
                古川 俊治君
                本田 顕子君
               三原じゅん子君
                打越さく良君
                川田 龍平君
                田島麻衣子君
                福島みずほ君
                塩田 博昭君
                山本 博司君
                東   徹君
                梅村  聡君
                田村 まみ君
                倉林 明子君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        吉岡 成子君
   参考人
       公益社団法人全
       国老人福祉施設
       協議会副会長   木村 哲之君
       国立研究開発法
       人国立国際医療
       研究センター国
       際感染症センタ
       ー国際感染症対
       策室医長     忽那 賢志君
       一般社団法人つ
       くろい東京ファ
       ンド代表理事   稲葉  剛君
       港区みなと保健
       所長       松本 加代君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○社会保障及び労働問題等に関する調査
 (新型コロナウイルス感染症対策に関する件)
    ─────────────

#2
○委員長(小川克巳君) ただいまから厚生労働委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日までに、音喜多駿君が委員を辞任され、その補欠として東徹君が選任されました。
    ─────────────

#3
○委員長(小川克巳君) 社会保障及び労働問題等に関する調査のうち、新型コロナウイルス感染症対策に関する件を議題といたします。
 本日は、本件の調査のため、四名の参考人から御意見を伺います。
 御出席いただいております参考人は、公益社団法人全国老人福祉施設協議会副会長木村哲之君、国立研究開発法人国立国際医療研究センター国際感染症センター国際感染症対策室医長忽那賢志君、一般社団法人つくろい東京ファンド代表理事稲葉剛君及び港区みなと保健所長松本加代君でございます。
 この際、参考人の皆様に一言御挨拶を申し上げます。
 本日は、御多忙のところ御出席いただき、誠にありがとうございます。
 皆様から忌憚のない御意見を賜りまして、今後の調査の参考にいたしたいと存じますので、どうぞよろしくお願いいたします。
 次に、議事の進め方について申し上げます。
 まず、木村参考人、忽那参考人、稲葉参考人、松本参考人の順にお一人十分以内で御意見をお述べいただき、その後、一時間四十分程度質疑を行います。
 また、御発言の際は、挙手をしていただき、その都度、委員長の許可を得ることとなっておりますので、御承知おきください。
 なお、御発言は着席のままで結構でございます。
 それでは、まず木村参考人からお願いいたします。木村参考人。

#4
○参考人(木村哲之君) ただいま御紹介にあずかりました公益社団法人全国老人福祉施設協議会で副会長をしております木村と申します。
 全国老施協は、特別養護老人ホームを始めとする一万一千の高齢者の介護福祉施設、事業所の会員から成る業界団体でございます。
 私は、昨年から新型コロナウイルス感染症対策を担当しておりましたので、この場にこうしていさせていただきます。
 参議院厚生労働委員会の委員の皆様方には日頃から高齢者介護の発展のために様々な御意見を頂戴しておりまして、この場をお借りしまして御礼を申し上げます。また、本日は、このような機会を与えていただきまして、誠にありがとうございます。
 高齢者介護施設の入所者は、要介護度も高く、感染症に対する抵抗力が低いため、一たび新型コロナウイルスに感染いたしますと非常に重症化しやすく、また最悪お亡くなりになることも、そういう危険性も非常に高くございます。
 このような中で、現場職員は、日々の介護業務において細心の予防措置を講じているだけでなく、施設に感染を持ち込まないようにプライベートの行動までも制限をして、本当に献身的な努力を続けております。我が国の新型コロナの感染者や死亡者数が諸外国に比べて比較的低く抑えることができているのは、このような介護施設における感染の発生を最小限に食いとどめる努力が大いに寄与しているものと自負しております。
 こうした状況を踏まえて、本日は時間も限られておりますので、ポイントを三つに絞ってお話をさせていただきたいと思います。
 一つ目は、退院基準を満たした方の受入れについてでございます。
 これは、昨年末に事務連絡が発出され現場に周知されたもので、さらに、この二月には、それを促すための退所前連携加算が算定可能であることが示されました。この加算は他施設の入所者の場合に限ったものでございますけれども、病床の逼迫を抑えるためにも退院基準を満たした方を適切に介護施設や一般の医療機関等に移さなければなりません。しかしながら、介護施設の中にもその受入れに関して消極的なところがあり、検査で陰性であることを求める声もあります。
 一つ、茨城県での事例をお話しさせていただきます。今年になって発生した介護施設における大規模なクラスターにおいて、近隣の施設数か所が退院患者さんの受入れに名のりを上げたのですが、患者様の御家族様がほかの施設への入所を拒まれたということがございます。退院、元の施設に戻るのであればいいんですけれども、ほかの施設に行って、そのほかの施設で一例目になりたくないというのが御家族様のお気持ちだったというふうに聞いております。既に感染性は低いのでほかの方にうつすことはありませんよと申し上げても、それはなかなか聞いてもらえなかったということはございました。
 検査体制が拡充されてきた一方で、検査で陰性であるということがイコール治ったという、検査のみをよりどころとする意識が強くなってしまいまして、退院基準を満たせば仮に陽性であってもほとんど感染性はない、つまり人にうつすことはないという認識が非常に薄いことに要因があるのかなというふうに考えております。その点について、介護施設はもとより、一般の市民の皆様に向けても、より丁寧な科学的根拠に基づいた退院基準についてのアナウンスが必要ではないかなというふうに考えております。
 続いて、ポイントの二つ目として、病床逼迫時の入所継続の件でございます。
 現在、大阪、兵庫を中心とする近畿圏や、これからまさにこの首都圏、感染者の拡大に伴い多くの自治体で新型コロナ病床が逼迫している状況にあると承知しております。このような状況下で介護施設内で感染者が発生した場合、一定の条件の下で医療機関へ入院をさせずに介護施設内でそのまま入所を続ける、継続するような自治体からの指示を受けることがあるものとされております。
 このことについては、国で定められたルールであり、介護施設としても対応しなければならないと考えておりますが、実際上は、感染者に対する治療設備も専門的な知識もない中で、ほかの入所者への感染拡大の危険性も非常に大きく、大変不安に感じているのが実情でございます。
 このため、施設内の感染者の入院については最大限の御配慮をお願いしたいとともに、仮に入所継続となった場合には、感染症に関する専門知識を有する看護師等の派遣など、入所継続措置の前提となる諸要件を遵守お願いしたいと思います。
 また、この度、新型コロナ患者となった介護施設の入所者に対して、老健、老人保健施設や介護医療院の併設保険医療機関等の医師や特養の配置医師が診療をした場合、一部診療報酬が算定できるようになり、また、その自己負担分を交付金の対象とする特例について対象の拡大が認められたと聞いております。
 一方で、既に医療機関には新型コロナ病床を設けた場合の補助金制度が設けられているとも聞いております。しかしながら、入院による治療ができずに介護施設内で療養をした場合においては、現在、その介護施設側に対してはそれに準じた措置がないことから、介護施設側の負担や努力に対しても何らかの経済的な支援措置を御検討いただけると有り難いと思っております。
 最後に、ワクチンについてでございます。
 どのようなワクチンであってもその効果には副反応が付き物でございますので、接種する御本人の意思が重要であり、同調圧力や強制によるものでなく、御本人の希望を尊重することが大前提であると考えております。
 御本人が接種を受けるかどうかを適切に判断するに当たり、効果と副反応に関する情報を踏まえることが何よりも大切かというふうに思っております。そのことに関する正確な情報の提供をいただくようお願い申し上げます。そして、その上で、高齢者介護施設従事者については入所者と同時に接種を受けることが可能とされていることから、接種を希望する従事者についてはその希望に応えて同時接種が実現できるよう、特段の御配慮をお願いしたいと思っております。
 私の方からは以上でございます。ありがとうございます。

#5
○委員長(小川克巳君) ありがとうございました。
 次に、忽那参考人にお願いいたします。忽那参考人。

#6
○参考人(忽那賢志君) 国立国際医療研究センターの忽那と申します。
 私は、国際医療センターという病院で感染症専門医をやっておりまして、現在、医師十七年目、国際医療センターに来て十年になりますが、この十年間で特に新興感染症の対策というものに従事をしてまいりました。
 まず、その中で、最初に感染症専門医の育成の重要性についてお話をさせていただきたいと思います。
 これまで、新興感染症、例えばエボラ出血熱のような感染症に対して、日本全国に感染症指定医療機関というものが配置されてまいりました。ただ、それは、今回のような新型コロナウイルス感染症のようにすごく大規模でこれだけ患者数が発生するようなものが想定されていたものではなかったというものになります。具体的にはMERSとか、広がるとしても特定の病院で診療できる規模のものが想定されて対応が行われてきたということですが、今回のような新型コロナの流行を起こることが今後もあり得るということを考えますと、より次回、次にパンデミックが起こった場合にも次の対応ができるような準備というものを今後はしていかないといけないだろうというふうに考えております。
 しかし、日本国内の医学部における感染症の教育、そして専門家の育成というのはまだまだ不十分なところがございます。私は山口大学を卒業したんですけれども、系統立った感染症の教育を十分に受けられたかというと、当時はそうではなかったと言わざるを得ませんし、多くの大学医学部でそのような状況がありました。近年は改善されてきてはいますけれども、こうした感染症の知識ですね、基礎知識というものが医療従事者全体においてもまだまだ不足しているところは否めないかと思いますので、医学部あるいは医療従事者全体にこうした感染症の基本的な教育、感染対策、これを行っていくということが今後の課題の一つではないかというふうに考えております。
 私は感染症専門医ではありますが、まだ全国に千五百人くらいの専門資格を持った人しかいないということで、ほかの診療科に比べるとまだまだ少ない領域になります。
 今回の新型コロナウイルス感染症、もちろん感染症専門医だけが診ているわけではなくて、呼吸器内科の先生方、集中治療医の先生方、救急科の先生方などなど診ていただいていますが、診療と感染対策両方をリードするという意味においては感染症専門医が病院の中で役立つ機会というのは多いと思いますが、感染症専門医が全国的に不足しているという状況は現在あると考えておりますので、感染症専門医、そして、私の領域とは異なりますが、集中治療医ですね、集中治療医も数としては不足しておりますので、この二つの領域の専門医の育成ということも次のパンデミックの前に備えて準備をしていくべきかというふうに考えております。
 次に、病床確保の問題についてですが、病院の臨床医をしていて思っていることを述べさせていただきます。
 実際に、病院の中で働いていると、コロナの病床確保に関しては、もちろんたくさんの患者さんを診れればそれにこしたことはないんですけれども、幾つかやはり課題がございます。
 それは、一つはやはり経営の問題がありまして、コロナの患者さんをたくさん受ければ受けるほど通常の診療が行えなくなるということもありますし、最近は少なくなりましたけれども、やはりコロナの患者さんを診ている病院というところにほかの疾患の患者さんが来たがらなくなるというような問題が特に一年前の今頃はありましたので、そういう意味で非常に経営的な問題があるということと、あとは、感染症指定医療機関以外の病院では、そういうまあ風評被害と言うとあれですけれども、コロナを診ている病院にはなかなか患者さんが来ない、来ていただけないという問題があって、なかなかその受入れが進まなかったというところがあるかと思います。ただ、この辺りは、最近はコロナを診ている病院というのも一般的になってきたかと思いますので、解決が少しずつ進んでいるところかと思います。
 あとは、コロナの患者さんを診るスタッフの数ですね。病床だけ増やしても、スタッフの確保というのがなかなかうまくいかないことがあります。それは特に看護師さんの数であったりとかですね。
 当院も、今、元々は結核の病床として使っていた四十床を主に使っていますけれども、そこに患者さんが全員入ると、これまでそこの病棟にいた看護師さんの数では足りないんですね。これはなぜかといいますと、やはり、個人防護具を一人一人患者さんに来て着脱して診療する、そういうことをしていると通常のやはりスタッフの数では足りないので、同じ患者数であってもコロナの患者さんとそうでない患者さんを診るのに必要なスタッフの数というのは異なるということで、やはりスタッフの確保が問題になりますし、長期間やはりコロナの患者さんの診療をしていると非常にストレスがたまってきますし、中にはやはりその精神的なストレスにかなり悩まされている人も出てきますので、長期間やはりずっと同じ病棟で働くということもだんだんと困難になってくるというようなところがあります。
 そうした中で、コロナの患者さんを診療する医療従事者を増やすためにどうすればいいのかということなんですけれども、一つは、医師に関しましては、現状、感染症専門医、呼吸器内科医、集中治療医などの数は限られておりますので、一方で、この一年間でコロナに関して分かってきたことがかなりたくさんございます。
 基本的には均一の病態、つまり同じ感染症で同じような経過をたどって悪くなっていくということが分かっていますので、絶対に感染症専門医でないと診れない、呼吸器内科医でないと診れないということでもなく、専門家のサポートの下で診療することは十分可能かと思いますので、今後はあるいは内科、外科の先生も診療に関わっていただくことでより多くの患者さんを診療できるようになるのかなというふうに考えておりますので、特に現在、医療従事者のワクチン接種が進んでおります。そうすると、我々も感染のリスクがだんだんと下がってきておりますので、そうした中で、今後、他の診療科の先生方に関わっていただくということも大事なのかなというふうに考えております。
 もう一つは、ほかの、これまでコロナを診ていなかった病院にも診療に参加をしていただくということも今後は広げていくべきかと考えております。これも、やはり感染のリスクということで診療をなかなかしにくかった医療機関も、ワクチン接種によってやはり感染のリスクが減ってきたということがあります。
 問題としては、やはり感染症の専門家が不在の中でコロナの診療をするというところに課題がございましたので、そうした医療機関には、例えば自治体から専門家の派遣をして感染対策の指導、例えばゾーニングであるとか個人防護具の着脱ですとかそういったことを指導する、そういう体制があるとほかの病院でもコロナの患者さんを診療しやすくなるのかなというふうに思っておりますし、診療が、急性期の患者さんが診療できないまでも、回復した方、いまだ当院も、コロナから良くなったけれどもリハビリを続けないといけないと、そういう方で、最近はスムーズになってきましたけれども、転院がうまくいかないような事例があります。そうした病院に受け入れていただけるように、もう少しこれがスムーズになると、急性期を診る医療機関としても有り難いなというふうに思っております。
 次に、自宅療養者のケアについてですが、現在、関西では自宅療養者が非常に増えており、重症化している方も中にはいらっしゃいます。こうした本来入院が必要な中で入院できないような患者さん、高齢者や特に基礎疾患のある方が増えてきております。こうした方々に、十分な医療は提供できないまでも、例えば薬剤ですね、コロナの中等症以上の方、酸素投与が必要な方には例えばレムデシビルという点滴の薬があります、そしてデキサメタゾンというステロイドの薬がありますが、これらは有効性が科学的根拠をもって示されている薬剤になりますが、こうした薬剤を自宅療養者、あるいはホテル待機の方であっても投与できるような枠組みが必要ではないかと考えております。特に、在宅の診療をされている先生方や開業医の先生方の御協力をいただいて、そうした自宅療養の患者さんにも重症化リスクの高いような方、あるいは重症化してきて入院ができないような方にケアができるような仕組みが、特に入院が、医療機関が逼迫して自宅療養者が増えている時期には必要ではないかというふうに思っております。
 最後に、ワクチン接種についてですが、現在、高齢者を中心にワクチン接種が進んでいると思いますが、高齢者、そして今後基礎疾患のある方にワクチン接種が進むことで、今後入院が必要になるような重症者が恐らく確実に減ってくるだろうと考えております。ですので、高齢者が六月、七月ぐらいに完了するとすれば、それ以降、重症者の患者さん、かなり減ってくると考えておりますので、既に現在計画されているとは思いますが、ワクチン接種については引き続き高齢者、基礎疾患のある方から接種を進めていただければ、医療機関としても今後大変助かるというふうに考えております。
 私からは以上になります。貴重な機会をいただきまして、ありがとうございます。

#7
○委員長(小川克巳君) ありがとうございました。
 次に、稲葉参考人にお願いいたします。稲葉参考人。

#8
○参考人(稲葉剛君) 一般社団法人つくろい東京ファンド代表理事の稲葉剛と申します。本日は、貴重な機会を与えていただき、ありがとうございます。
 私からは、コロナ禍における生活困窮者支援活動の現場からの報告と、そこから見えてきた公的支援の課題についてお話ししたいと思います。
 五月の三日と五日に私たちが開催したゴールデンウイーク大人食堂には、二日間で約六百六十人もの方々が来られました。コロナ以前、こうした食料支援の現場に来られる方のほとんどが中高年の単身男性でしたが、今では十代、二十代の若者、女性、お子さん連れ、外国籍の方など、世代や国籍、性別を問わず様々な方が支援を求めて集まるようになっています。私はこれまで二十七年間、生活困窮者支援の活動を続けてきましたが、これほどまでに多く多様な方々が困窮しているという状況は、バブル崩壊後、リーマン・ショックを含め、過去に見たことがありません。
 この一年間、民間で生活困窮者支援に関わる私たちは、貧困の現場では緊急事態が発生している、社会の底が抜けていると言い続けてきました。しかし、各地の炊き出しに集まる人の数は増え続け、日々最悪の事態を更新し続けています。
 首都圏の四十団体以上のネットワーク、新型コロナ災害緊急アクションでは、メールフォームによる相談窓口を開設し、この一年間に六百件以上の相談に対応するとともに、所持金が数十円しかない、今晩から野宿をせざるを得ないといった緊急性の高い相談にはスタッフが現場まで駆け付けて支援をするというアウトリーチ型の支援活動を続けてきました。今年に入り、コロナ禍の長期化に伴い、経済的困窮だけではなく精神的にも疲弊し切っている方々からの相談が増える傾向にあり、死ぬことを考えていると話す二十代、三十代の若者からのSOSが急増しています。
 私は、昨年春以降、貧困の急速な拡大に対応するためには、最後のセーフティーネットである生活保護を徹底的に活用すると同時に、その手前の支援策も大幅に拡充する必要があると訴えてきました。しかし、政府は、昨年に一度十万円の特別定額給付金を支給しただけで、社会福祉協議会の特例貸付けを拡充するということで急場を乗り切ろうとしました。コロナの長期化を踏まえ、特例貸付けは今年二月に二百万円まで増額されたため、現在、貸付けの二つのメニューの総額は八千四百億円を超え、申請件数は二百九万件を超えています。その結果、現場では何が起こったのでしょうか。
 関西社協コミュニティワーカー協会が全国の社協職員千百八十四人を対象に実施したアンケートには、次のような社協職員の声が寄せられています。貸付け以外の支援施策がいまだ打ち出されないことが相談現場で苦しい、延長まで借り切った人や年齢的に就労につながらない人たちにどう支援していいのか悩む、また、そもそも仕事が少ない、苦しい状況の人に借金をさせている、これが福祉なのか疑問に思う、金銭面での支援が必要なのであれば貸付けではなく給付という形で検討してもらいたい、今のままでは生活ができず貧困によって亡くなる方が増えそうで心配です、コロナの影響がこれだけ長期化することを国のリーダーや識者も含めて誰も知り得なかったのかという疑問がある。コロナ禍における政府の最大の貧困対策が給付ではなく貸付けであったということについて、現場の職員が最も矛盾を感じているのです。また、丁寧な相談支援ができないジレンマを全体の七六%の社協職員が抱えており、生活保護につなげようにも福祉事務所の窓口で拒否されるので今後の支援に悩んでいるという声もありました。
 社協の貸付けについては借受人と世帯主が住民税非課税世帯であれば償還を免除するという方針が示されていますが、この収入基準は厳し過ぎるので緩和すべきだと考えます。また、家賃の負担を少なくするために家族と同居して家計は別にしているという若者らが償還免除の対象から外されてしまう危険性もあると考えます。
 私の知り合いの社協職員は、貸付けの利用者はほかのカードローン、クレジット、リボ払い等も満額まで借りている人が少なくない、社協の貸付けを実際にほかの債務の返済に充てている人も多いと思われる、自殺者が多かった時代は多重債務による生活苦が主な理由だったが、その再来がもう目前まで来ているという感覚があると危機感を語っています。ほかの先進国と違い、現金の給付ではなく貸付けで対応しようとした弊害は余りに大きいと言わざるを得ません。
 最後のセーフティーネットである生活保護は昨年の秋以降申請者数が増え続けていますが、今年一月の申請者数は前年同月比で七・二%増と微増にとどまっています。民間の食料支援に集まる人がコロナ以前と比べて倍増しているのと対照的です。
 生活困窮者が増えているにもかかわらず生活保護利用が進まない背景には、三つの要因があると私は考えています。
 一つ目は、広報の不足です。厚生労働省は、昨年十二月より公式サイトにおいて生活保護の申請は国民の権利ですという広報を始めましたが、ネットでの広報には限界があります。一部の政治家が主導した過去のバッシングによって浸透してしまった生活保護に関するマイナスイメージを払拭するためには、テレビのコマーシャルや駅の広告など、様々なツールを活用した広報を行う必要があります。マイナンバーカード並みの予算を投入して広報を展開してほしいと望みます。
 二つ目は、各地の福祉事務所による水際作戦です。今年二月、生活に困窮して住まいを失った二十代の女性が横浜市神奈川区に相談に行ったところ、生活保護に関する様々な虚偽の説明をされ、追い返されてしまうという事案が発生しました。神奈川区は後日謝罪をしましたが、同様の水際作戦は各地で頻発しています。新型コロナ災害緊急アクションには、若いから生活保護はないと言われた、もっと仕事を真剣に探してはと言われ断られた、住民登録がないから駄目と言われた等、違法な追い返しをされたという相談が相次いでいます。こうした生活保護の窓口における水際作戦をなくすためには、生活保護のオンライン申請を導入すること、各自治体の窓口で相談者が手に取れる場所に申請書を置くことを求めます。
 三つ目には、制度上のハードルがあります。最大のハードルである扶養照会については、今年の四月以降、申請者の意向が一定程度尊重される運用に変わりましたが、まだ現場では徹底されていません。更に一歩進め、申請者の同意がなければ親族に連絡をしてはならないということを明記した通知を厚生労働省から出してほしいと願っています。
 また、車の保有や申請時の預貯金額などの資産要件も大幅に緩和し、生活保護の利用者数を政策的に増やしていくことが求められています。二〇一三年以降引き下げられてきた生活扶助基準も元に戻す必要があります。生活保護の手前においてもう一度一律の給付金を支給する、住居確保給付金の支給期間を撤廃して普遍的な家賃補助制度へと改変するなどの現金給付を思い切って拡充すると同時に、生活保護そのものも使いやすくしていくという両面作戦を行わなければ、現下の貧困拡大には対応できません。
 また、難民申請中で仮放免の方も含めて、制度から排除されてしまっている外国籍の方々の医療や住まい、生活を保障する支援策を行わなければ命の問題に直結すると大変危惧をしています。
 自助も共助も限界だ、今こそ公助の出番だと私たちは一年間叫び続けてきました。しかし、生活困窮者支援の現場では、依然として公助の姿は見えません。政府は一体どこにあるのでしょうか。この国に政府が存在しているということが貧困の現場からは見えないのです。
 今この瞬間、家を追い出されて路上生活へと追いやられていく若者たちがいます。今この瞬間、おなかをすかせている子供がいます。その子供のために炊き出しに並ぶ親御さんがいます。そして、今、命を絶つことを考えている大勢の人たちがいます。その人たちに向けて、日本には政府がある、人々の命と暮らしを守る政府があるんだということを行動で示してください。貧困に苦しむ人々の声を聞く政治があるということを今すぐ行動で示してください。
 私からの報告とお願いは以上とさせていただきます。
 御清聴ありがとうございました。

#9
○委員長(小川克巳君) ありがとうございました。
 次に、松本参考人にお願いいたします。松本参考人。

#10
○参考人(松本加代君) 私は、港区みなと保健所長の松本加代と申します。このような貴重な発言の機会をいただきまして、ありがとうございます。
 保健所は、地域の健康危機管理対応のほか、母子保健、精神保健、医療連携など幅広い業務を行い、地域の公衆衛生行政を担っています。どれも住民の生活に不可欠なものであり、この平時の業務を守りつつ、新型コロナウイルス流行への対応を長期に続けているのが現状です。
 しかし、新型コロナウイルスの対応の混乱の中で、従来のサービスを中止や延期せざるを得ないことが各地で起きました。例えば乳幼児健診、エイズ検査などが中止になったりもしました。もちろん、これは苦渋の決断です。止めざるを得なかったわけです。
 それはなぜかといいますと、混乱の中で既に限界にぶつかっていたからです。ここまでの新型コロナウイルスへの対応業務を支えてきたのは、夜間や休日においても自分や家族との時間を削って業務に当たった職員の使命感や意識の高さです。全国の保健所関係者、そしてそれを支えてくださっている医療関係者、住民の皆様の協力によるものです。しかし、このような中で、自ら体調不良となり職場から離れざるを得ない人、復帰できずにいる人たちがいるのも事実です。個々の使命感への依存や非常時のような緊張を長期に続けていくのはもう無理です。
 感染症を広げない、命を落としたり健康を害する人が一人でも減るよう、そして混乱を最小限にして経済や社会の機能を維持するために保健所が貢献する四つの課題について話させていただきます。
 初めに、感染症医療体制のオペレーションの確立と責任の明確化です。
 通常、一般の病気における入院患者の調整は、患者を実際に診察している医師らによる病診及び病病連携の仕組みの中で行います。しかし、新型コロナでは、直接患者に会っていない保健所が間に入り、患者や都道府県等の調整担当、医療機関に連絡をする構造となっています。御本人と医療機関、時には救急隊を挟み、伝言ゲームのようなこともあり、大変時間が掛かります。特に、夜間と土日はそこの調整が現場の大きな負担となっています。
 入院が必要な方や急変した方への対応の遅れは命に関わる問題になります。感染症医療体制の整備は、病床数の確保だけではなく、病院や宿泊への搬送車の手配を含めた全体のオペレーションが機能するよう、具体的な整備を急いでいただけますようお願いいたします。また、その体制は、今後、他の感染症が出現したときにも活用できるものであってほしいと思います。
 二つ目に、これも至急でございますが、先ほど木村参考人からも述べられて重なる部分もございますが、介護、福祉の現場への感染症予防支援をお願いいたします。これは病床確保や医療逼迫の問題に大きく影響いたします。
 港区では、高齢者施設で感染者が把握されたら、迅速に調査や訪問指導、オンライン会議を開いて、これ以上感染症を広げないような介入をしています。しかし、この中で困難と感じることは、マスクや手洗いが困難な認知症の方の感染予防や入退院調整がとても大変なことです。
 PCR検査への補助金などで現在検査そのものはとても受けやすくなっていますが、それだけでは感染予防になりません。介護・福祉現場での環境整備など、感染予防への支援は不可欠です。医療には慰労金なども含め予算対応を進めていただいておりますが、介護、福祉の分野においても支援を進めることで、その結果、医療に掛かる負荷を減らすことが可能ですので、保健所の立場からも支援をお願いしたいと思います。
 三つ目は、ワクチン接種体制の支援についてです。
 イギリスやイスラエルのように短期間でより多くの人にワクチン接種を進めることは、この感染症との闘いを大きく変えます。医療従事者と高齢者のワクチン確保の見通しが立ったと聞いています。今後、ワクチンを最大限のスピードで接種が進められるよう、従来のやり方にとらわれず柔軟な現場対応ができるよう、是非国としての支援をお願いいたします。
 また、ワクチン接種記録の入力や予約管理などで運用上のミスを防ぐためにも、安定した行政手続基盤の整備を期待しています。
 また、今後はワクチン接種記録やPCR検査の結果をスマートフォン等で提示できるデジタル証明が社会活動、また留学、旅行、ビジネスなど国境を越えて活動をする人たちには重要になってきます。これを自治体単独で実現するのはとても難しいことです。
 また、自治体ごとにばらつきがあるのでは国際的な信頼が得られません。マイナンバー制度の情報提供ネットワークシステムを活用し、国として情報の管理化、一元化、国際標準化を急ぎ進めていただけますようお願いいたします。そうした情報提供体制や安全管理体制が整うことが国民の信頼につながり、ワクチン接種希望者が増え、接種率の向上につながると思います。
 第四に、オリンピック、パラリンピックなど国際的なイベントへの対応と短期滞在外国者への医療費負担についてです。
 開催が迫っているオリンピック、パラリンピックについて、アスリートとその関係者、大会運営に関わる人たちが来日します。アスリートの方々は厳しい感染対策を含めた体調管理をされていますが、それ以外の関係者の中にはそこまで厳密な管理をされていない人もいます。日本国内で新型コロナウイルスに暴露、感染する人もいるかもしれません。
 現在、都内では感染者が増加傾向にありますので、保健所で住民の支援を行いながら対応、追加の対応をすることはとても難しい状況です。国を挙げてこのイベントを安全に遂行するために、イベント関係者専用の対応スキームや施設をつくっていただき、住民の医療に負荷が掛からないようにお願いいたします。
 また、短期滞在外国人が受診した場合、日本人とは異なる支払の問題が生じます。これは、全額自己負担だからです。未収金などが発生しないよう、来日する外国人には旅行保険など医療費がカバーされる保険加入を義務付けてください。これは、他の国では既に導入されている仕組みです。
 また、新型コロナウイルス感染症では、勧告入院した場合の医療費は個人負担がありません。健康保険を利用して自己負担分を公費でカバーされています。しかし、保険証をお持ちでない外国人は、加入している保険会社が支払可能でも全額公費で処理されています。つまり、外国人が滞在しているホテルのある自治体や国が一〇〇%負担をしているという状況です。これは、法律などを変えなくても運用で対応できるとのことですので、保険会社への支払で処理できるよう、早急に通知の発出などの対応をお願いいたします。
 最後に、オリンピック、パラリンピック開催期間中、海外からの入国者や国内から集まる人たち、つまり住民以外の短期滞在者への医療については、国や東京都が独自に臨時の施設や医療者を確保するなど御準備をお願いします。保健所には現在、管轄内の住民サービス以外の対応をする余裕はございません。
 私からは四つのお願いを申し上げさせていただきました。
 以上になります。ありがとうございました。

#11
○委員長(小川克巳君) ありがとうございました。
 以上で参考人の御意見の陳述は終わりました。
 これより参考人に対する質疑を行います。
 本日の質疑はあらかじめ質疑者を定めずに行います。
 まず、各会派一名ずつ指名し、その後は、会派にかかわらず御発言いただけるよう整理してまいりたいと存じます。
 質疑者には、その都度答弁者を明示していただくとともに、できるだけ多くの委員が発言の機会を得られるよう、答弁を含めた時間が質疑者一人当たり五分以内となるように御協力をお願いいたします。
 なお、質疑及び答弁は着席のままで結構でございます。
 それでは、質疑のある方は挙手をお願いいたします。
 自見はなこ君。

#12
○自見はなこ君 ありがとうございます。
 今日は連休明けというか中日でございますけれども、それぞれの先生方、関係者の皆様におかれましては、この連休間変わりなくコロナ対応に当たっていただいているんだろうと思います。改めて、この一年余にわたります皆様の働きに心からの感謝と敬意を表したいと思います。
 時間限られておりますので、皆様それぞれに質問したいのですが、一巡目では質問が行き渡らない可能性もあることをお許しいただけたらと思います。
 まず、木村副会長にお尋ねをしたいと思います。
 今、現場のお話を聞いて、家族が転院を希望されないという、本当にこれ現場ではこういうことあるんだろうなというふうに思いましたが、やはり現在、現状といたしましては、施設で例えばクラスターなどが出た場合は、恐らくはその施設の中にいていただいて、そこに感染症なりの専門の知識を持った方が入っていただいて、そこを実質病棟化して管理しているというのが現状じゃないかと思うんですが、昨年来から、厚労省の老健局においては、そういったことにも事前に、事前から対応できるようにということで様々な補助金も含めて御提案をしていると思います。それが具体的に、現場では例えば事前から専門の感染症の先生方や看護師さんたちに入っていただいてそういった対策をするようなスキームとか、自治体との連携とか、具体的にどうなっているのかという現状を教えていただけたらと思います。

#13
○参考人(木村哲之君) 自見先生、ありがとうございます。
 御質問にありました今現状のそのクラスター、それから病床逼迫時の入所継続ですね、そういったところの対策については、これは各都道府県ごとによって若干違いはあるかなと思います。
 私は茨城県なんですが、茨城県は、医師会が中心になって、老健協、それから老施協、こういったところが新型コロナウイルス地域医療・介護連携推進会議というのを発足いたしまして、この年明けから、毎週、オンライン会議などでそういった病床の逼迫状況ですね、それから感染状況、それから退院患者の受入れについての意向など、施設ごとに違いますので、そういったものの情報共有、そういったものをしています。
 あと、様々、昨年度、補正予算等で本当に介護施設に対しても補助いただきました。その中で、陰圧装置であるとかそういったものを購入することもできましたし、掛かり増し経費などで必要とされたものについては対応させていただきました。本当にありがとうございました。
 ただ、やはり施設の規模、それから施設の形態、建物の造りも含めてそれぞれもう違いまして、個室だけの特養なのか、あるいは従来型と言われる多床室を持つ特養なのか、食事三回あります、日に三回食事がありますけれども、食事の仕方についても本当に大人数で食堂で食べる施設なのか、個室ユニット型のような十人程度で食べるものなのか、施設の形態によっても随分違ってきます。
 ですから、本当にその個別の対応というのはなかなか十分ではないと思っていますし、またそういった専門職等の配置、またあるいは連携、日頃からのそういったものについてはなかなか地域差もありますので、ちょっと難しい状況にあるかなというふうには感じております。
 以上です。

#14
○自見はなこ君 ありがとうございます。

#15
○委員長(小川克巳君) 自見はなこ君。

#16
○自見はなこ君 失礼いたしました。はい。
 ありがとうございました。
 時間、四十五分までということで、一旦ここで終了させていただきますが、現場で、例えば茨城県ですと大変な良い連携の下で話が進んでいるということを聞けて良かったと思いますし、また、協会全体の、協議会全体のお立場としては、それが四十七都道府県すべからく行われるように是非見ていただきたいとも思っておりますので、これからもよろしくお願いします。
 これで終わります。

#17
○委員長(小川克巳君) 石橋通宏君。

#18
○石橋通宏君 立憲民主・社民の石橋通宏です。
 今日は、四名の参考人の皆さん、本当に連休明けのお忙しい時期にありがとうございます。大変貴重な御発言、御提言をいただいたと思います。感謝申し上げたいと思います。
 冒頭、二問だけ質問させていただきます。
 まず最初に、稲葉参考人にお伺いいたします。
 先ほど冒頭お話しいただきました五月三日の大人食堂、私も現場へ行かせていただいて、状況を見させていただきました。本当にあれだけ多くの皆さんが支援を求めて相談にも来られていたと、ある意味本当に衝撃を受けました。本当に日頃からの御尽力に敬意を表したいと思いますが、今日お話にもありましたけれども、実は、稲葉さんが書かれた「コロナ禍の東京を駆ける」という書籍も読ませていただきました。改めて昨年来の現場の状況をまざまざと見せ付けて、見せ付けられた思いがしますが。
 今日もお話ありました。いまだになぜ水際作戦があれだけ自治体で展開をされているのか。なぜ貧困ビジネス、住居、皆さん住居ファーストということで住まいが大事だという取組をされておりますが、これでもコロナ禍にあっても現場でいわゆる無低への誘導があからさまに行われていると。一体なぜこういうことが起こるのか、自治体間で大きな格差もあると理解をしておりますが、どうすれば解決ができるのか、もし我々に対して御提言があればお聞かせをいただければと思います。

#19
○参考人(稲葉剛君) ありがとうございます。
 水際作戦の問題については、横浜市の水際作戦が起こって、横浜市でも市議会で議論が行われております。そんな中で、横浜市においては、厚生労働省は生活保護のケースワーカーの基準数、標準数を一人のケースワーカーが八十世帯を持つという計算をしているわけですけれども、それに照らし合わせてみると、横浜市全体では五十六人職員が不足しているという指摘が国からの監査で指摘があったというような報告が市議会の中でも語られていました。
 多くの自治体において、特に大都市部においては一人のケースワーカーが百世帯、百二十世帯を持っていると。そうすると、受付を担当する職員もケースワーカーに気兼ねをして、なるべくその人たちの仕事を増やさないようにという意識で対応してしまうので、追い返しを起こしてしまうというようなことがあるのではないかと思っています。
 このためには、やはりきちんとその正職員を、福祉事務所の正規職員を増やしていくことが必要だと思っています。厚労省は非正規を増やすための補助金は出していますけれども、非正規だとその人自身がまたワーキングプアになってしまうという問題もありますので、正規職員をきちんと増やしていくことが必要だと思っております。
 もう一つの問題につきましては、貧困ビジネスの規制については、厚生労働省の方でも無料低額宿泊所に対する規制と補助をセットにあったような政策を行っておりまして、徐々に改善されてきてはおりますけれども、例えば個室化ということについても、昨年度から改善が始まっておりますけど、三年間猶予をされているわけですね。その間にコロナの問題が起こってしまったということで、依然として相部屋の施設に入れられてしまうという問題が出てきております。
 根本的には、この問題というのは、やはり福祉行政と住宅行政がきちんと連動していない、国でいうと厚生労働省と国土交通省が連動していないという問題もあるというふうに考えています。一部の都道府県においてはコロナの影響で住まいを失った方に公営住宅を提供するというような施策も行われていますけれども、まだまだ規模が少ないということで、公営住宅の活用とか住宅セーフティーネット制度の活用を生活保護とか福祉行政と連携しながら行うことによって、速やかに住宅へと移行できるような対策、体制というのがつくれるんじゃないかなというふうに考えております。

#20
○石橋通宏君 もう一問お聞きしようと思いましたが、ほぼもう五分が近づいたので、もう一問すると時間超えてしまいますので、ここで一旦やめておきます。
 ありがとうございました。

#21
○委員長(小川克巳君) 矢倉克夫君。

#22
○矢倉克夫君 公明党の矢倉克夫です。
 四人の参考人の先生方、大変貴重な御意見ありがとうございました。時間も限られておりますので、まず、私からは、忽那先生に二点お伺いして、時間の許す限りほかの先生方にまた改めてお伺いしたいと思います。
 先ほど先生おっしゃっていただいた感染症を専門にされている方の育成、非常に重要であるし、私も委員会でも何度か質問もさせていただいた件であります。私の地元の埼玉県では、大体四十病院ぐらいで六十二名の感染症専門医の方がいらっしゃるんですが、今、県の方では、特に百床から二百床の中小の病院にそういう専門家の方を派遣をして研修をする、それは最終的には病床の確保という部分と院内感染を防ぐという取組をやっているわけでありますが、これに対する評価と、国としてどういうふうにそういう支援をしていく制度の在り方など、御所見あればいただきたいというのが一点目と。
 引き続きで恐縮ですが、今回のコロナ、やはり若い人に重症化がし得る、こういう変異が至っていることについて、どのような経過があってそういうふうな形になっているのか教えていただくことと、若い人々に対して、周りの人を守るとともに自分を守るために必要な行動ということに対してのメッセージをこの場をお借りいたしていただければと思います。

#23
○参考人(忽那賢志君) 御質問ありがとうございました。
 まず、感染症専門医の育成に関してですが、そうですね、おっしゃるとおり、まだ各地域で感染症専門医と呼ばれる専門の資格を持った人、そして実際に指導に当たれる人の数が各地域で不足していると考えております。
 これは、まず一つには感染症のそのトレーニングを行う施設が少ないですね。感染症の専門医になるためには、指導医のいる指導施設というところで少なくとも三年の研修を受ける必要があります。それは、内科専門医などの元々の資格の上に更にプラス三年という研修を行う必要がありますので、そうした施設が限られるということで、元々感染症専門医が少ないので当然その指導できる人も少ないわけですけれども、そういったことがあるのでなかなか広がりにくいところがあります。感染症学会では、暫定的に感染症指導医でなくとも指導施設になれるというような措置をとった時期もございますので、こうした可及的に速やかに感染症専門医の育成が必要な場合においては、そうした移行措置というんですかね、そういう期間を設けて、多少その基準を緩めて感染症専門医を育成できるような措置があってもいいのかなと思います。
 あとは、大学病院などで感染症の専門医を育てられる、感染症の講座がある大学も、まだ全ての大学病院に感染症学の講座があるわけではございませんので、これは文部科学省からも感染症専門医の育成ということで予算が下りていると伺っておりますが、そうしたことも含めて各大学、大学病院などで感染症の専門医が育ちやすいような環境をつくっていただくのがいいのかなと考えております。
 もう一点の御質問ですが、現在の変異株ですね。これはどういう理由で若者も重症化しやすくなったのか、これはなかなか機序としては基礎の専門家でもなかなか御説明が難しいのではないかと思いますが、感染性が増すことで、そしてウイルス量が体の中で増えやすくなっていると言われておりますので、そうしたこともあってこれまで重症化していなかったような人でも重症化するようになっている、あるいは重症化するスピードが速くなっているというふうに理解をしております。
 そして、御指摘のとおり、若い方もこれはこれまでよりも重症化するリスクが高くなっておりますので、そうした方々、若い方々も含めて自分事として感染対策を受け止めていただくということが大事かと思いますし、この感染症の流行を抑えるためにはそうした若い方々も含めてワクチン接種をしていかないと長期的に収束は見込めないと思いますので、ワクチン接種をすることで感染そのものを減らすことができるということも分かってきましたので、自分も重症化するリスクもあるし、自分から周りの人に広げないためにもワクチンを打ちましょうということで、もちろん強制ではなく個人個人の判断でということにはなると思いますけれども、そうした情報を提供して、なるべく若い人も含めてワクチン接種をしていただくことが重要ではないかというふうに考えております。
 以上です。

#24
○矢倉克夫君 ありがとうございます。
 ほかにも、保健所の役割やオペレーションの在り方なども含めていろいろと参考になる御意見をほかの先生方からもいただきました。時間があればまた御質問させていただければと思います。
 ありがとうございます。

#25
○委員長(小川克巳君) 東徹君。

#26
○東徹君 日本維新の会の東徹でございます。
 まず、松本参考人にお伺いをさせていただきたいと思います。
 一つは、非常に感染が拡大したとき、当初は追いかけられていた濃厚接触者なんですけれども、感染が拡大したときとか非常に難しかったのではないのかなというふうに思います。そういう疫学調査、これは保健所の保健師さん以外にでもできるんではないのかなというふうに思ったりとかしておるんですが、その点について、例えば研修を受けたほかのスタッフであるとか、そういった方がやるというわけにはいかないのかどうかとかですね。
 そしてまた、先ほどオペレーションの話もありました。例えば、宿泊療養施設の確保とかそういったところの部分、また病院の確保とかそういったところもやっぱりやられてきたんだろうというふうに思うんですけれども、入院の段取りとかですね、そういったところもやられてきたと思うんですけれども、その辺のオペレーション、現場の経験からして、どういう形でやっていく、いけば今後いいのかというふうに、御自身のお考えがありましたら是非お聞かせいただければというふうに思います。

#27
○参考人(松本加代君) まず、疫学調査についてです。
 疫学調査は、前回の第三波の流行期にも全て行っております。ただし、疫学調査の目的はその封じ込め、広げないというところなんですが、やはりやってきて、一年やってきて、同じことをやってきても流行は止まりません。そういう意味では、私たちが時間を掛けてやっている疫学調査がどういう効果を持って今の流行に影響をもたらしているかというところが実感として湧かなくなってきている、そこはとても職員としてはつらいところかなと。調査自体はあってはおりますが、そういう状況にあります。やはりそれは、忽那参考人も言われておりましたように、やはりワクチンじゃないかと。これ一年やってきて、保健所のこのような調査の先にあっても、やはりワクチンの接種の接種率の向上が日本を変えていくんじゃないかなと思っています。
 もう一つ、オペレーションの問題ですが、先ほどもお伝えしましたように、保健所が間に入ることで遅れていきます。結局、私たちは会っていない方の情報を医療機関の先生方から発生届という形で紙に書かれたもの、又はHER―SYSに入れられたものを基に、御本人と連絡を取って私たちが処遇を決めています。見えない方の処遇を決めるということに対する負担感、とても大きくなりますし、そうなると、少し広めに取って、やはり、じゃ、入院をさせておこうということになると病床の逼迫にもつながると思いますので、やはり直接入院調整に入るような、保健所を介さないような体制を取っていただければと思います。宿泊も同じです。
 以上です。

#28
○東徹君 ありがとうございます。
 あと、忽那参考人の方にもお伺いをさせていただきたいと思います。
 先ほども矢倉委員の方からもありましたが、変異株のことについてでありますが、今回のN501Yの変異株、またインド株のこともこれから、非常に恐れられておりますけれども、この点についても御自身の感じていることをお聞かせいただければと思います。

#29
○参考人(忽那賢志君) 御質問ありがとうございます。
 変異株に関しては本当に脅威だと感じております。重症度が高くなる上に、更に感染性が強くなっている現在のイギリスを由来とする501Yの変異が入った変異株に関しては、関西から広がっておりますが、東京でももう現在、入院患者さんにおいては九割ぐらいがもう変異株、イギリス由来の変異株の患者さんになっておりまして、重症化するスピードも速くなっているように感じますし、基礎疾患のない方でも重症化してきています。
 ですので、今までと同じ数の方が感染するだけでも、医療機関に掛かる負担というのはかなり増えています。恐らく感染性が強くなっていますから、患者もこれまで以上に増えるということになると医療機関への負担というのがますます大きくなる、そして今、大阪、兵庫で起こっているのは実際にそういうことが起こってしまっているということかと思います。
 インドの由来の変異株に関しては、まだ分かっていないことも多いんですが、現状、それほど数が多くない現状においては、今のうちに拡大しないように濃厚接触者の対応をしっかりするということで拡大させないということが重要ではないかと思います。
 以上です。

#30
○東徹君 ありがとうございました。

#31
○委員長(小川克巳君) 田村まみ君。

#32
○田村まみ君 国民民主党の田村まみです。よろしくお願いいたします。
 今日は、まず木村参考人に御質問したいと思います。
 私も、このコロナ禍の中で介護従事者の人たちから多くのお話を聞く機会がありまして、今日のお話の中でも二点、現状と、お考えがあればお伺いしたいなと思ったことがありましたので、お伺いします。
 まず初めに、本当にコロナ禍の中で、介護従事者の方々が本当に自分が感染をしてはいけないということで日々の生活を自分なりに制限されて生活を送られてきたということは、もう本当に皆さん御承知の話です。その中で、これが一年続いてくる中で私が聞いたのが、まさかあの人がというような方が、何でしょう、その対応の中で少し対象者の方に厳しく当たるような、要は精神的な負担が相当大きくなっているというようなことも聞いています。
 そんな中で、なかなか外出とか多くの人たちと会ったりとかいうこと、仕事以外のことでの時間が取りづらい中で、そういう人たちのケアは、木村参考人の方から見て、例えば具体的にどのようなことをすればいいかということがあればお教えいただきたいのが一点目です。お願いします。

#33
○参考人(木村哲之君) 田村先生、ありがとうございます。
 おっしゃっていただいたように、介護従事者は非常にストレスにさいなまれながら、この一年余り、コロナ禍の中、介護に従事しております。元々ストレスの多い仕事ですから、介護というのは、これは日常的なことであったわけですけれども、ましてこのコロナ禍になってからは、確かに先生おっしゃるように、プライベートの行動も慎みながらしておりますので、かなり精神的な負担というのはあるかと思います。
 ただ、これは介護従事者ばかりでなくて、一般の方々、多くの方がいろんな行動を制限したり楽しみを我慢したりされていることと思いますから、これは介護従事者ばかりではないと思っていますけれども、やはり、先ほども申し上げさせていただいたように、やっぱり虚弱な高齢者等が施設の中にいらっしゃいますので、一たびうつすと本当に重症化しやすい。
 これ、自分の法人のことですけれども、昨年六月に特養施設でクラスターが発生して、五人の、最終的に五人感染してクラスターとなってしまったわけですけれども、やはり九十代の女性の高齢者の方はお亡くなりになったんですね。最初の、最初に感染を持ち込んだ職員は、残念ながら一日もその後、退院できた後ですね、退院できた後、一日も現場に復帰できずに退職をしました。理由はもちろん、ちょっと仕事を続けていけなくなったのかなと思いますけれども、そういうこともあると、やはり、その頃六月でしたので、第一波がやっと終わった頃です。本当にただただ恐ろしいだけのコロナの第一波でした。まあ今思えばすごく小さな波だったんですけれども、本当にその頃はそういうふうに風評被害的なこと、あと、周りからのそういった意見も、どこでうつったんだとか、何したんだというようなことがありました。ただ、だんだんに今、この第二波、三波、そして今四波ですけれども、そういう風評被害的なことは少なくはなってきたと思います。ただ、長期化してきたことによって本当に疲れてきた、心も少し折れかけてきたということはあるかなと思っています。
 老施協としても、心のメンテナンスということで、ここメンという相談窓口を設置しております。そういったところで少しでも介護従事者等の相談窓口、はけ口、そういったものが受け止められるような対策を取っています。

#34
○田村まみ君 ありがとうございます。
 元々、介護従事者がやはり充足していないという中で、コロナ禍の中で離職される方とか、このまま続けていけないというような声が出ているということも聞いていて、ますます残られる方への負担ということも危惧しているところです。
 そんな中で、唯一の希望であったワクチン接種のところも、優先順位のところの中で、最初、介護従事者の方が入ってこなかった、海外では相当高い順位に入ってきたのにというところ。大分変わってはきたと思うんですけれども、今、運用していく中で、先ほども同時接種ということをおっしゃいましたけど、今、何かそこで課題があればとか、こういうところでちょっと手間が掛かっているとかいうことがあればお伺いできればなというふうに思います。特に居宅系の人たちも難しいとは聞いているんですけれども、お願いします。

#35
○参考人(木村哲之君) ちょっと業界を代表してというとちょっとなかなか難しいですけれども、個人的なことで、身近なところで、私、水戸に施設に在籍をしておりますので、実は、忽那先生のせりふじゃないですけど、私も打ちました。一回目は打ちました。実は今日が二回目の接種の予定日だったんですけれども、ちょっと日程を調整いたしました。
 そういうことで、そうですね、コロナワクチンについては、もちろん自治体の裁量が多少あって、ただ、我々介護従事者については、高齢者のその入所の方々と一緒にできることが効率性も高まりますし、一番いいのかなというふうには思っております。優先順位的には比較的高い方だと思っています。
 全体のことを考えれば、介護従事者ももちろん早い段階でやっていただけるのかなというふうには認識はしていますけれども、その中で、細かく言えば本当に通所の方、デイサービスとか、それから出向く訪問の方、そういった方が入所よりもちょっと後回しになることも、やっぱりなかなか難しいんですけど、その辺は自治体の裁量で多少弾力的に行っていただけているところがあるというふうに聞いておりますので、是非全体的に今行くように、これトップダウンが必要なのかどうかはちょっと何とも言えませんけれども、そういう状況です。

#36
○田村まみ君 難しい部分答えていただいてありがとうございました。
 終わります。

#37
○委員長(小川克巳君) 倉林明子君。

#38
○倉林明子君 日本共産党の倉林でございます。
 今日は本当にありがとうございます。
 まず、稲葉参考人に伺いたいと思います。
 ホームレスは属性ではなくて状態である、これコロナ禍が実証したというふうに書かれていまして、なるほどと思って、大事な視点だということを気付かされたんですけれども、今日のお話伺っていても本当に危機感が、現場の危機感が伝わってきていまして、公助が見えないという御指摘でした。本当にどう見える化していくのか、住居確保という、住宅確保という支援でもう一歩踏み込んで、行政が見えるというような支援の中身について御提案いただければ有り難いと思います。

#39
○参考人(稲葉剛君) ありがとうございます。
 住居確保給付金という仕組みがありまして、これは従来、離職者が対象だったんですけれども、コロナ禍において自営業、フリーランスの方も困窮されているということで、昨年四月以降、対象が拡充されています。また、支給期間についても、元々九か月だったんですけれども、昨年末にこのままだと切れてしまう方が続出してホームレスになってしまう人が増えるということで私たちの方で署名活動行いまして、そうしたことを受けて延長はされています。ただ、それでもやっぱり支給期間については限定があるということで、この春以降切れてしまう、切れてしまったというような相談も私たちのところには届いております。
 そもそも、これだけコロナの影響が長期化するということは誰も想定できていなかったわけですから、この住居確保給付金については、やっぱり支給期間の限定というのを撤廃して、諸外国で行われているような普遍的な家賃補助制度へと変えていく必要があると、住まいについては何としてでも確保するという姿勢を見せてほしいというふうに思っております。ステイホームが呼びかけられる中で、そのホーム、住まいを維持できない人たちが出るという事態は絶対避けなければならないので、まず住居の安定に向けた対策を行ってほしいというふうに思っています。
 私たちも、民間でアパートの空き室を借り上げてシェルターとして活用するという事業を行っています。つくろい東京ファンドでは都内五十九部屋を借り上げてシェルターとして利用していまして、そこには十代から七十代まで本当に老若男女の方々に利用していただいております。国としてもこうした事業を行ってほしいということで要望行ってきたんですけど、残念ながらまだ実現していないと。現金の給付だけではなくて、現物の給付ですね、アパートの空き室、今増えていますので、これを借り上げて困っている方に提供するという、その両方、現金給付、現物給付、両方が必要だというふうに考えます。

#40
○倉林明子君 ありがとうございます。
 引き続き稲葉参考人に。
 生活保護行政について様々な御提言、御要望されているということで、勉強させてもいただきました。中でも扶養照会について御指摘をいただきまして、一定の改善がされたというふうに受け止めてはいるんですが、その評価と、更なる改善すべき点ということでお願いしたいと思います。

#41
○参考人(稲葉剛君) ありがとうございます。
 この間、扶養照会については様々働きかけを行ってきまして、その結果、今年の四月以降は、御本人が、申請する方御本人が扶養照会してほしくないというふうに言っている場合はその事情についてきちんと聞き取りを行いなさいと、で、扶養照会をしなくてもいい事情に当たるかどうか聞き取りを行った上で判断してくださいというふうに運用が変わっております。
 ただ、その扶養照会を行わなくていい場合というのは、扶養の履行が期待できない場合、要するに親族が経済的に困っているとかいうような場合に限られておりますので、結果的に聞き取りをした結果やっぱりあなたの場合は扶養照会させていただきますというふうになる可能性というものはやっぱり残っているわけですよね。ですので、そのように御本人がコントロールできない、私は、やっぱり自分が生活保護を申請するということをほかの人に知られるというのはやっぱりこれプライバシーの問題だというふうに考えますので、厚生労働省が生活保護は権利だというのであれば、きちんとその御本人の自己決定権を尊重する、御本人のプライバシーに関する、この人には知らせてもいいけどこの人は知らせてほしくないということを尊重するような仕組みに、はっきり御本人が拒否する場合は連絡しないということを明記した通知を出してほしいというふうに願っています。

#42
○倉林明子君 ありがとうございました。
 終わります。

#43
○委員長(小川克巳君) 福島みずほ君。

#44
○福島みずほ君 立憲・社民の福島みずほです。
 今日は、四人の参考人の皆さん、本当にありがとうございます。
 年末年始の大久保公園での相談会、あるいは聖イグナチオ教会での相談会、そして女性による女性のための相談会、五月三日、五日における大人食堂相談会、いずれも、昨日も私も行きました。四人の皆さんたちのコロナ禍の中におけるすごい奮闘に心から敬意を表します。
 稲葉参考人に二問お聞きをいたします。
 今、住宅政策について話があり、住宅確保給付金の拡充、それから現金給付と現物給付の話がありました。
 ずっとハウジングファーストを取り組んでいらっしゃるので、ちょっと大きな話でいうと、元々、公団住宅の日本住宅公団だったのが住宅・都市整備公団になり、今、都市整備機構になり、住宅が消えてしまった、再開発が非常に進んでいると。つまり、公共サービスとしての比較的安価な住宅の提供ということをある段階からやめてしまったんじゃないか、ここは非常に欠陥じゃないかというふうに思っているんですが、その住宅政策についての意見をお聞かせください。

#45
○参考人(稲葉剛君) ありがとうございます。
 元々、日本の住宅政策においては、最も低所得の方向けの公営住宅があって、そしてもう少し中間層も含めた方々向けの公団住宅という二段構えの仕組みがあったわけですけれども、公営住宅については地方分権の流れの中で都道府県、各自治体の管轄ということになって、戸数についてはやはり減らされてきているという問題があります。これについてはもっと増やしていくべきだろうというふうに考えています。
 一方で、公団住宅については御指摘のように独立行政法人ということ、URという形になって、URになってからの動きというのは、やはり採算重視という形になってしまったので、住宅のセーフティーネットとしての機能というよりも、高所得者向けの住宅を提供するとか、困っている方が入れるような家賃設定になってないという問題がありますので、これだけやっぱり多くの方々が住宅に困窮しているという中で、UR住宅の在り方というのももっとセーフティーネット重視に変えていく必要があるというふうに考えます。

#46
○福島みずほ君 コロナ感染の拡大が止まらず、病床数の逼迫が言われ、変異株があります。
 稲葉参考人と忽那参考人に一言ずつ、オリンピック、パラリンピック開催についての御意見をお聞かせください。

#47
○参考人(稲葉剛君) 私たち、コロナの影響によって仕事、住まいを失う方が急増しているという状況、よくコロナ災害という言い方をしています。
 一年間たって、どうしても緊張感が薄れてきてしまうところがあるんですけれども、これが災害であるとしたら、例えば地震に例えるならば、今まさに本震よりも更に大きな余震が今来ている、まさに災害が進行しているという事態なわけですよね。災害の真っ最中に大規模スポーツイベントをやる国というのがどこにあるのかというのを私は本当にちょっと理解に苦しんでいます。
 昨日から、宇都宮健児弁護士が呼びかけて、東京五輪の即刻中止を求めるネット署名が始まっていて、一日間で六万人の方が賛同しています。私も賛同しておりますけれども、もしこのまま五輪が強行されて、それによってコロナが更に拡大をして多くの方が亡くなる、そしてまた収束が更にまた長期化してしまって、その間、貧困によって死へと追い込まれる人たちが出てきた場合、一体誰が責任を取るのかということを是非この国会で議論していただければというふうに思っております。
 今は、とにかく国力の全てを感染症対策と貧困対策、命と暮らしを守るという対策に全て振り向けるべきときだというふうに私は考えています。

#48
○参考人(忽那賢志君) 御質問ありがとうございます。
 オリンピック、開催すべきかどうかというところは、私個人が申し上げるのはなかなか難しいところでありますが、少なくとも感染者の数をもう限りなくゼロに近づけた状態で、オリンピックによって感染拡大が起こらない可能性が高いというところまで感染者を減らすということをやはり前提とするべきだろうと思います。そして、そのためにも、オリンピックに向けて今よりもより速いスピードでワクチン接種をどんどん広げていって、感染拡大が起こりにくい環境を、もう今のうちに強い対策を行っていくということが大事ではないかと思います。

#49
○福島みずほ君 ありがとうございました。

#50
○委員長(小川克巳君) 打越さく良君。

#51
○打越さく良君 立憲・社民の打越さく良です。
 本日は、四人の参考人の皆さん、本当に勉強になりました。ありがとうございました。
 まず、私の方からも稲葉参考人にまず伺いたいと思います。
 御本も読ませていただきまして、今日のお話からしても、もう目下困っている方たちの、大勢の多様な方たちに寄り添って御相談を受けていらっしゃるというもう日々の御活動に敬意を表したいと思いますが、ただ、本当にこれが、目前に今いる方たちの相談を受けているというそれ自体がすばらしい御活動なんですけれども、それには限界があるというふうにもお感じなんじゃないかというふうに思われて、例えばもっと、何というんですかね、今後の中長期的なコロナ禍の影響というものも予想されて、どういうことが今政治に求められているのかということですね。例えば、我が立憲民主党は金融所得課税の強化などを考えているんですけれども、またそういった税制のこととか、何かお考えがあれば教えていただければと思います。

#52
○参考人(稲葉剛君) ありがとうございます。
 先ほどは緊急の対策についてお話をさせていただきましたが、中長期的な格差の拡大についても大変懸念をしております。これは日本に限らずですけれども、世界各国においてコロナ禍でそれぞれの国によって二極化が進んできていると。本当にもう今月の家賃をどうしようか、今日食べるものどうしようかというふうに苦しんでいる方々がいる一方で、金融資産がどんどん増えていっている人たちもいるという状況があります。
 御承知のように、アメリカのバイデン政権においては、コロナの影響で広がってしまった貧富の格差を縮小していくという対策を打ち出しておりまして、富裕層への課税強化、所得税の最高税率を上げたりとか、キャピタルゲインの課税をしていくというような方針を打ち出しています。是非や日本もこうした姿勢というのを見習ってほしいというふうに願っています。
 といいますのは、既に二〇一四年の段階でOECDが所得格差は経済成長を損なうというレポートをまとめています。また、例えば健康の社会的な決定要因に関する研究では、格差、所得格差の広がった国や地域においては、格差の下にいる人たちの健康状態が当然悪化するわけですけれども、格差の上にいる人たちの主観的な健康状態も悪化するというような研究結果も出ているわけでして、このまま、元々コロナ以前から日本は格差が拡大していたわけですけれども、貧富の差というのがこれ以上コロナの影響で広がっていくと、恐らくこれ誰にとっても不幸な事態になってしまうのではないか、これ社会としての一体感というのが失われてしまう、社会がもう分裂してしまったような状況になってしまうのじゃないかということを大変懸念しております。
 ですので、今後、少なくとも十年間はコロナの影響によって拡大してしまった貧富の差を縮小していくという政策を、これはそれぞれの政治的な立場を超えてコンセンサスとしてそういう方向へ向かっていくという政治をお願いしたいというふうに思っております。

#53
○打越さく良君 大変勉強になりました。
 ちょっと細かい点ももう少しお時間があればさせていただきたいと思いますが、以上で終わります。

#54
○委員長(小川克巳君) ほかに御発言は。
 塩田博昭君。

#55
○塩田博昭君 公明党の塩田博昭でございます。
 今日は、貴重な御意見を四人の皆様からいただきまして、大変にありがとうございます。
 忽那参考人にお伺いしたいと思いますけれども、今、ファイザー製のワクチンがこれからかなり、まあ来週以降にですね、多くの方に配布が行われるようになって、打っていただけるようにもなるということで、特に、ワクチンを接種を今までされた中で、まあ副反応部会なんかでも出ていますけれども、二回目の接種の後に結構、まあ頭痛が出たり、倦怠感とか、三十七・五度以上の熱が出たりというようなことが結構高い割合で出ていますよね。
 これに対して、やっぱりどういう原因でそういうふうになっているのかというか、そういう、またどういう、何というんでしょうか、今後私たちが対策が必要なのかということを御所見があれば教えていただきたいというのが一つと、もう一つは、こういうふうにワクチンが今後、どんどん打つことができる方と、そしてまた一方でワクチンを、体質的なことも含めてですね、打つことができないような方に対して、今後どういうような対策が必要と考えておられるのか、この二点、お伺いしたいと思います。

#56
○参考人(忽那賢志君) 御質問ありがとうございました。
 御指摘のとおり、一回目よりも二回目の方が副反応の起こる頻度が高くなると言われております。発熱も二回目ですと四人に一人ぐらいが起こるということで、私自身はほとんど何もなかったんですけれども、職場でも、私の職場二十人くらいで、二回目打った翌日三人くらい発熱して休んだというようなことがありますので、まあかなりの頻度だとは思います。これまでのインフルエンザワクチンのようなものよりは頻度が高いというもので、これは今回のファイザー社あるいはモデルナ社の共通した副反応ですが、メッセンジャーRNAワクチンによる副反応の特徴と言っていいのかと思います。
 ただ、これまでも、ほかにもワクチンでこうした副反応が起こるということは、頻度の違いはありますが、想定される副反応ではあるかと思います。まあ頻度は高いですが。ですので、これで新型コロナの感染リスク、発症リスク、あるいは重症化リスクを大きく抑えることができるということを考えれば、まあ十分許容できるものではないかというふうに考えております。
 こうしたワクチンが打てない方ですね、特にワクチンの成分のポリエチレングリコールという成分がありますが、このPEGのアレルギーのある方に関しては接種はしない方がいいだろうというふうに言われています。
 そのほかいろんな様々な事情で打たない方はいらっしゃるかと思いますが、ワクチンには、個人個人が免疫を付けるということと、もう一つはその周りの人の感染を防ぐという二つの効果がありますので、そうした打てない方のためにもほかの方の接種率を上げる、接種することに問題がない方ですね、アレルギーがない、特にワクチン接種をして問題ない方々にワクチン接種をどんどん進めていくことで、打てないような方からも感染から守るということができるかと思いますので、そうした接種できないような方のためにも周りの人が接種をするというようなことが大事ではないかというふうに考えます。
 以上です。

#57
○塩田博昭君 ありがとうございます。
 ちょっとお時間の関係で、もう一問質問したかったんですが、一回ちょっとここで終わりたいと思います。
 ありがとうございます。

#58
○委員長(小川克巳君) 藤井基之君。

#59
○藤井基之君 ありがとうございます。
 自由民主党の藤井基之と申します。
 時間が限られていますので、申し訳ございません、忽那先生に限って御質問させてください。
 大きく分けて二つのことを言いたいんです。
 一つは、つい先日ですけれど、アメリカのいわゆる政権サイド、大統領サイドの方が、いわゆるワクチンのパテントの問題についてパテント権を放棄するという話がありました。これを聞きまして、かつてあのエイズのお薬のときの南北問題を思い出しまして、多分先生も新興感染症やられていたから、あのときに。それを考えたとき、国内での開発と、そして、何というんですか、ナショナリズムというような問題が今ワクチンに起こっていると。このパテントの問題についてどういうふうに考えるということが一点。
 それからもう一つ、国内でワクチン開発が非常に遅れてきているのが実態だと思うんです。この先かなり国内、何社かはもう実は臨床開発もステージまで来ておりまして、まあ残念だけど、第三ステージまで来ておりますが、第三ステージのそのいわゆるトライアルをやろうとしたとき、現実にできるかどうかという話が非常に難しいんであろうと思うんです。
 それで、それについてなんですが、国内開発品を実際に実証化させるためには、第三相試験を、今までファイザーとかモデルナ等々がやったようなあれだけの大規模な試験がもしも実施不可能だとした場合、何かそれに取って代わるいわゆるサロゲートエンドポイントのようなもの、何かそういったものについて、臨床の面からアドバイスのようなものがあったら教えていただきたい。
 以上、二点お願いします。

#60
○参考人(忽那賢志君) 御質問ありがとうございます。
 パテントの件に関しては、なかなか臨床医にはなかなか難しい、回答が難しいところかと思いますが、私もそのニュースは拝見いたしまして、まあ途上国のことを想定してそうしたパテントを放棄すべきではないかというような議論があるというのは承知しておりますが、そうですね、ちょっと済みません、そこには私からはなかなか専門的なコメントができず、申し訳ありません。
 ワクチンの国内開発に関してですけれども、これは、おっしゃるとおり、今国内でワクチン接種が進んでいくと、実際にその試験に参加する方が組み込みが難しくなるという側面があるかと思います。ファイザー社、モデルナ社のような、第三相試験を見るともう数万人単位で参加をしていただいていますが、それをこれから日本国内でやるというのはなかなか難しいところがあるかと思います。
 承認にはやはり第三相試験をもって承認することが望ましいとは思いますが、今御指摘のありましたように、例えば第二相試験までの安全性と、あとは抗体価の推移でですね、それをもって間接的に効果を示すということで承認できる枠組みが今回臨時的にそういうことを考慮してもいいのかもしれませんし、あるいは、そうですね、その研究に参加される患者さんの数をもう少し少なくすることも許容するというようなことを検討していただいてもいいのかもしれません。
 以上です。

#61
○藤井基之君 ありがとうございます。
 もう一点、あと時間が二分ぐらいありますので、お尋ねさせてください。
 今度は、治療薬の件なんです。先ほど先生は、治療薬について二つのお話されまして、サイトカインストームに使うレムデシビルとステロイド。そのほかにやはり幾つかの薬が開発されていると思うんですが、先生お伺いというので、ほかのいわゆるこのコロナに対する治療薬というものの可能性といいましょうか、それに対する期待がありましたら、一般論でも結構でございますので、コメントいただけますか。

#62
○参考人(忽那賢志君) ありがとうございます。
 おっしゃるとおり、レムデシビルとデキサメタゾン、そして、つい先日、バリシチニブという薬剤が承認されましたが、国内で保険適用で使用できるのはこの三つの薬剤になります。
 それに加えて、現在、アクテムラという関節リウマチに使う薬剤がありますが、これも海外で有効性が示されています。これはまだ国内では保険適用にはなっておりませんが、各病院が薬剤委員会などで保険適用外使用という手続を踏んだ上で使用しておりますので、これが早くコロナの治療薬として使用できる、早く使用できることを医療機関としては期待をしております。
 それ以外にも、治療薬としては国内ではファビピラビルやイベルメクチンなど治療効果が検討されている薬剤あると思いますが、これはもちろん早く治療効果が示されることを私自身も非常に願っておりますが、現時点ではまだ治療効果があるかどうかはっきり分かっていないという現状ではありますので、そうした効果が証明された段階ですぐに承認をしていただくということをしていただけると大変有り難いなというふうに考えております。

#63
○藤井基之君 ありがとうございました。
 終わります。

#64
○委員長(小川克巳君) ほかに御発言は。
 古川俊治君。

#65
○古川俊治君 ありがとうございます。
 私もちょっと忽那参考人に伺いたいんですが、一点は、先生がおっしゃいました感染症専門医の育成が大事だろうと。ただ、我々経験しているパンデミックで申し上げますと、新型コロナが二〇〇九年にあって、今回COVID―19があるという状況で、やはりなかなかそれだけの専門家を、十年に一回、あるいはもっと先に、もっと前は余りなかったような気がするんですが、先生の御経験でもですね。そこに感染症の専門医を用意するというのはなかなか難しいということで、一般にほかの診療をやっている人がそのときに感染症を診られるようにという体制の方が現実的なんではないかと考えるんですが、先生のちょっと御意見をいただきたいと思います。それが一点ですね。
 もう一点、ちょっとこれ細かいことになるんですが、ちょっとレムデシビルの今の管理についてお伺いいたしたいんですが、レムデシビルの本当に効果については国際的に議論があるところだと思っておりまして、アメリカの治験でも、実際、高流量酸素が、非侵襲的酸素療法をやっていない、酸素を投与している患者さんだけで効果があったと。これは今、日本では少し重症例というふうにおっしゃっていますけれども、ちょっと私はそこにぶれがあると前から思っておりました。
 今回、NCGMもお入りになってバリシチニブの併用療法で、そこはもうちょっと高流量酸素あるいは非侵襲的酸素療法やられて、換気療法やられている患者さんで有効性が出ましたんで、今そういう管理だと思うんですが、現在、そのレムデシビル、本当にその重症用の人にしちゃっていて、例えば軽症の人にまだ使えない状況になっているのかどうか。先生が先ほど院外の人、入院できない人にもお使いになるべきだという御意見がありましたので、この正確な薬の管理、科学的なことについて、デキサメタゾンの投与も含めてちょっとお話しいただければと思います。

#66
○参考人(忽那賢志君) 御質問ありがとうございます。
 まず、感染症専門医に関してですが、この十年くらいで感染症専門医のニーズが少しずつ高くなってきているというふうに考えております。今回のような新興感染症以外でも、今世界中で問題になっているのが耐性菌の増加ですね。薬剤耐性菌というのが増えていまして、抗生物質の適正使用というものが非常に求められています。各医療機関でこうした抗生物質の適正使用を行うということが強く推進されておりまして、そのリーダーをするのが感染症専門医という病院が増えてきております。
 そういう意味で、こうしたパンデミックが起こっている時期以外にも感染症専門医が活躍する場面というのは増えてきておりますし、今後も十分あると考えております。
 レムデシビルの件は、まさにおっしゃるとおりでして、抗ウイルス薬は、発症して、発症した後、恐らく一週間以内の時期に投与しないと効果が期待できないと言われております。これは、発症してしばらくの間は体の中でウイルスが増えているので、その時期に投与すればウイルスの増殖を防げるんですが、一週間以降たって重症化してくる段階では体の中で過剰に免疫が反応していることで悪化をしていますので、その時期に抗ウイルス薬を投与しても余り効果がない。むしろ、その炎症を抑えるようなステロイドとかバリシチニブとかを使いましょうというような考え方になっております。
 ですので、現在、おっしゃるとおり、適用が重症、中等症以降の重症患者もということになっていますが、本来、一番メリットが期待できるのは重症化リスクの高い軽症、軽症というよりも発症間もない方ですね。ただ、コロナの場合は時間経過とともに重症化していきますので、軽症と発症間もないというのがほぼ同じような意味になってまいりますので、そうした特に重症化リスクの高い軽症患者さんに適用が広がるとよりいいのかなというふうに考えております。

#67
○古川俊治君 それは今はできないんですよね。厚労省のためにできないという、こういう理解でよろしいですか。

#68
○参考人(忽那賢志君) ありがとうございます。
 添付文書上は一度改訂がありまして、肺炎像があれば使用できるというように改訂されましたので、その中には軽症の患者さんも一部含まれるようになりました。そういう意味では、これまでよりも適用が広がったので使いやすくなったところはあります。

#69
○古川俊治君 結構です。
 ありがとうございました。時間です。

#70
○委員長(小川克巳君) 足立信也君。

#71
○足立信也君 国民民主党の足立信也です。
 忽那先生と松本先生の話を聞いていて、この一年をちょっと振り返ってみているんですけれども、要は、公衆衛生学をやっている人たちは、松本さん言われたように、見付けて隔離なんですよね。感染症の専門医、忽那先生のような専門医の方は、これは治すことに主眼があるわけです。両者は違いがあるんです。治すことになると、早期発見、早期治療、あるいはワクチンというふうになっていくと思うんですが、私は、昨今、原子力村になぞらえて感染症村というやゆしたような表現あるいは非難の言葉がありますけれども、この司令塔機能が公衆衛生学が主体であって、見付けて隔離というのに偏り過ぎてずっとそれが続いてきたことが問題だと思っているんです。そのきっかけが、去年の一月に指定感染症にして行政の指揮下に入れたということが、先ほど松本さん言われたように、医療、患者さんと医療機関の間に保健所が介在するということがスムーズな機動的なことができなくなった要因だと、私は一年前から、それ以上前からずっと言っているわけです。
 そこで、一つ目、忽那先生にお聞きしたいのは、これだけPCR検査も、あるいはゲノムシークエンスも進んできて、簡便になって、抗原検査も簡易的に早くできるようになりましたね。これで早期発見あるいは治療につながるために、抗原検査と通常のPCRとゲノム解析、これをどう使い分けるのが入院の判断や退院の判断にいいと思われますか。

#72
○参考人(忽那賢志君) 御質問ありがとうございます。
 検査体制に関しても、もう一年前よりも随分環境が良くなったと考えております。今では多くの病院で院内で検査ができるようになっていますし、時間もかなり短縮して、一時間以内に結果が出るようなPCRも使えるようになっております。
 どういった検査を用いるのがいいかというのは、その自治体あるいは地域、病院のキャパシティーによるかとは思いますが、それぞれ一長一短がございますので、そうですね、例えばPCR検査の場合は、一度感染した人はしばらく陽性が続いて、感染性がないのに引っかけてしまうことがあると言われています。一方で抗原検査は、感度、つまり感染しているのに陰性と出てしまう頻度はPCRよりは高いと言われていますけれども、感染性の強い人に関しては検出をして、感染性がなくなった人には陰性と出やすいということで、PCRの欠点を補う検査でもありますし、安価で行いやすいというところがありますので、これは、例えば病院で、施設、医療機器が整っているようなところではPCRを用いるところが多いとは思いますけれども、抗原検査などを施設などで用いて定期的にスクリーニングする、そういった使い分けを今後は行っていくことも有用ではないかというふうに考えております。

#73
○足立信也君 同感です。
 次は木村さんにお伺いしたいんですけど、また最近、命の選別ということがかなり問題になってきております。で、社協の関係で、介護施設だけではなくて障害者施設のことも御理解されていると思うんでお聞きしたいんですが、そのワクチン接種、あくまでも本人の意思だということになった場合に、極めてハイリスクの方が多い介護施設、認知症の方々あるいは知的障害の方々、このような方々をどのようにワクチン接種すべきだというふうにお考えでしょう。

#74
○参考人(木村哲之君) 足立先生、ありがとうございます。
 非常に現場での難しい課題でございまして、我々の介護施設にももちろんたくさん認知症状をお持ちの高齢者の方々がお住まいになっています。御自身での判断が非常に難しいことがございますし、また、本来であれば自筆での署名、同意、その辺も非常に難しい方が多数おられます。
 そうした方は、基本的には御家族様によく御相談をして、先ほど、ちょうど冒頭、私の意見の中で申し上げましたが、やはり正しい情報、正確なその情報提供があって、それに対して判断をしていただいて、御本人の判断が難しければやっぱり一番近いキーパーソンとなる御家族の、御家族の判断によるところでしかないかなというふうに思っております。
 職員なんかも、我々申し上げているのは、基本的にはもう自分が望まない者は打たなくていいというふうに申し上げています。

#75
○足立信也君 ありがとうございます。

#76
○委員長(小川克巳君) 石橋通宏君。

#77
○石橋通宏君 二巡目で失礼します。
 松本参考人に是非お聞きしたいことがございまして、ワクチン接種の件で御発言がございました。最大限に迅速化して柔軟な体制でという御発言だったと理解をいたしますが、具体的にこうすればというお考えがあれば、是非具体的な御提起をいただければと思うんですが。
 一方で、今、政府が、東京でいけば一都三県、高齢者用の大規模ワクチン接種会場の設置ということをぶち上げておられます。一日当たり一万人想定のようなことで準備をされるようですが、一方で、それができるのであれば、むしろ現場で今一生懸命ワクチン接種体制整えていただいて、当初国は集団接種から、いや、やれ個別接種だ、いや、やっぱり集団接種だみたいな、どうもぶれぶれのような気がするので、現場が本当に混乱されているのではないかとも思うんですけれども。
 この、今御発言の中で、どうすれば現場で迅速に希望される方に接種を進めていただけるのか。今のような大規模接種会場を、そうすることでかえって自治体が、今、先ほどシステムの件も言われましたけれども、大規模会場に行った人は、じゃ、自治体で予約したのがどうなるのかとか混乱が生じるのではないかと強く危惧するんですが、その点に含めても御意見あればお聞かせをいただければと思います。

#78
○参考人(松本加代君) 御質問ありがとうございます。
 私、ワクチンの所管の部長ではございませんので、あくまでも私の意見として聞いていただければと思います。
 やはり、法律上いろんな縛りがあるということが一つ。それについては、この前、歯科医師が接種ができるという話が出てきておりますが、いろんな方ができるような、海外では研修を受けた方ができるというふうになっておりますので、やはりその環境の整備を進めていただきたいということや、行くだけではなくて来る、あとは出向く、いろんな方法があると思いますけれど、やはりそこには法律だとかそういうことが重なってきますので、そこの部分は柔軟に対応ができるように、各区市町村の業務でございますので、支援をしていただきたいと思います。
 また、大規模接種会場については、やはりその全容が見えませんので私も何も言えないんですが、やはり各自治体の予約システムがある中でどのような形でされるのかなというのがちょっと気になるところではございます。
 また、先ほど基盤の話もさせていただきましたが、今回のワクチン接種には、ワクチン流通のV―SYS、東京都が持っているシステム、あとは接種記録のVRS、あとは自治体が持っている予約システム、元々の予防接種台帳のシステム、五つも六つもありまして、それが何も連動していないという、物すごくそこが問題じゃないかなと思っております。一気に進めるためには環境整備とこのシステムの迅速な共有、共有といいますか一元化というところが重要だと思いますし、接種をするためには必要なのはワクチンです。是非ワクチンの確保に取り組んでいただければと思います。
 二転三転したのは、やはり輸入ワクチンということで、最初の予定と変わってきたというところがありますので、できるだけ早めに確保していただいて、高齢者、持病の方、医療関係者だけではなく、一般の方によく理解していただいて、接種率向上というのがやはり今回の流行を止めるものになると思いますので、そこを是非御協力お願いしたいと思います。

#79
○石橋通宏君 ありがとうございました。

#80
○委員長(小川克巳君) よろしいですか。
 梅村聡君。

#81
○梅村聡君 日本維新の会の梅村聡です。
 今日は、四人の参考人の皆様、ありがとうございました。
 早速なんですけど、松本参考人にお伺いしたいんですが、実は当委員会でも厚労省に対しては何回か質問をしたことはあるんですけど、PCR検査が陽性にならない、つまり陰性なんだけれども臨床的にはこれはコロナ肺炎だと、そういう方ってやっぱり一定の数おられるんですね。PCR検査がもし感度が七割、八割とすれば、二割やそこらの人はそういう方おられるんですけれども、特に私の地元の大阪、関西は今非常に逼迫していますから、PCRが陽性にならないコロナ肺炎の方はほぼ放置状態なんですね。だけど、そういう方々がやっぱりおられるので、そこは一切保健所はタッチしないんだという話になってくると、二割から三割の方は野放し状態になっているという、今そういう問題非常に起きているんです。
 厚労省に対してそれどう考えているんだと聞いたら、いや、まあ疑似症という扱いもあるからそこで対応するんだとは言われるんですけども、今の逼迫状況ではもうほとんど無視されている状態なんですが、松本先生としてはPCRが陰性のコロナ肺炎というのがあると認識されているのかどうか、それに対して保健所としてはどう対応されるのかという、ちょっと実務的な話なんですけど、お考えあれば教えていただきたいんですが、いかがでしょうか。

#82
○参考人(松本加代君) 御質問ありがとうございます。
 陰性という考え方は、まずうまく採取ができているか、あと採取時期が正しかったかということはとても関係しますし、高齢者の場合はやはり時間がたたないと陽性にならない方もいますので、十分あり得ると思います。ただし、行政でございますので、私たちの方は届出を基に対応させていただいております。
 ただし、委員が言われましたように、疑似症として三日間は入院が勧告と同等にできますので、疑似症の届出を出していただいて、その間に更に検査を進めていただいてということもできますし、陰性だといっても先ほどの時期とかやり方とかにもありますので、そういう一般の方が、陽性には出ないけれど陽性の可能性十分に高いから自宅でできるだけ人に会わないようにしてほしいとか、あくまでも要請というかお願いにはなりますけれど、そういうことはやることはございます。ただし、そういう情報が保健所はやはり上がってきにくいというところもありますので、なかなか表面化しにくいというところはありますが、そのように考えております。

#83
○梅村聡君 やっぱり一定ちょっとそういう方はおられるので、また、これは参考人に言う話じゃないんですが、また考えていただければなというふうに思います。
 それでは、もう一点、木村参考人にお伺いをしたいんですが、先ほどいわゆる特養でクラスターが起きたというお話がありましたが、これ実際に去年も、具体的な名前出すとちょっとあれなんですけど、札幌市でアカシアハイツさんというところで非常にクラスターが起きて難渋したということなんですが、これ、例えば特養に絞って申し上げますと、ふだんなかなか医療がちょっと遠いという構造的な問題があると思うんですね。例えば特養だったら嘱託医というか、まあ契約医という言い方が正しいと思いますが、その方々がおられるんですけども、実際新型コロナに襲われた場合、じゃ、これ誰が対応するのかと。先ほど、確かに診療報酬でそういう緩和はあったとおっしゃいましたけど、これ契約医が入っていくときの緩和ではなくて、あくまでも地域の医療が入ってこれたらという、その前提がある中での緩和だと思うんですけども、これ実際に特養が襲われた場合、襲われたというか、そこで起こった場合ですね、どういう対応が一番理想的というか、誰が指揮をして誰がどう介入をして解決していくのがベストなのかという、ちょっとそこのお考えをお聞かせいただきたいと思います。

#84
○参考人(木村哲之君) 梅村先生、ありがとうございます。
 確かに、介護施設という大きなくくりでいきますと、私どものような特別養護老人ホーム、先生おっしゃられたように、医療は常駐していませんので、いるのは看護職員、ただ看護職員も日中のみで、夜勤、夜間帯はオンコール等で対応は日常的には対応しています。先生おっしゃっていただいたように、医師は嘱託と言われる契約医師です。月、まあ週何回ということで来ていただいて診ていただいている近隣のクリニックの先生などが多いかと思います。
 もし万が一コロナが施設内に感染が出たときに、基本的にはその嘱託医の先生の指示の下、あと保健所等の指導の下、動くことになるのかなというふうに思いますが、私の法人で昨年六月に出たときには、ちょっとその当時の、そして個人的なことなのでここで申し上げることではないかもしれませんけど、基本的にはPCR検査の、館内でPCR検査をやることさえもちょっと嘱託医の先生ちょっと遠ざけられたんですね。それは、勤務されている病院の方からやっぱりちょっとコロナ対応するなという、そういうことで、やはりなかなかそういう意味では、どなたもが積極的にコロナ対応される嘱託医を各施設が準備できているかというと、そうではないんですね。
 ですから、ただ、日頃のお付き合いもあるし、これまでお世話になってきているということもあるので、今回コロナが対応できるかできないかだけでこれからのお付き合いを変えるわけにはいきませんので、ただ、やっぱり事前にはその有事の際にどうすべきかというのは嘱託の先生とは確認を取っておく必要があるかなというふうには思っています。
 あと、茨城でちょっと比較的大きな規模のクラスターが起きたときには、やっぱり嘱託医の先生が自分のクリニックを閉めてまで現場に入って旗振りをしてくれたということもあります。
 ですから、本当に先生によってその判断、行動が違ってきますので、これは一概にこうすべきだとかということはないんですが、いずれにしても、各県、都道府県の行政からコロナ対策チームとしてのそういったものが発動されるべきだろうなというふうには思っています。

#85
○梅村聡君 終わります。

#86
○委員長(小川克巳君) 倉林明子君。

#87
○倉林明子君 ありがとうございます。
 忽那参考人に伺いたいと思います。
 オリンピックについて先ほど御意見伺いましたので、ワクチンを急いでやるべきだと、異存ないんですが、あしたにも緊急事態宣言の延長かということで、感染拡大が収まるめどがないと。全国的にも広がっているという状況もありまして、今度は医師や看護師の派遣要請がオリンピックの期間出てくれと、ボランティアでということがあります。
 これは、ワクチン接種を急ぐということとこの派遣要請について大変矛盾しているというふうに私は思っているんですけれど、率直な御意見お聞かせ願えれば有り難いです。

#88
○参考人(忽那賢志君) 御質問ありがとうございます。
 そうですね、なかなか私からは申し上げにくいところありますが、そうですね、医療者もワクチン接種もしないといけないですし、コロナ対応もしないといけないと。というような中でオリンピックに支援をするというところで、さらに、そうですね、そのキャパシティーが限られる中でそういう支援を要請されているところはありますので、現在私が理解している範囲ではボランティアでの協力を要請されているというふうに理解していますので、そこに十分な手当てを付けていただくということは少なくともあって、検討をしていただくのがいいのかなというふうには考えております。

#89
○倉林明子君 言いにくいところ、ありがとうございました。
 松本参考人に伺いたいと思います。
 HER―SYSの活用について、これ導入時に東京がなかなか遅れているというようなことは報道でもあったんですけれども、やっぱり導入に当たって個人情報の不正利用を防ぐという観点から整理必要だったと思っているんですね。
 そういう意味で、自治体独自の個人情報保護条例との関係でも必要となった手続等が具体的にあったかと思うんです。すぐそのHER―SYSが使えなかったといいますか、時間掛かったという辺りの状況を教えていただければと思います。お願いします。

#90
○参考人(松本加代君) 御質問ありがとうございます。
 港区は全国で一番最後に入った自治体ということで新聞等で報道されておりましたが、それは、今、普通、行政端末は自治体間のLGWAN回線に乗るんですが、今回、インターネット回線上で、医療機関の先生方も入力するということで、出始めがインターネット回線ということがございました。今は多分LGWAN回線になりましたが、それは強く要望していってなったというところです。
 個人情報というよりも、きちんと個人情報が保護される安全な回線の中に入れてほしいということを要望したということと、あと、万が一何か流出等あったときにアクセスログが要求できるというのが一般的なインターネットのシステムだと聞いておりますが、アクセスログが付いていなかったということで、そちらも九月に付けていただいて、港区はそういう安全面を確認した上で乗せていただきました。それによって遅れたということでございます。

#91
○倉林明子君 ありがとうございました。
 時間があれなんですけれども、木村参考人に一つお伺いしたいと思います。
 先ほど来出ています感染者が出たときの継続ですよね、継続入所、これもう大変なことだと思うんですね。
 先ほども、連携法人の医者や看護師には診療報酬上の評価付いたけれども、財政的な支援ないと。それ以外にも、言いにくいかもしれへんけれども、せっかくでございますので、具体的な御要望等お聞かせいただければと。

#92
○参考人(木村哲之君) 先生、ありがとうございます。
 具体的にと申しますと、金額とかではないでしょうけれども、もちろん実際に病床を逼迫せずに、そして入所継続にならない取組が事前に日常的にも必要なんだろうというふうには認識はしています。その上で、万が一その病床逼迫時に入院ができない、入所継続という事態になったときには、やはり通常、今示されて、国で示されているそういった要件ですね、そういったものを最低限それを保障、遵守していただくということが先ほど私の方から申し上げたことなんですね。もろもろ、幾つかその要件がございます。こういう、看護師を派遣するとか、そしたらオンコールで対応を医師もするとか、そういった幾つかの諸要件があるんです。それを最低限遵守をしていただいた上で、更にやはりいろんな設備に掛かる費用であるとか、そういったものについても見ていただきたいというふうに思っております。

#93
○倉林明子君 終わります。

#94
○委員長(小川克巳君) 自見はなこ君。

#95
○自見はなこ君 済みません。二巡目ありがとうございます。
 ヤマモト参考人と忽那参考人にお話をお伺いできればと思います。
 まず、忽那参考人からかと思いますけれども、今週末も感染症学会が開かれると思いますが、世界の流れの中で、やっぱり子供たちのワクチン接種について具体的に治験が始まっている国も大変多いというふうに承知しています。
 私自身、高齢者はもちろんハイリスクでありますけれども、どうなるか、当初の今示しているスケジュールでは、七月末までにある一定、高齢者のワクチン接種を終えるということでありますが、この冬を、その先の冬を考えますと、子供たちをどうするのかというところで、私なりには先手を打っていろいろな対応をしていく必要があると思っておりますが、子供たちのワクチン接種についての御知見をお伺いしたい。
 それから続けまして、松本参考人には、学校欠席者サーベイランスという仕組みがございます。これは岡部先生が感染研におられたときに元々作られた仕組みだと承知してございますけれども、かなり有効でありまして、昨年から厚労省と文科省と感染研と関係の方々入っていただきまして、学校の子供たちの欠席者情報、コロナも含むものについてデイリーベーシスで養護教諭の方が入力してくださっていると思います。
 これ、具体的に保健所でどのような形で活用するべきなのか、あるいはしているのか、あるいはそれについての何か御所見があれば是非お聞かせください。よろしくお願いいたします。

#96
○参考人(忽那賢志君) 御質問ありがとうございます。
 小児のワクチン接種に関してですが、御承知のとおり、当初は、ファイザー、モデルナ、それぞれ主に成人を対象に効果を検証しておりますので、小児に関する治験というのはこれまで十分ではありませんでしたが、昨今ですね、先月ですかね、十二歳から十六歳の有効性というのがファイザーから報告をされていまして、発症予防効果一〇〇%だったというような結果が出ているかと思います。それよりも若い世代に関しても、現在検証が行われているところというふうに理解しております。
 ですので、より広い世代に接種を進めていかないと感染は収まりませんし、現在のような新株が広がっている中で、小児も感染のリスクがある、あるいは重症化のリスクがあるということも考えれば、接種の対象を広げていく必要があるかと思います。
 あとは、小児というわけではありませんけれども、若い世代で感染が広がっていると。特に大学生とかですね、広がっているということを考えれば、アメリカとかは、大学に入学する、あるいは通学をする際にワクチン接種の証明を求めるというようなことも始まっているようです。
 ですので、御質問の件とは少し離れますが、若い世代、特に大学生のような世代で、国内でもそうした取組をすることには意義があるのかなというふうに考えております。
 以上です。

#97
○参考人(松本加代君) 御質問ありがとうございます。
 学校欠席者・感染症システムの方でございますが、港区は、令和元年に保育園、保育施設、令和二年八月に公立の小中学校に入りました。やはり、毎日入れていただくことで、いわゆるモニタリングができる、早期発見、早期対応ができるということで、コロナに限らず元々の流行するノロウイルス、あとははしか等ですね、そういうものがあれば、実際見ただけではなくて、アラートメールが来て、それに対して保健所の職員の方が早めに御連絡をする。なかなか施設の方から連絡するのは不名誉なことというようなこともあって報告が遅れたりすることがありますが、入力をしてこちらで把握する。あとは、地域の先生方、校医の先生方、あとは教育委員会、みんなで見守る体制ですね、それができてくることで集団発生を防ぐことができますので、とても効果的なシステムだと思っています。広く全国に、まだ入れていない自治体にも導入していただきたいと思っております。

#98
○自見はなこ君 ありがとうございました。是非、子供たちのワクチン、それから子供たちの感染症対策、これからもそれぞれの立場で進めていただけたら有り難く存じます。
 ありがとうございました。

#99
○委員長(小川克巳君) 田島麻衣子君。

#100
○田島麻衣子君 立憲・社民の田島麻衣子です。
 まずは、忽那参考人にワクチンの打ち手について伺いたいんですけれども、先ほど松本参考人もいろいろな方が打てる制度、制度をつくってほしいというふうにおっしゃっていました。海外の先行事例いろいろ見ていますと、やはりワクチンの障害、チャレンジというのは類型化できて、その一つというのはやっぱり打ち手不足だというふうに思うんですね。
 医学的に医療関係者、専門家の立場から伺いたいんですが、筋肉注射、田島さんもやればできるよというふうに言われてしまったこともあったんですが、このワクチンの打ち手というのを医師、看護師、また歯科医師以外に広げていくことに対して、危険性、安全性、どのように考えていらっしゃるか、伺いたいと思います。

#101
○参考人(忽那賢志君) 御質問ありがとうございます。
 これは私個人の意見ですが、接種をする方を医療従事者より範囲を広げた方がいいと考えております。例えば薬剤師さんとかですね。手技自体は、全く誰でもということではありませんけれども、接種の少しトレーニングをすればすぐできるようになるものではありますし、その会場に誰かちゃんと監視をできるような方がいれば医師、看護師でなくても接種はできるのではないかと。それよりも、やはり今は接種をする人を増やしていくことの方が大事ではないかというふうに考えます。
 以上です。

#102
○田島麻衣子君 ありがとうございます。私も本当に同意します。
 次に、稲葉参考人に伺いたいと思います。

#103
○委員長(小川克巳君) 田島麻衣子君。

#104
○田島麻衣子君 済みません。ありがとうございます。
 稲葉参考人に伺いたいと思います。二十七年間、生活困窮者に対する御支援、本当に志に私は深い敬意を表したいと思うんです。
 現金給付が出ていましたけれども、この制度設計について伺いたいと思います。
 十万円給付が決まってから、私も稲葉さんが活動されている現場に入っていろいろ見させていただきましたけど、十万円なんて来ないよ来ないよと皆さんがおっしゃっていて、なぜかというと、やっぱり住民票がないからだということを非常によく教えていただいたんですが、もし政府が今後、生活困窮者の方を対象にした現金給付を考える場合、どういった制度が一番現場の方にとっていい方法でしょうか、教えていただきたいと思います。

#105
○参考人(稲葉剛君) ありがとうございます。
 現金給付については、やはり迅速性ということを考えると、一律給付を行った上で、その上で富裕層については増税していくというのが現実的かと、最も迅速にできる方法ではないかというふうに考えております。
 その上で、前回の給付金の際に、路上生活の方、そして外国人の方の一部ですね、特に仮放免中の方が住民基本台帳に登載されていないために事実上排除されるという問題がありました。この件について、私たちホームレス支援団体、そして外国人支援団体で、総務省に対して、住民票以外の方法で本人確認できれば支給してもいいじゃないかということで再三再四申入れをして、具体的な方法についても、例えば、日本国籍の方であれば戸籍で確認する方法、あるいは外国籍で仮放免中の方であればもう法務省の入管局の方でも本人確認していますのでそうしたデータを使うという方法もお示しして、こうやって本人確認した上で給付してほしいということを要望したんですけれども、残念ながら実現しなかったという問題があります。
 今後、そうした再支給ということがあれば、そうした住民票だけではなくて、ほかの方法での本人確認をした上で給付していただきたいというふうに思っています。
 ワクチンについては実は同じ問題もあるんですけれども、ワクチンについても住民票というところだけにこだわるのではなくて、柔軟に対応してほしいと思っています。

#106
○田島麻衣子君 ありがとうございました。
 私の質問を終わらせていただきます。

#107
○委員長(小川克巳君) 衛藤晟一君。

#108
○衛藤晟一君 自民党の衛藤晟一でございます。
 忽那先生と、それから松本先生にお聞かせ、同じ質問をさせていただきたいと思うんですね。
 第一波が起こったときに、第一波のピーク時の段階でクラスター対策をずっとやったんですけれども、一般感染者が五割、六割を超えたという時期が起こりました、感染経路不明者がですね。その段階で、保健所としては追えるのはクラスターまでですよと、一般感染者はなかなか追えませんということを言いまして、国全体としてですね。ですから、そういう状況の中で、これは恐らくこれは放置したら大変なことになるだろうなということで、私も厚生労働省ともちょっと話をしたんですけれども、明確な手は打てないままでした。先ほどからも、足立委員からもお話ありましたけれども、見付けて隔離にということと治療というところですが、各々は一生懸命頑張っているんですけど、そのつなぎを保健所が入ってやるというのも限界があったと、そんな感じがします。
 どうすれば一番良かったのか。今でも一般感染者の中で自宅療養者が一万人とも二万人とも言われておりますよね。ですから、どういう形で、感染経路分かった方たちだけでも結局家庭内感染が一番だし、それからその次は職場感染、飲食という具合に続いておりますんで、ここのところのいわゆる全体のこういうコロナのときなんかの管理体制というか、どういう具合にすれば一番的確にできたのかということについて御両者に質問をさせていただきたいと思っております。お願いいたします。

#109
○参考人(忽那賢志君) 御質問ありがとうございました。
 そうですね、流行が始まる当初は経路不明者が少なくて、だんだんと流行が後になってくるに従って不明者が増えてくるというのがこれまでの第一波から、そして現在の第四波までのパターンかと認識しております。
 どのような対策が有効かという御質問ですが、一つは、やはりそれぞれの第一波から第四波から見て、いずれもやはり飲食から流行が始まっています。もちろん家庭内感染が一番多いんですが、家庭内感染した人はどこから持ってきたかというと、最初は、流行の初期は会食からもらってきて、その人たちが家庭に持ち帰って、あるいは施設に持ち帰ってというところで増えてきておりますので、やはり現在もその会食の場での感染を防ぐということが流行の初期からもちろん後半も重要になるかと思います。
 特に、最初のその上流をいかに少なくしていくのかということが大事かと思いますので、そこの対策は、もちろん緊急事態宣言が起こったときにその飲食の場の機会を制限するということはもちろん大事ではありますが、流行の始まりになりやすいということもこれまでの知見からは分かっておりますので、もちろんその飲食の経営している方とかそういった方々に経済的な負担は非常に大きいとは思うんですが、そこの飲食の場での感染対策を今後緊急事態宣言が解除された後も完全に緩めるわけではなく、引き続き対策を行って最低限に防いでいくということがこれまでの第四波、まあ第四波は現在も続いていますが、これまでの反省点なのかなというふうに認識しております。
 以上です。

#110
○参考人(松本加代君) 御質問ありがとうございます。
 保健所は元々一次予防、予防に力を入れている公衆衛生行政でございます。決して隔離が私たちの仕事ではございません。まず、そこは御理解いただきたいと思います。
 そういう意味でいいますと、やはりなぜ感染が起きるかという、会食、食事ということなんですが、実はお昼休みとかマスクを外して、基本的に飛沫感染ですのでマスクを外しておしゃべりをするという、基本的などういう伝播経路かというのを御理解していただくものについての、やはりそのメッセージの出し方が難しかったのかなという感じがします。飲食、飲食店に行かなければ大丈夫じゃないか。私たちの中では、やはりお昼間の休憩時間におしゃべりをしながらの食事を取った、あとはたばこ部屋でおしゃべりをしながらたばこを吸った、それって飲食店に行かなくても起きているんですね。そういうところの最初の入口の予防の対策の部分が少しまずかったんではないかなと思っています。
 また、特措法の大本は新型インフルエンザ等行動計画に基づくものでございまして、それについては、インフルエンザの場合は追えなくなったら今度は医療確保で、もう隔離ではなくなります。ただし、今回、コロナというのは治療薬、あとはワクチンというのがなかったということでここまで引っ張ってきているところはあると思いますので、是非そういう意味ではワクチンの接種で感染、あと発症を予防していく、そこに、そこを進めていただくことがとても重要になるかと思います。
 また、地域の医療連携もすごく重要でございまして、港区としましては、毎週医師会とオンライン会議を行い、病院連絡会も行いというところで、医療の連携と保健所の保健の部分をうまく融合させていく必要があるかなとは思っています。
 以上です。

#111
○衛藤晟一君 ありがとうございました。

#112
○委員長(小川克巳君) 川田龍平君。

#113
○川田龍平君 ありがとうございます。立憲民主党の川田龍平です。
 四人の先生方、今日はありがとうございました。時間の関係で、ちょっと稲葉参考人と木村参考人にはちょっと聞けないんですが、私からは、IOCといえばオリンピックですが、COIについて、学会ではもう当然ですけれども、利益相反についてのことをちょっと聞きたいんですが。
 公衆衛生学の先生方なんかは、特にやっぱりこのCOIの問題というのはこれどういうふうに考えられているのか。特に、忽那参考人は直接お話聞きたいと思いますが、よろしくお願いします。

#114
○参考人(忽那賢志君) COIというのは、済みません、御質問はどういう……

#115
○川田龍平君 利益相反についてです。

#116
○参考人(忽那賢志君) 利益相反、まあ私たち臨床医も学会発表のときとか公表をするようにしておりますが、そうですね、公衆衛生の立場、済みません、ちょっとどのような御質問なのかちょっと分からないんですが、具体的にどのような内容でしょうか。

#117
○川田龍平君 そうですね、学会発表する際には講演料ですとかそういった利益供与者との関係というのは公開の上でやっていると思うんですけれども、そういうことが参考人の人たちや、それから専門家会議の中でちゃんと話し合われているのかどうかということです。

#118
○参考人(忽那賢志君) ありがとうございます。
 そうですね、専門家会議のことに関しては存じ上げませんが、今、利益相反を開示するということは、これは感染症学会だけじゃなく一般的な医療の学会において義務付けられているものです。
 私も、例えば共同研究費をいただいているとか、そういったものを必ず発表の際に開示をして、こういう研究費をもらっている人がこういう発表をしているというところを理解していただく、そういう前提でやっておりますので、少なくとも医学界においてはそうした利益相反に関しては、この、そうですね、十年ぐらいでかなり明確に示されるようになってきているというふうに考えております。

#119
○川田龍平君 私も、有効なワクチンというのは非常に大事だと思っているんですが、この度のこの新型コロナウイルスワクチンというのは人に対しては初めて使われている遺伝子のワクチンであり、大変慎重に扱う必要もあるワクチンだと思っています。
 特に、小児の、子供に対して長期の、中長期の影響がどのように出るのかということはまだはっきり分かっていない段階で、海外のお医者さんからも、この子供には打つかどうかというのは非常にちゅうちょするという話も出ております。
 そういった中で、幅広くこのワクチンを接種するということについてはかなり逡巡する方も多いと思うんですが、そのワクチンの有効性について非常に疑問視する見方も、新潟大の先生なども言っております。
 そういう意味では、今、海外では死者がこの三種のワクチンによって三千九百六十四人出まして、そして障害の人が十六万二千六百十人と大変多く出ているんですけれども、本当にこれからこのワクチンがどれぐらいそういうその副反応、副作用が出てくる人、それからその症状が重症化するADEですね、非常に心配しているんですけれども、逆にそのワクチンを打つことによってこの抗体依存性感染増強ですか、そういったことが起きてくることによる、やっぱりワクチン打つことが実は病気を更に重症化させるということも懸念はあるんですが、その辺りどう考えますか。

#120
○参考人(忽那賢志君) 御質問ありがとうございます。
 まず、御質問のADEですね、これはワクチンを打ったり、あるいは過去に感染した人が感染を繰り返すことで重症化することがあると。例えば、デング熱などでそういうことが知られておりますが、新型コロナにおいては、現在、一億五千万人ぐらい感染していますが、そうした明らかな報告はないということで、ワクチン接種でそうしたことが起こることはゼロでは、今後起こる可能性はあるかと思いますが、少なくとも極めてまれだろうと考えております。
 今後、じゃ、新しいワクチンなので、じゃ、数年後に何か遅れて問題が起こる可能性についてですが、これも全くないとは言えませんが、可能性としては高くないだろう。逆に、何年たってその副反応が起こるというその科学的な機序というものが現時点では余り想定されていないと思いますので、逆に、余り科学的に想定されていないような副反応を過剰に心配し過ぎてワクチン接種が進まないということも余りよろしくないことなのかなというふうには考えております。

#121
○川田龍平君 私も、フィリピンのデング熱ワクチンの例とか、本当に過去に、小児の例なんか特に本当に今後どういうことが起こってくるのかということを心配しております。
 本当にこの今の現時点でコロナによる死亡者の数というのは非常に多くなってきてはいるんですが、最近看護師の方が言っていた話では、肺炎で亡くなった方で分からなかったときに、でも一応コロナに入れておけばいろんな補助金も出るし、インフルエンザかコロナか分からないときにコロナにしてしまうといった例もあると聞いているんですが、それについてどう思いますか。

#122
○参考人(忽那賢志君) 御質問ありがとうございます。
 そのような事例は、済みません、私は全く聞いたことがないですね。
 コロナの診断に関しては、これは例えばPCR検査、あるいは何か何らかの検査の結果に基づいて届出を行うものですので、そうした原因が分からない事例をコロナとして何か間違った、誤った届出をしているということはないというふうに理解しています。

#123
○川田龍平君 先ほどの陽性じゃない人もコロナではないかと疑う例もあるという話もありますので、本当にこのコロナについては本当にこれからもやっぱり慎重にいろいろと見て扱っていく必要があるのかなと思っております。
 私も国立国際医療センターにかかっていますので、本当にその最初の頃はなかなか病院にかかること自体が非常に心配していたところもあったんですが、今安心してかかることができているのは本当に先生方のおかげだと思っております。本当にありがとうございました。

#124
○委員長(小川克巳君) 本田顕子君。

#125
○本田顕子君 自民、本田顕子でございます。
 今日は、四人の先生方、どうもありがとうございました。
 忽那参考人と松本参考人にお話を伺いたいと思います。
 先ほど少し出ておりましたけれども、接種部位の痛みと発熱の件でございますけれども、今後更に接種を上げていくときに、高齢者への接種とかが増えてきたときに、二十四時間体制とかでもしそれがしていくと、逆に本人や家族の方からのその問合せが、痛みに関する問合せが増えてくるのじゃないかということをちょっと心配の声がございます。
 厚労省のホームページを見ますと、繰り返しOTCの痛み止めを飲むことは避けてくださいというふうなQアンドAが出ているんですが、事前にやはり痛みはあるということで飲んでもいいですよというのは言いたいんですけど、どれだけアナウンスをしていけばいいかということがありまして、その辺を先生たちの御助言をいただければと思います。

#126
○参考人(忽那賢志君) 御質問ありがとうございました。
 おっしゃるとおり、副反応に関しては頻度が高いので、高齢者の方でも問題になることはあるかと思いますが、年齢別に見た副反応の頻度でいいますと、高齢の方では若い方と比べると頻度が高くない、低いと言われております。ですので、むしろ若い方の方が副反応は問題になることが多いのかなと。
 ただ、おっしゃるとおり、高齢の方でももちろん問題になることはありますので、私の場合はもう問診をしているときに、もう十分こういう反応が起こることがありますので解熱薬は飲んでもらって構いませんと、通常は二日くらいまでは発熱が続くことがありますけど三日以上続く場合はまた御相談してくださいなど、相談するべきタイミングなどを周知をしていくというのがいいのかなというふうに思います。

#127
○参考人(松本加代君) 御質問ありがとうございます。
 私も忽那先生と同等で、高齢者の方は比較的副反応、発熱が少ないと聞いております。
 やはり、情報をきちんと出して、よく理解をしていただくと。接種する方って医療関係者も増えると聞いておりますので、やはり分かりやすい情報提供をしていただいて、翌日熱が出るかもしれませんよということが分かっていれば、この熱はコロナの熱であろうということ。あとは、東京都でコールセンターも持っておりますので、そういうところにきちんとつながるような形で不安が、不安な方がきちんとつながるダイヤル、連絡先があればいいのかなと思っております。
 また、子供の予防接種でも発熱は一定頻度起きるワクチンもありますので、そういう意味では、分かっている副反応については理解していただいた上で、長期間は続きませんので、そこをよく理解して、やはりその効果をよく分かっていただいて接種していただきたいと思っています。

#128
○本田顕子君 ありがとうございました。
 終わります。

#129
○委員長(小川克巳君) 福島みずほ君。

#130
○福島みずほ君 済みません、時間、時間ぎりぎりというか、申し訳ありません。福島みずほです。
 稲葉参考人にお聞きをします。
 今日は、日本ではイコール・ペイ・デーで、一年間、去年から男女が働き始めて、男性の賃金を得るのに五月六日まで働かないと女性は男性と同じ賃金を持てない。日本は五月六日がイコール・ペイ・デーです。
 今回のコロナは外国人や女性の貧困ということをすごくあぶり出したと思うんですが、女性の貧困の根絶について、渋谷で亡くなった、殴られて亡くなった女性が所持金八円で、そして、試食販売の仕事がどんどんなくなって、住まいを失い、お金がなくなって、最後はホームレスで殴られたというのがあるわけですが、女性の貧困問題の解決についての提言をお願いします。

#131
○参考人(稲葉剛君) ありがとうございます。
 私たちの相談の中でも、実は、あの渋谷で亡くなった方と同じようにスーパーの試食販売の仕事をされていて、それがもうコロナの影響でできなくなって生活に困窮している方、女性からの相談というのも来ています。
 今回のコロナ禍での経済不況はよく女性不況というふうに言われますけれども、特に飲食業などのサービス産業で働いてきた女性の非正規労働者に最もしわ寄せが行っているということで、先日もコロナ下での女性に対する影響に対する研究会の報告書がまとめられておりましたけれども、そこでも明らかになっているように、経済不況のしわ寄せが最も女性に行っているという点と、あとDVの相談件数が一・五倍になっているという、その両方の影響によって女性が苦境に追い込まれている、自殺者数も増えているという非常に深刻な状況になっております。
 こうした状況に対して、おっしゃられるように、そもそも男女の賃金の格差等があると。また、この間様々議論されているように、こうした政策の決定の場における女性が少ない、これは経済界もそうですし、政治もそうだと思います。そうしたところをやっぱり改善していく必要があるというふうに考えています。

#132
○福島みずほ君 終わります。

#133
○委員長(小川克巳君) 予定の時間も参りましたので、参考人に対する質疑はこの程度といたします。
 参考人の皆様に一言御礼を申し上げます。
 参考人の皆様には、長時間にわたり貴重な御意見をお述べいただきまして、誠にありがとうございました。委員会を代表いたしまして厚く御礼申し上げます。ありがとうございました。(拍手)
 本日はこれにて散会いたします。
   午後三時二十三分散会
ソース: 国立国会図書館
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