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2021/04/23 第204回国会 参議院 第204回国会 参議院 地方創生及び消費者問題に関する特別委員会 第6号 令和3年4月23日
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2021/04/23 第204回国会 参議院

第204回国会 参議院 地方創生及び消費者問題に関する特別委員会 第6号 令和3年4月23日

#1
令和三年四月二十三日(金曜日)
   午後一時開会
    ─────────────
   委員の異動
 四月二十一日
    辞任         補欠選任
     馬場 成志君     堀井  巌君
     石川 大我君     川田 龍平君
     江崎  孝君     岸 真紀子君
 四月二十二日
    辞任         補欠選任
     自見はなこ君     宮崎 雅夫君
 四月二十三日
    辞任         補欠選任
     川田 龍平君     森屋  隆君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         石井 浩郎君
    理 事
                進藤金日子君
                本田 顕子君
                山田 修路君
                宮沢 由佳君
                竹谷とし子君
    委 員
                上野 通子君
                太田 房江君
                徳茂 雅之君
                藤末 健三君
                堀井  巌君
                三木  亨君
                宮崎 雅夫君
                山田 俊男君
                川田 龍平君
                岸 真紀子君
                野田 国義君
                福島みずほ君
                森屋  隆君
                伊藤 孝江君
                安江 伸夫君
                松沢 成文君
                柳ヶ瀬裕文君
                伊藤 孝恵君
                田村 まみ君
                大門実紀史君
   国務大臣
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(消費者
       及び食品安全)
       )        井上 信治君
   副大臣
       内閣府副大臣   三ッ林裕巳君
       経済産業副大臣  江島  潔君
   大臣政務官
       内閣府大臣政務
       官        吉川  赳君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        宮崎 一徳君
       常任委員会専門
       員        佐藤 研資君
   政府参考人
       内閣府大臣官房
       審議官      渡部 良一君
       消費者庁次長   高田  潔君
       消費者庁審議官  坂田  進君
       消費者庁審議官  片岡  進君
       総務省大臣官房
       審議官      川窪 俊広君
       農林水産省大臣
       官房輸出促進審
       議官       池山 成俊君
       経済産業省大臣
       官房審議官    三浦 章豪君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○取引デジタルプラットフォームを利用する消費
 者の利益の保護に関する法律案(内閣提出、衆
 議院送付)
    ─────────────

#2
○委員長(石井浩郎君) ただいまから地方創生及び消費者問題に関する特別委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日までに、石川大我君、江崎孝君、馬場成志君及び自見はなこ君が委員を辞任され、その補欠として川田龍平君、岸真紀子君、堀井巌君及び宮崎雅夫君が選任されました。
    ─────────────

#3
○委員長(石井浩郎君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 取引デジタルプラットフォームを利用する消費者の利益の保護に関する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、消費者庁次長高田潔君外六名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

#4
○委員長(石井浩郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────

#5
○委員長(石井浩郎君) 取引デジタルプラットフォームを利用する消費者の利益の保護に関する法律案を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。

#6
○徳茂雅之君 自由民主党の徳茂雅之でございます。
 本日は、取引デジタルプラットフォーム法の質疑の機会を頂戴しまして、石井委員長を始め、理事の皆様、委員の皆様、大変感謝申し上げます。
 消費者を取り巻く環境というのは、少子高齢化、あるいは高度情報化の進展に伴い大きく変化してきています。消費者行政におかれましても、こうした変化をしっかりと捉えて、これまで、例えば、景表法における課徴金制度の導入、食品表示法や消費者裁判手続特例法の制定、食品ロスや消費者教育の推進など、様々な対応をされてきました。さらに、近年、インターネットの普及あるいはスマホの普及、キャッシュレスの進展に伴い、消費者トラブルの内容も従来とは質的に大幅に変化してきています。消費者行政においても、こういったデジタル化の流れにしっかりと対応することは大変重要なことであります。
 そこで、まず大臣に、消費者行政における社会のデジタル化への対応について、取組状況をお伺いします。

#7
○国務大臣(井上信治君) 経済社会のデジタル化への対応は、消費者行政においても取り組まなければならない最優先課題です。二つの柱を中心に対応してまいります。
 まず第一に、今国会において、取引デジタルプラットフォームを利用する消費者の利益の保護に関する法律案、また、詐欺的な定期購入商法への対応を含む特定商取引法等の改正といった法案を提出し、デジタル分野における新たな消費者トラブルを抑止し、消費者の利便性を向上する制度の整備を進めてまいります。
 第二に、SNS等の活用や相談員の負担軽減などを実現するための全国消費生活情報ネットワークシステム、PIO―NET改革など消費者行政のデジタル化を進めてまいります。また、消費生活のデジタル化に対応した消費者教育も重要です。
 全ての消費者が社会のデジタル化に取り残されず、そのメリットを最大限享受し、安全、安心な消費生活を送ることができるよう取り組んでまいります。

#8
○徳茂雅之君 ありがとうございます。
 消費者行政においてもこのデジタル化の流れに対応する、むしろその流れにしっかり乗ることが重要だと思います。
 近年、インターネット上のショッピングモールやフリマアプリの進展など、デジタルプラットフォーム上の取引が大変拡大しています。さらに、新型コロナ感染症の拡大に伴い、新たな生活様式を支える非接触型のデジタルプラットフォーム、これまさに日常生活を支えるインフラになっているというふうに考えております。
 今週から、内閣委員会におきましてもデジタル改革関連法の質疑が始まりました。私も内閣委員会の理事を務めさせていただいていますけれども、平井大臣が答弁の中で、突き詰めればデジタル化というのはつながることなんだという答弁をされました。デジタルプラットフォームというのは、まさに消費者と事業者をつなぐ場の提供者として極めて重要な役割があるというふうに思います。
 そこで、デジタル社会におけるデジタルプラットフォーム提供者の果たすべき役割についてお尋ねします。

#9
○政府参考人(高田潔君) お答えいたします。
 デジタル社会の形成のための施策を策定するに当たっては、消費者の利益の擁護及び増進を図る上で必要な環境の整備や、消費者の主体的かつ合理的選択の機会の拡大を図っていくことが重要でございます。
 デジタル社会の一翼を担うインターネット上の取引の場である取引デジタルプラットフォームは、新たな日常の下で消費者にとって重要な消費生活の基盤となっております。そうした中で、取引に不慣れ又は悪質な販売業者等が紛れ込みやすいという特徴も相まって、消費者問題が発生しやすい環境が生じております。
 デジタル社会における取引デジタルプラットフォームの重要性に鑑みると、取引デジタルプラットフォーム提供者は、場を利用して行われる通信販売取引の適正化と紛争の解決の促進に関し、一定の役割を果たすべき立場にあります。今回の法律案成立の暁には、取引デジタルプラットフォーム提供者が消費者の利益の擁護及び増進に資するデジタル社会の形成に向けて今回の法律案に沿った役割を積極的に果たしていっていただきたいと考えております。

#10
○徳茂雅之君 ありがとうございます。
 デジタルプラットフォーム上の取引というのは、出店者からすれば、リアルの店舗と比較してもコストが低く、そして容易に出店ができるというようなメリットとともに、全国の不特定多数の顧客をターゲットとして取引することができます。また一方、消費者からすれば、このサイトに行けばそれこそ二十四時間いつでもいながらにして好きなものが買えるといったような利便性があります。
 デジタルプラットフォームに多くの消費者が集まることによって、更にそのビジネスチャンスの拡大を狙う出店者も集まってくるという相乗効果というんでしょうか、それぞれがどんどんどんどん増えてくるということになっています。
 このように、デジタル技術の進展に伴って、本来であれば、消費者それから事業者の双方の利益の向上、これがもたらされなければいけないというふうに考えますが、先ほどありましたが、技術や利便性の向上に付け込んだ巧妙な詐欺などの消費者トラブル、これもまた増加するという負の側面も持っています。
 そこで、デジタルプラットフォーム上の取引に関する消費者トラブルの現状についてお尋ねします。

#11
○政府参考人(高田潔君) お答えいたします。
 取引デジタルプラットフォームは、情報通信技術の進展に加え、新しい生活様式の下で消費者の日常生活に不可欠な取引基盤としての地位を確保しつつあります。
 しかしながら、取引デジタルプラットフォームでは、誰もが売主として容易に参入できるという特性も相まって、危険商品が流通したり、販売業者が特定できず紛争解決が困難となるといった消費者トラブルも発生しております。
 例えば、消費生活相談におけるインターネット通販が占める割合は、二〇一九年には約二十万件と全体の二割を超えております。そのうち、オンラインショッピングモール等における相談事例には、商品が届かない、模倣品であった等の売主の債務不履行に関する相談や、発火、発煙した充電器や電化製品などの事故のおそれがある出品に関する相談、売主と連絡が取れない等の事例が見られるところでございます。

#12
○徳茂雅之君 今おっしゃったような急増するデジタルプラットフォーム上の消費者トラブルを受けて、平成三十一年四月には消費者委員会による提言が行われました。それを受けて、消費者庁の方でもこの件についての検討を開始され、昨年八月に検討会による論点整理等も行われてきたと承知しております。
 今回の消費者トラブル等の増加の状況等を踏まえて、今回の法案提出に至った経緯、背景についてお尋ねします。

#13
○政府参考人(高田潔君) お答えいたします。
 デジタルプラットフォームが介在する取引における財・サービス提供者、購入者、プラットフォーム事業者が担うべき役割等の問題については、委員御指摘のとおり、内閣府消費者委員会のオンラインプラットフォームにおける取引の在り方に関する専門調査会において検討が行われました。
 消費者庁においては、先ほど御答弁させていただいたデジタルプラットフォームにおける消費者トラブルの状況等も踏まえ、令和元年十二月からデジタル・プラットフォーム企業が介在する消費者取引における環境整備等に関する検討会を開催し、令和二年八月に中間取りまとめの後、令和三年に報告書を取りまとめたところでございます。
 同報告書では、消費者トラブルへの対応に関しデジタルプラットフォーム企業が果たすべき役割について、一定のコアとなる考え方を早急に確立することを最優先すべきとあり、違法な製品や事故のおそれのある商品等に関わる取引による重大な消費者被害の防止等の課題について、新規立法において対処すべきとしております。消費者庁は、同報告書等を踏まえ、本法律案を今国会に提出させていただいた次第でございます。

#14
○徳茂雅之君 ありがとうございます。
 このようなデジタルプラットフォームに関連するある意味規制というのが、じゃ、国際的にどうなっているのかということをお尋ねしたいと思います。特に、諸外国でもヨーロッパにおける状況について、分かる範囲内で御答弁いただきたいと思います。

#15
○政府参考人(片岡進君) ヨーロッパの状況についてお答え申し上げます。
 EUにおきましては、仲介サービス事業者の一種としてデジタルプラットフォーム事業者も対象となる電子商取引指令が二〇〇〇年に採択されて以降初めてとなる全面的な見直しの提案が、昨年十二月にEU委員会よりデジタルサービス法パッケージとして公表されたところでございます。
 このうち、デジタルサービス法案につきましては、デジタルプラットフォーム事業者等に対してサービスや規模等に応じて新たな取組を求めるものとなっておりますけれども、この法案につきましてはまだ正式に成立したものではございませんで、今後、欧州議会の審議など必要な手続を経て初めて成立、効力が発生するものと承知してございます。法案の審議の状況につきまして引き続き注視をしてまいりますし、また、諸外国、ほかの国の規制動向についても注視していきたいというふうに考えてございます。

#16
○徳茂雅之君 ありがとうございます。
 EUでも検討が始まっているということでありますが、我が国が今回取引デジタルプラットフォーム法についてしっかりとした対応をすることが、ある意味、世界におけるリードというんですか、牽引する役割にもなるんじゃないかなというふうに考えております。
 それでは、法案に関してお尋ねしたいと思います。
 法案の第三条第一項では、取引デジタルプラットフォーム提供者が講じるべき措置として、消費者と販売業者等との円滑な連携、苦情の事情調査などの表示の適正確保、それから販売業者等の特定に資する情報提供、こういった措置が講じられていますが、法案の中ではいずれも努力義務ということにされています。
 これは、我が党の中でも消費者問題調査会ということで従来から検討してきた論点でありまして、その中での議論でも、ある意味、消費者を保護する立場からいえば、しっかりとした義務にすべきでないかというような意見がございました。その一方で、やはり取引デジタルプラットフォーム提供者というのは、あくまで場の提供者であると、取引の当事者ではなくて、売主とは立場が異なるんだということの上に、さらに、この取引デジタルプラットフォーム上には多種多様ないろんなサイトがあって、法規制で一律、固定的な規制を掛けるのが本当に望ましいのかというような意見もございました。
 今回、努力義務ということではありますけれども、まずはこの取引デジタルプラットフォームにおける消費者保護の第一歩として今回法律に位置付けることは、私は重要だというふうに考えております。確かに、取引デジタルプラットフォームのように技術の進展が激しい分野では、先ほど申し上げた行政による画一的、固定的な規制ではなくて、先日の参考人質疑でもございましたけれども、ある意味、事業者の自主的判断に委ねるという共同規制的な仕組み、これがふさわしいんではないかというふうに考えられます。
 しかしながら、特に大手のデジタルプラットフォーム事業者といいますのは、社会的な影響を持ち、最初申し上げましたとおり、ある意味、この時代ではまさに生活を支えるインフラという役割を果たしています。その面で、努力義務ということで措置が講じられないようなことになってしまえば、これは本当に問題だろうというふうに思います。
 そこで、今回の法三条の努力義務、これの実施について、特に大手のデジタルプラットフォーム提供者がしっかりとその取組を実践できるように消費者庁としてどのように取り組んでいくのか、お尋ねいたします。

#17
○政府参考人(坂田進君) お答えいたします。
 取引デジタルプラットフォーム提供者は講じた措置の概要等を開示するものとされており、努力義務としての措置を講じていない取引デジタルプラットフォーム提供者は、消費者や消費者団体から低い評価を受けることになるものと考えられます。特に、大手の取引デジタルプラットフォーム提供者については、本法律案の提出を前にして、自主的な取組の推進を目的とする団体が結成されるなど、既に先取りした動きが見られるところでございます。
 したがって、今後、中小の取引デジタルプラットフォーム提供者や消費者からは、大手の取引デジタルプラットフォーム提供者に対し、本法律案の内容を踏まえつつ、市場全体にとってのモデルとしてふさわしい行動を取ることについて強い期待が寄せられるものと考えます。大手の取引デジタルプラットフォーム提供者には、そのような期待に応えて、より一層積極的な取組が行われることを期待しております。
 消費者庁といたしましては、開示を通じて消費者が適切な取引デジタルプラットフォーム提供者を選択できるよう、消費者や消費者団体に対して必要な働きかけを行ってまいります。さらに、本法律案が成立した暁には、例えば官民協議会の場における議論などを通じまして十分な取組が行われているかどうかをしっかり注視してまいりたいと考えております。

#18
○徳茂雅之君 さらに、取引デジタルプラットフォーム提供者が講じる措置については第三条の三項で指針を定めて、さらに、四項ではその指針を公表するという立て付けになっております。本法は、取引透明化法における特定デジタルプラットフォーム提供者と異なって、中小のプラットフォーム提供者も対象となっています。その意味で、消費者庁さんが策定されるこの指針の役割というのは私は大きいというふうに考えております。
 そこで、この指針の策定に当たっての考え方と、現在想定している指針の内容について、答弁できる範囲内でお願いいたしたいと思います。

#19
○政府参考人(坂田進君) お答えいたします。
 本法律案において、内閣総理大臣は、取引デジタルプラットフォーム提供者の努力義務としての措置の適切かつ有効な実施に資するため参考となるべき指針を定めることとしております。
 取引デジタルプラットフォーム提供者が講ずる措置に関する指針としては、例えば、契約の締結後一定期間は消費者が販売業者等に連絡できるようにすること、苦情の申出の方法は消費者が容易に理解できるものとすること、公的書類により身元確認を行うことなどを想定しております。また、開示に関する指針としては、例えば消費者が開示された情報に分かりやすいガイダンスによって容易にたどり着けるようにすること等が考えられるところですが、今後、関係者の御意見をよく聞きながら指針を策定してまいりたいと考えております。
 既にそれぞれの取引デジタルプラットフォーム提供者において一定の自主的な取組が行われつつあることも踏まえると、指針については取引デジタルプラットフォーム提供者による柔軟な対応の余地を確保し、その創意工夫を阻害しないようにすることが重要であり、この点にも留意してまいりたいと考えております。

#20
○徳茂雅之君 次に、一昨日の参考人質疑でも議論がありましたが、個人か事業者かの線引きについてお尋ねしたいと思います。
 本法律案では、売主がC、個人、すなわち非事業主である場合は対象としておりません。しかしながら、個人であっても営利目的で反復継続して取引を行うケースなど、いわゆる隠れBである場合には本法の対象にしているということでございます。しかし、その線引きについてやはり難しいなというふうに考えております。
 まず、果たして本当に一律の線引きが可能なのかということであります。インターネット、とりわけデジタルプラットフォームを利用する消費者といいますのは、誰でも簡単に取引が行うことができます。そのことによって、例えば多くの商品を出品したりあるいは何度も出品したからといって、直ちに事業者、隠れBだという判断をしていいのかどうかという問題があろうかと思います。
 それから、線引きのバランスの問題もあろうと思います。事業者に該当しない個人というのは、裏返せば、これは消費者であります。その意味では、事業者に該当するかどうかということは、裏を返せば、消費者に該当するのかしないのかという線引きでもあります。事業者の範囲を広くすれば逆に保護の対象となる消費者の範囲が狭くなるということを考えますと、やはりその線引きのバランスは重要であるというふうに思います。
 それから、消費者が、例えば自らの行為が情報開示の対象になってしまうということで、本当に出品していいのかという、出品に対する萎縮の効果がないようにしなければいけないというふうに思います。使わなくなった電化製品や着れなくなった衣類、こういったものを出品することは、ある意味資源の無駄をなくす循環型の社会を構築する上で極めて重要でありますけれども、こういった消費者の意思を阻害することがあってはいけないというふうに考えております。
 そこで、消費者と事業者の線引きについて消費者庁としてはどのような方針で検討していこうとしているのか、お尋ねします。

#21
○政府参考人(坂田進君) 個人である売主が本法律案の販売業者等に該当するか否かの区別につきましては、まず第一に営業目的であるか否か、第二に反復継続的に同種の行為を行っているかどうかについて、その者の意思にかかわらず客観的に判断されるものでございます。
 もっとも、こうした区分が困難である場合も考えられることから、今後、消費者庁としての考え方を明らかにしてまいりたいと考えております。その際には、ほかの消費者保護法の適用を受けるかどうかの判断にも共通し得るものであることや、法の潜脱を招きかねないことを考えますと、ある程度幅を持ったものとせざるを得ないと考えられますが、消費者を装う悪質な販売業者を捕捉できるようなものとすることを考えております。

#22
○徳茂雅之君 今回の法案に関してもう一点大きな論点だと考えられるのが、いわゆるCツーCの取引の場となっているデジタルプラットフォーム取引を今回の法規制の対象とするかということです。
 先ほどは線引きの話を申し上げましたが、たとえCツーCの取引であっても、例えば購入した商品に欠陥があった場合、購入した消費者を保護しなくていいのかというような問題があろうかと思います。事業性が全くない、いわゆる純粋な消費者がどこまで売手としての責任を負うのか、そして、その際の場の提供者であるデジタルプラットフォーム提供者がどのような責任を負うのかといった問題は、これまでの消費者保護のある意味射程の範囲をどこまで広げていくのかという問題にもつながります。まさに消費者行政の根幹に関わる話だろうというふうに思っております。
 そこで、今後、CツーC取引の場となっているデジタルプラットフォームにおける消費者保護の在り方についてどのような検討を進めていくのか、お尋ねします。

#23
○政府参考人(高田潔君) お答えいたします。
 CツーC取引の場となるデジタルプラットフォームにおける消費者保護の在り方については、デジタルプラットフォームの提供者という新たに登場した存在が果たすべき役割がどのようなものであるかという点に加え、これまでの消費者行政が主眼としてきた消費者と事業者の間の取引ではなく、売主と買主の双方が消費者である取引における売主とデジタルプラットフォーム提供者、それぞれの責任の在り方という二つの課題についての整理が必要となります。
 そのため、今後、消費者保護の観点から誰がどのような責任を負っているのかや、デジタルプラットフォームの提供者がどのような役割を果たすべきかについて検討を行う必要があるものと認識しております。これらの課題については、消費生活相談や官民協議会での情報交換、申出など、様々なルートで寄せられている情報を基に消費者被害の実態を把握しつつ、鋭意検討を行ってまいります。

#24
○徳茂雅之君 次に、第五条の販売業者等の情報の開示請求についてお伺いします。
 本規定によりまして、販売業者の情報が分からなく、その結果として消費者が泣き寝入りをせざるを得ない、こういった事態を防ぐことが可能になりますが、その可能な額というのが内閣府令で定める額以上の額ということにされています。こういった制限の規定が設けられたのは、ある意味、デジタルプラットフォーム提供者側の開示コストの問題とともに、不正目的の請求が増えるのではないかというようなことが配慮されたというふうに承知しています。
 今回、法同条のただし書の中では、不正目的での請求はできないこととされています。また、たとえ一件当たりの金額が低くても多数の消費者に悪影響が及ぶ場合、これも考えられます。
 そういった観点からいきますと、この内閣府令で定める額について、余り高額とならないようにすべきではないかというふうに考えますが、消費者庁のお考えをお伺いします。

#25
○政府参考人(坂田進君) お答えいたします。
 開示請求が認められる具体的な金額については内閣府令で定めることとされておりますが、まず第一に、開示を受けて行われる販売業者等に対する訴訟や任意交渉等に消費者が要する費用、第二に、取引デジタルプラットフォーム提供者による事務処理の負担、第三に、取引デジタルプラットフォームを利用した取引における被害実態と取引金額の分布、第四に、ほかの消費者関連法令における金額設定の例などを踏まえまして、バランスを考慮して定める予定でございます。
 今後、具体的な金額を定めるに当たっては、御指摘のとおり、高額となり過ぎることのないようにも留意しつつ、取引デジタルプラットフォームを利用して行われる取引における消費者被害の実態に照らし、必要十分な消費者が開示請求制度を利用できるよう、適切な額を設定してまいりたいと考えております。

#26
○徳茂雅之君 ありがとうございます。
 また、第五条第三項では、開示請求を受けた場合に、取引デジタルプラットフォーム提供者は販売業者の意見を聴くということになっています。確かに、一方当事者の消費者だけの意見を聴くということは公平な手続ではないというふうに思いますが、大体、悪意を持って取引を行うような事業者が率先して開示に同意するのかというようなこともあります。
 その上で、そういったことによって、販売業者の反対によって情報開示が進まないおそれはないのか、消費者庁にお尋ねします。

#27
○政府参考人(坂田進君) 本法律案において意見聴取手続を設けた趣旨は、まず第一点目として、販売業者等の手続保障という点、第二点目といたしましては、取引デジタルプラットフォーム提供者による開示の可否の個別具体的な判断に資するという点にございます。
 第五条第三項に基づく意見聴取の結果、販売業者等が開示に反対した場合であっても、取引デジタルプラットフォーム提供者は開示請求の要件該当性等を適切に判断し、適法な開示請求と認めるときには開示に応じなければならないこととされております。

#28
○徳茂雅之君 今回の法案は、国内外の事業者を問わず、そして大手、中小などの規模を問わず、デジタルプラットフォーム提供者全てが対象というふうになっています。
 インターネット上の取引というのは、時間、場所を超えて自由な取引をできる、することができることが魅力である一方で、たまたま利用した例えばプラットフォーム事業者が域外の事業者であったということも考えられます。
 外国のデジタルプラットフォーム提供者に対して今回の法規制がどのように効果があるのか、その実効性をどのように担保するのか、お尋ねします。

#29
○政府参考人(坂田進君) お答えいたします。
 取引デジタルプラットフォーム提供者の所在地については特に限定はなく、事実上、我が国の消費者が取引デジタルプラットフォームを利用して通信販売を行っている限り、本法案の適用の対象になります。そのため、海外の取引デジタルプラットフォームに関する事案にもしっかり対処していくとともに、必要な体制も確保してまいりたいと考えております。
 なお、海外の取引デジタルプラットフォーム提供者であっても、要請に応じなかったり、措置及び開示を行っていない場合には、我が国の消費者から厳しい評価を受け、その信頼を失うこととなると考えます。
 したがって、我が国の消費者が利用する場としてサービスを提供しようとする限り、本法律案の規律に沿った取組がなされていくものと考えております。

#30
○徳茂雅之君 今回、この法案が成立すれば、プラットフォーム提供者、デジタルプラットフォーム提供者や事業者に対応を求めるための制度的な整備がなされるということで大きな前進につながるというふうに思います。
 しかしながら、様々な消費者トラブルを防ぐためには、デジタルプラットフォームを利用するそれぞれの消費者がまず自らの身を守っていくんだということが大切だというふうに思います。例えば、デジタルプラットフォーム上で商品を売買する際の確認すべきポイントは何かであるとか、デジタルプラットフォームを利用する際に、なかなか読めないかもしれませんけれども、利用約款で記載されているルール等を確認するとか、こういった、ある意味利用者側に対して、いろんな面での、自ら守る、そういった防衛策を授けることが重要だと思います。
 そこで、デジタルプラットフォームを利用する消費者に対する啓発についてどのように対応するのか、お尋ねします。

#31
○政府参考人(高田潔君) お答えいたします。
 消費者がデジタルプラットフォームを安全、安心に利用するためには、事業者の自主的な取組とともに、消費者に、デジタルプラットフォームを介した取引の仕組み等を理解し、正しく利用するための知識を身に付けていただくことが重要でございます。
 そのため、消費者庁では、デジタルプラットフォームの利用に当たって消費者が注意すべき事項について普及啓発するためのリーフレット、「デジタルプラットフォームとの正しいつきあい方」を作成、公表したところでございます。
 また、デジタルプラットフォームを含むデジタル取引、サービスに関連する最近の消費者トラブルについて具体的事例を学べる教材を作成し、高校の授業等での活用を目指しております。今後は、e―ラーニングやオンライン授業にも対応した啓発用デジタル教材の開発も行う予定でございます。
 法的枠組みの整備と相まって、こうした消費者向けの啓発にもしっかりと取り組んでまいります。

#32
○徳茂雅之君 今回の法案は、デジタルプラットフォーム上の取引に関して発生する消費者問題を解決する上で大きな前進だというふうに考えられますけれども、まだまだ検討すべき課題が多いと思っています。
 例えば、非取引型、SNSなどの非取引型のプラットフォーム、あるいは先ほどありましたCツーCの扱いなど、こういった課題、それから、今後新たに発生するようないろんな新たな問題に対応していくためには、現在の消費者庁の人事、体制の面で本当に大丈夫かと、その体制強化が求められるのではないかというふうに思います。さらに、今の役所の固定的な組織ではなくて、その組織運営の在り方も常に柔軟に見直していくべきではないかというふうに考えております。
 そういった意味で、もう思い切った選択と集中をこの際行うべきだというふうに思いますが、井上大臣のお考えをお尋ねします。

#33
○国務大臣(井上信治君) 消費者庁においては、従前より、多様な人材にその専門的な知見を生かして活躍いただいているところです。
 本法案が成立した暁には、法の運用がしっかりなされるとともに、その他の重要政策についても適切に対応できるよう、人事、体制の面でもより一層十分な対応をする必要があります。このため、人事交流、研修の充実、職員の採用など様々な手だてを活用し、専門的な知見のある人材を確保し、めり張りの利いた適材適所の人材配置に努めてまいります。

#34
○徳茂雅之君 ありがとうございます。
 最後に、改めまして大臣に、今回の法案提出に、あるいは成立に向けた決意をお願いしたいと思います。

#35
○国務大臣(井上信治君) 経済社会の急速なデジタル化と同時に、新型コロナ感染症への対応が迫られる中、デジタル取引における消費者保護ルールを整備することは最優先の政策課題です。特に、今回の法律案は、従来の消費者法と異なり、消費者と事業者の通信販売取引に介在する取引デジタルプラットフォームという言わば第三者的な地位にある者の役割を法的に明らかにする画期的なものです。
 このため、本法律案は、取引デジタルプラットフォーム提供者の協力を確保する観点から、現に起こっている消費者被害を抑止する重要な制度である違法、危険製品の販売停止や販売業者の情報の開示請求、事業者自身の消費者保護に向けた自主努力を後押しする仕掛けとなる取引デジタルプラットフォーム提供者の努力義務や官民協議会、また、制度の実効性を高める重要な仕組みとなり得る消費者等による申出制度などを定めております。
 本法律案が成立した暁には、取引デジタルプラットフォームでの取引における新たな消費者トラブルの抑止や消費者の利便性の向上が十分に図られるよう、関係者と連携しつつ、しっかりと取り組んでまいります。

#36
○徳茂雅之君 ありがとうございました。
 以上で質問を終わらせていただきます。

#37
○宮崎雅夫君 自由民主党の宮崎雅夫でございます。
 本日は、質問の機会をいただきましてありがとうございます。
 早速質問に入らせていただきます。
 近年、インターネット上のショッピングモールなどによる電子商取引は、もう御案内のとおり相当増えてきているわけでございますけれども、市場を通した流通が中心でございます農産物、水産物など一次産品も、これまでの直売所での直販ということだけではなくて、ネット販売も、検索してみますと大手のモールだけではなくて専門のモールもあって、拡大をしているところでございます。
 私は兵庫県で生まれ育ったんですけれども、県内では様々な農産品が生産をされておりますけれども、今ということでいいますと淡路島の新タマネギが非常に全国的にも有名になっておりますけれども、淡路島の農産物の直販所なんかでは所狭しと新タマネギが並んでいるということになるわけですけれども、そこでは、こだわりの農法を説明するようなこういうものであるとか、その隣に実は、何とか、大手のモールですね、ランキング一位というのが貼ってあったりしまして、そういうことは生産者の方からすると販売につながっていくと、そういうような気持ちも持っておられるんだろうと思いますし、私も実際に見てみましたら、やっぱりそういうふうになっておったわけでございます。
 農産物のネット販売など販路の多様性を確保していくということは、経営感覚に優れた農家を育成するという面で重要なことだと考えますし、消費者が生産地や、生産者や産地と直接結び付くということで、農業、農村に関心を持っていただいて、関係人口も増加をさせるということも考えられるわけでございます。生産者にメリットがあるだけではなくて、消費者にとっても全国の地場農産品を手軽に手に入れることができると、そういうメリットもあるわけでございます。
 また、このコロナ禍では、学校給食の停止でございますとか感染拡大に伴う在庫の滞留、売上げの減少等が生じている品目について、農林水産省でも特設サイトの設置とかネット販売での配送費の支援を行ってきたわけです。農産物のネット販売をコロナ対策として実施をして好評だったと承知をしております。コロナ禍による影響の緩和にもしっかりつながったというふうに理解をしているところでございます。
 そこで、農産物のネット販売について、その現状と、販路の多角化等からネット販売について農林水産省としてどのようにお考えか、お伺いをいたします。

#38
○政府参考人(池山成俊君) お答え申し上げます。
 二〇一五年農林業センサスにおきまして、消費者に直接販売を行っている販売農家についてその方法を見ますと、農産物販売金額が大きいほど自営の農産物直売所でございますとかインターネットを利用する割合が高いという状況でございました。
 また、経済産業省が取りまとめました電子商取引に関する市場調査、令和二年七月のものでございますけれども、これによりますと、二〇一九年のBツーCのEC、電子商取引市場規模でございますが、これは十九兆三千六百九億円、前年比七・六五%増、十年前に比べて約二・五倍に拡大しております。農産物を含むカテゴリーであります食品、飲料、酒類につきましては、ECを含む商取引市場全体の中で最大規模の推定六十兆円以上と見込まれておりますけれども、そのEC化率は二・八九%と相対的に他のカテゴリーよりも低い状況にございます。このことからも、農産物のEC販売、いわゆるネット販売の伸び代はいまだ大きいものと予想されております。
 農林水産省といたしましては、近年この増加傾向であり、特に今般のコロナ禍により急激に伸びているインターネットショッピングの利用の実態に鑑みまして、新しい生活様式に対応した販路多様化に向けた取組としまして、委員御指摘のとおり、令和二年度第三次補正予算で措置した国産農林水産物等販路多様化緊急対策事業におきまして、第一次補正予算に引き続き、新型コロナの影響を受けた国産農林水産物を活用してインターネット販売に取り組む場合に送料等を支援することとしております。
 このほか、新たな取引先を探す農林水産業流通マッチングナビ、アグリーチの活用促進も併せまして、ネット販売を含む販路の多様化は、単にリスクヘッジにつながるのみならず、生産者の所得向上も見込めますので、経営判断として重要であるというふうに考えてございます。

#39
○宮崎雅夫君 ありがとうございます。農産物もまだまだ伸び代は、今も伸びているし、伸び代があるというようなお話でございました。
 ネット販売がやっぱり増えてくると、残念ながらトラブルというのも増える傾向にあるというふうに思われます。先ほどの質疑でもございましたけれども、トラブルの例として、物がやっぱり届かないとか、思ったようなものじゃないとか、そういうことがよく言われるわけですけれども、農産物でもやはりそういうことはあると思いますし、特に腐っていたとか傷んでいたとか、そういうことも農産物だとトラブルとしてはあるんじゃないかなと思います。
 これまで、農産物のネット販売で消費者の声としてどのようなそういうトラブル、問題があったのか、消費者庁にお伺いをしたいと思います。

#40
○政府参考人(高田潔君) お答えいたします。
 農産物のインターネット通信販売に関する消費生活相談は、二〇一一年度以降では年間約三百から四百件の水準で推移してきたところでございますが、二〇二〇年度は六百件弱と増加傾向にあります。主な相談内容としては、届いた農産物が半分腐っていたなど劣化した状態のものが届いた、大きさや品質、産地などに関し広告内容と異なるものが届いたといったことから解約、返品を求めるものが多いところでございます。

#41
○宮崎雅夫君 ありがとうございます。
 何か去年は件数も相当増えたと、残念なことではあるわけですけど、やっぱりそういう問題というのは起きているわけですけれども。
 この法案は、取引デジタルプラットフォームを利用する消費者の利益の保護を目的としているわけでございます。本法案の成立で全てがこれ保護されるわけではなくて、法に基づく対策の適切な実施と、それから、先ほどからの議論もありますように、CツーCの取引でございますとか、今後の取引形態の進化であったり多様化を踏まえて更に対策を実施していかなければならないということになるわけですけれども、いずれにしても、今回の新たな法案で法的な枠組みができるということは大きな一歩だというふうに私も思っております。
 先ほどお答えいただきました、農産物のネット販売でトラブルについてもお話をお伺いしましたけれども、本法律によりまして消費者の利益をどのように保護をしていくのか、また今後の取組も含めて、井上大臣の意気込みをお伺いをしたいと思います。

#42
○国務大臣(井上信治君) 今回の法律案は、消費者庁の検討会において最優先とされていた課題への対応を図るものです。
 具体的には、今回の法律案では、一、違法、危険商品の取引による重大な消費者被害の防止という点では第四条の要請の制度、二、取引の相手方の連絡先の開示による紛争解決、被害回復のための基盤の確保という点では第五条の開示請求制度、三、デジタルプラットフォーム企業の自主的な取組の促進と取組状況の開示を促すようなインセンティブ設計という点では第三条の努力義務を中心として対応を図ることとしているほか、四、これらの制度を支えつつ、その時々の課題にも柔軟に対処できる仕組みとして官民協議会を設けることとしております。
 一方で、CツーC取引の場となるデジタルプラットフォームにおける問題や、SNSを利用して行われる取引やデジタル広告の問題、悪質なレビューなど、今後の検討課題となっている各種の論点もあります。
 消費者庁としては、これらの残された課題について、消費生活相談や官民協議会での意見交換、申出など、様々なルートで寄せられる情報を基に実態を把握しつつ、鋭意検討を進めてまいります。

#43
○宮崎雅夫君 ありがとうございます。
 大臣おっしゃったように、これから課題もございますので、是非引き続き積極的な取組をお願いをしたいというふうに思います。
 また、本件とは直接関係ないんですけれども、昨日、井上大臣と坂本大臣で中央省庁の備蓄食料を今後フードバンクに積極的に寄附をしていくという報道がたくさんなされておりました。食品ロスを減らして、困っておられる皆さん方に支援をするということで大変重要な取組だというふうに思います。井上大臣の御尽力に感謝をいたしたいと思いますし、これも来月までに専用のホームページを立ち上げられるというふうにも報道されておりましたけれども、これもやっぱりネットでというような形になりますので、是非うまく運用が図られて成果が上がるように引き続き御尽力をお願いしたいというふうに思います。
 続きまして、法案の内容に関連をいたしまして、まず五条の販売業者等の情報の開示請求についてお伺いをしたいというふうに思います。
 先ほどの質疑でもございましたけれども、第五条に基づいて消費者が開示請求をできるのが、債権が一定金額以上というふうになっております。これはもう線を引く以上、適切にその金額を決められるというお話でしたけれども、どちらにしても全ての消費者の方が開示請求をできるわけではないわけでございまして、消費者個々で見れば、債権がやはり少額だったとしても、そういう被害を受けた消費者が多数に上って、販売業者当たりで見れば債務がある程度の規模になるというようなことになる場合も十分想定をされると思うんですけれども、これは開示請求できるか否かは別にして、何らかの対策というのを当然取るべきだというふうに思いますけれども、第十条の内閣総理大臣に対する申出の関係も含めてどのようにお考えか、お伺いをしたいと思います。

#44
○政府参考人(坂田進君) お答えいたします。
 第五条の開示請求権につきましては、消費者と販売業者等との間の個々の取引に係る債権にひも付けられており、消費者に生じた個々の被害の回復のために用いられることが想定されております。したがって、個別のトラブル解決ではなく、同種被害が多数発生しているような場合には、開示請求制度というよりは官民協議会の場や委員御指摘の申出制度などを活用しつつ、鋭意対応してまいりたいというふうに考えております。

#45
○宮崎雅夫君 ありがとうございます。
 今、対象になる消費者というようなところからちょっとお伺いをしましたけれども、次に、トラブル解決までのプロセスというようなところからしますと、五条で販売業者の情報を開示請求できると。これは非常に重たいものでもあるわけですけど、有効なものでもあると思いますけれども、苦情処理であるとか紛争処理、トラブル解決のこれは入口であって出口じゃ、これ最後ではないわけです。開示請求によって販売業者の情報を得られたとしても、その後、トラブルの解決までに消費者への支援を必要に応じて適時適切にしっかりこれやっていかないといけないというふうに思います。
 そこで、開示請求後、苦情処理、紛争処理、こういったことについて消費者への支援をどのように行っていくのか、取引デジタルプラットフォーム提供者、それから消費生活センターなどの公的機関の役割も含めてお伺いをしたいと思います。

#46
○政府参考人(高田潔君) お答えいたします。
 本法律案第五条の開示請求制度の創設や、第三条の消費者と販売業者の間の円滑な連絡の確保などの措置が講じられることによって、取引デジタルプラットフォームにおいてトラブルに遭った消費者の被害回復のための仕組みが整備されることとなります。特に、第五条の開示請求制度については、消費者による自主交渉だけでなく、消費生活センターの対応にも役立つものと考えられることから、本法律案の成立後、消費生活センターに対しても適切に周知を図ってまいります。
 あわせて、官民協議会の枠組みも活用しながら、取引デジタルプラットフォーム提供者に対し、苦情の処理や紛争解決の取組がより一層行われるよう促してまいります。

#47
○宮崎雅夫君 ありがとうございます。
 消費生活センターへの周知というお話もございましたし、いずれにしても、開示請求ができるかどうかというようなことにかかわらず、やはり消費者の方々への支援を是非しっかりこれからもやっていただきたいというふうに思います。
 続きまして、官民協議会についてお伺いをしたいというふうに思います。
 第六条から九条まで官民協議会について規定をされておりますし、先ほどの徳茂先生であったり、私の質問の中でも、官民協議会という言葉が御答弁の中でもたくさん出てくるわけでございまして、非常に役割としては大きいと、そういう期待も含めてですけれども、そういうわけですけれども。
 当事者である取引デジタルプラットフォーム提供者を構成員とする団体がこの官民協議会の構成員の一つになっているわけですけれども、この取引デジタルプラットフォーム提供者の規模であるとか形態も様々なわけでございます。大規模な誰もが知っているような名前の提供者が組織する団体については、先ほど御答弁もあったように、もう既にそういう団体もできているということですし、この法律に先駆けて自主的な取組も行われているということでございました。
 一方、やはり提供者としてより取組がこれから必要となってくると思われる中小の規模の提供者、これについて、まず、その構成員となっている団体であるとか、提供者そのものですね、プラットフォーマーそのものですけれども、その状況をやっぱりしっかり把握をしていただいた上で、中小規模の提供者をこの官民協議会の枠組みにしっかり入れていくことが消費者トラブルを防ぐ一つの大きなあれでもあるんじゃないかなと思いますけれども、御見解をお伺いをしたいと思います。

#48
○政府参考人(坂田進君) お答えいたします。
 取引デジタルプラットフォーム提供者につきましては、その団体が官民協議会の構成員となることが予定されております。
 委員御指摘のとおり、取引デジタルプラットフォーム提供者には中小様々な事業者が含まれるため、中小様々な事業者が官民協議会に関与することが重要であるというふうに認識しております。
 そこで、中小の取引デジタルプラットフォーム提供者にも、大手を中心とする既存の団体に所属するか、ないしは新しい団体を結成するかが考えられるところでございますけれども、いずれにしましても、官民協議会に参加いただけるよう積極的にお声掛けをしてまいりたいというふうに思っております。
 また、官民協議会の御判断次第ということではありますけれども、必要があるときは個社でも官民協議会の構成員となることができるという規定になっておりますので、必要な周知を図ってまいりたいというふうに考えております。

#49
○宮崎雅夫君 ありがとうございます。
 中小の規模のプラットフォーマーの方にとっても、その団体であるとか、個々であっても積極的にそういったものに組み入れていこうというお話であったわけでございますので、大手のプラットフォーマーはもう既にそういうような取組もやっているわけですし、先ほど言いましたように、やはり、中小の皆さんがそれにうまく追いかけていっていただかないといけないというようなことでもあるというふうに思いますので、是非とも、積極的にそういうような方をその枠組みの中に入れていくというようなことをやっていっていただきたいなというふうに思いますし、消費者庁の皆さんからちょっとお話をお伺いしますと、やはり、特にそういう中小のプラットフォーマーの方なんかはどんどんこれ出てくるわけですし、また、やめられる方も多いということで、なかなか全体として把握するのが難しいというようなお話でもありましたけれども。
 やはり、官民協議会で決まったことであったり、これからの取組、また、この法案の部分もそうなんですけれども、周知をしていって、しっかり取り組んでいっていただくというようなことについては、やはりその全体の把握と、全てというのはなかなか難しいかも分かりませんけれども、しっかり把握をしていただくということが、これはやっぱり第一歩でもあるんじゃないかなというふうに思いますので、しっかり取り組んでいただきたいというふうに思います。
 続きまして、この法律というのは、主に消費者とそれから取引デジタルプラットフォーム提供者、新たにこういう提供者に対して努力義務なんかを課していくというようなことで、消費者トラブルをできるだけなくしていこうというようなことですので、官民協議会には販売業者の団体というのは構成員にはこれなっていないわけでございます。
 トラブルが具体的に発生をしたというときの対応はもちろんこれは重要なわけですけれども、トラブルを未然に防止するということも当然重要でございまして、そのための取引デジタルプラットフォーム提供者等の取組、これはこの法律によって大分進んでくるということでもありますし、また、先ほど徳茂先生からもお話がありましたように、トラブルに巻き込まれないための消費者の教育であったり、いろんな情報の提供ということも大切だというふうに思いますけれども、それと同時に、やはり販売業者の理解、協力、対応という、こういうことも重要だというふうに思います。
 先ほどお伺いをしました農産物のトラブルの例というようなことなんかですと、うまく包装すればとか、そういうことであったり、いろんな事前の取組によってトラブルが防げる部分もたくさんあるんじゃないかなというふうに思います。
 これからネット販売に取り組んでいこうということが農産物なんかでも想定をされるわけですけれども、なかなかこういう取引の経験が浅かったり不慣れだということで、結果的に消費者の利益が損なわれるというケースもあるんじゃないかなと思いますし、これからもあるんじゃないかなというふうに思います。
 販売業者、これも多種多様ではありますけれども、トラブルのこれ未然防止と、それから取引の適正化、紛争の解決の促進には、やっぱり一方の当事者である販売業者側の意見を聞いていただいたり、販売業者の業界団体に協力を求めたりということも重要だというふうに思うわけですけれども、これについて、消費者庁のお考えについてお伺いをしたいと思います。

#50
○政府参考人(高田潔君) お答えいたします。
 委員御指摘のとおり、取引デジタルプラットフォームにおける消費者被害の発生の一義的な責任は販売業者等にあることから、被害の未然防止のためには販売業者に対する働きかけが重要であると考えております。
 本法律案の販売業者は、特定商取引法上の通信販売に係る販売業者にも該当することとなりますが、仮に特定商取引法に違反する行為があった場合には、法と証拠に基づき迅速かつ厳正に対処するとともに、引き続き法執行及び周知啓発について積極的に取り組んでまいります。
 また、本法律案第三条では、取引デジタルプラットフォーム提供者は、販売業者等が行う表示の適正化等のための措置を講じる旨の努力義務が規定されており、本法律案の施行後は、取引デジタルプラットフォーム提供者自身が販売業者等に対するトラブル防止の働きかけを強化していくことが期待されます。
 消費者庁といたしましては、官民協議会の場も活用しつつ、取引デジタルプラットフォーム提供者による取組が行われているかどうかしっかりと注視し、消費者被害を防げるように努めてまいります。

#51
○宮崎雅夫君 時間になりましたので、これで質問を終わります。
 ありがとうございました。

#52
○福島みずほ君 立憲・社民の福島みずほです。
 デジタル三題ばなし、今国会には三つのデジタル法案が出ております。一つは、今議論する取引デジタルプラットフォームを利用する消費者の利益の保護に関する法律案。それから、デジタル庁関連法案。行政の長は本人の同意なく相当の理由がある場合には目的外使用ができるし、行政の長は特別な理由がある場合には民間にその個人情報を本人の同意なく目的外使用ができるなど、個人情報が極めて不十分で大変問題のある法律です。そしてもう一つ、この委員会でこれから将来議論になるであろう特商法の改正法案の中に、電子契約の条文が入っております。
 これは質問通告しておりませんが、大臣にお聞きをいたします。
 この電子契約については、消費者団体や、それから多くの消費者問題に取り組んできた弁護士などから、極めて問題で、この部分を削除せよと、私たちもその削除の要求をしております。
 正本、副本という概念がどうなるのか。判こが押してあれば、私たち弁護士は、これが正本、副本、両方持っていて、それが裁判に出てくるという形になるわけですが、途中で偽造や捏造があった場合にそれをどう立証するのか。あるいは、高齢者あるいは十八歳からの若い人たちが、スマホの小さな画面でよく分からないまま電子契約を結んでしまう。高齢者の場合などは、法外なものを買った場合など、家族がその契約書を見付けて、あれ、どうしてこんな契約書があるんだというので、その消費者被害が分かるということなどあります。
 ですから、消費者問題に取り組んでいる人たちは、悪徳業者は絶対にこの電子契約を利用するということで、被害がとても拡大すると今から警鐘を鳴らしております。大臣、これ削除すべきじゃないですか。

#53
○国務大臣(井上信治君) 特商法の書面交付義務は、消費者にとって重要な制度であり、とりわけ契約内容を明確にし、後日紛争が生ずることを防止する目的で書面交付義務を販売業者等に対して課していると理解をしております。
 今回の制度改正は、社会や経済のデジタル化を更なる消費者の保護につなげることを図りつつ、電子メールなどにより必要な情報を受け取りたい消費者のニーズにも応えるためのものであるが、消費者委員会の建議にもあるように、契約書面等の制度趣旨を踏まえ、取引類型ごとの契約の性質や実態等を考慮しつつ、消費生活相談の関係者等の意見を聴取した上で十分に検討を行い、その機能が維持されるようにしなければならないと考えています。
 このため、今回提出させていただいている改正法案においては、消費者の承諾を得た場合に限り、例外的に契約書面等の電磁的方法による提供、例えば電子メールでの提供を可能とする制度改革を行うことといたしました。

#54
○福島みずほ君 その法案が出たときにもまた議論しますが、できるだけ早くこの部分を削除してほしいというふうに思っております。
 というのは、消費者団体やそれから消費者問題に取り組んでいる弁護士たちは、みんなこれに反対しているんですね。やはり消費者被害がここからとても起きてしまうのではないか。是非、消費者庁、消費者大臣、これをきちっと受け止めて、是非削除してくださるよう強くお願いを申し上げます。
 それでは、このデジタルプラットフォームの消費者の保護に関する法案についての質問をいたします。
 この取引デジタルプラットフォーム提供者が講ずる措置は努力義務にしかすぎません。取引の適正化及び紛争解決の促進が図られるのでしょうか。義務とすべきではないでしょうか。

#55
○政府参考人(坂田進君) お答え申し上げます。
 本法案の対象となる取引デジタルプラットフォームには、取引の対象、規模や態様においても様々なものが含まれ、当事者同士の取引への関与も多様でございます。消費者保護の観点から、規模や態様を問わず、幅広い取引デジタルプラットフォームを法の適用対象とする必要があるため、今般、努力義務を課すこととしたところでございます。
 取引デジタルプラットフォーム提供者は講じた措置について開示するものとされており、努力義務であるものの、措置や開示を適切に行っていないデジタルプラットフォーム提供者は消費者から信頼を失うことになりかねないことから、おのずと積極的な取組が行われるものと考えております。
 本法律案が成立した暁には、例えば官民協議会の場における議論などを通じまして、十分な取組が行われているかどうかなど、取引デジタルプラットフォーム提供者の取組状況についての実態把握に努めてまいりたいというふうに考えております。

#56
○福島みずほ君 努力義務では非常に効果が弱いというふうに思います。
 消費者が知るべき情報は明示されているべきであります。商品及びサービスの提供方法、契約における重要事項といった利用規約の表示については、事前に明記し、その表示は発見しやすいようにトップページに置く、契約前に必ず表示されるなど、義務付けられるべきではないでしょうか。販売業者と消費者との関係は特商法の通信販売の規制に係る部分でありますから、事前に明記し、提供するようになっておりますが、この部分についても、プラットフォーム、プラットフォーム事業者に関する関係でもしっかりやるべきではないでしょうか。

#57
○政府参考人(坂田進君) お答えいたします。
 委員御指摘のとおり、通信販売業者については、取引デジタルプラットフォームを利用する場合を含め、特定商取引法に基づき、現行においても、商品の販売価格や引渡し時期など、商品等の販売条件について表示する義務が課されているところでございます。また、取引デジタルプラットフォーム提供者と消費者との契約は消費者契約であり、取引デジタルプラットフォームの利用規約は消費者契約法第三条第一項第一号により、解釈について疑義が生じない明確なもので、かつ、消費者にとって平易なものとなるよう配慮すべき旨の努力義務の対象となっております。
 本法律案が成立した暁には、官民協議会も活用しつつ、取引デジタルプラットフォームの利用契約を消費者にとって分かりやすいものとするよう促してまいりたいというふうに考えております。

#58
○福島みずほ君 特商法では、販売業者と消費者の関係ではきちっと明示しなくちゃいけない。三角関係ですから、プラットフォーマーとそれから消費者との関係では、このこともきっちり、プラットフォーマーも明示的にもっときちっとやるように、努力義務ではなく、徹底して必ずこれはやるべきだというふうに思います。
 取引デジタルプラットフォーム提供者の中には、電話番号の記載がないところもあります。すぐに連絡を取ることができる手段として、電話番号を明記することは条件に、要件にすべきではないでしょうか。

#59
○政府参考人(坂田進君) お答えいたします。
 消費者との連絡手段をどのようにするかについては、基本的にはそれぞれの事業者が事業実態を踏まえて適切な方法を採用すべきものと考えられます。取引デジタルプラットフォームにおいては、日々、膨大な消費者が取引をしていることや、あるいは、あらゆる世代において電話が最も便利な連絡手段では必ずしもないというような事情も踏まえて、適切な方法としてオンラインで消費者と連絡する方法を採用する等の工夫がなされている場合もあると考えられるところでございます。

#60
○福島みずほ君 そうすると、電話がなくても、じゃ、オンラインは必ず必須ということでしょうか。どちらかあればいいんですか。

#61
○政府参考人(坂田進君) それぞれの事業者が事業実態を踏まえて適切な方法を採用すべきというふうに考えております。

#62
○福島みずほ君 適当な方法とは何ですか。つまり、努力義務なので、そしてプラットフォーマーに電話したくても、電話してもそこに連絡付かない。電話、オンライン、両方あるのがマストじゃないんですか。少なくとも、このデジタルプラットフォーマーはショバ代を取っているわけじゃないですか。場所を確保していて、その場所で何らかのマージンを取っている可能性が極めて高いと、場所を提供しているわけですよね。だとすれば、電話かオンラインいずれか、あるいは両方あるのが私はマストだと思います。消費者、オンライン使えない人も、まあこれはデジタルですから使うかもしれませんが、オンラインってなかなか返信なしなんていうのもありますから、いかがですか。

#63
○政府参考人(坂田進君) お答え申し上げます。
 第三条の努力義務の方でございますけれども、第一号で、当該取引デジタルプラットフォームを利用して行われる通信販売に係る取引について、消費者が販売業者等と円滑に連絡することができるようにするための措置を講ずることというふうにされております。そうした観点から、その円滑に連絡することができる手段を確立していただきたいということで努力義務とさせていただいているということでございます。

#64
○福島みずほ君 ですから、努力義務であることが問題ではないかという冒頭の質問に返るわけですが、三条、努力義務です。そして、円滑に連絡ができるように措置を講ずること、これ努力義務なんですよ。
 でも、単なる販売者じゃないんですよ。場所貸して、ショバ代取っているわけじゃないですか。だとしたら、そのデジタルプラットフォーマーは少なくとも電話、メール、何らかの連絡が必ず行けるようにすることを義務付けるべきではないですか。

#65
○政府参考人(坂田進君) デジタルプラットフォームの私ども考えておるものにつきましては、様々な商品、役務、サービスを取り扱っている、それから、大企業もありますし、中小企業もあるということで様々な態様になっておりますので、そういった観点からは、その選択肢が狭まるのはなかなか難しいのではないかということで努力義務というふうにさせていただいております。

#66
○福島みずほ君 努力義務であることを一万歩譲って認めるにしても、つまり、国民相談センターが連絡したくても電話がない、メールがない、連絡できないんですよ。これが、問題が発生するので、いろんなところがあるかもしれないけれども、せっかくこういう法律作ってデジタルプラットフォーマーの責任を認めるわけですから、電話、メール、私は両方あるのが必須だと思いますが、ちゃんと連絡先は確保する、これは努力義務だけれども、限りなく義務に近いように、消費者庁、やってくださいよ。

#67
○政府参考人(坂田進君) 委員の御指摘を踏まえて努力してまいりたいというふうに思います。

#68
○福島みずほ君 お店広げて、いろんな人、どうぞ販売業者来てくださいって言っている人が電話もメールも明らかにしない、そんなのあり得ないですよ。だって、国民相談センター、どこに連絡したらいいんですか。ですから、それは必ず電話、メール、必須だということで、この法律作ったら、それは明らかだと、どんなにちっちゃいところでも、だってマージン取っているわけじゃないですか、商売しているわけですよ、ビジネスとしてやっているわけですから、単なる個人の販売業者じゃないわけですから、そこはしっかりやってくださるように消費者庁にお願いをいたします。
 それで、表示を義務付けなければ実効性を欠くため、表示がない提供者と契約を締結した消費者については効力は否定される仕組みを整備すべきではないでしょうか。

#69
○政府参考人(坂田進君) お答えいたします。
 今国会に提出させていただいている特定商取引法等改正法案におきましては、取引デジタルプラットフォーム上の取引に限らず、インターネットを含む通信販売について、消費者が契約の申込みを行う際の申込画面等に販売業者等が当該申込みの対象となる契約における重要事項を表示せず、それにより消費者が誤認した場合等の取消し権を新たに設けることとしておるところでございます。
 したがって、この改正法案の施行後は、取引デジタルプラットフォーム提供者が仮にそうした誤認をもたらす表示を是正せず放置した場合についても、消費者は販売業者との契約について取消し権を行使することが可能となります。

#70
○福島みずほ君 これはしっかりやらなければならないと思います。
 それで、三条一項二号のところですが、これは、苦情の申出を受けた場合において、当該苦情に係る事情の調査その他の当該表示の適正を確保するために必要と認める措置を講ずること、この具体的な中身は何でしょうか。

#71
○政府参考人(坂田進君) 本法律案第三条第三項の指針では、同条第一項各号に掲げる措置及び第二項の開示に関して、その適切かつ有効な実施に資するために必要なものとして定めるものとされております。すなわち、同項の指針は法定の指針ということでございますので、指針において規定される事項の範囲ということで、同条第一項及び第二項の規定の範囲内に限られるということでございます。
 取引デジタルプラットフォーム提供者に対する消費者の期待としては多種多様なものがございますけれども、いずれにいたしましても、指針には法律の規定の範囲内で十分な事項が盛り込まれるよう、関係者の御意見も聞きながら検討を進めてまいりたいというふうに考えております。

#72
○福島みずほ君 苦情の申出窓口、これなどは盛り込まれるんでしょうか。

#73
○政府参考人(坂田進君) 第三条の努力義務の関係でございますが、先ほども申し上げましたが、通信販売に係る取引において、消費者が販売事業者等と円滑に連絡することができるようにするための措置を講ずることという中には、当然のことながら苦情の受付窓口等に関するものも含まれるというふうに考えております。

#74
○福島みずほ君 補償制度はどうでしょうか。

#75
○政府参考人(坂田進君) 先ほども申し上げましたが、様々な態様、商品等を扱うプラットフォームを対象としておりますので、補償制度が常に必要になってくるということが必ずしも言えないケースもあろうかと思いますので、そういった点も踏まえて検討してまいりたいというふうに思っております。

#76
○福島みずほ君 でも、この補償制度も実質的で利用しやすいものでなければならず、制度を導入して、きちっとしてですね、補償制度をきちっと確立する必要があるというふうに思っております。ですから、是非それも、この補償の内容を指針で定める際には、苦情の申出窓口、補償制度どうするかも是非盛り込んでいただきたい。
 レビューの監視はどうですか。

#77
○政府参考人(坂田進君) レビューの監視につきましても、取引デジタルプラットフォームが全てレビューを載せているということは必ずしもないというケースもあろうかと思いますので、義務付けるのはなかなか難しいと思いますが、委員の御指摘を踏まえて検討してまいりたいというふうに考えております。

#78
○福島みずほ君 事前調査、途上調査はどうですか。

#79
○政府参考人(坂田進君) 先生御指摘の点につきましては、第三条の努力義務の第二号の、消費者から苦情の申出を受けた場合において、当該苦情に係る事情の調査等をするということの御趣旨ということであれば、この点の努力義務に関する指針は定めることになるというふうに考えております。

#80
○福島みずほ君 デジタルのこの消費者トラブル、年間相談二十三万件というふうに出ております。
 例えば、非常にブランド物なのに極端に安い、そうするとそれは偽ブランドではないか、あるいは何かとても法外に高過ぎる、これは何かやっぱり詐欺商法じゃないか、いろいろありますので、是非、デジタルプラットフォーマーはパトロールをするということも大変必要だと思います。
 ですから、苦情があれば何かそれで動くというのではなく、やっぱりブランド品なのにすごく極端に安い、あるいは法外な値段である、おかしい、たくさん製品ありますから、その製品見ながら、これは明らかにおかしいということは経験則から分かるわけですね。
 是非、事前調査や途上調査やっていただきたい。いかがでしょうか。

#81
○政府参考人(坂田進君) 委員の御指摘を踏まえて検討していきたいというふうに考えております。

#82
○福島みずほ君 検討してまいりますというので、大変ありがとうございます。是非よろしくお願いします。
 では、次に内閣総理大臣による要請についてお聞きをいたします。
 内閣総理大臣から利用の停止等必要な措置をとることを要請することが可能となりますが、要請だけでは効果が薄いのではないんですか。指示や命令等が必要ではないでしょうか。

#83
○国務大臣(井上信治君) 内閣総理大臣による要請につきましては、一、取引デジタルプラットフォーム提供者にとって危険商品等の表示に著しい虚偽、誤認表示がある商品等を排除することは、安全、安心な取引の場として自身が運営する取引デジタルプラットフォームに対する信頼性を高めることにつながること、二、要請に応じた取引デジタルプラットフォーム提供者を免責する規定を設けていること、三、要請について公表できることとしていることから、取引デジタルプラットフォーム提供者には十分に応じていただけるものと考えています。
 したがって、同条の要請の制度の実効性確保については現時点では必要十分であると考えています。

#84
○福島みずほ君 新法案の骨子案では、商品の安全性等の表示にうそがあり、かつ出店者にたどり着けない場合などに、デジタルプラットフォーム提供者に出品の削除を勧告、命令できるようにし、従わなければ罰金等を科すことを盛り込んでいました。これは、トラブルが起きても、出店者がうその連絡先を載せており社長も不在といった事例があることを受けたものです。
 なぜこのことが後退をしてしまったのか、なぜ要請だけと後退したのか、教えてください。

#85
○政府参考人(坂田進君) お答えいたします。
 本法律案第四条第一項につきましては、取引デジタルプラットフォーム提供者がその商品等を販売しているわけではないことに鑑み、取引デジタルプラットフォーム提供者に販売業者等と同様の規制を掛けるのは適当ではないため、要請としているものでございます。
 なぜこの方針を変更したのかということでございますけれども、この法案の検討過程におきましては、様々な手法について検討しておりましたけれども、その中の一つの選択肢として、一定の強制力を有する仕組みとすることも含めて検討していたところでございます。
 しかしながら、本法律の対象となる取引デジタルプラットフォーム提供者には規模や態様の面で様々なものが含まれること等を踏まえまして、現時点でコアになる考え方として、取引デジタルプラットフォーム提供者は、場の提供者としての、提供者としてそこで行われる通信販売の適正化のために協力する役割を持つものとしたところでございます。

#86
○福島みずほ君 今回、この法案が出てくるのに幾つかの事例がよく紹介をされております。
 中国から買った充電器を家に置いていたら、それがもとで発火して家が火事になってしまったと。その人は、それで一生懸命相手方に連絡をしようとしたけれども、この方はアマゾンのマーケットプレイス経由で購入した商品、モバイルバッテリーが起因して自宅が火災の被害に遭った。こちらの火災についてメーカーである中国の企業を、弁護士、日本の弁護士と中国の弁護士の合同で計三名に依頼をして損害賠償を求めたが、相手方が責任を認めず、また中国国内での訴訟も困難であることから、弁護士費用相当の見舞金を受け取ったと。結局、火災で受けた損害、被害額が火災保険を超過してしまったため、その超過分については賠償されていないわけです。
 そこで、お聞きをいたします。
 この四条、要請ですよね。そして、これはいずれにも該当する場合において、一号、二号を両方とも満たさなければなりません。一号を満たしますか、二号を満たしますか。
 つまり、このケースの場合は、この方は連絡をし続けていて、連絡先は書いてあったし、メールでのやり取りもしていた、電話でも。しかし、損害賠償の話になった途端に連絡が非常に付かなくなってしまった。そうすると、この二号の、前号の表示をした販売業者が特定できないこと、その所在者が明らかでないことその他の事由により、同号の表示をした販売業者等によって当該表示が是正されることを期待することができないこと、この要件は明確に当てはまらないケースなんですね。
 すると、一号、二号で、二号は当てはまらない。で、この場合の四条の要請には、いずれにも該当する場合ですから、じゃ、このバッテリーのケースは、四条の要請する、要するに停止とか、それの要請するのに当たらない、使えないということになるということでよろしいですか。

#87
○政府参考人(坂田進君) お答えいたします。
 第四条第一項第二号の所在不明等の場合には、個別法の執行その他の措置が困難な場合が該当するところでございます。販売業者が特定できない場合やその所在が明らかでない場合以外にも、例えば販売業者の所在地が判明しているが、それが連絡困難な海外である場合なども含まれ得るものと考えております。
 委員御指摘の点の場合につきましては、個別の事情を踏まえまして総合判断ということになりますが、販売業者等によって当該表示が是正されることが期待されないと、期待することができないという場合であれば、同号の要件を満たし、要請の対象になり得るものと考えております。

#88
○福島みずほ君 条文の解釈でそれでいいんですか。外国の場合でも、相手方の住所が特定できたりしている場合もありますよね。
 この方の場合は、メールのサイトにあった連絡先に電話を掛けたがつながらない、メールでやり取りできたが賠償請求の話になると返信が途絶えたとあるけれども、アマゾンに問い合わせても他の連絡先は知らないと繰り返されたと。しかし、中国の弁護士を雇って和解が成立をしているので、住所が分からない、特定できない場合ではないと思います。だとすると、このバッテリーによって火災が起きたことから、こういうプラットフォーマーに責任を負わせる法律が必要だと言っていたけれども、二号に当てはまらないんじゃないですか。

#89
○政府参考人(坂田進君) お答えいたします。
 第四条第一項第二号を読み上げさせていただきますと、「前号の表示をした販売業者等が特定できないこと、その所在が明らかでないことその他の事由により、同号の表示をした販売業者等によって当該表示が是正されることを期待することができないこと。」ということでございますので、その他の事由に当たる場合かというふうに考えております。

#90
○福島みずほ君 では、一号に当てはまるんですか。一号は著しく事実に相違する表示であること、誤認表示ですが、これに当てはまりますか。

#91
○政府参考人(坂田進君) 安全基準等に合致していない場合で、安全基準に合致しているといった虚偽表示等に該当する場合には本件の対象、この第一号に当たり得るものというふうに考えております。

#92
○福島みずほ君 この条文は、消費者の利益が害されるおそれがあると認めるときはになっておりますが、バッテリーに関する表示は多分正しいんですよ。ただ、それが危ない場合があるというので、著しく事実に相違する表示ですか、誤認させる表示ですか。

#93
○政府参考人(坂田進君) 第一号をまた読み上げさせていただきますと、「商品の安全性の判断に資する事項その他の商品の性能又は特定権利若しくは役務の内容に関する重要事項として内閣府令で定めるものについて、著しく事実に相違する表示であると認められること、又は実際のものよりも著しく優良であり、若しくは有利であると人を誤認させる表示であると認められること。」という、著しく優良ないしは有利であると人を誤認させることに当たり得るケースというふうに考えております。

#94
○福島みずほ君 それで、これは二〇二〇年九月二十三日、東京新聞の記事ですが、この方がおっしゃっているのは、被害者の方ですね、和解はほんの僅か、で、その方は、今も同じメーカーの商品は出品され、口コミの評価も高いまま、同じ苦労をする人がまた出ると思うと心配であるというふうに語っています。つまり、今、出回っているわけですよね。
 じゃ、お聞きをいたします。
 これ努力義務ですよね。じゃ、総理大臣が要請して、それでアマゾンがそれを聞かないとかいう場合、だって努力、ああ、ごめんなさい、要請ですから、別に要請聞かなくてもいいわけじゃないですか。じゃ、相変わらず出回るということが起きるんじゃないですか。いかがですか。

#95
○政府参考人(坂田進君) 委員御指摘のとおり要請でございますけれども、この要請をしたことについてはその旨を公表することができるといった規定もございます。そういった観点から、デジタルプラットフォームでも御協力いただけるものというふうに考えております。

#96
○福島みずほ君 これ外国の販売業者ですが、外国の販売業者についてどのような要請がなし得るんでしょうか。悪質な業者の違法行為に対して、要請ではやはり実効性に欠けるんじゃないでしょうか。
 特商法では、海外にいる人に対する契約は除外をされております。じゃ、今回のプラットフォームのこの法案は、外国か日本かは別に区別をしておりません。でも、実際どうやって、どうやってそれを止めるんですか。

#97
○政府参考人(坂田進君) 今回の要請に基づきまして、デジタルプラットフォームが販売業者等のアカウントの利用を停止させるといったような形で被害の未然防止、拡大防止につなげていくということでございます。

#98
○福島みずほ君 しかし、これは停止等に係る要請ですよね。
 じゃ、逆に、このデジタルプラットフォームが要請でというので聞かなかったらどうするんですか。

#99
○政府参考人(坂田進君) そうした場合は、例えば、消費者庁の方で消費者安全法に基づく注意喚起などをさせていただくということもございますし、製品等の所管省庁における取組、対応といったようなものも考えられると思います。
 それから、その当該デジタルプラットフォーム以外にもそういった商品を扱っているプラットフォーム事業者の方に対しては、官民協議会において注意喚起等を行うといった形で被害の拡大防止に努めてまいりたいというふうに考えております。

#100
○福島みずほ君 要請に時間が掛かる間に消費者被害が継続して発生することもあり得ます。危険な商品については、取引停止措置、商品回収することを即座に販売店に伝えて、偽ブランドや詐欺的な情報商材など事実と相違するものについてはデジタルプラットフォームでの販売をすぐに排除する必要があるんじゃないでしょうか。その際、デジタルプラットフォーム提供者が事実把握した場合、速やかにプラットフォーム内に通知することを義務付ける必要があるんじゃないでしょうか。
 今、消費者庁は注意喚起とおっしゃいましたけれど、そういうことをやっている間に、まだ出回っているわけですから被害が拡大する。いかがでしょうか。

#101
○政府参考人(坂田進君) 本法律案第四条の要請は消費者被害の発生及び拡大を防止するためのものでございますので、消費者庁として、要請すべき事案を把握した場合は厳正かつ迅速にこれを行うことができるよう運用してまいりたいというふうに思っております。
 なお、取引デジタルプラットフォーム提供者が自ら対象となる事案の発生を把握した場合は、取引の場としての信頼の確保の観点から、基本的には消費者庁の要請を待つまでもなく、販売業者等への調査、その他表示の適正を確保するために必要な措置が行われるものと考えます。
 さらに、官民協議会の場を活用いたしまして必要な情報交換をし、また、具体的事案に即してデジタルプラットフォーム提供者や消費者庁等がそれぞれどのような取組をすることが効果的かを協議いたしまして、消費者、利用者への注意喚起など必要な取組を進めていくことが可能であるというふうに考えております。

#102
○福島みずほ君 デジタルプラットフォーム提供者が事情を、情報を把握した場合には速やかにプラットフォーム内に通知することを義務付けるとか、今後の措置の中で議論していただきたいと思います。
 今日の答弁で、四条一項二号における、その他の事由により、同号に表示した販売者等によって当該表示が是正されることを期待することができないことということの解釈が、単に所在が分からないだけでなく、拡大するんだという、違うんだという、できるんだと、外国などで連絡が付きにくい場合、ということなので、とりわけ外国の中における問題がある商品は、これによってかなり、停止の要請になりますけれども、進むことを本当に期待をしております。
 要請するに当たって、商品の安全性の判断に資する事項も要件となっています。安全性に問題はなくても、特商法に違反するものなどは対象とならないんでしょうか。

#103
○政府参考人(坂田進君) お答えいたします。
 本法律案第四条の要請は、商品の安全性の判断に資する事項その他の重要事項として内閣府令で定めるものについて、著しい虚偽、誤認表示がある場合であって、販売業者による是正が期待できない場合等になされるものでございます。
 内閣府令で定める事項は、商品の性能や役務の内容に関する事項のうち重要なものであり、商品の安全性の判断に資する事項に限定されるものではございません。例えば、商標権を侵害している偽ブランド品など商品の真正性に関する事項等も対象となり得るものとして想定しておりますが、具体的な内容については今後検討してまいりたいというふうに考えております。

#104
○福島みずほ君 偽ブランド品というのも非常に詐欺商法で横行しているわけですが、その場合は、四条の一項一号の誤認あるいは著しく事実に相違する表示であるということでよろしいですね。
 その場合に、二号の要件についても、住所が書いてあって一応特定できて連絡ができるんだけれども、なかなか連絡しづらいという場合は救済されるということでよろしいんでしょうか。

#105
○政府参考人(坂田進君) 御指摘のとおりでございます。

#106
○福島みずほ君 それでは、今回の法案は努力義務であることと、要請にすぎないこと、それからCツーCが除外されていることなど、様々課題、問題があると思います。
 CツーCの除外についてお聞きをいたします。
 本法案では、販売業者と消費者のBツーC取引を対象としており、消費者間のCツーC取引を対象外としています。個人間での解決が困難である場合を考慮すると、CツーCについても将来的に検討すべきではないでしょうか。

#107
○政府参考人(高田潔君) お答えいたします。
 消費者庁の検討会においては、取引デジタルプラットフォームにおける消費者被害の実態に着目して、売主が事業者であるか消費者であるかを問わず、消費者を保護するための方策について検討を重ねてきたところでありますが、CツーC取引の場における消費者保護は、消費者行政の対象外としているわけではありません。
 しかし、CツーC取引の場となるデジタルプラットフォームの役割を定めるに当たっては、デジタルプラットフォームの提供者という新たに登場した存在が果たすべき役割がどのようなものであるかという点に加え、これまでの消費者行政が主眼としてきた消費者と事業者の間の取引ではなく、売主と買主の双方が消費者である取引における売主とデジタルプラットフォーム提供者、それぞれの責任の在り方という二つの課題についての整理が必要となります。
 本法律案では、現行法上、売主が事業者の場合に生じる消費者保護責任に着目し、取引デジタルプラットフォーム提供者の役割を規定することとしたが、これと同様の整理を売主が消費者である場合にも当てはめることは適当ではないと考えております。
 CツーC取引につきましては、今後、消費者保護の観点から、誰がどのような責任を負っているのかや、デジタルプラットフォームの提供者がどのような役割を果たすかについて検討を行ってまいります。

#108
○福島みずほ君 ただ、CツーCでも、実は隠れBであるという議論が衆議院でも随分出ております。インターネットオークション等、CツーCのデジタルプラットフォームにおいて隠れBという売主に事業者が含まれる場合があり、本法案はこれも対象としております。特商法のガイドラインによるもので、特商法のガイドラインも見ましたけれども、販売業者として認められるためにはハードルが高く、余り運用がないという意見もあります。
 これは、衆議院の消費者特別委員会における全国消費生活相談員協会の理事長増田悦子さんもこのことを指摘をされています。つまり、隠れBはCツーCじゃないんだということなんですが、その隠れBという認定が、ガイドラインがやっぱりハードルが高く、今までこの国民生活相談センターでこのことを実際適用したことが余りないと、運用例が余りないということを参考人の話の中で出てきております。
 本法案におけるこの隠れBとする判断基準は一体何でしょうか。

#109
○政府参考人(坂田進君) お答えいたします。
 個人である売主が本法律案の販売業者等に該当するか否かの区別は、まず第一点目として営利目的であるか否か、第二点目として反復継続的に同種の行為を行っているかどうかについて、その者の意思にかかわらず客観的に判断されるものでございます。
 もっとも、当該区分が困難である場合も考えられることから、今後、消費者庁としての考え方を明らかにしてまいりたいというふうに考えております。その際には、ほかの消費者保護法の適用を受けるかどうかの判断にも共通し得るものであることや、法の潜脱を招きかねないことを考えますと、ある程度幅を持ったものとせざるを得ないと考えられますが、消費者を装う悪質な販売業者を捕捉できるようなものとすることを考えております。
 委員御指摘のとおり、特定商取引法上の通信販売を行う販売業者の解釈指針として、インターネットオークションにおける販売業者に係るガイドラインがございます。このガイドラインは、平成十八年に当時のインターネットオークションの特性や消費者トラブルの状況等を踏まえて策定されたものでございます。
 今般の考え方を検討するに当たっては、当時からの状況の変化や取引デジタルプラットフォームの特性を踏まえつつ、しっかりとした検討を行ってまいりたいというふうに考えております。

#110
○福島みずほ君 実際、今まで特商法のガイドラインによるものだとハードルが高く、余り今まで適用したことがないという意見は重要だと思います。ですから、隠れBという売主には、これは事業者が含まれるというふうにこの法案、本法案はしておる、対象になるわけですから、隠れB、Bだという認定に関しては、是非、判断基準に関して余りハードルが高くならないように是非よろしくお願いいたします。
 次に、第五条の販売業者等情報の開示請求についてお聞きをいたします。
 販売業者等情報の開示請求を行うためには、一定金額以上の金銭債権を必要としています。その理由は何でしょうか。

#111
○政府参考人(坂田進君) お答えいたします。
 消費者の権利行使の実効性の確保という開示請求の趣旨からは、消費者が開示請求を行った後に訴訟や任意交渉等の具体的な権利行使のための行動を取ることが合理的と思われる金額とするのが相当であるというふうに考えます。
 加えて、取引デジタルプラットフォームを利用した通信販売取引の当事者ではない取引デジタルプラットフォーム提供者の事務処理負担が生じることにも鑑み、一定の金額の基準を設けることとしたところでございます。

#112
○福島みずほ君 少額の商品でも被害が生ずることがあります。販売業者等情報の開示請求が可能となる金額はどの程度想定しているでしょうか。

#113
○政府参考人(坂田進君) お答えいたします。
 開示請求が認められる具体的な金額については内閣府令で定めることとしておりますが、まず第一点目として、開示を受けて行われる販売業者等に対する訴訟や任意交渉等に消費者が要する費用、二点目として、取引デジタルプラットフォーム提供者による事務処理の負担、三点目として、取引デジタルプラットフォームを利用した取引における被害実態と取引金額の分布、四点目として、ほかの消費者関連法令における金額の設定の例などを踏まえまして、バランスを考慮して定めてまいりたいというふうに考えております。
 本法案第五条第一項の内閣府令で定める額を定めるに当たりましては、取引デジタルプラットフォームを利用して行われる取引における消費者被害の実態に照らし、必要十分な消費者が開示請求制度を利用できるよう、適切な額を設定してまいりたいと考えております。

#114
○福島みずほ君 ちなみに、幾らぐらいを念頭に置いていらっしゃるんでしょうか。

#115
○政府参考人(坂田進君) お答えいたします。
 金額の設定に当たりましては、今後、関係者の御意見を聴取しつつ慎重な検討を行う予定でございますので、この場で具体的な金額をお示しすることは困難でございます。
 いずれにいたしましても、取引デジタルプラットフォームを利用して行われる通信販売における消費者被害の実態に照らしまして、必要十分な消費者が開示請求制度を利用できるよう、適切な時期に適切な額を設定してまいりたいというふうに考えております。

#116
○福島みずほ君 幾らぐらいだろうかと思いますが、是非検討をよろしくお願いいたします。仮に一人にとっては少額でも、先ほども話がありましたが、非常に広範囲にわたって購入され、実は詐欺的に行われているということもありますので、是非検討をよろしくお願いいたします。
 特商法で定められている連絡先等の記載事項が虚偽であったり修正していなかったりすると、それは明確な特商法違反です。デジタルプラットフォーム提供者として、常に正確な連絡先の届出義務や表示義務、違反する場合等の措置などの内部規定を策定すべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。

#117
○政府参考人(坂田進君) 今回の法律案におきましては、意見聴取手続を設けた趣旨は、販売業者等の手続保障という点、それから、取引デジタルプラットフォーム提供者による開示の可否の個別具体的な判断に資するという点にございます。
 その上で、第三項、失礼しました、第五条第三項に基づく意見聴取の結果、販売業者等が開示を拒絶した場合であっても、取引デジタルプラットフォーム提供者は、開示請求の要件該当性を適切に判断し、適法な開示請求と認めるときは開示に応じなければならないとされているところでございます。

#118
○福島みずほ君 済みません、私の質問は、開示請求に応ずるべきではないかということではなくて、三角関係なわけですよね、消費者と販売業者、デジタルプラットフォーマーで。特商法の規定は、その消費者と販売業者なわけですが、特商法の規定上は虚偽であったり住所が変わればきちっと直さなければいけない、特商法上。
 ですから、デジタルプラットフォーマーは、その特商法の性格を鑑みて、常にやはり、住所とか変更があった場合や、まさに正確な連絡先の届出義務や表示義務、違反する場合の措置などの内部規律を、デジタルプラットフォーマーも内部規律でやるべきではないかという質問です。

#119
○政府参考人(坂田進君) お答えいたします。
 第三条の努力義務の規定の第一項の第二号でございますけれども、当該取引デジタルプラットフォームにより提供される場における販売業者等による商品若しくは特定権利の販売条件又は役務の提供、失礼しました、役務の提供条件の表示に関し当該取引デジタルプラットフォームを利用する消費者から苦情の申出を受けた場合において、当該苦情に係る事情の調査その他の当該表示の適正を確保するために必要と認める措置を講ずることというふうにございます。
 ここで、先ほど申し上げました、表示に関しというところでその虚偽表示なども含まれておりますので、まず取引デジタルプラットフォーム提供者はその調査を行うということがまずございます。
 それから、第三号でございますが、当該取引デジタルプラットフォームを利用する販売業者等に対し、必要に応じて、その所在に関する情報その他の販売業者等の特定に資する情報の提供を求めることというふうにされておりますので、そういった二号、三号の関連の対応をプラットフォーム事業者に、努力義務ではありますが、求めるというふうに考えておるところでございます。

#120
○福島みずほ君 よく分かりました。
 つまり、特商法の規定では違う住所とか虚偽表示は全く違法なわけですが、そして、この二号、三号があることでしっかりデジタルプラットフォーマーはその販売業者の住所やいろんなことをきちっと把握をしていると、変更がある場合にも把握しているように、まあ努力義務ですが、努めるということで、こういう内部規律が今後しっかり徹底されるようにというふうに思います。
 それで、この情報開示請求のところなんですが、ほかの委員の方からも質問ありましたが、三項で、開示するかどうかについては当該販売業者等の意見を聴かなければならないというふうになっております。
 これ、意見聴く必要あるんですか。

#121
○政府参考人(坂田進君) 済みません、先ほど読み上げてしまったものでございますけれども、もう一度読み上げさせていただきますと、今回の法律案において意見聴取手続を設けた趣旨は、まず第一点目として、販売業者等の手続保障という点、第二点目として、取引デジタルプラットフォーム提供者による開示の可否の個別具体的な判断に資するという点にございます。
 その上で、第五条第三項に基づく意見聴取の結果、販売業者等が開示を拒否した場合であっても、取引デジタルプラットフォーム提供者は、開示請求の要件該当性等を適切に判断し、適法な開示請求と認めるときは開示に応じなければならないというふうにされております。

#122
○福島みずほ君 消費者が販売業者の情報に関して情報開示請求するということは、分からないからですよね。分からない、だからデジタルプラットフォーマーに関して販売業者の住所やそういうものを教えてくれと情報開示請求するわけです。でも、他方、特商法によれば、まさに特商法で定めている連絡先等の記載事項が虚偽又は修正していない販売業者がいるわけですが、これは明確な特商法違反です。
 つまり、特商法の規定がありますから、消費者は販売業者に対して、それはちゃんと住所を書かないといけないわけだから、本当は連絡できるはずだけれども、連絡ができないということは、この販売業者は特商法違反なわけですよね。だって、特商法違反していなければ、この消費者は販売業者にアクセスできるわけですから。
 特商法違反をしているような販売業者の意見を聴く必要があるんですか。

#123
○政府参考人(坂田進君) お答えいたします。
 先ほども申し上げましたけれども、販売業者等の手続保障という観点も重要かと思います。それから、取引デジタルプラットフォーム提供者による開示の可否の個別具体的な判断に資するという点もあろうかと思います。
 先ほど来御議論になっておりますBかCかということで、そういった意味では、その辺り、仮にそれがCの方であったとすると個人情報が漏えいされてしまうという点もございます。そういった観点から、適切な手続保障を確保するということでございます。

#124
○福島みずほ君 いや、隠れBはなんですが、これ、CツーCの場合は情報開示請求、適用ないんでしょう。

#125
○政府参考人(坂田進君) 当然、Cの販売者に対してはこの開示請求権は認められておりませんが、今回、隠れBかCかというところの判断というところは、買主側の消費者の方は判断付きかねる部分はあろうかと思います。そういう意味で、開示請求がなされる可能性がないとは言えないということでございます。

#126
○福島みずほ君 いや、変な論理ですよ。だって、CツーCは除外をしているわけで、隠れBなのかCなのかは明確な基準でガイドラインでやるわけじゃないですか。で、CツーCは除外されているわけだから、B、販売業者と消費者との関係で、特商法の規定では住所を明らかにしなくちゃいけないし、住所、うその住所を書いちゃいけなくて、そうだったら特商法違反なわけじゃないですか。特商法違反をしているような販売業者に意見を聴く必要があるんですかということなんです。
 つまり、行政ということでいえば、この意見聴いて、どうか私の住所を明らかにしないでくれと言ったら、もしかしたらこの人はCかもしれないといって情報を明らかにしないというのは全くおかしいことだと思いますよ。概念が違う。CかBかという問題と、それから特商法違反をしている可能性の強いBに対してまさに意見を聴かなければならないとすることが、実際は情報開示が遅れるんじゃないか、しないことになっちゃうんじゃないか。いかがですか。

#127
○政府参考人(坂田進君) 済みません、先ほど指摘し忘れましたが、過去通信販売業を行っていた方が今はもうその通信販売業を行っていないということで、サイト等を閉めておられるというケースもあろうかと思います。その通信販売のサイトで取引した商品等について何か損害賠償請求をしたいという消費者の方が出てきたときに、表示を見たいと思ってもそのサイトがもう閉じられているというようなことも考えられるかというふうに思います。そういった点も踏まえまして、今回こういった手続にさせていただいたということでございます。

#128
○福島みずほ君 いや、おかしいですよ。開示するかどうかについて意見を聴かなければならないとなっていて、その人がCだったら意見聴く必要ないわけじゃないですか、というふうに思うんですが。
 ですから、そんなことを言っていたら、いや、私は実はCですとか、あるいは、いろんなことがあって、また、あの人クレーマーだから絶対住所教えないでくださいなんとなったら、本当に消費者保護図ることができなくなると思いますよ。販売業者の意見聴いたら、住所言うなと言うじゃないですか。行政がいつも黒塗りにする理由で、相手方があるから黒塗りですというのと一緒で、情報出てこないですよ。

#129
○政府参考人(坂田進君) 委員の御指摘につきましては、先ほども申し上げましたが、今通信販売業をやっていない方については、そこについては表示はなされていないというケースもあるということでございます。その方の住所等の情報を開示すべきかどうかという点に関しては、販売業者等の、これは過去の販売業者等ということになりますが、その情報についての開示について手続保障を確保する必要があるということでございます。

#130
○福島みずほ君 いや、おかしいですよ。条文は、当該販売業者等の意見を聴かなければならないとなっているので、情報開示について意見を聴くということですよ。販売業者という認定をして、そして情報、この情報開示していいですかという意見を聴くわけだから、今の話だと全部ぐちゃぐちゃになっていて、とにかくCである可能性もあるからとにかく意見を聴かなければならないというのは論理的に破綻していると思いますが、いかがですか。

#131
○政府参考人(坂田進君) お答え申し上げます。
 BかCかという基準については、既に御説明させていただいているとおり、幅を持った形に考え方をしますということになろうかと思います。したがって、様々な消費者が開示請求をしてこられる際に判断を取引デジタルプラットフォームがする際に、販売業者の、これは元販売業者というケースもあるかと思いますが、意見を聴くという手続を踏んでいるということでございます。

#132
○福島みずほ君 これ、条文は販売業者の意見を聴くとなっているから、これBに対して意見を聴くとなっているんじゃないですか。

#133
○政府参考人(坂田進君) その辺りは、最終的には消費者か事業者かというのは裁判で決まるというところもございます。そういった観点から、今回は手続保障を確保したということでございます。

#134
○福島みずほ君 ちょっと時間がどんどんたっていって済みませんが、意見を聴く、販売業者に対して意見を聴かなければならないとなっているので、実は情報開示をしなくなる可能性があるんじゃないかと思っているわけです。
 販売業者と販売者は明確に違います。私は、販売者はCですから、この条文の対象ではそもそもないんですよ。私がやっぱり消費者庁のその答弁が変だと思うのは、BかCか分からないからと言っているけれど、条文上は販売業者にとなっているじゃないですか。つまり、すごいBの人だって山ほどいる中で、それで何で、そのCがちょっとしたら入っているかもしれないから意見聴かなければならないというのはおかしいですよ、そういう法制度の設計は。

#135
○政府参考人(坂田進君) 先ほどから申し上げているとおりでございまして、適法な開示請求とデジタルプラットフォーム提供者の方が認めるときには開示に応じなければならないと、これは民事上の義務ということになりますので、そういう意味では、そういった民事上の義務であることをしっかりと周知をしていきたいというふうに考えております。

#136
○福島みずほ君 販売業者等の意見を聴かなければならないというのは、やっぱり変ですよ。誰が考えてもBの場合がほとんどなのに、そこに対して意見を聴かなければならないとして、実際、住所の情報開示が遅れたらおかしいじゃないですか。特商法上は消費者とその販売業者は明確に住所を明らかにしなくちゃいけないんですよ。それが虚偽だったら特商法違反なんですよ。特商法違反のBを何で保護しなければならないのかというふうに思っています。
 最後に、デジタル広告の規制、不正又は悪質なレビュー、パーソナルデータのプロファイリングに基づく表示等についての課題をどう考えるのか。SNSを対象と今回の法律していませんが、SNS入っていったら、あら、広告に入ってしまったみたいなことはよくあるわけで、そこの規制等についてはいかがでしょうか。

#137
○政府参考人(高田潔君) お答えいたします。
 本法律案は、デジタル・プラットフォーム企業が介在する消費者取引における環境整備等に関する検討会において検討されていた多岐にわたる課題のうち、最優先課題への適用を図るものでございます。
 委員御指摘のようなデジタル広告の問題などの残された検討課題については、同検討会報告書では、今後、実態調査等を進めた上で、いかなる主体に対してどのような規律を設けることが消費者の安全、安心確保のために実効的であるか等について検討すべきとされております。
 消費者庁といたしましては、消費生活相談や官民協議会での情報交換、申出など、様々なルートで寄せられる情報を基に実態を把握してまいりたいと考えております。

#138
○福島みずほ君 時間ですので終わります。ありがとうございました。
    ─────────────

#139
○委員長(石井浩郎君) この際、委員の異動について御報告いたします。
 本日、川田龍平君が委員を辞任され、その補欠として森屋隆君が選任されました。
    ─────────────

#140
○安江伸夫君 公明党の安江伸夫です。本日も質問の機会をいただきまして、誠にありがとうございます。
 それでは、取引デジタルプラットフォームを利用する消費者の利益の保護に関する法律につきまして質問をさせていただきたいというふうに思います。
 既に三人の先生方が質問されまして、ちょっと趣旨が重複する部分もありますが、通告に従って順次伺ってまいりますので、何とぞよろしくお願いいたします。
 デジタルプラットフォームを通じた取引における消費者保護のためにも、また安心、安全なデジタル市場の形成を後押ししていくためにも、取引デジタルプラットフォームへの規律は必要不可欠です。そして、今この委員会をやっている中でも、下でも多くの消費者の方々が取引デジタルプラットフォーム上での消費者被害のリスクに今現時点においてもさらされているという現状を鑑みるのであるならば、本法案の速やかな成立を望む次第でございます。
 また、必要性については今指摘したとおりでありますけれども、先ほどの委員の先生方からもありました、やはりこのデジタルプラットフォーマーというものは場を提供することによって大きな利益を得ている、すなわち利益の存するところに危険も存するという法格言もありますけれども、そうした場を提供する者の責任において、しかるべき規律が求められることも言うまでもありません。
 また、本法案は社会のデジタル化の進展に伴って生じた新たな問題に対処するために生まれたものであり、その意義につきましては消費者行政にとどまらないものであるというふうに感じております。すなわち、大仰な言い方になりますけれども、デジタル社会のあるべき姿は何なのか、あるいはデジタル社会における真の豊かさとは何なのかと、こうした壮大なテーマを追求していく上でもこの法案は重要な過程の一つと位置付けることができるのではないかと個人的には思っております。
 いずれにいたしましても、本法案が消費者の保護を第一といたしながらも、販売業者等あるいは取引デジタルプラットフォーム提供者のそれぞれの利益を最大化できるよう機能することを目指しまして、以下、順次質問させていただきたいというふうに思います。
 まず第一に、取引デジタルプラットフォーム提供者の努力義務等に関する指針に関連して質問させていただきます。
 先ほども何度も出てきておりますけれども、本法案の三条一項には、取引デジタルプラットフォーム提供者が取引の適正化及び紛争の解決の促進に資するための措置についての努力規定が記されております。また、二項には、講じた措置の概要及び実施状況を公表する旨が規定されており、そして三項におきまして、前二項の措置について適切かつ有効な実施に資するために必要な指針を定めるという構造になっております。
 この指針につきましてはこの法案成立後に策定されるものというふうに承知をしておりますけれども、同条一項で定める措置が努力義務にとどまっていること、また、その担保としても機能する開示規定の内容等も重要であるということに鑑みますと、その指針の内容は消費者保護の観点からできる限りきめ細やかに定められなければならないものと考えます。また、その策定に当たりましては、とりわけ、消費者保護団体等、現場の消費者の皆様の声にも十分御配慮をいただきたいと思います。
 まずは、この点につき井上大臣にお答えをいただきたいというふうに思います。

#141
○国務大臣(井上信治君) 本法律案におきまして、内閣総理大臣は、取引デジタルプラットフォーム提供者の努力義務としての措置の適切かつ有効な実施に資するため、参考となるべき指針を定めることとしています。
 この点に関し、取引デジタルプラットフォームを利用する消費者の保護の観点から、既にそれぞれの取引デジタルプラットフォーム提供者において一定の自主的な取組が行われつつあることも踏まえると、指針の策定に当たっては、取引デジタルプラットフォーム提供者による柔軟な対応の余地を確保し、その創意工夫を阻害しないようにすることも重要であります。
 こうした観点も踏まえて、消費者団体を含む関係者の意見をよく聞きながら、丁寧に指針を策定してまいります。

#142
○安江伸夫君 ありがとうございました。
 消費者の利益第一ということでありますが、もちろん、今、関係者というふうに大臣指摘していただいたとおり、事業者等関係者の皆様の意見をしっかりと取り上げた上であるべき指針を定めていただきたいことを重ねてお願いを申し上げる次第であります。
 続きまして、三条一項一号、消費者が販売業者等と円滑に連絡できるための措置等に関連してお伺いをいたします。
 同号の消費者が販売業者等と円滑に連絡できる体制として、具体的なところは今質問した指針に定められるものと承知をしておりますが、これが、形式的な体制の整備、例えば、消費者から販売業者等に対してメッセージを送る機能を設ける、あるいは連絡先及び連絡方法について明示したりするといった対応にとどまらず、消費者が販売業者等に対してきちんとアクセスすることができるところまで丁寧にサポートをしていただく、こういうものも含めて示されるべきというふうに考えております。
 私も弁護士として現場で消費者被害の相談等受けることもあります。この際、やはりなかなか相手方事業者と連絡が付かない、電話番号は記されている、しかし余りにも連絡できる時間帯が限定されているとか、何度掛けても出ないとか、あるいはメールで連絡先が明示してあるけれどもちっとも反応がないといったような形であります。しっかりこれがアクセスできることがサポートされてこそ、初めてこの円滑な連絡が可能となったというふうに評価できるというのが私の実感でもあります。
 この点、消費者庁の御所見をお伺いしたいと思います。

#143
○政府参考人(坂田進君) お答えいたします。
 第三条第一項第一号に規定する、消費者が販売業者等と円滑に連絡するための手段としては、委員御指摘のようなメッセージ機能の用意といったようなもののほか、連絡先として機能することを確認した上で特定商取引法に基づき表記されている電話番号を紹介するなど、様々なものが考えられるというふうに思います。
 具体的にどのような手段を取るかは各取引デジタルプラットフォーム提供者が指針を参考にしつつ業態に応じて判断していくこととなると考えますが、いずれの手段を取るにせよ、消費者と販売業者等との間で実質的に連絡が確保されることが重要でございます。
 個別の事案に関しまして取引デジタルプラットフォーム提供者がどこまでのサポートをすべきかについて一概に申し上げることは困難ではございますけれども、少なくとも、連絡手段が準備されているものの実質的にこれが機能していない場合には、第三条第一項第一号の努力義務を果たしていないとの評価がなされる余地があるというふうに考えております。

#144
○安江伸夫君 今の、実質的な機能を果たしていない場合は努力義務を果たしていないというふうに評価され得るという御答弁をいただきました。しっかりと実態に即した御対応のほどをお願いしたいというふうに思います。
 また、これは通告をしていないので要望にとどめるんですけれども、先般の参考人質疑の中で、紛争の解決の促進に資するため、例えば染谷参考人からはODRのようなものを規定すべきではないかといったことも、私は重要な指摘だというふうに思いましたので、そういうようなところも含めて指針の策定をお願いしたいというふうに思います。
 続きまして、三条一項の措置のこの義務規定化の検討について質問をいたします。
 先ほども何度も出てきておりますが、今回の規定はあくまでも努力義務という形になっております。その理由といたしまして、対象となる取引デジタルプラットフォームには規模や取引の対象の面で多種多様なものが存在すると考えられることを踏まえ等といったことが先ほどの答弁にもありましたけれども、生まれたばかりの法律でございます。新しい分野に対して新たな規制を掛けるということなので、まずはこの運用というところを、状況を把握しながら今後の検討課題ということは理解できるものであります。
 しかし、先般の参考人質疑でもありました消費者保護の観点からいたしますれば、今後の運用状況や消費者被害の実態等も踏まえて、将来的にはこの措置についての義務化も検討される必要があるというふうに考えます。
 そのためにも、本法案施行の後、その運用状況、あるいは消費者被害の実態、取引デジタルプラットフォーム提供者に課せられる負担の程度、あるいは販売業者等の不利益の程度、こうしたあらゆる総合的な観点から、当該規定の義務化も含めた消費者保護により適した規制の在り方を検討をしていただきたいというふうに思います。まず、この点については消費者庁に伺いたいというふうに思います。
 また、関連して、あわせまして、この実態把握等の必要性がある一方で、先ほど徳茂委員からも御指摘がありましたけれども、現在の消費者庁のマンパワーでは不十分ではないかという指摘が先日の参考人質疑からもあったとおりです。こうした御指摘も踏まえまして、取引デジタルプラットフォーム上の消費者被害の実態を適切に把握、分析するための体制強化も不可欠と考えます。この点については井上大臣にお伺いをしたいというふうに思います。

#145
○政府参考人(高田潔君) まず私から先にお答えさせていただきます。
 デジタルプラットフォームの提供者には規模や態様において様々なものがあり、当事者同士の取引への関与が希薄な場合も含まれ得るが、消費者保護の観点からは規模や態様を問わず適用対象とする必要があるため、今般、努力義務を課すことといたしました。
 今後も、努力義務で十分であるか否かにつきましては、委員御指摘の点も踏まえまして、しっかりと実態を注視してまいりたいと考えております。

#146
○国務大臣(井上信治君) 消費者庁の体制強化について私からお答えします。
 第三条第一項に基づく措置の実施状況の確認や取引デジタルプラットフォームの利用者における消費者被害の実態把握は重大な課題と理解しております。
 本法律案が成立した暁には、委員御指摘の点も含めて、法の運用がしっかりなされるとともに、残された課題を適切に検討できるよう、人事戦略という観点でもより一層十分な対応をする必要があります。そこで、人事交流、研修の充実、職員の採用などの様々な手だてを活用し、組織として必要な体制の充実に取り組んでまいります。

#147
○安江伸夫君 是非よろしくお願いいたします。
 冒頭も申し上げましたとおり、このデジタルプラットフォームという、この巨大化していく側面、もうまさに消費者行政は新たなフェーズを迎えてきているんではないかという思いがございます。こうした新しいフェーズに見合った体制の強化、もちろん、私たち、私としてもその点をしっかり今後も応援をしていきたいというふうに思っておりますので、何とぞよろしくお願いいたします。
 続きまして、三条二項に関連して質問させていただきます。
 三条二項におきましては、その措置の実施について、その概要及び実施状況等について開示をするとの規定がございますが、これについて、法的義務を負わせるものか否かという点が先日の参考人質疑の中でも議論となりました。
 実際、措置をとるかどうかの判断につきましては取引デジタルプラットフォーム提供者の企業判断に委ねられるということは理解をしておりますけれども、この開示の規定につきましては義務規定と解釈されるべきではないでしょうか。
 消費者の側からすれば、安心、安全な取引デジタルプラットフォーム提供者を選択する機会が保障されることが望ましいわけでありますから、その判断の指標となるものが必要です。このデジタルプラットフォームはしっかりと消費者のために措置を講じてくれているかどうかがこの開示によって分かる。こうしたことがそのまま企業価値にもつながり、取引デジタルプラットフォーム提供者の中でも消費者保護の充実に向けた競争も促すことができると。こうした理由からこれを義務規定と解することが必要だと考えます。
 そこで質問ですが、三条二項の開示するものとするについて、消費者保護という観点から内閣府令等で定めるところに合致する限りにおいては義務規定と解すべきと考えますが、消費者庁の御所見をお伺いします。

#148
○政府参考人(坂田進君) お答えいたします。
 一般的には、しなければならないという文言が一定の義務付けを意味するのに対して、するものとするという文言は通常はそれよりも若干弱いニュアンスを表し、一般的な原則や方針を示す規定の述語として用いられております。
 さらに、第三条の見出しは取引デジタルプラットフォーム提供者の努力義務となっており、第二項の開示するものとするとの規定の性質も努力義務であると理解しております。
 もっとも、努力義務であっても、法律が取引デジタルプラットフォーム提供者が果たすべき役割として規定しているものであって、開示を適切に行っていない取引デジタルプラットフォーム提供者は、事実上、消費者から第三条第一項の措置を行っていないと評価され、消費者からの信頼を失うことになりかねないことからも、おのずと積極的な開示がなされるものと考えられます。

#149
○安江伸夫君 法文の解釈としては厳格にお答えをいただきました。ありがとうございます。
 いずれにしましても、しっかりとこの開示するものとするということで、業界団体の皆様が応じていただけるかというところも含めて運用の実態の把握に努めていただければというふうに思っております。
 また、開示については、これは要望にとどめるんですけれども、やはりリアルタイムでアップ・ツー・デートされているということが重要かなというふうに思います。最新のこのデジタルプラットフォーム提供者の対応状況というところが消費者の皆様に分かるように、この点も是非よろしくお願いしたいというふうに思います。
 続いて、四条の関係について質問をいたします。
 四条一項には、消費者の安全を脅かす商品等の出品が行われた際、一定の要件の下で内閣総理大臣、実質的には権限の委任を受けた消費者庁長官が、取引デジタルプラットフォーム提供者が販売業者等に対して出品の削除等の要請ができる旨が規定をされております。
 先ほども幾つか議論がありましたけれども、しかし、内閣総理大臣は要請を行うことができるにとどまっておりまして、法文上の強制力がありません。要請のみでは消費者保護に不十分ではないかという疑義も先ほど福島委員からも指摘されたとおりであります。
 この点につきましても、本法案成立後、施行の後、この実効性について、将来的な見直しも見据えて、事案の収集、分析に努めていっていただきたいというふうに思います。井上大臣の下でしっかりといいスタートを切っていただければというふうに思いますが、御所見をお願いいたします。

#150
○国務大臣(井上信治君) 内閣総理大臣による要請につきましては、取引デジタルプラットフォーム提供者にとって、危険商品等の表示に著しい虚偽、誤認表示がある商品等を排除することは、安全、安心な取引の場として自身が運営する取引デジタルプラットフォームに対する信頼性を高めることにつながること、要請に応じた取引デジタルプラットフォーム提供者を免責する規定を設けていること、また要請について公表できることとしていることから、取引デジタルプラットフォーム提供者には十分に応じていただけるものと考えております。したがって、同条の要請の制度の実効性確保については現時点では必要十分であると考えております。
 いずれにせよ、本法律案の施行後、要請の実施状況について、消費生活相談や官民協議会の情報交換、申出など、様々なルートで寄せられる情報を基に実態を把握してまいります。

#151
○安江伸夫君 ありがとうございました。
 続いて、四条一項の二号に関連して質問をさせていただきます。
 同号は、販売業者等によって当該表示が是正されることを期待することができないことを要請の要件として規定をしております。実際のところ、この要請を行う端緒は消費者等の通報に基づくものというふうに思料いたしますけれども、この同号の解釈において、過度にその消費者等の負担を課すことがあってはならないというふうに考えております。この要件のハードルを上げてしまうことは、ひいては取引デジタルプラットフォーム提供者にとっても、消費者において必要な調査等を行った否かの判定にも負担が増えることになるのではないか、そんなような危惧もございます。
 そこで、例えば、取引デジタルプラットフォーム提供者のサイト上において把握することができる情報の限りでは特定困難であるなど、簡便な内容で柔軟に充足されると、柔軟な解釈の下で充足されると解するべきというふうに考えます。この点についての消費者庁のお考えをお聞かせください。

#152
○政府参考人(坂田進君) お答えいたします。
 第四条第一項第二号の販売事業者等によって当該表示が是正されることが期待できないこととは、個別法の執行その他の措置が困難な場合が該当します。どのような場合が要件を満たすのかについては、個別の事情を踏まえた総合判断ということになります。
 本法律案の施行後、要請が必要とされる事態とはどういう場合なのかについて、消費生活相談や官民協議会の情報交換、申出など、様々なルートで寄せられる情報を基に実態を把握し、適切な要請ができるように努めてまいりたいというふうに考えております。

#153
○安江伸夫君 続いて、四条二項の公表に関連して質問をさせていただきます。
 同項は、内閣総理大臣は、前項の規定による要請、すなわち取引デジタルプラットフォームの利用の停止等に係る要請を行ったときには、その旨を公表することができると規定をしております。
 法文上、いわゆるできる規定になっているわけでありますけれども、少なくとも本条の一項各号の要件を満たす限りにおいては、消費者の利益が現に危険にさらされていることは明らかと言えます。それにもかかわらずに、かかる要請に応じず、取引デジタルプラットフォーム提供者等が削除等の対応をしないのであるならば、消費者の保護のためにも、内閣総理大臣によるこの要請は、要請の事実は原則公表されるものとして運用されるべきではないかというふうに考えております。
 判断の指標として、例えば、抽象的ではありますけれども、公表による販売業者等の不利益と消費者の保護の必要性との関係で、前者が明らかに著しく優越するような場合を除いて原則公表すべきといったような指標が必要と考えます。消費者庁のお考えをお聞かせください。

#154
○政府参考人(高田潔君) お答えいたします。
 本法律案第四項第二項が、第四条第二項が規定する要請の公表は、多数の消費者等に対して、要請の対象となった商品等の購入を控えるように速やかに注意喚起し、他の取引デジタルプラットフォーム提供者に対しては、同種の商品等の発見や必要な対応を促す趣旨のものでございます。
 消費者庁の要請には十分応じていただけるものと考えておりますが、本法律案第四条第一項各号の要件を満たす要請がされたにもかかわらず、取引デジタルプラットフォーム提供者がこれに応じないような事態においては、消費者が危険にさらされ続けることとなると考えられることから、要請の公表の趣旨を踏まえると、委員御指摘のとおり、基本的に公表がなされるものと考えられます。本法律案の施行後、要請の公表についても適切な運用に努めてまいります。

#155
○安江伸夫君 適切な運用を是非お願いしたいというふうに思います。
 続いて、また四条の関連で、今度は三項の免責規定について確認をさせていただきます。
 同項は、要請に従ったことによって生じた販売業者等の損害につきまして、取引デジタルプラットフォーム提供者を免責する旨が規定をされております。かかる規定は、積極的に危険な商品等の削除が促されるものとして大変意義のある規定であるというふうに認識をしております。
 それでは、取引デジタルプラットフォーム提供者が当該要請に従わなかったため、危険商品等を結果として消費者が購入してしまい、当該消費者に不利益が生じたような場合、例えば危険なバッテリーがそのままになっていて買ってしまった、火事になってしまった、けがをした、家が焼失してしまったと、こういうような被害も、机上の空論かもしれませんけどあり得るわけです。こうした場合、当該消費者との間で取引デジタルプラットフォーム提供者は損害賠償を負うものと解されるべきではないでしょうか。この点についての消費者庁の御見解を伺いたいというふうに思います。

#156
○政府参考人(坂田進君) お答えいたします。
 本法律案第四条第三項は、取引デジタルプラットフォーム提供者がちゅうちょなく迅速に消費者の利益が害されるおそれのある商品等の排除に必要な措置を講じられるようにするため、要請に応じて措置を講じる取引デジタルプラットフォーム提供者を免責する旨の規定を設けたものでございます。
 取引デジタルプラットフォーム提供者が正当な理由がなく要請に従わなかった場合に、消費者に対し損害賠償責任を負うかどうかについては、個別の訴訟において具体の事情を基に判断されるべきものでございますけれども、一般論として申し上げれば、消費者に対する損害賠償責任が認められる可能性はあるものと理解しております。

#157
○安江伸夫君 ありがとうございました。
 今度は、五条に関連して質問させていただきたいというふうに思います。
 五条一項の開示請求でございますが、同項に規定する自己の債権の意義について確認をします。
 同項の自己の債権については、でき得る限り広く消費者を救済するという趣旨からすれば、先日の染谷参考人が指摘しましたとおり、債務不履行に基づく損害賠償請求のみならず、不法行為責任も含むものと解されるべきと考えます。また、通常損害のみならず特別損害等も含めて内閣府令で定める額となると解すべきとの指摘もありましたけれども、私自身、全くそのとおりではないかというふうに感じた次第であります。すなわち、実体法上の請求権を基礎に判断することが消費者保護を目的とした本法案の理念にかなうものと思料いたします。この点について消費者庁のお考えを伺いたいというふうに思います。
 また、あわせまして、同項に規定しております不正の目的については、同条二項三号の規定に基づく誓約文書等を差し入れることでもって不正の目的がないと推認されるべきというふうに考えます。すなわち、販売業者等が当該請求について不正の目的があると主張する場合において、その具体的な事実の摘示及び証拠の提示は販売業者等の側で行うべきというふうに解すべきであり、またそのように運用されるべきではないでしょうか。消費者庁の御所見を伺います。

#158
○政府参考人(坂田進君) お答えいたします。
 第五条第一項の自己の債権とは、消費者と販売業者等との間の通信販売に係る取引により生じた債権であり、委員御指摘のとおり、債務不履行に基づく損害賠償請求のみならず、通信販売に係る取引に関する不法行為に基づく損害賠償請求も含まれ得るものと考えております。
 また、この場合の損害には、委員御指摘のとおり、逸失利益や拡大損害といった特別損害も含まれ得るものと考えます。
 第二点目の不正の目的の点でございます。不正の目的の有無は消費者の内心に関する事項であって取引デジタルプラットフォーム提供者において判断することが一般的に困難であることに鑑み、取引デジタルプラットフォーム提供者による判断を容易にする観点から、本法律案は、開示請求をする消費者に対し、不正の目的に利用しないことの誓約を求めることとしております。
 取引デジタルプラットフォーム提供者は、消費者から不正の目的に利用しない旨の誓約がなされた以上、これを信頼することとなり、消費者の請求が不正の目的によるものとして開示を拒絶するためには、委員御指摘のとおり、具体的な事実の摘示及び証拠等の提示が必要となるものと理解しております。

#159
○安江伸夫君 ありがとうございました。
 続いて、五条三項について伺います。
 五条三項は、先ほども議論がございましたが、販売業者等の意見聴取について規定をしております。しかし、この意見聴取を踏まえて、取引デジタルプラットフォーム提供者が開示をためらったり判断に迷ったりした結果、不開示という結論に至ってしまっては、消費者救済の道を閉ざしてしまう、こういう危惧もあると私も思っております。
 そこで、販売業者等のこの意見聴取の結果の評価に当たっては、消費者救済の観点から、妥当かつ明確な指標、ガイドラインのようなものが不可欠であり、消費者庁がこれを示すべきではないかというふうに考えます。
 また、取引デジタルプラットフォーム提供者が判断に迷った際、相談する窓口があったり、アドバイスを受けられたりする公的インフラの整備も併せて不可欠であると考えますし、先般の参考人質疑、正木参考人からも同趣旨の御指摘があったかと記憶をしております。
 取引デジタルプラットフォームが安心して開示請求の可否を判断することができる体制の整備を求めたいというふうに思います。井上大臣の御答弁をお願いいたします。

#160
○国務大臣(井上信治君) 第五条第三項に基づく意見聴取の結果、販売業者等が開示を拒絶する意見を述べた場合であっても、取引デジタルプラットフォーム提供者は、開示請求の要件該当性等を適切に判断し、適法な開示請求と認めるときは開示に応じなければならないと考えています。
 このような取引デジタルプラットフォーム提供者の判断に資するよう、第五条の施行に当たっては、逐条解説やガイドライン等によってその解釈を明らかにし、周知を図ってまいります。
 また、消費者庁は、主管省庁として取引デジタルプラットフォーム提供者からの本法律案に関する個別の問合せに適切に対応していくこととなりますが、官民協議会の場においても、開示請求への対応の在り方等について必要に応じ議論することになるのではないかと考えています。

#161
○安江伸夫君 ありがとうございました。
 続いて、開示請求によって販売業者等に生じた損害について、取引デジタルプラットフォーム提供者がその責任を負うかどうかについても確認をさせていただきたいというふうに思います。
 五条一項に基づく消費者からの開示請求に取引デジタルプラットフォーム提供者が応じた、それによって販売業者等に損害が生じた、その責任を取引デジタルプラットフォーム提供者が負い得るとすれば、当該開示請求に応じることにつき過度の萎縮効果が生じ、ひいては消費者保護の理念を毀損しかねません。
 法律の規定にのっとる限りにおいては、開示によって生じる損害について取引デジタルプラットフォーム提供者は免責されるという理解でよいか、確認をしておきたいというふうに思います。

#162
○政府参考人(坂田進君) お答えいたします。
 第五条の適法な開示請求を受けた取引デジタルプラットフォーム提供者には、販売業者等情報を開示する民事上の法的義務が発生いたします。
 したがって、委員御指摘のとおり、法的義務に従い開示をするのであればそれは適法な行為であり、取引デジタルプラットフォーム提供者が賠償責任を負うことはございません。

#163
○安江伸夫君 当然のことかもしれませんが、明確な今答弁をいただきました。ありがとうございます。
 最後に、消費者啓発等の重要性について確認をさせていただきます。
 デジタルプラットフォームの利用に際して、消費者の知識、知見の向上も併せて不可欠です。また、ライフステージに応じた消費者教育や啓発活動の強化もまた重要です。民法上の成人年齢の引下げも来年の四月からスタートいたします。青少年に対する教育も重要である。あるいは、スマホを持つ高齢者の方々も増えております。こうした方々に対する被害防止のための啓発、大変ではありますけれども、あらゆる手段を駆使して進めていっていただきたいというふうに思います。
 消費者啓発等につきまして、消費者庁の御認識、御見解をお伺いします。

#164
○政府参考人(高田潔君) お答えいたします。
 消費者がデジタルプラットフォームを安全、安心に利用するためには、事業者の自主的な取組とともに、消費者にデジタルプラットフォームを介した取引の仕組み等を理解し、正しく利用するための知識を身に付けていただくことが重要でございます。
 消費者庁では、デジタルプラットフォーム等の利用に当たって、消費者が注意すべき事項について普及啓発するためのリーフレット、「デジタルプラットフォームとの正しいつきあい方」を作成、公表したほか、デジタル取引サービスに関連する最近の消費者トラブルについて具体的事例を学べる教材を作成し、高校の授業等での活用を目指しております。今後は、e―ラーニングやオンライン授業にも対応した啓発用デジタル教材の開発も行う予定でございます。
 また、消費者教育推進会議の下で昨年十一月より開催している社会のデジタル化に対応した消費者教育に関する分科会において、ライフステージに応じて消費者が身に付けることが望ましい内容等を踏まえた教育の重要性が指摘されております。同分科会の議論も踏まえ、今後、若年者、高齢者等を対象とした消費者教育の推進にも引き続き取り組んでまいります。

#165
○安江伸夫君 引き続きの取組を強くお願いを申し上げまして、私の質問を終わります。
 ありがとうございました。

#166
○松沢成文君 日本維新の会の松沢成文と申します。
 まず、質問に入る前に、これ通告していないので、高田次長、もしアイデアがあったらお答えいただきたいんですが、デジタルプラットフォーム、取引デジタルプラットフォーム提供者とか事業者と出てきていますが、この片仮名英語ですよね、どれぐらい日本人分かると思いますか。市民権得ていると思いますか。私なんか、そもそもデジタル弱いのでね、えっ、何のこととなっちゃうんですが、ただ、これを日本語に訳すのもすごい難しいですよね。私だったら、何かな、特定電子市場提供者とかなんとか、こんな感じかなと思うんですけれども、高田次長は、もしアイデアなければいいんですが、これ余り英語の片仮名羅列ばっかりなんですよ、今、日本の社会って。ただ、日本語にでも適訳がないというのもあるんですが、日本語にするとしたらどんな言葉になると思います。
 済みません、事前通告していないので。

#167
○政府参考人(高田潔君) お答えいたします。
 デジタルプラットフォームですから、電磁的取引基盤とかという固い言葉になってしまうかなと思います。
 法案、このデジタルプラットフォームという言葉を使っておりますが、既に昨年成立した特定デジタルプラットフォームの透明化法も引用しております。ただ、この法律を消費者に分かりやすく説明するに当たりましては、何か具体的なイメージが湧くようにするとか、そういう工夫はしたいと考えております。

#168
○松沢成文君 何かちょっと工夫があると。一般の人、結構これだけぽんと見せられても分からない、イメージが湧かない感じがするんですよね。
 それでは質問に入ります。
 まず、法案の適用範囲について、これまで同僚の議員から、CツーCの問題、皆さん取り上げていましたけれども、この法案の第二条第二項では、この法律において取引デジタルプラットフォーム提供者とは、事業として、取引デジタルプラットフォームを単独で又は共同して提供する者をいうとしています。このことからも、この本法律案では事業者が売主になっている取引、BツーC取引を対象としていて、今はやりのメルカリなどのフリマアプリを利用した消費者間のCツーC取引は対象外となっていることが分かります。
 まず、たくさん質問出ていましたけれども、この消費者間の取引を保護の対象から外した理由は何でしょうか。

#169
○政府参考人(高田潔君) お答えいたします。
 この法案は、取引デジタルプラットフォーム提供者に対し、自らが提供する場で行われる通信販売取引において、消費者保護がなされるよう、販売業者等と消費者との取引関係を支えるものとして一定の役割を果たすことを求めるものでございます。
 売主が非事業者である個人の場合、すなわちCツーC取引の場となる場合には、売主である消費者と買主である消費者は対等の立場であることから、本法案の対象に含めることとはしていないところでございます。
 なお、CツーC取引の場と称されているものでも、売主が実態としては事業者、いわゆる隠れBである場合には新法案の対象となります。

#170
○松沢成文君 ちょっと確認しますけど、本法案、本法における消費者と販売事業者等の定義は何でしょうか。

#171
○政府参考人(坂田進君) お答えいたします。
 本法律案第二条第三項では、消費者について、個人(商業、工業、金融業その他の事業を行う場合における者を除く)と定義をしております。
 また、販売業者等については、同条第四項において、販売業者又は役務の提供の事業を営む者と定義しております。ただし、販売業者等が自ら提供する取引デジタルプラットフォームを利用して商品若しくは特定権利の販売又は役務の提供を行う場合には定義から除かれることとなります。

#172
○松沢成文君 フリマアプリ内において反復継続して転売を繰り返すなどの、業として商品を出店しているいわゆるプロ出品者は、本法に言う販売業者等に該当すると先ほど次長から答弁がありました。
 そこで、これも何度も質問出ていましたが、CツーC取引のためのデジタルプラットフォームとされるものでも、売主に事業者、いわゆる隠れBが含まれている場合には本法律の対象となるとしておりますけれども、隠れBと判断する基準は何ですか。

#173
○政府参考人(坂田進君) お答えいたします。
 委員御指摘のCツーC取引のためのデジタルプラットフォームにおける隠れBの判断についても、既に御答弁させていただいているとおり、営利目的であるか否か、また、反復継続的に同種の行為を行っているかどうかについて客観的に判断されるものというふうに考えております。

#174
○松沢成文君 この個人であるか事業者であるかの判断というか、線引きというのは非常に難しいと思います。一定の目的を持って同種の行為を反復継続的に行う者であるか否か、おっしゃっていました、という反復継続性の有無のほかに、実質的な要素を基に判断することになるかと、客観的なと言っていました、思われる。
 この点について、実は一昨日の参考人質疑でも私、取り上げました。そこでは、売上げを会社で計上しているのかどうか、それから、決済する口座の名義に事業者であることを示す表示があるかどうか、同種の商品の出品頻度や継続性、アカウント特定情報の調査などを総合的に判断することになるのではないかという意見を参考人からいただきました。いずれにしても、三人の参考人が口をそろえておっしゃっていたのは、非常に難しい問題だということでありました。
 このように、売主が個人なのか販売業者なのかの線引きが難しいケースは、購入者である消費者を保護する観点から、できるだけ柔軟に売主を販売業者と判断して、購入者である消費者を保護する必要があると思われますが、大臣、いかがでしょうか。

#175
○国務大臣(井上信治君) 個人である売主が本法律案の販売業者等に該当するか否かの区別は、営利目的であるか否か、反復継続的に同種の行為を行っているかどうかについて客観的に判断されるものであります。
 もっとも、その区別が困難である場合も考えられることから、消費者庁としては、今後、個人である売主が本法律案の販売業者等に該当するか否かの区別に関する考え方を明らかにしていきたいと思います。
 その際には、販売業者等の範囲が必要以上に広範なものと受け止められ、結果としてオークションサイトやフリマサイトにおいて不要となった日用品等を出品している個人が販売業者等として判断されることを恐れてサイトの利用を萎縮してしまわないように、こういったことについても配慮する必要があるものと承知をしております。
 こうした点にも留意をしつつ、他方では消費者を装う悪質な販売業者は捕捉できるよう、適切に考えを示してまいります。

#176
○松沢成文君 その指針というか方向性をしっかり今後示していただければと思います。
 次に、不正レビューの問題について伺いますが、今回の法案では不正レビューの規制というのはなかったわけですけれども、各プラットフォーム企業においては、消費者が不正なレビューを閲覧する前に発見、削除することを目指してそれぞれ対応も図っていると聞いています。最近はこの手口が非常に、このレビューのですね、不正レビューの手口が巧妙化していると聞いています。いわゆるやらせレビューについては、プラットフォーム企業側においても全てを特定するのは容易ではないと思います。
 まず、こうしたデジタルプラットフォームにおける不正又は悪質なレビューの現状についてどう認識しているか、お伺いしたいと思います。

#177
○政府参考人(高田潔君) お答えいたします。
 御指摘の不正、悪質レビューというのは、手口が巧妙なため、実態把握が非常に難しい分野でございます。そうした中で、デジタル・プラットフォーム企業が介在する消費者取引における環境整備等に関する検討会におきましても有識者からのヒアリングを実施したところでございます。
 委員御指摘のとおり、レビューの仕組みを提供するデジタルプラットフォーム企業が、消費者の信頼を得るため、それぞれのレビューの投稿等について一定の制限を行い、各社によって事情は違いますが、いろんな監視、モニタリング等のシステムを行うなどの自主的取組を行っているところと承知しております。

#178
○松沢成文君 プラットフォーム企業と関係行政機関が連携して、実際に書き込んでいるレビュワーを始め、代行業者やコンサルといった業者だけではなく、不正なレビューを依頼している出店者に対しても法的責任を追及しやすい環境を整備することが必要であると私は考えますが、いかがでしょうか。
 また、こうした消費者レビューへの不正記載への規制が本法案に盛り込まれなかった理由、先ほどちょっと触れていましたが、併せてお答えいただきたいと思います。

#179
○政府参考人(高田潔君) お答えいたします。
 本法律案は、デジタル・プラットフォーム企業が介在する消費者取引における環境整備等に関する検討会において検討されていた多岐にわたる課題のうち、最優先課題への対応を図るものでございます。
 悪質なレビューの問題に関しては、検討会において、出品者がレビュワーに依頼して出店者が販売する商品等の内容について虚偽、誇大な内容のレビューをさせていたことにより、あたかも多くの顧客が自発的に好意的な評価を書き込んだものであるかのように一般消費者に認識させるものであった場合等には、そのような依頼をした出店者が景品表示法に違反する不当表示をしたものと評価される場合があるという見解も示されたところでございます。
 こうした問題を含め、悪質なレビューの問題など、残された検討課題につきましては、同検討会報告書では、今後、実態調査等を進めた上で、いかなる主体に対してどのような規律を設けることが消費者の安全、安心確保のために実効的であるか等について検討すべきとされております。
 消費者庁といたしましては、消費生活相談や官民協議会での情報交換、申出など、様々なルートで寄せられる情報を基に実態を把握してまいります。

#180
○松沢成文君 私は次の最大の課題だと思っていますので、よろしくお願いします。
 次に、これも参考人質疑で取り上げたんですが、ふるさと納税について伺います。
 二〇〇八年に始まったふるさと納税ですが、この仕組みは今や巨大な通販市場となっています。ふるさと納税を紹介する複数のポータルサイトは、各市町村への返礼品を見比べて、クレジットカードで決済できます。総務省が寄附者に対する還元率を三割以下にすることを求めていることから、実際には、寄附者から二千円を引いた額に三割の還元率を掛けた金額で買物をするショッピングサイトと国民に捉えられているのが実態ではないかと私は思います。
 ふるさと納税のポータルサイトの事業者は寄附額の一割を超える手数料を取るなどしており、今回の法案のプラットフォーム企業と実質的には同様の役割を果たしています。本法案は、消費者の通信販売取引を対象としていることから、ふるさと納税による納税制度は対象にはなりません。
 しかし、納税者、寄附者が受け取る返礼品が宣伝されている品質を備えていない不良品であることなど、多くのトラブルが報告もされています。高級牛肉だとうたわれていたものが安物が入っていたとか、結構こういうニュースあるんですね。
 そこで、総務省は、このふるさと納税の返礼品に関するトラブルの状況をまずどのように把握されておりますでしょうか。

#181
○政府参考人(川窪俊広君) お答え申し上げます。
 ふるさと納税につきましては、令和元年六月に指定制度を導入しておりまして、返礼品を提供する場合には返礼割合三割以下で地場産品とすること、募集を適正に実施することといった基準が法令で定められました。この新制度におきましては、従前のような返礼割合の大きさによる競争といったものを防止いたしますとともに、今申し上げました募集適正基準の中で、返礼品等を強調した宣伝広告を行わないことや、お得などの、寄附先の選択、適切な寄附先の選択を阻害する、そういう表現を用いた情報提供を行わないことなどを定めているところでございまして、御指摘のようなトラブル発生の抑制にも寄与するものと認識しているところでございます。
 総務省におきましては、問題事例等を網羅的に把握しているものではございませんけれども、今後ともこうした基準に従って適切に運営をしていただきたいというふうに考えているところでございます。

#182
○松沢成文君 具体的には、例えば返礼品として届いた黒毛和牛がほとんど脂身だらけだったというケースとか、あるいは、A5ランクとされている牛肉がA4ランクのものであったという、まあ粗悪品が届いたというケース、それから、信じられないんですが、そもそも返礼品自体が届かなかったというケースもあったというふうに報道をされています。こうした原因は、自治体が返礼品を扱う業者を選定する際にしっかりと審査を行っていないことや、返礼品のチェックをしないことにあるとも言われています。
 そこで、自治体が高額な手数料や広告料を得ているポータルサイトを運営する仲介業者にも、返礼品を受ける寄附者の利益を保護するという観点から、本法案のプラットフォーム企業と同様に、表示に関して適正を保護するために、確保するために必要な措置を講ずる義務だとか、あるいは国による返礼品提供の停止要請の規定を整備する必要があると考えますが、いかがでしょうか。また、景表法などの個別法で保護するだけでは不十分であると考えますが、いかがでしょうか。

#183
○政府参考人(川窪俊広君) お答え申し上げます。
 先ほど申し上げましたように、新制度におきましては基準に従って募集を適正に実施をする必要がございます。指定基準に適合しないことが確認された地方団体につきましては、地方税法の規定に基づき指定を取り消すことができるとされております。また、返礼品の選定、調達、広告などをポータルサイト等の外部事業者に委託している場合でありましても、その事業者の運用が指定基準に適合しなくなった際は取消し、指定取消しとなり得るものでございます。
 総務省から地方団体に対しまして、そうした委託事業の実情の確認を十分に行うなど、適切な対応を求めているところでございます。
 各地方団体におきましては、返礼品の提供事業者等に対しまして、その募集要項等において景表法等の各種のルールに沿った形での表示等を求めるなどの対応を図っているところと承知しておりまして、今後も、この地方税法に基づく新制度、この指定制度の適正な運用に取り組みまして、ふるさと納税制度の健全な発展に努めてまいりたいと考えているところでございます。

#184
○松沢成文君 ふるさと納税の参加者というのは寄附者であり納税者でもありますが、同時に消費者でもあるわけですよね。実態は、そのふるさとに、あるいはほかの自治体で頑張っているところにその自分の税の一部を渡したいという健全な目的で参加する人よりも、私は、節税できるインターネットショッピングだと思って、まずサイトを見て、どれが欲しいかな、どこに寄附しているのか分からない、そういう極めて消費的な行動が私は占めているというふうに思っていまして、そういう意味では、消費者庁としても、消費者保護の観点からこの問題きちっと研究をしていただきたいなというふうに思います。
 次に、電子たばこについてお伺いしますが、電子たばこのニコチンリキッド、これは薬機法で国内での販売が規制されております。海外から個人輸入は可能でありますが、こうして入手したニコチンリキッドにはホルムアルデヒドとかアクロレインなどの有害物質が含まれていることがあり、実際に健康被害が発生していると聞いています。
 電子たばこでニコチンリキッドを吸引したことに伴う健康被害の状況をこれ政府はどう把握されていますでしょうか。

#185
○政府参考人(片岡進君) お答え申し上げます。
 お尋ねの電子たばこによる消費者事故等の情報につきましては、消費者安全法などに基づきまして関係機関から消費者庁に通知が寄せられているところでございます。二〇一八年の四月から本年三月までの三年間に事故情報データバンクシステムに登録された電子たばこに関する事故の件数は百七十九件となってございます。
 具体的な事故内容につきましては、発煙、発火、過熱が最も多くて三十件となってございますが、他方、健康被害につきましては、発火などによるやけどのほか、電子たばこの使用後に気分が悪くなったというような事例も登録されているところでございます。
 消費者庁といたしましては、引き続き電子たばこによる消費者事故等の情報を注視してまいりたいというふうに考えてございます。

#186
○松沢成文君 国内での販売が規制されているニコチンリキッドの多くが、インターネットを利用した個人輸入の販売代行業者と称する事業者によって国内に供給されています。こうしたインターネットを利用した個人輸入の販売代行業をうたっている事業者の実態が、デジタルプラットフォームを利用したこの仲介業者ではなく輸入代行業者なのかを知り得るすべはありません。
 こうした事業者の本法の、こうした事業者は本法の規制対象とはなるんですか、ならないんでしょうか。

#187
○政府参考人(坂田進君) お答えいたします。
 本法律案第二条第四項の販売業者等は、販売業者又は役務提供事業者を指すわけでございますが、御指摘の事業者の実態が販売業者であっても個人輸入の代行業という役務提供事業者であっても、いずれにせよ販売業者等に該当すると考えられます。
 本法律案第三条第一項第三号においては、取引デジタルプラットフォーム提供者は必要に応じて販売業者等の特定に資する情報の提供を求めることとしているため、消費者の取引の相手方が販売業者なのか役務提供事業者なのかは明らかになるものと考えられます。
 そのため、販売業者として薬機法に違反する行為を行っているにもかかわらず個人輸入の代行業者のふりをしてあたかも適法な行為をしているかのように装うケースは、取引デジタルプラットフォーム提供者によりおのずと排除されていくものと考えられます。

#188
○松沢成文君 このように、国民の健康に悪影響を及ぼす個人輸入の代行をうたう事業者のインターネット取引についても、実態を調査して、消費者を保護する仕組みを検討すべきだと考えますが、大臣、いかがでしょうか。

#189
○国務大臣(井上信治君) ニコチンを含有する電子たばこなどの医薬品等の販売については、厚生労働省の所管する薬機法により規制されています。過去には、同省がデジタルプラットフォーム提供者に要請し、ニコチン製品を販売する出店者のサイトを閉鎖した例もあると承知しており、厚生労働省において適切に対応されていると認識しています。
 個人輸入をめぐっては、商品の安全性の問題に関し、個人輸入代行業者から美容ローラーセットを購入し、商品使用後肌トラブルを発症したといった相談が寄せられており、消費者庁及び国民生活センターにおいて、海外の製品を個人輸入品として購入するときの注意点について注意喚起を行ってまいりました。
 今後とも、関係省庁と連携し、個人輸入に関するインターネット取引実態を把握し、必要に応じ注意喚起を行うなど、消費者保護の取組を検討してまいりたいと考えています。

#190
○松沢成文君 よろしくお願いいたします。
 次に、取引DPF提供者の努力義務について、これも質問たくさん出ていましたが、改めてお伺いしますが、本法律案では取引デジタルプラットフォームが講ずる措置を努力義務にとどめておりますが、義務化せずとも取引の適正化及び紛争解決の促進が図られるというふうに、政府は本当に考えているんでしょうか。

#191
○政府参考人(坂田進君) お答えいたします。
 本法案の対象となる取引デジタルプラットフォームには、取引の対象規模や態様においても様々なものが含まれ、当事者同士の取引への関与も多様でございます。
 消費者保護の観点から、規模や態様を問わず幅広い取引デジタルプラットフォームを法の適用対象とする必要があるため、今般、努力義務を課すことといたしました。
 取引デジタルプラットフォーム提供者は講じた措置について開示するものとされており、努力義務ではあるものの、措置や開示を適切に行っていないデジタルプラットフォーム提供者は消費者から信頼を失うことになりかねないことから、おのずと積極的な取組が行われるものと考えております。
 本法律案が成立した暁には、例えば官民協議会の場における議論などを通じて、十分な取組が行われているかどうかなど、取引デジタルプラットフォーム提供者の取組状況について実態把握に努めてまいりたいと考えております。

#192
○松沢成文君 本法案では、内閣総理大臣は取引デジタルプラットフォームが講ずる措置に関する指針を定めるというふうになっておりますけれども、改めて聞きますけど、どんなものを想定しているんでしょうか。

#193
○政府参考人(坂田進君) お答えいたします。
 本法律案において、内閣総理大臣は、取引デジタルプラットフォーム提供者の努力義務としての措置の適切かつ有効な実施に資するため、参考となるべき指針を定めることとしております。
 取引デジタルプラットフォーム提供者が講ずる措置に関する指針としては、例えば、契約の締結後一定期間は消費者が販売業者等に連絡できるようにすること、苦情の申出の方法は消費者が容易に理解できるものとすること、公的書類により身元確認を行うことなどを想定しております。
 また、開示に関する指針としては、例えば消費者が開示された情報に分かりやすいガイダンスによって容易にたどり着けるようにすること等が考えられますが、今後、関係者の御意見をよく聞きながら指針を策定してまいりたいと考えております。
 既にそれぞれの取引デジタルプラットフォーム提供者において一定の自主的な取組が行われつつあることも踏まえると、指針については、取引デジタルプラットフォーム提供者による柔軟な対応の余地を確保し、その創意工夫を阻害しないようにすることが重要であり、この点にも留意してまいりたいと考えております。

#194
○松沢成文君 もう時間ですので、一番最後の質問にしたいと思いますが。
 デジタル・プラットフォーム企業が介在する消費者取引における環境整備等に関する検討会、この検討会の報告では、デジタルプラットフォームに利用される情報通信技術は急速に進展し得るものであり、消費者被害の様態もこれに伴い変化することが想定されることを踏まえ、法の施行後一定期間後に見直しを行うこととすべきであるとされていますが、そこで、法律施行後三年をめどとする見直し規定が設けられたわけであります。しかし、近年のこの情報通信技術は急速に発展をしておりまして、もう日進月歩であります。ですから、様々な被害も、その技術の進展、運用によって変化してくると思うんですね。私は、それを考えると、三年を待たずしてこれ常に検討していって、必要に応じてもう速やかに消費者を守るために制度改正を図るという柔軟な発想が必要だと思います。
 三年規定があるから三年後までゆっくりやりましょうじゃなくて、その辺りについて、大臣、いかがお考えですか。

#195
○国務大臣(井上信治君) 御指摘のとおり、デジタルプラットフォームの分野は日々刻々と変化するものであります。
 本法律案は、消費者利益を保護するため、デジタルプラットフォームの提供者が果たすべき役割を初めて規定するものです。したがって、本法案の見直しに際しては、本法律案の運用開始後、これが適用される範囲においてどのような影響が生じるのか、さらには本法律案の周辺における影響についても幅広く見極める必要があると考えられます。
 そのような見極めをしつつ、適切に検討を行ってまいります。

#196
○松沢成文君 時間ですので終わります。ありがとうございました。

#197
○田村まみ君 国民民主党・新緑風会の田村まみです。今日はよろしくお願いいたします。
 本日は、取引デジタルプラットフォームを利用する消費者の利益の保護に関する法律案について質問をするんですけれども、まずは、先ほど十四時からも、参議院の方では議院運営委員会で、四月二十五日から五月十一日、十七日間のこの期間での緊急事態宣言の発令についての国会報告がありました。
 まさしく今回は、人流の抑制、これが一番大きな違いになってくるという発言が様々な場面でありました。まさしく今回、この人流の抑制というふうになるということは、おうちにいらっしゃる時間が長くなるということで、このいわゆる取引デジタルプラットフォームを利用してのお買物や様々なサービスを提供を受けるという消費者の方たちが増えてくるということですので、非常にこのタイミングでこの法案を議論するというのは私は重要なことだというふうに思いますし、今日の質疑を聞いていても、そして一昨日、私も参考人の方に御質問もさせていただきましたが、第一歩ではあるが、まだまだ検討が必要なところが多いというお言葉もいただきましたので、その点を私自身も心に留めながら議論を進めていきたいというふうに思っています。
 そして、私も実は、先ほど松沢委員が発言されましたけれども、昨日SNSで、私、取引デジタルプラットフォームのこの法律案を名前書いて、これの質疑をしますと書いたら、何の話ですかっていう質問がたくさん来たんですよね。オンラインモールやオンラインマーケットプレイスなんかを利用する、そこの取引だよというふうに伝えたら、ああそういうことかというような理解が広がったんですけど、なかなか、片仮名用語だったとしても、日常的にこの取引デジタルプラットフォームを利用しているというふうにはちょっと使わないんだろうなというのが、私自身も昨日今日の間で実感をしたところですので、もう先ほど苦しい中で答弁されたのを私も聞いて、日本語に直すということではなくて、是非、この法律が施行されるまでに、この法律自体がどういう法律なのか名前を見て分かるように、何か、通称じゃないですけれども、周知のときには是非工夫をいただきたいということだけ申し述べておきたいというふうに思います。
 そしてもう一つ、済みません長くなって、私自身、オンラインではなくてリアルの小売店で働いていましたので、今日もそうした経験を踏まえながら質問していきたいと思います。
 まず初めに、第三条の努力義務についてです。
 この第三条の努力義務の中でも、私自身、一番ポイントになってきているのは、三番目の、販売業者に対し必要に応じ身元確認のための情報提供を求める部分、ここ重要だというふうには思っているんですけれども、まずこの第三条全体、消費者庁参考人に伺いますが、これが義務化ではなく努力義務にとどまる理由、これを教えてください。

#198
○政府参考人(坂田進君) お答えいたします。
 本法案の対象となる取引デジタルプラットフォームには取引の対象、規模や態様においても様々なものが含まれ、当事者同士の取引への関与も多様でございます。消費者保護の観点から、規模や態様を問わず幅広い取引デジタルプラットフォームを法の適用対象とする必要があるため、今般、努力義務を課すこととしたところでございます。
 取引デジタルプラットフォーム提供者は講じた措置について開示するものとされており、努力義務ではあるものの、措置や開示を適切に行っていないデジタルプラットフォーム提供者は消費者から信頼を失うことになりかねないことから、おのずと積極的な取組が行われるものと考えております。
 本法律案が成立した暁には、例えば官民協議会の場における議論などを通じて、十分な取組が行われているかどうかなど、取引デジタルプラットフォーム提供者の取組状況についての実態把握に努めてまいりたいと考えております。

#199
○田村まみ君 今のような理由だということなんですけれども、リアルな店舗、商業施設や販売事業者からしてみると、そういうリアル商業施設に出店するとき、販売事業者のテナント出店時には、相当その管理者、管理事業者の方ですね、ここで、デジタルの場合でいくとこのプラットフォーマーに当たる人たち、施設管理者の方は相当、どういう事業者が出店するのかというのを慎重な審査をします。重大なトラブル発生時には、その施設管理者側の方も連携して対応に当たります。これは消費者からの期待もあるという部分もあります。もし販売事業者の対応に不足があれば、施設管理者の方にも対応を求められることというのは往々にあります。
 こうしたリアルな商業施設とこのオンラインのマーケットプレイス等の事業者、このデジタルプラットフォーマーとの間の公正な競争環境の整備、イコールフッティングの観点、確保の観点ということから、この措置、今回努力義務に終わってしまっているんですけれども、きちっとこのイコールフッティングを確保するという視点で、今日、済みません、大変お忙しい中、経産副大臣、江島副大臣に来ていただきました。
 是非、このオンライン取引の業法を所管する立場として、この努力義務にとどまっていること、イコールフッティングにならないんじゃないかという視点で御見解の方を伺いたいというふうに思います。

#200
○副大臣(江島潔君) まずは、田村委員はもうリアル店舗で消費者と接せられたということで、この消費者保護の観点からこのような御質問いただきまして、本当に心から敬意を表します。
 このコロナ禍で、振り返ってみますと、私もいつの間にかアマゾンや楽天のヘビーユーザーになっておりまして、確かに御懸念の点というのは、私も消費者の立場となったときには本当にそのとおりだなというふうに思っております。
 この商取引でありますけれども、まず対象となる物品、それからサービスの種類、それからオンライン取引か実店舗のリアルな取引かというのは、これはもう本当に今多種多様になってきております。そういう中にあって、この消費者保護あるいは競争環境の整備等のこのルールを作っていくに際しては、これはもう本当に必要に応じて、この業種、業態が様々なものなので、この取引形態ごとの課題を踏まえて整備をしてきているというふうに理解をしております。
 今御指摘をいただきましたこの経産省が所管をしているデジタルプラットフォーム取引透明化法でございますけれども、これは一定規模以上のデジタルプラットフォーム事業者、もう誰でも知っているさっき言ったような企業ですね、要するにこういう一定規模以上の事業者に対して取引条件の変更時の理由説明などの義務を課しているものであります。やはりもう圧倒的なそのジャイアントに対しては新規参入が振り回されているというような事例がありましたので、むしろこの弱小の事業者を守るという観点から作った法律でありまして、それそのものはオンラインかリアルかといったこの取引形態の違いに着目したルールではないという点があります。
 結論から言いますと、このルール整備の在り方というのを今回御指摘の観点から申し述べるのはちょっとなかなか難しい問題であります。
 また、ビジネスの現場におきましては、実店舗を中心としていた企業が、このコロナ禍の中でオンライン取引を拡大をしているというような今動きもございますので、この事業者ごとにオンラインとリアルを様々に組み合わせて事業環境の変化に対応しているという、そういう実態がございます。
 非常に今どんどんとこの販売の現場では変わってきておりますので、しっかり経産省としてもこの辺は把握をしながら、事業者も、併せて消費者ももちろん守っていけるような政策展開をしていきたいと思います。

#201
○田村まみ君 今回のこの法律の中でのイコールフッティング、そして透明化法の中でというのは難しいというふうに今お答えだったので、ちょっと一点、済みません、消費者庁の方に通告してないんですけれども、この間、参考人の質疑の中でも出たことですので、御承知おきだと思うのでちょっと消費者庁の方に確認したいんですけれども、本人確認のルールを、あっ、本人確認の義務化できないのかというところで、正木参考人の方から、そもそも本人確認の手段が決まっていればやれるんじゃないかというような御発言があったんですけれども、こちらの方は議論は全くされずに難しいという判断をされたのか、本人確認のルールを作ってみようというふうに試みられたのか、その点だけちょっとお答えいただけないでしょうか。

#202
○政府参考人(坂田進君) お答えいたします。
 法案の第三条では、第三条の三号におきましては、当該取引デジタルプラットフォームを利用する販売業者等に対して、必要に応じて、その所在に関する情報その他の販売業者等の特定に資する情報の提供を求めることというふうになっておりますので、こういった点を今後指針等で具体化をしていくその中で、先生御指摘の販売業者の確認の方法等も具体化していくということになろうかというふうに思っております。

#203
○田村まみ君 指針でということなんですけれども、一方で、経産省の方は業法としても管理されているわけですので、どのような事業者が出店するかというようなところ、本当にその証明書、身元確認の証明書を出したのが偽造されていれば元も子もないんですけれども、どのような手段で確認できるかという、その身元確認のルールというのは是非、省庁横断的に決めていただくというようなところは是非お願いしておきたいなというふうに思っております。
 その上でなんですが、井上大臣に是非お伺いしたいんですけど、私今言った、その身元確認のルールを決めて身元確認が厳しくなることは、余りこのイノベーション創出とかデジタル社会の発展の阻害要因になるとは思えないんですよね。あくまでやっぱり消費者保護としてやらなきゃいけないと思っているんです。ですので、この対象となる取引デジタルプラットフォーム、規模や取引対象の面で多種多様なことがある中から相当難しいという議論があったんですけれども、特定デジタルプラットフォーム取引透明化法のように規制対象を指定したりとか、企業規模要件で義務と努力義務に差を付けたりしている法令もそのほかにもたくさんあるわけです。
 今回、こうした例に沿って、例えば中小・小規模事業者は努力義務として、大企業は義務化とされなかった、是非されたらよかったというふうに私は意見したいんですけれども、このされなかった、このことについての大臣の御見解を教えていただきたいと思います。

#204
○国務大臣(井上信治君) 危険商品の流通や販売業者の所在不明といった問題は取引デジタルプラットフォームの規模の大小を問わず発生し得ることから、ある一定の規模以上の取引デジタルプラットフォームを区別し、異なる法的責任を負わせることは適当でないと考えています。もっとも、講じるべき措置の具体的内容は取引デジタルプラットフォーム提供者の規模や業態などに応じ異なり得ることから、指針の作成に当たってはそのような違いも考慮してまいりたいと思います。
 なお、特に大手の取引デジタルプラットフォーム提供者については、今回の法律案の提出を前にして自主的な取組の推進を目的とする団体が結成されるなど、既に先取りした動きが見られるところ、本法律案の制定を契機により一層積極的な取組が行われることが期待されます。
 今後、官民協議会の場における議論などを通じて、大手にふさわしい十分な取組が行われているかどうかについてもしっかりと注視してまいります。

#205
○田村まみ君 ありがとうございます。
 これまでも、今日も長らく議論があって、なかなかここは難しいというお答えで、指針でということが続いております。
 済みません、江島副大臣もお忙しい中来ていただきました。一問だけの質問になりましたけど、是非、このデジタルプラットフォームのこの体制が進むことで、いわゆる買物弱者と言われている方たちとか、なかなかアクセスができない方たちの利便性にも高まることなので、私は是非、阻害することなくきちっとした成長は促すべきなんですが、やはりそういう方たちを保護するという意味でいくと、先ほどの身元確認というところは、是非そのルール化というところは省庁連携でやっていただきたいというふうに思います。
 通告はしていないんですけど、意気込み聞いてもいいですか、江島副大臣に。

#206
○副大臣(江島潔君) 先ほども申し上げましたが、田村委員の消費者を思うお気持ち、本当に私もしっかり受け止めております。
 経産省も、この業界を発展をさせるという観点と、そして併せて消費者をしっかり守るという立場からも、これからの政策展開を行っていきたいと思います。

#207
○田村まみ君 ありがとうございます。
 それでは、江島副大臣の方には、質疑の方終わりましたので、委員長のお計らいをお願いいたします。

#208
○委員長(石井浩郎君) 江島副大臣は御退席いただいて結構でございます。

#209
○田村まみ君 続いて、済みません、順番を変えて、四条の出品削除の要請について伺いたいと思います。
 法律案では、内閣総理大臣による取引デジタルプラットフォーム提供者への出品削除等を求める措置が規定されています。問題が発覚したときに第二、第三の被害を防ぐためにも大変重要な措置と考えますが、この措置が指示や命令ではなく行政処分を伴わない要請にとどまる理由、こちらも教えてください。

#210
○政府参考人(坂田進君) お答えいたします。
 本法律案第四条第一項の内閣総理大臣による要請については、まず第一に、取引デジタルプラットフォーム提供者にとって危険商品等の表示に著しい虚偽、誤認表示がある商品等を排除することは安全、安心な取引の場としての自身に対する信頼性を高めることにつながること、第二に、要請に応じた取引デジタルプラットフォーム提供者を免責する規定を設けていること、第三に、要請について公表できることとしていることから、取引デジタルプラットフォーム提供者には十分に応じていただけるものと考えております。
 したがいまして、同条の要請の制度の実効性確保については現時点では必要十分であるというふうに考えております。

#211
○田村まみ君 ここも要請にとどまるということなんですけれども、井上大臣に公表について伺いたいと思います。
 内閣総理大臣が要請をしたときには、四条の二項で、その旨を公表することができる、これもまたできるということで、やるとは書かれていません。私は、せめてやっぱりここの公表はやるというふうに言い切ってほしいというのが私のスタンスです。
 事象が生じてから要請、公表に至るプロセスについて伺います。
 消費者保護の観点、被害を拡大を防ぐという観点でいけば、要請に至ったもの全て事案が公表されるべき、原則になるべきだというふうに私自身は考えますけれども、大臣の見解いかがでしょうか。

#212
○国務大臣(井上信治君) 取引デジタルプラットフォーム上で規格基準に適合しない商品が適合しているかのように表示されて販売されているなど、第四条第一項第一号に該当する虚偽、誤認表示の発生については、消費者庁としては、本法律案に基づく申出制度や官民協議会における情報の交換、消費生活相談の情報等を端緒として把握することになります。その際、特定商取引法等に基づく販売業者等に対する法執行が表示の是正のための手段として機能し得る場合にはその権限を行使して当該表示を是正することになりますが、これが機能し難い場合に、本法案第四条第一項に基づき出品の削除等を要請することになります。
 この場合、消費者等に対し、関連する商品等の購入を控えるよう注意喚起したり、他の取引デジタルプラットフォーム提供者に対して同種の商品等の発見、必要な対応を促す必要があるときは、要請を行った旨を公表することとなります。
 なお、要請に関しては、事案の性質に応じ柔軟な対応を可能とするため、公表できる規定としております。
 全ての要請を公表することは予定しておりませんが、被害拡大が予想されるなど、公表すべき場合については適切に公表が行われるよう運用してまいります。

#213
○田村まみ君 プロセスにのっとって公表する、被害が拡大されるということが予測される場合はというふうにおっしゃっていただいたんですけれども、これまでの様々なデジタルの中での取引であったりとか、この消費者庁の方、国民生活センターの方に寄せられる被害というのは、なかなか、最初その被害が拡大するということが分かっていなくて、後々に拡大していったというものも多く事案としてあったというふうに私は認識をしています。
 なので、そこを見極めるというのも難しいと思いますので、私は、せめて公表に至らなかったとしても、この後にも話します六条に指定されている官民協議会の場を通じながら事例をきちっと共有を、デジタルプラットフォームの業界団体を通じて共有化していただくとかというのは、公表と別で積極的に行っていただきたい、それを要請しておきたいというふうに思います。
 それでは、済みません、その官民協議会の設置について伺いたいと思います。
 ここがどれだけ機能するか、新しい協議会の場ですのでポイントになってくるんですけれども、私は、この官民協議会の設置によって一つ防げるのは、今回の四条に規定されています、ここの効果が少しでも強まるのがこの官民協議会の一つの効果になるんじゃないかというふうに思っているんですけれども。
 消費者庁の方にお伺いします。
 四条の要請の効果について、これまでに起きた事件で、取引デジタルプラットフォームを通じて購入した危険商品により火災が発生したり等々、また、偽ブランドが販売されて住所の表示がでたらめだったというような事例、よく使われていますけれども、このような問題が生じた際の、現行法で、新法がない中での消費者庁の対応について、事態の調査、情報収集から処分に至るまでの一連の流れをお聞かせください。

#214
○政府参考人(高田潔君) お答えいたします。
 委員御指摘の問題事例のうち、大手デジタルプラットフォーム事業者が提供するオンラインマーケットプレイスにおいて、過去に偽ブランド品を出品して販売していた通信販売業者十三業者に対して、令和二年四月、消費者庁として特定商取引法違反を認定し、業務停止命令等の行政処分を行っております。
 現行法下での処分等に至るまでの一連の流れに関しては、今後の法執行に支障が生じるおそれがあることからお答えを差し控えますが、一般論として申し上げれば、販売業者等による特定商取引法に違反する疑いのある行為に接した場合には法律上の権限等に基づき必要な調査を行い、違反が認められる場合には法と証拠に基づき厳正に対処しているところでございます。
 また、モバイルバッテリーの発火事案につきましては、経済産業省が、モバイルバッテリーについては電気用品安全法施行令別表第二のリチウムイオン蓄電池に当たるという通知、通達改正を平成三十年二月一日付けで行っており、平成三十一年二月一日以降はPSEマークのないモバイルバッテリーは販売しないものとなっているものと承知しております。
 また、モバイルバッテリーの発火事案については、平成二十五年六月から令和元年六月までに同種の事故情報が消費者庁に百六十二件寄せられたことも踏まえ、令和元年七月に消費者庁としても注意喚起を行っているところでございます。

#215
○田村まみ君 細かく説明いただいたんですけど、私が一番これを、今お伺いして、改めてお伺いしたいのは、四条がなくても対応ができていたんじゃないかという素朴な疑問が改めて浮かぶんですね。これ、四条があることで何が変わるのかということですよね。ここを、済みません、消費者庁の方、通告、これはっきりとはしていないんですけど、この四条関連でということでお答えいただけないでしょうか。

#216
○政府参考人(高田潔君) お答えいたします。
 やはり法律において明記、明確に書くということと、それから、公表することができる、それから、それに応じて削除した場合には免責になると、特に最後のところがあるというところは意味があると考えております。

#217
○田村まみ君 私自身も、やはりこの免責があるということで素早く対応がプラットフォームができるということは一つ利点だというふうに思いますけれども、正直、今までも消費者庁きちっと対応しながらやれていたわけですので、ここがやはり要請にとどまるというところは、この法律へ明記したことが後押しになると言いながらも、少し弱いままだったんではないかということを指摘して、改めて、実際にこの法律施行されたときの実動の部分ですよね、そこをしっかり担保していただかなければ何のためにこの四条設けたんだという話になると思いますので、是非そこは対応の方、体制も整えてやっていただきたいというふうに思います。
 ちょっと時間が、済みません、短くなってきたので、井上大臣に二つ、官民協議会のことについて、これ通告はしているので、二つお伺いします。
 一つは、議事録の件について伺いたいと思います。
 具体的な個別の事業者名を取り扱ったりとか、具体的な、何でしょう、デジタルプラットフォームのその事業者の事業内容の中身も扱うということなので、相当議事録の内容というのが公開しづらいというふうに私は今認識しています。ただ、それで内容がほぼ非公開になるというのは、本来この官民協議会が設けられる意味には私はそぐわないというふうに思っているので、原則この官民協議会の資料や議事録というのは速やかに、そして内容も詳細に公表すべきと考えますけれども、大臣の御見解いかがでしょうか。

#218
○国務大臣(井上信治君) 官民協議会においては悪質事業者に関する機微情報に該当するものから既に一般に広く公開されている情報に至るまで様々な情報が交換されますが、これらの情報の公開に関する具体的な基準は、官民協議会の組織及び運営に関し必要な事項として官民協議会が定めることとなります。
 したがって、官民協議会の判断次第ではありますが、その庶務を処理する消費者庁としては、官民協議会の活動内容及び構成員の取組に関する情報を公開、周知することで取引デジタルプラットフォームの理解が進み、取引デジタルプラットフォームを利用する消費者の利益の保護に資するものと考えられることから、機微情報に該当しないものについては積極的に公開、周知に取り組んでまいります。

#219
○田村まみ君 この場では機微情報という表現にしかできないんですけど、その機微情報の判断もなかなか、それによって国民が見たときに本当に必要な情報は開示されているのかという疑問も湧く場合もあると思いますので、本当にでき得る限り詳細な情報を、参加されている方々の了承をいただきながら、素早くしていただきたいというふうにお願いしておきたいと思います。
 もう一点官民協議会についてお願いしたいと思います。
 この六条の中には、構成メンバーとして、内閣総理大臣、国の関係行政機関、取引デジタルプラットフォーム提供を構成する団体、国民生活センター、消費者団体というふうに法文上に明記がされております。それ以外に、六条の二項で、必要があると認めるときは、学識経験を有する者その他官民協議会が必要と認める者を加えることができるというふうになっております。
 先ほど私、リアル店舗での経験があるというふうに申し上げましたけれども、消費者保護の対応について考えれば、先んじて百貨店やスーパーなど、いわゆる流通業界団体、このような団体の経験というのは私は非常に有用だというふうに考えております。一昨日、参考人の皆様にもお伺いしたところ、従来の取引ルールを踏まえた意見を出していただけることや、リアルとオンラインの違いを明確にすることが重要だとか、あとは、今後参入者ともなり得る、業界の発展として必要ではないか、こういうような意見から、いいんではないかというようなことを参考人からいただきました。
 取引における消費者問題への対応に長年知見の蓄積のあるこういう小売店舗の代表を官民協議会のメンバーに入れるということ、大臣の御見解いかがでしょうか。

#220
○国務大臣(井上信治君) 官民協議会の構成員は、第七条第二項において、取引デジタルプラットフォームを利用する消費者の利益の保護のために自らが必要な取組を行うものとされていることに照らすと、取引デジタルプラットフォームを利用して行われる取引とは直接に関係しない団体が構成員として参加することは基本的には想定し難いと考えています。
 もっとも、御指摘のとおり、これらの団体が有する知見を官民協議会の取組に活用することが有用となる場合もあると考えられ、官民協議会の判断次第ではありますが、そのような運用を行うことも可能となっております。

#221
○田村まみ君 ありがとうございます。
 ただ、今回、新しくこの取引デジタルプラットフォームの問題が取り上げられるようになって自主的に業界団体をつくられてというような話が再三出ておりますが、既にリアル店舗で営業されているような小売業の事業者の人たちが団体をつくっていて、実はそこの中にもプラットフォーマーとして業をされている事業者もたくさんあるわけなんですよね。
 なので、できれば両方をお持ちの、いわゆる業界を分かっていらっしゃる方、そういう方は、私、今の話でいけば除かれないというふうに考えますので、是非そういう方も入れるという視点を持っていただきたいと思います。どうしても新しくできた業界団体、まあ名前は申し上げませんけど、そちらの方に注目集まりがちなんですけれども、是非そこは柔軟に、リアルとデジタルプラットフォーム両方やっているところ、それを併せ持つところ、そこを入れていただきたいということを最後にお願い申し上げまして、質問を終わりたいと思います。
 ありがとうございました。

#222
○大門実紀史君 大門です。
 このデジプラ法案については賛成でございますし、もうここまで来ると余りお聞きすることもありませんので、とにかく早くCツーC義務規定を実現するということで、各委員から御指摘あったことを早く実現していただきたいということだけ申し上げておきます。
 消費者関係で、言うまでもありませんが、今国会で最大の焦点は、既に何回か取り上げさせていただいておりますけれど、特商法、預託法の契約書面の電子化、デジタル化の問題であります。
 お手元に資料をお配りしておりますけれど、反対する団体が日増しに増えておりまして、前お配りしたときは八十ぐらいだったと思うんですが、今は百二十、この資料は三ですが、更に二つ増えて百二十五団体。京都府の生活協同組合連合会と群馬県の弁護士会がこれに加わって百二十五団体の方が、急速にこの反対の声を、声明を上げておられるということでございます。
 皆さん、ふだんは消費者相談、いろんなことに現場で苦労されている方々がこれだけ反対をされているということになっております。消費者庁提案の法改正にこんなに反対が急速に広がっているというのは消費者庁始まって以来ではないかというふうに思います。そういう事態であります。
 また、二枚目に、これは立憲民主党さんからもらった資料でありますけれど、昨日、衆議院の本会議で、立憲民主党、国民民主党、我が党の共同提案で、対案という形で法案を出しました。二つ目が、その申し上げた契約書面のデジタル化をしないということが主な柱の法案を提出したわけであります。
 本来なら、衆議院から送られてきたときに質疑をすべきだと、私もそう思うんですけれども、実は昨日、衆議院本会議で立憲民主党の柚木議員が、柚木さんがもう呼びかけているんですね。与野党でこの点、この点での修正協議をやりましょうと、消費者庁がやらないのなら国会でやりましょうということを呼びかけておられる関係で、参議院に来る前に、できれば与野党で修正、あるいはもう消費者庁自身が削除なりやってもらいたいと思うんですけれども、そういうことがありますので、参議院に来る前が非常に大事な状況になっているので、今回も、今日も質問させていただきたいということでございます。
 まず、井上大臣の現段階での認識を伺いますけれども、特商法、預託法の改正、特に預託法の改正は長年の、私もジャパンライフ問題やってきましたけれど、長年の現場からの要望でございました。特に預託法は、消費者庁は改正する必要なしということを私にもずっと言ってきたような経過があったんですね。
 ところが、参議院自民党の衛藤晟一さんが消費者担当大臣になられたときに、私は衛藤さんに、もう長い付き合いでございますので、これやらなくていいんですかということを申し上げたら、衛藤さんは、あの人むきになって、やると。そういうところはいい人なんですね、あの方は。それで、事務方に指示をして、特商法と預託法の改正を政治主導でやって、で、いい改正案が出てくるということで現場の皆さんも喜んでいたわけですね。
 ところが、ところが、急に突然、契約書面のデジタル化が入ってきたために、一歩前進、二歩前進どころかマイナスの法案になってしまったということで、せっかくのいい改正案だったのに泥を塗ったという関係になります。
 今まで、消費者関係の法案というのは全て全会一致だったのではないかというふうに記憶しております。不十分さはあっても、絶えず一歩前進、半歩前進と、ないよりましというのがあって全会一致で来たんだというふうに思いますけれども。大体、対立するものじゃないんですよね、消費者関係というのは、与野党とかですね。ところが、今回初めてこのままでは全会一致にならないであろうというような事態になっておりまして、仮に数の上で通したとしても、初めて全会一致じゃない消費者庁提案の法案になる可能性が非常に高い状況に今なっているということであります。
 井上大臣にお聞きしますけれど、これは消費者庁始まって以来のような事態に今なりつつあるわけですけど、この事態を招いたということに大臣は責任をお感じになっていますか。

#223
○国務大臣(井上信治君) 特商法の改正についての御質問かと思いますけれども、これからの特商法の審議の中でそれぞれ与野党の皆さんの御理解をいただくように努力をしてまいりたいと思います。

#224
○大門実紀史君 もう少し責任感じてほしいんですけどね。
 ちょっと経過を申し上げますが、経過からおかしいんですよね、これね。なぜこんなことになったかという経過がおかしいんですね。
 昨年の十一月九日に規制改革推進会議のワーキンググループの会議がございまして、そこで、規制改革推進会議の方から、ワーキンググループの方から、特商法のうちの特定継続的役務提供というのがありますが、特定役務としておきますが、これは七つの取引の類型、特に危ない取引を類型を決めているんですけど、ただ、そうはいっても、そのうちの、今このデジタル化、コロナ対応の下でオンラインの英会話学習が広がっていると、それだけは、全てオンラインでやっているので、紙の契約書じゃなくてオンラインで完結できるようにしてほしいという具体的な要望があって、それを規制改革推進会議のワーキンググループで提案があって、消費者庁の方は、本来なら消費者団体の意見を聞くべきなんだけれども、その場でやりますと即答しているわけですね。
 ただ、そうはいっても、こういう時期ですのでオンライン学習広がっておりますから、まともな事業者も多いわけですから、そこだけ何とかしてあげるということならばこれはやりようがあったかと思うんですけれども、それが後で違うことになるわけですね。
 しかし、まだ、十二月の二十一日の規制改革推進会議、二回目です、の第二回の議長・座長会合というのがございまして、これは、いろいろ規制改革の提案をしてその答えをもらうというふうなまとめの会議でありますが、ここに消費者庁からの正式な回答のペーパーが出まして、ここでも、特定継続的役務提供、特定役務についてだけ書面デジタル化をやりますと、全部じゃなくてね、今回のようにですね、というような回答になっていたわけで、ここまでは、去年の十二月の二十一日の段階までは、全部やるんじゃなくてオンライン学習とか一定の部分だけやりますという提案だったんですよね。
 ところが、年が明けて一月十四日になりますと、消費者庁が消費者委員会に提案したのが、今大問題になっておりますけど、その特定役務だけじゃなくて、訪問販売、連鎖取引、マルチ商法ですね、全て、全ての書面をデジタル化することを可能にすると、そういう方向で進めるという提案が一月十四日の消費者委員会に出てきたわけであります。突然出てきたんですね。十二月まで言っていたことと違う、広げちゃったわけでございます。
 昨日、私、内閣委員会でデジタルの質問したときに、規制改革推進室の参考人に来ていただいて、この問題について聞きました。
 すると、内閣府の規制改革推進室の参考人の方が説明してくれたんですけれども、規制改革推進会議が求めたのは、今申し上げた特定継続的役務提供、特定役務だけだったんですね。ところが、これ参考人が言うんですよ、内閣府の参考人が言うんですが、ところが、規制改革会議が想定もしていない、調査の対象にもしていなかったにもかかわらず、訪問販売、連鎖取引までやると消費者庁の方から積極的に言ってきたということなんですね。これは議事録残っておりますから見てほしいんですよね。
 じゃ、なぜ、規制改革推進会議も求めていないのに、突然消費者庁自ら積極的に、求められてもいないことに全部やると、訪問販売、連鎖、マルチまで全部やると広げたのかと。十二月二十一日から一月十四日の消費者委員会の間に何があったのかと、これが最大の疑問でミステリーなんですね。なぜ変えなきゃいけなかったかと。
 私、ちょっとこの関係長いものですからいろんな関係者、知り合いおりまして、ほかの省庁にも伝わっている話ですので聞いてみました。
 率直に大臣に聞きたいんですけど、事務方は特定役務だけやりますということを大臣に報告したときに、大臣の方から、言われたことだけやるんじゃなくて、自ら進んで全部やれという指示をされたと。──ちょっとあなた、手を挙げないで、大臣に聞いているんだから。と指示されたというふうに関係者から聞いておりますが、大臣、事実ですか。

#225
○国務大臣(井上信治君) 新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止に向けて新たな日常が模索される中で、経済社会のデジタル化が必要不可欠なものとなっております。
 そのような状況下において、政府全体におけるデジタル化の議論の中で、規制改革推進会議成長戦略ワーキング・グループにおいて特定継続的役務提供における契約書面の扱いが取り上げられました。また、規制改革推進会議の事務局である規制改革推進室から、各省庁の所管法における全ての民民手続の書面規制について、法改正が必要な事項の検討依頼がありました。
 これらを受けて、消費者庁においてデジタル化について検討を行い、消費者の利便性の向上や消費者利益の擁護の観点なども考慮し、特定商取引法等において、消費者の承諾を得た場合に限り契約書面等の電磁的方法による提供を可能とする改正を行うこととしたものです。

#226
○大門実紀史君 聞いたことに答えていただけますか。
 十二月の二十一日の時点から一月十四日に変わったときの、大臣の御指示があったんですかと、これだけお答えください。

#227
○国務大臣(井上信治君) 消費者庁の中において様々な検討をさせていただきました。

#228
○大門実紀史君 今大臣が読まれた答弁書と私が委嘱審査のときに高田さんが言ったのと、同じことを言っているんですよ。そういうことを聞いているんじゃないんですよ。もっとリアルなこと聞いているわけですね。高田さん、いいんです、あなた、今日は。大臣とやっているんだから。
 それじゃ、もう一つ聞きますけれど、簡単に言えば、オンライン学習への対応だけやっていれば、やればよかったんですよ。それをもう何か分からない、こういうふうに広げちゃったことからこの大問題になっているわけですよね。
 じゃ、御自分の指示かどうかはちょっと明確に言われないけれども、少なくとも特定役務だったものを全体に広げたということの責任は、大臣としてそれは当然ありますね。大臣に聞いているんですよ。大臣に聞いている。いいよ、あなたは。

#229
○国務大臣(井上信治君) 当然、国会に提出している法案でありますから、その法案の内容については責任があるというふうに認識しております。

#230
○大門実紀史君 それならば、その責任において聞きますけれど、この全部に広げるという、取引一般じゃないんですよね、特商法の世界なんですよね、消費者保護の世界なんですよね。いろんな積み重ねでやってきた世界なんですね。そこの全部に広げるということの影響というのは、これだけ反対が広がるということも含めて、想像できなかったんですか、担当大臣として。

#231
○国務大臣(井上信治君) もちろん、様々な御意見があるということは当然のことだと思っています。

#232
○大門実紀史君 じゃ、今これだけ広がっていることについてどう思われているんですか。

#233
○国務大臣(井上信治君) 繰り返しになりますが、様々な御意見があるということは当然のことだと思っています。

#234
○大門実紀史君 これだけ現場でやってきた方々は、様々な御意見じゃないんですよ。様々、あれこれじゃないんですよ、これだけの方々が言っているのは。どういう認識ですか、それ。どういう認識でそういう様々になるんです、これが。
 じゃ、高田さん、どうしてもしゃべりたいなら一言ね。高田さんは、少なくとも何年もやってきていますよね。これ、全体に広げたことでこれだけの反対が出ると。前代未聞ですよ、消費者庁始まって以来。想像もできなかったんですか、広げたことについて。

#235
○政府参考人(高田潔君) お答えいたします。
 まず、委員御指摘のとおり、規制改革推進会議成長戦略ワーキング・グループにおいて特定継続的役務提供における契約書面の扱いが取り上げられたのは事実でございます。ただし、規制改革推進会議の事務局である規制改革推進室から、各省庁の所管法における全ての民民手続の書面規制について、法改正が必要な事項の検討依頼がございました。つまり、親会議の方では特定継続役務、事務局からは全てのということが来ておりますので、ですから、全てについて検討しました。
 もちろん、委員御指摘の批判、重々承知しております。それらの批判をしっかりと受け止めまして、政令、省令、通達などを通じまして、消費者被害防止のためになるような制度になりますよう、消費者団体などの御意見も丁寧に伺いながら慎重に制度設計を進めていきたいと考えております。

#236
○大門実紀史君 私、大臣、あなたの政治判断が事務方も板挟みにしているんですよ、現場から言われて。現場からすごいですよ。そういうことをもっと責任感持った方がいいよ、あなたは、本当に。
 それで、井上大臣は昨日、衆議院本会議で柚木議員の答弁で、悪質事業者に悪用されないように、まあ政省令でしょうけれども、例えば口頭や電話だけの承諾は認めないというふうなことを考えておりますと。これはどういう意味ですか。どういう仕組みですか。高田さんでいいです、どうぞ。

#237
○政府参考人(高田潔君) お答えいたします。
 承諾の実質化、非常に重要なものでございます。例えば、電話や口頭による承諾だけでは真に承諾を得たかどうかが曖昧になる可能性がございますので、それは外した方がいいのではないかと現時点では考えておりますが、それ以外のいろんな面につきまして、皆様の意見を丁寧に聞いて、政省令、通達など、しっかり制度設計を考えたいと思います。

#238
○大門実紀史君 これは昨日の本会議でもありましたが、菅総理も言われて、麻生副総理も高田さんに、戻ってこいとつかまえてまで、しっかりやれと、参議院のインターネット中継の動画に残っておりますから、その映像がね。それぐらいしっかりやれと言われたことで、出てきたのが、ちょっと驚いたんですが、口頭や電話だけの承諾は認めないと。
 つまり、あなたは、紙の契約書が一応原則だけれども、デジタルでも契約できますよ、メールで契約書を送ることもできますよというようなことですかね。この確認は口頭や電話だけでは駄目ですよということですよね。あなたが、もうちょっと聞いてね、あなたがデジタルでやるかどうかというのを電話や口頭だけで確認するのは駄目だということですね。
 じゃ、何で確認するかなんですね。じゃ、紙を送って、確認書を送って、私はデジタルでやりますと確認書、紙を送って戻してもらうんだったら、これ元々紙の世界で、こんなのデジタル化じゃないんですよね。
 そうすると考えられるのは、メールで送って、デジタルで契約書送ること可能ですよとメールで送って、はい、そうしますといったら、その方はメールで返事をするか、あるいは、そのメールにリンクがあって、そこをクリックしたらそこからデジタルで契約ができるようになるということになると、これ結局全部デジタルの世界で、何もこの消費者被害が、皆さんがもう大変心配しているのは、デジタルだけで完結すると、もういろんな経験されているから、私もそうですけど、いろんなことになりますよと言っているにもかかわらず、この口頭や電話だけの承諾は認めないと、代わりにメールで確認しますだったら、何も変わらないということになるんじゃないですか。

#239
○政府参考人(高田潔君) お答えいたします。
 口頭や電話は承諾とは考えないというのは現時点で考えている一つの例でございまして、それ以外どのような実質的な承諾の取り方があるか、いろんな方の意見を伺いながら慎重に考えたいと思います。まだそれは一つの例でございます。

#240
○大門実紀史君 例にもならないですよ。
 でも、もう私、最初に御提案して、政省令でやれるならよっぽど考えないとできませんよということ言って、もう一か月近くなりますけど、出てきたのがこんな話なのでちょっと驚いたから聞いているんだけど、これでは何のあれにもなりませんよね。
 もっと重く受け止めないと、政省令で本当に歯止め掛けられるのかと。私はできないと思うからもう修正、削除するしかないと思っておりますけれど、できるならやってみろと思いますし、それはちょっとウルトラCしかないですよね、これね。もうこの部分の施行を何らかの形で変えるとか、そこまで考えないと歯止めできませんよ。こんな口頭や電話だけの承諾は認めないなんて、こんなこと言っていたら、何の歯止めにもなりませんよ。
 例えば、仮にデジタルでやるとしても、そのデジタルに第三者を関与する、第三者が、おじいちゃん、おばあちゃんだけじゃなくて第三者が関与するとか、もうそういう仕組みをつくらない限り、デジタルの世界で歯止めを掛けようと思うと、つまり、人をそこに、第三者を関与するとかそういうことでない限り、デジタルの世界で歯止めを掛けるというのは無理ですよ。
 それぐらいちょっと想像はできると思うんですが、いかがですか。

#241
○政府参考人(高田潔君) 繰り返しになりますが、いろんな方の御意見、消費者団体等の意見を丁寧に伺いながら、慎重な制度設計、政省令、通達などで考えたいと思います。

#242
○大門実紀史君 何といいますかね、ですから、私、実は法制局に政省令で歯止め掛ける方法を幾つも検討してもらったんですけれど、私も最初は何かあるのかと思っていたんですが、結局、結局、今申し上げたようなこととか、相当のものがない限り歯止めは難しいというふうに私なりの結論を得ております。
 通常と違って、通常は、この国会審議とか附帯決議とかそういうものを受けて、それから政省令に反映するというのが通常のあれですけど、今回の場合は、これから審議が始まっていきますけれど、審議の中で一定のものが示されないと法案に対する態度は違うということも踏まえて、今まで余り法案が通る前にこういう政省令考えているなんてことは言わないようなことで来ましたけど、今回、一定のもの示さないと、法案に対する、消費者庁始まって以来全会一致じゃないという事態を招くことになりかねないということも含めて、もうちょっとリアリティーのあるものを早急に示していただきたいということを申し上げて、今日は終わりたいと思います。
 ありがとうございました。

#243
○委員長(石井浩郎君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。
 これより討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。
 取引デジタルプラットフォームを利用する消費者の利益の保護に関する法律案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕

#244
○委員長(石井浩郎君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 この際、宮沢君から発言を求められておりますので、これを許します。宮沢由佳君。

#245
○宮沢由佳君 私は、ただいま可決されました取引デジタルプラットフォームを利用する消費者の利益の保護に関する法律案に対し、自由民主党・国民の声、立憲民主・社民、公明党、日本維新の会、国民民主党・新緑風会及び日本共産党の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。
 案文を朗読いたします。
    取引デジタルプラットフォームを利用する消費者の利益の保護に関する法律案に対する附帯決議(案)
  政府は、本法の施行に当たり、次の諸点について適切な措置を講ずるべきである。
 一 売主が消費者(非事業者である個人)であるCtoC取引の「場」となるデジタルプラットフォームの提供者の役割について検討を行い、消費者の利益の保護の観点から、必要があると認めるときは、法改正を含め所要の措置を講ずること。
 二 売主が事業者であるかどうかを判断するための基準については、悪質な事業者による潜脱に用いられないことにも留意しつつ、買主が予期せぬ不利益を被らないよう、可能な限り明確化を図ること。またその際、本法を含む通信販売に係る規制の在り方を十分に踏まえて検討すること。
 三 本法第三条で、取引デジタルプラットフォーム提供者が努力義務として講ずるべきとされている措置等の実施状況について実態把握に努めるとともに、必要に応じ、消費者の利益の保護の観点から、更なる実効性の確保について検討を行い、必要があると認めるときは、法改正を含め所要の措置を講ずること。
 四 本法第四条の取引デジタルプラットフォームの利用の停止等に係る要請等に基づく措置の実施状況について実態把握に努めること。また、消費者の利益の保護の観点から、更なる実効性の確保について検討を行い、必要があると認めるときは、法改正を含め所要の措置を講ずること。
 五 本法第四条第一項第一号の著しく事実に相違する表示等の解釈については、商品の安全性の判断に資する事項等を表示しないことをもって消費者が誤認する場合を含むものであることを明らかにすること。
 六 本法第四条第一項第一号の「商品の性能又は特定権利若しくは役務の内容に関する重要事項として内閣府令で定めるもの」については、取引デジタルプラットフォームにおける消費者被害の実態を踏まえたうえで定めること。また、消費者被害の実態や情報通信技術の発展を踏まえて適宜検討を加え、必要に応じ機動的に内閣府令の改正を行うこと。
 七 本法第五条第一項の「内閣府令で定める額」を定めるに当たっては、取引デジタルプラットフォームを利用して行われる取引における消費者被害の実態に照らし、必要十分な消費者が開示請求制度を利用できるよう、適切な額とすること。
 八 デジタルプラットフォームに利用される情報通信技術は急速に進展し得るものであるため、本法第五条第一項の販売業者等情報を内閣府令において定めるに当たっては、消費者が自己の債権を行使するために必要かつ十分な範囲の情報が開示請求の対象となるようにするとともに、必要に応じ機動的に内閣府令の改正を行うこと。
 九 本法第十条に基づく内閣総理大臣に対する申出制度については、消費者等から様々な情報の提供を受けることにより法執行や注意喚起等に十分活用できるものでもあることから、広く周知徹底を図ること。
 十 いわゆる情報商材等を取扱う販売業者等が参加する取引デジタルプラットフォームや、SNSを利用して行われる取引における消費者被害の実態の把握を行い、必要があると認めるときは、所要の措置を講ずること。
 十一 デジタル広告、不正又は悪質なレビュー、パーソナルデータのプロファイリングに基づく表示等の課題について、消費者の利益の保護の観点から検討を行い、必要があると認めるときは、所要の措置を講ずること。
 十二 外国会社との消費者被害の解決を促進させるため、関係省庁が連携して会社法第九百三十三条第一項第一号の定める外国会社登記における代表者登記義務を周知するとともにその履行を促すこと。また、関係省庁が連携して販売業者等又は取引デジタルプラットフォーム提供者たる外国会社の事業が不法な目的に基づいて行われた事案の把握に努め、そのような事案を把握したときには、会社法第八百二十七条第一項の定める取引継続禁止命令の申立てを検討すること。
 十三 CtoC取引を含めたデジタルプラットフォームにおける取引に関する紛争を効率的・実効的に解決するためのオンラインによる手続が可能な裁判外紛争解決手続(ODR)の提供について検討を行い、必要があると認めるときは、所要の措置を講ずること。
 十四 本法の制定趣旨や各条項の解釈等について、消費者、取引デジタルプラットフォーム提供者、販売業者等、関係行政機関などに対して十分な周知徹底を図ること。
 十五 消費者が取引デジタルプラットフォームを適切に利用できるよう、デジタル社会において身に付けるべき知識を習得するための消費者教育を充実すること。特に、令和四年四月からの成年年齢の引下げの影響を受ける若年者や、「新しい生活様式」として利用が拡大している高齢者に対して積極的に取り組むこと。
 十六 デジタルプラットフォームに利用される情報通信技術の急速な進展に伴う消費者被害の複雑化・多様化や、海外の行政機関との連携の必要性に鑑み、消費者庁その他の関係省庁の予算、機構・定員を十分確保すること。
   右決議する。
 以上でございます。
 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。

#246
○委員長(石井浩郎君) ただいま宮沢君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。
 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕

#247
○委員長(石井浩郎君) 全会一致と認めます。よって、宮沢君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。
 ただいまの決議に対し、井上内閣府特命担当大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。井上内閣府特命担当大臣。

#248
○国務大臣(井上信治君) ただいま御決議いただきました附帯決議につきましては、その趣旨を十分尊重してまいります。

#249
○委員長(石井浩郎君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

#250
○委員長(石井浩郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後五時九分散会
ソース: 国立国会図書館
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