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2021/04/07 第204回国会 衆議院 第204回国会 衆議院 厚生労働委員会 第9号 令和3年4月7日
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2021/04/07 第204回国会 衆議院

第204回国会 衆議院 厚生労働委員会 第9号 令和3年4月7日

#1
令和三年四月七日(水曜日)
    午前九時開議
 出席委員
   委員長 とかしきなおみ君
   理事 大岡 敏孝君 理事 門  博文君
   理事 菅原 一秀君 理事 長尾  敬君
   理事 橋本  岳君 理事 中島 克仁君
   理事 長妻  昭君 理事 伊佐 進一君
      青山 周平君    安藤 高夫君
      安藤  裕君    上野 宏史君
      尾身 朝子君    大串 正樹君
      大隈 和英君    加藤 寛治君
      金子万寿夫君    木村 哲也君
      木村 弥生君    国光あやの君
      小島 敏文君    後藤田正純君
      高村 正大君    佐藤 明男君
      塩崎 恭久君    繁本  護君
      杉田 水脈君    田畑 裕明君
      武井 俊輔君    百武 公親君
      藤原  崇君    古田 圭一君
      宮崎 政久君    八木 哲也君
      山田 美樹君    渡辺 孝一君
      稲富 修二君    尾辻かな子君
      大島  敦君    川内 博史君
      白石 洋一君    津村 啓介君
      西村智奈美君    山川百合子君
      山井 和則君    吉田 統彦君
      早稲田夕季君    高木美智代君
      桝屋 敬悟君    宮本  徹君
      青山 雅幸君    高井 崇志君
    …………………………………
   厚生労働大臣       田村 憲久君
   内閣府副大臣       藤井比早之君
   文部科学副大臣      丹羽 秀樹君
   厚生労働副大臣     三原じゅん子君
   厚生労働副大臣      山本 博司君
   文部科学大臣政務官    鰐淵 洋子君
   厚生労働大臣政務官    大隈 和英君
   厚生労働大臣政務官    こやり隆史君
   政府参考人
   (内閣府大臣官房審議官) 難波 健太君
   政府参考人
   (総務省大臣官房審議官) 渡邊  輝君
   政府参考人
   (総務省大臣官房審議官) 岩佐 哲也君
   政府参考人
   (法務省大臣官房審議官) 保坂 和人君
   政府参考人
   (文部科学省大臣官房学習基盤審議官)       塩見みづ枝君
   政府参考人
   (文部科学省大臣官房審議官)           川中 文治君
   政府参考人
   (文部科学省大臣官房審議官)           塩崎 正晴君
   政府参考人
   (文部科学省科学技術・学術政策局科学技術・学術総括官)          合田 哲雄君
   政府参考人
   (厚生労働省大臣官房総括審議官)         山田 雅彦君
   政府参考人
   (厚生労働省大臣官房生活衛生・食品安全審議官)  浅沼 一成君
   政府参考人
   (厚生労働省医政局長)  迫井 正深君
   政府参考人
   (厚生労働省健康局長)  正林 督章君
   政府参考人
   (厚生労働省医薬・生活衛生局長)         鎌田 光明君
   政府参考人
   (厚生労働省労働基準局長)            吉永 和生君
   政府参考人
   (厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部長)    赤澤 公省君
   政府参考人
   (厚生労働省保険局長)  浜谷 浩樹君
   政府参考人
   (厚生労働省政策統括官) 鈴木英二郎君
   参考人
   (独立行政法人地域医療機能推進機構理事長)    尾身  茂君
   厚生労働委員会専門員   吉川美由紀君
    ―――――――――――――
委員の異動
四月七日
 辞任         補欠選任
  青山 周平君     安藤  裕君
  木村 次郎君     杉田 水脈君
  国光あやの君     古田 圭一君
  小島 敏文君     金子万寿夫君
  後藤 茂之君     藤原  崇君
  田畑 裕明君     加藤 寛治君
  武井 俊輔君     宮崎 政久君
  白石 洋一君     吉田 統彦君
同日
 辞任         補欠選任
  安藤  裕君     青山 周平君
  加藤 寛治君     田畑 裕明君
  金子万寿夫君     八木 哲也君
  杉田 水脈君     尾身 朝子君
  藤原  崇君     後藤 茂之君
  古田 圭一君     国光あやの君
  宮崎 政久君     武井 俊輔君
  吉田 統彦君     白石 洋一君
同日
 辞任         補欠選任
  尾身 朝子君     木村 次郎君
  八木 哲也君     小島 敏文君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 参考人出頭要求に関する件
 良質かつ適切な医療を効率的に提供する体制の確保を推進するための医療法等の一部を改正する法律案(内閣提出第一七号)
 新型コロナウイルス感染症対応医療従事者等を慰労するための給付金の支給に関する法律案(中島克仁君外七名提出、衆法第一号)
     ――――◇―――――

#2
○とかしき委員長 これより会議を開きます。
 内閣提出、良質かつ適切な医療を効率的に提供する体制の確保を推進するための医療法等の一部を改正する法律案及びこれに対する中島克仁君外一名提出の修正案並びに中島克仁君外七名提出、新型コロナウイルス感染症対応医療従事者等を慰労するための給付金の支給に関する法律案の両案及び修正案を議題といたします。
 この際、お諮りいたします。
 両案及び修正案審査のため、本日、参考人として独立行政法人地域医療機能推進機構理事長尾身茂君の出席を求め、意見を聴取し、また、政府参考人として内閣府大臣官房審議官難波健太君、総務省大臣官房審議官渡邊輝君、法務省大臣官房審議官保坂和人君、文部科学省大臣官房学習基盤審議官塩見みづ枝君、大臣官房審議官川中文治君、大臣官房審議官塩崎正晴君、科学技術・学術政策局科学技術・学術総括官合田哲雄君、厚生労働省大臣官房総括審議官山田雅彦君、大臣官房生活衛生・食品安全審議官浅沼一成君、医政局長迫井正深君、健康局長正林督章君、医薬・生活衛生局長鎌田光明君、労働基準局長吉永和生君、社会・援護局障害保健福祉部長赤澤公省君、保険局長浜谷浩樹君の出席を求め、説明を聴取したいと存じますが、御異議ありませんでしょうか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

#3
○とかしき委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    ―――――――――――――

#4
○とかしき委員長 質疑の申出がありますので、順次これを許します。国光あやのさん。

#5
○国光委員 茨城六区選出の衆議院議員の国光あやのでございます。
 本日は、質問の機会をいただきまして、大変ありがとうございます。
 まずもって、厚生労働省、田村大臣、そして三原副大臣、こやり政務官、そして今日いらっしゃる皆様方、本当に多忙の中、本法案の取りまとめ、そして審議をこなされていることを、心からまず敬意を表したいと思います。
 ただ、国民の今の一番の関心は、今、コロナの第四波が大阪で、今日、大阪の委員長も、そしてまた先生方の中に大阪が御地元の方もいらっしゃいますけれども、三人もいらっしゃいますね、たくさんいらっしゃると思うんですけれども、なかなか、また第三波のような混乱になったらどうしようということが一番国民にとっては不安だと思います。
 本法案も、もちろん医師の働き方改革もありますが、少しそれは先の話なので、一番この法案の中でやはり重要なことというのは、医療計画の中に感染症を位置づける。これは、たしか新型インフルエンザの流行のときもこの議論はあったと思いますが、そのときはペンディングになりましたけれども、今まさに法律改正によってしっかり感染症も位置づけるということは非常に意義があることだと思います。
 ただ、医療計画、計画は計画です、計画というのは実行されないと意味がないと思います。足下のコロナの感染状況、第三波のときに何が起こったか。私の地元もそうでしたし、先生方の御地元もそうだったと思いますが、計画は確かに、昨年、病床を幾つ用意する、出ていました。ステージ1、2、3、4に合わせてどうする、出ていました。国民はそれを見て安心を多分できたと思いますが、実際は、なかなか病床が空かなくて本当に困りました。やはり有事のときに大事なことというのは、計画が計画倒れに終わらないことだと思います。
 私も、今でも、先週もコロナを受けて重点医療機関で外来をやらせていただいたんですが、やはり、そこの院長先生から中堅や若手の先生がみんな言うんですね、また第三波のように。その病院は重点医療機関です、患者さんを受けています。でも、彼らが困っていたのは、ほかの病院が診てくれない。うなずいていらっしゃいますけれども。そして、本来受けると計画を出していた病院が、いろいろな理由をつけて拒否権を発動します。
 主な論点は三つあるんだと思うんですね。患者さんが増えたときに、大阪はまさにそうだと思います、どの病院がコロナの患者さんを主でファーストコール的にまず受けるんですか。プライオリティーの問題。これは、みんな大体お見合いします。大臣の御地元はそうでもないかもしれませんが、多くのところではそうなっちゃいます。
 それで、大体皆さんは言うんですね。あの病院だって診てないじゃないか、国光先生、あの病院に言ってくださいよと。私は、茨城だけじゃなくて、たくさんの、去年から、病院からそういうレスキューコールや、はっきり言ってクレームですね、いただいております。その意思決定を誰がやるんでしょうか。
 医療法は、そして医師法は、都道府県の主体性に委ねる。それはいいことだと思います。ただ、それは平時のときは意味があると思います。ただ、実際に有事が起こっています。去年そしてこの一月の状況はどうだったでしょうか、先生方。なかなか決まらない。
 是非お願いしたいことは三つ。
 まず、やはり公立・公的病院から体制は考えてみるんじゃないんですかね。市立病院、県立病院、先生方の御地元はどれぐらいエフォート、努力されていらっしゃるでしょうか。いや、している病院もあると思いますが、その意思決定はすぐできたでしょうか。
 そして二つ目。大学病院があります。大学病院は特定機能病院です。確かにがんの患者さんもいらっしゃる、免疫不全の方もいらっしゃる。でも、第四波、ステージ4クラスになってくると、やはり大学病院だって協力していただかなきゃいけない。
 そして三つ目に、民間病院も、特に下り患者とよく最近言いますけれども、回復基調にある患者さんはやはり受けてほしい。
 この三つなんじゃないかと思います。
 ここで、まず厚労省にお伺いしますけれども、一番冒頭の、公立病院や公的病院、具体的には言いませんけれども、大阪でもまさにそれを期待されている声があられるんじゃないんでしょうか。それらの病院によっぽどの特殊事情がない限り、コロナの患者さんが、今、病床稼働率が大阪で八〇パーを超えている、特に重症の患者さん。一体その人たちの命を誰が守るんでしょう。それは都道府県任せでいいんでしょうか。都道府県はそれほど医療機関に強く言えるんでしょうか。それはやはり、国のもう少し力強い方針、プリンシプルが要るんじゃないかと私自身は思いますが、いかがでしょう。

#6
○迫井政府参考人 御答弁申し上げます。
 議員御指摘のとおり、まずは、これまで都道府県で確保していただいた病床、これにつきまして、考え方といたしまして、患者を受け入れる場面で、医療従事者の確保の調整でございますとか、一般医療との両立を図る、こういったことを都道府県を中心にやっていただいておりますけれども、受入れが難しいという実態がございましたし、それから、確保病床として計上されていても、都道府県と医療機関で実際に認識が違っておりまして、即応病床として利用できなかったというような実態がございました。
 こういった点から、必ずしも患者が確実に受け入れていただけなかったという場合があったことも踏まえまして、三月末に事務連絡を改めて発出をさせていただいております。
 それは、各都道府県に対して、改めまして、医療機関との間で、既に確保しているコロナ病床が確実に機能する、そういったことであるかの点検をお願いする。
 それから、即応病床というのはこういうことなんだということを、具体的に申し上げますと、医療従事者それから設備の確保、ゾーニング、こういったことでコロナの患者の受入れに必要な設備が完了していて、すぐにコロナ患者を受け入れることができる病床であるというようなことを認識を共有していただきたい。
 それから、これは先ほど委員御指摘のとおりでありますが、重症者は大学病院を始めとした高度な医療機関で、それから、中等症者は地域の中核的な、これは公立、公的が主になっているケースが多いと思いますけれども、医療機関で対応する、あるいは、後方支援の病床について民間医療機関にしっかり支援をしていただく。
 こういった地域における医療機関の役割分担、連携の徹底、こういったことを行うことで、確実にコロナ患者を受け入れていただけるような体制構築を都道府県にお願いするというふうにしておりまして、こうした点を事務連絡で明確に記述するとともに、都道府県に対しまして、複数回、ウェブの会議などを使って周知あるいは対話をしているところでございまして、今後とも、都道府県から相談があった場合には、国からも公的医療機関を含めた医療機関に対して働きかけを行うといったことも含めまして、個別の事情に応じて協力をしてきたところでございまして、引き続き、こういった対応を、都道府県の担当者と密に連携を取りながら、体制を構築してまいりたいと考えています。

#7
○国光委員 ありがとうございます。御努力を本当に感謝申し上げます。是非、働きかけが、その事務連絡が、今、迫井局長がおっしゃった内容が実効性を持つようにしていただきたいと思います。
 お願いベースでどこまで医療機関は動くんでしょうか。それが今本当に問い直されていると思いますので、都道府県知事が、最後、要請という伝家の宝刀もありますが、なかなかこれは勇気が要ることです。一部のキャラ立ちをされていらっしゃる都道府県知事さん以外は非常に勇気が要ることです。それを国が後押しをしっかりしていただきたいというふうに私は思います。
 続きまして、大学病院の件、これは、ちょっと是非、なかなか事態は深刻だと思います、文科省にお伺いをしたいと思います。

#8
○川中政府参考人 お答えいたします。
 新型コロナウイルス感染症への対応におきましては、大学病院は、重症患者の治療を中心としまして、最後のとりでとしての役割を果たすとともに、感染症の流行下におきましても、他疾患に対する高度医療を継続的に提供するという重要な役割を果たしているところでございます。
 コロナ患者の受入れ等につきましては、各地域で都道府県が中心となり調整が行われているものと承知しておりますが、特にコロナ患者の受入れにつきましては、文部科学省は、これまでも累次にわたり、大学病院に対しまして、地方自治体と連携して取組をいただくよう要請をしてきたところでございます。
 文部科学省としましては、大学病院における取組状況の確認を行うとともに、大学病院が新型コロナウイルス感染症対策に取り組むよう、引き続きしっかり対応してまいります。

#9
○国光委員 ありがとうございます。是非、先ほどの厚労省さんの答弁と同じように、実効性がある形でお願いしたいと思います。
 一点ちょっと耳障りなことを申し上げますと、文科省さんの御努力で、都道府県から文科省に要望があるときには、その都道府県の××大学に事務連絡で要請をお願いをするということは承知しています。
 ただ、都道府県の気持ちになってください。都道府県にとって大学というのは、医師派遣をしてもらっている。県立病院だって市民病院だって医師派遣をしてもらっているんですね。それを、チクったような形で、文科省から大学病院長に来た通知が、都道府県から、××県から文科省に要請があって、それに基づいてあなた方にお願いをすると書かれちゃう。そういうふうになっていますよね、今そういうルールに。それはちょっと実効性がない。都道府県はすごく嫌がります。そういう地域の状況をやはり配慮していただきたいなと思います。
 都道府県が言いましたと書く必要があるんですかね、通知に。都道府県が知っているということは、地域みんなが、医師会だって周りの病院だってみんな困っているんです。その県民だって困っているんです。それを、都道府県がとか厚労省がとか言っている言い訳じゃないと私は思います。それはしっかり各大学病院に、ステージが上がったら、やはり医療は総力戦なんじゃないんですか。きちんと、大学の自治を貴ぶのも分かりますが、言うべきことは言っていただきたい、そういう文科省になっていただきたいと私は思います。
 続きまして、地元の具体的な例で、再編統合が必要な公立・公的病院、この委員会でも何度も議論に上がっています。実際、私自身も公立・公的病院の再編や統合は必要だと思います。今日は余り深掘りするのは控えますけれども、やはり有事で、皆さん、国民のみんなが思っている、何でこんなにすぐ医療逼迫するんだというその背景は、脆弱過ぎる医療体制にあります。
 それは、言ってみたら、急性期病院、高度じゃなくて、そのちょっと下の急性期病院がなかなか乱立していたり、やはり、いわゆる中小病院の機能が同じような機能で乱立している状況、先生方の御地元にも必ず一つはあるはずです。それはやはり何とかしていき、しっかり体制を整えていくというのは必要だと思います。
 ただ、もう少しきめ細かく見ていただきたい。厚労省さんの不思議なところは、後ほど厚労省改革で質問をしたいと思っているんですけれども、非常に慎重に丁寧に医療界には接されることが普通だと思うんですけれども、時に非常に、あれっというぐらい強引なときがある。
 例えば、再編統合の医療機関も、平成三十年に公表をされていらっしゃると思いますが、その中に私の地元の国立病院機構霞ケ浦医療センターという病院が入っていました。これは、実は十年前は確かに本当にかなり赤信号な病院で、大変でした。本当に、廃止するのかという話も出ていて、そのときの状況はそうだった。
 けれども、やはり地域の実情というのはちょっとずつ変わっていくんですね。土浦協同病院という厚生連の八百床規模の大きい病院が近くにあったんですが、要は競合していたわけです。競合していた病院がちょっと遠方に移ったんですね。そうすると、その霞ケ浦医療センターは逆に差別化できて、非常に今、市民病院みたいになっています、土浦市の。
 これは、いきなり再編統合のリストに掲載されて、非常にその当時、地元の方はがっくりきちゃったんですね。実際に、今、コロナになって多くの患者さんを受けてくださり、なかなか国立病院部、国の時代、そして国立病院機構さんが余り修繕していただけないものですから雨漏りしまくっていた病院に、コロナ患者を一病棟全部リフォームして受け入れたんですけれども、それでもなお雨漏りし続けて結構大変な状況だったんですけれども、そういう病院も中にはあるわけです。
 ですので、公立、公的の再編というのは総論としてはやはり必要だとは思いますが、もう少しデータの時点だとか、やはり、さすがに出す前に都道府県に了解を取っていただくとか、余りそれも、ちょっと直前に一応一方通行で報告が来ただけと聞いていますけれども、その辺も、やはりそういうところはちょっときめ細やかにやっていただいた方がいいんではないかと思いますが、いかがでしょう。

#10
○迫井政府参考人 御答弁申し上げます。
 委員御指摘の地域医療構想、これは、中長期的な視点に立ちまして将来の医療需要を推計をし、それに見合った体制の構築を目指すものであることを踏まえまして、病床の必要量の推計など、基本的な枠組みにつきましては維持をしつつ、議論を着実に進めていくことが重要と考えております。
 委員御指摘がありましたけれども、都道府県宛ての公立・公的医療機関等の具体的対応方針の再検証等につきまして、ここにおきましては、地域医療構想調整会議における地域の現状や将来像を踏まえた議論を活性化させることを目的としているということ、それから、各医療機関の役割や必要な病床数、再編統合などの病床の機能分化、連携などの方向性を機械的に決めるものではないということ、それから、地域医療調整会議において再検証を経た上で合意を得る、その際には、国による分析結果だけでは判断できない診療領域でございますとか地域の実情に関する知見を補いながら、議論を尽くしていただきたいということでございます。
 それから、各都道府県においては既に当該通知を踏まえた対応に着手されている状況と承知をいたしておりまして、今後の具体的なスケジュールについては、関係医療機関でございますとか自治体の皆様が今般のコロナ対応に全力を尽くしていただいているという状況も十分に配慮しながら検討することといたしておりまして、厚生労働省といたしましては、各地域において、今般の新型コロナ対応の状況なども踏まえつつ、住民に必要な質の高い医療を効率的に不足なく提供できるか、そういう視点で議論いただきたいと考えております。
 また、御指摘の国立病院機構の増改築等の整備につきましては、これまでと同様、引き続き必要な支援を行ってまいりたいというふうに考えております。

#11
○国光委員 ありがとうございます。
 しっかり硬軟取り交ぜて、締めるところは締めていただき、きめ細やかに見るところはきめ細やかにしていただいて、しっかり取り組んでいただきたいと思います。
 続きまして、厚生労働省自体の改革。
 大臣もうなずいておられますけれども、大臣、長年、大臣職、本当にお疲れさまでございます。多分、数え切れないぐらいいろんなことがあったのではないか。最近もありましたし、一回目の大臣の御就任のときもいろいろあったわけです。何でこれほどいろいろ起こるんでしょうか。ということを、私自身も一応厚生労働省に十二年お世話になった身として本当に思います。
 国民目線から見ても、社保庁問題、それもアンビリーバブルな状況だったわけですが、最近起こるいろんなことも、やはり社会的に見るとアンビリーバブルです。これは何で起こるのかということを、やはりマネジメントをもうちょっと考えていただく必要というのはあるんではないかと思います。
 大臣にお尋ねするのは大変恐縮なので、まず、担当は、中の職員はどう考えているんですかというところを私は是非聞いてみたいと思います。
 まず、厚労省の業務量は年々増えていますね、いや、本当に大変だと思います。もう本当に馬車馬のように働かれて、子供の顔も家族の顔もほとんど見ないまま、多分去年過ごされたという状況かと思います。野党の皆様も、先生方もうなずいていただいておりますけれども。
 その中で、厚労省職員のやはりマンパワーの問題と、あと、人だけじゃないですよね、マンパワーと、その人をいかに持ち味を生かしながらガバナンスを取っていくかという、つまり量と質の問題、これを厚労省自身がどう捉えて今おられますか。

#12
○山田政府参考人 お答えいたします。
 最近ですと、厚労省の職員五人以上の会食、老健局事案、国会に提出させていただいた法案の条文、参考資料の誤り等、ありました。まずは、深くおわび申し上げます。
 会食事案については、感染症対策として多くの方々に我慢を強いている厚労省において、職員の気の緩みからそういった問題が起きて、国民の皆様の信頼を裏切ることになったと思います。
 法案誤りについては、引用誤りがないかとか条文と新旧対照表が一致しているかというのを個別に確認する機会を明示的に設けていなかったことが原因だと認識しております。
 これらの事案を踏まえて、職員一人一人が厚生労働省職員として自覚を持つことを徹底していくとともに、議員御指摘の省内の職員の体制についても、業務の状況に応じて適切に対応していけるよう見直しを図っていきたいと思っております。
 御指摘のマンパワーの問題でありますけれども、厚生労働省においては、新型コロナウイルスへの対応を始め、業務量が増大している状況を踏まえて増員要求を行い、令和三年度、特に議員の御指摘いただいているのは本省の内部部局だと思いますが、そこの定員は前年度と比べて百四十七人の定員増となっております。
 業務の合理化、効率化を一方で図りつつも、厚生労働行政が適切に実施できるよう、必要な職員の確保に努めてまいりたいと思います。

#13
○国光委員 ありがとうございます。
 もう少し今の点を具体的に確認していきたいと思います。
 例えば、さっき迫井局長に答えていただいた病床確保は今大変だと思います。例えば、今まで平素では、この病床確保、医療体制あたりは何人でやっておられて、現在は、この有事でこれほどの騒ぎになっているわけですが、今、何人で対応されていますか。

#14
○山田政府参考人 お答えいたします。
 ちょっと具体的な数字は持ち合わせていませんが、コロナ対策ということでいえば、省内にコロナ本部を別途設けて、その多くの人は、今、厚労省の二階の講堂に各局から人を集めて、コロナとは直接関係ない部局からも人をそちらに投入して対応しておりますので、中心となる健康局とか医政局の職員だけでやる形ではなくて、一つ二つの局が新しくできたぐらいの体制でもって対応しておるところであります。

#15
○国光委員 ありがとうございます。
 審議官、その人数は、今この第四波で国民がこれほど心配されている中で足りると審議官は考えておられますか。

#16
○山田政府参考人 お答えいたします。
 ちょっと感覚的な物の言い方になってしまいますけれども、正直、コロナの問題が始まってから一年以上の時間が流れていて、各局から、コロナに直接関係ない部局においても通常の業務は回っているという中で、コロナという非常に難局に対応できる人間をそれぞれの局から出していただいて対応しておりますけれども、そういう、ほとんどバーンアウトするようなことがないように、職員の入替え等も行いつつ、何とかこの難局を乗り切っていこうというふうに考えております。

#17
○国光委員 ありがとうございます。
 審議官、今の御答弁だと、ぎりぎり足りていますというふうに聞こえるんですけれども。であれば、国民がこれほど厚労省に期待している逼迫問題は遅延なく対応できるよねと。政策というのは、やはり国民が期待できるレベルまで対応できないと意味がないんだと思います。厚労省がぎりぎりできると思っているその思いは、国民に通じているんでしょうか。
 そこは、国民が求めるレベル、速さや正確さ、大阪がこれだけ今困っています、大阪府民は不安です。私は大阪が地元じゃないですけれども、代弁して申しますと。その中で、しっかり厚労省が対応を大阪府を助けてしていけるという、そういうアウトプット、アウトカムの部分が満たされるように、是非マンパワーとそのガバナンスを考えていただきたいと思います。
 そして、もう一つ、国会対応が負担だというお声が強いわけですが、これは是非お伺いしたいと思うんですけれども、二日前ルール、質問通告の二日前ルールが一番ボトルネックということがいろいろな厚労省の様々な提言で共通して出ています。私も、長妻先生が大臣でいらっしゃったときに、若手チームという中で厚労省改革を提言させていただいたことがあるんですけれども、そのときにもやはり二日前ルールの話というのが非常に大きく出たことがあると思います。
 今、二日前ルール、どれぐらい守られているでしょうか。

#18
○山田政府参考人 お答えいたします。
 先生御指摘の質問通告については、通告の形態等が様々であって、一概にお答えすることは難しいんですが、今国会の衆議院の厚生労働委員会において、開催日の前々日までにおおむね三割程度、前日正午までに合わせて半数程度の議員の先生方から、確定した要旨、質問通告というよりは要旨の御連絡をいただいているという状況でございます。
 厚生労働省としても、自己努力として、スカイプやZoomなどを利用したオンラインレクの実施、これは先生方の御協力も得てという話になりますが、国会答弁審査の効率化、答弁印刷部数の削減等、厚労省として自身でできる効率化に取り組んで、引き続き厚生労働省内の働き方改革を進めてまいりたいと思います。

#19
○国光委員 ありがとうございます。
 審議官はおっしゃりにくいかと思いますので、私が代弁させていただくと、やはり、厚労省の中での改革は絶対必要ですが、外部要因はいかんともし難いんだと思います。
 二日前ルールの話は、先ほど、前日正午までに五割ということは、残り五割はまだその後ということですよね。ここは是非、私が申し上げるのは恐縮ですけれども、やはりオール霞が関アンド永田町で、しっかり厚労省が国民の期待にかてるような、そんな政策を出していただく環境整備というのは是非連携してやっていく必要があると思いますので、私も、ライフワークの一つがこの厚労省改革でありますので、しっかりと取り組んでいきたいというふうに思います。
 続きまして、話題は変わりまして、三原副大臣、お世話になります。昨年、三原副大臣が座長で、そして私が事務局長で取り組ませていただいたこと、コロナの患者さんやそして事業者の方にネット上で誹謗中傷、やはり大変な状況がありました。今でもそれが変わらず、去年よりはましになっても続いている状況。
 去年一緒に取り組ませていただいて、発信者、それを書き込んだ方の情報が特定しやすくなるような法改正や、法律以外でもいろいろ普及啓発に効果的に取り組んでいくということは一応進んではいるんですが、まだやはり深刻な問題が残っています。
 この点につきまして、改めて意気込みを伺わせていただきたいと思います。

#20
○三原副大臣 国光委員には、党のPTで同じ思いで取り組ませていただきまして、そのときも御尽力をいただきましたことに心から敬意を表したいと思います。
 インターネット上の誹謗中傷ということでありますが、一方的な差別やそうした中傷というのは私は決して許されるべきものではないと強く感じているところであります。
 厚労省といたしましても、医療従事者を始め、感染者やその周囲の方々に対しての差別、偏見の解消を図ることを目的としたプロジェクト、「広がれありがとうの輪」というのを推し進めさせていただいている、そしてこの取組を強化しているところでございます。
 いずれにいたしましても、関係省庁とも連携しながら、コロナ感染者等に対する偏見や差別の解消に向けた情報発信や、あるいは、ネット上の誹謗中傷で今もまだ苦しんでいらっしゃる方が大勢いらっしゃると思います、そういう方々にしっかりと寄り添いながら、そういうことを、こうした犯罪をなくしていくように全力を尽くしてまいりたいと思っております。

#21
○国光委員 ありがとうございます。
 温かくも強いリーダーシップに、去年から本当に私も励みをいただいて、提言を取りまとめさせていただきました。
 その中で、法務省さんに最後にお伺いしたいんですけれども、ネット上で誹謗中傷を受けました、死ね、殺すぞとか、たくさん仮に書かれたとします。そのときに、それが、一応それは有罪だということになって処罰を受けるときに、今、例えば侮辱罪ですと一万円以下の科料でしかないです。実際に、昨年、木村花さん、ちょうど去年の今ぐらいの時期にお亡くなりになりました。つい先々週に東京地検から東京地裁に話が来て、それで、実際に命令されたのが、その書いた加害者に対してやはり九千円の科料でした。
 あれほどの事件があって、死ねとか殺すぞとか、数十回、百回とか書かれて、それで命を落とされ、明らかに人権侵害なわけです。刑法は明治の時代から変わっていないですよね。その頃はネットはなかったけれども、今だったら集団リンチ状態です。議員は皆さんメンタルが強い方が多いかもしれませんが、やはり病みます。
 これは、そのまま、このままでいいんでしょうか。法制審議会、四月と九月に開催されますよね。去年からお願いしていますけれども、この誹謗中傷による刑事罰、是非、今の令和の時代、SNSがこれだけはやっている時代に、明治の時代じゃないんですから、しっかり早く見直していただきたい。具体的には、是非、九月の法制審にかけていただいて、早く法改正、この努力をしていただきたいと改めて思いますけれども、御意見をお伺いさせてください。

#22
○とかしき委員長 保坂法務省大臣官房審議官、申合せの時間が来ておりますので、簡潔にお願いいたします。

#23
○保坂政府参考人 刑事法上の対応の必要性については十分認識をいたしております。
 現在、侮辱罪の法定刑につきまして、立法事実としての様々な調査を行っておるところでございます。例えば表現の自由との関係ですとか名誉毀損罪との関係、様々、法的にも検討しなきゃいけないことがまだあるわけでございますが、必要性については十分認識いたしておりますので、いつの法制審に諮問するかという時期を、今確たるものを申し上げることはなかなか難しいわけでございますが、法務省といたしましては、法定刑の在り方についてしっかりと検討を進めてまいりたいというふうに思っておるところでございます。

#24
○国光委員 ありがとうございます。しっかりよろしくお願いします。
 以上です。ありがとうございました。

#25
○とかしき委員長 次に、長妻昭君。

#26
○長妻委員 おはようございます。立憲民主党の長妻昭でございます。
 今、ちょっと自民党の方の今の質問を聞いて気になる点があったんですが、ちょっと事実誤認が、余り国会の仕組みにまだ、全部を御存じじゃないんだと思うので、そういうふうに思われるのも無理ないんですけれども、例えば、質問通告の問題ですね。
 例えば、ちょうど前回のこの厚生労働委員会、これは金曜日に開かれましたけれども、金曜日の委員会が決まったのはいつだったのかということなんですね。金曜日の委員会が決まったのは、前の日の木曜日の、例の本会議が終わった後に理事懇を、夕方ですね、開催をして、そして翌日委員会を開くということで、前日の正午より後に委員会の開催が決まったわけですね。
 我々野党は、こぞって、そんなもの、二日前ルールだろう、あるいは少なくとも前の日の昼だろうということで、もう翌週、そんな翌日やるんじゃなくて、翌週の定例日の水曜日、今日ですね、今日にすればいいじゃないかということを強く理事会で要請したんですよ。
 ところが、与党が、どうしてもあした開きたいんだと。いや、駄目だと、また野党のせいになっちゃうじゃないかと、通告が遅いのは野党、野党といって。だから、駄目だと言ったわけですよ。
 ところが、誰とは言いませんけれども、相当強硬に、あしたじゃないと駄目なんだということで強く言われて、我々は反対しても、最後採決されたら理事会で、我々は拒否できないんですよ。そういうような事情で、先週金曜日、開かれているんですね。
 だから、私、気になるのは、何でもかんでも何か野党が質問が遅いから、霞が関は大変で、法案もミスしちゃったと。こういうような、ちょっと、別に事実を御存じなくて言っているのならこれはしようがないんですけれども、そこら辺、よくよく与党も反省していただきたいということも強く思います。
 その関連で、ちょっと気になったのが、この前テレビを見ていましたら、NHKの。自民党の国会議員がテレビに出て、ちょっと今、前段でそういう自民党の方が質問したので、この話題を言うつもりはなかったんですけれども申し上げなければならなくなったんですが、自民党の国会議員が、法案ミスについての話題で、法案ミス、これは霞が関の皆さんが忙しかったんだ、霞が関の負担を減らすことが重要だ、例えば国会の質問通告の早期化というようなことをおっしゃっていたんですね。
 もちろん、我々野党も早期に質問を通告するということは心がけなきゃいけない、これは我々もそういうふうにしなきゃいけないわけでありますけれども。ただ、紙である程度通告しても詳細に聞いてくる場合があるんですよ、皆さんのところにも。つまり、この紙だけじゃ、もっと細かく教えてくださいと。前の日に聞かれてそれを答えたら、通告は前の日の夕方だったとか言われた議員もいるんですね。
 だから、通告したら細かく向こうから聞いてくるということもありますし、NHKのテレビを見ていた話に戻りますけれども、そういう法案ミスは、国会の質問通告の早期化、これもやらなきゃいけない、霞が関の負担を減らすことなんだということで、何か野党の質問に、非常に問題だというようなニュアンスでおっしゃられた、そういうふうに私は印象を受けたんですが。
 これは、もちろん我々も反省すべきところは反省しなきゃいけないんですけれども、でも、厚労省にお伺いしますけれども、例の特措法の法案のミスとか、あるいはいろいろな法案のミスがありましたけれども、これは国会が開会前の作業のミスなんじゃないですか。

#27
○田村国務大臣 済みません、通告いただいていなかったものでありますので。今のお話は、細かくは事務方を呼んでいただくと一番分かりやすいと思うんですが、いろいろな準備の段階で、国会前の部分も当然あったというふうに思います。

#28
○長妻委員 今も通告という話があったんですが、だって、感染症法の問題については大臣だってすぐ分かるじゃないですか。一月二十二日でしたっけ、国会開会は。そのときに閣議決定されたんでしょう。ということは、作業は国会の前じゃないですか。
 ですから、質問通告について、もう一つ、こういう問題があるんですよ。
 大臣によっては、質問通告、野党は今日は何を質問するんだ、どんな質問なんだ、俺が恥をかいちゃうだろうということで、詳細に聞いてこいと言って指示する大臣もいるんですよ。それで、官僚の方が聞いて、聞き回って、分厚い答弁書を作って、また作り直しだとか、そういうこともあるので、いろいろな問題、もちろん与野党共に、あるいは霞が関の仕事のやり方も含めて問題に取り組まなきゃいけないんですが、一方的に野党の質問が遅いから云々かんぬんというのは、ちょっとこれはフェアな議論じゃないなと。
 むしろ、政治家の口利き、はっきり言えば。政治家の役所に対する口利きまがいのことについて忙殺される官僚もたくさんおられますし、あるいは、首相官邸に本部が乱立しているんですよ、何とか本部。そこの会議のたびに、かなりの資料を作る、作らされる、忙殺される。あるいは、上司が地方で講演会をするときに、講演会の資料を作ってくれ、もっとちゃんとしたのを作れと。
 いろいろなことがありますので、あるいは、全員待機ということもやっている省庁があるらしいんですが、これも、別に役所にいなくても連絡が取れるような形で、そういうようなこともやるとか、いろいろな工夫がありますので、是非そういうことも踏まえた上で、いずれにしても、私は、厚生労働省は人数が何しろ絶対的に不足している。これは定員法の上限を取っ払うなり、あるいはほかの省庁と差配するなり、やはり、その上に立つ大臣、総理大臣がちゃんと手当てしないと国家の危機に対応できない、こういうことをもうずっと前から言われているのになかなか進まないということで、是非よろしくお願いをいたします。
 ちょっと五分以上この件に使ってしまいましたけれども、重要なことですので、よろしくお願いをいたします。是非理解をしていただきたいと思います。
 今回の法案に入りますけれども、今回の法案に関連して通知が出たんですね。大臣にお伺いしますが、昨年一月十七日付で厚生労働省から各都道府県に対して発出した具体的対応方針の再検証に関する通知。再検証対象医療機関、全国四百三十六の医療機関ですけれども、このリストについて、都道府県や医療現場に再編統合などの結論を強制するものではないとの理解でよいか確認をしたいので、お願いします。

#29
○田村国務大臣 正確に申し上げます。都道府県宛ての「公立・公的医療機関等の具体的対応方針の再検証等について」。これは令和二年一月十七日でありますけれども、この発出の本旨でありますが、地域医療構想会議における地域の現状や将来像を踏まえた議論を活性化させるということを目的としていること。御指摘のリストは、各医療機関の役割や必要な病床数、再編統合など、病床の機能分化、連携等の方向性を機械的に決めるものではないこと。地域医療構想調整会議において再検証を経た上で合意を得る際には、国による分析結果だけでは判断できない診療領域や、また地域の実情に関する知見を補いながら議論を尽くしていただきたいということであり、再検証をいただくことはお願いしつつも、再編統合などの結論を強制するものではないということであります。
 各都道府県においては既に当該通知を踏まえた対応に着手している状況と承知しており、今後の具体的なスケジュールについては、医療関係者や自治体の皆様が今般のコロナ対応に全力を尽くしていただいているという状況も十分に配慮しながら検討することといたしております。
 厚生労働省としては、各地域において、今般の新型コロナ対応の状況などを踏まえつつ、住民に必要な質の高い医療を効率的に不足なく提供できるかという視点で御議論をいただきたいというふうに考えているところであります。

#30
○長妻委員 今の大臣の答弁の中で、今回の二三六リスト、これは再度検証いただくことはお願いしつつも、再編統合などの結論を強制するものではない、こういうふうにおっしゃいましたね、今。これは是非、疑心暗鬼に地方自治体もなっておりますので、大臣はそういうふうに答弁しても、現場でちょっと違う動きもあるようでございますので、そうならないように是非お願いをしたい。
 そして次に、資料の二ページ目を御覧いただきますと、これは国会図書館に最新のデータで調べていただいて、改めて日本の公立病院は少ないんだなと思いました。国立もこれは含んでいるんですね、イギリスはほとんど国立ですから。この濃い青は主要国の公立病院の比率でございまして、日本は、この日本、アメリカ、カナダ、イギリス、フランス、ドイツ、イタリアの中では最低パーセント。アメリカは自由診療の国ですから、ちょっとなかなか比較できないんですが。
 つまり、今回、コロナの教訓は、なかなかガバナンスが利かない。都道府県も利かない、国も利かない。つまり、日本は民間病院の比率が非常に高過ぎて、しかも、尾身先生もおっしゃいましたけれども、その民間病院の中でも経営主体がいろいろな各種種類がいっぱいある、公立もいろいろな種類があるというようなことがガバナンスが利かなかった一つの原因で、やはり、公立病院というのが今回見直されるきっかけになればいいなと私も思っているので、ガバナンスを利かすためにもですね。
 そういう意味では、大臣、今回の地域医療構想で、私は、このままいくと、公立・公的病院の比率は、あるいは数も含めて、下がるという方向に間違いなくいくと思うんですが、それはそうなるわけじゃないよ、むしろ、公立・公的病院の比率や数が増えることだってあるんだよ、一概に決めつけているわけではないんだよというようなことをもし答弁いただければ。

#31
○田村国務大臣 以前から申し上げておりますとおり、これは医療ニーズがどれぐらいあるか、需要それから供給というものをどう考えていくかということでありまして、各地域で、高度急性期、急性期、回復期、また療養といいますか、そういうような病床ですね、これを最適に配分をいただきたい。これをやらないと、実は、患者が減っておりますから、またその疾病が減ってきますので、各医療機関も運営が非常に厳しくなってくるという実情もあるわけでありますので、それをそれぞれの、二次医療圏なら二次医療圏の中でどのように配分していただくかということ。それから、今言われたような地域の事情もありますから、そういう事情も勘案した上で、どのような体制を組むかというのはそれぞれの地域でお考えをいただくことでございますので、一概にこうである、どうであるというのではなくて、それぞれの地域において、それぞれの必要な医療提供の能力というものを、二〇二五年に向かって計画をお作りをいただくということであります。こちらが決めつけているというわけではございません。

#32
○長妻委員 今の仕組みや四三六リストがあるままで進むと、間違いなく公立・公的病院の比率も下がるし、数も減るというのは間違いないことだと、このグラフがどんどん、濃いブルーが下になるというのは間違いないことだと思いますので、一概にというようなことで、そうなるわけでないというふうにおっしゃいましたけれども、言うだけでなくて、現場も含めて、もう一度公立・公的病院の役割の見直しというような観点も是非お願いをしたいということを申し上げておきます。
 そしてもう一点は、医療崩壊のみならず生活崩壊の問題でありますけれども、非正規雇用の方の賃金が相当減っている、あるいは雇用が損なわれているという問題がありますが、その中で、今朝も報道がございましたけれども、厚労省のホームページを見ますと、ちっちゃく、賃金構造基本統計調査が変更になったと。
 ちょっと私もびっくりしたんですけれども、今までは短時間労働者等の中に、もちろんお医者さんなんかは入っていなかったわけですけれども。お医者さんの時給って幾らぐらいなんですかね、相当ですよね。当然、一万とかですか。少なくとも三千円以上ですよね、そんなものじゃないと。何しろ、今までは三千円以上は除外していたんですね。三千円以上の短時間労働者は除外していたんですが、突如として去年の統計からお医者さんも含めると。
 そうすると、時給が、これはびっくりしました。先月末に公表されたんですが、時給の平均が千四百十四円、二〇二〇年は。前年比二三%もアップしたと。前年が一千百四十八円ですから、ああ、すごいな、去年一年間、意外に何かコロナの影響で、もう余りないのかな、こんなアップしたのかと思いきや、昨年は時給三千円以上の人は除外している、ちょっと特別な職業だから。ところが、お医者さんもどんと入れて、こんなにかさ上げしちゃったと。
 ところが、これは統計法違反なんじゃないですか。統計法では、基幹統計の変更は総務大臣の承認を受けねばならない、つまり申請しなきゃいけないんですね。これは、法令違反の疑いがあるということでいいんですか。

#33
○田村国務大臣 総務大臣の諮問でありますけれども、これは、調査計画に記載されている事項の変更、これがあった場合ということでございまして、今般のことは集計要件の変更ということでございますので、総務大臣への諮問は、これはしていない、しなくてもいい事項であるという判断がございました。
 いずれにいたしましても、急に変わったのでは、これは確かに、統計というのは継続性でありますので、今委員がおっしゃられたような、そういう誤解を招いてもいけないものでありますから、これは五年分遡って公表をさせていただくということでありまして、そういうことを配慮させていただきながら、統計の継続性というものはしっかり担っていきたいというふうに思っております。
 今、統計法の違反ではないかというようなことでありましたが、事務方の方に確認すると、そのようなことではないというふうな話を聞いておりますが、これは総務省の方に確認させていただきたいというふうに思います。

#34
○長妻委員 総務省サイドでは、これは申請すべき案件だと言っているということも聞いていますので、大丈夫ですかね、今の答弁。(田村国務大臣「確認します」と呼ぶ)いや、確認するというか、もう問題ないという答弁をされているので。
 これは是非、二〇二〇年のデータ、前の計算のデータも出してくださいよ。出ていないんですよ。是非お願いをいたします。統計問題、大騒ぎになりましたよね、少し前に。法令違反があれば、きちっと今の大臣の答弁も訂正して、どこかで教えてください。
 そして、もう一つは、国産のワクチンの件でございますが、これは、日本の国産ワクチンはなかなか進んでいないということで、三ページ目もございますけれども、少なくとも一回接種した人の割合はOECD三十七か国中三十六番目ということでございますし、あるいは、世界各国におきましても相当接種者の比率というのが低くなっておりまして、百九位というデータも出ております。日本は先進国にもかかわらず、非常に少ない。
 そして、国産ワクチンについても、四ページにございますけれども、今この四つの国産メーカーが頑張っておりますが、コロナワクチンで。ただ、補助金なんかが本当にちょろっとなんですね。こういうところに、兆単位とは言いませんけれども、こんな数十億とかの補助金で、我が日本の国産ワクチン、大丈夫なのかということで、今、日本はワクチン敗戦とも言われておりますし、今、ロシア、中国が、ワクチン外交ということで、海外にどんどん、ロシアのスプートニクを含めて、ワクチンを提供しているということで、これは安全保障上も大変重要なテーマになるということであります。
 私も、いずれ、十年前も問題意識を持って、国産の四社、これは新型インフルエンザですが、ワクチンの新しい株ができたら半年でワクチンをぱっと作れる、こういう国産の四社を選んで相当育成を始めたわけでございますが、それも途中で自民党政権になって、尻切れトンボになったのではないでしょうか。
 一ページ目でございますけれども、これは、私が大臣をさせていただいたときに、その当時の足立政務官や官僚の皆さんの発案で、新型インフルエンザが一段落したときに、当時、尾身先生も、あるいは岡部先生も加わっていただいて、四十人を超える専門家と約七回討議しました。そして、本当に教訓がいっぱいありましたので、十年前。新型インフルエンザのパンデミックが起こりましたので、それをまとめたもの、分厚いものがあります。これは今も厚労省のホームページに載っておりますけれども。
 その中でも、国産ワクチンの生産体制の強化、米国のCDCなどを参考に新たな機関をつくるべきとか、PCR検査を含めた検査体制の強化とか、いろいろな、医療体制の強化、あらかじめの人、物、金の支援とか、医療従事者が死亡とか後遺症等の場合の補償とか、発熱センター等の設置時に誤解を与えない名称とか、相当十年前苦労しましたので、こういう教訓をまとめたんですが、これが自民党政権に引き継がれていないんですね。
 ホットラインも、当時、教訓でした。国、地方、医師会、医療関係者等とのホットラインのあらかじめの確認ということ。これを自民党が引き継いできちっとやっていただいていれば、相当違っていたんじゃないか。我々の政権のときも、この中の法制化は辛うじて実現しました、民主党政権で。ただ、その後、時間切れになって、これは自民党政権に引き継ぐわけですが、それをなかなかやっていただけなかったということもあります。
 やはり、国産ワクチンの育成ということで、厚生労働省がワクチン、メーカー担当なんですが、これは田村大臣、やはり、私も思いますのは、厚生労働省は、どちらかというと、非常に優秀な役所ですけれども、規制を主にするような機能が多いところで、産業を育成するというのはちょっと苦手なんですね、と思うんです。そういう意味では、厚生労働省がワクチンのメガファーマをつくっていくとか国産ワクチンを振興するというのはなかなかこれは無理があるので、ちょっと新しい他省庁も含めたチームをつくって、やはり多元的にこれをやっていかないと、なかなか国産ワクチンは、いつまでたってもしょぼしょぼで終わっちゃう。
 その中で、これはちょっと私も驚いたんですが、私もよく御指導いただいている石井先生、東大の教授の記事が出ています。七ページでございますけれども、東京新聞の一面トップに出ました。「ワクチン開発遅れた日本 三年前に治験直前国予算出さず」ということで、この先生はmRNAワクチンをMERS用にずっと作っておられて、それで、五年計画で受けた仕事で、当時、独立行政法人医療基盤研究所、基盤研が二〇一六年から毎年一億円ずつ予算をつけていたんです。これが、本当は五年計画なのに、二〇一八年度を最後に止まっちゃった、三年しかやらなくて止まった、ゼロになったと。このゼロになった予算書もつけておりますが、これは非常にひどい話で、五ページ目でございますが、これはゼロになっちゃっているわけですね、このラインマーカーを引いているところが。
 それで、ちゃんとこのmRNAワクチンを続けていれば、例えば、第一三共で、今、治験薬で難航していますけれども、もしこの研究がきちっとつくれていたら、コロナ対応のワクチンについてももっと早くできたんじゃないか、こういうことも言われておりまして、なぜこれ、一億、こういう何か細かいことで切っちゃうのかということで、これは反省はありますか。

#35
○田村国務大臣 これは、緊急感染症対応体制強化事業というものの一環でありまして、研発法人であります基盤研、医薬基盤・健康・栄養研究所、ここの運営費交付金を用いてやっている事業でありますが。
 まず、これの、ウイルス感染者数がやはり少なくて治験が困難である、治験ができない。要するに、治験しなきゃなりませんから。感染者がほとんどいないわけですよね。そういう意味では治験困難であるということで、結果的に、この研究よりかは、希少疾患の創薬や、新薬創出を加速する人工知能の開発などのほかの感染症の研究、こちらの方に移っていくということで、この研究を、三年、二十八年度から三十年度までやっているわけでありますが、令和元年度、平成三十一年度でありますけれども、ここで、先ほど言った希少疾患の創薬、これを優先するということで、この研究を取りやめたというふうにお聞きをいたしております。

#36
○長妻委員 随分私が聞いているのと違いますね。治験はきちっとできる、ただし、一億じゃ足りないので若干増額要求した、そうしたら、増額するのならもう駄目だということで切られたというようなことも聞いております。治験はできるんですよ、これ。ちょっと、役所の資料、答弁書が間違っているんじゃないかと思いますけれども。
 ですから、こういう、もっとワクチンについて、国産ワクチンですね、自民党政権は何か後ろ向きですよね。もっと国産ワクチンについて、安全保障の問題もありますから、一厚労省の一部局に任せるんじゃなくて、国家としてもっと予算もあるいは人員も幅広くつけていただきたいということを強くお願いを申し上げます。
 次に、これも自治体から相当いろいろ問合せがある案件なんですが、先日、早稲田議員も質問した件なんですが、ファイザーのワクチンを運搬するとき、小口で運搬するときに、冷蔵か冷凍かということなんですが、田村大臣も、前回の、先週の金曜日ですか、できれば冷凍で運んでいただく、これが一番いいと答弁されておられて、大幅な振動があれば効力を失う可能性がある、こういうふうに答弁されました。
 大幅な振動というのは、これは今、自治体から私にも相当問合せが来ていまして、大幅な振動があれば効力を失うというのは、もし振動で効力を失ったら自治体の責任になるわけですね。説明会でも厚労省は、いやいや、運搬は自治体の責任です、こういうことを明確におっしゃられているので、自治体は相当今神経質になっているんですよ。
 この大幅な振動があれば効力を失うというのは、どの程度の振動なのか。実際、日本で、このぐらいの振動なら大丈夫だとか、そういうチェックはしているんでしょうか。

#37
○田村国務大臣 これは、自治体から小分けをされたいという要望がたくさん出てまいりました。そういうものの中で、ファイザーと相談をし、他国でもこういう通知が出ているということでございますが、本来は冷凍で移送した方がいい、これはもうそのとおりなんでありますけれども、致し方がない場合、どうしても小分けしなければならない場合、そういう要望がある場合には、振動を注意していただきながらこれを移送していただくことは差し支えないであろう、こういう御返答をいただいた、ファイザーからでありますけれども、こういうことであります。
 ただ、その後、もう委員も御承知でしょうけれども、マイナス十五度からマイナス二十五度の冷凍でこれは移送をしてもいい、品質が劣化しないというような、そういうファイザーからの報告がございましたので、今、都道府県に対しましても、また市町村に対しましても、そういうような報告をさせていただいておるということでございます。

#38
○長妻委員 これは都道府県は相当、都道府県というか市区町村ですね。今度、六十五歳未満の方は市区町村ですから、相当混乱しています。
 今おっしゃったように、初めは冷凍だと、その次は冷蔵でもいいと、二度から八度、プラスですね、いいと、その次はマイナス十五度からマイナス二十五度、これは三月中旬の自治体説明会であって、初め冷蔵で考えていたところが、今度冷凍に切り替える、でも、どうしようか迷っている。こういう、今自治体が大変混乱しているわけでございますけれども。
 結局、先ほど本来冷凍だとおっしゃって、しかも、保冷バッグですか、これを四万個配付された、大体七億円ぐらいの。この保冷バッグというのは、これは冷蔵用ですよね。

#39
○田村国務大臣 先ほども申し上げましたけれども、小分けの要望があった、その時点で方法論としては冷蔵しかないわけですよね、冷蔵しか。冷凍でマイナス七十度近くで移送するというのは、事実上、ファイザーから来る、ファイザーが管理しているところは、それはそのような体制で来ますけれども、小分けをして配るというのは無理ですよね。
 しかし、一方で、自治体からそういう要望がある中で、ファイザーとお話をさせていただいて、冷蔵も致し方がないということで、そのためには保冷バッグが必要であるということでございますので、そういう意味で、そういうようなオペレーションも考えてはいたということであります。
 ただ、その後、初めはマイナス十五からマイナス二十五度なんという話はなかったわけですから、ファイザーでそれもいいという話がありましたので、そういう話が出てきたところで、これは、それも移送として使えますよということを、ファイザーからそういうことが後ほど出てきましたから、それでお伝えさせていただいた。
 この冷蔵バッグは、保冷バッグは、基本的に冷蔵ですけれども、マイナス二十五度等々、十五度からマイナス二十五度で保管できるような、そういう保冷剤があれば使えないことはないというふうにお聞きいたしておりますが、しかし、そういう保冷剤というものを確保しなきゃなりませんから、なかなかそういう保冷剤自体がないので、そういう意味では、それぞれの自治体の御努力という話になるというふうに考えております。

#40
○長妻委員 非常によく分からないですね、今の答弁も。
 私もファイザーにも昨日直接お伺いをしました、一定の地位の方に。それと、自治体も一昨日、責任ある自治体の方が、ファイザーのコールセンター、医療、自治体向けに詳細に確認していますけれども、ちょっと今の話と違う話も出ていますので、混乱しているんですね、自治体も。
 冷蔵で、この保冷バッグ、小分けで配るのは冷蔵でないと無理なんだ、こういうふうにおっしゃいましたけれども、冷凍で小分けで配るということもできるんじゃないですか。冒頭、小分けで配るのは冷蔵でないと無理だとおっしゃったから。
 この保冷バッグを配ったというのはどういうメッセージになるかというと、自治体にとっては、このディープフリーザーがあるところに、四つとか五つ、幾つか数量を決めて保冷バッグを配っているわけですけれども、これは冷蔵でいいんだというような形で受け取って、厚労省の説明もそうだったから。ファイザーに問い合わせると、いやいや、なかなかそれだと難しいというような話もあって。
 じゃ、振動はどのぐらいの振動なんだ、車の振動で大丈夫なのかと。じゃ、舗装した道、山道、舗装じゃないところもいっぱいあるけれどもどうなんだというのは、分からないわけですよ、誰も。
 これは、是非一度、私は、何しろ冷凍でやってくださいというふうにアナウンスを切り替える必要があるんじゃないかなというふうに思いますし、もし冷蔵でどうしてもということであれば、やはり政府として、日本として実証実験を、このぐらいの舗装されていない砂利道であればこうだとか、本当に大きな大変なことでない限り冷蔵でも大丈夫なんだとか。
 つまり、自治体が恐れているのは、揺れたとき、効果がなくなったとき、自治体の責任になっちゃうわけですよ、厚労省の責任じゃなくて、ファイザーの責任じゃなくて。そういうようなことを恐れているので、是非大臣、一度、この実証実験、どのぐらいの振動で二度から八度の場合は耐え得るのかというようなことを、ファイザーともちゃんと連絡を取り合いながら、再度明確に確認して、文書を出していただけませんか。いかがですか。

#41
○田村国務大臣 これは、ファイザーの、一応、説明書、掲載されている資料の中にもちゃんと書いてあるんですよね。要は、マイナス九十度から六十度、マイナス十五度からマイナス二十五度、それから二度から八度、三つの温度帯でということで、必要なワクチンの品質管理ということで書いてあるということでありますから、何か今委員はファイザーに聞いたら駄目だったというようなお話があったということでありますが、駄目だとは言っていないということは御理解をいただきたいということであります。
 その上で、振動という話でありますから、それはやはり、保存期間、保存だけなら五日間はいいわけでありますけれども、当然、長時間の移送ということになれば、いろいろな振動、またそういうようなことのリスクもありますから、そういうものは余りそぐっていないということで、基本的には三時間ぐらいで移送いただきたいというようなお願いをいたしておるわけであります。
 でありますから、基本的にそんなに遠い、小分けの移動、移動といいますか、小分けで持っていくところは考えていないわけで、離島なんかは別になってくると思いますけれども。
 そういう意味からいたしますと、明確にどういう基準だというと、じゃ、どの道をどれぐらいで走ったらどれぐらいの振動があるかというのは、多分舗装の質にもよって違ってまいりますし、なかなかそこまでは示せないと思いますので、一般的に、常識的に、それほど振動があるような乗り物、よくバイク便なんかはおやめいただきたいというお願いをさせていただいておりますけれども、一般的に輸送するような車であれば、舗装している道ならば、短時間であればそれでいいということで、我々としてはお願いをさせていただいております。

#42
○長妻委員 私が言っているのは、政府が保冷バッグを配って、冷蔵でも大丈夫みたいな、同じ文脈で、冷凍と。そういうような形で地方が受け取ってしまっている。
 ファイザーに聞くと、政府が言っている以上に、やむを得ない場合とか、本当に特に事情がある場合とか、相当政府よりも厳しめに言っているんですよ。
 それで、どこまで揺れて大丈夫なのかという、なかなかデータはないというようなこともおっしゃっておられるので、これ、委員長、重大なことですから。
 もし、揺れが一定程度以上で、東京みたいに舗装の道ばかりじゃないわけですよね、地方で、全国で打つわけですから。その場合、自治体の責任にならないように、ワクチンが無駄にならないように。
 つまり、ファイザーと厚労省がきちっと、その揺れの問題、冷蔵問題。冷凍が、私は、もうちょっと強く冷凍ということを原則進める必要があると思うんですが。
 ただ、政府が情報をたくさん持っていますので、是非この委員会に、まず、ファイザーときちっと議論をして、冷蔵の場合は、どういう場合は冷蔵なのかを了解するのか。そして、冷蔵の場合の揺れですね。揺れはどういう場合許容されて、どういう場合は駄目なのか。
 それと、かつ、政府として、日本政府として揺れの実験を、このぐらいの揺れならばこうだったとか、その実証実験を、PMDAかどこか分かりませんけれども、そこでするというような、この二点について、是非委員会に諮りたいと思いますので、委員長、どうですか。

#43
○とかしき委員長 この件につきましては、理事会で協議させていただきます。

#44
○長妻委員 是非お願いします。
 最後に、今日、文科省、来られておられますけれども、変異株が相当猛威を振るっております。
 小学生の感染者数そして小学生のクラスターについて、データがあればお示しいただければと。

#45
○塩見政府参考人 お答え申し上げます。
 昨年六月一日から十二月三十一日までに文部科学省に報告が上がりました小学生の感染者数は二千二百十七人、一月一日から二月二十八日までは二千七百二十六人となっております。これを単純計算いたしますと、昨年六月一日から十二月三十一日までは一月当たり三百六十九・五人、一月一日から二月二十八日までは一月当たり千三百六十三人となっております。
 また、昨年六月一日から十二月三十一日までに文科省に報告がございました複数の感染者が確認された事例の件数でございますが、これは百四十四件、一月一日から二月二十八日までは百十五件となっております。これを単純計算いたしますと、昨年六月一日から十二月三十一日までは一月当たり二十四件、一月一日から二月二十八日までは一月当たり五十七・五件となっております。

#46
○長妻委員 変異株が十歳未満に急速に広がっています、大臣。ワクチンは、今、十二歳から十五歳はファイザーが治験をして、日本でも恐らく、いずれ認可、承認されるでしょう。しかし、十一歳未満はないんですよ。
 是非大臣、国産ワクチン、出遅れましたけれども、十一歳未満を特化して徹底的に支援するということで、全省庁を挙げて、国を挙げてそういう対策を取っていただきたいんですが、最後、御答弁、御決意、お願いします。

#47
○とかしき委員長 田村厚生労働大臣、申合せの時間が経過しておりますので、簡潔にお願いいたします。

#48
○田村国務大臣 国産ワクチンは国産ワクチンで今開発いただいておりまして、治験にも入っていただいておりますので、これはこれでしっかり支援していきます。
 それから、六か月以上十一歳までの方々に関しては、ファイザーがこれも治験をしておるということで、その進捗の報告、公表をこの間されたばかりであります、三月三十一日。
 こういうものをしっかり注視しつつ、それの取扱いというか、言うなれば、日本の国に対していろいろな形でデータをいただくような形になってまいりますれば、PMDAの方でしっかり対応させていただいた上で、安全性というものをしっかり確保できれば、効果もそうでありますけれども、審議会で御議論をいただいた上で対応させていただきたいというふうに思っております。

#49
○長妻委員 是非、国産ワクチン、もちろんファイザーに頼るのもいいんですけれども、国産ワクチンを、コロナで、特化した、十一歳以下とか。本当にそういうことについて、もっと、ちょっと厚労省、与党も、一厚労省だけじゃなくて、国家プロジェクトでやってもらわないと困ると思います。
 それを申し上げて、質問を終わります。よろしくお願いします。

#50
○とかしき委員長 次に、吉田統彦君。

#51
○吉田(統)委員 立憲民主党の吉田統彦でございます。
 本日は、貴重な時間をいただきまして、ありがとうございます。
 まず冒頭、先ほどの長妻委員のお話を聞かせていただいていまして、RNAは、大臣も御承知だと思いますけれども、私も、ノーザンブロット、イン・サイチュー・ハイブリダイゼーション、RT―PCR、自分でやっていましたから分かりますけれども、本当にRNAはもろいんですよ。RNaseというのがもうここにもあふれていて、RNaseに触れるとRNAはあっという間にゼロになります。なので、思っていらっしゃるよりRNAは本当に繊細ですので、先ほどの長妻委員の議論を聞いていまして、やはり無効なものを打っては本当にいけないですので、そこは冒頭、大臣はよくお分かりだと思いますが、私からもお願いをして、質問に入りたいと思います。
 三月二日の医師の働き方改革に関して質問してまいりますが、三月二日の衆議院予算委員会における共産党の宮本委員の質疑において、大臣は、医学部定員の削減について発言をされていました。
 その中で、地域枠と診療科の枠のことも言及されていましたですね。医学部の定員削減を決めたということですが、一方で医師の働き方改革を進めると。さきの予算委員会で、田村大臣は、医師を育てるのには八年から十年かかって、二〇二九年、需給が均衡する、それで二〇二三年がターニングポイントであるという趣旨の答弁をされていたと思います。
 今回の医療法の改正案では、医師の働き方改革が盛り込まれているわけでありますが、このように、医学部定員を直近で削減することによって本当に医師の働き方改革が実現できるか、そういったことも念頭に置きながら、質問をさせていただきたいと思います。
 まず、大臣、地域枠を維持すると予算委員会で述べておられますね。今の地域偏在を考えると、この地域枠の堅持ということは、これは当然一定程度評価をさせていただきたいと思います。しかし、地域枠は、大臣、大学ごとにその運用とか強制力が千差万別なんです。真に強い強制力を持った地域枠ということにしないと、地域医療を守るという点では意味を成さない可能性が、大臣、あるわけです。例えば、自治医大というのは義務年限がありますね。自治医大の義務年限に強制力を増した形にする必要が一定程度あるのではないかと思いますが、地域枠の趣旨と強制力について、大臣自身がどのようにお考えになるかを簡潔に御答弁いただければと思います。

#52
○田村国務大臣 今までも地域枠を、ある意味、自由にとは言いませんけれども、緩く扱ってこられているところもあったので、そこは、地域枠はそういうものじゃないですよということを改めて大学の方にはお伝えをさせてきていただいたということもございました、経緯といたしましては。
 今は、地域枠でしっかり地域に残っていただきたい、一部は奨学金なんかを使っていただいて、残っていただかなければお返しをいただくなんというような運用もしておりますけれども、それぞれ入学するときに、ちゃんと大学の方から、地域枠というのはこういうものであるよということと同時に、一方で、地域枠に縛られて、自分の医師としてのキャリアが壊れてしまう、そういうことを恐れられては困りますので、キャリア形成はちゃんとそういうプログラムを作ってやる。
 例えば、それによって、留学も含めて、途中で何かあった場合には、その地域で従事されることも一時的に停止することは、これはあり得るというようなことも含めて、しっかり御説明をいただきながら、自分の医師としてのキャリアを形成する上において、地域枠で入っていただいた上で、一定期間地域に残っていただくこと自体のメリット、前回の改正でもメリットもつくったわけでございますので。
 こういうことも十分に理解をいただく中で、残っていただけるような努力をしていくということは必要でありますし、地域枠というものも含めて、地対協等々で、それぞれ必要な地域といいますか地方に対して、その県の中において配分をいただくということもございますから、地域枠での社会的な役割といいますか担っておる意味の重さ、そういうことも含めて、御理解をいただきながら御入学をいただき、そして学んでいただくということが必要であるというふうに考えております。

#53
○吉田(統)委員 大臣おっしゃるとおりですよね。本当にその意義を、すごくいい、すばらしい社会貢献でもあるわけですから、そこはやはり、もう入学時の、セレクションする段階で相当しっかりと伝えて、御入学いただく。
 ただ、大臣、キャリアが壊れちゃうとおっしゃいましたけれども、例えば自治医大の十年の義務年限を守っても、キャリアは壊れませんよ。留学という話もおっしゃいましたけれども、留学は別に、医者になって十年後からまたすればいいわけですし。そこはやはり、本当にそういうルール、国家戦略としてやるんだったら強い覚悟を持ってやっていただかないといけないし。
 大臣、それで、この地域枠で入学する学生さんと、全国から、いわゆるもうちょっと厳しいセレクションで入ってくる学生さんで、学力の差が随分とあるんですよね。ここに関しては、大臣、どういうふうにお考えになります。このまま放置していいですか。これはちゃんとレクしてありますよ。

#54
○田村国務大臣 個別具体的に、どれぐらい学力の差があるかということをつぶさに申し上げるわけにもいかないわけでありますが、そういう声は以前からいろんなところから、正式なルートではなくて、お聞きをすることはございました。
 やはり、それでなりやすいという話では困る、一方で、やはり地域枠というものを維持しなきゃいけないという問題はあるわけであります。でありますから、どの枠であろうが、枠でなかろうが、やはりしっかりとした学力をつけていただいて、卒業するときには、また医師国家試験を受けるときには、しっかりした能力の下で、一定の質を担保していくということが大事でございますから、それは学校を挙げてやっていただかなければならないというふうに考えております。

#55
○吉田(統)委員 大臣、国家試験は基本的なベースの学力というより勤勉さが大事になる試験ですので、なかなかそこでセレクションは難しいとは思うんですけれども、分かりました。
 自治医大についてお伺いしたいと思います。
 三月十六日に発表となった医師国家試験では、自治医大は九年連続で合格者一〇〇%を達成していると報道で拝見しました。すばらしいですね。大学のホームページには、全国都道府県ごとに選抜された学生さんが集い、地域医療を担う総合臨床医を養成する大学ですと明確に書かれていますね。そのような、地域医療を志す学生を導き、かつ、高い合格率を維持している大学の関係者には深い敬意を私からも表します。
 しかし、実際のところ、義務年限の本質というのは、一定期間、出身の都道府県の指定する医療機関での勤務により学費の返還が免除されるという中等度の地域枠と私は考えますが、本当に過疎地域を含む地域医療を守りたいのであれば、この義務年限をもうちょっと厳格に義務化する必要があると思いますが、総務省、いかがですか。

#56
○渡邊政府参考人 お答え申し上げます。
 自治医科大学は、僻地等の医療を担う医師の養成を図るために、私立学校法に基づき、全都道府県が共同で設置した私立大学でございます。
 この大学の学生は修学資金の貸与を受けて学ぶことになりますが、この修学資金につきましては、卒業後、原則九年間、僻地等の医療機関で勤務することによりまして返済が免除されることとなっていると承知してございます。
 そして、この期間中に勤務を離れた場合には、修学資金に加えまして、この資金に一〇%を乗じた額を大学に返済することとされてございます。
 また、これはソフト面の話になりますが、卒業生、大学、自治体との連携強化によりまして、学内に卒後指導委員会、そして各都道府県に学外卒後指導委員を設置するなど、義務年限履行中の卒業生の様々な相談等に対する体制が構築されているところでございます。

#57
○吉田(統)委員 全然真面目に答えていない。聞いていることに答えてくださいよ。そんなことは分かっているんですよ。
 義務年限を厳しく運用したらどうかと言っているんです。国家戦略でやったわけですよね、この自治医大というのは。そして、今回、今のようなコロナにおいても、この自治医大出身の医者がもう本当に過疎地域で頑張ってくれているんです。だから、やはり、決まったものはちゃんと守らせるように厳格化したらどうかと私は聞いているので、全く違うことを答えられても、これは時間の無駄遣いですよ。ちゃんと答えてください。

#58
○渡邊政府参考人 お答えいたします。
 卒業生が僻地等で義務年限を含めまして一定期間勤務することを確保するということは、建学の精神やミッションを踏まえ、自治医科大学と都道府県において検討されるものということでございますけれども、今回の議員の御指摘は、地域医療における自治医科大学の担う役割の重要性に御理解あってのものと受け止めておりますので、今回の委員の御指摘は自治医科大学に伝えたいというふうに考えてございます。

#59
○吉田(統)委員 ありがとうございます。
 審議官、お金を返せばいいという問題じゃないですからね、本当にこれは。医師を一人育てるということは本当に大変なことですから、しっかりやってください。
 逆に、医師の地域偏在を抜本的に是正するためには、自治医大は本当に重要なんです。だから、私は自治医大を本当に応援をしておりますからね。
 その中で、定員は今、百二十三人ですね。これを、過疎地域を含む必要な枠に関して、もちろん自治体等との協議が当然必要になると思うんですが、思い切って国家戦略として、本来は、新設医大をつくるより、こういった自治医大の定員を二倍とか、思い切って本当にやるんだったら五倍、六倍とか、そういった形で定員を増やすべきだと私は考えますが……(発言する者あり)応援の声もいただきました、各委員から。これはどうですか。本当に真面目に考えた方がいいですよ。自治医大の定員を増やすことは、人口が減ろうが医師の需給バランスがどうなろうが絶対に有効ですから、どうですか。

#60
○とかしき委員長 筆記を止めてください。
    〔速記中止〕

#61
○とかしき委員長 筆記を起こしてください。
 渡邊総務省大臣官房審議官。

#62
○渡邊政府参考人 自治医科大学につきましては、先ほども申し上げましたとおり、全都道府県が共同で設立、設置した私立大学でございます。定員につきましては、その大学の運営のこともございますし、医療政策といった観点からの検討も必要になってくるものというふうに考えてございます。

#63
○吉田(統)委員 総務省、しっかりしてください。私、二倍から六倍という数字までレクで言っていますから、なぜお答えに最初なれないか、びっくりしました。
 逆に、じゃ、今そういったお話ですが、田村大臣、どうですか、これ。自治医大、国家戦略として。やはり指揮を握るのは厚生労働省ですから。

#64
○田村国務大臣 先ほども申しましたけれども、医師の需給というものを考えた上で、今、地域枠も含めて医学部の定員をどうしていくかということを議論しているわけでありまして、その枠全体の中で自治医科大学がどうなんだというのは、それは検討はしなければならないと思いますが、自治医科大学自体に関しては我が省の所管ではございませんので、これはちょっとコメントのしようがないということは御理解いただきたいというふうに思います。

#65
○吉田(統)委員 普通の地域枠じゃないですからね、大臣、自治医大は。本当に医師がいないところの診療をやってくれているので、別枠、特出しなんですよ。だから、ここを今のような大臣の答弁になるような縦割りじゃいけないんじゃないですか、大臣。ですから、ここは是非、田村大臣、すばらしい大臣が今いらっしゃるわけですから、首をかしげていますが、私も尊敬していますから、リーダーシップを取ってやってくださいよ、大臣、本当に。お願いをします、ここで。
 じゃ、次に行きますが、厚生労働省が打ち出した今回の医学部定員の削減ですが、じゃ、そもそも新設医大の開設なんか必要なかったんじゃないですか。
 二〇一六年四月に、東北薬科大学が医学部を設置して、東北医科薬科大学になりましたね。翌年の二〇一七年四月には、国際医療福祉大学に医学部が新設されました。まだ卒業生は出ていませんよね。そこで将来的な医学部の定員削減ということだと、何のために、大臣、新設医大をおつくりになられたんでしょうか。

#66
○田村国務大臣 東北医科薬科大学は、東北が非常に医師が少ない、偏在があるという話の中で、これは地域からの御要望だったというふうに記憶しておりますけれども、地域に残る医師というものを確保していただきたいということであったというふうに思います。でありますから、卒業生のうち過半は東北に残っていただくというような、そういう計画であったというふうに思います。
 それから、これは千葉でしたっけ、国際医療福祉大学だと思いますけれども、これに関しては、たしか国際保健といいますか、そういうような意味で役立つ、そういう医師を養成するということで、海外からもたしか生徒さんを募集されて、国際的に活躍できる、もちろん国内の学生の方々も、多分海外で活躍されるということを基本的認識を持たれた方々が入学をされてきているというふうに考えておりますので、そういう意味では、特殊性という中において認められたというふうに記憶いたしております。

#67
○吉田(統)委員 いや、その御説明では十分な理由にはなりません。でも、大臣、千葉大御卒業ですから、千葉の大学、忘れないであげてくださいね、千葉大御卒業ですから。
 大臣、それじゃ話は無理ですよ。だって、東日本全体が少ないんですよ、医学部が。例えば、ここの関東圏だって、埼玉なんて医師が一番少ないじゃないですか。だから、全然それは理由にならないですよ、東北。東北地方に医者が少ない、ほかだって医者が少ないところはいっぱいあって、そうなったら、埼玉の方が少ないから、埼玉に医学部を一個つくった方がよっぽどリーズナブルですよ。
 もう一個、さっきの海外の話もありましたが、逆に今、大臣、日本の学生さんが、医学部が難し過ぎることもあるとは思うんですが、海外の、東欧なんかの医学部に行ってEUの医師免許を取って、日本にまた戻ってきて日本の医師免許を受けるとか、そういうふうに自然とグローバルな形になっていますよね、私もアメリカにおりましたし。
 そういった中で、やはりちょっと理由が無理筋だし、合理的だと思えないですよ。これはやはり税金の無駄遣いだと思われるのが普通ですよ。だって、卒業生が出ていないのに、大臣が予算委員会で医学部定員を削減すると言っちゃっているわけですから。
 これは大臣ちょっと、今おっしゃるのは役所が作った答弁なので、多分、大臣は分かっていらっしゃると思いますよ、私の話の趣旨を。本当に、大臣、もう一回真面目に、本当に医師や現場の医師からも大臣はすごく期待されているんですよ。そういった中で、本当に、今大臣がお話しになった理由が、すごくリーズナブルで、莫大な税金を使って二校つくって、かつそれで医学部を削減するという、これは合理的に、今の大臣の御説明で通ると思いますか、本当に。

#68
○田村国務大臣 委員も御承知のとおりだと思いますけれども、医学部の定員枠、各大学、地域枠というような形も含めて増やしたんですよね、これは医師が足らないということで。それを増やして、今も三千五百人から四千人、毎年医師が増えていると思います。
 それで、これからも継続して、今のままだと増えていくわけですよね。どこかでやはり需給が一致するわけで、それが今、二〇二七年、大体OECDの平均、十万人当たり何人という話ですよ、二百九十五人かな、という話だったと思うんですが、そういう中において、二〇二九年にどうも日本は、今の推計でいくとこれが需給が均衡するであろうという御報告をいただいた。その上で、今、三千五百人から四千人増えているものを、これを全部なくすというわけじゃなくて、どれぐらいまでやればいいのか。
 今、いろんな推計で、働き方改革やいろんなことがございますから、そういうことも含めて推計しているわけなので、その上で、今からいろいろな関係者と話をしっかりと詰めながら、最終的に決めていこうという話なので、元々あった定員枠を減らすというわけじゃございませんので、それは御理解いただきたいというふうに思います。

#69
○吉田(統)委員 大臣、申し訳ないんですけれども、それは数だけ見ちゃっているんですよ、数字だけ、医師の。診療科だとか、開業医と勤務医、アカデミアの医師のバランスとか、そういうことを考えずに、数だけ見てやっているから、それは大臣、ミスリードしますよ。需給バランスを数字だけでやっちゃ駄目ですよ。だって、その後の動向で、診療科、あと勤務医、アカデミア。勤務医、アカデミアは、大臣、これからはもっと減りますよ、今のままだと。そういう議論をこの後していきますので。
 大臣、ちょっと、大臣は本当に聡明な方なので、もうちょっとそこを逆に提言を、そういう需給の分科会に今私が申し上げているところを問いかけてくださいよ、そこは大丈夫かと、診療科の偏在。一番バランスとしてこれから危うくなるのが、大臣、アカデミア、勤務医、開業医のバランスですよ、数だけで見ちゃ駄目なんです。
 だから、この需給のどうのこうのと大臣は本当にしょっちゅうおっしゃるけれども、そこは、大臣、数だけのトリックでだまされている可能性があるから、気をつけてください。
 次に行きます。
 田村大臣は、また、診療科の枠をつくると予算委員会でおっしゃっていますね。診療科の枠を設けるということは、これは本当にもう日本の医療界ではある意味パンドラの箱ですよ、大臣。
 我が国は自由開業制ですし、自由標榜制ですね。勤務医と開業医のバランスを取ることは、現状の法律ではできないですね。また、その中で各診療科の定員制を設けるということは、医学部定員を減らすのであれば、かなり重要な問題として今後起こってくる可能性があるんですが。
 まず聞きたいのは、大臣の発言というのは、現在の自由標榜制をやめるということなのか。イエスかノーかだけで答えてください。

#70
○田村国務大臣 外科医に、外科医が今までずっと内科を診てきた人に、それは内科を診ちゃ駄目よなんて言うつもりは全くないわけで、それはやっていただければいいと思います、やる能力があれば。
 それと前半、診療科の偏在があるというのは、まさに私が今言っていることなので、それをなくしてただ単に需給だけ見ているわけではございませんし、元々、前回の大臣のときに、ちょうど専門医機構がいよいよ動き出すというときに、あえて私、専門医機構、タブーだったんですけれども、あなた方が診療科をちゃんと調整してもらわないことには日本の医療は偏在が直りませんよということも、大臣としては本来言ってはいけなかったことなんでしょうけれども、これは会長さんにもお話しさせていただいた話なんです。
 ですから、それも含めた上で、これから専門医をいろいろと育てていく中において、都道府県でありますとか、その中の診療科等々、それぞれ研修で受け入れていくわけであります。そのときのシーリング枠というものをしっかりおつくりをいただいて、そして、専門医というもの、必要な方々をお育ていただきたい。これは、私が前回大臣をやっているときよりかは、様々な医療関係者の方々は理解はかなりしていただいているんだというふうに思います。
 ですから、そういうところを共通の理解をいただきながらしっかりと進めていきたい。余り強引にやりますと、これまたハレーションが起きますから、そこはしっかりと御理解をいただきながら進めてまいりたいというふうに思っております。

#71
○吉田(統)委員 大臣、ありがとうございます。イエスかノーだったんですけれども、大分丁寧に説明いただきまして、ありがとうございます。
 ちょっと確認ですけれども、自由標榜制は、だから、大臣がおっしゃったように、このまま維持されるということですよね。さっき、外科の先生が内科をやろうが、能力があれば大丈夫だとおっしゃっていただきましたから、例えば中島先生、内科医ですけれども、明日から産婦人科医をやってもいいわけですよね、能力があれば。大丈夫ですよね、分かりました。
 それで、大臣、診療科のことはよく大臣御理解いただいていることは今御開陳いただいたので分かりましたが、診療科の枠を仮にうまくつくれたとしても、アカデミア、勤務医、開業医のバランスが取れない場合に関しては、今も大分バランス悪くなっていますよね。先生の御地元も、郡部、松阪とか、あちらの方を含みますよね。地方の総合病院から特定の診療科が姿を消す可能性が高いと思います、このままやっちゃうと。医師を減らして、開業医、勤務医、アカデミアの数のバランスを取らずに診療科の枠だけ決めていったと仮定した場合。例えば精神科とかは、今、大分、だから姿を消していますよね。精神科、皮膚科、耳鼻科、眼科等はその可能性があるんですが、それで大丈夫だとお考えになりますか。

#72
○田村国務大臣 これは、言われるとおり、勤務医と開業医の方々のバランスというのはよくお話を聞く中で、じゃ、なぜ開業されたんですか、いろんな理由があります。
 その中の一つは、やはり勤務医が非常に、ある一定年齢を超えてくると厳しい、働き方が。若い頃は、それでいろんなことを学びながらモチベーションを持ってやれてきたけれども、一定年齢になってくるとそのモチベーションを維持できるだけの働き方ではないというような御意見、これも一つであります。
 そういう意味も含めて、やはり勤務医の方々の働き方を変えなきゃいけないということで今般の法律になってきておるわけでありまして、長時間労働をしっかりどう是正していくか。その中で、やはり人間らしい働き方にしていかなきゃならぬわけでありまして、そうなってくれば、そうやっておっしゃられている方は、勤務医としてやりがいのある仕事にそのまま就きたいという方々も残ってこられると思いますので、これも一つの方法であろうというふうに思っております。

#73
○吉田(統)委員 おっしゃるとおりの部分もあるんですが、大臣、違いますよ。勤務医を辞める理由は金銭面が大きいんです、給与。給与がやはり足りない、開業医になった方がやはり世帯としての暮らし方がよくなるということで、一生勤務医をやっていきたいと思っていても、大体そうですよ。
 私の知り合いの外科医なんかでも、娘さんがフィギュアスケートをやるから、もう開業するとか、そんなのばかりですよ、本当に。実際に、膵臓がんとか、肝胆膵の有名な、すごいすばらしい外科医が……(発言する者あり)ごめんなさい。娘さんがフィギュアスケートをやりたいから、そのお金が捻出できないから、もう開業するとか、よくある話。ごめんなさい、私の言い方がちょっと悪かったです、そういう話です。要は、金銭的な理由で、本当に、勤務医を一生続けるのを断念される方は、大臣、すごく多いです。
 それで、大臣、もしあれだったら、アンケートとかを取られるといいですよ。働き方改革だけで全くこれは解決をされません。
 私はもうずっとこれを言っていますけれども、なかなか厚生労働省さん、医者の給料を上げるのが嫌なのか、本当にこれは、やはりその働きに応じた収入。だって、アメリカと日本というのは全然違いますよ。アメリカだと、例えばフェローを終えると、大体四千万ぐらいもらえますよ、四千万。日本の国会議員の給与の倍ですよね、単純には比べられませんけれども。でも、先生、一般的に医師は、MDは全て給与は高いですよ、どの科でも。トップクラスだと、大学の教授が、私がいたジョンズ・ホプキンスだと、やはり一億はもらっていますよね、最低一億ですよ。
 そういったことで、やはりちゃんと、その辺、もう一回待遇改善をしっかりとやっていかないと、要は、大臣、一生勤務医をやってくれる医師というのは本当に国家の宝でもあると思いますよ、中核病院で。それは、働き方よりも、年齢が上がってくると働き方は楽になるんですよ、部長とかになると。研修医のときほど、研修医というのはもう本当に、我々も寝ずに二日、三日、役所の皆さんと一緒で、働きますから。そこをしっかり考えていただきたいこと。
 あと、さっきシーリングの話をされましたけれども、シーリング、専門医制度や各診療科に、ある程度、やはりそれは独自性を持って、プロフェッショナルオートノミーで任せると思うんですけれども、アメリカは結構成績で決まっちゃうんですよ、成績とインタビュー。USMLEの特にステップワンの点数が大事で、あと、インタビューでどれほど自分が魅力的な人材かということをしっかりアピールして、それはもういろんな、門地、家柄も実はアメリカはかなり関係あります。
 大臣、例えば適性、枠が決まっちゃった場合に、何をもって適性として、診療科、各医師を当てはめていくとお考えなんですか、大臣は。全部もう、これはあれですか、専門医制度にお任せですか。

#74
○田村国務大臣 そこは専門性の中でやられている話でありますので、我々が一定の方向性といいますか考え方はお示しをさせていただいておりますけれども、中の評価等々に関して我々が口を挟む、特に大臣が口を挟むという話ではないというふうに考えております。

#75
○吉田(統)委員 じゃ、お任せということですね。はい、分かりました。
 そこで、文部科学省、鰐淵政務官に来ていただいていますが、ちょっとこれは一問だけ、この前の続きで、確認させてください。
 内閣委員会で、アカデミア、勤務医、そして研究医の待遇改善とか経費の控除の問題を取り上げました。そのときに、ちょっとちゃんと大臣政務官にお答えいただけなかった、審議官も、ちゃんとレク、通告しておいたにもかかわらずお答えがなかったので。ポスドク問題の待遇改善の問題です。
 簡単に申し上げますね、もう一度繰り返しになりますが。学会とかにいっぱい入っているわけですよね、研究者は。これは、国内、国際学会、様々あって、旅費等、参加費なんかは科研費で出すことが結構されるんですけれども、年会費がかなりやはり重い負担になっていて、この年会費は、国際学会だろうが、全ての学会が全部科研費から拠出することは可能ですね。簡潔に。

#76
○鰐淵大臣政務官 お答えいたします。
 国際学会の年会費を科研費から支出することにつきましては、当該学会の活動に参加することが科研費の研究の遂行に必要であるならば、支出が可能でございます。

#77
○吉田(統)委員 ありがとうございます。
 じゃ、政務官、ちょっとお願いですけれども、繰り返しになりますが、一言答えてほしいんですけれども、これは逆に、科研費がない若手研究者だと、控除とかにやはりしてあげた方がいいと思うんですね、税制上の。そういったことを文科省は財務省さんと折衝していただくような、そういったお心積もりはないですか。この前、内閣委員会では、かなり与党の先生方も賛同していただきましたけれども。

#78
○鰐淵大臣政務官 御質問ありがとうございます。
 今後とも、研究者の負担軽減に総合的に取り組んでいきたいと思っておりまして、本日の委員の御指摘も踏まえまして、政府におきまして、ほかの特定支出控除との関係やバランスといった論点の整理などを踏まえて、しっかりと検討していきたいと思っております。

#79
○吉田(統)委員 文科省の方にはお伝えしたんですけれども、昔、与党時代に、鈴木寛副大臣が、私、同じ質問をしたら、答弁で、特定控除になりますという答弁をしちゃっているんですよね、実は。そうしたら、後でどうも財務省から何か言われちゃったみたいで。議事録に明確に残っていますからね。いい答弁だと思ってみんな拍手していたら、実はちょっと違ったなんてがっかりしたので、是非ここは実現、政務官、ちょっと頑張って。
 田村大臣に引き続き行きますが、我が国もアカデミアの医師を増やすという議論をさっきしたじゃないですか。そこの中で、やはり欧米並みに、国公立大学でも各診療科に、チェアマン制度、主任教授制度にして、複数の教授が存在できる形にした方がいいと思います。そうすると、大学というのは、不文律で、一旦教授になると一生その大学にいられるんですよ、自分が辞めたいと思うまで。ただ、准教授とか助教、講師だと、いつか、どこかにおまえは行けと言われて、人事異動にのせられる。それで開業しちゃったりなんということがあるので。
 一生勤務医を続けるためには、現実的に、国公立大学で、やはり万年助教授とか、万年准教授ですね、今だと。雇用で残るのは不可能なので、私立だと第一教授から第五教授までいたりとかそういう形もあると思うので、ここが国公立と私立の大きな相違点になっていて、今の時代の国公立大学の医学部の飛躍を妨げる原因にもなっているので、こういったチェアマン制度を導入して大学の人的充実を図るべきだと思います。
 これは大臣じゃなくて文科省ですかね。ごめんなさい。じゃ、文科省、どうぞ。

#80
○鰐淵大臣政務官 お答えいたします。
 国立大学の教員数やその職員構成を含む人事計画につきましては、各大学がその教育研究機能の維持向上の観点を踏まえて自主的に取り決めるものとされております。
 このように、文部科学省が個々の大学における常勤教員ポスト数を増減することができる仕組みとはなっておりませんが、文部科学省としましては、各大学がその判断で優秀な教員を確保することで継続的、安定的に教育研究活動が実施できますよう、基盤的経費の確保にしっかりと取り組んでいきたいと思います。

#81
○吉田(統)委員 政務官、残念なお答えですね。
 じゃ、じゃんじゃん運営費交付金を出せばいいんじゃないですか。そうすると、教授は必然的に増えていきますよ。当然です、これは。
 もう少し、もう時間がないので、貴重な話なので、これは医師の働き方改革にすごく関係するんです。大学のアカデミアのポストが増えれば、これは全然違いますよ、本当に。臨床をたくさんやる教授、教育熱心、情報、IT関係に強い教授、そして研究を熱心にやる教授。そういった、これはアメリカなんかだと当たり前なんですよ。日本は本当に、研究、臨床、教育と、三足のわらじを履かせ過ぎなんです。だから世界との教育、勝てないんです。だから、チェアマン制度は絶対やった方がいい。
 あとPhD。アメリカだと、純粋なMDがいて、MDプラスPhDという人がいて、純粋な医者じゃないPhD、この三者が有機的に連携を取って医学部研究というのはどんどん進むんですよ。はっきり言って、純粋なPhDには、MDは同じことをやっても、やはり研究の質とかいろんなものでかなわない場合もある。
 日本はスーパーマンみたいなすごい人もいるので、山中先生みたいなそういう人もいるんですが、PhDのポストがないんですよ。例えば、私は、内科でも、医師の教授から、さっき言った複数の教授の中にPhDの教授も入れた方がいいし、昨日レクで話した方が、一割程度と言っていても、これは解剖とかを全部入れて一割しかPhDのポストがないんですよ。もう終わりますので、まとめて。つまり、基礎医学だと、PhD、教授だけMDで、あとは全部PhDというところもありますので、臨床ではほとんどPhDは皆無なんです。
 臨床の教室にPhDのポストをつくる、ないしはPhDの教授をどんどん入れていく、これをやらないと、日本の医学部教育は、少なくとも、最近話題に出るハーバードとかジョンズ・ホプキンスとか、ワクチン開発に入っているオックスフォード、こういうところとの競争には絶対勝てないんですけれども。政務官、大丈夫、聞いていますか。ちゃんとしっかり答弁くださいよ、これは。

#82
○鰐淵大臣政務官 済みません、お答えいたします。
 医学分野におきましても、工学や情報学など医学以外のバックグラウンドを有する教員が、医学分野のポストで活躍することや医師免許を有する教員と連携することは、医学の更なる発展のためにも重要であり、文部科学省としましても、他分野との連携を促すための事業を実施しております。
 文部科学省としましては、これらの取組を通じまして、引き続き、大学におけるPhD取得者の活躍促進の取組を促してまいりたいと思います。

#83
○吉田(統)委員 まとめますが、もう一言だけ。
 本当に、欧米から優秀な学者が日本に戻ってきたときに困るのが、PhDを雇用するポストがないということなんですよ。ブレーンサーキュレーション、文科省は頑張っていますよね。ブレーンサーキュレーションをさせるためには、これを本当にやらないといけないので、またやりますので、これで終わらせていただきます。
 ありがとうございました。

#84
○とかしき委員長 次に、西村智奈美さん。

#85
○西村(智)委員 立憲民主党の西村智奈美です。
 昨日、参議院の厚生労働委員会で看護師の日雇派遣についての議論があったと承知いたしております。昨日の今日で、なかなかまだ議事録を私も詳細には見られていないんですけれども、非常にこれは大きな問題だと思っています。
 我が党の部会でも、ここ数回、集中的にヒアリングを行っておりますけれども、結論から申し上げると、経緯も非常に不透明なこの日雇派遣の解禁については、私は、やはり一旦止めて、そして実体をよく解明した上で改めて議論すべきではないかというふうに思っています。
 昨日の質疑で、我が党の打越委員から、例の日雇派遣を解禁するために、例えば、規制改革ホットラインで提案をしてきた団体の、今NPO法人になっているんですけれども、日本派遣看護師協会といいますが、これがホットラインに要請をしてきて、その後、それが厚生労働省が対応できないということで、一回はぺしゃっと蹴っているんですけれども、その後、数か月後に、NPO法人としての認定を取得して、それでもう一回今度は要請をしているんですよね。それを内閣府規制改革推進会議でしょうか、こちらの方が取り上げて、それで厚労省に対して投げかけてきた。
 当初は厚生労働省も非常に消極的でした、この看護師の日雇派遣の解禁については。ところが、数か月のうちに、どこでどうなったのか分からないんですけれども、アンケート調査などを行った結果、ニーズがあるということで労政審にかけて、労政審の方も、渋々だったけれども、これをオーケーとした経緯があります。
 ところが、その要請をしてきた団体、NPO法人として東京都に登録もしておるようなんですけれども、昨日の打越委員の質疑で、書かれている、記載されている住所に実は看板も出ていないし、電話番号も携帯の番号なんですよね。実体がよく分からない団体であるということが分かりました。
 大臣は、この看護師の日雇派遣について、厚労省として労政審にかけたのは大臣でいらっしゃるので、それはそれでまた後で議論させていただくんだけれども、規制改革の要請をしてきたこのNPO法人が、こういう所在地、書かれている住所に実際には存在しない団体であったということを大臣自身は御存じでしたか、昨日の質疑まで。
    〔委員長退席、大岡委員長代理着席〕

#86
○田村国務大臣 これは、ホットラインの方にそういう情報を入れてこられたということでありますので、規制改革会議の所管のところでございますので、我々がその団体がどういう類いのものなのかということを調べるというようなそういう役割を担っておりませんので、そういう意味では、規制改革会議の方にお聞きをいただければありがたいというふうに思います。
 なお、看護師の日雇派遣という話なんですが、ちょっと誤解を招かないように、これは社会福祉施設でございますので、何もかも認めるというわけではなくて、社会福祉施設等々で働いておられる、例えば、看護師の配置基準が決まっておられて、その方が有休を取られたり病欠される場合にどうしても基準を満たせないような形になってくる、そのときにやはり看護師が必要だという中でそういうニーズがあったというような、そういう話は我々としてはお聞きをいたしておるということでございますから、一般的に日雇派遣を看護師で認めるということではないということだけははっきりと申し上げておかないといけないというふうに思います。

#87
○西村(智)委員 丁寧に説明していただいてありがとうございます。
 ですけれども、大臣自身は、この団体が、所在地に看板も出ていない、実際にあるかどうか分からない団体からの要請であったということは、昨日の質疑までは知らなかったということですね。
 これは本当に不思議なんですけれども、一番最初に要請してきたときには、厚生労働省は、対応不可ということで、二〇一八年の七月に一回結論を出しています。それから、同じ年の十一月に、今度は規制改革推進会議の専門チーム会合で、NPO法人となった日本派遣看護師協会がヒアリングを行って、そのときから、どうも急に、なぜか推進の立場に厚生労働省はなっていくんですよ。
 その後、介護施設ですとか社会福祉施設などにアンケートを取って、ニーズがあるということをもってして、これでいいですよというふうに変わっていくんですけれども、しかし、そのアンケート調査も、中身をよく見ると、実は、派遣で完全にウェルカムですよと言っている社会福祉施設などは本当に少ないですよね。基本的には、やはり直接雇用がいいというふうに皆さんおっしゃっている。
 実際に、今、日雇じゃなくて、短期の派遣などもできるようにはなっているんですけれども、派遣をそういう形で短期ででも活用している施設は全体の僅か数%、障害福祉の施設に至っては一%とかそれに満たないぐらいということで、ここで日雇まで解禁するということが本当にニーズがあったのかどうかということは私は大変疑問なんです。
 あわせてなんですけれども、何で厚生労働省がこういうふうに数か月で反対だったという姿勢を変えてしまったのか。いいですよ、オーケーですよ、だから労政審にも諮問しましょうというふうにどうして変わったのか。大臣、お答えできますでしょうか。

#88
○田村国務大臣 それ自体、ちょっと通告いただいていないので、私というよりかは事務方を呼んでお聞きをいただいた方が詳しい状況を御理解いただけるのではないかというふうに思いますが、お時間をいただけるのならば、担当に聞いて私がお答えをさせていただくということはあるんだというふうには思いますが。

#89
○西村(智)委員 今日、ちょっと私のミスで通告をできませんでした。なので、改めてここで通告を、では、いたしますね。通告をというか、大臣にお願いしますね。
 何でこの数か月の間で、対応不可という最初はそういう方針だったのに、数か月のうちに方針が変わってしまったのか。
 それから、対応不可としたときに、厚労省は大変もっともな懸念を示しております。つまり、こういうふうに言っているんですね。看護師本人の過重負担を招くおそれがあり、その結果、医療安全に影響があるおそれがある。雇用管理により慎重な見極めが必要であり、日雇の派遣とすることは慎重に対応すべきである。こういうふうに言っていたんですよ。つまり、懸念がある。懸念があるということを言っているので、役所用語で慎重に対応すべきであるというのは、これは反対ということですよね。
 それであったにもかかわらず何でこうなったのか。当初示していた懸念はどういう理由で払拭をされたのか。これはニーズとは違う話です。ニーズがあるからやるというだけの話ではないはずで、懸念があるから反対していたというのが厚労省の姿勢だったはずで、その懸念がどういう理由で払拭されたのか、これも是非次のときには答弁をお願いしたいと思います。
 あわせてなんですけれども、やはり、実体のない団体から要請があってこういうふうに変わってきたというのは、ちょっと私はいかがなものかなというふうに思うんですよね。
 そもそも労働者派遣法というのは、これまでにも、大臣ともやりましたけれども、何度も改正があって、すごく雇用の調整弁として事業主からは使われるということもあった。もちろん、そうじゃない方もいらっしゃるけれども、やはり、労働者派遣法についてたくさんのたくさんの議論があったからこそ、政省令一本でこういうふうに簡単にやってしまうのではなくて、本来的にやるのであれば、私は派遣法の改正だと思うんですよ。特に、看護師の派遣ということになれば、まさに国民の命と安全に関わることだと思いますので。
 ただ、今回は政令でやられたということでここまで来ちゃっておりますし、四月一日から一応この政令がスタートしているということになっているんだけれども、やはり、ここはもう一回、その元々の団体がどういう団体なのかということを最初から分からないと、厚生労働省としても、何を根拠にこの政令改正をしたのかというなかなか説明ができないんだと思うんですよ。
 なので、私たちもこれは引き続き求めていきますけれども、団体が実体があるのかどうか。ホームページを見ても、会員の募集ができないんです。会員を集めるときに、何かクオカードを配って会員募集するというような、そういう書きぶりもあったりしたんです。何か、本当にそういう団体からの要請でこういうことをやっていいんですかというふうに思うんです。
 だから、実体がはっきりと分かるまでは、私たちも引き続き調査していきますけれども、厚生労働省やあるいは内閣府からもやっていただいて、それが分かるまではこの運用を一時止めるべきじゃないかというふうに思うんですけれども、大臣、いかがでしょうか。

#90
○田村国務大臣 これは、規制改革で議論をされる中でのホットラインというものの位置づけが、私も、規制改革会議はどういう意識なのかというのは、我々と考え方が一致しているのかどうか、ちょっとよく分からないんですけれども、多分、いろいろなお知恵をいただくという意味で、幅広くいろいろなところから、だからこそ、個人また団体を限らず、いろいろな御意見をいただくという話だったんだというふうに思います。
 そのいただいた意見をそのまま丸のみするというよりかは、その中で取捨選択して、これは必要、必要じゃないということを、それは規制改革会議の中でやはり判断をした上で御議論をなされたんだというふうに私は思うんですが、いずれにいたしましても、その団体、日本派遣看護師協会、これがどうなのか、実体がないというお話も、私も昨日お話を初めてお聞きした話で、それ自体がどうなのか、本当にそうなのか、あるのかないのか、これは私は分からないわけであります。
 いずれにいたしましても、そこは、我が省というよりかは、しっかりとその話を受けたところがそういうことを御確認をされる話であろうというふうに思いますので、我々としては、規制改革の方からそういうお話をいただいて、そして、確かに少ないですし、言われるとおり、それは常用の方がいいですよ、直接契約の方が。だって、必ず必要な看護師でありますから。いなければいろいろな意味で支障を来すわけでありますので。でありますから、それは、必ず、直接契約されている方がいいのはいいんだろう。安定的でありますから、施設にとっても。
 ただ、その中で、もし何かあったときに、じゃ、そこをどのような形で、いなくなった、今日来れない看護師の方々の代わりをしていただけるんだということにおいてのニーズというものが一定程度あるということでありますのでスタートをいたしておるわけでございますので、委員のおっしゃられる意味はおっしゃられる意味として受け止めますけれども、取りあえずスタートをさせていただいておりますので、しっかり労働者の立場を守るということも対応させていただきながら運用させていただきたいというふうに思っております。
    〔大岡委員長代理退席、委員長着席〕

#91
○西村(智)委員 アンケート調査の中には、ニーズが増えているのではないかということを回答する施設もある一方で、ニーズはないというふうに答えているところもあります。派遣で日雇で来ていただくよりも、もっと別の方法を考えるというふうに言っているところもある。やはり、いざ、一度事件、事故などが起きてしまったときの責任の問題もありますし、やはり慎重に考えている施設の方が現実的には多い。
 だって、現に今、短期間の派遣だけでも活用しているのはほんの数%ですよ。障害のところに至っては〇・何%とか一%ですよ。こんなところでニーズがあったというふうに言い切ること自体が私はちょっとおかしいというふうに思います。
 大臣にお願いなんですけれども、実体がないということは昨日の質疑で初めて分かった、その団体がどういう団体かというのは内閣府に任せている、内閣府からの要請だったので厚労省が検討したということなんですけれども、委員会で、昨日の参議院でもそうですし、今日私がさせていただいているのもそうなんですけれども、実体のない団体からあった要請を基にこうやって規制緩和が行われているのではないかという懸念の声があったということを内閣府に伝えていただいて、もう一回これは検討していただけませんか。それで、もう一回、これはやはり実体が分かるまで、解明されるまで止めていただきたいと思うんですけれども、それはどうですか。

#92
○田村国務大臣 さっき申し上げましたけれども、実体があるかないかは私は分からないんですね。要するに、昨日、質疑の中で委員がおっしゃられた話でありますから、実際、本当に実体があるかどうか、たしか委員はそのとき、規制改革の方に確認してくれというようなお話もあったと思いますから、そういう話の中で規制改革委員会の方が対応するんだというふうに思います。
 ただ、今般のものがどういう類いの中で規制改革会議で議論されたか。先ほども申し上げました、要するに、個人、団体問わずいろいろなところから幅広に議論をいただいた上で、そのいろいろないただいた知恵を規制改革委員会として必要かどうかを判断するというような仕組みであるのならば、規制改革委員会の中で、実体を把握するかどうか分かりませんけれども、やった上でどういう判断をされるかという話だというふうに思います。
 ニーズがなければこれは広がらない話だというふうに思いますが、一部ニーズがあったとしても、そこはここでちゃんとルール化されております。これは健康管理という部分でしっかりと対応する。仕事の方はある程度限定的でございますので、いろいろなことができるというわけではございません。その中において雇用管理もしっかりとやっていく。
 やはり、日々の日雇派遣ということになりますと、どうしても、委員が御心配されますように、いろいろな雇用管理がちゃんとできていないんじゃないかということで、労働者自体、不利益を被ってはいけませんから、その点は、しっかりと我々といたしましてもチェックをさせていただきながら運用させていただきたいということであります。

#93
○西村(智)委員 また引き続き質問したいと思いますけれども、今の大臣のお話を聞いていても私は思うんですけれども、その規制改革ホットラインですか、例えば、私が個人でそこにこれをやってほしいというふうに持ち込んだときに、その意見も、じゃ、簡単に内閣府の中で議論されて、ああ、ニーズがあるねということであれば、それがそのまま緩和されていく、規制が改革されていくというふうに、何かすごく安易になっていくように私には受け止められるんですよ。
 ところが、これはやはり労働者派遣法ですから、働く人たちの権利を守るためだけではなくて、事は看護職ですので、そこで、派遣されていった先でのお仕事で関わる人たちの命と健康にも関わることなので、ここはやはりもっと慎重に厚生労働省としては踏ん張らなきゃいけなかったんじゃないかというふうに私は思うんですよ。強くこれは申し上げておきたいと思います。
 是非省内でもう一度検討していただいて、運用を、まずこの実体がどうなのかということが分かるまで止めるということをやらないと、何でもかんでも規制改革ホットラインで来たものがどんどんどんどん緩和されていくということになっていきかねませんから、そういうふうにならないように、この団体がどういうものなのかということを、実体が分かるまで是非止めていただきたい。強く要請をいたします。
 それでは、医療法の方に入っていきたいと思いますけれども、私は、今日は主に二つやりたいと思って参りました。
 一つは、女性の医師の働き方についてです。
 今回、改正案を見ましても、残念ながら、女性の医師の働き方に着目をした対応が取られていないというふうに見ざるを得ません。
 これまで、平成三十一年には検討会が設置されておりますし、その中では、出産、育児期の女性など、時間制約のある医師が働きやすい環境を整える必要があるというふうに明記されています。この検討会は時間外労働規制についての検討をする中でこういうふうに明示されている点ですので、やはりここはきちんと着目すべき点だったというふうに思うんですね。ところが、今回の法改正ではほとんど考慮されていない、何も考慮されていないというふうに見えます。
 これは、どうでしょうか、大臣、この時間外労働規制について、やはり、女性の医師の働き方、働く環境を整備するということについてもっと考慮すべきだったというふうに思うんですけれども、いかがですか。

#94
○田村国務大臣 まず、働き方改革の中で、医師の長時間労働是正というのは、これはもう女性の働き方考慮そのものでもあるというふうに我々は思っておりますので、やはり、長時間労働となると女性のキャリア形成は非常に難しい。特に、出産、育児というライフイベントがありますので、そういうものを選択された女性の場合は、どうしても、キャリア形成上、いろんな問題がこの長時間労働はございます。これは、医師だけじゃなくて、他の経済社会でも同じでありますので、そういう意味では、長時間労働を是正することは非常に大きいというふうに思います。
 それから、先ほどおっしゃられた医師の働き方改革に関する検討会、平成三十一年三月の部分では女性の医師の働き方の文言はあったわけでありますが、今般のではないという、令和二年十二月でありますけれども、これは、平成三十一年のときに議論をして、結果的に、女性の医師の働き方の中においていろんな問題点が指摘をされました、勤務環境を改善していかなきゃならぬであろうということで。
 結果的に、その中でいろんな議論をされた中において、例えば病院内の保育でありますとか、それから病児のときの対応でありますとか、さらにはキャリアパスをどのように形成していくか、こういうようなところ。更に申し上げれば、男性の育児休業等々もしっかり取っていく、これは一般の社会も同じでありますけれども。そういうような問題等々が議論をされて、結果的に、そういうものを、地域医療介護総合確保基金、これを使いながら、先進的な取組でありますとか、また、女性医師のバンク、こういうものをしっかり整備する中において、一度女性が病院等を辞められた後、今度、復帰されるときのいろんな支援等々をしていくというようなことももう始まり出してきておりますから、これは、今般の法律のみならず、更に進めて、女性の皆様方が医師として活躍できるような環境を整えていくということは、言われるとおり大事でありますから、もうこれは動き始めてきておるということであります。
 いずれにいたしましても、この法律が可決すれば、長時間労働も含めて是正されていく中において、女性が更に医療現場で活躍できるような環境整備というものが進んでまいるというふうに考えております。

#95
○西村(智)委員 今日資料でおつけしております幾つかのグラフは、字が小さくて見えないんですが、厚生労働科学研究の中での幾つかの資料であります。
 それを見ていただくと、もうこれは一目瞭然なんですけれども、まず、二十一と書いてあるページ、性別、子供の有無の別で週当たりの勤務時間というのを見ますと、女性で子供ありという方の勤務時間がやはり短くなってしまっております。これはもう本当に実態だと思うんですよね。
 それで、先ほど大臣がいろいろおっしゃっていた、女性の医師が働きやすいような、例えば保育所の問題とかいろいろなことをおっしゃっていましたけれども、そのグラフの下を見ていただくと、女性医師の休職、離職の理由というふうになっているんですけれども、やはり一番が出産とか子育てなんですよね。ここで離職される方が多い。
 離職しなかった方もどうかといいますと、今度は右上のグラフなんですけれども、院内保育所、病院の中に院内保育所があって、そこを利用したことがありますかどうかということで聞きますと、院内保育所がないというところも結構あって、ここは院内保育所を設置していくということを厚生労働省の方からいろいろ助成なりなんなりやっていただいて進めていただくということなんだと思うんですけれども、院内保育所を利用しないという内訳のところで見ますと、一番下のところに、利用制限があると書いてあるんですね。これは何かというと、職種による制限があると。つまり、医師は何か使いにくいという制限がどうもあるようだということであります。
 そもそも、その下のグラフを見ていただくと、育児休業を取れなかったという方の中で、育児休業の制度がなかったという理由が結構あるのもこれも衝撃的でして、育児休業の制度がないんじゃ使いようがないわけですよね。
 そういう実態であるということを踏まえて、やはり、ちゃんと何をしていくかということをきちっきちっと課題を挙げていって、一つ一つ進めていくということが必要なんじゃないかというふうに私は思うんですよ。
 それで、院内保育所の利用制限の話なんですけれども、やはり、どうも伺っていますと、女性の医師は使いにくいというようなことがあるようです。利用の時間の制限なのか、それともほかの理由なのか分かりませんけれども、そういった実態があるということで、厚労省も通知を一度出されまして、通知は資料の三枚目の右の方にあるんですけれども、これは院内保育等の推進についてということで令和元年に出されたものなんだそうなんですけれども、医療機関に勤務する職種ごとの特殊性等々にも配慮し、院内保育等を必要とする職員ができる限り使用することが可能になるよう十分な工夫を行うよう、管下の医療機関に促すことということで、自治体宛てに発出されているものなんですけれども、正直申し上げて、これを読んだだけでは、何というか、医師も使えますよというふうに、だから、医師が使えるようにしてくださいよというふうにはなかなか読めない分かりにくい表現だと思うんですよ。
 もうちょっと何か書きようがあるんじゃないかというふうに思いますけれども、大臣、いかがですか。

#96
○田村国務大臣 この通知もそうなんですが、これ以外にもいろいろな調査をやっているわけでありまして、やはり、管理的な役割を担っている医師、そういう方々に、女性のどういう状況であるかというようなこと、今の保育所が使えないということも含めて、いろいろなヒアリング調査というようなものをやっておるわけであります。
 ある意味、拠点医療機関というものを各地域で選定して、女性が働きやすい環境というようなものを進めていただいておるわけでありますけれども、そういう好事例等々もしっかりと紹介をさせていただきながら進めていかなきゃなりませんし、当然、そういうことをやっておられるところには財政的な支援ということも対応していかなきゃならないということであります。
 いずれにいたしましても、医療勤務環境改善支援センター、こういうものを、前回大臣のときに怒られた、たくさんの束ねた法律でつくらせていただいたわけでありますけれども、こういうものを使って、やはり、もし使えていないということであれば、そういうものに対して、院内保育等々がしっかりと女性医師も使えるような、そういうような支援というものをしていかなければならないというふうに思います。

#97
○西村(智)委員 資料の一番最後から二ページ目と一番最後のページに、とにかく、妊娠、出産ということを経験する女性にとって、非常にやはりキャリアアップなどもしにくいし、働き続けることが困難だという理由あるいは課題等々が、本当にああそのとおりだなと思うようなものがたくさんたくさん書かれています。
 やはり、出産、育児、二十代とか三十代ですよね、その頃にちょうど、やはり医師としては、いろいろな専門医としての勉強もしていくし、先ほど吉田委員との話にもありましたけれども、いろんな分野に分かれていくという時期でもあり、本当にドクターにとっては大事な時期だと思うんですよ。その時期を出産や育児等々とちゃんと両立できるように、支援策をきちんと、要するに、今回の外側の話として何か予算事業でその時々だけやるのではなくて、きちんと厚労省の中で課題を整理して、それを一つ一つやっていく、何かそういう体制を取ることが私は必要じゃないかというふうに思う。そうでないと、女性活躍と言っても、じゃ、どうやって活躍すればいいんだいということですよ。
 どうですか、厚労省の中でちゃんとそういう体制を取っていただきたいと思うんですけれども、女性の医師の働き方あるいは就業の継続ということについて。これは通告しています。

#98
○田村国務大臣 当然、需給推計の中でも女性の医師というものの役割は入っているわけなので、その推計の中での働き方をしていただかないと需給推計自体が成り立たないわけでありまして、そういう意味では、女性もしっかり活躍いただかなきゃならぬわけであります。
 今言われた委員の問題点は、もう以前から指摘されている問題点でございます。あとは、医療現場とどのように我々がしっかりと連携をしながらそういう体制をつくっていっていただけるかということなんだというふうに思いますので、それぞれの担当部局がございますから、女性の活躍といいますか、女性医師がしっかり働いていただける環境をつくる。一方で、家庭の生活もあるわけでありますので、それとの両立というものが、ある意味、今回の長時間労働改革といいますか、長時間労働是正という意味の中においても大きな意味合いがあるわけでございますので、委員の御指摘の点、しっかりと厚生労働省として対応してまいりたいというふうに考えます。

#99
○西村(智)委員 医師の需給推計というふうに大臣はさっきおっしゃいましたけれども、先日の委員会でも宮本委員の方から、この推計がおかしいんじゃないかという話がありましたよね。女性の医師が伸びないような推計をあえてしているんじゃないかというふうに思うんですよ。
 この間、過去数十年で遡ってみると、女性の医師の医学部の入学数も増えてきていて、医師国家試験の合格率も、合格者に占める女性の割合も増えているんだけれども、大体、ある数字になって、今ずっと横ばい状態が続いているんですよね、きりもみ状態というか。やはり、そこのところを見直していくということも含めてやっていかないと、本当に女性にとってやはり差別じゃないかということにはなってくるんだと私は思うんです。
 大学入試、医学部の入試における女性差別問題がありました。今日は文科省の政務官にも来ていただいているんですけれども、あのとき幾つかの大学が医学部の入試で、女性やそれから浪人生、こういった方々を差別的に扱っていたというふうに指摘をされて、その後も、厚労省としては引き続きチェックはしていってはいるんだろうと思うんですけれども、今回、また新たに、聖マリアンナ医科大学が、大学基準協会というところから、今年の入試についてまた不適合である、今年の評価がまた不適合であるというふうに発表しています。本質的な問題を見直していないということなんですけれども、何で聖マリアンナ医科大学は本質的な問題を解決していないというふうに評価されているんですか。

#100
○鰐淵大臣政務官 お答えいたします。
 今、委員の方からお話ししていただきました、去る三月二十六日に大学基準協会が公表しました二〇二〇年度認証評価等の結果によりますと、聖マリアンナ医科大学の評価結果につきましては不適合と判定をされたと承知をしております。
 文部科学省としまして、これまでの対応でございますが、聖マリアンナ医科大学における医学部医学科入学者選抜への対応につきましては、第三者委員会の見解や統計学の専門家の見解に対しまして合理的に理由を説明できないことをもって、不適切な事案であるとみなさざるを得ないと考えておりまして、大学自らは認めておりませんが、昨年十月に大学に対してその旨を伝達をしております。
 また、併せまして、大学に対しまして、不適切であるとみなさざるを得ない入試が行われた原因を明らかにすること、また、公正かつ妥当な方法により適切な体制を整えて入学者選抜を行うこと、特に、性別や年齢等の属性により一律の取扱いの差異を設けないことを指導しております。
 そして、このような状況を踏まえまして、令和二年度の聖マリアンナ医科大学に対する私立大学等経常費補助金は五〇%減額となっております。
 当大学におきましては、こうした一連の指導や、また、この度の大学基準協会による評価結果を真摯に受け止めていただきたいと考えておりまして、また、文部科学省としましても、当大学におきまして適切な対応がなされるよう、引き続き促してまいります。

#101
○西村(智)委員 厚労大臣、実態はまだこういうところがあるということですよ。
 聖マリアンナ医科大学は、こういうふうに今回、大学基準協会の方でこういうふうな評価をしてもらったけれども、実際にほかのところがどうかというのもちゃんとチェックをし続けないと、二年前でしたかね、分かったときには、とにかく女性の受験生の点数が一斉に減らされていたということですから、これはもう明らかな差別をなくしていくということの先に、やはり医師の需給の、大臣の言葉をかりて言えばバランスというようなものがあるわけで、やはりここは非常に関連してくるテーマだというふうに思うんですよね。
 だから、女性の差別があってはいけないということからしても、働きやすさ、あるいは需給バランスの見直しということは、これはやはり厚労省としてきちんとやっていただかないと、引き続き指弾し続けなければいけないことになると思いますので、是非是非よく改めてやっていただきたいというふうに思います。
 続いて、宿日直のことについて伺いたいと思います。
 私、ちょっと聞きますと、本来であれば宿日直でない勤務状態の方々があえて宿日直扱いにさせられてというか、宿日直後の届出を労基署にして、それで、実はほとんど仮眠も取れないような状態で働いているんじゃないかというようなお話をいただきました。
 現実的に、この宿日直は労基署に届け出ればできるということになっている、非常に簡単な仕組みのようなんですけれども、この中で医療機関での許可件数等はどういうふうになっているでしょうか。

#102
○田村国務大臣 許可労働者数なんですが、これは業種、職種ごとの許可件数は集計しておりません。でありますから、医療機関という範疇ではこれは今集計していないということでございますので、そういう意味では、ちょっと今現状は分からないということであります。

#103
○西村(智)委員 そうですか。先日お願いしたときには、医療機関の宿日直許可の件数について、把握する方向で検討いたしますというふうに事務方の方から回答をいただいているんですけれども、じゃ、まだということですかね。是非それは引き続き把握していただきたいと思います。
 つまり、何かというと、次に質問しようと思っているんですけれども、宿日直で勤務する方から、じゃ、例えば、自分は仮眠も取れない状態だ、宿日直とはいいながら、実際のところはほとんど時間外労働のような状態になっている。時間外労働と言うかどうかはともかく、実際には仮眠も取れないような状態で働き続けているんだというような相談等々を受けておられるんじゃないかと思うんですよ。それについてはどうですか、把握していますか。

#104
○田村国務大臣 個別の相談内容に関してはなかなか申し上げられないんですが、一般的にそういうような声というものがあってもおかしくないんだろうなというふうに思います。そういうようなもの等々が来れば、これは、相談等々来るわけでありますので、そういうところに関しては、医療機関に是正の指導等々を対応させていただくということも十分にあるということであります。

#105
○西村(智)委員 大臣、ちゃんと通告しているので、ちゃんと通告したのは把握しておられるんですかね。私、今のこともちゃんと通告しているんですよ。そうしたら、ほとんど仮眠が取れないという相談が実際にあったと、労基署に。それは個々個別の対応でやっているというふうにお答えはいただきました。なので、あるんだろうなと思いますじゃなくて、あったんですよ、相談があったんですよ。
 そういうところが、せっかく通告しているのに、前回もそうでしたけれども、せっかく通告しているのに大臣のところまで話が行っていなくて、大臣が、あったんだろうかと思いますみたいな、そんな答弁をされるんじゃ、委員会で質問する意味が。まあ、ちゃんとしてください。本当にちゃんとしてください。
 私も聞いて、やはり仮眠が取れないという話があったというふうに聞いています。でも、本来は、宿日直の仕事というのは、宿日直というのは、そんな時間外労働の、通常の勤務の延長線みたいな感じであってはいけないわけですよね。仮眠が取れないというのは、もうこれは宿日直の状況じゃなくて、完全に時間外労働の世界なんだというふうに思うんですよ。実態がどうなっているのかということ。
 だから、ほかにこういうような事例があるんじゃないかというふうに思うんですけれども、まず調査をしていただいて、それで必要な対策を取っていただく必要があるんじゃないかというふうに思うんですけれども、いかがですか。

#106
○とかしき委員長 田村厚生労働大臣、申合せの時間が経過しておりますので、御協力をお願いいたします。

#107
○田村国務大臣 先ほども申し上げましたけれども、そういうような状況があれば相談等々いただくわけでございまして、当然、そういうような相談等々をいただければ、これは調査等々をして是正指導をやるということはあり得ることでございますので、そのような対応ということをさせていただきたいというふうに考えております。

#108
○とかしき委員長 西村智奈美さん、申合せの時間が来ております。

#109
○西村(智)委員 はい。
 今回は医師の働き方改革ということなんですけれども、時間外労働として把握されない宿日直、実態は時間外労働なんだけれども、そうだと把握されない宿日直がもしこのまま放置されるということであれば法改正の意味は達成できないということは申し上げて、終わります。

#110
○とかしき委員長 次に、川内博史君。

#111
○川内委員 委員長、御指名ありがとうございます。
 大臣、よろしくお願いを申し上げます。役所の皆様も御指導をよろしくお願い申し上げます。
 今回の医療法等改正案は、良質かつ適切な医療を効率的に提供する体制を確保するという目的だというふうに承っておりますけれども、百三十三万一千床の病床を、厚生労働省的には、二〇二五年に百十九万一千床にすることが良質かつ適切な医療を効率的に提供することにつながるのだということを目標に掲げていらっしゃるのだろうというふうに思いますが、ただ、この百十九万一千床という病床の目標数は、これはもう何回もこの委員会で御答弁をいただいていることでございますが、改めて確認させていただきますけれども、今回の新型コロナウイルス感染症のパンデミックを想定せずに作られている数字であるということでよろしゅうございますでしょうか。

#112
○迫井政府参考人 御答弁申し上げます。
 地域医療構想の件で議員御質問だろうと思います。
 高齢者が急増する二〇二五年、また、更なる高齢化の進展、現役世代の、急増による、労働力の制約が強いという二〇四〇年を見据えてということでございます。
 二〇二五年における病床の必要量については、厚生労働省が示しました推計式を用いて、各地域の二〇二五年の人口構造と二〇一三年度の入院受療率を踏まえて推計を行ったものでございまして、新興感染症が発生した状況を想定して推計したものではないということでございます。

#113
○川内委員 最後の、新興感染症を想定してつくられたものではないということでございます、そこだけ答えればいいのであって、長々と御答弁されるのは、私の時間を奪うという、非常にこれは私にとっては遺憾なことでございますので、ひとつ簡潔明瞭な御答弁をまずお願いをしておきたいというふうに思います。
 それで、この百十九万一千床はコロナを想定していないんですよ、感染症を想定していないんですよということでございますけれども、今回のコロナ禍を踏まえれば、単に効率的というだけではなくて、今般、この医療法の中に、医療計画の中に感染症も位置づけようねということに、法律に書いてあるわけですけれども、今後の新興感染症等の感染拡大時における医療というものを想定したときに、より柔軟に、機動的に対応できる体制、効率的な体制というだけではなくて、より柔軟に、より機動的に対応できる体制も必要であるというふうに私は考えますが、いかがでしょうか。

#114
○迫井政府参考人 御答弁申し上げます。
 議員御指摘のとおり、今般、新型コロナウイルス感染症の拡大では様々な医療提供体制に影響を生じましたけれども、局所的な病床数の不足でございますとか医療機関の連携の問題、課題がございました。
 そういった意味で申し上げますと、議員御指摘のとおり、今般の対応で特に有効だったのは、必要となる病床を確保するために、感染防止のためのゾーニングでありますとか、マンパワーの配置を工夫をする、そういったことで一般病床を活用するということが実際に行われたし、それが有効だったということでありますので、こうした課題を踏まえまして、今後の医療提供体制の在り方につきましては、新興感染症等の感染拡大時に対応可能な医療機関や病床の確保等、医療提供体制に関して必要な対応が機動的に講じられるように、医療計画の記載事項に新興感染症等の感染拡大時における医療を追加するための、今回の医療法改正法案を提出し、御審議をいただいているところでございまして、今後とも、都道府県と緊密に連携をしながら、平時と新興感染症発生時のいずれにも弾力的で対応可能な医療提供体制の確保に努めてまいりたいと考えております。

#115
○川内委員 今長々と御説明いただいたようなことが条文に反映されているのかというと、反映されていないわけですよね。より柔軟に、機動的に、弾力的に対応できる体制をつくりましょうねということは条文上は出ていない。考え方としてはそういう考え方だよ、だから感染症を医療計画に位置づけたんだよということなんだろうというふうに思いますが、そういう考え方というのは、具体的には、新興感染症等の感染拡大時に臨時の医療施設をつくることなども想定した上で今のような御答弁になっているというふうに考えてよろしいでしょうか。

#116
○迫井政府参考人 御答弁申し上げます。
 医療計画の具体的な記載事項、これは今後検討していくことに当然なるわけでありますけれども、受入れの候補となる医療機関を始めとしたその地域の医療機関における役割分担の在り方、それから先ほど申し上げましたゾーニングとか、一般病床を活用するに当たって、感染症に配慮したようなそういった整備といいますか、施設、そういったものを確保するというようなことでございますとか、あとマンパワーの問題、それと感染防護具などの備蓄でありますとか院内感染の防止対策、こういったことでございます。
 委員御指摘の臨時の医療施設、そういったものにつきましては、その必要性についても引き続き各地域で検討することも必要になろうと思いますので、いずれにいたしましても、今後、詳細な内容については検討させていただきたいと考えております。

#117
○川内委員 より柔軟に、機動的に対応できる体制をつくっていくためには、医師とか看護師等の、病床だけではなくて、医療スタッフの人数にも余裕を持たせる、病床はもちろんのこと、医療スタッフの皆さんにも人数的に余裕を持たせるということが必要だと私は思いますけれども、厚生労働省さんはどう考えますか。

#118
○迫井政府参考人 御答弁申し上げます。
 委員御指摘のとおり、感染症患者の受入れの場合には、マンパワー、すなわち、病床数のみが多く確保できていても実際には機能しづらいわけでありますので、マンパワーの確保が重要だということを踏まえて考えますと、弾力的な対応をするためには、病床数のみを確保するということよりも、むしろ、地域の医療需要に見合った病床数と、それからこれに応じた医療資源の配置、これを前提とした上で、医療機関の間の役割分担、連携を強化しながら、新興感染症発生時にも弾力的に対応可能な体制を構築する必要があると考えておりまして、医療計画に必要な事項について追加することで対応していきたいと考えております。

#119
○川内委員 二〇二二年に、医療計画の中に感染症を位置づけるための基本的な考え方についてガイドラインを厚生労働省がお出しになられる予定であると。それを受けて各地域で医療計画を話し合われて、二〇二四年に新たな医療計画が確定をしていく。
 そういう中で、今回コロナの対応について国立病院、公立病院、公的病院が非常に重要な役割を果たしたわけですが、この問題も大変この委員会で話題になっていますけれども、再編のリストなるもの、これは骨太方針的には、もう昨年の秋には再編統合についての結論を得るということになっていたというふうに思うんですけれども、コロナが起きて、通知でちょっと待ってねということにしてあるわけですけれども、骨太方針という閣議決定の文書の中に出てきていることですから、より柔軟に、機動的に対応できる体制をつくるためには、今局長さんが御答弁されたようなことを含めて、そしてまた、この再編のリストを作成するに当たっては、コロナ禍における病院経営あるいはベッドの回し方などは全く考慮されていないわけですよね、再編のリストを作るに当たっては。昨年の一月に四百三十六病院のリストができているわけですから。この一年間、昨年一年間の中で、公立病院、公的病院がどのような動きをしたのかということをきちんとまず精査した上で、二〇二四年の医療計画に向けてみんなで考えていくということが私は必要だと思います。
 そういうことを骨太方針にしっかり書く、今年の骨太にしっかり書くべきだというふうに私は思うんですけれども、大臣の御見解をいただきたいと思います。

#120
○田村国務大臣 骨太の方針でありますけれども、委員言われるとおり、毎年、地域医療構想を含む医療提供体制、この文言といいますか、こういうものが含まれておるわけであります。
 よくよく考えていかなきゃならないのは、平時と、有事という言い方がいいのかどうか分かりませんが、こういう感染症の拡大局面というのは、今コロナでありますから、もう一年以上続いておりますけれども、ずっと常にあるわけではない、常態化しているわけではないということを考えなきゃならない。
 その中で、平時で、やはり医療費というのは診療報酬が中心でありますから、すると、これが余りかかり過ぎると今度はこれが保険料に跳ね返って個人の負担にも関わってくるということがありますので、ここは効率的な対応が必要になってくるわけであります。
 しかしながら、今言われたとおり、有事のときにはそれでも対応できるようなマンパワーの配置等々を考えた上でどうしていくかということと、病床もそれに若干絡んでくるわけでありますので、そういうことを考えますと、今、実は、先ほどから言われております我が省がお示しをしたものは、あくまでもこれは参考資料でございますので、こういうものも含めながら、コロナというもの、今、足下ありますから、また次の感染症もあるかも分かりませんので、それを想定しながら各地域地域でお考えをいただいたものというものが地域医療構想として各地域からいただけるのであろうというふうに思っておりますので、そういうような考え方というものをしっかりと骨太の方に、盛り込むのは我々じゃなくて経済財政諮問会議でありますけれども、厚生労働省としても、現下のこういう状況を踏まえた上で、要望はしてまいりたいというふうに考えております。

#121
○川内委員 次に、変異株のスクリーニング検査について教えていただきたいんですけれども、四十七都道府県の中で、変異株のPCR検査実施率、要するにスクリーニング検査が一〇〇%を超えている都道府県の数、それと、それがどの都道府県であるかというのを教えてください。

#122
○正林政府参考人 お答えします。
 自治体のスクリーニング検査の実施割合についてですけれども、現下の感染者数や過去の検体も検査していることに留意が必要ですが、三月二十二日から三月二十八日までの速報値によれば、十自治体が一〇〇%ないし一〇〇%を超える実施率となっています。
 一〇〇%を超えるというのは、分母が一週間の感染者数であるのに対して、分子になる検体数は三月二十二から二十八日までに限らず、過去の検体も含むためであります。
 ちなみに、そうした自治体は十自治体、富山、石川、山梨、鳥取、島根、広島、高知、佐賀、大分、宮崎であります。

#123
○川内委員 その大変優秀な自治体、また、四十七都道府県の中でゲノム解析も自らできる自治体というのがあるというふうに聞いておりますけれども、それはどこの都道府県でしょうか。

#124
○正林政府参考人 お答えします。
 ゲノム解析については、現在、十の自治体の地方衛生研究所で独自にゲノム解析が可能と確認しており、その他の自治体では検体を国立感染症研究所に送付して解析を行っているということです。
 十の自治体ですけれども、北海道、札幌市、茨城県、群馬県、埼玉県、東京都、神奈川県、名古屋市、兵庫県、神戸市であります。

#125
○川内委員 東京都などは、今、自らゲノム解析できるんだったら、どんどんどんどんスクリーニングをすればいいと思うんですけれどもね。東京都のスクリーニングの率というのはめちゃめちゃ低いわけですよね。
 東京都ではE484Kの変異株が流行しているのではないかというふうに言われているんですけれども、現在の変異株のスクリーニング検査ではN501Yの変異をスクリーニングすることはできるけれども、E484Kの変異株のスクリーニング検査はできない、現在のスクリーニング検査では、ということでよろしいですか。

#126
○田村国務大臣 基本的に、スクリーニングで用います試薬等々、これはN501Yというものを見つけるものでありますが、見つけたものはゲノム解析をします、これはスクリーニングですから。すると、E484K、これもゲノム解析すると分かってくるというのと、それから、それ以外にもゲノム解析をやっておりますので、そういうものの中で、陽性検体の中からゲノム解析でE484Kというものもある程度発見をされてきておるということであります。

#127
○川内委員 だから、私が聞いたのは、現在のスクリーニング検査はN501Yの変異を検出するためのものであって、E484Kの変異だけがあるウイルスについてはこのスクリーニング検査は反応しないということでよろしいかということを聞いているんですよ。
 いやいや、大臣、ちょっと、事実関係だけだから。局長でいいです、事実関係だけだから。

#128
○田村国務大臣 ですから、先ほどからそうやって申し上げているんですが、スクリーニングでは501Yとともに484Kが見つかることはありますけれども、それはその後のゲノム解析で。スクリーニング自体、484Kのみ、それを見つけるということでのスクリーニング検査というものは今のところはしていないということであります。

#129
○川内委員 そこで、この変異株というのは本当に気をつけなきゃいけないと。私は、スクリーニングの率をあらゆる変異株に対応してどんどんどんどん上げていく、この前も大臣は一〇〇%を目指すんだとおっしゃっていらっしゃったけれども、変異株のスクリーニング検査やゲノム解析で大学の協力というのもどんどんどんどん求めていくべきではないかというふうに思っております。
 今現在、既に協力をしている大学があるというふうに思いますけれども、その大学を教えていただいてよろしいですか。

#130
○正林政府参考人 お答えします。
 国立感染症研究所や一部の自治体に加えて、各地でゲノム解析が可能な大学などが存在することを踏まえて、文部科学省との連名で、自治体と大学に対して、検査体制の整備に連携して取り組むよう要請したところであります。
 こうしたゲノム解析を行っている大学の状況については、現在調査を実施しているところであります。まだ数字が上がってきておりません。

#131
○川内委員 具体的な大学名はまだ分からないということですか。

#132
○正林政府参考人 調査中ですので、まだ分かりません。

#133
○川内委員 幾つの大学というのも分からないんですか。

#134
○正林政府参考人 まだ調査中ですので、まだ分かりません。

#135
○川内委員 大臣、変異株のリサーチというのは、スクリーニングではなくて、どういうふうに感染が、変異株が広がっているかということを調べる目標にするんじゃなくて、やはり封じ込めを目標にすべきであると。
 変異株というのは、やはりまだよく分からない、感染しやすいのかどうか。イギリス型は、N501Yは重症化しやすいとか感染しやすいとかいうふうにWHOに言われている。E484Kはまだ分からないというふうな状況ですから。
 しかし、きちんと見つけて、きちんと対応していくということが必要で、そういう意味で、大学や民間検査機関の協力を得て、PCR検査にしてもゲノム解析にしても、変異株の調査というのを一〇〇%、早急に一〇〇%にして対応していくべきと改めて申し上げたいというふうに思いますが、大臣のお考えを聞かせてください。

#136
○田村国務大臣 全てゲノム解析というと、なかなかキャパの問題が出てくると思います。
 一方で、今大学の話がございました。これは今週中には集計してくる、それぞれ答えが返ってくるということでございますので、今週中には大体答えが返ってきた上で、今週の終わりなのか来週か分かりませんが、集計の結果、お答えはできるというふうに、これは向こうにお聞きをしているものでありますから、そこは御理解いただきたいというふうに思うわけでありますけれども。しっかりとそれはまた、これは分かりましたら御報告させていただきたいというふうに思います。

#137
○川内委員 今週中にまとまるんだったら、今日あたりはもう大学の数ぐらい分かっているんじゃないかなと、そのぐらい、正林さん、言ってもいいんじゃないかなと思うんですけれどもね。
 じゃ、分かりました。とにかく、これは大臣、しっかり取り組んでいただきたいというふうにお願いをしておきたいというふうに思います。
 次に、全く話題が変わりまして、私がというか、国会でも決議をしていただいた、障害あるいは障害者の表記に使用される「害」の字について、今国会には障害者差別解消法も提出をされているところでございますし、質問をさせていただきたいと思いますが。
 三月二十二日に開催された内閣府の障害者政策委員会で、四人の当事者団体の代表の方々が障害のガイの字の表記について発言をされていらっしゃいます。
 中でも、公益社団法人全国精神保健福祉会連合会理事長の岡田久実子さんは、このようにおっしゃっていらっしゃいます。
 私どもの会でも様々な考え方や意見があり、身近な精神障害者家族の会でも意見があります。多くの方は「害」に対し抵抗感がある方が多くいます。私自身は、命ある、尊厳のある人を表すことに、「害」は不快を覚えるのも、当事者や家族がいるのも事実、人を指し示す言葉である、「害」は使わない方がいい。そのためには、法律用語の見直しが必要ではないかというのが私の考えですと発言をされていらっしゃいます。
 内閣府に来ていただいています。
 このような発言があったのは事実でしょうか。また、出席された委員の中で、「害」でいいですよ、それが、「害」がいいんだというふうに発言された委員はおられましたでしょうか。

#138
○難波政府参考人 お答えします。
 委員が御指摘をされた点につきましては、本年三月二十二日の障害者政策委員会の場における発言でございまして、そういった、人を表す言葉に「害」はふさわしくないといった旨の発言をされた委員がおられたことは事実でございます。
 また、様々な意見があるというふうなお話は幾つかございましたけれども、「害」がいいというふうに端的におっしゃった発言は、この委員会の場ではなかったというふうに承知しております。

#139
○川内委員 そこで、今日、たくさんの委員の先生方あるいは委員長にも、あるいは私の勉強のためにも教えていただきたいんですけれども、我が国の憲政史上、あるいは法令史上と言ってもいいかもしれませんが、人に対して障害という言葉を最初に使った法律は何という法律なんでしょうか。そのとき使用した漢字は「害」だったのでしょうか。教えていただきたいと思います。

#140
○赤澤政府参考人 お答えいたします。
 お尋ねの、初めて人に対して障害という言葉を用いた日本の法令につきまして、厚生労働省においては、これまで日本国で公布された法令を網羅的に全て把握しているわけではございませんので、承知していないところでございます。

#141
○川内委員 私は今、政府に対してお伺いをしているので、厚生労働省が網羅的に所管していないので知りませんと言われても困っちゃうわけで。
 ある学者さんの論文でいうと、一九一二年の朝鮮笞刑令第十条の障碍というのが最初ではないかという学者さんの論考がございます。このときの障害のガイの字は「碍」の字ということで、その学者の先生が紹介をしていらっしゃいました。
 これは、大臣、改めて、政府として、国務大臣として調べて御回答をいただくというお約束をいただいておきたいと思いますが、いかがでしょうか。

#142
○田村国務大臣 ちょっと私が、国務大臣ということで、それを、委員の思われる……(川内委員「政府の一員として」と呼ぶ)いや、だから、国務大臣として、委員がおっしゃられるものをここでお受けするということができるのか、権限があるのかどうか。ちょっと立場上、各省庁に関わってくる話でございますので、にわかにここで私が安請け合いというわけにはいかないということで御理解いただきたいと思います。

#143
○川内委員 そんな慎重な答弁をしなくても、国務大臣なんですから、政府の一員として、調べて、じゃ、回答するからねというふうに、事実関係を尋ねるだけですから。政府としての見解を尋ねるなら担当が関係しますけれども、事実関係を尋ねているだけですからね。まあ、この問題でやり取りしてもしようがないので、次に行きますけれども。
 厚労省が、一九八一年の、障害に関する用語の整理のための医師法等の一部を改正する法律というのを作っていらっしゃいます。この障害は「害」を使っていらっしゃるわけですけれども、この「害」を使った理由は何か、積極的に「害」の字を使用する理由があったのかということを教えていただきたいと思います。

#144
○田村国務大臣 言われておられるのは、昭和五十六年に公布された障害に関する用語の整理のための医師法等の一部を改正する法律案ということだというふうに思いますが、このガイに「害」を用いたというのは、今、先ほど委員言われた「碍」というお話もありましたけれども、当用漢字にこれがないということで、それで「害」という字が採用されたというふうに認識いたしております。

#145
○川内委員 大臣、まさしく今大臣が御答弁になられた、当用漢字表に「害」があって、「碍」は当用漢字表、常用漢字表にないからと。それだけなんですよ、理由は。
 諸外国の中で、障害のガイの字に「害」という漢字を使っている漢字圏の国は日本だけなんです。(発言する者あり)いやいや、でも、それは大きなことでしょう。言葉というのは、漢字というのは、そもそも字の起源というのがあるわけですから。そのことをきちんと考えないと。
 「害」の字を使うことは嫌だよという方たちが一定数いるということは、大臣も認識していらっしゃいますよね。

#146
○田村国務大臣 様々な御意見があるのは認識しております。そういう御意見があることも認識しております。

#147
○川内委員 先ほど御紹介したように、国の障害者政策委員会という正式な場で、団体の代表の方が、「害」を使うのは非常に傷つく人たちがいるんだということをおっしゃっていらっしゃるわけですよね、正式な発言として。
 そこで、大臣に、私は大臣に日本の歴史を変えてほしいと思っているわけですよ。「害」を平仮名にするのは、法令上「碍」を使うのは内閣法制局長官通知によって制限されているけれども、平仮名にするのは誰も制限できないんですから。「害」を平仮名にするのは誰も制限できないんですよ。
 不快に思う人が多く存在し、「害」の字を使用する積極的な理由がない。要するに、さっきおっしゃったじゃない、当用漢字表にあっただけですからと。要するに、誰も説明できないんですよ、「害」を使っていることの、それこそ日本国政府で。
 これは、「がい」に変えるということは、厚生労働大臣が一存でできることなんですよ。できることなんですよ。田村大臣ができるんですよ。そのことの御決断をちょっとここで御披瀝をいただきたいというふうに思います。

#148
○とかしき委員長 田村厚生労働大臣、申合せの時間が経過しておりますので、御協力をお願いいたします。

#149
○田村国務大臣 様々な御議論があると申し上げました。うかんむりは嫌だけれども、どのガイがいいという話もあります。そういう意味で、障害者の皆様方、関係団体、国民の皆様方の世論の動向も踏まえながらこれは検討していくべき課題であろうというふうに認識いたしております。

#150
○川内委員 平仮名を使うのは制限はないんですね。だから、どの漢字を使うかはこれからゆっくりみんなで議論すればいいと思いますけれども、取りあえず、「害」は嫌だ、害虫の害だ、害毒の害だというふうにおっしゃっていらっしゃる方たちが、当事者の方たち、当事者団体の方たちがいらっしゃるということを考えれば、今、四十七都道府県で、「がい」に開いている都道府県が十六あります。県庁所在地ではもう既に、四十七都道府県の県庁所在地のうち半数以上、二十五の県庁所在地の自治体が「がい」に開いています。それは、嫌だという人たちがいるからです。
 そのことを厚生労働大臣に申し上げて、またこの議論は引き続きさせていただきたいというふうに思います。
 終わります。

#151
○とかしき委員長 午後一時から委員会を再開することとし、この際、休憩いたします。
    午後零時四分休憩
     ――――◇―――――
    午後一時四分開議

#152
○とかしき委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。
 この際、お諮りいたします。
 両案及び修正案審査のため、本日、政府参考人として総務省大臣官房審議官岩佐哲也君、厚生労働省政策統括官鈴木英二郎君の出席を求め、説明を聴取したいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

#153
○とかしき委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    ―――――――――――――

#154
○とかしき委員長 質疑を続行いたします。中島克仁君。

#155
○中島委員 立憲民主党の中島克仁でございます。
 先週に引き続いて質問させていただきます。
 ちょっと事前になんですが、少々腰を痛めておりまして、座ったり立ったり、ちょっとゆっくりさせていただきますので、御了承いただきたいと思います。
 いわゆる新型、いわゆるじゃないですね、コロナウイルス感染症、昨日、大阪で過去最多の七百十九人ということ。また、兵庫は八割変異株に置き換わり、大阪でもう七割置き換わっていると。東京はまだ実態がよく分かりませんが、昨日、昭和大学の先生に聞きました。入院されている方の九割以上が変異株の方だということで、これは東京においてはモニタリングの在り方がもっと徹底されていればもっと実態は変わってくるのではないかということ。また、先ほど川内委員との質疑、やはり、変異株に関して、政府、厚労省も、緊張感が足りないなと。
 もちろん、ウイルスは変異するものでありますから、しかし、この状況は、昨年から、やはり準備不足は否めませんし、これ、私は三月のときにも、英国の報告で、感染力が高まる、更に致死率が高まることは大変衝撃的だということ。実態として、これは兵庫県、私もコロナ対応をしている先生に聞きましたが、やはり、変異株で重症化された方、呼吸器からの離脱時間も長いし、そしてやはり重症化も、これは英国の報告に合致するような私は実態があると思います。
 これは事実確認なんですが、三月の十日でしたか、英国の医学誌に、英国株については致死率が高まっていると。この報告、すぐに私は大臣に質問したと思いますけれども、英国での状況、この英国株、致死率が高いことに関して、大臣、英国の当局と何か情報交換等はされたんでしょうか。

#156
○田村国務大臣 直接私はやっておりません。何だったら、後、担当にお聞きいただければいいと思いますが。
 ただ、これは、専門家の方々も、英国株に関しては感染力が高い可能性があるということはもう以前からおっしゃられておられて、もう早くから、これも尾身先生もおっしゃっておられましたけれども、早晩入れ替わるであろうというぐらい、既存株に対して優位性があるということであるようであります。
 今、委員が、東京がなかなか実態が分からないと言われましたが、大体、大阪と東京はスクリーニング二〇%で、同じぐらいやっています。その中で、大阪はもう過半になってきておりますが、東京は、これはゲノム解析をやっている中での話なので、なかなか全体はまだ、スクリーニングよりも少ないものでありますから分かりづらいんですが、東京はどちらかというと501Yよりかは484Kの方に置き換わっている傾向があるのではないかというような、そういう状況であります。
 これは、宮城なんかも484Kが多いというような話でございますので、いずれにいたしましても、501Yよりかは484Kは感染性という意味からすると501Yほどはないのではないかというふうに専門家の方々はおっしゃっておられますが、これからも注視しながら、しっかりと我々、対応してまいりたいというふうに考えております。

#157
○中島委員 現状はそうかもしれません。これから、宮城の感染、変異株に関しては国内での変異とも言われている。これは、国内でどういう変異をしてくるか、非常に心配されますし、当初から懸念されていたことでありますので、緊張感を持って、モニタリング体制、しっかり取っていただきたい。
 そして、先週、私、尾身先生と質疑をさせていただきまして、現在の状況がいわゆる第四波に当たるのかという問いに対しては、一概に、第一波、第二波、これ、もっと細かく分けることもできるとは思いますが、やはり、国民の皆様に、今どういった状況にあるのか。昨日も、大臣、ぶら下がりで、危機感、お話しされておりましたが、大臣は、先週の金曜日の時点で、尾身先生、いわゆる第四波と言って問題ない、全然問題ないという一方で、総理は、現段階は第四波ではない、こういう見解を五日の参議院決算委員会で示されています。
 大臣は、現在の状況を第四波というふうに認識されておるんでしょうか。

#158
○田村国務大臣 波というものの概念をどう捉えるかという話なんだと思いますが、この間の大きな波が一旦下がっていって、これはゼロにはなっていませんから、一定のところで、全国、下がり切ったわけですよね。そこから今、徐々に毎週増えていますので、そういう意味からすると、波の起点をどこと見るかという話なんだと思います。
 総理がおっしゃられておられるのは、年末年始の大きな、こういうところにはまだ入っていないという話だと思いますし、尾身先生の話は、かといいながら、下がったところから上がっていけば、それはもう、尾身先生はそこをもってして波とおっしゃっておられるという話であるので、それほど両者に違いはないんだと思います。
 私は、この閣議後記者会見で申し上げたのは、いずれにしても、増えていく今道程にあるわけでございますので、これが年末年始のような、大きく広がっていくということを想定していくと非常に危険であるので、今のうちになるべく強い措置を、東京においても、蔓延防止重点措置はしておりませんけれども、それでも強い対応というものをいろいろと検討いただいておるし、実際問題、今いろいろな対応をいただいておるわけでありますが、そういうことを一つ一つ進めていって、大きな頂点になるべく行かないように努力していく必要があるというようなことであります。

#159
○中島委員 昨年のいわゆる第三波のとき、いわゆるGoToトラベルキャンペーン始めそういったものをなかなか止めない。そしてやはり危機感の乏しさと認識の薄さ、これがいわゆる第三波のあの状況を生み出した、緊急事態に至ったわけでありますが、私、もうこれは明らかに、そしてまた性質も全く異なる状況で、これはもう国民の皆様に、別に不安をあおるわけではなく、やはり蔓延措置を取られている一方で、緊急事態よりも、じゃ、緩くていいのかとか、いろいろな疑念というか混乱を招いているわけですよ。
 そうであれば、やはり、今は第四波、しかもその内容は変異株という、今後どういう状況になるか、もしかしたら致死率も高まるかもしれない、感染対策の更なる徹底を、そういったメッセージをする必要がある、不明瞭なままですとまた感染対策にも影響するということを指摘をさせていただきたいと思います。
 一方、ワクチン接種に関しては、来週月曜日ですか、十二日に高齢者の優先接種が始まるということになっております。今お話ししましたが、これから、いわゆる第四波、しかも変異株、重症化ということが現実的なものとなれば、当然医療への負荷が増してくる。そして、接種体制を整えてそこへ行くはずの医師等も、それは目の前の患者さんに当たらなければならないということだと思います。
 新型コロナウイルス感染拡大に伴う医療への負荷が増した場合、ワクチン接種スケジュールに及ぼす影響、これについて、大臣、どのような御見解を持っておられるでしょうか。

#160
○田村国務大臣 ワクチンを接種する行為自体、これは医師若しくは医師の指示に基づいた看護師という形になりますので、日本医師会中川会長を始め医療関係者にお願いをさせていただき、総理も中川会長とお会いいただきました。
 あわせて、各都道府県の医師会の理事の方々に、これは厚生労働省からお願いをさせていただく中において、接種体制をお組みをいただきたいと、基本的には市町村という話になりますけれども、お願いしております。
 言われるとおり、感染拡大をする地域というのは医療が逼迫するわけでありまして、そういうところにおいて、例えば開業医の医師の先生方も、当然、自宅待機の方々、またホテルでの待機の方々が増えてくれば、それに対する健康観察を、今、委託をお願いしていただきたいということを国の方から申し上げておりますので、当然、そういう方々もいろいろと、ふだんの自らの診療所、開業医の先生方の医行為、プラス、ワクチン、さらには健康観察というような形で、業務が非常に増えてくるわけでありますので、やはりこのワクチンの接種ということを考えた場合に、これは専門家の方々もおっしゃっておられますけれども、感染拡大をさせないということが非常に重要であるということであります。
 でありますから、我々も今、緊張感を持って、感染拡大を防ぐためにより強い措置をということで、各自治体にもお願いをさせていただいておるわけであります。

#161
○中島委員 私が聞いたのは、いわゆる感染拡大状況によっては、政府の示しているワクチン接種スケジュールが、そのスケジュールどおりにならないということも十分あり得るということでよろしいですよね。

#162
○田村国務大臣 ですから、それは各市町村でお作りをいただくわけでございますから、国がどうのこうのというわけではなくて、今申し上げたとおり、それによって、その感染拡大したエリア、地域、そこにおいて、いろんな健康観察の方法はあると思いますよ。しかし、そういうものに、地域の医師会のワクチンを接種をお願いしている先生方に併せて業務がかかっていくと、そこは非常に過重になるということになりますから、各自治体の計画と感染状況というものの兼ね合いになってくるというふうに考えております。

#163
○中島委員 私が言っているのは、いわゆる十二日から高齢者の優先接種が始まります。一方で、三月から始まった医療従事者への接種、まだ三割しか接種は終わっていないんです。
 これはもう、もはや多少のだぶつきが出るのはしようがないと思うんですが、まだ医療従事者が三割程度しか接種が終わっていない段階で、十二日から高齢者、本格的には四月の下旬と。これはあくまでも政府のスケジュール、既成事実づくりというふうにしか見えませんよ。
 ですから、今後の感染拡大状況により、また供給の確保も含めてですけれども、大事なのは接種を希望する方が安心に、安全に、円滑に打てることで、決して政府のスケジュール合わせに国民また地方自治体が翻弄されることがないように、また、医療従事者への負荷がかからないように十分に注意をしていっていただきたいと思います。
 これも尾身先生と、前回のとき質問をいたしましたが、新型コロナウイルス感染症によって、我が国の医療提供体制の様々な課題が浮き彫りとなり、平時の医療計画に感染症対策の視点が抜け落ちていたことや、民間病院の比率が高く機動性に欠けたということ。私は、尾身先生に対しては、これは本当は大臣に質問しようと思ったんですが、尾身先生にまず御見解を伺いました。
 私は、最も浮き彫りとなったのは、地域の医療を基盤として支えるいわゆるかかりつけ医機能の部分、プライマリーケア機能と言ったらいいでしょうか、この体制が抜け落ちていることが最も浮き彫りになっていると尾身先生に質問をさせていただき、尾身先生の御見解もお聞きしたところでありますが、大臣に改めてお尋ねいたします。
 かかりつけ医又は総合診療的なプライマリーケア機能を発揮する医療の不在という日本の医療体制の根本的な弱点が、新型コロナウイルス感染症で露呈していると私は考えますが、大臣の見解を伺います。

#164
○田村国務大臣 診療・検査外来を担っていただいたんですよね、地域の医療機関には。約三万一千担っていただきました。そういう意味では大きな役割を、プライマリーケアを担っておられる開業医の皆様方に対応いただいたということは事実であろうというふうに思います。
 一方で、保健所が健康観察を行う、特に在宅等々で対応を感染拡大時にいただいた患者の方々に関して、ここに対して、一部の先進地域、自治体では、開業医の先生方がその役割を担われたということはありますけれども、多くのところはそうじゃなかったわけであります。
 そういうところも我々も反省しながら、今度の感染拡大期が起こった場合には、そういうところでも地域の医療機関が、プライマリーケアというわけではないのかも分かりません、コロナの場合は、もう分かっている話でありますから、そういう役割を担っていただくということを期待をさせていただいております。

#165
○中島委員 私は、医療体制の中でそういうプライマリーケア機能を発揮するようなかかりつけ医という、これは今、地域医療構想のことも、この医療体制の中で、この法案の中で議論になっておりますけれども、そもそも地域医療構想の中でも、このかかりつけ医機能という発想を位置づけられていないわけですよ。
 改めて大臣にお尋ねいたしますが、大臣がおっしゃっている、例えば資料の三枚目、これは、「過度な受診控えは健康上のリスクを高めます」、コロナ禍での啓発でありますが、「まずは、かかりつけ医に相談しましょう」。そして、その次、四枚目でございますが、これは、後ほど、上手な医療のかかり方でお聞きしようかと思いましたが、ここでも、「気軽に相談できるかかりつけ医をもちましょう」と。これは度々、検査のときも、PCR検査がなかなか受けられない方がいると。これは受診の目安、誤解がなんということもありましたけれども、いわゆる困ったときにはいつもかかりつけ医に、かかりつけ医にと。ワクチンに関しても、基礎疾患の方、まずは迷ったらかかりつけ医にと。かかりつけ医という言葉が氾濫しているわけでありますが、改めて、大臣にお尋ねいたします。
 大臣も度々使われるこのかかりつけ医という言葉。資料には、二枚目ですね、かかりつけ医の定義と機能。これは、日本医師会と四病院団体協議会が、平成二十五年八月八日、これはこれで改めて出されたもので、一定の評価はするんですが、大臣が言うかかりつけ医というのは、ここに書いてあるかかりつけ医のことをおっしゃっているのか。大臣、どういう意味で使われているのか、確認したいと思います。

#166
○田村国務大臣 かかりつけ医という意味合い、今委員がおっしゃった話でいうと、まず、今回のコロナに関してはなかなか難しかったのが、これは感染症、しかも指定感染症という話の中において、感染防護をしっかりやっていただかなきゃならなかったというのが当初あって、そこで接触者・帰国者外来という形の中で検査という話になりました。
 しかし、それは去年の秋ぐらいから、そこもしっかりやっていただきながらということで、かかりつけ医機能という形で、要は、発熱した場合には、コロナかどうか分からない、もしかしたらインフルかも分からないけれどもまず行っていただくというような、そういう対応になったということでありまして、ここはここでかかりつけ医機能は発揮したというふうに思います。
 今般の地域医療構想の話も出ましたが、地域医療構想とかかりつけ医との関係というよりかは、外来機能の明確化、連携という中でかかりつけ医機能というものを我々は発揮いただきたいというふうに思っておりまして、何でもいいけれどももう全部病院に行っちゃう、大きな病院に行っちゃうというのは、その病院にはその病院の本来の役割があるわけでありますので、まずは地域で、いつも健康管理も含めてやっていただいている、気軽にいろんな相談をしていただいておるような医療機関、そこにまず外来で行っていただいて、その上で、その後必要があれば病院等々につないでいただく、そういう役割を発揮いただこう。
 総合診療専門医というのを実はこの専門医制度の中で、十九でしたっけ、コースの中で一つつくりましたが、この中の、多分、病院の総合診療、病院の中でのゲートキーパーという役割と、それから各地域地域でかかりつけというような形の中でいろんな形の入口をやっていただく、プライマリーの部分、これとはそれぞれ違うんだと思いますけれども、そういう意味では、日本医師会が言われておるかかりつけ医というのは、そういうような各地域地域で開業医の皆様方が、健康管理も含めて、ふだんからいろんな相談に乗りながら対応していく、そういうような機能をおっしゃっておられるんだというふうに認識しております。

#167
○中島委員 私は端的に、大臣のおっしゃるかかりつけ医は、ふだん度々出てくるかかりつけ医というのは、ここの日本医師会、四病院団体協議会、「「かかりつけ医」とは(定義)」、そしてその下に「かかりつけ医機能」と書いてある。大臣がおっしゃっているかかりつけ医は何を示すのかとお尋ねしたんですが、大臣が度々使われるかかりつけ医というのは、これを念頭に置いておるということでいいんですか。

#168
○田村国務大臣 かかりつけ医と、かかりつけ医機能というのは当然違うわけでありまして、かかりつけ医というのは、ここに日医がおっしゃっておられる。明確な定義、かかりつけ医というのは厚生労働省として持っておりません。ただ、日本医師会がよくこういうふうな形の定義の中でおっしゃっておられるので、私が使っておるのは日本医師会の定義というのが基本的な考え方であります。

#169
○中島委員 資料の五枚目、見ていただきたいと思うんですが、赤線で引っ張ってあります。
 今年二月八日に開催されました第七十八回社会保障審議会医療部会の議事録です。まさに今審議されている医療法改正案に対しての内容が議題となっているのでありますが、この審議会の中、委員の方から、このかかりつけ医に関して御発言がありました。
 上の方、赤線が引っ張ってあるところですが、今、普通にかかりつけ医機能という言葉やかかりつけ医という言葉が使われているのですが、実は、かかりつけ医とは何で、かかりつけ医機能とは何か、医師会と我々三病院団体で一応提言をしていますけれども、これはあくまで提言であって、かかりつけ医というものが決まっているわけではありません、皆さん方の同一の考え方がないままにこの言葉を使うと、間違った方向に誘導してしまうのではないかと心配しておりますと発言されております。私、全くそのとおりだと思います。
 この問いに対して、下の赤線のところでありますが、総務課長は、かかりつけ医なりかかりつけ医機能の議論が深まっていくことを私どもとしては期待しております、現時点におきましては、すぐ行政的な定義をどうするかということは、なかなか難しいかと思いますと答えております。
 前段の委員の方の御発言、御趣旨は私全く同感でありますし、後段の総務課長の発言は大変曖昧さ、またちょっと無責任だなというふうに私は思うわけでありますが、大臣も総務課長の発言と同じで、いわゆるかかりつけ医なりかかりつけ医機能の議論が深まっていくことを私どもとして、大臣としても期待はしており、現時点においては行政的な定義をつくるつもりはない、こういう、同じような考えでよろしいんですか。

#170
○田村国務大臣 かかりつけ医機能というのは、要するに、我々も申し上げておりますけれども、各患者の方々が、ふだんからのいろんな健康管理等も含めて、いろんな対応をしていく中において、要は、何かあったときのプライマリーで相談をしていただけるような機能というふうに認識いたしております。
 かかりつけ医というのは、ちょっと我々としては定義を余り持っていないものでありますから、これは日本医師会がおっしゃられておられることでありますので、その定義が日本医師会の考え方であろうなという認識であります。

#171
○中島委員 いや、これは、かかりつけ医を四病院団体、医師会が示している、そして、あたかも、何かかかりつけ医は社会にたくさんいて、そして、何か困ったときにはいつでも相談できる、こういう状況と思いきや、一月、コロナはちょっと特殊事情だったかもしれませんが、いざというときに医師に診てもらえないどころか相談すらできない、こういう状況が浮き彫りになった。
 本来であるならば、例えば検査の目安、また受診の目安もそうかもしれませんが、まずは、自分のことをよく知っている医師に相談をする、そこからいわゆるプライマリーケアが始まってくる。我が国にいわゆるそういうプライマリー機能を持った、言葉を換えればかかりつけ医、かかりつけ医イコールプライマリーケア機能を持った医者だというのが、普通、一般的世界の常識だと思います。一番最後の資料に示してあるプライマリーケア、WHOの定義はそういう内容になっています。
 大臣、今回浮き彫りになった課題、私は最大の課題だと思いますが、私はやはり、ここのかかりつけ医、総合診療医と言ってもいいかもしれませんが、いわゆるプライマリーケア機能を発揮する医師、これを我が国にちゃんと定着させて、その上で、地域医療構想も含めてですが、その基盤が最も曖昧な状況であることが、私は、平時でも、そしてこのコロナ禍でも大変問題だと思います。
 私は、かかりつけ医、ちゃんと定義をして、どういう役割を果たすものか、これは行政がしっかり明確に示すべきだと思いますが、大臣の見解を伺います。

#172
○田村国務大臣 高齢者、東京はビル診なんかでなかなか難しい部分もあるのかも分かりません、地域によっては。ただ、地域によっては、地方で高齢者は、やはりかかりつけ医機能を発揮している医療機関、いつも行っている医療機関があって、そこで一定程度のかかりつけ医機能というものを発揮をいただく。だから、地域包括ケア診療料などというような診療報酬上の一つのカテゴリーは、そういうものを発揮いただいて、慢性疾患をしっかりと、高齢者に対して対応いただくという機能を発揮いただいていると思います。
 ただ、今回、コロナはちょっと特別で、これが非常に高い感染性があったということもありまして、なかなかそれを発揮できなかったというのが当初あったのは事実であります。
 いずれにいたしましても、若い人を中心に、また都会を中心に、委員がおっしゃられるようなものがない地域もあります。これは事実、我々もそういう声をお聞きすることはございますから、そういうものに対してどうしていくかということは、これからの大きな課題であるというふうに認識しております。

#173
○中島委員 いや、大臣、大臣に聞こうと思いますが、大臣にかかりつけ医がおられるかどうか知りませんけれども、多分、ここにいる議員の方や役所の方もそうですけれども、例えば我々であれば後援会長が医師会の方だったりとか、気軽に何かあればアクセスできるようなツールがあるんです。ただ、大臣今おっしゃったように、一般の方は、そんな気軽に相談できるかかりつけ医を持っている方はほとんどおられませんよ。
 東京とか地域とかそういう話ではなくて、上手な医療のかかり方、これはデーモン閣下と迫井医政局長も出られてキャンペーン、様々やられております。私、それを否定しませんよ。上手な医療のかかり方、これも大事だと思いますが、上手な医療の届け方が、私、今できていないと思うんです。
 例えば、ワクチン。ワクチンのリスクコミュニケーションが非常に大事だ、これはもう言うまでもありませんが、本来なら、今御高齢の方、接種が来週から始まるということですが、御高齢な方ほど不安に思っていますよ。やはり、基礎疾患を持っているし、過去にアレルギーをした経験もある、そのことを誰に一体相談したらいいのか。簡単にかかりつけ医と言うけれども、我が国の、国民の皆様が思っているのは、例えば、膝の痛みであれば整形外科のかかりつけ医、そして心臓病があれば内科のかかりつけ医、だけれども、いざというとき、今回のワクチンや、コロナ禍で発熱をしたら、じゃ、一体誰にアクセスしたらいいんだと。
 私が言っているかかりつけ医は、前に予算委員会のときに、イギリスのGPに近いかどうかという話をしましたが、これは資料の一番後ろに示してあります。各国、かかりつけ医の制度化、家庭医というものがあるわけです。イギリスは半世紀以上の歴史がありますけれども、フランスもオランダも二〇〇〇年代に入って、いわゆる人口構造の、また疾病構造の変化に伴って、このプライマリー機能ケア、プライマリー機能を発揮する部分が非常に重要になってくる。
 先日の尾身先生の答弁も、尾身先生、自治医大の一期生、そういう地域医療の中で、やはりこの総合診療を担う医師、ここの位置づけが我が国は抜け落ちている、そういう御発言だったわけですよ。そういう問題意識。
 それで、大臣は度々、緩やかなゲートキーパーという言い方をしますけれども、緩やかなゲートキーパーって一体何ですか。御説明していただきたいと思います。

#174
○田村国務大臣 日本の国はフリーアクセスというのは、もう委員よく御承知だと思います。その中で、確かに、英国のようなGP制度、これは皮膚科も眼科も全て、まずはそこがゲートキーパーになるのでありましょう。
 ただ、日本の場合は開業医が細分化されておりますので、例えば、明確に整形外科に行くもの、これに関しては、言われるとおりかかりつけ医、それはもう、言うなれば整形のかかりつけ医であり、眼科ならば眼科のかかりつけ医、行きつけのお医者様、皮膚科もそうでありましょうが、ただ、例えば慢性疾患でありますとか感染症、風邪だとかそういうような感染症、こういうものに関しては、これは内科と言った方がいいのかも分かりませんが、高齢者の方々は結構かかりつけのお医者様はおられて、そういうところでいろんな対応をされておられるという意味。私はそういうことを含めて、緩やかなゲートキーパーと。
 イギリスが言っているみたいに明確に何もかもここというのではなくて、フリーアクセスの中で、また細分化されている専門的な開業医の中において、それぞれにおいていろんな、自分の健康をふだんから診ていただいておられる方々。
 これは高齢者というのが主になってまいります。それはなぜかというと、一番医療を受けられる方々でありますから。若い方々に対してそういうのがなかなかないというのは、これは確かに問題意識を持たなきゃいけないというところ。それから、地域によってはなかなかそういうものが見つからないという地域もあると思います。そういう問題意識はしっかりと持ちながら、このかかりつけ医機能というものをしっかり進めてまいりたいというふうに考えております。

#175
○中島委員 その曖昧さが、私は、国民を混乱させている、そして、先ほどの医療審議会での委員の御発言、そして尾身先生の御発言でもそういうことを明確に言われていますし、私もそういう問題意識を持っています。
 私、最後の、プライマリーケアのところにありますが、これはもう我が国で浮き彫りになった、コロナでの最大の課題だと思います。かかりつけ医をやはり制度化するべき、私は日本版家庭医制度と言っておりますが、この議論についてはまた引き続きさせていただきたいと思います。
 今日は質問を終わります。ありがとうございました。

#176
○とかしき委員長 次に、尾辻かな子さん。

#177
○尾辻委員 立憲民主党の尾辻かな子です。
 まずは、やはり今喫緊の課題であります新型コロナ感染症のことについてお伺いをしてまいりたいと思います。
 まず、田村大臣、今日お昼に、大阪は八百人を超える、八百人台後半の感染者。大阪で八百人を超えるのは初めてです。まず、この人数について、受け止めをお伺いしたいと思います。

#178
○田村国務大臣 大阪は、急激な感染拡大をしております。蔓延防止重点策を打ちましたが、打った時点は、二週間前の、約二週間前と言った方がいいかも分からない、数字でありまして、その効果はまだ表れるのは先でありますので、その間はまだ感染拡大する可能性は十分にあるという危機感の下で、医療提供体制でありますとかいろいろな対応を取っていただかなければならないということで、これは大阪府の方にもお願いをさせていただいておるような次第であります。

#179
○尾辻委員 私は、このまま蔓延防止等重点措置の効果が表れるまで待っていていいのかという問題意識を持っております。
 というのも、昨日も七百十九人でした。四月三日が六百六十六人ということで、本当に急激に増えてきております。大阪の重症病床ですけれども、使用率六六・五%なんですが、実運用病床で見ると、もう既に運用率は昨日の時点で八六・一%。軽症中等症病床も、使用率が四八・九%で、運用率で見ると五七・八%です。分科会が示した六つの指標でいくと、ステージ4の指標が定められている三つの指標全てにおいてステージ4なんですね。ただ、ちょっと細かく置かれている重症病床の使用率だけステージ3なんですが、ということで、これはほとんどもうステージ4になっていると大阪は言わざるを得ない状況だと思います。
 お隣の兵庫県も同じで、病床使用率が七二・三%、重症の病床使用率も六三・七%。特に神戸市は、病床使用率が九割、市内の医療機関での通常の入院や手術件数を制限しているということで、このままではいけない状況が生まれている。
 つまり、これはステージ4だ、もう感染爆発段階にあると判断すべきだと思いますが、田村大臣の御認識をお伺いしたいと思います。

#180
○田村国務大臣 そういうことなので、蔓延防止重点措置を大阪も要望されて、国としても必要であろうと。
 といいますのは、何を申し上げたいかというと、今とにかく、今の数字は二週間前ですから、何をやったって、これから蔓延防止重点措置の効果が出るまでは数日間あるわけですよ。その間は、要は、感染者は増えますから、結果的に、病床の確保、それからあと療養施設の確保、もし在宅という話になれば、そこに対しての健康観察、医療のしっかりしたアクセス、こういうものをやっていただかないと、今更何をやってもこの何日間かは感染者は増えます、これはもう間違いなく。今までやってきたことの結果ですから。
 だから、そこはしっかりと、病床等々も含めて、患者の方々に対応できるようなそういう対策を組んでいただかなきゃならぬということで、だからこそ、我々は、三月の二十四日でしたかね、四月にもそういう状況が全国的に来るかも分からないので対応をお願いいたしたいという文書を発出をさせていただいて、大阪でもその体制を今組んでいただきつつあると思いますが、もう一段頑張っていただいて対応いただくと同時に、二週間後に向かってしっかりとした感染防止策を今この足下で対策を講じていただく、これが大変重要なことだというふうに考えております。

#181
○尾辻委員 蔓延防止等重点措置は四月五日からです、おとついからですから、これはもう全然間に合っていない状況です。これから増えていくということになると、やはり何らかの措置が必要で、私はそれは緊急事態宣言だと思っております。
 今日は尾身先生にも来ていただいております。まず、尾身先生にお伺いしたいと思いますが、大阪で今日の感染者数が八百人台後半だと、史上最高となりました。まず、先生の受け止めをお聞かせいただければと思います。

#182
○尾身参考人 今委員がおっしゃるように、感染の報告数は増えていますよね。私は、今ここで一番大事なのは、感染が拡大しているこの傾向をどうやって下方に転じるかということに全力を注入すべきだと思います。
 そういう意味では、私は、いわゆる去年二回目にやった緊急事態宣言と違って、もう少し更に、あのときは飲食店の時短ということを中心にしましたけれども、今は感染源のクラスターが多様化していますから、いろいろなクラスターの感染源に近く、より直接的な介入をするということが必要だと思います。
 だから、緊急事態宣言か蔓延防止重点措置かということも大事ですけれども、それよりも、今この大阪の状況を下方に転じさせるためには、今までよりももっと感染源に近いところへの直接介入。そういう意味では、一つの例で私が申し上げたのは、例えば、飲食店の見回りだとか、飲食店のしっかりした感染源対策をやっていてくれるところにしっかりインセンティブを与える。そういうことを余り前はやっていないわけですよね。そういうことが今一番求められている。
 もちろん、今やっていることが全然本当に駄目であれば、そういうことが分かればもっと追加をしなくちゃいけないので、じゃ、追加することをやるのが本当に緊急事態宣言を出さなければできないのかという議論は私はすべきで、ともかく今は、起きているこの状況を早く下方に転じさせるためにできることは全てやる、特に感染源に近いところでの介入を強くやるということが一番大事だと思います。

#183
○尾辻委員 四月五日からそのようなことはされているわけですけれども、本当にそれだけで感染の再拡大が止まるのかという部分が大きな議論になるかと思います。
 先生、受け止めの中で、今、大阪は八百人、田村大臣はこれから更に増えるだろうというふうに発言がありました。例えば大阪であれば、一体何人ぐらいまでこの感染者は、今は直接的なそういう飲食店への働きかけはありますけれども、広がると予測をされておられるでしょうか。

#184
○尾身参考人 いわゆるシミュレーションということで何人ということは、いろいろな仮定を置いていろいろな計算はできますけれども、はっきりしていることは、今、先ほど大臣がおっしゃっていましたけれども、強い措置をやって、今回の大阪も、変異株の影響は多少ある可能性は否定できませんけれども、私は、急激な拡大の主たる原因は、今のところ大阪は変異株じゃなくて人々の行動だと思います。特に若い人を中心に、かなり、いわゆる元の生活に戻る、これは人々の自然の気持ちですよね、それの反映だと思っていますので、この蔓延防止の重点措置というものが、一般の、今自治体も非常にしっかり知事を始めやっていただきますよね、そのメッセージがどれだけ大阪の人々に伝わるかによって、人々の行動、感染のリスクの高いような行動をどれだけ避けるか。そのことが一定程度効果があれば下がることは間違いありませんが、どのぐらいのスピードで下がるかは、これは、人々の行動と、あと、自治体のやる気、この二つの総和だと思います。

#185
○尾辻委員 大阪は二月いっぱいで緊急事態宣言が解除されております。四月五日からの蔓延防止等重点措置は、正直申し上げて、先生も多分人流とかを見ていただいているので御承知かと思いますが、余り減っている効果はなく、送迎会などが行われているという状況です。
 これは、私は、もうリバウンド、先生がリバウンドを起こさないことが大事だとおっしゃっていましたけれども、リバウンドの感染再拡大、もうリバウンドしているんじゃないか、そういう状況かと思うんですが、尾身先生はどのように捉えていらっしゃるでしょうか。

#186
○尾身参考人 もうこれは、大阪の場合にはいわゆるリバウンドが起きていると思いますから、これを早く下方に転じることが重要だと思います。

#187
○尾辻委員 今、先生は、行動の方が一番増えている状況ではないか。ただ、一方で、やはり、今、変異株のスクリーニング検査をすると、昨日ですかね、西村コロナ担当大臣も、兵庫県は八割が変異株に置き換わっている、大阪も七割が置き換わっている、そして、変異株は感染力が強くて、重症化、死亡するリスクが高くて、回復も遅いと言われているわけです。
 先生が今おっしゃっていただいた飲食店への直接的な働きかけ、これと蔓延防止等重点措置で下方に本当に行くんだろうか。私は、緊急事態宣言という言葉、これがやはり人々の行動の変異を促すと思うんですね。蔓延等防止重点措置というのは、正直言って、あっ、緊急事態宣言じゃないんだ、じゃ、大丈夫だねという人々の行動になっているんですね。
 なので、私は、やはりここは、先生、科学者として、そして専門家として、ここは緊急事態宣言が必要ではないのか、蔓延防止等重点措置だけでは足りないんじゃないか、その辺りをもう一度先生の御意見をお聞かせください。

#188
○尾身参考人 今回は蔓延防止重点措置は初めてですので、人々がどうこれを受け取るか分かりませんけれども、今までのいろいろな情報を分析しますと、比較的若い人たちは、いわゆる国や自治体の強い介入ですよね、緊急事態宣言だったり蔓延防止重点措置だったり、この単にお願いベースじゃなくて、国や自治体が汗をかいて意思を決定したという強いメッセージが実は若い年齢層には効く。一方、高齢者の方は、どちらかというと、そういう国や自治体の強い政策決定よりは、感染の数が増えていること自体を身につまされるところがありますね、それで効くという傾向があります。
 したがって、今回は初めてなので、蔓延防止等重点措置というものがどういうイメージを一般の人、市民があれするかは分かりませんが、私の期待は、これは、今は、特に六月までの高齢者にワクチンが行くまでは、ここで本当に医療が逼迫すると困りますから、それはワクチンの接種にも影響しますから、ここは、自治体、国も、言葉は違うんだけれども、危機感はむしろ、今委員おっしゃるように変異株の問題があるので、今まで以上に、この六月までは懸命に何とかというメッセージを国や自治体が出すだけじゃなくて、いろいろな行動をするということ。
 そうすれば一般の市民にも伝わると思うので、私は、今、言葉のイメージというものは確かに大事ですけれども、蔓延防止重点措置でも実は危機感は私は前よりも強い危機感を持っていますので、そういうメッセージを我々みんなが、国、自治体、それから一般市民もそれを受け取って行動することが非常に今求められていると思います。

#189
○尾辻委員 その尾身先生の危機感ができるだけ、特に蔓延防止等重点措置の地域に届くように、これは正直言ってやはり届いていない状況があるかと思います。これは私たちも努力をしてまいりたいと思いますし、先生、ステージは、もうステージ4のところがほとんどの指標になっています。新たな指標も出されるということですけれども、その指標に基づいての提言を是非お願いしていきたいと思います。
 これ以上感染が広がった場合には、そういったことも、緊急事態宣言等も検討していただけないでしょうか。いかがでしょう。

#190
○尾身参考人 今委員がおっしゃった新しい考え方ですよね、これはもう近日中に出そうと思っていますが。我々の考えですよね。
 実際問題としては、事実としては、宮城だとか大阪はその考えが出る前に残念ながら感染が行ったので、蔓延防止重点措置を出した時期について早かったのか遅かったという議論はあると思いますけれども、私は、なるべく早く、我々分科会のこういう蔓延防止重点措置の肝というか緊急事態宣言との違いは、緊急事態宣言というのは慎重に、抑制的に出すというのが私は法律の趣旨だと思いますけれども、それに引き換え、蔓延防止重点措置というのは、むしろ機動的に、しかも先手を打って出すということですから、そういうことが実際に行われるような提言を近々したいと思っています。

#191
○尾辻委員 ありがとうございます。
 本当に今大阪は危機的な状況、兵庫も危機的な状況だと思いますので、また先生には強いメッセージをしっかりと発していただければと思います。
 尾身先生、お忙しいところありがとうございました。以上で先生への質問は終わりですので、御退席をお願いいたします。
 今、コロナの話をしてまいりました。ちょっと変えまして、統計の話、今日の朝、長妻委員もされていました。本日の朝の東京新聞ですけれども、賃金統計で短時間労働者の賃金の集計について大学教授や医師らを加えた、しかし、これを総務相に申請をしていなかったということが報じられていたわけです。
 たしか、午前中、大臣は違法性はないということをおっしゃったかと思うんですけれども、違法性がないということと問題がないということはまた別かと思いますので、改めて、これは問題はないのか、違法性と問題がないのか、これは大臣が答弁されたことですので、大臣にお答えいただければと思います。

#192
○田村国務大臣 私は、違法性はないとかではなくて、総務省に確認しますということを申し上げたので、確認していると思いますので、事務方に答えさせます。

#193
○鈴木政府参考人 お答え申し上げます。
 午前中も大臣が御答弁いたしましたとおり、賃金構造基本統計調査におきまして、短時間労働者に係ります賃金の集計から、従来含めておりませんでした医師や大学教授などのうち、一時間当たりの所定内給与額が著しく高い者を集計の対象から除外しておりましたところ、令和二年の調査からこれを含めまして短時間労働者全体を集計対象としたものでございます。
 これにつきまして、大臣の御指示もございましたので、改めて総務省にも確認したところ、統計法上におきましては、第九条第二項にある基幹統計の承認申請に当たりましては、集計事項は記載することとされておりますけれども、本件のようなこういった集計対象といった、集計方法や集計上の定義については記載を要しないと私どもも理解しておりますし、総務省にも確認しましたところ、そのとおりだということでございます。
 したがいまして、統計法上も問題がございませんでしたし、この申請に当たりましての様式につきましても、これで問題がなかったと私どもは認識してございます。

#194
○尾辻委員 問題はなかったということですけれども、例えば、元々統計委員長だった西村清彦政策研究大学院特別教授は、本来、本来というのは私が入れましたね、申請して統計委員会に諮問されるべきだったというふうに答えておられるわけです。
 逆に、総務省にお聞きいたしますけれども、じゃ、総務省としては、今回申請がなかったことについて、これは問題はない、そして、だから、申請がなかったわけで、諮問もない、これについては別に構わないということなのか、お答えいただければと思います。

#195
○岩佐政府参考人 お答えいたします。
 今、統括官の方からもお話ございましたけれども、統計法では、賃金構造基本調査などの基幹統計調査、これを変更する場合には、総務大臣に、必要事項を記載した承認申請書、これを提出をしていただきまして、軽微な事項を除きまして、統計委員会の審議を受けることというふうにされております。
 具体的には、総務省が定めます様式に調査計画の変更事項を記載するという形を取っておりまして、細かい変更点を全て申請するという形にはなってございません。
 集計につきましては、集計事項、例えば、今回でありますと、短時間労働者と賃金、そういった集計をするというような申請ということでございまして、その集計方法ですとか細かい集計値の定義などについては元々申請事項とはなっておりませんので、そういったところについては、むしろ、統計利用者における誤解が生じないよう、実施者の方で十分な周知とか、そういったものをしていただくというふうに考えてございます。
 以上でございます。

#196
○尾辻委員 ということは、今の答えでいうと、統計法の第九条の四項かな、「総務大臣は、第一項の承認の申請があったときは、統計委員会の意見を聴かなければならない。ただし、統計委員会が軽微な事項と認めるものについては、この限りでない。」つまり、これは軽微だったということでしょうか。

#197
○岩佐政府参考人 軽微な事項だったということよりは、集計事項として御申請いただくのは、例えば短時間労働者掛ける賃金について集計をしますよということでございまして、その中身の細かいところ、そういったものについては、公表のところで各府省の方できちっと御説明をいただくという事項になっている、そういう整理でございます。

#198
○尾辻委員 私は、厚労省に任せるというような総務省のちょっと他人事的な、統計を預かる基幹統計が問題ないということになるのは、これは大問題だと思います。それであれば、この仕組みは一体どないなってんのやと言わざるを得ませんし、二〇一九年までは賃金千百四十八円だったやつが、いきなり、大学教授や医師を入れて千四百十四円に、二三%上昇しているんですよ。これをもって本当にこれでいいのかということで、先ほどちょっと総務省の方が申し上げたように、それであれば、分かるようにちゃんとやらなければいけないと言っているんですね。
 厚労省が今回出したものは、新しい基準に基づいての遡りはやっているんですね、新しい基準に基づいて。でも、やはり統計の公平性というのなら、この今までのやり方に基づいて二〇二〇年度はどうだったかというのが分からなければ、これはやはり分からないわけです。この旧基準に基づいた計算、これも出すべきじゃないですか。

#199
○鈴木政府参考人 お答え申し上げます。
 今回の集計方法の変更に当たりましては、令和二年の賃構の公表資料におきまして、まず、集計方法についてこういう形で変更になったと書いた上で、集計値を見る際に特に注意を要する点ということで特記したことで、集計対象から除いていた者について、短時間労働者全体を集計対象とすると注意をした上で、さらに、短時間労働者一時間当たりの賃金の推移につきましては、新集計の方法によりまして平成二十七年から令和元年まで五年分遡って、従来の公表値との差も含めてお示ししているところでございます。ここにつきましては、更に平成十八年まで遡りが可能でございますので、そういったところからも順次掲載していく予定でございまして、利用者の利便性に配慮したいと考えてございます。
 また、もし研究者の方で、従来の集計の方法で令和二年の数字が欲しいという方につきましては、統計法に基づいて申請いただければ、そういったものにつきましての集計も御要望に応じてできる格好になってございますので、そうしたものも利用していただけたらと考えてございます。

#200
○尾辻委員 統計法に基づいて研究者しか分からないということであれば、やはり年が替わったときの正確なあれが分からないと思うんです。旧方式の方もきっちり公表すべきだと思います。いかがですか。

#201
○鈴木政府参考人 私ども厚生労働省において設けられました厚生労働統計の整備等に関する研究会の中のワーキンググループに諮りまして、令和二年以降の集計方法について、こちらが現時点では適切だということで導入したものでございます。したがいまして、令和二年の数値については、この方法によってお出しすることが最も適切だと思います。
 ただ、それについて、従来からの接続性が統計としても重要になりますので、それについては現行の方式を遡ってお示しするという形でお示ししているところでございます。
 なお、先ほど、もし研究者の方で必要な方についてということにおきましては、先ほど申し上げたとおりでございますので、こうしたことによって丁寧に対応してまいりたいと考えてございます。

#202
○尾辻委員 同じ答えになっているんですけれども、やましいところがないなら、旧方式のこれも出していただければ一目瞭然で違いが分かるわけですから、大臣、問題はないということですよね、と言っておられるんですから、旧方式の方の時給も公表していただけませんか。
 学者が申請したときだけ数値を出しますじゃなくて、統計というのは、特にこれは基幹統計ですから、それの方式を変えて千四百十四円というので見ても分からないわけです。千百四十八円という二〇一九年までの計算方式で二〇二〇年の分も幾らなのかということは、すぐ計算できるはずですから、出していただけませんでしょうか。

#203
○田村国務大臣 今回の新たに三千円を超える時給の方々を集計の対象に入れた、医師でありますけれども、これ自体はワーキンググループでお決めになられたことですから、これは妥当だということは委員も御理解いただいているんだと思います。
 その上で、これは継続性、接続性を考えて五年まで遡ってお出ししています。さらに、平成十八年まで遡れます。ですから、それを見れば分かるわけで、もし仮に今までのを出し続けると、これはダブルトラックでずっと走って、またどこかで変えれば今度はトリプルトラックで走って、どんどんどんどんお示しする統計が増えてきちゃう、それこそそれを御利用される方は何のことか分からないという話でございますので、今回変わったということで、これをお出しすると同時に、その接続性も含めて、ちゃんと今までの数字とどういうふうな変化があるかというのは分かるような形でお出しをさせていただいているわけでありますから、そこは御理解をいただけるものというふうに考えております。

#204
○尾辻委員 毎月勤労統計のときもそうでしたけれども、結局、計算方式を変えることで元々の計算が分からなくなるということが起こっているわけです。これも同じようなことだというふうに思います。
 ですので、私は今の答弁は納得していませんけれども、今日は医療法ということなので、また次のときにやってまいりたいと思います。
 やっと医療法でございますけれども、まず、今回、我が党は修正案も併せて出させていただいております。今回の地域医療構想ではやはり足らざる部分があるということ、また、例えば、四二四、今四三六になりましたけれども、公立・公的病院の削減とか、感染症に対するやはり今までのやり方では駄目だということで、修正案を出させていただいているわけです。
 この修正案においては、地域における病床機能の分化及び連携の推進の在り方に係る検討規定という検討規定と、地域における良質かつ適切な医療を提供する体制の確保に関する検討規定、二つの検討規定を設けたということですけれども、この二つの規定の違い、そして趣旨はどういったものなのか、お聞かせをいただければと思います。

#205
○西村(智)委員 お答えいたします。
 まず、地域における病床の機能の分化及び連携の推進の在り方等に係る検討規定は、政府に対して、速やかに、新型コロナウイルス感染症の感染拡大により生じた課題を十分に踏まえた地域医療構想の見直しが適切に行われるように、地域において必要な病床機能の在り方に特化して検討を求めるものでございます。
 また、今後の後期高齢者の急増による医療、介護のニーズに対応するためには、地域医療構想による病床機能の分化、連携に併せて、在宅医療や介護等の体制の整備も行うことが必要となっていることから、政府に対して、地域医療構想の見直しに併せて、地域において必要となる介護等の提供体制の在り方も検討することを求めております。
 一方、地域における良質かつ適切な医療を提供する体制の確保に関する検討規定は、政府に対して、平時と非常時の両方の課題を踏まえた地域における医療提供体制全体の在り方について検討を求める規定でございます。
 そして、当該規定においては、検討すべき事項として、具体的に、地域の医療提供施設相互間の機能の分担及び業務の連携に係る調整の在り方、医師の地域間及び診療科間の偏在の是正に係る調整の在り方、新興感染症が蔓延した場合等における医療提供施設に対する財政上の支援及び医療従事者の適切な処遇の在り方などを挙げているところであり、私たちとしては、これらの事項が地域における良質かつ適切な医療を提供する体制の確保にとって必要であると考えております。
 また、特に、新型コロナウイルス感染症の感染拡大により生じた課題を踏まえまして、今後、新興感染症が蔓延した場合等において、患者の医療等を行った医療機関が赤字となったり、勤務する医療従事者の待遇が悪化しないようにするためのスキームについて検討していくことが重要であると考えております。

#206
○尾辻委員 ありがとうございます。
 やはり、地域医療構想をやるときに、どうしても医療だけになって、介護のことが置いてけぼりになっている。でも、併せてやはり介護の提供体制というのもセットにして考えていかないと地域にとっての最適解にならない、私はそう思いますので、是非この修正案を皆さん検討いただければというふうに思います。
 今回はコロナ禍での地域医療構想の議論ということなんですけれども、そもそもなんですが、やはり病床再編の議論をするのであれば、今回、まだ渦中ではありますけれども、やはりこのコロナによって病床がどのように、今も逼迫しておりますのであれなんですけれども、例えば第二波のときの逼迫、第三波のときの逼迫、こういったものをまず検証しなければ、なかなか新しい地域医療構想というところにはたどり着かないと思います。
 なので、病床再編議論をする前に、やはりコロナ病床逼迫の検証をまずすべきだと思いますが、この優先順位について、大臣、いかがでしょうか。

#207
○田村国務大臣 この年末年始の急激な感染拡大で生じたいろいろな問題というのは、もう既に、いろいろな問題自体は、分析といいますか、もう明白に分かっているわけでありまして、例えば、スピードが追いつかなかったという問題が一つあります。つまり、病床確保は昨年の十一月から厚生労働省が各都道府県にお願いを、フェーズを上げてくださいというお願いをいたしておりました。ただ、それ以上の感染拡大、つまり、専門家の方々も予想していなかったとおっしゃられる、アドバイザリーボードの先生方がおっしゃられるんですが、一週間、二週間で倍に新規感染者が増えていくというような問題がありました。でありますから、そういうスピードの問題が一つあると思います。
 それからもう一つは、それに併せて、どこの病院のベッドに入っていただくのか、それとも療養施設なのか自宅なのかという調整機能、これがやはり目詰まりが起こって、待機者という形でかなりの方々が出られたという問題もあります。
 あとは、重症者、中等症者、そして、回復された方でまだ自宅に帰れない方々を受け入れる後方支援病院、これは、コロナ病院じゃなくて一般の病院がこの担当になっていただく。もう感染のおそれがないという方々でありますので。ここがうまくつながっていかない中で、どうも、本来もう退院してもいいんだけれども、そこにずっとおられるがために病床を逼迫させた、こういう課題もある。つまり、役割分担をどうやって担っていただくか。
 それから、在宅でおられる方々に対しての健康観察、ここに関しても保健所の機能の問題がある。
 というようなことで、既にいろいろなことを検証する中においてこういうものも含めてこの地域医療計画の中に御勘案いただきたいというようなことでございますので、もちろん、これからまたいろいろな課題の分析はしますけれども、まずは、今、今回のことを含めたいろいろな反省は今般の中にしっかり入れさせていただくと同時に、地域医療構想の中も、当然、今コロナでこうなっていますから、それも踏まえた上で再度お考えをいただきたいということでございますので、今般の経験を踏まえた上で計画をお作りをいただけるものというふうに思っております。

#208
○尾辻委員 検証するという答えはいただいておりません。
 やはり私は、これをちゃんと検証してから病床再編議論はするべきだと思いますし、地域医療構想、次の地域医療計画は五疾病六事業ということになるわけですけれども、これは二〇二四年からの地域医療計画なんですね。つまり、今は二〇二一年ですから、三年後ということになります。
 本来、やはり、このコロナを受けてしっかりと地域医療構想をやっていかなきゃいけなくて、二〇二四年からちゃんとやりますでは、ちょっと私は遅いんじゃないかと思います。ここについて、大臣、いかがでしょう。

#209
○とかしき委員長 田村厚生労働大臣、申合せの時間が経過しておりますので、御協力をお願いします。

#210
○田村国務大臣 これも、国の基本方針を作って指針を作った上で、地域の指針をお作りいただきながら最終的に計画を作らなきゃいけませんので、そういう意味では、今言われたようなコロナの対策は対策でしっかりと今足下のことをやっていただきますけれども、地域医療計画という意味からいたしますと、そういうプロセスを踏まなきゃいけないということもございますので、一定の期間が必要だということは御理解いただきたいというふうに思います。

#211
○尾辻委員 やはり、時間がかかり過ぎるのと、公立・公的病院の位置づけというのをもう一度私はしっかりと、このコロナで果たした役割というのを見直して検証をもう一回やり直さなきゃいけないと思うんですね。本当はやはり、この四百三十六になったまずこの再編のところを撤回してからもう一回地域医療構想は議論すべきだということを申し上げて、私の質疑を終わります。
 ありがとうございました。

#212
○とかしき委員長 次に、山川百合子さん。

#213
○山川委員 立憲民主党・無所属の山川百合子です。
 早速質問させていただきます。まずは、医療法等の一部改正についてです。
 これまでも、また今日も繰り返し出ておりましたけれども、私も同様なんですが、私の基本的スタンス、本会議の席で、代表質問でも述べさせていただきました。このコロナ禍で、ましてや第四波が懸念され、また変異株の感染拡大する中、こういうときに、医療逼迫が心配され、医療現場がコロナ対策に追われている中、医療スタッフの方々は過重なストレスの中で戦ってくださっているときに、病床削減とか再編の議論をすべきではないんじゃないか。
 先ほど、尾辻議員も、また川内議員もありましたけれども、やはり、コロナの経験を、ちゃんと課題を整理して、それからもう一回改めて見直すということが必要なんじゃないか、また、公立・公的病院の再編というのは一度白紙に戻して、このコロナ禍で果たしている役割というものをしっかりと確認した上でやるべきではないかというふうに私も思っているわけであります。
 しかし、ずっとこの議論というのは繰り返されていると思うんですが、大臣も、そういう面もあるけれども、そうはいっても人口減少という片側で現実もあるんだから、それはそれとしてやらなきゃいけないというようなことをずっとおっしゃってこられているわけであります。
 そこで、まず確認しておきたいのは、何回か出てはおりますが、基準病床数を超えた計画が都道府県側から上げられてきたとき、うちはいろいろコロナの経験を踏まえてもうちょっと基準病床数よりも多くのベッド数が必要だというようなことが上がってきた場合は、それを認めるか。そして、そのことに対して、いわゆる予算的な措置もするのかどうか、何か特例という制度もあるみたいなこともちょっとレクでは聞いたんですけれども、その点について確認をしておきたいと思います。

#214
○田村国務大臣 基準病床数というのは、人口や入院受療率等々で機械的に出してくるわけでありますが、これは地域医療計画の中でお決めをいただく数字であって、これにのっとって病床を調整していただくというようなことであります。
 でありますから、地域医療構想というのは、言うなれば、二〇二五年、さらには二〇四〇年に向かってという話の中でお作りをいただきますので、地域医療計画以上のものを構想で足下お作りになられるということは、都道府県が地域医療計画を作られますので、基本的には余り考えられないことではないのかなというふうに思っております。

#215
○山川委員 資料でもちょっとおつけしたんですけれども、自治体側から上がっている要望の中にも、資料一ですけれども、これは私の地元の埼玉県でありますが、最後のところに、「各県が確保した新型コロナの受入病床数に見合った病床数を基準病床数及び必要病床数に加算するなど、制度の弾力的な運用を図るよう要望いたします。」という、自治体からも上がっていますので、是非これはきちっと考慮していただきたいというふうに思っているわけであります。
 時間も限られているので、あと三つほど医療法改正について簡単に質問させていただきますが、これは今日の議論にもありましたけれども、コロナ対応ということで、一般病床を新興感染症のときには感染症対策に回していくというような調整をそれぞれの地域でやってほしいということなんですけれども、今回、自宅療養とかホテル療養、隔離の一環としての自宅だったりホテルだったりということですが、これは今回いわば臨時的に取られた措置というふうに私は理解しているんですが、今回のコロナを経験して、今後も新興感染症のときは、基本的に、軽症とか中等症の場合は、そういうホテルとか自宅ということを今後も対応としては行っていくのかどうか。つまり、一般病床をそういう人たちが埋めるかどうかということと連動してくると思うんですね。そこのところの確認をさせてください。

#216
○田村国務大臣 新型のインフルエンザ、致死率の高いものを想定していた場合は、多分、医療機関に入っていただくという話になるんだと思いますが、コロナというのは、症状が出ない感染者がかなりの割合、研究によると、半分おられるというような研究もありますが、そういうような疾病であります。
 ということは、どういうことかというと、新興感染症、二類感染症でございますので、そういう意味では、どこかで療養していただかないと、うつす可能性がございますから、判明した時点で、軽い方も含めて、どこかで療養いただかなきゃいけない。その一つの考え方として、ホテルのようなところで対応いただく。同時に、それがある程度増えてまいる、感染者が増えてまいりますとホテルでは対応できないという形になってまいりますから、自宅待機というような形も起こってくるわけでございまして、そういうものも地域医療計画の中で事細かく想定をしなきゃいけないのかも分かりません。
 今般のようなことは今まで余り想定していなかったものであります、この新型コロナウイルス感染症のようなものは。でありますから、これは新たな我々としては経験ということでございまして、これからのいろいろな計画を作る中での参考になってまいるというふうに考えております。

#217
○山川委員 ありがとうございます。
 今回は今までに経験したことのない経験をしているということで、それを踏まえて計画をということなんですが、やはり、それを踏まえるに当たっても、もう少しちゃんと収束をして、経験を積み重ねた上で整理して、そして計画に反映させていくということが大事じゃないかなというふうに思っていることを再度指摘させていただきます。
 それから、三つ目なんですが、医療法の一部改正ですが、タスクシェア、タスクシフトについて一つ伺っておきたいというふうに思います。
 これは、いろいろな技師をメインとした、技師の方が、医師や看護師が担っていた医療行為に当たるような部分も技師さんが担っていけるようにする見直しだというふうに理解しています。
 そして、この見直しに当たっては、その前に関係団体からもヒアリングをしているということで伺ってはいるんですが、私もちょっと技師の方にどうなのとお話を聞いてみたところ、そうはいっても、今までやってこなかったことを新たにやるとなると、自分もそんなに若いわけでもないし、今からそれを担うのも大変だなというような、ちょっと、余り積極的ではないような御意見もございました。
 例えば、造影剤の注入などもこの見直しの中ではタスクシフトの対象になっているわけですけれども、造影剤というのは非常に、私も自分で経験したこともありますが、それなりのやはりリスクを伴うものでありますし、やはり、こういう行為を今までやられていなかった方がやるとなると、資格を取る前の方であれば、ちゃんとそこを研修して、資格の中に入ってくる、取るための条件として入ってくるでしょうし、資格を持っている方については、研修などをして十分対応していかなきゃいけないと思うんですね。
 しかし、必ずしもそれを皆ができるかどうかというちょっと心配もありますけれども、その辺についてどのように対応されているのか、伺っておきたいと思います。

#218
○迫井政府参考人 御答弁申し上げます。
 議員御指摘の、今般の法令改正により業務拡大をする、そういった団体も含めましてヒアリングを行いまして、提案された業務をベースに議論を行って、合意が得られたものについて今回対応させていただくところでございますけれども、その検討会の中でも議論がありましたが、安全性を担保する観点から、今般の法改正に合わせまして養成カリキュラムの見直しを行うこととしております。
 診療放射線技師あるいは臨床検査技師については来年度から、それから臨床工学技士については再来年度から、養成機関において、法令改正に追加される業務に関する内容も含めたカリキュラムの下で学ぶことができるようにしております。
 もう一つ議員が御指摘の、既に資格を取得された方、これにつきましても、見直し後の養成カリキュラムの下で学んでおられない場合につきまして、法令改正によって追加される業務を実施するために、厚生労働大臣が指定する研修において必要な知識や技能を修得する必要があるというふうにしておりまして、この研修についても、関係職能団体の協力を得ながら、施行期日が本年予定しております十月一日までに開始できるように準備を進めてまいりたいというふうに考えております。

#219
○山川委員 ちょっと時間も限られているので、どんどん行かせていただきますが、そして、もう一つは病床のことですが、慢性期の病床削減は、在宅医療を主として、その受皿となることが大前提となっています。
 しかし、その在宅医療を担う医師や看護師、また、在宅医療と連動する介護の従事者の確保が非常に難しい状況が今ありますし、ましてや、このコロナ禍で更にその人材確保が難しくなっています。外国人の方々の担い手も、なかなかそれも今は難しくなっているんじゃないかというふうに思うんですけれども。
 この病床削減に当たって、介護との連携についてはどのように、きちっと人の手配も含めて準備されているのかということを伺っておきたいと思います。

#220
○迫井政府参考人 御答弁申し上げます。
 議員御指摘のとおり、高齢化に伴って、慢性期の患者さんがおられます医療需要に対応するために、病床以外の対応が可能な方について、在宅医療、介護サービス、こういったことを考えていくことは非常に重要でございます。
 各都道府県、これは医療計画において在宅医療の提供体制確保に関する事項を定めておりまして、これに基づいて体制整備を取り組んでいるということでございますけれども、在宅医療等の提供体制の整備に当たりましては担い手の人材確保が非常に重要な論点になります。
 私どもといたしましては、在宅医療に関する専門知識や経験を豊富に備え、地域において在宅医療の普及に当たっている中心的な役割を果たす人材、この育成をするとともに、地域医療介護総合確保基金を活用いたしまして、都道府県において在宅医療を担う人材育成に取り組む際の財政の支援を行っておるところでございます。
 近年では、看護職員、あるいは理学療法士、作業療法士など、訪問看護ステーションにおける従事者数は大きく増加をしている状況にございますけれども、引き続き、国と都道府県が連携をしながら、こういった人材の確保に取り組んでまいりたいと考えております。

#221
○山川委員 地域医療構想においては、病床とともに、やはり人の確保というのがとにかく大事なことですので、この点も地域医療構想の中ではしっかりと現状、実情を見ていかなければいけないというふうに思っております。
 それでは、続いて、ワクチン接種が停滞していたのがようやく動き出すんじゃないかということになっておりますので、この点について確認等を行っておきたいというふうに思います。
 資料の二、これは厚労省の、四月二日時点で出されているスケジュールであります。
 まず、確認なんですが、これまでもいろいろと、ワクチンの供給についてはいろいろな発表があったりとかしましたが、それがどんどん遅れて遅れてということもありまして、自治体としては、準備をしていたんだけれども、ワクチンの供給が遅れているので、接種券の発送を遅らせるとか、あるいは予約している集団接種会場の予約をもう一度見直すとか、いろいろな対応を迫られてきているわけであります。
 なので、まず確認しておきたいのは、ちょっと時間もないので三つ伺ってしまいますが、四月二日時点のこのスケジュール、これはもう確定で大丈夫ですねという、そのことを確認しておきたいというふうに思います。それから、五月十七日の週以降のスケジュールはここには出ておりませんが、それについては、いつぐらいに見通しが立って、このようにお示しいただけるのか。それから、あわせて、これまで供給が遅れている、その遅れてきた原因を、簡単でいいですので、御説明をいただいておければと思います。

#222
○藤井副大臣 お答えいたします。
 現在承認されているファイザー社製のワクチンにつきましては、これは一月二十日にファイザー社と契約締結が行われ、二月十四日に薬事承認が行われたところということでございます。
 これ以降、この後、ワクチンの供給につきましては、ファイザー社の生産力やEUの輸出透明性・承認メカニズムなど不確定要素がある中で、順次、確定した供給見通しをお示しさせていただいておるところでございます。
 先ほど御質問いただきましたこちらの四月二日時点のものなんですけれども、まさしくそういう意味で、確定した供給見通しということで、四月二日時点のものをお示しさせていただいておるというところでございます。
 御質問の高齢者への優先接種につきましては、全国知事会、全国市長会及び全国町村会の緊急提言におきまして、段階的に接種範囲を広げ検証、改善を着実に行うなど、ワクチン供給体制を踏まえた現実的なスケジュールの下、丁寧に進めてほしいという要望をいただいたところでございまして、こうした要望を踏まえまして、四月十二日から始まる高齢者への優先接種につきましては、四月五日の週、十二の週、十九の週と、順次配送されるワクチンの数量を徐々に広げまして、自治体において、配送、システム、会場運営等の段取りを丁寧に確認しながら進めていただきたいというふうに、このように考えております。
 なお、四月二十六日の週には全ての市区町村に一箱ずつ、合計千七百四十一箱をお届けすることに加えまして、四月二十六日から五月九日にかけて四千箱をお届けし、五月十日から二週間の合計で一万六千箱近くをお届けし、これまでで全国の高齢者のおよそ半分の方に一回接種していただける数量を配送させていただく、六月末までには全ての高齢者に二回接種していただける数量を配送する見込みというふうにしております。
 いずれにいたしましても、一日でも早く希望する国民の皆様に安全で有効なワクチンをお届けしたいと考えておりまして、各自治体において円滑に接種が進むよう、緊密に連携しながら、全力で取り組んでまいりたいと思います。

#223
○山川委員 自治体側のワクチン接種の体制の整備は、自治体によって度合いも、進み具合というのもあるでしょうけれども、結構、私、いろいろ話を伺うと、かなり早い段階から、地元の医師会などの協力を得て、接種体制をかなり整えてくださっている自治体もたくさんあります。
 私、地元は越谷、草加というところですけれども、もうしっかりと体制を整えてくださって、あとはワクチンが来るのを待つばかりというような体制を整えてくださっています。
 だからこそ、ワクチンの供給というのが非常に重要なわけでございますが、今日はちょっと、じゃ、地元の、越谷の方ですが、越谷方式というふうに言われておりまして、ちょっとそれを紹介させていただきたいと思います。地元の接種体制がこれだけしっかりしているんですよということを、是非大臣にもお伝えしたいなというふうに思います。
 お配りしております資料の四で、これは私の事務所でイラスト化してみたものなので、ちょっと細かいところ、どうやって書き込むかとか、余りぐちゃぐちゃにならないように、でもということで、余り細かいところまでは書けていませんが、あと、ちょっと分かりにくい部分があれば申し訳ないとは思いますが、これは越谷市の医療従事者向けのワクチン接種体制でございます。
 この特徴は、基本型接種施設、これは四病院あるんですが、そもそも、元々その基本型の接種施設に指定されるはずであった、大臣も御存じかと思うんですが、秀峰会北辰病院さんが、越谷の医師会さんと協議をして、医師会さんにディープフリーザーを置く方がより迅速に越谷市内の医療従事者全員に、希望する従事者全員に接種する体制が整えられるということで、快くフリーザーの設置を医師会さんの方にということで、基本型の指定を医師会さんの方にしてもらう、秀峰会さんの御理解の中でということなんですね。
 それで、通常は、国の方針というかは、基本型接種施設で集約的に医療従事者に打っていくというのが基本である、それはワクチンの無駄が出ないようにということもあるということで伺っていますが。越谷の場合、この医師会さんは基本型ですが、その医師会さんに連なる連携型、これが七十の市内の医療機関、クリニックとか診療所とか、手挙げ方式でやっていただいて、六の倍数でちゃんと計画を一つ一つ立てて、本当に大変な作業ですが、それをしっかりやって、それは去年の末にはもうしっかりやって、それで、こういうふうにできますよということで、県の方で基本型の指定を受けた、その医師会の七十のクリニックは連携型というふうになったということなんです。
 しかも、この特徴は、あくまでこれは医療従事者向けのワクチン接種体制ですけれども、これを経験することで、ここの医師会さんの基本型に連なる連携型の医療機関というのは、今度、高齢者を始めとする住民の方への接種の際に、これは、全てが全て、全部そのまま自動移行ということではないようですけれども、ほぼ、多くの医療機関がこの住民型の接種にも移行してくださるということで、医療従事者に接種をする、その経験を積み重ねることができる。未知の、未経験のワクチンですから、経験を積み重ねないと、やはり、幾らお医者さんでも、副反応に対する対応とか、そういうことに不安があるということでしたが、まず医療従事者に打って、その経験を積み重ねた上で一般の方に打つことができるということで、非常に安心、安全の接種体制が組めるということでございます。
 これがざっくり言いますと越谷方式なわけですが、やはり、秀峰会さんの御理解と御協力、そして医師会さん、そして医師会さんに連なる先生方、診療所、クリニックの御協力があってこそなんですね。
 でも、これがすごく早い段階でできていた、そこにワクチンがなかなか供給されないということで、今、医療従事者も、ようやく先週第二弾が届いて、全体で一万二千人ぐらいのところ、先週二千届いて、最初の一弾と合わせて四千、だから全体の三分の一ぐらいだということで、そもそもワクチンが供給されていれば三月いっぱいで全部打ち終わっていたんじゃないか、こうやってたくさん参加していただいているのでね。
 ですので、こういう体制を組んでいただいていること、まず田村大臣、こういう自治体もありますし、一生懸命こういう接種体制を、協力の下、準備してくださっている自治体というのは、これは越谷方式ですが、それぞれ皆さん準備されていると思うんですね、御感想なりいただければというふうに思います。

#224
○田村国務大臣 越谷方式ということで、これは拝見させていただきました。非常に系統立って、分かりやすい体制を組んでいただいているなと。多分、越谷では、この方式が一番接種を合理的に進められる方式ということで、自治体それから関係者、いろいろな話合いの中でお決めいただいたんだというふうに思います。
 まさに、こういうような形で、各地域で一番適した方法を、試行錯誤はあられると思いますけれども、おつくりをいただくのが、今般、一番地域の住民の皆様方が安心して、しかも円滑に接種いただける体制となってくると思いますので、これをそのまま使える自治体もあれば使えない自治体もあると思いますけれども、一つの事例として、しっかりと他の地域も学んでいただけるようなところがあれば、こういうものを使っていただければというふうに思っております。

#225
○山川委員 ありがとうございます。是非、ほかの自治体にも御紹介いただければというふうに思います。
 これだけの体制を整えることができていると、最初の、その手前の質問にも関わるんですけれども、やはりワクチンの供給がなされるということは非常に重要でありまして、よろしければ田村大臣から供給に向けての御決意も併せていただいておければ。供給がスケジュールどおりなされるということ、滞りなくということで、もし所管が違うということであっても。では、副大臣にお願いし、その後、田村大臣からもお言葉をいただければと思います。

#226
○藤井副大臣 供給ということでございますので。先ほど御質問いただいた、今御説明いただいたのは医療従事者等だと思います。医療従事者等につきましては、四月十二日からの二週間で新たに二千四百箱を配送させていただいて、五月十日の週に二回接種分として一千箱程度を配送することによりまして、二月からの累計で約四百八十万人分を超える数量の配送が完了する見込みとなっております。しっかりと配送に努めてまいりたいと思います。

#227
○田村国務大臣 河野大臣と連携しながらしっかりとやりますが、本当に御迷惑をおかけするのは、今回、ワクチンが幾つか種類があって、多分、ファイザーはディープフリーザーを使いながらこういうやり方だと思います。一方、モデルナは、ディープフリーザーといってもまた違う種類でございますので、どこに設置するかということも含めて、体制をどうするか。さらに、アストラゼネカとなってきますと、これは常温で保管という形になりますから、もっときめの細かい体制というものがあるということで。
 各自治体、ファイザーはこういう形でいろいろとお知恵を出していただいておりますが、ほかのものもまたお知恵を絞っていただかなきゃならないということで大変申し訳なく思っておりますけれども、我々としては、早く承認ができれば、早くその供給体制を組んで、各自治体に計画をお作りいただけるように努力してまいりたいというふうに考えております。

#228
○山川委員 実際、本当に一生懸命やってくださっているので、国と自治体の信頼関係と連携と、しっかり強めて進めていっていただければなというふうに思います。
 それから、もう一点伺っておきたいんですが、この体制で進めていくに当たって、いろいろな、資材とか、持ち出しというか準備しているものがございます。
 例えば、このイラストの中に、アナフィラキシーなどを含めた副反応が起きたときの対応の仕方の研修もしていますが、医師会の方で、アンビューバッグでしたっけね、それは商品名かもしれませんが、呼吸をサポートするような、こういうポンプのやつとかですね。ここのイラストでいうと「ワクチン供給を一元管理」という、中央の、こういうポンプの絵のところですけれども。ですとか、あるいは注射器ですね。注射器、医療従事者に六回打てるやつというのは、今度、第三弾のところで配られますが、それをもう医師会独自で、単独で準備をして、購入をしてとか、あるいは救急バッグなんかも用意したりとか、そういったことをやってくださっているわけです。
 また、その配達、越谷の場合は七十の医療機関への配達も医師会が全部手配をしているんですが、こういったいわゆる経費、かかった経費ですね、これは確認ですが、十分の十きちっと補填をされる、これは市を通じて国に上がってくるでしょうけれども、補填をされるということを確認しておきたいと思います。

#229
○田村国務大臣 救急のバッグといいますか、多分アドレナリン注射でありますとか、あと、いろいろな配送、基幹型施設から連携型施設等々への配送にかかる経費でありますとか、あと、今、六回打ちの針、シリンジという話もございました。こういうものに関しましては、御用意いただければ、これは合理的に必要なものであるということでありますので、全額国庫負担にいたしますが。
 ただ、六回打てる針とシリンジは、これは国の方でも用意をさせていただく準備を今いたしておりますので、これは四月十二日以降、多分こういう針を配付することになってくると思います。
 このときに、自分のところで用意した部分は、もう申請いただかずに、受け取っていただかないというような対応はお願いいたしたい、その分だけもうあるわけですから。余計に行った部分は、要は無駄になりますので、その分を差し引いた部分を配付要請いただければというふうに思っております。

#230
○山川委員 そこまで十分まだ確保できているわけじゃないので、無駄になるということは、それが配付される以前に使う分が調達できたということだというふうには思います。
 是非、本当に連携して、自治体は接種体制の整備を一生懸命やってくださっていますし、御協力いただいていますので、国との連携をよろしくお願いいたします。
 それでは、ちょっと時間が限られていますが、あともう一つ、三番目として、国産開発ワクチンの重要性と課題について伺っておきたいというふうに思います。
 少し考え方をお話しさせていただきたいんですが、今回の新型コロナウイルス感染症がこれまでの感染症と異なるのは、先進国を直撃したことにあるのだろうと私は思っています。これまでの感染症の多くが、これまでといっても長い歴史という意味よりも近年ということでありますが、多くが途上国で発生し、移動の自由はあるものの、感染地域外への感染拡大のスピードが緩やかであったと。先進国による様々な援助によるいろいろな介入が、ある程度感染拡大を封じ込めたり、ワクチンを開発する時間が稼げたりしたというふうに思います。
 しかし、今回の場合は、まず先進国で感染爆発し、事実上、先進国、特に欧米諸国の社会的介入が感染拡大のスピードを緩めることができず、結果的にワクチンだけが頼りの綱となったのではないか。だからこそ、通常よりもずっと早く、一年で開発をするとかということに至ったんじゃないかなというふうに思います。
 我が国は、ワクチン開発、今回できていないわけでありますが、創薬力、薬を作る力があり、優れたポテンシャルを有するわけでありますから、国産開発ワクチンをもっと早く開発、製造していれば、国民の生命をいわゆる輸入ワクチンの供給体制に依拠する必要はなかった。また、もっと積極的には、世界のグローバルヘルスにより積極的に貢献することができたのではないかなというふうに思います。
 どうしたら、次に、今回は今回ですが、次なる新しい感染症が発生した場合に、我が国がワクチン受給国でなくワクチン供給国になれるかという問題意識を持っておりまして、そういう問題意識から質問をさせていただきます。
 まず最初に、我が国のワクチン開発の現状、これは新型コロナ対応のワクチンの開発の現状について簡単に伺っておきたいと思います。

#231
○正林政府参考人 お答えします。
 国内の主なワクチン開発の進捗については、複数の会社で臨床試験が開始されており、直近では三月二十二日に国内の製薬企業二社が人の臨床試験に入ったところであると承知しております。
 国産ワクチンの実用可能時期について予断を持ってお答えすることは難しいですが、開発が成功した後、速やかに大規模生産が可能となるよう、令和二年度第二次補正予算において生産体制の整備への補助を行っているところであります。
 国内での開発、生産の基盤整備を引き続き後押ししてまいりたいと考えております。

#232
○山川委員 では、ちょっと私も資料を用意させていただいて、これは資料三となっていますけれども、こうやって見える化すると、どれぐらい、世界の中でのどの辺りにいるかということがよく分かると思うんですけれども。
 なぜ後れを取ってしまったのかという原因についてなんですけれども、一つは、というか極めて根本的には、そもそも平時から基礎研究分野に対する支援が、がんなどの治療薬に対することはすごくやられているんだけれども、感染症ワクチン開発に対する認識の低さが原因だと指摘する、そういう声がございます。先日、専門家のお話も伺う機会があったんですけれども、平時からの基礎研究基盤を構築しておくことができていないことが原因だというふうに指摘をされていました。
 それで、私たちは、感染症というのはこれまでもなかったわけじゃないですが、これほどの世界を巻き込む感染症を、我が事として迫られるような感染症を近年経験していないので、危機意識が欠けていたのではないかと。つまり、やはりいかに平時が大事かということを今回突きつけられているのではないかなというふうに思っています。
 ですので、私はそう思っているんですが、時間が来ましたので、その原因についてどう政府として、厚労省として分析をされているか、伺っておきたいと思います。

#233
○とかしき委員長 田村厚生労働大臣、申合せの時間が来ておりますので、御協力をお願いします。

#234
○田村国務大臣 一つは、先ほども長妻委員の御質問だったと思いますけれども、新型インフルエンザのときの政府の行動計画等々を踏まえた上で準備という話がありました。
 鶏卵ワクチンでありますとか細胞培養ワクチン、こういうものはいろんな形で準備しておったんですが、やはり、今回の場合、メッセンジャーRNAでありますとかウイルスベクターでありますとか、そういう最新の技術を持ったもの、これはエボラでありますとかSARS等々の経験で欧米は開発に着手をしておられました。ノウハウが蓄積しておると。こういうものが比較的早くワクチンの開発につながったんだと思います。
 我が国も、今般のこの経験で、今現状、メッセンジャーRNA、それからDNAワクチンでありますとかウイルスベクターワクチン等々、こういうものを一応開発を今しておりますので、こういう経験がうまくいけば次につながってくると思います。
 いずれにいたしましても、今般もいろんな形でこの新型コロナワクチンに対して支援いたしておりますので、こういうもの、生産設備等々も含めて次に生かせるように、しっかりと各企業と連携してまいりたいというふうに考えております。

#235
○山川委員 いつまた新たな新興感染症が起こるか分かりませんし、やはり日本は、国内の、国民の命を守るということと国際貢献ということで、その力を持っている国だと思うので、是非よろしくお願いをいたします。
 ありがとうございました。

#236
○とかしき委員長 次に、山井和則君。

#237
○山井委員 これから三十数分質問をさせていただきます。
 医療法ということですが、大阪も感染者がまた急増しておりまして、医療崩壊、医療現場を守るという意味でも、コロナ対策の質問を中心にさせていただきたいと思います。
 まず、お忙しい中、尾身分科会長にお越しをいただいております。
 先ほど尾辻委員からも質問があったのかもしれませんが、最新の数字では、大阪府は今日は八百人台の後半という新規の感染者ということであります。この数字を見ると、もう蔓延防止措置ということではなくて、緊急事態宣言が必要なんではないか。当然、大阪府では過去最大の感染者数であり、兵庫、大阪、これは変異株が猛威を振るっております。
 大阪では、蔓延防止措置というよりも緊急事態宣言が必要なんではないかと思いますが、いかがでしょうか。

#238
○尾身参考人 お答えいたします。
 感染報告者数はこれからもしばらく増えると思います。効果が出てくるのは、先ほど大臣のお話にもありましたけれども、しばらくたってからですから、しばらく新規の感染者数は増えると思いますが。
 私は、緊急事態宣言を出すのか、あるいは蔓延防止措置なのかという議論は当然多くの人々の関心事項だと思いますけれども、一番大事なのは、今何をやるかということですよね。緊急事態宣言を出しても、できることはある程度限られていて、恐らく外出自粛だとか、違うことは、休業要請というようなものと、あとは医師への参加のというような限られているところの部分で、もちろん、蔓延防止措置をやってもなかなか効果が上がらないということが早晩分かれば、一体なぜかということを議論すべきで、一体今、では何が足りないのか、その足りないものを、緊急事態宣言を出さなくちゃいけないのかということですけれども、私は、今のところ、やはり、やるべきことがあるんだけれども、それが徹底できていないということが大きな一つの原因で、それは緊急事態宣言を出したからという、出さないというよりも、今やるべきことに全力で集中する。
 例えば、人々の流れ、人の流れもまだ十分下がっていませんよね。こういうことに対しては、もっと徹底的に知事やあるいは官が発信すべきだし、あとは、これはよく言われますけれども、人々の行動変容というのは、国のあるいは自治体のリーダーのやる気を見ていますので、そういうこともしっかりと、言葉だけじゃなくて、実際に今の必要な感染対策を、難しいんだけれども実行するという決意と結果を見せる姿があれば、私は、これが、そのことがないと、宣言を出すか蔓延防止措置ということだけに議論が行くよりは、今やるべきことはもう分かっているわけですから、そこについて徹底的に。
 もちろん、可能性としては、この蔓延防止措置が十分でないということがありますよね。そうしたら、更に強い対策というのが本当に緊急事態宣言なのか、今の目標は何が足りないのかというのを、もうこれは委員おっしゃるように、その可能性はありますので、それについてしっかりというか、これは時間をかけるという意味じゃないですけれども、分析をする必要があって、何が足りないのか分かればそれを追加でやるということだと私は思います。

#239
○山井委員 いや、これは、申し訳ないですけれども、後手後手になっているような気がするんです。様子を見ている間にどんどん感染拡大しているわけです。
 これは、今日で八百人台後半、昨日より百数十人超えています、増えています。ということは、下手すれば、あしたかあさってには大阪は千人を超える危険性もゼロではないと思うんですね。
 では、尾身会長、これは、大阪で、一日、新規感染者、千人を超えたら、さすがに緊急事態宣言ということになりますか。

#240
○尾身参考人 これは、大阪の方の医療供給体制の準備というのは今懸命にやっていただいていると思いますが、これが、今のままの感染者が、効果が出てくるのは一、二週間後だというのは委員も御承知のとおりで、そこまで耐えられるかどうかということですよね。
 感染症が、実は、我々が今一番見ているのは、報告者数を今見ていますけれども、実際に感染というのがいつ起きているかというのを見ると、そうすると、蔓延防止重点措置を出した後に、どのぐらい例えば人流が減っているとか、飲食店での接触、あるいは人々の行動、このことが非常に重要ですよね。そのことは、そんなに長くかかるとは思いません、その傾向を知るのには。
 そういうことで、蔓延防止重点措置というのが、どんなに知事あるいは市長が頑張っても、あるいは政治家の先生が頑張っても、ちっとも効果が上がらなくて、言ってみれば、人々の行動に変化が起きないということであれば、強い対策ということだと思いますが、実際に大阪の蔓延防止措置の発出が早かったかどうかという議論は当然ありますよね。
 そのことは私はあると思いますけれども、今そのことを議論しても、今起きていることはあれなので、実際にやるべきことをやって、いろんな人流だとかいろんな指標は、ある程度、傾向はすぐに分かりますから、そういうことで、ちっともこれが改善する傾向が見えないということであれば、更に強い措置で、それが緊急事態宣言なのか、そうなのかは原因によると思いますが、もちろん可能性としてはそういうこともあるんではないかと私は思います。

#241
○山井委員 先日、ここで議論したときに、効果は二週間ぐらい、蔓延防止措置、かかるかもしれないから、四月に入って、今後、二、三週間様子を見て、緊急事態宣言が必要なのかどうかを見極めたいという答弁を尾身会長からいただきました。
 しかし、私は、それではもう遅過ぎると思うんです。これは本当に、事は急を要します。一歩間違うと、今日、大阪も医療緊急事態宣言を発令するということで、医療崩壊の危機なんですね。二週間も三週間も待っていられません。
 尾身会長、緊急事態宣言に移行するのかどうなのか、変異株が増えているこの大阪などで、大体何日ぐらいのスパンで決めねばならないと思われますか。

#242
○尾身参考人 それは、今、不確定要素がありますよね。大阪の人々がどういうふうに行動変容、人々の行動ですよね、感染のリスクを取る行動ができるかというのは、ちょっとまだ分かりませんよね。
 それで、やはり大事なことは、今、大阪の方でも、国のいろんな要請に応えて、病床の確保というのを最大限やろうとしていますよね。今の感染状況が、これがどのぐらい、どういうふうに続くかによって、スピードが、これからの人々の行動で違いますよね。それを見て、恐らく二週間ぐらい後にそこまでいっちゃうということが分かった時点では、強い対策を打たなくちゃいけないというのが基本的な考えだと思います。
 なぜかというと、効果が出るのには二週間かかりますから、今の状況が、感染の拡大のカーブがある程度想像ができますよね。それは、ある程度、指標を見ると分かるので、そのカーブというものを想定すると、それが二週間ぐらい続くともう大阪がいろいろ医療の逼迫等、いわゆる一般診療に影響ができるということが明らかになった時点で、私は、かなり今より強い対策を打つべきというのは当然のことだと思います。

#243
○山井委員 ですから、その二週間後の医療の逼迫度合いがめどがつくのは、あと何日後ぐらいですか。二週間後ということでは当然ないと思いますので、それは大体、二、三日なんですか、四、五日なんですか。いかがですか。

#244
○尾身参考人 はっきり何日かとは分かりませんが、それは、今我々も国のレベルで、それから市の方も、大阪の方も、いろんな指標を使って、今回の蔓延防止重点措置がどういうインパクトを起こしそうだということは比較的早く分かると思いますから、その分かった時点でいろんなことを判断するということになるんだと思っております。
 何日かということはちょっと、人々の行動が、どうするかというのはまだ不確定要素ですよね。それについては私もはっきり分かりませんが、なるべく早くそうした傾向、今回の重点措置の効果がどういうふうに表れ、反映しそうなのかということは、ある程度推測が、そんな二週間待たなくてもつくと思いますので、そうしたところで判断するべきだと思います。

#245
○山井委員 私はなぜこういう質問をするのかというと、申し訳ないですけれども、あらゆる点で後手後手になっていると思うんです。
 例えば、大阪のこの蔓延防止措置も、先週もこの場で尾身会長と議論をしましたけれども、最初の時点で、この大阪の蔓延防止措置が出る一週間前の時点で、尾身会長は私に対しても、大阪は蔓延防止措置を検討すべきじゃないかということをおっしゃっていたんですね。でも、政府が慎重で、一週間遅らせたんですよ。私がこだわっているのはそこなんですよ。結局、遅いんですよ。結局、尾身会長やお医者さんの方々が、そろそろ危ないと。蔓延防止措置というのは、そもそも先手に打つものでしょう。でも、明らかに後手後手になっているんですよ、蔓延防止措置が。
 この次、緊急事態宣言を出すのが後手後手になったら、私も京都に住んでいますけれども、関西全体、また東京にも飛び火しかねない。非常に深刻な事態です。申し訳ないけれども、今までが後手後手だから、もうその後手後手は許されないんじゃないかということを言っているんです。
 聞きづらいですけれども、尾身会長にお聞きします。大阪の蔓延防止措置、やはり、そもそも出すのが遅かったんじゃないですか。

#246
○尾身参考人 私は、今回は、蔓延防止重点措置というのは初めての試みですよね。そういう意味で、いろんな意見があると思います。
 それで、緊急事態宣言と蔓延防止重点措置の違いは、緊急事態宣言というのは、もうこれは私権の制限が強いですので、慎重に、抑制的にやるべきものだと思いますけれども、この重点措置というのは、それに比べて、特徴としては、私は、機動的に先手を打ってやる、そういうのが今回、法律の趣旨だと思うので、そういう意味では、大阪から、これからもリバウンドが起きる県は多くあると思うので、なるべく先手を打ってやるというのが今回の重点措置の精神ですので、是非そうしたことを実行していただければと思います。
 もう一度この場で申し上げますけれども、そういう新たなステージの考え方とか、蔓延防止重点措置等々をどういうような状況で発出すべきかという考えを、私たち、近日中に、前回八月に出したものを少し改定する形でなるべく早く出したいと思っています。

#247
○山井委員 いや、そこが理解できないんです。
 私たち、法案審議していたときも、蔓延防止措置というのは先手先手に出すんだと聞いていたけれども、全く先手じゃないですか。明らかに後手後手です、これは。
 今、新しい指標を近日中に提言するということをおっしゃいましたが、例えば入院率が二五%以下になったら最も深刻とか、新たなこういう指標を近日中に発表されるんじゃないかというふうなことも漏れ聞いておりますけれども、例えば、差し支えのない範囲で、どういうふうな新しい指標というものを検討されているんですか。

#248
○尾身参考人 それは、どんな議論かは会議が開いて最終的に決まると思いますけれども、私は、この一年、二回の緊急事態宣言、特に去年のものを含めて、やはり一つ、その指標というもの、テクニカルな指標ということもそうですけれども、国と自治体、それから我々専門家も含めて、今の状況の判断ですよね、今ステージはどうなっているのか、あるいは緊急事態宣言を出すべきか、あるいは重点措置を出すべきかという判断に対する共通な認識がなかったというのが、私は、一つのテクニカルな指標をどう使うかということと同時に、非常に重要な問題があったと思います。
 そういうことも含めて、近日中に出す考え方には、そういう今申し上げた課題に対してどう取り組むべきかについても我々の考えをはっきりと明確にしたいと思っています。

#249
○山井委員 昨日、西村大臣は、首都圏や京都や奈良というものについても、今後の感染の拡大や医療の逼迫度合いを勘案して、蔓延防止措置を検討する必要があるという発言をされました。これも本当に、今日また大幅に大阪も増えているわけですからね、奈良、京都は隣なわけですから。
 ということは、これは京都や奈良にも蔓延防止措置、検討すべきだと尾身会長は思われますか。

#250
○尾身参考人 それは、状況次第によってはそういうことも当然可能性はあると思います。

#251
○山井委員 いや、これは、最後の最後に出すのが緊急事態宣言、先手先手で出すのが蔓延防止措置だったらまだ分かりますよ。ところが、肝腎の蔓延防止措置が後手後手になっているんです。
 今、三時の最新の数字が東京から発表されましたが、五百五十五人。とうとう、これは五百五十五人ということで、五百人を上回りました。
 尾身会長、これは東京も蔓延防止措置、検討すべきじゃないですか。

#252
○尾身参考人 おっしゃるように、今までは、蔓延防止重点措置とか緊急事態宣言というのは、基本的には国や自治体が判断するものですよね。我々は指標を作った立場ですから、指標を作った人が自分で判断するということは、これはプレーヤーとアンパイアが一緒になるようなものですから控えると言いましたよね。
 そういうことで、私どもは、指標は作ったけれども、どうすべきかという判断は、特に緊急事態宣言、それから今回の蔓延防止措置も、言っていないわけですけれども、そうしたことで、今こういうふうにだんだん感染が全国に広がっているので、そうしたことに対しても、なるべく早く、時間を使わないで考えをまとめたいと思っています。

#253
○山井委員 田村大臣もこの問題については本当に危機感を持っておられると思うんですが、これはもう、どう考えたって東京も増えるでしょう。変異株も増えるでしょう。先手の蔓延防止措置というのであれば、田村大臣、東京はもう蔓延防止措置、都知事さんの判断を待つということじゃなくて、やはり国が主導してでも検討すべきじゃないですか。田村大臣、いかがですか。

#254
○田村国務大臣 今日、アドバイザリーボードを開きます。明日また、夕刻、委員会の後にありますけれども、分科会を開きます。そこでいろんな御議論をいただけるんだというふうに思います、専門家の皆様方の。
 難しいのは、今尾身会長がおっしゃったとおり、二週間ぐらい前の数字が今、現実、足下に出ている。ですから、ある意味、感染者はまだ当分、大阪は増える可能性があると思います。その中で、医療提供体制をしっかりと確保する、在宅も含めて対応する、こういう準備を今お願いしておりますが、あわせて、高齢者施設等々にこれをクラスターとして持ち込まない。ですから、ここに関しては、定期的、頻回に検査をやっていただきたい。大阪もこれは頻回にやるとおっしゃっていただいておりますので、そういうもので、高齢者、特に、施設等々に入りますと、そこで重症化のリスクが高まりますので、こういうことも重要だと思います。
 緊急事態宣言、蔓延防止重点措置、それぞれあります。中身は若干違いますけれども、法的拘束力ということからすると、お店等々に時短営業をお願いする、若しくは、緊急事態の場合は休業要請もできるという、その違いはあると思いますが、ただ、それほど大きな違いがないという言い方は変かも分かりませんけれども、日本の国、海外みたいに、家から出て、要するに、外に出られればそれに対して罰金を科すというような、そういう法体系になっておりません。つまり、何が言いたいかというと、国民の皆様方に納得感、理解をしていただいて、共感を得て、じゃ、行動を自粛しようと思っていただかなければ、海外のように、無理やりひっ捕まえてお金を払わせるということはできないという、そういう体制です。ですから、そこが、どの時点で出せば一番御理解いただけるのか。
 一番我々が難しいなと思ったのは、東京の緊急事態の最後の一週間でありまして、緊急事態宣言が出ているのに人流が増え、感染者が増えていきました。そういう意味からすると、緊急事態宣言を出しているからもうそれで無条件に人流が減る、感染が減るというような状況じゃない中で、どうやって御理解いただくか。
 それは、要は、半分以上が御理解いただいたんじゃ駄目なんです。その残りの何割か、そこが動かれると、そこがまた媒介をしますので、そういう意味からすると、そこも含めてなるべく多くの方々が共感をいただいて、よし、今、これならば我々は我慢しようと思っていただく。
 つまり、私権の制限をお願いすることですから、かなり国民の皆様方にはおつらいことなんですけれども、そこはどこなんだ、どこで納得いただいて共感いただけるんだということを専門家の皆様方とも話し合いながら対応を考えてまいりたいというふうに思います。

#255
○山井委員 私は、田村大臣の今の説明は違うと思います。緊急事態宣言と蔓延防止措置、それほど変わらないことは全くないです。国民の受けるメッセージは、緊急事態宣言が出ない、蔓延防止措置でとどまっているということは、まだそれほど緊急事態じゃないんだなという受け止めになるんですよ。だから、本当に深刻だったら緊急事態宣言を出さないと、国民には伝わらないんです。
 尾身会長、前回も議論しましたが、私、不思議でならないんです。大阪は、第三波のときより今、はるかに変異株で深刻でしょう、事態は、うなずいておられますが。第三波の一月よりもはるかに感染者数も増えて事態は深刻なのに、なぜ一月は緊急事態宣言で、今はそれよりも緩いと国民から見られている蔓延防止措置なんですか。それで国民に危機感は伝わりますか。いかがですか。

#256
○尾身参考人 委員がおっしゃるように、言葉の持つイメージというのは私も大変大事だと思います。緊急事態宣言と蔓延防止重点措置では、言葉の持つ、片っ方は緊急という言葉が入っているわけですよね。そのことが大事で、人々の感じる、政府の思いとは別に人々がどう感じるかということが重要なことだと私は、そこは委員と全く一緒です。言葉の重み、どう一般の人が感じるかということが非常に重要。
 私は、それと同時に、一体何をやることが今の、大阪も、委員おっしゃるように、感染者はこれからも増えると思います、報告ベースは。ただ、新たな感染は減ることを期待していますよね。ここは報告ベースと感染は違いますから、新たな感染は減る可能性がある、それを期待してやっているわけですけれども。
 そういう中で、実は、今回は県を越えての移動、自粛移動も、これは大阪の知事は十分言っているわけですよね。あとは、今、休暇中のことで、非常にこういうことで感染が広がるというのは、緊急事態宣言を出してもなかなか全部を止めるわけにはいかないので、このことはもう事実として、今こういう時期ですから、みんなが生活に戻りたいという気分になっているということも事実だと思いますけれども。
 だからこそ余計に、強いメッセージと同時に、具体的に、蔓延防止措置と言うだけじゃなくて、何をやるかということで、例えば、飲食でのいろんな、しっかりと飲食店が感染対策をやっていただくとか、それから、東京の場合なんかも、カラオケなんということで、そういうところがかなり増えているので、そういうことをどうやってしっかりとやるか。あるいは、高齢者施設での感染が増えている。もう具体的なことが分かっているので、そうした具体的なことをしっかりやるということも非常にイメージと同時に重要で、それがまだ不十分だという点は私はあると思います。
 それについてはしっかりと、高齢者施設なんかで今盛んにあれですけれども、まだまだ私は不十分だと思いますし、飲食店のガイドラインというようなことはずっと言われているけれども、実行されていないところが多いということですよね。
 そういうようなことで、やるべきことをやらないというところがかなり私は問題だと思うので、そこをはっきりともっと集中的に、国も自治体も、あるいは、一緒にいろんな関係者も巻き込んで、そういうメッセージで、今非常に危機的なんだ、このままいくと大阪のベッドも大変なことになる。あるいは東京も同じようなことですよね。そういうようなメッセージを具体的に、単に蔓延防止重点措置というような言葉じゃなくて、一体何をすべきかという、そうすればどういう効果がある、なぜ今感染が広がっているということのメッセージがまだ足りないと思います。それをしっかりとやること。
 だから、私どもが申し上げているのは、今回、感染の、クラスターの感染源が多くなっているわけです。前は飲食店だけで。いろんなところで起きていて、例えば東京なんかでいえば、飲食店以外に、コンパだとかオープニングセレモニー、一部の工場、一部の学校、そういうところで感染が起きていることはほぼ明らかなので、一般的にただ言葉で言っている、そこの感染源をいかに早く見つけてやるというところに全力を集中すべきでありますけれども、まだそれが道半ばだというのは私は思います。
 ということで、やるべきことをしっかりと実施するということも、緊急事態宣言を出すか出さないかという、東京においても、私は蔓延防止措置を出すか出さないかをもう議論を始めるべき、委員と一緒ですけれども、議論だけじゃなくて、今やるべきことをまずはやるということが私はまだ不十分だと思います。

#257
○山井委員 尾身会長のおっしゃることも分からないではないんですけれども、やはり、国民に一番緊急事態だと伝わるのは、緊急事態宣言を出すことしかないと私は思いますよ。緊急だ緊急だと言いながら、でも緊急事態宣言は出しません、蔓延防止措置だということでは伝わらないし、また、いろんなやるべきことはあるんですと言いながらも、いつまでたっても蔓延防止措置を出さないんであれば、それは国民には伝わらないと思います。
 それで、私、この東京の五百五十五人で危機感を持っているのは、このE474Kですね。変異株、東京で蔓延している。(発言する者あり)Eの484Kですね。これについて、この変異株、やはり感染力が強いんじゃないか、あるいはワクチンの効果が下がる危険性があるんじゃないかということで非常に心配しています。尾身会長、いかがですか。

#258
○尾身参考人 おっしゃる、いわゆるイギリス株と違って、この484というのは、実は仙台でもこれがほとんどだったんですよね。これが、いわゆる大阪と関東以北とちょっと違う様相が。
 恐らく多くの方が、何でイギリス株、501が大阪で多くて東京で少ないというようなことで、これは全くまだサイエンティフィックな結論は出ていませんが、私は、一つの仮説としてこんなふうに個人的には。これは、アドバイザリーボードとか分科会で正式に議論したわけじゃない。私はこんなふうに今のところ仮説として考えているのは、大阪の場合には、かなり感染が下火になりましたよね。そこに、恐らく501が入ったんですね。少ないところに入ったから、いわゆるこれが、感染力はわあっといく。ところが、東京の場合にはもうベースが多かったので、そこに行ったので、なかなか大阪ほどイギリス株が急にはと思います。
 それから、委員がおっしゃっている484の話は、これは501に比べてまだいろんなことが分かっていなくて、確かに484のアミノ酸にいろいろ抗原性の問題だとかという変化があるんですけれども、これが一体どういうふうなことで感染性あるいは重症化あるいは免疫ということがまだ分かっていないので。ただ、これについてはしっかりとモニターする必要があるので。
 私が申し上げたいのは、今、変異株の変異ということが非常に社会的な関心になっていますけれども、ウイルスは常に変化しているんですね。今話題になっていない変異というのはもうほかでも起きている可能性があるので、そういう意味で、変異そのものに余り驚くというよりも、一体その変異株がどういう感染をしていて、感染力が強いものが見つかった場合にはどうしてそれを早く見つけて封じ込めるということも非常に重要なので、モニタリングと同時に感染対策と、これは両輪ということが非常に重要だと思って、484の方もいろんなことを今研究して、これが実態がどういうことなのか、だんだんと分かってくると思います。

#259
○山井委員 これだけE484Kが広がっているということは、感染力も強いんではないかというふうな気がしてなりません。ついては、第三波では死者が七千四百人も出てしまったんですね、七千四百人。しかし、変異株が今広がっている第四波においては七千四百人を上回る死者が出る危険性というのがあるんじゃないでしょうか。尾身会長、いかがですか。

#260
○尾身参考人 委員おっしゃるように、可能性はあると思います。
 それで、当然、変異株があると感染力が強くなって、今まで以上に深刻な状況が起こり得ると思いますけれども、今回の蔓延防止措置を、例えば宮城県なんかも、実は、宮城県も先ほど申し上げました484というものがあって、それで、今感染が恐らく少し、蔓延防止措置あるいは時短なんかの要請で、宮城の方は少しずつ感染が下火になりつつ、そういう兆候が見えていますので、私は、今回、大阪も含めて、蔓延防止措置を使った県の努力、これが我が国の試金石になると思うので、これからが非常に重要な時期に今差しかかっていると思います。

#261
○山井委員 時間が来ましたので終わりますが、今、尾身会長から、第四波は、もしかしたらこの七千四百人という第三波を超える死者になるのかもしれないと。
 一日、二日の判断が遅れたら、本当にそれによって死者が増えかねないんですね。かつ、それによってコロナが長期化し、経済的な打撃も長期的には大きくなってしまうんです。そういう意味では、今の後手後手の対策では極めて問題だということを強く申し上げて、質問を終わります。
 ありがとうございます。

#262
○とかしき委員長 次に、宮本徹君。

#263
○宮本委員 日本共産党の宮本徹です。
 法案について質問しますが、まず無給医の問題です。
 コロナ患者の診療でも、大学病院で無給医の方々が診療に当たっているという報道がたくさん出ているわけです。今日は資料をお配りしておりますけれども、二〇一九年から文科省も無給医の実態調査を行って、昨年二月までには大学側から改善した、こういう報告があったわけですが、実際には解決していないわけであります。
 文科省も繰り返し通知を出していて、今日配っているように二月にも新たな通知を出したわけですが、なぜ何度も通知を出さざるを得ない事態になっているんでしょうか。
    〔委員長退席、橋本委員長代理着席〕

#264
○川中政府参考人 お答えいたします。
 無給医問題につきましては、平成三十一年一月に国公私立全ての大学病院に対しまして、診療行為を行っているにもかかわらず給与が支給されない事案が生じないよう、自己点検を求めまして、昨年二月までに各大学で必要な改善の取組を行ったと承知してございます。
 また、新型コロナウイルス感染症対応では、大学院生等も診療に当たることから、診療に当たる大学院生等についても雇用契約を締結し、賃金を支払うよう、各大学病院に対して指導してきたところでございます。
 しかしながら、診療行為を行った大学院生に対しまして賃金の支払いがなされていないということで、今年一月に大学病院が労働基準監督署の是正勧告を受ける事案が報道されたことから、二月一日付で通知をするとともに、全国の病院長が参加いたします全国医学部長病院長会議において再度周知を行いました。
 文部科学省といたしましては、賃金の支払い等につきまして適切な労務管理が行われるよう、引き続き指導してまいります。

#265
○宮本委員 周知は何回も何回もしたわけですけれども、なかなか解決していないわけですよね。これは、やはり労基署がこの無給医の問題で全国の大学病院に監督に入らなきゃいけないんじゃないかと思いますが、いかがですか。

#266
○吉永政府参考人 お答え申し上げます。
 大学病院の医療現場で診療行為を行っているにもかかわらず給与していなかったいわゆる無給医の問題につきまして、今ほど文部科学省からも答弁ございましたけれども、各大学は不適切な取扱いを今後改めるというような調査結果が出ている中で、文部科学省において、各大学に対しまして適正な雇用、労務管理に取り組むよう通知を発出し、各大学の改善方策の履行状況の確認及び精査状況の確認を行った上で、本年二月にも改めて周知徹底を行っているという状況と承知してございます。
 給与が支払われていなかった医師がいたことは極めて遺憾でございますし、こうしたことがないよう、文部科学省において適切に対応いただいているところだというふうに考えてございます。
 厚生労働省といたしましては、労働者から労働基準法違反につきまして申告等があった場合につきましては、状況を確認した上で、適切な指導を行ってまいりたいと考えております。

#267
○宮本委員 労働者から訴えがあった場合は当然それは指導に入る、監督に入るのは当たり前の話なわけで、何回も何回も何回も通知を出して、大学自身が改善したという報告を出していたにもかかわらず、実態は直っていないわけですよ。今回また同じように通知を出したから、これは改善されますよという保証はどこにもないと思いますよ。それはやはり労基署がしかるべき役割を果たす必要があるんじゃないんですか。大臣、いかがですか。

#268
○田村国務大臣 これはやはり、そのような事案があるということで相談若しくは申出があれば、これに関しては、もちろん場合にもよりますよ、だけれども、基本的には、そういう訴えがあればそれに対して適切に対応させていただき、指導、是正していくということであります。

#269
○宮本委員 勇気がある方はこうやって申し出て訴えるわけですけれども、大学病院の中での大学院生の立場というのは強い立場じゃないわけですよね。ドクターが取れるのかどうかということを考えた場合に、なかなか自ら声を上げにくいということがあって、これはなかなか解決していないんだというふうに思うんですよね。
 ですから、そこは、やはり待ちじゃなくて、これだけ報道もあって、これだけ報道が出ているわけですよ、無給医、無給でやられているというのがあるわけですから、待つんじゃなくて、先に労基署として、どうですかと、ちゃんと調べに入るというのが必要なんじゃないですかということを申し上げているんです。

#270
○田村国務大臣 通知を何度も出すという形で促してきているわけで、御承知のとおり、監督署自体は、警察権を持っている、非常に強い権限を持っているところであります。それが何の違法の蓋然性もなくどかどかどかどか入っていくというのは、これはやはり、権力といいますか力を持っている組織としては控えなければならない。しかし、一方で、違反の疑いがある場合にはその権限を使ってでも不正を正していかなきゃならないという形でありますから、私はやはり、そういうお訴えがある場合にしっかりと是正指導をしていくということが必要であろうというふうに思います。

#271
○宮本委員 疑いが濃厚な場合は当然、告発があった場合は入るわけですけれども、別にそれ以外でも、労基署は定期監督もやっているわけじゃないですか。順繰りに回って監督しているわけですから、その一環として、じゃ、今、無給医の問題も報道でもあるからしっかり回りましょうということを私はやればいいということを提案をしているわけですよ。これ以上言ってもなかなか答弁が変わらないので、大変残念なわけでありますが。
 あわせて、無給医から有給にしたけれども、最低賃金ぎりぎりというものしか出していないケースもあるわけですよね。同一労働同一賃金の原則からしたらこれはおかしいと思いますので、その点は、是非、まともな賃金水準にするように啓発指導をしていただきたいと思いますが、その点はどうですか。

#272
○田村国務大臣 当然、労働法制上、労働者に当たる場合、指揮監督等々、これは労働法上の指揮監督でありますが、そういう場合に関しては、これは均等・均衡待遇ということでございますので、正規でない場合であったとしても、職務等々含めて、人材活用の仕組みも含めてでありますけれども、当然、研修生でありますから、研修生といいますか、大学院生でありますから、そこは若干人材活用の仕組みが違うんだろうと思いますけれども、これにのっとった上で均等・均衡待遇をしていかなければならぬということでありますから、そこはしっかりと我々としては伝えてまいりたいというふうに思います。

#273
○宮本委員 伝えていくということですから、何らかの通知を出していただけるということだと思います。
 次に、今日議論がありましたけれども、医師、看護師の宿日直の許可の問題についてお伺いしますが、二〇一九年七月一日に局長の通達で「医師、看護師等の宿日直許可基準について」が出されたわけですが、実際にどれぐらい守られているのか、実態というのはどうつかんでいるんでしょうか。

#274
○吉永政府参考人 お答え申し上げます。
 委員御指摘のとおりでございますけれども、医師や看護師の宿日直業務につきまして、許可基準につきまして、令和元年の七月に新たに通知を発出いたしまして、従来のものよりも医療機関に特化したようなものを、宿日直中に従事できる業務の具体例などを示しながら、一つの診療機関の中でも診療科や職種ごとに許可が取得できることを明確化するなど、細目を示したところでございます。
 労働基準監督署に労働基準法に基づきます宿日直許可の申請があった場合につきましては、申請内容が許可基準に合致しているかにつきまして実地調査するなどによりまして確認を行った上で、許可基準に合致しない場合につきましては許可を行っていないというものでございます。
 厚生労働省におきましては、これまでも、都道府県の医師会等と連携しながら、全国で宿日直の取扱いも含めまして労働時間等の説明会を開催して、丁寧に説明を行っているところでございます。
 また、各都道府県に設置されました医療勤務環境改善支援センターにおきましては、労務管理の取組に関する各医療機関の導入状況に応じまして訪問等によります個別支援を行うなど、医療機関において適切な労務管理がなされるよう支援を行っているところでございまして、この中でも宿日直の取扱いにつきまして周知啓発を行っているところでございます。
 こうした状況でございますけれども、今後とも、宿日直に関しまして、働く方から労働基準関係法令の違反があるとして労働基準監督署に相談や申告があった場合につきましては、監督指導を実施して必要な指導を行ってまいりたいと考えてございます。

#275
○宮本委員 実態をしっかりつかんでいっていただきたいと思うんですよね。
 この通達が出て以降も、二次救急を行う病院や、あるいは急性期病院が宿直許可を取っているケースというのは少なくないというのは聞いております。救急患者の受入れや重症患者の治療というのは二十四時間体制であって、これらに責任を持っている医師というのは、やはり宿直ではなく時間外労働にしっかりしていかなきゃいけないということだと思いますけれども、その点はそのとおりですよね。

#276
○吉永政府参考人 委員御指摘のとおり、救急対応をしていらっしゃるドクターなどが宿日直対応ができるかというと、なかなか難しい面もあろうかと思いますが、宿日直の許可につきましては、診療科あるいは職種ごとに取ることが可能となってございます。そういう意味で、そういう救急を持った病院におきましても、他の診療科等で宿日直を行うということは可能であろうと思ってございます。
 いずれにいたしましても、宿日直が本来の趣旨を満たした形で適切に活用されるような形で許可を行って、また、必要な指導も行ってまいりたいと考えてございます。

#277
○宮本委員 しっかり現場の実態をつかんで対応していただきたいと思います。
 それからあと、次ですけれども、前回の質疑で、今回、千八百六十時間までの長時間残業を容認する、こういうことになれば、医療機関の三六協定がそこまでの長時間残業があるのを追認していく、現状を追認していく、こういう方向で変わる危険があるということを述べました。まさにそのことを示す調査研究の結果が、今日資料をお配りしておりますけれども、「病院羅針盤」の今年の四月一日号に出ました。
 前回紹介した三隅さんという方は、今度、大学が変わって、宇部フロンティア大学というところに変わられたそうですけれども、国立病院機構とJCHOと労災病院の二百三十病院の三六協定について、二〇一七年と二〇二〇年を比較したら、年九百六十時間以上の残業、過労死ライン以上を認める三六協定が、それまでの六・一%から三〇・九%に増えていたということであります。
 まさに私が懸念していることが起きているわけですが、この点について大臣の所見はあるでしょうか。
    〔橋本委員長代理退席、委員長着席〕

#278
○田村国務大臣 国立病院機構におきましても、時短をしっかりやっていただかなきゃならぬということで、タスクシフト・シェアリング等々を進めていただいております。そういう意味では、労働時間を短縮する方向で御努力をいただかなければならないということは、これは当然のことであります。
 ちなみに、今委員おっしゃられました調査でありますが、私ども、これは詳細を把握しておりませんので、これ自体の数字についてはちょっとコメントのしようがないということでございますが、いずれにいたしましても、この法律の趣旨というものは、御承知のとおり、勤務医も含め、労働時間を短縮していくためのものであり、上限設定も、別に上限全部そこまでやってくださいというわけじゃなくて、それ以内に収めてなるべく短くしてくださいということでございますので、これからもそのような形で各医療機関に対してはしっかりと我々としてはお伝えをさせていただきたいというふうに考えております。

#279
○宮本委員 詳細を把握していないと言いましたけれども、私、通告でちゃんと、この「病院羅針盤」のここに出ていますよと。今日雑誌もありますけれども、二百三十病院全部、詳細に情報開示して、先生がどれだけ三六協定の時間が延びているのかというのをやられていますので、そういう答弁はないかなと思いましたけれども、いずれにしても、やはり、千八百六十時間までいいですよというのは、本当に現状をどんどんどんどん追認していくことになりかねないと大変危惧しております。
 先ほどタスクシフトというお話もありましたけれども、医師の負担軽減を進めていかなきゃいけない。同時に、前回から申し上げていますけれども、やはり私は、医師をもっとしっかり増やしていく、これが欠かせないと思います。
 先日、参考人質疑がありました。二〇二三年度からの医学部定員削減をしていいのかと本田公述人がおっしゃっておられました。十三万人不足というので、ここにいた委員の方はみんな十三万人というのが頭にこびりつくぐらい何回も強調がありました。
 また、医療法人協会の加納会長からは、医師不足を実感しているのが病院の現場、需給のもう一度の再検討が必要、こういう発言がありました。
 また、医師会の今村副会長からも、需給推計について、仮定が間違っていれば違った数字になるということはあると思います、しっかりとした現場のデータに基づいて折々にきちんと議論をしていって、それを修正していくということが重要だという発言がありました。
 医師不足だ、需給推計をちゃんと実態に合わせて見直してほしい、こういう相次いでの発言について、大臣の受け止めをお伺いしたいと思います。

#280
○田村国務大臣 これは、医師の需給推計検討会の中の分科会で、専門家の方々にいろいろと推計いただいたわけであります。
 OECD諸国と平均を比べて少ないという話もございましたが、二〇二七年には同レベルになり、二九年には言うなれば供給が需要を上回るというような推計になっております。
 もちろん、先ほども中島議員と議論させていただいた中で、医師の数だけで全てというわけではなくて、診療科の偏在でありますとか地域の偏在をどう解消するか、こういうことも進めていかなきゃいけませんし、勤務医と開業医、こういうバランスもあると思います。
 勤務医の方々により残っていただくためには、報酬の話もございましたけれども、やはり労働時間というもの、今のような過重な労働時間ですと、例えば救急でありますとか外科でありますとか、いろいろな部分、産婦人科はちょっとまた違った理由かも分かりませんが、そういうものに対して、どうしても勤務医として残っていただけないというようなことがございます。
 そういうことも含めて、今般、労働時間等々をしっかりと上限を定める上、今までは上限がないような三六協定特別条項が結べたわけでありますから、そうではなくて、上限をしっかり定めた上で、更にそこから減らしていくというようなことをしっかり我々は念頭に置きながら、この医師の需給というもの、しっかりと質のいい医療提供ができるように我々としては進めてまいりたい。
 ただ、まだこれは増えていますから、三千五百人から四千人毎年医師が増えているということもどうか御理解をいただき、以前よりも枠を増やしたというのが今続いている中において、それをどうしていくのかという議論であるということをどうか御理解をいただきたいというふうに思います。

#281
○宮本委員 その増加のペースを再来年から落としていいのか、そこへの懸念の声が相次いで医療関係者、病院関係者から上がっているということなんですね。しかも、この需給推計のパラメーター自体がおかしいというのを私は何度も申し上げているわけです。
 女性については三二%で頭打ちということで需給推計のパラメーターを使っているわけですけれども、資料の三ページ目を見ていただきたいんですけれども、これはOECDの統計から出しましたけれども、三十五歳までの医師に占める女性医師の比率で、大半の国は、三十五歳以下で見ると、男性、女性で見れば、医師は女性の方が多いんですね。ほとんどの国が女性の方が多いです。ほんの数か国だけですよ、半分を切っているのは。その中でも最低なのは日本の三三・六四%ということです。三割台は、あと、韓国の三七・五八。韓国は伸び続けていますよね。少し前まで日本より比率は少なかったですけれども、伸び続けているということなんですよね。
 なぜ日本は女性医師が少ないのか、世界ではなぜ女性の医師が増えているのか、この辺については大臣はどういう認識をお持ちなんでしょうか。

#282
○田村国務大臣 世界で女性の医師が増えている国がある分析というのは私もなかなかやっておりませんので、お答えしづらいんですが、日本で女性医師が少ないというのは、日本の国の中で管理職が少ないというのと似通った部分だと思います。
 キャリア形成していくのに、長時間労働を前提に働かないとキャリアというものを積んでいけない、そういう社会、これは一般的に日本の、今の新興のITなんかは別なのかも分かりませんけれども、伝統的な企業はこういう傾向が、全てとは言いません、傾向があるんだというふうに思います。
 でありますから、医師の場合も同じように、長時間労働ということを前提に、特に若いときにはそういうもので今までずっと続けてきている。すると、女性は両立支援できない。子供を産み育てようという選択をされる女性にとっては非常に厳しい選択になるわけでありますし、ほかにも、女性は男性と違って、特有の生理的ないろいろな症状というか現象があります。男性よりもそういう意味では、長時間労働に対してはつらいお立場があるんだというふうに思います。
 そういうことも含めて、まずは長時間労働というものを、これは医療の世界も、それからそれ以外の社会においても実現していかないことには女性の活躍というものが進んでいかないということで、今般は医療でありますけれども、全体として、労働時間短縮、この改革というものはそういうような目的も一つ大きくあるわけでございまして、しっかりと、この法律を通す中において、女性の医師等々が活躍をいただけるような環境をつくってまいりたいというふうに考えております。

#283
○宮本委員 医療現場の長時間労働解消というのは、一つ大きな、やらなきゃいけないといいますか、女性の比率が上がっていく上でも非常に大事なことだと思います。
 医療現場全体の労働時間が本当は短くなっていかなきゃいけないんですよね。女性医師というのは、御存じだと思いますけれども、パートナーはかなりの比率で男性の医師です。家に帰ってこないわけですよね。ワンオペ育児をやっている人が本当に多いですよ。私も知り合いの女性の医者なんかに話をお伺いしても、そういう状況なわけですよね。ワンオペ育児しながらも、自分も医者として頑張りたいけれども、子供もお受験も含めてちゃんとやりたい、こういう人が多いという話も聞いているわけですよね。
 そういうことから考えても、また医師の需給推計の話に戻りますけれども、医師の需給推計も、結局、九百六十時間までは残業していいですよというのが前提のですよね、あるいは七百二十時間のケースもありますけれども、いずれにしても長時間残業が前提で需給推計をやっているんですよ。それで、医師数を合わせていこう、医学部の定員も減らしていこう、こういうことをやっていたら、お医者さんの世界でのジェンダー平等というのもなかなか進んでいかないというふうに思いますよ。
 田村大臣としては、当然、お医者さんの世界でも、ジェンダー平等、諸外国と同じようにフィフティー・フィフティー、これは普通そういうふうになっていくべきものなんだろうな、そういうお考えはあるわけですよね。

#284
○田村国務大臣 医療の世界だけではなくて、日本の国全体、そもそも、男性、女性ということを考えた場合に、同じように社会で同じようなポジションで活躍いただけるような、そんな環境をつくらなきゃならないというふうに思いますが、国全体のマクロの経済を考えても、これだけこれから生産年齢人口が減っていく中において、女性も活躍される意欲のある方々にはより活躍できる環境をつくっていかなければ、日本の国自体がやはり世界的に埋没していくと私は思っております。
 でありますから、もちろん医療の世界もそうでありますが、他の世界においても、少なくとも男性と同等程度に活躍できるような場、そして活躍できるような方々、人数、そういうものがどんどんどんどん社会の中で頑張っていただけるような社会をつくっていく、環境をつくっていくというのが厚生労働省の大きな役割の一つだというふうに考えております。

#285
○宮本委員 大臣がそういう立場に立たれているのであれば、需給推計の問題に戻りますけれども、やはり、女性のパーセントを低いところで固定化させてしまうものを前提にした需給推計でいいんですか。長時間残業が前提の需給推計でいいんですか。ここはもう少し、あるべき姿に向かっての需給推計というのをもう一度やるように、大臣としての考え方を是非指示をしていただきたいと思うんですよ、ここは。
 私はいろいろな数値を出してもらって自分で計算しようと思ったんですけれども、どうしても出してもらえない数値もあるということが分かりまして、労働時間がどれぐらい短くなるのかという計算をする際に、実は、一万人ぐらいのお医者さんの労働時間がどれぐらい実際に短くなるのかというのは、あの計算に、需給推計の中に入れ込んでいるというんですね。それは、一万人分は出せない、そういう前提でないので出せないと。まあ、出してもらっても、一万人分は私はとてもできないですから。
 そうすると、やはりこれは、本来、もうちょっとあるべきパラメーターを使っての需給推計というのを、是非、大臣、御指示いただきたいんですけれども。

#286
○田村国務大臣 私の思いといいますか、厚生労働省の思いもそうなんでしょうけれども、それはそれでありますが、いろいろなことを推計するのに、実態として思いの数字を入れるというわけにはいかないわけでありまして、そこは中立公正に専門家の方々が分科会で御判断をいただく中においてのやはり推計を使わないと、大臣の思いで全ての政策が決まっていったのでは、これは国民の皆様方は安心できないということでありますから、そこは専門的知見を入れさせていただく。
 ただ、実態として本当に大きく変わってくるということになれば、これは政策に大きな影響が出てまいりますので、そのときには、実態が変わってくればまた計画の見直しということは当然あるわけでございまして、そういうような中において、我々としては、実態としてしっかりと困らないような対応をとっていくということであります。

#287
○宮本委員 実態でいっても、女性は、先日もお話ししましたけれども、医学部の入学率は今三七パーまで上がっているんですよ、直近でいえば。三二パーを使い続ける、未来にわたって。実態からしてもおかしいですよということを申し上げているわけですよ。首をかしげる話じゃないと思いますよ、これは。お分かりなんだから、是非直していただきたいと思います。
 それから、次の問題に行きますが、最大の今回の法案の問題は病床削減の問題であります。
 今回のコロナ禍でも、コロナ患者を受け入れるために一般病床を減らせば、本当に手術の数も抑制しなきゃいけない、救急車で搬送しようと思っても、一時間、二時間、あるいはもっと多くの時間、搬送先が見つからない、こういうことがあったわけですよね。
 あるいは、専門科の外来もなかなか予約が取れない。私の地元でも、健診で便の潜血があった、でも、専門科の外来がなかなか取れなかった、やっと取れたところが、たまたま身内の不幸があって更に延びましたら、また取りにくくて、取れて行ったら、大腸がんでかなり進行していた、こういうこともあるわけですよね。
 やはり、コロナ患者が増えれば、感染症が増えれば、一般医療をなかなか制約するということになるわけであります。そうすると、やはり今回の経験を踏まえれば、感染症のときに国民の命を守ろうと思ったら、平時にやはり一定の余力がなきゃいけない、医療提供体制に余力がなきゃいけないということだと思うんですよ。その認識が大臣にあるのか、この点をお伺いしたいと思います。

#288
○田村国務大臣 委員がおっしゃっておられる余力というのがどういうものなのか、ちょっとよく分からないんですが、今般、地域医療計画を、五事業を六事業に見直して、感染症が拡大したときの対応も計画の中に盛り込んでいただくというのは、まさに、感染症が拡大したときに、ベッドだけじゃなくて、どう人員を配置するか、これがやりくりできなければ対応できないわけでありますから、そういうことも念頭に置きながらお作りをいただくということになろうと思います。
 一方で、過剰な余裕があった場合に何が起こるかというと、当然、平時の医療において診療報酬が得られなくなるわけでありますから、それは医療機関として成り立たなくなるわけであります。
 そういうことも踏まえた上で、それぞれの地域でこれは検討いただくということでございますから、我々としては、その地域で十分に成り立ち得る医療ということであれば、それはそのような地域医療計画をお出しをいただければいいわけでございますので、いずれにいたしましても、それぞれの二次医療圏での最適な答えというものを導き出していただきながら申請をいただければありがたいというふうに思います。

#289
○宮本委員 よく、感染拡大時には機動的に対処しますということを言われるわけですけれども、機動的に対処しようと思ったら、どこかに余力がない限りは機動的に対処できないじゃないですか。ぎりぎり、かつかつでやっていたら、今の方針でいえば、病床を削減して、病床を削減すれば人も減るわけですから、そういうことをやっていったら、今まで以上に、いざパンデミックが起きたときには一般医療を縮小せざるを得なくなるわけですよね。
 では、機動的に対処するために一体どこに余力をつくろうというお考えなんですか。

#290
○田村国務大臣 いろいろなこと、一つが解ではないと思います。
 長時間労働是正もそうでありまして、なるべく労働時間を減らしていけばその分の余力が生まれるわけで、緊急時に対しては、若干労働時間が延びるかも分かりませんが、対応できますし、そのためには、タスクシフト、タスクシェアリング、看護師も更に今よりも、特定行為等々、いろいろな役割を担っていただき、その看護師が担っていただいている役割を他の職種が担っていただくということも一つでありましょう。
 それから、外来機能の明確化というのも、地域によっては、今、病院等々で一般外来、初診外来を受けていただいておる。そこの人員をもう少し、入院、手術、いろいろなところに回していただく中において、外来機能の明確化、連携という形の中で余力を生じさせていく、こういうことも一つであろうと思います。
 いずれにいたしましても、先ほど来申し上げておりますとおり、必要以上の余力というものを持った場合には、当然これは運営ができないという話になってまいりますし、もしそれで無理に需要をつくるなんというような話が、以前はありました、今はもう多分ないと思いますが、そういうことになれば、それはそのまま保険料等々に跳ね返ってくるわけでございますので、そういうような面から考えても、合理的な最適な医療というものをそれぞれの二次医療圏でお考えいただく中において、今回の、特に勤務医に関しては長時間労働是正というものをその中にしっかり組み込み、言われておられます女性の活躍推進というものもその中にしっかりと組み込んでいく必要があろうというふうに思っております。

#291
○宮本委員 必要以上の余力というのは何を指しているのかよく分からないんですけれども、今は最低限の余力も足りないというのが第三波で東京が体験したことでもありますし、恐らく今大阪が直面している問題だというふうに思うんですよね。なおかつ、地域医療構想で病床を削減していく、病床を急性期から回復期などに転換していくということをやれば、当然これに合わせて人も減っていくわけですよ、今の仕組みでいけば。
 ちょっと数を教えてほしいんですけれども、今日は資料もお配りしておりますけれども、地域医療構想における二〇二五年の病床の必要量に合わせて病床転換が仮になされた場合、平成二十八年度の病床機能報告の値でいいんですけれども、病床当たりの看護師数の中央値を機械的に当てはめれば、二〇一八年度病床機能報告時と比べて、二〇二五年には対応する看護師さんの数はどれぐらい減りますか。

#292
○迫井政府参考人 御答弁申し上げます。
 議員御指摘の、二〇二五年における病床の必要量の推計に合わせて病床機能の転換を進めた場合の看護師数への影響、これにつきまして、病床機能報告において同一の機能を報告する病床の中でも、機能によりましては、医療機関によって看護師の配置量が違う、様々であるということと、急性期病床を担う病床から回復期を担う病床に転換する場合の配置変更について、実情に応じて様々でございますので、一概に評価、計算することはできないものと考えておりますけれども、議員御指定のとおり、二〇一六年、平成二十八年病床機能報告における病床機能別の病床一床当たり、これは議員配付の資料にあります看護師数の中央値、高度急性期〇・七六人、急性期〇・五三人、回復期〇・三六人、慢性期〇・一九人を用いまして機械的に当てはめますと、病床機能報告における二〇一八年七月時点の病床機能別の病床数に乗じた場合、合計約五十五万人、都道府県において算出した二〇二五年における病床必要量の推計に乗じた場合、合計数は約五十万人となり、後者の方が五万人少ない結果となってございます。

#293
○宮本委員 五十五万人が五十万人ということで、一割ぐらい、看護師さん五万人が減るという話なわけですよね。ですから、今日の朝からの議論でも、感染症対策のときに、ベッドだけじゃなくてマンパワーが大事だと。マンパワーの余力というのは、急性期から回復期や、あるいは慢性期だ、こうなれば、当然、配置基準が看護師さんは違うわけですからマンパワーがなくなっていくわけですよ。そういうことを進めていって、いざパンデミックのときに大丈夫なのかと思います。
 あともう一点、数字を教えていただきたいんですけれども、二〇二〇年度の病床機能再編支援補助金のうち、個々の病院において病床数を適正化する取組に対する支援が百四十医療機関に対して五十一億円、こういう答弁がありましたけれども、これにより病床は何床削減されるのか。うち、公的・公立病院は何床か。また、複数の病院を統合する取組に対する支援、十二医療機関に対して十億円という答弁がありましたが、この十二医療機関が関わる統合計画では、統合前の病床は総計何床で、統合後の病床は総計何床になる計画でしょうか。

#294
○迫井政府参考人 御答弁申し上げます。
 令和二年度の病床機能再編支援事業に関しまして、個々の病院において病床数を適正化する取組に対する支援について支給対象となった病床数、これは二千六百九十八床、そのうち公立・公的医療機関は九百八十二床でございます。
 それから、複数の病院を統合する取組に対する支援について申請のあった関係医療機関における統合前の総病床数は二千二百四十八床、統合後の総病床数は千七百六十二床、そのうち公立・公的医療機関は千六十五床から千六十八床でございます。

#295
○宮本委員 病床を公的・公立病院だけでも九百八十二床、全体で二千六百九十八床が病床削減の方では減る、統合の方でも全体で五百床ぐらい減るということが二〇二〇年度の補助金でなされたわけですね。
 二一年度の予算、百九十五億円ついておりますが、これでは最大何床、病床削減が可能なんでしょうか。

#296
○迫井政府参考人 御答弁申し上げます。
 病床機能再編支援事業、これは、議員御指摘の点、御存じの点だろうと思いますが、個々の病院における病床数を適正化する取組に対する支援と、複数の病院を統合する取組に対する支援、双方を申請することが可能であるということでございます。
 それから、病床数の適正化に対する支援のほかにも、医療機関の統合の際に課題となる借入資金に対する支援を含んでおります。
 それから、これも御案内だと思いますが、病床稼働率に応じて支給の単価が変動するということがございますので、病床機能の再編や医療機関の統合に伴って支給対象となる病床数の最大値、これをお示しすることは困難であるというふうに理解いたしております。

#297
○宮本委員 普通に考えれば、六十億で三千床ぐらい削っているわけですから、二百億ならその三倍ぐらいは削減されるんじゃないかなというふうに思いますが、それだけ病床が減れば、それだけマンパワーも減っていくことになるわけですよね。
 それで、最後ですけれども、やはり、公的・公立病院の四百三十六の再編統合、再検証を求めるリスト、これ、大臣は単なる参考資料だということを言ってきました。ですけれども、長妻さんから何度も繰り返しありましたように、これは通知とセットになっているわけですね。
 私も改めて今日資料でお配りしておりますけれども、資料の四ページ目から五、六とありますけれども、これはもう明確に、「都道府県から要請を受けた再検証対象医療機関は、以下1~3について検討を行い、その結果を反映した具体的対応方針について、地域医療構想調整会議において、再検証を経た上で合意を得ること。」ということが書いてあって、1、2、3の中で機能縮小や機能廃止、こういうことが書かれているわけですよ。
 これは単なる参考資料じゃないですよ。これは参考資料だなんて、そんな居直りをせずに、いいかげんな曖昧なことを言わずに、これは単なる参考資料だというなら、これは撤回してくださいよ。これは撤回しないと、今、時間が終了いたしましたって来ちゃったんだけれども、終わるわけにいかないというのが私の心情ですよ。撤回してください。

#298
○とかしき委員長 田村厚生労働大臣、申合せの時間が経過しておりますので、簡潔な答弁をお願いいたします。

#299
○田村国務大臣 撤回しろと言われてもなかなか難しいわけでありまして、あくまでもこれは機械的に計算したものでございますので、ちょっと今その前文のところが見当たりませんけれども、前提は、こういうものがないと、逆に言うと客観的な指標がないわけで、自分のところの地域でどう考えていくかというのが分からないわけであります。
 そういう意味では、参考資料としてこういう機械的に計算したものをお出しをさせていただいて、地域の実情、それぞれ診療の状況も違うでありましょうから、そういうものを判断した上でそれぞれでお作りをいただきたいということでございますから、あくまでもこれは参考資料ということでございますので、有効に活用いただければありがたいというふうに思います。

#300
○宮本委員 全く納得できない答弁であります。
 パンデミックのこと、今回の経験を踏まえたら、公的・公立病院はしっかりとその役割をこれからも果たしていただかなければならないということがはっきりしたんですよ。そのことを考慮にも入れずに公的・公立病院を名指しで縮小していく、そのための法案は認められないということを申し上げまして、質問を終わります。

#301
○とかしき委員長 次に、青山雅幸君。

#302
○青山(雅)委員 日本維新の会・無所属の会、青山雅幸でございます。
 本日も、大変貴重な時間、ありがとうございます。早速ですが、まず医療法のことについて質問いたします。
 先ほど来、医師の需給推計についての議論があったわけです。私もそのことについて疑問を持っております。
 というのは、医師の養成といいますか医学部の定員、これは、昭和三十五年頃から、人口十万人当たり百五十人、これは欧米を目標にしているんだと思うんですけれども、増やしていくと。昭和四十八年、閣議決定で無医大県の解消構想が立てられた。それで、ずっと増えてきたわけですね。これが、資料の一を御覧いただくと、こういう形で、最初の頃は増やしていった、ずっと一九八〇年くらいまで。
 昭和五十六年に琉球大学の医学部が開設されて、昭和六十一年、だからこの表だと一九八〇年の翌年ですけれども、全国の医師が一割過剰とされて一〇%削減しなければということが言われ始めたようです。医学部定員がこの頃は八千三百人前後だったのが、今までずっと増やしてきたのが、削減が開始された。これが、平成十二年には七千六百九十五人まで減っていったようです。
 そうしたところ、平成十八年には、これは二〇〇六年ですから、これで見ると二〇〇五年の七千六百九十五人の頃だと思うんですけれども、やはり、医師の需給検討会で、このときどういう需要と供給が見込まれたかというと、何と二〇二二年、つまり来年ですね、需要と供給が均衡される、こういう予測が立てられたわけです。
 このときには医師不足だったわけですね。この頃は多分、一番医療が、例えば救急車が、本当に東京都なんかも二時間もたらい回しになるとか、そういう時期だったと思います。
 さすがにこれはまずいんだろうということで、これは非常に英断だったと思いますけれども、平成二十年の六月に骨太の方針二〇〇八年で医師の増員が決められて、そこから医師が順調に増やされて、令和元年度には九千五百五人ですかね、医学部の定員、増えてきた。
 そうしたところ、今度は平成三十年の閣議決定、これは経済財政運営と改革の基本方針二〇一八ですけれども、これも話題となっているとおり、二〇二〇年、二一年についてはおおむね維持ですけれども、二二年からは、需給推計などをした上で、状況に配慮しつつ、医学部の定員の減員に向けて医師養成数の方針について検討すると、今度は一転してまた減らすという話になってしまったわけです。
 それが、配付資料二を御覧いただきたいんですけれども、これは前回も私の方でちょっと指摘させていただいた病院会のアンケートです。
 病院会のアンケートで、何をもって医師不足とするのかとの意見もありますが、ここでは、自院の医療機能の維持に必要な勤務医についてお聞きしますと。勤務医が不足していると答えた人が四〇・九%、やや不足していると答えた病院が四六・七%で、九割近くが不足していると言っているわけですよ。これは去年の話です。充足しているというのは僅か一割にすぎないわけですね。
 こうして見ると、やはりまだ医師不足は解消されていない。先ほどの申し上げた平成十八年の医師の需給推計は大間違いであったということが言えるわけです。
 去年、今年と新たな要素が加わったのは皆さん御承知のとおりで、このコロナのパンデミックで、医療崩壊、これが起きると。日本医師会の会長なんかまさに先頭に立って、医療崩壊、医療崩壊、果ては医療壊滅とまで言われている。御承知のとおり、勤務医の皆さん、第一線で、一番病院で重症者などを診ていただいている方は、過重負担、これが言われている、これも否定されない事実だと思います。
 ところが、それにもかかわらず、これは私、非常に残念、びっくりしましたのは、資料三の一と二、裏表ですけれども、結局のところ、これだけの事実が生じたのにもかかわらず、資料三の二、裏面を見ていただくと、偏在対策を行う前提の下、総医師数を抑えていくということであるから、偏在対策がどの程度進行したのかという検証を行いながら地域枠についての議論を進めていくのがよいではないかと。結局、総医師数を抑えていくという方針は全然変わっていないわけですね。
 これは本当に国民の理解が得られるのか。これだけ飲食業、その他のサービス業を犠牲にして、医療崩壊してしまうから全ての行動を抑制してくださいと。自殺者が例えば子供なんかで前年度に比べて大変増えている。そういう多大な犠牲を払いながらも、医療を守るためにということで、ここまで国民に我慢をお願いしておきながら、一方で、今足りないのに、確実ではないことが明らかな需給推計でもって減らしていく。こんなことでいいのだろうかと誰もが考えるはずなんです。
 例えば、需給推計は、先ほど共産党の宮本先生が言われていたとおり、まず、基礎となる計算式がよく分からぬ上に、例えば、寿命がこれからもまた順調に増えて、平均余命といいますか、亡くなる方が九十を超えてくる。そんなことになれば、当然ながら医療の需要は極端に増えていくわけですね。ここから人口も高齢化するわけですから、高齢者層がますます増大するわけですから。
 そこで、政府参考人というふうに通告は最初させていただきましたが、時間の関係上、大臣にまとめてお答えいただきたいんですけれども。こんなふうに右往左往、当てにならない将来予測に基づいて医師の増減をするのではなくて、現状を重視して、地域、専門科目、勤務医、開業医の偏在も問題となっていて、さらに勤務医が不足しているのは明らかなわけです。これを是正するための強制力、例えば開業規制とかが取れないのであれば、絶対数を増やすしかないと思うんですね。増えれば、当然勤務医だって増えていくわけですから、例えば開業しても食っていけないと思えば病院に入らざるを得ないわけですね。あるいは、地方大学の定員を増やしていく。こういう形を取るべきではないかと現状を踏まえれば思うんですけれども、大臣の御所見をお伺いしたいと思います。

#303
○田村国務大臣 高齢者は一定増えていきます。しかし一方で、人口自体は減っていくわけであります。そんな中で、医療需要というものを推計をいただいております。
 もちろんこれは感染症が大幅に拡大したというような、そういうものは入っていないので、そういうものを、ただ、これは常態化をすれば当然その中に入ってくると思います。コロナのような感染症が毎年毎年起こって、ずっとこのような需要があるということになれば、それは入れざるを得ないんでしょうが、今のところ、常態といいますか、通常はそうではないということで、そこを念頭に置いてやはり需要を考えませんと、人がいるということは、医療保険でございますので、これが保険制度じゃない中であれば、御自由に、必要な方に必要なお金を払っていただいて医療を受けていただければいいので、そこは自由の選考の下にやっていただければいいんですが。保険となりますと、その方々が何とか生きていくためには診療報酬を上げなきゃならない。すると、それはそのまま保険料等々に跳ね返る、また自己負担に跳ね返りますから、そういう、ちょっと半分公的経済みたいな中において日本の保険制度といいますか、保険制度というものは成り立っているわけであります。すると、やはりそこは適正配分をしていかなきゃならない。
 ただ、減らすわけではなくて、まずは需給が一致するまで、これは増やし方を多分緩めていくというような形。
 しかも、問題なのは、医師の養成というのは、必要だからといって一年、二年でできるわけではなくて、委員も御承知のとおり、八年から十年かかるというと、今やってやっと八年後、十年後であります。十年後であったらこれは二十年後になるわけでありますから、そこまで含めてこれは需給推計を出さなければならないということであります。
 ただ、もちろん状況が変われば、そのときにはまた新たな計画という話になるとは思いますが、今そういうような先のことを考える中においての医学部の定員枠をどうしていこうかということを御議論をいただいているということであります。

#304
○青山(雅)委員 今ちょっと驚くべき答弁、本音はそこだろうなと思うわけですけれども。保険制度であっても、それは別に、医療者の平均年収を維持するために我々は国民皆保険制度を維持しているわけじゃないわけですよね。
 例えば開業医の方が二倍になったとして、需要といいますか、患者の数が変わらなければ、開業医の売上げが半分になるだけの話ですね。これが、今の日本の普通の労働者のように非常に低い賃金であるならば、半分になればそれは大変切ない。でも、御承知のとおり、今、開業医の年収というのは恐らく一千万を軽く超えているわけですね。そういう方たちの年収を所得保障するために医師を増やすのは駄目なんだという答弁なんだと思うんです、今の話だと。
 それからもう一つは、医師を増やすのに八年、十年かかるのであれば、減らしてしまったらそれこそ大変ですよね。今足りるかどうか分かっていない、現に足りていないのに、ここから減らして、ああ、やはり足りなかったというときに、増えるのは八年後ですので、これは駄目なわけだから、それはちょっと違うんじゃないかと思うんですけれども。そこだけちょっと、短くで結構ですけれども。

#305
○田村国務大臣 需給推計は、これは開業医をやっているわけじゃなくて勤務医も含めてやっておりますので、勤務医自体も余ってしまうということが起こってくる。もちろんそれは、診療科でありますとか地域偏在というものはこの中にしっかり組み入れながら、どういうふうに養成していくかということは考えなきゃなりません。
 それから、ちょっと何をあれしているのか分からないんですが、例えば、医師でも要らなければそれはもう失職させればいいんだ、もうそんなに要らないんだからという御意見だったのかも分かりませんけれども、これは、医師を養成するのにかなり国としてはお金を、公費を使っているものでありますから、そういう意味からいたしますと、やはり医師というものはそれなりに計画的に、今までも定員枠というものは議論をしてきたわけでありまして、もちろん、これは減らすんじゃなくて、まだ増えていきますから、増え方をどうするんだという議論をしているので、減らすという議論ではなく、まだ定員枠は以前よりかは増えておりますから、医師はまだ増えていくのを、どれぐらいの増やし方にしながら、需給をどこでマッチングさせるんだというところを、これからしっかりと、これは推計でありますけれども、検討した上で決めていかなきゃならないということであります。

#306
○青山(雅)委員 水かけ論になりますので、ここでやめておきますが。
 例えば、医師の年収が減ったとしても失職にはならないわけですよ、お医者さんって。我々も弁護士で、例えばいきなり司法試験改革で弁護士の数を三倍増にされました。だけれども、誰も失職はしていないわけですよ。年収が下がっただけです。みんなひとしく貧しくなっただけですよ。
 それと同じことなわけですから、何も、私は、今足りないことが分かっているのに、そこで、将来推計でもって、私が分からないのは、厚労省って医師の数が増えていると国民の医療費は増えると思っているんですね。調べてみると、二十年か三十年前の事務次官の方がそんなことを言っているものだから、みんなそう思っているんだけれども、そうじゃないわけですよ。競争があれば普通は下がるんです、価格は。今は価格を、弁護士がそうでしたけれども、人数制限していれば上がるんですよ、競争制限していれば。だから、何でそこで、医師の数を維持する、あるいは若干多いと医療費が増えると思うのか、そこがちょっとよく分からない。
 今日、ちょっと時間がもったいないので、この議論はこの辺にしておきますけれども、またこれはちょっと続けて議論させてください。
 次に、抗原検査についてお話をお聞きします。
 前回、私との質疑で、大臣は、抗原検査で唾液はないと言われた。それは必ずしも間違いじゃないんですけれども、それは定性検査にもありません。ただし、抗原定量検査には唾液検査もあって、これは配付資料の四をつけておきましたけれども、このルミパルスというのは唾液でできる抗原検査です。なので、正確にというためだけの話ですけれども、ここについては前回の答弁をちょっと御訂正いただきたいんですけれども、いかがでしょうか。

#307
○田村国務大臣 抗原検査には定量と定性がありまして、おっしゃられるとおり、定量検査、これは、日本の今、検疫でやっておるのはこのルミパルス、定量検査をやっておりますので。
 ただ、あのときは介護施設という話でございましたので、ここで簡易に使えるものとなると、これは定性のキット、抗原検査キットということで、今、厚生労働省が推奨しておりますのはこれでございまして、もちろん定量検査も一つだと思いますが、施設等々、設備が結構要りますので、PCRでも今十分に、同じような時間で出てくるようなものもありますから、そういうものを利用していただきながら、どちらを使っていただくかという形の中において対応いただければありがたいということでございまして、言われるとおり、定量検査の方は、これは唾液でも、今検疫で、空港などでやっております。

#308
○青山(雅)委員 ありがとうございます。
 それで、更に進むと、実は定性検査の方でも未承認のものが幾つか出ていまして、中にはCE、ヨーロッパの指令に、ヨーロピアンコンフォーミティーですか、EU指令に適合した、そういう認証を受けているものもあるんですね。それを見ると、カタログデータですけれども、感度が九五%、これは陽性率ですね、陽性率に関わるもの、特異度が九八・七八%と、PCR検査と大差がないようなものも出ているんですね。
 これは、すごくやはり役に立つと思うんです。なぜかというと、簡単にできて、すぐに結果が判明する。防疫上の目的では時間がかかっちゃうと余り意味がないものですから、これはすごくいいと思うんですけれども、こういった製品の承認を急いでもらいたいと思うんですけれども、この点について大臣の御見解をお伺いしたいと思います。

#309
○田村国務大臣 申請が出てくれば、しっかりと審査した上で、承認できるかどうかという判断をさせていただきたいというふうに思っております。

#310
○青山(雅)委員 それで、私も申請が出ているかと思ったら、出ていないんですね。これは国として必要なものだと思うので、やはり厚労省の方が、それはもちろん民間がやることではありますけれども、防疫上必要であれば、ちょっと積極的に動いていただきたいなと思っていますので、是非検討してください。それはまた次回やらせていただきます。
 それから、高齢者施設対策、これも物すごい重要だと思うんですね。前回の質疑後に、新聞が二紙、私の質疑に関連するというわけではないですけれども、大きく取り上げております。
 まず、朝日の方ですね。これは資料の五と六を御覧いただけると、「高齢者施設の感染二波までの五倍」と。多くの方が高齢者施設で亡くなっているわけです。これは五倍というんですから、物すごい話ですよね。そして、裏面を見ると、「高齢者施設対策置き去り 進まなかった定期検査」と。まさに私が指摘させていただいているとおりのことを言っているわけです。
 私は、迅速抗原検査を、しかも頻回にというのにこだわるのは、これは医学的な裏づけもあるわけです。
 その前に、ちょっと今、朝日の記事を少し紹介させていただくと、高齢者施設で二人以上が感染した集団感染は千百七十六件、医療機関で九百九十二件。昨年十月末までの累計と比べて、高齢者施設で五倍、医療機関で三倍です。増えているんですね。増えているところを抑えないと。もしかしたら、これを抑えていたら、第三波だの第四波だのということはなかったかもしれないんですね。五倍ですから、何せ。
 しかも、非常に大きいのは、東京都で一から三月に亡くなった千百人の感染経路を集計すると、何と六割近くが高齢者施設、医療機関。大阪府でも同様の傾向。つまり、死者、重症者、下手すれば六割、ここを抑えれば減るんですよ。これをやらないで、何で、私、飲食店の見回りなんという話になるのか。尾身先生、今日も言っていましたけれども。見回るんだったら高齢者施設ですよ、これだったら。
 そこで、お伺いしたいんですけれども、まず政府に聞きたいんですけれども、同じ期間、全国死者のうち何割が高齢者施設で、何割が医療機関で亡くなっているのか。全国が分からなければ自治体だけでもいいですけれども、お答えください。

#311
○正林政府参考人 お尋ねの全国のデータは網羅的に把握していないのでお答えできないんですけれども、大阪府、そこは公表していまして、時点はちょっと違います、昨年の十月十日から三月二十六日にかけての死亡者、全体で九百四十三名、そのうち高齢者施設が二百七十三、障害者施設が一、医療施設が二百七十三、合計で五百十一で、パーセンテージでいうと五四%ということです。

#312
○青山(雅)委員 今答えられたとおりで、半分なんですよ。ここをシャットアウトするのが先決に決まっているじゃないですか。
 しかも、私ちょっと許せないのが、データを把握していないんですよ、厚労省は。私、全国の自治体の分を教えてくれと言ったら、分からないと。今、一生懸命、分かる分、実は数字は上がってきている、今集計していると。これは多分、一昨日の昼頃言ったんだけれども、まだ集計が終わっていないから出てこないという話なんですね。(発言する者あり)そうなんです。一番重要なところが分からずに、何でこれで防疫対策をやれるのか。
 私は、それで、疑問があるんです。尾身先生もすごく頑張っておられるのは分かるけれども、こういうところをきちんと指示してもらわなければ、ここのところ、尾身先生、一生懸命、飲食店の見回り、飲食店の見回りと、飲食店永久閉鎖だなんとまで言われている。そんなこと言って飲食店を潰すよりは、できることがあるじゃないですか。何でそれを調べないのかが全く分からない。
 更に話を進めると、実はこれは簡単に抑えられるんです。尾身先生は先日の私との質疑で、高齢者施設の検査というものはこれは当然頻回にやった方がいい、絶対にこれはいいです、一か月に一遍やるよりも一週間に一遍、二週間に一遍、頻度を多くした方がこれは有効であることは間違いないですと。これはそのとおりなんですよ。
 添付資料の七を見ていただくと分かるんですけれども、これはサイエンスの姉妹誌に載ったもので、査読済みの論文です。ですから、非常に権威がある。これを見ると、これは、いかに集団感染を防止していくのか、防疫上の観点からシミュレーションしたものですけれども、ここの図にあるのは、集団スクリーニングレジメンの有効性は頻度に依存すると。つまり、集団スクリーニングの計画は頻度が多い方がいいという話なんですよ。これを見ると、毎日やれば一〇〇%防止できる、三日に一度でもこれは九割近く、八〇%を超える数字で防止できるわけです。
 つまり、先ほど言ったような簡単な、唾液でもいいです、あるいは鼻腔検査でもいいです。大臣に教えてもらいましたけれども、鼻咽頭ではないので、今の検査キットは自分で鼻にこうやって綿棒を突っ込んでこしこしこしと五回やればいいだけですので、別に唾液でなくても鼻腔検査でいいと思います。それが一千百万だったか、もう既に生産されているというわけですよ。それを使って三日に一遍やれば八割、九割方防げる。つまり、死亡者が半減できるわけですよ。
 何でこれをやらないのか、こっちが優先順位が先だと思うんですけれども、尾身先生はそれはいかがですか。

#313
○尾身参考人 二点申し上げたいと思います。
 委員の高齢施設での検査を重点的にやるということは、前も申し上げたとおり、私は大賛成で、これについては、我々もかなり前から国にこのことをやってくれということで、今回も、飲食店の見回りばかりが強調されているが、実はもう高齢者施設のことは前から言っているから、今回のパッケージにも、明らかに高齢施設への検査というのは重大、重要、プライオリティーに入っているので、これは飲食店のことと二者択一じゃなくて両方必要だということだと思います。
 それから二つ目の、今のサイエンティフィックのペーパーの話ですけれども、これは結論から言いますと、高齢施設、抗原キットですよね、先生がおっしゃっているのは。これは、もうこれは繰り返しませんけれども、利点があります。利点がありますから、ただし、欠点というかPCRと違う側面もあるので、これはうまく使うことが必要で、ポイントは私は四つぐらいあると思います。
 基本的には、抗原検査というのは有症状者にやることが有効、これはもういいですよね。と同時に、それから、無症状者にやる場合には、やはり事前確率が高い集団に用いるべきだと思います。それから、高齢者施設に用いる場合は、どちらかといえばやはり感染者が発生したところを中心にやる方が有効。
 それから、最後、いわゆるスクリーニングの話ですよね。感染者が出ていないスクリーニングというものは、私は、特に感染が進行している、全く感染がないところでやるのは有効じゃないので、感染がもう既に進行しているところの高齢者施設にやることは効率的で、そのときには頻回にやるということが効果。
 そのときは、できればPCR検査と併せることも重要だし、頻回の度合いというのはキャパシティーによる。ただ、今、抗原検査キットはたくさんあるので、私は今言ったような条件で、感染が全くないところにやるというのはほとんど陽性者は出てこないので、感染が進行している地域の高齢施設には頻回に抗原キットをやって、PCRでそのリミテーションを補足するということが一番いい考えだと私は思っております。

#314
○青山(雅)委員 さすが尾身先生だと思います。おっしゃるとおりだと思います。
 PCR検査、例えば、一週間に一遍組み合わせる、その間は抗原検査で補う。抗原検査は、先ほども申し上げたとおり精度が高いのも出ておりますので、それから、どの程度のウイルス量があれば出てくるのかという話もあるので、先生、多分その辺を意識されていると思います。
 この論文、またお時間があれば目を通していただきたいと思うんですけれども、この論文にはウイルス量はどのくらいあるとどういう検査が有効なんだということで、それを見ると、やはり頻度が優先されるというふうにこの論文は、私の読むところによると見れるんですね。
 それで、この資料の、見ていただくと分かるんですけれども、赤線を引いておるんですけれども、アクセス可能性、頻度及びサンプル採取から結果回答までの時間を優先すべきである、検出の分析限界は二次的である、こういうものになっているものですから、また是非、先生、これをお読みいただいて、場合によってはまた議論をさせてください。
 あと、方法としては、今言ったように、別に私も抗原検査だけにこだわるわけではなくて、とにかく頻回検査でもってよりよい方法を見つけていって、日本において最大の発生源、実はスウェーデンも同じだったわけですね。スウェーデンは一時死者が多かった。あれはなぜかというと、高齢者施設でみんな亡くなってしまった。そこで、反省して、高齢者施設に対策を徹底させたら死者が激減したんです、多分大臣も御承知だと思うんですけれども。ですから、私はやはり、より確実で有効なことを取るのがいいかと思っています。
 驚いたのが、資料の八、九を御覧ください。日本経済新聞、非常にいいコロナ関係の分析をいつも出しています。よその新聞がどうしても情緒的であおりがちなものに比べて、日経はいつもいいのを出すんですけれども、これを見ると驚くような結果が出ているんですね。高齢者施設の職員への検査実績は自治体によって差があると。随分差があるわけです。最高の京都府は八六・二で、大阪は残念ながら四四・〇です。
 これを並べ換えたものが資料九です。これは本当は厚労省のデータで全国でやりたかったんですけれども、これはまだ出ないというので、今日のところは出せません。今日中くらいなら出せそうなので、いただけるという話を聞いているので、そうしたらまたやりますけれども。一番多いのが京都で八六、次は東京七三、福岡が七二です。
 札幌医科大学がすごくいいデータベースを出してくれているものですから、それでやってみると、成績のいい京都や福岡、京都が一番いいわけです、一番です、福岡は三番です、東京は二番です。これは資料十を見ていただくと、重症者が少ないんですよ、やはり。成績が残念ながら悪い兵庫や大阪、埼玉は、重症者が多くなっているわけですね。これは、やはり相関関係は明らかだと思うんですね。
 だから、医療の逼迫を防ぐとともに、死亡率を下げたければ、私はやはりポイントは高齢者施設への検査だと思う。しかも、尾身先生も今日も同意いただいたとおり、頻回の検査だと思うんですけれども。
 そこで大臣にお伺いしたいんですけれども、これは提案です。これを見ると、三日ごとにやると。それから、できれば感染が分かったときに、大臣この間おっしゃった、二週間休まなきゃいけないんですよとおっしゃった。それは、確かに施設にとって切ない、そこに対する支援体制も整える。その上で、今の状況ではどうしようもないので、厚労省にどういうふうな実態で検査しているかをきちんと全国的に調査してもらいたい。この三つでかなり感染による医療の逼迫度は変わると思うんですけれども、それに関して大臣の御答弁をいただきたいと思います。

#315
○田村国務大臣 クラスターも含めて、各介護施設等々、何かあった場合には従事者の方々が休まなきゃならないということで、そのときのヘルプ体制といいますか、そういうものを、今、四十七都道府県全部おつくりいただいております。
 ただ、どれぐらい、今のところ見ておりますと、それほど介護施設で、従事者の方々に感染者が出ているということは余りないんですけれども、まとまって出た場合にその都道府県で対応できるかどうかというのは、ちょっとその人数によって変わってくると思いますが、取りあえずそういう体制を組んでいただいております。
 それと、状況に関して、これは今お願いをして、申請もいただいておりますので、それを見てくれば、どの地域がどれぐらいの検査率かというのは分かってくると思います。
 今まで、これは去年の九月ぐらいから、私、大臣就任からずうっとお願いをしてきました。なかなか進まなかった、これはいろいろな理由があると思います。
 先ほど言った、何かあった場合に、従事者の方々、マンパワーがという問題もあれば、出れば、当然濃厚接触者まで二週間御自宅で待機というお話になりますから、本当に、そういうことも含めて、事業者の方々は従事者の方々に御理解をいただいてやらなきゃならない。強制的に、従事者はみんなやってくれと言ったって、なかなかつらい部分ですよね、はっきり言いまして。検査を無理やりやらせるというのは、私権の制限とは言いませんけれども、本人の本来自由ですから。もちろん、蓋然性が高い場合は行政検査で無理にでもやっていただきますけれども。そういうような非常に難しい瀬戸際の中で実は御協力をいただいておったんだろうなと。
 ただ、感染拡大しましたから、皆さんがそれぞれにやはりもうやらなきゃいけないという御意識をお持ちいただく中において、この三月そして四月からは、かなりの施設の皆様方が御協力をいただけるようになってきた。これは大変な御努力を施設の皆様方、それから自治体、併せて従事者の方々もしていただいているということでありまして、改めて感謝申し上げますが、更に多くの方々が検査いただけるように努力をしてまいりたいというふうに思います。

#316
○青山(雅)委員 大変恐縮ながら、できない言い訳を並べられたなと思っているわけです。ずうっと、もう一年たってできていないんだったら、やり方が悪いわけですよ、頼み方とか。
 尾身先生がおっしゃるように、行けばいいわけですよ、厚労省の職員なりなんなりが、どのくらいやっていますかって。それを、飲食店なんか、いきなり緊急事態宣言で、全店閉店ですよ。そういうようなことをさせておきながら、重症者、死者を量産していると言っていいような、これを見ると、今、現状そうなっているわけですから。実際にそうじゃないですか。実際に私は……(発言する者あり)何が失礼なんですか。飲食店が量産しているんですか、では。

#317
○とかしき委員長 御静粛にお願いします。
 質問を続けてください。

#318
○青山(雅)委員 この状況をほっておいたら亡くなる方が多く出るわけですよ、六割出ているわけですよ。私はそれを変えたいから一生懸命言っているんです。外野からうるさいんですよ、それが。自分はそういうことに関して真剣に検討したのか、ですよ。こういう数字、誰が拾ってきていると思っているんですか。私は毎日のようにこういう数字を研究して、政府ので足りないところがあるから、一生懸命提言しているんです。過去を責めているのではなくて、どうしたら日本において感染が減るのか、どうしたら苦しむ人が減るのかということをやっているわけですよ。
 今の話はそういうことなので、またやらせていただきます。
 そして、最後に一つ。今、変異株の陽性者、特に関西圏では物すごい増えています、御承知のとおり。報道によれば、兵庫県ではもう八割くらいが変異株だと。
 実は、私、兵庫県の医師会のある幹部の方とお話をして、一番困っているのが、今、厚労省の方で前に出した通知で、原則入院だと、変異株の方は。それは無症候者でも軽症者でもそうだと。実は、聞きましたら、四月の一日に、都道府県の状況によってそうしなくていいよと言われているようですけれども、どうもそこで徹底されていない。しかも、退院基準がPCRで二回陰性というのがそのままなんです。だから、入院者の逼迫はそこに原因があるというふうにも、現場からはこういう声が上がっているわけです。
 ですから、これは早急に見直していただきたいんですけれども、大臣の見解をお願いします。

#319
○田村国務大臣 三月の三十一日だったと思うんですけれども、変異株N501Yの方でありますが、これに関しては、感染者の方々に対して自宅療養でもいいと。今までは個室の病院という話でありました。あわせて、同部屋でも結構であります、そういうような事務連絡を出しました。
 今言われた退院基準、これに関しては、今の従来株でいきますと、発症から十日間たっていれば、回復してから七十二時間たっていれば検査なしで出られるんですが、このN501Yはまだウイルス量がどうも多いというような、そういう専門家の方々、しかも長く持続するというような、そういう御評価もいただいておりますが、まだこれは詳細、分析できておりませんので、どれぐらいの期間、ウイルスを持って人にうつす能力があるのかというのがちょっと分からないものでありますから、それを今いろいろと御評価いただいて、なるべく早く退院基準の方も見直しをさせていただきたいというふうに思います。

#320
○青山(雅)委員 是非、現場のために、今おっしゃったような客観的な見直し、よろしくお願いします。
 どうも今日はありがとうございました。尾身先生もありがとうございました。

#321
○とかしき委員長 次に、高井崇志君。

#322
○高井委員 国民民主党・無所属クラブの高井でございます。
 今日も七時間の審議ということで、いよいよあと三十分となりました。お疲れさまでございます。
 この時間になると随分空席が目立ちますけれども、三十分後には採決ですけれども大丈夫ですかね。ちょっと一言、他党のことですけれども申し上げておきたいと思います。
 それと、ちょっと、これも質問に入る前に、今日の午前中あった質疑で、質問通告が遅いという話がありましたけれども、先ほど、お昼の理事会でもこれは議題になったんですが、ちょっとこれは厚労省の職員の皆さんにも是非聞いていただきたい、あるいは多くの国民の皆さんに知っていただきたいので私からも申し上げておきますが、先週金曜日にこの厚労委員会が開かれたのが決まったのは、前日の木曜日の五時の理事懇談会でした。
 我々、小さな会派は全くやるかどうかも分からず、質問もあるかないか分からないし、時間も何分か分かりませんが、それでも、私なんかは厚労省に迷惑をかけちゃいけないと思って午前中のうちに、質問通告という形ではルール上できないので、勉強会みたいな形で、私はこんなことを考えていますみたいなことを言ってお伝えする、そのくらいいろいろ工夫しながらやっていますので、是非、これを何か野党批判みたいに使うのはやめていただきたいですし、あとは、やはり、通告がありますから、せめて、前の日のお昼までに委員会が決まらなかったらもう開かないというルールを私は与野党で決めるべきだと思います。そうしないと、やはり通告がどうしても遅くなりますから。
 それと、もう一つ申し上げたいのは、私は官僚出身で、総務省で十三年働いてきましたけれども、十三年、ほとんど忙しくて、大体毎月残業は百時間、二百時間は当たり前で、一番多いときは三百時間やったこともあります。ただ、国会対応で遅くなったというのはほとんど記憶にないです。それだけ、国会なんか関係なく忙しいんですよ、霞が関は。
 国会で官僚が忙しいというのは、私は逆に、官僚の皆さんに失礼で、ほかのことでみんな忙しいですから、そんな理由だけじゃない。もちろん、国会で特定の部署の方は忙しいかもしれないけれども、その他大多数の人は国会に関係なく忙しいので、やはり、でも、その働き方改革はやらなきゃいけないので、それを何か国会のせいにするのは、すごく矮小化して、木を見て森を見ずになりますから、是非、そういう理由じゃなく霞が関は恒常的に忙しいので、大臣には率先して働き方改革をやっていただきたいと思います。
 それでは、質問に入りますが、今日、尾身先生にもお忙しい中、私、今日初めて尾身先生に質問させていただくんですけれども、今まで何度も厚労省にもいろんな提案をしてくるんですけれども、なかなか我々野党が言っても実現しないので、私は、尾身先生に言っていただいたら厚労省も動くんじゃないかと。あるいは、尾身先生の発言というのは世間が注目していますから、やはり世論の力で、今の検査の問題なんかもそうですけれども、私は厚労省にやはり変わっていっていただかなきゃいけないと思うので、そういう意味でも尾身先生に今日お越しいただきました。
 基本的な質問で、もう何度も答弁されているかもしれませんけれども、私は今日、病床逼迫、これがやはり何よりも、先ほど青山委員がおっしゃるように、時短要請とかして飲食店とかに本当に、あるいは多くの国民の皆さんに、物すごいお金をかけて、苦労をかけているわけですけれども、やはりその最大の理由は病床が逼迫するからですよね。病床が逼迫するから、やはり、緊急事態宣言や蔓延防止措置を出さなきゃいけない。この病床逼迫を何とか、そのために、逆に言えば、ありとあらゆる資源を投入して、私はこの医療逼迫を解消するべきだと考えるんですが、尾身先生が考えるこの病床逼迫の原因はどのように分析されていますでしょうか。

#323
○尾身参考人 日本のいわゆる医療逼迫というのは様々な理由があると思いますけれども、基本的には、私は、日本の医療関係者は本当に頑張っていただいているんですけれども、そもそも本質的に日本の場合は、医療計画という中で感染症というものを、ほかのがんや救急医療とは異なって、それほど優先順位を上げてやってこなかったという、感染症は大体、結核とかハンセンということ以外。そういう歴史的な背景があったことは間違いないと思います。
 そういう中で、日本の医療制度のたてつけというのは、いつ来るかも分からないパンデミックのようなものにベッド数をある程度多く確保していくという余裕というものを持つような仕組みにそもそもなっていなかったというのは、これは現実だと思います。
 そういう中で、よく委員御存じの医師数の数、特に感染症のプロなんというのも、感染症というのはちょっと特殊な世界で、今、がんとか生活習慣病に社会の関心が向かっていたということもあったと思います。そういうところで、十分な養成をしてこなかった。
 それから、もう一つ重要なことは、日本の医療の場合には、やはり、七割、八割が民間の機関で、一部のいわゆる公的機関、独立行政法人なんかは国との関係が非常に近いので、国の影響力というのを行使しやすい関係にありますよね。ところが、一般医療機関ではそうでない。
 そういう日本の制度のそもそもの問題があって、そういう中で、今回、パンデミックということで急激な感染があって、医療の逼迫というのが話題になるような状態になったんだと私は考えております。

#324
○高井委員 ありがとうございます。改めて勉強になりました。
 一つは、やはり、医師の数の話が出ました。これは今すぐできる問題じゃないので、やはり中長期的に、今後、医師の数を増やしていくということは考えなきゃいけないと思います。
 もう一つの民間病院が多いということは、これは私はやりようがあるんじゃないかなと。つまり、民間ですから、経営に、もうからないとやはりなかなかやれない、民間企業ですからね。そこがあるわけで、そうなると、やはり、コロナの患者さんを受け入れていただくそういうインセンティブをもっと民間企業に与えるという方法が私はあるんじゃないかと思います。
 そこで、ちょっと厚労省に聞きたいんですけれども、今、中規模、二百から四百床ぐらいの民間病院でコロナ患者を受け入れている病院の割合、その最新の数字を教えていただけますか。

#325
○迫井政府参考人 御答弁申し上げます。
 令和三年一月十日までに、いわゆるG―MIS、これは病院の情報システムでありますが、G―MISで報告のあった全医療機関のうち急性期病棟を有する医療機関、ここにおいて、二百床以上四百床未満の民間病院、これは四百二十ございますけれども、そのうち約五一%に当たる二百十五の民間病院においてコロナ患者の受入れが行われているということでございます。

#326
○高井委員 一月十日の数字を今この場で言うんですよ、最新のと私は通告しているのに。取っていないそうなんですよ。さっきの青山委員の質問でもそうですけれども、やはり、こういう辺りからしっかりしないと私はいけないと思いますが。
 それでは、やはり多くの民間病院がなかなか受け入れない理由を、ちょっと私が言ってもあれなので、いろいろ新聞記事などを集めてきました。
 これは、慈恵医大の大木教授が、この方は菅総理にも直接会われて進言して、菅総理は、いい話を聞いたなんということを記者に答えていますけれども、こうおっしゃっています。医療も経済活動なので、インセンティブがあれば誘導されます、逆に、国難だからと民間病院が赤字覚悟で手を挙げれば、経営者としての責任が問われかねません。そうですよね。要は、一千五百万円といった一時金だけではなく、経済合理性があるようにお金を出す必要がありますと。
 あるいは、一月十四日の東京新聞ですが、民間で受入れが進まない理由について、経営病院でクラスターを経験した平成医療福祉グループ代表の武久医師は、コロナの患者さんを診るのは通常の何倍も手がかかる上、他の手術や診療もできなくなり赤字になる、院内感染のリスクも抱えると説明する。
 あるいは、一月十八日の産経新聞。これは社説ですけれども、民間病院が受入れに慎重なのは、収益悪化で経営が立ち行かなくなる懸念があるからだと。
 それから、これは読売新聞。二月十五日ですが、大阪市内にある約二百床の病床を持つ民間病院の担当者は、患者を受け入れるには大規模改修が必要になる、補助があっても経営への負担が大きいと説明する。
 二月四日、同じく日経新聞ですが、ある医師は、コロナ患者を受け入れるよりは外科手術を一件やった方が経営にはプラスと内情を明かす。
 三月三日、日経新聞。政府は、受入れを促すために診療報酬を上乗せし、空床確保料などの補助金を用意、一床確保につき最大一千九百五十万円を出す措置も追加した、それでも病院側は、クラスターが起きたときの減収を補い切れないと見ていると。
 こういうことなんですね。
 鳴り物入りで、去年の十二月二十五日、予備費から一千九百五十万円の、これで大臣は随分もう賄えているとおっしゃいますけれども、やはり、今新聞の記事にあったように、何かあったときに、クラスターが起きたら本当に病院は潰れちゃうわけですよ。そのくらいの危機だとなかなか手を挙げるのは難しい、周りの病院の様子を見合っているなんということがあると、やはりそこの部分の経営に差し支えないというところまで、私は、幾らお金がかかる、幾らといっても、一時協力金に三兆円使っているんですよ、時短要請に。そのお金に比べればはるかに安い金額でこの病床逼迫を、私は八割ある民間病院に手を挙げていただくことは可能だと思うんですけれども、これは厚労省に幾ら聞いてもいい返事は来ないんですけれども、尾身会長はどのように思われますか。

#327
○尾身参考人 私は、民間の病院で一部、コロナ患者さんを受け入れるのに少しちゅうちょするのは、三つの理由があると思います。
 一つは、やはり経済的なインセンティブ。それから、やはり、余りふだんこういう感染症を診ていないところに、医療安全といいますか、感染症対策に必ずしも経験がないということ。それから、あとは人の問題ですよね、人が、仮にベッドを確保しても、それを診る人がなかなかすぐには、今、みんな医師不足ということになっている。そういうことが一つの背景にあると思います。
 そういう中で、私もたまたま病院の運営に携わっているもので、いろいろ話す機会がありますけれども、今回の国からの医療機関への経済的な支援というのは、これはかなりあったと思います。
 それで、平均的に言うと、これだけ大変なことで、患者さんも受診を控えますよね、例えば健康診断なんというのも控える。そういう中で、全体に減っていますけれども、トータルとしては何とか、いわゆる収支、PLがプラマイでいく、病院全体でというふうに私は理解しています。
 ただし、コロナ患者さんを受け入れないところは、やはり受け入れた病院にどうしても手厚く支援が行きますので、病院の、各病院ごとを見ると凹凸があるということであるので、そういうことで、経済支援は非常に重要だと思います。

#328
○高井委員 質問の前に言えばよかったんですけれども、この千九百五十万円の補助金は、実は六割しか使われていないんですよ、用意した予算額の。何か四月以降も延長すると昨日発表したと報道で見ましたけれども。
 要は、やはりちょっと使い勝手が悪いというか、いろいろよく見ると、やはりコロナ患者を受け入れた場合に限定され過ぎていて、例えば、さっきの大木教授も、コロナ患者一人、一床空けるのに三、四床のベッドを潰さなきゃいけないとか、フロア全体を潰さなきゃならないとか、病棟丸ごととか、いろいろな形があるわけで、そういうところまでフォローする補助金を私はつくってもいいんじゃないかと。一番いいのは、クラスターが起こったりしたときのことまで補償する、そこまでやれば完璧だと思いますけれども、ここは私はお金をけちるところじゃないと思いますけれども、大臣、いかがですか。

#329
○田村国務大臣 一千九百五十万は、これは重症者であります。しかも、蔓延防止重点措置でありますとか緊急事態宣言の地域でありまして、そういうところに関してはこういうような対応をしました。これは、患者を受け入れる前から手を挙げていただければお出しをする、ただし受け入れてもらわなきゃ困るという話でありますから、そういう類いのお金で、しかも、人件費に三分の一使うという話なんですが、これは本から、根っこから使えるふうになっておりますので、そういう意味では非常に使い勝手がいいというような、そういう御評価をいただいています。
 それから、いろんなことで、フロア等々に関して、コロナの患者を受け入れられるとほかのところが使えないという話もありましたので、これは空床補償等々で対応する。これも、受入れ重点化病院は非常に、これは割増しといいますか、高い金額ですし、クラスターが出た場合には、それも言うなれば空床補償という形で対応という形に途中からさせていただいておりますというのが多分伝わっていないところに大きな私は問題があると思います。
 でありますから、もうこれは去年の十一月頃から厚労省の中で御相談をいただける窓口をつくって事細かくお伝えしているんですが、そこにそういう窓口があるということも伝わっていないということでございますので、本当にこれは委員がおっしゃられるとおり、そこに幾らお金があったって、それにアクセスできなければ意味がない話でございますので、しっかりと我々としては御理解いただけるように広報の方にも励んでまいりたいというふうに考えております。

#330
○高井委員 一般国民の皆さんへの給付金とかなら伝わらないというケースもあり得るでしょうけれども、病院ですからね。もう数も限られますしね。
 あと、やはり、大臣はいつもそう説明されて、まあ厚労省からそういう説明を聞いているんでしょうけれども、やはり結果ですよ。結果六割しか使われていないことと、あと、結果的に病床逼迫が解消されていないじゃないですか。それでまた大阪が今大変なことになって、やはり最大の理由は病床逼迫で、結局、緊急事態宣言を出さなきゃならないかもしれないということですから、やはりどこかにネックがあって、私は、そのネックの一つが、やはり八割の民間病院が進んで手を挙げたくなる、ある意味、もうすごい、びっくりするぐらいな大盤振る舞いをして、そんな周知なんかしなくても、みんな、うわさで、おお、これは手を挙げようぜとなるくらいの財政措置を一度やってみる。それでやってもやはり駄目だったというならもう一度手を考えなきゃならないですけれども、私は、一番手っ取り早くできるのは、これは法律も変えなくていいし、補助金の要綱を変えるだけですから、そこは何とかせめて、十二月二十五日でやって六割しか使われていないんだから、もうちょっと広げてみるということを是非考えていただきたいなと思います。
 もう一つ、尾身先生がさっき言われた、やはり医師不足というか、やはりコロナ患者を診るのは大変ですから、いろんなリスクもあるし。
 ところが、じゃ、コロナ患者を診た医師や看護師の去年の冬のボーナスはどうなっていたかというと、何と四割の方がボーナスが減らされているんですね。これは、病院関連三団体が四千四百十施設で調査して、全体では三八・一%が減っていたと。ところが、コロナ患者を受け入れた病院に限って見ると四三・三%と。逆に、まあ、どっちもどっちですけれども、四割の方が、やはりこれだけ今医療が大変だと言っている中で、給料、ボーナスが減らされていると。
 これはやはり深刻な問題で、スウェーデンなんかは二倍の給料をコロナ患者を診ている方には支払っているというのを聞いたことがありますけれども、やはり、ここも、大盤振る舞いだと思われても、私は二倍、何かテレビ番組では十倍ぐらい出したらとコメンテーターで言っている人もいましたけれども、十倍とは言いませんけれども、せめて二倍出すぐらいの、やはりここを考えて、この病床逼迫を何としても、もうあらゆる資源を投入してそれを解消するんだということが、私は一番今やるべきことだと思いますが、これも、大臣に聞いても余りいい答えが返ってこないので、まずは尾身理事長、お願いします。

#331
○尾身参考人 日本の医療従事者の献身的な頑張り、努力は、必ずしも私はお金のためだけにやっているとは思えません。しかし、今多くの医療従事者の人は、仕事が終わっても、ほかに、友人に会うこと、もちろんお酒を飲むなんてことは今控えているし、そういう意味ではかなり精神的なストレスがずっとかかっていると思います。そういう意味では、お金のために働いているわけではないですけれども、お金が今までよりも少し多くもらえるということになれば、多少の納得感はあると思います。
 そういう中で、実は、今回も国の方がいろんな、病院へ行く場合もあるし、医療従事者のいわゆる危険手当だとかいろんな慰労金という形で行っているということで、多くの医療従事者に伝わっていると思いますけれども、これが二倍、今までの給料の、いわゆる手取りという意味で二倍になっているかというと、そこまで多分いっていないと思うんですけれども、私は、医療従事者に経済的な、いわゆる医療の安全だとか病床を確保すると同時に、そうした人に、経済的に少しでも報われるような支援というのはこれからも重要だと思います。

#332
○高井委員 ありがとうございます。
 尾身先生がおっしゃるように、お金だけじゃないと思うんですね。いろんな様々な理由で、やはり受け入れるのは厳しい。だけれども、だからこそ、微々たる、何か一・二倍に増やしましたとかそんなことじゃなくて、やはり私は二倍とか、この際、このコロナの期間だけですよ、しかもコロナの患者を受け入れた病院の、そのお医者さん、看護師さんに対しては、二倍払うぐらいのことを思い切ってやって、何としてもこの医療逼迫を私は防ぐ、これは財務省のオーケーも出なきゃできないから軽々には答えられないでしょうけれども、是非、大臣としてはやりたいんだという決意をいただけませんか。

#333
○田村国務大臣 この、やはり賞与といいますかボーナスの状況が、本当に、非常にコロナで頑張っていただいている医療関係者にこういう状況というのはよろしくないと我々も思っている中で、これは、十二月というよりかはその前の状況でこのボーナスが決まってくるわけなので、やはり十月、十一月の状況は非常に厳しかったんだろうと。
 だからこそ、こういうような給付の方法がありますよ、交付金でこういうのがありますよということを伝えたんですが、それでも足らないというので、年末年始、先ほど来言っておりますような、幾つかあります、実は。先ほどの一千九百五十万だけじゃなくて幾つかあるんですが、そういうものをしっかり対応して、やはり医療機関がそれなりに収益が上がってこないとそれは出せませんので、そういう意味で何とかならないかという形の対応でございまして、決して、役人から私が聞いたんじゃなくて、私の方から指示を出してつくらせた制度でございますので、その点は御理解をいただきますようにお願いいたしたいと思います。

#334
○高井委員 ですから、この病床逼迫、医療確保、病床確保の補助金と、この今の人件費の話、一度是非試算してみていただきたいですね、どのくらいかかるのか。私の感じだと、多分一兆円とか、多くても二兆円とか、そのくらいでできるなら、やはり、時短協力金に三兆円、四兆円払っていろんな人に苦労をかけるよりも、病院に一兆円、二兆円つぎ込んで、それで医療逼迫がなくなれば、それで経済が回っていけるようになれば、それが私は一番いいと思うので、お金の使い道をやはり間違えていると思いますから、是非一度試算をしてみていただけたらと思います。
 それでは、もう一つ、これも大きな問題なんですけれども、今日は文科省、文科副大臣に来ていただいていますけれども、これは私、先日驚いたんですけれども、国公立大学の病院でコロナの重症患者を受け入れている率というのは、病床数の僅か四%だと。重症用のベッドに限っても一五%だと。
 これは、幾ら何でもやはり、国公立の大学病院、それぞれの地域の中核な高度な医療、いろいろな理由はこの後文科大臣も言うんでしょうけれども、やはりこれは、要請もしているそうですけれども、もっと強く、副大臣が直接病院に電話してお願いするぐらいのことをやっていただきたいと思いますけれども、いかがですか。

#335
○丹羽副大臣 お答えいたします。
 大学病院は、地域の医療の最後のとりでとして、重症患者を始めとする新型コロナウイルス感染症患者の治療を行うとともに、感染症流行下におきましても、他の疾患を有する患者等に対する高度医療を継続的に提供いたしております。
 委員おっしゃるとおり、四月二日のときの答弁でお答えいたしました、国公立大学の病院の重症患者の受入れ率は四%でございます。本年三月二十六日時点の中等症以下を含む確保病床は千九十七、それに対して、重症患者の受入れ数が四十二人の割合でございまして、重症患者向けの確保病床二百七十六に対する受入れ率は一五%と相なるわけでございます。
 このコロナ患者の受入れにつきましては、各地域の都道府県で中心となって調整が行われているものというふうに承知いたしております。文部科学省といたしましても、これまで累次にわたり都道府県等に協力を要請してまいりましたが、三月三十一日付で、改めて、都道府県と緊密に連携し、あらかじめ感染症急増時の緊急的な患者対応方針を明確にするなど、地域における医療提供体制の整備に最大限の取組をいただくように要請しており、大学病院が都道府県からの地域における医療提供体制の整備に向けた要請に可能な限りお応えできるように、個別大学に協力要請を行うなど、きめ細かく対応していきたいと思っております。

#336
○高井委員 これは多くの国民は納得いただけないと思いますが、尾身会長にも是非、ちょっと尾身会長から、もっとやれと強く言っていただきたいんですけれども、いかがですか。国公立大学の病院が四%しかコロナ患者を受け入れていないということを聞かれて、どう思われますか。

#337
○尾身参考人 各大学病院というのは特定機能病院で、高度なことをするということで、期待されているのでありますけれども、同時に、今こういう国難ですから、いろんな困難なところは、今みんな、一般の市民もみんな頑張っているわけですよね。そういう意味では、国立大学も、いろんな困難はあると思いますけれども、できるだけコロナ患者の受入れ、重症患者ですね、というのに努力していただきたいというのは、私は個人的にそう思います。

#338
○高井委員 ありがとうございます。
 丹羽副大臣、是非、よく受け止めていただきたいと思います。あと三分しかありませんけれども、どうぞ御退席ください。
 それでは、あと一問、二問になると思いますが、今度はPCRモニタリング検査の話をお聞きしたいと思います。
 これは、緊急事態宣言解除のときの五つの柱の目玉政策であったわけですが、これも驚いたんですけれども、一日一万件を目標にやると聞いていたのが、先日、内閣委員会で聞いたら、何とまだ、二週間やって一・一万件です。一日千件もやれていない。
 これは、ちょっと今日は内閣官房は呼んでいないんですけれども、尾身会長、これもちょっとやはり幾ら何でも、一日一万件とあのとき大々的に記者会見でも、尾身会長も同席されて、総理の記者会見で言ったのが、二週間で一・一万件しかできていないんですよ。これはやはり、もっとやれと尾身会長から言っていただけませんか。

#339
○尾身参考人 先ほどの高齢者施設もそうですけれども、リスクの高いところの検査というのは今は非常に重要ですので、一日最低一万件みたいなところにすぐに、これはやはり私は、国がしっかりとチームを組んで、やろうと思ったらできない数ではないので、是非集中的に全力を挙げてチームをあれしてやってもらいたいと思います。

#340
○高井委員 是非、分科会とか諮問委員会でも取り上げていただきたいと思いますし、厚労省も内閣官房もなかなか協力が得られないと言うんですね。そうかもしれません。確かに、検査を受けたくないという国民が予想以上に多いというのは分かります。
 ですけれども、さっき大臣も、強制はできないと。強制は確かにできないでしょうけれども、もっとお願いというか、PR、もっとモニタリング検査とか、あるいは、さっき青山委員も言っていた頻回の抗原検査、これは、アメリカなんかだと、一ドルで、百円でできる。それは確かに精度は落ちますけれども、ただ、アメリカのコロラド大の研究チームが発表した研究では、検査は精度よりも頻度が大切だ、そういう結論が出る研究を十一月二十日にサイエンスアドバンシズというところで発表したりもしていますので。
 私は、さっき尾身会長も、やはり頻回の抗原定性検査、簡易な、簡易キットによる検査ももっと活用すべきだというふうにおっしゃっていただきましたけれども、改めて、尾身会長、是非この検査の数を増やすということに対して、尾身会長のお考えをもう一度お聞かせください。

#341
○尾身参考人 お答えします。
 検査は、むやみにやるというよりも、やはり事前確率の高いところは、無症状者も含めて焦点を合わせてやるということが感染対策上非常に有効だということが分かっていますから、是非検査のキャパシティー、随分上がってきましたけれども、更なる努力をお願いしたいと思います。

#342
○高井委員 最後、大臣からもこの検査について、改めて決意をお聞かせください。

#343
○田村国務大臣 いつも申し上げておりますけれども、やはり計画的、戦略的にやらなきゃいけないというふうに思います。
 今、尾身先生おっしゃられたように、蓋然性が高いところをやっていくというのは非常に重要であります。
 行政検査という意味からすると、それは、行政検査ですからやっていただかなきゃ困りますので、そういう立場ですが、なかなか微妙なところがある中で行政検査をやっておりますので、御理解もいただきながらやっていかなきゃならぬというところがあるということは御理解をいただきたいんですが、それでも、今委員から言われましたので、しっかりと理解をいただいて、PRしながら、より多くの検査を進めてまいりたいというふうに考えております。

#344
○高井委員 本当にPRと理解をいただくということが一番大事だと思いますので、是非よろしくお願いします。
 どうもありがとうございます。

#345
○とかしき委員長 以上で、ただいま議題となっております両案及び修正案中、内閣提出、良質かつ適切な医療を効率的に提供する体制の確保を推進するための医療法等の一部を改正する法律案及びこれに対する中島克仁君外一名提出の修正案に対する質疑は終局いたしました。
    ―――――――――――――

#346
○とかしき委員長 これより原案及び修正案を一括して討論に入ります。
 討論の申出がありますので、順次これを許します。早稲田夕季さん。

#347
○早稲田委員 私は、立憲民主党・無所属を代表し、我が党提出の修正案に賛成、政府提出の良質かつ適切な医療を効率的に提供する体制の確保を推進するための医療法等の一部を改正する法律案に対して反対の立場から討論を行います。
 政府提出案に反対する理由は、地域医療構想に関して、政府の対応や法案の規定に問題があるためです。
 公立・公的医療機関等を名指しした上で、具体的対応方針の再検証を求めてきた厚生労働省は、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、再検証の期限を含め、地域医療構想に関する取組の進め方について、改めて整理の上で示すとしていますが、いまだに具体的な方針を示していません。
 一方で、本法案には、病床の削減等を行った医療機関に財政支援を実施する病床機能再編支援事業を地域医療介護総合確保基金に位置づけることが盛り込まれています。
 公立・公的医療機関等を狙い撃ちにした四百三十六の再検証対象医療機関のリストを撤回もせず、地域医療構想全体の方針を示さないまま、病床機能再編支援事業を行うべきではありません。コロナ禍の今、病床機能再編支援事業を実施して病床の削減を促進すべきではないからです。
 そのため、立憲民主党は、地域医療構想の実現に向けた医療機関の取組の支援に係る規定を削除することや、地域医療構想について、新型コロナウイルス感染症の蔓延又はそのおそれにより生じた医療提供体制に係る課題を十分に踏まえて見直すための検討規定を追加すること、診療科の偏在の是正等に係る検討規定を追加することなどを盛り込んだ修正案を提出いたしました。
 しかし、与党から本修正案に対して納得できる回答はなく、このままでは、新型コロナウイルスの感染拡大で生じた課題を踏まえない安易な病床削減が行われることが懸念されますので、政府提出法案に反対いたします。
 最後に、野党提出の議員立法について一言申し述べます。
 昨春以降、医療従事者等の方々は、旅行や外食を自粛し、強い緊張状態が一年以上続き、ストレスは長期化し、心身の疲労は限界に達しています。一刻も早く、新型コロナウイルスの患者に対応している医療従事者に二度目の、そして、保育士、幼稚園や学童保育の先生にも慰労金を支給すべきです。
 立憲民主党は、国民の命と健康を守るため、医療従事者の慰労金の再支給、収入の減った全ての医療機関への経済的支援など、医療現場の支援に全力を挙げて取り組む所存であることを申し上げ、討論を終わります。(拍手)

#348
○とかしき委員長 次に、宮本徹君。

#349
○宮本委員 日本共産党の宮本徹です。
 立憲提出の修正案に賛成、政府案に対して反対の討論を行います。
 政府法案の最大の問題は、病床機能再編支援事業を地域医療介護総合確保基金に位置づけ、全額国庫負担で病床削減を加速化する点にあります。
 新型コロナパンデミックは、我が国の医療提供体制の脆弱さを浮き彫りにしました。多くの方が入院できず、自宅で亡くなる方も相次ぎました。一般医療にも深刻な影響が出ています。
 新感染症に対応するためには、平時から医療提供体制に余力があることが必要です。コロナ前の発想で、急性期病床三割、二十万床の削減を進めれば、マンパワーも縮小し、いざというときの機動的な対応が一層困難になります。しかも、政府が病床削減、再編統合を名指しで迫っているのは、公立・公的病院です。
 今回のパンデミックでは、多くの公立・公的病院が、当初から、採算を度外視して新型コロナ患者の受入れの先頭に立ってきました。感染症対策の最前線の保健所長からも、公立・公的病院の縮小方針については見直しを求める声が上がっています。
 本委員会の参考人質疑で、伊関公述人より、新型コロナ対応は、地方財源を組み合わせることができる自治体病院等が先駆的に行うのは合理的だと考えていますとの指摘がありました。病床削減の検討を迫る公立・公的四百三十六病院のリストと通知の撤回を改めて強く求めるものであります。
 また、本法案は、医師の長時間労働の規制をするといいますが、時間外労働の上限は、過労死ラインの二倍、年千八百六十時間です。これでは健康が守れません。
 本法案の参考人質疑でも、本田宏公述人より、地域医療を守り、医師の長時間労働をなくすためには、OECD平均並みの人口比医師数を目指して医師数を増やすことが必要との見解が強調されました。加納法人医療協会会長からも、医師不足を実感しているのが病院の現場、需給のもう一度の再検討が必要との指摘がありました。
 医師のワーク・ライフ・バランス、ジェンダー平等を進める立場に立ち、医療の高度化が進む実態を踏まえて、医師の需給推計をやり直すことを求めます。
 そして、二〇二三年度からの医学部定員削減を撤回し、医師、看護師の抜本的増員と確保へ政策を転換すべきことを求め、討論を終わります。

#350
○とかしき委員長 次に、青山雅幸君。

#351
○青山(雅)委員 日本維新の会・無所属の会の青山雅幸でございます。
 私は、会派を代表して、政府提出の医療法等の一部を改正する法律案に対し、賛成の立場から討論をいたします。
 総論的には賛成の立場ではございますが、法を改正するのみでは十分な政策的効果を発揮するとは考えられないことから、医師の働き方改革に付随する問題点について提案をさせていただきます。
 勤務医の長時間労働など、過酷な労働実態を改善するために法律の整備が必要なことは否定しませんが、それだけで過酷な実態が改善するわけではないことは言うまでもありません。
 なぜ勤務医が長時間労働となるか。それは言うまでもなく、人手が不足しているからです。
 日本病院会が行った二〇一九年度アンケート調査報告書によれば、勤務医が不足していると答えた病院が、不足している、やや不足しているを合わせて八七・六%に及んでいます。そして、その原因は、絶対数の不足と、絶対数の不足と地域偏在・診療科偏在という回答を合わせて四九・四%という回答です。近年の医学部定員の増加によって徐々に改善している傾向は見られるものの、まだまだ足りていないことは明らかです。
 そして、この新型コロナパンデミックで病院勤務医不足の状況にあることは、日本医師会会長が度々医療崩壊を口にし、医療壊滅とまで口にされているところに表れています。第一線の病院勤務医に対し増援が必要なことは医師会も認めざるを得ないところでしょう。
 一方で、この状況で厚労省が進めているのは医学部定員の減員です。感染症パンデミックを具体的に予見していなかった平成三十年において、閣議決定で、二〇二〇年度、二〇二一年度については暫定的に医学部定員を維持するとしつつ、将来的な医学部定員の減員に向けて検討するとされています。いまだ勤務医不足が解消されず、しかもコロナ禍で医療の脆弱性が露呈したにもかかわらず、令和二年も医師の需給検討会では減員の方向性が維持されています。不確かな需給予測によるものではなく、現実を改善する必要がある以上、方針を改めるべきです。
 ほかにも指摘すべき点はありますが、最重要なこの点について、病院、勤務医そして国民のために、既得権益におもねることなく改めるべきことを提言した上で、本法案についての賛成討論といたします。

#352
○とかしき委員長 以上で討論は終局いたしました。
    ―――――――――――――

#353
○とかしき委員長 これより採決に入ります。
 内閣提出、良質かつ適切な医療を効率的に提供する体制の確保を推進するための医療法等の一部を改正する法律案及びこれに対する修正案について採決いたします。
 まず、中島克仁君外一名提出の修正案について採決いたします。
 本修正案に賛成の諸君の起立を求めます。
    〔賛成者起立〕

#354
○とかしき委員長 起立少数。よって、本修正案は否決されました。
 次に、原案について採決いたします。
 原案に賛成の諸君の起立を求めます。
    〔賛成者起立〕

#355
○とかしき委員長 起立多数。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。
    ―――――――――――――

#356
○とかしき委員長 この際、本案に対し、大岡敏孝君外四名から、自由民主党・無所属の会、立憲民主党・無所属、公明党、日本維新の会・無所属の会及び国民民主党・無所属クラブの五会派共同提案による附帯決議を付すべしとの動議が提出されております。
 提出者より趣旨の説明を聴取いたします。稲富修二君。

#357
○稲富委員 ただいま議題となりました附帯決議案につきまして、提出者を代表して、その趣旨を御説明申し上げます。
 案文の朗読により趣旨の説明に代えさせていただきます。
    良質かつ適切な医療を効率的に提供する体制の確保を推進するための医療法等の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)
  政府は、本法の施行に当たり、次の事項について適切な措置を講ずるべきである。
 一 医療機関に勤務する医師に対する時間外労働の上限規制の適用に当たっては、大学病院等が地域の医療機関から医師を引き揚げることなどにより、地域の医療提供体制に影響を及ぼすことがないよう、特定労務管理対象機関の指定制度の趣旨を周知徹底するとともに、地域の医療提供体制の確保のために必要な支援を行うこと。
 二 医師の夜間勤務、特に、第二次救急医療機関や急性期病院における夜間勤務については、通常の勤務時間と同態様の業務を行う場合には時間外労働として扱うなど、労働時間の適切な管理が必要な旨を周知徹底するとともに、交代制勤務を導入する等により、夜間勤務の負担軽減を図る医療機関に対し、必要な支援を行うこと。
 三 医師の労働時間短縮を着実に進めるために、現行制度下におけるタスクシフトやタスクシェアの普及を推進するとともに、全ての医療専門職それぞれが、自らの能力を活かし、より能動的に対応できるよう、更なるタスクシフトやタスクシェアについて必要な検討を行うこと。
 四 医師の労働時間短縮に向けた医療機関内のマネジメント改革を進めるため、医療機関の管理者、中間管理職の医師等に対し、労働法制に関する研修・教育を推進すること。
 五 医療機関における医師の時間外労働・休日労働に対する割増賃金の支払状況や、健康確保措置の実施状況などの実態を踏まえ、医療機関が労働法制を遵守しつつ、医師、看護師等の医療従事者確保のために、診療報酬における対応も含め、医療機関への財政支援措置を講ずること。
 六 医学部教育と臨床研修を切れ目なくつなぐ観点から、医学部における共用試験の公的化を踏まえ、診療参加型臨床実習に即した技能習得状況を確認するための試験の公的化を含め、医師国家試験の在り方を速やかに検討すること。
 七 出産・育児期の女性医師をはじめとする子育て世代の医療従事者が、仕事と、出産・子育てを両立できる働きやすい環境を整備するとともに、就業の継続や復職に向けた支援策等の充実を図ること。
 八 地域医療構想については、各地域において、新型コロナウイルス感染症の感染拡大により生じた医療提供体制に係る課題を十分に踏まえ、地域包括ケアの観点も含めた地域における病床の機能の分化及び連携の推進の在り方について検討し、その結果を踏まえつつ、必要な取組を進めること。また、検討に当たっては、地域の様々な設置主体の医療機関の参画を促すこと。
 九 新型コロナウイルス感染症の感染拡大により生じた医療提供体制に係る課題を十分に踏まえ、地域の医療提供施設相互間の機能の分担及び業務の連携、医師の地域間及び診療科間の偏在の是正等に係る調整の在り方その他地域における良質かつ適切な医療を提供する体制の確保に関し必要な事項について検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずること。
 十 新型コロナウイルス感染症患者の受入れ等に伴い医療機関が厳しい経営状況に置かれていることに鑑み、医療機関の経営状況について速やかに把握し、その状況等を踏まえ、医療機関に対し財政上の支援等必要な措置を講ずること。また、国民の生命及び健康に重大な影響を与えるおそれがある感染症がまん延した場合等において医療提供体制の確保を図るため、医療機関及び医療関係者に対する支援その他の必要な措置の在り方を検討すること。
以上であります。
 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。

#358
○とかしき委員長 以上で趣旨の説明は終わりました。
 採決いたします。
 本動議に賛成の諸君の起立を求めます。
    〔賛成者起立〕

#359
○とかしき委員長 起立総員。よって、本案に対し附帯決議を付することに決しました。
 この際、田村厚生労働大臣から発言を求められておりますので、これを許します。田村厚生労働大臣。

#360
○田村国務大臣 ただいま御決議になられました附帯決議につきましては、その趣旨を十分尊重いたしまして努力してまいります。
    ―――――――――――――

#361
○とかしき委員長 お諮りいたします。
 ただいま議決いたしました法律案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

#362
○とかしき委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    ―――――――――――――
    〔報告書は附録に掲載〕
    ―――――――――――――

#363
○とかしき委員長 次回は、来る九日金曜日午前八時四十五分理事会、午前九時委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。
    午後五時二十四分散会
ソース: 国立国会図書館
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