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2021/04/15 第204回国会 参議院 第204回国会 参議院 環境委員会 第6号 令和3年4月15日
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2021/04/15 第204回国会 参議院

第204回国会 参議院 環境委員会 第6号 令和3年4月15日

#1
令和三年四月十五日(木曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 四月八日
    辞任         補欠選任
     三浦  靖君     石井 準一君
 四月九日
    辞任         補欠選任
     進藤金日子君     丸川 珠代君
     高橋はるみ君     松山 政司君
 四月十二日
    辞任         補欠選任
     三木  亨君     藤末 健三君
 四月十三日
    辞任         補欠選任
     藤末 健三君     三木  亨君
 四月十四日
    辞任         補欠選任
     松山 政司君     高橋はるみ君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         長浜 博行君
    理 事
                滝沢  求君
                三木  亨君
                徳永 エリ君
                片山 大介君
    委 員
                石井 準一君
                猪口 邦子君
                尾辻 秀久君
                関口 昌一君
                高橋はるみ君
                芝  博一君
                鉢呂 吉雄君
                竹谷とし子君
                宮崎  勝君
                柳田  稔君
                山下 芳生君
                寺田  静君
                橋本 聖子君
                平山佐知子君
   国務大臣
       環境大臣     小泉進次郎君
   副大臣
       経済産業副大臣  江島  潔君
   大臣政務官
       環境大臣政務官  神谷  昇君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        星   明君
   政府参考人
       復興庁統括官   角野 然生君
       農林水産省大臣
       官房輸出促進審
       議官       池山 成俊君
       農林水産省大臣
       官房審議官    道野 英司君
       水産庁増殖推進
       部長       黒萩 真悟君
       経済産業省大臣
       官房原子力事故
       災害対処審議官  新川 達也君
       経済産業省大臣
       官房審議官    後藤 雄三君
       観光庁審議官   五十嵐徹人君
       環境省地球環境
       局長       小野  洋君
       環境省水・大気
       環境局長     山本 昌宏君
       環境省自然環境
       局長       鳥居 敏男君
       環境省環境再生
       ・資源循環局次
       長        松澤  裕君
       環境省総合環境
       政策統括官    和田 篤也君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○理事補欠選任の件
○政府参考人の出席要求に関する件
○環境及び公害問題に関する調査
 (東京電力福島第一原子力発電所におけるAL
 PS処理水の処分の基本方針に関する件)
 (二〇三〇年度温室効果ガス排出削減目標の見
 直しに関する件)
 (地球温暖化対策に積極的な企業の情報提供の
 在り方に関する件)
 (ワーケーションの促進に向けた課題に関する
 件)
 (神戸製鋼所が計画している石炭火力発電所の
 環境影響評価手続における環境大臣の意見に関
 する件)
 (マイクロプラスチックとなる人工芝等の規制
 の必要性に関する件)
 (国立公園及び国定公園内に整備される太陽光
 発電施設に関する件)
○自然公園法の一部を改正する法律案(内閣提出
 、衆議院送付)
    ─────────────

#2
○委員長(長浜博行君) ただいまから環境委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日までに、三浦靖君及び進藤金日子君が委員を辞任され、その補欠として石井準一君及び丸川珠代君が選任されました。
    ─────────────

#3
○委員長(長浜博行君) 理事の補欠選任についてお諮りいたします。
 委員の異動に伴い現在理事が一名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。
 理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

#4
○委員長(長浜博行君) 御異議ないと認めます。
 それでは、理事に三木亨君を指名いたします。
    ─────────────

#5
○委員長(長浜博行君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 環境及び公害問題に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、復興庁統括官角野然生君外十一名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

#6
○委員長(長浜博行君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────

#7
○委員長(長浜博行君) 環境及び公害問題に関する調査を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。

#8
○徳永エリ君 おはようございます。立憲民主党の徳永エリです。
 今日は、経済産業省から江島副大臣にお越しいただきました。ありがとうございます。
 今日は、まずは、これ調査結果を聞いていなかったので是非とも確認をさせていただきたいと思っていた件があるんですけれども、今年の二月二十二日に、福島県と宮城県のちょうど境目の町なんですが、新地町というところの沖合八・八キロ、水深二十四メートルの漁場で捕れた四十センチ、かなり大物のクロソイなんですけど、このクロソイから、国の食品基準値は百ベクレルということなんですが、それを上回る一キロ当たり五百ベクレルの放射性セシウムが検出されました。
 この件について、立憲民主党の環境・原子力部会で原子力規制庁からヒアリングを行ったんですけれども、そのときには、このクロソイ、年齢が十歳を超えていると、恐らく東日本大震災、あのときの福島第一原発の事故の影響なのではないかという曖昧な御説明で終わっておりました。
 水産庁でもこの問題について調査をされたということでございますが、その後、なぜ国の基準値を大幅に超える放射性セシウムがこのクロソイから検出されたのか、原因はお分かりになったんでしょうか。お伺いいたします。

#9
○政府参考人(黒萩真悟君) お答えいたします。
 委員御指摘のとおり、本年二月二十二日、福島県沖、新地町で漁獲されたクロソイ一検体から、一キログラム当たり五百ベクレルの放射性セシウムが検出されたところでございます。二〇一五年以降六年間、福島県により四万一千検体を超える放射性物質検査が行われ、そのうち、基準値を超えたのは今回を含めて二検体のみでございます。
 福島県の調査において、今回のクロソイから基準値超えの放射性物質が検出された明確な原因はいまだ分かっておりません。
 今回のクロソイにつきましては、生産地域の広がりが確認できないとのことで国による出荷制限は行われていませんが、福島県漁連はクロソイの水揚げを自粛しているところでございます。
 農林水産省としましては、引き続き放射性物質モニタリングの状況を注視するとともに、福島県等が実施する検査への支援を行ってまいりたいというふうに考えております。

#10
○徳永エリ君 もうちょっと詳細をお伺いしたいんですが、十歳を超えるクロソイだと、十年前の影響なんじゃないかと原子力規制庁はおっしゃったわけです。この点に関して、水産庁としてはどうですか。

#11
○政府参考人(黒萩真悟君) お答えいたします。
 福島県からの報告によりますと、四歳以上という報告しか受けておりません。となると、そこのところは、少なくとも、先生おっしゃる、先ほど御発言のありましたとおり、十数歳でないとそういうことは起こり得ないわけでございます。そういった関係から、我々の方ははっきり分からないということに考えております。

#12
○徳永エリ君 立憲民主党の部会でですよ、原子力規制庁は、先ほど申し上げたような、十歳以上で、十年前の影響なんじゃないかと説明を受けた。で、水産庁が地元から聞いた話では、四歳ぐらいで、十年前の影響ではないと言っている。
 これ、国会の中で原子力規制庁と水産庁と我々に対する説明が違うというのは、これ問題ですよ。これ、きちんと国会に対して説明をするときには、ちゃんと情報を集約していただいて、同じ説明をしていただくようにお願いを申し上げたいと思います。
 いずれにせよ、福島県漁連は、風評被害を懸念してか、その後はセシウムは基準値を超えるものは検出されていないということでございますけれども、自主的に出荷制限をしているということでございますので、相当この風評被害という面に関して、あるいはこの原発事故、あるいは高濃度のセシウムの汚染水が流れ込んだということもありましたから、その影響というのを相当神経をとがらせて気にしているという状況が今も続いているんだというふうに思います。原因すら分かっていないわけですから。
 いまだそういう状況にある中で、御案内のように、政府は十三日、一昨日ですけれども、関係閣僚会議を開きまして、福島第一原子力発電所の敷地内でタンクに貯蔵されていたトリチウムを含むALPS処理水を二年後に海洋放出するということを正式に決めたということでございます。
 これ、もうさんざん報道されておりましたけれども、全漁連、地元の漁業関係者の方々、住民の方々、もう頼むからやめてくれと、もう断固反対だということで、政府に対しても何度も要請に来られております。小泉環境大臣も要請をお受けになったというふうに思います。
 で、トリチウム水タスクフォースでは、地層注入、水蒸気放出、水素放出、地下埋設など、他の処理方法も検討されていたのに、最終的には海洋放出が現実的とされ、決定したということでございますが、菅総理も会見でおっしゃっていたこの現実的な判断というのはどう理解したらいいのか、御説明いただきたいと思います。

#13
○副大臣(江島潔君) これは、いずれもALPS小委員会で、技術的に可能性がある五つの方法、今、徳永委員御指摘の五つに関しまして検討をいただいたわけでありますけれども、地層注入、それから水素放出、地下埋設、この三つに関しましては、いずれも更なる技術開発、あるいは規制の在り方の根本的な検討が必要となるという可能性があるものでありまして、いずれにしても、これ対応に非常に時間が掛かりそうだということであります。
 それに比べまして、この水蒸気放出、それから海洋放出、この二方式は、これはもういずれも国内外で実績があるということ、それから技術面、規制面でもそんなに時間を掛けずにクリアをできそうだということからこの二つに絞られたところであります。
 さらに、この二つの中をよく検討した結果、最終的に処分方法としてこの海洋放出というものを決めたわけでありますけれども、これに関しましては、十三日、いわゆる原子力に関しての最も高い専門性を有する国際機関でありますIAEA、こちらの方のグロッシ事務局長からも、この海洋放出という方式は技術的に実施可能であり、国際慣行にも沿うものという評価をいただいているところでございます。

#14
○徳永エリ君 実績と、処分に時間が掛からないということと、IAEAからも評価をいただいたということだということなんですけれども、それにしても、何でこのタイミングなのか、ちょっと唐突感が否めません。
 昨年の十一月のこの委員会でも、このALPS処理水の処理方法や時期について江島副大臣に御質問させていただきました。あの時点では、その海洋放出の方針は決まっていないということでありました。江島副大臣は、十月二十三日の廃炉・汚染水対策チームの会合で風評被害対策や国内外への情報発信の在り方の論点についてこれを関係省庁間で丁寧に議論を深めていくことを確認したというふうにおっしゃっておられました。
 それ以降これまで、政府が各省庁間でどのような議論をしてきたのか、また、福島の方々や漁業関係者の方々、こういった方々にどのような説明、対応をしてきたのか全然見えていないんですよね。ちゃんと江島副大臣がおっしゃったように議論を丁寧に行って積み重ねてきたんでしょうか。もしそういった実績があるならば御説明いただきたいと思います。

#15
○副大臣(江島潔君) 昨年十月以降における少し動きを御説明を申し上げたいと思います。
 まず、この関係省庁間による議論を重ねていきました結果、まずこの安全性については、科学的な根拠に基づく情報を透明性高く発信をして、徹底的にこの説明を尽くしていこうという、いわゆるこういう広報活動。それから、環境省を中心として新たな専門家会議を立ち上げるなど、このモニタリング体制を抜本的に充実をしていこうということ。それから、風評被害を未然に防ぐための販路開拓などの支援、これは起こさないということに力を置いた分野でございます。それから、それでもなおかつ、万が一この風評被害が発生をしてしまった場合には丁寧な賠償を行っていこうという、こういうことを関係省庁間でしっかりと取決めをしたところでございます。
 また、先ほど申し上げました梶山大臣とIAEAのグロッシ事務局長とのこの面談でありますけれども、これはALPS処理水を処分する場合に関しましては、そういう場合が生じた場合にはその安全性についてしっかりと国際社会にも発信をしていくということでIAEAと合意を得ているところでございます。
 また、御案内のように、四月の七日の日に、総理と梶山大臣が全漁連の幹部の皆様と面会をしたわけでございます。このときに全漁連の皆様からは、反対であるという立場は変わらないという御発言がございましたが、その上で、安全性についての科学的根拠に基づく情報発信、それから徹底的な風評対策を行うこと等を強く求める等の要望も伺っているところであります。
 現在、依然としてこの風評被害への懸念が非常に強いというのはもうそのとおりでありますが、そういう中でのこの重い決断を政府としてはしたところであります。したがいまして、先ほど申し上げましたこの安全性の確実な担保、それからモニタリング体制の整備、さらに漁業者を始めとする懸念を持っている皆様方の懸念の具体的な把握、そして風評対策、これらを全力を挙げて政府一丸となって取り組む決意です。

#16
○徳永エリ君 今の御説明だと、関係省庁では対応、対策について議論を丁寧に積み重ねてきたということでありますけれども、地元、漁業関係者とか地元の方々とは、四月七日の官邸で総理が全漁連の皆さんと会われたときまではなかったという印象を今の御説明では受けたんですけれども、やっぱり地元の皆さんとの意見交換、積み重ねが非常に大事なんじゃないかなというふうに思うんですね。
 福島の漁師さんたちは、魚種を限定して、二〇一二年の六月から捕った魚の放射線量を調べる自主検査を行ってきました。また、販売を試験的に行って、出荷先での評価を調査して、漁業再開に向けた基礎情報を得ながら試験操業を行ってきたわけでありますけれども、その試験操業が三月末で終了しているんですね。これから本格操業に向けて移行期間に入るということで、若い漁師さんも増えたし、やっとこれから本格的に福島の漁業が再開できるねと大変喜んでいたやさきですよ、十年間頑張ってきたねと。まさに、この今回の処理水の海洋放出というのは出ばなをくじかれたと、こういう形になったんだというふうに思うんですね。
 今やっぱりどんな気持ちでおられるかということをしっかり受け止めなければいけないし、それより以前に、やはりこういった状況になる前に、海洋放出の方針が何となく政府の中で見えてきたのであれば、もっと早く現場の漁業者の方に状況説明していればですよ、もうこの落胆たるもの物すごく大きいと思うんですよ。もう何で今までもっと丁寧に説明してこなかったのかというところが非常に理解に苦しむところでありますけれども、この点に関してはいかがでしょう。

#17
○副大臣(江島潔君) 私も議員になりまして、この水産政策に関わってきた者の一人としては、本当にこの水産、今、漁業者の方の今のこの懸念に対する、風評被害に対する御懸念というのは本当に私も胸が痛む思いでございます。
 また、今までもいろいろな場を通じて説明を申し上げてきた中で、やはり、特にこの水産業者の皆さん方の御懸念というのは、本当に危ないものが流れるという心配ではなくて、まさにその風評被害というものに対する強い御懸念があるわけでありまして、今までのこのやり取りの中で、政府としては、しっかりとこの風評対策、徹底的に取っていこうと、それでも、その上でなおかつまだ風評被害がもし発生した場合には、しっかりとした丁寧な補償対策もしていこうということで、今後、引き続き丁寧に説明を申し上げながら御理解をいただきたいというふうに思っています。

#18
○徳永エリ君 小泉環境大臣は常日頃、やはり情報発信とか、その関係者との意見交換とか国民との対話とか、そういうものを大事にしなければならないということで実際に心掛けておられるわけですけれども、今の話を聞いておられて、やはりその住民説明とか漁業関係者への説明が足りなかったんじゃないかという部分と、それと、本格操業に行こうとしているこの移行時期、もう本当に浜が沸いていた時期ですよ、このタイミングでの処理水の海洋放出が決まったという、このことに関してどのようにお感じになりますか。

#19
○国務大臣(小泉進次郎君) もちろん、これだけやれば十分だということはないという意識で、継続的に、徹底的に、しっかりと風評を最大限抑制する。そういった施策を、取組を、私だけじゃなくて、経産省含めて政府全体でやらなければいけないからこそ、新たに閣僚等会議が立ち上がったというふうに認識をしています。
 そして、今回、決定に至る過程の中では余り大きく報じられることはなかったですが、私の中で、特に私も含めて発信をしなければいけないと思ったことは、大熊町と双葉町の両町からこれを先送りしないでほしいという、そういった要望が出ていたことでもあります。これを放置することは復興の足かせになる、そして帰還したいという人が帰還をしない、こういうところも考えて、特に中間貯蔵を抱えている二町ですから、我々としてこの二町の思いをどのように県内、県外に、そして国内外に、伝えていくことが大事です。
 これから環境省としては、先ほど江島副大臣からも話ありましたが、モニタリングの調整会議の議長をやっていますので、今後モニタリングの在り方を強化をしていきます。そういった中で、いかに客観性と透明性を最大限追求する形のモニタリングができるか。その結果を国内外にちゃんと公表して、これは科学的な根拠に基づくものだということが一番大事なことだと思うので、しっかりその役割を全うしていきたいと考えております。

#20
○徳永エリ君 モニタリングは大変難しいというふうに聞いておりますけれども、しっかりしていただいて情報発信をしていただく。やはりその科学的な根拠がないとなかなか安心ができないというのが現実だと思いますので、是非しっかりやっていただきたいなということをお願い申し上げたいと思います。
 ALPSではトリチウムを除去することができないということでありますが、そのトリチウムを二〇一八年に近畿大学が処理し得るという研究技術を発表したにもかかわらず、実証実験のための補助金申請も審査が通らなかった。また、福島第一原発での試験もやりたいと言ったのに許可してもらえなかったということが新聞の記事にもなっておりましたけれども、私どもの部会でも、衆議院の阿部知子衆議院議員からこういったお話を私も聞いておりました。
 これまで十年間、政府として、ALPSで除去できないトリチウムを除去するための研究や実証実験というのはやってきたのか、それとも全くやらずにきたのか、この点についても確認をさせていただきたいと思います。

#21
○政府参考人(新川達也君) お答え申し上げます。
 トリチウムの分離技術につきましては、過去に複数の技術の実証試験を実施しまして性能等を評価しております。その中で、いずれの技術も処理量の規模拡大等に課題があり、直ちに実用可能な技術はないと評価をされております。
 また、原子力に関して高い専門性を有する国際機関であるIAEAも、昨年四月に、ALPS処理水に適用できるトリチウム分離技術について、現在解決可能な技術を承知していないという認識を示しております。
 こうした状況を踏まえれば、日々汚染水が発生している状況において実用化のめどが立っていないトリチウム分離技術の確立を待つことは、現実的な対応になるとは考えておりません。他方で、長い期間の放出になりますので、技術開発の進捗については引き続き注視しており、実用化可能な技術がございますれば、改めてその技術の導入の可否について検討することとしております。
 また、御指摘の近畿大学における研究技術でございますけれども、これまでも数次にわたり情報交換や意見交換を行っております。規模の拡大等には技術的課題が残されており、実験室レベルでの研究を行っているところと承知をしております。直ちに実用化可能な技術とは考えてはおりませんが、引き続きアンテナ高く技術の動向を確認してまいりたいと考えております。

#22
○徳永エリ君 済みません、質問がいっぱいあったんですけれども、時間が来てしまいましたので、最後に一つお伺いしたいと思いますが。
 中国や韓国、台湾から批判と懸念が相次いでいます。いろいろ政治的な問題があることもよく分かっています。韓国は国際海洋法裁判所への提訴を検討するように大統領が指示をしているという話もありますし、ロシア外務省も日本の情報は不十分と懸念を表明いたしました。大変島嶼国からも懸念の声が上がっておりますが、今後この諸外国への説明というのはどのようにして行われるのか、確認をさせていただきたいと思います。

#23
○副大臣(江島潔君) このALPS処理水の海洋放出の際には、当然のことでありますけれども、国際基準に準拠した規制基準を守っていこうと思います。
 今お話のありました、中国や韓国が懸念を表明しているということでありますけれども、これは、中国や韓国、あるいはその他の国の原子力施設でも、同じく国際基準に基づいてこのトリチウムを含む液体廃棄物を放出をしているところでありますので、かつ、そのトリチウムが原因とされる影響というのは見られていないというふうに理解をしているところであります。
 また、この放出そのものに関しても、何度も申し上げております、IAEAのグロッシ事務局長からは、技術的に実現可能であると、そして国際慣行に沿っているというメッセージが公表されていますので、こういうものをしっかりと発信をしていかなきゃいけないと思っております。
 それから、この日本政府の決定に関しましては、米国政府からは、国際的な安全基準に則した対策と思われると、かつ、国務長官からも、日本の透明性のある取組に感謝をするというメッセージも出されておりますので、しっかりと国際社会にはこのように日本の取組というものを発信をしていきたいと思います。

#24
○徳永エリ君 今後、諸外国から輸出規制などもまた強化されるという懸念もありますので、しっかりと説明を果たしていただきたいというふうにお願い申し上げます。
 また、今日は復興庁からもお越しいただきましたのに、時間がなくなって申し訳ありませんでした。
 ありがとうございました。終わります。

#25
○鉢呂吉雄君 おはようございます。立憲の鉢呂吉雄です。また今日も質問、二十分です、させていただきます。
 大臣、石炭火力の脱却は世界の大きな流れであり、喫緊の課題だと思います。G7でも、石炭火力ゼロに向けて、フランスは二〇二二年、英国は二四年、カナダは三〇年、ドイツは三八年、米国もバイデン政権で三五年という方針を打ち出そうとしておる中で、日本だけがG7ではその方向がきちんと示されておりません。大臣の所感をまずお願い申し上げます。

#26
○国務大臣(小泉進次郎君) やはり日本は再エネへのシフトが出遅れたというのは間違いありません。ですので、私は、今、この脱化石資源ですよね、この石炭に限らずです。いずれにしても、向かっていかなきゃいけない方向は、この化石燃料に依存した形の経済をどうやって再生可能エネルギーがベースとなる形の新たな経済の形に変えていくかですから、その裏側には、再エネがもっと入るという環境をつくっていかなければ、結果、このシフトというのは進みません。それをいかに高めるかということで、環境省としてはできるだけの施策を積み上げていきたいと。
 私が石炭政策の見直しに力を入れたのは、そこに対して全く動かないという日本は、その石炭に対する国際的な様々な声が、むしろ日本の持っている高い技術や今までの誠実な、堅実な削減努力を国際社会に伝わらないものにしているという、こんな割に合わないことはあるかということで、海外への公的信用の付与を厳格化に導いたわけです。
 これからもその思いは変わりませんので、再生可能エネルギーがどこまで入るか、その環境整備をしっかりやることが関係省庁との連携の中でも大事だと思っています。

#27
○鉢呂吉雄君 出遅れて、シフトが大事だと、再エネ。私は、もう出遅れておるのは事実ですし、その考えは古いと思います。そんな再エネに適応する経済あるいは事業の在り方、そんな段階では今ないのは、大臣も御案内のとおりだと思います。
 私も知らなかったんですけど、イギリス、カナダが、三十六か国加盟して、呼びかけて、脱石炭連合というのをつくって、三月の三日ですか、二日、この総会、サミットを開催して、石炭火力の早期全廃訴えて、国連のグテレス事務総長が、このビデオメッセージで、気温上昇を一・五度以内に抑えるためには最も重要なことは今石炭火力の全廃だと、三〇年まで、二〇三〇年までにこれを実施すれと、こういうふうに今メッセージを送ってですね。御案内のとおり、菅総理はこの夕方、アメリカ、日米首脳会談、四月下旬はアメリカが主導してこの気候変動のサミット、そしてCOPが十一月ですか、イギリスであるんですけれども、大臣も菅総理も、気候変動のそのリーダー役を務めるんだと。だけど、現状はこの石炭の全廃でも一番遅いところに来ておる。
 もう今即これを、日米首脳会談の前にこれを打ち出すぐらいの強い決意がなければ、とてもこの点についてのリーダーシップとは言えないんではないですか。

#28
○国務大臣(小泉進次郎君) まず、世界共通のゴールというのは、二〇五〇年のカーボンニュートラルを実現をするために整合的な、野心的な実効性ある目標を掲げて、それに対して最大限の民間の投資や努力を引き上げていくこと、これが共通の目標です。
 そして今、二〇三〇年の目標というのも話題になっていますが、残された時間ってあと九年です。この九年のことを長いと見るか短いと見るか。私は、再エネのこれからリードタイムの短いものとリードタイムの長いもの、一体この九年でどこまで入るかということを責任ある形で考えたときに、日本の今の状況ってそんなに簡単に楽観できないと思います。
 ただ、気候変動担当として、環境大臣として、関係省庁との様々な協議や調整の中で、いかにその野心的なものであり、かつ実効性があるものに両立を兼ねた形で調整をしていくか、そういった形で最大限日本の気候変動対策の本気度を示していきたいと考えています。

#29
○鉢呂吉雄君 いやいや大臣、余りにもそれは、苦しいのはよく分かります、二〇五〇年なんて今言っているわけでないんですよ。二〇三〇年、それに向けて非常に日本は緩慢ですよ。まず、大臣の地元の横須賀、これを含めて、二、三年後には完成するような大型火力発電、十五基あると、こう言われているんです。これをそのまま待って、九年も十年もありませんよ。
 私は、十五、六年前に、あなたのお父さん、総理大臣、予算委員会で、これは海洋、水産の関係についてお話ししたら、いやいや、横須賀、三浦半島は黒船が来て、鎖国を一挙に取り返して、日本は世界に列して頑張ったんだと、その横須賀で、やっぱり海の町なんだと、こういう話を聞きました。まさに今が同じ状態ではありませんか。
 気候変動を本当に日本がリーダーシップを取って、一・五以内に抑えるということは大変なこと、これは皆さん言われているとおりです。そうであれば、この十五基建設中のやつを今止めること、停止すること、建設を、これをやっぱり大臣がきちっと宣言することじゃないですか。

#30
○国務大臣(小泉進次郎君) まあ分かりやすいのはよく分かります。私が環境大臣やっていて、その地元に横須賀の石炭火力ができる、それをどうするんだというのは分かりやすいと思います。
 ただ、私として、日本政府全体の政策の強度をいかに上げて日本が気候変動政策に国際社会と協調する形でリーダーシップを発揮していくか、この政府全体の施策の底上げというのが、私が一番やらなければいけないことだと思っています。そこにしっかりと注力をしなければいけませんし、どこかの国が何パーだから日本は何パーなんだという世界でもないと思うんです。
 それは、日本の中で、先進国G7の中でも、その経済の中で製造業を何%抱えている国か、いわゆる先進工業国という部類に入るか、それとも、先進国だけど、例えばイギリスのように、かつては製造業かなりありましたけど、今、金融立国に近いですよ、そういった国ができる削減努力の積み増し方と、やはり各国様々な事情あると思います。ただ、その中でも、どこまでだったら高みを目指せるのかという、その政府内の調整なんです。そこに最後までしっかり努力をしたいと思っています。

#31
○鉢呂吉雄君 石炭火力の輸出、プラントの輸出問題です。
 これは、前進だと大臣はまあ言わざるを得なかったんでしょうが、去年の七月とか十二月に厳格化をして、高効率のもの、またその国が本当に脱炭素化社会に向かっているのか、こういうものを見極めていくと。曖昧な、曖昧な方針ですよね。世界各国、これ評価しますか。
 今いろいろな議論がされていると、新聞報道が先行していますから、私、事務段階に、環境省にも経産省にも聞きました。しかし、そんな事実はありませんと、こういうことで、輸出全面禁止について。しかし、これぐらいは即やらなかったら、世界はいろいろ見るとかという話ありましたけれども、COP26行ったって、イギリス行ったって、また同じように大臣は責められますよ。
 なぜ今ここで、世界各国で石炭火力はもう駄目なんだと、日本は輸出しようとして、しかしもう金融機関がどんどんどんどん、日本の金融機関含めて、こんな消極的な金融機関に対して、バッテンの印を付けられるような状態になろうとしているときに、これさえもできないということは私は許されないと。なぜここで、石炭火力の輸出はしないんだと、全面停止だと、これを宣言してください。

#32
○国務大臣(小泉進次郎君) 鉢呂先生の御意見としてしっかり承って、今年、COP26までの間に、まあ今回のアメリカのはあしたですけど、気候サミットは翌週、そして六月にはG7あります。そういった一連の会合の中で日本がいかにこの気候変動対策にリーダーシップを発揮していく姿勢を表明できるか、そういったことを調整することも気候変動担当の責務ですので、先生の御意見受け止めた上で私も努力をしていきたいと思っています。

#33
○鉢呂吉雄君 まあやはり私も強い言葉で言い過ぎますけれども、もう何回も議論していますから。事務当局にも求めてみましたら、今の状況で、脱炭素化を促す基本方針を踏まえて脱炭素化社会の実現を世界の中でリードしていきたいと、こういうふうに環境省も答えざるを得ない。これ、誰が見たって、今も大臣もリードしていくというような話をしましたけれども、やっぱりきちんと日本の基本姿勢を世界に公表して、その上に立ってリードしていくと。今でももう遅いぐらいの立場に今立っておると思うんですね。それを是非、まあこの場で言いにくいかも分からぬけれども、やっぱり宣言すべきだと私は思います。
 そういう中で、二〇三〇年に温室ガスどのぐらいにするかという議論が新聞報道には毎日出ていますけれども、なかなか政府間の協議の中身が出てきません。事務段階に聞いても、いやいや、総理も、十三日の政府・与党の会議でも、できるだけ早く気候変動をリードするためにも方針を出したいと、こういうふうに述べておるんですが、まあ大臣もいろいろなところでできるだけ早くというふうに言及していますが、紙上では、新聞紙上では四〇あるいは四五のせめぎ合いというようなことも言われていますが、大臣として今どういう考えに立っておるのか、いつこれを公表できるのか。まあ大臣が、菅総理に、今日夕方飛行機に一緒に乗ってバイデンさんと会うんであれば、その場であるのかなと思ったけれども、どうもそうでもないようだから、この後ないのかも分からぬけれども、ケリー特使とも話しているかも分からないけれども、それも含めて、アメリカのこの首脳の感触も含めて少しお話をしていただければと思います。

#34
○国務大臣(小泉進次郎君) まず、今回の訪米は異例の形で、閣僚は誰も同行はしない形にはなります。そういった中で、重要課題の一つが気候変動に位置付けられているということ自体がまずは日米の今までの歴史の中でもないことでありますので、そこに向けて日米関係が新たな歴史を刻むという重要な会談であるのは間違いありません。そして、そこに向けて、アメリカがパリ協定に復帰をする形で、翌週の気候サミットを控え、その直前に日米首脳会談が、日本が初めてアメリカのホワイトハウスにこのコロナ禍の中でも伺う形で実現ができると。その中で、日米首脳会談の成功に向けて調整を最大限やっています。
 アメリカの姿勢は明確です。今までのトランプ政権下で抜けていた、その国際的な信用が落ちている部分もありますし、そういった中でアメリカは本気であると、そういったコミットメントを示していきたいという、そういった意思は内外にかねてから、バイデン大統領、そしてケリー気候特使、表明しているとおりです。
 そして、その中で日本が重要なパートナーであるということも間違いありませんので、私からは、今後大事なのは、一つは自治体間の連携であるとも考えているんです。それはなぜかといえば、トランプ政権下でも中央政府の動きとは全く違うレベルで、州政府とか、また企業とかが動いていました。日本も同じですが、国が幾ら言っても最後動かすのは自治体や現場です。この気候変動政策も最終的に自治体が動かなければ政策は積み上がらない。その下に、私からは、日米の関係も含めてこの自治体間の連携なども重要だと、そういったことも含めて日米の連携強化、こういったものがしっかりと打ち出していける会談にするために最後まで調整を努力したいと思います。

#35
○鉢呂吉雄君 あと四分しかありませんので。
 積み上げ方式か、高いレベルの目標をきちっと打ち立てるのか。経産大臣の記者会見を全部見ますと、産業界との調整が必要だとか、積み上げ方式だとか、実現可能性だとか、下限上限で、上限は野心的なというようなことが示されますと。エネルギー部門は経産省で八割、八割はエネルギー部門なので経産省、二割は非エネルギー部門は環境省、この調整でやっていくんだとか、こんな内輪の話では、外に漏れてきている話はですよ、記者会見で、これはやっぱりろくなものにはならないのではないか。
 まあ時間がありませんから、ちょっとはしょりますけれども、私は余りこういうペーパー出さないんですけど、ちょっと大臣見てください。
 電力各社、二〇三〇年に向けて経営ビジョン二〇三〇というものを出しています。まだ全部出し切っておりませんけれども、我が北海道の北海道電力、三月十九日に社長が記者会見でやった中に、これ左と右あります、左側が北電が出してきたもの、右側は地元の新聞がこれに敷衍して二〇一〇年の、あの東日本大震災の以前の電力構成、電源構成、パーセントも数字が出しているのは新聞社の方です。間違いありません、私、経産省に確認しました。この二〇一三年、これは原子力は一つもありません。二〇三〇年の目標は非化石電源を六〇%以上にすると。今までの火力、石油、石炭、これが八八%ほど二〇一三年ではあったものがぐっと減っていくと、半減すると、こういう方針です。
 大臣、原発を稼働して、再稼働して、それで済ますというのが今のエネルギー部門を担っている電源各社。北海道、再エネが非常な宝庫だといいながら、現状の一三年、一%程度、三〇年はこの倍にもならぬぐらいのパーセンテージ。これでは変わっていきません。電力各社が再エネに本気になって取り組んでいるという姿ではないんですよ。言葉では二〇五〇年に再エネ、こういうものをやっていくんだと、こういうふうに言っていますけれども、事実上はこういう形です。もちろん、電源各社以外の様々な新電力含めて、北海道でいえば一二%ぐらいです、再エネ構成、現状で。だけれども、電源、電力各社がこういった状態なんです。
 これで変わっていきますか。地方自治体に任せるような話で、そんなものは、送電線一つ行かない段階では現実的ではありません。八割を担う電力会社をどう動かすか。やっぱり高い目標をきちっと指し示すことが必要ではないですか。あと一分しかありませんので、大臣の御所見を求めます。

#36
○国務大臣(小泉進次郎君) 北電、まあ民間企業ですから、これをどう考えるかは会社の判断だと思いますが、北海道はこれだけ再エネポテンシャルあるところなので、私はもったいないなと思いますね。発想変えて、いかに、北海道は食とエネルギーは、長い目で見れば、食はもう既に完全自給率、もう何%か分からないぐらい、もう自立できるような状況ですけど、エネルギーも含めてですね、本気になれば北海道は間違いなく食とエネルギー、もう地産地消ですよ。そういった思いが広がっていくためには、先生おっしゃるとおり、国の方針、大事なのはそのとおりです。
 今回、二〇三〇年目標、大分話題になっていますが、その裏側には、日本はアメリカと違って、エネルギー構成どうするかという話が出てくるんです。余り言われないことですけど、日本はエネルギー基本計画見直さなきゃいけないですけど、アメリカってそういうのないんです。ただ、日本はその裏側に、じゃ何パー削減するならどれぐらいの電源構成それぞれするのかという話がくっついてくるので、その議論は大変なんです。
 ただ、私としては、その再エネがこれからまさに民間企業も含めて意欲的に進むような形で、気候変動担当としても、環境大臣としても、この見直しの中で適切に意見を言っていきたいと考えております。

#37
○鉢呂吉雄君 もう時間が来ましたので、民間といえども、政府の、小泉大臣のきちっとした方向があればそれに向かって、向かっていくんです。ですから、そういう面でやっぱり今が大事だと。積み上げ調整型では物事は進んでいかないと。そして、大臣がきちっと責任を持って方向性を示していただきたいと。また後日、御質問させていただきます。
 終わります。

#38
○竹谷とし子君 公明党の竹谷とし子です。
 まず、大臣に質問させていただきたいと思います。
 令和二年度気候変動に関する世論調査において、積極的に取り組みたい、ある程度取り組みたいと答えた方に、脱炭素の実現に向けて日常生活の中で今後新たに取り組んでみたいと思うことはあるか聞いたところ、地球温暖化への対策に取り組む企業の商品の購入やサービスの利用を挙げた人の割合が最も高いという結果であります。
 消費者が地球温暖化への対策に取り組んでいる企業の商品かどうかということを判断できる、そうした情報を提供していくということがこの国民の思いを実現をしていくために重要なことであると思います。こうした情報提供を促すことを環境省として検討していただきたいと思います。

#39
○国務大臣(小泉進次郎君) しっかり検討します。
 私も今までいろんな例を紹介をしていますが、例えば、スニーカーを作っているメーカーでオールバーズという会社があります。そこは商品にカーボンフットプリントを表示して、消費者の皆さんに、環境にいい、そういった対策を考えて作られているものだということを示す形でやっています。私も履いています。そして、ファッションをやっているアダストリアという会社がありますが、環境負荷を定量的に把握するためのツールの導入や仕組みづくりなどについても意欲的に取り組まれていて、御提案もいただいています。
 そして、環境省は、このファッション業界は大変水の使用だとか環境負荷が高い産業なので、これを変えていくというために、ユニクロさんとかH&Mさんとか、繊維の会社とか商社とか、多様なプレーヤー、サプライチェーンの皆さんを参加していただいて、タスクフォースの中で、いかに持続可能なファッション業界にすべく何ができるか、こういった議論もやっていて、近く私も関係の皆さんから議論の結果を報告を受けることでもあります。
 今回、プラスチックの新法もこの国会で御審議いただく予定になっていますが、そのプラスチック新法も成立をした暁には、環境配慮設計に基づく商品が国の認定を受けて、結果、消費者の皆さんが環境配慮型の製品を選びやすい社会に変わっていきますので、この国会、そういった意味でも非常に重要だと、私としても責任は重いなと感じております。

#40
○竹谷とし子君 よろしくお願いいたします。
 今、環境省は、既に企業のCO2の排出量を報告を受けて公表するという取組をされています。先日、若い世代で食品ロスに取り組む方々がいらっしゃいまして、どうしたら企業に取組を促せるかなということを考えたときに、この環境省の制度っていいねという話になりました。ただ、見てみると、物すごいたくさんの企業の排出量を全部並べてあって、どれが多いんだか少ないんだか分からないという、そういう状況にありました。
 これ、もうちょっと見やすく公表していくと非常に有用なのではないか。今年の法改正でも報告制度が電子化されるということを伺っておりますけれども、このCO2の排出削減、事業者に促していくために、これもうちょっと活用するために、排出原単位、例えば売上高で排出量を割り返してそしてランキングをしていく、そういうトップランナーを見える化するような仕組みがあると努力をしている企業というのが見えやすくなってくるのではないかというふうに思います。
 この排出量の計測、報告する制度の在り方を検討して、是非、適切な業種、業態ごとにトップランナーが分かるような形にしていっていただきたいというふうに思います。いかがでしょうか。

#41
○国務大臣(小泉進次郎君) 非常に前向きな御提案ですので、私も前向きに検討させたいと思います。
 今回、温対法の改正が、今日この後、午後に衆議院の方で登壇を、なることになりましたが、この温対法の改正案の中には、今の企業の算定報告公表制度、このデジタル化でより迅速にデータを公表することができるようになります。こういったことも活用して、先生がおっしゃるように、頑張っている企業が報われる情報提供の在り方を考えていきたいと思います。

#42
○竹谷とし子君 ありがとうございます。
 また、同じような業種、業態の中でCO2の生産性が高い事業者が見えるようになるということとともに、その事業者の商品について購入時にポイントを付与するなど、購買インセンティブを付与して、購買を通じて事業者が評価をされる、そのことによって国民参加型の脱炭素化の好循環が進むと考えます。
 公明党は、先日、小泉大臣に、菅総理にも同じ提案をさせていただきましたが、二〇五〇年脱炭素社会カーボンニュートラルの実現に向けた中間提言をさせていただきました。その中で、CO2排出量の削減に向けた国民のライフスタイルの転換を促していくために、行動変容を促して、国民に、その行動に応じて、また購買に応じてポイントを還元する、仮称ですが、グリーンポイント制度を創設を提案させていただきました。
 これ、是非検討して進めていただきたいと思っております。大臣の御所見を伺います。

#43
○国務大臣(小泉進次郎君) 先日、公明党の皆さんから御提言いただいた中に、グリーンポイント入っておりました。今、環境省は、官邸で開催している国・地方脱炭素実現会議の中でも、消費者そして国民一人一人の前向きな行動変容を促すために、ポイントというのも一つの検討にしています。この中で、何ができるか、よく考えていきたいと思います。
 既に民間の企業の中で、コンビニでは、食ロスの削減に資する商品を買ったときにポイントが付くとか、そしてまた、ペットボトルを回収機に五本入れればポイントが付くとか、そしてまた、レジ袋じゃなくてスプーンですね、最近話題になった、あれも、辞退をした方にはポイントを付与することを考えてくれるとか、こういった動きが出てきました。
 ですので、前向きに取り組める一つとしてのポイントの活用は、国としては何ができるか検討したいと思っています。

#44
○竹谷とし子君 是非よろしくお願いいたします。
 また、この食品ロスと温室効果ガスということも密接に関係しております。我が国の食品ロス、平成二十九年度の推計では六百十二万トンとされております。この食品ロスの原料調達、生産段階におけるCO2の排出量はどの程度になっているか、御答弁をお願いいたします。

#45
○政府参考人(小野洋君) お答え申し上げます。
 委員が今御紹介されましたように、平成二十九年度で、食品ロス量六百十二万トンでございます。このうち統計データが比較的そろっているのが、先日も御答弁させていただきました家庭系の食品ロス、それから事業系の中では外食産業の食べ残しに係る食品ロス、この辺りについては試算できるデータがございます。
 これらについて原料調達、生産段階におけるCO2排出量を推計いたしますと、合計で年間約百八十、CO2で百八十万トン、年間で百八十万トンということでございます。

#46
○竹谷とし子君 食品ロスが定量的にこのCO2の排出量と、排出と関係しているというデータについて御答弁をいただきました。
 食品ロス削減に取り組む方々から、この食品ロスの事業者ごとの排出量というものも見える化していくべきではないかという御意見を頂戴しております。事業者の手間等もよく考えていかなければなりませんのですぐに結論が出ることではないと思っておりますけれども、少なくとも今、食品事業者から食品廃棄物の量については報告を受けているということでございますので、これ報告していますけれども、事業者名までは公表していないということであります。
 こちら、まず事業者名を明らかにすべきではないかという国民の声に対して、農水省の見解を伺いたいと思います。

#47
○政府参考人(池山成俊君) お答え申し上げます。
 食品事業者において発生する食品廃棄物等の量につきましては、委員先ほど御指摘のとおり、食品リサイクル法に基づきまして、発生量が年間百トン以上の事業者を対象に毎年度国への報告を求めております。この食品廃棄物等の発生量は、事業者の取引状況でございますとか需給動向にも左右されるものでございまして、食品廃棄物等の発生量の数字のみをもって必ずしも事業者の食品廃棄物等の発生抑制の取組を評価できるとは限らないため、事業者名を一律に公表することについては慎重な検討が必要かなと考えてございます。
 一方で、農林水産省におきましても、情報提供を行い、事業者の取組を促すことは重要と考えておりますので、この事業者からの報告を基に業種ごと、また都道府県ごとに整理し、毎年度の食品廃棄物等の発生量を公表してございますし、さらに、公表の同意が得られた事業者につきましては、食品廃棄物等の売上高当たりの発生量、食品リサイクルの実施率、廃棄物等の発生抑制やリサイクルの先進的な取組の内容等を事業者名とともに公表しているところでございます。

#48
○竹谷とし子君 今、脱炭素、また食品ロス削減ということに対して国民の関心が高まっている中で、できるだけこの取組を見える化していくということが企業自身も評価をされるという時代に変わってきているというふうに思っております。
 国内外の企業で、食品ロス削減において定量的に成果を出している企業というのが幾つかウエブサイト等で見られるところでありますけれども、どんな取組で成果を出しているのか、環境省にお伺いしたいと思います。

#49
○政府参考人(松澤裕君) お答え申し上げます。
 製造、小売、レストランなどで様々な取組がございます。
 まず、豆腐の製造事業者の一つの例として、相模屋食料株式会社様では、気温の変化が売行きに影響することから、日本気象協会と協力して気象データを活用した寄せ豆腐指数というものを開発をして、前の日の比較で急に暑くなったという感覚を指数として見える化をされています。それを踏まえて出荷量を調整することで三〇%の食品ロスを削減できたというふうに公表されています。
 また、セブンイレブン・ジャパンでは、おにぎりや弁当などについて、販売期限の五時間前からエシカルプロジェクトシールというのを貼付して販売しまして、購入者にポイントを還元する取組を行っておられます。その結果、一か月で平均約二割の食品ロスの削減効果があったというふうに報告されています。
 ファミリーマートでは、土用のうしの日までのウナギの関連商品で、完全予約制の販売によって、食品ロスによる廃棄金額が前々年度よりも約八割減少したというふうに発表されています。
 レストランの例では、大手家具量販店イケアがレストランを併設されているんですが、そこで食品廃棄を可視化するアプリを導入されています。この結果、八か月で約一億円分、三十五万人分の食事に相当するということなんですが、もの廃棄量を削減したというふうに公表されています。
 このほかにも、コークッキングが運営しているフードシェアリングサービスTABETEを活用した実証実験、これは約百八十日間で東京駅で行われました。その結果、約四・三トンの食品ロス削減に成功をして、現在本格運用を開始しているということでございます。
 このように、製造から小売、外食まで様々な企業が取り組んでおられます。これを定量的に評価し、自ら情報発信している事例がございますので、環境省といたしましても、農林水産省とも連携して、こうした事例の周知などにより企業の取組を支援していきたいと思います。

#50
○竹谷とし子君 やれば、事業者側も食品ロス削減に伴って事業者の経営損失も減ると、利益に変わるという事例が幾つも出ているということだと認識をしております。
 一方で、企業の中の現場レベルの御担当者がそうした取組をしようと思っても、なかなか経営者がやれというふうに言わなければ評価されませんので、経営者の意識というものを変えていくということが重要であるというふうに思っております。
 今、アプリやウエブサイトを使ったフードシェアリングなどの、今も御紹介ありましたけれども、食品ロス削減の効果のある新たなビジネスも出てきております。食品事業者において積極的に活用を進めるようにすべきではないかというふうに考えます。いかがでしょうか。

#51
○政府参考人(池山成俊君) お答えいたします。
 先生、委員御指摘のとおり、近年、アプリを使ったフードシェアリングなど、食品ロス削減に資する民間ビジネスが出てきておりまして、農林水産省においては、こうしたビジネスの事例を民間から募集して公表しているところでございます。公表した事例の中には、食品事業者が活用できるサービスといたしまして、飲食店や小売店において廃棄されるおそれのある食品を消費者に割安で提供し、購買につなげるアプリによるマッチングサービスでございますとか、食品メーカー等から廃棄予定の食品の提供を受け、消費者へ販売し、売上げの一部をNPO法人等へ寄附するウエブサービス、さらには小売店等において販売期限切れの商品等をクーポンなどにより割安で購入できるサービスなどが掲載されているところでございます。
 事業系食品ロスの半減目標の達成を目指す中で、個々の食品事業者のこの努力に加えまして、こういった商品、食品事業者が新たなサービスを積極的に活用することにより、更に食品ロス削減の取組が進むことが期待されておりますので、こうした事例の周知により、更なる活用の促進に努めてまいりたいと考えております。

#52
○竹谷とし子君 企業の取組、また地域、自治体の取組というものもございます。例えば、姫路市では、フードシェアリングのウエブサービスでタベスケというものを地域の中で開発をして、事業者の方も無料で利用ができると、消費者も無料で利用ができるというふうに伺っておりますけど、そういったものも取り組まれている地域もあるということでございます。
 これに対しては、普及するには、やはり事業者がそこに参加をするということが非常に重要であります。そういう意味で、食品ロス削減をしていくために事業者が努力をする、それをしっかりと見える化していく、そして努力をしていない事業者も逆に見えるようにしていくという、そういう食品ロスの発生量を公表する取組、これを広げていくべきではないかと考えますが、いかがでしょうか。

#53
○政府参考人(池山成俊君) お答えいたします。
 食品ロスでございますけれども、本来食べられるにもかかわらず捨てられる食品でありまして、食品廃棄物のうち、肉や魚の骨など食べられない部分を除いたものになります。
 この食品事業者が自らの事業活動により発生する食品ロスの量でございますとか食品ロス削減の取組状況を消費者に対して分かりやすく情報提供することは、事業系食品ロスの削減を図る上で有効な取組であるというふうに考えております。
 先ほど来説明がありますように、食品事業者におきましては、家具量販店に併設されたレストランで食材の種類ごとに廃棄量を計測できるIT機器を導入して排気ガス削減の状況を数値で把握したり、あるいは、コンビニ、スーパーにおいて季節商品の予約販売でありますとか、賞味期限が間近の食品へのポイント付与を通じた食品ロスの削減効果を数値化するといった取組を行って自ら情報発信している事例も見られるところでございますので、こうした事例を周知し、より多くの事業者が取り組むよう促してまいりたいと考えております。

#54
○竹谷とし子君 食品事業者の方々が食品ロスを出さないように取組を促していくということで、もっと見える化するべきというお話させていただきましたけれども、特に川下の事業者、食品事業者はパッケージされた食品を多く扱っているわけでございますけれども、これ、食品が売れずに余ってしまうと、それを基本的には分別をして、食品とプラスチックや紙などのパッケージ部分と分けて処分をしなければならないわけでありますけれども、これ、処理、処分のこのCO2排出量についてもうちょっと適切に把握をしていくべきではないかというふうに思っております。
 最後の質問になりますけれども、このプラスチック包装と食品ロスの分別に取り組んでいる事業者、そうではなくてもう全部丸ごと焼却等している事業者、きちんと区別されるように、分別の推進に取り組むべきではないかと思います。環境省に答弁を求めます。

#55
○政府参考人(松澤裕君) 食品リサイクル法におきまして、食品の製造、加工、卸売、小売、外食事業者を含みます食品関連事業者は、食品リサイクルに適するように食品循環資源と容器包装やそのほかの異物を適切に分別して管理することとされております。
 この法律に基づきまして食品関連事業者は食品廃棄物の排出抑制やリサイクルに取り組んでおりますけれども、現在、平成三十年度の数字で、食品廃棄物などの発生量に対しまして、飼料化、肥料化を中心に約七割がリサイクルされております。
 さらに、この国会に、今国会に提出させていただいておりますプラスチック資源循環法案におきましても、排出事業者がプラスチックの分別排出の徹底、リサイクルに取り組むことを促す仕組みを盛り込んでおりますので、その中で情報発信に取り組むことも促すことで、併せて取組の見える化に、しっかり進めてまいりたいと思います。

#56
○竹谷とし子君 時間ですので終わります。ありがとうございました。

#57
○片山大介君 日本維新の会の片山大介です。
 私は、今日は環境省が進めているワーケーションについて聞きたいと思っています。
 ワーケーションは、文字どおりワークとバケーションを組み合わせた造語で、仕事と休暇の要素を組み合わせて、日常的な業務を非日常的な環境の下で行おうという働き方。
 まず、簡単に、そのワーケーションの効果、これ簡単にお話しできたら、簡単に教えていただけますか。

#58
○国務大臣(小泉進次郎君) 効果というものをまだどこまで正確に言えるかというのは難しいところもあるんですが、私が去年、第一次補正でワーケーションの後押しやりますと言ったときって、正直言って受け止めは、ワーケーションって何っていう、そこから始まりましたよね。かなり何か否定的な反応も当初あったと、私は委員会でも感じました。
 しかし、その後、一気に変わりまして、今、三十代から五十代の就業者のワーケーションの認知度は七〇%、こういう民間企業の調査があります。また、地域の期待も非常に大きくて、ワーケーション自治体協議会というものがあるんですが、そこの会員数が令和元年十一月の発足当初六十五団体から、今、三月の二十四日現在でありますが、百七十八団体まで急増したところでもあります。
 そして、今、環境省の国立公園の一つ、福島県磐梯朝日国立公園の一つのキャンプ場では、約一か月で二十名のモニターツアーの参加があって、多くのメディアで取り上げられて、複数の事業者からタイアップ販売の打診もあったというふうにも聞いていますし、ほかにも、例えば阿寒摩周国立公園などでもワーケーションの利用がホテルでもあって、旅行会社から契約パッケージツアー関連の申出もあったと聞いています。こういった取組が広がっているのは間違いないと思います。

#59
○片山大介君 ただ、大臣言われるように、ワーケーションやっぱり分かりづらい、言葉上は簡単なんですけど、じゃ、一体どんなものなのかというのが分かりづらいと思うので、それで配付資料を用意したんですけど、これ大体、これ観光庁が最近作ったパンフレットから抜粋したんですけど、ワーケーションってこういう種類があって、まず休暇主体型というのは、有給休暇を利用しながらその合間で勤務時間を使ってテレワークを行う、これが休暇主体型。それから、業務型というのは、出張先で仕事をした後とか、仕事しながらそこでの観光も楽しむ、一緒に楽しむ。それから、最近はブレジャーという言葉もあって、これはビジネスとレジャーを合わせた言葉で、これは出張先の滞在を延ばしてそこで休暇を取る、こういう形があるという感じです。
 それで、じゃ、こうした中で環境省が今やっている推進事業って何かというと、この働いている人の働き方じゃなくて、実際その受け入れる側のWiFi整備とかなんですけど、しかも、それを国立公園、国定公園、温泉地でやっているというんですよね。そうすると、それがワーケーションとの何か結び付きというかね、何かちょっとよく分かりづらいというところがあるんですね。
 別にこれ、国立公園や国定公園だけに限定する必要もない話でもありますし、ちょっとそこら辺はどのように環境省として整理して考えているのか、教えてもらえますか。

#60
○国務大臣(小泉進次郎君) まさに先生と問題意識が同じでした。ですので、これって環境省だけがやることじゃないよなというふうに思っていたので、当時まだ総理が官房長官だったときに、観光の戦略実行推進会議で、当時、菅官房長官がやられていたので、そこにワーケーションの議題を位置付けて、そして結果、観光庁も含めて政府全体としてのワーケーションの後押し、こういったところにしてもらえないかと、そういうことで提案をしてそれが実現をして、今観光庁含めて政府全体でのワーケーションの後押しということになりました。
 そして、これを働き方改革の面でも多様な働き方ができる一つに位置付けていくことが大事だと思っているので、環境省としては、今若手の職員が自らやりたいということで、環境省の中でもこういった実施をしています。
 そして、実はワーケーションをやる上で何がネックだったかというと、就業規則に、テレワーク、リモートワークをするときに自宅か実家でなければいけないという、こういう就業規則があったんですね。これ環境省は変えて、リモートワークをするときに実家と自宅以外でも保秘を保てればそれはいいということでオープンにしたことによって、ホテルであろうと旅行先であろうとできる、こういった形になりました。もしかしたら、まだその就業規則が変わっていない他省庁もあるかもしれないし、また民間企業もそういうことになっているところもあるのかもしれませんし、それはやっぱり周知をして広げていくことが大事だろうと思っています。

#61
○片山大介君 そのワーケーションのステークホルダーって、だから受け入れる自治体、それから行政、そしてそこの宿泊先事業者みたいなのが一つ。それからもう一つは、やっぱりそれを導入する、制度として導入しようかどうかという企業側の問題、従業員の問題なんです。この二つなんですよね。
 だけど、今環境省でやっている事業って、その受け入れる側のWiFi整備で、しかもそれが国立公園、国定公園、温泉地に限定しているって、何かここは、まあ環境省の所管じゃない部分はあるにせよ、もうちょっとその整備について、まあ環境省がやるというんであれば、もうちょっとこれ事業対象広げてもいいのかなと思ったんですけど、そこら辺はどのようにお考えですか。

#62
○国務大臣(小泉進次郎君) まさに、環境省としてできることというのは、やはり環境省の所管のところで何ができるかということにも関わってくるので、我々は国立公園とかになりますが、それではいけないという思いが、まさに観光戦略実行会議にこのテーマを上げて政府全体で後押しができる枠組みをつくりましたので、今実際に自治体の協議会からもワーケーションの取組、例えば三重県などは特にワーケーションの中でファミリーワーケーションなどをやりたいという要望が、思いが強いです。その自治体ごとにワーケーションで何を推すかが色がありますので、それをまさに観光庁などが全体として見て、我々の施策と組み合わせながらやっていくことが大事かなと思っています。

#63
○片山大介君 それで、その観光庁なんですけど、その観光庁が去年の冬から今年の一月にかけて調査やっているんですよね、ワーケーションのね。その結果、何が課題として見えてきたのか、教えてもらえますか。

#64
○政府参考人(五十嵐徹人君) 観光庁が実施をいたしましたワーケーションに関する実態調査にお尋ねがありました。
 観光庁が昨年二〇二〇年の十二月に行いました会社員に対するアンケート調査では、ワーケーションについて認知している人の割合は約八割であるのに対しまして、ワーケーションの経験者の割合、これは四%程度ということで、認知はされているんですが、実行の部分で、体験していくという、要するに導入する企業をどう働きかけていくかということは大きな課題であることが浮き彫りになったと認識をしております。
 以上でございます。

#65
○片山大介君 おっしゃるとおりなんです。これ、資料をちょっと見させてもらったんですけど、これワーケーションの認知度は八〇%に上るというんですよね。だけど、実際にこれ経験した会社員というのは四%にとどまるっていう、やっぱりこの差はすごいなと。それで、その理由としては、仕事がテレワークになじまない、通信環境が良くないからと、取引先との連絡が取れないとか、あと意思疎通とかあった。
 だから、そうすると、いろいろと企業側の認知を、制度として導入するためにはまだまだ課題あるなと思いますけど、ここら辺は、大臣、どのようにお考え、見ていますかね、この結果は。

#66
○国務大臣(小泉進次郎君) まさに企業側の認識が変わるということも大事なので、経団連の中西会長にもお願いをして、経団連の皆さんでも是非このワーケーションやっていただきたいと、そういったお願いもしています。
 そして、環境省の国立公園は百五社とパートナーシップの協定を結んでいるんですね。こういったパートナーシップを結んでいる企業の皆さん、そして、私、昨日はエコ・ファースト企業の協議会に参加をして、今五十社エコ・ファースト企業になっているんですけど、こういった環境省とのつながりがある、こういったところにもワーケーションの意義とか、また魅力とか、多様な働き方の一つとしてしっかりと周知をしていくことも併せて大事なことだと思っています。それをしっかりやりたいと思います。

#67
○片山大介君 そうなんですよね、私もそっちが大切だと思う。そうすればだんだん環境省からちょっと所管が離れていくことになるかと思うんですけれども、私は元々働いていた立場でいうと、企業にとって一番の課題ってやっぱり労務管理の問題なんだろうなと思うんですよね。
 それで、やっぱりどうしてもこのワーケーションは、先ほどいろんなタイプ紹介しましたけど、これ一つの課題、どうしても仕事と休暇の線引きが曖昧になるところですよね、これ絶対ね。だから、労務時間をどのように決めていくかとか、例えば、フレックスタイム制なのか裁量労働制なのか、あとは半日での有休だとかそれから時間単位で有休取るだとか、そういう就業規則の改定だとか労使協定だとか、そっちの方の話にだんだんなっていくというか、そこがやっぱり本丸なんですよね、やるためにはね。
 ただ、じゃ、厚労省とかが、国交省も含めて、どこまでそれを、何というのか、やろうとしているのかというのはなかなか見えないなと思うんですけど、そこら辺はどんなふうに見ていますか。

#68
○国務大臣(小泉進次郎君) 先ほど申し上げたんですが、政府の観光戦略実行推進会議に提案をして、もう政府全体でお願いしますということを受けて、今、観光庁が事務局となって、テレワーク専門家を含む有識者、日本経団連などの経済団体、そして観光業界、関係省庁などから成る検討委員会が既に設置をされていて、内閣官房、総務省、文化庁、厚生労働省、農水省、環境省が参加をして、省庁横断的な取組や経済団体との意見交換が進められています。
 この会議では、休暇取得の促進や分散化なども含めた送り手側の企業への働きかけについても検討されています。そして、関係省庁に加えて経団連や商工会議所も参加をするなど、必要な関係者は網羅されていると考えています。
 環境省としても、この観光庁の会議に積極的に参画をして、先生おっしゃるように、省庁横断的な取組を民間の団体とも連携をしながら進めていきたいと考えています。

#69
○片山大介君 そうすると、このワーケーションはやっぱり観光政策なんですか。そこがやっぱりちょっと分からなくなっている理由の一つになっていると思うんですが、観光政策なんですかね。そこら辺はどうお考えですか。

#70
○国務大臣(小泉進次郎君) まあ観光ということだけではないと思います、私は。
 ただ、今、職住、この在り方がコロナによってもう、今までは働くところと住むところ、これが別々だったのが、もう住むところと働くところもリモートで一つになってきたと。そして、どこでも働けるようになってきた。で、どこでも働けるんだったら、自然が豊かなところで海や山の景色を目の前にして、そこで、どこかに行って働くことができたらいいな、こういう新たな価値観や働き方を求める人たちにとって選択肢がなかった社会を新たな選択肢を用意する社会に変えていく。その一つがワーケーションだと思いますので、ワーケーションをやってくださいというよりも、自分が求める働き方の一つとして、ああ、こういう形が用意されていて、それを阻害するような就業規則や社会というのがもう変わっていくんだというところに、一つ環境省は背中を押すといいますか、こういった形だと私は捉えています。

#71
○片山大介君 そうなんです。今言われたように、やっぱり働き方なんですよね、これね。だから、観光庁がかなり頑張っていらっしゃって、今回アンケートも取った、いろいろやっていらっしゃる、それからそういうのも立ち上げているんですけど、やっぱり観光庁が主じゃないんだろうなとか、実は、申し訳ないんですけど、そう思っちゃっているんですよね。
 だから、今、さっき大臣もちょっとお答えになったんですけど、やっぱり関係省庁横断による何か事務局をつくったりして、よくそういうのは得意でやっているじゃないですか、何か、温暖化だってそうだし。それで、やっぱり一緒になってこれ、要はそのワーケーションを本当に普及させるなら、本当に普及させるんだったら、やっぱりそれは省庁横断で一緒になって普及の課題を考えて、その上で経済団体とかに働きかけた方がよっぽど効果的というか、いろんな面があるわけだから、私はそれやっていった方がいいと思いますし、これ恐らく、このワーケーションという言葉を最初に言い出したのは恐らく環境省だと私は思っている、違うのかな、分かんないですけど、そこは、だからそれもやっぱり小泉大臣、リーダーシップ取ればいいのかなと思いますけど、そこら辺どうでしょうかね。

#72
○国務大臣(小泉進次郎君) 私は環境大臣になってから常に心掛けているのは、環境省だけが言っているということを変えなきゃいけないということなんですよ。いかに、環境省だけが言っていて、一部の人はファンだけど全体としてはファンは増えないみたいな、こういったことを変えるためには、やはり環境省の施策を政府全体の施策に持っていくということを常に今考えています。
 そういったことからすれば、ワーケーションも環境省だけがやっているのではなくて、環境省は言い出すけど、それを自分たちのものだけにしないで政府全体にしていくことが、今なったと思いますよ。
 ただ、今後は、例えば今自民党の方では週休、選択的週休三日制のような、こういう議論もされていると伺っておりますが、多様な働き方が実現をする、そういった議論と並行して、多様な働き方やまた観光の仕方、こういったものが後押しされる施策を政府全体として打ち込んでいくことが、私は多様な一人一人にとっての快適な生き方につながっていくのではないかなと。環境省は、その役割、先導役をしっかり果たしていって、政府全体の動きにつなげていければと思っています。

#73
○片山大介君 是非やっていただきたいんです。
 そのワーケーションの効果、これ最初に言った質問なんですけれども、これ、やっぱりその働き方改革、それでその先でやっぱりその関係人口をつくっていくだとか地域の活性化だとか、そっちにつながっていくものだと思うんですよね。
 ちょっとその余談というか、話がずれるんですけど、実は私の兵庫の淡路島に、ある企業が、パソナなんですけど、本社機能を移転するというのを決めたんですよ。それで、その淡路島の島内にサテライトオフィスを幾つもつくるとかというんで、その一つを私この前視察に行ったら、そのもう目の前が水平線で、それで海を見ながら仕事をして、夕日が沈むのも楽しめるというんですよね。
 やっぱりこういう場所で仕事をしたら、やっぱり新たな活力とか創造力とか、そういうものが出てくるんだと思うんですよ。恐らくワーケーションもやっぱりそういう効果を期待しているものだと思うので、是非そこは頑張っていただきたいと思うんですが、最後に一言あればお願いします。

#74
○国務大臣(小泉進次郎君) 本当そうですよね。青空国会とかそういう場所で委員会などもできたらうれしいなと、正直言って本当に思います。
 例えば、環境委員会が国立公園の中のどこかで、まあ視察も兼ねてという、そういうこともあればすばらしいなと思いながら、そういうことがかなう環境をこれからもつくっていきたいと思います。

#75
○片山大介君 じゃ、委員長、是非よろしくお願いします。
 終わります。

#76
○山下芳生君 日本共産党の山下芳生です。
 まず、資料一を御覧いただきたいと思います。
 これは、平成二十七年八月二十五日に、東京電力社長が福島県漁連会長に回答した文書の写しであります。赤い下線を引きましたが、関係者の理解なしには、いかなる処分も行わず、多核種除去設備で処理した水は発電所敷地内のタンクに貯留いたしますとあります。
 この内容が国として漁業者に回答してきたものであることは、資料二に示した二〇二〇年六月二十三日の全漁連の通常総会における特別決議に、国は、これまで我々漁業者に回答してきた、汚染水について関係者の理解なしに放出は行わないとする方針を遵守していかなければならないとの文言があることからも明らかであります。
 このように、国と東電は、関係者の理解なしには海洋放出は行わないと漁業者に約束をしてきました。ところが、政府は四月十三日、関係閣僚会議で海洋放出の方針を決定しました。この関係閣僚会議には小泉環境大臣も出席されていました。
 そこで、大臣に一点だけ聞きます。海洋放出について、漁業者の理解は得られたんですか。

#77
○国務大臣(小泉進次郎君) 漁業者が、今先生が言うこの全漁連の皆さんとすれば、岸会長などがおっしゃっているように、反対は変わらないという、そういった発言をされているのを承知しています。
 私としては、一方で、復興の足かせになっているような現状は変えなければいけないという思いもある中で、双葉町そして大熊町の両町長が、先送りはやめてもらいたい、そう言ったことを、私はその言葉も重いと思います。
 ですので、環境省としては、政府として決定した以上、今後何が一番大事かといえば、科学的な根拠に基づいて、客観性のある、そして透明性のあるモニタリングを実現をして、その結果を内外にしっかりと公表して、風評を最大限抑制をしていくこと、そして、少しでも多くの漁業関係者の方も含めた理解を得ていく努力を最後までこれからも継続的にやっていくこと、これが重要だと考えています。

#78
○山下芳生君 小泉環境大臣は、二〇一九年九月十二日、前の大臣が海洋放出しか方法がないというのが私の印象だと発言し、福島の漁業関係者から反発の声が上がったときに、福島県漁連の幹部と面会し、福島の漁業者に不安を与えてしまい、後任の大臣としておわびしたいと陳謝されました。
 その漁業者に対して理解を得られていると言えないと、さっき、反対していることは承知しているということは、理解していないということですよね。理解しなければ処理しないと、放出しないという約束していたのにもかかわらず、大臣が直接、二〇一九年にお会いした、おわびした、その漁業者の理解が得られないまま、言わば約束をほごにしてこの決定をしたということについて、大臣、責任感じませんか。

#79
○国務大臣(小泉進次郎君) あのとき私がおわびをしたのは、まだ政府として正式に決定していない中で、しかも、小委員会は経産省がやっているわけです。その決まっていない段階で、ほかの閣僚がですね、私はこれがいいとかあれがいいとか言ったら、議論というのは私はプラスになるかといったら、そうではないと思いました。
 ですので、環境省としてやるべきことというのはモニタリングの調整会議の議長としてあるわけです。ですから、そういった役割を含めてしっかりやっていくこと。その中で、今は漁業者の方の理解は得られたのかということであれば、県漁連の方、そしてまた全漁連の方、反対の思いは変わらないと、そういったことを言われている。その思いは梶山大臣も直接聞いているはずですし、そして我々政府も受け止めています。
 しかし、政府として決定した以上、その皆さんに対しても少しでも理解を求めていけるような具体的なモニタリング、やるべきこと、風評の抑制、国内外への説明、しっかりと全力で政府一丸となって取り組んでまいります。

#80
○山下芳生君 ずらしたら駄目ですよ。約束は、汚染水について関係者の理解なしに放出は行わないというのが漁業者と国、東電との約束だったんですよ。しかし、理解されないまま放出を決めちゃった、約束をほごにしたんですよ。これからのことを聞いているんじゃない。
 約束をほごにしたその関係閣僚会議の場にあなたもいた。何か言ったんですか、駄目だと。何も言わずに黙って賛成したんですか。

#81
○国務大臣(小泉進次郎君) 様々な方の声があることは承知しています。そして、今でも反対の思いを持っているのが漁業者の皆さんであるということも私は承知しています。一方で、復興全体考えたときに、今、タンク、そしてまた中間貯蔵施設、これら、廃炉に向けて必要な最前線の現場にいられる方々の中には、先送りをしないでもらいたいと、そういう声があるのも事実です。
 そういった様々な声も含めて政府として考えてきたこと、その中で、この処理水という問題をしっかりと捉えた上での政府の決断があったわけです。この決断があって、環境省としては、モニタリングの体制を今までどおりにやるのではなくて、新たに体制を強化してやってまいりますので、これから非常に重要だと、その責任を果たしてまいりたいと思います。

#82
○山下芳生君 これからの前に、政治というのは信頼が何よりも大事だと思いますよ。その信頼を政府の側から今回壊したと。もっと言うと、民主主義の前提を破壊したというのが今回の行為だと言わなければなりません。責任極めて重大です。私は、今回の決定は撤回してしかるべきだと思います。
 じゃ、どうするのかと。タンクをちゃんと増設して管理、保管して、場所もあるんですから、そういうちゃんとした調査、提案もありますけど、それ、まともに検討していないです、経産省は。世界の英知を結集して、保管しつつ解決の道を探るべきだということを申し上げておきたいと思います。
 残りの時間で、もうほとんどないんですけど、先週に続き、神戸製鋼の新たな石炭火力発電所建設に係るアセスにおいて、環境大臣意見に事前に経産省が変更を求めていた問題について質問します。
 前回は大気汚染に関する部分について紹介しましたけれども、今回、温暖化に関する部分を見てみたいと思います。
 資料三を見ていただきたいんですが、当初の環境大臣意見には、赤枠で囲んだ中の横線で消された部分、本発電所の稼働に伴い年間六百万トン以上の二酸化炭素を排出する可能性があり、最新鋭の天然ガス火力発電所を建設した場合と比較すると年間三百八十万トン以上多く排出することになる可能性があるという記述がありました。燃料を天然ガスにした場合との比較でCO2排出量の多さを具体的に懸念する指摘でありました。
 これに対し、経産省一次意見は、赤い下線部分、具体的な排出量については、詳細計画が確定していない試算値であり、何ら決まったものでなく、可能性のみで記載することは不適切であり、認めることはできないと削除を求めております。
 これに対し、資料の次のページ、環境省四次意見は、下線部分、QAにおける事業者の試算値であり、本事業による温室効果ガスに係る影響の度合いを示したものであると表明しています。事業者の試算値を用いなければ温暖化の影響を評価できないではないかという、これ私、正当な反論だと思いました。
 ところが、その下の環境省四次意見追記を見ると、対面折衝を踏まえ削除となっているんですね。対面折衝で何があったのか分かりませんけど、理由もなく結論が変わってしまっております。
 さらに、資料四を見ていただきたいと思います。
 赤枠で囲んだ中の横線でこれも消された部分ですけれども、現在所有している火力発電所とともに、二〇三〇年以降に向けて、更なる二酸化炭素排出削減を実現する見通しをもって、同火力発電所の休廃止、稼働抑制などの措置を計画的に実行することとの記述がありました。神戸製鋼は、既に石炭火力発電所を所有し、稼働させている神戸発電所です。その上、新たな石炭火力発電所を建設するのなら、CO2排出削減を実現するために古い発電所の休廃止、稼働抑制を計画的に実行する必要があるという、私は最低限だが真っ当な意見だと思います。
 これに対する経産省二次意見、下線を引きました、ちょっと長いですけど。多くの電源を有している旧一般電力事業者とは異なり、本事業者は、現在、発電事業の用に供する設備を一つしか持っていないため、今の時点から低効率火力の休廃止、稼働抑制を明示的にプッシュするのは、電力事業をやめろと求めてしまっていることと同義ですので(御省がそのようなことを言わないことは理解していますが、環境大臣意見を見る一般の人はそこまで考えて発言しないので…。)、個々の電力事業の実態を踏まえた大臣意見としていただければと存じますと、こうあります。
 何なんだ、これはと思いましたね。よう考えて発言してねと、茶の間の会話みたいな意見でありますけれども、こんな筋の通らない意見に対して環境省は一言も反論せずに、同火力発電所の休廃止、稼働抑制などの措置をとしていた部分を削除しました。これ黙って落としているんです。
 環境省、今紹介した二例、どういう理由で削除したんですか。

#83
○政府参考人(和田篤也君) お答え申し上げます。
 二点御指摘あったかと思います。
 一点目の、天然ガス、資料の三にございましたLNGとの比較を削除の関係でございますけど、まずそちらの方から、そちらの方から参りますと、まずは、温室効果ガスを最大限削減するということ、これがまず究極のテーマだということの前提におきまして、確かに、一部事実関係の確認でありますとか技術的な限界などを踏まえて削除するというふうなことはありましたけれども、少なくとも、最大限の対策技術を導入するということでありますとか、さらには、このLNGの関連で申し上げますと、これ配慮書の段階で、平成二十七年二月の段階での意見調整、形成となっておりますが、最終的には三十年に準備書出していますが、その間に、経産省、環境省の間で石炭火力を二〇三〇年までに向けてどういうフレームワークで規制をしていくのかというフレームワークができましたので、それを受けまして、ここの後、さらに、準備書に向け、準備書の段階では、実行可能なより良い技術というだけではなく、平成二十八年に調整しました具体的な数値目標、二〇三〇年に向けた数値目標なども織り込んだところでございます。
 石炭火力についても、あっ、時間が限られておりますが、石炭火力の関係の稼働抑制についても、同様に、ベスト、どこまでできるのかということの追求の一環でこのような結果になったところでございます。

#84
○山下芳生君 先週も言いましたけどね、ベストを追求するのに削除する必要ない部分なんですよ、これは。むしろあった方がベストが追求されるのではないかと思うんですね。国民が納得できる説明はできないと思います。
 何でこんな説明不能な環境大臣意見の削除がまかり通るのか、資料五を見ていただきたいと思います。
 これは、経産省の産業保安グループ電力安全課が作成した、神戸製鋼所に係る環境大臣意見をどうするか、経産大臣勧告に係る検討結果の文書から抜粋したものですが、この環境大臣意見の番号二、左上なんですけれども、石炭火力発電をめぐる環境保全に係る国内外の状況を十分認識し、本事業を検討することという意見について検討した結果、経済産業大臣勧告に盛り込むとされております。その下に、経産省の内容、検討内容、理由が述べられているんですが、最後の赤い下線を引いた部分に注目していただきたい。なお、事業者は本意見が勧告に盛り込まれることに納得しており、評価書に反映する意向であるとあります。以下、これずっと七ページにわたって十九項目の環境大臣意見について経済産業大臣勧告に盛り込むとされたものを全て見ますと、事業者は本意見が勧告に盛り込まれることに納得と記載されているんですね。納得、納得、納得と。驚きました、これ。
 経産省に聞きますけれども、経産省は環境大臣意見を事前に事業者に示している、見せているということですか。

#85
○政府参考人(後藤雄三君) お答え申し上げます。
 環境アセス法の三条の八に基づいて制定されました基本的事項において、評価というのは、事業者により実行可能な範囲内で回避され、又は低減されているか否かについて行われることが求められておりまして、事業者の計画が十全であるか精査するために、技術的、制度的な観点から事業者へ確認を行っております。
 事業者の納得という文言でございますけれども、関係者からの意見に対して事業者が実行可能な具体的な対策を考え得るかどうかということを意図しているものでございまして、アセスの手続において事業者が納得しているということでプロセスを進めているものではございません。

#86
○山下芳生君 何ですか、見せているんでしょう、事前に。

#87
○政府参考人(後藤雄三君) この図書自体を見せているということではなく、環境省がこういう意向があるというようなことを伝えていることはあるのではないかと思います。

#88
○山下芳生君 ちょっとちゃんと答えてください。

#89
○政府参考人(後藤雄三君) 失礼しました。
 環境大臣意見につきましては、事前に事業者の方に確認をするというプロセスを踏んでおります。

#90
○山下芳生君 見せているんでしょうと。

#91
○政府参考人(後藤雄三君) 事業者に、図書に含む、事前の意見については見ていただいております。

#92
○山下芳生君 見ていただいておりますということですよ。これ、重大だと思いますよ。何のためにアセスやっているんですか。
 小泉大臣、先週ね、先週、環境大臣として言うべきことはしっかり盛り込んでいると答弁されましたけれども、しかし、この意見の形成過程の実態見ると、事業者が納得した内容だけが残り、事業者が納得しない内容は経産省の事前の横やりで削除されている。これでは、言うべきことをしっかり盛り込むことなんてできないんじゃないですか。

#93
○委員長(長浜博行君) 申合せの時間が来ております。小泉大臣、簡潔にお願いいたします。

#94
○国務大臣(小泉進次郎君) はい。
 山下先生から前回お尋ねもありましたときにも、言うべきことは言うと、これは、大臣レベルとかだけではなくて、事務方同士の調整の中でも言うべきことを言っていかなければならないと思っています。
 今まで、この資料も拝見をしますと、これ一回ですんなり引いているのかというような、こういったところも感じないことはありませんので、事務方に対しても、環境省としての責務をしっかり果たすよう、必要なことを、言うべきことは言うこと、しっかりやってまいりたいと思っています。

#95
○山下芳生君 この仕組みでは、言うべきことを言えないということを申し上げて、終わります。

#96
○寺田静君 寺田と申します。本日もよろしくお願いいたします。
 私からは、冒頭、他の委員からも御質問がありましたけれども、福島第一原発の処理水のことについて、東北の出身者の一人として、福島の、福島を故郷に持つ友人たちの思いを代弁しながら、また大臣にお願いをさせていただきたいと思います。
 政府としては、様々な時間軸の中で検討されてきた結果の決断だったとは思いますけれども、先ほど徳永先生からもありましたとおり、福島では、今月、漁協が本格操業に向けた移行期間に入ったばかりのタイミングということで、タイミングとしては、本当に対話を重視してきたのかと、一番影響を受けるであろう水産業に携わる方々の神経を逆なでするようなタイミングではなかったのかという印象を私は抱いております。
 報道が不安をあおっているという見方もあるかもしれませんけれども、報道をする方たちも含めて、過去の様々な経緯から、国民の側には不安と不信感があって、納得をしていないのだというふうに感じております。
 総理からも、これからの二年間で理解を得たいとの御発言がありました。私も、大臣も様々、これまで長きにわたって福島の皆さんの思いを聞いてこられたと思いますけれども、私も福島の友人たちに様々感想を聞いてみました。それを少し御紹介をしたいと思います。
 この十年で感覚が麻痺してしまったのかもしれないけれども、そもそも汚染水の漏えいなどがこれまでにあったので、今更処理水で騒ぎになることに違和感があるというもの。安全なら、これは少し感情的かもしれませんけれども、安全なら東京湾に流したらいいんじゃないかと、大阪で引き受けてくれると言っていなかったかと。結局はまた福島が背負うことになるのかという思い。また、加工食品会社の社長も知り合いだし、これからも家族も地元の魚を食べながら暮らしていくという思いがあって複雑だというもの。近所の魚屋さんも顔見知りだからこそ言いづらいこともあると。子供の頃からしょいこのおばちゃんたちが運んできた地元の海産を食べてきたと、食いづらくなるのかと思うとすごく切ないと。また、放出されたら子供を海で遊ばせていいんだろうかと。放水は一体何年続くんだろうと。地元の町長、議員の声だけではなくて市民の声も聞いてほしいと、魚を食べる市民の声は聞いてこられたのかというものがありました。
 私もまだ納得できているわけではありませんけれども、この放出以外の選択肢があり得ないという結論なのだとすれば、この選択肢として一番これがベターなんだということを、環境大臣として、こうした皆さんに理解を求めるために、これまで福島に長く関わって思い入れのある大臣御自身の言葉で説得をしてほしいと私は思っています。
 また、環境省、モニタリングを担当するということですので、これからの風評被害というものをどういうふうに防いでいくのか、このことを教えていただきたいと思います。

#97
○国務大臣(小泉進次郎君) 今後、モニタリングを担う環境省の責任は大きいと思います。いかに科学的な根拠に基づく形で、透明性も担保して、そして客観性も担保して、この処理水の海洋放出に対してしっかりとデータを公表して、国内外の理解を最大限得るようにやっていきたいと思います。
 そして、風評対策についても、これは環境省だけでできることではありませんので、政府挙げて全力で取り組んで、この最大限の抑制に努めてまいりたいと。私自身も、こういった課題についてはしっかりと、政府の一員としての思いだけではなくて、今までこの復興に思いを持って取り組んできた一員としてしっかりとやってまいりたいと思います。
 ただ、やはり今の報道を見ていて、私は、この双葉町の町長、そして大熊町の町長、この、私は復興最前線の現場だと思っているんです、その皆さんの声というのが余り出ていかない。むしろ、その皆さんが、海洋放出含めてこの先送りをしないでもらいたいと。こういった声をやはり私は重いなと思いますので、復興を全体として進めていくというときに、私としてそういったことも併せて伝えていかなければいけないなと。
 再生利用の課題もあります。そして処理水の課題もあります。福島の復興にできることは全力で取り組んでまいります。

#98
○寺田静君 ありがとうございます。
 最終的に風評で生じた被害というものを東電が賠償責任を負うことと今回もされていますけれども、ただ、これまでも東電は、結局、被害者側に、損害を証明しなければ賠償に応じないということをしてきたという経緯があって、そこが結果として、今まで国としてもそれをきちんと指導し切れていないということも、県民や、またその理不尽さを目にしている国民の不信感の発端になっているというふうにも私自身は感じます。
 東電は、最近も不祥事がありました。柏崎刈羽原発での相次ぐテロ対策の不備であるとか、福島第一原発のところで中身が不明の四千個の廃棄物のコンテナが見付かったとか、あるいは県の指摘で分かった、腐食したコンテナから高線量のゲル状の塊が漏れているのが見付かったとか、これらは全てここ数か月で分かったことです。
 私自身の中でもどうしてこの不信感が拭えないのかなということを考えてみますと、三年前にはこの処理水の中からストロンチウム90などが含まれていたということが報道されていたということもありました。先ほどの山下先生のお話もありましたけれども、二〇一五年、関係者の理解なしに処分をしない、いかなる処分もしないと言っていたのに、今回方針が決まったことへの不信感もあると思います。手順に従って適切に処理しているものは科学的には大丈夫なんだということはそのとおりかもしれないんですけれども、ただ、その発表を信じていいのかというところが一点、そして、そのオペレーションが東電に果たして可能なのかということのこの二点が、国民、疑念を持っているんだと私は思うんです。
 考えてみますと、これだけのやっぱり事故を起こして、なお原発を、その原発の事故、あの大きな事故がなかったかのようにまた原発をベースロード電源としている国、福島の事故によって国の方針を変えたというところもありました。ただ、日本はまだ原発をベースロード電源として使い続けるという判断をしています。
 私自身、ここは大臣の本当の内心の内心は同じ思いではないかなと思いますので、ここは答弁を求めませんけれども、大臣にお願いをさせていただきたいんです。
 福島の皆さんは、自分たちがあれだけの犠牲を払って、そしてこれからも、今も犠牲を払ってこれからも払い続けると、このような自分たちの犠牲は何の変化ももたらさなかったのかというところが、私は、すごく苦しい思いというか、失望と怒りがあるんじゃないかなというふうに感じます。
 先ほど、再エネ、鉢呂先生の御質問でありましたけれども、北電の電源構成のお話もありました。再エネへの本気度も本当にこれでいいのかなというふうに思うんです。民間企業ですからというふうに先ほど大臣はおっしゃいましたけれども、ただ、国としてエネルギーをどういうふうにやっていくのかということは国策として決めなければいけないことで、また、報道いろいろ見ておりますと、事故当時東電の会長であった勝俣会長は、国がやめろと言ってくれないからなと、やめろと言ってくれたらなと、自分たちだってやりたくてやっているわけじゃないんだというふうに原発のことを言っていたというのもありました。
 ですので、私も秋田で、洋上風力の計画などがあって、様々な方にこのエネルギー源に関して御意見を伺っておりますけれども、一たびやっぱり事故が起これば、このように多くの人の生活の基盤を奪ってしまうと、そしてこの事後処理にも膨大な困難を長年にわたって伴うものが原発なんだと思うんです。ですので、この御意見を伺っていく中で、とある大学の先生に言われたのは、当然のことではありますけれども、つまるところ、どんなエネルギー源に関しても全方位にオーケーなものはないんだと、必ずどこかに欠点はあって、だけど、どんなエネルギー源でも原発よりはましなんだということをおっしゃっていました。私も、それは本当にそのとおりなんじゃないかなというふうに思うんです。
 環境大臣としては、私は、難しいことだとは思いますけれども、小泉大臣には、是非将来にこの原発政策そのものを見直していただきたいということを強い願いとして、また福島の友人たちの思いも代弁しながらお願いをしまして、次のテーマに移らせていただきたいというふうに思います。
 ちょっと残りが五分になってしまったので、途中までになってしまうかもしれませんが、前回も取り上げましたマイクロプラスチックのことについてお伺いをしたいと思っています。
 今日、お手元にマイクロプラスチックの流出の実態調査という、これ株式会社また一般社団法人ピリカというところが作成をしたものですけれども、二点配らせていただきました。一点目の五枚つづりの資料ですけれども、マイクロプラスチック、じゃ、どういうものがこの流出源として判明しているのかというところ、右下の円グラフですけれども、質量ベースで、人工芝、肥料用カプセル、発泡スチロール、またシート類やロープ類、ここで六割を占めるんだということでした。そして、このピリカ、全国百二十か所で行った調査ですけれども、これ、一番目に多かったのが人工芝、二番目に多かったのが肥料用カプセルということでした。
 この人工芝のことについてお伺いをしたいと思いますけれども、やっぱり、前回も申し上げましたとおり、大雨のときに流出をしてしまうのだということでした。資料の二つ目ですけれども、一枚紙のこの写真入りのもので、流出した人工芝の写真を付けております。大雨になると、このようにたくさんの芝が流出をしてしまう。これプラスチックですけれども、流出をしてしまうということでした。
 これ、せめて、これから新たに設置する公共施設や学校、大型商業施設などでは禁止をするということを検討できないものでしょうか。

#99
○政府参考人(山本昌宏君) 委員御指摘の点、人工芝がプラスチックの流出という面で重要な発生源であるということは認識してございます。
 そのためにも、まずは実態をしっかり把握していくということは重要だと考えておりまして、前回も御答弁申し上げたかもしれませんが、昨年度から流出経路に関して様々な調査をやり、また、日本の人工芝の実態、あるいは流出割合に関する世界の知見などを収集していると。また、今年度から、河川における流出の実態ということで、全国の一級河川などで、十か所程度で実地調査も行う予定としてございます。
 ただ一方で、対策を進めていく必要はあるということはそのとおりでございますので、こういったところ、人工芝を実際に扱っている業界の団体、複数の業界団体とも意見交換を始めまして、どんな対策が講じ得るかというようなことを今やっているところでございます。

#100
○寺田静君 ありがとうございます。
 次に、流出防止のところですけれども、前回もちょっとお話をさせていただきましたが、業者の方にお伺いをすると、この大雨で流れてしまうことが経済的に合理的なんだと、これを集めて回収して産業廃棄物として出すとお金が掛かってしまうと。ここへの、流出防止策の徹底というところに何か環境省としてできることはないんでしょうか。

#101
○大臣政務官(神谷昇君) 寺田委員にお答えいたします。
 人工芝は、今や競技スポーツや学校のグラウンドとして重要な製品であるわけでございますけれども、一方、マイクロプラスチックが意図せぬ形で流出するなど、喫緊に対策すべき課題と認識をしております。
 人工芝につきましては、例えば、兵庫県西宮市では、民間企業と連携をいたしまして公共のスポーツ施設において、経年使用に伴う人工芝の流出を抑制するための緩衝帯や排水フィルターを設置し、その効果を検証しておりまして、海域への流出抑制に向けた対策が検討されています。
 環境省といたしましては、こうした先行的な取組を広く把握して情報発信するとともに、大規模な人工芝設置箇所等を早急に調査し、把握をしながら、人工芝を含めた海洋プラスチックごみ対策を関係者と連携して早急に着実に進めてまいります。

#102
○寺田静君 ありがとうございました。力強い御答弁、感謝をいたします。
 ちょっと時間が残り少なくなってきましたので、次の肥料用カプセルのところに移らせていただきたいんですけれども、これもお手元の資料で写真を配らせていただきました。
 このプラスチックコーティングされた肥料で、じわじわと時間が経過するごとに少しずつ農薬が出るので、農家さんとしてはすごく手間が省けていいんだということで、環境配慮、いろいろ環境に配慮されている方、農家さんにもちょっとお伺いをしたんですけれども、やっぱりこれは手間のことを考えると使わざるを得ないんだよなというお話があって、ざっくりですけれども、秋田の農家さんも七割方使用されているんじゃないかということを教えていただきました。とにかく安くて使いやすいものを選ぶと、秋田の高齢化も一番、ナンバーワンですので、そのような事情もあって広く使われているということで、私も大変問題意識を持っているところです。
 前回も大臣からもお話しいただきましたけれども、この一発肥料というもの、何か対策をできないものかなと思うんです。私は、これは環境省としてやらなければ、なかなか農水省としてはやりづらいところではないかと思うんですけれども、いかがでしょうか。

#103
○政府参考人(山本昌宏君) この点につきましても、委員御指摘のとおり重要な課題だと認識しております。
 それで、まず、環境省としては、こういった被覆殻からの流出等の実態を把握するために、昨年度、令和二年度から環境研究総合推進費の研究課題といたしまして、農耕地におけるマイクロプラスチックの発生と海域への移行に関する研究を実施してございます。こういった研究の成果も踏まえながら、関係者と連携して、どういった対策が有効なのかということをしっかり検討してまいりたいと考えております。

#104
○寺田静君 時間が参りましたので、最後に一つだけ。
 この一発肥料を使われているということ、私も全然知らなかったんです。ざっくりですけれども、御飯一杯分にふりかけ分ぐらいのこの肥料が使われているということで、これから御飯を食べるたびに思い出すんだと思うんです。
 この農家への普及啓発というところはもちろんですけれども、消費者がこの一発肥料を使っていないお米を選べるように、これに何かエコラベルを表示することなどは検討できないものでしょうか。

#105
○国務大臣(小泉進次郎君) 例えば、この国会で審議される予定のプラスチック新法では、環境配慮設計を求めて、それに認定をして、消費者の皆さんに選ばれやすい、この仕組みが入りますので、仮に、環境配慮設計に基づいた形で、プラスチックが使用されているこの一発肥料を作っている肥料メーカーが、今まではこうでしたが、これからは一発肥料のこの殻は代替素材を使っていますとか環境配慮に基づくものでありますということがあれば、そこに対して環境のマークなど、こういったものが付いて、農家さん、そういった方々に選ばれやすい。そしてまた、それを使って作られてできた野菜とかお米とか、こういったものが、結果として消費者からそのような形で選ばれやすいような環境になることを我々としては期待をしてこのプラスチックの新法を作っていますので、是非、この法案審議の中でも、この農業面の課題も含めて一緒になって議論できればと思います。

#106
○寺田静君 ありがとうございました。是非検討いただければと思います。
 終わります。

#107
○平山佐知子君 無所属の平山佐知子です。
 私も、まずはワーケーションについて伺ってまいります。
 環境省は、令和二年度一次補正予算、第三次補正予算で国定・国立公園、温泉地でのワーケーション推進のために予算を確保されました。これについて既に事業が実施されているものは何件あって、それによってどれくらいのワーケーションが今実施されたのか、伺います。

#108
○政府参考人(鳥居敏男君) お答え申し上げます。
 令和二年度第一次補正予算では、国立・国定公園、温泉地における誘客やワーケーションの推進のため、受入れ環境整備として、ホテルやキャンプ場でのWiFi環境の整備や参加者向けの自然体験アクティビティーの開発等の事業が合わせて二百六十九件実施されているところでございます。
 令和二年度の具体的な実績といたしましては、六十四か所でWiFi環境が整備されました。また、例えば、阿寒摩周国立公園におけるホテルでは約三か月間で二十九名のワーケーションの利用があり、磐梯朝日国立公園の一つのキャンプ場では約一か月で二十名のモニターツアー参加があったところでございます。補助事業の成果を活用し、今後、各地で更なるワーケーション利用の増加が期待できると考えてございます。
 なお、令和二年度の第三次補正においても同様の補助事業を創設してございますが、現在、採択案件の審査中であり、事業の実施は五月以降になると考えてございます。

#109
○平山佐知子君 ありがとうございます。
 先ほどもこのワーケーションの形態についても様々議論がありましたけれども、環境省としては、国立・国定公園でワーケーションというこの新しい働き方に対して予算を組んで、その新しい働き方ですとか観光の新しい形、これも見据えて提案されてきたんだと思います。
 さらには、このコロナ収束後は、キャンプ場だけでなくて、国民保養温泉地の旅館などでも、ワーケーションを実施したり新規ツアーを企画するなどして約二十万人を動員するという記述も令和二年度第一次補正予算の説明資料にはありました。環境省では、国立公園満喫プロジェクトの二〇二一年以降の取組方針を策定したということも聞いています。
 こうした中、国立・国定公園、温泉地でのワーケーションの展開など、今後どういうふうに考えていらっしゃるのか、環境省としての考えを聞かせてください。

#110
○国務大臣(小泉進次郎君) 先生の御地元の静岡県においても、令和二年度の第一次補正予算を活用して、リモートワーク用の屋外デッキの整備や富士山エリア、伊豆半島の自然を活用したアクティビティーの開発なども行われていると聞いています。
 そして、温泉地、お尋ねありましたが、温泉地においては、温泉地に滞在することを通じて心身共にリフレッシュすることを目指す新・湯治という取組がありまして、この新・湯治の取組を進める中で、ワーケーションによって長期滞在が可能になることで、より心身にいい効果が得られることを期待をしていると。
 分かりやすいイメージでいうと、よく文豪の方が長期間旅館などに滞在をして執筆活動などやられる。あれが、文豪に限らず、誰でも望む方はできる環境になるというのがワーケーションであると思うんです。ですので、既に民間の事業者や自治体の中には文豪型ワーケーションという名前でやっているところもあるぐらいですので、なかなかワーケーションのイメージが湧かないというときに、一つは、別に作家でなくてもそういう形で働けますという、こういうところがあるのかなというふうに思っています。
 いずれにしても、環境省としては、ワーケーションをやってくださいというよりも、私は、もしもそういう形が可能であれば、旅行とかも家族で行けたのになという方に選択肢ができたり、そういう形で働けることがあったらもっとパフォーマンスが上がるのになという人に選択肢ができるという社会をつくっていく中で、一つがワーケーションという手段なんだということが大事なことなのかと思っていますので、観光庁なども含めて一緒になって取り組んで、環境省としてもできる後押しは、WiFi整備などをやっていきたいと思います。

#111
○平山佐知子君 ありがとうございます。
 文豪型ワーケーションとか、面白いですし、いろんな選択肢があるというのは私もすばらしくいいことだと思っていますし、やはりこういうときだからこそ、何より自然の中でゆったりとしたいという気持ちが恐らく皆さんの中にもありますし、実際ワーケーションをやってみたいという方も、希望する方々も実際いらっしゃるわけですから、長い目で進めていただけたらなと私も思っております。
 さあ、その美しい自然環境が魅力的な国立公園内についてなんですけれども、その国立公園内に今、発電施設、特にメガソーラーと言われるこの大規模な太陽光発電施設の開発が相次いで行われています。国立公園には開発の規制が厳しい特別地域と緩やかな普通地域、これがありますが、このうち普通地域での開発は、届出が適切に出されていれば原則受理されるということです。
 現在、国立・国定公園内の太陽光発電施設は、許可ですとか届出を受理した件数ですが、幾つあるのか、また申請中のものは幾つあるのか、教えてください。

#112
○政府参考人(鳥居敏男君) お答え申し上げます。
 国立・国定公園内に存在する太陽光発電施設数の総数でございますけれども、これは把握はしてございませんが、二〇一八年から二〇二〇年の三年間で、国立・国定公園の特別地域内の太陽光発電施設の新改増築につきましては、これは百件を許可してございます。また、普通地域内の新改増築につきましては、一千平米以上の施設で七十三件の届出を受理しているところでございます。この一千平米といいますのは、普通地域内の届出の基準の面積でございます。また、本年四月九日現在、国立・国定公園において申請中のものは二件あると承知してございます。

#113
○平山佐知子君 ありがとうございます。
 事前にちょっと確認をしたところ、平成二十七年六月一日から令和二年十二月三十一日までに許可、届出受理した件数は、特別地域でおよそ五十件、普通地域でおよそ百五十件と伺ったんですが、これはまた違う数字なんでしょうか。

#114
○政府参考人(鳥居敏男君) 先ほど申しましたのは三年間のあくまで申請、許可の件数ということでございまして、そこにちょっとタイムラグがあることは往々にしてあることでございます。

#115
○平山佐知子君 ちょっとその辺の数字がよく分からないところもあったんですけれども、何か私は多いなというイメージがありました。
 度々この委員会でも議論にはなっているんですけれども、再生可能エネルギーの普及はしていかなくてはいけないという認識は私ももちろんあるんですが、一方で自然環境保全というのも、この両立をどう図っていくのかというのはやっぱり大きな問題であり、難しいところなのかなと思っています。
 以前、国交委員会でも同じような質問をさせていただいたことがあるんですが、その際、国交省の所管している法制度では、建築物に該当しない太陽光発電施設の開発には都市計画法の開発許可も要らないし、宅地造成等規制法に基づく工事の許可も指定された区域以外では要らないという御答弁をいただいたことがあります。また、強いて言うならば、景観法を活用すれば一定の制限を課すことができる可能性があるということで、つまりは太陽光発電施設を直接規制する法律はないという話でありました。
 しかしながら、太陽光発電の建設が原因と思われる土砂崩れも起きていますし、国立・国定公園は、やはり雄大な自然を売りとしているということも多いわけで、やっぱりやみくもな開発には問題も多いんじゃないかと思っています。
 環境省は、平成二十七年二月に国立・国定公園内における大規模太陽光発電施設設置のあり方に関する基本的考え方を取りまとめていらっしゃいます。この基本的考え方には、景観それから生物多様性の保全上の課題なども記載をされていますが、これらの課題についてこれまでどのような検討がなされてきたのか、国立・国定公園内の太陽光発電施設の建設についてどのような見解なのか、大臣に伺わせていただきます。

#116
○国務大臣(小泉進次郎君) 今、平山先生から御指摘のあった基本的な考え方、この考え方を踏まえ、同年、二〇一五年ですけれども、太陽光発電施設の設置と自然環境の調和を図るため、自然公園法施行規則を改正をして、野生動植物の生息や風致景観に重大な支障を及ぼすおそれがないものであること、そして支障木の伐採が僅少であることなどの太陽光発電施設に係る基準を追加しました。
 このような基準を踏まえて、国立・国定公園の守るべき自然は守りつつ、地域での合意形成を図りながら、適地で適切な規模の再生可能エネルギー施設が設置、活用されるよう促していく必要があると考えています。

#117
○平山佐知子君 風致景観を守るという課題は、それももちろん課題なんですが、それだけではないと心配しているところもあります。
 自然公園法の改正案には、国立・国定公園内の廃屋の撤去についても触れられています。
 平成二十四年に施行されたFIT法、これによって新規参入の相次いだこの太陽光発電事業ですけれども、買取り価格が連続して引き下げられたことによって太陽光関連業者の倒産が相次いでいるんです。帝国データバンクの調査によりますと、太陽光関連業者の倒産件数は、平成二十六年以降五年連続で増加、令和元年には七十四件と減少していますが、その後、令和二年は八十四件と再び増加に転じておりまして、令和二年は前年比一三・五%の増加という状況です。
 心配なのは、この太陽光発電施設の廃屋化なんです。太陽光発電施設はふだんから人が常駐していませんので、たとえ運営会社が倒産したとしても分かりづらいというところがありますし、また、太陽光発電は日光が当たる限り発電を続けますので、万一事故があったときに誰が責任を取るのかとか、責任の所在すら分からなくなってしまうというところが私は心配をしているところなんです。
 国立公園内に設置された太陽光発電業者が倒産などでその施設が放置された、つまり廃屋のようになってしまった場合に、環境省としてはどのように対応されるつもりでいらっしゃっているのか。また、太陽光発電施設が放置されることを防止するために、事前に、報告徴収ですとか立入検査などの対策を積極的に事前に取っていくということも重要だと私は考えているんですが、環境省における今後の対策の方向性について、大臣に伺います。

#118
○国務大臣(小泉進次郎君) 国立・国定公園の特別地域における太陽光発電施設の設置に当たっては、自然景観や生物多様性の保全の観点から審査や指導などを行うことに加えまして、撤去計画の策定や撤去後の跡地整理を許可基準として定めています。このほか、それらについて許可条件を付すことによって、発電事業終了後の適切な撤去などを担保することができます。
 また、許可条件などに違反した者、若しくはこれらの者から土地や工作物についての権利を承継した者に対しては、自然公園法に基づいて原状回復などを命ずることができます。
 なお、無許可での太陽光発電施設の設置なども散見されるところ、今国会に提出している自然公園法の一部を改正する法律案では、違反行為に厳しく対処するため、太陽光発電施設も含めた工作物の違法な設置などに対する罰則の引上げを行うこととしています。
 これらの取組によって、事業終了後の太陽光発電施設の適切な撤去を図るとともに、違法な設置などを未然に防止をして、国立公園などの保護のより一層の充実強化を図っていきたいと思います。

#119
○平山佐知子君 やっぱり万が一のことをしっかりと事前に考えておくということが一番大事だと思っています。倒産して放置されたときに、じゃ、誰が一体責任を取るのかというのが、やっぱりしっかりと考えておかなくてはいけないと思いますし、先ほどから申し上げているように、太陽光パネルというのは損壊があっても日光が当たる限りは発電し続けますので、接触すれば感電のおそれがあるということもしっかりと認識をして対策を行っていく必要があると思いますし、また、例えば訪日外国人消費動向調査を見ても、訪日前に期待していることは何かという問いの上位には、自然それから景観というのが挙げられていますし、そういういろんな角度から見ても、やはり再生可能エネルギーの普及は大事なんだけれども、それと同時に、自然が失われたり壊されることがやっぱりないように、そこは環境省としての立場をしっかりと明確に持っていただきながら様々対応を今後もしていただきたいとお願いを申し上げます。
 以上で終わります。ありがとうございます。

#120
○委員長(長浜博行君) 本日の調査はこの程度にとどめます。
    ─────────────

#121
○委員長(長浜博行君) 自然公園法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 政府から趣旨説明を聴取いたします。小泉環境大臣。

#122
○国務大臣(小泉進次郎君) ただいま議題となりました自然公園法の一部を改正する法律案につきまして、その提案の理由及び内容の概要を御説明申し上げます。
 我が国は、地域ごとに異なる豊かで多様な自然を有しており、中でも国立公園及び国定公園は、日本を代表する優れた自然の風景地として、国内外の多くの人々を引き付ける重要な地域資源となっています。一方で、少子高齢化、人口減少による地域社会への影響や観光に対するニーズの変化、また、新型コロナウイルス感染症による自然、健康への関心やワーケーションへの期待の高まり等を背景に、自然公園制度を取り巻く状況は大きく変化しており、重要な転換期を迎えています。国及び都道府県が管理等を担う国立公園等において、地方公共団体や関係事業者等の主体的な取組を促す仕組みを新たに設け、保護に加え利用面での施策を強化することで、保護と利用の好循環を実現し、地域の活性化にも寄与していく必要があります。
 本法律案は、こうした状況を踏まえ、国立公園等を保護しつつ地域の主体的な取組による利用の増進を図るための措置を講じようとするものであります。
 次に、本法律案の内容の概要を主に三点御説明申し上げます。
 第一に、国立公園等における地域の自然環境に応じた質の高い自然体験活動を促進するため、自然体験活動促進計画制度を新たに創設し、地域の協議会が作成した計画について認定を受けた場合は、その計画に記載された事業の実施に必要な許可を不要とする等の特例を設けることとします。
 第二に、国立公園等の利用拠点の質の向上を図るため、利用拠点整備改善計画制度を新たに創設し、地域の協議会が作成した計画について認定を受けた場合は、その計画に記載された事業の実施に必要な認可を受けたこととする等の特例を設けることとします。
 第三に、国立公園等において、ヒグマ等の野生動物による被害や違法な森林の伐採等が問題となっていることを踏まえ、野生動物への餌付け等の行為を新たに規制するとともに、特別地域等における行為規制の違反に係る罰則を引き上げることとします。
 以上のほか、国立公園等の国内外へのプロモーションの強化、公園管理団体として指定する法人が行う業務の見直し等に関する規定の整備を行います。
 以上が、本法律案の提案の理由及びその内容の概要です。
 何とぞ、御審議の上、速やかに御賛同くださいますようお願い申し上げます。
 以上です。

#123
○委員長(長浜博行君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。
 本案に対する質疑は後日に譲ることとし、本日はこれにて散会いたします。
   午後零時十三分散会
ソース: 国立国会図書館
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