くにさくロゴ
2021/04/02 第204回国会 衆議院 第204回国会 衆議院 外務委員会 第5号 令和3年4月2日
姉妹サイト
 
2021/04/02 第204回国会 衆議院

第204回国会 衆議院 外務委員会 第5号 令和3年4月2日

#1
令和三年四月二日(金曜日)
    午前九時開議
 出席委員
   委員長 あべ 俊子君
   理事 伊藤信太郎君 理事 鈴木 貴子君
   理事 鈴木 憲和君 理事 辻  清人君
   理事 中根 一幸君 理事 阿久津幸彦君
   理事 小熊 慎司君 理事 佐藤 茂樹君
      小田原 潔君    尾身 朝子君
      城内  実君    黄川田仁志君
      國場幸之助君    新藤 義孝君
      鈴木 隼人君    薗浦健太郎君
      中曽根康隆君    中谷 真一君
      松島みどり君    簗  和生君
      青山 大人君    岡田 克也君
      緑川 貴士君    山川百合子君
      渡辺  周君    竹内  譲君
      穀田 恵二君    浦野 靖人君
      山尾志桜里君
    …………………………………
   外務大臣         茂木 敏充君
   防衛副大臣        中山 泰秀君
   外務大臣政務官      國場幸之助君
   外務大臣政務官      鈴木 隼人君
   政府参考人
   (外務省大臣官房長)   石川 浩司君
   政府参考人
   (外務省大臣官房審議官) 長岡 寛介君
   政府参考人
   (外務省大臣官房審議官) 田島 浩志君
   政府参考人
   (外務省大臣官房参事官) 遠藤 和也君
   政府参考人
   (外務省大臣官房参事官) 河津 邦彦君
   政府参考人
   (外務省総合外交政策局軍縮不拡散・科学部長)   本清 耕造君
   政府参考人
   (外務省北米局長)    市川 恵一君
   政府参考人
   (外務省国際協力局長)  植野 篤志君
   政府参考人
   (外務省領事局長)    森 美樹夫君
   政府参考人
   (防衛省大臣官房審議官) 町田 一仁君
   政府参考人
   (防衛省防衛政策局次長) 大和 太郎君
   外務委員会専門員     小林 扶次君
    ―――――――――――――
四月二日
 地域的な包括的経済連携協定の締結について承認を求めるの件(条約第一号)
は本委員会に付託された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 国際情勢に関する件
     ――――◇―――――

#2
○あべ委員長 これより会議を開きます。
 この際、外務大臣から発言を求められておりますので、これを許します。外務大臣茂木敏充君。

#3
○茂木国務大臣 おはようございます。
 外務省から今国会に提出された法案、条約のうち、在外公館名称位置給与法改正法案の参考資料について、本来であれば「2」と表記すべきところを「1」と表記する誤りがありました。
 また、地域的な包括的経済連携協定の日本語訳の一部について、編集、印刷時の改ページの処理の誤りにより欠落及び重複がありました。
 このようなことが生じてしまったことは大変遺憾です。私からも、事務方に今後このようなことが起こらないよう再発防止の徹底を指示いたしました。
 あべ委員長、理事、オブザーバー及び委員の先生方におかれましては、引き続き、委員会での御審議に御理解を賜りたく、何とぞよろしくお願い申し上げます。
     ――――◇―――――

#4
○あべ委員長 国際情勢に関する件について調査を進めます。
 この際、お諮りいたします。
 本件調査のため、本日、政府参考人といたしまして外務省大臣官房長石川浩司君、大臣官房審議官長岡寛介君、大臣官房審議官田島浩志君、大臣官房参事官遠藤和也君、大臣官房参事官河津邦彦君、総合外交政策局軍縮不拡散・科学部長本清耕造君、北米局長市川恵一君、国際協力局長植野篤志君、領事局長森美樹夫君、防衛省大臣官房審議官町田一仁君、防衛政策局次長大和太郎君の出席を求め、説明を聴取したいと存じますが、御異議ございませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

#5
○あべ委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    ―――――――――――――

#6
○あべ委員長 質疑の申出がありますので、順次これを許します。尾身朝子君。

#7
○尾身委員 自由民主党、群馬一区の尾身朝子です。
 本日は、質問の機会をいただきまして、ありがとうございます。
 私は、昨年九月まで、茂木外務大臣の下、外務大臣政務官を務めさせていただき、外交の最前線でその重要性を感じてまいりました。本日は、その思いを込めて質問させていただきます。
 自由で開かれたインド太平洋構想についてお伺いします。
 この構想は、二〇一六年、ケニア・ナイロビで開催された第六回アフリカ開発会議、TICAD6において安倍前総理が提唱したものです。すなわち、世界に安定、繁栄を与えるのは、自由で開かれた二つの大洋、二つの大陸の結合が生む偉大な躍動にほかならず、日本は、太平洋とインド洋、アジアとアフリカの交わりを、力や威圧と無縁で、自由と法の支配、市場経済を重んじる場として育て、豊かにする責任を担うと述べ、さらに、両大陸をつなぐ海を平和な、ルールの支配する海とするために、アフリカの皆様と一緒に働きたい、それが日本の願いですと感情豊かに述べられました。私もTICAD6に出席しており、総理のスピーチを聞いて、日本のリーダーシップに胸が熱くなりました。
 日本が提唱した外交コンセプトがこれほどまでに国際社会に浸透したことは今までなかったことです。
 その後、インド太平洋地域で数々のチャレンジが現れ、この地域の安全保障環境が一層厳しくなる情勢へと変化してきました。
 このような情勢の変化を受け、今国会における外交演説の中で、茂木大臣は、この自由で開かれたインド太平洋は、今や、米国から、豪州、インド、さらにはASEAN、ヨーロッパまで広がりつつあります、バイデン政権においても日米同盟を一層強化するとともに、このコンセプトを一層推進していく、日本が中心となってこの構想を牽引すると力強く述べられました。
 今ほど我が国の外交の力が試され、必要とされる時代はないと思います。
 そこで、改めて大臣に伺います。
 まず、自由で開かれたインド太平洋の実現にかける大臣の思いをお聞かせください。

#8
○茂木国務大臣 まず、尾身委員には、昨年の九月まで外務大臣政務官として様々な政策分野、そして地域も担当していただき、外交活動の先頭に立っていただいたことを改めて感謝を申し上げます。遠くは中南米まで出張していただいたり、様々な形で、政務三役の一人として日本外交を更に前に進める大きな一翼を担っていただいた、こんなふうに考えているところであります。
 我が国が推進しております自由で開かれたインド太平洋、これは、インド太平洋地域において、法の支配を始めとする共通の価値であったり原則に基づく自由で開かれた秩序を実現することによって、地域全体、ひいては世界の平和と繁栄を確保していくとの考え方に根差したものであります。
 この考え方、委員おっしゃるように、二〇一六年、TICAD6、初めてアフリカで開催をされた、このケニアにおけるTICAD6の際に日本が提唱したものでありまして、今は、この考え方、米国のみならず、豪州、インド、さらにはASEAN、そして欧州諸国にまで広がり、多くの国から賛同や支持を得ているところであります。
 尾身委員御指摘のように、日本が提唱したこういった外交ビジョンといいますかコンセプト、これがこれほどまでに国際社会に浸透したことは今までなかったのではないかなと思っております。国内の政策でいいますと、所得倍増論であったりとか列島改造論であったり、様々なものがありましたけれども、外交面でここまで多くの地域に理解、支持が広まっている、また注目されている、こういったビジョン、構想、考え方というのはないのではないかなと感じているところであります。
 そして、ポストコロナ、こういう時代を見据えて、この自由で開かれたインド太平洋というビジョンの意義であったりとか重要性、ますます高まっている、このように認識をいたしております。
 先日行われました史上初となります日米豪印の首脳のテレビ会議におきましても、自由で開かれたインド太平洋の実現に向けて、質の高いインフラの整備、海洋安全保障、テロ対策、サイバーセキュリティー、人道支援、災害復興といった幅広い分野での協力の推進を歓迎し、新たに、ワクチン、そしてまた重要・新興技術、気候変動に対して、それぞれ作業部会を立ち上げることで一致をいたしました。国際情勢が流動化する中、こうした様々な分野において具体的な協力を着実に進めていくことが極めて重要だと思っております。
 先日行われました日米の外相会談そして日米の2プラス2、ブリンケン長官、オースティン長官、初の海外訪問先として日本に来られたわけでありますが、ここでも、こうした認識に立って、自由で開かれたインド太平洋の実現に向けた日米協力についても議論を行いました。菅総理、四月にも訪米を予定をされておりまして、その際にも、本件をどう力強く進めていくか、重要な議題の一つになる、こんなふうに考えております。
 我が国としては、まずは日米両国でしっかりと議論をし、緊密に連携しつつ、また、クアッドであったりとかASEANそして欧州等と緊密に連携して、自由で開かれたインド太平洋の実現を目指していきたい。
 昨日も、夜三時間にわたって日・アラブ政治対話を行ったわけでありますが、ここでも議論をさせていただきました。中東地域においても、またアフリカにおいても、こういった考え方を共有しつつ、また一つ一つ成果を出すことによって、このビジョンというものを具体化していきたいと思っております。

#9
○尾身委員 ありがとうございました。
 大臣に触れていただきましたが、クアッド並びに米国との2プラス2、さらに、来週予定されております菅総理の日米首脳会談においても、この自由で開かれたインド太平洋構想がしっかりと議論されるということを大変心強く感じております。
 次に、茂木外務大臣は、二月三日に開催された日英2プラス2において、日英は自由で開かれたインド太平洋のコンセプトを共有した上で、ルールに基づく国際秩序を支持するため、引き続き日英でリーダーシップを発揮していくこと、また地域に存在する威圧の試みに反対することを確認したと述べられ、また、英国の、空母クイーン・エリザベスの東アジア派遣を始め、インド太平洋地域への更なるコミットメントが示されたと述べられています。
 近い将来、空母クイーン・エリザベスが西太平洋地域に送られることは、EU離脱後の英国にとって、アジア太平洋地域にグローバルパワーとしての地位を維持する意味があること、また、米国がインド太平洋シフトを強めていることへの、英国が貢献するという意味があり、さらに、その背景には、香港情勢を通じて英国が中国への懸念を一層強めていることがあると考えられます。遠征自体の軍事的な影響力はシンボリックなレベルにとどまるとは思いますが、英国や欧州諸国がこの海域に目を向けることに大きな意味を感じております。
 改めてお伺いいたします。この度の英国海軍の西太平洋への展開を含め、欧州諸国と、自由で開かれたインド太平洋の世界の実現に向けて、我が国の外交についてのお考えをお聞かせください。

#10
○茂木国務大臣 英国の私のカウンターパートでありますドミニク・ラーブ外務大臣とは、これまでも様々な形で連携をしてきております。
 昨年、コロナ禍で、コロナが世界に広がった以降、私が最初に訪問したのも英国でありまして、これは、トラス貿易大臣との日英のEPA交渉もありましたが、同時に、ラーブ大臣と様々な課題、これはアストラゼネカのワクチン、これを日本に供給する、こういった問題も含めてでありますが、協議を行ったところであります。
 その英国、御案内のとおり、今年はG7の議長国、こういう重要な立場でもあるわけであります。英国との間では、私が出席しました二月の日英2プラス2を含みます様々な場において、本年の空母打撃群の東アジア訪問が自由で開かれたインド太平洋に資するとの認識を共有し、協力していくことを確認いたしております。
 英国は、先月、安全保障、防衛、開発及び外交政策の統合的見直しといったものを公表して、インド太平洋地域への傾斜を明確にしており、我が国としてはこれを歓迎しているところであります。
 さらに、フランスに続いて、昨年、ドイツやオランダがインド太平洋に関するガイドラインを発表して、EUにおいてもインド太平洋に関する議論が開始されるなど、欧州においてインド太平洋に対する関心が高まっているということを感じているところであります。
 私も、フランス・ルドリアン外相とか、それぞれのカウンターパートとこの議論も行っているところでありますし、また、今年の一月には、日本の外務大臣としては初めてのことになるんですが、EUの外務理事会、オンラインでありましたが、出席をさせていただきまして、四十五分ぐらい私はプレゼンテーションをやりました。かなり、マッキンゼー流といいますか、チャートも駆使をしながら、昔はそれで相当お金を取れたんですけれども、今はそうはいかないんですが、この自由で開かれたインド太平洋について説明をしまして、インド太平洋におけるルールに基づく国際秩序の重要性について、EU各国、相当発言しました、各国が。そして、理解、強い支持、表明をされたところであります。
 日本と欧州は、自由、民主主義、人権、法の支配といった基本的価値を共有するパートナーであります。国際社会全体の安定と繁栄のために、自由で開かれたインド太平洋の実現に向けて連携を広げる中で、引き続き欧州諸国ともしっかりと取り組んでいきたい、こんなふうに思っております。

#11
○尾身委員 大変心強いお言葉、ありがとうございました。
 この自由で開かれたインド太平洋という日本が提唱した構想がこれだけ世界中の国々に受け入れられ、また、その実現に向けてリーダーシップを日本が発揮しているということ、大変うれしく思います。ありがとうございます。
 次に、国際機関のトップポストの獲得についてお伺いいたします。
 以前より、国際機関における日本人職員の少なさが問題とされていました。若手職員については、外務省が進めてきたJPO、ジュニア・プロフェッショナル・オフィサー派遣制度がその成果を着実に上げ、現在は国連関係機関で活躍する日本人職員の約半数がJPO経験者となっています。日本人職員として現在最高ランクの国連事務次長・軍縮担当上級代表を務める中満泉さんには、私も何度もお会いしましたけれども、彼女もJPO経験者です。
 また、将来の幹部職員ポストの獲得については、二〇一七年度より、中堅レベルの日本人の派遣を開始したと聞いております。このような取組の成果が、今後ますます目に見えるようになることを期待します。
 一方、国際機関のトップのポスト獲得については少々懸念を抱いております。国際機関のトップポストを日本人が務めることは、国際社会での日本のプレゼンスを高めることにもつながります。もちろん、現在も、世界税関機構、WCOやアジア開発銀行のトップとして日本人が活躍されていますが、特に世界的に影響力のある他の国際機関のトップ獲得への戦略は十分でしょうか。任期があるポストはあらかじめ何年何月に選挙が行われるか分かっていますので、重要ポストを獲得するべく、日本人候補者を計画的に選考することができるはずです。このような長期的ロードマップはあるのでしょうか。
 そこで伺います。国際機関のトップのポストの獲得並びに増加に向けた外務省の戦略についてお聞かせください。

#12
○田島政府参考人 お答えいたします。
 国際機関職員は中立的な存在であることが求められる一方、日本人幹部が世界で活躍することは、日本の存在感を高め、また、日本と国際機関の関係強化の観点からも重要であり、外務省として、ポスト獲得には長年取り組んでおります。委員お尋ねのJPO派遣制度の下では、一九七四年からこれまでに千八百名を超える意欲ある若手人材を国際機関に派遣しております。
 これに加え、御指摘ございました、二〇一七年からは、将来的な幹部職員増加を目的に、JPOより高位の中堅レベルのポストへの派遣制度も開始しており、既に、派遣者の中には、派遣先において新たにポストを獲得するという成果が出ております。
 こうした取組は着実に成果を上げており、国連関係機関で働く日本人職員数は、幹部八十八人を含む九百十二人と過去最多の数字となっております。
 委員から御指摘ありましたように、このうち約半数はJPO出身者であり、日本人職員として最高ランクの国連事務次長・軍縮担当の上級代表であります中満泉氏らJPO出身者も多く活躍しております。
 また、これらの制度による派遣であるか否かにかかわらず、日本人職員が幹部ポストを獲得する例があり、このような昇進に向けた動きを外務本省や在外公館が一体となって後押しをしております。
 昨年十二月には、山下真理氏が国連事務総長代表兼国連コソボ暫定行政ミッションベオグラード事務所長に任命されるなど、若手から幹部まで様々な日本人職員の方々が国際機関において活躍されています。
 国連関係機関における日本人職員を二〇二五年までに千人とするという政府目標の達成も視野に入れて、引き続き国際機関で働く日本人職員の増加、昇進に努めてまいりたいと存じます。

#13
○尾身委員 ありがとうございました。
 国際機関のトップのポストというのも是非獲得をしていただきたいというふうに思います。
 私は、政務官として、国際司法裁判所の岩沢雄司判事の再選や、万国郵便連合、UPU国際事務局長選挙の目時政彦氏への協力要請を各国に対して行ってまいりました。また、過去には、緒方貞子国連難民高等弁務官、天野之弥国際原子力機関事務局長などが日本人として活躍されました。
 政府や外務省のみならず、我々国会議員も、機会を捉えて候補者のPRに励む必要があります。総力をもって国際機関のトップのポスト獲得に臨むこと、そのためにも、なるべく早い段階での候補者の選定が必要だと強調させていただきます。
 次に、世界各国の日系人社会との連携強化についてお伺いいたします。
 先ほども述べましたが、私、外務大臣政務官として、昨年の九月まで茂木外務大臣の下で仕事をさせていただきました。コロナ禍のため、二〇二〇年二月、国連人権理事会に出席したのが在任中の最後の海外出張となりました。
 様々な活動の中で、とても印象深く、また心に深く残っているのは、日系人の皆さんとの交流でした。日本から三十二時間かけて到着した南米パラグアイを始め、訪問先で出会った日系の方々はとても温かく迎えてくれました。日本文化、日本食、日本語を大切に若い世代に伝えていく。各地に移住して大変な御苦労をされた方々が祖国日本への尊敬と誇りを持って頑張っておられる姿に、大変胸を打たれました。政務官など日本政府の人間が実際に現地を訪れることは、日系人社会と現地の政府や財界などと新たなネットワークをつくり出すことができ、大変有意義であると感じました。
 このように、現地に赴き、日系人の皆様と関係性を構築することも大切ですが、多くの方が自分たちのルーツである日本への訪問を切実に願っている姿も目の当たりにしました。特に、若い世代の御家族に対して祖国日本を見せたいという思いを強く持っておられました。
 毎年、公益財団法人海外日系人協会の主催で海外日系人大会が開催され、多くの在外の日系人が招待され、相互理解の増進に寄与しています。しかしながら、去年はコロナ禍ゆえ中止とされ、代替イベントの海外日系人オンラインフォーラム二〇二〇「コロナの時代を乗り越える世界の日系人」が開催され、茂木大臣もビデオメッセージを送られました。
 直接お会いすることができなくなってしまった今、このように在外日系人との連携も新しい形を模索する必要があるのではないかと考えています。この点について外務省の見解をお聞かせください。

#14
○森政府参考人 お答えいたします。
 海外に住む日系人コミュニティーとのネットワークは我が国の外交にとっても貴重な財産であり、政府としても日系人社会との連携を重視してきております。
 北米、中南米を中心として、全世界に海外移住者、日系人の形で約三百八十万人以上が居住されております。また、定住が何世代にもわたり、既に八世の方がいらっしゃるような日系人社会もございます。
 このような日系人社会の地域的、世代的な広がりも踏まえまして、これまで政府は、北米や中南米等から、対日理解促進、対外発信強化のために日系人を招聘し、日系人社会のネットワーク形成支援などを行ってまいりましたほか、ジャパン・ハウス事業におきましても、日系人社会と連携した対外発信を行ってきております。
 また、毎年日本で開催されております、御指摘いただきました海外日系人大会に際しましては、外務大臣主催のレセプションを開催して意見交換を行ってきております。
 昨年の大会におきましては、新型コロナ感染拡大の影響でオンライン開催となりましたが、委員から御指摘いただきましたとおり、開催に際して、茂木大臣からのビデオメッセージを送ったところでございます。
 コロナ禍におきましても、招聘事業等、対面での連携強化には制限がある中、政府といたしましても、中南米各地で日系人のネットワーク強化を目的とした事業をオンラインで開催したほか、サンパウロで開催されました日系人のウォーキングイベントをオンラインでライブ中継し、爾後、ウェブサイト及びSNSでイベントの様子を動画配信する等、可能な限りオンラインでの交流を遠隔から積極的に支援してきております。
 今後も、こうした取組を通じまして、コロナ禍の中にありましても日系人の方々とのきずなを深め、外交力の強化につなげてまいりたいと存じております。

#15
○尾身委員 最後に、科学技術外交の重要性について触れさせていただきます。
 日本が世界に誇る科学技術イノベーションの強みを生かし、外交力に厚みを加えていくことは非常に重要なことと考えます。このコロナ禍こそ、日本の科学技術外交の好機であるとも考えております。
 我が国が世界の中で今後とも尊敬される国日本であり続けるため、私も全力で取り組んでいくことをお約束申し上げ、質問を終わります。
 ありがとうございました。

#16
○あべ委員長 次に、佐藤茂樹君。

#17
○佐藤(茂)委員 公明党の佐藤茂樹でございます。
 今日も質問の機会をいただきまして、大変にありがとうございます。
 今日は、二十分間時間をいただいておりますので、先月、三月十九日に続いて、最初に北朝鮮の問題について取り上げさせていただきたいと思います。
 北朝鮮が三月の二十五日に、日本海に向けまして弾道ミサイルを二発発射いたしました。いずれも約四百五十キロ飛行して、日本の領海と排他的経済水域の外側に落下したと政府は発表しているわけでございます。
 それで、昨日でしたけれども、国連安保理の北朝鮮制裁委員会の専門家パネルの年次報告書でも、北朝鮮の核兵器については、ICBMに搭載できる可能性が非常に高く、中距離、短距離弾道ミサイルにも搭載できる可能性がある、そういう見方を示しているわけでございまして。
 この数年、北朝鮮の軍事技術の発展というのは目をみはるものがありまして、やはり、日本国民の生命と安全を守るためには、この北朝鮮の動向というものは本当に注視していかなければいけない、今そこにある危機だ、そのように私は認識をしているところでございます。
 それで、この北朝鮮による弾道ミサイル発射というのは、二〇二〇年の三月二十九日以来で、一月のバイデン政権発足後初めてでございます。
 三月十九日の当委員会の質問でも指摘いたしましたけれども、バイデン政権は今、北朝鮮政策の包括的な見直しを進めておりまして、今後数週間で完了させる、そのように言われております。
 北朝鮮は、二十五日の前に、二十一日も巡航ミサイルを黄海に向けて発射しておりますけれども、今回の弾道ミサイルの発射というのは、徐々にレベルを上げてアメリカ及び国際社会の反応を見る、そういう狙いではないかという指摘もあるわけでございます。
 バイデン大統領は二十五日の記者会見で、この北朝鮮による二十五日の短距離弾道ミサイル発射を、国連安保理決議一七一八号に違反している、そのように語りまして、国連安保理決議違反であるということを明言をいたしました。
 この発言はトランプ大統領の発言とは一線を画すもの、そのように私は評価をしておりまして、トランプ前大統領のときというのは、アメリカに届くICBMのような長距離弾道ミサイルについては非難はしておりましたけれども、短距離ミサイル等については事実上黙認をしておりました。
 しかし、今回、バイデン大統領においては、日本と歩調を合わせまして、短距離ミサイルでも容認しない姿勢を明確にされたことは私は評価できるのではないか、そのように思います。また、バイデン大統領は、もし事態をエスカレートするなら相応の行動を取ると北朝鮮に警告をしているわけでございます。
 今、アメリカの方も、先ほど申し上げましたように、北朝鮮政策の見直しの最中でございますので、全体像は分からないとはいえ、ここの記者会見で述べられた北朝鮮の弾道ミサイルに対するバイデン政権の認識と姿勢というのはある程度示されたのではないかと思いますけれども、まずは日本政府としてどのように捉えておられるのか、外務大臣の見解を伺いたいと思います。

#18
○茂木国務大臣 北朝鮮がミサイルを発射し続ける、この意図については様々な考え方というのはあると思うんですが、北朝鮮、昨年来、一つには、コロナで国内も大変だと思いますし、中朝の間、これが閉じられている、様々な交流とか交易も滞っている。二つ目には、水害等、国内的に災害もあった。さらには、国連安保理決議。いわゆる三重苦で、国内経済、相当厳しい状況にあるにもかかわらず、核・ミサイル能力は着実に向上している。このことは強く懸念をしなければいけないな、国際社会にとっても大きな脅威である、そんなふうに考えております。
 そうした中で、先般の北朝鮮によります弾道ミサイルの発射、これは我が国の地域の平和と安定を脅かすものであります。これは国連安保理決議違反でありまして、北朝鮮に対して、我が国として直ちに抗議し、強く非難いたしました。
 バイデン大統領も、今回の弾道ミサイル発射について、御指摘のように、安保理決議に違反する、つまり、安保理決議ですから、あらゆる射程の弾道ミサイルということになってくるわけでありますけれども、違反すると明確に述べておりまして、ブリンケン長官も、情勢を不安定化させる弾道ミサイルの発射、累次の安保理決議に違反し、地域及び広い国際社会を脅かすものとして非難する旨述べております。
 確かに、トランプ前大統領、非常にICBMのことについて強く反応する、もちろん、ポンペオ国務長官の方はあらゆる射程のという形だったんですが、そういう傾向は前政権にあったのかなと思っております。
 今、バイデン政権、おっしゃったように、北朝鮮政策のレビュー、そろそろ佳境に入る、こういうタイミングなのかなと思っておりまして、米国の今後の北朝鮮政策について予断することは差し控えたいと思いますが、完全な非核化を目指していく、このことは間違いない、こんなふうに考えておりまして、今後も、日米で緊密に連携して、関連する安保理決議の完全な履行を含めて、北朝鮮の非核化を目指していきたいと思っております。
 同時に、日本にとりましては、拉致問題、最大の課題というのがあるわけであります。
 昨年、有本恵子さんのお母様、そしてまた横田めぐみさんのお父様が相次いでお亡くなりになる。お嬢さんたちの帰国を心待ちにしながら、再会は果たせずにお亡くなりになってしまった。改めて心から哀悼の意を表したいと思いますし、本当に苦渋の思いでいっぱいであります。
 御家族の皆さんも今、高齢化になる中で、この拉致問題というのも一刻の猶予もない問題だ、更にそういう状況になってきていると思っておりまして、この問題につきましては、米国始め世界各国から日本の立場に対する理解、支持もいただいているところでありまして、日本が自ら主体的にしっかり取り組み、一日も早い全ての拉致被害者の帰国、実現をしたいと思っております。

#19
○佐藤(茂)委員 そこで、北朝鮮の問題に対してどう対応していくのかということでいうと、日本一国の対応も極めて大事なんですけれども、やはり大事なことは、今、外務大臣も述べられましたけれども、まずは日米の連携、そしてもう一つは、日米韓の三国の連携というものをいかにしていくのかということが極めて大事でありまして、特に日米韓の三か国がしっかりと連携して、北朝鮮につけ入る隙を与えないような、そういう、緊密に連携することが本当は必要なんだろうというように思います。
 そういう観点もあって、先日、ブリンケン国務長官とオースティン国防長官が、就任後すぐに日韓両国を歴訪し、同盟強化で一致することを、それぞれの国へ行って、2プラス2をして、行われたんだろうというように思うわけでございます。
 今週、多分今日だというように言われておりますが、北村国家安全保障局長が訪米をして、ワシントンで日米韓の高官で対北朝鮮の政策のすり合わせを行う予定である、そういうふうに伺っているんですが、こういうレベルのものというのはもう頻繁にやっていくべきである、そのように思います。
 昨日も韓国の局長と日本の局長で協議をされたそうなんですけれども、一番心配なのは、韓国の文大統領また文政権というのが北朝鮮に対する融和的な姿勢をずっと続けているというのが、極めて不安材料として私は残っているのではないかと思います。
 ミサイル発射に対しても、韓国の文大統領というのは、北朝鮮への非難や抗議というのは避けて、深い憂慮の表明にとどめているわけでございます。さらに、米韓合同演習も、結局、文政権の意向で野外の機動訓練というのは行われずに、机上演習にとどめられました。
 さらに、昨日も協議されましたけれども、元慰安婦や徴用工の問題で適切な対応を取らない韓国、その結果、ずっと対立を続けている日韓関係というのも、対北朝鮮に対して足並みをそろえるところでの極めて懸念材料であるというように思うんですが。
 やはり、そういう様々な課題はあってもこれを乗り越えて、日米韓は対北朝鮮ということではしっかりと連携をして、北朝鮮の更なる軍事的挑発にしっかりと備えていく必要があると思うんですけれども。
 真偽のほどは別として、外務大臣も、ある報道によると、今月下旬以降、訪米して、日米韓外相会談を開催する方向で調整している、そういう報道もあるんですが、挑発を開始し始めた北朝鮮に対しまして、日米韓の三国がどのように政策を調整して緊密な連携をされていくつもりなのか、外務大臣の見解を伺いたいと思います。

#20
○遠藤政府参考人 お答え申し上げます。
 委員御指摘のとおり、日米韓三か国の連携、極めて重要でございまして、御案内のとおり、先般の日米外相会談あるいは日米2プラス2の共同発表では、日米韓三か国の連携が北朝鮮対応等やインド太平洋地域の安全、平和、繁栄にとって不可欠であるということが確認されております。また、その後行われました米韓の2プラス2でも、日米韓三か国の協力の重要性が確認されたものと承知をしておるところでございます。
 先般の弾道ミサイルの発射に際しましても、日米あるいは日米韓三か国でも緊密に連携をしておるというところでございます。
 また、御指摘のとおり、近く日米韓の国家安全保障担当補佐官の協議も予定されております。
 今後とも、日米、日米韓三か国で緊密に連携いたしまして、また、中国、ロシアを始めとする国際社会とも協力しながら、関連する国連安保理決議の完全な履行を進め、北朝鮮の非核化を目指していきたいと考えております。

#21
○茂木国務大臣 ブリンケン長官とは、先日、ブリンケン長官が初の外遊先として日本に来られたとき、日米外相会談におきまして、今後も緊密に連携を取っていきたい、次回は、コロナの状況と諸般の情勢が許せば、できるだけ早いタイミングで今度は私がワシントンの方を訪問したい、こういったことで一致をいたしております。ただ、日程については、決まった段階で発表させていただきたいと思います。

#22
○佐藤(茂)委員 コロナの状況もありますけれども、技術的にはオンラインの会議もできますけれども、やはり是非対面で率直な政策のすり合わせ、時々刻々情勢というものもこれから動いていくでしょうから、緊密に連携を取っていただきたいなというふうに思うわけでございます。
 あと、今日もう一つ大きなテーマとして、平和安全法制施行五年のことを受けまして、何点か、今日は防衛副大臣にも来ていただいておりますので、お聞きをしたいと思います。
 三月の二十九日で平和安全法制が施行五年を迎えました。私も、当時、与党PTの一員としてこの関連法案の取りまとめの議論に関わらせていただいたことを思い出しております。平和安全法制というのは極めて広範な分野を対象としておりますけれども、特に、日米同盟はかつてないほど強固になり、抑止力、対処力の向上も図られていると思っております。
 具体例として、自衛隊が平時からアメリカ軍の艦船や航空機を守る武器等防護の件数が伸びているというようにも伺っております。これは、自衛隊法九十五条の二というのが新たに設けられまして、共同演習など日本の防衛に資する活動に従事する外国軍部隊の艦艇や航空機といった武器などを防護するために、自衛隊が武力行使に至らない範囲で武器を使用できる、こういう条文がきちっと整備されたわけでございますが、今申し上げました平和安全法制で可能になった任務で、この武器等防護の五年間の実績はどのようになっているのか。また、武器等防護に限らず、法施行の実績、ほかの法施行の実績も含めて、平和安全法制施行による五年間の実績と法制の意義について防衛省としてどのように認識されているのか、副大臣に御答弁いただきたいと思います。

#23
○中山副大臣 佐藤先生、ありがとうございます。
 いかなる事態におきましても、国民の命や平和な暮らしを守り抜くことは、政府の最も重い責任でございます。
 二〇一五年に成立した平和安全法制によりまして、日米同盟はかつてないほど強固となりました。また、抑止力、対処力も向上しております。このことは、地域の平和と安定にも寄与していると考えております。また、国際社会の平和と安定により積極的に貢献を更に強くできるようになってきたということでございます。
 御指摘の法律施行後、必要な教育訓練を積み重ねつつ、平和安全法制に基づく任務の実績、例えば、米軍等の武器防護の実績につきましては、二〇一七年に二件、一八年に十六件、一九年に十四件、二〇年に二十五件、合計五十七件の警護を米軍に対して実施をしてきております。
 また、日米同盟の信頼性、抑止力というのが更に向上しているものと評価をしております。また同時に、一六年の十一月の、南スーダン派遣施設隊第十一次要員に対する、いわゆる駆けつけ警護や宿営地の共同防護といった新たな任務の付与、それから、先生からお話のありました自衛隊法九十五条の二の規定に基づく米軍等の武器防護等、米軍に対して、先ほど来申し上げているような、二〇二〇年は過去最多となる二十五件の警護を実施をし、オーストラリア軍への警護任務実施に向けた調整を進めているほか、日米ACSAの下、自衛隊法第百条の六に基づき、米軍に対する物品役務の提供を実施しております。
 最後に、一九年四月に、シナイ半島でエジプト・イスラエル間の停戦監視等を担う多国籍部隊・監視団、いわゆるMFOに対して、国際平和協力法に基づき、国際連携平和安全活動として陸上自衛官二名を司令部要員として派遣もいたしております。
 以上でございます。

#24
○佐藤(茂)委員 今、中山副大臣が最後に述べられたMFOについては、この平和安全法制がなければ参加することができなかった非国連型の国際貢献でございまして、なかなかPKO自体が日本の参加が非常に難しい情勢が多い中で、この取組も是非しっかりと継続して取り組んでいただきたいなというふうに思うわけでございます。
 それで、次に、外務大臣にお聞きをしたいんですけれども、日本を取り巻く安全保障環境、非常に厳しさを増す中で、まずは、外交努力を重ねて、日本や地域あるいは国際の平和と安定に努めることが必要であることは当然でありますけれども、その上で、今防衛副大臣にも答弁いただきました平和安全法制によって、自衛隊の役割を幅広く強化して、日米同盟を強固にし、さらには国際の平和と安定に貢献できる法整備をしたことというのは、日本の外交上も極めて大きな影響がこの五年間あったのではないかというように考えるんですが、更にこれから同盟関係を重視するバイデン政権になった後も、日米同盟を強固にし、地域や国際の平和と安定に寄与するものと考えるんですが、外務大臣は平和安全法制の五年の実績と意義についてどのような見解を持っておられるのか、伺いたいと思います。

#25
○田島政府参考人 お答えいたします。
 今防衛副大臣がお答えになったことと繰り返しではございますけれども、いかなる事態においても国民の命や平和な暮らしを守り抜くことは、政治の最も重い責任でございます。
 二〇一五年に成立した平和安全法制によって、米軍との連携がより緊密に行えるようになったこともあって、日米同盟がかつてないほど強固になって、抑止力、対処力も向上しております。このことは、地域の平和と安定に寄与しているというふうに考えます。
 外務省としては、引き続き、国家安全保障局や防衛省と緊密に連携しながら、平和安全法制の効果的な運用に取り組み、いかなる事態についても、国民の命と平和な暮らしを守るべく、緊張感を持って、対応に万全を期してまいりたいと存じます。

#26
○茂木国務大臣 日米同盟、様々な要素によって構成されるわけでありますが、この平和安全法制の制定、そして実際にそれに伴う様々な運用によって、日米間での安全保障面も含めた情報のやり取りを始め、非常に緊密な形が取れるようになったと考えております。
 そして、今、日米同盟は、日米二国間の同盟ではなくて、地域そして世界の平和、安定、繁栄のコーナーストーン、礎になっているわけでありまして、そういった意味からも、この五年間、日米同盟というのは間違いなく強化をされ、そしてまた世界に貢献できる、こういう形になってきていると思っております。

#27
○佐藤(茂)委員 大変丁寧な御答弁をありがとうございました。
 以上で質問を終わらせていただきます。

#28
○あべ委員長 次に、岡田克也君。

#29
○岡田委員 立憲民主党の岡田克也です。
 今日は、日米関係、あるいは米国の外交、安全保障政策ということで質疑をさせていただきたいと思います。
 まず、三月三日の国家安全保障戦略の暫定的な指針、ここに、今までにない、かなり思い切ったことが盛り込まれているなというのが私の印象であります。
 とりわけ二つのこと、一つは、現状認識として最後に出てくるわけですけれども、世界は転換点にある、ナショナリズムの高まりや民主主義の後退、権威主義国家との競争が新たな脅威をつくり出している、そういう認識に立って、民主主義的価値の実現の重要性というものを正面からうたった。そしてもう一点は、同盟であります。NATO、豪州、日本、韓国との同盟は、米国の最大の戦略的資産であると。公平な責任分担を強調しています。
 この二点が私は非常に特徴的で、そして、具体的には中国の問題が様々指摘されているわけですが、この暫定的な指針、やがては本格的な指針になる、そういう意味でも、今、日本の考え方を示すことも非常に重要だと思いますが、外務大臣は、まず、この暫定的な指針について、どういう考え方、印象をお持ちでしょうか。

#30
○茂木国務大臣 三月三日、ブリンケン国務長官の外交演説でも、脅威にさらされている民主主義の刷新、これが最優先課題の一つに挙げられているところであります。
 バイデン政権になって二か月少しがたとうとしているところでありますけれども、例えば、日米同盟を重視する、こういった姿勢は変わっていないと思いますが、トランプ政権、その中でもやはりアメリカ第一主義というのを掲げて、様々な問題への対処もどうしてもマルチよりもバイを選好する、こういう形であったのに対して、バイデン政権、同盟の再構築、こういったことも冒頭から強調しているところでありまして、価値観を共有する同盟国、同志国、この結束によって国際社会に正しいメッセージを打ち出し、また、力による一方的な現状変更等々を取る国に対して毅然として対応していく、こういう姿勢を示していると思っております。
 この点に関しましては、まさに、自由で開かれたインド太平洋を始め、我が国がこれまで提唱してきた考え方と完全に一致する考え方だ、しっかり連携しながら取り組んでいきたいと思っております。

#31
○岡田委員 ちょっと皮肉な言い方をしますと、トランプ大統領の時代、今大臣も御指摘のように、基本的にアメリカ・ファースト、外交交渉もディール、取引だと。同盟軽視、日米同盟はともかくとして、NATOなどは非常に軽視をしていた。そのトランプ大統領の時代に、各国の中ではうまくやってきたし、そして、そのトランプ大統領の路線についてあえて異を唱えることもなく、うまくやってきた。このアメリカが、大統領が替わって方針が全く変わった。またこれでうまくやっていく。ちょっと情けなくありませんか。

#32
○茂木国務大臣 私は、そうは思っておりません。日米同盟、日本にとっても極めて外交、安全保障上の基軸になるものであります。これをしっかりと確保しながら日本外交を展開するということは極めて重要だと思っております。
 確かにトランプ大統領、様々な国から見ると、なかなか、どういう形で連携していくというのが難しかった大統領である、そういう側面もあると思いますが、安倍総理そしてトランプ大統領の間は個人的な信頼関係もありますし、こういった日米同盟の重要性については完全に意識が一致する中で、共同で対処すべき問題、これには対処をしてきた、こんなふうに今考えているところであります。
 なかなか、日本が、例えばアメリカとNATOの関係をどうするかということについて主体的に取り組むというのは難しいんだと思います、それはどう考えても。それは岡田委員も一致をしていただけるのではないかなと思っております。
 一方で、バイデン新大統領になりまして、まさに同盟を重視すると。そこの中でも、ブリンケン長官、オースティン長官が最初の訪問先として日本に来る、そして、四月には菅総理が最初の首脳としてワシントンでバイデン大統領と会う、こういった形で外交がスタートをしていく。
 これは、それだけ、トランプ政権の時代もそうでありましたけれども、バイデン政権においても、日米同盟の重要さ、また、日本と連携して様々な課題、これは単に自由で開かれたインド太平洋だけではなくて、気候変動の問題にしてもそうでありますし、またコロナの問題にしてもそうでありますが、そういったことに取り組んでいきたい、こういうアメリカ側の姿勢でありまして、ザ・フィーリング・イズ・ミューチュアル、思いは一緒だ、こんなふうに思っております。

#33
○岡田委員 アメリカの大統領ですから、そことうまくやっていくということは日本の国益を考えれば必要な場面もありますが、ただ、そのアメリカの大統領が替わって言っていることがほぼ百八十度変わってしまったときに、前もうまくやっていました、今回もまたうまくやっていきますというのは、私は、少しさめた目で見れば、決して尊敬を世界から受ける、そういう国じゃないというふうに思います。
 バイデン大統領、あるいはこの暫定指針の中で、民主主義の価値を実現することがとても大事だと主張していますけれども、今までのトランプ大統領とうまくやってきた日本がその考え方にすんなりと移れるのかどうか、少なくとも世界はそういうふうに見ているのか。そのときそのときに応じて合わせていくだけの国じゃないか、そういうふうに私は見られても仕方がないというふうに思います。
 そこで、四月九日とされています、日米首脳会談の予定をされていますが、ここで菅総理が何を述べるのかというのは非常に大事だというふうに思います。
 もちろんインド太平洋のことも大事です。しかし、やはりこの基本的な価値観のところ、民主主義の重要さというものを、首脳同士ですから、まずしっかり共有するということが私は最初になければならないというふうに思いますが、そういう方向で調整されていますでしょうか。

#34
○茂木国務大臣 まず、日本が現在世界でどう見られてきているか。適切な例えかどうか分かりませんが、決して日本が、誰に対してでも調子がいい、言ってみると、昔の喜劇映画で出てきた植木等みたいな感じで見られているということはないんだと思います。
 例えば、トランプ政権の時代はG7も相当苦労しました、共同声明を出したり。そのときに、やはり安倍前総理が間に入って、どうにかメルケルさんとトランプ大統領、トルドー首相とトランプ大統領、その間をまとめる。一体シンゾウはどう思うんだという発言があって、どうまとめるという形でまとめてきたということで、一つの存在感があった。
 また、バイデン大統領になったときは、今度は同盟関係を重視する、そして、その同盟関係の中心にあるのが日本である、このように考えておりまして、決して日本に対する世界の見方というのが、あっちを向けばこっちを向く、こういう形ではなくて、それだけ日本の存在感というのが、トランプ大統領の時代も、またバイデン大統領の時代も、性格は変わるにしても、そのプレゼンスの高さというのは私は変わっていないんだなと思っております。
 そんな中で、最初のアメリカとの首脳会談、日本が行う、日米首脳会談ということになるわけでありますけれども、ここで、先日、日米外相会談、2プラス2、進めてまいりました。
 恐らく、バイデン政権の一つの特徴というのは、トランプ政権のときは、例えば北朝鮮との間でもすぐにトップ会談に行く、こういうあれでしたけれども、ステップ・バイ・ステップ、一つ一つ積み上げながら成果を上げていく、こういう方向性、そういうアプローチを重視しているんだと思っておりまして、先日の日米外相会談そして2プラス2、こういった成果も踏まえて、日米同盟の強化であったりとか、自由で開かれたインド太平洋の実現、新型コロナ対策、気候変動、こういった課題について幅広く日米の連携と協力を更に深める機会になると考えております。
 相当、先日の日米外相会談そしてまた2プラス2、共同発表を御覧いただいても、今までになく踏み込んだ表現もしております。それだけ相当突っ込んだ議論もしているわけでありまして、それを踏まえて、大きな方向性、首脳間で打ち出してもらえるのではないかな、このように考えております。

#35
○岡田委員 これからのバイデン政権が、ステップ・バイ・ステップなのか、それともトップダウンなのか、私は大臣とはちょっと認識を異にするんですけれども。今の布陣を見ても、やはりバイデン副大統領時代の一緒にやってきた仲間がそのまま移行しているということを考えると、やはり相当大統領の意向というものが中心になって動いていく、そういう政権じゃないか。積み上げ式というよりは、大統領を中心に、国務長官やその他、それを構成する、外交を構成する人たちがまずしっかりと引っ張っていく、必ずしも積み上げ方式じゃないような、そういったやり方ではないかというふうに思いますが。
 大臣、一つお聞きするんですが、首脳会談に同行されないという話も聞きますが、もしそうだとすれば、なぜ行かれないんですか。

#36
○茂木国務大臣 まず、トップダウンとボトムアップに対する認識、いろいろな言葉の使い方があると思うんですが、例えば、本当に現場から積み上げて、トップに上がってトップが判断する、こういうボトムアップというのもあると思いますけれども、私、決してボトムアップという言葉を使っていません。
 チーム・バイデンとしていろいろなことを決めていく、そこの中では、当然、トップであるバイデン大統領の最終的な方向性というのが重視されながら、では、どういう動き方で始まっているかというと、いきなりトップ会談というよりも、一つ一つ積み上げていく、こういうアプローチになるのではないかな、こういった意味で申し上げたところでありまして。
 その意味で、既にブリンケン国務長官とは二度の電話会談、最初の電話会談は初日でした。最初に、朝、電話がかかってきまして、すぐにでもやりたいという話で、日本と最初にやりたいんだということで、電話会談もやりました。そして、最初の訪問先として日本にお越しになられた。そこでかなりな議論をした上で、総理がアメリカに行かれる。
 恐らくそれほど時間を置かずに、様々な、今度は大きな方向性、これで一致した上での具体的な詰めというのが出てまいります。そこはしっかり私の方で、ブリンケン長官との間で詰めていかなければいけないと思っております。

#37
○岡田委員 なぜ行かれないのかという質問に対して、お答えをいただいていないんですが。

#38
○茂木国務大臣 一つは、今コロナ対応というのもありまして、できるだけ少ない、実務的にいいますと少ないメンバーで訪米をするというのが一つであります。
 もう一つは、もちろん、これは委員会でお決めいただいたりすることでありますけれども、なかなか、外務大臣としてできる限り海外には出たいと思っておりますが、国会審議等々の日程、こういったものも考えながら活動していかなければいけないかなと思っております。

#39
○岡田委員 国会のことは御相談いただければ、我々も協議はできると思いますが。
 今までの常識というか慣行でいうと、首脳会談のときに外務大臣は基本的には同席しないということだと思うんですね。たまたまその場にいればともかくとして、わざわざついていくようなことはしない。私のときもそうでした。ただ、菅(かん)総理が初めて就任されてサミットがあるときは、私、手を挙げてついていきました。心配がありましたから。
 今回も、菅(すが)総理は総理としての初めての首脳会談で、それがアメリカのバイデン大統領。私は、かなりリスクもあると思うんですね。形だけじゃなくて、やはりバイデン大統領はその場でいろいろなことをおっしゃる可能性もある。でき上がったセレモニーじゃないというふうに思います。
 そういうときに、やはり外務大臣がいて支えるということは、私は必要なことじゃないかと。ぎりぎりの場合に、首脳会談ですから首脳間で話をするわけですが、事務方は話はできないと思います。そのときに口を挟んで発言することはできないと思いますが、大臣であれば発言はぎりぎりできると思うんですね。そういう場面だってあるかもしれない。
 そういう意味では、私は是非、首脳会談に同行されることをお勧めしますが、いかがですか。

#40
○茂木国務大臣 貴重な御意見であると思っておりますし、できる限り外遊等、外交活動を野党の皆さんも優先していただける、大変心強いなと思ったところであります。
 今、日米首脳会談について相当な詰め、もう日米外相会談から始まりまして、行っております。そういった中で、当然いろいろなシナリオといいますか、あれも想定をしながら進めるということになっています。
 今、大きな対立というのはないのは間違いないところであります。そこの中で、もし細かい点で詰めが残るということであったら、その次の段階の外相会談でそこはしっかり詰めれば、十分私はできるのではないかなと思っておりまして、大きな方向性が一致するということは十分可能であろう、そんなふうには考えております。

#41
○岡田委員 私は、やはり日米のスタートですから、ある意味では枠組みを決める、そういう場面ですから、大臣にもう一度考えていただいた方がいいのではないかと申し上げておきたいと思います。
 さて、暫定指針の中の中身について少し議論したいと思いますが、まず中国であります。
 かなりのことをこの暫定指針は言っていますよね。中国指導者が多くの分野で不当な利益を追求し、攻撃的、強制的な行動を取り、開かれ、安定した国際システムの規則、価値観を毀損していると。中国指導者がで始まるというのは、ちょっと私は異例ではないかと。中国がとかいうなら分かりますが、かなりこれ、個人を批判しているというふうに取られても仕方がない。そういったことだと思います。
 そして、その後行われた米中の外交トップ会談も、冒頭は激しいやり取りになったということで、メディアも入った中でそういったやり取りが行われました。
 大臣にお聞きしたいのは、米中間の話合いというのは、もちろん基本は、民主主義の価値とか、そういったものがありますので、越え難い対立というのはあるわけですが、そうはいっても、私は、このトップ会談の終わった後の反応などを見ていると、かなり突っ込んだ議論が行われたんじゃないか、対立ばかりではなくて、中身のある議論が行われたんじゃないかというふうにも思うんですが、そこはどういうふうに理解しておけばいいんでしょうか。米中の話合いですね。

#42
○茂木国務大臣 アラスカでの会談、冒頭部分は映像にも映りましたので、どういう発言があったか、こういったことについては岡田委員も御案内だと思います。
 その後も相当の時間をかけて、二日間にわたって議論が行われたわけでありますが、その詳細について私の方から申し述べるのは差し控えたいと思いますが、米中の双方が、様々な問題に対するお互いの立場、さらには相手に対する見方、これを率直に述べ合った、これが先日のアラスカでの米中会談の概要であったと考えておりまして、では、今後、米中間でどのような議論が進むのか、ここについても、若干、この進め方を定例化するのか、そこまでは決められないというのか、そこでも意見が実際には分かれているところでありまして、現時点で予断を持ってお答えするということは難しいのかなと思っております。
 アメリカも、基本的に中国は競争相手である、しかし適切な場合には協調もしていく、さらには必要な場合には敵対もしていく、こういう関係として見ているわけであります。
 そういった中で、これはアメリカだけではないんですが、様々な国が、中国とは特に経済面では深い関係を持っている。さらに、今後、気候変動問題等々を考える上では、最大のCO2排出国である中国が何もしなかったら、地球温暖化、この気候変動の問題は解決できないわけでありまして、当然、中国にも大国としての責任というのは果たしてもらわなければならないと考えております。
 ただ、経済の問題がある、若しくは気候変動で協力をする、だからといって、法の支配であったりとか、基本的人権の尊重であったりとか、航行の自由であったりとか、こういう基本的な価値で譲ることはできない。少し協力してくれたから若干目をつぶりましょう、そういうふうにはならない問題だ、ここはきちんと切り分けながら考えていく必要がある、このように考えておりまして、この認識は日米で完全に一致していると思っております。

#43
○岡田委員 日本にとっても、安全保障上の脅威であり、同時に経済的には強い相互依存関係にある中国との関係をどういうふうに形作っていくかというのは、恐らく日本外交の最大の課題の一つであることは間違いないというふうに思いますが、今、大臣、経済の問題と、そしてそういった法の支配とか民主的な価値、これは完全に切り分けてという合意が日米間であるんだというお話ですが、現実に、これを切り分けることがなかなか難しい場面もあると思うんですね。
 例えば、経済制裁をそういう人権侵害に対して科すということは当然あり得るわけだし、中国側も逆に、私も経験がありますけれども、日中間で何か重大なもめごとが起こると、突然レアアースが来なくなるとか、日本の経済活動に対して、例えば人が拘束されるとか、いろいろなことが起きたりする。お互いにそうきれいに切り分けられないところがあるからこそ難しいと思うんですが、そこのところ、日米間で、今回の外相会談では議論になったんでしょうか。どういう議論があったんでしょうか。

#44
○茂木国務大臣 様々な議論をしております。経済というのは、もちろんなかなか一くくりにはできない部分がありまして、本当に単純なビジネスとしての経済というのもあるわけでありますし、一方で、かなり経済安全保障に近い分野、これも出てくるわけであります。これは、サプライチェーンの問題等々も関わってくる問題であります。
 経済も一くくりにはできない、そういった中で、例えばこういう問題についてはこう考える、そういったことも含めて議論をさせていただいておりますが、どの問題についてどういう議論をした、これにつきましては、まさに外交上のやり取りでありまして、今後の様々な対応にも関連しますので、そこは控えさせていただきたいと思います。

#45
○岡田委員 米中間で軍事的なバランスが崩れつつある、これは、例えば、インド太平洋軍のデービッドソン司令官の上院軍事委員会の公聴会などでも述べられた話でありますが、そういった軍事バランスが次第に中国側に有利になりつつあるという認識は、大臣は共有しておられますか。

#46
○市川政府参考人 お答えいたします。
 米中の軍事バランス、我が国の安全保障に極めて重要な影響を持つということで、私ども、日米間、外務省、防衛省、国務省、国防省、関係省庁の間で、常日頃から緊密に意思疎通あるいは分析をしておりまして、その詳細はつまびらかにするのは控えさせていただきたいと思いますが、いずれにしましても、日米同盟の抑止力そして対処力、こういうことを高めて日米同盟を一層強化していくということで、日々議論しているところでございます。
 以上でございます。

#47
○岡田委員 まあ、お答えになりたくないという答弁だったと思いますが、このデービッドソン司令官は、公聴会の中で、沖縄からフィリピンを結ぶ第一列島線に地上配備型ミサイルを構築する構想ということを言われまして、米国の議会の中でもその議論が行われているということです。
 私は、この延長線上に、沖縄からフィリピンと言っていますが、沖縄というよりは日本と言った方がいいかと思いますが、日本のどこかに、在日米軍基地に中距離ミサイルを配備するなり、あるいは移動式ミサイルを装備した部隊を配置する、そういったことが求められる場面が近い将来来る可能性が高いというふうに考えておりますが、大臣の認識はいかがですか。

#48
○茂木国務大臣 日米同盟、今、米側から何かを要求されて日本がそれに応えるという関係ではなくて、これはホスト・ネーション・サポートの議論のときにもさせていただいたと思うんですけれども、日米双方で同盟強化に向けて自らどういう役割をお互いが担っていくのか、主体的にそれぞれ考える問題だと思っております。
 その上で、地上発射型の中距離ミサイルについては、米国から、直ちに配備する状況にはなく、また、具体的な配備先についても検討は行っておらず、さらに、どの同盟国に対してもその受入れや配備に関して打診を行っていない、こういう旨の説明を受けているところであります。
 今後、米国そして中国の軍事バランスがどうなっていくか。恐らく、以前と比べるとこの差というのは縮まってきている。さらに、例えば、それぞれの、局地的といいますかスポット的に見るとどうなのかという問題があります。では、中国のA2ADに対してどこまで対処できるか。それぞれの問題というのはあるわけでありますけれども、どこでどうなっているか、これはまさに安全保障上の機微に関わる問題だと思っておりますけれども、全体的な抑止力、拡大抑止、こういったところできちんと歯止めがかかる、こういう体制をつくっている、そのように考えております。

#49
○岡田委員 大臣が今述べられたアメリカの見解というのは、トランプ時代の国防長官の発言じゃないですか。大統領が替わってからも、閣僚なりそれなりのレベルの人が同じ発言をしていますか。確認します。

#50
○茂木国務大臣 別に誰かの発言をなぞって言っているわけではありません。一般的な認識として私は申し上げたわけでありまして、誰かが言ったことを引用したということではありませんし、私が言ったことをアメリカの例えばブリンケン長官、オースティン長官が言っていない、だから問題だということにもなるとは思っておりません。

#51
○岡田委員 現時点で公式には言ってきていないかもしれませんが、やがてそういうことになるんだろう、そういう発言が示されることになるんだろうというふうに私は思います。
 同様に、安保法制によって、存立危機事態とか重要影響事態ということになれば自衛隊が一定の役割を果たす、存立危機事態であれば武力行使も含まれる、重要影響事態の場合には後方支援、こういう形ができております。
 例えば、台湾海峡の平和と安定の重要性というものをさきに2プラス2で確認されていますが、そういった台湾海峡有事の際に、日本の自衛隊が一定の役割を果たす、あるいは後方支援を行う、そういったことは法制上は可能になっていますが、大臣はそういったことについてどう考えておられますか。そういう場面があるというふうにお考えですか。

#52
○田島政府参考人 お答えいたします。
 存立危機事態や重要影響事態が認定された場合の自衛隊の対応については防衛省からお答えいただくのが適切かと思いますが、その上で申し上げますと、いかなる事態が重要影響事態や存立危機事態に該当するかについては、実際に発生した事態の個別具体的な状況に即して、政府が全ての情報を総合して客観的、合理的に判断することになるため、一概にお答えすることは困難であります。
 両岸関係について申し上げれば、経済分野を中心に深い結びつきを有している一方で、その軍事バランスは確実に変化しております。我が国として、台湾をめぐる問題が当事者間の直接の対話により平和的に解決されることを期待しており、最近の動向を含めて、関心を持って注視しております。
 こうした観点を踏まえて、先般の日米2プラス2においては、米国と台湾海峡の平和と安定の重要性について改めて確認いたしました。

#53
○岡田委員 どういう場合に重要影響事態あるいは存立危機事態に当たるかというのは、それはそのときの政府あるいは日本の判断だというのはそのとおりでありますが、法律上、そういう事態に当たれば自衛隊を出す、一定の役割を果たすということは可能な、そういう法制を作ったわけですね、今の与党が、自民党と公明党が。ということは、米軍としてはその法制があることを当然前提にして、あるいは期待をして様々なことを求めるということになる。
 先ほど、公明党の委員の方が日米同盟の重要さとか今までの実績とかを言われましたが、最後は、でも、それの法律に基づいてやることをやらなきゃいかない場面が来るんだということは分かった上で、覚悟をした上でこの議論をしていかないといけない問題だと思うんですね。だから、私たちはこの法制には反対しました。でも、今ある。そして、日米同盟を更に深める議論をしている。ということは、場合によってはそういうことが起こり得るということ。私は、そのことをやはりもっと大臣は、そして日本国政府ははっきりと述べるべきだというふうに思うんです。法律を作った責任があります。いかがですか。

#54
○茂木国務大臣 法律、確かに作りました。そして、重要影響事態、存立危機事態、これが起こり得る、可能性は別にして、起こり得る。ただ、そうなった場合に誰が影響を受けるのか。我々としては、我が国の国民の生命や財産を守らなきゃならない。何か全く違ったところで起こっている事態ではないわけでありまして、こういった、我が国の存立に危機が及ぶ、様々な影響が及ぶ、こういう事態に対処する上で、日本としてどういうことができるのか、日米間でどういうことができるのか、こういう法的な組立てであるというふうに考えておりまして、基本は、やはり日本として、国民のために、我が国の領土、領海、領空を守るために何をするかという観点に対して法整備を行っている、このように考えております。

#55
○岡田委員 この法律を作ったことを安倍総理はかなり誇っておられましたが、米国も、法律を作った以上はかなりやってくれるんだろうというふうに、過剰な期待になっていないことを私は非常に気にしているところであります。
 では、残りの限られた時間ですが、ポイントだけ。
 まず、北朝鮮の問題ですが、今いろいろと議論をしているところだと思いますが、私は、二〇一八年六月の米朝首脳間のシンガポール合意、これの取扱いをどうするかというのが一つのポイントだというふうに思います。
 この中で、新たな米朝関係の構築、朝鮮半島の恒久的、安定的平和体制の構築、それから朝鮮半島の完全な非核化などが確認をされています。両国の、アメリカと北朝鮮のトップが会って、そしてこの合意をしたということは、私は一つの成果だというふうに思います。
 これを否定するところからスタートするのか、それとも、これを前提として米朝間で議論をしていくべきか。私は前提とすべきだというふうに考えますが、日本として、どういうお考えをお持ちなんでしょうか。

#56
○茂木国務大臣 アメリカは今、バイデン政権、まさに北朝鮮政策、レビュー中であります。そして、二〇一八年のシンガポール合意、重要な合意だと考えておりますけれども、これは合意でありますから、一方がやります、合意に従いますと言っても、もう片っ方がそれに乗らないということであったら、その合意というのは残念ながら履行できない部分もあるわけであります。
 単にアメリカで政権が替わったということではなくて、二〇一八年以降の金正恩委員長の様々な言動であったりとか、また北朝鮮の動き、こういったものも見極めながら判断していく、こういう問題になっていくのではないかなと思います。

#57
○岡田委員 北朝鮮は注意深く、アメリカに対してはこの合意の範囲の中で動いているというふうに私には思えるわけです。
 ハノイでの二回目の会談では、米朝首脳会談は決裂しましたが、ここでかなり中身が議論されて、まあ、お互いの言っていることは少し食い違うんですが、もちろん、国連の経済制裁を全面解除するなどということはできないことだというふうに私も思いますが、やり取りがあって具体的交渉が始まったということは注目すべきで、私は、これからアメリカが中心になって、日本や韓国がそれを支える形で北朝鮮と交渉していく、そういった可能性はあるのではないかというふうに思っておりますが、大臣の御見解はどうでしょうか。

#58
○茂木国務大臣 まず、北朝鮮の非核化を進めるということで、これは日米韓だけではなくて、中国も含めてその目標というのは共有していると考えております。
 問題はその進め方ということでありまして、例えば、行動対行動、こういうアプローチで本当に実際に非核化がなし得るかというと、今、残念ながら、そこで大丈夫ですよと言える状況には私はない、こんなふうに思っておりまして、完全に非核化に至ります全体のプロセスといいますか、このパッケージ、これをまずどういうものなんだということをしっかり決めてから物事を動かす、こういう手順が必要である、こんなふうに思っております。

#59
○岡田委員 是非、そこのところを日米韓でよく協議をして、すり合わせをしてもらいたいというふうに思っています。
 最後に、大臣は、韓国との関係、これは極めて重要だし、恐らく日米の外相会談でも実はかなり言われたんじゃないかと思います。少なくとも、日米韓三か国は、インド太平洋地域の安全、平和、繁栄にとってその協力が不可欠だというふうに2プラス2でも述べています、共同発表です。
 韓国で新しい外相が二月八日に選任されて、大臣、電話会談されていますか。あるいは、直接お会いになるという予定はないんですか。
 私は、米も含めた日中韓で会う、その前にやはりしっかりと対話をしておくべきだ。もちろん、相入れないものはたくさんある。しかし、先ほどの北朝鮮の問題、中国の問題、そういうところで、やはり日韓がコミュニケーションがしっかりできていない、少なくとも閣僚のレベルでできていないということは、私は大きく国益を損ねていると思いますが、いかがでしょうか。

#60
○あべ委員長 申合せの時間が経過しておりますので、御協力いただきます。

#61
○茂木国務大臣 先般の日米2プラス2、それから米韓の2プラス2、いずれの共同発表においても、日米韓三か国の協力の重要性に言及しております。
 日韓関係も重要な二国間関係だと思っております。今、これが非常に厳しい状況にある。是非、韓国側に国際法違反の状態を是正するような対応を求めたいと思いますし、そのための外交ルートでの意思疎通、これは継続していきたいと思っております。

#62
○岡田委員 大事な問題が残されていることは事実ですが、だからといって、この日韓の関係が現状でしっかりすり合わせもできないということであると、それは大きく国益を損ねている、早く外相会談をやるべきだと申し上げておきたいと思います。
 終わります。

#63
○あべ委員長 次に、阿久津幸彦君。

#64
○阿久津委員 立憲民主党の阿久津幸彦でございます。
 私からは、本日、ミャンマー問題を中心に質問させていただきたいと思っております。
 一昨日、超党派の我が国のミャンマーの民主化を支援する議員連盟と、ミャンマー国民民主連盟、NLDの国会議員で構成される連邦議会代表者委員会、CRPHメンバーとのオンライン会議に、私もオブザーバーとして参加をさせていただきました。
 また、昨日は、ミャンマーのヤンゴンに住む複数名の在留邦人の方ともオンライン会議で、彼らはある意味危険を承知で出演してくださったわけですけれども、オンライン会議で私と話をすることができました。
 私なりの情報も織り交ぜながら、大臣と意見交換を率直にさせていただければありがたいと考えております。
 ミャンマー情勢は日に日に厳しさを増しているということは、大臣もいろいろな場面で何度もおっしゃっている認識だと思うんですけれども、最新のミャンマー情勢への茂木大臣の受け止めを聞かせていただければと思います。

#65
○茂木国務大臣 二月の一日にミャンマーでクーデターが発生をして二か月以上がたつというところでありまして、平和的なデモに対する暴力行為、残念ながら、鎮静化に向かうのではなくて、より過激化している、こういう状況だと思っております。
 三月の二十七日、国軍記念日、ここでもお話ししたかもしれないんですが、一つやはりこのタイミングというのは注意をしなければいけないということをずっと私は申し上げてきたんですが、残念ながら、二十七日に、国軍、警察、各地で市民デモに対して実弾等で大規模な鎮圧を行いまして、現地報道では少なくとも百十四人が死亡し、これは、クーデター発生後、一日では最も多い数字になったと承知をいたしております。
 改めて、これまでにお亡くなりになった皆さんに心からお悔やみを申し上げ、多くの御家族の皆さん、そして関係者の皆さんにもお見舞いを申し上げたいと思っております。
 こういった状況を受けまして、その翌日、三月二十八日に、クーデターの発生した二月一日に続いて二回目の外務大臣談話を発出したところであります。また、三月二十七日には、日本を含みます各国の参謀長等によります共同声明も発出いたしました。
 詳しい内容は申し上げませんが、外務大臣談話でも、日本政府は、国際社会の度重なる呼びかけにもかかわらず、ミャンマーで多数の死傷者が発生し続けている状況を強く非難をしております。ミャンマー国軍、警察による市民への発砲や被拘束者に対する非人道的な扱い、報道活動に対する厳しい取締り、これは、民主主義の重要性を唱えるミャンマー国軍の公式発表と矛盾する行動であると考えております。
 また、今、少数民族、これに対する様々な攻撃というのも行われておりまして、どういった形でまず事態を鎮静化させていくか、その方向に持っていくか、これが極めて重要であると思っております。同時に、対話の糸口というのを探っていかなければならないと思っております。
 海外との対話、それも大切なことでありますので、阿久津先生始め御尽力いただいていることに対して感謝を申し上げますが、恐らく最終的には、ミャンマーの国内において対立する人たちの対話というのを行うことによって、どういう解決の着地点が見出せるのか、こういった方向性を見出し、それを国際社会で後押しをしていく、こういう方向が必要だと思っております。
 鎮静化をしながら対話、こういったものをどう見出していくか。なかなか難しい問題だと思いながら、日本としても、恐らく、ASEANの国々はそれぞれがパイプを持っているわけでありますけれども、それ以外では一番これまでもミャンマーの民主化プロセスに対して大きな支援をしてきた国でありまして、これは、政府だけではなくて、民間も含めて様々なチャネルを持っております。そういったチャネルも生かしながら、今申し上げたような方向に向けて、働きかけであったりとか、またいろいろな形のやり取りといったものを続けていきたいと思っています。

#66
○阿久津委員 ありがとうございます。
 大臣の言葉尻を捉えるつもりはないんですが、市民のデモに向かって国軍が攻撃をしたという認識があると思うんですけれども、どうも現状は更にエスカレートしている。つまり、デモ隊に向けて、それを排除するという行為を超えて、ピンで市民、国民に銃口を向けて殺りくを繰り返しているというふうに捉える方々が現地の声を聞くと多いんですね。
 それで、無抵抗の市民に銃口を向け殺りくする、逃げ惑う少数民族を追いかけ空爆する、その中には子供たちも含まれ、これは一部日本でも報道されているとおりでございます。
 基本的に、市民の側は、現状は無抵抗で無服従、せいぜいヘルメットをかぶったり、何か、ちょっと傘を持ったり、そのぐらいはあるかもしれないんですけれども、ほとんど無抵抗な状況なので、ちょっと心配する状況もあるんです。
 それは、軍の中にも、どうもこれをよろしくないと思っている勢力も当然いるんだと思うんです、そういう人たちとあるいは結びついて、市民の側も軍のようなものをつくらないともう自分たちの命を守れないのではないかみたいな動きもちょっとあるということで、是非そこのところも頭の片隅に入れておいていただければというふうに思います。
 一方、日本政府と国軍の結びつきについてなんですけれども、もちろんフェアにちゃんとお話をしたいと思いますので、日本政府は歴史的に両者の側と様々なつながりを持ってきました。外務省のホームページを拝見すると、外務省の歴代政務三役は、アウン・サン・スー・チーさんとも何度もお会いしておりますし、ミン・アウン・フライン国軍司令官などともお会いしている。
 私が、これまでロヒンギャ問題などで何回か、茂木大臣の前から、前大臣のときなどにも質問をすると、日本はミャンマー国軍と歴史的に特別な太いパイプがあるから、他国と違ってすぐに圧力といかないんだよと、国軍を説き伏せるというか、そういう対話方式を取るみたいな話もされていたことがあったんですが、私、ちょっと分からないのは、ミャンマー国軍に対する我が国のパイプというのは具体的にはどんなものなんでしょうか。
    〔委員長退席、伊藤(信)委員長代理着席〕

#67
○茂木国務大臣 阿久津委員の方からもおっしゃっていただいたように、アウン・サン・スー・チー国家最高顧問始めNLDの側とも、そして国軍の側とも、言ってみると、これまで政権というのを両側で支えてきたところもありますので、それぞれのパイプを持っておりますし、私自身も、フライン国軍司令官とは、一昨年、司令官が日本に来たときにお会いしておりますし、また、昨年の八月、私がミャンマーを訪問した際には、ネピドーでフライン司令官とまた会談を行いまして、ラカイン情勢であったりとか和平プロセス、そして総選挙が行われる前でありましたから、それについて意見交換を行った、こういうこともございます。
 もちろん、軍隊、自衛隊、こういった関係もある。さらには、日本の民間の方でも、様々な形でミャンマーの人道支援であったりとかにこれまで尽力された方々もいらして、そういったパイプもある。そして、恐らく、ミャンマー現地における様々な大使館があると思いますが、様々な大使館の中でも最も、言ってみるとプロフェッショナルといいますか、ミャンマー情勢に通じ、ミャンマー語も本当に現地人のように話し、そしていろいろな形でミャンマーの人たちの気持ちも分かっている、丸山大使始め、プロフェッショナルな人材を大使館の方にも配置をしている、活動している、こんなふうに思っております。
 そういった日本のパイプも、同時にそれは、ほかの国々とも連携をしておりますし、今週も、ちょうどインドネシアのルトノ外相、訪日をしておりまして、日本・インドネシアの外相会談、2プラス2もやったんですが、外相会談におきましては、かなりな時間、ミャンマー情勢について突っ込んだ意見交換であったりとか情報の共有、こういったところも図ったわけであります。様々なそれぞれの国が持っているパイプ、また日本が、日本の中でそれぞれの人が持っているパイプ、こういったものもつなぎ合わせながら、率直に言って、難しい問題だと思っています、私は。そんなに、では、圧力をかけて、何か制裁をしてすぐに解決するということだったら簡単だと思いますよ、本当に。それですぐに、分かりました、では、あしたから変えます、あしたから民主的な体制に戻りますということだったら簡単ですよ。私も、それだったらそうしますよ。そうでないからいろいろなことを考えていかなくちゃいけない、こんなふうに思っています。

#68
○阿久津委員 ミャンマー国軍との太いパイプというのは、言ってみれば人脈を中心とした複合的なパイプなのかなというふうにお答えいただいたんだと思うんですけれども、一方で、私は、経済的なパイプも存在しているのではないか。これを深く追及するつもりはないんですよ。
 例えば、ミャンマーで総額三百億円以上の不動産開発事業を進める日本の官民連合が、ホテルやオフィスなど複合施設を建設する用地の賃料を最終的にミャンマー国防省に払っていた、これは同じことを言っているのではないかと思うんですが、ロイターでも、日本側が国軍に賃料を年額平均二億二千万円、五十年間にわたり払うということが報道されているし、御存じのとおり、Yコンプレックス、ヤンゴン市内の都市開発、これで、日本の大手企業のほか、日本政府が九五%出資するJOIN、都市開発事業支援機構、さらに、JBIC、政府系金融機関の国際協力銀行もここに融資しているとか、ほかにもバゴー橋建設ODAとか、いろいろな、密接な、国軍も最終的に絡んでくる関係も取り沙汰されているのは事実だというふうに思うんです。
 ちょっと、その上で、一つ遡りたいんですが、茂木大臣は、二〇二〇年八月二十四日、ミン・アウン・フライン国軍司令官と会われていると思うんですけれども、何を話したのか、教えていただきたいんです。それは十一月八日のミャンマー総選挙に向けて、国軍の協力の下、自由で公正な選挙の実施を確認し合ったというふうに報じられているんですが、これは事実でしょうか。
    〔伊藤(信)委員長代理退席、委員長着席〕

#69
○茂木国務大臣 八月二十四日、ネピドーでフライン司令官と会いまして、そこで、先ほども若干申し上げましたが、ラカイン情勢、そして和平プロセス、総選挙、その後行われる予定でありましたから、それについて意見交換を行いました。
 その際、私から、ミン・アウン・フライン国軍司令官に対して、自由で公正な選挙が実施されることを強く期待する、こういうふうに伝えたのに対して、国軍司令官からは、国軍として、自由で公正な選挙の実施に協力していくとの返答がありました。

#70
○阿久津委員 ちょっと細かいところなんですが、先ほどラカイン情勢というふうにおっしゃったんですけれども、確かにラカイン情勢といえばラカイン情勢なんですけれども、できればロヒンギャ問題という言葉を使っていただきたい。ロヒンギャはもう正式な民族ですから。そのことを一つお願いしておきたいと思います。
 今のお話でいえば、日本は、総選挙に笹川陽平政府代表を団長とする選挙監視団まで送って、いわゆる自由で公正な選挙を後押しされたと思うんですよね。相当頑張ってやられたと思うんですけれども、茂木外務大臣は、昨年十一月八日に行われたミャンマー総選挙は自由で公正な選挙だった、正当なものだったというふうに認識されていますでしょうか。

#71
○遠藤政府参考人 お答え申し上げます。
 今委員御指摘ございましたとおり、昨年のミャンマーで選挙が行われた際には、日本政府からミャンマーに選挙監視団を派遣いたしました。その選挙監視団からは、国内外の選挙監視団が見守る中でおおむね平穏に投票が実施されたとの報告を受けており、そのように理解をしておる次第でございます。

#72
○阿久津委員 念を押して、茂木大臣、これは、普通にちゃんと評価できる選挙であったと認識していいですか。お答えいただけませんか、茂木大臣。

#73
○茂木国務大臣 選挙の全てのプロセス、これを日本が管理したわけでもありませんし、全ての情報があるわけでもありませんが、おおむね、監視団等々によりますと、民主的な選挙が行われた、このように報告を受けているところであります。
 選挙ですから、個々の、どういう違反があった、これは、あらゆる国で、それは個々の事象に従って判断されていく、法と証拠に基づいて判断がされていくということだと思います。

#74
○阿久津委員 ありがとうございます。
 それでは、本年二月一日、ミャンマー国軍によるクーデターの認識を問いたいと思うんですけれども、日本政府は、このミャンマー国軍による政権を認めるのでしょうか。それから、昨年の選挙で当選した国会議員がミャンマー国民の代表であるとの認識はありますでしょうか。お答えいただければと思います。

#75
○遠藤政府参考人 お答え申し上げます。
 まず、二月一日に発生した事案でございますけれども、この発生した事案及び国軍による政権奪取を含むその後の経緯を踏まえれば、この事案自体、クーデターに該当するというふうに考えております。
 その上で、我が国といたしましては、事案発生以来、ミャンマーでの民主的な政治体制の早期回復を強く求めてきているというところでございます。
 一方で、事態鎮静化が特に求められる中で、暴力の即時停止、関係者の解放、民主的政治体制の早期回復を強く求めていくという上でも、必要な意思疎通を確保するという必要があろうかと思います。
 もちろんミャンマー側とは、対象を国軍に限ることなく、様々な主体とやり取りを行い、また働きかけを行ってきておるというところでございます。

#76
○阿久津委員 曖昧な点を確認したいと思うんですけれども、ミャンマー国軍による政権を認めるのかどうか。これは、茂木大臣、お答えいただけないでしょうか。

#77
○茂木国務大臣 二月一日にクーデターが起こった。そして、民主的な政治体制、これが回復する、このことを求めているのが日本の立場ということで御理解いただければと思っております。
 同時に、今ミャンマーで起こっている事態の鎮静化、これに当たってどこに働きかけるのが、なかなか今、率直に申し上げて、NLDに働きかけてこの暴力の事態が収まるとは思えません。それは同じだと思います、誰が考えても、常識的に考えれば。そういった今の事態を抑えるために現実的にどういうことをやるかということと、日本としてどういう体制が望ましいことか、それは、現時点においては違ってくるものであるということです。

#78
○阿久津委員 私は、ミャンマー国軍による政権を認めるのかというその一点をまず確認したいんです。それ、確認していただけないですか。

#79
○茂木国務大臣 ですから、民主的な政治体制の早期回復が必要である。クーデターであって、民主的な体制の早期回復が必要であるというのが、我々が求めていることであります。

#80
○阿久津委員 その民主的な回復を担う担い手は、そうすると、ミャンマー国軍に期待しているということですか。

#81
○茂木国務大臣 それは違います。

#82
○阿久津委員 それでは、先ほど、おおむねという言葉がついたんですが、おおむね民主的な選挙、少なくとも民主的な選挙で選ばれた、昨年の選挙で当選した国会議員がミャンマー国民の代表であるということは認識していただけるんですか。私は、そっちとだけ話をしろ、そういうことを言っているんじゃないです。彼らも代表であるということを認識されているかどうかです。

#83
○茂木国務大臣 私は、立場は阿久津委員と一緒であると思うのですが、今これだけ死傷者が出ている事態、これを収束させなければいけないと思っているんです。これだけ多くの拘束者が出ている事態、拘束者を解放させなければいけないと思っているんです。せっかく、日本を含め各国が取り組んできたミャンマーにおける、ようやくできてきた民主的な政治体制、これを回復させようと思っているんですよ。
 私は評論家ではありません。別に、どれをどう決めろということよりも、こういった目的を達成することの方が極めて重要だ、そういう観点で私は申し上げております。

#84
○阿久津委員 ここの部分で一つだけお願いしておこうと思います。それは、ミャンマー国軍とパイプがあるわけですから、国軍のパイプを使って鎮静化を図るのは当然のことです。一方で、もう片方の側の思いというのも、今、CRPHという形で一つのまとまりになって、あるいはなりつつありますので、正当な選挙で勝った国民の代表ですから、その方々の意見も是非聞いていただきたいというのがここでのお願いです。
 先ほど、現実的な話をされましたので、もう少しお話ししたいと思うんですが、それでは、今後の国軍に対する働きかけについて、具体的に何を働きかけていくのか、その働きかけがうまくいかないときには日本は欧米諸国と一緒に制裁に加わるべきだと私は考えるんですけれども、日本がミャンマーに制裁を科す意思はあるのかどうか、お伺いしたいと思います。

#85
○遠藤政府参考人 お答え申し上げます。
 まず、委員御質問の、何を働きかけているのかという点でございますけれども、我が国といたしまして、まさに国際社会と連携しながら、ミャンマー国軍に対して、引き続き、民間人に対する暴力的な対応の即時停止、拘束された関係者の解放、民主的な政治体制の早期回復といった点を強く求めてきておるというところでございます。引き続き、そういった点を強く求めてまいりたいというふうに考えております。
 制裁という点につきまして委員から御指摘ございました。制裁とおっしゃられましても、例えば国連安保理決議に基づく北朝鮮への制裁のように幅広い取引を規制するような厳しいものからそうでないものまで、様々あるかと認識しております。そういった中で、どういった圧力、どういった働きかけが最も効果的なのかにつきまして、事態の鎮静化を図っていく、さらには民主的な体制を回復するのに何が効果的か、そういった観点から考えてまいりたいと考えております。

#86
○阿久津委員 ODAはどうですか。是非茂木大臣の方からお答えいただければと思います。

#87
○茂木国務大臣 今回、クーデターが発生をして、事態が深刻化する中で、ミャンマーの国民生活にも大きな影響が出てきている。日々、生活物資が不足したりとか、様々な影響が出てくるわけでありまして、人道上必要な支援については、我が国だけではなくて、各国とも継続の意向である、このように理解をいたしております。
 一方で、二月の一日のクーデター後、ミャンマー国軍が主導する体制との間で新たに決定したODA案件はございませんし、今後についても、現時点で早急に判断すべき案件はないと承知をいたしております。
 様々な委員会でもお話をさせていただいているんですが、制裁をするかしないか、物すごく大ざっぱな議論だと思うんですよ、私は。では、ミャンマーに何か、言ってみますと、悪い影響を及ぼすための制裁ということではなく、例えば、圧力にしても働きかけにしても、ミャンマーとしてやってほしいこと、暴力をやめる、拘束者を解放する、民主的な政治体制を回復する、そのためにどういった形の働きかけであったりとかアプローチが重要だということが基本にあるべきでありまして、私は、どこの国が制裁をやった、例えば国軍の海外での資産を凍結する、どこかの国がやったから自分もやろう、自分も勇ましく行動している、それは決して生産的な結果につながるとは思っておりません。

#88
○阿久津委員 私は、パフォーマンスをしろというふうに言っているのではないんです。ただ、国軍に言うことを聞かせるために、やはり国軍に関わるようなお金の部分は止めていくぞという気構えを見せないと、向こうも動かないですよ、これ。
 それで、裏返しの話をすると、日本はやはり、先人が頑張って、ミャンマーと本当に友好関係を国民レベルでもつくってきたわけですよね。大臣も頑張られてきたわけじゃないですか。その流れがあるわけですから、私は、あくまで日本は国民の側に寄り添いながらこの問題を解決していくべきだと思うんです。
 そのためには、やはりもうちょっと日本の発信も国軍寄りになり過ぎないように、例えば、司令官の写真を官邸ホームページに、あるいは外務省ホームページにもう掲載するのはやめましょうよ。それから、外相という呼称も、私は、クーデター政権ですから、選挙が正しかったというふうにさっき認めたわけですから、今使うというのはおかしい。そのほか、正すべきところはいっぱいあると思うんです。
 国民に向けてどういうメッセージを示していくかに是非日本政府は注力していただきますようお願い申し上げまして、質問を終わらせていただきます。

#89
○あべ委員長 次に、穀田恵二君。

#90
○穀田委員 日本共産党の穀田恵二です。
 初めに、私も、ミャンマー問題について、ミャンマー国軍による武力弾圧について質問します。
 ミャンマー国軍は、二月一日のクーデター以来、これに抗議する市民の平和的な行動に対して殺傷兵器を向け、一部で戒厳令をしき、弾圧を一層強めています。現地の人権団体によれば、最大都市のヤンゴンでは対戦車砲や手りゅう弾も使用され、少なくとも五百人を超える市民が死亡し、子供の犠牲も相次いでいると伝えられています。カレン州では、国軍による空爆を受けて、三千人の市民が隣接するタイ国境を越えて避難してきたと報じられています。
 私たちの党、日本共産党は三月十六日に、ミャンマー国軍の残虐行為を厳しく糾弾するとともに、武力弾圧を直ちに中止することを強く求める志位委員長名の声明を発表し、国連安保理の十五理事国と、茂木大臣にも私の方から伝達させていただきました。
 ミャンマー国軍は、拘束した全ての人々を直ちに解放し、昨年秋の総選挙を経て民主的に成立した、国民民主連盟、NLD政権への原状復帰を早期に行うべきと考えます。その原理原則の問題をやはりはっきりさせておくことが一番大事かなと思います。その点での、改めて茂木大臣の御所見を伺いたいと思います。

#91
○茂木国務大臣 先ほど来ミャンマーについての議論を行っておりますが、原理原則で譲っているというつもりは全くありません。
 穀田委員おっしゃるとおり、今、事態がより深刻化してきている。三月二十七日には、百名を超える方々がお亡くなりになる、こういう深刻な状態が生まれているわけでありまして、三月二十八日、翌日には、私、二回目となります外務大臣談話を発出いたしました。
 毎月、同じ問題について、同じというか同じ国について外務大臣談話を発出するというのはかなり異例といいますか、それだけ状況が悪いということなんですけれども、異例のことだと考えておりまして、ミャンマーで多数の死傷者が発生し続けている現状を強く非難をし、また、ミャンマー国軍、警察による市民への発砲や拘束者に対する非人道的な扱い、報道機関に対する厳しい取締りは、民主主義の重要性を唱えるミャンマー国軍の公式発表とも矛盾をする行動だ、このように考えております。
 国際社会でも、我が国は国軍を含めてミャンマー側に様々な意思疎通のルートを持っている国でありまして、国際社会と連携をしつつ、ミャンマー国軍に対して、引き続き、一つは、民間人に対する暴力的な対応の即時停止、二つ目に、拘束された関係者の解放、三つ目に、民主的な政治体制の早期回復、この三点を強く求めているところであります。

#92
○穀田委員 今、最後に三点お話ありました。まさに結論として見るならば、民主的な政治体制の早期回復ということをどうやってつくり上げていくか、そういうことを強く求めていくことが必要だと私も考えます。
 ミャンマー国民の抗議行動は全土に広がっており、クーデターを容認しないという国民の圧倒的な声は明確だと私は考えます。ミャンマー国軍は、対話と協議を拒否する理不尽な態度を改め、平和的な解決への取組に踏み切るべきだと思います。
 国連安保理は、三月十日、平和的なデモ参加者に対する暴力を強く非難する、こう述べた議長声明を全会一致で採択しました。中国など一部の国は、内政不干渉を名目に踏み込んだ対応を回避しているが、そうした対応はミャンマー国軍の跳梁の背景にもなっていると思います。
 民主的に選ばれた政権を軍事クーデターで倒すことは重大な暴挙であり、国際社会はこの暴挙を容認することがあってはならないと考えます。その点は、大臣の見解はいかがでしょうか。

#93
○茂木国務大臣 認識を共有いたします。
 そして、G7におきましても、外相声明においてG7が結束してクーデターを非難しているほか、三月二日に開催されたASEAN非公式外相会談で発出された議長声明においても、ミャンマー情勢について懸念が表明をされているところであります。
 今まで、やはりASEANというのは、その中心性、一体性というのを重んじてきました。そこの中で、一国で起こっていることに対して余りASEANで一緒になって声を上げるということをしてこなかったんですけれども、それだけやはり今回の事態をASEAN各国も極めて深刻に捉えているんだな、こんなふうに思っております。
 私、今年はASEAN議長国はブルネイでありますから、議長国でありますブルネイの外相とも、さらには、ルトノ・インドネシア外相とは、先日も来ましたし、電話でも二回話しています。また、国境を接しているタイのドーン副首相兼外相とも話をしながら、こういったASEANの取組というのも極めて重要だと思っておりまして、そういったものも後押しをしながら、また連携をしながら、そして、アメリカであったりとか欧米、これともまたよく連携をしながら、我々が求めていることをどうやったら実現できるかということで、様々な取組、これからも進めていきたいと思っております。

#94
○穀田委員 ASEANの取組を始め、全世界の動きについても若干ありました。
 私は、民主的に選ばれた政権をクーデターで倒すということは、民意と民主主義を根本から否定する暴挙だと思います。国際社会がこの暴挙を容認することはあってはならない、ここが一番大事だと思うんですね。根本的な問題についての立場をはっきりさせていくということが必要だと思います。
 日本政府は、ミャンマー国民の意思に応え、軍政の正統性を認めないという立場を明確にして、国際社会の取組のための積極的な役割を果たすことを求めたいと思うが、最後一言、その点はいかがでしょうか。

#95
○茂木国務大臣 そのつもりで、自分としては、誰よりも強い責任感でこの問題に当たっていると思います。
 そういった中で、見方によっては、もっと何で強く言わないんだとか、いろいろなことはあると思います。そういったことも私は甘んじて受けたい。問題を解決するために必要なことはやる、そこで出る批判はやはり私は甘んじて受けた上で、問題を解決する、もうこれ以上死者が出ない、そしてミャンマーでもう一回民主的な体制が回復する、そのための責任を全うしていきたいと思っています。

#96
○穀田委員 民主的な体制の復活、そして国際社会がこういう暴挙を糾弾していくという立場だということを確認したいと思います。
 次に、いわゆるイージス問題について、再び中山防衛副大臣に来ていただいていますので、質問します。
 先月の、三月十日の当委員会における問題ですけれども、質問しましたが、政府が陸上イージスの代替策として導入を進めるイージスシステム搭載艦のレーダー選定問題について、もう一度お聞きしたいと思います。
 この問題をめぐっては、前回の質問の際に、中山防衛副大臣もこう言っているんですね。いろいろ疑念が沸き起こっている、こう答弁されています。
 防衛省がロッキード・マーチン社のSPY7を選定したことに対して、海上自衛隊の元幹部や与党議員からも手続の厳正性を疑問視する声が上がっています。
 私は、前回の質問で、二〇一八年七月の構成品選定諮問会議で使用された陸上幕僚監部の構成品選定案を取り上げ、中山副大臣に、今お渡ししています配付資料の一にある「これまでの経緯」と書かれた箇所の黒塗りを外し、再提出するよう要求しました。ところが、防衛省からは、これを拒否するとの回答がありました。
 その理由について、中山副大臣の説明を求めたいと思います。

#97
○中山副大臣 今、穀田委員の方から、先日の委員会での私の発言について御指摘がございました。
 先日の赤旗新聞も読ませていただきましたけれども、野党のヒアリングというのが行われているというふうに認識をいたしております。そういった意味で、野党の皆様方からいろいろな疑念、クエスチョンという意味のものが出てきていて、いろいろな審議が熱く行われているということ、それと、我が方の防衛省に対しては、しっかりと野党の御質問に対してお答えをするようにということで、今、省内で先生方の御指摘に対して真摯に向き合わせていただいているというのが現状でございます。
 その上で、基本的には、民主主義国家である我が国におきまして、政府が保持する情報というのは公開をすることが前提であるという考えではおりますけれども、直ちに公開することによって国家的なリスク等が生じるおそれがある場合、この場合にはお答えを差し控えなければならないというふうに考えているところです。
 その上で、行政機関の保有する情報の公開に関する法律の第五条の規定に従って、その記載内容を公にした場合、例えば、将来の装備品の機種選定、それから同種の検討作業などに関わる防衛省内部の意思決定過程の詳細が推察をされたり、不当な働きかけを受けるおそれがあることなどが考えられます。
 そういった意味から、防衛省として公にできる情報の範囲内で御説明をさせていただくということ、そういった意味で先日来御説明を申し上げているということで御理解をいただければと思います。

#98
○穀田委員 それでは前回の言質と余り変わらないんですよね。つまり、改めて、何で拒否するかということでいいますと、簡単に言えば、公にすることができないという話がありました。
 しかし、問題は、何度も私、言いますように、ほかのいろいろな文書の中では「経緯」と元々出している、ここに、皆さんにお配りしている第二ページ目にありますように、そういう経緯はあるわけですよね。それと違う内容だと、つまり、構成品選定案の黒塗りされた「これまでの経緯」と書かれた箇所には、簡単に言うと、今まで国会や国民に説明してきたものとは異なる、秘匿されたレーダー選定の経緯が記載されているということだとしか思えない。
 同じ文書、文書というのは「経緯」という文書ですね、その中にある、下に書かれているものは公表されている。ところが、今言ったように秘匿されているのがある。つまり、この内容が、二つがはっきり言うと違う、秘匿されたレーダーの選定の経緯が記載されているということになるよねということなんですけれども、それはいかがですか。

#99
○中山副大臣 先生からの今の御指摘について、黒塗りにされている部分の中身に関してでございますけれども、先生は前回の議論の中でも、経緯、経過というのが出ているじゃないかと。したがって、これ、黒塗りの中にそれが入っているんでしょうというような形で御質問をされておられました。
 私が現時点で申し上げられるのは、防衛省としては、その黒塗りの部分に関しては、中身のいかんに関わらず、お話を申し上げることができない情報であるということ、このことを改めて御理解をいただかなければならぬ、そういうふうに思っております。

#100
○穀田委員 そうすると、中身のいかんに関わらずとなりますと、それをどないしてみんなが判断するのかということが当然問われますよね。
 結局のところ、そういう形で、中身のいかんに関わらずとなりますと、はっきり言って問答無用、遮断ということになる。理屈としてはそうだということが誰の目にも明らかだと思うんですね。
 この間も質疑していますと、結局、公平公正だということを繰り返し言うわけですよね。今日はそれはまだ言うてはりませんけれども。今の答弁からも、今、私が繰り返し述べましたように、いかんに関わらずということで、国会や国民に秘匿されている経緯があるということだけははっきりしている。
 しかし、防衛省は、そうした事実を隠しておきながら、前回、三度答弁を副大臣はされていまして、その都度、公平公正に行われたと繰り返しています。お聞きしたいのは、そういうやり方で国民の理解が得られるとお思いですか。

#101
○中山副大臣 先ほども申し上げて、繰り返しになって恐縮ですけれども、私自身も政治家として、民主主義国家に、選挙を経てこの議席をいただいていますけれども、与党も野党も関係なく、やはり安全保障であっても何であっても、民主主義国家において、政府の情報というのは公開されるのが前提だと。
 他方で、先ほど来申し上げているように、万が一、それが防衛ですとか人の命に関わるようなことであれば、これをきちっと国家国民を守るために保秘しなければいけないときもある。したがって、情報を開示するか否かという法律が定められているというお話をさせていただいて、その上で、法律に基づいて公開すべきは公開をし、そして公開できざるは公開をできないという区別をつけさせていただいている。
 これは日本のみならず、アメリカ等でも同様に情報自由法というものがあるという認識でおりますので、今、穀田先生から大変崇高な御指摘をいただきまして、民主主義の根幹のお話だと思いますけれども、私は、そういった、人の命を守る、国家国民の生命と財産を守るという自衛隊・防衛省のしっかりとした、憲法上の、そしてまた法律上の制約にのっとって活動をやる中で、この問題に対しては非常に重要な、そういった保秘の部分、情報の自由の部分というのがあること、これをきっと国民は理解してくださる、そう信じております。

#102
○穀田委員 しかし、副大臣は、必ずそういう問題を提起する際に、何度も言いますけれども、公平公正に行われた、こういうことを強弁するのみなんですね。しかも、その文脈を見ますと、どういうふうに述べておられるかと見ますと、それは、この選定に当たって、隔離された作業所で実施した、それからもう一つは、提案企業からの接触を制限した、だから公平なんだ、こういう理屈なんですよね。もう自らの、副大臣自身の答弁だからお分かりかと思いますけれども。
 それがすなわち理屈となって、公平である、公正であるという論拠がおよそなり得ない。そんなことを別にやったからといって、なぜ公平公正なのかということになりますよね。だから、私は、選定手続に問題がない、公平公正だと言うのであれば、それを客観的に検証できる根拠を示すべきだと思うんですね。それを一切拒んでおいて、いわゆる情報の公開と秘匿の一般論をあれこれ言って、やるというのは、論証なしに言っているということだと言わざるを得ません。
 そこで、もう一つお聞きしますけれども、私は、三月十日の質問で、レーダー選定の直前の二〇一八年七月二十三日に行われた米国ミサイル防衛庁のグリーブス長官と西田整備計画局長らとの面会について、中山副大臣に当日のやり取りを記した記録文書の提出を求めました。しかし、防衛省から、先月十八日、その記録文書の提出を差し控えるとの回答がありました。
 中山副大臣、その理由を改めてお伺いしたいと思います。

#103
○中山副大臣 まず、御指摘の面会記録の取扱いにつきましては、行政機関の保有する情報の公開に関する法律の第五条規定に従って、これを公にすることにより米側との信頼関係が損なわれるおそれがあることから、その内容を公表することが困難であることを御理解いただきたい、まずもってそのように考えます。
 また、先日、三月十日の衆議院の外務委員会において御指摘の、面会の際、米側からは、米国ミサイル防衛庁、MDAのほかにロッキード・マーチン社が同席していたかという御質問も頂戴しておりましたけれども、米側からは、グリーブスMDA長官のほかには米国政府の者のみが同席しており、ロッキード・マーチン社等の企業関係者は同席していなかったということを私の方が申し上げるべきでありました。
 なぜ私の方がそれを申し上げられなかったかというのは、正直申し上げて、事前に質問通告がなかったということで、当日、手元に事実関係を確認できる資料がありませんでしたので、確たることを申し上げることができなかったために、お答えを差し控える旨を申し述べさせていただきました。しっかりと御指摘いただいて答えられる範囲ではきちっと答えているということで、これまでも、今後も、継続して委員とこの質問のやり取りをさせていただきたいと思っておりますし、真摯に委員の質問には答えてまいりたい、かように考えてございます。

#104
○穀田委員 そういう場合、いつも大体、事前にそういう通告がなかったからと、まさか提出を要求しますなんという話を事前に言うはずないじゃないですか。そういう文書があるんだろうと言って、当然、会ってんねやから記録の文書がある、だから記録の文書を出してくれと言っているだけなんですよね。しかも、いただいた資料によりますと、現在もその文書は保存しているというふうにお聞きしています。
 したがって、私は改めて要求したいと思うんですけれども、防衛省、今、副大臣はその内容について少し述べましたけれども、この間、グリーブス長官からLMSSR、現在のSPY7の選定を働きかけられた事実はないということを言いましたけれども、客観的に検証するには、当日の記録文書の提出が不可欠だと思うんですね。だから、それはできるんですね。

#105
○中山副大臣 先生からの御指摘に対して、繰り返しの、類似のような答弁に聞こえてしまったら申し訳ないんですけれども、やはり、外交交渉も、これは実際、日米でMDAを含めてやっているわけですけれども、相手のある話でもありますので、こういった保秘の高いレベルというのは、なかなか先生からの御指摘でそれを開示するというのは難しいというふうに思いますので、開示をできないというふうに思います。
 また、その内容に関しても、答えられる部分は、この場であっても、いかなる場であっても公表をしていきたいというふうには思っていますが、先ほど来申し上げている理由で公表できないときというのがありますので、法律に基づいてその可否は判断をしているということでございます。

#106
○穀田委員 法律の問題は後で言います。今お話あったけれども、高いレベルという話をしてはりましたけれども、この間は事務的な話だということを言ってはるわけですよね。だから、高いレベルで来て事務的な話と、高いレベルで会ったことははっきりしている、長官と局長がお会いしたことは事実だと、これは事実なんですよね。したがって、その面会記録を出しなさいと言っているだけなんですよ。
 防衛省では、記録文書を作成し、現在も保存していると私に回答がありました。ということは、中山副大臣御自身は、その文書の中身を御覧になっているわけですね。

#107
○中山副大臣 文書は確認をいたしております。その上で、この件に関しては、保秘の形でしっかりと保存をしなければならない、すなわち公開は認められないという判断に至っている、そのことをよくシビリアンとして理解をしたということでございます。

#108
○穀田委員 先回りしていろいろ話をされていますけれども、私は前回、面会には、先ほど言いましたように、ロッキード社の関係者も同席していたのかということを言いました。先ほどは、ないということを言うてはります。
 当時は、この件については答えは差し控えると答弁されましたよね。だから、それでいいますと、グリーブス長官との面会当日は、今お話あったように、記録文書に、御覧になっているんだから改めて答弁を求めたいと思うんですけれども、本当に関係者は同席していないということでいいんですね。

#109
○中山副大臣 ありがとうございます。
 グリーブスMDA長官、当時、がSPY7を採用するよう働きかけたという事実、これは一切ないということを明言しておきたいと存じます。
 また、現在の整備計画局長から現在の米国ミサイル防衛庁の長官であるヒル長官に対しても、これはもう再三再四確認をさせていただいているところであり、御指摘のグリーブス長官の訪日時を含めて、米国ミサイル防衛庁は誠実な仲介者としての役割を担っているということ、それから、御指摘のとおり、公平公正に業務を遂行しているところ、そしてまた、米国ミサイル防衛庁が圧力等をかけた事実というのは一切ない旨の回答を得ております。
 いずれにしましても、二〇一八年に実施をいたしましたイージス・アショアのレーダー等の構成品の選定におきましては、SPY6、それからSPY7、この比較を行った際に、SPY7は、より広いエリア、それからより高い高度、これによって探知可能で、同時により多くの目標を追尾できるといった基本性能に加えまして、後方支援、それから経費についても非常に高い評価を得ている、総合的に評価した結果、SPY7を選定したというのが事実であるということでございます。

#110
○穀田委員 私は同席していたかどうかということの確認をしているので。その後はるる、何かというと、公平性が保たれたということを言わんがために随分言ってはるんやけれどもね。
 結局、この間、先ほど副大臣はこう言わはりましたよね、質問通告がなかったからと言ったんだけれども、そうじゃないんですよね。先ほど、私、文書を見たかと言いましたけれども、前回の質疑の際に、簡単に言うと、自ら見ていた文書だったら、同席していたかしなかったかぐらいは分かるわけですよね。ということは、その当時の時点では、自ら記録文書を御覧になっていなかった、ないしは、あることさえ知らなかったのではないかということになるわけですよね、理屈からいうと。
 だって、突然質問されたから、同席したかしないかということについては答弁を差し控えるということは、見ておったら、見ていないと言うし、今日は、していないと言うわけやから。ということは、当時の時点では、また質疑の時点では、自ら記録文書は見ていなかったということになりますわな、理屈からすると。
 そうしますと、事務方が作った答弁書をうのみにして、後半はずっと公平公正性でいかにやったかという話をるる述べているだけで、肝腎のところについては全く無責任とちゃうかというふうに思いますが、いかがですか。

#111
○中山副大臣 確かに、国会の答弁書というのは防衛省が作っています。他方で、私、政府・与党の副大臣として、防衛省を信じています。ですから、事務方の書いた証左に基づくこの答弁の内容というのは、先ほど来私申し上げていますけれども、誤った内容ではないという認識でありますと同時に、副大臣就任前に、自民党の国防部会のメンバーとして、このSPY7含めていろいろな検討をしている模様もヒアリングをさせていただいていました。今私が申し上げたとおりのことを当時も防衛省から説明を受けました。
 そういった意味からすれば、先ほど来の面会の件も含めて、誠心誠意、正直な形で先生に対してお答えを申し上げているということに尽きるということでございます。御理解いただきたいと思います。

#112
○穀田委員 正直に答えているというのは、要するに、質問を聞いたときに、それは通告がなかったからということまで正直だと思うんですよ。それはそのとおりだと思うんです。だから、正直に言うと答弁を差し控えたい、それは見ていないからそういうことだということですよね、簡単に言うと。だから、うそをつかへんという意味ではそういうことだと思うんですよ。だから、私がそういう同席していたのかということについて言えば、それは差し控えたいと言ったんだけれども、現実は、それは知らなかった、当時の時点では見ていなかったという論証になるということですよね。
 そこで、最後に、何かというと五条を持ち出すんですけれども、防衛省が情報公開法に基づき定めた審査基準があります。そこには、「基本的考え方」として、次のように定められています。「ある行政文書に一部不開示情報が含まれていた場合においても、これをもって当該行政文書そのものを不開示とすることは法の許容するところではなく、この場合には原則として部分開示により対応する。」このように規定されている。これは御存じですよね。

#113
○中山副大臣 現に、今回先生側に提出させていただいている防衛省からの説明資料も部分開示になっているという認識でおります。

#114
○穀田委員 そうすると、つまり、この防衛省の審査基準に照らせば、面会の記録文書についても、米側との関係などを理由にして提出を拒むことは法的には許されないということになります。
 先ほどの、配りました配付資料の一枚目の構成品選定案ではないけれども、黒塗りしてでも開示するのが原則のはずですけれども、そういうことになりますよね。

#115
○中山副大臣 法の解釈について言及することは差し控えさせていただきたいと思いますけれども、私どもというのは、基本的に、行政機関が保有する情報の公開に関する法律の第五条、この規定に従って、その記載内容を公にした場合、将来の装備品の機種選定等、同種の検討作業に関わる防衛省内部の意思決定過程の詳細が推察され、こういった選定作業においては不当な働きかけなどを受けるおそれがあるのではないかということ、そういった意味から、先生に提出させていただいた書類に関しては非開示の部分がある、そういうふうに考えております。

#116
○穀田委員 不開示の一般論と情報公開の一般論を話しているんじゃないんですよ。
 今お話ししたように、防衛省が定めた審査基準がある。そうしますと、黒塗りで出したものがある。同じように、その文書には、「これまでの経緯」というところで、ほかは黒塗りなんですよ。面会記録の中身、私は出すべきだと思いますよ。しかし、面会ということは事実であり、これは行政情報である。したがって、これは黒塗りだとしても出せるはずだと、それだったら。同じような考え方からすればそうなりますよねということを言っているわけです。

#117
○中山副大臣 先生御指摘のとおり、グリーブスさん、それから西田さんが会われたというところまでは防衛省は開示をするということで、先日来お話を申し上げさせていただき、説明をさせていただいている。
 他方で、情報開示のできない部分、こういったところに関しては黒塗りで、御説明を申し上げさせているということでございまして、この部分はどうしても保秘がかかっている関係性で開示できないということの認識には現在は変わりはないということでございます。

#118
○穀田委員 いや、そうはなっていないですよ。日にちも、七月二十三日の日付に基づいて、そういう形でお二人が会ったという記録文書は出ていないですよ。少なくとも、五百数十件の資料は出ていますけれども、それがどれだとかいう話は一度も出たことがないですよ。
 だから、そういうことは出るということですな、確定したものは。

#119
○中山副大臣 過去に書面でもって御説明をした経緯というのがあるというふうに聞いております。そういった意味から、私の方は、グリーブス当時長官、それから西田さんが会われたということを御説明申し上げておりますけれども、いずれの形式であったとしても、内容を公表することは困難であるため、提出を差し控える旨、書面にて御説明をさせていただいているということです。

#120
○穀田委員 書面にて説明は、そういう中身ではありません。踏まえて、提出することは差し控えたいと思いますというのしか来ていません。ですから、私は、到底認められないと思うんですね。
 改めて、七月二十三日の米側と防衛省との面会の当日の双方のやり取りを記録した文書を本委員会に提出させるよう求めて、理事会で協議をお願いしたいと思います。

#121
○あべ委員長 理事会で協議をさせていただきます。

#122
○穀田委員 最後に、私、前回も指摘したんですけれども、防衛省が選定したSPY7は、米国ミサイル防衛庁と……

#123
○あべ委員長 申合せの時間が経過しておりますので、御協力願います。

#124
○穀田委員 ロッキード社が共同提案したもので、そのレーダー選定の直前に来ているわけですよね。発注者である防衛省が、受注者である米側との面会をしている。ここに選定の手続の厳正が疑われる行為だと……

#125
○あべ委員長 既に持ち時間が経過しておりますので、質疑を終了してください。

#126
○穀田委員 これ、一兆円にも関わる重大な問題なんですよ。
 したがって、私は、競争性を働かせ、公平公正に実施したということについて言うならば、その論拠は非常に薄弱で、不透明性が一層明らかになったということについて述べて、質問を終わります。

#127
○あべ委員長 次に、浦野靖人君。

#128
○浦野委員 日本維新の会の浦野靖人です。よろしくお願いいたします。
 本日は、まず最初に、日本の安全保障についての質疑をさせていただきます。
 委員会がしばらく開かれませんでしたので、大分前になりましたけれども、日米安全保障協議委員会、2プラス2が行われました。
 この中で、共同声明を発表されました。自由で開かれたインド太平洋の実現に向けて、国際秩序を脅かす中国の行動に共同で対処する方針、東シナ海、南シナ海等で強引な海洋進出を図っている中国を名指しで批判をしました。今まで余り名指しでここまでの批判をするということはなかったと思います。さらに、海警法に対して深刻な懸念ということを示しました。
 日本にとっては、アメリカと共通認識をしっかり持つことができた、当然のことだと私は思っています。もちろん、これに対して中国は日米に猛烈に反発をしましたし、その対応というか反応も、中国の取る対応は当たり前かなというふうにも思いましたけれども。
 バイデン政権になって、アメリカははっきりと中国に対して脅威だという位置づけをしているわけですけれども、日本もアメリカと同じく中国を脅威と位置づけているのかどうかというのをまずお聞かせいただきたいと思います。

#129
○遠藤政府参考人 お答え申し上げます。
 中国につきましては、軍事力の広範かつ急速な増強、あるいは海空域における活動の急速な拡大、活発化など、その軍事動向は、国防政策や軍事力の不透明性と相まって、我が国を含む地域と国際社会の安全保障上の強い懸念となっており、今後も強い関心を持って注視していく必要があると考えておる次第でございます。
 バイデン政権につきましては、対中政策において、必要に応じて競争的、可能な場合には協力的、そうしなければならないときには敵対的となるといった考えを表明してきておると承知しております。
 我が国にとっても様々な懸案のある中国、この中国との安定した関係は、両国のみならず、地域、国際社会の平和と繁栄のために重要かと考えております。
 我が国としては、同盟国たる米国との強固な信頼関係の下、様々な協力を進めつつ、中国に対しましても、引き続き、大国としての責任を果たしていくよう働きかけてまいりたいと考えておる次第です。

#130
○浦野委員 一方で、日本は中国にたくさんの日本企業が進出しています。経済的な結びつきというのは、日本にとって中国というのは、もう切っても切れない、アメリカに次ぐ貿易国でもあります。
 これはもちろん、中国に進出している日本企業の皆さんは、いわゆるチャイナリスクですね、その国のリスクに対してしっかりとリスクヘッジをした上で進出しているということだとは思うんですけれども、台湾との問題、そして我が国の尖閣諸島をめぐる問題、これが更にヒートアップして中国との関係が悪くなっていった場合、そういった日本企業が抱えているリスク等については、政府としてどういった説明をというか、お話をされているのか、まずお聞かせいただきたいと思います。

#131
○遠藤政府参考人 お答え申し上げます。
 中国、世界第二の経済大国でございますし、我が国にとっては隣国であり、かつ日本にとっての最大の貿易パートナーでございます。
 委員御指摘のとおり、日系企業の海外拠点数でも中国が第一位となっておるというところでございます。経済関係を含めて、中国との安定した関係は、両国のみならず、地域、国際社会の平和と繁栄のために重要と考えておるという次第です。
 同時に、経済といった分野であるとか、あるいは気候変動などの国際的な問題で協力するからといって、尖閣諸島を含む主権、領土、あるいは民主主義、人権などの基本的価値、こういったことにつきまして、譲るということがあってはならないと考えております。
 我が国といたしましては、米国ともよく連携しながら、主張すべきはしっかりと主張し、懸案を一つ一つ解決し、また中国側の具体的行動を求めてまいりたいと思っておる次第でございます。
 その上で、御指摘のとおり、中国では多くの日系企業が様々な幅広い経済活動を行っております。政府といたしましては、引き続き、これら日系企業の事業環境の維持向上にしっかりと、各企業とも必要に応じて意思疎通を取りながら、努めてまいりたいと考えております。

#132
○浦野委員 続いて、尖閣諸島の関係について質問します。
 私が過去に、別の委員会ですけれども、魚釣島灯台について質疑をさせていただいたことがありました。これは昭和六十三年に日本の政治団体が設置したんですけれども、現在は海上保安庁が保守管理をしっかりしていただいている。そのときの答弁でも、付近の海域での船舶の航行安全に限定的とはいえ寄与している実績があるということでしたので。
 これは、今は所有権は、国庫帰属財産となっているので国になっているということなんですけれども、これを、これは中国の主張ですけれども、海警法の解釈によってこの灯台を中国が強制撤去することも、中国の言い分では尖閣諸島は中国の領土だということなので、この灯台を海警法にのっとって強制撤去することができるという解釈も取れる可能性があるわけですね。
 そういうことが可能なのかということを日本はどう思っているのか、お聞かせいただきたいと思います。

#133
○遠藤政府参考人 お答え申し上げます。
 尖閣諸島、御案内のとおりでございますけれども、歴史的にも国際法上も疑いのない我が国固有の領土でございます。現に我が国はこれを有効に支配している、尖閣諸島をめぐり解決すべき領有権の問題はそもそも存在しないということでございます。
 海警法であろうとほかの法律であろうと、我が国領土で中国が国内法に基づいて管轄権を行使しようとすることは、日本の主権を侵害するものであって、国際法違反でございます。
 我が国として、我が国の領土、領海、領空を断固として守り抜くという決意の下で、今後とも、冷静かつ毅然と対処してまいりたいと考えております。

#134
○浦野委員 今日は一般質疑ですので、余り時間もありませんからこれ以上は言いませんけれども、例えば、本当にそういう行動に中国が出た場合、これは、言い方、言葉は選ばないといけないかもしれませんけれども、今思い浮かぶのは、戦争行為に当たるのかとか、日本の領土を侵略することになるのか、そういった解釈もどういうふうにしていくかというのは、結構大きな問題になってくると思います。政府としては、そういったことに、いつ起きても大丈夫なように、対策をしっかりと、これから今すぐにでも考えていただけたらと思っております。
 2プラス2の後、アメリカ・インド太平洋軍の高官が、中国は六年以内に台湾に対して武力公使する危険性があると。さらに、大方の予想よりもその時期は迫っているんじゃないかということを相次いで発言をしました。これは、アメリカの下院の公聴会でも、ブリンケン国務長官が、就任一年目に企画している同盟国やパートナーの国を集めた民主主義サミットへの参加を希望していた台湾に対し招待をするということや、台湾との自由貿易交渉、FTAの開始、台湾の世界保健機構、WHO参加支援などを表明しました。
 香港等も、中国によって一国二制度の約束がほごにされました。そして、今は、中国はどんどん、いわゆる第一列島線ですね、これを勝手に定めて、その中に尖閣諸島を含めてやっているわけですけれども、日に日に、尖閣諸島とか台湾周辺、こういったところの圧力が上がってきているんじゃないかと私も思います。
 アメリカは台湾に潜水艦に搭載する機密技術の輸出を承認したという報道とかもありました。そこで、ただ、日本は台湾とは国交を結んでいないんです。中国の一部と今でも位置づけて、経済交流などは行っていますけれども、アメリカがこうやって民主主義国の一員と捉えて、中国に対する戦略的にも重要なパートナーと考えている中で、日本としても、台湾との関係を、今までどおりじゃなくてもっと深化させるべきと私は考えておりますけれども、台湾との関係をどう変化させていくつもりなのか、お聞かせいただきたいと思います。

#135
○遠藤政府参考人 お答え申し上げます。
 委員御指摘のとおりでございますけれども、アメリカは、台湾へのコミットメントは極めて堅固である旨を表明してきておるというところでございます。
 台湾は、我が国にとっても、基本的な価値を共有し、緊密な経済関係、人的往来を有する極めて重要なパートナーでございます。大切な友人でございます。日台双方の窓口機関の間では、経済、文化等々、様々な分野での日台間の実務協力を進める合意文書を作成されてきているなど、各種実務協力も一つ一つ着実に発展してきておるというところでございます。
 政府といたしましては、台湾との関係を非政府間の実務関係として維持していくとの立場を踏まえつつ、引き続き、日本と台湾との間の協力及び交流の更なる深化を図ってまいりたいと考えております。

#136
○浦野委員 台湾は、日本にとってもそうですけれども、アメリカにとっても非常に重要な国なんですね。
 というのは、半導体を造る会社、台湾積体電路製造という会社なんかは、世界最大の半導体のメーカーです。先ほどニュースで流れていましたけれども、三年間で十一兆円の投資をまたするという発表をされたそうですけれども、今、台湾にはこういった半導体の企業がたくさんあって、世界の大半のメーカーを支えています。
 もし、台湾の有事が起きた場合、こういった企業はどうなっていくのか、この企業がサプライチェーンとして商品を届けられなくなった場合、世界中のコンピューターの需要をどうしていくのか、そういった問題が起きます。だから、アメリカは非常にそういうことも気にしているんじゃないかと思います。
 台湾との関係というのは非常に日本にとっても重要ですので、是非、アメリカと連携して、これから台湾との関係をしっかりと更に深化をさせていくべきだと思いますので、よろしくお願いをしたいと思います。
 次に、香港の民主活動家の亡命についてということで質問したいんですけれども、三月十一日に、オーストラリアの議会の情報・安全保障委員会、ジェームズ・ピーターソン委員長が、香港の民主活動家のテッド・フイさんがオーストラリアで政治活動をするのを歓迎するという報道がなされました。テッド・フイさんは、亡命までの意図はないという発言をされていますけれども、昨年の終盤に、反政府デモに関連して刑事責任を問われていることを受けて香港を離れて、ロンドンから豪州入りしたということです。
 仮に、日本に、香港で中国政府から狙われる民主活動家が亡命を求めてきた場合、日本政府としてはどのように対応するのか、お聞かせいただきたいと思います。

#137
○遠藤政府参考人 お答え申し上げます。
 仮定の質問につきましてお答え申し上げることは差し控えさせていただければと考えております。
 その上で、あえて一般論を申し上げさせていただければ、外国人が日本に亡命を求めてくる場合には、個別の事情に応じて対応を検討するということになろうかと思います。その際、まず、申請者の人定事項等の事実関係の確認や同人の希望等の聴取をした上で、亡命を求めた場所はどこか、生命又は身体の安全が適切に確保されるかといった人道的観点、関係国との関係等々を総合的に考慮するということになろうかと存じます。

#138
○浦野委員 ありがとうございます。
 時間が迫ってきましたので、最後の、慰安婦問題について通告をしていますけれども、ちょっと、今日はもうできそうにないので、済みません、来ていただいていたら申し訳ありません。
 ロシアの威嚇軍事行動について、最後、質問します。
 三月十一日にロシアの空軍機が、早期警戒管制機とその他計八機のロシア機と推定される識別不明機が日本海及びオホーツク海周辺において我が国に接近して、航空自衛隊の戦闘機が緊急発進した事案がありました。
 航空自衛隊の行動はもちろん評価されるべきですけれども、どのように自衛隊として対応したのか、まずお聞かせいただきたいということと、この事案は我が国に対する軍事的威嚇行動と思われますけれども、ロシアの目的が何なのかということも、防衛省からの見解を聞きたいと思います。

#139
○町田政府参考人 お答えさせていただきます。
 先月、三月の十一日の木曜日、午前から午後にかけて、ロシアの早期警戒管制機A50一機が能登半島から北海道礼文島沖まで飛行していることを確認しました。これとは別に、推定ロシア機二機が隠岐の島北方から日本海を北上し、オホーツク海を経て太平洋まで、これに合わせて、別の推定ロシア機二機が隠岐の島北方から日本海まで、そして、別の推定ロシア機二機が北海道の奥尻島沖からオホーツク海まで、さらに、別の推定ロシア機二機が北海道宗谷岬の北から太平洋まで飛行したことを確認いたしました。
 これらに対しては、航空自衛隊の北部航空方面隊、中部航空方面隊、そして西部航空方面隊の戦闘機を緊急発進させて対応しているところでございます。
 ロシア機が我が国の周辺に飛来いたしまして、空自戦闘機が緊急発進し、特異な飛行として公表したのは、昨年、令和二年十二月二十二日以来であり、昨年度、令和二年度においては九度目の飛行、公表となりました。
 また、申し訳ございません、一点訂正、付言させていただきますが、ロシアの早期警戒管制機A50一機が、私、能登半島からと申し上げましたが、能登半島沖から北海道礼文島沖まで飛行しているところでございます。申し訳ございません。付言させていただきます。
 そして、委員から、ロシア機の飛行目的についてでございますが、当該ロシア機の飛行目的について確たることを申し上げることは、申し訳ございません、差し控えさせていただきたいと思います。
 以上でございます。

#140
○あべ委員長 浦野靖人君、申合せの時間が過ぎておりますので、御協力願います。

#141
○浦野委員 はい。
 三月十一日というのは、やはり、我々日本人全員が哀悼の思いを心に刻む特別な日だと思っています。そんな日にこういったことをロシア軍がやるというのはやはり許し難いことですし、日本政府は外務省を通じて非難を、ロシアに対して抗議をしたのかと聞くと、していないということでしたので、なぜ行わなかったんだろうというふうには思いますけれども、こういった日本にとって特別な日にそういったことをされるというのを、遺憾だと思いますので、是非、これからこういったことがあった場合は、政府として厳しく抗議をしていただきたいと思います。
 以上で質問を終わります。

#142
○あべ委員長 次に、山尾志桜里君。

#143
○山尾委員 国民民主党の山尾志桜里です。
 前回、中国にある日本の大使館における中国人の職員の採用について、中国共産党の方であるというリスクもあり、是非再検討してほしいというお話をしました。その際に、茂木大臣の方からは、それこそ、映画の中で清掃員がスパイのような役割を果たしているというような事例も出てきまして、映画の話です、改めて、私、その現地職員、二百八十二名採用されている中で、どういう手続で採用され、どういうお仕事をお願いしているのかということをやはりしっかり把握したいというふうに思いました。
 お手元の資料を御覧ください。これは、在中国日本大使館における中国人職員の募集要項、ホームページに記載されている、誰でも見られるオープンソースです。応募資格のところの(九)に、北京外交人員人事服務公司で手続後、すぐに勤務を開始できることというふうに資格が設定をされています。つまり、日本大使館で働く中国の方はこの機関の手続が必要だということですけれども、これは役所に伺います。
 北京外交人員人事服務公司とはいかなる機関でしょうか。そして、手続とは具体的に何でしょうか。

#144
○石川政府参考人 お答え申し上げます。
 まず、北京外交人員人事服務公司でございますが、中国外交部傘下の国営企業でございまして、北京に拠点を置く外国公館、メディアなどに派遣する中国人職員を管理する組織であるというふうに承知をしております。
 それから、御指摘の手続でございます。在中国大使館において雇用される中国人現地職員は、採用に当たりまして、今の御指摘の北京外交人員人事服務公司に登録する手続を行っておりまして、御指摘の手続というのは、この登録を意味するものでございます。

#145
○山尾委員 中国外交部傘下の国営企業ということでありました。そして、その手続というのは登録であるということで、言い換えれば、中国外交部のお墨つきをもらえた人だけが日本大使館で働くことができるというふうに理解するのが常識だろうというふうに思います。
 業務内容なんですけれども、ここのホームページにあるように、査証業務に関するパソコンによるデータ入力というような具体例が引かれて、ビザ関連業務、査証関連業務というふうに募集がされています。二百八十二名のうち、何名が今このビザ業務に関わっているんでしょうか。

#146
○石川政府参考人 お答え申し上げます。
 在外公館におきましては、査証業務は主に領事班に所属する職員が担当しております。
 在中国公館における現地職員の定員は、委員御指摘のとおり合計二百八十二名でございますが、令和二年五月時点で、そのうち領事班に所属しているのは合計百十名でございます。このうちの全員が査証業務を担当しているわけではございませんが、その多くは査証業務に携わっているという状況でございます。

#147
○山尾委員 百十名のうち多くがビザ業務に携わっていると。明確にお答えいただいて、よかったというふうに思います。
 先ほど浦野委員も質問していましたけれども、やはり、中国政府のお墨つきをもらっている中国の方が中国にある日本大使館のビザ業務にこれだけ大量に関わっていたら、亡命なんてもうほとんど絵空事だというふうに質問を聞いていて思いました。
 ちなみに、査証業務のデータの入力事務というふうにありますけれども、データの入力項目とは何ですか。

#148
○森政府参考人 お答えいたします。
 委員お示しになった資料の中の査証業務に関するパソコンデータ入力でございますが、これは、領事事務情報システム上の受理入力というふうに申しまして、専ら、バーコード化された査証申請書記載情報、これをバーコードリーダーで読み取る、あるいは旅券情報についてパスポートリーダーで読み取るということとなっております。
 また、このほかに、パソコン上の入力といたしましては、例えば、査証収入金、ビザを取得したときに支払う手数料で得られた金額ですけれども、この種別ですとか件数について報告書の中に入力をするということになっております。

#149
○山尾委員 そうすると、やはり、ビザの申請事項とかパスポートに記載されている内容とか、かなりその人物を特定できるような内容だということだと思うんですけれども、このビザ業務に携わっている中国の職員の方には秘密保持義務というのはかかっているんでしょうか。そして、それに違反した場合のペナルティーは何なんでしょうか。

#150
○石川政府参考人 お答えを申し上げます。
 外務省では、中国に限らず、世界中の在外公館におきまして現地職員を雇用しておりますが、情報防護を含め、秘密保全体制の点検、徹底に万全を期しておるところでございます。
 これ以上の詳細を明らかにすることは、我が国の活動の一端を明らかにするおそれがございますので、お答えすることは差し控えたいというふうに思っております。

#151
○山尾委員 ちょっと耳を疑うんですけれども、万全を期していると言いながら、中国で採用している中国職員の方に秘密保持義務を課しているか否かという質問にもお答えいただけないのはおかしいと思います。
 再度問います。秘密保持義務はかかっているんですか、いないんですか。

#152
○石川政府参考人 お答え申し上げます。
 既にお答えしたように、外務省では、中国に限らず、世界中の在外公館におきまして現地職員を雇用しておりますが、各種契約や内規等を通じまして、情報防護や秘密保全に努めると同時に、我々自身の実際上の措置を通じて、情報防護や秘密保全の徹底に万全を期しておるということでございます。

#153
○山尾委員 これは、秘密保持義務、かけていないんじゃありませんか。これは、全ての国にと言いますけれども、中国には、二〇一七年、国家情報法施行以降、中国の全国民に対して国家の情報活動に対する協力義務がかかっています。いかなる組織及び国民も、法に基づき国家情報活動に対する支持、援助及び協力を行い、知り得た国家情報活動について秘密を守らなければならないと第七条で規定をされています。これに違反した場合には十五日の身柄拘束、及び、犯罪に当たる場合には犯罪として認定していくということも書かれています。
 では、聞きますね。日本大使館で働く中国人職員にも、この義務、つまり中国の情報活動に対する協力義務はかかっているんじゃありませんか。いかがですか。

#154
○石川政府参考人 ちょっと突然の御質問なので正確性があるかどうか分かりませんが、いずれにせよ、中国においての、中国の国内法についての解釈について、ちょっと、今ここで直ちに申し上げることは困難でございます。

#155
○山尾委員 ちょっと、中国における中国人職員の採用をしても秘密保持には万全を期していると言ったその口で、多くの識者が指摘をしている中国国家情報法の義務がやはりそういう方にもかかっているのかどうかも答弁できず、認識していないというのは、これはいかがなものかと思います。
 大臣に聞きます。今の質問でもし御知見があればということと、先ほどの話なんですけれども、やはり、中国人を万全を期して採用しているというからには、日本政府としてきっちりと秘密保持義務をかけているのかいないのか、そこはお答えいただく必要があるし、それを隠すことに何ら国益上の利益を見出せないんですけれども、お答えをお願いします。

#156
○茂木国務大臣 情報管理、極めて重要だと思っております。最近、様々な情報の流出事案というのも、別に大使館という話じゃなくて、起こっている状況も踏まえなければいけない。
 そういった中で、一つは、極めて機微な情報、それと一般的な情報、これはあると思います。そこはレベルを分けながら、当然、情報管理の厳しさというのも考えていかなければいけないと思っております。
 日本銀行の金庫と各家庭にある金庫で同じ堅牢さが必要だとは、私は思っていません。本当に必要な機微な情報については、アクセス制限を含めてしっかりした対応が必要だと考えております。

#157
○山尾委員 当たり前のことを言っていただいていますけれども、その当たり前のことができていないということがやはり明らかになっていっているわけですね。
 中国に限らずとか大使館に限らずとかおっしゃいますけれども、私たちが今ここで問題にしているのは、中国にある日本の大使館における中国人採用の問題をしています。そして、内容はビザ業務だということで、極めて機微にわたる情報をその人たちの手に委ねているということも明らかになりました。そして、中国政府による家族ぐるみの人権弾圧のリスクを背負っている人たちも今おられて、そういう人たちにとってはまさにセンシティブ情報でありますし、裏を返せば、中国政府にとっては当然欲しい情報なわけですよね。
 その上で、先ほど申し上げたように、国家情報法の中国の情報活動に対する協力義務がかかっているわけですから、これは別にその人たちが悪いということではなくて、さらに、その人たちと秘密保持義務を結んでいたとしても、当然、それは中国の方ですから、国家情報法上の義務の方が上回る、そういう判断をして当たり前だという前提に立っていただく必要があると思います。
 こう考えていくと、本当に、中国における中国人の職員の方を日本大使館で採用していく、しかも、百名以上ビザの業務に携わっていただくということをちょっと見直していただきたいんですけれども、大臣、答弁を求めます。

#158
○茂木国務大臣 恐らくビザの発給に当たっても、そのプロセスであったりとか、どこまで機微な情報に触れるかというのはあるんじゃないかなと思っておりますが、山尾委員の方から御指摘いただいたことについては、重要な御指摘だと思っておりまして、どういう対応が今後必要か、検討してみたいと思います。

#159
○山尾委員 是非早急にお願いをいたします。
 あともう残り時間少しですので、今日、ミャンマーについて、各議員から様々なお話がありました。私もオンラインを含めて見させていただいておりました。
 その上で、二点お伺いをします。
 一点、日本政府として、昨年の選挙について、おおむね平穏に投票が実施された、おおむね民主的な選挙が行われたという答弁がありましたけれども、結果に影響を与えるような不正の有無についてはいかなる評価を下しているのか、教えてください。
 そしてもう一点、国軍との対話の継続はやっていただきたいんです。ただ一方で、やはりNLD側との対話をやっているかどうかも言わないという状況は、ちょっとバランスを失すると思うんですね。むしろ、民主的正統性を持つNLD側との対話もやっているということを言っていただいた上で、国軍との対話こそ本当は水面下で結果を出してほしいというふうに思うので、ちょっとそこが逆さまのPRになっているのではないかなというふうに思っています。
 この二点について、ちょっと時間が押していますので、済みません、答弁をお願いします。

#160
○茂木国務大臣 おおむね平穏に投票が行われたと思っております。
 そして、ミャンマー側に対しては様々な主体とのやり取りを行っております。

#161
○山尾委員 二点ともはっきり答弁をいただけないと。やはり選挙の結果に影響を与えるような不正がなかったということが笹川さんのレポートだったと思うので、そこまでは言っていただく必要があるのかなというふうに思いますし、いろいろな人と対話をしているというのではなくて、国軍とはやっているということを言っているんですから、むしろNLD側ともやっていますということも言っていただかないと、やはり日本政府の立場としておかしな物の見方をされるというふうに思いますので、今後、そのNLD側との対話をどのようにしているというふうに発信をしていくのか、御検討ください。

#162
○茂木国務大臣 こういった状況において、相手側の安全の確保もしなければならない、そのことは是非御理解ください。言ったことによってその相手に危険が関わってくる、こういう状況もある、そういうぎりぎりの様々なやり取りをやっているということは是非御理解ください。

#163
○山尾委員 当然そういう点もあるんでしょう。ただ、発信の仕方によっては、国軍の側との対話はホームページ上で大きくアピールしているわけなので、やはりもう一方の正統性のある側とのチャンネルがありますよということをしっかり公表していただくというすべはあると思うので、御検討いただきたい、そういう趣旨であります。
 以上です。

#164
○あべ委員長 次回は、来る七日水曜日午前八時五十分理事会、午前九時委員会を開会することとし、本日は、これにて散会をいたします。
    午後零時九分散会
ソース: 国立国会図書館
姉妹サイト