くにさくロゴ
2021/04/16 第204回国会 衆議院 第204回国会 衆議院 環境委員会 第5号 令和3年4月16日
姉妹サイト
 
2021/04/16 第204回国会 衆議院

第204回国会 衆議院 環境委員会 第5号 令和3年4月16日

#1
令和三年四月十六日(金曜日)
    午前九時開議
 出席委員
   委員長 石原 宏高君
   理事 勝俣 孝明君 理事 菅家 一郎君
   理事 土屋 品子君 理事 福山  守君
   理事 牧原 秀樹君 理事 生方 幸夫君
   理事 源馬謙太郎君 理事 江田 康幸君
      秋本 真利君    畦元 将吾君
      今枝宗一郎君    大岡 敏孝君
      加藤 寛治君    金子万寿夫君
      神谷  昇君    武村 展英君
      百武 公親君    古田 圭一君
      細野 豪志君    八木 哲也君
      近藤 昭一君    篠原  孝君
      関 健一郎君    田嶋  要君
      長尾 秀樹君    堀越 啓仁君
      横光 克彦君    中野 洋昌君
      田村 貴昭君    足立 康史君
      森  夏枝君
    …………………………………
   環境大臣         小泉進次郎君
   環境副大臣        笹川 博義君
   国土交通大臣政務官    小林 茂樹君
   環境大臣政務官      宮崎  勝君
   環境大臣政務官      神谷  昇君
   防衛大臣政務官      大西 宏幸君
   政府参考人
   (消費者庁政策立案総括審議官)          津垣 修一君
   政府参考人
   (厚生労働省大臣官房総括審議官)         井内 雅明君
   政府参考人
   (厚生労働省大臣官房審議官)           宮崎 敦文君
   政府参考人
   (林野庁長官)      本郷 浩二君
   政府参考人
   (国土交通省水管理・国土保全局次長)       塩見 英之君
   政府参考人
   (国土交通省航空局航空ネットワーク部長)     鶴田 浩久君
   政府参考人
   (環境省地球環境局長)  小野  洋君
   政府参考人
   (環境省水・大気環境局長)            山本 昌宏君
   政府参考人
   (環境省自然環境局長)  鳥居 敏男君
   政府参考人
   (環境省環境再生・資源循環局次長)        松澤  裕君
   政府参考人
   (環境省総合環境政策統括官)           和田 篤也君
   政府参考人
   (防衛省大臣官房施設監) 杉山 真人君
   環境委員会専門員     飯野 伸夫君
    ―――――――――――――
委員の異動
四月十六日
 辞任         補欠選任
  小島 敏文君     加藤 寛治君
  務台 俊介君     大岡 敏孝君
  堀越 啓仁君     田嶋  要君
  斉藤 鉄夫君     中野 洋昌君
  森  夏枝君     足立 康史君
同日
 辞任         補欠選任
  大岡 敏孝君     今枝宗一郎君
  加藤 寛治君     小島 敏文君
  田嶋  要君     堀越 啓仁君
  中野 洋昌君     斉藤 鉄夫君
  足立 康史君     森  夏枝君
同日
 辞任         補欠選任
  今枝宗一郎君     務台 俊介君
    ―――――――――――――
四月十五日
 地球温暖化対策の推進に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出第四七号)
同月八日
 石綿による健康被害の救済に関する法律の抜本的改正等に関する請願(赤嶺政賢君紹介)(第七〇八号)
 同(笠井亮君紹介)(第七〇九号)
 同(穀田恵二君紹介)(第七一〇号)
 同(志位和夫君紹介)(第七一一号)
 同(清水忠史君紹介)(第七一二号)
 同(塩川鉄也君紹介)(第七一三号)
 同(田村貴昭君紹介)(第七一四号)
 同(高橋千鶴子君紹介)(第七一五号)
 同(畑野君枝君紹介)(第七一六号)
 同(藤野保史君紹介)(第七一七号)
 同(宮本徹君紹介)(第七一八号)
 同(本村伸子君紹介)(第七一九号)
は本委員会に付託された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 参考人出頭要求に関する件
 地球温暖化対策の推進に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出第四七号)
 環境の基本施策に関する件
     ――――◇―――――

#2
○石原委員長 これより会議を開きます。
 環境の基本施策に関する件について調査を進めます。
 この際、お諮りいたします。
 本件調査のため、本日、政府参考人として消費者庁政策立案総括審議官津垣修一君、厚生労働省大臣官房総括審議官井内雅明君、厚生労働省大臣官房審議官宮崎敦文君、林野庁長官本郷浩二君、国土交通省水管理・国土保全局次長塩見英之君、国土交通省航空局航空ネットワーク部長鶴田浩久君、環境省地球環境局長小野洋君、環境省水・大気環境局長山本昌宏君、環境省自然環境局長鳥居敏男君、環境省環境再生・資源循環局次長松澤裕君、環境省総合環境政策統括官和田篤也君、防衛省大臣官房施設監杉山真人君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

#3
○石原委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    ―――――――――――――

#4
○石原委員長 質疑の申出がありますので、順次これを許します。菅家一郎君。

#5
○菅家委員 おはようございます。自民党の菅家一郎です。
 どうぞひとつよろしくお願いを申し上げます。
 まず初めに、この十三日に、福島原発における汚染水の、いわゆるALPS処理水の在り方、これが、海洋に放出するという方針が示されたわけであります。今までいろいろ議論がありましたが、方針が示されたので、これからが、しっかりと安全性を確認したり、風評被害につながらないような、重要な、放出するまでの二年間だと思っております。
 ですから、環境省として、やはり安全性、海洋汚染につながることをするわけにはいきませんし、生態系の問題もありますから、しっかりと安全性を確認して、それをやはり、なかなか御理解いただけないと、不安になり、風評被害につながりますから、分かりやすいというようなことも踏まえて、国民の方々にそういったモニタリングも含めて安全性をアピールする必要がありますが、この点について大臣のお考えを示していただきたいと思います。

#6
○小泉国務大臣 おはようございます。今日もよろしくお願いします。
 今、菅家委員からは、処理水、この政府の海洋放出の方針決定に当たってお尋ねがありましたが、環境省、そして環境大臣はモニタリング調整会議の議長を務めています。そういった重要な役割を担いますので、あした、福島県にお伺いをしまして、内堀知事、そして大熊町の吉田町長、双葉町の伊沢町長、お三方にお会いをして、今後、環境省がどのような考え方と方針でモニタリングの調整、そしてまた実現をしていくのか、透明性と客観性がこのモニタリングにおいては非常に重要になると思いますので、新たに専門会議も立ち上げます、こういったことについて、率直にお話をさせていただいて、現場の思いをしっかりとお伺いをした上で今後に生かしていきたいと。
 菅家先生言ったように、これから、いかに多くの方の御理解と、そしてまた最大限の風評抑制につなげていけるか、これは政府全体の役割です。環境大臣の役割を果たしつつ、政府全体、まさに全員が復興大臣というつもりで私も頑張っていきたいと思います。

#7
○菅家委員 実際、放出するときには多くの国民の理解が得られるようなことが望ましいと思いますので、期待していますので、よろしくお願いしたいと思います。
 次に、食品ロス削減というテーマで御質問をさせていただきたい、このように思っております。
 データを見ますと、日本の食品廃棄物等は年間二千五百五十万トン、こう言われて、その中で本来食べられるのに捨てられる食品、いわゆる食品ロス、これの量は年間六百十二万トン、その中で、事業系食品ロスは三百二十八万トン、家庭系食品ロスは二百八十四万トンというふうにデータが出されているわけでありますので、これも大きな課題の一つだなと思っております。
 環境省として、食品ロスの削減の推進に関する法律、これを踏まえて、二〇三〇年度までに二〇〇〇年度比で半減、半分にするという目標を立てておられるわけであります。三〇一〇運動、食べ残しをなくすという、あるいはドギーバッグ、これも、大臣、コンテストで、ネットで拝見させていただいて、前向きに取り組んでおられるということを期待しているわけでありますが、私は、食品ロスの削減ということを推進するに当たって一番重要なのは、いわゆる国民の理解と、国民運動にするか、声をかけても意識がなければという思いがあって、この辺が重要かなと、いかに一人一人が無駄にしないという視点、こういう視点で何点か御質問をさせていただきたいと思います。
 ホテルとかレストランとか、飲食店側に立って、まずいろいろ御質問したいと思うんですが、実は、東京都内でいろんなパーティーとか宴会等でホテルに行く機会があって、あるホテルでパーティーが行われて、残った料理を持ち帰っていいでしょうかとお尋ねをしたんですね、持って帰っていいですかと。そうしたら、そのホテルのいわゆる責任者、経営者は、うちのホテルは持ち帰りを禁止していますから駄目です、こう言われた。いや、そうですかと。これは法的にどうなのかと調べてみたら、食品衛生法においては、客側、飲食店側共に外食時の食べ残しを持ち帰ることについて禁止する規定はないということが確認できたんですね。
 じゃ、何で禁止しているのか。そうしたら、店側の方は、万が一持ち帰った客が体を、体調を崩した場合には、やはりお店の営業に影響があるから、不安だから、こういったのが一般的みたいですね。これもやはり大きな問題で、大臣がドギーバッグを推進して、一方では、持ち帰る対策を講じて、どんどん増えてはいるんです、各都道府県も頑張っているんですけれども、若干この辺が不安で。
 ですから、この視点で考えると、やはり、飲食店、ホテル、そういう持ち帰るような環境の経営者の方々において、やはり食品ロスを削減していこうじゃないか、共通認識、協力しますよと。その代わり、やはり持ち帰る用のいろいろ工夫があると思うんですよ。持ち帰ってもいいような調理の仕方もあるだろうし、あるいは出したものを全部食べ切ってもらうような工夫もあるだろうし、あるいは、例えば、やはり持って帰るお客様の自己責任。ある県の方ではそういった指針を作っているんですね、持ち帰る場合は自己責任の範囲だと。基本的な注意事項が、早く食べろとか、いろいろ項目があって、それを渡して対応しているような県の取組もあるんですね。
 だから、こういう形にすれば、店側の不安のリスクを減らして、御協力いただけるような流れをやはり私はつくっていくべきかな、このように思うわけでありますので、環境省として、こういったレストランとか、そういうお店側の方々に協力要請して、理解してもらって持ち帰りをやはり推進していこうというようなことの取組、現時点の取組、これについてお示しをいただきたいと思います。

#8
○小泉国務大臣 今、菅家委員から、食品ロスの対策の一つとして持ち帰りをいかに進めるか、そういったお尋ねですが、先生が環境政務官のときに取り組んでいただいたことも聞いています。「外食時のおいしく「食べきり」ガイド」、こういったものも、先生が政務官のときに、消費者庁、農水省などとも共同して作ったと。そして、今ドギーバッグコンテストのお話もしていただきましたが、環境省は、公募で、このドギーバッグという名前に代わる、日本としてどういう名前がいいだろうかということをやりまして、もっとエコでmottECOという名前が大賞を取りまして、最近、それをプレスリリースもして、こういったポスターを作りますとか、こういった販促も、販促というか普及啓発資材ですね、これを作りますということも発表しました。
 大きかったのは、今度、ゴールデンウィーク明けぐらいに、セブン&アイ・ホールディングスの中でデニーズがありますけれども、デニーズなどで協力もいただけるということで、今後、ファミレスに行って、デニーズに行かれた方で、食べ切れなかった場合はmottECO、言っていただければ持ち帰りが可能になりますし、御懸念のことに対しては、菅家先生言ったように、様々いろんな注意はありますが、自己責任でそこは気をつけてくださいと。
 お店に、環境省と消費者庁とか関係省庁で考えて、例えばこの資材でmottECOのポスターがあれば、こうやって国も言っています、そういったことも言いやすくなると思いますので、この機会に、新たなライフスタイルの一つとして、日本でも持ち帰りが当たり前、もちろん持ち帰る前に食べ切ってもらったら一番いいんですけれども、食べ切れなかった場合はmottECO、これを根づかせていきたいと思います。

#9
○菅家委員 大臣、経営者、東京都内のホテル、結構厳しいですね、持ち帰り駄目と言っていて。大臣のその熱意と情熱とそういう取組、私、大変期待していますし、また、そういった小泉大臣だからこそ、経営者の方々とお会いする機会があれば、東京都内のホテル、何か組合があるんですかね、の方に食品ロス削減に協力してくれと、前向きに、持ち帰りというのも協力していただいて、それに合わせた料理の仕方だとか、いろいろあると思うんですよね。
 そういう認識をするためには、大臣から、直接お会いしたときに、トップセールスじゃありませんが、働きかけをしていただければ成果は上がるんじゃないかと思うんですけれども、この辺の御決意なんかをお聞かせいただければと思います。

#10
○小泉国務大臣 確かにそうですね。コロナでなかなか宴会とかそういう機会がないので、一番は、宴会、忘年会、新年会のような機会に、大量に食べ残しがホテルなどで出る。これも、帰るときに、参加者の皆さんに持って帰ってくださいというのが一番、事業者側にとってもありがたいし、持ち帰る側にとってもいいんですよね。それが普及できるように、東京都下のホテルに呼びかけたらどうかということは前向きに受け止めて、我々徹底的にその周知なども含めてやっていきたいと思います。
 その暁に、東京に限らず、いろんなホテルに行ったらこの環境省のmottECOのポスターが貼ってあるという、これぐらい実現できればいいなと。頑張ります。

#11
○菅家委員 大変心強いです。よろしくお願いいたしたいと存じます。
 次に、食品ロス削減の要因の一つに家庭系食品ロスが二百八十四万トンという、これは、一般消費者の方々がコンビニとかスーパーで買物をする、それを例えば冷蔵庫で保管するわけですが、やはり国民の意識という中で、その日にちまでは食べよう、なるべく新鮮でおいしいうちに食べ切りましょう、あるいは、余り買い過ぎて無駄にしないという工夫も必要だし、そういった国民の理解というんですか、やはり食品ロスはまずいので削減していこうということですよね。
 そういった啓蒙が必要だし、買ってきた、賞味期限と消費期限ですか、これもあるので、多くの消費者の方は、当たり前だと思うんですが、期限を過ぎたら食べない方がよいとされるのが消費期限、おいしく食べることができる期限であるのが賞味期限だと。だから、消費期限は、日にちを決めたらコンビニか何かで廃棄するわけですね。でも、賞味期限というのは、おいしく食べることができる期限であって、これを過ぎたから食べては駄目ではない。
 だけれども、一般消費者の方が、もしも、よく見ないで、賞味期限だったけれども、何月何日までだ、あっ、まずいまずいといって捨てちゃうということも想定されるわけですね。よくそこを確認して食べ切りましょうという、その一般消費者に対する賞味期限と消費期限の在り方の情報提供とか、なるべく食品ロスの削減に協力してほしい、みんなでこれに対応しようという、そんなやはり啓蒙、働きかけも一番大事だと思うんですが、この辺の環境省の対応についてお示しをいただきたいと思います。

#12
○小泉国務大臣 今先生の御指摘があった、賞味期限というのはおいしい目安ですというのが、消費者庁が今頑張って普及をさせたいと。おいしい目安ですから、別にこの期限を過ぎたら駄目ということじゃありませんということを政府を挙げてしっかり普及しようと。環境省も連携して頑張りたいと思います。
 その中でいうと、最近コンビニなどでも、賞味期限が近くなってきたものに、積極的に消費者の方に買っていただけるように、むしろそっちにポイントをつけて、買ったらポイントがつきますという取組も出てきました。
 そして、私は一つ思いを持っているのは、賞味期限の中でも年月日表示が必要のないものも結構あるんじゃないかと。缶詰とか乾麺とかああいうものは、長期保存ができるものは何年何月何日まで必要ないですよね。
 年月表示で十分なものというのはあると思います。これを何とか少しでも広がらないかなということでいろいろ言っているんですけれども、最近、ある大手のスーパーが、もう自社のプライベートブランドに年月日表示をやめました、それで、最終的には、今後、取引をする、納入するものについても、長期保存のものは年月日表示じゃなく年月表示で変えていきたいというお話を聞いて、ああ、これは結構大きなインパクトが出そうだなというように思います。
 こういったことも通じて、例えば、家の中にある、うどんとかそばとか、ああいったもの、全然平気です。全然と言うと、何年なのかと言われたらあれですけれども、基本的にそんなにすぐにはどうなるものでもありません、缶詰だってそうですから。こういったこと、やはり自分の中で考えて、おいしい目安というものが広がっていくように、環境省、消費者庁や関係府省庁と連携をして頑張っていきたいと思います。

#13
○菅家委員 私は、分かっているだろうと思っても、この間、うちの家内と話したら、賞味期限も消費期限も何となく一緒にしているような気がしてちょっと不安だったので、この辺、国民の皆さん方に分かりやすい、ああ、そうかそうかと、みんな一緒に考えていると、ちょっと。食品ロスにつながりますから、その辺の啓蒙といいますか、ポスターとかで、賞味期限は何だ、消費期限が何だと。意外と、これは単純なんですけれども、分かりやすいことなので、よろしくお願いしたいと思います。
 次に、スーパーとかコンビニに、消費期限が切れたもの、これが廃棄になるわけですね。今はポイントだ、時間になったら安くなったり、いろいろ工夫しているので、頑張ってはいると思うんですけれども、この消費期限の在り方をちょっと調べたら、おおむね五日以内を超すと危ないことを意味する期限だと。
 この期限を設定しているのは、当然これは主に食品製造者ですね。食品製造者が期限を当然持っている。当然、期限よりも低く見積もる安全係数というのがあるんですね。安全係数、これを掛けて表示しているわけですが、これも、調査によると、食品製造者が余りにこの係数を厳しく設定しているところもあって、まだ食べられる期限であっても、短いので廃棄されてしまうというようなこともちょっと一部確認しているんですね。
 ということでいうと、今まで国民だ、あるいはレストランの経営者だ、一般消費者だというのに対し食品ロス削減というお願いをするべきだという視点で申し上げたんだけれども、この消費期限に関しては、食品製造者の方々を対象にやはり食品ロス削減に協力してほしい。だから、消費期限の設定の在り方というのを妥当性を持って、余り厳しくしちゃうと早めに期限が来て、スーパー、コンビニで廃棄せざるを得ない。買う消費者もある程度余裕がないと、今日までだとかあしたまでだよりはもっとあった方がいいわけですから、この辺の問題意識がちょっとあったものですから、どうか、この点について食品製造者に対する食品ロス削減への御理解と協力を得る、こういった対応も必要だと思うので、この辺の対応についてお示しをいただきたいと思います。

#14
○津垣政府参考人 お答え申し上げます。
 消費者庁におきましては、事業者が食品の期限の設定をするに当たりまして、期限表示が必要な食品が多岐にわたるため、個々の食品の特性に十分配慮した上で、食品の安全性や品質等を的確に評価するための客観的な項目、微生物検査等、そういった項目に基づき設定する必要があること、その上で、食品の特性に応じ、一未満の安全係数を掛けて客観的な項目に基づき得られた期限よりも短い期間を設定することが基本であることを食品期限表示の設定のためのガイドラインにおいて示しているところでございます。
 一方で、具体的な期限の設定は、今委員が御指摘がありましたように事業者に委ねられておりますことから、過度に短い期限を設定する事業者が存在することも考えられます。
 消費者庁といたしましては、賞味期限につきましては、食品ロス削減の観点から過度に短い安全係数を用いることは望ましくないことを示しておりますが、これに併せて消費期限についても、食品の安全性に配慮しつつも過度に短い期限表示にならないよう、製造者や販売者の団体等と密に連携をいたしまして、安全係数の考え方も含め、適切な期限表示の設定についてしっかりと普及啓発を行うことで更なる食品ロスの削減につなげてまいりたいと考えております。

#15
○菅家委員 いい答弁ですね。食品製造業者に対しても、やはりよく協力してもらわなきゃなりませんね。食品ロス削減にやはりみんなで国民運動にしなくちゃなりませんから、よく強くその辺、連携してやってください。
 次に、プラスチック問題ですね。海洋プラスチックなんというと、やはり海がかなり汚染されていて、餌だと思ってプラスチックを食べて、生物の生態系も大分これは深刻な状況ですね。胃袋を破ると、本当にビニール袋とかどんどん出てくるんですね。これは大変な課題だなと思っています。
 特に、また私、心配するのは、歯科診療で歯を削るじゃないですか、あれは、粉になっていくでしょう、取り切れなくて海に流れるんですね。マイクロプラスチックの一部に入るのかどうか分からないですけれども、まあ、マイクロプラスチックかな。歯科診療だけじゃないんですよね、いろんなところで研磨している、これが取り切れないですね。下水道でろ過できないでしょう。結果的に、川に流れ、海に流れる。だから、これはちょっと私、心配だなと思っているんです。
 そう考えると、やはり重要なのは新素材というんですか、これはやはりプラスチックから代わる新素材の商品化みたいな、これも環境省でいろいろ財政的な支援に取り組まれておられますが、やはりこういうときなので、更なる、生分解性プラスチック、バイオマスプラスチック、再生紙、セルロースナノファイバー、ライメックスとか、今いろいろ実用化に向けて取り組んでおられますが、これからも継続して、商品化も含めて研究したり、財政的な支援を強化すべき、このように考えますが、この点についてお考えをお示ししていただきたいと思います。

#16
○小泉国務大臣 先生が今言われた代替素材、この一つの課題がやはりコストが高い、こういったところも課題であると思います。
 ですので、環境省としては、化石資源由来のプラスチックを代替する素材の社会実装に向けて、技術実証や製造設備の導入への補助を行っているところです。
 また、環境省でも、再生材や植物由来のプラスチックを用いたごみ袋や文具類などの環境物品などの調達、それと、今月から、国立公園の環境省直轄ビジターセンターでの環境配慮型ではないペットボトルの販売の取りやめ、こういったことも、今率先して取り組んでいるところです。
 先生言われたように、いろんなものが削れたり取れたりして、結果、海に流れる。これは、例えば人工芝とか、そういったことも要因ですし、農業の世界でいうと、よく一発肥料と言われる、殻で、一発まけば長くじわじわと効くので農家の皆さんがよく使う肥料があるんですけれども、あれは実は殻はプラスチックなんですね。その殻が大量に水田から流れ出ていて、それがせき止まっているように殻がいっぱいになっているみたいな写真も私も見ていますけれども、実は、使っている農家さんがそれがプラスチックだという認識がなかった、これはプラスチックなのかという現状もあるので。あとは、農業用のマルチ、そうですね、あれも取れて、結果、流れてしまう。
 世の中、本当にいろいろなところにありますから、我々としても、プラスチック新法、この国会で御審議いただくような予定になっていますけれども、その中でも、多様な、身の回り、あらゆるところにある全てのプラスチックにおいて、これからプラスチック新法において、使い捨てプラスチックがなくなっていくような位置づけを入れていく、こういったことが御理解いただけるように、この国会で議論を深めていければと思います。

#17
○菅家委員 まさに重要な視点だと思いますので、今大臣がお示しされた施策、これは財源も大事なので、是非、そこも踏まえながら対応していただきたいと思います。
 それで、実は、法律で、国等による環境物品等の調達の推進等に関する法律、いわゆるグリーン購入法、これがございますので、今大臣がいろいろ、私も、セルロースナノファイバーだとか、生分解性プラスチック云々の素材を使った商品がどんどん出ているんですが、やはり、大臣お話しのとおり、コストの問題があって、買う方は、分かるんだけれども値段が高いという課題もあるものですから、今のグリーン購入法を踏まえて、環境省として、グリーン購入の中身を見ると、もうちょっと物品の中でそういったものを支援する、金額があるから、入札制度、いろいろあるので難しい課題はあると思うんですが、一方では、需要と供給なもので、政府である程度購入してあげることによってコストが下がって民間に行き渡るという役割も、私は必要なんじゃないかと。
 グリーン法もあるわけですから、法律的な、あるものですから、まずは環境省として、物品の調達を、そういったものを応援するというような視点で購入していただきたいし、やはり全庁的な視点でこの輪を広げていくことによってコスト削減になり、一般に普及していくような流れが私は重要だと思うんですが、この点についてのお考えをお示しいただきたいと思います。

#18
○小泉国務大臣 先生言うとおり、政府の率先した行動によってまずは引っ張る、こういったところの役割は大事だと思います。
 今、環境省では、今年二月に行ったグリーン購入法の基本方針の見直しにおいては、庁舎内の小売店舗で使用する場合のレジ袋やプラスチック製のごみ袋については、植物由来プラスチック配合率を一〇%から二五%に引き上げるなど、プラスチック資源循環の促進に資する見直しを行ったところでもありますし、そのほか、環境省ではEVの調達なども率先して進める、こういったこともやっています。
 先生言うとおり、政府の率先した行動、環境省だけではなくて、政府全体として進めていけるように、環境省、しっかりとリーダーシップを発揮したいと思います。

#19
○菅家委員 大変心強いですね。どうか、リーダーシップを図って、お願いしたいと思います。
 もう一つ、この環境問題というのは、やはり、教育と言ったらおかしいですけれども、今の子供たちのうちから環境に対する意識を高めて、地球を守るという意味でこれは重要だと思うんですよ。
 実は私、会津若松の市長時代に学校版環境ISOなんという、今はどうだか分かりませんが、毎年毎年、認証を渡したり、実際体験させたり、教育にこれを取り入れてきた経験があって、川の流れのごとく、子供たちというのは、常に我々がどういうふうに関わるかというのは重要なものですから、やはり、ポイ捨ては駄目ですよとか、温暖化の問題は深刻ですよとか、日常生活の中でこのように食品ロスの削減だとか、そういった認識をするために子供たちのこの教育というのはかなり重要だと思うので、どうか、そういった意味で、大臣、リーダーシップを図って、文科省と連携を組んで、これからの時代を担う子供たちが、環境に精通して、国民運動として協力してもらえるような人材に育てるような関わりが必要だと思うんですが、この点についてのお考えを示していただきたいと思います。

#20
○小泉国務大臣 非常に重要な点だと思います。
 環境教育が学校の現場でもしっかりと推進されるように、環境省では、文科省の協力を得て教職員研修を実施して、学校の先生方に、各教科における環境問題の取上げ方や、教科を横断して年間カリキュラムへの組み込む方策などを学んでもらっています。昨年度は二百十三人の教職員に受講をいただいたということです。
 また、文科省と協力をして、大学が国、自治体、企業、他大学などとの連携を通じてカーボンニュートラルの達成に貢献していくためのネットワーク、これは大学コアリションとも言われるんですけれども、先日、萩生田大臣、そして江島経産副大臣とともに、このコアリションに参加を表明している百二十の大学などが一堂に会して意見交換を行いました。この夏ぐらいにこのコアリションは立ち上がる予定なんですが、例えば、広島大学などは、二〇五〇年のカーボンニュートラルではなく、二〇三〇年のカーボンニュートラルを宣言するほど意欲的にやっています。
 こういった大学を通じて、学生などもこの取組をしっかりと感じてもらうきっかけになればと思いますし、文科省からは、地球環境問題に関する学習指導要領の内容などについて、各種研修などを通じて学校教育関係者の理解を深める取組を推進すると聞いています。さらに、環境省も協力して、文科省から教育委員会などに対して、地球温暖化問題に関する政府方針の内容や学校における指導の留意点などを通知する準備をしているところであります。
 このように、環境省と文科省、しっかり連携して、環境の教育、子供たちに対して、まさにカーボンニュートラルの中心世代や、その時代を中心として生きる世代が今の子供たち、孫の世代ですから、そういった関係をしっかりと考えた上で、環境省、文科省の連携を深めていきたいと考えています。

#21
○菅家委員 福島県の未来学園ですか、大臣もいろいろ関わっていただいており、大臣からも、そういった子供たちに環境教育など、一言、授業とか、リモートでも何でもやっていただくと関心が高まるんじゃないかと期待していますので、よろしくお願いしたいと思います。
 次に、国立公園の課題の解決というテーマで何点かお伺いしたいと思うんですが、実は、尾瀬国立公園田代山がありまして、それが実は崩落しているという現状があります。
 十二日に私も現地、実は深刻な問題で、視察してきたんですが、この田代山というのは、南会津を代表する、標高千九百七十一メートルあって、実は、山のてっぺんが真っ平らなんですよ。山の頂上に、三百六十度見渡す限り湿原が広がっておりまして、これは、世界的にも珍しく、天空の湿原とも呼ばれておりまして、尾瀬国立公園の特別保護区にも指定されています。
 ところが、これは、平成三十年の台風二十四号、令和元年の台風十九号で実は大規模な崩落が発生いたしまして、今でも実は崩落が続いています。
 田代山の崩落が山頂まで達してしまうと、田代山湿原の水が抜けてしまい、水をとどめることができない湿原は枯死してしまうおそれというのがあって、地元の方々も実は危惧しておられます。
 もう一方では、田代山湿原というのは、登山シーズンには年間一万人の方が訪れて町にとっては大切な観光資源でもあります。その地元の木賊温泉、ここも視察してきましたが、関係者の方々が、田代山登山客の宿泊が主な収入源になっているので田代山湿原がなくなることは死活問題だ、このように訴えられました。
 また、下流の西根川、これに、崩落しておりますから、大雨が降って、土石流じゃありませんが、大量の土砂、倒木が流れ出て、木賊温泉集落の木賊温泉も、あの岩風呂が埋まっちゃって、現場を見たら、大変な土砂で山のようになっているんですね。
 木賊温泉の集落の人たちの懸命な復旧作業によって岩風呂は掘り出されて、私、現場を見てまいりましたが、そこに建っていた建屋というんですかね、湯屋、それは流されて、これはまだ復旧がされておりません。
 これ以上崩落を放置すれば、山肌が出ていますから、これは大雨が降ったら、また土石流になって、この下流域には川衣集落なんてあって、この辺がやられ、甚大な被害を及ぼすことを地元では大きく危惧しているわけであります。
 ですから、これ、真剣に考えて、国民の命までつながる大きな課題なので、一刻も早く手を打つべきだと思いますが、環境大臣として、林野庁等もいろいろありますが、この田代山湿原、これはやはり世界でも貴重なので、まず環境省としては、この田代山の頂上の湿原を私は守ってほしいという意識を認識してほしいと思うんですが、大臣として、これ、お考えを是非お願いしたいと思っているんですけれども。

#22
○小泉国務大臣 委員が御指摘のとおり、尾瀬国立公園の田代山では、平成三十年と令和元年の台風の影響で、山頂湿原直下の大規模崩壊地が拡大をして、土砂流出によって下流の木賊温泉が土砂に埋まるなどの被害が生じたと承知しています。
 また、田代山の山頂は、国立公園の特別保護地区に指定され、公園利用者に親しまれているところでもあって、崩壊地の拡大により、湿原の保護や利用への影響も懸念されるところです。
 そのため、環境省としても対策の必要性は認識しており、林野庁や南会津町が開催した土砂などの対策に関する検討会議に出席する等の対応を行っているところです。また、今週月曜に議員に声がけをいただきまして、環境省、林野庁と地域関係者などの間で今後の対策について意見交換を行ったと伺っています。
 これから引き続き、林野庁が実施を検討している治山事業などの対策が円滑に進むように、林野庁、そして南会津町などの関係機関と連携するとともに、関係手続に関する自然公園法の適切かつ迅速な運用に努めてまいりたいと考えております。

#23
○菅家委員 是非、環境省として、頂上の湿原、これを守っていただくよう、ひとつよろしくお願いしたいと存じます。
 あとは、これは極めて困難な、地理的な要件もあるんですが、専門的な業者にも内々どうなんだろうと聞いたら、やはり日本の技術をもってすればできないことはないというような情報も私は得ているんですね。ですから、抜本的な崩落防止、これは国がやはり責任を持って前向きに取り組むべきだ。やはり国民の命まで懸かっているんですから、いつ土石流が来るか分からないわけですから、迅速に調査をして、抜本的な崩落対策を講ずるべきと思いますが、これは林野庁としてお考えをお示ししていただきたいと思います。

#24
○本郷政府参考人 お答えを申し上げます。
 田代山周辺は、地質が脆弱で山腹崩壊等が発生しやすい地域であり、昭和三十年代から六十年にわたり治山事業による整備を行ってきたところでございます。しかし、平成三十年と令和元年の台風により、今もお話がございましたように、甚大な被害が発生いたしました。
 このため、林野庁では、学識経験者から成る検討委員会を設置し、環境省と地元の福島県や南会津町の参加を得つつ、効果的な治山対策の検討を行いながら復旧に取り組んでおり、中流部については、不安定な土砂の流出を抑止するための治山ダムの設置や護岸の整備などを進めております。
 また、下流の集落の保全対策として、福島県が、西根川の砂防堰堤の機能を向上させる対策や、更なる砂防事業の計画検討を行っていると伺っております。
 一方、湿原直下の崩壊地の復旧やその拡大防止については、急傾斜であることなど、対策の実施に当たっての技術的な課題も大きいことから、現在、詳細な調査を行っており、学識経験者の意見も聞きながら、また、事業者の技術、施工体制、そういうものの情報収集も行いながら検討を行ってまいりたいというふうに考えております。
 本地域の安全、安心の確保に向け、環境省や国土交通省、地元自治体などと連携し、必要な予算の確保を行いながら、治山対策にしっかりと取り組んでまいります。

#25
○菅家委員 今の確認なんですけれども、前向きに取り組む、早急に崩落防止対策を講ずる、こういうことで確認したいんですけれども、いかがですか。

#26
○石原委員長 林野庁長官、申合せの時間が経過しておりますので、簡潔にお願いします。

#27
○本郷政府参考人 そのとおりでございます。よろしくお願いいたします。

#28
○菅家委員 ありがとうございました。
 しっかりとよろしくお願いを申し上げて、質問を終わります。ありがとうございました。

#29
○石原委員長 次に、長尾秀樹君。

#30
○長尾(秀)委員 立憲民主党・無所属の長尾秀樹でございます。
 本日は、質問の機会をいただきまして、ありがとうございます。
 さて、一九七一年環境庁創設から今年は五十年、公害対策に一元的に対応するために生まれた官庁でしたけれども、今や地球環境問題や原子力規制なども加わり、担当する分野が広がっております。気候変動問題、生物多様性など、地球の根幹に関わる問題に真っ正面から取り組まなければならない状況でございます。
 社会や地球規模の課題は一つの役所だけで解決できるものではありません。政府全体を必要な方向へ動かせるかどうか、環境省の肩にかかっているというふうに思います。今後は、そこに地方自治体や企業も巻き込んで、日本全体でよい仕事をしてもらうよう仕向ける役割が求められていると思います。
 環境省の意気込みを伺いたいと思いますが、その前に一点、お聞きしておきたいことがあります。
 三月二十五日、経産省と環境省の合同有識者会議で、風力発電所の環境アセスメントの規制、大幅に緩和ということで、一万キロワット以上が五万キロワット以上にというふうに緩和する案がまとめられたと報道されております。
 そもそも、報道によれば、昨年十二月に、河野太郎行政改革担当相が主宰する再生可能エネルギーの規制改革を進める有識者会議において、このアセスの手続の長期化などの問題点が指摘をされた、イギリスなど主要先進国並みの五万キロワット以上にアセス対象を見直すように、経済産業、環境両省に指示をしていたというふうに報道がされております。
 脱炭素社会の実現、風力の大量導入を進める必要性については理解をしておりますけれども、国土が狭く生態系への影響を受けやすい日本特有の事情を考慮すると、問題ある規制緩和と考えております。
 私ども立憲民主党としても、こういう拙速な規制緩和はするべきでないということで、環境省、経産省に、私どもの環境・原子力部会長、経済産業部会長、環境エネルギー調査会長名で申入れもさせていただいたところでございます。
 今回の決定の経緯について、あるいは根拠について御説明を願いたいと思います。

#31
○和田政府参考人 お答え申し上げます。
 環境省におきましては、今御指摘いただきましたように、昨年十二月になりますけれども、再エネ規制等総点検タスクフォースが開催されまして、経済産業省とともに検討会を立ち上げまして、有識者に加え、自然保護団体、地方自治体、発電事業者などに御参加いただきまして、風力発電に係る環境影響評価の適正な在り方について様々な側面から広く丁寧に御議論いただき、三月三十一日に報告書を公表させていただいたところでございます。
 折しも、その直前には、立憲民主党、御党の方からの緊急提言を賜ったところでもございます。
 報告書のポイントにつきましては、大きく二点ございまして、一つは、環境影響評価法の対象となる風力発電所の規模につきまして、最新の知見に基づき、他の法対象事業との公平性の観点から検討した結果、第一種事業を一万キロワット以上から五万キロワット以上とすることが適切であること、二点目は、立地に応じ地域の特性を踏まえた、より環境保全に配慮できる効果的、効率的な環境アセスメントに係る制度の導入についてしかるべき検討を行うこと。
 加えまして、報告書におきましては、法律と条例が一体となって環境アセスメント制度が形成されてきた歴史を踏まえて、法対象とならない事業については、地域の実情に応じて条例により適切に手当てを行うことが提言内容として盛り込まれたところでございます。加えまして、地方自治体の制度検討や運用を支援するために、環境省の必要なデータや参考となる考え方を示すことについても御提言を賜ったところです。
 今回の取りまとめの結果を受けまして、環境省としての対応について、経産省とも連携しまして、環境保全に適正に配慮し、かつ、地域の理解の下で、風力発電の導入が促進できるよう、今後、必要なステップを適正に踏んだ上で検討を進めてまいりたいと思っております。

#32
○長尾(秀)委員 我々としても、将来的な規模要件の緩和に反対をしているわけではありませんけれども、今少しお話もありましたように、規模要件だけではなく立地条件もよく考える、あるいはゾーニング制度、セントラル方式の導入など、検討すべき課題があると思っておりますので、引き続き、環境省としてはそういう立場で取り組んでいただきたいと思います。
 さて、冒頭申し上げましたように、環境庁、環境省五十年です。この五十年の受け止め、あるいは今後どうあるべきと考えているかということで、小泉大臣の所信は常々伺っておりますので、あえて職員の皆さんの決意をお聞きしておきたいと思います。

#33
○和田政府参考人 お答え申し上げます。
 私も、環境庁時代に入庁しまして、職員を代表しましてというわけではないんですけれども、昭和の時代の最後に入りました人間でございますけれども、御承知のとおり、環境省の前身でございます環境庁は、一九七一年、昭和四十六年でございますけれども、公害対策と自然環境保全を総合的に推進する官庁として誕生したところでございます。今年、環境庁創設から五十年、更に加えまして、省になりましてから、これは二〇〇一年の一月でございますけれども、二十年目の節目を迎えるところでございます。
 この間、水俣病を始めとする公害問題から、気候変動問題、資源循環、さらには生物多様性保全といった課題が拡大する中で、環境省は、人の命と環境を守るという、環境庁設置以来不変の使命を果たすべく、各省との連携を強化し、様々な課題に総力を挙げて取り組んできたところでございます。
 新型コロナウイルス感染症の危機と気候危機、二つの危機に直面するこういう時代を迎えた中、まさに時代の転換点に立っているとも言えるところでございますけれども、コロナ以前の経済社会に戻ってしまうということなのではなくて、持続可能で強靱な経済社会への変革を実現できるかどうかが問われているという状況かと思います。
 環境省としては、こうした認識の下、社会改革担当省として、脱炭素社会への移行、循環経済への移行、分散型社会への移行という三つの移行を通じまして、持続可能で強靱な経済社会のリデザイン、言うなれば再設計を一層強力に進め、気候変動、循環経済、生物多様性保全などの重要課題にしっかりと取り組んでまいりたいと考えております。(拍手)

#34
○長尾(秀)委員 しっかり頑張っていただきたいと思います。我々も応援できるところはしっかり応援していきたいと思います。
 次に、三月九日の環境委員会で、我が会派、堀越委員も質問されておりましたが、生物多様性について、私からも少しだけ再度お聞きしたいと思います。
 二〇一〇年のCOP10で採択された愛知目標、国内外の評価で未達成であった生物多様性保全の危機的な状況について、この現状を、当時の議長国としてどのように捉え、理由をどのように分析しているか、次の目標のためにもその検証をしっかりすべきではないかと思いますが、お答えいただきたいと思います。済みません、簡潔にお願いします。

#35
○鳥居政府参考人 お答え申し上げます。
 昨年九月に生物多様性条約事務局から公表されました、愛知目標についての最終評価である地球規模生物多様性概況第五版、これはGBO5といってございますけれども、これによりますれば、大部分の愛知目標についてかなりの進捗が見られたものの、二十の個別目標で完全に達成できたものはないということが示されてございます。
 その理由といたしまして、愛知目標に応じて各国が設定する国別目標の範囲や目標のレベルが、愛知目標の達成に必要とされる内容と必ずしも整合が取れていなかったということが指摘されています。
 また、次の世界目標に向けた課題として、自然との共生を目指す二〇五〇年ビジョンの達成には気候変動対策など複数の分野と連携した行動が必要であること、生物多様性の損失を止めるためには、今までどおりから脱却して、社会変革、トランスフォーマティブチェンジを進める必要性も指摘されているところでございます。
 こうした指摘を踏まえまして、生物多様性への取組が更に発展、継続するよう、COP15で採択が見込まれる新たな世界目標であるポスト二〇二〇生物多様性枠組について、定量的な目標設定とモニタリング枠組みの強化を含め、適切に設計される必要があると考えてございます。
 また、国内においても、次期生物多様性国家戦略の策定に当たりまして、この次期世界枠組みに整合し、社会経済的な要因にも対処すべく、企業や私たち一人一人の行動変容を促す取組を検討していく考えでございます。

#36
○長尾(秀)委員 反省を踏まえていただいて、今年行われる予定のCOP15で、国際社会で合意形成できる新たな国際ルール策定ということについて、日本が後塵を拝することにならないように、実効ある目標の採択に向けてリーダーシップを発揮していただきたいと思います。
 このCOP15、政府はどのような姿勢で臨むのか。例えば、モニタリングの仕方はどうするのか。より客観的な基準を示すなり、具体的な提案など準備しているのか、お聞きをしたいと思います。

#37
○鳥居政府参考人 お答えいたします。
 ポスト二〇二〇生物多様性枠組において、環境省では、最新の科学的知見を踏まえ、分かりやすさと実現可能性も考慮し、多くのステークホルダーが参加、実施できる枠組みとすることを基本的な考え方としてございます。
 その上で、我が国としては、次期枠組みにおいて、持続可能なサプライチェーン構築を始めとする経済活動における生物多様性の主流化、非意図的に侵入する外来種の対策も重視するとともに、地域資源の持続可能な利用を進めるSATOYAMAイニシアティブ、これはCOP10で日本が発信したものでございますけれども、これにより気候変動対策や分散型社会の構築にも貢献する考えでございます。
 定量的な目標設定とモニタリングにつきましても、我が国から、各国の努力量を積み上げて解決すべき課題については定量的な目標を設定した上で、その目標に対した適切な指標をモニタリングし、その結果に応じて、各国の努力量を引き上げるメカニズムの提案をするなど、積極的にこの議論に参加しているところでございます。
 我が国といたしまして、二〇一〇年のCOP10で、議長国として愛知目標を取りまとめました経験を踏まえ、次期枠組みづくりに貢献し、二〇五〇年ビジョン、自然との共生の実現を図ってまいりたいと考えております。

#38
○長尾(秀)委員 しっかりリーダーシップを持って取り組んでいただきたいと思います。
 今年十月にはCOP15、十一月にはCOP26ですかね、まさに二〇二一年は地球生命システムを左右する重要な節目となります。改めて、生物多様性保全と地球温暖化対策の両方は関連づけて進める必要があると思います。地球温暖化対策、気候変動対策のために、CO2排出ゼロ、カーボンニュートラルへの取組と同様に、生物多様性保全の取組も促進させなければならないと思います。
 まさに地球温暖化と生物多様性は一体不可分というふうに考えるべきではないかと思いますが、小泉大臣の見解をお聞きしたいと思います。

#39
○小泉国務大臣 先ほどは、事務方の環境庁設置五十年にかける思い、これを聞いていただいて、ありがとうございました。私の答弁の後に拍手はありませんが、職員の答弁の後には拍手があって、職員もうれしかっただろうな、励みになっただろうと思います。
 今先生お尋ねのCOP15とCOP26、今年、この二つのCOPの成功というのは極めて重要な環境省としてのテーマである、これは私の所信でも申し上げたとおりであります。
 そして、この二つのCOPをつなぐ重要なキーワードは、自然を生かした解決策、それを英語ではNbS、ネイチャー・ベースド・ソリューションズというふうに言われますが、これは、生物多様性の保全と気候変動対策のシナジーを図る取組で、例えば、森林による炭素の固定機能が気候変動の緩和策に貢献し、湿地による洪水の貯留機能が適応策に貢献する、こういったものであります。
 また、生物多様性及び生態系サービスに関する政府間科学政策プラットホーム、これはIPBESというふうに言うんですが、これが生物多様性とパンデミックに関する報告書を昨年公表しました。この中では、パンデミックの根本的な原因は、森林減少、都市化といった土地利用の変化であり、生物多様性の損失や気候変動を引き起こす地球環境の変化とも関連していると指摘しています。まさに今コロナという危機に直面している我々にとって、非常に重大なメッセージであると思います。
 こうした指摘も踏まえて、感染症予防へ貢献する観点からも、生物多様性保全と気候変動対策を一体のものとして取り組んでいくことが重要です。環境省内でも、二つのCOPに一体的に対応すべく、局横断のタスクフォースを設置して、取り組んでいるところです。

#40
○長尾(秀)委員 今大臣からもIPBESの報告書のお話がありました。大臣からも言及がありましたけれども、そういう提言も踏まえますと、ポスト二〇二〇の枠組みにも予防を重視する考えを反映させるべきではないかと思いますが、改めてお聞きしたいと思います。簡潔にお願いします。

#41
○鳥居政府参考人 お答えいたします。
 このIPBESの報告書では、新興感染症の三〇%以上は農地拡大や都市化などの生物多様性に影響を与える土地利用の変化により引き起こされていること、また、野生動物の取引や土地利用の変化を減らすことなどのパンデミックを予防するための対策が必要であることなどが指摘されてございます。
 現在議論されているポスト二〇二〇生物多様性枠組の案では、例えば、野生の動植物種の持続可能な管理を介して人々の健康を含む便益を確保する旨のターゲット等が盛り込まれているところでございます。環境省としても、こうした生物多様性と感染症に関する議論に積極的に貢献していきたいというふうに思っています。
 特に、日本が多くのパートナーとともに進めているSATOYAMAイニシアティブは、地域の自然資源の持続可能な利用と生物多様性保全を同時に進めるものであり、コロナを含めた自然界に存在する感染症へのワクチンとして機能するとも指摘されてございます。
 環境省といたしましては、SATOYAMAイニシアティブの参加者をCOP15の機会に更に拡大するということで、ワクチンとしての機能を果たすべく、SATOYAMAイニシアチブの考え方を広めてまいりたいと思います。

#42
○長尾(秀)委員 さて、新型コロナウイルスであります。二月九日にWHOが現地調査を終えて、報告が出されておりますが、結局、新型コロナウイルスの起源は何も分からないと。この調査団の報告は何を報告しているのか。新聞報道を見る限り、余りにお粗末と思いますが、政府としてはどう評価をしているのか、あるいは、何か対応を行ったのか、お聞きをいたします。

#43
○井内政府参考人 お答えいたします。
 本年三月三十日に、WHOから、御指摘のWHO国際調査団の報告書が公表されたところでございます。
 この報告書では、武漢市でのウイルスの人への感染経路について、四つの仮説を挙げた上で、動物から中間宿主を通じて人に感染した仮説が最も有力であること、武漢ウイルス研究所からウイルスが流出した可能性は極めて低いことなどとしています。
 また、今後行う追加調査として、新型コロナウイルスが認められた華南海鮮卸売市場以外の市場における動物の取引の調査、東南アジアやそれ以外の地域における農場の動物の調査等を提案しております。
 厚生労働省としましては、今回の報告書及び今後行われる追加調査が新型コロナウイルスの感染源の解明につながることを強く期待しているところでございます。

#44
○長尾(秀)委員 新聞報道によりますと、十四か国が声明を出されたというふうに報道がされております。その中で、「このパンデミックから貴重な教訓を得て、将来の病気の発生による壊滅的な結果の招来を防ぐことができる。」という内容が言われております。今後につながる重要なメッセージと思いますが、この点、どう考えておられますでしょうか。

#45
○井内政府参考人 お答えいたします。
 本年三月三十日に、新型コロナウイルスの起源に関し、WHO国際調査団が報告書を公表したことを受けまして、翌三十一日に、日本を含む十四か国は、同調査団が中国で実施した調査について、共同声明を発出したところです。
 この声明においては、現地調査の実施の遅れ、オリジナルのデータ及び検体への完全なアクセスの欠如について懸念を表明するとともに、将来のパンデミックを防ぐためには、迅速で独立した、専門家主導の干渉を受けないウイルス起源の評価が不可欠であること等を強調しております。
 なお、今後の調査につきましては、共同声明においても、WHOと全ての加盟国について、情報へのアクセスや透明性等を確保するための新たな取組の強化を求めているところでございます。
 厚生労働省としましては、今回のウイルス起源の調査を含め、引き続き、国際社会やWHO等と連携しながら、世界的な健康危機への備えや対応の強化に取り組んでまいりたいと考えております。

#46
○長尾(秀)委員 新型コロナウイルスの感染拡大ということを受けて、改めて生物多様性と向き合うことになったのではないかと思います。ポスト愛知目標には、三〇年に向けた自然との共生に向けた具体的な目標と実施メカニズムの設定が期待をされております。生物多様性条約の新事務局長は、私の当面の優先事項は、二〇年以降の強固で野心的、世界的な生物多様性の取組を策定するための交渉を成功させることだと語っておりますので、是非日本も積極的に関わって、新たな今後の十年に期待をしたいと思います。
 さて、次に、野生生物の取引についてお聞きをいたします。
 いわゆるエキゾチックアニマルと呼ばれるペットの人気が日本でも高まっていると言われております。WWFの取引監視部門、トラフィック報告書も発表されております。詳しく御紹介する時間はありませんけれども、日本のペット市場と衛生管理が行き届いていない市場のつながりは明らかではないかと思います。
 動物愛護法では、動物の所有者、占有者は、動物の感染性の疾病について正しい知識を持ち、その予防のために必要な注意を払うよう努めなければならないとあります。
 環境省として、日本国内にどれだけ繁殖施設があるのか、あるいはどういった管理対策が行われているか、把握をされておりますでしょうか。

#47
○鳥居政府参考人 お答えいたします。
 動物愛護管理法におきましては、販売や展示など、動物を取り扱う事業を行う場合は、動物取扱業として、都道府県等の登録を受け、あるいは届けをしなければならないということになってございます。
 動物の繁殖を行い、これを販売する事業者は、この動物取扱業のうち、販売業として登録を受けることが必要になります。繁殖を行う事業者や、いわゆるエキゾチックペットの事業者に限定するものではございませんが、この登録を受けている者は、全国で約二万二千件、これは令和二年四月一日現在でございますけれども、二万二千件の事業所が販売業として登録されてございます。
 これらの動物取扱業者については、飼育する動物の健康や安全の確保及び適正な管理という観点から感染症の予防の観点を含む様々な基準を遵守する義務があり、登録や事業の実施に当たって、管轄する自治体による指導監督を受けることになります。例えば、令和元年度は、販売業以外の業態も含む第一種動物取扱業全体に対して、各自治体が、延べ二万二千件の立入検査が行われているところでございます。

#48
○長尾(秀)委員 今回のこのパンデミックを転機に、ワンヘルスの実現の必要性を訴える声も高まっております。日本においても、省庁間あるいは有識者との連携が求められているのではないかと思います。
 厚労省においては、以前から、愛玩動物由来感染症の増加など、公衆衛生上の問題を引き起こす可能性、エキゾチックペット飼育の危険性を認識をしておられると思いますが、現状はその取引が増えている。国民の間には、その飼育の危険性はまだ浸透していないのではないかと思います。
 それぞれ、厚労省においても、環境省においても、法整備も含めて、厚労省においては、野生生物、動物の感染症の研究や情報収集などの知見強化、環境省においては、エキゾチックペットの飼育管理の規制を含む取組を強化するというような連携強化が必要、必須と思いますが、それぞれ、両省にお伺いしたいと思います。

#49
○宮崎政府参考人 お答え申し上げます。
 委員御指摘のとおり、動物由来感染症対策、人と動物は相互に密接な関係がございますので、ワンヘルスの考え方に基づいて、総合的に、関係省庁が連携して対応していくことが大変重要であると考えております。
 人、動物の健康、環境の保全に関する分野横断的な課題、その最も端的な例が人獣共通感染症への対応だと思いますけれども、こうしたものに対して連携して取り組んでいく必要があると考えております。
 現在、厚生労働省では、こうした動物由来の感染症対策に当たりまして、国民への予防啓発等に関する情報をホームページに掲載するとともに、動物由来感染症対策に関するポスターやハンドブックを作成をいたしまして、都道府県等や動物を取り扱う業界団体等にも配布をするなどの取組をしております。
 また、こうした感染症が個々に起きた場合には、関係省庁と連携して対応を行っているところでございます。
 最近の例では、高病原性鳥インフルエンザ対策について、環境省も含めて参加する関係閣僚会議、関係省庁会議などで連携した対応を行っているところでございますし、委員の御指摘のございましたようなペットということで申しますと、重症熱性血小板減少症候群というものに、数年前に注意喚起を、環境省と連携して対応を行うようなこと、あるいは、かなり前になりますけれども、ペットから、アメリカで野兎病という感染症がうつったという事例を踏まえまして、ペットショップにおける管理について環境省と連携して周知を図るような取組、これも引き続いてやっているわけですけれども、こうした取組を行ってきたところでございます。
 今回の新型コロナに関する知見も踏まえまして、これまでの取組を更に強化をして、環境省など関係省庁とも連携して対応を図っていく必要があると考えているところでございます。

#50
○鳥居政府参考人 お答えいたします。
 環境省におきましては、動物愛護管理法に基づきまして、家庭動物や展示動物に関する飼養保管基準を定めております。その中で、人と動物の共通感染症の予防のため、正しい知識に基づき、動物との接触や排せつ物の処理に必要な注意を払うことや、適正な給餌、給水、環境管理に配慮することなどを求めてございます。
 厚生労働省とは、いわゆるエキゾチックペットに特化したものではございませんけれども、狂犬病予防法での連携を始め、今般の新型コロナウイルス感染症への対応につきましても、相互に連携してきたところでございます。例えば、飼い主が取るべき行動などをまとめた環境省作成の普及啓発用資料について、厚労省と情報共有を行っています。また、厚労省が国際的な動向等を基に作成いたしました、動物を飼育する方向けQアンドAにつきまして、環境省のホームページからリンクを掲載し、信頼性の高い情報が飼い主に的確に伝わるよう工夫してきているところでございます。
 今回のコロナ禍を一つの契機に、感染症対策を所管する厚労省の知見を得ながら、飼い主等に対して、人獣共通感染症のリスクや予防方法の周知を効果的に図ることで、いわゆるエキゾチックペットを含む家庭動物の適正な取扱いがなされるよう努めてまいります。

#51
○長尾(秀)委員 人と家畜や野生動物、生態系の全てを健康に保つワンヘルスという考え方が今後大事になると思います。
 先ほど申し上げましたように、生物多様性保全と地球温暖化対策、車の両輪、不可分ということで、具体的な取組をしていただきたい。特に、環境省さんには、政府の中でのリーダーシップを期待をして、質問を終わりたいと思います。
 ありがとうございました。

#52
○石原委員長 次に、田嶋要君。

#53
○田嶋委員 立憲民主党・無所属、田嶋要でございます。
 今日は、石原委員長、そして両筆頭を始め、各会派の理事の先生方、そして全ての委員のメンバーに、差し替えの時間で質問させていただく機会をいただきましたこと、改めて御礼申し上げます。どうもありがとうございます。
 小泉大臣、初めて今日は時間をいただきますけれども、全体の質問に通底する私のメッセージは、一体どういう日本にしていきたいのかということであります。
 小泉大臣の発信力をもって、本当に、任期の間に精いっぱいこの重要な分野に関して前に進めていっていただきたいと思うんですが、まず冒頭、身近なことから聞きますけれども、大臣は議員会館の地下一階のセブンイレブンは行きますか、自分で。

#54
○小泉国務大臣 時々行きます。
 うれしかったのは……(田嶋委員「まあいいや」と呼ぶ)そうですか。

#55
○田嶋委員 ちょっと長い傾向があるからね。ごめんなさいね。
 ニューヨークにも住んでおられた。私も海外に十余年住んで、いろいろな国のセブンイレブンを見ていますけれども、日本のセブンイレブンを見てどう思いますか。

#56
○小泉国務大臣 品ぞろえが違いますね。圧倒的に日本のコンビニの方がいいです。

#57
○田嶋委員 端的にありがとうございます。
 正解だと思います。圧倒的に違いますね。本家のアメリカ、デンマークもこの間見てきたけれども、大体似ていますね。日本のセブンイレブンだけ全然違うんです。明るさ、清潔さ、陳列のすばらしさ、何から何まで全然別世界です。
 ただ、大臣、私、同時に感じることがあるんですね。おととい、ウィークリー何とか、やっていましたね。あのときのキーワードで、偶然同じことをおっしゃったんだけれども、私、セブンイレブンを見ますと、申し訳ないけれども罪悪感を感じるんですよ、罪悪感。それはどうですか。

#58
○小泉国務大臣 その罪悪感というのが、先生が何を罪悪感につなげているかということですけれども、この裏側に一体どれだけ無駄な資源が生まれているのかな、そういったことについてだとしたら、それは私は共有するものであります。

#59
○田嶋委員 ありがとうございます。
 この間の「WEEKLY OCHIAI」はフードロスの話でしたから、それももちろん大事。ただ、それは、買いに行く私にはちょっと見えない世界なんですけれども、買いに行く私があの陳列を見て、あれだけのプラスチック等の量のものが見事に並んでいるというのは、便利さと裏腹に、やはりこれは大変なことだなというふうに私は思います。
 ついせんだって、スターバックスが発表しましたね、二十三品目を紙容器に置き換えていくということですけれども、私は、大臣、これからの時代、若い人たち中心に、購入をためらう商品がやはりどんどん出てくるのではないかと。
 あの番組でも、セブンイレブンの方と話されていましたね、消費者と一緒に考えていくんだということなんですけれども、まさに若い世代は、これからもう本当に、加速的に商品をそういう目で選んでいくのではないか。私はそんなに若くないですが、私が買うときにも、一番、プラスチックを少ししか使っていないパッケージのものしか買わないです。そういうふうに努めています。そうじゃないと本当につらいです。たった私が一食食べてこんなにごみを出すということに、私は非常に罪悪感を感じます。
 もう一つ、コロナの時代で大分巣ごもりも増えたといいますけれども、小泉大臣、スーパーで買物とかされますか、御自身。

#60
○小泉国務大臣 します。

#61
○田嶋委員 短くありがとうございます。
 これも私も、最近よくやるんですよ。よく買いに行って、自分で家族五人分の料理するんですけれども、このとき、やはりもう一回驚くんですね、たった一食の家族の食事を作ると、めちゃくちゃ出るんですよ、ごみが。これは驚きますよ。
 そういうことを考えて、是非、小泉大臣、これは誰かを悪者にするとかいうことじゃない。当然、そのものの提供の裏には雇用もありますよ。そういうことに十分配慮しながらですが、大事なことは、フードロスの話と一緒ですね、何かマーケット、大衆に働きかける、その先頭に、大臣、是非立っていただきたいということを私はお願いをしたいというふうに思うんです。
 そういう意味では、mottECOでしたっけ、mottECOはいいですよ、mottECOはいい。ただ、もう一つ、私、この分野で提案をしたいんです、提案を。野党の提案ですけれども、私は是非、目安箱をつくってほしいんです、目安箱。これは、調べてみたら、徳川吉宗の目安箱から、今年で三百年なんですよ、ちょうど。だから、享保の改革、令和の改革で目安箱。
 なぜかというと、セブンさんとかが頑張ってサプライサイドから進めるのは強力ですよ。それに働きかけるのは大事なこと。しかし同時に、目が届かないんですよ。気づかないことがたくさんある。それを消費者から声を上げてもらうんですね。
 幾つか具体例を言います。
 私、時々、安いホテルに泊まるんですけれども、相変わらず高級なホテルは余り泊まらないんですけれども、高級なホテルって、使い捨てのプラスチックのシャンプーとか入っているでしょう。あれはやはりまずいですね。ところが、安いホテルはこういうやつなんですよ、今。知っていますよね。安いホテルはこういうやつなんですよ。だから、ずっとプラスチックを使う。だから、一回きりのプラスチックというのは、もうこれは厳しいなというふうに私は思っているんですね。
 それから、若い人は、先ほど言ったように罪悪感というかためらい。ところが、小泉さんより私の方が年いっていますから、私の世代だと、どうですか、皆さんも、ヨーグルトは昔はプラスチックのスプーンじゃなかったですね。何でできていましたか。知っていますか。

#62
○小泉国務大臣 ヨーグルトを食べるスプーンが昔何でできていたかですか。それは私は分かりません。

#63
○田嶋委員 土屋先生は御存じですよね。ああ、生方先生も御存じ。
 大臣、知らなかった、やはり。ああ、そうですか。ちょっと小泉さんが知らないことを一つ分かってよかったんですけれども、ヨーグルトのスプーンは紙でできていたんですよ。谷折り、山折りといってちゃんと線が入っていて……(小泉国務大臣「今、ありますね」と呼ぶ)あるんです。今でもあった。だけれども、圧倒的にプラスチックのスプーンでしょう。
 私は、地下一階でヨーグルトを買ったら、そのプラスチックスプーンは、もうずっと一個、ずっと使っているんです、部屋で洗って。
 そういうふうに、やはり代用品が、過去、あったんですよ。スーパーで買物をされるとおっしゃいましたけれども、私が学生の頃は、八百屋、肉屋、魚屋と並んでいる商店街で買っていたんですよ。それは大学時代ね。そういうとき、肉屋へ行くと、今みたいなあんな白いものの上に肉が乗ってパッケージされているという、ああいうのはないですよ。当時、何かこういうやつ、知っていますか、分かりますか、紙の、ぺたぺたという、あれでやっているんですね。
 だから、私は、若い人たちはこれからためらいがすごく増えていく時代。ところが、僕らみたいな昔を少し知っている世代は、昔の時代に少し戻す必要がある。これは、大臣には、何というスローガンかというと、スローガンも考えましたから、ほどほど便利、ほど便。だから、さっきのmottECOもいいんだけれども、ほどほど便利にしてほしいんです。
 つまり、今までの時代は過剰に欲望を拡大してきた時代なんですよ、右肩上がり。だけれども、これからは、経産省と環境省セットでほどほどに便利な時代に持っていってほしいなというふうに私は思っているんです。
 まずそのことを、目安箱と併せて大臣から御確認をいただきたいと思います。

#64
○小泉国務大臣 目安箱、そして、ほどほど便利、方向性としては、私が考えている方向は同じようなものになりますので……(田嶋委員「そうですか」と呼ぶ)はい。しっかりその提案も受け止めて、何ができるか考えます。
 答弁もほどほど短くします。

#65
○田嶋委員 お上手です。
 僕は時々、大臣は頭の中に電通が入っているんじゃないかなと思うんですよね。そういうキーワード、スローガンは大事ですよ。だけれども、そこで大臣、止まっていたら駄目だから。何となく口だけだなという印象もあるから、一部には。だから、スローガンも大事だけれども、政治家だから言葉も大事だけれども、アクションしてください。
 次の質問ですけれども、配付資料を御覧ください。
 これは日経新聞、先週の今日でしたね。一番。「いつの間に後進国になったか」。
 私は、三年ぐらい前から、このままいくと日本は先進国から脱落するという言い方をしていました。しかし、ようやくというか、ついにというか、あの日経新聞がコラムの場で、いつの間に日本は後進国になったんだということを、七つぐらい項目を挙げていますね。見事に全部そのとおりですよ。
 下線を引かせていただいたのは、まさに今回この委員会でやっている部分です。「福島原発事故を経験しながら「環境後進国」に陥ったのは、変われない日本を象徴している。再生可能エネルギー開発は欧州や中国に大差をつけられ、電気自動車も大きく出遅れた。脱炭素の目標設定は大幅遅れ」、ぎりぎりアメリカの前でしたね、そして、構造改革の覚悟にも欠けると。
 まず、小泉大臣、ここの、この危機感を小泉さんは共有されていますか。

#66
○小泉国務大臣 一点、お答えする前に、口だけだなと言われたので、是非……(田嶋委員「いや、という声もある」と呼ぶ)いろいろな声がありますから、一個一個気にしませんが、環境大臣になる前の日本の状況と今の状況で、日米首脳会談の最重要テーマの一つに気候変動が来るぐらい間違いなく気候変動政策を進めてきました。そういったことは是非分かった上で、口だけだなというなら言っていただきたい。頑張ります。
 そして今、この社説というかコラム、これを受けて危機感を共有しているかということでありましたが、最大の今の危機感は、コロナの中で、むしろ、ロックダウンの激しい国、そして、かなり、死者、重症者などが多い国、その国ほど今急速な社会変革を進めているという感じを見て取ります。
 日本は、ロックダウンは緩い。死者、重症者もほかの先進国と比べたらかなり低いですよ。そういった中で……(田嶋委員「欧米と比べて」と呼ぶ)欧米と比べてです。一部の声で、こんなにコロナで大変なんだから、余り世の中に変化を強いるのはとか、構造転換を求めるのはという声がありますが、私は逆だと思いますね。この機会に一気に経済構造を変えていく努力をやらなければ、コロナからの回復の後に先進国と比べて大きなギャップが生まれかねない、その危機感を持っています。

#67
○田嶋委員 いいこと言います。
 大臣、私が別に口先だけだと言っているわけじゃないですからね、言っておきますけれども。ただ、言葉がいいので、影響力も発信力もあるので、その分、やはり行動を伴ってもらいたいという期待を持っています、私は。
 今までは、エネルギー政策、環境政策、何となく経産省が主だったわけですけれども、今、いよいよ環境省が中心の時代がやってきたなという感じがしますので、そういうときに大臣がそこにいらっしゃるわけだから、それも巡り合わせ、天命だと私は考えております。
 今、危機感のことは共有していただきましたが、そこで、これはやはり、ちょっと一つ、私は原発について聞かせていただきたいんですよ、項目には入れていないですけれども。
 私は、小泉さんのお父様の講演、二回聞いています。どこでも満席ですね。私も感動するんですけれども、感動する理由は、元々原発推進だったということなんですよ。小泉さんもそうだけれども、私もそうですよ、経産大臣政務官でしたから。だけれども、あの事故を起こして、考え方ががらっと変わった。これじゃいけない、そういうふうに思ったんです。それが、今日の我が党の考え方にもある程度入ってきている。
 私が小泉さんに尋ねたいのは、今のような危機感を共有し、この新聞記事にも、「福島原発事故を経験しながら「環境後進国」に陥った」、こういう言い方、これは何を意味しているかよく分かりませんけれども、一番身近にあのお父様の発信をたくさん見てこられた小泉大臣が、その点に関してどう考えているんですか。このままでいいと思っていますか。例えば二〇五〇年に原発ありのカーボンニュートラルを考えているのかどうなのかということを、小泉大臣、開陳していただきたいんですよ。よろしくお願いします。

#68
○小泉国務大臣 開陳することで不利益が生じるのも、大臣として仕事に支障を来すのもあれなので、思いは思いで持ちながら、目の前の仕事をしっかり前に進むように頑張らなきゃいけないなと思いながらやらなきゃいけない立場であることは、田嶋先生、環境大臣の私の立場もよくお分かりの上だと思いますが。
 私は鍵だと思っているのは、いかに再生可能エネルギーが優先的に入る国をつくるかだということだと思っています。今まではベースロードという考え方でやってきて、しかし、これからは、本当に主力電源化にしていくためには、まず入れるだけ再エネを入れる、こういった考え方に基づいて国づくりをやる。環境省が言っているように二倍のポテンシャルがあるわけで、資源が乏しい国という今まで使い古された言葉は、化石資源が乏しい国というなら正解だと思いますが、再生資源が乏しい国というのは当たりません。
 この発想の転換をしっかりして、毎年十七兆円、化石資源に払っている、これをしっかりと国内、地域にも回していって、エネルギー安全保障にも資する開かれた自立国家をつくる、これが私の思いです。

#69
○田嶋委員 十七兆円、いつもの、何というか、大事なキーワードというか数字ですよね。
 ただ、私は、小泉さん、八割、大体一緒なんですよ。だけれども、その原発の部分が、お父様の感じですけれども、あれだけ大きく意識を変える大事件に遭遇してという方の間近にいらっしゃる息子さんが大臣をやられる、御党の自民党さんの方にも、秋本さんのような、そういう考えの方や、河野さんもそうだと思う、私、その中でなぜ小泉大臣はそこまで行けないのかなというのがちょっと残念なんですよ。まあ、環境大臣をやっているからということで、いつも見事にそのポイントに触れない説明をなされますけれども、本当は私は正直言って物足りない。そこは残念です。
 そのうち原発は、やがて、いずれにしても経済原則で厳しくなるだろうと踏んでいるんだろうと私は思うんですよ。だけれども、せっかくの発信力ですから、やはりそこは真正面から僕は言ってほしい。今も答弁していただけなかったので、その部分。しかし、残念であります。
 それから、もう一点は石炭火力なんですよ、石炭火力。小泉さん、こういうことをおっしゃっているんですよね、大臣。コロナ、さっきのコロナですね、コロナが収束するといった段階に、とにかく環境は二の次で経済回復が大事だといって吹かしたら、アクセルを踏んだと思って環境をないがしろにすることが仮にあったら、これはパリ協定の死ですねと。これも上手ですよね。電通みたいですよ、パリ協定の死。
 だけれども、地元の横須賀で石炭火力をやっているじゃないですか。それだって、みんな何となく遠慮して誰も聞かないんですよ、やはり。(小泉国務大臣「聞いています」と呼ぶ)聞いていますか。いっぱい聞いている、そうですか。若い人もそういうお手紙を出したということなんですけれども、これはやはり変ですよ、世界から見て。だから、何か美しいこと、力強いことをおっしゃるんだけれども、御地元で石炭火力をやっていたら、変だなと多くの人は思いますよ。
 たまたま私は千葉ですけれども、千葉は三か所ともやめになったんですね。私が別にやめさせたわけじゃないですよ。だけれども、私は、憂慮をしますということをずっと申し上げた。そのうちの一つは私の選挙区でしたから、私のところに都合四回説明に来られましたよ、四回。そのときに毎回私は申し上げました。申し訳ないけれども、このプロジェクトを前に進めると将来経営にダメージになる可能性がある、私は憂慮します、そういうことを申し上げました。
 大臣もよくあちこちでおっしゃるとおり、よくアップルの話も出しますね、サプライチェーンの話ね。やがて誰も買わなくなりますよ、そういう電気を。分かっていますよね。そういうものを地元で黙認するということは、私はどうかなと。環境大臣ですよ。まずいんじゃないですかと一生懸命止めに入った方が日本の未来のためですよ。日本が未来を間違える、その入口が、今、横須賀じゃないんですか。私はそういう気持ちを持っていますよ。千葉は立派でしたよ、三か所とも断念した。この間は、何を言いに来たかと思ったら、石炭火力だけじゃなくてLNG火力もやめますと言ってきたんですよ、計画を。ああ、そこまで圧力を感じているんだなということですよ。
 大臣、私は、そこはやはり、原発の話ともう一個、大臣がいろいろおっしゃるんだけれども、何かそこに関して、世の中は、変だな、輸出は一生懸命何か出さないようにするとか言っていて、地元の横須賀でしっかりやってほしいと思うんですけれども、どうですか、そこは。

#70
○小泉国務大臣 正直言って、何をやっても何でも言われるので、今のも私はそういうことだなと正直受け止めます。なぜなら、あれだけ石炭火力の見直しを求めなかったら、海外への厳格化だってできませんでしたし、ましてや、環境省って所管じゃないんですよ。その中でエネルギー政策を前に進めるのがいかに大変かは、経産省をよく御存じの田嶋先生ならお分かりなんじゃないでしょうか。そして、政権を担っていた立場ですから、そのときにエネルギー政策を変えること、これこそまさに口だけじゃ済まないですよね。
 だからこそ、環境大臣の立場は、その所管じゃないけれども、気候変動全体のことを考えたときに、理想はあったとしても、今よりも一歩でも前に政府全体の方針をより環境配慮型に進めていけるかということを考えるから、きれいな戦いじゃないかもしれませんけれども、十歩先を目指して、まず一歩でも前に進むというスタンスで私はやっています。それを考えれば、そういう打ち出しをしていたからこそ、国内だって、二〇三〇年に向けて、非効率のフェードアウトを経産省が考えたんじゃないですか。
 そして、横須賀の火力のことも言いますが、横須賀の火力だけやめさせるんだったら、私は、それは大臣じゃなくて一議員の仕事だったらまだ分かります。大臣の仕事は、日本の政策全体のことを考えることです。先生言ったとおり、千葉がやめたことは、千葉の判断というよりも事業者の判断ですよね。横須賀だって、JERAというその事業者がどう判断するかですよ。それに対して環境省のできることは、その事業者に対して、これ、今後このままだったら採算取れないかもしれませんよ、それでもあなたはやるんですかと、この環境大臣として最も厳しい言葉を意見として出しているんです。
 ですので、私としては、今までこういう発信をしなければ、JERAはあの横須賀だってゼロエミッション型の火力にすると言わなかったと思いますよ。それでさえ私は懐疑的です。なぜなら、CCUSをやろうとアンモニアをやろうと水素をやろうと、みんなコストアップ要因ですよ。これから再エネが下がっていくのに、更にコストアップをするものを造って、本当にそれがペイするのかと私は思います。しかし、それでもやるというのは事業者の判断です。
 環境省は、意見は出せます。しかし、止める権限は持っていません。そういった中で、私は自分の中で最大限の努力をしています。

#71
○田嶋委員 ありがとうございます。
 そこは詳しく御答弁いただいて、私も難しい状況にあるのは分かっています。環境省がその所管ではないのも理解した上で、しかしながら、世界から見ると、一番CO2を出すと言われている石炭火力がいかに高効率であっても、やはりLNGの二倍も出すというような中で、大臣のお膝元でそれが新たに始められるということは、それは変な感じを持っているし、なおかつ、日本の守るべき大事な企業の中で経営にやはり大きな影響を与えてくるんじゃないか、そういうことをしっかりとやはり言ってほしいなという気持ちがあります。大臣はいろいろおっしゃってきたということを言われていますので、この点に関してはこれで以上にしたいと思います。
 次に、カーボンプライシングについてお尋ねしたいと思います。
 これも、去年の岡田克也さんとのやり取り、そして今年もやり取りがありました。いろいろやる気があることをおっしゃっているんですが、なかなか進まない。これは、既に三千億とか四千億という話もあるんですけれども、岡田さんはそれを一兆とかというふうに、やれということをおっしゃっていました。
 もうこれ、議論している場合じゃないと思うんですよ。やはり、こういうふうに言われている、後進国ですから、後進国。だから、カーボンプライシングの中の二つの要素、そこをしっかりと具体化していくということをやっていただきたい。総理大臣も、今回留任させた理由は、環境省と経産省でしっかり、これまでは何となく意見が合わなかったことが多いけれども、ちゃんと二人三脚でタッグを組んでやってほしい、そういうメッセージですよね。私は、もうそろそろ結果を出すときだと思いますよ。
 そしてもう一つは、ちょっと時間があるので一緒にやりますが、資料の二と三を御覧いただきたいと思うんですね。
 日本は、残念ながら、三十八か国かなんかが排出量取引制度というのを導入していても、日本は国としてはまだ何もやっていない。
 そういう中で、東京と大阪は随分頑張ってやってくださっているんですよ。違いは、東京は義務化、大阪はベストエフォートですね。ごめんなさい、埼玉ですね。埼玉には東京より工場が多いので、なかなか状況は一緒じゃない。やり方は、アプローチはいろいろですけれども、私は立派だと思っています。
 是非、小泉大臣、このカーボンプライシングということに関して、一日も早くやるべき。
 そしてもう一つは、やはり先ほどの石炭と一緒ですけれども、神奈川の議員でもあるわけなので、是非この首都圏の流れをつくっていきたい。私は千葉から頑張りますから。今、東京と埼玉がこういう排出量取引をやっています。残るは神奈川と千葉ですよ。首都一都三県が大きなうねりを、まさに大臣がよくおっしゃる、地域から、自治体からうねりをつくるということに力をかしていただきたいと思いますが、いかがですか。

#72
○小泉国務大臣 今、この東京と埼玉でやられている取引、これが神奈川や千葉、この首都圏に広がるということになったら、それは間違いなく前向きな行動になると思います。神奈川は、特に横浜など、非常に意欲的な自治体もありますので、そういった方向が出てくることを我々も期待をしてカーボンプライシングの議論を進めたいと思います。
 ただ、先生言うように、一日でも早く、遅いんじゃないかと言いますけれども、私、相当、今の状況というのは、画期的な状況だと思っていますよ。なぜなら、カーボンプライシング、今まで環境省だけですよ、言っているの。それを言い出すものだったら、経産省、産業界を含めてみんな反対だったと思いますよ。それを、政府全体として、総理の指示の下で、環境省と経産省が共に、どういうふうな形だったら経済構造を成長に資する形にできるかを考えろということで、政府挙げてカーボンプライシングが議論できるようになったこと、これはやはり私は評価いただきたいですね。
 これは、今まで環境省の中では、このカーボンプライシングの前の環境税の議論があった時代からすると、三十年戦争と言われているんですよ。それだけ全然進まなかったことが、ようやく政府挙げてというところになってきた。それを、十二月ですから、総理から指示が出たのは、今四月で、遅いと言われるのは、これはちょっと私は違うんじゃないかと思っております。

#73
○田嶋委員 指示は十二月かもしれないけれども、留任されているわけだし、もっと前からこういうことを考えないといけないと思いますよ。
 日本の中で見れば、確かに、大分スピードが上がっているというのは、私は評価します。ただ、やはり、日本だけでやっている問題じゃないから、これ。世界の中で三十八か国は導入しているんですよ、排出量取引を。だから、やはりこうやって、後進国と言われているんだから。
 だから、小泉さんはやはりいい発信力をお持ちなんだから、私は、世の中を動かす、特に消費者、マーケット、若者たち、そういうところに働きかけて、mottECOと同じような、いろいろなムーブメントをつくってほしいと期待をしております。よろしくお願いします。
 そして、あと二点、駆け足でいきますけれども、五島列島で洋上風力がうまくいったと言うのが環境省ですね。経産省は、福島沖で、失敗したとは経産省は言いませんけれども、何が違うんですか、大臣。

#74
○小泉国務大臣 何が違うかということでありますが、まず、環境省の五島市沖の事業では、事業終了後、五島市の希望があったことから実証設備を譲渡して、さらに、五島市から事業者がこの設備を借り受けて、継続して運転をしている。
 福島沖の事業については、これは、経産省によりますと、風車の大型化が進む中で実証設備の規模が相対的に小さくなったことなどから、当該設備を引き継げる者が見つからず、撤去することになっている。
 今の御質問からすると、そういうことかなと、一つは。

#75
○田嶋委員 大臣、iPadか何かを御覧になって読んでいらっしゃいますけれども、問題は、これを始めたときに、私、言ったんですよ、両省に。何でこっちは経産省、こっちは環境省でやるの、一緒にやってよということを申し上げました。終わったらこういう結果ですよね。
 今大臣も、五島のことほどに福島のことを御存じないと思うんですよ。それはおかしいですよ。日本のこれからの最大の主力電源として増やしていかなきゃいけないのは洋上風力でしょう。今回、これは浮体式ですけれども、浮体式の方が可能性は更に広がりますよ、コストはまだ厳しいけれども。
 だから、私は、今回、お願いは、留任させた総理の理由は、二人そろって頑張ってほしいということなので、二馬力が三馬力、五馬力になるように、浮体式洋上風力、何で福島はこうなったのか、何で五島列島はうまくいっているのか、漁業関係者の声はどうなんだ、何が違うんだということをちゃんと大臣も押さえて、失敗を繰り返さないように、五島のような成功事例を日本中につくっていただきたいというふうに考えているから申し上げている。
 だから、iPadで読み上げるような状況じゃ、私はまだいけない、もっと研究していただいて、成功事例、失敗事例を比較しながら次に進んでいってほしいということを申し上げたいと思います。
 最後に、メガソーラーですね、メガソーラー、資料の四でございますけれども。
 日本のすばらしい自然を破壊するメガソーラーの話が全国にたくさんございますでしょう。多分、与党の先生のところにもたくさん悲鳴が上がっていると思いますよ。私のところだけでも、市長とかにもお会いしてきた伊東市、それから、問題は終わったらしいけれども諏訪湖の方、私の千葉県ではこの鴨川メガソーラー、日本最大、それからもう一個、静岡からも、私、選挙区でもないのに相談が来ますよ、もちろん。
 私は、小泉大臣に是非お願いしたい。いや、アセスがありますということなんですが、アセスはやはり力が弱いと私は思うんですね。
 そして、是非、これは大きな話だけ、今日は時間がないので、お願いしたいんですが、悪いものは悪い。自然破壊しながら自然エネルギーなんて、悪いジョークかという話ですよ。
 もう一つは、ちょっと今の政府に力が入っていないのは、残念ながら、屋根上ソーラーと耕作放棄地のソーラーなんですよ。ソーラーシェアともいいますけれども、私は、全国で初めてのソーラーシェアの開所式に、お父さんと一緒にくす玉を割ったんですよ、千葉県で。それがやはりいまいち、農水省は頑張っているけれども、まだなんですね。
 幾らでも可能性がある中で、鴨川のこんな自然を壊すなというふうに私は思うんです。元々は登山家の野口さんから教えてもらって、私はそれで動き始めているんですけれども、是非、小泉さんのような方が、いいものはいいけれども、悪いものはもう全部潰すぞ、止めるぞというふうにメッセージを出してもらって、皆さんに歓迎される再生可能エネルギーを大きく育てていってほしいというふうに考えるんですね。
 アセスだけでは非力です。林地開発に関してもいろいろ調べました。止める方法を考えてくださいよ。小泉さんが使われた、技術のイノベーションよりもルールのイノベーションだとおっしゃったじゃないですか。ルールのイノベーションで止められるようにしてください。かわいそうですよ、こんなの。国民の利益を損なっている。
 是非、最後に、小泉さん、いろいろ工夫してもらって、ルールのイノベーション、人々の意識のイノベーション、こういうものが確実に止められる日本にしていただきたいということを最後にお願いして、一言大臣から御答弁をお願いします。

#76
○小泉国務大臣 今日いろいろとやり取りさせていただきましたが、今の点、私も同感です。
 ただ、アセスについては、随分誤解されているなということはよく感じます。アセスというと、駄目なものに、何か止められると思われているんですけれども、実はそうじゃなくて、手続法なんですよね。
 ただ、それが思われていない中で、今後、再エネ促進のために、今回、温対法で、再エネ促進区域という、いわゆるポジティブゾーニングをやりますが、一方で、では、ネガティブゾーニングの、禁止区域のような、こういったものができる形にはなっていません。
 ただ、先生言うように、駄目なものは駄目とやるから進むものが出てくる、こういうところは私全く同感でありますし、おととい、埼玉県へ行きまして、ソーラーシェアリングの現場も見てきました。そして、ため池ソーラー、これも余り知られていなくて、フローティングタイプで、水面に浮かべる太陽光。ため池は、景観が悪いため池もあるじゃないですか、水が余りに汚くて。むしろ景観が太陽光のパネルを浮かべることで改善をするケースも、私は、ため池とか調整池だったらあると思っているんですね。
 実際それがうまくいっているケースを私は見に行ったんですけれども、こういったところも含めて、耕作放棄地とか屋根置き、とにかく、未利用地のところを徹底的に活用しなければカーボンニュートラルは実現できませんので、しっかりと環境省はやっていきたいと思います。

#77
○田嶋委員 もう少し営農型ソーラーシェアリングと、それから屋根置きソーラー、カリフォルニア州では義務化ですよ。知っていますよね。屋根にはみんな、新築を造るときはソーラーをつけなきゃいけない。みんな、いわゆるオフグリッドみたいなもので、自立型でいきましょうということなんですよね。そういうのをもっと力を入れていただいて、是非こういうのはできなくするようにしてほしいと思いますね。
 昨日のちょっと答弁、私、残念だったですよ。何か、法律の名前が推進法だから、止めるような内容は難しいんだということをおっしゃっていましたね。保全のことはできないんだ、そんな形式論はやめてくださいよ、大臣。止めなきゃいけないですよ、こういうものは。ということを是非、最後にお願い申し上げて、私の質問を終わります。
 ありがとうございました。

#78
○石原委員長 次に、源馬謙太郎君。

#79
○源馬委員 立憲民主党の源馬謙太郎です。
 今日もよろしくお願いいたします。
 まず、今日は、静岡県と山梨県を流れる富士川の、富士川水系の河川の汚染、環境について伺っていきたいと思います。
 少なくとも二〇一六年ぐらいから、この富士川水系ではアユを始めとする魚が全く捕れない、こういう状況になりました。私も地元の方にたくさんお声を聞いてまいりました。この背景には、河川の汚染と、その元になったと言われている採石業者による凝集剤入りの汚泥の不法投棄の問題があるのではないか、こういったことが新聞でも報道されております。
 今日は、この問題についてお伺いをしていきたいと思います。
 少なくとも二〇一一年以降に、八年間以上にわたり、富士川水系にたくさんの水利権を持つアルミ加工大手の日本軽金属出資の採石業者であるニッケイ工業という会社が、山梨県の早川町において、洗石、石を洗った後に発生する汚泥に高分子の凝集剤を混ぜて、産廃としての処理を行わず、富士川水系の雨畑川にそのまま不法投棄していたという問題がありました。これは新聞でも報道されております。これを受けて、山梨県は一九年の六月に同社を行政指導したということなんですね。
 今日は、理事会で御許可をいただきまして、実物をちょっとお借りしてきました。こういった、本当にほぼ固まったような泥がいまだに富士川水系にたくさんあるという状況です。
 これは、一応撤去したというふうに言っているんですが、撤去されたのは発覚当時の野積みされていたごく一部にすぎず、そこから流出したこういった膨大な汚泥は、駿河湾に流れ込む河口に至るまで、いろいろなところで報告をされております。
 今日は配付資料もおつけしました。これも、地元の新聞記者の方が撮ってきてくれたものをお借りしたんですが、一ページから四ページ目まで御覧いただくと、実際にこれは去年の八月とかに撮ったもの、中には今年の二月に撮ったものもありますが、こうした汚泥がこのように残っているんですね。
 今日は、この問題、幾つかポイントがあるんですけれども、富士川水系でたくさんの水利権を持つこの会社の水利権の更新の問題、これは二〇二〇年に実は更新時期が来ているんですが、この更新の在り方の問題、もちろん不法投棄の問題、それから、こうした汚泥が生態系へ影響を与えているのではないかという問題と、この凝集剤の中にアクリルアミドという物質が入っているんですけれども、そもそもそのアクリルアミドの有害性などについて、順次質問をしていきたいというふうに思います。
 まず初めに、環境省と国交省、河川の管理の国交省それぞれに、この富士川の汚泥による汚染の問題についてどう認識をされているのかを伺いたいと思います。
 今年の二月に我が会派の中島議員が分科会で質問されたとき、異変は起こっていないという答弁をされたと認識されていますが、本当にその答弁は、これは今も維持されているのか、特にそれは国交省ですが、環境省と国交省、両方に伺いたいと思います。

#80
○山本政府参考人 お答えいたします。
 今委員御指摘のありました富士川の汚染につきまして、濁水の問題があるということで、静岡県、山梨県が、特に令和元年度以降につきましては合同で水質調査を行っているという状況であると認識しております。両県によりますと、濁りが水産物の減少の原因であるというところの結論には至っていないと聞いておりますが、今後も連携して水質調査等を実施するというふうに伺っておりますので、環境省としては、地元自治体と連携を取って、状況を注視しながら、必要に応じて助言等を行ってまいりたいと考えております。

#81
○塩見政府参考人 お答え申し上げます。
 先生御指摘の富士川の流域、大変広うございまして、本川もあれば支川もあるという中で、本川部分、そして支川部分、それぞれの状況があるというふうに思ってございます。
 まず、生態系全体ということで申し上げますと、国土交通省が行っております河川水辺の国勢調査によりまして、魚類とか底生動物等の生息状況、これを五年に一度を基本に継続的に把握しておりますが、これによりますと、富士川において過去五回、これは平成二十七年度までの調査ということでございますが、ここで確認をされました魚類の種の数は約四十種から五十種でございまして、また底生動物の種の数は約百三十種から約二百七十種という幅の中で推移をしてございます。
 生物分野の有識者の先生方からは、生態系に大きな影響が生じているというような御指摘がなく、また、各回の調査の推移も、生態系への影響が見られるものではないという御意見もいただいているところでございます。
 一方で、河川の水質ということについて着目をしてみますと、富士川の本川の、国の直轄管理をしている部分につきましては、地方整備局が水質、特に濁度、濁りの度合いでありますとかBODとか、そういう汚れの程度を表す五つの項目について調査を継続して行っておりまして、最新の令和元年の調査結果では、本川の国管理区間ということで申し上げますと、環境基本法に基づきます環境基準をおおむね満たしているということでございますが、山梨県が管理をされておる支川の早川の水系ということにおきましては、上流部では濁りの程度は比較的落ち着いているにしても、中流部、あるいはその二次支川であります雨畑川の上流、こういったところでは、調査を行ったうちの約四割が環境基準を大きく上回っているというふうに承知をしてございます。
 今後とも、河川の生態系あるいは水質について十分注視をしてまいりたいと考えてございます。

#82
○源馬委員 幾つか今の答弁の中でちょっと申し上げたいことがあるんですが、まず、地元の方たちがすごく危機感を持っているのは、濁りだけじゃないんですね。今御答弁の中であった、国がやったり地元自治体がやったりする調査の中で、濁りの程度とかそういったことを言われますが、実際に、魚とか、そこですんでいるテナガエビとかもそうですし、また魚の餌になる川虫も全然いない、そういう報告があるわけなんです。これは国交省も認識していますよね。

#83
○塩見政府参考人 お答えいたします。
 川の中の生物の状況につきましては、私どもは、おおむね五年に一度行っております河川水辺の国勢調査の中でその把握をしているということでございまして、これは、先ほど申し上げましたとおり、最新の調査で、平成二十七年度までの調査に基づいて私ども今把握をしてございますが、これは最新のものをきちんと把握をした上で生態系の評価を行っていく必要があるというふうに思ってございます。

#84
○源馬委員 地元の方とお話しすると、この水辺の国勢調査だけでは全然実態把握できていないということだと思います。今おっしゃったのも二〇一四年の結果ですよね。たしか、私、事前にいろいろ確認しましたが、最新の二〇一九年にやったものはまだデータが出そろっていない、そういうお話でした。
 さらに、事前に国交省の河川環境課の方とお話ししている中で、この水辺の国勢調査で分かった個体数からは魚類の増加や減少などの変動を判断することはできないと評価していますと国交省が言っています。ですから、水辺の国勢調査をやっているから、これで増減は今のところ問題ないなんてことは言えないんじゃないかと思いますが、それはどういう御認識でしょうか。

#85
○塩見政府参考人 お答え申し上げます。
 河川の生態系全体を捉えるという意味では、河川というのはいろいろな種類の動植物がお互いに関係を持ちながら生息をしている、それで生態系が構築されているということでございますので、魚などの個々の個体の数ということももちろん生態系という意味では重要でございますけれども、生態系を構成している生物の種の数を評価をすることがより重要だと思ってございまして、先ほど申し上げました水辺の国勢調査の中で、その種の数について把握をし、それが、経年変化の中で生態系に大きな影響が生じているというような評価を有識者の先生方からいただいている状況にはないということでございます。

#86
○源馬委員 地元の方からもいろんな声が届いていますよね、国交省に。私、今日、添付資料でその一部を、許可をいただいて、地元の方が出している要望書や状況を説明している嘆願書のようなものをいただいてきました。
 これにどうこれまで国交省として対応してきたのかということと、それから、実際、ちょっと時間がないので詳しくは申し上げませんが、アユで食べている方もいらっしゃるんですよ、アユ釣りを営みとして。でも、その方たちももう仕事が成り立たない、全然いないと。
 この写真、御覧いただいたとおり、こういうように汚泥がたまっていたら、アユというのは、そこで石についたコケとかをはんで大きくなるわけですが、もうコケがないんですよ、泥だらけで。これを見ても本当に生態系に異常がないと言えるのか、非常にこれは疑問でございます。
 一般論としてでいいんですが、環境省に伺いますが、こうした凝集剤が入った汚泥が川にあったら、これは周辺環境や生態系に影響を与えないんでしょうか。

#87
○山本政府参考人 お答えいたします。
 なかなか一般論ということでお答え申し上げるのは難しいんですけれども、特にそういった汚泥の性状、あるいは河川に対してどういった流出状況なのかといったところを踏まえて、個別の事案ごとにそれは調査する必要があると考えております。

#88
○源馬委員 個別の事案ごとに調査する必要があれば、是非調査していただきたいと思います。
 大臣にも伺います。河川管理は国交省ですが、実際、こういう汚泥が、不法投棄されたものがまだ残っていて、この写真のように、こういう状況で本当に川の環境を守れるのか、是非、環境大臣としての御見解を伺いたいと思います。
 所管が国交省だからとか、それはもういいですので、こういった実際に問題があるときに、やはり環境省として何か対応、調査するなりしていただきたいなと思います。かつては、タンカーからオイルが漏れたときとか、環境省が独自で調査したこともあるというふうに理解をしていますので、是非何らかのアクションをしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

#89
○小泉国務大臣 今この件、先生が、汚泥による富士川への影響、ありましたが、まだこの件について地元の静岡県や山梨県などから環境省に要望や相談があったとは承知はしていませんが、今後、要望や御相談があった場合に、関係する自治体や国交省と連携して環境省としても適切に対応したいというふうに思います。

#90
○源馬委員 ありがとうございます。是非そうしていただきたいと思います。
 このアクリルアミドという凝集剤に入っている物質というのは、これはまだまだ分からないところがあって、環境省の中では要調査項目に分類されているそうですが、これは放置されていると百年間はずっと存在し続けると言われておりまして、さらに、紫外線とかによってこれが変化して、アクリルアミドポリマーなんですが、それがアクリルアミドモノマーという劇物に変化する、こういう研究発表もありました。
 ですので、これ自体が有毒性があるという認識をしているんですが、これも、一番最後の添付資料につけましたが、かつて、これは昭和四十九年、大分古いですが、福岡県の新宮町でこのアクリルアミドが入った井戸水を使った一家が幻覚症状や手のしびれや、作業員が卒倒したり、こういった公害事件が起きました。
 これがまたこの時代に起こりかねないのではないかと、地元の方たちは、魚だけではなくて、こういった健康被害も非常に心配しておりますが、このアクリルアミドについて、大臣、今のところの環境省としての御見解と今後の対応を御説明いただきたいと思います。

#91
○小泉国務大臣 アクリルアミドは、排水中に含まれる粒子を沈殿させる凝集剤のほか、土壌凝固剤、漏水防止剤、化粧品などの原料として広く使われていると認識しています。
 このアクリルアミドについて、国際的には、国際がん研究機関において、人に対して恐らく発がん性がある物質に分類されています。また、国連食糧農業機関、FAOと国際保健機関、WHOの合同食品添加物専門家会議によると、人が非常に多量に摂取した場合、神経組織の障害を引き起こすことがないとは言えないとされています。
 こうしたことも踏まえ、環境省では、水環境を経由して人の健康や生態系に有害な影響を与えるおそれが比較的大きくない、又は不明であるが知見の集積が必要な物質として認識をしています。そのため、全国の公共用水域等における存在状況について確認するための調査の対象とし、知見の収集を行ってきています。

#92
○源馬委員 ありがとうございます。
 時間がないので、また引き続き取り上げていきたいと思いますが、最後に一つだけ。
 水利権、今更新の状況だと思いますが、日軽金属が持っている水利権、波木井ダムという、富士川水系にある幾つかのダムの中の一つの波木井ダムの水利権、これが二〇二〇年にもう切れているのに引き続き使っているわけですね。当初は、アルミ加工の発電所としての水利権だったのが、今それはFITで売電している。そのために……

#93
○石原委員長 源馬君、申合せの時間が来ておりますので。

#94
○源馬委員 分かりました。
 水利権の延長の問題は、やはり問題があると思うんですね。しかも、この環境に影響、負荷を与えている。波木井ダムだけじゃなくて、この水利権を持っている会社自体が環境を与えているわけですから、そこは関係の都道府県という、山梨県だけではなくて、是非、静岡県にも意見を聴取すべきだと思いますが、そのことについての国交省の見解を最後に伺いたいと思います。

#95
○石原委員長 国土交通省塩見次長、申合せの時間が来ていますので、手短にお願いします。

#96
○塩見政府参考人 お答え申し上げます。
 水利権の許可を与えますときに関係の都道府県知事に協議を行っておりますのは、取水を行い河川の流量が大幅に減る、あるいは、利用した水が河川に戻るときに大幅に水が増えるといったような取水地点や放流地点で水の増減が大きく発生するということに着目をしまして、それが地域に影響を大きく及ぼすということで事前の意見聴取を行わせていただいているものでございます。
 下流の都道府県ということになりますと、その途中で支川からの合流など水量が大きく変わるということもございますので、大きく影響が生ずるということには必ずしもならないということで、通常は施設を設置する付近の地元の首長様に意見聴取を行わせていただいているということでございます。
 この日軽金の水利権につきましても、山梨県内に取水と放流がとどまるものについては山梨県知事のみ、そして、取水と放流が山梨、静岡の両方にまたがるものについては両県に知事の意見聴取を行うという役割分担でやらせていただいているところでございます。

#97
○源馬委員 ありがとうございました。終わります。

#98
○石原委員長 次に、田村貴昭君。

#99
○田村(貴)委員 日本共産党の田村貴昭です。
 今日は、福岡空港の土壌汚染問題について質問します。
 福岡空港の敷地で土壌汚染対策上の基準を超えるベンゼン、鉛などが検出されて、対策が行われています。福岡空港には自衛隊と米軍施設もあります。なぜ土壌が汚染されているのか、空港を所有している国土交通省、防衛省にお伺いします。
 今日は、小林政務官、そして大西政務官にも来ていただいております。この間の経緯について、政務官の方から御説明いただけるでしょうか。

#100
○大西大臣政務官 田村委員にお答えをさせていただきます。
 昭和四十七年、米軍板付飛行場の返還に際し、防衛省は、関係機関と協議の結果、米軍から返還された土地建物及び工作物といった財産について、そのまま、当時の運輸省に対して引継ぎを行いました。
 その後の財産管理につきましては、現在、国土交通省が行ってきており、その調査によれば、返還当時のパイプラインが敷設されていた付近から汚染が確認されているものの、事故等の記録はなく、また、汚染が発生した時期を特定するものも確認できていないことから、汚染の原因者の特定には至っていないと承知しております。
 以上でございます。

#101
○田村(貴)委員 国土交通省、小林政務官はいいですか。

#102
○小林大臣政務官 お答えいたします。
 御指摘の土壌汚染調査は、福岡空港の滑走路増設事業に伴い、平成二十七年より地元と協議しながら実施しているものであります。
 これまでの国土交通省が行った調査では、国際線ターミナルビル前の増設滑走路整備予定地において、土壌溶出量基準とされている〇・〇一ミリグラム・パー・リッターを超える〇・〇一一から〇・〇二ミリグラム・パー・リッターの鉛が計四か所で検出をされました。
 汚染物質が検出された土壌は、三か所について掘削除去を実施し、残り一か所について令和四年度に同様の措置を予定しております。
 以上です。

#103
○田村(貴)委員 ベンゼンと鉛の毒性について、環境省、説明していただけますか。

#104
○山本政府参考人 お答えいたします。
 ベンゼンにつきましては、疫学研究におきまして、人に白血病を引き起こすことに関して十分な証拠があるとされておりまして、国際がん研究機関は、ベンゼンを人に対して発がん性がある物質に分類してございます。
 また、鉛は、通常以上の量が体内に摂取された場合には、中枢神経系、造血器系、腎臓などに障害を及ぼすこと、特に幼児では中枢神経系への影響が強いことなどが報告されております。

#105
○田村(貴)委員 福岡空港は、終戦後に米軍が接収して軍事基地となりました。そして、朝鮮戦争で米軍機の出撃態勢の迅速化を図るために、米軍は燃料のパイプラインを敷設したんです。
 国交省の提出資料と図面では、このパイプラインと燃料タンクのあったところに、ベンゼン、ガソリンに性状が類似した油脂系燃料と記載されているわけであります。土壌汚染の原因というのは、このパイプラインと燃料タンクではないんですか。いかがですか、国交省。

#106
○小林大臣政務官 御指摘のありました福岡空港における土壌汚染につきましては、平成二十七年から土壌汚染調査を開始し、現在も調査を続けておりますが、汚染の原因を科学的に特定するに至っておりません。このため、汚染物質の原因者についても特定できておりません。
 以上です。

#107
○田村(貴)委員 地歴調査の結果があるわけですね。この報告書では、パイプライン周辺を、土壌汚染が存在するおそれが多いと。可能性は極めて高いわけですよ。
 私も何度もこれはレクを受けたんですけれども、米軍基地があった時代のパイプラインの危険性が高いというふうに言われていたんです。それはやはり、ここが前提ですよ、ベンゼンは自然界には存在しません。飛行場の前は農地だったんです。土壌汚染が米軍基地時代のパイプラインであった、この疑いは余地がありません。
 違うというのならば、ほかの因果関係は何であったのか、これをちゃんと言ってもらわなければいけません。原因も分からずに、これまで、四億一千四百九十七万円もの税金を使って調査、除去に当たってきたことになるんですよね。
 アメリカや米軍にこの経緯については確認したことが、政務官、ありますか。

#108
○杉山政府参考人 お答えいたします。
 昭和四十七年の米軍板付飛行場の返還に際し、防衛省は、関係機関と協議の結果、米軍から返還された土地建物及び工作物といった財産について、そのまま当時の運輸省に引き継ぎました。
 その財産管理については、現在の国土交通省が行ってきておりまして、返還当時のパイプラインが敷設されていた付近から汚染が確認されているものの、汚染の原因特定には至っていないと承知しております。

#109
○田村(貴)委員 こういう土壌汚染があった場合に、土壌汚染対策法の規定によって調査をする、それから、当該の知事に対して届出を行っていく、そして、指定基準を超過した場合には、土壌汚染対策法上、措置区域を設定するというふうに定めています。三千平米以上の土地の形質の変更、又は現に有害物質使用特定施設が設置されている土地では九百平米以上。今度の滑走路拡張事業は三千平米以上でありますから、国交省も、それから防衛省も、この三千平米以上の土地の形質の変更ということで、今造作をされているということであります。
 防衛省に伺います。
 土壌汚染対策法の調査と区域の指定に照らして、福岡市との間ではどんな手続をされてきましたか。昨日、文書で回答していただいたんですけれども、それについて教えてください。

#110
○杉山政府参考人 お答えいたします。
 福岡空港滑走路増設事業における防衛省の工事範囲につきまして、土壌汚染対策法に基づき土壌汚染調査を実施しておりまして、これまで、ベンゼン、鉛及びその化合物が三か所で確認しております。
 土壌汚染の範囲につきましては、全体で約千百平方メートルでありまして、この調査結果を基に、土壌汚染対策法に基づきまして、福岡市に対して当該土地の区域について指定することを申請いたしまして、要措置区域及び形質変更時要届出区域の指定を受けているところでございます。

#111
○田村(貴)委員 防衛省はそういう手続を福岡市との間で行ったということです。
 国土交通省は、どうして、この土壌汚染対策法上の規定に基づいて報告をし、そして届出区域の指定を受けていないんでしょうか。

#112
○鶴田政府参考人 お答えします。
 御指摘のありました土壌汚染対策でございますが、これは福岡空港の滑走路増設事業により必要となるものでありまして、早急に対応するために、地元の自治体とも協議の上で、土壌汚染対策法に基づく手続を活用するのではなく実施しているところでございます。

#113
○田村(貴)委員 いやいや、なぜ福岡市の方にこの区域指定の申請をしなかったんですかと聞いているんです。防衛省はした、国交省は何でこれを手続しないんですかと。
 つまり、土壌汚染対策法に従ってこういう区域指定をしたという意味は、特定有害物質によって汚染されており、当該汚染による人の健康に関わる被害を防止するため、当該汚染の除去、当該汚染の拡散の防止を講ずるためにこういう措置を行うんですよね。六条の要措置区域、こうやって区域を定めるわけです。それを内外に明らかにして、ここは土壌汚染区域ですよと定めるわけなんです。
 国土交通省においては、じゃ、土壌汚染の区域というのは、これは定めているんですか。それが内外に明らかにされているんですか。市民に分かるんですか。教えてください。

#114
○鶴田政府参考人 土壌汚染対策法に基づく区域の指定はされてございませんが、土壌汚染対策は、空港整備事業の一環として行っているところでございます。

#115
○田村(貴)委員 それは分かっているんだけれども、その区域はどこを定めているんですかと聞いているんです。そこが全然分からないんですよね。
 これは、防衛省とそれから国土交通省から出していただいた、滑走路拡張図面、そして土壌汚染対策のそれぞれの調査範囲というのを記しているんですけれども、明らかに国土交通省所管の、旧米軍のパイプラインの跡、ここに調査範囲を設けておるわけですよ。これはエリアが物すごく広いですよ。これは国土交通省が定めた調査範囲なんです。法に基づく区域の指定、要措置区域の指定というのは分からないわけですよ。それでいいんですかということです。
 毎日新聞の三月八日の報道では、これまでに汚染が確認された区域以外にも広くパイプラインを空港内に敷設したことが判明したとされています。
 よくよくこの図面を見てみますと、増設する滑走路から、今ある滑走路のところも含めて、複数のパイプライン、滑走路に平行したパイプラインじゃなくて、複数のパイプラインが走っているわけであります。
 毎日新聞が図面上で計測したところ、総延長は六千メートル以上と見ていると報道されています。汚染範囲というのは、もっと広く存在しているんじゃないですか。私は、この新聞を読んでそう思ったんですけれども、どうなんですか。

#116
○鶴田政府参考人 お答え申し上げます。
 滑走路増設事業につきましては、必要な土壌汚染対策をすることも含めまして、しっかりと実施をしているところでございます。

#117
○田村(貴)委員 結局、それしか言えないんですよ。
 土壌汚染対策法上は、調査をする、そして、それが基準以上の、汚染状態が超過した場合には、ちゃんと地元の都道府県知事、福岡でいうならば、この場合、政令市の福岡市に報告をして、そして、六条の要措置区域、防衛省はベンゼンでこの六条指定を受けている、これをやらないと駄目なんですよ。そうじゃないと、エリアが分からないんですよね。そういうやり方でいいのかということであります。
 広いんです、空港が。そして、これ、見て取れるように、防衛省は、ここは調査をするけれども、ここにパイプラインが入っている、ここはやらないと言っているものです。ちゃんと適切に対策していないじゃないですか。どこに汚染物質があって、そして、ベンゼンだったら地下水を経由して人体に影響があるから、こういうやり方をやっているんですよ。ちゃんと調べないといけないんじゃないですか。これで調査は終わったと言えるんですか。それはやはり納得できないですよ。疑念は生じるばかりであります。
 この汚染土壌の除去対策について質問しますけれども、この除去に当たっての費用というのは、基本的に誰が負担すべきなんでしょうか。米軍が接収した、パイプラインが引かれた、そこに因果関係が私はあると思っているんですけれども、この除去に関わる費用負担というのは、所有者、そして管理者が基本的に持つということなんでしょうか。そういう理解なんでしょうか。これは環境省に聞きましょうか。

#118
○山本政府参考人 お答えいたします。
 土壌汚染対策法では、誰が汚染除去等の措置の費用を負担すべきかについては規定はございません。
 なお、汚染除去等計画の作成の指示を受けた土地所有者等は、汚染除去等の措置を講じた場合に、土壌汚染が土地所有者等以外の者の行為によるものであるときは、その行為をした者に対し、汚染除去等計画の作成や措置に要した費用について請求することができるとされております。

#119
○田村(貴)委員 この土壌汚染調査、対策に、今国が支払っているわけです、二〇一五年から二〇一九年の五か年で四億一千四百九十七万円。しかし、この所有者、管理者でもない福岡県と福岡市が一部負担を担わされているわけです。その額について、地元三分の一負担で一億三千八百三十二万円、そのうち福岡県が六〇%の割合で八千二百九十九万円、福岡市が四〇%の割合で五千五百三十二万円、支出させられているんですよ。
 なぜ、米軍基地由来の土壌汚染に対して地元の自治体がこの負担をしなければならないんですか。

#120
○小林大臣政務官 お答えいたします。
 福岡空港における土壌汚染につきましては、汚染原因を科学的に特定するに至っていないところであります。
 本件の土壌汚染対策については、滑走路増設事業の一環として実施するものであることから、その対策費用の一部については、空港整備の費用負担を定めた空港法第六条に基づき、地元自治体への負担を求めることといたしております。
 地元自治体には以上の趣旨をお伝えし、御了解をいただいております。

#121
○田村(貴)委員 全くおかしいですね。これは、本来ならば原因者であるアメリカが負担すべきものであります。ところが、地位協定によって、日本政府が、返還のあった、そうした土地の汚染対策をことごとく、沖縄も含めて肩代わりしてきたわけであります。
 それだけでもけしからぬ話なのに、地元自治体に負担させるというのは、これは何事ですか。滑走路整備というのは、空港機能を高めるための工事ですよね。土壌汚染というのは、福岡空港が返還される前の米軍基地に起因したものであります。これは全く別物の話であります。関係ないじゃありませんか。
 福岡県と福岡市は、福岡空港敷地の所有者ですか、管理者ですか、鉛の、ベンゼンの有害物質を土壌につくり出した原因者ですか、違うじゃないですか。どうして福岡県と福岡市に土壌汚染の責任があるんですか。誰か答えてください。

#122
○鶴田政府参考人 福岡空港の管理者は国でございます。
 その上で、本件の土壌対策につきましては、滑走路増設事業によって必要になるものでございますので、この事業の一環として実施をして、費用の負担もしていただいているところでございます。

#123
○田村(貴)委員 全然理解できませんね。市民的にも理解できませんよ。
 所有者でもない、原因者でもない、そして管理者でもない県と市に一億三千八百三十二万円もの負担を押しつけるのは、これは許されないことであります。
 返還することを強く求めたいと思います。そして、土壌汚染対策というのは空港整備事業と切り離すべきだということを強く要求します。
 いわれのない負担をさせられているという点では、福岡空港内にある米軍施設も同様であります。滑走路拡張計画の費用の中に入っているんです。その解体、移転経費を日本が支払うということになって、しかも、これも福岡県と福岡市の地元負担が強いられています。
 米軍の滑走路拡張計画に基づく移転経費は、二〇二〇年までで二十七億七千五百八十三万円。地元三分の一負担で九億二千五百二十七万円。福岡市も福岡県も、これをまた負担させられる。とんでもない額であります。
 地元が負担しなければならないいわれはありません。見直しを強く求めたいと思いますけれども、これも地元自治体が負担しなければいけないんですか、いかがなんですか。

#124
○鶴田政府参考人 滑走路を増設するに当たりまして、既存の施設がございます場合にはこれを移転をしていただく。これは相手が米軍であるかどうかにかかわらず、既存の施設をお持ちの方には移転をしていただいて、その費用を滑走路増設事業の一部として賄っているところでございます。

#125
○田村(貴)委員 これ、皆さん、共産党だけが言っているんじゃないんですよ。
 毎日新聞、三月七日付の記事なんですけれども、去年の話ですね。二〇二〇年十月一日の福岡市議会経済振興分科会。共産党福岡市議団の倉元達朗市議は、米軍施設移設費の一部を市が負担することについて、米軍施設の移設について市が費用を出すのはおかしいし、汚染土の処理まで負担させられるのは実におかしい、屈辱的だと訴えた、自民党市議団の川上晋平市議も、米軍施設の中にどういうものがあるか全く分からず、市民の税金なのに市民に説明できないと追及したと報じられているわけです。地元の理解が得られないことを、国が押しつけていいんでしょうか。
 そもそも、戦後七十六年にもなるというのに、民間空港の敷地内に米軍施設があること自体が問題であります。民間空港ですよ。
 大西政務官、お伺いしますけれども、福岡市が官民挙げて板付基地返還促進協議会をつくって、もう六十五年になります。六十五年にわたって、この福岡空港米軍施設の全面返還を求めています。承知されていると思いますけれども、この声に応えて米国側に要請してもらえぬですか。

#126
○大西大臣政務官 田村委員にお答えをさせていただきます。
 米側との具体的なやり取りについては、お答えを差し控えさせていただきますが、防衛省より、これまで米側に対して返還に係る地元の御要望を伝えております。
 以上でございます。

#127
○田村(貴)委員 地元の要望を伝えているということです。いつまでこういう状況を続けていくんでしょうか。
 汚染土壌の費用も米軍施設の移転費用も、何もかも空港法と滑走路拡張事業の中にぶっ込んでしまって、莫大な税金を費やして、地元負担まで押しつけている。これはもう絶対に許されない話であります。直ちに見直して、福岡県と福岡市にこれまで支払いを求めたものについて返還すべきことを強く求めたいと思います。
 福岡空港の土壌汚染については、また機会を見て質問したいと思います。
 次に、小泉大臣に、カーボンニュートラルのことについて質問します。
 昨年十月、二〇五〇年カーボンニュートラル宣言が菅総理によって発せられました。二〇五〇年までのカーボンニュートラルというのは、一体何のために行うものなんでしょうか。その理由について教えてください。

#128
○小泉国務大臣 パリ協定では、工業化以前からの気温上昇を一・五度に抑える努力を継続することと規定をしています。IPCC一・五度特別報告書においては、この一・五度努力目標に整合する、二〇五〇年前後に世界全体のCO2排出量を正味ゼロ、ネットゼロとする排出経路が示されました。
 それに加えて、昨年の水害とか含めて近年の異常気象、こういったことを鑑みれば、世界全体を含めて、今こそ気候変動対策を強化しなければ、もはや我々の経済社会は持続可能ではない、こういった認識が高まり、我々日本としても、カーボンニュートラル宣言を昨年、菅総理がして、そしてさらに、国と地方が一体として、それに向けた経路が描けるように取り組んでいるのが今の状況でもあります。

#129
○田村(貴)委員 IPCCの一・五度特別報告書についても確認したいと思います。
 一・五度特別報告書では、一・五度と二度でどのような差が生じるとされていますか。

#130
○小野政府参考人 お答えいたします。
 委員御指摘の一・五度特別報告書におきましては、二度と一・五度を比べた場合の違いといたしまして、具体的には、例えば、人間が居住するほとんどの地域における極端な高温が増加する、極端な熱波に頻繁にさらされる人口が約四・二億人増加する、夏季における北極の海氷の消滅が、二度の場合十年に一回であるのに対し、一・五度だと百年に一回程度である、あるいは、サンゴ礁が、一・五度の場合七〇から九〇%死滅するのに対して、二度だとほぼ全滅することといった知見が報告されてございます。

#131
○田村(貴)委員 これは、二度だと大変なことになりますね。
 大臣にお伺いします。
 一・五度目標を達成するための日本のカーボンニュートラル宣言なんでしょうか。これを確認したいと思います。

#132
○小泉国務大臣 一・五度目標を達成するために、世界全体として二〇五〇年前後にネットゼロ、これを達成しなければいけないということで、日本としても、二〇五〇年のカーボンニュートラルを達成するということを宣言をしたわけであります。

#133
○田村(貴)委員 では、その接近の方法なんですけれども、再度お伺いします。
 今世紀末に一・五度であるための経路について、一つ目はオーバーシュートしない経路が考えられる、二つ目は限られたオーバーシュートの経路も考えられる、三つ目には高いオーバーシュートの経路、すなわち一時的に一・六度水準を超える経路、この大体大きく三つのパターンがあると思うんですけれども、大臣はどの経路を想定されているんでしょうか。

#134
○小泉国務大臣 二〇五〇年のカーボンニュートラルと整合するパスを歩まなければならないと思っています。

#135
○田村(貴)委員 具体的にはおっしゃらなかったんですけれども、これは高い目標を設定しないといけないと思います。例えば、一・六度水準を超える経路、こうしたものを持っていくと、これはもう地球環境は大変なことになってしまいます。
 CO2排出量が二〇三〇年までに四五%にされて、二〇五〇年前後には正味ゼロにする必要性、ここですよね、大事だと思います。二〇三〇年の削減目標について、大臣は、二〇一三年度、二〇一三年、どちらかちょっと分かりませんけれども、二〇一三年度を比較して四五%で調整しているというふうにも報道されているんですけれども、これは真実なんですか。

#136
○小泉国務大臣 政府が最終的な決定をするまでの間には様々な報道が出ますが、それについて一つ一つコメントすることはありません。

#137
○田村(貴)委員 小泉大臣は、五〇%という言葉も使われましたか。

#138
○小泉国務大臣 確認ですか、五〇%と言っているかどうか。言っていません。

#139
○田村(貴)委員 もし日本政府が、二〇三〇年目標について二〇一三年度比で四五%、五〇%、例えばその五〇%にしたとしても、これでもようやく世界全体の削減の四五%と整合するレベルになるわけですね。
 日本というのは、歴史的にCO2を排出してきた責任があるわけですから、国際研究機関、クライメート・アクション・トラッカーは、三月に公表した報告書で、二〇一三年度比で六二%の削減が必要だと言っているわけです。これは四五とか五〇の水準じゃないですね。六二%の削減をしなければいけないと、日本に対してこういうことを提起しているわけであります。高いこうした削減目標の設定が必要ではないでしょうか。どうでしょうか、大臣。

#140
○小泉国務大臣 高ければ高いほどいいということではないと思います。それには実効性が伴わなければ、世界各国、あの国が何パーだからうちは何パーとかそういったことではなくて、やはり、これ、あと九年の世界ですから、この九年を考えたときに、私の中での今一つの問題意識は、最大の貢献は再生可能エネルギーなんです。再生可能エネルギーの中には、リードタイムが短いものとリードタイムの長いものがある。リードタイムの短いものは太陽光ですよね。リードタイムの長いものは風力や地熱とか。
 そういったことを考えると、あと九年でどこまで入るか、こういったこともしっかり考えなければいけませんので、いずれにしても、高ければ高いほどいいということではなくて、それと同時に、十分な野心と実効性が伴うか、これは極めて大事なことだと思っています。

#141
○田村(貴)委員 もう少し踏み込んでの目標設定のお話が聞けるかなと思ったんですけれども、この続きは、温対法の改正案の審議の中でまたただしていきたいというふうに思っています。
 時間が来ました。今日は以上で終わります。

#142
○石原委員長 次に、足立康史君。

#143
○足立委員 日本維新の会の足立康史でございます。
 大臣、よろしくお願いします。
 先日、三月の十日に、遠藤国対委員長と浦野政調会長と私の三人で大臣とオンライン会議をさせていただいて、本当にありがとうございました。
 当時、処理水の海洋放出がまだ決まっていないタイミングで、大臣に是非御助力をということでお願いをして、オンライン会議に応じていただきました。そのときに私どもが強調して申し上げたことは、実は、関心は処理水ではなかったんです。除染廃棄物、除染土を始めとする除染廃棄物です。
 処理水は、私も元経産省ですから、早晩御決断をされるだろうということは分かっていた。ただ、処理水でさえ、例えば関東のどこかの沿岸とか、あるいは、松井一郎大阪市長は大阪湾で、こう申し上げている、そういうことさえ結局できなかったんですね。できないんです。いろいろ、技術的とか費用がということを政府はおっしゃっていますが、それは合意形成が無理だというのも一部あると思います。結局、福島の福島第一原発の敷地から海洋に出すということで決まったわけですね。
 それでさえ福島に負担を押しつけざるを得なかった日本が、じゃ、除染土、除染廃棄物は三十年後県外、三十年後県外というのはいつからカウントするか分かりませんが、もしかしたら、もう十年たちましたけれども、私はこれはできないと思っています。なぜ処理水の分かち合いもできないのに除染廃棄物の分かち合いができるんだというのが、どうしても私には分からない。
 もし御見解があったら、お願いします。

#144
○小泉国務大臣 足立先生と私が共有するところは、その難しさを理解しているということだと思います。
 まず、我々には経験がある一つは、あの震災直後の震災瓦れきですよね。あの震災瓦れきですら非常に大変でした、この広域処理というものが。それを踏まえれば、今回、再生利用というものが、県外で受け入れていただくところがいかに困難かは自覚をしています。
 ただ、それが仮に先生が言うように不可能だとなった場合には、我々は法律に基づく約束をほごにするということになります。これは三十年、二〇四五年です。二〇四五年までに決めていかなければいけない。これを最終的に、面積とか構造とか、最終処分場を決める上では、いかにこの量を減らせるか、その観点から減容化と再生利用があるわけで、再生利用は、何とか実現を一つでもしていくために、理解を多く広げていくように、今年度から抜本的に理解醸成活動を強化をしているところです。

#145
○足立委員 私は、問題意識を共有していただいているということについては感謝をしますが、今日、細野先生もいらっしゃいますが、いつも失礼していて済みません、ツイッターでいろいろ絡んでいまして、細野豪志議員からすれば面倒くさいやつだなというところはあるかもしれませんが、当時、三十年後県外というのをお決めになった当事者として、私はそこにこだわっているわけですね。
 もし違っていたら、また別途反論をいただいたらありがたいんですが、細野さんも、大量の除染廃棄物を県外というのは現実的ではないということをお認めいただいたと、私はツイッターのやり取りで理解をしています。再生利用でさえ御苦労されているわけですから、結局、この三十年後というのは単なる先延ばしになっている。単なる先延ばしになっていると思うんです。
 今、困難さについて共有していただいているのは出発点でありますが、私は、本来、この処理水の処理と除染廃棄物の処理をパッケージにして、それをこの間オンラインで申し上げた、パッケージにして、要は、除染廃棄物よりは処理水の方が御しやすい、まだですね。私はそう思っているので、処理水は全国で分かち合おうと。それは、別に大量の処理水を全国に持っていかなくてもいいんですよ。コップ一杯でもいいんです。でも、全国で分かち合うということをしていかないと、中国、韓国にいいようにやられて終わりという現実になりつつあるわけですね。
 だから、私は、やはり日本国民でさえ説得できないのに何で中国、韓国とやり合えるんだという思いがあるので、三月十日に大臣に、パッケージで検討してほしいということを、あえて滑り込みで、問題意識を申し上げたわけです。これ以上申し上げてもあれですが、申し上げたいことは、三十年後県外というのは、民主党政権、自公政権がバトンを受け継いだ、そのバトンというのは先延ばしのバトンだということで、私たち日本維新の会は政権に関与したことはありませんので、政権に関与するときが来れば、私はこの問題は放置はしないということをここで一応申し上げておきたいと思います。
 是非、大臣、これはとにかく、先延ばしじゃないかという問題意識はちょっとお伝えをしておきたいと思います。
 それから、ちょっとこれは質問しませんが、モニタリングも、モニタリングなんか僕は必要ないと思っているんです。あれだけ薄めて出すんですよ。それも、むちゃくちゃ時間をかけて出すんです。だから、当面減らないですよ、タンクは。減り方はこうなっていくわけですね。だから、ここ十年ぐらい変わらないですよ。それぐらい、でも、私は賛成ですよ、海洋放出に賛成なんだけれども、すごい時間をかけて、すごい薄めて、それも何回も除去して除去して、それでも残るものを薄めて薄めて、かつ二十年、三十年以上かけてやると。僕はもうモニタリングなんか必要ないと思っていますが、これも問題ないことを確認するんだということだと思いますので、これも結構だと思います。
 この、今申し上げた福島第一原発の問題に私がこだわる理由は、実は地元にあるんです。かつて私の地元でダイオキシンが問題になった。もうどれぐらいたつのかな、いまだに浮遊しています。いまだにそのダイオキシンにまつわる廃棄物が浮遊しています。着地できないんです。
 ちょっと簡単に申し上げると、当時、一般廃棄物の焼却場でダイオキシンが出た。当時から議論があるのが、これは産廃なの、一廃なのということです。要は、一廃の処分過程で出た。その処理場ごと処分しているわけですね。当時、それは、産廃は産廃ね、一廃は一廃ねと分けて、産廃は産廃で処理したんです。一廃が残りますね。一廃だと思って、何とか一廃ということで処理しようとしたんだけれども、自分のところで処理しようとすると新たにその設備を造らないといけないから莫大なお金がかかるということで、共同処理をしている川西市さん、うちは豊能町、能勢町という小さな町なので、共同で広域事務をやっている川西市の立派な焼却場で燃やせば終わるんです。燃やせば終わるんですよ。技術的に何も問題ない。その高性能焼却場にそのごみをぼんと放り込んだら終わりなんです。でも、川西市は当然受け取りません。科学的には全く問題ないのに、受け取らないんですよ。共同処理しているのに。
 仕方なく、九州の大牟田市にある製鉄工場の焼却場を使わせてくれるということになったから、持っていたわけです、ありがとうございますと。そうしたら、今度、製鉄会社なんだけれども、漁連が反対するわけです、何でこっちに持ってくるんだと。結局、その製鉄会社はオーケーなんだけれども、漁連が反対して、大牟田市が動かなくて、動かない。
 それを、ちょっと時間があれかな、開けると、瓦れきがいっぱい入っているわけです。産廃と一廃を分けたと当初は言っているんだけれども、分け切れないから、結局は産廃と一廃の混合物で、焼却灰のはずなんだけれども、瓦れきがいっぱい入っているわけです、コンクリート瓦れきとか。それを開けたその製鉄会社とコミュニケーションを取ると、いや、これは産廃やんと言われたわけですよ。明らかに、もう見たら、これは産廃だと。
 それで、大阪府に相談したら、排出者に任せると。排出者というのは豊能町、能勢町です。追認はしていただけるということになったんです。それで神戸市の産廃業者のところに埋めたら、それで終わったんです、一回。終わったら、神戸市が暴れるわけです。これは一廃だろう、いやいや、産廃です、いやいや、一廃だと。それで神戸市が暴れて、今度、神戸市が暴れると、うちの地元の議会、議会は政争の場ですから、町長を引きずり降ろしたいということで、町議会が、何で人のところに持っていくんだ、町長はばかだ、副町長はけしからぬと言って大暴れして、地元に持って帰ってきなさい決議というのをやるわけです。それで結局、全部掘り起こして、掘り起こすから持っていったときよりも量が増えて、それで今地元に浮遊しているんです。
 問題ないんですよ。だって、ダイオキシン特措法で認められている形で、コンクリート固化して、全く問題ない形で、法的に問題ない形になっているのに、それで、地元で、では地元に最終処分しようと、最後、今の、維新の会で当選させていただいた塩川さんという豊能町長が、これは政治決断で、もう地元で最終処分するということで、もう設計図も、施設の、処分場のあれも全部できているんだけれども、やはり自治会が猛反対ですよ。
 それがこの世界の、もう大分時間がたっていますよ、ダイオキシン問題。もうみんな忘れているでしょう。これが現実なんですね。だから、私は、除染廃棄物は無理ですよ、再生利用といっても無理ですよと。実際無理なんだから。それを私は体感しているんです。
 それで、今日、大臣に竹を割ったような御答弁をお願いしたいのは、もうこれは私は産廃として処理するしかないと思っているんです。混合物なんです、混合物。それで、混合物であることは見ていただいたら分かります、混合物なんです。問題は、産廃と一廃の混合物は産廃ですか一廃ですかというのは、誰が決めるんだということです。環境省に聞くと、基準はありませんと言う。では、地元で決めていいんですねと。いや、地元で決めていいけれども、それは性状とか中身を見て決めてくださいよと言うわけです。いやいや、中身を見てと言われても、基準はないんでしょうと。過去にも二転三転しているわけです。今は一廃扱いです、だって持って帰ってきたんだから。持って帰ってくるときは一廃として持って帰ってきているわけです。でも、またその扱いを変えたいんです、私は。
 もう一回産廃に戻せ、産廃として処理する、そういうことを、町長と一緒になって、もしやるとしたら、ちなみに地元は、フェニックスでやってくれとか、大阪府の。それも漁連が反対します。だから、どこ行っても全部反対です。だから、私は、産廃として、だって、そういうものがいろいろ全国で流通しているんだから、産廃というのは、全く問題ない、だから、産廃としてもう一回位置づけ直して、最終決着を図るべきだという持論なんです。それで、環境省にそれをエンドースしてほしいんです。そういう、私が今言っているようなことをやっていいですか。

#146
○松澤政府参考人 先生、何度も同じお答えで大変恐縮ですけれども、御指摘の豊能町のこの解体したものですけれども、廃棄物処理法に基づきまして、焼却炉の解体に伴って発生する瓦れきですとか陶磁くずとか、こういったものは産業廃棄物、一方で、焼却灰は元々一般廃棄物、燃やして残っている焼却灰は一般廃棄物、こういったことが、通常、法律に基づいて判断されるところです。
 それで、先生御指摘の、その混ざっているのはどうかということについては、一般廃棄物について処理責任を持っている市町村と、産業廃棄物の監督をしている都道府県で、実際のこの中身を見て御判断をいただく、こういうふうに私どもは運用させていただいております。

#147
○足立委員 今のは松澤次長さんですね。ちょっと助けてほしいんですよ。それで、今おっしゃったことに尽きているんだけれども、基準はないんでしょう。基準、ありますか。要は、ガイドラインで、こういうものは産廃、こういうものは一廃。

#148
○松澤政府参考人 産業廃棄物、何が産業廃棄物かというのは政令で全て定めております。それで、産業廃棄物でないものが一般廃棄物、こういう形になっているんですけれども、それを、先生御指摘の混合物についてどうかというのを紙で示したというものはございません。

#149
○足立委員 大臣、ないんですよ。
 結局、廃掃法の世界というのは、やはり、私が今、自公政権に文句があるのは、難しいところは逃げるんですよ。
 例えば、コロナで、今大阪は病床が逼迫しています。厚生労働省から三月二十四日付で、四十三ページにもわたる通達が、通知が流れています。要は、医療提供体制を見直して何とかせいと書いてあるわけです。四十三ページですよ。
 何とかせいというのはどうせいと書いてあるかというと、一般医療を制限せよと書いてあるんです。それで、吉村知事が、一般医療を制限するといったかって、できない、そんな簡単に、命が懸かっているんだ、命と健康が懸かっているんだ、もし厚労省がそう言うんだったら、基準を示してくださいと。それで、私、総務委で、厚労省の三原じゅん子副大臣に聞きましたけれども、いや、それは地元で決めてくれと。
 これがやはり今の国の権力なんですね。難しいことは地元。でも、四十三ページ、ガイドラインを示しておいて、ほかはどうでもいいからここだけ決めてくれというところを決めない。それが現実で、今の話も、一廃と産廃で、地元は苦渋の苦労をしているわけです。
 私は、もう何年来です、今日は久しぶりです。環境委員会に来させていただいたのは、初当選以来五回目、この三期目では初めてです。私は、環境委員会に来るときはこの話をやるんです。小泉大臣に聞いていただくのは初めてです。
 基準、ないんです。基準がない中でどうやってやるんですか。だから、私は、事前の昨日のレクで、これは政治判断するから、それをエンドース、要は裏書してくれ、要は追認してくれと申し上げたら、いや、あくまでも形状とか、その中身を見て決めてくれと言うわけです。いやいや、基準、ないんでしょうということになっているわけです。
 じゃ、こういう御質問を申し上げていいですか。大阪府が追認したら、ついてきてくれますか。

#150
○松澤政府参考人 もしドラム缶の中に焼却灰が残っているものがあれば、その焼却灰はやはり一般廃棄物だと思いますので、本当に融通無碍に判断できるということではないと思います。法律に従って、地元で御判断いただくということだと思います。
 それで、その上で、どういう処理、処理の行き先をどうしていくのか、こういうことにつきましては、私どもも、大阪府や地元の豊能町の御相談に応じていきたいというふうに思っております。

#151
○足立委員 融通無碍とは、私は昨日、政治的に決めていいかと言ったので、それはあかんということになるんですけれども。じゃ、政治的というのは撤回します。
 そうだけれども、要は、過去の判断を翻して、だって、今は一廃なんだから。でも、それを、今は一廃と位置づけられているんだけれども、繰り返しになるけれども、灰だけじゃないんです。瓦れきと混合しているんです。そうであれば、それを産廃と位置づける合理性を説明することは、少なくとも、これだけ基準がない中で、一定の説明責任を果たすことは、僕はできると思っています。
 当事者が、排出者が一定の説明責任を果たし、そして産廃の権限を持っている大阪府が、排出者がそう言うならいいよ、ちゃんと説明してよと。いいでしょう、それで。それでいいと言ってくださいよ。そうじゃないと、これはらちが明かないですよ。

#152
○松澤政府参考人 先生の御質問、また同じ御答弁になるかと思いますけれども、前回答弁しました、室石も答弁しましたとおり、それは本当に、一個一個のドラム缶で性状を見て、かつて一般廃棄物だと思っていたのが、中身を、性状の判断をし直したら、やはりこれは産業廃棄物だということは、十分あり得ると思います。

#153
○足立委員 これは、あり得る。混合物だから、はっきり言ってどっちもあり得るんです。
 だから、これからしっかり大阪府と協議して、しかるべき形で決定し、しかるべき形で処分していきたいと思うので、大臣、何か優しいお言葉をいただけないでしょうか。

#154
○小泉国務大臣 今の一連のケースの説明が、足立先生の説明は分かりやすいなと思いました。いろいろな場所に行って、また、一廃が産廃になり、混ざって、この一連のをすごく分かりやすく説明をいただきまして、ありがとうございました。
 今、松澤次長からも説明があったとおり、個別のケースもあると思います。大阪府とともに、環境省、適切な助言が必要であれば、適切にそれは対応させていただきたいと思います。

#155
○足立委員 ありがとうございます。よろしくお願いします。
 これはとにかく今の塩川町長の時代に解決したいと思って、今頑張っております。
 さて、レジ袋ですね。この間、参議院で、音喜多参議院議員がいろいろ絡みまして、大臣にいろいろ失礼を申し上げたと思いますが、音喜多さんから、足立さんもちょっと一発やってきてくれと頼まれたので、ちょっとやりますが。
 大臣、レジ袋が始まった理由は、万引き対策もあったんだ、そういう指摘がネット上にあるんですけれども、これはちょっと急に、今朝、こんなことも聞いていいかなといって追加で申し上げたんですけれども、御存じでしたか、そういうこと。

#156
○小泉国務大臣 足立委員が言いたいことは、レジ袋の有料化をやった理由が、万引きを防止する対策のためではないかということですか。(足立委員「当初、無料のレジ袋が一般化していったとき」と呼ぶ)あっ、かなり以前の話のときですか。それは私は存じ上げません。

#157
○足立委員 これもちょっとまた是非調べてほしいんですけれども、環境省、ある方がそういう指摘をしていました。これは、要は、袋だと万引きが出るから、だからああいう、その店が出している袋だと分かるレジ袋が普及していったんだ、こういう指摘。合理的だと思いますね。
 実際、今、別に小泉さんが悪いとかそういうことじゃなくて、歴代の、原田環境大臣の時代から議論があるわけですから、かつ、これは世間的には評価されています。だから、それは、僕も選挙が近いので余り小泉さんに本件でやりたくないんですけれども、音喜多さんからやってこいと言われたので仕方なくやっているんですけれども、しかし、確かに万引きが増えているんです、今。万引きが増えているんです。だって、自分のマイバッグだからね。万引きが増えている。
 それからもう一つは、これは増税じゃないかという議論があります。確かに、今まで経費処理されていたものが有料化して、それは小売店はハッピーですよ。だって、経費だったものでお金を取れるんだから。
 こういう、万引きの増加とか、増税じゃないか、増税というのも、私、これは結構その負荷がかかっているのは低所得層じゃないかと思うんですね。その理由はちょっと後で申し上げますが、いずれにせよ、そういう問題が起こっていることを御認識かどうか、御認識であれば、それをどう受け止めていらっしゃるか、お願いしたいと思います。

#158
○小泉国務大臣 まず、万引きが増えているという件についてですが、これは、民間の調査が、全国スーパーマーケット協会が昨年の九月にアンケートをやったそうで、八十五社が回答したうち、万引きがマイバッグの普及で増えたと感じるかということに対しては、二十六社。八十五社中、二十六社だそうです。
 ですので、これが一般的なことだとは私は言えるわけではないと思いますし、そもそも万引きは罪ですから、これはいかなる理由があろうとも駄目なことです。
 そして、私、思うのは、海外では、レジ袋自体を禁止という国も多くあります。そして、行ったら自分でかばんを持っていかなければいけない国もある中で、日本だけが、では今回のこの措置で万引きが増えたかというと、これはもう少し全体的に調査も含めて見なきゃいけないことではあろうと思います。
 増税かどうかということについては、今相当マイバッグの種類が増えていますので、コストの面とか考えて、何度も繰り返し利用できることを考えれば一概に負担が増えたということも当たらないのではないかと思います。

#159
○足立委員 私は、やはりこういう検証も、検証とよく言われていて、レジ袋を使う人が減ったとか、有料化するんだから減ると思うんですけれども、そういう数字は取っていらっしゃることは聞いていますが、今申し上げたような、私は万引きは増えていると思いますよ。ただ、分からないんですよ。いろんな関係者に聞いても、いや、万引き、それは分かったらとっ捕まえるけれども、ちょっと怪しいなと思ってもマイバッグだから聞きにくいんだとか、そういういろんな課題があることはちょっと指摘をしておきたいと思うし、また余力があれば調査もしていただきたい、こう思います。
 もう一つ大臣に指摘をしたいのはコロナです。
 結局、この感染症の中で、要は、今度はスプーンの議論、別にスプーンにこだわるつもりはありませんが、法律も出てくる。その中で、レジ袋とかプラスチックスプーンとか、まさに清潔ですよね、袋に入ったスプーン。だから、コロナ感染予防の観点から極めて合理性のある世界が、上から目線とは言わないけれども、ちょっと意識啓発ということで、国民は分かっていないからちゃんとやってくれる、その気づきの機会を与えているんだという一点で、命と健康に関わる、コロナ感染に係るマイナスインパクトを与えているというような感じがします。これは全部、音喜多さんから、言ってこいと言われただけですから。
 更に今のことを言うと、そういうリスクが気になって三円払っているのは低所得層が多いと僕は確信しています。コンビニはいつも使っていますから、私は。やはり三Kで働いていらっしゃる方とか、もう袋なしでは生活できないし、スプーンなしでは御飯は食べられません。マイスプーンと言ったかって、三Kで働いているんですから、そんな、無理です。
 だから、やはり上品な、上流階級で生活されている方々は、マイバッグいいね、スプーン要らないよ、マイスプーンでいいよと言えるかもしれないけれども、日々懸命に生きている、三Kと言われているような職場で必死で働いている庶民からすると、ちょっとコロナの観点でも問題がある、音喜多さんはそう言っていましたけれども、大臣、どうですか。

#160
○小泉国務大臣 まず、スプーンなどの関係はまだ決まっていることではありませんし、セブンイレブンさんのように、むしろスプーンを辞退をしたらポイントをつけます、こういったインセンティブ型のお話が出ているということは御紹介しておきたいと思います。
 一方で、暮らしの中で、なかなかそういうわけにもいかないよという方についても、代替素材に替えてコストが上がらなくできている技術もありますので、そういったことも我々は後押しをしていきたいと思います。
 あとは、コロナとの関係ですけれども、今科学的に、マイバッグを使うことでコロナの感染リスクが上がるということが示されたものはありません。
 そして、例えば、イギリスは日本以上に相当コロナが深刻ですよね。イギリスは今年の四月一日から、まさに今月から、今ですよ、使い捨てレジ袋の有料化対象を全ての小売店に拡大をして、さらにレジ袋の価格を五ペンスから十ペンスに倍増、こういったことを見ましても、私は今はその関係性は科学的には見当たらないというふうに思います。

#161
○足立委員 いや、コロナは本当に重要で、昨日もちょっと事務方とやり取りしましたが、皆さんおっしゃるのは、いや、そんなことが示された論文はないとか、こうおっしゃるんだけれども、いや、論文はないというか調べていないだけだから。
 だから、やはり私の生活感、私は庶民ですから。大臣も、大臣はちょっとお金があるかもしれないけれども、私は庶民。庶民として生活していると、やはり問題は多いなというのを指摘せざるを得ない。
 だから、論文は、コロナとの関連でネガティブなあれを持っているという論文はない、調査はないということですが、それは誰も調べていないからです。すぐできるかどうか分かりませんが、是非。
 今日、幾つか御指摘をしました。小泉大臣への御期待は、本当は皆さんと一緒で私も大きいですので、今日指摘申し上げたこと、いずれも是非心にとどめていただいて、またお取組を加速をしていただきたいと思います。よろしくお願いします。
 ありがとうございます。
     ――――◇―――――

#162
○石原委員長 次に、内閣提出、地球温暖化対策の推進に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。
 趣旨の説明を聴取いたします。小泉環境大臣。
    ―――――――――――――
 地球温暖化対策の推進に関する法律の一部を改正する法律案
    〔本号末尾に掲載〕
    ―――――――――――――

#163
○小泉国務大臣 ただいま議題となりました地球温暖化対策の推進に関する法律の一部を改正する法律案につきまして、その提案の理由及び内容の概要を御説明申し上げます。
 平成二十八年の法改正以降、パリ協定の締結、発効に加え、菅総理の所信表明演説における二〇五〇年カーボンニュートラル宣言など、地球温暖化対策を取り巻く環境は大きく変化し、地域や企業の脱炭素化の動きも加速しています。地域では、二〇五〇年までのCO2排出量実質ゼロを目指す地方自治体、ゼロカーボンシティーが急増し、人口規模で一億人を超えました。また、企業の脱炭素経営の取組も広がっています。自治体、企業を後押しし、共にカーボンニュートラルの実現を成し遂げるためにも、電力供給量の約二倍のポテンシャルがある再生可能エネルギーをフル活用することを大前提に政策を進めていくことが不可欠です。
 本法律案は、このような背景を踏まえ、二〇五〇年までのカーボンニュートラルの実現を法律に明記することで、政策の継続性、予見性を高め、脱炭素に向けた取組、投資やイノベーションを加速させるとともに、地域の再生可能エネルギーを活用した脱炭素化の取組や企業の脱炭素経営の促進を図ろうとするものであります。
 次に、本法律案の内容の概要を主に三点御説明申し上げます。
 第一に、基本理念を新設し、二〇五〇年までのカーボンニュートラルの実現を明記します。カーボンニュートラルの実現は、これまで温室効果ガスの排出を増加させてきた産業革命以降の人類の歴史を抜本的に転換するものです。そこで、国民の理解や協力なくしてカーボンニュートラルの実現なしとの考えから、関係者を規定する条文の先頭に国民を位置づける前例のない基本理念とします。
 第二に、地域に貢献する再生可能エネルギーの導入を加速させます。二〇五〇年までのカーボンニュートラルの実現のため再生可能エネルギーの利用が不可欠である一方、再生可能エネルギー事業に対する地域トラブルも見られるなど、地域における合意形成が課題となっています。こうした状況を改善し、政府の方針である再生可能エネルギーの主力電源化に向け、地域の取組を一層促進することが重要です。このため、地方公共団体実行計画において、再生可能エネルギーの利用促進を始めとした施策の実施目標を新設するとともに、地域の再生可能エネルギーを活用し、地域の脱炭素化や課題解決に貢献する事業の計画・認定制度を創設し、関係法律の手続のワンストップ化を可能とするなど、地域の円滑な合意形成による再生可能エネルギーの利用促進を図ります。
 第三に、企業の脱炭素経営やESG金融の推進に資するよう、企業の温室効果ガス排出量の算定・報告・公表制度のデジタル化、オープンデータ化を進めます。これにより、企業の脱炭素に向けた前向きな取組が評価されやすい環境の整備等の措置を講じます。
 以上が、本法律案の提案の理由及びその内容の概要です。
 何とぞ、御審議の上、速やかに御賛同くださいますようお願い申し上げます。
 ありがとうございます。

#164
○石原委員長 以上で趣旨の説明は終わりました。
    ―――――――――――――

#165
○石原委員長 この際、参考人出頭要求に関する件についてお諮りいたします。
 本案審査のため、来る二十三日金曜日午前九時、参考人の出席を求め、意見を聴取することとし、その人選等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

#166
○石原委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
 次回は、来る二十日火曜日午前八時五十分理事会、午前九時委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。
    午後零時九分散会
ソース: 国立国会図書館
姉妹サイト