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2021/03/26 第204回国会 参議院 第204回国会 参議院 予算委員会 第17号 令和3年3月26日
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2021/03/26 第204回国会 参議院

第204回国会 参議院 予算委員会 第17号 令和3年3月26日

#1
令和三年三月二十六日(金曜日)
   午前九時一分開会
    ─────────────
   委員の異動
 三月二十五日
    辞任         補欠選任   
     佐藤 正久君     三浦  靖君
     高橋はるみ君     宮本 周司君
     竹内 真二君     若松 謙維君
     吉良よし子君     大門実紀史君
 三月二十六日
    辞任         補欠選任   
     三浦  靖君     佐藤 正久君
     山田  宏君     今井絵理子君
     足立 信也君     浜口  誠君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         山本 順三君
    理 事
                青木 一彦君
                滝波 宏文君
                馬場 成志君
                藤川 政人君
                白  眞勲君
                森 ゆうこ君
                石川 博崇君
                浅田  均君
                山添  拓君
    委 員
                青山 繁晴君
                磯崎 仁彦君
                今井絵理子君
                上野 通子君
                片山さつき君
                北村 経夫君
                佐藤 正久君
                進藤金日子君
                高階恵美子君
                高野光二郎君
                藤木 眞也君
                古川 俊治君
                三浦  靖君
                三木  亨君
                三宅 伸吾君
                宮島 喜文君
                宮本 周司君
                山田 修路君
                山田  宏君
                石川 大我君
                打越さく良君
                熊谷 裕人君
                小西 洋之君
                田島麻衣子君
                福島みずほ君
                宮沢 由佳君
                河野 義博君
                塩田 博昭君
                杉  久武君
                若松 謙維君
                石井 苗子君
                片山 大介君
                礒崎 哲史君
                浜口  誠君
                矢田わか子君
                田村 智子君
                大門実紀史君
   国務大臣
       内閣総理大臣   菅  義偉君
       財務大臣
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(金融)
       )        麻生 太郎君
       総務大臣     武田 良太君
       法務大臣     上川 陽子君
       外務大臣     茂木 敏充君
       文部科学大臣
       国務大臣     萩生田光一君
       厚生労働大臣
       国務大臣     田村 憲久君
       農林水産大臣   野上浩太郎君
       経済産業大臣
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(原子力
       損害賠償・廃炉
       等支援機構))  梶山 弘志君
       国土交通大臣
       国務大臣     赤羽 一嘉君
       環境大臣
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(原子力
       防災))     小泉進次郎君
       防衛大臣     岸  信夫君
       国務大臣
       (内閣官房長官) 加藤 勝信君
       国務大臣
       (復興大臣)   平沢 勝栄君
       国務大臣
       (国家公安委員
       会委員長)
       (内閣府特命担
       当大臣(防災、
       海洋政策))   小此木八郎君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(沖縄及
       び北方対策、規
       制改革))    河野 太郎君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(少子化
       対策、地方創生
       ))       坂本 哲志君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(経済財
       政政策))    西村 康稔君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(マイナ
       ンバー制度))  平井 卓也君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(消費者
       及び食品安全、
       クールジャパン
       戦略、知的財産
       戦略、科学技術
       政策、宇宙政策
       ))       井上 信治君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(男女共
       同参画))    丸川 珠代君
   副大臣
       復興副大臣    亀岡 偉民君
       財務副大臣    中西 健治君
   政府特別補佐人
       内閣法制局長官  近藤 正春君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        藤井 亮二君
   政府参考人
       内閣官房内閣審
       議官       溝口  洋君
       内閣官房内閣審
       議官       江口 純一君
       内閣官房内閣審
       議官       内山 博之君
       内閣官房まち・
       ひと・しごと創
       生本部事務局次
       長        菅家 秀人君
       国家公務員倫理
       審査会事務局長  荒井 仁志君
       内閣府男女共同
       参画局長     林  伴子君
       内閣府地方創生
       推進事務局審議
       官        佐藤 朋哉君
       総務省大臣官房
       長        原  邦彰君
       総務省情報流通
       行政局長     吉田 博史君
       総務省総合通信
       基盤局長     竹内 芳明君
       外務省大臣官房
       審議官      齊藤  純君
       外務省大臣官房
       審議官      高杉 優弘君
       外務省大臣官房
       参事官      石月 英雄君
       外務省総合外交
       政策局長     山田 重夫君
       外務省北米局長  市川 恵一君
       外務省中東アフ
       リカ局長     高橋 克彦君
       財務省主計局長  矢野 康治君
       文部科学省大臣
       官房長      増子  宏君
       文部科学省初等
       中等教育局長   瀧本  寛君
       厚生労働省健康
       局長       正林 督章君
       厚生労働省医薬
       ・生活衛生局長  鎌田 光明君
       厚生労働省職業
       安定局長     田中 誠二君
       厚生労働省子ど
       も家庭局長    渡辺由美子君
       厚生労働省老健
       局長       土生 栄二君
       厚生労働省保険
       局長       浜谷 浩樹君
       農林水産省大臣
       官房総括審議官  青山 豊久君
       農林水産省食料
       産業局長     太田 豊彦君
       農林水産省生産
       局長       水田 正和君
       農林水産省経営
       局長       光吉  一君
       農林水産省農村
       振興局長     牧元 幸司君
       農林水産省農林
       水産技術会議事
       務局長      菱沼 義久君
       資源エネルギー
       庁長官官房資源
       エネルギー政策
       統括調整官    小野 洋太君
       資源エネルギー
       庁資源・燃料部
       長        南   亮君
       中小企業庁事業
       環境部長     飯田 健太君
       国土交通省総合
       政策局長     石田  優君
       国土交通省水管
       理・国土保全局
       長        井上 智夫君
       国土交通省鉄道
       局長       上原  淳君
       観光庁長官    蒲生 篤実君
       防衛省防衛政策
       局長       岡  真臣君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○令和三年度一般会計予算(内閣提出、衆議院送
 付)
○令和三年度特別会計予算(内閣提出、衆議院送
 付)
○令和三年度政府関係機関予算(内閣提出、衆議
 院送付)
    ─────────────

#2
○委員長(山本順三君) ただいまから予算委員会を開会いたします。
 令和三年度総予算三案に関する理事会決定事項について御報告いたします。
 本日は、締めくくり質疑を七十分行うこととし、各会派への割当て時間は、自由民主党・国民の声六分、立憲民主・社民二十八分、公明党六分、日本維新の会十分、国民民主党・新緑風会十分、日本共産党十分とすること、質疑順位につきましてはお手元の通告表のとおりでございます。
    ─────────────

#3
○委員長(山本順三君) 令和三年度一般会計予算、令和三年度特別会計予算、令和三年度政府関係機関予算、以上三案を一括して議題とし、これより締めくくり質疑に入ります。山田修路君。

#4
○山田修路君 皆さん、おはようございます。自由民主党の山田修路です。
 令和三年度予算の締めくくり質疑ですので、これまでの本委員会での議論、これを改めて政府の方針について伺いたいと思います。
 まず、東京オリンピック・パラリンピックであります。
 昨日、聖火リレーもスタートしました。そして、政府や組織委員会、JOC、東京都など、現在様々な検討がそれぞれの機関で行われております。
 自民党では、参議院議員が手分けをして各国の大使館を回り、選手を派遣していただくよう要請活動を行っております。昨日の時点で四十九か国の大使館を訪問いたしました。
 私も今週月曜日にフランス大使館を訪問しまして、大使にお目にかかりました。フランスは、御存じのように、二〇二四年にパリで次のオリンピック、パラリンピックを予定をしているということで、大使も東京大会への参加について大変熱意を持っておられました。
 一方で、コロナ禍の中で選手や要人を日本でどう受け入れたらよいのか、また、ホストタウンとの関係など、参加国側の様々な課題も伺ってきました。そこで感じたことですけれども、やはり各国への情報提供と我が国の相談の体制、これをしっかりしていくこと、このことが重要だと思います。各大使からは、丸川大臣も就任されましたけれども、大臣にもお会いをして直接いろんな情報もいただきたいというお話もありました。
 各国の関係者が安心して参加できるように政府としてどのように対応していくのか、丸川大臣にお伺いしたいと思います。

#5
○国務大臣(丸川珠代君) ありがとうございます。
 まず、昨日、聖火リレーが無事、福島のJヴィレッジをスタートいたしまして、これから百二十日間、希望のともしびとして全国を巡るということになっております。ここまで御尽力をいただいた皆様にこの場をお借りして改めて感謝を申し上げたいと存じます。
 また、自民党参議院におかれましては機運醸成に御尽力をいただいておりますこと、心から敬意を表したいと存じます。
 情報発信についてまだまだ至らない点があるという御指摘でございます。
 IOCから、また組織委員会とともに積極的に情報発信をお願いしているところでございますけれども、やはり外国の観客の方を断念したその先の細かいロジスティクスについては、まだまだこの先、完全に決まっていないところもあり、また変更し得るところもあるということで、十分に御質問に答え切れていない部分もございます。決まり次第、できる限り速やかに丁寧に説明を努めてまいりたいと思いますし、これからも東京都また組織委員会とも連携をしながらこうした情報発信に努めてまいりたいと存じます。
 御指摘ありがとうございます。

#6
○山田修路君 ありがとうございました。
 総理にお伺いしたいと思います。
 コロナの中で、総理、いろんな要人と会われる機会少なくなっていると思いますけれども、是非各国の要人に対して参加を促すなど情報発信をしていただきたいと思います。この点をお願いいたします。

#7
○内閣総理大臣(菅義偉君) 参議院の皆さんにそれぞれ御要請いただきまして、ありがとうございます。
 東京大会については、政府として東京、組織委員会、IOCなどと緊密に連携して準備を進めてきており、その準備状況については、在京外交団への説明会の機会などを通じて外国に対して情報提供を行ってきています。
 また、私自身でありますけれども、国連総会の国際会議や各国首脳との会談の機会、こうしたことを通じて、今年の夏、安全、安心な大会を実現する決意を繰り返し発信をしてきました。例えば、これに対して、先月、G7の首脳テレビ会議の中で、G7の首脳全員の支持を得ることができました。
 政府として、これから更にそうした情報の発信をしっかり行って、東京大会を成功させたい、このように思います。

#8
○山田修路君 ありがとうございました。
 大使館の方では、やはり組織がいろいろあって分かりにくいという話もあります。各国の方々が気持ちよく安心して参加できるように、積極的な情報発信と、そして各国へのきめ細やかな対応を是非お願いしたいと思います。
 次に、新型コロナウイルス感染症に関連して質問いたします。
 緊急事態宣言は二十一日に解除されました。しかしながら、新規感染者数が増加し、また変異株への不安もあります。宣言解除後の対応について五つの対策が決定されました。これをしっかりと進めていくことが国民の安全、安心につながると思います。
 幾つか伺いたいと思います。
 まず、変異株についてでございます。変異株は感染力が高い、強いとも言われておりますし、重篤化する懸念もあります。変異株の国内への流入、そして感染拡大防止の対策について田村大臣にお伺いしたいと思います。

#9
○国務大臣(田村憲久君) 委員おっしゃられるとおり、感染力の問題、それから重症化の問題、さらには免疫に影響があるのではないか、様々なこと、可能性が今言われているわけでありますけれども。
 まず、水際ということでありまして、これももうしっかり対応していかなきゃいけないということでパッケージでお示しをいたしましたけれども、まず、基本的には、国内に入る前にしっかり七十二時間以内に検査いただいて、それから、国内へ入ったときに検疫で検査。そしてさらには、やはり変異株がはやっている地域から来られた方々、これ今指定しておりますけれども、こういう方々は三日後にもう一回、滞在いただいた上で、ホテル等に、三日後にもう一回やっていただくと。そして、入国から二週間は公共交通機関等々を使わないというようなことを誓約書に書いていただいた上で、その二週間は御自宅で滞在いただきますが、それに関しましても、フォローアップセンターというものを、これは国が今対応いたしておりますけれども、つくりまして、日々連絡を取って健康観察を含めてやっておるということであります。
 これ今、更に強化ということで、例えばアプリ等々を入れていただいてGPSで位置確認をさせていただくということ、それから、アプリの中で、アプリといいますか、要は、日々、毎日画像で連絡を取らせていただいて、本当にそこにいていただくのかということも確認をさせていただくと。で、三日間行方不明ということになれば、民間の警備会社と契約しまして、駆け付けていただいて状況を把握いただくなんということも今順次体制を整備している、そういう最中でございます。そういうことでしっかりと水際対策やるということ。
 それから、継続的に今各地域で変異株の方出てきておりますので、感染者の方々が、これスクリーニングを強化しなきゃいけないということで、今まで五%から一〇%、四十七都道府県でお願いをいたしておりましたが、これ、できる限りということで、今めどは立っているのが大体四〇%、陽性患者の方々の検体四〇%までスクリーニングをするというところまではめどが立ちつつあります。これが実現できれば、更にですね、民間の検査機関等々にもお願いして更にこれを広げていこうと思っておりますが、まずは四〇%を目指させていただきたいと思います。
 そして、見付かったら、それは積極的疫学調査でそれ以上そこが、その方々の感染のルートが広がらないように囲い込んでいくと、こういうことでなるべく感染拡大を遅らせていくというような、そういうような対応を取らせていただいているような最中であります。

#10
○山田修路君 ありがとうございました。
 次に、河野大臣にお伺いをいたします。
 ワクチンの接種でございます。ワクチンの確保あるいは配布についても様々な課題がありますけれども、国全体としてこのワクチンが効果を上げていくためには、多くの国民の方にワクチンを接種していただく、このことが大変重要ではないかと思っております。
 ワクチンの接種を促すと、この点について河野大臣にお伺いしたいと思います。

#11
○国務大臣(河野太郎君) 最近の世論調査を見ておりますと、このワクチンの接種を希望する方の割合というのが増えてきております。そういう意味で、政府としては正確な情報を的確に国民の皆様にお知らせをするということで接種を促してまいりたいと思っております。
 また、若い世代の方々にもこのワクチン接種を是非受けていただきたいと思っておりますので、現役世代の順番になりましたら、そこは積極的にSNSなどを使って広報に力を入れてまいりたいと考えております。

#12
○山田修路君 ありがとうございました。
 変異株、そしてワクチンの問題など、国民の関心も非常に高い事柄でございますので、しっかりとまた対応をお願いしたいと思います。
 そして、経産大臣にお伺いをします。
 コロナ禍の中で、観光関連産業、そして外食産業、多くの中小企業、小規模企業の皆さん、苦しい状況にあります。補正予算や当初予算で様々な対応をされていますが、この中小企業や小規模企業、そして地場の地域の産業、そういったものを守っていくためにどのように対応されるのか、梶山大臣にお伺いしたいと思います。

#13
○国務大臣(梶山弘志君) 観光関連産業や外食等の産業は、緊急事態宣言が発令されていた地域で外出が自粛された結果、依然として厳しい状況が続いています。緊急事態宣言が発令されていた地域外であっても、年末年始の帰省や旅行の取りやめが増加したことなどにより、中小企業・小規模事業者を中心に大変厳しい経営環境にあると承知をしております。
 こうした中小企業・小規模事業者の事業継続を支えることは大変重要でありまして、このため様々な支援を措置しております。具体的には、緊急事態宣言再発令に伴う飲食店の時短営業や不要不急の外出、移動の自粛により影響を受けた事業者に対し、法人六十万、個人事業者三十万を上限に一時支援金を支給をしております。また、アフターコロナ、ウイズコロナの経済社会の変化に対応するため、中小企業等の思い切った新分野展開、業態転換を事業再構築補助金により最大一億円支援をしてまいります。実質無利子無担保融資の上限引上げや、政府系、そして民間金融機関に対する累次の配慮要請等実施してきているところであります。
 他省庁の政策も含めて周知を図っていき、そして様々な政策を通じてコロナ禍で厳しい状況に置かれた事業者を支えてまいりたいと考えております。

#14
○山田修路君 ありがとうございました。
 このコロナの中でリモートワークが進んだということもあって、東京圏から地方への人の流れが見えているというふうに思います。地方創生という観点から、今こそ政府を挙げて、地方への移住など、地方への人の流れをつくっていくことが非常に大事だと思います。
 坂本大臣に、地方の、地方への人の流れをつくることについての取組についてお伺いしたいと思います。

#15
○国務大臣(坂本哲志君) 今般のコロナ禍の中で、昨年七月から東京からの人口の転出というのが超過をするようになりました。先月の二月も千六百人ほど超過をしておりますので、これで八か月連続転出超過ということになります。委員御指摘のとおり、この流れをやはりしっかりと受け止めてまいりたいと思います。
 内閣府では、情報発信サイトとして、「いいかも地方暮らし」というようなサイトを開設をいたしました。また、一方の方で、テレワークの交付金百億円を組みまして、それでサテライトオフィスを充実していただこうと、あるいは移住者にテレワークで仕事をするための環境を整えようということをやってまいりました。
 御地元の石川県でも、これは移住と就職をワンストップで支援する、いしかわ就職・定住総合サポートセンターというものを設置されまして積極的にこの移住を推進されているということで、本当に有り難く思っております。
 こういった取組、それから一方の方で、プロフェッショナル人材を地方に送り込もう、そして地も供給することによって、地域の地ですね、それで地方経済を活性化することによって職の範囲を広げようというような取組もしております。
 各省庁それぞれ連携取りながら、経済界の協力も得ながら、しっかりと移住、定住構想を現実のものにしていって、東京圏の一極集中を是正し、地方分散型の社会をつくり上げてまいりたいと思っておりますので、これからも御提言よろしくお願いいたしたいと思います。

#16
○山田修路君 最後に、総理にお伺いをいたします。
 これまで、感染症の関係、そして経済の関係、コロナ、本当に我が国が直面する非常に重大な問題であると思います。政府を挙げて取り組んでいただきたいということですが、総理の御決意を改めてお伺いしたいと思います。また、あわせて、地方の活性化、これは総理もライフワークとして取り組んでこられたと思うんですけれども、その思いについても改めてお伺いをしたいと思います。

#17
○内閣総理大臣(菅義偉君) 新型コロナとの闘いが始まってもう一年です。政府としては、国民の命、暮らしを守るために全力で取り組んできました。特に、先般の緊急事態宣言においては、ピンポイントに的を絞って対策を講じた結果、約八割以上感染者数が解除時には減少しているということも結果として出ております。しかしながら、また現在、新規感染者数が地域によっては増加しており、感染の再拡大に強い警戒感を持って全力で取り組んでまいりたいというふうに思います。
 そういう中で、今、地方の移住の話もありました。東京都において地方へ転出する方がたしか八か月連続増えていることもこれ事実であります。地方に関心が高まっている、こうしたことを、この機会を捉えて、転職、移住の支援、テレワークの促進など、地方にいても東京と同じ、都会と同じように仕事、生活ができる、そんな環境を是非つくっていただいて、この機会に地方へ多くの方が興味を持って、そして転出していっていただきたい、そういう思いであります。

#18
○山田修路君 ありがとうございました。
 本当にこの予算、大事な内容を含んでおりますので、成立の暁には早期にこの実施に移していただきたいと、このことを最後にお願いをいたしまして、質問を終わります。
 ありがとうございました。

#19
○委員長(山本順三君) 以上で山田修路君の質疑は終了いたしました。(拍手)
    ─────────────

#20
○委員長(山本順三君) 次に、白眞勲君の質疑を行います。白眞勲君。

#21
○白眞勲君 おはようございます。立憲・社民の白眞勲でございます。
 まず、財務省に、GoToキャンペーン関連予算の執行状況について御説明願います。

#22
○政府参考人(矢野康治君) お答え申し上げます。
 GoToキャンペーンの予算でございますけれども、トラベルあるいはイートなどのGoToキャンペーン、四事業ございますけれども、四事業合計で執行額が九千六百十八億円、予算が三兆七百七十億でございましたので、残額が二兆一千億円余りとなっております。

#23
○白眞勲君 二兆一千億円も余っているということなんです。このお金、もうすぐ年度末ですけれども、どうするおつもりでしょうか。

#24
○政府参考人(矢野康治君) お答え申し上げます。
 GoToキャンペーンの四事業につきましては、いずれも財政法上の繰越明許費となっておりますので、次年度、すなわち令和三年度に繰り越しての使用が可能ということになっております。

#25
○白眞勲君 繰越しということですが、では、このGoToキャンペーン、国交大臣、農水大臣、来年度どうするおつもりでしょうか。

#26
○国務大臣(赤羽一嘉君) 国内の旅行消費額というのは、一昨年、年間で二十二兆円ございます。ビジネスを除いて観光に限っていっても十三兆円ですので、毎月一・一兆円ほど期待されておるところでございます。そこに五〇%の割引をするというGoToトラベルでございますが、ですからマックス五千億ぐらいの、月でですね、そうした割引が期待されるというところでございます。
 昨年十月、十一月、東京都も入れてフル回転したときには二千億余りでございまして、まだ六割、七割ではございますが、これフル回転していくとそうした、我々としては、一兆二千億ぐらい余っておりますが、GoToトラベル再開になればこうしたことはしっかりと消化できるものだというふうに思っております。
 ただ、今の感染状況はまだ、緊急事態宣言は解除されたものの、地域によってはリバウンドの対策を注視しなければいけないという状況でございますので、我々は、国民の皆様が安心して観光を楽しんでいただける、そうした状況があることが何より大事だと思っておりますので、そうしたことは、ですから、今のところGoToトラベルの全面的な再開というのはしばらく考えていなくて、感染の収束ということをやることがある意味では最大の支援だというふうに捉えておるところでございます。

#27
○国務大臣(野上浩太郎君) GoToイート事業についてでありますが、昨年の九月のコロナ感染対策分科会におきまして、各都道府県においてはステージ1と2に相当すると判断される地域で実施をすることと基本としておりまして、ステージ3と4に相当すると判断される地域では慎重に判断すべきとの提言がなされております。
 都道府県は、これまで、この考え方に沿いまして、地域の感染状況を踏まえて、飲食店の営業時間の短縮要請等と併せて食事券の販売等の一時停止を判断してきております。
 今、食事券につきましては六月末までということになっておりますが、再開につきましても都道府県が感染状況を見極めつつ検討を進められるように、引き続き緊密に連携をして対応してまいりたいと考えております。

#28
○白眞勲君 財務省にお聞きいたします。
 今年度の予備費の残りは幾らですか。

#29
○政府参考人(矢野康治君) お答え申し上げます。
 補正予算、春の、昨年春の補正予算で十一兆五千億円計上されましたけれども、三次補正の財源として一兆八千五百億円を充て、累計で九兆一千四百二十億の使用を決定し、残りが五千八十億円であります。

#30
○白眞勲君 このお金はどうするおつもりでしょうか。

#31
○政府参考人(矢野康治君) お答えいたします。
 予備費につきましては繰越しということがございませんので、これは、このまま年度末を迎えた場合には、不用、用いずという整理になります。

#32
○白眞勲君 総理にお聞きしたいんです。まあ総理にお聞きしたいというか、総理に聞いてもらいたいんですけれどもね。
 これ、私は、コロナ関連での高齢者の健康維持関係の予算にこの残りの五千億、これ使われたらどうかと思うんですよ。というのは、何というんでしょうか、先日の調査でも、コロナの感染拡大で外出の自粛が続く中、特に高齢者の健康に深刻な影響が出ているという調査結果が出ているんですね。何となくそれ私も分かるんですよ。もうほとんどみんな家にいらっしゃって、外、出られない、ステイホームだ、ステイホームだというふうに言われていますので、なかなかこの高齢者の健康、運動不足による体の機能の衰えとか、人と会う機会が減ったことで様々な問題生じているというふうに思っているんですが。
 ちょっと厚労大臣にお聞きします。政府としてもこれは把握されていますよね。

#33
○国務大臣(田村憲久君) 昨年十二月、高齢者の心身の状況、これの調査の中間報告を受けておりますが、その中で、やっぱり外出の機会が二〇%ぐらい減っているという答えがあるのと、認知症の症状が見られるという、増加しているというのは若干見られます。例えば時間の感覚が分からなくなっているとか、そういうのはあります。ただ、要介護認定、これを去年を見ますと、それほどこの期間悪化はしておりません。
 いずれにいたしましても、厚生労働省としては、様々な形で高齢者の方々の健康維持のための対策というものをこれは今進めております。ウエブや、それこそオンラインでの認知症カフェ等々を通じてやっておりますけれども、しっかりと我々も注視しながら、健康を守るようしてまいりたいというふうに考えております。

#34
○白眞勲君 そこで、ちょっと総理に、私、前にこの認知機能の低下とか何かというので、テレフォンキャンペーンしたらどうだって、覚えていらっしゃいますでしょうか、テレフォンキャンペーン。この五千億をこれに充てたらどうかと思うんですね。
 どういう意味かといいますと、もう一回申し上げますと、政府は携帯の値下げというのは一生懸命していらっしゃるんですけど、御高齢の方では携帯ではなくて家にある固定電話、これを一定期間例えば無料にしますから、その間、お孫さんや友人や知人に電話してくださいと。その分、政府は電話代を負担しますからと。外に出られない分、じゃんじゃん家から電話してくださいよと。固定電話だから、外に持って出られませんから、電話するときには家から電話しなきゃいけないんですね。ですから、そういう、この予備費五千億円を使ってですね、ということなんですよ。だから、携帯ではなくて家の電話でいや応なくステイホームになるし、逆にコロナを利用して家族や友人のきずなを深めようと。
 やっぱりこの問いに対して、総理、先日、前向きな提案として受け止めさせていただきますとおっしゃっていただいたんですね。私も期待していたんですけれども、なかなか何もその後ないんだな。
 それで、例の遺骨ね、厚労大臣、遺骨の関係についても、私、そのとき、その前かな、何かに、収集を海外全域に広げたらどうですかという御提案をしたら、総理は、物すごい、すぐにお応えくださったんですね。それ、全力を持ってやりますとおっしゃっていただいた。そうしたら、厚労省、約一週間後にはもう発表ですよ。これ全部に広げますと言っている。何か厚労省に比べてやけに電話の方は遅いなと、総務省さんね。
 だから、私、これ、もう一度総務省にこれ検討を指示するように言ってくれませんか。

#35
○内閣総理大臣(菅義偉君) 私、議員から提案されたとき、なかなかいいアイデアだなということで受け止めさせていただきました。
 これを具体的にというのはなかなか実は簡単ではなかったんですけれども、例えば孤独・孤立問題が大きくなっています。私どもも坂本担当大臣を指名しまして今一生懸命取り組んでいます。その中で、電話相談というのは結構NPOの皆さんがやっていただいているところが多いんです。自殺の相談だとか、あるいは子供の問題だとか、いろんな相談があります。そうしたところに、今回、全体、ボランティアの皆さんに六十億円、そうした活動を支援をさせていただく、そういうことで決定をさせていただきました。そういうところでも使っていただければなというふうに思っています。議員の発想とはかなり小さくなるんですけれども、そういうところでも一つ一つ対応していければいいなというふうに思います。

#36
○白眞勲君 五千億ありますので、私、やっぱり予算が五千億あれば、一億人いれば一人五千円ですから、だから、各家庭に約電話代分ぐらいはできるかなと思っているんですよ。例えば、このポイントというのは、予算が限られているところが逆にいいポイントだと僕思っているんですね。
 というのは、テレビの通販でも、今から三十分間オペレーターを増員してお待ちしますとか、今電話が集中しています、掛かりにくい状態ですというふうに言われると、やっぱりみんな焦って電話したりするじゃありませんか。やっぱり、期限とか予算が限られていると言うと、その間、電話をじゃんじゃんする。
 だから、そういう形にして、今のうち、やっぱりワクチンが高齢者に行き渡るまではステイホームをしてくださいよと。出ちゃ駄目、出ちゃ駄目ばっかり言わないで、じゃんじゃん電話をしてください、こういう前向きな答弁やってくれたので、前向きといったって私の方を向いてもしようがない、高齢者に向いてもらいたい。
 こういう、予算なくなったら終わりという、これをもう一回、検討を総務大臣に言ってくれませんか。お願いします。

#37
○内閣総理大臣(菅義偉君) 私ども政府としても、高齢者の皆様は本当に大事だというふうに思います。そうしたいろんな事業があれば、そこはちゅうちょなく対応していくというのが政権の基本的な考え方でありますので、いずれにしろ、そういう健康、先ほど厚労大臣からいろいろなメニューがあると言っていました。そういう中を充実させていくのも一つかなというふうに思っています。

#38
○白眞勲君 これは固定電話がいいんですね。国際電話だとか企業が使う法人用ではなくて、住宅用の固定電話だけを考えてみなさいという指示をお願い、指示、検討の指示をしますということを今おっしゃっていただけませんか。

#39
○内閣総理大臣(菅義偉君) 高齢者の様々な政策については、それぞれしっかり考えてやるようにということは、これは当然政府として取りまとめていますので、そういう中の一つとしてということで検討させてみたいと思います。

#40
○白眞勲君 何か無理やり言わせちゃったような感じで申し訳ないですけど、でも、やっぱり言っていただいたのは有り難い話でございます。
 総理は先日、ワクチンを打ったとのことですけれども、多くの国民はまだ接種されておりません。そういった方々に対する思いはちょっとどういうふうに思っているのか、ちょっとお聞きしたいと思います。

#41
○内閣総理大臣(菅義偉君) 来月前半の訪米に向けて、新型コロナ対策を万全に期すと、そういう、日米で一致しておりますので、先日、三月十六日、ワクチンを接種したところであります。私自身、接種を行って、一日も早く全ての国民の皆さんにワクチンをお届けしたい、そういう思いを強くいたしました。今、政府挙げてこのワクチン接種、今取り組んでおります。
 いずれにしろ、感染予防、重症化に対しては大きな武器になりますので、できる限り早く接種するように努めていきたい、こういうふうに思います。

#42
○白眞勲君 世界中の方々の中にはまだワクチンを打てない、いつになるか分からない人々も多くいることに対する思いというのはどうでしょうか。

#43
○内閣総理大臣(菅義偉君) 新型コロナを、感染症、収束するためには、国内のみならず、途上国を含む世界全体でワクチンへの公平なアクセス、その確保、普及、こうしたことを加速させていくことが極めて大事だというふうに思っています。
 こうした観点から、我が国は、COVAXファシリティーを含む国際的な枠組みに対して引き続き途上国へのワクチン供給のために支援をしていきたい、このように思います。

#44
○白眞勲君 そうですね、この共同で調達する国際的な枠組みのCOVAX、これ外務大臣にお聞きします。
 今、世界中、まだまだ世界中から集まっているお金、足りないという話も出ているんです。外務大臣、どうなんでしょうか。

#45
○国務大臣(茂木敏充君) COVAXファシリティー、二〇二一年末までに途上国向け枠組みに必要な資金需要、現時点では七十億ドル、恐らくこれ膨らんでくると思うんですけれど、現時点では七十億ドルとされている中で、各国間のプレッジ額、これが五十七・六億ドルということでありますから、まだ資金需要に比べると十二・四億ドルの資金ギャップが存在するわけであります。
 米国も、バイデン政権になりましてCOVAXファシリティーの方には拠出をするという形になってきましたし、我が国としても、引き続きこの資金ギャップを埋めていくと。これによって、途上国でワクチンが実際に何というか接種されることが、先進国である程度収束をしても、世界中での拡大の危険、これを抑えることになると思いますので、しっかり取り組んでいきたいと思います。

#46
○白眞勲君 この十二・四億ドルのギャップがあると。ただ、世界的にも、国際的にもそれぞれ、資金需要というのはそれぞれ自分の国でも大変だということで、それで、総理、私一つ提案なんですけど、ちょうど東日本大震災から十年という節目のことで、あのときのことを考えますと、多くの国々、先進国だけではなくて途上国の皆さんも日本を助けようということで、百六十三か国の方々が募金などをしてくださいました。これ本当に有り難いことで、総理も当然御存じのことだと思うんですけれども。今回、ワクチンの関係では、特に途上国では全くワクチンが確保できなくて困っているということを考えますと、もちろんCOVAXで頑張ってはいるということですが、ただ、限られた予算でなかなか足りない。であるならば、これ、困っているときはお互いさまということで、東日本大震災の感謝の意味も込めまして、国民運動をちょっと私されたらどうかなと思っているんですよ。
 具体的には、ワクチン接種会場で、ワクチンを受けた人に、その出口辺りに募金箱を置いて寄附を募る、そういったことをやれないだろうかなと。つまり、震災からの復興を強く出せると思いますし、もちろん自治体の負担にはならないようにしなきゃいけないというのはあるんですけど、政府ができなくても例えば赤十字に頼んでみるとか、何かそういうやり方というのはあるんじゃないかな。国民運動として盛り上げていく。みんな、結構募金されると思いますが、どうでしょうか。

#47
○内閣総理大臣(菅義偉君) そこも一つの考えだと正直思います。
 そういう中で、政府としては、途上国に対して、積極的にこのCOVAXファシリティー、こうしたことを、国際的枠組みを通じて、かつての日本とは違うほど支援をさせていただいて主導的に応援をしていきたい、こういうふうに思っています。

#48
○白眞勲君 是非これ検討いただきたいと思うんですよね、積極的に。
 総理は以前、二月のG7のテレビ電話会議でもCOVAXについて話されたという、御提案されたということですから、さらに、次に開かれるG7などでもこのようなことを日本としても提案してみたらどうかなと思うんですよ、みんなで世界的に募金運動していきませんかということをですね。世界中が今もうエゴイストになっちゃっているので、だから、でも困ったときはお互いさま。これが日本の平和貢献の私は一つの考え方だということを強調する意味合いもありますが、どうでしょうか。

#49
○国務大臣(茂木敏充君) 確かに、COVAXファシリティー含めて途上国にワクチンをどう供給していくかという国際枠組みづくりが必要で、そこに資金ギャップがあるのも確かです。同時に、例えば、このワクチンを途上国に届けた場合も、ラストワンマイルというか、国内に入ってから、冷蔵設備であったりとか運搬車であったり、様々な手段に困っている国が多いわけでありまして、実はこの分野、日本は強みを持っております。こういったところの支援も行っていくと。
 先日も、日米豪印の首脳会合におきまして、日米豪印で、このアジアであったりとか大洋州島嶼国に対して、このCOVAXを補完する意味でも、日米豪印の協力でワクチン供給できないかと、こういう議論もやっているところでありまして、それぞれ強みを生かしながら、最終的にラストワンマイルまで届くと、こういう支援をしっかりやっていきたいと思います。

#50
○内閣総理大臣(菅義偉君) G7の電話会談でも、首脳のですね、私どももこれしっかり主張していますし、それぞれの国々もそういう方向で対応しようと。
 いずれにしろ、これ首脳会談のときはそこはしっかり申し上げたい、主張していきたいと思っています。

#51
○白眞勲君 ちょっと話題変えまして、北朝鮮の弾道ミサイルの発射に関して総理にお伺いいたします。
 今回、飛翔距離四百五十キロ程度と、お配りしたこれ、表、私一枚にまとめようかと思ったら四枚になっちゃったぐらい、相当な数のミサイル撃っているんですね。これ、その中で、今までになく距離を伸ばして着弾させていますが、総理の御見解をお願いいたします。

#52
○内閣総理大臣(菅義偉君) 昨日、北朝鮮が弾道ミサイル二発を発射しました。昨年三月二十九日以来、約一年ぶりの弾道ミサイル発射は、我が国の平和と安全を脅かすものであります。また、国連安保理決議違反であり、北京の大使館ルートを通じて、北朝鮮に対して直ちに厳重に抗議しました。政府として、我が国の排他的経済水域の外の日本海に落下したこと、ここは確認していますけれども、今まで以上に警戒監視を強める必要があるというふうに考えています。
 いずれにしろ、国家安全保障会議をすぐ招集をして開催をし、情報の集約や対応に努めています。米国、韓国含む関係国と緊密に連携しながら、国民の命と平和な暮らし、断固として守り抜く、そういう思いの中で取り組んでおります。

#53
○白眞勲君 今回のミサイル、EEZ近くまで到達したということなんですが、偶然とは思いますが、世界の注目を集められる聖火リレーの当日の朝に撃ち込んだって、私、これ失礼だと思いますよ。総理、どう思われますか。

#54
○内閣総理大臣(菅義偉君) 失礼というより、断じて許すことができないと、こういうふうに思っています。

#55
○白眞勲君 訪米、このタイミングでされるわけです。当然、北朝鮮問題についてバイデン大統領とは主要な議題として意思の疎通を図っていくということでよろしゅうございますね。

#56
○内閣総理大臣(菅義偉君) まず我が国としては、日朝平壌宣言に基づき、拉致、核、ミサイルといった諸懸案を包括的に解決して、不幸な過去を清算し、国交正常化を目指す、そういう思いで対北朝鮮問題に取り組んでいます。
 現時点で日米首脳会談の議題について予断を持って申し上げることは控えさせていただきますけれども、いずれにしろ、今申し上げたこうした考えも踏まえて、弾道ミサイル問題も含む対北朝鮮政策についてはバイデン大統領としっかり連携をして取り組んでいきたい、このように考えています。当然、議論という形の中でそうしたいと思います。

#57
○白眞勲君 そこで、ポイントは北朝鮮との密接な関係にある中国とかロシアの関係なんですね。ところが、中国に対してはアメリカはEUと制裁で歩調を合わせ、さらにはロシアとアメリカも微妙な関係、そこに日韓関係が入っている。これ、複雑な方程式なんですけれども、これどういうふうな感じにする予定なんでしょうか。

#58
○内閣総理大臣(菅義偉君) インド太平洋地域においては、不透明な形での軍事力の拡大、さらには力を背景とした一方的な現状の変更、こうした試みなどによって安全保障関係が一層厳しいものになっております。特に米中関係や米ロ関係の緊張感の高まり、こうしたことも高まって不確実性が拡大していると思っています。
 こうした状況の中で、日本外交、安全保障の基軸であり、インド太平洋地域と国際社会の平和、繁栄の基盤である日米同盟の重要性はますます高まっているというふうに思っています。
 現時点において、日米首脳会談の中で、議題について申し上げることを控えますけれども、日米同盟をこれ当然強化すると同時に、新型コロナだとかあるいは気候変動だとか、さらに中国をめぐる諸課題、特にまた北朝鮮という、先ほど申し上げましたけど、拉致問題の様々な問題、これありますが、そういう、首脳会談の中でこうした問題については日米連携をして取り組んでいくことが大事だと思っていますので、こうした中で中国をめぐる諸課題というのも、当然しっかりと信頼関係の下に議論を深めていきたい、こういうふうに思っています。

#59
○白眞勲君 こういうふうになると、以前から総理おっしゃっている北の指導者と条件を付けずに向き合うことが結構重要な意味合いを持つような気がしますが、その辺はどうでしょうか。

#60
○内閣総理大臣(菅義偉君) 私自身はそうした決意を持っております。

#61
○白眞勲君 オリンピックにおける北朝鮮選手団の受入れについて、総理は以前、東京オリンピックに北朝鮮、金正恩氏が来た場合には、いい機会だと思いますと答弁されました。
 妹の金与正氏が来られた場合にも、そのお考えに変わりはありませんか。

#62
○内閣総理大臣(菅義偉君) 拉致問題の解決に資することであれば、それを解決するのが私の仕事だと思っています。ありとあらゆる可能性を考えて対応したいと思います。

#63
○白眞勲君 そうしますと、そのときには拉致、核、ミサイル、当然議題にしなければならないと思いますが、それでよろしゅうございますね。

#64
○内閣総理大臣(菅義偉君) 拉致問題解決は、私の最重要課題であります。

#65
○白眞勲君 いや、議題にするかどうか聞いているんですけれども。

#66
○内閣総理大臣(菅義偉君) 仮定についてはこの場では控えさせていただきますけれども、ただ、拉致問題解決というのは私たち政権の最重要課題であります。

#67
○白眞勲君 これ、総理にお聞きしますけど、今度バイデン大統領お会いしたときには、オリンピック招待するつもりですか。

#68
○内閣総理大臣(菅義偉君) G7の首脳会談、これテレビでやったときに、そのとき、全首脳でこれを成功に導くということで一致をいたしておりますので、当然そういうことになると思います。

#69
○白眞勲君 そうすると、北朝鮮と三者会談ができるということになりますね。

#70
○内閣総理大臣(菅義偉君) 私が答えるべきじゃないというふうに思います。

#71
○白眞勲君 東京オリパラ大会における外国からの観客について、オリンピック大臣、いいですか。ちょっと、オリンピック大臣。

#72
○委員長(山本順三君) 白眞勲君。

#73
○白眞勲君 大臣、公式スポンサーの海外招待枠、どうなる、どうするおつもりですか。

#74
○国務大臣(丸川珠代君) ありがとうございます。
 海外のスポンサーに割り当てられたチケットというのは、実は組織委員会とスポンサーの間で契約を結んで、その契約の中に入っているんだそうです。この契約自体が守秘義務を結んで契約をされているものだということで、実は私どももその詳細を教えていただけません。

#75
○白眞勲君 いや、私が聞いているのは、どうするおつもりですかです。連れて、来てもいいんですか。

#76
○国務大臣(丸川珠代君) 私どもが伺っておりますのは、スポンサーの中でも一般の観客としておいでになる方と大会の関係者としておいでになる方がいらっしゃるということです。
 この大会の関係者としておいでになる方については、これから関係者全体の数を縮減していくという議論の中で精査をしていくことになります。
 一方、一般の観客としておいでになるという方については、今、外国の観客はおいでいただかないというルールになりますので、この一般の観客の方はこちらの方に入ります。つまり、外国の観客は御遠慮いただくという枠の中に入るということになるんです。

#77
○白眞勲君 いや、大会関係者というのは、私が考えるには、スポーツのそういう選手とコーチとかそういうあれじゃなくて、ほかに大会関係者、スポンサーの中にいるんですか。

#78
○国務大臣(丸川珠代君) スポンサーの中には、実際に大会の運営に直接関わっておられるスポンサーがいらっしゃるんですね。そういう方たちは、実際のオペレーションに関係するので、アクレディテーションを取っておいでいただくということになります。

#79
○白眞勲君 そうすると、大会の例えば公式スポンサーの社長の家族は入らないんですか。

#80
○国務大臣(丸川珠代君) この部分はまさに組織委員会において取扱いを検討される部分に当たります。

#81
○白眞勲君 いや、直接運営に関わるのは分かるんだけれども、そういう大会の家族の人たちというのは、これは競技見に来る観客じゃないですか。

#82
○国務大臣(丸川珠代君) その方たちがどういう役割を背負っているかというのは、今現時点で私が何か把握しているわけでないので直接何か申し上げることはできませんが、いずれにしても、運営に必要な方に限ってくださいということは国からお願いをしております。

#83
○白眞勲君 ちょっと総理にお聞きします。
 アメリカでは今、アジア系、あっ、これ外務省ですね、アジア系住民に対する人種偏見を動機とするヘイトクライム、嫌がらせ急増していると。
 これ、外務省、日本人の数どれぐらいいますか、アメリカに。

#84
○政府参考人(市川恵一君) お答えいたします。
 外務省の海外邦人数の調査統計によりますと、令和元年十月一日現在、米国に三か月以上滞在する在留邦人数は四十四万四千六十三人と推計されております。

#85
○白眞勲君 これ、報道によりますと、在米の日本人の方も暗くなると一人で出歩けないとか、今そういう状況です。アメリカ十六都市の昨年発生したヘイトクライムは二・五倍、報告件数二千八百件という話もありますが、バイデン大統領に会ったら、このヘイトクライムについて、アジア人として最初に会う首脳として、配慮してくれるよう触れられたらどうかと思うんです。どうでしょうか。

#86
○内閣総理大臣(菅義偉君) まず、いかなる社会にあっても、人種などによって差別が行われる、ここは許容できないというふうに思います。バイデン大統領も、米国社会について、分断ではなくて連帯を強調するなど、この課題については強い問題意識を示しているというふうに承知しています。
 我が国としても、こうした問題は平素から高い関心を持っております。そういう中で、絶対許容されないことでありますので、政府の立場というのは、そうしたことをしっかり主張することは当然のことだというふうに思います。

#87
○白眞勲君 厚労大臣、ちょっとワクチンの件で、接種証明、ちょっとどうしても気になるんですよ、あれ。何とかなりませんかね、民間同士の、この接種証明ないと駄目よといった場合の。

#88
○国務大臣(田村憲久君) 厚生労働省は、不利益な取扱いはやめてくださいというようなことをもうホームページ等々でこれは広報していきたいというふうに考えておりますし、まあ今もやっておると思いますが、なかなか、その民間同士、一体何を目的にという、例えば、個人でどうしても、ある事業主の方々がこの接種を広げたいという個人的な思いの中で、そういうような方々に限った何かの対応、その差別的取扱いというよりかはそういう方々に限った何かの対応をしたいというようなことを、これを何か制約する法的な根拠もないわけでございますので、ないわけでございますので、それに対して法的に何とかということはできないわけでありますが、我々としては、そういうことを国民の皆様方に御理解いただくべくお訴えはさせていただきたいと思いますが、それぞれの目的もいろいろあるものでありますから、そこはなかなか難しいところであるというふうに考えております。

#89
○白眞勲君 総理、やっぱり何かガイドライン作ったらいいと思うんですけど、どうでしょうか。

#90
○国務大臣(田村憲久君) ちょっとガイドラインというのが、多分、どういうものに対しては好ましくない、どういうものに関しては好ましくないけれども仕方がないみたいな話だと思うんですが、そこが国民的な合意をどうやって得ていくのかというのが難しいわけでございますので、ちょっとガイドラインというよりかは、類型的なものが考えられるのかどうか、ちょっと頭はひねってみたいと思いますが、作るとここでお約束するというのはなかなか難しいところで、ちょっと頭はひねってみたいというふうに思っております。

#91
○白眞勲君 総理、どうでしょうか。

#92
○内閣総理大臣(菅義偉君) ワクチンそのものは、これ個人の意思で受けるということでありますので、そうしたことを考えたとき、今厚労大臣が言った頭をひねるということじゃないでしょうか。

#93
○白眞勲君 最後に、これからA、B、C、D、ワクチンがいろいろできますよね、これ選べるんですか、国民は。

#94
○国務大臣(河野太郎君) 現在はまだファイザー一種類でございますが、これ第二、第三のワクチンの承認が、承認のめどが立ったときに最適な戦略を考えてお知らせをしていきたいと思います。

#95
○白眞勲君 最後になりますけれども、今日これで、今日で総括ということで、もっといっぱいしゃべりたいことあるので、また予算委員会開いていただいて、そのときには総理にもまたお出ましいただいて、またいろいろ議論をさせていただきたいと思います。
 ありがとうございました。

#96
○委員長(山本順三君) 以上で白眞勲君の質疑は終了いたしました。(拍手)
    ─────────────

#97
○委員長(山本順三君) 次に、宮沢由佳さんの質疑を行います。宮沢由佳さん。

#98
○宮沢由佳君 立憲民主・社民の宮沢由佳です。
 早速質問に入ります。農業と食料安全保障について伺います。
 コロナ禍において世界中で食料への不安が起きました。食料安全保障面からの日本の農業の課題について、農林水産大臣はどのようにお考えでしょうか。

#99
○国務大臣(野上浩太郎君) お答え申し上げます。
 今御指摘ありましたとおり、昨年来の新型コロナウイルスによりまして、海外では一部の国による食料の輸出規制が行われましたし、また、国内ではスーパーなどで米やパスタなど食料品が一時的に欠品するなど、食料安全保障の重要性がより一層意識されることになったと思います。
 こうした中で、食料の安定供給に向けまして、輸入品からの代替が見込まれます小麦、大豆等の増産ですとか、あるいは加工食品や外食、中食向け原料の国産への切替え、そして、農業経営の底上げにつながる生産基盤の強化、また農林水産業の担い手の育成確保等に取り組んでいくこととしておりますが、食料の安定供給、これは国家の最も基本的な責務の一つでありますので、今後ともこの安定供給に向けて生産基盤の強化等にしっかりと取り組んでまいりたいと考えております。

#100
○宮沢由佳君 ありがとうございます。
 食料・農業・農村基本法において、国内の農業生産の増大を図ることを基本とし、これと輸入及び備蓄とを適切に組み合わせて行わなければならないと規定されています。
 農林水産大臣、全国民に食が行き渡る備蓄、どのくらいの期間あるんでしょうか。

#101
○政府参考人(青山豊久君) お答えいたします。
 主要品目の備蓄の状況でございますけれども、米については約一・七か月分に当たる百万トン、これは二年連続でも不作でも対処できる水準でございます。食糧用小麦につきましては二・三か月分に当たります約九十三万トン、これ代替輸入できるまでの期間を賄う水準でございます、を備蓄しているところでございます。

#102
○宮沢由佳君 経済産業大臣、石油などの資源エネルギーの備蓄はどれくらいの期間経済活動を賄えるようになっているでしょうか。また、なぜその期間備蓄しているのか、お答えください。

#103
○政府参考人(南亮君) お答え申し上げます。
 我が国では、海外からの供給途絶や国内災害により石油不足が発生した場合に、国民生活や経済活動への深刻な影響を回避するための十分な数量としまして、国際ルールと石油備蓄法に基づき、石油及びLPガスの備蓄を確保しております。
 石油については、現在の石油備蓄目標において九十日分の国家備蓄と七十日分の民間備蓄をそれぞれ下回らないということにしておりまして、令和三年一月末時点で合計で国内消費量二百四十六日分の備蓄を確保しております。
 また、LPガスについても、現在の備蓄目標において四十日分の民間備蓄と五十日分の国家備蓄をそれぞれ下回らないこととしておりまして、令和三年一月末時点で合計百二日分の備蓄を確保しているところでございます。

#104
○宮沢由佳君 経産大臣はエネルギー安全保障についてどのようにお考えでしょうか、教えてください。

#105
○国務大臣(梶山弘志君) エネルギーは、全ての社会経済活動を支える土台であります。そのため、3EプラスSのバランスを取りながら安価なエネルギーの安定供給を確保することは、いつの時代、いかなる状況下においても最重要課題と認識をしております。特に、現在、一次エネルギー供給の約八五%を化石燃料が占めている現状を踏まえれば、化石燃料の安定供給の確保は重要な課題であります。資源外交などを通じて資源権益の確保を進めるとともに、石油備蓄の確保などの取組を進めてまいりたいと考えております。
 また、エネルギー自給率を高めるために、徹底した省エネや、国産エネルギー源である再エネの最大限導入、数年にわたって国内保有燃料だけで発電可能な準国産エネルギー源である原子力の活用に取り組んできたところであり、今後も着実に進めていくことが重要であると考えております。
 現在進められているエネルギー基本計画の見直しに向けた議論においても、こうしたエネルギー安全保障の観点も含め、集中的に議論を深めてまいりたいと思っておりますが、いかなる時代も、国民の生活も経済活動もやはりエネルギーを欠くことによって大変な障害が、支障が生じるということでありますから、しっかりと安全保障ということで備蓄をしてまいりたいと思っております。

#106
○宮沢由佳君 経産大臣、ありがとうございました。
 農水大臣、備蓄に関しての意識が低いのではないでしょうか。お答えください。

#107
○国務大臣(野上浩太郎君) やはり食料の安定供給を将来にわたって確保していくに当たりまして、凶作ですとかあるいは輸入の途絶等の不測時においても、これ国民が最低限度必要とする食料の供給を確保できるように、今、緊急事態食料安全保障指針を策定をしておりまして、事態の深刻度に応じてこれ講ずべき対策を定めております。
 同指針に基づきまして、事態の状況に応じまして、米、麦、飼料用穀物の備蓄の活用、あるいは輸出余力のある代替輸入先からの輸入、また食糧法等による価格、流通の安定のための措置の発動、米や大豆など熱量効率の高い作物への政策転換等の対策を実行していくこととしております。

#108
○宮沢由佳君 大規模な自然災害等が起こった場合には、生産資源から生産過程、収穫等まで、国民が生きていく上に絶対に必要な量は全て国内で賄えるようにすべきと思いますが、農水大臣、いかがでしょうか。

#109
○国務大臣(野上浩太郎君) 今申し上げた緊急事態食料安全保障指針を策定しているわけでございますが、特に、一人一日当たり二千キロカロリー、供給熱量がですね、これを下回ると予測される場合には最も深刻なレベル2としておりまして、米、大豆、芋など熱量効率の高い作物への生産転換ですとか既存農地以外の土地の利用等を通じて、国民が最低限度必要とする食料の供給に万全を期すこととしております。
 不測の事態に備えまして、少しでも多くの食料を国内で賄うために国内農業生産の増大を図ることが重要と考えておりまして、生産基盤の強化あるいは担い手の育成確保をしっかりと進めてまいりたいと考えております。

#110
○宮沢由佳君 資料を御覧ください。フランスの食料自給率は一三〇%。食料自給率三八%の日本は、もっと平時から危機感を持ち、必死になって国内の農業生産の増大を図り、食料自給率を上げる必要があると思います。
 農水大臣は、食料自給率の低位性が日本の農業が抱える最重要問題との認識はございますでしょうか。

#111
○国務大臣(野上浩太郎君) 食料の安定供給はこれはやはり国家の基本的な責務の一つでありまして、近年、食料供給をめぐるリスクが多様化する中で、我が国農林水産業の生産基盤を強化をしてまさにその食料自給率の向上に努めること、これ極めて重要であると考えております。
 昨年閣議決定されました食料・農業・農村基本計画におきましても、令和十二年度に食料自給率をカロリーベースで四五%、生産額ベースで七五%に引き上げる目標を設定しているところであります。
 この達成に向けまして、今般のコロナの発生の状況なども踏まえながら、先ほど申し上げました輸入品からの代替が見込まれます国産農産物の増産ですとか、加工食品、外食、中食向け原料の国産への切替え等々、必要な施策をしっかりと進めてまいりたいと考えております。

#112
○宮沢由佳君 食料自給率四五%目標、これもう二〇〇五年の基本計画から変わっていませんね。二〇一五年には四五%にするんだという目標のままです。
 政府の決めた自給率向上の目標を到達できない、何が何でも達成する意欲がない、政府は掛け声だけで真剣に自給率を上げようとしない、これが最大の問題ではないですか。農水大臣、もう一度お答えください。

#113
○国務大臣(野上浩太郎君) やはり、我が国のこの食料自給率低下をしてきた主な要因、様々な要因があろうかと思いますが、産業構造の変化とともに人口が増加をする都市部に人口が集中をするという様々なそういう社会変化の中で、食料消費面では、食生活の洋風化が進んで、国内生産で需要を賄える米の消費が減少する一方で、畜産物や油脂類等の外国産の飼料や原料に依存する品目の消費が増大をした。農業生産面では、こうした消費面の変化に対応して、米の生産が減少して畜産物、油脂類等の生産が増大してきたこと等によるものと考えておりますが、このような変化も捉えながら、先ほど来申し上げてまいりました対策、しっかりと推進をして食料自給率の向上に努めてまいりたいと考えております。

#114
○宮沢由佳君 だんだん心配になってきました。世界各国はこのコロナ禍に国内農産物の生産を大幅に強化しています。
 次に、菅内閣の安倍内閣から引き継がれた官邸主導型農政とも言われる農業政策について伺います。
 単刀直入に伺います。菅内閣の農業政策の根本理念は何でしょうか。農地保全や地域コミュニティーの視点を欠いたまま競争力強化、成長産業化、経済最優先の農業政策を推進するのでしょうか。総理、お答えください。

#115
○内閣総理大臣(菅義偉君) 私自身は農家の長男でありました。常に、活力ある地方をつくる、地方を元気にしたい、そう考えたときに、大事なのはやはり農業で一定の所得を上げられる農業、そのことが私は大事だというふうに思っています。そうでないと若者がなかなか職業として農業を選びませんし、地方に住み続ける、このこともやはり私は難しくなってくるというふうに思っています。
 ですから、私自身、官房長官、政権交代をして官房長官になった、就任したときに、最初に力を入れたというか応援をしたのが、まず四十年以上当時続いていました減反政策、これの見直し、さらに、六十年ぶりという農協改革、そして七十年ぶり、八十年ぶりの、七十年ぶりの森林、それと漁業改革、こうしたことにも取り組んできました。
 それは、意欲と能力のある農家が農地を集積しつつ、自らの創意工夫で野菜などの高収益な作物を自由に選び販売する、そうしたことによって所得が向上をする、そうした環境を私はつくりたいというふうに思っています。それが基本的な私自身が今取り組んで支援をしている考え方であります。

#116
○宮沢由佳君 ありがとうございました。ただ、それが実現していない。それをしっかり数値が上がっていくように頑張っていただきたいと思います。
 お聞きします。規制改革推進会議のメンバーに農業関係者はどのくらいいらっしゃいますでしょうか。規制改革担当大臣、会議での人数と割合を教えてください。

#117
○国務大臣(河野太郎君) 規制改革推進会議の農林水産ワーキング・グループの専門委員に農業法人の経営者がお二人いらっしゃいます。割合については、申し訳ございません、今即答できません。

#118
○宮沢由佳君 規制改革会議のメンバーにはいらっしゃらないということ、専門委員の中にお二人、農業の経営者がいらっしゃるということ、この中に中小規模家族経営農家や中山間地農家を代表する方はいらっしゃいますか。

#119
○国務大臣(河野太郎君) お二人とも農業法人の経営者と伺っております。

#120
○宮沢由佳君 やはり、実際に中小規模家族経営農家や、中山間地の農業に従事されて御苦労や課題などをしっかりと現場で発言される方が必要だというふうに思います。経営者ということですが、こういう方をしっかりと入れていただきたいというふうに要望させていただきます。
 政府は、農業政策において、中小規模家族経営農家や中山間地農業についてどう位置付けているのでしょうか。農水大臣、お答えください。

#121
○国務大臣(野上浩太郎君) 日本の農業経営体の約九八%が家族経営でありますし、こうした方々が地域の農業生産あるいは美しく活力ある農村支えていると認識をしております。
 このため、経営規模の大小や法人か家族経営かの別を問わず、意欲ある担い手を幅広く育成、支援をする、また、中小・家族経営など多様な農業経営体が地域社会の維持に重要な役割を果たしていることに鑑みた支援を行っておりまして、そのことを昨年閣議決定されました基本計画においても明確をしたところでございます。
 また、中山間地農業のお話ですが、これも、我が国の農業産出額の四割を占めるとともに、国土の保全や景観の維持、水源の涵養、洪水防止等々、多面な、多面的な機能を有しておりまして、重要な役割を果たしていると認識をしております。
 今後、引き続き、品目別対策ですとか多面的機能支払、中山間地直払い等々の支援を通じて、この中小・家族経営あるいは中山間地の農業をしっかりと支援をしてまいりたいと考えております。

#122
○宮沢由佳君 是非力強くお願いいたします。
 特区において株式会社を農業に参入させる試みが行われていますが、今後、全国に展開するのでしょうか。特命担当大臣、お願いいたします。

#123
○国務大臣(坂本哲志君) 兵庫県の養父市におきまして、そこを特区に、国家戦略特区に指定をいたしまして、農業法人の農地取得事業というものをこれまで行ってまいりました。それを全国展開仮にした場合に果たしてニーズがあるのかどうか、それからいろんな問題点があるのかどうか、これをいま一度調査を、特区以外のところについても調査をしなければいけないということで、今回、法案を出したところでございます。
 その間、この特区の方は八月までの時限であります、時限立法でございますので、その期限を二年間延長して、その二年間の間に今私が言いましたような調査を行って、そして調整をした上で速やかに法律を提出するというようなことにしているところであります。

#124
○宮沢由佳君 株式会社は営利社団法人です。もうけがなければ株主に配当できず、株主から経営責任を追及され、事業から撤退する可能性もあります。撤退に関して何か規制を設けることになっているのでしょうか。担当大臣、お願いします。

#125
○国務大臣(坂本哲志君) 現在の養父市におきましては、法人が農地を買おうとした場合には、まず養父市の方に所有権の移転をいたします。そして、養父市が今度は買おうとしている法人の方に所有権を移転すると。この三つの団体で所有権を移転させるというふうにしております。
 そして、もし農業が維持できなくなったということであれば、その農地はまた養父市に所有権を移転させる、そして養父市はその農地をやはり適切に農地として使うために様々な対応を取るというようなスキームになっておりまして、養父市の場合にはそういう歯止めが掛かっているということでございます。

#126
○宮沢由佳君 歯止めとおっしゃいますけれども、自治体へ返された農地を自治体が営農するのでしょうか。また、次を探すまで荒れ放題になってしまうんではないでしょうか。国家が特区で企業家に好き勝手させておいて、撤退時には自治体が何とかしろというのは余りにも無責任だというふうに思います。
 それでは、耕作放棄地について伺います。
 政府は、耕作放棄地復旧に関してどのような施策を行い、今後どうするのか。農水大臣、お答えください。

#127
○政府参考人(牧元幸司君) お答え申し上げます。
 この農業生産の基盤でございます農地というものは地域における大変重要な資源でございまして、荒廃農地につきましては、その復旧による解消と発生防止によりまして有効活用を図ることが大変重要と考えているところでございます。
 このため、農林水産省といたしましては、多面的機能支払交付金あるいは中山間地域等直接支払交付金によります地域の共同活動等への支援、また農地中間管理機構によります担い手への農地の集積、集約化、また農地耕作条件改善事業等によります荒廃農地の解消、さらには農業委員会によります所有者等への利用の働きかけといったような施策によりまして、荒廃農地の発生防止と解消に努めているところでございます。

#128
○宮沢由佳君 私は、企業型農業やスマートファームを否定しているわけではありません。コロナの影響を受けて世界各国で地産地消の機運が高まり、地域社会に食を提供できる家族経営農家の重要性が再確認されています。大量生産、大量消費から環境、持続性を重視する時代へ変わったのです。是非、その辺りを農水大臣にも、また総理にも考えていただきたいと思います。
 次に、食料・農業・農村基本計画について伺います。
 基本計画は十年目標になっています。目標を設定するのはよいですが、毎年何をやるのか工程を明確にし、その検証を行い、目標達成へ修正を行うなど、毎年毎年積み重ねていかないと目標達成はできないと思います。
 目標達成への工程表をお示しいただけないでしょうか。総理の所見を伺います。

#129
○内閣総理大臣(菅義偉君) 国民にわたって将来に食料を安定的に供給をしていく、その必要となる農地や担い手、農業技術等の生産基盤を確保していくための中長期的な戦略というのは極めて大事だというふうに思います。
 このため、食料・農業・農村基本計画において、十年後の食料自給率の目標や将来ビジョンを定め、法律に基づいておおむね五年ごとに見直しを行っています。また一方で、当面数年間の具体的施策については、農林水産業・地域の活力創造プランだとか、あるいは農林水産物・食品の輸出拡大実行戦略、こういうのもありまして、こうしたものについては毎年検証、見直しを行っておるところです。

#130
○宮沢由佳君 例えば、生産努力目標の達成度グラフには飼料作物や飼料用米は入っていません。是非入れていただきたいと思います。SDGsや気候危機を踏まえた視点で今後の農業政策を考えていかなければならないと思います。
 地産地消、有機農業、資源循環型省エネ農業、環境調和型農業、持続型農業、政府はどのように政策を進めますか、農水大臣。

#131
○国務大臣(野上浩太郎君) 今御指摘ありましたとおり、様々な産業でSDGsや環境への対応というのが大変重要になってきております。農林水産業や地域の将来も見据えました持続可能な食料システムの構築も急務の課題となっています。
 このため、昨年十月に、食料・農林水産業の生産性向上と持続性の両立をイノベーションで実現させるための新たな政策方針としまして、みどりの食料システム戦略の検討指示をしまして、現在、精力的に検討を進めているところであります。本年一月から、生産者あるいは食品事業者、この幅広い関係者とこれまで二十回にわたる意見交換を行ってきておりまして、これを踏まえて、今回、中間取りまとめ案をまとめました。二〇五〇年までに、農林水産業CO2ゼロエミッション化の実現ですとか、あるいは化学農薬の使用量をリスク換算で五〇%低減をする、化学肥料の使用量の三〇%低減をする、あるいは有機農業の取組面積を二五%に拡大する等の目標を掲げております。
 これらの実現に向けまして、調達から生産、加工、流通、消費における革新的な技術の開発、それをしっかりと社会実装していく、地産地消など環境に優しい持続可能な生産や消費を推進してまいりたいと考えております。

#132
○宮沢由佳君 是非、力強く目標達成に向けてやっていただきたいと思います。農村の自然景観や農業の多面的機能を維持し、協同組合を主軸とした地域環境型経済共同体をつくることが重要だと思います。
 では、農業、農村における男女共同参画に関して政府はどのような対策を取っていますか。農水大臣、お答えください。

#133
○国務大臣(野上浩太郎君) 今後のやはり農業、農村の発展、また地域経済の活性化のためには、女性の力を発揮していただけるようにしていく必要があると認識をしております。
 このため、農林水産省としては、女性が活躍できる環境を整備するとともに、地域農業の方針を策定する立場により多くの女性が参画していくように、予算事業によりまして、例えば、女性の農業体験ですとか研修の受入れ体制づくり、あるいは男女別のトイレ、更衣室の確保、子育て支援のための地域の体制づくり、地域のグループ活動等を支援をするとともに、女性農業者を対象としまして、地域リーダーに求められる知識やスキルの習得、あるいは現役リーダーと次世代との交流等の支援を実施をしているところでございます。

#134
○宮沢由佳君 ありがとうございます。
 山梨県では、イチゴやサクランボ狩りの観光農園がコロナ禍で今年も収入が見込めません。農林水産大臣、観光農園への支援についてどのようにお考えでしょうか。

#135
○国務大臣(野上浩太郎君) 観光農園につきましては、来年二月に、農林水産省がコロナ禍の影響について、本年二月にですね、コロナ禍の影響について聞き取り調査を行ったところ、回答いただいた全国八十一農園のうち約七割が臨時休業や密を避けての営業を行う等により売上げの大幅減少があったとしておりまして、大変厳しい経営状況にあるということを承知しております。
 農林水産省としましては、令和二年度第三次補正予算で措置されました販路多様化緊急対策事業というものがありまして、これ観光農園を経営する農業者を含めて、コロナ禍の影響で販路を失った国産農林水産物等を活用しまして、例えばインターネット販売ですとか地域の販促活動ですとか、こういうもので取組を支援をすることといたしております。観光農園経営者が活用できる施策としまして、一時支援金ですとか持続化給付金の活用につきまして、また地方農政局等の窓口通じて問合せに対応してきているところであります。
 農林水産省としましては、引き続き、観光農園を含む農業経営へのコロナの影響について把握するとともに、適時適切に情報提供を行って不安の払拭に努めてまいりたいと考えております。
 済みません、先ほど、みどりの食料システム戦略中間取りまとめと申しましたが、案の状況でございますので、よろしくお願いいたします。

#136
○宮沢由佳君 時間がなくなってきましたので、飛ばして質問させていただきます。
 二〇二〇年までに主導的立場における女性の割合を三〇%にするという政府の目標が先送りになっています。男女共同参画大臣、管理職登用、女性の、お答えください。

#137
○国務大臣(丸川珠代君) 御質問ありがとうございます。
 女性の管理職登用ということでございますが、この五年余りで上場企業の女性役員数、増加をしてまいりました。全数としては少ないんですが、割合としては増えてきております。指導的地位に就く女性が増える土壌は形成されてきたと思いますが、一層これを加速する必要があると感じております。
 昨年十二月に策定した第五次男女共同参画基本計画でもこのことについては触れておりますが、一方で、女性活躍推進法、改正されました。令和四年度からは、一般事業主行動計画の策定及び情報公表義務の対象となる企業が常用労働者百一人以上の企業に拡大をされます。こうした機会を捉えて、厚生労働省においても、新たに義務対象になる企業に対して取組内容を周知するとともに、相談会や説明会などを実施して、個別の企業訪問も行っているところであります。
 内閣府としては、企業のトップ等から構成される民間団体と連携をしまして、女性管理職登用の事例の共有、また機運の醸成に取り組んできているところです。是非早期に目標を達成できるように努めてまいりたいと思います。

#138
○宮沢由佳君 総理は女性の管理職を増やす気がありますでしょうか。経済団体への働き等、行っていただいていますでしょうか。

#139
○内閣総理大臣(菅義偉君) 果たす気は大いにあります。
 昨年閣議決定をいたしました第五次男女共同参画基本計画、これにつきまして、本年一月に担当大臣が経団連との意見交換を行うとともに、女性の登用に向けた取組の要請を行っています。さらに、三月には経済団体に対して要望書を出したところであります。さらに、この三月の九日に開始をした会議において、私から関係閣僚に対して、所管の関係団体に女性を積極的に登用するよう要請をするように、こうした指示も行わせていただきました。
 今後とも、企業や団体における女性の活躍促進に向けて政府を挙げて全力で取り組んでいきたい、このように思います。

#140
○宮沢由佳君 それでは、総理に伺います。
 閣僚の数は二十名、政府の目標をそのまま適用すると、三〇%、六名の女性閣僚が必要です。御所見を伺います。

#141
○内閣総理大臣(菅義偉君) 男女共同参画は我が国政府の重要な方針であります。そして、グローバル化が進む中で、世界的なこの人材獲得や投資をめぐる競争を通じて日本経済の成長にも関わる重要な課題だというふうに認識しています。
 その上で、今御指摘をいただきました。政治の世界における女性の活躍の必要性が言われて久しいところでありますけれども、いまだに各国と比べて女性の国会議員や閣僚の比率が少ない、今御指摘をいただきました。ここは承知しております。このために、先般策定をしました第五次男女共同参画基本計画に基づく取組、ここをしっかり進めていきたいというふうに思います。
 また、政治の世界でも女性が活躍しやすい環境をつくっていくために、私自身も認識を新たにして、国会議員の方々とも協力しながら努力を重ねていきたい、このように思います。

#142
○宮沢由佳君 麻生副総理にお伺いします。
 副総理は、議員としては大先輩、国の中枢で長年重責を担われています。海外の首脳や閣僚との交流も多いと思いますが、海外の女性首脳、女性財務大臣、女性閣僚と一緒にお仕事をされてみて、いかがでしょうか。

#143
○国務大臣(麻生太郎君) フランスの財務大臣、IMFの専務理事、ヨーロッパ銀行の副総裁、クリスティーヌ・ラガルド。スリ・ムルヤニ、インドネシアの今の財務大臣、前のあれはIMFの副専務ですかね。それから、クリスタリナ・ゲオルギエバ、ブルガリア人、今のIMFの専務理事、前のブルガリアの外務、財務大臣ですかな。あとは、最近出てきたのでよく出てきますジャネット・イエレンという、アメリカにおりますけど、この人も、前のIMF、じゃなかった、済みません、FRB、日本では日銀ですな、日銀の総裁というか、あれを長くしていましたので。
 その四人ぐらいが、私は、いろんな会議で会う女性の中で光っている人。女性だから光っているんじゃなくて、光る人だから。逆にしないといけませんね、女性だから光っているわけじゃありませんから。あれ、有能だから光っているんです。私はそう思っております。私の気が付いたところで有能な女性といったらその四人ですかね。あとほかに、もっといろんな部門のところにいらっしゃいますけど、金融という世界にいうとその四人が私の中に印象に残るところで、極めてできると思いますね、この方たちは。

#144
○宮沢由佳君 女性活躍推進には男性の意識改革と協力が不可欠です。副総理には是非、女性活躍支援、男性の意識改革の先頭に立っていただきたいと申し上げ、質問を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。

#145
○委員長(山本順三君) 以上で宮沢由佳さんの質疑は終了いたしました。(拍手)
    ─────────────

#146
○委員長(山本順三君) 次に、森ゆうこさんの質疑を行います。森ゆうこさん。

#147
○森ゆうこ君 私も拉致問題について質問させていただきたいと思います。
 立憲民主党拉致問題対策本部を立ち上げ、私、本部長をさせていただいております。特定失踪者問題調査会による短波放送「しおかぜ」に対する更なる支援をお願いしたいと思いますが、いかがでしょうか、総理。

#148
○内閣総理大臣(菅義偉君) 北朝鮮にとらわれている拉致被害者の方々に対し、御家族や日本政府、国際社会からのメッセージを伝達するために、北朝鮮向け放送は極めて重要だというふうに認識しています。
 政府としては、特定失踪者問題調査会業務委託として、調査会の運営するラジオ放送「しおかぜ」の中で政府メッセージの送信を行うなどとしております。
 今後とも、調査会と連携して、北朝鮮向けラジオ放送の充実強化できるようにしっかり連携して取り組んでいきたい、こういうふうに思います。

#149
○森ゆうこ君 調査会から、財政的にやっぱりもっとしっかりと支援をしてほしいと。北朝鮮から妨害電波来るのは、政府の放送じゃなくて「しおかぜ」の方なんですよ。それだけ聞いているんです。しっかりと財政支援、約束してください。

#150
○内閣総理大臣(菅義偉君) そうしたラジオ放送が的確に行われることができるように、政府としてもそこは対応していきたい、こういうふうに思います。

#151
○森ゆうこ君 先ほど白議員の質問で、拉致問題に対する総理の決意はお聞きしました。しかし、この間、二階幹事長までおっしゃっていたように、何の成果もないと、安倍政権、菅政権。そして、今、拉致被害者の皆さんは、もうこのまま忘れ去られるのではないか、見放されるのではないか、物すごい焦燥感なんですよ。何か具体的にもっと、本当に動いていると、もう何も感じられないんですけど、どうですか、その辺。

#152
○内閣総理大臣(菅義偉君) 拉致被害者御家族並びに被害者の方々も年々これお年を取られる中で、二〇〇二年に五人の拉致被害者の方々が帰国されて以来、一人の拉致被害者の帰国も実現しない、このことについては大変申し訳なく思っています。御家族の皆さんとは、もはや一刻の猶予もない、そういう切迫感というのは政府も共有をさせていただいています。
 そういう中で、最重要課題として、全ての拉致被害者の一日も早い帰国実現に向けて、御家族の皆さんに寄り添いながら、あらゆるチャンスを逃すことなく取り組んでいきたいというふうに思います。
 先ほど質問ありました「しおかぜ」ですが、あれも私、総務大臣のときに、国の、国からNHKにお願いをして施設を造らせていただいています。
 私自身、拉致問題には、何としても実現をしたいという気持ちは全く変わりありません。

#153
○森ゆうこ君 それは、私の質問に対する総理の総務大臣のときのお答えでやっていただいたことであります。
 先日放送された「ザ・モール」、北朝鮮のドキュメンタリー、放送されました。私、見て衝撃を受けたんですけれども、総理、御覧になりましたか。そして、外務大臣、御覧になりましたか。どのような評価、感想を持たれましたか。

#154
○国務大臣(茂木敏充君) 原作BBCの、これウガンダの武器製造、そして石油も絡んだ三角取引、これを描いた、題材にした、「ザ・モール」ですから、モグラ、つまりスパイ、こういうタイトルの映画だったと思いますが、この番組を含めて個別の番組についてコメントすることは控えたいと思いますが、我が国としては、北朝鮮の様々な取引であったりとか、この後また議論あるかもしれませんけど、瀬取りであったりとかですね、様々な動向について常日頃から重大な関心を持って情報収集、分析に努めているところであります。

#155
○内閣総理大臣(菅義偉君) 常日頃から、北朝鮮の動向については重大な関心を持って情報収集、分析は行っています。
 そういう中で、この先般のドキュメンタリーについては、我が国として、北朝鮮からの武器の輸出禁止を含む安保理決議、こうしたものを、しっかり対応していかなきゃならないという気持ちを新たにいたしました。

#156
○森ゆうこ君 私は、あの「ザ・モール」を見て、今の北朝鮮の状況、あそこまで初めて会った人を信用して武器ビジネスに手を出していく、相当追い詰められているんじゃないか。
 あれを御覧になったり、いろんな情報で、今の本当の北朝鮮情勢、それの評価によってはまた別のアプローチもできるんじゃないか、そういう趣旨でこの質問をしたんですよ。いかがですか。

#157
○国務大臣(茂木敏充君) 今の北朝鮮の状況でありますけど、よく、昨年来、三重苦と、こんなふうにも言われてきたわけでありますが、一月に行われた党大会で金正恩委員長自身が、制裁、そして自然災害、世界的な健康危機によります、経済目標が未達成となっているということでありまして、制裁で人の行き来ができないということになると、恐らく中朝の間の取引ができない、さらには、人が出られなくなりますと、外貨を稼ぐ労働者というのがなかなか海外にも出られないし、送金もできないという問題もありますし、水害も深刻でありまして、さらには経済制裁、これはしっかり履行されれば相当厳しいものになっていると、ああいう形だと思っております。
 そういった中で、北朝鮮として、表に出ないような形の様々な、これはサイバーの世界も使ったりして様々な取引を行っているという可能性は十分あるんではないかなと。しっかりと北朝鮮に対して国際社会全体が制裁をきちんと履行をする中で、拉致、核、ミサイル、こういった問題を包括的に解決して、不幸な過去を清算して国交正常化を目指すと、この方針の下で毅然と対応してまいりたいと思っております。

#158
○森ゆうこ君 方針には同感です。ただ、具体的な政府としての取組が見えない、それを教えていただきたいんです。

#159
○国務大臣(茂木敏充君) 瀬取り対策等、例えばフランスであったりとか様々な国とも協力をしておりますし、我が国は国連安保理決議が違反が疑われる船舶の監視を行っておりまして、三年前、二〇一八年一月以降、瀬取りの実施が強く疑われる二十四の行為を公表するとともに、安保理決議が強く疑われる瀬取り行為を確認した場合には、安保理北朝鮮制裁委員会等の通報や関係国への伝達というのも行っているところであります。
 そして、この対北朝鮮、アメリカが影響力を持っていると、間違いないわけでありまして、日朝の直接のトップ会談の際にも、トランプ大統領、前大統領の方から、この拉致問題、明確に金正恩委員長の方に提起をされていると。これは習近平国家主席もそのようにしているわけであります。
 そして、森委員おっしゃるの分かります。なかなか動いていないという感じを多くの方が持たれていると。特に御家族の皆さんにとっては、高齢になる中で、そういう思い、強いんだと思っております。
 もちろん、我々として幾つかのルートで様々な接触、これも試みているところであります。ただ、どういうやり方をしていると、まさにこれは拉致被害者そのものの救出にも関わってくる問題ということでありまして、控えさせていただきたいと思いますが、早期にやはりこの問題を解決しなけりゃいけない、こういう思いで、全力、政府一丸となって取り組んでまいりたいと思っております。

#160
○森ゆうこ君 総理、訪米される、バイデン大統領とお会いになる。イランの核開発、そして北朝鮮との密接なこの核の問題に関する関係、これはバイデン大統領との会談の中でもやはり議題にしてしっかり議論していくべきだと思いますけど、いかがですか。

#161
○内閣総理大臣(菅義偉君) 首脳会談の際に具体的に何をどうするということは控えさせていただきますが、今提案をいただいたものは最重要の、私自身にとっては拉致問題、課題でありますし、この核問題、極めて厳しい問題でありますので、こうしたことというのは、首脳会談の際にはいずれにしろしっかりと対応していきたい、こういうふうに思います。

#162
○森ゆうこ君 とにかく時間がありません。一日でも早い拉致被害者の御帰国に向けて全力を尽くしていただきたい、心からお願い申し上げます。
 コロナ対策については後ほどお聞きします。
 法務大臣、刑法百九十七条の一項についてお答えください。いわゆる単純収賄罪、この構成要件と主体は何でしょうか。

#163
○国務大臣(上川陽子君) あくまで一般論として申し上げれば、刑法百九十七条一項前段のいわゆる単純収賄罪の構成要件は、公務員が、その職務に関し、賄賂を収受し、又はその要求若しくは約束をしたこととされております。
 主体ですね。二点目の主体ということでありますが、ここに記載されております公務員ということでございますが、これは、刑法七条一項におきまして、この法律において公務員とは、国又は地方公共団体の職員その他法令により公務に従事する議員、委員その他の職員をいうと規定されております。

#164
○森ゆうこ君 確認ですが、ということは、国務大臣、政務三役を含みますね。

#165
○国務大臣(上川陽子君) 一般論として申し上げれば、国務大臣、副大臣及び大臣政務官は特別職の国家公務員とされておりまして、刑法百九十七条一項の公務員に当たるものと承知をしております。

#166
○森ゆうこ君 刑法百九十七条一項の職務とは、判例上どのように理解されているのでしょうか。具体的に担当している職務や、当該職務についての具体的な決裁権限がなくても、一般的職務権限があれば足りると解してよろしいでしょうか。

#167
○国務大臣(上川陽子君) 一般論として申し上げれば、刑法百九十七条一項の職務とは、公務員がその地位に伴い公務として取り扱うべき一切の執務をいうとされており、判例によりますと、賄賂と対価関係にある行為が、具体的に相当する職務でなくても、一般的職務権限内にあれば足りるとされているものと承知をしております。

#168
○森ゆうこ君 つまり、決裁権限がないからいいんだといった高市早苗さんのようなブログは間違いだということを皆さん、確認しておいてください。
 それで、今回の一連の報道では通信事業者の過剰接待が問題とされておりますけれども、過剰接待の事案について一般論として収賄罪が成立するか、そして平成十年五月七日の刑事局長答弁に変更はないか、確認をさせていただきます。

#169
○国務大臣(上川陽子君) 一般論として申し上げれば、刑法の収賄罪における賄賂とは、公務員の職務に対する不当、不法な報酬としての利益をいうと解されており、ここでは、例えば金銭、財物、接待供応等が財産上の利益として賄賂になり得るとされているものと承知をしております。
 また、今御指摘いただきました平成十年五月七日の参議院予算委員会におきまして、当時の原田刑事局長の答弁につきましては、この刑法の収賄罪に関しまして、「犯罪の成否は捜査機関がその収集した証拠に基づきまして個別に判断すべき事柄でございます」と断った上で、「お尋ねの接待の場合でございますが、その接待がその公務員の職務に関する行為の対価の趣旨で行われた場合には収賄罪が成立することがあり、しかしそれは具体的には個々の事案ごとに、接待の金額のみならず、その内容、時期、経緯等の諸事情に基づいて判断されるべきものであるというふうに考えております。」などと述べたものと承知をしております。
 この答弁は、当該接待が公務員の職務に関する行為の対価の趣旨で行われたものか否かの判断に当たり考慮すべき要素の例を申し上げたものであり、その意味でこの答弁に変更はないということでございます。

#170
○森ゆうこ君 大臣、この答弁は、どんな問題のときにこの議論がなされたということは覚えていらっしゃいますか。

#171
○国務大臣(上川陽子君) 今の御趣旨でございますが、今のその答弁をした事案ということでございましょうか。ちょっとお待ちください。

#172
○委員長(山本順三君) 上川法務大臣。

#173
○国務大臣(上川陽子君) この事案につきましては、公務員が過剰接待を受けた事案であると承知をしております。

#174
○森ゆうこ君 今と同じようなことが起こって議論になっていたわけであります。
 一連のこの間の御答弁、ありがとうございます。
 この議論を踏まえた上でお尋ねいたしますけれども、今回の一連の接待問題について刑法上の収賄罪が成立しないとまでは言えるでしょうか。

#175
○国務大臣(上川陽子君) まさに御質問でございますが、個別の案件におけるこの犯罪の案件ということで、犯罪の成否に係ることということでございますので、捜査機関によりまして収集されました証拠等に基づきまして個別に判断されるべき事柄であり、お答えにつきましては差し控えさせていただきます。

#176
○森ゆうこ君 いや、成立しますかとお尋ねしているんじゃないんです。成立しないとまでは言えるでしょうかとお聞きしているので、答えられると思うんですが。お願いします。

#177
○国務大臣(上川陽子君) 繰り返しになるところでございますが、個別の案件に係るこの犯罪の成否につきましては、捜査機関によりまして収集されました証拠に基づきまして個別に判断されるべき事柄ということでございますので、お答えしかねるということにつきましては御理解いただきたいというふうに思います。

#178
○森ゆうこ君 残念です。ちょっと、法務省とよくよくやり取りをして、よく考えた上で御質問させていただいているので、答えていただけるというふうに思っておりました。
 武田総務大臣に伺います。
 二十四日のこの委員会で熊谷さんとやり取りしたときに、その国民に疑念を抱かれない会食とはというやり取りの中で、その、何かものを、職務に関して何か依頼を受けていないという、国民の疑念を抱く食事とはということで、先方から特定の許認可等に関する要望、依頼を受けるといった会食というのは、国民の疑念を招くものだと思うんですと、受けないという、受けないというのは、皆、その招く会合ではないというふうに答弁されましたが、それでよろしいですか。

#179
○国務大臣(武田良太君) さきに答弁したとおりだと考えております。

#180
○森ゆうこ君 ということは、頼まれていなければいいということですか。

#181
○国務大臣(武田良太君) 大臣等規範では、国務大臣等の公職にある者としての清廉さを保持して、政治と行政への国民の信頼を確保する観点から、関係業者との接触に当たっては、供応接待を受けることなど国民の疑惑を招くような行為をしてはならないとされています。
 で、この趣旨に抵触するか否かについては、個々の事情も踏まえ、総合的に勘案すべきものと考えており、会食の目的など様々な事柄を考慮すべきと考えております。

#182
○森ゆうこ君 答弁拒否を繰り返して、私は大臣を更迭すべきだと思いますよ、総理。(資料提示)
 で、第一回、資料にこれ第一回の情報通信行政検証委員会議事要旨が、これ昨日の予算委員会理事会に提出をされました。この内容につきましては、総務大臣始め政務三役がこの調査の検証の対象になるということも含めて、総務大臣、武田大臣がこれは了承したというふうに総務省から報告を受けましたが、それでよろしいですか。

#183
○国務大臣(武田良太君) 私の了承というか、委員会での決定事項だと思います。

#184
○森ゆうこ君 だから、資料にお配りしましたとおり、これ当然のこと、私がずっと理事会で言ってきたことなんですよ。行政のプロセスは透明性や公平性が確保されたものであるべきであり、その証明責任は総務省にある。
 だから、本当に何も頼まれていないのか、本当に割り勘だったのか、接待を受けていないのか、ちゃんと証明する責任は総務大臣にあるんですよ。

#185
○国務大臣(武田良太君) 公正、そして中立、客観性のある調査、これ真相究明するのが目的ですから、そのためには、こうした第三者機関というのをしっかり設けて、そのメンバーには総務省のメンバーは入らずにしっかりとした調査をやるべきだというのは、国会からの御指摘を受けてそうしたんです。その委員会において、今真っただ中なんですね、検証、調査が、真相究明に向けての。このいろいろな委員会のその調査に対して、我々は積極的に協力はしておるんです。
 で、今、森さんおっしゃったように、この、何ですか、その証明をする、総務省が。証明をするための今検証と調査を第三者機関にやってもらっているんです。いいですか。そして、いろいろな資料の請求についてもそうだけれども、委員会での配付資料については原則公表とし、座長の判断により、座長というのは吉野さんですね、その一部を非公表とすることができる。
 つまり、やはりこうした資料請求その他については、その審査、調査に全く影響を及ぼさないということは言えないわけですから、今調査の真っただ中に入ってもらっているこの吉野さん始めメンバーの皆様方に指導を仰ぎながら、適宜適切に、そして国会に対しては誠意を持って対応していきたいと、こういうことです。

#186
○森ゆうこ君 総務大臣も調査の対象なんですけれども、この検証委員会に呼ばれたときに、個別のことにはお答えできません、国民に疑念を招くような接待は受けておりません、そうお答えになるおつもりですか。

#187
○国務大臣(武田良太君) 総務省としては、引き続き、客観的かつ公正に検証が進むよう、委員会の求めに応じ、万全の協力をしてまいりたいと考えております。(発言する者あり)

#188
○委員長(山本順三君) 質問を続けてください。
 森ゆうこさん。

#189
○森ゆうこ君 接待、NTT等と接待があったことを時系列にまとめております。
 いろんなことがありました。総務大臣、十一月、昨年の十一月十一日の接待、この……(発言する者あり)接待、まあ会食と言いましょうね、会食ね。十一月十一日の会食について、これはこの時期にやったことは適正だと思われますか。

#190
○国務大臣(武田良太君) これは、森さん、誤解のあるような発言はちょっと撤回していただきたいと思うんですけれども。
 適切か不適切か、これはまさに政務であって、私の政治家としての責任と判断によって出席したまでであります。

#191
○森ゆうこ君 会食時期の、会食のこの十一月十一日は、の時期は、NTTとNTTドコモ、これTOBが行われていた時期ではありませんか。

#192
○国務大臣(武田良太君) その問題と何か総務省を絡めたいというふうな発言なんですけれども、NTTドコモの完全子会社については、法令上、総務省の許認可が必要とするものではなく、NTT側の経営判断において、経営判断において実施するもの、これが可能とされるものであると考えています。

#193
○森ゆうこ君 総務大臣、NTT法第四条、政府は、常時、会社の発行済株式の総数三分の一以上に当たる株式を保有していなければならない、この規定の目的は何ですか。

#194
○国務大臣(武田良太君) NTTについて政府出資があることは事実でありますが、大臣等規範においては、関係業者に該当する点では他の企業と変わらないと考えております。(発言する者あり)

#195
○委員長(山本順三君) 御静粛に願います。

#196
○森ゆうこ君 保有株式持っている、それを所管している大臣はほかにもいらっしゃるんですけど、代わりに答えられる方いらっしゃいます。(発言する者あり)

#197
○委員長(山本順三君) 森ゆうこさん。

#198
○森ゆうこ君 総務大臣、このことも分からずに御飯を食べていたんですか。

#199
○国務大臣(武田良太君) いろいろと目的はあるでしょうけど、やはり、あまねく全国全ての国民に共通のサービスを提供するということがまた主たる目的ではないかなと私は考えております。

#200
○森ゆうこ君 総株式の三分の一以上を常時保有していなければならないんです。それはなぜですか。

#201
○国務大臣(武田良太君) 様々な理由はあるんでしょうけど、私はやはり、国民に公平に、全ての地域にあまねくサービスを提供していく、これを担保としていかなくてはならないからだと、こういうふうに思っています。(発言する者あり)

#202
○委員長(山本順三君) 武田総務大臣。

#203
○国務大臣(武田良太君) 適切かつ安定的に電気通信業務というものを国民に提供するためだということです。

#204
○森ゆうこ君 三分の一以上株式を保有しているとどのような権利が行使できますか。

#205
○国務大臣(武田良太君) 企業の重要な経営事項を変えさせないという権利だと思います。(「だと思います、やめましょうよ。です、だったらいいんだけど」と呼ぶ者あり)

#206
○委員長(山本順三君) 武田総務大臣。

#207
○国務大臣(武田良太君) 申し訳ありません。です。(発言する者あり)

#208
○委員長(山本順三君) 質問を続けてください。(発言する者あり)
 武田総務大臣。

#209
○国務大臣(武田良太君) 定款を変更させない権利ですね。(発言する者あり)

#210
○委員長(山本順三君) 武田総務大臣。

#211
○国務大臣(武田良太君) 特別決議を必要とする重要な決議事項を否決することができるということです。

#212
○森ゆうこ君 会社法三百九条第二項、特別決議、MアンドAとかいろんな経営方針、大きなことを変えるときに、それを否定したければ拒否権が行使できる、それが三分の一以上の株式なんですよ。
 そんなことも分からないで会食したんですか。

#213
○国務大臣(武田良太君) 委員、そもそもこの問題と会食は私、関係ないと思いますよ、そもそもは。(発言する者あり)

#214
○委員長(山本順三君) 御静粛に願います。

#215
○国務大臣(武田良太君) 私は先ほどから申し上げているように、委員が今御指摘になったものを否決することができる、変えようとしたことに対して、そのために三分の二、その分を保有しておるというふうに私は答弁いたしました。

#216
○森ゆうこ君 総理、私、ずっともやもやしていたんです。独裁国家でもないのに、民間会社の携帯電話会社に値下げを要求する、それを公約にする、どうやってできるんだろうと。で、夕べ、夜中に気が付きました。つまり、この議決権を行使する、ある意味、重要な決定というのはこれを行使することによって、やっぱり政府の了解を事前に得なければ実現できないので、ということは、ドコモの完全子会社化というのは事前に政府が了解していましたね。

#217
○国務大臣(武田良太君) 先ほども答弁差し上げましたけれども、NTTドコモの完全子会社化については、法令上総務省の許認可が必要となるものではなく、あくまでもNTT側の経営判断において実施することが可能とされるものであります。(発言する者あり)

#218
○委員長(山本順三君) 武田総務大臣。

#219
○国務大臣(武田良太君) 総務省の方にはNTTの方からどういうことがあったかといえば、法令上問題はありませんかという問合せがあったにすぎません。
 法令上、完全子会社化を妨げる法的制約はない旨、九月三十日のTOB開始前に我々の方から伝えているということであります。

#220
○森ゆうこ君 閣議決定までして、公正な市場競争を促すために、もう分社化、分社化、分散してきた。それをもう何の議論もなく変えて、そして完全、NTTドコモ完全子会社化、これはおかしいですよね。
 で、この方針の変更、重要な議決、これは株主総会にかけられたら、事業経営計画変えてかけられたら、政府が拒否すればこれ認められないんですよ。どうなっているんですか。総理の公約でしたよ。

#221
○内閣総理大臣(菅義偉君) 私は、選挙公約というのは、競争を促して料金を引き下げる、寡占状況から脱却して、引上げ、競争が働く環境をつくるというのが私の公約です。

#222
○委員長(山本順三君) 時間が来ておりますので、おまとめください。

#223
○森ゆうこ君 とんでもない答弁ですね。
 まともに答えない、資料は出さない、資料がない、確認、記録がない、記憶がない、確認できない、廃棄した。菅総理、退陣すべきですよ。国会を愚弄するのもいいかげんにしていただきたい。まともに答弁できない、行政の公正性が保てない。

#224
○委員長(山本順三君) 時間が来ておりますので、おまとめください。

#225
○森ゆうこ君 こんな内閣は即刻退陣すべきです。
 そのことを申し上げて、質問を終わります。

#226
○委員長(山本順三君) 以上で森ゆうこさんの質疑は終了いたしました。(拍手)
    ─────────────

#227
○委員長(山本順三君) 次に、石川博崇君の質疑を行います。石川博崇君。

#228
○石川博崇君 公明党の石川博崇でございます。
 七十時間を超える当委員会での審議を行ってまいりましたけれども、本日締めくくり質疑を迎えることとなりました。山本委員長を始め、与野党理事の皆様、委員の先生方の御尽力と、また、菅総理、閣僚各位の皆様、役所の皆様の御尽力、御協力に心からの敬意を表したいというふうに思います。
 まず、総理にお伺いをしたいと思います。
 令和三年度予算案、感染拡大防止、事業の継続、雇用の維持、デジタル、グリーン社会の実現、災害から国民の命と生活を守り抜く防災・減災、極めて重要な内容が幾重にも盛り込まれているものでございます。
 さきに成立いたしました令和二年度第三次補正予算と合わせて十五か月予算としての切れ目ない対応も求められますけれども、早期執行に向けた総理の御決意をお伺いしたいと思います。

#229
○内閣総理大臣(菅義偉君) まずは新型コロナの感染の再拡大を防ぐことを最優先に取り組みながら、企業と雇用、暮らしを支えていきたいと思います。
 このため、第三次補正予算や予備費で措置した事業を速やかに実施し、医療現場や飲食店の人々、一人親や低所得の子育て世帯など、厳しい状況にある皆様に支援をお届けしたいと思います。あわせて、切れ目なく対策を講じ、各分野の政策により皆様の生活を支えていくために、来年度予算成立させていただいた以上、早期に執行していきます。
 その際に、経済をしっかり回復させ、新たな成長軌道に乗せていく、このことも大事だというふうに思います。そのため、第三次補正予算、来年度予算を活用し、グリーン、デジタルといった次の成長の原動力、ここをつくり出すとともに、農業改革や観光により地方から日本経済全体を活性化させていきたい、このように思います。

#230
○石川博崇君 総理の御決意を我々もしっかりと後押しをしてまいりたいというふうに思います。
 来月、総理は、状況が許せば訪米される予定と伺っております。アメリカのバイデン政権が誕生して、世界で初めて直接お会いしての会談となりますことから、国際社会全体が大きく注目することは間違いございません。
 特に、バイデン大統領は国際協調主義への回帰の意欲を示していることから、気候変動、保健医療、防災、科学技術など、地球規模の課題で日米の首脳が結束して国際社会をリードしていく、この姿勢を国際社会に示す絶好の機会となると考えますが、総理の御認識を伺いたいというふうに思います。
 特に、SDGsにつきましては、これまでアメリカにおきましては、州ごと、あるいは企業ごとの取組というものはよく取り沙汰されますけれども、政府を挙げた、あるいは国を挙げた、政府が前面に出ての取組というのは余り見られてこなかったと指摘がされるところでございます。このSDGsの二〇三〇年達成に向けても日米がしっかりと認識を共有すべきと考えますが、併せていかがでございましょうか。

#231
○内閣総理大臣(菅義偉君) 日米は地域を超えてグローバルな課題についても重要な責任を有しており、ポストコロナのルール作り、共に主導していきたいというふうに思います。
 諸般の事情が許せば、来月前半に米国ワシントンを訪問します。バイデン大統領が直接会談する最初の外国首脳として迎えられます。これはバイデン政権が我が国との関係を極めて重視しているあかしだと思います。
 いずれにしろ、この機会を生かし、日米同盟を強化するとともに、新型コロナ、気候変動問題を始めとするSDGsにも含まれる地球規模の課題での日米の連携協力、ここをしっかりと確認をしたい、このように思います。

#232
○石川博崇君 強固な日米関係は、東アジア地域の全体の平和と安定の礎でございます。
 先般、ブリンケン国務長官、オースティン国防長官が最初の外遊先として我が国を選び、2プラス2が実施をされました。総理が訪米された後、是非ともバイデン大統領自らにも早期の訪日実現を期待したいと思いますけれども、総理の御認識を伺いたいと思います。
 また、その際、オバマ大統領が被爆地広島を訪れたことは記憶に新しいことでございますけれども、被爆地の実相を是非とも改めて御認識をいただくためにも、バイデン大統領にも御訪問を実現をしていただいてはいかがかと考えますけれども、いかがでございましょうか。

#233
○内閣総理大臣(菅義偉君) 日米首脳の往来は、両国の連携協力を強化する上で極めて重要な機会であると考えています。現時点でバイデン大統領の訪日予定について決まっていることではありませんが、訪日されることになった場合、その滞在中の具体的な日程を含めて、日米同盟の一層の強化につながる訪日になるように調整をしたい、こういうふうに思います。

#234
○石川博崇君 是非、被爆地への訪問も御検討をよろしくお願い申し上げたいと思います。
 北朝鮮情勢、米中の貿易摩擦など、緊迫する東アジア情勢におきまして、米中間の直接の対話の実現というものが喫緊の課題かと思います。
 先般、アラスカで米中外交トップ同士の会談が開催されたことは、激しいやり取りはあったようでございますけれども、極めて重要な意義があったというふうに思っております。
 二〇一九年、大阪のG20サミットにおきまして、我が国がトランプ前大統領と習近平国家主席の橋渡し役を果たしたことは記憶に新しいものでございますけれども、是非、菅総理におかれましても米中首脳の直接の対話拡大を促すべきかと思いますが、いかがでございましょうか。

#235
○内閣総理大臣(菅義偉君) 米中間の通商問題や先端技術をめぐる競争、国際社会の様々な懸念事項における意見の対立というのは、両国のみならず、地域、ひいては国際社会にも大きな影響を及ぼします。
 このような観点から、我が国としては、両国間の建設的な対話を期待しており、同盟国たる米国と強固な信頼関係の下で様々な協力を進めつつ、中国に対しても、引き続き大国としての責任を果たしていくようにここは働きかけを行っていきたいと思います。

#236
○石川博崇君 バイデン政権の中東情勢への対応も国際社会全体が注視をしているところでございます。
 バイデン政権となって、イランの核合意復活をめぐってイランとの対話も模索している中でありますが、先月二月、先月の二十六日、シリア国内で親イラン勢力への空爆が実施されたところでございます。バイデン大統領との首脳会談では中東情勢も議論されると思いますけれども、我が国として米新政権にどのような役割を求めていくのか、政府の見解を伺いたいと思います。

#237
○国務大臣(茂木敏充君) まず、中東地域からの石油の安定供給は、我が国だけでなく世界経済の安定と成長にとっても極めて重要であります。日本はイランの核合意、イラン核合意を支持しておりまして、イラン核問題が対話を通じて解決されるよう、関係国と緊密に連携をしてきております。
 こうした中で、御指摘のように、米国バイデン政権がイランと協議を行う用意がある旨の意向を示していることは歓迎したいと思っております。私自身、三月の十日にイランのザリーフ外相と電話会談を行いまして、その際に、バイデン政権が今、イランと協議すると、こういう姿勢を示していることは中東の、中東地域の緊張緩和に向けて大きな契機であって、イランも建設的な対応を行うよう求めたところであります。
 また、先週、ブリンケン長官、日本を訪問した際には、ブリンケン長官との間でこのイランの問題についてもやり取りをしているところであります。確かに両者の間で鶏が先か卵が先かと、こういう話あるんですが、いずれにしても、何というか、核合意に向けての様々な働きかけが起こっていると、こういったことを更に後押しをしていきたいと思っておりまして、我が国、米国とは同盟関係でありまして、同時にイランと長年友好な関係も維持してきているわけでありまして、こういったものを生かしながら、引き続き中東の緊張緩和と情勢の安定化に向けて関係国に対する様々な働きかけ、もちろん米国に対してもそうでありますが、行っていきたいと思っております。

#238
○石川博崇君 是非よろしくお願いしたいと思います。
 話題を変えまして、三月四日、当委員会の基本的質疑におきまして、我が党の佐々木さやか議員がいわゆる生理の貧困問題を取り上げました。丸川大臣からは、どのような対応が可能か検討する旨の御答弁をいただいたところでございます。
 我が党では、女性委員会中心に昨年来NPO団体からの要望を受け、また、今月十五日には党の竹内政調会長が菅総理に対して必要な対策を求めさせていただいたところでございます。また、現在、全国の各地方議会におきましても公明党の地方議員が本件を取り上げ、例えば東京都世田谷区、あっ、失礼、東京都豊島区、北区など、各地で生理用品の無償配布が拡大しているところでございます。
 二十三日、政府は地域女性活躍推進交付金の拡充を決めていただいたこと、感謝を申し上げたいと思いますが、今後どのように取り組んでいくのか、丸川大臣の御答弁をいただきたいと思います。

#239
○国務大臣(丸川珠代君) ありがとうございます。
 御党におかれましては、女性委員会などにおいて現場の声やニーズを把握された御提言等をいただいておりまして、感謝申し上げます。今月の十五日には、必要な支援が対象者に確実に届けられるようなアウトリーチやSNSを活用した相談支援の充実、またいわゆる生理の貧困問題に関して、女性の貧困問題についての実態把握や、必要な対策の検討などを内容とする緊急提言をいただきました。こうした御党からの御提言も踏まえまして、総合的に判断をして、不安を抱える女性に寄り添った相談支援等を大幅に拡充をさせていただくことにいたしました。
 具体的には、予備費から十三・五億円を措置し、地域女性活躍推進交付金において、地方公共団体がNPOなどの民間団体に委託してアウトリーチ型の相談支援や関係機関、団体への同行支援、居場所の提供、女性用品の提供、女性の貧困問題の実態把握などを行う場合に交付上限や補助率を通常より引き上げる、つながりサポート型を新たに設けました。
 御指摘のとおり、様々な地方公共団体において生理用品の提供を行っているわけでございますが、この交付金においても生理用品の提供を行っていただくことが可能でございます。地方公共団体においては、生理用品の提供だけにとどまるのではなく、それを一つのきっかけとして生理の貧困にある女性や女児の背景、その事情や、丁寧に向き合っていただきまして、きめの細かい寄り添った相談支援を充実していただくことを期待をしております。
 国としても、生理の貧困については、引き続き関係省庁と連携して取組を強化してまいりたいと思います。

#240
○石川博崇君 気候変動の影響によりまして、流域治水の対策は待ったなしの課題でございます。
 私の地元、大阪におきましても、寝屋川流域あるいは淀川水系等で流域治水の取組、進めていただいております。特に、淀川水系では大戸川ダムについて長年建設が凍結されたままでございましたが、見直しの動きが出ております。
 赤羽国土交通大臣から、どう進めていくのか、決意をいただきたいと思います。

#241
○国務大臣(赤羽一嘉君) 近年、激甚化、頻発化する豪雨災害に対しまして、流域治水をやっていこうということで、全国百九、全ての一級水系につきまして流域治水プロジェクトを今月中に策定、公表いたします。
 淀川水域も、水系もその一つでございます。淀川本川、桂川、宇治川、木津川、寝屋川、大戸川といった支川を俯瞰しながら、流域全体の浸水リスクを低減できるように流域治水プロジェクトを取りまとめる予定でございます。
 特に、下流の寝屋川は大阪府内を貫流する大切な河川でございまして、ですが、地盤が低いため、台風時にはよく洪水、氾濫が起きると。特定都市河川にも指定をさせていただいておりますが、何としても、上流でなるべく大雨をためるということで、淀川本川の水位を下げるためには上流のダムが必要だと、効果的だということを考えております。
 上流部にある大戸川ダムの建設、これ滞っておりましたが、先日も地元の大津市長からも御要望をいただいているところでございまして、今般、河川整備計画に位置付けた上で事業をしっかりと推進してまいります。

#242
○石川博崇君 新型コロナ感染症の影響を受けまして、公共交通事業者では障害者の方々に対する接遇要領の見直しが進んでおります。
 国土交通省にも同様の、障害の特性に対応した接遇ガイドラインがありますが、コロナ禍の対応、状況を踏まえたものにはなっておりません。ガイドラインの改正を行うべきではないでしょうか。

#243
○国務大臣(赤羽一嘉君) 石川議員御指摘のように、公共交通事業者向けの接遇ガイドラインはコロナ前の平成三十年に作成したものでございまして、改正の必要がございます。コロナ禍におきましても、多様な障害特性をお持ちの方々が公共交通を利用される場において、その多様性に配慮をした適切な接遇を確保していかなければいけないということで、交通事業者並びに多様な障害者団体の皆様方にも参画をいただいて検討会を立ち上げまして、東京オリンピック・パラリンピック大会の開催に間に合うよう、今、接遇ガイドラインの見直しを実施してまいりたいと、こう思っております。
 国交省といたしまして、コロナ禍にあってもより多くの高齢者、障害者の皆様が安心して公共交通を利用できる真の共生社会を目指して、しっかりと取り組んでまいります。

#244
○石川博崇君 ありがとうございました。
 この予算、今日をもって締めくくり総括質疑となりますけれども、しっかりこの執行に向けて我々も全力を尽くしてまいることをお誓い申し上げて、質問とさせていただきます。
 ありがとうございました。

#245
○委員長(山本順三君) 以上で石川博崇君の質疑は終了いたしました。(拍手)
    ─────────────

#246
○委員長(山本順三君) 次に、片山大介君の質疑を行います。片山大介君。

#247
○片山大介君 日本維新の会の片山大介です。
 私は、まず、皇室について聞きたいと思います。
 先日、皇位の安定的な継承を考える有識者会議の初会合が開かれました。それで、今回の議論というのは、天皇の退位に関連する皇室典範特例法、その附帯決議に求められたものであって、その特例法というのは与野党の合意によって成立したもので、その特例法に付いた附帯決議というのはとても重いものだと思います。
 それで、その初会合で、総理は、様々な考え方を分かりやすい形で整理していただきたいというふうに述べられました。私、これとても印象に残った言葉でして、やっぱりこの言葉の中にはいろいろな考えがあるんだと思いますけど、まずそれについてお伺いしたいんですが。

#248
○内閣総理大臣(菅義偉君) 今回、有識者会議において御議論いただく事柄については、様々な考え方、意見があるものと、こういうふうに承知しています。
 有識者会議のメンバーには、予断を持つことなく、安定的な皇位継承を確保するための諸課題などについて、皇室制度や歴史の専門家などの考えをお聞きしながら十分議論していただき、様々な考え方を国民の皆様にとっても分かりやすいように整理をしていただきたい、そういう趣旨で申し上げたものであります。

#249
○片山大介君 その言われた、国民にとって分かりやすいというか、国民の理解を得ながら、これがやっぱり今回一番大切になってくると思います。
 それで、会議では今後、様々な専門家からヒアリングを聞くと言っている。それで、その項目を見ましたら、安定的な皇位継承を確保するための諸課題や女性宮家の創設、これはその附帯決議でまさに求められている項目なんですよね。だから、その附帯決議に忠実にやろうというのはここでは感じられます。
 ただ、その一方で、いわゆるその結婚された女性皇族が皇族を離れた後も皇室活動に協力をしてもらおうという、去年のこれ暮れぐらいから出てきた話なんですよ。これは皇女制、いわゆる皇女制度というふうに言っていますが、この皇女制度は、やっぱり今の、今回これを立ち上げた皇室の本質的な課題、制度としての皇室の担い手が減少している、そのことを解消するための課題解決とはちょっと違うんだと思いますが、ちょっとそこはきちんと分けなきゃいけないと思うんですけど、そこら辺はどのようにお考えですか。

#250
○国務大臣(加藤勝信君) まさに皇女制度をめぐる報道が幾つかあったことは承知をしておりますが、その際にも政府からは、そうした具体的な検討は行ったことはないということを明確に申し上げてきたところであります。
 今回の有識者会議においては、先ほど総理からも御説明をさせていただきましたけれども、衆参両委員会の附帯決議に示された課題について、皇室制度や歴史の専門家などの幅広いお考えを聞きながら予断を持つことなく議論を行っていただく、まさにこの方針で取り組んでいただけるものと考えております。

#251
○片山大介君 そうなんです、政府から公式にはこの皇女制度は言っていないんですが。
 じゃ、その代わりに政府の方でも言われているのが、皇位継承策の一つになっている旧宮家の子孫、子孫男性の皇籍復帰案というやつですか、これについては、これまで政府は、その子孫の意向を確認したこともないし、これからも確認する予定はないと言っていました。だけど、今回、ヒアリングの項目にこれが入っているんですよね。そうすると、これ、あれですか、今までどおりのことで、これは考え方でいいんでしょうか。ここはどうなんでしょうか。

#252
○国務大臣(加藤勝信君) その今までどおりというか、今までのスタンスは、そうした皆さんに確認をしたことはないし、していく考えもないと、これは変わらないところでありますけれども。
 ただ、先ほど申し上げた附帯決議の提示された課題の議論に当たって、かなり様々な、今、これまでも議論がなされていたわけでありますから、一応それぞれについて御発言をして、ヒアリングに当たってですね、いろいろ御発言をする際の項目としては、そういう項目をこの有識者会議の皆さんに諮った上で先般の第一回の会合で決めさせていただいた、こういう経緯でございます。

#253
○片山大介君 そうすると、今後も聞く、確認の予定はないということではないということになるんですかね。

#254
○国務大臣(加藤勝信君) 今の時点での政府の姿勢には変わりはございませんが、ただ、そうしたヒアリングを受けて、そして、その結果を国民の皆さんに分かりやすくまず整理をしていただく、これが今回の有識者会議にお願いしていることでございます。

#255
○片山大介君 その今言われた、国民に分かりやすくって、私も、今回これすごく大切だと思っているんですが、これ、会議はこれ非公開なんですよね。それで、後日、名前、発言者の名前を伏した上で議事概要を発表、を出すと言っているんですけど。まあ、これ、一つの考えなのかもしれないですけれども、やっぱり今回は国民の関心も高いですし、それから、総理が言われるとおり、国家の基本に関わる極めて重要な事柄と総理はおっしゃっているんですよね、そうすると、後日でその概要を出すだけでいいのかどうか。これは国民の理解を得ながら進めることが大切、だから、それが最初に総理が言った分かりやすくということにもつながっているんだと思いますけど、それだと議事概要だけでいいのかどうか、ほかのことも少し考えた方がいいんじゃないかと思いますが、そこら辺はどうですか、具体性がなくても。いや、総理にこれはちょっと聞きたいと思いますが。

#256
○国務大臣(加藤勝信君) 御指摘のように、国民の皆さんの議論あるいは理解をしっかり求めていくということは大事だというふうに思います。
 また、同様に、この事柄の性質上、静かな環境の中で率直に議論していただく必要もあるということで、先般の有識者会議においては、要点をまとめ、発言者名を付さない形で議事録の公開をするということが取り決められたものと承知をしておりますけれども、ただ、これから取りまとめ、最終的にこの総理がおっしゃった国民に分かりやすい形で取りまとめる、整理をするという作業がありますから、そういった中において、今委員の御指摘踏まえて、どういった形で取りまとめをしていくのか、この点も含めて有識者の皆様方にはよく御議論いただければというふうに思います。

#257
○片山大介君 今長官が言われた静かにというのは、静かにというのは、余り国民の議論を求めないということとは違うと思うんですよね。やっぱりそれは国民の理解を求めながらやっていくことが大切で、それをどうやって激しい二分にしないようにするかとかというところが静かにという意味だと思いますので、そこは是非やってほしいんですが。
 それで、これいつ頃までにまとめる予定なのかもちょっと聞いておきたいんですが、これ附帯決議にはこれ速やかにと書いてあるんですよね。それで、その十分な議論とこの速やかにというのは両立するのはなかなか難しいところがあるんですが、そこをどう考えているか。これ、一部には、今国会内ではないかとか、あとは年内ではないかとか、これはいろいろ言われています。これ、政府の公式なあれではないですけれども、政府としては、ある程度時期も区切ってこれはやっぱり速やかに答えなきゃいけないと思いますが、そこはどうお考えですか。

#258
○国務大臣(加藤勝信君) 附帯決議では、法施行、速やかに全体として整合性が取れるような検討を行い、その結果を速やかに国会に報告すると決議でされているところであります。ただ他方で、この議論については落ち着いた議論をしっかり行っていただきたいということで、スケジュールというものを具体的にお示しをしているわけではございません。そうした進め方を含めて、会議のメンバーの皆さんに附帯決議も前提によくお考えいただきたいというふうに考えております。

#259
○片山大介君 そうすると、一応年内とか何か、そこら辺のことは何か一応、一応目安は出さないと。速やかにというふうに言われています、そこはどうですか。

#260
○国務大臣(加藤勝信君) まず、当面ヒアリングを通じて皇室制度や歴史の専門家などのお考えをお聞きしていただくことにしておりますから、まずこうしたヒアリングをしていただいた上で、それをどうまとめていくのか、またどのくらい、それ以外に何か必要なのか、こういった議論をしていただくということですので、今の段階でここで、ここまでだということ、これを明示するのは、政府側からとしてはそうしたことは申し上げてはおりません。

#261
○片山大介君 それで、一番分からないのが、その有識者会議でどこまで求めるのかよく分からないんです。これ、一定の考え方とか方向性まで求めるのか、それとも論点整理にとどめるつもりなのか。だから、そこが分からないから、これ、だから、それが分からないと、会議のメンバーもどこまで何を求められるかも分からないし、我々もどこまでその会議レベルでやっていただけるのかが分からない。そこはちょっときちんとお話をいただきたいと思いますが。

#262
○国務大臣(加藤勝信君) これは、まさに先ほど総理から申し上げた、様々な考え方を分かりやすい形でまさに整理をしていただくと、ヒアリングをさせていただいたり、またいろんなこれまでの御議論もいろんな場においてなされているんだろうと思いますから、そうしたことを踏まえて、それをこう、どう申し上げますか、これから議論していただくに当たって分かりやすく整理をしていただく、こういうことだというふうに理解しております。

#263
○片山大介君 だから、そうすると、やっぱりその結論までは出さないということでよろしいんでしょうかね。

#264
○国務大臣(加藤勝信君) 政府としては、まさにそうした御議論を踏まえ、政府は政府としてそれを踏まえた上で更に検討していく必要があると思いますし、あの附帯決議には国会における対応も書かれているところでありますから、そこはよく連携を取っていく必要があるというふうに認識をしております。

#265
○片山大介君 その有識者会議でその論点整理にとどまるのはそれはいいと思いますが、だけど、やっぱりその先で、今長官が言われたように、政治がきちんと先を動かしていかなければいけないと思います。
 この議論はなかなかやっぱり進んできませんでした。私は昔、記者時代に皇室担当していましたけど、やっぱり政治の熱量というのは余り感じなかったんですよ、皇室取材しながら。だけど、今回はこれはやっぱり国会に求められていますから、だからそこはやっていただきたいし、安倍内閣でも結果としてやっぱりこの二年進まなかったわけですから、これはやっぱりやっていただきたいし、そして、これはやっぱり与野党が合意できる結論を導き出す、こうじゃないといけないわけで、そこはすごく難しい作業になりますけれども、総理にその覚悟はどこまでおありなのか、お伺いしたいと思います。

#266
○内閣総理大臣(菅義偉君) まず、これ附帯決議に示された課題というのを政府としては極めて重要に受け止めなきゃならないと思うんです。
 政府から報告を受けた場合は、国会は、安定的な皇位継承を確保するための方策について、立法府の総意が取りまとめられるよう検討を行う、このようにされています。
 政府としては、まさにそういう観点に立って取りまとめていきたい、こういうふうに思います。

#267
○片山大介君 是非頑張っていただきたい、そのように思います。
 それでは、次の質問に行きます。次は、ちょっとコロナの関係で、雇用調整助成金、田村大臣中心に聞きたいんですが。
 これまで特例措置が求められていたので、やっぱり雇用状況の悪化を防いだというか、失業者が、あっ、休業者が失業しないでいられたと思います。それで、最新のデータを調べたら、休業者二百四十万人だというんですよね。この人たちが失業しないでいることを防ぐことができたという点はあったと思うんですが、それで、その特例措置なんですが、少なくとも六月末までは縮減しながら続けていく予定だというふうに言っています。
 それで、これまで何度も大臣、質問を受けられていて、いつまでもということではないとおっしゃっていて、私もそのようには思うんですが、ただ、この六月の末となると、三か月後ぐらいですよね。それで、今の感染状況が下げ止まりだし、それから、三か月先は分からないとはいっても、また次の波のおそれもあると考えると、なかなかその先やめられないのではないかというふうに思うんですが、まずそこのお考えはどのように説明してもらえますか。

#268
○国務大臣(田村憲久君) 多分、委員言われた二百四十万人強というのは、これ一月の数字だと思うんですが、これ、実は役員等入っております、除くと百八十三万人ということであります。
 その上で、六月までも、実は四月、今の現状の制度は四月までであります。で、五月、六月は、急激な雇用の悪化、これが見られない限りは、本則、雇調金の、雇用調整助成金の本則に向かって段階的にこれは元へ戻していくということをお話をさせていただいておりますが、その中で、そうは言いながらコロナはまだ完全に消えておりませんので、感染が拡大しているような地域若しくは企業において、前年若しくは前々年の三か月平均で、生産指数が三割ですかね、平均で、これが下がっている、まあ売上高と言った方がいいのかも分かりません、三割下がっているところに関しては、これは今と同じような対応をさせていただこうというようなことを決めさせていただいたということであります。
 その後に関してはどうかという話なんですが、これもまさに状況を見ながら、先ほど申し上げました、急激な雇用の悪化というのはどういうものだというのは具体的にはなかなかお示ししづらいんですけれども、それはやはり今までも延長してきた経緯があります。そういう意味で、そういうようないろんな状況を勘案した上でこれは延長が必要だということになれば、そのときには延長することもあり得ると思いますが、今のところはまだそういう状況だというふうに思っておりませんので、四月、あっ、五月、六月から本則に向かって段階的に緩めていくといいますか、本則に戻していくと、こういうような状況であります。

#269
○片山大介君 だけど、やっぱり三か月後にその収束、完全な収束ってまあまず無理だと思うんですよね。それで、そこでその特例措置をやめて戻すとなると、やっぱり今のその休業者が私は失業者の方にぶれるんじゃないかというふうに思うんですけれども、ちょっとそこら辺はどういうふうに分析をされているのか。

#270
○国務大臣(田村憲久君) 雇用調整助成金ずっとやり続けますと、実際問題、休業をされている方が多いものでありましたから、モチベーションの問題も実は言われておりまして、ずっと仕事してないとなると職業意欲でありますとかいろんなものが落ちてくるということもあって、それで在籍出向みたいな形で、これ、要するに産業雇用の安定の助成金という形で、在籍出向で出す側も受け入れる側も助成金を出しましょうというようなことを今新たな制度としてやっております。
 産業雇用安定センターでありますとか、地域に協議会をつくっていただいておりますので、そういうものを利用していただきながら、どうしても雇用を、解雇せざるを得ないといいますか、やめざるを得ないという場合に関しては、これに関しては、失業給付をコロナ特例で六十日延長したりでありますとか、職業訓練等々も今までにないデジタル分野なんかもあるものでありますから、こういう分野にも手を広げながら、ニーズのある職種に就いていただけるような訓練、こういうメニュー。それから、シフト等々で働いておられる方々はなかなかそこまでという方もおられますので、そういう方には個人的に、また伴走型で、いろんな、付けられた能力から就職までいろんな支援をするようなそういう対応等々も考えておりまして、なるべくこれは解雇していただきたくないわけでありますからいろんな努力はさせていただきたいと思いますけれども、まさかの場合も含めてそういうような対応も今進めているところであります。

#271
○片山大介君 それで、もう一つ言われているのが、仮に収束に向かっていったとしても、企業が今その固定資産をどんどん売却している、事業再開に必要な固定資産売却しているという話もあるんですね。実際にそれは法人企業統計見ると、中小企業、零細企業とも固定資産減少しているんですよね。
 そうなると、仮に収束をしたとしても、その設備だとか店舗とかをもう処分しているので固定資産を元の水準に戻すことがやっぱりなかなかできなくなると、結局、雇用維持に対して何か支障が出てくるんじゃないかと。ここら辺はどういう、何か分析はされていらっしゃいますか。

#272
○国務大臣(田村憲久君) なかなか難しい問題だと思うんですけれども、フローでの資金という意味からしますと、それに関してはいろんな無担保無利子の貸付けでありますとかいろんなことを今やっておる最中でありますから、そういうものをお借りをいただきながら事業運営をしていかれるんだというふうに思います。
 ただ、もう本当に需要が全くなくなってしまったような産業に関しては、これはもう産業の転換をされる以外はないんだろうな、これは私の範疇じゃないんですけれども。そのときにどうしても解雇をせざるを得ないというような形になった場合には、これは休業保険では、これ休業保険の場合は事業主特例の場合は特別の対応になりますので、そういうような形も含めながら、自己都合じゃないということでありますので、休業保険等々をしっかり受けていただくなりですね、一方で、今、先ほど言ったようないろんな職業訓練も含めた対応等々で次の職に移っていただく等々、いろんな対応にならざるを得ないのではないかと思いますけれども、なるべくそうならないように、雇用調整助成金やいろんなものを使っていただいて事業運営をしていただければというふうに思っております。

#273
○片山大介君 いや、産業としても、事業としても、やりたくても、だから固定資産を売却しちゃっている、キャッシュフローのためにとか資金繰りのために。それで、資産を売っているがためになかなか調達して戻せないとかという話になってくる、そういうケースでの私はことなんですけれども。
 だから、それは、労働市場の転換はもちろんそれはそれで私も必要だと思いますけれども、そうじゃなくて、固定資産売却のために休業の人を塩漬けにして戻せない人たちがいると、ここの対応をどうしていったらいいのかというのはちょっと考えた方がいいかなと思ったんですが、そこら辺は、厚労大臣ですか、どちらですかね、どちらでも。

#274
○国務大臣(西村康稔君) このコロナを機にいろんな動きがありまして、御指摘のように不要な固定資産を売却する動きもありますし、一方で、デジタル化であるとかグリーンであるとか、新たなものに向かって新たな社会を築いて、経済社会を、構造をつくっていくという中で大企業も中小企業も投資の意欲は高いところもあります。
 そういう意味で、私どもとしては、失業なき労働移動を目指して、当然産業構造は変わってきますので、そうした中で雇用調整助成金も活用しながら、また、今厚労大臣からありましたように、出向元、出向先に支援するような新たな助成金もあります。こういったものを活用しながら雇用をしっかり維持し、また、そして職業訓練をやりながら新たな産業構造にしっかりと雇用が対応、労働者が対応できるような、そういった施策を実行していきたいと考えているところです。

#275
○片山大介君 まだコロナ禍が続いているのでその止血的な金融支援というのは確かに大切だとは思うんですけど、だから、企業の本業の方の支援する取組の方も何とか考えてほしいと思うんですが、ちょっとそこについて最後にどなたか。大臣、麻生さん、どなたですか。

#276
○国務大臣(西村康稔君) 先ほど厚労大臣もありましたけれども、無利子無担保の融資もこれかなり活用されておられる、活用していますし、引き続き資金ニーズにはしっかり応えていくということで金融庁あるいは経産省からもそうしたことに要請も金融機関に行っているところでありますので、本業を維持する部分、それから新たな部分にチャレンジする部分、これは事業再構築の補助金などを活用して、新たな産業構造、これはやがては転換していきますので、そこを失業なき労働移動となるように取り組んでいければと考えております。

#277
○片山大介君 最後残り一分で、私、このペットボトルについてちょっと話をしたいんですけど、これ、予算委員会ではコロナ対策の一環でペットボトル使うようになりました。ですけれども、そのペットボトルというのは、リサイクルの優等生ではあるんですけれども、ただ総量が多いからプラスチックごみとしても大量にもう出ているんですね。予算委員会ってこれテレビで花形で映るんですけれども、やっぱりペットボトルをこう使っているのがいいのかという指摘が実は来るんですよね。
 それで、今、政府は、プラスチック戦略、プラスチック資源循環戦略で3Rというのを掲げていると思うんですが、この一つに排出抑制のリデュースがあるんですが、そこを小泉大臣にちょっとお話ししていただきたいんですが。

#278
○国務大臣(小泉進次郎君) 国会のことは国会でお決めいただくことだという上で、政府の方の説明をしたいと思います。
 今、片山先生が御指摘いただいたプラスチック資源循環戦略の中では、回避可能なプラスチックの使用を合理化し、過剰に使われる資源を徹底的に削減をしていくと、こういうふうにしています。
 環境省は会議でのペットボトルは廃止をしています。そして、来月四月からは、環境省所管の国立公園ビジターセンターなどでも環境配慮型ではないペットボトルは廃止をすることになります。
 様々、今、例えばプラスチック新法に係るスプーンの有料化の話なども話題になっておりますが、必ずしも有料化だけが選択肢ではなくて、最近セブンイレブンさんともお話ししましたが、コンビニで、例えば、今後、使い捨てのスプーンを辞退をされた方はポイントが付くとか、こういった動きも広がってくると思います。
 いずれにしても、カーボンニュートラル、この実現のためには、我々のライフスタイルを、大量生産、大量消費、大量廃棄、これをやめなければいけないと思いますし、私たち日本人が年間で一人当たり出しているプラスチックは約三十キロ、これは世界で二位です。余りにも、身の回り、使わなくてもいいプラスチックが多くあるんじゃないでしょうか。多くの方の理解を得て、社会を変えられるように頑張っていきたいと思います。

#279
○片山大介君 そうですね。
 それで、政府はそのプラスチック法案をもう閣議決定したばかりですよね、今月ね。ですから、それと対峙するというか、我々国会の方もやっぱりこういうことを考えていってもいいのかなと思いまして、私の所属する環境委員会では、理事で話し合って、紙パックの水を導入する方向で検討しているんです。
 ですから、できましたらこの予算委員会でも紙パック水を使えるような形で御検討いただければというのを最後に委員長にお願いして、終わりたいと思います。
 ありがとうございました。

#280
○委員長(山本順三君) 以上で片山大介君の質疑は終了いたしました。(拍手)
    ─────────────

#281
○委員長(山本順三君) 次に、矢田わか子さんの質疑を行います。矢田わか子さん。

#282
○矢田わか子君 国民民主党の矢田わか子です。
 今回、総括質疑ということですので、本予算に入る前にということで、今回のコロナウイルス感染症の関係で、政府は、資料一にお示しをしたとおり、大規模な補正予算を組んだということであります。三回にわたってこの補正予算を組み、トータルは七十六・五兆にも及びます。この中には予備費の十一・五兆も含まれているということでございます。
 私は、やはりこれが本当にコロナウイルス感染をしっかりと封じ込めをして、国民生活を安定させることにどこまで寄与したのかという検証をやはりしておくべきではないかというふうに思っています。予期せぬこのパンデミックの中で次々と予算編成、難しい中で組まれたことですので、過剰な予算を組み過ぎ、執行率が低くなっているものや、また逆に全く足らなくて次々と足していったようなものもあるかと思います。
 すぐには無理でも、総理、是非EBPMです。証拠に基づいて合理的、論理的に政策を評価し立案するというスタンスを貫くべきだと考えますが、いかがでしょうか。

#283
○内閣総理大臣(菅義偉君) まず、新型コロナという未知の感染症への対応の中でも、年明け以降、この感染拡大に当たっては、これまで一年間の経験を生かして、飲食に絞ったピンポイントの対策を行い、効果を上げることができたと思っています。過去の対策の効果や足下の状況、ここを可能な限り踏まえた上で政策は実行していきたい、こういうふうに思います。
 今後とも、これまでの政策の効果の反映や、政策目的の明確化など、証拠に基づく行政、いわゆるEBPMの観点も考慮して効果的、効率的な予算となるよう取り組んでいきたい、このように思います。

#284
○矢田わか子君 特に予備費ですね、これ、かつてない規模で十一・五兆、現在十一兆までお使いになられて、あと五千億残っているということなんですが、この予備費は過去九回、計九回にわたって予算委員会の理事会でこう使いますという報告を受けておりますが、なかなかこれ、検証する場もないわけです。最後に出されたのが今週です。今週、二兆を超える予備費の提案を受けました。
 是非、これにつきましては、もう今日で締めくくり総括で、これで一旦予算委員会閉じると思いますが、しっかり検証する場を持つということで、予算委員会、この予備費の検証、それからトータルの補正予算の検証を含めてやるべきだと思いますが、いかがでしょうか。
 委員長、お取り計らいをお願いします。

#285
○委員長(山本順三君) これは理事会で協議をいたしたいと思いますので、いろいろと御意見を頂戴したいと思います。

#286
○矢田わか子君 一方で、首都圏でのその感染、また、この緊急事態宣言後も拡大しております。東京では六日連続で前の週を上回る感染者が出ている。リバウンド対策について、いかがお考えでしょうか。

#287
○国務大臣(西村康稔君) 御指摘のように、首都圏でも増加傾向が続いてきています。若干、微増というところだと思います、首都圏の場合はですね、東京で先週比で一・〇八でありますので。むしろ地方で、宮城であったりあるいは山形、愛媛、沖縄、こういったところで感染が急速に広がっているところもありますので、これ、非常に高い警戒感を持って、それぞれの知事と連携して対応に取り組んでいるところであります。
 特に、この季節、非常に飲食の機会も多い、行事も多い季節でありますので、引き続き国民の皆様には感染防止策を徹底していただくことをお願いしたいと思いますし、特に飲食の場面がマスクを外すということで、飲食店の皆さんにも、引き続き二十一時までの時短をお願いしている県もある中で、その呼びかけと同時に、アクリル板であるとか換気であるとか、会話のときのマスクを奨励していただくとか、そういったことの見回りなども徹底をして今行っているところであります。
 あわせて、高齢者施設の従事者の検査、これを三月中にまずは一通りやるということ、それからモニタリング検査も始めますし、また東京では深掘りの、どこに感染源があるのかということを見付けるための積極的疫学調査も行います。
 こうしたものも活用しながら、そして感染状況あるいは病床の状況、こういったものをしっかりとそれぞれの県、知事と分析、共有しながら、必要があればまん延防止等重点措置も機動的に活用して、何とか感染を抑えていきたいと、抑えることを第一に考えていきたいというふうに考えております。

#288
○矢田わか子君 飲食店には引き続き要請を掛けるというふうなお話もありました。営業の自由を侵害するんじゃないかということで、今、グローバルダイニングさんが訴訟を起こされているというふうなこともあります。このことはやっぱり感染拡大防止対策に対する一定の問題提起ではないかと思っておりますが、現時点での御見解をお願いします。

#289
○国務大臣(西村康稔君) まず、これまでの去年の春の経験、夏の経験、こういったものから、八時までの営業時間短縮がやはり感染者を抑えていくことに効果があるという私どもデータ分析に基づいて、今回この要請を行わせていただきました。そして、多くの皆さんに、事業者の皆さんにも、そして国民の皆さんにも御協力をいただいて感染者の数を抑えることができたわけであります。
 その上で、今回、東京都が行いました特措法に基づく命令につきまして訴訟が提起されたということは承知しておりますが、ちょっと中身まだ詳細見ておりませんし、個別事案についてはコメントは差し控えたいと思います。
 東京都とは緊密に連絡を取り、ふだんから取り合っておりますし、今回の命令に際しても、文書によってその要請の趣旨を丁寧に説明するなどしっかりとした丁寧な対応を行った上で、要請に応じていただけなかったため、施行通知、私どもでお示ししている適切な手続に沿って行われたというふうに承知をしております。
 今回の法改正につきましては、憲法十二条の規定も、国民は自由、権利の濫用はしてはならない、常に公共の福祉のためにこれを利用する責任を負うという、こういった規定も念頭に置きながら、憲法上の論点に関する最高裁の判例、これも私どもしっかりと吟味し、そして整理をして、法制局審査を経て法案を提出させていただいて、そしてその上で国会で議論をいただき成立をしたものでございます。
 いずれにしましても、重要なことは皆さんに御協力いただいて感染拡大を防止するということでありますので、引き続き各県知事と緊密に連携を取りながら対応していきたいと考えております。

#290
○矢田わか子君 時短要請に従った協力金というのは飲食店に限られます。これが一律であるがために国民の間に分断と不公平を生む結果になってはいないかということを懸念いたします。
 協力金については、もう何度もお願いしておりますとおり、やっぱり事業規模に応じた対応をすべきだというふうに思いますが、検討は進んでいますでしょうか。

#291
○国務大臣(西村康稔君) お答え申し上げます。
 協力金につきましては、自治体の判断で事業規模に応じて協力金を、額を変えられる仕組みを導入を、柔軟な仕組みを導入をしたところであります。
 具体的には、二十一時までの時短で平均額四万円としておりますけれども、その総額の範囲で、規模の大きいところは六万円とか七万円、あるいは小さいところは二万円とする、こういったことも可能としておりますけれども、それぞれの都道府県とかなり私ども議論を重ねているんですが、迅速な支給あるいは事務手続の簡素化、こういった観点から今のところ一律の支給となっております。
 ただ、他方で、仙台市や大阪市で、仙台市はこの影響、売上げの減少額の度合いに応じて九段階に分けて上乗せの支援を行っています。これ、月額換算で、最も影響の大きいところは百二十万円の支援をするということでありますので、国の月額換算の百二十万円と合わせて、二十一時までの時短で最大二百四十万円ということの支援でありますし、大阪市は三段階、家賃の額で三段階に分けて対応、上乗せの対応をされています。
 こうしたことを私ども踏まえつつ、それぞれの自治体にはこの営業の度合いに応じた対応を促しながら、また、私どもとしても、さらに、今売上げの減少額で仙台市は対応していますし、家賃で大阪市は対応していますけれども、様々なそうしたものも含めて、あるいは海外の事例なども含めて検討を急いでいるところであります。
 いずれにしても、附帯決議でも指摘をされておりますので、真摯に受け止めて、検討を急ぎたいと考えております。

#292
○矢田わか子君 各自治体でというのが多分お答えだと思うんです。
 ただ、やはり県境にあるお店もありますし、これが分断を生んでいることは事実でありますので、是非、私ども国民民主党は、今ドイツで既に実施されている支援策をモデルに規模別給付金の支払法案というものを検討させていただいております。野党の皆さんにもお声掛けをしていくという予定でありまして、家賃、光熱費、人件費という固定費に一定程度のその売上額の減少幅、四〇から九〇%を掛けて、乗じたものを皆さんに対して、これ飲食店だけじゃないです、全業種に対してしっかりと支援していくというふうな法案でございますので、是非また御検討をお願いしたいと思います。事業者を守るということは日本の経済を守っていくということでもありますので、是非前向きな御検討をお願い申し上げます。
 次の質問ですが、コロナの女性に与える影響ということで、政府、昨年九月末に、コロナ下の女性への影響と課題に関する研究会を設置されました。最終的な報告まとめる段階にありますが、いかがなっていますでしょうか。

#293
○国務大臣(丸川珠代君) ありがとうございます。
 御指摘の研究会では、先週開催された九回目の会合において報告書の骨子案についての議論が行われました。
 この骨子案では、初めに女性の視点からの対応の必要性ということを指摘した上で、当面の対応として重要なものとして、まずDV対策、性暴力の問題、あるいは経済、女性が置かれた経済的な状況などを挙げております。一方で、ポストコロナに向けた課題という項目には、柔軟な働き方や人材育成などを挙げさせていただいております。この二つの観点からそれぞれ重要な項目を整理して、今議論を更に詰めていただいているところであります。
 新型コロナが女性に大変大きな影響を与えているというこの共通の認識を踏まえまして、できればこの議論を通じてその構造的な背景にまで迫る内容になっていけばということを期待して更に議論をお願いしているところです。

#294
○矢田わか子君 報告を受けて、政府としては何に重点を置いてどんな政策目標を立てられようとしているか、お答えください。

#295
○国務大臣(丸川珠代君) まだ取りまとめに至っておりませんので、もう少し先生方に御自身の思いを乗せていただけるようにと思っておりますが、既に女性活躍推進交付金で十三・五兆、あっ、五億円、失礼しました、十三・五億円含めて予備費から様々対応していただいておりますので、これらを活用して、当面の対応として重要なものについては機動的に政策を進めていきたいと考えております。

#296
○矢田わか子君 女性を取り巻く問題って様々あると思いますが、その根底の一つにはやはり非正規雇用労働問題があると思います。働く女性の、女性は日本全国で三千万人いますが、そのほぼ半分以上は非正規労働者であります。安定した雇用、安定した収入が得られなければならない、そのための支援策が最優先されるべきではないかと思っています。これは男性のもちろん労働者にも共通する課題であります。
 政府は非正規雇用労働者に対する緊急対策関係閣僚会議を開催されております。具体的な対策を打ち出されたとお聞きしておりますが、御説明をお願いします。

#297
○国務大臣(田村憲久君) 関係閣僚会議ということで、これやはりなかなか大変な状況の中で緊急支援策を打たなきゃならないと、非正規雇用労働者の方々に焦点を絞ってというような形になりました。
 例えば、緊急小口、それから総合支援貸付け、こういうものも新規それから再貸付け共にこれ四月以降まで延長するでありますとか、それから、住居確保給付金、これに関しましても再支給、これ四月以降も延長ということ。さらに、低所得者の子育て世帯に関しまして、これ特別給付金という形でお子さんお一人当たり五万円という形で対応させていただこうと。さらに、一人親家庭に関しましては、これは償還免除付きの住宅のその支援資金という形で貸付けをさせていただく、一年間働いていただければ償還免除という形であります。
 さらに、小学校が、昨年、休校を政府の方からお願いさせていただきました。そういう状況で、お子さんの対応で休まなきゃいけなかった、休業されなきゃいけなかったというようなそういう御家庭あったわけでありますけれども、これに対して休業対応の助成金、これ企業が申請していただかなきゃならなかったんですが、これがなかなか企業、申請いただけないところがあるということで、これは、そういう場合には御本人の申請というものも今回対応させていただきました。
 あと、高等職業訓練給付金という形でございまして、これは、一人親家庭で、比較的今まで長い、例えば看護師でありますとかそういう資格物で、十万円生活費をいただいていただきながら学んでいただいて資格を取ってということであったんですが、最近デジタル等々もありますので、期間を短くして、そういうような今のニーズに合うような、そういうようなものも受けていただきながら就職につなげていただく、こういうこともパッケージの中に入れさせていただいております。

#298
○矢田わか子君 ありがとうございます。
 様々な給付金なんですけれども、まあしっかりと支援していただけるということで安心はしているものの、やっぱりそこからこぼれ落ちる人たちがいるのではないかという課題と、それから、何よりも失業した方々に対する次なるその職業能力の向上だとかスキルアップへの支援が私は最も大事なんじゃないかというふうに思っております。
 職業能力訓練の中で、一か月十万円というような話もありましたけれども、いろんな訓練あるんですが、大臣、ウエブデザインとかやっぱりそういった人気の高い講座は三倍、四倍の倍率になっていて受けれないというような声が上がっているのと、子供がいるのでやっぱり預け先がないと結局受けれないんですというふうな声もあります。
 それから、何より学んだことをしっかりと次なる仕事に生かせる場が欲しいんだということで、本当に就職につながっていくのかというところが大事だと思います。横浜市なんかでは、公共の場で採用枠拡大していただいて、そこを生かせるようなことの仕組みをつくっていただいておりますが、各自治体に対するそういった雇用の拡大についてはいかがお考えでしょうか。

#299
○国務大臣(田村憲久君) 自治体の方で雇用をつくっていただくという今お話でありますか。これ、まあ一応これ臨時特例交付金、ごめんなさい、地方創生臨時、臨時特例交付金ですか、これの方で地方でいろんな事業といいますか仕事をつくっていただいた場合に対応になると、これ私の担当じゃないんですけれども、こういうようなことを知事さんらにはお願いしているんですが。
 あわせて、今回、これも河野大臣が担当なのかも分かりませんが、ワクチンの関係でいろんな仕事が、接種体制出てまいります。こういうものをこのワクチンの費用を使っていただいて、国からの支援を、支援資金を使っていただいて雇用につなげていただく、まあ臨時の雇用でありますけれども、こういうこともできるというようなことは都道府県の方にはお願いをさせていただいておりますし、あと、入管、検疫等々の話でいろんな対応が出てまいりますので、そういうものに対してもいろんな雇用が生まれてくる。
 様々なものを使っていただきながら、まあ臨時的なものが多いわけでありますけれども、当面のつなぎという形で各自治体でいろんな工夫をいただければというふうに思っております。

#300
○矢田わか子君 総理、今回のコロナで、やはり日本の雇用というのは非正規が中心で、極めて脆弱であるということが露呈したのではないかと思っています。ここをしっかりと立て直して、非正規から正規化を広げて安定した雇用の下で働いていただき、そして収入を得る、それが少子化対策にも最終的にはつながるというふうにも思いますが、総理、いかがでしょうか。

#301
○内閣総理大臣(菅義偉君) 政府として、この新型コロナの影響が長引く中で、女性や非正規労働者の方々への雇用に深刻な影響が生じており、また、自殺の増加だとかあるいは孤独、孤立の問題、こうした問題に真っ正面から向き合っていく必要があるというふうに考えています。
 こうした問題意識の下に、三月五日、私から今月中にも取りまとめることを申し上げ、十六日に緊急支援策として決定しました。政府として、昨年来、国民の命と暮らしを守るための様々な対策を講じてきましたが、今回の対策は、これまででも必ずしも手が届いていない方々についてきめ細かく対応しているというふうに思っています。
 具体的な内容につきましては、先ほど厚生労働大臣が答弁しましたけれども、例えば、特に困難な状況にあると想定される低所得の子育て世帯に対して、子供一人当たり一律五万円を給付することにしています。また、一人親の方々の職業訓練に向けた支援として、高等職業訓練促進給付金の訓練受講期間の柔軟化やデジタル分野を含む対象資格の拡大等も盛り込んでいるところです。
 先ほど議員からお話がありましたけれども、まだまだ、この訓練を受けたいけれども、人数が絞られて少ないというところもあったということですけれども、そういうところは含めて、しっかり拡大してでもやれるような、そういう体制を取っていきたい、こういうように思います。

#302
○矢田わか子君 ありがとうございます。心強く思います。
 大きな網掛けていただいて取りあえず対策打っているんですけど、やっぱり網の目が大き過ぎてこぼれるんです。大分細かく、細やかに網の目整ってきたと思います。是非それをもう少し整えていただくべく御提案をしていきたいと思います。
 資料二を御覧ください。
 田村大臣、先ほどありましたとおり、新型コロナウイルスによる休職者に対する給付金、大企業宛てにも拡充していただきました。その枠を使って、私がずっと求めてきた一斉休校に伴う、小学校の休校に伴うこの休業給付金も、それを活用して個人申請できるよというふうにこれ網を整えていただいたと思います。それでも、大企業の方々、見ていただいたら一目瞭然のとおり、やっぱり七月から十二月はこぼれ落ちます。かつ、なぜ中小企業だと八〇パーなのに、大企業で働いていたら同じパートなのに六〇パーしか補償してもらわれへんのやという声が届いております。いかがでしょうか。

#303
○国務大臣(田村憲久君) 委員の言われるお気持ちも分からぬでもないんですけれども、まず、その六割八割問題なんですが、これ、雇用調整助成金で、特に飲食等々で働いておられて雇用調整助成金をもらっておられる方々、こういう方々、やはり八割もらっていない方が四割おられるんです。そうすると、やっぱりそれとの整合性があって、前に雇調金、本来、雇調金の特例の特例でつくっているのが今回なので、本来の方が六割しかもらっていないのに後の特例が八割というと、そことの公平性という問題が出てくるというか、どうしても我々もこれ乗り越えられないなということで、大変申し訳ないんですけど、六割ということに決めさせていただきました。
 それから、その間の話も、本来は、これも御承知のとおり、大企業は休業支援金の対象じゃなかったんですね。しかも、もう御承知のとおり、これ対象にしたのはシフトの方々だけなんです。それも、大企業では正規も非正規も基本的には休業補償金、雇調金、あっ、ごめんなさい、雇用調整助成金出していただいているんですが、シフトという働き方が、来月は何日働くか分からない、再来月は何日働くか分からないという中で、なかなか雇用調整助成金というような決まった形で出す、将来にわたって予想をするというものを大企業がなかなか使っていただけないというのがあって、そこだけフォーカスしてこれつくったんです。
 そのときに、やはり国が一番大変なときの、まあ今回の一月からの緊急事態宣言でしたから、ここだけと初めは言っていたんですが、それはやはり幾ら何でも気の毒ですから、その前の、つまり、その前から実は、北海道は札幌、大阪、東京、時短をやっていましたので、それは一連の第三波の流れだろうと、今回のその緊急事態のということでそこまでは対象と時期で広げようと。それと、やっぱり緊急事態だから、四月と六月も緊急事態あったから、ここまではやっぱり広げようという、もう考えられる限りの理屈を付けてここまで広げてきたというような、そういう経緯がございまして、いろいろあるんですけれども、言い訳のように聞こえるかも分かりませんが、そういう理屈だということは御理解いただければ有り難いというふうに思います。

#304
○矢田わか子君 この一年間もずっと知恵を出しながら一緒に制度構築してきたと思っていますので、もう一度私も、私たちもしっかり考えますので、論議の俎上にのせていただければと思います。
 それから、コロナ禍における妊産婦の対策について移っていきたいと思います。
 一年前、初めてこの予算委員会で妊産婦の対策を求めました。それ以降、様々な整備が進んだと思っております。ただ、今週、国内初、初めて母子感染が報告をされています。
 妊産婦、ワクチン接種はできないんですよね。いかがでしょうか。

#305
○国務大臣(田村憲久君) 基本的に、その妊産婦の治験というのが余りないものでありますから、妊産婦に対するワクチン接種は推奨はいたしておりません。

#306
○矢田わか子君 感染が怖くてやっぱり産み控えしている傾向が強まって、去年の五月以降、妊娠の届出数は激減しております。政府がやっぱり少子化対策、予算確かに少しずつ、資料三お配りしたとおり、微増ですけれども増えてはいっているんです。ただ、根本的な対策をやっぱり講じていかなければ加速度的に少子化はやっぱり止まらない、進むというふうに思っています。
 政府、第二次補正予算で妊産婦の総合対策、四つの事業というものを組んでおりますが、その執行状況を教えてください。

#307
○国務大臣(田村憲久君) 四つの事業。不安を抱える妊婦への分娩前のウイルス検査、これ執行率九四%であります。それから、オンラインによる保健指導等、これは執行率一六%。育児等支援サービス、執行率一六%。新型コロナウイルス感染症に感染した妊婦への寄り添い支援、これアウトリーチ型というやつだと思います、これ執行率一〇%ということで、高いものもありますが、なかなか進んでいないものもございます。

#308
○矢田わか子君 里帰り出産ができないケースや、感染が怖くてやっぱり受診も控えている妊婦さんが多い中で、私、特に母親学級と言われる保健指導ですね、オンラインによる保健指導、せっかく予算組んでいただいていて、そこの四つの事業で百六十三億も組んでいただいているんです。でも、進んでいない。
 なぜ進まないのか、どのように分析されていますか。

#309
○国務大臣(田村憲久君) 私もちょっと低いんで担当に確認したんですけれども、自治体で単独でいろんな事業もやっているので、そういう対応もあるんであろうというふうには思うという話でありましたが、いずれにいたしましても、予算組んでおりますので、これ再度事務連絡を出させていただいて、より多くこれを御利用いただくようにお願いしてまいりたいというふうに思います。

#310
○矢田わか子君 私も何度か担当者にお聞きするんですが、半年前の数字がずっと固定化していて、ようやく半年後に今の実態が出てきた。やっぱり毎月毎月、毎週とは言いませんが、ちゃんと確認していかないと進むわけないと思っているんですね。自治体に対してもう一度、事務連絡とおっしゃいましたが、強い要請を掛けていただけませんか。

#311
○国務大臣(田村憲久君) なかなか、地方自治の話もあるので、やりなさいとは言えないんですけれども、事務連絡という形でお願いをさせていただきたいというふうに思っております。

#312
○矢田わか子君 妊産婦の孤立化、これに対してどのような対策を打つのか。少子化担当大臣でもある坂本大臣、一言お願いします。

#313
○国務大臣(坂本哲志君) 矢田委員におかれましては、もう当初からこの妊産婦の方々への総合支援というものを訴えておられまして、しっかり受け止めてまいりたいと思っております。
 今、孤独・孤立担当室としては、やはり妊娠、出産、それからその後の育児も含めて、大変やっぱり不安感、孤独感を感じられているというふうに思います。
 厚労大臣の方から、相談業務、それから保健指導、そういったものがありましたけれども、しっかりお互いに連携をしながら、この妊産婦の支援というのを更に充実させてまいりたいというふうに思っております。

#314
○矢田わか子君 最後に一問、健康保険の財政についてお聞きしていきます。
 資料四を御覧ください。
 昨日、大阪の既製服の健保が解散ということで報じられています。コロナの影響は、失業等による従業員の減少、賃金水準の低下によって、サラリーマンの健康保険の健保組合財政を逼迫していると思います。
 健保組合を維持していくという方針はよろしいんでしょうか。

#315
○国務大臣(田村憲久君) 健保組合ですね、それぞれ独自に保険料をお決めいただいたり、また付加給付等々もやっていただいておりますし、何よりも保健事業をやっていただいて、いろんな形で健康づくりをやっていただいております。大変重要な役割を果たしていただいておると思いますので、これからもしっかり頑張っていただきたいというふうに思っております。

#316
○矢田わか子君 それでも、この十二年間の間に、千五百あった健保組合、百三十組合が解散しています。六十四万人の減少。健保が解散すれば協会けんぽに行きます。協会けんぽに行けば、当然国庫負担が増えるんです、一六・五%。何とかこれ食い止めるために上限設けていただけませんか、拠出金の上限です。

#317
○国務大臣(田村憲久君) 高齢者保険への拠出金が非常に重く、これ総報酬割に変えたものでありますから、そういう部分もあると思います。
 前期高齢者支援金だとかいろんなものはあるんですが、この拠出の割合の部分に対しては助成をするということで、全体でこれ八百二十億円組んで助成しております。で、拠出金の多いものだけじゃなくて、前期の納付金、これに着目して、前期納付金が多い場合には、これに対しての支援、それから割合が急に増えた場合、これに対しての支援もいたしております。
 あと、今言われたように、解散の蓋然性の高いところには、保健事業に直接これは支援をしておるんですけれども、あわせて、それ、コロナの対応ということもございますし、来年度予算という意味では、これを増やす中においてコロナに対しても支援をしていきたいというふうに考えておりまして、何とかこらえていただいて、各保険者の皆様方頑張って、我々も支援してまいりますので、これからも御活躍をいただきたいというふうに思っております。

#318
○矢田わか子君 拠出金の負担が五〇%以上のところの組合がもう二五%を超えておりますので、是非引き続きの御支援をお願い申し上げます。
 ちょっと平井大臣、済みませんでした。麻生大臣も。
 終わります。ありがとうございます。

#319
○委員長(山本順三君) 以上で矢田わか子さんの質疑は終了いたしました。(拍手)
    ─────────────

#320
○委員長(山本順三君) 次に、山添拓君の質疑を行います。山添拓君。

#321
○山添拓君 日本共産党の山添拓です。
 厚労大臣に伺います。
 新型コロナの変異株が各地で確認されております。感染力が強く、子供の感染拡大も指摘されています。市中感染に至っているという認識でしょうか。

#322
○国務大臣(田村憲久君) 水際対策やっているんですが、海外の渡航歴がない、若しくは海外の渡航歴のある方と接していないにもかかわらず、各地域で、変異株も幾つか種類ありますけれども、感染が出てきております。そこでクラスター等々も起こっております。
 そういう意味では、大々的に広がっているというところまではまだ行かないんでしょうけれども、各地域でそういうような状況が出てきておりますので、これは注視をしながら、見付けたものはなるべく多くスクリーニングをやって、見付けたものはそこで囲い込みをしていくということが重要であろうというふうに思っております。
 ただ一方で、専門家も、やがてはこれ優位性があるので変異株に置き換わっていくのではないかということをおっしゃっておられますから、今のところ、それをなるべく時間を取って、その間に対策をしっかり組んでいくということが非常に重要、これ病床の確保でありますとか、それからワクチンの接種でありますとか、そういうことが重要になってくるというふうに考えております。

#323
○山添拓君 まさに市中感染の状況だと思うんですが。
 国立感染研は、二月の段階ではリンクはある程度追えているとしていました。ところが、三月の分析になりますと、地域によっては国内での感染が持続していると評価を変えています。少なくとも今リンクを追えているとは言えない状況になっていると、こういうことですね。

#324
○国務大臣(田村憲久君) 要するに、スクリーニング、今上げてきているんですけれども、五から一〇%とお願いしているのを今度四〇%、まだ四〇%まで行っておりませんが、これを随時お願いして、大きな検査機関等々にお願いをしながらやっているんですが、要するに、そこで見付けたものに関しては、スクリーニングで見付けたものに関してはそれを疫学調査を積極的にやってしっかりとグリップしていこうということはやっておりますが、ただ、各地域で今までと違うものが出ておりますから、そういう意味では全てが全て追えているというわけではありません。

#325
○山添拓君 いつからそういう状態になったんですか。

#326
○国務大臣(田村憲久君) これは、一月に東京、埼玉といろいろなところから出てまいりましたけれども、もう出てくるたびにもうそれが新しいものでありますから、初めからそういう意味では出たときから新たなものが出てきているということで御理解をいただければ、それを、見付けたものはそこを囲い込んでいっているというふうに御理解をいただければ有り難いというふうに思います。

#327
○山添拓君 だから、もう初めから追えていなかったとおっしゃっているのと等しいんですが。
 総理に伺います。
 変異株が国内で初めて確認されたのは昨年十二月二十五日です。既に感染力の強さが指摘されておりました。結果として水際対策が失敗したということをどう認識しておられますか。

#328
○国務大臣(田村憲久君) これ、イギリスが初めて発表したのが昨年の十二月二十一日でしたっけね、頃だと思います。ですから、それまでは全く情報がない中で、イギリスはもう既に九月には広がり始めていたであろう、自国の中でとおっしゃっておられます。そういう意味からすると、一般の新型コロナウイルスが日本の中に海外から入ってくるということはあったわけでありまして、それの中において、その期間の間入ってきている可能性もあります。
 そういう意味で、その後は、急激に外国人の方々、基本的には海外からもう日本に入国はお断りして一部のビジネスの部分だけだったんですが、それも緊急事態宣言とともに我々お断りをするようにしておりますので、今は変異株の地域、長くなるから申し上げませんが、そういうところに関しては三回、向こうで、そして入ったとき、三日後というような形で対応しながら、今また新たな形で、要するにアプリを入れて位置を確認してということを今やっている最中でございますので、そういう形で対応させていただいておりますから、我々といたしましては、イギリスの発表後は早急に対応してきたというように考えております。

#329
○山添拓君 総理の認識も伺いたいと思うんです。
 変異株の市中感染を結果として許してしまったと、このことについてどう御認識ですか。

#330
○内閣総理大臣(菅義偉君) 先ほど厚生労働大臣が答弁したとおりです。私たちも水際においてはできるだけ適切に対応してきました。

#331
○山添拓君 それは不十分だったと思うんですね。
 変異株の検査を陽性者の四〇%程度に引き上げる、そのめどが立ったと今日答弁もありました。どうやって進めるんでしょうか。

#332
○国務大臣(田村憲久君) 今までは、基本的に、地方衛生研究所というところで検体が集まってきて、その分に関して変異株等々に対応すると、スクリーニングを掛けると。感染研といいますか、専門家の方々は、基本的に一〇、五%から一〇%でその地域の言うなれば感染の広がりというものはある程度分かるというお話であったんですが、なぜ四〇%まで上げたかというと、もうなるべく早く見付けて、それでそれを抱え込みたいと、抑え込みたいと、その部分で、ということでやっておるんですが、その四〇%に上げるに関しては、地衛研だけでは無理なものでありますから、大きな検査機関、こういうところにお願いして、検体、二回これ検査しなければいけない、検体の量がそれなりに要るんですね。ですから、そういうところに技術移転して、今取りあえずやり出しているところで、そこを見ると大体四割ぐらいまではまず行けるなと。
 ただ、四割でいいとは思っていませんので、さらに、医療機関なんか、ちっちゃい検査機関等々にお願いしていますので、そういうところにも技術移転できるのならばしっかりやって、そこにもちゃんと費用を出させていただいて、御協力をいただきたいと。
 ですから、四〇%まずは目指しておりますけど、それをまたクリアできたときには、まあ並行しながらと言った方がいいのかも分かりませんが、大きい検査会社だけじゃなくて、他の検査会社にもできる限りお願いをしていきたいと。ただし、これ、各自治体からになりますから、自治体にもそういうお願いを、そういう自治体の方からお願いしてくださいというようなこともお願いしていかなきゃならないというふうに思っております。

#333
○山添拓君 東京ではPCR検査の九三%が民間検査機関で行われています。変異株検査をどう広げるかが課題だと考えます。
 墨田区では、区内の民間検査会社と協力して、四月以降、高齢者施設でのモニタリング検査や、区が濃厚接触者に行う検査に併せて変異株のスクリーニングを実施すると伺っています。
 このように、中小の検査会社が独自に行う場合に国が何らかの費用の補助をする、そういう仕組みは検討されているんでしょうか。

#334
○国務大臣(田村憲久君) 今、国立感染症研究所等々が対応して民間に委託しているようなところに関しては、これは国立感染症研究所の方からお金が出ますが、そうじゃない、先ほど申し上げました、多分これから各自治体等々の中においていろんな委託をしておるというようなところが出てくると思います。そういうところに関しては、自治体を通してという話になるんだと思いますけれども、しっかりと同じように資金を出させていただいて、その下でスクリーニング検査をやっていただく。その前に、技術的な移転はしなきゃいけませんし、試薬をしっかりとお持ちをいただかなきゃいけないんですが、そういうことは我々としては検討をしております。

#335
○山添拓君 今指摘もあったように、試薬と、そして人件費の負担が特に大きいと聞きます。いつまで続ける検査か分からないと、また、財政支援がはっきりせずということであればなかなか踏み出せないと、こういう声もあります。
 感染を追えていない以上は、中小の検査会社でも広く実施することができるようにやっぱり支援すべきだと思います。もう一度その点について御答弁ください。

#336
○国務大臣(田村憲久君) 各都道府県で追えていない場合もあるんですね。各いろんな医療機関が、それこそ行政検査もあれば民間の自費検査の部分もありますので、追えていない部分もあるから全てというのはなかなか難しいというのは御理解いただきたいと思うんですが、でき得る限り各自治体で把握できるところに関しては、十分な資金、それから技術移転等々をさせていただきながら、我々としても、今なるべく多くのスクリーニングをさせていただいて、見付けた上でもうそこを囲い込んで、なるべくその広がるのを抑えていきたい、こういうような思いがございますので、それは我々の方からしっかりと各都道府県の方にお願いをさせていただいて、そういう支援をしますからということで体制を整えていただきたいというふうに考えております。

#337
○山添拓君 水際対策が不十分な下で東京オリンピックを行ってよいのかという懸念があります。
 総理は、一月二十一日の衆院本会議で、ワクチンを前提としなくても安全、安心な大会を開催できるよう準備すると述べました。これはどこで決めたものですか。

#338
○国務大臣(丸川珠代君) 各国でワクチンの接種状況が異なりますので、きちんと選手の皆さんに打てる国もあればそうでない国もあります。ですので、ワクチンの接種を前提としない安心、安全な大会を行えるような水際対策というものを考えております。(発言する者あり)それはもう関係者で合意をしていることでございます。

#339
○山添拓君 丸川大臣、関係者ってどなたですか。

#340
○国務大臣(丸川珠代君) 中間取りまとめを行いました対策調整会議でございます。

#341
○山添拓君 調整会議では、ワクチンを前提しなくても安全、安心などとは述べていません。
 丸川大臣、オリンピックやパラリンピックの延期や中止について検討している部署はあるんですか。

#342
○国務大臣(丸川珠代君) オリンピックについては五者協議で議論をしておりますけれども、最終的に判断をされるのはIOC、また組織委員会、IPC、東京都ということになります。

#343
○山添拓君 政府の中にはないということだと思うんですが、では、三月三日と二十日、今お話あった五者協議、その内容について御説明ください。

#344
○国務大臣(丸川珠代君) 今月三日に開催されました五者協議においては、まず、改めて安全、安心な大会運営を最優先として、引き続き今年の夏の東京大会の成功に向けて五者で緊密に連携していくことを確認した上で、海外からの観客の取扱いや観客の上限について議論を行いました。
 まず、海外からの観客の取扱いについては、国としては、水際規制の感染症対策を担い、国民の安全と安心を守るべき立場として、変異株の影響等が予測ができない中、今年の夏の入国の可否を見通すことが困難であり、慎重な判断であるということを私から申し上げました。
 こうしたことも踏まえて関係者間で協議を行った結果、二十日の協議において、東京大会においては海外からの観客の受入れを断念するということを合意したところです。
 観客の上限については、国内イベントの上限規制に準じることを基本として、国内外のスポーツイベントの状況等を見極めて検討を進め、四月中に基本的な方針を示すことを確認をしております。
 アスリート以外の大会関係者については、適切な感染症対策や多くの制約の下で厳しい生活を続けている国民の皆様の理解を得る観点から、国としては縮減が不可欠であるということを私から申し上げているところです。
 引き続き、変異株の影響、また国内外における感染状況等を踏まえて、主催者でありますIOC、IPC、東京都、組織委員会と緊密に連携をしながら準備を進めてまいります。

#345
○山添拓君 今いろいろお話しになったんですけれども、その五者会議、五者協議の議事録ってあるんでしょうか。

#346
○国務大臣(丸川珠代君) 協議の終了後に東京都、それから組織委員会、また国からそれぞれ会見を行いまして、議事の内容を公表させていただいております。
 議事録については、関係者においてそれぞれ適切に対応されていると理解をしております。

#347
○山添拓君 ということは、政府のものはあるんですね。

#348
○委員長(山本順三君) 丸川国務大臣。(発言する者あり)どうぞ、答弁してください。

#349
○国務大臣(丸川珠代君) はい。
 五者協議は、これ組織委員会において調整された会議でございまして、詳細は組織委員会に確認をしたいと思います。(発言する者あり)

#350
○委員長(山本順三君) 丸川国務大臣。

#351
○国務大臣(丸川珠代君) それぞれ会見を行っておりますが、議事においては、主催者の関係者の間で適切に対応されているということでございました。具体的には、組織委員会がこの会議を主催しておりますので、組織委員会において対応しているとのことです。

#352
○山添拓君 政府も当事者として出席しています。政府側の議事メモなどはあるはずです。
 委員長、提出を求めたいと思います。

#353
○委員長(山本順三君) 答弁できますか。
 後刻理事会で協議をいたします。

#354
○山添拓君 様々な検討経過が極めて不透明だから伺っているんですね。
 感染対策に当たって公にされておりますのは、資料もお配りしておりますが、昨年十二月二日、調整会議の中間整理が最後となっています。
 大臣、その際に今後の検討課題とされたのは何でしたか。

#355
○国務大臣(丸川珠代君) 資料にお示しいただいておりますけれども、まずアスリート等に係る検査の実施方針、また感染症対策センターと保健衛生拠点機能の具体化、陽性者の入院・宿泊療養体制の確保、陽性者発生時の競技運営の在り方、大会関係者や観客の取扱い、観客上限、外国人観客に係る具体的な措置、マラソン、競歩等、公道等で行われる競技における観客の感染症対策、聖火リレー、ライブサイトにおいて混雑、密集を避けるための対策、開閉会式におけるアスリート等の感染症対策、ワクチンが利用可能となった場合の対応でございます。

#356
○山添拓君 ほとんど決まっていなかったわけですが、これは国内の感染第三波あるいは変異株の前の段階でのものです。
 丸川大臣は、国内外で様々なスポーツ大会が開催されており、知見が積み重なっていると述べています。参照している国際大会のリストや、あるいはその知見の整理というものは政府の中でされているんでしょうか。

#357
○国務大臣(丸川珠代君) まず、先ほどの対応について、対応は決まっていないということでございますが、かなり検討を進めてきておりまして、アスリート等に係る検査の実施方針については、IOCの方から是非毎日やってもらいたいということで、今組織委員会において御議論いただいているほか、政府でもこれから検討を深めようとしているところでございます。
 それから、組織委員会の感染症対策センター、これは橋本会長の方から保健衛生拠点の機能等を併せて選手村の方で対応するということで、既に設置の方向で進めていただいております。
 また、陽性者の入院・宿泊療養体制の確保、また陽性発生時の競技運営の在り方については、現在、組織委員会で御議論いただいておりまして、検討が進んでおります。
 この観客の取扱いについては、今先ほど申し上げたとおりでございます。
 また、マラソン、競歩、公道等で行われる競技については、まさに今、聖火リレーが行われておりまして、ここでの知見をしっかりと反映していくということであります。
 いずれにしても、プレーブック、御存じでしょうか、関係者がそれぞれ、その関係者のジャンルによって対応すべきルールブックというのがございますけれども、これを四月に改訂をするということでございます。私どももこれに合わせてより詳細な検討を進めてまいるところでございます。(発言する者あり)あっ、済みません。
 で、質問された内容でございますけれども、国際大会、これは、これまでに行われている国際大会、全米オープン、全仏オープン、男子ハンドボールワールドカップ、女子水球五輪予選、全豪オープン等々ございますけれども、それぞれ知見がございますので、様々なスポーツ大会の状況、これらを踏まえて、バブルという考え方を基本的に置きながら、よりこれを強化する形で検討したいと考えております。

#358
○山添拓君 そうした知見を整理したものはないというのが政府の回答なんですね。
 東京都はバブル方式で大丈夫だと言っております。しかし、その成功例は、国内では体操の世界選手権ぐらいであります。選手は完全隔離で、PCR検査は毎日行い、移動制限、行動制限、かなり掛かりました。その参加国や選手の数について承知されていますか。

#359
○国務大臣(丸川珠代君) 恐縮です。
 体操の世界選手権は四か国であったというのは分かっております。済みません、全体の数はちょっと把握しておりませんで。例えば、先ほど申し上げました男子ハンドボール世界選手権、これ三十二か国で、アスリートのみで六百人だったと理解をしております。また、全豪オープン、こちらはアスリート四百人、関係者を合わせますと全部で千人ということは理解しております。

#360
○山添拓君 体操は三十人の参加だったんですね。オリパラとは全然規模が違います。
 懸念されているのが医療提供体制です。トータル一万人とされます。しかし、東京都は二〇一九年、コロナ前の計画でも医療関係者一万人としていたのではありませんか。

#361
○国務大臣(丸川珠代君) 立候補ファイルにあります内容については組織委員会ができる前の内容でございまして、これは都が、都として大会期間中に入院が必要なアスリートや大会関係者を受け入れる上で試算をされたものと理解をしております。
 現在は組織委員会において精査を行っているところでございますが、先ほど御指摘いただいたトータルで開催期間二か月を通じて一万人というのは、医師、歯科医師がおよそ三割、看護師の方がおよそ四割、理学療法士の方がおよそ一割程度、さらに検査技師等の検体採取者がおよそ一割弱ということを伺っておりまして、これらは、まず組織委員会の方で競技会場等周辺の大学病院等と調整を進めていただいている状況にございます。現在、都内およそ十か所、都外でおよそ二十か所程度の確保を念頭にしていると伺っております。
 地域の医療体制に支障を生じないようにすることが何よりも重要でありますので、政府としても、必要に応じて専門的知見に基づく助言を行うとともに、引き続き東京都、組織委員会とも調整を進めてまいりたいと思います。

#362
○山添拓君 熱中症などの対応でそもそも一万人と言っていたんですよ。いかなる精査を行ったんですか。

#363
○国務大臣(丸川珠代君) 東京都、組織委員会がまず精査をしていただくべきものと考えておりますけれども、私たちもその精査はしっかりと中身を拝見したいと思っております。

#364
○山添拓君 別な点を伺います。
 組織委員会は大会指定病院を指定します。これはどんな役割を担う病院ですか。

#365
○国務大臣(丸川珠代君) 組織委員会が競技会場等の周辺の大学病院と調整を進めると、先ほど触れた、あれが大会指定病院でございますが、これは、アスリート等に対し選手村の総合診療所やあるいは競技会場の医務室の機能を超える治療が必要な場合などはこの大会指定病院に搬送する仕組みとなっております。

#366
○山添拓君 けがをしたり救急の場合ということで、コロナ対策とは別なんですね。
 資料御覧ください。東京都の立候補ファイルでは、東京会場十病院、うち三つが都立病院です。
 しかし、例えば広尾病院は、今、コロナ専門で新規の外来を止めています。妊婦にも転院を求めています。七月には突然オリンピック病院になるんですか。

#367
○国務大臣(丸川珠代君) これ、セキュリティー上の理由から、個別の病院、そこに書いてあるのはあくまで立候補ファイルの時点でございまして、今、組織委員会がお決めになる話なんですね。それで、立候補ファイルは東京都が作るんですが、組織委員会が今決めるんです。で、構造上、これ組織委員会と東京都とIOC、IPCで御議論されるものでして、私どもはあくまでそれをサポートさせていただく立場であります。これ、東京都の下で組織委員会がやっているわけですけれども、組織委員会がこれはセキュリティー上の理由から明らかにしたくないということで、公表を行わないというふうに言っていらっしゃるので、私ども、大変恐縮ですが、立候補ファイルに書かれたものがそのままになっているかどうかということは承知をしておりません。

#368
○山添拓君 外国語による診療の提供が可能だとかも含めて結構要件は厳しいので、そんなにたくさん候補があるわけじゃないんです。
 コロナ対策でも先頭に立っている病院が並んでおります。厚労大臣、これでいいんでしょうか。

#369
○国務大臣(田村憲久君) コロナ対策はコロナ対策としてやっていただくことになろうと思いますし、オリンピックの対応はオリンピックの対応でということになろうと思います。
 いずれにしても、都がやっていただいているので、これ、申し訳ないんですけれども、都の下でお考えをいただくという話になろうと思います。

#370
○山添拓君 今、どなたもまともにお答えにならない。
 医療提供体制の逼迫を理由に緊急事態宣言が発せられておりました。変異株を含むリバウンドで感染拡大が懸念されています。総理、五輪は開催ありきではない検討が必要ではないでしょうか。

#371
○内閣総理大臣(菅義偉君) 安全、安心な大会とするために、新型コロナ対策を始め医療体制の確保というのは極めて重要だと思っています。その際に、大会の運営主体である大会組織委員会が開催都市である東京都などと協力しながら、医療従事者、大会指定病院の確保など必要な体制を整備することになり、国としては必要に応じて助言などをしっかり行っていきたいというふうに思っています。

#372
○山添拓君 あくまで開催ありきですよ。多くの点が決まらないまま、しかも検討状況はオープンにされない。ジェンダー感覚を著しく欠く責任者も続出しました。このまま突き進むのは余りにも無謀だということを指摘させていただきたいと思います。
 続いて、文科省でも浮上した接待疑惑について伺います。
 亀岡復興副大臣、文科副大臣だった二〇一九年十一月二十六日、豊栄学園の清水理事長、宮崎県副知事と会食した事実はありますか。

#373
○副大臣(亀岡偉民君) 日にちはちょっと定かではありませんが、今確認をしているところでありますので。しっかり今確認しているところであります。

#374
○山添拓君 日にちはともかく、その頃会食した事実はあるんですか。

#375
○副大臣(亀岡偉民君) 記憶では、会食したと思います。

#376
○山添拓君 副大臣は、しんぶん赤旗の取材に、割り勘とか言ったりして、私が半分は出して、いつも交代交代で昔からやっている仲ですからと答えています。このときは割り勘でしょうか。

#377
○副大臣(亀岡偉民君) 私どもいつも、必ず出席した分は最後に確認をして現金で私の方で支払いしています。このときも支払いました。

#378
○山添拓君 本日付けのしんぶん赤旗では、清水氏が、上野の料亭韻松亭、亀岡氏、宮崎県副知事との懇談、八万四千円を交際費等として経費申請し、学園が支出したことが記録に基づいて確認されています。支払ってもらったんじゃありませんか。

#379
○副大臣(亀岡偉民君) 私ども必ず現金で支払いしております。たまたまその日は私が知らないうちに払われてしまったということで、最後に確認をした上でちゃんと私の分はお支払いさせていただきました。(発言する者あり)

#380
○委員長(山本順三君) 手を挙手して質問をしてください。
 山添拓君。

#381
○山添拓君 幾ら払ったんですか。

#382
○副大臣(亀岡偉民君) 今ここで、金額はちょっと覚えておりませんので、定かなことは言えません。

#383
○山添拓君 確認していただきたいと思います。
 文科省に伺います。
 私立高校産業教育施設整備費補助金について御説明ください。

#384
○政府参考人(瀧本寛君) 済みません、お答え申し上げます。
 私立高等学校におきまして産業学科を設置しております高校に対しまして、産業教育振興法に基づきまして、国が職業教育を行う私立高校に対して施設の三分の一の補助を行うものでございます。

#385
○山添拓君 二〇一九年度の予算額、申請件数、執行状況を御説明ください。

#386
○政府参考人(瀧本寛君) お答え申し上げます。
 二〇一九年度の予算額につきましては、四千百二十一万一千円が予算額となっております。また、申請件数については一件でございます。
 以上です。

#387
○山添拓君 どこが申請したんですか。

#388
○政府参考人(瀧本寛君) お答え申し上げます。
 申請をされたのは学校法人豊栄学園ですが、この年につきましては公募を二度行いました。一度目、どこも手は挙がりませんでした。二度目も当初の締切りの時点では手が挙がっておりません。
 この補助金については、私立高校において産業教育をやっている学校というのは全体の中では非常に少ない中で、重要な補助金ではございますけれども、年によりまして一件であったり二件であったり、多い年でも五件と、この三年間でいうと四件しか手が挙がっておらない、そういう類いの補助金でございます。

#389
○山添拓君 豊栄学園への補助金は、いつ誰が申請し、いつ決定されたんでしょうか。交付額と併せて御説明ください。

#390
○政府参考人(瀧本寛君) 済みません。
 豊栄学園からの申請でございますけれども、豊栄学園から県を経由いたしまして申請が上がってきておりますが、十二月の、令和元年の十二月の二十七日に所轄庁であります宮崎県からございました。翌年の二月五日に補助金の交付の決定をさせていただいております。(発言する者あり)

#391
○委員長(山本順三君) 続いてどうぞ。

#392
○政府参考人(瀧本寛君) 済みません、答弁漏れでございましたので、申し訳ございません。
 交付決定額は二千四百二十一万三千円でございました。
 以上です。

#393
○山添拓君 ちょうど副大臣や副知事との会食の直後に申請されたということになります。
 副大臣は、会食の当時、この補助金の制度について御存じでしたか。

#394
○副大臣(亀岡偉民君) 私は全く知っておりません。そして、副大臣は私どもの旧知の仲でありまして、国交省から行って、たまに行くことがあったから、たまたま私の方でちょっとお誘いを掛けたということであります。

#395
○山添拓君 文科副大臣の当時ですけれども、制度については全く御存じなかったということですか。

#396
○副大臣(亀岡偉民君) どこがどういう申請をしているか、全く分かりませんでした。制度もそんな詳しくは知りませんでした。

#397
○山添拓君 詳しくは知らなかったけれども、知っていた部分もあったというお答えになろうかと思います。
 県が申請する補助金です。会食には学園と県が同席していました。ここで申請するよう指南したのではないかと疑われても仕方がないんじゃありませんか。

#398
○副大臣(亀岡偉民君) 学校側から呼び出しがあったわけではありませんので、私が旧知の仲だからお誘いしたわけであって、そういう話は全く出ませんでした。

#399
○山添拓君 それはにわかに信じ難いことなんですね。
 私立の高校には私学助成金が交付されます。二〇一八年四月には、この学校、教育課程特例校に指定されてもおりました。しかも補助金申請の直前です。大臣規範に抵触する供応接待であった、その可能性は否定できないんじゃありませんか。

#400
○副大臣(亀岡偉民君) 私ども旧知の仲でありまして、まさにいろいろ、運動部の強化から、いろいろ相談を受けておりましたので、そういうところには相談に応じましたけれども、一切そういうことに関しては話は出ませんでした。

#401
○山添拓君 旧知の仲であればどんな立場にあるときでも何の疑いも持たれない、そういうお考えだということなんですか。

#402
○副大臣(亀岡偉民君) 私どもしっかりとその辺も存じ上げておりますので、支払も現金で支払いましたし、一切問題のないという形でお会いさせていただきました。

#403
○山添拓君 支払を自分で負担したということをお話しになりました。その内容について、証拠に基づいてこの場で説明するように、委員会に対して報告するように復興大臣に求めたいと思います。いかがですか。

#404
○副大臣(亀岡偉民君) 現金で支払っておりますので、どこまで確認できるかはしっかりとさせていただきたいと思います。

#405
○山添拓君 学園側には記録があるようですので、それは是非確認をしていただきたいと思うんです。
 県を含めた贈収賄の可能性すら否定できない問題です。総理、これは解明が必要ではありませんか。

#406
○内閣総理大臣(菅義偉君) 文科大臣の下でそこは適切に対応するだろうと思います。

#407
○山添拓君 利益誘導の有無、また藤原次官の倫理規程違反の有無を含めて究明すべきだということを指摘させていただきたいと思います。
 最後に、河井克行元法務大臣の選挙買収問題について伺います。
 昨日、議員辞職願を提出されました。それまでの無罪主張を一転させて、買収罪という事実は争わないと述べるに至ったものです。
 自民党の二階幹事長は、党としても他山の石として対応するなどと述べました。総理も同じ認識ですか。

#408
○内閣総理大臣(菅義偉君) 法務大臣の経験者についての刑事裁判が行われていることは残念であり、また、国民の政治不信を招いたという批判があることは重く受け止めております。いずれにしろ、政治家はその責任を自覚し、国民に疑念を持たれないよう常に襟を正していかなければならないというふうに考えております。
 いずれにしろ、大変重く受け止めております。

#409
○山添拓君 他山の石ではなく自民党の山だと思うんですが。
 総理は昨年六月の記者会見で、党として対応すると述べております。自民党が提供した一億五千万円が使われたとの証言があります。買収原資について、党として明らかになさいますね。

#410
○内閣総理大臣(菅義偉君) この場で、せっかくのお尋ねでありますから、自民党総裁としてあえて申し上げれば、御指摘の資金の使途の詳細については、現在検察当局に押収されている関係書類が返還され次第、党の公認会計士が内規に照らして監査を行って、しっかりとチェックをすることになっております。

#411
○山添拓君 ちょっとよく分からないんですが、なぜ押収されたままになっているんですか、その記録は。

#412
○内閣総理大臣(菅義偉君) 裁判中だからだと思います。

#413
○山添拓君 関係書類というのは、押収した証拠も含めて、裁判で証拠提出されているなら、河井氏の側で写しを入手しているはずです。証拠になっていないのであれば、公判中であっても還付請求ができます。
 速やかに書類を確認するべきではありませんか。

#414
○内閣総理大臣(菅義偉君) 今裁判中でありますから、裁判の中のやり取りに関する事柄について、私は、答弁する、現在行政の長でもありますので、私から何か申し上げるべきことは控えるべきだというふうに思います。

#415
○山添拓君 党として対応するとおっしゃっているわけですから、公判中でも可能なんですよ、証拠を求めることは。その上で、その証拠を分析する、これ、今でも可能なんですよ。
 河井氏に対して求めると、それはお約束いただけないでしょうか。

#416
○内閣総理大臣(菅義偉君) この現在行っている裁判のことでありますから、そのことについて行政の長として何か申し上げることは、私は控えるべきだというふうに思います。そして、先ほど私は、せっかくの議員のお尋ねなので、自民党総裁としてその使途の詳細については先ほど答弁したように申し上げたところであります。
 いずれにしろ、党の公認会計士が内規に照らし監査を行い、しっかりチェックすることになっております。

#417
○山添拓君 自民党総裁として明らかにするべきだと申し上げているわけです。
 一億五千万円のうち一億二千万円は政党助成金ではないかと、資金提供した自民党にも重大な疑惑が生じております。四月の再選挙までに買収原資を明らかにするべきです。そうでなければ、公正な選挙への国民の信頼は回復できないということを申し上げて、私の質問を終わります。

#418
○委員長(山本順三君) 以上で山添拓君の質疑は終了いたしました。(拍手)
 これにて質疑通告者の発言は全て終了いたしました。
 以上をもちまして、令和三年度総予算三案に対する質疑は終局したものと認めます。
    ─────────────

#419
○委員長(山本順三君) それでは、これより討論に入ります。
 討論の通告がありますので、これを許します。なお、発言者は賛否を明らかにしてお述べ願います。石川大我君。

#420
○石川大我君 立憲民主・社民の石川大我です。
 私は、立憲民主・社民を代表して、ただいま議題となりました令和三年度一般会計予算、令和三年度特別会計予算、令和三年度政府関係機関予算につきまして、反対の立場から討論いたします。
 安倍前首相は、福島はアンダーコントロールと言って東京オリンピック・パラリンピックを招致いたしました。しかし、福島第一原発の汚染水は今も止まらず、政府と東電は海に放出したいと言っています。多くの避難された方々はいまだに故郷に帰れる状況ではありません。五輪責任者も次々引責辞任。果たしてこれが復興した日本の姿なのでしょうか。
 総務省をめぐる接待疑惑で失われたものは、総務省の信頼だけではありません。菅総理の看板政策である携帯電話料金値下げや菅総理の御子息が勤める会社へのチャンネル利権のために、国民共通の財産である通信市場の自由と公正が奪われたのではないでしょうか。日本の信頼も大きく傷つきました。
 同性婚の問題です。政府は、同性婚を求める人たちの切実な声に耳を傾けようとはしません。私たちは、二〇一九年に婚姻平等法案を既に提出しています。札幌地裁での違憲判決を受け、速やかに法の下の平等にかなう制度を整えるべきです。
 新型コロナウイルス感染症が猛威を振るう今日、最優先すべきは何よりもコロナ対策です。ところが、感染拡大から一年も経過しているのに、国は、満足な検査体制や医療体制を整えず、ワクチン接種も進まず、経済的に困っている人々を救おうともしません。
 財務省の説明資料、令和三年度予算案のポイントで新型コロナウイルス感染拡大防止のための予算として明示されているのは、新型コロナウイルス感染症対策予備費五兆円を除けば、感染症対策のための診療報酬の臨時的措置や医療機器の国内生産能力の増強、感染症危機管理体制、保健所体制の整備など僅かな項目でしかなく、それらの予算額全てを足しても、一般会計予算歳出の約百七兆円に占める割合はごく僅かです。
 一方で、コロナ対策とは関係の薄い従来型の歳出は、本予算案においても改められることはなく、野方図のまま膨張を続けています。とりわけ防衛関係予算については五兆三千四百二十二億円と、七年連続で過去最大を更新しました。断念したはずの陸上型イージス・アショアを護衛艦搭載に切り替えるなど、膨大な無駄と矛盾が生じています。
 公共事業についても、今回約六・一兆円が計上されています。令和二年度当初予算との増減はゼロ%と政府は説明しますが、既に令和二年度三次補正予算案において国土強靱化の名目で二兆円が計上されています。この公共事業の膨張は極めて問題です。
 以上のとおり、この令和三年度予算案は、新型コロナウイルス対策という今最も必要とされている予算が極めて手薄である一方、本来不要不急でカットすべき従来型の予算が膨張している、極めていびつで、一人一人の国民に寄り添っていないものです。このような予算案を私たちは決して容認することはできません。断固反対の意を申し述べ、私の討論といたします。
 ありがとうございました。(拍手)

#421
○委員長(山本順三君) 石川博崇君。

#422
○石川博崇君 公明党の石川博崇です。
 私は、自民、公明を代表し、ただいま議題となりました令和三年度予算三案に対し、賛成の立場で討論を行います。
 冒頭、コロナ禍でお亡くなりになられた方への御冥福をお祈り申し上げますとともに、闘病中の方にお見舞いを申し上げます。また、懸命に活動されている全てのエッセンシャルワーカーの方々への敬意を表し、感謝を申し上げる次第です。
 三月二十一日に緊急事態宣言は全面解除に至りました。今後は、引き続き感染の徹底的な抑え込みに全力を挙げるとともに、ウイルスへの不安が緩和された後の社会を見据えて、後世への端緒をつかむことが重要です。そのために求められるのは本予算の速やかな執行であると申し上げ、以下、賛成の理由を申し述べます。
 第一の理由は、感染防止、感染拡大防止に万全を期した予算となっている点です。
 本予算には、国立感染症研究所の体制強化に、今後の新興・再興感染症のパンデミック対応も含めて計二十三億円が措置されたほか、医療機関の経営を下支えするため、診療報酬上の特例措置にも計四百三十億円が充てられております。さらに、新型コロナウイルス感染症対策予備費にも五兆円を措置しており、足下の課題へ適切に対応するとともに想定外の事態へも備える本予算は速やかな成立が不可欠であります。
 第二の理由は、事業継続と雇用維持を後押しする予算となっている点です。
 本予算には、中小企業の事業承継等に資する補助金十六億円が新規に計上されたほか、雇用調整助成金の特例措置等にも六千二百億円が措置されております。また、在籍型出向を活用する助成金五百四十億円を創設したことも将来を見据えた雇用政策として高く評価でき、事業者と労働者の不安解消のため、本予算の早期成立が求められます。
 第三の理由は、デジタル社会、グリーン社会の実現を図る予算となっている点です。
 本予算では、新設するデジタル庁に三千億円規模の情報システム関係予算を一括計上し、行政のデジタル化を推進することとしているほか、デジタル教科書の普及に二十億が充てられるなど、教育分野のデジタル化も大いに進展することが期待されます。さらに、グリーン化に関しては、二〇五〇年カーボンニュートラル達成に向けた成果連動型の低利融資制度の創設が盛り込まれており、本予算の内容は将来の重要課題へ的確に対応するものと言えます。
 第四の理由は、自然災害の脅威から国民の命と生活を守る予算となっている点です。
 本予算には、流域治水の推進など国土強靱化関係経費として四兆四千億円が計上され、令和二年度第三次補正予算で措置された五か年加速化対策の初年度分経費二兆円と合わせ、ハード、ソフト両面での対策を着実に実施することとしております。また、東日本大震災からの復興に関しても六千二百億円を計上し、被災者に寄り添い続ける政府の姿勢が明確になっております。
 以上、本予算に賛成する主な理由を申し述べました。
 政府は、令和二年度第三次補正予算も合わせ、十五か月予算として、感染拡大防止に万全を期しつつ、中長期的な課題にも対応することとしており、本予算についても成立後は迅速かつ適切な執行を要請いたしまして、私の賛成討論を終わります。
 ありがとうございました。(拍手)

#423
○委員長(山本順三君) 片山大介君。

#424
○片山大介君 日本維新の会の片山大介です。
 私は、会派を代表して、令和三年度一般会計予算案、令和三年度特別会計予算案、令和三年度政府関係機関予算案に反対の立場から討論いたします。
 本予算三案において、感染症拡大防止を行いつつ、デジタル社会、グリーン社会、活力ある地方、そして少子化対策などについてのいわゆる全世代型社会保障制度に対する措置をとろうとしていることは理解します。しかし、政府の新型コロナ感染症への対応を振り返ると、不安を感じざるを得ません。
 憲法に保障されている職業選択の自由に基づいた営業の自由を制限する時短要請に対して支払われたのは、補償ではなく、協力金という名の、営業規模や従業員数などを一切考慮していない、一店舗当たり同じ金額という制度でした。その協力金は給付に時間が掛かっている状況で、我が国の行政のデジタル化の遅れを感じます。また、本予算案によって今回の新型コロナへの対応で明らかになった諸問題に本当に対処できるのか、疑問を抱かざるを得ません。
 ほかにも、この本予算三案について問題を感じている点を挙げます。
 まず、経済成長への道筋が見えないことです。
 コロナ後の経済復興で、本予算ではデジタル社会の実現を柱の一つに据えています。デジタル化を進めることは重要であることは言うまでもありません。しかし、ただデジタルに置き換えるだけでは駄目で、それだけで成長につながるかは疑問です。これまでの非デジタル社会にこびりついた既得権益を取り除く大きな規制改革を行い、新しい技術、新しい発想に基づいた新しい産業を、企業を参入し、各企業が切磋琢磨する社会にすることが経済成長のために必要です。大事なことは規制改革であり、予算案はその視点が足りません。
 そして、もう一つ。行政改革を進めないまま、国民に負担を押し付けていることです。
 令和二年度の国民負担率は四六・一%と、昭和四十五年以降、初めて四五%を超える見通しです。国民の負担が増えた一方、どれだけ行政改革が行われてきたのでしょうか。
 去年の通常国会において成立した国会議員の歳費、旅費及び手当等に関する法律の一部を改正する法律で、全国会議員は現在、歳費の二割の削減を行っています。歳費の二割削減は去年の五月から一年間だけであり、来月四月には終わります。
 維新は、五月以降も議員歳費の削減を継続すべきと考え、議員歳費削減法案を国会に提出しました。国会議員は五月以降も引き続き議員歳費の削減を継続すべきであると主張します。
 また、参議院では定数六増に伴う自主返納も行っていますが、公表しないため、返納していない議員もいます。国会議員自ら身を切ることから始まる一連の行政改革を行うことをこの場で改めて主張しておきたい、そう思います。
 地方行政の重要性は、この一年の感染症対策で改めて明らかになりました。維新は、地方自治体の長と連携し、地方の声を直接政府と国会に伝えていく、そして、提案型野党として引き続き活動していくことをお約束して、令和三年度予算三案に対する反対討論といたします。(拍手)

#425
○委員長(山本順三君) 礒崎哲史君。

#426
○礒崎哲史君 国民民主党・新緑風会の礒崎哲史です。
 会派を代表し、ただいま議題となりました令和三年度総予算三案に反対の立場から討論を行います。
 討論に先立ち、新型コロナウイルス感染症で亡くなられた方へ哀悼の意を表しますとともに、闘病中の方々へお見舞い申し上げます。また、最前線で御尽力いただいている医療従事者を始め、エッセンシャルワーカーの皆様、そして感染拡大防止のために御協力をいただいている全ての皆様に心から敬意を表し、感謝を申し上げます。
 さて、本予算案は、長引くコロナ禍によって社会が疲弊する中、国家が国民を支える姿勢を明確に示す予算案にするべきでしたが、その内容は不十分と言わざるを得ません。また、使い方をあらかじめ明らかにしない新型コロナ対策予備費を五兆円も組み込んでいる点は、財政規律の観点からも看過できません。さらに、コロナ禍を乗り切るために国民に信頼される政治が求められているにもかかわらず、現政権は、信頼を高めるどころか損ねることばかりが相次いでいます。
 本予算案の中身やこの間の菅政権のありようについては問題点を挙げれば切りがありませんが、時間も限られておりますので、具体的な提案を申し上げることで討論に代えたいと思います。
 我々の一つ目の提案は、疲弊する国民生活と日本経済を立て直すため、家計第一の観点から、所得税還付方式による全ての現役世代に対する十万円の一律給付と、住民税非課税世帯などの低所得者に対する二十万円の給付です。国民の窮状を考えれば、今ここで国債の発行をためらうべきではありません。
 二つ目の提案は、時短要請に応じた事業者に対する事業規模に応じた給付金です。緊急事態宣言下の一律六万円の協力金は余りに不公平との批判が強いことから、我々は、これに代わるものとして、金融機関の融資と連携し迅速に支給できる、新型コロナウイルス感染症まん延防止等協力給付金の支給等に関する法律案を作成し、三月五日、参議院に提出しました。緊急事態宣言の解除後も苦しんでいる経営者のために、是非本提案を活用いただきたいと存じます。
 三つ目の提案は、営業時間の変更等が発令されていない地域も含めて、業種を問わず、コロナ禍の影響を受けた全ての事業者を対象とする事業規模に応じた給付金です。こちらは売上高の減少の程度に応じて固定費の一部を支援する制度で、間もなく法案を提出いたします。
 四つ目の提案は、総合支援資金の貸付枠拡大です。既に総合支援資金の三か月延長は対応いただいておりますが、引き続き、貸付審査の簡素化、迅速化や返済免除要件の緩和など、更なる課題についても前向きな取組をお願いいたします。
 五つ目の提案は、緊急包括支援交付金などの医療機関に対する支援について、コロナ患者を受け入れる病院の減収補填に使えるようにするための運用改正です。多くの専門家や医療現場からは、この運用改正を行えばコロナ患者の受入れが進み、医療逼迫は解消できると指摘されており、政府は現場の声にしっかりと耳を傾けるべきです。
 六つ目の提案は、PCR検査に比べて安価で早く結果が出る抗原検査を拡充することです。PCR検査に比べて精度は落ちますが、自宅で誰でも検査を受けることができ、リバウンドによる第四波の危険性が指摘される中、感染を封じ込めるための有力な手段となる可能性があります。
 七つ目の提案は、的を絞った給付を迅速に行うためのマイナンバーと銀行口座のひも付けや、財源を生み出すための所得税累進制と金融所得課税の強化です。
 このほかにも、国民民主党は、家賃支援給付金の増額と要件緩和、雇用調整助成金特例措置の延長と対象重点化など、数多くの提案をしてきており、これらを盛り込んだ予算組替え動議を衆議院で提出しましたが、残念ながら否決されてしまいました。
 ここまで申し上げてきました提案について、一つでも二つでも我々の考えを採用していただけるならば、コロナ禍を乗り切るためにも我々は協力を惜しみません。感染対策と経済の両立を図り、国民の命と生活を守るため、与野党の枠を超えて力を合わせていくことをお約束をし、会派を代表しての討論といたします。(拍手)

#427
○委員長(山本順三君) 山添拓君。

#428
○山添拓君 日本共産党を代表し、二〇二一年度一般会計予算外二案に反対の討論を行います。
 まず、今国会に政府が提出している二十四もの法案、条約で誤りが確認されていることに厳重に抗議します。前代未聞の国会軽視であり、これでは予算案や法案の審議の前提を欠きます。提出済みの全ての法案を速やかに調査し、是正するよう、強く求めるものです。
 新型コロナの感染は各地で再拡大の兆候が見られ、変異株の把握も十分ではありません。本格的な第四波を招くことのないよう、政治のかじ取りが厳しく問われています。
 ところが、本予算案は、直面する最大かつ緊急の課題であるコロナ対策の予算がほとんど含まれず、国民の命と健康、暮らしと経済を支えるには程遠い冷たい予算案となっています。五兆円の予備費で政府に白紙委任せよというのでは、財政民主主義に反します。時短要請など引き続き自粛を求める以上、十分な補償を、医療機関へは減収補填による支援を、そして検査の抜本的拡充のための財政的措置を求めるものです。
 本予算案は、高齢化に伴う社会保障費の自然増分を一千三百億円も削減し、年金は〇・一%のマイナス改定、介護施設の食費補助の見直しで二十七万人に百億円の影響が生じるなど、軒並み負担増を強いるものとなっています。病床削減推進法案、高齢者医療費二倍化法案と併せて、社会保障の全面的な改悪をもたらします。
 しかも、本予算案は、コロナ対策に便乗したマイナンバーカードの普及促進や成長戦略に基づく大型開発事業推進など、不要不急の予算を含みます。
 軍事費は、新型イージス艦の取得や戦闘機の開発など、過去最大の五兆三千四百二十二億円、さらに後年度負担が五兆五千三百三十億円に上っています。
 多くの事業者と消費者が願う消費税の五%への減税にも背を向け、大企業優遇税制は温存し、拡充しています。富裕層や大企業に応分の負担を求め、税収を確保すべきです。
 日本共産党は、立憲民主党と共同し、衆議院で組替え動議を提出しました。補償の充実、医療機関への支援強化、検査の拡充、生活困窮者への給付金や持続化給付金の再支給など、コロナ対策を抜本的に強化し、歳出についても多岐にわたって見直しを図るものです。国民が直面する苦難に寄り添う予算とするべきです。
 総務省、農水省、文科省、官僚や閣僚が関係する接待や贈収賄の疑惑が底なしの広がりとなっています。職務の公正さに対する国民の信頼は大きく損なわれています。
 全容解明のため、野党が求める関係者の国会招致や関連資料の提出に直ちに応じるよう強く求めて、討論といたします。(拍手)

#429
○委員長(山本順三君) 以上で討論通告者の発言は全て終了いたしました。討論は終局したものと認めます。
 それでは、これより採決に入ります。
 令和三年度一般会計予算、令和三年度特別会計予算、令和三年度政府関係機関予算、以上三案に賛成の方の起立を願います。
   〔賛成者起立〕

#430
○委員長(山本順三君) 多数と認めます。よって、令和三年度総予算三案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。(拍手)
 なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

#431
○委員長(山本順三君) 御異議ないものと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後一時二十八分散会
ソース: 国立国会図書館
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