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2021/04/08 第204回国会 参議院 第204回国会 参議院 環境委員会 第5号 令和3年4月8日
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2021/04/08 第204回国会 参議院

第204回国会 参議院 環境委員会 第5号 令和3年4月8日

#1
令和三年四月八日(木曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 四月七日
    辞任         補欠選任
     石井 準一君     三浦  靖君
     松山 政司君     宮崎 雅夫君
 四月八日
    辞任         補欠選任
     丸川 珠代君     進藤金日子君
     宮崎 雅夫君     高橋はるみ君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         長浜 博行君
    理 事
                滝沢  求君
                三木  亨君
                徳永 エリ君
                片山 大介君
    委 員
                猪口 邦子君
                尾辻 秀久君
                進藤金日子君
                関口 昌一君
                高橋はるみ君
                三浦  靖君
                宮崎 雅夫君
                芝  博一君
                鉢呂 吉雄君
                竹谷とし子君
                宮崎  勝君
                柳田  稔君
                山下 芳生君
                寺田  静君
                橋本 聖子君
                平山佐知子君
   国務大臣
       環境大臣     小泉進次郎君
   大臣政務官
       環境大臣政務官  神谷  昇君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        星   明君
   政府参考人
       水産庁増殖推進
       部長       黒萩 真悟君
       環境省地球環境
       局長       小野  洋君
       環境省水・大気
       環境局長     山本 昌宏君
       環境省自然環境
       局長       鳥居 敏男君
       環境省総合環境
       政策統括官    和田 篤也君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○瀬戸内海環境保全特別措置法の一部を改正する
 法律案(内閣提出)
    ─────────────

#2
○委員長(長浜博行君) ただいまから環境委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日までに、石井準一君及び松山政司君が委員を辞任され、その補欠として三浦靖君及び宮崎雅夫君が選任されました。
    ─────────────

#3
○委員長(長浜博行君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 瀬戸内海環境保全特別措置法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、環境省水・大気環境局長山本昌宏君外四名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

#4
○委員長(長浜博行君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────

#5
○委員長(長浜博行君) 瀬戸内海環境保全特別措置法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 本案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。

#6
○三木亨君 おはようございます。自由民主党の三木亨でございます。
 今回は瀬戸内海環境保全特別措置法の審議ということでございますが、この本法案、瀬戸内海環境保全特別措置法の前身であります瀬戸内海環境保全臨時措置法が議員立法で成立いたしましたのは、今を遡ること約五十年前の昭和四十八年でございます。それ以前にも、お隣、私は徳島でございますので、お隣香川県出身の小西和先生、この方をまず最初として、それ以来、連綿とこのバトンを受け継いで瀬戸内海の在り方というものをしっかりと見詰めてこられた、特に瀬戸内海周辺の議員の方々が多かったと思うんですけど、そういった先輩方に敬意と感謝を改めて申し上げたいと思います。
 また、今現在も瀬戸内海再生議員連盟など、この問題について多くの議員が関わっておられます。その議員の方々にも敬意を表しつつ、今回質問をさせていただきたいと思います。
 今回の瀬戸内海環境保全特別措置法の一部を改正する法律案の審議に際しまして、兵庫県と香川県、瀬戸内海関係府県の方を小泉大臣が堀内副大臣とともに訪問されておられると聞いております。島のお好きな小泉大臣のことですから瀬戸内海何度も行かれているとは思いますが、改めて瀬戸内海に臨んだときの御感想、そして、意見交換等も行われたと聞いておりますので、それを踏まえて、瀬戸内海についての認識、そして本法案についての意義についてお伺いしたいと思います。

#7
○国務大臣(小泉進次郎君) おはようございます。本日もよろしくお願いします。
 今、三木先生から視察の感想なども問われましたが、この瀬戸内海環境保全特措法の審議に備える中で様々事務方とも議論をしましたが、改めて瀬戸内海という地域の名前を冠した法律があるということはすごいことだなと思いました。私は神奈川県横須賀市出身ですけど、神奈川県や横須賀の冠する名前の法律はないわけで、当たり前かもしれませんが、もう瀬戸内海という特別な、万葉集の時代からその自然の魅力などうたわれている特別な地域でありますから、この法案の準備の中で私の中で瀬戸内海に対する思いが改めて強くなったなという、そんな機会をいただいたこと、感謝しています。
 そして、今回現場に行って、兵庫県そして香川県の二つの地域に行った理由は、やはりこの法案の最大のポイントの一つが栄養塩類の管理制度の創設。特に、瀬戸内海の地域、海域ごとに、やっている漁業も違えば、その海域の環境、生態系、非常に多様です。この栄養塩類の管理制度についても、兵庫県はむしろ期待をしている、そして香川県は、かつての赤潮の被害によって大きな漁業被害が生まれたという歴史もありますので、慎重な方も結構いる。そういった中で、やはり双方の方の声に耳を傾けることが必要だということで伺いました。
 兵庫県で印象的だったのは、私も子供の頃から家庭でイカナゴのつくだ煮、くぎ煮というふうに言いますけど、あれ当たり前に食べていたんですけど、最近は本当に捕れないと。そして、捕れないことで価格が暴騰している。もう毎日食べるという、その兵庫の、明石のそういったことも何か大分影響を受けているという話もじかに聞きました。
 そして一方で、香川県ではオリーブハマチ、こういった養殖業もやっていますので、かつての歴史も聞きながら、慎重にやってもらいたいという、そういった思いも聞いた中で、この法案を成立をできた暁には、しっかりと今後も地域の皆さんとのコミュニケーション、合意形成というのは非常に大切なことだなと、期待も、そしてまた今後の責任も強く感じたところであります。

#8
○三木亨君 ありがとうございます。
 何か法案全部について、もうエッセンス全て述べていただいたような気もいたしますが、そういったすごいいい印象を抱いていただいている、そしてまた、その地元の方々の声に耳を傾けられてからこの法案の審議に臨まれるというのは非常に好ましい態度というか、態度と言うと上からになるんですが、非常に我々としても本当に好ましく思われることだというふうに思います。
 次の質問に移らせていただきますけれども、この瀬戸内海環境保全特別措置法、これ、今回改正されるわけですが、元々はこれ議員立法で制定されて、二〇一五年の改正の附則における検討事項を踏まえて国が調査研究を行い、それに基づき改正法を提出されたという今回の国の姿勢を高く我々としても評価するところでございます。
 そこでお伺いしたいのが、最初に議員立法でこれ制定されておりますけど、今回閣法での改正というふうになっております。このことについての意味合いというものについて教えていただきたいと思います。

#9
○政府参考人(山本昌宏君) お答えいたします。
 委員御指摘のように、元々、臨時措置法のときから当時の先生方の大変な御尽力で生まれた法律で、その後閣法で改正されたりもしておりますが、前回大きな改正が平成二十七年に行われております。こちらは議員立法で、議連の力もあって改正が行われたと。
 その中で、附則の中で、政府は施行後五年を目途に栄養塩類の管理の在り方について検討を加え所要の措置を講ずることという宿題が出ております。これ、当時も制度化について御議論がされたというふうに認識されておりますが、まだ科学的な知見も十分でなかったということで、当時は制度化に至らず、この点について政府への宿題ということで課せられたと受け止めてございます。
 今般、この附則に基づく検討を行うとともに、制度改正をしていただいたということを踏まえて、改めて瀬戸内海各種調査も行いましてそういった検討を行いましたところ、大きく二つの課題が明らかになっております。
 これ、提案理由説明の中でも申し上げておるところでございますが、一つは、気候変動による水温上昇等の環境変化と相まって、一部の水域で栄養塩類の不足等による水産資源への影響、あるいは開発等による藻場、干潟の減少等が課題になっているということ、それからもう一つは、内海である瀬戸内海におきましては、大半の海洋プラスチックごみを含む漂流ごみ等が同地域から排出されていると、これが生態系を含む海洋環境に悪影響を与えていると、こういったことが明らかとなりました。
 このようなことを踏まえまして、法附則に基づいて政府において検討を行うこととされた事項への対応が中心であること、また施行状況調査に基づいて明らかになった課題への対応を内容とすることから、閣法で改正するという方向で臨んでいるところでございます。よろしくお願いいたします。

#10
○三木亨君 ありがとうございます。
 次の質問に移らせていただきます。
 気候変動対策におきましては、緩和策と適応策、これが車の両輪ということは皆さん周知の事実だと思います。
 今回、第二条の二、基本理念の中に、気候変動により水温の上昇その他の環境への影響が瀬戸内海においても生じていること及びこれが長期にわたり継続するおそれがあることも踏まえとは、まさにこの地球規模で進行する気候変動の影響の視点を盛り込んだものというふうに思われますけれども、その意図するところというのを政府の方にお伺いしたいと思います。

#11
○政府参考人(山本昌宏君) お答えいたします。
 気候変動の影響に関しましては、昨年十二月に公表いたしました気候変動影響評価報告書におきまして、日本国内におきましては、気候変動に伴う海水温の上昇による生物の分布状況の変化や藻場の減少が生じていること、また、これらの影響は将来的にも予測されていることが指摘されております。
 瀬戸内海におきましても、環境省が行いました広域総合水質調査によりまして、ここ三十年で約一・五度の水温の上昇が発生しておりまして、それに伴って様々な影響が現に現れていると、将来的にもそれが悪化するおそれがあるということがございます。これで現に今、瀬戸内海においては、栄養塩類の不足によるノリの色落ちの問題、あるいは藻場、干潟の減少の問題が生じておりますが、これらも気候変動による水温の上昇等の環境への影響も大きく関係しているというふうに考えております。
 このこともありまして、今回、基本理念の中に気候変動の観点を盛り込んで、それを十分踏まえてやっていくという方向を明らかにしたものでございます。

#12
○三木亨君 ありがとうございます。
 やはりこの大きな視点をしっかりとその基本理念の中に据え付けて、かつ、その瀬戸内海の保全ということをしっかりと考えていかれる、大きな大変意味合いがあると思いますし、非常に、何ですかね、大局的な観点に立った基本的な姿勢というふうに評価いたしたいと思います。
 次に、この平成二十七年の改正の審議におきまして、科学的根拠に基づいた施策の実施が必要であると、こういった観点、いろんなことにこれは共通すると思いますけれども、このときに発議者の方から、栄養塩類と漁獲量の関係について何度も議論を重ねてきたが結論を得るに至っていないという旨の言及があったというふうに聞いております。これについて、これを受けまして水産庁の方で調査研究が行われたというふうにも伺っておりますけれども、その結果について水産庁の方からお伺いしたいと思います。

#13
○政府参考人(黒萩真悟君) お答えいたします。
 水産庁では、平成三十年度から令和四年度までの五年間を予定して、国立研究開発法人水産研究・教育機構に委託しまして、栄養塩類が水産資源に及ぼす影響を解明するための調査研究を実施しているところでございます。これまで、燧灘の栄養塩類の濃度、植物プランクトンと動物プランクトンの現存量、カタクチイワシの漁獲量などの関係の調査研究を行ってきたところでございます。
 この中で、カタクチイワシが不漁の年において、栄養塩類の濃度が約六割減少すると植物プランクトンも六割減少し、カタクチイワシの餌となる動物プランクトンも二割から三割減少している、こういったことが報告されております。栄養塩類がカタクチイワシの資源量に影響している可能性が示唆されているということでございます。
 水産庁としましては、引き続き、栄養塩類と魚類などの餌となるプランクトン現存量との関係を科学的に解明することに加え、カキ、アサリなど二枚貝の餌となる植物プランクトンや稚魚の生育場となる藻場の維持、こういったものに栄養塩類が与える影響なども含め、瀬戸内海の湾、灘の特徴を踏まえた調査研究を更に進めてまいりたい、このように考えております。

#14
○三木亨君 ありがとうございます。
 しっかりと綿密な調査をしていただきたいと思いますが、多分漁獲量っていろんな要素が絡むと思うんで、栄養塩類だけじゃなくて、水温であるとか海底の環境の変化とかいろんなことがあると思いますので、なかなかこの科学的根拠といっても証明と至るまでは大変、非常に困難な部分があると思います。ただ、これ、どんどんどんどん知見というか研究結果を重ねていくことによって、それは真実に近いエビデンス、非常に強いエビデンスとなっていくと思いますので、しっかりと継続して調査を続けていただきたいというふうに思いますので、よろしくお願いいたします。
 次でございますけれども、現行法におきましては、十二条の四において指定物質削減指導方針の制度がありますが、これは削減に関しての規定です、当たり前ですけれども。中央環境審議会の令和二年の答申においても、栄養塩類の増加が原因と見られる課題と減少が原因と見られる課題が入り組んで存在している状況は解消されておらず、これら課題を同時に解決することが必要な状況とされて、これは非常に極めて厳しい運用が求められていると思います。
 栄養塩類の増加が原因と見られる課題に対しては、これ減らせばいいわけですから削減で対応可能でありますけれども、栄養塩類の減少が原因と見られる課題には現行法では対応できないところ、新たに十二条の六で栄養塩類の増加措置の規定を設けてこの課題に対応できるとしたのが大きな改正点であるし、今回の目玉と言ってもいいと思います。
 そこで、この栄養塩類管理制度創設の意義について、先ほどから話題には出ていますけれども、改めてこの意義について政府にお伺いしたいと思います。

#15
○大臣政務官(神谷昇君) 三木委員にお答えいたします。
 近年の瀬戸内海では、依然として水質の保全が必要とする海域と栄養塩類の不足による水産資源の持続可能な利用の課題を有する海域が複雑に入り組んでおりまして、課題が場所ごとに多様化しておるところであります。
 環境省といたしましては、水環境の保全と地域の水産資源の持続的な利用の確保の両立を目指すために、栄養塩類の不足が課題となっている特定の海域を対象にいたしまして、栄養塩類の一律の削減ではなく水質の管理に移行し、きめ細かな対応を行うことを目的に今般の栄養塩類の管理制度の創設を行ったところでございます。

#16
○三木亨君 ありがとうございます。本当にこの今回の目玉でございます。
 先ほど言いましたように、削減というのは絞り込めばいいわけですから、簡単ではないかもしれませんが、ある程度方向性を決めてやればやりやすいところはありますが、この栄養塩類を増加させるというのは非常に、どこまでやればいいのか、やり過ぎると環境に余計に悪影響を与えてしまうという状況もございますので、大変難しいところだと思います。
 今までも、じゃ、栄養塩類についてそのコントロールしてこなかったのかというと、今でもしてこられているわけですよね。管理の方策としていろいろやられているわけです。例えば施肥であるとか、あるいは底引き網を使って海底耕転をさせて底と混ぜ合わせて富栄養化をもたらす、あるいは下水処理施設の季節別管理運転、ダムからの一時放流、あるいはもっと山の方からため池のかい掘り等々、様々な方策というのは現状も試みられているというふうに承知しておりますけれども、それらの効果について今環境省ではどのように把握されておられるのか、お伺いしたいと思います。

#17
○政府参考人(山本昌宏君) お答えいたします。
 委員がまさに御説明されたような形で、現在、栄養塩の供給の試みがされております。代表的なものを申し上げますと、下水処理場における季別の、季節別の管理運転というのがございます。それから、そのほかにも、海洋、海域における栄養塩類を直接まくという、肥料をまくというような感じで施肥というようなことでまく場合、あるいは池や沼の水をくみ出して泥をさらうかい掘りと、栄養塩類を含んだ泥や水をさらったことで供給するかい掘りといったようなことも行われておりますし、委員から御指摘のありました海底耕うんということで、栄養塩類の豊富な泥をかき混ぜて供給するといったようなことが様々な試みとしてやられてございます。
 それから、実際の効果という点について御指摘がございました。効果の事例といたしましては、兵庫県が行いました事例ということでありますが、栄養塩類管理で増加した処理水中の窒素についてシミュレーションをした結果、ノリの養殖と下水処理場からの放流というようなことでシミュレーションをしたら、それが実際にシミュレーション以上の窒素濃度が上がるというような結果も得られているということであります。
 また、実際にノリのできを観察することもやられておりまして、近隣のノリ養殖場内の沿岸部と沖合部で窒素濃度とノリの色の関係ということを調査した結果、窒素濃度が高い沿岸部ではノリの色が良く品質も良いということが判明していると、そこから一定の効果があるということは確認がされております。
 ただ、先生も御指摘ありましたように、栄養塩類と水産資源の関係性についてはなかなか未解明の部分もありますので、この辺りはしっかりと今後も調査研究を水産庁とも連携を取って進めながら取り組んでまいりたいと考えております。

#18
○三木亨君 ありがとうございます。
 では、栄養塩類管理制度についてもう一問お伺いしたいと思います。
 汚濁負荷量の総量削減を定めました現行の十二条三の削減については、本法律から削除されて水質汚濁防止法施行令に規定されるというふうに認識しております。この汚濁負荷量の総量削減と新たに設けられた栄養塩類の管理制度、こちらの二つの関係についてお伺いしたいと思います。

#19
○政府参考人(山本昌宏君) ただいま委員から御指摘ありましたように、今回の法改正に伴いまして、現在、水質の総量削減につきましては、瀬戸内海環境保全特別措置法、本法と水質汚濁防止法という二つの法律にまたがって実施しております。これは、瀬戸法が水質汚濁防止の総量規制について先鞭を着けたということで、こちらがまず先に手当てをされたという経緯もありまして今二つにまたがっているんですが、今回の制度改正に合わせてそれを水質汚濁防止法に基づく総量削減に一本化するという整理をさせていただきました。
 またあわせて、今回、栄養塩類管理制度ということで、栄養塩類をいろいろコントロールしていくということを考えた場合に、従来の水質汚濁防止法の総量削減をする規制との整合を図っていくということが必要でありますので、どちらにも支障が生じないように、栄養塩類管理制度で対応していただくこととなりました工場、事業場については総量規制の適用を除外するという特例を設けたところでございます。
 これによりまして、もちろん水質環境基準の範囲内でありますが、栄養塩類供給を認めていくということを今回の制度に盛り込みまして、海域ごと、季節ごとにきめ細やかな管理が可能になるようにする制度になると考えてございます。

#20
○三木亨君 ありがとうございます。
 時間がないので、次の質問に移らせていただきます。
 今回の法改正で創設する栄養塩類管理制度は、水質規制により減少した漁業資源の回復等のために、沿岸府県が地域や関係者の合意を得て管理計画を作って、下水処理の能力を調整するなどして排水中の栄養塩類の濃度を上げられるようにするという狙いがあると思います。
 これは一種の規制緩和になると思います。先ほど申し上げましたように、余りにも規制を緩めてしまうと本当に元も子もないという、昔問題になったあの汚れた瀬戸内海がまたよみがえってしまうという非常に悪い状態が考えられるわけで、ですから、非常に慎重であるべき部分ではあると思います。この規制緩和として何らかの審査が行われたのかどうか、政府にお伺いしたいと思います。

#21
○政府参考人(山本昌宏君) お答えいたします。
 何らかの法令に基づく規制を設ける、あるいは規制を、それを修正するということに当たりましては、行政機関が行う政策の評価に関する法律という法律がございまして、事前評価を行うという仕組みがございます。今回の栄養塩類管理制度の創設につきましても、本年二月に総務省による規制の事前評価を受けて、そういった適切な審査プロセスを経て提出しているというところでございます。
 今回の制度の導入に当たりましては、先生が御指摘いただいていますように、水質汚濁防止法に規定する総量削減、総量規制の適用除外などの特例を設けているということでございますので、こういった内容について事前の評価を受けているということでございます。

#22
○三木亨君 ありがとうございます。
 ちょっと次に移ります。
 栄養塩類管理計画におきましては、水質の目標値が定められております。さきに引用したとおり、中央環境審議会の令和二年三月の答申におきまして、栄養塩類の増加が原因と見られる課題と減少が原因と見られる課題が入り組んで存在していると。非常に難しい複雑な状況、この状況に鑑みれば、上限値のみならず下限値も考慮しまして、言わば何々以下とか何々以上というものではなくてゾーンで設定すべき、当たり前かもしれませんが、と思いますけれども、この点についてお考えをお聞かせいただきたいと思います。

#23
○政府参考人(山本昌宏君) まさに委員が御指摘ありましたように、課題が非常に複雑に入り組んでいるということもありまして、そのゾーンで設定するというのももちろん対応の方向としてはあり得ると考えております。
 ただ、この辺りにつきましては、関係府県が環境基準の範囲内においてきめ細かに地域の状況を踏まえて決めていくという制度にしておりまして、法律におきましては今度環境基準の範囲内でというところまでを決めて、そこの実際にどういった形で決めるかというところについては府県に委ねているということでございます。
 ただ、そこにつきまして地域において具体にどういう目標を設定していくのかというところについては、参考となるいろんな情報が必要だと考えておりますので、この辺りは既に行われている栄養塩類管理の実施事例等を把握しながら、目標値設定に係る手順等について解説したガイドラインを作成することで周知してまいりたいと考えております。

#24
○三木亨君 ありがとうございます。
 非常に難しいコントロールが要求されるところだと思います。その管理計画は各自治体に任せられているというところですので、しっかりとした指針を示していただきまして指導をやっていただきたいなというふうに思います。
 もう最後の質問になりますけれども、瀬戸内海と言われまして皆さんどういった風景を思い浮かべるでしょうか。私が真っ先に浮かぶのは、昔、子供の頃はやりました小柳ルミ子さんの「瀬戸の花嫁」という曲でございまして、今日は歌いませんけれども、小さな小島が点々とあって、静かな海の中にたくさんの小さな船が浮かんでいるという非常に美しい、日本の原風景の一つと言ってもいいような風景だと思います。
 ただ、私どもの徳島県も瀬戸内海に一部面しておりますけれども、ここは実は少し様相が違っていまして、私どものところは鳴門というところが面しているんですけれども、これは非常に狭い海峡になっておりまして、淡路島と本州の間に挟まれた明石海峡というのが北側にありますが、この南側が鳴門海峡でございます。非常に広いところから狭くなっているのと、あと干潮差が非常に大きいですね。一メートル五十ぐらい北と南でありますので、潮流が物すごい速いんです。日本で一番、十一ノットというのは世界でも何本かの指に入るぐらい速い海峡でございます。そういった海峡と複雑な地形からあの有名な鳴門の渦潮ができる。どちらかというと、すごく荒々しいような感じのイメージが瀬戸内海の端っこの方にはございます。
 このように、瀬戸内海といっても東西に大体四百五十キロぐらいあるというふうに聞いています。いろんな風景、つまり、いろんな海域ごとにいろんな特徴というものがあると思います。瀬戸内海と一口に言っても、湾、灘ごと、あるいは湾、灘内の特定の海域ごとで環境、魚がいる環境であるとか人が住む環境、その環境が大きく異なります。これらの事情に、実情というものに応じて、各地域で異なる事柄を勘案しながら瀬戸内海の保全に努めていく、こういった対策が必要であるというふうに答申にも述べられているところでございます。
 つまり、広域で連携していくことが非常に重要になってくると思いますが、このことについてお考えを聞かせていただきたいと思います。

#25
○政府参考人(山本昌宏君) ただいま委員御指摘のとおりです。本当に瀬戸内海、湾、灘ごと、同じ湾、灘の中でも様々な特性があるということでありまして、実際に取組を推進していくに当たりましては、関係者間の連携というのが極めて重要だと考えてございます。
 今回の法案を提出するに当たりまして、本年一月に中央環境審議会から意見具申をいただいておりますが、その中でも、特に関係者間の連携につきましては、国を中心に様々な主体の参画の下、広域的な課題についての府県の枠を越えた地域合意、連絡、協議等の場の設置に向けた取組が必要ということがされたところでございます。
 今回、この法律ができますれば、実際にこの栄養塩管理制度あるいはプラスチックごみ対策、実際に進めていくに当たりまして、どういった形で連携が必要かというのを関係府県、関係自治体ともしっかりと相談しながら、どういった枠組み、あるいは場が必要かというのを検討してまいりたいと考えております。

#26
○三木亨君 ありがとうございます。
 これで質問は終わりますけれども、今回、私、質問に際しまして、先ほど御紹介しました瀬戸内海再生議員連盟の磯崎仁彦議員にいろいろとお話を伺いました。非常に貴重な示唆もいただいて今回の質問に臨んだわけでございます。
 第二条の二の基本理念にあるとおり、瀬戸内海が、我が国のみならず世界においても比類ない美しさを誇り、かつ、その自然と人々の生活及びなりわい並びに地域のにぎわいが調和した自然景観と文化的景観を併せ有する景勝の地として、また、国民にとって貴重な漁業資源の宝庫として、その恵沢を国民がひとしく享受し、後代の国民に継承すべきものであるとの言葉がございます。
 言葉の意味しっかりと受け止めまして、特にこれ、明治時代にドイツ人の地理学者が来て、こんな風景は世界中にどこにもないと絶賛したほどのこの美しい風景でございます。これを大事にしていくことをしっかりと受け止めまして、今後の施策遂行、我々も協力してまいりたいと思いますので、しっかりと取り組んでいただきまして、そして磯崎議員もおっしゃっておりましたが、我々としてもこれからもしっかりと取り組みたいので、力を合わせて瀬戸内海を守りたい、そういった決意を最後に述べさせていただきまして、私の質問とさせていただきます。
 本日はどうもありがとうございました。

#27
○鉢呂吉雄君 おはようございます。立憲民主党の鉢呂吉雄です。今日もまた大臣のみ御答弁願います。
 私も知識不足だったものですから、三月二十六日に広島市と兵庫県に行きたかったんですが、予算の本会議ということで急遽戻ってきて、明石市しか行きませんでした。次の日大臣が来るとは全然知らないで、次の日か、二、三日たって神戸新聞にでかでか出て、びっくりして、それがもう対応がと思ったんですけれども。
 私はタクシーの運転手さんに、乗って、今と同じ話、イカナゴが全く捕れなくなったと。昔は、阪神・淡路大震災のお礼の形で全国に贈ったり、近所にお裾分けするようなイカナゴだったと。今は四倍、五倍に跳ね上がって、後で調べたんですけれども、二十年前は三万トン捕れたイカナゴが、四年前には一千トン、三十分の一ですね、今は、去年、おととしと、百四十七トンとか、本当に微々たるものになったと。
 漁業者や漁連の皆さん、それから県の皆さんにも話聞きました。このままでは海がかれてしまって、農家が土のことが分かるように、私たち漁業者は体で海のことが分かると。強く印象に残ったのは、森の色と同じように、普通、海はブルー、青い海とよく言われるんですが、やっぱり海はグリーンじゃなければならないと。豊かな海はそれだけ海藻とかそういうものが生えているという意味でグリーンな海なんだそうです。そういうふうにもおっしゃっていました。餌がなければ魚も生き物も生きることができないと、こういう話も聞かさせていただきました。
 ここは、明石市は、もう十年ぐらい前からこの栄養塩類を管理していこうと、自主的に、環境省の御指導もいただいてやってきたという形で、それでもやはり工場等の排水の協力を願うには法律の後付けが欲しいということで今回お願いをしたということで、その地域から今回の法案が、改正案が出ていると、こういうふうに承知をいたしました。
 そこで、大臣にその印象も聞かせてもらおうと思ったんですが、先ほどお話ありましたので飛ばしまして、この中で、私、今国会で既に参議院で成立をしているんですが、有明、八代の海の再生法案、これは同じような法律です。豊かな海として再生させるということを旨として、この法律が議員立法で、これは平成十四年からの法律です。これは六つの省庁が共管という形で、もちろん環境省、農水省が、農水省が主管ですが、入っています、総務省ですとか国土交通省、文科省。
 今回、この法案自体は、瀬戸内法は入っておらないと、単独法です、今回閣法です。やっぱり、豊かな海、特に藻場とか干潟についてはかなりこのハード部門の予算も必要です。そういう面では、私は共管にすべき法案ではなかったのか、こういうふうに思いますが、大臣、いかがでしょうか。

#28
○国務大臣(小泉進次郎君) もちろん、今回、環境省だけの単管と言われるものであったとしても、農水省、そして国交省、こういった関係省庁との連携は大前提だと考えています。
 また、前回二〇一五年の議員立法で法改正をされた際に、豊かな海に関する基本理念が追加をされましたが、当時の議論においては、関係各省が連携することを前提に環境省単管とすることとされたものと、こういうふうに承知をしています。
 環境省単管ではあるものの、各省との連携は着実に進めています。今後も、しっかりと国交省、農水省含めて、様々この法案の中に入っていることも連携を深めて運用、また実施してまいりたいと考えています。

#29
○鉢呂吉雄君 大臣は、今年、環境庁が創設されて五十年、省が、名称変わって二十年、人の命とそれから環境を守るんだと、こういう、所信表明でも強い姿勢で、社会変革担当大臣なんだと、こういうふうに言われて、省庁との連携を強化すると、こういうふうに言われたんです。
 私、今回この法律でも、気候変動について理念として入れ込みました。有明法案にはこれが全く入っていません。漂流ごみについては記載がありますけれども、気候変動については記載ありません。関係する、この国会で提出された関係法案、産業競争力強化法ですとか、あるいは森林間伐関係、畜舎の関係等にも気候変動というのは一つも入っていません。
 私は、やっぱり、環境省がちゃんと、各省庁連携を強化するのであれば、こういったものに必ず気象変動とかあるいは地球温暖化というものを入れなければ社会変革にはならないんじゃないかと、こういうふうに思いますが、いかがでしょうか。

#30
○国務大臣(小泉進次郎君) 全く同感です。
 そういった各省を超えて、一個一個一々言わなければ気候変動が入らないと、こういった状況を変えていかなければいけないというのも私がやらなければいけないことだと思いますので、政府全体として、当然のごとくこの社会環境の変化とか、その一つとして、もう少子化とか、こういったことって必ず大体入るんですけど、気候変動というものはなかなか見ていないと入らないときもありますので、そこをしっかりと今後よく見ていきたいと思います。

#31
○鉢呂吉雄君 三番目、四番目一緒にしたいと思います、三木委員からも、ダブりますので。
 あそこに、兵庫県に行きましたら、やっぱりなかなか微妙で、調査研究というのは多岐にわたっております。
 先ほど海水温の話もありましたけれども、私の調べた、例えば広島大学の松田先生は、一八九八年ですから明治時代以来、この日本の平均気温というのは、大臣、ちょっと聞いてください。まあ大した、難しい話をしませんので。百年で一・二度、百年で一・二度C上昇した、これはよく言われることです。しかも、一九九〇年、最近の三十年前ぐらいから急速にこの高温年が続出して、これだけで、基準年からいって一・九九度Cまで、よくパリ協定でも一・五に抑えれとか、産業革命以来二度までとかという形ですけれども。この近年三十年が非常に気温が高くなっておる、このことに私は、統計的にこれははっきりしているんだそうです。
 この松田先生は、この瀬戸内海の海水温、これは底の方と表層と両方あるんだそうですけれども、有意に上昇していると、上昇は有意であるんだそうです。やっぱり一九八〇年以降上昇が急だ、とりわけ秋から冬にかけて水温の上昇が見られると、こういうことで、養殖ノリの色落ちですとか、先ほど言ったイカナゴの魚の捕れなくなった、これはなかなか難しい形で、本当に栄養塩類のその制限を緩めるだけでは、何でそんなイカナゴが急速にこの四、五年壊滅状態になったのか、理由が付かないわけでありまして、そういうところの研究を是非、その兵庫県の県漁連あるいは県庁の方も言っておりました。予算が非常に少ないと、県に委ねられているということもありまして、環境省としてこの予算について十分な配慮を願いたいと、こういうお声が一番強く私は聞いてきたところです。
 三木先生のお話があったように、様々な取組をやっています。もう繰り返しません。海底を桁で耕すようなことまで、北海道では考えられないぐらいきめ細かにやっておりまして、あるいはナマコとかクマエビというのは泥を食べて大きくなると、普通は海藻なんですけれども、ナマコなんというやつは泥を食べて、だから海底を耕すことができるんだということで苦労してやっていました。
 ですから、あるいは子供たちにそういうことを教えていく教育ですとか、あるいは水質規制の下限値を設定するなんということでまた海が汚れるんではないかと、こういう心配される方にも、いろいろ大臣も聞いてこられたと思いますけれども、漫画を作ったりして普及しておると、こういうことについての財政的な支援をお願いしたいと。
 三番目、四番目重なりましたけれども、これについての考えを聞かせていただきたいと思います。

#32
○国務大臣(小泉進次郎君) 今のイカナゴの話とかも含めて、私も鉢呂先生と同じように現場の話を聞いて感じ入りましたね。例えば、イカナゴというのが、漢字で書くと春を告げる魚、春告魚と書いてイカナゴだと、そしてそれを学校で漢字のテストで出しているそうなんですよね。そのことによって地域の子供たちが地元の貴重な水産資源を自分のふるさとのものとして愛着が持てるように、そういったことまでやりながら、そしてまた海を耕すために先生言われたナマコを投入したり、そしてまた底引き網の漁師さんたちが海の底を耕している、この動画を作って多くの皆さんに見ていただく努力とか、本当に切実なその努力に対して応えなければということと、その皆さんこそが今回の法改正に、私が正直思っている以上にこんなに期待が大きいんだということを率直に感じました。
 もちろん、一方で慎重な声もありますから、そのモニタリングも含めた果たすべき責任は大きいですし、先生が今質問で問われたこの調査研究の拡充、こういったものについても、より高精度な研究とか含めて我々やっていかなければいけないことありますので、この法改正を契機に、より多くの皆さんが瀬戸内海を共に守っていく、こういった方向に資する運動や様々な政策につなげていけるようにやっていかなければいけないと考えています。

#33
○鉢呂吉雄君 今日新聞で見ましたら、中央環境審議会の会長に高村ゆかりさんが就任したと「ひと」欄で大きく出ていまして、私は非常に、私も聞いただけですけれども、非常にすばらしい人が会長になったと。
 そして、昨年の三月、今年の一月の答申なり意見具申でこの環境審議会は両論併記で様々な問題について言っています。あるいはまた、パブリックコメントが昨年末から一月にあったんですけれども、ちゃんと環境省はこのパブリックコメントの質問に照らして修正までして、何でしたか、順応的な問題についても、その都度学習とか目標をちゃんと据えてというところをちゃんと修正してやっておると。
 私は、環境審議会というのは、環境省のための審議会ではなくて、環境省に意見具申をするための審議会ですから、いろいろな意見が、解明されていない問題については両論併記でいいと。どこかの審議会では、何かリニアモーターカーの審議会では事務方が座長の言うことも変えちゃって答申案を作ったとか、今日の新聞にも載っていましたけれども。そういう意味では、この環境審議会はすばらしいなと思っています。
 その中でも、専門家が、そこで言っている専門家が、栄養塩類等の環境条件の問題は複雑であって解明されていないことが多いと、こういうふうに述べておるわけであります。いろいろな識者の方が、地方、県、行政機関や漁業者に委ねれば、やっぱりこの様々な形を、豊かな海をつくるために、魚を呼び寄せるために客観的な形ができないのではないかというふうに懸念をしておる方もおります。
 私は、第三者機関を環境省の下に、この審議会の下でもいいですから、独立性のある下で、本当に栄養塩類のその管理運用が適切なのか、あるいはやり過ぎてまた赤潮が発生するような状態にならないのかどうか、やっぱりそういうものをつくることこそ必要ではないかと、こういうふうに思いますが、いかがですか。

#34
○国務大臣(小泉進次郎君) 今回、先ほど私が兵庫と香川の視察の両面の意見の話をしましたが、そういう多様な海域ごとに多様な声があることを踏まえて、今後、法改正の暁に、仮にある地域で協議会などができて、そしてそこの場で環境省としても、現地から求められることがあれば、そういった協議会の中に我々がオブザーバーとして参加をするなど、やらなければいけない技術的な助言とかあると思いますし、また、先生から、第三者機関、こういったものも必要ではないかというお話もありましたが、我々としては、より機動的に動いていくためには、我々もしっかりと、モニタリングということも含めて大事な役割があると思いますので、第三者機関かどうかは別にしても、我々の役割というのは、今後法改正がなされた暁にも、現場との声、現状、しっかりと見て対応していくことが重要ではないかなと思っています。

#35
○鉢呂吉雄君 先ほど言いましたように、順応的な対応をしていると。その都度モニタリングをして、新しいことが発見できればそれを学習して、次のものの目標の達成に向けてやっていくと。
 是非小泉大臣は、今後嘱望されている将来性のある方ですから、今のコロナでも何回も同じことを繰り返して波が更に繰り返すなんというふうには、私も議運の委員ですから大臣から聞いていますけれども、ぴしゃっと抑えるにはどうするかということを考えなければ、これはいつまでもこのことが繰り返されるようなこと、まさに今の順応的な対応きちっとして、分からないことも多かったと思いますが、これからどうするんだということは、菅内閣の中でも小泉大臣は大きな役割を占めているわけですから、きちんとしてほしいなと、こういうふうに思いますね。
 そんな中で、私は北海道の出身ですから、北海道でも昔から、まあ私は三十一年間の政治活動でも、北海道の日本海側は貧栄養だと。昔はいろんな、し尿処理も含めて、あるいは魚のはらわたといいますか、ゴロなんかも自然に海に出ていって、それが栄養分としてニシンとかイカとかサケだとか、そういうものが捕れたと言われておりますけれども、今はそれが全くの、本当に下まで見える透き通った海なんですけれども、なかなか魚がすまないという状況がずっと続いています。
 ですから、私は、今、水質汚濁防止法でこういうふうにやってきたけれども、本当に全国そういうところがいっぱいあると思うんですね。水質がきれいになり過ぎてというようなところは様々な手法でもう一度豊かな海を取り戻すと、科学的にやるような段階のそういった地域もいっぱいあるのではないかと、こう思うんですが、そういった手法を、これまでは環境省の非常に規制が厳しくてもう断念していた。例えばイカゴロ、この残渣物が出ますから、これを海に戻したいと思ってもなかなかそんなことは許されないで、北海道知事とけんかになった町村もあるぐらいでありましたから、そういったことをやっぱり考える、再検討する時期に来たのではないかと思いますが、いかがでしょうか。

#36
○国務大臣(小泉進次郎君) 今先生からはイカゴロ、イカの内臓ですよね、この例が挙げられましたが、環境省においては、自治体や漁業協同組合などから、いそ焼け回復のため、海洋汚染等防止法では海洋投棄は認められていないイカゴロや昆布の根などの水産系動植物性残渣について試験的に海洋投入ができないかといった相談や要望をいただいています。
 この水産系動植物性残渣の活用については、海洋の養分補給、集魚、これは魚を集めることですね、などであれば一定の目的を持った有効利用であって、都道府県などの所管機関の指導の下環境に影響がない方法で行われるのであれば、有効利用として海洋汚染等防止法は適用されません。
 こうした考え方を踏まえて、水産系動植物性残渣の有効利用試験が今実施されていると承知をしています。

#37
○鉢呂吉雄君 北日本でも海水温が上がったと思われる状況で、サケ・マスがほとんど激減する、イカも、イカはまあいろんな要因があるのかも分かりませんが、沿岸域が表層が水温が高くなって寄ってこない。サンマも、御案内のとおり、非常に、北海道や東北よりも非常に遠いところに回遊しておるようで、学者先生、海洋研究開発機構と北大のチームの調査では、海域の平均海面水温が、二〇一〇年から二〇一六年の夏で、その前の九三年から二〇〇九年までの、十年間に比べますと、これ水温ですが、一・五度上昇していると。
 暖流は黒潮、北上するんですが、これが勢力が強くて、親潮という寒流、オホーツクじゃなくて北方四島の方から流れてくる、これが押し上げられて、なかなか栄養の多い親潮が沿岸に来ないということも原因があるという発表もされております。そういう中で、何とかこの沿岸の豊かな海を取り戻すという方法をこれからも考えていただきたいと、こういうふうに思うんです。
 そういう中で、一つ飛ばして、自然海浜保全地区の問題について移りますが、あと五分ですので。
 この中央環境審議会の意見具申でも、栄養塩類の管理のほか、藻場、干潟、浅場等の保全、再生、創出、こういったものが同時並行的に行われることが不可欠だと、こういうふうに言って、今回新たに指定対象の拡充を図るということで、条文の中で水深がおおむね二十メートルの深さを超えない海域というものを拡充して、また、損なわれた砂浜等の再生又は砂浜等が新たに創設されたものを含むと、こういう条文になっておるというふうに承知しております。
 こういった中で、私は疑問に思うのは、一つは、旧来の条文二というものがそのまま残されていまして、要するに、この自然海浜保全地域というのは、海水浴や潮干狩り等でこういうふうに公衆に利用されるという条件があって初めてこの地区の指定がされるということで、これではなかなか、海水浴、まあ事務局に聞いたら歩いていてもいいんだと、散歩してもいいんだというふうに言われましたけれども、この条文は、私は余りこの今のときに重視すべき問題ではないんじゃないかというふうに思います。
 それから、時間がありますのでもう一つ。先ほど言った国土交通省とか水産庁、農水省と共管すべきだというのは、こういう損なわれた海浜をもう一度戻すにはやっぱりハード的な事業が必要なんです。環境省の事務方に聞いたら、様々なことは両省でもやっておるんですが、予算がどのぐらい付いているか掌握できないと、また、掌握してこれなかっただけに、多岐にわたるだけに、瀬戸内海でどのぐらいこういったハード事業が行われているのか掌握していない。これではやはり、今回新たな条文を作った意味合い、あるいはこれを実際やっていくという方向では弱いと思うんです。
 ですから、大臣から、あの有明の法案にはハード事業が、予算が特例で補助率を高めて、地方債まで適用させるような法案なんです。こちらの方はそういったものが一切ない。ですから、私は、今更環境省に予算取ってこいと言ったって難しいでしょうから、農水省や国土交通省とよく連携を取って、瀬戸内海にはこういった形で予算が年々、毎年付くんだと、こういう姿を是非示していただきたい。
 この二つについて、最後の御質問にさせていただきます。

#38
○国務大臣(小泉進次郎君) まず一点目に、条文の中の海水浴や潮干狩り、これが、我々はこれは例示として挙げているわけですから、この海水浴や潮干狩り以外のものでも多岐にわたる利用形態が考えられるとは思っています。ただ、鉢呂先生の捉え方というのは、この例示があることで、むしろハードルが高くて、この海水浴や潮干狩りができなければ自然保全地区になれないとか、そういうふうに思われてしまうのではないかという問題意識だと理解をしました。
 ですので、今回の法改正なされた暁には、その施行のときに、これあくまでも例示ですと、ほかの多岐なものも含まれますと、これしっかりと周知をやりたいと思います。
 そして二つ目の、ハードの予算をこの瀬戸内海地域に関係省庁と連携をしてというのは、まさにこの瀬戸内海の環境保全特措法の重要性をいかに環境省だけではなくてほかの関係する省庁と共有をできるかと。そういった中で、この地域が、私からすると、今回の法律によって世界に先駆けた、水を水環境行政の中で規制をするというところからきめ細かい管理をするという、これ世界でもなかなか例のないこの取組をやるわけですし、それが実現をした裏にあるのは、長年瀕死の海とも言われたこの瀬戸内海で、何とかこの海を取り戻したい、豊かできれいな海を実現をしたいと思ってきた方々が多くいたからですから、そういったことをほかの省庁ともしっかりと共有をできるようにして、結果、様々な政策支援などがこの瀬戸内海地域の環境保全のために、また持続的な漁業の発展のためにも使われていくように、環境省としてもリーダーシップを発揮していきたいと思っています。

#39
○鉢呂吉雄君 海の森と言われるこの藻場ですとか昆布ですとか、そういったものはCO2を吸収する。この、あるブルーカーボン研究会の報告によれば、森林が日本では二千七百八十万トンのCO2吸収、その一割から三割のCO2吸収量として海のこの森があると、こういうふうに言われているんです。ですから、大臣は是非国際会議に行って、ブルーカーボンだと、ブルーカーボンは海のCO2吸収だと、このことを是非訴えていただきたいんです。
 二〇〇七年の海洋基本法でも……

#40
○委員長(長浜博行君) 鉢呂君、時間が来ております。まとめてください。

#41
○鉢呂吉雄君 はい。
 ブルーカーボンについては一切触れておりません。ですから、そういう点で大臣によろしくお願い申し上げまして、質問を終わります。

#42
○徳永エリ君 立憲民主党の徳永エリでございます。本日もどうぞよろしくお願い申し上げます。
 鉢呂先生が兵庫県の明石市に行ってきたということでございますが、本来であれば、この環境委員会で瀬戸内海に視察に行って、自治体や関係者の方々と意見交換をさせていただいた上で質問させていただければよかったなというふうに思います。
 私は、三十年ほど前でしょうか、テレビ局の取材で高島と因島に行ってまいりました。船で渡ったんですけれども、そのときには、瀬戸内海を見ていて、何と穏やかで美しい海なんだろうという、そういった感想しかなくて、水質がどんどん悪化していって瀕死の海と言われるようになっているということなど想像もしておりませんでした。
 平成二十七年の瀬戸内法の改正は、それまでの瀬戸内海の水質の改善というところから、自然海浜の保全などを行いまして、瀬戸内海を豊かな海とするために環境を保全する上で有効な施策を推進することを定めていたということであります。
 そこで、まずは、瀬戸内海の現状と課題について、環境省の御認識をお伺いしたいと思います。

#43
○政府参考人(山本昌宏君) 今委員から御指摘ありましたように、平成二十七年の改正でまさに瀬戸内海はきれいで豊かな海を目指していくという基本理念が盛り込まれて、水質が良好な状態で保全できていると同時に生物の多様性と生産性を確保するということを目指しているわけですが、現在の状況を申し上げますと、これまでの関係者の大変な御努力によりまして全体の水質は改善をしてきておりまして、赤潮の発生件数は低下するなど、一定の改善は進んでいるというふうに認識しております。
 一方で、先ほど来出てきておりますように、気候変動による水温上昇等の環境変化と相まって、一部の海域でこれまで削減してきた窒素やリンといった植物の栄養となる成分が逆に不足をして、それによってノリの色落ちが、落ちると、あるいは、開発による藻場、干潟の減少などの、海域ごとにどんどん課題が多様化しているという状況にあると考えております。という意味では、瀬戸内海環境保全特別措置法の理念に盛り込まれました豊かな海ということを目指す上ではまだまだ課題が多いというふうに考えております。
 あわせて、海洋プラスチックごみの問題も、深刻な問題として生態系を含む海洋環境に悪影響を与える状況にあるというふうに認識してございます。

#44
○徳永エリ君 瀬戸内海が豊かな海となるにはまだまだ課題があるという状況だというお話でございました。
 今回の改正では、気候変動の観点が基本理念に加わりました。その理由についてお伺いいたします。

#45
○大臣政務官(神谷昇君) 徳永委員にお答えをいたします。
 環境省が行いました広域総合水質調査によりますと、瀬戸内海におきまして、ここ三十年で約一・五度の水温上昇が発生しておりまして、それが原因となりまして、ナルトビエイやアイゴといった南方系の生物の増加による二枚貝や藻場などの食害が出ております。そしてまた、秋、冬の植物プランクトンの増殖による栄養塩類の不足、そして底層の酸素量が減ることによる貧酸素水塊の発生の期間が長期化しております。
 このような影響が生じているわけでございますけれども、また水温上昇以外にも、生物の分布状況の変化、雨の降り方の変化などの問題が発生しているほか、海面上昇や海の酸性化も懸念されているところでございます。

#46
○徳永エリ君 瀬戸内海も、気候変動の影響で三十年で一・五度水温が上昇しているということであります。こういったことを踏まえ、そしてまた、いろいろ影響が出ているということで、これから適応策もいろいろ考えていかなければいけないんだというふうに思います。
 平成二十七年の改正で新設された基本理念に、生物多様性の確保という文言が入りました。生物多様性の確保といっても、今お話しいただいたように、既に気候変動、開発などの人の営みの影響とかいろんな影響がもう出ていて、日本の生物多様性は危機にさらされているという状況であります。生物の複雑で多様な生態系が既に大きな影響を受けているという中で、瀬戸内海においても多くの海岸小動物の種類も減少しているという報告もあります。
 こういった生物多様性、この確保、生物多様性に向けてのその動向、環境省は今どのようにお考えになっているのか、お伺いいたしたいと思います。

#47
○国務大臣(小泉進次郎君) 私たち人類は、生物多様性がもたらす様々な恵みを享受することによって生存しています。生物多様性は人類の存続の基盤です。例えば、森林がきれいな水やきれいな空気を育んでくれて、気候を安定させ、海からは様々な食料を得ることができます。
 最近、四月二日付けの朝日新聞で、コラムニストのトーマス・フリードマン氏がこういうふうに言っていました。私たちが自然体系を保護すれば、自然が私たちを守ってくれると。この言葉の先にはこういう言葉もありました。今コロナで我々パンデミックと直面していますが、次のパンデミックに対する唯一の真に持続可能なワクチンが生物多様性の保全であり、自然体系の保護であると。
 私も、今まで各国の大臣などとも会ってきて、コスタリカという国は非常に生物多様性の保全に取り組んでいる先進的な国なんですが、そのカウンターパートだった前大臣も同じことを言っていましたね。この生物多様性の保全はパンデミックに対するワクチンなんだと。必ず、このコロナが収束をしたとしても、また我々人類は新たな新型の感染症に直面をする、それをよりレジリエントに、強靱なものにするには、結局は、遠い道のりかもしれないけど生物多様性の保全なんだと。まさに、今このコロナに直面している我々は、こういったこのコロナも生物多様性の生態系からのメッセージなんだと、こういったことをしっかりと受け止めて、我々環境省はその責務を果たしていかなければいけないと思います。
 そういった責務を果たす上で、これから生物多様性COP、このCOP15が開催をされる予定ですから、日本はCOP10の議長国としての経験をしっかりと生かしながら、次の愛知目標の先にあります十年目標、この目標にしっかりと貢献をして、愛知目標の中で合意された生物多様性の二〇五〇年ビジョン、自然との共生が実現に近づいて、そして次の世代も確実に自然に守ってもらえるような内容とするために日本の貢献を果たしてまいりたいと思っています。

#48
○徳永エリ君 今、愛知目標の話がありましたけれども、達成されていないという状況であります。やはり生物多様性の保全ということを考えると、何が起きているのかということをしっかりと時間を掛けて調査を綿密に行う必要があるというふうに思います。
 前回の改正のときに、環境大臣は、瀬戸内海の環境の状況を定期的に調査し、その結果を法の適正な運用に活用することが法定化されています。また、衆議院で附帯決議が付されましたけれども、その中で、基本理念に掲げられた生物多様性の確保等を適切に行うために必要な施策についての調査研究及びその結果に基づいた具体施策を推進することとしていますけれども、環境省はこれまでにどのような調査研究を行ってきたのか、また、その結果がしっかりと施策に反映されて、そして成果は出てきているのか、その点についてお伺いいたします。

#49
○政府参考人(山本昌宏君) お答えいたします。
 前回改正及びその附帯決議において、今御紹介のあった点、御指摘いただきました。これを踏まえて、環境省におきましては、平成二十七年度から二十九年度にかけまして、これは約二十五年ぶりとなりますけれども、瀬戸内海の藻場、干潟の分布状況の調査を実施しております。それからまた、約十年ぶりとなる底質及び底生生物の調査等を実施してまいりました。
 特にこの藻場、干潟の分布調査につきましては、広範囲を効率的かつ定量的に調査を行うことができる衛星画像による解析手法を用いて行っておりまして、今後も継続的に調査することで分布域の変遷を追うベースとなるデータを整備できたものと認識してございます。
 また、底質・底生生物調査につきましても、これ過去三回実施しておりまして、その推移を、結果を比較したところ、多くの地点で底生生物の種類数や個体数の増加、あるいは無生物地点の解消といった結果も見られておりますので、瀬戸内海の生物環境改善の実態の把握に貢献したと考えております。
 このような調査を今後も継続してまいりたいと考えております。

#50
○徳永エリ君 鉢呂先生じゃありませんけれども、調査に関しても予算をしっかりと付けていただきたいと思います。
 ちなみに、この瀬戸内海の藻場、干潟の調査に掛かった費用ですけれども、平成二十七年から平成二十九年まで伺いましたけれども、三千九百万という費用が掛かっております。最低限この費用は継続的にしっかり確保していただいて、これで足りているのかどうかというところも含めてしっかり検証していただいて、今後対応していただきたいというふうにお願いを申し上げたいと思います。
 また、大規模な調査だけではなくて、定点で長期にわたって調査を続けるということも大事だと思います。
 環境団体の環瀬戸内海会議の方から資料をいただきまして、それを拝見させていただきますと、一九六〇年以降、五十年近く瀬戸内海の生物の定点調査を行った方のデータが掲載されていました。そのデータを見ると、水質の汚染とともに海の生物の種類が減少し、水質の改善によって海の生物の種類数も増加し回復していますけれども、調査を開始した一九六〇年代と比較すると、もうこれ大幅に種類減っているんですよね。二〇一一年からは、この環瀬戸内海会議の皆さんが調査を引き継いで行っているということですけれども。
 大臣、やはりこういった瀬戸内海の地域にいていろいろ調査研究をしておられるこういう環境団体の方などともしっかり連携をしていただいて、こういう定点での長期にわたるデータって非常に貴重だと思いますから、是非情報交換していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

#51
○国務大臣(小泉進次郎君) 非常に重要だと思います。特に、瀕死の海と呼ばれた瀬戸内海を一定程度環境を改善をしてきたその蓄積の努力の中には、環境保護団体の皆さん、地元の方々、こういった方々の御尽力、御努力もあると思います。まずは感謝をしたいと思います。
 環境省としても、この法改正の前提となる令和二年三月の中央環境審議会の答申に係る審議においても、地域で活動されている三つの団体からヒアリングを行ってきたところでもあります。
 今後、やっぱり地元の方でないと分からないような現場の状況というのはあります。知床では、先生この前御質問いただいた知床財団のような、まさに現場で観光客とヒグマと向き合っているような方でないと分からないようなそういった声もありますし、私も非常に有益でした。今回の兵庫と香川の視察でも、現場に行かなければ分からない声も様々聞かせていただきました。
 今後とも、環境省は、現場の声もしっかりと大事にしながら施策の遂行をしていきたいと考えております。

#52
○徳永エリ君 余談になりますが、知床財団の女性の職員からメールをいただきまして、環境大臣と話ができたととても喜んでおりました。本当に、現場とつながる、大事なことだと思いますので、今後ともよろしくお願い申し上げたいと思います。
 それから、私がこの瀬戸内地域に今回行けなかったということで、広島県の我が党の仲間であります森本議員が県からいろいろとお願いされていることを託されました。今回の法改正では、下水道や事業排水の規制で排水を抑制してきた栄養塩類を関係府県の知事が管理に関する計画を策定できる制度を創設し、周辺環境の保全と調和した形での特定海域への栄養塩類供給を可能にし、海域ごと、季節ごとに栄養塩類のきめ細かな管理を行うということでありますけれども、この特定海域の設定に関しては、国において何か具体的な設定基準、こういったものを今後示していかれるのか、お伺いいたします。

#53
○大臣政務官(神谷昇君) お答えします。
 特定の海域における栄養塩基の望ましいレベル又は問題の生じないレベルにつきましては、関係府県が、それぞれの海域におきまして、海域の利用目的や潮流等の自然的条件、排出水の排出の状況を把握しつつ、地域の意見等を踏まえて目標値を設定いたしまして、その達成や維持を目指して様々な対策を進めることが適切であると思っております。
 環境省といたしましては、地域における目標設定の参考として御活用いただくことを念頭に、栄養塩類管理の実施事例等を把握しながら、目標値設定に係る手順等について解説をいたしましたガイドラインを作成してまいります。

#54
○徳永エリ君 是非ともよろしくお願い申し上げたいと思います。
 それから、その栄養塩類の管理、供給を自治体ができるようになれば、先ほどお話があったノリの色落ち被害や漁獲量の減少といった問題が改善されるのかということでございますけれども、今日、水研の資料を付けさせていただきましたが、実証試験の事例を二つほど付けさせていただいて、ノリの色落ちに関しては、実証試験の結果、改善が見られたということで、密接にこの栄養塩類の多寡がノリの養殖に関係していることが明らかになっております。
 しかし、減少している漁獲量とその栄養塩類との関係は、統計的解析から関係性が示唆されるものの、科学的な確証は得られていないということで、先ほどもお話がありましたけれども、研究が更に進められていくということでありました。
 もう一つなんですけれども、そのノリの色落ち被害については、冬季にユーカンピアという大型珪藻類、これによって栄養塩類が大量に、多量に消費されまして、ノリの生育に必要な栄養分が不足することがノリの色落ち被害の原因ではないかという研究者の方々からの指摘もありまして、だとしたら、栄養塩類を供給してそのノリの色落ち被害を改善するということとともに、この大型珪藻類の増殖を抑える、こういった取組も必要なのではないかと思いますけれども、こういったその栄養塩類以外の要因というのはしっかりと勘案されているのか、お伺いしたいと思います。

#55
○大臣政務官(神谷昇君) お答えいたします。
 委員の御心配も当然でございまして、環境省といたしましては、二〇一五年に瀬戸内海環境保全特別措置法が改正された後、環境省は、栄養塩類と水産資源の関係に関する科学的知見の充実に努めてまいりました。
 その結果も踏まえまして、二〇二〇年三月に中央環境審議会から示された瀬戸内海における今後の環境保全の方策の在り方についての答申では、播磨灘、備讃瀬戸等において、栄養塩類濃度の低下及び水温の上昇等による植物プランクトンの種組成ですね、種組成の変化により、冬季に大型珪藻が多く発生するようになりまして、栄養塩類をめぐる競合が起こっております。そのために、養殖ノリ等の色落ち被害が発生したとされているところであります。
 なお、一般論といたしまして、生物の変動をもたらす要因としては、栄養塩類のほか、水温、海流、餌環境等が挙げられておりまして、また、これらの環境条件の変化に対する生物の応答は非常に複雑であると認識をしているところでございます。

#56
○徳永エリ君 今御説明があったように、いろんな要素があるわけですね。そういったこともあって、栄養塩類増加措置に当たっては周辺環境への影響を評価するということになっていますけれども、供給の際の濃度とかタイミングとか、国において、関係府県が使用できるシミュレーションモデル、こういったものが今後示されていくのかどうか、お伺いいたします。

#57
○政府参考人(山本昌宏君) 今御指摘いただいたところにつきまして、例えば、先進的な事例として、兵庫県では、海の環境とイカナゴの数や動きを再現できるようなシミュレーションモデルを構築して、これでもって栄養塩類の減少がイカナゴの減少の主要因であるというような研究結果を取りまとめたりということをしております。
 先ほど来申し上げているように、湾、灘ごとに、更に言えば、湾、灘の特定の海域ごとに様々状況が違うということで、個別に検討、評価を構築していく必要があるというふうに考えておりますので、こういった意味では、先進的なこの兵庫県の取組というのは積極的に高く評価されるべきだと思っております。
 環境省といたしましては、こういった好事例を広く紹介するとともに、栄養塩類と水産資源の関係について更なる科学的知見の充実にしっかりと努めまして、これを関係府県に対して計画策定に際しての技術的な支援ということでしっかりと行ってまいりたいと考えております。

#58
○徳永エリ君 関係自治体にしてみれば、やってくださいと言われても、どうしたらいいんだろうということで相当悩まれているんだと思いますので、是非ともこういった具体的なシミュレーションのようなものを示していただけると大変に有り難いというふうに思います。
 時間がなくなってまいりましたので、恐らくこれ最後になっちゃうのかな。
 藻場、干潟は、瀬戸内環境保全基本計画の中で、沿岸域の環境の保全、再生、創出を大きな柱に位置付けております。創出、新たに藻場や干潟を造成する取組について、現状どうなっているのかということを環境省にお伺いをいたしました。そうしたところ、平成二十七年の改正からですが、この五年間で、藻場造成の実績についてなんですが、岡山県、広島県、香川県の三県で百七十・五ヘクタールの実績、僅かこれだけなんですね。瀬戸内海地域といいますと一府十県ということですから、その中で僅か三県だけということなんですけれども、これ、生物多様性の確保、保全にとっても大変に重要な藻場、干潟でございますし、それから、先ほどお話もありましたけれども、ブルーカーボンとして温室効果ガスの吸収源としても大変に大きな役割を担っておりますし、期待もされているわけであります。
 そういう中で、僅か三県でこれだけの実績しかないということでありますが、これ、どう理解したらいいんでしょうか。ちゃんとやっているんでしょうか。

#59
○国務大臣(小泉進次郎君) 御指摘のこの活動がこれぐらいしかまだ広がっていないということについては、まさに今回、新しく環境保全地区を対象拡大をして、人が手を入れて再生ができた干潟、そして藻場、こういったことも新たに認定できると、こういったことが結果として活動している方々の背中をより後押しをして、より活動が強化され、活発になっていくことを我々は期待をしています。
 そして、ブルーカーボンについても、今は残念ながらまだパリ協定に基づく排出、また吸収量、この算定の中にこのインベントリーとしては正式にまだ計上できていないんですね。計上するためにはかなり精緻な議論をしなければいけないんですが、それを今、国交省の方の検討会なども進んでいますので、この算出方法を固める作業が進んでいます。そうすれば、今カーボンニュートラルで一気に機運が世の中で高まっている中で、自分たちで吸収源をつくることができるというようなことも含めて機運が高まっていくことも期待をしています。
 この法改正を機に、改めて、まだまだ広がりが足りない、こういったことが後押しされるように、周知や広報もしっかりやっていきたいと思います。

#60
○徳永エリ君 藻場や干潟の造成が進まない理由は何なのかというところもしっかりと調査をしていただいて、もう創生というふうに基本計画に書かれているわけですから、新たな藻場や干潟を創生していただいて、今おっしゃったブルーカーボンの役割をしっかり果たしていけるように取組を進めていただきたいということをお願いいたします。
 まだちょっと時間がありましたので、協議会についてお伺いいたしたいと思います。
 平成二十七年の改正で導入された湾灘協議会の設置状況、今どうなっているか、御説明ください。

#61
○政府参考人(山本昌宏君) 今御指摘がありました湾灘協議会は、瀬戸内海環境保全特別措置法四条二項に記載のある「湾、灘その他の海域を単位として関係者により構成される協議会」ということで、通称湾灘協議会と呼ばれておりますが、これまで五県において七協議会が設置されているという状況でございます。

#62
○徳永エリ君 これも進んでいませんよね。
 時間がなくなってしまったんですけれども、いろんな理由があるとは聞いておりますけれども、今後、漂流ごみの対策も今回の法案で力を入れていくということでありますが、やはり、こういったその湾灘協議会をしっかりつくって、さっきの第三者委員会みたいな話もありましたけれども、この湾灘協議会の役割ってすごく重要になってくると思うんですよ。法律にはこの設置、規定されておりませんので、環境省が主導して、しっかりこの協議会をつくっていただいて、連携して様々な取組ができるように是非ともお願い申し上げたいと思います。
 それでは、時間になりましたので終わります。ありがとうございました。

#63
○竹谷とし子君 公明党の竹谷とし子です。
 瀬戸内海環境保全特措法改正に関連して質問をさせていただきます。
 本法案の第十六条の二について、追加された内容、「海岸に漂着し、又は海岸に散乱している」、そして「国と地方公共団体及び地方公共団体相互間の連携の下に」、さらに「発生の抑制」、この文言が追加をされております。
 これが追加をされた理由、そして、この条文によって海岸漂着物処理推進法との関係はどうなるのか、これと別に、瀬戸内海に向けて何か、この法律によって何らかの措置が行われるのかどうか、その点について確認をさせていただきたいと思います。

#64
○政府参考人(山本昌宏君) 今御指摘がありました、まず、海岸漂着物処理推進法との関係でございますけれども、こちらにつきましては、今回、漂着ごみあるいは海岸に散乱しているごみも列挙して対象を明確化したというのは、その海岸漂着物処理推進法の記載に合わせた形となっております。
 また、こちら、先ほど先生御指摘のありましたように、発生抑制を加えて、さらに、関係自治体間の連携あるいは国との連携ということを新たに加えさせていただきまして、このプラスチックごみを含む漂流ごみ対策をしっかりと強化をしようということで設けたわけでございますが、この海岸漂着物処理推進法との関係ということでございますと、それぞれ別というよりは、これを一体となって進めていこうということでございます。
 先生御案内のとおり、この海岸漂着物処理推進法に基づきまして、今各自治体における様々な処理の活動に対して支援をしているということもございますし、発生抑制のための取組も進めてございます。
 その発生抑制の取組、具体的に申し上げますと、五つの自治体を対象に現在モデル事業を実施しておりまして、まさに入ってくる前に抑えるということが重要でございますので、その中でしっかりと今発生抑制の実証、あるいは関係者のヒアリングを行って、どういった対策が有効かということを取りまとめるガイドラインを今まとめようということで作業をしてございます。これを近々まとめたいと思っております。
 今回の法改正が成立すれば、今回規定が強化されたことも踏まえて、瀬戸内海におけるこのような取組をしっかりと強化をしてまいりたいというふうに考えてございます。

#65
○竹谷とし子君 海岸漂着物処理推進法の記載に合わせてということで、この法律と一体となって取り組んでいくということであると理解をいたしました。
 環境省で、海洋ごみの調査を実施をされています。海岸漂着ごみ、これ内海か、また外海かによっても異なってくるとは思っておるんですけれども、その代表的なものを多い順に教えていただきたいと思います。

#66
○政府参考人(山本昌宏君) 環境省が行っている、経年的に行っている調査の中で、比較可能な平成二十三年度から令和元年度までの九年間の漂着ごみの実態把握の結果でございますが、重量ベースで多かった順に申し上げますと、木材、物流のパレットとか木炭などを含む木材が三二・九%、それから次はプラ製のロープ、ひもで一九・一%、その次が硬質プラスチックの破片で九・〇%、それからその次がプラ製漁網で六・三%、次が飲料用ペットボトルで四・二%と、多い順にはこのようになってございます。

#67
○竹谷とし子君 重量ベースということも重要ですし、個数ベースということも発生抑制をしていくに当たっては分析も重要だと思っております。こちらの資料の方も配付をさせていただいておりますけれども、プラスチックごみというのがこの中でも何個あったかということが明確にされております。こうした分析というのも非常に重要なものだと思っております。
 プラごみの発生抑制に関しては、今国会でまた別の法改正も行われる予定となっておりますので、その審議の中で議論を深めていきたいというふうに思っておりますが、これも非常に重要な今後の取組であると思っております。
 一方で、発生抑制とは別に、漂着ごみの処理というのが海岸を持つ自治体にとって大きな負担となっております。沿岸自治体の実施する漂着ごみの処理等に対する国の支援について伺いたいと思います。

#68
○政府参考人(山本昌宏君) お答え申し上げます。
 海岸漂着物等の処理の推進法に基づきまして、海岸管理者である都道府県、市町村が海岸漂着物等の回収処理を行うこととなっておりまして、政府は財政上の措置を講じるということになっております。この規定に基づきまして、環境省、地方自治体における漂流・漂着ごみ対策の回収処理が円滑に進むような支援を行っております。
 補助率につきましては原則十分の七というふうにしておりまして、回収した漂着ごみの運搬費用負担が重い離島等はこれを十分の九にかさ上げするなどによりまして、さらに、残りの地方負担分の八割は特別交付税により支援するという形になっておりまして、自治体の実質的な負担軽減に配慮した制度となってございます。

#69
○竹谷とし子君 この沿岸自治体の漂着ごみの処理の負担について補助金が出ている、そして過疎地域、半島等、さらに離島については特別交付税の措置も行われているという、そうした御説明でございましたけれども、資料をお付けしているんですけれども、ここで離島というのは実質的な地元負担というのが二%ですよということにはなっているんですけれども、自治体の、その自治体で発生したものではない、流れ着いてきたものについて処理も行って、そして地元負担もあるよと。二%というと少ないように感じるんですけれども、離島のお声を聞いてみますと、そうではないという実態が明らかになっております。
 公明党離島振興対策本部で島々のヒアリングを行わせていただいております。今年、瀬戸内海の島ではないのですが、内海に面しているということで、伊勢湾に面している鳥羽市からお話を伺いました。伊勢湾全体で年間一万二千トン、約一万二千トンのごみが流出をしているということで、そのうち鳥羽市に対して五千トンごみが漂着をしているという、そういう状況の中で、この鳥羽市というのが自治体の中に離島も含まれるんですね。
 一部離島がある自治体ということで、その中の答志島という約二千人、人口二千人の島に奈佐の浜というのがあり、そこに約三千トン、伊勢湾一万二千トンを流出している中の三千トン、四分の一がその小さな島に集中をして漂着をしているということであります。インターネットでも奈佐の浜というふうに入れると、市民や関係者の方々が海岸をきれいにしようという活動をされている、そのことが複数紹介をされているサイトが出てくるんですけれども、この人口約二千人の島に三千トン、約三千トンが来ると。これは二トントラックで千五百台ということです。
 しかも、それを島では処理できませんので、海上運搬しなければならない。その費用も大変高額であります。それを一部でもこの地元負担をするというのは、地元の財政状況からすれば大変高額という、そういう問題があります。また、離島、一部離島を抱える自治体という、そういう独特の課題を持っている自治体もございます。
 そういうことにもしっかりと配慮して、自治体へのこの漂着ごみの処理等への支援、更に充実を自治体の状況を踏まえてさせていくべきであると考えております。大臣の御見解を伺います。

#70
○国務大臣(小泉進次郎君) 今、竹谷先生が触れられた答志島、私もかつて行ったことがあるので、何かその姿が思い浮かびます。そういった島に、自分たちが出した物ではないのに大量の物が流れ着く、これは、ほかの地域、国内の物もあると思いますし海外の物もあると思いますが、本当に現場は対応に苦慮されているなというふうに思います。
 環境省では、そうしたことも踏まえて、今補助金を交付をして、令和三年度当初予算、そして令和二年度第三次補正合わせれば約三十七億円を計上しています。
 こういった海洋ごみの円滑な回収処理の推進に取り組んでいくことは極めて重要なことでありますが、同時に、今私が感じている問題意識というのは、実はこの全体としてどれぐらいの海洋プラスチックごみがあるのかというのも、かなり世界的にも粗い推計で、そういった精緻なデータというものを確立をするということが、今後の継続的でかつ実効性ある対策を講じる上で、まずはそのデータをしっかり固めるということは非常に重要なことだと考えています。
 ですので、その端緒として、まず環境省では、海洋プラスチックごみの発生源、排出量、流出経路、これを把握をして、流出量を推計するための取組を進めていきたいと考えています。こういったことを通じて、答志島とか含めて、苦慮されている方に対する効果的な対策が打てるようなところに持っていきたいと思っています。

#71
○竹谷とし子君 しっかり分析をした上で、自治体への漂着ごみの処理に関する財政支援、しっかり行っていただきたいと重ねて強くお願い申し上げます。
 今、科学的な分析、データをしっかり取るというお話ありました。ちょっと質問を一つ順番を入れ替えまして、海洋ごみに関する発生源のインベントリー開発というものを今環境省として取り組んでいると承知をしております。国際的にモニタリングの手法やデータ整備でしっかりと貢献をするということとともに、国内でも、今大臣が言われたように、発生源を適切に把握をして、抑制に向けた国民理解と協力に結び付けていただきたいというふうに思っております。環境省の答弁を求めます。

#72
○政府参考人(山本昌宏君) 効果的な海洋ごみ対策を実施するに当たっては、御指摘のとおり、発生源等のインベントリーや適切な手法によるモニタリングが不可欠であるというふうに考えております。
 国際的な面では、我が国では、G20開催されましたときに、G20の海洋プラスチックごみ対策の実施枠組というものを設けまして、こちらのフォローアップ会合の中で、日本が主導して海洋プラスチックに関する調和の取れたモニタリング及びデータ整備というものを主導していくことになっておりますので、こちらもしっかり取り組んでまいりたいと思います。
 国内におきましては、先ほど大臣から答弁申し上げましたように、流出量の推計手法の検討を開始したところでございますので、こういったことを、取組を深めてまいりたいと考えております。

#73
○竹谷とし子君 よろしくお願いいたします。
 質問、ちょっと前に戻りまして、この本法律案の提案理由に示されております三点の概要の二つ目に、温室効果ガスの吸収源、いわゆるブルーカーボンとしての役割も期待される藻場の保全を進めるとあります。ほかの先生方からもこの点御指摘があったところでございますけれども、環境省で作成をしています温室効果ガスインベントリー、こちら私も何度か拝見をさせていただいておりますけれども、こちらでは、藻場が吸収している温室効果ガスは算定されていないということを環境省から聞いております。定量的に明確な温室効果ガス吸収効果があるかどうかということについて、この定量的な測定は今のところまだできていないというふうに環境省から聞いております。
 定量的に重要な吸収効果があるのであれば、ほかの国の状況も踏まえて、日本としても温室効果ガスインベントリーに含めるということも一つの選択肢ではないかと思います。環境省の考えを伺いたいと思います。

#74
○政府参考人(小野洋君) お答え申し上げます。
 委員から御指摘ございましたいわゆるブルーカーボンでございますけれども、非常に重要な気候変動対策の一つであると考えておりますけれども、これも委員から御指摘ございましたが、現在のところ、温室効果ガスのインベントリーには我が国として計上はいたしてございません。
 我が国におきましては、令和元年度から国土交通省が地球温暖化防止に貢献するブルーカーボンの役割に関する検討会を設置されておりまして、これ環境省も参画をして検討を進めております。この検討会におきましては、例えばブルーカーボンによる吸収量を算定するため、藻の種類ごとの炭素固定量の見積りでございますとか、あるいは藻場の面積把握の方法論等の技術的な検討を進めております。
 環境省といたしましては、国土交通省、さらには水産庁などの関係省庁と連携しながら、IPCCのガイドラインにのっとりまして、ブルーカーボンによる吸収量を我が国の温室効果ガスインベントリーに新たに計上するための検討を進め、ブルーカーボンの活用を図ってまいりたいと考えております。

#75
○竹谷とし子君 また、今回の法改正によりまして、第二条の二に「気候変動による水温の上昇その他の環境への影響」という記述がなされます。気候変動と水温上昇との関係について科学的なエビデンス、そうしたもの、環境省の御所見を伺いたいと思います。

#76
○政府参考人(山本昌宏君) 環境省が実際に測定したデータということでは、先ほど申し上げましたように、広域総合水質調査によりまして、瀬戸内海においてはここ三十年で約一・五度の水温上昇が発生していると。一方で、気候変動影響評価報告書、昨年十二月の公表したものですが、これによりますと、日本近海の年平均海面水温は百年当たり一・一四度上昇していると。一方、日本の気温上昇率は百年当たり一・二四度上昇しているということなので、気温と同程度の水温上昇が生じているという知見がございます。

#77
○竹谷とし子君 気温の上昇が、漁業への影響だけではなくて、大きな被害を毎年のようにもたらしている台風の大型化にも影響しているとも言われていると理解をしております。
 この海水の気温上昇を抑えていくためにも、この気候変動対策が重要なことであるということであると思っておりますが、今御答弁にありましたように、瀬戸内海においては三十年で約一・五度、日本の近海の年平均海面水温は百年当たり一・一四度ということで、瀬戸内海の方が海水の温度上昇が高いのかなというふうに感じたんですけれども、このことについてもまた科学的知見などを環境省の中でも蓄積していっていただきたいというふうに思っております。
 残りの時間で、先日一般質疑で行わせていただきました質問をさせていただきます。医療的ケア児者が避難をする場合の避難場所での電源の確保ということでございます。
 今国会で災害対策基本法改正が行われる予定となっております。この中で、自治体の要支援者名簿に基づいて個別避難計画を作成することが求められてくるわけでございますけれども、私の下に、医療的ケアを必要とする方が昨年の台風のときに自主避難所に行こうとしたら断られてしまったという、そういう問題があったということで、医療的ケアを必要とする方は電気が必要であります。もう命に直結するということで、この分散型電源ということも一つの解決策になり得るのではないかということで質問をさせていただきます。
 医療的ケア児者が避難できる分散型電源を備えた避難所、これを運営者の負担をできるだけ少なく実現をしていくということが重要であると思っております。環境省の地域レジリエンスまた脱炭素を同時に実現する避難施設等への自立・分散型エネルギー設備等導入推進事業、さらに、PPA活用など再エネ価格低減等を通じた地域の再エネ主力化・レジリエンス強化促進事業で対応可能かどうか、御答弁お願いいたします。

#78
○政府参考人(和田篤也君) お答え申し上げます。
 御指摘のございました関係につきましては、まずは、避難所における分散型電源という観点で、まずは公共施設向けにはということでございますけれども、先生の方から御指摘のありました地域レジリエンス・脱炭素化を同時に実現する避難施設等への自立・分散型エネルギー設備等導入推進事業がございますけれども、環境省では、令和二年度三次補正、それから令和三年度予算と合わせまして百五億円措置しているところでございまして、具体的には、地域防災計画に避難施設などとして位置付けられた公共施設に対しまして、太陽光発電設備それから蓄電池などの導入を支援しておりまして、御指摘の対象になるものと考えております。
 また、民間施設向けにも同様、類似のスキームがございまして、PPA活用などの再エネ価格低減等を通じた地域の再エネ主力化・レジリエンス強化促進事業というものの中で、令和二年度三次補正、それから令和三年度予算、合わせて百三十億円の内数として措置させていただいているところでございまして、御指摘の社会福祉法人それから民間医療機関を含めまして民間施設に対します光発電、蓄電池等の導入を支援しておりまして、併せて対象になるというふうに考えております。
 なお、これらに加えまして、更なる取組として、昨今では、電気自動車関連企業と自治体が災害連携協定の一環として締結した上で、災害による停電が発生した際には、いわゆる動く蓄電池と言われておりますEVを避難所等に無償で貸与するといったような先進的な取組も進められているといったところを承知しておるところでございます。

#79
○竹谷とし子君 ありがとうございます。
 最後に、大臣に伺いたいと思います。
 医療的ケアが必要な方が避難場所に受け入れていただけるように、避難場所となる施設に分散電源が必要となる場合、是非支援をしていただきたい。大臣の御所見、伺いたいと思います。

#80
○国務大臣(小泉進次郎君) 例えば、今の関係する実例として一つ二つ挙げますと、千葉県の睦沢町にむつざわスマートウェルネスタウン、こういったものがあって、令和元年九月の台風十五号の影響で町内全域が停電したときにも防災拠点などに電力を供給できたという事例はあります。そして、北海道の厚真町においては、平成三十年九月の北海道胆振東部地震による停電をしたときに、太陽光発電設備などを設置していた町の中学校を避難所として活用できたという事例があります。
 こういったこと、環境省も支援をしていましたので、まさに困ったときに命を救う、そしてライフラインになる、こういった分散型電源の後押しを環境省としても、今後も、避難施設などに自立分散型エネルギー設備などの導入、取組を促進をして、支援をしていきたいと思います。

#81
○竹谷とし子君 ありがとうございます。
 やはり、避難所を開設をして受け入れる側としては、分散型電源があって、ほかが停電をしても電気が使えるということだけではなくて、それが万一また壊れたというようなときに、命に関わる方を受け入れるというのは相当の準備が必要であるということは想像に難くありません。
 災害に強いレジリエントな地域というのは、そうした弱い立場の方々の命を守るということが一番重要なことであるというふうに思います。そうしたところまで実現可能なように、環境省として、大臣がリーダーシップを取って命を守る施策を取っていっていただきたいということを要望いたしまして、質問を終わります。
 ありがとうございました。

#82
○片山大介君 日本維新の会の片山大介です。
 今回の法改正、二〇一五年以来、六年ぶりになります。私は地元が兵庫なので、やっぱりちょっとこの法に対する思い入れはあります。
 大臣は、三月の終わりなんですよね、明石市行かれたのがね。それで、私、次の日に明石行ったんですよ。そうしたら、大臣が来てくれたというので、やっぱり関係者喜んでいましたよね。
 その明石はイカナゴがやっぱり有名なんですけど、さっきも話出たように、で、イカナゴ漁の解禁が三月の六日だったんですけど、今年は、やっぱりイカナゴ捕れないんですよね。それで、イカナゴのくぎ煮というのは庶民の味だったのが、だんだん高級食品に、食材に変わっていっているというね。だから、今回のこの法がそうしたものへの対策にもなるんであれば、これはやっぱり喜ばれることだし、重要だと思います。
 それとあと、さらに、今回、気候変動や海ごみなど今大きな社会問題になっていることが、この五年間で大きな一層問題になってきている問題についても取り込んでいるという意味では、この法の重要性というのは高まってきているなと思います。
 それで、ちょっと質問を始めていきたいんですが、今回のポイントというのは、もう何人もの先生がおっしゃっているからもうそのとおりなんですけど、栄養塩類の管理制度というのは新しく創設しましょうと。これ、具体的には、各県がその海域への栄養塩類を供給することを可能にする計画を策定することができるというものなんですよね。これも、さっき言われたように、前回の改正で附則に付いていたものだったから、言わば宿題だったものであって、宿題を五年掛けてこういうふうに作りましたよという話なんですよね。
 ただ、これもほかの先生から言われていたんですが、そもそもその栄養塩類の多い少ないと漁獲量の関係性の実証って、なかなか簡単にできていないんですね。おととし、私の兵庫の水産技術センターというところの研究チームが、イカナゴが減少している、この減少は、窒素やリン、その栄養塩類ですよね、の減少が主因だというような研究発表を一応したんだけれども、ただ、やっぱりメカニズムとしてはなかなか解明されていない。
 このメカニズム、今どこまでこれ解明されているというふうに言えるのか、分かりやすく易しく教えていただきたいんですが。

#83
○国務大臣(小泉進次郎君) できる限り分かりやすく説明できるようにしますが、この栄養塩類と水産資源の関係については、環境省が科学的知見の充実に努めてきました。その結果、令和二年の三月に中央環境審議会から出された瀬戸内海における今後の環境保全の方策の在り方についてという答申では、少ない栄養塩類を養殖のノリと大型の植物プランクトンが取り合うこととなり、ノリの色落ち被害が発生していると、そういうことが答申の中では書いてあります。
 また、この答申の中では、栄養塩類濃度が大きく減少している播磨灘東部におけるイカナゴの漁獲量について、気候変動による水温上昇などの環境変化や、栄養塩類、植物プランクトン、動物プランクトンなどの餌環境といった低次生態系の変化が影響を与えている可能性があることが示唆されています。
 現に、兵庫県では、先生も今御指摘のあったイカナゴの漁獲量が、一九七〇年に約三万九千トンだったのが、二〇二〇年には速報値で約百五十トンと、本当にもう激減ですね。価格も、二〇一四年に一キロ当たり千円だったのが、二〇二〇年に四千円、つまり四倍に高騰していると聞いています。
 ほかにも、広島湾や周防灘南部などにおけるカキやアサリといった水産資源の変動をもたらす環境要因としては、水温、海流、餌環境などがあって、栄養塩類が植物プランクトンの生成を通じて魚介類などの水産資源に与える影響の可能性も指摘をされているところであります。

#84
○片山大介君 だから、もう少しそこの解明を今後是非やっていただきたいなというふうに思いますよね。そうやって分かりやすく解明していくことによって、より効果的な策にもなっていくと思いますので。
 それで、事実、兵庫県では、海水中の窒素やリンをもう減らし過ぎないようにしよう、やっぱり関係はあるんだからということで条例を作って、独自にもう下限値って設けているんですよね。ほかの自治体も同じように、その栄養塩類の供給に関する独自の取組ってみんな大体やっているんですよね。だけど、それでも今回法制化をしようということに至った理由は、まあこれ兵庫県なんかも求めていたという話は何か聞いていますけど、これは何でなのか、それがどういう効果につながると見ているのか、教えていただけますか。

#85
○国務大臣(小泉進次郎君) 先生今述べられたとおり、兵庫県も条例でやってはいますが、やはり今回正式に法律に明確に位置付けられる、これは非常に歓迎の声が大きいものがありました。やはり、この栄養塩類の管理制度を創設をして栄養塩類を流す、これについてはやはり慎重な方もいらっしゃいますので、それをいざ乗り出そうというときには、やはり法律として位置付けられているかどうかというのは、現場の感覚からすればやはり前向きな後押しになるんだろうなと。
 そして、一方で慎重の立場の方々にとっても、いざ様々な声があるときに仮に環境省が求められれば、そのオブザーバーとしての技術的な助言など、今後のモニタリングも含めてやることになっていますので、双方にとってもやはりお墨付きといいますか、この法律に位置付けられるということはやはり意味があることなんだろうと思います。

#86
○片山大介君 分かりました。
 それで、実際に各都道府県が今後計画を策定していくことになると思います。そうしたら、栄養塩類供給のその影響についてというんでしょうか、それを各自治体ともモニタリングをして、それから分析をして評価をして、それによって計画を見直していくと、こういうことをやっていくんですけれども、これがなかなか、これも簡単にいくのかなというのはちょっとあって、例えば、適切にじゃその栄養塩類を増やしていこうなんということも、これなかなか言うほど簡単ではないのかなと思いますが、これはどのように行っていくのか、いけるのかというのは教えていただけますか。

#87
○政府参考人(山本昌宏君) まさに委員御指摘のとおり、栄養塩類の管理というのはそう簡単ではないと考えております。
 今かなり行われております栄養塩類を供給する実施主体の一つとして下水処理場というのがありますけれども、こちらにおきましても窒素、リンのみを増加させるということで、ほかの汚濁物質はしっかりと処理をしていただくという必要がありますので、それらをしっかりと処理しながら必要なものだけを増やすというような管理をしていただく必要がありますので、下水処理場を始めとした高度な管理能力を持ったところでないとなかなか対応できないというふうに考えております。
 それから、モニタリングのお話もありましたけれども、実際にそれがどう効果が出ているのかというところは、それは出したものが海に対してどういうふうに影響しているのかと。先ほどありました海底耕うんだとか、それからかい掘りしたものを出すと。出すことによって増えるのは間違いないんですが、それが実際にどういう効果を及ぼしているのかというのは、まさに委員が御指摘のあったように、モニタリングをして、それを順応的に後からしっかりとモニタリングをしながら必要に応じて見直していくという、順応的な管理を進めていくということが必要であります。
 これはまだ十分これから知見を積み重ねていかなければいけないということで、県としてもなかなか難しい面があると思いますので、先ほど来申し上げているように、しっかりとそこは環境省もガイドラインを整備して、一緒になってこれを取り組んでまいりたいと考えております。

#88
○片山大介君 そうすると、実証というかモデル地区とかってあるかどうか分からないですけど、例えばそれを増やすことによって、じゃ、ノリの色落ちが直ったとか、何か少し、たくさん取れるようになったみたいなことというのは、実際問題としてデータ、そういうデータというのはまだないという感じなんですか。

#89
○政府参考人(山本昌宏君) ノリに関して言えば、間違いなく栄養塩類が高い方がより良いものが捕れるということで、先ほど申し上げましたように、そういった下水処理場からの供給によりまして、沿岸域と沖合部分のノリを比べた、色を比べた場合、色、品質を比べた場合に、明らかに沿岸域の方が色、品質とも良かったというような実例はございます。
 ただ、出すことが海域に実際にどういう影響を及ぼすかというところについては、なかなか実際に、シミュレーションとかできますけれども、実際にどうなるかというのはやっぱりモニタリングをして確認していかないとなかなか具体的には把握できないということになると思います。

#90
○片山大介君 分かりました。
 それで、あと、各県が独自に計画を作ることに対してのちょっと何か懸念というか、ちょっと聞きたいんですけど、例えば、大臣も言われたように、その兵庫県と、それから、対岸というのかな、香川県、これは播磨灘というんですけど、これ、兵庫の方ではイカナゴもそうだし、ノリ養殖が盛んなんですけど、その一方で、香川の方は、世界で初めて事業化に成功したハマチ養殖なんかあるところなんですよ。そっちの方は余りその富栄養化というのは逆にマイナス要素になっちゃうといって、地域によってやっぱりかなり違うんですよね。
 一応これ、計画策定に当たっては、その栄養塩類の供給によって影響を受けるであろうほかの自治体の意向も配慮して作ることというふうになっているんですけど、実際にそれが本当にうまくいくのかどうかなって。あるところ、ある部分ではやっぱり国がきちんと入って調整しなきゃいけないところも出てくるんじゃないのかなと思うんですが、ここら辺はどのような見方をしているのか、教えてもらえますか。

#91
○国務大臣(小泉進次郎君) 今回の法改正では、関係者の合意の下、地域の実情に応じて計画的に栄養塩類の供給を実施するため、環境大臣への協議を行うこととしており、協議を受けた場合は環境省として必要なことを助言していきます。
 また、環境省では、栄養塩類管理の実施事例などを把握しながら、目標値設定に係る手順等について解説をしたガイドラインを作成をする予定です。さらに、自治体により湾灘協議会が設置されている場合には、オブザーバーとしての参加などを通じて関係府県へ技術的な助言を行っていく予定です。
 瀬戸内海がやはりきれいなだけでなく、豊かであるように、環境省としても関係府県と連携していきたいと思います。

#92
○片山大介君 湾灘協議会はまた後でちょっと聞こうかと思うんですけど。
 だから、やっぱりちょっとどうしても手探りになるところはあると思うんですね、それぞれ計画がね。だから、それで各県の意向がうまく一致しないところも出てくるかもしれないから、だからそこは注意してやっていただきたいし、それこそやっぱり国がきちんと入っていただきたいなと思います。
 次に、自然海浜保全地区のことを聞きたいんですけど、これももう何人もの先生がおっしゃっているのであれなんですけどね。
 まず、前回の改正で干潟が対象として明記されたと、今回は新たにその再生や創出された藻場、干潟も指定可能になったというんですよね。それで、だけれども、自然海浜保全地区ってそもそも何か平成五年から新規の指定もなかったというんですけれども、これ今回新たに、こうした人の手によって再生された、創出されたものまで対象に入れることの意義というか、そこを教えていただけますでしょうか。

#93
○大臣政務官(神谷昇君) 片山委員にお答えいたします。
 瀬戸内海におきましては、各種の開発等によりまして藻場、干潟等の自然海浜が著しく減少したことから、残されました自然海浜の保全に加え、新たに再生、創出された自然海浜の保全や更なる再生、創出の取組の進展、促進が重要な課題となっております。
 こうした中で、今般の法改正によりましては、各地で再生、創出が行われている藻場、干潟につきましても指定の対象とすることといたしました。これによりまして、保全区域の拡大や地域における更なる取組の推進が期待されるところであります。
 また、藻場、干潟等の沿岸域は、本来、栄養塩類が豊富で幼稚魚の育成の場として重要であることから、漁業監視関係者からも保全、再生、創出を進めることが求められております。実際、令和三年二月に瀬戸内海関係漁連・漁協連絡会議から提出されました瀬戸内海を豊かな海とするための瀬戸内海環境保全特別措置法に関する要望におきまして、自然海浜保全地区の指定対象の拡充が含まれております。

#94
○片山大介君 何か、その関係府県の調査では、地域の保全活動にどんなメリットがあるか明確にして地域活動の後押しにつながるようなインセンティブが必要なみたいな、何かこういう意見もあったというんですよね。
 だから、先ほど言ったブルーカーボン的な必要性ももちろんあるでしょうし、だから、そこのきちんとした発信と、それから地域の保全活動へのどういうような効果があるのか、これをきちんとやっていかないと、なかなかこれまた、対象を増やしたとしてもなかなかまたつながっていかないんじゃないかなとか思いますが、そこら辺はどのようにお考えですかね。

#95
○国務大臣(小泉進次郎君) その広報、周知もすごく重要ですし、ブルーカーボンでいうと、例えば、瀬戸内海地域ではありませんが、私の地元の神奈川県の横浜はかなりブルーカーボンを先進的にやっているところでもありますし、新たにゼロカーボンシティを宣言した横須賀においても、今後ブルーカーボンを活用したいという話が出ているぐらい、この気候変動の取組が今、機運が国内でも高まってきている中で、海を目の前にしている自治体の中でブルーカーボンに対する関心が高まっていることを、私感じています。
 ですので、結果として、今回、この環境保全地区で瀬戸内海地域でブルーカーボンをやりたいというところと、瀬戸内海の地域以外で既にブルーカーボンをやられているところなどが連携などが深まって、結果としてその地域の環境保全の取組などが活性化するように、私もしっかりと広報、周知やっていきたいと思います。

#96
○片山大介君 時間なくなってきたんで、私も海ごみをちょっと聞きたいんですけど。
 それで、今回は、瀬戸内海、その周辺の自治体と国に対して海ごみの発生抑制に取り組むよう努力義務を定めているというんですね。これ、沿岸部ではなくて内陸部の自治体も含まれているというんですが、これ、瀬戸内海に流入する海ごみの数が、これ平山委員の資料すごく分かりやすいなと思いながら見させていただいて、大体四千五百トンなんですよね。これは大体、海から流れて漂着するのもそうだけど、やっぱり河川から、陸地から河川で運ばれてくるのが多いので、だから内陸部も一緒に巻き込んで排出抑制していこうというのが今回の法改正の趣旨なんですけど、これ、具体的にはどのような取組をしてもらおうというのか、これも教えていただけますか。

#97
○政府参考人(山本昌宏君) お答えいたします。
 先ほども少し申し上げましたけれども、今、そういった内陸部での発生抑制の取組を支援するということで、環境省では五つの自治体を対象としましてモデル事業を実施しておりまして、発生抑制対策、どういうことをやればどういう効果があるかといったような実証ですとか、それで関係者に対してのヒアリングというようなことで情報を集めております。自治体が関係主体と連携して行う発生抑制対策について、これをガイドラインとして取りまとめて、これをてこにして取組を進めてまいりたいというふうに考えております。
 それと併せて、先ほど申し上げたインベントリーの調査などの取組も、データを集積するということも含めましてしっかりと取り組んでまいりたいと考えております。

#98
○片山大介君 ちょっと時間がないんで短くていいんです。
 だから、具体的に何するのかですよね。その具体的が事前のレクの段階からよく分からないんで、具体的に何か、簡単でいいですから教えてください。

#99
○政府参考人(山本昌宏君) 今年度からの新しい予算として、そういった地域の流域の各主体が連携してこういった発生抑制に取り組むということについて、それを後押しする事業を新たに設けておりますので、これをまだこれから具体化していくところでありますが、どういった形で具体的なアクションを取っていけば地域からのそういった発生抑制が図られるかと、そういう具体的な取組を、それぞれの地域に即した具体的な事例というのをつくっていって、それをしっかりと横展開をするような形で進めてまいりたいと考えております。

#100
○国務大臣(小泉進次郎君) ちょっと補足しますと、香川県方式を広げることが、私は一つ思いあります。香川県方式、何かというと、香川県は、海の自治体だけではなくて内陸、山の自治体も含めて県内全ての市町村がお金を出し合って、協議会に、それでそのお金でもって海ごみの回収などもやるという、これ香川県方式なんですね。で、これ、日本の中で香川県ぐらいですから、こういうことやっているのは。
 今回の法改正も機に盛り上がって、この香川県からほかの地域に対しても、県内全域で、もう山側の市町村も海側の市町村も連携をして、まさに上流から下流まで全部このごみの排出つながっていますから、こういった取組を横展開することなども私としてはしっかりと後押しをしていきたいなと思います。

#101
○片山大介君 いや、それ、環境省に事前に聞いたときに、例えばごみの、何だ、もうごみ集積、ごみ拾いやろうとかと言っているんですけど、これ発生抑制の努力義務ですよね。だから、これ、ごみを拾うのと発生抑制は違いますから、発生抑制するんだったらその取組をやっぱりきちんと具体的に考えなきゃいけないと思います。
 それで、もう時間がないからあれなんですけど、実はこれ、同じような法律として、これも話が出ていますけど、海岸漂着物処理推進法というのがあって、私はこれ三年前にも質問したことあるんですが、これも都道府県連携をうたっていて、それで、ごみの排出が実はほかの都道府県の区域から出たことが明らかなときは、その当該の都道府県知事に処理などの協力を求めることができるという規定があるんですけど、これは、この法律、海岸漂着物処理推進法が施行、成立してから、まだこれ一年、一回も実施されたことがないんですよね。処理の地域計画だって、ほかの自治体と一緒になった計画を作ることができるんですけれども、これもまだ一度も作られたことがない。
 今回、こっちの方の瀬戸内法の方でもこういうことが規定されたんだけれども、これが本当に実効性を伴うのかどうか。だから、これは、そこはちょっと相当きちんと考えないと。だから、今具体的なこととかというのも私はいろいろ聞いたんですけど、これ、言うはやすし、だけど、やるのはこれまでの実績からすると簡単ではないんですけど、そこはどうでしょうかね。

#102
○国務大臣(小泉進次郎君) 今先生が連携の実績がないと言ったこの海岸漂着物処理推進法第十九条第一項に基づく適用の例、これは大量のごみが発生をした場合などとかも考えられるので、適用されていないということはそういった問題もなかったというところもあると思うので、必要な場合にはしっかりと法に基づいて環境省としても連携が深まるように対応していきたいと思います。
 ただ、今回の法改正によって、国と沿岸自治体、そして自治体相互間で連携して行う発生抑制対策を盛り込んでいますし、環境省としてはさっきの香川県方式などもしっかり後押しをしていきたいと思います。
 また、既に、先日視察をした香川県においては、香川県、岡山県、広島県、愛媛県、この四県が連携をして、瀬戸内オーシャンズXという海ごみ対策のプロジェクトを日本財団なども協力をして立ち上がっています。環境省としても、地方環境事務所も含めて応援をしていきたいというふうに考えていますので、自治体間の連携、更に深まるようにしていきたいと思います。

#103
○片山大介君 是非その都道府県の枠を越えた取組をやっていっていただきたいと思います。
 終わります。

#104
○委員長(長浜博行君) 午後一時に再開することとし、休憩いたします。
   午後零時七分休憩
     ─────・─────
   午後一時開会

#105
○委員長(長浜博行君) ただいまから環境委員会を再開いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 本日、宮崎雅夫君が委員を辞任され、その補欠として高橋はるみ君が選任されました。
    ─────────────

#106
○委員長(長浜博行君) 休憩前に引き続き、瀬戸内海環境保全特別措置法の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。

#107
○柳田稔君 お疲れさまです。
 また今日は新型コロナから始めさせてもらいたいと思います。
 昨年この委員会で新型コロナを取り上げたのは去年の秋、五百人超えましたよと、大ごとですよと言ったのが最初で、その次は、この通常国会が始まって当委員会最初の一般質疑のときに、緊急事態を解除していいのかと、課題はあるよと、変異株、これは怖いですよと、そして緊急事態が解除された気の緩み、大方の人が感じていますよと、特に若い人は顕著にそれが見えますと申し上げました。そのとおりになってしまいましたね、残念ながら。特に大阪を見ると、変異株が猛威を振るっている、若い人からいろんな人に広がっている、もう収拾が付かないんじゃないかと思うぐらい、最近のテレビ、新聞では医療崩壊も間近だとか、そういう報道も流れています。
 今日、まあ昨日ですね、東京も五百人を超えました。本当にこのまんまでいいんだろうかと。土日は、広島の地元に帰れないもので、ウオーキングしながら町場歩いていますと、本当に人多いですよ、土日の昼間。こんなに人がいるのかというぐらい出ていますよ。スーパーに買物に行くと、レジのところ行列ですよ。残念ながら、新宿御苑には予約を取っていないので行っていませんけれども、いや、本当に多い。秘書さんたちに聞いても、通勤電車、もう以前とは違って大変な混雑ですと言うんですよ。夜、酒場に出れませんのでテレビでしか見れませんが、多いですね、人。
 こういう状況の中で、本当に大丈夫なんだろうかと私は感じていますけれども、大臣、どう思っています。

#108
○国務大臣(小泉進次郎君) まさに感染拡大をリバウンドさせない、それが大事だということを柳田先生と前回の質疑でやらせていただいたタイミングが、私も覚えていますし、今日このタイミングは、大阪などだけではなくて、もしかしたらこれから東京もと、まん延防止措置ですか、こういった状況を、改めて感染拡大を防止するために徹底できるところをまた一段我々気も引き締めなければいけないと、そういうふうに思っています。
 同時に、世界共通で本当に難しい課題と向き合っているとも思います。フランスなどでは、日本以上に激しいロックダウンをやっていながら、再度、三度のロックダウン。こういったこともありますから、いずれにしても、今この局面でようやく日本もワクチンの接種が、医療従事者の皆さん、そして高齢者の皆さんと、今月、来月と、来月になればより本格化すると思いますが、始まってきました。イスラエルは今、世界の中では断トツに接種率をカバーしていますが、アメリカも最近では急速に接種を伸ばしていて、私もいろんな情報聞きますけど、もしかしたらカリフォルニアなどは、ワクチンを徹底的にやって経済の全面活動再開をこの数か月でやっていくというような、そういった方針だということも見聞きします。
 日本も早くそういった状況になるためには、今我々として、多くの課題を指摘していただいている中で、政府一丸となって感染拡大の防止策をやり、そして医療崩壊を防ぎ、ワクチンの接種を、今、日々積み上がっていますが、我々自国の中にワクチンが作れなかったという、そういったこともありますが、入ってきたらしっかりとその接種が遅れることなく進んでいくように接種体制も整えていく、そういったことを含めてしっかりやらなければいけないと、そう認識しております。

#109
○柳田稔君 ワクチン頼みだというのはよく分かります。今の政府にとっては、打つ手全て後手後手だし、うまくいっていない、もう最後に残されたのはワクチンしかない、それはよく分かるんですよね。
 ところが、ワクチンの接種というのはなかなか進んでいませんし、これから一月、二月見たとしても、そうイスラエルのような、アメリカのような進み方をするとは到底思えないんですよ。その前にこの東京も大阪と同じようになってしまったら、これは大変なことになるんじゃないかなと。どうにかしてオリンピックをやって、無観客でもやるんだろうと私は思いますけれども、そしてその後の衆議院選挙勝ちたいと、そういう思いは分かりますけれども、その前に本当に大阪のようになってしまったら、この東京がですよ、ただ事じゃないなと私は思う。前回も申し上げましたように、政治は頑張っているから認めてくださいじゃ済まないんですよ。結果責任ですよ。
 私は、昨日日本医師会の会長さんもおっしゃっていたように、過去にない最大の危機感を持って対処しなきゃならないときに今来たんではないかと私は思っています。どう思われます。

#110
○国務大臣(小泉進次郎君) 私の周りでもコロナになった方もいますし、そして、コロナではなくて体調を崩して救急車を呼んだけれども、コロナの影響でたらい回しといいますか、すぐに見付からず、ああ、コロナによる病院の逼迫によって、コロナではない体調を崩された方にとって命の危険すらもたらされかねないというのはまさにこういうことだというのを、私も自分の知っている人がそういう状況になって改めて、コロナの怖さはこういうことでもあるなと。このコロナになるかならないかだけではない様々なリスク、これが間違いなく高まっている、この想像力を多くの皆さんとともに、若い人も含めて共有できるかどうか、これ非常に大切だと思います。
 一方で、このコロナ疲れとも言われる中で、どのように共感を持って、もう少し頑張ろうと、そのように思っていただけるか、政府一丸となった緊張感ある取組が不可欠だと思っています。しっかり頑張っていきたいと思います。

#111
○柳田稔君 今回の新型コロナの最大で唯一の主体は国民なんです。行政の方は頑張っているという姿勢だけはしているようですけれども、余り効き目ありませんね。若い人たちはもう言いますよ、必ず。大体、総理大臣が多人数で会食してはしご酒していたじゃないかと、何で俺たちがやらなきゃならないんだと言う人もいますよ、若い人の中には。そういうことだけはよく知っているんだなと思ったりしてね。
 ただ、今政府が、行政がどう国民に認識してもらうか、もうそれが一番最大のテーマだと思うんですよ。中で頑張っています、頑張っていますというのは国民には伝わらない。特に若い人は、もうテレビは見ない、新聞は見ないですからね。
 私が言いたいのは、あした閣議もありますから、本当に最大限の危機感をどう発揮するか、国民に分かってもらうか、それをしてもらいたいんですよ。幸いに小泉大臣は発言力ありますからね、そう信じていますんで、あした本当にもう勝負だと思っていますよ。早くしないと、来週になったらまた増えますしね。どう抑えるかだと思うんで、覚悟を聞かせてほしい。本当に私は危機感を持っている。どうでしょう。

#112
○国務大臣(小泉進次郎君) 政府全体として、しっかり感染拡大を抑えることができるように全力で取り組んでまいりたいと思います。

#113
○柳田稔君 結果責任ですからね。ワクチンの接種というのは間に合いませんよ。ワクチンというのは、大体オリンピックまでに高齢者を除くと接種できていないですからね、日程見たら。本当に最大限の危機を持ってやってもらいたい。
 こんなことをやっていると質問の時間がなくなりますけれども、本題に戻りたいと思うんですが、あと十分しかないので、大分はしょりますけれども。
 今回の法案、最大の課題は何だと思って提出をしたんでしょう。

#114
○政府参考人(山本昌宏君) お答えいたします。
 瀬戸内海環境保全特別措置法、これは豊かな海を目指すということでありますが、まだ、今日御議論ありましたように、ノリの問題、イカナゴの問題を含めてまだまだ豊かな海には遠いという中で、様々な施策の強化をしていかなければいけないというふうに考えております。
 その中でも、課題としましては、今日申し上げた栄養塩類の不足による課題が生じているといったことを含めて、海域ごとに問題が多様化していると、課題が多様化しているというところが大きな課題だと思っておりますので、今回の法案に盛り込みました栄養塩類の管理、それから藻場、干潟の造成、それから海洋プラスチック対策を強化と、こういったことでこの課題に取り組んでいきたいというふうに考えております。

#115
○柳田稔君 私の選挙区は広島県ですから、瀬戸内海です。私の出身は尾辻先生と一緒で薩摩で、大学に入るために初めて東京に来て隅田川に行ったときに、何と汚い臭い川だと思ったのを思い出します、もう五十年近い前ですけれども。それから考えると、本当に東京湾も変わったなと思います。
 東京湾がどうなのか、そして一番きつい、厳しいという伊勢湾はどうなのか、もう一つは有明海、あれも似たような地形ですからね、どうなのか、説明してもらえます。

#116
○政府参考人(山本昌宏君) 東京湾それから伊勢湾に関しましては、この瀬戸内海と同様に、水質汚濁防止法に基づきまして総量削減をしております。これは、一律の排水規制に加えて総量削減制度を持ち込んで、これはこれまで第八次ということで四十年間、総量削減の努力も続けていただいております。それで、その結果、おかげさまで、特に窒素、リンといった栄養塩類に関しましてはほぼほぼ環境基準が達成に近づいているというようなことで向上して、水質全体としては改善がされているという状況でございます。ただ一方で、化学的酸素要求量、いわゆる有機性汚濁の指標でありますCODに関しましてはまだ達成率が低いということです。
 東京湾につきましては、特に広範囲で長期にわたる貧酸素水塊が発生していると、これが大きな課題というふうに認識しております。ただ一方で、一部の海域においては栄養塩類が不足している可能性も指摘されていると、このような状況にございます。
 それから、伊勢湾に関しての御質問でございますが、伊勢湾に関しましても同様に、この窒素、リンの環境基準の達成率という意味では相当向上してきて、水質は改善してきてございます。ただ一方で、有機性汚濁のCODに関しては達成率が低いということと、貧酸素水塊の問題は、こちらは広範囲で長期にわたるんですが、これが経年的にはむしろ規模が拡大しているという状況にありまして、なかなか厳しい状況があるということでございます。ただ一方で、こちらについては一部の海域において栄養塩類の不足が指摘されていると、こういうような状況にございます。
 それから、有明海ということでございますが、こちらは有明海と八代海の特措法に基づきまして様々対策が講じられております。こちらは法に基づきます評価委員会が設置されておりまして、そこで様々な知見をまとめて整理をしておりまして、水産資源として特に重要、生態系を構成する要素、それから水産資源として重要な項目として四つの指標について評価しながら見ておりますが、特に大きな課題といたしましては、有用二枚貝、有用な二枚貝の減少というところの指標についてなんですけれども、特にアサリについては回復傾向が見られるんですが、タイラギ、こちらの特産のタイラギにつきましては、二〇一二年以降もう九季連続で休漁となっていると、これは大きな課題というふうに認識してございます。

#117
○柳田稔君 東京湾、ほとんど東京湾の周りは大都市ですよね、ほとんど緑がない。まあ、皆さんの努力も相まって大分良くなったなという感じはします。
 私個人は、東京湾は外海の海水の流入が多いんじゃないかと思うんですよ。だから、入れ替わりが速いんじゃないかなと、東京湾の海水は。
 伊勢湾は大変だろうなと思う。多分、外海から海水が入ることはなかなか難しい。入口が狭いし、中には島もあるしね。そういう意味で、海水が入れ替わらない。周りはほとんど全てが大都市ですよね。
 有明海は周りがほとんど緑、山なんですよ。行ったことあると思いますが、ほとんど山でしょう、緑。それと、干満の差、これが大きいんですよね、有明海は。だから、ここも海水の入替えというか、大分いいんじゃないかなと。そういう意味で差が出てきているのかなと、そう感じています。これがどうのこうの言うつもりはありませんけれども、地形によって大分違うと。
 今度は瀬戸内海ですが、私は広島なんで、大阪行くとき、新幹線が主ですけど、車で行ったりするんです。ふるさと鹿児島へ帰るときも車で帰ります。だから、瀬戸内海の山陽の方は大分車で走りましたので思うんですけれども、大阪から姫路までほとんど山がない。姫路を過ぎると山が多いんですよ。広島市がありますけれども、まあ山が多いね。
 今回の法案も、基本的に兵庫県の沖の話かなと、主には、思ったりもするんですけど、これ、何を言いたいかというと、海の豊かさというのは、その近くの山の豊かさに大きく関係するんじゃないかと。瀬戸内海は、先ほども徳島の渦潮の話もありましたけど、瀬戸大橋の来島海峡も潮の流れが速かったりしてそれなりに海水の入替えはあるのかなと。
 私が思うに、さっき触れましたように、やっぱり山かなと、緑かなと。山奥で降った雨が都市部を、コンクリートの上を流れてきれいにして海に水が入る。よく言うでしょう、水清ければ魚すまずって。以前は公害等で余りにも汚かったのですめなかったけど、今度はきれいな水をどんどん流すからと思ったりもしているんですけれども。
 これは、環境省と直接関係があるわけじゃないんですが、やはり山という、森林という、これをどうするかというのが大きなテーマだと思うんですが、どう思われます。

#118
○国務大臣(小泉進次郎君) 森は山とつながって、山と海はつながっているという、この想像力、これを多くの方に持っていただくきっかけにもこの法改正がなればと期待もしています。
 私も、東北の震災以降、様々な東北の地域に行きましたが、気仙沼で畠山さんという方が、森は海の恋人という、こういった言葉で、結局は、カキをやっている方で、だけど、そこに流れ込むミネラルというのは森が生んでくれたものですよね。そういった中で、私は、あの方の活動って多く知られたと思います。
 今、この地域、特に先生の御地元の広島とか、また岡山の地域とかでは、我々環境省が支援をしている一つが、カキの殻を上流の岡山県の真庭市で土壌の改良材として活用して米作りを行う真庭里海米というものを、環境省、支援をしています。こういう形で、循環型の森と海のつながりで新たな自然の恵みが我々にもたらされる、こういった取組、これからも応援していきたいと思います。

#119
○柳田稔君 広島に大きな材木を扱っている会社がありまして、その社長が言ったんですよ。直接、材木だから海関係ないんですけれども、広島のカキの収穫量が減ってきたと、その最大の要因はやっぱり山だと言ったんですよ。だから、仕事上、山は専門家ですからね、だから山の整備をしないと海が痩せていくんだと。だから我々も頑張っているんだとおっしゃったので、私は海を豊かにするための大きな要素は山かなと、緑かなと、そう思っていますので申し上げました。
 しっかり、新型コロナ、本当真剣にやってください。その真剣さが、頑張りじゃないんですよ、真剣さが国民に伝わらないと変えられませんよ。よろしくお願いします。

#120
○山下芳生君 日本共産党の山下芳生です。
 一九七三年施行の瀬戸内法とその後の取組によって、瀬戸内海ではリンや窒素といった栄養塩類が減少したことで水質は改善いたしました。一方、栄養塩類が多いほど生育状況が良くなるとされるノリは色落ちによる被害が生じております。そのため、ノリ養殖の関係者からは栄養塩類の供給を望む声が多く、今回の法改正となったと承知しております。
 我が党は法案には賛成であります。ただ、心配な点もありますので、質問したいと思います。
 今回創設される栄養塩類管理制度ですが、特定の海域をリンや窒素の総量規制から外して栄養塩類の供給を行うものであります。
 そこで伺いますけれども、この区域や管理計画は誰がどのように決めるのでしょうか。また、栄養塩類の供給を求める者だけでなく、反対に富栄養化で水質が悪化することを心配する者、例えば海水浴場の関係者、あるいは魚の養殖業者などもこの計画策定に関わることになるんでしょうか。お答えいただけますか。

#121
○政府参考人(山本昌宏君) お答えいたします。
 御指摘の栄養塩類管理計画は関係府県知事が定めるということになりますので、府県知事がそれぞれの海域において、海域の利用目的や潮流等の自然的な条件、あるいは排出水の排出の状況などを勘案、把握しつつ、地域の意見等を踏まえて策定するということになります。
 今回の法律におきましてそのための手続というのを決めておりますので、その手続、プロセスの中で、関係者の御意見はしっかりとお伺いすると。また、環境省も協議を受ける立場にありますので、その際にもしっかりと関係府県と協力してやっていくということがございます。
 計画の中には、実際にどうやってそれを、どこにどうやって供給するのかとか、それをどうやってモニタリングするのかということを定めると同時に、あと、計画を実施した後も継続的にモニタリングをするという形で、そのモニタリングで何か問題があったらすぐに軌道修正を図っていくというような順応的管理をするということを前提に設けておりますので、関係者の御意見もしっかり伺いながら、地域の環境保全と併せてそういった栄養塩類の管理ということが実現できるようにやっていきたいというふうに考えております。

#122
○山下芳生君 素朴な疑問なんですけど、これ陸上と違って、海に区域を定めたとしても区域内外の海水は移動すると思うんですね。計画区域の外、周辺の海域に富栄養化の影響が及んで被害が発生する心配がありますけれども、そうならないように海水を管理するということは技術的にできるんでしょうか。また、万一被害が発生した場合に、誰が補償することになるんでしょうか。

#123
○政府参考人(山本昌宏君) まさにおっしゃるとおり、海域ですから、海はみんなつながっておりますし、海の中には流れもあるということでありますから、天候、気象条件も含めて、海の中の状況というのは刻々変わっていくということでございます。
 そういう中で、どういった形でということでありますが、まず、計画策定の段階では、それまで瀬戸内海、都道府県がずっと水質に関しては常時監視をしておりますので、これまでの様々な調査データというものもありますから、そういうものをベースに、こういったところで実際に栄養塩類の不足が生じているところにどのくらいの栄養塩類の濃度を目標とするかというようなことを具体的に検討して、それに対してどういったところからそれが供給が可能かという、そういう手段も併せて検討すると。
 その実施する前は、それは机上の話ですから、シミュレーションなどによりまして評価をして、ただ、実際にそのとおりになるかどうかというのはやっぱりやってみないと分からない部分がありますので、それは丁寧にモニタリングを図っていくということでございます。
 当然、その策定のプロセスで、先ほど申し上げましたように、赤潮を懸念される関係自治体あるいは関係者の御意見もしっかり聞いた上で、恐らく最初は慎重なやり方でスタートしていって、徐々にそれを見直していくというふうなことになろうかと思いますが、実際に被害が生じないような形でそれはしっかりと取り組んでいけるように環境省としてもしっかりとサポートしていきたいと考えております。

#124
○山下芳生君 この点で大臣の認識伺っておきたいんですけど、私、結局、今の話ではモニタリングしながら、試行錯誤やりながら慎重にということだと思うんですが、私、小学校の頃に瀬戸内海に面した香川県旧津田町に住んでいたことがありまして、津田の松原海水浴場が大変有名で、関西からもお客さん来ていました。それから、お隣の引田町では、先ほど冒頭おっしゃったハマチの養殖が大変盛んでして、一九七〇年頃でしたけれども、もう毎年のように大規模な赤潮が発生しておりました。赤潮というのは、もう御存じのとおり、富栄養化によってプランクトンが大量に発生し、海中の酸素濃度が欠乏して、そしてプランクトンが死んじゃって、赤潮、赤い色になっちゃう。その過程でハマチも死んじゃうわけですね。ハマチの養殖の生けすに死んだ魚がおなかを上にしてもうびっしり浮かんでいた光景を忘れることはできません。
 これは、もちろん海水浴場もそうなると真っ赤な海ですから泳ぐ方はほとんどいないわけで、二度とあのような被害をもたらしてはいけないと思うんですが、今回の法改正によってそういうことはもたらさないという大臣の決意、伺いたいと思います。

#125
○国務大臣(小泉進次郎君) そういった現場の声を、私も香川県で実際にハマチの養殖をやっている漁師の方からも伺いました。この声をしっかりと受け止めて、そして、かつて赤潮による大量の被害が生まれた経験もお持ちですから、そこも踏まえて、環境省としては、まさに先生がおっしゃったようなモニタリングもやりながら、順応的なプロセスで、そして、必要があれば、我々が求められれば、技術的な助言、オブザーバーとしての参加、そして関係の自治体とも一体となって、そしてまた関係省庁の連携も必要であればしっかりやると、こういった体制で進めていければと思っています。

#126
○山下芳生君 瀬戸内海では総量規制によって一定水質は改善されましたけれども、ただ、魚介類の生息数は依然減少を続けているんですね。漁獲高も、ピークであった一九八〇年前半を境にずっともう減り続けて、今、当時の三割以下になっております。これは栄養塩類の問題ももちろんあるでしょうけれども、それだけではなくて、藻場、干潟の減少、あるいは海底底生の環境悪化、あるいはもう温暖化の影響など、様々な要因が関連し合っていると考えられます。
 今回の法改正に向けた中央環境審議会の答申でも、瀬戸内海の今後の環境保全の在り方についてという答申で、藻場、干潟の減少、底生環境の悪化の影響を挙げた上で、赤潮、貧酸素水塊の発生メカニズムや栄養塩類と水産資源の関係等について更に調査研究が必要とされています。
 大臣、瀬戸内海における多様な水産資源の確保、これ法の目的にも書かれておりますけれども、そのためには様々な要因がどのように関わっているのか総合的な調査研究が必要だと思いますが、いかがでしょうか。

#127
○国務大臣(小泉進次郎君) 山下先生御指摘のとおり、栄養塩類と水産資源の関係に関する更なる調査研究が必要であり、引き続き、水産庁などの関係省庁や自治体と連携しながら科学的な知見の充実に努めてまいりたいと思います。
 環境省としては、関係府県による栄養塩類管理計画の策定を技術的に支援するためのガイドラインを策定をするほか、関係省庁や自治体と連携して、生態系を始めとした現状の的確な把握、そして、高精度な将来予測などの調査研究を一層充実させ、正確かつ継続的なモニタリングを実施してまいります。

#128
○山下芳生君 瀬戸内海では埋立てが非常に広がりまして、瀬戸内全体で埋立面積は約四百六十平方キロメーターで、淡路島の四分の三の面積に当たる広大な区域が埋め立てられました。一方、藻場、干潟の面積は大幅に減少いたしました。
 瀬戸内の主要な藻場であるアマモ場は、一九六〇年に二百二十六・三五平方キロあったのが、一九九〇年には六十四平方キロ、三十年で三分の一以下に減ってしまいました。
 藻場、干潟の機能について、簡潔にちょっと説明いただけますか。

#129
○政府参考人(山本昌宏君) 藻場、干潟につきましては、生物、生き物にとっての生息の場として貴重な場ということもありますし、水質の改善にも寄与するところがあります。さらに、本日お答えしているように、ブルーカーボンとしての機能ということも大変注目されておりますので、多様な機能を生物にとって持っていると考えております。

#130
○山下芳生君 資料に付けておきましたけど、おっしゃったとおり、大事な機能があるわけですが、これがもう三分の一に減っちゃっていると。
 そこで、藻場、干潟の再生事業というものが展開されておりますけれども、これも簡潔にちょっと御説明いただけますか。

#131
○政府参考人(山本昌宏君) 再生事業につきまして、午前中にもありましたけれども、瀬戸内海の関係府県にヒアリングを実施したところ、平成二十七年度前回改正以降、三県で百七十・五ヘクタールの造成実績が確認されているという状況でございます。

#132
○山下芳生君 資料三と四に、瀬戸内海での干潟、藻場の再生事業の様子について記しておきましたが、この再生あるいは造成事業で干潟などが再生されれば喜ばしいんですけれども、実は、研究者の方々からは、この再生事業について様々な問題点が指摘されている点も事実であります。
 今日、私は、京都大学フィールド科学教育研究センターの向井宏特任教授が十年ほど前に書かれた、干潟、藻場の再生事業、その問題点という論文があるんですけど、これ読むと、これなかなか手放しで喜べないなと、この事業はですね、そう思ったので、ちょっと紹介します。この先生が紹介されているのは、山口県周南市の大島地区に広がる人工干潟、大島干潟の現地調査の結果です。まあ十年前ですから、その後更に事業は進んでいるんですけれども。
 人工干潟には白い砂が敷き詰められて、遠くまで浅場になって海水浴には良い海岸ができているように見える。しかし、人工干潟の海水は濁って底が見えない。一方、百メートルも離れていない隣の自然海岸では、瀬戸内海の夏の海としては、海水は比較的きれいだ。隣り合っている人工干潟と自然海岸でなぜこんなに水の透明度が違うのだろう。その理由は人工干潟には生き物がいないことであると。自然海岸の方は、カキが岩や石にくっついていて、ごろごろしているし、砂を握るとアサリやオニアサリ、ソトオリガイなどの二枚貝がいる。泥の表面の穴からはマテガイが水管を出している。二枚貝だけではなく、アナジャコの巣穴もびっしりとある。ゴカイの仲間もいろいろ見付かる。いかにも生き物のにぎわいのあるいわゆる多様性の高い海岸である。人工干潟の砂はきれいだが、およそ死の世界に近い。アサリやカキやアナジャコのように生き物は海水を濾して水中の餌を食べている。そのような動物がいないため、人工干潟の海水は濁っている。一方、自然海岸の海水は、プランクトンや水中の懸濁物がどんどん動物に食べられて、水はきれいになっているということなんですけれどもね。
 人工で造った、埋立て、人工で造成した干潟にはなかなか生き物はすまないのではないか、で、海が濁っているよというこの報告なんですけれども、こういう現象、広く起こっているんでしょうか。

#133
○政府参考人(山本昌宏君) 確かに、人工構造物につきましては、それを造ったときすぐにそこに生物相ができるということは難しいというふうに承知しております。
 ただ、例えば、関西空港の周りの護岸につきましても、生物が付きやすいような形、護岸にしまして、その後やっぱり年月を経ると大変豊かな生物相ができているというようなこともありますので、どういったところにどういう形で施工するかという、それが本当にその地域に合っているのかというところは重要かとは思いますけど、やはりそこの地域で一定の生物にとっての有用な場となるには時間も要するのかなというふうに思います。

#134
○山下芳生君 関空の護岸に藻場ができて、魚がたくさん逆に捕れるようになったというのは、私も地元でもありますのでよく知っておりますが、干潟が結構うまいこといっていないという感じなんですよ、干潟の造成がね。
 それで、このレポート、さらに、さらに人工干潟では、ところどころ砂で踏み抜いて体が埋まってしまう。一体どうしてこんなことが起こるのだろうか。人工干潟を造った国交省港湾事務所の人の話によると、この人工干潟に使われた土砂は、近くの徳山港の航路しゅんせつした海底のヘドロだという。海岸にしゅんせつしたヘドロを入れて、人工干潟を造ったということらしい。ヘドロをそのまま海岸に入れたのでは、地元の人の了解を得られない。そこでヘドロの上に九州玄界灘の海底から取ったきれいな砂を薄くかぶせて人工干潟にしている。かぶせた砂の層が薄いところでは、人間が乗っただけでヘドロの層まで突き抜けてしまうということのようだということなんですけれども。
 で、この先生のレポートは、結構そういう、しゅんせつした土砂を、干潟を造るための薄い砂を掛けた下は全部ヘドロだったということは結構あるようで、そもそも、これはアサリの養殖のためにというふうにうたい文句はされているんですけれども、この検討した報告書には、当海域で地元関係者に受け入れられるアサリ生育場を整備する事業をつくることで、他の海域、現場でも航路、泊地、港、船を泊める泊地、整備事業に伴う土砂処分先の円滑な確保につながることに期待したいと、事実上、最初からしゅんせつ土の処分が最大の目的であることも記されているんですね。
 こうなりますと、干潟の再生なのか、しゅんせつ土の処分、ヘドロの処分なのか、ちょっとこれはよく見る必要があるんじゃないかと思いましたけど、いかがですか。

#135
○政府参考人(山本昌宏君) そういった干潟、藻場、干潟の再生事業を実施するに当たりましては、委員御指摘の点で、実際にどういった材質のものを用いるのかとか、どういったところでどういうふうに用いるのかとか、そういった観点は重要だと思っております。
 ただ、しゅんせつ土自体が、それ自体が悪いということではないと思いますけれども、その施工のやり方だとか、実際にどういうふうにやるかというところについては様々な、そこにやはり干潟を造るということは干潟の機能を期待するということでありますので、それが干潟として機能するような形で施工するように、その辺りはしっかりと検討が必要かと考えます。

#136
○山下芳生君 やっぱり、これは成功しないと思うんですよね。これは、最近の中国新聞のレポートでも同じような、ヘドロで下にすぐ足が突き抜けちゃうというレポートがやっぱり載っていましたからね。
 そもそも、干潟というのはどこででもできるものじゃないというのを大臣に是非認識伺いたいんですけど、やっぱり干潟というのは自然の環境の下で、雨が降って、山から川が流れてきて、そこで土砂として流れてきた砂や石が一番流れの穏やかなところにだんだんたまっていくと。そして、そこに次々と流れてきては海流によってまた流されていく。しかし、ずっと一定維持できているようなそういう条件のところに干潟ができて、さっき言ったような機能をずっと有して環境保全に役立っていると思うんですが、そういう場所でもないのに、ここを埋め立てちゃって、干潟なくなったからここに造成しましょうといって造っても、これはなかなかうまいこといきません。結局、維持することが大変で、砂を次々と入れなければならなくて維持管理費が大変だというところも結構出ていますよね。
 ですから、この再生事業について、本当に効果があるのか、問題ないのかということを、私は、環境省としてもう一遍この時点でチェックする必要があるんじゃないか、そう思いますけれども、小泉大臣、いかがでしょうか。

#137
○国務大臣(小泉進次郎君) 個々の再生事業に対する是非ということについてはお答えすることではないんですけど、一般的に申し上げれば、自然環境の改善を図ることが望まれる事業がより効果的に実施され、かつ効果が維持、継続されるように、事前の評価や予測を行いつつ事業を進めるべきものだと考えています。
 今後、自然環境保全地区で人の手によって再生される藻場、そして干潟、こういったものが、先生の御懸念というのは、環境を再生したいという地域の皆さんのその思い、こういった声は大事だけれども、一方で、それが人間のエゴによって、結果として、善かれと思ってやったことが地域の生態系を破壊しかねない、こういったことってやっぱり考えなきゃいけないことなので、そういったところをしっかり見ながら我々としても責任を果たすということが大事だと思うので、よくそこは現場の声も、状況も見ながら我々の責務を果たしていきたいと思います。

#138
○山下芳生君 もう一点、藻場なんですけれども、北海道の増毛海岸で、漁協、それから鉄鋼協会、東京大学、北海道大学などの共同で、鉄鋼スラグと有機材を組み合わせたものを海岸に埋設して周辺に藻場を再生させるという取組があるんですけど、鉄鋼スラグですからね、有害物質の産業廃棄物ですから、有毒物質も含むものであるわけで、これは賛否分かれております。
 これも、もう一回大臣に伺いたいんですけど、さっき自然の摂理ということをおっしゃいましたけれども、あわせて、この材料として埋め立てるとかあるいは埋設する、その材料が産業廃棄物の処分だとか、そのためにこの事業が悪用されているという面があるかどうか。
 これも、単に見た目がきれいな干潟ができているからいいねでは済まない、やっぱりそこもちゃんとチェックしないと逆に環境悪化するということになりかねないので、先ほど考えてみたいとおっしゃいましたけど、チェックする際にはその点も、産廃の処分地として悪用されているかどうか、これは大事なチェックポイントだと思いますが、いかがでしょうか。

#139
○国務大臣(小泉進次郎君) 環境省では、これまで、環境技術実証事業において、先生御指摘の鉄鋼スラグを活用した一部の製品について実海域での試験を行い、その効果と影響について第三者が客観的に実証することによって、利用者による導入の際に比較検討を容易にし、適正な選択を可能にしています。
 また、本実証事業において、藻場の造成などに当たって鉄鋼スラグを活用した一部の製品について一定の効果を確認しているものの、鉄鋼スラグの安全性については懸念の声もあり、製品により性状も異なるため、藻場、干潟造成など水域の環境改善に用いる場合については、その効果のみならず、水環境に悪影響を与えないことが担保されることが重要であります。このため、個々の事業においてその効果と影響について事前の評価を行って、事業実施後の影響についても十分に確認することが重要です。
 加えて、実施に当たっては、地域における丁寧な説明と合意形成が必要と認識しています。

#140
○山下芳生君 時間参りましたので終わりますけれども、一番私が言いたいのは、一度失われた干潟や藻場を人工的に再生することは極めて困難だと、やはりそういう環境破壊を止めるということが政治の役割だということを申し上げて、終わります。

#141
○寺田静君 寺田と申します。よろしくお願いいたします。
 今回の法案ですけれども、気候変動のことにも少し触れられているということで、今週各地で入学式が行われておりますけれども、桜が咲いたら一年生という歌がありましたが、東京は、温暖化のせいなのか、桜は既に散っております。
 私の地元の秋田では、桜の見頃というのはかつてゴールデンウイークの頃でありましたけれども、近年早まっておりまして、観光客、ゴールデンウイークにちょうど見頃の桜を見に来ると、秋田に見に来るということがあったんですけれども、最近ではゴールデンウイークの前にちょっと見頃が移ってきて、そして、何と今年は、今、入学式が行われている秋田で桜が咲いているというので、友人たちや地元のスタッフが次々に、いやあ、入学式に桜が咲いているなんてと、ここは秋田なんだろうかということで、私のところにメールや連絡をくれます。本当に、この温暖化というものをしっかり考えていかなければいけないんだろうなということを改めて思っております。
 私からは、この法案に関して、プラスチックごみ、特に五ミリ以下のマイクロプラスチック対策のところに絞って質問をさせていただきたいと思います。
 プラスチックごみに関しては、海外から流れてくるものが多いという国民の認識があると思いますけれども、また、それを誇張するような報道もあったりしますけれども、ただ、国内の発生源のものが結構多いということもまた各種の調査から分かってきております。
 昨年、この委員会の視察でも富山県にお邪魔をしまして、富山県が行った調査の結果を教えていただきましたところ、漂着したペットボトルを回収して行った調査では、判明した限りにおいて七九%が国内で、三%のみが海外から流れ着いたものであったということでした。もちろん、日本全国、場所によって、また陸地からの距離によっても異なる現状があるというふうに承知をしておりますけれども、日本海側の富山県でもそうした状況であるということでした。
 また、今回、プラスチックごみに関して、その瀬戸内海での調査をしているのかというところも少し事前に教えていただいておりますけれども、改めてお伺いをしたいと思います。

#142
○大臣政務官(神谷昇君) 寺田委員にお答えいたします。
 環境省といたしましては、効果的な発生抑制対策を行うために実態の把握が不可欠であることから、平成二十二年度から海洋ごみ実態把握調査を実施し、瀬戸内海を含め、日本の周辺海域における海洋ごみの状況の把握に努めてまいりました。その実態把握調査の一環といたしまして、平成二十六年度からはマイクロプラスチックにつきましても実態把握調査を実施しているところであります。
 瀬戸内海につきましては、平成二十六、二十七年度に漂流マイクロプラスチックの浮遊密度等の調査を行ったほか、令和元年度には瀬戸内海で採集したマイクロプラスチックの残留性有機汚染物質濃度の分析を行ったところでございます。
 今後は海洋別の特性の情報と併せて解析することによりまして、マイクロプラスチックを含む海洋ごみの効果的、効率的な分布調査や回収に活用していく予定でございます。

#143
○寺田静君 ありがとうございます。
 私が今回、今教えていただきましたように、このマイクロプラスチックのところ、この瀬戸内海で特に大事じゃないかなと思っているのは、ここは当然のことながら内海ですので、漂流物の発生源はほとんど日本であるということで、全国の調査というのはなかなか難しくても、この瀬戸内海の調査分析をしっかりと行うことで、日本からの流出の対策がしっかりと取れるのではないかと。
 午前中の質疑で大臣もおっしゃっておりましたけれども、発生源、そして量、そして経路、これをしっかりと調査をして対策を取ることが、この瀬戸内海のことをやることで分かってくるのではないかなということで今回注目をしております。
 このマイクロプラスチックですけれども、発生源として何が多いのか教えていただけますでしょうか。

#144
○政府参考人(山本昌宏君) 環境省、まず、国連環境計画、UNEPが行ったマイクロプラスチックの流出量に関する推計によりますと、タイヤの摩耗によって生じたもの、あるいは都市のダスト、それから道路のマーキング、それから繊維の洗濯等からの流出が多いとされてございます。
 また、国内の団体、民間企業が令和二年度に国内河川等で実施したマイクロプラスチック等の流出実態調査によりますと、マイクロプラスチックの重量比では、人工芝あるいは農業用カプセル、繊維等の占める割合が多いとの結果であったということも承知しております。
 環境省といたしましては、これらの情報も参考にしつつ、マイクロプラスチックを使用している製品等の実態把握に努めたいと考えております。

#145
○寺田静君 ありがとうございます。
 私も恐らく同じ民間の方からお話を伺いましたけれども、マイクロプラスチックのその調査分析というのは、確かに確立に難しさがあるということも併せてお伺いをしました。またあわせて、環境省で自治体向けに調査分析の手法に関するガイドラインの策定もしているということもお伺いしましたけれども、このガイドラインというものはいつできるんでしょうか。また、それを自治体に共有されるのはいつ頃になる予定でしょうか。

#146
○政府参考人(山本昌宏君) 委員御指摘のとおりで、調査の手法というのがすごく難しくて、やっぱり調査データを関係者で共有して比較して対策を講じていくには、やはり調査手法をしっかりと詰めなきゃいけないということで、こちらは有識者の御意見、御審議もいただきながら、今委員御指摘のありましたガイドラインの作成を進めてございます。
 昨年度の作業としてかなり進めておりますので、なるべく今年度、なるべく早い段階でこれを取りまとめて出したいということで考えております。それによって、環境省自らも実態調査を進めてまいりたいと思っておりますが、関係自治体や国の機関も含めて、一緒になってどういった形で実態把握をしていけるかというようなこともしっかりと検討してまいりたいと考えます。

#147
○寺田静君 ありがとうございます。なるべく早く共有をしていただきたいというふうに思っています。
 この五ミリ以下と言われるマイクロプラスチックですけれども、大きく二種類に大別できるというふうに聞いております。一つ目が、その大きなプラスチック製品が砕けた、小さく砕けていってできる二次プラスチックというものと、もう一つは、製品そのものに小さなプラスチックが含まれている一次プラスチックというもの、一次マイクロプラスチックというものがあるということでした。
 環境省さんとして、一次マイクロプラスチックが使われている製品は何があると承知をされていますでしょうか。

#148
○政府参考人(山本昌宏君) 一次マイクロプラスチック、洗顔とかそういったスクラブ剤として使われているものが多い。特に、開放系というか、河川などに流出するものとしてはそういうものが多いというふうに認識をしてございます。

#149
○寺田静君 ありがとうございます。
 以前お伺いをしたところだと、その洗顔剤であるとかあるいは歯磨き粉に使われているようなマイクロビーズの類いは、もう業界の自主規制によってほぼなくなっているから規制の必要がないんだということを教えていただいたと思います。
 ただ、先ほどの流出物の中の調査で、あるというふうに言われていた人工芝と、もう一つ挙げられた肥料用カプセル、こちらの方は今のところ規制がないんじゃないかなというふうに思うんですね。
 私が大事だと思っているのは、二次プラスチックというのは、確かに今のところ、きちんと特定をしなければ排出を止めて、流出を止めていくことができませんけれども、この一次プラスチックに関しては製造しなければそもそも流出もないということで、この一次マイクロプラスチックの製品を規制をしていく必要があるんじゃないかということを私は思っています。
 これの規制の必要はないんでしょうか、検討はされないんでしょうか。

#150
○国務大臣(小泉進次郎君) 先ほど山本局長から、スクラブ、洗顔を含めて御紹介ありましたが、このスクラブ製品に含まれるマイクロビーズの削減の徹底に向けて、業界団体においては、二〇一九年にマイクロビーズ使用中止の自主基準を定めて取り組んでいるところで、加えて、環境省で国内の使用実態を調査をしています。この環境省の調査によると、二〇一六年に調査した百五十の製品のうち、マイクロビーズが使用されていたのは二製品であります。この二製品についても、二〇二〇年時点で、昨年の時点で既に代替原料への転換若しくは販売自体がもう終わったということで、現時点でマイクロビーズの使っているスクラブはもう市場の中にはないということでもあります。

#151
○寺田静君 ありがとうございました。
 私も今お伺いしたようなことは、去年たしかレクの中で教えていただいていて、そもそも規制をする必要がありませんと、業界の自主規制でなくなりましたということでした。
 これ、どうして自主規制でなくすことができたのかなということをいろいろ聞いてみますと、やはり海外でそうしたことを意識される方たちの声が大きくなって、日本もそうしたものの販売をやめる方向になってきたということでした。
 ただ一方で、農薬、済みません、肥料ですね、肥料に使われているようなものはまだ残っているということで、私も同じ団体から教えていただきましたけれども、人工芝の次に多いのがこの肥料用カプセルということでした。私は、これを含めてきちんと規制をしていかなければいけないんではないかなということを思っています。
 非常に私にとっては苦しい事実ではありますけれども、この肥料用カプセルというのは水田に主に使われるもので、やはり米どころで調査をすると、この肥料用カプセルの流出がとても多いということが地域の特性として分かってきているということでもありました。
 これ、規制される、規制を検討される予定はないでしょうか。

#152
○政府参考人(山本昌宏君) 今委員から御指摘のありました肥料殻といいますか、プラスチックの、小さなプラスチックが使われているというところでありまして、人工芝と同様に、先ほど御紹介した調査の中では、かなりマイクロプラスチックの中でも割合が多いんじゃないかというふうに言われております。
 現在、環境省では、まず人工芝などもどこにどういうふうに使われているかとか、それを流出を防止するにはどういう対策が講じられるかというのを、そちらを販売しているメーカーも含めて、いろんな御相談をさせていただいております。
 肥料殻についてもやはり、使う側としてはやはり流してしまうのは本意ではないので、どうやればそれを流出しない形で作れるかと、あるいはそこに代替できるような素材はないかというようなことも検討されていますので、まずは実態をしっかり把握して、関係者とのしっかりとした協議を行いながら、どういった対策が有効かというのを考えてまいりたいと思います。

#153
○国務大臣(小泉進次郎君) 少し補足をしますと、私も農林部会長をやっていたので、よくこれ農業界の中では一発肥料とか言われるんですよね。一発肥料、一発肥料と言って、最近も私、この問題であるところから話を聞いたら、使っている農家さんもまさかその一発肥料がプラスチックだということを分からない、気付いていない。水路に流れますよね、水田から、あそこにべったりこの肥料殻が残るわけです。こういったこともやはり認識してもらうところから始めなければいけないですし、あとはやはりコスト、そして手間、こういったことがあるからやはり一発肥料が売れるわけで、そういったところの現状を農業界とも共有をして、環境省、農水省で連携を深めて、一緒になってこの不必要に過剰なプラスチックの使用を農業界でもなくしていけるような方向に持っていきたいと。
 ちなみに、マルチと言われる、これは畑で黒いビニールが引かれていますけど、あれも農業界では最も使われるプラスチックの一つでありますから、マルチとこの肥料殻、少しでも理解を深めて、一緒に取り組んでいけるようにしたいと思っています。

#154
○寺田静君 ありがとうございます。
 私もその一発肥料という言葉を聞いて、なるほど、一回まけば徐々に流れていく、プラスチックに覆われているので徐々に流れていくということで、何度も何度もまく必要がないということで、農家さんも腰が痛くないし助かるんだという話を聞かせていただきました。
 私、ここで、マルチの話はちょっとおいておいて、この一次マイクロプラスチックのところに絞ってお話をさせていただきたいんですけれども、EUでは既に規制が、EUの中では既に規制が始まっているところもあって、オランダやフランス、デンマーク、アイルランド、イタリア、スウェーデンというところでも、化粧品などに含まれているこのマイクロプラスチックの販売を禁止、マイクロプラスチックを含む化粧品の販売、化粧品等の販売を禁止しているということで、また、EU全体でも既に欧州化学物質庁というところで二〇一九年一月から検討が始まっているということでした。EU自体としても規制を検討されているということで、私は、日本でも検討の必要があるんじゃないかなというふうに思っているんです。
 というのも、日本周辺の海域に浮遊するマイクロプラスチックの量というのは、これは九州大学の調査ですけれども、世界平均の二十七倍で、日本はマイクロプラスチックのホットスポットになっているということでした。
 また、先日、日曜日の共同通信さんの記事でしたけれども、イギリスの大学の調査では、人間が一年間に魚介類を食べてそこから摂取をするマイクロプラスチックというのは、年間最大で五万個だそうです。そして、魚介類を多く摂取する日本人については最大十三万個、世界平均の二・四倍だということでした。東京湾のカタクチイワシなどからも一匹当たり二・三個のマイクロプラスチックが見付かっているということでした。
 私は、このマイクロプラスチックの調査の手法にまだまだ検討の余地があるとか、人体に有害があるという科学的知見が確立していないとか、規制の必要はないんでしょうかということを事前にお伺いしたときには、まだ人体に有害だという科学的な知見が確立していませんということを言われました。
 ただ、これを待っていては私はちょっと遅いんじゃないかなというふうに思うんです。調査の手法が確立をして、また人体に有害だということが分かって、規制をするというときにはもうですね。今、例え話ですけれども、妊婦はヒジキを余りいっぱい食べちゃいけないと。昔はヒジキを食べた方がいいと、鉄分がいっぱい含まれているからということでしたけれども、最近はヒ素が含まれているということが分かって、せいぜいで小鉢に一杯程度にしなさいとかということが言われています。
 また、マグロも妊婦さんは余り食べてはいけませんと、なぜなら水銀が蓄積されているからですということを言われていますけれども、私は、だんだんこれ、もう既に人体に有害だということが分かりましたというところから規制を始めたとしても、じゃ、妊婦さんは週に百グラムぐらいしか魚を食べちゃいけませんみたいなことになるんじゃないかなということをすごく心配をしています。
 というのも、「NHKスペシャル」の二〇三〇年未来への分岐点、プラスチック汚染の脅威という番組の中で、スイスの国立研究所の実験の結果が報じられておりました。それは、ある場所にナノプラスチック、マイクロプラスチックより更に小さい五十ナノ、ナノプラスチックというもの、マイクロプラスチックより更に小さいものですね、それが人体のとある場所に蓄積する可能性があるということが伝えられていました。その場所というのは胎盤なんです。
 大臣、奥様の出産が去年ということで御記憶に新しいかもしれませんが、胎盤というのは子宮の上にあって、胎盤は赤ちゃんにエネルギー、栄養分とか酸素を供給する場所になるんですね。胎盤にこのプラスチックが蓄積をされるということが実際に起きると、赤ちゃんに栄養が届きにくくなるリスクがあるんじゃないかということをこのスイスの研究者の方は指摘をされていました。
 私は、これ、すごく重い知見ではないかなというふうに思うんです。確かに、先ほど御紹介させていただいた民間の会社の方にお伺いをしましても、確かに人体に有害だという科学的な知見はまだ確立していないと。そして、このプラスチックの調査を行う手法もまだちょっと発展途上であるということはあるんだと思います。ただ、既にやっぱり得られている知見、懸念というものもあるわけで、私はこのことは重く見てもいいんじゃないかなというふうに思うんです。
 大臣の御所見をお伺いしたいと思います。

#155
○国務大臣(小泉進次郎君) そういったリスクも考え得るからこそ、今回の瀬戸法と、もう一本のこれから御審議いただく予定のプラスチック新法、これが私、すごく大事だと思いますね。
 いずれにしても、このプラスチック新法は、マイクロプラスチックという文言は条文の中には入っていませんが、プラスチックということで、不必要なものは徹底的にリデュースを進めていく、そういった形で使い捨てプラスチックをなくそうとしている法律でもあります。
 それが結果として、マイクロプラスチックが我々の意識しない、目に見えない形で様々なところに排出をされるということが少しでも抑制をされるように、間違いなくプラスになるはずです。
 そして、この瀬戸内海は、全国の日本の中の海域の中で、九割が地域の中のペットボトルが流れているというこの地域はほかにはありません。ですので、前向きに捉えれば、この瀬戸内海で海ごみの努力を積み重ねれば、間違いなく目に見えて効果が出やすい地域でもあります。
 そういった形で、頑張ればこの課題というのは解決ができるんだと。その解決できる課題だという認識を多くの人たちと共有をして、そして今御紹介のあった、もう我々、体の中には恐らくプラスチックは入っていて、私もほかのデータも見たことありますけど、大体、クレジットカードもあれプラスチックですよね、あのクレジットカードのサイズ分ぐらいのプラスチックがもう我々には入っているということも見たことあります。それが果たして健康の影響にどのように出るのかはこれからしっかりやらなければいけませんが、入ってプラスはないだろうというふうに思いますので、しっかりとこの知見も深めて、とにかく世の中に出ないようにする、その対策を、この法改正も通じて効果を高めていきたいと思います。

#156
○寺田静君 時間が来たので終わりたいと思いますけれども、そうなんです、週に一枚このクレジットカードを食べているぐらいの量を取っているというふうに言われていて、大きければ排出されますけれども、小さいものは細胞膜から浸透していくおそれがあるんじゃないかということで、この一次プラスチックの、これからも追っていきたいと思いますけれども、検討をお願いしたいと思っています。
 ありがとうございました。
    ─────────────

#157
○委員長(長浜博行君) この際、委員の異動について御報告いたします。
 本日、丸川珠代君が委員を辞任され、その補欠として進藤金日子君が選任されました。
    ─────────────

#158
○平山佐知子君 無所属の平山佐知子です。
 私も、法案審議の前に少し地元の話をさせていただきたいなと思いますけれども、静岡県の浜名湖では、例年大型連休の頃になりますと、アサリの潮干狩り、これが盛んに行われていまして、本当に県内外の家族連れでにぎわって、毎年ニュースでも、今年のアサリの潮干狩りが始まりましたというニュースがあるなど、言わば風物詩のような形になっているんです。
 ただ、残念ながら、今年はもうその潮干狩り、中止が決定をいたしまして、これで中止となるのは三年連続で六回目となります。コロナ禍でというわけではありませんで、もうアサリが捕れなくなってしまっているんですね。
 前から本当に、観光業にも地元にも多大な影響があるということで、地元の方、それから漁協の方からも私も相談を受けていまして問題意識を持っていたものですから、以前も国交委員会でこの問題取り上げたことがあって、そのときは水産庁の方から、基本的には静岡県や浜松市などの浜名湖沿岸自治体が中心となって進めていくべき問題なんですけれども、水産庁からも、地域の実情に応じた、例えば覆砂などの底質改善ですとか、食害生物の駆除あるいは干潟の耕うんなどといった対策を支援していくという答弁をいただいたことがあります。
 もっとも、浜名湖は汽水湖でありますので、海などとは条件、状況が違うということは承知しているんですが、一方で、何とかこの資源回復する方法、手掛かりはないのかというふうに考える中で、浜名湖でも下水道整備などの生活排水対策などによって窒素ですとかリンの濃度が低下傾向を示しているという情報もあります。
 そこで、今回の法案にもあるような、例えば栄養塩類の濃度管理などで環境に配慮しつつではありますけれども、浜名湖のアサリの資源回復につながることがないのかと、現状分かっていること、それから考えられることがあれば、水産庁にお伺いしたいと思います。

#159
○政府参考人(黒萩真悟君) お答えいたします。
 浜名湖のアサリの漁獲量は、平成十五年から平成二十年までは三千トン前後で推移し、平成二十一年には約六千トンの漁獲と急増したものの、その後減少傾向にあり、令和二年は約七百トンとなっております。
 現在、静岡県の試験研究機関が浜名湖のアサリ不漁の要因に関する調査を行っているところでございます。その中で、栄養塩類や外海からの海水の流入の変化の影響も含めて検討して、結果として、アサリの減少にはツメタガイやクロダイなどによる食害の影響が大きいと指摘されております。また、この対策として、県では海底を網で覆う対策技術が開発されているというふうに聞いております。
 また、アサリ資源回復に向けた国の支援事業としては、水産基盤整備事業による覆砂、耕うんなどによる底質改善対策や、水産多面的機能発揮対策事業によるツメタガイなど食害生物の駆除などへの取組、これに対する支援が可能となっております。
 水産庁としましては、関係自治体と連携して、地元の意向を踏まえた必要な対策を行ってまいりたいと考えております。

#160
○平山佐知子君 ありがとうございます。
 本当に、地元の方に伺うと、やっぱりアサリの潮干狩りというともう子供のときから家族で行っていたという、たくさんの方が思い出を語る、そういう意味でも、地元にとっては文化でもあって、貴重な観光資源でもあるんだなというふうに改めて思うんですけれども、ですが、おっしゃっていただいたように、今、食害もあったり、いろんな環境による変化、またそれから捕り過ぎの問題などもあるんじゃないかなと、本当にいろんな要因が複合的に重なり合って今の現状にあるのかなということも考えています。
 でも、やっぱり、こうして一度資源がなくなってしまいますと、やはり回復するには長い時間が掛かる、また難しさもあると思います。ですから、やはりこうしたことをしっかりと私たちは教訓にして、大きな視点で環境を守るにはどうすればいいのかとか、資源を守っていくにはどうすればいいのかということを真剣に考えるときに来ていると思います。まさに、このアサリが捕れなくなってしまっているというのは一つの自然からの警鐘であるということも捉えて、それを目の当たりにしている私たちは、やっぱりしっかりと今を生きる私たちが考えていくべき問題なのかなというふうに思いました。
 ということで、今回の法案についても伺っていきますけれども、今の話からもありますように、やはり自然を管理するというのは難しいんだなというふうに思っております。それを踏まえて、今日最後の質問ですので、もう皆さんと重なる部分も多いんですけれども、もう自然を管理することを改めて難しいと思っている、それを踏まえて質問をしていきたいと思います。
 今回の法改正では、先ほど来からもあるように、栄養塩類の不足に対応して特定の海域への栄養塩類の供給を可能にするとしています。
 先ほど来からも、海流が相当速い、渦潮ですか、の海域もあったりとか、本当に海域ごとに条件が違う中で、本当に、やはり海域ごとに栄養塩類を増やしたり減らしたりということが本当にできるのかどうかということをもう一度伺わせていただきます。

#161
○政府参考人(山本昌宏君) 委員御指摘のとおり、大変難しい課題だとは思っております。
 ただ、実際に栄養塩類の不足が課題となっている海域というのは割と限られた特定の海域ということもありますので、そこに狙って、そこをどうやってその栄養塩類を増やすのかというのは、その地域の状況に応じて、河川がどんなふうに入っているかとか、どんな施設が活用可能なのかとか、様々な状況があると思いますけど、そういうものを机上でしっかりとシミュレーション、評価することに加えて、先ほど申し上げたように、やっぱり実際に実測して、それが本当にその海域に対してプラスの効果を及ぼしているのかと、ほかに対してはマイナスの効果を及ぼしていないかというようなことをチェックしながらやるという順応的管理を重ねる、こういった積み重ねでより有効な対策につなげていきたいというふうに考えております。

#162
○平山佐知子君 丁寧にということで是非お願いをしたいんですが、やっぱりそれでも心配になることがありまして、そういうふうに栄養塩類を計画的に管理をしていくと、意図的に増やしていくというと、ノリとかワカメにはいいんだけれども、一方で、増え過ぎればやっぱり赤潮になってしまうと、多発してしまうというやっぱり心配も出てきます。以前に比べて減ったとはいえ、令和元年も五十八件の赤潮発生が確認をされていて、漁業被害額も約三億九千百十一万円に上っていると。
 今回の法改正、つまり栄養塩類を意図的に増やすということは、漁業者間、つまりノリ養殖業者に対してマダイとかハマチの養殖業者、それから関係自治体間などでコンセンサスは得られているのかどうか、やはり争いにならないのかということ心配になってしまいますが、その点いかがでしょうか。

#163
○政府参考人(山本昌宏君) 今御指摘の点、大変重要だと思っております。
 こちらは、今回の改正に至る前段として昨年の三月に中央環境審議会の答申を取りまとめましたが、その答申を取りまとめるプロセスにおきましては、関係府県あるいは漁協様などから様々な関係者の御意見をヒアリングして、そういった方々に、やっぱり手続をしっかりとチェックをして、何かあったらすぐに見直すといったような手続も含めて、栄養塩類管理制度は必要だけれどもこういった形でやるべきだというような方向性をいただいた上で今回の制度改正につなげているということでございます。
 瀬戸内海の関連の漁協の皆様方からも要望をいただいておりまして、小泉大臣からも申し上げましたように、やはりどちらの立場もあるということで、皆さんが同じ思いではないかもしれませんが、しかし、魚が捕れないだとかノリの色落ちというもう危機感、豊かな海がなかなか戻ってこないという危機感は皆さん共通しているので、やはりその対策の選択肢として、この栄養塩類管理だけではなくて、藻場、干潟の造成も含めて様々な手だてを講じていく必要ということについては関係者には御理解いただけていると思っております。

#164
○平山佐知子君 実際にやっぱり心配しているところがあるということですし、やっぱり影響を受ける場合、一晩で影響が受けてしまうということもあるというふうに聞いていますので、丁寧にまたこちらもやっていただきたいと思っております。
 おっしゃってくださっているように、この海域ごとにやはり課題が違ってきていますので、これ、やはり地域主体で決めた方がいいものとやはり国が管理した方がいいものというのがどうしても出てくると思うんですね。それで、一律に法律というのは一般的に国が規制を課していくものであると思いますので、少なくて済むのならば少ない方がいいんじゃないかと私は思っています。
 午前中の議論でもありましたけれども、そうした観点で考えれば、今回、栄養塩類を増やすために、都道府県知事が定める栄養塩類管理計画に基づいて、それぞれの地域の事情に応じて下水などを調整していくということなんですが、各地方自治体がそれぞれ連絡を密にしていけば、国が法律でこうして規定していかなくてもいいのではないかと思いますが、これについていかがでしょうかということで、必要に応じて……(発言する者あり)あっ、済みません。各地方自治体が条例で対応していけばいいんじゃないかというふうに思うんですが、それについていかがでしょうか。

#165
○大臣政務官(神谷昇君) 申し訳ございません。
 平山委員の御質問にお答えいたします。
 委員お示しの、各自治体が条例で、私も地方行政に長く参画をしておりまして、もうその辺よく分かるわけですが、この法の改正の原点は、栄養塩類の供給を行う者に対して水質汚濁防止法の総量規制の適用除外とするという、これがスタートでございまして、法律がスタート、変更がスタートでございます。その法律の特例を新設しながら、水質環境基準の範囲内で栄養塩類の供給を認めるなど、自治体が必要な取組をより実行しやすくするように配慮したものでございます。
 それからあわせて、関係者の合意の下、地域の実情に応じて計画的に栄養塩類の供給を実施するために、環境大臣への協議や、自治体を含め関係者間の合意の枠組みや手順の明確化等の一定のルールを整備することとしております。
 環境省といたしまして、地域の合意を前提といたしまして、周辺環境の保全と調和、両立を図りながら、地域の実情に応じた栄養塩類管理を進めまして、瀬戸内海における生物多様性の保全、水産資源の持続的な利用の確保を進めてまいりたいと思っております。

#166
○平山佐知子君 ありがとうございます。
 神谷政務官は、地元でずっと首長さんとして声を聞いてこられたということでありますので、本当に地元の実情などを御存じだと思います。やはり、先ほど来からもずっとおっしゃっていただいていますが、地元の声とか、それぞれ細やかな対応というのが一番だと思っていますので、引き続きよろしくお願いいたします。
 続きまして、海洋ごみ問題について伺います。
 資料をお配りしていますので御覧いただきたいんですが、これは瀬戸内海における海洋ごみの収支を示した図で、香川県のホームページに載っていたものなんですけれども、やはり海ごみの多くは陸域で発生しているということです。つまり、瀬戸内沿岸で生活している漁協やボランティア団体の方々は、自分たちが出したごみではないものを片付けてくださっているということ。また、驚くべきは、ごみの流出です。沿岸の皆さんが頑張って回収できているのは年千四百トン。一方、外海への流出は、流入したごみのおよそ五三%、年に二千四百トンも流出しているということなんですね。
 ここで、海洋プラスチックごみを含む漂流ごみ等の除去、発生抑制を国と地方公共団体、さらには地方公共団体間で連携して行うということで、具体的にどう行うのかと聞こうと思っていたんですけれども、片山先生の質問に同じようなお話がありましたので、これからの部分もあるというお話もありましたので、ここはちょっと飛ばさせていただきたいと思います。
 次に、海岸漂着物処理推進法では、海岸漂着物、つまり海中ではないごみについてですけれども、これは、海岸管理者などが、海岸の土地において、その清潔が保たれるように必要な措置を講じなければならないとされています。その一方で、漂流ごみですとか海底ごみについては、円滑な処理の推進に関する国及び地方公共団体の努力義務が規定されていますが、処理の責任の明確化はなされていません。
 令和元年五月に変更されました海岸漂着物処理推進法に基づく政府の基本方針でも示されたとおり、漂流ごみとか海底ごみの対策には、やはり日常的にこの海域を利用する漁業者などの協力がやはり不可欠だと思っています。現在も漁業者等が自主的に回収した海ごみの処理については補助金等が利用されているようですが、その概要と、また、そうした措置をしても、先ほどの資料にもあるとおり、年に三一%しか回収できていないということであるならば更なる対策が必要だと思うんですが、この件に対してどうでしょうか。

#167
○国務大臣(小泉進次郎君) まず、その内容をということですので、内容を説明させていただきます。
 環境省では、地方自治体による漂流・漂着ごみの回収処理が円滑に進むよう支援を行っていて、令和二年度からは支援を拡充し、漁業者がボランティアで回収した海洋ごみを自治体が処理する際に要する費用について定額の補助を行っています。また、環境省では、自治体、そして漁業者向けに、漁業者がボランティアで回収した海洋ごみを自治体が処理するための連携の促進、そして海洋ごみの効率的な回収を目的としたマニュアル作りを進めています。あわせて、水産庁と連携し、漁業者と自治体による連携が進むよう働きかけを行うなど、きれいで豊かな海の実現に向けて施策を総動員をしていきます。
 私も、この前香川県に行ったときに、底引き網の漁師さんにお会いをしたんですね、西谷さんというんですけど。その方に何で会ったかというと、自分でこの二十年間、ボランティアで底引き網に掛かったごみを自ら回収をする取組をやっている方なんです。何でそういうことを自主的に始めたんですかと聞いたら、二十年前に、自分の底引き網に掛かったタイがプラスチックに絡まってもがいているのを見たときから、このままじゃいけないと、何かしなければ、そういうふうに思って自主的に始めたという話を聞いて、よくテレビなどでは亀の鼻に刺さったストローとか、いろんな映像ありますよね、鳥の内臓の中に、胃袋の中にプラスチックごみがあるとか、まさにこういうような体験をした方が香川にいたと、その方の行動がそうやって変わったわけです。
 このような支援を、方に対する支援をもっと促していくために、我々が取り組んでいるような支援事業が活用され、そして、更にそれが自治体全域の取組につながっていくことが私としては一番いい形だと思っています。その香川県はまさにそれが実現をしているところで、香川県が全ての市町村からお金を拠出してもらって、それが、陸域の自治体も海域の自治体もみんながお金出してやっているんですよね。だから、これが、今日、片山先生にお答えをした、とにかくこの香川モデルを、香川方式を全国に広げたいと、そういった思いを持って、この法案も実現した暁には今日のようなお話も全国に広がっていくことに、我々としては広報、周知もしっかりやっていきたいと思います。

#168
○平山佐知子君 ありがとうございます。
 まさに今教えていただいたように、現場の人が一番危機感を持っていらっしゃると、その声を広げていくというのはやはり、おっしゃっていただいたように、やっぱり重要じゃないかなというふうに私も感じました。
 最後になりますけれども、先日も申し上げましたけど、やはり環境問題というのは、自分事という認識を広く持ってもらうこと、これが大切だと思っています。そういった意味で、岡山県の山陽女子中学校・高等学校の地歴部では、十一年前から瀬戸内海の海底ごみと島嶼部の漂流ごみの問題の解決に向けて様々取り組んでいると。また、香川県のアーキペラゴでは、主な事業の一つとして、十二年前からせとうちクリーンアップフォーラムを開始しているということです。
 こうした活動にこそ環境問題を自分事に感じてもらうヒントがあるんではないかと思うんですが、やはりもっと多くの国民にこういう環境問題を自分事と感じてもらうためにも、こうした活動を支援したり広報をしたりということがやはり大切になってくるんじゃないかと思いますが、この点についてお考えを聞かせてください。

#169
○国務大臣(小泉進次郎君) 今、平山先生が言及された岡山県のこの学校、山陽学園中高ですが、実は、先日私が開催をしたリモートでのZ世代との対話、これに参加してもらった学生の一人がこの学校の生徒でした。そして、この学校は、今は学校が女子中高から普通の中高に、共学に変わったということですが、当時、山陽女子中高としての地歴部は、環境省が開催をした全国ユース環境活動大会で優秀賞を受賞している学校です。そして、もう一つ言及のあった香川県高松市で活動するNPO法人アーキペラゴは、マイボトルを持参をすれば飲料水が補給できるオアシスマップを作成をして、うどん店など香川県内の店舗、企業など約四十六か所の協力を得る取組によって、環境省と日本財団が主催をした海ごみゼロアワード二〇一九年で日本財団賞を受賞をしたと、そういうふうに承知をしています。
 ほかにも、先生の御地元関係でいえば、私も何度もやり取りをしている浜松の開誠館中学・高校など、そして長野県の白馬高校など、本当に意欲的に頑張っている皆さんがいますので、こういった皆さんの取組をしっかり後押しすることで、私も開誠館の子供たちから、学生から手紙をもらって、物すごい声が多かったのは、まさか自分の活動が環境大臣に届くと思わなかったとか、本当にこんなことやっていて意味があるのかなと思ったけど、声は届くんだというふうに自信を持てた、これからもマイボトルとか、できること、小さいことでも続けていきたいという手紙がすごく多くて、この表彰制度とかって私はやっぱり意味あるなと。やっていて報われた、頑張っていることがきっとどこかで見ていてもらえる、そういうふうに思われることってすごい大事なことだなと思っているので、こういったことは地道に、環境省、続けていくことが大事だと思っています。

#170
○平山佐知子君 ありがとうございました。
 終わります。

#171
○委員長(長浜博行君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。
 これより討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。
 瀬戸内海環境保全特別措置法の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕

#172
○委員長(長浜博行君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 この際、徳永君から発言を求められておりますので、これを許します。徳永エリ君。

#173
○徳永エリ君 私は、ただいま可決されました瀬戸内海環境保全特別措置法の一部を改正する法律案に対し、自由民主党・国民の声、立憲民主・社民、公明党、日本維新の会、国民民主党・新緑風会及び日本共産党の各派並びに各派に属しない議員寺田静さん、橋本聖子さん及び平山佐知子さんの共同提案による附帯決議案を提出いたします。
 案文を朗読いたします。
    瀬戸内海環境保全特別措置法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)
  政府は、本法の施行に当たり、次の事項について適切な措置を講ずべきである。
 一、関係府県が栄養塩類管理計画を策定する場合には、他の関係府県を含め、地域の合意形成や協議等に対し適切に支援すること。また、適切な水質の保全及び管理が図られるよう、栄養塩類増加措置による周辺環境への影響に係る事前調査や、モニタリングの充実に向けた必要な支援を行うこと。さらに、栄養塩類管理計画の変更に当たっては、機動的に対処できるよう、必要な措置を設けること。
 二、藻場・干潟等が、水質の浄化に加え、生物多様性の維持、炭素の貯留といった環境の保全上の重要かつ多様な機能を有していることに鑑み、関係省庁との連携の上、藻場・干潟等の保全、再生及び創出に係る施策の充実・強化に十分な予算の確保に努めること。また、未利用埋立地等を利用し、自然の力をいかした磯浜の復元に努めること。
 三、マイクロプラスチックを含む海洋プラスチックごみといった漂流ごみ等の除去、発生抑制等に係る施策の実施に当たっては、地方公共団体、漁業者等による連携体制の構築の推進や、漂流ごみ等の処理費用に関する十分な予算の確保に努めること。あわせて、漂流ごみ等に係る各地域の環境保全活動に対する支援の充実・強化に努めること。
 四、瀬戸内海における環境保全に関する施策の実施に当たっては、湾・灘ごと、更には湾・灘内の特定の水域ごと、季節ごとの課題に対して、湾・灘協議会の拡充等も含めて、きめ細やかな取組を推進すること。また、瀬戸内海全域にわたる環境の状況を踏まえ、関係府県に対し、必要に応じて適切に助言等を行うこと。
 五、瀬戸内海における栄養塩類と生物の多様性及び生産性との関係、気候変動の影響などについて引き続き科学的知見の充実を図り、水質の保全及び管理、気候変動影響への適応策などの必要な施策の実施に努めること。特に基本理念に明示された水温の上昇については、具体的な適応策を検討すること。
 六、基本理念に掲げられている生物多様性の確保等を適切に行うために必要な施策についての調査研究及びその結果に基づいた具体的施策の推進については、ポスト愛知目標の策定作業や日本における次期生物多様性国家戦略の策定作業との関連性を念頭に置くこと。
 七、本法附則第三項による施行後五年の見直し時期以前であっても、必要に応じて本法の規定の施行状況を踏まえ、必要があると認める場合には、適宜適切に所要の措置を講ずること。
   右決議する。
 以上でございます。
 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。

#174
○委員長(長浜博行君) ただいま徳永君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。
 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕

#175
○委員長(長浜博行君) 全会一致と認めます。よって、徳永君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。
 ただいまの決議に対し、小泉環境大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。小泉環境大臣。

#176
○国務大臣(小泉進次郎君) ただいまの附帯決議につきましては、その趣旨を十分に尊重いたしまして、関係省庁とも連携を図りつつ努力してまいる所存でございます。
 ありがとうございます。

#177
○委員長(長浜博行君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

#178
○委員長(長浜博行君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後二時三十分散会
ソース: 国立国会図書館
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