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2021/04/13 第204回国会 参議院 第204回国会 参議院 厚生労働委員会 第8号 令和3年4月13日
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2021/04/13 第204回国会 参議院

第204回国会 参議院 厚生労働委員会 第8号 令和3年4月13日

#1
令和三年四月十三日(火曜日)
   午前十時六分開会
    ─────────────
   委員の異動
 四月八日
    辞任         補欠選任
     石川 大我君     福島みずほ君
 四月十三日
    辞任         補欠選任
     藤井 基之君     古賀友一郎君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         小川 克巳君
    理 事
                石田 昌宏君
                自見はなこ君
                石橋 通宏君
                矢倉 克夫君
                足立 信也君
    委 員
                衛藤 晟一君
                こやり隆史君
                古賀友一郎君
                島村  大君
                そのだ修光君
                羽生田 俊君
                藤井 基之君
                古川 俊治君
                本田 顕子君
               三原じゅん子君
                打越さく良君
                川田 龍平君
                田島麻衣子君
                福島みずほ君
                塩田 博昭君
                山本 博司君
                東   徹君
                梅村  聡君
                田村 まみ君
                倉林 明子君
   国務大臣
       厚生労働大臣   田村 憲久君
   副大臣
       内閣府副大臣   三ッ林裕巳君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        吉岡 成子君
   政府参考人
       内閣官房内閣審
       議官       梶尾 雅宏君
       内閣官房成長戦
       略会議事務局次
       長        松浦 克巳君
       人事院事務総局
       職員福祉局長   合田 秀樹君
       内閣府子ども・
       子育て本部審議
       官        藤原 朋子君
       金融庁総合政策
       局参事官     井上 俊剛君
       文部科学省大臣
       官房審議官    蝦名 喜之君
       厚生労働省大臣
       官房総括審議官  山田 雅彦君
       厚生労働省健康
       局長       正林 督章君
       厚生労働省職業
       安定局長     田中 誠二君
       厚生労働省雇用
       環境・均等局長  坂口  卓君
       厚生労働省子ど
       も家庭局長    渡辺由美子君
       厚生労働省保険
       局長       浜谷 浩樹君
       厚生労働省政策
       統括官      鈴木英二郎君
   参考人
       一般社団法人日
       本経済団体連合
       会労働法制本部
       長        鈴木 重也君
       日本労働組合総
       連合会総合政策
       推進局長(ジェ
       ンダー平等・多
       様性推進担当)  井上久美枝君
       特定非営利活動
       法人マタニティ
       ハラスメント対
       策ネットワーク
       代表理事
       地域包括支援団
       体フィレールラ
       ビッツ浮間代表
       理事       宮下 浩子君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う
 労働者の福祉に関する法律及び雇用保険法の一
 部を改正する法律案(内閣提出)
    ─────────────

#2
○委員長(小川克巳君) ただいまから厚生労働委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日までに、石川大我君が委員を辞任され、その補欠として福島みずほ君が選任されました。
    ─────────────

#3
○委員長(小川克巳君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律及び雇用保険法の一部を改正する法律案の審査のため、本日、委員会に、理事会協議のとおり、厚生労働省雇用環境・均等局長坂口卓君外十二名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

#4
○委員長(小川克巳君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────

#5
○委員長(小川克巳君) 育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律及び雇用保険法の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言を願います。

#6
○田島麻衣子君 立憲民主・社民の田島麻衣子です。今日は、質問の機会、どうもありがとうございます。
 まず初めに、この厚生労働省の老健局の会食問題で新たに新型コロナウイルスに感染していることが判明した四名、また、これまでの経過と現状について、大臣に最初に伺いたいと思っております。
 昨日のプレスリリースです、で四名が新型コロナウイルスに感染しているということが判明したと出ております。ほかにも、濃厚接触者が判明したことですとか、ほかの課にもどんどんどんどん広がっているということが明らかになっております。これ、もし厚生労働省でクラスターが発生した場合に、非常に大きな問題になると思います。こうした問題意識の中で、大臣に伺いたいと思います。
 まず、この、現在、新型コロナウイルス感染症が判明した方々全員と会食、この関係性というものはしっかりと調査されていらっしゃるんでしょうか、お答えいただきたいと思います。

#7
○国務大臣(田村憲久君) この会食から一定時間たっている中で発症したわけであります。そういう意味では、これ、どういう因果関係なのかというのは、これ今保健所で確認をいただいておりますが、感染している方々の中には会食に出られている方々もおられますし、出られていなかった方々もおられるという状況でございますから、そこのところを保健所にしっかりといろいろと分析、中身を分析いただくということであります。

#8
○田島麻衣子君 会食に参加されなかった方もいたというふうにおっしゃいましたが、これ、最初判明した六名のうち半分、三名は会食にも参加されているということが分かっていますから、これはきっちりと関係性を調査しなければいけないと思います。
 もう一回、大臣、お答えいただきたいと思います。会食とこのコロナ感染との関係性、しっかり調査されますね。

#9
○国務大臣(田村憲久君) ですから、これは保健所がやっていただくという話になりますので、保健所の方でしっかりと調査をいただいておるということであります。

#10
○田島麻衣子君 老健局の老人保健課以外でも、ほかの課で陽性者が出ております。また、四月一日にほかの組織に移ったというふうにこれプレスリリースで出ておりますが、これ、どこの組織に移られているんでしょうか。

#11
○国務大臣(田村憲久君) 今までもどの課というようなことは申し上げてきておりませんでしたが、老健課に関しましては、これは委員も御承知のとおり会食ということがございましたので、これは特別にこういうことを申し上げました。どこでうつっているか、どこの課の人間が感染しているかということに関しましては、個人の特定の問題もございますので、これは今までも公表させていただいていないということで御理解いただきたいというふうに思います。

#12
○田島麻衣子君 物すごく、これからもし広がっていったら、厚労省、物すごい大きな重たい責任を今後負っていく可能性があるので、私はしっかり調査するべきだと思うんですね。
 これは、今陽性者が出ていらっしゃる課、また他の組織で全員関係者PCR検査やっていらっしゃるものなんでしょうか。

#13
○国務大臣(田村憲久君) まず、老健局については、業務に支障が生じない範囲ではありますけれども、感染拡大防止のためにテレワークを今進めておるということであります。
 それから、老健局におきましては全職員、それから老人保健課から転職した、転籍、転出した職員もおられます。そういう方々には、それぞれ速やかにPCR検査を受けてもらうように呼びかけをいたしております。

#14
○田島麻衣子君 皆さんこうやっていろいろなものを触ったりですとか、エレベーターは触らないと開かないですから、限りなく広げてPCR検査をしていくべきだと思います。
 単に陽性者が出た方々と隣り合わせの人だけではなくて、そのフロア全体とか、そういった規模でPCR検査やっていらっしゃいますか。

#15
○国務大臣(田村憲久君) 専門家の方々の御意見もいただいて、消毒でありますとか、そういうことを今徹底をいたしておりまして、接触感染というものが広がらないような対応は今いたさせていただいております。

#16
○田島麻衣子君 PCR検査の範囲についてもう一回お答えいただけますか。これは老人保健課だけではなく、他組織、また他の課も含みます。

#17
○国務大臣(田村憲久君) 老健局は全体で、これは関係して仕事を一緒にやる部分もありますので、これはPCR検査をするようにお願いいたしております。
 それから、老健課から転出した職員もおりますので、このちょうど四月一日付けでいろんな部署が変わっておりますので、そういう人たちにも早急にPCR検査をやるようにということをお願いいたしております。

#18
○田島麻衣子君 ほかの組織のPCR検査の範囲はどこになるんですか。ほかの課、またほかの組織のPCR検査の範囲です。

#19
○国務大臣(田村憲久君) ですから、今老健局の中で広がってきておるということでございますので、老健局を基本的、全ての人を対象にPCR検査のお願いをいたしておりまして、そこから転出した人は元々おられましたから、老健局に、そういう方々に関しても検査のお願いをいたしておるということであります。

#20
○田島麻衣子君 転出した先でもエレベーターは触りますし、いろんな場所、ドアノブを触ったりとかするので、そういった方々も含めて私は広くPCR検査をすべきだと思います。
 このPCR検査、自費で職員の方やっていらっしゃるというのは事実でしょうか。

#21
○国務大臣(田村憲久君) 基本的に自費でございます。

#22
○田島麻衣子君 これは職員の方、自費で行うべきものなんでしょうか。元々、会食が起こってからこそ広がっているコロナの陽性ですよね。これ私、職員の方々、自費でPCR検査を受けなきゃいけないというのはちょっとやり過ぎなんじゃないか、これ、それこそ厚労省がそれを支援するべきなんじゃないかと思いますが、いかがですか。

#23
○国務大臣(田村憲久君) 一部カンパのような形ではやっていただいているようでありますが、厚生労働省の予算ということになりますと、これは税金ということになります。他のいろんな民間企業でも同じようなことがあるわけで、税金でそれは、もちろん、行政検査という形で濃厚接触者に認定されれば、それは税金でやることになりますけれども、そうじゃなければ、幅広にやる場合にはこれ税金投入されておりませんので、厚生労働省だからといって税金投入というのはなかなか国民の皆様方の理解を得られないのではないかということで、個々にお願いをいたしておるということであります。

#24
○田島麻衣子君 行きたくもない会食に行かなければならなくて、そこで感染されてしまった方や、その方と同席して、隣の、職場で席を隣にしていたから陽性が出てしまった方々などの周りの方々が、更に自費でPCR検査を受けなきゃいけないというのは、これは本当に厚労省の皆さんかわいそうだなと思います。
 大臣、お給料返納されているので、そういった費用も使って柔軟に考えるのはどうかなと思ったりとかはしますけれども、自宅待機中の方々、今これ何人いらっしゃるんでしょうか。

#25
○国務大臣(田村憲久君) ちょっと人数までは今確認すぐにできませんので、後ほど確認してお知らせをさせていただきたいと思います。

#26
○田島麻衣子君 ありがとうございます。
 このプレスリリースの中でいろいろ発熱の症状出ておりますが、この中で重症者は何人いらっしゃいますか。

#27
○国務大臣(田村憲久君) ちょっとこれに関しましては、プライバシーにも関わってまいりますので、ちょっと御答弁の方は御遠慮させていただきたいというふうに思います。

#28
○田島麻衣子君 この職員六名と四名、計十名以外にも、ほかにも発熱者がいるのではないかという指摘がなされておりますが、これ以外に発熱者というのはいませんね。

#29
○国務大臣(田村憲久君) まあ複数いるようでありますが、ちょっとこれも個人の情報でございますので、陽性確認できたわけでも何でもございませんので、ここまででお許しをいただければというふうに思います。

#30
○田島麻衣子君 厚労省内にほかにもこの老健局で発熱されている方がいらっしゃるということなんですよね。
 私たち、名前は知らなくていいです。職員一、二、三、四、五で全く構わないので、こうしたこともしっかり調査して、今後のこの委員会、また理事会で報告をしていただきたいと思っております。よろしくお願いいたします。

#31
○国務大臣(田村憲久君) 発熱者というのは一般的にいますので、陽性確認させていただければ申し上げますが、いずれにいたしましても、発熱していた場合にはこれは検査をやっていただくことになっておりますので、陽性確認されればまた御報告させていただきます。

#32
○田島麻衣子君 ありがとうございます。
 次に、法案の審議に入りたいんですが、その前に新型コロナウイルスの変異株の話について少し大臣に見解を伺いたいと思います。
 大阪では六百三人の感染が判明しました。不急の手術延期を要請していると。重症患者用の病床使用率、これ九割を超えていて、私はもう本当にぎりぎりのところに来ているなと思います。また、東京都知事は、昨日、変異株は素手、素手で闘っているようなものだというふうにおっしゃっておりまして、やはりこの変異株をどのように追いかけていくか、その事実、現状を把握していくかというのは本当に大事なことだというふうに思います。
 まず初めに、この変異株は海外から入ってきております。本当に日本の検疫は大丈夫なのか、水際対策は大丈夫なのか。私、前回の厚労委員会でも質問いたしましたが、大丈夫と言うんであるならば、なぜこんなに日本で変異株が猛威を振るっているのか、その見解について伺いたいと思います。

#33
○国務大臣(田村憲久君) 分析はまだそこまでしっかりと専門家の方々からもいただいているわけではありませんが、変異株、基本的に十二月の終わり頃にイギリスが初めて発表した特にN501Yから始まっておりますが、しかし、イギリスはもうそれ以前に、九月ぐらいからは自国で広がり始めていたであろうとおっしゃっております。その頃、多分、EUは人の自由は、あっ、人の行き来は結構緩やかといいますか自由であったんだというふうに思いますが、でありますから、一定程度広がっているということを前提に考えれば、確かにその後、フランスやいろんなところがこのN501Yが広がっていると。
 我が国も、十二月の終わり頃にこの発表、イギリスのを受けて、その後、順次厳しい対応をして、今はもう基本的には一月から世界中から人は来れないということを前提になっております。
 ただ一方で、帰国者を中心に一部、これは人道上の配慮もしながらこれはお帰りいただいておるということでありますが、そういう方々に関しては、もう御承知のとおり、流行国に関しては、もう三日、四日、ホテルに療養いただいて、三日後にもう一度、三回目の検査を受けていただくということ。その後は、公共交通機関使わずに、帰国から二週間は御自宅等で待機をいただく。
 今現状は、そういう方々に関しては、一応国がやっておりますセンター等々で健康観察をさせていただきながら、GPSで自宅に待機いただいているかどうかを確認し、テレビ電話といいますか、電話通話を、じゃない、画像通話を使いながら、本人が本当にそこにおられるかということも確認をしながら、場合によっては、そこからいなくなられれば、民間の警備会社とも連携しながら本人の確認等々、確保等々に対していろんな対応をさせていただいておるということであります。
 そういう意味では、かなり厳しい対応をさせていただき、当然帰っていただくときには誓約書を書いておりますので、約束を破られた場合には名前の公表でありますとか、場合によっては自国に帰っていただくということも踏まえていろんな対応をさせていただいておるということでありますが、先ほど申し上げましたとおり、十二月の末にイギリスが、末といいますか、終わり頃にイギリスが発表したものでありますから、それ以前にやはりある程度の広がりというものはこれは世界中予測されているわけでありまして、非常に感染力が強いということもございますので、今世界中で広がってきておるというようなことであるというふうに認識いたしております。

#34
○田島麻衣子君 事実として、変異株は日本中でこれは広がっています。仙台は八割が変異ウイルスで、E484Kは百六十七件。東京でも本当に急増しているというふうに出ています。本当に水際でしっかりと対策取れていたらこういった事態というのは我々は今経験しなくてもよかったかもしれない。
 今後、厚労省がコロナを検証するに当たって、私は、この変異株と水際対策、しっかりともう一回考え直すことが必要であるというふうに考えておりますが、大臣、いかがでしょうか。

#35
○国務大臣(田村憲久君) なかなか難しいのは、完全なる鎖国というものを選ぶのかどうかという問題。日本の国はいろんなものを、物資を輸入しておりますから、事実上は、国内に入るかどうかは別にして、いろんな方々が物を持ってくるときに国内の近くに入ってきておられるという事実もあります。そんな中でできる限りの、今、国内に外国から来られる方々を入っていっていただかないような対応はさせていただいております。
 変異株、御承知のとおり、このウイルスは二週間に一回ごとぐらいで、それぐらいの頻度で遺伝子変わっていくというような話もあるわけでございまして、変異株は国内でも起こる可能性がございますので、そういう意味では、国内、国外限らず、やはりゲノム解析等々やりながら、しっかりと変異株があればそれを見付け、特徴等々海外からの情報もしっかりと入れながら、その特徴を把握した上で対応していくということが大事であろうというふうに思います。
 いずれにいたしましても、もう国内で484K、それから501Y共に、ちょっと地域差もありますけど、どちらかというと関西は501Kで、関東から以北といいますか、そこは484K、東京も484Kの方が今優位でありますが、そういうものをしっかりと把握しながら我々としては対応してまいりたいというふうに考えております。

#36
○田島麻衣子君 もうすぐゴールデンウイークが始まります。国民の皆さん、本当にゴールデンウイークを楽しみにしていらっしゃった方たくさんいらっしゃると思うんですが、これも自粛をしてくださいということをおっしゃっている首長の方々もいらっしゃいます。
 本当に楽しみにしていたゴールデンウイークの旅が本当にこのコロナのために中止しなきゃいけないと思っていらっしゃる国民の方たくさんいらっしゃると思うんですが、なぜこのまん延防止等重点措置をゴールデンウイークをカバーして期間を区切っているのかということについて、西村大臣、議院運営委員会、四月一日の議院運営委員会でこういうふうに言っておられます。
 今、変異株が広がっている地域との行き来をできるだけ皆さんに避けていただくことも含めて、ゴールデンウイークも含めてこのまん延防止等重点措置を期間を限定しているというふうにおっしゃっているんですが、この変異株広がっている地域との行き来、これ抑える前提として、変異株がどの地域で広がっているのか、しっかり厚労省の皆さん把握されていらっしゃるんでしょうか。

#37
○国務大臣(田村憲久君) これは、一定程度501Yに関してはスクリーニング検査をやっていただいておりますから、今全国で平均すると三割ぐらいという数字になってきておりますが、四割に向かって今努力しておりますが、そういう中で、501Yに関してはスクリーニング、その後の確定、ゲノム解析で判断、ある程度これは分かってくると思います。
 先ほど申し上げましたが、感染研の専門家の方々の評価では、大体五%から一〇%やれていればその地域の大体その変異株のパーセンテージ、それは大体分かるであろうという、こういうような御評価をいただいておりますから、今三割ぐらい、まあ地域によって若干違いますけど、東京、大阪は二割ぐらいなんですが、まあそれぐらいやっていればどれぐらい広がっているかということは分かると思います。
 それから、あと484Kに関しては、これはスクリーニング検査では分からない、今、わけでございますので、ゲノム解析をその中から抽出してやっておりますので、この中において大体どれぐらいのウイルスが、ウイルス、484Kの割合なのかということで、今、宮城等々は484Kが圧倒的に優位であり、東京は484Kが、この間専門家の方々にお聞きしましたら、484Kが東京は五割ぐらいですかね、501Yが二割弱ぐらいだというようなお話でありましたけれども、そういうようないろんな流れの中で、我々としても認識しながらいろんな対応をしているということであります。

#38
○田島麻衣子君 今大臣が、五%やれば大丈夫なんじゃないかと専門家の方々がおっしゃっているという。この五%の母数はPCR検査全体の件数に対する五%なんですよね。
 今、私、厚労省の出していらっしゃる最新のPCR検査の実施件数を調べてまいりました。四月八日で四万二千件、四月七日で五万三千件、四月六日で五万五千件と。
 厚労大臣、昔、十万件はもうPCR検査やると。これ、菅政権のコロナ対策の本当に一つの柱は検査をしっかりやるんだと。我々が一年前に言ってきたことをやっと賛同していただけたのかと、私うれしかったんですが、まだ今、数見てみると、大臣がもう十万件やると言っていた中の半分ぐらいしか行けていないんですね。これの五%じゃ、変異株の探知、余りにも甘いんじゃないですか。

#39
○国務大臣(田村憲久君) 私が十万件と申し上げた。それは十万件の能力を持つ必要があるというのを、九月ぐらいでしたっけね、申し上げたと思う、八月かな、まだ大臣になる前だったというふうに思いますけれども、申し上げておりました。
 実際問題、今十八万件一日やれるぐらいの、十八万弱だと思いますが、検査能力を持つようになりましたが、結局、これ、感染者が増えると当然検査の件数は増えて、感染者が減ると検査の件数が減ると。
 今、西村大臣の下で、モニタリングのような形で駅だとかいろいろなところでやってまいりました。なかなか、話聞くと、御協力をしていただけない。まあまあそれはそうでありましょう。もし自分に症状がないのに感染していると分かれば、そのまま御自身も療養いただかなきゃなりませんし、そのときには多分濃厚接触者で家族だとかいろんな方々も行動の制約を受けるということもございますから、なかなか協力してくださいといっても協力してもらえないという事実もあるんだというふうに思いますが、そこはいろんな企業等々、まあ製造工場でありますとか、蓋然性の高いところにお願いする中で、今一万件を目指して、一日、西村大臣の下でやっていただいております。
 我々は介護施設等々で、これも三月末までにということで、大体介護施設も二万、二万施設ぐらい御協力をいただいたということでありますけれども、今進めておりまして、四月からは定期的にそれを頻回でやっていただきたいというお願いをさせていただいております。
 できる限り検査はやっていっていきたいというふうに思っていますが、こればっかりはなかなか強制力をもってして他の国のようにやれるというわけではございませんので、国民の皆様方の御理解と御協力をいただく中において進めておりますので、これからも必要な検査は、これ計画的、戦略的に進めてまいりたいというふうに思っております。

#40
○田島麻衣子君 PCR検査十万件というのは十二月の十九日にもおっしゃっています。厚労省の方で見解が、メディアの報道にも出ておりますので、言ったことはやっていただきたいと。五%やればいいといっても、その母数が少なかったらやっぱり話にならないと思いますので、そこら辺はしっかりと検査をやっていく、また、変異株を素手で闘っているようなものとは言われないように、厚労省の皆さん、本当に私も応援させていただきたいと思っております。
 次に、法案の審査に移らせていただきます。
 これ、四月八日の厚労委員会で石橋理事の質問に対して、大臣、この法案の趣旨、端的におっしゃっていただきました。女性に今まで過度に負担が掛かっているところに関して、緩和というか、女性が本当に社会で活躍できる環境、それは仕事だけではないかもしれないけれども、男女共同参画という意味合いで今回の法改正に至らせていただくということだというふうにおっしゃっています。
 私も一児の母で、今四歳の子供がいて、この仕事をやらせていただく中の一人として、やはりこの言葉、重いと思います。こうしたことの目的の達成のための今回の法改正だということを私は最初に申し上げたいんですが、まず、令和二年の第一子出産後の女性の離職率、これについて教えていただけますでしょうか。

#41
○政府参考人(坂口卓君) お答え申し上げます。
 第一子出産後の女性の離職率の現状でございますけれども、申し訳ございませんが、直近の令和二年という調査ではございませんで、平成二十七年に国立社会保障・人口問題研究所が行いました第十五回出生動向基本調査の夫婦調査によりますと、二〇一〇年から二〇一四年までの間に第一子を出産した女性について、出産前に就業した女性のうち、出産後に退職しておられた方の割合が四六・九%ということでございます。

#42
○田島麻衣子君 四六・九%の女性たちが一番最初の子供を産んだ後に仕事を辞めているんですね。これは、自分の意思で本当に辞めようと思った方もいらっしゃいますし、本当は辞めたくなかったけれども辞めている、そういった方々もいらっしゃると思うんです。
 こういったところで、なぜ女性が子供を産むと仕事を辞めるのか、この原因について、大臣、どのようにお考えになっていらっしゃいますか。

#43
○国務大臣(田村憲久君) 以前は七割ぐらいの方が辞められておるということでございましたから、かなりそういう意味では、まだ半分近くの方々が離職されておられますけれども、以前から比べると継続雇用というものは進みつつある、こういう現状あると思いますが。
 理由でありますけれども、一つは、一番多い答え、これ、日本能率協会総合研究所が令和二年度に仕事と育児等の両立に関する実態把握のための調査研究事業報告書というのがございまして、これで見ますと、令和二年度でありますが、まず一番多いのが、仕事を続けたかったけれども仕事と育児の両立の難しさで辞めた、こういう方々が四一・五%。あっ、一番多いというか、まだ多いやつありました、済みません。一番多かったのが、自分の気力、体力がもたなそうだった、また、もたなかった、こう回答した人が五九・三%。それから、勤務先に育児との両立を支援する雰囲気がなかった、これが三三・三%。制度は整備されていたが勤務先で短時間勤務制度や残業を免除する制度などの両立できる働き方の制度を利用できそうになかった、できなかった、こういう方々が二九・六%。さらに、夜間から、あっ、夕方から夜間までの時間帯に勤務時間があった、こういう方々が二九・六%となっております。

#44
○田島麻衣子君 本当に続けたかったけれども辞めざるを得ない状況というのはこの日本には存在するんですが、男性の育休取得というのはこういう状況を打開する一つの方法になると思います。
 本当に、パートナーが実際に休んでくれて子供の世話をしてくれると、やっぱり女性は本当に助かるんですよ。そういった意味での育児休暇なんですけれども、やっぱり五日だけじゃ少ないと思います。赤ちゃんは生まれてからずっとミルクが必要な状況が六か月間続いて、その後に離乳食あげなきゃいけないので、そういったことをやるのは五日間だけじゃ足りないですよ。
 私は、やっぱりこれは一番最初の一歩だと思っています。そういった意味ですごく応援はしたいんですが、これをやったからもう全ての問題は解決する、女性たちはハッピーなんだというほど現状は甘くはないと思うんですね。
 次の問題に移らせていただきたいんですけれども、この法改正の一つの目玉が育休中の就業であると。男性が育休をすると、その間に就業するとまあ育休も取りやすいんじゃないかということで、育休中の就業というのが男性にのみ今回の法改正出ておりますが、この理由、趣旨についてもう一度御説明いただけますか。

#45
○政府参考人(坂口卓君) お答え申し上げます。
 今議員の方から御指摘ございましたとおり、現在、まだ男性の育児休業の取得率が七・四八%、非常に低いと。そういう中で、今回、柔軟で取りやすい枠組みの、出産直後の時期に育児休業を取りやすい形でという形で新たな枠組みを設けようというものでございます。
 その中で、一つの取組として、今、男性が育児休業を取得しなかった理由として、職場の雰囲気、業務の都合がということが挙げられることが多いんですけれども、とりわけ、やはり男性については女性に比べますと自分にしかできない仕事や担当している仕事があったからというような理由が多いということ、それから、育児休業を取得しなかった方にどのような制度があったら育児休業を取得できたかというようなことをお尋ねしますと、育児休業中にもある程度柔軟に就業できる仕組みがあればよかったとする方が約四割ということで最も多かったということで、こういったことから、新たな先ほど申し上げたような出産直後の制度を設ける、柔軟な制度を設けるに当たって、こうした制約要因を本人の希望に応じて取り除けるようにするということが一つの取得しやすい枠組みということになるのではないかということでございます。
 ただ、労働者の意に反したものとならないということの担保ということは重要でございますので、いろいろ手続的な問題に対しての対応というようなことも含めて併せて設けることによって、今回御提案をしているというものでございます。

#46
○田島麻衣子君 今、答弁の中で、育児休業中にある程度柔軟に就労できる仕組みがあればよかったという方が四割弱いらっしゃったということなんですが、これは日本能率協会総合研究所の研究結果であるというように私、部会の資料からも理解しております。
 そこで、皆さんにお配りしております資料二を見ていただきたいと思います。このデータの基というのは同じ日本能率研究所です。このアンケート結果で、私が出している資料二と厚労省の皆さんが言っていらっしゃる四割の差というのは、これはクロス集計していて、育児休業制度を利用しなかった理由も含めて載せているものです。
 育児休業中にもある程度柔軟に就労できる仕組みがあればよかった、これ、赤の下線で引かせていただいております。上から三列目になりますけれども。この中で、もうちょっと詳しく見てみますと、例えば約半数の方々が収入を減らしたくなかったからだというふうにおっしゃっていますよ。育児休業中もある程度柔軟に就労できる仕組みがあればよかったと答えている方々のうちの約半数、四六%が、やっぱり職場が育児休業制度を取得しづらい雰囲気があったからと答えているんです。
 この四割という数字をもう少し細かく見てみれば、その中の声というのは、やっぱり収入を減らしたくないんだ、だから働かせてほしいんだと、また、職場の上司がおまえ本当にそんな休業なんかしていていいのかというふうに言うから、それだったらば柔軟に就労できる仕組みがあればいいなと思う、こういった声が私は読み取れるんですが、いかがでしょうか。

#47
○政府参考人(坂口卓君) 今委員の方から御紹介いただきましたとおり、これ、ちょうどクロスをした形で資料をお配りいただきまして、ありがとうございます。
 先ほど私も申し上げたものは縦の方で、どういった制度があれば育児休業取得できたかということでアンケートを取らせていただいたものが縦なんですけれども、今議員の方からまさにあったとおり、いろいろ、本来的にこれは男女問わずということでございますけれども、育児休業が取得できない理由としては、こういった取得しづらい雰囲気であったからというようなこと、あるいは収入の面も、こういった御理解ということもあるんだろうと思っております。
 そういったことで、今回、私ども、子の出生直後の新たに柔軟な育児休業の枠組みということも設けると同時に、今般、育児休業を取得しやすい雇用環境の整備であったりとか、あるいは個別に、出産、育児の申出をした労働者に対して個別にいろんな制度の周知をするというようなことも行っていくということを事業主の方には義務付けて対応してまいろうということで考えてございます。
 収入の面では、育児休業給付もあるということも含めて、やっぱり、この育児休業を取得するかしないかと迷われている、あるいは知らない方に正しい制度というものの理解ということも、こういった雇用環境整備あるいは個別の周知というようなことを通じてしっかり対応するというような枠組みをつくってまいりたいと考えております。

#48
○田島麻衣子君 どうして、じゃ、柔軟に就労できる仕組みが欲しいのかといったら、それは育児休業中に収入が減るからですよ。また、育児休業中に上司が、おまえおかしいんじゃないかと言われてしまうおそれがあるからですよ。
 もし本当に男性の育児休暇の取得率を上げようと思ったら、こうした柔軟に就労できる仕組みがあればいいというふうに考えるんじゃなくて、もうちょっと根本の問題、収入を減らさなくても育児休業ができる仕組みや、職場の、ああ、いづらいんじゃないか、いづらい、いづらさを感じさせずに休業を取らせる環境をつくる、こういったところに集中してエネルギーを投入することこそ、男性が自由に育児休業を取ることができる仕組みになるんじゃないかと私は思うんですね。
 次に、まずこの収入を減らしたくなかったからというところに着目して質疑をさせていただきたいと思っています。
 周りの私の育児をしている男性に聞いたんです、本当に育児休暇取りましたかと。そうしたら、ほとんどの方、取らなかったと言うんですよ。何でですかと言ったら、収入が減るからと答えるんですね。これ、じゃ、どうやって奥さん助けたんですかと言ったら、有給休暇の消化で対応したと皆さんおっしゃるんですね。
 これを皆さん、厚労省の皆さん、把握していらっしゃいますか。有給の休暇で、消化で対応する場合も多いが、その理由は何であると分析していらっしゃるんでしょうか。

#49
○政府参考人(坂口卓君) お答え申し上げます。
 今委員の方から御指摘ございましたとおり、私どもの委託事業で実施した調査によりましても、男性の方について、出産、育児のために何らかの休暇、休業の取得を希望していた方のうち、年次有給休暇を利用された方が四二・二%、それから配偶者出産休暇というようなものの制度が設けられていてそれを利用された方が二四・二%というような形になってございます。
 やはり、このような形で子育てに関して一定数の男性が年次有給休暇を取得されているというのは事実でございますし、理由とすると、やはり育児休業と異なってこういった年休は直前の申出でもできるということであったり、育児休業についても育児休業給付はあるわけでございますけれども、やっぱり年休ということで有休ということとの結び付きが強いということで、そういったことから男性がこういった仕組みを活用されているということであろうと思います。

#50
○田島麻衣子君 有休といったことで結び付きやすいからではなくて、有給休暇だと一〇〇%お給料が出るからですよ。育休を取ると八〇%ぐらいしか出ないからですよ。その二割を惜しくて、皆さん、男性は有給休暇を選ばれるんじゃないですか。
 この休業開始前の八割程度というのは前回の厚労委員会でもかなり何度も説明されていますが、この八割というのは何の八割について言っていらっしゃるのかというのをもう一回確認したいと思います。
 いろんな労働者の方々、歩合制の給与体系を取られている方もいます。例えば、車のセールスマンは車を売った台数に応じてお給料が決まっています。また、公共交通機関ですね、バスの運転士さん、また客室業務員の方々、鉄道で働かれている方々というのは乗った分だけお給料が増えていく、そういった形でお給料もらっていらっしゃると思うんです。
 厚労省の皆さんが育児休業給付は実質的に休業開始前の八割程度とおっしゃるときのこの給与ですね、この対象になっている給与というのは、こうした歩合制の給与、また残業、また乗務手当等を含むのかどうか、お答えいただけますか。

#51
○政府参考人(田中誠二君) 育児休業給付の支給額の基礎となります休業前の賃金には、臨時に支払われる賃金及び三か月を超える期間ごとに支払われる賃金を除いて、手当の名称やいかんを問わず、労働の対償として受け取るものは含まれるということとされております。その手当の支払の目的や内容、支払の態様などによって労働の対償性があるかどうか実質的に判断して対応していくということでございます。

#52
○田島麻衣子君 ということは、状況に応じてはそのいただいていた残業手当やこの乗務手当、給与体系の中の歩合制も含まれるという理解でよろしいですか。

#53
○政府参考人(田中誠二君) 基本的にはそのような理解で結構かと思います。

#54
○田島麻衣子君 ありがとうございます。
 資料三番を見ていただきたいと思います。これは新聞記事でございますが、赤線を引いているところ見ていただきたいです。
 今日は、内閣府副大臣、本当にお忙しいところいらしてくださって、ありがとうございます。
 この中で、当時の少子化担当大臣ですね、こんなことをおっしゃっています。育休取得の促進のためには実質一〇〇%の水準まで引き上げるべきだと強調したと。これ、政府の少子化担当大臣がこうおっしゃっているんですよ。世の中の男性たち、八割ぐらいしかもらえないから有休で一〇〇%もらった方がいい、こういった判断されているんですよ。
 少子化担当大臣の内閣府副大臣に伺いたいと思います。今でもこの少子化担当チームはこのように一〇〇%水準まで引き上げるべきだと考えていらっしゃいますか。

#55
○副大臣(三ッ林裕巳君) お答えいたします。
 結婚、子育て世代の方々がどのようなライフスタイルを選択しても将来にわたる展望を描かれるよう、環境を整えていくことが必要です。
 衛藤前大臣も御自身で述べられておりますけれども、この御発言に、御発言につきましては、その具体的な方策として、政治家としての御持論を述べられたものと承知しております。

#56
○田島麻衣子君 政治家としての御持論であって、少子化担当チームの持論ではないということですか。

#57
○副大臣(三ッ林裕巳君) 前大臣の、衛藤前大臣のこの御発言、記者クラブでの御発言でありますけれども、そういった思い、これ政治家としての御持論であると思います。
 そして、内閣府といたしましては、少子化社会対策大綱では、育児休業給付について、男性の育児休業の取得促進等についての総合的な取組の実施状況も踏まえつつ、中長期的な観点から、その充実を含め、ほかの子育て支援制度の在り方も併せた効果的な制度の在り方を総合的に検討することとしております。少子化社会対策大綱を推進する立場として、検討状況をしっかりフォローするとともに、こうした取組も含め、少子化社会対策大綱等に基づき、関係省庁と連携しながら、男女共に仕事と子育てが両立しやすい環境整備に取り組んでまいります。

#58
○田島麻衣子君 まあ寂しいですね。こうおっしゃっていますよ、一〇〇%の水準まで引き上げるべきだって。本当に菅政権、少子化対策やられるんだったら、当時の大臣が言ったことちゃんとやっていただきたいなと私は物すごく思うんですけれども、そうですか。
 では、次の質問なんですが、まだ一〇〇%実質保証で私行かせていただきたいんですが、もしこの制度、実質一〇〇%保証とした場合ですね、雇用保険会計、実際に追加経費どのくらいのものになるんでしょうか、お答えいただけますか。

#59
○政府参考人(田中誠二君) 今回の新制度による育児休業給付の財政影響額は、新制度による男性育児休業取得目標の三〇%に達するまで育児休業の取得が進む、平均二週間取得するなど一定の仮定を置いて試算しますと年間約六十六億円程度と見込まれますが、仮にこれを新制度のみ給付率を一律八〇%に引き上げた場合の追加所要額は年間十三億程度ということになります。この八〇%というのは、手取り収入との比較でいきますと実質一〇〇%保証という水準だというふうに考えております。
 一方で、仮に今般の新制度のみの給付率を引き上げた場合、雇用保険制度全体における給付のバランスを踏まえますと、受給者間の不公平の問題が生ずるとともに、通常の育児休業給付を取得するインセンティブが損なわれるおそれがあるというような懸念があると考えております。

#60
○田島麻衣子君 これ、八割を保証してあげると実質一〇〇%保証になるということなんですよね。それで、男性が三〇%今後取得していった場合、二週間育児休暇を取って必要な経費七十九億円という理解で正しいですか。

#61
○政府参考人(田中誠二君) そのような理解でよろしいかと思います。

#62
○田島麻衣子君 私も予算委員会立たせていただきましたが、本当に国の予算って、まあ本当に必要なのかどうか分からない予算がたくさん付いていて、例えば、五輪の警官宿舎四十八億円、これ使わないままそのままになっていたりとか、オリパラアプリ七十三億円、本当に七十三億円が必要なのか、こういう議論も本当に成り立つんですが、男性、これ、実質一〇〇%保証、二週間取らせてあげていた場合に、日本の国家予算に必要なのは七十九億円ですよ。これは官僚の皆さんの判断ではなくて政治の判断だと思うんですが、国の予算、国民の皆さんの税金をどのように分配していくかという判断において、やっぱり少子化対策に含めるべきだと思いますよ。
 使うかどうか分からない警官の宿舎や使うかどうか分からないオリパラアプリにこんな巨額の税金を投入しておいて、本当は育児休暇取りたいけれども取れない男性たちを有給休暇の消化で済ませている、これはやっぱり政治として冷たいんじゃないかと思うんですが、大臣、いかがですか。ちょっと税金ここ入れて、実質一〇〇%しませんか。

#63
○国務大臣(田村憲久君) これ、元々育児休業の給付五〇%でした。私、前大臣のときに、五〇では低いということで六七まで上げたんです。このときもかなり、やはり保険でありますから、それぞれ関係者の方々に御理解をいただいて六七まで上げたという経緯があります。
 そういう意味では、思いとしては私もそういう思いを持っていないということではないんですが、ただ、そのときがヨーロッパ並みにしようということでそういうことをいたしました。六七で社会保険料を免除すると、基本的にそれぞれの収入の八割ぐらいまで見ると。それと、あと見ると、やはり同じようにドイツが給付率、非課税で六七%でありますとか、あとフランスが上限が月額五万円だとか、いろんな国がそれぞれあるわけで、大体これでヨーロッパ並みになったよねと、世界と比べてもそれほど遜色ないよねと、胸張れないことはないよねということでこういう形にさせていただきました。そこから更に上げるというのは、これはまたそれぞれの関係者の方々の御理解もいただかなきゃいけない話だと思います。なかなかそう簡単ではないというふうに思いますが。
 ただ、その一方で、これは私自身検証はしておりませんが、有休で取られるというのは、言われるとおり、給料をそのまま一〇〇%見てもらえるというのはあります。一方で、有休の取得率が日本は非常に低いというのがあって、だからこそ、どうせ取れないんだったら、取れないって、取っていないんだったらば、そのまま一〇〇%有給のものを取った方がいいのではないかという選択もあるというふうに思います。
 いずれにいたしましても、有休の取得は有休の取得で、育児に使う、育児休暇に使うというのではなくて、本来育児、ごめんなさい、本来有休として使われるような消化率を上げていかなければならない問題でありますから、それとこれとはまた若干別だと思いますが、この衛藤前大臣の思いというものも大事にはしなきゃなりませんけど、一方で、費用掛かりますから、関係者の方々の御理解が要るということは御理解をいただきたいというふうに思います。

#64
○田島麻衣子君 後ろで厚労省の方々がうなずいていらっしゃいますけれどもね。
 前回の川田委員の質問について、これ育児休業給付費の財政運営試算見てみますと、令和四年度までかなり残高残っていますよね。この指摘に対して、大臣、こうおっしゃっています。で、令和四年以降は、ちょっとこれいろいろと、雇用保険の状況もいろいろとございますので、そういうものを勘案しながらいろいろと検討してまいりたいというふうに考えて。
 いろいろがたくさん出てくるんですが、これどういう意味ですか。何をいろいろとちょっと勘案されるんでしょうか。

#65
○国務大臣(田村憲久君) これは、その間に関しては何とか対応できるけれども、それからまた取得が増えてきたら等々すると、その後の財源をどうするのかということを検討しなければならないということで、決して余裕があるからどんどん出しましょうという話じゃなくて、将来的には、給付が増えてまいりますと雇用保険財政が厳しくなってくる中で、どう財源を確保していくかということを検討していかなきゃならないということであります。

#66
○田島麻衣子君 雇用保険法の附則第十四条で、令和三年度、本来の額の一〇%というふうになっていますが、この附則を本則に戻すことをしませんか。

#67
○国務大臣(田村憲久君) 雇用保険の財政、今、この育児休業だけではなくて、全体として非常に厳しくなりつつあります。これはコロナ禍においていろんな対応の結果でありますから、それはそれで国民の皆様方の雇用を守ってきたというものもありますから、それはそれで私は意味が非常にあったと思いますが。
 全体を含めてどうあるべきかということは、これは政府全体として考えていかなければならないというふうに思っておりますし、当然、関係者の方々のいろんな御意見もいただきながら対応していかなければならないというふうに考えております。

#68
○田島麻衣子君 本当に無駄な予算を何十億、百何億と付けていらっしゃる中で、こういったところのお金を渋るというのは、私はやっぱり政治判断としてどうかと思います。本当に少子化対策を考えるのであるならば、やっぱりそこにお金をつぎ込むべきだと私自身は思うんです。
 男性の育児を目的とした有給休暇の消化、これ、厚生労働省は奨励されるんでしょうか。

#69
○国務大臣(田村憲久君) 先ほども申し上げましたけど、育休をどう取られるかは、あっ、ごめんなさい、有休をどう取られるかはそれぞれの労働者の方々の権利でございますので、これに対して厚生労働省がどうのこうの、使ってもらいたいということをお願いすることもなければ、そういうことを目標に挙げることでもないので、それぞれの方々の御判断ということになります。
 結果的に育児に使うという方もおられると思いますが、先ほども申し上げたとおり、それで本来の育休が進まなかったらこれは意味がないことでございますので、やはり有休は有休で、それぞれの判断で本来使っていただくものに使っていただくということが大事だというふうに思っております。

#70
○田島麻衣子君 次、資料の四番を見ていただきたいんですが、これは、実際に男性が育児にどれだけの時間を使っているか、女性が育児にどれだけの時間を使っているかということなんですね。これは、いろいろあったんですが、私は保育園の迎えを選んでいます。男性の過半数がゼロ日、保育園に迎えに行っていないんです。女性の過半数が五日間、月曜日から金曜までお迎えに行っているんです。こういった状況がやはり女性に対する育児の負担、こういったところに重くのしかかってくるんじゃないかと思うんです。
 厚労省に伺います。
 男性の家事、育児別に見た第二子以降の出産の割合、この家事の分担と第二子の出産の関係性について教えていただけますか。

#71
○政府参考人(坂口卓君) お答え申し上げます。
 これは、厚生労働省の第十四回の二十一世紀成年者縦断調査というものに基づくものでございますが、夫の休日の家事、育児時間との関係、まあ相関関係についてということになりますが、この休日の夫の家事、夫の休日の家事、育児時間がなしと回答した夫婦の第二子以降の出生割合は一〇・〇%ということでありますが、この家事、育児時間が長くなるとということで、二時間以上四時間未満と回答した夫婦でいくと五九・二%、それから六時間以上と回答された夫婦においては八七・一%ということで、この調査の相関関係からいくと、夫の休日、家事、育児時間が長いほど第二子以降の出生割合も高いという傾向が見受けられるということでございます。

#72
○田島麻衣子君 本当にそうなんです。私も実際に経験していて思いますよ。育児、家事やってもらったらもう一人余裕あるかなと考える。こんな考えがふっとよぎる瞬間というのは本当にあります。
 少子化対策、本当に本気でやろうと思ったら、五日間の男性育休を推進して、それでやったというんじゃ終わんないですよ。もっともっと根本的に、どうしたら女性がもう一人本当に子供を産んで育てられるかなと思う環境をつくっていかなきゃいけないと思うんですね。
 文科省の方に伺いたいと思います。
 これ、パパママ、両親学級とかで一時間講演、講座を受けたから男性が意識変革を起こして突然育児をやり始めると私全然思わないです。もっと、小学校、中学校、子供の頃からやっぱり育児、家事というものは男女平等にやるものなんだということを考える機会というのが大事だと思うんですね。
 文部科学省の方、済みません、ありがとうございます、来てくださって。男女共に子育てを行う大切さ、これ、小中学校はどのように考える時間を持っていらっしゃるんでしょうか、教えていただけますか。

#73
○政府参考人(蝦名喜之君) お答え申し上げます。
 将来親となる子供たちが、その発達の段階に応じて、男女共に子育てを行うことや親の役割などについて学ぶということは大変重要なことと考えております。
 中学校におきましては、従来、男子は技術に関する内容、女子は家庭に関する内容をそれぞれ別に履修をさせていたところ、平成五年度からは、五年度から実施をされた学習指導要領からは男女共修となってございます。男子も女子と同様に家庭生活について学習をすることとなっているところです。
 直近の平成二十九年に告示をいたしました学習指導要領におきましては、例えば、小学校、中学校の生活科や家庭科、あるいは技術・家庭科などにおいて、家族には家庭生活を支える仕事があり、互いに協力し分担する必要があるということ、あるいは、子供が育つ環境としての家庭の役割について理解をしたり、幼児との触れ合いを通して幼児への理解、関心を高め、深めたりするなどの学習が行われているところでございます。
 文部科学省といたしましては、引き続き、こうした学習指導要領に基づく男女共に子育てに関する教育の充実に努めてまいりたいと考えております。

#74
○田島麻衣子君 ありがとうございます。本当にしっかりやっていただきたいと、私も応援したいと思っております。
 文科省の方、本当にお忙しいと思うので、これ以外の質問はありませんので、委員長の御指示で戻っていただいて構いません。

#75
○委員長(小川克巳君) 蝦名審議官におかれてはこれで御退室いただいて結構です。

#76
○田島麻衣子君 ありがとうございます。
 済みません、内閣府副大臣、本当にここまでいていただいたのは、私、次にフリーランスの子育てについても聞きたいと思ったからなんですね。
 昨日のレクで、もう物すごい長い時間ああでもないこうでもないといっていろんな方とやったんですが、問題は、このフリーランスの方々の子育てをどこの省庁が担当するべきなのか誰も分からないし、我々自身もどうしていいのか分からない、こうした問題が現在このフリーランスの子育ての課題を全くタッチできていない状況につながっているんじゃないのかなと思うんですね。
 副大臣、内閣府副大臣、もしよかったらお答えいただきたいんですが。フリーランスの方々、本当にたくさんいらっしゃいます。その中で、こうした方々、妊娠したりとか、それから本当に赤ちゃんが小さいときには仕事ができない、その中で収入が本当に減っているという状況があります。これについて、大臣、どのように国として対応していくべきだとお考えですか。

#77
○副大臣(三ッ林裕巳君) お答えいたします。
 いわゆるフリーランスといった働き方につきましては、仕事と子育ての両立も含め、様々な議論や課題があるものと承知しております。
 内閣府としては、フリーランスに関する関係省庁における議論の動向を今後注視してまいりたいと思っております。引き続き、少子化社会対策大綱に基づき、関係省庁と連携しながら、男女共に仕事と子育てを両立しやすい環境整備、これに取り組んでまいりたいと思います。

#78
○田島麻衣子君 これ、フリーランス、今国内で何人いらっしゃるのか、国はどのように数字を把握していらっしゃいますか。

#79
○政府参考人(松浦克巳君) お答えいたします。
 フリーランスといった働き方を選択する方の数は、フリーランスガイドライン策定のために内閣官房におきまして二〇二〇年に実施した実態調査におきまして約四百六十二万人と試算しておりまして、二〇二〇年平均の就業者数が六千六百七十六万人であることから、就業者数全体に占めるフリーランスの割合は約七%を占める状況となっております。

#80
○田島麻衣子君 四百六十二万人、これ本当に決して少なくない数ですよね。この方々の中で、やはり一定数の割合の方々が子育てされていると思うんですね。
 厚労大臣、どうですか、この四百六十二万人のうち子供を育てていらっしゃる方々、この方々に対して厚労省はどのように寄り添っていきたいとお考えになりますか。

#81
○国務大臣(田村憲久君) 育児に、仕事ができないという中において、その収入をどう保障するかという観点なんだというふうに思いますが、少なくともこの雇用保険の中において育児休業給付、別勘定にしましたけれども、こういうものを入れる、仲間に入れるとなると、当然のごとくこれは保険料を払っていただかなきゃならないというのが前提になります。
 あわせて、多くの方々、基本的にはこれ働いている、要するに雇用されている方々でございます。ですので、こういう方々が、フリーランスというものとはやっぱり当然違うわけでありますから、それぞれ自らの意思で仕事を休んだりということができる方々でございますので、そこの理解というものが果たして雇用保険の関係者の方々に得られるのかという問題はあると思います。
 しからば、やはり雇用保険でなかなかやるのは難しいなということになりますので、じゃ、そのフリーランスの方々、独自に何かつくるのかということになりますと、なかなかこれ厚生労働省でやるものなのかどうなのかということもあるので、先ほど副大臣からのお話になったんだというふうに思いますが、どういうようなことができるのかというのはつぶさに私も知恵を持っているわけじゃありませんし、当然国民的な理解が得られるようなものでなければならないわけでございますので、そこはちょっと幅広にいろんな検討をしていく必要があるのではないかというふうに思います。

#82
○田島麻衣子君 昨日のレクでも同じ答弁いただきまして、もう各関係省庁と連携しながら状況を注視していくの一点張りなんですよね。
 去年も私、このこと聞きましたが、一年たって何も進展していません。四百六十二万人のフリーランスがいる中で、やっぱり国はこの問題を何もタッチしないのはおかしいと思います。今まだ問題としてこう解決策が出ないのであるならばいいですけれども、今後議論を進めていきませんか。どうですか、大臣。

#83
○国務大臣(田村憲久君) なかなか難しい問題で、厚生労働省がその所管かどうかもよく分からないんですが。
 収入補填、補償みたいな話だとすると、例えば民間保険でそういう制度設計ができるのかどうなのか、それに税制の何かがあるのかどうなのか、まあいろんな検討はあるのかも分かりませんが、いずれにいたしましても、厚生労働省だけでやるという話じゃないと思いますので、今ほど来副大臣からお話がございましたけれども、全体としてどういう議論にしていくのか、幅広な議論が必要になってくるんだというふうに思います。

#84
○田島麻衣子君 内閣府副大臣、どうでしょうか。少子化担当の副大臣としてこの問題取り上げていただくこと可能ですか。

#85
○副大臣(三ッ林裕巳君) お答えいたします。
 内閣府としては、フリーランスに関する関係省庁における議論の動向、こういったことをしっかりと注視して、そして進めてまいりたいと思います。

#86
○田島麻衣子君 もうちょっと一声欲しいなと思いましたが、時間もありませんので、委員長の御采配で、もう質問ありませんので、お忙しいと思いますので、御退席いただいて構いません。

#87
○委員長(小川克巳君) 三ッ林内閣府副大臣におかれては御退席いただいて結構です。

#88
○田島麻衣子君 残りの時間であと二点やりたいんですけれども、資料の五番です。産後うつについて取り上げたいと思います。
 これ、父親も入っていることに注目したいと思うんです。母だけではないです。父もです。年三万世帯、産後うつのリスクがあるというふうに出ています。
 私、名古屋、地元の名古屋に、名古屋市に電話をしまして、この産後うつ、どのように対策しているのかというふうに聞いたんですが、一年間、去年で四十八組の、たったの四十八組ですよ、日本全国で年三万世帯の方々が産後うつのリスクがあるという中で、名古屋市では去年四十八組の方々を宿泊型で支援されているとおっしゃっているんですね。これ、余りにも規模が小さいと思います。潜在化しているリスクの大きさに加えて、比較して、実際に国がやっている支援というの物すごく小さいと思います。
 改正母子保健法、四月から適用になりました。この産後うつリスクにしっかりと応えるために、国としてどのようにしっかりと支援拡充していらっしゃいますか。

#89
○国務大臣(田村憲久君) 今言われたとおり、この四月から施行しました改正母子保健法でありますけれども、全国展開、事業していかなきゃならないということで、予算等々も増やしてきているわけでありまして、やはりこの産後ケアというものを法律上しっかり位置付けるということ、それから自治体の努力義務とするということ、こういうこともこの中に盛り込まさせていただいております。
 あわせて、今委員おっしゃられましたけれども、お母さんだけじゃなくって父親の方もいろんなケアが、ケアといいますか、対応が必要だろうということで、これはピアサポート事業やいろんなことをやる中においてお父さんもしっかりといろんな形で対応していきたいというふうに考えております。
 いずれにいたしましても、全国展開をしっかりやっていくということが大事でございますので、努力義務とさせていただいておりますから、しっかりとそれに対しては我々も支援をしてまいりたいというふうに考えております。

#90
○田島麻衣子君 最後の質問になります。子育ての現場とIT化の遅れについて取り上げたいと思います。
 今、SNSで子育て世代の手書き問題、これが大きな声、反響を呼んでおります。私自身も子供を育てていて、毎日毎日物すごい量の手書きのものを書かなきゃいけないんですね。仕事で保育園の延長時間を申請しなかった、いけなかったりとかする場合には、自分の名前、住所、場所、理由、いろんなもの書かなきゃいけないんですよ。クレヨンも一つ一つ手書きにしなきゃいけなくて、余りにもIT化が遅れていると思います。
 こうした部分にこそお母さん方の負担を減らすという意味で子育ての現場のIT化、これが必要なのかと思うんですが、厚労省の立場、御説明いただけますか。

#91
○政府参考人(渡辺由美子君) 御指摘のとおり、保護者の方の負担を減らす、あるいは保育所の側の負担を減らすという意味でも、IT化の推進、非常に重要だと思っております。
 このため、令和二年度の補正予算におきましても、例えば保護者との連絡などについてICTを使うということのためのシステム導入のための経費ですとか、あるいは、例えば外国人の保護者の方で子供さんとのコミュニケーションするために翻訳機械を購入するとか、そういったことに使える予算を確保しております。
 実際にも具体的に保育所等においてこうしたことを活用した様々な好事例も生まれておりますので、そういったことの横展開も含めてしっかりと取り組んでいきたいと思っております。

#92
○田島麻衣子君 国会もIT化が遅れて久しいというふうに言われていますが、両方の現場にいて、私、子育ての現場の方が遅れていると思いますよ。お金も昭和の時代みたいに十円単位でお釣りがないように入れてあげないと怒られるんですよ。そんなのアプリ使ってクレジットカードとひも付ければ終わる話なのでね、そういったことが全く進んでいない。
 本当に菅政権が少子化対策やろうと思っているのであるならば、こういったところにこそ予算を入れるべきだと強く申し上げて、私の質問終わらせていただきたいと思います。
 ありがとうございました。

#93
○東徹君 日本維新の会の東徹でございます。
 私の方からも、ちょっと通告はしていないんですが、先ほど田島委員の質疑の冒頭を聞いておりまして、厚生労働省の送別会参加の職員、新たに一名、新型コロナの感染が確認されたということについて、少しちょっと御質問させていただければと思います。
 今大切なことは、もちろん、参加していた方が合計四名、そして参加していない方も含めるとトータル十名にこれなったわけでありますけれども、大切なことは、その送別会がどうだったかということよりも、これ以上感染者を拡大させないということがやっぱり一番大事です。
 そうなれば、前回もちょっと言わせていただいたんですけれども、やはりそのフロア全部PCR検査するぐらいのことをすべきだというふうに思います。
 私の事務所でも、この間例を挙げて言わせていただきましたけれども、秘書全員に、スタッフ全員にPCRも、それから抗原検査もですね、みんな持たせて、誰かが感染したときにはもうすぐに検査しよう、そういうふうな体制を取らせていただきまして、それをやっぱりやるべきだと思うし、それやっぱり危機管理体制だと思うんですね。
 大臣、是非それはやるべきだというふうに思いますが、いかがでしょうか。

#94
○国務大臣(田村憲久君) 全フロアというわけではありませんが、ある一定の職場の中で複数人が感染をしたわけでありますので、そのエリア、そのエリアというのはまあ余り、余り言うとちょっと、プライバシーにはいかないですけど、ちょっとどういう方というのが分かっちゃうんで余り、言いづらいんですが、違う課も含めて対応を、その感染の可能性のあるエリアに関してはそれは全員やっていただくようにということと、もう一つは、先ほど来申し上げておりますが、異動でほかに移った方々、四月から、そういう方々もやった上で、もしそこで感染が判明すれば、当然またそこの近くの方々はこれはまたやるという話に多分なるんでありましょうから、そこは、一つは保健所等々のいろんなアドバイスをいただきつつも、一方で専門家の方々、専門家の方のいろんな助言もいただきながら今やっている最中でございます。
 残念ながら強制的に検査というわけにはなかなかいかなくて、先ほど来お話がありますとおり、これはお願いで、御自身の御負担等々でやっていただくということで、これも厚生労働省が出したらいいじゃないかという御意見もあるんですが、ここがまた難しいところで、民間企業はそういう状況じゃありませんし、民間企業でも同じようにいろんな対応がある中で、企業の場合は企業の経費でできるんですけれども、厚生労働省にはそういう経費自体が認められておりませんので、ない中でやろうとすれば一般の税金という形になるものでありますから、公務員のそれぞれの自覚の中において、御本人の御判断といいますか、御本人の御費用でお願いをさせていただいておるということになります。

#95
○東徹君 そこは僕おかしいと思うんですね。
 やはり、一般の企業と比較してというふうなことを言われるんですけれども、やはり厚生労働省は、このコロナ対策のことも含めて、やっぱり言ってみれば国家を支えている重要な機能なわけじゃないですか。だったら、当然これ税金をそこに投入してでも、もうこれ以上感染を拡大させないためにPCR検査をさす。で、もう大臣は、もし何かあったらもう俺が責任取るぐらいの意気込みで、もう税金でみんなやれみたいなことをやって、僕は誰が文句言うのかなと思いますけれどもね。これやっぱり、是非これ、そんな保健所からの連絡待ってとかそんなんじゃなくて、もう即やっぱりやるべきですし、厚生労働省が機能不全になったらどうなるんですかと思うわけですよ。
 これはもう地方自治体の保健所も同じことが言えていると思いますし、地方自治体におきましても、その保健所で誰かもし感染者が出たら、保健所の職員がですよ、それはもうやっぱり早めにもうみんな税金でもってやるということを、僕、そういう体制を取らないと、この国難と言われるこの危機、危機ですよ、それをやっぱり危機管理体制、やっぱり取れないと思うんですけれども、いかがでしょうか。

#96
○国務大臣(田村憲久君) 大変有り難いお言葉であります。
 ただ一方で、経緯的に老健局の職員が二十数名で外で飲食をやったと、夜遅くまで。もちろんそれが原因だったかどうかは分かりませんが、これは保健所の御判断になると思いますが、その老健局で感染が出て、それを税金でやることに対して、委員のように非常に御理解いただけるのは大変有り難いんですけど、一方でそうではない御批判もあるであろうということを思いますので、なかなかそこは難しいというのが本当のところでございます。

#97
○東徹君 結局、その会食で原因かどうかって分からないわけでしょう、いまだに。ですから、そこはできると思うし、先ほど、田島委員じゃないですけれども、それができないんだったら、まずはもう俺が全部払っておくぐらいのことをやってでも、大臣だったら僕それやってでも、この厚生労働省を守るために僕はすべきだと思いますけれども、いかがでしょうか。

#98
○国務大臣(田村憲久君) そんな思いもあったのも事実なんですが、厚生労働省だけ特別ということにはならないと思うんですよね、これは。厚生労働省は所管だから特別なんだというんじゃなくて、多分、それはそれで霞が関押しなべて全てということに理屈はなりますし、多分それは地方支分部局も含めて全てになるということになると思います。
 ちょっと今そういうルールが決められていない中で、例えば庁費でやるということはやはりなかなか御理解いただけないと思いますし、私が全部お金を出すと、私も潰れてでも、自分の家が潰れてでもやるぐらいの気持ちは持っていますけど、ただ、私だけじゃなくてほかの大臣にも全部関わってくる話になってくると思います。場合によっては公職に就かれる方々全てにも影響が出てくるかも分かりません。
 そこはやはり一つのルールをしっかりと持ってやるというのが本来の話であろうというふうに思いますので、多くの方々お声掛けに賛同いただいて検査をいただいておりますので、しっかりと検査をやって感染拡大を防いでいきたいというふうに思っております。

#99
○東徹君 ルールがないんだったら早急にルールを作るとかするのがやっぱり仕事だというふうに思います。危機管理体制ってやっぱり僕大事だと思いますので、是非そういう体制をつくっていただきたいと思いますので、検討すべきだと思いますね、これ。
 やっぱり、本当に大事な部署じゃないですか、厚生労働省は、コロナの。まあそれはほかにもあると言えばそうなんですけれども。でも、自治体もそうです。保健所だってそうです。何かあったときに、じゃ、やれるような体制をやっぱり是非これつくっておくべきだというふうに思いますので、今後もこれ出てくるかもしれませんので、そのときのためにも今からやっぱり是非検討していただきたいと思います。
 続きまして、コロナのことであと二問ぐらいですね、ちょっと質問させていただきたいと思いますが、今、大阪だけじゃないですけれども、最初に大阪、兵庫、それから宮城ですね、まん延防止が出て、昨日から新たに加えて、東京、それから沖縄、京都ですね、六県、六都県になったわけ、六都府県になったわけですけれども、非常に大阪なんかも感染者数がなかなか今のところちょっと減っていないのかなと。月曜日にしては昨日も非常に高かった。たしか東京が三百六人で大阪が六百三人でしたから非常に高い。
 そんな中で、これ、本来なら休業要請掛けてもいいぐらいの状況になってきているわけですけれども、これまん延防止では休業要請を掛けることがこれはできないわけでありますが、これまん延防止では緊急事態宣言と違って飲食店の休業要請、これできませんが、これなぜ休業要請外したのか、改めてお伺いしておきたいと思います。

#100
○政府参考人(梶尾雅宏君) お答えいたします。
 特別措置法でございますけれども、第五条に、新型インフルエンザ等対策による私権の制限というのは必要最小限にしなきゃならないということがございます。それで、緊急事態宣言の際の措置を定めます特措法の四十五条、休業要請ございますけれども、これは、事業の経営状況を始め国民生活、社会経済活動へ与える影響が甚大で、私権の制約の大きいものだと考えております。
 他方、新型コロナウイルス感染症につきましては、専門家から示されました感染状況の分析から、飲食を介しての感染が家族内あるいは施設内に伝播していったということが推定されたり、また、昨年夏の感染拡大の際の経験からも、東京、大阪、愛知などで感染が拡大する中で、地域や業種を絞った時間短縮というのを行うことで感染拡大を抑え込むことができたという分析がございます。そうした経緯と、あと、昨年四月、五月のその緊急事態宣言の発出に伴う休業要請というのは大変国民生活に大きな影響を及ぼした経験があったという経験がありました。
 そういったことを踏まえて制度の検討を昨年後半行いまして、緊急事態宣言を発出するような事態に陥る前の段階で、期間、区域、業態を絞った営業時間変更などの措置を機動的に講じることができるまん延防止等重点措置という仕組みを新たに位置付けたものでございまして、法律上、その三十一条の六の規定に営業時間の変更その他という表現を用いまして休業は含めないという形に整理したものでございます。

#101
○東徹君 そういうことで外したということは、そのときは理解できました。
 今、今ですね、非常にこれ病床がかなり逼迫してきているんですね。というのは、やっぱり入院期間が長い、人工呼吸器がすぐに外れない、そういうような状況になってきて、病床数がですね、病床がどんどんと埋まってきているというのが、今深刻な状況です。
 そういったときに、なってきたときに、まん延防止重点措置からこれ緊急事態宣言、これ切り替えることを想定しているのかどうか、また、ある県は緊急事態宣言の対象だけれどもある県はまん延防止重点措置の対象といったように両方がこれ併存する形を考えているのかどうか、この点について確認をさせていただきたいと思います。

#102
○政府参考人(梶尾雅宏君) まん延防止等重点措置の適用の要件につきましては、基本的対処方針で、都道府県の特定の区域に感染が、感染が拡大化、感染が拡大し、当該都道府県全域に感染が拡大をするおそれがありというような形で総合的な判断の下で決めるとなっております。
 一方、緊急事態宣言は、国内での感染拡大及び医療提供体制の逼迫の状況、またステージ4相当の対策が必要な地域の状況等を踏まえて、全国的かつ急速な蔓延により国民生活及び国民経済に甚大な影響を及ぼすかどうかといったことで総合的に判断していくということでございます。
 こうした要件に照らしまして、必要であれば緊急事態宣言を考えなきゃならないということではございますけれども、そうならないようにまん延防止等重点措置を活用して感染拡大を抑えていきたいということでございます。
 そして、併存の関係でございますけれども、仮に緊急事態宣言を発出せざるを得なくなった場合ですけれども、その都道府県の感染状況により、全国では緊急事態措置の都道府県とまん延防止等重点措置の都道府県というのが併存するという可能性はあると考えております。同じ都道府県の中で緊急事態措置の地域、まん延防止等重点措置の地域が併存するということは想定をしてございません。

#103
○東徹君 分かりました。全国の中で緊急事態宣言の都道府県とまん延防止の都道府県と、そういったものが併存するということですね、はい。
 緊急事態宣言にならないようにとにかく今は感染防止を徹底していくという以外にないというふうに思いますので、引き続き徹底をお願いをしていきたいというふうに思います。
 続きまして、今回の育休の質問に入らせていただきたいと思います。
 もしよかったら、よければというとあれですが、御退席いただいても結構でございますが。そんなに時間変わりませんけれども。

#104
○委員長(小川克巳君) 梶尾内閣審議官におかれては御退席いただいて結構です。

#105
○東徹君 育休取得率についてお伺いしたいと思います。
 我が国の男性の育休制度、これ、国際的な評価が高いというふうに言われています。ユニセフの二〇一九年の調査で、賃金全額が支給される日数に換算した場合の男性の取得期間がOECDやEUに加盟する四十一か国のうち第一位になっているということで、非常に手厚い育休制度というふうに言われておりますが、二〇一九年度の男性の育休取得率は七・四八%にとどまっているわけですが、これ、世界一位の育休制度を持ちながら男性の取得率が低いであるということについて、これはどのように認識しているのか、お伺いしたいと思います。

#106
○政府参考人(坂口卓君) お答え申し上げます。
 今委員の方から御紹介いただきましたとおり、このユニセフの二〇一九の調査で高い評価を受けているということですが、まさに今委員の方からも御紹介いただいたとおり、実際こういった給与と同等の給付が受けられる週数についていろいろ比較するとかというようなことも含めてということで、この男性に保障された育児休業について、日本の場合は子が一歳に達するまでの間取得することができて、そして給付もその間支給されるということ、それから給付率についても、休業開始後は休業前賃金の六七%、それ以降は五〇%の給付が支給されることということで、まあ非常に給付との関係を重きを置いた比較評価をされているということで、そういった御評価をこの調査ではいただいているということで承知をしております。
 ただ、従前から御説明申し上げているとおり、現実に男性の育児休業取得率はということになると、令和元年度で七・四八%ということで、いまだ低い水準ということでございます。
 先ほどもございましたけれども、この男性が育児休業を取得しない理由とすると、収入を減らしたくなかったという部分が多いのは確かに事実でございますけれども、やはりほかの要因とすると、業務の都合により取れないということ、あるいはその職場が育児休業を取りづらい雰囲気であるというようなことがやはり多く挙げられているということがございますので、やはりそういったことを取り除いていくと同時に、男性の方にも意識を持っていただくということが重要ということで、今回の改正法案では、出産直後の時期の柔軟に取得しやすい新たな制度の創設であったり、あるいは本人又は配偶者の妊娠、出産の申出をした労働者に対する個別の周知であったり、職場環境の整備ということについての事業主の取組ということを盛り込んだということでございます。

#107
○東徹君 所得が減るということ以外に、業務の都合が付かない、それから職場の取りづらいという雰囲気、そういったものがある、これも確かに大きいんだろうと思いますし、なかなかやっぱり日本は男性の育児に対しての考え方がやっぱり進んでこなかったというところが非常に大きいのかなというふうには思います。
 今回、こういった法律を作って取得をやっぱり進めていこうということでありますが、一方、ちょっと順番を変えさせていただいて、上場企業の育休の取得についてお伺いしたいというふうに思います。
 今、男性の育児休業取得率七%と言われておりますけれども、では、上場企業だと何%になるのかですね、お伺いしたいと思います。

#108
○政府参考人(坂口卓君) 直近の男性の育児休業取得率、今御紹介がございましたとおり、令和元年度で七・四八%ということでございませんが、申し訳ございませんが、上場企業に限定をした把握ということはできていないということで、お答えが難しいということでございます。

#109
○東徹君 上場企業というと、やっぱり社会的な責任も大きいというふうに思います。
 上場企業こそ育児休業の取得率はどうなっているのかというのをやっぱり公表すべきだと思いますし、そしてまた、厚生労働省としてもやっぱりそういった情報をつかんでおくというのは必要だと思います。
 上場企業は、これ、毎年、有価証券報告書を作成する義務があるわけでありまして、有価証券報告書に男性社員の育休取得率、こういったものを掲載するようにこれを義務付ければ、経営のトップも男性社員の育休取得を意識していくことになると思いますし、取得率も上がっていくのではないかというふうに思いますが、これ、どのようにお考えなのか、お伺いしたいと思います。

#110
○政府参考人(井上俊剛君) お答え申し上げます。
 有価証券報告書には、投資者の投資判断に資することを目的として、企業の事業内容や財務内容が記載されるものでございます。御指摘の男性の育休取得率についても、企業が投資者の投資判断に重要な事項と考える場合には有価証券報告書に記載することができることになっておりますが、現状、開示している企業は数社にとどまっているというところでございます。
 他方、先生御指摘のように、上場企業が作成する有価証券報告書に男性の育休取得率の記述を一律で義務付けることについては、その情報の投資者にとっての有用性、企業に開示を求めることによる負担等を総合的に考量する必要があると考えております。
 金融庁では、企業情報、あっ、記述情報の開示の好事例集の中で有価証券報告書で男性の育休取得率を開示している企業を取り上げて、開示の好事例の積み上げをまず図っているところでございます。引き続き、男性の育休取得率の有価証券報告書など企業公表文書等への記載を促すなど、企業情報の開示の充実に取り組んでまいりたいと考えております。

#111
○東徹君 是非これ、田村大臣としても、やっぱり育休取得率を本気で上げていくということを考えていくのであれば、金融庁ともこれちょっと連携していただいて、是非、有価証券報告書に上場企業の育休の取得率、これをやっぱり記載することを義務付けていけば、これはおのずと社会的な評価にやっぱりつながっていくというふうに思いますので、是非これ御検討していただきたいというふうに思いますので、お願いしたいと思います。
 あと残り、ちょっと時間が余りありませんが、残りの時間で何問か質問させていただきたいと思いますが、くるみんの認定についてお伺いしたいと思います。
 くるみんなんですけれども、次世代育成支援対策推進法によって、従業員が百一人以上の企業では従業員の仕事と子育ての両立を図るための行動計画の策定がこれ義務付け、義務化されておるわけでありますけれども、昨年、二〇二〇年十二月末時点で、百一人以上の企業全体のうち九七%以上の四万七千八百五十三社が行動計画を届け出ていますけれども、くるみんの認定を受けた企業は三千二十五社にとどまっています。これ、なぜこのような状況にとどまっているのか、理由をお伺いしたいと思います。

#112
○政府参考人(坂口卓君) お答え申し上げます。
 今委員の方からも御紹介いただきましたとおり、現在、次世代育成推進対策推進法に基づいて、常時雇用する労働者数が百一人以上の企業については、一般事業主行動計画を策定し、これは届け出なければならないという義務とされているというところでございます。
 一方で、くるみん認定については、この行動計画を策定して、この計画に定めた目標を達成した上で申請を行って、一定の要件を満たしているということが認められた場合に認定を受けることができるというものでございまして、要件の中には、例えば男性の育児休業取得率が七%以上又は育児休暇目的取得率も含めて一五%以上というようなものであったり、あるいは、小学校就学前の労働者について、子供を育てる労働者についていろいろな所定外労働時間に関する制度などについて対応しているというようなことというようなことで、いわゆる子育てサポート企業としてふさわしい取組をしているということで認定をするという、一定の要件を具備している必要性があるということでございます。
 こういった形で、先ほど御紹介していただいたような中で、一定の範囲の企業という取組ということにくるみん認定企業数との差ということが生じているということでございます。

#113
○東徹君 これ、田村大臣にも二〇一四年の厚生労働委員会で質問させていただきました。くるみん認証を受けた企業、百一人以上の規模の企業でも、一千七百十四社から三千二十五社まで増えましたけれども、割合でいうと全体の六・三%でしかないわけであります。
 くるみんという名前とか、くるみん自体、効果、当時いろいろと言わせていただきましたけれども、七年間たってみて、効果どうだったのか、くるみんという名前はどうなのか、改めてお伺いしたいと思います。

#114
○国務大臣(田村憲久君) ちょうど私が前回大臣やっていたときにプラチナくるみんというものを提唱して制度をスタートしていったわけなんですけれども、いろんな地域のキャラクター等々とタイアップしながら宣伝をしたりでありますとか、それから通知書等々を認定するときにマスコミ呼んで、くるみん、この企業はみたいな形で対応したりだとか、いろんなPRしております。
 全体的に、二〇一四年六月、千九百四であった企業の認定率が、今、三千、去年の十二月までで三千四百九十六企業と、まあ爆発的には増えていないんですよね、爆発的には。着実に増えていると言っていいのかどうかという話なんですが、増えてはいるんです。
 一応、学生さんなんかに聞くと、イメージアップ、くるみん取っているのならばみたいな話だとか、従業員の方々に認知度が上がったりでありますとか、女性なんかが会社選ぶときにやっぱりくるみん取っているところは女性に優しいねというような、そういう評価はいただいております。いただいておりますけれども、なかなか委員が求められるような数にはなっていっていないということを考えたときに、やはり更にどうすればくるみん認定取っていただけるのかということを我々としてもこれは考えていかなきゃならないなというふうに思います。
 元々はそんな悪い制度じゃございませんで、いい制度だと我々は思っておりますので、しっかりとこれから両立支援等々、子供をしっかり育てられるような環境をつくりながら、企業として対応いただけるように、くるみんのもっともっと認知度が上がって、そして取っていただけるように、我々としても努力をしてまいりたいというふうに思います。

#115
○東徹君 我々もこうやって批判するのは簡単ですけど、実際に、じゃ、これをどうやって広めていくのか、本当に難しいと思います。どうやったら皆さんに伝わっていくのかというのは本当に難しいと思います。
 ただ、やっぱり七年たっても六・三%というのはやっぱり非常に少ないなと、やはりこういったところの見直しをしっかりとしていっていただきたいというふうに思いますので、是非御検討していっていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 以上で質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。

#116
○足立信也君 国民民主党の足立信也です。
 この法案の質疑、今日しかない予定だったので全部それやろうと思ったんですが、今までの質疑でちょっと気になることがあるので、コメントといいますか。
 送別会との関連をおっしゃる方いますけれども、これ、全ゲノム解析をして、送別会に出ていた人のゲノムと、ウイルスのですね、それ以外の人のウイルスのゲノムが違うということにならないと証明できないわけで、これ不可能だと思います。それから、もし仮にこれが関連があるということになったら、濃厚接触者の定義を全部変えなきゃいけないんです、今までやってきた、そういうことになります。ただね、ただ、去年、大分でもクラスターが出て、病院とかですね、それはやっぱり全員検査していますし、ある病院では半径一キロ圏内に居住している住民の方全員やりましたね。ねえ、衛藤さん。やっぱりそれぐらいのことが必要です。
 そこで、ちょっと大臣、もちろん通告していないですが、これ、老人保健課あるいは老健局は、これはクラスターと認定されて、クラスター対策班が入っているんですか。

#117
○国務大臣(田村憲久君) 調査中でございますので、ちょっとコメントの方は控えさせていただきます。

#118
○足立信也君 厚生労働省だけ別扱いというのは困るといったら、これ、別扱いじゃないですか。本気でやるんだったらやるべきだけれども、けれども、送別会との関係をいろいろ言うのは、私は無理だと思いますね。まあ、それだけ。
 私の、では問題意識、法案に入ります。
 この国の最大の課題は少子化だと思っています。現金給付に関しては私は三つあると思っていて、少子化対策に関連するですね、出産に関して出産育児一時金ですよね、で、出産手当、休業手当、育児休業手当ですね、これがあると思っているんです。
 私、政務官のときに、出産育児一時金を増額して、妊婦健診を無料にして、そして直接支払というか、妊婦さん、産婦さんがお金を用意しなくても保険者から払われるように変えました。このことは、私地元で言われたんですが、お金を用意しなくても安心して産めるということで、二番目、三番目を考えたと、次の子供を考えたということを言われました。これ確かにいいことだと思うんです。
 ただ、その後の出産手当あるいは休業手当、育児休業手当は雇用保険の範囲じゃないですか。被用者保険の範囲じゃないですか。今この国が抱えている問題は、何も被用者保険、雇用保険に入っている人たちだけの問題ではないわけですよ。そういう観点、先ほどフリーランスの、田島さんがフリーランスのことをおっしゃいましたが、全就業者で考えるともっと多いわけです。
 そこで、まず最初に聞きたいのは、全就業者数で雇用者数、そして雇用保険被保険者数はそれぞれ何万人なのか。つまり、割合を知りたいわけです。雇用保険被保険者数、つまりこれは育児休業給付を受けられる人ということですね。この全就業者数に占める割合、あるいは雇用者数に占める割合はどれぐらいなんですか。まずそれをお聞きしたいと思います。

#119
○政府参考人(田中誠二君) 労働力調査によりますと、令和三年二月の就業者数は六千六百四十六万人、役員を除く雇用者数は五千六百九万人です。雇用保険業務統計で見た雇用保険被保険者数は令和三年二月で四千四百三十八万人となっております。これを単純に割って率を出しますと、雇用保険被保険者の占める割合は、対全就業者数で見ると六六・八%、対役員を除く雇用者数で見ると七九・一%ということでございます。

#120
○足立信也君 育児休業給付の話をしていて雇用保険ということになると、全就業者の三分の二なんですよ。三分の二の議論だけなんですね。これ、雇用者数で見ても八割弱なんです。二割は無関係なんですね。
 今、世の中は、例えば役員と今ありました。あるいは起業を奨励していますね。国保の方もいらっしゃる。これ夫婦とも起業家というのはいますよ、若い。その人たちは今議論しているものの範囲外なんですね。これでいいのかという話ですよ。
 では、私は、出産には適したこれ生物学的にも年齢があると思います。余り高齢ではやはり母子共によくないと私は思っています。そんな中で、じゃ、二十代、三十代では先ほどの数値はどれぐらいになるんでしょう。

#121
○政府参考人(田中誠二君) 同じく労働力調査によりますと、令和二年三月の就業者数のうち、二十代は九百八十三万人、三十代は一千百九十二万人です。また、役員を除く雇用者数のうち、二十代は九百五十万人、三十代は一千九十八万人となっておりまして、令和二年三月の雇用保険被保険者数は二十代で七百四十万人、三十代は九百四十七万人です。これについても単純に割合を計算しますと、雇用保険被保険者の占める割合が対全就業者数で二十代では七五・三%、三十代では七九・四%、対役員を除く雇用者数で二十代では七七・九%、三十代では八六・二%となります。

#122
○足立信也君 全就業者で占める割合で見ると、やっぱり二十代も三十代も七五%、七九%、八割いないじゃないですか。それ以外の方というのはこの蚊帳の外の話なんですね。
 そこで、ちょっと詰めていきたいんですが、私はこの育児休業という仕組みが雇用保険の中の話で終わってはいいとは思わないんですよ。今の問題意識、数でお分かりだと思います。そうなったときに、この雇用保険であくまでもやるんだというのを貫くとすれば、すればですね、労災保険のような特別加入制度もあり得ますし、あるいは、これ雇用保険の範囲だけのもう話ではないと、先ほど言いましたように、二割以上の方、二十代、三十代でも外れるわけですから、もっと大きな仕組みを考えなきゃいけないと。どのように、大臣、思いますかね。

#123
○国務大臣(田村憲久君) 根本的に違うのは、言うなれば労災の特別加入、これ任意加入でありますが、誰もけがしようと思って働いているわけじゃない中で、特別加入でリスクを分散するわけですね。一方で、多分育児休業給付の特別加入みたいなものをつくると、これから子供を産む方々しか対象で入ってこない。すると、それで制度設計すると多分その方々の料率はもう異常なほど高くなって保険というものが成り立つのかどうなのかということになってくるので、ちょっと違う仕組みを考えなきゃちょっと無理なんだろうというふうに、私は今話をお聞きしていて思います。
 いずれにしても、委員がおっしゃられる意味合いは分かるんですが、もっと先ほど言われたみたいに広げるとすると、これだけの給付率、先ほどもっと上げろというお叱りもいただいたんですけれども、しかし、世界ではそれなりの給付率だと思いますが、これだけのものを確保できているというのは、実は、財源限られている中で、雇用保険の勘定、一応これ別勘定にしましたけれども、雇用保険というものがあったからであるというふうに思っております。
 これをもし新たな制度ということになると、そもそも子育て世代に対しての対応になりますので、多分、今の雇用保険の方も、じゃ、どうなんだと、それもこちら側、新しい制度に持ってくるべきではないのかということを、そういう議論に公平性からなるとなってくると思いますので、それを公費全体でやろうと思うと、今度は国民の皆さんにそれだけの負担というものをお願いをしていかなければならぬのだというふうに思います。そこの御理解も含めて、そう簡単ではない、難しい議論をしていかなければならないというふうに思います。

#124
○足立信也君 雇用保険の中では難しいんではなかろうかと。それから、もっと大きな話というのは、確かに現実の問題として議論する必要があるけど、まあ難しい話だろうということです。
 私は二年前に、先ほど言いました、出産育児一時金と出産手当と育児休業給付があると、出産手当のことを質問しました。これ、被用者保険では当然出産手当はあるんですけれども、国民健康保険では保険者が条例又は規約を定めることによって出産手当金を支給することができると法律上なっているんです。ただ、全国の市町村国保でこの条例を定めているところがなくて、一つもないんです、二年前はね。私はそのときに、これを督促と、督促じゃないですね、奨励するようなことを通知でも連絡でもしたらどうかということを申し上げましたが、二年前はゼロでした。
 じゃ、今はどうなのかということなんですけれども、現時点ではどうでしょう。ありますか、条例で。

#125
○政府参考人(浜谷浩樹君) お答えいたします。
 御指摘のとおり、被用者保険では、出産のために会社を休み、会社から給与を受けられない場合に、この一定期間補填して生活保障を図る観点から出産手当金が支給されます。
 国保につきましても、御指摘のとおり、制度上は保険者が条例又は規約を定めることによりまして出産手当金を支給することができることとされております。
 これ、国保につきましては、自営業者、無職の方々など多様な就業形態がございますのでこういった仕組みになっているところでございますけれども、実際に条例を定めて支給を行っている市町村は現在もない状況でございます。

#126
○足立信也君 そこで、提案なんですけれども、これ、今は、出産手当の話です、条例を作ればいいとなっているんですけれども、それはないと。日本中ないんです、できていない。私は、自治体としてはちゃんとやるべきだと思いますけどね。
 ところが、これ、国保組合では、百六十二あるうちの二十九が出産手当支給を行っていますね。じゃ、育児休業給付はどうなのか。これも、法律上、自治体の条例で市町村国保はできるとやる手もあるし、ですよね、やるべきだと私思いますよ。そうしたら、手を挙げるところ出てくるかもしれない。
 それと、この育児休業給付については出産手当と同じように国保組合で行っているところがあるのかどうか。どうですか。

#127
○政府参考人(浜谷浩樹君) お答えいたします。
 医療保険につきましては保険給付の対象が決まっております。出産につきましては保険給付の対象でございますけれども、こういった育児につきましては保険給付の対象ではございませんので、国保組合につきましてもそういった育児休業給付を行っているところはございません。

#128
○足立信也君 繰り返しになりますね。保険の種類によってやっぱり受けられるものと受けられないもの、今具体例として出産手当と育児休業給付の話をしました。出産手当については条例さえあればできる。だとしたら、まだこの考え方を少し延ばせば対応できるところあるんじゃないかと思いますよ。
 実際、今、雇用されているのに市町村国保に入っている方って非常に多いじゃないですか。若い起業者も非常に多いじゃないですか。この人たちが受けられるような仕組みというのを考えるべきだと私は思いますよ。それが私のまず問題点の認識の一つです。
 次は、じゃ、雇用保険でいいでしょう。雇用保険の範囲の話に、今回の法律案になるわけですけど、私の実際一番身近なのは、ここに何人かもいらっしゃいますが、やっぱり若手医師ですね。これ、卒後臨床研修二年というのは皆さん御存じだと思います。いろんなところを回ります。それから、そこを過ぎれば専攻医となる。この十九領域の研修を三年以上やるようになる。ここは一つの医療機関となっているんです。でも、その後、サブスペシャリティー領域の専門医を何年かやる。更に高次の専門医を目指す。全部で十年以上。そこは、この専攻医になって十九領域の研修をやる三年以外はいろんなところを転々とするわけですよ、場所をね。そうした場合に、この年齢、今申し上げました大体二十四、五から十年と考えると、一番出産適齢期じゃないですか。今は女性医師、医学部の入学生、四割以上は女性ですよね。その人たちが本当にこの制度を受けることができるのかという観点で質問します。
 これ、育児休業というものもそれぞれ一年六か月は雇用契約が終了するようにならないようにというのありますね。今回新たにできた出生時育児休業も八週間プラス六か月、合計八か月の、そこに切れない労働契約ということになっていますね。そうなった場合、先ほど申し上げた十年の中で七年以上は職場を変わる人たちはどういう保障をされるのかと。
 これ、簡単に言うと通算という話になるんだろうけど、じゃ、その場合誰が責任持つのかという話ですよね。医師会の、二年前かな、アンケートでも、通算、労働時間を通算すること自体が反対だというのが結構多かったわけですよ。そんな中で、今度、育児休業給付とか出生時育児休業とかを通算でやれるのかという疑問が私は生じるわけです。これ、皆さん理解していただけると思います。
 それから、政府も兼業を推進していますよね。そこも同じようなもので、ただ、それは幅広くなっちゃうので、この医師の養成課程というか、そこだけに絞っていきますけど。
 まずは、労働者への個別の働きかけを義務化しますよね。先ほどみたいに二か月や三か月転々としていく場合に、その義務化された労働者への個別の働きかけというのはどの使用者がやるんでしょう。決まっているんですか。

#129
○政府参考人(坂口卓君) お答え申し上げます。
 今お尋ねの点は、今回新たに設ける個別の周知等の働きかけということでございますが、今回の措置については、労働者が当該妊娠、出産した旨の申出を行った時点の使用者が当該労働者に個別に育児休業制度などの周知をするということとなります。
 したがって、お尋ねの意味でいきますと、一年でその雇用が終了してというような場合であったとしても、当該労働者が妊娠、出産したという申出をされたということがあれば、やはりこの趣旨とすると労働者の方に育児休業の制度を知っていただくということがまずもっては目的でございますので、対象となる労働者の範囲は特段限定しておりませんので、そういった場合にも、その申出を出た時点での使用者ということが周知をするということとなります。
 ただ、先ほど議員の御議論の中であったように、その段階で、では育児休業を取得するのか、できるのかどうかというのとはまた別の問題ということになります。

#130
○足立信也君 その時点、出生した時点の使用者と、まあ説明はそうですよ。
 じゃ、これから具体的に休業を取る話になるわけですけれども、途中で、もうプログラムで、あるいはカリキュラムで変わる予定になっていると、それはどうするんだと。それから、処遇の問題。A施設とB施設で途中で変わる場合、給料が違う。それ、六七%と言われても処遇がまた違う。そこの辺の説明。つまり、育児休業給付に関しては、この二年間あるいは三年間の流れの中で、その期間の中で動きが決まっている、あるいはこうやるというふうになっている人たちは、通算した考え方じゃないと、その都度その都度使用者と労働者の関係ができ上がって、処遇の面あるいは休業給付金の面も変わってくるというのは難しいと思いますよ。
 まず、処遇に関して、休業給付中の異動あるいは施設が変わる、それはどう取り扱うんですか。

#131
○政府参考人(坂口卓君) お答え申し上げます。
 育児休業を取得できるかどうかという点について私の方からお答えをさせていただきますが、先ほども委員の方から御紹介ありましたとおり、有期雇用労働者については育児休業について取得要件があるということで、今般、引き続き雇用された期間が一年以上という要件については緩和をいたしますが、もう一方の要件でございます子が一歳六か月に達するまでにその労働契約が満了することが明らかでないということについては維持するということでございます。
 この要件が付いている趣旨については、やはり雇用の継続を図るというのが育児休業法の趣旨でございますので、休業することによって相当程度の雇用の継続が図られる者について対象するということでございます。なので、当該その一歳までである育児休業の期間後、一定の期間の雇用継続の見込みがない方についてはやはり対象とできないということで、こういった取得要件が設けられているということで、逆に言うと、そういった方についてまで当時雇っているその使用者に育児休業を拒むことができないという形にはなかなかすることができないということでございます。
 このため、子が一歳六か月に達するまでにその労働契約が満了することが明らかである者については育児休業の申出はすることができないということでございます。当然、事業主が独自にということは可能でございますけれども、法律上の育児休業の申出はすることができないということになります。

#132
○足立信也君 お分かりのように悲しい結論でしょう。だから、これやっぱり運用の問題で、この二十四、五歳から三十四、五歳というか、そこら辺の物すごく貴重な時期にあなたたちは対象外ですよと、こう言われている話なんですよ。それじゃ駄目ですよ。こういう話をすると元も子もないかもしれないけれども、雇用保険法の改正案ということで、それはまあ一歩前進だと思いますけど、そこら辺に大きな、全就業者から見ると二割以上の人たちが抱えている大きな問題があるということなんですよ。ここを是非、坂口さんも今、下を向いて小声で答えていましたけど、これ大きく議論すべきだと思いますよ。じゃ、ちょっとそこの問題点指摘。
 先ほど田島さんが、少子化対策としての、育児時間が長いと第二子、第三子へつながるという話がありましたね。私が実際知りたいのは、これ、育児休業、男性の育児休業の取得が第二子へつながった、あるいは第二子の場合に取ったら第三子へつながったというような調査はあるんですか、ダイレクトに。

#133
○政府参考人(坂口卓君) お答え申し上げます。
 先ほど御紹介したような夫の休日等の家事、育児時間が長いということと第二子以降の出生割合ということについての相関関係はございますが、今委員お尋ねのような男性等のその育児休業の取得と第二子、第三子への影響ということについて、直接その環境調査というものはございません。

#134
○足立信也君 是非調べてもらいたい。それに対する答えを今大臣に聞きたいと思いますが、これ時間の関係でもう最後ですけど。
 この流れ、今回、石橋理事を始めとして、本当にこの流れで育児休暇が取れるんだろうかという問題の指摘がありました。例えば、先ほど私が挙げた業種のような場合の、これ時間外労働時間、時間外労働時間のときもそうだったですよね。猶予とか設けましたですよね、更に検討を加えるとか。そういうことも必要になってくるかもしれませんよ、場合によっては。
 その点と、先ほどのこの調査、実際に取得が第二子あるいは第三子につながっているかというのをきちっとやれるか、やるかどうか、そこの答えだけもらえませんか。

#135
○国務大臣(田村憲久君) まず一番初めに、医師の養成課程の話の育児休暇といいますか、その出産時育児休暇も含めてなんですが、これはちょっと医師の養成課程をどう見るかということから考えていかないと、多分この制度をいじるということの中ではなかなか難しいということだというふうに思いますので、非常に大きなこれは議論になろうと思いますけれども、委員の問題意識といたしましては我々も認識させていただきました。
 それから、猶予期間って、ちょっと何の猶予期間をおっしゃっておられるのかちょっとよくつぶさに私理解できていないんですけれども、調査に関しては、推測からすると、育児休業を取れば、育児休暇、育児休業すれば家庭のことをするであろうということで因果関係はある程度分かるんですが、ただ取っただけで、本当に取っただけの育児休業じゃ全く意味がないので、そこはそうならないようにしてまいりたいと思います。
 調査に関しては、果たしてその中身まで含めてやれるのかどうなのか、ちょっと制度設計自体は私もよくまだ分かっていませんが、その調査というものも、一つどういう形でやるのか勉強させていただきたいというふうに思います。

#136
○足立信也君 最後にします。
 私は少子化というのが一番の問題だと思って今日議論を進めてきたんですけどね。休業とか給付も確かに大事だと思いますけど。
 例えば、私の後輩の夫婦でこういう例があります。しばらくお子さんできませんでした。そして、アメリカに留学しました。アメリカに留学すると、制度の面もいろいろあるし、お子さんができること結構多いんですね。でも、できませんでした。ところが、日本に帰ってきて沖縄で就職したらお子さんができました、十年以上たって。これは何が違うんだろうと聞いたら、周りがみんな喜んでくれるということなんです、お子さんができたら。
 そういうこと、そういう周りの雰囲気も含めてですね、お子さんが生まれることに対する周りの温かい目というようなことが実は一番大きな少子化対策ではないかと私は思っておりますので、そのことを申し上げて、質問を終わります。

#137
○倉林明子君 日本共産党の倉林です。
 今日、理事会で改めて、厚労省の老健局クラスター、恐れていた事態に発展しているなということで、報告受けました。これ、全職員、そして転出した人たち含めて、大島官房長の話では、百八十人のPCRをしてほしいということで要請を出したということでした。
 この判断をいつしたのかというのを聞きたいんです。要請の範囲と、いつ指示を出したのか、この一点だけ確認させていただきたい。

#138
○国務大臣(田村憲久君) これ行政検査も含んで百八十名ということでありますが、行政検査していない者に対しては、昨日、あっ、週末、週末、指示を出させていただきました。
 あともう一つは何でしたっけ。それでよかったんですか。それでいいですか。

#139
○倉林明子君 やっぱりいかにクラスターを大きくしないかと、それは東委員おっしゃったとおり、理事、あっ、おっしゃったとおりだと思うんですよね。早くやっぱりいかにその無症状の人も含めて拾っていくかと。
 これ見ると、四月の五日に感染確認された人でさえ保健所はまだ確認中ということで、濃厚接触者も含めて特定できていないという、こういう遅れが出ているんですよね。だからこそ今、やっぱり判断をして掛けていくと、早急に拡大を抑えるということでの取組の強化を私からも求めておきたいと思います。
 法案です。現行法で、先ほど来議論もありましたけれども、制度設計上、男性、女性いずれが育休を取得しても実質八割の休業保障ができるものとしたんだということでした。
 確かに、いずれも正規雇用の場合ということで考えますと、計算上そうなります。しかし、女性が非正規という場合はどうかと。事情変わってくるんじゃないかと思うんですね。男性が正規、そして女性が非正規というカップルの場合、男性が育休取得した場合と女性が育休取得した場合の世帯収入、これどうなりますかね。

#140
○政府参考人(田中誠二君) 御質問の場合、かなりいろんなバリエーションがあるとは思いますんですが、本当に単純化をして、例えば、賃金構造基本統計調査による所定内給付、所定内給与をこの育児休業給付の算定に用いる休業開始前の賃金と見立てて算定してみますと、この賃金雇用構造基本統計調査によれば、一般労働者、フルタイムにおける男性の正社員、正職員の賃金は三十五万七百円、女性の正社員、正職員以外の者の賃金は十九万三千三百円でございます。
 これに育児休業給付の当初の給付率六七%を掛けてみますと、男性の正社員、正職員の育児休業給付は月額二十三万四千九百六十九円という計算結果になりますし、女性の正社員、正職員以外の者の育児休業給付の月額は十二万九千五百十一円ということになります。
 これが世帯になったらどうなるかというのは、ちょっとバリエーションがありますので答えづらいんですけれども、男性、女性で正社員それから非正社員で分けて今申し上げて、計算した数字が今申し上げたとおりということでございます。

#141
○倉林明子君 うちでも計算してみたんだけれども、やっぱり正規の男性が取得した方が非正規の女性が取得するより減収になるというケースも出てくるんですよね。男女の賃金格差ということで、やっぱり正規雇用の男性の育休取得というのが進みにくいと、これ、やっぱり一つの要因ではないかと指摘したいと思うんです。
 非正規と正規の賃金格差ということで、二〇〇〇年度でどうなっているかと、正規雇用の何%の賃金になっているのか、これ数字でお答えください。

#142
○政府参考人(鈴木英二郎君) 令和二年賃金雇用構造基本統計調査によりますと、一般労働者におけます正社員、正職員の賃金を一〇〇とした場合の正社員、正職員以外の賃金は六六・三でございます。

#143
○倉林明子君 そうなんですよね。非正規雇用の場合、満額でもぎりぎり生活を支える程度の賃金になっているという状況、少なくないと思うんですね。
 非正規同士の、これ夫婦の場合ですね、休業取得の非正規要件緩和ということになりますけれども、八割給付では、八割給付ではこれやっぱり踏み込めないと、休業使うということに踏み込めないという実態が残るということだと思うんですね。
 非正規賃金、この引上げが、やっぱり底上げが、最低賃金のお話もさせていただきましたけれども、この育休制度だけではやっぱり進まないというところあるんだということを重ねて指摘をしたいと思うんですね。
 今や非正規労働者の六割が女性ということになっております。労働組合の調査でも、先ほども紹介あった収入の減少が育休取得に影響を与えていると。取れなかった、取らなかったという理由のやっぱり一番に挙がってくるわけですね。
 非正規労働者も正規と同様に育休取得できるようにすると、休業中のこの給付水準の引上げ、これ検討していくべきではないのかと思うんですけれども、いかがですか。

#144
○国務大臣(田村憲久君) その収入が下がるという理由と同時に、先ほど来局長からも話ありましたけれども、仕事の都合でありますとか職場の環境、こういうものも含めてしっかりとやっていかなきゃならぬというのが今回の改正の一つの大きな柱です。
 支給水準に関しては、先ほども話ありましたけれども、正直言いまして、ヨーロッパ、フランスやいろんな国と比べても遜色がない、場合によっては日本の方が支給率高いという状況で、社会保険料免除も入れると八割ぐらいは手元に残るという話でありますが、非正規同士というのは、確かにおっしゃられるとおり、こういう方々は、日本の国、正規と非正規の差がありますから、それの八割という形だとなかなか生活しづらいというのはそのとおりだというふうに思います。
 ですから、先ほど来委員がおっしゃっておられるように、非正規の方々の処遇をどう改善していくか、若しくは非正規から正規にどのように移っていただくかということが大事であって、そういう意味では、いろんな雇用政策、例えば職業訓練等々も含めた正規への言うなれば誘導もありますし、一方で、同一労働同一賃金等々によって非正規の皆様方の処遇を改善していくということも重要であろうと思いますが、非正規の方々だけ給付率上げるというわけには、なかなかこれ制度上できないものでありますから、そこは御理解をいただきたいというふうに思います。

#145
○倉林明子君 非正規労働者が本当に増えているという中でやっぱり育休をどうやって取っていただくのかと。私は、原則的にはやっぱり給与水準を引き上げるということが求められていると思います。これ、目標高いんですよね。二〇二五年までに育休取得率を三〇%達成ですよね。これ、非正規部分の問題をしっかり正面に据えないと目標達成には至らないという状況だと思いますので、よく検討していただきたい。総合的に取り組む必要がある課題だというのは私も認識をしております。
 次に、介護休業についてです。
 介護をしている労働者の総数、そして何らかの制度を利用している割合、そして介護休業の利用者の割合、これ、平成二十四年度、平成二十九年度の調査されていますので、数でお答えください。

#146
○政府参考人(坂口卓君) お尋ねのデータを申し上げますと、まず二十四年の就業構造基本調査の結果でございますが、介護をしている雇用者の総数は二百三十九万九千人、介護のための何らかの制度を利用している割合は一五・七%、介護休業の利用者の割合は三・二%となってございます。
 また、二十九年の同じく調査でございますけれども、介護をしている雇用者の総数は二百九十九・九万人、介護のための何らかの制度を利用している割合は八・六%、介護休業の利用者の割合は一・二%となってございます。

#147
○倉林明子君 介護している労働者が本当に増加しているという傾向出ています。
 ところが、制度はあるんだけれども、制度利用しているという人たちは後退しているんですね。率でもね、率で後退しています。これ、更に詳細見ますと、非正規の利用率って更にやっぱり低いんですね。なぜこんなに介護休業制度が進まないのかということをやっぱり正面から分析もするし改善も必要だと、取得率を上げるために。
 そこで、確認したい。介護離職者数は直近で何人になっていますか。

#148
○政府参考人(坂口卓君) 平成二十九年の就業基本調査でございますけれども、家族の介護、看護を理由とする離職、転職者数は九・九万人ということでございます。
 先ほどの調査も二十四年を御紹介しましたけれども、平成二十四年と比べますと、介護をしながら働く方が二百九十一万人から三百四十六・三万人に約五十五万人増加しておりますので、その中では、離転職者の割合は、十・一万人ということで二十四年はございましたので、直近の九・九万人ということで約二千人の減少とはなっているということでございます。

#149
○倉林明子君 少し減ったということですけれども、目標は何だったかというと、前政権が掲げたのは介護離職ゼロだったんですね。そこから見ると、本当に今の水準というのは介護離職者を減らせていないというところは共有できると思うんです。これも、前政権がこの介護離職ゼロを達成する年度として掲げたのは二〇二〇年初頭なんですね。こういう点での、更なる介護休業制度を使ってもらえるような、実効性上げるようなものに改善必要だということを強調したい。
 今回の改正でいいますと、非正規雇用要件の見直しということは確かにされました。はい、同様に。ところが、それだけですよね。介護は、産休とか育休と違って、休業の終わりがこれ見えないというのが大きな違いだと思うんですね。通算九十三日を使い切れば、選択肢ということでいいますと退職しかないと、退職するしかないという声も上がってきております。
 この九十三日でいいのかということでいいますと、上限の引上げの検討も要るんじゃないか。育休と同様、社会保険料の免除ありませんから、この社会保険料の免除という点でも思い切って取りやすくするという環境整備に、制度改善に向かうべきだと。いかがでしょうか。

#150
○国務大臣(田村憲久君) 委員御承知だと思いますけれども、対象家族一人当たり九十三日、三回まで分割して取れるということでありますが、御本人が介護をずっとやるということは、これはもうこの日数では当然無理な話で、介護ずっと続きますから、多分ずっと休み続けなきゃいけないと、つまり辞めなきゃいけないという話になるわけで、だから、これ要するに介護保険費、いろんなものがある中で、環境整備するのに一定期間日数が要るので、そこで例えば地域包括支援センター、いろいろなところに行かれていろんな打合せされたりだとかという中において、こういうような介護休業というものを両立できるような形で、つまり仕事と介護と、こういう日にちがあって、とはいいながら、例えば介護休暇があったりでありますとか時短でありますとか、いろんな対応が、フレックスを使ったりでありますとか、いろんな対応があるわけでございまして、基本的にはこういうものとそれから介護保険というものをお使いをいただきながら仕事と介護を両立をいただきたいということでございますので、そのような意味でまだまだ候補が足らないのと、それから、ケアマネジャーの皆様方にも、これも以前から私申し上げておるんですが、ケアマネジャーの方々がこういうことをしっかりと、働く、働くことと介護との両立ということを御認識を持っていただく必要がございますので、そういう方々、ケアマネジャーの方々にもそういうことにアドバイスをしていただけるようないろんな研修プログラムを作らさせていただいて、働く方々が両立できるような、そんな環境整備を進めてまいってきておるわけであります。

#151
○倉林明子君 介護離職ゼロを本気で達成するために、ほかのものを使ってもらうため、使ってもらう、環境整備するための期間だということだけれども、介護にやっぱり一定程度専念できるということも含めてこの介護休業の役割というのは大きいと思っているんです。だって、すぐ施設入れたりとかいう環境にないですもん、介護保険そのものも。
 そういう意味では介護保険の改善も併せて必要ですが、介護休業が更に利用されて、介護離職ゼロにつながるような見直しにしてほしいと。
 終わります。

#152
○委員長(小川克巳君) 午後一時三十分に再開することとし、休憩いたします。
   午後零時十三分休憩
     ─────・─────
   午後一時三十分開会

#153
○委員長(小川克巳君) ただいまから厚生労働委員会を再開いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 本日、藤井基之君が委員を辞任され、その補欠として古賀友一郎君が選任されました。
    ─────────────

#154
○委員長(小川克巳君) 休憩前に引き続き、育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律及び雇用保険法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 本日は、本案の審査のため、三名の参考人から御意見を伺いますが、参考人を御紹介する前に一言御報告申し上げます。
 本日は、京都大学大学院人間・環境学研究科教授小畑史子君にも参考人としてお越しいただく予定でありましたが、京都府においてもまん延防止等重点措置が実施されることとなったため、長距離の移動を伴うことを考慮し、不本意ながら御出席いただかないこととなりました。皆様のお手元には、本来委員会で陳述していただくはずであった小畑君の御意見を配付しております。
 つきましては、これを本日の会議録の末尾に掲載することにいたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

#155
○委員長(小川克巳君) 異議ないと認め、さよう取り計らいます。
 それでは、参考人の皆様を御紹介します。
 御出席いただいております参考人は、一般社団法人日本経済団体連合会労働法制本部長鈴木重也君、日本労働組合総連合会総合政策推進局長(ジェンダー平等・多様性推進担当)井上久美枝君及び特定非営利活動法人マタニティハラスメント対策ネットワーク代表理事・地域包括支援団体フィレールラビッツ浮間代表理事宮下浩子君でございます。
 この際、参考人の皆様に一言御挨拶申し上げます。
 本日は、御多忙のところ御出席いただき、誠にありがとうございます。
 皆様から忌憚のない御意見を賜りまして、今後の審査の参考にさせていただきたいと存じますので、よろしくお願いいたします。
 次に、議事の進め方について申し上げます。
 まず、鈴木参考人、井上参考人、宮下参考人の順にお一人十分以内で御意見をお述べいただき、その後、委員の質疑にお答えいただきたいと存じます。
 また、御発言の際は、挙手をしていただき、その都度、委員長の許可を得ることとなっておりますので、御承知おきください。
 なお、御発言は着席のままで結構でございます。
 それでは、まず鈴木参考人からお願いいたします。鈴木参考人。

#156
○参考人(鈴木重也君) 経団連労働法制本部長の鈴木と申します。
 私は、育児・介護休業法等の一部を改正する法律案に賛成する立場から意見を述べさせていただきたいと存じます。
 経団連では、昨年、皆様のお手元にお配りをさせていただいております「。新成長戦略」を取りまとめました。サステーナブルな資本主義を基本理念として掲げ、様々な格差の是正を図っていく必要性を強調した提案になっておるところでございますが、仕事と子育ての両立支援の重要性についても触れさせていただいておりますので、少し御紹介をさせていただければというふうに存じます。
 まず、附箋の貼っております三ページを御覧ください。下から六行目、第二としてと書いてあるところでございますが、将来にわたる持続的な成長を可能にするための子供、若者の教育、子育て世代への支援など、未来への投資を重点的に拡充する必要があるとしております。
 また、恐れ入りますが、後ろの二十七ページを御覧をいただきたいと存じます。政府、経済界を中心に取るべきアクションといたしまして、(4)産みやすく育てやすい社会に向けた集中投資を挙げております。下から三行目でございますが、出生率回復を明確に国の優先課題に位置付け、そのためのあらゆる対策を強化すべきである。出会い、結婚から妊娠、出産、子育てに至る切れ目のない支援策の充実、具体的には不妊治療への保険適用、待機児童問題の終結、男性の育児休業取得を促す環境整備等が求められる。こうした中、企業は、時間や空間にとらわれない多様で柔軟な働き方を取り入れ、仕事と子育ての両立を推進する。また、産休や育休の取得によるキャリアの中断や遅れの回復が可能となるよう制度を見直す。男性が育休取得時に限らず育児を担うことが当然になるよう、職場の雰囲気を含めた環境の整備を進めるとしており、経団連としてその実現に向け取り組んでまいりたいというふうに思っているところでございます。
 今回の改正法案は、ただいま御紹介した経団連が目指す社会の実現を大きく前進させる内容であると考えております。
 以下、法案の内容について申し述べたいと存じます。
 まず、男性の育児休業取得促進のための子の出生直後の時期における柔軟な育児休業の枠組み、いわゆる出生時育児休業の創設についてであります。
 同制度は、企業の実態に配慮しながら、男性の育児休業に対する多様なニーズに応え、取得率の向上につながるものと評価できると考えております。
 企業の実態を踏まえていただいたと感じる点の第一は、申出期限についてであります。
 原則二週間前までとされているところ、新たに求められる措置義務を上回る取組の実施等を条件に、二週間を超え一か月までの間で別段の申出期限を定める例外を設けていただく方向での提案となっているというふうに理解をしております。業種、業態によっては二週間前の申出では代替要員の確保が困難であるという企業の声がございます。外部から代替要員を確保できない場合、職場の同僚にカバーをしてもらうことになります。その際、幅を持った申出期限を認めていただくことで同僚の理解、協力が得られやすくなると考えております。
 企業実務の配慮の第二点目は、取得日数のカウントについてでございます。
 配偶者出産休暇や育児目的に利用できる失効年休など、法定外の育児目的休暇につきましても出生時育児休業として扱っていただきたいと審議会で要望をいたしたところでございます。結果として、建議におきまして、取得日数等の要件を満たせば出生時育児休業を取得したと解される旨、取りまとめをいただきました。育児目的休暇は、仕事と育児の両立に向けて企業労使が知恵を出し合って設けてきた制度であります。そうした制度を出生時育児休業と同列に扱うことは、個別企業労使による独自の取組を後押しするものだというふうに思っております。
 次に、休業中の就労について申し上げます。
 出生時育児休業の期間中における労働者の就労を認めた場合、例えば人手不足の企業経営者が就労を強要するのではないか、そうした懸念が審議会において出てまいりました。議論を尽くした結果、労使協定の締結及び当事者と事業主の個別同意を条件とすることが盛り込まれ、事業主による強制的な就労を招かない仕組みになったと考えております。
 もとより、育児休業は育児のためにしっかり休むということが制度の趣旨でございます。使用者は、審議会におきまして、就労可能日数は制限すべきこと、育児休業や介護休業制度には適用すべきではないこと、休業中の就労は男女間の育児休業取得率の差が埋まるまでの臨時的、一時的な措置という位置付けを明確にすべきことなどを主張し、休業中の就労の仕組みの濫用はあってはならないという思いを強く持っていたということを付言させていただきます。
 続きまして、育児休業を取得しやすい雇用環境整備、妊娠、出産の申出をした労働者に対する個別の周知、意向確認の措置について申し述べたいと思います。
 企業にお話をお伺いをしたところ、出産予定の配偶者がいる社員に対して育児休業制度を周知することや育児休業を取得しやすい風土を醸成することが男性の育児休業取得促進に効果があるとの声を多く聞きました。そのため、雇用環境整備と個別周知、意向確認の措置義務は、男性の育児休業の取得率向上に寄与すると期待をしておるところでございます。
 法案には、男女とも育児休業を分割して二回まで取得できることとする見直しが盛り込まれております。経団連といたしましても、審議会の審議に入る前から、分割取得を拡充することでより取得しやすい仕組みにすることの必要性を感じておりましたので、この見直しを評価をしております。
 育児休業の取得の状況の公表について申し上げます。
 世の中の仕事と育児の両立に関する関心が高まる中、取得率を向上することは、企業自らが積極的な取組を進めていく機運を醸成することにつながると期待しておるところでございます。
 有期雇用労働者が育児・介護休業を取得する要件の緩和につきまして、有期雇用労働者の皆さんが育児・介護休業を取得できる機会を増やすことに直結するため、この見直しは適切な見直しであると考えております。
 最後に、今回の改正法案は、労政審で公労使が真摯に議論をし、まとめたものを踏まえていただいたものと受け止めております。男女とも仕事と育児の両立ができる社会の実現に向け、本法案を可決、成立いただきたいというふうに存じます。
 なお、改正法案の中身につきましては、例えば出生時育児休業と普通の育児休業との関係がどうなっているかなど、一般の方には分かりにくい部分もございます。法案を可決、成立いただいた暁には、政府から分かりやすい制度周知をお願いするとともに、環境整備義務の履行に役立つ各種ツールの提供をいただけると有り難いと思っております。
 経団連といたしましても、男性の育児休業取得促進に向けて積極的な周知活動と機運醸成を展開してまいりたいというふうに思っております。
 私からは以上でございます。ありがとうございました。

#157
○委員長(小川克巳君) ありがとうございました。
 次に、井上参考人にお願いいたします。井上参考人。

#158
○参考人(井上久美枝君) ありがとうございます。
 ただいま御指名いただきました連合の井上です。
 本日は、このような機会をいただき、感謝申し上げます。
 私は、雇用環境・均等分科会の委員として、今回の育児・介護休業法の見直し議論に関わってまいりました。本日は、働く者の立場から意見を述べさせていただきます。
 初めに、育児をしながら働く者の状況について触れます。
 育児休業取得率は、女性が八〇%台で推移している一方、男性は七%台にとどまっています。これは、根強い固定的性別役割分担意識が、社会、企業のみならず当事者にも影響しているものと思われます。連合が昨年十月に男女千名を対象に行った調査でも、仕事と育児の理想を聞いたところ、男性は仕事を優先、女性は育児を優先が多く、さらに、男性はパートナーである女性に対して育児を優先、女性はパートナーである男性に対して仕事を優先を求める割合が多いことが分かりました。
 また、配付資料にもありますが、男性育休の取得促進に向けた課題として多く挙げられるのが、代替要員がいない、長時間労働などの人手不足、周囲の無理解などの両立しづらい雰囲気、経済的負担、キャリアへの悪影響です。
 加えて、国立社会保障・人口問題研究所の第十五回出生動向基本調査によれば、女性は出産を機に退職する割合が約五割に上っていることが分かります。
 このような中、女性の早期退職支援の観点から、父親である男性も育児休業を取得すること、また、女性だけが所得をロスし、キャリアが断絶されるという育児休業のデメリットを被らないように、その同僚の男性も育児休業を取得することは、男女雇用機会均等政策として重要であると考えます。連合としても、政策・制度要求と提言において、男性の育児休業取得促進を求めてきたところです。解決に向けては、無制限な働き方を前提とするいわゆる男性中心型労働慣行の変革が必要です。
 次に、今回新設される出生時育児休業ですが、女性に比べて著しく取得が進んでいない男性の育児休業取得促進策として、また、男性の場合、年次有給休暇や配偶者出産休暇等が優先的に利用されている中で、選択肢の一つとなるものと受け止めております。
 ただし、主に男性が対象となる制度であり、男女平等の観点に留意することが重要です。これは、雇用環境・均等分科会で公労使が一致したところでもあり、そのような中で出生時育児休業はポジティブアクションの考え方等に沿ったものとされました。
 男性が取得しづらいことは事実ですが、根っこにあるのは固定的性別役割分担意識であり、ひいては女性に偏る負担、男女不平等が問題なのであって、それらを解消するために男性の育児参加を促すこと、取得を促すことこそが本来のポジティブアクションだと考えます。
 また、男性が取得しづらいということに関しては、配付資料にもありますが、二〇一六年の育児・介護休業法改正の際に、妊娠、出産、育児休業、介護休業などを理由とする上司や同僚等による就業環境を害する行為を防止する措置が義務化されました。しかしながら、そのことが職場に定着していないことが現在でも男性が育児休業を取りづらくしているのだと思います。改めて、政府は法律の内容をしっかりと事業主に周知することが必要だと考えます。
 次に、休業中の就労ですが、出生時育児休業に限る旨は明記されたものの、本来は、休業を選択する以上育児に専念できることが望ましく、休業と就労の線引きが曖昧になる、あるいは結果的に育児より仕事の優先を余儀なくされるなどの懸念が残ります。
 労使協定の締結と労働者本人の同意が条件になっているとはいえ、残念ながら、労働組合の組織率が低い状況です。仕組みが濫用されないよう、今回、事業主の措置として、育児休業を取得しやすい雇用環境整備及び妊娠、出産の申出をした労働者に対する個別の周知が義務付けされたことも踏まえ、政府には事業主に対する十分な周知と運用の徹底をお願いいたします。
 また、今回のことで、ほかの休暇、休業制度に波及することのないようにすべきだと考えます。
 なお、休業中の就労により、結果的に休業中の所得保障につながるという考え方もありますが、所得保障は財源も含めて検討すべきと考えます。
 御存じのとおり、雇用保険制度は、コロナ禍の影響に対応するための雇用調整助成金の特例措置や、その受給者実人員の増加によって雇用保険特別会計の予算は枯渇化が進んでおり、さらに、積立金から雇用保険二事業への貸出額の累計が一・七兆円に上るなど、雇用のセーフティーネットとしての役割を確保していく上で極めて厳しい財政状況に至っています。
 そうした雇用保険会計の状況を踏まえた上で、現在、雇用保険から支出されている育児休業給付については政府の少子化対策としてより一層充実させる必要があり、連合としては、育児休業期間中の経済的支援の全てを一般会計から支給されるべきだとの認識の下、今後、時期を見てそのための検討が必要だと考えます。
 今回、有期契約労働者の取得要件のうち、引き続き雇用された期間が一年以上が撤廃されました。これは連合が継続して求めてきた内容であり、一歩前進と評価しています。
 ただし、子が一歳六か月に達する日までに労働契約が満了することが明らかでないことという要件が残っています。女性労働者の半数が不安定、低賃金の非正規雇用という状況の中、育児休業が取得できなければ退職せざるを得ないということになります。ただでさえ不安定な雇用を手放すか、出産を諦めるという究極の選択を迫られることになり、この要件も撤廃すべきと考えます。
 また、先ほども触れましたが、事業主による職場環境の整備や労働者への個別周知を含む取得の働きかけの義務化、育児休業の分割取得化等は、男女を問わず、仕事と育児の両立に資するものと期待をしております。なお、職場環境の整備に当たっては、いわゆるケアハラスメントの防止措置の対象に両立支援制度を利用していない場合の育児や介護に関するハラスメントも追加すべきです。
 終わりに、今回の改正については、単に取得率の向上を目的化することなく、職場の理解と協力が進み、労働者本人が安心して希望する期間を取得できるようになるきっかけにしなければなりません。そのためにも、雇用均等基本調査で男女別の育児休業取得期間を毎年調査をし、実態を把握すべきと考えます。
 ただ、翻って考えれば、育児・介護休業法はあくまでも雇用労働者に関わる両立支援であって、ややもすると正規労働者に限った話になりがちであることに留意が必要です。加えて女性の場合、そもそも不安定、低賃金の非正規に就いているケースが多く、コロナ禍においては解雇、雇い止めに遭った女性の三〇%以上が再就職できないというデータもある中では、両立以前の問題となっています。
 是非、政府においては、今こそ女性の雇用と所得の安定、また、そのためにも子供、子育てを社会全体で支える仕組みの充実に向けて一層御尽力いただくことをお願いいたします。
 また、日本の育児休業制度について、二〇一九年のユニセフの世界の子育て支援政策に関する報告書では、給付金などの支給制度を持つ出産休暇、育児休業期間の長さでは、日本の制度は男性で一位の評価を得ています。
 一方で、母性保護の観点から見ると、全ての女性労働者に母性保護を認め、母性を理由とした差別を禁止するILO第百八十三号条約が批准されていません。この間、何度も育児・介護休業法が改正されてきましたが、百八十三号条約批准に向けた観点での議論は全くなされていません。SDGsしかり、労働のグローバルスタンダードであるILOの条約批准に向けて早急に対応するべきと考えます。
 男は仕事、女は家庭といった固定的性別役割分担意識の払拭や、制度を取得しやすい社会と職場づくりには、政労使で取り組む必要があります。連合としても、働く者の立場から取組を進めてまいりますことを申し上げ、意見陳述といたします。
 ありがとうございます。

#159
○委員長(小川克巳君) ありがとうございました。
 次に、宮下参考人にお願いいたします。宮下参考人。

#160
○参考人(宮下浩子君) よろしくお願いいたします。
 NPO法人マタニティハラスメント対策ネットワーク代表理事、そして、地域包括支援団体フィレールラビッツ浮間代表、宮下です。よろしくお願いいたします。
 私は、この二つの代表ではありますが、マタニティーハラスメントの被害者でもあります。そして、働きながら四人の子供を育て、来月には母の介護が始まる当事者目線でのお話もさせていただければと思います。
 NPO法人マタニティハラスメント対策ネットワーク、以後、マタハラNetと呼ばせていただきます。
 マタハラNetは、資料を御覧のとおり、被害者支援、政策提言、企業への啓蒙活動を三本の柱として活動しております。被害者支援では、交流会やメール相談で被害者に寄り添った活動をしております。マタハラ等防止措置義務が立法化されましたが、今に至っても被害者メール相談は一向に減りません。現場に日々寄り添う私どもとしては、検証はおろか、実態を踏まえた議論も皆無のままでよいのか、男性育休が立法化されたときには同じことが起こり得るのではないかと懸念しております。ですので、マタハラが起こらない有効な施策をも立法化して、真からの法改正ができるように提言させていただきます。
 先ほども述べましたが、法が変わってもいまだに起こっているマタハラの実態と施策をお話しさせていただきます。
 お手元にございます資料の五ページを御覧ください。被害事例を三つに分けさせていただきました。一、解雇・退職勧奨、二、降格・不利益な評価、三、嫌がらせです。
 内容を読んでいただいても分かるように、妊娠を報告したら、二回目の、二人目の妊娠を報告したら、二回目の産休、育休の事例は出したくないから、ほかの人の見本になるように辞めてと言われましたと、このような内容の相談がたくさん寄せられております。ほかの内容も本当に信じられないような内容です。
 昨年のJBL裁判でも、正社員だった女性が非正規に、そして解雇され、それを訴え、記者会見したらば、名誉毀損とされ、慰謝料を支払うことになり、法によっても働く側が守られなかったのは私たちとしても不本意でした。その女性は普通に働き続けたいだけでした。
 このようなことが起こらないための有効な施策例は、妊娠、出産や育児、介護休業などを理由に解雇や退職強要をした事業主に対する過料と社名公開、意思に反して退職に応じてしまった場合、事後でも通報ができるようルール整備、失業して求職活動中に子が保育園に出願、在園、期間延長できるようルール変更、退職勧奨など勤務継続、関係修復が困難な場合、再就職先を元雇用主が支援することを義務付け、育休取得を目的化しないこと、育休さえ取れればオーケーではなく、育休を取得していない人や育休はクリアしても不利益を被るケースを取りこぼさないようにすること、育休取得前と同じ職務、現職相当職に戻す配慮義務を明確化すること、労働者と事業主の個別合意の名の下の強要を防止すること。
 次に、降格・不利益な評価、こちらも読んでいただければと思います。
 子育てかキャリアかを選択させられるというような現状が起こっております。とても信じられないです。
 こちらの施策としても、妊娠、出産や育児・介護休業などを理由に不利益な評価をした事業主に対する過料と社名公開、働く側が守られる配慮が必要だと思います。ハラスメント加害者と被害者を業務上引き離す、接点を持たせないということもしていただきたいと思います。
 三番の嫌がらせです。
 この嫌がらせはいろいろな形でございます。妊娠、産休、育休の申請をしてくれない、業務上の情報を共有してくれない、休めていいわねなどの暴言も言われてしまいます。
 この嫌がらせに対しての施策、必要な手続をしてもらえない場合の対策、事業主が制度利用を促すことを義務付け、改正の概要二と同じです。そして、事業主が手続しない場合、本人の申立書により申請できる特例を設ける、現在の新型コロナウイルス感染症対応休業支援金・給付金にある労働者本人からの申請に準ずる。そして、バックアップする従業員の正当な評価と手当又は有期雇用による補完を義務付け、休業者の穴埋めを指示されたが、賃金や評価の上乗せがないために不満の矛先が休業者に向けられることを防ぐ。このように、法改正となるならば、有効な施策までをも組み込んでいただきたいとお願いいたします。
 そして、労働局雇用均等室へお願いです。
 相談したけれども担当者の言動により逆に嫌な思いをさせられたなどの二次被害の相談も少なくないのです。私もそうでした。ですので、対応を見直し、定期的に均等部とマタハラNetでの協議の機会をいただきたいと思っております。
 私たちは日々寄せられた生の悲痛な叫びに寄り添っております。このような現状を早急になくし、マタハラが過去の話となるように実効性のある法改正をお願いいたします。
 子は日本の宝ですが、育児の負担が女性に集中しております。私が代表をしております地域包括支援団体フィレールラビッツ浮間では子供食堂を開催していますが、そこに、ワンオペ育児で大変な思いをしているママさんや、共働きで帰りが遅いからと子供だけで食事に来る兄弟など、たくさんの方々が食べに来ます。
 ある日のお話をさせていただきたいと思います。首がやっと据わったかの赤ちゃんを抱えて初めて参加されたママさん、一緒にお話をしながら食事をしていたらば、ぽろぽろ涙を流し始めました。座ってゆっくり食事するのも大人と話しながら食事するのも数か月ぶりで、本人は仕事が忙しく家に帰っても、あっ、主人は仕事が忙しく家に帰っても疲れて寝てしまって、私は産後で体が思うように動かない、初めての育児、いろいろと不安があって誰にも話さない、主人は話せない、主人は家計を支えてくれているから休んでほしいとも言えないです。このママはぽろぽろ泣いて心の声を話してくれました。このようなママさんがたくさんいます。
 私たちがこうやって話している間も悩み苦しんでいる人がおります。ですので、ワンオペ育児やワンオペケアが起こらないような施策をお願いしたいです。
 そのために、私たちは今までの活動計画を相談活動報告書として資料に添付しております。こちら、マタハラNetに寄せられた相談メールを埼玉学園大学の杉浦浩美教授に調査分析していただきました。そして、もう一つ、もう一点は、東京駿河台法律事務所の圷由美子弁護士とともに、一九年十一月に、マタハラ撲滅に向けた七つの提言を労働環境審議会雇用環境・均等分科会会長様に提出させていただいております。この中にも法改正の論点に触れておりますので、この資料も是非参考に見ていただきたいと思います。
 最後になりますが、誰もが普通に働き続けられる社会にして、日本を背負ってくれるであろう子供たちに明るい未来のバトンを渡すために、今、私たちが、大人、この大人が変えるべきだと思います。
 本日は、このような貴重なお時間をいただき、ありがとうございました。

#161
○委員長(小川克巳君) ありがとうございました。
 以上で参考人の御意見の陳述は終わりました。
 これより参考人に対する質疑を行います。
 なお、質疑及び答弁は着席のままで結構でございます。
 質疑のある方は順次御発言願います。

#162
○石田昌宏君 自由民主党の石田昌宏と申します。
 参考人の皆様方には、本当に今日は丁寧なお話をいただきまして、ありがとうございました。
 これから幾つか御意見を伺いたいと思います。よろしくお願いいたします。
 調べてみると、令和元年度の育児休業の取得率は、女性が八三・〇%、男性が七・四八%でした。その差は今は十一倍ぐらいあります。この委員会の議論の中でもやっぱりこの議論が結構あったんですけれども、男性が増えてきたとはいえまだ十分の一以下といった状況にあります。
 また、ほかの先生方も質問の中で幾つか取り上げていましたけど、実際の取得日数がどのくらいあるかです。平均値を聞くと、今平均の数字がないということなので、いつかやっぱり平均の数字は出してほしいなと思いますけれども、今の状況で分かる範囲でいうと、女性の場合は、九割以上の方が、取得した方が六か月以上の育児休暇を取っています。男性の場合は、育児休暇を取っているというふうに、僅か七・四八%で取っていると言った人であっても、五日未満、僅か五日未満が三六・三%、三分の一。一か月未満まで広げると、八割がもう一か月未満だということです。平均分かんないのでちゃんとした数字分かんないんですけど、大ざっぱに言うと、多分、女性が二百日から三百日ぐらいでしょう、平均は。男性は多分七日とか十日ぐらいしかないと思います。
 そうすると、取得日数だけで見ると、多分二十倍、三十倍って差はあります。取得率と取得日数の掛け算をするのが多分人日で考えた実際の取得の割合だと思うんですけど、恐らく二百倍、三百倍、四百倍という、こんな数字になってしまうと思います。
 よく取得率が目標値として挙げられますけれども、本当は取得人日というふうに考えた方がいいんだと思います。いつかそういった指標で考えてほしいんですが、その指標で見ると、本当にまだ男性の育児休業というのは、育児休暇の話はもう始まりの始まりぐらいなものだなというふうに思います。まさに黎明期ですから、逆に言えば、そこの認識の下でこの議論をスタートしなければならないというふうに思っています。今は、ともかく男性がどうやったら育児休暇取れるか、長くなれるかといった議論なのかなというふうに思っています。
 さっき、ミヤモトさんの話を、参考人の話聞いていて、やはり、労働法制でこの議論をずっとこの委員会でもやっていますけれども、労働法制の議論だけじゃいけないんだろうな、もっと広く、多くの意味があるんだろうというふうに感じました。また、黎明期である以上は、これからこの育児休業法が社会に与えたり家族に与えたりする影響もかなり大きいなというふうに思います。
 私は、若い頃は一看護師として病院で働いていたんですけど、まさに女性の職場というふうに言われたところです。ただ、そういった職場であっても、多分昭和の時代の頃なんですけれども、やはり出産するともう仕事を辞めなさいといったのがごく当たり前だったんだと思います。その結果、子供を産んでいない方がだんだん管理職になっていて、もう師長さん、部長さんというのは軒並み独身で子供いないといった状況が当たり前に普通にあったんですね。ただ、さすがにそういう課題はだんだん克服してきて、大体平成に入る頃からそういうことがなくなってきて、今は、子供がいるいないはもうほとんど関係なく、師長さん、部長さんへとなっている方も多いのが当たり前になってきました。
 ただ、そんな時代であっても、私が男性なので時々やっぱり言われたのは、男は育休がないから計算できる戦力ねというふうに言われていました。そういった時代も、でも最近は大分なくなってきて、男性看護師でも普通に育児休暇を取るようになってきましたが、やっぱりミヤモト参考人の話聞いていて、やっぱりそういう中でも、今あっさり僕言いましたけど、すごい苦悩がお一人お一人あって今になったんだなと思って、あっ、宮下さんだ、済みません、宮下参考人、大変失礼いたしました。宮下参考人です。宮下参考人、はい、宮下参考人、失礼しました。
 それで、実は、先日、私、ある雑誌で、第二子の出産と同時に半年間の育児休暇を取った男性の看護師と対談したんですね。そのときの話を引っ張りながら、ちょっと幾つか御意見聞かせていただきたいと思います。労働法制に限らず、広い意味で考えなきゃならないので、ちょっとそんな視点も入れてみたいと思いました。
 まず、彼が何で第二子の誕生とともに半年の育児休暇取ったかというと、第一子のときは里帰り分娩だったそうです。そして、里から戻ってきて子供に会ったのは、出産のその生まれたときから一か月たったときだそうです。生まれたときの子供と一か月たったときの子供の成長が余りにも違っていて、彼が思ったのは、こんなに一瞬、あっという間に大きくなる子供の成長に向き合えなかったことがとても悲しいというふうに、こう言っていました。そこで、第二子の場合は絶対にこの成長に向き合わなければいけないというふうに思って、半年の育児休暇を取ったそうです。
 育児休暇を通じて男性の長時間の育児参加というのはとても大事で、家族にとっても大きな意味をもたらすと思います。あくまでも労働法制の観点でこの議論ずっとやっていますけれども、同時に、やはり家族の形成とか人格形成とかウエルビーイングとか、そういった視点で物事を考えなければいけないなというふうに思っていますけれども、せっかくなので鈴木参考人にお伺いしたいと思うんですけど、企業もやはり社会的にいろんな責任を持っていると思いますけれども、この育児休暇を促進することによって、男性の、促進することによって、家族にとってどのような意味をあるのか、御意見をお聞かせいただきたいと思います。

#163
○参考人(鈴木重也君) ありがとうございます。
 先生おっしゃっていただいたように、最近ウエルビーイングというのが大変重要なキーワードになっていると思います。単に仕事を職場ですればよいということではなくて、やはり、何でしょうか、プライベート、家族の愛情を育むというようなことが、まあここは企業者目線というふうに言われるかもしれませんけれども、ひいてはいい仕事をしていただくということにもつながると思いますし、そのいい仕事を適正な条件の下でされているということであれば家族の方にもより愛情が注がれるのではないかと、このように思っている次第でございます。

#164
○石田昌宏君 ありがとうございます。
 とても大事な視点だと思うので、こういった議論も是非していきたいなと思ってはいます。
 対談した彼が、もう一つの意味を言っていまして、それが何かというと、彼が感じたことなんですが、女性だけが長期間育児休業を取ることで、その間の仕事をしない時間と、残った男性が仕事をしているわけです。そこで仕事時間に差ができてしまって、それが女性と男性で子供が生まれることを理由にキャリアの差につながっていいのだろうかというふうに考えた。確かにオン・ザ・ジョブのトレーニングとかいろいろとありますので、仕事を通じて学ぶこと、身に付けることもありまして、特に若いうちは半年、一年というのはやっぱり大きな時間だとは思います。そこで彼が取った行動は、自分も休もうという、こういう行動で、同じ、女性と男性で同じキャリア形成をしたいという、こういうことを話しました。
 キャリアの平等の道筋、キャリアの平等への道筋ということで、男性の育休を考えた場合に、育児、育休制度の充実のためにまだほかにもいろんな工夫が必要だと思うんですけれども、ちょっとできれば労使の立場からキャリア形成についてお話をいただきたいと思います。

#165
○委員長(小川克巳君) 鈴木参考人でいいですか。

#166
○石田昌宏君 鈴木参考人と井上参考人にお願いします。

#167
○参考人(鈴木重也君) ありがとうございます。
 今の視点は大変重要だというふうに思っております。
 今回の育児休業法の改正というのは、単に男性の育児休業の取得率を高めるというだけではなくて、先ほど経団連のペーパーを御紹介いたしましたように、産み育てやすい社会の実現、そして男女共に活躍する社会というものを実現をするというのがその先の大きなゴール、先生おっしゃったようにこの第一歩だというふうに思っております。
 そういう意味では、育児休業に入られた方がキャリアの断絶ということで、それこそ男女間のキャリアの差というのが起こるというようなことは何とか避けないといけないというふうに思っております。
 特に、先生先ほど御紹介された第二子、第三子の方を産み育てるという場合には、特に女性の場合にはマミートラックというような問題も起きやすい。先生おっしゃったように、男性がしっかり育児、家事をする、そのために休業するということであれば、おのずとマミートラックというようなものもなくなってくるのではないか。そのために、この法改正を機にしっかりと企業としても取組を進めていかないといけないというふうに思った次第でございます。
 以上です。

#168
○参考人(井上久美枝君) ありがとうございます。
 先ほどの陳述でも述べましたけれど、男性が育休を取得しない、できない要因としては、代替要員がいないとか、それから長時間労働などの人手不足というのが挙げられています。そういう中で、男性が育児休業を取得しようとすると、君は出世コースから外れるのかということがいまだに言われているということがあります。じゃ、女性はどうなのかと。そもそも出世を諦めているわけではなく、子供を産むということでやむなくキャリアを断絶しているというところがあります。
 ですから、それを変えていかなければやはりここの問題は解決をしないというふうにも思いますし、それから、これは企業側の立場に立ってというか、女性が育児休業を取得しやすい会社があります。一方で、ということは、共働きで同じ会社じゃなければ別の会社に夫が働いているということになります。女性が多く働いていて育児休業をしている会社の企業は、男性が育児休業を取得しないことに対していろんな負担も負うことになるんだと思うんですね。
 そういう意味でも、やはり男性が育児休業を取得できるような職場環境をつくるというのが重要だというふうに思っていますし、その意味でのキャリア形成でいくと、社会人になる前から、子供の頃からやはりキャリア形成をしっかりと行っていくことが必要だというふうに思っています。

#169
○石田昌宏君 ありがとうございます。
 今の、ちょっと単純に考えちゃうと、今の何か流れの中の女性の社会参画というのは、ある意味男性中心の社会モデルを維持したまま女性がそこに参画しましょうというトーンがやっぱり強くなっちゃっているような気がするんです。それ逆で、男性が家庭に戻ることによって家庭と仕事の両立ができる社会をつくることによって、女性が自然に社会参画をできるといった視点を忘れちゃいけないなといつも思っています。
 いろんな御意見、ありがとうございます。
 もう一点だけ、今度は宮下参考人にお伺いしたいと思うんですが、その対談した彼が、育休取って良かったことは何かと聞いたところ、彼は看護師だからだと思うんですけど、育休中にテレビを見ていたら、自分の病院が、自分の病院がコロナに感染した患者さんに対して必死に向き合っている姿を放映されたんですって。それを見て、自分はこんなに誇れる職場で働けているんだというふうに感じたそうです。自分の職場を少し離れてみると職場の良さが分かったということをつくづく言っていました。これは多分大事な視点だと思います。
 また、これは看護師だから余計そうかもしれませんけど、言葉での意思疎通ができない赤ちゃんをずっと接していることによって、やっぱり自分の思考の引き出しが増えたというふうに言っていました。言葉によらないコミュニケーションをどうするかとか、相手のことを言葉がないので想像する力を養うとか、そういった意味で仕事にもすごく役立ったというふうに言っていました。多くの職場でもコミュニケーション能力大事だというふうに言われていますけど、ひょっとすると、子供との接することに関しては他者の理解の力を増やすのかもしれません。
 男性が育児参加することによって得られるものがあって、それが仕事にも反映することがあると思うんですけれども、今度は前向きな意味になっちゃいますけれども、男性の育児休暇が会社に与えるメリットがあると思うんですが、その視点でお話しいただけたらと思います。

#170
○参考人(宮下浩子君) 子育てはいろいろなことが起こります。その中で、男性が育児休業を取って子育てに参加するということで、本当に臨機応変というか、そういうような視野が広くなる、仕事に対しての視野も広くなりますし、それと同時に、子供、言葉、先ほどお話しされたように、会話ができない子供との意思疎通はどうしたらいいかというのを先にもう読んでいく。この子はこういうふうにするんだろうと先に物事を読む力とかも養っていける。そういうふうな形で、男性の育休時期というのも子供によって育てられるというか、済みません、難しいこと、何か言えないですけど、私たち女性が子供を育てていていろいろな状況で判断している、それを男性の育休によって男性も得られるのではないかなというふうに思います。済みません、難しいことが言えなくて。

#171
○石田昌宏君 ありがとうございました。
 確かに今、労働法制の問題で法律論の議論をずっと中でやっているんですけれども、最初に申し上げましたように、まだかなり黎明期にあると思うので、この法律、かなりいろんな可能性を持っていると思います。そういった視点でもまたいろいろとこれから私たちも先生方の御意見を参考にしながら議論したい、しなきゃいけないなというふうに思います。
 今日は、様々な御意見をありがとうございました。
 以上です。

#172
○福島みずほ君 立憲・社民共同会派の福島みずほです。
 三人の参考人の皆さん、お忙しい中、本当にありがとうございます。
 まず、井上参考人に、出生時育児休業について、男女平等の観点に留意することが重要とおっしゃいましたけれど、この点についてもう少しお聞かせ願えますでしょうか。

#173
○参考人(井上久美枝君) ありがとうございます。
 出生時育児休業の期間である子の出生後八週間というのは、女性は産後休暇で就業制限されている期間であります。一方で、男性は、休んだり仕事に行ったりできること、できることで所得のロスやキャリアの断絶が軽減をされるということになります。加えて、心情的に、だったら休まなくてもいいんじゃないかということの夫婦間での亀裂みたいのもできるんじゃないかというふうに思っています。
 仕事から離れづらいという男性特有の事情があるがゆえではありますけれども、それはひとえに、男は仕事、女は家庭、あるいは男性が主な稼ぎ手であるといった固定的性別役割分担意識が根源にあるものと考えております。
 もちろん、その取得が出生直後の短期間に固定されることも避けなければならないというふうに考えます。男女問わず安心して希望する日数を取得できるようにすることが重要であるという意味で、男女平等の観点に留意ということで発言をさせていただきました。

#174
○福島みずほ君 労働者への個別周知と職業環境整備について、雇用環境・均等分科会で労働者側委員は当初から義務化を求めていました。その背景などをもう少しお聞かせください。

#175
○参考人(井上久美枝君) ありがとうございます。
 先ほどの意見陳述でも申し上げたことと重なるんですけれども、二〇一六年の育児、介護のハラスメント防止措置が義務化されたにもかかわらず、相変わらず男性が育休を取得しづらい、それから取得しにくい雰囲気があること自体、法改正が職場で徹底されていないというふうに考えています。
 加えて、連合が行った調査では、育児・介護休業法で定められている両立支援制度の認知について聞いたところ、一番認知度が高いものでも短時間勤務等の措置で、これが五一・四%でした。不利益取扱いの禁止ですとか育児休業等に関するハラスメントの防止措置は三割程度にとどまっています。当事者の認知率ですらこの数字では、とても休業を取得しやすい職場環境とは言えないというふうに思っています。
 そのため、取得しやすい職場環境のためには、職場の周りの理解も極めて重要であると思います。当事者である労働者への個別周知のみならず、職場全体への制度周知が必要と考えているところです。
 以上です。

#176
○福島みずほ君 井上参考人にお聞きをします。
 この法案は、休業中の就労が規定されています。だから、休んでいるんだけれども働くという、なかなか後ろ髪引かれるというか、どっちなんだという、心が引き裂かれるような状況も起こるかもしれませんが、事業者の過半数代表との合意により育児休業期間中の労働者を就労させることが可能となるとの規定ですが、労働時間管理も含め、就業と休業の線引きが曖昧になってしまうのではないかという懸念を持ちます。
 第九条の五の二項では就業可能日等を申し出ることができるとされ、三項では育児休業開始予定日とされた日の前日までに変更や撤回ができるとされています。職場で実際にこの制度を運用する場合、やはり様々な問題が実際は起きるんじゃないか、例えば時間外労働をしなさいとなったりとか。いかがでしょうか。

#177
○参考人(井上久美枝君) ありがとうございます。
 就業ができる日とその労働時間は、当該労働者の同意を基に決めることになると思います。そのため、時間外労働というのは発生しないはずなんですが、実際仕事をすると現場で何が起こるか分かりません。その意味では、現場で突発的に時間外労働が求められる場合がないと言い切れるのかどうかというのは、少し疑問が残るところです。
 そもそも、当該労働者は就業可能日と時間を申し出て働くわけですので、時間外労働は想定はしていないわけですね。本人同意を厳格に適用して、仮に事業主から時間外労働お願いされて、まあどうしても、元々時間外労働想定していませんから、お願いされて断った場合に当該労働者が不利益な取扱いがなされないようにすべきだというふうに今回のこの就業可能のところに関しては考えているところです。

#178
○福島みずほ君 この間、政府は少子化対策に取り組んでおりますが、なかなか効果は上がりません。その原因は一体何なんでしょうか。
 私は、ずっと、採用段階からというか、竹中平蔵さん、小泉構造改革じゃないけれど、物すごい規制緩和をし、労働法制を規制緩和し、長時間労働ができるようにし、ホワイトカラーエグゼンプションとかいろいろありますが、それと、やっぱり採用段階から非正規雇用を増やしてきた、今四割が非正規雇用です。
 ですから、もちろん、職場で育休が取りにくい、あるいは保育園がどうだという以前に、年収二百万、あるいはそういう状況で自分の将来が不安定で子供を持とうと今の若者はなかなか考えづらいという問題があります。つまり、今こそ雇用をちゃんとしない限り、子供を産み育てることに夢を持てる社会なんて来ないんだというふうに思いますが、この点について、井上参考人、どうお考えでしょうか。

#179
○参考人(井上久美枝君) ありがとうございます。
 結婚や出産は本人の選択であるということを前提に、それらをためらう一番の理由は経済的理由というふうにされています。これは連合の調査でも出ています。その点で、この間、報道等にありました結婚祝い金や多子世帯への児童手当の増額は、結婚や出産を選択できることが前提となっています。
 しかし、多くの場合、多くの女性の場合、雇用と所得が不安定で、そもそもそういう選択ができないような状況であり、それにこのコロナ禍が拍車を掛けています。ここのずれが原因の一つ目であるというふうに考えています。選択できるように、国は、採用段階から非正規雇用を増やしてきたこれまでの労働政策を見直すとともに、正規雇用化の実現へ向けて指導力を発揮すべきだというふうに考えています。
 また、二点目ですが、少子化問題は、出生率ではなくて、実体経済に直接の影響を与える出生者数、これは出生率掛ける過去の出生者数になります、それこそが重要であるというふうに考えています。
 バブル崩壊以降、生まれた子供の絶対数は確かに減少傾向にありますが、激減したわけではないというふうに考えています。また、出生率が改善しても、分母が減り続ければ出生率は減り続けます、あっ、出生数は減り続けます。出生率と先のことばかり考えて絶対数で見てこなかったこと、ひいては現に生まれてきている子供たちを大切にしている、大切にする視点が不十分だったこと、ここのずれが原因の二つ目だというふうに考えています。
 さらに、国民生活にとって切実な問題という意味で大事なのは、数量的に子供の数を増やすことを目的とした少子化対策ではなくて、質的にストレスのない子育て生活を実現する子育て支援だというふうに考えます。
 子育て支援は子供が一人でも二人でも必要です。一人目の子育てでストレスが小さければ、もう一人子供が欲しいと思っても不思議ではありませんが、そのもう一人は、当事者である夫婦にとって結果であって、目的ではありません。ここのずれが原因の三つ目であるというふうに考えています。少子化対策と子育て支援は区別して考えるべきだというふうに思っています。
 また、先日のジェンダーギャップ指数で、日本は特に政治分野が課題とされています。子育て支援や男女平等を本当の意味で政治の中心課題とするためには、やはり女性の議員を増やす必要があるということは申し上げるまでもないということで述べておきたいと思います。

#180
○福島みずほ君 鈴木参考人にお聞きをいたします。
 先ほど宮下参考人の方からも、夫に休んでと言っても夫はもう疲れているし大変だから言えないみたいな切実な声がありました。今、井上参考人からも、長時間労働の規制や非正規雇用を増やさない政策が必要ではないか、雇用の安定ということがありましたが、どう思われますか。

#181
○参考人(鈴木重也君) ありがとうございます。
 先ほど御発言もありましたとおり、どうしても男性が忙しく仕事をやっているということになると育児、家事ができない、これを何とかしないといけないというふうに思っております。私どもも、業務の効率化を始め働き方改革ということで企業に呼びかけをさせていただいておりますが、まだまだ道半ばだというふうに思っておりますので、こうした労働時間の改善ということがまずは大変重要だというふうに思っておるところでございます。
 また、ちょっと先生の御指摘から外れるかもしれませんけれども、育児休業を取るというのは単に休むということではなくて育児、家事をするということでございます。したがいまして、経営トップの役割というのが大きいんではないかというふうに思っております。といいますのは、この男性の育児休業を取る場合には、何で取るのか、更に申し上げますと、夫婦で共に育児、家事を行っていくという価値観を管理職とともに旗振り役となって広めていく、このようなことが重要ではないかというふうに思っているところでございます。

#182
○福島みずほ君 鈴木参考人にお聞きをいたします。
 有価証券報告書に男性の育児休業取得率、取得していることを書くことを義務付けることや、公共調達において男性の育児休業の取得率を公共調達の一つのファクターとするということなどは効果があるんじゃないでしょうか。

#183
○参考人(鈴木重也君) ありがとうございます。
 様々な形でこの問題取り組まないといけないというのは大変重要な御指摘だというふうに思っております。
 有価証券報告書について申し上げさせていただきますと、今般、百一人以上の企業に対しまして男性の育児休業取得率というものを義務化をするというようなことで、私ども重く受け止めております。これは全く同じ対象ではございませんけれども、有価証券報告書の対象となるような上場企業、これが百一人以上と、かなりオーバーラップするところもございますので、まずはそういった形で公表に努めて、しっかりと公表したいというふうに思っております。
 また、公共調達の件でございますけれども、これは様々、くるみん等の、何でしょうか、取ったことによるインセンティブということで、私どもも大変重要だというふうに思っているところでございます。そこで、そういうような様々な形でインセンティブを付与していくということを検討することは重要ではないかというふうに思っておるところでございます。
 先ほど男性の育児休業取得率、取得率の公表ということについては、済みません、千一人以上ということでございました。
 以上でございます。

#184
○福島みずほ君 ジェンダー平等指数が百二十番目になっております。これをどうやってもっと上げていくのか。鈴木参考人には、ちょっとフィールドが違うかもしれませんが、どうやって取締役を増やすか、男女の賃金格差をどうやってなくしていくのか。そして、井上参考人、宮下参考人からは一言ずつお願いいたします。

#185
○参考人(鈴木重也君) ありがとうございます。
 この度、世界経済フォーラムの発表したジェンダーギャップ指数が百二十位ということで、これも経団連としてもいろいろとこれまで女性活躍推進ということで取組をさせていただいておりましたけれども、まだ海外との比較の中では大きな差があるということで、真摯に受け止めておるところでございます。
 経団連としては、本日皆様に附箋を貼ってお配りをいたしております「。新成長戦略」の中で、二〇三〇年までに女性の役職、済みません、女性の役職比率を三〇%以上を目指すという目標を掲げさせていただきました。既にこの実現というのに向けて会員企業に二〇三〇年三〇%へのチャレンジという、こういう取組を展開をしております。
 ちょっと御紹介をさせていただきますと、例えば、ダイバーシティー・アンド・インクルージョンの考え方を経営戦略に取り入れていきましょうとか、あるいは、取締役会に注目してガバナンス等に多様な視点を活用していきましょう、それから、女性の方を中心に管理職とかその前とか、そういったキャリアのステージごとに能力開発等の支援をしていきましょうというようなことの呼びかけをさせていただいておりまして、四月一日現在、八十六社の賛同をいただいているようなところでございます。
 経団連としても、この外部からの目線というのは重要だと思いますけど、まずは経団連傘下自らが行っていけるように、経団連としてもいろいろと、例えば女性活躍推進のための研修会の実施でありますとか、あるいは理工系ですと女性が少ないというような御指摘もありますので理工系女子の方々の育成といったことも含め、様々女性活躍推進に取り組んでいきたいというふうに思っているところでございます。

#186
○参考人(井上久美枝君) ありがとうございます。
 ジェンダーギャップ指数を引き下げるもう一つの要因は、経済ですね、男女間賃金格差です。これは、男性と女性の勤続年数の違い、それから、女性の管理職が少ないということが大きな要因になっています。
 その意味でも、先ほどから申し上げておりますが、今まで女性は雇用の調整弁として非正規雇用の方が多かった、それをやはり変えていかなければ変わっていかないというふうに思いますし、それから、企業に入るとまだまだ研修の段階で女性と男性の差があって、そのことが結果としてキャリアに影響するということも出てきています。そういうものを解決しない限りはジェンダーギャップ指数は上がっていかないというふうに考えています。

#187
○参考人(宮下浩子君) 先ほどお話しされたように、賃金の格差もそうですが、女性活躍推進、まだ女性が活躍できていないです。普通に働き続けることがまだできていない現状ですので、まずはそこの解決ではないかと思います。

#188
○福島みずほ君 どうもありがとうございました。

#189
○塩田博昭君 公明党の塩田博昭でございます。
 今日は、三人の参考人の皆様に本当に貴重な御意見をいただきまして、大変ありがとうございました。
 まず最初に、鈴木参考人にお伺いをしたいと思います。
 日本の男性の育児休業は、諸外国と比べてもすばらしい制度であると言われる面もあるんですけれども、実際には男性の育児休業の取得率というのは低いままということでございまして、労働者の申出を事業主というのは拒めないですし、育児休業給付が支給されているということを考えれば、取得できていない大きな要因というのは、やはり人手不足であるとか職場環境にあるのではないかと、このように思うんですね。
 そういう中で、男性の育児休業の取得が進んでいない現状について、職場環境の整備という観点で、経団連としてのお考えとか現在行っている取組があれば詳しくお聞かせいただきたいと思います。

#190
○参考人(鈴木重也君) ありがとうございます。
 先生御指摘のとおり、男性の育児休業が進まない大きな要因の一つに、様々な職場環境というのがあるというふうに承知をしております。
 特に、中小企業の場合には、代替要員の確保が難しい、長時間労働なので同僚の方がカバーしようにもカバーし得ないので、それをこれから取ろうという方がヘジテートして、休業も手を挙げないというようなことも多いというふうに思っております。そういう意味では、代替要員の確保ということを経団連としても好事例集などを集めて周知をしていきたいなというふうに思っているところでございます。
 今回の法改正について申し上げますと、早めに妊娠の事実を会社の方に伝えていただきまして、労働者の方も早めに会社に妊娠の事実を伝えていただく、このことによって代替要員の確保もより円滑になるというような面もあると思いますので、そういった周知というものが重要ではないかなというふうに思っております。
 また、代替要員の確保ということでは、中小企業さんでは多能工化というような取組も進められていると聞いております。これは先生御案内かと思いますけれども、特定の方が特定の仕事といいますか、特定の技能を持っていますと、その方が育児休業に入れない。そこで、同僚それぞれがスキルを持ち合って、育児休業取りたいという人が出たらお互いさまの精神でカバーをし合える体制をつくる、このような取組というものも広めていくというようなことが重要だと思いますし、また、中小企業団体からは、代替要員の確保ということで、ハローワークでの代替要員の求人の場面ですとか、あるいは派遣社員の方に来ていただくようなときの応援といったようなところの支援がいただきたいというようなことで、この点は労働政策審議会の建議の中でもまとめて入れているというような状況だというふうに認識をしております。

#191
○塩田博昭君 鈴木参考人に重ねてお伺いしますけれども、常に今育児休業制度の充実が図られている中で、両立支援制度の改正に対応しなければならない事業主、また労務管理の行う従業員の皆様は大変御苦労されていると、このように思います。そういう中で、改正案が、改正案が成立をすれば育児休業に新たな枠組みが導入されるわけですけれども、制度が複雑化することは否めないというふうにも思うんですね。
 そういう中で、事業主として複雑化する両立支援制度に対する御所見をお伺いしたいと、このように思います。

#192
○参考人(鈴木重也君) ありがとうございます。
 冒頭も申し上げさせていただいたかもしれませんけれども、今の普通の育児休業制度と、あとはその出生時育児休業制度、これはどう違うのかというような素朴な声も出ておりますし、休業中の就労の要件、これは濫用防止のために必要だというふうに思っておりますけれども、やはり難しいというような声も聞いているところでございます。
 個別周知というのがこの法案の一つの肝となるところでございます。そういう意味では、これも審議会におきまして、特に中小企業団体からは、その制度を周知をするためのパンフレットですとかリーフレットとか、そういった企業が的確に分かりやすく社員の方に周知できるようなツールを提供してもらいたいというような御意見もいただいたところでございまして、是非そういった政府に対しての御支援もいただけると有り難いかなというふうに思っているところでございます。

#193
○塩田博昭君 では次に、井上参考人にお伺いしたいと思います。
 特に有期雇用労働者についてちょっとお伺いしたいんですけれども、今回の改正案が成立をしましたら、育児休業の取得要件である引き続き雇用された期間が一年以上である者という、この要件が外れることになります。有期、無期といった雇用形態に関係なく、仕事と育児、家庭の両立は図られるべきだと、このように思うんですね。
 そこでお伺いしたいんですけれども、有期雇用労働者が両立支援制度を利用するために特に重要だと考えている課題についてお聞かせいただきたいんですけれども、やはり、今回一歩前進だと思うんですけれども、有期雇用者が取りづらい点は何であるかという、残っている課題は何か、御所見をいただきたいと思います。

#194
○参考人(井上久美枝君) ありがとうございます。
 やはり有期というだけあって、期限の定めがある雇用で働いているという実態ですね。それでいきますと、やはり無期、期限の定めのない働き方をしている労働者とやはり働き方が違うという、こう、何でしょうね、自分はちょっと無期と違うんだという思いもあるでしょうし、それから、やはり有期雇用労働者の皆さんはそういう制度を取りづらいというふうに思っていらっしゃるし、それから、現場でもやはり取りづらい環境があるというところがあると思います。その意味でも、この四月から同一労働同一賃金というのが法律でも改正になっていますし、そういう労働条件も含めて、有期、無期に限らず同じ労働条件で働けるような環境整備をすることが必要だというふうに思っています。

#195
○塩田博昭君 じゃ、引き続き井上参考人にお伺いしたいと思います。
 現在、女性は出産を機に約五割は離職されていると、このように調査結果も示されておりますけれども、男性の育児休業の取得が進んで家事、育児への参画が進めば、女性の家事、育児の負担が下がって離職率も下がるんではないかという期待もされるわけであります。
 女性の就業継続の促進、離職率の減少という観点から、今回の法改正について評価すべき点、残された課題は何かという点で御所見をいただければと、このように思います。

#196
○参考人(井上久美枝君) ありがとうございます。
 今回の法案、法案の中の肝は出生時育児休業だというふうに思います。その意味でも、その選択肢の一つとして男性が育休に初めの一歩として関わるというところでは、今までの制度に加えて新たな選択肢ができるということに関しては前進だというふうに受け止めています。
 しかしながら、いわゆる女性の産後休暇の期間のところの出発点なので、単発で取って終わりになってしまう、男性がですね、単発でこの取得をして終わりになってしまう可能性もあるのではないかというふうに思っています。
 ですので、今回のこの出生時育児休業が次のステップにつながればいいんですけれども、そこで終わってしまうとこれが今回入ってくる意味がなくなると思いますので、その意味でも、これをきちんと周知をし、取りやすい環境を整備することが必要だというふうに思います。

#197
○塩田博昭君 では、宮下参考人にお伺いしたいと思います。
 今回の改正案には、事業主に対する育児休業を取得しやすい雇用環境の整備の措置の義務付けが含まれております。措置の選択肢として研修の実施や相談窓口の設置が挙げられておりますけれども、義務を満たすためだけの形だけの研修とか、形だけの相談窓口では意味がないと思うんですね。
 マタハラNetでは講演とか企業研修にも取り組まれていると、このようにお伺いしておりますけれども、今回の雇用環境の整備の措置の義務化が実効性のあるものとするためには、事業主が行う研修、相談窓口の設置について、どういった視点、また問題意識を持って取り組むことが必要とお考えになられるか、御所見をお伺いしたいと思います。

#198
○参考人(宮下浩子君) ありがとうございます。
 確かにそのとおりで、設置だけで満足しているのが現状です。私たちも後を追えていないんですが、設置をしているかどうか、相談窓口も、そういうところも定かでない現状なので、そういったところをまず調査をしていただきたい。
 そこから、男性育休に対しての取得率、取得率ではなくて、取得率、取得、取るだけ育休じゃないですけど、取得率を上げるために育休を取るという形だけではなくて、男性がどのように育休中に過ごすか、そこが一番大事なことだと私は思っておりますので、企業の中でそういったコミュニケーションを取る、なのでそういった研修も、育休中の研修、そういうのも必要だと思いますし、妊産婦のパパママ教室とかでもそういった研修を入れていくべきではないかなと思っております。

#199
○塩田博昭君 では、宮下参考人に最後ちょっとお伺いしたいと思います。
 やはり近年は、○○ハラとか言われるように様々なハラスメントが、そういうものに対して国民の意識というのはやはり高まってはきていると、このように思うんですけれども、一方でなかなかハラスメントがなくならないと。
 そういう中で、今回議題となっている育児・介護休業法でも、育児休業等を理由とする解雇、不利益取扱いというのは禁止される、されているんですけれども、職場でのハラスメントがなくならない背景にはやはり何があるんだろうかという根本のところですけれども、それを取り除くために何が必要なのか、ちょっと改めて御所見を伺いたいと思います。

#200
○参考人(宮下浩子君) ありがとうございます。
 もう大まかに言えば企業のマネジメント能力だと思います。いかに働いてもらって、どうやって休業させるか、そこは企業のマネジメント努力が必要なのかなとも思いますし、あと、今の日本のいまだに続いている、マタハラNetでも言っているんですけど、昭和の価値観押し付け型というように、女性は家庭を守り男性が働くという、まだそういう風土が残っているというところのやっぱり意識改革、そこも大事なことではないかと思っております。それがまだ残っているので、女性が普通に働き続けることがまだ難しい日本でいるので、そこを改正で何とかしていただきたいと思います。

#201
○塩田博昭君 もう三人の参考人の皆様の貴重な御意見をこれからしっかり参考にしながら取り組んでまいりたいと、このように思います。
 以上で終わります。ありがとうございました。

#202
○梅村聡君 日本維新の会の梅村聡です。
 今日は、三名の参考人の皆様、貴重なお話を聞かせていただきまして、ありがとうございます。
 それで、早速なんですが、お一人ずつお聞かせいただきたいと思いますが、まず鈴木参考人にお伺いをしたいと思います。
 法案の中身のことについてなんですが、恐らく鈴木参考人のお立場からいえば、一つは今回の出生時の男性育休ですよね、これが申出期限が二週間になったと。それまでは休暇、育休は一般的には一か月でしたけれども。やっぱり課題とすれば、企業のマネジメントの中で代替要員含めてここは非常に大きな、特に中小企業にとっては大きな課題になったんじゃないかなというふうに思います。
 それからもう一点は、先ほども話題に出ましたけれども、有期雇用の場合、この場合の育休で継続雇用が事前に一年間、一年以上というこの条件が緩和されたと。もちろん、これは一歩前進とも言えますけれども、逆に言うと、有期雇用というのはネガティブな話だけではなくて、例えばあるプロジェクトが始まるときに実際にそこに入っていただく、そのための有期雇用ということも、これもたくさん見受けられることだと思いますけど、そういったところも企業側からすれば非常に乗り越えないといけない課題じゃないかなと思いますけれども、こういった課題に対してどういうふうに、今回、この法案、まあ賛成ということでお話しいただきましたけれども、整理をされたのか、ちょっとその辺りをお聞かせいただきたいと思います。

#203
○参考人(鈴木重也君) 御質問ありがとうございます。
 まず、二週間前の申出ということについてでございます。
 ここにつきましては、もちろん突発的に、例えばですけれども、奥様が産後うつになられて育児休業に早く入らないといけないとか、そういうような状況ですとか、あるいは、仕事の山があるけれども今その山がいつ越えれるのか分からない、そのために直前にならないと育児休業のスタート時点が決められないというようなことで、少しそこの要件を緩和することである意味育児休業を取りやすくするというようなことの効果というのがあるというふうに思っております。
 ただ一方で、冒頭申し上げさせていただきましたとおり、特に現場のシフト勤務を持っていらっしゃるような会社からは、一か月以上前にシフトを決められるということが一般的だそうでございます。そうしますと、シフトを決めた後、当然シフトによって休みがある日はプライベートな時間を既に同僚の方も既に決めていらっしゃるにもかかわらず、早めに申出があるということになりますとなかなか調整が難しいというような声を聞いたところでございまして、この点につきましては、一定の要件の下で、その一か月を越えて二週間前までの間で柔軟な取扱いをいただけるような形で、高く評価をさせていただいているところでございます。
 それから、二点目の有期雇用の継続要件についてでございます。
 この点について、審議会では、初めてのことですのでいろいろと使用者側の中でも意見があったところでございますけれども、特に労働側の委員から、やはり有期雇用労働者の取得の拡大という意味で大変重要だというような御指摘をいただき、私どもも素直にそれの意見に賛成をしたというような経緯がございます。
 先生御指摘のとおり、プロジェクト型というようなことの対応でいろいろとそごが起きるんではないか、御指摘のとおりだというふうに思っておりますが、その点についてはある程度、いわゆる後要件というところでしょうか、継続要件というのが、子が一歳半になるまでの就労が確実になくならないというような方のみ、つまり確実に就労が切れる方のみを対象外にするというようなことの要件が残っておるところでございますので、そういったところは現場にマッチした仕組みにしていただいているんではないかなというふうに思っているところでございます。

#204
○梅村聡君 ありがとうございます。
 職場の環境をつくっていくということも非常に大事だと思います。二週間前が期限になったとしても、みんなが二週間前に言い出すわけではありませんので、できるだけ早くから言っていただいて相談できるようなシステムをつくっていくと、これが裏側にあるんだということを、これを私は是非前向きに考えていただければなというふうに思っております。
 それではもう一点なんですけど、鈴木参考人に、今法案の中で、男性含めて働く世代が子育てに割く時間を増やしていくということ、今法案の中身のお話ししましたけれども、それ以外に、例えば、このコロナが始まってテレワークということが大分広がってきました。最近も、子供さんが将来なりたい職業で会社員が一位になったと。それはなぜかというと、在宅勤務されている御両親の姿を見て、それで希望する子供さんが増えたとかですね、こういう新しい働き方の仕組みというのがあります。
 あるいは、今朝もニュースでありましたけれども、週休三日制という、これもやっぱりいろいろ越えないといけない壁はあると思いますが、そういったことを通じて、子育てに使う時間ですね、そういったものが育休以外でもいろんなことを通じて時間を確保していく、それが働く世代の子育てへの参画を促していくと、こういうことも一つ考えていけるんじゃないかなと思いますが。
 ちょっと二つのテーマですけど、テレワークに関しては、これ更に拡大をしていく可能性というのがあるのかどうか。さらには、ちょっと突然ですけれども、週休三日制というものがどういった課題として今横たわっているのか。この辺り、少し御所見をお伺いできればと思います。

#205
○参考人(鈴木重也君) ありがとうございます。
 一点目のテレワークの拡充の可能性ということでございます。
 この度のコロナ禍でかなりテレワークが拡充をしたということも事実でございますけれども、一方で、特に地方の中小企業ではハード面ですとかノウハウの面とか含めましてまだまだ不十分なところがあるというふうに承知をしております。これは、先生御指摘のとおり、子育て世代あるいは介護世代とか、いわゆる時間に制約のある社員の方にとってそうしたフレキシブルな働き方ができるというのはプラスの面も大きいというふうに思っております。
 テレワークについては、これがちょっと、濫用といいますか、長時間につながるんじゃないかというような御指摘も労働側からもいただいておりますけど、そこはしっかりと手当てをしながら広めていく支援というのを拡充していく必要があるのではないかと思っております。
 もう一点、選択的週休三日制についてでございます。
 これも、時間的な制約を持たれる方も含めて、時間と場所にとらわれない働き方ということを各社の実態に合わせて整備をしていくということが重要でありますので、その大きな選択肢の一つになるのではないかなというふうに思っております。
 若干敷衍させていただきますと、週休三日制でもいろんなタイプのものが、タイプのあるように承知をしております。その中で、フレックスタイム制と組み合わせてやっていたりというようなことも聞いておりますので、そういった好事例、何かも広く周知をしながら、各社の実態に合わせた形で選べるようなことができるとよいのかなというふうに思っているところでございます。

#206
○梅村聡君 ありがとうございます。
 いろんな可能性をしっかり子育ての環境に向けて構築していくということを我々も考えていきたいと思っております。ありがとうございます。
 それでは、続きまして井上参考人にお伺いをいたしますけれども、先ほども話題に少し出たんですけれども、女性が妊娠、出産を機に仕事を辞められる方が非常に多いというお話なんですけど、これ、現象としては辞められるという話かもしれませんが、恐らく余り人に相談されずに、あるいはそういう相談をする機会がなくて、御自身でちょっと思い込みみたいな感じで、もう辞めるべきじゃないかとかですね、そうすることがいいんじゃないかという判断で辞められている方というのもやっぱり私非常に多いんじゃないかなと思っていまして、宮下参考人はその辺の辺りをしっかりやっていただいているんですが、労働組合として、やっぱり労働組合が一つのそういう相談窓口であったりとか、それから、単にそのとき相談するというよりもですね、その職場の中でその人のライフスタイルをやっぱり把握して、主治医じゃない、かかりつけ医じゃないですけれども、そういう方々をしっかりフォローしていく、こういう役割というのが私は期待できるんじゃないかなと思っているんですが、その辺りに関して連合さんとしてどういうお取組を今考えておられるのか、教えていただきたいと思います。

#207
○参考人(井上久美枝君) ありがとうございます。
 やはり労働組合がある職場は法律を上回る労働協約を持っていますので、育児休業も一年以上の期間があるという労働組合が大変多いです。その意味でも、労働組合がその制度をきちんと周知をするとか、そういうこともしっかりやっているんですけれども、一方で、やはり企業の中が長時間労働、それが、八時間働くのが当たり前、そういう環境の中で、幾ら制度があってもやはり取りづらいというふうに思ってしまう女性たちが多いというふうに思っています。ですから、思い込みではなくて、やはり職場の環境がそういうふうに思わせるということだというふうに思うんですね。
 残念ながら労働組合の組織率が二〇%を切っていますので、労働組合がある職場ですらそういう状況ですので、労働組合がない職場であれば、当然、妊娠を知らせる時期も、やはり安定期になるまでということで流産をするとかですね、そういうことが実際に起こっていますので、その意味でも、そもそも妊娠、出産した後もきちんと働けるんだという、そういう環境をつくっていかない限り、どうしても女性の方が遠慮をして辞めてしまう。それはやはり、さっきから言っているように、長時間労働が当たり前で、八時間そこの職場にいなければいけないという風土、環境がそういうことにさせているんだというふうに思います。

#208
○梅村聡君 組織率の低下というお話もありましたけど、同時に、その方、労働者のやっぱり背景も分かった上で相談に乗れるということは僕は非常に武器になるんじゃないかなと思っておりますので、また是非頑張っていただきたいと思っております。
 それでは、最後に宮下参考人にお伺いをさせていただきます。
 事前に記事をもう読ませていただいて、いろいろなつらいお立場があったりとか、それを乗り越えて今お取組されているかと思うんですが、マタニティーハラスメントというのはちょっとほかのハラスメントと若干異なったところがあって、それはちょっと組織的なハラスメントというか、例えばパワハラにしてもセクハラにしても一対一の関係で起こることが多いのかと思うんですけど、このマタニティーハラスメントだけは、外見上は昭和のおっちゃんが、おっちゃん、おじさんか、おじさんがされているように見えるけれども、実際はその企業なりそこの労務管理の中で、社長さんによっては人件費が惜しいという人もおられるかもしれませんし、またそういう人を次同じように、どういうんですか、申出されるのを避けるというか、あってはならないことなんですけれどもね、そういう組織でどうもされているという感が私は感じるんですけれども、その辺りがどうなのかということと、それから、じゃ、そういう昭和な価値観が、学校教育なのか家庭教育なのか、あるいはおっしゃったようなそういう研修会なのか、そういうものでその土壌というのが何によって変えていける可能性があるのか、ちょっとこの二点を教えてほしいと思います。

#209
○参考人(宮下浩子君) ありがとうございます。
 何によって変えていけるか。私たちは企業研修で言っていることがマタハラを例にしていなくて、もしあなたの御両親が今日倒れて介護になったらどうしますか、そういうような、もし自分だったらという立場に置き換えたときに、あっ、そうだというふうにみんな振り返ってくださっていまして、やっぱり妊娠だったりというと想像ができないようで、ただ言っていることは、妊娠は産んで育児してというめどがありますが、介護は先が見えない、ですから、そのためにも今どうやって働き、働いていくかを考えていくべきですというような講習や研修をさせていただいております。
 それと同時に、企業、企業だけではなく、マタハラは、企業全体もそうですけれども、やはり先ほどもお話ししましたように個人攻撃だったりもあります。ですので、誰がというのではなくて、やはり働き方に対する差別だったり、そういうのがまだ根付いているところが根源にあるのではないかなというふうに思っております。

#210
○梅村聡君 ハラスメントに多分共通するのは共感力のなさなんだと思うんですね。だから、またそういう活動も是非頑張っていただいて、我々も、制度の面からそういう共感力をしっかり持ってもらえるような、そういう仕組みを考えていきたいなと思います。
 今日は、お三方、本当にどうもありがとうございます。
 終わります。

#211
○足立信也君 国民民主党の足立信也です。
 今までこの法案の審議は二日間、今日の午前中を含めてやってきたんですけど、育児休業の取得率の向上が自己目的化していて、母親の負担軽減であるとか、ひいては少子化対策というものをどう考えるかというのが弱いような気が私はしているんですよ。
 そこで、まず鈴木さんと井上さんにお聞きしたいんですけど、鈴木さんの方は企業規模に応じた話がありました。井上さんの方は非正規、正規の話がありましたけど、今日の午前中の質疑で明らかになったんですが、全就業者に占める雇用保険の被保険者の率、これは三分の二しかないんです。二十代、三十代に限っても八割ないんですよ。ということは、それ以外の方々というのは今回関係ない話で、つまり、働き方、例えば経団連の方も起業をかなり後押ししようとしていると思いますが、起業するとそれは雇用保険の被保険者ではなくなるということですよね。
 今のその状況、この雇用保険の範囲内で考えることが本来の目的としてどうなのかということについて、お二方の意見を聞きたいと思います。

#212
○参考人(鈴木重也君) ありがとうございます。
 大変難しい問題だというふうに承知をしております。これまでの国会での御議論の中でも、先生御指摘のとおり、雇用保険の中で何か手当てするというのが限界があるのではないかというようなことも承知をしておるところでございます。
 一方で、この少子化対策というのが広く雇用者だけではないということも御指摘のとおりだというふうに思っております。
 その中で、少子化対策に向けてどう財源を確保するかということにつきましては、済みません、私もちょっと門外漢なところございますけれども、広く大きなレベル、視点に立って議論すべきテーマの一つではないかというふうには思っております。

#213
○参考人(井上久美枝君) ありがとうございます。
 先ほどの陳述、意見陳述でも触れさせていただいたんですが、連合としては、この育児休業給付については、雇用保険会計の状況を踏まえた上で、やはり一般会計から支給されるべきだという認識を持っております。
 実は、連合も以前、子ども・子育て基金構想というのが何年か前にあったんですけれど、なかなか構成組織内の議論も統一ができなかったということで、今少しそれが頓挫をしているところではあるんですが、まさに、非正規雇用が多い、イコール、女性がそこに多い、これも先ほど触れましたけれども、そもそも低賃金で非正規に就いている皆さん、女性の皆さんはここには該当してこないという問題がありますので、その意味でも雇用保険財政からの支給というのは少しもう限界が来ているのではないかというふうに思っています。

#214
○足立信也君 私もそう思います。
 次は、井上さんと宮下さんにお聞きしたいんですが、先ほど井上さんのプレゼンテーションで、女性は、母親ですね、男、男性に仕事優先を望むと、で、男親は奥さんに対して育児優先を望む、これが実態ですね。それから、つい先日テレビで見たんですが、女性の結婚の要件で、一番は収入なんですね、相手の。それを考えたときに、二人で話し合って、仕事優先でやってくれと、休業、育児休業するよりもですね。その二人の意思といいますか、自由意思というか、それは尊重されるべきものなんでしょうか、それとも義務化すべきなんでしょうか。

#215
○参考人(井上久美枝君) ありがとうございます。
 大変難しい質問でございますが、そのそもそも女性が収入を一番にしたという背景が分からないので、これは想像の範囲で申し上げますけれども、最近、女子大とかで私も授業をするんですが、専業主婦願望が増えているというのがあります。それは、やはりその働き方、今の社会の働き方であったり、そういうものに不安を感じていて、安定を求めている女子学生が多いのか、そこに収入を求めているというのをちょっと今連想したんですけれども。
 そもそも、収入なのか何なのかというところあると思うんですけど、育児休業を取得するときにやはり収入が問題になってきて、男性が取らないというのは、やはり女性の方が収入が低いので、収入が低い女性が休業した方が生活的にもいいんじゃないかということで収入が低い人たちが取って、取るという状況があると思うんですね。
 それでいくと、やはり女性は収入に対して、それはやっぱりあればあるほどいいと思いますので、そういう意味でもその収入というふうにはなると、なっているのかなというふうに思ったんですが、やはり結婚するときにどうやって話し合うかというのは非常に難しい問題かなというふうに思います。
 済みません、答えになっていなくて申し訳ありません。

#216
○参考人(宮下浩子君) ちょっと私も難しい問題ではございますけれども、ただ、やはり個人の意思は尊重すべきだとは思います。その中でも、やはり生活していく上では必要なものがたくさんありますので、そこをどう解決していくかが問題です。私も現に四人の子育てをしておりまして、本当に学費だの子供たちに掛かるものでとても大変な思いをしています。ですので、私も産休は取りましたが、育休はすぐに復帰して仕事に入るという形でやってきました。
 ですので、やはり生活、子供を育てていく、生活していく上での一番大事なところの賃金に関することが一番重要ではないかなと思います。

#217
○足立信也君 自由意思は自由意思として尊重するということでした。
 じゃ、引き続き井上さんと宮下さんにお伺いしたいんですけど、先ほど宮下さんの方から子育ての孤独の話がありました。私は、二人の孫のそれぞれの両親を見ています。育児とか相当頑張っていますけど、期間限定の育児のための休暇よりも、それ以外のプラスアルファの人がいるということの方が大事だと私は思うんですよ。
 つまり、ゼロ歳児保育と、それから、フランスが少子化で成功したような小規模の家庭内保育ですよ。何かあるときに相談ができる。三歳から五歳までの教育費無償化なんというよりも、ゼロ歳、一歳の方がはるかに大事ですよと、私はそう思う。それを家庭内、夫婦に任せるという思想よりも、第三者がそこに、相談できる関係、あるいは困ったときに保育をしてくれる環境、その方がはるかに私は大事だと思うんですね。もちろん、その育児休業を取ることとの両輪だと思いますが、どっちが大事かというと、男性の八割の人が取ってくれというよりも、ゼロ歳の保育をやって、任せて、相談できる人がいることの方が現実的だし大事だと私は思うんです。
 お二人はどう思われますか。

#218
○参考人(井上久美枝君) これもなかなか難しい御質問だというふうに思いますけれども。
 昔、昭和の時代は、周りにたくさん人がいて、私もそうだったんですけれども、周りの人たちも面倒を見てくれたので、みんなで子育てができた環境だったというふうに思うんですが、最近は核家族化で、例えば育児休業で男性が取るにしても女性が取るにしても、一人で子供を見なければいけない時間が多くなっているというふうに思うんですね。
 その意味では、先生がおっしゃる相談機能というか、子供を抱えてどこかに行ける、そういう環境があると更に子育てが楽しくなるのではないかというふうには思います。

#219
○参考人(宮下浩子君) 難しい問題ではございますが、私的に言わせてもらいますと、両方必要です。もちろん、旦那さんの力も必要です。家族の力も必要です。ですけれども、第三者的な支援も必要です。ゼロ歳児保育、そこも大事だと思います。育児ノイローゼになって、それでも子育てを、子供を育てなきゃいけない環境にあるのならばゼロ歳児保育に預ける。やはり、両方が整って子育てがしやすい社会になるのではないかと思います。

#220
○足立信也君 去年、法律が成立したと思うんですけど、日本版ネウボラ、産前、産中、産後のずっと支援体制、こういったことが必要で、いざとなったときにやっぱりそこを頼れる人がいる、代わりになってくれる人がいるということが非常に大事だと私は思うんです。もちろん両輪なんですよ、両輪なんですが、その方が現実的に早く私は対応できると思うんですね。
 じゃ、次は鈴木さんにもう一度戻りたいんですが、子育て世代の人への支援ということを掲げられておりました、明確にですね、経団連として。今日午前中の質疑で明らかになったんですが、例えば専門医を目指す医師とか、プログラムに沿って、あるいはカリキュラムで研修先を変える場合、一年六か月、生まれてから一年六か月以内にその雇用契約が切れるような場合は、これ育児休業も取れないんですね。適用外ですというふうに局長から答えられました。この方々というのは、二十代後半から三十代の極めて出産適齢期に近い男女なんですね。そのような方々、つまり、先ほど正規、非正規の話は井上さんからありましたけれども、ルールにのっとって就業先、雇用の関係を解消したりしなきゃいけない人たちがやっぱりそこから外れるんです、この雇用保険の範囲でいくと。
 このことについて、これはイノベーション、成長戦略という観点からも極めて大きな話だと思うんですが、そこら辺についてはどのようにお考えですか。

#221
○参考人(鈴木重也君) ありがとうございます。
 若い医師の方々が子育てがしにくい環境にあるんではないかというような御指摘で、これは大変大きな政策的な課題のテーマの一つだというふうに認識をしております。
 ただ、正直難しいところもありまして、この雇用保険、特に給付というようなことですと、雇用制度全体の中で、恐らく企業単位で運用していくというような、全体の中でどのようなことが考えられるのか、この一方でそういった方々を救っていきたいという気持ちもありますが、一方で制度の統一性ということについてもどう考えるのか、大変難しい問題だというふうに感じております。
 以上です。

#222
○足立信也君 じゃ、最後になるかと思います。
 鈴木さんにお伺いしたいのは、今日の資料でもありますように、不妊治療への保険適用というのを推されている。実は、十七年前、私、初めて国会で質問したのが保険適用にしろという話だったんですが、これは生物学的に考えるとかなり難しい分野も出てくる。
 経団連としては、保険適用に当たっての最大のメリット、何が一番効果が、効果を期待しているか。この点について、まあ問題点についても指摘できればそれは有り難いんですが、最も期待されること、先ほど附箋を付けて書かれてあるので、是非そこはお伺いしたいと思います。

#223
○参考人(鈴木重也君) この問題は、いろんな目的というのがあろうかと思いますけれども、経団連としては、少子化対策ということに資するということだけでなくて、やはり男女共に継続雇用されて能力を最大限発揮できると、こういうところに重きを置いて、様々、保険適用だけではございませんけれども、企業でも不妊治療のためのいろいろな支援というようなことを取り組み始めているところがございますので、そういった目的で行うという、そういう認識でございます。

#224
○足立信也君 先ほど、私、出産適齢期という話をしましたけれども、もちろん卵巣にも卵にも子宮にも一番いい時期というのはある、それから母体への負担を考えた場合に、それはずっと年齢を過ぎて高齢になっても是非やるべきというものでもない、周囲の過度の期待というのも生じる。私は、最大のメリットは、費用負担のばらつきが均てん化されることだと思います、日本全国。強いて挙げればそれぐらいかなというような気もしますけれども、これは付随する話ですので。
 私の質問は以上で終わりたいと思います。

#225
○倉林明子君 今日は、参考人の皆さん、ありがとうございます。日本共産党の倉林です。
 本法案にはやっぱり改善点があるということで、我々も賛成したいなと思っているんです。
 そこで、改めて、この育休も介護休暇もなんですけれども、雇用が守られてこそだというふうに思っておりまして、改めて現状はコロナ禍が雇用に与える影響というのが本当に大きく広がっているなと思っているんですね。
 そこで、順次、参考人の皆さんにお一人ずつ順番に答えていただきたいと思うのは、このコロナ禍によって非正規労働者への影響がすごく出ていると。とりわけ女性労働者に大きな影響あると。女性不況というような言葉も生まれました。それぞれのお立場でつかんでいる影響について教えていただければと思います。

#226
○参考人(鈴木重也君) ありがとうございます。
 本当にコロナ禍で、特に女性の非正規労働者の方々に大変な大きなダメージがあるというふうに私ども認識をしております。これは、御案内のとおり、特に女性の場合にはサービス業ですとか旅館とか飲食店等で働いている方が多いということに背景としてはあるというふうに思っております。
 そういう意味では、この給付等も、先生方の御尽力をもって順次拡充もしているというようなことでございますけれども、そういった早めにその給付というものが届くような形の体制というのは、改めて皆様にも御尽力をいただければというふうに思っているところでございます。

#227
○参考人(井上久美枝君) ありがとうございます。
 リーマン・ショックのときと違って、やはりこの今回のコロナにおける非正規労働者への影響というのは大変大きなものだというふうに思っています。特に、リーマン・ショックのときには製造業の派遣切りというのがありました。今回のコロナ禍においては、雇用調整助成金ですとか様々な政府の助成金のおかげもあって倒産の件数も減っていたり、あるいは大企業で働く人たちに関しては助成金が支給されていますけれども、今回は、やはりそのコロナでお店が休業になったところというのはやっぱり飲食業とかそれからサービス業、そこでやはり女性の非正規が、皆さんが働いていて、そこに雇用調整助成金やあるいは学校の休業の給付金が回らないという実態があるというふうに思っています。
 先ほども述べましたが、このコロナで雇用を失った非正規労働者の女性の三〇%以上が再就職できていないという実態があります。その実態もデータできちんと出てこない。あるいは、パートで働いている人たちが、結果、コロナで職を失ってしまった。元々そういう状況にある人たちが数字の中に、データの中に入っていないということがあって、実際にどれだけの女性たちが雇用を失われたというのが分からない状態があるというふうに思っています。
 ですので、今回はまさに女性不況ということで、大変大きな打撃だというふうに思っています。

#228
○参考人(宮下浩子君) ありがとうございます。
 非正規雇用、まさに私もそうです。飲食店で働きながら子育てしておりますが、このコロナ禍で飲食店時短だとなったりし、やはりその収入にも影響が出ております。そうなると、やはり子育てにも影響が出てきているという現状でありますので、本当に切な思いで子育てをしております。
 ですので、やはりこの非正規雇用への本当に補償も充実させていただきたいと思っております。

#229
○倉林明子君 ありがとうございます。
 宮下参考人にお聞きしたいと思うんです。
 非正規のところに的絞った非正規マタハラ白書ですか、そういうものもお作りに、発表されているということを聞いたんですけれども、特に、やっぱり妊娠、出産を契機に非正規にならざるを得ないとか、非正規で妊娠したら退職しかないとか、そういうやっぱりマタハラとその雇用の関係でもいろんな実態をおつかみ、お聞きになっていると思うんですね。リアルなところですね、さっきは文書で御紹介でしたけれども、リアルな事例などをお聞かせ願えればと思います。

#230
○参考人(宮下浩子君) 非正規雇用で母子家庭で、この雇用が続かなくなったときに、妊娠して出産の病院に通うタクシー代もないというような、そういう悲痛なメールも届いております。
 ですので、やはりこの雇用をしっかりと整えて、そして非正規、整えて、支援など行き届くような環境づくりをしていただきたいと思っております。本当に、子育てをしながら働いてある日突然職場失ってしまう、それを皆さん考えていただきたいと思います。

#231
○倉林明子君 ありがとうございます。
 今回も、マタハラと同様に、いわゆるパタハラですよね、が進まないかということの懸念も宮下参考人述べられていたかと思うんですね。なぜそんなふうに思うのかというところですよね、パタハラが増えるんじゃないかというか。
 そういう、取りにくくなると、嫌がらせが増えるんじゃないかというふうに思われた背景というか理由ですね、教えていただければと思います。

#232
○参考人(宮下浩子君) ありがとうございます。
 まず、背景というか、もうメール相談が本当にすごく寄せられておりまして、本当に生の声を私たちは読んでいるので、ですのでもう現状がそういう状況というところです。
 そして、本当に、皆さん働き続けたいのに働き続けられないという、妊娠しただけなのに首になってしまったり嫌がらせを受けてしまう、そういうのがいまだに続いているというところ、そこを本当に真摯に受け止めていただきたいと思いますし、この男性育休に関して私は本当に賛成しております。ですので、子供たちを育てる環境づくりを本当に皆さんに真剣に考えていただいて、子供たちが笑顔で過ごせるような社会にしてほしいと思っております。

#233
○倉林明子君 ありがとうございます。
 根深い問題として、役割、性別固定的な性別役割分担というのがいまだにずっとあるという指摘、それがなかなか休業を取って、育休を取っていく上でも、男性が取りにくいという現状がいまだになかなか改善しないということだと思うんですね。
 確かに、今回の法改正だけで一気に三〇%というような目標達成には行かないだろうなと私も思ってはいるんですが、その上でもやっぱり社会が変わらなければならない、ジェンダー平等をどう進めていくのかという大きな課題だと思っているんですね。
 そこで、井上参考人にお聞きしたいんですけれども、連合が行われた千人に対する調査ですか、意識調査やられていますよね、男性育児家庭的責任に関する意識調査。これ、本当にちょっと注目したのは、男性と女性で回答が全く異なる、いわゆるギャップが物すごく見えやすい調査されていますよね。こういう調査が男女、ジェンダーギャップの見える化にすごくつながっていくんじゃないかというふうに受け止めたんですけれども。育休を、男性育休もですけれども、進めていく上で、このジェンダーギャップをどう、ジェンダー平等どう進めていくかということ、御担当でもあるということで、御意見、アンケートの紹介も含めて、そこら辺の認識というか、御教示いただければと思います。

#234
○参考人(井上久美枝君) ありがとうございます。
 今回の私の紹介というんでしょうか、そこの資料に連合が取りましたアンケートが出ているかというふうに思います。まさに男性の育児等家庭的責任に関する意識調査ということで取らせていただきました。やはりここで浮き彫りになってきたのは、ここまで来てもやはり男性が女性に頼っているというか、明らかに男性が育児休業取得に対して本当は取りたいんだけれど取れない状況があるということであったり、あるいはテレワークの中で女性にたくさん負担が掛かっていたり、そういうことが出てきています。
 いろいろ現場に行って男性に聞くと、やはり特に地方の方では、親とか、それから地域の方で、男性が育休を取ろうとすると、何で男が取るんだと言われるので取りづらいんだというのがとてもよく聞かれます。特に二十代、三十代の男性の組合員からそういう話が聞かれますので、そういう意味でも社会的にいろんなことを変えていかないと、文化、風習変えるのは難しいんですけれど、そういう地域での意識改革、それから両親とか親戚とかそういうところに意識改革、それから職場の意識改革をしていくことが必要だというふうに思っています。

#235
○倉林明子君 私ももう六十ですので、すごく女は家事やって当たり前という育ち方したんですけれど、これ、調査結果を見ますと、いまだに家事分担でいうと非常に女性に負担が大きいと改めて分かったんですね。
 そういう意味で、そういう意味でそういうギャップがすごく出ているところで特に紹介したいようなところというのはありませんか。是非知ってほしいギャップの御紹介をお願いしたいと思います。

#236
○参考人(井上久美枝君) やはりギャップでいきますと、済みません、今ちょっと資料がすぐに出てこないのであれですけれども、コロナ禍で仕事、子育てをやった際の影響ということで、先ほども触れましたけれども、コロナ禍で保育園、幼稚園が休園しているときに日中の子供の面倒を誰が見たかということに関しては、男性は自分のパートナー、女性は自分というふうに答えていらっしゃるんですよね。そういう意味でも、やはりこのコロナ禍でのテレワーク、在宅勤務は女性に大きく負担が掛かったんだということが顕著に出てきたデータではないかというふうに思っています。

#237
○倉林明子君 ありがとうございます。
 鈴木参考人にお伺いしたいと思うのも、やっぱりジェンダー平等を企業としても進めていくと、経済界としても進めていくというのが世界的にも今求められている企業のスタンダードといいますか、評価の一つの指標にもなっているというふうに思うんですね。
 企業としてジェンダー平等を進めていくその意義というのはどういうふうに捉えておいででしょうか。

#238
○参考人(鈴木重也君) ありがとうございます。
 これは、先生御案内のとおり、この少子化というような中で、やはり働いている社員の方お一人お一人が健康で持てる能力を最大限発揮していただく。持てる能力を発揮できないということになりますと、ビジネス側、経営者としても本来は、もったいないといいますか、企業の成長を止めてしまうようなことになりますので、そうした様々な観点からジェンダーギャップを解消するような形で女性の活躍ということを念頭に取組をしていくということが重要ではないかというふうに思っているところでございます。

#239
○倉林明子君 政府機関といいますか、官公庁、我々政治分野でも大変このジェンダーのギャップ指数でいうと足を引っ張っている方になっていまして、これを進めていくということで非常に今努力も求められていると思っているんですが、二〇二〇・三〇という一つの目標があったんですが、これやっぱり全然到達できなくて先送りというふうに、第五次の男女共同参画計画でも目標が先送りになったんですね。
 先ほど、二〇三〇・三〇だということで目標をおっしゃったんだけれども、やっぱり前倒しも含めてこれ前に進めていく意義が非常に大きいと思いますけれど、最後伺って、終わります。

#240
○参考人(鈴木重也君) 私ども、女性の活躍なくして、繰り返しですけれども、企業の発展も国の成長もないというふうな強い危機感で取組を進めてまいりたいと、このように思っているところでございます。

#241
○倉林明子君 終わります。ありがとうございました。

#242
○委員長(小川克巳君) 以上をもちまして参考人に対する質疑は終了いたしました。
 参考人の皆様に一言御礼を申し上げます。
 参考人の皆様には、長時間にわたりまして貴重な御意見をお述べいただきまして、誠にありがとうございました。委員会を代表いたしまして厚く御礼を申し上げます。(拍手)
 本日はこれにて散会いたします。
   午後三時二十九分散会
ソース: 国立国会図書館
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