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2021/03/30 第204回国会 参議院 第204回国会 参議院 文教科学委員会 第7号 令和3年3月30日
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2021/03/30 第204回国会 参議院

第204回国会 参議院 文教科学委員会 第7号 令和3年3月30日

#1
令和三年三月三十日(火曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 三月二十六日
    辞任         補欠選任
     羽生田 俊君     世耕 弘成君
 三月二十九日
    辞任         補欠選任
     世耕 弘成君     徳茂 雅之君
     石川 大我君     勝部 賢志君
 三月三十日
    辞任         補欠選任
     有村 治子君     清水 真人君
     徳茂 雅之君     三木  亨君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         太田 房江君
    理 事
                赤池 誠章君
                上野 通子君
                吉川ゆうみ君
                斎藤 嘉隆君
    委 員
                有村 治子君
                石井 浩郎君
                清水 真人君
                高階恵美子君
                徳茂 雅之君
                三木  亨君
                水落 敏栄君
                勝部 賢志君
                横沢 高徳君
                蓮   舫君
               佐々木さやか君
                安江 伸夫君
                梅村みずほ君
                松沢 成文君
                伊藤 孝恵君
                吉良よし子君
                舩後 靖彦君
   国務大臣
       文部科学大臣   萩生田光一君
   副大臣
       文部科学副大臣  丹羽 秀樹君
   大臣政務官
       財務大臣政務官  元榮太一郎君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        戸田 浩史君
   政府参考人
       外務省大臣官房
       参事官      石月 英雄君
       文部科学省大臣
       官房文教施設企
       画・防災部長   山崎 雅男君
       文部科学省総合
       教育政策局長   義本 博司君
       文部科学省初等
       中等教育局長   瀧本  寛君
       文部科学省初等
       中等教育局教育
       課程総括官    串田 俊巳君
       文部科学省高等
       教育局長     伯井 美徳君
       文部科学省科学
       技術・学術政策
       局長       板倉 康洋君
       厚生労働省大臣
       官房審議官    岩井 勝弘君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○公立義務教育諸学校の学級編制及び教職員定数
 の標準に関する法律の一部を改正する法律案(
 内閣提出、衆議院送付)
    ─────────────

#2
○委員長(太田房江君) ただいまから文教科学委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日までに、羽生田俊さん及び石川大我さんが委員を辞任され、その補欠として徳茂雅之さん及び勝部賢志さんが選任をされました。
    ─────────────

#3
○委員長(太田房江君) この際、萩生田文部科学大臣から発言を求められておりますので、これを許します。萩生田文部科学大臣。

#4
○国務大臣(萩生田光一君) おはようございます。
 御審議に先立ちまして、文部科学省提出法案の参考資料において記載の誤りがあったことについて、まずもっておわびを申し上げ、御報告を申し上げたいと思います。
 現在御審議いただいている法案を含め、文部科学省提出の五法案につきまして、条文以外の参考資料において、誤記、脱字や省略してあるかどうかが不明瞭な記載など、数多くの不適切な記載がありました。国会提出後にこのような誤りが発見される事態になったことは大変遺憾です。事務方に対しては、私から原因究明と再発防止の検討を指示いたしました。今後、マニュアルの再整備のほか、読み合わせによる誤りチェックなどの取組を徹底してまいります。
 太田委員長を始め委員の先生方の御理解をいただいて、法案を御審議いただけることに深く感謝をしたいと思います。
    ─────────────

#5
○委員長(太田房江君) 次に、政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りをいたします。
 公立義務教育諸学校の学級編制及び教職員定数の標準に関する法律の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、外務省大臣官房参事官石月英雄さん外七名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

#6
○委員長(太田房江君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────

#7
○委員長(太田房江君) 公立義務教育諸学校の学級編制及び教職員定数の標準に関する法律の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。

#8
○高階恵美子君 おはようございます。
 今ほど大臣から御発言いただきましたけれども、失敗から学ぶということがあります。細部にしっかりと行き届いたお仕事を重ねてお願い申し上げたいと思いますし、私どもも、共に闘う仲間でありますので、一緒になって知恵を出していきたいと思います。よろしくお願いいたします。
 復興と復活の五輪に向けて、聖火が今全国を巡っています。
 昨年のあの春の嵐の中、松島基地にたどり着いて一年、この間、世界中がこのCOVID―19のパンデミックに身も心も縮む思いで来たんですけれども、果たして子供たちの心の中はどんな嵐が吹き荒れているか、逆境の中にあってもしっかりと成長していってほしい、こんな思いで私も対策に当たらせていただいてまいりました。
 大臣はその少し前に着任なさって、房総半島の台風、それから、続く豪雨災害、小学校教員の資格試験ですね、認定試験の見直し、それから英語試験、大学入試英語試験の実施方法、それから国語、数学の記述式の導入問題、様々な課題を一つ一つこなされ、そして今、感染症有事の中で子供たちの成長を守っていただいている、こんな状況でありまして、ぶれずに安定したお仕事をしていただいていることに敬意を表したいと思います。
 この度、中教審の答申がありました。それを受けて大臣は、この春初入学の子供たちが自分が親になるその頃、つまり二十年後ぐらいに、教育ってこういう価値があるな、こういうものだなというのをどんなふうに実感していてもらいたいなとお考えか、その将来構想というかビジョンをちょっとこの機会にお尋ねしたいと思います。

#9
○国務大臣(萩生田光一君) 急激に変化する社会の中でこれからの時代を生きる子供たちは、一人一人が自分の良さや可能性を認識するとともに、あらゆる他者を価値のある存在として尊重し、多様な人々と協働しながら様々な社会的変化を乗り越え、豊かな人生を切り開き、持続可能な社会のつくり手となることができるように、その資質能力を育成していくことが重要であると考えています。
 このような考え方を踏まえ、本年一月に取りまとめられた中教審答申においては、子供たちの知徳体を一体的に育むこれまでの学教教育の良さを受け継ぎながら、更に発展させた令和の日本型学校教育として、個別最適な学びと協働的な学びを実現していくことが示されました。
 文科省といたしましては、令和の日本型学校教育の実現に向け、新学習指導要領を着実に実施するとともに、ICTの活用と少人数学級を車の両輪とした指導体制の整備や質の高い教師の確保など、必要な取組に全力で取り組んでまいりたいと思います。
 今先生おっしゃった、今春新入生となる子供たちが親となる頃、二十年とか三十年先に学びや教育をどう受け止めてほしいかという御質問なんですけど、一概にお答えすることは難しいと思うんですけど、まさに今年から学校に入られるお子さんたちは今までとは大きく違う令和の新しい日本型の学校で学ぶことになります。一人一台端末、こういった政策が、将来、その子供の心を豊かにしていく、学びを幅広くしていくことにつながるように現場でしっかり取り組んでいかなきゃいけなくて、間違っても、あの時代にあんなもの学校現場に入れたからこんなに子供たちは変わってしまったじゃないかとマイナスの結果を出すことはあってはならないと思いますので、いろんなことを取り組んでいきたいと同時に、私、昨日もちょっと記者会見を河野大臣と一緒にやったんですけど、デジタル社会って、やっぱり未知の部分がたくさんあって、いろんなことができる代わりに、どういう副作用、副反応があるかというのはまだ分からないことがあるので、少なくとも義務教育においてはスモールステップで進めていきたいなと思っています。
 一つ一つ検証しながら、子供たちにためになることはしっかり現場でやっていきたいと思うし、よく言われている視力の問題ありますよね。我々大人だってパソコンの前に何時間もいれば目がちかちかするので、GIGAスクールが始まったら日本中の子供たちが近視が増えたなんということのないように、健康面も含めてしっかりウオッチしていかなきゃならないことがあると思いますので、まさにこれから始まる四月からの新しい学校というのは、我々、時の政治家が方向を決めた大切な責任があると思いますので、先生方と力を合わせて、あの時代に学んでよかったなといつか大人になったときに思ってもらえるような、そういう学校づくり、教育を進めていきたいな、そのように思っております。

#10
○高階恵美子君 まさしく、将来構想あっての改革なんだと思います。
 そして、臨機応変に対応していけるような応用力、総合力、こういうものを備えたたくましい子供たちになってほしいなという思いと、もう一つは、やっぱり教育というのは、希望でもあるし、人生の展望を開いていく栄養源でもあると思うんです。二十年後、もう人生百年という感覚も今よりずっと現実的になっていると思います。その頃には、一人一人の個性が尊重されて、そして特技とか持ち味が大事にされて、自分らしい生涯をデザインできるような、そういった成熟した社会像が望まれると思います。幼小中高大、その一連の教育体系が連動して、そして今までよりずっと人生に寄り添うような、そういう大事な役割を果たすと思います。
 今回、まずは義務教育を重視して強化していこうということでありますが、家庭環境とか地理的条件に左右されることなく、個々の能力あるいはその可能性が十分に引き出せるような教育へと質改善を急いでいかなければいけないと改めて思います。
 教育に携わる専門家のきめ細やかな見極め、そして柔軟な対応を充実強化して、各々が秘めた可能性を伸ばせる方向へ個別最適化の要件をどんなふうに考え、入れ込もうとお考えか、伺います。

#11
○政府参考人(瀧本寛君) お答え申し上げます。
 本年一月に取りまとめられました中央教育審議会答申におきましては、令和の日本型学校教育として、全ての子供たちの可能性を引き出す個別最適な学びと協働的な学びの一体的な充実が提言されたところでございます。
 このうち、個別最適な学びは指導の個別化と学習の個性化の二つの側面に整理をされております。
 前者の指導の個別化は、一定の目標を全ての児童生徒が達成することを目指すものであり、子供一人一人の特性、学習進度、学習到達度等に応じ、重点的な指導や指導方法、教材等の工夫を行うことが重要です。
 実際の学習指導の例で、例えばということでございますが、今後新たに得られるようになるデータを活用し、きめ細かく学習の状況を把握、分析をしていくことや、それを踏まえて、個々の児童生徒に合わせ、ICTも含む多様な方法で学べるようにしていくこと、さらには、児童生徒自らが自らの状態の把握や自らに合った学習の進め方を考えられるように指導をしていくことといったことも考えられます。
 また、一方の学習の個性化については、児童生徒の興味、関心等に応じた異なる目標に向けて学習を深め、あるいは広げていくことを目指すものであり、子供一人一人の興味、関心、キャリア形成の方向性等に応じまして、それぞれに応じた学習指導や課題に取り組む機会の提供を行うことが重要だと考えております。
 ここも、学習指導の場面として、例えばでございますが、情報の探索やデータの処理、視覚化、レポートの作成や情報発信といった活動にICTを効果的に使うことや、あるいは児童生徒自身がこれまでの経験を振り返ったり、これからのキャリアを見通したりしながら適切な学習課題を設定をして取り組んでいけるよう指導していくようなことが考えられます。
 文部科学省としては、こうした事柄につきまして、参考資料の作成、公表や指導事例の収集、周知などを通じて、このような指導の重要性について周知に取り組んでまいりたいと考えております。
 以上です。

#12
○高階恵美子君 初等教育の少人数制クラスを実現する、実はこれは私、国政に挑んだとき、最初に掲げた政策の一つでありました。何か、今十一年目の若輩者でありますけれども、ああ、時間は掛かっても一歩一歩前進していくんだななんということを実は審議に臨むに当たり改めて感じています。
 発達段階とか興味、関心、それから得意とか専門性、こういったようなことによって教育方法というのは多様に変容するんだと思うんですけれども、学校での学び始めのとき、安心していられる環境をどうつくるかというのは非常に重要なことだなと思っているんです。
 実は私、障害を持ってというか、乳児健診のときに、両足の股関節脱臼、大分重症で、首の据わらないうちに両足手術しました。中学校に入るまで厳重な環境下でいたんですね。リハビリをして歩けるようにはなったものの、成人する頃には自分で立てなくなるでしょうと医師に言われていたんです。で、小学校の一、二年生のときは特別学級というか、養護学級という名称でしたが、養護学級に在籍していました、地元の小学校ですけれど。十六人のクラスで体の弱い子のために設定されていた。そこに専任の教員が、男女ですね、両親のように、何と言ったらいいか、付き添って、家庭との仲立ちもするような、そういう環境の中で学び始めをしたんです。
 その後、今度三年生に上がったときは、通常クラスですね、入ったときに最初、怖いと思いました。普通に成長している子供たちのはつらつとした様子、それからそのにぎわいですね、そういったことが何か乱暴に感じられたり、それから、すごく騒々しくて何か落ち着かない、こんな気持ちを持ったことをよく覚えておりまして、一方で、すごくそのクラスが大きいものだから進捗が遅いんですね、授業の。そうすると、何か学びにフラストレーションみたいなものを感じて、悩める小学生、人生とは何ぞやとか教育とは何かみたいなことを何か考えながら学校に行っていた記憶があるんです。
 今振り返って、養護学級に学んだことというのはすごく私にとっては有り難かったなと思うんです。一人一人の存在そのまんまを認めてもらえる、受け入れる、この当たり前の感覚をいながらにして学習したように思うんですね。メジャーでは測れないこの力というのを付けてもらったように思います。
 つまり、何と言ったらいいんだろう、学習の到達目標をどこに置くのかとか、この子供たちの成長が今どんな状況になっているのかということに合わせて本当は教育環境というのは整えていけるようだと理想的なんだろうと思うんですね。
 今回は、何人ということでサイズを考えていくということになるわけですけれども、どうでしょうかね、この辺の将来的な考え方。

#13
○国務大臣(萩生田光一君) サイズを小さくすることで、今先生がおっしゃったような児童生徒一人一人に先生方がオーダーメードで向き合う時間というのは少しずつ増えてくるんだと思います。
 今回の四十人学級を三十五人というのは僅か五人ですから、そういった意味では私はもう少し小さいサイズの方がいいということはかねてから申し上げてきましたけれども、このことによって、六十四平米の教室では一列なくなることになりますので、今までのように先生が前にいて黒板に板書をしながら授業をする、要するにこういう対面でしかなかったものが、通路ができますので、部屋の中を先生たちが動きながら子供たちに声を掛けていただけるような授業がきっとできるんだろうということを期待していますし、またそういった指導方法をしっかり奨励をしていくようにしていきたいなと思っています。
 子供一人一人が抱えている背景、生い立ち、課題、様々ですから、全てに義務教育が対応できるかというとマンパワー不足の部分もあると思うんですけれども、先生がいみじくも御自身の体験から、そういった経験を踏まえて今日をお迎えになっているとすれば、そういういい例といいますか、私は小学校三年生のときに人生は何ぞやと考えたことなくて、お昼の給食のメニューは何なのかということをどきどきしながら学校に行ったのを思い出しますけれど、そういった思いや悩みを持ちながら学んでいるお子さんは大勢いらっしゃるんだと思います。
 現場の先生たちが少しでも児童や生徒の変化に気付くことができる可能性は少なければ少ないほど多いと、私はこう信じておりますので、引き続きこの少人数学級の旗は掲げながら前に進んでいきたいと思っています。

#14
○高階恵美子君 少なからず好奇の目にさらされるということも経験しますので、必ずしもその少人数だけとか適性に合った形でというのが望ましいことばかりではないというのは承知しているつもりでありまして、また一方で、莫大な経費が掛かるし、少人数制は幻想だという意見があることも承知しています。教室とか教職員の配置あるいはその労働条件などをしっかり改善すべきは改善して、そして実現可能性を吟味しながら、なるべく効果の高い方法というのを常に模索していくことが重要だと考えます。
 ちょうど一九九〇年代、東京医科歯科大学に私はいたんですけれども、そこで教鞭を執っていたとき、やっぱり教育って何かとまた改めて考える機会になりました。学部生は、受験を通って同じ志向性を持って入ってきますので、大講堂の講義でも一生懸命習得をしていけるんですね。大学院になると、極めて独創性の高い研究関心の下に、論理的な整合性を持って一つの学問を固めていくというかつくり上げていく、そういうことになりますので、むしろ一対多の環境をできる限りそろえていかないと、その設定したテーマを成し遂げるまでたどり着けない、こういうふうなこともありますので、今回、少人数教育への第一歩を踏み出すんだと、初等教育から始まるんだという観点に立つと、法施行後、これがどんな効果を上げていくかということの検証というのは場当たり的では困ると思うんですね。
 この辺、腰を据えてやらなければいけない課題だとも思いますが、どんな計画をお持ちでしょうか。

#15
○副大臣(丹羽秀樹君) お答えいたします。
 少人数学級は、特定の教科等の授業といった学習集団のみならず、委員おっしゃるように、生活集団も少人数化するものでございまして、学習面のみならず、生徒指導や保護者対応等においてもきめ細やかな対応がしやすくなり、学校教育活動の充実にもつながるものと考えております。
 このため、今回の学級編制の標準の引下げが教育活動に与える影響につきましては多面的な観点から実証研究を進めてまいりたいというふうに考えております。
 その際、指標をどこに、どのようなものにするかということは極めて重要でございまして、例えば、学習面については基礎的、基本的な知識、技能等の学力面や学習意欲、態度、自尊感情、社会性等、また生徒指導面ではいじめ、不登校等の状況、さらに保護者対応等の状況や、またさらには教師の業務負担軽減とか様々な観点から、この学習面に限らず教育活動全体の調査を行い、学級規模との関係を分析することが考えられるところでございます。
 この議論につきまして、本法案の御議論も十分に踏まえまして、この少人数学級の効果につきまして、先行研究の蓄積も参照しつつ、また専門家の御見地や、御知見や地方自治体の御意見も伺いながら具体的な設計を進めるとともに、地方自治体と連携した教育の場を通じて、協議の場等を通じて検討を進めていきたいと考えております。

#16
○高階恵美子君 ちょっと腰を据えて、必要な予算も人材も投じて、それぞれの分野からいろんな見方を入れ込んだ評価というのが必要だと思うし、それを現場にどう入れ込んでいくかということも必要になると思いますので、よろしくお願いします。
 一人一台端末というのが実現することによって、オンライン授業とかリモート体験学習というのも可能になってまいります。時空を超えて、大分その今までの学びとは違った幅の広がりが出てくると想定されますが、社会に開かれた学校教育のありようというのをしっかり検討していただきまして、例えば将来の職業選択であるとか、あるいは家計の運営、これは、家計を維持するためにどういう収支が必要で、そしてどういう社会との制度的な自分の生活の関わりがあるのかといったようなことの学習というイメージで今申し上げておりますが、この家計運営の理解につながるような学習というのを積極的に増やしていってはどうかと考えます。
 同時に、その教育のノウハウですね、遠隔的にでも活用できるような教育教材、これをどんどん集めて、集積をして、そして活用可能にしていく、そして先生方が教え方を競い合えるみたいな、そういう環境を育てていくということも工夫していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

#17
○政府参考人(瀧本寛君) お答え申し上げます。
 全ての子供たちの可能性を引き出す個別最適な学びと協働的な学びを実現する上でICTの活用は必要不可欠であり、GIGAスクール構想により整備される一人一台端末などの充実したICT環境を大いに活用していただきたいと考えております。
 このため、文部科学省としては、教師がICTを活用して指導する力を身に付けられるようにすることや、その支援を行うため、独立行政法人教職員支援機構と連携をして、各地域でのICT活用に関する指導者の養成研修の充実を図るとともに、各教科等の指導におけるICTの効果的な活用に関する参考資料や解説動画など、全国の教育委員会や学校の参考となる情報の発信、共有を進めるとともに、ICT活用に関する専門的な助言や研修支援などを行うICT活用教育アドバイザーの派遣などの取組を進めているところでございます。
 また、遠隔オンライン教育は、緊急時におきます子供たちの学びを保障することはもとより、日常的な学びの場面でも、他の学校、地域や海外との交流なども含めて、今までできなかった学習活動を行うことが可能となることから、文部科学省としては、学校現場で参考となるような優れた取組事例の情報を収集し、発信、共有するとともに、文部科学省ホームページ内の子供の学びの応援サイトにおきます児童生徒、子供たちの学習に役立つ教材あるいは動画等の紹介も行っているところでございます。
 さらに、一人一台端末での学びは多くの学校にとって初めての取組となることから、文部科学省としては、昨年末にGIGAStuDX推進チームを立ち上げたところであり、その特設ホームページ上で、すぐにでも、どの教科でも、誰でも生かせる一人一台端末の活用シーンとして学校現場で参考となる事例を発信することなどを通じまして、学校でのICTの活用イメージを具体的に共有しながら、教員の方々の優れた先行事例を参考に、質の高い取組が全国各地で展開されるよう促してまいります。
 文部科学省としては、GIGAスクール構想の実現に向けて、学校現場において円滑にICTを活用できるよう、引き続き優れた活用事例の更なる充実などに積極的に推進してまいりたいと考えております。
 以上です。

#18
○高階恵美子君 OECDの学習到達度調査、その結果が二〇一九年の年末に公表されていますけれども、その中で、日本のICT活用というのがゲームやチャットに限られていて、なかなか学習というところには、教育というところにはデジタル機器が使われていないというふうなことでありました。大人も子供も、デジタルカルチャーには触れているけれども、例えば宿題とか異文化交流、あるいは業務効率化、知的探求心の追求、こういったことに機器を使っていないということで、もったいないと思います。
 今御回答いただきましたようなことと、それからそれを進めていくための課題設定をちゃんとやって、それに寄り添う、プログラミングのよくできる方とか、そういうことも工夫をしていただいて進めていただければと思います。
 その昔、大変でしたよね。データ解析するとなると、もう夜通しプログラミングをして、計算式書いて、朝になったら電算機センターに持ち込んで、そうしないと分析がちゃんと大容量だとできないような時代を乗り越えて、今はもう本当に夢のようだと思います。せっかく使えるツールがあるのに、それをどうやったら自分たちの興味、関心をもっともっと深めていけるのか、広げていけるのか、それに生かせないというのは、これは設定の仕方に問題があるんじゃないかなというふうに思いますので、教育的な観点からこの点を是非広めていってもらいたいなと思います。
 もう一つ、自分が好きなことと楽しいと思えることは違うという、楽しいと思えることは多少何回でも挑戦しようと思う、で、長続きする。でも、それが上手に学べないと、習得できないと、なかなか現実的には身になっていきません。やりたいこととできることって違うななんということを、失敗を繰り返しながら自分の現在地を確認してまた次に行く、こういう繰り返しを子供たちも私たちもしているんだと思うんですけれども、生活スタイルの変化に伴って世代間での交流というのが減ってきていますので、コミュニケーションパターンも変わってきていますので、塾とか習い事以外にも、子供の立ち寄り先、安全に関われる、いられる場というのを増やしていくことをこれからは検討しなきゃいけないと思っています。
 身近な場所で安全に立ち寄れる放課後児童クラブ以外にも、スポーツクラブとか食堂とか教会とか薬局とか駄菓子屋、公園、いろんなところがあると思うんですけれども、こういったところに地域の様々な方が関与して指導員であるとかメンター的な機能を果たしていく、こういうプログラムを地域単位で展開していってはどうかと考えますが、いかがでしょうか。

#19
○政府参考人(義本博司君) お答えいたします。
 委員御指摘のとおり、子供たちが得意なことですとか好きなことを見付けて、それを多様な方々と関わる中において、コツを身に付けるとか、あるいは意欲を持って学んでいく、そういうふうなことができるような場をしっかり地域でつくっていくということ、非常に大事な点だと思っております。
 先生御指摘のとおり、地域においては、放課後子供教室など、地域学校協働活動という形でいろんなことを展開しておりまして、地域の住民ですとかあるいは教員のOB、さらには大学生等のボランティアも関わる、NPOあるいは地元の企業なども参加して、多様な幅広い人材が参画して、先生御指摘のような公園ですとかあるいは学校の空き教室などを活用しまして、学習、スポーツ活動あるいは自然体験活動、様々な子供たちの興味に沿うような形での活動を展開するということが大事でございます。
 文科省としましては、そういうことができるような推進体制としまして地域学校協働本部というのを整備を進めておりまして、今現在は、全国の公立の小中学校の校区で、大体六割程度でございますけれども、その本部を整備して、推進員等を配置しまして、その活動の拠点として展開するというふうなことをしているところでございます。
 文科省としましては、このような子供たちの多様な人との関わりや体験の機会を得られるように、今申し上げました国の事業を活用しまして、しっかりした形で支援してまいりたいと存じます。

#20
○高階恵美子君 三月の初めに、私たち自民党の仲間たちで、全国の支援者の方、関係のある方々に、こういう状況の中でどんな政策をしていくべきと考えるか、あるいはどんなふうに今の政策を考えるかといったような御意見を聴取するという、こういう取組をいたしました。私も参加をさせていただいて、いろいろな方々から御意見をいただいて、都合六千五十一項目アイデアをいただいたんです。その中に結構教育政策に関することもたくさんありまして、義務教育に関してもいろんな意見いただきました。
 特に、スクールカウンセラー、栄養教諭、養護教諭と学校看護師など、心と体のメンテナンスに関わる人材、こうした人々の専従配置というのが求められていたんですね。人員を大分広がりを持って捉えられるようになってきているんだなということを感じましたし、また、授業の組立てについても、命の安全と衛生に関する授業を充実すべきだという声がありました。さらに、学校内で全てを完結しようとするのではなくて、地域内の訪問看護とか助産師と連携をして、子供が心と体の相談をしやすい体制をつくり上げてほしい、こういったような声もありました。
 一概にできるとは思わないんですけれども、そうはいっても、極めて現実に即した声なんだろうという受け止めを私はしたんです。教育現場から長期的展望に立った地域づくりを構想していく、これからはこういう情報発信というか提案も必要なのではないかなと思います。
 手始めに、地域社会の魅力に関する学びとか、その展望につながる学際的な教育というのを積極的に取り入れるなど、いかがでしょうか。

#21
○政府参考人(瀧本寛君) 私の方からは、学校内の体制を中心にお答えをまずさせていただきたいと思います。
 心身に関わる様々な課題を抱える児童生徒については、心理の専門家であるスクールカウンセラーや食に関する指導を担当する栄養教諭等、職員と教員が連携協力し、個別の児童生徒の状況に応じてチームで支援を行うことが重要であると考えております。
 このため、文部科学省においては、スクールカウンセラーについては、第三期の教育振興基本計画等を踏まえまして、全公立小中学校への配置に必要な予算をこれまで措置するとともに、虐待やいじめ、不登校対策のための重点配置に必要な予算についても措置しているところであり、令和三年度予算においても更なる拡充を図らせていただこうとしているところでございます。
 また、栄養教諭の配置数は年々増加をしておりまして、令和二年五月現在では全国の公立学校に六千六百五十二人が配置をされております。児童生徒が栄養教諭の専門性を生かした食に関する指導を受けられるよう、栄養教諭の役割の重要性やその成果の普及啓発等を通じまして、学校栄養職員の栄養教諭への速やかな移行に引き続き努めますとともに、栄養教諭配置の地域による格差を解消すべく、より一層の配置を促進をしてまいりたいと思います。
 文科省としては、引き続き、心身に関わる様々な課題を抱える児童生徒の対応にしっかりと取り組んでまいりたいと考えております。

#22
○国務大臣(萩生田光一君) 先生御指摘のとおり、学校だけで解決できない課題について地域の様々な人材と連携していくということは大事だと思います。子育ては家庭だけでもできませんし、学校だけでももちろんできませんし、地域の皆さんとの連携が極めて望ましいと私も思っております。
 そのために、保護者や地域住民などの目標や課題を共有していただいて、学校運営に参画する取組であるコミュニティ・スクール、学校運営協議会制度でありますけれども、多様な地域住民等の参画により、子供たちの学習支援や体験活動などの取組を行う地域学校協働活動を一体的に推進しています。
 こうした取組により、専門的な人材とも連携を含めた恒常的な学校と地域の連携・協働体制を構築し、社会に開かれた教育課程の実現や、地域とともにある学校づくりと学校を核とした地域づくりを推進することで、地域全体で未来を担う子供たちの成長を支えていくのが望ましいと思っています。
 他方、阪神・淡路の後も同じことがありましたし、東日本大震災の後もあったんですけれど、やっぱりああいう震災が起こると、その地域の支え合い、コミュニティーって大事だなというのが物すごく見直しをされるんですけど、やっぱり年月がたつと、私は町会活動は結構ですと、御近所にお世話になることはありませんなんというやり取りが町の中で行われることは極めて残念だなと思っています。お子さんがいる御家庭もいない御家庭も、地域で生活する上でみんなが支え合っていくということがすごく大事なので、学校も何か遠慮しながら地域の皆さんとのコミュニティーをつくっているんですけど、是非、町会やPTAや、もっと言えばPTAのOBですとかOGですとか、こういった人たちと縦横、言うならば手をつないで、子供たちに目配りをしていただける社会というのが私は最も理想だと思いますので、是非そういった地域力というものも、これはまた文部科学行政とは違いますけれども、日本としてしっかり培っていく必要があるんじゃないかなと思っているところです。

#23
○高階恵美子君 支え合い、育ち合いで地域力を向上するという感じでしょうか。
 今、子供たちの生まれる数は減ってきていますけれども、出生全体に占める外国籍の親からの出生というのは年々その割合が増えてきておりまして、今全体の四%を占めるぐらいまで来ています。地域、年次にかかわらず、これからは日本語の教育というのをしっかり普及していく必要があると考えておりますが、公認日本語教育の教師の資格化について、進捗はどうなっていますでしょうか。

#24
○政府参考人(義本博司君) お答えいたします。
 日本語指導が必要な児童生徒が御指摘のとおり年々増加しておりまして、日本語指導を担当する教師には日本語指導に必要な知識や指導方法を身に付けてもらうことが重要でございます。このため、文部科学省におきましては、外国人児童生徒教育を担う教員の養成・研修プログラムの開発と普及、日本語指導担当教員の研修等を支援するアドバイザーの派遣、それから補助事業によりまして日本語指導補助者の学校への配置などの施策の充実に努めているところでございます。
 また、現在、文化庁におきまして、令和元年六月に施行されました日本語教育の推進に関する法律等を踏まえながら日本語教師の国家資格化に係ります制度設計が行われておりまして、有識者や関係機関との意見交換等を行いながら課題や論点を整理しまして、制度の詳細について検討が進められているところでございます。
 先日、中央教育審議会から出されました令和の日本型学校教育の答申におきましても、日本語教師を積極的に活用する方策につきまして、これら日本語教師の資格の在り方に関する状況を見詰めつつ検討をすることが必要だという提言をいただいておるところでございまして、これも踏まえながら、日本語教師の学校現場での活用について検討を進めてまいりたいと存じます。

#25
○高階恵美子君 今回の法改正、条文を読みますと非常にあっさりしている印象を受けるんですけれども、こうやって審議に臨んでみますと、学校現場がいかに現場の先生方の情熱によって支えられているかということをひしひしと感じます。そういう先生方に守られて私たちの子供たちが育っていることを感謝をしなきゃなと改めて思っているところなんですけれども、先生方には常にマルチプレーヤーを求められますけれども、万能じゃないよと言いたいときもあるんじゃないかなと思うんです。
 現場で培った教育スキルとか、もうちょっとここを極めたいといったようなことを学術的に裏打ちしていくような、そういう研修だったら先生方も喜んで参加してくださるんじゃないかなという気がします。免許の更新制の見直しがこれから進んでいく中で、是非こういった先生たちの身になるような研修機会というのを組み立てる工夫もお願いしたいなと思いますが、この辺、いかがでしょうか。

#26
○政府参考人(義本博司君) お答えいたします。
 教員免許更新制につきましては、教師がクラスを担当する、担任する等多忙な中で、限られた時間を使って更新講習を受講しなければならない、その中で、個々のニーズに合った講習ではなく、スケジュール的に受けられる講習を受けている等の負担感が生じているというような意見を聞いているところでございます。
 これまでも、中央教育審議会におきましては、免許更新制や研修をめぐる制度について包括的な検証を進めておりまして、この中でのヒアリングにおきまして、更新制については、学校内外で研修を実施されることを鑑みれば、十年に一度の更新講習の効果は限定であるというふうな意見が出された一方、教員研修につきましては、教員育成指標に基づいて体系化やワークショップ形式の導入など、平成二十八年に改正いたしました教育公務員特例法の改正を踏まえた研修の充実改善が進んでいる等の意見が出ているところでございます。
 今月、三月の十二日に行われました「令和の日本型学校教育」を担う教師の養成・採用・研修等の在り方についての中教審の諮問の中におきましても、更新講習につきまして、必要な教師数の確保とその資質能力の確保が両立できるような抜本的な見直しの方向について先行して結論いただくというふうなことを求めているところでございます。
 御指摘のように、専門的な技術を深めていく研修機会を確保するとともに、教師が不断の研修を重ね、キャリアアップしていくことが大変重要でございます。
 今後、中央教育審議会の御議論を踏まえながら、免許更新制や研修の在り方の見直しにつきまして具体的な検討を進めてまいりたいと存じます。

#27
○高階恵美子君 新指導要領が順次導入されている途中ではありますけれども、このパンデミックを経験して初めて、その足りなかった部分、上乗せしなきゃいけない部分に気付いているという面もはっきりしてきていると思います。不足の部分は上乗せをして、多様性、包摂性を大切にできる新たな教育を目指してほしいと思います。
 大臣、最後に一言いただけるでしょうか、決意を。

#28
○国務大臣(萩生田光一君) 既に、もう中教審に諮問しています。
 それで、先生、今日冒頭、私就任以来の振り返りをいろいろ言ってくれて、新しく始めたことというのは割と評価をしていただきやすいんですけど、実は止めたものとやめたものが結構ありまして、教育現場はまさにスクラップ・アンド・ビルドが必要だと私思っております。私の思いは、多分、今までの委員会質疑の中で、ここにいらっしゃる与野党の先生、分かっていただいていると思います。
 教員ですから、キャリアアップしていく、不断の研修は必要ですけれど、何も十年に一回、三か月、急に慌てて、みんなで申し込んで聞きたくもない講義を三万円払って聞いて、それで終わったといって免許の更新をするという制度は、私は今の現場の先生方の思いと照らしたときになじまないんじゃないかなという個人的な意見を持ちながら、今静かに諮問の結果を待ちたいと思います。

#29
○勝部賢志君 おはようございます。立憲民主・社民の勝部賢志です。
 私も今日、三十五人学級の法案の審議に参加をさせていただきますので、よろしくお願いいたします。
 今、教員の熱意によって学校が保たれているというお話がありまして、全くそのとおりだなというふうに思いますが、今回の三十五人学級の実現に向けては大臣も相当の熱意を持って取り組んでこられたというふうに承知をしております。
 そこで、まず初めにお伺いしたいんですけれども、この三十五人学級を実施することによって学校現場にどのような教育的な効果が及ぼされるというふうに考えてこれを進めていこうとされているのか、その基本的な考えをお聞かせいただきたいと思います。

#30
○国務大臣(萩生田光一君) GIGAスクール構想による学校におけるICTの活用が始まります。その効果を最大化する少人数学級を車の両輪として、安全、安心な教育環境の下で、多様な子供たちを誰一人取り残すことなく、全ての子供たちの可能性を引き出す教育へ転換することが可能となると考えています。
 具体的には、一人一人の反応に丁寧に対応しやすくなり、きめ細かな指導が可能となること、一人一人の教育的ニーズ、理解度に応じた補充的、発展的な指導がしやすくなること、一人一人の意見表出の機会が増え、協働的な学びが展開しやすくなるなど、つまずきを解消して意欲を高める学習や習熟度に応じた学習に加えて、社会性や人間性を養う学習の充実につなげることが可能となると思っております。個々の子供が抱える問題に対して、生徒指導の充実や保護者との連携の強化をより図ることが可能となると思っています。
 いずれにしましても、先生方が本来の子供たちと向き合う時間が、僅かマイナス五人かもしれませんけれども、一人一人と向き合う時間が少しずつ増えていくことを期待をしたいと思っています。

#31
○勝部賢志君 今基本的な考え方を言っていただきましたけれども、そういった学習指導の充実を図るという意味では、やはり教師が子供たちにしっかりと向き合う時間を確保すること、確保できること、そういうことをずうっと突き詰めていくと、やっぱり学校に教員がしっかりたくさんいるということなんですね。今よりも多く教員がいるということが何より大事なんです。
 ただ、今回、三十五人学級を実施するに当たって、どのような方法でその教員を財源的に確保するのか、あるいは人をしっかり教師として見付けてくることも含めて確保できるのかということが現場では非常に大きな心配となって、いまだによく分からないという声が実は出ているんです。ですので、そのことについて少し詳しく、確認を含めて質問させていただきたいと思います。
 資料を用意しましたのでちょっと見ていただきたいんですが、一ページ目は、実はこれは北海道教育委員会が来年度に向けて少人数学級編制の拡大について検討している案であります。下の方に、右側に国というのが出ておりますが、これはこの間何度も説明がありましたので、委員の皆さんも含め承知されていることと思いますが、合計で千三百、ごめんなさい、一万三千五百七十四人の教員が今後五年間で必要になってくるということなんですね。
 そのことに対して文科省はどのような方法でやるのかということで、三ページ目をちょっと御覧いただきたいんですが、これは今年度、令和二年度、加配定数が、全国の学校に配られている、配置されている合計の数なんですね。一番上にあるのが指導方法工夫改善ということで三万三千七百七十人、合計は五万三千四百十五人ということで、相当数の加配の方が配置されているんですね。
 文科省が今言っているのは、この一番上の指導方法工夫改善三万三千七百七十人のうちのまず三千人は来年度から使う二年生に置き換えていきますと、残りの三年生から六年生までは、更に新た、新たにじゃなくて、更に加えてここの中から三千人を振り替えていくというふうに説明をされています。
 ということは、三万三千七百七十人のうちから六千人をこの五年間で振り替えるという理解でいいのかどうか、ちょっと事務的にお答えいただきたいと思います。

#32
○政府参考人(瀧本寛君) 今委員から御質問のあった六千人ですね、小二の分の三千人と小三から小六の分の三十五人学級化に使われている、自治体が先行して使われている三千人の計六千人、この部分については学年、法律認めていただきましたら学年進行で基礎定数に振り替わっていくということになります。その点については御指摘のとおりです。

#33
○勝部賢志君 ということは、今配置されている、少人数学級に使われている加配はいずれ定数化していくということなので、その加配は定数になりますからなくなっていくんだと思うんですけれども、こういった場合はどうなるのかということで、一ページ目に戻っていただきたいんですが、これは、北海道は来年、小学校の三年生の全校で該当する学校が約七十校ということなんですね。それから小学校四年生では、一学年で、三十五人ですので、三十六人以上いるような学校については二クラスにここは分けるということで、対象となるのが四十校ぐらい全道であると。そうすると、百十人の教師が必要になってくるんですね。これを先行的にやりたいという場合、この先ほど一番前段に出ていた指導方法工夫改善の加配でこれを対応することができるのかどうか、その点についてお伺いいたします。

#34
○政府参考人(瀧本寛君) お答え申し上げます。
 指導方法工夫改善定数の中で、それぞれの自治体で、少人数学級の更なる改善であったり、あるいは場合によっては少人数指導として活用したいということがございますので、御希望があった場合にそういった使い方も、もちろん予算の枠がありますけれども、各都道府県から出てきた申請を見させていただいた上で、可能か不可能かと言われれば、手法としては可能な部分でございます。

#35
○勝部賢志君 やり方としては可能だと言われても、結果的にできなければ駄目なんですよね。
 というと、どういうことかというと、二ページ目をちょっと御覧いただきたいんですが、これは実は北海道教育委員会が今年度国から配置された加配のうちの内訳を表にしたものなんですけれども、一番上に指導方法工夫改善千百五十九人とあります。このうち、先ほどの表を見ていただくと分かるんですが、今年度は小学校二年生に、あっ、小学校三年生を先行して実施するために三十七校で教員を使いましたので、加配を使いましたので、三十七人使ったんですね。残りは千四十九人。この千四十九人は、少人数学級ではなくて、ここにあるチームティーチングとかあるいは習熟度別とか、そういうところに使われたわけです。
 聞きたいのは、来年度以降、先行して少人数学級やるのももちろん認めていただけると、それに加えて、今やってきたような他の加配、これも実は非常に効果のあるというか、学校では非常に要求する声が高いものなんです、これも引き続き措置されると、基本的にはですね、措置されるという考え方かどうかということをお聞きしたいです。

#36
○政府参考人(瀧本寛君) お答え申し上げます。
 この加配定数については、これまでも御答弁させていただいたとおり、基礎定数のように、今回の三十五人学級化の基礎定数のように、法律で縛られて自動的に付いていくものではございませんので、年々の財務省との折衝になります。
 したがって、その限りにおいてということでございますが、私どもとしては、こうした教育課題ですね、ここにございますようなチームティーチングや習熟度別をどうしてもやりたいという市町村が道内にも多分多くあられると思います。そうした声を北海道として取りまとめて申請をしてきていただいたような個々の教育課題に対応したような加配定数については、これに応えるべく毎年努力をさせていただいているところでございますし、そういう意味ではこういうニーズにしっかりと応えていきたいということでございます。

#37
○勝部賢志君 今ちょっと触れられましたけど、個々の教育課題、教育ニーズに応じた加配については、以前大臣もお答えになっていますけれども、学校現場が困らないようにという表現をされています。困るというのはどういうことかというと、先ほどのような、少人数学級がこれから進んでいったときに、他の加配を受けていて、それを活用していて、それが有効だという学校においてそういう加配がなくなるということなんです。これを物すごく心配しています。
 これについてもう一度お聞きしますが、こういうことで困る事態は起こらないという考え方でよろしいですか。

#38
○政府参考人(瀧本寛君) 困らないように最大限我々努力していくということでございますが、今回のこの学級編制の標準を計画的に五年掛けて三十五人にしていくということについては、約四十年ぶりでございまして、その際に、自治体が独自で先行してやっていた少人数学級のうちの国が支援をさせていただいている、三十五人までのその少人数学級実施に措置させていただいている部分など、それに、加配定数の一部については、これ合理化減等も、これまでも、子供の数が非常に減っておりますので、全体が減っていく中でのその加配の見直しというのはこれまでもしてきたところでございます。
 御承知のとおり、今後五年間でも小中学校だけでも五十、約五十万人、十年掛かると百二十万人ぐらい、百二十万近く児童生徒の減少が見込まれておりますので、そうした中での加配定数の見直しというのは当然これまでもやってきたところがありますので、そういった対応というのは当然必要でございますが、しかしながら、一方で、このいじめや不登校の問題というのはまだまだ解決ができていないところですし、子供たちがより学びを身に付けていただくためのこの習熟度別、チームティーチング等の指導方法工夫改善定数も、現場が困らないようにしっかりと加配定数の確保に我々としては最大限努力をさせていただきたいと思っているところでございます。

#39
○勝部賢志君 そういうふうに言っていただけてよかったと思っていますが、改めて確認をしますけれども、一番最初に示した一万三千五百七十四人のうち、加配で措置していくのが三千プラス三千ですので六千人、そのほかの九千八百三十人、違うかな、違いますね、七千ですね、七千、七千くらいの教員については、これは基本的に、加配ではなくて、何と言ったらいいんでしょうか、基礎定数で措置をしていくというふうな考え方でよろしいですか。

#40
○政府参考人(瀧本寛君) お答え申し上げます。
 先ほど申し上げた、毎年毎年児童生徒数が減っていく中で、合理化をしている減、これは、少人数、主として少人数指導のところの加配というのは子供の数の全体の減少に伴って見直されている分というのがございますので、そうした部分というのはあり得るとは思います。
 一方で、しかるべきその個々の教育課題に応じた加配定数というのはしっかりと毎年確保していきたいというのが我々の考え方でございます。

#41
○勝部賢志君 要するに、加配、今まで措置されていたような加配は基本的な考え方としてはしっかり措置していくというふうに示されたと思いますが。
 もう一度、三ページの昨年度の加配教員の定数の表を見ていただきたいと思うんですが、実は、今年度、あっ、今年度じゃない、ごめんなさい、来年度ですね、来年度、この指導方法工夫改善は、今年度は三万三千七百七十人でしたが、来年度は三万五百六十五人と約三千人減っています。これは今まで説明のあったとおりで、理解できるところなんですね。しかし、児童生徒支援というところ、その下ですね、ここは七千八百三十九人から七千七百十三人ということで百人減っています。これはいろいろあるんだろうと思いますので、大した差ではありませんから、これものみ込める数字だなと思うんですが、特別支援教育の方は、四千六百三十七人に対して今年度は四千五十二人ということで六百人減っているんですね。トータルしていくと、来年度は四万九千百五十四人ということで、五万三千に対して約四千人減っているんです、加配がですね。
 だから、先ほど三千人で措置すると言っていたんですけれども、結果として、いろいろやり取りをしていった結果、千人減っているんですよ。ということは、千人どこかで必要な加配の定数が剥ぎ取られたということになるわけですよね。私が心配しているのはそういうことで、表向きは、先ほど三千人、三千人と言いましたけれども、いろいろやっていくうちに、しかも、これは財務省との毎年度の交渉で決めるということなので、そこが一番心配なところで、実はですね、だから、本当は定数、基礎定数にしっかりそれを位置付けて、つまり新しい教員をしっかり採用してこれに充てていくというのが本来のやり方だと思いますけれども、いかがでしょうか。

#42
○政府参考人(瀧本寛君) お答え申し上げます。
 基礎定数で必要な教員が確保されるというのは理想の一つだと思います。
 ただ一方で、今委員から御指摘のあった、いわゆる基礎定数化される三千人以外に約千人ぐらいが減るではないかと御指摘ございましたけれど、特に大きなのが特別支援のところと、ここにつきましては、平成二十九年に本委員会でも御審議いただいて法改正をいただいた、通級、小中学校で特別支援教育の必要な、特別支援学級ほどの重い障害ではないけれども、発達障害とか、あるいは低学年だと言語ですね、言葉の構音障害、吃音障害のある子供たちに対して週に数時間だけ取り出して通級指導をする、あの先生は加配教員でした。これを今、法改正をいただいてから十年掛けて全体を加配から基礎定数化をしている途上でございまして、先ほど特別支援で約六百ぐらい減ったというのは全てその部分でございまして、基礎定数化し、さらに、それでも通級ニーズに足りないので増やしているようなところがございます。また、それは、特別支援の通級加配だけではなくて、それ以外にも、教職員等、済みません、研修等定数のところでございましたり、あるいは日本語指導のためにどうしても必要な教員とか、二十九年の法改正で十年掛けて基礎定数化に変えていくと。
 したがって、加配定数のところだけ見ると毎年減っていっているんですが、きちんと基礎定数化で増えていっておりますので、加配定数の総数だけ御覧いただくと減っていますけれど、そういったところで、先ほどおっしゃられた約一千というのは、そういう部分の数が一千を超えているぐらいございますというところを御説明させていただきました。

#43
○勝部賢志君 引き続き、必要な教員の加配についてはしっかり措置をするということで取り組んでいただきたいと思います。この点について、引き続き斎藤委員からも質疑があろうかというふうに思いますので、次の質問に移りますが。
 小学校高学年の専科指導について、どのようなイメージを持って進めていこうと考えておられるのか、御説明をいただきたいと思います。

#44
○政府参考人(瀧本寛君) お答えを申し上げます。
 小学校高学年からの教科担任制につきましては、本年一月の中央教育審議会答申において、教師の負担軽減を図りつつ、個別最適な学びを実現するため、義務教育九年間を見通した指導体制の構築に向け、令和四年度を目途に導入するということが答申の中で示されてございます。
 この教科担任制導入の在り方については様々な課題も指摘されておりまして、例えばでございますが、系統的な学びの重要性や教科指導の専門性といった観点に加えまして、グローバル化の進展やSTEAM教育の充実強化に向けた社会的要請の高まりを踏まえれば、例えば教科として外国語や理科、算数が考えられる旨中教審答申でも示されておりますが、このような新たに専科指導の対象とすべき教科を何にするべきであるかといった点、あるいは当該教科の専科指導を担う教師の専門性の担保と人材確保、さらには学級規模、地理的条件に応じた教職員定数や配置の在り方などの検討課題につきまして、地域の実情に応じて多様な実践が行われている現状を踏まえながら検討する必要があると考えておりまして、文部科学省では、この小学校の教科担任制につきまして有識者による検討会議を既に立ち上げてございますので、こちらの検討課題について、専門的、技術的な議論、検討をこの場で進めていただいているところでございます。
 以上です。

#45
○勝部賢志君 専科指導に関わって、中学校の教員を例えば小学校の指導に充てるという考え方もあるというふうに聞いておりますし、実際に、もう既にそのような形で行われているところもあるということなんですが、現場からは、その先生は、要は中学校で指導しながら小学校に行く時間もあるということになるので、大変な負担になっているわけですよね。その負担軽減策というのは当然しっかり図っていかなきゃいけないということですし、そういうふうに教科担任になると、どうしても学校の事情によっては受け持つ時間というのが物すごく増える場合があるんですね。
 ですので、やっぱり上限を設けるべきではないかというようなことも専門家からも出ていますし、現場からもそういう声がある。そのことについてお考えをお示しいただきたいと思います。

#46
○政府参考人(瀧本寛君) お答え申し上げます。
 小学校高学年におきます教科担任制の導入に当たりましては、義務教育九年間を見通した効果的な指導体制を構築するといった趣旨に鑑みまして、一つの方法としては義務教育学校化というものもございますし、今委員から御指摘のあった近隣の小中学校の連携あるいは複数の学校の連携による指導体制を構築することも考えられるところであり、特に、御質問のありました小中学校の連携方策を検討するに当たっては、教科ごとの教員配置や教員の持ちこま数の状況等、中学校側の指導体制を考慮する必要があると考えております。
 これは一般的にということでございますが、特に学校規模が小さいほど教員の一人当たりの持ちこま数も少ないということを考えますと、比較的学校規模が小さい地域で中学校教員が兼務をするなどして小学校で乗り入れ授業を行っているようなことも見受けられるところであります。その際、特に小学校の外国語、英語ですね、英語について、中学校の英語の先生が小さい中学校から近くの小学校の英語を見に来るといったような事例も聞いているところでございます。
 いずれにしましても、有識者による検討会議において、引き続き専門的、技術的な検討も含めまして、小中学校の連携方策を含めた、学校規模や地理的条件に応じた教職員配置の在り方についても検討を深めてまいります。
 また、もう一点、中学校の教員の側の一日の持ち時間数の上限についても御質問ございましたが、一日の教員が担当する授業時数については、ごめんなさい、一人の教員がですね、一人が一日に担当する授業時数につきましては各学校の教員配置の状況や各教員が担当する教科等によって異なってくるため、国が一律の上限を設けるのではなく、各教育委員会や各学校において特定の教員に過度な負担が生じないよう配慮しながら適切に判断すべきことであると認識をしております。
 いずれにしましても、小中学校間の連携方策については、教科ごとの教員配置ないしは教員の持ちこま数の状況等、中学校側の指導体制を十分考慮して行われるべきものと考えているところでございます。
 以上です。

#47
○勝部賢志君 上限の問題については、それぞれがという話ありましたけれども、こういうことこそやはり国がしっかり基準決めるべきだと思います。特に、働き方改革ということで今、働く職場の改善をというのであればなおさらのことだというふうに思いますので、そのことを強く指摘をさせていただきます。
 次に、教員の計画的な確保、採用についてなんですけれども、資料、時間が余りありませんのでちょっと簡単に紹介をいたしますが、四ページをちょっと皆さん見ていただけますでしょうか。
 増える公立小中の臨時教員ということで、極めて身分が不安定な教員、給与水準の、正規教員の六割から八割程度とされる教員が非常に増えているというこの、何というんですか、雑誌の記事がございます。
 五ページの方に、そのことを分析をして、〇五年度までは文科省が数年から十数年先まで見据えた中期計画を立てて教員数を決めていたが、〇六年度以降は財務省が財政難を理由に計画を認めず、毎年予算折衝によって翌年度に教員を増やすかどうかを決めるというようなやり方をした結果、自治体は採用の計画が立てられずに、結果として、非正規あるいは、このいわゆる、何というんですか、臨時教員で対応してしまっていると。
 ちょっと次のページを見ていただけますか。これは六ページですけれども、これは非正規ということではないんですが、実はこれ、北海道の教員の欠員状況なんです。二〇一七年から二〇年度まで表にしてありますが、二〇一七年度の五月の段階で必要な教員が五十二人足りないんですね。こういう実態が起きている。一八年は七十六人。これは余りにも大きいということで、次の年改善されるんですが、しかし年度末には百五人になっていると。これは、今お話をした計画的な教員採用ができないということも大きな理由になっています。
 一方で、これは教員のなり手不足というのも大きな課題になっているということなんですが、つまり、こういったその教員をしっかり確保していく、これは計画的に確保していくということが必要なんですけれども、それができていないために今このような実態になっていると。
 先ほど来、三十五人学級に向けては教員が必要だということを私も指摘をしたし、加配についてもしっかり措置をするとなれば、やはり教員を確保していくということが大事だと思いますが、中長期的な教員確保について、現在どのような認識を持ち、どう対応しようとしているのか、見解をお伺いいたします。

#48
○政府参考人(瀧本寛君) お答えを申し上げます。
 計画的な教職員定数の改善ないしは確保の重要性については認識をしているところでもございます。
 先ほども少しお答えの中で申し上げましたが、これまでも発達障害の児童生徒に対する通級による指導あるいは日本語指導等のための教員定数については、従来の加配定数から、平成二十九年度から令和八年度までの十年間で順次この加配定数から基礎定数化に置き換えていくというようなことも、この委員会でもお認めいただいた法律改正を粛々と執行を進めさせていただいておりまして、そうした中でも、従来のその通級の担当教員は毎年の加配ですから非常に見通しがしにくかったわけですけれど、基礎定数化に順次置き換わりつつありますので、そうした意味では中長期的な見通しを持って教員確保を行いやすくする方向で動いてきているところでございます。
 また、今回の小学校の三十五人学級につきましても、御承知のとおり、現在でも小学校二年生は三十五人に全国的になっておりますが、これは加配定数でございますので、自治体現場からすると、いつの時点で、法律に直接裏打ちがなかったわけですから、どうなるか分からないという実態がございましたが、今御審議いただいている法案を認めていただければ、今後五年間掛けて小学校二年生から六年生まで全て基礎定数化されますので、そういう意味でも、先の見通し、中長期的な教員確保の見通しをより持ちやすくなるということで、こういうことを踏まえて教職員の採用計画をきちんと各採用権者でございます都道府県や政令市で策定をしていただきたいと考えているところでございます。
 また、中長期的な教員確保の観点からは、北海道なら北海道、東京なら東京で実は先生方の年齢構成も違っておりまして、この退職者数の今後の見通しでありましたり、地域、自治体の児童生徒数の推移、あるいは再雇用に応じていただける割合が高い地域とそうでない地域もございますので、こうしたものの先の把握とか分析、予想なんかも重要でございまして、そうした様々な課題が関わってまいりますけれども、文科省としては、引き続き、各教育委員会に対して必要な情報の共有を図るとともに、こうしたものも踏まえて各自治体において計画的な採用を行うよう促してまいりますとともに、可能な限り先の見通しが立つような、今回の法案のような計画的な改善が、これまでも、先ほどの通級もそうでしたけれども、してきたわけでございますが、こうしたことをきちんと現場のニーズを十分踏まえながら考えていく必要があるというふうに認識をしております。

#49
○勝部賢志君 先ほど専科指導の話をしましたが、専科指導のための教員はやはりしっかりと定数で措置をするということが大事でありますので、そのことは改めて申し上げますし、そのためには教員がやはり純増するということが必要になってくるので、是非そういうことも検討してほしいと。加えて、やはり中長期的な新たな定数改善計画というものを文科省としてこの機にしっかり策定して、十年後、十五年後ぐらいまで見通せるぐらいのそういうものを是非作っていただけたらというふうに思っています。
 そこで、冒頭、大臣に熱意を持ってこの取組を進めていただいているというお話をしましたけれども、大臣がこの少人数学級の当面の目指すところ、今は三十五人ですけれども、やはり、最終的にはといいましょうか、できるのであれば、望ましいその少人数の学級規模というものをどの程度というふうにお考えなのかをお聞きをしたいと思います。

#50
○国務大臣(萩生田光一君) 先生、先ほど加配の議論のときに、私が過去に、現場の皆さんに御迷惑を掛けないようにするというコメントを引用していただきました。同じときに、私、闘いはまだ続くということも申し上げているんですね。今回、多分現場を御存じの先生がこういう議論していただくことは私は有り難いことで、まさにこれが立法府の意思だというふうに思っております。
 最初は、自然減も加配も指一本触れさせないという覚悟で交渉に臨んだんですけれど、なかなかやっぱりそうはいきませんでした。私は、彼らは彼らの仕事があって、入るを量りて出るを制していかなきゃならないんで、それは仕方ないことだと思うんですけれど、やっぱり今の多様化する子供たちの教育考えたときに、現場のマンパワーって絶対必要だと思います。したがって、先ほど議論がありましたように、できるだけ基礎定数になった先生方は正規の先生をきちんと採用していただくことも地方自治体に積極的にやっていただきたいと思います。
 実は今回、一つ肝を設けまして、それは、国と地方の協議の場というのをつくらせていただくことにしました。といいますのは、やっぱり加配の使い方が正しく使われていない自治体もあるのも実際にはございましたので、この際、その必要な人はちゃんと要求していくと。
 さっきの専科のお話もありました。私も常々申し上げているように、運動神経の悪い先生に教わる体育って余り魅力的じゃないと思いますし、理科のアルコールランプに火を付けられない担任の先生の理科の実験というのはつまらないものになってしまうと思うので、できる限り専門性の高い先生方に現場に入っていただくことが必要だと思っていますので、その人員をしっかり確保していきたい。あわせて、これ、最初の目標は小中三十人でスタートさせてもらいましたので、まずは三十人というのは一つの大きな目標だと思っております。
 冒頭お話ししたように、現場は手が掛かります。子供たちを育てるというのは手間も手も掛かるわけですから、周りを見守る大人たち、教員の数も増やしていくと同時に、子供たちの一クラスのサイズを減らしていくということは今後の共通した我々の大きな課題じゃないかなというふうに思っていまして、闘いは引き続き続くと思っています。

#51
○勝部賢志君 今日の審議に当たってちょっと資料を用意させていただいたんですが、恐縮ですがお目通しをいただけたらと思うんですけど、七ページを御覧いただけますでしょうか。
 今大臣から、法案審議、現場の声や熱意のある議論が必要だというお話があったんですけど、日本の国も何度かの大きな教育改革というのを進めてきて、やはり一番大きかったのは、義務教育制度ができた戦後、昭和二十二年、これは三月十九日の議事の議事録なんです。
 教育基本法に引き続いて学校教育法を審議しているときのことなんですけど、御案内の方もいらっしゃるかもしれませんが、ちょっとあえて読ませていただくと、下の方に、永井委員という方がその委員会で質疑、質問をされました。下の方に、下から二行目、例えば化学教育、物象関係の授業にいたしましても、酸素プラス水素イコール水というようなことを黒板に書いて、そしてそれを暗記させるというような教育よりできない。水を電気分解するようなそして実験させるというようなこともできなければ、フラスコも試験管もないという学校が実に多いのであります。義務教育、今度の学制改革というのは、単に六三三制の制度をしいたから、それで完全だというものではなくして、その質的な内容の向上というものを期さなければならぬと思うのであります。そういう意味においては、教鞭物、器具であるとか、学習用具、そういったものの製造の現在の状態、それからそれらの配給の状態についてはいかがですかという質問をされました。
 それに対して、学校教育局長の日高政府委員が、化学の授業はもとより、下の方に書いてあります、残念ながら認めなければならないのは、非常に貧弱な状態だと。②のところに、例えば机であるとか、黒板であるとかチョークというようなものまでも、残念なことではありますけれども、不自由をしておるような状態でありまして、紙も、極端に申し上げれば教科書も十分配給できるかどうか分からないような状態にありますのでと言い、次に、今日の日本を復興させるのは、何も知らなかったこれから来る若い人たちの力によって、日本は再びこの情けない状態を盛り返さなければならないと思っておりますと。この失礼いたしましたという部分は、実は泣いて、涙を流しながら答弁できなかったということなんですね。
 この委員会を終結するに当たって、次の九ページですが、委員長から、一言御挨拶を申し上げますということで、中段辺りでこの永井委員の質疑について触れています。
 永井勝次郎君から、特に切実な問題について熱烈なる御質疑がありました。学校教育課長は、全く自分の赤心、誠意を披瀝しての御答弁がありましたが、御答弁半ばにおきまして、敗戦後の日本の今日の現状、しかも戦争を放棄して日本の将来の問題を考え合わせて、ついに局長は答弁の言葉を発することがあたわず、熱涙滂沱と下ってついに声を上げる状態でありました。委員長始め全委員はこの光景に感激いたしまして、しばし全委員は涙に暮れたのでございますというのがこの国会での議論だったと。
 私は、このように、やっぱり子供のことを思い、真剣に議論をして、少しでもいい方向に向かっていこうというようなことが私は必要だと思っています。
 そんな意味で、大臣が熱意を持ってということで取り組んでこられて、闘いは半ばというふうにおっしゃいましたけれども、この三十五人学級が四十年もできなかったのは何が理由かというと、やはり財政の壁だと思うんですね。闘う相手はそこなんでしょうか。財政当局と闘うという、何となく非常に内輪の闘いというか、大きな意味で子供たちのためにと言っておきながら、財政が結果的にうんと言わないからできないというような形でもしこれまでこの改革ができなかったんだとしたら、それは非常に残念だなと、情けないなというふうに思いますので、これはやはり我々委員も全力を出してこの問題に対処し、そして、やはりこの三十五人学級のスタートが結果として日本の教育の大きな転換点になったと言えるような改革につなげていかなければならないのではないかというふうに私は強く思っています。
 最後に、大臣から、先ほどは三十人学級を目標にすると言いました。もう少し少ない人数の方がひょっとしたらいいのかもしれません。そして、今は小学校ですけど、中学校、高校にもこれは是非拡大していく必要があると私は思っていますので、そういうことも含めて、改めて決意をお聞きして、質問を終わりたいと思います。

#52
○国務大臣(萩生田光一君) 私自身を鼓舞する意味で闘いという言葉を好んで使ったんですけど、まあ同じ行政府の中でそういう対立を前提とすることが果たしていいかということを言われれば少し冷静に考えなきゃいけないんですけど、四十年間進まなかった理由はただ一つじゃなかったと思います。いろんな課題があったと思います。
 例えば、誤解を恐れず申し上げれば、様々、教育現場の費用については地財措置をしてきましたけれども、残念ながら地方自治体においては正しくそれを使っていただけなかったという実態もあったと思います。その結果が、パソコン、三人に一台の費用を負担をしながら、なかなかそこに到達できないなんということもあったんだと思います。それから、先ほど先生がお話しになった教員定数については、積み上げをした部分もきちんとあるのに、それを臨時教員で賄って、そして言うならばその人件費を圧縮するというやりくりをしていた実態もあったと思います。また、我々、国会といいますか、財政当局の厳しい査定の中で様々なことを認めてもらわなきゃならないために、この少人数学級というのは優先順位がなかなか上がってこなかったということもきっとあったんだと思います。
 したがって、何かが一つの原因ではなかったと思うんですけど、私は、やっぱり将来を担う子供たちへの投資というものが、これはもう誰もが認めていただけるそういう価値観をこの日本の国会が持っていくことが極めて大事だ思っていまして、そういう意味では、取りあえず三十五人の第一歩を踏み出しますけど、やっぱりそれは、少人数にした方が子供たちの学びは良くなるよね、学校は楽しくなるよね、子供たちは明るくなったよねと多様な評価を皆さんでしていただいて、その成果は中学校、高校へとつなげていくことが必要だと思っていますので、しっかりその方向に向かって努力をしていきたい、こう思っております。

#53
○勝部賢志君 終わります。

#54
○斎藤嘉隆君 立憲民主・社民の斎藤嘉隆です。
 今日は義務標準法の改正案の審議ということで、いよいよこの後、委員会で採決も予定されていますし、その後、明日にも本会議で採決ということで、非常に感慨深いなというふうに思います。
 先ほど来のやり取りの中で、大臣からも様々ありましたけれども、なかなか動いてこなかった、大規模なものとしては四十年ぶりでありますので、それが、まあ完全なものではないにせよ、このように大きく一歩踏み出すということで、これはもう本当に大いに歓迎をしたいと思いますし、ここへ至るまでの文科省、大臣始め役所の皆さんや、あるいは教育関係者、あるいは自治体の各級議会議員からも様々な御提言もいただいてまいりましたし、そんな多くの皆様の御労苦に改めて感謝をしなければいけないなというふうにも思っておるところであります。
 三十五人学級ともちょっと若干絡むので、あえて今日はちょっと予定をしていなかった質問からさせていただきたいと思いますが、先週の金曜日に文科省が公式ツイッターアカウントを立ち上げをされて、教師のバトンプロジェクトというものなんですね。これ義本さんですかね、担当は、どういうものか、ちょっと御説明いただけますか、簡単に。

#55
○政府参考人(義本博司君) 委員から、この目的それから経緯等についての御質問ありましたので、お答えさせていただきます。
 働き方改革は進んでいるものの、依然として、長時間労働の実態ですとか、あるいは採用試験の採用倍率の低下についてこの委員会でも御指摘いただきまして、文科省としては強い危機感を持っているところでございます。こうした課題を受け止めて、一層の働き方改革の推進とともに、中教審で教師の採用、養成、研修の在り方について諮問を開始したところでございます。
 そういう動きと合わせまして、教師を目指す現役学生や教職を断念した学生、さらに若手の教師などから教職に就くことへの不安や課題について意見を伺う機会がございました。その中で、やりがいは理解しているものの、学校現場の創意工夫や進みつつある改革の事例について十分周知に至っていないということについて明らかになったところでございます。
 こうしたことを踏まえまして、文科省においては、そうした事例をSNSの上でオープンに共有して伝え合っていける場を設けるということを狙いとしまして、学校での働き方の改革ですとか、あるいは新しい教育実践の事例、学校にまつわるエピソードなど、学校現場での取組をSNSで発信あるいは共有するということで、三月二十六日に開設しまして、学校現場で進行中の様々な取組について発信を呼びかけているところでございます。

#56
○斎藤嘉隆君 要するに、教師を志望する若い皆さんがもう随分減ってきているので、現場の先生方中心に、こんないい仕事ですよということをつぶやいてもらったり、あるいは各学校でこんな働き方改革の好事例がありますよというのを書き込みをしていただいて、そういうのを参考にして、多くの若い皆さんがバトンをつなぐように教師を、教員を目指していくと、こういう環境をつくりたいということだと思います。よく決裁されたなと思うんですね。大したものだと思いますよ、これも。
 ただ、ポジティブなツイートばかりならいいんですけど、ネガな、もうこんな大変なんですよ、こんなブラックな職場なんですよみたいのが実はいっぱい出ているんですよ。いっぱい出ていて、これで学校を目指す、教員を目指す若い人が減るんじゃないかみたいな、そんな声も出ているんですけれど、まあそれはさておいて、一つの試みとしては私はこれは評価したいというふうに思いますので、ちょっとしばらくどんなふうになっていくのか見ていきたいなというふうに思います。
 私、仮にこれがマイナスの要因に働くような効果が出てくるとしたら、これは勇気を持って閉鎖すればいいと思いますよ、理由を付して。そういうこともありじゃないかなというふうに思いますので、やってみることはこれは文科省として僕は価値があると思いますから、是非、僕もちょっといろいろそういった意味ではツイートしようかななんということも思っていますし、大勢の方がフォロワー大勢持っていらっしゃると思うので、そんなポジティブなツイートもしていきたいなというふうに思っておるんですが。
 何でこんな、なぜこんな話をするかというと、やっぱり教員不足が本当に深刻なんですね。多くの学校で、先ほど勝部さんからもありましたけれども、定員さえ満たしていないと、こういう状況が続いていて、採用試験の倍率も、もう小学校三倍を切ると、こういう状況です。
 すばらしい仕事であるにもかかわらず、なかなか人が集まらない。小学生のみんななんかに将来なりたい仕事は何ですかなんということを聞くと、小学校の教員、学校の教員、先生になりたいって結構多いんですよ、まだ。ところが、本当に大学を目指すような段階になると、現実的になかなか難しいということになってしまっていて、一つはやっぱり働き方改革の問題があるというふうに思いますし、それから、近年、退職者が多くて、それを補充するためにどうしても大勢の教職員が必要なので倍率が自然と下がっていると、こういう見方も一方である。それから、先ほども出ていたように、教員免許更新制とか、こういった制度のために、例えば社会人で働いている皆さんが教員に転職しようみたいな、こういったことが柔軟にしづらい、こういうようなことも一因になっているのかなというふうに思います。
 やはり、教員の希望者を増やしていく、いろんな工夫をされていると思いますが、最も必要なことは、私はやっぱり処遇だと思うんですよ。処遇改善なくして、もう今や若い皆さんを中心に、仕事に見合う処遇がやっぱり保障されないと、人ってやっぱりなかなか集まらないんじゃないかなと思います。
 この辺りの御認識、文科省としていかがでしょうか。

#57
○政府参考人(瀧本寛君) 公立学校の教師の処遇に係る検討につきましては、現在文科省と現場で協力しながら進めている学校における働き方改革の進展や、あるいは令和四年度に実施予定の教師の勤務実態状況調査の結果などを踏まえる必要があると考えておりますが、処遇に係る検討の観点としては、働き方改革の総合的な取組の中で、教師の職務と業務の量をどう捉え評価をしていくか、あるいは、これからの時代における教師の職務にふさわしい給与等の処遇の在り方をどう考えるか、さらには、教師集団の流動性や多様性を高める中で、それぞれの教師のライフステージやキャリアパスも踏まえた、子供たちと向き合い、教育の質の向上に取り組もうとする教師の意欲や能力の向上に資する給与等の処遇の仕組みをどう構築するかなどといった観点が考えられるところでございますが、こうした点も踏まえながら、教師の処遇の在り方については引き続き検討してまいりたいと思います。
 今月、中教審に教員についての諮問をしましたが、その中で大臣から、諮問の理由の中にも、令和四年実施予定の教師の勤務実態調査の結果等を踏まえて教師の処遇の在り方について検討するということは明記をされておりますので、しっかりとこういったことを検討しつつ、やるべきことをしっかりと進めてまいりたいと思います。
 以上です。

#58
○斎藤嘉隆君 もはや、やりがいとか働きがいだけで人を集めるというのは、どういう職場であっても、どういう職種であってもなかなか維持ができないと思います。
 教員のことでいえば、例えば人材確保法による教員の処遇の優遇措置というのは長く続いてきましたけれども、段階的に縮小して今ほとんどないに近い状況でありますし、やっぱり民間企業も含めて人材の囲い込みというのがかなり早い段階から進んでいまして、それなりの若い世代の処遇改善というのがどの企業でも進んでいると、こう認識しているんですね。この部分でやはり、まあ公務員全体に言えることかもしれませんけれども、処遇の改善というのはなかなか進んでいない。
 やっぱり、これ、県ごとにも違うんですね、自治体の。自治体ごとにも違うものだから、ある県では採用倍率は高いけど、ある県では低いと、こういうような状況も生まれてきていますし、やはりインセンティブが働くような処遇の在り方、報酬の在り方みたいなのも具体的に検討に着手していくべきだと思いますが、大臣、このことについての御認識をお聞かせいただけますか。

#59
○国務大臣(萩生田光一君) まず冒頭、教師のバトンについて先生触れていただきまして、ありがとうございます。
 これは、掛け値なし、仕込みなしで、本当にフラットに皆さんの声を聞いてみようということで、本当は、現場の苦労をお話しいただいた上で、しかしやりがいがある仕事だぜと返ってくるのをすごく期待したんですけど、かなり今炎上状態にありまして、皆さんからの嘆きの方が多いんですけれど。
 それはそれで、一個一個聞いてみると、例えば産休取りたかったのにこんなことがあったんですというような事例がいっぱい出てきましたので、これは現場と共有して働き方改革につなげていきたいなと思っています。書き込んでいただいている方がもし先生だとすれば、もうちょっと品よく書いてもらいたいなという方も中にはいらっしゃいますが、引き続き、生の声聞きながら有効にやっていきたいなと思います。
 その上で、多分そういって書き込みをしている方たちも、今国が教員に対して大きな改革に踏み出そうという胎動は私感じていただいているんじゃないかと思うんです。今回の少人数化もそうですし、それから免許更新制についても具体的に中教審に諮るようになりました。処遇については四年度ということですけれども、しかし、それを待たずに、今いろんな現場の声も聞いているのはまさにその一環でありまして、私は、やっぱり教師という職業は、その人との出会いが子供たちの人生観をも変えるぐらい影響力のある大切な公務員だと思っておりますので、それに見合うきちんとした報酬というのも当然希望するべきであろうというふうに思っています。
 ただ、地方公務員としてのいろんなバランスもありましょうから、教員だけを特別扱いできないというのもあるんだと思いますけど、元々は特別扱いしていたわけですから、人確法で特別扱いしていたんですけれども。しかし、それでもなかなか処遇面でも、あるいは希望者も増えてこないということであれば、この一連の改革のトレンドを学生の皆さんや、あるいは一度社会に出た皆さんも感じていただいて、志があれば是非戻ってきていただきたい、目指していただきたい、そういう職業に更に魅力をブラッシュアップできるように様々な条件を見直していきたいな、そう思っております。

#60
○斎藤嘉隆君 ありがとうございます。
 命のバトンのツイッターですけど、投稿に当たり所属長からの許諾等は不要ですなんということなんですよ。もうどうぞ好きに書いてくださいという、先生方も、校長先生に確認する必要はありませんよと、ただし、個人が特定できるようなものは駄目だと、こういうことなので、試みとしては大変意義深いと思いますし、いろんな声を是非文科省の皆さんもこれで受け取っていただければというふうに思っています。
 それで、処遇のことも是非お願いをしたいと思いますし、私、幾つかもう簡単にいろいろ、今もう既に議論になったことも含めて確認をさせていただきたい。
 この三十五人学級ですけれども、先般行いました参考人質疑の中でも、全ての参考人の方から少なくとも三十人というような話がありました。八月二十五日の教育再生実行会議でも、小学校、中学校を三十人未満の学級にしようと、こういうことで異論もなかったというふうに聞いていますし、九月八日の初中教育ワーキング・グループでも、少なくとも三十人、できれば二十人と、こういうようなことが、声が平均的だったというふうにも聞いています。
 大臣自身も様々記者会見などで三十人学級を目指すということをおっしゃっていますし、これは、先ほどあられたように、今後三十人学級を目指していく、今がその一つの過程にあるんだと、こういうことで、こういう認識をさせていただいておりますが、これでよろしいでしょうか。

#61
○国務大臣(萩生田光一君) 全くその思いを共有して前に進んでいきたいと思っています。
 今回は小学生のみ三十五人という小さな一歩ですけれども、有効性をしっかり検証して、更なる深掘りができるようにしていきたいと思っています。

#62
○斎藤嘉隆君 資料の一を皆さん御覧をいただきたいというふうに思います。
 学年別収容人員別学級数の割合、単式学級、これをグラフにしたものなんですが、見ていただいて分かるように、小学校一年生、二年生は、もう三十六人以上学級、いわゆる緑の部分というのはもうほぼない。当然ですね、これは。二年生もないんですよ、もう既に。だから、来年変わらないんですね、二年生は。今のまま、今のまま変わらないんです。三年生、四年生、五年生、六年生と一〇%、一二%、一四%、一三%ぐらいでずっと来ていて、中学校になるとがくん、がくん、がくんと急激に増えるんですね。三十六人以上学級が増えるんです。
 これを見ても、これやっぱり小学校は自治体が独自でもう既に多くの県で先行してやっているのでこのように三十六人以上学級が少ない、こういう状況が出ているんですが、中学校はなかなかそれが自治体独自ではやれない、やり切れないと、こういうのがこの要因かなというふうに思っています。
 これ、瀧本さんにお伺いしますが、中学校はなぜ独自で、各都道府県はですね、独自での少人数学級をしづらい状況にあるんでしょうか。

#63
○政府参考人(瀧本寛君) これはそれぞれの都道府県ないしは政令市の御判断でございますので、私からそれぞれの理由を申し上げるわけにはいきませんが、中学校についても、比較的多くの県で、中一についてはやっぱり小学校から中学校に上がったときのギャップ、学級担任から教科担任に上がるギャップなどがあって、中一についてのその都道府県、政令市独自の何らかの少人数学級化というのを取り組んでいるところは比較的多うございます。そこは、やはり子供たちの環境が大きく変わるというところを鑑みてだと思います。
 一方で、やはり発達段階を考えますと、丁寧に小学校の段階からきちんと学びの習慣を付けて、様々な環境、家庭環境等も含めた丁寧な対応を、きめ細かな対応をしていくという観点で、小学校の方がより自治体独自のその少人数の取組というのが進んでいるんではないかと理解をしております。

#64
○斎藤嘉隆君 それはおっしゃるとおりだと思います。ただ、小学校は、クラスサイズをちっちゃくすると、多分増える先生がその一学年で一人なんですね、一つの学校で。中学校はそういうわけにはいかないんですよ。クラスサイズが小さくなると、担任の先生のような立場の方も当然それは増えますけれども、こういった方が兼ねる場合ももちろんありますが、教科担任制ですので、付随して増える先生方が多くなって、自治体独自でその定数を賄うというのがかなり難しい、そういう環境にあるのではないかなと私自身は思っていて、だから中学校では進まない。言い換えると、だから中学校が必要なんじゃないですか。
 今、この間もここでも、参考人質疑の中でも話題にさせていただきましたが、中学校の指導の困難性というのは非常に今高まっていまして、特にメンタル面での指導、深い指導というのは非常に重要だし、また難しいと。こういう状況の中で、中学校の先生方に話を聞くと、とにかく子供たちの命を失わせないような、自死がこんなに増えているんで、そういう指導を心掛けていると、もう必死なんだと、もうこういう声を聞きます。
 こういう話を聞くと、中学校こそ、今後目指すべき方向としてこの少人数の学級の実現というのは、そしてそれに伴う定数増というのが必要なんじゃないでしょうか。この点についてはいかがでしょう。

#65
○政府参考人(瀧本寛君) 一人一人に応じたきめ細かな指導という点につきましては、小学校のみならず中学校でも大切なことだろうと思っております。
 いずれにしましても、今回のその学級編制の標準の引下げを計画的に実施する中で、企画力の育成、その他教育活動全体に与える影響や外部人材の活用の効果等を含めた実証的な研究を行いますとともに、質の高い教師を確保するために様々な検討を行っていくこと、そうした検証の上で、その結果を踏まえて、御指摘の中学校を含めまして、学校の望ましい指導体制の在り方について検討を深めていく、進めていく必要があるんだろうと思っております。
 以上です。

#66
○斎藤嘉隆君 もう少しこの件についても詳しくお聞きをしますが、小学校三十五人学級を実現していくために一万三千人の定数増が必要だと。
 中学校まで三十五人学級を実施をしていこうとすると、これは何名ぐらいの教職員の定数増が必要なんでしょうか。

#67
○政府参考人(瀧本寛君) お答え申し上げます。
 小学校のほかに中学校の三十五をやるとすると、何年計画でどういうやり方をするかというのによりますが、仮に直ちにやるという最も単純な推計をするとすると、一・六万人程度、一万六千人ぐらいが必要になると推計をしております。

#68
○斎藤嘉隆君 小学校で今から二年生から六年生までやっていくのに一・三万人で、中学校の三学年で一・六万人と、こういうことだと思います。
 ただ、これから子供たちの数は減っていきますし、それから学校の統廃合もかなり急激に進んでいます。必要な定数というのは恐らく今の見込みよりも随分減ってくるんではないかなというふうに思うんですね。
 私は、その辺りを勘案をしながら長期スパンで計画を立てていけば、十分、この小中学校、あるいは場合によっては、これは義務教育ではないですが、その先の高校も含めた少人数学級の拡充というのは十分大規模な定数増を望まなくても可能なのではないかなというふうに思っていますが、この辺りの見通しはいかがですか。

#69
○政府参考人(瀧本寛君) お答え申し上げます。
 その先のということで、いただいていた中でいうと、三十人に仮にするとした場合は、小学校では、これは直ちにという前提が付きますけれども、三十五人にする分を加えて直ちにやろうとすると約五万人、中学校を三十人に直ちにやろうとすると八万人ということでございます、大変失礼しました、三万人ということでございますので、小中三十人に一度にやろうとすると八万人が必要になると。
 もちろん、これだけの数の質の高い教員を一度に得るのは無理ですので、今回は小学校のまず三十五人ということでお願いをさせていただいているところでございまして、私どもとしては、この小学校三十五人を、法律の検討規定、附則の中にもございますけれども、検討規定も踏まえてしっかりと、数値指標だけではない効果をしっかりと確認をしながら、その上でその後の望ましい指導体制の在り方については考えさせていただきたいと思っております。

#70
○斎藤嘉隆君 今回の法改正で、来年度から五年間、段階的に少人数学級が拡充をしていくということですね。仮にですよ、その後、中学校に拡充をしていくとすると、六年目以降になるわけですね。
 こういったことも含めて、そのときの、先ほど申し上げた学校の数とか、それから子供たちの、例えばそのときの小学生の数とか、こういったことを、もう十年、十年掛かるわけですから、その辺りを精査にいろいろ計算を多分していらっしゃると思いますけれども、その上で、私は今のお話で、三十人学級を実施をしていくのに八万人本当に必要なんだろうかと、こういう思いもしていまして、この辺りは是非一度、今日は数字は持ち合わせていらっしゃらないと思いますが、是非、文科省の皆さんともしっかり議論をして、勉強もしていきたいなというふうに思っているところであります。
 もう一つ、ちょっとこれ、私の個人的な持論なんですけど、来年小二、その次、小三、小四、小五、小六、本当は私は小六からやるべきだったと、六、五、四、三と。なぜかというと、小学校六年生の方がやっぱり数が多いんですよ、子供の。今、もう既に、この六年間で一年生と六年生ってもう子供の数が全然違うんですね。
 ただ、より効果的なのはやっぱり高学年だと思うので、六年から順番に本当はやっていくべきだったなというのと、二年生から順番にやっていくと、例えば来年の三年生はずっと関係ないんですよ。ずっと三十五人学級にならないんですね。こういう、何か不公平みたいなのもあるし、僕は……(発言する者あり)うん、同じ学校で、六年生からやっていくべきじゃないかなと思ったんですが、今回の法改正で、自治体が、うちは、じゃ、六年生からやりましょうと言ったら、それは可能なんですか。

#71
○政府参考人(瀧本寛君) お答え申し上げます。
 今回の法改正は、六年生からではなくて二年生からということで法改正を御提案申し上げているわけですけれども、我々としましては、私どもとしましては、小学校低学年が学習習慣の確立とか集団生活における規律等の学校教育の基盤となる資質能力を養うべき重要な時期だと、より丁寧にきめ細やかに指導が求められるということで提案をさせていただいているわけですが、実際に各地方公共団体においても、先導して進めていただいているような自治体でも、小学校低学年の方が少人数学級の取組を進めている傾向にあるところでございまして、こうした理由からも、小学校第二学年から学年進行により少人数学級を整備することとしておりますし、また、約四十年ぶりということで申し上げてまいりましたが、前回の四十五人を四十人に学級編制の標準を引き下げていただいた際も、児童生徒数の推移とか学校施設の整備状況等も勘案しながらも、低学年からの学年進行により計画的に教職員定数の改善を行ったものと承知をしております。
 今回、改正の法案をお通しいただいて、関連する政令改正ということを含めまして対応させていただきますとすれば、基本的には二年生からということで、自治体独自でもし六年生とかをやるのであれば、今までどおり、加配であったり自治体独自の財源を確保していただいて、独自に教員を確保していただいてということで対応していただくしかないということになります。

#72
○斎藤嘉隆君 自治体独自でというお話があったので、先ほど勝部さんがちょっとこだわっていらっしゃった加配の付け替えについてですね、加配定数の、これもう少し確認をしたいと思うんですね。
 二年生が三千人、もういいです、これは、仕方ない。三千人分を、従来の加配を基礎定数に組み込むことで今回三十五人を二年生実現する。三年生以上、三、四、五、六年生は、もう既に先行的に実施をしている都道府県あるいは政令市、いわゆるそこで使っている既存の加配分が三千人程度なので、これは基礎定数に置き換えていくということを、この委員会、衆議院も含めて、文科省からはそのような答弁があるんですね。
 これってどうなんですか。じゃ、うがった見方をすると、先行的にやっている都道府県はばかを見ることになりませんか。その分、いわゆる本来であれば配置をされる加配が配置をされない、配当されないと、こういうことにつながるんではないかという危惧の声が特に地方から上がってきているんですけれど、いかがでしょうか。

#73
○政府参考人(瀧本寛君) お答えを申し上げます。
 小学校二年の加配の三千以外の、三年生から六年生に関してのその加配定数三千人程度を段階的に振り替えていくということに関しては、個々の都道府県とか政令市で自治体独自でプラスしている部分もございますけれど、今申し上げているのは国が、国が加配で応援している部分で、まだ制度的に四十のままなところを三十五にしている、それで国が応援してそこに使っていただいているようなところを段階的に振り替えていくということなので、それがしたがって予算措置である加配定数から法律に基づく基礎定数になり、かつ今の義務標準法でいえば、基礎定数で増えた学級に見合って一部専科的な担任外の先生なんかも増えますので、そういう意味でいうと、損をするという表現は当たらないんではないかと思います。
 今回、今年度の、済みません、来年度の、令和三年度の七百数十人の増というのも、先ほど棒グラフで、既に小学校二年はできていますということで委員からございました。これは、加配定数でできていましたが、基礎定数ではないので、標準法から出てくるところの担任外教員とか複数教頭とかは出てこなかったところが出てきて七百数十人、七百四十四名の増があるということで、自治体が持ち出していた部分を勝手に基礎定数で食ってしまうというのであれば損ということになると思いますけれども、そういうことではないので、国があくまで加配していた、しかも少人数学級に使っていた分が基礎定数に換わるということですから、損という言い方は当たらないのではないかと思います。
 以上です。

#74
○斎藤嘉隆君 いや、これは丹羽副大臣もよくちょっと聞いてくださいね。例えば、僕ら地元の愛知県で来年先行的に小学校三年生やるんですよ、三十五人をね。ところが、全ての定数を自治体、県独自で予算を出すことができなかったので、三分の三を、できないので、一部、まあ一部というかかなりの部分なんですけど、既に配置が予測をされる指導工夫改善のための加配とか、これをそちらに回すわけですね、回す。そうすると、一つの学校単位で見ると、今年はいた指導工夫改善のための加配が来年いなくなっちゃった、じゃ、この人どこ行ったのといったら、実はほかの学校の三十五人学級を実現するための定数でそっちに動いていますよと、定数上はですね。こういうことが現実に起きるんじゃないか、起きているという指摘があるんですね。
 それは、国が応援してやっていらっしゃるというのは分かるけれども、それはあくまで加配定数の枠の中で国が応援してやっているわけでしょう、わけですよね。それが今回例えば基礎定数に置き換わっていくならば、加配全体のキャパもちっちゃくなっていくし、それから自治体としては、じゃ、来年、愛知県なんかは、じゃ、小学校三年生先行してやると、本当は次年度にいただけるはずだった三分の一見合いの加配定数というのが現実的には減ってしまうんじゃないかと、こういう危惧があるんですよ、本当に、多くの県から。このことにちゃんと実は応えているようで応えていないんですよ、文科省は、まだ。このこと、ないですね。
 じゃ、こういったことで先行的にやっている自治体が他の県とそうでない県と比べて、加配の枠が児童生徒数に見合ったもので比較して減るということはないですね。

#75
○政府参考人(瀧本寛君) 特に、今後、学年進行で、三十五人学級の実施に応じて段階的に振り替えることとしておりますので、計画期間中に先行して少人数学級を実施している場合の加配定数については基本的には措置されることになります。
 ただし、また個別にお話は伺ってみたいと思いますが、県内でのその加配を、都道府県教育委員会であればその各市町村と相談して、どういうふうに置いていくかというのは、その県と市町村の相談というところもあろうかと思いますので、またその話は、別途お話は聞かせていただきたいと思います。
 マクロ的にはですね、マクロ的には、先行して少人数学級を実施する場合の加配定数は基本的には措置されるということになります。

#76
○斎藤嘉隆君 基本的には措置されるということなので、基本的に措置してください。このことをお願いをしたいと思います。
 資料二を見て、なぜこのことにこだわっているかというと、資料二を御覧ください。
 実は、三十六人以上学級の割合を都道府県別に見ていくと、こういう赤いところなんですね、下の方見ていただくと、もう二十県近くはゼロなんですよ、もう既に小学校全体で。なぜかというと、もう既に先行的にやっているからですよ、三十五人学級を。だから、もう何も変わらないんです、この五年間、実は。先行的にやっているので、現場レベルで見ると何も変わらない。
 でも、例えばこれでいうと、そうですね、ゼロ%の、どこでもいいです、長野県が、長野県が今は先行してやっていてゼロ%、これは独自でやっている。でも、来年から二年、三年、四年、五年、六年と制度が進んでいくと、先行してやって、苦労してやっていたけれども、それに上乗せする形で国からの定数が来るものだから、その余分な分を、今まではちょっと流用していて加配の方には回せなかったけれども、例えば指導工夫改善の方には、TTなどには回せなかったけれども、こういったところに有効に活用できると、こういう状況がないと、これ、改善は都市部ばかりで地方には何の影響もないことになっちゃうんです、逆に言うと。ただ、東京や埼玉、神奈川、愛知はそれなりの恩恵はあるけれども、そうでない、本当に苦労しながら先行的にやっているところが改善が少ないという、こういう事態だけはやっぱり避けないといけない。
 これは、ただ地方は、三十六人以上学級が少ない原因はそれだけではなくて、子供の数自体が少ないので単学級も多いし、そんな状況の中でこれが生まれてきていることは事実でありますけれども、是非、全国津々浦々、例えば加配についても、子供たちの数に見合った、見合ってですね、きちんと一定の割合でその加配がなされていくような環境を是非つくってください。
 このことをお約束をしていただきたいんです。いかがでしょうか。

#77
○政府参考人(瀧本寛君) 都市部と地方部の定数の事柄については、今御質問ございました、委員からもございましたが、小学校におきます三十六人以上学級の、学級は、御覧いただいている表のとおりでありますけれども、全国で約一万八千学級あり、三十六人以上の大学級で学んでいる子供の、小学生の数というのは六十六万人います。
 この一万八千学級六十六万人の子供たちが大学級で学んでいるという状況が今後五年間のうちには少なくとも解消されていくということでございますし、また、三十六人以上の学級が百以上ある都道府県、政令市は半数を超えておりまして、具体に見ていくと、県庁所在地以外でも数々、都市部のみならず様々な市町村に今回の法改正の影響があるというふうに考えております。
 また、確かに御指摘のとおり、一学級の児童数は都市部で大きくなる傾向がございますから、三十五人学級の実施による影響は地方部と比較して大きくなりますが、今回の三十五人学級の実施の目的の一つは、地方独自の少人数学級の取組や少子化が進む中で学級規模のばらつきが生ずる中で、全国の一定の教育水準の均衡を図るためにも学級編制の標準を引き下げるということとしたことでございます。
 他方、地方の実情や児童生徒の状況に応じた支援も重要でございますので、個々の教育課題に応じた加配定数を含め、必要な教職員定数はしっかりと確保してまいりたいと考えております。
 また、小学校三年から六年までの三十五人学級を地方独自に先行して取り組んできた地方公共団体におかれては、今回の法改正により、その財源が順次国費で賄われていくことになります。その財源をどのように活用するかは、当然ながらあくまで各団体の判断になりますけれども、私どもとしては、単に縮減するのではなくて、喫緊の課題となっている学校の働き方改革であったり、いじめ、不登校、特別支援などの複雑化、困難化する教育課題に対応するための指導体制の充実であったり、あるいは中学校における少人数学級の充実などに充てていただけるよう促しをしてまいりたいと思います。
 いずれにしても、必要な教育課題に応じた加配定数についてはしっかりと確保してまいりたいと考えております。

#78
○斎藤嘉隆君 あと一分です。もう最後、大臣にだけ、大臣、最後、確認でお願いします。
 三十五人学級が実現した、そのことによって、あれっ、いたはずの加配がいなくなっちゃったみたいな、現場一個一個のレベルでいくと何かマイナスじゃないかと、逆に、こういうことは絶対にない、ないようにお願いしたいんです。このことをお約束していただきたいと思います。

#79
○国務大臣(萩生田光一君) 先生の御心配ごもっともで、ただ、その加配の在り方については、先ほど来お話ししていますように、先行して少人数学級に充てていたものが三十五人以下になる場合には、三千のマイナスというのは、これルール上やむを得ないと思うんです。しかし、現場抱えているのは各自治体であり設置者の皆さんですから、国から来る加配が減ったことで教育の質が落ちるようなことがあったら、何のための三十五人学級かということになってしまうわけですから、そこはしっかりやりくりをしていきたいと思っているんです。
 したがって、例えば今加配のことだけおっしゃいましたけど、県単とか市単でやっているものが、定数が増えたからといって、その浮いたお金はよそへ回しちゃって教育費じゃなくなっちゃうといったら、これはいつまでたっても国が追っかけていかなきゃならないんで、それはそれでやっぱり各自治体の努力も続けてほしいんです。その上で、今御心配のようなことがないように、しっかり我々としては必要な加配もしっかり配置していく、このことは基本姿勢として守らせていただきたい、こう思っております。
 ただ、ただ、自治体間のやりくりについてまで全て我々が口挟むことができないので、そのために国と地方の協議会もつくって、こういう心配がないようにしましょうねということもその会議の中で共有していきたいと思っています。

#80
○斎藤嘉隆君 ありがとうございました。終わります。

#81
○委員長(太田房江君) 午後一時に再開することとし、休憩いたします。
   午後零時三分休憩
     ─────・─────
   午後一時開会

#82
○委員長(太田房江君) ただいまから文教科学委員会を再開いたします。
 この際、委員の異動について御報告いたします。
 本日、徳茂雅之さんが委員を辞任され、その補欠として三木亨さんが選任されました。
    ─────────────

#83
○委員長(太田房江君) 休憩前に引き続き、公立義務教育諸学校の学級編制及び教職員定数の標準に関する法律の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。

#84
○佐々木さやか君 公明党の佐々木さやかです。どうぞよろしくお願いいたします。
 本日議題となっております義務標準法の改正、一学級の児童の数の標準を四十人から三十五人に引き下げるものでございます。実に四十年ぶりの上限人数の引下げということでございます。
 公明党は、一貫して少人数学級の実現にこれまで取り組んでまいりました。この度の改正についても粘り強く取り組ませていただきました。一つこうした成果が出たことについて、大臣始め関係各者の皆様に、お力添えをいただいた皆様に感謝を申し上げたいというふうに思っております。
 この今回の改正というのは、非常にそういった意味でも意義があるものというふうに思っておりますけれども、しかしながら、私ども公明党も、この三十五人というところについて、三十人ということをずっと申し上げてまいったわけでございます。そして、今回は小学校だけでございますけれども、やはり中学校の少人数学級の必要性ということも、今日も何度も出ておりますけれども、先日の参考人質疑でも、中学校の指導の様々な困難性ですとか、そうした必要性について改めて議論が出たところでございます。
 そこで、まず大臣に伺いたいと思いますが、今回、この三十五人ということで改正がされる、このことの意義について伺った上で、非常に大事なこと、この改正自体意義のあることではありますけれども、その後の御決意、先ほど申し上げた中学校を含めた三十五人、また三十人学級というところについても、私自身、また公明党としても引き続き取り組んでまいりたいと、このように思っておりますけれども、大臣の御決意について伺いたいと思います。

#85
○国務大臣(萩生田光一君) ソサエティー五・〇時代の到来や子供たちの多様化の一層の進展、今般の新型コロナウイルス感染症の発生等も踏まえ、ICT等を活用した個別最適な学びと協働的な学びを実現するとともに、今後どのような状況においても子供たちの学びを保障することが不可欠であり、今回、義務標準法を改正し、公立小学校の学級編制の標準を現行の四十人から三十五人に引き下げることになりました。実現に当たりましては、委員も秋まで文科政務官として戦列の最前線で一緒に頑張っていただいて、また地方六団体や教育関係団体を始めとする学校現場における少人数学級の効果や必要性の声が大きな後押しとなりました。
 少人数学級については、小学校のみならず、中学校においてもその必要性は変わりはないと認識しております。引き続き、今回の学級編制の標準の引下げを計画的に実施する中で、学力の育成、その他の教育活動に与える影響や外部人材の活用の効果などについて実証的な研究を行うこととしており、これらの検証等を行った上で、その結果を踏まえ、中学校も含め、学校の望ましい指導体制の在り方について検討を更に進めてまいりたいと思います。
 今回が全てゴールじゃなくて、まだ改革の途中だという、そういう思いで引き続き取り組んでまいりたいと思います。

#86
○佐々木さやか君 大臣の御決意を伺いました。私自身、しっかり取り組んでまいりたいと思います。
 今回の改正というか、今回の改正についての、財務省との私は闘いと申し上げますけれども、そこの中でもいろいろ議論をさせていただきましたけれども、やはりこの少人数学級についての効果検証といいますか、どういった教育における効果があるのかということ、これを引き続き、三十人、中学校含めた三十五人、これを目指していくためには、もう本当に今から、常日頃からしっかり議論をして、次の目標に向かっていかなければならないなと思っております。
 そのときに、私自身の考えではありますけれども、やはりこの少人数学級で実現をしたいものということをみんなで議論をしたときに、もちろん学力というのは非常に大事なんですけれども、大体どなたもペーパーテストの点数が伸びるということを目指したいとおっしゃる方は余りいらっしゃらないわけなんですね。それももちろん重要なことでありますけれども、やはりそのところに、そこでいう学力、この少人数学級で実現をしていきたいと皆が考える学力というのは、単にペーパーテストでの点数のアップということだけではないと思います。
 自分で考える力とよく言いますけれども、自分で考えて、どこが分からないということを自分で分かって、先生に質問するとか、家に帰ってお母さんにここが分からなかったと言うことも一つの学力でしょうし、自分の考えを、その内容の、何というか、間違っている、正しいということではなくて、みんなの前で手を挙げて発表する力だったりとかいろんな学力があるわけでありまして、それをいずれも大事だということは多分異論がないと思うんです。
 ただ、そこを恐らく測る指標といいますか、そこがなかなか難しいというところかもしれませんけれども、やっぱりこの次の中学校を含めた、また三十五人、三十人というところを目指すに当たって、やっぱりそういったペーパーテストだけじゃない学力についてもどういうふうに、何というか、効果について様々議論をしていく、そういったことも私は考えていかなければいけないのかな、こんなふうに思っている次第でございます。
 次に、ちょっと確認をさせていただきたいんですが、今回の改正では、二一年度から五年間掛けて段階的に六年生まで三十五人学級にしていくということであります。そして、ただしといいますか経過措置として、文科大臣が定める特別の事情がある小学校にあっては四十人とすると、このような形になっているわけでございます。
 この特別の事情というのは、具体的には教室不足の場合と、このように聞いておりますけれども、これはどれぐらい生じる見込みなのか、ここを確認したいと思います。

#87
○政府参考人(山崎雅男君) お答え申し上げます。
 公立学校施設は、児童生徒の急増期に建設されたものが多く、全体的には少子化の進行に伴いまして教室数には余裕が出ているため、多くの学校においては今回の学級編制の標準の引下げに伴う学級数の増加に対応することができるというふうに考えております。
 三十五人学級の実施に伴う教室の充足状況について、文部科学省において本年二月に各学校設置者に対し確認しましたところ、三十五人学級を実施するに当たり、教室を確保するための対応が必要となる教室数は令和三年度に向けては全国で二百七十八教室と見込まれています。具体的には、都市部やその近郊の人口が増加している地方公共団体において対応が必要になるものと承知しております。
 これらの教室の確保について、令和三年度については以前から計画されていた新増築や余裕教室の転用等によりほとんどの学校で対応することができる予定であり、確認した時点では三十五人学級の実施への対応が困難なのは全国で十教室と見込まれています。また、令和四年度以降に向けた対応としましては、児童数の増加等への対応も併せ、増築等の整備が必要になる学校もあると見込まれます。このような教室不足を解消するための公立学校、小学校等の新増築については、法律に基づき、国が経費の二分の一を負担することとなっています。また、この際、地公体の負担分の一部について地方財政措置が講じられ、地公体の実質的な負担割合は二〇%となります。
 文科省としましては、いずれにしましても、各学校設置者が計画的に施設の確保を行うことができるよう促していく必要があると考えており、このため、各学校設置者における教室の充足状況などを継続的に把握するとともに、教室不足が発生をする場合にはその不足を解消するための施設整備に対する国庫補助を行い、各学校設置者と連携して三十五人学級を円滑に実施できるようしっかりと支援してまいりたいというふうに考えております。

#88
○佐々木さやか君 今の御説明では、この三十五人学級を実現していくために大きな問題はないのかなというふうに理解しましたけれども、しかしながら、特に都市部ですとか、教室数について余裕がないケースも多いかと思います。今後も、丁寧に自治体等の声を聞きながら、状況を把握をして必要な支援に努めていただきたいというふうに思いますので、どうぞよろしくお願いをいたします。
 この少人数学級三十五人の実現によって、それまで、これまで三十五人よりも多い児童が学級にいた場合には人数が少なくなるわけでありますので、先生方も一人一人のことについてよりきめ細やかに見ていただけるのではないかと、こういうふうに思います。つまり、人数が少なくなったということで、自動的に子供たちへの指導が充実するという側面も私はあるというふうに思っております。
 他方で、本当にこの少人数学級での子供たちの学びを充実させていくためには、単に人数を減らしたということで満足するのではなくて、やっぱりこの少人数に向けた指導としてより良い指導方法というのを学校の先生方に、教員の先生方に身に付けていただく、そういったスキルアップという点も私は重要ではないかなというふうに思っております。
 ちょっと極端な例を言えば、大人数に対する一方的な、一方通行の講義のような授業を単に五人減ったところでやったとしても同じことですので、やっぱりそれは一人一人に向けたそうした指導になっていくように、そういった先生方の研修なども重視していくべきではないかなと、このように思いますけれども、この点はいかがでしょうか。

#89
○政府参考人(義本博司君) お答えいたします。
 先生御指摘のとおり、令和の日本型学校教育におきましては、ICTの活用と少人数学級を車の両輪として進めて、個別最適な学びと協働的な学びを実現していくということが求められているところでございます。
 こうした観点に立てば、教員については、教師がこれまで以上に子供の成長やつまずき、悩みなどの理解に努め、個々の興味、関心、意欲等を踏まえてきめ細かい指導、支援をすることや、子供が自らの学習の状況を把握し、主体的に学習を調整することができるよう促していくこと、さらには多様な他者とともに問題の発見や解決に挑むというふうな観点からの授業改善を図っていくことなど、先生御指摘のとおり、指導方法をより充実させていくことが必要になってくるところでございます。
 教員研修につきましては、教育公務員特例法に基づきまして各教育委員会が教員育成指標と教員研修計画を定めて実施しておりますけれども、文部科学省といたしましても、新指導要領の着実な実施を始めとする令和の日本型学校教育の実現に向けた学校や教育委員会関係者への積極的な広報、周知、例えばオンラインでシンポジウムを行って、その答申に関わった有識者の方々から直接語っていただいて趣旨等を伝えていくということですとか、あるいは各教科等の指導におけるICTの効果的な活用に関する参考資料ですとか、動画の、解説動画とともに先行自治体の優れた取組事例を、参考となるような情報を発信するということもしているところでございます。さらには、独立行政法人教職員支援機構において、校内研修や自己研さんに活用できるようなオンライン研修のコンテンツの作成、公開しておりますけれども、その中においても、主体的、対話的で深い学びを見取り、実現する校内研修というふうなテーマでの指導場面を踏まえた研修プラン等を提示しているところでございます。
 このようなことを行い、教育委員会や各学校におけます研修の充実に支援しておるところでございます。
 文科省としては、こういう取組も更に積極的に推し進めていきたいと存じます。

#90
○佐々木さやか君 ありがとうございました。
 先生方の働き方改革という観点からいうと、また、この研修というのも幾らでもあればいいというものではないということも理解をしております。ですから、研修をしていただくという場合には、本当にその内容の質というか、ここも高めていかなければならないと思います。
 ただ、私、研修大変だから減らせばそれでいいのかなというふうに思っていたところもちょっとあったんですが、先日、参考人質疑で中嶋参考人のお話を聞いてちょっとなるほどと思ったことがありまして、中嶋参考人は、教員の先生方が必要な研修を受けて自己研さんをして、やっぱり学び続けていくということを保障しなきゃいけないんじゃないかと、こういうふうにおっしゃっていて、私はそれを聞いてなるほどなと思いました。
 私の、何というか、限られた経験の中ですけれども、弁護士の仕事をしていたので、大学でちょっと講義をしたりとかさせていただくことも多少はあったんです。そういうときに、やっぱりすごく緊張するんですけれども、というのも、話す内容についてもそうですが、やっぱり学生の皆さん、若い皆さんというのはもう本当に日々成長していて、すごくパワーがあるわけで、それに対して自分がそれと同じ、それ以上の熱意を持って、生命力を持って臨むというのがすごく大変なことだなというふうに思ったことがありまして、それも、やっぱり自分自身が成長していないと、子供たち、また若い人たち、日々成長している人たちにいい刺激を与えるということはすごく難しいなというふうに思っております。
 そういう意味でも、学校の先生方というのは本当にお忙しいですけれども、本来の、研さんというのは、教師としてのですね、恐らく教育というこの仕事の中で本質的な一部なのかなと、こんなふうに思いました。ですので、受けていただくような研修がより質の高い良いものにするとともに、そうした自己研さんをしていただくようなやっぱり時間的な余裕ですとか精神的な余裕ですとか、そういったところを確保していくことがこの教員の魅力アップにもつながっていくのかなと、こんなふうに思っております。
 今の話の流れでもちょっと関係するんですが、やはり、この少人数学級を実現していく上で、質の高い教員の先生方をどう確保していくかということが非常に重要だというふうに思っております。非常に難しい課題ではありますけれども、何が重要というふうにお考えになるか、この点について副大臣に伺いたいと思います。

#91
○副大臣(丹羽秀樹君) お答えいたします。
 教師は、子供たちの人生を変えるくらい本当に大切な価値のある職業であるというふうに思っております。新たな時代の学校教育の成否は教師の資質能力に懸かっているというふうに考えております。
 今後、ICTの活用と少人数学級の、車の両輪としてしっかりと作用することによって、全ての子供たちの可能性を引き出す令和の日本型学校教育を実現する上で、多様で質の高い教師の確保がまさに重要であるというふうに思っております。
 そのため、本年一月に文部科学大臣の下に設置いたしました検討本部におきまして、当面の対応として、令和の日本型学校教育を担う教師の人材確保、質向上に関するプランを二月二日に取りまとめさせていただきました。具体的には、小学校の教員免許状が取得しやすくする制度の改正、また、学校における働き方改革や教職の魅力向上に向けた広報の充実、社会人等の多様な人材の活用等が含まれております。
 さらに、今月の十二日、三月十二日にこの令和の日本型学校教育を担う教師の養成、採用、研修等の在り方につきまして中教審に諮問を行ったところでございまして、今後の令和の日本型学校教育を担う新たな教師像と教師に求められる資質能力、優れた人材確保をできるような教師の採用等の在り方など、質の高い教職員集団の構築に向けた具体的な方策、これらの検討を踏まえた教職課程、教員免許の在り方等について順次議論していただく必要があるというふうに考えております。
 中教審での議論を踏まえながら、質の高い教師を確保できるように、今までの既存の在り方にとらわれるのではなく、基本的なところまで遡ってでも検討を行い、成案を得られたものから順次行っていくことによって、より高い、質の高い教育を子供たちに提供できるように努めていきたいと思っています。

#92
○佐々木さやか君 本気を出して、是非、文科省には取り組んでいただきたいと思います。
 先ほど、丹羽副大臣が冒頭に、教員、学校の教員というのは本当に子供の人生に大変大きな影響を与える、そういうすばらしい仕事だというふうにおっしゃいました。私も同感であります。
 三月末ということで、この年度が替わりますけれども、私が中学校のときにお世話になった担任の先生が定年退職することになりまして、というか今年で定年退職ということで、非常に人気のある先生でして、ユニークな面白い方だったんですね。国語の先生だったんですけれども、例えば学級通信を毎日出したりとか、その中で生徒のいろんないいところを、見ていたものを紹介してくださったりとか、もう一年の間でなので、毎日のように出していたので、多分何百枚か学級通信を出したりしていたんですね。
 それは昔の話ですので、今の学校現場に照らし合わせると、それこそ働き方改革の観点でどうかという御批判ももしかしたらあるかもしれませんけれども、やっぱりそういう先生の姿を見て、私の友達なんかは学校の先生になりたいなというふうに思った、思って夢をかなえた子もいますし、何というか、人生を変える、仮にそこまでいかなかったとしても、やっぱり子供たちの心の中に本当に一生涯残る、そういう仕事というのはほかにないというふうに思います。
 そういう意味でも、何というか、やっぱり先生方の仕事のやりがい、そこばかり強調するのはという声もありますけれども、やっぱりこの原点に返って、先生方の仕事のやりがいとか尊さとか、そういったものを再認識、できるだけ多くの方にしていただいて、その上で、課題についてはしっかりとできることを全力でやっていくと、それしかないのかなというふうに思います。
 この教員のなり手ということで、私が大学時代の頃を振り返ると、教員志望の友達というのはたくさんいたんですが、御存じのとおり、当時は教員の採用倍率というのが非常に高くて、小学校の、東京都で小学校の社会科の教師になろうとすると非常に難しくて、もうとても無理だということで諦めて地元に帰った友達もいました。
 ですので、このいわゆる就職氷河期世代の、教師になりたかったと、そういう人たちに教壇に立っていただくというのは私もいいアイデアかなというふうに思います。就職氷河期世代の教職に関するリカレントプログラム事業、これを推進していると承知しておりますけれども、進捗状況について伺います。

#93
○政府参考人(義本博司君) お答えいたします。
 委員御指摘のとおり、就職氷河期世代においては、教員免許状を持つものの、当時の高い教員採用試験の志願倍率の中で結果として教職の道を諦めざるを得なかった方が一定程度あるというふうに考えております。こうした方々が民間企業等での経験を経て学校現場に参画することは、多様な教師集団を構築する上で大変重要であるというふうに考えております。
 そのため、文部科学省におきましては、就職氷河期世代を対象にした教職に関するリカレント教育プログラム事業というものを実施しておりまして、現在、全国八大学で行うプログラムの開発と実施を支援しているところでございます。
 具体的には、オンラインで必要な講座について受けるような形での通信教育の取組を支援するということと、それから、例えば授業視察とか模擬授業なんかについてやるようなプログラムというのを用意してやっていただいているところでございまして、基本的には受講料は無料という形で提供させていただいております。現時点においては、就職氷河期世代を含めて全国二百八十九人が本年六月頃から実施されます教員採用試験に向けてプログラムの受講をしているというふうな状況でございます。
 教員に必要な資質能力を身に付けられるように、例えば東京学芸大学においては、教育ファシリテーターとしての役割やスキル、アクティブラーニングの授業実践、ICTの利活用に関する理解のプログラム、滋賀大学におきましては、子供の発達に関する脳科学や特別支援を要する児童生徒や外国人児童生徒への理解に関するプログラム等が特色的なものとして開設されているところでございます。
 文部科学省においては、引き続き、こうした取組を支援するために令和三年度予算において必要な予算措置をしておりまして、就職氷河期世代を始めとした教職に熱意のある人材が学校現場に参画するように積極的に支援してまいりたいと存じます。

#94
○佐々木さやか君 ありがとうございました。
 この就職氷河期世代で、免許を持っているけれども採用されていないという方々は約百万人いらっしゃるというふうに聞いております。まず、次のこの教員採用試験に向けて二百八十九人の方が受ける予定と聞いております。まだきっとたくさんの方がいらっしゃると思いますので、こういう事業があるということをよりアピールするとか、そういったことも含めて引き続き取り組んでいただきたいと思います。
 この就職氷河期世代の皆さんというのは三十代後半、四十代という方が多いと思います。そうなると、子育て中の方もいらっしゃると思いますね、多くの方が。特に女性の場合、教員免許は持っているんだけれども、今子育てをしているのでなかなか学校の先生として働くというのはちゅうちょをすると、そういう方も私は少なくないのではないかなと思っております。
 こういった子育て、出産、育児を理由に教職に就いていないという免許保有者の方に教壇に立っていただくために、どういう支援ですとか、復職とか新しく就いていただくための推進というのがどのように行われているのか、お聞きしたいというふうに思います。

#95
○政府参考人(義本博司君) お答えいたします。
 出産、育児あるいは介護等で一度離職した教師の方々が復職しやすい環境を整備することは大変重要であると考えております。
 平成三十年度におきまして、約三十八万人いる小学校の教員の中で、出産や育児などを含みます家庭の事情で離職した小学校の教員は、約千六百三、失礼しました、千六百三十三人に上るところでございます。
 各教育委員会におきましては、こうした一度離職した教師の方々が復職できるように、採用選考試験におきまして、例えば、受験の年齢制限を緩和する、それから教職経験者に関する特別選考を実施するということをしているところでございます。
 例えば栃木県におきましては、平成二十八年度の採用選考によりまして、過去に正規教員であり、介護、育児、家族の転勤等によって退職した者について、一定の条件を満たす者についての特別選考を実施するということをしておるというふうな事例もございます。あるいは、山梨県におきましては、令和三年度の選考から、過去に正規教員であり、子育てや介護等で退職した者についても一定の条件の下で選考するというふうな取組も始まっているところだというふうに承知しております。
 文科省におきましては、引き続き、こうした各教育委員会に優れた実践や結果を上げている事例等についての情報を参考として提供するなど、好事例の横展開について図っていきたいと存じます。

#96
○佐々木さやか君 事前にレクで教えていただいた数字申し上げると、平成三十年度で家庭の事情ということで離職した方が小学校で約千六百人、先ほど教えていただきましたが、いらっしゃって、そのうち二十代が三百四十人、三十代が五百人という、まあ約ですけれども、ということでありました。これは家庭の事情ということなので、出産、育児なのか、それとも例えば介護ということもあるかもしれませんし、詳しい理由は分からないということでありましたけれども、二十代、三十代で先ほど申し上げたような一定程度多くの方がいらっしゃるということは、非常に、何というか、もったいない気もいたしますし、その理由の背景に、やはり出産、育児、家庭との両立ということが難しいという理由もあるのではないかなと思います。
 ここの点について、仮に今まで余り着目して調査をしていないのであれば、私は是非ここを、いろいろ実際の声を聞いていただいて、出産、育児を機に離職をしたりとか、また、今まで教職に、教壇に立ったことがない、そういう方が教職に就きやすいような、そうした支援の制度というか働き方を推進していただきたいなと思います。
 今申し上げたこととも関係するんですが、教員の仕事と子育ての両立支援について伺いたいと思います。
 私の勝手なイメージで、学校の先生、女性の先生というのは結構子育てとの両立支援は充実しているのかなと何となく思っていました。その理由というのは、自分が教えていただいた先生もクラスの担任を持っていたときに出産ということでお休みされていましたし、それから育休の制度も、長ければ三年ですかね、取れるということで聞いていたので、結構手厚いのかなと思っていたんですが、しかし、育休は取れるかもしれないけれども、その後、復帰をしてからが大変という声をいただいております。中には、その両立のための時短勤務的な働き方とかそういったこともなかなかしにくいという声もあるようであります。
 この教員の仕事と子育ての両立支援の制度についてどのように実態を把握しているか、伺いたいと思います。

#97
○政府参考人(瀧本寛君) お答え申し上げます。
 教員が仕事と家庭を両立させ、学校が働きやすい職場となるよう、働きながら育児等がしやすい環境整備を図ることは重要と考えており、地方公務員である公立学校の教員については、育児休業のほかに育児短時間勤務の制度や部分休業等の制度が整えられているところでございます。
 また、これらの制度のほかに、仕事と育児等の両立の支援については、各教育委員会や学校におきまして、例えば育児休業復帰後の職員の子育てに関する不安を払拭するために、管理職が必要な資料や情報の提供に努めることについての各学校への周知や、育児短時間勤務取得者については校務分掌を決めるに当たって無理なくできる業務内容とするよう配慮すること等の取組が行われていると承知しております。
 一方、民間企業等と厳密に比較する形での教育職員の育児短時間勤務や部分休業の取得状況については調査をしておりませんが、一部の教育委員会からは、御指摘のとおり、育児休業取得後にこれらの制度を取得する教員は決して多くはないというふうに聞いているところでございます。
 文部科学省としては、育児短時間勤務や部分休業制度の趣旨について各都道府県等の人事管理担当者を集めた研修会等で周知をしているところですが、引き続き、機会を捉えまして各教育委員会に対して適切に御対応いただくよう周知をしてまいりたいと考えております。
 以上です。

#98
○佐々木さやか君 午前中議論になりました教師のバトンプロジェクトでしょうか、ここにも期せずして子育てとの両立が大変だという声も寄せられたそうであります。やはり、働き方改革の一環ではありますけれども、教員の仕事の魅力を高めていくためにもここは重要なポイントかなと思います。
 また、もう一つ関連して伺いたいんですが、男性教員の育児休業の取得状況、またその推進の取組について伺います。

#99
○政府参考人(瀧本寛君) お答えを申し上げます。
 平成三十年度公立学校教職員の人事行政状況調査の結果では、男性教員の育児休業の取得割合は二・八%となっております。男性教員が育児休業等を取得することは子育てに理解ある職場風土の形成等の観点からも重要と考えており、これまでも各教育委員会に対して、男性教員が育児に参画する時間を確保できるよう、男性教員の育児休業や育児に伴う休暇の取得促進に向けた環境整備を図ること等を周知してきたところでございます。
 また、昨年十二月に閣議決定をされました第五次の男女共同参画基本計画についても、計画においても地方公務員について男性の育児休業の取得促進が求められているところでございまして、各教育委員会に対しまして、この第五次男女共同参画基本計画を踏まえ、男性教員の育児休業等の取得促進について積極的に取り組むよう促しているところでございます。
 文部科学省としては、引き続き、男性職員の育児休業等の取得を推進いただけるよう、様々な機会を捉えて各教育委員会に対して周知徹底を図ってまいります。
 以上です。

#100
○佐々木さやか君 今教えていただいた男性教員の育児休業の取得率が二・八%ということであります。二〇一九年度で、全体の男性の育児休業の取得率が七・四八%ですから、それに比べると大分低い状況になっています。やはり、男性の教員、教員の先生方の働く状況が非常に過酷なのかなと、育休を取ろうと思っても、恐らく女性の先生方はほぼ一〇〇%取っていると思いますけれども、男性教員の方が取れるような環境は整っていないのかなというふうに思います。
 これは子供たちにとってもやっぱり望ましくないことなのかなと思います。子供たちにとって教員というのは非常に身近な大人でありまして、自分の生きていくモデルの一つになるわけですから、女性の先生は子供ができたら休むけれども、男性の先生は休まないんだなということが子供たちが認識するわけですよね。そうなると、男性は外で働くと、それで女性は子育てをするということが、知らず知らずのうちにそうした身近なモデルによって子供たちが認識してしまう可能性が高いかなというふうに思います。
 そういった男女共同参画という観点からも、やっぱり学校の先生方の働き方改革、いろんな課題がありますので、ただ男性の先生方に子供ができたら取ってくださいというふうに言っても、その取れる環境を整えていかないとなかなか難しいですけれども、やっぱり、この男性の育児休業の取得、これを教員の先生方にも推進していけるように、文科省としてできることをしっかりとやっていっていただきたいと思います。
 時間が限られておりますので、次の質問ですが、大臣に伺いたいと思います。
 GIGAスクール構想の下で、一人一台端末、これが前倒しで実現をいたしましたけれども、教員、子供たちにどのようにこれを活用し、どのような学びをしてほしいというふうに期待をするか、大臣、いかがでしょうか。

#101
○国務大臣(萩生田光一君) 全ての子供たちの可能性を引き出す個別最適な学びと協働的な学びを実現する上で、一人一台端末などの充実したICT環境は必要不可欠と認識しています。一人一台端末などのICTの積極的な活用により、具体的には、音声や動画などを含んだデジタル教材により子供たちの興味、関心を高めることや、教師が一人一人の反応や考えを即時に把握しながらきめ細かな指導を行うこと、多様な意見や考えに触れたり協働して学習に取り組んだりすること、緊急時におけるオンライン学習や不登校児童生徒、病気療養児のオンライン学習などを効果的に行うことができるようになると思います。各学校現場においては、GIGAスクール構想により整備されている充実したICT環境を大いに活用していただきたいと考えているところです。

#102
○佐々木さやか君 何問かこのGIGAスクールについて質問を通告していたんですけれども、時間がありませんので、またの機会に伺いたいというふうに思います。
 このGIGAスクールというのは、少人数学級とともに車の両輪として子供たちの新しい学び、また深い学び、これを進めていくものであるというふうに思います。この端末の整備、また無線LANですとか、本当に環境の整備がこれまでは非常に進んでいなくて、これがなければとてもじゃないけれどもICT化ができない、もう長年の課題であったのが今回実現をしたと。ただ、これがゴールではなくて、いよいよここからがスタートでありますので、その内容、質、これが重要になってくると思います。またの機会に議論させていただきたいと思います。
 以上で終わります。ありがとうございました。

#103
○松沢成文君 日本維新の会の松沢成文でございます。
 まず、この義務教育標準法の改正案、質問したいと思いますが、私も、教育現場の悲願であった少人数学級による個別最適化のきめ細かな教育を実現できる方向に、今回大臣が頑張っていただいて、その方向付けをしっかりとしていただいたことに対しては高く評価させていただいております。
 その上で質問したいんですけれども、大臣が、この三十五人学級を実現する、というよりも少人数学級を実現する目的に、記者会見でもあるいは教育団体が集まったところのスピーチでも、コロナがあるから絶対やるんだと。最初にこのコロナで、学校でもソーシャルディスタンスが取れない、あるいは精神的にも追い詰められて、きめ細かな指導が必要なんだと、だからやるんだと、すごくコロナを強調されていたんですけれども、ちょっと意地悪な質問ですけど、逆にコロナ禍がなければこの法案は生まれなかったんでしょうか。
 コロナとこの少人数学級実現の関連性について、もう一度大臣から御説明いただきたいんですが。

#104
○国務大臣(萩生田光一君) 今般のコロナ禍において、地方六団体を始め学校現場から、新型コロナ感染症対策としての身体的距離の確保や、分散登校時において一人一人にきめ細かな指導ができたなど、少人数の学級の必要性の声が強くありました。
 先生御指摘の質問ですから素直にお答えしたいと思うんですけど、コロナでユネスコの大臣会合やったときにも、十一か国でオンライン授業ができていないのは私だけでした。しかも、国内五%という数字を言ったら、各国がみんなびっくりしましたよ。
 したがって、この機会にGIGAを進めようというふうに思いましたし、ソーシャルディスタンスを取ってくれと全国に発信しましたけれども、どうやって一メートルの距離を取るんだと、どうしたら一メートル子供たちを離して授業ができるんだということを逆にお叱りいただきました。六十四平米から逆算すると、一列なくさないと、これ、とてもじゃないけれども百センチを子供たちが離すということができないことがあったので、率直に申し上げて、このコロナのマイナスを、コロナ禍をこの際プラスにしようという、こういう思いの中で提案をしたのは事実であります。
 しかしながら、かねてから少人数に向けての方向性というのは与野党超えて各先生方からも御意見が出てきたところでございますので、ソサエティー五・〇時代の到来や子供たちの多様化の一層の進展も踏まえ、安全、安心な教育環境の下、ICT等を活用した個別最適な学びと協働的な学びを実現し、一人一人に応じたきめ細かな指導ができるように公立小学校の学級編制の標準を引き下げることにした次第です。

#105
○松沢成文君 コロナ、GIGAスクール構想、そして少人数学級、これ非常に関連して大臣の決断に至ったんだというふうなことは分かりました。
 二点目なんですが、同僚議員からも午前中にも質問がありましたけれども、小学校というか、少人数学級を三十五人から三十人に持っていくという、この目標は失わないでこれからも頑張っていくと大臣はおっしゃっていました。
 もう一つは、中学校を今後どうするかですよね。それで、私は、大臣折衝のときに麻生大臣に、小学校の三十五人学級をまず今後四、五年、五年か、掛けてしっかり進めますが、その先には中学校もやりますよと、まあ生徒が減ってくるからどれだけ教員が必要になるかというのはまたちょっといろいろ難しい議論があるかもしれませんが、あくまでも小学校が終わったら中学校に行くんですよと、そういうつもりでいてくださいねということで財務大臣の理解はいただいているんでしょうか。

#106
○国務大臣(萩生田光一君) そんな友好的なやり取りはなくて、かなり押し迫った環境の中で最終ゴールを迎えたというところでございますが、私の意思はこの国会の場においてもきちんと明確に、三十人が理想ではないかということは大臣にもお伝えをさせていただきました。その部分は平行線だったと思います。

#107
○松沢成文君 むしろ中学生の方が今様々困難の中にいるということで、少人数学級が必要じゃないかという意見も午前中にありましたので、是非とも、今後中学に向けても文科省としてしっかりと取り組んでいただきたいと思います。
 加配の問題はもう様々質問が出ましたので、ちょっと飛ばしまして、特別の事情ということについてお伺いしたいんですが、今回の法案の条文の中に、段階的に三十五人学級にしていくと、毎年度政令で定める学年及び文部科学大臣が定める特別の事情がある小学校にあっては四十人学級とすることとなっています。
 ここに言う特別の事情というのは何かということですが、恐らく学級数の増加に伴って教室の不足が生じて施設整備に一定期間を要する場合があるので、こういう特別な事情がある場合は四十人学級でいきますよということでよろしいんですか。

#108
○政府参考人(瀧本寛君) お答え申し上げます。
 特別な事情については、委員御指摘のとおり、過去に学級編制の標準を計画的に引き下げた際の経過措置も踏まえつつ、今般も学級編制の標準の引下げを適用した場合の学級数が当該学校の保有する普通教室の教室数を超え、その超える分を補うための適切な施設の確保が困難である場合を想定しているところでございます。

#109
○松沢成文君 その場合、教室不足によって学級数の増加が困難な学校について、文科省はその数や割合等の実態を調査、把握しているんでしょうか。また、三十五人学級実現のために施設整備を行う場合は、これ、学校の設置者は地方自治体ではありますけれども、これは国の大きな方針変更によって新たに教室が必要、でも不足している、それを、じゃ、充実させなきゃいけないという場合は、国はその支援を考えているんでしょうか。

#110
○政府参考人(山崎雅男君) お答えします。
 委員お尋ねの三十五人学級の実施に伴う教室の充足状況につきましては、文部科学省におきまして本年二月に各学校設置者に対して確認しております。その結果、令和三年度につきましては、以前から計画されていた新増築や余裕教室の転用等によりましてほとんどの学校で対応することができる予定でございますが、確認した時点では、三十五人学級の実施への対応が困難なのは全国で十教室というふうに見込まれて……(発言する者あり)全国で十教室でございます。また、令和四年度以降に向けた対応としましては、児童数の増加等への対応も併せて増築等の整備が必要になる学校もあると見込まれます。
 このような教室不足を解消するための公立小学校等の新増築につきましては、法律に基づきまして国が経費の二分の一を負担することとなっております。また、この際、地方公共団体の負担分の一部につきましては地方財政措置が講じられ、地方公共団体の実質的な負担割合は二〇%となっております。
 文科省としましては、各学校設置者が計画的に施設の確保を行うことができるよう促していく必要があるというふうに考えておりまして、このため、各学校設置者における教室の充足状況などを継続的に把握するとともに、教室不足が発生する場合には、その不足を解消するための施設整備に対する国庫補助を行い、各学校設置者と連携して三十五人学級を円滑に実施できるようしっかりと支援してまいりたいと考えております。

#111
○松沢成文君 地方自治体の負担が実質的には二〇%ぐらいと話がありました。特にこれ、都市部の自治体だと思います、十教室と言いましたけど。かなり財政も厳しいので、しっかりと支援をしていただきたいと思います。
 次に、特別の事情に該当する場合の教員の配置についてお伺いします。
 教室不足が生じて施設整備に一定期間を要するなど特別の事情があるとして学級編制の標準が四十人に据え置かれる場合、教員の配置は何名になるんでしょうか。仮に、引下げによって二名の教員が配置されるべきところを、空き教室がないために、三十六人以上の窮屈な学級に教員が基礎定数分、一名しか配置されないということになると、教育条件というのは改善されたとは言えません。政府が目指す個別最適な学びと協働的な学びを実現していくのは難しいと考えます。
 特別な事情により三十六人学級以上の学級となる場合においても、加配教員を確実に配置し、複数の教員を配置していく必要があるのではないかと思いますが、見解を伺います。

#112
○政府参考人(瀧本寛君) お答えを申し上げます。
 御質問の大臣が定める特別の事情がある小学校にあっては学級編制の標準が四十人と特例的に扱われることになりますので、学校における教職員定数の算定に当たっては、その標準を踏まえつつ行うことになりますことから、一学級として計算をするということになります。逆に申しますと、こういうことがございますから、この特別な事情の適否については、学校設置者において、余裕教室等の転用など所要の施設の確保に最大限努めた上で、なおやむを得ない場合に限り判断されるべきものと考えております。
 なお、実際の教職員の配置は都道府県・指定都市教育委員会が判断するものでありますが、御指摘のようなケースにおきましては、例えば少人数指導やチームティーチングなどの国の加配定数等も活用し、指導体制の充実を図ることも考えられるところだと思っております。
 以上です。

#113
○松沢成文君 私は二人教員が配置されるべきだと思いますけど、ちょっと検討をお願いします。
 先に進みますが、学校の教師間の中での格差ということで、正規、非正規の教員の格差問題をお伺いしますが、非正規教員がこれ一〇%から二〇%ぐらいに増加傾向にありますけれども、非正規教員というのは正規の教員に比べて、給与は大分標準化されてきたみたいですけれども、任期は一年です。それで、突然にほかの学校に行ってくれということもありますし、労働条件が非常に不安定で、その結果、非正規の皆さんはなかなか士気が上がらずに、言い方は悪いですけれども、正規教員の穴埋め、調整弁に使われているという指摘もあります。
 この格差を是正するために、今後自治体が大量の教員を少人数学級で確保するわけですけれども、その際に、まず非正規の教員、非正規の教員の多くは、教員免許は持っているけれどもまだ採用されないので、その間非正規で頑張ると、こういう教員としてこれから頑張っていきたいという方がほとんどだと思いますので、その非正規の教員を正規化することが私は極めて重要だと思います。
 文科省は、これから教員を増やしていかなきゃいけない中で、そのための施策というのは考えているんでしょうか。

#114
○政府参考人(瀧本寛君) お答えを申し上げます。
 正規教員や非正規教員の任用、配置については各教育委員会において判断されるものですが、今回の計画的な改善により、三十五人学級に基づく教職員定数が児童数に応じて自動的に措置されることから、都道府県及び政令指定都市の申請に基づく加配定数の措置と比べて正規教員の計画的な採用が行いやすくなるものと考えております。各教育委員会において正規教員の採用や人事配置を適切に行うよう促してまいりたいと考えております。
 また、今回の小学校における学級編制の標準の引下げを計画的に進める上での課題等について検討を行うため、地方自治体と連携した協議の場を設置することとしており、まずはこの協議の場で正規教員の配置状況も確認しながら計画的な改善を進めていきたいと考えております。
 また、委員から今いる非正規教員を正規化することが重要という御指摘ございましたが、ここは各採用権者、都道府県、政令市の採用方法の工夫というものも行われているところでございます。具体的には、臨時的任用の講師ですね、いわゆる臨採講師等を現に経験されている方については、採用試験において一定の、その経験を鑑みて一定の試験内容を免除したりとかいうことも行われているところでございますので、そうした工夫なんかについても良い事例をしっかりと展開をしてまいりたいと思っております。
 以上です。

#115
○松沢成文君 次に、教員の働き方改革について伺いたいんですけれども、これ国際比較で、生徒たちの福祉対応とかあるいは精神面の対応、さらにはいじめだとかそういう不登校に対応するためにスクールカウンセラーとかスクールソーシャルワーカーという専門の皆さんがいて、かなり配置が日本でも進んできています。
 ただ、欧米に比べると、もう欧米は学校職員の半分はスクールワーカーとか、スクールソーシャルワーカーとかカウンセラーなんですね。つまり、先生というのは教科を教えるのが仕事、そして生徒の相談とかいろんな指導とか生活指導なんかをアドバイスするのはそのスクールソーシャルワーカーとかスクールカウンセラーというふうにかなりの分業が進んでいて、そして、欧米の場合は約半分が学校で働いている方の、こういう職種の方なんですよ。
 今回の文科省の方針の中にも、あるいはスクール、いろいろスクールが付いた、スクールアドバイザーとか、スクールポリスまでいたかな、そういう人たちも含めて、例えばいじめとかあるいは心の悩みとかあるいは自殺対応とか、こういうこともやっていけるようにしようとありますが、私は、もう学校職員の分業化、それによって、先生は教科を教えること、そして生活指導や様々な相談にはこういうプロの先生たちが乗るということにしないと、今、日本は先生が全てやらされているわけですね。
 それで、みんな先生も病んじゃっているわけですけれども、この辺りの文科省の考え方はどうなんですか。私は、欧米に比べて一番教育現場で遅れているのはここだと思うんですけれども。

#116
○政府参考人(瀧本寛君) お答え申し上げます。
 学校における働き方改革を進めるには、委員御指摘のとおり、教師が教師でなければできないことに全力投球できる環境づくりが必要と考えております。
 このため、多様な人材との連携を進め、チームとしての学校を実現することも重要なことと考えております。特に、いじめや不登校等の様々な課題を抱える児童生徒については、心理の専門家であるスクールカウンセラーや福祉の専門家であるスクールソーシャルワーカー等の職員と教員が連携協力し、個別の児童生徒の状況に応じてチームで支援を行うことが重要であると考えております。
 こうした認識の下、文部科学省においては、平成二十九年四月にスクールカウンセラーとスクールソーシャルワーカーを学校教育法施行規則に位置付けるとともに、その配置の充実に努めており、令和三年度予算においても、いじめ・不登校対策の重点配置等の拡充を盛り込んでいるところでございます。加えて、これまでの調査研究も踏まえつつ、このスクールカウンセラー等について、常勤の職として求められる職責あるいは担うべき職務の在り方等の検討に、検討に資する調査研究を令和三年度予算にも盛り込んでいるところでございます。
 これまで、過去にも調査研究の委託を例えば名古屋市教育委員会に二年続けて受けていただいたりして、名古屋市では常勤化が実際に進んだりしておりますが、残念ながら、スクールカウンセラー全体では、最新の元年度実績でも常勤になっているのは全体の一・三%でしかないので、まだまだこうした常勤化に向けた様々な取組、調査研究等も進めていく必要があると思いますし、スクールカウンセラー等の配置の充実等を通じまして、あるいは先ほど御指摘ありましたスクールサポートスタッフとか学習支援員とかICT支援員とか様々な外部人材の活用も含めて、教員が児童生徒と向き合う時間をしっかり確保できるように努めてまいりたいと考えております。

#117
○松沢成文君 スクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカーの常勤化というか正規化ですよね、ひとつこちらもよろしくお願いしたいと思います。
 それでは、ちょっと残りの時間を使って、私が問題意識を抱いています中学校の歴史教科書について改めて取り上げさせていただきます。
 令和元年度の教科書検定で、中学校の歴史教科書に新規参入しました山川出版社の教科書の戦時体制下の植民地、占領地の小見出しの下にこう記述されています。これ、前回、慰安婦の問題でも取り上げましたが、今回、もう一度ですね。多くの朝鮮人や中国人が日本に徴用され、鉱山や工場などで過酷な条件の下での労働を強いられたというふうに書いてあるんですね。
 さあ、そこで、この徴用という言葉の使い方、私は極めて疑問に思っています。人を対象とした徴用という言葉の意味ですが、これ、代表的な用語辞典である広辞苑には、「国家権力により国民を強制的に動員し、一定の業務に従事させること。」、あと、大辞林は、「戦時などに国家が国民を強制的に動員して、兵役以外の一定の業務につかせること。」、日本国語大辞典は、「戦時などに際し、国の公権力で国民を強制的に動員し、一定の業務に従事させること。」、まあ、これいずれも同じことを言っていまして、要するに、戦時などで特定の国家がその国の国民を強制的に動員して一定の業務に従事させる、これを徴兵と言っているんですね。これが辞書の定義であります。
 さあ、そこで、改めて伺いますが、政府はこの徴用という言葉の意味をどのように捉えているでしょうか。

#118
○政府参考人(岩井勝弘君) 御質問の徴用につきましては、昭和十三年に制定された国家総動員法に基づく国民徴用令により実施されたものであり、国の総動員業務に従事することとされていたものと承知しております。

#119
○政府参考人(串田俊巳君) お答えいたします。
 教科書における記述ではございませんで、政府としての徴用の意味をどのように捉えるのかについて文科省としてお答えすることは難しいと考えておりますけれども、御指摘もありましたように、辞書におきましては、徴用は、戦時などに際し、国の公権力で国民を強制的に動員し、一定の業務に従事させることのほか、物品などを強制的に取り立てて使用すること、徴発して用いることといった一般名詞の、一般名詞としての使い方もあるところでございます。また、歴史事典におきまして、韓国人、中国人を徴用するといったものを用いている事典もあるところでございます。

#120
○松沢成文君 外務省はどうですか。

#121
○政府参考人(石月英雄君) お答え申し上げます。
 徴用政策については外務省が所管するものではございませんが、その上で申し上げれば、先ほどの答弁のとおり、徴用は昭和十三年に制定された国家総動員法に基づく国民徴用令により実施されたものであり、国の総動員業務に従事することとされたものと、されていたものと承知しております。

#122
○松沢成文君 実は、私は政府の見解をただしたくて、今月十七日に戦時中の中国人労働者に関する質問主意書というのを提出いたしました。その中で、戦時中に来日した中国人労務者に関する事実関係として、朝鮮人と同様に、多くの中国人が日本に徴用され、鉱山や工場などで過酷な条件の下で労働を強いられたと政府は認識しているのかと、こう質問しました。
 そうしましたら、先週の二十六日に閣議決定を経て返ってきた答弁では、外務省が作成した報告書の記載、これ、昭和二十一年に華人労務者就労事情調査報告書というのが出ていまして、そこを引用して、中国人合計三万八千九百三十五人を労働に従事させたという事実に触れた上で、当時多くの中国人の方々が半強制的な形で来日し、厳しい労務に就き、その中で多くの苦難を与えられたという認識を明らかにしたんですね。中国人労務者には徴用という言葉を使わず、労働に従事させた、厳しい労務で多くの苦難を与えたという表現を使っています。
 これ、私も当然であると思うんですが、中国は当時日本の施政下ではなくて、自国民を対象に使う言葉である徴用を中国人労務者に用いるのは適切ではないと政府も考えているからこのような答弁になったと思いますけれども、外務省、いかがでしょうか。

#123
○政府参考人(石月英雄君) お答え申し上げます。
 御指摘の質問主意書への答弁書でも回答させていただいたとおり、昭和二十一年外務省作成の華人労務者就労事情調査報告書によれば、政府は戦時中の国内労働力の不足を補うため、昭和十七年に閣議決定された華人労務者内地移入ニ関スル件に基づき、昭和十八年から二十年までの間、華北を中心とした地域の中国人合計三万八千九百三十五人を労働に従事させたものとされております。
 その上で、委員御指摘の徴用については、昭和十三年に制定された国家総動員法に基づく国民徴用令により実施されたものであり、国の総動員業務に従事することとされていたものと承知しております。
 この国民徴用令の解釈については外務省としてお答えする立場にはございませんが、国民総動員法に基づく国民徴用令においては、日本本土以外では、当時、朝鮮、台湾、樺太及び南洋諸島について適用されており、その他の地域については適用されていないものと承知しております。

#124
○松沢成文君 戦前に厚労省が担当していた、海外の労務者を日本に連れてくる、これについては、国家総動員法の四条ですね、ここにも書いてあるように、帝国臣民を徴用すると、つまり国民を使うことを徴用と言っているんです。昭和十四年の国民徴用令の一条でも、帝国臣民の徴用はと、つまり国民を徴用するということを言っているんですね。
 先ほどの戦後出てきました華人労働者のこの報告書でも、一切徴用という言葉を中国人に対しては使っていません。ですから、政府としては、徴用というのはあくまでも国民、つまり、朝鮮半島に行って、植民地支配というか、朝鮮半島併合していたわけですから、そこの朝鮮人に対しては徴用という言葉を使っていて、そういうやり方があったと。しかし、中国人に対しては、自国民じゃありませんから、徴用という言葉は一切使っていないんですね。これが政府の残っていた資料から明らかになったことです。ですから、広辞林も日本の辞書もみんな、徴用というのは国家が国民を強制的に何かに従事させるということを言っているんです。
 こうした事実認定があるにもかかわらず、教科書で朝鮮人と中国人を徴用したというのは、これ完全に事実認定の誤りなんですね。大臣、どう思いますか。

#125
○政府参考人(串田俊巳君) お答えいたします。
 御指摘ありましたように、国家総動員法、国民徴用令に基づく徴用につきましては、先ほど外務省それから厚生労働省の参考人の答弁のとおりでございますけれども、一般的に、教科書の記述につきましては、辞書、先ほどから答弁申し上げておりますけれども、辞典などに用いられているかなどにつきましても十分踏まえながら検定を行っているものでございます。
 御指摘の山川出版の当該部分の記述につきましてでございますが、先ほど申し上げたとおり、辞典類の現在の記述なども踏まえまして、教科用図書検定調査審議会における学術的、専門的な審議の結果、検定意見が付されなかったものでございますので、誤った事実の記載であるとは考えておりません。

#126
○松沢成文君 大臣、これ、文科省は誤った記載とは考えていないと言いますけれども、これどう見ても徴用というのは国家が国民を労働にある意味で強制的も含めて就かせることをいうんですね。辞書にもそう書いてあるし、政府の資料にもみんな、そうだからこそ中国人を徴用したとは一切書いていないです。朝鮮の方は徴用しますと。例えば外務省の調査報告書では、朝鮮人の連行方式として、募集の方式、官あっせんの方式、そして徴用の方式があったと。しかし、中国人のこの連行というか供出の方式としては、行政供出、そして訓練生供出、特別供出、自由募集と四つあったと。徴用、一切出てきていないんですね。
 ここまで日本の政府が作った法律とか出てきた調査書に中国人は徴用の対象でないということが明らかになっているにもかかわらず、教科書で堂々と、朝鮮人と中国人を徴用したと堂々と書かれているんですね。これは日本政府の私は見解にも合わないと思います。そして、真実ではないわけです。それを学校で訂正をしないで教え続けることこそ私は問題だと思うんですけれども、大臣はいかがですか。それ、教育の行政のトップとして、これ改める意思はないですか。

#127
○国務大臣(萩生田光一君) 当該図書の当該部分の記述につきましては、検定の決定後に、発行者から、より厳密な表現に変更するとのことで訂正申請がなされ、朝鮮人についてのみ徴用は用いられ、中国人と書き分けられた記述に修正されております。

#128
○松沢成文君 大臣、前回、慰安婦の問題取り上げたときも出しましたけど、教科用図書検定規則というのがあって、検定を経た図書について、誤った事実の記載があることを発見したときは、発行者は、文部科学大臣の承認を受け、必要な訂正を行わなければならない。今回の場合は、山川出版が、いや、確かにこれは間違っていましたと、訂正しますと言わなければならないんですね。だから、私は山川出版にもこの事実を伝えたいと思います。
 そして、十四条の四項に、文科大臣は、検定を経た図書について、第一項、先ほどの第一項に規定する記載があると認めるときは、発行者に対し、その訂正の申請を勧告することができる。これは、ことができるですから、しなければいけないんじゃないですけれども、これ明らかに事実誤認があったわけです。
 そういうのがあったときは、大臣はその訂正の申請の勧告をすることができる、今こそこの規定を使って山川出版社に、いや、これはやっぱりどう見ても、事実関係調べても、政府の見解を見ても、この表現は間違っている、だから直してくださいねというのが私は大臣の取るべき姿勢だと思います。そうじゃないと、これからずっと山川出版の教科書使っている方、生徒さんたちは間違った事実を教えられ続けるんですよ。
 大臣、それでいいんですか。先ほどの答えじゃ私の答弁になっていませんから、それでいいというのは、じゃ、それは、大臣言うのであれば、これは誤認じゃない、フェイクじゃないと、これは真実だからいいんだと言い切れますか。明らかにこれ間違いですよ。大臣の見解聞かせてください。

#129
○政府参考人(串田俊巳君) 繰り返しの御答弁になりますけれども、当該部分の記述につきましては、専門家から構成されます教科用図書検定調査審議会における専門的な審議の結果、検定結果が付されておりませんので、誤った事実の記載とは言えないと考えております。

#130
○松沢成文君 外務省にお聞きしますけれども、もしこうした事実の誤りをずっと教科書で記載続けているとしたら、私は、やっぱりこれ中国が怒る可能性は否定できないと思いますよ。あの大戦中、中国は日本の統治下にあったんじゃないと、日本軍が勝手に攻めてきて迷惑被ったんだと、その上、中国民まで連れていって日本で働かせてとんでもないと。でも、我々は日本人じゃないよと、中国人だと、だから徴用なんかされていないんだと、こんな間違いは正すべきだと、こうやって外交問題に発展する可能性だってありますよ。
 外務省、どうですか。

#131
○政府参考人(石月英雄君) 当該記述が日中関係にどういう影響を与えるかということについては予断を持ってお答えすることは難しいと思いますが、先ほど申し上げたとおり、徴用につきましては、国家総動員法に基づく国民徴用令により実施されたものであり、国の総動員業務に従事することとされていたものということで、日本の本土以外では、当時、朝鮮、台湾、樺太及び南洋諸島について適用されており、その他の地域については適用されていないものと承知しております。

#132
○松沢成文君 ここで外務省は、やはり中国には徴用はできないんだということを間接的に言っているわけですよ。外務省から見ても、この表現はおかしいということなんですね。
 大臣、確かに教科書検定審議会で専門家の皆さんがプロの立場で資料を分析して、そこで検討してもらった結果、検定意見が付いてこなかったから、私が大臣の立場で、これはおかしいんじゃないか、どうしろと、この前使ったのは政治的、行政的な意思を言うべきものではないんだと、教科書検定制度は。
 私は、その語句の解釈の問題を言っているんじゃないんですよ。事実か否かの問題を言っているんです。解釈はいろいろあり得ます。歴史認識なんというのはもう解釈の嵐ですよ。学者によっても違うし、恐らく政党によっても違うでしょう。でも、この中国人を徴用したというのは、解釈の問題じゃない。事実として誤っているんです。
 もう一つ言いたいのは、教科書審議会は全知全能の神じゃないですよ。確かに、歴史学者とかプロフェッショナルが並んでいると思います。教科書調査官はそんなに優秀なんですか。私は、教科書調査官の選考の在り方についても問題にしました。全知全能の神じゃない。彼らは現に事実認定を間違ったんです、ここで。完全に間違えているんです。中国人を徴用したなんという事実はない。これは、歴史上の資料でも政府の外務省の見解でも証明されているんです。それを教科書にずっと続けるということは、私は子供たちに失礼だと思います。
 大臣、もう一度言いますけど、これは解釈の問題じゃないんです。政治的な意見、行政的な意見で検定結果を覆そうとするって、そういう問題じゃない。事実か否かの問題、フェイクかフェイクじゃないかの問題。フェイクをそのまま教科書にずっと載せ続けるということは、私は教育行政のトップの大臣としての責任放棄だと思います。
 大臣、ここはしっかり、教科書検定規則がありますから、あなたの権限で、これは間違いですねと、だからちょっと言い方をきちっと変えたものに作り直してくださいねと言える権限あるわけですから、言ってください。本当に、過ちは改むるにはばかることなかれです。間違ったことになっちゃったんだから、これを正してくださいよ、大臣のリーダーシップで。それぐらいやっていただかないと、子供たち救われませんよ。事実じゃないことをずっと教科書に載せ続けるんですから。
 大臣、いかがですか。

#133
○国務大臣(萩生田光一君) 先生の熱い思いは私もよく分かりますし……(発言する者あり)いや、この取組については、いや、正しい教科書を子供たちに提供するというのは私の責任です。したがって、結果が全てだと思います。既に教科書会社の方で変更されているわけですから、これでよろしいんじゃないですか。

#134
○松沢成文君 教科書会社は変更していませんけれども。何を変更したんですか。

#135
○国務大臣(萩生田光一君) 当該箇所については、検定決定後に発行者から、より厳密な表現に変更するとのことで訂正申請がなされ、朝鮮人についてのみ徴用が用いられ、中国人と書き分けられた記述に修正されております。

#136
○松沢成文君 いや、私はその事実知らなかったですけれども、じゃ、来年からの教科書には中国人というのは削除されるんですか。

#137
○国務大臣(萩生田光一君) いろいろ言いたいことあるんですけど、結果を出していけばいいんじゃないですかね。ですから、中国人は徴用されているという記述はなくなっています。

#138
○松沢成文君 それ、いつ、どういう手続でやったんですか。

#139
○政府参考人(串田俊巳君) 御指摘の部分の記述につきましては、昨年度、山川出版社から訂正申請がなされまして、十一月の時点で文科省で検討いたしまして、その訂正申請を承認したという状況でございます。

#140
○松沢成文君 なぜそれを言わないんですか。私がここまで一生懸命質問しているんだから、それを最初に言えばいいじゃないですか。ちゃんと言ってくださいよ、それを。
 山川出版からこれは訂正になって、来年の教科書にはそこが違った表現で、中国人というのは少なくともなくなるということですね。
 そういうことで、もう最後まとめますけれども、これ、やっぱり政治的な思惑とか歴史認識の問題じゃなくて、事実としておかしいところは、私は、山川出版が今回言ってこなかったとしても、大臣からきちっと言えるような今度仕組みをつくっていかなきゃいけないと思いますよ。検定通ったら、それをもう一回、ここはおかしいぞと大臣が思っても、審議会に再審査を申請することができないんですね。そういう仕組みもつくらないと、審議会は全知全能の神じゃないですから、教科書調査官はそこまで優秀とは私は言えないと思いますよ。それに全てを頼って、それが万全だということで教科書を正当化するのは私はおかしいというふうに思っておりますので、以上をもって質問を終わります。
 ありがとうございました。

#141
○伊藤孝恵君 国民民主党・新緑風会の伊藤孝恵です。
 まず、法案審議に際して、財務省の鉄壁のディフェンスに対して、少人数学級の必要性を信じ、また不退転の思いで臨まれました、決して友好的ではなかったという交渉に臨まれました大臣、また文科省の皆様、関係者の皆様に心からの敬意をささげます。
 さて、三十五人学級が多いとか、まあまあ少ないとか、それから中学校、高等学校、特別支援学級だってもっとクラスサイズを小さくすべきだ否やという議論の前提には、我が国が世界と比して今どういった位置におり、この保有する課題に対して取り組める人材を輩出するにはどういった義務教育内容が好ましいのか、逆算で制度設計に取り組まれている一環としての今回の法改正だと受け止めております。
 今、我が国がどういう状態であるか、確認のため、資料一、御覧ください。これは、一九九〇年、平成二年には世界第一位だった日本の国際競争力は、二〇二〇年、令和二年には三十四位まで落ちました。これ過去最低です。資料二、一九八九年、平成元年の世界時価総額ランキングでは、上位二十五社中、日本企業が十八社を占めておりましたが、三十年後はゼロ、最高位はトヨタ自動車の三十五位。昨年は更に順位を下げて四十一位でした。資料三です、世界大学ランキングは、躍進する中国勢を尻目に、東京大学、京都大学は停滞、それ以外、百位台にいた東北大、東京工大、阪大は急降下をしております。
 三十年、日本はサボっていたわけではなくて、相変わらず勤勉に働いておりました。あの例の二十四時間戦えますかというあのCMは、平成元年から三年間、ずっとお茶の間で繰り返し流れておりましたし、バブルが崩壊したところで、またこのコロナ禍だって日本人は相変わらずブラックな働き方をしております。サボっていたわけではなくて、本当に時々刻々と変わる世界のゲームルール、それからニーズ、デバイスの変化、もっと正確に言えば、このデバイスというのが人々の生活をどういうふうに変えるのか、人々の怠惰な思い、欲望というのをどういうふうにマネタイズするのかというところに対してうまく合わせていけなかった、その競争に付いていけなかった、プラットフォームをつくることですとかデファクトスタンダードを取ること、こういうことができなかったという状態だというふうに思います。
 大臣に伺いたいと思います。
 今、未来を生きる子供たちにはどんな力を備えてほしいか、また、そのためにどんな授業メニューを用意するかというのを伺いたいと思います。
 先ほど高階先生の質問の中で、局長の御答弁で、他者を思いやるとか多様性を認めるとか、その心の養いの部分については非常によく分かりました。それが全ての素地ですから、必要だというふうに思います。
 私は、あえてここで、人が技術やサービスをつくって、それらが産業になって、会社もつくられて、そしてそれらが経済を回して、その経済が暮らしをつくって、その暮らしそのものをつくる、人々の、日本の命を支えるという文脈でどういうふうな人材が必要だと思うのか、そのための授業メニューをどう考えているのかという視点でお答えいただければと思います。

#142
○国務大臣(萩生田光一君) 急激に変化する社会の中でこれからの時代を生きる子供たちには、一人一人が自分の良さや可能性を認識するとともに、あらゆる他者を価値のある存在として尊重し、多様な人々と協働しながら様々な社会的変化を乗り越え、豊かな人生を切り開き、持続可能な社会のつくり手となることができるよう、その資質能力を育成していくことが重要であると考えています。
 こうした資質能力を育成するためには、学習履歴などを効果的に利活用しつつ、より双方型の授業を展開するとともに、個々の興味、関心、意欲などを踏まえたきめ細かい指導を行うこと、一人一人の意見表出機会を増やし、多様な他者とともに問題の発見や解決に挑むという観点からの授業改善を図っていくこと、子供が自らの学習の状況を把握し、主体的に学習を整備することができるように促していくことなどを通じて、個別快適な学びと協働的な学びを実現することが必要であり、GIGAスクール構想によるICT環境等、少人数学級の整備を図ることにしたところでございます。
 先生の御披露いただいた資料は、これは確かにファクトなんですけど、検証しながらこの少人数更に進めていく上で、エビデンスは大事だと思うんですけれど、これ、確かに間違っていないんですけどね、例えば、負け惜しみじゃなくて言い訳をするとすると、よく使われる世界ランキングって、これ要するに国際論文、英語で出された論文、まあなかんずく科学技術系が圧倒的に多いんですよね。日本の場合は、短大まで入れて千二百の大学のまあ七割がいわゆる人文系学部が多くて、理数系が全くないんです。したがって、世の中に発表するその分母のパイが余りにも小さ過ぎるというのもあります。ですから、そういうことも含めて、じゃ、全く駄目かといったら、逆に、毎年のようにノーベル賞候補に挙がったりノーベル賞を受賞する国というのはこれ世界にないわけですから、潜在的な力も持っているんだと思います。
 また、国際競争力、IMDが出している表なんですけど、確かにその総合値ではこういうことになるんですけど、一個一個とがった力を持っていると思いますので、私、気を付けなきゃいけないのは、今回少人数やるときに、エビデンスがないということを物すごく当局から言われました。
 じゃ、その小学校で少人数化することによるエビデンスって何を指標にするのかというのは、これはまさしく立法府の先生方がいろんな角度から提案していただくことがすごく必要で、不登校が一人でも減ったら私は大きな成果だと思うし、子供たちが明るくなったらそれも成果だと思うし、少人数によって例えば給食が温かく食べれるようになったらこれも食育の大きな成果だと思うので、一点刻みの点数で、全校一斉学力テストが平均点が〇・幾つ伸びたとか、そういうことだけに着目をしないで是非支えていただきたい、見守っていただきたいなということを改めて申し上げておきたいと思います。

#143
○伊藤孝恵君 まさにそこで、先ほど私は国際競争力が最低ですよなんてちょっとネガティブな文脈で語ってしまいましたが、果たして、じゃ、その国際一辺倒、そういう成長一辺倒ではなくて、賢くシュリンクしていくという日本をつくるんだでもいいと思いますし、とにかくやっぱり、国づくり、人づくりというものと教育というのが連動しているのか、そういった大臣の教育観、教育のビジョンというのを問いたかったところであります。
 その大臣のビジョンというのを伺った上で、それをなすことができる教員というのはどういう方なのか、そしてその確保策の具体も併せてお聞かせください。

#144
○国務大臣(萩生田光一君) 本年一月の中央教育審議会の答申において、令和の日本型学校教育については、全ての子供たちの可能性を引き出す個別最適な学びと協働的な学びの実現とされたところです。
 また、令和の日本型学校教育において実現すべき教師の姿として、学校教育を取り巻く環境の変化を前向きに受け止め、教職生涯を通じて学び続け、子供一人一人の学びを最大限に引き出し、主体的な学びを支援する伴走者としての役割を果たしていることなどが示されたところです。
 新たな時代の教師に求められる役割を改めて考えていくため、去る三月十二日、令和の日本型学校教育を担う教師の養成・採用・研修などの在り方について中央教育審議会に諮問を行ったところであり、今後、令和の日本型学校教育を担う新たな教師像と教師に求められる資質能力、優れた人材を確保できるような教師の採用などの在り方など、質の高い教職員集団の構築に向けた具体的な方策、これらの検討を踏まえた教職課程、教員免許の在り方などについて順次議論していただく必要があると考えております。
 中教審での議論も踏まえながら、質の高い教師を確保できるよう、既存の在り方にとらわれることなく基本的なところまで遡って検討を行い、成案を得られるものから順次取り組んでまいりたいと思っております。

#145
○伊藤孝恵君 その確保する中で、社会人経験を得た転職教員というの、外部人材の採用、肝になってくると思います。
 しかしながら、現状、その割合というのは僅か五%です。なぜでしょうか。まず、この分析と改善策ございますか。

#146
○政府参考人(義本博司君) お答えいたします。
 絶えず変化をしていく学校や社会のニーズに柔軟に対応し、学校現場が多様な専門性や背景を持つ人材を取り入れていく、極めて先生御指摘のように重要であると考えております。
 例えば、令和二年度の公立学校の教員採用試験の採用者のうち、民間企業等勤務経験を経た者については約千三百人、全体の約四%にとどまっているところでございます。それからまた、民間企業等での専門的な知識、経験を有する人材に対して都道府県教育委員会が行う検定によりまして授与します特別免許状、この活用も年間二百件程度にとどまっておりまして、その活用はまだまだ不十分であるというふうに考えております。
 その要因としましては、教師という社会的役割の重要性に比べまして、魅力的な職業としての認識が十分まだ広がっていないんじゃないかということ、さらには、民間企業等勤務経験者などの多様な人材が学校現場に参画するのが必ずしも十分でないというふうに考えられるところでございます。
 こうした考えから、学校における働き方改革を進めるとともに、民間企業経験者などの多様な人材が学校現場に参画する多様なルートを確保するため、働きながら受験しやすいよう、小学校教員資格認定試験の見直し、試験の日数を短くしたりとか、あるいは受けやすいその日に設定するとか、従来でしたら例えば器楽の演奏ですとか体育の実技というのを求めていましたけれども、そうではなくて、具体的な授業場面に即した形で実践力を見るというふうな展開にしているところでございます。
 さらには、特別免許状の指針についても多様な方が評価できるような形で改定をしたいと思っているところでございます。さらには、三月に中教審に諮問いたしまして、その中で、多様な専門性を有する質の高い教職員集団の在り方等について諮問したところでございます。
 こういう取組をしっかりとやっていきたいと存じます。

#147
○伊藤孝恵君 魅力が伝わっていないということはないと思いますよ。私も教員免許を持っているんですけど、私のとき、たしか二十倍ぐらいだったんですね。この余りにも高い壁に涙をのんだものなんですけれども、今こうして別の仕事をしていて、またその働く場所を学校内に求めるというのはなかなかこれもまたハードルが高いというところで、資料四、御覧ください。
 これは、ある日、商社で働く若者と故郷が同じという大学の助教授が訪ねてきて、この国の子供たちが出会える大人は親と先生だけなのを変えたいと、働く大人はみんな誰かの先生なはずなので、こういったアナザーティーチャーを広めたいんだと熱く語ってくれました。その言葉どおり、今まで二年間で延べ三十校以上の中学、高校に五百人以上のこのプロジェクトに賛同する働く大人たちを派遣し、今年三月からは東京都北区の高校の探求科クラスを半年間受け持っているそうです。会社員が主で、完全に副業ベースで、大学とか単発とかじゃなくて、こういう授業を受け持つ事例というのは大変珍しいんじゃないかというふうに思います。
 そして、企業のサステナビリティーとしても社会人を学校現場に招き入れる仕組みというのがありまして、その右下、これ十二、三年前の私なんですけれども、めちゃくちゃ楽しそうに授業しているの、それ私なんですけど、これ、求人メディアのタウンワークというのを教材として、子供たちに実際に働く人を取材してもらって原稿にしてもらって、最後はタウンワーク中学生編集版として製本して保護者とか地域の方々に配付するというもので、もう十四年目に突入しているプログラムです。
 これ、もちろん、やりたい人、社員が手挙げ制でやるんですけれども、担当クラスを持って、そして放課も一緒に過ごすので、結構濃厚なんです。こういった参加がきっかけで、すっかり諦めていた教師の道というのを再び目指すことにした方もいるくらいなんです。
 これ、通告していませんけど、大臣、こういった働く場所と学校現場、どんな形でもいいので、こうやってつなげる仕組み、あるといいですね。

#148
○国務大臣(萩生田光一君) 実は、このコロナ禍で、民間企業で仕事がなくて、そういう人たちで教員免許を持った人たちに手を挙げていただいて、いわゆるシェアができるようなそういう仕組みを今、間に入って行っていまして、なかなかうまくいかなくて、学校現場じゃなくて旅館だとかスポーツクラブとかに行っちゃっている部分もあるんですけれど、社会全体で応援をしようという一つを文科省としてやっています。
 私は是非、それはもちろん本格的に教員として教育現場に戻ってきていただく方が増えることは大いに歓迎なんですけど、子供たちのためにも、外部の人たちのお話を聞く機会というのは極めて重要だと思います。小学校などでは総合的学習で近所のおじさん、おばさんのお話聞いたりするのから始まって、中学生や高校生になると、もう将来の職業を選択する上で、いろんな業種の人たちに学校に来ていただいて取組をしている学校など、数多く私も承知していますので、これは大いに進めていったらどうかなと思いますし、それをきっかけに教員資格を持った方が戻ってきていただけるんだったら、これまた一石二鳥ではないかというふうに思います。

#149
○伊藤孝恵君 学校シェアリンク、うまくいっていないんだと聞いて、今ちょっとショックです。非常に応援しているし、そういったマッチングのシステム、機能させるべきだというふうに思います。
 大臣おっしゃるように、その働く現場で得た経験とか感覚というのは、ずうっと先生をやってきた方とはもしかしたらちょっと違うものであったり、働く現場の当たり前というか、心を尽くして、礼を尽くして、クライアントから預かったお金に対して成果を出すと、非常に理不尽なことも、社会には悔しいこともあるけれども、そういうときの心の整え方も含め、一回その外で働いた人、子供たちに伝えられることいっぱいあると思いますので、こういった取組、文科省にも応援していただきたいというふうに思います。
 こういったいろいろな教員、いろいろな大人が入ってくるということは、本当に子供の変化に直接的につながりますし、それは日本の未来の変化にも直結すると思うので、資料の五を続いて御覧いただきたいんですが、とはいえ、日本の教育機関に対する公的支出の対GDP比、OECD平均が四・一であるのに対して日本は二・九と大変低いグラフ。
 そして、資料六ですけれども、各国の科学技術研究費の推移、資料七、これ文科省からいただきましたけれども、やはり平成の三十年間、日本が教育や科学技術への投資を停滞させている中で、アメリカや中国、何倍、何十倍も投資している、先ほど大臣おっしゃったような、これは事実として押さえなきゃいけないところだというふうに思います。
 こういった平成三十年間の未来への過少投資、現在の国際競争力、決して無関係ではないというふうに思います。ここの事実については大臣と共有できるところでしょうか。

#150
○国務大臣(萩生田光一君) 全くそのとおりでありまして、私も、今回少人数学級を進める上で財務省の皆さんとかなりいろんなやり取りしたんですけれど、そんなに子供たちの教育費を使うのが国家にとって無駄なことかと、こう声を張り上げたくなるような場面もたくさんございました。
 私は、こういうOECD、みんな都合のいいときしか使わないんですよね。都合のいいときに都合のいい役所が都合のいい紙を使うというのが霞が関の慣例なんですけれど、トータルでどう考えても日本の若年世代への投資というのは圧倒的に低いですよ。
 ですから、私、普通の御家庭でも、それは家計の収入が低くても、子供のことを節約しておじいちゃんのことをやろうという家は余りないと思うんです。子供のためだったら、少し背伸びして無理してでも、そのとき必要なお金は使ってあげようと思うのがどこの家でも当たり前だと私思いますので、この国を一家だと例えるならば、そこはやっぱりこれからも子供たちに対してしっかりとした投資をしていくというのは大事なことだというふうに思っております。
 また、その結果が、科学技術などを学ぶ人たちが増えてきて、今回、先生方の御支援いただいて新しい研究者の支援策も講じさせていただいて、これ順調に一年目が終わりまして、二年目も人数を増やして創発研究やっていこうと思っていますけれど、あるいは、博士課程の人たちに全く支援がなかったんですけど、七千五百人分を生活に困らないようにしていこうという、こういうのをつくることで、多分大学院あるいは博士課程に進んでいただける学生が増えていくと思います。
 この人たちが、みんながみんな、すごい超スーパー研究者になるとは思いません。どこかで道を変えていかなきゃならないかもしれないけれど、私は、そういう人たちがいて初めて日本の経済の種もまかれるんだと思います。新しい研究の中から新しいイノベーションが生まれて、新しい産業や新しい製品を作るというのはまさにそこから始まるわけですから、経済のことを言うんだったら、まずは人に投資をして、種を植え、水もまかなかったら、これは花は咲かないわけですから、まさにその子供たちが大地にしっかり足を付けて、そこから大きく伸び上がってもらうためには光も水も大事だと思っていまして、そこはこれから曲げることなく引き続き主張していきたいと思っています。

#151
○伊藤孝恵君 本当に今日もいい答弁いただきました。
 しかしながら、財務省との折衝というのは、さっき大臣、闘いはまだ続くというふうにおっしゃいましたけれども、そうなんですよね。この三十五人学級の有効を示してからだ、その次の話はなんて平場で財務省の方もおっしゃっておりますので、大臣も目指されると明言された中学校などへの更なる範囲拡大、それから三十人学級など、次なる道を開くためには、そういった附則三条にも記されている効果研究結果を携えていかなければいけません。参考人質疑の中ででは、こういった専門家の方々、異口同音に、少人数学級の効果を間違っても学力向上などという指標で評価するというのは適切な教育観ではない、そんなものは学力フェティシズムの行き詰まりでしかないというふうにおっしゃっておりました。私も同感です。
 しかしながら、そういった正しさは横に置かれて、やっぱり効果検証するというふうに記してしまった以上、最低でも、例えば民間企業だったら、ターゲットを設定します、ゴールの設定します、効果指標を作ります、KPIを持ちます、それからトレースもします。トレースって、前と後、施策の前と後ろでやらないと差異が見えませんから、やっぱりその物差しというのは今の段階で持っておかなければ、それはその正しい正しくないではなくて、闘いに挑むための数字として、エビデンスとして持っていかなきゃいけないんじゃないかと思います。そこの大臣の戦略を教えてください。

#152
○国務大臣(萩生田光一君) 少人数学級は、特定の教科などの授業といった学習集団のみならず生活集団も少人数化するものであり、学習面のみならず、生徒指導や保護者等対応などにおいてもきめ細かな対応がしやすくなり、学校教育活動の充実につながるものと考えています。
 このため、今回の学級編制の標準の引下げが教育活動に与える影響については多面的な観点から実証研究を進めてまいりたいと考えております。その際、指標をどのようなものにするかが極めて重要であり、例えば、当然、学習面につきましては、基礎的、基本的な知識、技能などの学力面や学習意欲、あるいは児童生徒の態度、自尊感情や社会性などが必要だと思いますし、生徒指導面では、いじめや不登校などの問題がどんどん解決していけば、もうこれは本当にいいことだなと思います。
 また、保護者の対応ですけれど、四十人学級は後ろに八十人の御父兄がいらっしゃったんですけど、今度はそこが十人減りますので、ある意味、先生方は家庭との連絡は少し余裕ができるんだと思います。こういった点も、是非現場の声をしっかり聞いていきたいと思います。
 また、先生方が当然、対応する一クラスの人数が違うわけですから、一人一人との密度というのは濃くなっていくと思うし、結果として仕事面でも業務負担の軽減にもつながっていくはずだと思います。
 ICTと両輪でということを常に申し上げていますけど、今までは授業の最後に小テストをやっても、それは先生方が授業が終わった放課後丸付けをして、そして翌日の授業でもう一回配り直してそれを解説するということをどこの学校でもやってきたと思うんですが、これからは教科によってはその場で、ボタン一つで採点終わります。そうすると、逆に、宿題は、よくできた子とできなかった子と宿題の中身を分けて出すことができて、何ページをやってきなさいという単純な宿題じゃなくて、例えばAIドリルの、何々君はこれをやってきなさい、何々さんはここをやってきてねということをきめ細かく発信することもできると思いますので、そういった点も含めて、授業内容や業務、業務負担が軽減できたかどうかという観点もしっかり見ていきたいと思います。
 是非お願いしたいのは、学力面に限らず、教育活動全体の調査を行い、学級規模との関係を分析することが考えられると思っています。
 よくOECDの国際試験で日本の子たちが低い低いと言うんですけど、これめちゃくちゃ言い訳なんですけど、パソコンで答えていたんですよ。ところが、パソコンを扱ったことない子供たちにそのPISAの試験やらせるわけですけど、今度は、もう日本中の小学生、中学生が使いこなすことになると絶対上がると思いますから、そこはもう是非期待してもらいたいなと思っています。

#153
○伊藤孝恵君 いや、でも、おととい、二年生の娘が宿題が終わらない終わらないと泣きながら十一時までやっていたんですよ。どうしたのかと思って見たら、機械の故障ですね、百問やり、もう百問以上やっているのに、まだ百問できていないみたいな、そういった試行錯誤しながら、それでもやっぱり一生懸命使っていかなきゃいけないんだなというふうに思います。
 最後に、一問だけ質問させてください。
 令和三年度の文部科学省本予算の中にも、大臣所信の中にも特出しでありました外国人児童生徒への就学促進や教育についてお伺いしたいと思います。
 大臣所信の中には、リーマン・ショック後に開発研究費が停滞した反省を踏まえつつと言及されておりましたが、リーマン・ショック後、外国人児童生徒の不就学もまた大変大きな問題になりました。あのとき、景気悪化を受けて外国人の多くが失業したために、授業料を払えずに、ブラジル人学校始め多くの外国人学校から退学する子供が相次ぎましたが、公立学校に編入したものの学校になじめない子が多く、結果的に不就学の子供が急増することになりました。二〇〇八年のことです。
 外国人児童生徒の課題については、この文科委員会でも再三提起しているところではありますが、このコロナ禍で、派遣労働者として働く日系ブラジル人が解雇され、授業料の支払が困難になって退学せざるを得ないといった事例が現実にあります。リーマン・ショック時のように、不就学の増加につながることを懸念しております。ここの課題感、認識していただいているかどうかだけお答えください。

#154
○国務大臣(萩生田光一君) 認識しています。
 それで、御案内のとおり、外国人に対する対応というのはこれから強化をしていこうということで、今までは、お恥ずかしいんですけど、就学年齢に達した外国人の子供たちが何人いるかさえ去年まで知らなかったという状況なので、これからはきちんと国際条約にのっとって日本の学校でも受入れを積極的にしていくということも進めているところです。

#155
○伊藤孝恵君 六歳未満の不就園実態調査も本当に必要です。よろしくお願いします。

#156
○吉良よし子君 日本共産党の吉良よし子です。
 今回、四十年ぶりに学級編制の人数が引き下げられる、これ本当に歓迎したいと思います。しかし、先日の参考人質疑でも、また今日の委員会でも、今回の改正は通過点などの発言も相次いでおりますし、課題も様々あると認識しております。
 早速伺いますが、まず、今回の三十五人学級、午前中も若干指摘ありましたけれども、今年の四月の新二年生から五年間掛けて段階的に実施するとしているわけです。それはなぜなのか、まず局長、お願いします。

#157
○政府参考人(瀧本寛君) お答え申し上げます。
 少人数学級の整備に当たっては、児童の数の推移等も考慮し、地方公共団体が見通しを持って計画的に教職員や教室の確保等に取り組むことができるようにすることが重要であると考えております。このため、令和六年度末までを経過措置期間とし、第二学年から第六学年まで学年進行により五年間掛けて段階的かつ計画的に三十五人学級を整備していくこととしています。
 なお、前回の学級編制の標準の引下げの際も、児童生徒の数の推移や学校施設の整備状況等を考慮し、低学年からの学年進行により計画的に教職員定数の改善を行ったものと承知をしております。
 以上です。

#158
○吉良よし子君 教員や教室の確保を計画的に進めるために段階的にというお話だったかと思います。
 ただ、やはりこの段階的実施というのは、つまり来年度の新三年生以上の学年の子たちというのは、卒業まで四十人学級のままということで、恩恵を受けられない。参考人質疑の中では、この少人数学級を求める署名が昨年二十五万筆も集めたとおっしゃっている中嶋参考人が、この署名を寄せた多くの方々はこの恩恵を受けない側に入っている子供たちの親御さんたちだと、一生懸命努力したけれども、その人たちの子供さんには及ばなかったということですね、何とかならないものだろうかとおっしゃっていました。
 また、渋谷の公立小に通う保護者の皆さんは、既にネットで署名を集め始めておりまして、同じ小学生なのになぜ三年生以上は我慢し続けなければならないのでしょうか、このコロナ禍になぜ五年掛けて段階的に行わなければならないのかと、小学校三年生以上の子供たちの三十五人学級の早期実現を求めているわけです。
 このコロナ禍です。感染対策としても必要だと言われて進められた今回の三十五人学級、体の大きくなる高学年の子たちこそ少人数学級の実施急がれるとも思うわけで、できる限り早く、できるだけ多くの子供たちがその恩恵受けられるように、全ての学年での実施、急いで目指すべきだと思いますが、大臣、いかがですか。

#159
○国務大臣(萩生田光一君) 少人数学級の整備に当たっては、児童の数の推移等も考慮し、地方公共団体が見通しを持って計画的に教職員や教室の確保などに取り組むことができるようにすることが重要であるため、五年間掛けて段階的に整備していくこととしております。こうした措置は地方公共団体からの具体的な要望なども踏まえたものですが、段階的に整備することを前提とすれば、先生御指摘の小学校三年生から六年生までは三十五人学級を経験しないまま卒業していくことになるわけです。
 今、地方単独の予算措置で独自に取り組んできた地方公共団体もございます。今回の義務標準法の改正によって、当該地方単独予算の一部は国費で賄われるわけですから、それやめないで是非続けていただければ有り難いなと思うんですが、その予算をどのように活用するかは各地方公共団体の判断になるものの、これを活用し、他の学年における少人数学級の充実を図ることは可能だと思います。
 文科省としては、これらの取組のほか、喫緊の課題となっている学校の働き方改革、いじめ、不登校、特別支援教育など複雑化、困難化への対応など、一層の教職員配置の改善に努めていただけるように促してまいりたいと考えています。
 教員確保の問題も同時にやっていかなきゃならないので、私も実はもっと圧縮した提案したかったんですけど、それはかえって今度地方の現場を混乱させることになるので、まず五年間の大きなスキームつくりましたけど、しかしこれ、世の中の環境が変わればスピードアップすることは私はあっていいんじゃないかと思います。そういう手のうちを言うとまた話が面倒くさくなるんですけど、そういう、決して五年間待たないで一年でも短縮できるなら、これはするべきじゃないかなという気持ちは持っています。

#160
○吉良よし子君 自治体によってスピードアップも是非という答弁だったと思うんですが、一方で、もう既に自治体によって中学校も含め実施しているところもあるわけですけれども、国基準のままの自治体も多数残るわけで、自治体間の格差、自治体、通う地域によって恩恵が受けられる、受けられないという差が出てくるのも問題だと思いますし、全ての自治体で早急に実施できるよう、国も是非サポートしていただきたいということ、重ねて申し上げたいと思います。
 これも、できる限り早く少人数学級を実施するという上で様々解決すべき課題あるわけですけど、一つは、先ほど最初におっしゃられた教室の確保というのも問題だと思います、教室不足ですね。法案でも、先ほど来もありましたけど、学級数の増加に伴い教室不足が生じ、施設整備に一定期間を要するなど、特別な事情のある場合には、その事情に応じて対応できるとして、教室不足ですぐに少人数学級実施できない学校が出てくるということを認めていらっしゃるわけです。
 先ほど来の答弁では、この四月からはほとんどの学校で対応することができるという答弁もありましたけれども、一方で、来年以降ですね、小学校三年生以降となると、児童数の増加等への対応も併せて増築等の整備が必要になる学校もあるとの答弁もあったわけです。だから、ほとんどの学校で対応できる、十教室という数字も出ていましたけど、それは今年四月の話であって、来年以降になるとその十教室にとどまらないんじゃないかというふうにも思えてくるわけです。
 それで、実際、この間、学校の統廃合が進んでいると。そういう中で問題になっているのが、資料もお配りしましたけど、過大規模、クラス数の多いぎゅうぎゅう詰めの学校が増えているということなんですね。
 この小学校で過大規模と言われる三十一学級以上の学校数というのは、二〇〇〇年度には百一校だったものが、二〇一〇年、二〇一〇年度には三百五十四、二〇二〇年度には六百一校と、この二十年間で数にして六倍に増えてしまっていると。この過大規模校というのは、現在でも一学年五クラス以上で教室が足りなくて、コロナ対策とかいっても、家庭科教室に無理やり詰めてみたりとかしてかなり大変な事態になっているわけですけれども、やはり三十五人学級早く推進するためには、この過大規模と言われる学校の解消はどうしても必要だと思うんです。
 大臣、過大規模校の解消を少人数学級と併せて進めていくべきと思いますが、いかがでしょう。

#161
○国務大臣(萩生田光一君) これ、先生、後ほどの質問にも関係あるんですけど、その統廃合で過大規模校になっているのは圧倒的に少ないんですよね。
 お恥ずかしい話なんですけど、私の地元もそうなんですが、多摩ニュータウンというニュータウン事業、一番国内で早くにやって、一街区に中学校一校、小学校二校という計画を立てて町開きをして、四十年も五十年もたっていろんな変遷がなったので、子供たちが減ってきましたよね。したがって、学校の建設予定地を学校を造らないというふうにやめて、民間分譲したらそこにタワーマンションが建って地元の学校がパンクするという、子供が計算しても分かるじゃないかみたいなことを実は日本中でやっています。
 この圧倒的、六百一校のほとんどが都市部のタワマンの影響を受けているので、ここは私はやっぱり自治体と冷静に考えて、大型マンションを許可すれば、当然保育園が足りない、学校が足りないという事態になるわけですよ。ですから、これは首長の皆さんとも冷静に考えて対応していきたいと思います。
 大規模学校の良さもありますけれど、今目指すべきは少人数学級なので、その方向に努力していきたいと思います。

#162
○吉良よし子君 目指すべきは少人数学級なので、その方向にというのは、つまり過大規模校を解消する方向にということだと思うんです。
 過大規模校が増えたのは、決してその統廃合のためだけではないと大臣おっしゃっているわけですけど、ただ、やっぱり、この統廃合というのが特に都市部で進む中で、こういった事態を加速させている事態というのは、実際に事例というのはあるわけですね。しかも、この統廃合というのは、二〇一五年に文科省が手引も作って、小規模校解消だということで計画策定を地方自治体に求めてきた経緯もあるわけなんです。
 なので、各自治体でとおっしゃいますけれども、やはり文科省が、やっぱり少人数学級進める上では大規模化は駄目なんだよと、やっぱりそこを見直していく、特に三十人学級進めるとか、中学校もということも大臣はおっしゃっているわけですから、やはりこの学校統廃合、どんどん進めるというのは一旦やめる、見直しするという時期に来ていると思いますが、大臣、いかがでしょうか。

#163
○政府参考人(瀧本寛君) お答えを申し上げます。
 御質問の中で、統廃合によるその過大規模校化については、私ども、平成二十六年から五年間の九百二十八件の統廃合事例を詳しく調べましたが、学校統廃合によって三十一学級以上の過大規模校になった小中学校は存在しませんでした。過大規模校は学校統廃合により生じたものではなくて、交通網の整備ですね、例えばつくば、関東でいうとつくばエクスプレスであったり、あるいは先ほど大臣から申し上げたタワーマンションのような大きな宅地開発等が進み、急激な児童生徒の増加によって生じたものと認識をしているところでございます。
 ただ、しかしながら、委員御指摘の、その過大規模校は過大規模校としての課題、例えば同学年における児童生徒間の人間関係の希薄化であったり、教員集団として児童生徒をきめ細やかに指導することが困難になるなどの課題は過大規模校において指摘されておりますので、そうした課題に対してしっかりと解消していくための取組を自治体で取り組んでいただきたいと思っております。
 なお、学校統廃合については、これは文科省から、文部科学省から地域に求めているものではございませんので、各地域の学校の在り方については地域の実情に応じて設置者である各自治体において主体的に判断されるべきものと考えております。
 以上です。

#164
○吉良よし子君 いや、タワーマンションのせいだみたいなことを先ほど来おっしゃられていますけど、私、実際に聞いていますからね。足立区の方なんかでは、実際、タワーマンションができるのとその同時期に統廃合することで、実際に学校が大規模化してしまって過密化してしまって大変になったという事例ありますから、それは数がないなんということはおっしゃっていただきたくないですし、実際、統廃合によって過大規模化というのは進んでいる事例があるということは申し上げておきたいと思いますし、そういった統廃合方針というのは見直すべきだということを強く求めておきたいと思います。
 さらに、教員の確保も必要だということで、教員の確保についても伺いたいと思います。
 この間、先ほど来もあるわけですけど、この間、教員が確保が必要なんだけれども、もう臨時的任用の講師の確保もできず欠員が生じると、穴空き、教師不足の実態があるわけです。現場の声聞くと、一週間以上にわたって見付からないので、副校長や教頭などが教員の代わりに担任持つなんという話も聞いているわけですけれども、文科省、この教員不足の実態について文科省としてどう把握されているのか、調査状況をお願いします。

#165
○政府参考人(義本博司君) お答えいたします。
 委員御指摘のように、臨時的任用教員等の講師の確保ができずに学校の配置する教師の数に欠員が生じるいわゆる教師不足につきましては、平成二十九年度に十一県市の教育委員会にアンケート調査を実施いたしております。この中では、年度当初においては、小学校が計三百十六人、中学校で計二百五十四人の教員の不足が見られたところでございます。

#166
○吉良よし子君 平成二十九年度の調査ということですけれども、十一県市だけでも小学校で三百十六人、中学校で二百五十四人と。要するに、三百十六クラス、中学校で二百五十四クラス穴が空く状態だったということだと思うんです。
 東京の事例も紹介したいと思います。
 年度途中に二人が産休に入って、また更に二人が体調を崩して退職して四人が欠員になったわけですけれども、この産休代替が見付からず、副校長と英語の専科の専任、先生が担任に入って、退職した二人分は欠員のままで、元々いる講師が時間数を増やして、更に校長まで指導して対応して、新しい時間講師が来てくれたのは三か月後だったという事例も聞いているわけです。
 日本共産党都議団の調査では、全国九割の自治体で、毎年のように複数の学校で一週間以上代替教員が見付からず、他の教員等が代わりに授業をしているという実態があるわけです。
 先日の参考人質疑でも、中嶋参考人から、今の大学には、ちょうどこのくらいの時期になるといろんな学校から講師を紹介してほしいと電話がいっぱい掛かってくると、こんなに足らないんだなと認識しているという話もありましたけど。
 この教員不足、穴が空いてしまう事態というのは、やはり国の責任で解消すべき課題だと思いますが、大臣、いかがでしょうか。

#167
○政府参考人(義本博司君) 委員御指摘のとおり、年度当初に配置すべき教師の数に欠員を生じます教師不足に関しましては、厳しい状況である、が生じているというふうなことについては承知しているところでございます。
 教師の任用につきましては、各教育委員会の責任によって適切に行われるべきものではございますけれども、文部科学省におきましても、各教育委員会の教師不足の解消に向けまして、例えば学校・子供応援サポーター人材バンクや学校雇用シェアリンクなどの立ち上げ等によりまして、講師のなり手確保に向けた取組、さらには、教師の業務負担を軽減しやすい環境にするため、スクールサポートスタッフ等の外部人材の活用によりまして学校の働き方改革を推進していく。さらに、出産、育児等で離職し、免許状の有効期限が経過している者が復職する場合については、一定の要件の下に臨時免許状を授与することができるなどの周知、措置について周知している取組を行っているところでございます。
 こういう取組を進めながら、教師の人材確保につなげる取組をやっていきたいと存じます。

#168
○吉良よし子君 いろいろおっしゃって、教育委員会等で対応しているところもあるというお話だったと思うんですけれども。
 ただ、これ、実は様々な対応が行われていて、先ほどの我が党都議団の調査でいくと、都内の学校の場合は、教育委員会ではなくて、それぞれの学校が自らが足りない教員を探す仕組みになってしまっていて、もう副校長が、今年何人足りないとなったら、もう何十本、何百本も電話を掛けて探して、それでも見付からないということが常態化していると、学校現場に負担が掛かっていることが明らかになったわけです。
 少なくとも、こうした教員不足の責任を各学校の現場に丸投げするようなことは問題だし、ちゃんと国が、最終的には国が責任持って対応すべきと思いますが、いかがですか、大臣。

#169
○国務大臣(萩生田光一君) 大事な問題だと思います。
 それで、年度当初の不足を国が責任を持つべきだという指摘をされても、これはなかなかその現場の実態分からないところがあります。少なくとも、都道府県教育委員会、市町村教育委員会では年度当初に必要な人員の配置を終わらせておかなくてはならないわけでありまして、そのためにも、今回少人数学級に踏み込んだことで、職員定数が増えます、教員定数が増えます。これを正規の職員としてきちんと雇用していただいてマンパワーの確保をしていただかないと、また臨時教員で回すというようなことをやっているとこういう穴が結果として空いてしまうことがあるんだと思いますので、私は、そのためにも、国と地方の協議の場の中で、せっかくこれ三十五人、これで終わりじゃないよということを盛んに言っているわけですから、更に進めていこうと思っているわけですから、正規職員、正規の教員を増やしていただく努力を各自治体にもお願いをしてまいりたいと思います。
 あわせて、このコロナでスクールサポートをお願いした、応援団の呼びかけをしましたところ、二万人以上が声を掛けて、手を挙げていただいて、そのうち約一万人がOBだったんですけれど、その中には、教員としてまだ働く意欲がある人いっぱいいました。政令市などではこのバンクを使って足らざる教員の確保をしているというのもありますので、去年とは若干フェーズが違う応援もできるんじゃないかと思っています。

#170
○吉良よし子君 正規の教員を年度当初に確保してほしいというお話ありましたけれども、やはり、この教員不足、要するに都道府県教育委員会が見通し持って正規の教員をこの間採用できなかった事情というのは、国による定数改善が行われなかったというのが大きな要因になっているんじゃないかと思うわけです。
 なので、先に大臣、もう一回、この定数改善計画についても伺いたいんですけれども、やはり、この少人数学級を進めるというのですから、だとするならば、やっぱり定数改善計画を作って、今後数年間の見通し、国として示していくべきではないでしょうか。

#171
○国務大臣(萩生田光一君) 七次で止まってしまっている教職員の定数改善計画作るべきだという御意見は、衆議院でも複数ございました。
 これまで小中学校の少人数学級の実現に向け検討を進めてきたことや、過去の累次の改善計画では小中学校双方の計画的な改善を図ってきたことなどから、今回の小学校三十五人学級の実施をもって直ちに教職員定数改善計画と位置付けるかについては現時点では決めておりませんが、先ほどから申し上げていますように、国と地方の協議の場というのをつくらせていただきましたので、ここはもう先生、これをつくることが本当に将来安定した雇用につながるのだとすれば大きな意味があるんですけど、それは逆に、先ほどから議論している、少しでも早めることができないのかということを、逆に、自らブレーキを踏んでしまうことにもなるわけですから、その辺は是非ちょっとお含みいただいて、是非支えていただければ有り難いなと思っています。

#172
○吉良よし子君 いろいろおっしゃったんですが、協議の場を設けることは大事ですけど、やはり定数改善計画というのがこの間もう止まってしまっていたというのが多大な影響を与えているのは間違いないですので、この間も、今後五年間段階的に三十五人にしていくことで一万三千人の増員ということは示されているわけですけど、一方で二万人余りの自然減が見込まれるとか、若しくは先ほど、午前中来あるとおり、加配教員どうなるのかという不透明なところもある中で、やはり地方かなり大変だと思うので、そこ、計画をしっかり示していただきたいということを強く申し上げたいです。
 その上で、やっぱり非正規教員の正規化ですよね。正規で確保していくというお話ありましたけど、資料も示しました。この間、臨時的任用の人数見ても、もう四千人近く非正規が増えてしまっている。これも、定数計画がないがゆえに、不透明だから調整弁として臨時的任用ということになってしまっているんだと思いますが、この際、非正規、正規、非正規教員を正規化していくということでよろしいですか、大臣、いかがでしょう。

#173
○政府参考人(瀧本寛君) 正規教員や非正規教員の任用、配置については各教育委員会において判断されるものですが、今回の計画的な改善により、三十五人学級に基づく教職員定数が児童数に応じて自動的に措置されることから、都道府県及び政令指定都市の申請に基づく加配定数の措置と比べて正規教員の計画的な採用が行いやすくなるものと考えております。このため、各教育委員会において正規教員の採用や人事配置を適切に行うよう促してまいりたいと考えております。
 また、今回の小学校における学級編制の標準の引下げを計画的に進める上での課題等について検討を行うため、地方自治体と連携した協議の場を設置することとしており、まずはこの協議の場で正規教員の配置状況等も確認をしながら計画的な改善を進めていきたいと考えております。
 以上です。

#174
○吉良よし子君 是非、正規の教員確保が行いやすくなるだろうというお話でしたけれども、なるだろうじゃなくて、非正規の教員を正規化進めるという立場でお願いしたいと思います。
 また、この教員不足というのは、応募する人が増えれば解消するということも先ほど来言われているわけです。そのためにも、教員免許を所持している潜在教員が教職を目指そうとする環境や働き方の見直し進めていくことというのは必要だと参考人からも意見があったところですけれども、先ほど佐々木委員からも御指摘ありましたけれども、これ就職氷河期世代の中で教員免許を有する方の採用ということが、衆議院の参考人質疑で東京大学の本田参考人がおっしゃられているんですね。実際、就職氷河期、もう倍率が高過ぎて、教員免許持っているけど断念したと。一方で、この間、公務員に関しては就職氷河期世代に関して特別の措置で採用を進めているというわけで、教員に関してもこういうことできないかという御提言だったんですけれども、先ほどリカレント教育という話もありましたけど、やっぱり採用はどうなのかということを聞きたいんですね。
 国家公務員あるいは地方自治体の一般職の採用で行われているような就職氷河期世代を対象にした教員の採用試験の実施進めてはいかがでしょうか。大臣、いかがでしょう。

#175
○政府参考人(義本博司君) 就職氷河期世代で、免許を持っているけれども、当時採用倍率が高くて教職の道を諦めざるを得なかった方々についてでございますけれども、各教育委員会では採用試験においての工夫をしておりまして、例えば民間企業での勤務経験者に対する特別選考ということを五十県市で実施しておりまして、例えば埼玉県におきましては、令和三年度採用試験におきましては、優れた語学指導力を有する民間企業の経験者等を対象に、英語教員として採用するための選考を実施するというふうなことをやっている、ような工夫をしているところでございます。
 文科省としましては、先ほども答弁させていただきましたリカレント教育プログラムの予算とともに、各都道府県の工夫するものにつきましては好事例として周知しながら取組をしていきたいと存じます。

#176
○吉良よし子君 是非取組を進めていただきたいと思いますが、この際、やはり課題になるのが、この間ずっと議論になっている教員免許の問題なんです。
 これ、就職氷河期世代、もう免許失効してしまっていると思うんです。募集しても、確認したら免許が失効していて駄目だということになると、もう応募すらできないという話になるわけで、やはりこの免許更新制、教員不足解消の点からも、もうもはや阻害要因になっているわけですから、直ちに廃止するべきだと思いますが、大臣、この点、お願いいたします。

#177
○国務大臣(萩生田光一君) この間申し上げてきましたが、もう既に中教審にこの方向性について諮問をさせていただいていますので、私が最後、出口を先に申し上げるようなことは控えたいと思うんですが。
 先ほどから申し上げているように、不断の研修は教員の皆さんにとって必要だと思います。ですから、何もその一定期間に慌てて講座を取るんじゃなくて、ふだんから是非スキルアップをしてもらうということは必要だと思うんですけど、それと免許の更新をひも付けするというのはいかがなものかなというのは私の持論としてありましたので、あとは諮問結果を待ちたいと思います。

#178
○吉良よし子君 終わります。
    ─────────────

#179
○委員長(太田房江君) この際、委員の異動について御報告いたします。
 本日、有村治子さんが委員を辞任され、その補欠として清水真人さんが選任されました。
    ─────────────

#180
○舩後靖彦君 れいわ新選組、舩後靖彦でございます。本日もよろしくお願いいたします。
 本日は、少人数学級に向け、学級編制と教職員定数の標準に関する法律の一部を改正する法案についての審議でございます。私としても、少人数学級を進めようとする方向性自体は異を唱える考えはございません。五年間を掛けた段階的な取組とはいえ、ようやく少人数学級への道筋が付いたことに期待する声も少なくないと存じます。しかし、少人数学級の進め方、ICT教育の推進、教育の質向上の問題など、課題も少なくありません。こうした観点から、以下、質問してまいります。
 代読いたします。
 まず、なぜ文部科学省が求めていた小中学校の三十人学級が実現できなかったのかという点について質問いたします。
 萩生田大臣は、小中学校の三十人学級を目指しておられたと報じられています。しかし、予算編成における大臣折衝の結果、小学校のみの段階的な三十五人学級で決着したとのことです。なぜ大臣の目指す基準まで到達できなかったのでしょうか。財務省は、学力などに学級規模の縮小の効果がないか、あっても大きくないなど様々な理由を示し消極的だったようですが、現場の教員の方々からは少人数学級を求めている声があることは誰よりも大臣が御存じだと思います。
 大臣は、一月十二日の閣議後記者会見で、一人一人に寄り添ったきめ細やかな指導が可能となる、子供たちの落ち着いた学校生活につながるなどの点を挙げ、少人数学級化の重要性を自ら挙げておられます。にもかかわらず、なぜ実現できなかったのでしょうか。
 まずは、萩生田大臣、改めて、事の経過をお聞かせください。

#181
○国務大臣(萩生田光一君) ソサエティー五・〇時代の到来や子供たちの多様化の一層の進展、今般の新型コロナウイルス感染症の発生なども踏まえ、ICT等を活用した個別最適な学びと協働的な学びを実現するとともに、今後、どのような状況においても子供たちの学びを保障することが不可欠であり、今回、義務標準法を改正し、公立小学校の学級編制の標準を現行の四十人から三十五人に引き下げることにしました。
 少人数学級の検討に当たっては、地方六団体を始め学校現場における少人数学級の効果や必要性の声は大きく、そうした高いニーズも踏まえ、当初、私は三十人学級を目指して全力で取り組んでまいりましたが、財務省始め関係者間で様々な検討、調整を丁寧に行った結果として、小学校における三十五人学級の計画的な整備を行うこととなった次第です。

#182
○舩後靖彦君 代読いたします。
 ありがとうございます。
 大臣始め文部科学省が進めようとしていた小中学校三十人学級が実現しなかったという結果を踏まえ、財務省の御見解をお尋ねしたく存じます。
 文部科学省によると、小中学校の学級編制の標準を三十人学級にするための必要教員はプラス約八万人、必要額は国費で一千七百億円とのことでした。もちろん、必要なのは国費だけではないですし、教員数だけでなく教室の確保なども必要になるとは思います。しかし、それを考慮したとしても、この規模の支出をすることすら難しいのでしょうか。二〇一七年度において我が国のGDPに占める公的財政教育支出の割合はOECD平均を大きく下回っていることを踏まえても、少人数学級化を含め、教育支出の割合を高めるべきと考えます。
 財務省は、二〇一四年にも、既に実施済みだった小学一年生の三十五人学級を四十人学級に戻そうとしていたとの報道もありました。財務省は少人数学級を進めるべきではないとお考えでしょうか。公的教育支出を増やすおつもりはないのでしょうか。御見解をお聞かせください。

#183
○大臣政務官(元榮太一郎君) 御質問にお答えいたします。
 舩後委員御指摘のように、三十人学級の所要額が国費で千七百億円であれば、国と地方の合計では五千億円以上の財源が必要となります。これだけ巨額の財源を毎年度確保することは容易ではないと考えております。また、子供たちのために学校教育をより良いものにしていくことは重要でありますが、同時に、その子供たちが将来巨額の財政負担を負うことのないよう、限られた財源を効果的かつ効率的に活用していくこともまた重要であります。
 こうした観点から、今般の検討過程において、当方より、学力を含む教育に与える効果をきちんと検証すべきではないか、教員の配置の適正化や外部人材の活用を行うべきではないか、教員の採用倍率が大幅に低下する中、教員の質を確保することが重要ではないか等の指摘を行ってきたところです。
 今般、小学校三十五人学級を実施する中で、その効果の検証や外部人材の活用、教員免許の在り方等について検討を行っていくものと承知しており、教育の質を高めるため、丁寧に検証を進めていくことが重要であると考えております。

#184
○委員長(太田房江君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕

#185
○委員長(太田房江君) 速記を起こしてください。

#186
○舩後靖彦君 代読いたします。
 ありがとうございます。
 おっしゃるとおり、将来の子供たちが巨額の財政負担を負うのでしょうか。その根拠をお示しください。

#187
○大臣政務官(元榮太一郎君) 御質問にお答えいたします。
 巨額の財政負担を負うかどうかということではございますが、先ほど御答弁を差し上げたとおり、国と地方の合計で五千億円以上の財源が必要となりますので、総合的に、丁寧に検討していく必要があるかなといったところで答弁をしたところでございます。

#188
○委員長(太田房江君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕

#189
○委員長(太田房江君) 速記を起こしてください。

#190
○舩後靖彦君 代読いたします。
 ありがとうございます。
 もう一度お答えくださいますか。

#191
○大臣政務官(元榮太一郎君) もう一度御答弁申し上げます。
 先ほど御答弁しましたとおり、国と地方の合計では五千億円以上の財源が必要となりまして、これが毎年度確保することとなりますと歳出の増加につながりますので、そういった意味では、将来の子供たち世代に財政負担が生じる可能性があるということで申し上げました。
 いずれにいたしましても、効果を検証しながら慎重に検討していきたいというふうに考えております。

#192
○舩後靖彦君 代読いたします。
 納得いく御回答ではありませんが、次に進めます。
 財務省さんは、少人数学級を進めることにも公的教育支出を増やすことも消極的なようです。しかし、専門家の方々からも少人数学級の必要性を強調している声は多くあります。鳴門教育大学大学院の藤村裕一遠隔教育プログラム推進室長は、個性を伸ばし発揮させるためには、一学級二十五人から三十人は絶対的な条件とも指摘されています。文科省が進めようとしているICT教育との関連を考えても、少人数学級の進展が必要です。
 ICTを使った授業は、今までの講義式一斉授業に比べ個別指導の割合が高まると見込まれます。萩生田大臣は、衆議院の文部科学委員会における答弁で、私としては、一人一人に応じたきめ細やかな指導は、小学校のみならず中学校においてもその必要は変わりがないと認識しております、この少人数のトレンドというものを続けていく必要があるのではないか、こう認識しておりますし、引き続き努力をすることをお約束したいと思いますと答弁されています。
 三十五人学級は到達目標ではないと思います。私としましては、少なくとも一学級の平均人数がOECD平均並みの二十五人以下になるような学級編制にしていただきたいと考えております。
 今後、文部科学省として、三十五人から更なる少人数学級化を展望しているのでしょうか。もしビジョンにあるのなら、どのくらいの期間での実現を考えているのでしょうか。大臣の御見解をお聞かせください。

#193
○国務大臣(萩生田光一君) 一人一人に応じたきめ細かな指導は、小学校のみならず中学校においてもその必要性に変わりはないと認識しております。
 今回の小学校の三十五人学級は、ゴールではなく、まさしくスタートです。これから、先ほど財務省からも答弁ありましたけど、義務標準の引下げを進める中で、学力の育成やその他の教育活動に与える影響、外部人材の活用の効果など実証的な研究を行い、これらの検証などを行った上で、その結果を踏まえ、学校の望ましい指導体制の在り方について引き続き検討を進めてまいりたいと思います。
 私としては、まずはスタートした三十五人学級を中学校まできちんと進めた上で、引き続き、当初皆さんに公言していた三十人という目標を更に追求していくことが望ましいのではないか。期間をと言われましても、これはなかなか難しいものですけど、まずは目の前にある小学校の三十五人をきちんと完成させたい、こう思っているところでございます。

#194
○舩後靖彦君 代読いたします。
 ありがとうございます。
 次に、インクルーシブ教育と少人数学級の関連についてお尋ねいたします。
 私は、障害のある子もない子も共に学び、育つことが重要だと考え、インクルーシブ教育の実現を訴えています。また、障害だけでなく、外国籍の子供や様々な文化、社会的背景を持った多様な子供たちが同じ教室の中で学ぶ、誰も排除しないインクルーシブ教育を進める上で、少人数学級は重要だと考えております。
 こうした中、通常学級で少人数学級化が進まないことがインクルーシブ教育を阻害しているのではないかという問題提起もあります。つまり、少人数学級化が進まないために、通常学級から障害、言語などにニーズを有する子供が排除されているということです。こうした意見を踏まえると、インクルーシブ教育を進める上でも少人数学級が必要だと感じております。
 本委員会で参考人として招致した名古屋大学名誉教授の中嶋哲彦先生からも、インクルーシブ教育はどういう社会をつくるかというので本当に必要なことです、その際に、クラスサイズが小さくなるというのは、やっぱり子供同士の接点を増やしていったりとか、それから先生の目が行き届くようにするという意味でとっても大事なことですという御意見をいただいております。
 誰も排除しないインクルーシブ教育を進める上でも、少人数学級の進展が必要だと考えます。こうした点について、大臣の御見解をお聞かせください。

#195
○国務大臣(萩生田光一君) まず、地域の小学校の通常の学級にも発達障害などの障害のある子供たちが在籍をしており、障害の特性などに応じ、必要な支援を受けながら学んでいます。三十五人学級が実現することにより、こうした子供たちに対してもよりきめの細かい支援を行うことが可能となることから、今回の少人数学級は、先生御指摘のとおり、特別支援教育の観点からも大変意義深いことであると考えております。
 文科省においては、これまでも障害のある子供と障害のない子供が可能な限り共に教育を受けられるよう、子供の学習活動上のサポートなどを行う特別支援教育支援員の配置促進、特別支援教育に関する教職員の資質向上、通級による指導のための教員の定数の配置措置等の条件整備に取り組んできたところであり、今後、今回の三十五人学級の実現と併せて、より一層、障害のある子供たちへの支援を充実を努めてまいりたいと思っています。

#196
○舩後靖彦君 代読いたします。
 ありがとうございます。
 続いて、ICT活用の教育についてお尋ねいたします。
 ICT教育を進める上では、子供たちにとって分かりやすく魅力のある内容、使い方になっているかを考えることが言うまでもなく重要です。今の子供たちは、幼児の頃からスマホやタブレットに親しんでいる子も少なくありません。大人たち以上にデジタル機器に熟知している子供たちが多いことを踏まえると、子供たちの目線で授業の内容が魅力あるものになっているのか、内容が面白いかなどが検証されるべきではないでしょうか。
 熊本市や広島県では、児童や生徒に対し、オンライン授業におけるICT活用などについてのアンケート調査を行っています。その中には、好意的な反応も多かった一方、質問がしにくかった、オンラインで長い時間授業を受けるのは疲れたなどの意見、また、学習の時間が減ったなどの声も出ています。民間調査研究会社などが中学生に行った調査によると、学習塾のオンライン授業に比べ、学校のオンライン授業は満足度が低かったとの結果もあります。
 こうしたことを踏まえ、ICTによる授業、オンライン授業がどのように行われているのか、子供たちにとって意義ある内容になっているのか、子供の目線で点検されるような調査を国の責任ですべきではありませんでしょうか。この点について御見解をお聞かせください。

#197
○政府参考人(瀧本寛君) お答えを申し上げます。
 ICTはこれからの学校教育を支える基盤的なツールであり、特に、これらを活用して行われる遠隔オンライン教育は、緊急時における子供たちの学びを保障することはもとより、日常的な学びの場面においても、ICTを利用して空間的、時間的制約を緩和することによって、他の学校、地域や海外との交流なども含め、今までできなかった学習活動を行うことが可能となります。
 文部科学省が実施した平成三十一年の全国学力・学習状況調査の児童生徒質問紙調査においては、授業でもっとコンピューターなどのICTを活用したいと思いますかとの質問に肯定的に回答した児童生徒の割合は八割程度と把握しております。また、昨年六月に実施した臨時休業期間中の学習指導の状況に関する調査では、同時双方向型のオンライン学習指導を通じた家庭学習を実施する設置者の割合が一五%と把握しているところであります。
 文部科学省としては、遠隔オンライン教育も含めたICTのより効果的な活用が図られるように、子供たちの視点も含めたICTの活用に関する調査等を行うことによりまして、今後とも、学校現場における利用状況等を適切に把握しながら、学習指導の充実に取り組んでまいりたいと考えております。
 以上です。

#198
○舩後靖彦君 代読いたします。
 ありがとうございます。
 次に、ICTを使った授業の在り方についてお尋ねします。
 先ほども少し触れましたが、少人数学級との関連で考えても、従来の講義式一斉授業に比べ、個別指導の割合が増えることが見込まれます。そうした中、今までの授業とは異なるアプローチが必要になると見込まれます。端末を配れば終わりではなく、配った端末をどのように使うかが問われています。現場任せにしてしまっては、教職員の方々の負担は増すばかりです。
 文部科学省としても、全国の教育委員会、学校を支援するためのGIGAStuDX推進チームをつくり、好事例の横展開などに取り組んでいるともお聞きしておりますが、せっかくの機器が無用の長物にならないための実践を探る方策をどのようにお考えでしょうか。御見解をお聞かせください。

#199
○政府参考人(瀧本寛君) お答えを申し上げます。
 GIGAスクール構想の実現に当たっては、教師がICTを活用しながら、児童生徒の個別最適な学びと協働的な学びを実現していくことが重要です。
 このため、文部科学省では、教師がICTを活用して指導する力を身に付けられるようにすることや、その支援を行うため、教育の情報化に関する手引の作成、公表や、昨年九月からは、順次、各教科等の指導におきますICTの効果的な活用に関する参考資料、さらには解説動画を公表するなどの取組を進めているところです。さらに、昨年末に立ち上げました、委員からも御紹介ございましたGIGAStuDX推進チームの特設ホームページ上で、学校でのICTの日常的な活用イメージを具体的に持てるよう、優れた活用事例等を全国の学校現場に向けて情報発信をしております。
 具体的には、例えば、子供たちが一人一台端末を通じて自分の意見などを入力し、それをクラウド上のホワイトボードでクラス全員で共有し、コメントし合い、議論を深めている事例や、小学校のプログラミング学習において、中学校の技術科教員とビデオ会議システムでつなぎ、中学校教員が一斉指導、同時に小学校教員が個別支援を行うことでオンラインでの小中連携を図り、子供たちの学びを深めている事例など、ICTを有効に活用した事例を紹介をさせていただいているところでございます。
 文部科学省としては、GIGAスクール構想の実現に向け、学校現場において円滑にICTを活用できるよう、引き続き、優れた活用事例の更なる充実などを積極的に推進をしてまいりたいと考えております。
 以上です。

#200
○舩後靖彦君 代読いたします。
 ありがとうございます。
 続いて、ICT機器の扱いについてお尋ねします。
 一人一台端末を配備するのはよいとして、その後のアフターケアについての心配の声も寄せられています。例えば、バッテリーの交換、五年後の端末更新時の負担などです。配備して終わりでは意味がありません。更新などの諸費用が個人負担に向かないように、あらかじめルールを作っておくべきだと考えますが、この点について御見解をお聞かせください。

#201
○政府参考人(瀧本寛君) お答えを申し上げます。
 文部科学省では、全ての子供たちの可能性を引き出す個別最適な学びと協働的な学びを実現するため、GIGAスクール構想の実現に向けて取り組んでおり、当初四年間での整備予定を、昨年の新型コロナウイルス感染症の感染拡大を受けて計画を大幅に前倒しをし、本年度内での整備完了を目指して、一人一台端末と高速大容量の校内通信ネットワークの環境整備を加速させてきました。
 そして、現在、来月四月から、もう間近でございますが、GIGAスクール元年が開始するに当たり、文部科学省として、各教科等の指導におけるICTの効果的な活用に関する参考資料や解説動画の作成、提供、さらには、一人一台端末の活用に関する優良事例や本格始動に向けた対応事例等の全国の教育委員会や学校の参考となる情報の収集や発信、共有など、学校に整備されたICTの積極的な利活用の促進に向けて全力で取り組んでいるところであります。
 こうした取組を進めつつ、今後のICT端末の更新等に際して、費用負担等の在り方については関係省庁や地方自治体等と協議をしながら検討してまいりますが、まずは、その検討のためにも、令和の時代のスタンダードとして、学校における一人一台のICT活用が当たり前である社会をつくり上げていくということが前提だと考えております。
 以上です。

#202
○舩後靖彦君 代読いたします。
 ありがとうございます。
 是非、少人数学級を進めていくとともに、公的教育支出を増やし、インクルーシブ教育を実現していただきたいとお願い申し上げ、質問を終わります。

#203
○委員長(太田房江君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。
 これより討論に入ります。
 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。

#204
○斎藤嘉隆君 私は、立憲民主・社民を代表し、ただいま議題となりました公立義務教育諸学校の学級編制及び教職員定数の標準に関する法律の一部を改正する法律案に対し、賛成の立場で討論を行います。
 公立小中学校の学級編制基準は、一九八〇年、第五次定数改善計画で従前の四十五人が四十人に定められて以降、長きにわたり据え置かれてきました。民主党政権時の二〇一二年度から小学校一年生において標準法改正を伴う三十五人学級が実現をしましたが、その後の政権交代以降、据置きの状況が続いてきました。
 今回の標準法改正は、小学校のみとはいえ、大規模なものとしては実に四十年ぶりの改正であり、教育に携わる者の悲願でもありました。文科大臣始め文科省関係者、教育関係団体、全国各地の各級議会議員、そして何よりも、現場レベルでの教育条件整備を求め続けてきた地方自治体、現場の先生方の取組に敬意を表します。
 昨年の学校一斉休校後の分散登校によって、図らずも多くの人が少人数学級の必要性を実感しました。児童の心のケアはもとより、一人一人の生徒に目が行き届き、不登校が少なくなったなど、多くの好事例が報告されています。さらに、コロナ感染拡大防止のために教室の密状態を回避することの必要性が、必要性に着目され、これらが少人数学級実現につながったことは若干複雑な思いがいたします。本来ならば、政府は、感染症の影響にかかわらず、未来を担う子供たちのために少人数学級をもっと早い時期に実現するべきであったと改めて思います。
 何度も言われていることですが、我が国は、いまだOECD諸国の中でGDPに占める教育費は最低レベル、平均学級規模はOECD平均二十人に対して二十七人と、これもある意味で最低レベルです。一方、教職員の労働時間は群を抜いて長い環境にあり、教育の質の担保を子供たちのためだからという教員の善意の労働に頼るのは限界に来ています。働き方改革を丁寧に進めるとともに、今こそ少人数学級を中学、高校にも進めていくべきであり、また、人数も、三十五人ではなく三十人、二十人と目指していくことが我が国が今後目指していくべき道であると考えています。
 今後、小学校の少人数学級の効果の検証を段階的に進めていくことになると考えますが、単に点数化した学力のみを見るのではなく、確実に減るであろう不登校の数、学校内での事故、子供たちのストレスの状況などの改善度合いなど、AIなども活用しながら総合的に評価できるシステムとしていただきたいと考えています。
 今回の改正はあくまで通過点であり、今後、これにとどまらず、三十五人を三十人、それ以下へ、また、中学校、高校へと拡充すべきと改めて申し上げたいと思います。
 先ほど、財務省が毎年五千億円の追加の予算が必要になるという話がありましたが、確かに、来年、小中学校の三十人学級を一度に実現をすれば五千億必要なのかもしれませんが、それは現実的ではありません。段階的にやっていって、この五千億も、毎年必要な額は、子供が減っていますから、もっともっと小さな額になっていくはずです。財務省の認識は私は全く間違っていると、このように指摘せざるを得ません。
 このことも併せて申し上げさせていただき、私の賛成討論といたします。

#205
○伊藤孝恵君 国民民主党・新緑風会の伊藤孝恵です。
 私は、義務標準法改正案に対し、賛成の立場から討論を行います。
 本法律案は、公立小学校の学級編制の標準を現行の四十人から段階的に三十五人に引き下げるものであり、少人数学級の実現に向けての第一歩であると評価し賛同するものでありますが、次なる措置に向けて必要となる取組について、以下、三点に絞って申し述べます。
 一点目は、更なる少人数学級の推進であります。
 全ての子供たちの教育的ニーズに応じたきめ細かな指導が可能となるよう、幼稚園から高等学校、特別支援学級までの更なる少人数化を目指すべきであると考えます。少人数学級を推進することで、普通教室で共に学ぶ障害のある児童生徒や日本語指導が必要な児童生徒、不登校児童生徒など、特別な伴走を必要とする子供たちの学びもより豊かなものになることは疑いようもありません。
 二点目は、多様な経験と感覚を持つ教員の確保であります。
 法改正に伴い、今後五年間でおよそ一万三千五百人の教員が必要になると見込まれていますが、教員採用試験の受験者数及び倍率は年々減少傾向にあるなど、人材の確保が難しくなっております。教員確保のためには、何よりもまずは処遇改善と中長期視点に立った計画的な正規教員の任用や適正な配置が必要になるほか、社会人経験を有する転職教員の登用が進むよう、働きながら教員免許状を取得しやすくすること、教員免許状保有者が学び直しを経て学校現場で働くことへの支援が必要であると考えます。
 三点目は、具体的な教員の働き方改革であります。
 一学級当たりの児童生徒の数が減少しても、教員の忙しさが劇的に改善されるわけではありません。教員の持ちこま数の削減や、従来のいじめ、不登校等に係る指導、専科配置などの加配定数を引き続き確保することはもとより、スクールカウンセラーを始めとする専門人材の活用にも取り組む必要があります。また、小学校高学年の教科担任制の導入が検討されておりますが、それらの導入には教員の定数増が不可欠であることも申し添えたいと思います。
 最後に、少人数学級の効果検証に当たっては、参考人の御指摘も踏まえ、総合的な観点からの検証を行うことをお願い申し上げ、賛成討論といたします。

#206
○吉良よし子君 私は、日本共産党を代表して、公立義務教育諸学校の学級編制及び教職員定数の標準に関する法律の一部を改正する法律案について、賛成の討論を行います。
 少人数学級の実現は、保護者、教職員、地方自治体など関係者が長年にわたって三十人学級を求め署名などの取組が継続的に行われ、広範な国民的要求となっておりました。ところが、小中学校の学級規模は、一九八〇年に四十五人から四十人に引き下げられて以来、二〇一一年に小学校一年生が三十五人に引き下げられただけにとどまってきました。本法案は、小学校二年生から六年生までの学級規模を四十人から三十五人に縮小するものであり、幅広い国民の世論と運動が勝ち取った大きな前進です。
 学級規模の縮小は、子供一人一人にきめ細やかな指導を可能にするとともに、一人一人の授業中の発言の機会が増え、討論や実験などを通じて物事を深く理解することになり、学習面で効果があることが実証されています。また、貧困の広がりや社会の変容の中で深刻な悩みを抱える子供が増え、発達障害や外国人の子供などへの特別な支援の必要も増しており、学校生活の面からも学級規模の縮小が求められています。今回、政府が、三十五人学級により現場で子供の状況を把握し一人一人にきめ細かい教育を実現すると述べ、その必要性を明言したことは重要です。
 なお、本法案による学級規模縮小の対象は小学校のみとされ、中学校は対象とされていません。小学校においても、段階的実施により三十五人学級の恩恵が受けられない子供たちが多く残されてしまいます。菅総理や大臣は、国会の場において、中学校を念頭に検討すると明言しました。これは重要で、直ちに具体化を求めます。
 また、今回の法改正を契機に、小中学校での三十人学級の実現を始め、特別支援学校、特別支援学級、公立の幼稚園、高等学校の学級規模、教職員の配置の充実につなげていくことが求められます。あわせて、小学校三十一学級以上などの過大規模校の解消、教員募集の阻害要因になっている教員免許更新制の廃止、教職員配置の見直しを明確にした教職員定数改善計画の策定など、国が取り組むべき課題もあることを指摘し、討論といたします。

#207
○委員長(太田房江君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。
 これより採決に入ります。
 公立義務教育諸学校の学級編制及び教職員定数の標準に関する法律の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕

#208
○委員長(太田房江君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 この際、斎藤さんから発言を求められておりますので、これを許します。斎藤嘉隆さん。

#209
○斎藤嘉隆君 私は、ただいま可決されました公立義務教育諸学校の学級編制及び教職員定数の標準に関する法律の一部を改正する法律案に対し、自由民主党・国民の声、立憲民主・社民、公明党、日本維新の会、国民民主党・新緑風会及び日本共産党の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。
 案文を朗読いたします。
    公立義務教育諸学校の学級編制及び教職員定数の標準に関する法律の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)
  政府及び関係者は、本法の施行に当たり、次の事項について特段の配慮をすべきである。
 一、全ての子供たちの可能性を引き出す個別最適な学びと協働的な学びを実現するとともに、全ての子供たちの教育的ニーズに応じたきめ細かな指導体制と安全・安心な教育環境を整備するため、政府は、少人数学級の効果検証結果等を踏まえ、中学校三十五人学級などさらなる改善を含め検討し、学校の望ましい指導体制の構築に努めること。また、高等学校の学級編制の標準の在り方についても検討すること。
 二、小学校六年生までの段階的な三十五人学級編制は、必要な加配定数を削減することなく、安定的な財源によって措置すること。特に、地方公共団体がそれぞれ行っている三十五人を下回る少人数学級やチーム・ティーチング等の少人数指導、いじめ・不登校等に係る指導、専科配置などの加配定数は、教育環境の改善に必要不可欠なものであることを踏まえ、必要な教職員定数を引き続き確保すること。
 三、三十五人学級を担う教員の人材確保のため、文部科学省が進める教員免許更新制や研修の包括的な検証において、教員免許更新制の大幅な縮小や廃止を含め、教員の資質能力の確保、負担の軽減、必要な教員の確保の観点から検証・検討を行い、その結果に基づき必要な措置を講ずること。
 四、意欲と情熱をもって教育に取り組む優れた教員を確保するため、学校教育の水準の維持向上のための義務教育諸学校の教育職員の人材確保に関する特別措置法の趣旨を踏まえた処遇の充実を図るとともに、義務教育費国庫負担金及び地方交付税の財源確保を確実に行うこと。また、学校における働き方改革を推進するとともに、教育職員の勤務実態調査を行い、これを踏まえ、公立の義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置法その他の関係法令の規定について抜本的な見直しに向けた検討を加え、その結果に基づき所要の措置を講ずること。
 五、学級編制の標準の引下げが教育活動に与える影響に関する実証的な研究については、学力の育成のみならず、指導方法・学習環境の改善や不登校児童生徒、発達障害児童生徒など特別なニーズを持つ子供への対応などを含め総合的に行うこと。
 六、学校における働き方改革に資するため、小学校高学年の教科担任制は、教員の定数増を含め検討し、小学校教員の持ち授業時数の軽減を図ること。また、中学校教員が小学校で指導する場合には、十分な負担軽減策を講ずること。
 七、質の高い教員の確保に向けて幅広く人材を活用するために、多様な知識又は経験を有する社会人が働きながら教員免許状を取得することや教員免許状保有者が学び直しを経て学校現場で働くこと等を支援するなど、教育職員免許法の抜本的な見直しを含む検討を行い、その結果に基づき必要な措置を講ずること。
 八、本法により計画的な教員定数の改善が図られることによって、地方公共団体においては必要な教員を採用・配置しやすくなる。国は、非正規教員が増加することのないよう、地方公共団体に対し、正規教員を計画的・安定的に採用・配置するよう促すこと。
   右決議する。
 以上でございます。
 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。

#210
○委員長(太田房江君) ただいま斎藤さんから提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。
 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕

#211
○委員長(太田房江君) 全会一致と認めます。よって、斎藤さん提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。
 ただいまの決議に対し、萩生田文部科学大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。萩生田文部科学大臣。

#212
○国務大臣(萩生田光一君) ただいまの御決議につきましては、その御趣旨に十分留意をいたしまして対処してまいりたいと存じます。

#213
○委員長(太田房江君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

#214
○委員長(太田房江君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後三時五十五分散会
ソース: 国立国会図書館
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