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2021/04/06 第204回国会 参議院 第204回国会 参議院 環境委員会 第4号 令和3年4月6日
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2021/04/06 第204回国会 参議院

第204回国会 参議院 環境委員会 第4号 令和3年4月6日

#1
令和三年四月六日(火曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 三月二十二日
    辞任         補欠選任
     市田 忠義君     山下 芳生君
 三月二十三日
    辞任         補欠選任
     三木  亨君     宮崎 雅夫君
 三月二十四日
    辞任         補欠選任
     宮崎 雅夫君     三木  亨君
     鉢呂 吉雄君     熊谷 裕人君
 三月二十五日
    辞任         補欠選任
     三木  亨君     二之湯 智君
     熊谷 裕人君     鉢呂 吉雄君
 三月二十六日
    辞任         補欠選任
     二之湯 智君     三木  亨君
 三月三十日
    辞任         補欠選任
     三木  亨君     世耕 弘成君
 三月三十一日
    辞任         補欠選任
     世耕 弘成君     三木  亨君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         長浜 博行君
    理 事
                滝沢  求君
                三木  亨君
                徳永 エリ君
                片山 大介君
    委 員
                石井 準一君
                猪口 邦子君
                尾辻 秀久君
                関口 昌一君
                松山 政司君
                芝  博一君
                鉢呂 吉雄君
                竹谷とし子君
                宮崎  勝君
                柳田  稔君
                山下 芳生君
                寺田  静君
                橋本 聖子君
                平山佐知子君
   国務大臣
       環境大臣     小泉進次郎君
   大臣政務官
       経済産業大臣政
       務官       宗清 皇一君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        星   明君
   政府参考人
       内閣官房気候変
       動対策推進室次
       長
       兼環境省環境再
       生・資源循環局
       次長       松澤  裕君
       文化庁審議官   榎本  剛君
       経済産業省大臣
       官房審議官    後藤 雄三君
       資源エネルギー
       庁省エネルギー
       ・新エネルギー
       部長       茂木  正君
       環境省大臣官房
       長        正田  寛君
       環境省地球環境
       局長       小野  洋君
       環境省自然環境
       局長       鳥居 敏男君
       環境省総合環境
       政策統括官    和田 篤也君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○理事補欠選任の件
○政府参考人の出席要求に関する件
○環境及び公害問題に関する調査
 (内閣府の気候変動に関する世論調査の結果に
 関する件)
 (常呂・能取風力発電事業の地域への影響及び
 環境影響評価法の対象要件の見直しに関する件
 )
 (日本企業の国際競争力維持のための再生可能
 エネルギー導入拡大への取組に関する件)
 (気候変動対策推進のための有識者会議設置の
 意義に関する件)
 (神戸製鋼所が計画している石炭火力発電所の
 環境影響評価手続における環境大臣の意見に関
 する件)
 (中央環境審議会における若者の意見聴取の必
 要性に関する件)
 (気候変動対策におけるプラスチックごみの資
 源循環の有効性に関する件)
○瀬戸内海環境保全特別措置法の一部を改正する
 法律案(内閣提出)
    ─────────────

#2
○委員長(長浜博行君) ただいまから環境委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日までに、市田忠義君が委員を辞任され、その補欠として山下芳生君が選任されました。
    ─────────────

#3
○委員長(長浜博行君) 理事の補欠選任についてお諮りいたします。
 委員の異動に伴い現在理事が一名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。
 理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

#4
○委員長(長浜博行君) 御異議ないと認めます。
 それでは、理事に三木亨君を指名いたします。
    ─────────────

#5
○委員長(長浜博行君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 環境及び公害問題に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣官房気候変動対策推進室次長兼環境省環境再生・資源循環局次長松澤裕君外七名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

#6
○委員長(長浜博行君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────

#7
○委員長(長浜博行君) 環境及び公害問題に関する調査を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。

#8
○徳永エリ君 おはようございます。立憲民主党の徳永エリです。
 大臣、各会派の先生方の御理解と御協力をいただき、寺田先生から提案がありました紙ボトルのお水、今日から使用させていただくことになりました。もうお飲みになったようでございますけれども、特に滝沢筆頭に御尽力いただいて実現をいたしました。御感想をいただきたいと思います。

#9
○国務大臣(小泉進次郎君) まず、御礼を申し上げたいと思います。
 今回、参議院の環境委員会、こちらにおきまして、今日の委員会から、今までのペットボトルがこの紙ボトルに変わりました。今後、環境省として、プラスチック新法を御審議をお願いする立場として非常にうれしく感じております。
 この実現のために御尽力いただいた徳永筆頭理事、そして滝沢求理事におかれましても、本当にありがとうございました。そして、全ての先生方の御理解、御協力に心から感謝して、このお水を味わいたいと思います。ありがとうございます。

#10
○徳永エリ君 ありがとうございます。
 是非この環境委員会が先頭に立ってほかの委員会でもこの紙ボトルをしっかり使うような環境が整うことを願っておりますので、私たちも頑張っていきたいと思っております。
 それでは、質問に入らせていただきます。
 前回質問させていただきました自然公園での野生動物、特に私の場合には熊の餌付け、この厳罰化、罰金の対象になるということでございますけれども、規制対象行為として接近禁止ということも検討していただきたいということをお願いさせていただきました。大臣からは、自然公園法で位置付けた上で、どのように現場で実効性あるものにできるか、法律の運用のところも含めてしっかり考えられればと思っていますと御答弁をいただきました。
 あわせて、私、知床国立公園に行ってきたと申し上げましたけれども、現場で対応している財団の皆さんと是非この機会に意見交換をしていただきたいとお願いさせていただきました。御検討いただいているのか、あるいは意見交換もしていただいたのか、まずお伺いしたいと思います。

#11
○国務大臣(小泉進次郎君) 徳永先生から先日そのお話を聞きまして、現場の声を聞きたいと私も思い、先週の三月三十一日に、リモートでありますけど、知床財団の皆さん、そして現場の環境省の事務所、それと斜里町の皆さん、そういった方々にリモートで集まっていただいて意見交換をさせていただきました。
 そのときにいただいた声としては、やはり、ヒグマに対する観光客やカメラマンなどによる過度な接近が行われた結果、自ら人や車両に接近したり利用者の荷物を物色するなど熊の行動が変化した、こういった例が多数確認されていること、また、ヒグマとの関係を含む適正利用のルール作りに取り組むことが、結果、保護につながる、こういった御意見をいただきまして、私としても大変参考になる貴重な意見交換ができました。
 そして、先生が御指摘の、接近の行為をどのようにこれから対応していくかということについても、接近行為を規制対象に加えることについて今回御要望いただきました。そういった具体的なことについてもしっかりと対応すべく、法案が成立した後に御指摘も踏まえて対応を進めたいと、そういうふうに考えております。

#12
○徳永エリ君 ありがとうございました。感謝申し上げます。
 是非とも、この接近行為の禁止、これに向けても少しでも前に進むようにお願い申し上げたいと思います。よろしくお願いいたします。
 それでは、内閣府のアンケートについてお伺いいたしますけれども、昨年の十一月五日から十二月二十日まで、全国の十八歳以上の日本国籍を有する者三千人を対象に、気候変動に関する世論調査、これを郵送で行って、三月十九日に公表いたしました。
 まずは、この調査の目的と結果について御説明いただきたいと思います。

#13
○政府参考人(小野洋君) お答えいたします。
 委員が御指摘いただきました気候変動に関する世論調査でございますけれども、これは、気候変動に関する国民の意識を把握いたしまして、今後の施策の参考とする目的で行われたものでございまして、地球温暖化問題、それから気候変動影響、適応などが調査項目になってございます。
 特に、脱炭素社会の実現に向けた取組に関係するものといたしましては、あなたは脱炭素社会の実現に向け一人一人が二酸化炭素などの排出を減らす取組についてどのようにお考えですかという質問がございまして、これに対し、積極的に取り組みたいという回答が二四・八%、ある程度取り組みたいという回答が六七・一%となっておりまして、この二つを合わせまして、脱炭素社会の実現に向けて取り組みたいという回答が約九割となってございます。

#14
○徳永エリ君 三月二十三日の大臣の会見でも大臣からコメントございましたが、この結果を受けて、改めて大臣の御感想、お伺いします。

#15
○国務大臣(小泉進次郎君) 今までも私の悩みの一つは、日本で気候変動対策を否定的に、後ろ向きに捉える方が多い、生活の質を下げたり、脅かすものだということが、認識が日本の中であって、ヨーロッパとか気候変動対策を強化をすることは生活の質を上げることだという声が過半数の国々と比べて、いかにこの日本の機運を変えていけるか、これがすごい悩みでした。
 具体的に一つ言うと、二〇一五年の過去の意識調査、これでは、気候変動対策は生活の質を高めるものではなく脅かすものだという回答が六割だったんです。それを考えたときに、今回、脱炭素の気候変動対策に取り組みたいという方が九割というのは、間違いなく、今、気候変動に対する危機感とこの脱炭素に前向きに取り組むという機運が大きく日本の中で生まれてきた兆しだと思っています。
 例えば、この今日の実現いただいた紙製の様々な商品が出てくることも、結果、取り組みたいと思っている消費者の皆さんにその選択の幅を増やしていく、取り組みたい方が取り組みやすい社会にするということにつながると思います。
 この後御議論もいただくプラスチック新法も、結果、環境配慮設計に基づいたものが認定を受けて、その認定のマークが付いたこういった紙製のボトルなどが、取り組みたいという方にとって、ああ、これを選ぼうという形に変わっていくので、そういった一つ一つを世の中に浸透させていくこと、その後押しとなるような法改正などをしっかりと積み上げること、大事だと思っています。
 そして、再エネもですね、今スマホで、自宅の電力契約を今の電力会社から再エネを供給してくれる会社にスマホでできます。そして、我々の補助金で今電気自動車をと思っている方は補助金倍増です。そういったこともしっかりと周知をして、取り組みたいと思っている方に取り組みやすいツールを届けていきたいと考えています。

#16
○徳永エリ君 脱炭素社会の実現に向けて、意識はやっぱり相当変わってきているんだと思います。こういうときだからこそしっかりとアピールをしていただいて、意識喚起を更にしていただくということが大事だと思いますし、自分が生活の中で取り組んでいることの何が脱炭素につながっていくのかということも、実は分かっているようでよく分かっていないというところもありますので、そういうところもどんどんアピールしていただけるようにお願いを申し上げたいというふうに思います。
 今再エネの話がありましたけれども、この再エネ賦課金に関してもよく分かっていない方がいらっしゃいます。何か電気料金上がったなと思って、何だろうと思ったら、再エネ賦課金と書いてある、何だろうこの再エネ賦課金と思っている方が本当にいまだにたくさんおられるというのが現実だと思います。
 ちょっとFITについてお話を伺いたいと思うんですけれども、FITに加えて来年からFIPが導入されることになります。
 まずは、二〇一二年に開始されたFIT、再生エネルギーの普及促進を目的として、高い買取り価格を設置して、国民も賦課金という形で負担してきたこのFITでありますけれども、その効果について経産省としてどのように評価をしているのか、お伺いしたいと思います。
 また、新たに加わる、FITの目的と、FIPによって何が変わるのかというところも御説明いただきたいと思います。

#17
○大臣政務官(宗清皇一君) おはようございます。お答えをさせていただきます。
 先生が先ほど御指摘、御案内にございましたように、日本では、FITの制度、二〇一二年から導入をしておりまして、その結果、一〇%であった再生可能エネルギーの比率が一八%まで拡大をしておりますし、導入の設備の容量といいますのは、再生可能エネルギー全体で世界で第六位、特に太陽光発電は世界で三位となるなど、このFITの制度を活用したことによりまして再生可能エネルギーの拡大は大きく促進したものというふうに考えております。
 一方で課題もございまして、FIT制度によりましては、先生御指摘の賦課金ですけれども、国民の皆様方にこの御負担というのは年間で約二・七兆円まで増大をしていることや、この再生可能エネルギーの市場が、電力の需給に関係なくこれ発電される、こういった課題が顕在化をしているというように認識をしております。ですから、これから国民の皆様方の負担を抑えつつ再生可能エネルギーの最大限の導入を進めていくためには、中長期の価格の目標の設定が必要でございますし、入札制度を活用したり、低コスト化に向けた研究開発、こういったことを今現在進めております。
 また、再生可能エネルギーを電力市場へ統合していくために、二〇二二年からFIP制度、これを導入をいたしますけれども、このFIP制度は、発電された再生可能エネルギーの電気、FITは固定価格で買取りをする制度なんですけれども、これに対しましてFIPは、再生可能エネルギーの発電事業者が自らが自分たちの責任で市場の取引を行っていただくんですが、その上で、市場でこの売電実績に応じて市場価格を踏まえて算定される一定のプレミアムを受け取っていただく制度というふうになっております。
 FIP制度によりまして、市場での取引におきまして電力の需給状況や市場の価格を意識して効率的な発電、それと売電を促すとともに、市場価格を踏まえながら予見可能性に配慮した算定方法で算出されるプレミアムによる支援を担保することで、投資回収の予見可能性を確保していくこととしております。
 FIP制度の導入で電力市場への統合が進むことで、電力システム全体のコストの低減を図ることもできると考えておりますし、再生可能エネルギーの発電予測の精度の向上、アグリゲーションビジネスなどの関連ビジネス、これが発展されることも期待をしております。
 FIP制度を通じまして再生可能エネルギーの電力市場への統合を図りまして、再生可能エネルギーの更なる促進、そして主力電源化を実現をしていきたいと考えております。

#18
○徳永エリ君 FITと違って、FIPになると自分で電気の売り先を探さなきゃいけないとか、市場競争というのも生まれてくるわけですよね。そういうことにきちんと対応していけるかということを考えると、FITと違って、ちょっとちゅうちょするような人も出てくるかもしれない。それと、収益の予見性が低下するわけですよね。そういったところも問題かなと思っているので、FITの場合には再エネが拡大することにつながっていきましたけれども、FIPが加わるようになってどうなるのかというのは、やってみなければ分からないというところあるんだと思います。
 実際に来年の四月からということでございますけれども、やってみて制度にいろんな問題があればまた見直していくということも是非対応していただきたいと思います。
 それから、その再エネ賦課金を減らしていくというお話がありましたけれども、この再エネ賦課金も、要は脱炭素社会の実現に貢献しているということになるわけですよね。国民の皆さんが賦課金を払って、再エネの電気を使っている方もいるわけですから、そういったこともしっかりとアピールをしていただいて、何だ、この四月からまたこんなに電気料金上がったのかと、もう今、年間でいうと千円ぐらい上がっているということですから、そういったところもしっかりと国民の皆さんに周知をしていただくこともお願い申し上げたいというふうに思います。
 それで、四月一日の北海道新聞の一面に、三月二十五日に開かれた広域連系系統のマスタープラン及び系統利用ルールの在り方等に関する検討委員会を受けての記事が掲載されました。皆さんのお手元に資料を配らせていただきました、一枚目ですけれども。電力広域的運営推進機関が道内での風力発電の導入拡大に向けて、道内と東北、関東を結ぶ海底送電ケーブルを新たに設置するということを検討しているということでございます。容量は八百万キロワットから一千二百万キロワット、道南と青森を結ぶ九十万キロワットの北本連系線の約十倍以上の容量だということであります。
 国がこの春策定する送電網強化に関するマスタープランの一次案に盛り込まれるということでございますけれども、まずは現在の検討状況どうなっているのか、お伺いいたします。

#19
○大臣政務官(宗清皇一君) お答えをさせていただきます。
 我が国の送電網につきましては、電力の融通の円滑化によるレジリエンスの強化、これをしながら、再エネの大量導入に対応した次世代型のネットワークに転換をしていく必要がございます。
 このために、電力の広域機関におきまして、洋上風力等の全国各地の再エネのポテンシャルを踏まえまして、北海道と本州を結ぶ海底ケーブルの可能性を含めまして、送電網整備に関するマスタープランの今現在検討を進めているところでございますが、まずはマスタープランの一次案といたしまして、確定的な時期を申し上げることはちょっと今できませんけれども、今年の春をめどに取りまとめを行いたいと考えておりまして、引き続きしっかり検討を進めていきたいと考えております。

#20
○徳永エリ君 海底送電ケーブルは、一キロ敷設するのに一億円から一・八億円掛かるということであります。交流、直流の交換設備も含め、道内から関東までの新設工事は数千億円掛かるということであります。さらに、敷設工事を伴う洋上風力などの場合、漁業補償とかいろんな経費がこれから想定されるわけですよね。
 この費用は誰が負担するんですか。お伺いします。

#21
○大臣政務官(宗清皇一君) お答えをさせていただきます。
 海底ケーブルといった地域間連系線などの増強の妥当性につきましては、既存系統を最大限活用すること、これが前提ですけれども、これは額の大きさにかかわらず、社会的な便益が費用を上回るか否かで判断をすることにしております。
 その上で、昨年、法改正によりまして、再エネポテンシャルが大きい地域に地域間連系線などの増強費用の負担が偏らないように、社会的便益の性質に応じまして、増強費用を各地域だけでなく全国でも負担をする仕組みを導入をしたところでございます。
 具体的に申し上げれば、例えば再エネの導入拡大に伴うCO2の削減効果に相当する費用、こういったものにつきましては、再エネ特措法の賦課金方式によりまして全国で負担をすることになると思われます。
 引き続き、日本全国での電源ポテンシャルを踏まえまして、費用便益を分析しつつ、全体最適の中で事業者による送電網整備を後押しをしていきたいと考えております。

#22
○徳永エリ君 つまり、再エネ賦課金として国民が負担すると、端的に言うとこういうことなんだと思います。これも、やはりしっかりと国民理解を得なければならないと思いますので、どうやって国民の皆さんにそこを理解してもらうかということもしっかり御検討されて、早く説明をし、国民的議論をしていただきたいというふうに思います。
 今後、海底送電ケーブルが整備され送電線網が強化されれば、経産省は北海道で原発十五基分に相当する最大千四百六十五万キロワットの洋上風力を二〇四〇年に導入する目標を示しておりますので、大規模な風力発電事業が北海道でこれから拡大されていくということになるんだと思います。それでいいのかという思いも実は私にはありまして、結局、需要の多い首都圏のためにまた北海道が自然環境も含めて壊れていくのではないかという非常に懸念があります。
 そして、河野規制改革担当大臣が、昨年の十二月一日の内閣府の会合、再生可能エネルギー等に関する規制改革等の再点検タスクフォースで、風力発電施設への国の環境影響評価の基準の緩和、施設の出力規模の要件を現在の一万キロワットから五万キロワットに引き上げることを年度内にやるようにと環境省に要請いたしましたけれども、私たち立憲民主党は、拙速な規模要件の緩和に対する緊急申入れを笹川副大臣に行わせていただきました。
 その内容ですけれども、再生可能エネルギーの導入拡大に際しては、地域の生態系、生物多様性を劣化、損失を生じさせること、地域の文化資産や景観を破壊すること、そして自治体への負担を著しく増加させることがないように拙速な規模要件の緩和を進めないこと。
 そして二つ目が、再生可能エネルギーの導入拡大と環境の両立を確実に実現できるよう、風力発電の環境アセスメントについては、規模要件だけではなく、地域の合意形成に影響が大きいと指摘される立地条件などの要件を設定できるように検討すること。
 それから、地域を主体として自然保護を重視したエリア等を設定するゾーニング制度の導入や、自治体の負担を削減するため国と自治体の役割分担を見直す観点から、欧州におけるセントラル方式の導入の検討など、早急に検討することということを申し入れさせていただきました。
 大変に懸念をしているということでございますけれども、この点に関して、環境大臣のお立場からは、そのカーボンニュートラルの実現ということに関しては再エネをどんどんどんどん拡大していかなければならない。一方で、自然環境の破壊、生物多様性の破壊、いろんな問題があるわけで、非常に難しいお立場にあると思いますけれども、こういったこれからどんどん出てくるであろう課題に対して、環境大臣のお立場で今どうお考えなのか、お伺いしたいと思います。

#23
○国務大臣(小泉進次郎君) この風力について直接お答えする前に、先ほど徳永先生が、北海道という再エネの適地から都市に電力を届けるためにこういった在り方でいいのかというところの問題意識は、私も同じ問題意識で、我々、福島の原発事故の前までも、福島からこの東京を含めた首都圏の電力が賄っていただいている、こういったことについて思いを致すことって余りなかったと思います。
 それから、我々は自立分散型の社会をつくっていかなければいけないと、そういった中で、都市もエネルギーを受け取るという、この使う側の都市という在り方を変えて、都市自らがエネルギーもつくっていくという、こういう都市に私は変わっていかなければいけないと思っていますので、環境省としては、屋根置きも含めて、都市の建物に、今後何年か分かりませんが、新たに造られる建物には太陽光パネルが必ず付くと、そういった方向に向けていかなければいけないと思います。
 そして、この風力についても、環境影響については、事業の実施に伴う土地の改変に加えて、騒音とかバードストライク、こういったものが懸念されています。そのため、北海道において、今後、風力の大量導入が見込まれる中で適切な環境アセスの実施が必要であって、地域の理解を得ながら事業を進めることがこれまで以上に重要になってきます。
 環境影響の未然防止の観点からは適切な立地誘導が図られることが最も効果的であって、先般国会に提出した温対法の改正案において、環境に配慮した促進区域の設定を可能とする措置が盛り込まれています。
 また、環境省が経産省と一緒に検討会の報告書を公表しました、三月三十一日に。この報告書では、規模にかかわらず立地による影響が懸念される場合がある風力発電の特性に鑑み、より幅広いスクリーニングや簡易アセスメントの導入などの制度的対応についても継続して検討し、迅速に対応するべきであるとされています。
 このような検討会の報告を受けて、環境省としての対応について、経産省と連携して早急に整理をして、環境保全に適正に配慮して、地域の理解の下で風力発電の最大限の導入を促進できるように、迅速に検討して必要な対応を講じていきたいと考えています。

#24
○徳永エリ君 ありがとうございます。
 ちょっと時間がなくなってきたので、二つほど飛ばさせていただきたいと思うんですけれども。
 資料の二枚目を御覧いただきたいと思います。
 昨年の七月十七日に、北海道の常呂・能取風力発電所に係る環境影響評価準備書に対する環境大臣意見を経産大臣に提出されました。北海道でこの風力発電事業は、北見市と網走市において最大出力四万九千四百キロワットの風力発電所を設置するものであります。
 環境大臣の意見では、風力発電設備及び附帯設備の工事を実施する際には、専門家の助言を踏まえて工事時期の調整等の環境保全措置を実施すること、バードストライクの有無や渡り鳥の移動経路に係る事後調査を適切に実施して、重大な影響が認められた場合には、専門家等からの助言を踏まえて、稼働調整等の追加的な環境保全措置を講ずることを求めています。
 この三枚目の資料に手続のフローをお付けいたしましたけれども、この常呂・能取の風力発電所、このフローでいきますと今どの段階まで行っているんでしょうか、お伺いいたします。

#25
○政府参考人(和田篤也君) お答え申し上げます。
 委員御指摘のありました常呂・能取風力発電事業、御指摘のとおり、出力規模で申しますと四万九千キロワットの事業でございますけれども、現在、環境影響評価法の手続中でございまして、昨年九月に環境影響評価準備書に対しまして環境大臣意見も踏まえた経済産業大臣勧告がなされたところでございます。今後、当該勧告を踏まえ、事業者において環境影響評価の作成が行われるものと承知しております。
 また、冒頭ございました事後調査の重要性につきましても、この意見などにおきまして、地域理解のより一層の推進の観点からも事後調査をしっかりやっていただくということに関しましても併せて言及させていただいているところでございます。

#26
○徳永エリ君 まだアセスメントが残っているということも伺っておりますけれども、河野大臣がおっしゃったその出力規制の緩和、これ一万キロワットから五万キロワットに引き上げると、この常呂・能取の風力発電所、これ五万キロワットを切っているんですよ。となると、環境アセスメントが要らなくなるんじゃないかということをすごく心配しているんですね。
 環境省に伺いましたらば、政令改正がいつになるかによって、その間に全て手続が終わるかもしれないし、もし終わらなければアセスメントが必要なくなることもあるかもしれないというような御意見をいただいたんですけれども、この点はどう理解したらよろしいんでしょうか。

#27
○政府参考人(和田篤也君) お答え申し上げます。
 まず、現在、先生御指摘のとおり、三月三十一日の検討会を踏まえまして、環境影響評価法の風力発電所の対象事業の規模要件を一万キロワットから五万キロワット以上にすることが適当であるということ、またあわせて、更なるしっかりしたアセス、いわゆる効果的、効率的なアセスメントについても検討会報告で言及のあったところでございます。
 今後、まずは、政令の改正に向けてのスケジュールにつきましては、今後、法制的な検討、これ法制局なども含めましてですが、それからパブリックコメント、それから地方自治体との調整を含めて着実にステップを踏む必要がある関係もございまして、具体的にはまだ公布、施行のタイミングを具体的に申し上げられるタイミングではございません。
 ただ、冒頭御指摘のありました、五万に上がった時点でその下の部分のところが対象ではなくなるのではないかというところでございますが、これは、一般的には地方公共団体の環境影響評価条例の方に基づいて対象事業になるものと考えてございます。したがいまして、環境影響評価条例において適切、効果的なアセスが行われるということを担保できるように、環境省としてもしっかりとサポートをしていくということが非常に大事ではないかと思っております。

#28
○徳永エリ君 もしかしたら、その自治体で条例改正も必要になってくると思います。そういった時間も必要なので、よくそこは検討していただきたいと思いますし。
 大臣、どうでしょうか。これ、地図をお付けしましたけれども、もう本当にすばらしい、豊かな環境に恵まれたところなんですよね。これ、サロマ湖も近くにあって、カキを養殖していたりとか水産資源にもすごく恵まれておりますし、その発電施設を造るのに森林を切り開くと三十ヘクタールぐらいは木を切らなきゃいけないんじゃないかとか、もっと広い面積が必要なんじゃないかとか、いろんなこと言われておりますけれども、先ほども大臣から御懸念する点に対して幾つか御指摘がありましたけれども、規制を緩和するよりも、むしろ、これからどんどん風力発電をやっていくのであれば、地域住民の理解を得るためにもアセスメントを見直すというぐらいのことをしなければいけないのであって、アセスメントの中身を見直すどころかその規制を緩和していくと、これはちょっと違うんじゃないかなという気がするんですけれども、やっぱりしっかりした科学的根拠を持って地域住民の皆さんの理解を得ていかなければいけないということになると思いますし、それが環境省の役割だと思うんですが、この点に関して改めてもう一度どう思われるか、お聞きしたいと思います。

#29
○国務大臣(小泉進次郎君) 最近、再エネを規制する形の条例が全国で次々と生まれて、もう百以上の条例が出てきてしまっていることは大変残念で、この再エネ主力電源化やカーボンニュートラルにおいて再エネの役割が物すごく大事な中で、地域の皆さん、国民の皆さんの理解がなくしてそれ達成できないということですから、今回の温対法の改正の中で地域の皆さんの合意形成がしっかり進む形で促進区域を設定したのも、そういったことを変えていきたいという思いの表れです。
 先生御地元の今の案件も、やはり地域の皆さんの理解をどのように得られるか、そういった中で大事なことは、運転開始後の事後調査も含めて、法や条例などによる環境アセスを適切に実施することで、環境保全に適正に配慮して、地域の理解の下で風力発電を進めることが重要だと考えています。
 環境影響評価法においても、平成二十五年の法改正で、事前の環境アセスの不確実性を補うために運転開始後の事後調査を適切に実施し、その結果を報告書として公表することを事業者に義務付けました。こういったことを通じてしっかりと地域の皆さんの御理解を運転開始後も得られるように、事業者にもその責任を果たしてもらいたいと思います。

#30
○徳永エリ君 ちょっと皆さんに想像していただきたいんですけれども、この風力発電計画は、国内で現時点では最大規模ということであります。風車一基当たりの能力、出力は四千三百ワット、そして高さが札幌市のテレビ塔を超える百五十メートルです。それだけの風車が十二基立つんですよ、この場所に。それ、影響あるでしょう、どう考えても。だからこそ慎重になってほしいということなんですね。
 それから、北見市は、標津市、北海道と共同して、常呂遺跡、標津遺跡群を、北海道東部に窪みで残る大規模竪穴住宅跡群の名称で世界文化遺産暫定一覧表記載候補の文化資産として位置付けられておりまして、世界文化資産登録を目指しているんですね。現在は暫定一覧表候補の文化資産、カテゴリーⅡに入っていますけれども、暫定一覧表記載文化資産に入ることを目指しているわけです。
 しかし、世界遺産に求められる保護措置によると、ユネスコもICOMOSも開発行為については遺産影響調査をあらかじめ行うこととなっていまして、風力発電施設、風車が建設されることによって、世界遺産登録どころか暫定一覧表への記載も困難になる可能性があるというふうに懸念されております。
 自治体は、風力発電事業を行う場合は、常呂遺跡から離れているので世界遺産登録に向けて何の影響もないと反対や心配をしている住民に対して説明しているということですけれども、この点に関して文化庁の見解をお伺いしたいと思います。

#31
○政府参考人(榎本剛君) お答えいたします。
 史跡常呂遺跡は、北海道東部の窪みで残る大規模竪穴住居跡群の構成資産として、平成十八年、十九年にかけて実施した暫定一覧表追加記載の公募に対し自治体から提案があり、現在もこの遺跡の世界遺産一覧表への記載を目指した活動が継続していると承知しております。
 本件は、世界遺産一覧表に記載されている案件や近い将来推薦されようとする段階には至っていないため、開発による具体の資産への影響についてのコメントは差し控えます。
 一般には、世界遺産の周囲において開発事業の実施を検討する場合、遺産の価値に負の影響を与えることがないよう必要な分析を行うことが求められています。また、世界遺産一覧表記載のための審査においては、遺産の保全の状況も含めて審査の対象となるため、地元自治体における部局間の連携や地域住民の理解も重要となってまいります。
 自治体の御判断を尊重することにはなりますが、文化庁としては、世界文化遺産への推薦に関する自治体からの御相談に応じて、専門的観点から指導、助言を行ってまいります。

#32
○徳永エリ君 自治体から文化庁に連絡があって、影響はないと思うという説明がされただけで、文化庁の専門家に入ってもらって影響があるかどうか調査してくださいって依頼はないんですよ。これ、やっぱりきちんと調査をして、文化庁の見解を聞いて、そのことも地域住民に説明する必要があるんです。
 もし、この風車が建ったことによって、開発行為とみなされて景観が損なわれたと、もしかしたら世界遺産登録できたものができなくなってしまうということを考えたら、まあ価値評価は難しいですけれども、風車なのか世界遺産なのか、地域にとって何がいいのかということを、やっぱりいろんな要素をきちんと専門家の意見を交えながら考え、そして結論出していかなければいけないと思います。
 こういうことって、多分、北海道だけじゃなくて、これからいろんなところで起きてくると思うんですね。是非、こういう問題があるということも大臣にはお受け止めをいただきたいというふうにお願い申し上げたいと思います。
 それから、ちょっと質問いっぱい作り過ぎて大分省いてしまって申し訳ありません。時間がないので最後の質問に入らせていただきたいと思うんですけれども。
 昨日の決算委員会でも議論になっておりました国家戦略特区、一般企業が農地を買収できるようにするという規制緩和でありますけれども、これ、国家戦略特区というのは規制改革の実験場でありますから、ここでうまくいったら全国展開するわけですよね。今回、これまで五年やってきたものを二年延長すると、兵庫県の養父市で二年延長するということでありますけれども、これ反対している人がたくさんいます。与党にもたくさんおられます。特に農林族の先生方はもう大反対しておられると思います。
 一般的には、後継者もなかなか見付からないし、特に中山間地は農地を引き継ぐ人もいないという中で、企業が何で農業に参入しちゃいけないんだと、なぜ企業が農地を買収しちゃいけないんだという話になるんだと思います。いろいろ要件も付いておりまして、目的は、農業の担い手の確保で、遊休農地の発生の防止、解消及び農地の効率的な利用を実現可能にするということで、特区では買収する際の要件を定めていると。
 だけど、入口はこういった要件が付いていて農業に参入するということであっても、今、農水省の法案でも経産省の法案でもこれ農地転用できるんですよ。農水省でも、農村地域工業等導入促進法、これ、優良農地だって、基盤整備から七年、八年しかたってないような優良農地でも転用できる、そういった法律があるんですよ。となると、入口は農業であっても転用すると。で、何をやろうとしているかということなんですが、これ再エネですよ。特にソーラーシェアリングです。
 御案内のように、農地を使ったソーラーシェアリングですけれども、収穫が周辺の平均より二割落ちてはならないとか、農地の一時転用を三年から十年というふうに若干規制は緩和されたんですけれども、やっぱりこれでは企業は駄目なんですね、十年では。だったら、農地を転用してもっと長い間再エネ事業ができるようにしたいというのが私は本来の目的だと思いますよ。
 これまでは、カーボンニュートラル宣言もしておりませんでしたから、企業もちょっと勇み足なところはあったかもしれませんけれども、もうカーボンニュートラル宣言、で、企業がもうどんどん再エネ事業をやらなければいけないと。そういう状況の中で、じゃ、どこでやろうと思ったときに、基盤整備がされていて、広くて日当たりが良くて、それはもう農地なんですよ。間違いなく農地を狙っているんですよ。
 そういう流れに、今は自民党の先生方も反対していただいているのでなかなか難しいとは思いますけれども、そういう流れになったとしたら、これ一気にそこらじゅう農村がもうソーラーパネルだらけになったら大変なことになります。だから、そういったことも想定をしながら、もちろん反対してもらいたいですけど、ゾーニングとかいろんな対応を今から検討しておかないとこれ取り返しの付かないことになるんじゃないかと大変心配いたしております。
 大臣は自民党の農林水産部会長もされておられましたけれども、農業、農村をとても大事に思っておられたと思います。こういった、まあ時代の流れという部分もあるかもしれませんけれども、農地を転用して再エネに利用していくと、この流れに関してはどのようにお考えになりますでしょうか、お伺いいたします。

#33
○国務大臣(小泉進次郎君) 私は、やはり農業の課題の一つは担い手がこれから先細るという、そういったことが課題の一つだと思っていますので、やはり新たなプレーヤーが参入しやすいような農業であることも大事だという考えです。
 そういった中で、今の国家戦略特区と再エネの話について言えば、国家戦略特区であるかどうかにかかわらず、再エネが地域の皆さんから理解を得て合意形成が進まなければ前に行かないので、そこはもう国家戦略特区と関わらない大事なポイントだと思います。だから、我々は温対法の改正の中に促進区域を設けようとしています。
 それで、ソーラーシェアリングのことも私はもっともっと進めたいと思っています。それは、やはりこれからカーボンニュートラルを実現するためには、使える適地は徹底的に使っていくということと、ほかの産業をどのように両輪を回していくかという発想でいかなければ、再エネは十分に日本で入りません。
 なので、ソーラーシェアリングをやって農業が損なわれるようなケースは、それは良くないかもしれませんが、むしろ日光が入り過ぎない方が適している作物があることも事実で、そういったことの知見を積み重ねて、ソーラーシェアリングが有効なところであれば、むしろ農家の皆さんにとっては、食の生産だけで所得の一本足打法でいるよりも、エネルギーの収入があって、そこで言わば副収入としてでも収入の多様化が進めば、私は経営基盤は安定すると思います。
 なので、将来的に農家の皆さんが生産するものは、食だけではなくてエネルギーも生産する、食とエネルギーの生産者としての農家、こういったことの世界が間違いなく私は来ると思うので、ソーラーシェアリングや、あとは耕作放棄地の活用と、それとため池ですよね。
 私は、この前、兵庫県と香川県へ行って、兵庫県って日本一ため池が多いので、そこを見ましたけど、再エネ、景観が悪くなるというところを言われますけど、残念ながら、あのため池の水を見ている方が景観が悪いと私は思った部分もあります。ですから、この再エネの、上で浮かぶ形のソーラーパネルというのが結構出てきているので、徹底活用したいと思いますね、地域の皆さんの理解を得た上で。
 そういったことを考えています。

#34
○徳永エリ君 大臣のおっしゃることも分からないではありませんけれども、丁寧に議論してください。本当に、強引に進めていくのではなくて、丁寧に議論していただいて、特に優良農地は基盤整備にどれだけ時間とお金掛けていますか、税金どれだけ投入していますか。だから、優良農地じゃなくて荒廃農地を使ってください。やっぱり農地は農地として利用していただく、このことをお願い申し上げたいと思います。
 終わります。

#35
○竹谷とし子君 公明党の竹谷とし子です。
 地球環境を守る脱炭素化に向けて、世界そして日本で動きがあるRE一〇〇について環境省に御説明いただきたいと思います。あわせて、代表的なグローバル企業の取組を御紹介いただきたいと思います。

#36
○政府参考人(小野洋君) お答えいたします。
 委員お尋ねのRE一〇〇でございますけれども、事業活動で用いる電力の全てを再エネで賄うということを目指す企業の国際的な連合ということでございます。これに参加しております企業は、現在、世界で二百九十五社、そのうち日本では五十一社となっております。
 また、その中でも、例えばアップルとかマイクロソフト、グーグルなどの大手のグローバル企業は既にRE一〇〇を達成しておりまして、その中には、自社のみならず、そのサプライヤーに対しても再エネ電力の使用を求める企業もあると承知いたしております。

#37
○竹谷とし子君 自社だけではなくて、サプライヤー、取引先にもRE一〇〇を求める動きがあるということでございます。これは、我が国の産業、また雇用にも重大な影響があることだと思われます。
 これに対応するため、日本の企業はどのように取り組まれていますでしょうか。また、今後、RE一〇〇を宣言しているグローバル企業が取引先にもRE一〇〇を求めるようになった場合、影響を受ける日本企業の取引額は年間どの程度と推定されますでしょうか。

#38
○政府参考人(小野洋君) お答え申し上げます。
 例えばアップルにおきましては、サプライヤーの再エネ利用を促すために、サプライヤークリーンエネルギープログラムという取組を行っておりまして、日本企業からはイビデン社や太陽インキ製造社などが参加をし、アップル向け製品の生産拠点においては太陽光発電設備の導入等を行っているということを承知しております。
 また、再エネ化を求められる日本企業の取引額への影響でございますけれども、民間の調査会社の推計が一つございますけれども、これによりますと、アップルなどの環境志向の高い会社から日本企業が得ている売上高総額は約七・五兆円とされておりまして、仮に再エネ調達ができないためにこの取引が失われると、全て失われるということになれば、最大で売上高総額の七・五兆円に相当する経済損失が生じる可能性があるという指摘がございます。

#39
○竹谷とし子君 グローバル企業が取引先にもRE一〇〇を求めるようになった場合に、対応していない日本企業がサプライチェーンから外されるというリスクがあるということでございます。日本政府として適切に対応していくことが日本企業の競争力を維持し、産業、そして何より大事な雇用、これを守ることに直結すると思います。
 日本企業が受ける影響を、環境省が経産省とも連携をして、こちら民間企業の調査ということでございますが、政府としても適切に把握をして分析をするとともに、日本の電源構成の再エネ比率、高める対策を打っていく必要があると考えます。大臣の御所見を伺います。

#40
○国務大臣(小泉進次郎君) 今局長からも話がありましたが、日本の状況は、私は特に中小企業の皆さんとかにお伝えしたいのは、仮に物すごく高い技術ですばらしい製品を作っていたとしても、その工場が再エネで動いていなかった場合、グローバルなサプライチェーンからはじき出される可能性が出てきている、このことをしっかりと共有してもらうためにも、我々はハンドブックも作成をしてこの再エネの電力の調達手法についての情報提供も行っています。そして、日本商工会議所とも今連携を深めていて、意見交換会も開催をしているので、そこでしっかりと、今世界ではどういう、まあ地殻変動とも言ってもいいですよね、こういったことが起きているのかを伝えたいと思います。
 私の地元の選挙区には三浦というマグロで有名な町がありますけど、マグロの問屋さんが最近再エネを始めました。マグロ電気と言っているんですけど、なぜかといったら、遠くまで船で油使ってマグロを捕って、物すごい超低温の冷凍庫で冷やして、物すごい電力消費、化石資源を浪費する事業だということに自ら思いを持って、これは変わらなければいけないといって、将来的にはそのマグロが化石資源か、それとも再エネベースで運ばれているか、こういったことも問われるんじゃないかという、この発想も持って再エネ調達を始めた例があります。
 まさに、いろんな世界がそうなってくる可能性があるので、とにかく日本としては再エネの発電所を追加的に増やして、再エネの調達に困らない再エネ型の経済社会にしていかなければいけないと思っています。経産省ともしっかりと連携したいと思います。

#41
○竹谷とし子君 また、この再エネ導入、今大臣からも比率を高めていくことについて推進をしていく、そういう御答弁をいただいたと思っておりますけれども、この再エネのポテンシャルですね、こちらについてどの程度あるのかということについて環境省も調査をして公表をしているわけでございますけれども、この点について御説明お願いいたします。

#42
○政府参考人(小野洋君) お答えいたします。
 環境省の再エネポテンシャル調査、行っておりますけれども、この調査におきましては、現在の技術水準で利用可能なエネルギー資源量のうち、法規制あるいは現在の開発コスト等に基づく事業採算性などの観点から具現化が期待されるエネルギー資源量を算出いたしておりまして、太陽光、陸上風力、洋上風力、中小水力及び地熱のポテンシャルが合計で二兆キロワットアワーを超えるという結果を得ております。
 資源エネルギー庁の総合エネルギー統計によりますと、我が国の二〇一九年度の発電供給量は約一兆キロワットアワーであるということでございますので、この先ほど申し上げました調査の二兆キロワットアワーを超えるというのは、我が国の電力供給量の約二倍存在しているという計算結果を得ております。

#43
○竹谷とし子君 ポテンシャルはあるということですけれども、実現に向けた後押し、これ政策的に重要なことであります。
 その取組の一つとして、環境省では令和三年度に、PPAの活用など再エネ価格低減等を通じた地域の再エネ主力化、レジリエンス強化に取り組むという予算を計上されております。このPPAが再エネ拡大に資するその理由と、環境省としての支援策について伺いたいと思います。

#44
○政府参考人(小野洋君) お答え申し上げます。
 事業者や家庭などの需要家が発電事業者と直接契約をいたしまして再エネ電気を長期にわたって調達するいわゆるPPAでございますけれども、これは、自ら太陽光発電を設置する場合の初期費用でございますとか維持管理費用等が生じず、需要家の再エネ調達の選択肢を広げ、再エネ導入のハードルが下がるというものでございまして、再エネの拡大に資するものであると考えております。
 環境省におきましては、委員から御紹介ございましたけれども、オンサイトPPAによる太陽光発電設備の導入支援、あるいはオフサイトPPAの国内モデルの創出支援を実施しておりまして、これらを通じましてPPA活用による需要家の再エネ調達を推進していきたいと考えております。

#45
○竹谷とし子君 こういう方法があるということを周知の方も推進をしていただきたいと思います。自分で初期投資を負担せずともほかの企業が負担をしてくれて、毎月の電気料金でそれを支払っていくと。この資料にありますオンサイト型PPAですと、自分のところの屋根を貸すという、そういう形でありますけれども、こういったことももっと知られていいのではないかというふうに思います。
 また、環境省では令和三年度に、避難施設等への自立分散型エネルギー導入を推進するという、そういった予算も計上されております。これに関連して、災害時の避難場所について医療的ケアを必要とする方の御家族から御相談がありましたので、お伝えをさせていただきたいと思います。
 昨年の台風のときに、在住する市で初めて自主避難所が開設されたので行こうとしたところ、医療機器を必要とする人は受入れを拒否をされたということなんです。その後も、関係機関と相談支援の専門員、訪問看護事業所の管理者の方々と話合いを持たれたそうですけれども、御本人の看護は家族でするので、電源確保ができる場所を貸してほしいという、そういうお願いをされたんですけれども、避難所の受入れ、環境がつくれないということだと思うんですけれども、受入れが進まなかったということでございました。
 一方で、今回、今の国会で国は、災害対策基本法を改正することとしております。改正案では、自治体が既に作成をしている要支援者名簿に基づいて、対象となるお一人お一人について個別避難計画を作成するということが求められています。内閣防災によりますと、今年度、モデル事業を行いまして、医療的ケアが必要な人について先進事例をつくって、個別避難計画の策定も含めて、取組の仕方を自治体に提案して横展開をしていきたいという考えを持っているそうであります。
 そこで、環境省に今後検討していただきたいと思っておりますのが、是非これに連携をして、医療的ケアを必要とする方の避難場所に自立分散型のエネルギーが導入をされていくように、PPAの活用も含めて御紹介をしながら具体的な解決策を積極的に提案していっていただきたいと、そういう方々が隘路に落ちることがないように是非支援をしていただきたいと思います。
 このことに関しては、またちょっと協議をさせていただいて改めて答弁をお願いしたいと考えておりますので、今日は要請にとどめたいというふうに思っております。
 最後に、多くのエネルギーを必要とする産業界から、この脱炭素に向けた技術として、再エネ由来水素とCO2、水素とCO2を原料とするメタネーションという技術、これに対して脱炭素経営のために有望視しているお声があります。このメタネーションというものについて御説明お願いしたいと思います。

#46
○政府参考人(小野洋君) お答えいたします。
 メタネーションでございますけれども、水素と二酸化炭素を原料といたしまして天然ガスの主成分でございますメタンを合成する技術でございまして、現在、官民で脱炭素に資する手法の開発や実証が進められております。
 環境省におきましても、廃棄物処理施設から排出される排ガスから二酸化炭素を分離、回収いたしましてメタンを生成する商用化規模の実証事業を現在実証中でございます。この事業によりまして、メタン生成設備の大型化、あるいは実際の排ガスを利用する場合の留意点、一連の事業全体における排出削減効果の検証、評価を行いまして、本格的な普及に向けた課題を明らかにしてまいりたいと考えております。

#47
○竹谷とし子君 こうした技術があるということも私も最近勉強させていただいたわけでございますけれども、脱炭素に向けて、CO2を原料とするということでありますので、非常に有効かつ産業界としても有望視しているということでございました。まだコストの問題があるというふうに聞いておりますけれども、二〇三〇年の実用化に向けて取組を民間でも進められており、また、大手のガスの会社ではイノベーションで非常にエネルギー効率の高い技術も開発をされたという報道もございました。
 このメタネーションの脱炭素化に貢献する可能性について、環境省としての御見解を伺いたいと思います。

#48
○政府参考人(小野洋君) お答えいたします。
 委員御指摘のとおりでございまして、再エネ由来の水素、それから化石燃料由来の二酸化炭素を回収して有効利用していく、これらの水素と二酸化炭素によるメタネーションについては、それを天然ガスの代替燃料として利用することで天然ガスの消費量を抑え、温室効果ガスの排出削減にもつながるということで脱炭素社会に貢献するものと考えておりまして、環境省としても、現在進めております実証事業をしっかりと進めてまいりたいと考えております。

#49
○竹谷とし子君 二〇五〇年に温室効果ガス実質ゼロを実現をしていくためには、今の地道な努力の積み重ねとともにイノベーションがなくてはならないということが言われております。こうした技術の開発、またさらには仕組み化していくと、実用化されて利用されていくように仕組み化していく、そうしたあらゆる方面から脱炭素が進んでいくようにしっかり取り組んでいっていただきたいと思います。
 終わります。

#50
○片山大介君 日本維新の会の片山大介です。
 私は、カーボンニュートラルについてまた引き続き聞きたいと思います。
 政府は先週、気候変動対策を議論する有識者会議というのを設置して、その初会合を開きました。そもそも、この会議は何の目的で開かれたのか、そして、いつまでに何をこれ決めるのか、ちょっとそれがまず分かりづらいので教えていただけますか。

#51
○国務大臣(小泉進次郎君) この会議は、COP26を始めとする一連の国際会議などが予定されていることを踏まえ、気候変動対策を分野横断的に議論し、経済と環境の好循環の観点からグリーン社会の実現に向けた方針の検討を行うものと。そして、総理からは、会議の中で、有識者の皆さんにおかれましては、国際的な潮流も踏まえつつ、我が国の目指すべき方向性や将来ビジョンについて、ビジネスの現場やそれぞれの専門的な視点から忌憚のない御議論をお願いしたいというふうに発言をされていますので、今後そういった専門的な意見を踏まえながら方向性につなげていく有意義な会議になっていると、私も出席をしていて感じます。

#52
○片山大介君 だけど、今までそうした議論は行ってきたんじゃないのかなというのが私の考えで、それで、今日配付資料を配ったので見ていただきたいんですが、これはカーボンニュートラル実現に向けた主な検討体制の全体像という、だから、五〇年カーボンニュートラルに向けて今これだけの会議があるというのを示したものなんですね。今回、有識者会議というのは、この右側の緑色の部分なんです。この水色の部分がそれぞれ具体的なことを検討している検討の場なんですよね。だから、もう既に結構乱立ぎみなんですけど、やっぱりそれにまたこれがくっついたという感じなんですよね。
 それで、例えばNDCであれば、この水色の一番上のところで経産それから環境それぞれで議論をされていて、今回の新しい有識者会議というのは、こうした水色のそれぞれの計画の具体的な計画策定には関わらないんですね。ですよね。それで、会議自体も月一回程度だというんですよね。
 だから、そうすると、やはりなかなかそういうことをやる意味がどこにあるのかまだいま一つ分からなくて、それで、政治スケジュールをこれから見ると、来週、総理が訪米してバイデンさんと温暖化について話をします。それから、下旬には気候変動サミットが行われます。それから、六月には気候変動、温暖化がメーンテーマになるG7も開かれると。そういう感じのスケジュールがずっと連なっていく中で、今更、改めて何か専門家の方から話を聞くというよりは、政治決断をしながら物事を決めていくもうフェーズに入ってきているんだと思うんですが、これで大丈夫なのかなというふうに思うので、そこはどのようにお考えでしょうか。

#53
○国務大臣(小泉進次郎君) まず、総理の下で、この世界の動向に逐次情報をつかんでいる有識者の方々が目の前でそれぞれの意見を言っていただく場って極めて有意義だと私感じています。特に、私も環境大臣になって以降感じますが、この気候変動の世界って動きが物すごい速いです。もう今から三か月前と比べたときに全く状況が一変しているということもあり得るぐらい動向は変わりますので、それを、今後一連の国際会合に出席をする総理にとってじかにそのアップデートした情報が入るという場は、この資料の中で確かに多くの会議がありますけど、総理自らが出席する会議ってそんなにありません。そして、総理自らがそういった意見に直接触れることもそこまでないので、私は非常にいい場になっているなと。
 今後、アメリカも含めて様々、G7もG20もありますから、総理が出席されるときにこの有識者会議で出た様々な意見が生きるときが必ず来ると、私はそういうふうに感じています。

#54
○片山大介君 まあ、分かりました。
 ただ、この会議のメンバーって、実はこの水色の会議にも入っている人、結構かぶっているんですよね。そうすると、わざわざそこでじゃなく、わざわざ立ち上げなくても総理は聞ける場はいろいろあるんじゃないかなというふうに思いますし、じゃ、それがいろいろ総理の、新聞では知恵袋みたいな書き方もされていましたけれども、それで総理にいろいろと直接話す機会があるとするのであれば、それがどう生かされるのかなというのはすごく期待したいところで、その一つとしてNDCを取り上げると、これ、NDCについては、四月の下旬の気候変動サミットでアメリカとカナダが新しい目標も打ち出すということを言っているわけですよね。
 じゃ、日本はどうするのかという話になるんですけど、今のところ小泉大臣はCOP26までにはという形の以上のことは言っていないんですが、例えば官房長官なんかは、一連の国際会議に向けて削減目標を国際社会に示す時期も決めていきたいと述べているんですね。
 だから、今世界の流れが速いとおっしゃったとおり、そのとおりで、そうすると、やっぱりCOP26までにはというのではだんだんもうなくなってきている、ある程度前倒しにして発表しなきゃいけなくなっているというふうに思うんですが、そこら辺、どのようにお考えでしょうか。

#55
○国務大臣(小泉進次郎君) そのお答えには昨日の総理の答弁を御紹介するのが一番正確だろうと思いますので、総理の答弁を紹介させていただくと、総理は、日米首脳会談、そしてアメリカ主催の気候変動のサミット、これ四月二十二日ですから、そして六月にはサミット、そうしたことの日程を考えたときに、やはり目標というものを明確にそれぞれの世界がしてくると思いますので、今委員から御指摘ありましたように、できるだけ早くという、そういうことの中で考えていきたいと思いますと、これが総理の昨日の答弁ですので、調整をする立場の私としては、できるだけ早くその総理の御指示に基づいて調整を進めたいと思っています。

#56
○片山大介君 その四月下旬の気候変動サミットまで間に合うかどうかというのは、確かにもう時間ないかもしれないですけど、一部には、そのG7にはという話も、指摘もあったりもして、できるだけ頑張っていただきたいなというふうに思います。
 それで、その次にちょっと聞きたいのが、ちょっと長期戦略について聞いていきたいんですが、実は、今、地球温暖化対策計画とそれからエネルギー基本計画については見直し作業が進められています。ただ、総理から実は見直しを求められているというのは三つあって、もう一つが長期戦略なんですよね。長期戦略というのは実はすごく大切で、将来のあるべき姿のビジョンだとか施策の方向性を示していくという計画なんですよね。だから、これは、その五〇年カーボンニュートラルに向けて実はすごく大切な計画なんですけれども。
 前回の計画、前回戦略を作ったのは二年前なんですよね。そのときは、有識者を入れた懇談会をつくってそれで議論をしていったんですね。あるいは、経済界とか金融界だとか学界の人がみんな入ったりしたんですけど。ただ、今回はこの長期戦略のその懇談会というのがまだつくられていないんですけれども、これは前回と同じようなプロセスを経るつもりがあるのかないのか、これを教えていただけますか。

#57
○国務大臣(小泉進次郎君) 先生御指摘のように、温対計画、エネルギー基本計画、そして長期戦略、この三つの閣議決定文書の見直しの加速化を総理から指示を受けています。
 このそれぞれ関係が非常に深いものですから、環境省として考えているのは、三つ同時に見直しを完了できるように関係省庁と連携して議論を進めていきたいと考えています。
 前回懇談会があったというのはそのとおりなんですが、今回の長期戦略の見直しについては、今、中環審そして産構審の合同会合を環境省、経産省やっています。ですので、長期戦略の見直しについては、この合同会合の場を中心に今後議論を行っていきたいというふうに考えています。

#58
○片山大介君 だから、そうすると、その有識者の懇談会は今回は開催しないということでよろしいんでしょうか。

#59
○国務大臣(小泉進次郎君) 現時点ではそういうことです。

#60
○片山大介君 ただ、そうなると、どこまでこの過程で戦略をきちんと作れるかどうかというのがやっぱり気になってくるんですよね。
 実は、これ二年前になったときは、結構これ、それが騒ぎになったのは、やっぱり透明性がないという話だったんですよね。石炭火力は一回文言として削除するというか、石炭を廃止にしようと思ったけど、それが復活したけど、その経緯が分からないみたいな。
 今回はそうしたプロセスの透明性はきちっと確保しなきゃいけないと思うんですけど、そこら辺はどのようにお考えでしょうかね。

#61
○国務大臣(小泉進次郎君) まさに、プロセスを経ることが大事だということも考えているので、この合同会合、こういったものも活用しているということもあると思います。
 ですので、今後、この三つを同時に作業を完了させるということをやることが一番じゃないかというのは環境省の考え方ですが、そこら辺しっかり政府内でも調整をして、どうしてこういった形で見直しになったのかということが御説明をしっかりできるように調整したいと思います。

#62
○片山大介君 その過程を是非透明にやっていただきたいんですよね。特に今回は、カーボンニュートラルということのゴールに向けての長期戦略なので物すごい大切だと思うんですよね。特にやっぱり難しいのは石炭とかだと思うんですけれども、例えば、これ先週の報道で、石炭火力の輸出支援については全面的に廃止する方針と出たんですね。これ、記事情報だけなんですけど、それで、環境省は余りそうは考えていない、決まっていないみたいな言い方だったかな、あるけど、ちょっと改めてそこをどのようにお考えなのか、教えていただけますか。

#63
○国務大臣(小泉進次郎君) 石炭については、改革、政策の見直しが必要だというのが私がずっと取り組んできたことでもありますし、昨年、輸出について厳格化の合意を得ました。そして、梶山大臣の下で国内の非効率なものはフェードアウトを二〇三〇年に向けてしていく。ただ、今後これらの議論を踏まえた上で、石炭火力の方向性については見直し後の長期戦略にしっかりと位置付けていく必要があると考えています。
 報道については私からコメントすることはありません。

#64
○片山大介君 いずれにしろ、やっぱりそういう方針になっていくんだろうなと私は実は思っています。
 ただ、そうすると、輸出してはいけないものを将来的に国内でも続けるのかという議論には絶対なってくるんですよね。そういうものをある程度明確に示してあげるのがやっぱり長期戦略だと思うんですよね。ただ、そこまで行くのが結構、この一年内でやる、しかもCOPまでにつくるというとなかなか大変だとは思うんですけど、そうすると本質的な改定にはなるのかどうか、それともやっぱり一部にとどめるのかどうか、そこら辺はどんなふうにお考えなのか、教えていただけますか。

#65
○国務大臣(小泉進次郎君) 調整が大変なのは間違いありません。今その調整を経産省、環境省、主にやっておりますが、事務方の作業はこの政策の強度とスピードが一気に上がってきていますから、その大変な作業の中でも、しかし、そこで言い訳できないのは、世界の動きはもっと速いです。ここに後れを取るわけにはいきませんので、三つの見直し、そして国際会合への対応、全てにおいて緊張感と責任感を持ちながら運び切ることを全力でやっていきたいと思います。

#66
○片山大介君 是非大臣、そこは頑張っていただきたいんです。そこは、これを言うのはやっぱり環境省しかないと思うんですよね。だから、環境省がその部分をリードして、是非政府内の意見をまとめていっていただきたいなというふうに思います。
 もう時間がちょっとしかないので、あと、カーボンプライシングをちょっとずっと聞きそびれているので聞きたいなと思っているんですが、まず、国境炭素調整措置についてなんですけれども、これもやっぱり動き速いですよね、これ。もうヨーロッパでは六月にその具体策取りまとめると言っている。それで、やっぱりこうしたカーボンプライシング導入していない国は温暖化対策に消極的な国だと映っちゃって、これ様々な産業面での影響が出てくるというか、競争力に出てくると思うんですが、この国境炭素調整措置についての日本政府としての対応、そして情報収集どのようになっているのか、教えていただけますか。

#67
○国務大臣(小泉進次郎君) 今の国境調整措置、これはEUやアメリカについて検討が進められているところだと承知をしています。
 片山先生言われたとおり、EUでは二〇一九年十二月、欧州委員会が炭素国境調整措置の導入を発表しており、現在、本年六月の実施案の公表に向けて検討を進めているところです。また、アメリカにおいては、バイデン大統領が昨年七月に発表した選挙公約などにおいて、気候変動や環境対策が不十分な国々に対し負担を調整する措置を課する旨表明しています。
 現時点ではまだ制度設計は分かりませんが、日本への評価をすることは現時点では困難です。ただ、この情報収集しっかり行って、カーボンプライシング、こういった検討も進めていくことが大事だと思います。
 先日の中央環境審議会では、炭素国境調整措置をめぐって、日本には既存の制度、取組に伴う対応コストが暗示的な炭素価格として生じているという趣旨の御意見がありましたが、暗示的な炭素価格では具体的な価格水準が見えないので海外で評価されませんから、我が国としては目に見えるカーボンプライシングが必要だという趣旨の御意見もありました。
 いずれにしても、国際的なルールがどうなるかということを問わず、日本の中をいかに化石燃料依存型ではない経済構造に変えるかどうか、その上でカーボンプライシングは不可欠だと、前進をするためにも経産省としっかり連携したいと思っています。

#68
○片山大介君 その経産省との連携について聞きたかったんですが、時間が来たのでまた次の機会にしたいと思います。
 終わります。ありがとうございました。

#69
○山下芳生君 日本共産党の山下芳生でございます。
 今日は、神戸製鋼が建設している石炭火力発電所の環境影響評価に対する環境大臣意見に対して経済産業省が事前に変更を求めていた問題について質問します。
 神戸製鋼は、既に神戸発電所の二基、計百四十万キロワットを稼働させており、加えて神戸製鉄所の構内に新たに二基、計百三十万キロワットを建設し、稼働させようとしています。合わせて四基、二百七十万キロワット、大量のCO2とともに硫黄酸化物、窒素酸化物、ばいじんなど、大気汚染物質を出します。
 資料一は、新たに石炭火力発電所が建設される場所を上空から撮った写真です。
 神戸市灘区の住宅密集地に、文字どおり隣接して造られることになります。この赤線で囲んだ製鉄所の敷地と住宅地との距離は百メートルです。黄色線で囲んだ発電所予定地との距離でも四百メートルしかありません。
 資料二は、私が昨年現地に調査に行ったときの写真ですが、建ち並んでいるこの高層住宅の高層階のベランダから撮影した写真ですが、御覧のように、高速道路を挟んでもう目と鼻の先に神戸製鉄所があります。構内がよく見える距離なんですね。私は率直に言って、よくこんなところに新たに石炭火力発電所を造るなと、よくこんな計画が認められたなと思いました。
 資料三は、発電所に係る環境影響評価の手続のフロー図であります。
 発電所の環境アセスメントは、環境省所管のアセス法の特例で経済産業省所管の電気事業法に組み込まれ、経産省の管轄で行われることになります。
 御存じのように、アセスには、配慮書、方法書、準備書、評価書の四段階がありますが、環境省は、配慮書と準備書の段階で二回経産省に意見を述べることができることになっております。これは、資料四に示した一般的な環境アセスの手続と比べると、発電所のアセスは環境大臣が意見を述べる機会が少ないということが分かると思います。
 ところが、この神戸製鉄所の構内に新たに造る石炭火力発電所のアセスでは、この二回しか述べられない環境大臣の意見に対して経産省が事前に注文を付け、環境省が指摘した環境保全上重要な問題点の記述が削除されたり表現が後退させられたりしていることが分かりました。
 この資料五から九までにそのやり取りが生々しく記録された環境省の文書の抜粋を載せておきました。私、これ見て、まるでテストの添削のようだと思いましたね。もう大事なところが線引っ張られて、赤い線で消されたり書き換えられたりしているわけですよ。
 具体的な中身を見ていきたいんですが、資料五見てください。これは、事業実施予定区域がどういう場所かに関わる環境大臣意見であります。
 上段の赤枠で囲んだ部分にある、事業実施想定区域は人口密集地帯に隣接しという記述があります。さっき写真で御覧いただいたとおりの指摘です。まさに人口密集地帯に隣接しております。
 これに対し経産省は一次意見で、人口密集地帯という記述については、客観的基準に基づくものではないとして修正を求めています。客観的に誰が見ても人口密集地帯でしょう、これは。辞書引いても人口密集地というのありますよ。
 それに対し環境省二次意見、環境負荷の回避、低減に十全を期す必要性について、事業実施想定区域の背後地の状況から述べたもので、より具体的な記述に修正する。まあ背後地の環境を低減する必要があるという、そういう立場からこれ書いたんだと、当たり前の、当然の主張だと思います。そして、環境省は、赤枠に戻っていただいて、この青い下線部にあるように、人口百五十万都市である神戸市に位置しという具体的な記述に修正をいたしました。
 そうしたら、また経産省二次意見は、人口百五十万都市であることが人の健康の保護及び生活環境の保全が求められるための必要な条件ではないと考えられるとして、この記述は削除されたいとまた求めているんですね。開いた口が塞がらない、私はこのことだと思いましたね。
 環境影響評価に際して、事業実施予定地がどういう場所かを考慮するのは最も重要なことであります。人が誰も住んでいない砂漠の真ん中で石炭火力発電所を造るのと神戸市のど真ん中に造るのとでは、人の健康や生活環境への影響は全く違います。同じものを造っても周辺環境によって影響は違ってくるんですね。
 だから、人口密集地帯とか人口百五十万都市という記述は、環境への影響を評価するに当たっては不可欠の要素だと思います。それにあれこれの理由を付けて、私に言わせれば、理由にもならない難癖を付けて削除を求めるというのは、最初からまともなアセスをやるつもりがないということだと。経産省、そういうことですね。

#70
○政府参考人(後藤雄三君) 環境影響評価法及び電気事業法に基づく環境アセスメントにおきまして、環境大臣の意見の発出に当たりまして、事前に経済産業省と環境省の間で事実関係や技術、制度などに関する確認をさせていただいております。これは、事業者において環境アセスメントの結果を踏まえた環境保全措置が適正に行われるようにするために必要なことというふうに認識しております。
 このようなことを経まして、事実確認、関係等の確認を経まして環境大臣の意見の内容については修正が加えられますけれども、環境大臣として御主張されることは盛り込まれているものと承知しております。

#71
○山下芳生君 全く答えになっていないですね。
 事業者に環境アセスを適切に行わせるためにだったら、この人口密集地とか人口百五十万都市というのは削除したらあかんじゃありませんか、ちゃんとさせようと思ったら。それ削除させているんですから、言っていることとやっていることが違いますよ。
 資料六を見ていただきたい。これは、事業実施予定地が過去に深刻な大気汚染による健康被害が発生した地域であり、現在も大気汚染に関わる環境基準を達成していない地点が存在することを述べた環境大臣意見であります。
 ところが、赤線で囲んだ部分、本事業に対しては、地域住民等が兵庫県公害審査会に公害紛争処理法に基づく調停を求めるなど、大気環境保全の観点からも懸念が示されているという、この記述について経産省一次意見は、あたかも国が調停への申請内容を是認するかのような誤謬も与えかねず、また実際以上の規模の方々が調停を求めている印象を与えかねないことから削除願いたいと、こう言っているんですね。目を疑いました。何でこんな認識になるのか。あたかも国が調停への申請内容を是認するかのような誤謬を与えかねずと言いますけど、公害調停の申立てがある事実を述べることがなぜそんな認識になるのか。なりようがないですよ。
 なぜこの地域で公害調停が起こったのか。この地域は、かつて工場や国道四十三号線など大気汚染が深刻で、公害認定患者もたくさんいる地域です。そうした方々が、私たち患者はこの神戸の製鉄所の跡地にまた石炭火力発電所が造られたら症状が悪化しないか不安があると、そういう立場で公害調停の申立てに加わっておられます。その数は二百五十五人です。それを実際以上の規模の方々が調停を求めている印象を与えかねないと言うのは、私は、公害患者の皆さんの思いと行動に対する冒涜だと率直に言わなければならないと、そう思っております。
 患者の皆さんは、小さな子供やお年寄りが新たな患者にならないか心配と声を上げて、これまでも企業に環境対策を取らせる活動を懸命にやってこられたんですね。ですから、人の健康や生活に与える影響を考えるときに、社会的な観点あるいは歴史的な観点を踏まえて考慮するのは当然だと思うんです。
 経産省に伺います。経産省はそうではないと、環境影響評価に社会的な観点、歴史的な観点は必要ない、そういう立場ですか。

#72
○政府参考人(後藤雄三君) この意見につきましては、この調停の内容について誤謬を与えかねないということについての懸念を述べさせていただいたものでございまして、また、アセスメントの手続が、調停、公害調停によって、とは別手続であるということもありまして、このような意見を述べさせていただいているものでございます。

#73
○山下芳生君 ちょっとかみ合わないので、もう一偏聞きますけど、何で誤謬を与えかねないんですか。

#74
○委員長(長浜博行君) 後藤審議官。どうぞ。(発言する者あり)
 時間を止めてください。
   〔速記中止〕

#75
○委員長(長浜博行君) 速記を起こしてください。

#76
○政府参考人(後藤雄三君) この公害の問題については、調停の委員会で第三者的、専門的に公害なのかというのを別手続でしっかりと進めていただくというものでございまして、アセスのこの当省の意見において記載する必要はないという認識で書かせていただいております。

#77
○山下芳生君 だから、それがおかしいんですよ。調停は別なんですよ、アセスとはね。別なんですよ。だから、別なんだから、こういうふうに書いたって何の影響も受けるはずないんですよ。それをこんなふうにあえて削除させるというところに、社会的な問題、そして歴史的な観点、これ全く無視していいと思っているとしか思わざるを得ないんですね、経産省は。それでまともなアセスができるはずがないと思いますよ。
 結局、経産省は事業者の側に立っている、事業推進の妨げになるような記述はできるだけ削除させる、修正させる、こういう基本認識、姿勢に立っているということです。周辺に住む人々の健康や生活環境よりも事業を優先させるというのが経産省の立場ですよ。だから、私は、ならば環境省が待ったを掛けなければならないと思うんですが、そうなっていないんですね。
 資料五に戻っていただきますと、経産省から人口密集地帯、人口百五十万都市の記述を削除されるよう求められたら、一番最後、環境省は結局、意見のとおり削除すると認めてしまいました。
 それから、資料六、経産省から公害調停の記述を削除するように求められた環境省は、了解しましたと、こうなっているんですね。
 環境省、どうしてこういう結論になるんですか。これでは環境省の責任を果たしたことにならないんじゃないんですか。

#78
○政府参考人(和田篤也君) お答え申し上げます。
 まずもって、事実関係のところから申し上げますと、環境大臣意見の形成に当たって、事実関係の確認でありますとか、技術的、専門的事項のファクトの確認でありますとか、それからアセス法自体の制約というのは確かにございます。他方では、環境省は環境保全を体系的、全般的に有する責任官庁でありますので、そこでひよってどうするんだというのは御指摘のとおりかと思います。
 ただ、今御指摘のこの個別の事項につきましては、まさに事実関係などのところについて修正はございましたけれども、環境保全の観点から、例えば温暖化対策の観点から、それから大気汚染対策の観点からなどなどのところの観点から、いわゆる緩めたような環境大臣意見ということにはしないというような前提で環境大臣意見の形成も行ってきましたとともに、特にこの地域は阪神工業地帯ということもございますので、昔でいえば大気汚染防止法の総量規制基準の対象工場ということで、私自身も大阪で勤務していた時代に大気汚染の非常に厳しい地域であるというところも理解している関係もありまして、意見でひよることなく、環境保全措置の観点、それから環境保全の観点から責任官庁であるというところを忘れることなく、しっかり取り組んでまいりたいと思っています。

#79
○山下芳生君 ひよってどうすると自分でおっしゃっていますけど、そのとおりのことが起こっちゃっているんですよ。
 それから、環境問題についてはとおっしゃったけど、これ今日もう時間ないからそこ行けませんけど、大気汚染物質が以前より増えないように求めたところがばっさり削除されているんですよ。認めちゃっているんですよね、それ。経産省の圧力に屈したら、私は、使命を果たせない、もうひよっていると言われても仕方ないと思います。
 最後に、小泉環境大臣、こういうことが起こっているということを御存じでしたか。どうしますか、これ。

#80
○国務大臣(小泉進次郎君) 環境大臣として言うべきことはしっかり盛り込んでいるとは思います。
 その意見として、事業リスクが極めて高いことを改めて自覚し、二〇三〇年度及びそれ以降に向けたCO2排出削減の取組への対応の道筋が描けない場合には事業実施を再検討することを含め、あらゆる選択肢を勘案して検討することなどをこの事業者に対して求める厳しい意見を述べています。
 ただ、このやり取りの中で、環境省と経産省の中での調整を見れば、これは私も今までいろんな文言の調整やったことありますが、絶対に勝ち取らなければいけないものを勝ち取る中で、どこで闘うべきかとかなど、いろんな相手ありますけど、一文字たりとも変えないことが美学みたいな、こういう中で闘っているような世界なのもよくあるなと、この世界はと。
 だから、そういったことを含めても、環境省として絶対に言わなければいけない意見を、曲げずに、ゆがめられずに言っていく、交渉力も含めてしっかりと強く付けていかなければいけないと。ただ、環境大臣として言うべき意見はちゃんと盛り込んであります。

#81
○山下芳生君 時間が来ましたからもう終わりますけど、続きやりますけど、そうなっていないですよ。人口百万都市神戸とか、人口密集地帯、これを削除された後の文章見てください。伝わりませんよ、具体的なイメージが。引き続きやります。
 終わります。

#82
○寺田静君 無所属の寺田と申します。
 まずは冒頭、本日から紙ボトルが並んでおりますけれども、このために御尽力をいただきました両筆頭、また各会派の先生方の御協力、御理解に感謝を申し上げたいと思います。環境委員会、プラスチックの削減をお願いする環境委員会で、ここにプラスチックボトルがずらっと並ぶという事態にならなかったことを大変うれしく思っております。ありがとうございました。
 私からは、本日は、環境政策の策定に若者が参加することの重要性と、また、継続的に若者の意見を聞く仕組みをどうつくっていくかというところの観点から質問をさせていただきたいと思っています。
 シルバーデモクラシーなどと言われて久しいと思いますけれども、人口比として多数であるやっぱり高齢者の意見が更に声が大きくなって、また選挙の投票率も高齢者の方々が高いということで、その声を意識する政策というものがより重視をされる懸念などが指摘をされてきております。
 実際に、ここ五十年で日本の人口に占める十八歳未満の子供の割合は半分になっています。二〇一九年のデータですけれども、日本の人口に対する十八歳未満の子供の割合というのは一五%に満たないということでした。
 大臣も繰り返し述べられているとおりに、環境政策のカスタマーは若者なのだと、将来世代なんだということで、大臣も精力的に若者の声を聞いていらっしゃると思います。
 大臣が、冒頭ですけれども、積極的に若者の声を聞こう、取り入れなくてはいけないと強く思われたきっかけとなる出来事があったのか、また、一番強く記憶に残っているエピソードなどがあれば教えていただきたいと思います。

#83
○国務大臣(小泉進次郎君) 大臣になる前から、地元ではゼロ歳からの活動報告会というのをやっていまして、それはベビーカーでお子さん連れても、ゼロ歳で泣いていていいですから、とにかく来てくださいという活動報告会、やっているんですね。
 それはやはり、政治家の会って、すごいハードル高いと思うんですよ。いろんな一般の方から御指摘を受けた一つが、政治家の会って始まる時間は書いてあるけど終わる時間が書いていないから、何時に終わるか分からないから予定が立てられないから行けないということも言われ、じゃ、一時間できっかり終わるように一時間と書こうとか、あとは、そもそも開催の時間が子育て中の人たちにとっては行けないとか、ああ、なるほどなというふうに思いましたので、そういったことは元々やっていました。
 ただ、大臣になってからは、政治家になって、こんなに小学生、中学生、高校生含めて、学生の皆さんから手紙とか、そういった声を届けられることはなかったなと思うぐらい多くいただきます。そういった中で、一つでも声が届くんだという、そういった実感を持ってもらうことが、結果、政治に対する信頼につながればと、そんな思いで、私としては今継続的に若者世代の皆さんと意見交換の場を設けています。それを通じて、政治には無関心でいられても無関係ではいられないということを共に共有できるようになればと思います。

#84
○寺田静君 ありがとうございます。私も、その声が届くことが政治への信頼につながるというふうに、本当に共感をいたします。
 先日、デンマークの教育に携わっている方からお話を聞く機会がありまして、日本からデンマークに移住をして、今デンマークで教育に携わられていると。地元の新聞社の方からインタビューを受けて、日本とデンマークの教育の違いなどを話す機会があって、いろいろ話したら、自分のその載っている記事、紙面ができてきたら、そのタイトルが、あなたはどうしたいと聞かれて育ってこなかったというのがタイトルだったそうで、そこにデンマークとの違いがすごくよく表れているというようなことをおっしゃっていました。
 デンマークでは、やっぱり子供の頃からどうしたいかという選択肢を与えられて、その選択一つ一つが尊重されるという機会を通して、自分の意見は聞き入れられるんだということを誰もが思っていて、だからこそ投票率が必ず八〇%以上になるんだというようなこともおっしゃっていました。
 この若者の声を聞くというところの、もちろん環境政策に限った話ではありませんけれども、昨日の記事なんですけれども、国立環境研究所の方が二月二十六日に行われた中央環境審議会と産業構造審議会の合同部会、気候変動対策を検討する審議会の一つであるというふうに書かれていますけれども、この会、将来世代からのヒアリングということがテーマの会だったそうですけれども、このことについてこの環境研究所の方がおっしゃっていたのは、若者世代の主張というのは明確であったというふうに述べられています。
 それは気候正義ということで、気候正義というものに大体二つポイントがあって、気候変動に加担していない途上国が最も影響を受ける不条理と、また、気候変動でより深刻な影響を受けるのは若者であるのに、意思決定をするのは上の世代であると、この二点をもって、これは静かな暴力だというふうに主張されていたということでした。
 日本以外で、先ほどもちょっとデンマークの話をさせていただきましたけれども、この環境政策に限ったことではなくても、イギリス、デンマーク、またヨーロッパの各国々では、若者議会というものがあったり、また、調べ切れてはいないんですけれども、アメリカも若者が直接ワシントンに行って政策提言をする機会もあるというふうに聞いております。
 私もちょっと各国のことをまだ勉強中でありますけれども、大臣はZ世代との対話など次世代の声を聞く取組を繰り返しなさっていますけれども、こうしたことをスタートをするに当たって、参考にした国などはあるんでしょうか。

#85
○国務大臣(小泉進次郎君) 今私がやっていることで、どこの国のモデルを参考にしましたということではないんですけど、やはりもっと政治参加が当たり前な、例えば私はアメリカに三年間いましたけど、普通に大学の中で、当時、私がいたときは大統領選挙の期間にも重なったので、学生たちが当たり前にバッジを付けて、私は共和党を応援する、私は民主党を応援する、それでカフェテリアで話すこととか、もう当たり前ですよね。そういったところに、なぜ日本はそうならないかなという思いは常に持っています。
 私としては、単純に若者が何を考えているか知りたいという思いが非常に強いです。なぜなら、若者といっても一言では言えなくて、多様な価値観があって、その声を聞かなければ、自らが政策を実行していることが望まれているものなのかが分からないじゃないですか。だから私は知りたい、その思いがすごい強いです。
 一方で、今情報を届けるツールが、ネット、SNS含めて多様になっているので、自分から積極的にアプローチをする姿勢を政治が持たなかったら、どうしても届け切れない人が物すごい増えてきたと。なので、その努力を今まで以上に、届ける側の努力も自分たちから一歩踏み込んでいかなければいけないなと感じているところで、今回、異例ではありますけど、法案の説明会を若者世代にやるということをやらせていただきました。

#86
○寺田静君 ありがとうございます。
 質問に当たって国内の事例も少し調べたんですけれども、山形県の遊佐町、ユサマチとお読みするのでしょうか、ちょっと勉強不足ですけれども、中高生の投票によって少年町長が一人と少年議員十名が選出されて議会が持たれて、そこで得られた意見を町長に、遊佐町長に提言をして、実際に予算化もされているということでした。本当に、大臣がおっしゃっているとおり、それがちゃんと聞き入れられて実現をしているんだということが本当に大事なんじゃないかなというふうに思います。
 ただ一方で、日本は、女子供の言うことは取るに足りないんだとして耳を貸さないという時代も長かったんだと思います。そういった中で、この日本の、しかも地方でこういう取組があるということに私も驚いたんですけれども、女性というところに着目をすると、今回、中央環境審議会の委員の比率が女性が五〇%になったとのことでしたけれども、これは大臣の御指示であったかというふうに承知をしておりますけれども、その理由や背景にある思いなどを教えていただければと思います。

#87
○国務大臣(小泉進次郎君) 中環審は今年の二月に委員の改選を行ったんですが、改選作業を始めた昨年の秋の時点で、男女共同参画基本計画で定められている国の審議会における女性委員の比率の目標値である四〇%に達していなかったんですね。そこで、委員の改選に当たっては、男女半数ずつ、女性比率五〇%を目指すべく、堀内副大臣にチーム長になっていただいて、その検討チームで対応するように私から指示をしました。
 この指示は、四〇%という政府の目標を上回る五〇パーにした思いは、計画目標の達成をしなければいけないという理由に加えて、この環境の分野こそ女性の活躍が不可欠な分野であるという思いです。例えば、衣食住、生活のあらゆる場面での脱炭素化の推進、プラスチックごみの再資源化の促進、国立公園を始めとする日本の豊かな自然体験の普及を始め、経済社会をリデザインをする、このライフスタイルを変えるということについては、やはりより女性の生活者の目線からも声を反映をしたい、男女双方しっかりそういった機会を設けなければという思いがやはりありました。
 そして、世界で私のカウンターパートの人たちと会うと、女性の大臣って多いですよね。今でも印象的なのは、大臣になってすぐにニューヨークに行ったときに、フィンランドのミッコネン環境・気候変動大臣とお会いしたんですけど、先方全員、スタッフも含めて全員女性だったんです。こっちは全員男性だったんです。そこで、これが今のジェンダーギャップも表しているねということを二人で話したんですけど、変わっていかなきゃいけないなと。
 環境省からできることをやろうと、その表れがこの五〇パーです。

#88
○寺田静君 ありがとうございます。
 いろいろ教えていただきましたけれども、私としては一つ期待をしていた大臣の答弁というのがあって、それは、二〇二一年だからと一言おっしゃっていただきたかったなと、思いがあります。
 これは、二〇一五年に閣僚を男女半数にしたカナダのトルドー首相が、その理由を問われて言った言葉が、二〇一五年だから。男女閣僚を半分にしたのはどうしてかと問われて、二〇一五年だからと一言だけ言ったというのがありまして、日本ではまだまだその一言で済まないような現状があって、また、大臣のそこに懸ける強い思いも今伺って、うれしく思いました。
 通告をしておりませんけれども、この審議会の女性五〇%というのは、今の委員が任期を終えた後も今後ずっと半数になるというふうに考えていていいんでしょうか。

#89
○国務大臣(小泉進次郎君) 私としては、それは望ましいと思います。
 今は政府の目標としては四〇%ということになりますが、まずはこの五〇%で動き出した新たな中環審で、やはりこうなってよかったねという形の、より良い新しい中環審を高村会長の下で実現をしてもらいたいと思っています。

#90
○寺田静君 ありがとうございます。
 ここでまた若者の方にちょっと移りたいんですけれども、中央環境審議会に若者の意見を反映してほしい。大臣は、若者の参加が望ましいというふうに述べられておりますけれども、この中央環境審議会に若者を入れる、参加をするという大臣の御発言について、その後検討がなされていれば、その進捗を教えていただきたいと思います。

#91
○国務大臣(小泉進次郎君) 今、中環審の方では、これは委員の皆さんで決められることですけど、私からはお願いを意見として言ってありますので、機会を設けて、例えば環境基本計画の点検とか次期計画の策定に若者の声を生かしていく機会を設けることを期待をしています。委員の先生方ともよく相談をしていきたいと思います。
 ちなみに、若者の皆さんの声というのは、今までも定期的に団体の皆さんともお会いをしている中で、環境省が気候危機宣言をしたのは、若者の提言の中に入っていたことを形にしたいという思いもありましたし、全国の中では、例えば浜松の開誠館中学校・高校などは生徒の皆さんが学校にRE一〇〇を求めているとか、長野県の白馬高校の学校に断熱リフォームを求めて脱炭素化を進めるとか、こういった事例なども中環審の方で全国に広がるように様々活用の在り方ってあるのではないかなというふうに思っています。

#92
○寺田静君 ありがとうございます。
 私としては、ミレニアル世代の大臣が、小泉先生が大臣を去られてからも、継続的に若者の意見が入れられるような仕組みを是非つくっていただきたいなというふうに思っています。
 事前にちょっと環境省の方からお伺いをしましたら、大臣から、環境省として今後も若者の意見を積極的に聞いて施策に反映させていくというようなことを大臣が公の場でおっしゃれば、それは、環境省、私たちの行動を縛るものであるというふうにおっしゃっていました。このような発言を是非いただけないでしょうか。

#93
○国務大臣(小泉進次郎君) 環境省として若者の意見を政策に反映させていきます。官房長、よろしく。

#94
○寺田静君 ありがとうございました。
 終わります。

#95
○平山佐知子君 無所属の平山佐知子です。
 先日の大臣所信に対する質疑の中で時間がなくて聞けなかったところがありますので、今日もごみ処理問題を中心に伺ってまいりたいと思います。
 現場で人知れず汗を流し頑張ってくださっているごみ収集作業員の方の安全をしっかりと守っていかなくてはならないということは、先日も申し上げました。もしこの収集作業員の方が新型コロナに感染をしたり、また火災事故などの発生によってごみ収集に支障が生じれば、このごみ収集滞って、社会的な大きな影響が懸念をされるところでございます。
 しかしながら、こうしたときに隣の自治体の助けを頼もうと思っても、なかなかそうはいかない。なぜならば、やっぱり自治体によってごみ分別とか収集の方法がばらばらだという現実があると思います。
 そうしたことを考えますと、今、国としてごみ収集の在り方を考えるときではないか、ある程度の指針ですね。つまり、ごみの分別のルールを国として示すべきではないかというふうに考えております。
 もっとも、各自治体によって焼却炉などの施設の能力に差があるということは承知をしています。しかし、今後、地球環境全体俯瞰して考えたときに、また、ごみ収集の自治体間での連携ということを考えたときに、従来の指針よりもっと具体的な指針を国が示して、それに見合った施設を地方自治体が整備していけるように補助していくというのもやはり国の責務ではないかと考えるんですが、環境省、いかがでしょうか。

#96
○政府参考人(松澤裕君) お答えいたします。
 先生御指摘いただきました指針、これは市町村における循環型社会づくりに向けた一般廃棄物処理システムの指針というものでございますが、これに関しまして、先生の御指摘も踏まえまして、令和三年度から見直しを行ってまいります。この中でごみ収集における自治体間の連携が促進されるようにしていきたいと思っております。
 また、収集につきましては、平成七年に作られました容器包装リサイクル法で、リサイクルの観点から、使い捨てのものが多い容器について、その素材の種類ごとに分別収集の基準というのを定めました。これによって多くの市町村が、アルミ缶、スチール缶、ガラス瓶、ペットボトル、さらにプラスチック製容器包装、紙製容器包装と、こういうような形で素材ごとの分別収集を行うと、こういうある程度共通なシステムができてまいりました。また、今回提出させていただいておりますプラスチックの資源循環の促進に関する新しい法律につきましては、プラスチックについて更に分かりやすく統一的にできる分別収集の仕組み、方法をつくっていくと、こういうことになっております。このような形で、収集についてはできるだけ市町村で同じ方法を取れるようにしてまいりたいと思います。
 また、先生御指摘の焼却施設につきましても、これまでダイオキシン対策の観点から、平成九年以来、広域化、集約化というのを進めてまいりました。これによりまして、規模の小さい施設を各市町村ごとに造るというようなことがかなり集約化もされまして、市町村ごとの負担軽減も図られております。これについては、さらに、平成三十一年に具体的にごみ焼却施設の規模について、地球温暖化対策の観点からも、一日当たり百トン以上の規模のものに集約していただくことが望ましいというようなことも定めております。
 このような形で、自治体の財政状況、それから担い手の不足、老朽化施設の維持管理、こういったことの課題に対応して、持続可能な処理ができるように取り組んでまいりたいと思います。

#97
○平山佐知子君 ありがとうございます。
 自治体間の連携について、地域ごとに取り組みやすいように更に考えてくださるということで、大変前向きな御答弁ありがとうございます。
 自治体に向けての周知という視点では、私の地元の静岡市では、ペットボトルを除くプラスチック類は全て可燃ごみとして焼却処分されています。去年の八月には、静岡市や千葉市など全国五市が、このプラスチックごみを一括回収してリサイクルするこの新法案について導入は慎重に行うよう求める要望書を大臣に提出したという経緯があります。その内容は、これまで各自治体は処理能力やコストを考えてこのプラスチックごみを処理してきており、燃やすことで熱源や発電に利用する熱回収も有効な資源循環として認めるべきだというような要望書でございました。
 先日の予算委嘱審査のときに、竹谷先生の御質問に対して環境省は、このプラごみを発電処理した場合とリサイクルさせた場合では約三倍のCO2削減に差が出るという御答弁をされていましたので、資源循環させた方が環境に良いと言えることだというふうに思います。
 その際思ったのが、こうした具体的な数字をもっと広く示していくことが大事であり、それが国民の理解にもやはりつながっていくのではないかというふうに考えました。このような具体的な数字を、先ほど申し上げた要望書を持ってこられた首長さんたちにはもう伝えられたのかどうか、また、大臣の会見ですとかホームページなどでもこうしたことは広く国民にも知らせていくべきだと思うんですが、この点、いかがでしょうか。

#98
○国務大臣(小泉進次郎君) 千葉市などを含む市町村にも既に周知してありますし、公表もしています。
 ただ、今後、確かに先生言うとおり、燃やす方がエコでしょうというふうに勘違いしているところもあるので、三倍、リサイクルした方がCO2も削減できますと、こういったところがより広く知れ渡るように、周知の在り方より強化して、できることをやっていきたいと思います。

#99
○平山佐知子君 ありがとうございます。
 やっぱり全ての方々、それぞれの立ち位置とか立場とか考え方があると思うんですけれども、みんながやっぱり一緒になって納得した上で進めていかなければならない部分は大変大きく重要であるというふうに考えておりますので、今大臣がおっしゃってくださったように、しっかりと国民に向けても自治体に向けても広い意味で周知徹底をして、みんなで一緒にこの地球環境を守っていくんだという、それをしっかりと国がリードしていただければ非常に有り難いなというふうに思っております。
 次に、ごみ収集について地元の方から質問を受けた点がありますので、ちょっと伺わせていただきたいと思います。
 それは、夜にごみ出しをするということについてはどうなんでしょうかという質問をいただきました。夜間回収ですね。それについて調べてみますと、福岡県の春日市では、全域でごみ回収は夜間に行っているというふうに聞きました。こうした夜間回収について、環境省としてのお考えを聞かせていただきたいと思います。

#100
○政府参考人(松澤裕君) 先生御指摘のとおり、福岡県春日市、それから隣接しています福岡市、こうした一部の自治体で夜間にごみ収集がされております。
 夜間収集を実施しています春日市などによりますと、夜間収集のメリットは、まず、排出者である住民の方々が、日暮れから夜の決められた時間、例えば春日市の場合は十時、夜の十時ということですけれども、ごみ出しが楽な時間帯、そういうふうに設定できると、さらに、交通量が少ないので交通渋滞が解消できること、あるいは、夜間ですのでカラスが活動しないためカラスによるごみの散乱が抑制される、こういうメリットがあるとされております。
 他方で、デメリットもございます。夜間走行に伴う交通騒音や作業音の発生、缶、瓶などの資源物の持ち去りが起こりやすいと、さらに、夜間作業による人件費のコスト高もあると、このようにされております。
 環境省といたしましては、このようにメリット、デメリットそれぞれございますし、本当にサービスの向上につながるのか、また持続可能な収集体制なのか、こういったことを自治体が住民を始め関係者の意見を聞いてしっかり判断すべきものというふうに考えております。

#101
○平山佐知子君 メリット、デメリット、よく分かりました。やっぱり地域の事情があると思いますので、地域の方々とやっぱりそれぞれがしっかり話し合っていく必要があるんだなというふうに思いましたけれども、また、そういうことも方法としてはあるんだよということも、私も含めて地元にも知らせていきたいなというふうに思いました。ありがとうございます。
 また、このごみ収集にもやはり少子高齢化の影響が出てきています。高齢者の中には、体力の衰えや病気で集積所までごみを自力で運ぶことができず、家にごみがあふれて不衛生な暮らしに陥る例もあるというふうに聞いています。
 環境省が行った一九年の全国調査によりますと、回答を得た千六百四十八市区町村のうち回答した自治体の八七・一%は高齢化でごみ出し困難な住民が増えると危機感を抱いているものの、実際に要介護それから要支援認定を受けた高齢者らの世帯を対象に週一回戸別回収するなどしているという支援をしているのは二三・五%にとどまっています。
 こうしたことに対応するには、そうですね、戸別回収するなどの支援が必要になると思うんですが、その支援のハードルとなっているのが人手不足と財政難であると。こうしたことを受けて、環境省は二〇二一年度から自動運転技術を活用したごみ収集の実証を始めると聞いています。現在の状況と将来の計画を教えてください。

#102
○政府参考人(松澤裕君) ごみ収集現場では、少子高齢化が進む中、人手不足が今後の大きな課題になっております。これに加えまして、昨今の新型コロナウイルス感染症にも対応した、収集作業に従事する方々の負担を軽減できるごみ収集体制の構築が求められております。
 重労働でございます積込みに係る作業員の身体的負荷を軽減し効率化していくとともに、収集運搬時の感染リスクをより低減するには、ICTの活用により作業員の作業を支援、補助していくことができるのではないかというふうに私ども考えております。
 こうしたことから、令和三年度から、ICTを活用したごみ収集車が自動運転により作業員を追尾する、こういった技術について実証を行う予定でございます。この実証事業を通じまして廃棄物処理におけるICTの活用を進めて、より持続可能な収集運搬体制の構築につなげられるようにしていきたいと思います。

#103
○平山佐知子君 これまでの計画、少子高齢化に対応するということにプラスをして、やはりコロナ禍の中でごみ収集作業員の方の安全を守るという意味でも、この自動運転技術を活用した実証というのは非常に効果的だと思っておりますので、そういった観点も含めてこれから進めていただきたいと思っています。
 そして、最後に、北欧の国々ですが、環境先進国と呼ばれるほど、先ほどからもありますけれども、ごみ処理に対してとか地球環境に対して制度が進んでいる部分もあります。ごみに対する国民の意識の高さは、学校教育でも行われていることが関係しています。
 スウェーデンでは、熱心に環境問題に取り組んでいる学校に対してはそれを認めるというグリーンフラッグという制度があります。これは、全ての学級が取り組むこと、それから一、二年間の取組をリポートにまとめて認証団体に提出して訪問審査を受けること、これらを行うことでグリーンフラッグの旗を受け取ることができるということなんです。
 このグリーンフラッグですが、世界的規模で活動している環境教育財団FEEが行っているエコスクールプログラムにおける認証のあかしとなっておりまして、現在、世界五十か国以上で行われているものです。大臣が度々おっしゃるように、大量生産、大量消費、大量廃棄の時代からの変革は、こういった教育が私も大変重要だと思っています。
 今、我が国においても、このグリーンフラッグを獲得をしたり、獲得に向けての活動をしている団体があると承知をしています。是非、この生活に身近なごみ問題を通じて地球環境問題を学ぶということは大変重要だと思っていますが、これについて大臣のお考えを聞かせてください。

#104
○国務大臣(小泉進次郎君) ごみ問題というのは無関係な人いないので、ここから環境問題、気候変動対策、考えていただく一つのきっかけづくりとしても私も問題意識持っています。
 例えば、環境省はアンバサダーの方を多く任命をしていますが、そのうちの一人にお笑い芸人のマシンガンズの滝沢さんになっていただいているのは、彼はごみの収集員やっているんですね。その収集員をやっていてお笑い芸人をされていて、そのごみの現場で何が起きているのかを、収集したものの中身も含めて、あとはエリアによっての違いとか、もう本当に話を聞くといつも学びがある、ああそうか、ごみから世界が見えることもいっぱいあるなという発見を与えてくれるんですね。そういった方々に御協力をいただいて、先生が持っている問題意識、このごみから考えることとか、環境の教育とか、つなげていければと思っています。
 また、グリーンフラッグのお話がありましたが、環境省では、環境教育等促進法に基づいて、体験の機会の場の認定を行っています。例えば、株式会社オガワエコノスは、自社の廃棄物処理施設における体験プログラムによってごみ問題と関連付けた環境教育を提供していて、体験の機会の場の認定を受けています。
 私自身もコンポスト今使っていますけど、物すごくごみが減るんですね。こういったところで実感をすると、このごみという問題の解決、また減らすことは本当に大きな変化が生まれるなということを痛感するので、世の中の自治体の多くがコンポストに対する補助もやっていますので、このごみ問題ということも分かりやすい脱炭素の行動だと思います。後押しをしていきたいと思います。

#105
○平山佐知子君 時間が来たので終わります。ありがとうございました。

#106
○委員長(長浜博行君) 本日の調査はこの程度にとどめます。
    ─────────────

#107
○委員長(長浜博行君) 瀬戸内海環境保全特別措置法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 政府からの趣旨説明を聴取いたします。小泉環境大臣。

#108
○国務大臣(小泉進次郎君) ただいま議題となりました瀬戸内海環境保全特別措置法の一部を改正する法律案につきまして、その提案の理由及び内容の概要を御説明申し上げます。
 瀬戸内海環境保全特別措置法は、平成二十七年改正時の附則において、政府は施行後五年を目途に栄養塩類の管理の在り方について検討を加え所要の措置を講ずること等とされていました。今般、これに基づく検討を行うとともに、同法の施行状況の調査を行ったところ、次の二つの課題が明らかになったところです。
 一点目は、気候変動による水温上昇等の環境変化とも相まって、瀬戸内海の一部の水域では、窒素やリンといった栄養塩類の不足等による水産資源への影響や、開発等による藻場、干潟の減少等が課題となっていること。
 二点目は、内海である瀬戸内海においては、大半の海洋プラスチックごみを含む漂流ごみ等が同地域からの排出とされており、生態系を含む海洋環境に悪影響を与えていることであります。
 本法律案は、このような背景を踏まえ、従来の水質規制を中心とする水環境行政の大きな転換を図る契機として、新たに水質管理の発想を導入し、瀬戸内海における生物多様性、水産資源の持続的な利用の確保を図ろうとするものであります。
 本法律案においては、まず、基本理念に、環境の保全は、気候変動による水温の上昇その他の環境への影響が瀬戸内海においても生じていることも踏まえて行う旨を規定します。これに加え、本法律案の主な概要を三点御説明申し上げます。
 第一に、関係府県知事が栄養塩類の管理に関する計画を策定できる制度を創設し、周辺環境の保全と調和した形での特定の海域への栄養塩類供給を可能にし、海域ごと、季節ごとに栄養塩類のきめ細かな管理を行います。これにより、生物の多様性の恩恵としての、将来にわたる多様な水産資源の確保に貢献します。
 第二に、自然海浜保全地区の指定対象を拡充し、藻場、干潟等が再生、創出された区域等も指定可能とし、温室効果ガスの吸収源、いわゆるブルーカーボンとしての役割も期待される藻場の保全を進めます。
 第三に、国と地方公共団体の責務として、海洋プラスチックごみを含む漂流ごみ等の除去、発生抑制等の対策を連携して行う旨を規定します。このほか、所要の規定の整備を行います。
 以上が、本法律案の提案の理由及びその内容の概要です。
 何とぞ、御審議の上、速やかに御賛同くださいますようお願い申し上げます。
 以上です。

#109
○委員長(長浜博行君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。
 本案に対する質疑は後日に譲ることとし、本日はこれにて散会いたします。
   午後零時六分散会
ソース: 国立国会図書館
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