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2021/03/23 第204回国会 参議院 第204回国会 参議院 沖縄及び北方問題に関する特別委員会 第3号 令和3年3月23日
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2021/03/23 第204回国会 参議院

第204回国会 参議院 沖縄及び北方問題に関する特別委員会 第3号 令和3年3月23日

#1
令和三年三月二十三日(火曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 三月二十二日
    辞任         補欠選任
     石田 昌宏君     上月 良祐君
     勝部 賢志君     森屋  隆君
     ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         鈴木 宗男君
    理 事
                高橋はるみ君
                山田  宏君
                白  眞勲君
                河野 義博君
    委 員
                有村 治子君
                猪口 邦子君
                今井絵理子君
                岩本 剛人君
                上月 良祐君
                鶴保 庸介君
                三宅 伸吾君
                石橋 通宏君
                徳永 エリ君
                森屋  隆君
                秋野 公造君
                音喜多 駿君
                川合 孝典君
                紙  智子君
                伊波 洋一君
   国務大臣
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(沖縄及
       び北方対策))  河野 太郎君
   副大臣
       外務副大臣    鷲尾英一郎君
       農林水産副大臣  宮内 秀樹君
       防衛副大臣    中山 泰秀君
   大臣政務官
       外務大臣政務官  中西  哲君
   事務局側
       第一特別調査室
       長        清野 和彦君
   政府参考人
       内閣官房アイヌ
       総合政策室次長  吾郷 俊樹君
       内閣官房領土・
       主権対策企画調
       整室土地調査検
       討室長      中尾  睦君
       内閣府政策統括
       官        宮地  毅君
       内閣府沖縄振興
       局長       原  宏彰君
       内閣府北方対策
       本部審議官    松林 博己君
       外務省大臣官房
       参事官      徳田 修一君
       文化庁審議官   出倉 功一君
       厚生労働省大臣
       官房審議官    宮崎 敦文君
       厚生労働省大臣
       官房審議官    岩井 勝弘君
       農林水産省生産
       局農産部長    平形 雄策君
       水産庁資源管理
       部長       藤田 仁司君
       国土交通省大臣
       官房審議官    平嶋 隆司君
       防衛省整備計画
       局長       土本 英樹君
       防衛装備庁プロ
       ジェクト管理部
       長        萬浪  学君
   参考人
       国立研究開発法
       人日本医療研究
       開発機構理事長  三島 良直君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○参考人の出席要求に関する件
○令和三年度一般会計予算(内閣提出、衆議院送
 付)、令和三年度特別会計予算(内閣提出、衆
 議院送付)、令和三年度政府関係機関予算(内
 閣提出、衆議院送付)について
 (内閣府所管(内閣本府(沖縄関係経費)、北
 方対策本部、沖縄総合事務局)及び沖縄振興開
 発金融公庫)
    ─────────────

#2
○委員長(鈴木宗男君) ただいまから沖縄及び北方問題に関する特別委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日までに、石田昌宏君及び勝部賢志君が委員を辞任され、その補欠として上月良祐君及び森屋隆君が選任されました。
    ─────────────

#3
○委員長(鈴木宗男君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 委嘱審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣官房アイヌ総合政策室次長吾郷俊樹君外十三名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

#4
○委員長(鈴木宗男君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────

#5
○委員長(鈴木宗男君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 委嘱審査のため、本日の委員会に国立研究開発法人日本医療研究開発機構理事長三島良直君を参考人として出席を求めることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

#6
○委員長(鈴木宗男君) 御異議なしと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────

#7
○委員長(鈴木宗男君) 去る十八日、予算委員会から、三月二十三日の一日間、令和三年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、内閣府所管のうち内閣本府(沖縄関係経費)、北方対策本部、沖縄総合事務局及び沖縄振興開発金融公庫について審査の委嘱がありました。
 この際、本件を議題といたします。
 審査を委嘱されました予算について河野沖縄及び北方対策担当大臣から説明を聴取いたします。河野沖縄及び北方対策担当大臣。

#8
○国務大臣(河野太郎君) おはようございます。
 令和三年度沖縄振興予算及び北方対策本部関係予算について、その概要を説明いたします。
 初めに、沖縄振興予算について説明いたします。
 令和三年度の沖縄振興に関する予算の総額は、三千十億一千二百万円となっております。
 このうち、公共事業関係費等については、社会資本整備、学校施設の耐震化などを実施するため、所要の経費を計上いたしました。
 沖縄振興一括交付金については、いわゆるソフト交付金とハード交付金を合計し、九百八十一億二百万円を計上いたしました。
 沖縄科学技術大学院大学については、規模拡充等のため、百九十億四百万円を計上いたしました。
 また、沖縄ならではの長期滞在型の観光サービスの開発を支援するための予算を新たに計上したほか、基地跡地利用のモデルケースたるべき沖縄健康医療拠点の整備、離島及び北部の地域振興、子供の貧困緊急対策に係る予算や沖縄振興特定事業推進費等を計上いたしました。
 続きまして、北方対策本部関係予算について説明いたします。
 内閣府北方対策本部関係の令和三年度予算は、北方四島交流等事業実施に向けた新型コロナウイルス感染症対策、若年層への啓発の強化、後継者育成の推進に重点化し、前年度比七百万円増の総額十六億九千八百万円となっております。
 このうち、北方対策本部に係る経費は二億六百万円であり、返還運動の次世代育成や、SNSを活用した情報発信事業のための経費等を計上いたしました。
 また、独立行政法人北方領土問題対策協会に係る経費は十四億九千二百万円であり、北方四島交流等事業参加者のPCR検査や、ICTを活用した教育コンテンツ作成、啓発用アニメーション制作のための経費等を計上いたしました。
 以上で、令和三年度の沖縄振興予算及び北方対策本部関係予算の説明を終わります。
 よろしくお願いいたします。

#9
○委員長(鈴木宗男君) 以上で予算の説明の聴取は終わりました。
 これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。

#10
○高橋はるみ君 おはようございます。自由民主党の高橋はるみでございます。質問の機会をいただきまして、委員長始め皆様方に心から感謝を申し上げます。
 先日、領土・主権展示館、改めて訪問をさせていただきました。北海道民にとっての最重要課題である北方領土問題に加えまして、竹島、尖閣諸島の問題、改めて認識をさせていただきました。日本国の国家としての最高の統治権である主権に関わる領土問題の解決、その早期決着を心から願うものであります。
 さて、北海道では、国の領土交渉の環境をより良いものとするため、様々な地元努力を行ってきているところであります。例えば、二月七日、これは北方領土の日でありますが、この日には、根室での大きな大会と併せ、札幌では雪祭り会場を訪れる国内外の方々、観光客の方々への啓発イベントあるいは署名活動なども行っているところでございます。今年は残念ながら雪祭り自身が縮小ということでかなわなかったところでありますが、こういった努力をさせていただいております。
 また、サハリン州を始めロシアの地方の自治体との知事相互の訪問交流であるとか、あるいは地域間の交流、こういったことも行わせていただいております。サハリン州に加え、沿海州あるいはサンクトペテルブルク市などとの交流であります。
 さて、質問の第一は、返還運動の新たな担い手の育成支援についてであります。
 政府のこれまでのたゆまぬ御努力、あるいは今申しましたことを含めての地元の努力にもかかわらず、北方領土問題解決にこれだけ長時間を要しているところであります。こうした現状の中で、元島民の方々を始めとする返還運動の担い手の方々の高齢化が着実に進んでいるところであります。元島民の方々の平均年齢は八十六歳を超えたところであります。このため、更なる国民世論の盛り上げを図り、若年層、若い方々を始めとする国民の多くの方々に新たな返還運動の担い手となっていただくことが不可欠と考えるものであります。
 こうした観点から、政府におかれてはこれまでどのような対策を取ってこられたのか、また今後どのような対策を重点的に行おうとしておられるのか、お伺いをしたいと思います。

#11
○国務大臣(河野太郎君) 外交交渉の後押しには国民の理解と関心が不可欠でございます。とりわけ若い世代の関心の喚起というのが重要だと思います。これまでも各種啓発活動を実施してまいりました。その結果、一定の成果があったとは思っておりますが、次の時代の中心的な担い手が十分育成されているかというと、まだそこまでは行っていないんだろうと思います。
 新年度においては、元島民の後継者、北方領土問題に関心のある若者、こうした方々が相互に交流する場を立ち上げて、返還運動の新たな方策の検討などを行う次世代育成プロジェクトを行おうと考えております。広報や啓発は時代に合わせていく必要があり、特に若い方向けとしてデジタルを含む動画などの新たなコンテンツの作成、ユーチューバーによる発信、SNS、オンラインなどを活用した軟らかい情報発信も含めたネットを使った情報発信というのが大事なのかなと。
 若い世代にも関心を持っていただけるようなネットでの働きかけというものを重点的にやってまいりたいと考えております。

#12
○高橋はるみ君 ありがとうございます。
 大臣、「ジョバンニの島」というアニメ動画、民間企業が作られたものでありますが、御覧になられたことおありになるか、是非御覧いただければと思うわけでありますが、大変物語性もあり、感動を持って私も拝見させていただきました。また、最近はフランス人の監督によるドキュメンタリー動画、こういったものも北方領土のエリアを舞台としてあったというふうにも報告を受けているところでございます。こういったアニメ動画の作成、あるいは日ロ以外の国の方の手による動画、こういったものも大変意義深いと思いますので、また更なる御検討をいただければと、このように思う次第であります。
 次に、四島交流事業の再開について伺わせていただきます。
 一九九〇年代にスタートしたビザなし交流に私も二回参加をさせていただきました。実はもう一回予定していた訪問があったんでありますが、前日にロシア側の都合で中止になったこと、残念であります。
 私が参加した交流事業では、島でまず行政府訪問、対話集会などがあった後、島民の方、これは訪問団が小グループに分かれて家庭訪問をさせていただく機会がございました。カチューシャの歌、皆さん御存じです、ロシアでも有名な歌であります。こういったものを一緒に歌ったり、あるいは家庭での手作りのボルシチをいただきながら、通訳を介してではありますが、相互の会話は大変弾んだものとなります。まさにこうした人と人との触れ合いは、両国間の領土問題解決のため大変重要と考えるものであります。
 しかしながら、新型コロナウイルス感染症の影響などにより、今年度、すなわち昨年行うはずだった四島交流事業が実施できなかったことは大変残念であります。来年度に向けては何としても再開をしていただきたいと、このように考えるところでありますが、それに向けての新型コロナウイルス対策をどのように行う御予定であるのか、是非お伺いをしたいと思います。

#13
○国務大臣(河野太郎君) 今年度は可能な限り早期に事業を再開したいと思っております。
 今年度予算で「えとぴりか」のコロナ対策を前倒ししたいと思っておりまして、船内の換気の強化、空気清浄機の設置、医務室の拡張、隔離室の整備、アクリル板の設置、感染予防用品の調達などを今年度内に実施をし、このコロナをめぐる状況の推移を見極めながら、可能な限り早期の事業の再開を行いたいと思っております。また、その際には、参加者全員のPCR検査の徹底、安全対策マニュアルの策定なども行っていきたいと考えているところでございます。

#14
○委員長(鈴木宗男君) 高橋はるみ君の前に。(発言する者あり)
 はい、国務大臣。

#15
○国務大臣(河野太郎君) 済みません。今年度の予算でそうした対策を前倒しをし、来年度、早期に再開をしたいと思っております。
 失礼いたしました。

#16
○高橋はるみ君 よろしくお願いをいたします。是非しっかりとした対策を取っていただきたいと思います。
 そして、そうした万全の感染症対策を行った上でロシア側との交渉をどのように進めていかれるのか、外務省にお伺いをしたいと思います。

#17
○政府参考人(徳田修一君) お答え申し上げます。
 来年度の四島交流事業に向けたロシア側との交渉についてでございますけれども、政府としては、航空機墓参を含め四島交流や北方墓参等の事業の重要性に鑑み、可能な限り早期に事業を実施したいと考えており、首脳間、外相間を含む様々なレベルでロシア側に話をしてきております。
 また、二〇二一年度の四島交流等の事業につきましては、我が方実施団体と四島側実施団体との間で事業の実施計画や北方四島交流代表者間協議の進め方を含め調整を行っているところでございます。
 引き続き、新型コロナをめぐる状況を見極めつつ、可能な限り早期に事業を実施できるよう、日ロ政府間及び我が方と四島側の実施団体の間で協議を継続していく考えでございます。

#18
○高橋はるみ君 よろしくお願いをいたします。
 先ほど申しましたとおり、人と人との交流、触れ合い、このことが領土問題解決に向け大変重要と考えますので、是非、ビザなし交流、自由訪問など、交流事業の再開に向けてしっかりと交渉していただきたいと思います。
 限られた時間であります。最後に、四島における共同経済活動について伺ってまいります。
 二〇一六年に当時の安倍首相とプーチン大統領、日ロ首脳間の合意によりスタートをした四島における五分野から成る共同経済活動、漁業、農業、観光、ごみ対策など五分野でありますが、こういった共同経済活動は領土問題の解決に向けて重要な歩みとなることを大いに期待するものであります。なぜなら、こうした五分野は、私たち交流事業で島もよく訪問するのでありますが、現に島に住んでおられるロシア人住民の方々のニーズにしっかり対応しているものであると、このように実感をするからであります。ごみ対策については北海道も地元としてしっかり関与をさせていただいておりますし、また海産物の共同増養殖事業の受皿としての栽培漁業センターは根室市にもう既に完成をいたしているところでございます。
 しかしながら、この共同経済活動の協議につきましてもコロナ禍は大いに影響を与えているのではないかと、このように懸念するものでありますが、その具体的な現時点における進捗状況をお伺いをさせていただきます。また、今後の更なる展開をどのようにお進めになる御予定であるのか、大臣政務官に御答弁をいただきたいと思います。よろしくお願いいたします。

#19
○大臣政務官(中西哲君) 北方四島における共同経済活動につきましては、その取組を通じ、北方領土問題の解決、そして平和条約の締結につなげていくとの考えの下、今後実施を目指すプロジェクトにつきまして、専門家会合や包括的局長級作業部会等を通じてロシアとの協議を重ねてきております。
 実際に、五つの分野、海産物の増養殖、温室栽培、観光、風力発電、ごみ処理で協議を進めておりまして、そのうちの観光及びごみ処理分野では、日本人観光客が参加するパイロットツアーなどのパイロットプロジェクトが実現しております。
 今後とも、日ロ双方が利益を見出せるようなプロジェクトを双方の法的立場を害さない形で実施すべく、しっかりと取り組んでまいります。

#20
○高橋はるみ君 しっかりとよろしくお願いをいたします。
 先ほど、この領土問題の交渉の環境整備ということで、様々な地元でも努力をしているという話を申し上げました。鈴木委員長の御指導もいただきながら、我々地元、一生懸命やっております。例えば、十二月一日、この日は、一九四五年のこの日、当時の根室の町長さんがマッカーサー司令官に領土返還を求める陳情書を提出した日でありまして、この日にちなんで、毎年我々は、東京の日比谷から銀座などにかけて中央アピール行動ということを中央の政治家の方々の御協力、御参加もいただきながら展開をさせていただいていると、こういう経緯もあるところであります。
 改めて、領土問題の解決に政府を挙げてしっかりと取り組んでいただくことを心からお願いを申し上げ、私の質問を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。

#21
○石橋通宏君 立憲民主・社民の石橋通宏です。
 今日は、予算の委嘱ということで質問の機会をいただきましたが、最初に、是非、委員長始め理事の皆さんにお願いをさせていただきたいと思います。
 それは、これだけ北方問題についても沖縄の問題についても課題が山積しておりますが、残念ながら、ここ数年の間、なかなか委員会が立てられておりません。昨年、我々も、沖縄、北方隣接地域に視察に行かせていただきました。そのときにも、現地の皆さんからも、いろんな要望を上げるのに国会は何をしてくれているのかという大変厳しい御意見を地元からもいただきました。
 我々、本当に重責を担わせていただいている立場で、やっぱりしっかり委員会立てて、与野党を挙げて様々な問題に当たっていくべきだと思っておりますので、是非、重ねて、委員長、委員会開催に向けて御努力をいただきたい。まずはお願いしておきたいと思います。

#22
○委員長(鈴木宗男君) ただいまの石橋通宏君の御意見につきましては、重く受け止めまして、しっかり対応してまいりたいと思いますので、御協力をお願いいたします。

#23
○石橋通宏君 是非そのことを重ねてお願いし、質問に入ってまいりたいと思いますが。
 高橋委員から、これまでの本当に御経験も含めていろいろ課題提起をいただきました。北方関係の問題は認識を我々も共有をさせていただいて、こういった課題については是非我々としても一緒に取り組んでいきたいということは冒頭申し上げておきたいと思います。
 その上で、今日、私は、昨年、ちょうど一年前の予算委嘱でいろいろな課題について質問させていただきました。そのフォローアップを中心に今日は質問をさせていただきますので、関係大臣、副大臣の皆さん、よろしくお願い申し上げます。
 まずは、北方隣接地域の振興策について、基金の取崩し、さらには基金事業、それから隣接地域の振興策が一体どうなっているのかという点についての確認です。
 お手元の資料の一に、基金のこの間取崩しを断腸の思いでしていただきながら、隣接地域の振興事業を様々展開をいただいているわけでありますが、これは、昨年、重ねて、我々現地へ赴いたときにも、やっぱりもっと、隣接地域の振興について国が予算を付けてもっとやってほしいと。基金事業も有り難いけれども、しかし、これではなかなか、全体の額も限られておりますし、進んでいかないと。
 昨年、予算の委嘱審査のときに、私、当時の衛藤大臣に対して、もっと国がしっかり予算を付けて隣接地域の振興策やるべきだということを申し上げました。北方領土については、もう皆さんも御存じのとおり、今すごい開発計画でどんどんどんどん開発が進んでいく。一方で、隣接地域はどうなっているのかということが、現地、地元の皆さんの強い思いでもあります。
 河野大臣に確認させてください。昨年、衛藤大臣は私に対する答弁で、しっかりとやっぱり予算を投入すべきだ、地元対策を進めなければいけない、増額について頑張っていきたいという決意をこの場でおっしゃられました。河野大臣、衛藤大臣からの引継ぎも含めて、一体どれをどの程度頑張っていただいて来年度予算増額を勝ち取っていただいたのか、御説明ください。

#24
○国務大臣(河野太郎君) 北方領土返還要求運動の拠点である北方領土隣接地域において、安定した地域経済が構築され、自立的に発展していくための環境を整備することは重要な課題であります。
 北方領土隣接地域等基金については、一昨年の法改正により取崩しが可能とされ、改正の直前に比べ拠出額は五倍近くに増えました。この基金が今後も地元の要望を踏まえた事業に有効活用されることを期待するとともに、インフラ整備を担当する国交省などとも連携を図りつつ、隣接地域の振興に取り組んでまいりたいと思います。

#25
○石橋通宏君 聞かれていた北方隣接地域の皆さんを含めて、ちょっと大臣、その答弁ではがっかりされると思います。どれだけ頑張っていただいたのか。昨年、重ねて、衛藤当時担当大臣が力強く約束をいただいたことが、じゃ、どうこの来年度予算、北方関係予算、増額含めて充実していただいたのかということがなかなか伝わらない状況というのは非常に残念です。決意も今余りいただけなかった。
 重ねてですけれども、隣接地域、本当に北方領土返還、先ほどは高橋委員からも、環境整備に向けて北海道、道民の皆さんも本当に御協力、御努力をいただいているというお話もございました。これは、国としての決意を是非示していただきたいということを強く要望しておきたいと思います。
 その上で、時間も限られておりますので次の課題へ行きますが、昨年の大きな課題の一つが漁船等の拿捕、連行問題というのを議論させていただきました。当時もいろいろ議論して、その後の対策ということで、お手元の資料の二、お忘れの方もおられるかもしれません、昨年の一月まで立て続けに漁船の拿捕、連行事件が発生をいたしました。
 その後の対策ということだったんですが、まず確認します。今日、農林水産副大臣、宮内副大臣もおいでいただいておりますが、昨年のこの一月以降は拿捕、連行事案は一切発生していないということでよろしいでしょうか、確認をさせてください。

#26
○副大臣(宮内秀樹君) お答えをさせていただきます。
 委員おっしゃるとおり、ロシア側に連行される事案は発生をいたしておりません。

#27
○石橋通宏君 昨年の一月以降は発生をしていないという確認でした。
 では、昨年のこの委員会でも議論させていただいて、なぜ、じゃ、拿捕、連行事案があれだけ発生をしてしまったのかということについて、原因をちゃんと特定をして、その対策を講じてほしいということで議論をいたしました。
 当時は、鈴木委員長もいろいろ御発言をいただいて、問題は、それまでの様々なロシア側との合意の内容が、船主さんとか船長さんには伝わっていたんだけれども、でも本当に知らなければいけないのは船員の皆さん、乗組員の皆さんがきちんと理解をしていただいて現地で対応いただかなければいけないのに、それができていなかったんだという問題があった。
 その後、対策を強化していただいたというのが資料の三で、その後の指導会議等々をやってきたということなんですが、ちょっと我々、残念、びっくりしたのは、結局、でもこの指導会議、回数は増やしたんだけれども、出席しているのはやっぱり船主さんだけだということで、船員の皆さんに対する直接的な指導とかこういった訓練は全然やられていないんだということだったのでびっくりしたんですが。
 これ、昨年のこの委員会でのお約束と違いませんかね。船乗りさんとか乗組員さんにちゃんと徹底しなければいけない、それをやりますという話だったと思いますが、それ本当にできているんですか。

#28
○副大臣(宮内秀樹君) お答えをさせていただきます。
 先生からの御指摘もいただきまして、その趣旨に沿った指導を徹底したいということで、具体的には、操業指導会議を開催いたしまして、水産庁から、出席した船主や船長さんなどに対しまして、乗組員の全員に操業ルールの周知を行うよう指導を徹底をいたしております。また、北海道庁が繰り返し現地で指導を行うなど、これらの指導の成果が出てきている結果だというふうに思っております。
 それぞれの漁師の皆様方にしっかり伝わるように徹底することを繰り返し行っておるというところでございます。

#29
○石橋通宏君 いや、じゃ、船乗りさんとか船員さんがきちんと皆さん御理解をいただいているというのは確認されているんですか。

#30
○副大臣(宮内秀樹君) 船主さんや船長さんに繰り返し、北海道庁と一緒になりまして、現地での指導をお願いをしておるということでございます。(発言する者あり)

#31
○委員長(鈴木宗男君) ちょっと速記止めてください。
   〔速記中止〕

#32
○委員長(鈴木宗男君) 速記を起こしてください。

#33
○副大臣(宮内秀樹君) それぞれの漁師の皆様方に確認作業をすることまではいたしておりませんけれども、徹底をするように繰り返し繰り返し行わさせていただいておりまして、その効果が出ておるものだというふうに認識をしておるところでございます。

#34
○石橋通宏君 事前のレクでも、していないというのは確認をしております。残念ながら、これ確認していないんですね。それは、もちろん、御参加いただいた船主さんたちに確認是非よろしくというのは、それはそうです。でも、本当に現場まで下りて皆さんきちんと対応いただけているのか。たまたま一月以降起きていないのかもしれない。分からないんです。
 二度と絶対やっちゃいけない、あっちゃいけないので、それは是非確認をいただきたいということを、これはまたフォローしてまいりますので、是非、副大臣、持ち帰っていただいて、今後丁寧な対応をいただくように、これは要請としてお願いをしておきたいというふうに思います。
 水産庁関係、以上ですので、退席いただいて結構です。

#35
○委員長(鈴木宗男君) どうぞ。

#36
○石橋通宏君 あと、新型コロナ対策もやろうと思いましたが、先ほど高橋委員が触れていただいたので、これは飛ばさせていただきますが、交流事業再開に向けてしっかりとした対応をお願いしておきたいと思います。
 本当は北方問題もっとやりたいんですが、時間がありませんので、沖縄の関係に質問を移りたいと思います。
 まずは、これはもうここ数年もうずっとこれ取り上げて、もう嫌になるぐらいなんですが、相変わらず国の態度がこういう態度なので質問せざるを得ないのですが、沖縄振興一括交付金、これ、またぞろ来年度予算で大きく減額をされております。
 分かりやすいのは、お手元の資料六に、この十年近く、十年間の経過をグラフでお示しをしております。
 見てください。これだけ一括交付金が狙い撃ちにされて減額をされてきています。一方で、国直轄の事業についてはまたしても増額をされているということです。
 河野大臣、まず確認させてください。現行の沖振法、これ来年度最終年度ということになりますが、現行の沖振法、そしてそれに基づく沖振計画、この基本理念は何でしょうか。

#37
○国務大臣(河野太郎君) 沖縄の置かれた特殊な諸事情に鑑み、沖縄振興基本方針を策定し、これに基づき策定された沖縄振興計画に基づく事業を推進するなどの特別の措置を講ずることにより、沖縄の自主性を尊重しつつその総合的かつ計画的な振興を図り、もって沖縄の自立的発展に資するとともに、沖縄の豊かな住民生活の実現に寄与することがこの沖縄振興特別措置法の目的であります。

#38
○石橋通宏君 最大の目玉は、沖振計画の策定主体を沖縄県に移行したことです。まさに大臣今触れていただいた沖縄県の自主性。これ、もうこれまでのように沖縄の単にキャッチアップではない、むしろ日本の経済成長、対アジア、対世界、そのハブとしてまさに日本経済の成長を沖縄は牽引していくんだ、そのために沖縄県がより主体的、自主的に様々な振興計画を立てていくんだと。その柱が、目玉が一括交付金ですよ、大臣。
 にもかかわらず、何ですか、これ。毎年毎年これだけの減額をして、その目玉である、柱であるべき一括交付金を理由もなく狙い撃ちをしてこれだけの減額をしてきた。大臣、沖振法の理念にもとる行為じゃないですか、大臣。そうお思いになりませんか。

#39
○国務大臣(河野太郎君) 令和三年度の一括交付金は、継続事業分、新規事業分について、それぞれの令和二年度の事業費の水準を基に過去の事業費の推移を勘案して推計し、予算額を算出いたしました。沖縄振興を推進するために必要な所要額を確保していると思います。この予算を有効に活用し、引き続き沖縄振興に全力で取り組んでまいりたいと思います。

#40
○石橋通宏君 では、大臣、お聞きしますが、沖縄県の方から自主的に、現行の沖振計画の最終年度に向けて一括交付金がこれだけ、県にとっても、そして市町村の皆さんにとってもようやく軌道に乗ってきて、順調に様々な自主的なまさに事業が展開をされてきた。
 昨年の概算要求前の沖縄県からの要望、一括交付金についてどれだけの要望がありましたか。そのうちにこれ、どれだけ応えているんですか。もし大臣が、県や市町村、沖縄県の自主的な、おっしゃるのであれば、さらにその振興をしっかりと支えていくというのであれば、なぜ沖縄県からの要望に全く応えないような内容の提案になっているのでしょうか。県の要望は一体幾らでしたか。

#41
○国務大臣(河野太郎君) 通告ありませんが、ありませんので数字持っておりませんけれども、それぞれの事業の内容に応じた所要額を確保したところでございます。

#42
○石橋通宏君 あのね、大臣、一つ一つこんな御丁寧に細かい、一括交付金についてそれだけのやり取りをさせていただくって、大臣、そうやって逃げないでください。そんな細かい通告一つ一つなければ答えられないなんて、まともに質疑できませんよ、大臣。一括交付金について、なぜ県の要望なりなんなりに応えられないのか、そういうことをお聞きするということでやっているわけですから、ちゃんとそれぐらいの用意してきてください。
 県の要望に全く応えていない。これ、もう何年も続いているんですよ。何年も続いていて、そして減額、減額、減額とここまで減額してきている。一方で、国が自由に、国が決められる直轄事業については増額をしている。
 重ねて、大臣、これが沖縄県の自主的な、自主性を重んじる、そういう予算なんですか、大臣。

#43
○国務大臣(河野太郎君) 沖縄の振興特定事業推進費は、行政需要に機動的に対応することを目的とするものでありますから厳密な積み上げにはなじみませんが、継続事業分と新規事業分を合わせて八十五億円を計上しているところでございます。こうした予算を有効に活用してしっかりやってまいりたいと思います。

#44
○石橋通宏君 残念ながら全く説明になっておりませんし、重ねて、大臣、この間これだけの大幅な減額を一括交付金でされてきた。そもそもの現行の沖振法にもとる国の暴挙だと我々は言わざるを得ないと思いますし、本来であれば是非見直していただいて、一括交付金、県からの御要望、市町村からの御要望、大臣、中身、ちょっと疑わしいですね。どれだけ一括交付金の中身を大臣きちんと報告を受けておられて、中身を大臣も含めて精査をされて、これいいのか。さっき適切にって、本当に適切ですか。これによって市町村がやってきた事業が続けられなくなってやめざるを得ない、見直さざるを得ない、そういうことが起こっているんですよ、大臣。そういうことはちゃんと報告を受けておられるんですか、おられないでしょう、恐らく。事務方が言われるままに削っているんじゃないんですか。それで本当に大臣としての職責果たしていただけるんでしょうか。
 このことは強く、大臣、しっかり中身見てください。本当に沖縄の振興、市町村の頑張り、これを応援するのであれば、やっぱりちゃんと一括交付金を確保していただいて、そして次なる展開につなげていく。大臣、是非責任持って、河野大臣だからこそ期待しておりますので、そこは是非やっていただきたいと思います。
 その上で、宮古島、石垣島の問題について重ねて質問します。
 沖縄振興、それから特に観光業が昨年から大変打撃を受けておりまして、宮古、石垣についても、観光業で、この間は非常に状況が上向きだったのが、この一年は相当に地域経済にも深刻な影響が出ておりますが、一方で、これ防衛省を含めて、石垣島、宮古島で自衛隊の駐屯地、陸上自衛隊の駐屯地、いわゆるミサイル基地の建設がずっと進められてきております。
 まず、今日、防衛副大臣おいでいただいておりますが、宮古島についても石垣島についても、地元の多くの住民の皆さんは、この間一貫して反対若しくは懸念の声を上げておられますが、にもかかわらず、国は二年前から、住民が求めるにもかかわらず、住民説明会を一度も開いておられません。なぜ住民説明会を一度も開かないままに建設工事を強行されておられるのか、教えてください。

#45
○副大臣(中山泰秀君) 関連する宮古島、そしてまた石垣島に対する自衛隊の駐屯地、あとミサイル基地、それから弾薬庫、こういったものの建設について、その都度地元の皆様方と丁寧に御説明をする機会を過去に設けさせていただいております。
 今後、またそういう要望含めまして、真摯に向き合わせていただいて、自治体等とも相談をしながらさせていただきたいと、そしてまたしっかりと煮詰めてまいりたいと考えています。

#46
○石橋通宏君 じゃ、副大臣、説明会やっているんですか。地元からの要望は出ているんですよ、大臣。
 宮古島は一年半前、十月三日が最後です。石垣島は二年前、二月十三日が最後です。地元住民の皆さんは度重なる要望を出されているにもかかわらず、全く国が応じてくれていないと。この間幾つか、石垣島などは、ゲート場所の変更等計画変更があったにもかかわらず、住民生活に影響があるにもかかわらず、一切説明会開いていないというのが事実じゃないですか。
 河野大臣、所信で、沖縄の皆様の理解を得る努力を続けてまいります、約束していますよね。国はずっと住民に寄り添って、住民の理解を得るために、住民に丁寧に説明して、うそじゃないですか、副大臣。

#47
○副大臣(中山泰秀君) 防衛省としましては、石垣島への、特に陸上自衛隊、陸自部隊配備について、住民に向けた説明会を計七回実施してきております。また、部隊配置案、それから施設配置案、それから建設工事などについて、これまでも丁寧に御説明を申し上げております。
 しっかりとこれからもこういった説明、必要に応じて繰り返して、頑張っていきたいと思っています。

#48
○石橋通宏君 いや、ちょっと待って。
 だから、この二年間、何でやっていないんですか。全然やっていないんじゃないですか。要望があったでしょう。副大臣、聞いておられますか。要望があったにもかかわらず、それに応えないままに工事はどんどんどんどん進んでいる。だから住民の皆さんが不安に思い、御懸念に思い、何とか説明してほしいと言っているのに、二年間も一度も開かずにどうするんですか、副大臣。全然お答えになっていないですよ。

#49
○副大臣(中山泰秀君) ありがとうございます。
 先生からも御指摘いただいている沖縄県の住民の皆様方の御懸念というのは、私どもも真摯に受け止めております。
 したがいまして、地元の市の皆様方含めて調整をし、そして必要に応じて説明をこれからも真摯に取り組んでやっていくということで考えてございます。(発言する者あり)

#50
○委員長(鈴木宗男君) ちょっと、中山副大臣、事務方とよくちょっと協議して、時間与えますので。
 いいですか、大丈夫。中山副大臣。

#51
○副大臣(中山泰秀君) ありがとうございます。
 基本的には地元の住民の方から自治体に対して要望をなさっていただいて、そして自治体の方から私ども防衛省、お話をいただいて、自治体と一緒に協議をし、そして必要に応じて説明会をこれからもやらせていただくという、そういった姿勢で臨ませていただきたいと思います。

#52
○石橋通宏君 自治体からというのがよく分かりませんが、自治体からなければ住民の声を無視するということですか。それが態度ですか。それが沖縄の皆さんに寄り添うんだとおっしゃっていることなんですか。それ違うでしょう。
 重ねて、住民の皆さんからこの間ずっと累次要請出ているんです。それに対して一度もやらずに、どんどんどんどん進めて、変更を勝手にして、いや、それは、これ与野党関係ないと思いますよ。進めるにしても、これ丁寧に進めないということは、これ重ねて、きちんとこれ責任持ってやってください。これ、委員会にもちゃんと御報告くださいね。
 その上で、なぜ心配されているか。一つの大きな要因は、これ昨年取り上げましたけれども、ミサイル基地が建設されるにもかかわらず、我々、この間、じゃ、住民の皆さんの万が一の事件、事故があったとき、万が一の様々な不慮のことが起こり得るわけです、ミサイル基地ができれば。そのために、住民の避難計画、誘導計画、これ観光客もたくさんおいでになる場所ですから、当然ですけれども、住民だけではない、外から来られている観光客の皆さんの避難誘導計画も含めてやらなければならないと。この間、一貫して外務省も防衛省も、いや、これは自治体が決めることです、国民保護計画でやってくださいとおっしゃっている。でも、国民保護計画は改定されていないんです、ミサイル基地建設に合わせて。国民保護計画が改定されていないままに建設工事が進められている、これ自体もゆゆしき問題だと思いますが、これ、どう説明されるんですか。

#53
○副大臣(中山泰秀君) まず、防衛省といたしましては、南西地域の陸自部隊の空白状況をしっかりと解消すること、それから島嶼防衛の能力を強化していくということ、こういったことをしっかりと進めていきたいと思っております。
 特に、宮古島に宮古島駐屯地を開設し、また警備隊、中距離地対空誘導弾部隊及び地対艦誘導弾部隊などの配備を進めてまいりました。また、奄美大島にも奄美駐屯地及び瀬戸内分屯地、こういったものを進めております。引き続き、石垣島への陸自部隊の配備を進めており、現時点で配備時期は未定でございますけれども、今中期防衛期間中に配備が実現できるように取り組んでいきたいと思っています。
 また、南西地域への部隊配備は、島嶼部への攻撃に対する抑止力、それから対処力を高めるものであり、むしろ国民の安全、安心につながるものであるというふうに考えております。
 先生から御指摘の国民保護計画につきましても、地域情勢の変化に応じて不断に見直すことでその実効性が高まるものと考えており、防衛省・自衛隊として、宮古島市、石垣市との協力を一層強化し、宮古島市や石垣市における国民保護に関する各種検討にしっかりと対応していくと。
 いずれにしましても、防衛省としては、国民の生命と財産を守り、我が国を防衛するため、着実な陸自部隊配備、これは国民保護への対応を含めまして、島嶼防衛のための取組に万全を期してまいりたいと、かように考えてございます。

#54
○石橋通宏君 大臣、全然お答えいただいていないですよ。今、配備計画を進めなければいけない、国民、いや、じゃ、石垣島、宮古島の現地の住民の皆さんの安心、安全はどうするんですか。守らないんですか。それを真っ先に守って、そして理解を得ていただいて、信頼を得ていただいて、それで進めていかなければいけない、これは全ての、日本全土同じでしょう。米軍基地も、そして自衛隊基地も同じですよね。理解を得ていただかなければ。にもかかわらず、島民の皆さんの安心、安全を守るための避難誘導計画がないままに、国民保護計画が一切改定されていない、そのままに進められている。
 大臣、約束してください。国民保護計画、しっかりと地元住民の皆様の御理解と賛同と納得を得られる形で改定されるまでは、これミサイル基地の運用はもとよりミサイルを搬入することも絶対にしないと、それが政府が約束をしていただいている、住民の皆様に寄り添って安心、そして安全確保、信頼をいただく、そういうことだということで、副大臣、よろしいですね。約束してください。

#55
○副大臣(中山泰秀君) 防衛省・自衛隊に関しましては、東日本大震災の対応なども含めまして、事前に計画を有していない事態に直面しても、国民の皆様の生命、それから財産、しっかり守るということが使命であります。また、全力を挙げて対応もしてまいりました。万が一武力攻撃事態等が起きた場合の国民保護についても同様であります。また、南西諸島における着実な陸自部隊配備と国民保護への対応は共に国民の皆様の生命、財産を守る取組でありまして、双方ともしっかりと進めるべき課題であるというふうに思います。
 その上で、国民保護への対応については、陸自部隊の配備によりまして、部隊と地元自治体との更なる連携の強化、それから部隊による現地の状況の一層的確な把握といったことが効果的に見込まれるというふうに考えてございます。こうした点も踏まえしっかりとやっていきたい、特に先生から御指摘の島民の皆様方の安全の確保、それからその島に訪れる観光客含めて当然にしっかりと考えていきたいというふうに思っています。

#56
○石橋通宏君 時間が参りました。鷲尾副大臣、済みません、せっかくおいでいただいたのに、ちょっと質問回りませんで大変申し訳ありませんでした。
 ただ、すごくこれ地元住民の皆さんが懸念、心配されている課題です。今の答弁では全く不十分ですので、そのことを申し上げて、今日のところは質問を終わりにさせていただきます。
 ありがとうございました。

#57
○秋野公造君 公明党の秋野公造です。お役に立てるように質疑をしたいと思います。
 今日は、資料をお配りさせていただいております。資料十一ページ目を開けていただきたいと思います。
 今日、皆様方にお示ししたいのは、琉球かれんといいまして、米須清二郎先生が開発をしました、沖縄で開発を、一番最後のページの資料でございますけれども、米須清二郎先生が開発をした沖縄発の楽器ということです。特徴ですけれども、御覧のとおりでして、ギターと大正琴を組み合わせたような形をしていまして、三つの弦が一組となりまして、例えば一本目がドソミ、二本目がファラド、三本目がソシレ、四本目がラドミということで、和音を簡単に構成をすることができて、もう一本が三線の線を、弦を使っているという、こういう構成をしています。すなわち、誰もが簡単に和音を構成をすることができる、子供でも障害を持った方でも、そして音楽になじみがない方でも簡単に和音を構成することができる楽器ということで、世界にはなかなか例がない、沖縄発の楽器ということであります。
 複雑な和音をこの琉球かれんを使いまして簡単に音を出すことができる、これは子供にとっても音楽を非常に楽しみやすい環境でありまして、まさに学習指導要領の音楽科で習得すべき目標と合致して意義があるものではないかと考えますが、御見解をお伺いしたいと思います。

#58
○政府参考人(出倉功一君) お答えいたします。
 小中学校の音楽科の学習においては、歌唱、器楽、音楽作りで構成される表現の活動と鑑賞の活動を通して育成を目指す資質、能力を育むことで、学習指導要領音楽科で示した目標の実現を目指しているところであります。
 お話のありましたこの琉球かれんにつきましては、例えば、小学校において器楽の活動で旋律楽器として取り上げたり、音楽作りの活動で児童が音楽を作ったり、作った音楽を表現したりする際に用いたりして和音の響きについて学習するなど、音楽科が目指す目標の実現に向けた授業において活用することも可能と考えております。

#59
○秋野公造君 ありがとうございます。
 繰り返しになりますが、子供が簡単に楽しめて、誰もが和音を、難しい和音をすぐに音を出せるということで、非常に、耳も慣れることができ、そして音楽に親しむ心を養うことができるものと思っておりますけど、もしもこれ地元の学校や教育委員会がこの琉球かれんを使って授業に活用をしたいといったような考えを持ったならば、それは差し支えないと考えてよろしいでしょうか。御見解をお伺いします。

#60
○政府参考人(出倉功一君) お答えいたします。
 小中学校の音楽科の授業において取り上げる楽器につきましては、各学校において学習指導要領等の趣旨を踏まえ、児童生徒や学校の実態等に応じた授業計画等を行う中で適切に御判断いただきたいと考えますが、各学校の御判断で音楽の授業において琉球かれんを活用すること、これは差し支えないものと考えております。
 なお、この琉球かれんのような和音が簡単に表現できる楽器はほかには余りないものと思われますが、私たちもこの秋野先生からのアドバイスいただきまして実際に試してみましたところ、楽器の演奏の経験が多くない者でも十分楽しむことができたと考えております。

#61
○秋野公造君 ありがとうございます。文化庁において実践済みということでありますので、是非推進をしていただきたいと思いますが。
 大臣にお伺いをしたいと思います。後で回したいと思いますので、ピックごと回したいと思いますので、お弾きいただけたらと思いますけれども。
 資料十一ページ、一番最後を見ていただきますと、この琉球かれんは、子供だけでなく、障害を持った方、中には音楽を諦めなくてはならなかった、そういった方々でも楽しむことができるように、音楽活動を引き続き行うことができるように、そういった思いを持って、アイデアはできてしまえば簡単かもしれませんけれども、それでも十数年掛けて、和音をしっかり構築できるような、そういう仕組みで作られた、開発されたものであります。
 新聞にも、琉球新報の記事にも書いてございますとおり、癒やしの効果もあるのではないかということで研究も始まっているようでありまして、沖縄発の、そして日本を代表する楽器の一つとして、もう是非これ推進をしていただきたいと。例えば後援名義を出していただくなど、様々な形で支えていただきたいということをお願いをしたいと思いますが、大臣の御見解、お願いをしたいと思います。

#62
○国務大臣(河野太郎君) 琉球かれんという楽器を今日初めて見たものですから、まだ音色もよく分かっておりませんが、沖縄の文化を背景に生み出されたもので、本当に大勢の方が親しむことができるというようなものを使っていく、広めていくというのは意義があることだと思いますので、どのような後援ができるか、しっかり考えてみたいと思います。

#63
○秋野公造君 ありがとうございます。大臣、どうぞよろしくお願いしたいと思います。
 周りの委員の先生方から弾いてみなさいといったようなお声もいただけましたけれども、また理事会の許可を得てから御披露したいと思います。回していただきますので、どうぞ見ていただきたいと思います。
 次の質疑をさせていただきたいと思います。
 資料の中段辺りに、五ページ目辺りから、沖縄型神経原性筋萎縮症という沖縄だけの神経難病があります。どんどん全身の筋肉が衰えていく病気でありまして、沖縄の病気と申し上げましたけれども、沖縄においても地域差がありまして、那覇、いわゆる南部の方ではそう多くなく、むしろ中北部に限局していくような、地域性のある、そして患者数が極めて少ない病気であります。
 平成二十七年辺りから一緒に活動するようになりまして、この沖縄型神経原性筋萎縮症の会長であります我如古盛健先生から私は三線を習っているところでありまして、だんだんだんだん筋力の低下が見られて、三線のプロ奏者でありました我如古先生も何度も何度も三線を弾くことを諦めるような、そういうような状況にも陥りながらも、ずっとこの我如古先生が願ってきたことが研究の推進であります。
 途中にはHALというロボットスーツみたいなものを使いまして、まさにこの沖縄型神経原性筋萎縮症患者さんの取組の中で、このHALというロボットスーツを使えば、それを着用しているときには筋力の増強が認められるということは誰もが想定の範囲でありますが、装着を外した後に筋力の増強が見られ、それが一定程度日にちが持続をして、それからまた筋力が元に戻って弱くなってしまうといったような発見を見付けてきたのはまさにこういった方々であります。
 ずっとこの五年間、六年間、この沖縄型神経原性筋萎縮症の患者さんに対して研究をずっとお願いはしてきたわけでありますが、厚生労働省においては調査研究しか行わない、AMEDにおいては臨床研究しか行わないといったような、根拠のないデマケに厚生労働省とAMEDがずっと縛られていて、一気通貫でこういう医療機器や医薬品を開発させるというAMEDの設立の目的というものはいつの間にかどこかに行ってしまって、五年間の中期計画が終わったときにはモデレートごとに開発を行うような、そういう形にいつの間にかなってしまって、最初とは全く状況が異なっていて、これ、AMEDではずっと採択が行われてこなかったというのがこの状況であります。
 すなわち、厚生労働省の調査研究とAMEDのいわゆる臨床研究が全く連携していないのではないかということを公明党の会議でも指摘をさせていただきまして、何度も何度も党の会合も止まったような状況でありましたが、これがまずどのように改善をされたのかということを厚生労働省にお伺いしたいと思います。

#64
○政府参考人(宮崎敦文君) お答え申し上げます。
 今委員御指摘ございましたように、特に難病に関しましては、治療法が確立しておらず長期療養が必要であるにもかかわらず、希少性が高いために医薬品や医療機器の開発が進みにくいという側面がございます。このため、患者の方々の実態をしっかり踏まえた研究開発を進めることが大変重要と考えております。
 昨年三月に改訂をされました健康・医療戦略におきましては、その策定の過程におきまして、秋野委員を始めとして与党でも様々な御議論ございまして、そうした御議論も踏まえて、難病患者の方々の実態とニーズを十分に把握することが大切であり、厚労科研費における難病の実態把握等の研究からAMEDにおける実用化を目指した研究まで切れ目ない研究開発が行われるよう、厚生労働省とAMEDは相互に連携して対応することとされたところでございます。
 その後、厚生労働省におきましては、これを踏まえまして、難治性疾患政策研究事業の研究班に対しまして、昨年七月に実施した意見交換会の場において、当該健康・医療戦略の改訂について説明をした上で、AMEDとの連携に協力を呼びかけるということを行いました。また、令和三年度の厚生労働科学研究費の公募要項においても、AMEDの研究との連携を求める旨を明記をしたところでございます。
 また、AMEDにおかれましても、令和三年度難治性疾患実用化研究事業の公募に当たって、公募要領の採択条件において厚生労働省政策研究班との連携を明記するとともに、研究開発の提案書においてもこの厚生労働省政策研究班との連携に関連する記載欄を充実するといったような対応が行われたというところでございます。
 引き続き、この健康・医療戦略の趣旨も踏まえまして、厚生労働省とAMED、相互に連携して対応できるようにしっかり取り組んでまいりたいと考えているところでございます。

#65
○秋野公造君 ありがとうございます。
 連携が進んだということで高く評価をしたいと思いますけれども、AMED、今日、三島理事長にお見えいただきましたけれども、今年も様々な難病についての公募が行われ採択をされているようでありますけれども、今日申し上げてきたような、AMEDにとっても非常に可能性が高いような研究でありますけれども、例えば沖縄型神経原性筋萎縮症のような、日本固有の病気で、沖縄という地域性があって、そして極めて希少性が高い、こういった難病が選ばれているとはとても思えない、そういう状況だと私は思います。
 研究者もなかなかいない状況だからこそ、厚生労働研究班の調査研究と連携をして患者会と人間関係があるような研究者にきちっと研究をしていただくということはとても重要であって、これをきっちりやり上げることはAMEDにとっても好事例になると私は思っておりますけれども、改めて、地域が限定されて希少性が特に高いようなこういった難病の研究開発をしっかり厚生労働省と連携をしてAMEDが積極的に推進すべきと私は考えますが、御見解お伺いしたいと思います。

#66
○参考人(三島良直君) 御回答申し上げます。
 ただいま宮崎審議官からもお話ございましたように、AMEDにおいては、厚生労働省との連携は、特にこの難病に対する研究開発、重要だと思ってございますし、AMEDにおける難治性疾患実用化研究事業というのでは、希少性、原因不明、それから治療方法が未確立、そして生活面への長期にわたる支障というこの四条件を満たすものを希少難治性疾患ということの対象といたしまして、病因、病気の原因、それから病態の解明、それから画期的な診断、治療、予防法の開発を推進するということで、この疾患の克服を目指しているところでございます。
 そして、難病については、その種類が多い一方で症例数が少ないという制約の中で病態解明、治療法に関する研究開発を行う必要がございまして、今おっしゃられたように、発症年齢あるいは地域などの実態把握に基づく疾患背景やニーズを踏まえた研究開発を推進することの重要性についても十分認識しているつもりでございます。
 今後とも、引き続き厚生労働省としっかり連携して研究開発を進めてまいりたいというふうに思ってございます。

#67
○秋野公造君 希少性とか地域性とか、そういった御提案をしているわけでありますので、どうぞそこを踏まえた御答弁をまた改めてお願いしたいと思います。
 大臣にお伺いしたいと思います。
 今、こうやって厚労省とAMEDで連携をするといったような意向は示されたわけでありますけれども、もう本当に沖縄だけで、それも沖縄の一部の地域だけで、そしてもう物すごく人数が少ない、こういった患者さんの声というのはなかなか届かない。ずっと研究をお願いしている状況でありますけれども、なかなか進まない状況がございます。
 この二つの省庁の取組について大臣からもお力添えをいただきたいと思いますが、御見解お伺いしたいと思います。

#68
○国務大臣(河野太郎君) 秋野委員の質問聞いておりましたら縦割りの問題かなと思ってちょっと心配したんですけれども、しっかり連携するという答弁もありましたので、しっかりと研究が進むように見守ってまいりたいと思います。

#69
○秋野公造君 お手元に遺骨収容の資料をちょっと付けさせていただいております。厚労省にかなり御協力をいただきまして、遺骨収容、DNA鑑定も進めていただいているところであります。
 積み残したこととしては、情報発信といったサポートをしっかりお願いをしたいといったことをこれまでお願いしたところでありまして、最後に、厚労省と内閣府からその取組についてお伺いしたいと思います。

#70
○政府参考人(岩井勝弘君) さきの大戦におきまして凄惨な地上戦を経験し、多くの尊い命が失われました沖縄におきましては、戦後間もなく、沖縄の人々の手により戦没者の遺骨収集が行われてまいりました。今日においても、厚生労働省と沖縄県が役割を分担して、ボランティアの方々の協力を得ながら遺骨収集事業を実施しており、御遺族や遺骨収集に関わる方々の思いに寄り添いながら、適切に御遺骨を収集し、できる限り御遺族にお返ししていくことが重要と考えております。
 委員の御指摘も踏まえ、こうした沖縄における取組を推進するため、厚生労働省職員を沖縄に派遣して、御遺骨の身元特定のためのDNA鑑定に関する相談会、遺骨収集ボランティアの方々を対象とした研修などを実施することを検討しており、その内容や実施場所などについて、引き続き、内閣府に相談しながら、しっかりと検討してまいりたいと考えております。

#71
○政府参考人(原宏彰君) お答えいたします。
 先ほど厚生労働省からも御答弁がございましたとおり、厚生労働省職員を沖縄に派遣して相談会や研修会を開催することとされているというふうに承知をしてございます。
 その内容、実施場所につきましては、厚生労働省と相談しながら、引き続き対応してまいりたいと思います。

#72
○秋野公造君 ありがとうございます。どうぞよろしくお願いします。
 終わります。

#73
○委員長(鈴木宗男君) 三島参考人、ありがとうございました。

#74
○音喜多駿君 日本維新の会の音喜多駿です。私からも、関連予算において、沖縄北方問題に関する質問をさせていただきます。
 最初に、これ沖縄県も導入しておりますので、LINE社の中国等への、韓国等への情報漏えい懸念の問題についてお伺いいたします。
 先週十七日に、報道各社より、日本国内のLINE利用者の個人情報について、国外から技術者がアクセスできる状態にあったにもかかわらず、利用規約において十分な説明が行われていなかったと報じられました。その後、菅総理、加藤官房長官からも政府として事実確認や適切な対応をする旨の発言がありまして、日々この問題動いているところでございます。既に厚労省は、新型コロナウイルスの水際対策として行っている入国後の健康状態の確認に対して、LINEの利用を当分の間停止するということも決められたようであります。
 これ、政府だけではなく、地方自治体である冒頭申し上げた沖縄県もLINEを利用したシステムを多数利用しており、様々な問題が懸念されます。特に、LINE社のプレスリリースによると、地方自治体のワクチン接種システム、これから特に懸念されているワクチン接種システムとしてLINEを活用するところが相当程度あると考えられておりますが、これ政府としてそれらの状況を今どの程度把握しているのか、そして今後どう対処していくのか、こちらの見解をまず伺います。

#75
○政府参考人(宮崎敦文君) お答え申し上げます。
 地方自治体におけるこの利用状況、利用意向状況ということでございますが、今回の新型コロナワクチンの接種につきまして、地域によって円滑な接種予約のためのシステムが必要になる場合あろうかと思います。そうした場合に対応するために、地域の実情を反映して、それぞれの自治体の判断でこうした予約システムの導入を検討され、あるいは決定されているところがあり、その中でLINEのサービスを利用するというところもあろうかと思います。
 各自治体の判断になりますので、網羅的な把握は私どもしておりませんけれども、一月末のLINE社のプレスリリースでは、その時点で全国百の自治体がLINEのシステムの導入の決定、検討がなされているというプレスリリースがございましたし、その後の報道では、全国約二百の自治体で導入できる見込みだという発言がLINEの関係者からあったというような報道も承知しております。
 そういう状況でございます。

#76
○音喜多駿君 今御答弁ありましたように、今、政府は調査中ということなんですが、三桁に及ぶ地方自治体がワクチン接種においてLINE社を導入する可能性があると。これ、問題が深刻であるということが発覚した場合、地方自治体のワクチン接種計画に強い影響を及ぼす可能性が考えられます。
 LINE社に頼らず仕組みを再構築するバックアップのプランが考えられているのかどうか。また、国としても自治体に対してこのサポートをすべきと考えますけれども、今後の見通し、対策について、沖縄担当大臣としては所管外かもしれませんが、これ沖縄含めた地方自治体に関わる問題でありますので、ワクチンも担当する河野大臣、所見伺いたいんですが、いかがでしょうか。

#77
○国務大臣(河野太郎君) 総務省において自治体の状況を把握しているところでございますので、その結果を見たいと思います。

#78
○音喜多駿君 現時点では調査中ということしか申し上げられないと、おっしゃれないと思うんですけれども、これ本当に、仮に二百自治体、そうしたことになればかなり大胆な方向転換が必要になりますので、しっかりと政府としてはこちらサポートをしていただきたいということを要望いたしたいと思います。
 次に、北方問題に関連いたしまして、アイヌ振興、北海道白老町にあります民族共生象徴空間、ウポポイについてお伺いしたいと思います。
 民族共生象徴空間、ウポポイは、アイヌ文化を振興するための空間や施設であるだけではなく、我が国の貴重な文化でありながら存立の危機にあるアイヌ文化を復興、発展させる拠点として、昨年の七月に一般公開をされました。
 我々日本維新の会の議員団も、鈴木委員長の下、昨年視察に行こうというところであったんですが、残念ながら新型コロナの影響で実現をしていないわけでありますけれども、このウポポイ、開業当初の来場目標は年間百万人とされておりましたけれども、新型コロナウイルスの影響において、我々も行けなかったように、そしてこの開業が延期された影響などもあって、目標の来場者数がかなり減少しているんじゃないかと心配されますが、この運営の現状について、まずお伺いいたしたいと思います。

#79
○政府参考人(吾郷俊樹君) アイヌ文化の復興、創造等の拠点でございますウポポイは、昨年七月十二日に北海道白老町に開業いたしまして、新型コロナウイルス感染防止対策といたしまして、入場人数制限、事前予約や検温、消毒の徹底などの対策を講ずるとともに、屋外における新たなプログラムを設けるなど、ソーシャルディスタンスの確保に努めながら運営を行っております。
 来場者数につきましては、開業日から三月二十二日までの間で約二十一万七千人の方々に御来場いただいております。また、そのうち教育旅行関係で児童生徒など約五万二千人の方々に御来場いただいております。このように、多くの方々に御来場いただいておりますことは、ウポポイやアイヌ文化などに対する関心の高さを示すものだと思います。
 しかしながら、開業から十月までは堅調に増加していたのですけれども、十一月以降は全国的な新型コロナウイルスの感染拡大や緊急事態宣言の期間と重なったこともありまして、来場者数が減少いたしました。
 今後とも、予算を有効に活用いたしまして、新型コロナウイルス感染防止対策を講じながら、PR活動の強化やコンテンツの充実などを行いまして、多くの方々がウポポイを訪れ、アイヌ文化のすばらしさを体験することなどを通じまして民族共生の理念に共感していただけるよう取り組んでまいりたいと思います。

#80
○音喜多駿君 現状に関する御説明、ありがとうございます。
 これ、皆さんが本当悪いわけではなくて、やっぱりコロナの影響もあって、百万人が目標だったのがやっぱり二十一万人と、大変厳しい状況に陥っております。
 私も、ホームページ等々、まだ現地行けていないので、ホームページ等々にあるプログラム拝見いたしました。アイヌ民族に伝わる竹製のムックリの製作や演奏体験、調理体験など、提供されるプログラム多くあるんですけれども、これらが示しているように、ウポポイはやっぱり体験型のコンテンツ、行ってみて体験するということに結構大きな価値があると思うんですね。
 ところが、やっぱり今はコロナの影響があって、なかなか現地に行ってその一番の主力である、売りである体験というのができない、そういうことになれば、今後当面の間はやはりウイズコロナ、アフターコロナに適したアイヌ文化の振興や普及啓発の方法、これやっぱり新たに方向転換を少しして、考案し、それでウポポイを生かしていく新たな具体的な方策を考えるべきかと思いますが、これ参考人で構いませんので、政府の見解をお伺いいたします。

#81
○政府参考人(吾郷俊樹君) ウポポイにおきましては、来場者が安心して訪れることができるよう、新型コロナウイルス感染防止対策として、入場人数制限、事前予約や検温、消毒の徹底などの対策を講じております。また、施設内におきまして来場者の間隔やスタッフとの間隔を十分確保するとともに、屋外における新たなプログラムを設けるなど、ソーシャルディスタンスの確保にも取り組んでおります。
 さらに、ウポポイを実際に訪問しない場合でも対応できるように、インターネット上におけるアイヌ舞踊などのコンテンツ動画等の配信、ウエブサイト上でのウポポイ園内の様子の仮想現実、VRですね、映像での公開、それから、博物館と学校をインターネット回線でつなぎ、リアルタイムでアイヌ文化等を説明し、生徒等からの質問等に答える遠隔授業の実施などによりまして、ウポポイを通じてアイヌ文化等を発信しているところでございます。
 引き続き、予算を有効に活用いたしまして、園内での新型コロナウイルス対策を徹底し、インターネットも利用し、新型コロナウイルス禍におきましても一人でも多くの方々にウポポイに触れてもらうことで、ウポポイを中核としてアイヌ文化の振興及びアイヌの伝統や文化に関する知識の普及啓発を図ってまいりたいと思います。

#82
○音喜多駿君 ありがとうございます。
 現地で感染症対策を徹底する、これはもちろんのこと、やはり今御答弁ありましたように、望むと望まざるにかかわらず、もうインターネット、こうしたものでしっかり情報発信をしていくしか、当面の間、やっぱりないというふうに思うんですね。
 そうしたら頑張っていらっしゃいまして、私もウポポイのフェイスブック、ユーチューブやインスタグラムは拝見をいたしました。
 ところが、でもやっぱり不十分な点もあって、じゃ、ツイッターアカウントどこですかと、私ちょっと見付けられないんですけどと担当の方に聞いたら、レクチャーのときも、ありますよと言って、あれ、見付からないんでちょっと後でお伝えしますねといったら実はなかったと、そういうこともありまして、やっぱりツイッターがないというのも、やっぱりこれは、インスタグラム結構頑張っていらっしゃるんですけれども、拡散力という点ではそういう強いSNSというのでそういったところを改善していただいて、少しでもこのウポポイの魅力、アイヌ文化の振興というのを広めていただきたいというふうに思います。
 今の話題関連して、済みません、河野大臣、ストレートには通告していないんですが、よかったらお答えいただきたいんですが、やっぱり、今日いろいろ質疑でも出てきているように、SNSを活用して、ウポポイに限らず、やっぱり情報をたくさんの方に伝えていくということは、コロナの状況においてもう極めて重要になっていると。
 河野大臣、二百四十万ですか、今ツイッターのフォロワー。私の六十倍いて、私も非常に羨ましいなと思いながら見ているんですけれども。ただ、沖縄振興でやるのはちょっと、北方問題については少しちょっと発信が少ないんじゃないかなというふうに思っておりまして、湘南ベルマーレの話題とかも非常に興味深いんですけれども、やっぱりそういったものを活用して、今日のウポポイであるとか、北方問題、沖縄問題というのも発信していただくとより国民の皆さんに伝わりやすいかと思うんですが、その辺り、御見解いかがでしょうか。

#83
○国務大臣(河野太郎君) 若い方にやはりリーチするにはSNSの発信が大事だと思いますので、そこは政府のアカウントでしっかり発信できる、そういう努力をさせていきたいと思います。

#84
○音喜多駿君 政府のアカウントでは頑張っていらっしゃるとは思うんですが、大臣ですからね、沖縄と北方も担当されているので、是非個人のアカウントも、ワクチンは非常にもう毎日のように発信されている。それを是非、この北方問題、そして沖縄の振興策等々も発信していただきたいというように、これはもう御要望としてお伝えをさせていただきます。
 残された時間で、領土安全保障、特に、やっぱり沖縄とか密接に関連していますので、外資による土地取得についてお伺いしたいと思います。
 我が党日本維新の会は、かねてより安全保障上重要な土地取引の規制法案を提出してきました。近年、防衛施設周辺や国境離島の土地、沖縄も含む土地等が、外国人などその地域とは直接関係ない方に売却されるなど、我が国の安全保障を脅かしかねない事態が生じております。
 このような現状に鑑み、政府は昨年、国土利用の実態把握等に関する有識者会議を開催し、その提言を踏まえて、重要施設周辺及び国境離島などにおける土地等の利用状況の調査及び利用の規制などに関する法律案、この提出を予定して準備をされています。
 ただ、今国会に提出されている政府案ではまだ一歩足りないところがあって、例えば、氏名、住所、目的などの事前届出を義務付けていますが、これは届出にすぎず、また、土地取引に関する事前審査制の規定がありません。そのため、売買自体は事実上は自由に行えるなど、まだ安全保障上重大な懸念を惹起しかねない、取引を未然に防止することができないんじゃないかと考えられますが、この点の見解をまず伺います。

#85
○政府参考人(中尾睦君) お答えいたします。
 土地等の取引を事前に審査することについて、小此木担当大臣の下に設置した有識者会議の提言では、あらかじめ取得制限の基準や要件を明確に定めることが困難であると考えられることから、取得に関する規制については慎重に検討を行っていくべきとされたところでございます。
 こうした提言も踏まえ、現在検討中の法律案におきましては、取引の事前審査も含め、土地等の取引自体については規制を行わない方向で検討を進めております。
 他方、安全保障の観点から支障を来すおそれのある土地等の利用の中止の勧告、命令を行うことや、国による土地の買取りの申出等を行う等の措置を盛り込み、全体として制度の実効性を担保する方向で検討を進めているところでございます。

#86
○音喜多駿君 規制は行われないということなんですが、事後においては買戻しとか、それもできるということなんですけれども、しかし、当然ながら、土地取引後に対処するということは調査などで時間を要するわけでありますから、我々としては、やはり土地取引前の事前届出、この義務付けを再度検討し、確認することで実効性を高めていくということを要望したいと思います。
 次に、法施行前の取引について伺います。
 政府案では対象が新規取引のみとなっており、既に外資等に取得された土地については、国は買取りのお願いしかできません。
 そこで、法施行前の取引についても権限で調査をし是正を可能とするスキーム、これを構築すべきと考えますが、政府の見解をお伺いいたします。

#87
○政府参考人(中尾睦君) お答えいたします。
 現在検討中の新法では、法施行前に取得された土地等について、それが対象区域内に存するものであれば、公簿の収集、報告徴収等の調査を行うことが可能となるよう検討しているところでございます。
 その結果、対象区域内に存する土地等の不適切な利用が確認された場合には、その取得時期にかかわらず、安全保障の観点から支障を来すおそれのある土地等の利用の中止に係る勧告、命令、国による土地の買取りの申出等を行うことで是正を図る方向で検討しているところでございます。

#88
○音喜多駿君 是非その検討を進めていただいて、法律成立後は疑義のある土地については速やかな調査をお願いしたい、できるようにしていただきたいと思います。
 次に、法の見直しまでの期間についてなんですが、政府案では、法律の施行後五年経過時に施行の状況に加えて必要に応じた見直しを行うとありますけれども、これ、我々としては改善点が多い法律案だと思っていますから、この間に他国が土地を取得する深刻な事態に陥るということも考えられます。
 この見直しまでの期間、この五年というのは、短くするというだけではなく、必要に応じてきちんと見直せるようにしておくべきと考えますが、こちら、御見解伺います。

#89
○政府参考人(中尾睦君) お答えいたします。
 先ほど申し上げたとおり、現在検討中の新法では、安全保障の観点から支障を来すおそれのある土地等の利用の中止の勧告、命令を行うことや、国による土地等の買取りの申出等を行う等の措置を盛り込み、全体として制度の実効性を担保する方向で検討を進めているところでございます。
 その上で、新法の施行状況を把握するための期間を勘案して、法律の施行後一定の年数の経過後に見直しを行うこととすることを検討しているところでございます。

#90
○音喜多駿君 その一定の年数というのが余りにも長い間にならないようにということを我々としては要望しておきたいと思います。
 あと、範囲の問題なんですが、注視区域の範囲、これ各施設からおおむね一キロメートルとなっているようです。米国の対米外国投資委員会が定めているのは一マイルから百マイルです。これと比べると日本のその範囲というのは余りにも狭過ぎるんじゃないかと思いますので、この点も少し見直すべきなんじゃないかと思いますけれども、見解をお伺いいたします。

#91
○政府参考人(中尾睦君) お答えいたします。
 さきに申し上げました有識者会議の提言では、対象とする土地の地理的範囲の考え方として、防衛関係施設等の周辺の範囲として、予見可能性の確保や過度な負担防止の観点から、施設からの一定の距離で範囲を設定しておくことが適当であるとされたところでございます。
 こうした提言も踏まえ、我が国の地理的特性を勘案し、我が国の安全保障の確保と国民に対する私権制限とのバランスの取れた制度とすべく、新法の対象区域の範囲については原則として防衛関係施設等からおおむね一キロメートルの範囲内とすることを検討しているところでございます。

#92
○音喜多駿君 私権の制限という御答弁今出ましたけれども、そこの兼ね合いは難しいのは分かるんですけれども、ちょうどその話題来ましたので、一部から、私権が制限される、こういった慎重意見があることは承知しています。
 ただ、これ、財産権を保障する憲法二十九条第二項の公共の福祉ということに照らし合わせれば、政府案で必ずしも私は私権が制限されるものではないというふうにも判断できると思いますが、この点の見解を改めてお願いいたします。

#93
○政府参考人(中尾睦君) お答えいたします。
 さきに申し上げた有識者会議の提言では、財産権の保障が重要であることは論をまたないが、我が国の安全保障の確保のために財産権を一定の範囲で制約することは公共の福祉による制約として許容され得ると考えられるとされております。
 こうした提言も踏まえ、現在検討中の新法では、我が国の安全保障の確保と国民に対する私権制限とのバランスの取れた制度とすべく、安全保障の観点から支障を来すおそれのある土地等の利用の中止の勧告、命令を行うこと等の措置を盛り込む方向で検討を進めているところでございます。

#94
○音喜多駿君 ありがとうございます。
 ちょっと最後、大臣に聞こうと思ったんですが、時間が来てしまいましたので、済みません。
 以上のように、政府案には不十分な点もあるとは思いますが、現状より一歩前進という形で、是非安全保障の観点からも速やかに成立させるべきと考えておりますので、是非早期に御審議へ入っていただくよう我々としては要望いたしまして、質問を終わりたいと思います。
 ありがとうございました。

#95
○川合孝典君 国民民主党・新緑風会の川合孝典と申します。
 今国会より沖北特に初めて入れていただきまして、これから当委員会において議論を行わせていただく上で、先輩の皆様方は非常に各論というか踏み込んだ深い御議論続いているわけでありますが、私の方からはそもそもの部分について勉強も兼ねて大臣に質問させていただきたいと思います。
 まず、沖縄振興策について御質問させていただきたいと思いますが、大臣は就任に当たって、沖縄の県民の皆さんの一人当たり所得ですね、これを引き上げることを目標として掲げていらっしゃいました。とても大事な視点だと私も思ったんですが、そこでお聞きしたいのが、ここに至るまでの長期間、沖縄に対して振興策で多額の税金というか資金をこれまで投入して沖縄振興策をずっと続けてきているわけでありますが、にもかかわらず沖縄の県民一人当たりの所得が全国最低水準のままで推移しているわけでありまして、河野大臣はこのことの原因、理由をどのように捉えていらっしゃるのかをまずお聞かせください。

#96
○国務大臣(河野太郎君) 沖縄経済、コロナ以前は就業者の伸びは全国を上回っていたんだと思います。そういう意味で経済は好調に推移していたと言えなくもないんですけれども、やはり一人当たりの県民所得というのがなかなかこの全国最下位から抜け出せないという状況が続いております。従業員一人当たりの給与所得というのも全国でやはり最下位になってしまっております。
 その原因は、やはり一人当たりの付加価値額、これを示す労働生産性、これが全国平均の七割しかないというのが現状でございまして、労働生産性の低いサービス業の割合が多くなっているというのが一番大きな原因かと思いますが、非正規の雇用率、それから離職率、これがいずれも高くなっておりまして、結果、労働生産性が下がり、企業の収益力も下がり、結果、労働者の待遇が悪くなるという悪いサイクルになってしまっているということがあるのではないかと思っております。
 他方、沖縄は労働分配率が全国平均よりもかなり上回っているという際立った特徴もあるわけでございますので、この沖縄の潜在力あるいは優位性というものを生かした産業の育成ですとかあるいは高付加価値化といったものを進めていく必要があるんだろうと思っております。
 流れを申し上げるのは簡単でございますが、じゃ、具体的にそれをどうするかというところがやはり困難なわけで、これをどのようにやっていくかというのを一つ一つ解決して前へ出していかなければいけないのかなというふうに思っております。

#97
○川合孝典君 いろいろな資料を拝見させていただいていると、今大臣が御答弁いただいたような内容のことがいずれのものにも書かれているわけでありまして、そこからどういう答えを導き出していくのかということが本当に求められているんだろうと思います。
 もう一つ確認させていただきたいんですが、際立っていわゆる第三次産業の比率が高いと、サービス産業が。御指摘ありましたが、裏を返せば製造業が少ないという、物づくり産業が非常に少ないということでもあるわけでありまして、このいわゆる第二次産業が沖縄においては育っていない理由というものをどのように捉えていらっしゃいますでしょうか。

#98
○国務大臣(河野太郎君) これもこれまでいろんなことが言われてきたんだと思います。例えば、消費地からの距離ですとかあるいは原材料の輸送のコストとか、様々なことが言われておりましたが、本当にそうなのかどうかというところは検証をしていかなければいけないんだろうと思います。
 様々な税制の優遇策なども設けておりますから、これは本当にコストだけなら何か解決する方策というのはあるんではないかなと思っておりますし、コロナ以前、観光業がかなり盛んでありましたから、そういう意味で、この観光業というのが一つ目玉だったのがコロナで一番大きな影響を受けてしまっている、そういうところも非常に経済の中では大きいわけでありますけれども、衛藤大臣のときから、この製造業を少し沖縄に定着させるためにどうしたらいいのかというようなことも試みておりますので、これまでの施策を振り返ってみて、何が効果があったものかというものはやはりきちんと分析をしていかなければいけないかなと思っております。

#99
○川合孝典君 大臣が今御答弁された中に、物流のコストの話、御指摘ありましたけれども、私もちょっと調べてみましたところ、例えば沖縄産のゴーヤですよね、寄生虫の問題があって沖縄のゴーヤをいわゆる本州の方に輸送してくることができなかった時代があって、百数十億円お金を掛けてこの寄生虫の問題を解決して、ようやく本州に運んでこられるようになったんだけれども、そうすると、今度は、いわゆる本州内で、若しくは九州でゴーヤの栽培がどんどんできるようになってしまうということになりまして、結果的に、味はもちろん沖縄産のものの方がはるかにいいんですが、費用、コストが合わないということで、全く商売にならなかったといったような事例が過去にあったということが資料で書かれておりました。
 間違いなく沖縄は離島でありますので、製品自体同じものをつくっても、いわゆる価格競争力が、輸送コストが乗っかっている分全く勝負にならないのが現実だと思うので、いわゆるその物流コストというものをどう考えていくのかということが一つ大きなテーマに多分なるんだろうというふうに私自身も考えております。その辺りのところ、これから議論をさせていただければ有り難いと思います。
 それと同時に、離島振興策ということで少し御指摘させていただきたいんですが、例えば移動のコストですね、沖縄からどこかに行こうと思ったときに移動のコストが物すごく高く付くということが物すごい重いハンディになっていらっしゃるということを指摘を受けております。
 沖縄本島での、沖縄本島から周辺離島への移動なんかについては、例えば、沖縄から離島に行く値段と離島から沖縄に来る値段とで、要は値段が、運賃が違うわけですよね。つまり、そういう運輸とか移動のコストを調整して補助することで人の動きというものを活発にしようというようなことを地元で独自にやっていらっしゃるというような話も聞いたんですが、そういう考え方に基づいて、いわゆる日本、本州、四国、九州などと沖縄との移動に係るそういう配慮というもの、物流コストをどう見直していくのかということについて検討する一つの大きな材料になるんではないのかと私は今思っておるんですが、今私が話したことについて、大臣、どうお感じになられますか。

#100
○国務大臣(河野太郎君) 東京からの距離ということを考えれば、あるいは大阪でも福岡でも、距離ということを考えれば確かにそういう部分はあるんだと思いますし、沖縄というのは離島の多い県ですから、その間の移動の手段というのも限られてくるわけであります。
 そういうところについては、何ができるかということを検討するという必要がございますけれども、逆に言えば、歴史的にも沖縄というのはアジアに非常に近い、アジアに対する表玄関という状況で、そこはむしろ沖縄からの距離という意味でいえば、時間的にも短く行けるというところがありますから、そういう優位性はしっかり伸ばしていかなければいけないんだろうと思います。
 ゴーヤの話もありましたけど、例えば、今、沖縄でドリアンの生産をしようという動きが始まっておりまして、恐らくこれは日本では沖縄しかできないんだろうと思いますし、あるいはマンゴーなんかも非常においしいのが取れる。コストは、物流コストは掛かるかもしれませんけれども、それを上回る付加価値、あるいは沖縄でしかできないという優位性を生かすことができれば多少の物流コストは上書きをできるんだろうと思いますので、何をこの基軸にしていくかというのはしっかり考えていかなければいけないと思います。

#101
○川合孝典君 ありがとうございます。
 沖縄が何よりも優位性があるのは、やっぱり地政学的な優位性というのが一番沖縄という立地にあると思いますし、歴史的に、琉球王朝の時代からいわゆる中継貿易国家であったということを考えたときに、やっぱり物の流れのハブ機能をどう持たせるのかということが一つ大きなテーマになると思っておるんです。沖縄でつくったものを国内に持ち込んでくる、国内というか本州に持ち込んでくるということとは別に、沖縄でつくったものを、その地理的優位性を生かして、いわゆるアジアの国に対してどう売り込んでいくのかといったような視点、目線というものも当然必要だと思うんですね。
 そう考えたときに、これも調べているうちに気が付いたことではあるんですが、沖縄は港湾の整備が余りできていないということをちょっと気が付きまして、同じ小さい国でありながらシンガポールがあれだけの発展をしているというのは、大きな、いわゆる中継貿易ができる物流の拠点としての機能を大きく備えているからこそあそこまで発展したということを考えたときに、大臣御指摘のとおり沖縄の地理的優位性というものを生かすということを考えたときに、やはり港湾機能をどう充実させていくのかということについては積極的にこれから議論していくべきではないのかということを、ちょっと私、ちょっとというかかなり強く感じたわけでございますが、その点について、今の大臣の御認識で結構ですので、お聞かせいただきたいと思います。

#102
○国務大臣(河野太郎君) クルーズ船を増やしていこう、沖縄の寄港に関してクルーズ船を増やしていこうというところで、それに関する整備はいろいろとやってきたんだと思いますが、この物流に関してですね、じゃ、シンガポールを目指すかどうかというのは、まあ港湾以外にも様々な要素がありますからそこはしっかり見極めていかなければいけないんだろうというふうに思いますけれども、少なくともアジアから来れば沖縄が航路の玄関口であるという優位性はあるわけですから、そういう視点も含めて検討していく必要はあろうかと思います。

#103
○川合孝典君 ありがとうございます。
 最初から最後までほとんど通告していない内容についてお答えをいただいたわけでございますけれども、おかげで河野大臣のお考えというものの一端を聞かせていただくことができました。感謝いたします。ありがとうございます。
 時間がもうなくなってしまいましたので、最後に、北方領土に関する関係で一問だけ御質問させていただきたいと思います。
 確認だけさせていただきたいんですが、御承知のとおり、去年の七月、ロシアの憲法改正されまして、領土割譲を禁じることが新たに規定をされました。この憲法改正を行ってまで領土割譲を禁じておきながら、去年の年末ですか、今年の年明けですか、プーチン大統領から菅総理に対してメッセージ、新年のメッセージでしたかね、が出て、その折に、二島返還のいわゆる協議について促す発言をされたということについて報道がありましたが、このことの意味について今外務省がどのように捉えていらっしゃるのか、これだけ確認させてください。これで終わります。

#104
○大臣政務官(中西哲君) ロシア憲法改正後、昨年九月に行われました日ロ首脳電話会談でも、プーチン大統領は平和条約交渉を継続していく意向を表明しております。
 北方四島の帰属の問題は平和条約交渉の中で議論すべき事柄であり、また、そもそも北方四島は我が国が主権を有する島々であります。ロシア憲法の改正によりその法的地位が変わるものではございません。平和条約交渉におきましては、これまでの交渉と同様、当然、北方四島の帰属の問題について議論を行います。
 いずれにせよ、領土問題を解決して平和条約を締結するとの基本方針の下、引き続き粘り強く交渉に取り組んでまいります。

#105
○川合孝典君 ありがとうございました。
 終わります。

#106
○紙智子君 日本共産党の紙智子でございます。
 まず、北方対策について質問いたします。
 昨年、新型コロナ感染症のために四島交流事業が中止になりました。元島民の方にしてみたら本当に無念だったと思うんです。歯舞群島は、無人なのに行けないと。PCR検査を受けても行けるようにと思っていたけれども、そもそもそういう考えもなかったということなんですね。
 今、歯舞群島がどうなっているのか、千島連盟の方から聞きました。七十五年過ぎるともう太平洋側は浸食が進んでいて、以前目印となっていた岩が沈んで船が着けられないと。自分の家があったところも浜は半分ぐらい浸食されているというんですね。それから、国後の方の方も、海岸が浸食されていて、倉庫があったところも海に沈んでいるところがあると。ふるさとがどうなっているのかということについて調査をしてもらえないだろうかと、あるいはこの元島民の方自身が見たいということを言っておられます。是非、ヘリコプターに乗せて調査するとかですね、何らかの形でそういう声に応えていただけないかと、御検討いただけないかということなんですけれども、いかがでしょうか。

#107
○国務大臣(河野太郎君) 戦後七十五年たちまして、北方領土の自然環境も少しずつ変わってきている。千島連盟の方々が墓地の所在地の特定などのための調査というのは行われてきているというふうに承知をしておりますが、今後も墓参などの円滑な事業を行っていくためにはやはり現状把握というのは大事だろうと思いますので、外務省と連携しながら、何ができるか考えていきたいと思います。

#108
○紙智子君 ちょっと、連携が必要なこと、まあ交渉もしなきゃいけないということだと思うんですけれども、この間、航空墓参なんかもやられていて、その仕組みを少し変えてできないかななんというふうに思います。
 それから次に、後継者対策なんですけれども、今年の二月七日の北方領土返還要求大会はリモートで行われました。元島民の二世、三世、四世、今五世までなっているというふうに言われていました。今、自由訪問は三世は行けないというふうになっていまして、元島民で御高齢になっていて一人では行けないので二世、三世と一緒に、さらに四世まで行けるようにしてほしいということなんですね。やっぱり、どこにお墓があったのかとか、どこに家があったのかということも知らせたいということでした。この要望は是非かなえていただきたい、まあ、かなえていただけることなんじゃないだろうかと思うんですけれども、大臣、いかがでしょうか。

#109
○国務大臣(河野太郎君) かつてこの自由訪問の枠組みで訪問できるのは島民と配偶者及びそのお子さんまでということになっておりましたが、今、島民の子の配偶者、孫と孫の配偶者、それからお医者さんと看護師さんというところまでは同行ができるということになっております。まあ、これは同行ができるということですから、どなたか行かないと同行にならないという状況でございます。
 何というんでしょうか、次の世代にしっかりとその様々な記憶を受け継いでいただくためには、おっしゃるように、その次の世代が訪問できるような枠組みというのをしっかりとつくっていかなければならぬと思いますので、これも外務省と連携しながら取り組んでまいりたいと思います。

#110
○紙智子君 今もう八十代というか、御高齢になっているので、いつどうなるかというのもあって、自分が行けない場合でもその三世なんかも行かせていただければという趣旨でおっしゃっていますので、是非御検討いただきたいと思います。
 それから、北特法の改正による基金の取崩しについて質問します。
 基金取崩しが認められたことによって、従来事業の予算の不足分に充てることができたのはよかったというふうに言っています。しかし一方で、単年度でいいますと、補助額が一市四町で大体四億円程度ということで、事実上のこれ縛りがある中で新規の事業ができないという課題があるんですけれども、こういう現状については御存じ、つかんでおられたでしょうか。

#111
○国務大臣(河野太郎君) 交付要綱の中に初年度の額を上回らないというのがございますので、様々制約はございますけれども、取崩しが可能となりまして、平成三十年八千万円だったものに比べて、令和元年は三億九千万と拠出額を五倍近くに増やすことができましたので、令和三年度についても、今北海道庁と協議を行っているところではございますけれども、同じような規模の補助を見込んでいるところでございますので、地元の要望を踏まえた事業にしっかり活用していただきたいというふうに思っております。

#112
○紙智子君 私はやっぱり、差し迫って取崩しできるようにという要望があったんだけど、そもそも、原資、基金の原資を取り崩すという話なので、いずれなくなってしまうということなわけですから、そこがやっぱり不安なんですよね。北海道も不安だと思います。
 それで、改正北特法の附則に、北方領土隣接地域の振興及び住民の生活の安定を図るために、交付金に関する制度の整備その他必要な財政上の措置をするというふうにあるわけで、この取り崩した後の対応策や附則について、その趣旨に基づいて、先の展望をやっぱり早く地元に見える形で示していただきたいということなんです。そのことを是非早く検討してほしいということを申し上げておきたいと思います。これは答弁は要りません、要望です。
 それから、次に、沖縄振興についてなんですけれども、昨年十一月、玉城デニー県知事から沖縄振興予算について国に要望されています。そこでは、総額で三千億円は確保されたんですけれども、沖縄振興一括交付金が大幅に減らされたことから、あらゆる分野で計画的な事業展開に影響が出ていると。一括交付金の増額は、県及び市町村の切実な要望です。ところが、七年連続でこの間減額になっていて、初めて今年一千億円を割り込んで九百八十一億円と、制度創設以来でいうと最低になったわけですね。
 一括交付金というのは一体何だったのかと。先ほども石橋議員の話がありましたけれども、二〇一二年の沖縄振興法が改正されたときに、沖縄の実情に即してより的確かつ効果的な施策を展開するもので、沖縄の自立的な発展を促進するもので、この法改正の目玉だったわけですよね。来年度は沖振法、沖縄の振興計画の最終年度ということで、この一番目玉となる政策が過去最低の九百八十一億円ということであって、これ、沖振法改定の目的を軽視していないかというふうに思うんですよ。
 一括交付金には、それを補完するという形で、平成三十年の概算要求には含まれなかった特定事業推進費、これが突然閣議決定されて項目に盛り込まれたと。県を横に置いてこれ市町村に直接配分するというものなわけで、市町村は元々は一括交付金の増額を要求していたのに、そっちの方は減らす一方で、この特定事業推進費は増え続けるというのはこれおかしいんじゃないかと思うんですけれども、大臣、いかがでしょうか。

#113
○国務大臣(河野太郎君) 令和三年度の一括交付金は、継続事業分、新規事業分について、それぞれ令和二年度の事業費の水準を基に過去の事業費の推移を勘案して推計して、予算額を算出しております。
 沖縄振興特定事業推進費は、これは行政需要に機動的に対応することを目的としておりますから厳密な積み上げにはなじまないと思いますけれども、今年度からの継続が見込まれる事業分五十五億円と来年度の新規事業分としてこれまでと同額の三十億円の合計八十五億円を計上したところでございます。
 いずれについても、国として必要と考える額を確保した結果であるというふうに認識をしております。

#114
○紙智子君 そういうふうにお答えになるんですけれども、やっぱり現場の方はなかなか納得できない話になっています。機動性と言うんだけれども、結局のところは県の裁量の幅を狭めることになるんじゃないのかというふうに思うわけです。
 それで、来年度は今の振興計画の最終年度ということで、検証を、上からするんじゃなくて、やっぱり県民の声をちゃんと聞いてほしいし、沖縄県の検証をよく踏まえてやっていただきたいということを求めておきたいと思います。
 それから、ちょっと戻るんですけれども、沖縄振興交付金の減額がこれ離島の医療にも影響を与えていると思うんですね。例えば、那覇から四百キロ以上離れた石垣島に住む看護師の方ががんを患って、術後も放射線治療などで五年間、本島に通院が必要だと。しかし、通院のための宿泊や交通費の負担が大変で、そういう離島に住む患者さんたちの移動費の支援も沖縄振興予算に盛り込まれているということなんですけれども、この一括交付金の減額が支援を更に上乗せできないという状況をつくっているんじゃないかと思うんです。
 この点、どうでしょうか。

#115
○国務大臣(河野太郎君) 地理的に不利性を有する離島の住民の皆様に適切な医療を受ける機会を確保することは重要だというふうに思っております。
 地元の自治体から、ソフト一括交付金など沖縄振興予算の活用について、この件で御相談があれば丁寧に事情を伺って適切に対応してまいりたいと思います。

#116
○紙智子君 相談があれば適切にという話なんですけど、県も市町村も支援の枠は実は独自のものつくっているんですね。だけど足りてないと。だから、県の裁量で使えるこの一括交付金が減額されるとそういう予算に充てられないということがあるわけで、やっぱり治療のための渡航関連費用というのは本当に患者さんにとっては切実なものなんですね。
 ですから、是非、これ支援の増額、そして、この後はやっぱり協議もよくしていただきたいということを求めておきたいと思います。
 最後になりますけれども、辺野古の埋立てに関する土砂問題について聞きます。
 今、沖縄県民の感情を逆なでし、冒涜する重大な問題が起こっていると思うんですね。それは、名護市辺野古の米軍の基地建設において、沖縄戦の戦没者の遺骨が含まれている可能性がある沖縄本島南部の土砂を埋立てに使用する計画が上がっていると。
 これ、遺骨とサンゴの見分け方というのも非常に大変困難を極めるということは衆議院の予算委員会で我が党の赤嶺議員が明らかにしましたけれども、政府はまだ決まっていないとは言うんだけれども、しかし、これは沖縄の皆さんにとっては本当にもうつらい話なわけで、やっぱり沖縄の振興に心を砕く大臣として、これは私は計画自体にのせること自体も問題で、やめるべきだと思うんですけれども、大臣としての見解を伺いたいと思います。

#117
○国務大臣(河野太郎君) 辺野古の移設については、防衛大臣にお尋ねをいただきたいと思います。

#118
○紙智子君 もちろん防衛の問題ではあるけれども、やっぱり振興の大臣として思いを、あるお言葉をいただきたいというふうに思ったわけです。
 今まさにこの時間も総理官邸のところではハンガーストライキをやっている方がいるんですよ、沖縄出身の方で。そして、戦没者の遺骨収集に関わっている方のこの思いというのは、一日も早く遺族の元にこの遺骨をDNA鑑定して戻してやりたいという思いなわけですよ。国がやるべきことは、それを本当に応援して、一日も早く家族の元に戻すために全力を尽くすということが役割じゃないかと思うんですね。
 やっぱり人道的にもこれ許されない問題だという中で、この計画の発想自体が許されないと思いますし、この南部の土の採取計画は中止するように大臣の方からも是非求めていただきたいと、最後にどうですか。おありになりますか。

#119
○国務大臣(河野太郎君) 繰り返しで恐縮でございますけれども、この件については防衛大臣にお尋ねをいただきたいと思います。(発言する者あり)

#120
○委員長(鈴木宗男君) ちょっと速記を止めてください。
   〔速記中止〕

#121
○委員長(鈴木宗男君) 速記を起こしてください。
 ただいまの紙智子さんのお話は一回引き取らせていただきまして、また後日協議させていただきたいと、こう思います。

#122
○紙智子君 質問を終わります。

#123
○委員長(鈴木宗男君) 時間が来ましたので、これで終わらせていただきます。

#124
○伊波洋一君 ハイサイ、沖縄の風の伊波洋一です。
 沖縄県経済の振興について伺います。
 コロナ禍で県経済の主要な牽引役であった観光業は深刻な影響を受けています。観光業の回復のためには、人の移動に関わる安全、安心の確保が不可欠です。現在、JALはJAL国内PCR検査サービス、ANAはオプショナルプラン、ピーチ航空もPCR検査や抗原検査のオプションを設けるなど、国内線航空会社の独自の取組が広がっています。国交省でも国内線搭乗前のPCR検査の実証事業に取り組んでいます。
 いずれも非常に重要な取組だと考えますが、実証事業の概要と取組の狙いについて伺います。

#125
○政府参考人(平嶋隆司君) 今般の実証調査につきましては、政府を挙げまして感染防止、感染拡大防止策の強化に取り組む中で、航空分野においても、感染者数が多い大都市部から航空が主な交通手段となっている沖縄、九州、北海道へ向かう直行便を対象に任意の参加者を募って、利用者に事前に検査を受けてもらう場合の課題や利用者の意見等を把握するために実施しているものであります。
 また、委員からも今御紹介ありましたように、現在、航空業界においても、航空会社が独自に検査機関と提携し、航空券の予約者等を対象に、希望者に対して搭乗前の検査を受けられるオプションサービスを提供する事例も増えてきております。さらに、検査の方法や価格面も含めてその選択肢が増えつつあるところであります。
 国土交通省としましては、今回の実証調査の結果等も踏まえまして、航空業界と連携して様々な検査サービスが提供され始めていることを利用者に知ってもらいつつ、また、より利用しやすい環境をつくっていくための方策について検討してまいりたいと考えております。

#126
○伊波洋一君 今回のコロナにおいて、やはり各地域の観光産業やあるいは航空産業を含めて大変厳しい状況にありますが、何といってもその回復が必要ですが、旅の安全、安心の確保は事業者にも旅行者にも、それぞれの地域の経済にも、沖縄県経済においても好影響を期待できます。
 このような中で、国民にワクチンの行き渡るまでの期間限定でも、こうした国内線航空便利用前の検査について、予算措置等などでやっぱり制度化しておくべきではないでしょうか。大臣の御所見を伺います。

#127
○国務大臣(河野太郎君) 新型コロナウイルス感染症につきましては、これまでも地方創生臨時交付金ですとか新型コロナウイルス感染症緊急包括支援交付金などを活用して、これは沖縄県においても那覇空港におけるPCR検査体制の構築など感染症対策に取り組んできていただいているところでございますので、今御指摘の検査につきましても、こうした予算の活用も視野に入れながら沖縄県において検討されるべきものと考えております。

#128
○伊波洋一君 最初の質問で問いました、国交省のやはりその実証事業そのものの意味をやはり実現すべく、これは自治体としてではなくて国としても考えていただきたいという趣旨で質疑しましたので、是非御検討お願いしたいと思います。
 河野大臣は、これまで沖縄振興計画がどのような効果をもたらしたのかを自治体とともに検証し、再来年以降の沖縄振興の在り方を検討していく、今後、沖縄県内の人口の推移や産業の動向といった自治体ごとの詳細な経済状況なども分析していく、第三次産業の生産性を高め、一人当たり県民所得を河野大臣在任中に四十六番に引き上げるとおっしゃっています。
 沖縄の一人当たりの県民所得をどのように全国最下位から引き上げていけばよいとお考えでしょうか、御所見を伺います。

#129
○国務大臣(河野太郎君) 先ほどから申し上げておりますように、沖縄というのは、労働分配率は高いけれども労働生産性が全国のまだ七割にとどまっていると、これをいかに引き上げていくかというのが非常に重要だというふうに認識をしております。
 今、様々なデータを、客観的なデータを踏まえて、この現状、課題、エビデンスに基づいて、何がうまくいって何がうまくいかないのか、それを見極めながら、何をやっていったらいいのか、具体的な目標を立てて取り組んでいく必要があるなと思っているところでございます。
 そうしたことをしっかりとやりながら、この県民所得、一人当たり県民所得引き上げていけるように、しっかり協力をしてまいりたいと思います。

#130
○伊波洋一君 ありがとうございます。
 現在、県経済はコロナ禍により打撃を受けていますが、以前は、好調な観光業を中心に県経済は拡大基調を続けており、県内総生産の成長率も全国平均を上回る時期もありました。一方で、一人当たりの県民所得は全国最下位という不名誉な地位に甘んじております。
 政府として、県経済が順調であっても一人当たり県民所得が伸びていないことについて、どのような要因だとお考えでしょうか。

#131
○政府参考人(宮地毅君) お答え申し上げます。
 御指摘のとおり、沖縄県の県内総生産は平成二十四年度の約三兆七千億から平成二十九年度の約四兆四千億に一九%増加しております。また、同じ期間に、一人当たりの県民所得も百九十七万円から二百三十五万円に約一九%増加しております。こうした状況の中ではありますが、一人当たり県民所得、依然として全国最下位という状況でございます。
 先ほどの大臣の答弁とも重なるところもあるかと思いますが、沖縄は全国的にも労働生産性が低いサービス産業への依存度が高く、就業者一人当たりの付加価値額を示す労働生産性が全国の約七割の水準で推移しているということが要因の一つとして考えられるところでございます。

#132
○伊波洋一君 今お話ありましたように、依然として最下位だということで、二十七年の異民族支配、米軍統治も含めて、圧倒的にスタートが低かったことから今日まで振興策をいただいているんですけれども、依然として厳しい状況と。
 そういう意味では、このような状況の中で振興策はやはり必要であるというふうに私は理解しますけれども、今、再来年に向けた沖縄振興策の検討が、先ほど来の答弁にもありますように国並びに沖縄県で行われておりますが、河野大臣としての振興策への思いについて伺いたいと思います。

#133
○国務大臣(河野太郎君) 今、沖縄の振興の検証を内閣府でも行っているところでございます。まず、その結果をしっかりと見て今後のことを考えていきたいと思います。

#134
○伊波洋一君 先ほどからの答弁からもありますように、今、依然として最下位の県民所得、それから最下位のGDPということは事実でございますから、そこを是非しっかり受け止めていただくことをお願いしたいと思います。
 次に、離島を含む糖業振興について伺います。
 サトウキビは沖縄県全体の農家数の約七割、耕地面積の五割、農業産出額の約二割を占めている基幹作物です。製糖工場がなくなればサトウキビ農業が成り立たなくなり、離島からの人口流出にも歯止めがかからなくなります。離島の維持のためにも製糖工場の施設更新に対する支援が必要です。
 製糖工場は、精製した砂糖を作るための分蜜糖工場と、搾った汁をそのまま煮詰めて黒糖にする含蜜糖工場に分類されますが、現在、分蜜糖工場は農水省の所管、含蜜糖工場は内閣府の所管と分かれています。そして、分蜜糖工場の多くが老朽化し、建て替え時期を迎えています。
 含蜜糖工場の施設更新、建て替えの状況はどのようになっていますか。

#135
○政府参考人(原宏彰君) 私の方から含蜜糖工場の更新の状況についてお答えをいたします。
 県内の含蜜糖、八つの工場がございますけれども、平成二十二年度に粟国工場、二十三年度に伊江工場、小浜工場、二十五年度に波照間工場、二十六年度に西表工場、二十七年度に与那国工場、平成三十年度に多良間工場、令和二年度に伊平屋工場において、それぞれ新工場を整備いたしたところでございます。

#136
○伊波洋一君 分蜜糖工場の施設の老朽化の状況、施設更新、建て替えの状況はどのようになっていますか。

#137
○政府参考人(平形雄策君) 沖縄県の分蜜糖工場、八社九工場ございますが、工場建屋の築年数は、新しいもので伊是名島の工場が築六年となっておりますが、それ以外は築五十八年から六十三年となっております。
 更新の状況ですが、各工場においては、建屋の増設、内部施設の改良、更新等、施設整備を随時行われており、特に、農林水産省といたしましては、沖縄県、鹿児島県の分蜜糖工場で、働き方改革に対応するため、産地生産基盤パワーアップ事業等におきまして省力化施設等の整備を支援しているところでございます。補助率は当省の施設整備の補助事業の中で最高水準の十分の六として、関係者の中でよく話合いをしていただきながら、この事業を活用して整備を進めていただいているところと承知しております。

#138
○伊波洋一君 配付資料の五番、五枚目に製糖工場分布図がございます。赤いのが含蜜糖で青いのが分蜜糖ですけれども、分蜜糖は伊是名しか更新がされていなくて、含蜜糖はほとんど更新されているということでございます。
 しかし、一日当たりのサトウキビ原料処理能力でいえば、分蜜糖工場が合計九千六百トン、含蜜糖工場が七百十トンで、分蜜糖工場が全体の九三%を占めています。ですから、ほとんどのサトウキビの処理ができる能力を有しています。分蜜糖工場が施設の老朽化や過大な設備更新費用の負担で立ち行かなくなれば、サトウキビ農業だけではなくて離島の暮らしそのものが崩壊してしまいます。
 沖縄本島にある、うるま市のゆがふ製糖も、日処理二千百トンですけれども、老朽化が進み、今年二月に建て替えのための用地を沖縄県から分譲を受けることを内定したと報じられております。また、現在、分蜜糖である石垣市の石垣製糖では新工場への建て替え時期を迎えていますが、新工場建設事業費は約二百億円以上と見込まれています。
 分蜜糖工場に対する農水省の産地パワーアップ事業は、国が十分の六補助し、残りの十分の四を事業主体や市町村、県が負担する仕組みになっており、パワーアップ事業では県も市も事業者も財政負担が多く、活用できないと結論しています。
 一方、含蜜糖工場の建屋や建屋内の施設の整備については、一括交付金制度を活用して、国、内閣府が十分の八、沖縄県が十分の一を組み合わせて、整備の十分の九を市町村に支援する仕組みになっています。その結果として、先ほどの答弁のように、含蜜糖工場は更新、整備されています。
 石垣市からは、県内含蜜糖工場の建て替えと同様のスキームによる高率補助のメニューの導入や沖縄振興特別措置法に基づく新規事業の創設など、次期振興計画での新たな補助事業の創出を求める要望が出されています。
 サトウキビ農家にとっては、生産するサトウキビが分蜜糖になって農水省の所管になるか、あるいは含蜜糖になって内閣府の所管になるか、霞が関の問題であって、サトウキビ農家には関係ありません。文字どおり、当事者置き去りの不合理な縦割り行政の弊害だと言わざるを得ません。
 サトウキビは沖縄農業の基幹作物として位置付けられ、特に離島農業の中心作物です。製糖産業と一体となって沖縄県の離島経済を支える作物であります。農家生産支援については糖価調整法により行われていますが、農家生産の九割以上を受け入れて粗糖生産をする分蜜糖工場の建て替えには全国共通の農水省の産地生産基盤パワー事業を利用するしかないというのでは、離島経済を支える基幹産業の分蜜糖生産は沖縄振興特別措置が届いておらず、今のままでは離島経済が破綻し、離島の暮らしが立ち行かなくなることは明らかです。先ほど答弁ありましたように、復帰前の建物が現存しているわけですね。そういう意味では、復帰措置がほとんど行われていないということです。
 そこで、質問しますが、石垣島に限らず、うるま市のゆがふ製糖や宮古製糖、沖縄製糖など、県内九か所の分蜜糖工場全てに関わる問題です。是非、分蜜糖工場の建て替えについて、沖縄振興の視点で含蜜糖工場と同様な支援を御検討いただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

#139
○国務大臣(河野太郎君) 今、沖縄振興のこれまでの検証を行っているところでございまして、今後の沖縄振興策について現時点でお答えできる状態ではございません。

#140
○伊波洋一君 今答弁ありましたように、復帰後の振興策にほとんどかかわらず、復帰前の建物が続いています。もうこれがなくなれば全てが駄目になっちゃうわけです。ですから、そこは是非御認識の上で、新たな振興策の中に分蜜糖の工場の新設、更新についてはしっかりと支える体制をつくっていただくことを要望して、終わりたいと思います。

#141
○委員長(鈴木宗男君) 以上をもちまして、令和三年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、内閣府所管のうち内閣本府(沖縄関係経費)、北方対策本部、沖縄総合事務局及び沖縄振興開発金融公庫についての委嘱審査は終了いたしました。
 なお、委嘱審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

#142
○委員長(鈴木宗男君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後零時十一分散会
ソース: 国立国会図書館
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