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2021/03/25 第204回国会 参議院 第204回国会 参議院 国土交通委員会 第5号 令和3年3月25日
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2021/03/25 第204回国会 参議院

第204回国会 参議院 国土交通委員会 第5号 令和3年3月25日

#1
令和三年三月二十五日(木曜日)
   午後一時開会
    ─────────────
   委員の異動
 三月二十四日
    辞任         補欠選任
     本田 顕子君     清水 真人君
     三木  亨君     岩本 剛人君
     熊谷 裕人君     鉢呂 吉雄君
     西田 実仁君     里見 隆治君
 三月二十五日
    辞任         補欠選任
     鉢呂 吉雄君     熊谷 裕人君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         江崎  孝君
    理 事
                足立 敏之君
                大野 泰正君
                青木  愛君
                杉  久武君
                浜口  誠君
    委 員
                朝日健太郎君
                岩井 茂樹君
                岩本 剛人君
                岡田  広君
                金子原二郎君
                清水 真人君
                鶴保 庸介君
                馬場 成志君
                牧野たかお君
                増子 輝彦君
                熊谷 裕人君
                野田 国義君
                鉢呂 吉雄君
                森屋  隆君
                里見 隆治君
                竹内 真二君
                室井 邦彦君
                榛葉賀津也君
                武田 良介君
   国務大臣
       国土交通大臣   赤羽 一嘉君
   副大臣
       国土交通副大臣  岩井 茂樹君
   大臣政務官
       国土交通大臣政
       務官       朝日健太郎君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        林  浩之君
   政府参考人
       国土交通省大臣
       官房公共交通・
       物流政策審議官  久保田雅晴君
       国土交通省鉄道
       局長       上原  淳君
       国土交通省自動
       車局長      秡川 直也君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○日本国有鉄道清算事業団の債務等の処理に関す
 る法律等の一部を改正する法律案(内閣提出、
 衆議院送付)
    ─────────────

#2
○委員長(江崎孝君) ただいまから国土交通委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告をいたします。
 昨日、西田実仁君、熊谷裕人君、本田顕子君及び三木亨君が委員を辞任され、その補欠として里見隆治君、鉢呂吉雄君、清水真人君及び岩本剛人君が選任されました。
    ─────────────

#3
○委員長(江崎孝君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 日本国有鉄道清算事業団の債務等の処理に関する法律等の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、国土交通省鉄道局長上原淳君外二名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

#4
○委員長(江崎孝君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────

#5
○委員長(江崎孝君) 日本国有鉄道清算事業団の債務等の処理に関する法律等の一部を改正する法律案を議題といたします。
 本案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。

#6
○岩本剛人君 自由民主党の岩本剛人でございます。午後からですけれども、どうぞよろしくお願いを申し上げたいと思います。
 また、本日質問をする機会をいただきまして、委員長始め理事の先生方に心から感謝を申し上げたいと思います。
 それでは、早速でありますけれども、この度提案されております国鉄清算事業団の債務等の処理に関する法律等の一部を改正する法律案につきまして質問をさせていただきたいと思います。
 本年度末までとなっております各JR北海道、四国、JR貨物の支援についてでありますけれども、私の地元でありますJR北海道への支援についてでありますが、昨年の十二月に、赤羽大臣から予想を上回る大変大きな支援策を公表していただきました。今後三年間で一千三百二億という額は、これまでの二年間の四百十六億円という額と比較しても、平年ベースで二倍以上の支援となるものであります。さらに、JR四国については一千二十五億円、JR貨物については百三十八億円、総額二千四百六十五億円の支援を決めていただいたところであります。この支援につきましては、赤羽大臣始め岩井副大臣、朝日政務官等、また関係者の皆様方に心から感謝を申し上げたいと思います。
 御承知のとおり、国鉄民営化、JR、昭和六十二年四月に国鉄分割・民営化から約三十年、約三十四年が経過をしております。これまでにJR東日本、JR東海、JR西日本及びJR九州の四社が上場し、完全民営化を果たされております。また、その一方では、私の地元のJR北海道、JR四国は、国鉄分割・民営化時の想定を上回る地域の人口減少、モータリゼーション、基盤整備の進展による旅客需要の落ち込み、また、長期低金利による経営安定基金の運用益の低下、安全や老朽化更新に関わる大変増嵩する投資費用といったような共通の課題を抱え、大変経営が厳しい状況が続いております。
 以前から厳しい状況が続いていたわけでありますけれども、御承知のとおり、昨年の新型コロナウイルス感染症は、例外なくJR北海道やJR四国にも、旅客需要の大幅な減少等、経営に大きな影響を与えているところであります。
 各社が公表するデータでありますけれども、令和二年度の第三・四半期まで、JR北海道では対前年比五二%減、二百九十億減の運輸収入が二百六十六億円です。JR四国においては対前年比マイナス五一%、九十一億減の収入が八十九億円と、これまでに見たことのないような大変厳しい経営状況となっております。
 こうした状況にあるJR北海道、JR四国に対しましては、国鉄分割・民営化以降、様々な支援が実施をされてきております。特に、この十年間においては、平成二十三年の日本国有鉄道清算事業団の債務等の処理に関する法律の改正に基づく枠組みを活用した支援が行われてまいりました。この枠組みによる支援は今年度末までの措置となっており、その延長のための法案を質問させていただいているところでありますが、元々、JR北海道やJR四国の経営については、経営安定基金を設置し、その運用益で営業損失を補填して経営の安定に努めてきたところであります。
 しかしながら、昭和六十二年四月に施行された、発足当時の年利七・三%であった経営安定基金の運用益でありますが、低金利の状況が長期的に続く中で、近年、各社では三%から四%の間となっておりまして、当初果たせていた運用益の機能が十分発揮されていないこともこれまでの経営に大きな課題となっているわけであります。昨年の十二月に当委員会で質問させていただきましたけれども、支援を継続する場合に、単純な延長ではなく、新たな経営安定基金の運用益の下支え策等も検討すべきではないかという質問もさせていただいたところであります。
 令和三年度以降のJR北海道やJR四国、JR貨物に対する支援において各社の経営安定基金の運用益の確保が図られることとなりまして、今回の様々な支援策の中でも、この運用益の確保は重要な柱に位置付けられているというふうに考えているところであります。このことは、国交省さんからのJRに対する、何とか助けてあげようという強い意思を感じているところであります。
 そこで、改めてお伺いしますけれども、本法案につきまして、経営安定基金の運用益の確保について措置することとした理由についてお伺いをしたいと思います。

#7
○政府参考人(上原淳君) お答えいたします。
 国鉄改革の際、JR北海道及びJR四国においては、営業損益で赤字が生じることが見込まれる中で、将来にわたって安定的な経営を継続するために必要な収益調整措置として経営安定基金が設置され、その運用益で事業全体の営業損失を補うことで経営の安定化を図ることといたしました。制度発足時には、この経営安定基金の運用益により営業収益のおおむね一%の利益を確保することができるよう、JR北海道に六千八百二十二億円、JR四国に二千八十二億円の経営安定基金を設置いたしましたが、委員御指摘のとおり、低金利の長期化等によりまして、その機能が十分に発揮されていない状況となっております。
 国土交通省といたしましては、こうした状況に対応するため、経営安定基金に関し、平成九年度から二十八年度までの鉄道・運輸機構の借入れによる運用益の下支えを実施するとともに、平成二十三年度から、特別債券による実質的な積み増しを行ってまいりました。
 経営安定基金は、JR北海道やJR四国の経営を支える重要な役割を担っており、今後ともその機能をしっかりと発揮させることが喫緊の課題であることから、今回の支援の継続に当たって、支援策の柱の一つとして経営安定基金の運用益の確保を図ることとしたものでございます。

#8
○岩本剛人君 この提案されております経営安定基金の運用益の確保というのは、鉄道・運輸機構が一定の利率で各二社から経営安定基金を借り入れて運用益を確保するというふうに伺っているところであります。
 ただ、この運用益の確保に当たりまして、今御答弁でありました、JR北海道は六千八百二十二億円、JR四国は二千八十二億円、これは当初、昭和六十二年の額でありますけれども、経営安定基金を、先ほど答弁でありましたように、経営安定基金を更に積み増す、またあるいは、平成二十三年度以降実施されております例えば特別債券の利率を上げる、また特別債券の追加発行をする等のほかの措置も考えられたのではないかというふうに思います。
 ただ、今回、経営安定基金の運用益の確保について、そういった様々な措置が考えられる中でありますけれども、経営安定基金の積み増しや特別債券の発行ではなくて、なぜその鉄道・運輸機構の助成勘定での借入れとしたのか、その理由をお伺いしたいと思います。

#9
○政府参考人(上原淳君) お答えいたします。
 経営安定基金の運用益の確保の手法につきましては、委員御指摘のように、幾つかの選択肢が考えられます。
 最初に、国鉄改革時に設定された経営安定基金の元本の積み増しが考えられますが、結局は各社の自主的な運用に委ねられるため、市場動向等によって運用益が左右されやすいこと、一度積み増しをしてしまうと、逆に金利が上昇した場合の運用益の再調整が行えないといった課題があるものと考えております。
 また、JR北海道とJR四国に対する無利子貸付金と組み合わせた特別債券の発行による実質的な積み増しといった手法もございますが、鉄道・運輸機構により一定の利率による利払いが保証されるというメリットはあるものの、鉄道・運輸機構が経営安定基金を直接借り入れる方がよりシンプルな形で同様の効果を発揮することができると考えております。
 こうしたことから、今回、この法律を継続して行っていただくことに併せて検討した結果、経営安定基金の運用益の確保の具体的な方策につきましては、過去に鉄道・運輸機構が経営安定基金を四・九九%等の一定の利率で借り入れた例もあることも参考に、本法案において、鉄道・運輸機構が経営安定基金をJR北海道やJR四国から借り入れ、一定の利払いを行う仕組みを設けることとしたものでございます。

#10
○岩本剛人君 鉄道局長から四・九九%という話があったんですけれども、この法案が決議された後、金利や借入れの金額等、様々な運用のスケジュールを検討されると思うんですけれども、四・九九とは言わず、できるだけ高い金利で運用益が是非出るように、何とか助けてもらえるように、是非前向きに検討をお願いしたいというふうに思います。
 御答弁いただいたんですけれども、今回の支援については十年間というところであります。その中で、今後、将来に向けてもちょっと確認をさせていただきたいと思います。
 今回の支援策、JR北海道、JR四国に対する支援は令和十二年度までというふうにされております。ただ、今後も、皆さん御承知のとおり、地方においては人口減少がもう加速度的に進むことも懸念される中で、それ以降も経営安定基金の運用益が一定額確保されなければ、やはり大きな事業の柱がないJR北海道、四国に対しては、大変経営が厳しい状況になってくることが十分懸念をされるわけであります。
 そこで、今回質問させていただいておりますけれども、この経営安定基金の運用益の考え方については、令和十二年度までとは期限を区切らず、その後も鉄道・運輸機構が経営安定基金の借入れを継続していく、そういったことを示すことが大変大きな、また会社に対しても安心につながっていくのではないかというふうに思います。
 改めて、今回の法案によるその鉄道・運輸機構、経営安定基金の借入れについて、令和十三年度以降についてもどのようにお考えになられているのか、お伺いしたいと思います。

#11
○政府参考人(上原淳君) お答えいたします。
 本法案におきましては、JR北海道やJR四国が令和十三年度に経営自立することを目標といたしまして、助成金の交付や出資などの各種の支援について、原則として支援の期限を令和十二年度末としております。
 一方、経営安定基金の運用益の確保につきましては、鉄道・運輸機構が一定の利率で経営安定基金を借り入れることによることとしておりますが、本法案におきましては、その際の利率や償還期間などの具体的な内容につきましては旅客会社の経営状況、市場金利の動向その他の事情を勘案して国土交通大臣が定めるとされ、法律上の支援の期限は設けておりません。
 委員御指摘のように、経営安定基金による収益調整措置は国鉄改革時から措置された重要な支援策でございまして、このため、法律上の支援の期限は設けないこととした上で、両社の長期的な経営計画を踏まえ、経営状況や市場の動向を注視しながら、令和十三年度以降の在り方も含めて今後検討を進めてまいりたいと考えております。

#12
○岩本剛人君 今御答弁にあったんですけれども、支援の期限は設けておりませんというところでありまして、今後検討を進めてまいりたいというふうに御答弁をいただいたところであります。
 御承知かと思いますけれども、JR九州においても御案内のとおり鉄道事業は赤字でありまして、様々な事業の中で経営安定を図っているということであります。
 それで、この十年間でJR北海道、JR四国においても新たな事業、鉄道事業を支えるような事業が、じゃ、新しく考えていけるかというと、大変そこは難しいことも考えられる中でありますので、是非、御答弁にありましたとおり、長期計画、経営計画もありますけれども、令和十三年度以降に対しましてもしっかり前向きに検討をしていただけることを強く要望をさせていただきたいと思います。
 続きまして、JR北海道の黄色線区についてお伺いをしたいと思います。
 JR北海道におきましては、平成二十八年十一月に突然、当社単独で維持困難な線区についてということで公表、発表されたわけであります。我々地元からすると、大変大きな衝撃を受けた発表でありました。いわゆるJR北海道の大半の路線が廃線になるのではないかと沿線自治体、また地元住民、また、北海道では農作物や水産物をJR貨物で運んでおりますので、路線がなくなると貨物、流通も全て駄目になる、そんなような大きな不安を感じたところであります。
 その後、平成三十年七月に国土交通大臣がJR北海道に対して発出しました監督命令におきまして、利用が少なく鉄道を持続的に維持する仕組みの構築が必要な線区について、地域と一体となって利用促進やコスト削減の取組を行い、持続的な鉄道網の確立に向け、あるべき交通体系について徹底的に検討を行うこととされたわけであります。
 これを踏まえまして、黄色線区と言われております八線区につきましては、地元沿線自治体を始め関係者で利用促進等を進めてまいりました。また、この二年間では、国と地域が同じ支援の水準であればということで、それぞれ年間二億円を拠出して、毎年四億円の支援が行われてきたところであります。また一方、昨年末に国が公表しましたJR北海道等に対する令和三年度以降の支援策につきましては、JR北海道の黄色線区に関わる国と地域が協力した支援は別途検討されるというふうにされているところであります。
 この黄色線区の支援につきましては、国、北海道庁、JR北海道との間で北海道の鉄道ネットワークに関する関係者会議を設けて検討を進めてきたのも承知をしているところであります。この会議で進められてこられました具体的なまず検討状況についてお伺いをしたいと思います。

#13
○政府参考人(上原淳君) お答えいたします。
 JR北海道のいわゆる黄色線区につきましては、この二年間、八つの線区ごとにアクションプランを策定をしまして、沿線自治体やJR北海道が一体となって利用促進やコスト削減に取り組まれてきたものと承知をいたしております。例えば、観光資源の積極的な活用を図って、観光列車の運行により需要喚起を図るでありますとか、あるいは高齢者の方々への運賃助成を行う、さらにはスクールバスから列車通学へのシフトを図るような自治体の取組をしていただく、そうした様々な利用促進等の取組が行われております。
 令和三年度以降におきましても、国、地域、JR北海道が結束をいたしましてより踏み込んだ支援を行うことができないか、委員御指摘の北海道の鉄道ネットワークに関する関係者会議の場も活用して検討を進めまして、国と道庁が協力して観光列車の導入を図っていくこととしております。
 具体的には、道の第三セクターでございます北海道高速鉄道開発株式会社が観光列車を保有し、JR北海道に無償で貸し付けることとし、車両導入に係る経費等につきましては、北海道庁による補助と鉄道・運輸機構による助成を協調して行うことを考えております。
 こうした新たな支援措置を講じながら、黄線区を含む地域の公共交通の在り方について、道と一体となった対応を図ってまいります。

#14
○岩本剛人君 是非、国の支援のほどもまたよろしくお願いしたいと思います。
 この黄色線区につきましてですけれども、監督命令の中で、これまでの二年間を第一期集中改革期間、これからの三年間を第二期改革集中期間とされております。今ほど局長から答弁ありましたように、新たな支援として国と北海道庁において観光列車の導入を進めるということで、大変明るい話題でありますけれども、また、このことについては地元は大変大きな期待を寄せておりますので、どうぞよろしくお願いをしたいと思います。
 また一方で、こうした黄色線区の利用促進やまた活性化を図っていく上で、是非、今のところは現状維持という考え方の中でありますけれども、例えば、旭川空港とJRの駅を直結させるだとか空港の利便性向上を図っていく等、各交通モードの拠点をつないで、公共交通ネットワーク全体として前向きな取組も考えていく、より効果的な新たな需要を検討していくといったことも必要ではないかというふうに私自身考えているところであります。
 そこで、道内の公共交通ネットワーク全体も視野に入れて黄色線区支援の効果が最大限発揮されるように、この十年間で、地域に対して多様な交通のアクセス、交通モードが連携した取組を促して、その取組を国として後押ししていただけるように考えるんですけれども、岩井大臣にお伺いしたいと思います。

#15
○副大臣(岩井茂樹君) 岩本委員にお答えをいたします。
 まず、公共交通事業者は、これ日本全国そうかもしれませんが、人口減少、少子高齢化の進展によりまして、これまでも大変厳しい経営状況に陥っております。そこに加えての新型コロナウイルスの感染症拡大によりまして、移動の自粛等の制限が加わることによりまして輸送需要が減少しておりまして、更に厳しい状況になっております。
 こうした状況はJR北海道も例外ではございませんが、北海道は、本州とは比較にならないほど広大な大地で、かつ人口密度の方は反対に少ない、小さいということでございまして、冬場の自然環境が極めて厳しいことから、鉄道ネットワークの維持が容易ではない地域であるというふうに認識をしております。
 一方、北海道は、我が国でも有数の観光資源を有しておりまして、観光面で無限の可能性を秘めた地域であるとも認識をしているんですが、正直な話、JR北海道においてはこれを十分に生かし切れていないんではないかと感じております。そのため、今回、先ほどお話にもありましたが、JR北海道に対する支援の一つとして、国と道が協力をして、北海道の三セクを活用して観光列車の導入ということをやらせていただくことになりました。JR北海道には、観光需要を積極的に取り込みながら路線の維持、活性化を図っていただくことを期待をしております。
 そこで、ポイントなんですが、その際に、単に観光列車を走らせればいいというのではなくて、鉄道を軸としたバスや航空などのほかの交通モードと連携した周遊ルートの開発など、利便性や快適性の向上にもつながる形で、公共交通全体でより大きな枠組みの取組の中で地域活性化に貢献をできるように、国としても、地域の取組をしっかりと後押しをさせていただきます。

#16
○岩本剛人君 大変失礼を、副大臣でありました。
 十分観光資源を生かし切れていないんではないかと、大変厳しいお言葉をいただいたんですけれども、逆に言うと応援のエールだと思いますので、またしっかり後押ししていただけるという御発言もいただきましたので。
 本当に、二次交通、新幹線からの二次交通のシステムというのがなかなかうまく進んでいないのは現状でありますので、今日は鉢呂先生もいらっしゃるので、一緒に頑張って取り組んでいきたいと思いますので、本当に国の後押しをよろしくお願いを申し上げたいと思います。
 御答弁いただいたんですけれども、観光列車等様々な支援に対しては、本当に大きな期待もありますし、御支援にも感謝を申し上げるところでありますけれども、なかなかそれだけで路線を維持していくというのは大変厳しい状況であります。
 また、その監督命令においては、令和五年度に総括的な検証を行うことというふうにされております。また、その中で、利用者数の目標に対する達成度合いだとか事業の抜本的な改善方策についても検討されるということになっております。
 我々も一生懸命地元でも支援をしているわけでありますけれども、やはり路線の在り方について、地域にとって、路線の在り方について一生懸命やっている中で、地域に対して、全く我々地元からすると権限も何もない中でありますので、その中で路線の在り方について地元に対して決断を迫るというのは大変なかなか難しいことであります。
 そうした中で、是非、令和五年度に総括的な検証を行われるわけでありますけれども、黄色線区となっております八路線の在り方について、また、地元でも一生懸命支援はしますけれども、是非国の方でそれを、地域をリードしてもらえるような形で考え方や方向性を示してもらえないかというふうに思いますけれども、いかがですか。

#17
○政府参考人(上原淳君) お答えいたします。
 北海道は、本州とは比較にならないほど広大な大地で、かつ人口密度が極めて小さく、加えて冬場の自然環境が極めて厳しいことから、鉄道ネットワークの維持が容易でない地域であると認識いたしております。こうした地域におきまして公共交通や鉄道ネットワークを維持するためには、国、道、地方自治体が一丸となりましてしっかりと支えていくことが不可欠と考えております。
 JR北海道が単独で維持困難としているいわゆる黄線区につきましても、安易に廃線や現状維持に流れるのではなくて、国と地域がしっかりと協力をして、その在り方を一緒になって考える必要があると考えております。
 黄色線区につきましては、今後、国と道が協力した観光列車の導入などの支援を行っていくこととしておりますが、監督命令にもあるとおり、令和五年度におきまして、それまでの利用促進の取組の状況等を踏まえ、具体的な事業の抜本的な改善方策も含めたその在り方の総括的な検証を行うことにいたしております。
 国といたしましては、北海道運輸局が中心となって、地域の声にしっかりと傾けながら、黄色線区を含む地域の公共交通の在り方につきまして、他地域での事例や地域公共交通活性化のための各種支援制度の情報提供を行うなど、地域と結束して積極的な対応を図ってまいります。

#18
○岩本剛人君 JR四国については黄色線区は今のところはないというふうに聞いているんですけれども、お話をお伺いしておりましたら、将来的には同じような状況を招く可能性は非常に高いというふうにお伺いをしております。
 そうした中で、今御答弁あったんですけれども、是非地元と一緒に連携をしていただいて、支援策、できれば国がリーダーシップを発揮していただければ本当に有り難いと思います。
 また、その線区を維持するということになりますと、我々、JR貨物に大変北海道はお世話になっておりますので、また、それが滞ると北海道の流通自体、また全国の流通にも大きく影響しておりますので、是非、国の強力な後押し、支援をお願いをしたいというふうに思います。
 最後に、質問ではないんですけれども、一つだけ問題提起をさせていただければと思います。
 昨年でありますけれども、御承知のとおり、菅総理が臨時国会におきまして二〇五〇年カーボンニュートラル、脱炭素社会の実現を目指すと宣言をされたところであります。今回いろいろ質問を考えていたときなんですけれども、JR北海道もJR四国も、ディーゼル車両が走って実はおります。そのときに、環境に配慮した整備を進める、もし電化をしていくだとかそういうことを考えていくと、線路から電線の整備から、大変大きな費用が想定されるわけであります。このことは、これからの支援の、十年間ではあるんですけれども、そういった、これから今までになかったような課題も出てくるかと思いますので、この支援の中で是非一緒に検討していただくことを心から願いまして、私の質問を終わります。
 ありがとうございました。

#19
○鉢呂吉雄君 立憲の鉢呂吉雄です。
 委員長を始め皆さんの御理解をいただきまして十五分だけ質問させていただきますので、よろしくお願い申し上げます。基本的なことは、もう今、岩本先生から北海道の実態、そして基本的な考えありましたので、赤羽大臣だけに私質問させていただきますので、お願い申し上げます。
 赤羽大臣は、今から二十六年前になりますけれども、阪神・淡路大震災のときに、あのときは新人議員だったと思いますけれども、なかなか情報が取れない中、現地の兵庫県神戸市の実態を政府に、あの頃は自社さ政権、村山政権の時代でしたが、もう精力的に、本当に熱意あふれる形で情報を上げて地元に貢献された、あれが今でも目に焼き付いておりまして、今回も赤羽大臣がいたからこそこういったスキームが、対策ができたのではないかと、こういうふうに思っておるわけであります。
 重ならない範囲で御質問をさせていただきます。
 まず、今いろいろ話あったとおり、JR北海道の経営実態は大変厳しいものがございます。特にまた、このコロナの状況で、私も小樽に住んでいてJRに乗るんですけれども、ちょっと以前は観光客あふれるぐらい、小樽―札幌間あるいはニセコ方面、おりました。今は、もう火が消えたような状態であります。
 この状態で今のこの対策で本当にやっていけるのかどうか、是非大臣の御感想を、JR北海道も長期計画も出しておりますけれども、ビジョンという形で、本当にこれが採算に合っていけるのかどうか、手短にお答え願いたいと思います。

#20
○国務大臣(赤羽一嘉君) 公共交通機関は、JR北海道、四国を、まあ先頭にと言ったら変ですけど、どこでも人口が高齢化する、少子高齢化する、人口減少化する、維持は大変困難だと思っております。そこに昨年来のコロナ禍、劇的に需要が減少する中で、大変私たち、私の立場からすると、公共交通機関を維持していただいているだけでも大変感謝をしていると。
 この間、様々な委員会で、このコロナの影響も加味してJR北海道、JR四国、JR貨物については対応するようにという御意見をいただきましたので、今回のこの内容は、そうしたことも踏まえての、相当私なりにも、現地に行かせていただきながら、道会議員の皆さんや首長の皆さんとも相当話し込んで、JRの社長も率直なところも随分意見交換しながら、やはり私は、時間は掛かるにしても、私が今大臣でいる限り、のときにそれ相応の方向性をしっかり出して、そして経営自立ができる可能性があると皆が思えるように、JR北海道、地元の自治体、そして我々国が、三者ともこれでしっかりとやっていくんだと思えるような内容にしなければいけないという、そういう決意で今回の法案を作らせていただいたつもりでございます。
 できるかできないか、これから、その三者というか、国、地元、そしてJR北海道、また四国が、どう思いを共有してやっていくかと。まさに勝負はこれからだというふうに思いますが、土俵は精いっぱいつくらせていただいたというふうに思っております。

#21
○鉢呂吉雄君 昨日の報道によれば、赤羽大臣は総理とお会いしたと、いわゆるGoToトラベルの関係で。
 私も地元を回っていまして、札幌もちょっと下げ止まりで、増加傾向まで行きません。ただ、地方によってはかなり収まっております。そういう中で、地方自治体、知事会からも要請あった、地元からもう少し観光資源なりそういったものを起こす必要があるのではないかと。大臣もそういう談話を今日出しておりますようですから、是非検討していただきたい。
 例えば、去年の第一波の後、私の地元の登別市は、温泉地と市民が住んでいるところは若干離れているんですけど、市民の皆さんに登別温泉を利用してもらうと、こういう取組で、これを一番最初やりました。道民の中で、県民の中でそういったものを利用する、その際は公共交通、バスとかあるいは鉄道を利用してもらう、あるいはPCR検査を実施するというようなことが、義務付けまで行くかどうか分かりませんが、そういったことも含めて、大臣はこの考えにどういうふうに考えていらっしゃるか、お答え願います。

#22
○国務大臣(赤羽一嘉君) 観光関連産業は、全国で九百万人の雇用も抱えておりますし、大変幅広い産業であり、各地方地方の農林水産業とともに地方経済を支えている主要な産業だというふうに思っております。そうした経済、雇用面だけではなくて、そこに訪れた人もそのことによって人生を豊かにできるという、私は大変意味のある産業だと、だからこそ支えなければいけないと。
 その中で、公共交通機関をなるべく利用していただけるような工夫ですとか、土日祝日前日にすごく集中しがちだという現場の声もいただいておりますので、平日に需要を喚起するですとか、また地元の、今やらせていただいている、短期間でありましたが、四十七都道府県でどこから来るお客さんが多いかというと、三十県以上が自分の県からなんですね。北海道も、一番は北海道のお客さんで、たしか六割ぐらいでした。
 ですから、ある意味では、地元の観光資源をもう一回再発見できたという意味で、新しい旅のスタイルが普及、定着する、そうさせたいと思っておりますが、そうしたことも踏まえ、感染状態が落ち着かないとなかなかできませんが、しっかりとやっていきたいと思いますし、また、北海道もそうですが、県民割引、道民割引、また再開しているところは二十五以上ありますので、そこについても、GoToトラベルができない地域、全国ですからなかなかできにくいんですけど、国交省、観光庁としてできるだけの支援はしていこうと、こう思っております。

#23
○鉢呂吉雄君 コロナ禍で大変な状況、先ほどあったように、五年後に見直しという規定も法律上はあるようでありますけれども、コロナの状況でこの五年の以内にもこの対策を見直すような考え方があるかどうか、これもお伺いします。

#24
○国務大臣(赤羽一嘉君) まだ、これから開始する前からそういう、何というか、姿勢としてはこれでやるということでありますが、他方で、やっぱり現実を見ながらということでありますので、やはり現場のJR北海道にしても四国にしても、こんな状況じゃとてもじゃないけどこの計画は成り立たないということであったら全く意味がありませんから、現場の皆さんとよく連携を取りながら、しっかりと対応していこうと思っております。

#25
○鉢呂吉雄君 三月十二日の衆議院の国交委員会では、井上委員に対する上原局長の御答弁で、必要に応じて支援の見直しをしていくと、こういうふうにも言っておりますので、大臣、よろしくお願い申し上げます。
 時間がないので一瀉千里。
 先ほどあった黄色線区について、これは鉄道路線を残すことを前提として、国も、地方自治体と当該する鉄道会社と一緒になって真剣に向き合っていくという大臣の答弁がございました。このことを多として、国として、単なる言葉ではなくて、実際に具体的な形で向き合っていただきたいと、こういうふうに思います。
 そこで、赤線の線区です。要するにバス転換を決めた形です。一例を挙げますけれども、大臣の前々任、六年前に、JR日高線、これが一月の低気圧でもう大災害、路盤とかトンネル、橋梁が取っ払ってしまったと。当時の太田国交大臣は災害復旧するようなニュアンスの記者会見もあったんですが、残念ながら、その後ずっとそのままの形で、結局は、地方自治体の方々も、六年越しで去年の末に、これを認めざるを得ないということでありました。
 今日私が言いたいのは、私も回ってみて、まさにもう日高の奥、森進一の「襟裳岬」で有名な、何もないと言って物議を醸した歌詞ですけれども、本当に、襟裳岬を始めとして魚介類は豊富ですし、畜産、競走馬、こういったものが大変盛んなところでありまして、車で回っていけば、国道の二百三十五号線ですが、本当に時間が掛かる。高規格道路は今半分しかまだ完成しておりません。百二十キロのうち六十キロしか供用されていません。是非、国交省の中で、縦割りを排して鉄道局と道路局で、やっぱりこういうところはいち早く高規格道路を完成させる。これも百二十キロの途中なんです。そのほかに、JRで最終駅の様似駅はこの高速道路の外、そして、襟裳岬のえりも町はその更に百キロぐらいです。
 これ、千島海溝の今大地震が起きると、三十年以内に七割、四割か七割ぐらい、津波も発生すると、こういうところで、半分は冠水してしまうのではないかと。こういう海岸線を縫っている国道ですから、是非ここの高規格道路に、大臣の考えでいち早く完成できるように、この御指示を与えていただきたいと思います。

#26
○国務大臣(赤羽一嘉君) 防災・減災というのは、これは社会のこれからの大前提になるというふうに思っておりますし、御指摘のように、国道二百三十五号線は津波の浸水想定区域を通過しております。ですから、日高自動車道、これ、高規格道路で苫小牧から浦河町までを結ぶ本当に大事な道路だというふうに思っております。
 今、百二十キロのうち六十キロが開通しておりますが、十六キロが事業中、四十四キロが調査中でございますが、地元としっかり連携しながらこれが前に進むように、また、縦割りでやっていると、今後コロナ禍の後の社会の変化には追い付いていけない局面がたくさんあると思っております。こうしたことも一例でありますので、ここの地域については特段の配慮をもって早く高規格道路が進むように国交省を挙げて対応したいと、こう思っております。

#27
○鉢呂吉雄君 根室線も大臣は訪問いただいたと、新得―富良野間です。ここも、台風がありまして、五年前です、これ以降もう全然走っておりません。
 JR北海道は、災害が起きればそれで廃止になると、こういう形を考えておるのかどうか、こう言わざるを得ない状況でありまして、大臣、やっぱり自然災害の場合は元に復旧させる、これが原則だと、このことを御答弁願います。

#28
○国務大臣(赤羽一嘉君) 災害に乗じてそういうことを考えているとはとても思えません。JR各社の現場、やっぱり鉄道マンの心意気というのは、私も、毎回、北海道、四国行くたびに在来線に乗りますが、懸命に対応してくれていると思っております。
 しかし、そういうふうに疑義を持たれないように対応しなければいけないと思います。

#29
○鉢呂吉雄君 今回のスキームで、青函トンネルの大規模修繕については、国、機構が全部持ってやるという形になりました。
 私は、是非、こういった災害のあったときに、いわゆる路盤ですとかトンネルですとか橋梁、やっぱりもっと、今の既存のスキームではなくて、国が前に出てこれを修繕、修復すると、復旧すると、この立場に是非立っていただきたいと。青函トンネルばかりでなくて、このことについて是非検討していただきたいと。御答弁願います。

#30
○国務大臣(赤羽一嘉君) 青函トンネルにつきましては、北海道、本州を結ぶ唯一の陸路だという、極めて特殊性が高い。また、JR北海道の社長からもこの点は直接言われて、確かにここは公共でやるべきだなということで、今回決断させていただきました。
 災害については、議員立法の鉄道軌道整備法で、四分の一から条件によれば三分の一というふうに改正がされたところでございますが、今後のこうした社会状況の変化に対応して、やはり防災・減災ということをどうあるべきかということはしっかりと検討すべきだというふうに思っております。

#31
○鉢呂吉雄君 今、青函トンネル、一本出ています。共用しています。第二青函トンネルというのがいつも私ども話題に上るんです。今は貨物と共用ですから、あの青函トンネルの中がどうしても三百キロ時速出ない、やっと二百十キロぐらいのものにするということで何本かやって、それでも数分の短縮です。本来は、あそこをフルで行けばいわゆる函館―東京間はぐっと時間が縮まると、そういう面で第二青函トンネルを是非建設すべきだと。大臣のところにもJAPICが要請に行ったと聞いておりますので、これについても、少し夢のある話ですけれども、少し現実に向けるような大臣の前向きの答弁をお願いします。

#32
○国務大臣(赤羽一嘉君) JAPICの皆さんが独自で造っていただければ一番有り難いと思いますが。
 もちろん、真面目な話として、このJR北海道を考えるときに、北海道新幹線の問題、札幌開業をどうするかと、大変大きな問題です。そのときに、JR貨物、これは並行在来線の部分でもそうなんですが、これをどうするかというのは大変大きな問題、ここはやはり北海道の皆さんの意向も踏まえながらしっかりと検討していかなければいけないと、こう思っております。

#33
○鉢呂吉雄君 今、札幌―函館間が新幹線建設途上です。これは、今は亡き羽田雄一郎国交大臣のときに、我が民主が政権を取っているときの許可した形で、七、八割はトンネルという形で今精力的にやっておるところでありまして、これが完成する十年後には何とか北海道のJRも自立を目指していこうと、こういう形で一生懸命やっておるところでございます。
 同時に、もう時間ありませんね。あります。
 もう一つだけ。
 四国ですとか山陰地域では非常に今活発化しておりますけれども、ポスト整備新幹線の基本計画について、品川から大阪までの形は今やっておりますけれども、日本の全体の形でいけば、北海道こそ新幹線の交通の、高速の一番の適地なんですね。札幌を中心に考えれば、稚内あるいは網走、北見、それから釧路、これが全部今は四、五時間掛かるんですが、一時間以内に新幹線であれば行くと。そういう形で、是非この基本計画、特に旭川―札幌間はこの計画に載っておる区域でありますから、大臣に、これについても前向きな御答弁をお願いして終わらさせていただきます。

#34
○国務大臣(赤羽一嘉君) まずは整備計画路線を着実にやるということが現実的には非常に大事だと思っております。
 ただ、その終わった後は、当時整備新幹線の計画を作った時代状況とは随分異なっておりますし、確かに、北海道、広大な面積でありますので速達性というのが発揮される地域であると思います。でき得れば、札幌以外に中核都市が二つ三つあれば有り難いなとも思いますが。
 そうした状況の中で、まずは札幌延伸、しっかり努力をして成果を出して、その次の段階は適時適切に対応していかなければいけないかなと思っております。

#35
○鉢呂吉雄君 終わります。ありがとうございます。

#36
○委員長(江崎孝君) 会派内の時間内でございましたので。

#37
○森屋隆君 立憲・社民共同会派の森屋隆でございます。
 まず、質問の機会をいただいたことに感謝を申し上げたいと思います。
 早速ではありますけど、質問に入らせていただきたいと思います。多少重複する点あるかと思いますけれども、よろしくお願いをいたします。
 改正案についてお聞きをいたします。
 JR各社が発足して、今年四月で三十四年を迎えます。まずは、国土交通大臣としてこれまでの民営化の評価と、そして今改正案が目指すことについてお聞かせをいただきたいと思います。

#38
○国務大臣(赤羽一嘉君) 私は六十二歳なんですけど、小さい頃のイメージでいくと、国鉄というのは、ちょっと語弊がありますけど、まあひどい状況だったなと。サービスというか、トイレはどこ行っても汚いしと、こういうふうに思っていましたが、そうした意味では、この分割・民営化は劇的な効果があったというのは、これはもう事実だというふうに思っています。
 効率的で責任のある経営ができる体制が整えられ、鉄道サービスの信頼性や快速性が多くの面で大幅に向上して、特に、JR本州三社だけではなくてJR九州も完全民営化されると、ある意味では、国鉄改革の所期の目的を果たしたというのはまさにプラスの面だと思います。
 ただ、もう一つは、課題として、この本案に係るあれですが、JR二島貨物会社についてということでございます。
 北海道の関連の皆さんとお会いしたときに、大変国鉄民営化については否定的で、北海道はもう非常に全部、何というか、マイナスの方を押し付けられたと。私、結構ショックを受けまして、国鉄民営化というのは本当にうまくいった事例だというふうに思っていましたが、そうしたことを本当に切実に思われている方というのもいらっしゃると。
 これまでも、鉄道・運輸機構を通じまして助成金の交付ですとか無利子貸付け等、累次の支援を行ってまいりましたが、どうしても、この地域の人口減少、また他の交通手段、昔は北海道も四国もあんな高速道路はほぼなかったのが今やもう相当進んでいるということで、相対的に鉄道の優位性がなくなってきたり、また金利も随分低下したと、なかなか難しい状況がございます。同時に、ローカル線の維持も同様に、安全で確保するというのは難しいと。
 ですから、今回のこれは、年月は一定掛かるにしても、経営自立を目指すということとローカル線の維持といった課題をクリアしていくということで、相当、国交省としても、局長始め各担当の課長も腹を据えて作り込んだ法案だというふうに自覚をしております。

#39
○森屋隆君 大臣、ありがとうございます。
 実は私は、地域の公共交通機関に入社したのが一九八六年ですから、まさにこの国鉄が民営化するときだったものですから少しは記憶にあるんですけれども。
 今大臣がおっしゃられたように、住民のニーズに合ったダイヤ等々が作られて、バブル期ということもあったんでしょうけれども、輸送人員が全国的に、国鉄だけじゃなくて、JRさんだけじゃなくて全国的に私鉄も含めて伸びてきたなと、こんなふうに感じていました。一方で、負の一面というんですかね、いろいろ人員の整理等々厳しい面もあったのかなと、こんなふうに思っています。
 そして、今回のこの改正案については、昨年秋口から大臣が桁違いの予算を付けていくと、こういった宣言をしていましたから、もう見た限りでは本当にびっくりするような桁違いのものだなと私も感じておりますし、また、新たな支援策も多く含まれているということで、本当に高く評価ができるんだろうと、こんなふうに思っています。
 次に、第一期集中期間について三点お聞きしたいと思います。
 JR北海道の第一期集中改革期間ではあるべき交通体系について徹底的に行うと、こういうふうにしていますけれども、まず、どのような検討がされたのか、次に、住民からの反応というのはどのようなものがあったのか、さらには、この第二期集中改革期間というのは令和三年度からでありますけれども、この第一期と第二期の異なる点についてお答えをいただきたいと思います。

#40
○政府参考人(上原淳君) お答えいたします。
 平成三十年七月に国土交通省よりJR北海道に発出いたしました監督命令におきまして、経営改善に向けた取組の一つとして事業範囲の見直しを進めることといたしております。
 その見直しの中で、利用が少なく鉄道を持続的に維持する仕組みの構築が必要ないわゆる黄線区につきまして五年間で集中的に改革を進めることといたしまして今回提出させていただいておりますが、国鉄債務等処理法によるJR北海道に対する支援の期限が今年度末、令和二年度末に到来することを踏まえまして、これを挟む形で、前半二年間の第一期集中改革期間と後半三年間の第二期集中期間に分けてその取組を進めることといたしました。
 まず、第一期集中改革期間につきましては、JR北海道と地域の関係者が一体となって線区ごとにアクションプログラムを策定し、利用促進やコスト削減などの取組を進めてきたところでございまして、昨年十二月の北海道の鉄道ネットワークに関する関係者会議におきまして、国、北海道、沿線自治体の間でこれまでのアクションプログラムの取組状況を共有いたしております。
 その際、会議に出席されました各線区の代表でもあります首長の皆様からは、新型コロナウイルス感染症の影響もあり、当初計画をしていた利用促進のための各種イベントを中止せざるを得ないなどの難しい面もあったものの、アクションプログラムの策定及び実行を通じましてJR北海道、沿線市町村、各事業者、市民の方と連携を図り、鉄路の維持、存続に向けて利用促進に取り組んでいくことができた旨の評価をいただいているところでございます。
 次に、これから始まります第二期の集中改革期間でございますが、現在、第一期集中改革期間の検証結果を反映させた新たなアクションプログラムの策定が進められているところでございます。今後は、この新たなアクションプログラムに基づく取組を進めるとともに、今回提出させていただいておりますこの支援の継続、新たな支援措置なども踏まえまして、最終年度である令和五年度には集中改革期間の総括的な検証を行った上で、事業の抜本的な改善方策について検討を行うことといたしております。
 引き続き、国といたしましても、北海道運輸局を通じました地域の声をよく聞いて、地域との連携した取組を進めてまいりたいと考えております。

#41
○森屋隆君 ありがとうございます。
 次に、省力化、省人化についてお聞きをしたいと思います。
 JR北海道における人材の重要性と、どのような形で人への投資がなされているのか、これについてお尋ねをいたします。また、同社の過去五年の離職状況、現在の賃金の状況、さらに、北海道における冬期労働の課題等について教えていただきたいと思います。

#42
○政府参考人(上原淳君) お答えいたします。
 JR北海道におきましては、これまで、人材投資策といたしまして、平成二十九年に札幌市手稲区に研修センターを新築移転し、現場の状況に即した実習の充実を図るといった取組を行ってまいりましたが、毎年度の若手の離職が相次いでいると同社から伺っております。
 具体的には、過去五年間、平成二十八年度末から令和二年度末の自己都合での十代から三十代の離職は年間百名を超え、令和二年度におきましては百七十七名に上り、その要因といたしまして、冬期の除雪作業や長大線区の線路保守といった勤務環境の厳しさや、処遇、将来への不安感などがあるということでございます。
 お尋ねの賃金につきましては、JR北海道によれば、社員の令和元年度の平均給与は四百八十三万円、平均年齢は三十八・九歳となっております。
 今回、各社に対する支援の期限を令和十二年度まで十年間延長した上で、これまでにない充実した内容といたしております。JR北海道の長期経営ビジョンや中期経営計画等、将来像の具体化に貢献し、若手社員の方々にも将来への希望や意欲を持って働いていただくことを期待いたしております。

#43
○森屋隆君 ありがとうございます。
 若手がこれほど離職してしまうという、大きな問題かと思いますし、本当に、北海道のJRの仲間の皆さんにお聞きしますと、十九年間、今春闘のちょうど時期ですけれども、ベアゼロだと、こんなふうなこともお聞きします。高卒初任給で十四万四千二百円だと、そんなようなことでなかなか定着しないと。人材がやっぱりこれ重要なところ、ポイントになると、こういうふうに私思いますから、是非ともここにも力を入れていただきたいと、こういうふうに思うわけでございます。
 次に、JR北海道社員のコロナ感染による大規模運休が先般ありました。その主な原因は何だったのか、そして改善策についてお聞かせいただきたいと思います。

#44
○政府参考人(上原淳君) お答えいたします。
 本年二月下旬に、JR北海道の倶知安保線管理室におきまして新型コロナウイルス陽性者が発生をいたしました。陽性者が社員寮であります倶知安寮を使用しており、保健所から、当該施設を使用していた運転士二十四名、車掌十三名に対してPCR検査を受けるよう指示があり、検査結果が出るまで運行に従事することができなくなったことから、結果として、今月一日に三十一本の列車を運休する事態が生じております。
 コロナの感染経路については不明でございましたが、社内でクラスターが発生したことに伴いまして、保健所の指導の下、マスクの着用、手洗い、手指の消毒、換気の実施、体調不良時の報告、相談などの感染防止対策の徹底を改めて周知したと、JR北海道からは報告を受けております。

#45
○森屋隆君 ありがとうございます。
 JR北海道について、特に地方の公共交通みんなそうかと思いますけれども、人が足りないということで、JR北海道については兼務する仕事が多かったと、こういうふうに聞いております。そのことによってコロナが広がってしまったと、こういうふうに聞いております。こういった点を見ても、やはり人材を必要なところに付けるということが大事なんだろうと、こういうふうに思います。
 次に、不動産関係について質問をさせていただきたいと思います。
 ちなみにですけど、このPCR検査あるいは自宅待機というのは、これは賃金が発生していたということでよろしいでしょうか。無給ではなく賃金発生してやっていたということでしょうか。

#46
○政府参考人(上原淳君) 職場内、業務上起因の場合は労働災害として申請をする、また、職場内、業務上起因の場合には自宅待機として賃金の減額は発生しないというふうに聞いております。

#47
○森屋隆君 済みません、ありがとうございます。
 今更なんですけれども、いろんな業種でこの扱いがまちまちだという声もちょっと聞こえますから、労働組合等々があるところはそういうことはないのかもしれませんけど、その辺のところもしっかり確認させていただきたかったと、こういうふうに思っております。
 次に、経営自立に向けた不動産収入等についてお伺いをいたします。先ほども少しあったかと思います。
 コロナ感染の長期化により、ホテル業や不動産部門が大変苦戦をしています。十年後の不動産事業に影響がないんだろうかなと、十年ですからその先のことは分からないのかもしれませんけれども、影響がどうなるんだろうと。また、新幹線の延伸に伴う不動産収入の概算、これはどういうふうな予定をしているのか。さらに、この不動産を含めたJR北海道の収入構造、鉄道でどのぐらい、この不動産でどのぐらい、割合も含めて教えていただきたいと思います。

#48
○政府参考人(上原淳君) お答えいたします。
 JR北海道におきましては、経営自立に向けて、鉄道事業だけで経営を成り立たせるのは現実的ではなく、関連事業やグループ会社も含めた全体としての収益向上が不可欠であると考えております。また、JR北海道グループの長期経営ビジョンにおきましても、開発関連事業の拡大による事業構造の変革を一つ目の戦略の柱として掲げており、開発関連事業で二〇三一年度に一千二百億円の売上げ、二〇一八年度八百億円の一・五倍を確保し、グループ全体の連結での経常利益の黒字化を図っていくこととしております。
 このうち不動産部門につきましては、二〇三一年度の売上目標を四百億円、二〇一八年度二百六十一億円の一・五倍とし、JR北海道グループのセグメント別売上高で約一五%を占めることを目指しております。この目標達成に向けた中核プロジェクトとして、御指摘のとおり、現在、十年後の北海道新幹線の札幌延伸に向けた開業を目指した札幌駅前の新JRタワー建設の検討が進められているところでございます。
 JR北海道につきましては、将来にわたって厳しい経営環境が見込まれる中で、鉄道事業以外の関連事業を充実させることによって経営改善を図ることが不可欠でございますので、私どもとしても、関連事業を含めた支援を行うことで経営基盤の強化を図ってまいりたいと考えております。

#49
○森屋隆君 ありがとうございます。
 一五%ということで、やっぱりそこでしっかり補っていけるような状況ができればと思いますし、大臣が常日頃おっしゃっていますけど、今まではこういった企業だったけれども企業の内容が変わってもという話がよく言われますけれども、私も、一部そうだと思っているんです。しかしながら、やはり一方で、大臣は、鉄道が果たす役割、これ重要だということを言っていますから、余り不動産の方が多くなると結局何の会社なんだということに私はなるんだろうと、こんなふうにも思っていまして、そのバランスもやっぱり重要なんだろうと、こんなふうに思います。
 そして、先ほどこれは鉢呂先生の方からもありましたので、計画変更のことという話ですけれども、これも、大臣がこれから調整していくことだというお話もありましたので、ここは割愛させていただきたいと思います。
 次に、経営の在り方と持続可能な交通体系の区分についてお聞きをしたいと思います。通告は細かくさせていただいていると思いますので、少し割愛をして、もう質問のところから直接入りたいと思います。
 今回のこの支援策については、私は評価しているんです。そして、JRの経営の在り方、この持続可能な交通体系の在り方、ここは、これまでの衆議院の委員会あるいは先ほどの岩本先生、鉢呂先生の質問のやり取りもあったんですけれども、私も、ここは、今、持続可能な交通体系の在り方とJRが経営していくべきというところは、今回のコロナがあったのも大きいと思うんですけれども、区別して考えるべく局面に来ているんだろうと、こういうふうに強く思います。具体的には、事業領域についてはJRが経営の責任を持てる範囲内にしていき、そして、やはり持続可能な交通体系、ここについては国や地方公共団体がやはり主体的に責任を持って役割分担を考えるべき、こんなふうに思っています。
 さらに、今回のコロナで、特に公共交通、全国で減便、廃止が多く起こっております。地域公共交通、本当に交通弱者の方々に必要な移動手段、これが本当に鮮明になったんだと思います。したがって、この十年後の経営自立という目標も含めて、もっと大局に立った議論展開がなされるべきだと、私はこのように思っているんですけれども、御見解をいただきたいと思います。

#50
○国務大臣(赤羽一嘉君) 公共交通機関を担っているのはほとんど民間事業者であって、民間事業者の方々に公共の役割をお願いしているということ自体が、非常に突き詰めていくと厳しい状況になると、今御指摘のような難しい点があるというふうに私も思っております。
 ですから、決してJR北海道に全て全部やってもらうというような話ではありませんし、ややもすると、採算が取れなければ路線を廃線するとかコストカットするとかという、そういうことに行くと余りいいことがないと思っております。
 ですけど、他方で、私、今回この大臣ということで北海道に行くたびに、例えば道東地区って初めて行ったんですけれども、釧路って天候がいいなとびっくりして、歌の題名が、いろいろ聞いた地名もほとんど初めて行って、やっぱり実際見ると聞くとでは全然違うと。相当、私の直感でというか、素人の私が言うので当てにはならないかもしれませんが、観光資源をどう仕掛けるかというのは、非常にもう観光資源の宝庫だと思いますし、二〇三〇年の観光立国の目標を考えたときに、札幌の道東地区一つ取っても、相当大きな飛躍をしてもらわないと数字も達成できないと思っています。そうした中で随分解決ができる、前向きな発展ができるのではないかというふうに思っております。
 ただ、ややもすると、今までは地域交通というのは地域の責任だと、もっと地方自治体がちゃんと責任持ってというような傾向があったと思いますが、これだけ人口が減って高齢化しているところに、税源も限られている自治体ができることってやっぱり相当限られていると私は思っておりまして、そこは、仕掛けとかサポートというのはやっぱり国は一体となってやらなければいけないというふうに思います。
 ですから、国と、まさに地方創生ですからやはり地元自治体と、そして事業者のJR各社、その中の職員の皆さんも、私、この前JRの社長にこの報告をしたときに、遠慮しないで給与の希望も入れた方がいいと、やはりJR北海道は北海道で一番すばらしい企業だと言っていただけるのが我々の、私のある意味では目標だというふうに申し上げました。地方の役所の方が待遇もいいし転勤がないみたいなことで随分技術者が流れているというのは本当に大変な事態だと思っていますので、そうしたことも含めて、ちょっと直接のお答えになっていないかもしれませんが、JRに任せるというんじゃなくて、JRもしっかりやってもらうけれども、国と地方はそれぞれ、このことは国の大きなテーマだというふうに思っておりますので、逃げずにしっかりやろうと、こう思っております。

#51
○森屋隆君 大臣、ありがとうございます。
 実は、次に、二〇一七年二月八日の衆議院の予算委員会で北海道選出の松木けんこう衆議院議員の当時の麻生財務大臣とのやり取りについてお伺いしたかったんですけど、今の大臣の答弁の中にやはりこの分割・民営化についてのこれまでの見解と、そして今後向かっていくお話がされたものですから、ここはちょっと割愛をさせていただきたいと思います。
 次に、若干質問を変えて、二十一日に緊急事態宣言が解除されたわけですけれども、少しまた今、リバウンド的な状況が起こっています。若干心配な面もありますので、コロナ禍による公共交通の状況について、少しモードごとにお聞きをしたいと思います。
 都市鉄道、地方鉄道含めてですけれども、特に私鉄大手、先ほど大臣からもありました。私鉄は沿線開発が中心で、ホテルだったり百貨店だったりレジャー、こういったものを行っているところが多いわけでありますけれども、軒並みこの状況ですから厳しい状況があります。このローカル線、JRさんでも、西日本のローカル線あるいは中国地方のローカル線、大変厳しい状況になっています。この鉄道関係についてどのように捉えているか、お答えをいただきたいと思います。

#52
○政府参考人(上原淳君) お答えいたします。
 鉄道は経済活動を下支えするエッセンシャルサービスでございますが、新型コロナウイルス感染拡大の影響により利用者が大幅に減少し、厳しい状況に直面をいたしております。
 まず、都市鉄道を運営をいたしております大手私鉄におきましては、昨年五月には前年同月比で三〇%から五〇%減少した事業者が十六社中十四社、約八八%と大宗を占めておりましたところ、本年の一昨年同月比で一〇%から三〇%、四月において減少すると見込む事業者は十一社中八社、七三%ということになっております。
 また、地域鉄道におきましては、昨年五月に五〇から七〇%減少した事業者が九十二社中四十社、約四三%と高い比率を占めていたところ、本年四月の見込みでは、一昨年同月比で一〇から三〇%減少すると見込む事業者が八十九社中五十三社、約五九%となっております。
 こうしたことに対応しまして、具体的には、全国の地方運輸局を通じまして鉄道事業者の経営状況をきめ細かく把握し、雇用調整助成金、中小企業持続化給付金、さらには日本政策投資銀行の危機管理融資を活用して鉄道事業者の経営を下支えするなど、引き続き、新型コロナウイルス感染拡大の状況を注視しながら、持続的な鉄道事業の運営に向けてしっかり対応してまいりたいと考えております。

#53
○森屋隆君 どうもありがとうございます。
 本当に厳しい状況でありますから、何とかこの下支えをしていただきたい、こういうふうに思っております。
 次に、路線バスの関係について質問させていただきたいと思います。
 バスの減便あるいは廃止が続いておりますけれども、更に厳しいのが高速バス、ここが大変な状況になっております。あと空港連絡線、これも同様でございます。ここの状況について、数字で結構でございますので教えていただきたいと思います。

#54
○政府参考人(秡川直也君) 高速バスですが、御指摘のとおり、コロナによる移動の自粛等がありまして、非常に輸送需要が落ち込んでおります。
 日本バス協会を通じて実施したサンプル調査では、高速バスは平均して前の年度と比べまして約四割から六割が減便しているという数字がございます。

#55
○森屋隆君 ありがとうございます。
 本当に、高速バスは、ある一定程度、学生さんだったりサラリーマンの方が利用が、固定客いたわけでありますけれども、もうまるきり今ないということで、走っていない、あるいは廃止をしている。大臣も、地方の主要都市にバスタも造っていきたいという、こういう思いもありますから、是非、この高速バス、一回なくしてしまうと私は本当にこれもったいないなと、こういうふうに思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
 そんな中で、是非早急に、この高速バスに対します私は支援をお願いしたいんです。
 実は、国が用意していただいております地方創生臨時交付金、これが路線バスには、我が地域の移動手段という、バスということで議会の方でも割と支援をしていただいているんですけれども、この高速バスが抜け落ちていると、こういうふうな要望が上がってきております。是非ここは強く求めたいところですけれども、局長、どうでしょうか。

#56
○政府参考人(秡川直也君) 高速バスに対する支援は非常に重要だというふうに思っております。
 本年度の第二次、あと第三次補正予算で、高速バス事業につきましても、車内の感染防止策とか、あと実証運行に対する支援、あと、直近では新技術を活用した感染症対策などのメニューもございますので、そういうのを活用しながら支援してまいりたいというふうに考えております。

#57
○森屋隆君 是非よろしくお願いしたいと思います。
 貸切りバスも同様かと思います。一年間貸切りバスもほぼ動いていません。この貸切りバスの倒産あるいは廃業、この状況どうでしょうか。

#58
○政府参考人(秡川直也君) コロナが始まった昨年の二月から今年の二月までの数字を見てみますと、二百五十七社が事業廃止の届出をいただいていると、昨年に比べますと約百社程度増えているという数字がございます。

#59
○森屋隆君 ありがとうございます。
 数字だけ見ても大変な状況がお分かりかと思います。是非、大臣、当時、一社でも私は潰したくないんだと、こういう力強い答弁いただいていますから、是非是非ここに力を入れていただきたいと思います。
 そんな中で、私は、ワクチンが接種するに当たってこの貸切りバス等々が利用できないか、地域によっては声が出ているところもあるかと思います。状況について教えていただきたいと思います。

#60
○政府参考人(秡川直也君) ワクチン接種に関してですけれども、貸切りバス、機動性も換気能力も非常に優れているということで、大きく貢献していただけるんじゃないかというふうに思っています。
 国交省では、地方自治体から貸切りバス等の活用に関しての相談を一元的に受ける窓口を各地方運輸局の支局ごとに設置しまして、厚生労働省を通じて全国の自治体に周知をさせていただいております。今後とも、要望を踏まえながらしっかり対応してまいりたいというふうに考えております。

#61
○森屋隆君 ありがとうございます。
 また、昨年から、感染対策に対する予算も大変多く付けていただきました。アクリル板の設置等々、この辺のところはどうなっていますか。

#62
○政府参考人(秡川直也君) バスへのアクリル板等の設置も補正予算の対象にさせていただいております。
 実績を見てみますと、今までも、乗合バス、高速バスで約四百二十社、貸切りバスでは千二百社にこれを活用していただいているところであります。三次補正でも同じメニューございますので、引き続き御要望を踏まえてやっていきたいというふうに思います。

#63
○森屋隆君 ありがとうございます。本当にいろんな面で支援をいただいております。
 また、タクシーについてでありますけれども、有効だということで、空気清浄機がこのコロナの感染に対して大変有効だということで導入がされていると思うんですけれども、それについての国の支援あるいは自治体の支援があれば教えていただきたいと思います。

#64
○政府参考人(秡川直也君) 御指摘いただきました空気清浄機と、あとモニターですね、二分の一の補助ということで、三次補正からメニューに入れさせていただきました。
 二分の一補助なんですけれども、残りの負担もあるということなので、各地方運輸局長が地元のタクシーやバスの業界のトップの方と一緒に、都道府県において臨時交付金を活用していただけるように、一緒にお願いをして回っております。
 各県からもいい反応をいただいていますので、そこの合わせ技で対応してまいりたいというふうに思っております。

#65
○森屋隆君 ありがとうございます。是非よろしくお願いしたいと思います。
 また、タクシーで、なかなか感染防止に、そこにお金を使うことができなくてまだ感染防止できていないタクシーもあるようにお聞きしております。ここについてもよろしくお願いしたいと思います。
 次に、もう時間ありませんけれども、一点。
 それぞれの地域で地域の公共交通を守ろうということで頑張っていただいているところの声聞こえます。これについても、引き続き国交省の方から是非横展開をしていただいて、そして情報発信をしていただく中で、地域の感染防止あるいは地域の公共交通を守るための支援が、この温度差がないようにお願いしたいと思います。これは要望で結構でございます。
 最後になります。
 実は、赤羽国交大臣、今日この委員会、インターネットで交通運輸の皆さんあるいは家族がみんな見ているんです。
 大臣が昨年、一昨年ですね、二〇一九年の十九号の台風で、上田交通あるいは阿武隈急行、箱根登山、バス、もういろいろ本当に被害を受けた中で、陳情に大臣室に行かせていただいて、現地の人と行かせていただいて、大臣ができることは何でもやるぞと、こういう力強いお言葉をいただいて、復旧復興に向かって現場の仲間が本当に頑張ってきました。おかげさまで、三月の二十八日だと思いますけれども……

#66
○委員長(江崎孝君) 森屋委員、時間が参っておりますので。

#67
○森屋隆君 上田交通も全面開通したということであります。
 最後、大臣、今コロナで苦しんでいる交通運輸の仲間の皆さんに一言お願いできませんでしょうか。よろしくお願いします。

#68
○国務大臣(赤羽一嘉君) 公共交通機関で働く皆様方は、この新型コロナウイルス禍の中で、現場では感染のリスクとそれに対する不安という大変大きなものを抱えながら、また、需要も激減して大変お客さんが少ない中で路線を維持していただいている、まさにエッセンシャルサービスとしての使命と責任を果たしていただいていることに心から感謝を申し上げたいと思います。
 一番重要な社会インフラの基盤でありますから、ここが倒れてしまっては地方の創生も経済の復興もないというふうに思っておりますので、しっかりできることは必ずやっていくという決意で今後も引き続き取り組んでまいりたいと思います。

#69
○森屋隆君 大臣、ありがとうございます。終わります。
    ─────────────

#70
○委員長(江崎孝君) この際、委員の異動について御報告いたします。
 本日、鉢呂吉雄君が委員を辞任され、その補欠として熊谷裕人君が選任されました。
    ─────────────

#71
○杉久武君 公明党の杉久武でございます。
 本日は、JR二島支援法を中心に質問をしてまいりたいと思います。
 まず、JR北海道への支援について確認をしていきたいと思いますが、JR北海道は、過去、度重なる不祥事の発生がもととなりまして国交省から監督命令が出され、事実上国の監視下の下で企業体質の改善に取り組んでまいりました。その後、二〇一八年には、国土交通省からJR北海道に対し、経営改善に向けた取組を着実に進めるよう更なる監督命令が出され、約四百億円の財政支援とともに、二〇二〇年度までの二年間を第一期集中改革期間として、経営の自立化を目指した収益増加とコスト削減に取り組み、徹底した経営努力と経営合理化を行いながら今日に至っているわけでございます。
 中でも、経営合理化の観点では、JR北海道単独では路線維持が困難であると発表された十路線十三区間のうち、既に石勝線の一部区間を二〇一九年四月に廃止、また、札沼線の一部区間も二〇二〇年五月に廃止し、さらに、来週四月一日には日高線鵡川―様似間が廃止される予定となっておりますが、他方、残る路線維持困難区間のうち地元負担を前提として存続方針が示されている八線区の支援方法については、不透明な状態が続いております。
 そこで、国土交通省にお伺いいたしますが、北海道の鉄道ネットワークに関する関係者会議が昨年十二月に北海道庁で開催をされ、国交省からも鉄道局長が出席しておりますが、JR北海道の今日に至る経営改善に向けた取組について国土交通省はどのように評価をしているのかを伺うとともに、地元負担を前提とする八線区の支援方法について国交省はどのような支援を考えているのか、確認をしたいと思います。

#72
○政府参考人(上原淳君) お答えいたします。
 JR北海道におきましては、二〇一八年七月に国土交通省が発出いたしました監督命令に基づき、二〇一九年四月に長期経営ビジョン、中期経営計画及び事業計画を策定、公表し、これらに基づく経営改善を進めてきました。
 これまでも、快速エアポートの増便による新千歳空港のアクセス改善、ホテル事業の拡大等による収益拡大、あるいは資材調達コストの低減、保線工事の効率化等によるコスト削減に精力的に取り組んできており、JR北海道と鉄道・運輸機構、鉄道局が一体となり、具体的な数値目標を設け、経営改善の進捗状況について四半期ごとに検証を行ってきたところでございます。
 新型コロナウイルス感染拡大の影響は大きいものの、例えばコスト削減につきましては、汎用品の底値購買の徹底、電気契約等の見直しなどによりまして目標値を達成しているなど、JR北海道における経営改善の着実な進展を確認いたしております。
 また、御指摘の黄色線区につきましては、JR北海道と地域が協働したアクションプランの進捗状況につきまして、御指摘のとおり、昨年十二月の北海道の鉄道ネットワークに関する関係者会議に出席をいたしまして北海道庁や沿線自治体からの説明を受け、新型コロナウイルス感染拡大の影響によってイベントの中止を余儀なくされたようなケースも少なくなかったものの、できることを着実に積み重ねていただいたということを確認いたしております。
 こうした検証を踏まえまして、国、地域、JR北海道が結束した新しい黄色線区支援といたしまして、北海道の第三セクター会社、北海道高速鉄道開発株式会社が観光列車を保有し、JR北海道に無償で貸し付けることとし、車両導入に係る経費等につきまして、北海道庁による補助と鉄道・運輸機構による助成を協調して行うことを考えております。

#73
○杉久武君 北海道が持ちます観光のポテンシャルや北海道新幹線の札幌延伸、さらには中核都市間の交流人口の増加など、今般の支援継続と相まってJR北海道の企業価値が更に高まるよう、国交省には引き続きJR北海道への経営支援を行っていただきたいというふうに思います。
 次に、JR四国について伺います。
 JR四国への支援については、確認をしたいと思いますが、JRの経営問題といいますと常にクローズアップされるのがJR北海道でありますが、JR北海道にも増して経営基盤が危ういのがJR四国でございまして、JRグループの中で最も厳しい経営を強いられていると言っても過言ではないと思います。
 にもかかわらず、JR四国では、分割・民営化以来、JRの中で最も経営改革を行い続けてきた会社であると言っていいほどの最大限の経営努力を行っていただいておりまして、鉄道の電化や最新鋭の振り子車両の投入による高速化や積極的な利便性の向上に加えて、経費削減や用地売却、鉄道事業以外での収益拡大と、地域に根差した基幹公共交通機関としての使命を全うすべく涙ぐましい努力をいただき、およそ考え得る限りの効率化を進めていただいておりますが、残念ながら、JR発足後も輸送量は減少し続けております。
 こうした現状は、単に企業努力が足りないとか高速道路網が整備されたからだとかといったレベルの問題ではなく、四国の人口そのものが減少し続けているために、大量輸送というニーズがあって初めて成り立つ鉄道事業の前提そのものが崩れかかってしまっている、このような状態にあると考えております。
 このような大変厳しい経営環境に加えて、JR四国では、他の鉄道事業者と同様、老朽化したインフラ整備や更新といった難題が待ち構えております。また、JR四国の中で際立って高い旅客量を誇ります本四備讃線も、瀬戸大橋の完成から三十年以上が経過をいたしまして、大規模な更新が必要となってまいりました。
 そこで、国交省に確認をいたしますが、今般の法改正で本四備讃線の大規模改修は鉄道・運輸機構が負担をすることとなっておりますが、改修費用負担のスキームについて確認をするとともに、JR旅客会社の中における特に経営環境が厳しいJR四国の基本的認識について、国交省の御見解を伺いたいと思います。

#74
○政府参考人(上原淳君) お答えいたします。
 委員御指摘のとおり、四国におきましては、人口減少や高速道路ネットワークの発達等を背景といたしまして旅客需要が低迷しております。JR四国は、国鉄末期の鉄道運輸収入を維持できない状況となっておりまして、今後も厳しい状況が続くことが見込まれております。
 こうした中で、JR四国におきましては、ものがたり列車を始めとしました観光列車やアンパンマン列車の運行による利用促進、新型特急車両の投入やローカル車両の新製による利便性、快適性の向上を図るとともに、列車のワンマン化による運行の効率化といったコスト削減に資する取組を進め、経営努力を行ってきたものと承知をいたしております。
 また、御指摘の本州と四国を鉄道でつなぐ本四備讃線はJR四国にとって収益の柱ともなっている極めて重要な路線でございますが、この本四備讃線を含む本四連絡橋は、日本高速道路保有・債務返済機構が施設保有者となっておりまして、JR四国が鉄道関係部分などの維持管理の費用を負担してまいりました。
 委員御指摘のとおり、本四備讃線は、開業から三十年以上が経過し、鉄道施設を含む連絡橋の老朽化が進んでおり、今後、鉄道関係部分などの大規模な改修工事として年間約二十億円程度の費用が見込まれますが、経営状況が厳しいJR四国にとって非常に大きな負担となり、経営を圧迫することが懸念されております。
 そこで、JR四国が負担することとなる本四連絡橋の鉄道関係部分の更新費用等につきましては、今後はJR四国に代わって鉄道・運輸機構が本四連絡橋の施設保有者である返済機構に支払うこととし、本法案においてそのための仕組みを設け、JR四国の負担軽減を図ることとしているところでございます。

#75
○杉久武君 JR北海道と四国は、規模こそ小さいですが、国鉄末期の課題を今日まで継承し続けているがゆえの苦しみに耐えているわけであります。それは、先ほども申し上げましたとおり、高速道路網の整備で鉄道需要がなくなったというようなミクロの話ではなく、問題としては、むしろ我が国の人口減少によって我が国の鉄道需要そのものが毎年確実に落ちているというマクロの方がはるかに大きく深刻であって、こうした国家的課題に起因した経営問題は、経営努力を超えた構造的な問題であり、JR北海道や四国の手に負えるような話ではないということであります。
 もちろん、JR北海道も四国も、企業である以上、環境の変化に対応した経営努力を行っていただいておりますが、そもそも分割・民営化後もこのような状態にあることが分かった上でJRを発足している以上は、分割を主導した国が永久にその責任を負う必要があるのだということを改めて確認をしておく必要があると思います。JR発足から三十年以上たって、若い世代では国鉄という言葉を知らない方も多いと聞きますので、政府は、JRの支援継続については常に国民に対して説明をし、理解と支持を得る必要があると考えております。
 その上で、鉄道の特性である安全で時間が正確で環境への負荷が少なく、省エネで大量輸送できるといった特性を発揮するためには、採算に合うだけの需要が存在する地域で運営する必要がございますので、鉄道の特性を発揮できる路線に選択と集中を行うことは自明の理ではございますが、他方、我が国は国土の均衡ある発展を標榜しておりますので、国土の将来展望と課題から見た国土の均衡ある発展という基本理念の下での鉄道の在り方についていま一度検討するときが来ているのではないかと、このようにも考えます。
 そこで、大臣にお伺いいたしますが、赤羽大臣には、何度も北海道や四国へ出張され、JR北海道や四国の利用実態を確認いただきながらJR沿線の関係者とも直接意見交換をされておられますが、今後人口減少が進む我が国において、JR北海道やJR四国のあるべき姿、そして今後の支援の在り方についてどのようにお考えか、大臣の率直な御見解を伺いたいと思います。

#76
○国務大臣(赤羽一嘉君) これ、大変難しい質問でございまして、にわかに答えるのは難しいんですが、一つは、JR四国とJR北海道は全く環境が、置かれた状況が違う、しかし、経営の結果としては大変両社とも苦戦していると。
 私は、まず、その分析、杉さんのような優秀な公認会計士を雇って、これ、素人がイメージで言っているなんという話じゃなくて、企業の衰退とか、何か原因がクリアにあるはずだと思うんです。そこで、その中で当然、何というか、コストカットみたいな話は、そこは突き進んでいくことはなかなか公共交通機関としてはできない、そこの部分は、交流人口や関係人口を増やしていかないといけないということは、これはJRの負うべき仕事ではなくて、言われるように国や地方自治体が関わらなければいけないというふうに思っております。
 ですから、JRの使命は、しっかりと地域の生活の足であり、また、加えて言えば観光における大事なアクセスだということで、安全でパンクチュアルな運行を担うということが第一義だと思いますし、今民営化していない両社ですけど、分割・民営化の中では、事業もしっかり身の丈に合った事業をしながら採算も取っていくということだろうというふうに思っております。
 ただ、私、このコロナ禍における社会の変化というのは大変大きな一つのきっかけにしていかなければいけないと思いますし、JR四国の社長か会長とのお話の中で、大学がリモートの授業になったので、パソコンを持って四国をずっと動いている学生というのがすごく数字として表れているというんですね。駅のホームでパソコンを開いて授業時間だけ受けていると、そういう話で、余りばかにならない結構数字が出ているんだと。
 私、そういうことというのは、教育の面でも、実は旅をしながらの教育というのは、教育の専門家もいらっしゃるかもしれませんが、そうしたことというのを肯定的に捉えていくという時代になるかもしれないと、そうしたことで新しい需要も生まれるかもしれませんし、高松も駅ビルを今造られていますが、隣接で徳島文理大学という、なぜ徳島文理大学が高松の駅前にあるのかよく分かりませんが、そうしたことも、一つの新しい人口を呼び込んでというか、そういったことは大事だと思いますし。
 あとは、やはり本州と四国の連結性をどうするかと。よく整備新幹線の話出ますが、整備新幹線に一気に行く前に、もう少し接続のいい、ですから、阪神間ですとか九州の人が気軽に四国に行くという、その潜在需要というのは物すごく大きいと思いますし、北海道も同じようなことで、先ほど申し上げたとおりなんですが、国がサポートすべき、そしてやはり専門家を登用して、やっぱり地方創生というのは、なかなか本当はやっぱり投資があってこそ花が咲くというふうに思いますので、そこを全部JRがやるなんということはとても無理だと思いますから、そうしたことはしっかり役割分担を明確にしながら、結論は、非常に大事な公共交通機関としての、公共インフラである公共交通機関をしっかり守っていこうと、こう考えております。

#77
○杉久武君 大臣、率直な御意見をいただいて、本当にありがとうございます。しっかりと我々政治家の側も支援に向けて取り組んでいきたいと、継続的に取り組んでまいりたいというふうに思います。
 次に、北陸新幹線について伺いたいと思います。
 現在、北陸新幹線の運用はJR西日本と東日本で行っておりますが、北陸新幹線の事業主体は、JR北海道や四国と同様に鉄道・運輸機構が担っております。その鉄道・運輸機構が昨年十一月、組織の管理体制や情報共有の不備などが重なり、金沢―敦賀間の工期が当初予定の二〇二三年春から一年以上遅れる事態となりました。既に国土交通省では、鉄道・運輸機構に対し業務改善命令が出され、官房長就任から僅か半年足らずの水嶋官房長を本年一月六日付けで鉄道・運輸機構の副理事長に充てるという大変異例な人事が行われまして、あわせて、国交省内には鉄道・運輸機構の監理・監督室も設置し、対策を講じていると、このように伺っております。
 そこで、国交省に質問いたしますが、今回の延伸延期の原因についてどのように分析をされているのか確認するとともに、二十三日に鉄道・運輸機構の理事長人事が閣議で了解をされ、明日にも赤羽大臣より新理事長を任命すると伺っておりますが、鉄道・運輸機構の新体制を受け、機構の改革を進めるための国交省としてどのように関与していくのか、併せて確認をしたいと思います。

#78
○政府参考人(上原淳君) お答えいたします。
 北陸新幹線金沢―敦賀間につきましては、沿線地域において大変多くの方々が完成、開業を待ち望み準備を進めておられる中で、工期の遅延、工事費の増加に至ったことは極めて遺憾であります。
 本件につきましては、国土交通省において外部有識者から成る検証委員会を設置し、事実関係の検証や原因究明等を行った結果、工期が遅れているにもかかわらず、工事契約の主体である鉄道・運輸機構の大阪支社は、目標となる完成・開業時期ありきの考え方に起因する甘い見通しの工期設定に基づいて開業に間に合うと本社に報告をしていたこと、本社としても大阪支社からの情報をチェックする機能が十分でなかったこと等の課題が指摘されました。
 これを踏まえまして、昨年十二月、国土交通省から鉄道・運輸機構に対して業務改善命令を発出し、現在、鉄道・運輸機構において事業執行体制の改善や本社のチェック機能の強化等が図られているところでございます。具体的には、大阪支社を廃止して北陸新幹線建設局を設置し、プロジェクトオリエンテッドで地域密着型の組織とすることで事業執行体制の強化を図ること、工程や事業費の管理につきまして、外部有識者による助言を含め、本社のチェック機能を強化すること、関係自治体で構成する会議体を設置し、工事の進捗や事業費の執行状況等について定期的、体系的な情報共有を行うこと等に取り組んでいるところでございます。
 また、鉄道・運輸機構の新理事長につきましては、二十三日の閣議で了解され、二十六日に国土交通大臣により任命される予定と承知しております。
 先日の検証委員会では、本年夏を目途に最終報告書を取りまとめることとしておりまして、現在、他の公共事業の取組のうち新幹線整備に導入可能なもの等について御議論いただくとともに、再発防止策について検討を進めていただいているところでございます。
 国土交通省といたしましても、最終報告書の内容を踏まえ、新理事長の下で鉄道・運輸機構の組織改革が着実に実行され、新幹線整備が進められるよう、鉄道・運輸機構をしっかりと指導してまいります。

#79
○杉久武君 今回の件につきまして、赤羽大臣は、事態を重く受け止めて、再度同じようなことを起こしてはならない、本当に決着を付けると、大変な御覚悟を示されております。
 今回の北陸新幹線の延伸延期は、北陸経済の重い足かせにもなりかねず、誠に残念であると言わざるを得ません。鉄道・運輸機構の体質改善を厳しく求めるとともに、今後の対策に万全を期していただきながら、鉄道・運輸機構の信頼回復に向けて取り組んでいただきたいと思います。
 その上で、今回の延伸延期、延伸時期の延期に伴い、北陸新幹線の並行在来線を準備している会社に悪影響が出ておりますので、その点について確認をしたいと思います。
 この北陸新幹線の延伸工事が完成し、敦賀まで北陸新幹線が開通いたしますと、石川県内の五十一・五キロと福井県内の七十九・二キロがJR西日本から経営分離されますが、この区間の普通列車の輸送密度は、石川県内では一日九千七百人、福井県内では一日五千百人もありまして、福井、石川両県の重要な足となっております。
 この北陸の大動脈を守るために、石川県では、IRいしかわ鉄道が新幹線延伸後を見越して職員の採用を開始し、育成や研修を実施をしております。また、福井県では、二年前から並行在来線の準備会社を立ち上げて、県と沿線の市町、民間で出資金を捻出しながらプロパー社員を百人採用する計画で、昨年春には三十二人が入社し、来月には三十五人の入社が内定をしておりますが、今回の開業遅れによって、福井の並行在来線準備会社では、収入がないままに、開業準備費五億二千万円に加え、経営計画の見直しや設備投資計画の変更で更に一億円以上の負担が発生する可能性があると伺っております。
 そこで、国交省に質問いたしますが、このような事態となっているのは明らかに延伸の延期が原因でありますので、延期に伴う損失等の費用については鉄道・運輸機構が全面的に補償してしかるべきと考えますが、並行在来線を準備してきた会社への支援についてどのように考えているか、見解を伺いたいと思います。

#80
○政府参考人(上原淳君) お答えいたします。
 昨年十二月、与党整備新幹線建設推進プロジェクトチームから政府に対しまして、金沢―敦賀間の完成・開業時期の遅延に伴い関係地方自治体等に生じる影響に対し、国土交通省始め政府全体で適切な支援措置を講じることの申入れがなされました。これを受けまして、赤羽国土交通大臣より、開業遅延により事業の円滑な実施に直接支障が伴うこととなる並行在来線については、鉄道・運輸機構から並行在来線会社への支援措置について関係者と調整を行う旨の方針を表明いたしました。
 現在、石川県、福井県それぞれの区間ごとに、各県並行在来線会社、国土交通省、鉄道・運輸機構、JR西日本が参画する連絡調整会議を設置し、協議を行っているところであり、引き続き、具体的な支援内容の調整を進めてまいります。

#81
○杉久武君 しっかりと地元のその今準備していただいている、携わっていただいている皆様のお気持ちに応えるような形での支援をお願いしたいと思います。
 本来は、この後、大阪への延伸等についても御質問させていただきたかったんですが、時間になりましたので、今日はここで終わらせていただきます。
 ありがとうございました。

#82
○室井邦彦君 維新の会の室井邦彦です。
 私は、新型コロナウイルスのこの感染の影響をもろに受け、収益がそれでなくても非常に厳しい北海道、四国の鉄道事業者に対するこの支援策についてお聞きをしたいと思います。各先生方の今までの質問と重複をするところがございますけれども、お許しをいただきたいと思います。
 JR北海道では、令和元年度の第四・四半期から新型コロナウイルス感染症の影響を受け、連結経常利益、過去最大の百三十五億円の赤字、そして、令和二年度においても、コロナの影響が追い打ちを掛け、三百四十七億円の赤字を計上する過去最悪の状態になったと聞いております。また、JR四国においても、令和二年二月から収益が大きく悪化し、連結経常利益は八十九億円の赤字と聞いております。
 この人口減少、また、共にモータリゼーションの進展等により厳しい経営状況にあったこのJR北海道及びJR四国の経営改善に向けた取組や、また、それぞれが経営自立に向けて努力をされておる、こういう状況の中でこのコロナの影響であります。それぞれの経営努力が報われずにこういう状況に至り、危機的状況に陥っております。それぞれの経営者の努力が無になっているというか、非常に残念無念な思いをしておられると思います。
 そういう環境下の中で、今後も新型コロナウイルス感染症の収束が全く見通しがまだ立っていない、立たない、そういう中で、今回の法改正に基づく支援の内容はこれで十分と言えるのか。そして、新型コロナウイルス感染の影響で収益が悪化している事業者の経営支援にどう取り組んでいかれるのか。赤羽大臣の強力な努力と支援によって財政支援もしていただいているということは理解をしております。その中で、大臣の御所見をお聞きをさせていただきたいと思います。

#83
○国務大臣(赤羽一嘉君) 今回のコロナ禍の影響が、公共交通機関に対する相当ダメージが深刻だということは、もう何度も答弁しているとおりでございます。
 JRにつきましても、この今回の法改正の案とは別に、これまでも、雇用調整助成金ですとか日本政策投資銀行等の危機管理融資を活用していただいて鉄道事業者の経営を下支えしていたり、これまでの貸付金の返還を、ちょっと今手元にあれですが、猶予するなど、コロナの影響に対する対策としては取ってきたつもりでございます。
 そこはしかしまだ決着の付いたわけではございませんので、引き続き、その部分については注視をしながら、JR各社ともお話をよく聞かせていただいて、これ各地方の運輸局、局長が責任を持ってやらせていただいておりますので、そうしたことは機動的に対応するということと、別に、このJR二島貨物会社の経営自立とローカル線の維持、こうした諸課題について相当踏み込んだ今回の法改正をお願いしているということでございます。

#84
○室井邦彦君 よろしくお力添えを更にお願いを申し上げたいと思います。
 鉢呂先生がいらっしゃらないんですけれども、何もない春ですと言われないように、確かに、私も、十八年前、衆議院の頃に国土交通委員会に配属をされまして、この十八年間、このJR北海道、また四国の問題、取り組んでさせていただきました。そういう中でそれぞれが、国も、そして現場の方々も努力をしてきたわけでありますけれども、なかなか明るい話題、明るい春、そういう春が来ないというようなことについて、そしてまた、それだけの強力な財政援助いただきながら、コロナの関係でまた追い打ちを掛けていると、もう非常につらい思いをされておることを私も承知をしております。是非お力添えを更にお願いを申し上げたいと思います。
 次の質問に入りますが、経営基盤の強化に、今後更にしていくために、やはり人材の確保と育成というものが将来のこの鉄軌道の、こういう北海道、四国について非常に大切なことだと、このように感じております。そこで、その人材の確保と育成についてどのようにお考えなのか、ここでお聞きをしたいわけであります。
 今回のこの法改正では、JR北海道やJR四国、そしてJR貨物の債務の圧縮、また、資本の増強を通じた財政基盤を非常に強化をしていただいております。その資金繰りの円滑化を図るなど、経営基盤を強化することがもちろん主眼であると理解をしております。今後、中長期的な視点に立って経営を考えたとき、多様な人材の確保や働き方の改革等もやはり経営基盤の強化につながるものと理解をしております。
 JR北海道、JR四国、JR貨物、多様な人材の確保等の取組についてどのような支援を行おうとされておるのか、将来に向かって、是非その点もお聞かせをいただきたいと思います。

#85
○政府参考人(上原淳君) JR二島貨物会社が経営自立を図っていく上で、会社を支えるのは一人一人の社員であり、多様な人材が活躍できる環境を整備し人材の確保を図ることは、教育、研修の充実等による人材の育成を図っていくこと、重要な課題と認識いたしております。
 しかしながら、JR北海道やJR四国では、近年、若手の離職が相次いでいると各社から伺っております。その理由の一つに、将来に対する不安があるというふうに聞いております。
 今回、先ほど大臣が答弁いたしましたように、これまでにない規模の支援内容ということでお願いをいたしておりますが、今回の支援が各社の長期経営ビジョンや中期経営計画に示した経営自立の将来像の具体化に貢献し、若手社員の方々も将来への希望や意欲を持って働いていただくことを期待いたしております。
 また、具体的に、鉄道施設の整備の支援を通じまして老朽施設の更新が進むことにより、メンテナンスなど現場作業の効率化が図られることで現場社員の働き方改革にも資するのではないかと考えております。
 また、今回、関連事業についても支援の対象としておりますが、多様な人材の確保、いろんな方が働けるという意味でいうと、鉄道事業だけではなくてホテル業や飲食業にも私どもとして様々な支援ができることによりまして、多様な人材が求められる会社になってくるというふうに考えております。
 さらに、新たに今回出資による支援を行うこととしておりますが、その場合に、生産性向上に資する省人化、省力化のための設備投資を各社が進めやすくすることによって、安全性にも留意しながら現場作業の機械化やIT化を進め、労働環境の改善を図ってまいりたいと考えております。

#86
○室井邦彦君 どうぞよろしく、人づくりは国づくり、国づくりは人づくりと言われております。是非よろしくお願いを申し上げたいと思います。
 それでは、私の最後の質問になりますが、地球温暖化対策に資するこの北海道と本州との物流網の構築についてお聞きをいたします。
 北海道は我が国の最大の、御承知のとおり食料供給基地であります。北海道における鉄道は、この旅客輸送のみならず、北海道各地と全国を結ぶネットワークにより農産物を安定的に輸送する社会のインフラとして非常に重要な役割を担っておると理解をしております。
 また、大量輸送が可能な貨物列車、二十両編成の場合、十トントラック約五十台分を一度に輸送する高い労働生産性に加え、CO2の排出量がトラック輸送と比べ約十一分の一と、こういう状況であります。船舶輸送の約二分の一と非常に少なく、環境に優しく、そのような意味で、政府の宣言した二〇五〇年カーボンニュートラルの実現に資する輸送手段であるというふうに大いに期待ができるところであります。
 そこで、食料供給基地の北海道と本州、全国各地への持続的かつ安定的な物流の確保を図るとともに、地球温暖化対策に資する物流網の構築にどう取り組んでいるのか、どのように見られておるのか、お聞きをいたします。

#87
○政府参考人(上原淳君) お答えいたします。
 御指摘のとおり、貨物鉄道輸送は、モーダルシフトの推進により政府を挙げて取り組むカーボンニュートラルの実現に寄与することが期待されております。
 こうした貨物鉄道輸送の担い手としてJR貨物が全国ネットワークの貨物鉄道サービスを提供しておりますが、とりわけ我が国を代表する一大農林水産、畜産地である北海道においては、消費地への安定、大量かつ環境負荷の低い輸送を行う上で、JR貨物による貨物鉄道輸送が重要な役割を果たしていると認識をいたしております。
 こうしたことから、JR北海道に対するこれまで二年間の支援の中でも、貨物列車走行区間に係る支援として、木枕木のPC枕木化、高架橋の耐震補強、トンネル、橋梁の保全、軌道、土木構造物に係る修繕などの設備投資や修繕費への助成を行ってきたところでございます。
 また、今回提案させていただいております貨物調整金制度の継続によりまして、JR貨物が並行在来線会社に支払う線路使用料の安定的な確保を図り、全国的なネットワークの構築を支えていきたいと考えております。
 本法案によりましてこれらの支援の継続を図り、北海道と本州の物流の大動脈である青函トンネルの改修費のJR負担免除、JR貨物の設備投資に係る無利子貸付けを行うことといたしております。これらを通じて鉄道貨物輸送による全国的な物流ネットワークの構築を図っていきたいと考えております。

#88
○室井邦彦君 終わります。

#89
○榛葉賀津也君 国民民主党・新緑風会の榛葉賀津也でございます。
 今までるる話があったように、JR二島貨物を取り巻く環境というのは大変厳しくて、将来の経営自立への道のりも相当険しいものがあると。ただ、そのような中で、二島貨物に対しまして、経営の下支え、そして経営改革の推進のために、今回、本当に力強い支援策を大臣並びに鉄道局を始めとする国交省の皆さんに賜りました。心から厚く感謝を申し上げ、我が党はこの法案に賛成でございます。
 それでは、鉄道を含めた公共交通の在り方と経営の在り方について、まず冒頭、お伺いしたいと思います。
 二島貨物はそれぞれ経営計画を持って、今回のこのような力強い支援策などを通じて今経営の自立を目指しているところなんですけれども、JR北海道、JR四国はまさに地域になくてはならない公共交通のネットワークでございますし、JR貨物は我が国唯一の全国鉄道網を有する物流企業として地域の経済、日本の経済を支えてきています。
 他方で、二島貨物会社は、利益を度外視して地域の、国民の暮らしを守るという社会的使命を持っているんですね。その十字架を背負いながら経営の自立を目指すという大変難解な方程式を解かなければならないというのが現状なんです。経営の安定化と黒字化だけを追求すれば不採算路線は切ればいい、しかし、そうはいかないんですね。他方で、地域のために不採算路線を維持し続ければ完全民営化の道は遠のくと、こういう矛盾を抱えているわけでございます。
 我々政治家も、御都合主義で地域の路線を維持してくれと、早く経営改革して民営化どうするんだと、この二つの矛盾をどう解決するかというのは大変難しい問題で、だからこそ、今までのような様々なフレーム、例えば特例税制であるとか安定基金とか様々な政策を打ち立てて、今回も大変力強い御支援を賜りました。ただ、こういったやり方が本当に将来持続可能な鉄道の在り方、維持、これに資するのかというと、そろそろ真剣に考えなければならないと思っています。
 つまりは、繰り返しますけれども、二島貨物は社会的使命の下、不採算部門を抱えざるを得ない、その点を鑑みた上で、民間企業としての経営の自立を目指す各社に対し、国と各自治体の支援の在り方をそろそろ整理をするべきではないかと思うんですが、大臣の御認識をお伺いします。

#90
○国務大臣(赤羽一嘉君) これも、先ほど杉委員と同様に、同じ重い質問で、にわかに明快に答えられないんですが、いろいろなシナリオというのはあると思うんですね。
 公共交通機関を担わなきゃいけないという制約の中でいろいろなシナリオがあって、私は、ややもすると、これまではどちらかというと赤字解消、コストカットという方向に行かざるを得なかったところを、この流れは変えなければいけないと。成功したいと、しなきゃいけないと思っていますが、やはり交流人口を増やす、関係人口を増やすというのは国、地方自治体抱えでやりながら、JRの皆さんには鉄道事業者としての安全な運行をしっかりやってもらうと。そして、でき得ればそこに、不動産はいっぱいいいところを持っていますし、JR行くたびに、大体四国はJRのホテルに泊まらせてもらっていますが、すばらしいホテルで、西日本なんかより随分いいホテルだなと、お客さんも入っているし。北海道も、そういう意味では、あの札幌の駅前のビル事業というのは非常にうまくいっていると。
 そうしたことはしっかりやってもらいながらも、ちょっと明確な答弁ではないんですけれども、私は、前向きにというか、どちらかというと悲観的な結論じゃなくて、やっぱり関係人口を増やす、交流人口を増やす、観光立国としてそうしたものを増やしながら、そこになくてはならない公共交通機関、JR四国、JR北海道には活躍していただきたいと、そして人材の流れもつくっていただきたいと、そういうふうな思いで今回は法案を提出させていただいたところです。

#91
○榛葉賀津也君 ありがとうございます。
 次に、我が国の物流における貨物鉄道の在り方についてお伺いします。
 今、室井議員からも話がございましたが、菅内閣が二〇五〇年カーボンニュートラル、この環境時代においてこのJR貨物というのは大変ポテンシャルがあって、このカーボンニュートラルの実現に重要な役割を担うというふうに思っています。環境に負荷が少ない、大量輸送、そして中距離輸送が可能という、こういったメリットの中で、まさに先ほど室井議員がおっしゃったように、CO2の排出量がトラックの約十分の一で、貨物列車一本分の輸送力が、室井先生が五十台分と言いましたが、十トントラックおおむね六十五台分の輸送が可能だというふうに聞いています。
 折しも、今、トラックドライバーが足りないんですね。そのような中で、やっぱり札幌、東京、福岡、こういった大動脈を中心に全国の幹線鉄道網をどう維持確保していくかというのは大変重要な問題でございますが、この物流のモーダルシフトを考えた場合、まさに貨物鉄道がその中心にならなければならないと思っています。
 私は、このカーボンニュートラルの問題を考えると、この貨物鉄道の政策は、鉄道政策というよりも物流政策若しくは環境政策として大きく捉えてこれを支援していくことが大事だと思うんですが、大臣はどうお考えでしょうか。

#92
○国務大臣(赤羽一嘉君) JR貨物が持たれているネットワークですとか資産は活用する方がよいと、当然だと思っております。
 ただ、他方で、例えば、衆議院の国土交通委員会で荒井聰委員から、大体、大学の授業を私が聞いているみたいなやり取りなんですが、農産物の流通は全部船でやるべきだと、こういう提案をされました。すごくそういう発想は全くなかったのでびっくりしたんですが、例えば生乳なんかは、牛乳の生乳は、釧路ですとか苫小牧かな、毎日のように物すごい勢いで使われているというようなこともあり、別に私それがいいということではなくて、そうしたことを物流総合体系としてどう考えていくかというのは柔軟に考えていかなければいけないのではないかと。
 加えて、JR貨物は大変すごい資産があるということも全くそのとおりでありますが、JR北海道の生命線になり得る札幌までの新幹線の開業のときに青函トンネルの問題どうするのか、また、長万部から南ですかね、この在来並行線をどうするのかと。このときのこうしたことも、それは地元の意向と様々なことを勘案しながらいい解を出さなければいけないんではないかと。
 それは、おっしゃるように、オールジャパンとしては、カーボンニュートラルを二〇五〇年まで、そういう意味ではモーダルシフトというのは非常に優位性だというふうに思っておりますので、そうしたことも勘案しながら適切な結論を導くべきなんだろうなというふうに思っております。

#93
○榛葉賀津也君 私も、衆議院の荒井先生の質疑は議事録で拝見しました。
 他方、船でカーボンニュートラル、CO2の場合、貨物との比較で圧倒的にCO2の排出量が多いこと、そして、港から港まではいいですけど、そこから先の物流でトラックドライバーが確保できるかというと、それは非現実的だと思うんですね。今あるアセットの鉄道貨物を最大限利用していく、これが私は正しい政策なんだろうと思っています。
 次に、JR貨物の株式上場と完全民営化についてお伺いするんですが、JR貨物は鉄道ロジスティック部門で黒字化を達成するなど相当な経営努力をされて、今、完全民営化を目指してその先頭に立っていると私は見ていますし、今日までのJR貨物の関係者の御尽力に心から敬意を表したいと思うんです。
 ただ、JR貨物は自前で線路を持っていません。他の旅客会社の線路を借りて運行しているということですし、この路線使用料の契約は民間企業同士のものでございますが、設定された路線の使用料を前提としてJR貨物は運行を行っていると。また、今回の法案にも入っているんですけれども、貨物調整金の制度、これも極めて重要な制度でございます。これらの制度はJR貨物の完全民営化にとって大変重要なポイントになるんですけれども、JR貨物が今後完全民営化を果たすためには、路線使用料を始めとしたこれら様々な課題を整理する必要があると思うんですけれども、大臣の御見解をお伺いします。

#94
○国務大臣(赤羽一嘉君) 今御紹介いただいた貨物の調整金の話ですとかアボイダブルコストのやり方とか、よく考えたなと、率直に言って。物すごくうまくというか、よくこういう知恵を出したなと、大変先人の知恵に驚嘆するばかりでありますが、これは、将来的に経営自立、民営化といったときにはやっぱり議論になると思います。その議論で、それは民営化としてはおかしいというふうにするのか、若しくはそうしたことを、特殊性を補完しながらでないとやはり自立は無理なのかと。
 やはり私、ちょっと今ここでは議論はできませんけど、それは、御指摘のように、そこはすごく大きな議論を呼び起こすんではないかと思いますが、私はどちらかというと教条的ではなくて実利的な考えをする方なので、うまくいく方でやればいいんじゃないかという結論の方が結局は国民の多くの皆さんに裨益するんではないかなと、そうした観点でやるべきではないかなというふうに思っております。ちょっと答えにはなっていませんが。

#95
○榛葉賀津也君 今大臣おっしゃったように、先人の知恵と努力によって貨物調整金を始めとする様々な制度を生み出し、貨物を支えてまいりました。他方、忘れてならないのは、だからこそJR貨物には経営安定基金が入っていないということで、これは、しっかりと歴史を踏まえながら我々も貨物を応援をしていきたいというふうに思います。
 次に、北海道新幹線札幌開業に伴う諸課題についてお伺いするんですけれども、先ほども質疑でございましたが、二〇三〇年北海道新幹線の札幌開業を目指して、JR北海道は経営の自立を目指しているということでございます。JR北海道にとったら新幹線の札幌開業はまさに経営改善の肝ですから、新幹線の高速化は大変重要な問題だと思っています。
 他方、JR貨物にとりまして、この札幌の延伸あるいは高速化を進めることに伴う課題があることも事実でございまして、例えば、青函トンネルの部分については新幹線と貨物列車の線路を共用して運行しているわけでございまして、海底トンネルの維持管理の問題、新幹線と貨物列車の擦れ違いの問題、明かり区間の積雪に対する課題など、多くの諸課題が残されたままでございます。
 また、特に、札幌開業に伴いまして経営分離をされる函館、五稜郭から長万部の間については、現在地元協議会で検討が進んでいるんですけれども、旅客の利用状況が極めて少なくて、第三セクター化しても以降の経営維持が相当困難だということが見込まれておりまして、存続に向けた議論が難航していると地元の方からも聞いています。
 他方、この区間がないと本州からの貨物鉄道網が寸断されて、札幌までの運行が不可能となってしまうんですね。ですから、青函共用走行区間の函館、五稜郭から長万部の間の並行在来線の将来展望、これは、JR貨物の経営だけでなくて、本州と北海道を結ぶまさに物流網をどう確保するかという大変重要な問題であると思うんですが、国交省のお考えをお伺いしたいと思います。

#96
○政府参考人(上原淳君) お答えいたします。
 北海道内はもとより、北海道と本州との間の貨物鉄道は、北海道の農産品等を輸送する上で重要な役割を担っているものと認識をいたしております。
 このため、今回の改正法案におきましても、貨物列車走行区間の修繕費に対する助成金の交付を継続するとともに、新たに、青函トンネルの改修費用に係るJR北海道の負担の切離しも行うことといたしました。
 また、青函トンネル内において、昨年末から年明けにかけまして、新幹線だけが走行する時間帯に高速走行を行う、新幹線とJR貨物の走行時間を分離するという時間帯区分方式による高速走行を実施いたしまして、結果として、大きな問題はなく、当初予定どおり時速二百十キロでの高速走行が実現されております。
 さらに、これからゴールデンウイーク期間中についても同様の時間帯区分方式による時速二百十キロの高速走行実施を予定しておりまして、今後とも、引き続き二百六十キロ化を目指して検討を進めてまいりたいというふうに考えております。
 国土交通省としましては、北海道新幹線の高速走行の実現と北海道と本州の間の物流の維持について、その双方の両立を図ることが重要であると考えておりますので、この時間帯区分方式の段階的拡大の可能性についても、JR貨物を含め、関係者と検討を進めてまいります。
 また、御指摘の経営分離が行われる函館―長万部間の具体的な取扱いにつきましては、現在、北海道庁及び沿線市町から成る北海道新幹線並行在来線対策協議会において検討が行われているものと承知をしております。
 国土交通省としましても、まずは、地域における検討状況をよく踏まえて、必要な助言等を行ってまいりたいと考えております。これらの施策を通じて物流網の確保に留意してまいりたいと考えております。

#97
○榛葉賀津也君 ありがとうございます。
 次に、地域との連携について、取組についてお伺いするんですけれども、冒頭申し上げたとおり、今回の支援、本当に各方面から感謝の声が上がっているんですが、ただ、今後も、地域からもっと支援をしてほしい、継続してほしいという声が出てくると思うんです。確かに国の支援は大事ですし主体はJRだと思うんですけれども、沿線地域の自治体との連携というのはとても大事だと思うんです。JRの各線について、自分たちの町における公共交通をどう維持するんだといった主体的取組も大変重要だと思っていて、まさに交通基本法にもその旨がうたわれているわけでございます。
 北海道や四国地域において持続可能な交通体系の維持、構築に対しては、事業者と地元自治体の一層の連携、これが大事になると思うんですが、大臣の御認識をお伺いします。

#98
○政府参考人(上原淳君) お答えいたします。
 まず、JR北海道に関してでございますが、平成三十年七月に発出しました監督命令におきまして、関係者による相互の連携協力の下で将来にわたって持続的な交通体系を構築することが重要であるとする方向性を示しました。この監督命令におきまして、第一期集中改革期間とされた令和元年度、令和二年度におきましては、JR北海道と御指摘の沿線の市町の関係者が一体となって線区ごとにアクションプログラムを策定し、利用促進やコスト削減などの取組を進めてきているところでございます。
 また、JR四国におきましても、四国における鉄道ネットワークのあり方に関する懇談会Ⅱが開催され、まず四県ごとに県別で検討が進められ、昨年九月に、JR四国と各県が一体となって県別の利便性向上、利用促進策が取りまとめられました。
 今後、これらの活性化策の検討を深度化しつつ路線の維持に向けて必要な取組が進められていくこととなりますが、国土交通省としましても、これらの検討に参画し、定期的にフォローアップをしてまいります。
 いずれにいたしましても、鉄道ネットワークの維持にどう取り組んでいくか、地域の関係者で十分な議論を行っていただくことが重要であり、国としても、地域が公共交通活性化のための施策に取り組みやすいよう、必要な助言や支援等を行ってまいりたいと考えております。

#99
○榛葉賀津也君 ありがとうございました。
 最後に、私の意見だけ、先ほど室井先生もおっしゃいましたが、この人材確保について所見を申し上げたいと思いますが。
 北海道も四国も、人材の流出、特に若い職員が離職するというのが物すごい顕著なんですね。二〇一一年には北海道は二百二十四名採用して十九人退職されていましたが、二〇一五年には八十人、二〇一八年には百四十一名、二〇一九年度は百六十五名、そして二〇二〇年度は三百一名採用して百八十名を超える方々が退職するのではないかという見込みになっていると聞いています。これは本当深刻な問題で、JR四国も似たような傾向にございます。
 志を持ってJRに入った若者がしっかりとこの世界で踏ん張って、頑張って地域の足を守れるような、そういう環境を是非国交省にも後押しをしていただきますように心からお願い申し上げまして、私の質問を終わりたいと思います。

#100
○武田良介君 日本共産党の武田良介です。
 本法案は、JR北海道、JR四国、JR貨物への経営支援を行うものであります。日本共産党は、住民の移動手段である公共交通を守ること、また、その安全性が非常に重要だというふうに思っております。本法案による支援が赤字路線を廃止することなく守り、安全な運行を確保するために役立つものであることが何より重要だというふうに考えております。私も、北海道に伺って、地域の足を守ってほしいですとかあるいは貨物を守ってほしいですとか、そういった声伺ってまいりましたので、そういった声を基に質問させていただきたいというふうに思います。
 時間の関係がありますので、JR北海道に絞って質問させていただきたいというふうに思っております。
 前回、二〇一一年のときに債務処理法が改定されたことを受けて、JR北海道が経営自立計画を策定いたしました。この経営自立計画の目標年度が二〇二〇年度というふうにされておりまして、まさに今年度末までであります。経営自立、つまり経常利益八億円を図りたいというふうにされているわけです。これ、実際には目標を達成できなかったわけですけれども、なぜ達成できなかったのかという検証が重要になるんではないかというふうに思っております。それは、やはりこれまでも国によるJR北海道に対する支援というのは累次行われてきたわけですけれども、今回の法案でも継続、追加あるいは新たな支援を行うわけですけれども、そうであれば、これまでのJR北海道の取組はどうだったんだろうか、あるいは国が行ってきた支援というのはどうだったんだろうかということの検証が重要になってくるというふうに考えているからであります。
 そこで、JR北海道が策定したこの経営自立計画に関する検証はどのようにされているのか、上原局長に伺います。

#101
○政府参考人(上原淳君) お答えいたします。
 JR北海道が二〇一一年に策定しました経営自立計画におきましては、二〇二〇年度の経営自立を目標とし、経営自立の前提として安全確保を最優先に取り組むこととしていたところでございます。国といたしましても、鉄道・運輸機構を通じまして、経営安定基金の実質的な積み増し、老朽化した設備の更新等に必要な資金として無利子貸付けや助成金の交付といった支援を行ってまいりました。
 一方で、度重なる事故や厳しい経営状況を踏まえ、この経営自立計画の期間中にそうしたことが発生をいたしました。経営自立に向け指導監督を強化するために、二〇一八年七月に新たな中期、長期の経営計画の策定を命ずることを内容とする監督命令を発出したところでございます。
 この監督命令におきまして、令和三年度以降の支援については、経営改善の取組状況を確認し、着実な進展が確認されることを前提として、所要の法律案を国会に提出することといたしました。これを判断するに際しましては、JR北海道、鉄道・運輸機構、鉄道局が一体となり、四半期ごとの検証を行い、経営改善に向けた取組の進捗状況を確認をいたしております。また、地域とともに取り組む利用促進等の取組状況につきましては、令和二年十二月十二日の北海道の鉄道ネットワークに関する関係者会議においてその進展を確認をいたしております。
 我々としましては、こうした形で新たな事態に対応して監督命令を発出し、さらに、その後の計画の検証あるいは地域との連携について確認をした上で今回の法律を提出させていただいているということでございます。

#102
○武田良介君 今答弁にもありましたけれども、経営自立計画を策定したのが二〇一一年、二〇一三年に、はっきりおっしゃいませんでしたけど、函館線の貨物の脱線事故のことだと思うんですけれども、こういうものも発生をしてしまった、だから安全対策がまた必要になったという事情があったという御答弁の内容だというふうに思います。
 しかし、やっぱり安全というのはその経営自立の大前提だというふうに思うんですね。だから、そういう事故が起こったから経営自立できなかったと、まあそこまではおっしゃいませんでしたけれども、仮にそういうことであってはならないというふうに思いますので、そのことは指摘をさせていただきたいというふうに思いますし、私が検証が必要だというふうに考えているというのは、例えば、その経営自立計画の中にも、新千歳空港のアクセス輸送の改善ですとか北海道新幹線の新函館北斗駅からの二次交通ですとかインバウンド受入れ体制の整備ですとか、これ一部ですけれども、そういったことが記されている、それがうまくいったのかどうなのかと、どういう努力がされたのかということの検証が必要ではないかということを質問させていただいたところなんです。
 JR四国も、JR北海道と同じく二〇一一年に経営自立計画を策定されているということです。同じくこれも二〇二〇年度が目標年度というふうになっておりまして、国土交通省は、昨年の三月三十一日、JR四国に対して、JR四国の経営改善についてという文書を出しておられます。この中で、経営自立計画が未達となった原因の分析・報告という項目があって、実際、JR四国は文書にまとめて報告されたと、その文書もいただきましたけれども、こういうふうにやっているんですね、JR四国は。
 同じくJR北海道には経営自立計画が未達となった原因の分析を求める文書を出しているのかということを伺ったら、これ出していないということだったんですけれども、これは、なぜJR北海道の方には出さなかったんでしょうか。

#103
○政府参考人(上原淳君) お答えいたします。
 JR四国につきましては、厳しい経営状況を背景に、十年後の経営自立を目指し経営改善に向けた取組を着実に進めることを求めて、二〇一九年三月に行政指導を発出いたしました。同社につきましても、JR北海道と先ほど申し上げましたように同様に、四半期ごとの検証を行うとともに、令和二年十二月に経営自立計画が未達となった原因の分析、報告を受けたほか、長期経営ビジョン、中期経営計画等の策定状況等についても報告を受けたところでございます。
 JR北海道に対しましては、先ほど申し上げましたとおり、二〇一八年七月に新たな中期、長期の経営計画の策定を命ずる監督命令を発出し、その後四半期ごとにこの経営改善に向けた取組の進捗状況を確認するなど、検証を行っているところでございます。
 その意味では、最近になったこの動きとしましては、お互いそれぞれ検証しながら進めているということに変わりはないと思いますが、二〇一一年に策定した経営自立計画につきましては、その後の事故等によってある意味フェーズが変わって、我々としては、監督命令という形で次の経営計画の策定、さらにその取組を促しているという状況になっておりますので、そこからは検証の仕方が四半期ごとという形で、よりきめ細かくやっているというふうに御理解いただきたいと思います。

#104
○武田良介君 二〇一一年の債務処理法を受けて作られた経営自立計画ですので、その検証がきちんとされるべきだったのではないかというふうに思います。
 その監督命令の中で、二〇一九年から二〇二三年までの中期経営計画の策定、それから、一九年から三一年までの長期経営ビジョンを策定することがJR北海道に求められました。この中期経営計画の目標は、二〇二三年度の経常損益を二〇一八年度より四十三億円改善することだというふうになります。この二〇一九年度は二十三億円の経常利益改善を目指していたということなんですけれども、二〇一九年度の決算では逆に二十四億円の減収になってしまったということなんですね。これで二〇二三年の四十三億円の改善というのが本当にできるのかということを不安に感じるわけですけれども、この点の見通し、いかがでしょうか。

#105
○政府参考人(上原淳君) お答えいたします。
 JR北海道は、二〇一八年七月に国土交通省が発出した監督命令に基づきまして、二〇一九年四月に長期経営ビジョン、中期経営計画及び事業計画を策定、公表し、これらに基づく経営改善を進めてきております。これまでも、快速エアポートの増便による新千歳空港のアクセス改善やホテル事業の拡大等による収益拡大、資材調達コストの低減、保線工事の効率化等によるコスト削減に精力的に取り組んでおり、また、先ほど来申し上げましたとおり、我々としましても、四半期ごとに経営改善の進捗状況について検証を行っているところでございます。また、今後は、上記に加えまして、新規の観光列車による輸送需要の拡大やマンション事業の拡大といった収益拡大に取り組むとともに、電気式気動車、話せる券売機の導入等の設備投資によるコスト削減により収支改善に取り組んでいくものと承知をしております。
 令和三年度以降におきましても、引き続き、四半期ごとの検証を通じて経営改善の状況についてきめ細かな進捗管理を行うなど、まずはJR北海道が目指す経営自立を実現するために、国土交通省としても全力で取り組んでまいる所存でございます。

#106
○武田良介君 先ほど来答弁に出てきます四半期報告なんですね。私も、最新版が今年の二月五日のものでよろしいでしょうか、見させていただきました。
 監督命令の中にも、確かに、今言われたように、経営改善を確実なものとするために四半期ごとに鉄道局とともに検証を行って情報を開示すると、数値目標の達成状況を可能な限り迅速に検証し、速やかな改善方策を講じるというふうにあるんですが、私見ましたけれども、数字でその到達がどこまで行っているのかということはもちろん押さえられているんですけれども、今言いました、改善方策を講じると書いてあるんですが、その改善方策というところがなかなか見当たらないなというふうに思っておるんです。
 それだけに、やはりこの四十三億円の改善という目標が本当にできるのだろうかというふうに感じてしまうんですけど、もう一度、いかがでしょうか。

#107
○政府参考人(上原淳君) お答えいたします。
 委員御指摘の四十三億円の収支改善につきましては、二〇一八年度実績と二〇二三年度計画の連結経常利益を比較した際の収支改善の効果を示しております。具体的には、二〇一八年度実績で経常利益百十一億の赤字なんですが、二〇二三年度におきましては六十八億の赤字ということで、この収支改善効果として四十三億円を見込んでいるというものでございます。
 JR北海道としましては、まず、運賃改定による約四十億円の増収に加えまして、鉄道運輸収入で約十五億円、関連事業収入で約五億円の増収を計画しておりますが、これらの増収に伴う収支改善効果が四十三億円であるというふうに承知をいたしております。

#108
○武田良介君 四十三億円改善できる、その方向性というんですかね、非常に曖昧なものなのかなというふうに思ってしまいますが。
 その先の長期経営ビジョンなんですけれども、これも、資料を見ましたけれども、曖昧な印象を受けました。
 先ほども少しあったんですけれども、二〇一八年度に開発関連売上げを八百億円から二〇三一年度は約一千二百億円に一・五倍化すると。これ、セグメント別で売上高も示し、一・五倍化させるということなんですが、これ、一・五倍化セグメント別にできるというのはどういう見通しでしょうか。

#109
○政府参考人(上原淳君) 長期ビジョンにつきましてお答えをいたします。
 委員御指摘のとおり、JR北海道は、二〇一九年四月に公表した長期経営ビジョンにおきまして、二〇三一年度の経営自立を目指すとの目標を掲げております。本法案におきましても、この二〇三一年度の経営自立を目標としまして支援の期限を十年間延長し、これまで以上にきめ細やかで手厚い支援を実施することをお願いをしているところでございます。
 先ほど不動産関連業についてのお尋ねがございましたが、この法案におきましても、関連事業を、これまで支援の対象でなかった鉄道事業以外の関連事業を支援の対象とすることにしております。そして、そうした関連事業につきまして、これから例えば金融機関との間で協調のプロジェクトが進められるときの利子補給を今回支援の一つの項目に入れさせていただいております。
 そうした今回法案でお願いをいたしております支援の内容を含めまして、この中期経営ビジョンが達成されるように支援をしていきたいというふうに考えております。

#110
○武田良介君 北海道に伺ったときにも、赤線区や黄色線区の廃線の不安もお聞きしましたし、あるいは減便によって通学への影響が出るという不安の声もお聞きをいたしました。これまでも国が支援を繰り返しやってきたけれども、そうであれば廃線にせずに是非守ってほしいというのが率直な北海道を始め全国の皆さんの思いかというふうに思いますので、そのために必要な検証も是非行っていく必要があるだろうということを述べまして、質問を終わらせていただきたいというふうに思います。
 ありがとうございました。

#111
○委員長(江崎孝君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後三時三十五分散会
ソース: 国立国会図書館
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