くにさくロゴ
2021/03/09 第204回国会 参議院 第204回国会 参議院 予算委員会 第7号 令和3年3月9日
姉妹サイト
 
2021/03/09 第204回国会 参議院

第204回国会 参議院 予算委員会 第7号 令和3年3月9日

#1
令和三年三月九日(火曜日)
   午前十時一分開会
    ─────────────
   委員の異動
 三月八日
    辞任         補欠選任   
     伊藤 孝江君     塩田 博昭君
     梅村  聡君     片山 大介君
     伊藤  岳君     吉良よし子君
     大門実紀史君     岩渕  友君
 三月九日
    辞任         補欠選任   
     岩本 剛人君     上野 通子君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         山本 順三君
    理 事
                青木 一彦君
                滝波 宏文君
                馬場 成志君
                藤川 政人君
                白  眞勲君
                森 ゆうこ君
                石川 博崇君
                浅田  均君
                山添  拓君
    委 員
                青山 繁晴君
                磯崎 仁彦君
                上野 通子君
                片山さつき君
                北村 経夫君
                佐藤 正久君
                進藤金日子君
                高階恵美子君
                高野光二郎君
                藤木 眞也君
                古川 俊治君
                三木  亨君
                三宅 伸吾君
                宮島 喜文君
                宮本 周司君
                山田 修路君
                山田  宏君
                石川 大我君
                打越さく良君
                熊谷 裕人君
                小西 洋之君
                田島麻衣子君
                福島みずほ君
                宮沢 由佳君
                河野 義博君
                塩田 博昭君
                杉  久武君
                若松 謙維君
                石井 苗子君
                片山 大介君
                礒崎 哲史君
                浜口  誠君
                矢田わか子君
                岩渕  友君
                吉良よし子君
   国務大臣
       財務大臣
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(金融)
       )        麻生 太郎君
       農林水産大臣   野上浩太郎君
       経済産業大臣
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(原子力
       損害賠償・廃炉
       等支援機構))  梶山 弘志君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(少子化
       対策、地方創生
       ))       坂本 哲志君
   副大臣
       財務副大臣    中西 健治君
       厚生労働副大臣 三原じゅん子君
       経済産業副大臣  長坂 康正君
   大臣政務官
       総務大臣政務官  宮路 拓馬君
       厚生労働大臣政
       務官       大隈 和英君
       国土交通大臣政
       務官       鳩山 二郎君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        藤井 亮二君
   政府参考人
       内閣官房成長戦
       略会議事務局次
       長        野原  諭君
       内閣官房まち・
       ひと・しごと創
       生本部事務局次
       長        鎌田  篤君
       内閣官房まち・
       ひと・しごと創
       生本部事務局次
       長        新井 孝雄君
       出入国在留管理
       庁次長      松本  裕君
       財務省主税局長  住澤  整君
       文部科学省総合
       教育政策局長   義本 博司君
       厚生労働省労働
       基準局長     吉永 和生君
       厚生労働省職業
       安定局長     田中 誠二君
       厚生労働省雇用
       環境・均等局長  坂口  卓君
       厚生労働省人材
       開発統括官    小林 洋司君
       農林水産省食料
       産業局長     太田 豊彦君
       経済産業省大臣
       官房審議官    中原 裕彦君
       中小企業庁経営
       支援部長     村上 敬亮君
       観光庁長官    蒲生 篤実君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○令和三年度一般会計予算(内閣提出、衆議院送
 付)
○令和三年度特別会計予算(内閣提出、衆議院送
 付)
○令和三年度政府関係機関予算(内閣提出、衆議
 院送付)
    ─────────────

#2
○委員長(山本順三君) ただいまから予算委員会を開会いたします。
 令和三年度総予算三案に関する理事会決定事項について御報告いたします。
 本日及び明日は、一般質疑を百二十分行うこととし、各会派への割当て時間は、自由民主党・国民の声三十三分、立憲民主・社民三十六分、公明党十五分、日本維新の会十二分、国民民主党・新緑風会十二分、日本共産党十二分とすること、質疑順位につきましてはお手元の質疑通告表のとおりでございます。
    ─────────────

#3
○委員長(山本順三君) 令和三年度一般会計予算、令和三年度特別会計予算、令和三年度政府関係機関予算、以上三案を一括して議題といたします。
 これより質疑を行います。宮本周司君。

#4
○宮本周司君 おはようございます。
 東日本大震災から十年がたとうとしております。現在のこのコロナ禍の不安も癒えぬまま、これまでも地震、台風、また集中豪雨等、様々な自然災害も我が国を襲ってまいりました。
 改めまして、これまでに失われました尊い命に対しまして心から哀悼の誠をささげますとともに、今もなお愛するふるさとを元気にするために、また大切な方を必死に守るために歯を食いしばって頑張っていただいている全ての方に対し、衷心からの敬意と感謝を申し上げたいと思います。
 東日本大震災が発生した当時は、私は全国の商工会青年部連合会の会長としてその復興支援の陣頭指揮を執っておりました。また、昨年から続くこのコロナウイルス感染症の影響におきましては、まさに梶山大臣の御指導の下で、経済産業大臣政務官として様々な支援に専心努力をさせていただいておりました。それらの経験、また地方の、また地域経済の現地、現場から今もなお私に届けられる多くの声に寄り添いながら、今日は質問をさせていただければと思います。
 新型コロナウイルス感染症の影響によりまして、我が国は、特に経済は大きな危機に見舞われております。社会全体が厳しい状況に置かれておりますし、あらゆる産業が深刻な不況に苦しんでおります。経済活動が抑制をされる、リーマン・ショック時を超える戦後最大の落ち込みとなるなど、地域経済の原動力である中小企業や小規模事業者にとっても、様々な制約や自粛などによって深刻な影響を受ける、経営基盤が毀損する、事業継続や雇用の維持が大変大きな課題となって今直面しているところだと理解をしています。それでも必死に今を耐え忍ぶ、苦難に負けまいと踏ん張って、雇用を守って、日々懸命に仕事に取り組んでいる、中小企業・小規模事業者が抱える多様な不安を払拭していく、この危機を乗り越えて事業の持続可能性を高め、支えていくために、これまでも様々な支援の施策が実施をされ、着実に効果を発揮し続けていると思います。
 ただ一方で、それら政策の実現から新たな課題が確認をされたとも思っています。過去からの問題が更に際立ってきた、そのことも含めまして、これからポストコロナ社会に向けて支援環境を改善をしていく、また、政策効果の拡大を期待して質問また提言をさせていただければと思っております。
 まずは、中小企業・小規模事業者の現状についてお尋ねをいたします。中小企業・小規模事業者の数や実態、どのような間隔で何を根拠として調査をし、把握をしているのでしょうか。

#5
○政府参考人(村上敬亮君) お答え申し上げます。
 お尋ねの点につきましては、総務省と経済産業省が実施をする経済センサス活動調査などを用いてございます。
 これは、多くの統計がサンプル調査などにとどまる中で、全事業所、企業を対象として、五年に一度ではございますけれども、まさにセンサス、全数調査ということでやっております統計法に基づいた基幹統計であるということで使わせていただいてございます。

#6
○宮本周司君 では、その調査に基づいて中小企業、また小規模企業を分けるわけでございますが、その定義、また、どのような根拠、指標でその判断をしているのか、そちらの方もお聞かせください。

#7
○政府参考人(村上敬亮君) お答え申し上げます。
 多様で活力ある独立した中小企業が成長、発展を遂げるためには、市場の失敗等を補正し、資金、人材の経営資源への円滑なアクセスと、これを公平に担保していくということが重要であると。
 他方で、中小企業の定義につきましては、この経営資源へのアクセスの困難性等の観点から、資本金と従業員数を基準として、その水準は平均資本金額や資本装備率、一企業当たりの平均従業員数などの指標を踏まえて定めているところでございます。
 なお、うち、小規模事業者の定義につきましては、常時雇用する従業員数のみを基準としてございますが、その水準はその位置付けや経営基盤の実態、創業期の企業規模等を踏まえた上で定めているところでございます。

#8
○宮本周司君 では、今お答えいただいたことも含めて、売上高の営業利益率のみならず、例えば労働分配率はその考慮に加えないのか、また、平均従業者数、これはどういう基準で捉えているのか、複数店舗を展開している場合に店舗単位で見ているのか、若しくは事業者単位であるのか、非正規雇用者、これはどのように算定しているのか、この辺りの細かい部分も追加で教えていただけますでしょうか。

#9
○政府参考人(村上敬亮君) お答え申し上げます。
 小規模事業者につきましては、御指摘もあったとおり、常時雇用する従業員数のみということでございますけれども、さらに、それぞれについて申し上げますと、特に経営資源へのアクセス等々を考えてございますものですから、労働分配率については特段考慮をしてございません。
 他方で、従業者数は、製造業その他は二十人以下、商業又はサービス業、以下は五人以下ということでございます。これは事業所単位で考えている、事業者単位で考えているものでございますので、複数店舗ということについては特段考慮をしてございません。
 なお、非正規雇用者については、労働基準法第二十条の規定に基づき個別に判断されるものということと考えてございますが、持続化補助金の場合は、フルタイムについて従業員数としてカウントしている、そこの実態を見て判断をさせていただいているということでございます。

#10
○宮本周司君 お手元に資料を配らせていただいております。
 今ほど御説明いただいたのが、そこの資料一の方で示された内容になっております。現行の定義によりますと、この小規模企業者数の比率、他業種と異なること、バランスを失しないかということなど、そういったことを問題視をし、その部分でこの要件をつくっていると。
 で、この小規模企業の定義の拡充を検討する際に、私の考えは、やはり今は業種ごとというよりは企業、事業所にとっての政策の在り方、これがやはり肝要だと思っております。他業種との比較に重きが置かれることに関しては、少し、今からのこのポストコロナ社会を捉えれば、今は少しマイナーチェンジをして現地、現場に寄り添った考え方を導入するべきだと思いますが、その点に関してはいかがでしょうか。

#11
○政府参考人(村上敬亮君) お答え申し上げます。
 もう御指摘いただいているとおり、従業員数等を特別に定めておりますのは、まさに業態特性が構造的に他業種と異なっているかどうか、それから営業利益率などの経営指標の悪化が見られるかどうか、それから当該業種においてその小規模事業者の従業員数の基準の定義を引き上げたことによって他の業種とのバランスを失しないかどうか、こういったところで公平性を業種間で担保しているところが大きく影響してございます。
 御指摘のとおり、それぞれの事業者における様々な実態ということはございますけれども、現時点でしっかりと捕捉でき、きちっとした客観的なところに基づいて運用できるという意味では、当該指標が現状最も有効であるというふうに考えてございますが、実態につきましては引き続きしっかりといろいろ勉強させていただきながら、中小企業政策全体のことを考えてまいりたいというふうに考えてございます。

#12
○宮本周司君 二〇一四年一月から、政令に基づく小規模企業定義の柔軟化によりまして、小規模事業者支援法、中小企業信用保険法、また小規模企業共済法、この三法において、宿泊業及び娯楽業を営む従業員二十人以下の事業者を小規模企業と定義をしております。
 先ほどの説明にあるように、商業、サービス業でくくられる業種に関しての小規模企業定義は五名だったのを、この政令によって二十名と定められました。その背景はどのようなものがございましたか。

#13
○政府参考人(村上敬亮君) お答えを申し上げます。
 御指摘のとおり、政令により、同宿泊業、娯楽業につきましては常時雇用する従業員が二十人までとされたところでございますが、一つは、この両業態の特性が構造的に他業種と異なり、基本的には労働集約的で更にあるというふうに観察をされたこと。それから、その零細的性質について経営指標を、例えば売上高営業利益率を見ますと、きれいにマイナスからプラスに転じるのが二十人のところでございます。でありますとか、一人当たりの付加価値額も二十人を境にどんと上がる特性があるといったように、現行の定義では、つまり五人のままではカバーできない落ち込みが確認をできたということ、それから、この現行の定義による小規模企業者の比率を当該業種で見ますと相対的に低かったために、二十人に引き上げたところで他の業種とのバランスを失しないこと及び具体的な要望があったことと、こういったことを踏まえて判断をさせていただいたところでございます。

#14
○宮本周司君 ありがとうございます。
 その宿泊業及び娯楽業においてでございますが、今のこの政令改正によりまして二十名の扱いとなることになった、小規模企業の扱いがですね。ただ一方で、若干、小規模企業を従来の従業員五名と扱う政策も混在するというふうに理解をしています。
 今般のコロナ禍における支援で、このことが影響した、この五名と二十名の両方の政策が混在することによって政策上の矛盾が確認をされたと理解しています。これは結果的に矛盾だと思いますが、ただ、それがどういうことであったかの説明と、どのように措置をしたか、このことに対しても御説明お願いします。

#15
○政府参考人(村上敬亮君) お答え申し上げます。
 特に今般のコロナ対応ということに関しましては、小規模事業であるか否かにかかわらず、コロナ対応ということで、もとより行っております様々な生産性向上支援、海外展開支援、金融支援などに加えて、現在であれば一時支援金の給付、事業再構築補助金の創設、実質無利子無担保融資の上限額の引上げといったところを新たに措置をさせていただいたところでございます。
 小規模事業者の特性に基づいたところにつきましては、従来どおり、その経営基盤が脆弱であるとか、景気の影響を受けやすいとか、資金調達が困難であるとかというところに合わせて使われてきております持続化補助、マル経融資、ないしはこの災害や危機時に合わせてそれらの運用の柔軟化や特別的な運用等を含めて工夫をして運用させていただいているというところでございますけれども、基本的には、その小規模の特性に基づく支援ということとそれから今般のコロナ対応に対する支援というのは、それぞれの角度から手当てをさせていただいているというふうに整理をしてやらせていただいてございます。

#16
○宮本周司君 私が先ほど伺ったところは、実際これはあるこの宿泊業に関係するところなんですが、マル経融資で融資を受けた、これは従業員数二十名までを小規模とする中で受けることができました。ただ、それに対するコロナ特別利子補給、この段階で、こちらの方は違う法律を根拠としていたので、従業員数五名までを小規模企業とする枠でのその売上げ減少要件とかが課されて、それでちょっと不具合が生じたということで相談を受けた案件でもございました。
 この政令に基づく小規模企業の定義の柔軟化によりまして、小規模企業の支援施策においてやはりいろいろと複雑な状況が発生していると思います。小規模企業政策において、当該業種もそうでございますが、五名、二十名、それぞれで扱うものにどんな施策があるのかということで、皆様のお手元に資料二の方をお配りをさせていただいております。
 この点に関しまして、もう一度ちょっと御説明をお願いできますでしょうか。

#17
○政府参考人(村上敬亮君) お答えを申し上げます。
 資料を出していただいているものに即して御説明をさせていただきますと、ここに挙げられているものは、ここに御説明あるとおり、二十人以下の宿泊業、娯楽業の事業者含めて活用可能なものということの一覧を挙げてございます。
 このうち、小規模事業者だけが使えるもの、それは二十人以下の宿泊業、娯楽業も含むということでございますけれども、それを取り上げて御説明をさせていただくと、一行目にございます小規模事業者持続化補助金、それからマル経融資、小規模企業共済制度、それから信用保険のうち、小規模事業者にのみ適用のある制度、それから、細こうございますが、下の方にございます減免措置や利補につきましては、小規模企業者で否かあるかによって適用条件が違うと。こういったようなところで運用を分けつつ、いずれにしろ、これ全ては、この小規模事業者の定義に入る入らないにかかわらず御活用いただけるものの代表的なものを整理をいただいたと、このように理解をしてございます。

#18
○宮本周司君 先ほども申しましたけれども、私は、今この段階におきましては、経営指標、業態特性というよりは、地域の現地、現場で見て、他業種との比較ではないと。他業種と同じように地域で十人も二十人も雇用している、しっかりと賃金を払って社員さんの生活も守っている、そして納税もする、社会保障の負担もする、そして地域コミュニティーの維持にもしっかりと貢献をする、この点において何が違うのか、なぜ業種特性の方が優先されるのか、ここがやはりいまいち納得がいかないところです。
 大臣、どう思われますでしょうか。

#19
○国務大臣(梶山弘志君) 小規模事業者の定義から外れる中小企業、また企業体全般ですね、地域にあるものに関しましては、雇用を支える重要な存在であると認識をしているところであります。
 こうした中小企業を支えるべく、経済産業省では生産性向上支援、海外展開支援、金融支援など様々な支援策を講じてまいりました。また、新型コロナウイルスの感染拡大により、こうした事業者が厳しい経営環境にあることを踏まえて、一時支援金の給付、事業再構築補助金の創設、実質無利子無担保の融資の上限額引上げといった施策も講じてきているところであります。
 他方、小規模事業者には、先ほど政府参考人からもお話がありましたけれども、一般的に中小企業と比べて更に経営基盤がより脆弱であるということ、景気の影響を受けやすく資金調達が困難といった特性があります。このため、持続化補助金やいわゆるマル経融資といった小規模事業者のみが活用できる特別な支援策を設けているということであります。
 今後とも、中小企業の特性に合った支援メニューを整え、その事業の継続、発展というものをしっかりと支えてまいりたいと考えております。

#20
○宮本周司君 法改正、これはなかなか難しいと思いますけれども、この政令の運用が拡充する、この部分に柔軟に対応できるのであれば、やはり私は、これからのポストコロナ社会に向けた地域経済の立て直し、そして新たな生活様式における商業、サービス業の在り方を追求して実践をしてもらいたいと思っています。
 この小規模企業支援策だけでも二十名までを対象として全業種を定義付けをする、このことはいかがでしょうか。

#21
○国務大臣(梶山弘志君) 先ほども申し上げたとおり、従業員の数が少ない小規模事業者は、一般的に中小企業と比べて特性が、幾つかの特性があるということであります。このため、小規模事業者のみが活用できる支援策を設けるために、小規模事業者支援法等において小規模事業者の定義を定めているというのが現実であります。具体的には、常時使用する従業員の数を製造業は二十人以下、商業又はサービス業は五人以下とした上で、商業又はサービス業の中でも宿泊業と娯楽業については政令で特別に二十人以下としているということであります。
 このように、政令で従業員数を特別に定めるのは、従業員数等の業態特性が構造的に他業種と異なっていること、営業利益率などの経営指標の悪化が見られること、当該業種において小規模事業者の割合が低く、従業員基準を引き上げても他の業種とのバランスを失しないことなどの基準を満たす場合としております。
 具体的には、宿泊業や娯楽業では直近で平均従業員数がそれぞれ二十八・五人、そしてもう一つは十五・九人ということでありまして、従業員数が二十人以下の事業者の割合がそれぞれ八八・六%、そして娯楽業が八四・二%である一方、例えば飲食業の場合はその割合が九七・五%ということであります。これらの点を踏まえて、平成二十五年の中小企業政策審議会で審議された結果、宿泊業及び娯楽業のみについて小規模事業者の従業員数の定義を二十人以下に引き上げることとされました。この点は昨年の審議会でも検討されて、新たに該当する業種はないとの判断に至っております。
 こうした状況の下、小規模事業者の定義を全ての業種で同一とすることは、従業員数などの業種特性を踏まえないこととなり、かえって業種間で不公平が生じるために適当ではないと考えております。
 他方、ポストコロナに向けた地域経済の立て直しのためには、小規模事業者の定義から外れた事業者も事業を転換していくことが重要であります。事業再構築補助金や業態転換等を促す融資制度など広く中小企業が活用できる支援策を設けるなど、経済産業省としてポストコロナに向けた事業者の取組をしっかりと支えてまいりたいと思いますし、現状を確認して、そしてまた段階的にもやっぱりその地方の経済というものを確認をしながら、より有効な施策というものを行ってまいりたいと考えております。

#22
○宮本周司君 ありがとうございます。
 そもそも働き方改革、これはなぜ必要とされたのか。この中小・小規模企業政策においても、この働き方改革に対応していくためにいろんな施策が存在をしております。深刻な人口減少を鑑みての持続可能性を高める、生産性を向上していく、そういった観点だと思いますが、経済産業省でもこれまでこの経済社会の構造変化を捉えていろいろと政策立案していると思います。
 まず、問題意識をどのように整理しているのか、確認させてください。

#23
○政府参考人(村上敬亮君) お答え申し上げます。
 もう釈迦に説法でございますが、中小規模、小規模事業者の人手不足感、例えば人手不足感のDI、コロナ前ですが大変高い水準にございました。大学卒業予定者の求人倍率も、これもコロナ前ではございますが八倍から九倍と、逆に言うと、八人から、九者に一人しか採れていないというような状況でございます。
 加えて、日本の人口は約一億人にまで今後二〇五〇年に向けて進み、少子化も進むという意味では人材確保はますます困難になると。こうした事態を受けますと、特に女性や高齢者も含めて、誰もが働きやすい魅力ある職場づくりを進めていく必要があるのではないか。
 また、ちょっと変わったところでいえば、最近、鳥取県で取組進んでございますけれども、都市部の大企業の方の兼業、副業で、オンラインでスポットで週に二、三時間くらい専門家のアドバイスをいただくと。こういった業態は、一つの応募に対して東京都の都心の側から多ければ十倍以上の応募があるといったようなところで、こういった新しい働き方の組合せといったようなものも見えてきている状況でございます。
 こういったものに対して積極的にチャレンジしていきやすい環境をつくると同時に、あとは、これもまた釈迦に説法でございますが、そもそも生産性向上や業務効率化ということを図ることによって、ひいては人件費を出す余裕の体力のある事業者を育てていくということでは、設備、IT導入等の支援といったようなところも含めたトータルな形での働き方改革ということを中小企業庁としても支援をしてまいりたい、このように考えているところでございます。

#24
○宮本周司君 この政策上、成長、発展のベクトルを支援するのみならず、やはり持続的発展を同時に強化をしていかなければいけないと思っています。弱い地域、また小さな地域からも仕事や雇用がなくならないように、なくなることによって人はまた大きな都市の方に移動していきます。東京一極集中、大都市集中、これを是正するために地方創生を、また地域創生をしっかりと政策上実践をしてきたと思います。
 その点において、やはり小規模企業の定義も含めてこの整合性が問われてくる現状ではないかと思いますが、この点に関してはどのようにお考えですか。

#25
○政府参考人(村上敬亮君) お答え申し上げます。
 従来的には典型的に成功するか否かといったような比較的、二分法的に見られるところも多かったかと思いますが、現在、中小企業庁の方では、中小企業を大きく、グローバル型やサプライチェーン型の主としてスケールアップを狙う企業と、それから、今御指導、御指摘いただきましたような地域資源型、地域コミュニティー型と呼んでございますが、まさに持続的発展、地域の実需に寄り添ってしっかりとサステナブルに経営を目指す方々、きれいに二つが切れるわけではございませんけれども、その二つのカテゴリーを意識した政策を展開していくことが必要。
 特に後者につきましては、一者であがくだけでなく、やはり地域の事業者の方々が力を合わせて地域のサービスや物に対する実需を把握し、事業の再構築を図っていくといったようなことが必要であろうし、そこにおいては自治体の協力も是非欲しいという意味で、まさに中小企業政策と地方創生政策がうまく歩みをそろえていかなければいけない時期に入ってきているかなと。
 例えばでございますが、令和三年度当初予算案では、地方公共団体による小規模事業者支援推進事業、いわゆる自治体型連携補助金ということで、地域の実情をよく把握している都道府県が、小規模事業者がこういう形で束になって経営計画を作り、販路開拓等をしていくというので、いい取組があれば、企業政策、中小企業政策の側からもその費用の二分の一を上限として国が県に補助する仕組みといったところを講じているところでございます。
 うまく自治体側からのアプローチと企業政策側のアプローチが組み合うように、今後ともいろいろな工夫を検討してまいりたい、このように考えてございます。

#26
○宮本周司君 かしこまりました。その点は理解をいたします。
 その上で、やはりこの地域コミュニティーを守るという観点において、行政に頼るだけじゃなくて、やはり地域の中小企業・小規模事業者、そういった方々が例えばコミュニティービジネスにも参画をしなければいけない。これが余儀なくされているような地域ももう散見していると思っております。
 こういったコミュニティービジネスへの参画であったり、必要に応じた行政と産業界が一体となった取組、これはやはり政治の立場からも期待をする地方創生の取組になると思います。
 こういった政策の範となるような活動が今我が国であるのか、また、それに対して具体的な施策、支援があるのか、こういった部分もお聞かせをください。

#27
○政府参考人(村上敬亮君) お答え申し上げます。
 範になるような取組ということで、もうたくさん御紹介すべき実例はあるのではないかと思いますが、例えば一つ取り上げさせていただきますと、例えば奈良県の川上村というところでは、もう村民が代表となった組織が地域内外の事業者とも連携し、ガソリンスタンドから移動スーパー、もう生活に必要な全てのサービスを一般社団法人の形態で提供し、実際の内情でいえば、スーパー等で上がった収益で医療等のマイナスを補いながら村民全体の暮らしのサービスのレベルを落とさないようにといったような取組なども発生しております。
 こういったのは特に小さい規模の自治体等でやりたい、やりやすいというところではあろうかと思いますが、商店街も商店街がグループとなって集団で業態転換をしていくでございますとか、地域の製造業が集団で今まで特定の産業に向かっていたものを別の産業に向けてクラスターをつくって取り組んでいこうというような取組でありますとか、いろいろな形のものが、芽は地方創生政策の積み上げも含めて出てきているのではないかというふうに考えてございます。
 そういったものに対しての施策ということでございますけれども、例えば、先ほど来も御紹介あります小規模事業者持続化補助金につきましては、地域のコミュニティーを支える小規模事業者一社一社を支援することができる。また、今回用意をしてございます事業再構築補助金につきましても、そういった取組をする一社一社に対して助成が出るわけでございますが、要件を満たせば。これもうまく地域で束になって使っていただければ、一社一社が三分の二、上限六千万というだけでなく、大きな束になった、力になった助成もできる可能性があるというふうに考えてございます。
 先ほど御紹介した自治体型連携補助金なども一つのインセンティブにしながら、自治体と事業者がうまくこれらの政策を組み合わせて、大きく地域のまさにコミュニティーに即した、コミュニティーに参加を促した事業がパワーアップ組として出てきていただければ、我々としても大変望む、期待しているところと、こういったところでございます。

#28
○宮本周司君 ありがとうございます。
 最後に、もう一回違う観点で。
 今の、ここまでのことも踏まえて、この中小企業定義を業種を問わず常用雇用者二十人までを全て対象とするんだと、そうした場合にはどのような事業所数の変化になるでしょうか。

#29
○政府参考人(村上敬亮君) お答え申し上げます。
 経済センサスに基づく、二〇一六年六月時点、五年に一遍なのでこの時期にございますけれども、全体三百四・八万者が小規模事業者数、これは総事業者数三百五十八・九万者のうち約八五%、これを、申し訳ありません、ちょっと統計上の都合で常勤雇用者十九人までというところでの数字にはなりますけれども、そこまで事業者に拡大した場合の試算を行いますと、約三十万者の増加、総事業者数に占める割合は九三%、三百六十万と、三百の次は六十万だとすると、そのうちの半分くらいが変わることになると、こんなような計算でございます。

#30
○宮本周司君 大臣、今の答弁の中にあるように、もし全業種を対象にしても実質一割増ぐらいです。現行の小規模企業政策の中でこの一割増というのはしっかりと包含できるんじゃないかと思いますが、いかがですか。

#31
○国務大臣(梶山弘志君) 小規模事業者の定義は、先ほど来申し上げたとおり、常用する、常用使用する従業員の数を製造業、そして商業又はサービス業ということで規定した上で、商業又はサービス業の中でも宿泊業と娯楽業については政令で特別に二十人以下としているということであります。このように政令で従業員数を特別に定めるのは、従業員数等の業態特性が構造的に他業種と異なっていることなどの基準を満たす場合としております。
 宿泊業、娯楽業の平均従業員数、そして従業員数が二十人以下の事業者の割合がそれぞれの業種で占める割合については先ほど申し上げたとおりでありますけれども、これらの点を踏まえて、平成二十五年の中小企業政策審議会で審議された結果、宿泊業及び娯楽業のみについて小規模事業者の従業員数の定義を二十人以下に引き上げることとしたわけでありまして、この昨年の審議会においても新たに該当する業種はないとの判断に至っております。
 こうした状況の下で、支援策の対象事業数がどの程度増加するかという観点だけで判断できるものではないという点を是非御理解をいただきたいと思っております。
 ただ、今の経済の状況は普通ではないと。そして、コロナからの、もし収束をしてきてそして経済が回復していくときには、それぞれの業態に応じた、また規模に応じた経済政策が必要になる、景気対策が必要になるものと思っておりますので、そういった中できめ細かく、また業種ごとに考えていかなければならないと思っておりますし、中小企業は、特に小規模事業者が大半を占めるわけですけれども、日本の経済を支える屋台骨であるという考えに変わりはありませんので、しっかりと、これまでの大きなくくりではなくて、政策というものを隅々まで行き渡るような形で考えてまいりたいと思っております。

#32
○宮本周司君 ありがとうございました。
 このコロナ禍でのいろいろな支援策を実践する中で、今回フリーランスであったり個人事業者というものにスポットが当たりました。
 このフリーランス、この個人事業者、違いが何か、よく私もはっきりと断定できません。どういう形で整理をしているのか、またその数をどう捉えているのか、内閣官房、お答えください。

#33
○政府参考人(野原諭君) お答え申し上げます。
 フリーランスといった働き方を選択される方については、内閣官房で二〇二〇年に実態調査を行いました。フリーランスを、実店舗がなく雇人もいない自営業者や一人社長であって、自身の経験や知識、スキルを活用して収入を得る者と定義をして調査を実施いたしまして、本業フリーランスという方が二百十四万人、副業でフリーランスという方が二百四十八万人、合計四百六十二万人の方がフリーランスというふうに試算をしております。
 一方で、総務省、経済産業省で実施されている経済センサス活動調査でございますが、それを見ますと、個人事業主は約百九十八万者というふうにされております。
 両者の違いでございますが、内閣官房のフリーランス実態調査では実店舗がないということをフリーランスの定義要件の一つとしております。一方、経済センサス活動調査では実店舗の有無のところは要件ではございませんで、事業を行っていることを外形的に確認できる人を個人事業主として調査対象としているということであります。
 そういうことでございまして、実店舗がないフリーランスの方、これは事業を行っていることを外形的に確認できないケースが多いと思われますけれども、経済センサスの方では十分捉え切れないということもございまして、二〇二〇年にフリーランスについての実態調査を行ったと、そういう経緯でございます。

#34
○宮本周司君 そのフリーランスも含めた話にはなりますが、二年半後、二〇二三年十月一日からインボイス制度がスタートいたします。当然、事業性を確認したフリーランスもその対象になってくると思います。フリーランスであったり、また免税事業者、ここにとっては、そのインボイス開始というものは注文や取引の機会が喪失する可能性もあるわけです。これは仕入れ税額控除の実施ができなくなるから、これは取引先、企業側、発注者側にとってはやはり不利益になります。
 そういった部分に弱い、またフリーランスを含めた個人事業者に対してしっかりとインボイスへの対応を措置していかなければいけない。この世の中が混乱することなく、経済が混乱することなくしっかりと対応するために、例えばデジタル化も含めてどういうふうに取り組んでいくのか、財務省、また中小企業庁にお尋ねをしたいと思います。

#35
○政府参考人(住澤整君) お答え申し上げます。
 二〇二三年十月からのインボイス制度の導入に当たりましては、その円滑な導入を図るという観点から、御指摘のようにその取引からの排除の懸念といったようなこともございますので、軽減税率の導入からインボイスの導入まで四年間の準備期間を設けるとともに、インボイスの導入から更に六年間につきましては、免税事業者の方々からの仕入れにつきましても一定の仕入れ税額控除を認めるという経過措置を設けてございます。こういったようなことで様々な配慮措置を講じておりますが、そうした内容について十分な周知を図ってまいりたいと存じます。
 また、今御指摘のありましたデジタル化の観点につきましては、昨年十二月に取りまとめられましたデジタル・ガバメント実行計画におきましても、事業者間のこの請求書等のやり取りのプロセスが十分にデジタル化されていないということが中小企業・小規模事業者の方々の大きな負担になっているということも指摘されてございます。
 そこで、このインボイスへの対応を契機といたしまして、デジタル化を推進し、受発注から請求、会計、税務処理に至るバックオフィス業務のこのデータ連携を実現するという観点から、現在、内閣官房を中心にいたしまして、民間の電子インボイス推進協議会や日税連などの関係者とも緊密に連携して、この電子インボイスに係るデータ形式、通信方式の標準化に向けた作業を進めるなど、デジタル化の観点からも鋭意取り組んでいるところでございます。

#36
○政府参考人(村上敬亮君) お答え申し上げます。
 制度につきましては、ただいま財務省の方から御説明いただいたとおりと思います。
 中小企業庁といたしましても、財務省、国税庁の担当者を講師と招いて、我々の世界の中でも積極的に説明会を開催する。それから、本年十月の適格請求書発行事業者の登録手続開始に向けて業界紙への広告掲載等々、そういうことがありますよという周知を徹底する。
 それから、同様に、財務省からも御紹介ありましたそのデジタル化、重要な要素になってまいろうかということでございます。特に個人事業所の業務デジタル化というところにつきましては、例えばIT導入補助金において、インボイス制度で対応できるITツールを導入する場合は審査時の加点対象に今してございます。ほかにも、中小企業デジタル化応援隊事業を措置していただきまして、今順調に利用実績伸びてございますが、まさに誰に相談すればいいか分からぬというところを、御紹介も含めてIT専門家による伴走支援などを行っているところでございます。
 引き続き、中小企業の目線から、我々としてもそこに寄り添ったきめ細やかな対応をしてまいりたいと考えているところでございます。

#37
○宮本周司君 では最後に、大臣。
 フリーランスを、今回、事業性がある形に捉えました。今後どのように経産省として支援をしていくのか、お聞かせをください。

#38
○国務大臣(梶山弘志君) フリーランスについてお尋ねがありました。
 多様な働き方の拡大や働き手の増加などの観点からも、フリーランスの役割は今後ますます重要になると認識をしておりまして、フリーランスが安心して働ける環境の整備が喫緊の課題であると考えております。
 そのため、経済産業省では、内閣官房や公正取引委員会など関係省庁と連携をして、発注事業者と受託するフリーランスとの取引における下請代金法や独占禁止法上の問題行為や法令の適用範囲などを明らかにしたガイドラインを今月中に取りまとめる予定であります。
 これらを踏まえて、フリーランスに対して発注書面の不交付や報酬の支払遅延などの不利益行為が行われることがないように、経済産業省としては、公正取引委員会など関係省庁と連携しながら、下請代金法等に基づいてしっかりと対応をしてまいりたいと考えております。

#39
○宮本周司君 最後に、厚労省の方に伺いたいと思います。
 この社会保障制度におきましても、中小企業や小規模事業者というのは事業主負担を伴い、福利厚生等に配慮した対応を実践をしております。特に雇用保険に関係する雇用保険二事業ですね、これに関しましては、事業主が負担する保険料のみを財源として実施をしております。
 ただ一方で、より小さな企業にとっては活用したくてもなかなか活用ができない、そのような不満の声がよく寄せられております。二十名以下とか五名以下といった形で、この従業員数に応じて小規模事業者である雇用保険の適用事業所の数をちゃんと把握しているのか、また、この二事業の活用に際していわゆる中規模と比較したときに小規模に不利に働いてないか、またそのような声が現場から寄せられてないか、このことを三原副大臣にお尋ねをいたします。

#40
○副大臣(三原じゅん子君) お答えいたします。
 雇用保険適用事業所数は、令和元年度末実績で、全体二百二十八万事業所のうち、被保険者数四人以下で百三十七万事業所、全体の六〇・三%、五人以上二十九人以下で六十八万事業所、同三〇・一%となっております。
 雇用保険二事業について、小規模な事業主については、助成金の申請手続等の事務処理上の困難を伴う場合も少なくないため、制度内容や申請手続についての分かりやすいパンフレットの作成、配布や、各都道府県労働局やハローワークにおける相談体制の整備などによる対応を行っているところでございます。求人が充足されにくいといった状況に対しては、ハローワークに求人者支援員の配置やミニ面接会の設定、こうしたものも行うなど、求人の充足に向けたサービスも行っております。
 引き続き、雇用保険二事業の助成金やハローワークの各種サービスを小規模な事業主の方にも十分に御活用いただけるように、事業の内容についても不断の見直しを図るとともに、労働局、ハローワークにおいてきめ細やかな情報提供や丁寧な相談対応に努めてまいりたいと思います。

#41
○宮本周司君 その二事業の中でも、例えば従業員さんの資質向上であったりスキルアップに資する、そういった研修なども実践をされていると思いますが、こういったものを開催する場合に、小規模企業に寄り添ってその実態を配慮した開催方法を取っているのか、この点に関しても御説明をお願いします。

#42
○政府参考人(小林洋司君) お答えいたします。
 小規模企業に寄り添った従業員の人材育成ということでございますが、全国に職業能力開発促進センター、通称ポリテクセンターと呼んでおります、ここに生産性向上人材育成支援センターというのを設けております。ここの特色としては、個々の企業の実情を踏まえてオーダーメード型の訓練を提供するということをやっております。
 今お話ございましたように、小規模企業は人員が限られておりますので、日々の業務とその訓練との両立が難しいという課題がございます。こういったことに対して、まさにオーダーメード型ということでございまして、従業員が働きながら受講できるようにするということで、短期間の集中的な訓練、あるいは業務の繁閑に応じて時期設定を行う、あるいは土日、夜間の訓練、あるいはオンラインでの訓練、そういったものを可能としているところでございます。

#43
○宮本周司君 今国会で男性の育児休暇促進も含めた法案もあるかと思います。その中のいろいろな中小企業、小規模の支援策の中で、産休、育休の代替要員をしっかりと対応していくために補助金等を出す、こういった政策もあると聞いておりますが、この部分というのはやっぱり小さな企業でも対応が可能かどうか、これは厚労省としてどのようにお考えですか。

#44
○政府参考人(坂口卓君) お答え申し上げます。
 今議員の方から御指摘ございましたように、今般、男性の育児休業取得促進ということで、育児休業・介護休業法の改正法案をこの国会に提出をしておるところでございます。
 そういった中では、やはり審議会の中で御意見書もいただいておるわけでありますけれども、中小、小規模の事業所においてはやはり育児休業の取得等に伴う代替要員の確保等が重要な課題ということで、建議の中でも、そういった取組についての支援、あるいはハローワークにおける代替要員確保のための求人に対する積極的な支援を行うことが適当という御意見も頂戴しております。
 やはり育児休業の取得時には、代替要員の確保あるいは周囲の労働者におけるカバーであったり、あるいは業務の見直し等、企業の実情に応じた様々な対応ということがなされるものと考えております。現行の支援策におきましても、そうした企業の様々な対応に即して、育児休業取得時のノウハウ支援や助成金による支援等を行っているところでございます。
 ただ、やはり、とりわけ小規模企業においての取組ということはやはり課題が多いということも考えられますので、今後の支援策の検討に当たっては、小規模事業者の関係団体の皆様の御意見もよく聞きながら、どういった対応が実効性ある支援策となるかということを承って対応していきたいと思います。

#45
○宮本周司君 ありがとうございます。
 代替要員で例えば派遣を利用するとなった場合に、実際の地方の小規模企業では、実際支払っている賃金と比べたら派遣の方の費用の方が高く付くとか、いろいろやっぱり難しい部分はあります。また、配慮いただいて土日祝日にそういった訓練の機会を設ける、また夜間を利用する、これも非常に配慮はされているとは思うんですが、一方で、それに対応しようとするならば、就業時間外であったり休日出勤、その手当、残業代、これが企業の方の負担となってきますし、何よりも時間外労働ということであれば働き方改革に整合性が取れなくなってくる、このように心配もするところでございます。
 ただ、前提は、私は健全な職場環境を実現するために働き方改革は必要だと思っています。男性の育休、また女性の産休、育休、これもしっかりと措置しなければいけない。ただ一方で、それらを措置する、それを実現するためには、企業、事業所に対して努力を強いる、この形になるわけでございます。
 これらを実現をしていく、活用できる支援の施策をしっかりと小さな企業にも届けていく、この観点で平等で公平な在り方を更に追求をしていく、これを強く希望したいと思います。三原副大臣、いかがでしょうか。

#46
○副大臣(三原じゅん子君) 男性の育児休業取得促進に当たっては、先ほど答弁がありましたように、中小企業・小規模事業者の関係者の皆様、団体等の御意見もよく聞きながらしっかりと対応してまいりたいと思っております。
 また、雇用保険二事業は労働者の雇用の安定等のために事業主を支援するものであり、中小・小規模事業者も活用しやすいものとなるよう、事業内容について不断の見直しを図り、効率的、効果的な運用を図っていきたいと思っております。

#47
○宮本周司君 ありがとうございました。
 今日いろいろと議論もさせていただきましたが、小規模企業、地域に根差して企業としての責任を果たすのみならず、地域、コミュニティーを維持するためにも大きく貢献をしていると思います。
 元気を取り戻すために、雇用を守るために、仕事をこの地域に残すために歯を食いしばって踏ん張って頑張っている、ここにしっかりと公平に支援の環境、また政策を届けていくことは、私は、やはり経産省、中企庁、また今日お越しいただいた厚労省、財務省の方々にも御配慮いただいて、でき得ることの具現化に是非お知恵をお貸しをいただければと強く強く願うところでございます。
 こういったことは、自己の利益追求のみならず、地域のため、地域の元気を未来に、また子供たちに渡すためでございますので、どうか御理解をいただけますことを強くお願いをして、私の質問を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。

#48
○委員長(山本順三君) 以上で宮本周司君の質疑は終了いたしました。(拍手)
    ─────────────

#49
○委員長(山本順三君) 次に、高野光二郎君の質疑を行います。高野光二郎君。

#50
○高野光二郎君 各大臣の皆様におかれましては、大変お忙しい中御出席いただきまして、本当にありがとうございます。
 それでは、順次質問をさせていただきます。
 百年に一度と呼ばれた世界金融危機、リーマン・ショックが起きたのは今から十三年前です。当時は、政権発足直後、麻生太郎総理が、この危機に立ち向かわなければという思いで、日本にも深刻な影響が及ぶと判断をしまして、いち早く三段ロケットの景気対策を講じていただきました。そのおかげをもちまして、実質のGDPでいうと、リーマン・ショックから僅か五年でそのGDPを回復した、そういった経緯があります。
 今回のこのコロナなんですが、やはり経済的な影響でいうと、やはりこのリーマン・ショックのときと比べてどうかといったようなことがやたら比較をされがちであります。しかし、危機に及んだ外的、内的要因や、直接、間接的な人の移動の麻痺や、そして制限等、影響を受けてきた人々は圧倒的に違います。全ての国民が影響を受け、世界中の方々が影響を受けております。加えて、ワクチンが普及し、治療薬が開発されたとしましても、いつ新たな変異株が、もう既にできていますが、パンデミックが起こるか分からない。
 コロナ発生前までに、順調に経済成長を日本は続けておりました。六百兆円を目指そう、そういった形で五百五十兆円まで来ておりました。この目標を達成すべく、私は反転攻勢にそろそろ向かっていかなければいけない、そういった思いを持っております。
 ウイズコロナ、ポストコロナの経済政策の物事の最も大切なところ、要諦について、麻生副総理にお伺いします。

#51
○国務大臣(麻生太郎君) リーマン・ショックのときと全く違うのは、あのときは金がなくなった。いわゆるマーケットからキャッシュが全くなくなって、一晩のオーバーナイトコールが七ドルとか、何かむちゃくちゃなことになりました、あっ、七%とか八%。今一年間で零コンマ一ですから、あのときは一日で七%という、もうそれはむちゃくちゃなことになったんで、早い話が金融収縮、信用収縮が一挙に進んで、まあ早い話が金が回らないということですから、全く銀行が軒並みばたばたということになっていく。
 九七年のあの例の金融危機の後のやつがそっくり移ってきて、銀行もいろんな意味で大災害みたいなもんで、今、あの頃の都銀で、東海銀行、興業銀行って今何という銀行になったんですって知っている人の方が珍しい。昔の名前で出ていますなんという銀行は東京三菱と三井住友ぐらいですかね、あとはほとんどなくなりましたから。そういった意味では、九七年からずっと続いたやつは全部あそこでたまって出てきちゃったという具合に考えてよろしいんだと思いますけれども。
 今回は金はあるんですよ。今回は金が詰まっているわけではなくて、人の動きと物の動きが止まったんだと。もう全然種類が全く違う景気なんだと思っておりますね。したがって、対応策も全然違うものなんであって、今回は銀行とか金融機関が止まりますと、人間の神経みたいなもんですから、その神経が止まっちゃう話を、今回は人とか物の動きが止まっておるということなんで、銀行救済とか金融機関の救済よりは、普通の人の生活とか、そういった全然別の話のものなんであって、信用収縮とは違った形というのは、これ、あのときの景気とよく比べられますけれども、もう全然異質のものなんで、高野先生おっしゃるとおりに、影響は一金融機関の話ではなくて全体の話になっているんだと思っております。
 したがいまして、このショック、コロナショックとかリーマン・ショックとかいろいろ言うんでしょうけど、これの本質を踏まえれば、やっぱり、とにかくまずはこの感染拡大というのを止めないとどうにもならぬということなんだと思って、日本の場合は、少なくとも先進七か国の中では百万人当たりの死亡率なんていうのは極端に、二桁ですから、済んでますから、アメリカみたいに千台なんてことになっていませんので、そういった意味では全然うまくいっていると各国から羨まれるほどの対応にはなっているとは思いますけれども。
 それでも雇用とか、それから、それに伴いまして、事業が継続しないことによって雇用がとか、また、それに伴って生活ができなくなりますんで、そういった形での影響を何とかせにゃいかぬというようなことで、私どもとしては、こういったことで、なかんずく非正規、女性、若年労働者等々に被害が多く出たというところを何とかしないといかぬということだと思いますんで、まあ五百五十七兆ぐらいまでGDPは戻っていたと思いますけれども、いや、戻ったって、伸びていたと思いますけれども、今それががたっと下がっておりますので、これを元の戻して六百兆にというのをやるためには、多分コロナが終わった後の世界で、この二十一日にいわゆる緊急事態が解けるということになった後、それですぐぱっと、じゃ、元みたいにいくかというと、やっぱり、これは高野先生、景気の気という部分がどんと落ちていますんで、その気の部分が上がってくるようにするのには、そんな簡単にはなかなかいかないんで、何となく、八時までに帰らなくてもいいぞ、九時で終わりだぞと、じゃ行くかと、ばっと行くかと、なかなかそういかないんじゃないかなという感じが私のところにはしますんで、一年も続きますとなかなかという感じはします。
 したがいまして、このポストコロナというのを考えていきますと、そこの気の部分が直っていく、同時に、コロナのおかげで、我々としてはいろんな意味で、サプライチェーンがどうとかとか、デジタライゼーションが一番遅れているとか、いろんなことが我々としては気付かされた。日本として、意外と強いのかと思ったら実はとんでもなく強くなかったり、弱いかと思ったら意外と強かったりというようなことが随分見えてきたところがありますので、そういった意味では、デジタライゼーションとか、環境に合わせてグリーンとか、そういったようなものに投資の目が向いて、そこに民間が、金が動いてということになっていくようにするためにどうするかということを考えて、経済をそちらの方向で伸ばしていく。
 デジタライゼーションが遅れている分だけ、それだけ伸び代があるということですから、そういった意味では対応の仕方を十分に考えていかにゃいかぬということだと思っております。

#52
○高野光二郎君 大変丁寧にありがとうございました。
 続きまして、麻生副総理にお願いします。
 コロナ発生前と比べて、既に社会、経済、暮らしの環境は大きく変化しています。経済復興と国民の幸福実現に向けて、新たな状態、新たな生活や仕事スタイルのことを指すこのニューノーマル社会やデジタル社会を推進するに当たり、時間や場所を選ばない、そして、国民生活の利便性や企業活動の効率性や生産性の向上等も期待ができます。しかし、その一方で、デジタル弱者が生まれて格差が広がったり、人間関係の希薄化が進んでいったり、人間の尊厳や自立などの確保も踏まえた懸念が危惧されることも私はあるというふうに思っています。
 そこで、デジタル化推進に当たり、どのようなことに配慮し、ニューノーマル社会はどのような社会であるべきと考えるのか、御所見をお伺いします。

#53
○国務大臣(麻生太郎君) どんなものになるかがなかなか見えてきていないところなんで、これ世界中みんな見えていないんだと思うんですけれども。
 やっぱり産業構造が直っていくというのは、この半年ぐらいの間でも、G7、G20の会議というのは何回しましたかね、大体こちらは夜の十一時ぐらいなんですけれども、アメリカが朝でヨーロッパは昼でというようなことで、三者一緒にやりますので、昔はその現場まで、どこかまで出かけていったG7が全部オンラインでやります、リモートでやりますということになりますので、これは結構頻繁に行われて、働き方改革からいったら、夜中までこっちはやらされているということにしょっちゅうなりますので。
 その意味では随分効率化されたといえば効率化されるんですけど、じゃ、話が会わないで全部リモートだけでうまくいくかというと、なかなかそんなわけにはいかないのが人間なんで、そういった意味では、どういった形のものの機械化がされるかといえば、まず、会わないでもいいということになって、各企業の営業担当聞いても、随分と、これまでの付き合いのあるところは全て話はメールだけで営業が成り立っているということになっているところもいっぱいありますし、事実、そういったところになると、営業の部分に技術屋さんが実質営業をやっているというところもいっぱい出てきておりますので、かなり変わってきていることは確かだと思うんですね。そういったようなところを見ていくと、やっぱり生活のあれが随分変わってくるんだと思いますが。
 おかげさまで、日本の場合も、働き方改革が一番改革が私は遅れるだろうと思っていましたけれども、意外とここが早くて、事実、各役所は大体半舷上陸で、半分ぐらいしか出てきていないと思います。あとは全部リモートというような形になっていますし。いろんな意味で、判こがきれいになくなったり、まあきれいとは言いませんけど、いろんな意味で、判こはばさっと、これは河野大臣のところでしたけど、なくなったりしておりますし、いろんな形でこれまでできていなかった部分が一挙にできるようになります。
 加えて、人が更に減ってきますので、人口が。そうしますと、今まで人が極めて、民間の労働力のレベルが高いものですから、機械より人間の方が速かったというようなものもいっぱいありますけれども、これは海外に行ったら分かりますけれども、もう発注してから出てくるまでの時間というのは、日本と比べたら、ダブルデッキのハンバーガーを三つとか言ったって、ちゃんとその説明からしなくちゃならないけど、今、ぽちゃぽちゃぽちゃっとボタン入れて出てきた方が速いんですから。日本でそんな機械はありませんから、しなくてもいい、人間がやった方が速いですから。そこの労働力の質のレベルが違った部分が一挙にこれ機械化されていくと。当然人が、その部分の人が別の仕事に移動していくということになっていくんだと。
 そういったような形で生産性というものは随分変わってきますので、伸び代というのはそこら辺にはいっぱいあるようには思いますけれども、いずれにしても、そういったようなことに、今度は、カチャカチャできない人、この辺にもいっぱいいますけれども、こうできない方いらっしゃいますから、そういった方々は、これは置いていかれちゃうんですね。そうすると、早い話が、なかなかうまくいかないというと、それは音声で入力ですわ。今、音声で入力するとできるようになると。言葉でも、今、ちょっと新しい機械を見られたら分かりますけど、高野さんの高知弁でしゃべっても標準語に直して、それをそのまま英語に直っていくという機械が今、〇・九秒ぐらいになりましたかね、えらく速くなりましたよ、ああいったものは。大きな機械ですけど、まだ。それがだんだんだんだん小さくなっていって持てるようになるというようなこと。
 それが何を意味するかというと、またいろんな意味で技術の進歩というものが、すごくいい意味で私ども変えていくので、私どもは、これ、結構小型化されたり小さくなっていくというのは日本では得意とする分野でもありますので、私どもは、この分野遅れている分だけ、その分だけ伸び代があるということなので、目的も、二〇五〇年とかいろんな形の目標が決められてくると必然的にそっちの方に動いてきて、付いていけない方のためには音声化されるとか視覚化されるとかいうようなものが随分と変わってくる。当然のことだと思いますので、置いてけぼりになられることがないようにするという配慮というのが新しいまた技術を生んでいくということになっていく。いろんな意味で、そういうようなものをうまくこうつなぎ合わせてやっていくという配慮、施策、支援というのが必要かなと思っております。

#54
○高野光二郎君 ありがとうございました。
 続きまして、二〇二〇年、マッキンゼー・アンド・カンパニーの調査では、二〇三〇年までに日本中の業務の二七%が自動化をされて約一千六百六十万人の雇用が機械に代替される可能性があると指摘をされています。コロナ禍での生活様式の変化、テレワークの加速も踏まえ、デジタル化による業務効率化が一層加速をしています。
 そこで、長坂康正経済産業副大臣にお伺いをいたします。
 今後、ウイズコロナ、ポストコロナにおいて、国内需要ですね、国内の需要が伸びると考えられ得る産業、事業、仕事は何であると考えていらっしゃるか。また、反対に需要が減り、規模縮小、淘汰されるものは何と考えられているのか。短期的、中長期的な国内の需要予測についてお伺いします。

#55
○副大臣(長坂康正君) お答え申し上げます。
 御指摘の国内需要に関しましては、足下では新型コロナウイルス感染症の影響によりまして、対面の接客や旅行、移動を伴う飲食、宿泊、旅客等のサービスの消費に弱さが見られております。関連する航空機部品といった製造業も厳しい状態にございます。
 その一方で、デジタル化や非接触、リモートといった新しい日常のニーズに合った製品について輸出や生産が増加し、企業収益や設備投資の前向きな動きにつながりつつございまして、自動車、半導体製造装置等を中心といたしました製造業では需要が伸びていると認識をしております。また、非製造業の中でも、デジタル化などに伴いまして、5G関連を含めました通信、情報サービス産業で前向きな動きが見られるとともに、足下の巣ごもり需要によりまして、小売業の中でもオンライン消費、Eコマースやスーパーマーケットの売上げは比較的堅調であると認識をしております。
 中長期的につきましては、個別の産業の具体的な見通しを申し上げることは差し控えたいと存じますが、菅政権が柱と掲げておりますグリーン社会への転換、デジタル化への対応といったニーズに応える製品やサービスは、ウイズコロナ、ポストコロナ時代の内需、国内需要を見通す観点からも重要なものになると認識をしております。
 このような視点も踏まえながら、経産省といたしましても、引き続き幅広く情報の収集、分析等を行いまして、注意深く産業や事業の実態把握に努めてまいりたいと考えております。

#56
○高野光二郎君 平成は、今、令和ですけど、平成はその情報をいかに活用した、収集をして活用するかという時代だったと思うんですが、まさに令和はその情報なんかを選んで、それをデータを蓄積をして、いかにその改善に向けてのプロセスを踏んでいくかという時代になっているというふうに思っています。もうコロナが始まって一年超あって、今、麻生副総理からもお話がありましたが、どこに金が動いているのか、国際的なマーケット、そして国内のマーケットを見据えた上で、もう皆さんやってくださっていると思います、大事なのはそれを国民の皆様と共有をしていただくということをお願いをさせていただきたいというふうに思っています。
 梶山弘志経済産業大臣にお伺いします。
 世界規模で、コロナ禍の先にはニューノーマルによる価値観や消費、投資マインドが大きく変わります。我が国においても、いや応なしに活発に変化する海外需要や国内需要を見極めて対応すべく、研究開発事業の後押しや、生産、加工、流通、販売など、サプライチェーンを含む産業構造やビジネスの形態等の見直しに迫られていると考えていますが、大臣の所見をお伺いをいたします。

#57
○国務大臣(梶山弘志君) 今回の新型コロナウイルスの感染症によって、先ほど麻生大臣からもお話ありましたように、我々個々人もリアルな交流を前提としていたライフスタイルの変容を迫られるとともに、外出制限による生産活動の低迷を通じて自動車産業等におけるサプライチェーンに影響が生じるなど、サプライチェーンの重要性を認識する契機ともなったところであります。
 また、コロナ禍からの経済回復の過程において、欧州においてはグリーンリカバリーが掲げられ、米国においてはバイデン新政権も誕生するとき、世界は脱炭素技術をめぐり国や企業の大競争時代に突入をしているということが言えるのではないでしょうか。
 このようなコロナ禍は、中長期的には不可逆な産業構造の変化を伴うものと考えており、世界の変化を主体的に捉える企業には大きなチャンスになり得るものと認識をしております。リーマン・ショックの後、やはり研究開発の費用というものが大分激減、日本はしてしまったと、さらにまた、スタートアップやベンチャーに対する投資というものも激減してしまったと、そういった中で世界の国々に差を付けられたという要因もあったと思っております。
 そのような認識の下に、研究開発に関しましては、二〇五〇年カーボンニュートラルの実現に向けて、企業の野心的な挑戦を後押しする呼び水として過去に例のない二兆円の基金を造成をしたところであります。当該基金を含むあらゆるリソースを投入して、経済と環境の好循環を生み出してまいりたいと考えております。
 また、産業構造、ビジネス形態の転換に関し、サプライチェーン強靱化については、コロナ禍の影響も踏まえて、生産拠点の集中度の高い製品や部素材、国民が健康な生活を営む上で重要な物資について国内生産拠点の整備と海外生産拠点の多元化を促すべく予算措置を行ったところでありまして、これらに対して多数の応募がありまして、現実に国内での産業の配置、また海外での再配置というものも今進めているところでありまして、これらを着実に執行してまいりたいと考えております。
 経済産業大臣として、こういった取組を始め、予算、税制、法律による措置を総動員することによって、グリーン社会への転換、デジタル化への対応、新たな日常に向けた産業再構築への集中投資を促してまいりたいと考えております。これにより日本企業のイノベーションを後押しし、ウイズコロナ、ポストコロナ時代における日本企業の国際競争力の向上を実現するとともに、我が国経済が再び力強く成長できるように全力を尽くしてまいりたいと思っております。
 昨年の十月二十六日、菅総理がカーボンニュートラルを宣言しました。それ、企業の背中を押したような形だと思います。いろいろな企業が海外の企業との連携、また研究機関との連携、また国内企業の連携、また政府との連携も通じて様々な取組というものが今新聞紙上をにぎわしたりしているわけでありますけれども、これを現実のものとするために、様々な政策総動員で全力を尽くしてまいりたいと思っております。

#58
○高野光二郎君 ありがとうございます。
 コロナの対策というよりも一時的な私は対応だというふうに考えているものがありまして、いいんですよ、すばらしいと思うんです。設備投資を支援するものづくり補助金、新たなITツールを導入して支援するIT導入補助金、販路開拓を支援する持続化補助金、これらは中小企業生産性革命推進事業として非常に注力をしていただいておりまして、地元も喜んでおります。それは間違いないです。
 令和二年度の今回の三次補正からは、感染拡大防止及びポストコロナの状況に対応できるビジネスモデルへの転換に向けた投資を応援する低感染型リスク型ビジネス枠を創設して、ウイズコロナ、ポストコロナにおける企業の業務転換支援を積極的に行っていただいております。
 梶山大臣にお伺いします。
 現在のこの、今までの対応策であると私は考えておりますが、中小企業生産性革命推進事業の活用状況及び成果や課題についてお伺いします。

#59
○国務大臣(梶山弘志君) 企業は、規模の大小を問わずに、やはり変わっていかなければならないと思っております。
 そういった中で、今委員が御指摘をされた中小企業生産性革命推進事業というものがあり、これを実施して中小企業の前向きな投資を支援をしてまいりたいと思っております。具体的には、新商品、サービス開発、生産プロセスの改善のための設備投資等を支援するものづくり補助金、バックオフィス業務の効率化等につながるITツール導入を支援するIT導入補助金、小規模事業者が行う販路開拓等の取組を支援する持続化補助金、この三つの補助金事業を実施をしております。
 令和元年度補正予算、令和二年度第一次、第二次補正予算により、現在までに合計十二万者、約二千億円を採択をしております。これまでの採択案件の中には、例えば非接触型ということで全自動のギョーザ製造機を開発した事業、医療、介護の現場で利用できる非接触型の見守りシステムを開発した事業などがあり、こうした取組の支援を通じて中小企業の生産性向上を進めているところでありまして、知的財産がない場合にはやはりこういうものを横展開をしていく必要もありますし、知財というものは大切にしなければなりませんけれども、やはり成功例としていろいろまたこういう範例を挙げることによって、様々な企業にこういう取組をしていただければと思っております。
 他方、コロナウイルスの感染拡大が続いて事業転換を目指す中小企業が増えている中で、申請者数が急増し採択率が低くなって現在いるということであります。分母が増えたということですね。それと、大胆な事業転換を図るための補助金の上限額が最大一千万円と、場合によっては小さく感じる事業者もいるということ。こういった指摘をいただいておりまして、こういった点が課題であると認識をしております。
 こうした指摘を踏まえて、令和二年度三次補正予算において措置しました事業再構築補助金では、総額一・一兆円の予算を確保し、補助上限についても最大一億円とすることで大胆な事業転換への支援を可能とする仕組みとしたところであります。

#60
○高野光二郎君 大臣、私はその三事業を非常に評価していますし、これは人材だとか資材だとか、例えばデザイン会社とかホームページ会社もその域内とか日本中で波及をするということは、そこで経済が新たに生まれるといったようなことで評価をしておりますので、是非なおより一層のあれをお願いします。
 あと、この事業ではないけど、私、今、対応というんですが、これからのその対策として、三次補正で中小企業等事業再構築促進事業は中堅・中小企業の新分野への展開、事業、業務展開を強く推進する、最大一億円ですね、私は非常にいい施策だというふうに思います。
 そこで、新分野展開や業務、業種の転換、事業再編等を考える事業主に対して、政府として各業種、業界での先進的な事例や業務転換のスタートアップにつなげる情報やヒントを是非積極的に出していただきたいと思います。見たら、建設会社が農業をやるとか、一業種一例しかなくて、もっとほかでできるよということなんかも示していただきたいというふうに思っています。
 事業主が長期的な観点で、地域内、国内外の需要のマーケティングや、自社の強みと弱みを分析でき、業種転換等を前向きかつ積極的に考えられるよう、今後の取組や支援策について、梶山大臣、お願いいたします。

#61
○国務大臣(梶山弘志君) 委員御指摘のとおり、事業者が質の高い事業再構築に取り組むためには、優良事例に関する情報を提供することが大変重要であると考えております。加えて、計画の策定に際しましては、認定経営革新等支援機関と共同で策定することを求めていることから、事業者のみならず、こうした支援機関も含めて積極的に情報を提供し、事業転換を後押しをしていくということになると思います。
 こうした考えの下、経済産業省では、事業再構築の事例を業種ごとに整理をし、お示しをしているところであります。加えて、二回目以降の公募では、第一回公募で実際に採択された事例の情報提供も行う予定であります。
 さらに、事業者に合理的で説得力ある事業計画を立てていただくために、具体的なデータに基づく市場分析をしていただくことが大変重要であると考えております。そのために、コロナ禍における地域別の人流や消費動向などの経済状況を可視化しているV―RESASや、中小企業が持つ情報、技術情報等を掲載するビジネスマッチングサイトでありますJ―GoodTechなど、事業者にとって有用な情報を提供する様々なツールの活用について周知を図ってまいりたいと思っております。
 こうした取組を通じて、中小企業の前向きな事業再構築を全力で応援をしてまいりたいと思いますし、一つの事業にこだわることはありません。先ほど委員がおっしゃったように、幾つもの事業に取り組んでいる例もありますし、それが本業から派生をしてうまく利用できるものもあると思いますので、そういった例をしっかりと情報を開示していくこと、重要であると考えております。

#62
○高野光二郎君 大臣、ありがとうございます。
 先ほどのお話で、この令和二年度三次補正から始まった上限一億円のこの転換、業種転換の事業、本当に必要だというふうに思っています。なぜなら、今までの対応であると、例えば小売店がECコマースで、Eコマースで売り始める、若しくは飲食店がテークアウト、宅配を始める、そこでもう地域内が完全に競合しているんですね。そういった意味で、やっぱり業務転換を私は図っていくべきだというふうに考えております。
 ありがとうございます。
 次に、野上浩太郎農林水産大臣にお伺いします。
 日本は、コロナ禍の前まで、人口減少そして需要減をにらみ、外貨を稼ぐことを狙いとしておりました。また、外需を取り込む政策も重視をしていました。
 しかし、このコロナ禍によりまして外需は厳しい状況にあります。そのため、日本の更なる経済再生のためには、まず国内需要を高め、業務転換等を行う付加価値の増加を図り、国内の産業競争力を強化する必要があると考えます。
 例えば、総務省二〇二〇年家計調査では、弁当やお総菜、これは中食といいますが、外食の支出金額を差し引いた内食、家庭内調理の支出金額は年間平均が一世帯当たりで七十万円と上がっています。過去最高であります。巣ごもり需要で食料支出は高まり、食への関心が高まっております。
 私の選挙区であります高知県と徳島県では、地産地消、地域のものは地域でちゃんと消化をして、いいものは外に売ろう、地産地消の取組として、農林水産物や加工食品を販売する産直市や直売品、大体マージンが、手数料が要るわけですね。一五から二五要るんですけど、それを市町村が地方創生臨時交付金を使って減額をして売ってもらう、そういった取組もしております。これは農業のその後の次の年の作付けだとか次の年の養殖とかそういったことにも関わってきますので、非常に私は有効だというふうに思っております。
 このコロナ禍は、国内市場において地産地消を積極的に推進をし、日本の食料自給率を上げる好機であると考えますが、見解と戦略について野上大臣にお伺いします。

#63
○国務大臣(野上浩太郎君) 今般の新型コロナウイルス感染拡大によりまして、生産者、食品関係事業者を含めて国民の皆様には大きな影響を与えているところでありますが、一方で、家庭内での食の機会が増えましたので、調理をしたり食材を取り寄せたりということで、食に対する関心が高まっていると考えております。このような国民の食の関心の高まりを、これ国産の農林水産物の利用拡大に結び付けて、食料自給率の向上に取り組んでいくことが重要であると考えております。
 このため、農林水産省としましては、和牛肉ですとか乳製品、水産物等、需要減少の影響を受けた国産農産物について、新たな生活様式に対応した販売促進、販路の多様化への取組ですとか、あるいは輸入品からの代替が見込まれる小麦、大豆等の増産ですとか、あるいは加工食品や外食、中食向け原料の国産への切替えですとか、あるいは食育や地産地消等の施策について消費者、食品関連事業者、生産者団体等が行う、官民共同で行う新たな国民運動の推進等々、国産農林水産物の利用拡大を通じて食料自給率の向上に取り組んでまいりたいと考えております。

#64
○高野光二郎君 ありがとうございます。
 次に、コロナ収束後の外貨獲得手段として、安倍政権時代より確実な成果を出しており、現在も成長し続ける目玉政策、これは農林水産物の食品の輸出、そしてインバウンドについてお伺いします。
 二〇一二年では、今から九年前は四千四百九十七億円であった農林水産物・食品の輸出額は、二〇二〇年、去年ですね、ずっと実は伸びているんですね、まだ、九千二百二十三億円で、八年連続過去最高を更新しております。そして、インバウンドの旅行者においても、コロナ禍の前までは、二〇一九年は三千百八十八万人で七年連続で過去最高を記録をしていました、今は大変な状況でございますが。とりわけインバウンドにおいては、現在のコロナによって宿泊業や関連事業者は壊滅的であります。しかし、日本の魅力は諸外国に対し年々浸透をしております。今後、商品やおもてなしサービス等により、より一層の付加価値を付け、目標達成のために果敢に挑んでいただきたいというふうに思います。
 野上農林水産大臣にお伺いします。
 そこで、まず農林水産物・食品の輸出について、今後の見通しと展望、そして決意をお伺いをいたします。

#65
○国務大臣(野上浩太郎君) 今お話ございましたとおり、二〇二〇年の農林水産物・食品の輸出額ですが、九千二百二十三億円と八年連続で過去最高を更新をしまして、少額貨物などを含めますと九千八百六十六億円となりました。これは、世界的な新型コロナウイルスの感染拡大に伴いまして、輸出全体が対前年一一・一%減と減少する中で、カツオ・マグロ類ですとか、あるいは日本産ウイスキー、日本酒等のアルコール飲料、また牛乳、乳製品等の輸出が増加したということによるものであります。
 この中で、二〇三〇年の輸出五兆円、これを目標としているわけでありますが、これを実現するためには、輸出先の消費者のニーズを正確に把握をして、海外市場で求められる産品を専門的、継続的に供給するマーケットインの輸出体制の整備が重要であります。このことを踏まえて、昨年十一月に輸出拡大実行戦略を取りまとめましたが、この戦略をスピーディーに実行しまして、農林水産物・食品の輸出拡大によって農林漁業者の所得向上を図って地方経済の活性化に結び付けてまいりたいと考えております。

#66
○高野光二郎君 野上大臣、ありがとうございました。
 そのマーケティングの中で、やはり各国の経済状況というのもやっぱり、もう加味していただいていると思うんですが、加味していただきたいと思います。
 今日の新聞に載っていましたが、日本酒は、今までの最大の輸出国はアメリカでした。しかし、アメリカは二〇二〇年の二月でもうマイナス二五%減って、アメリカが景気悪いから中国、香港に抜かれた、そういった状況もありますんで、そういった相手国の経済環境もなおより一層よろしくお願いします。
 インバウンド、コロナ収束後、インバウンドもこれV字回復してほしい。受入れ体制のハード、ソフトの準備を今、更に強化をしていくべきと考えますが、鳩山政務官、よろしくお願いします。

#67
○大臣政務官(鳩山二郎君) 御質問にお答えをさせていただきます。
 二〇一九年に我が国を訪れた外国人旅行者数は三千百八十八万人を数え、国内に約四・八兆円の消費額をもたらしたように、インバウンドは我が国の経済、地方創生にとって重要な役割を果たしております。また、異なる国・地域の人々の交流や各種の様々な文化、自然等の体験を通じて、国を超えた相互理解の促進にも寄与してきたところであります。昨年来の新型コロナウイルス禍によってインバウンドは一時的にストップしておりますが、我が国は全国各地に内外の観光客を魅了するすばらしい自然、食、歴史、文化、芸術がそろっており、観光大国を目指す政策の推進には再びインバウンドを成長軌道に乗せることが不可欠でございます。
 他方、これまでの観光立国に向けた取組を振り返ると、本来の観光の底力を高める部分が必ずしも十分ではなかったと感じており、コロナ後を見据え、改善を進めていく必要があると考えております。
 このため、国土交通省では、昨年十二月に、感染拡大防止と観光需要回復のための政策プランに基づき、滞在型観光や文化観光の磨き上げ、外国人旅行客の受入れ環境の整備やバリアフリー化等の施策を今年度第三次補正予算も活用して強力に促進してまいります。
 また、国内外の感染状況を見極めた上で、我が国の多様な観光資源の魅力や安全、安心への取組に関する情報の発信等の訪日プロモーションについて、日本政府観光局によるデジタルマーケティング等を活用しながらしっかりと取り組んでまいります。
 引き続き、関係省庁が一丸となって、二〇三〇年訪日外国人旅行客数六千万人の目標の目標達成に向けて取り組んでまいります。

#68
○高野光二郎君 大隈和英厚生労働大臣政務官にお伺いします。
 リーマン・ショック時は休廃業が二万七千件、倒産は一万五千件でした。そして、休業者が約百十万人でございました。一方、このコロナ禍では休廃業が五万件、倒産は七千八百件、そして休業者が五百九十七万人、最大時でございます。
 つまり、今回のコロナは、リーマン・ショックと違い、雇用調整助成金や休業支援金等の政府の手厚い支援によって企業の倒産を数多く防げています。休業者数においては、しかし、休業者数においては最大五倍以上多く発生しているのが今の現状でございます。
 雇用調整助成金や休業支援金等により中小企業を中心とした雇用が守られていますが、厚生労働省として、雇用調整助成金、職業訓練も含む、と休業支援金がどれだけの企業に活用され、どれほどの人数に対して活用されたのか、状況と効果についてお伺いします。

#69
○大臣政務官(大隈和英君) 御質問ありがとうございます。お答え申し上げます。
 雇用調整助成金、コロナ特例ですね、支給決定件数は三月五日の時点で約二百七十四万件、休業支援金は約百二十万件と、これは二月末でございますが、なっておりまして、雇用の維持という目的は一定程度果たしているものと考えております。
 ただ、雇用調整助成金の審査に当たりましては迅速な支給を最優先にしておりまして、労働局の事務を簡素化していることから、全数を把握している項目は支給申請件数、支給決定件数及び支給決定金額に限られております。そういう点で詳細な効果検証とまでは至っておりませんが、一方で、令和二年の五月から十一月に支給決定いたしましたサンプル調査約十六万件におきまして、産業別の支給件数を見ますと、製造業だけではなく、卸売、それから小売、宿泊、飲食業、生活関連サービス、娯楽業で約六割を占めるなど、幅広い業種においても雇用調整助成金が活用されているものと考えております。
 引き続き、雇用を守るという点で全力で頑張ってまいりたいと思います。

#70
○高野光二郎君 答弁ありがとうございます。
 今、大隈政務官がおっしゃっていただきましたが、これだけの数の雇用が守られている一方で、今後、雇用調整助成金、休業支援金の支援がなくなった場合、雇う側の企業や個人事業者の業務改善がなされていない場合、隠れ休業とか失業するおそれは多分にありますんで、その辺にも是非御留意をしていただきたいというふうに思っております。
 次に、労働者の、一企業の雇用に依存することなく、ほかの企業や個人事業など副業、兼業によって所得を上げ、自身のキャリア形成を図る動き、いわゆる副業、兼業が活発化しております。最近の民間の求人サイトの運営会社の去年十一月の調査では、全国の飲食従事者へのアンケートでは、副業を行っている方は、コロナ前も増えていたんですが、コロナ後は、コロナ禍には約二倍、二〇%まで上昇しております。
 これらも踏まえて、副業、兼業を促進する動きが国でもあると思いますが、コロナ前よりも需要が確実に増えている現状の中で国としてどう後押しをしていくのか、お伺いいたします。

#71
○大臣政務官(大隈和英君) お答え申し上げます。
 御指摘のように、ポストコロナとしても自ら希望する働き方を選べる環境整備が必要とされておりまして、副業、兼業への期待が高まっているところでございます。一方で、なかなかこの労働時間の管理、把握が困難等を理由に副業、兼業がなかなか進まないというところも一定程度ございました。
 そういう点で、労働時間管理等について昨年九月のガイドライン改定によってルールを明確化する、そういうこと、それから雇用保険法、労災保険法を改正いたしまして複数就業者のセーフティーネットを整備しておるところでございまして、ガイドラインとともに周知を行いまして、安心して副業、兼業を行うことができる環境を整備していきたいというふうに考えております。

#72
○高野光二郎君 ありがとうございました。
 坂本哲志地方創生大臣にお伺いをいたします。
 日本国内で余剰しているマンパワーを拡充、高度化し、その後、どのような業種、業態で人材を適応させるかが非常に重要であると考えます。
 そこで、活用すべきと考えるのがビッグデータでございます。例えば、これはもうV―RESASでございます。あのデータはすばらしいです。あれをどんどん活躍、皆さんに使っていただきたいというふうに思っています。今後、更なるV―RESASの機能拡充や、地方自治体、企業が利活用しやすいシステムの運用や、広報、周知をより一層取り組んでいただき、都市部だけではなく地方においても、人材育成と並行し、高い付加価値を創出できる企業を増やすべきだと考えますが、大臣の御見解をお伺いします。

#73
○国務大臣(坂本哲志君) V―RESAS、地域の経済を分析をして、それをバイタル、小まめに可視化する、大変地域経済の活性化には有効なシステムであるということを思います。
 私も見てみましたけれども、九州全体を見て、九州に観光客がどこから入るのか、福岡からなのか、鹿児島なのか、熊本なのか。その後どういうコースを取るのか、長崎に行くのか、福岡から長崎に行くのか、熊本に行くのか、大分に行くのか。そして、そこでどういう買物をするのか。そういうのが全て可視化して目で分かるという、そういうシステムでございますので、これから商工会で、あるいは様々な研修会でこういったものを是非活用して、そして、地域のそれぞれの経済戦略、活性化戦略、これを作っていただきたいというふうに思っております。
 当初、コロナで傷んだ地域経済を何とかしなければいけないということで、第一次補正で七・五九億円補正予算組みましたけれども、今回の令和の予算でも六・五億円の予算が組まれております。是非活用していただきたいと思いますし、また、V―RESASそのものの改善というものも今後行ってまいりたいと思っておりますので、是非自治体の皆様方、経済関係の皆様方、御活用いただくようにお願いいたしたいというふうに思います。

#74
○高野光二郎君 宮路拓馬総務大臣政務官にお伺いします。
 この地域プロジェクトマネージャー制度、いよいよ来年度から始まるということで、この制度は、従来の地域おこし協力隊とは違い、役場や住民、行政と民間企業、住民と専門家という立場の異なる人々の間に立ち、橋渡し的なブリッジ人材として自治体の課題解決を牽引できる人材を招聘することが目的であります。これを最大で六百五十万円まで報償費を国が交付税として措置をして、それ以上高くもらいたかったら市町村がそれに上乗せをする。さらに、時間外ではほかの業務にも従事ができる。
 これ本当にすばらしい制度だというふうに思うんですが、この地域プロジェクトマネージャーは、全国の自治体が潜在的に抱える課題の解決を達成できる人材の招聘につながるため、是非とも先進的な事例や地方自治体向けの手厚い御説明を強化していただきたいと考えますが、いかがでしょうか。

#75
○大臣政務官(宮路拓馬君) お答えいたします。
 地域プロジェクトマネージャーについては、昨年十二月に制度創設を発表して以来、多数の報道あるいは問合せをいただき、地方公共団体の期待や関心も非常に高いというふうに認識しております。総務省としても、既に自治体職員向けの説明会や各種の講演会、地域おこし協力隊の研修会など様々な機会を捉えて制度の説明や先進的な取組事例の周知を行っているところでございます。
 また、今後、地方公共団体向けに制度要綱等をお示しすることとしており、さらに、来年度は開始初年度となるため、地方公共団体が円滑に活用を図ることができるよう、意向調査を行い、必要な助言をさせていただく予定としております。
 地方公共団体が地域活性化に向けた重要プロジェクトを推進して着実に成果につなげていくことができるよう、総務省としても、引き続き、市長会、町村会などの協力も賜りながら、積極的な制度周知及び地方公共団体の導入支援を行ってまいりたいと考えております。

#76
○高野光二郎君 最後の質問、坂本大臣にお伺いします。
 地域プロジェクトマネージャー制度って総務省の事業であって、地域おこし協力隊も総務省の事業ですけど、地方創生の音頭取りがなければ絶対うまくいかなくて、地域おこし協力隊が、今、私の高知県なんかはうまくいっていますし、それから定住につながっている方もたくさんいらっしゃいます。地域も喜んでおります。
 このプロジェクトマネージャー制度についても、より有能な人材ですから、その地域に住んでもらえるような狙いを踏まえた中での政策展開をしていただきたいと思いますけれども、いかがでしょうか。

#77
○国務大臣(坂本哲志君) 一連の長引くコロナの中で、もう三割以上の方が全国でテレワークを経験されるようになりました。そういうことで、是非、職業は変えないで、東京にいて、職業は変えないでそして地方に移住をして地方でテレワークで仕事をするという、そういった地方創生移住支援金というものを出すようにしております。あるいは、いいかもね地方というようなサイトも創設をしたところでございます。
 今後、内閣府それぞれ旗振りをしまして、総務省さんの地域おこし協力隊、そしてプロジェクトマネージャー、さらには国交省さんの方には空き家を移住者の方々に活用して空き家支援をするというような制度もありますので、それぞれ各省庁の政策というものを統合しながら、総合的に移住政策というのをしっかりこの機に更に進めてまいりたいと思っております。

#78
○高野光二郎君 大臣、この制度なんですけど、都市部から地方にというだけではなくて、私の場合、同じ高知県でもほかの郡部に行けるということも、ことができるそうなので、その辺の周知もよろしくお願いします。
 以上で終わります。ありがとうございました。

#79
○委員長(山本順三君) 以上で高野光二郎君の質疑は終了いたしました。(拍手)
 残余の質疑は明日に譲ることといたします。
 次回は明十日午後一時から開会することとし、本日はこれにて散会いたします。
   午前十一時四十一分散会
ソース: 国立国会図書館
姉妹サイト