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2021/03/10 第204回国会 衆議院 第204回国会 衆議院 文部科学委員会 第3号 令和3年3月10日
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2021/03/10 第204回国会 衆議院

第204回国会 衆議院 文部科学委員会 第3号 令和3年3月10日

#1
令和三年三月十日(水曜日)
    午前九時開議
 出席委員
   委員長 左藤  章君
   理事 青山 周平君 理事 池田 佳隆君
   理事 小渕 優子君 理事 神山 佐市君
   理事 原田 憲治君 理事 菊田真紀子君
   理事 牧  義夫君 理事 浮島 智子君
      安藤  裕君    石川 昭政君
      上杉謙太郎君    尾身 朝子君
      大串 正樹君    櫻田 義孝君
      繁本  護君    柴山 昌彦君
      谷川 弥一君    中曽根康隆君
      中村 裕之君    根本 幸典君
      馳   浩君    福井  照君
      船田  元君    古田 圭一君
      三谷 英弘君    村井 英樹君
      山本ともひろ君    吉良 州司君
      下条 みつ君    寺田  学君
      中川 正春君    谷田川 元君
      山内 康一君    吉川  元君
      笠  浩史君    古屋 範子君
      鰐淵 洋子君    畑野 君枝君
      藤田 文武君    白須賀貴樹君
    …………………………………
   文部科学大臣       萩生田光一君
   国務大臣
   (東京オリンピック競技大会・東京パラリンピック競技大会担当)       丸川 珠代君
   厚生労働副大臣     三原じゅん子君
   文部科学大臣政務官    鰐淵 洋子君
   文部科学大臣政務官
   兼内閣府大臣政務官    三谷 英弘君
   政府参考人
   (内閣官房内閣審議官)  植松 浩二君
   政府参考人
   (内閣官房内閣審議官)  伊吹 英明君
   政府参考人
   (内閣官房内閣審議官)  河村 直樹君
   政府参考人
   (内閣府大臣官房審議官) 覺道 崇文君
   政府参考人
   (内閣府男女共同参画局長)            林  伴子君
   政府参考人
   (消費者庁審議官)    坂田  進君
   政府参考人
   (外務省大臣官房審議官) 池松 英浩君
   政府参考人
   (外務省大臣官房参事官) 安東 義雄君
   政府参考人
   (国税庁課税部長)    重藤 哲郎君
   政府参考人
   (文部科学省大臣官房長) 増子  宏君
   政府参考人
   (文部科学省大臣官房文教施設企画・防災部長)   山崎 雅男君
   政府参考人
   (文部科学省総合教育政策局長)          義本 博司君
   政府参考人
   (文部科学省初等中等教育局長)          瀧本  寛君
   政府参考人
   (文部科学省高等教育局長)            伯井 美徳君
   政府参考人
   (文部科学省科学技術・学術政策局長)       板倉 康洋君
   政府参考人
   (文部科学省研究振興局長)            杉野  剛君
   政府参考人
   (スポーツ庁次長)    藤江 陽子君
   政府参考人
   (文化庁次長)      矢野 和彦君
   政府参考人
   (厚生労働省大臣官房審議官)           山本  史君
   政府参考人
   (厚生労働省大臣官房審議官)           大坪 寛子君
   政府参考人
   (厚生労働省大臣官房審議官)           岩井 勝弘君
   政府参考人
   (厚生労働省大臣官房審議官)           富田  望君
   文部科学委員会専門員   但野  智君
    ―――――――――――――
委員の異動
三月十日
 辞任         補欠選任
  福井  照君     中曽根康隆君
同日
 辞任         補欠選任
  中曽根康隆君     福井  照君
    ―――――――――――――
三月九日
 公立義務教育諸学校の学級編制及び教職員定数の標準に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出第一六号)
は本委員会に付託された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 参考人出頭要求に関する件
 公立義務教育諸学校の学級編制及び教職員定数の標準に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出第一六号)
 文部科学行政の基本施策に関する件
     ――――◇―――――

#2
○左藤委員長 これより会議を開きます。
 文部科学行政の基本施策に関する件について調査を進めます。
 この際、お諮りいたします。
 本件調査のため、本日、政府参考人として内閣官房内閣審議官植松浩二君、内閣審議官伊吹英明君、内閣審議官河村直樹君、内閣府大臣官房審議官覺道崇文君、男女共同参画局長林伴子君、消費者庁審議官坂田進君、外務省大臣官房審議官池松英浩君、大臣官房参事官安東義雄君、国税庁課税部長重藤哲郎君、文部科学省大臣官房長増子宏君、大臣官房文教施設企画・防災部長山崎雅男君、総合教育政策局長義本博司君、初等中等教育局長瀧本寛君、高等教育局長伯井美徳君、科学技術・学術政策局長板倉康洋君、研究振興局長杉野剛君、スポーツ庁次長藤江陽子君、文化庁次長矢野和彦君、厚生労働省大臣官房審議官山本史君、大臣官房審議官大坪寛子君、大臣官房審議官岩井勝弘君及び大臣官房審議官富田望君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

#3
○左藤委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    ―――――――――――――

#4
○左藤委員長 質疑の申出がありますので、順次これを許します。牧義夫君。

#5
○牧委員 おはようございます。
 ちょっと参議院との絡みもあって、先にオリパラの東京大会開催に向けての動向についてから始めさせていただきたいというふうに思います。
 組織委員会の前会長の辞任、そして橋本前大臣が組織委員長就任ということで、丸川大臣が御就任をされたということでございますので、改めていろいろとお聞きをしたいというふうに思います。
 この間、ボランティアの人やらあるいは聖火ランナーの皆さんが、相次ぐ辞退者が出るというようなこともあり、また、ワクチン接種がどうもはかばかしくいっていないというようなこともあって、国民の間からは、まだまだ、開催が本当にできるんだろうかという疑心暗鬼の声もかなりあるというふうに思います。
 そこで、ちょっと改めて、本当にやるのかどうなのかということをお聞きしたいというふうに思います。多分やるんだという回答だと思うんですけれども。ただ、国民の多くは、今申し上げたように半信半疑だということだと思いますけれども、その国民の多くが半信半疑であるその理由は何だというふうに丸川大臣はお思いになりますか。

#6
○丸川国務大臣 御質問ありがとうございます。
 まず、聖火リレーの件について申し上げますと、密対策についてのガイドラインというものが、議論はされておったわけですけれども、最終決定という形で、地方の皆様方それぞれの、県ごとに実行委員会はございますけれども、こうしたところで御議論いただけるようになるまでに少し時間がかかってしまったがゆえに、スケジュールを、例えば著名人の方が走る場所を密にならないところに動かしていただくという、こうした御連絡が非常に遅れてしまっているという現実があります。
 このために、いろいろと、それ以外に予定されていたことと重なってしまった、あるいは、中には妊娠されたという方もいらっしゃいますけれども、いろんな事情でこのスケジュールが合わなくなってしまった、また、もちろん、今回、森会長から橋本会長へというバトンタッチの中の経緯が問題であるという御指摘をされた方もいらっしゃいますけれども、いずれにしても、様々な事情で走っていただけなくなったということはもうそのとおりでございまして、こうしたスケジュールの変更やコロナ対策ということが一つ影響しているというふうに認識をしております。
 また、外国からの観客についても関心が非常に高いということで、せんだっての五者協議の際には、外国からの観客については三月中に結論を出すということで、まず結論を出す目途を決めました。
 こうしたことを一つ一つ重ねながら、IOCにおいては、少なくともこれはもう開催すると、これはIOCが最終的には開催の判断をする決定権者でございますけれども、そのように判断されている中、私どもは、日本国の一員として、きちんと皆様の安心と安全を守る対策に万全を期すということになります。

#7
○牧委員 聖火ランナーについてはいろいろ、物の言いようもあろうかというふうに思いますし、今、ボランティアの辞退者についての御答弁をいただかなかったんですけれども、だんだんだんだん何か尻すぼみしていくような印象が拭えないように思います。
 五者協議で何が決まったのか、そこら辺も詳しくお聞かせいただければとは思うんです、時間の都合でそこまで詳しく聞けないかもしれませんが。
 少なくとも、この五者協議の中で、海外からの観客をあるいは見合わせようというような話が出たのは事実だと思います。三月中に決めるということだと思いますけれども。ただ、これは本当にもう日が迫っている中で、今日、聖火ランナーの出発式も無観客でやるということが決まったようですけれども、どんどんどんどん尻すぼみしていくイメージがどうも拭えません。
 多分、三月中に、海外からの観客を見合わせるというような結論にあるいはなるんじゃないかなというふうに思いますけれども、約百万枚、海外からの観客を見込んでいるという話、これはもう百万枚売れているんでしょうか。もし売れているのなら、そのときには払戻しをするのかどうなのかをお聞かせください。

#8
○伊吹政府参考人 お答え申し上げます。
 委員から御指摘があった百万枚というのは、報道で出ている数字だと思いますけれども。海外の販売されるチケットというのは、各国にそれぞれ代理店がありまして、そこを経由して売られているというのが実態でございますが、その先、個人にもう既に販売されているのか、それともまだ代理店さんが持っている状態なのか、それがそれぞれ何枚なのかというのは、今公表されている数字がございませんので、ここで数字はお答えするものはございません。
 それから、払戻しについてでございますけれども、現在、先ほど大臣から答弁させていただきましたとおり、海外からの観客の取扱いそのものを議論している段階でございますので、委員から御指摘があった、その後払戻しをするかどうかとか、そういう話はまだ現時点では何か決まった方向性が出ているというわけではありません。
 いずれにしても、チケットの取扱いは組織委員会が検討して決定する事項でございますので、政府としては、その検討状況をしっかり注視してまいりたいと考えております。

#9
○牧委員 いずれにしても、今の時点では何にも分からないという、これから一つずつ質問していきますが、恐らく、ほとんど何もまだ、今の時点では何も言えないというような状況が浮き彫りになるんじゃないかなというふうに思います。今のお話ですと、海外からのお客さんの扱いもまだ何とも言えないということです。
 今、オリパラと関係なく、海外から日本に来る方たちの上陸の要件というか、外務省のホームページを見ても、いろいろ書いてあるわけですけれども、例えば、今の要件で入ってきた人たちが日本の国内の人たちと同じような条件で観客になることもあるいはあり得るわけですし、海外からのお客さんは一切入場してもらっちゃ困るということには恐らくならないというふうに思います。そういうことも全部ひっくるめて、あるいはどういうふうになるのかということをきちっと示すべきときが来ているというふうに思います。
 そういう中で、もう一つ。国内の観客も、これを入れるのか、あるいは無観客なのか、あるいは間引くのか、その辺も多分まだ何も決まっていないというふうに思いますけれども。私、去年の臨時国会でもちょっと質問したんですけれども、去年の十一月十日から三十日、これはオリンピックに関して、パラリンピックは十二月一日から二十一日の間に、払戻しの受付をそれぞれ二十日間やったと思います。その時点での販売実績が、オリンピック四百四十八万枚、パラリンピック九十七万枚の販売実績があったんですけれども、それをそれぞれ二十日間ずつ払戻し期間を設けました。この結果は一体どういうふうになったのか、何枚払い戻されたのか。

#10
○伊吹政府参考人 お答え申し上げます。
 委員から今御指摘があった払戻しでございますけれども、昨年スケジュールが一年後ろ倒しになって、元々のチケットというのは昨年の夏のために皆さん購入をされていましたので、一年後ろ倒しになったということで払戻しの機会が設けられました。
 その結果、オリンピックのチケットは、四百四十五万枚元々売れていたわけですが、そのうち八十一万枚、それから、パラリンピックのチケットについて九十七万枚のうちの二十万枚、これの払戻しがあったところでございます。

#11
○牧委員 そうすると、まだ払い戻されずに手持ちになっているチケットが、それぞれ、三百数十万枚、あるいは七十数万枚、購入された方の手元に残っているわけですけれども、これが、例えば、間引きをする、あるいは無観客になる、そういう判断をしたときにどうされるんですか。

#12
○伊吹政府参考人 お答え申し上げます。
 チケットの取扱いはこれから組織委員会で議論していくということになると思いますけれども、昨年の十一月から十二月にかけて八十一万枚、二十万枚の払戻しがあったときに、組織委員会がその結果をホームページで公表したことがございまして、そこのところで、コロナ等でもし観戦できないような事態になったときは払戻しをしますということをホームページ上で告知をしているというのが今の現状でございます。

#13
○牧委員 それはいいんですけれども。私が言いたかったのは、これだけ残っているんですよ、手持ちが。ということは、無観客になれば当然これは全部払戻しですけれども、あるいは、間引きで半分だということになると、その半分の人に絞るのに、その中から抽せんするのか、もう一回、再度払戻しを募るのか、そういうことすらまだ決まっていないということを今おっしゃったということを改めて指摘をしておきたいと思います。もう日が迫っているんですから、きちっと詰めていただきたい、そのことを申し上げておきたいというふうに思います。
 それから、仮に海外からのお客さんなしでやるにしても、少なくとも選手と関係者が来なければ、これは大会が成り立たないわけですけれども、選手と関係者、特にパラリンピックですと介助者等々、かなり大きな選手団になるんじゃないかなというふうに思いますけれども、総勢で何人でしょうか。

#14
○伊吹政府参考人 お答え申し上げます。
 東京大会に出場する選手の数、これは公表されておりまして、組織委員会によりますと、内外合わせて、オリンピックで上限一万一千人程度、それからパラリンピックで大体四千人程度ということが公表されてございます。
 それから、大会関係者、例えば、国際競技連盟の関係者とか各国のオリンピック委員会の関係者とかメディアの方とかいらっしゃると思いますけれども、その人数については組織委員会で今精査していただいているところでございます。

#15
○牧委員 精査していただいているところですということで、他人事みたいですけれども。
 私が仄聞するところによると、全部合わせれば十万人ぐらいだというふうに聞いております。違ったら教えていただきたいんですけれども。それなりの、相当な数の方たちが一定の期間に日本に押し寄せることになるわけですけれども、その方たちが滞在期間中どういう生活を送るのか。この期間中に、例えば二日置き、三日置きにPCR検査を受けるのか、あるいはワクチン接種が義務づけられるのか、隔離期間を設けるのか、その辺のところを教えてください。

#16
○伊吹政府参考人 お答え申し上げます。
 まず、一番重要な、選手なんですけれども、これは先ほど御紹介がありましたとおり、幾つか国際大会、最近ですとテニスの全豪オープンでありますとか水球の世界選手権とかありますが、こういう大会において、やり方というのは大体確立をしつつありまして、世の中ではバブルと呼ばれるやり方なんですが。これは入国してから出国するまで一貫して選手団を外部から隔離するという考え方でございまして、出国前の検査、それから入国時の検査、これで陰性を確認した上で、厳格な行動管理、それから定期的な検査を行い、必要な防疫上措置を講じて、一般の人と交わらない形で練習して大会に参加していただくという形で活動する方法でございます。
 こういうやり方を参考にしまして、東京大会については、昨年十二月、対策について中間整理を取りまとめているところでございますけれども、基本的にはこのバブルの考え方をベースにして、それから、この中間整理を取りまとめたのは昨年の十二月でございまして、その後、変異株の問題が出てきていますので、十二月で取りまとめたものが十分かどうか、これはもう一回更に精査をして対応を図っていく必要があるというふうに考えてございます。

#17
○牧委員 もう一回精査してというお話、本当にきちっと精査していただきたいと思います。選手だけじゃなくて関係者を含めればそれなりの人数ですし、今話があったように変異株の存在もあり、多くの国で水際対策を厳格化している中でこういう大会が開かれるということですから、入国前後の検査だけで完全に防ぐということは、専門家に言わせると不可能だというふうに言われております。
 そういう中で、例えば選手村でクラスターが発生するようなことになれば、その時点で大会そのものがストップしてしまうというようなことになりかねないわけで、これは誰が責任を取るんだという話にもなりかねない話ですので、もうそろそろきちっとその辺のところは定めていただければというふうに思います。
 次に、選手の選考状況について、これはほかの委員会でも、もう質問が出ておりました。議事録を見ました。我が党の日吉委員からも財金でも質問しておりましたけれども、現状で何名、今、日本の選手が選考されているんでしょうか。それと、全体で何名のうちの何名なのか、そこもお答えいただきたいというふうに思います。

#18
○藤江政府参考人 お答え申し上げます。
 東京オリンピック・パラリンピック競技大会の日本人選手の選考状況でございますけれども、各競技団体が発表している日本代表への内定選手は、オリンピックが計百二十名程度、パラリンピックが計六十名程度というふうに承知しております。
 日本代表選手団全体の最終的な選手につきましては、今後開催される国際大会等で出場権を獲得するものもあるため、現時点では確定しておりませんけれども、オリンピックについては、JOCによれば最大六百名程度、それから、パラリンピックについては、JPCによれば最大二百五十名程度になるものと、現時点では想定されているところでございます。
 日本代表選手団の決定につきましては、各競技団体から日本オリンピック委員会、日本パラリンピック委員会への推薦を経て、オリンピックにつきましては七月、それからパラリンピックについては八月に、それぞれ出場選手を登録することとなっているところでございます。

#19
○牧委員 要するに、ぎりぎりになって、まだまだ決まっていない部分が多分にあるということで、これから先、コロナの感染状況がどうなるか分からない中で、本当にきちっと六百名選考できるかどうなのかということも、私は今の時点では言い切れない話だというふうに思います。
 それともう一つ、これはやはり各国から参加していただかなければオリンピック、パラリンピックは成り立たないわけで、各国の選考状況というのをどのように把握しているのか、そこも教えてください。

#20
○伊吹政府参考人 お答え申し上げます。
 オリンピックの代表の選考についてですが、二つ論点がありまして、一つは出場の枠がどの国に行くかという問題と、その枠を使って、じゃ、具体的にどの個人名の選手がはまるのかという二つの問題がありますけれども、前者の論点についてはIOCから発表がありまして、現時点で出場選手枠の約六割の配分が進んでいるということで公表されています。
 今後、代表選手枠の配分について、選考大会で決まる場合と、それからゴルフとかテニスみたいにランキングで決まる場合と、両方ありますけれども、前者については四月、五月ぐらい、後者については六月に決まるものが多いというふうに承知をしています。
 引き続き、出場枠の決定状況、個人の選手の決定状況について注視をしてまいります。

#21
○牧委員 国別そしてまた固有名詞との観点、両方の観点からというお話がございましたけれども、私がちょっと思うのは、ひょっとすると、各競技団体、例えば、陸上なら世界陸上連盟ですか、水泳だったら国際水泳連盟とか、国際組織があります、その傘下に各競技団体がそれぞれの国にあると思うんですけれども、国ごとのくくりとは別に、競技団体別のくくりというのがあると思うんですね。例えば、アメリカという国が参加するかしないかという判断、それと別に、アメリカの陸上連盟がうちは選手団を出さないと言う可能性も私はあると思うんですけれども、そういう観点からの、IOCが六割と言っているからそうなんだという話じゃなくて、きちっとそういうことをそれこそ精査しているのかどうなのか、ちょっとそこだけ簡潔にお答えください。

#22
○伊吹政府参考人 今御質問があった点ですが、まず、オリンピック憲章の中に規則四十の附属細則というのがありまして、この中で、各国際競技連盟、世界水泳連盟とか、そういう単一の競技の世界連盟、それがオリンピック競技大会に出場するための、どういう選考方法でするかを決めます、選考大会はこれとか、ランキングはこういうふうに決めるということで決まっていますので、これに従ってやっていくということでございます。
 各競技連盟なり各国のオリンピック委員会が選手団を派遣しないという話は今のところ聞いてございません。

#23
○牧委員 分かりました。そこはこれからきちっと詰めていっていただきたいというふうに思います。
 丸川大臣にお聞かせいただきたいんですけれども、そもそも、当初、この東京大会が決まった折に、安倍前総理からの発言としては、人類がコロナウイルスに打ちかったあかしとして東京大会を完全な形で実施できるよう開催国としての責任を果たしてまいりたいという言葉がありました。
 ただ、今回、二〇二一年の東京大会というのは、残念ながら、人類がコロナウイルスに打ちかったあかしとしての大会とは私は言えない状況の中での、仮に開催するとしてもですよ、そういうものになろうかと思います。
 大臣なりに、改めて、別の意義づけというか、別の名前をこのオリンピックにつけるとしたら、どんなオリンピックになるんでしょうか。

#24
○丸川国務大臣 ありがとうございます。
 先ほど、ボランティアの方のお話がございました。二月の四日から二十三日までの累計でおよそ千名の方が辞退されたということで、本当に、これから大会を開催するに当たって、ボランティアの方の存在というのは非常に重要でございます。ただ、一度登録を抹消してしまうと、システム上の問題でまたこれはきちんと対応しなければいけないことがあるんだそうでして、これは少し準備に時間がかかることだというふうに伺っております。
 それから、今回、私、昨日、ハンガリーの外務大臣とお会いしたんですが、外務大臣がおっしゃるには、このようなコロナの感染状況の中でもしオリンピック、パラリンピックの大会が開催できる国があるとすればそれは日本だと私は思うというふうにおっしゃっていただきまして、まさに安心、安全というところが非常に大きな期待の要素であろうかと受け止めさせていただきました。
 そのようなことを踏まえて、まず、感染拡大の防止に全力で取り組んで、安心、安全の大会を行うということが私たちの新たな日本のレガシーにつながっていくのではないかと私は考えております。

#25
○牧委員 まさに安心、安全の大会であるべきであるというふうに私も思うんですけれども、安心、安全の大会に結びつけるためには、ある人たちに言わせれば、ワクチンの接種というのが前提になると言う人もおります。これは必ずしも前提じゃないというお話もあるんですけれども。
 昨年四月に、当時の初鹿議員、今ちょっと辞職されておりますが、質問主意書を出されて、開催とコロナの終息との関係についての質問主意書に、当時の安倍総理の答弁というのは、このワクチンを前提としたかのような発言もあります。
 そこをちょっと読み上げると、「まずは現下の事態を収束させるため、国際社会とともに治療薬やワクチンの開発に全力を挙げて取り組むことを強く主張し、合意を得たところであります。政府としては、こうした取組をあわせて行うことを通じて、世界のアスリートが万全のコンディションでプレーを行い、観客の皆さんにとっても安全で安心な大会を目指し、」という言葉があって、もうこの言葉の中に、あたかもワクチン接種を前提としているような言葉もあります。
 これはもう、接種がうまくはかばかしく進んでいないということで、そこはちょっとおいておいて、必ずしも前提じゃないというその苦しい答弁をされるのは、気持ちも分からなくもないんですが、私としては、国民の多くの皆さんも、やはりワクチンを前提としてということも念頭にあるということも、是非心の隅に置いておいていただければというふうに思います。
 そういう中で、この大会期間中、延べ一万人の医療スタッフを動員をお願いしているというようなことも、これは去年の秋の質問でもしましたけれども、これは本当に確保がされているのかどうなのか、医者が何名、看護師何名、きちっとこの延べ一万人が確保されているかどうかをお答えいただきたいというふうに思います。

#26
○河村政府参考人 お答えいたします。
 東京大会においては、安全、安心な大会を実現するための医療体制といたしまして、選手村総合診療所や競技会場の医務室において選手や観客に対して必要な医療サービスを提供するほか、新型コロナウイルス対策といたしまして、選手村において定期的な検査を実施するとともに、選手村総合診療所発熱外来や、競技会場隔離室、感染症対策センター等が緊密に連携しつつ迅速に対応する体制を整備することとなることと承知しております。
 こうした体制の構築に必要な医療スタッフについてでありますが、現在、組織委員会の方で精査を行っているところではありますが、先ほどお話がございましたように、お一人五日程度の参画を前提といたしますと、東京大会の開催期間を通じて一万人程度の方々に依頼をしていくこととなると承知しております。
 その内訳でありますが、医師、歯科医師が約三割、看護師が約四割、理学療法士が約一割程度、さらに、検査技師等の検体採取者が約一割弱程度と伺っております。
 また、一日当たりの医師、看護師の人員につきましては、最も多くの会場で競技が行われる七月二十五日において見ますと、医師は三百人程度、看護師は四百人程度となっておりまして、このうち主に新型コロナウイルス感染症対策を行うための人員につきましては、医師が百人弱、看護師百人強の確保を目指していると承知しております。
 現在、組織委員会におきまして、医療機関、競技団体等の御意見を伺いながら、医療スタッフの確保についてきめ細かな調整を行っている状況にあると伺っております。
 国といたしましても、引き続き、東京都、組織委員会としっかりと連携を図ってまいります。

#27
○牧委員 そこはきちっと確保していただくのはいいんですけれども、今ただでさえ医療提供体制が場合によっては逼迫状況にあるというような危機的な状況というのはまだ続いている中だと思います。
 ここへ来て少し新規感染者の数が下火になっているとはいえ、これはある人に言わせると、これはいわゆる季節性のコロナと一緒で、いわゆる風邪ですね、季節性コロナ、これと一緒で波があるんだと。今度、これは今収束に向かっているように見えるけれども、次の第四波が六月、七月に来るんじゃないかと、ほっておいても来るんじゃないかというような説もあります。そういうときとこのオリンピックの時期が重なって、この一万人確保しましたというのはいいんですけれども、それによって地域医療に穴が空いてしまってはこれは本当に大変なことになるということだけは私は指摘をしておきたいというふうに思います。
 余り時間もありませんので、最後に、オリンピックに関してというか関連して、二一年にこれをやって、すぐ次に北京のオリンピックがもうすぐ来年に迫っているので、この北京の大会に向けての、まず丸川大臣から、ちょっと参議院もあるので先に、その思いを、それぞれ丸川大臣と萩生田大臣からお聞かせをいただきたいと思います。

#28
○丸川国務大臣 御配慮、済みません、恐縮に存じます。
 私たちも、ロンドンの大会あるいはリオの大会からたくさんのことを学ばせていただいたという前提があって今の大会に向かっておりますので、東京大会で私たちが今取り組んでいる感染対策あるいはサイバーセキュリティーを含む様々なセキュリティー等、この大会で得た知見というのをしっかり次の大会につないでいくということが私たちに課された大事な使命だということを思っております。
 その上で、オリンピック、パラリンピックの理念に沿って、あらゆる五輪、パラリンピックが平和の祭典として開催されるということを切に願っております。

#29
○萩生田国務大臣 まずは開幕まで五か月を切った東京大会を成功させることが最優先課題であり、文科省としても、IOCやIPC、東京都、組織委員会と連携し、準備に万全を期してまいりたいと考えております。
 その上で、東京大会の一年延期により、東京大会の半年後に北京冬季大会が開催されることとなっております。平昌冬季大会を含めて三大会連続でのアジア開催となり、国民の皆様にとってもオリンピック、パラリンピックを身近に感じることができる希少な機会になると考えています。
 文科省としては、競技団体による日常的、継続的な強化活動への支援や、スポーツ医科学等に基づく専門的かつ高度な支援などに取り組んでいるところであり、引き続き、北京冬季大会での日本選手団の活躍により国民の皆様に夢と希望をお届けできるように取り組んでまいりたいと思います。

#30
○牧委員 私、質問通告のときに、それぞれ大臣の個人的な思いをお聞かせいただきたいというふうに申し上げたつもりです。文科省としてはということになるとそういう答弁になると思うんですけれども。もう世界中で、中国大会というのをあるいはボイコットすべきじゃないかというような声も出ております。ウイグルの問題、チベットの問題、香港民主化弾圧の問題等々ある中で、政治家としての大臣の思いをお聞かせいただきたかったというふうに思います。もし何かあれば一言でも。なければいいです。

#31
○萩生田国務大臣 先日予算委員会でも尋ねられましたので私申し上げたんですけれども、オリンピック憲章には、人間の尊厳の保持やいかなる種類の差別も受けることなくといったことがうたわれておりますので、仮に今御指摘のような懸念が国際社会から沸き上がっているとすれば、これはやはり中国政府がきちんと説明をする必要があると思います。それでこそ開催国だというふうに思っております。

#32
○牧委員 丸川大臣、もうこれで結構でございますので、ありがとうございました。

#33
○左藤委員長 どうぞ、御退席を。

#34
○牧委員 ちょっと、当初予定しておりました議題と違う話で質問させていただきたいと思います。
 ここ数日の間に報道されております全日本私立幼稚園連合会、ここの中で数億円、今日の報道だと四億五千万ほどが使途不明になっているというようなことが報じられております。そのことについてのまず文科省の認識、どう現時点で把握をしているのか、教えてください。

#35
○瀧本政府参考人 お答え申し上げます。
 昨日、全日本私立幼稚園連合会の理事会が開催されて、今回の使途不明金について、現時点での調査の結果が報告をされたと承知しております。
 それによりますと、第三者の弁護士あるいは公認会計士の調査の結果として、平成二十九年度、三十年度そして令和元年度のこの三年間において、基金の、理事会の承認なしの取崩しあるいは決算の不正により、三年間で総額約三億二千万円の横領が発生し、決算前であるものの、今年度、令和二年度にも八千万円を超える使途不明金が確認をされていると承知しております。
 また、今、牧委員からは四億五千万円という数字がありましたけれども、このほかに、この連合会本体ではございませんが、全日本の私立幼稚園PTA連合会で資金流出が約四千万あったというふうに報じられているところでございます。
 横領されたこれらの資金の使途については、ほとんどが現金で引き出されておりますので、総額について詳細に使途を特定することは困難を極めますが、弁護士が引き続き調査、解明に努めること、また、今後、外部の弁護士、公認会計士の意見等も反映させながら、より一層の適切なガバナンス体制を整備するなどとされていると承知をしております。
 文科省としても、全容解明に努めていただきたいと考えております。

#36
○牧委員 内部調査を進めているということで、文科省としてもそれをきちっと追っていくというお話ですが、文科省として本当にもっときちっと私は突っ込んで調査をすべきだというふうに思いますけれども、多分それは、形式上そういう立場にないというようなお話になろうかと思います。
 どんな組織かというと、これは任意団体なんですよね。そうすると、文科省の所管じゃなくて、らちの外にあるというようなお話になるんじゃないかなというふうに思いますけれども、それでよろしいでしょうか。

#37
○瀧本政府参考人 お答え申し上げます。
 御指摘のとおり、同連合会は任意団体であって、文部科学省が所管している団体ではございませんが、しかしながら、我が国の幼児教育を担う私立幼稚園の団体でございますので、そういう意味では重要な団体であり、こうした不祥事はあってはならないものと考えております。
 同連合会においては、先ほど申し上げた、弁護士、公認会計士も入った調査、解明に努めて刑事告訴あるいは民事訴訟をすることも当然視野に入れた断固とした対応をするということでございますので、まずは団体の調査ないしは今後の取組について注意しながら見守ってまいりたいと思います。

#38
○牧委員 文科省の行政とは非常に関わりのある団体であるということはお認めになるわけで、そんな中、香川前会長が去年の十一月二十七日に辞任をされています。辞任をされたのはこの問題を指摘されて辞任をされているわけですけれども、僅かその六日後の昨年十二月三日に、文部大臣の表彰を香川さんは受けられているんですね。学校教育の振興に特に功績があったということで表彰をされているわけです。
 この表彰の手続については、私も事前に聞きましたので、団体の長として受けたんじゃなくて、一幼稚園の経営者としての長年の功績をということなんですけれども、ただ、いずれにしても、文科省の行政に関わりの深い団体の長を務めていた人が、こういった問題を指摘されて、そして辞任をしたにもかかわらず、その六日後に文部大臣表彰をするというのは、私、行政としては非常に甘いんじゃないかなと。そんなことも知らずにやったのかどうなのかということだけ、ちょっとお答えいただきたいと思います。

#39
○増子政府参考人 お答え申し上げます。
 教育者表彰の件でございますが、学校教育の振興に関し特に功績顕著な教育者の功績をたたえるということで表彰することを目的としております。具体的には、国公私立の高等学校以下の学校の校長、園長又は教員であって、学校教育に関し顕著な功績のあった者が対象ということでございまして、この表彰者については、国立大学の附属学校の学長、公立学校は都道府県の教育委員会、私立学校は都道府県知事の推薦に基づき文科大臣が決定するということになっております。
 そういう意味では、この香川さんにつきましては、四十六年間にわたり幼稚園の振興、発展に貢献していただいたということを踏まえて表彰したということでございます。

#40
○瀧本政府参考人 済みません。香川会長が当時辞任をして田中会長代行が就任した旨は、そのことを団体の理事会で、十一月二十七日ですけれども、決定した後の十一月三十日に私どもとして連絡を受けておりましたが、その際に、辞任をした理由については特段連絡を受けておりませんでしたので、補足をさせていただきます。

#41
○牧委員 いずれにしても、この全国団体が任意団体、言葉を換えると人格なき社団というのか、要は権利の主体になれない団体であるということが全ての原因だと私は思います。それぞれの各都道府県別の私立幼稚園の団体というのは、一般社団法人だったり公益社団法人だったりするわけですけれども、この全国組織に関しては、全く野放しというか、所管するところもない。これだけ大きなお金を預かっておきながら、それを見るところもない。
 これは税制上どうなのか、ちょっと簡単にお答えいただきたいというふうに思います。

#42
○重藤政府参考人 お答えいたします。
 まず、個別の事柄についてはお答えを差し控えさせていただきますが、一般論で申し上げますと、法人ではない社団又は財団で代表者又は管理人の定めがあるものは、法人税法上、人格のない社団等に該当いたします。
 人格のない社団等につきましては、法人税法上、収益事業として特掲されました三十四種類の事業から生ずる所得については法人税は課されますが、収益事業以外の事業から生ずる所得については法人税は課されないということになってございます。

#43
○牧委員 つまりは、国税当局の対象でもない、収益事業をやっているという申請さえなければ、別にそれは国税が見るべき相手じゃないということですね。ましてや、文科省についても、これは任意団体だというお話ですから、全くこれは野放しの中、野放しという言い方はちょっと変かもしれませんけれども。要は、人格のない社団というのは、例えばですよ、萩生田大臣の萩生田一族が集まって、うちの一族から大臣が出たからみんなでお金を出し合って八王子に銅像を建てようというお話になったときに、集まったお金を誰かがほかに流用したからこれを刑事告発するんだというような、これは誰も受け付けないですよね、そんな話は。それと同じ話なんですよ。
 それが、こんな大きな組織にもかかわらず、そういう野放しの状態になっているということが私は問題だというふうに思いますし、もっと言い方を換えると、非常に使い勝手のいいお金を持ってしまった香川前会長が一体何に使ったのか。
 これは、刑事告発する、横領だとかどうとかという報道もありますけれども、それ以上に、この香川前会長は、これは私的な流用はないと言っているんですね。私的な流用はないというふうに自信を持って言っているということは、じゃ、どこに流用したんだということを、我々はこれから順次追及していかなければならないというふうに思いますし、これは、今までのこの団体のいろんな議事録等々を見ると、かなり踏み込んでいるんですね。本来公益性のあるべき団体が特定の政党の選挙対策をやっていたり、あるいは政治献金をしたり、そういうことをするための団体じゃないかと思わざるを得ないような部分が多々散見されます。
 これは、今、いろいろ総務省ですとか農水省の問題、国会でも取り上げられておりますけれども、それとはまたちょっと意味の違う、もっと大きな問題をはらんだ、属人的な話じゃなくて、組織を挙げての話になりかねないんじゃないかなというふうに私は思っております。
 この辺のところは、後でまた同僚議員からも質問があろうかと思うんですけれども、少なくとも、例えばこの団体から接待を受けたり、あるいは何かごちそうになったり、そういう文科省の方がいるかどうか。多分、これは聞いても、今の時点ではお答えできない、あるいは、これから調査するというお話かもしれませんけれども、後で、週刊誌に出たからやはりありましたというのでは困りますので、まず、今の時点でそういうのがあるのかどうか、文科省なりに調べたのかどうか、ちょっとお聞かせをいただきたいと思います。

#44
○増子政府参考人 現在、全日本私立幼稚園連合会において、第三者を入れて、使途不明金に関する調査を行っているものと承知しております。
 文科省といたしましては、まずは当該団体におけるこの調査の結果を待ちたいと考えております。仮に、万一、その調査において、文科省職員に対する接待、これが疑われるような事案が発生した場合には、速やかに事実関係の確認を行うということは必要かと思っております。

#45
○牧委員 それと併せて、この団体の例えば二〇一二年十一月の常任幹事会の議事の様子を、書面になったのを見ておりますと、当時野党だった自民党の総裁やら、あるいは選対局長を招いての会合も開かれ、来る総選挙に向けての選挙対策というようなことも議題になっております。幼児教育無償化に向けてのいろんな運動と相まって、一つの政治運動をするための団体であり続けるためにあえて公益性のある法人格を取らずに任意団体のままでいるとしたら、これは看過できない話であります。
 文科省として、非常に公益性の高い内容を追求すべき団体がこのまま任意団体でいいのかどうなのか。きちっと法人格を取って、きちっと衆人の環視の下にさらされる、そういう団体へ改めていくべきだというふうに思いますけれども、いかがでしょうか。

#46
○瀧本政府参考人 お答え申し上げます。
 団体のその運営ないしは団体の法的な位置づけの在り方でございますので、私どもとしては、現時点では、団体の方から、外部の弁護士や公認会計士等も入って、より一層の適切なガバナンス体制を整備すると聞いておりますが、その上で、どうした形の団体となっていくかということについては、まず一義的には団体の御判断かと思っております。

#47
○牧委員 時間が来たので終わります。ありがとうございました。

#48
○左藤委員長 次に、中川正春君。

#49
○中川委員 立憲民主党の中川正春です。
 引き続き質問をしていきたいと思います。
 先ほどの質問の続き、これは事前に通告はしていないんですけれども、大臣に一つ確認だけしておきたいというふうに思います。
 私立幼稚園協会の問題については、報道が出て以降、私たちにも様々に有権者から話が出てきているという状況でありますが、その中でも、農林水産省で問題になった鶏卵の協会との癒着であるとか、あるいは総務省で問題になった情報関連の企業との癒着であるとか、これが次々と出てきているだけに、文科省も同じような構造があるんじゃないかということ、ここが一つの懸念というか、今の体制に対する一つの大きな疑念として国民の中にも広がってきているということであります。
 それだけに、大臣がこの問題についてどのように対応していくか、どのような形で文科省の中を改めて再点検していくか、これはひとつ、大臣の意思として今しっかりと表明をしておくべきところだろうというふうに思うんです。
 通告はしていなかったんですけれども、これは大臣自身の今のこの問題に対する対応でありますので、御答弁をいただきたいと思います。

#50
○萩生田国務大臣 この問題というくくりをされますと、あたかも文部科学省とこの幼稚園連合会で何らかの利害関係や誤解があるように受け取られるので。
 先ほどから申し上げていますように、この団体は任意団体でありまして、文科省の管轄下にあって指導や助言ができるような団体ではございません。
 しかしながら、全国の多くの私立幼稚園が加盟をしている団体でありまして、幼児教育を担う文部科学省としては、当然、幼稚園の皆さんが集まるそういう団体で、こういった社会から疑念を持たれるような事案が起こることは決して好ましいことじゃないと思っております。したがって、団体としてはしっかりその全容解明に努めてもらいたいというふうに思っております。
 あわせて、今、総務省や農林水産省の件をお話しされましたけれども、先生も御案内のとおり、文科省は、それより先に、四年前に、当時の民主党の亡くなられた参議院議員の方を介した接待事件が起きまして、そのことで、今回と本当に同じような、企業側に食事をごちそうになる、タクシー券をもらうという残念な事態が生じて、そして、多くの幹部が処分をされたという経験がございます。
 以来、文部科学省としては、信頼回復に向けた創生期間として今その取組をしておりますので、この間に同じようなことをやる職員がいるとは私は思いたくはないんですけれども、しかし、こういった、各省でこういう事件が起きている以上は、しっかり省内も綱紀粛正を図りながら、しっかり管理をしていきたい。
 また、職員の皆さんは日々しっかり頑張っていただいているというふうに信じておりますけれども、この件に限らず、日頃から、こういった誤解を招くことがないような、公務員倫理にしっかり照らして行動することは申し上げているつもりでございますので、その方針はしっかりと、改めて、今回の件を含めて、示していきたいなと思っております。

#51
○中川委員 引き続きの問題については、次の谷田川議員の方から更に質問をさせていただくことになるというふうに思います。
 それで、コロナをきっかけに、文部科学省の従来からの重要な課題の幾つかが一歩前進をした、踏み出すことができたということであるかと思います。三十五人学級、これも私たちの政権の時代から、何とか進めていきたいということで努力をしてきた課題でありました。それから、一人一台タブレットでの教育のICT化、また、科学技術投資への基金、十兆円構想というような形で大きく踏み出してきたということ、これは、大臣の並々ならぬ努力と、それから文科省職員のいわゆる時宜に適した予算の出し方といいますか、そんなものが重なって、まず、これが実現ができたということ、これは私は心から敬意を表したいというふうに思います。
 一方で、また、それぞれ一挙に実現をしてきたということでありますので、具体的な制度設計だとか運用基準だとか、様々課題がそのままになっている。その中で、これが現場へ向いて一挙に押し寄せてきた、そういう状況にあるんだというふうに思うんですね。それで、現場の不安あるいは混乱というのが今方々で出てきている状況があるということ、これについて文科省の体制をしっかりつくっていかなければならないんだというふうに思います。
 その中で、一つ、ICTの利用に関して、現場の声を受け止めた私の問題意識の中で質問をしていきたいというふうに思っています。
 結論から言えば、基本になるのは私は電子教科書の在り方だというふうに思うんです。
 電子教科書の定義、あるいは無償化をどこまで適用していくのかということ、あるいは検定基準の見直し、これを先にやって、それから現場でいろんなモデル事業を入れて、その実証の中で具体的なものを組み立てていくということがないと、この基本がないままに何か実証的にやっていきなさいよという状況が今続いているわけですけれども、それがあるということが現場の混乱につながっているんだというふうに感じておりまして、そこのところ、しっかりと方向づけをする必要があるんだというふうに思うんです。
 この問題意識を持って質問をしていきたいというふうに思うんですが。
 まず一つは、電子教科書は無償化の対象になるのか、紙と電子教科書の整理、無償化について、いつどのような形で整理をしていくのかということですね、これが一つ。
 それから、二つ目は、電子教科書に附帯する機能ですね。
 例えば、英語教科書などでいけば、単語の辞書機能をくっつけていくということであるとか、あるいは、音声を出していくことによって、ネイティブの発音の中で本が理解ができていくような状況をつくるとか、あるいは、教科書の内容をテーマにした音声の中で、会話ドリルのような形で、そのまま効果を持っていける、こういう機能をどこまで教科書そのものに付随をさせていこうとしているのか。あるいは、どこまでが外部化して、アプリとして取り込んで、取り込むということは当然そこは有料化になるわけですけれども、そういうものを取り込んで、外部化という、それぞれの課題というのをつくっていくのか。この線引きによって、教科書の体質というか中身が変わってくるということがあるんですね。
 もう一つ言えば、教科書検定という立場から、これをどう整理していくのか。
 こういう課題に対して、先にここをやっておかないと、教科書の開発をしていく、あるいは現場でそれを使っていくということについて、最終的にはどうなるんだろうと迷いながら、どこまでやったらいいんだろうということをそれこそ迷いながら今開発をしていかなければならない、こういう状況が続いているんです。ここについてどのように整理をしていくかということ。
 それから、同時に、教科書の中に入るものというのは教科書としての無償化の対象となっていくわけですけれども、外部から導入されるアプリなどと区別をされるときに、そのコストというのをどのように整理をしていくかということ、ここも開発主体、出版社やその事業体については大きな課題になってくるんだろうというふうに思うんです。
 そこのところを今どのように整理をして、そして政策としてこれからつくり出していこうとしているか、改めて答えていただきたいと思います。

#52
○瀧本政府参考人 お答え申し上げます。
 今中川委員から幾つかいただいた観点については、まさに様々な検討をしている途上でございます。
 具体的には、デジタル教科書の今後の在り方等に関する検討会議というのがございまして、これが中間のまとめ案というものをまとめたところでございます。
 この中におきましては、学習者用デジタル教科書を、御指摘ございました教科書無償措置の対象とするか否かについては、全国的な実証研究の成果やその普及状況を踏まえつつ、紙の教科書とデジタル教科書との関係に関する検討、あるいは財政的な負担も考慮しながら検討を進めていく必要があると整理されておりまして、引き続き、ただいま申し上げた検討会議はまだ議論を続けておりますので、その議論を見守ってまいりたいと思います。
 また、御指摘の、音声でありましたりアプリでありましたり様々なデジタル教材、これをデジタル教科書の定義に含むかどうかということについては、先ほど申し上げた検討会議の中間まとめ案におきましては、令和六年度の小学校用教科書の改訂に向けて既に教科書発行者が御指摘のとおり準備を進めていることも踏まえまして、令和六年度以降の今後の将来的な課題とされているところでございます。ただし、デジタル教材等との連携というのは、それが容易であるということが教科書のデジタル化のメリットでもございますので、質の高い多様なデジタル教材と連携をさせて活用されるよう、例えば、連携するシステム間の共通規格の整備等を進めることが必要であるとされております。
 こうした制度面も含めたデジタル教科書の今後の在り方につきましては、同検討会議におきますこれらの議論も踏まえつつ、引き続き検討させていただきたいと考えております。

#53
○中川委員 検討会議では、デジタル教科書だけではなくて、それに付随するというか、それを使い込んでいきながら教育そのものをどのように進展させていくか、そういう幅広く議論をしていただいているんだというふうに理解をします。
 しかし、令和六年以降で、この教科書、一緒に、同じテンポで結論を出していくよということについては、私は非常に疑問を持っています。
 なぜなら、こういう現場の課題があるんですね。例えば、地方自治体では、デジタル教科書の使用にどれだけのコスト負担がプラスをされていくというふうに見通していかなければならない、あるいは、その前提をはっきりさせた上での財政計画を立てていく必要があるわけですね。そこについて最初にはっきりさせておかないと、結局どうしたらいいんだということになるんですよ。それから、家庭にとってはどれだけの経済負担を見込まなければならないかということがあると思うんです。
 また、教科書作成に携わる出版社としては、紙を電子に転換する、そういう前提、これは、今の電子教科書が、紙にあるものをただ電子に置き換えるということで止まっているんです。
 しかし、紙が主体になるんじゃなくて、元々がデジタルボーンという前提で教科書を開発して、紙をその副産物と、例えばそういうことでいいよという形になったら、教科書そのものの質というか、そこで出てくる機能というのは全く違ってくるんです。それを開発していくのかどうか、それとも、電子教科書というのは紙の代替物なんだということで終わってしまうのかということによって、教科書の開発の方向というのは全く変わってくるということですね。
 この中身の質の追求と、もう一つは、コストに雲泥の差が出てくるということであるので、ここは入口で先に決めておかなきゃいけないでしょう、そういう考え方がやはり出てくるというふうに思うんです。
 その新しいビジネスモデルを考えていかなきゃいけないところというのはもう一つあって、それは、紙の教科書のいわゆる現場への供給を手がけてきた教科書・一般書籍供給会社、これは各県に一つずつあると聞いていますけれども、その供給会社と、それから具体的に配る教科書取扱書店、この業界にとっては、これから決定されようとする電子教科書と紙の教科書の定義によってそのビジネスモデルの持っていき方というのは全く違ってくる。恐らく、将来的には大転換をしていかなきゃいけないだろうというふうに思うんですよ。
 しかし、そこのところを今方向づけをしておかないと、令和六年に突然、いや、もうデジタルですよという話になったときには、この業界自体も大混乱になってくるというような、そういう構造があるんですね。これは死活問題にもなってくる。
 様々なステークホルダーが、それぞれ現場で、先に決めてもらわなきゃいけないことを先送りしてもらっては困りますねというふうなことが今出てきているということ、これを指摘をしておきたいと思います。
 そして、その方向が決まれば、その前提で教科書の開発が進めるということ、この方向性を持ってそれぞれで工夫をしていくということは、すっきりしていくということ、現場のモデル事業やあるいは実施していくその状況も定まってくるということなので、この電子教科書自体の整理が先だと私は思っているんですが。
 ここで、この議論を聞いていただいて、大臣、ちょっと今の検討会の中身をしっかり整理をしていただいて、今結論を出していくものについてはすぐやるという方向で考えをまとめていただきたいというふうに思うんですが、どうですか。

#54
○萩生田国務大臣 先生の御懸念は私も理解できる部分もあります。大臣経験者として、義務教育の家庭の負担が将来増えるようなことがあってはいけない、自治体が計画的に子供たちの教育教材等を準備するためには、ある程度きちんと方向性を先に決めろという御指摘は分からなくもありません。
 他方、後段の、教科書の出版会社の皆さんのある意味代弁等も含めたお話は、まず第一に、大切なことは、義務教育で使う教科書ですから、それは紙であってもデジタルであっても私は大前提は無償化ということになるんだと思います。
 しかし、まだデジタル教科書の普及が八%しかない中で、もっと申し上げれば、まだ始まっていないんですよね、ICT教育というのは。今年の四月、新年度から初めてGIGAが始まって、全ての小中学生に一人一台という環境が整うので、その前に全ての方向性を決めろと言われると、これはかなりリスクがございます。そもそも、デジタル教科書に全面移行するということもまだ決めていません。紙の教科書のよさもあるじゃないかという専門家の様々な御意見もあります。
 したがって、紙とデジタルをどう使っていくかということを含めて令和六年という目標を立てているわけでありまして、それは令和六年になったら突然方向転換するというんじゃなくて、その間に、きちんと議論の中身を皆さんに見せながら、先生から御指摘のあったステークホルダーの皆さんにも御理解をいただきながら方向性を定めていきたいと思いますので、したがって、今の時点で何かを決めろということになりますと、かえって私は混乱するのではないかというふうに思っております。
 まさしくスモールステップで前に進んでいく必要があるんだろうと思います。先生もおっしゃったように、デジタル教科書自身も、全ての教科書会社がデジタル化を進めているわけではありません、全て発行が終わっているわけじゃありません。
 それから、先進的な企業は、確かに副教材としての様々な資料でいいものがありますから、じゃ、そのアプリはどうするんだ、お金はどうするんだということは当然出てくるんですけれども、ここは、先ほど局長からも答弁させましたけれども、きちんとこの四月以降、実証実験をしながら、いい点や課題というものもしっかり浮き彫りにしながら、目指す方向というものを示していきたいと思いますので、御指摘のように、突然令和六年に方向をぽんと決めるということじゃないことだけは御理解いただきたいと思います。

#55
○中川委員 一つだけ指摘をしておきたいと思うんですが、いろんな実証実験をして、その結果を見ながら最終的な枠組みというか制度を決めていくというのは、これは恐らくこれまでの文科省のやり方で、モデル事業や何か入れながらやってきたんだと思うんですよ。その結果、何が起こったかといったら、ここまでいろんな施策というのが遅れてきた、どんどんどんどん決断ができないままに、整理ができないままに今になってきた、こういう経過がある。
 デジタルが、今の時点で始まったというわけじゃないんです。もう十年も十五年も前からこの議論というのはずっとやってきた。その中で、今結論を出さなきゃいけないのは政治的な結論なんです。政治的な結論をこのデジタルをどう使うかということについて出していかなきゃいけない。デジタルを中心にするんだったら、そのような制度づくりをまず私たちはやっていきますよということを意思を示した上で、それぞれのステークホルダーがそれに合わせた開発を考えていく、それを実証実験をしていく、そういうスタイルに変えていかないと駄目だというその思いが私の中にあるものですから、改めてこの質問を出させていただいたんですけれども、一度しっかり考えてみてください。
 このままだと、またずるずると結論が出ないまま、方向づけが定まってこないという懸念があります。そのことを指摘をしておきたいというふうに思います。
 次に、ICTの推進について、もう一つの課題の論点を指摘をしておきたいと思うんです。
 これは、文科省、今取り組んでいますけれども、私から見ると、コンテンツについては、それ以上に経産省の取組というのが前に出ていて、エドテックなんかを中心に様々な応用というのがなされていて、モデル事業もそれぞれつくられてきている、こういうことだと思うんです。
 この経産省の取組とそれから文科省の取組、これをどのように組み合わせる、あるいは整合性を持っていこうとしているのか、どういうような連携の中で、それぞれの仕事分けといいますか、そういうものを考えているのかということ、これをまずお聞きをしたいと思います。

#56
○瀧本政府参考人 お答え申し上げます。
 現在鋭意進めておりますGIGAスクール構想は、立ち上げの当初から、文科省とともに、特にIT室を中心とする内閣官房や経済産業省、それから総務省、それぞれの立場から緊密に連携をしながら、令和の時代のスタンダードとしての学校のICT環境を整備し、公正に個別最適化された学びと協働的な学びの実現を目指して取り組んできたところでございます。
 このうち、これまで文部科学省では、一人一台端末と高速大容量の校内通信ネットワークの整備を進めるとともに、本年四月からGIGAスクール元年が開始するに当たり、各教科等の指導におきますICTの効果的な活用に関する参考資料や解説動画の作成、提供、あるいは、一人一台端末の活用に関する優良事例や本格始動に向けた対応事例などの、全国の教育委員会や学校の参考となるような情報の収集や発信、共有などに取り組んできたところです。
 一方で、御指摘の経済産業省におきましては、民間の教育コンテンツの提供等の観点から、エドテック教材の学校等への試験導入の支援、あるいはSTEAM教育の推進に資する優れたコンテンツの提供等の取組を推進いただいているものと承知をしております。
 文部科学省では、こうした経済産業省の取組を文科省の特設ホームページを通じて学校現場に紹介、情報提供することなどを始め、引き続き、関係省庁と緊密に連携をしながら、GIGAスクール構想の実現、現場でのとにかく有効な最大限の活用に向けた支援に、それぞれの省庁と緊密な連携を保ちつつ進めてまいりたいと考えております。

#57
○中川委員 私が見ていると、それぞれ特徴があると思うんですよ。経済産業省は、目的としては教育産業の育成なんですよね。しっかりそれをうたっています。文科省と共通するところは、ソサエティー五・〇時代の到来に、いわゆる人材をつくっていきたい。しかし、経産省のその人材というのは、産業界として期待する人材、これをつくっていきたいんだ、こういうこともエドテックの説明書の中に書かれています。
 一方、文科省というのは、このソサエティー五・〇の時代に対して、子供たちの多様化の一層の進展等の状況を踏まえて、誰一人取り残すことなく全ての子供たちの可能性を引き出す個別あるいはポジティブな教育が可能になる、そういう目的を持ってということであります。
 もう一つ、中身を見てみると、文科省は、今のところ、タブレットをどのように使いこなしていくのかということを重点的に、様々に情報を現場に流していこうというトータルなシステム構築をつくっているんじゃないかというふうに思うんですけれども、経産省は、学びの具体的な工夫、教室で子供たちがしっかり理解が進む工夫というのをアプリなんかの開発を通じて実現していくという方向で開発方向を持っているわけです。
 アプリということになると、もちろんこれはビジネス、だから、教育産業を育成していく、その中で質を上げていく、コンテンツをつくり上げていくという形になっているんだろうというふうに私には見えるんです。また、そのように目標をうたっているということであります。
 下手をすると、経産省の下で開発されたソフトというのは、学校で使うときには有料になる、コストがかかってくるんですけれども、主に進学塾だとか、あるいは学校以外のところでこれを活用する、いわゆる教育産業向けのものとして供給されて、そのコスト負担というのは児童生徒サイドにかかってくるというようなことになっていく可能性があるんじゃないかということを懸念している。なっていくんじゃないかというより、それぞれがそういう目的でこれを開発しているということだと思うんですね。
 だとすれば、文科省としてこれをどのように考えて取り込んでいくのか、あるいは、文科省自体が開発主体として持っているものが何なのか。
 恐らく、こういう教育産業もその中にコミットをしているんだろうと思うんですが、本来なら、大学の特に教育学部の中の研究課題であるとか、あるいは現場の中で積み上げられてきた創意工夫であるとか、文科省なりの組み込み方も様々あるんだと思うんですが、その辺と、経済産業省が今進めている産業界を中心にしたソフト開発と、どのように整合性を持って取り込んでいくか、そこまで考えていかないと、これは、もう一回、デジタルが進むことによって、デバイドというか、所得による格差というのが教育による格差につながってくるのではないかという懸念を持っているんです。
 だから、今ですよね、今のタイミングで経産省を文科省にどう取り込んでくるか。ビジネスじゃないんだよと、教育現場の中にこれを取り込んでくるかというその工夫が必要なんだろうというふうに思うんです。
 それがどうもできていなくて、両方が別の方向で走っているように私には見えるんですが、そこのところ、大臣、どう整理したらいいですかね。

#58
○萩生田国務大臣 今先生が御解説いただいたとおりのアプローチがあるのは否めないと思います。
 経産省は、言うならば、企業の皆さんのためにこの分野に入ってきた、我々は子供たちのためにこのICTを使うという、そのアプローチの違いがあると思います。したがって、これを放置したままでいくと、違う目的で違う方向に行っちゃうぞという御懸念に対しては御指摘のとおりだと思いますので、我々、経産省の取組、いいものがたくさんあります、特にこのエドテックなどは一歩先を行っている教材だと思います。
 しかしながら、先ほどから申し上げていますように、まだ、スタートするのはこの四月ですから、そこで用意ドンで先行事例をどんどんどんどんその現場へ投げ込んでいくことが果たしていいかということになると、やはり現場の混乱のことも考えなきゃなりませんので、この教材の在り方というのは、経産省や総務省の知恵もいただきながら、本当に政府を挙げて、みんなできちんといいものをつくり上げていくということにいささかのぶれもないつもりでございますので、取り込んでいくとか取り込まれていくとかということのないように、しっかりお互いにそれぞれの立場を尊重しながら、いいものをつくり上げていくということに全力を挙げていきたいと思います。

#59
○中川委員 私の懸念は、取り込んでいくというよりも経産省に取り込まれているんじゃないかという懸念で申し上げたわけで、ここのところはルール化して、やはり我々に見える形で示していただく必要があるというふうに思います。改めて、またその議論の結果を聞かせていただきたいというふうに思います。
 さて、次に、大学入試改革について。
 あれほど議論したんですけれども、その結果、どのような形で整理ができてきたのかというのがなかなか見えてこないんですが。これも議論の最中ですからということなんですが、今年はっきりさせていかないと間に合わないということも皆さんよく御存じだと思うので、一つ二つ、ちょっと基本的なところを確認をしていきたいというふうに思います。
 英語四技能の評価と、いわゆる数学、国語の記述問題が今ペンディングになっているわけでありますが、二〇二三年度までは作問をするが、それ以降はやらない、元々文科省はその前提で仕事をしてきたということだと思うんですけれども。
 この二三年度までという方針に変わりはない、変わりはないということは、もうそこでやめますよ、民間に試験を任せていきますよということ、これについては変わりがないのかということですね。それから、その前に、民間試験としていくのか、それともその他の選択肢があるのか、現在それをどのような論点でもって議論をしているのかということをここで説明をしていただきたいと思います。

#60
○伯井政府参考人 お答えいたします。
 英語四技能評価の在り方を含め、大学入試の在り方につきましては、大学入試在り方検討会という、大臣の下に会議を設置し、既に二十二回開催しております。委員の意見発表、あるいは外部有識者からのヒアリング、ウェブ意見募集、それから各学部ごとの大学の入試の実態調査などを行いつつ、エビデンスに基づいた精力的な議論をいただいております。
 したがって、まだ結論は出ていないんですけれども、今後、第一回の大学入学共通テストを今年実施いたしましたが、そうしたものを含む令和三年度入試の実施状況も踏まえまして、本年夏前には結論を出していただく予定でございます。
 英語四技能評価でいいますと、様々な議論が行われておりまして、英語の運用能力は重要なんだけれども、入試のみでなくて、高校教育、大学教育を通じて育成、評価が重要ではないかとか、あるいは、英語四技能を共通テストで評価することは困難であり、むしろ各大学の個別入試で評価すべきではないか、そういう個別入試で英語四技能評価を促進するための支援策を検討すべきではないかとか、その場合、低所得者の費用負担軽減策などについても配慮すべきではないかというような議論がなされておりますが、いずれにせよ、引き続き精力的な議論をしていただきたいというふうに考えております。

#61
○中川委員 それだけでは分からないというか、文科省として、そうした議論をもって、中間的にでもどのようにまとめていこうとしているのかというのは、私たちに対しても事前に報告をするべきところだというふうに思います。
 そのことを指摘をしておきたいということと、基本的には、入試を改革していこうと思ったら、大学教育そのものの見直しというのが必要なんだろうというふうに思うんですよ。その議論が先に出てきて、それに対して、アドミッションポリシーというか、それぞれの大学、そのポリシーが出てくるんだろうと思うんですが、その中に共通する課題というのを抽出していかないと、今のような形で議論を進めて、たとえ新しい仕組みというのがその中に入っても、日本の大学の質の向上にもならないし、高大の接続という元々の課題の解決にもならないんだろう、そういう気がしています。そこのところをひとつ指摘をしておきたいというふうに思います。
 次に、多様な教育機関の広がりというのが今出てきております。それだけ社会が複雑になってきた。その中で、文科省として、一つの決められた学校というスペースの中で子供を教育をしていく、そのことに文科省の基本があるということについて、様々、幅広く議論をしていかなければならない時代になったんじゃないかなというふうに今感じているんです。
 そんな中で、ちょっと幾つか質問をしていきたいと思うんですけれども。
 台湾の天才情報大臣と言われるオードリー・タンさんは、子供の頃は不登校児で、独学というか、個別の教育システムの中で大学に進学をして、才能を開花されてきたということが方々で言われています。よく御存じだと思いますが。
 大臣は、彼をどのように、彼の生きざまというんですかね、こういうもの、こういう多様性というのをどのように評価されておりますか。

#62
○萩生田国務大臣 私、オードリー・タンさん、会ったことないですし、報道で知っている限りなので、その生い立ちまで含めて語るような知識はないんですけれども。
 今先生御指摘のように、小学校時代はいじめで不登校になったということは伝記の中でも書いているようでございます。しかしながら、自宅で勉強して、海外の学校へ転校など、多様な場で学びを継続され、結果として世界を代表するようなITの大臣になられたということは、御本人の努力もあったと思いますし、御家族の御理解もあったんだというふうに思います。
 多様なというお話がありましたけれども、我々は、日本の築き上げてきた義務教育の制度というものに自信を持っていますので、まずは基本は学校へ来ていただくということが大事だと思います。
 しかし、どうしても様々な理由で学校に来られない、そういう子供たちに対して、誰一人置いていくことはしない。そのために、今回、ICTの環境などを整えましたので、今までとは違ったアプローチで子供たちの教育をしていくということも、一つメニューを増やしていくことになるんだと思いますけれども、いずれにしましても、学校の集団の中で学ぶことの大切さというものもしっかり子供たちには理解をしていただきたいなと思っております。

#63
○中川委員 学校に来てもらうことがまず基本だということが実は崩れてきている。学校以外の教育システム、そんなものも幅広く考えていかなければならない、そんなことが問われているんじゃないかということ、これが徐々に徐々に今教育界の中で動いてきている現実なんだというふうに思うんですね。
 そんな中で、内閣府の主導する子ども・子育て支援法、これに基づいて幼児教育無償化というのが始まりました。これは、実は家庭保育やベビーシッターなども含まれて、さらに、当初、無償化対象外とされていた「森のようちえん」であるとかあるいは外国人の保育園施設、そんなところにも二万円の支給が始まってきたということ。私たちの主張してきた多様な幼児教育あるいは保育の支援ということについても、政府が支援対象としてウィングを広げることになってきたということですね。これは評価をしたいというふうに思うんです。
 幼児教育レベルで、子ども・子育て支援という枠の中で実はウィングを広げているのであって、この捉え方が、従来の文科省あるいは厚労省の枠を超えて、トータルで内閣府の領域で整理をされたということの中で、初めてこの政策が実現をしてきているんだということですね。ここのところに私は注目しなきゃいけないんだというふうに思うんです。
 それで、実は、これが小学校だとかあるいは中学校の義務教育レベルになってくるとどうなるか。このままいけば、恐らく、言うまでもなく、他省に干渉されることはなくて、文部科学省が単独で整理をしていくということになるわけですけれども、時代の変化というのは義務教育分野でも同じで、実験的なものも含めた更なる多様性を求めています。恐らく、さっきの大臣の答弁でいけば、とにかく学校へ来てもらわなきゃいけないんだという形で文科省がそのまま政策として続けていくとすれば、恐らくこのウィングを広げていくというような議論にはなっていかないんだろうと思うんです。
 具体的には、学校への、不登校児童生徒の急激な増加があり、あるいは、これの受皿としてフリースクールの在り方、これはずっとこれまで議論をしてきました。それから、イエナだとかシュタイナーだとかドルトンだという新しい教育手法を基礎にした、実験的な、あるいは先進的な教育機関の出現というのがあります。あるいは、子供の国際化ということを目指す中で、バカロレアやインターナショナルスクールや民族学校等の選択肢をどのように整理をしていくか、文科省の範疇の中でこれをどう見ていくのかということは、これは広い意味での、オルタナティブな教育と皆さん言いますけれども、そこのところの領域に踏み込んでいって、その制度化をどうするかという議論につながっていくんだというふうに思うんです。
 私は、この際、文科省は、その領域にもしっかり踏み込んでいって、一条校でないと駄目なんだ、義務教育で学校というのが中心でないと駄目なんだというその考え方に固執せずに、ウィングを広げるという、そのことが必要な時代になってきたのではないかというふうに思うんです。
 そこのところを改めて方向性として是非持っていただきたいという思いを込めて、答弁を求めます。

#64
○瀧本政府参考人 お答えを申し上げます。
 義務教育は、憲法第二十六条に規定する教育を受ける権利を保障するものでありますので、全国どの地域でも一定水準の学校教育を行うことは、家庭や地域の経済的、社会的状況等にかかわらず、子供たちに教育の機会均等を確保する上で重要な役割を有しております。
 したがいまして、文部科学省としては、児童生徒が多様化し、学校が様々な課題を抱える中にありましても、まずは学校教育において誰一人取り残さない義務教育を実現していくことが重要であると考えています。
 その上ででございますが、一月の二十六日に中央教育審議会の答申が出されました。この「令和の日本型学校教育」の構築を目指してという答申の中においては、教育支援センターの機能強化や不登校特例校の設置促進、教育委員会、学校とフリースクール等の民間の団体とが連携した取組の充実、自宅等でのICT活用等多様な教育機会の確保や、あるいは、特定分野で特異な才能のある児童生徒に対して、大学、民間団体等が実施する学校外の学びへつないでいくことなど、学校内外におきます多様な学びの機会の充実に係る御提言もいただいているところでございます。
 したがいまして、これらの多様な学びの機会とその充実という提言も踏まえて、私どもとしては、全ての子供たちの可能性を引き出す個別最適な学びと協働的な学びの実現に努めてまいりたいと考えております。

#65
○中川委員 審議会の答申を受けてそのようにしていきますというような話ではなくて、これは制度の問題として、今法律の中で文科省が担当する分野、これを、一条校の分野だけじゃなくて、もっと広げた、多様化に対応できるような、ウィングを広げていく、その領域にまで法律の中で規定をして、文科省の仕事としてやっていくということまでいくべきだと、私はこの際思っています。
 そのことを改めて期待をして、時間が来たようでありますので、質問を終わります。
 ありがとうございました。

#66
○左藤委員長 次に、谷田川元君。

#67
○谷田川委員 立憲民主党の谷田川元でございます。
 まず、先ほど牧委員が質問しました全日本私立幼稚園連合会の使途不明金問題について伺いたいと思います。
 まず、大臣に伺います。
 大臣は、前会長の香川氏と面識はございますか。

#68
○萩生田国務大臣 私が一回目の大臣に就任した直後に、文科省に御挨拶に来ていただいたときにお会いをしたという記憶がございます。

#69
○谷田川委員 それでは、その香川氏と会食したり、あるいは政治献金を香川氏あるいは香川氏の関係者からもらったり、あるいはパーティー券の購入もしてもらっていないということでよろしいですか。

#70
○萩生田国務大臣 御指摘の団体や、あるいは香川さん個人から政治献金等を受けた事実はありません。
 また、パーティー券に関する収支は、法令にのっとり適正に処理し、全てを報告しておりますが、通告がありましたので、念のため、昨日事務所に確認をしましたところ、今般問題になっている団体や個人からの政治献金やパーティー券の購入の記録はなかったと報告を受けています。

#71
○谷田川委員 今日は、副大臣、大臣政務官、政務三役は呼んでいないんですが、大臣の方から政務三役に対して、今言った会食とか政治献金あるいはパーティー券の購入があったかなかったか、聞いた上で委員会に御報告いただけますか。

#72
○増子政府参考人 他の、副大臣、政務官のことにつきましては、大臣、当該政務官、副大臣と相談の上、考えたいと思います。

#73
○谷田川委員 昨日、文科省の方に、国家公務員倫理規程に基づく会食、要は一万円以上超えたときは届出をしなきゃいけないんですが、その書類というのは過去五年残っているということなので、じゃ、過去五年、そういう利害関係者との会食はどうだったか、その数字を調べてほしいと言ったんですが、どうでしたか。

#74
○増子政府参考人 お答え申し上げます。
 利害関係者とともに飲食する場合において、自己の飲食に要する費用が一万円を超えるときは、国家公務員倫理規程第八条に基づく届出を倫理監督者へ行う必要がございます。
 過去五年間において、文科省が国家公務員倫理法第四条に基づき国会へ報告した届出の件数でございますが、平成二十七年度が七件、平成二十八年度が十五件、平成二十九年度が二十件、平成三十年度が三件、令和元年度が十四件でございまして、合計五十九件ということでございます。
 なお、全日本私立幼稚園連合会との会食の届出は、過去五年間において、いずれもございません。

#75
○谷田川委員 今の答弁ですと、令和二年、去年の四月から今日までの件数はまだ調べていないようでありますね、数字が出ていませんね。
 それと、確かに一万円を超えたときは届出しなきゃいけないんですけれども、総務省とか農水省の例を見ますと、届出しないで後から発覚するんですよね。そう考えますと、文科省内、関係各課に、この私立幼稚園関係者との会食とかなかったかどうか、改めて調査していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

#76
○増子政府参考人 お答え申し上げます。
 現在、全日本私立幼稚園連合会におきまして、第三者を入れた使途不明金に関する調査を行っているものと承知しております。文科省といたしましては、まずはこの団体における調査の結果を待ちたいと考えております。
 あえて申し上げますと、使途が不明ということをもって文科省職員の接待を前提とする調査をするものではなく、まずは当該団体における第三者も含めた調査を見守りたいというふうに考えております。
 万一、その調査において、文科省職員に対する接待、このようなものが疑われるような事案が発生した場合には、速やかに事実関係の確認を行いたい、このように考えております。

#77
○谷田川委員 分かりました。
 今の答弁、ちょっと私が納得いかない点は、やはり総務省とか農水省の例があるので、だから、週刊誌とかマスコミに報道される前にやはり名のり出た方がいいですよということは一応言っておいた方がいいんじゃないかということを指摘しておきたいと思います。
 それと、今日のNHKのニュースで、財団法人全日本私立幼稚園幼児教育研究機構という団体があるそうですが、そこからも何か一億四千万円の現金の出があって、去年の十一月の監査の直前に戻されたという報道があったんですが、この団体は文科省の管轄という理解でよろしいのか。
 それと、もう一点。この一億四千万円のお金が出されて、監査前に払い戻された、そういう事実は文科省は把握されているかどうか。

#78
○瀧本政府参考人 お答え申し上げます。
 まず、御指摘の団体については、文科省の所管ではなく、内閣府の所管となっております。
 また、今の金額の入出金については、詳細には聞いておりませんでした。結果として、実損といいましょうか、流出がなかったというような話については聞いております。

#79
○谷田川委員 分かりました。
 文科省としても、その第三者の調査というのを注視して見守っていくという言葉でございますので、見守るというよりも、本当に大丈夫かという気持ちでやっていただきたいと思います。
 それでは、大臣所信に関する質疑に入りたいと思います。
 せんだっての大臣所信で、大臣が、家庭の経済事情にかかわらず誰もが質の高い教育を受けられるようにすることは大変重要と述べられました。私も全く同感であります。今の日本の教育において、やはり最大の課題の一つは、親の経済格差によって子供の教育格差を広げてはならないことだと思うんです。
 そうした中、GIGAスクール構想あるいはデジタル教科書の導入、それに対して懸念が示されています。
 何点か質問していきますけれども、まず、平成三十一年四月から、デジタル教科書は、補助教材としてではなく正式な教科書として活用が可能になりましたが、教材ごとに授業時間数の二分の一未満という利用制限がありましたよね。この利用規制を令和三年度から撤廃するということでよろしいんでしょうか。

#80
○瀧本政府参考人 お答え申し上げます。
 デジタル教科書の今後の在り方等に関する検討会議において、学習者用デジタル教科書の使用を各教科等の授業時数の二分の一未満とする基準について議論が行われました。
 その結果として、昨年十二月に、児童生徒の健康に関する留意事項について周知徹底を図り必要な対応方策を講じること等を前提として、デジタル教科書の活用の可能性を広げて児童生徒の学びの充実を図るために当該基準を撤廃することが適当であるという報告がなされたところでございます。
 文科省としては、この有識者会議の報告を踏まえまして、基準を定めている告示を今月中に改正をいたしまして、来年度から運用してまいりたいと思っております。

#81
○谷田川委員 分かりました。
 それで、デジタル教科書用の端末は、教科書のデータを入れずに、学習する際はサーバーに接続して読む方式を前提としているようです。自宅学習でかかる費用は各家庭の負担になる見込みだと言われておりますけれども、ある中学生の言葉が載っておったんですけれども、勉強をすればするほど通信費がかかり親に申し訳ないという気持ちがある、そんな声もあるんですね。
 ですから、私は、やはり低所得者家庭に対しては財政的な支援が必要だと思うんですが、いかがでしょうか。

#82
○瀧本政府参考人 お答えを申し上げます。
 家庭でのオンライン学習にかかる通信費について、義務教育段階では、低所得世帯対象の支援施策でございます要保護児童生徒援助費補助金におきまして、昨年六月に補助要綱を改正し、支援を行っているところでございます。また、高等学校についても同様に制度改正を行い、低所得世帯の授業料以外の教育費を支援する高校生等奨学給付金の枠の中で支援をしているところでございます。
 来年度、令和三年度予算案におきましても所要の経費を計上しているところでございまして、今後とも、家庭でのオンライン学習を含め、子供たちの学びをしっかりと支援できるよう取り組んでまいりたいと考えております。

#83
○谷田川委員 財政的支援があると聞いて安堵いたしておりますが、そういった恵まれない立場の生徒がしっかり受けられるような施策をしっかりお願いしたいと思います。
 それで、デジタル化については、視力低下やあるいは睡眠不足といった健康面の不安も指摘されています。また、画面より紙の方がじっくり読むことができて内容が頭に入りやすい、そういった実証もありますよね。
 やはり科学的見地を持った専門家がデジタル化の功罪を十分検証して、それを経てから本格導入すべきと思いますが、拙速に進めるべきではないと思いますが、いかがでしょうか。

#84
○瀧本政府参考人 お答えを申し上げます。
 デジタル教科書の今後の在り方については、現在、有識者会議において検討しており、御指摘の児童生徒の健康面あるいは紙の教科書とデジタル教科書との関係などについても議論をしていただいているところでございます。
 中でも、デジタル教科書を使用する際の健康に関する留意事項あるいは対応方策については、この検討会議の中で、日本眼科医会、眼科医学会あるいは医師会等の関係者からもヒアリングを重ねて、そうした専門家の意見も聞きながら議論が行われたところでございまして、目と端末の画面との距離あるいは継続して見る時間などに留意することが必要であるということでございます。また、家庭においても、デジタル教科書の使用上の留意事項を守ることや、睡眠前の、強い光を発するICT機器の利用を控えることが適切であるとされております。
 文部科学省としては、こうした児童生徒の健康に関する留意事項や効果的な活用方法等を学校現場に周知してまいりたいと考えております。
 また、デジタル教科書の本格的な導入については、次の小学校用教科書の改訂が行われる令和六年度が一つのタイミングとは考えてございますが、まずは、来年度、令和三年度予算案において、学校現場においてデジタル教科書を実際に使っていただけるよう、その普及促進を図るとともに、デジタル教科書の効果、影響に関する実証研究を行うこととしております。
 その際、デジタル教科書の利点のみならず、紙の教科書が、長年にわたり学校教育の基盤を支え使用されてきたことや、一覧性において優れているといった点もございますので、こうしたことも考慮しながら進めることが重要でございます。
 また、実証事業におきましては、特に、学校で使用する際に、同時に多くの生徒が一度にネットワークをつなぐ、クラウドにつないでいくことになりますので、それで今の学校のネットワーク環境が本当に機能するかといった点についての実証事業も進めていく必要がありますので、今の段階では、紙の教科書を基本としつつ、デジタル教科書をまず使い始めてみるという段階ですので、大臣からも答弁させていただいたスモールステップで、一つ一つ確認をしながら、また、有識者会議においても十分に御議論いただくことが必要であろうと考えております。

#85
○谷田川委員 認識が共有できたと思いますので、よろしくお願いいたします。
 それで、一人一台の端末は、大体四、五年が寿命だそうなんですね。そうすると、これは買い換えなきゃいけません。また、子供が扱いますので、子供が乱暴に扱ったりすると壊れたりしますよね。ですけれども、更新費用だとかそういった費用は、今、誰が負担するか、まだ決まっていませんよね。
 デジタル教育が本格的に導入されますと、地方自治体の財政事情によって教育内容が左右されかねない、私はそういった懸念を持っているんです。そうならないためにも、やはり義務教育で達成すべき水準は国が責任を持つべきと考えますが、いかがでしょうか。

#86
○瀧本政府参考人 お答え申し上げます。
 ただいま委員から御指摘があったとおり、地方自治体の財政状況によって整備状況が左右されかねないという状況がまさにこれまであったわけであります。これまでも、地方財政措置を通じて小中学校のパソコン整備をしていただいていたわけですけれども、自治体による対応に大きな差がございました。
 そうした中で、今回、関係者の御理解、御支援の下、GIGAスクール構想ということで取組が大きく前に進み、この三月末に、小中学校においては端末がほぼ行き渡るということでございます。
 文部科学省では、全ての子供たちの可能性を引き出す個別最適な学びと協働的な学びを実現するため、GIGAスクール構想の実現に向けて取り組んでいるところでございますが、当初四年間での整備の予定を、昨今の新型コロナウイルス感染症拡大を受けて計画を大幅に前倒しをして、本年度内での整備完了を目指して、一人一台端末と高速大容量の校内通信ネットワークの環境整備を加速させてきたところでございます。
 そして、現在、まさに来月、新年度から、いわばGIGAスクール元年が開始されるに当たりまして、文部科学省として、各教科の中でいかに活用していただくかということが大切でございますから、ICTの効果的な教科の中における活用に関する参考資料や解説動画の作成、提供や、一人一台端末の活用に関する優良事例、本格始動に向けた対応事例などの全国教育委員会や学校の参考となる情報の収集や発信、共有など、学校に整備されたICTの積極的な利活用の促進に向けて全力で取り組んでいるところでございます。
 今後のICT端末の更新等に際しての費用負担の在り方につきましては、関係省庁や地方自治体等と協議しながら検討してまいりますが、その検討のためにも、まずは令和の時代のスタンダードとして、学校における一人一台のICT活用が当たり前である社会、これをつくり上げていくことが前提として大切であると考えております。
 以上です。

#87
○谷田川委員 財政力の弱い地方自治体に大きな負担にならないように、是非お願いしたいと思います。
 それでは、外来語について伺います。
 去年の十一月にも私は指摘させていただいたんですが、大臣所信にやたらに片仮名文字、横文字が多いんですよね。大臣も、できるだけ分かりやすく伝えたいという答弁があったんですが、残念ながら、今回の大臣所信もまだまだ改善できるじゃないかと私は思うんですよ。
 それで、具体的に申し上げます。
 リカレント教育、これを聞いて、どのぐらいの国民が意味が分かるでしょうか。私は、学び直し教育と言った方がほとんどの方が分かると思うんですよ。
 それから、あともう一つ、スポーツインテグリティー。インテグリティーという英語、なかなか難しいですよ。これはやはり、高潔性という日本語があるんだから、スポーツの高潔性と言えば伝わりやすいと思うんですよね。
 その辺、どういう見解をお持ちか、それぞれお答えください。

#88
○義本政府参考人 お答えいたします。
 委員御指摘のリカレント教育につきましては、一旦学校を出た上で学び直す、あるいはその機会ということで一般に広く理解されている言葉でございまして、各種政府の文書ですとかあるいは企業等の発出文書でも一般に使用されている実態がございますけれども、私どもとしましては、文化庁の国語審議会の議論なども踏まえながら、引き続き、文書の使われる性質ですとかあるいは文脈に即して、国民に分かりやすく伝えるよう配慮していきたいと存じます。

#89
○藤江政府参考人 スポーツインテグリティーについての御質問にお答えさせていただきます。
 スポーツインテグリティーという言葉は、スポーツ活動やスポーツ団体の運営における誠実性、健全性、高潔性といった概念を意味する言葉として使用しているところでございますが、各スポーツ団体の間では定着してきているものと考えておりまして、スポーツ庁が発する行政文書においても使用してきているところでございます。
 しかしながら、国民全体に浸透しているとは言えない現状ではございますので、このことを踏まえまして、その言葉の意味する内容を注釈に入れるなどしながら、国民に対して分かりやすく伝えていくように配慮してまいりたいというふうに考えております。

#90
○谷田川委員 特に文科省は気をつけていただきたいんですよ。なぜかというと、やはり文科省は、文化庁の中に国語課というのがありますよね、国語を守るべき省庁なんですよ。ですから、その省庁の文書にやたらと外来語が多いというのは、やはりゆゆしき事態だと私は思うんです。
 これは文科省からもらったんですけれども、令和二年の二月に文科省総合教育政策局が文部科学白書執筆要領というのを出していまして、そこにはしっかり、専門用語や片仮名語は極力避け、一般読者にも分かりやすい表現にする、やむを得ず専門用語や片仮名語を使用する場合は注釈をつけると、はっきり書いてあるんですよ。それと、平成十五年ですか、平成十五年六月六日、各府省文書課長等会議申合せというのがあって、これは文科省のみならず全ての省庁の文書課長が集まって、外来語、外国語の使用については、できるだけ日本語に置き換えて、注釈をつけるようにとあるんですよね。
 ですから、これは大臣、やはり文科省にしっかり頑張ってもらわないと、他の省庁、ますます白書で横文字が羅列しちゃいますよ。是非大臣のリーダーシップを発揮してほしいと思うんですけれども、大臣、いかがでしょうか。

#91
○萩生田国務大臣 昨年もおわびを申し上げたんですけれども。
 確かに、政策のインパクトとして、横文字を使うことで国民の皆さんの関心を引くといういいメリットもあるんだと思いますけれども、しかし、それが何を言っているんだか分からないんだとすれば、政策の方向性は国民が共有していただけないわけですから、仮に横文字を使うとしても注釈を伴うような配慮は、国語を所管をする文部科学省として心がけていきたいと思います。

#92
○谷田川委員 どうぞよろしくお願いします。
 それでは、次は三十五人学級について伺います。
 この委員会でも、大臣が、もう不退転の決意でやると。その言葉のとおり、大臣は有言実行されました。大臣の尽力に心から敬意を表したいと思います。
 私の地元は千葉県の北東部で、どっちかというと過疎地が多いんですよね。既にもう三十五人学級の恩恵を受けているところは結構多いんです。それで、今心配されていることは、加配教員の配置換えとなっていまして、教員増になってこないんじゃないかと。つまり、過疎地域では既に、指導方法工夫改善のための加配ということがなされていまして、そうすると、この三十五人学級が、都市部の三十五人以下学級の教員増に充てられる可能性があって、過疎地域は逆に教員減になってしまうんじゃないかと、それが懸念されているんですよね。
 やはりこの懸念は払拭されるべきだと思いますが、いかがでしょうか。

#93
○瀧本政府参考人 お答え申し上げます。
 安全、安心な教育環境とICT等の活用による新たな学びを実現するため、今般、義務標準法を改正し、小学校について、学級編制の標準を五年間かけて三十五人に引き下げ、必要となる教職員定数の計画的な改善を図ることをお願いをしているところでございます。
 個々の学校ごとの教職員配置については、各都道府県、指定都市教育委員会において、学校の置かれている実情等を踏まえ、適切に判断されるものと承知をしておりますが、今般の小学校の三十五人学級の実施に当たりましても、それぞれの学校に必要な教職員の配置に引き続き努めていただきたいと考えているところでございます。
 以上です。

#94
○谷田川委員 分かりました。ひとつよろしくお願いします。
 二〇二二年度から小学校高学年の教科担任制が導入されることになりましたが、これによって教職員一人当たりの持ちごま数は減るという理解でよろしいでしょうか。

#95
○瀧本政府参考人 お答えを申し上げます。
 小学校高学年からの教科担任制の導入については、本年一月の中教審答申において、令和四年度を目途に本格的に導入することが示されたところですが、この教科担任制の導入は、学級担任以外の教師が授業を担当することによる学級担任の持ちこま数の軽減あるいは授業準備の効率化等により、学校教育活動の充実や教師の負担軽減に資するものであると考えております。
 文部科学省では、これまでの審議状況も踏まえて、有識者による検討会議を立ち上げておりまして、新たに専科指導の対象とすべき教科や、学校規模あるいは地理的条件に応じた教職員配置の在り方など、教科担任制の導入に向けた専門的、技術的な検討を進めているところでございます。
 引き続き、学校におきます働き方改革の観点も踏まえ、専門性を持った教師の指導による授業の質の向上等を通しまして、多様な子供たち一人一人の資質、能力の育成に向けた、新しい時代にふさわしい指導体制の検討を進めてまいりたいと考えております。
 以上です。

#96
○谷田川委員 それでは、免許更新制について伺いたいと思います。
 六十歳で退職しまして再任用として五年間勤務して、三月三十一日に教育現場を去る方がいらっしゃいまして、その方は、六十五歳で教員免許が失効になりまして、免許の返納が必要になるんですね。
 免許の返納をしないと過料が科せられる、そういうふうになっていますよね。こういう事実があるということでよろしいですね。

#97
○義本政府参考人 お答えいたします。
 免許更新制が導入された以前、すなわち平成二十一年三月三十一日までに授与された免許状、いわゆる旧免許状と言っておりますけれども、これを所持する現職の職員につきましても、修了確認期限までに更新講習を受講されない場合については免許状は失効して返納しなければならないということを、免許法の附則の二条の六項で定めているところでございます。
 御指摘のように、旧免許状を所持する六十五歳の現職職員の方が、年度末、本年の三月三十一日に修了確認期限を迎える場合につきましては、更新講習を受講されなければ失効し、返納をしなければならないということでございます。
 さらに、過料の話でございますけれども、免許法の附則の第四条におきまして、返納しなかった場合については、十万円以下の過料に処するということになっているところでございます。

#98
○谷田川委員 いや、十万円の過料を払わなきゃいけないというのは、ちょっと何か、ずっと長年教育現場に尽くしている人に対して大変失礼な話じゃないかと私は思うんですよ。これは改善が必要だなと強く思います。
 それで、大臣は、この免許更新制に関しては、いろんな問題点を御理解された上で何らかの見直しが必要だということは重ねておっしゃっています。今は専門家会議の議論があるから私が意見を言うことでその専門家の会議の議論に予断を与えてはいけないというので、具体的に踏み込むことはおっしゃっていませんが。
 しかし、今度新しくまた、次期教員養成部会で、教師の資質、能力の確保を図るとともに、教師や管理職等の負担が軽減され、教師の確保を妨げない教員免許更新制とすることが可能かという観点で今後も具体的な検討を行う必要があると、非常に芸術的な文章をまとめたんですけれども、私は、もうほぼ論点は出尽くされたんじゃないかなと思っています。
 もう既に半年以上議論していまして、ここまで来ましたので、少なくともあと半年ぐらいのうちには結論を出すべきじゃないかなと私は思うんですが。今の内閣、衆議院の任期は十月までだとして、少なくとも、何もなければ、解散があるかどうか分かりませんけれども、いずれにしても、あと半年ぐらい大臣は間違いなくいらっしゃると思うけれども、大臣在任中にやはり一定の結論を出すべきだと思うんですが、大臣、そう思いませんか。

#99
○萩生田国務大臣 今回のコロナ禍で休校が行われて、言うならばそれを取り戻すべく、学校現場に様々なスタッフを投入をしました。その中で最も活躍していただいたのがOBの教員の皆さんでした。
 皆さん、手を挙げていただいて、各都道府県に登録をしていただいて、そのときに出てきたのが、免許は切れているけれどもいいですか、こういうお話だったんです。私は、教員の経験があるんだったら是非入ってきてほしいということでお願いをして、当然、正規の授業じゃないですからね、補習授業ですとかサポートをしていただくというお仕事をしてくれました。中には、仕事じゃなくてボランティアでもいいと言ってくれたOBの教員もたくさんいたことを大変うれしく思っております。
 今お話がありましたように、免許制度といいますか、教員の皆さんが不断の研修を続けていかなくてはいけないということは、これからも続くことだと思います。しかし、今の制度は、忙しい先生方が、十年目、二十年目の節目の限られた期間の中で限られた会場で限られた講座で免許更新のための講習を受けなきゃならない。本当に、二十年目を迎えた人にふさわしい研修なのか、三十年目を迎えた人にふさわしい研修なのかというのは、率直に申し上げて首をかしげるところもあります。
 すなわち、十年目と全く同じ講習を取ったとしてもそれで評価をされるのでは全然進歩がないわけですから、私は、そういった意味で、この研修制度の在り方、免許更新制度の在り方は、この際、足下から見直すべきではないかなという持論を持って、今、専門家の皆さんにお願いをしているところでございます。
 したがって、余りここで力強く方向性や結論めいたことを言うと、じゃ、何のためにその人たちに検討してもらっているんだということになりますので、検討の議論をしっかり見守ってまいりたいと思いますけれども、私の任期中に結論が出るかどうか分かりませんけれども、目指すべき方向性だけは先生方と共有していると思います。
 まさに、教員の皆さんの働き方を変えていかなきゃいけないと思っていまして、もっといい研修というのはあるんだと思うんです。例えば、教育実習で、これも是非、検討に加えていただいているんですけれども、七日間の介護施設での実習というのがあるんですが、無駄じゃないと思います、これから教員になる人がそういう施設に行って、様々な福祉施設で介護等の体験をすることはいいことだと思うんですけれども、私は、それだったら特別支援学校に行ってもらいたいと思っています。特別支援学校で、まさに子供たちと接していただくことの方が有意義じゃないか。
 今、現状、七日間のうち、五対二ぐらいに分けて、学校現場では特別支援学校での経験などもやっていただいているんですけれども、これは逆でもいいんじゃないかというぐらいに思っておりますので、この機会に、教員資格はどうあるべきかということを幅広に検討させていただいて、この免許制度も含めた改革を引き続きしっかり支えていきたいなと思っております。

#100
○谷田川委員 いろいろ問題点を熟知した、大臣の下で結論が出ることを心から望みたいと思います。
 教員の待遇改善について質問したいと思います。
 私が小学校の頃、ですから、今からもう四十数年前ですけれども、その頃、でもしか先生という言葉がはやったんですよね、先生にでもなろうか、先生にしかなれないと。つまり、高度成長期、どんどんどんどん教員採用が増えていって、教員人材が不足して、先生にでもなろうか、先生にしかなれないという人が増えちゃって、それをやゆした言葉なんですが、そのでもしか先生を解消するために、田中内閣のときに人材確保法案というのができて、何と、昭和四十九年から三年間にわたって教員の給与を二五%もアップさせたんですよね。
 ですから、私はもうそろそろ、教員の今の現場を見ていますと、教員の負担が非常に、あれだけ重いとなかなか、教員をやりたがらない人が増えてしまった、残念ながら。去年は給特法というのも成立させましたけれども、ある意味で、知恵を出してああいう法律を作った。
 よく、地方自治体の首長さんが、今、財政が厳しいときは知恵を出しましょう、知恵を出しましょうと言うけれども、何か、文科省はかなり、もう知恵を出し尽くしたんじゃないかと私は思っているんですよ、教員の待遇改善については。もうこの際、やはり教員の給料を上げていく方向性をしっかり示すべきじゃないかなと私は思っています。
 文科省の今のところの方針は、令和四年度に教員の勤務実態調査を踏まえて検討するようでございますけれども、じゃ、前回勤務実態調査をいつやったかというと、平成二十八年にやっているんですね。三千万円のお金をかけてやった。では、いつその平成二十八年の勤務実態調査をやると決めたかというと、何とその年の、平成二十八年なんですよ。
 だから、令和四年度なんて言わないで、大臣、前倒しで今年やったらいかがですかね。今年度、令和三年度、どうですか。

#101
○瀧本政府参考人 お答え申し上げます。
 平成二十八年度に続く次回の勤務実態調査については、令和元年度の給特法改正に係る国会審議におきまして、本委員会も含めまして、三年後を目途に教育職員の勤務実態調査を行うという旨の附帯決議をいただいたところでございます。これが令和元年十一月十五日でございました。三年後を目途にということでの附帯決議をいただいております。
 また、これまで文部科学省は、教師が、授業など教師でなければできないことに集中できるようにするために、これまで学校、教師が担ってきた代表的な業務について、基本的には学校以外が担うべき業務、それから、学校の業務だが必ずしも教師が担う必要のない業務、そして、教師の業務だが負担軽減が可能な業務に分類をして、これらの教師の業務の適正化が着実に学校現場で進むよう、その取組の実施状況に関する設置者別の結果公表や好事例の展開等を通じて取組を促してきたところでございます。
 また、さらに、教職員定数の改善、外部人材の活用や学校向けの調査の精選、削減など、業務削減に資する取組も進めてきたところであり、次回の調査については、それらの進捗を踏まえつつ、調査に対応する学校や教員の負担も考慮しながら実施をする必要があると考えております。
 特に、今年度はコロナの対応ということもございまして、今申し上げたような個別の具体的な働き方改革が思うように進められなかった現場の実態というのもございます。また、新型コロナウイルス感染症の状況も鑑みますと、令和四年度より前に調査を実施するということは現時点では考えておりませんが、いずれにせよ、次回の調査においては、これまで推進してきた学校におきます働き方改革の効果が反映された勤務実態を把握できるように検討を進めてまいりたいと考えております。

#102
○谷田川委員 優秀な人材を教育界に導くには、一番効果があるのはやはり待遇改善、すなわち給料を上げることだと私は思うんですが、大臣、大臣の思いを是非語っていただきたいと思うんです。

#103
○萩生田国務大臣 就任以来、教師という職業をもう一度子供たちの憧れの職業にしたいという思いで働き方改革などに取り組んでまいりました。まだ道半ばでありまして、そういった高い評価にたどり着いていないんだと思うんですけれども。
 いずれにしましても、先生方がかつてのように、先生が今おっしゃったような、昔の高度経済成長期に民間企業で雇用がたくさんあって、そこにあぶれちゃった人がなんといった時代とはもう違って、大変だと余りにも染みついた、ブラック職業だというものを、これを払拭していかないと、なかなか教員を志していただける若者が出てこないんだと思います。それはもう日本にとって大きな損失だと思います。
 私は、やはり教員という職業は、その人との出会いが子供たちの人生観をも変える大切な職業だと思っておりますので、是非、志ある、そういった学生さんたちに教職現場に来ていただきたい、そのためには様々な環境を変えていかなきゃならないと思っています。
 今は、働き方をとにかく変えて、教員が教員としての職業に、言うならば没頭できる、子供たちと向き合う時間を増やすことができることをしっかりやっていきたいと思いますし、その先には、おっしゃるように報酬の在り方も考えていかないと、なかなか皆さんにインセンティブは働かないと思いますので、それは今報告したように、数年かけてしっかり制度を磨いていきたいなと思っています。

#104
○谷田川委員 分かりました。是非、早期に実現するべく、あらゆる努力をしていただきたいなと思います。
 英語検定の受検料についてちょっと伺います。
 実は、去年の十一月に私の地元の教職員の方から相談がありまして、それは何かというと、自分の学校で英検をやるんだけれども、万が一コロナウイルスで感染拡大して実施できない場合にはその受検料は返せない、そういう話だというんですよね。
 英検、英語検定協会の言い分は、台風や大雪等の天変地異や伝染病の流行等により試験を中止する場合があり、これにより発生した損害について、検定料の返還を含めいかなる責も負わないと規約にうたっている、だから返さなくていいんだと。私はそれを聞いて、ちょっとおかしいんじゃないかと思ったんですよ。
 私は、この規約自体が消費者契約法違反だと思うんですが、消費者庁の見解を伺います。

#105
○坂田政府参考人 お答え申し上げます。
 消費者契約法第八条第一項第一号は、事業者の債務不履行により消費者に生じた損害を賠償する責任の全部を免除する消費者契約の条項を無効とするものでございます。
 消費者契約法は、民事ルール、裁判規範ですので、個別具体的な事案の当否を消費者庁が判断するのは適当ではございませんが、一般論として申し上げますと、試験の中止が不可抗力とは言えない場合、すなわち事業者の責めに帰することができる場合等であってもいかなる責任も負わないという内容の契約条項であれば、消費者契約法第八条第一項第一号に該当する可能性がございます。

#106
○谷田川委員 ということは、違反する可能性があるということなので、これは文科省として、やはり英語検定協会にこの規約の見直しを働きかけるべきだと思いますが、いかがでしょうか。

#107
○義本政府参考人 お答えいたします。
 文科省としましては、民間検定試験につきましては、基本的には主催者の判断の下で実施されるものでございまして、その検定料の取扱いにつきましても、同様に主催者の判断によるものという認識でございます。
 御指摘のございました実用英語検定協会の検定料の取扱いの適法性につきましては、文科省として判断するものではございませんが、検定協会におきまして、先ほど消費者庁での御見解もございましたけれども、その法令等の趣旨に基づきまして適切に対応していただくものと考えております。

#108
○谷田川委員 そんな弱気なことを言わないで、やれと言えばいいんですよ。余りにも何か消極的だなと思いますよ。だって、消費者庁が今問題点を指摘したんだから、これは大きな事実ですよ。それを今のような答弁では、ちょっと私は納得できませんね。まあ、いいでしょう、時間がないので。
 もう一点、医師や薬剤師の国家試験について伺います。
 実は、その年の三月に卒業できるか分からない学生が、それぞれ医師あるいは薬剤師の国家試験、受験料を添えて申し込むんですね。だけれども、お医者さんの場合は、医師の国家試験の場合は、今から十六年前、卒業できないと分かっても受験はさせてもらえるんですよ。体験受験ができるんです。ところが、薬剤師の方は、受験料を払っているにもかかわらず、受験票が回収されちゃって、受験できないんですよ。じゃ、その受験料を返してくれるかといったら、返さないというんですよ。
 医師の国家試験が受験を認めているのに、もちろん合格はしませんよ、体験受験を認めているのに、何で薬剤師は認めないのか。認めるべきだと思うんですよ。どうして、十六年前医師試験ができたのに、薬剤師ができていないのか。もし、この体験受験ができないのであれば、少なくとも受験料は返すべきだと思いますが、いかがでしょうか。

#109
○山本政府参考人 お答え申し上げます。
 薬剤師国家試験の受験資格は、薬剤師法の規定により、大学において薬学の正規の課程を修めて卒業した者とされております。このため、出願時におきましては、大学からの卒業見込み証明をもって卒業者とみなし、出願の手続を行っているところでございます。その上で、二月下旬の試験実施前に卒業者について大学側が確定し、厚生労働省に報告をいただいているところでございます。
 大学におきまして卒業が認められなかった方は、薬剤師法に規定する卒業した者には該当しないことから、受験を認めていないところでございます。
 しかしながら、委員から本日いただきました御指摘も踏まえて、薬剤師国家試験のやり方につきまして、どうやったらよりよくなるか、よりよい運営の在り方について、大学等の関係者の方々とも協議を行い、検討してまいりたいと考えております。

#110
○谷田川委員 最後に一点だけ伺います。
 そうすると、検討して、来年度から実施していけるように頑張るという理解でよろしいですね。

#111
○山本政府参考人 協議を行って、検討したいと思います。

#112
○谷田川委員 時間が来ましたので終わります。ありがとうございました。

#113
○左藤委員長 次に、寺田学君。

#114
○寺田(学)委員 立憲民主党会派の寺田です。
 質問の機会をいただきまして、本当にありがとうございます。
 昨年は、主に医学部受験、医学部医学科の受験に関して、女性受験生が差別されていることに端を発した情報公開に関して、かなり質問させていただきました。
 最後、年末の質疑で大臣からも力強いお言葉をいただいて、情報開示に対してかなり強く一歩踏み込んでいただいたことは、心から感謝申し上げたいと思います。今年も是非よろしくお願いします。
 昨年の最後の質疑を見たうちの七歳の息子が、父親がすごく怖い顔をしているということで、非常に、ダダ怖いと言われて、いや、大臣の方が絶対怖いはずなんだけどなという話をしたんですけれども、今回からは、お願い調でいろいろお願いしてまいりたいと思います。
 今日は、文化庁さんに対する質疑と、あと、丸川大臣もお忙しい中ありがとうございます、オリンピックと男女共同参画の関係も含めてちょっと聞きたいのと、あと、GIGAスクールのことをお伺いしたいと思います。
 まず、ちょっと文化庁の方から初めに聞きたいんですが。私、経産委員会というか、予算の分科会で梶山大臣にもお願いをしたんですけれども、本当に、今、音楽業界が大変な状況になっています。昨年の間であれば、まずは何とかここの急場をしのいでくれたら平常に戻るのでしのいでくださいとは言われて頑張ったものの、今、丸一年たってみても、見通しとして、すぐに演劇、音楽、様々、舞台も含めてですけれども、以前のように行うことができないような状態になっているというのがあります。
 文科大臣に、ちょっとこれは個人的なことなので通告もしていないんですけれども、文化芸術ということに関して、大臣というのは、何か御親好はあるものなんですか。何か、御趣味とかそういうことを含めて、あるものですか。

#115
○萩生田国務大臣 趣味というほどではないですけれども、観劇、ミュージカルなども行きますし、文化や芸術というのはやはり心のビタミンだと思います。なくてはならないものだと思います。
 それで、今回、やはりコロナを経験して初めて、文化芸術というのは、型にはまらない、いろんな人たちが携わって一つの文化、舞台、芸術というものをつくり上げているんだなということを肌で感じましたので、この灯を更にともしていくことができるようにしっかりサポートしていきたい、そういう気持ちに変わりはございません。

#116
○寺田(学)委員 私はすごく音楽が大好きで、大学生時代から、まあ高校生時代からもそうなんですけれども、本当に、音楽及びライブとか、そういうものの楽しみが消えていくことは人生の楽しみそのものが消えるぐらいだと思っていて、この間、経産大臣の方にはお願いをして、洋楽のプロモーターに対する支援というものが、大臣の御判断によって道が開かれたことはありがたいなと思っています。
 大学時代、私、中央大学でしたので、八王子の山の中にいて、時々、八王子、大臣の御地元に行きました。やはりあそこは大学生が集う学生街ですので、ライブハウスだったり、あとは、大学生同士でやっているバンドも含めてスタジオがいっぱいあったりと。ただ、八王子経済新聞とかもちょこちょこ見ているんですけれども、三十年近く続いたスタジオがやはり閉鎖しなきゃいけなくなったということで、本当に今、もう限界を超えてきているのが現状だと思うんです。
 これは参考人の方でもいいですけれども、昨日通告しましたけれども、本当に、文化を支えるというとちょっと抽象的ですが、例えばライブとか、あとはフェスでもいいです、あと演劇とかも大小ありますけれども、恐らく、照明さん、楽器を用意する方、舞台監督、車両を用意する人、特殊演出、装飾、映像関連、もう本当に多岐にわたる方々が、一つの演劇であったり音楽であったり様々な形で業を成して生活をしてきたんですが、非常に今苦しい状態にある。
 このそれぞれの各分野が今どういう状況になっているかということを、文化を所管する文化庁としてしっかり把握されているのかということを、まず問いたいと思います。

#117
○矢野政府参考人 お答え申し上げます。
 舞台芸術の裏方として働く方々の休業等の状況についてというお尋ねでございます。
 文化庁として詳細なデータを把握しているものではございませんが、経済産業省が公表しているサービス産業の活動の活発さを表す第三次産業活動指数のうち、生活娯楽関連サービスが他業種と比べて大きく落ち込んでおり、そのうち、劇場、興行団や、音楽、芸術等の興行についても、指数の落ち込みが顕著であること、また、民間の調査におきまして、公演等の中止、延期、入場者制限等により消失した入場料の金額の総額について、令和元年度から令和二年度にかけて七割以上が失われたとする調査結果が示されていることなどから、まさに、コンサートであるとか興行がかなりできなくなったということでございますので、当然、舞台芸術を支える裏方として働く方々へも大変大きな影響が生じているものと承知しております。ということでございます。

#118
○寺田(学)委員 全体をカテゴリーとして分けて、全体の影響はどうかというと今御指摘されたとおりなんですが、最後に述べられたとおり、個々別の本当の裏方の方々に対してどれぐらいの被害、被害というか苦しい状況にあるかということは、想像はできても把握ができていないと思うんですよね。
 文化庁として文化を守るために様々な助成金やら何やら出しているのは分かるんですけれども、結局のところ、それをもらえているところともらえていないところがはっきり分かれてきている。もちろん、もらえているところでも十分な額ではないというのは議論として当然ありますけれども、意見としてありますけれども、そもそもとしても助成の対象にもなっていなくて、私も身近にいますよ、もうちょっと限界だからこの仕事を辞めるしかないなといって離れていく人が多いんです。一回そうやって離れてしまって業がなくなると、いざマスクを外して今までどおりにやるような形に戻ったとしても、もうその舞台や音楽の裏方を、支える方々がいなくなっているということになりかねないというか、このままだと、なると思います。
 今回、いろいろ、三次補正も含めてありますけれども、例えば、そういうことをやっている、いや、結構、本当に小さい業者の方々もいらっしゃるし、個人やフリーランスでやっている方々も多いんです、音響さん含めて。そういう個人やフリーランスの方々への支援というのは今回ありますか、ありませんか。

#119
○矢野政府参考人 お答え申し上げます。
 文化庁では、第三次補正予算、コロナ禍を乗り越えるための文化芸術活動の充実支援事業におきまして、文化芸術関係団体による感染対策を十分に実施した上での積極的な活動を支援することといたしております。
 この事業におきましては、団体の公演等の開催を支援することが個人が活躍できる場を確保するということにつながることから、個人については対象としておりませんけれども、団体を介して支援が個人に確実につながるよう取り組んでまいりたいと考えております。
 なお、令和二年度の第二次補正予算におきまして、文化芸術活動継続支援事業については、裏方スタッフ等も含め、文化芸術活動の継続、再開のための取組を支援することとしていたところでございます。大体五百億弱の予算をかけたところでございます。

#120
○寺田(学)委員 一言で言いますけれども、前はやったけれども今回はやらないということじゃないですか。
 本当に苦しいですよ。もちろん、団体を支えたら間接的に個人にも波及するということはあり得るとは思いますけれども、個人の方々、裏方の方々は本当にもう息絶え絶えですよ。
 ここは、大臣、意気込みに近いですけれども、今、予算措置というものは、こうやって予算案を審議して制度設計されていますけれども、何とか助けられないですかね。今、ワクチンが始まって希望も見えています。もう少し我慢すれば先が見えるかもしれないというところで、今、本当に、明日あさってのお金がなくて、もう辞めようかなとか、バイトの比率を増やしたり、ほかの仕事に移ろうかなと思っているところがあるんです。
 もちろん、今の仕組みとしてそういう制度になっているのは分かりますけれども、個人の方々を支える、大臣が生まれ育った八王子のあのライブハウスの方々を支えるような何か取組、できないですかね。ちょっと考えてもらえないですかね。

#121
○萩生田国務大臣 先ほど次長が答弁したんですけれども、この件は、二次補正のときに、省内、文化庁も入れて、随分議論したんですね。それで、私が先ほど答えたように、やはり、文化を支えるスタッフの皆さんというのは労働形態が様々で、主たる職業として認定することがすごく難しいけれどもかけがえのない存在である人たちがいて、そういう人たちを個人で補償するということが現行のルールの中でなかなか難しかったというのが正直なところなんです。
 したがって、何とかグルーピングしてくれ、団体にぶら下がってほしい、そうすればそこからお金を流しますよといって行ったのが二次補正のワンショットだったので、それはそれで、タッチできた人たちは、いい制度ができてよかったと言ってくれたんですが、そこにもやはり届かない人たちがいるのも事実なんですよね。
 ですから、緊急事態宣言が解除された後にだんだん日常を取り戻していかなきゃいけない、そのためにもコンサートや劇場をどんどん開いていかなきゃいけないと思っていますので、そのときに、いざやろうと思ったらそういうスタッフが集まらない、いないんだということだと文化が途絶えてしまいますので、何とか、先ほどの制度であれば、そういった人たちを救済することができます。一人一人、全く誰とも関わりがなくてこの仕事をしている人というのはきっといないと思うので、是非そこへ手を差し伸べていただければ今の制度は使えるというふうに思っておりますので。
 すごく分かりやすい例を言いますと、一番最初にこの話があったのは、あるアーティストのスタッフの件だったんです。ところが、源泉や何かの説明ができないんですよね。要するに、その前年度の収入からどう減少しているかの証明ができない。だけれども、この人は大事なんだ、いなくなったらその次ツアーができなくなるんだということを言われて始まった話なんです。
 そこはやはり、全ての国民の職業の中で、収入証明ができない中で、それを、大事な人だからそこだけには個人に給付をしろというのはできなかったというのが、正直言って、文化庁の結論でございますので、できる範囲で何とか助けることは続けていきたいと思っています。

#122
○寺田(学)委員 うちの仲間も、本当に、こういう裏方を支えるために、様々な批判を覚悟、批判を覚悟でもないですけれども、自分たちもオーガナイザーとして大変なんだけれども、イベントを五月ぐらいには開催をして、その裏方たちに少しでもお金が回るように頑張ろうとしています。
 大臣が言われるとおり、何かしらつながっていることは確かに事実だと思うので、もちろん、個人に対する補償というものを私は求めたいと思いますけれども、しっかりと大本のところにも潤沢な資金が流れ続けるように気に留めていただきたいと思いますし、サポートしていただきたい。
 今後、緊急事態宣言がどのタイミングで解除されるか分かりませんけれども、解除された後に、徐々に普通の経済活動、この文化に関しての活動を始めると思うんですが、これは経産大臣にもお願いをしたんです。今後、音楽が多分一番多いのかな、演劇とかも多いと思いますけれども、海外からアーティストを招聘することになると思うんですが、オリンピックの選手の場合は、よく議論がありましたけれども、十四日間の隔離措置を免除するという話がありましたけれども、今後、恐らく内閣官房の中で、ビジネストラックも含めてどういう方であれば十四日間の隔離措置を免除して、もちろん、それには当然、感染予防のしっかりとした対策が行われているということが保証としてあると思いますけれども、どういう方が隔離免除になるかということも議論になると思うんですけれども、経産大臣にもお願いをしました。
 是非、文科大臣にも、この文化を支えるアーティストに関してもしっかりと議論対象にのせるという考え方を持っていただきたいなと思うんですけれども、大臣、いかがですか。

#123
○萩生田国務大臣 これは、既に文化庁ともいろんなフォーメーションを考えております。
 国際的に活躍する一流の芸術家等が出演する質の高い公演などを実現することは、我が国の文化芸術の水準の維持向上のため、必要不可欠だと思っています。また、文化芸術は、コロナ禍に苦しむ国民の心の癒やしや生きる活力を与えるものでもあります。
 こうした観点から、緊急事態宣言発出前から、文化芸術関係者についても、しっかりとした防疫措置をとった上で入国時の待機緩和が認められた事例もありましたので、緊急事態宣言解除後には是非そのステージへ戻ってきたいと思います。そのために、海外の文化芸術関係者についても、ビジネスやスポーツ関係者と同様に入国が可能となるように、関係省庁とも連携して対応を検討していく考えです。
 先ほど、バブルのお話がありました。スポーツ選手は、スタッフで抱えて、例えば練習場所と宿泊などをきちんとやれば十分やっていけるということもありましたので、アーティストの皆さんも同じような仕組みを使えるんじゃないかと思っていますので、前向きにいきたいと思います。

#124
○寺田(学)委員 ありがとうございます。
 文化庁がどれぐらい、私は、音楽の、海外の方が、非常に洋楽アーティストが好きで、来日とかも見ていますけれども、どこまでお詳しいか分かりませんけれども、もう本当に徹底を、別にこのコロナの前からしています。もう本当にちゃんと、個別の車で迎え入れて、それはアーティストですから様々な要望が強いですので、しっかりとした対応はプロモーター含めてできると思うので、是非大臣も、そこは御理解いただいていると今答弁で分かりましたけれども、何とか考えを寄せて、力強く推していただければと思います。
 文化庁に関しては以上で終わりたいと思います。
 丸川大臣、済みません。さっきの内閣委員会でも何かいろいろ議論されたと思いますけれども、私自身は、まさしくこれは文科委員会ですので、オリンピックと男女共同参画の在り方という切り口になるんですけれども、丸川大臣が様々予算委員会の中で答弁されている中で、結構決まり切った言葉を毎度毎度同じようにお話をされているので、それはどういう御趣旨なのかなということを聞いた上でお願いを一つしたいというのが、今回の質問です。
 様々聞かれている中で、選択的夫婦別姓の話、オリパラ参加国の中で同一の氏を強制するような法体系になっているのは日本だけだという話があった上でいろいろな議論をされている中で、大臣が、毎回答弁するときに、「私がこの大臣の任をお預かりした経緯を考えますと、」と言われるんですよね。何となく分かるんですけれども、これはどういう御趣旨で、毎回毎回答弁の中で聞かれる中では、「私がこの大臣の任をお預かりした経緯を考えますと、」と、かなりその経緯を大事にされているような感じなんですが、どういうようなことをお考えになられているんですか。

#125
○丸川国務大臣 御質問ありがとうございます。
 話せば長くなるので毎回同じ言葉を使っているわけでございますが。
 私が、離れてしばらくたっていたオリパラ大臣の任にまた就いた経緯といいますのは、そもそもは、橋本大臣が組織委員会の会長になられた後、誰にするかという話で、たまたま私になったんだと理解をしています。
 ただ、それは、まさに森会長が、女性蔑視と取られるような発言で結果的に御自身で職を辞された、その後どなたを、女性差別を含むあらゆる差別から、オリンピック憲章においてはオリンピズムの恩恵を受けることにおいては差別があってはならないということを定めているオリンピックを東京において遂行する東京組織委員会の会長を誰にするのかといった議論の中で、これは私が組織委員会の理事をやっておりましたので、最後、アスリートの皆さんがどういう基準で、どういう思いで選考したかと述べられたのを直接伺ったわけですけれども、女性アスリートの皆さんが特に、私たちの経験を踏まえて理解してくれる人を会長にしたいと。
 スポーツの世界の中には様々な分野があるし、いろんな傾向はあると思いますけれども、総じてやはり、まだまだスポーツの中で意思決定をする部分、あるいは、コーチとの関係等において、指導者との関係等において、女性がもっと自分の尊厳を大切にしたい、意見を言いたい、意思を通したいというようなことが恐らくあるんだろうなと私は想像をいたしました。
 実際、IOCもウーマン・イン・スポーツという取組をしておられまして、そうしたことを踏まえても、まず橋本会長が就任した、みんながそれを望んだ、アスリートの人たちが望んだということを踏まえて、私はこの大臣に、男女共同参画も一緒にお預かりをしているので、そうした、スポーツもそうですけれども、あらゆる場面で女性が意思決定に関わる、自分の尊厳を大切にするということにおいて、政府の立場にあっても同じ思いでやらなければいけないということ。
 またもう一つは、結果的にJOCの会議で森会長は発言されたわけでございますが、そのときに指摘する雰囲気になかった、あるいは、発言の中に、会議が長くなるというような御指摘があって、これは恐らく、私は、年齢で切って、こういう年齢の人だからそういうことを言ったんだということではなくて、あらゆる、属性で判断するのもいかがなものかと思いますが、性別も年齢も含めていろんな人が発言して議論をするということが望ましいんだ、そういうところで性差について触れるということは、そもそも、もう社会的なあるいは世界共通の規範として課題なのだということが十分浸透していないという意味において、これは男女共同参画という意味ではまだまだ私たちの国は道半ばだなということを強烈に思いました。
 そうしたことも踏まえて、私は常に、この、私がお預かりした経緯ということを申し述べております。

#126
○寺田(学)委員 この場でもう一度森さんの発言の是非とか問うつもりもありませんし、この場で選択的夫婦別姓の是非を問うこともしないですけれども。
 大臣言われるとおり、「私がこの大臣の任をお預かりした経緯を考えますと、我が国の男女共同参画はまず道半ばであるということは、これはもう明確だと思います。まず、国際社会の理解を得るために全力を尽くすということは、私がこの任をお預かりしたときに心に決めたことでございます。」というのが、ワンフレーズというかワンパッケージとしていろんなところでお話をされております。
 ほかの委員会で、なぜ選択的夫婦別姓、別氏制度に反対なんですかということを聞かれても、それは私の考えですからということでお話を避けられているのは耳にしておりますので、そこで改めて聞くつもりはないんですが。
 私自身として気にかけていることは、自民党の中の有志の方で、地方議会に対して要請を、選択的夫婦別氏制度に対する賛成はしないでくださいというような要請をするところに当時の議員であった丸川さんが名前を連ねられていたということが、BBC含めて様々な海外メディアの方で、日本の男女共同参画担当大臣でありオリンピック担当大臣がそこに名前を連ねているということが、私も意外なぐらい結構大きく報じられたなというふうに思っているんです。
 私のお願いというのは、大臣自身としてお考えはお考えで、大臣というか政治家としてのお考えはお持ちだと思います、そこは私はここで議論する場ではないと思うので議論はいたしませんけれども、大臣になられて、男女共同参画担当大臣でありオリンピック担当大臣で、まさしく今回、大臣言われるとおり、森さんの発言に端を発してこういう形になりましたので、特にこの部分に対して注目が集まっている中ですので、私からのお願いは、あの五十名ぐらいの方で地方議会の方にお願いをされた中にお名前がありますので、大臣になられたことを機に、そこから、どういう仕組みか分かりませんけれども、名前を下ろしていただけないでしょうかね。
 個々人としてどのようなことを内心で思われているかということは、私は今この場で議論するつもりはないですけれども、まさしく大臣が言われているとおり、今、担当大臣になったんですから、自分の考えは脇に置いてと発言していますけれども、その職を全うしますというのであれば、他からの見られ方も非常に重要ですし、まさしく大臣が言われるとおり、国際社会の理解を得るために全力を尽くすと言われているのであれば、大臣になったということで、あの署名からお名前をまず下ろしていただくということをお願いしたいです。下ろしてください。

#127
○丸川国務大臣 議員の政治活動は、人それぞれ、自由であろうと思います。そして、恐縮ですが、私、今ここに大臣として立っておりまして、私がかつてどういう考えを持っていたかは別として、私自身も、それから私と一緒に仕事をしてくださる皆さんにも予断を持って選択的夫婦別姓を含む夫婦の氏の制度の議論に臨んでいただきたくないという思いから、私の思いは、直接こうした大臣としてお話をする場では申し述べさせていただいておりません。そのことは繰り返し繰り返し国会でもお話をさせていただいておりますし、また、IOCとの議論の場でそのような指摘を受けたことはございませんけれども、その点で、今、国際社会の理解を得る努力は、別途、懸命にさせていただいております。
 後ほど御質問ございましたら御答弁させていただこうと思っていることもございますが、いずれにしても、それはもう過去のことであるということについては、繰り返し、またこの場でも述べさせていただきますけれども、今私が臨んでいる職務とは全く別のものであるということを改めて申し上げさせていただきます。

#128
○寺田(学)委員 過去どのような発言をされたかということを一々全て取り消せと言っているわけじゃないです。署名というものは、私はどのような形でこれは進められたか分かりませんけれども、今も署名として地方議会の方に撤回をされずに残っているわけです。その中に、その当時は一議員であった丸川さんですけれども、今、まさしく御自身でも言われているとおり、その考えとは違うことを推進する、自分の考えを脇に置いて取り組む立場になられているので。
 過去の発言を取り消せと言っているわけじゃないです、今現在進行している、今もまだ存置しているこの署名から、大臣になったことを理由に、下りていただきたいというだけです。別にあなたの考え方を曲げろということをここで議論しているわけじゃないんです。ただ、見え方として、当然ながら、BBCも含めて海外からこの点に関しても言及をされているんです。
 大臣として、そういうお立場になられたので、私は、この、要望書と言えばいいのか分かりませんけれども、要望書からお名前を辞退されるべきだと思いますので、何とか辞退してくれないでしょうか。

#129
○丸川国務大臣 過去の発言については過去の発言でございますので、引き続き、大臣として説明を尽くしてまいりたいと考えております。

#130
○寺田(学)委員 答えになっていないです。辞退されるんですか、されないんですか。そのまま残すんですか、残さないんですか。どっちですか。

#131
○丸川国務大臣 私がどのように意見したかは既に過去のものでございますので、現在の職務を全うしてまいりたいと思います。

#132
○寺田(学)委員 聞いたことに答えていないです。いや、別に、そのまま残すなら残すでいいですよ、それは大臣の考え方ですから。(発言する者あり)

#133
○左藤委員長 速記を止めてください。
    〔速記中止〕

#134
○左藤委員長 速記を起こしてください。
 丸川大臣。

#135
○丸川国務大臣 考えは改めることはできると思いますが、過去に行った行為について、過去に行ったものを変えることはできないと承知をしております。

#136
○寺田(学)委員 別に、過去出されたものを出していなかったことにしてくれとは言わないです。出されているものは、私が聞く限りにおいては、今も出され続けて、要望書として要望が生きているんです。
 ですので、大臣になられたことを機会に、どなたが主宰なのか事務を取りまとめられているのか私は分かりませんけれども、大臣としてその署名に、もちろん、載っているものを一から消すということはできませんけれども、大臣になったことを機会に、そこに連名、名を連ねていることからは辞退したいと思うということは、意思としてはできると思うんです。その辞退する意思はないんでしょうかということを聞いているんです。あるかないかを聞いています。

#137
○丸川国務大臣 文字どおり、過去に残されたものは辞退はできないと思いますので、それはそれとして存在し続けるんだと思います。
 一方で、選択的夫婦別姓を含む政府の立場というのは、広く国民と議論を深めるということでございますので、そのことについては引き続きしっかりと進めてまいりたいと思います。(寺田(学)委員「答えていないですよ」と呼ぶ)

#138
○左藤委員長 ちょっと速記を止めてください。
    〔速記中止〕

#139
○左藤委員長 では、速記を起こしてください。
 丸川大臣。

#140
○丸川国務大臣 仮に、今後こういう署名等の運動があった、活動があった際には署名をしないというのが私の考えでございます。
 それから、過去にもう起きたこと、存在していることに対してどうするかについては、どのようなやり方があるのかというのは検討してみたいと思います。

#141
○寺田(学)委員 私は、国際社会に対するメッセージも含めて、その所管の担当大臣になられて、前任の大臣の発言も含めて継続性も考えると、今回、一参議院議員として署名されたことがそのまま名前として残り続けることは、国際的な発信の在り方も含めて、もちろんそれを当然今もう既に指摘されていますけれども、私は、どなたが主宰か分かりませんけれども、お名前を退くような方向で動いていただくことがいいと思います。
 そのことも含めて、どうされるか御検討いただくという御発言だったと思いますけれども、それでよろしいですか。

#142
○丸川国務大臣 どのようなやり方があるか検討させていただきたいと思います。

#143
○寺田(学)委員 ありがとうございます。
 大臣、質問はこれで、以上になりますので、委員長、御了解いただければ、御退室を。

#144
○左藤委員長 では、丸川大臣、済みません、御退席、結構でございます。

#145
○寺田(学)委員 GIGAスクールのことを質問したいと思います。
 通告段階で、基本的には参考人の方にと言いながらも、是非大臣も機会があれば御答弁いただきたいと思いますが。
 いわゆる端末をだだだだだっと今配っている段階で、配り終えているところ、配り終えていないところ、様々あるとは思うんですけれども、本当にいろいろな声が聞こえてきます。その原因というのは一つではないですけれども、自治体に端末の使い方を大きく委ねていることで、自治体としてその扱いにばらばら差異が出ているということと、やはり学校の宿命的なさがなのか分かりませんけれども、何か問題が起きないようにという危機感から、全て萎縮傾向になっているというのが現状だと思うんです。
 前もこの場で質問したと思うんですけれども、そもそもとして、端末自体は、一人一人の子供の学習を創造的に、そしてまたパーソナライズしていくことによって誰一人取り残されることのないようにということが、これぐらいの巨額をかけて一人一台の端末を配ったというところが精神だと思うんですが、様々な形で制約が課せられている声が聞こえてきます。
 本当は文科省としてこれぐらい、国策、国費としてがつんとやったことですから、もちろん自治体の自主性は大事にしながらも、教育委員会や市町村に対してはっきりとした方針を文科省で示して、軌道に乗るまである程度導いていくことが必要なんじゃないかなということを、ここ数か月の聞こえてくる声をもって思います。
 一個一個詰めていってもあれですけれども、まずそもそも、端末を自宅に持ち帰るということは、原則でよろしいんですか。原則と私は理解していたんですが、原則持ち帰るでよろしいですか。

#146
○瀧本政府参考人 お答えを申し上げます。
 全ての子供たちの可能性を引き出す個別最適な学びと協働的な学びを実現するためには、GIGAスクール構想に基づき現在整備が進められているICT端末を最大限活用することが重要であり、端末の持ち帰りについても、教育委員会や学校が適切に判断し対応していただくということが基本だと考えております。
 ただ、その上で、児童生徒の学びの保障の観点からも、端末を持ち帰り、自宅等での学習においてもICTを活用することを文科省としては有効だと考えておりますので、地方自治体など学校設置者等において、例えば、ICT端末に関し、児童生徒への適切な利活用の指導やルール設定などの準備を行うことや、あるいは家庭での端末の利用に関するルールづくりの促進、丁寧な説明により保護者や地域の十分な理解を得られるように努めることが重要だと考えております。
 このため、文科省では、一人一台端末の本格運用に向けました留意事項を整理したチェックリストを作成することや、保護者等との間で確認、共有しておくことが望ましいポイントを整理するなどの取組を通じて、地方自治体などの学校設置者等が端末の持ち帰りを安心、安全に行える環境づくりに取り組むことを促してまいりたいと考えております。

#147
○寺田(学)委員 様々、地方であったり学校単位で事情はあると思うんですが、まず原則を示すべきだと思うんです。もちろん、その原則は示した上で、個別の特殊な事情があった場合にはそれは例外があってしかるべきだと思うんですが、やはり、原則もなく、推奨とか、今有効という話をしていましたけれども、そういう段階だと、冒頭申し上げたとおり、何か起きたら学校のせいになるからといって萎縮しちゃうと思うんです。
 大臣、原則持ち帰り、当然個別事情を勘案しますという感じにしませんか。

#148
○萩生田国務大臣 この件に限らず、地方の自主性、独立性を尊重しなきゃならないテーマというのはたくさんあって、本当だったら私が文部科学大臣なんだからあなた責任持ってやりなさいよとかよく言われるんですけれども、責任持ってやりたくても、その力を発揮できない仕組みが国と地方の教育行政にはあるということは、先生御理解いただけると思います。
 したがって、今回、標準装備として端末をそろえましょうねというところまでは国の責任でやりましたけれども、例えば機種を統一化をすることもしませんでした。いろんなメーカーのものが存在しています。それも自治体や学校が選んでいいということにしました。ですから機能も様々でありまして、例えばタブレットでしたら非常に持ち帰りには便利ですけれども、パソコンを選んだ自治体も数多くあります。これは、低学年の子供たちがかばんに入れて持ち帰るというのは結構大変なことだと思います。
 したがって、学校に充電器などの備品などを買わせていただいたりしていることもあるので、これは言い訳になっちゃいますけれども、やはりそれぞれの自治体あるいは学校の発達段階に応じてその持ち帰りは、私は持ち帰っていただいて大いに活用していただいた方がいいと思います、授業だけじゃなくて、そこに宿題が盛り込まれる可能性もあるわけですから、在宅でも使える環境は整えるべきだと思うし、そのために、先ほど他の委員の方の質問がありましたけれども、経済的に例えばWiFiなどがないところにはルーターの貸出しなどもセットで考えておりますので、原則は持ち帰っていただくことが望ましいと思っているんです。
 しかし、それを私が、ルールとして国がこれを決めてしまった瞬間にやはり各自治体が困惑するところもあると思いますので、繰り返しになりますけれども、四月からが初めてのスタートなので、ここはいろんな課題を一つ一つ検証しながら前に進んでいきたいなと思っています。

#149
○寺田(学)委員 原則持ち帰りが望ましいということでした。
 本格的な稼働、稼働というか使用が始まるタイミングも含めていろいろ見えているわけですから、もうある程度区切っていって、ここからはもう本当に全員基本的には持って帰るという段階で、それまでにアジャストしてくださいということをやらないと、やはり自治体としてはどうしようかどうしようかとかといって、萎縮傾向になると思うんです。
 いろいろ聞いて驚くのが、いわゆる端末、iPadのような端末ですけれども、電子メールだったりカメラもついていますし、当然ながら、インターネットとつなげて使うわけですから検索とかもあるんですが、電子メールやカメラ、アプリが使えないという制限をかけているところもあるし、検索も駄目と。もちろん、変なものを調べたら困るとか、一般的なことはありますけれども、もう今の端末はちゃんとスクリーニングをかけますよ。うちは自分の子供にもちゃんと制限をかけながら与えていますけれども、それで何かあることはないですよ。もちろん、あった場合にはその都度その都度修正をしていけばいいだけの話で、検索も駄目といったら、あの端末自体何に使うんだよというぐらいのレベルです。
 やはりそれは、何か起きたときに学校が責任を問われるから、いや、国としては学校に任せているんだ、自治体に任せているんだと、任せられた側は何かあったら我々の責任だからやめてねという方向に走っているので。
 やはり、そこは個別の事情があるのは分かります。ただ、国として、大臣として、何か責任があったら俺が負うからという、とにかく自由に使っていこうよというような方向性を結構出してあげないと、どんどん萎縮傾向になって、学校同士、自治体同士で、あっちはあれが使えるのにこっちは使えないということに、マイナスの意味で評価が下がっていくなというふうに思います。
 様々、私もいろいろなツールを使いながら、フェイスブックであったりクラブハウスだったり、現場の先生の声とかを聞いたりとかしていますけれども、文科省としてどういうルートで、教育委員会じゃないですよ、本当に現場の先生方の情報をリアルタイムで得ているのかというのはすごく疑問に思うんですけれども。
 参考人でも結構ですけれども、本当の学校の先生そのものですよ、教育委員会でもなくて校長先生でもなく、本当の現場の最前線の方の情報というのはどういうふうに日常的に取られているんですか。

#150
○瀧本政府参考人 お答え申し上げます。
 現実に現場での先生方と直接というのは個人的なつながりだけでございますけれども、現在、文部科学省では昨年十二月にGIGA StuDX推進チームというものを立ち上げまして、学校現場で参考となる事例の発信あるいは課題の共有等を通じて、全国の学校現場あるいは教育委員会に対する支援活動の展開を開始をしているところでございます。
 また、現在はStuDX Styleという文部科学省の特設サイトを通じて事例の情報発信等を行っていますが、この四月からはこうした発信に加えて、全国の自治体との情報交換プラットフォームの構築、運営をスタートさせる予定でございます。
 このプラットフォームでは、優良事例のみならず、現場で先生方が感じている課題や悩み、実情についても情報交換し、解決に向けて動き出せる場を目指しているところでございまして、学校設置者である教育委員会の担当者だけではなくて、ICTを活用した実践を行っている先生方にも参画いただけるような仕組みで検討しているところでございます。
 以上です。

#151
○寺田(学)委員 今StuDXの話をされましたけれども、事務所の方でいろいろ聞くと、専属でやっているのは二人とかという話を聞いたりして。もちろん、新しい立ち上げなのでそんなに人員を割けないのかもしれませんけれども。非常に厳しい人材の中でやらされること及び頑張らなきゃいけないことが多いのは、多分職員たちも大変だと思うし、それによって本来情報を吸い上げるべきことが吸い上げられていないとすれば、私は問題だと思うんですよね。
 いろんなものもそうですけれども、子供に物を与えるときもそうですけれども、最初に与えられたときにちゃんと使えると、それをずっと使ってくれますよ。ただ、最初に与えたときにほとんどインストラクションもなくやると、何に使っていいか分からないから興味を失って使わなくなっていくというのが、自分自身の子育て経験の中でのあれですけれども。
 今、多分本当に踏ん張りどきだと思うんです。四年間使ってここから、聞く限りにおいては、国としてもう一回巨額のお金を出して一人一台配るわけじゃなくて、この四年間の中で、いかに自治体が、これが有用でとても子供にとってよかったんだという経験を持って自分たちでやっていくことになるわけですから、本当に、この今の立ち上がりのときに、私は、結構強く国として方針を踏み出して、責任を取ってあげて、萎縮する自治体の背中を押してあげなきゃいけないと思うんです。そのための人材配置とかも文科省内でもしっかりとやった方がいいと思います。
 それとともに、もう質問が終わるのであれですけれども、経産省も協力しながらやっているところがあると思いますが、未来の教室とか、様々話を聞いています。もちろん、省庁として縦割りの部分で、他の省庁がやっている部分もありますが、子供たちにとってみると同じ教育であり、特にGIGAスクールに関しては本当に同一的なビジョンを持っていますので。
 中川先生が事前に議論されていましたけれども、未来の教室の経産省との連携、せめてStuDXのところに経産省でやっているようなリンクを張りつけるぐらいすぐできると思うんです。ちょっと、仲よくやってください。子供たちのためを思って、ワンストップでやれるように、まずリンクを張るぐらい四月までにやってくれないですか。

#152
○瀧本政府参考人 お答え申し上げます。
 仲悪くやっているつもりではないんですが、そういうふうに見られるのであれば、より連携を深めて協力しながら、子供たちのために、ツールとしてしっかりと使っていただけるようにしたいと思っております。
 今御指摘のあった経産省の取組、エドテックあるいはSTEAM教育、こうしたことも含めて、私どものStuDX Styleのサイトとリンクさせるなどして、学校や教育委員会にとって利便性の高い有用な情報が得られるサイトとして充実をさせていただきたいと思っております。ありがとうございます。
 ごめんなさい、もう一点。
 御心配いただいたGIGA StuDXのチームも、大変恐縮ですが、新しい年度からもう少し充実させるように今考えているところでございますので、御心配いただきましてありがとうございます。

#153
○寺田(学)委員 時間ですので終わります。
 大臣、頑張ってください。よろしくお願いします。

#154
○左藤委員長 次に、畑野君枝君。

#155
○畑野委員 日本共産党の畑野君枝です。
 東日本大震災、東京電力福島第一原発事故から十年の三月十一日を迎えるに当たり、改めて、犠牲になられた方々に心から哀悼の意を表し、被災者の方々にお見舞いを申し上げるとともに、今年二月十三日、福島県沖を震源とする地震で被災された方々にお見舞いを申し上げます。
 そして、新型コロナウイルス感染症によりお亡くなりになられた方々に心から哀悼の意を表します。
 まず初めに、萩生田光一大臣、先ほどの議論の関わりで一つ伺いたいんですが、全日本私立幼稚園連合会の不正経理問題について、全国の幼稚園、園児に関わる問題ですから、実態の解明に向けて文科大臣としてもしっかりやっていただきたい、そういうお考えについて、一言伺いたいと思います。

#156
○萩生田国務大臣 繰り返し申し上げていますけれども、文科省が所管する団体ではなくて任意の団体なので、私がその調査に指示やあるいは指導や助言を与えるということは制度上できないんですね。本当は、ここに来て、所管外なので答弁は控えさせていただきますという案もあったんですけれども、それは、今先生がおっしゃったように、全国の子供たちが通っている幼稚園の連合体で、いざとなれば、やはり親御さんたちが信頼し頼ってくれるのは文部科学省だと思いますから、そういう意味で、道義的な責任があると私は思っていますので、成り行きはしっかり見守っていきたいと思うんですけれども、乗り込んでいって、中身どうなっているんだというわけにはなかなかいかないことだけは御理解いただきたいと思います。

#157
○畑野委員 やはり、政府の予算も含めて、関わっている問題ですから、自らの問題として、是非、実態解明に向けて取り組んでいただきたいということを重ねて申し上げます。
 さて、昨年二月二十七日の全国一斉休校要請から一年がたちました。その後の緊急事態宣言も含めて数か月にわたり学校が休校となり、学校行事の中止など、友人との触れ合いの機会も失われました。一年たって、子供たちにどのような影響が表れているかということを今日伺いたいと思います。
 二月十日の国立成育医療センターの第四回「コロナ×こどもアンケート」の結果、大変衝撃的でした。中程度以上のうつ症状があるというのが、小学校四年から六年生の一五%、中学生の二四%、高校生の実に三〇%にあるという結果です。
 子供たちの自殺の問題もあります。今年一月二十二日の厚労省発表では、二〇二〇年は自殺が十一年ぶりに増えましたが、その中で、小中高生は一月から十一月までで四百四十人です。前年同月比一八・三%増で過去最多ということで、四百四十人のうち高校生は三百七人で、初めて三百人を上回るという深刻な状況です。
 学校の勉強が速くてつらい、もう一年かけて勉強したい、これは「コロナ×こどもアンケート」第三回の調査報告書に紹介されている中学三年生の声です。第四回のアンケートに答えた子供たちの一番の悩みは、勉強のこと、中学生の三九%、高校生の三五%を占めています。
 萩生田大臣、このような子供たちの実態、どのように受け止めていらっしゃいますか。

#158
○萩生田国務大臣 新型コロナウイルス感染症の影響が長期にわたる中、児童生徒は様々なストレスや課題を抱えるものと認識しており、各教育委員会からも、漠然とした不安、先の見えないことに対する不安を抱えている子供が増えた、新しい日常の学校生活に肉体的、精神的な疲れを感じている子供が多い、いわゆる中一ギャップに陥る割合が高く感じられ、中学一年生の個別支援、配慮が増えている、保護者の新型コロナウイルス感染症への不安やそれに伴う仕事の影響などが保護者のストレスとなり、子供への影響を及ぼしているケースが見られる、また、学習の遅れを取り戻せている地域でも学習内容の理解と定着には懸念があるなどの報告を受けております。
 御指摘の国立成育医療研究センターの調査や各教育委員会が実施する調査からも示されているものと認識しておりまして、文部科学省としては、児童生徒の心理的、学習面への影響に対して、引き続きしっかりと対応していく必要があると受け止めております。

#159
○畑野委員 大臣もおっしゃっていただきましたけれども、私もこの間、宿題が多くて潰れてしまったという子供、不登校になってしまった子供、進路の変更をせざるを得なかった子供たちなど、お話を伺ってまいりました。
 ある市の教育委員会ですが、標準授業時数の八七%程度の授業時数を確保して、年度内に終わらない学習内容は次年度に送るなど、柔軟な対応を推奨していらっしゃいました。しかし、そのように教育課程を編成したのは数校だったと。一斉休校で約二か月間授業ができなかったにもかかわらず、小学校五年生で標準授業時数を超えて授業時数を設定した学校は四二%、中学校二年生では二七%あったというふうに伺っています。
 ある高校で、高校一年生で、かなりの量の宿題が毎日出されて、真面目に深夜まで全部こなしていたある女子生徒は、玄関を出ようとしたら足がすくんで、そのうち朝起きられなくなって、精神疾患だと診断がされました。このクラスでは、退学、不登校の生徒が五人も出ているというんですね。
 また、ある中学校の三年のあるクラスですが、昨年六月に学校が再開されて以降、一年分の教育課程を十二月までに終わってしまった。ところが、学期末のテストで零点を取る生徒が出たり、保護者からは余りにも進度が速いと苦情が寄せられたというんですね。
 私は、一斉休校の遅れを年度内に取り戻すために詰め込み授業が行われたり、分からないまま置いてきぼりされている子供たちの悲鳴が上がっているわけですから、文科省として、この一年の取組をしっかりと総括して、苦しんでいる子供たちへの対応策を検討していただきたいと思うんです。
 十年前の東日本大震災後も、多くの子供たちの心のケアが必要だと言われて、それは十年たっても必要だ。その対応を求めていきたいと思うんですけれども、大臣、どうでしょうか。

#160
○瀧本政府参考人 お答え申し上げます。
 文部科学省におきましては、コロナ禍にあっては、もとより各教育委員会等を通じて児童生徒の課題の把握に努め、これまで取り組んできたところでございます。
 具体的には、児童生徒の心のケア、あるいは福祉的な支援の充実に向けて、スクールカウンセラー等について、自治体からの要望も踏まえつつ追加配置の支援を行うとともに、各教育委員会等に対しまして、養護教諭やスクールカウンセラー等による支援を行うこと、あるいは二十四時間子供SOSダイヤルなど相談窓口を周知するなど、児童生徒の心のケア等に十分配慮するよう繰り返し求めてきたところでございます。
 現在御審議いただいております来年度の予算案におきましても、スクールカウンセラーの更なる配置の拡充や、SNS等を活用した相談体制の全国展開などに必要な経費を計上するなど、教育相談体制の更なる充実を図ることとしているところでございます。
 また、さらに、感染症対策を徹底しつつ、最大限子供たちの健やかな学びを保障するという観点で、「学びの保障」総合対策パッケージを取りまとめ、この内容を踏まえまして、加配教員、あるいは学習指導員等の追加配置や、ICT環境の整備など、必要な人的、物的支援に努めてきたところでございます。
 来年度予算案におきましても、GIGAスクール構想の着実な実現や、外部人材の配置支援、学びの保障としての感染症対策等に要する経費を計上したところであり、各学校では、こうした支援策等を活用いただきながら取組を進めていただきたいと考えております。
 文部科学省としては、これらの取組を通じて、引き続き、児童生徒の心理面あるいは学習面への支援についてしっかりと対応してまいりたいと考えております。
 以上です。

#161
○畑野委員 昨年、次年度以降を見通した教育課程編成や学習活動の重点化を認めた文科省の通知なんですけれども、一こまの時間を短くした上で一日当たりの授業こま数を増やすとか、長期休業期間の短縮、土曜授業、行事の重点化等々の取組を講じても、なお年度内に終わらない場合の特例的な対応とされてきたんですね。これだと、やはり、年度内に教科書は終わらせる、そうしなくちゃいけないという流れに私はなってしまったんじゃないかと思うんです。
 あるいは、ストレスが多い学校、そこを正せと、国連子どもの権利委員会からも、極度に競争的な制度の改善が求められています。私はやはり、全国一斉学力テストをなくそうというふうに言ってきましたけれども、来年度については本当にやめる必要があるというふうに申したいと思います。
 こういう教育政策の在り方そのものが、このコロナの一年の中で問われているというふうに思います。
 そこで、更に伺いたいんですが。
 一人一人の先生方は、教員は、本当に子供たちと真摯に向き合っておられまして、ある中学校の一年生の担任の先生が学級通信を出されまして、ふだんの授業で困っていることは何ですかとアンケートで聞いたら、いろいろ出るんですね、生徒から。質問したいけれどもできない、字を書くスピードがついていけない、本当は発言したいのに発言しづらいと。先生も、オープンにしますよ、そういうお返事を書いてくださっているんです。しかし、このクラスは、伺ったら、四十人なんです。やはりこの規模では限界があると思います。
 今国会に小学校を三十五人学級にする法案が出されていることは歓迎します。二月十五日に衆議院の予算委員会で菅義偉総理大臣が、法案の附則の検討について、中学校を念頭にと御答弁されました。萩生田大臣もそういう御認識でよろしいでしょうか。

#162
○萩生田国務大臣 たしか、先生が予算委員会で質問されたというふうに記憶をしております、総理もですね。
 そもそも私、元々皆さんと目指した方向は小中学校の三十人学級だったので、先生の質問に対して不退転でというふうにお答えしたんですけれども、結果として少し退転してしまったことは反省しなきゃいけないと思っています。
 しかし、四十年間動かなかったことが動き出したので、小さな一歩を皆さんと踏み出すことができました。これで終わりじゃなくて、やはり当然、中学校もいい環境で学んでもらう必要があると思っていますので、総理の答弁を重く受け止めて、しっかりその方向で努力したいと思います。

#163
○畑野委員 大臣、是非更に進めていただくように申し上げておきます。
 さて、全国一斉休校措置は、子供たちの保護者が仕事を休まざるを得ない、その間の収入が断たれるという問題を引き起こしました。厚生労働省は、小学校休業等対応助成金・支援金をつくられました。
 一方で、企業が申請しないことが原因で助成金が受けられないケースが残されております。個人での申請を可能とする見直しを求める声が出されておりますけれども、三原じゅん子厚生労働副大臣、今後の対応をどのようにお考えでしょうか。

#164
○三原副大臣 お答えいたします。
 小学校休業等対応助成金は、小学校等の臨時休業等に伴い、子供の世話を行うため仕事を休まざるを得ない保護者を支援し、子供たちの健康、安全を確保するための対策として、有給の休暇を取得させた事業主に対して、休暇中に支払った賃金相当額を支給する制度でございます。
 事業主の皆様には、本助成金の趣旨に御理解いただいた上で是非御活用いただきたいと考えており、様々な機会を通じて周知に努めるとともに、都道府県労働局に特別相談窓口を開設しまして、事業主への働きかけ等を行ってきたところでございます。
 ただし、委員今おっしゃったとおり、御活用いただけていない事業主が一部残っていることも事実でございます。総理からも、労働局からの働きかけによっても本助成金を活用いただけない場合に、個人の方からの申請を政府が小学校等の休業を要請した時点まで遡って可能にするよう指示を受けております。できる限り早く具体的な内容をお示しできるように検討してまいりたいと思います。

#165
○畑野委員 大変大事な御答弁をいただきました。是非進めていただきたいと思いますし、倒産してしまった企業の対応も御検討いただきたいと思うんです。
 そこで、萩生田大臣に伺いたいんですけれども、学校が休業する場合にこの制度を知らされていなかったという方が本当に多くて、今、総理を始め、そういうふうに改善しようと三原副大臣からも御答弁ありましたので、一番早いのは、学校を通じて保護者にお伝えするというのがいいと思うんです。是非そういう対応をしていただきたいと思うんですけれども、いかがでしょうか。

#166
○瀧本政府参考人 お答え申し上げます。
 委員御指摘の小学校休業等対応助成金・支援金につきましては、これまでも、厚生労働省からの依頼を受けて、累次にわたり、厚生労働省と連名で、教育委員会等を通じて学校、保護者へ周知を図ってきたところでございます。昨年の三月を皮切りに先月も行いまして、これまで都合四回にわたって周知に努めてきたところでございます。
 今の三原副大臣の御答弁も踏まえて、今後、周知が必要になったタイミングで、できる限り速やかに厚生労働省と連携をして対応してまいりたいと思っております。

#167
○畑野委員 是非、一人一人の保護者に、御家庭に届くように通知を出していただきたいということで、重ねて、大臣、よろしくお願いしたいんですが、一言。

#168
○萩生田国務大臣 今局長が答弁したとおりでございまして、分かりやすいペーパーを今までも何度もお配りしているし、これは教育委員会で止まっているとは思っておりませんので、きちんと御父兄に届いているはずなんですけれども、念のため確認します。

#169
○畑野委員 大臣からも心強い御答弁がありましたので、是非進めていただきたいと思います。
 ある公立中学校で、入学の際に、夏冬の制服、体操着の購入で七万九千円かかるというんですね。だから、本当に今、保護者は大変なんです、新年度、新学期をどう迎えようかと。是非支援をお願いいたします。
 三原厚労副大臣、お忙しいと思いますので、御退席されて結構です。ありがとうございます。

#170
○左藤委員長 では、御退席どうぞ。

#171
○畑野委員 さて、コロナ禍で、経済的理由などにより毎月の生理用品を購入することができない生理の貧困が可視化されています。当たり前に生理用品を手に入れられるようにしようという動きが世界で広がり、昨年、スコットランドで全ての女性に生理用品の無償配布が決まったニュースは、国連女性機関のジェンダー平等にとって重要な、十大ニュースに選ばれました。
 日本でも、生理用品を買えず、登校できなくなるなどの問題が起きています。ネグレクトなど複雑な家庭の事情を抱えているケースなどでは、買ってもらえない児童生徒もいると聞いています。
 第五次男女共同参画基本計画では、特に、「十代から二十代前半は、生涯にわたる健康の基盤となる心身を形成する重要な時期であり、健康教育の充実、専門的な保健サービスの確保、月経周期等の重要性の理解、月経異常の見極めによる疾患の早期発見、」そして、「保健の充実を推進する。」としております。生理の貧困の問題は、そうした前提を欠くような事態になっております。
 今、コンビニエンスストアでは、三月八日の国際女性デーにちなんで、翌日から年内いっぱい生理用品を二%引きする、こういう動きも出ているわけですね。諸外国でも学校での無償提供が広がっております。
 学校の保健室には生理用品があるんですけれども、それは忘れてしまった場合とか急な対応ということで、後で返さなくちゃいけないというところもあると聞いているんですね。是非、学生、児童生徒に生理用品の無償提供を行ってほしい。
 「#みんなの生理」のアンケートが三月四日発表したところによりますと、学生の二割が金銭的な理由で生理用品を買うのに苦労したということも言われております。
 また、学校施設の女子トイレへの返却不要の生理用品の設置ですとか、必要な児童生徒に対する生理用ショーツの配布、養護教諭に生理を始め心や体の悩みを気兼ねなく相談できる環境の整備等を早急に行うべきではないかと思いますけれども、いかがでしょうか。
 まず、内閣府に伺います。

#172
○林政府参考人 お答え申し上げます。
 経済的な理由で生理用品を購入できない学生、生徒がいるという生理の貧困については、女性、女児の健康という観点から大事な課題と認識しております。また、海外では生理用品の無料配布などの動きがあるということは承知をしております。
 文科省を始め関係省庁と連携し、今後何ができるかを検討してまいります。

#173
○畑野委員 この間も、御答弁されていますので、急いで対応していただきたいと思います。トイレは、女子トイレだけでなく、必要なトイレに置いていただきたいというふうに思います。
 大臣、文科省、いかがでしょうか。

#174
○瀧本政府参考人 お答え申し上げます。
 学校においては、通常、保健室に生理用品を備え、生理用品が急に必要となったり忘れてきたりした児童生徒に、委員御指摘のとおり、貸出しを行うなどの対応を行っているところでございます。
 貧困などの問題により生理用品が用意できない状況にある児童生徒については、返却をむやみに求めないことはもちろん、背景にある貧困の問題について、スクールソーシャルワーカー等と連携して適切に支援することが必要だと考えておりまして、先月、二月でございますけれども、行われました全国学校保健連絡協議会の場におきましても、教育委員会の担当者向けに、このことについて適切な対応を行うよう依頼をしたところでございます。
 先ほど内閣府さんからも答弁ございましたとおり、今後、何ができるかについてはしっかりと検討してまいりたいと思います。
 また、先生から御指摘のあった心の健康の問題でございます。
 ふだんから養護教諭は、生理も含めた心身の健康問題について、相談に応じたり必要な保健指導を行ったりしているところですが、引き続き、文部科学省としても、公益財団法人日本学校保健会と連携をして、養護教諭等が行う健康相談や保健指導の手引書を作成するなど、児童生徒が心身の悩みを気兼ねなく相談できる環境整備に努めてまいりたいと思います。
 また、大学等におきましては、昨年四月から開始した高等教育の修学支援新制度において、保健衛生費も含めた給付型奨学金の支援を行っているところでございます。また、不安を抱える学生に支援するため、文部科学省より各大学等に対し、学生の悩みや不安に寄り添ったきめ細かな対応をお願いしているところでございます。
 こうした取組を通じて、引き続き、児童生徒あるいは学生への適切な支援を行ってまいりたいと思います。
 以上です。

#175
○畑野委員 大臣、一言。この新たな、可視化された問題なので、各省庁とも、各大臣とも連携して是非進めていただきたい、検討していただきたいと思います。いかがですか。

#176
○萩生田国務大臣 検討します。

#177
○畑野委員 是非よろしくお願いいたします。
 それで、今、保健室の養護教諭の話もありましたので伺います。
 感染症対策、それから、子供たち、教職員の健康管理、そして、今お話のあった生理の貧困の問題などを気兼ねなく相談できるための養護教諭の役割は重要です。
 それで、養護教諭の方々からお話を伺ったんですけれども、もう本当にコロナの中でストレスが多く、また、不登校、リストカットなどの自殺未遂、家庭内DVなど、本当に大変な状況に置かれております。
 正規の本務養護教諭の配置は、国立が九九・三%、公立が九四・六%の配置状況なんですが、私立学校は五五・九%にとどまっています。その理由は何ですか。

#178
○瀧本政府参考人 お答え申し上げます。
 学校における教職員の配置については、各学校の状況に応じてその設置者が判断するものであり、個別の状況について詳細は把握しておりませんが、専任ではなくて兼務の養護教諭を合わせれば、学校数と同程度の養護教諭が配置されているところでございます。
 こうした状況からしますと、私立学校については、例えば、同一の学校法人が小学校と中学校を併置する場合に、これらの学校間で養護教諭が兼務しているなどの状況があるものと考えているところでございます。
 以上です。

#179
○畑野委員 それで、先ほどの話でも、養護教諭に体の悩みを相談したくても、女子生徒が行くと保健室に男子生徒がいて相談しにくいという話があるんですね。だから、複数配置をもっと促進していただく。
 そして、学校教育法附則第七条で、当分の間、置かないことができるということを、私は、この部分を規定を削除して、全ての学校、学校種に養護教諭を配置できるように、必置するようにする必要があると思いますが、いかがですか。

#180
○瀧本政府参考人 お答え申し上げます。
 私が数年前、県に出向していたときも、全県の小学校養護教諭の会長さん、中学校養護教諭の会長さん、高校養護教諭の会長さん、三人そろってよくお見えになられて、本当に子供たちのことを把握しているなということについて、大きな役割を果たしていることについては、一歩現場に近いところで勉強させていただいたところでございます。
 御指摘の学校教育法附則第七条の規定につきましては、制定当時の財政の状況及び養護教諭の人材確保の困難性に鑑みて、全国一律に養護教諭を必置とすることは現実的に困難であるとの考えに基づいて設けられたものでございます。現在におきましても、引き続き、国、地方の財政の状況、あるいは僻地等におきます養護教諭の人材確保の困難性等の現状もございまして、現時点において同条の規定を削除するということは考えておりません。
 しかしながら、先ほど、冒頭申し上げましたとおり、学校保健の中核となる養護教諭の果たす役割は一層重要となっていると考えておりまして、引き続き、養護教諭がその専門性を生かし、児童生徒の健康問題にしっかりと対応できるよう、学校保健の一層の充実に取り組んでまいりたいと考えております。

#181
○畑野委員 大臣、こういったことも検討する必要があると思うので、一言どうぞ。

#182
○萩生田国務大臣 養護教諭に限らず、学校の先生の在り方、全体的に見直そうとしています。令和の時代の新しい日本の学校像というのをつくっていきたいと思います。
 養護教諭の先生方が果たす役割は多岐にわたって物すごく重要で、私は必置でもいいと思っています。しかし、現行の法律では任意な配置になっています。
 他方、養護教諭の資格というのは、例えば、じゃ、学校の先生として授業を持てるかというと、それはまた違うんですね、免許が違うんですよ。看護師さんかというと、そうじゃないんですね。したがって、せっかくですから、専門性を持っていらっしゃるので、例えば保健の授業などはどんどん教壇に立てるような形の養護教諭の在り方というのもあってもいいんじゃないか。
 自治体によっては、小規模などでどうしても配置できない場合があれば、それは結果として他の先生にその負担が行っているわけですから、そういうのを考えると、これはいい機会なので、学校にとって必要な人材だとすれば、きちんと配置をしていくことを前提に、また、言うならば、その能力、中身も含めてしっかり見直しをしていく機会にしたいなと思っています。

#183
○畑野委員 養護教諭の在り方については、とにかく現場が大変だ、ここをまず改善してほしい、それから私学助成もしっかりとつけてほしいということを申し上げておきたいと思います。
 林局長さん、お忙しいでしょうから御退席いただいて結構です。ありがとうございます。
 最後に、丸川珠代オリパラ担当大臣に伺います。
 大臣は所信で、東京オリパラ大会について、感染対策を万全なものにし、安心、安全な大会を実現するために全力で取り組む、変異種の世界的な感染拡大を踏まえてということでいろいろな対策を行うというふうにおっしゃいました。
 時間がありませんので、省略して伺います。
 大会開催には一万人の医療関係者が必要ということですが、現在何人あるいは何割の確保ができているのか、そこだけ教えてください。

#184
○丸川国務大臣 これは組織委員会が具体的には確保していただくことになっておりまして、まだ具体的に何人までということは私どもも伺っておりません。申し訳ありません。

#185
○畑野委員 それから、もう一つだけ聞きます。
 けがをした選手やコロナ陽性者の入院のための指定病院というのが必要になると思いますね。これは何件を想定して、決定している病院は幾つですか、端的に。

#186
○河村政府参考人 お答えいたします。
 現在調整中でございますが、指定病院につきましては、都内で約十か所程度、都外二十か所程度の確保を念頭に現在交渉中でございます。
 それ以外に、組織委員会において、競技会場等の周辺の大学病院に対して、必要なスタッフについて依頼を行っている状況と承知しております。

#187
○畑野委員 いつまでに確保できますか。

#188
○河村政府参考人 選手村の開村等を見据えて作業をする必要がございますが、この件に関しましては、地域医療に支障が生じないように、これはワクチンの接種体制確保等々もございますので、そういったところをきちんと見極めたところで体制確保を行っていきたいと思います。

#189
○畑野委員 おっしゃるとおりなんですよね。丸川大臣、もう医療分野から見たら無理なんですよ。ワクチンも打たなくちゃいけない、熱中症対策はもちろんあります、地域医療もしなくちゃいけない、そして変異種の問題がある。
 我が党は、もう中止を含めて検討した方がいいと。八割の国民が無理だと言っているんだから。その点いかがですか。そういう検討をした方がいいと思います。

#190
○丸川国務大臣 委員御指摘の、地域医療に負担をかけないというのは本当に重要なことでございまして、この点は私どもも十分に検討させていただきたいと思います。
 ただ、最終的に大会を開催するしないは、IOCが最終決定権者でございますので、私どもも、自分たちの状況をよく伝えながら、IOC、また東京都、組織委員会と協議をしてまいりたいと思います。

#191
○畑野委員 最後に一言。
 先ほどから議論になっている選択的夫婦別姓、そして女性差別撤廃条約選択議定書、ジェンダー平等の大会のレガシーをつくるという点で、是非政府としてやっていくという決意を、御認識を伺って、質問を終わりたいと思います。

#192
○丸川国務大臣 東京大会は、オリンピック、パラリンピック史上共に、最もジェンダーバランスのよい大会でございます。是非、大会後に残るレガシーをつくるべく、努力をしてまいりたいと存じます。

#193
○畑野委員 大会を開くか開かないかと大問題になっているんです。本当に国民の命を守る、IOCにもしっかり言うということを強く求めて、私の質問を終わります。
 ありがとうございました。

#194
○左藤委員長 次に、藤田文武君。

#195
○藤田委員 日本維新の会の藤田文武でございます。(発言する者あり)ありがとうございます。
 今日、ちょっと変則日程で皆さんお疲れかと思いますが、最後三十分、おつき合いいただけたらと思います。
 通告させていただいている順番をちょっと変えさせていただいて、最初にオリパラをさせてもらいます。それから、わいせつ教員、博士課程、文化芸術研究という順番に変更させていただきたいと思います。
 丸川大臣、お越しいただきました。
 先ほど畑野先生からもいろいろありましたが、私は、丸川大臣、森前会長のああいうことがあった中で、橋本大臣が会長になられた、火中のクリを拾われたという形になると思います、そして、その後釜で丸川大臣が大役をお受けになられたことに心から敬意を表したいと思うし、できるならば、やはり与野党問わず、一生懸命、一丸となって応援したいというふうに思います。
 やはり、さっきもありました、ジェンダーとかに、過去の発言等も含めていろいろ責められているわけでありますけれども、私、ちょっと今日は前向きな話を聞きたいなと思いまして。
 所信の中で、大会を機に、男女共同参画を一層推進し、大会後の社会の在り方にもレガシーを残せるように取り組むというようにございますけれども、これは、コロナの中で非常に難しい運営を強いられる中で、具体的にどのような成功を得て、どんなレガシーを残せるというのが理想とお考えか、お聞かせいただけたらと思います。
    〔委員長退席、小渕委員長代理着席〕

#196
○丸川国務大臣 ありがとうございます。
 もう既に述べましたけれども、女性選手の比率が四九%、これはオリンピック、パラリンピックが四一%と、史上最大になっております。参加はもちろんでございますけれども、これをきっかけに、スポーツの世界を含む様々な社会の分野で、女性が、指導者としての立場に立つ、あるいは政策決定、意思決定のプロセスにきちんと関わって意見を言える、そういうポジションを取っていただく後押しをするということがまず一つあろうかと思います。
 それから、私、昨日の男女共同参画また女性が輝く社会づくりの本部でも総理から御発言いただいたことでありますけれども、性差に基づく差別発言あるいは固定概念といったものを積極的に指摘をして、それを改めていくという新しいコミュニケーション、文化というものを根づかせたいと思っておりまして、このようなこともレガシーとして進められたらいいと思っております。

#197
○藤田委員 ありがとうございます。
 ちょっと大会の運営の見込みについてお聞きしたいと思います。
 先ほど畑野先生からもありましたが、コロナの状況の中で実際に安心、安全な運営ができるのかというのは、どなたも心配されることだと思いますし、私自身は何とかいい形で開催してほしいなというふうに願う一人でありますけれども、やはり、IOC含めいろいろな意思決定権者が重なる中で、コロナが不規則な動きがあって、直前に相当感染が拡大するとかということは容易に想像できるし、ないかもしれないし、あるかもしれない。
 そういう中で、私は、いろんなシミュレーションはあってしかるべきだと思うんですね。それは、今想定されているような運営の仕方、又は相当規模を絞ってとか、観客を絞ってとか、いろんな制限をつけて運営するやり方、又は最悪中止というような幾つかのパターンのシミュレーションがあってしかるべきだと思うんですが、そのようなシミュレーションというのはそもそも存在するんでしょうか。

#198
○丸川国務大臣 大会の運営主体である組織委員会においては、例えば観客の在り方について、現時点では何も決定はされていないんですが、あくまでもシミュレーションの中でいろいろなケースを想定して考えているというふうに、森会長からも御発言をいただいております。

#199
○藤田委員 ありがとうございます。ぎりぎりの答弁だと思うんですけれども。
 要するに、私は、一つ、政治的コミュニケーションとして非常に疑問だなと思うのは、中止しますということを本当にぎりぎりまで言えない。でも、これは普通で考えたら、中止のシミュレーションももちろんしないといけないし、撤退シミュレーションもしないといけないし、多分やっていると思うんですよね。私は、政治的コミュニケーションとして、そういうことも想定しながら何とかできるようにするというコミュニケーションの方が、これからの時代に正しいんじゃないかなというふうに思います。ちょっと、これはただの意見ですが、お聞き届けいただけたらと思います。
 丸川大臣、ありがとうございます。御退席いただいて結構でございます。
    〔小渕委員長代理退席、委員長着席〕

#200
○左藤委員長 では、御退席、よろしければ。

#201
○藤田委員 ありがとうございます。
 続きまして、わいせつ教員について議題に上げたいと思います。
 先日の予算委員会で、我が党の遠藤代議士から、わいせつ教員の件について大臣と結構細かくやり取りをさせていただきました。そのときにいただいた答弁、又はその姿勢について、私も賛同する立場であります。
 特に、ここに挙げられていた官報の情報検索ツール、これの検索可能期間の延長、また、免許失効事由が判別できるようにする仕組みなどを省内でも検討し、前に進めていくということは、再発防止の観点から非常によい取組であるというふうに私も思うわけであります。
 答弁の中で、他の犯罪との法的な、技術的な見合い、それから、他の子供に関わる業種との関係性をどうしていくかということが課題だということもありましたが、その中で文科省ができる限りのことをやっていくということは非常にすばらしいことだと思います。
 その中で、一点お聞きしたいのが、今の現状ですと、教職員以外で子供に接する様々な職業に、わいせつを行った教員が違うところに復職するという可能性もまだあるわけであります。ですから、一自治体の教職現場からある種排除というか立てないようにしたところで、やはりどこかで歯止め、社会全体で考えないといけない問題でもあるわけです。
 その中で、一つの考え方として、そういう行為を行った方に、治療とかカウンセリング、又はリカバリープランみたいなものがあってしかるべきかなというふうに思うわけでありますけれども、それは子供を守る観点からも必要じゃないかなというふうに思うわけでありますけれども、そういったものについてどうお考えか、お聞かせいただけたらと思います。

#202
○義本政府参考人 お答えいたします。
 児童生徒等に対してわいせつ行為を行った教員が二度と教壇に立つことがないように可能な限りの対応をしていくということで、委員御紹介いただきましたような採用の段階での適切な採用権者の判断ができるようなツールということで、私どもとしては進めていきたいと思っております。
 他方、こうした元教員が子供に関わらない形で就職や社会生活を送れるように支援していくこと自身も、今後、関係省庁とともに協力、対応していくべき課題の一つだというふうに考えているところでございます。
 現在、一部の自治体におきましては、いわゆる依存症ですとか、あるいはメンタルヘルスの観点から、専門家と協力しまして、専門の方を御紹介するような取組をされているというところもございますので、当面はこうした取組の周知等について支援に努めていきたいと思います。
 また、こうした行為を行う教員を事前にスクリーニングし判別できるような仕組みについてでございますけれども、そもそも、わいせつ行為を行う可能性をあらかじめ見抜くということが現在手法として確立しているということについては承知しておりません。この点については、研究の進展が待たれるところでございます。
 いずれにしましても、文科省としましては、児童生徒等にわいせつ行為を行った教員が二度と教壇に立つことがないようにとの思いの下で、この問題については、関係府省とも連携しながら、実効的な方策について検討してまいりたいと存じます。

#203
○藤田委員 ありがとうございます。
 局長、次にする質問も一緒に答えていただいて、ありがとうございます。
 私が問いたかったのは、事前のスクリーニングみたいな仕組みというのはどうかなということがあって、要するに、小児性愛者的なある種の病気というものを、トレーニングだったりスクリーニングによって子供さんに対する悪影響というのを抑えるというような社会的なネットを張っていくということは重要なんじゃないかなということは思います。
 ただ、これは人権の問題と絡んで結構難しいとは思うんですね。この問題は、やはり子供に対してすごく、わいせつな行為、ひどいことをするわけなので、非常にセンセーショナルに取り扱われますが、予算委員会で大臣もおっしゃられましたが、ほかの犯罪との見合いというのはあると思うんです。
 一回殺人を犯してしまった、刑に服した、そういう方も社会に復帰する場合がある、そのときに、ちゃんとしたプログラムで更生してもらわないといけない、こういうことを置き換えるならば、再発防止又は事前のスクリーニングなり事前の防止策というものを、複数の網を張っていかなければならないんじゃないかなという問題意識があります。今、お答えいただきました。
 そこで、厚労省さん、来ていただきました。大坪審議官、ありがとうございます。
 私も、保育とかの現場もよく見るんですけれども、これはやはり平仄を合わせていかないといけないと思います。これのずれがやはり子供を守るという政策の足かせになってはいけないと思いますが、保育現場についての復職等の現状とこれからの対応、お聞かせいただけたらと思います。

#204
○大坪政府参考人 御質問ありがとうございます。
 保育の現場におきましても同様、子供に対するわいせつ行為はあってはならないことでございます。
 現状を申し上げますと、禁錮以上の刑、また、児童福祉関連法で罰金の刑に処せられた場合、その執行を終えた日から二年を経過していない場合には、児童福祉法で定める欠格条項に該当するということで、保育士となることはできないというふうに定めております。
 また、こうした保育士の欠格事由に該当するおそれがある場合にも、都道府県知事が、保育士の本籍地の市町村に対して、犯罪情報の照会を行うことができるとしておりまして、適切な資格の管理に努めているところでございます。
 ただ、先生おっしゃりますように、保育士についてのわいせつ行為をより厳格化するということにつきましては、文部科学省における教員免許状の管理、これの厳格化についての議論を注視しながら、検討を更に続けてまいりたいと考えております。

#205
○藤田委員 ありがとうございます。是非進めていただきたいと思います。
 これは、だから、やはり文科省さんが主体として牽引していただきながら、関連省庁も含めて一緒に取り組んでいただきたいというふうに思います。
 大坪審議官、もう離席していただいて結構です。ありがとうございます。

#206
○左藤委員長 では、御退席どうぞ。

#207
○藤田委員 続きまして、博士課程への進学者に対する支援制度についてお聞きしたいと思います。
 これは補正予算、そして今回の本予算にも盛り込まれていまして、そもそも、この博士課程、高度な研究を行う方をやはり増やさないといけない、そしてその質を上げないといけない、それが我が国の国際競争力にも影響してくる、こういう背景があるわけですけれども、この支援制度、今回セットされている支援制度の対象者の選考基準、そして選考の方法、そして支援する研究の領域についての考え方、これをまず確認したいと思います。

#208
○板倉政府参考人 お答えいたします。
 文部科学省では、令和二年度三次補正予算、それから令和三年度当初予算案に合計で七千八百人規模の博士後期課程学生への経済的支援に関する経費を計上し、博士後期課程学生支援の抜本的な充実を図っているところでございます。
 このうち、千人規模の支援を行います科学技術イノベーション創出に向けた大学フェローシップ創設事業につきましては、まず、将来の我が国の科学技術イノベーション創出を担う博士後期課程学生を支援するということにしておりまして、これは大学機関をまず選考しておりますが、百八十万円以上の生活費相当額支援を含む処遇向上、それから博士課程修了後のキャリアパスの確保、これを全学的な戦略の下で一体的に実施する大学を有識者の評価により選定いたしまして、合計で四十七大学の採択を行ったところでございます。
 また、研究領域についての御質問ですが、本事業では、大学の強みなどを生かす幅広い分野を大学が提案していただきますボトムアップ型という分野と、あと、産学連携を通じて高い人材ニーズが見込まれる分野を指定する分野指定型の二つの申請類型を設けておりまして、分野指定型につきましては、産業界の人材需要も踏まえた上で、重要分野として政府が戦略を策定あるいは策定予定であります情報・AI、量子、マテリアルの三つの研究分野を指定したところでございます。
 また、具体的な支援対象の学生さんの選考につきましては、各採択大学におきまして、申請の際に各大学が提示をしていただいております選考基準に基づいて審査等を行った上で決定されるということとなります。
 本年四月から、合計で一千人規模の博士後期課程学生に対しまして、生活費相当額の支給等の支援が開始されるという見込みとなっております。

#209
○藤田委員 ありがとうございます。
 これは事前にもいろいろ聞きまして、七千八百人規模、これは三種類あるんですね。一つは、リサーチアシスタントさんみたいなところへの補助、それから、今回、今御紹介いただいたのが、報道で多分出たのがこれだと思うんですけれども、千人規模のAI、マテリアル、量子というものが進んでいて、今後、六千人規模のものがこれから制度設計されるというふうにお聞きしています。
 私、博士課程の学生さん、またこういう研究者支援というのは、一つは、ベースプラスインセンティブ型がいいんじゃないかなと思うんですよね。一つは、ベースで広く支援して、広くというか、該当する方を支援していきつつ、やはり国際標準で相当高いレベルにあると認められるようなものは更に段階をつけて支援を強化していくということがいいんじゃないかなというふうに思うわけです。
 要するに、この選定基準を国際標準化して、国内にとどまらず、国際標準的な選抜の仕方みたいなのを入れつつ、やはり国際競争力ということを焦点に置いて、そういうインセンティブ型の更なる強化ということをしていくべきかと思いますが、お考えはいかがでしょうか。

#210
○板倉政府参考人 お答えいたします。
 今回採択大学を公表しましたフェローシップ事業につきましては、個々の学生につきましては各大学が設定する選考基準によって決定されていくということになります。
 具体的な選考に当たっては、分野の違いということもありますので、標準化というのはなかなか難しい面もございますが、国際社会にも通じるような高い卓越性を備えた学生を各大学が公正に審査の上、採択していただくということとなろうと思っておりまして、文部科学省といたしましても、フォローアップを適切に行ってまいりたいというふうに考えております。

#211
○藤田委員 ありがとうございます。
 ちょっと確認したいんですが、博士課程への進学率が低下している、他国に対しても低くなってきているということについて、この理由は何かと捉えているかということと、それから、これは出口の話があります、官民合わせて採用側のニーズというものについてどのような認識をされているか、これをお聞かせいただけたらと思います。

#212
○板倉政府参考人 お答え申し上げます。
 博士後期課程学生は、我が国の先端研究の現場の重要な担い手であるとともに、将来の科学技術イノベーションを牽引していく貴重な存在でございますが、近年、博士後期課程への進学者数及び進学率はいずれも減少傾向にあるところでございます。
 博士後期課程への進学を断念する理由といたしましては、科学技術・学術政策研究所が実施した調査におきまして、特に、博士課程に進学すると修了後の就職が心配である、博士課程に進学すると生活の経済的見通しが立たないといった理由が挙げられているところでございます。
 また、博士人材を採用する側のニーズにつきましては、平成三十一年一月に中央教育審議会でまとめられた提言におきまして、博士課程のカリキュラムと社会や企業等の期待との間にギャップが生じているという課題が、若手研究者ポストの確保の困難さなどと相まって、進路に対する不安を招いており、博士課程への進学をちゅうちょされる原因となっているという指摘もございます。
 また、こちらは経済産業省の調査でございますが、企業とのニーズの乖離が一部にある一方で、例えば、機械、電気、材料、情報・AIなどの分野における人材のニーズは非常に高いということもございまして、各分野における人材ニーズを踏まえつつ、博士人材の育成、確保についても考えていくことが重要であろうというふうに考えております。

#213
○藤田委員 ありがとうございます。
 一言で言うと、この進学率の低下は、お金の部分とキャリアパスの部分ですよね。お金の部分は、今回のセットされたこの支援策で一歩前進すると思うので、私も賛同します。出口の、キャリアパスの部分をやはり考えていかないといけないかなというふうに思います。
 特に、博士号を取って、後期博士課程に行って、非常に高度な研究をして技術があったりする人というのは、やはり金の卵みたいに、青田買いがあって、海外では、新卒でも相当な高額の報酬で入れたりするというような風土というのも諸外国にはありますが、日本にはなかなかないという中で、私は、もちろん研究者としてそのまま継続されてもそうだし、企業、官民含めて事業の方で力を発揮していただく、これは両方必要だと思うんですが、やはりこの博士課程修了者の採用について、民間企業に何らかのインセンティブを与えていくような、後押しするような制度というものをもっと強化していくべきじゃないかなと。
 これは、博士課程の学生のお困り事、お金とキャリアパスの後半部分、これを解決するために必要じゃないかと思いますが、御見解いかがでしょうか。

#214
○萩生田国務大臣 まず、今回、博士課程の皆さんに一定の支援をするメニューをつくらせていただきましたことは、ある意味非常に画期的だと思っております。これは力を入れて頑張って、将来の日本を支えていく研究者を増やしていきたいと思っています。
 問題はもう先生が今整理していただいたとおりでございまして、一つは、修士課程から博士課程に行きたくても財政的に非常に厳しいというお子さんたち、研究者の皆さんのためにこういう制度をつくらせていただきました。
 日本の研究室文化は、何か修行中みたいなところがあって、ただ働きが当たり前みたいな、そういう文化があったんですけれども、そうじゃなくて、やはりきちんと報酬を得ながら、落ち着いた環境で研究していただく必要があるんだろうと思います。その基礎研究の種をまいていくことが日本の将来のためになるんだ、こういう信念でやらせていただきたいと思います。
 もう一方の課題はアウトプットの方でありまして、実は、修士課程の皆さんというのは就職率がめちゃくちゃいいわけですよね、企業にとっても非常にありがたい存在なので。しかし、更に知識を上乗せした博士の皆さんが、どっちかというと遅れて来た社会人みたいな扱いをされてしまうのはすごくもったいないと思います。
 一番いいのは、さっきお話があったように、国際的な研究まで是非育っていただいて、卓越研究とか創発研究とかいろんなメニューを取ってもらって研究者を続けてもらって、最終的にはそのポストにいてもらうのが一番いいんですけれども、そうじゃなくて、博士課程まで学んで、何らかの形で社会に出ようというときに、やはり企業の皆さん、あるいは我々、公、公務員も含めて、インセンティブというのを考えていく必要が私はあると思っております。
 例えば、文部科学省にも博士はたくさんいるんですけれども、結局、博士課程まで学んで社会人になる人というのは三十ぐらいになっちゃうわけですよ。そうすると、定年までの期日が決まっていますから、おのずと上り詰めるポストというのが決まってしまう。これはすごくもったいないと思います。せっかく専門性があるわけですから。
 まあ、うちだけで決められません。しかし、霞が関全体で、例えば博士の資格を持って国家公務員になろうという人は、あらかじめ定年を延ばすとか、あるいは違う給与体系を作っておくとか、こういったことも大事だと思います。
 実は、民間の方が全然先を行っていまして、博士を積極的に採って報酬を上げている企業はたくさんありますので、そういういい例をこれからの学生の皆さんにもしっかり示していただくと同時に、企業もそういう競争をしていただかないと優秀な皆さんを採ることができないということのインセンティブが発揮できるような、是非、博士の皆さんが社会に出る出方というものを一緒に考えていきたいなと思っています。

#215
○藤田委員 萩生田大臣、ありがとうございます。文科省の枠を超えて御見解を聞かせていただきまして、ありがとうございます。私も本当に同じ問題意識ですので、引き続きこれに取り組んでいきたいと思います。特にキャリアパスの問題、今、官の例を挙げていただきまして、非常にいいお考えだと思いますので、応援したいと思います。ありがとうございます。
 最後に、文化芸術研究についてお話を聞かせていただきたいと思います。
 日本国又は各地域のシビックプライド、市民のいわゆる誇りみたいなものを醸成させていく観点から、文化、アート、芸術というものの発展は欠かせない要素であるというふうに思います。
 先日、御立尚資さんという方の御講演をお聞きしていました。我々今、転換期にあるというような私は時代認識なんですけれども、その中で、やはり、国民の機運を醸成させていったり、文化をもってこのシビックプライドを高めていくというのは歴史的にも多く見られた現象であるということをおっしゃられていました。私は、それは一つの国家戦略と位置づけてでも強化していくべきというふうに思うわけであります。
 この文化芸術研究の発展等について、政府のまず総合的な認識を確認したいと思います。

#216
○矢野政府参考人 お答え申し上げます。
 我が国は全国各地において豊かな文化資源を有するとともに文化芸術活動が行われており、これらは、我が国や各地域の誇り、今委員が御指摘のまさにシビックプライドを形成する源でございまして、無限の可能性を秘めた、世界に誇るべき重要な資源であるというふうに考えております。
 文化庁では、文化芸術基本法及び第一期文化芸術推進基本計画に基づき、文化芸術施策の実現に必要な法令整備や予算確保、税制改正などの取組を進めており、日本博の推進や日本遺産への認定など、我が国の地域のシビックプライドの醸成に資する取組を行っているところでございます。
 引き続き、地方公共団体や関係府省の文化関連施策との連携を一層深め、文化芸術立国の実現に努めてまいりたいと考えております。

#217
○藤田委員 ありがとうございます。
 重要だということだと思うんですけれども。文化芸術政策というのは、簡単に言うと補助金みたいなシンプルな政策も私はなしじゃないと思うんですけれども。私たち維新の会は、結構それを切ったとか切っていないとかでいろいろ非難もいただきましたが。
 私は、二つの視点から、こういうことに力を入れたらいいんじゃないかなと思うことは、一つは、やはり国際社会の中での日本の文化芸術がどう評価されるかという競争力の向上。つまり、ある種、価格が高くつけばいいというものではないとは思うんですけれども、そういうふうな取引市場の中で評価されていくということは一面非常に重要なことだと思うので、そういうものに対してのマーケティング的な研究や支援。
 また、もう一つは、文化とかアートが世界の中で、日本文化が世界の中で歴史的にどのように評価されてきたか、どういう切り口が評価されてきたかといういわゆる通史的な研究、こういうものってなかなか支援しにくいものなんですよね、今の枠組みでいうと。さっきのAI、マテリアル、量子とかは分かりやすい。でも、やはりこういう、ある種の、地味と言ったら失礼ですけれども、通史的な研究というのは非常に重要であるというふうに思います。そういったものを支援したらどうかという御提案なんですけれども。
 ヨーロッパの中世というのは、すごく文化性が低いとよく言われますけれども、そこからルネサンスが起こって、でも、そのルネサンスの種はイスラムにあって、そのイスラムにあった種は、実は、ギリシャ、ローマ、グレコローマン文化にあった、こういう世界の文化のバトンみたいな、そういうものを、日本も今、この我々の文化をどうしていくかというときに、通史的な研究を通じてやはり戦略を考えていかないといけないと思うんですが、最後、一言いただいて終わりたいと思います。

#218
○矢野政府参考人 お答え申し上げます。
 委員から御指摘の、日本のソフトパワーの国際競争力の向上、あるいは、国際競争力がありながら国際協力したがらないというところも、もしかしたら大きな課題なのかもしれません。
 その点について、文化庁としても非常に重要な関心を抱いているところでございまして、我が国の文化芸術の戦略的推進に関しまして、二〇一七年十二月に文化経済戦略を策定し、文化を起点に産業等他分野と連携し、創出された新たな価値が文化に再投資され持続的に発展する、文化と経済の好循環の実現を目指した施策に取り組んでいるところでございます。
 大学との連携につきましては、文化庁と大学、研究機関等の共同研究事業というのがございまして、幾つかの研究テーマを設定して共同研究を実施しております。例えば、東アジア文化都市に係る成果と今後の在り方など、そういったテーマが取り上げられているところでございます。
 また、研究者個人で行う文化史、美術史等に係る研究についても、科学研究費助成事業により支援しているところでございまして、例えば、文化史については、これは令和二年度でございますが、五十七件、美術史については二十六件、そういったようなところで支援しているというところでございまして、今後とも、我が国のソフトパワーの強化も含め、文化芸術の戦略的活用に向けた研究活動をしっかりと支援してまいりたいと考えております。
 以上でございます。

#219
○藤田委員 時間が来たので終わります。ありがとうございました。

#220
○左藤委員長 午後二時から委員会を再開することとし、この際、休憩いたします。
    午後一時十二分休憩
     ――――◇―――――
    午後二時開議

#221
○左藤委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。
 質疑を続行いたします。尾身朝子君。

#222
○尾身委員 自由民主党、群馬一区選出の尾身朝子です。
 本日は、質問の機会をいただきましてありがとうございます。
 私は、萩生田文部科学大臣の所信表明の中より、特に科学技術イノベーションにおける各種取組について質問をさせていただきます。
 大臣は、我が国の将来にわたる成長と繁栄そしてSDGsの達成のための要となるのは科学技術イノベーションであり、新たに策定される科学技術・イノベーション基本計画を着実に実行するとともに、公的投資を含めた科学技術イノベーションへの支援を力強く言及されました。
 科学技術イノベーションをめぐる国家間の競争は近年激しさを増しており、それぞれの国において論文数や研究開発費が年々増加してきています。
 他方、諸外国と比べ、国際共著論文数が伸び悩んでいるなど、日本の研究力の低下が危ぶまれていることも事実です。厳しい状況を憂えているだけではなく、より一層我が国の研究力を向上させていくため、科学技術イノベーションの分野における国際的な協力の重要性を認識し、その戦略的な展開を図ることが重要です。
 そこで、まず、萩生田文部科学大臣にお伺いいたします。
 今後、どのように科学技術の国際展開を考えておられるのか、御見解をお伺いします。

#223
○萩生田国務大臣 国際的に科学技術イノベーションをめぐる競争が激化する中、我が国では、国際共同研究の成果である国際共著論文数が諸外国と比べて相対的に伸び悩むなど、世界の研究ネットワークの中での相対的な地位が低下していると認識しております。
 我が国の国際競争力を維持強化し、また国際社会における存在感を発揮するためには、経済安全保障を含む国益の最大化の観点にも留意しつつ、国際頭脳循環を通じた科学技術の戦略的な国際展開を図ることが重要です。
 このため、量子技術や材料分野等における国際協力による科学技術イノベーションの創出、地球温暖化対策等の地球規模課題の解決や御指摘のSDGsの達成に向けた国際共同研究の推進、若手研究者に対する海外研さん機関の提供や諸外国の優秀な研究者の招聘など国際頭脳循環の推進などに取り組んでまいりたいと思います。

#224
○尾身委員 大臣より大変力強いお言葉をいただきました。ありがとうございます。
 カーボンニュートラルの実現や、自然災害、感染症などの地球規模課題の解決に貢献し、我が国が世界をリードしていくためには、科学技術外交を戦略的に展開することも重要です。
 そこで、外務省にお伺いいたします。
 外務省としての科学技術外交の取組方針などについてお聞かせください。

#225
○池松政府参考人 お答え申し上げます。
 科学技術イノベーションは、経済面のみならず安全保障面でもますます重要になり、気候変動など様々な地球規模課題に対処する上での鍵となると認識しております。
 そのような認識も持ちつつ、外務省は、科学技術外交として三つの柱で取組を実施してきております。
 第一は、外交政策の企画立案や地球規模課題の解決への科学技術イノベーションの活用、すなわち、外交の中の科学、サイエンス・イン・ディプロマシーです。
 第二は、我が国の優れた科学技術イノベーションの二国間及び多国間関係の増進への活用、すなわち、外交のための科学、サイエンス・フォー・ディプロマシーです。
 第三は、我が国の科学技術イノベーション力の増進や科学技術分野での国際協力の促進のための外交活動の展開、すなわち、科学のための外交、ディプロマシー・フォー・サイエンスです。
 また、科学技術外交に取り組む体制に関しましては、アメリカ、イギリス、ニュージーランド等の諸外国においても、大統領や首相あるいは外務大臣の科学技術顧問が設置されております。我が国外務省においても、科学技術顧問、次席顧問、さらに各分野の有識者から成る科学技術外交推進会議、これを設置しております。
 外務省としては、このような方針と体制の下で今後とも積極的に科学技術外交を推進し、また、持続可能な開発目標の達成や国際社会の平和と安定のためリーダーシップを発揮していく所存です。

#226
○尾身委員 ありがとうございました。
 今、御答弁にもありましたけれども、科学技術というのは外交においても非常に重要なテーマになってくると思いますので、是非とも引き続きしっかり取り組んでいただければと思います。
 次に、女性研究者支援について質問させていただきます。
 国際社会から女性活躍促進への日本の姿勢が問われていることは事実であり、科学技術の分野も例外ではありません。
 博士課程の大学生の男女比によれば、令和二年度の博士課程在籍者の男女比は、男性六六%、女性三四%です。これが、大学の教授の男女比で見ると、男性の教授が八二・二%、女性の教授が一七・八%となっています。博士号を取得して研究者人生を志し、一つのゴールとも言える大学教授、そこにおける男女比は、博士課程在籍時には二対一であったものが、四対一以上の開きとなってしまっているのです。
 この間に何が起きているのでしょうか。当事者である女性研究者の努力、旺盛な研究心などでは越えられない障害が存在をしているのではないでしょうか。もちろんこれは、国公立、私学、そして文系、理系をまとめた数字であり、理学部、工学部系などの教授に限定すると更なる開きが存在します。リケジョとして希望に胸を膨らませてスタートした研究人生、現実は大変厳しいものと言わざるを得ません。
 科学技術・学術分野においても研究者コミュニティーのダイバーシティーを確保し、女性研究者の登用と活躍促進に向けた環境の整備は待ったなしの喫緊な課題です。
 そこで伺います。
 文部科学省として今後どのように取り組んでいかれるのか、お聞かせください。

#227
○萩生田国務大臣 研究者コミュニティーのダイバーシティーを確保し、多様な視点や優れた発想を柔軟に取り入れることは、我が国の科学技術イノベーションを活性化していくための鍵となる考え方であり、特に、先生御指摘の、女性研究者が能力を最大限に発揮できる環境を整備し、その活躍を促進していくことは不可欠です。
 その一方で、我が国における女性研究者の割合は、年々増加しているものの、主要国と比較するといまだ低く、また、大学における教授等の上位職の教員に占める女性の割合も、今御披露いただきましたけれども、大変低い水準にとどまっております。
 このため、文部科学省においては、ダイバーシティ研究環境実現イニシアティブ事業により、出産、育児等のライフイベントと研究との両立や女性研究者の研究力向上、登用促進などに取り組む大学等への支援を行っており、各採択大学においては、女性研究者の上位職への登用や科研費新規採択率の大幅な向上といった着実な取組事例や成果が報告されているところです。
 また、このほかにも、独立行政法人日本学術振興会を通じ、優れた若手研究者が出産、育児による研究中断後に円滑に研究現場に復帰できるように研究奨励金の支給などの支援も行っており、これまでに八百名以上の研究者の復帰を支援してきたところです。
 今年から始まりました創発的研究、若手の皆さんの、十年間ですけれども、これも、私の指示で、女性研究者の方、研究年数と年齢で若手というのを切ろうと思ったんですけれども、途中で出産や育児でお休みになった女性研究者についてはその分をちゃんと引く、そして合算して若手という算定をすることにしましたので、こういった努力を今続けております。
 また、結婚する場合に、研究者同士で結婚するケースが多くて、全く畑違いの研究だったら違う場所に行ってしまうのはやむを得ないんですけれども、類似の研究でしたら、例えば、国立大学などでは、人事異動などを上手に使って、同じエリアで仕事ができるようなことも今後しっかり考えていきたいと考えております。
 いずれにしましても、女性研究者がその能力を最大限に発揮し、活躍できる環境の整備に向けて取り組んでまいりたいと思います。

#228
○尾身委員 今大臣から、本当に、女性研究者に対して細かい配慮も含めて様々御配慮いただいているというお言葉、大変ありがとうございます。研究の世界でも真の意味の男女共同参画が実現し、女性の研究者が生き生きと研究を続けられるような環境整備、引き続きどうぞよろしくお願いいたします。
 続いて、デジタルトランスフォーメーションについて質問させていただきます。
 全人類が直面している新型コロナウイルス感染症との戦いは、私たちに新しい働き方や生活様式となるニューノーマルを迫り、社会変革が起きています。
 研究活動も例外ではなく、これに対応した研究のデジタルトランスフォーメーションが必要となっています。諸外国でも研究DXが加速しており、これに乗り遅れることは、我が国の科学技術イノベーションにおける競争力を失うことにもつながりかねません。
 そこで伺います。
 情報科学技術を核とした研究のDXを早急に進めるべきと考えますが、文部科学省として具体的にどのように取り組んでいるのか、お聞かせください。

#229
○杉野政府参考人 失礼いたします。
 先生御指摘のとおり、ポストコロナ時代にありまして、研究のデジタルトランスフォーメーションを推進し、新たな科学的手法の開発や、魅力的な研究環境の構築、さらには研究の生産性の向上を図ることは大変重要と考えております。
 このため、文部科学省におきましては、あらゆる研究現場で、時間や距離に縛られず柔軟に研究を遂行できるよう、研究施設、設備のリモート化、スマート化の推進を進めているところでございます。
 また、マテリアル分野やライフサイエンス分野を中心とした高品質な研究データの収集、共有と、このデータを使いました先導的なAI・データ駆動型研究を加速させているところでございます。
 さらには、これらの取組を全国規模で支える次世代情報インフラといたしまして、学術情報ネットワーク、SINETや、スパコン「富岳」を始めとした高性能計算資源の整備の拡充に努めているところでございまして、今後とも、こうした三つの方向で研究のデジタルトランスフォーメーションを強力に推進してまいりたいと考えているところでございます。

#230
○尾身委員 ありがとうございました。
 ただいまも言及がありましたけれども、次に、スーパーコンピューター「富岳」について質問させていただきます。
 スーパーコンピューター「富岳」は、昨年四月より一部の利用を前倒しして開始したことにより、新型コロナウイルスに係る飛沫シミュレーションや治療薬候補物質の探索など、様々な成果を上げています。計算速度の世界ランキングにおいて、二期連続で世界一にも輝いています。
 昨日、三月九日、「富岳」が本格稼働し、理化学研究所において行われました共用開始記念イベントに私もオンラインで参加させていただきました。すばらしい旅立ちだと心より期待しています。これまで以上に社会課題の解決に貢献する成果が期待されています。
 また、萩生田大臣が常々おっしゃっているように、「富岳」を研究者だけのものではなく、国民共有の財産として、様々な層に利活用していただき、国民の皆様にその意義を御理解いただくことは、ポスト「富岳」を考える上でも重要だと考えています。
 そこで伺います。
 文部科学省として、「富岳」を利用して、具体的にどのような分野に取り組んでいかれるのか、お聞かせください。

#231
○萩生田国務大臣 スーパーコンピューター「富岳」は、昨年四月より、未完成の状況においても新型コロナウイルス感染症への対策に貢献する研究課題を緊急的に実施するよう私から指示し、治療薬候補の探索や飛沫、換気のシミュレーションなどに活用してまいりました。
 一方、国民の皆様からの期待も高いことから、「富岳」の整備を加速して完了した結果、昨日共用を開始することができました。先生にも御出席いただいて、ありがとうございます。
 加速してというのが、簡単に言っているので、余り世の中的には、みんなぴんとこないんですけれども、「京」の時代と比べると、三百日ぐらい早く本格稼働をスタートしたことにもなりますし、未完成のまま、もう既に世の中の皆さんのお役に立てる研究成果を出してきたということを改めて知っていただきたいと思います。
 昨日行われた「富岳」の共用開始の記念式典でも、私からは、産業界を含め、できるだけ多くの方に「富岳」を活用いただけるように、文部科学省として引き続き環境整備を進めるとともに、次世代を担う若手研究者はもちろんですけれども、例えば、小学生や中学生、児童生徒にも「富岳」の世界一の性能を体験してほしいと思いますし、スーパーサイエンスハイスクールの高校生たちの研究成果を「富岳」に照らして、数字を計算するようなこともあっていいんだと思いますので、文字どおり国民共有の財産として、皆さんにフル活用していただきたいと思います。
 「富岳」を国民共有の財産として、保健医療、防災・減災、エネルギー、物づくりなど様々な分野で利用していただいて、世界を先導する成果を創出できるように取り組んでまいりたいと思います。

#232
○尾身委員 本当に大変明るいニュースで、心強い御答弁だったと思います。「富岳」を持っていることを国民としても誇りに思いたいと思います。
 次に、大学発ベンチャー創出について質問いたします。
 科学技術イノベーションを推進する上で、大学における研究成果を民間企業と連携し、商品やサービスの形で社会に還元していくことは非常に重要です。
 また、昨年成立した科学技術・イノベーション基本法の改正により、国立研究開発法人においては、出資規定の追加や出資対象の拡大などが図られました。また、大学については、先日、国立大学法人法改正法案が国会に提出されたところです。
 今国会に提出された国立大学法人法改正案では、国立大学の研究成果を社会に還元するためにどのように対応しているのでしょうか、お聞かせ願います。

#233
○伯井政府参考人 大学の基本的な役割は、教育、研究、社会貢献でございます。議員御指摘のとおり、大学が研究の成果を広く社会に還元し、社会の発展に寄与することは非常に重要であります。
 国立大学法人につきましては、これまでも、大学における研究成果の活用促進のため、承認TLOやベンチャーキャピタル等への出資を可能としてまいりました。
 さらに、今国会に提出いたしました国立大学法人法の一部を改正する法律案におきましては、これらの出資に加えまして、指定国立大学法人に特例的に認めている、大学の研究成果を活用した研修やコンサルティング等を行う事業者への出資を全ての国立大学法人に認めるとともに、大学の研究成果を活用して商品やサービスの開発、提供を行う、いわゆる大学発ベンチャーへの直接出資はこれまで認められていなかったわけですけれども、これを指定国立大学法人については認めるといった出資の範囲を拡大することによりまして、国立大学の研究成果を広く社会に提供する社会貢献機能の強化を図ることといたしております。
 今後も、大学における研究成果が広く社会に還元されることを一層促してまいりたいと考えております。

#234
○尾身委員 ありがとうございました。社会への還元については、しっかりと推進していただければというふうに思います。
 さて、大学が大学発ベンチャー等に出資できる制度が整ったとしても、その制度が活用されなければ、また、それが生み出されていく環境が整備されていなければ意味がないことになります。つまり、大学発の研究成果を基にベンチャーを起業することを強力に後押しをすることや、起業した大学発ベンチャーを育てていくために経営ノウハウや資金面の支援などを行っていく必要があります。
 今後、大学発ベンチャーの創出を促進し、研究成果が社会変革に次々とつながるような環境をつくり出すことが重要です。
 大学発ベンチャーの創出を推進するために、具体的にどのように取り組んでいくのか、お聞かせください。

#235
○板倉政府参考人 お答えいたします。
 新型コロナウイルス感染症を契機といたしまして、新たな社会や経済の変革が世界的に進む中、新産業につながる大学発ベンチャーの創出のための取組がますます重要となってきております。
 文部科学省といたしましては、これまでにも、次世代アントレプレナー育成事業による起業家育成を図るとともに、大学発新産業創出プログラムによりまして、起業、事業化に向けた研究開発やビジネスモデル構築の支援を行ってきたところでございます。
 また、内閣府、文科省、経産省の三府省で、世界に伍するスタートアップ・エコシステム拠点形成戦略というものをつくってございまして、これに基づきまして、昨年、このスタートアップ・エコシステムの中核となる拠点都市を選定するとともに、支援パッケージを作成しております。
 これに基づきまして、文部科学省では、令和三年より、産学官が一体となったスタートアップ創出の推進体制の構築に向けまして、人材育成としての実践的なアントレプレナーシップ教育と、研究成果の実用性検証に向けた試作品の製作や実証研究に取り組むためのギャップファンドプログラムや、ビジネスモデル構築支援などの起業支援体制を一体的に構築し、支援することとしております。
 文部科学省といたしましては、これらの取組によりまして、大学などの有望なシーズを活用した、また、ポストコロナ社会も見据えた、成長性のある大学発ベンチャーの創出の強化に取り組んでまいりたいと思います。

#236
○尾身委員 ありがとうございます。生み出されたベンチャーがしっかりと成長し、そして社会に還元できるところまで支援していくエコシステム、是非ともしっかりとつくり上げていただければと思います。
 最後の質問になります。
 大学発ベンチャーの商品やサービスについて、有望なものは事業化を支援するとともに、事業化に成功した場合は政府が積極的に調達、採用するなど、米国のSBIR制度のような取組を行うべきと考えます。
 四月から改正科学技術・イノベーション活性化法が施行され、新日本版SBIR制度がスタートしますが、具体的にどのような支援策を講じていくのか、お聞かせください。

#237
○覺道政府参考人 お答え申し上げます。
 四月からスタートする新日本版SBIR制度でございますけれども、スタートアップ等への研究開発補助金等の支出目標を設定するほか、統一的な運用ルールを策定をいたしまして、その下で実施をする研究開発補助金等において、政策課題や公共調達ニーズを踏まえた具体的な研究開発課題を提示し、関係する研究開発を支援をするとともに、研究開発が成功した際には、随意契約の特例制度などを活用し、独創的技術の試験的な導入、政府調達などを推進する、こうしたことを検討してございます。

#238
○尾身委員 ありがとうございました。
 科学技術イノベーションの推進というのは、我が国の柱となる重要な政策の一つです。我が国が世界の中で今後とも科学技術イノベーション立国日本であり続けるために、私も全力で取り組んでいくことをお約束申し上げまして、質問を終わります。
 ありがとうございました。

#239
○左藤委員長 次に、根本幸典君。

#240
○根本(幸)委員 自民党の根本幸典です。
 本日は、大臣の所信に関する質疑をさせていただくことに感謝を申し上げ、質疑を始めたいというふうに思います。
 まず最初に、少人数学級について質疑をさせていただきたいと思います。
 今回の小学校における三十五人学級については、約四十年ぶりに行われる計画的な学級編制の標準の引下げであり、次代を担う子供たちが安心して学び、育つ環境の整備が期待されています。
 実は私も、小学校のとき、二十六人学級でありました。それで、中学校になりますと四十人になって、高校になると四十五人になって、大学は、授業を受けると、五十人なのか六十人なのか百人なのか、大変大きくなって、実感値として、やはり少人数学級、小学校のときの先生との距離というのは大変近かったな、こんなふうに感じているところであります。
 そんな中で、現在は、少子化の進展があったり、さらには特別支援が必要なお子さんが増えたり、あとは日本語指導の必要なお子さんが増えたり、さらには貧困、いじめの重大事態や不登校の増加など、子供たちが多様化をしています。更に学校現場が複雑をしているわけであります。
 次世代を担う多様な全ての子供たち一人一人に応じたきめ細やかな学びの実現が強く求められております。さらに、GIGAスクール構想下、ICTの活用や、さらには、少人数学級により新しい学びを是非実現をさせたいというふうに考えております。
 大臣はこれまで、全国の自治体、学校現場の声を受け、少人数学級の実現のため、最後まで折衝を続け、今回実現に至ったかというふうに思います。
 これからの新しい学びの実現に向け、改めて、少人数学級の導入に向けての大臣の御決意をお聞かせいただきたいと思います。

#241
○萩生田国務大臣 ソサエティー五・〇時代の到来や、子供たちの多様化の一層の進展、今般の新型コロナウイルス感染症の発生等も踏まえ、ICT等を活用した個別最適な学びと協働的な学びを実現することとともに、今後どのような状況においても子供たちの学びを保障することが不可欠だと思っております。
 このため、今回の義務標準法改正案において、国が定める公立小学校の学級編制の標準を現行の四十人から三十五人に引き下げることにより、一人一人のニーズに応じたきめ細かな指導を可能とする指導体制と、安全、安心な教育環境を整備してまいりたいと思います。
 今、先生の御質疑の中で、小学校のときは二十六人、それは別に少人数学級だったんじゃなくて、多分、規模が小さかったんですよね、実は。たまたま二十六人。プロフィールを見ましたら私より年下ですから、まずそんなことなくて、たまたま先生のふるさとが小規模校だったんだと思います。だけれども、きっと、それで学んでよかったなという印象をお持ちだからそうおっしゃったんだと思うので。私は、ほぼ同世代ですけれども四十五人ですからね、四十五人学級で育ちましたので、それを考えますと、今回、四十年ぶりに改正することで少し環境が変わると思います。
 先ほど他の委員の質問にも答えましたけれども、これで終わりじゃなくて、これから更に環境をよくしていくということを小学校も中学校も続けていかなきゃいけないと思っていまして、そんな努力をしてまいりたいと思います。
 今回の法改正を通じて、GIGAスクール構想による学校におけるICTの活用と、その効果を最大化する少人数学級を車の両輪として、誰一人取り残すことなく全ての子供たちの可能性を引き出す令和の日本型学校教育の構築に取り組んでまいりたいと思います。

#242
○根本(幸)委員 ありがとうございます。
 私のところは小規模学校でありまして。実は、この小学校の先生たちが、八年ぐらい前に、当時私が通っていた学校の先生たちが集まるというので一回来ないかと声をかけていただいて、そのときに、当時のアルバムを持ってきてくれというふうに言われたんですね。
 実は、私のところの学校のアルバムは、印刷会社が作ったのではなくて、それぞれ一人一人がマイアルバムを作るというような指導をしていただいていまして、それを先生が覚えていて、そのときに大変御苦労をされて子供たちとコミュニケーションを取ったという話も聞かせていただいたんですね。
 そういう意味では、クラスが少人数学級になるといって全て解決するわけではなくて、やはりそこにどういう先生が来られるのかというのが私は非常に大切なことだというふうに思っています。
 ただ、その一方で、愛知県もそうなんですが、教員の採用倍率が低下傾向にあって、なかなか先生の採用が難しいよ、こういうふうな話を聞いています。
 今後、質の高い教師をどのようにして全国の学校現場に確保していくのか、文部科学省の見解をお聞かせをいただきたいというふうに思います。

#243
○義本政府参考人 お答え申し上げます。
 委員御指摘のとおり、近年、公立の小学校の教員採用試験の採用倍率が低下傾向が続いておりまして、特に一部の教育委員会におきましては二倍を切るというような形で、採用倍率が著しく低くなっているということについては文科省としても危機感を持って受け止めておるところでございます。
 採用倍率の低下の主な要因としては、採用数の増加ということが一番大きい。一番少ないときにおいて三千六百人ぐらいだったところ、今は、直近では一万七千人弱ぐらいになっておりますので、その増加が要因であるということはありますが。
 従前から、教育委員会においては中長期的な視点に立って計画的に教員採用をしっかりやっていただきたいと促したところでございますが、さらに、各教育委員会におきましても、例えば、受験の年齢制限を緩和して、場合によっては年齢制限を設けないということもあるとか、あるいは教職の経験者に対して特別な選考を行う、例えば、過去介護を理由にして教職を一旦離れた方について、元教員を、再採用試験ということを実施するところもありますので、そういう取組を工夫していただいていると承知しております。
 文科省としましては、教員の人材確保、質向上に向けまして、本年一月に、文科大臣を本部長とします検討本部を設けまして、当面の対応のプランとして二月の初めに取りまとめたところでございます。
 具体的には、小学校の免許状が取りやすくなるような制度の改善とか運用の見直し、さらには、学校における働き方改革や教職の魅力向上に向けた広報の充実、さらには、社会人等の多様な人材を活用するなどの取組を当面のこととして実行していきたいと思っておるところでございます。
 さらには、この検討本部におきましては、教師の人材確保と質の向上の両面から中長期的に実効のある方策に取り組むということにしておりまして、世の中に染みついた学校の現場が大変だというイメージを払拭しつつ、教師が再び子供たちにとって憧れの職業、魅力を向上するというふうな取組とともに、制度の根本に立ち返った大胆な検討を進めてまいりたいと存じます。

#244
○根本(幸)委員 ありがとうございます。
 地元の小中学校の校長先生に聞いたところも、少人数学級に大賛成であると。その一方で、やはり人材の確保、教員の確保、ここに大変御心配をしていますので、是非、文科省としてもしっかり取り組んでいただければというふうに思います。
 続きまして、学校の施設整備についてお伺いをしたいというふうに思います。
 この少人数学級の推進に加え、ハード面の充実、これも非常に重要な案件だというふうに思っています。
 特に、私の地元もそうですが、昭和四十年代、五十年代に建てた学校というのがあって、大変老朽化が激しいわけであります。ここを、安全面、機能面、どういうふうに整備していくのか。
 さらに、私たちの地域は南海トラフ地震がいつ来てもおかしくないというところで、避難所としての役割も学校というのは非常に大きいわけでありまして、そういう意味では、安心、安全の確保というのが極めて急務であります。
 そこで、文部科学省に、公立小中学校施設の老朽化対策を強く推し進めていくための現状認識と支援策についてお伺いをしたいというふうに思います。

#245
○山崎政府参考人 お答え申し上げます。
 委員御指摘のとおり、公立小中学校施設については、築二十五年以上経過した校舎等が全保有面積の約八割を占めております。そのうち約四分の三が改修を要するなど、老朽化が深刻な状態であると認識しております。
 トータルコストの縮減を図りつつ、教育環境の質的向上と併せて老朽化対策を進めるため、従来の改築中心の整備から長寿命化改修へのシフトを加速させ、計画的、効率的に整備を行うことが重要というふうに考えておりますし、また、予防保全の考え方に基づきまして、早期から予防的な改修を実施していくこともまた有効というふうに考えております。
 こうした観点から、文部科学省としましては、従来から国庫補助の対象としている長寿命化改修に対して支援を継続するとともに、今年度からは、将来の長寿命化を前提とした予防改修工事も新たに国庫補助の対象に加えているところでございます。
 引き続き、地方公共団体の取組をしっかりと支援し、安全、安心な教育環境の実現に取り組んでまいりたいというふうに考えております。

#246
○根本(幸)委員 ありがとうございました。
 長寿命化対策、予防改修、これをしっかりやっていただいて、子供たちの学びの環境を整備をしていただければと思います。
 続いて、バリアフリーに関してなんですが、私が市会議員をやったときにも、よく、お子さんがこれから入学するのに、バリアフリーはどうなっているんだという、お父さん、お母さん、御家族の皆さんからのいろんな投げかけがありました。さらに、災害時になりますと学校が避難所になるというわけでありますから、ここのバリアフリー化というのは非常に大切だというふうに私は思いますが、文部科学省の取組について御説明をいただきます。

#247
○山崎政府参考人 お答えします。
 学校施設は、委員御指摘のとおり、障害のある児童生徒等が支障なく安心して学校生活を送ることができるようにする必要があるとともに、災害時の避難所など地域コミュニティーの拠点としての役割も果たすことから、バリアフリー化は重要であるというふうに考えております。
 このため、文部科学省では、昨年十二月に、公立小中学校等に係るバリアフリー化の整備目標を定め、バリアフリートイレやスロープ、エレベーターの整備等のバリアフリー化について、令和七年度末までの五年間の緊急かつ集中的な整備を推進することとしました。
 また、地方公共団体の取組を積極的に支援するため、令和三年度から、公立小中学校等のバリアフリー化工事に対する国庫補助の算定割合を三分の一から二分の一に引き上げる予定とすることとしています。
 あわせて、改訂した学校施設バリアフリー化推進指針や好事例について普及啓発を図ることとしております。
 引き続き、既存施設を含めた公立小中学校等施設のバリアフリー化の取組をしっかり支援してまいりたいというふうに考えております。

#248
○根本(幸)委員 ありがとうございます。
 学校現場では、GIGAスクールとか、あと、少人数学級の段階的実施など、学びの在り方が大きく変わろうとしております。新しい時代の学びに対応した施設環境の整備が必要だと考えておりますが、大臣の見解と御決意をお願いいたします。

#249
○萩生田国務大臣 新しい時代の個別最適な学びと協働的な学びを実現するため、GIGAスクール構想の実現や少人数学級の計画的な整備と併せ、学びの基盤となる学校施設についても、新しい時代にふさわしい姿を目指していく必要があると考えています。
 今、部長の方から、バリアフリーの在り方ですとか新しい校舎の在り方についてお話ししましたけれども、新しい時代の学びを支える安全、安心な施設環境の整備として、令和三年度予算案に、公立学校施設整備費六百八十八億円を計上するとともに、新たな時代の学びに対応した学校施設整備モデルを先導的に開発するための所要額を計上するなどしているところです。
 また、本年一月に、新たに有識者会議を設置したところでありまして、一人一台端末環境の下、情報端末等を常時活用可能な教室用の机、これは今、実は六十四平米の中に四十の机が入っているんですけれども、旧JIS規格の机ばかりなんですね。本当はもうちょっと大きいのを買っていいですよということになっているので、今回三十五人が実現したら、是非、新JIS規格の配置ができる空間や、また、自由度の高いオープンスペース、最近、新しく造る学校は、壁がなくて廊下がホワイエのように使えるので、実は、今回、コロナの中でもソーシャルディスタンスが取れた学校というのはこういう学校なんです。要するに、壁がないものですから廊下まで机を出して、そして、向きを変えて幅を取って授業をやろうよというようなことができました。
 そういういろんな使い方ができますし、先ほど来お話がありますように、学びやであると同時に災害時などはやはり避難場所としてほとんどの学校が使われるわけですから、これからこういう多機能を付加していく必要もあるんだろうと思います。
 個別最適な学びや協働的な学びに対応した施設環境や、施設の複合化等による効率的、効果的な整備など、これからの学校施設の在り方や推進方策について検討をしっかり進めていきたいと思います。
 文科省としては、こうした検討を通じ、令和の時代にふさわしい学校施設のスタンダードを示しつつ、各学校設置者において積極的に取り組んでいただくように支援してまいりたいと思います。

#250
○根本(幸)委員 ありがとうございました。
 続きまして、大学入試の在り方についてお伺いをしたいというふうに思います。
 一月に大学入試共通テストが初めて実施されたわけであります。緊急事態宣言が発令されている中でありましたが、学生にとっては、本当にずっと努力をしてきて、一生に関わる大変大きな問題であります。そんな中で、大臣のリーダーシップを発揮して、大学等の協力を得ながら、感染症対策も徹底し、受験機会を確保するための工夫をした上で、初めての大学入試共通テストが大きな混乱もなく予定どおり実施できたことは、私は高く評価されるべきだというふうに考えております。
 文部科学省として、この大学入試共通テストを実施したことについてどう評価しているのか、そして、来年以降の実施についてどのように考えているのか、お伺いしたいと思います。

#251
○伯井政府参考人 お答えいたします。
 大学入学共通テストは、大学入試センター試験の後継試験として今回初めて実施され、一月十六、十七の第一日程、一月三十、三十一日の第二日程を通じて、感染症対策も含め、大きな混乱もなく終了したところでございます。
 これまでは、本試験の一週間後に全国二会場で追試を行っていましたが、今回は、受験生が新型コロナウイルス感染症に罹患した場合でも受験機会を失わないように、各試験日程の二週間後にそれぞれ追試験を設定し、特に第一日程の追試験も兼ねる第二日程は、試験場も全国四十七都道府県に設置し、試験を実施したところであります。
 出題内容に関しましては、大学入試センターにおいて自己点検評価や第三者評価を実施することになっておりまして、大学入試センターにおいて、そうした評価結果を踏まえ、更なる良問の作成に努められるものと承知しております。
 来年度以降の大学入試につきましては、高校、大学関係者との協議を経た上で、受験生が安心して入試に臨めるような仕組み、体制について検討することとしております。

#252
○根本(幸)委員 ありがとうございます。
 来年以降も大学入試共通テストを安定的かつ確実に実施していく必要がありますが、一方で、十八歳人口が減少して、大学入試センターの経営、ここもしっかり見ていかなきゃいけないんだというふうに思います。
 特に、今、私立の大学においては、共通テストの成績を利用して入学者選抜を実施する大学もあるというふうに聞いております。そのときに、同じように受験生から検定料も徴収しているというふうに聞いています。
 そう考えますと、これから大学入試センターの在り方を考えるときに、経営基盤の強化をするために、成績提供手数料の引上げ等々を含めて大学の負担の在り方も考えていかなきゃいけないというふうに思うんですが、今、この件に関してどのように考えるか、お伺いしたいと思います。

#253
○萩生田国務大臣 大学入試センター試験の志願者数は、近年では平成二十九年の五十八万人を境に減少に転じており、今年度初めて実施された共通テストでは約五十三万人、五万人減でした。入試センターの推計によると、令和五年には約五十万人にまで減少することが見込まれております。
 入試センターの自己収入は約九割が検定料収入であるため、十八歳人口の減少に伴いその収入も減少していくことが見込まれていることから、安定的な運営を図っていくための財源の確保は大きな課題であると認識しております。
 今回のコロナ禍での大学入試を考えてみても、大学入試のセーフティーネットとして共通テストが果たす役割は今後ますます高まるものと考えており、来年度以降も共通テストを安定的に実施していくため、参加大学が支払う成績提供手数料や、試験実施に係る大学配分経費の見直し、入試センターが保有するデータや知見を生かした新たな取組などを通じた収支の経営の改善が必要と考えております。
 特に、委員御指摘のとおり、昨年度実施された私立大学の一般選抜の選抜区分のうち、約三五%はセンター試験の成績のみで合否判定を行っており、募集人員ベースでいいますと約二〇%に当たります。
 これらの大学では、学生の募集活動や合否判定のための資料作成など、選抜を実施する手数料として受験生から検定料を徴収していますが、その中から、大学入試センターに対して七百五十円の成績提供手数料のみを納めているという実態がございます。
 御提案がありましたように、本当は、大学は自分で設問、作るべきだと思いますけれども、共通テストを上手に使っていただくことも大いに結構なんですが、一万五千円とか二万円取って、そして共通テストに七百五十円だけ払って新入生を確保するというのは余りにも暴利じゃないかと私も思います。
 だからといって、これを値上げしたら、それが受験生に跳ね返ってくるんじゃ何の意味もないので、共通テストを使って合否を判断する場合にはそれなりの応分の負担をしてもらうようなことも含めて、これから安定的に共通テストが続けていけるように、しっかり制度を考え直してみたいと思います。

#254
○根本(幸)委員 ありがとうございました。未来を背負う子供たちに、是非、教育の機会をしっかり与えていただければと思います。
 ありがとうございました。

#255
○左藤委員長 次に、古屋範子君。

#256
○古屋(範)委員 公明党の古屋範子でございます。
 今日はラストバッターですけれども、よろしくお願いいたします。
 まず、萩生田大臣に、新型コロナウイルス感染症の子供たちに対する影響についてお伺いをしてまいります。
 一斉休校から一年になるわけですけれども、昨年、首都圏を中心に、三か月に及ぶ、異例の長さでの長期休校がございました。再開後も、学校生活はやはり一変したと言えると思います。
 この新型コロナ感染症の子供の心身に与える影響につきまして、これは国立成育医療研究センターの調査でありますけれども、小学校四年から六年の一五%、中学生の二四%、高校生の三〇%に中等度以上のうつ症状が見られた、小学四年生以上の子供の六%が、ほとんど毎日、死んだ方がいい、又は自分を何らかの方法で傷つけようと思ったと回答するなど、不安、ストレスが深刻化していることがうかがえます。
 また、せんだって文部科学省からも発表になりましたけれども、子供の自殺者は最多となっております。昨年一年間に自殺をした小中学生と高校生合わせまして四百七十九人、前の年の一・四倍、過去最多となっております。
 学校別としては、小学生が前の年より八人増えて十四人、中学校が四十人増えて百三十六人、高校生が、九十二人も増えております、三百二十九人ということで、特に女子の増加率が高く、小学生の女子は三人から十人に増えているということで、高校生の女子は六十七人から百三十八人と二倍以上になっております。
 また、教育格差について、広がったかどうかという調査に関しましては、これは日本財団が行っております、二人に一人は感じると答えている。格差の原因では、家庭の経済力、学校の指導力、また本人の努力などが挙がっている。今後、教育格差は広がると思う人は五割、思わない人は一割という調査結果がございます。
 このコロナ禍で子供たちがどのようなダメージを受けているのか。親の失業、減収また家庭内のストレスなど、家庭の中で更に孤立している子供が増えているということが考えられます。
 この新型コロナウイルス感染症で深刻化する子供の心身、また学びへの影響について、大臣の御認識を伺いたいと思います。

#257
○萩生田国務大臣 先生御指摘のとおり、去年のちょうど今頃は、全国一斉休校が始まって間もない時期でございました。本当は春休みまで、新学期には正常化できるんじゃないかという期待の中で始まったんですが、その後、地域にもよりますけれども、三か月程度学校が開けないという状況が日本中で続くことになってしまいました。
 そのために、先生方も、大変な御負担をかけながら、その失われた時間を取り戻すべく大変な御努力をいただいたことはもう既に御承知のとおりでございまして、大方の学校が、言うならばカリキュラム上は何とか取り戻すことができた。
 しかし、先ほど他の委員とも、質疑でありましたけれども、実際には、教科書は予定どおりちゃんと最後まで行ったんだけれども、スピードを上げたり一日の補習時間が長かったりして、理解度はどうなんだという課題は当然あるわけですから、これはしっかりウォッチをしていかなきゃいけないなと思っております。
 また、心理面でも、やはりストレスを物すごく感じているお子さんが大勢いらっしゃるということは、今御指摘のデータなども含めて承知をしているところでございます。児童生徒の心理面や学習面への影響に対してしっかりと対応する必要があると考えております。
 このため、文科省においては、児童生徒の心のケアや福祉的な支援の充実に向け、スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカー等について、自治体からの要望を踏まえつつ追加措置のための支援を行うとともに、各教育委員会に対して、養護教諭やスクールカウンセラー等による支援を行うこと、それから、今御議論ありましたように、子供たちの自殺が増えていますので、二十四時間子供SOSダイヤルなど相談窓口を周知することなど、児童生徒の心のケア等に十分配慮するように求めているところでございます。
 また、感染症対策を徹底しつつ、最大限子供たちの健やかな学びを保障するため、令和二年六月に取りまとめた「学びの保障」総合対策パッケージを踏まえ、加配教員や、学習指導員等の追加配置や、ICT環境の整備等に必要な人的、物的支援を進めてきたところでございます。
 今年も、中学校は、大体公立は来週ぐらいが卒業式、小学校が再来週ぐらいということなので、一都三県においては緊急事態宣言下での卒業式になるかもしれませんが、逆に、この一年間でいろんな知見を積み上げてきて、いろんな工夫をすれば感染拡大防止を、しっかりケアしながら行事を行うことも可能だと思いますので、昨年と今年では違うんだということを学校現場とも共有しながら、子供たちに寄り添って、引き続きしっかりとした対応をしてまいりたいと思っています。

#258
○古屋(範)委員 文部科学省においては様々な施策を講じてくださっているというふうに思いますけれども、大切な子供たちに対する心のケアであるとか学びの確保、きめ細やかな支援をお願いしたいというふうに思います。
 さらに、具体的な課題について質問してまいります。
 不登校についてお伺いをしてまいります。
 不登校の児童生徒数は、二〇一八年度が全国で約十六万五千人、一九年度は約十八万人と増加傾向にあります。中学校に関しては二十五人に一人という、一つの学級に不登校の生徒がいるのが当たり前というような状況が起こっております。中でも宮城県は、小中学校における千人当たりの不登校の児童生徒数が二十四・〇ということで、全国最多となっております。
 二〇一九年度、不登校が理由で小中学校を三十日以上欠席した児童生徒数は十八万一千二百七十二人、過去最多を更新しました。七年連続で増加をしておりまして、約十万人が九十日以上欠席をしていたということになります。不登校の原因としては、無気力、不安というのが最も多いんですね。それで、次は、いじめを除く友人関係、親子の関わり。
 学校などで指導を受けた結果、一九年度中に登校するようになった児童生徒は全体の二二・八%にとどまっております。
 都道府県の中で、千人当たりの不登校生徒の割合、中学生の一位がやはり宮城県なんですね。また、二位は高知県、三位が北海道という順番になっております。
 私たち公明党の女性委員会、九百五十人ほどの女性議員がいるんですが、昨年一年間も、ウイメンズトークといいまして、様々な境遇の方々から多様な意見を伺ってまいりました。この一月、宮城県本部でウイメンズトークを行いまして、そこで、フリースペースつなぎという活動をされている中村みちよ代表理事から、不登校、引きこもりに関するお話を伺う機会がございました。この中村代表理事は、二〇一三年から不登校の子供たちの居場所づくりをしていらっしゃいます。
 文部科学省における定義として、不登校については、何らかの心理的、情緒的、身体的あるいは社会的要因、背景により、登校しないあるいはしたくともできない状況にあるため、年間三十日以上欠席した者のうち、病気や経済的な理由による者を除いたものとしています。
 結局、こうした不登校を続けていく、そして、九月に学校が始まる、あるいは四月から新学期がスタートをする、そのときと自殺者の増加というのは重なっております。不登校の問題というのは子供の命とも関わるような深刻な問題だと思っております。
 一七年十二月に、国は、フリースクールや夜間中学など多様な学びの場づくりを進める教育機会確保法を制定しました。これは、不登校の子供たちの教育の機会を十分に保障しますという法律であります。この教育機会確保法の制定、またその後、文部科学省の通知で、不登校は問題ではないとされたんですけれども、まだまだ不登校は悪いものだという認識が抜け切れていないのではないか、選択肢が整備されていないのが現状ではないかと思っております。
 学校もなかなか休むことができないとか、親の許可がなければもちろん転校もできませんし、学校はやめることができない。子供はぎりぎりまで学校に行こうとする、親も頑張って子供を行かせようとする。行けなくなったとき、もうそのときは、子供にとって既にぎりぎりの状態ということになります。こうした不登校の現状について御見解を伺いたいと思っております。
 また、ICTを使った教育の機会づくりというようなことも今進められていると思いますけれども、まだなかなか十分ではないというふうなことが言われております。
 この点に関して、鰐淵政務官に質問いたします。よろしくお願いいたします。

#259
○鰐淵大臣政務官 お答えいたします。
 まず、不登校の増加の現状でございますが、令和元年度の義務教育段階における不登校児童生徒数は十八万一千二百七十二人と、七年連続で増加をしており、文部科学省としましても憂慮すべき大きな課題であると認識をしております。
 また、委員の方から御指摘もございました教育機会確保法の趣旨等の周知の徹底につきましては、教育機会確保法の成立以降、通知の発出や会議等を通じまして、同法や同法に基づく基本方針の内容等につきまして周知を図ってきたところでございますが、令和元年五月の文部科学省の調査におきまして、法の成立後、教職員に対する研修を通じた法の趣旨等の周知徹底を行った教育委員会等が一六%にとどまっており、教員研修会等を通じた周知が十分でないと考えております。
 こうした状況を踏まえまして、文部科学省では、改めて令和元年十月に通知を発出するとともに、今年度より新たに、不登校児童生徒に対する支援推進事業を創設し、法の趣旨を踏まえた支援の推進に向け、不登校に関する教職員向けの研修会等の実施に対する支援を開始したところでございます。令和三年度予算案につきましても、更なる充実に向けた予算を盛り込んでおります。
 文部科学省としましては、引き続き、教育機会確保法や同法に基づく基本方針の考え方につきまして、あらゆる機会を捉えて周知徹底を図るとともに、個々の不登校児童生徒の状況に応じた必要な支援を推進してまいります。

#260
○瀧本政府参考人 お答えいたします。
 不登校生徒のICTの活用について、数字等、私の方からお答えさせていただきたいと思います。
 学校に行きたくとも行くことができない不登校児童生徒に対し、ICTを活用した学習支援を行うなどにより、教育の機会を確保することは重要であると考えております。
 文部科学省としては、不登校児童生徒がICTを活用した学習活動を行った場合、一定の要件の下で、指導要録上の出席扱いとできることとしているところですが、令和元年度に出席扱いとなった件数は、御指摘のとおり、全国で六百八人と、必ずしも多くない状況でございます。この数字自体は前年度から倍増はしているものの、制度の活用促進が課題であるというふうに私どもは認識をしております。
 このため、昨年九月には、出席扱いの制度の更なる利用促進のため、各教育委員会等に対し、好事例を周知するとともに、ICTを活用した学習支援やスクールカウンセラー等による相談支援の積極的な実施を依頼したところです。
 文部科学省としては、魅力ある学校づくりを推進するとともに、やむを得ず学校に登校することができない不登校児童生徒へのICTを活用した学習支援については、GIGAスクール構想によります一人一台端末も活用し、一層取組が円滑に行われるよう、出席扱いの制度の利用状況の分析も踏まえつつ、必要な対策を検討してまいります。
 以上でございます。

#261
○古屋(範)委員 こうした貴重な教育の場をつくっているフリースクールなんですけれども、利用料が月平均三万三千円と言われております。これに加えて車の送迎代などもかかりまして、親にとって大変経済的な負担が重くなっております。
 こういうことも含めまして、不登校児童生徒を受け入れて、成長、自立を促す、そういう役割を果たしているフリースクールに通う児童生徒への支援をもっと強化する必要があるのではないかと思います。
 これについての見解を伺いたいと思います。

#262
○瀧本政府参考人 お答え申し上げます。
 不登校児童生徒が、家庭の経済状況に関係なく、フリースクールや教育支援センターなど、学校以外の多様な場で社会的自立に向けて学習等に取り組むことができるよう、きめ細かな支援体制を整備することは重要なことと考えております。
 こうした認識の下で、文部科学省では、経済的に困窮した家庭の不登校児童生徒に対する経済的支援の在り方に関する調査研究というものを実施をしております。この事業の中では、フリースクール等で学ぶ不登校児童生徒に対し、通所や体験活動に必要な費用を支援しながら、その効果の検証を進めているところでございます。
 文部科学省としては、引き続き、こうした経済的支援が不登校児童生徒の社会的自立に与える効果の検証を進めてまいりたいと考えているところであります。

#263
○古屋(範)委員 最後の質問に参ります。
 文部科学省におかれましては、大学入試改革、英語の四技能評価と記述式についてはこれから検討するという見解を示されまして、夏にも政策の見直しを行う予定と承知をしております。
 こうした英語の検定だけではなくて、例えば、大学入試における外部検定試験の活用以外でも、商業高校であれば簿記検定、工業高校では情報処理検定など、高校の指導の下で資格の取得というものが強く推奨されております。この検定料の多くは私費の負担になっているのではないかと思われます。加えまして、基礎学力の確実な習得を図るために、学びの基礎診断という新たな仕組みが国主導の下で推進をされております。学校で実施するわけなんですけれども、生徒や保護者の私費に依存している側面が強いのではないかというふうに思っております。
 こうした、本来であれば公費で負担されることが望ましいと考えられる検定試験、特に低所得者の世帯の生徒については配慮が必要ではないかと思っております。具体的には、生活保護及び高校生の奨学給付金、こうした検定試験料を対象経費として扱うことについての見解をまず厚生労働省にお伺いをしたいと思います。
 そして、このような検定試験、模擬試験がどの程度使われていて、その中で私費負担、公費負担がどのようになっているのか実態調査を行うべきではないかと思います。これについて文部科学省の見解をお伺いいたします。

#264
○岩井政府参考人 御指摘の高校生の就職に必要な資格取得の検定費用につきましては、在学中の高等学校等での授業に関連のある資格試験を受ける場合、その資格を取得することが自立助長に効果があると認められる場合、在学中に卒業後の就職が内定し、内定先での就労に当たって資格取得が必要な場合に支給して差し支えないこととしております。
 このような取扱いにつきまして、福祉事務所に対し、通知等によりお示ししているところでございますが、必要に応じて全国会議等の場を通じて周知を図ってまいりたいと存じます。

#265
○瀧本政府参考人 お答え申し上げます。
 まず、後段の高校生の学びの基礎診断でございますけれども、令和元年度には延べで約四百万人の高校生が受検をしておるものでございます。非常に多くの高校生が利用しているということで、文科省で認定をするに当たっては、経費のバランスを踏まえつつ、可能な限り低廉な受検料となるように、民間事業者に対して要請をしているところでございます。
 また、今後とも、この高校生のための学びの基礎診断の活用状況の実態把握を行い、できるだけ多くの生徒が受検しやすくなるよう、工夫、改善を行ってまいりたいと思います。
 もう一点、検定についての御質問がございました。
 御指摘のとおり、高校生等奨学給付金については、授業料以外の教育費を支援する、使途を限定しない給付型の奨学事業でございまして、文部科学省においては、今年度の第三次の補正予算においても単価増を前倒して上乗せ支給を実施するとともに、令和三年度予算案においても給付額の増額を計上し、その充実を図ろうとしているところでございます。
 委員御指摘の検定試験につきましては、極めて多様なものがございまして、負担軽減の検討に当たって様々な課題があるものと存じますが、高校生等の修学支援については、引き続き、都道府県と連携し、充実を図ってまいりたいと考えております。

#266
○古屋(範)委員 前向きな検討をお願いして、質問を終わります。ありがとうございました。
     ――――◇―――――

#267
○左藤委員長 次に、内閣提出、公立義務教育諸学校の学級編制及び教職員定数の標準に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。
 趣旨の説明を聴取いたします。萩生田文部科学大臣。
    ―――――――――――――
 公立義務教育諸学校の学級編制及び教職員定数の標準に関する法律の一部を改正する法律案
    〔本号末尾に掲載〕
    ―――――――――――――

#268
○萩生田国務大臣 この度、政府から提出いたしました公立義務教育諸学校の学級編制及び教職員定数の標準に関する法律の一部を改正する法律案について、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。
 ソサエティー五・〇時代の到来や子供たちの多様化が一層進展するなどの状況下において、安全、安心な教育環境の下、誰一人取り残すことなく全ての子供たちの可能性を引き出す教育へと転換し、個別最適な学びと協働的な学びを実現することが求められており、ICTを活用した、子供たち一人一人の教育ニーズに応じたきめ細かな指導を可能とする少人数学級を推進することが必要であります。
 この法律案は、公立の義務教育諸学校の学級規模及び教職員の配置の適正化を図るため、公立の小学校等の学級編制の標準を改めるものであります。
 次に、この法律案の内容の概要について御説明申し上げます。
 第一に、公立の小学校及び義務教育学校前期課程の同学年の児童で編制する学級に係る一学級の児童の数の標準を四十人から三十五人に一律に引き下げることとしております。
 第二に、この法律案は、令和三年四月一日から施行することとしておりますが、令和七年三月三十一日までの間における一学級の児童の数の標準については、第二学年から第六学年まで段階的に三十五人とすることを旨として、毎年度、政令で定める学年及び文部科学大臣が定める特別の事情がある小学校にあっては、四十人とする経過措置を設けることとしております。
 第三に、政府は、公立の義務教育諸学校における教育水準の維持向上のためには、学級規模及び教職員の配置の適正化を図ることに加え、多様な知識経験を有する質の高い教員が教育を行うとともに、教育活動を支援する外部人材を活用することが重要であることに鑑み、学級編制の標準の引下げが学校教育活動に与える影響及び外部人材の活用の効果に関する実証的な研究を行うとともに、教員免許制度等の在り方について検討を行い、それらの結果に基づいて法制上の措置その他の必要な措置を講ずるものとすることとしております。
 このほか、所要の規定の整備を行うこととしております。
 以上が、この法律案の提案理由及びその内容の概要であります。
 何とぞ、十分御審議の上、速やかに御可決くださいますようお願い申し上げます。

#269
○左藤委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。
    ―――――――――――――

#270
○左藤委員長 この際、参考人出頭要求に関する件についてお諮りいたします。
 本案審査のため、来る十六日火曜日午前九時、参考人の出席を求め、意見を聴取することとし、その人選等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

#271
○左藤委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
 次回は、来る十二日金曜日午前九時五十分理事会、午前十時委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。
    午後三時七分散会
ソース: 国立国会図書館
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