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2021/03/19 第204回国会 衆議院 第204回国会 衆議院 経済産業委員会 第2号 令和3年3月19日
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2021/03/19 第204回国会 衆議院

第204回国会 衆議院 経済産業委員会 第2号 令和3年3月19日

#1
令和三年三月十九日(金曜日)
    午後零時二十分開議
 出席委員
   委員長 富田 茂之君
   理事 鬼木  誠君 理事 佐藤ゆかり君
   理事 関  芳弘君 理事 武藤 容治君
   理事 山際大志郎君 理事 斉木 武志君
   理事 山岡 達丸君 理事 中野 洋昌君
      畦元 将吾君    穴見 陽一君
      石川 昭政君    上野 宏史君
      神山 佐市君    神田  裕君
      工藤 彰三君    佐々木 紀君
      鈴木 淳司君    高木  啓君
      武部  新君    辻  清人君
      西村 明宏君    福田 達夫君
      福山  守君    穂坂  泰君
      星野 剛士君    三原 朝彦君
      宗清 皇一君    八木 哲也君
      逢坂 誠二君    落合 貴之君
      菅  直人君    松平 浩一君
      宮川  伸君    山崎  誠君
      高木美智代君    笠井  亮君
      美延 映夫君    浅野  哲君
      石崎  徹君
    …………………………………
   経済産業大臣
   国務大臣
   (原子力経済被害担当)
   (産業競争力担当)
   (ロシア経済分野協力担当)
   (原子力損害賠償・廃炉等支援機構担当)      梶山 弘志君
   国務大臣         井上 信治君
   内閣府副大臣       三ッ林裕巳君
   経済産業副大臣      長坂 康正君
   経済産業副大臣      江島  潔君
   内閣府大臣政務官     吉川  赳君
   経済産業大臣政務官    宗清 皇一君
   経済産業大臣政務官    佐藤  啓君
   政府特別補佐人
   (公正取引委員会委員長) 古谷 一之君
   政府特別補佐人
   (公害等調整委員会委員長)            荒井  勉君
   経済産業委員会専門員   宮岡 宏信君
    ―――――――――――――
委員の異動
三月十九日
 辞任         補欠選任
  小林 鷹之君     高木  啓君
  冨樫 博之君     福山  守君
同日
 辞任         補欠選任
  高木  啓君     小林 鷹之君
  福山  守君     冨樫 博之君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 経済産業の基本施策に関する件
 私的独占の禁止及び公正取引に関する件
 鉱業等に係る土地利用の調整に関する件
     ――――◇―――――

#2
○富田委員長 これより会議を開きます。
 経済産業の基本施策に関する件、私的独占の禁止及び公正取引に関する件並びに鉱業等に係る土地利用の調整に関する件について調査を進めます。
 この際、経済産業大臣から、経済産業の基本施策について所信を聴取いたします。梶山経済産業大臣。

#3
○梶山国務大臣 第二百四回国会における経済産業委員会の御審議に先立ち、経済産業行政を取り巻く諸課題及び取組につきまして、経済産業大臣、産業競争力担当大臣、ロシア経済分野協力担当大臣、原子力経済被害担当大臣、内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構担当)として申し上げます。
 まず、冒頭、今国会に提出いたしました産業競争力強化法等の一部を改正する等の法律案に関しまして、国会に提出した条文案に三か所誤りがあったことにつきまして、深くおわびを申し上げる次第であります。その他の誤りがないか、政府全体として精査を行っているところですが、今回の事案を受け、今後このようなことがないようにしっかりと指導をしてまいります。
 次に、貿易保険法の一部を改正する法律案について申し上げます。今国会に提出を予定していた同法案については、株式会社日本貿易保険において二つの不適切事案が確認されたことを踏まえ、日本貿易保険の業務実施体制の強化を優先し、法律案の提出を見送ることといたしました。このような結果となってしまったことについて、この経緯も含め、おわびを申し上げる次第であります。
 新型コロナウイルス感染症の影響により、これまでにお亡くなりになられた方々の御冥福をお祈り申し上げますとともに、健康面や生活面で影響を受けていらっしゃる方々には心からお見舞い申し上げます。日々、この感染症の終息に向けて力を尽くしてくださっている保健所職員や医療従事者の方々、ワクチン、検査機器や医療用物資の円滑な供給のために貢献していただいている事業者の方々に、改めて敬意を表し、感謝を申し上げます。
 昨年は、新型コロナウイルスの感染が拡大して以来、事業と雇用を何としても守り抜くとの決意の下、緊急時対応の政策に重点を置いてきました。現下の緊急事態宣言により甚大な影響を受けておられる事業者には、一時支援金やイベントのキャンセル料支援等、必要な支援を迅速にお届けできるよう、引き続きしっかりと対応いたします。
 こうした措置を講じるのと併せて、新たな日常に向けた産業構造や社会システムの転換にも力を入れていかなければなりません。
 ウィズコロナ、ポストコロナの時代に向け、グリーン社会の実現、デジタル改革、中小企業の事業再構築等を強力に推進してまいります。あわせて、サプライチェーンの再構築を始めとするレジリエンスの強化などにも取り組んでまいります。世界経済の情勢が不確実性を増している中、これまで以上に国内政策と一体となった対外経済政策を展開してまいります。経済産業省の最重要課題である東京電力福島第一原子力発電所の廃炉と福島の復興についても、着実に歩みを進めてまいります。
 昨年十月、我が国は、二〇五〇年カーボンニュートラル、脱炭素社会の実現を目指すことを宣言し、年末には私からグリーン成長戦略を成長戦略会議に報告しました。
 来月からは、米国主催の気候サミットやG7、COP26など、国際会議も予定されている中、国際動向も注視しながら、大胆な投資による革新的イノベーションの創出、エネルギー産業構造の転換に向けた取組を大幅に加速していく必要があります。
 このため、二兆円のグリーンイノベーション基金を造成し、鍵となる革新的な技術の研究開発、実証から社会実装までを継続して支援します。成長に資するカーボンプライシングの在り方についても、結論ありきではなく、幅広い議論を進めてまいります。
 二〇五〇年カーボンニュートラルに向けては、温室効果ガス排出の八割以上を占めるエネルギー分野の取組が重要です。徹底的な省エネルギーの推進、再生可能エネルギーの最大限の導入、原子力を含むゼロエミッション電源の活用に取り組むとともに、火力発電の脱炭素化に向けた取組も進めます。
 今冬は電力需給の逼迫に直面し、電力の安定供給の重要性も改めて浮き彫りとなりました。今後の電力の安定供給や市場制度のあるべき姿を達成すべく、包括的な検証を実施し、必要な制度対応をしっかりと検討してまいります。
 エネルギー基本計画の見直しについては、こうした観点を踏まえながら、総合資源エネルギー調査会において検討を加速してまいります。
 こうした中で、東京電力柏崎刈羽原子力発電所において核物質防護に関する重大な事案が発生したことは大変遺憾であり、事業を所管する経済産業省としても、東京電力が強い危機感と緊張感を持って抜本的な対策を講じるよう、しっかりと指導監督を行ってまいります。
 グリーン成長を支えるのはデジタル技術を効果的に活用する社会であり、グリーンとデジタルは車の両輪です。また、新型コロナウイルスへの対応という意味でも、デジタルトランスフォーメーションの必要性はかつてないほど高まっています。
 このため、5Gを始めとした新たな情報通信技術、インフラの進展など、時代の変化を正確に捉え、我が国における半導体産業やデジタル産業の競争力の強化、その前提となるインフラの整備、人材の育成を進めてまいります。
 また、異なる分野のシステムやデータをつなぐための技術標準の策定、モビリティーやバイオなどの分野における企業を超えたデータの共有、AI、ロボット、ドローンなど、デジタル社会を支える技術の研究開発を進めるとともに、キャッシュレス決済の普及や展示会等のデジタル化も促進します。
 新型コロナウイルスの感染拡大を受け、我が国経済は戦後最大の落ち込みを記録し、危機に直面していますが、これは、古い経済社会システムから脱却し、新たな日常への構造変化を図るチャンスでもあります。
 成長戦略として、二〇五〇年カーボンニュートラルの実現、デジタル化への対応とともに、新たな日常に向けた事業再構築も進めることで、我が国産業の持続的な発展を図るため、産業競争力強化法等の一部を改正する等の法律案を今国会に提出しました。
 本法律案には、人口が急速に減少する中、地域の経済や雇用を支える小規模事業者の持続的発展を図りつつ、中小企業から中堅企業への成長を促すことで、海外で競争できる企業を増やしていくための措置や、コロナ禍を踏まえ、バーチャルのみで株主総会を開催することができる特例措置なども盛り込みました。
 中小企業、小規模事業者は、全国三千万人を超える雇用を支える我が国経済の屋台骨です。しかしながら、人手不足や高齢化といった構造変化に加え、新型コロナウイルスの感染拡大による事業環境の激変、働き方改革や社会保険の適用拡大といった制度変更への対応など、相次ぐ様々な課題を乗り越えていかなければなりません。
 廃業が増加傾向にある中、まずは円滑な事業承継に取り組んでまいります。中小企業成長促進法や第三者承継支援総合パッケージに基づく支援を引き続き実行してまいります。
 その上で、生産性革命推進事業により、中小企業のデジタル化、技術開発、海外を含む販路拡大を支援します。加えて、総額約一兆一千億円の事業再構築補助金により、思い切った新分野展開や業種、業態転換による生産性向上も後押ししていくとともに、生み出した付加価値が着実に中小企業に残るよう、大企業等との取引環境の改善にも取り組みます。中小企業の経営基盤を強化し、中堅企業への成長を一層強力に後押しします。
 デジタル化、リモート、非接触など、経済活動の在り方が大きく変化したことを受け、知的財産制度も見直すこととし、特許法等の一部を改正する法律案を今国会に提出しました。審判の口頭審理のオンライン化や、印紙予納の廃止、料金支払い方法の拡充、デジタル化等の進展に合わせた権利保護の見直し等を行います。
 医療物資のみならず、自然災害や技術流出等も含め、リスクに対して強靱な経済社会を構築するため、経済と安全保障を一体として捉えた政策を進めます。
 まず、自然災害に備え、分散型エネルギーの導入や燃料供給体制の強化を進めるとともに、メタンハイドレート等の国産海洋資源開発を進めます。また、半導体やレアアースなど機微技術や重要物資に係るサプライチェーンの強靱化を図るため、関係各省とも連携し、国内外の重要技術の動向調査や、技術開発や統合的な流出防止策を進めます。さらに、人工呼吸器、検査機器、バイオ医薬品等の国内での開発体制及び製造基盤の確立にも取り組みます。
 米中関係の緊張の高まり、英国のEU離脱等が起こる中で、我が国は、自由貿易の旗手として、自由で公正なルールに基づく国際経済体制を主導してまいります。そうした取組の一環として、昨年十一月に署名したRCEP協定の速やかな締結、発効を目指します。
 WTO新事務局長が任命されたというモメンタムを生かし、米国も巻き込みながら、国際貿易秩序の維持強化に最大限の貢献をしてまいります。その際、信頼性のある自由なデータ流通のための国際ルール作り、海外における脱炭素インフラ導入の支援等、国内政策との一体性をより一層強化します。また、ロシア経済分野協力担当大臣として、八項目の協力プランの更なる具体化を進めてまいります。
 そして、経済産業省の最重要課題である廃炉と福島の復興です。東日本大震災及び東京電力福島第一原子力発電所の事故から、十年の月日が経過しました。改めて、犠牲となられた多くの方の御冥福をお祈りし、被災された全ての方々に心からお見舞い申し上げます。
 原子力災害からの復興の大前提である廃炉は、一歩一歩前進してきましたが、引き続き、中長期ロードマップに基づき、安全確保最優先、リスク低減重視の姿勢を堅持しつつ、地域、社会とのコミュニケーションを一層強化して進めます。
 ALPS処理水の処分方針の決定は、廃炉を安全かつ着実に進めるためにも先送りのできない課題です。関係者の御意見を受け止めつつ、政府として責任を持って、処分方針について適切なタイミングで結論を出してまいります。
 福島の本格的な復興に向けては、事業、なりわいの再建、福島イノベーション・コースト構想の推進を両輪で進め、地元企業の事業再開や新たな事業展開を後押ししつつ、地域に産業を根づかせてまいります。
 交流人口の拡大も重要です。福島県と協力して、浜通り地域へ人を呼び込み、地元での消費を拡大することで、産業復興の加速に加え、移住、定住の促進にもつなげます。
 帰還困難区域については、特定復興再生拠点区域の避難指示解除に向けて、着実に環境整備に取り組みます。拠点区域外についても、自宅に帰って住みたいという声を重く受け止め、各自治体の個別の課題や要望を丁寧に伺いながら、責任を持って対応方針を検討してまいります。
 先月発生した福島県沖を震源とする地震では、とりわけ被害の大きかったホテル、旅館など、中小・小規模事業者の被害について、一昨年の台風十九号と同様のグループ補助金の特例を設けました。東日本大震災の被災地の方々の復興に向けた希望が失われないよう、被害実態に合わせた復旧復興支援にも取り組んでまいります。
 今月、Jヴィレッジから聖火リレーがスタートします。その燃料となる水素は、浪江町にある世界最大の施設で再生可能エネルギーから作られたものです。
 経済産業省の最重要課題は、廃炉と福島の復興です。新型コロナウイルスが世界に暗い影を落としてから一年。十年の節目を迎えた福島から走り出す聖火の光が復興の光となって世界を再び明るく照らしていくこととなるよう、取り組んでまいります。
 そのためには、先ほど申し述べました様々な課題について、国民各層の幅広い御意見をしっかりとお伺いしながら、経済産業大臣として全身全霊で職務に取り組んでまいる所存です。
 富田委員長を始め、理事、委員各位の御理解と御協力を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。(拍手)

#4
○富田委員長 以上で大臣の所信表明は終わりました。
 この際、井上国務大臣から発言を求められておりますので、これを許します。井上国務大臣。

#5
○井上国務大臣 公正取引委員会に関する事務を担当する大臣として、御挨拶を申し上げます。
 公正かつ自由な競争の下での経済活動は、社会の活力を生み出し、経済の成長力を高め、ひいては国民生活を豊かなものにします。我が国経済の健全な発展を実現し、国民全体の福利を確保するためには、経済実態に即応した競争政策を展開することが必要です。
 そのために、公正取引委員会による厳正かつ実効性のある独占禁止法の運用が確保されるよう、全力で職務に当たります。悪質な違反行為であるカルテルや入札談合を厳しく取り締まることはもとより、取引上弱い立場にある中小企業を守るため、優越的地位の濫用行為、下請法違反行為及び消費税の転嫁拒否など、中小企業に不当に不利益を与える行為の取締りを強化するとともに、これらの行為を未然に防止すること、また、迅速かつ的確な企業結合審査も重要です。
 これらに加え、その時々の経済の課題に対応した競争政策を進めます。
 第一に、デジタルプラットフォームが国民生活に浸透していることを踏まえ、デジタルプラットフォーム事業者の取引や競争の実態を明らかにし、競争政策上の考え方を示すことで、独占禁止法違反行為を未然に防止することが必要です。このため、デジタル広告の取引実態など、デジタルプラットフォーム事業者の取引慣行の実態把握を行っており、引き続き、デジタル分野における公正かつ自由な競争環境を確保する取組を進めます。
 第二に、携帯電話市場における公正な競争環境の整備を通じた料金の低廉化に政府全体で取り組んでおりますが、公正取引委員会においても、携帯電話市場の競争状況を把握し、競争政策上の問題を検討する観点から調査を実施しており、携帯電話市場における競争の活発化を図ります。
 さらに、大企業とスタートアップ企業の契約の適正化やフリーランスとして安心して働ける環境の整備などについても、ガイドラインを策定し、競争環境の整備を進めます。
 そして、これらの業務を担う公正取引委員会の機能、体制の充実強化に努めます。
 富田委員長を始め、理事、委員各位の一層の御理解、御協力、また御指導を賜りますようにお願いを申し上げます。
 ありがとうございました。(拍手)

#6
○富田委員長 次に、令和二年における公正取引委員会の業務の概略について説明を聴取いたします。古谷公正取引委員会委員長。

#7
○古谷政府特別補佐人 令和二年における公正取引委員会の業務について、その概略を御説明申し上げます。
 公正取引委員会は、以下に申し述べる施策に重点を置いて、独占禁止法等の厳正な執行及び競争政策の積極的な推進に取り組んでまいりました。
 重点施策の第一は、厳正かつ実効性のある独占禁止法の運用であります。課徴金減免制度などを活用しつつ、独占禁止法違反行為に対して引き続き厳正に対処し、入札談合事件について検事総長に対して一件の告発を行い、私的独占事件、価格カルテル事件及び入札談合・受注調整事件十件について排除措置命令を行いました。また、私的独占事件及び不公正な取引方法に係る事件五件について確約手続を適用しました。さらに、課徴金額は、延べ四名の事業者に対して、総額四十三億二千五百九十八万円となっています。
 合併等の企業結合事案については、引き続き、企業結合審査に関する独占禁止法の運用指針等に基づき、当事会社との意思疎通を密にしつつ、必要に応じて国際的市場環境も十分に考慮しながら、対象市場の実態に即して迅速かつ的確な企業結合審査に努めてまいりました。
 独占禁止法制については、課徴金制度において、申請順位に応じた減免率に、事業者の実態解明への協力度合いに応じた減算率を付加する調査協力減算制度の導入等を内容とする独占禁止法の一部改正法が、令和元年七月二十六日及び令和二年一月一日に施行された一部の規定を除き、令和二年十二月二十五日に施行されました。また、判別手続に関する関係規則等を令和二年六月二十五日に、課徴金の算定方法の見直し及び調査協力減算制度に関する関係政令等を同年八月二十八日にそれぞれ公表しました。
 第二は、中小事業者に不当に不利益を与える行為の取締りの強化であります。市場における公正な競争を確保するため、中小事業者に不当に不利益を与える不当廉売、優越的地位の濫用といった不公正な取引方法に該当するおそれのある行為等に対し、厳正かつ積極的に対処いたしました。
 下請法に関する業務については、下請代金の減額、不当な経済上の利益の提供要請といった違反行為に対処し、五件の勧告、公表を行ったほか、八千二百九十四件の指導を行いました。
 消費税転嫁対策については、消費税転嫁対策特別措置法に基づき、悉皆的な書面調査等を実施し、消費税の転嫁拒否等の行為に対し五件の勧告、公表を行うなど迅速かつ厳正に対処しました。
 第三は、競争環境の整備への取組であります。公正取引委員会は、各種のガイドラインを公表し、独占禁止法上の考え方を明らかにするとともに、市場における公正かつ自由な競争を促進する観点から、様々な調査研究等を行っております。
 公正取引委員会では、政府で進めているデジタルプラットフォーマーに関するルール整備に取り組んでおり、デジタル広告分野の取引実態に関する中間報告書を令和二年四月二十八日に、最終報告書を令和三年二月十七日に公表し、独占禁止法、競争政策上の考え方を整理しました。
 また、近年、スタートアップが大企業等と事業連携を行うオープンイノベーションによる生産性の向上が重要視されてきているところ、スタートアップが大企業から一方的な契約上の取決めを求められたりしないよう、スタートアップと大企業等との取引等を対象として、スタートアップの取引慣行に関する実態調査を行い、問題事例等を令和二年十一月二十七日に公表しました。さらに、公正取引委員会と経済産業省連名で、スタートアップとの事業連携に関する指針案について、同年十二月二十三日より意見公募を実施いたしました。
 加えて、事業者とフリーランスとの取引について、独占禁止法、下請法、労働関係法令の適用関係を明らかにするとともに、これらの法令に基づく問題行為を明確化するため、内閣官房、公正取引委員会、中小企業庁、厚生労働省連名で、フリーランスとして安心して働ける環境を整備するためのガイドライン案について、令和二年十二月二十四日より意見公募を実施いたしました。
 以上、簡単ではありますが、業務の概略について御説明申し上げました。
 今後ともよろしく御指導のほどお願い申し上げます。(拍手)

#8
○富田委員長 次に、令和二年における鉱業等に係る土地利用の調整に関する事務の概要について説明を聴取いたします。荒井公害等調整委員会委員長。

#9
○荒井政府特別補佐人 公害等調整委員会は、公害に係る紛争の迅速かつ適正な解決を図るとともに、鉱業等と一般公益又は他の産業との土地利用に関する調整などを行うことを任務とし、総務省の外局として置かれている委員会でございます。
 当委員会におきましては、新型コロナウイルス感染症の感染状況を踏まえ、ウェブ会議の活用を積極的に進めるほか、期日における人数制限や間隔確保を行うなど、感染防止のための対策を講じつつ、迅速かつ適正な事件処理に努めているところでございます。
 当委員会が令和二年中に行った鉱業等に係る土地利用の調整に関する事務について御説明申し上げます。
 第一に、鉱業等に係る行政処分に対する不服の裁定に関する事務についてでございます。
 当委員会は、鉱業法に基づく特定の許認可などの処分に不服がある者からの申請について裁定を行い、一般公益や他の産業との調整を図っております。
 令和二年に当委員会に係属した事件は、福島県において採石業者に対して処分庁が条件付で岩石採取計画を認可したところ、採石場に電柱等を所有する電力会社が、採石業者が当該条件に違反し、採石によって当該電柱等に支障を与えるおそれがあると主張して、本件認可処分の取消しを求めた不服裁定申請事件など四件でございます。そのうち、例に挙げた一件は同年中に終結いたしました。
 当委員会は、不服の裁定制度を必要とする国民の確実な利用、裁定を踏まえた行政の運営改善に資するため、不服の裁定制度の周知、結果の情報提供に努めてまいります。
 第二に、土地収用法に基づく意見の照会等に関する事務についてでございます。
 土地収用法に基づく審査請求に対して国土交通大臣が裁決を行う場合などには、当委員会の意見を求めること等とされております。
 令和二年に当委員会に係属した土地収用法に基づく意見の照会等は四件であり、そのうち、同年中に処理した事案は三件でございます。
 以上が、令和二年中に行った鉱業等に係る土地利用の調整に関する事務の概要でございます。
 なお、以上のほか、当委員会は公害紛争の処理に関する事務を行っており、令和二年には五十件の公害紛争事件が係属しております。
 公害等調整委員会としましては、今後とも、新型コロナウイルス感染症の感染防止のための対策を講じつつ、これらの事務を迅速かつ適正に処理するため、鋭意努力してまいる所存でございます。何とぞよろしくお願い申し上げます。(拍手)

#10
○富田委員長 以上で両委員長の説明は終わりました。
 次回は、来る二十四日水曜日午前八時五十分理事会、午前九時委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。
    午後零時四十七分散会
ソース: 国立国会図書館
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