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2021/03/22 第204回国会 参議院 第204回国会 参議院 経済産業委員会 第1号 令和3年3月22日
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2021/03/22 第204回国会 参議院

第204回国会 参議院 経済産業委員会 第1号 令和3年3月22日

#1
令和三年三月二十二日(月曜日)
   午前十時開会
     ─────────────
   委員氏名
    委員長         有田 芳生君
    理 事         青山 繁晴君
    理 事         礒崎 哲史君
    理 事         岩渕  友君
                阿達 雅志君
                江島  潔君
                岡田  広君
                加田 裕之君
                佐藤  啓君
                高橋はるみ君
                松村 祥史君
                宮本 周司君
                宮沢 由佳君
                森本 真治君
                里見 隆治君
                高瀬 弘美君
                新妻 秀規君
                石井  章君
                浜野 喜史君
                ながえ孝子君
                安達  澄君
    ─────────────
   委員の異動
 一月十八日
    辞任         補欠選任
     岡田  広君     青木 一彦君
 一月二十七日
    辞任         補欠選任
     加田 裕之君     水落 敏栄君
 一月二十八日
    辞任         補欠選任
     水落 敏栄君     加田 裕之君
 三月八日
    辞任         補欠選任
     高橋はるみ君     水落 敏栄君
 三月九日
    辞任         補欠選任
     水落 敏栄君     高橋はるみ君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         有田 芳生君
    理 事
                青山 繁晴君
                加田 裕之君
                宮本 周司君
                礒崎 哲史君
                岩渕  友君
    委 員
                阿達 雅志君
                青木 一彦君
                江島  潔君
                佐藤  啓君
                高橋はるみ君
                松村 祥史君
                宮沢 由佳君
                森本 真治君
                里見 隆治君
                高瀬 弘美君
                新妻 秀規君
                石井  章君
                浜野 喜史君
                ながえ孝子君
                安達  澄君
   国務大臣
       経済産業大臣
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(原子力
       損害賠償・廃炉
       等支援機構))  梶山 弘志君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣)     井上 信治君
   副大臣
       経済産業副大臣  長坂 康正君
       経済産業副大臣  江島  潔君
   大臣政務官
       内閣府大臣政務
       官        吉川  赳君
       経済産業大臣政
       務官       宗清 皇一君
       経済産業大臣政
       務官       佐藤  啓君
   政府特別補佐人
       公正取引委員会
       委員長      古谷 一之君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        山口 秀樹君
   政府参考人
       内閣官房デジタ
       ル市場競争本部
       事務局次長    岩成 博夫君
       公正取引委員会
       事務総局経済取
       引局長      粕渕  功君
       厚生労働省人材
       開発統括官    小林 洋司君
       経済産業省大臣
       官房長      多田 明弘君
       経済産業省大臣
       官房技術総括・
       保安審議官    太田 雄彦君
       経済産業省大臣
       官房商務・サー
       ビス審議官    畠山陽二郎君
       経済産業省大臣
       官房審議官    河西 康之君
       経済産業省大臣
       官房審議官    田村 暁彦君
       経済産業省大臣
       官房審議官    福永 哲郎君
       経済産業省大臣
       官房審議官    柴田 敬司君
       経済産業省大臣
       官房福島復興推
       進グループ長   須藤  治君
       経済産業省産業
       技術環境局長   山下 隆一君
       経済産業省商務
       情報政策局長   平井 裕秀君
       経済産業省商務
       情報政策局商務
       ・サービス政策
       統括調整官    山本 和徳君
       経済産業省電力
       ・ガス取引監視
       等委員会事務局
       長        佐藤 悦緒君
       資源エネルギー
       庁省エネルギー
       ・新エネルギー
       部長       茂木  正君
       資源エネルギー
       庁電力・ガス事
       業部長      松山 泰浩君
       中小企業庁次長  奈須野 太君
       中小企業庁事業
       環境部長     飯田 健太君
       原子力規制委員
       会原子力規制庁
       長官官房核物質
       ・放射線総括審
       議官       山田 知穂君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○理事補欠選任の件
○国政調査に関する件
○経済、産業、貿易及び公正取引等に関する調査
 (経済産業行政等の基本施策に関する件)
 (令和二年における公正取引委員会の業務の概
 略に関する件)
○政府参考人の出席要求に関する件
○令和三年度一般会計予算(内閣提出、衆議院送
 付)、令和三年度特別会計予算(内閣提出、衆
 議院送付)、令和三年度政府関係機関予算(内
 閣提出、衆議院送付)について
 (内閣府所管(公正取引委員会)及び経済産業
 省所管)
    ─────────────

#2
○委員長(有田芳生君) ただいまから経済産業委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日までに、岡田広さんが委員を辞任され、その補欠として青木一彦さんが選任されました。
    ─────────────

#3
○委員長(有田芳生君) 理事の補欠選任についてお諮りいたします。
 委員の異動に伴い現在理事が二名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。
 理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

#4
○委員長(有田芳生君) 御異議ないと認めます。
 それでは、理事に加田裕之さん及び宮本周司さんを指名いたします。
    ─────────────

#5
○委員長(有田芳生君) 国政調査に関する件についてお諮りいたします。
 本委員会は、今期国会におきましても、経済、産業、貿易及び公正取引等に関する調査を行いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

#6
○委員長(有田芳生君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────

#7
○委員長(有田芳生君) 経済、産業、貿易及び公正取引等に関する調査を議題といたします。
 経済産業行政等の基本施策に関し、梶山国務大臣から所信を聴取いたします。梶山国務大臣。

#8
○国務大臣(梶山弘志君) 皆さん、おはようございます。
 第二百四回国会における経済産業委員会の御審議に先立ち、経済産業行政を取り巻く諸課題及び取組につきまして、経済産業大臣、産業競争力担当大臣、ロシア経済分野協力担当大臣、原子力経済被害担当大臣、内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構担当)として申し上げます。
 まず冒頭、今国会に提出いたしました産業競争力強化法等の一部を改正する等の法律案に関して、国会に提出した条文案に三か所誤りがあったことにつきまして深くおわび申し上げる次第であります。その他の誤りがないか政府全体として精査を行っているところですが、今回の事案を受け、今後このようなことがないよう、しっかりと指導してまいります。
 次に、貿易保険法の一部を改正する法律案について申し上げます。
 今国会に提出を予定していた同法案については、株式会社日本貿易保険において二つの不適切事案が確認されたことを踏まえ、日本貿易保険の業務実施体制の強化を優先し、法律案の提出を見送ることとしました。このような結果となってしまったことについて、その経緯も含め、おわびを申し上げます。
 新型コロナウイルス感染症の影響により、これまでお亡くなりになられた方々の御冥福をお祈り申し上げますとともに、健康面や生活面で影響を受けていらっしゃる方々には心からお見舞い申し上げます。日々、この感染症の終息に向けて力を尽くしてくださっている保健所職員や医療従事者の方々、ワクチン、検査機器や医療用物資の円滑な供給のために貢献していただいている事業者の方々に改めて敬意を表し、感謝を申し上げます。
 昨年は、新型コロナウイルスの感染が拡大して以来、事業と雇用を何としても守り抜くとの決意の下、緊急時対応の政策に重点を置いてきました。二度の緊急事態宣言により甚大な影響を受けておられる事業者には、一時支援金やイベントのキャンセル料支援等、必要な支援を迅速にお届けできるよう、引き続きしっかりと対応いたします。
 こうした措置を講じるのと併せて、新たな日常に向けた産業構造や社会システムの転換にも力を入れていかなければなりません。
 ウイズコロナ、ポストコロナの時代に向け、グリーン社会の実現、デジタル改革、中小企業の事業再構築等を強力に推進してまいります。あわせて、サプライチェーンの再構築を始めとするレジリエンスの強化などにも取り組んでまいります。世界経済の情勢が不確実性を増している中、これまで以上に国内政策と一体となった対外経済政策を展開してまいります。経済産業省の最重要課題である東京電力福島第一原子力発電所の廃炉と福島の復興についても、着実に歩みを進めてまいります。
 昨年十月、我が国は、二〇五〇年カーボンニュートラル、脱炭素社会の実現を目指すことを宣言し、年末には、私からグリーン成長戦略を成長戦略会議に報告しました。
 来月からは、米国主催の気候サミットや、G7、COP26などの国際会議も予定されている中、国際動向も注視しながら、大胆な投資による革新的イノベーションの創出、エネルギー、産業構造の転換に向けた取組を大幅に加速していく必要があります。
 このため、二兆円のグリーンイノベーション基金を造成し、鍵となる革新的な技術の研究開発、実証から社会実装までを継続して支援します。成長に資するカーボンプライシングの在り方についても、結論ありきではなく、幅広い議論を進めてまいります。
 二〇五〇年カーボンニュートラルに向けては、温室効果ガス排出の八割以上を占めるエネルギー分野の取組が重要です。徹底的な省エネルギーの推進、再生可能エネルギーの最大限の導入、原子力を含むゼロエミッション電源の活用に取り組むとともに、火力発電の脱炭素化に向けた取組も進めます。
 今冬は電力需給の逼迫に直面し、電力の安定供給の重要性も改めて浮き彫りとなりました。今後の電力の安定供給や市場制度のあるべき姿を達成すべく、包括的な検証を実施し、必要な制度対応をしっかりと検討してまいります。
 エネルギー基本計画の見直しについては、こうした観点を踏まえながら、総合資源エネルギー調査会において検討を加速してまいります。
 こうした中で、東京電力柏崎刈羽原子力発電所において、核物質防護に関する重大な事案が発生したことは大変遺憾であり、事業を所管する経済産業省としても、東京電力が強い危機感と緊張感を持って抜本的な対策を講じるよう、しっかりと指導監督を行ってまいります。
 グリーン成長を支えるのは、デジタル技術を効果的に活用する社会であり、グリーンとデジタルは車の両輪です。また、新型コロナウイルスへの対応という意味でも、デジタルトランスフォーメーションの必要性はかつてないほど高まっています。
 このため、5Gを始めとした新たな情報通信技術、インフラの進展など、時代の変化を正確に捉え、我が国における半導体産業やデジタル産業の競争力の強化、その前提となるインフラの整備、人材の育成を進めてまいります。
 また、異なる分野のシステムやデータをつなぐための技術標準の策定、モビリティーやバイオなどの分野における企業を超えたデータの共有、AI、ロボット、ドローンなど、デジタル社会を支える技術の研究開発を進めるとともに、キャッシュレス決済の普及や展示会等のデジタル化も促進します。
 新型コロナウイルスの感染拡大を受け、我が国経済は戦後最大の落ち込みを記録し、危機に直面していますが、これは、古い経済社会システムから脱却し、新たな日常への構造変化を図るチャンスでもあります。
 成長戦略としての二〇五〇年カーボンニュートラルの実現、デジタル化への対応とともに、新たな日常に向けた事業再構築も進めることで、我が国産業の持続的な発展を図るため、産業競争力強化法等の一部を改正する等の法律案を今国会に提出しました。
 本法律案には、人口が急速に減少する中、地域の経済や雇用を支える小規模事業者の持続的発展を図りつつ、中小企業から中堅企業への成長を促すことで、海外で競争できる企業を増やしていくための措置や、コロナ禍を踏まえ、バーチャルのみで株主総会を開催することができる特例措置なども盛り込みました。
 中小企業・小規模事業者は、全国三千万人を超える雇用を支える我が国経済の屋台骨です。しかしながら、人手不足や高齢化といった構造変化に加え、新型コロナウイルスの感染拡大による事業環境の激変、働き方改革や社会保険の適用拡大といった制度変更への対応など、相次ぐ様々な課題を乗り越えていかなければなりません。
 廃業が増加傾向にある中、まずは円滑な事業承継に取り組んでまいります。中小企業成長促進法や、第三者承継支援総合パッケージに基づく支援を引き続き実行してまいります。
 その上で、生産性革命推進事業により、中小企業のデジタル化、技術開発、海外を含む販路拡大を支援します。加えて、総額約一兆一千億円の事業再構築補助金により、思い切った新分野展開や業種、業態転換による生産性向上も後押ししていくとともに、生み出した付加価値が着実に中小企業に残るよう、大企業等との取引環境の改善にも取り組みます。中小企業の経営基盤を強化し、中堅企業への成長を一層強力に後押しします。
 デジタル化、リモート、非接触など、経済活動の在り方が大きく変化したことを受け、知的財産制度も見直すこととし、特許法等の一部を改正する法律案を今国会に提出しました。審判の口頭審理のオンライン化や、印紙予納の廃止、料金支払方法の拡充、デジタル化等の進展に合わせた権利保護の見直し等を行います。
 医療物資のみならず、自然災害や技術流出等も含め、リスクに対して強靱な経済社会を構築するため、経済と安全保障を一体として捉えた政策を進めます。
 まず、自然災害に備え、分散型エネルギーの導入や燃料供給体制の強化を進めるとともに、メタンハイドレート等の国産海洋資源開発を進めます。また、半導体やレアアースなど機微技術や重要物資に係るサプライチェーンの強靱化を図るため、関係各省とも連携し、国内外の重要技術の動向調査や、技術開発や統合的な流出防止策を進めます。さらに、人工呼吸器、検査機器、バイオ医薬品等の国内での開発体制及び製造基盤の確立にも取り組みます。
 米中関係の緊張の高まり、英国のEU離脱等が起こる中、我が国は自由貿易の旗手として、自由で公正なルールに基づく国際経済体制を主導してまいります。そうした取組の一環として、昨年十一月に署名したRCEP協定の速やかな締結、発効を目指します。
 WTO新事務局長が任命されたというモメンタムを生かし、米国も巻き込みながら、国際貿易秩序の維持強化に最大限の貢献をしてまいります。その際、信頼性のある自由なデータ流通のための国際ルール作り、海外における脱炭素インフラ導入の支援等、国内政策との一体性をより一層強化します。また、ロシア経済分野協力担当大臣として、八項目の協力プランの更なる具体化を進めてまいります。
 そして、経済産業省の最重要課題である廃炉と福島の復興です。東日本大震災及び東京電力福島第一原子力発電所の事故から十年の月日が経過しました。改めて、犠牲となられた多くの方の御冥福をお祈りし、被災された全ての方々に心からお見舞い申し上げます。
 原子力災害からの復興の大前提である廃炉は一歩一歩前進してきましたが、引き続き、中長期ロードマップに基づき、安全確保最優先、リスク低減重視の姿勢を堅持しつつ、地域、社会とのコミュニケーションを一層強化して進めます。
 ALPS処理水の処分方針の決定は、廃炉を安全かつ着実に進めるためにも先送りのできない課題です。関係者の御意見を受け止めつつ、政府として責任を持って、処分方針について適切なタイミングで結論を出してまいります。
 福島の本格的な復興に向けては、事業、なりわいの再建、福島イノベーション・コースト構想の推進を両輪で進め、地元企業の事業再開や新たな事業展開を後押ししつつ、地域に産業を根付かせてまいります。
 交流人口の拡大も重要です。福島県と協力して、浜通り地域へ人を呼び込み、地元での消費を拡大することで、産業復興の加速に加え、移住、定住の促進にもつなげます。
 帰還困難区域については、特定復興再生拠点区域の避難指示解除に向けて、着実に環境整備に取り組みます。拠点区域外についても、自宅に帰って住みたいという声を重く受け止め、各自治体の個別の課題や要望を丁寧に伺いながら、責任を持って対応方針を検討してまいります。
 先月発生した福島県沖を震源とする地震では、とりわけ被害の大きかったホテル、旅館など、中小・小規模事業者の被害について、一昨年の台風十九号と同様のグループ補助金の特例を設けました。東日本大震災の被災地の方々の復興に向けた希望が失われないよう、被害実態に合わせた復旧復興支援にも取り組んでまいります。
 今月、Jヴィレッジから聖火リレーがスタートします。その燃料となる水素は、浪江町にある世界最大級の施設で再生可能エネルギーから作られたものです。
 経済産業省の最重要課題は、廃炉と福島の復興です。新型コロナウイルスが世界に暗い影を落としてから一年。十年の節目を迎えた福島から走り出す聖火の光が復興の光となって世界を再び明るく照らしていくこととなるよう取り組んでまいります。
 そのためには、先ほど申し述べました様々な課題について、国民各層の幅広い御意見をしっかりとお伺いしながら、経済産業大臣として全身全霊で職務に取り組んでまいる所存です。
 有田委員長を始め理事、委員各位の御理解と御協力を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

#9
○委員長(有田芳生君) 以上で所信の聴取は終了いたしました。
 この際、井上内閣府特命担当大臣から発言を求められておりますので、これを許します。井上内閣府特命担当大臣。

#10
○国務大臣(井上信治君) 公正取引委員会に関する事務を担当する大臣として、御挨拶を申し上げます。
 公正かつ自由な競争の下での経済活動は、社会の活力を生み出し、経済の成長力を高め、ひいては国民生活を豊かなものにします。我が国経済の健全な発展を実現し、国民全体の福利を確保するためには、経済実態に即応した競争政策を展開することが必要です。
 そのために、公正取引委員会による厳正かつ実効性のある独占禁止法の運用が確保されるよう全力で職務に当たります。悪質な違反行為であるカルテルや入札談合を厳しく取り締まることはもとより、取引上弱い立場にある中小企業を守るため、優越的地位の濫用行為、下請法違反行為及び消費税の転嫁拒否など、中小企業に不当に不利益を与える行為の取締りを強化するとともに、これらの行為を未然に防止すること、また、迅速かつ的確な企業結合審査も重要です。
 これらに加え、その時々の経済の課題に対応した競争政策を進めます。
 第一に、デジタルプラットフォームが国民生活に浸透していることを踏まえ、デジタルプラットフォーム事業者の取引や競争の実態を明らかにし、競争政策上の考え方を示すことで、独占禁止法違反行為を未然に防止することが必要です。このため、デジタル広告の取引実態などデジタルプラットフォーム事業者の取引慣行の実態把握を行っており、引き続きデジタル分野における公正かつ自由な競争環境を確保する取組を進めます。
 第二に、携帯電話市場における公正な競争環境の整備を通じた料金の低廉化に政府全体で取り組んでおりますが、公正取引委員会においても、携帯電話市場の競争状況を把握し、競争政策上の問題を検討する観点から調査を実施しており、携帯電話市場における競争の活発化を図ります。
 さらに、大企業とスタートアップ企業の契約の適正化やフリーランスとして安心して働ける環境の整備などについても、ガイドラインを策定し、競争環境の整備を進めます。
 そして、これらの業務を担う公正取引委員会の機能、体制の充実強化に努めます。
 有田委員長を始め理事、委員各位の一層の御理解、御協力、また御指導を賜りますようにお願いを申し上げます。
 ありがとうございました。

#11
○委員長(有田芳生君) 井上内閣府特命担当大臣及び吉川内閣府大臣政務官は御退席いただいて結構でございます。
 次に、令和二年における公正取引委員会の業務の概略について、古谷公正取引委員会委員長から説明を聴取いたします。古谷公正取引委員会委員長。

#12
○政府特別補佐人(古谷一之君) 令和二年における公正取引委員会の業務について、その概要、概略を御説明申し上げます。
 公正取引委員会は、以下に申し述べる施策に重点を置いて、独占禁止法等の厳正な執行及び競争政策の積極的な推進に取り組んでまいりました。
 重点施策の第一は、厳正かつ実効性のある独占禁止法の運用であります。
 課徴金減免制度などを活用しつつ、独占禁止法違反行為に対して引き続き厳正に対処し、入札談合事件について検事総長に対して一件の告発を行い、私的独占事件、価格カルテル事件及び入札談合・受注調整事件十件について排除措置命令を行いました。また、私的独占事件及び不公正な取引方法に係る事件五件について確約手続を適用しました。さらに、課徴金額は、延べ四名の事業者に対して、総額四十三億二千五百九十八万円となっています。
 合併等の企業結合事案については、引き続き、企業結合審査に関する独占禁止法の運用指針等に基づき、当事会社との意思疎通を密にしつつ、必要に応じて国際的市場環境も十分に考慮しながら、対象市場の実態に即して迅速かつ的確な企業結合審査に努めてまいりました。
 独占禁止法制については、課徴金制度において、申請順位に応じた減免率に、事業者の実態解明への協力度合いに応じた減算率を付加する調査協力減算制度の導入等を内容とする独占禁止法の一部改正法が、令和元年七月二十六日及び令和二年一月一日に施行された一部の規定を除き、令和二年十二月二十五日に施行されました。また、判別手続に関する関係規則等を令和二年六月二十五日に、課徴金の算定方法の見直し及び調査協力減算制度に関する関係政令等を同年八月二十八日にそれぞれ公表しました。
 第二は、中小事業者に不当に不利益を与える行為の取締り強化であります。
 市場における公正な競争を確保するため、中小事業者に不当に不利益を与える不当廉売、優越的地位の濫用といった不公正な取引方法に該当するおそれのある行為等に対し、厳正かつ積極的に対処いたしました。
 下請法に関する業務については、下請代金の減額、不当な経済上の利益の提供要請といった違反行為に対処し、五件の勧告、公表を行ったほか、八千二百九十四件の指導を行いました。
 消費税転嫁対策については、消費税転嫁対策特別措置法に基づき、悉皆的な書面調査等を実施し、消費税の転嫁拒否等の行為に対し、五件の勧告、公表を行うなど迅速かつ厳正に対処しました。
 第三は、競争環境の整備への取組であります。
 公正取引委員会は、各種のガイドラインを公表し、独占禁止法上の考え方を明らかにするとともに、市場における公正かつ自由な競争を促進する観点から様々な調査研究等を行っております。
 公正取引委員会では、政府で進めているデジタルプラットフォーマーに関するルール整備に取り組んでおり、デジタル広告分野の取引実態に関する中間報告書を令和二年四月二十八日に、最終報告書を令和三年二月十七日に公表し、独占禁止法、競争政策上の考え方を整理いたしました。
 また、近年、スタートアップが大企業等と事業連携を行うオープンイノベーションによる生産性の向上が重要視されてきているところ、スタートアップが大企業から一方的な契約上の取決めを求められたりしないよう、スタートアップと大企業等との取引等を対象として、スタートアップの取引慣行に関する実態調査を行い、問題事例等を令和二年十一月二十七日に公表いたしました。さらに、公正取引委員会と経済産業省連名で、スタートアップとの事業連携に関する指針案について、同年十二月二十三日より意見公募を実施いたしました。
 加えて、事業者とフリーランスとの取引について、独占禁止法、下請法、労働関係法令の適用関係を明らかにするとともに、これら法令に基づく問題行為を明確化するため、内閣官房、公正取引委員会、中小企業庁、厚生労働省連名で、フリーランスとして安心して働ける環境を整備するためのガイドライン案について、令和二年十二月二十四日より意見公募を実施いたしました。
 以上、簡単ではありますが、業務の概略について御説明を申し上げました。
 今後ともよろしく御指導のほどお願いを申し上げます。

#13
○委員長(有田芳生君) 以上で説明の聴取は終了いたしました。
 大臣の所信等に対する質疑は後日に譲ることといたします。
 長坂経済産業副大臣及び宗清経済産業大臣政務官は御退席いただいて結構でございます。
    ─────────────

#14
○委員長(有田芳生君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 委嘱審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣官房デジタル市場競争本部事務局次長岩成博夫さん外十九名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

#15
○委員長(有田芳生君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────

#16
○委員長(有田芳生君) 去る十八日、予算委員会から、本日一日間、令和三年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、内閣府所管のうち公正取引委員会及び経済産業省所管について審査の委嘱がありました。
 この際、本件を議題といたします。
 審査を委嘱されました予算について、まず梶山経済産業大臣から説明を聴取いたします。梶山経済産業大臣。

#17
○国務大臣(梶山弘志君) 令和三年度経済産業省関係予算案について御説明申し上げます。
 ウイズコロナ、ポストコロナの時代に向け、デジタル改革、グリーン社会の実現、中小企業の事業再構築等を強力に推進してまいります。あわせて、サプライチェーンの再構築を始めとするレジリエンスの強化、健康・医療分野の新たなニーズへの対応、イノベーションを実現する人材育成やエコシステムの創出にも取り組んでまいります。世界経済の情勢が不確実性を増している中、これまで以上に国内政策と一体となった対外経済政策を展開してまいります。経済産業省の最重要課題である東京電力福島第一原子力発電所の廃炉と福島の復興についても、着実に歩みを進めてまいります。
 このため、令和三年度経済産業省関係予算案として、一般会計三千五百十七億円、エネルギー対策特別会計七千四百五十四億円、特許特別会計一千五百六十二億円、合計一兆二千五百三十三億円を計上しました。また、復興庁計上の東日本大震災特別会計のうち四百五十三億円が経済産業省関連予算案として計上されております。
 具体的な内容について、次に申し述べます。
 まず、デジタル改革に取り組みます。
 令和三年度予算案では、異なる事業や分野のシステムやデータをつなぐための技術標準の策定、モビリティーやバイオといった分野における企業を超えたデータの共有、AI、ロボット、ドローンなどデジタル社会を支える技術の研究開発を進めることとしています。接触回避を円滑化するためのキャッシュレス決済の普及や展示会等のデジタル化も促進してまいります。
 次に、グリーン社会の実現に取り組みます。
 二〇五〇年カーボンニュートラルの実現のためには、あらゆる分野で、高い目標を掲げ、産学官が本気で取り組まなければなりません。このため、令和三年度予算案では、産業、民生、運輸といったエネルギーを使う側における、サプライチェーン全体での省エネルギー化を進めるとともに、鉄鋼、化学を始めとする様々な産業における製造プロセスの脱炭素転換に向けた取組を支援します。エネルギーの供給側では、再生可能エネルギーを主力電源化するため、蓄電池の低コスト化や次世代太陽電池の研究開発を進めるとともに、洋上風力の導入を拡大します。あわせて、排出される二酸化炭素を吸収、再利用するためのカーボンリサイクル技術や、水素発電等、水素社会実現のための技術の開発に取り組むとともに、原子力を含むゼロエミッション電源の活用にも取り組みます。
 中小企業・小規模事業者については、新たな日常に対応するための事業再構築や事業再編等に向けた取組を支援してまいります。
 具体的には、IT導入や新サービスの開発による生産性の向上、円滑な事業承継やMアンドAに踏み出す取組を支援するとともに、よろず支援拠点や商工会、商工会議所における経営相談体制も充実させます。
 様々なリスクに対して強靱な経済社会を構築するため、分散型エネルギーの導入や燃料供給体制の強化、メタンハイドレートなどの国産海洋資源開発、技術管理体制の強化も進めます。人工呼吸器、検査機器、バイオ医薬品等の国内開発体制及び製造基盤の確立にも取り組みます。
 イノベーションを生み出すための人材育成やエコシステムの創出にも取り組んでまいります。
 学校への一人一台の端末配備が進められているところですが、この取組と連携し、子供の頃から課題解決能力を育む新しい教育コンテンツの開発、導入を進めます。また、次世代コンピューティングやマテリアルといった革新的な技術分野で産学官の研究開発の強化や、研究開発型スタートアップに対する段階的な支援を充実させます。
 対外経済政策については、デジタル改革、グリーン社会の実現、レジリエンスといった国内政策との一体性をより一層強化します。
 具体的には、データ移転等の国際ルール作り、海外における脱炭素インフラの導入支援等を進めます。
 最重要課題である廃炉と福島の復興については、様々な方の御理解と御協力をいただきながら、廃炉は着実に進展し、ようやく本格的な復興も始まっているところです。引き続き、中長期ロードマップに基づき、廃炉の取組を進めてまいります。
 同時に、事業、なりわいの再建、福島イノベーション・コースト構想の推進も車の両輪として進めることにより、福島の地から世の中を変える新たな技術や製品が生まれ、雇用の創出や地元企業の取引拡大等、具体的な成果が地元に届くよう、全力で取り組みます。
 以上が令和三年度経済産業省関係予算案の概要でございます。
 委員各位におかれましては、よろしく御審議いただきますようお願い申し上げます。

#18
○委員長(有田芳生君) 次に、古谷公正取引委員会委員長から説明を聴取いたします。古谷公正取引委員会委員長。

#19
○政府特別補佐人(古谷一之君) 令和三年度における公正取引委員会関係予算につきまして、その概要を御説明申し上げます。
 内閣府所管一般会計歳出予算のうち、公正取引委員会の予算額は百十四億六千二百万円となっております。これは、前年度予算に比べますと、総額で九千百万円、〇・八%の減額となっております。この内訳は、人件費が一億四千二百万円の減となっており、物件費が五千百万円の増となっております。
 以下、その内容につきまして御説明申し上げます。
 第一に、公正取引委員会に必要な経費等として九十六億九千七百万円を計上しております。これは、人件費、経常事務費等の経費であります。
 第二に、独占禁止法違反行為に対する措置等に必要な経費として四億一千九百万円を計上しております。これは、独占禁止法違反事件の審査、企業結合審査等のための経費であります。
 第三に、下請法違反行為に対する措置等に必要な経費として二億五千百万円を計上しております。これは、下請法違反事件の審査等のための経費であります。
 第四に、競争政策の普及啓発等に必要な経費として二億八百万円を計上しております。これは、競争政策普及啓発、国際関係事務処理、デジタル市場における取引実態等の継続的な把握、検討等のための経費であります。
 第五に、消費税の円滑かつ適正な転嫁の確保に必要な経費として八億八千七百万円を計上しております。これは、消費税の転嫁を拒否する行為の是正等のための経費であります。
 以上、令和三年度における公正取引委員会関係予算につきまして、その概要を御説明申し上げました。
 何とぞ御審議のほどよろしくお願いをいたします。

#20
○委員長(有田芳生君) 以上で説明の聴取は終わりました。
 これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。

#21
○加田裕之君 おはようございます。自由民主党・国民の声、加田裕之でございます。
 昨日で首都圏四都県の緊急事態宣言が解除されまして、一月八日から発出いたしましたこの緊急事態宣言、二か月半ぶりに全国全面に解除となりました。政府は、四都県の大規模イベントにつきましても、参加人数上限最大五千人から最大一万人にするという経過措置とか、またリバウンドがなければ四月十九日から収容の定員五〇%以内についても一段と緩めるというような方針も定めております。まさに今年は東京オリンピック・パラリンピック開催、目前に迫っておりますけれども、これを見据えた上での観客数上限を決める際の大きな私は試金石になるんではないかと思っております。
 今回、私はライブエンタメ業界の関係について質問させていただくんですが、これは何も一業界のことだけを言っているというのではありません。これは、やはりコロナ禍を経験した我々にとりましても、新たなる日常に向けて、そしてまたこれからのソフトパワー立国日本というものを考えたときに、これは我々の心の中にもしっかりと及ぼすこのライブエンタメ業界というものにつきまして今日は絞って質問させていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 この件で、コロナ禍におきまして、エンターテインメント業界ではコンサートやイベントの開催においては様々な人数、収容率、時短等が課されております。現在、公演等の収録映像に係る動画を海外に発信する事業に対する補助金等が出されておりますが、コロナウイルスの影響は来年度以降も続くと考えられております。特に生活困窮子育て世帯を支援するNPOの方たちからお話を聞いたんですけれども、このライブエンタメ業界の方でも非常にその分野での仕事をされている方、従事されている方が多いということも我々は聞いております。
 実際、テレビを見てみますと、我々から全く問題ないような、思うような企業とかも予想外のダメージを受けているというのが私はこのコロナ禍だと思うんです。テレビの仕事とか見ている有名な大手プロダクションですら、ようやく利益が確保できるものの、一昨年比六、七割減の減収とか、今回、ちょっとこのぴあ総研の、配付資料に出させて、一覧にさせていただいているんですけれども、この試算におきましてもエンタメ業界の減収は一昨年比約八割減となっております。内訳を見ても、音楽、演劇、スポーツと、いわゆる公演が主の業種は多くは八割の減収、映画では五割減、その他のジャンルでは九割もの減収となっております。このまま行けば、影響がどんどん広がっていきます。航空業界を除いて八割も減少している業界はほかにはありません。コロナでよく言われているんですけれども、飲食店ですら三〇%ほどの減収に収まっております。
 こうした状況を踏まえまして、先ほど大臣も触れられておりましたが、経産省の既存の補助金とか文化庁の積極的な公演に対する補助金とか、いろんな支援施策を合わせた約二千五百億円に限らず、より幅広い継続的な支援が必要だと考えております。
 また、昨年の緊急事態宣言発令直後にある公演が開催されたことにつきまして、ネットとか通しまして様々なバッシングが行われました。公演自体が悪であるというような風潮があり、大きなダメージがあります。私は、これは大いな誤解でありますし、まさにこのコロナ禍におきますこういうことについては憂慮すべき事態であると思っております。
 音楽やミュージカル、演劇、歌舞伎など幅広いエンタメ業界は、コロナ禍における人々の心のよりどころ、癒やしにつながっております。あの二十六年前の阪神・淡路大震災や先般ちょうど十年を迎えました東日本大震災のときもそうでしたが、被災者の方々がつらく本当に悲しいあの避難所生活しているときに、どれだけそういうライブエンタメ、そういう文化というものについて救われたかというのは言うまでもないと思っております。
 この大切な文化というものを政府一体となって守っていかなければいけないと思いますので、今後の主催者及び実演家への支援策をどのように考えているのか、また文化、芸術、エンタメ業界の社会的意義について梶山大臣の御見解をお伺いしたいと思います。

#22
○国務大臣(梶山弘志君) 加田委員御指摘のとおり、様々な分野、ライブエンターテインメントは、コロナ禍における人々の心のよりどころ、また癒やしにつながるものであり、人々に活力を与えてくれる存在であると考えております。
 しかし、昨年から続くライブ開催制限等の影響により、このままでは日本のライブエンタメ産業自体が危機に瀕しているということで、瀕していくということでもあります。
 こうした考えの下に、エンタメ事業者の活動継続を支援するために、経済産業省では、J―LODlive補助金において、今年度第一次補正予算では八百七十八億円、第三次補正予算では四百一億円の予算を措置し、新型コロナウイルス感染症の影響により延期、中止された公演の再開支援を実施をしてきたところであります。
 また、今年の一月の緊急事態宣言の再発令に伴い一層厳しい開催制限が課され、公演のキャンセルが相次いだことを踏まえて、宣言対策地域において公演を延期、中止した場合に会場費等のキャンセル費用を支援することといたしました。
 緊急事態宣言は解除されましたが、引き続き経過措置として開催制限は課されておりまして、また、まさに今後制限緩和に伴って再起を図っていただけるように、キャンセル費用の支援対象の拡大などJ―LODlive補助金の運用改善を行うこととしており、詳細を検討しているところであります。
 目に見えないところでやはり御苦労されている方たちがおいでになるということで、政府全体としても、それらを認識して、こういった検討を今しているところであります。今後も、ライブエンタメ産業について、経済状況を注視しつつ、きめ細かい支援策を措置することを通じてしっかりと支えてまいりたいと考えております。

#23
○加田裕之君 ありがとうございます。
 実は、昨日、自民党の党大会で、言わば人数制限をしたり、全国をオンラインでつないだりとかして開かれまして、ちょうど歌手の由紀さおりさんがゲストで来られて、そして全てのエッセンシャルワーカーの皆さんに対しまして、アンジェラ・アキさんが作詞作曲された「あなたにとって」ということを言って、感謝とエールの歌を歌われました。
 私も久しぶりにピアノの演奏の中で由紀さおりさんの歌声というものに、心にしみるものがやっぱりありました。やはり我々というのは、こういう文化というものに、なければ生きていけない我々は人間だということも改めて大事にしていきたいなと思っています。
 先ほど大臣が指摘されました、答弁されましたように、今度はちょっとJ―LODliveについてちょっとお伺いしたいと思うんですけれども、今回のこのJ―LODliveにつきましても、現場の中からやはりちょっと不満の声も上がっているというのも事実であります。
 まず、事務局スタッフの知識不足での添付書類の増加、それから申請の煩雑さの問題があります。観客数を半分で開催したとしましても、実際のその舞台装置とか出演者、スタッフにはこれまでどおり満額支払わなければなりません。延期、中止になりましたら、取次会社に払戻し手数料を払いまして購入者に払戻しを行っており、宣伝費を使っても開催できなくなったり、そして二重三重のダメージが押しかかってきます。
 公演の準備、リハーサルにしましても、毎回消毒、定期的な検査が必要で、一か月で数百万から一千万も掛かるといった事例もあります。大河ドラマの方の制作においても衛生班というのを組織して、ちょっとでも触るといろいろずっと消毒をしていくというような、新たな人員確保というのも大変だという声も聞いております。
 規制の中では、利益が出ず、また赤字にもかかわらず対策費ばかりが膨れ上がってきますので、感染防止対策費用の支援、助成、補助の拡大が望まれます。
 先行して概算額の五〇%を支払うといったことを実行されている部分は私は評価しているんですけれども、残りを立替えしている中小企業はやはり経営悪化しておりますので、事業主の負担軽減が喫緊の課題だと思っております。
 先ほど言いました事務局のマンパワーを増やすといった、支払についての迅速に対応できるようにするような体制につきましての策の御検討はいかがでしょうか、答弁を求めます。

#24
○副大臣(江島潔君) 今委員御指摘のとおり、補助金の支払が想定より遅延している状態にあるということは認識をしているところであります。
 これは、大きな原因として、公演の終了後にこの補助金、事務局が実施する確定検査というのがあるんですけれども、これの中において、経費の支払に際して必要な書類とか証憑がそろわないという事態が出てきています。これは、一部の業界の独特の商習慣もあるようなんですが、余り領収証みたいなのを発行しないでやり取りしているというようなことも一つの原因のようでありますけれども、このように、事務局と事業者との間でそういうものに関して修正とか確認が続いた結果、遅延してしまったというように把握しております。
 ただ、これは、結果的に遅延しているということは、非常に資金繰りが厳しくなるというのはこれは深刻な事態でありますので、経産省としても事務局の体制を増強をするということを図っております。
 それからもう一つ、年度末が迫ってきておりますので、この事業完了報告があった案件に関しまして、まず、その時点で書類とか証憑がそろいやすい一部の金額に関しましては、全て完了を待たずに、三月末までに概算払をしまして、その後に通常の確定検査実施した後に残額を支払うというような形で、前倒しでこの資金を出すという方法に今改めております。
 いずれにしましても、大変厳しい環境にこのライブエンタメ業界というのは置かれておりますので、こういう業界に必要な補助金を迅速にお届けできるように、しっかりと体制増強等は、委員の御指摘のとおり、取り組んでまいりたいと思います。

#25
○加田裕之君 江島副大臣、ありがとうございます。
 やはり、そのスタッフ体制を強化する、増強するということ、それからまた概算払という形、もちろん、いろんな商習慣でチェックするのになかなか手間が掛かるというのはあるとは思うんですが、是非その点についても体制強化をお願いしたいと思います。
 次に運用上の問題についてお伺いしたいんですけれども、昨年クーポンを使い果たしている企業は今年の緊急事態宣言では赤字の垂れ流し、使用していなかった企業につきましても、再開すればすぐに使い果たしてしまうような状況です。海外アーティストの公演に至っては、クーポンがもらえても使えないという状況であります。配信すれば経費は増え、ふだんチケットが取れないような公演であれば利益が確保できるものの、大半の公演では利益の確保は難しい状況です。特に文化、芸能分野では大変厳しい状況にあります。
 また、インフラ環境が整っていないのも私は大きな要因であると思っております。視聴される方の自宅にWiFiがなかったりということや、会場にも安定した回線がないということも、さきに申し上げましたとおり、配信での利益確保のハードルは高い状況にありますが、ぴあ総研のまとめでは、一月から三月期にほぼゼロだったものが、四月から六月期十一億、七月から九月期には六十四億、そして十月から十二月期には三百七十三億と、二〇二〇年の合計では四百四十八億と、かなり急成長をいたしております。ただ、これはあくまでも売上げでありますので、これが利益がどうなっているのかというのはまだ微妙なところであると思います。
 こうした状況に踏まえまして、インフラ整備といった根幹のところから、配信設備まで含めた、配信を始めるに当たっての細やかな支援を検討できるのか、また、大きなダメージとなっているキャンセル料補助の対象を拡大できるものなのか、ある意味、使い勝手、本当に使う側にとって使い勝手のいいような対策をどのように考えているのか、御見解をお伺いしたいと思います。

#26
○政府参考人(平井裕秀君) お答え申し上げます。
 御指摘いただきましたJ―LODlive補助金は、日本発コンテンツの海外展開を促進し、それを通じまして、関連産業の海外展開の拡大ですとか訪日外国人の促進につなげるということをそもそもの目的としているものでございます。こうした事業目的に照らしまして、実施した公演の収録映像を活用して制作したプロモーション動画、これを海外に発信することを支援要件としているところでございます。
 他方、事業者にとりましては、これが過度な負担にならぬよう、プロモーション動画の制作ですとか配信に係る翻訳費、それから機材レンタル費等の必要経費につきましては、補助対象経費の二分の一の割合でこれを支援するということにしているところでございます。
 引き続き、必要な支援が適切に行き渡りますよう、事業者の皆様の声、状況を丁寧に把握して対処してまいりたいというふうに考えているところでございます。

#27
○加田裕之君 ありがとうございます。
 次に行きますけど、ライブハウスやミュージックバーにおいては依然として開催制限がなされておりまして、入場制限を収容人数の五〇%以内とされているだけではなくて、都道府県等からは、合理的なエビデンスがない中において開催時間を短縮することが要請されております。多くのライブハウス、ミニシアター等は、小さい会場で密になりやすいため間隔を取って、感染対策で収容人数減だけではなくて、実際行かれる方は仕事が終わった方が、訪れる方、就業後の方が訪れることが多いため、開催時間の短縮要請というのはまさに大きな痛手となっております。
 他方で、ライブハウス等においては、開催時間の短縮に応じる一方、飲食店の登録のライブハウスもありますので、いわゆる飲食店等と比較して十分な補償を受けられているところと受けられていないところという部分もありますので、これは十分な区分けではないのではないかということもあります。
 当初、クラスターが発生したライブハウスは、まるで何か危険なものみたいな形で言われているような風潮が生まれましたが、あそこで勇気を持って公表をちゃんとしたからこそ、今回感染者が追えたわけではあります。
 そうしたことを踏まえまして、エンタメ文化の下支えでありますライブハウス、ミニシアター等への支援策についてどのように考えているのか、御見解をお伺いしたいと思います。

#28
○副大臣(江島潔君) さすがおしゃれな町、神戸の御出身の加田議員さんでいらっしゃるから、多分、恐らく御地元にもたくさんこのような業界、業態があるんだと思うんですけれども、私どもも、このイベント開催制限の影響が昨年から続いておりますので、このライブハウス、それからミュージックバー等の事業者は大変に厳しい経営環境にあるということは認識をしております。
 このような状況を踏まえまして、このライブエンタメ事業者の活動継続を支援をさせていただくために、先ほど大臣が申し上げました経産省が実施するJ―LODlive補助金におきまして、ライブハウスやミュージックバー等の事業者も含めて、新型コロナウイルス感染症の影響により延期や中止された公演を再開をする際の経費補助というのを実施をしてきているところであります。
 また、今年一月、再度の緊急事態宣言の発令に伴いまして、一層厳しい開催制限が課されているところであります。したがいまして、公演のキャンセル等が相次いだことを踏まえまして、この宣言対象地域において公演を延期若しくは中止した場合には、会場費等のキャンセル費用も支援をすることとしております。
 引き続き、この厳しい状況が続くであろうことが十分に予想されますので、そういう事業者の皆さんに必要な支援が適切に行き渡るように、しっかりと丁寧にこの状況を把握をしながらきめ細かい支援策の処置を都度都度講じていきたいというふうに考えております。もって、この業界もしっかりと支えてまいりたいと思います。

#29
○加田裕之君 ありがとうございます。
 特に、一律支援とか、まあこの分野に限ってということではありませんが、エンタメの今度は裾野の分野の支援についての検討というものがやっぱりやっていかなければいけないのではないかと思っています。
 明治座や歌舞伎座、帝国劇場、劇団四季や私の地元の宝塚劇場のような大劇場や映画館におきましても、さんざんたる状況であります。例を挙げますけれども、明治座では、二〇一九年の三十六億円に対しまして、昨年は十億円までに落ち込んでおります。その十億といいましてもコロナ拡大前が含まれておりますので、これは大変な打撃となっております。基盤がしっかりした企業は持続化給付金や雇調金等、企業が使える支援によりある程度補償されてきましたが、今後数年が大変不安な状況になっているという声があります。
 また、公演する側にも大変な影響であります。昨年の緊急事態宣言直後に公演を中止したEXILEやジャニーズのような大きなドーム公演ですら、その後も一切の開催をせずにここまで来ている状況であります。
 小さな会場、先ほど触れました小さな会場はもちろんですが、こういった大劇場とか映画館にも目を向けて支援策を検討していただきたいと思うんですが、御見解をお伺いしたいと思います。

#30
○副大臣(江島潔君) 本件に関しましても、委員御指摘のとおり、小規模公演だけではなくて、年間を通じて行うロングラン公演とか、あるいは大規模コンサートツアー等を行う業者の皆さんに対しても、昨年から続くこのイベント開催制限等の影響によりまして非常に厳しい経済状況であるというのはもう御指摘のとおりでございます。
 J―LODlive補助金に関しましては、これは事業規模に関係なく、新型コロナウイルス感染症の影響によって延期とか中止をされた公演を再開をする際の経費の補助を実施をしてきております。今年の一月、緊急事態宣言が再発令されたところでありますが、これによってまたより一層厳しい開催制限が課されておりまして、公演のキャンセルが相次いでいるのは御案内のとおりであります。これも、この宣言対象地域におきまして公演を延期、中止した場合には、小規模の事業と同じく会場費のキャンセル費用を支援をするという方針を決定をしております。
 大規模公演の方に関しましても、やはり大規模事業者なりに厳しい、大きな金額での損失が出てきているわけでありますので、こちらの方も丁寧にその状況を把握をしながら、しっかりと支援に努めてまいりたいと思います。

#31
○加田裕之君 ありがとうございます。
 小規模のものから大規模のものまで、本当に多種多様あります。是非とも、国といたしましても重ねて支援をしていただければと切に望みます。
 次なんですけれども、コロナ禍におきましては、外国人アーティストの日本におけるコンサート、演劇等がコロナ禍の前においては大変多く開催されておりました。コロナ禍においては、外国人アーティストによるコンサートというのはもちろんですけれども、全くなくなってしまっています。その理由としましては、コンサートの会場の問題のほかに、入国措置等の問題があります。演劇では、数人の外国人出演者が来日できないために大規模公演が延期を余儀なくされ、物によっては延期公演自体そのものが不可能となっているものもございます。たった数人入国できないだけで数十億円の大損害ということで、入国が一か月延びたからといいまして、一か月後に本当に公演ができるかどうかといえば、そのような保証もないです。
 劇団四季でしたら、昨年、「アナと雪の女王」という大公演というものがこれはもう延期になりました。それに併せまして、これは、劇団四季さんは新劇場の建設も進んでおりましたが、昨年、新劇場をオープンしたものの、こけら落としの公演の演目が変更になったり、全劇場で千六百もの公演が中止になる、約九十億円に上る大損害で、五十億円の赤字転落と伺っています。あの劇団四季のような規模で、しかも内部留保というのをまだしっかり持っているため何とか乗り切っているところではありますけれども、二〇二三年まで黒字転換を達成しなければ本当に厳しい状況であるということもお伺いしました。あの規模の劇団四季ですらこのような状況ですから、小さい小規模のところにおきますと、本当になすすべはないというのが現状です。
 その一つの支援として、スケジュールが組みやすいように防疫措置などを明確にした上で外国人アーティストの入国に関する規制緩和等の特例措置を設けることも、関係省庁に働きかけが私は検討できるものかどうか、是非それはやっていただきたいとは思うんですけれども、その点についての政府の見解をお伺いいたします。

#32
○大臣政務官(佐藤啓君) お答えいたします。
 御案内のとおり、世界各国で変異株が確認をされる中、日本は水際対策、水際措置を強化をし、現在、外国人の新規入国は原則認められておらず、その再開については国内外の感染状況等を見極めつつ検討することとしている状況でございます。
 その中で、高い公共性があり、入国に緊急性があって、入国しなければ目的が達成できない場合には、個別の事情を踏まえ、十分な防疫措置を講じることを前提に、特段の事情があるものとして例外的に入国が認められることになっているわけであります。
 経済産業省としては、今先生の御指摘にもありましたように、海外アーティストの入国を認めてほしいとの声があることは承知をしておりますので、引き続き産業界の声をしっかり聞きながら関係省庁に働きかけを行ってまいりたいと思います。

#33
○加田裕之君 ありがとうございます。
 もちろん、高い公共性、緊急性、特段の事情という部分、これ、文化が当てはまるか当てはまらないかという議論は本当に多くあると思うんですが、先ほど言いました、私、東京オリンピック開催に向けてもそうですし、これからいろいろなイベント、新たなる本当のコロナ後の日常というものを考えましたら、本当しっかりとした対策を取るか取らないか、しっかりと取れば大丈夫だということもしっかりとエビデンスに基づいて私はやっていきたい。ただただ風潮的なもの、何となくこれは駄目じゃないかとかというものの世論という部分に、あしき世論に本当に惑わされないように私はしっかりと取り組んでいただけたらとお願いしたいと思います。
 そのほかにおきましては、海外アーティストをメーンにやっていますウドー音楽事務所とかキョードー東京といった企業には、海外アーティストの公演が全くなくなってしまった部分には、今後の計画が立てることができず、クーポンの使用のめども立たず、何も救済策がないということです。海外アーティストの公演は今後も計画が立っていない。ちなみに、ウドー音楽事務所のホームページをちょっと見てみますと、真っ白になっております。こういった専門的な企業にも目を向けなければ、これでは日本での海外アーティストの公演は今後なくなってしまいます。
 是非、今後に向けたものを含んだ支援制度の充実、支援の方の制度の充実の部分ですね、が検討が私は必要だと思いますが、御見解はいかがでしょうか。

#34
○大臣政務官(佐藤啓君) お答え申し上げます。
 御指摘のとおり、海外アーティストを招聘し日本において公演を実施することは、外国人観光客の訪日促進につながるだけでなく、日本のライブエンターテインメント産業の発展にも資するものと認識をしているところであります。
 こうしたことも踏まえまして、先ほど来お話がありますJ―LODlive補助金では、海外招聘公演についても、例えば演出家や舞台監督などのイベント開催の中心を担う方々が日本国民である場合などは支援対象としているところでございます。また、本年一月の緊急事態宣言の再発令に伴いまして一層厳しい開催制限が課され、公演のキャンセルが相次いだことを踏まえまして、宣言対象地域において公演を延期、中止した場合、会場費等のキャンセル費用を支援することとしております。先ほど来お話があった件でございます。
 先ほど来、先生から御指摘があった、やはり経済産業省としては、この海外アーティストの入国を認めてほしいという声、こちらにしっかり向き合っていかなければいけないと思っておりまして、産業界の声をしっかり聞きながら関係省庁に働きかけを行ってまいりたいと思います。

#35
○加田裕之君 ありがとうございました。
 是非、そのような形での海外アーティストの、これは日本という中でのエンタメ分野の回復の力というものが問われていると思いますので、より一層の御支援をお願いしたいと思います。
 ちょっと最後の質問の部分、もう時間が来ておりましたので要望にちょっと変えさせていただきたいんですが、民設民営のスポーツ施設、スタジアム・アリーナについてなんですけれども、今、プロ野球においては十二球団ありますし、Jリーグ、J1二十チーム、J2二十二チーム、J3は十五チームあります。全国各地にはプロスポーツが存在しておりますが、現在、いろいろな中におきまして、自前のスタジアムを持っているところ、そして自前の球場を持っているところというのは大変少ない部分であります。実際、政府の方におきましては、多様な世代が集う交流拠点としてのスタジアム・アリーナというものが、二十拠点造るということを言われておりますが、しっかりと実情を見据えた上で、余り二十という上限を求めず、先ほど言ったライブエンタメもいろんな部分での使用もありますので、そのような部分も含めて是非柔軟に対応していただけたらと思います。ちょっと要望で申し訳ございません。
 以上で質問とさせていただきます。ありがとうございました。

#36
○宮沢由佳君 立憲民主・社民の宮沢由佳です。
 本日は、質問の機会をありがとうございます。
 早速大臣に伺っていきたいと思います。
 本日、予算委員会の委嘱審査の日に大臣所信を伺うことになってしまいました。参議院常任委員会で、今日まで大臣所信も聞いておらず、大臣所信に対する質疑をしていないのは、この経済産業委員会だけです。しかも、大臣所信に対する質疑の前に予算の委嘱審査が行われてしまいます。
 なぜこのような事態になっているのか、インターネット中継や後日会議録を御覧になる国民の皆さんに向けて御説明ください。

#37
○国務大臣(梶山弘志君) 所信聴取の日程を含めて国会に関することは国会において決定されるものと承知をしております。私の立場からは確たることを申し上げることは差し控えたいと思います。
 その上で申し上げます、その上で申し上げます。今国会に提出した産業競争力強化法等の一部を改正する等の法律案に関して条文案に誤りがあったこと、そして、提出を予定していた貿易保険法の一部を改正する法律案について、株式会社日本貿易保険において二つの不適切事案が確認されたことを踏まえて、参議院先議として認めていただいたにもかかわらず法律案の提出を見送ったこと。これらの事情が国会における日程調整等に混乱を招いた結果、他の委員会と比較して所信聴取の日程が遅れた一因になったものと受け止めております。
 今回の事案を受け、私から、先週の金曜日、十九日に、省全体の事務運営の責任者である事務次官及び法案の取扱いに関する責任者である大臣官房長に対しまして、今後の業務遂行に遺漏なく万全を期すように強く指示を行ったところであります。
 所信の中でもおわびを申し上げたところでありますけれども、今後このようなことがないようしっかりと対応してまいりたいと思います。
 冒頭に申し上げましたのは、あくまでも日程に関しては国会でお決めいただくと、そういった中でこういう事情があったものと私どもは考えております。

#38
○宮沢由佳君 大臣、大変残念なことです。猛省を促したいと思います。
 次に、総務省で接待問題が起こりました。しかも、総務大臣まで国民に疑念を招きかねない時期に関係業者が参加している会合に出席していたとのこと。そこで、経済産業省は大丈夫なのか、梶山大臣は接待されていないか、心配になりましたので確認させてください。
 国務大臣、副大臣及び大臣政務官規範に、関係業者との接触等、倫理の保持に万全を期するため、関係業者との接触に当たっては、供応接待を受けること、職務に関しては贈物や便宜供与を受けること等であって国民の疑念を招くような行為をしてはならないと記されています。
 梶山大臣、関係業者から接待を受けたり贈物をもらったりしたことはありますか。念のため申し上げますが、個々の事案は聞いておりません。個々の名前も聞いておりません。これまであるかないか、伺いたいと思います。お願いします。

#39
○国務大臣(梶山弘志君) 経済産業省の所管というのは幅広いものであります。そして、産業界との対話というものが十分に必要になってくる役所でもあります。そういった中で、常に規範というものを考えながら私自身は行動しているつもりであります。
 今委員からお話ありました、一つ一つの事案ではないということですね。私は国民の皆様から疑念を招くような接待や贈答品などを受けたことはございません。

#40
○宮沢由佳君 それでは、関係業者と会食したことはございますか。もちろん、飲食相当分の会費をお支払いされた場合も含みます。

#41
○国務大臣(梶山弘志君) 様々な方と会食をする機会があります。常日頃、大臣等規範を遵守した行動を心掛けております。これ、昼、夜ということありますけれども、お弁当などの場合は視察先であっても我々は自分の分は支払った上で相手方の視察先での懇談というものもさせていただいているということでありまして、そういった一線を越えないような形で全てにおいてさせていただいております。

#42
○宮沢由佳君 大臣規範にある国民の疑念を、疑惑を招くような行為とは、どの行為だと、どのような行為だと、大臣、思われますか。

#43
○国務大臣(梶山弘志君) 個別の事情を総合的に勘案する必要があると思いますけれども、その時々でですね。例えば、先方から特定の許認可等に関する要望や依頼を受けるといった供応接待は国民の疑惑を招くような行為と考えられます。

#44
○宮沢由佳君 先日の予算委員会で官房長官は、国民の疑惑を招かれないような供応接待は禁止されていないとも取れるような曖昧な御答弁をされました。梶山大臣は、国民の疑惑を招かないような接待というのはどのようなものだと思われますか。

#45
○国務大臣(梶山弘志君) 先ほど来申し上げていますように、一線をしっかりと引く、結界のようなものですね、それを引いた上で、政治家個人個人が、又は大臣に就いた方たちは、それぞれの考え方の下に規範を守っていくということ、これ大変重要なことであると思っております。

#46
○宮沢由佳君 ありがとうございます。
 国民の疑惑を招くような行為は誰が判断するのでしょうか。大臣でしょうか。

#47
○国務大臣(梶山弘志君) それは国民であると思っております。

#48
○宮沢由佳君 何かてきぱき答えていただいて、大変気持ちがいいんですが。
 自分の行為が正しいかどうか自分で判断する、そして、客観的に正しくないと分かっていてもそのときは正しいと思いましたとの言い訳は通用すると思いますか。

#49
○国務大臣(梶山弘志君) まあ一つ一つ判断をしていくということになりますけれども、今委員がおっしゃったようなことに関しても、もし万が一そういうことがあれば、やはり自分、自らの行動というものを振り返ってみて正直にお話をしていくということだと思っておりますけれども。

#50
○宮沢由佳君 次は職員の倫理に関して伺います。
 経済産業省では、国家公務員倫理規程に従って届け出ている職員が他の官庁より多くいらっしゃいます。倫理規程八条に基づく飲食の届出を倫理監督官に届け出た件数は、二〇一五年から一九年度において、総務省は八件、経済産業省は三百五十件です。二〇一九年度に限れば、総務省はゼロ件、経済産業省は百三件です。規程の趣旨にのっとった運用がなされていると推察いたしますが、経済産業省では倫理規程のほかに何か職員へ徹底していることがあるのでしょうか。

#51
○国務大臣(梶山弘志君) 冒頭、私申し上げましたように、経済産業省は所掌する分野が非常に広うございます。また、事業者に対する許認可や補助金などの各種施策を担当もしております。利害関係が成立し得る事業者の数が多いと考えられることから、全職員を対象に服務規律に関する研修を定期的に行っております。これ徹底して行っております。
 服務規律に関するルールを遵守するよう職員の意識付けを徹底してきたところであり、そういった結果がこの数字であると思っております。

#52
○宮沢由佳君 経済産業省の職員の皆様の意識の高さがうかがえます。是非お願いいたします。
 次の質問に移ります。
 国家公務員倫理規程では、利害関係者から供応接待を受けてはならないとなっています。ところが、大臣規範は、国民の疑惑を招くような行為となっていて、しかも定義などが曖昧です。大臣は経済産業行政の長ですので、職員と同様の処分が行われるように改革すべきと思いますが、御所見を伺います。

#53
○国務大臣(梶山弘志君) 国務大臣規範は、政治家であってかつ国務大臣等の公職にある者については、清廉さを保持をし、そして政治と行政への国民の信頼を確保する観点から、自ら律すべき規範、規程、規律として定められたものであります。
 選挙によって選ばれた政治家である以上、自らの行動については、大臣等規範を踏まえた上で自らの責任で適切に判断することが基本であると考えております。私としましても、国民の皆様から疑念を抱かれることのないように、大臣規範等に基づいて自らを律して職務に精励をしてまいりたいと思っております。

#54
○宮沢由佳君 梶山大臣がイニシアチブを取って、総理に、もっと国民が納得するような規範にしましょう、大臣も行政の一員なのですから職員と同様の、場合によってはもっと厳しい処分を規定しましょうとおっしゃってはいかがでしょうか。
 この件で最後に伺います。今回の総務省の事案に関して、経済産業省でも一層の倫理規程遵守が求められると思いますが、大臣の決意をお聞かせください。

#55
○国務大臣(梶山弘志君) 最初の件ですけども、政治家たる者、しっかりその役職に就いたときには自らけじめというものを付けていく必要があると思います。そして、まずは職員と同様の、例えば経産省でいえば、所掌が広い中での産業界との対話であるとかそういったものも、皆さんから見ておかしくないようなものにしていくというのは当たり前のことであると思っております。そういったものも含めて、政治家の意識、高めていく必要があると思っております。
 さらにまた、政府全体で国家公務員倫理制度の遵守を徹底している中で今般の事案が起きてしまったこと、経済産業省としても、広く皆さんの意見を聞く役所でありますから、大変重く受け止めているところであります。
 当省は広い分野を所掌しておりまして、各分野の方々と頻繁に率直な意見交換を行っております。例えば今回のグリーン政策に関しましても、かなり産業界への影響がございます。これは本当に腹を割って話していかなければならない、お叱りを受けることもある、場合によっては、お願いを受ける、お願いベースでのお話もあるかもしれない。そこは、その話は話としてちゃんと聞いた上で、けじめをしっかり付けていかなければ、こういった政策もしっかりとしたものにならないと思っておりますので、国家公務員法、倫理法、規程、倫理規程といったルール遵守は絶対であることから、それを前提とした相手方との距離感を意識していくことが大変重要であると思っております。
 そのため、国家公務員倫理法等のルールを職員一人一人に理解し遵守することが不可欠でありまして、当省としましても、今回の事案を受けて、倫理監督官である事務次官から全職員に対して改めて服務規律の徹底を促しているところであります。服務規律に関するルールの周知も行ったところであります。
 引き続き、周知徹底のための研修等に力を入れて、国家公務員倫理法等の遵守の徹底を図っていく所存であります。

#56
○宮沢由佳君 ありがとうございます。熱意が伝わりました。是非よろしくお願いします。
 次に、東京電力柏崎刈羽原子力発電所の核物質防護設備の機能の一部喪失事案について伺います。
 事実関係並びに国の対応及び今後の取組について、根拠条文も含め御説明ください。セキュリティーに関することですので、現段階でお話しできる範囲で結構です。

#57
○政府参考人(山田知穂君) 東京電力柏崎刈羽原子力発電所において核物質防護設備の機能の一部が喪失した事案は、一月二十七日に東京電力から原子力規制庁に報告があったことを契機に原子力規制検査を行いました。
 その結果、機能の復旧に長期間を要し、かつ実効性ある代替措置を講じていなかったことから、令和二年三月以降、複数箇所において長期間にわたり不正な侵入を検知できない可能性がある状態を確認いたしました。
 同発電所では、組織として核物質防護設備の復旧の必要性を認識していたにもかかわらず、復旧に長期間を要しておりました。また、東京電力の社員警備員は、代替措置に実効性がないことを認識していたにもかかわらず、改善しておりませんでした。結果として、不正な侵入を検知できない可能性がある状態が三十日を超えている箇所が複数ございました。
 このように、同発電所は組織的な管理能力が低下しており、防護措置の有効性を長期にわたり適切に把握しておらず、核物質防護上、重大な事態になり得る状況にあったものでございました。
 なお、これら箇所の核物質防護設備は復旧済みでございまして、新たに核物質防護設備の機能喪失が発生した場合には、実効性のある代替措置がとられる体制にはなってございます。
 このような事態を踏まえまして、三月十六日の原子力規制委員会におきまして、東京電力柏崎刈羽原子力発電所における核物質防護設備の機能の一部喪失事案について、原子力規制検査等実施要領等に定められた、重要度として赤、深刻度はSLⅠということで暫定評価を行い、東京電力に重要度の暫定評価結果を通知いたしました。
 その後、三月十八日に東京電力から意見陳述の要望がないことの回答を受けましたので、核物質防護設備の機能の一部喪失事案の評価結果が確定し、これに伴い、対応区分を二から四に変更いたしました。この対応区分四では、原子炉等規制法第六十一条の二の二第二項に基づく原子力規制検査等に関する規則第三条第二項に定められた追加検査というものを実施をしていくことになってございます。
 以上でございます。

#58
○宮沢由佳君 この件、大臣はどのように思っていらっしゃるでしょうか。

#59
○国務大臣(梶山弘志君) 核物質防護の確保というのは、原子力事業者の基本中の基本であると思っております。今般の事案に関し、原子力規制委員会から、今お話ありましたように、最も厳しい評価がなされたことは深刻に受け止めております。先般のID不正使用に続き、核物質防護に関し最も厳しい評価となる事案が発生したことは大変遺憾であり、大変、非常に残念な思いであります。
 事業を所管する経済産業省として、資源エネルギー庁長官から、三月十六日、評価がされた日でありますけれども、小早川社長に対して、原子力規制委員会の監視の下、経営陣を含む組織全体で危機感を持って核セキュリティーに対する職員の意識等根本原因を究明し、抜本的な対策を講じるよう、厳しく指導をしたところであります。
 東京電力には、強い危機感と緊張感を持ち対応に当たってほしいと考えています。経済産業省としましても、東京電力の取組をしっかりと指導監督をしてまいりたいと思っております。
 先ほど、規制委員会、規制庁の方からお話ありましたように、特別の検査がこれから予定をされています。報告書を出して、その後に二千時間を、二千時間・人を超える特別の検査ということですから、それらを受けて、私どもの責任というのは、これらを対応できるような体制につくり直していくこと、そういうことであると心得ております。

#60
○宮沢由佳君 この案件、大変な問題です。本日は概要を伺うだけに止めますが、原因や国の対応など、再発防止のため引き続きしっかりと検証していきたいと思います。
 それでは、予算に関連して質問いたします。
 まず、コロナ対策について伺います。
 一都三県の緊急事態宣言は解除されましたが、私たち立憲民主党は、ウイズコロナではなくゼロコロナ戦略を公表しています。資料を御覧ください。立憲民主党のゼロコロナ戦略の概要でございます。
 政府が進めてきたウイズコロナでは、これまでの間、感染抑制と感染拡大の波が何度となく繰り返され、社会経済活動の制約が長期にわたり、国民生活や経済に深刻な影響を与えています。だからこそ、立憲民主党は、国民の皆様にゼロコロナ戦略を提案します。これは、感染防止対策と医療支援、そして生活者、事業者支援を集中的に展開し、感染拡大の波を十分に収束させ、その状態を継続させることで感染を封じ込め、通常に近い生活、経済活動を取り戻す戦略です。
 ゼロコロナ戦略は、一、医療現場を支援、二、感染を封じ込める、三、暮らしと事業を守るの三本柱があります。
 経済産業関係では、三、暮らしと事業を守るの中に、事業を守るとして、持続化給付金、家賃支援給付金の再給付、減収要件等の要件緩和、休業協力金、一時支援金の要件緩和、事業規模に応じた支援の実施、無利子無担保融資枠の拡大、借入金のリスケ、無利子期間の延長など、雇用調整助成金特例の六月までの延長、税、社会保険料の支払猶予の継続、減免措置の創設などを政策に打ち出しています。いずれも事業者、働く方々などの生活者の目線に立った政策です。コロナ禍において、国民一丸となって乗り越えていかなければなりません。国民の生活、暮らしを守る上で必要なお金です。
 そこで、大臣に伺います。
 持続化給付金の申請は二月十五日で締切りとなりましたが、コロナ禍の影響は大きく、経済的影響も大変深刻な状況です。立憲民主党と共産党は、持続化給付金再支給法案を三月十九日、衆議院に提出しています。
 政府は、持続化給付金について、一度受給した事業者も含め、再支給をするおつもりはありますでしょうか。また、再支給するのであれば、私たちの法案にあるように、給付要件を緩和し、給付対象を拡大することや、事業規模に応じた加算措置など御検討されてはいかがでしょうか。

#61
○国務大臣(梶山弘志君) 実施しました持続化給付金は、今回の緊急事態宣言時よりもより広範な業態の事業者が全国にわたって幅広く経済活動を自粛する中、事業の種類、形態によって感染拡大のリスクが大きく異なるという知見も全くない中で、先行きが見えない厳しい状況に直面する事業者に給付したものであります。今回の緊急事態宣言は、これまでの経験に基づいて、飲食につながる人の流れを制限する対策等に重点があります。支援策についても、昨年との違いを踏まえる必要があると考えております。
 こうした観点から、コロナ本部の取りまとめを踏まえて、新型コロナウイルス感染症の影響により売上げが減少した全国、全業種の幅広い事業者を対象とする持続化給付金ではなくて、緊急事態宣言地域における飲食店の時短営業や外出、移動の自粛の影響を受ける事業者を念頭に一時支援金を給付するという対応を政府として新たに取ることにしたということであります。
 先ほど、委員から様々な支援策がありました。特に融資であるとか融資の条件変更であるとか、また雇用調整助成金であるとかその他のことも含めて、政府全体で合わせ技でしっかり対応できるような検討をしているところであります。
 また、五〇%以上という要件についてもお話がありましたけれども、今回の一時支援金は、緊急事態に伴う措置により、とりわけ厳しい経営状態、状況にある事業者に使途に制限のない現金を給付するという、従来の補助金などによる支援を超えた対応であるということ、このため売上高五〇%減を要件を付したものであります。

#62
○宮沢由佳君 その一時支援金について伺いたいんですけれども、三月八日から一時支援金の申請受付が始まりました。これ大変評価いたします。しかし、どうしても支給要件から漏れてしまう方々がいます。売上げが、先ほど大臣もおっしゃいましたけど、五〇%以上の減少というのは、大変この要件は厳しいと思います。
 大臣は、元々利益率が低い業種では売上げが少しでも減少すると相当厳しいと思います、一時支援金の支給要件の緩和、今もおっしゃりましたけれども、やっぱりここ、何とかならないかと思います。もう一度お願いいたします。

#63
○国務大臣(梶山弘志君) この売上げ要件の緩和だけは、今までにない措置であるということ、そして使途に制限のない給付であるということから設けさせていただいたというものであります。
 ただ、ほかの要件のところですね、例えば、今回は飲食店の時短、そして移動や外出の制限等があるわけでありますけれども、移動や外出の制限等はほかの地域にも及ぶ可能性がある。例えば、首都圏、関西圏から観光地に行く比率が高い、例えば九州の観光地、北海道の観光地、こういったところから大体かなりの数の方が来ていると思うんですけれども、そういったことも要件に加えていこうと、要件の中に考慮をできる条件として加えていこうということにしておりますし、また、その地域を越えたものであって、できる限り、誓約書に署名をしていただければ認める方針で対応をしてまいりたいと考えております。

#64
○宮沢由佳君 様々な声に耳を傾けていただきたいと思います。
 この一時支援金の支給対象について伺いたいのですけれども、確認なんですが、飲食店ではなくホテルなどの宿泊業に食材、飲料を納入している業者も対象になりますでしょうか。

#65
○国務大臣(梶山弘志君) まず、その協力金の対象となる事業者に対して納めている人がまず一番の対象ということであります。緊急事態宣言に伴う飲食店の時短営業、不要不急の外出、移動の自粛により影響を受けた事業者は対象になり得るということであります。
 御指摘のホテルや飲食に食材を提供する事業者についても、緊急事態宣言に伴う外出自粛の影響を受けて売上げが大幅に減少した事業者であれば対象となり得るということであります。

#66
○宮沢由佳君 ありがとうございます。
 支給対象についてかなり踏み込んでいただいていると思います。でも、支給の対象になっていない業種も厳しいところがございます。一時支援金に限らず、今後とも事業者の声に耳を傾ける姿勢をお願いいたします。
 最後の質問です。コロナ禍の様々な支援に関して、一律の支援ではなく、事業者に寄り添い、この事業規模に応じたきめ細かい支援を実施すべきと考えますが、いかがでしょうか。

#67
○国務大臣(梶山弘志君) 経済産業省では、緊急事態宣言再発令に伴う飲食店の時短営業や不要不急の外出、移動の自粛により影響を受けた事業者に対して、先ほど来話題になっております一時支援金、法人六十万、個人事業者三十万円を上限に支給をすることとしております。一時支援金の給付上限額については、緊急事態宣言の期間に応じて、事業規模が比較的大きい法人、比較的小さい個人のそれぞれの三か月分の固定費の半分程度に相当する金額として設定をしたものであります。給付額については、前年又は前々年同月の、ここ前々年も対象に入れておりますので、その売上げからの減少分に応じて変動するものとなっております。このため、一時支援金は上限額の範囲内で事業規模に応じた支援を行うものとなっております。
 なお、一時支援金に加えて、緊急事態宣言の影響で売上げが三〇%以上減少した事業者に対して、事業再構築補助金の特別枠を創設して支援することとしております。特別枠では、事業規模を具体的に従業員数に応じて補助上限を設定した上で補助率を引き上げることとしており、こうした措置も御活用いただくことが可能であります。
 さらにまた、いつも申し上げていることなんですが、地方創生臨時交付金ということで、第三次補正で一兆円の計上をしております。これは協力金とは別の形での計上であります。そして、類型化してこういうものをほかの地域でもやっていますよということで、その文書も発出しておりまして、地域の事情が分かるのはやっぱり地方なんですね。ですから、そういった中で、我々は一律の支援をした中で、足らざるところは地方でまた見ていただきたい、そういう思いでこの地方創生臨時交付金というものも政府全体で出すことに決めたところであります。

#68
○宮沢由佳君 今後ともよろしくお願いします。
 次に、企業における女性の活躍支援について伺います。
 少子高齢化が進み、生産年齢人口が減少する日本では、働ける人材の母集団を拡大し、女性を始め多様な人材の能力を最大限に発揮することにより、イノベーションを創出していくことが不可欠です。
 そこで、令和三年度予算案における起業支援も含めた経済産業省の女性活躍に関する支援について御説明ください。

#69
○国務大臣(梶山弘志君) 女性が活躍することは企業の成長、ひいては日本経済の成長につながるものと認識しております。
 今お仕事に就いていない方、また起業をしたいという、会社を起こしたいという思いがあってもなかなかできない方、そういった方に光を当てた上で、しっかりと日本の経済の中に組み込んでいく、そういったことが日本の成長につながるものだという認識であります。
 こうした観点から、経済産業省では、女性が活躍する上場企業を東証と連携して選定するなでしこ銘柄や、女性が起業する際に日本政策金融公庫が低利で融資を行う女性・若者・シニア起業家支援資金を通じて、意欲ある女性を支援をしているところであります。御指摘のような女性を取り巻く環境整備については、なでしこ銘柄の選定において、性別などの属性にかかわらず活躍できるような環境やルールの構築、女性管理職を増やす取組といった項目を確認することで、企業の積極的な取組を促しているところであります。
 特に、女性リーダーの育成の観点から、経済産業省の企画、運営により企業の幹部候補女性を対象とした企業横断的勉強会を開催するなど、女性の管理職登用実現に向けた企業への働きかけを行っているところであります。
 さらに、女性の社会参画拡大のため、起業を支援することも重要であります。経済産業省では、全国の起業支援機関のネットワーク、わたしの起業応援団を立ち上げ、支援ノウハウや優良事例の共有を行って、より効果的な支援を提供する体制を整えています。応援団には、男女共同参画センターも加入をしており、各地の状況に応じたきめ細かい支援ができるように連携を図っているところであります。加入メンバーは随時募集しており、連携を更に拡大をしてまいりたいと考えています。

#70
○宮沢由佳君 男女共同参画、また女性の活躍促進について、大臣から熱意のある御答弁いただけて大変うれしいんですが、所信には女性活躍が入っていなかったのがとても残念で、やっぱりこれ世界的な潮流の中で、女性の管理職登用、また賃金格差の是正、これが大きな投資家の注目材料になっているんですね。投資家の多くは、女性がより活躍しているところ、会社に投資をしていく、これが世界の潮流ですから、これに大きく日本が遅れているということが大きく問題だと私は思います。
 例えば、賃金格差でお話をしますと、予算委員会でもお話ししましたけれども、イコール・ペイ・デーという日がございまして、男性が一月一日から仕事を始めて十二月三十一日まで仕事をしたとすると、男性と同じだけ女性が賃金を得るには五月六日まで働かなければ一緒にならない、これが非常に世界的にも遅れている。この五月六日に、イコール・ペイ・デーということで、私たち働く女性の仲間たちが赤い服を着て、今日がイコール・ペイ・デーです、こんな遅いんですという話をするんですが、じゃ、なぜこの賃金格差がこんなに大きいのかという理由の一つに、女性が非正規雇用、そしてパートの仕事が多い、また、先ほど大臣おっしゃったとおり、管理職の登用がすごい非常に遅れているということなんですね。
 ページを、資料の二枚目を見ていただければいいんですけれども、大変この管理職の登用が遅れている。そして、下の表では、やはりこの女性の管理職を増やそうと非常に、世界中で伸ばしている。この七年間に大きく伸びているけれども、日本は、括弧の中に、五・二%という状況なんですね。
 企業における管理職登用、進んでいるんでしょうか、日本は。現状お聞かせください。

#71
○政府参考人(河西康之君) お答え申し上げます。
 委員からの資料にございますとおり、各国と比べますと、なかなか我が国の女性の管理職あるいは役員への登用は進んでいないという状況かと存じます。

#72
○宮沢由佳君 この問題、もっと経産省でもしっかり取り組んでいただきたいというふうに思います。やっぱり企業への働きかけ、そして、なぜ遅れているかというと、まあいろんな論文があるんですけれども、女性モデルが少な過ぎる、あんな人のようになりたいとか、ああいう女性になりたいというモデルがまずいない。
 そして、結婚や出産で離職した人が再就職をしようとしたときに、結婚で土地が変わっていたり何年も子育てをしていて現場から離れているときの再就職がしにくいということで、この再就職へのチャレンジが非常に難しくなっているということがあります。ただ、再就職希望者は九割以上います。ですから、ここをしっかり経済産業省で、男女共同参画課がというふうではなくて、やっぱり企業が積極的に登用していくということが必要だと思います。
 そこで、私は、ちょっと問題、質問飛ばしますけれども、女性の起業が今注目もされています。プチ起業、まあママ起業とも言われているんですけど、女性が起業を経験しながら、少し社会の状況を見ながら、そしてまたしっかり再就職していく、若しくはNPOや一般社団を立ち上げて、大企業とコラボをしてイノベーションを起こしていく、こういうことが起こっています。
 起業支援について、経済産業省、大臣、お答えください。

#73
○国務大臣(梶山弘志君) 企業側の認識を改めるための啓蒙をしっかりしていくということがまず第一点。そして、制度を徐々に変えていくと、そういう例えば女性が進出しにくいような制度があればそれも変えていくということ。さらにはまた、やる気のある方に対して研修、リカレント教育等の研修の場をつくる、そしてその人たちが働けるような環境づくりというのも大変重要であると思っております。
 起業というのは、何も最先端ばかりではないと思っております。女性ならではの視点で始まる起業もあるわけであります。そういったものが逆に地方ではしっかりとしたビジネスになっている例も承知をしております。
 そういったことも含めて、ニッチと言うとちょっと変なんですけれども、やっぱりふだんそこにビジネスが入り込めないようなところを女性の視点でビジネス化しているということもありますので、そういった面も含めて柔軟なその応援というものをしてまいりたいと思っております。

#74
○宮沢由佳君 ありがとうございます。
 本当にその女性起業家、ばかにできなくて、本当に小さなアイデア、その生活の中、若しくは地域の課題を解決するための小さなアイデアが、これが大きな企業に育っているという例が幾つもございますし、今、一方で、大企業の方も種を、シーズを探している、その種を女性が持っている、若しくはその地域課題の中からどうソーシャルビジネスとして、地域課題を解決しながらイノベーションを起こしていく、ここは本当に大切にしていきたいと思います。
 女性起業家支援の課題の一つに、起業を希望する女性がどこにいるか分からないという、その支援する側の問題もございます。その課題を解決するため、実際はいっぱいいるんですけどね、起業してみたいな、こんな面白いことをやってみたいなという女性がいっぱいいるんだけれども、その女性に支援する側が行き当たらない、この課題を解決するために、先ほど大臣もおっしゃりましたけれども、男女共同参画センターとの連携、これがございます。
 この連携について、実績やお考えをお願いいたします。

#75
○政府参考人(河西康之君) お答え申し上げます。
 男女共同参画センター、こちら、各都道府県あるいは市町村に設けられているものでございますが、こちらとは、私どもで組織立ち上げております、わたしの起業応援団というネットワークを私ども立ち上げているところでございまして、こちらのメンバーになっていただいているところでございます。
 こちらのメンバー、閉じているものではございませんので、広く今後ともこうした男女共同参画センターにもますます加入いただいて、連携を深めていきたいというふうに思っております。

#76
○宮沢由佳君 ありがとうございます。
 この男女共同参画センターが中心となってママ起業家のイベントを行うと何千人も集まると、こういうことが全国で今起こっております。
 一方で、全国の男女共同参画センターが縮小、閉鎖される傾向にあります。大臣の所見を伺います。

#77
○国務大臣(梶山弘志君) それぞれの地域での認識ということであると思いますし、さらにまた広げようという認識も必要だと思いますし、緒に就いてきたという思いもあるのかもしれません。ただ、まだまだだと思っております。
 私、起業に関して言えば、日本では女性だけではなくて男性の起業家も少ない、各国に比べると。なぜかという要因をこの前見たわけなんですけれども、起業するための教育がされていないということと、周りに起業家、起業家というか、起業している人たちが余りいないと。よその地域であるとか自分の環境であるとかということもあるので、やはりそういった環境をつくることも非常に大切なことだと思っておりますし、地域でそういった取組、男女の間の問題だけではなくて、起業家を育てるための勉強会であるとか、そういった研修というものも必要なんではないかなと感じております。

#78
○宮沢由佳君 今、男女共同参画の閉鎖について伺ったんですけれども、やっぱり、男女共同参画センター、しっかりと支えて、連携していっていただきたいなと思います。
 最後の質問なんですけれども、以前に、判こ産業の地場産業の振興について、総理、大臣らに言及していただきたいとお願いしましたが、恐らく梶山大臣から言及いただいたと思いますので、総理のお返事等については質問いたしませんけれども、一問だけお願いいたします。
 時代の変化とともに徐々に縮小していく地場産業はあると思います。ただ、この度の判こ産業への打撃は、余りにも突然の国の判断や大臣たちによる印鑑廃止などの許し難い表現によって急速に需要が激減したということも一因あると思います。判こ産業への何らかの施策、また風評被害等への対策について教えてください。

#79
○委員長(有田芳生君) 梶山大臣、時間ですので、簡潔にお願いいたします。

#80
○国務大臣(梶山弘志君) しっかりとした支援をしてまいりたいと思っております。
 判この産業がどういう新たなニーズを探っていくか、また、そこの技術を生かして新たな分野に出ることも含めて、そういう御意思があるところにはしっかりと応援をしてまいりたいと考えております。

#81
○宮沢由佳君 ありがとうございます。
 終わります。

#82
○委員長(有田芳生君) 午後一時に再開することとし、休憩いたします。
   午前十一時四十四分休憩
     ─────・─────
   午後一時開会

#83
○委員長(有田芳生君) ただいまから経済産業委員会を再開いたします。
 休憩前に引き続き、令和三年度総予算の委嘱審査を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。

#84
○新妻秀規君 公明党の新妻秀規です。本日は、質疑の機会をありがとうございます。
 まず、自動車産業に求められる業態の転換、これをどう支援するか、これ大臣に伺います。
 昨年の末、愛知県の豊田市で訪問活動を行った際に、自動車のマフラーを作っている会社の経営者から、もう工場畳もうと思っているんだ、こういうお声を聞きました。政府の方針によりまして、今、電動車への転換が進んでいます。電動車にはハイブリッドも含んでいるんですけれども、EV、すなわち電気自動車、ガソリン車よりも部品数がかなり減ります。よって、ガソリン車が退役し電気自動車が増えると自動車産業全体として生産すべき部品の数が減る、そして組立ての作業も減る、なので部品産業はもとより多くの雇用が失われるのではないか、こういうおそれがあります。雇用喪失のみならず、仕事の質や内容でも大きな変化が生ずるものと予想されます。
 今、自動車の主要生産国では対応策が加速しています。ドイツでは、中小の自動車部品メーカーを救済するために、政府と労働組合で共同して、下請企業が電動車への移行がスムーズにできるようにという救済基金が創設されました。さらに、ドイツの連邦政府主導の専門者の会議では、自動車産業における新たな職業訓練制度や資格の導入についての必要性、これも指摘しているところです。
 お隣の韓国でも、低炭素経済への転換によって被害を受ける事業者への保護支援策として、事業再編の援助や再就職支援などを行って、転換のプロセス、過程で不利益を被る階層や産業はないようにするとしたところです。
 日本政府でも対応を急いでいるとは承知をしているんですけれども、こうした海外の例も参考に、業態転換、是非ともしっかりと進めていただきたいと思います。そのための基金や支援組織の構築、職業訓練の実施など、先手を打って産業界のニーズをしっかり酌み取って、厚生労働省などほかの省庁とも連携をして効き目がある対策を打ってほしいと思いますけれども、大臣の答弁を求めます。

#85
○国務大臣(梶山弘志君) 二〇五〇年のカーボンニュートラルに向けて産業界、また各社とも、今対話を国と、国との対話を重ねているところでもあります。
 政府としては、二〇三五年までに新車販売で電動車一〇〇%を実現する方針でいますけれども、自動車の電動化に伴い影響が生じる自動車部品サプライヤーなどの事業転換を支援していくことは重要な課題と認識をしております。
 令和二年度三次補正予算では、新型コロナウイルスの感染拡大の影響を契機として、電動化への対応など新分野展開に取り組む中堅・中小企業を支援する一兆円を超える規模の補助金、中小企業等事業再構築促進事業を盛り込んでいるところであります。
 この補助金も活用しながら、例えば、これまでガソリンエンジンの変速ギアを製造していた中堅・中小サプライヤーが電動車用のモーター部品の製造に新たに挑戦するといった取組を積極的に支援をしてまいりたいと考えています。
 経済産業省としましては、引き続き、自動車部品サプライヤーも含め、関係業界の皆様から御意見を丁寧に伺いつつ、業態転換や職業訓練の必要性といった課題について、関係省庁とも連携しながらしっかりと検討してまいりたいと考えております。

#86
○新妻秀規君 是非前向きな検討をお願いしたいと思います。
 続いて、厚労省に聞きます。
 各地域においては、今挙げた自動車産業を始め多くの業界で業態転換が進んで、雇用が失われるおそれがあるばかりではなく、今仕事をしている在職中の人であっても、仕事の質、内容、大きく変化すると予想されます。厚労省においては、経産省とも連携して訓練ニーズをしっかり把握をして職業訓練に取り組んでいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

#87
○政府参考人(小林洋司君) お答えいたします。
 EV化の進展を始めといたしまして、今後、御指摘のように業態転換、あるいは仕事の質、内容の変化等が見込まれるところでございます。訓練ニーズを先取りして適切な訓練支援、特に在職者に対する訓練支援を適切に行っていく必要があるというふうに考えております。
 全国に公的訓練機関設けております。離職者訓練だけではなくて、中小・小規模企業の在職者訓練も行っておりますし、それから企業が取り組む訓練に対する助成制度というのを設けております。
 また、地域の訓練ニーズをすり合わせる場といたしまして、地域の産業界、教育界、自治体、経済産業局などの関係機関を巻き込んだ地域訓練協議会というのがございます。今は離職者訓練のすり合わせの場になっておるわけでございますが、これを在職者訓練も含めた検討の場にしていくことが考えられるところでございます。中央にも中央訓練協議会という場がございます。
 経済産業省を始め関係者の方々とよく連携をし、そして地域を巻き込んで今後の訓練ニーズを見通した訓練支援が行われるように努力してまいります。

#88
○新妻秀規君 今御答弁ありましたように、離職者を生まないための先手を打った取組、是非ともお願いしたいと思います。
 小林統括官におかれましては、答弁終わりましたので、委員長、御退席についてはお取り計らいをお願いいたします。

#89
○委員長(有田芳生君) 小林人材開発統括官におかれましては、御退席いただいて結構でございます。

#90
○新妻秀規君 次に、手押し式除雪車の事故防止について伺います。
 この冬、観測史上最大となる大雪が各地で観測されております。このような中で、手押し式の除雪車が広く使われています。手押し式のこの除雪車、免許がなく誰でも簡単に使える反面、構造上、雪をかき込むオーガという装置が、これ回転部が露出、むき出しなんですね。なので、不注意によって死亡事故に至るようなケースもあります。
 実際、今年の一月に九歳の男の子が巻き込まれお亡くなりになった、こんな事故も含めて、昨年十二月から今年一月だけでも八人の方が亡くなった。私が活動する富山県でも、指を切断する大けが、こういう事故もありました。事故防止に向けては、消費者庁、また国民生活センター、そして製品評価技術基盤機構、NITEが過去に度々注意喚起を行ってきたんですけれども、この結果なわけです。
 事故防止に向けての注意喚起については、除雪機が使用される前、すなわち大雪が予想されるときにより集中的、効果的に行っていくべきと考えますが、経産省の答弁を求めます。

#91
○政府参考人(太田雄彦君) お答え申し上げます。
 歩行型除雪機は人力による除雪作業の負担軽減につながるため、特に豪雪地域においては広く普及しているところでございますけれども、事故が発生すると死亡あるいは重篤な被害につながるため、安全に正しく使用することが非常に重要だと考えてございます。
 経済産業省では、例年、降雪時期には独立行政法人製品評価技術基盤機構によるプレスを通じた周知、それから私どものツイッターを活用して使用上の注意を呼びかけているところでございます。
 また、業界団体の除雪機安全協議会においては、事故情報の共有や自治体と連携した様々な安全啓発活動を行っているところでございます。
 委員御指摘のとおり、歩行型除雪機による事故を防止するためには、より集中的に、効果的に注意喚起を行うことが重要だと認識しております。今後はこうした既存の注意喚起の手法に加えまして、気象情報、気象予報等を踏まえながら、大雪が予想される地域の自治体やメディア等に事前に集中的に情報提供を図るなど、より効果的な、タイムリーな注意喚起に取り組んでまいります。

#92
○新妻秀規君 是非お願いします。
 続いて、より安全な除雪機の市販化の見通しと普及促進について伺います。
 今ございました日本農業機械工業会の除雪機安全協議会では、二〇〇四年四月以降の製品についてはハンドルやレバーから手を離すと運転が止まるデッドマンクラッチと呼ばれる安全装置の装着を義務化しているところです。しかし、このデッドマンクラッチをひもで縛るなどして意図的に機能しない状態に無効化してしまい、その結果事故に至る、こういうケースが多く報告されているわけです。
 こういう事故の再発を防ぐために、この六月をめどに除雪機安全規格の改正が進められると承知をしておるんですけれども、この規格の改正後、より安全な除雪機が市販化されるのはいつ頃でしょうか。
 また、今後この新しいより安全な除雪機ができても、普及しなければ意味がありません。手押し式除雪機、これは寿命が長いため、買換えが進まない限り危険な除雪機が長期間にわたって存在し続けることになってしまうわけです。
 よって、買換えが具体的に進むような施策を講ずるべきと考えます。現在でも、山形県の村山市など、一部の地方自治体ではこの購入に対して補助を行っています。このより安全な除雪機の普及に向けて、国がこれらの地方自治体を後押しすることや国自らが補助を行うような施策を求めたいと思いますが、いかがでしょうか。

#93
○政府参考人(福永哲郎君) お答えいたします。
 現在、まず、先ほど御紹介いただきましたデッドマンクラッチを利用者が無効化するということが起こっておりますので、そういった事故の再発を防止するために、引き続き、先ほど御紹介していただいたような集中的な展開も含めて、デッドマンクラッチを無効化しないよう、正しい使い方を周知徹底することを進めていきたいと思っております。
 ただ、仮にデッドマンクラッチが無効化された状態で使用された場合でも、後進による挟まれ、ひかれといった死亡事故リスク、こういうのが発生しておりますので、それを低減できますよう、現在、御指摘のとおり、本年六月を目途に、除雪機安全協議会において新たな安全規格を策定すべく作業が進められております。
 各除雪機メーカーでは、この新たに策定された安全規格に基づき安全機構が追加され、新しく作った除雪機について、設計、開発、降雪環境下で実証研修等を行いながら、順次市場に投入していくという考えであるというふうに聞いております。遅くとも令和五年の降雪期に間に合うようには全ての関係メーカーが対応できるようにしていきたいと思っております。
 その上で、普及の御指摘でございます。既に御紹介あったように、一部の自治体では豪雪地帯を中心に除雪機の導入補助が講じられていることから、こうした自治体や国土交通省等の関係省庁とも連携しながら、より安全な除雪機の普及にしっかり取り組んでまいりたいと思っております。
 今後とも、除雪機で起こり得る事故について注意喚起を行うとともに、新たな安全規格の特徴について分かりやすく広報を行いながら、安全な利用と買換えを促進してまいりたいと思っております。

#94
○新妻秀規君 買換えが具体的に進むような支援策を是非ともまた前向きに御検討いただきたいと思います。
 続いて、カーボンプライシングについて伺います。
 まさに今、政府において検討が進んでいると承知をしております。脱炭素化の加速というプラスの効果の反面、産業の国際競争力に影響が出るんじゃないか、企業の投資、研究開発の原資が奪われるんじゃないか、こんな声もささやかれているところであります。
 鉄鋼やセメント業などの素材産業は、エネルギー集約型の産業であり、脱炭素への移行には多くのコストが掛かることが予想されています。ヨーロッパでは、七千五百億ユーロ、日本円で約百兆円の基金を創設していますけれども、この基金による財政支援として特に重きが置かれているのが素材産業であります。
 日本政府においては、カーボンプライシングの具体的な仕組みを検討するに当たっては、素材産業など、それぞれの産業における脱炭素技術の確立の状況、こうした各産業の実情を踏まえた対応が必要と考えますが、いかがでしょうか。

#95
○政府参考人(山下隆一君) お答え申し上げます。
 菅政権におきますカーボンニュートラルは、成長戦略として実現するものと認識しております。カーボンプライシングも成長に資するという観点から検討しておりまして、産業の競争力強化、イノベーション、投資促進につながる形があり得るのかなど、産業政策を所管する立場から検討いたしているところでございます。
 その観点から、議員の御指摘のとおり、各産業の実情を踏まえた対応が不可欠だと思っております。例えば、CO2の排出削減を進めるために利用可能な技術、代替技術、こういったものが存在しない場合に、炭素税などで負担を重くしても、これは負担が増すだけでございまして、それだけでは成長もしないし、CO2も減らないということになってしまいます。
 例えば、議員御指摘の鉄鋼業におきましては、石炭あるいはコークスの代わりに水素を活用した水素還元製鉄が脱炭素技術として有望でございますが、まだまだ技術的なハードルは高く、今企業は必死で技術開発を進めている段階でございます。こういった段階はむしろ支援が必要でございまして、研究開発の原資を奪ってはならないというふうに認識してございます。
 また同様に、化学工業では、CO2と水からプラスチック原料を製造する人工光合成、こういった技術が有望でございますが、まだまだこれも研究開発を進めている段階でございます。
 二〇五〇年カーボンニュートラルに向けましては、様々な分野の技術支援を進めていくことが必要でございまして、企業がこうした技術を社会実装できますように、二兆円のグリーンイノベーション基金を活用して企業の研究開発や実証を最大限後押ししていくというふうに思ってございます。
 カーボンプライシングの具体的な検討に当たりましては、産業の実態を踏まえ、成長に資するという観点から検討してまいりたいと思ってございます。

#96
○新妻秀規君 是非よろしくお願いします。
 次に、カーボンプライシングにおける中小企業と低所得者への取組、配慮について、大臣に伺います。
 産業界において各業界団体による温暖化対策の自主的取組が進められていますけれども、中小企業ではなかなかという課題も指摘されているところであります。中小企業は財務面の課題から設備投資がなかなか困難だ、こういうところもあるために、脱炭素化に向けて、助成金、補助金などの支援策が必要と考えます。
 この国会に提出されました産業競争力強化法には、カーボンニュートラル実現に向けた設備投資の税制、また金融支援なども措置されていると承知をしております。これらを踏まえ、改正法案による措置内容、また脱炭素化に向けた中小企業支援の必要性について見解を伺います。
 また、国民や社会の行動変容を促すためには、このカーボンプライシングがメリットになるということを国民に実感できる形で進めていくことが望ましいと考えます。この観点から、低所得層への十分な配慮、これ必要だと思うんです。
 既に導入されている地球温暖化対策税、またFITの賦課金による家計への影響については、家計費の上昇率は低所得世帯や高齢者世帯で高くなるという分析、また、こうした世帯への軽減措置が必要だ、こういう指摘もあるところです。また、カーボンプライシングに伴う逆進性は、その枠内のみで議論するべきではなく、社会保障給付を含めた低所得者対策によって解決すべきだ、こういう声まであります。
 ここで、カーボンプライシングの導入に係る低所得者世帯への配慮について併せて大臣に伺います。

#97
○国務大臣(梶山弘志君) 委員御指摘のとおり、現在国会に提出をしております産業競争力強化法等改正法案において、脱炭素化の効果が大きい設備投資に対する最大一〇%の税額控除、そして中長期的な計画に基づいて脱炭素化に向けて取り組む事業者を支援するための利子補給制度の創設などの措置を盛り込んでいるところであります。
 また、二〇五〇年カーボンニュートラルの実現には、中小企業の脱炭素化に向けた取組も大変重要であります。このため、工場等における省エネ効果の高い設備への更新やエネルギー管理状況の診断に対する補助、クレジット取引の活用による照明やボイラーの省エネ投資の促進といった中小企業に対する支援策も講じてきているところであります。こうした支援策について、引き続き積極的に中小企業への広報活動を行ってまいりたいと考えております。
 カーボンプライシングにつきましては、先ほど来答弁にもありますけれども、成長に資する制度設計の在り方ということで、結論ありきではなくて、炭素税、排出量取引制度、国境調整措置やクレジット取引など、幅広く検討をしているところであります。制度設計によっては御指摘の低所得世帯への負担が生じ得ることなど、様々な観点を踏まえて議論を進めてまいりたいと思いますし、現行でカーボンプライシングと思われるような、委員から御指摘のFITであるとか温対税であるとかそういったものもありますので、それらの整理をしっかりとすることも必要だと思っておりますし、そのことが社会全体への大きな負担にならないような形で進めていくべきものだと思っております。

#98
○新妻秀規君 是非よろしくお願いいたします。
 続きまして、電力調達の規制緩和について伺います。
 ここで資料一を御覧ください。これは遠隔地などからの再エネ電気の調達契約についての類型を示しています。この資料の①から④でPPAとあるのは、パワー・パーチェス・アグリーメント、電力調達についての契約という意味なんです。
 ここで、オンサイトとオフサイトとありますけれども、オンサイト型とはサイト内で発生した電力を需要家が自家消費をすることで、これ規制の対象外です。一方、オフサイト型とは敷地の外の遠隔地にある再エネ発電設備を活用することでありまして、現在は、自社やグループ会社間で電力を融通する自家消費型のもの、自己託送のみ認められておりまして、右下のバッテンにあるように、それ以外の場合のオフサイト型のPPAは、今のところ、この需要家と再エネ発電事業者との間で直接契約を締結するもの、これは認められていない、今こういう状況なんです。
 しかし、このオフサイト型PPA、諸外国では再エネの調達手段として急速に拡大しています。需要家のニーズに沿った価格や利用形態の創出が可能になるほか、長い契約を結ぶことで、再エネ発電事業者の収益の見込みを確保して、新規参入者の掘り起こしにもつながるからです。日本でもこれができるようにという、そういう環境整備が期待されているところです。
 このオフサイト型PPA、イノベーションを必要とせず、規制を変えることだけによって実現ができます。経産省の審議会でも議論されたと承知をしておりますけれども、現状の課題、今後の方向性、いかがでしょうか。

#99
○政府参考人(松山泰浩君) お答え申し上げます。
 委員御指摘されましたように、近年、電力の需要家が遠隔地にございます再エネ発電設備の設置者と契約をして再エネ電気を直接調達する、いわゆるオフサイト型PPAのニーズが高まっていることはよく承知しているところでございます。
 これにつきましては、こうした直接発電者と需要家が契約を結ぶという形になり、間に小売事業者を介さないという形になりますものですから、これまでの電気事業法の中でいいますと、小売事業者に対する規律ということで需要家の保護をやってきているわけでございます。こういうことがないわけでございますので、現行の電気事業法上では、この需要家の保護ということをどういう形でこれ代替して取っていくかという観点から、一つには、再エネで発電電気設置者又は需要家自体が小売電気事業者の登録を受けるなどによりまして需要家保護の規律ということを実質的に導入し、これによって調達を、こういう形で認めるか、若しくは再エネ発電設備設置者と需要家が同一若しくは両者が同一グループ内であるなどの密接的な、需要家と一体として動いているというようなことで密接関連性が認められる場合に、需要家保護の実質的な確保という視点でこれを認めてきているところでございます。
 一方で、御指摘ございましたように、このニーズの拡大ということがあるところでございますので、現行の整理を超えて、更に、もうちょっとこれをうまく使えないかということについて審議会で議論しているところでございます。
 議論中でございますけれども、いろいろ、幾つか出ております論点、御紹介申し上げますと、オフサイト型PPAの場合に、どういう形で、またどこまで需要家の利益を保護してあげることができるか、するべきなのかという点と、あと、再エネの導入拡大のためのコストを再エネ賦課金という形で需要家の方皆さんに広く負担いただいている中、再エネのコストが下がってきて、直接のPPAということで需要家の方々が、その方だけ負担を免ぜられることになっていった場合の負担の公平性というのをどう考えていくか。さらには、太陽光発電設備の廃棄費用など、太陽光発電でいえばそういった廃棄の問題という、全体の課題というのをどういう形で担保していくかと。様々現行の制度、若しくは運用との整合性を取っていかなきゃいけないということが今議論として提起されているところでございます。
 私どもといたしましては、このような課題に対して対応策等を検討していきまして、一定の要件を課すことなどによりまして、需要家が遠隔地等から再エネ電気を直接調達する、こういったオフサイト型PPAを可能とする方向でしっかりと環境整備に取り組んでいきたいと、審議を進めていきたいと考えてございます。

#100
○新妻秀規君 是非とも環境整備、よろしくお願いいたします。
 次に、巨大ITのネット広告への適切な規制について伺います。
 このGAFAMなどの巨大IT企業の持つ独占的な力がデジタル分野に関わる市場の競争環境をゆがめているのではないかという問題意識は米国またEUなどの諸外国も共有しておりまして、規制を強化する動きが見られます。日本政府として、国際社会の動向と歩調を合わせながら規制の実効性を確保していく必要があると考えますが、どのように取り組まれるでしょうか。

#101
○政府参考人(岩成博夫君) お答えいたします。
 我が国におきましては、令和元年秋に政府のデジタル市場競争本部を設置いたしまして、これまでに、デジタルプラットフォーム取引透明化法、それから独占禁止法のガイドラインなどのルール整備を行ってきたところでございます。
 御指摘のとおり、デジタル市場の規制に関しましては、例えばEUにおきましては、大規模なデジタルプラットフォームに対する事前規制の導入、そういった法案の方が公表されております。それから、アメリカでは、反トラスト法違反の疑いでグーグルあるいはフェイスブックが提訴されるといった動きがあるところでございます。こうした海外当局とは日頃から意見交換あるいは情報共有というのを行っているところでございます。
 例えば、EUの事前規制案でございますけれども、対象を大規模なプラットフォームに限定しております。そういったアプローチを取っておりますけれども、そういったアプローチというのは我が国のデジタルプラットフォーム取引透明化法と同様でございます。これまでも我が国の考え方をEUとも共有するといった形で、相互に知見を共有するということで進めているところでございます。
 一方で、今回のEUの法案のような一定の行為規制、行為類型の禁止ということになりますと、昨年のデジタルプラットフォーム取引透明化法の方向性を議論した際には、イノベーションの阻害につながる懸念があるということで、そこまでは規定しないという判断をしたところでございます。
 いずれにしましても、我が国といたしましては、デジタル市場におけるルールについては、まずは透明化法、それから独占禁止法の運用によって適切に対応していくということが重要かと考えております。
 ただ、引き続き海外当局とも意見交換をしつつ、競争やイノベーションを促進する観点から必要となるデジタル市場のルール整備というものを不断に検討していくと、それから規制の実効性を確保していきたいというふうに考えております。

#102
○新妻秀規君 済みません、一問飛ばしてしまった。戻ります。オフサイトPPAです。
 このオフサイトPPAが利用可能となった場合には、中小企業に対して啓発、人材育成などの何らかの支援措置等求めたいと思います。というのも、オフサイト型PPA、自分の会社の敷地の広さや利用形態に関係なく、中小企業であっても積極的に活用できるからです。
 この支援措置の検討状況について答弁を求めます。

#103
○政府参考人(茂木正君) 中小企業等の需要家がオフサイト型のPPA、これを利用するためには、やはりそのビジネスモデルに関する情報をいかに入手するか、それから、これ発電設置者とどうやってマッチングしていくかと、こうした課題が今後想定されてくるというふうに考えています。
 資源エネルギー庁では、これ環境省と連携しながら、今、中小規模の需要家や発電事業者、あるいは多様ないろんなエネルギー関係事業者を集めまして情報交換の場を提供しているところであります。今回、環境整備に向けた検討状況、先ほど答弁をさせていただきましたが、こうした状況を踏まえながら、情報交換のプラットフォームを活用して、例えば先行事例、いいプラクティスがあればそういった先行事例を紹介したり、あるいは利用に向けた課題やノウハウの事業者間での共有を図ることで、中小企業等の需要家によるオフサイトPPAの利用を支援してまいりたいと考えています。

#104
○新妻秀規君 それでは、巨大IT企業の規制に戻ります。
 現在、政府は、この二月一日に施行されましたデジタルプラットフォーム取引透明化法の対象にネット広告事業を追加する方向で検討中と伺っていますけれども、それだけでは十分な実効性は期待できないという指摘もあります。ネット広告分野の規制をどのようにしていくのでしょうか。また、このデジタル広告分野におきまして、デジタルプラットフォーム取引透明化法以外の取組はいかがでしょうか。

#105
○政府参考人(岩成博夫君) お答えいたします。
 デジタル広告市場におきましては、大規模プラットフォーム事業者と関係事業者との間で、例えばそのルール変更などが一方的に行われているといった指摘、あるいはシステム自体が複雑、不透明であるということによる利益相反であるとか自社優遇の懸念と、それから広告における虚偽請求の問題、あるいはパーソナルデータの扱いに対する消費者の懸念と、そういった課題が指摘されております。
 デジタル広告市場の健全な発展のためには、公正性を確保し透明性を向上させていくということによって、事業者それから消費者の選択の可能性を確保するといった視点に立ちましてこれらの課題の解決を図っていく必要があると考えております。
 デジタル広告市場、変化が激しい市場でございます。したがって、こういった市場におきましてはイノベーションによる課題解決というのも重要であるというふうに考えております。したがって、具体的な手法はプラットフォーム事業者の自主性に委ねると、で、関係者の声に耳を傾けた上でレビューを行っていくと、そして官民で市場環境を透明で公正なものにしていくという、そういうふうにしていくよう、共同規制によるアプローチというのが重要だというふうに考えております。その上で、仮に個別に独占禁止法上の問題が、疑いがあるという場合には、公正取引委員会が判断していくというふうに考えております。
 いずれにしましても、内閣官房としましては、今後速やかにデジタル広告市場の競争評価の最終報告の取りまとめを行うということ、それから、関係省庁と連携の上で課題解決に向けた対応を図っていきたいというふうに考えております。

#106
○政府参考人(粕渕功君) 先生の方からデジタル広告分野につきましてデジタルプラットフォーム取引透明化法以外にどのような取組を行うのかという御質問がありましたので、私の方から御説明させていただきます。
 公正取引委員会では、本年二月、デジタル広告分野の取引実態に関する最終報告書を公表しました。その中で、デジタル広告分野におけるデジタルプラットフォーム事業者を取り巻く取引実態や競争の状況を明らかにするとともに、同分野における独占禁止法及び競争政策上の考え方を明らかにしました。
 当該報告書の公表は、デジタル広告分野における独占禁止法違反行為の未然防止及び関係者による公正かつ自由な競争環境の確保に向けた取組の促進に資するものと考えております。
 また、公正取引委員会は、デジタルプラットフォーマーに関する取引実態や利用状況についての情報提供窓口を設置しておりますところ、当該報告書の公表に併せまして、改めてデジタル広告分野を含むデジタルプラットフォーマーに関して幅広い情報提供を求めているところでございます。
 公正取引委員会といたしましては、引き続き情報収集に努めるとともに、独占禁止法に違反する事実が認められた場合には厳正に対処していく所存でございます。
 また、デジタル広告分野におきましては、海外競争当局においても実態調査が行われるなど関心が寄せられているところでございまして、今後ともこれら当局と意見交換を行うなど、国際連携を図ってまいりたいと考えております。

#107
○新妻秀規君 終わります。

#108
○石井章君 日本維新の会、石井章でございます。
 委嘱審査につきまして、通告に従いまして質問したいと思います。
 東日本震災から十年目の節目が、三月十一日、来たわけでございますが、政府は昨年閣議決定の中でこの方針について決めたわけでございます。1Fの処理水の問題に関しては先送りできないと、適切なタイミングで結論を出していくということだけでありまして、具体的な方向性は示されませんでした。
 そして、今日、大臣所信が行われました。梶山大臣の方からも、経済産業省の最重要課題であると、廃炉と福島の復興、そしてその中の重要な部分が何かというと、ALPS処理水の処分方針の決定は先送りできない課題ですと、はっきりと今日おっしゃっています。これは誰しもがそう思って、梶山大臣のお気持ちは、地元でありますから、よく理解しております。
 そこで、質問したいんですが、1Fの汚染処理水の処分方針決定については、これはタイムリミットが存在いたします。そのタイムリミットはいつなのか、政府が考えている処分方針決定のおおよその時期についてお伺いしたいんですが。
 恐らく、現在検討中などといった抽象的な答弁はもう時間的にも許されないわけでありまして、きちんとした、このタイミングでしっかりとした方向性出すと。オリンピックもそうでしたけれども、同じように、これは地元の特に福島、東北、茨城も東北の一部でありますから、そういったことも含めてきちんとした方向性を出していただきたい。そうでなければ、経済産業省の統制能力がないと言われても仕方ないような大事な問題でありますので、これ、答弁は政務三役の方で、じゃ、よろしくお願いします。

#109
○副大臣(江島潔君) 今御指摘のこのALPS処理水の取扱いに関しましては、大変丁寧に議論を今積み重ねているところでございます。
 昨年十月に、廃炉・汚染水対策チーム会合におきまして、実施をいたしましたこれまで様々な場でいただいた意見の整理や会議内での議論を踏まえて、現在は更に検討を深めているところでございます。また、周辺自治体や消費者団体、それから学会など様々な方々との意見交換も継続をしております。
 一番強調申し上げたいのは、このALPS処理水の取扱いを決定する上では多面的な議論をしっかりと行っていきまして、丁寧な上にも丁寧に検討を行っていくことというのがまず、いろいろなその後の影響を考えますと非常に重要ではないかと思います。
 一方で、これも申し上げていることなんですが、この敷地が逼迫している中で、いつまでも方針を決定できないで、先送りできないということもこれも事実でございます。委員御指摘のように、オリンピックの開催もございます。委員と私は同い年で、小学校一年のときに東京オリンピックを迎えたというあの感動をもう一度この日本で、我が国で再現するためにも、是非ともこれはいつまでも方針決定を先送りしないで、丁寧な、先ほど申し上げた丁寧な議論とのバランスを取りつつ、適切なタイミングをもって政府として責任を持って結論を出したいと考えています。

#110
○石井章君 江島副大臣とは一緒に、ある期間、同じ思いで勉強した仲間ですから、よく分かります。
 それで、この事故後、当初は処理汚染水が一日五百トンほど発生していました。しかし、その後、いろんな事情で、遮水壁などの設置などによりまして、それが量が減りまして、今では百四十トンまで減少していると伺っております。ちょうどタンクは現在、百三十七万トンの総容量のうち九割以上が今埋まっていると。
 これまで東電は、敷地内のタンクの容量が限界を超える時期を二〇二〇年夏ということにしてきましたけれども、先頃の衆議院の方の震災復興特別委員会では、その時期を二二年夏以降になると、大分延ばしてきたわけでありますが、曖昧にしているわけであります。現在の汚染水の処理の方向性が定まらない中で、その時期を見誤れば処理水は行き場を失うことになりまして、大変な事態が発生いたします。
 言うまでもなく、貯蔵量の限界時期の予測は非常に重要でありますから、政府は、東電任せではなく、独自でその時期について予測しているのかどうか、まずお伺いいたします。

#111
○政府参考人(須藤治君) お答えを申し上げます。
 タンクの満水になる時期でございますけれども、降雨、雨の降っている状況や汚染水の発生状況、あるいは原子炉建屋の屋根補修、今一生懸命していたところでございますけれども、あるいは道路舗装といった雨水対策、雨水の対策の効果を検証しつつ、継続的に精査をしてございます。
 昨年の汚染水発生量の実績でございますけれども、今御指摘ございましたように、平均で一日当たり百四十立米程度となっておりまして、当初の想定よりも少なく推移してございます。こうした汚染水発生量の実績と当初の見込みを比較いたしまして、少なくともその差分については満水時期の見通しは後ろ倒しになると承知しております。
 他方、現在と同様の状況が続くかは、今後の天候ですとか汚染水の削減対策の効果の現れ方等によって変わってくるため、不透明な部分がございます。タンクが満水になる時期につきましては慎重に考える必要があると考えております。
 一方、御指摘ございましたように、万一にもタンクが不足することがないように、引き続き検討を進めてまいりたいと考えております。

#112
○石井章君 1Fの事故の賠償金を含む事故処理の費用については、当初は経済産業省の試算ですと二十一・五兆円ということでありましたけれども、日本経済研究センターの分析ですと三十五兆から八十兆円という試算もされております。
 これまで東電が、経営陣の、株主の今まで責任が問われないまま、結局、事故の処理費の一部は我々の子供や孫の代まで国民にツケを回しているのが実態でありまして、現在の廃炉工程の進捗状況と展望、そして今後についてどのようなことが必要とされるのか、廃炉費用の見込額についてまずお伺いします。

#113
○政府参考人(須藤治君) 東京電力福島第一原子力発電所の廃炉は、福島の復興の大前提でございます。国も前面に立って取り組んでおりまして、中長期ロードマップに基づきまして、二〇四一から二〇五一年までの廃止措置終了を目指して、安全かつ着実に進めていくこととしております。
 この目標に基づきまして、一部の工程に遅れはございますが、幾つか例を申し上げます。原発構内の環境が改善をし、構内の約九六%で一般服の作業が可能となりました。また、燃料デブリの取り出しにつきましても、今イギリスにおいて取り出しに使用するロボットアームの開発が進んでおります。若干コロナの影響等出ておりますけれども、汚染水対策や燃料の取り出しも含めて、全体としては着実に進展しているところでございます。
 予算のお話もございました、費用のお話もございましたけれども、今後も予測の難しい困難な取組は続くと予想されておりますけれども、国も前面に立ってしっかりと進めてまいります。この費用でございますけれども、廃炉・汚染水対策を進めるための制度整備に必要な資金の規模感として、原子力損害賠償・廃炉等支援機構による有識者のヒアリングに基づきまして、一定の蓋然性を持った金額として八兆円という見通しをお示ししているところでございます。

#114
○石井章君 大臣にお伺いします。
 先ほど公明党の新妻先生の方から、再エネ電気の調達について御質問ありました。昨年の十月から1Fの事故の賠償費用と廃炉円滑化の負担金の託送料金への上乗せが始まっています。これは電力自由化の旗印の下で新規参入した新電力会社にも課せられております。
 しかし、新電力は、ほとんどが太陽光あるいは風力などの自然に優しい再生可能エネルギーをコンセプトにしているところが多くて、それが良くて、そのユーザーも、電気料金の安さだけでなく、自然エネルギーの由来の電気を意識的に選んでいる国民も多いわけであります。託送料金への上乗せは、そうした心ある事業者あるいは消費者への政府の背反的な強要ではないかという意見も出ております。
 そもそも、1Fの事故処理費を国民にうやむやな形で押し付けることはいかがなものか。その辺、地元の大臣として所見をお伺いします。

#115
○国務大臣(梶山弘志君) 二〇一一年当時、私、野党でありましたけれども、福島の担当ということで、事故直後から福島の、特に双葉郡の方に何度も何度も入らせていただき、また避難先も伺って、避難先の方で皆さんの御意見も伺ってまいりました。そういった中で、しっかりと福島の復興、そして廃炉というものは成し遂げなければならないと思っております。
 曖昧なままという御指摘がありましたけれども、国民の皆様に説明をした上で御理解をいただくという努力を続けていかなければならないと思っております。そして、福島に戻りたいと思っている方々の思いというものを大切にしながら、できるだけ早くそういった思いを実現をさせるべく政府が全力で取り組んでいくということが重要なことであると思っております。そういった中で、除染費用であるとか、又は賠償費用であるとかということを積み上げているわけでありますけれども、そういった中身についてもしっかりと説明をさせていただきたいと思っております。
 ただ、これはやっていかなければならないことだと私自身は思っております。ただ、一つ一つを取ってまた御指摘もあるとは思いますけれども、国民全体として、日本の国全体としてこの福島の復興を成し遂げるために、皆様からの御批判とか御指摘も踏まえながら、しっかりと説明をして取り組んでまいりたいと思っております。

#116
○石井章君 地元の大臣として、本当に梶山先生の選挙地盤は太平洋に面しているところが多いんです。で、福島の原発といっても目の前ですから、あそこでもし汚染水を流したら全部梶山さんの選挙区に流れてくる。そういう事情のところの大臣ですから、私も同じ茨城県なので、いろんな面で、今答弁されたことは、心に残るような答弁、それ以上、可もなく不可もなく、ただ一生懸命やってもらいたいという気持ちなんですけれども。
 ただ、汚染水の処理水に関して、先般、小泉環境大臣に我が日本維新の会が提出した提言では、処理水の処分方法について、希釈して海洋放出することが最も科学的で安全であり合理的と考えられると。そして、放出地域に関しては、電力の大きな消費地であります大都市沿岸などの全国として我々は提案しています。この問題は早晩政治決断しなければならない、日本維新の会は決断に対しては、その決断に対しては党を挙げて最大限協力をしますということであります。
 とにかく時間がありません。梶山大臣の英断とリーダーシップによって総理、政府を動かすことが期待されておりますけれども、いかがでしょうか。

#117
○国務大臣(梶山弘志君) 先ほど来、江島副大臣からも答弁があるわけでありますけれども、関係者の御意見を受け止めつつ、政府として責任を持って処分方針について適切なタイミングで結論を出してまいりますということなんですが、先ほど来、天候にもよりますけれども、タンクの満水時期というのは非常に流動的だということでありまして、昨年は豪雨がありませんでした、豪雨と言われるものがありませんでした。そのせいで、タンクの貯蔵量というのは増えていないということも含めて、その間、適切な説明というか、丁寧な説明を関係各位に今しているところであります。
 そういったバランスも踏まえた上で、しっかりと適切な時期に判断をしてまいりたいと思っております。

#118
○石井章君 これからもきちんとした説明をしながら皆さんに納得いただけるような梶山大臣の基本的な考えをお伺いしましたので、今日はこれで質問を終わりにします。
 ありがとうございました。

#119
○浜野喜史君 国民民主党の浜野喜史でございます。
 この冬の電力需給の逼迫についてお伺いをしたいと思います。
 エリア間の融通、発電事業者の増出力、老朽化で休止していた発電所や建設中の試運転発電所の稼働、又は、通常は災害時に活用する高圧発電機車による送電、さらに顧客の節電、ガス、石油会社等の協力など、まさに極限までの関係者の努力により、何とか大規模停電を回避できたものと認識をいたしております。
 この冬の需給に関しまして、経済産業省の審議会において検証が進められておりますけれども、検証の状況について、まず概括的に説明をいただきたいと思います。

#120
○政府参考人(松山泰浩君) お答え申し上げます。
 委員御指摘のとおり、今年の年初の需給の逼迫におきましては、非常に寒い寒さによりまして電力需要が非常に伸びたということが非常に大きな原因だったわけでございますが、これに対しまして、電力広域的運営推進機関による地域間での電力融通指示、また電力各社の皆様方による火力発電所のフル稼働など、現場の皆様の御尽力によりまして安定供給を何とか確保することができたところでございます。
 今回の経験は、日本の電力の安定供給を図っていく上で非常に重要な教訓を得た部分でございまして、今後の安定供給の在り方、市場制度の在り方について検討し、検証し、今後の対策というのを講じようとしているところでございます。
 具体的に申し上げますと、今回は燃料の問題というのが非常に多く出てまいりました。電力需要の高まる夏や冬におきまして、キロワットアワーという電力発電量、これを確認、確保するための体制の構築が必要であるということ、こういう需給逼迫を予防する対策についての更なる点検、さらには、キロワットアワーという電力量が不足が懸念される場合の燃料ですとか、電力そのものの事業者間の融通の円滑化についての検討、また、各電力各社の方で、でんき予報という形で逼迫状況についての広報をしているわけでございますけれども、これが実態と合わせた形で適切に提供できているかどうかということ、こういった緊急時、警戒時の対策を更に深めていかなければならないということ、この上での供給力の確保、さらには市場の整備などの構造的な対策、こうしたことの議論を進めておりまして、今後必要な制度的な対応を検討していきたいと、このように考えてございます。

#121
○浜野喜史君 引き続いて冷静に検証していただき、責任ある報告をまとめていただくよう求めておきたいと思います。
 次に、政府の節電要請につきまして、大臣にお伺いをしたいと思います。
 この冬、需要の高まった一月の上旬でありますけれども、エリアによっては予備率が三%未満、中には予備率がマイナスとなるなど、まさに綱渡りの状況であったと認識をいたしております。電力不足で計画停電を行うという事態になっていれば、社会経済的に多大な影響があったのではないかと思われます。このような事態が目前まで迫っていたと思われるにもかかわらず、政府としてなぜ節電要請を発出しなかったのか、疑問があります。
 大臣の御見解をお伺いいたします。

#122
○国務大臣(梶山弘志君) 電力は国民生活や経済活動に欠かせないものであります。政府による節電要請は国民生活に大きな影響を与えることから、まずはそれ以外の手段で安定供給の確保に努めることが大前提ということであります。
 今回の電力需給の逼迫においては、先ほど来ありますように、あらゆる発電所のフル稼働運転、地域間での機動的な電力の融通、調達環境が厳しい中での燃料の確保など、関係者全員が連携をして、様々な御努力の上に取組を行っていただいたということであります。これらの取組は、東日本大震災での経験を踏まえて、電力システム改革を進める中で、日本全体で安定供給を確保する仕組みとして構築をしてきたものであります。それが適切に機能した結果、御指摘の一月八日も含め、連日、安定供給に必要とされる予備力三%が確保される見通しが立っていたため、政府による節電要請には至らなかったものと考えております。
 ただ、この途中の数値で、リアルタイムで例えば需給の関係が出てこなかった、需要と供給、供給量と需要の方ですね、そういったことで誤解を生んだ部分もあろうと思います。先ほど松山部長からお話ありましたように、そういう情報提供の在り方についてもしっかりと検証した上で是正をしていかなければならないと考えております。

#123
○浜野喜史君 それに関連してなんですけれども、要は、節電要請の在り方についても、現在、検証、議論の中で御検討いただいていると、こういうことでよろしいですか。

#124
○国務大臣(梶山弘志君) 情報の提供も含めて、あと予備率の在り方というものも含めて、しっかりその辺りも検証しているということであります。

#125
○浜野喜史君 しっかりと検証、議論をお願いをいたします。
 次に、電力自由化の中で電力の供給の実情がどのようなものになっているのかということにつきまして、数点お伺いをいたしたいと思います。
 二〇一四年の電気事業法改正によりまして、発電事業者、一般送配電事業者、小売電気事業者等が位置付けられました。現在、小売電気事業者の登録数は何社となっているのか、そのうち、いわゆる新電力については、その多くが発電設備を保有せず、卸電力市場等を活用して電力を調達していると推察をいたしますけれども、いわゆる新電力の電力の調達手段がどのようになっているのか、御説明をいただきたいと思います。

#126
○政府参考人(松山泰浩君) お答え申し上げます。
 まず、委員から御質問ございました小売電気事業者の数でございますけれども、今年の三月十八日時点で合計で七百九の社が登録されているところでございます。
 その上で、その各新電力の調達手段がどうなっているかでございますが、これも需給の状況、市場の状況で変動するためはっきりしたことは申し上げられないわけでございますけれども、昨年十月に電力・ガス取引監視等委員会が行いました、これは大手新電力十八社に対する調査でございますが、これによりますと、相対契約、相対取引による調達が全体の約五五%、自社の電源を確保しているというものが約一九%、卸電力市場から調達しているというものが約二五%ということになっていると承知してございます。

#127
○浜野喜史君 御説明いただきましたけれども、御説明があったように、電力・ガス取引等監視委員会の昨年の秋の調査ですかね、新電力大手十八社への調査の内容を御説明いただきました。
 これ、ちょっと通告していないのでお答えいただける範囲で結構なんですけれども、このいわゆる電取の調査は、広範には行っているんだけども公開しているのが今御説明いただいた内容であるということなのか、要はもうこの十八社だけしか調査をしていないのか、これちょっと通告していないのでお答えいただける範囲で御説明いただければと思います。

#128
○政府参考人(松山泰浩君) 申し訳ございません、ちょっと通告いただいておりません、ちょっと手元に数字がございません、状況が分かりません。また改めて御報告したいと思います。

#129
○浜野喜史君 また教えていただければと思いますけれども。
 今御説明ありましたように、新電力大手十八社の調査では、相対取引、これは発電事業者との個別契約ということになるんだろうと思います、五五%、自社電源が一九%、そして卸電力市場が二五%という説明でございました。
 これは私の推察ですけれども、大手でこういう状況であるわけでありますけれども、それ以外の規模の小さい新電力においてはもっと多くの供給力を卸電力市場で調達をしているというふうに私は推察をしております。それは当たっているんだろうということは申し上げておきたいと思います。
 その上で、供給責任についてお伺いをいたしますけれども、自由化前は旧一般電気事業者、言わば大手電力が全面的に供給責任を担っていたというわけでありますけれども、今はどの事業者が供給責任を担っているのか、御説明をいただきたいと思います。

#130
○政府参考人(松山泰浩君) お答え申し上げます。
 小売全面自由化が行われた後におきましては、電力の安定供給を確保するためには、その自由化の前は一般電気事業者が全て供給義務を負っておったわけでございますが、電気事業法に位置付けられました電気事業者、すなわち小売電気事業者、一般送配電事業者、そして発電事業者、それぞれがそれぞれの立場に応じて安定供給に向けた責任を負うという形に変わっているところでございます。
 具体的に申し上げますと、まず、小売電気事業者は、電気事業法第二条の十二におきまして、自らの顧客の需要に応じた供給能力の確保をするという義務を負ってございます。その上で、今度は法の二十六条でございますが、一般送配電事業者は、電圧、周波数の維持義務、すなわち適正な供給予備力の確保を含めまして、供給エリア全体における電力の需給バランスを調整、確保するという全体の調整のバランス確保という義務を負ってございます。そして、発電事業者は、法の二十七条の二十八というところで、小売電気事業者との契約や要請に基づいて発電を行うとともに、一般送配電事業者に調整力を供出する契約をしている場合における電力の供給義務というものを負っているところでございます。
 全ての事業者がそれぞれの役割を果たしていくということで電気事業を遂行していかなきゃならないわけでございますので、電力市場が自由化された中における安定供給が確保できるよう、しっかりと取り組んでまいりたいと考えてございます。

#131
○浜野喜史君 従来は大手電力が全面的に供給責任を担ってきたわけですけれども、御説明がありましたように、小売電気事業者、一般送配電事業者、発電事業者が、それぞれの立場でその全面的に担ってきた供給責任を分担しているということなんだろうというふうに思います。
 そこで、これもちょっと通告していないんですけれども、お答えいただける範囲で結構なんですけれども、今回の需給逼迫の中では、旧一般電気事業者、大手電力はこういう対応をしたんだと私は理解しているんです。
 大手電力から分社化されました一般送配電事業者ですね、この一般送配電事業者はその立場で、系統につながっている自家発電設備を保有しておられる事業者に増出力をお願いをしたということがあるんだろうと思います。加えて、先ほど申し上げましたように、私これ過去例で余り聞いたことないんですけれども、災害時に活用する高圧発電機車、これを電力の系統に接続をして、そして電力を発電機車からネットワークに投入したと、こういうことを一般送配電事業者の立場でぎりぎり努力されたんだろうと思います。そして、小売分野は自らの顧客に対して使用の抑制をお願いをすると、こういう行動をしたと。加えて、発電事業者部門は発電事業部門の立場で、燃料の調達、これをガス会社であるとか石油会社にお願いをしたと、ぎりぎりの努力をしたということだろうと思います。
 これはもう通告していないのでお答えいただける範囲で結構なんですけれども、もし仮に、そういう努力をした上に立っても計画停電ということをお願いせざるを得ないという状況に仮になっておれば、これ、この責任はどこにあったのかと。小売事業者なのか、一般送配電事業者なのか、発電事業者なのか。これを、お答えいただける範囲で結構でございますので、お願いいたします。

#132
○政府参考人(松山泰浩君) お答え申し上げます。
 先ほど御答弁申し上げましたように、発送電が分離されまして、しかも法的な分離がしっかりされたと、まあ初めての、その後の初めての状況だったと思います。
 委員御指摘のように、これが分離された後、電事法が改正された後はそれぞれがそれぞれの責任を負うということになった中で、初めてのこの需給の逼迫状況について、今いい面、悪い面、あったかと思います。
 いい面について申し上げますと、広域的運営推進機関という全体の調整機関が、今までであればエリア内エリア内で切れた形で融通していたものを全国大で融通をし、北から、東から西までの間で使える火力を使って遠くに運ぶと、連系線の活用容量も最大限活用するということで、従来であればより早く逼迫していたところが、広域でやった対応によって需給逼迫が何とかしのいでいくことができたという非常に良い面が見られた、その努力は本当にすごかったなと思ってございます。
 一方で、今回、責任というものが、それぞれやっていくことになりましたものですから、自分がどこまでやらなきゃいけないのか、こういう逼迫時においてどういう対応が許されるのかということについては、それぞれ試行錯誤する中で現場の方々が、そして広域の方々が対処、同じようなルールを作りながら動いていったという面があったかと思います。この点については、今後、検証課題でございまして、より良いルールの下での一致協力の下での対応体制が必要になってまいりますし、責任及び役割分担ということはしっかりと明確化していかなきゃいけないということになるかと思います。
 御質問に戻りますと、一義的な責任というのはなかなか申し上げにくいところかなと思っておりますので、その上での役割の果たし方ということをしっかりと対応して検討していきたいと考えてございます。

#133
○浜野喜史君 責任の隙間が生じないように、しっかりと御検討いただければというふうに思います。
 説明いただきましたように、小売電気事業者は、自らの顧客の需要に応じるための供給力を確保しなければならないとされております。新電力を含め、小売電気事業者は供給力確保のために自社電源、相対取引のほかに取引所を活用しているということでありますけれども、取引所ではどのような市場が整備されているのか、御説明をいただきたいと思います。

#134
○政府参考人(松山泰浩君) お答え申し上げます。
 日本卸電力取引所というものが設置されてございますけれども、この場で電力の取引を行う場、市場といたしまして申し上げますと、一つには、よくスポット市場と言われますけれども、翌日に受け渡される電気の取引を行う場としてのスポット市場、これが全体の九割以上を占めてございます。これがまず一つございます。
 その上で、時間が締め切られた後、前日の夕方から当日までにおいて生じた需要量の予測誤差等に対応するための時間前市場というものが二つ目としてございます。
 また、これについては今回の事象ではっきりしましたけど、ある程度ヘッジしていかないといけないということに関して申し上げますと、翌月や翌週等に受け渡される電気を固定価格で取引する先渡し市場、これによって価格変動リスクをヘッジすることが可能なわけでございます。こういう市場がございます。
 また、石炭火力、水力、原子力、地熱といったベースロード、こういった安定的な電源についての市場というベースロード市場、一年分まとめてということでございますが、こういった各種の市場が整備されているということでございます。

#135
○浜野喜史君 一年前、一か月前、一週間前、一日前、時間前ということで市場が整備されていると。ただ、御説明いただきましたように、一日前のスポット市場における取引が全体の九割以上を占めているというような御説明でございました。
 今までいろいろ御説明をいただきましたけれども、現状、大手電力も含めての数字でありますので、七百九社の小売ということでした。ということは、七百社近くの新電力が電力小売に参画をしておられるということになります。そして、新電力の一部においては供給力の多くを卸電力市場、とりわけ一日前のスポット市場に依存しているというふうに推察をされます。
 そして、今回、そういう中にありまして、電力需給の逼迫が起こってスポット市場の価格の高騰が発生したということになるわけです。そして、新電力の一部においては経営面で深刻なダメージを受けたと、こういう事象が発生したというわけであります。
 そこでお伺いするんですけれども、供給力確保義務を担っている新電力がそもそもこの一日前の調達市場であるスポット市場に供給力の多くを依存していると、こういう状態はやはり問題があるのではないかというふうに思います。経営行動とか経営判断にやはり問題があったというふうに言わざるを得ないと思うんですけれども、見解をお伺いいたします。

#136
○国務大臣(梶山弘志君) 電気事業法においては、小売電気事業者が需要家の電力需要に応ずるために必要な供給力を確保することを義務付けているところであります。
 委員御指摘の小売電気事業者の供給力確保については、これまでの電力システム改革を通じて、先ほど議論のありました卸電力取引市場、ベースロード市場、先渡し市場といった多様な市場の整備を通じて、小売電気事業者が電気を調達しやすい環境の整備を行うとともに、容量市場を創設し、中長期的な電力の安定供給に必要な供給力の確保などに取り組んできております。
 今回、その電力不足とその市場での高騰という課題、二つ大きな課題、問題が起こりました。長期的な視点での電力調達を小売電気事業者に義務付けるかどうかということについては、長期的な取引の安定性を確保できるメリットがある一方で、電源調達の柔軟性を確保する観点では課題があるものと認識をしております。
 いただいた御意見も踏まえて、小売電気事業者の供給力確保を促進する方策についてしっかりと検討してまいりたいと思っております。

#137
○浜野喜史君 時間が迫ってまいりました。
 私の質問しようと思っていたことにもう既に大臣はお答えいただいたんだろうと思いますけれども、今回の経験を踏まえて、やはり小売事業者に対しては、スポット市場に依存する、し過ぎるのではなく、一定の相対取引や取引所での長期の商品の調達を義務付けるなどの制度整備が必要であるということは意見として申し上げておきたいと思います。
 これで最後にしますけれども、私は、電力は市場から生み出されるというものではないと、まあこれは当たり前のことですけれども、そうだと思います。電力の安定供給の基盤はやはり電力設備があったればこそということでありますし、その設備を運用する力、さらには修繕したり復旧していく力、こういうことがあったればこそ電力の安定供給ということだと思いますので、それらが維持される制度、措置の検討をしていただきたいというふうに思います。一言、コメントがあればお願いします。

#138
○国務大臣(梶山弘志君) 容量市場の整備ということが必要になると思っております。
 ただ、その整備の在り方については、容量市場についても様々な御意見があるということでありますが、四年後の電力どうするかということで考えていくと、単年度だけではなくて複数年度でそれらを償却していくような感覚で設定をしていくということも必要だと思いますし、今議論をしているところですので、しっかりと議論をした上での結論を出してまいりたいと思っております。

#139
○浜野喜史君 終わります。ありがとうございます。

#140
○岩渕友君 日本共産党の岩渕友です。
 貿易保険法改定案の問題、産業競争力強化法等改定案の誤り等、前代未聞の事態が相次いで起きています。厳しく抗議をするとともに、NEXIの不適切事案については、現在調査中とのことですけれども、徹底した解明を冒頭求めておきたいと思います。
 それでは、質問に入ります。
 新型コロナウイルスによる中小・小規模事業者への影響が非常に深刻になっています。青森市内では、四月で店を閉めることになった飲食店、三十年も続けてきた店でもこういう選択をせざるを得ない状況という実態。事業者の方からは、先が見えないのがつらい、いつまで頑張れというのか、電気代が払えなくなり、融資も受けられず、電気が止められた、こうした訴えが寄せられています。
 二月に函館市内のホテル経営者の方から、うちのホテルは朝食をホテルか朝市かを選ぶことができると、朝市から毎月請求が来るんだけれども、ふだんだったら五十万円から百万円ぐらいの請求が来ると、ところが、一月は二万二千円しか請求が来なかったと、こういった訴えもお聞きをしました。実際に朝市に行ってみたんですけれども、休業をしている店、営業時間を短縮している店、撤退している店もあったんですよね。でも、いつもの活気はなかったです。
 福島市内では、隣の店でクラスターが起きた、自主的に休業したけれども家賃の支払も大変というスナックや、住宅街にある美容室では、座席は二つあるんだけれども一人ずつ対応をしていると、冠婚葬祭も老人会もなくなっておしゃれをする場がないからお客さんが来ないという声もお聞きをし、昨年の売上げは持続化給付金をもらったんだけれども赤字だったという豚カツ屋さんからも話をお聞きしました。
 今日から緊急事態宣言が解除というふうになりましたけれども、宣言が出ていなかった地域でも、今御紹介をしたような非常に深刻な実態あるんですよね。宣言が出ていない地域での中小事業者の実態について、大臣、どのように認識しているでしょうか。

#141
○国務大臣(梶山弘志君) 新型コロナウイルス感染症の影響により、中小企業の景況感は全体として依然厳しい状況にあり、持ち直しの動きが続いているものの、一部に弱さが見られます。さらにまた、地域であるとか業種によって濃淡が違うと思っております。
 地域によって新型コロナウイルス感染症の影響は様々でありますけれども、緊急事態宣言が発出されていなかった地域においても、自動車やデジタル関連業種など一部の業種において改善の傾向がある一方で、宿泊、飲食業を中心に、依然として厳しい状況が続いていると承知をしております。
 宿泊業では、緊急事態宣言の発出に伴って年末年始の帰省や旅行の取りやめが増加したことにより、売上げが大きく減少した事業者がいると承知をしております。例えば、北海道ではスキー旅行客のキャンセルが相次いでいると聞いております。
 また、飲食業においては、テークアウト販売や通信販売などにより一部持ち直しているものの、新年会や成人式の中止などの影響もあり、大変厳しい状況が続いているという声も聞いております。
 そういったことのために様々な対策というものを打っているわけでありますけれども、これらの状況を見ながら、今後ともしっかりと検討してまいりたいと思っております。

#142
○岩渕友君 今の答弁でも分かるように、緊急事態宣言が出ていなくても影響は深刻だということなんですね。これが皆さんの訴えでもあるんですよ。
 国は、昨年のうちに持続化給付金の打切りを決めて、二度目の緊急事態宣言を受けて一時支援金の給付を決めました。支援金は宣言が出ていない地域の事業者も対象になっています。けれども、緊急事態宣言の影響をどういうふうに証明をすればいいのかとか、手続が難しいとか、売上げの五〇%以上減という要件はハードルが高いと、こういった声も上がっています。
 持続化給付金の対象にもならない、一時支援金の対象にもならない、こういう事業者の方もいらっしゃるわけなんですよね。それで、国からの直接支援がないと。先ほどのやり取りの中で、足りないところは地方自治体だという話もあったんですけど、自治体の支援もばらばらなんですよね。結局、直接支援を受けることができない事業者がいると。
 大臣、この事業者への支援というのは十分だというふうに認識しているでしょうか。

#143
○国務大臣(梶山弘志君) この一年、戦後最大と言える危機の中、コロナの影響を受ける中小企業・小規模事業者の皆様の事業継続を前例のない規模で講じてきたわけであります。
 国民の皆様に納めていただいた税金を原資とするものであり、一定の制約はありますが、その中で、極めて多くの中小企業・小規模事業者に支援をお届けしていると認識しております。
 具体的には、持続化給付金としてこれまでに約四百二十四万件、五・五兆円、家賃支援給付金として百四万件、約九千億円の現金をお届けしてきました。資金繰り支援についても、実質無利子無担保、最大五年据置きという前例のない融資制度を創設し、政府系金融機関、民間金融機関合わせて二百五十万件、四十七兆円を超える融資を決定をしてきました。さらに、緊急事態宣言再発令に伴う飲食店の時短営業や不要不急の外出、移動の自粛により影響を受けた事業者に対しまして、法人六十万、個人事業者三十万円を上限に一時支援金を給付することとしております。
 一時支援金のほかにも、雇用調整助成金の特例の延長に加えて、実質無利子無担保の延長、上限枠の引上げ、新分野展開、業態転換を支援する事業再構築補助金、さらにまた、その特例の創設、事業承継を契機とした販路拡大などを支援する事業承継・引継ぎ助成補助金、ビジネスモデルの転換等に活用いただける持続化補助金などの政策を通じて、コロナ禍で厳しい状況に置かれた事業者に更なる支援を十分行き渡らせてまいりたいと思っております。
 ただ、全部の事業者がこれで満足かということに関しましては、それぞれの思いがあると思います。ですから、これ、一律でやるのは国の政策で、どうしてもやはり迅速にということになると一律という形になるんですけれども、先ほど来お話ありますように、地域でやはりしっかりと見ていただくということも重要でありまして、そういう視点で、第三次補正で一兆円、これは協力金とは別の形です。それぞれに地方創生臨時交付金というものを設定をし、例えばこういう場合でお支払をしている他県の例がありますよということも含めて文書を発出して、それぞれの都県に、都道府県に由来する状況であるとか、また、そういった個別の企業であるとかということを細かい目で見ていただくためのこういう交付金も出しているわけであります。

#144
○岩渕友君 いろいろ今御説明あったわけなんですけど、この間この委員会で、いわゆるみなし法人のことについてやり取りしているんですね。このみなし法人も、持続化給付金そして一時支援金の対象にもなっていないんですね。
 対象にしてほしいということを持続化給付金のとき何度も求めてきたんですけど、事業の実態確認できないということで対象にされてきませんでした。けれども、一時支援金、一時支援給付金の方では、登録確認機関が申請する事業者の事業の実態を事前に確認をするということになっています。
 この一時支援金の対象にみなし法人加えることができるんじゃないかと思うんですけど、どうでしょうか。

#145
○国務大臣(梶山弘志君) 一時支援金におけますその事前確認スキームは、あくまでも不正防止を目的として、書類や宣誓内容の確認を形式的に行うものであります。申請者の事業活動を実地で直接確認するものではありません。
 他方、人格なき社団等の実態は極めて多様であるとともに、外形的にその事業性を識別することはできないことから、個々の活動内容を直接個別に確認することは現実的ではないと考えております。
 また、所管省庁においても実態把握の状況は異なり、各々の活動内容を分類し給付の是非を判断する統一的な基準を作ることも困難だったことから、持続化給付金の給付対象外としていたところであります。
 一時支援金についても、給付の是非について統一的な基準を設定する必要があるという点において持続化給付金から事情変更が生じるものではないと考えており、また、数十万以上に上る申請が想定される一時給付金において、こうした実地、直接の確認が現実的ではないという点は変わらずに、人格なき社団等への給付金は困難であると考えております。

#146
○岩渕友君 これまでのやり取りで、例えば道の駅なんかでは公の制度で把握することができると。だけど、実態をやっぱり確認することがなかなか現実的じゃないんだという答弁があったわけですよね。
 今回、その登録確認機関が、あくまでも不正防止のためだと言うんですけれども、せっかくそういう確認機関があって、より身近なところで事業の実態確認できるということになるんだと思うんですよ。だから、せっかくこういうことがあるんだったら、事業実態確認をしてもらってみなし法人も対象に入れるというような検討必要なんじゃないかと思うんですけど、どうでしょうか。

#147
○国務大臣(梶山弘志君) あくまでも不正防止の書類上の確認でありまして、現地に赴いてこれを確認するというスキームには現時点ではなっておりません。そして、全国でかなりの数のあるみなし法人について一つ一つ現地確認というのは、現実的、事務的には不可能であると思っております。

#148
○岩渕友君 時間がないのでこの議論これ以上はしないんですけど、道の駅なんかは非常にごく一部だというふうに言っているんですよね。だから、確認しようと思えばできるということあると思うんですよ。それで、現時点ではということなので、こういう要望もあるので、引き続き、できるだけ多くの事業者救うということで、検討を是非お願いしたいんです。
 青森市のスナック経営者は、貯金を取り崩して融資で店を回しているけれども、コロナが収まらずに借金だけ残ると。いつまでこんなことしなくてはならないのかというふうに悲鳴上げています。返済できないかもしれないと、融資を受けずに踏ん張っている事業者もいるんですよね。で、年度末を乗り切れるか、うちの店なんてなくなってもいいんでしょうねと、こんな声も上がっているというんですよ。こんなことを事業者の人たちに言わせたら駄目だと思うんですね。
 資料の一を見ていただきたいんです。これ、福島県の商工会連合会が一月に行った調査なんですけど、新型コロナウイルスが長引いた場合の事業の方向性として、事業を継続する、苦しいが再起に向けて取り組むと合わせると八七%、約九割が事業継続に意欲を示しているんですよね。この意欲をやっぱり支えるのが直接支援なんですよ。さらに、国、県への要望する支援策で最も多いのが持続化給付金の追加実施で、六四%に上っています。これが事業者の方々の願いなんですよね。
 資料の二も御覧ください。これは岩手県の一関民主商工会が行った一関市内の小企業調査なんですけれども、既に活用をした支援制度で最も多いのが持続化給付金、必要とする支援制度でも最も多くなっています。
 この持続化給付金、家賃支援給付金の再給付行ってほしいという声にどう応えますか。

#149
○国務大臣(梶山弘志君) これまでの持続化給付金に関しましては、御党の委員からも御評価をいただいたという、予算委員会で御評価をいただいたところであります。
 持続化給付金は、今回の緊急事態宣言時よりもより広範な業態の事業者が全国にわたって幅広く経済活動を自粛する中、事業の種類、形態によって感染拡大のリスクが大きく異なるという知見も全くない中で、先行きが見えない厳しい状況に直面する事業者に給付したものであります。
 今回の緊急事態宣言は、これまでの経験に基づく飲食につながる人の流れを制限する対策等に重点があるわけでありまして、支援策についても昨年との違いを踏まえる必要があると思っております。
 こうした観点から、コロナ本部の取りまとめを踏まえて、新型コロナウイルス感染症の影響により売上げが減少した全国全業種の幅広い事業者を対象とする持続化給付金ではなく、緊急事態宣言地域における飲食店の時短営業や外出、移動の自粛の影響を受ける事業者を念頭に一時支援金を給付するという対応を政府として新たに取ることとしたところであります。

#150
○岩渕友君 三月三日、青森県議会は、全会一致で採択した意見書があるんですけど、新型コロナウイルス感染症対策に対する意見書ということで、ここの中にも持続化給付金や家賃支援給付金の支給を再び行うことを求められています。再支給は知事会の要望でもありますし、先日、三十四道県の知事による緊急要望が私のところに届けられて、そこの中にも盛り込まれているんですよね。
 ちょっと改めて聞きますけど、やっぱり再給付、検討するべきじゃないですか。

#151
○国務大臣(梶山弘志君) 陳情のことにつきましては承知をしております。そういった中で、先ほど申し述べました理由等により一時支援金という形にさせていただいております。
 再給付ということについては、現時点では想定をしていないというのが政府からの答えであります。

#152
○岩渕友君 時間が来ましたので終わりますけど、再給付、これ強く求めて、質問を終わります。

#153
○ながえ孝子君 碧水会のながえ孝子です。
 今日は、地元で聞いた声から幾つか質問させていただきたいと思います。
 まず、先ほど来質問が続いております一時支援金についてなんですが、三月の初めに、私の地元の愛媛県ですが、事務所の方にある事業者の方から電話がありまして、一時給付金について経済産業省に問合せをしたんだそうですね、電話を掛けて。いろいろ聞いて教えてもらった情報が役に立たなかったという大変残念な御指摘をいただきました。
 そもそも、この一時給付金というのは、緊急事態宣言下の影響を被った事業者、そして、そこと直接、間接で取引のある事業者を対象にしていますので、緊急事態宣言と関係がないといいましょうか、大都市、その周辺には当たらない、例えば愛媛みたいな、そういう地方都市でありますと、給付対象者は多くはないんですね。でも、事業者の皆さんは、こういうアナウンスが流れますと、本当にわらをもつかむ気持ちで問合せを掛けたという方は多かったようです。
 おっしゃるのに、余りにずさんで一言言いたくて電話をした、緊急事態宣言エリアとの取引を登録確認機関が確認しないといけないというので、愛媛県内で連絡が付きそうな六件の情報をもらったと。その六件全部に連絡をしてみたら全滅だった、うち二件は、うちはやっていない、これは登録が間違っているよと言われてしまった。商工会議所に連絡をすると、商工会議所の会員だけしか対応できないと言われた。税理士法人にメールを出したけれども、三日折り返しがないというようなお話でした。
 現在、登録確認機関も増えているようで、もう時間もたちましたんですが、この事業者の指摘の問題というのはもう解決済みでしょうか。対応はどうでしょうか。

#154
○国務大臣(梶山弘志君) 指摘というのは、登録支援機関ということでよろしいんですか、登録確認機関ということで。
 登録確認機関については、現在、銀行等の金融機関も含めて増やしております。地方銀行等については全部登録確認機関として業務を行う予定であります。さらに、税理士法人の中でそういった取組をしていただくところに手を挙げていただいているということでありまして、そういった業務を行うところには国から一件当たり千円の支援をしております。これを断って独自の価格の設定をしているところもあると聞いておりますけれども、法外なものであれば登録確認機関の取消しも含めてしっかり対応していかなくちゃならないと思っております。
 ただ、いつの時点かちょっと分かりませんけれども、これ、三月八日から申請が始まりました。二月一日に契約をして、そこからソフトを組んできたということでありますけれども、その間に要領を一度公表いたしました。その要領を見て各政党、また各地域からいろんな御意見がありまして、それらを調整をした上で三月八日から始まったということでありまして、登録確認機関は順次増えていく予定であります。

#155
○ながえ孝子君 私は、大臣始め経済産業省の皆さんがよく頑張っていらっしゃることは承知しております。でも、こういうふうに一般の方が直接問合せをして、そこですごく違和感を持ったとか、この情報は間違っているじゃないかということになりますと、その話が独り歩きしてしまうということもありますので、重々そういった協力をお願いするところと共有をするといいましょうか、連携体制をしっかり取っていただきたいなと思っています。
 先ほど申しましたように、一時給付金は、地方では対象となる事業者は極めて少ないです。でも、先ほど来大臣もおっしゃっているように、コロナの影響というのは地方だって深刻です。地方でも、都市部になりますと自治体が休業補償を出したりとか、ところもあるんですけれども、その対象エリアに当たらなかったところ、あるいは制度のはざまに落ちてしまった事業者の方というのは多いんですよね。
 ある人口二万人ほどの町の飲食店主がおっしゃっていました。県内で新規の感染者が確認されると、知事が会見をして、対応を説明してというふうにニュースでそれが流れると、その夜は、あっ、お客さんゼロだなと覚悟するんだそうですね。やっぱり高齢化も進んでいますので、地域全体の危機意識が強いので、やっぱりそういう、夜、客足がぴたっと止まるということになるようです。
 ですから、持続化給付金は受けた、それから一年近くたつ、支援がなくて厳しい状況で踏ん張ってきた中小零細事業者の皆さんが、今使える支援策、それも、借金は、もうずっとこの委員会でもやり取りをしておりますので大臣もよくおっしゃっていますけれども、借金に借金を重ねるのは事業者の皆さんきついんですよね。借金にならない使える支援策は何がありますか。

#156
○国務大臣(梶山弘志君) 補助金の関係で、持続化補助金もありますし、様々なものありますけど、その借金の条件変更等については、しっかりとこれは金融担当大臣とともに各金融機関に文書を発出し、また場合によってはその中央機関の長に対してじかにお話をさせていただいております。
 条件変更というのは、当然、据置期間の延長であるとか、さらにまた返済、返済期限が始まるとき、条件変更であるとか利率の変更であるとかということになるかと思いますけれども、そういったものに関してはしっかり相談に乗るようにということで指示をしているところであります。
 あともう一点は、先ほど来お話ありますように、地方創生臨時交付金は、これは我々には関係ないんだというようなお話がありますけれども、三次補正の中で、その協力金とはまた別のお金であります。協力金は協力金で予備費で手当てをしたということで、三次補正の中で一兆円、地方が自由な裁量で使っていただけるものということで手当てをしたということで、そういった中で、我々の一律の支援方策の中では漏れてしまうところ、目が粗くて漏れてしまうようなところにしっかりと目配りをしていただきたいということで、こういった制度もつくらせていただいたということであります。

#157
○ながえ孝子君 それも、かねて私も委員会で、地域で独自の取組をということを申し上げたので、その点は有り難いなと思っています。
 続いて、事業再構築補助金についてお伺いしたいんですけれども、これ、一兆円を超す大きな予算が組まれています。新たな事業展開とか取組、チャレンジをする企業にその投資の補助が送られるというスキームですよね。この補助対象となるのは、新たな取組、これから始まる取組だけでしょうか。これまでに、もう既にいろんな展開をされている方も多いと思うんですよね。そのもう既に始まっているそういう取組についてはどうなんでしょうか。

#158
○大臣政務官(佐藤啓君) 事業再構築補助金、委員御指摘の事業再構築の事例でありますけれども、基本的にはこれから新たな取組をしていただくというところに対して支援をしていくといったスキームになっているところであります。
 そして、先生の御地元からも様々、いつ応募になるんだろうかといった、そういった不安の声があるのかもしれませんけれども、こちらにつきましては今準備作業を早急に進めているところでありまして、少し事情を御説明しますと、この補助金については、二度にわたって基金設置法人の公募を実施したものの、応募者がなく、基金の設置先が決まっていなかったんですけれども、今月十七日に独立行政法人中小基盤整備機構に決定をしております。そして今、事務局が公募開始に向けたシステム構築やコールセンターの立ち上げの準備を急ピッチで進めておりまして、準備の最終段階にございますので、これまで申し上げてきましたとおり三月中の公募開始が可能と考えているところでございます。
 引き続き、三月中の公募開始に向けて全力で取り組んでまいりたいと考えております。

#159
○ながえ孝子君 これまで既にもうやっている取組は対象にならないというのは非常に残念です。
 といいますのは、あれから一年じゃないですけれども、事業者の皆さん、本当に厳しい一年を送ってこられたから、やれることは何でもやっているんですよね。事業再構築のパンフの取組例として、新たな取組例として飲食店のテークアウト販売とかインターネット販売なども載っているんですけど、そんなものとっくにやっているよという声が多いんですよね。それは対象にならないというのはすごく厳しい。前もって頑張ったところが漏れてしまうというのは、これはやっぱりおかしいと思うので、何とかそこを救うような手だてを工夫していただきたいなと思っています。
 先ほど来、宮沢委員、岩渕委員が持続化給付金の話をされました。私も委員会で持続化給付金をもう一度というのは何度か申し上げたんですね。大臣の御答弁で、今フェーズが変わって、痛みのひどいところにターゲットを絞ってというのは理解いたします。でも、もう一つフェーズが変わって、これから景気を上げていかなきゃいけないというふうになりましたら、景気の気は空気の気、気持ちの気ですから、やっぱり支援とか補助が行き渡る対象は広くもっとざっくり取ってほしいんですよね、絞らないでいただきたい。なので、是非、これももう既にやったところも何かの手当てを是非考えていただきたいなというふうに思います。
 それと、これは新たな投資リスクを抱えることにもなります、事業者にすると。三分の三ではないですから、補助率が。ですから、そうすると、成功することがすごく大事なんですよね、失敗させないことといいましょうか。そうなると、事業計画を一緒に策定する経営革新等支援機関の役割というのはすごく重要になってくるかなと思います。きちんと本当にいいアドバイスができるかどうかというのがすごく大切だなと思うんですね。
 ですから、この経営革新等支援機関の新たな事業への助言など、サポートの質の担保というのはどういうふうに考えていらっしゃいますか。

#160
○大臣政務官(佐藤啓君) 今の先生の御指摘、大変重要な御指摘でありまして、やはり、中小企業の中には、具体的にどうやってこの事業再構築に取り組んだらよいのかというのを分からない場合も多いということでございます。ですので、やはりこの外部専門家の知見や支援というのが非常に大事でありまして、今回は金融とか財務などの専門性を有しますまさに認定支援機関への相談を必須として、そこで一緒に計画を作っていただくという、そういう仕組みになっているんですけれども、やはりそこの方々が中心に、非常に重要なポイントになりますので、そういう方々が、今かなりのたくさんの方々が登録をしていただいていますけれども、しっかり経産省からもそこのサポートをお願いをしっかりしていきたいと思っております。
 それから、様々な、経産省としてこういった事例がいいですよというものを対外的にお示ししていますけれども、これは机上の空論ということはもちろんなくて、様々な中小企業の成功例を集めて、是非、こういう取組をするといいですよということでお示ししているものでございます。

#161
○ながえ孝子君 大臣も最初のお話のときに、やっぱりこれから経営相談体制なんかを充実したいとおっしゃいまして、コロナの対策に限らずやっぱり中小企業にとってはそこのところが大事だと思いますので、よろしくお願いをいたします。
 それでは、電力市場の価格高騰の件に移らせていただきます。
 先ほど浜野委員から詳しい質問もありましたので、私から申し上げたいことは、いろんな新たな再生可能エネルギーでエネルギーの地産地消をやろうとしていたところがあおりを食らったということなんです。
 私、先日、九州福岡の八女市で、行ってまいりまして、そこではすごいやる気のある事業者が中心になって太陽光発電で地産地消の取組を進めています。大変特徴的なのは、災害時に役立つ地産地消だよというのを売りにしていまして、太陽光の電気を蓄電池に入れて、それを災害時に孤立が心配される地域に配備しようということなんですね。もう今、地域内百五十基の蓄電池の配備を目指してネットワークを広げているという、大変意欲的ですね、系統につながない逆転の発想というのが、ああ、私はすごいなと思ったんですけれども。その社長さんがおっしゃっていました、大変厳しかったと。
 やっぱり太陽光で賄えないところを電力市場で買ってくるんですよね。でも、その価格が高騰いたしまして、二度とあのようなことが起こらないようにしてほしいという要望ですし、実際あの高騰で、秋田県鹿角市のかづのパワーという新電力会社も事業中止に追い込まれています。ここは、水力発電とか地熱発電の電気買って市の施設に供給をする、まさに地産地消の取組をやっていたところなんですけれども、高騰を受けて撤退を余儀なくされたということです。
 再生可能エネルギーを主力電源化していくという目標、今日も大臣所信の中でありましたけれども、やっぱりこの市場ですよね。まあ理由ですとか、起こった発生の理由ですね、電力の逼迫とか高騰の、先ほどお聞きいたしました。
 やっぱり市場自体がまだまだプレーヤー数が少ないので、何か異常な動きがあったときにそれをすぐ抑制できるような仕組みが気が付いたらなかったんだなというのも問題の一つではないかと思っているんですが、それら含めて、この対応をどうお考えか、お聞かせください。

#162
○大臣政務官(佐藤啓君) 今御指摘あった、この市場の価格高騰の影響ですとか、こういったことに関して様々な対応を行ってきております。
 需要家の料金負担、激変しないように対応する、新電力に対する精算金の分割払を可能とする措置であったり、また、官民の金融機関に対して今回の市場価格の高騰に伴って影響のあった新電力への柔軟な対応の要請ということで、様々サポートをしてきていまして、一部の新電力からは有り難いといった、そういった声も出ているところでありますけれども、今般の市場価格高騰を受けまして、資源エネルギー庁に新電力専用の相談窓口を設置をしておりますので、これらの措置を御案内するなど、事業者ごとの個別の御事情を丁寧にお伺いしながら、しっかりと対応していきたいと考えているところでございます。

#163
○委員長(有田芳生君) ながえさん、時間ですのでおまとめください。

#164
○ながえ孝子君 はい、また続けて質問させて、またの機会にさせていただきたいと思います。
 終わります。ありがとうございました。

#165
○安達澄君 無所属の安達澄です。
 いつも質問の機会をいただきまして、ありがとうございます。では、どうぞよろしくお願いいたします。
 今月の一日、私から内閣官房コロナ室に、担当の西村大臣に、組織マネジメントに関する質問主意書を出させていただきました。五日にいただいた政府からの回答では、残業が最も多い職員は月三百七十八時間、そしてテレワーク実施率はゼロ%という非常にショッキングな数字が公表され、メディアでも報道されました。加藤官房長官も記者会見で、残業時間三百時間を超えるというのはかなり異常と述べていらっしゃいます。このコロナ室の問題については引き続きフォローしていきたいと思っています。
 もうあっぷあっぷ状態の組織や職員の皆さんがいる霞が関の働き方は、もう回り回って国民の皆さんの不利益になる、福利であったりとか行政サービスの低下になるというふうに考えています。質問通告の時間を守るとかオンライン化を進めるとか、我々国会議員の改革も非常に重要だと思っていますので、霞が関と永田町全体で是非改善していかなくてはならないと思っています。
 そこで、一つだけ同じ質問を経済産業省にもお聞きします。
 直近の二か月、今年の一月と二月で、国家総合職、いわゆるキャリア職の方ですね、の正規の勤務時間外の在庁時間、いわゆる、つまり残業時間の平均と最も長かった職員の残業時間、それぞれを教えていただけますか。

#166
○政府参考人(多田明弘君) お答え申し上げます。
 令和三年一月、二月の勤務時間外の在庁時間、そしてその最も長い時間というふうなお尋ねがございました。
 私ども、当省の総合職職員について申し上げますと、時間外に在庁していた時間の平均時間、これは、令和三年一月が三十・五時間、それから、二月におきましては三十・四時間となってございます。その中で、最も多かった職員でございますけれども、時間外に在庁していた時間、こちらにつきましては、一月においては三百二十八時間、それから、二月におきましては二百九十時間でございます。念のため申し上げますが、それぞれ別の職員でございます。

#167
○安達澄君 労働基準法の上限は原則四十五時間ということになっていますので、平均時間の約三十時間というのは、コロナ室の百二十二時間とかから比べると、それはもうかなり適切だと思いますけれども、一方で、三百時間を超える職員がいらっしゃるということですね。やはり、かなり異常だと思います。
 いろいろ調べてみると、省庁によって異なるようなんですけど、経済産業省は残業代が一〇〇%支払われているという認識でよろしかったですよね。

#168
○政府参考人(多田明弘君) お答え申し上げます。
 今お尋ねの件でございますけれども、いわゆる勤務時間外に在庁している時間、それから、超過勤務手当をお支払をする時間でございますけれども、私どもは全ての勤務時間外の在庁時間に応じて超過勤務手当の支払を確実に行っておりますので、今お尋ねの時間外に在庁した時間と超過勤務時間は一致しているとお考えいただいて結構でございます。

#169
○安達澄君 ありがとうございます。
 冒頭に梶山大臣からも言及がありましたけれども、この国会では法案提出の見送りがあったり、条文の誤字など、霞が関らしからぬ異例なミスが他省庁も含めて目立っています。
 ここで大臣にお伺いするんですけれども、この原因ですね、というのがどこにあるとお考えかということと、梶山大臣の下で三百二十八時間の残業をしている職員がいらっしゃいます。どう思われますか。

#170
○国務大臣(梶山弘志君) まず法案につきましては、一般論として、長時間労働の是正、テレワークの実施、環境の整備、業務集約やペーパーレス化による業務効率化など、職員の働きやすい職場環境を整備することがほかの仕事にもしっかりつながるということでして、経済産業大臣としての責務であると考えております。
 貿易保険法の提出を見送り、産業競争力強化法等改正案の条文、条文案における誤りにつきましては、それぞれ様々な原因が考えられますけれども、貿易保険法改正案の見送りにつきましては、NEXIにおいての二つの不適切事案が確認されたことを踏まえて、NEXIの業務実施体制の強化を優先することとしたこと、その過程において、NEXIが不適切事案について経済産業省内での情報共有が不十分であったこと、産業競争力強化法等の改正案の誤りにつきましては、法律案の作成プロセスにおいて最終的な条文案の確認が不十分であったことが原因になったものと考えております。
 今回の事案を受けて、私から、十九日に省全体の事務運営の責任者である事務次官及び法案の取扱いに関する責任者である大臣官房長に対し、今後の業務遂行に遺漏なく万全を期すように強く指示を行ったところであります。所信の中でもおわび申し上げたところでありますが、今後、このようなことが起こらないように、しっかりと対応してまいりたいと思っております。
 残業時間につきましては、この数字につきましては、私もこの度気が付いたということでもあります。できるだけ残業時間が多くならないようにということで私自身も心掛けておりますけれども、やはり偏在性もあるということでして、法案であるとか、また予算であるとか、さらにはまた事業の執行であるとか、そういった中で起こったこと。だが、起こったことということで、そこに逃げ込むつもりはありませんでして、これらをどう是正していくかということをしっかり対応してまいりたいと思っております。
 テレワークにつきましても、経産省かなり実施をしている方だと思いますし、私に関するこの答弁の内容につきましても、夜タブレットに送ってくるということで、朝は簡単な打合せをするだけで済むような形にしていますし、朝のレク、私に対するレクのときも、自宅からのテレワークでの対応ということでも許可しておりますので、そういった点ではしっかり徹底をしてまいりたいと考えております。

#171
○安達澄君 ありがとうございます。
 いろいろ他省庁の話聞いても、経済産業省はかなり進んでいるなというのは私も実感はしております。ただ、経済産業省は、職員の数が年々減っています。令和元年度末でいえば、これはホームページにもう公表されている数字ですけど、七千九百八十九人、それが今年度、三年度末には、十九人減って七千九百七十人というふうになっています。そして、コロナ対策があったり多様な働き方観点から、ますますテレワークも進めていかなきゃいけないと。
 ただ、テレワークというのは、これ導入すると、これ実際、調査でもありますけど、基本は、直接職場で仕事するよりも業務効率は約二割ぐらい落ちると言われていますから、単純にただテレワークやれというのではなかなか難しいと思います。当然のことながら、業務の棚卸しであったりとか、やはり選択と集中、組織マネジメントが非常に重要になってくるというふうに考えています。特に、今は、先ほどからもずっとありますけれども、デジタルだ、グリーンだということで、もう業務がどんどんどんどんオンするばっかりだというふうに思いますので、まさに今、組織マネジメントが問われてくるなというふうに思っています。
 先週十九日金曜日の記者会見で、河野大臣も霞が関のマネジメントの必要性を強調されておりました。要らない業務はやめるべきというふうにはっきりとおっしゃっていました。その選択と集中をしなくてはいけない中で、今日は、一つ、来年度予算で四十一億円を計上していますクールジャパン政策、特に、経済産業省が所管の株式会社海外需要開拓支援機構、いわゆるクールジャパン機構についてお伺いしたいと思います。
 来年度は百二十億円を出資する計画になっています。国や経済産業省が本当にクールジャパン機構に関わらなきゃいけないのか、それがやるべき仕事なのか、その観点から質問をさせていただきます。
 この機構の累積損益は昨年度末で二百十五億円、官民ファンドで最悪の累損となっています。度々国会審議でも、存在意義も含めて追及されています。その機構のプロジェクトで、投資額が、機構の投資額が百億円を超える大型案件が二つあります。一つは、中国寧波、上海の少し下の都市ですね、そこで開業する阪急百貨店、そしてもう一つは、吉本興業とNTTと一緒に共同出資する株式会社ラフ・アンド・ピース・マザーです。
 まず、中国寧波の百貨店、阪急百貨店ですけれども、当初は二〇一八年秋に開業予定でしたけれども、二〇一九年秋に延期になり、更に一年延期の二〇二〇年秋になり、更に延期の、ようやく今年の四月十六日に開業することになりました。
 経済産業省とクールジャパン機構が作成した資料、これは財政制度等審議会で出されている十一月二十日の資料ですけれども、それによると、コンセプトは日本の商材を前面に出すというふうに書かれていますが、先週十七日に公表されたばかりのプレスリリースによると、百貨店の顔とも言える一階フロアに入っているお店は、ルイ・ヴィトン、ディオール、セリーヌ、グッチ、サンローラン、バレンシア、カルティエ、ティファニー、ヴァンクリ、トムフォード、バーバリー、ゼニア、ベルルッティ、そしてようやくケンゾー、ヨウジヤマモト、タサキ、以上です。言っていることとやっていることが随分違うなと感じます。
 そして次に、吉本興業、NTTとのラフ・アンド・ピース・マザープロジェクトについてです。
 これは、二〇一九年四月に支援を公表して、百億円出資するとしております。昨年九月末までに三十一億円を実行しているかと思います。これも同じく先ほどの資料に、コンセプトは、①日本発の良質な教育等のコンテンツを、②アジアを中心とした海外へ展開しというふうにあります。
 まず、その日本発の良質な教育等のコンテンツとあるんですけれども、これ、おととい、あれですね、ようやくオープンイベントがあって、私もずっと見させてもらいました、オンラインで。そういう教育等のコンテンツの中を見ると、日本発を見ると、出てくる人気キャラクターはピングー、これスイス生まれのペンギンですね、の動画のシリーズが出てきたり、オンライン社会科見学のコーナーがあるんですけど、行っている先はベトナムや台湾であったり、世界の名作シリーズの中ではチャップリンが出てきたりとか。
 このクールジャパン機構を設立したときの機構法では、経済産業大臣は支援基準を定めることになっています。その支援基準というのは、我が国の生活文化の特色を生かした魅力ある商品又は役務、サービスというふうに書かれているんですけど、私は、このラフ・アンド・ピース・マザーの事業はこの基準を外していると思うんですけど、所管の経済産業省としてはどう判断されていますか。

#172
○政府参考人(畠山陽二郎君) お答え申し上げます。
 御指摘のように、海外需要開拓支援機構法第二十三条第一項では、経済産業大臣は機構が対象事業活動の支援を決定する際に従うべき基準を定めるものとされております。これに基づき策定した基準では、支援の対象となる事業活動が日本の魅力ある商品やサービスの海外需要を開拓する事業であることなどを求めております。
 御指摘の事業は、日本発の、御指摘もありましたけれども、日本発の良質なコンテンツを教育分野を中心として海外に展開する事業という目的でやってございまして、海外の子供たちに日本のコンテンツ、日本のじゃないじゃないかという御指摘もありましたけれども、日本のコンテンツを発信することで次世代にわたる日本ファンを獲得をするということを通じて海外需要の開拓を目指すものでございます。
 本事業は、日本の魅力ある商品やサービスを使って海外需要を開拓するという政策的意義、その他、その収益基準ですとかあるいはその波及効果ですとか、そういったものもございますけれども、こういったものを含めて支援基準に定められた事項に適合する案件であるとして支援を決定したものでございます。
 以上でございます。

#173
○委員長(有田芳生君) 安達さん、時間ですので、済みませんがおまとめください。

#174
○安達澄君 まだまだいろいろと、次回に是非、ちょっと質問継続させていただきます。
 ありがとうございました。

#175
○委員長(有田芳生君) 以上をもちまして、令和三年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、内閣府所管のうち公正取引委員会及び経済産業省所管についての委嘱審査は終了いたしました。
 なお、委嘱審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

#176
○委員長(有田芳生君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後二時五十三分散会
ソース: 国立国会図書館
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