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2021/03/23 第204回国会 参議院 第204回国会 参議院 東日本大震災復興特別委員会 第3号 令和3年3月23日
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2021/03/23 第204回国会 参議院

第204回国会 参議院 東日本大震災復興特別委員会 第3号 令和3年3月23日

#1
令和三年三月二十三日(火曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 三月十日
    辞任         補欠選任
     本田 顕子君     滝波 宏文君
 三月二十二日
    辞任         補欠選任
     宮島 喜文君     山下 雄平君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         杉尾 秀哉君
    理 事
                そのだ修光君
                羽生田 俊君
                森 まさこ君
                和田 政宗君
                田名部匡代君
                若松 謙維君
                石井 苗子君
                舟山 康江君
    委 員
                石田 昌宏君
                片山さつき君
                佐藤  啓君
                酒井 庸行君
                清水 真人君
                進藤金日子君
                高階恵美子君
                滝波 宏文君
                堂故  茂君
                豊田 俊郎君
                福岡 資麿君
                増子 輝彦君
                宮本 周司君
                山下 雄平君
                吉川ゆうみ君
                石垣のりこ君
                江崎  孝君
                小沢 雅仁君
                木戸口英司君
                横沢 高徳君
               佐々木さやか君
                下野 六太君
                三浦 信祐君
                横山 信一君
                梅村みずほ君
                榛葉賀津也君
                芳賀 道也君
                岩渕  友君
                紙  智子君
                嘉田由紀子君
                渡辺 喜美君
   国務大臣
       国務大臣
       (復興大臣)   平沢 勝栄君
   副大臣
       復興副大臣    横山 信一君
       内閣府副大臣   赤澤 亮正君
       経済産業副大臣  江島  潔君
       環境副大臣    堀内 詔子君
   大臣政務官
       国土交通大臣政
       務官       朝日健太郎君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        林  浩之君
   政府参考人
       復興庁統括官   開出 英之君
       復興庁統括官   角野 然生君
       復興庁審議官   阿久澤 孝君
       文部科学省大臣
       官房審議官    塩見みづ枝君
       文部科学省総合
       教育政策局社会
       教育振興総括官  寺門 成真君
       厚生労働省大臣
       官房生活衛生・
       食品安全審議官  浅沼 一成君
       農林水産省大臣
       官房審議官    道野 英司君
       経済産業省大臣
       官房福島復興推
       進グループ長   須藤  治君
       国土交通省水管
       理・国土保全局
       長        井上 智夫君
       環境省環境再生
       ・資源循環局長  森山 誠二君
       原子力規制委員
       会原子力規制庁
       長官官房緊急事
       態対策監     山形 浩史君
       原子力規制委員
       会原子力規制庁
       長官官房核物質
       ・放射線総括審
       議官       山田 知穂君
       原子力規制委員
       会原子力規制庁
       原子力規制部長  市村 知也君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○令和三年度一般会計予算(内閣提出、衆議院送
 付)、令和三年度特別会計予算(内閣提出、衆
 議院送付)、令和三年度政府関係機関予算(内
 閣提出、衆議院送付)について
 (東日本大震災復興)
    ─────────────

#2
○委員長(杉尾秀哉君) ただいまから東日本大震災復興特別委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日までに、本田顕子さん及び宮島喜文さんが委員を辞任され、その補欠として滝波宏文さん及び山下雄平さんが選任されました。
    ─────────────

#3
○委員長(杉尾秀哉君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 委嘱審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、復興庁統括官開出英之さん外十二名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんでしょうか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

#4
○委員長(杉尾秀哉君) 御異議ないと認めまして、さよう決定させていただきます。
    ─────────────

#5
○委員長(杉尾秀哉君) 去る十八日、予算委員会から、三月二十三日の一日間、令和三年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、東日本大震災復興について審査の委嘱がありました。
 この際、本件を議題といたします。
 予算の説明につきましては既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。

#6
○清水真人君 自由民主党の清水真人です。
 質問の機会をいただきましたことに感謝を申し上げます。
 冒頭、東日本大震災発災から十年に当たりまして、改めて、被災された皆様、そしてまたお亡くなりになられた皆様にお悔やみと、またお見舞いを申し上げます。
 まず、除去土壌を中心とした福島県の環境再生に向けた取組についてお伺いいたします。
 令和三年度予算案では、汚染廃棄物等の適正な処理に係る費用として二千八百九十三億円が計上され、仮置場の適切な管理、中間貯蔵施設の整備、搬入等を進めることとしております。
 除去土壌の処理については、現在、輸送対象物量に対する搬出済量割合については三月時点で七五%に到達、令和三年度までにおおむね搬出完了を目指すこととされています。また、中間貯蔵施設の用地取得割合も必要面積の七七%弱まで進んでいるところであります。
 除去土壌の処理のスムーズな進捗は環境再生の基盤でもあり、一丁目と言えるところでもあります。そこで、来年度以降この事業にどのように取り組まれていくのか、お伺いをいたします。

#7
○副大臣(堀内詔子君) 環境省はこれまで、除染、中間貯蔵施設事業、汚染廃棄物処理などの環境再生の取組を一つ一つ着実に進めてまいりました。
 中間貯蔵施設事業については、地権者を始めとする地元の皆様方の御協力によって、用地取得、そして施設整備が着実に進捗しており、昨年三月には除去土壌、廃棄物の処理、貯蔵の全工程で運転を開始することができました。
 また、除去土壌等の輸送については、これまでに輸送対象物千四百万立米の七割超に当たる輸送を実施した。引き続き、来年度末までに帰還困難区域のものを除く除去土壌等のおおむね搬入完了を目指すとともに、特定復興再生拠点区域において発生した除去土壌等の搬入も進めてまいります。
 これら取組が進捗する一方で、福島の復興再生に向けた課題はいまだ残っているのが現状でございます。中でも福島県内の除去土壌等の県外最終処分は特に重要な課題であり、来年度からは、県外最終処分に向けた減容、再生利用の必要性、安全性等について全国での理解熟成活動を本格的に強化していく方針でもあります。
 環境省は常に福島県とともにある、被災地に寄り添い、中間貯蔵施設の受入れを始めとする地元の皆様方の苦渋の思いを忘れず、信頼を大切にし、復興に向けて全力で取り組んでまいる所存でございます。

#8
○清水真人君 地元の皆様が苦渋の決断で中間貯蔵施設について御理解をいただいたということであります。残り四百万立米ぐらいですか、ありますけれども、しっかりと進めていっていただきたいと思います。
 そして次に、中間貯蔵施設における除去土壌の扱いについてお伺いいたします。
 中間貯蔵施設の用地取得割合は七七%弱まで契約され、施設建設も順次進み、搬入作業も行われていると先ほども話がありました。その後である最終処分を見据えた準備というものも着実に進めていかなければならないと思っております。
 最終処分に向けては、まず最終処分量自体を減らす努力として、減容、再生利用等の技術開発、実証等を着実に進めることが大切であります。
 そこで、減容処理の現状と、さらに最終処分を減らすための新たな技術開発についての見解を伺います。また、再生利用において農地利用を行った場合、生産物の安全性についてどのように証明を行い、どのように国民にしっかりと伝えていくのか、具体的な取組についてお伺いをいたします。

#9
○政府参考人(森山誠二君) お答え申し上げます。
 福島県内で発生した除去土壌等の三十年以内県外最終処分という方針は、国としての約束であるとともに法律にも規定された国の責務でありまして、しっかりと取り組む所存でございます。
 議員御指摘のとおり、県外最終処分の実現に向けては、最終処分量を減らすための減容、再生利用が重要であるとの認識でございます。環境省としましては、二〇一六年に策定しました技術開発戦略及び工程表に基づきまして、二〇二四年度までに減容等に関する基盤技術の開発を一通り完了することを目指すとともに、除去土壌の再生利用を進めているところでございます。
 減容等の技術開発につきましては、例えば、土壌の粒度によって分別し、元の土壌よりも放射能濃度の低い砂やれきを取り出す分級技術の実証事業を行い、その効果を確認しているところでございます。また、除去土壌の再生利用につきましては、南相馬市東部仮置場及び飯舘村長泥地区におきまして、盛土を造成し、空間線量率などのモニタリング結果から安全性を確認をしているところでございます。長泥地区では今年度は食用作物等の栽培実験を実施し、放射性セシウム濃度がキログラム当たり〇・一から二・三ベクレルと、一般の食品基準値であるキログラム当たり百ベクレルを大きく下回る測定結果となるなど、一定の成果が得られているところでございます。
 来年度からは、県外最終処分の実現に向け、減容、再生利用の必要性、安全性等につきまして、東京を皮切りに全国各地で対話集会を開催するなど、全国での理解醸成活動を抜本的に強化していくこととしてございます。対話集会の場を含め様々な機会を捉えて、実証事業での成果等について丁寧で分かりやすい御説明に努めてまいる所存でございます。
 今後とも、技術開発戦略及び工程表に沿いまして具体的な取組を着実に前進させていくこととしてございます。

#10
○清水真人君 新たな風評被害を生むようなことにならないように、しっかりと丁寧に国民の皆さんと対話をして進めていっていただければと思いますので、よろしくお願いいたします。
 続いて、風評払拭に向けた対策についてお伺いいたします。
 令和三年度予算案では、風評払拭及び放射線に関するリスクコミュニケーション強化のために、昨年より増額がされ、二十億円が計上されております。これまでも、CM動画やホームページ、ユーチューブの復興庁チャンネルなど多くの良質な動画がアップをされておりました。しかしながら、芸能人に協力いただいた動画についてはかなり再生回数が多い、数十万回あるんですが、そうでないものについては数か月たっても百回とか、その程度のものというのがかなり散見されていると。科学的根拠に基づいた安全性情報を発信し、閲覧していただき理解を深めていただくということが極めて大切なことでありますが、まずその対策について伺いたいと思います。
 また、オリンピック、パラリンピックにて海外からの来客がない場合、海外への風評被害払拭の契機がそがれることになろうかとも思いますが、その対策についてもお伺いをいたします。

#11
○政府参考人(角野然生君) お答えいたします。
 風評の払拭に向け、復興庁といたしましては、テレビ、ラジオ、インターネット等、多くの媒体を活用し、放射線に関する正しい知識や福島の現状等について効果的な情報発信に努めているところでございます。
 これまでの取組を通じまして、議員から御指摘いただきましたように、単にホームページ等に掲載するだけでなく、分かりやすく簡潔なものを視聴者の関心が得られやすい内容とし、プッシュ型のウエブ広告などを活用して視聴のきっかけを大幅に増やすことの三点が有効であることが分かってまいりました。
 これらを踏まえまして、昨年末からインフルエンサーを起用し、福島県産の野菜、米、牛肉、魚といった農水産物の魅力を、しっかり検査が行われていることも含め紹介するユーチューブ動画を公開したところ、プッシュ型のウエブ広告を活用することにより既に二百万回以上視聴されているところでございます。
 また、海外ということでございますが、福島で未来に向けて挑戦を続ける人々を紹介する動画では、海外に向けて英語でのプッシュ型のウエブ広告も活用することにより、この半月で国内外で四十万回以上視聴されているところでございます。
 今後とも、こうしたノウハウを蓄積しながら、科学的根拠に基づいた安全性等の正しい情報を効果的に国内外にお届けしてまいりたいと考えております。

#12
○清水真人君 大臣もインタビューでオリンピック、パラリンピックを契機にしたいというようなことがあったんですが、ここでインバウンドがないとなかなか現状が伝わらないようなところもあると思いますので、そうしたところをしっかりとウエブ上で伝えていっていただく努力を続けていっていただければと思います。
 続いて、今月、菅総理が震災十年の節目を前に福島県を訪問しました。その際に、処理水について、適切な時期に政府が責任を持って処分方針を決定していきたいと述べられたところであります。
 御承知のとおり、地元漁連等の皆さんは、新たな風評被害による水産物の価格や取引量の減少を心から心配をされているところであります。一方で、処理水の保管場所の逼迫については政府としてもしっかりと向き合っていかなければいけません。風評被害は感情や不理解が引き起こす問題でもあり、理解を求めることと同時に国民感情にも丁寧に向き合っていく必要があると思っております。
 この点について、復興大臣としてのお考えをお伺いいたします。

#13
○国務大臣(平沢勝栄君) 委員御指摘の処理水でございますけど、この処理水の取扱いについては、もうこのままいつまでも放置することができない極めて重要な問題だということで認識しておるわけでございまして、政府としては、これまで関係自治体や事業者団体など幅広くいろんな方の御意見を伺ってきたところでございます。
 まだ処分方針は決まっておりませんけれども、いずれにしろ、どのような処分が行われるにせよ、できる限り風評被害が、あるいは風評の影響が生じないようにするというのが大前提でございますけど、いずれにしましても、万が一生じるということもこれはあり得るわけでございまして、政府としては、これからも関係者を始め広く国民の皆さんへ丁寧な説明を尽くしていくなど、風評対策の万全を期していきたいということで考えております。

#14
○清水真人君 大臣としてもこの風評被害対策しっかりやりたいというお話がありました。
 本当に、なかなか地元にいないとそういった地元の方々の気持ちというのは分からないところがあると思いますが、しっかりと地元の皆様に寄り添って、また国民にも丁寧な説明をしていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 続いて、諸外国による輸入規制についてお伺いいたします。
 この事故後に輸入規制を措置した五十四の国と地域のうち、三十九か国の地域、国でその撤廃、また十三か国・地域で緩和が実現をしました。しかし、依然として十五か国・地域が規制を継続しているところであり、私の住む群馬県においても依然、同様の状況が続いております。残っている十五か国には、中国、香港、台湾、マカオ、米国、EU等が含まれており、しっかりと厳格な科学的根拠を示し続けること、また日本の流通経路の信頼性が極めて高いこと、また相手国の国民感情に理解を得られるような建設的な提案などをし、個別の国、地域ごとに合った交渉が求められるかなりのハードネゴシエーションになっていくことと思います。
 そこで、対象国が少なくなってきたことを受け、原発事故による輸出規制解除に向けて更に力を入れ、解除に向けて働きかけをしていただきたいと思いますが、見解を伺います。

#15
○政府参考人(道野英司君) お答えいたします。
 原発事故による我が国の食品に対する輸入規制につきましては、政府の最重要課題の一つとして、昨年四月の輸出促進法の施行に伴い、農林水産大臣を本部長とする農林水産物・食品輸出本部の下、関係省庁が一体となって働きかけを行ってまいりました。
 震災から十年目の節目を迎えた中、世界的な新型コロナ拡大の状況にありましても、相手国の事情に応じて、在外公館を通じ、またテレビや電話等による会議を活用しながら、様々なレベルで規制撤廃に向けた働きかけを続けておるところでございます。その結果、原発事故後に輸入規制を導入した五十四の国、地域のうち、現在までに三十九の国、地域が規制を撤廃したところでございます。しかし、委員御地元の群馬県産の全ての食品の輸入を停止している中国や台湾を含め、いまだ十五の国、地域で規制が残っております。
 全ての輸入規制が一日も早く撤廃されるよう、引き続き、農林水産物・食品輸出本部の下、あらゆる機会を捉えて、粘り強くかつ戦略的に働きかけを行ってまいります。

#16
○清水真人君 私も、一昨年ですか、先輩の議員とともに台湾に行ったときに、この話について相手の方に、政府の方にお話をしました。そのときは、台湾の方、台湾だったんですが、台湾の方が例えば群馬県に来ると、群馬県の安心、安全なおいしいものをたくさん食べているんだと。実際、インバウンドで来て食べている。にもかかわらず、向こうは入れてくれないというような状況でありまして、これはほかの地域も多分そうだと思うんですね。
 ちょっとなかなか、日本に住んでいる我々の考えとすると何でだろうということを非常に強く思いますし、その際にも、今台湾の中でもいろいろ大変な案件があるから、それが片付いた後であればそういったこと進んでいくんじゃないかというようなことをお話ししていました。もちろん、国民の投票みたいのがあってなかなかそれができていない現状もあろうかと思いますが、まずはやはりそれぞれの地域や国の方に日本の食品というのが安心で安全なものというのをしっかりと本当に理解していただくことが大切だと思うんです。
 そうした意味においては、先ほどのウエブの関係ももちろんそうですし、ありとあらゆることを使って国民の皆さんにも理解をしていただいて、そして相手方の政府にも理解していただくことが大変重要なのかなというふうに思っておりますので、引き続き努力をしっかりと続けていっていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 続いて、移住促進についてお伺いをいたします。
 今後、第二復興・創生期間で創造的復興を強化する中、復興に求められる仕事の質と量がますます変化していくと考えられております。復興への応援職員の支援というのが復興の基本方針の中で引き続き全額国費で支援されているという中で、募集人員の仕事内容の見直しだとか人数を今後いろいろ変えていかなければいけないと思いますが、その点についてもしっかりと対応をしていただきたいというふうに思っております。
 また、現在、福島においては、福島を担う若者が育ってきているというようなお話も伺っているところであります。また、福島の復興に貢献したいという思いで福島の地への移住を希望する若者も増えてきているというふうに伺っているところであります。
 来年度の予算には、新規に移住等の促進、これが措置をされているところでありますが、これらの方々にどのように働きかけを行っていくのか、お伺いをいたします。

#17
○政府参考人(角野然生君) お答えいたします。
 福島の原子力災害被災地域においては、発災から十年が経過する中、居住人口は大きく減少しており、住民の方々の帰還促進と併せ、移住、定住の促進に取り組む必要がございます。このため、先般、福島特措法を改正し、原子力災害被災十二市町村への新たな住民の移住、定住の促進等に資する施策を追加いたしました。これを踏まえまして、地方自治体の自主性に基づく事業への支援と移住者等に対する個人支援の二つから成る移住、定住の促進事業について政府予算案に盛り込んだところでございます。
 今後、国、県、市町村の連携の下、地域の創意工夫を引き出し、若者などの十二市町村への移住等を促進することで福島の復興再生を加速化していきたいと考えております。

#18
○清水真人君 今、全国でも、やはり首都圏から地方移住ということが大変言われているところであります。そうした中で、この福島の地を選んでいただける方がいるということでありますから、そうした方にしっかりとリーチをしていただいて、適切なアドバイス等サポートをしていただいて、もちろん地域の自治体ともしっかりと協力していくことが大切であろうかと思いますけれども、そうした移住の促進についてしっかりと取り組んでいっていただければと思いますので、よろしくお願いいたします。
 続いて、創造的復興についてお伺いをいたします。
 東日本大震災では、震災前の状態に戻す従来の復旧ではなく、新たな価値を伴った復興、これが各地で進められているところであります。
 福島県では、より未来志向の創造的復興のコンセプトの下、福島イノベーション・コースト構想や国際教育研究拠点が推進をされております。水素を製造する浪江町の福島水素エネルギーフィールドや南相馬市のロボット研究開発拠点、福島ロボットテストフィールド、私も視察をしたことがありますけれども、先日、菅総理も視察されたということであります。一部において大きな進捗が見られることを大変喜ばしく思っているところであります。
 また、来年度になりますと基本構想が策定をされます。国際教育研究拠点の整備コンセプトによりますと、福島イノベーション・コースト構想を、これを更に発展させること、原子力災害で甚大な被害に見舞われた経験を、発災国の国際的な責務としてその経験や成果を世界に発信、共有すること、さらには、日本や世界に共通する課題解決に資するイノベーションの創出を目指す等の壮大な目標が、本当に大きな目標が掲げられているというふうに思っております。
 そして、これらの目標を実現するためにはしっかりとした人材を取り入れていかなければいけない、まさに世界中から世界的な高度人材を受け入れなければいけないというふうに想像するところでありますが、具体的にどのような人材に担っていただくのか、その狙いや見込み、この拠点整備に向けた大臣の思いについてお伺いをいたします。

#19
○国務大臣(平沢勝栄君) 福島の浜通り地区に造る予定の国際教育研究拠点については、大変に国民の皆さんの関心、とりわけ福島の皆さんの関心、それから言わば熱意もだんだんと高まってきまして、大変にうれしく思っております。
 この国際教育拠点を造るに当たっては条件が三つありまして、一つは、福島県民や被災者の方々が恩恵を受けること、これが第一。第二に、日本の産業競争力の強化に貢献し、日本国民が恩恵を受けるものであること。それから三番目に、今委員がおっしゃられたように、テーマは、世界中で福島だからできる、福島しかないというような特徴を出せるものとして世界のトップ級の人材を引き付けるものとすると、この三つを何としてもクリアするものを造りたいということで考えているわけでございまして、こうした条件に合致するだけじゃなくて、創造的復興に不可欠な人材も育成し、そして縦割りの研究では解決が困難な福島の問題、あるいは世界の問題を解決できるもの、機関とすることを考えているわけでございます。
 いずれにしましても、本拠点が福島始め東北の方々にとって世界に誇れるすばらしいものとなるよう、そして、今福島というと何かマイナスイメージでちょっと捉えられているところがありますけど、これができることによって、福島といえばこの研究拠点のある福島だというプラスイメージで皆さんが捉えてくれるような、そういった研究機関となるように引き続きしっかり取り組んでいきたいと思いますので、御支援よろしくお願いしたいと思います。

#20
○清水真人君 すぐまとめますが、いろんな拠点の中には、論文ばっかりいっぱい出してなかなか日本全体のためになっていないような、まあ、とは言えませんけれども、そんなようなところもありますので、しっかりと日本全体のためになるようなものにしていただければと思います。
 また、最後に、デスティネーションキャンペーンが東北で始まりますので、こうしたものを有効活用して東北のイメージアップにもつなげていっていただければと思います。
 以上で質問を終わります。ありがとうございました。

#21
○横沢高徳君 立憲民主・社民の横沢高徳でございます。
 東日本大震災から十年がたちました。改めまして、震災でお亡くなりになられた方々に哀悼の意を表します。また、復興に向け御尽力をいただきました全ての御関係者に感謝を申し上げます。
 本日は予算の委嘱審査ということで、予算に関連する事項を中心に質問をさせていただきます。
 初めに、災害援護資金関係についてお伺いをいたします。
 災害援護資金は、災害救助法が適用される災害が起きたときに、市町村が災害世帯に対して生活の立て直しに必要な資金を低利で貸し付ける制度のことでございますが、まず地方公共団体における事務処理への支援等について伺いたいと思います。
 災害援護資金については本格的な償還時期を迎えており、借受人や市町村からの償還に関する相談の増加が見込まれております。また、令和元年九月末時点の私の地元岩手県の償還状況は、支払期日到来件数が七百二十件、うち滞納件数が百七十一件で二三・八%、滞納金額は六千二百八十三万円となっており、県からは、災害援護資金の支払猶予、償還免除等の運用基準や具体的な取扱事例などを示すなど、円滑な事務処理について御支援をいただくよう国に要望がなされていると聞いております。
 地方公共団体の負担軽減のため国としてどのように支援をしているかについて、復興大臣にお伺いをいたします。

#22
○国務大臣(平沢勝栄君) 災害援護資金の償還に当たりましては、一定の要件の下で猶予あるいは免除といったことが行えるようになっているわけでございますけど、現場をやっていますのは市町村でございますけど、市町村の方々は大変な御苦労もあるように聞いております。債権の回収に当たっては、被災者の状況を把握している市町村におきまして、地域や被災者の実情を踏まえた適切な対応を行っているものと認識しております。
 国としては、制度を所管するのは内閣府でございますけれども、内閣府の方では、市町村が借受人の実情を踏まえた債権の管理を適切に行えるよう、自治体における取組も把握しつつ、必要な助言や指導を行っているものと承知しております。
 復興庁としても、市町村において地域の実情に合わせた制度の運用ができるよう、被災自治体の皆様からの御要望をお伺いし、そういったことを内閣府にお伝えするなど、今後も関係機関と連携を取って適切な対応が行われるよう万全を期していきたいということで考えております。

#23
○横沢高徳君 被災地においても、新型コロナウイルスの影響を受けまして経済的に非常に苦しい状況にある被災者の方もおられると思います。こうした方々につきまして、災害援護資金の償還につき支払猶予等の柔軟な対応を是非ともお願いしたいと思います。
 この点について、大臣、御見解をお伺いいたします。

#24
○国務大臣(平沢勝栄君) コロナウイルスの関係もありますのでいろいろとお困りの方もおられると思いますので、その辺は柔軟に対応していきたいということで、その辺はしっかり指示していきたいと思います。

#25
○横沢高徳君 ありがとうございます。是非よろしくお願いを申し上げます。
 次に、災害公営住宅の住民への見守りの支援などについてお伺いをいたします。
 令和元年十二月閣議決定の復興の基本方針では、被災者の心身のケア、見守り、生活相談等について、被災者支援総合交付金により事業の進捗に応じた支援を継続するとされており、令和三年度予算にも被災者支援総合交付金百三十五億円の予算が計上されていると承知しております。
 一方で、災害公営住宅につきましては、お配りした朝日新聞の記事にもありますように、以前より孤独死の問題も度々報じられているのが現状でございます。また、地元を回りますと、災害公営住宅に住む高齢者の方が、百メートル先のスーパーに行くのも、歩いて買物に行くのも大変なんだよという声もよく聞かれて、非常に高齢化が進んでいるのが現状でございます。
 昨年五月二十九日の本委員会における杉尾委員の質疑におきまして、コロナ禍における住民の見守り活動について取り上げられ、これに対する復興庁の答弁では、いかに感染拡大防止策を講じつつ支援活動を継続するかについて厚労省から留意事項を示した連絡事項が発出されており、これを踏まえ、インターホン越しや電話での安否確認など各種の取組の工夫を今後も求め、事業内容の変更について柔軟に対応したい旨が述べられております。
 その後、長引くコロナ禍を受け、現在に至るまでどのような柔軟な対応が講じられているのか、お伺いをしたいと思います。

#26
○国務大臣(平沢勝栄君) 災害公営住宅の入居者等の孤立などの問題、これを防ぐためには、日頃からの見守りあるいはコミュニティーづくり、こういったものが極めて重要であるというのは私たちもよく認識しているところでございます。
 これまでもNPOなどの民間団体にも御協力をいただきながらいろいろと取り組んできたところでございまして、具体的には、直接の対面による見守り活動は避けてインターホン越しや電話での安否確認などを実施すると、あるいは、直接訪問する場合はマスク着用や手や指の消毒をしっかりやること、それから玄関先で距離を保って対面すると、こういった新型コロナウイルス感染症の感染防止策を徹底しながら見守り活動が行われているところでございます。
 いずれにしましても、NPO等の団体からも状況をしっかりと伺いつつ、見守り活動等に支障が生じないよう必要な支援を行っていくことによりまして、引き続き被災者に寄り添った取組を推進していきたいということで考えております。

#27
○横沢高徳君 今、大臣からもNPOの件について御発言がありました。
 先ほど紹介しました朝日新聞のデジタル記事によれば、住民の見守り、生活相談等の支援に当たるNPO法人の中には、震災十年を機に企業などからの助成金が打ち切られ、資金確保のめどが立たないところもあると報じられております。
 また、先日、我が党立憲民主党復興本部がまとめた三十四の提言で、NPO等は、きめ細かいニーズの把握や伴奏型の支援にきずな力を生かした復興、被災者の支援の実情があることから、地域内の人のつながりの強化につながる取組に対して財政的な支援を拡充するとともに、事業運用の柔軟化を図ることと求めております。
 苦境に立たされているNPO等の状況把握、それと適切な対応をしていただき、必要な方に必要な支援が確実に届けられるよう、復興庁においてこうした状況の把握と適切な対応を求めたいと思いますが、この点について、復興大臣の御見解をお伺いをいたします。

#28
○国務大臣(平沢勝栄君) 今の委員の御意見はそのとおりだろうと思います。
 特に、NPOは今、大変な大きな復興にお手伝いをいただいているわけでございますけど、しかし、中には大変に厳しい、苦しいところもいろいろあるやに聞いております。そういったところを私たち個別にしっかり把握して、そしてできる限りの支援をさせていただいて、それでまたNPOの皆さんにお願いするところはしっかりお願いして、ともかく復興が一人残らず取り残されることのないよう、皆さんにしっかりと私たちの気持ちが行き渡るように取り組んでいきたいということで考えております。

#29
○横沢高徳君 ハード面の復興は進んでいるところでございますが、これからますますNPOの役割が多くなると思いますので、そこをしっかりと支援のほどをよろしくお願いを申し上げます。
 次に、原子力規制委員会の調査を踏まえた廃炉工程についてお伺いをしたいと思います。
 東京電力福島第一原子力発電所の事故の分析を原子力規制委員会が行っていましたが、その調査の過程で、二号機と三号機の原子炉格納容器の真上にあるシールドプラグと呼ばれる言わば蓋の部分が高濃度に放射線に汚染されていることが明らかになりました。
 資料二を御覧ください。
 資料二のこの原子炉格納容器のちょうど上の部分の蓋をしている部分なのでありますが、まず、実際この部分、どれぐらい高濃度なのか、経産省にお伺いをしたいと思いますが、よろしくお願いします。

#30
○政府参考人(須藤治君) 原子力規制委員会の報告書によりますと、二号機で、測定による汚染レベルでございますけれども、二十ペタベクレルから四十ペタベクレル、ペタは、メガ、ギガ、テラの上でございます。三号機で三十ペタベクレルと報告されていると承知しております。

#31
○横沢高徳君 それは物すごい濃度、何か聞いた話では燃料デブリと同じぐらいの高レベルの放射線ということなんですが、そのような認識でよろしいんでしょうか。

#32
○政府参考人(須藤治君) 分析の詳細につきましては規制庁の方がお詳しいと思いますけれども、まさに今御指摘がございましたけれども、燃料デブリ、これももちろん高線量でございますけれども、この格納容器の上側の部分というのはもちろん今までも高線量であるというのは分かっていたわけでございますけれども、今回の調査によりまして、よりどこの部分が高線量かというのが判明したというものでございます。

#33
○横沢高徳君 それで、廃炉作業を進める上でこのシールドプラグからの放射線を遮蔽することが困難なため、上部の蓋の部分であるシールドプラグをどけて格納容器へアクセスすることも難しくなり、現在進められている廃炉作業に与えるインパクトは非常に大きいと見られております。
 現在の燃料デブリを取り出す方法は、デブリを水没させずに取り出す気中工法というものを想定しているとのことですが、格納容器の上からのアクセスが難しいのであれば、気中工法を採用した技術戦略そのものの見直しが必要になってきます。原子炉の冷温停止から三十年から四十年に設定した廃止措置終了期間の見直しも避けられないのではないかと思われますが、廃炉に向けたロードマップにも影響してくると考えます。
 この点につきまして、経産省、御見解をお伺いしたいと思います。

#34
○副大臣(江島潔君) 委員が御指摘をいただいているシールドプラグといういわゆるこの二号機と三号機の格納容器の上部の蓋の線量が高いということは、これは過去の東京電力の調査の結果から既に分かっていたことでありますが、それが具体的な線量の数値として先般発表されたということであります。
 現在のこの中長期のロードマップでありますが、ある程度高いということも既に織り込んで策定をされているものでございます。中長期ロードマップというのはもうかちっと固めたものではなくて、いろいろな新たに分かる知見とかいうことも織り込みながらこれは弾力的に決めていくわけでありますが、現時点におきましては、今回のこのシールドプラグの濃度が数値が分かったということのみでこの中長期ロードマップを変更しなければいけないというような事案ではございません。

#35
○横沢高徳君 それでは、余り関係はないということですか、今後のスケジュール的には。その認識でよろしいんでしょうか。

#36
○副大臣(江島潔君) 三十年から四十年という大変に長いスパンで今設定をしておりますが、新たな知見等が分かった場合には、これは工程の見直し、あるいはその廃炉作業の具体化というものがまたロードマップにも反映をされていくこととなりますし、決して今のロードアップをもうこれで絶対いくんだ、何が何でもいくということではないんですけれども、現時点におきましては、この中長期のロードマップの見直しというものをすぐにお答えをするというような段階ではないということです。

#37
○横沢高徳君 それ、大臣も今の答弁を踏まえまして、復興全体の枠組みにも関わってくることと思いますが、復興大臣の御見解をお伺いしたいと思いますが、よろしくお願いします。

#38
○国務大臣(平沢勝栄君) 東京電力福島第一原子力発電所の廃炉の問題でございますけど、この廃炉の安全かつ着実な実施は福島復興の大前提でありまして、極めて重要と認識しております。
 廃炉につきましては、今もありましたけど、政府の中長期ロードマップに基づきまして国が前面に立って取り組んで、国も前面に立って取り組んでいるところでございますけれども、復興庁としましても、関係省庁と連携して福島の復興再生に向けてこの問題にもしっかり取り組んでいきたいということで考えております。

#39
○横沢高徳君 是非しっかりと取り組んでいただきたいと思います。
 それでは、次に中間貯蔵施設についてお伺いをしたいと思います。
 福島県内の面的除染に伴い発生した除去土壌については、仮置場や現場の保管場所から二〇一五年度より中間貯蔵施設への搬入が始まり、二〇二一年度までにおおむね搬入を完了するとされております。輸送される除去土壌等は残り三割とのことですが、輸送の管理や監視に加え、安全性にも引き続き力を注いでほしいと思います。
 また、除去土壌等が搬入されている中間貯蔵施設は、昨年十一月までには全体の七割超え、民有地については約九割の用地を取得したと聞いております。民有地の対応については、引き続き地権者の方々に寄り添った対応をお願いを申し上げます。
 一方、中間貯蔵施設の整備等に必要な経費として、令和三年度東日本大震災復興特別会計に約一千八百七十二億円が計上されております。前年度の約四千二十五億円から大幅な減額となっておりますが、その主な理由を経産省にお伺いをいたします。

#40
○副大臣(堀内詔子君) 横沢委員から、中間貯蔵施設の予算が、令和三年度の予算について大幅減額になっているのではないかといった御下問をいただいたと思っております。
 環境省では、福島県内に仮置きされている除去土壌等をできるだけ速やかに中間貯蔵施設への搬入、受入れ、分別、貯蔵するため、中間貯蔵施設事業においては、複数年にわたる工事をこれまで集中的に発注し、中間貯蔵施設への輸送や施設整備を進めてきたところでございます。これらの工事の多くが令和二年度に契約の期限を迎えることから、切れ目なく工事を実施するために、令和二年度予算において令和三年度以降の工事を発注するために必要な費用などを計上していたところでございます。このため、結果として令和三年度当初予算額は減額となっているといった状況でございます。
 引き続き、除去土壌等の輸送や受入れ、分別及び貯蔵に係る事業を着実に進めてまいりたいと思っております。

#41
○横沢高徳君 これに関連しまして、政府は二〇一六年十二月に、中間貯蔵施設や除染、汚染廃棄物処理に、終了するまでの経費を約五・八兆円と見積もっておりました。中間貯蔵施設では、除去土壌等の県外最終処分が完了する二〇四四年度まで、除去土壌等の分別、減容、そして貯蔵が行われる予定です。
 令和二年度補正予算までの中間貯蔵施設や除染、汚染廃棄物に、処理に要する経費の累計は約四・九九兆円になると聞いておりますが、令和三年度予算の成立により累計でどれほどの金額になるのか、お伺いをいたします。

#42
○副大臣(堀内詔子君) 先ほど委員がおっしゃられたことは、つまり、除染、廃棄物処理、中間貯蔵施設等に係る費用については、決算額として二〇一九年までに四兆三千百六十三億円を支出しているところでございますし、また二〇二〇年度の予算現額では六千八百億円となっており、決算額との合計が四兆九千九百六十三億円であるということですね。そして、さらに、二〇二一年度の予算案は二千八百五十六億円を計上しているところでもございます。これらの数字を合わせると、累計で五兆二千八百十九億円となるところでございます。
 環境省としては、引き続き、安全かつ効率的な事業の実施に向け、適正な予算計上及び執行に努めてまいりたいと思っているところでございます。

#43
○横沢高徳君 また、これらの費用については、放射能汚染物質対処特措法に基づき、汚染者である東京電力に求めることとなっています。現時点においてどれだけの金額を東京電力に請求し、これに対する東京電力からの結果はどうなっているのか、お伺いをいたします。

#44
○副大臣(堀内詔子君) これまで、環境省は東京電力に対しまして約三兆四千億円の求償を行い、そして約二兆九千億円の支払が応諾されているところでございます。

#45
○横沢高徳君 ありがとうございます。
 非常に大きな費用が掛かっているということで、まずは、福島の住民の皆さん、まだ除去されていない部分もあると聞いておりますので、しっかりと住民の意見に寄り添った土壌の処理をお願いしたいと思います。
 それでは次に、東日本大震災の教訓を踏まえた地域における防災教育についてお伺いをしたいと思います。
 東日本大震災を契機とした防災教育は、様々な取組がなされているところではあります。現在、内閣府の防災教育・周知啓発ワーキンググループの防災教育チームにおいて、学校教育での防災教育の拡充、普及に加え、地域における災害に向かい合う姿勢の推進、普及についても検討が行われていると承知しております。
 昨年十二月十八日に実施された防災教育チームの第一回会合では、地域の防災教育力が高いと災害にも強くなり、学校と地域とが連携した災害にも強いコミュニティーづくりが重要であります、学校側からのアプローチが中心で、今は地域側が受け身となっていることが課題と指摘されているところもあります。
 そこで、まず地域における防災教育の現状と課題についてお伺いをしたいと思います。

#46
○副大臣(赤澤亮正君) 横沢委員におかれましては、内閣府の今まさに防災教育・周知啓発ワーキンググループの取組に触れていただきまして、誠にありがとうございます。
 委員御指摘のとおり、地震や津波により甚大な被害が生じた東日本大震災の教訓を生かして、しっかり防災教育、そういったものを充実させていきたいと思っています。
 今いただいたのはちょっと御通告とは違っていたと思うので、私の思うところを述べさせていただくと、地域の防災力について言うと、二点申し上げたいのは、本当に災害というのはその起きる場所とか起きた災害によって全く違います。
 例えば、地震、津波もあれば噴火とかもあって、そういうことで地域ごとに起きやすい災害、例えば江東五区であれば水の災害に警戒しないといけない、二百五十万人の広域避難とかそういう話題になってきますし、鹿児島であれば噴火の火山灰、これガラスでできているから目こすっちゃ駄目だよとか、そういうことも含め、地域の防災力と、今御指摘になったことであれば、地域ごとに起き得る災害を本当に認識をして、その対応をあらかじめしっかり住民で共有しておくということが一点すごく大事だと思いますし、あわせて、三陸沖であれば、津波とかに対する備えはすごいんだけど、じゃ、一方で土砂崩れはどうだと。逆に、地域の災害に備えるけれども、そこで想定外の災害来たときにどうするんだという備えも必要でありますし、また、地域ごとに本当に取組はそれ違っています。
 津波について言えば、もう津波てんでんこという言葉があって、もうとにかくよく教育ができて、先生が呼びかける前に、地震起きたら五分たったら生徒は誰もいなかったと、先生がその後追っかけて避難するような地域もありますし、全くそういうのがない地域もあります。やっぱり一番警戒しなきゃいけないのは、南海トラフになってくれば、これやっぱりその地域はそこまでの意識が今ありません。
 ということなので、とにかく災害について言えば、想定を信じ込まないということとか、ベストを尽くすとか、率先避難者たれとか、基本になる知識をしっかり地域ごとに押さえ、地域の災害の特性も押さえ、その上で実践的な訓練をやるようなことで地域防災力を上げていくことが非常に必要だろうと思います。
 よろしくお願いいたします。

#47
○横沢高徳君 まさしく今、地域防災力の重要性について答弁いただいたと思いますが、実際、被災地においても、学校現場での防災教育はもう本当に山盛り、てんこ盛りのぐらいされているという声を聞きます。それで、その一方で、やはり被災地においても地域の防災教育がまだまだ不足しているんだという声をよく耳にいたします。
 二月十三日の福島県沖地震、そしてまた先日の三月二十日の宮城県沖地震でも、やはり高齢者や障害をお持ちの方、そしてまたサポートが必要な方がやはり避難に戸惑ったと、逃げていいものか、逃げられるのかと、そのような状況が地域で起きているというのが現状であります。
 令和三年三月に変更の閣議決定された復興・創生期間の後における東日本大震災からの復興基本計画の中にも、安全で安心な社会づくりに貢献する意識を高める防災教育の更なる充実を図るとされております。この点につきまして防災教育チームでも検討が進められ、地域ぐるみの取組について早急に取り組んでいただきたいと思いますが、御見解をお伺いをいたします。

#48
○副大臣(赤澤亮正君) これも全く委員御指摘のとおりでありまして、学校教育、現場は非常に負担が重いと。端的に防災教育と言うと、ある委員が言ったのは、百五十ぐらい、もう英語教育、デジタル教育、いろいろある中で百五十一番目が来たなという現場の受け止めで、時間なんかないんじゃないだろうかという議論になっちゃったりするんですね。それぐらい現場ではいろいろ負担があるんで、委員御指摘のとおり、地域で受け止めて、何か学校と地域、そして地域の間に更にちょっと防災に詳しい中間組織みたいなものができてくると非常にいいんじゃないか、その更に横のつながりもなんという議論もあります。
 また一方で、保育園、幼稚園であると保護者が子供を守る気満々で、先生の時間も結構あるので、そちらで防災教育やるべきだというような声もありますし、今先生が本当に取り上げていただいた、触れていただいたワーキンググループでその辺を専門家のお力を借りながら必死に検討しておりまして、全体として、これ、災害はまず自分で助かろうとするというのが大事ですけど、共助がその次に絶対大事なので、そこをつくるためには何がいいんだと。地域か、あるいは学校とどうするのか、さらに中間組織といったようなことを丁寧に検討して結論を出していきたいというふうに考えてございます。

#49
○横沢高徳君 まさしく、やはりあの東日本大震災の教訓を、今後予想される首都直下型、また南海トラフ、日本全体の防災につなげていく大事な取組だと思いますので、早急に進めていただきたいと思います。
 そこで、ちょっと復興庁にお伺いしたいと思いますが、復興庁では四月に知見班というのを立ち上げ、復興庁が持つ知見を政府全体の防災政策に継承できるよう取り組む予定と承知しております。是非とも内閣府の防災担当との連携も深めていただきたいのですが、地域における防災教育の充実に向け、東日本大震災の教訓、知見を踏まえ、復興庁としてどのように取り組んでいくのか、復興大臣にお伺いをしたいと思います。

#50
○国務大臣(平沢勝栄君) この東日本大震災では多くの方が大変貴重な経験、教訓をひしひしと感じられたわけでございまして、これをその個人のものにしてしまうというのは大変に残念で、これやっぱりみんな、関係者の共有にして、今後またこういう災害は必ず起こりますし、そのときの言わば教訓というか、そのときの一つの材料として使えるように、しっかり私たちはこの知見とか教訓とか経験をできるだけ多くの方に知ってもらった方がいいんじゃないかなと。
 ということで、今日中に私どものホームページにそういった知見とかノウハウとかそういったものを書いた、四百ページくらいになりますけど、それを今日ホームページに披露、オープンさせていただくことにしておりますので是非御覧いただきたいと思いますけど、こういったことをできるだけ多くの人に見てもらい、そして感じ取ってもらいたいということで考えております。
 いずれにしましても、復興庁では、東日本大震災からの復興に係る取組事例を収集、調査、分析しまして、それから教訓、ノウハウを被災地内外の関係行政機関と共有するとともに、継続的に情報発信を行うなど、今後の防災・減災対策等に寄与していきたいということで考えております。

#51
○横沢高徳君 まさしく今日ホームページに記載ということですが、ちょっと今、防災教育の観点から知見班のお話を聞きましたが、様々な事業を取り入れて復興に取り組まれている自治体からの声で、やはり復興を進めるに当たり、制度のはざまだったり、いろんな障壁があったと。是非自治体の方々の生の声を次の行政に生かしていただきたいという声があるんですが、この知見班ではそのような行政側の、何ですか、声をくみ上げるような取組もなされる予定でしょうか、どうでしょうか。

#52
○国務大臣(平沢勝栄君) 震災の記録や教訓を取りまとめていく作業というのは、今回、今日ホームページに発表するので終わりじゃございませんで、これからもずっと続くわけでございまして、今後ともいろんな方面からいろんな御意見をいただきまして、それをどんどん、今日私たちが発表するその知見集というかノウハウの、ホームページのノウハウの中にどんどん付け加えるなり補充していきたいということで考えております。
 いずれにしましても、そういったいろんな教訓をいろんなところで使いたいと思いますし、場合によってはいろんな、地域の防災訓練とかいろいろありますけど、そういったところでも是非そういった私どものホームページからいろいろと感じるところは感じ取っていただいて、それでこれを生かしていただければということで考えております。

#53
○横沢高徳君 それでは、今度発足する知見班のますますのちょっと広い活動を期待しております。
 それでは、時間も限られていますので、次に被災自治体への移住、定住、Uターンの促進についてお伺いをしたいと思います。
 先ほども申し上げました立憲民主党三十四の提言の中には、被災地の復興を支える移住者を増やすため、被災自治体への移住者の推移を把握し、事業の継続的な改善に活用すること、さらには、移住したいと思われるような魅力のある地域となるよう、国は関係自治体の取組に対して財政支援を含めバックアップすることと求めております。
 岩手、宮城、福島の被災自治体の九割は震災前より人口が減少しており、減少率は六%と、全国の三・五倍のペースであることも報じられております。国も責任を持って被災自治体への移住者の推移を把握していただきたいと考えますが、この点について、大臣の御見解をお伺いしたいと思います。

#54
○国務大臣(平沢勝栄君) 今委員御指摘のとおりでございまして、全国的に人口が減っているんですけど、特にその点が顕著なのが被災地でございまして、被災地は、いろんな意味で被災で苦しんでいるところに全国的なその人口減少の波が押し寄せているわけでございまして、いずれにしましても、この被災地の人口を増やしてにぎわいのある町を取り戻すにはどうしたらいいかということはしっかり考えていかなければいけないだろうと思っております。
 被災地においては、インフラの整備とかあるいは企業立地等の復興の施策を活用することはこれもちろんですけれども、同時に、移住支援金などの政府全体の施策を活用して総合的に対応していくことも重要だろうということで考えております。
 復興庁としましては、復興局の職員につきまして地方創生部局に併任を掛けまして、被災地の現場において、復興局の職員であると同時に地方創生施策の相談窓口でもあるといった形でこれからしっかり現場で活躍してもらいたいということを考えているところでございます。

#55
○横沢高徳君 それで、ハード面の整備は着実に進んでおります。そして、これからはよりソフト面の対応が求められていると考えます。これまで以上に被災地で生活する皆様に寄り添った取組をお願いして、質問を終わります。
 ありがとうございました。

#56
○佐々木さやか君 公明党の佐々木さやかです。よろしくお願いいたします。
 東日本大震災から十年が経過をいたしました。改めて、犠牲になられた方々に哀悼の意を表し、被害に遭われた全ての皆様にお見舞いを申し上げたいと思います。
 私ども公明党は、十年前から各被災地に担当の国会議員を決めまして、党所属の全ての国会議員が被災地担当として被災地に伺い、現場の声をお届けをしてまいりました。そうした中で過ぎてきた十年でございます。
 地震・津波被災地域では、住まいの再建ですとか、またインフラの整備が進んでまいりました。ハード面では総仕上げと、このように言えるかと思います。しかしながら、大切な人を亡くした、この悲しみは十年たっても癒えることはないのではないかなと、このように思っております。
 この十年という時間ですけれども、例えば経済的にも、この震災を原因として転職をしなければならなくなった、そうした中で例えば非正規雇用になったりとか、そうした経済的な影響が現在も被災地では続いている、こういうお声もいただいているところでございます。また、高齢化も進んでおります。そうした中で、十年前にはなかった新たな課題も出てきていると思います。
 そして、原子力災害被災地域については本格的な復興再生はまさにこれからと、このように思っております。十年という時間が過ぎましたけれども、やはりこの第二期復興・創生期間、今まで以上に政府として力を入れ全力で取り組んでいただきたい、このように思っております。
 第二期復興・創生期間への大臣の取組の決意について、まず冒頭伺いたいと思います。

#57
○国務大臣(平沢勝栄君) 今委員御指摘のありましたとおり、この十年間の被災地内外の方々の御努力と御支援によりまして復興は着実に進展しているわけでございますけど、しかし、これ地域によってかなりまちまちでございまして、ばらつきも相当ありまして、また、地域によっていろいろまた問題も残っているわけでございまして、こうしたきめ細かい対応がこれから必要ではないかなと思っております。
 地震・津波被災地域においては、住まいの再建や復興まちづくりなどがおおむね完了するなど総仕上げの段階に入っている一方で、今委員御指摘の被災者の心のケアなどの問題が強く残っているわけでございます。そして、原子力災害被災地域にあっては、復興再生がいよいよこれから本格的に始まるわけでございますけれども、住民の帰還に向けた生活環境の整備とか移住の促進、あるいは風評の払拭など、今後も国が前面に立って中長期的に対応していかなきゃならない問題が少なからずあるわけでございます。
 こうした認識の下、今後も現場主義を徹底しまして、被災地に寄り添いながら、引き続き復興を更に前に進めるべく全力で取り組んでいきたいと考えております。

#58
○佐々木さやか君 何とぞよろしくお願いいたします。
 私ども公明党は、二つの風との闘いということを常々申し上げております。一つは風化であります。そして、もう一つが風評でございます。この二つの風と闘いながら、全ての方々の心の復興、これを目指して引き続き取り組んでまいりたいと思います。
 先ほど大臣も触れていただきましたが、被災地での心のケア、このことについて伺います。
 このコロナ禍の中、東日本大震災から十年を経て、今被災地の住民の皆様の心の健康が心配をされております。東北大学の経済学研究科高齢経済社会研究センターは、震災後十年を前に、被災地の人々の心の健康と人々のつながりに着目をしたアンケート調査を行いました。その結果、被災地、特に中でも宮城県と福島県において、コロナ禍の影響が大きくなりました二〇二〇年で心の状態が良くないという人が多いという傾向が見られました。
 二〇一九年の厚労省の心の状態についての調査を見ますと、やはり被災地の方が、例えば東京ですとか、また他県に比べて心の状態が良くないんですけれども、これを二〇二〇年で見ますと更に、このコロナの影響が大きいかと思いますけれども、心の状態が良くない方が被災地で割合が悪化しております。
 その背景として指摘をされておりますのが、人々の社会的つながりを表す信頼感、これがこの宮城県、福島県で少なくなっているということが分かったというふうに報じられております。この二県について調べてみますと、震災に関連して転居をしたとする人の比率が高いことが分かったそうであります。住み慣れた地域から震災もあって転居をすることで、共に暮らしてきた人々とのつながりが失われる、そうしたことがこの心の健康の状態に影響を与えているのではないかと、このように分析がされております。
 こういったコロナ禍という中で、全国的に心の健康ということ、非常に課題になっておりますけれども、これが更に被災地の方々に追い打ちのように大変な状況になっているのではないかというように思っております。この被災地での心のケア、どのように取り組んでいくのか、伺いたいと思います。

#59
○政府参考人(開出英之君) お答えいたします。
 被災者の心のケアにつきましては、避難生活の長期化でありますとか居住環境の変化など、被災者の置かれた環境に応じまして切れ目のない支援が必要であるというふうに認識しております。このため、日常的な見守り、相談支援でありますとか、心のケアセンターによる相談、訪問支援、生きがいづくりや災害公営住宅等への移転後のコミュニティーづくり、こうしたことに取り組んでいるところでございます。
 第二期復興・創生期間以降の基本方針におきましても、被災者を取り巻く社会情勢も変化する中、引き続ききめ細かな心のケア等の被災者支援を継続するということとしておりまして、新型コロナウイルス感染症の影響にも留意しつつ、今後とも必要な支援を行ってまいりたいと考えております。

#60
○佐々木さやか君 この心のケア、心の復興のために本質的に重要なことの一つが、恐らくは、先ほど東北大学の調査分析の中にありました地域のこのコミュニティーの再生なのであろうと思っております。
 しかし、この人と人とのつながり、また助け合い、信頼関係というものには非常に時間が掛かるわけであります。何度も申し上げますけれども、これからも、この第二期についても、やはり引き続き長期的に取り組んでいかなければならないと、このように思っておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
 この新しい地域づくりということが必要になってくるのかなと思いますが、私が申し上げたいのは、是非この新しい地域づくりに若者の力を生かしていってはどうかなと、このように思います。
 公明党は、従前から地域おこし協力隊という、青年の皆さんに地方に行っていただいて、そうした中で、この若者、またよそ者と言われる人たちの視点を生かしながら地域を盛り上げていこうと、こういう取組を応援してまいりましたけれども、この被災地においても、地域おこし協力隊を含めた若者の移住、定住促進、特に原発事故被災地についても重要かなと思っておりますけれども、これを力を入れていただきたいと思います。いかがでしょうか。

#61
○政府参考人(角野然生君) お答えいたします。
 福島の原子力災害被災地域におきましては、発災から十年が経過する中、居住人口は大きく減少しておりまして、住民の方々の帰還促進と併せまして、移住、定住の促進に取り組む必要がございます。
 このため、先般、福島特措法を改正し、原子力災害被災十二市町村への新たな住民の移住、定住の促進等に資する施策を追加いたしまして、地方自治体の事業への支援と移住者等に対する個人支援から成る移住、定住の促進事業について政府予算案に盛り込んだところでございます。
 議員御指摘いただきましたとおり、若者の地域づくりという視点は大変重要でございまして、特に原子力災害被災地域では、町づくり等に携わる復興の担い手として若者の移住が大変期待されているところでございます。
 したがいまして、今後、国、県、市町村と連携を密にし、今申し上げました移住、定住の促進等に資する施策を駆使し、地域の創意工夫を引き出し、地域おこし協力隊や若者などの十二市町村への移住、定住等を促進することで福島の復興再生を加速化していきたいと考えております。

#62
○佐々木さやか君 福島では、復興本格化がいよいよこれからというところであります。ここに是非若い人たちの力を活用しながら、生かしながら取り組んでいきたいと、こう思っております。
 今申し上げたのは移住、定住ということで、被災地の外から来てもらえればと、こういうお話でありましたけれども、それとともに、この福島の、福島で育った子供たち、また若い人たちの力を伸ばしていく、そういったことも重要だと思っております。移住をしてきてもらうためにもやはり働く場が必要ですから、そういった観点からも、福島イノベーション・コースト構想、しっかりと進めてまいりたいと思っておりますけれども、そうしたこの構想を支えていく産業人材の育成と、これは是非、地元の子供たち、若い人たち、この人材育成に力を入れていきたいと思います。
 その中でお聞きをしたいのは、この被災地での小学校、中学校、高校で今特色のある教育を行っていただいているというふうに承知をしております。ふるさとについての学びですとか、それから小学生のときから理系のお勉強についていろいろと力を入れたりとか、こういった特色ある教育。教育は本当に長い時間が掛かる事業でありますので、これについても引き続き力を入れていただきたいと思います。いかがでしょうか。

#63
○政府参考人(塩見みづ枝君) お答え申し上げます。
 福島イノベーション・コースト構想等を担う人材育成につきましては、令和三年三月に閣議決定されました第二期復興・創生期間以降における東日本大震災からの復興の基本方針におきまして、福島イノベーション・コースト構想を軸とした産業集積等の柱の一つと位置付け、初等中等教育機関における特色ある教育プログラムを引き続き支援するとされております。
 このため、令和三年度予算案におきましても、福島イノベーション・コースト構想等を担う人材育成に関する事業を計上しておりまして、本事業におきまして、普通科高等学校におけるこの構想を牽引するリーダーの育成、工業、農業、水産等の専門高校における構想の即戦力となる専門人材の育成、また義務教育段階におけるキャリア教育の視点を加味した理数教育の推進などを通じまして支援を行うこととしております。
 今後とも、福島イノベーション・コースト構想を支える人材育成のため、被災地の小中高等学校における特色ある教育を支援してまいりたいと考えております。

#64
○佐々木さやか君 しっかりとよろしくお願いいたします。
 次に、被災地における伝承施設について伺いたいと思います。
 震災から十年ということで、この震災の教訓、また記憶、これをどう今後伝えていくかということが重要だと思います。
 震災伝承施設というのは、震災遺構ですとか震災復興伝承館、記念碑、慰霊碑、こういった東日本大震災から得られた実情と教訓を伝承する施設と、このように承知をしております。
 こういった伝承施設の登録があるというふうに聞いておりますけれども、これをしっかり推進を引き続きしていただきたいというふうに思いますとともに、この伝承施設に訪れていただく方々、これからも多くの方が、今ちょっとコロナ禍という状況にありますけれども、訪れていただきたいというふうに思います。
 しかしながら、ある施設には結構たくさんの方が来ていただけるんだけれども、そのほかのところにはなかなか来ていただけないとか、そういった課題もあるというふうに聞いておりまして、ですので、例えばモデルルートのようなものを作って、もう少しいろいろなところに震災遺構、伝承施設を訪ねていただいて、この東日本大震災について多くの方々により知っていただく、深く知っていただくということが重要かと思います。
 こういった被災地における伝承施設の登録の推進状況と、十年を経過した、今申し上げたようないろんな課題もあると思いますので、こういった今後の方向性についてどういった議論を行っていくのか、伺いたいと思います。

#65
○政府参考人(井上智夫君) 震災伝承施設は、東日本大震災の実情や教訓を伝承できる施設であり、震災の経験や教訓を後世に伝え、大災害を常に意識して備えることで地域防災力を強化していくことを目的として、国土交通省と被災四県一市が連携し、登録、普及の取組を進めています。
 平成三十年から施設の募集を開始し、これまでに、津波によって損傷した校舎を震災遺構として保存している仙台市の荒浜小学校など二百七十四施設を登録しています。これらの施設のうち約二割では地元の中学生による語り部活動などの伝承活動が行われていますが、記憶の風化が懸念される中で、更に登録施設が有する発信力を強化できるよう、施設の説明や紹介の機能を充実させていく必要があります。
 このため、令和三年度から、既に伝承活動に取り組んでおられる語り部の方や施設管理者の方などに、今後、モデルルートなども含めて、伝承活動を拡大させるための方策について議論を深めていただくこととし、そのための場として、仮称ではございますが、震災伝承連絡会議を設けてまいります。
 引き続き、自治体や関係機関と連携しつつ、震災伝承の取組を着実に進めてまいります。

#66
○佐々木さやか君 被災地では、二〇一七年から震災の経験のない子供たちが就学をしているというふうに承知をしております。震災からの時間の経過とともに、震災の体験がないそうした子供たちにどうこの教訓、記憶を伝えていくかということが重要であります。ですので、今申し上げた伝承施設を小学校、中学校のそうした防災教育で活用するということが非常に重要だというふうに思います。
 発災後、この被災地での防災教育、いろいろな取組をしていただいているというふうに承知をしております。いろんな教材を作っていただいたりとか、そうした取組も今後も、むしろこれから時間が経過するに従ってより重要になっていくと思いますので、この被災地における防災教育の取組についてどのように行っていくのか、伺いたいと思います。

#67
○政府参考人(寺門成真君) お答えいたします。
 東日本大震災から十年が経過し、委員御指摘のとおり、被災地の小学校におきましても震災後に生まれて震災を経験していない子供たちが三年生として学んでおり、文部科学省といたしましても、震災の教訓が決して忘れることのないように、委員御指摘の伝承施設を活用した防災教育を進めることは大変重要であるというふうに認識をしてございます。
 このため、文部科学省におきましては、全国に配っております学校防災の参考書におきまして、伝承施設等の見学や災害を体験した語り部の方の学校に招聘して学ぶ活動等を防災教育の望ましい取組の例としてお示ししているところでございます。実際、被災地の学校におきましては伝承施設を活用した防災教育も進められているというふうに承知してございます。
 現在、文部科学省では、GIGAスクール構想におきまして学校のICT環境の整備を進めておるところでございますけれども、今後はこうしたオンライン教育も活用して、委員御指摘のとおりの防災教育の充実に引き続き努めてまいりたいと存じます。

#68
○佐々木さやか君 私は小学校三年生のときに釜石の小学校に通っておりまして、実は釜石で小学校に通ったのは一年だけだったんですけれども、津波てんでんこのことは知っておりました。また、恐らくそのときだと思うんですけれども、稲むらの火の物語を学校で学んだ記憶もありまして、非常に今も、何というか、鮮明に残っております。
 ですので、やはり子供たちに学校において防災教育を行うというのは、恐らくもう本当に一生残る、身を守る財産になるとも思いますし、従来から言われておりますように、子供たちが家族に伝えたりとか、そういった周りの命を守ることにもなっていくと思っております。
 この防災教育については、先ほど被災地での取組について伺ったんですけれども、被災地以外についてももちろん重要であるということで、今後の小中学校での被災地以外の全国での取組についても最後に伺いたいと思います。

#69
○政府参考人(寺門成真君) お答え申し上げます。
 委員御指摘のとおりでございまして、防災教育につきましては、被災地以外でも全国的に展開されるということが大変重要だというふうに認識してございます。
 文部科学省におきましては、学校安全総合支援事業という予算事業を持ってございまして、この中で、被災地以外の児童生徒が被災地を訪問し、被災を経験した学校との交流活動ですとかボランティア活動を行い、被災の経験や教訓についてお話を伺うと、そういった事例というものも展開してございます。こうした取組を広く全国の教育委員会に周知してまいりたいと思います。
 引き続き、全国の規模での防災教育の更なる充実に取り組んでまいりたいというふうに存じます。

#70
○佐々木さやか君 このコロナ禍の中ではありますけれども、先ほどおっしゃったように、ICTですとか、そういったいろいろな活用もしながら是非力を入れていただきたいと思います。
 以上で終わります。

#71
○梅村みずほ君 日本維新の会の梅村みずほでございます。本日もよろしくお願いいたします。
 私、先ほどこの委員会をちょっとお手洗いで立ちまして、携帯がぶるっと鳴ったんですね。見るとニュースが入っていまして、菅総理大臣が、あさって行われます福島での聖火リレーの出発式、御欠席になるというニュースでした。
 通告はしておりませんけれども、お伺いさせてください。御存じでしたでしょうか。そして、どう思っていらっしゃるでしょうか。

#72
○国務大臣(平沢勝栄君) 聖火リレーのあれは、あれについて、報道に出ていたことは承知していますけど、それ以上のことは私は分かりません。
 総理の日程について私の方から答弁するのは差し控えさせていただきたいと思います。

#73
○梅村みずほ君 ありがとうございます。
 大臣は復興をつかさどる大臣でいらっしゃいます。そして、菅政権はこの復興五輪というものをとても大切にされていたのではないでしょうか。菅総理が一番この東京五輪を、復興五輪を成功させるんだと意気込んでいらっしゃったと私は理解しておりましたので、福島の方のことを思うと申し訳ないなと思います。
 ひょっとして、大臣、手が挙がりそうでしたけれども、何かおっしゃりたいことがあれば。

#74
○国務大臣(平沢勝栄君) 私自身も行きたいと思っていますけど、これはあくまでも国会の事情が許せばと、こういうことになりますので、恐らく総理もお気持ちの上では行きたいというお気持ちは山々持っておられたと思いますけれども、ただ、国会の事情が許さなかったんだろうと私は思います。

#75
○梅村みずほ君 国会の日程などを勘案されてというような記事でございました。
 であるならば、やはり総理大臣ですから、どうしても行かせてほしいとおっしゃる権利もあるんではないでしょうか。それで議論をまた巻き起こしたらいいんじゃないでしょうか。それはできないよと言われるかもしれないですけど、やっぱり復興を第一に考えているんだったら、寄り添う寄り添うと何度もおっしゃってきたのであれば、福島の方のためにどうしても行きたいんだとおっしゃってもいいと思います。
 恐らく、これは先ほど私、ニュース知り得たばかりですので申し上げることできませんが、それは福島に行ってくださいと言うのではないかなと、我が党はそういう判断をすることもあり得るのではないかなというふうに思います。
 では、質問、通告していた質問に入らせていただきます。処理水の問題です。
 我が党は、原発政策と環境政策に関する三大提言というものを小泉環境大臣宛てに出しております。そして、先週の予算委員会では小泉大臣に、こういったものが出されましたけれどもということで御発言も求め、そして菅総理大臣、そして梶山経産大臣にも処理水についてどういうふうに問題を解決させていくおつもりですかというふうにお尋ねをいたしました。残念ながら前向きな答弁というのは得られなかったんですけれども。
 処理水の現状をお聞かせください。昨年からタンクの増設をするのしないのという話も上がっておりました。現状、どのようになっておりますでしょうか。

#76
○政府参考人(須藤治君) お答えをいたします。
 今タンクのお話もございましたけれども、タンクの状況でございますけれども、その満水となる時期につきましては、降雨の状況あるいは汚染水の発生状況、原子炉建屋の屋根の補修や道路舗装といった雨水の対策の効果等も検証しつつ、継続的に今精査をしております。
 昨年の汚染水発生量の実績でございますが、平均で一日当たりおよそ百四十立米程度でございました。当初の想定よりも少なく推移してございます。こうした汚染水発生量の実績と当初の見込みを比較して、少なくとも差分については満水時期の見通しは後ろ倒しになると、こういう状況でございます。
 他方、現在と同様の状況が続くかは、今後の天候や汚染水の削減対策の効果の現れ方等によって変わってくるため、不透明な部分がございます。タンクが満水になる時期については慎重に考える必要があろうかと考えております。
 もちろん、万一にもタンクが不足することがないように、引き続き検討を進めていきたいと考えております。

#77
○梅村みずほ君 タンクがいつ満水になるかというのを聞いているのではありませんよ。二〇二二年の夏か秋に満水になるということはずっと前から言われておりました。今、一日一日どれぐらいお水が増えているのかというのが問題なのではなくて、どういうふうに決着を付けていくかというのが問題だというふうに私は感じているんです。
 ですので、海洋放出、更田委員長の発言もありましたけれども、やっぱり濃厚なんですよね。で、聖火リレーも始まっていきます。復興五輪が行われます。やめていただきたいなと思うのが、復興五輪が終わった直後に、福島の原発沿岸で流すという決定を即座にするというのはやめていただきたいなというふうに思うんですね。五輪が始まる前に、もっと動けるところ、動いてほしいんですよ。
 国民のために働く内閣というふうにおっしゃっています。どれほど働いて汗をかいていらっしゃるのかという、汗が見えないからこそ福島の方はのみ込めないでいるのではないかというふうに、私、昨年のこの委員会でも申し上げていると思います。
 大臣、処理水の問題、経産省が当然所管ではあるんですけれども、やはり梶山大臣も決めかねていらっしゃいます。どうにかして大臣からこの問題を動かしていただきたいんですけど、いかがでしょうか。

#78
○国務大臣(平沢勝栄君) この処理水の問題はこれ政府全体の問題でございまして、いずれにしましても、いつまでも先送りすることは許されない大変重要な問題であるということは私も認識しております。
 いずれにしろ、処分はいずれ行われるわけでございまして、どのような処分が行われるにせよ、風評被害が、あるいは風評の影響が出ない、おそれはないということは言えないわけでございまして、いずれにしましても、どのような処分が行われても風評の影響が最小限にとどまるよう、政府としては関係者を始め広く国民に対しまして丁寧な説明を尽くして、そして御理解、御協力を得る、そして風評対策を徹底していく、これが重要ではないかなと考えております。

#79
○梅村みずほ君 インターネットで処理水のことを調べておりますと、こういう記事の一節がありまして。復興五輪を掲げるだけに、それ以前の海洋放出はまずないはずだ。東電の試算によると、二〇二二年の夏から秋には処理水のタンクが満杯になるとされる。そうすると、東京オリンピック・パラリンピックの閉幕後すぐの判断が有力だ。そうしたらやめるっぺ、放出と一緒に補償金が出るだろう、それで終わりだ。漁業関係者の悲痛な声だ。地元では新規参入者もなく、人の数が減っていく一方だという。復興に程遠い。
 漁業関係者の方がなぜ嫌だとおっしゃっているのか、そして、どういうときにどういう判断をしたらどういうふうにお考えになるのかということを、本当の意味で寄り添ってこの処理水問題というのを進めていただきたいなと思うんです。
 経産省もたくさん、たくさんとは言わないですけれども、お一人だけじゃないですよね、たくさんいらっしゃるわけですよね。お水がいつになったらいっぱいになるかというのは大体もう前から出ていて、最終処分に二年掛かると言われていたんです。ですから、この委員会でも、二〇二二年の夏から秋に満杯になるんだったら二〇年の秋ぐらいが最終リミットじゃないですか、判断すべき最適なタイミングはその辺りだったんじゃないですかというふうにお伝えしてきました。是非早めに福島の方のために汗かいていただきたい、心からお願いをいたします。
 また、日本維新の会では、三大提言といたしまして、原発処理水と除染廃棄物のパッケージ化ということと、原発関連施設整備に関する手続法の制定ということと、二〇五〇年カーボンニュートラルと原子力の役割ということで提言書を三月十日付けで出しておりますので、是非こちらも大臣、小泉環境大臣宛てに出されたものではあるんですけれども、御一読いただければというふうに思います。
 続いてですけれども、NPO法人の在り方についてお伺いしたく思います。
 NPO、たくさんのNPOの方々が活動されていますが、どのように数的に推移しているか、把握していらっしゃいますでしょうか。

#80
○政府参考人(開出英之君) お答えいたします。
 被災三県でございますが、NPO団体数に関する内閣府のデータによりまして、発災直前の二〇一一年二月二十八日の数値と直近でございます二〇二一年一月三十一日の数値を比較いたしますと、岩手県においては三百四十八団体から四百八十二団体となり、宮城県においては五百八十四団体から八百十九団体となり、福島県においては五百六十四団体から九百十八団体となっております。

#81
○梅村みずほ君 済みません、もう一回お伺いしたいんですけれども、それは東北に拠点を置く東日本大震災の復興ということで活動されているNPOでしょうか。

#82
○政府参考人(開出英之君) NPOの内訳につきましては、震災に特化するということの数字は内閣府の方で取っておりませんで、これは三県におきますNPO全体の数値ということでございます。

#83
○梅村みずほ君 ありがとうございます。
 その辺り、しっかり数字も押さえていただきたいと思うんです。私の手元には、福島と宮城と岩手のNPO法人十団体が昨年出しました東日本大震災から十年を迎える上での意見書というものを持っていますが、こちらには、東日本大震災を機に設立された東北に拠点を置くNPOは千五百団体を超すというふうに書いてあるんですね。やはり、復興のために立ち上がったNPOというものがあります。そして、復興のために、被災者の支援のために活動をしているNPOというのがいらっしゃいます。やはり、震災復興という点では、そういったNPOがどれぐらいの数、どのように活動しているのかというのを把握していただきたいなと思うんですね。
 今後、やはり助成事業なども縮小されていくことが考えられますけれども、東京生まれ、東京育ちの方が被災地のために役に立ちたいと移住をして、よそ者は分かるまいと、冷やかしなら帰れと言われながらも一生懸命に被災者の皆さんとともに歩んだ十年、そして、被災者の方々に支えられて地方議員になったというような方々もいらっしゃいます。そして、彼らはそこで家族をつくり生活をしている。これは、震災というつらいきっかけではありましたけれども、本来の意味での地方創生の可能性を感じることでもあると思います。そして、そういったNPOたちが苦境に立たされている現状というのもあると思うんですね。
 このNPOからの意見書にはこう書かれています。阪神・淡路大震災が発災し、その後ボランティアが活動したことをきっかけに、日本ではNPO法が施行され体系化されていった。そして、そんなこともあるから、今回の震災をきっかけにこうしてほしいという要望があります。NPO活動の中間支援組織が法的に整備されていないことがNPO活動を包括的に推進していくのに阻害要因となっているというふうに言っているんですね。なので、そういった法整備というものも考えていく必要があるのではないかというふうに思っています。
 あともう一点お伝えをしたいこと、お伺いしたいことがございます。震災の記憶、教訓を全国民と共有し続けるための取組です。
 現在、復興庁のホームページを見たところ、いろいろなユーチューブとかもあるとは認識しているんですけれども、こういった人々の震災の記憶、教訓をどのようにシェアする取組されているか、お聞かせください。

#84
○政府参考人(開出英之君) お答えいたします。
 復興庁におきましては、ホームページにおきまして復興の現状や取組を発信しているほか、各省庁における取組へのリンクを提供しております。そのほかにも、復興庁フェイスブックやユーチューブなどの媒体を通じまして被災地の復興の状況などを発信しているところでございます。
 また、復興のノウハウ等が蓄積されてきていることから、今後の防災・減災対策等に資するよう、復興の取組事例を収集、調査、分析し、東日本大震災復興の教訓・ノウハウ集を作成し、本日公表することとしているところでございます。

#85
○梅村みずほ君 ありがとうございます。
 この復興の特別委員の皆さんは御存じかもしれませんが、鵜住居小学校の奇跡という話があります。けれども、岩手の釜石で伝承施設で語り部をしている当時の当事者、釜石東中学校三年生の女性は言っていました。奇跡、奇跡と美談のように語られるけれども、違和感があると。よく対比して語られる大川小学校。大川小学校でも地域の連携はしっかりと整っていて、防災教育というのもしっかりされていたと。しかし、たった一つの取った行動の選択が違っていたために大きく結果が違ったということがあると。なので、いろんな奇跡が積み重なっての鵜住居だったかもしれないけれども、幾ら防災意識を高めても、防災意識を高めることはとても大事で、教育も大事ではあるけれども、それが全てではなく、いろんな可能性があって、いろんなことが起こり得るのだということも知ってほしいというふうに言っていました。
 そういった一人一人の言葉というのはまさにいろんな国民の方に知っていただく必要があると思いますので、是非そういった当事者の言葉、教訓のかけらというものを集めて積極的に発信をしていただきたいと思います。
 今月の十一日に私は追悼式に伺いました。政府主催の最後の追悼式になりますが、追悼式、やはりもう少し政府主催で継続してほしいと思ったことも申し添えまして、私の質疑、終了いたします。
 ありがとうございました。

#86
○芳賀道也君 国民民主・新緑風会を代表して質問をさせていただきます。
 大震災から十年を迎えました。ただ、現在も原子力非常事態宣言下で、年間積算線量の基準がプラス一ミリシーベルトから二十ミリシーベルトと、二十倍に緩められております。
 十年前、私は忘れられないんですが、子供にまでこのような基準を適用するわけにはいかないと、涙の辞任をされた専門家の先生がいらっしゃいました。子供にまで年間追加被曝線量プラス二十ミリシーベルトを認めるというこの基準、一体いつまで適用されるのか。また、普通に考えれば、子供たちのためには、少なくとも段階的に本来の基準である一ミリシーベルトに近づけていくべきではないでしょうか。いかがでしょうか。

#87
○政府参考人(須藤治君) お答えをいたします。
 御指摘の年間二十ミリシーベルトは、避難指示の発令及び解除についての被曝線量の基準でございます。避難指示に係る年間二十ミリシーベルトは、当時の原子力安全委員会の意見を聞きまして、国際機関でありますICRPが緊急時に被曝低減の目標値を設定する場合の被曝線量の範囲として勧告をしておりました二十から百ミリシーベルトのうち最も低い値として定められたものであります。避難指示は、その地域における居住の権利を奪うという厳しい権利制限を伴う行為でございますので、解除要件にも、避難指示と同じ年間二十ミリシーベルトを用いております。
 避難指示の解除後は、住民の被曝線量を低減する観点から、個人の追加被曝線量を年間一ミリシーベルト以下にすることを長期目標として定めているところでございます。この実現に向けて、個人線量のきめ細やかな把握、管理等の放射線防護対策を、自治体等の意向を踏まえながら総合的、重層的に講じているところでございます。

#88
○芳賀道也君 追加で質問させていただきますが、子供については、ではより基準を安全面で高めていこうという考えは全くないということでよろしいんですか。

#89
○政府参考人(須藤治君) 避難指示の基準そのものは御紹介をいたしました二十ミリシーベルトでございますけれども、年間二十ミリシーベルトということでございますけれども、御紹介をいたしましたこの放射線の防護対策でございますけれども、こういったところについては、当然子供のことも意識しながら、各市町村とも連携をしながら対策を進めていくということでございます。

#90
○芳賀道也君 例えば、子供であれば、実際に一ミリ、将来に向けてというだけではなくて、十以下にしよう、五以下にしよう、そういう目標を、十年後からはプラス二ミリシーベルト以下にしようとか、そういう目標値も全くないということでよろしいんでしょうか。

#91
○政府参考人(須藤治君) 放射線被曝の防護対策という意味でいいますと、個人線量でございます。これに着目をしながら、実際どういう形で線量の被曝を受けているかというようなところも踏まえまして、長期一ミリという目標に向けて対策を進めていると、こういう状況でございます。

#92
○芳賀道也君 十年節目だと、政府の慰霊祭も政府主催では行わないんだということになっていますけど、全く変わらない。では、少なくとも子供たちに対してはそうしたタイムテーブル、目標の、より安全にしていくという目標のタイムテーブルを作るべきではないかと私は思いますが、大臣、これもし御感想ありましたら。大臣はどうお考えですか。十年たったら、十五年たったら、二十年たったら、少しずつ目標というのもあってしかるべきじゃないかと思うんですけど、どうでしょう。

#93
○国務大臣(平沢勝栄君) 国民の皆さんの安全、安心というのは、これはもちろん子供さんも含めて大事なことでございまして、それについてはしっかりと私たちは国民の皆さんの安全、安心が守られる、そういった数値をしっかり検討していかなければならないと考えております。

#94
○芳賀道也君 大臣、ありがとうございます。
 やっぱり、長期的にはなんて、いつになるか分からない一ミリシーベルトを目指すなんてことではなくて、より子供の安全のためには具体的に目標を定めて進めていってほしいと思います。
 次に、山形に被災していらっしゃる方の声も拾って、前回、震災復興特別委員会で昨年十二月二日、質問した際、福島御出身の平沢大臣に対して、福島に戻る選択をした方も戻らない選択をした方も、どちらも特に大変な就学児を持つ家庭への支援を訴えました。そのときに大臣からは非常に前向きな答弁をいただき、山形で避難していらっしゃる方も非常にあの発言は有り難かったとおっしゃっていました。
 また、さらに、原子力災害に加えてコロナ禍で、避難していらっしゃる方の収入も厳しく、支出もかさみます。更なる支援が必要なのではないでしょうか。
 また、議員立法、与党も野党もなく、与野党の議員の皆さんで成立した子ども・被災者支援法、この成立で、避難していらっしゃる方は大きな期待を寄せていらしたと話していました。しかし、先日も話を伺うと、この法律に基づく具体的な支援策は今や高速道路の無料化ぐらいで、余りにも少ないとおっしゃっていました。そのとおりではないでしょうか。
 この支援法に基づいて、大学生から幼児まで子供のいる世帯とお年寄りがいる世帯、本当に大変なんです、是非、直接支援、資金提供を行っていただけないでしょうか。平沢大臣、いかがでしょう。

#95
○国務大臣(平沢勝栄君) お母さんとお子さん、母子で避難されている方を始め、避難されている方が抱える問題というのは非常にお一人お一人によっていろいろ違いまして、個別化、複雑化しているわけでございまして、そういった中で、生活再建支援拠点を始めとする支援策によりまして住宅、生活、健康など様々な課題を把握しまして、必要に応じて関係機関と協力して解決できるよう取り組んでいるところでございます。
 今、子ども・被災者支援法のお話がございました。そういったその法律の下で、自主避難している方々に対しましては、福島県と連携した避難者への相談支援、あるいは子供の心身のケア、公営住宅に入居しやすくするための収入要件の緩和等の措置など、様々な支援策を行っているわけでございます。
 しかし、原子力災害被災地域等からの避難者につきましては、避難生活の長期化等の事情を踏まえた丁寧な支援が重要でありまして、今までの、今やっている支援策も含めまして、一人一人の皆さん方の立場に立って、本当にこれで大丈夫なのか、十分なのかといったことについては私たちもよく検討し、引き続き福島県や関係省庁と密接に連携して、避難者の方々に寄り添った支援に取り組んでいきたいと考えております。

#96
○芳賀道也君 丁寧な寄り添った支援を考えていくという有り難いお言葉、本当ありがとうございました。
 先日も質問したんですが、復興予算が六割減っている、なぜですかと聞きましたら、各その対象の市町村から上がってきた予算を積み上げたら六割減だったんで、国が六割減らしたわけじゃないんだというような答えもありました。コロナ禍で、本当に子供のいる世帯、お年寄りのいる世帯、避難を続けていらっしゃる方も、あるいは帰った方も本当に大変なんですね。是非、これをやるというのはもちろん大臣から言うわけにいかないでしょうけど、是非しっかりと検討はするんだということだけはお約束していただけないでしょうか。いかがでしょうか。直接の暮らしへの支援ということですね。

#97
○国務大臣(平沢勝栄君) 復興庁としては、今現在やっていることを、まずこれをしっかりと着実に推進していくこと、これがまず重要であると思います。
 その上で、引き続き、今申し上げましたように、福島県とか関係省庁と連携して、被災者の皆さん方に寄り添った支援として何ができるかということをしっかり考えていきたいということで考えております。

#98
○芳賀道也君 ありがとうございます。
 是非、福島に戻って頑張っていらっしゃる方も、それから避難を続けていらっしゃる方、どちらも分断なく声を聞いて、福島出身の平沢大臣の活躍に皆さん期待していますので、よろしくお願いをいたします。
 次に、前回やはり十二月二日の質問の際に要望した、東日本十七都県で山菜やキノコが安心して楽しめるよう、山の幸を楽しむ一般の方でも、それから出荷をする方でも、身近で安全、気軽に安全を確認できる検査器の配備や検査の補助などは進むのでしょうか。いかがでしょうか。

#99
○国務大臣(平沢勝栄君) 山菜、キノコといった食品につきまして、これが安心して国民の皆さんに召し上がっていただくためには、科学的な知見に基づく食品の基準値の設定と、それから行政による検査の実施を基に、食品の安全性の確保を適切、着実に図っていくことが必要でございます。
 そのため、食品中の放射性物質の基準値を設定しまして出荷前に徹底したモニタリング検査を行った上で、仮に基準値超過が確認されたものについては市場に流通させないといった必要な措置を講じることで、御指摘の山菜とかキノコを含め、国内に流通する食品の安全性を確保しているところでございます。
 復興庁としましては、引き続き関係省庁と連携しまして、国民の皆様が被災地産の食品を安心して召し上がっていただけるよう、しっかり取り組んでいきたいと考えております。

#100
○芳賀道也君 前回質問したときにも、風評被害を招かないために、今、全国でと言っていいと思うんですが、栽培されている農作物については全く心配ない状況になってきた。ただし、けれども、その山の幸、山菜とかキノコ、それから野生の動物、生物、これについては僅かにやっぱり懸念がある。国も、十七都県では検査をしっかりして、注意しなさいよということは言っていらっしゃる。これはいいと思うんですが、前回も、出荷前に基準超えている、これが分かったことは何ら問題ないと思うんですね。ただし、公の調査では、ごく一部でしたけれども、やはりそれを擦り抜けて流通しているものがあったということは問題だと指摘させていただきました。これは食の安心を壊すものになりますので。
 そうしましたら、資料一、二ページを御覧ください。前回の質問後も、これ民間団体の調査なんですけれども、基準を超えた山菜やキノコが、今風ですね、メルカリやヤフーオークションなどフリーマーケットアプリを通じて実際に流通してしまっていた例が、公の調査だけではなくて、今年度もあったという報告です。
 このような基準を超えているものが流通するということが一番あってはいけないことだと思いますので、このような基準超えの山菜、キノコの対策は強化されるのか、されたのか、お答えを厚生労働省にお願いできますでしょうか。

#101
○政府参考人(浅沼一成君) お答えいたします。
 令和二年度におきまして、放射性セシウムの基準値を超過した山菜やキノコがインターネットモールで個人売買されたことを受けまして、基準値を超過した山菜やキノコの産地自治体では、その産地周辺で採取された山菜やキノコについての検査を強化し、ほかに基準の超過がないか調査を行ったところでございます。
 原子力災害対策本部が毎年度決定している「検査計画、出荷制限等の品目・区域の設定・解除の考え方」におきましては、過去に基準値を超える放射性セシウムが検出された自治体での検査の頻度を強化することとされており、この方針に基づき、令和三年度も山菜やキノコにつきまして各自治体で検査強化、検査が強化される予定でございます。
 また、インターネットモール事業者に対しましては、昨年、出品者への注意喚起を依頼するとともに、厚生労働省のホームページやツイッターにおきましても注意喚起を行ったところでございます。
 引き続き、令和三年度も、関係省庁、自治体及びインターネットモール事業者と連携して適切に対応してまいりたいと考えております。

#102
○芳賀道也君 実際に、このフリーマーケットも含めて流通しているもの、安全確認のための調査は行われるんでしょうか。

#103
○政府参考人(浅沼一成君) お答えいたします。
 先ほどお答えいたしましたとおり、自治体での検査の強化というのがされますし、また厚生労働省では、令和三年度の事業におきまして、これまで国立医薬品食品衛生研究所で実施していた直売所等での買上げ調査につきまして、ネットモールで販売されている食品につきましても調査対象として追加することを検討しているところでございます。

#104
○芳賀道也君 検討だけではなくて是非実際にやっていただいて、基準を超えているものは流通していないということを担保していただきたいと思います。
 次に、資料三ページを御覧いただきたいと思うんですが、自民党議連の一部で、これまで食品一キログラム当たり百ベクレルというこのセシウムの基準値ですが、キログラム当たり千ベクレルに緩めて、もっと多くの食品が食べられるように基準の方を変えればいいという乱暴な動きがあると聞いています。また、復興大臣に対してこのような提案があったと報道されています。
 後出しじゃんけんではないですけれども、突然これまでの十倍汚染されていても安全だとルールを変えて、国民の安心につながると政府は考えているんでしょうか。いかがでしょうか。

#105
○政府参考人(浅沼一成君) お答えいたします。
 食品中の放射性物質の基準値につきましては、政府といたしまして、先般閣議決定されました第二期復興・創生期間以降における東日本大震災からの復興の基本方針に基づき、風評払拭、リスクコミュニケーションを推進する観点を踏まえ、今後、科学的、合理的な見地からこの基準値につきまして検証することとしております。
 なお、検証結果が出ていない現時点におきましては、食品中の放射性物質の基準値につきまして見直すことは考えておりませんが、東日本大震災の発災から十年が経過した中で、この基準値の考え方を始めとして、食品中の放射性物質に関する規制について御理解を深めてもらうことが引き続き重要であるとの認識の下、関係省庁と連携し、食品中の放射性物質に関するリスクコミュニケーションについてより一層取り組んでまいりたいと考えております。

#106
○芳賀道也君 済みません、突然ルールが、十倍緩やかでも大丈夫、十倍汚染されているものを食べても大丈夫と言われて国民の安心につながるんですかということに対して答えていただきたいんです。

#107
○政府参考人(浅沼一成君) お答えいたします。
 現行の食品中の放射性物質の基準値につきましては、食品安全委員会等の関係府省や多くの専門家とともに丁寧に議論を重ね、長期的に食品を摂取しても健康影響がないように科学的な知見から安全性を確保できる値として設定したものでございますので、この値について、今申し上げたとおり、私どもとしては、基準は検証が終わるまではまずは変える必要はないというふうに考えているところでございます。

#108
○芳賀道也君 まさにそのしっかりと検討されて決まった基準が百ベクレルだったわけで、それを突然十倍大丈夫と言われても、それは国民の安心にはつながらないと思いますので、そういったことも含めてしっかりと検討をしていただきたいと思いますし、私も環境に対する番組を作ったときに、これ毒物一般的な話ですけれども、当時の北海道大学の教授の吉田先生からこんな質問を受けました。芳賀さんは基準ってあった方がいいと思いますか、毒物の基準と聞かれた。私は、当然あった方がいいと思っていたので、いや、それはあった方がいいでしょう、きちんとできた方が。そのとおりなんですよ、そのとおりなんだけれども、基準というのはもう一つ別な側面があると。毒物に汚染されていても、ある程度の汚染までは、基準ができることによって法律が流通を認めてしまうことになるんだと、これはそういった面で、基準ができることすら悪い部分だってあるんだと。低濃度の汚染毒物を流通させてしまうことも可能になる、そういった側面もしっかり検討してこの基準というのは決めなければならないんだということを教わりました。
 是非、これまでやってきた基準を、幾つか漏れていて流通しちゃっているから、じゃ、基準の方を緩やかにしようというのはいかがなものかと思います。もちろん科学的に決められるということはあるわけですが、そういったことも含めて適切な対応をお願いいたします。
 そのほかの質問もありましたが、済みません、時間が来てしまいましたので、予定していて対応していただいた皆さん、申し訳ございません。
 ありがとうございました。

#109
○岩渕友君 日本共産党の岩渕友です。
 東日本大震災と東京電力福島第一原発事故から十年がたちました。しかし、被災者の暮らしとなりわいの再建は今なお途上であり、時間の経過とともに新たな困難も生じているところに相次ぐ災害やコロナ禍が重なっています。十年で支援策を縮小、打ち切ることなく、被災者が生活となりわいを再建させるまで国が責任を果たすこと、これを強く求めたいと思います。
 福島県は、原発事故によって最大十六万人を超える方々が避難をして、五万人を超える方が自主的に避難をしたと言われています。県の発表では今も約三万六千人が避難生活を強いられていて、少なくても八万人を超えていると言う方もいらっしゃいます。
 一月に共同通信が避難者の数をめぐって、県内の各自治体が避難者とする総数は少なくても六万七千人を超えていて、県の発表と三万人以上の開きがあるというふうにしました。なぜこんなことになっているのか、国の認識を伺います。

#110
○国務大臣(平沢勝栄君) 避難者の、県外避難者の数でございますけれども、これにつきましては、全国の避難先の自治体の御協力を得まして当該自治体に所在する避難者数を把握して、復興庁は毎月公表しているところでございます。
 一方で、福島県の市町村におきましては、独自の基準で避難者数を把握されて公表されているわけでございます。独自の基準というのは、例えば、大震災の日に住民票がありまして、その住民票に基づいてその数字を発表しておられるといったようなことなんですけれども。
 したがって、復興庁の数字と福島県の市町村が発表される数字とではギャップが、今おっしゃられたように大きなギャップが出るわけでございまして、それぞれの考えに基づいて取りまとめているところではありますけれども、しかし、このギャップがあるというのは決して、いろいろこれからいろんな施策をやっていく上で好ましいとは思わないわけで、何とかこれギャップを埋めることはできないかと。
 いずれにしましても、復興庁としても、引き続き避難者数の正確な把握に努めていきたいということで考えております。

#111
○岩渕友君 大臣は、時間の経過によって被災者、被災地の置かれた状況が多様化する中で、引き続ききめ細かい対応をしていく必要があるというふうに述べています。避難者数つかむということは、その大前提ですよね。今大臣からも少し答弁あったんですけれども、復興庁と福島県で県外避難者の登録情報について大規模な実態調査に乗り出すとしています。要するにギャップ埋めると、避難者の実態つかむということですよね。
 福島県は、復興公営住宅に入居した方々を避難者とはしていないんですね。けれども、研究グループの復興公営住宅入居者への調査では、入居すれば避難者であるという認識は持っていないという問いに対して、五四%がそう思わないというふうに回答しているんです。
 県外避難者だけではなくて、福島県内に避難をする方々の実態把握も国の責任で行うべきだと思うんですけれども、どうでしょうか。

#112
○国務大臣(平沢勝栄君) 復興庁が毎月公表している避難者数については、東日本大震災をきっかけに住居の移転を行い、避難元に戻る意思のある方を避難先自治体からの報告に基づきまして集計しているところでございます。
 多くの被災者がおられる福島県などの被災県においては、どこまでを避難者として捉えるかは各県の状況を踏まえる必要がありまして、福島県では、県内の避難者につきましては、仮設住宅に多くの人が入居し避難生活を送られてきたことから、仮設住宅入居者等を集計していると承知しているところでございます。
 いずれにしましても、今後とも県の方と連携しながら適切な把握に努めていきたいということで考えております。

#113
○岩渕友君 大臣は、福島県内で避難されている方で復興公営住宅に避難を、入居されている方が避難者ではないというふうにお考えですか。

#114
○国務大臣(平沢勝栄君) もちろん、復興公営住宅に入っておられる方は避難者の方がおられるのはもちろん、これは当然のことでございます。

#115
○岩渕友君 だったら、今福島県は入居してしまえば避難者数には数えていないということで、こういう人たちの実態も含めて把握してほしいということなんですよ。
 復興庁は、県外避難者の実態把握することによって避難者数が減ると見られているというふうにしているんですね。だけれども、全国避難者情報システムに登録していなくても避難を続けていらっしゃる方もいるし、区域外から避難をする方々もいらっしゃるんですね。こうした方々も含めて実態ちゃんとつかむことで対策できるということだと思います。
 福島大学の天野和彦特任教授は、避難者かどうか、暮らしが取り戻せているかで判断するべきだと。住まいが安定をしても、コミュニティーが失われ、深刻な悩みを抱えている人も多くて、きめ細やかで息の長い支援が必要だとしています。この考え方、非常に大事だと思うんですね。
 では、避難する方々の実態がどうなっているかということで、浪江町では、二〇一五年に二世帯だった生活保護世帯が二〇二〇年には八十二世帯、五年間で四十一倍に急増しているんですね。突発的な出来事があればすぐにでも生活が困窮する状況だという声や、家賃や食費など事故前には必要のなかった経済的な負担が増えて、損害賠償も打ち切られて、公共料金を支払うことも大変だという実態も寄せられているんですね。
 大臣、こうした実態をそのままにはできないんですね。避難する方々の暮らしの実態だとか健康状態だとか、こうしたことも国の責任でつかむべきではないでしょうか。

#116
○国務大臣(平沢勝栄君) 避難者の中に経済的に困窮しておられる方がおられるということでございます。
 福島県が全国に設置している生活再建支援拠点では、避難者の住宅、生活、健康など様々な課題を把握して、必要に応じて関係機関と協力して解決につながるよう努めているところでございます。県は、このような拠点等の相談窓口の情報を避難者に対し定期的に周知しまして、個別の状況に応じた相談に対応するほか、戸別訪問も実施しているところでございます。
 引き続き、こうした取組を通じて、福島県や避難先の関係団体と連携し、避難者の生活の実態把握や再建の支援に取り組んでいきたいということで考えております。

#117
○岩渕友君 きめ細かな対応ということであれば、向こうから相談に来るというのを待っているということではなくて、どんな暮らしの状態になっているのか、それをこちら側から、復興庁の側からつかまなければ対策できないということですよね。
 福島大学の西田奈保子准教授が被災三県の復興公営住宅で行った調査では、福島県は無職の方が七六・八%、世帯収入百万円未満は三三・五%ということで、岩手や宮城より高い割合になっています。福島大学未来支援センターが二〇一七年に行った避難者調査では、うつ症状に近い状態であるという方が五六・五%にも上っていて、経済的に不安だというふうに答えた方が七四・三%にも上っているんですね。経済的にも、そして精神的にも追い詰められているというのが実態なんです。国の責任でこうした実態もつかむべきだということを強く求めます。
 次に、帰還困難区域の避難指示解除について聞きます。
 将来にわたって居住を制限するとされてきた帰還困難区域に、避難指示を解除して居住を可能とする特定復興再生拠点区域が定められました。帰還困難区域のうち特定復興再生拠点区域の割合、どのぐらいでしょうか。

#118
○政府参考人(角野然生君) お答えいたします。
 帰還困難区域約三百三十七平方キロメートルのうち特定復興再生拠点区域約二十七平方キロメートルが占める割合は、面積ベースで約八%でございます。

#119
○岩渕友君 資料を御覧ください。今答弁いただいたとおり、僅か八%しか解除のめどが立っていないんですよね。
 昨年十二月二十五日、原子力災害対策本部で、拠点外の土地活用を主な目的として、除染しなくても避難指示を解除できるという方針を決定しました。除染なく避難指示を解除するということは、解除の要件に例外を設けるということになります。
 飯舘村の帰還困難区域である長泥地区は、復興再生拠点から十六軒が外れているんですね。そのうちのお一人の方は、除染せずに避難指示を解除すれば安心して立ち入れない状況が続く、きれいにしてもらって、孫たちが墓参りぐらいできるようにしてもらわないと駄目だ、簡単に思われたらとんでもない話だと、怒りを持って訴えています。
 本来、除染の費用は汚染の原因者である東京電力が負担するべきものです。けれども、二〇一七年の福島復興再生特別措置法の改定によって、帰還困難区域の除染を国費で行うと決めました。これ、大臣、帰還困難区域の除染を国が責任持って行うべきではないですか。

#120
○国務大臣(平沢勝栄君) 帰還困難区域については、政府としては、たとえ長い年月を経たとしても将来的に帰還困難区域の全てについて解除するという、この考え方に全く変わりはございません。
 私も福島に行きまして、大熊町の拠点区域外にある町長の御自宅などを実際に訪問させていただきました。いまだに多くの方々が避難生活を余儀なくされていること、そして、多くの方々はいつかは自分の家に戻りたいと、このように考えておられること、こういったお気持ちを痛感したところでございます。
 帰還困難区域、この拠点区域外になるんですけど、拠点区域外については、個別に各地方公共団体の課題、要望等を丁寧に伺いながら避難指示解除に向けた方針の検討を加速化させて、将来的に帰還困難区域の全てを避難指示解除し、復興再生に責任を持って取り組んでいきたいということで考えております。

#121
○岩渕友君 拠点内は国が除染すると、拠点外についても当然除染がしっかり行われるべきなんですね。
 先ほど大臣もおっしゃっていましたけれども、帰還困難区域については、たとえ長い年月を要するとしても将来的に帰還困難区域の全てを避難指示解除するというふうに政府ずっと述べてきているんですね。なんだけれども、幾ら要望してもらちが明かないと、文言の賞味期限とっくに過ぎているという声が上がっているんですね。避難指示解除の大前提が除染です。福島県知事は、しっかり除染を行って、生活環境を整備しながら解除していくのが大原則と発言をしてきました。
 帰還困難区域を抱える五つの町村でつくる協議会は、除染をして解除を行うことに基本的に変わりはないとして、浪江町の議会も、除染なき解除は撤回すべきだという意見書採択しているんですね。これ、そのとおりだというふうに思います。この協議会は、拠点区域以外の避難指示解除について、遅くとも六月までに具体的な方針示すように国に要望をしています。このままでは住民の生活設計成り立たないという声が上がっているんですね。
 これ、帰還困難区域全ての除染方針について早く示すべきではないでしょうか。

#122
○国務大臣(平沢勝栄君) 拠点区域外のその対応の基本方針については、現在、政府部内で検討中でございまして、引き続き各町村の課題、要望等を丁寧に伺いながら政府として検討を加速化させていきたいということで考えております。

#123
○岩渕友君 長い年月が掛かってもと言うんですけれども、これ、いつまででも掛けていいということではないんですよね。
 環境省は、富岡町の拠点外について、主要な道路沿いにある宅地や農地の除染を始めます。浪江町については、拠点につながる国道などの主要道から二十メートルの範囲で除染を始める方針が示されました。この方針を基に除染計画を示された住民からは、きれいにして元に戻してほしい、家までやるのが約束、自分たちは捨てられたようだというふうに訴えているんですね。富岡町の宮本町長は、新たな分断が生じかねないという懸念を示して、地域全体を除染すべきだというふうに述べています。
 除染なくして避難指示解除なし、このことを強く求めて、質問を終わります。

#124
○嘉田由紀子君 碧水会の嘉田由紀子でございます。少数会派にも時間配分いただきまして、ありがとうございます。
 復興特として、特に私、河川政策について質問させていただきたいと思います。
 御存じのように、日本の国土、数万年を取りますと、七割が洪水でできている。ですから、もちろん津波も怖いですけれども、洪水はどこでも起こり得るわけです。
 そういう中で、今日、今資料を二つ配付させていただきますけれども、一つは、今こそ流域治水をということで、ふりかえる淀川水系流域委員会の提言を出させていただきました。
 実は、一九九七年の河川法改正を受けて、二〇〇一年の二月、ちょうど二十年前に淀川水系では流域委員会というのができまして、四百回を超える現地調査と会議で、そこでは、川の中だけに水を閉じ込めることはできないんだということで、流域治水の基本政策を提言をしました。ただ、そのとき、流域治水という言葉は使っておりません。その後、二〇〇六年に、私はこの淀川水系流域委員会の提言を具体的に実現したいということで二〇〇六年に滋賀県知事に立候補させていただき、そこでマニフェストの中に流域密着型治水と言わせていただきました。そして、八年掛けて二〇一四年の三月に全国で初めての流域治水推進条例を作らせていただいたわけです。
 実は、今回、この流域治水を国の方が束ね法案として、名前は少し分かりにくいんですけれども、特定都市河川浸水被害対策法等一部改正案、これもまとめて流域治水関連法案と言わせていただきますけれども、閣議決定を二月二日にしてくださいました。本当に、川の中だけでは閉じ込め切れない、もう気象災害大きくなっている中で、国民の命を守ると大きな転換をしていただいたこと、深く感謝を申し上げます。今日から衆議院の方で議論が始まるんでしょうか。その辺のところも、今日、担当の井上局長さんお越しでございますので、大いに議論していただきたいと思います。
 そこの中に一つ、既設ダム機能の有効活用という項目が入っております。具体的には、例えば河川法五十一条に、既設ダム、つまり電力やあるいは農業用水あるいは水道用水、そういうところの利水の容量を治水に使うという方向を示していただいております。これは大変大きなコペルニクス的転換だと思います。私、知事時代から、川の中だけでは閉じ込め切れないから、是非利水を治水に転用あるいは活用とお願いしていたんですが、なかなかこれが法的にできなかったんですけれども、今回は、菅総理大臣が官房長官のときに、縦割りに横串を刺すということでこの方向を出していただきました。大変歓迎すべきだと思っております。
 そういう中で、資料の二ですけれども、宇治川・木津川・桂川水系の洪水調節可能容量という資料を出させていただきました。琵琶湖・淀川水系の川の関係が分からないと少しこの川の名前が細か過ぎるかもしれないんですけれども、実は今、一方で、大戸川ダムという滋賀県内のダムが建設、私は知事時代に建設の緊急性、必要性低いということで凍結させていただいたんですけど、それが今よみがえろうとしております。この大戸川ダムは二千万トンの計画なんですが、これをはるかに超える八千三百八十二万トンが既存のダムから転用活用しようという動きになっております。新しいダムを造る前にまずは既存ダムの活用が、財政的にも、また環境保全的にも合理的だと思います。
 そこで、国土交通省さんにお伺いしたいんですが、治水に活用できる容量、洪水調節可能容量をどのように評価をして河川整備計画に位置付けるのでしょうか。お願いいたします。

#125
○大臣政務官(朝日健太郎君) お答え申し上げます。
 事前放流による利水容量の活用は、河川水位を下げる効果があり、浸水被害の防止や軽減につながるものと考えております。一方で、事前放流で確保した空き容量を最大限有効に活用するためには、ダムの操作方法を変更することで更なる効果が期待ができます。
 こうしたダム操作方法について、今後、具体的な実績の積み上げに基づき検証をした上で、操作方法の見直しや必要に応じて放流設備の改造を行うなどを整理し、関係者と調整が調ったところから河川整備計画に位置付けることとしています。
 淀川水系の宇治川、木津川、桂川における事前放流による治水に活用できる容量は、委員おっしゃったとおり約八千万立方メートルとなっておりまして、昨年五月に利水者と治水協定を締結し、運用を始めているところでございます。
 ただし、この約八千万立方メートルの約七割は木津川上流部に、ダムのよるものであり、特に木津川に対しての効果がある一方、大戸川ダムの下流の大戸川や宇治川、琵琶湖に対する治水の効果は限定的であり、大戸川ダムの代替によるものではないというふうに考えております。

#126
○嘉田由紀子君 朝日政務官、ありがとうございます。
 具体的に、大戸川ダムの効果というのは枚方地点なんですね。ですから、枚方地点で毎秒何万トンの治水効果があるのか、その数値はお持ちですか。

#127
○大臣政務官(朝日健太郎君) 淀川水系では、平成二十五年台風、そして平成二十九年の台風二十一号、そして、引き続いて大変大きな水害被害が発生しており、近年の気候変動による激甚化、頻発化を踏まえれば、待ったなしの状況だというふうに考えております。
 委員御指摘の淀川、宇治川など、延べ七十キロ以上の区間の水位を引き下げ、その水位低下量は、淀川本川の枚方地点では約二十センチと推定をされております。
 淀川、宇治川においては、水位低下の越水の回避や、また堤防の負荷軽減による決壊のリスクの軽減など、そういったことが期待されるというふうに考えております。

#128
○嘉田由紀子君 ありがとうございます。
 大戸川ダムについては下流七十キロまで二十センチ水位低下の効果があると、木津川の上流の例えば高山ダムやあるいは川上ダムや青蓮寺ダムは効果が限定的だと。このことについて、私は現場を知る人間として納得をできないんですが。
 ですから、たとえ木津川上流であっても枚方への効果は推定でき、そして、単に限定的と言えない。つまり、片方は二千万トン、片方は八千万トンです。ここのところはどうですか。

#129
○政府参考人(井上智夫君) 先ほど朝日政務官がお答えしたとおり、この木津川のダム群の利水容量を活用するということ、これについては、操作の方法を見直さないといけないので、実際どの程度効くのかがはっきりしておりません。
 それから、気象予測ということに依存している事前放流になっておりますので、この大戸川ダムの効果と簡単に比較するということはできないというふうに考えているところでございます。

#130
○嘉田由紀子君 もう今日のところは時間迫っておりますのでこれ以上御質問しませんが、流域治水、菅総理大臣が、それこそ総理大臣の就任のときに、自分は縦割り打破をして横串を刺したと、実績として挙げられているようなそういう大事な政策転換。しかも、今、国民的にもコロナ禍で財政的にも大変厳しい。そういうところで、今あるダムを有効に使うことを、最大限利用せずに、頭ごなしに新しいダムが必要だと、古いダムを使うのは限定的だと、そう決定することに対して、私自身は少なくとも国民の皆さんに、あるいは財政負担をする県民の皆さんに説明が付きませんので、これはまた次回、述べさせていただきます。
 時間のようでございますので、ここで終わらせていただきます。
 どうも、井上局長、また朝日政務官、ありがとうございました。

#131
○渡辺喜美君 みんなの党、渡辺喜美です。
 前回、十年前の三月十二日、与野党党首会談で総理官邸に呼ばれたことを申し上げました。そのときの議事録がないかと。けれども、探してもないと、こういうお話でございましたので、私の記憶をたどりながらお話をさせていただきます。
 たしか十二日、三月十二日の午後だったと記憶しております。もう既に当時、報道では、中村審議官、保安院の方ですね、炉心溶融という言葉を使って記者会見をやっておられた。そこで、私は、これってメルトダウンのことじゃないんですかということを聞いたわけであります。菅総理も枝野官房長官も、いや、これメルトダウンと言わないんですよという話をとうとうとしておられた。そこへ、前回も申し上げたように、オレンジ色のメモが入るんですね。普通、メモは白、けれどもオレンジ色なので、何事が起きたんだろうと思いましたよ。帰って日テレNEWS24の速報を見ていたら、一号機が爆発したと、こういう話だったんですね。中村審議官は、もう既に記者会見で炉心溶融と言っておられた。当時の寺坂保安院院長も、三月十一日の夜には、三月十二日の午前三時半頃、炉心溶融が起こり得るという紙を官邸に持っていっているんですね。
 この炉心溶融という言葉使っていたが、その後使われなくなってしまったのはなぜでしょうか。

#132
○政府参考人(山形浩史君) お答えいたします。
 平成二十四年三月十二日の記者会見におきまして、当時の原子力安全・保安院の中村審議官が福島第一原子力発電所一号機の炉心溶融の可能性について言及していることは国会事故調の報告書等にも記載されており、承知してございます。
 ただし、原子力規制庁としては、当時の詳細は不明でございます。

#133
○渡辺喜美君 これはフクシマ戦記という本でして、最近刊行された。船橋洋一さんというワシントン特派員もやられたジャーナリスト。上下二巻の大変分厚い本ですが、ノンフィクションノベルとしては最高の読み物ですね。非常に面白いですよ。よく丹念に取材しておられるなと思いました。
 中村審議官が記者会見やっていた三月十二日の午後ですか、炉心溶融が進んでいる可能性がありますと中村さん、炉心溶融がほぼ進んでいるのではないでしょうか、そのとき菅総理が叫んだ、これは何だ、何だよこれは、俺はこの話を聞いていないぞとこの本には書いてあります。
 結局、炉心溶融と大体想像が付いていたのに、官邸の方は、自分のところにきちんと報告されていない、東電や保安院の会見で初めて明らかになるとは何事だと枝野官房長官が憤ったという記述もございます。
 この辺りが当時の危機管理のどたばたですよ。まあ大臣に聞いてもしようがないんで、これお聞きはいたしませんけれども、危機管理の何が駄目だったかということがよく分かるわけであります。ベントをやるべきだという話はもう既に三月十一日からあったわけですよね。ところが、なかなか東京電力が進まない、そこで菅総理が乗り込んでいくなんというのは皆さんも御記憶のとおりですよ。
 私は土地改良区の理事長というのをやっていまして、四月の、一一年、十年前のですね、四月の下旬ぐらいだったか、自分のところの土地改良施設をフィンランド製の線量計を仕入れて測って歩いたんですね。あるところではもうアラームが鳴りっ放し、〇・五マイクロシーベルトでアラームが鳴る設定になっていましたんでね。正直、私は頭の中真っ白になりましたね、いや、何事が起きたんだと。実体験として、もうよく覚えております。
 当時、SPEEDIという、これは文科省がつくったんでしょうかね、このSPEEDIの緊急時放射能影響予測ネットワークシステムが住民避難のツールとして使われなかったのはなぜですか。

#134
○政府参考人(山田知穂君) お尋ねのSPEEDIが使われなかった理由でございますけれども、政府や国会の事故調査委員会の報告書では、事故発生後、長時間にわたってERSSから放出源情報が得られず、保安院や文科省を含む関係機関においては、本事故はSPEEDIが使える事態ではないという結論に達した、こういうふうにされてございます。

#135
○渡辺喜美君 これも、船橋洋一さんによりますと、幾つか理由を挙げておられますが、そのうちの一部でありますけれども、まず第一にSPEEDIを住民避難に生かす意思、そういうものが非常に希薄であったと、また、SPEEDIを住民避難に生かすゲームプランがまるでなかったということを指摘しています。その上で、総理官邸が活用に慎重であったということを述べておられますね。
 次に、ガバナンスの欠如、要するにつっかけもちですよ。当時の文科省、保安院、原子力安全委員会が二元体制、三元体制になっていたというわけですね。それぞればらばらに予測計算をやっていた、一元化がまるでできていなかった。政治家と官僚の役割規定が非常に曖昧であった、危機管理の意思決定過程、指揮命令系統が確立されていなかったと。そして、旧科学技術庁と経産省のどろどろバトルがあったと、科学技術庁官僚の経産省保安院への恨みつらみがあってつっかけもちになってしまったと。誰が責任を持ってSPEEDIを回すか、たらい回ししちゃったというわけであります。結局、よく分かっていなかった原子力安全委員会、当時の、そこに回ってきて、ほったらかしになってしまったというわけですよ。
 意図的に隠そうとしたわけではないんだけれども、まさにこういう無責任体制、でもって住民避難のツールとして使えたのに使わなかった。飯舘村辺りが典型的な例ですね。とにかくこういったパニック回避、こんなもの公表したら大変なことになりますよというんでリスク回避をやってしまったということであります。
 最後に、大臣に御質問いたします。
 福島の県民所得が二〇一五年度以降低下を続け、最新の数字では、二〇一八年度が対前年比でマイナスに沈んでいます。もう本当に福島県民取り残された感がこれでもうよく分かりますよ。この理由は何ですか。

#136
○委員長(杉尾秀哉君) 時間が来ておりますので、答弁は簡潔にお願いいたします。

#137
○国務大臣(平沢勝栄君) 福島県によると、二〇一二年以降、県民所得は六年連続増加していたが、二〇一八年度に前年度比一・一%減となり、七年ぶりにマイナスとなりましたけれども、その要因としては、金融資産の利子等の財産所得や民間法人等の営業余剰等の企業所得が減少したことによると承知しております。

#138
○渡辺喜美君 この続きは次回やらせていただきます。
 ありがとうございました。

#139
○委員長(杉尾秀哉君) 以上をもちまして、令和三年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、東日本大震災復興についての委嘱審査は終了いたしました。
 なお、委嘱審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますけれども、御異議ございませんでしょうか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

#140
○委員長(杉尾秀哉君) 御異議ないと認めまして、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後零時三十五分散会
ソース: 国立国会図書館
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