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2021/03/23 第204回国会 参議院 第204回国会 参議院 地方創生及び消費者問題に関する特別委員会 第2号 令和3年3月23日
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2021/03/23 第204回国会 参議院

第204回国会 参議院 地方創生及び消費者問題に関する特別委員会 第2号 令和3年3月23日

#1
令和三年三月二十三日(火曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 三月二十二日
    辞任         補欠選任
     藤末 健三君     長峯  誠君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         石井 浩郎君
    理 事
                進藤金日子君
                本田 顕子君
                山田 修路君
                宮沢 由佳君
                竹谷とし子君
    委 員
                上野 通子君
                太田 房江君
                徳茂 雅之君
                長峯  誠君
                堀井  巌君
                三木  亨君
                山田 俊男君
                川田 龍平君
                岸 真紀子君
                野田 国義君
                福島みずほ君
                伊藤 孝江君
                安江 伸夫君
                松沢 成文君
                柳ヶ瀬裕文君
                伊藤 孝恵君
                田村 まみ君
                大門実紀史君
   国務大臣
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(地方創
       生))      坂本 哲志君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(消費者
       及び食品安全)
       )        井上 信治君
   副大臣
       内閣府副大臣   三ッ林裕巳君
       厚生労働副大臣  山本 博司君
   大臣政務官
       内閣府大臣政務
       官        吉川  赳君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        宮崎 一徳君
       常任委員会専門
       員        佐藤 研資君
   政府参考人
       内閣官房まち・
       ひと・しごと創
       生本部事務局次
       長        鎌田  篤君
       内閣官房まち・
       ひと・しごと創
       生本部事務局次
       長        菅家 秀人君
       内閣府地方創生
       推進事務局審議
       官        北浦 修敏君
       消費者庁次長   高田  潔君
       消費者庁政策立
       案総括審議官   津垣 修一君
       消費者庁審議官  片桐 一幸君
       消費者庁審議官  坂田  進君
       消費者庁審議官  片岡  進君
       総務省大臣官房
       審議官      黒瀬 敏文君
       文部科学省大臣
       官房審議官    蝦名 喜之君
       厚生労働省大臣
       官房危機管理・
       医務技術総括審
       議官       佐原 康之君
       厚生労働省大臣
       官房生活衛生・
       食品安全審議官  浅沼 一成君
       厚生労働省子ど
       も家庭局児童虐
       待防止等総合対
       策室長      岸本 武史君
       農林水産省大臣
       官房生産振興審
       議官       安岡 澄人君
       農林水産省生産
       局農産部長    平形 雄策君
       農林水産省農村
       振興局農村政策
       部長       山口  靖君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○地方創生及び消費者問題に関しての総合的な対
 策樹立に関する調査
 (地方創生の基本施策に関する件)
 (消費者行政の基本施策に関する件)
○政府参考人の出席要求に関する件
○令和三年度一般会計予算(内閣提出、衆議院送
 付)、令和三年度特別会計予算(内閣提出、衆
 議院送付)、令和三年度政府関係機関予算(内
 閣提出、衆議院送付)について
 (内閣所管(まち・ひと・しごと創生関係経費
 )、内閣府所管(内閣本府(地方創生関係経費
 、消費者委員会関係経費)、地方創生推進事務
 局、消費者庁))
    ─────────────

#2
○委員長(石井浩郎君) ただいまから地方創生及び消費者問題に関する特別委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日までに、藤末健三君が委員を辞任され、その補欠として長峯誠君が選任されました。
    ─────────────

#3
○委員長(石井浩郎君) 地方創生及び消費者問題に関しての総合的な対策樹立に関する調査を議題といたします。
 まず、地方創生の基本施策について、坂本国務大臣から所信を聴取いたします。坂本国務大臣。

#4
○国務大臣(坂本哲志君) まち・ひと・しごと創生担当大臣、地方創生を担当する内閣府特命担当大臣として、所信の一端を申し述べます。
 今般の新型コロナウイルス感染症が拡大する中で、地方創生の取組を進めるに当たっては、地域の経済、生活へのダメージや、テレワークなど新たな働き方の普及、地方への関心の高まり等の国民の行動、意識の変化といった影響を十分踏まえる必要があります。
 この考え方の下、第二期まち・ひと・しごと創生総合戦略二〇二〇改訂版に基づき、新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金を含めた支援策を講じつつ、地方創生の取組を全府省庁と連携を取りながら総合的に推進してまいります。
 具体的には、東京圏への一極集中の是正に向けて、今般創設した地方創生テレワーク交付金制度の活用等により、地方におけるサテライトオフィスでの勤務など地方創生に資するテレワークの推進、東京から地方へのUIJターンによる起業・就業者の創出、魅力ある地方大学の創出、地域におけるハイレベル人材支援の展開、政府関係機関の地方移転等に取り組むことで、地方への移住、定住を一層促進してまいります。
 これに加え、都市と地方とのつながりを強化し、地方移住の裾野を拡大する観点から、オンラインも活用した取組など様々な形で関係人口の創出、拡大、企業版ふるさと納税の人材派遣型の普及促進等に取り組み、地域とつながる人や企業を増やすことにより、地方への人の流れを重層的で力強いものにしてまいります。
 また、少子化対策については、少子化社会対策大綱も踏まえ、地方創生の観点から、各地方公共団体における地域の実情に応じた取組を強化してまいります。
 あわせて、地域におけるソサエティー五・〇の実現に向け、デジタルトランスフォーメーションを強力に推進してまいります。また、地方創生の観点から、持続可能な開発目標、SDGsを推進し、二〇五〇年の脱炭素社会を実現するために、脱炭素の視点を加えたSDGs未来都市の選定を行うとともに、官民連携や金融面での取組を進めてまいります。
 また、関係各府省と連携し、観光資源や農林水産品といった魅力あふれる地域資源の活用や、女性が農林水産業の現場等で活躍できる地域社会の実現に向けて取り組んでまいります。
 その際、地方からの視座を大切にし、民間企業や個人を含む幅広い関係者からの提案や現場の声に耳を傾けながら、地方分散型の活力ある地域社会や時代の変化を捉えた地方創生の実現に向け、取組を加速してまいります。
 国家戦略特区については、法人による農地取得特例の延長、工場の新増設の際の緑地等の設置基準特例の創設等を盛り込んだ国家戦略特別区域法の改正法案を提出しております。法案の早期成立に向け、御審議のほど、よろしくお願い申し上げます。また、大胆な規制改革、複数分野のデータ連携等によって、未来社会の先行実現を目指すスーパーシティ構想を推進します。
 地方分権改革については、令和二年の地方からの提案等に関する対応方針を踏まえ、地方創生等に資するよう、地方公共団体に対する義務付け、枠付けの見直し等を内容とする第十一次地方分権一括法案を提出しております。法案の早期成立に向け、御審議のほど、よろしくお願いいたします。
 道州制については、国と地方の在り方を大きく見直すものであり、国会における御議論も踏まえつつ取り組んでまいります。
 石井委員長を始め、理事、委員各位の御理解と御協力をお願い申し上げます。

#5
○委員長(石井浩郎君) 次に、消費者行政の基本施策について、井上内閣府特命担当大臣から所信を聴取いたします。井上内閣府特命担当大臣。

#6
○国務大臣(井上信治君) 消費者及び食品安全担当大臣として、所信の一端を申し述べます。
 デジタル化の進展など消費者を取り巻く環境は大きく変化しており、それに伴う消費者被害の発生や、新型コロナウイルス感染症への対応など、消費者政策の課題も日々変化しています。縦割りを打破し、消費者視点という横串を貫いていくことが重要であり、消費者行政の司令塔として、関係省庁と連携し、これから申し上げる施策の推進にスピード感を持って取り組んでまいります。
 まず、今国会に提出しました二本の法律案について申し上げます。
 取引デジタルプラットフォームを利用する消費者の利益の保護に関する法律案は、国民の消費生活にとって重要な基盤となっている取引デジタルプラットフォームにおいて、危険商品の流通等の消費者被害が発生していることに鑑み、危険商品の販売停止の要請に関する制度を設けること等により消費者の利益を保護するものです。
 消費者被害の防止及びその回復の促進を図るための特定商取引に関する法律等の一部を改正する法律案は、詐欺的な定期購入商法対策や、販売を伴う預託等取引の原則禁止など、消費者の脆弱性に付け込む悪質商法に対する抜本的な対策強化を図るものです。
 両法律案は、消費者トラブルを抑止するとともに、消費者の利便性を向上させるものであり、是非とも今国会にて成立させていただきたく、委員各位の御理解と御協力をお願い申し上げます。
 次に、目下の喫緊の課題である新型コロナウイルス感染症への対応については、ワクチン接種をかたる詐欺や、新型コロナウイルス感染症に効くと称する不当表示などが問題となっております。これらを含め、様々な不当表示や悪質商法に対し、景品表示法、特定商取引法などの所管法令を厳正かつ適切に執行することにより、消費者被害を防止し、公正で信頼のある消費者取引を実現してまいります。
 現場である地方の消費者行政の充実強化にも取り組みます。
 PIO―NETのデジタル改革やSNSの活用などを積極的に進め、新しい生活様式にも対応した消費生活相談業務を実現し、消費者目線での相談機能の強化と相談員の負担軽減を図ります。
 あわせて、地方消費者行政強化交付金を通じた地方公共団体の取組支援、相談員向け研修を含めた相談員の担い手確保、育成を推進してまいります。
 また、全国各地に、高齢者、障害者等の消費者被害防止のための見守りネットワークを構築する取組を進めるほか、消費者ホットライン一八八、いややを積極的に周知し、消費生活相談をより身近なものにしてまいります。これらにより、消費者がどこに住んでいても質の高い相談、救済を受けられ、誰一人取り残されることがない体制の構築を図ります。
 さらに、令和四年四月からの成年年齢引下げまでおよそ一年となる中、消費者教育の充実等により、新たに成人となる若者が、被害に遭わない、自立した消費者になれるよう、しっかりと取組を進めてまいります。
 消費者、事業者が連携して豊かな消費社会をつくり上げていくことも重要な課題です。
 食品ロス削減については、まだ食べられる食品が大量に廃棄されている現状に大変な危機感を感じております。関係省庁と連携して、制度的な課題の検証を含め、国、地方公共団体、事業者、消費者等の多様な主体による取組を進めてまいります。
 また、事業者が消費者の声を聞くとともに持続可能な社会の構築にも寄与する消費者志向経営を推進してまいります。
 消費者の安全、安心の確保にも万全を期してまいります。
 消費者事故等の原因調査を行う消費者安全調査委員会の年間公表件数の増加や更なる透明性の向上を図ってまいります。
 食品の安全に関しては、関係府省と連携しながら、食品に関するリスクコミュニケーションの実施等を通じ、正確で分かりやすい情報発信を行います。
 食品表示制度については、消費者の自主的かつ合理的な食品の選択に資するよう、その適切な運用に努めます。
 公益通報者保護法改正法については、両院での附帯決議を十分踏まえ、施行に向けた準備をしっかりと進めてまいります。
 最後に、徳島に設置した新未来創造戦略本部では、引き続きモデルプロジェクトや政策研究、新たな国際業務等を実施することにより、消費者行政が直面する先進的課題への対応を進めてまいります。
 今年度からの第四期消費者基本計画及びその工程表を不断に見直しつつ、以上の施策の実施に当たっては、担当大臣である私の下、消費者庁、消費者委員会、国民生活センターの緊密な連携を図り、それぞれの役割を最大限発揮させながら、消費者の安全、安心の確保と豊かな消費社会の実現に全力を尽くしてまいります。
 石井委員長を始め、理事、委員各位の御理解と御協力を賜りますよう、お願い申し上げます。

#7
○委員長(石井浩郎君) 以上で所信の聴取は終わりました。
 本件に対する質疑は後日に譲ることといたします。
    ─────────────

#8
○委員長(石井浩郎君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 委嘱審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣官房まち・ひと・しごと創生本部事務局次長鎌田篤君外十五名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

#9
○委員長(石井浩郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────

#10
○委員長(石井浩郎君) 去る十八日、予算委員会から、三月二十三日の一日間、令和三年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、内閣所管のうちまち・ひと・しごと創生関係経費並びに内閣府所管のうち内閣本府地方創生関係経費及び消費者委員会関係経費、地方創生推進事務局並びに消費者庁について審査の委嘱がありました。
 この際、本件を議題といたします。
 審査を委嘱されました予算について、順次政府から説明を聴取いたします。坂本国務大臣。

#11
○国務大臣(坂本哲志君) 令和三年度内閣所管予算のうち内閣官房のまち・ひと・しごと創生関係経費並びに内閣府所管予算のうち内閣本府の地方創生関係経費及び地方創生推進事務局の経費の概要について御説明いたします。
 令和三年度におきましては、総額千六十八億円を一般会計に計上しております。
 その主な項目は、地方創生の推進に必要な経費として六百二十四億七千万円、地方創生の推進のための基盤整備事業に必要な経費として三百九十七億八千万円、地方創生に向けたSDGs推進事業等に必要な経費として五億円となっております。
 以上で、令和三年度予算の説明を終わります。

#12
○委員長(石井浩郎君) 次に、井上内閣府特命担当大臣。

#13
○国務大臣(井上信治君) 令和三年度の消費者庁予算及び消費者委員会予算の概要について御説明します。
 消費者庁の予算は、一般会計に百十八億七千万円を計上しています。
 その内容としては、まず、新型コロナウイルス感染症や自然災害等、緊急時における対応力強化のため、消費生活相談体制のデジタル化等に関する経費を計上しております。
 また、消費者行政の現場である地方公共団体において、消費生活相談員の育成、研修等を通じ、相談員が十分に力を発揮できる環境の整備、地域における見守りネットワークの構築等のための経費を計上しております。
 さらに、成年年齢引下げを見据えた若年者への消費者教育の充実、食品ロス削減に関する取組の推進、公益通報者保護法改正法の施行に向けた事業者への周知、徳島県の消費者庁新未来創造戦略本部における取組の充実などに関する経費を計上しております。
 消費者委員会については、その運営に必要な経費として一億三千万円を計上しています。
 以上で、令和三年度の消費者庁予算及び消費者委員会予算の概要の説明を終わります。

#14
○委員長(石井浩郎君) 以上で予算の説明の聴取は終わりました。
 これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。

#15
○進藤金日子君 おはようございます。自由民主党・国民の声の進藤金日子です。
 本日の質問は、本来であれば同僚の宮崎雅夫議員が行う予定であったわけですが、御尊父が逝去されまして本日告別式ということで、代わって私が質問をさせていただくことになりました。
 急な変更に当たりまして、石井委員長、理事の皆様、委員の皆様の御配慮に宮崎議員共々厚く御礼申し上げたいと思います。
 宮崎議員の御尊父はかつて農林水産省に勤務されておりまして、農林水産業と農山漁村地域の振興に熱い思いを持っておられたと思います。その後ろ姿を見て、宮崎議員も農林水産省で働き、今は参議院議員として、農林水産業と農山漁村の、農山漁村は日本の未来の礎だということで、その振興の重要性を政治信条として今議員活動を行っているところであります。
 それでは、宮崎議員の御尊父の御冥福をお祈りしつつ、宮崎議員の御尊父への温かい思いを代弁する心積もりで謹んで質問をさせていただきたいと思います。
 まずは、地方創生についてであります。
 東京圏の緊急事態宣言は二十一日に解除されましたが、昨年からの新型コロナウイルスの影響で、地方の主要産業である農林水産業を始め、地域経済や雇用に大きな影響が出ております。他方、新型コロナ拡大防止の取組として、テレワークが加速的に進み、移住も含めて地方への関心もこれまでに増して高くなるなど、地方創生を取り巻く環境に大きな変化が起きております。地方創生に当たっては、コロナ禍という大ピンチをチャンスに変えていく、そしてこの国の未来を切り開いていくという政府の強い決意が不可欠であると考えます。
 昨年十二月二十一日に、第二期まち・ひと・しごと創生総合戦略二〇二〇改訂版が閣議決定されました。私自身、この総合戦略はコロナ禍を踏まえた新しい地方創生の方向性を示すものだと受け止めております。
 そこで、この地方創生総合戦略の改訂の狙いとこの戦略の実施に向けた坂本大臣の意気込みをお聞きいたします。

#16
○国務大臣(坂本哲志君) 今般の新型コロナウイルス感染症の拡大は、地域経済や生活に影響を与えている一方で、テレワークの普及や地方移住への関心の高まりなど、国民の意識、行動にも変容をもたらしていると認識しております。
 こうした新型コロナウイルス感染症の影響も踏まえながら新しい地方創生を進めていく必要があり、昨年十二月に第二期まち・ひと・しごと創生総合戦略二〇二〇改訂版を策定をいたしました。これに基づきまして、各地域において、感染症が拡大しない地域づくりに取り組んだ上で、東京圏から地方への力強い人の流れをつくり出すべく、地方移住や地方創生テレワークを推進する、地域課題の解決などに資する関係人口の創出、拡大や地方への民間人材の派遣を推進するといった取組を進めてまいります。
 また、私は、地方創生担当大臣に就任するに当たりまして、菅総理から農業と観光による地方創生に取り組んでほしいという話をいただきました。委員御専門の農林水産分野に関しましては、総合戦略において、地域資源を生かした農山漁村づくりや農業の成長産業化を進めていく旨を記載しております。この推進に当たっては、委員御指摘のとおり、農業を担う人材、特に女性農業者が活躍できる環境づくりが重要と考えております。
 このようなことから、先日、土曜日でございますけれども、三月二十日でございますが、この日に、女性社員が主力となってコチョウランなどの生産、販売を行う農業法人や、女性社員の意見を積極的に活用した経営で黒毛和牛の生産、飼育、商品の提供を行う会社、これを鹿児島に視察に行ってまいりました。こうした視察などを通じて現場の声をよく伺いながら、農林水産省とも連携しつつ、農業による地方創生にしっかりと取り組んでまいります。

#17
○進藤金日子君 大臣、ありがとうございます。
 地方創生を進めるツールとして地方創生推進交付金があります。来年度の推進交付金の予算額は一千億円となっており、通常の内閣官房、内閣府の地方創生関係予算としては最大規模の予算であります。
 この推進交付金について、私から二つ申し上げたいと思います。まず一つ目は、これまでもまあやってこられているわけでありますが、計画や事業の取扱いについて、新型コロナの影響に応じてある程度柔軟に対応していただきたいということであります。二つ目は、推進交付金を活用した事業の評価を的確に行っていただきたいということであります。いわゆるPDCAサイクルを回していただき、今後の事業への活用はもちろんでありますが、実施済みの事業であっても、更なる関連事業等の発展につなげるなど、評価結果を効果的に活用することで効果が相乗的に発現できるように工夫していただくこと、これも大切な視点だというふうに思います。
 次に、先ほど大臣からも御答弁ありましたが、テレワークについてお伺いしたいと思います。
 新型コロナの状況を踏まえて、地方に人の流れを大きくしていこうと、多くしていこうという話ございました。そういった中で、サテライトオフィスでの勤務など、地方創生に貢献するテレワークを推進して地方への新しい人の流れをつくることが重要だというふうに思います。これに関しては、令和二年度第三次補正予算で地方創生テレワーク交付金が創設され、百億円計上されております。
 テレワークに関する内閣府の調査によれば、東京二十三区の実施率は、一昨年の十二月で一七・八%、昨年の五月で四八・四%、そして昨年の十二月で四二・八%となっており、新型コロナを契機に一挙に進んだわけでありますが、昨年の五月から十二月にかけて感染者、新規感染者数が減ってきたということとともに、やはり緊急事態宣言解除後ということもあって、若干減っている状況であります。
 我が国においては、いわゆるフリーランスの方の割合が諸外国に比べて少なく、企業や組織に属する方の割合が多いことから、職場の実施方針を含めた職場環境によってテレワークの実施が左右されることが推測されます。先ほど触れた内閣府の調査でもそのような結果になっているわけであります。したがいまして、テレワークを更に進めていく手段として、企業が積極的にテレワークを推進する環境を整えていくことが重要だと言えると思います。
 地方創生テレワーク交付金のメニューには、進出企業への支援金最大百万円という思い切ったものもございます。いかに企業にその気になっていただくか、そして地方は基本的に来てほしい側でありますので、この交付金でのテレワーク関連の施設整備も可能なわけであります。企業と地方とをいかにうまくマッチングさせるかというのも一つ大きな課題ではないかと思います。そして、企業側のインセンティブを高めるには、企業がテレワークを行うための環境、ソフトインフラを整備、構築する上での更なる支援も欠かせないというふうに思います。
 坂本大臣におかれましては、企業ニーズの把握のため、大臣自ら経済団体等と意見交換を行い、また検討会も精力的に開催されているとお聞きしているところであります。そうした中で、今後、地方創生テレワーク推進に向けて、特に企業の進出を進めていくためにどのように取り組んでいかれるのか、坂本大臣にお聞きします。

#18
○国務大臣(坂本哲志君) 今般の新型コロナウイルス感染症の拡大によりまして、全国でですね、全国平均で三割以上の方々がテレワークを経験するということとともに、地方移住への関心の高まりが見られます。こうした機会を逃すことなく、地方におけるサテライトオフィスでの勤務など、地方創生テレワークを推進し、企業が進出しやすい環境整備を進めることが重要であるというふうに考えております。
 具体的な取組として、今委員からも紹介していただきましたけれども、私自らが経済団体と意見交換を行いまして、協力を要請をしてまいりました。昨年十二月に地方創生テレワーク推進に向けた検討会議を設置をいたしまして、経済界を含めた関係者や各省庁にも参加をいただきながら、地方創生テレワークに関する課題や取組等の方向性について御議論をいただいております。
 議論におきましては、委員からも御指摘いただきましたとおり、企業が地方創生テレワークの取組を進めるために必要な労務制度など各種制度の整備や、情報へのアクセスを行いやすい環境の整備というものが必要で重要であると意見が出ております。
 自治体、そして企業、そして働き手、この三者が地方創生テレワークの実現に前向きに取り組めるよう、検討会議での御意見も含め、踏まえながら、国として必要な情報提供など環境整備にしっかりと取り組んでまいります。

#19
○進藤金日子君 大臣、ありがとうございます。しっかりと取り組んでいただきたいというふうに思います。
 次に、地方創生に欠かすことができない、人について伺いたいと思います。
 それぞれの地域の活性化事例を深掘りしますと、頑張っているあの地区にはAさんというすばらしい人が引っ張っているんだというような話、あるいは成功したあの地区にBさんという人がいたからできたんだというような話はよく聞きます。委員の皆様方、よく聞かれていると思います。これは事実であるというふうに思います。
 これまでも人の重要性についての認識はあったわけでございますが、最近の関係省庁の諸施策において、地方創生を担う人材の育成や派遣に関する制度を拡充していく方向にあるのではないかということ、これは極めて重要なことだと思います。是非とも積極的に進めていただきたいと思います。
 こうした中で、総務省においては、地域おこし協力隊を令和六年度に八千名に増やすという目標に向けて現在鋭意進めていただいているわけであります。地域おこし協力隊につきましては、私にも全国各地から、非常にこれはもうすばらしい制度だと好意的な意見たくさんいただいているところであります。令和元年度にはおためし協力隊を実施し、令和三年度には、今度は、期間、二から三か月の協力隊インターンも創設していくということで、いろんなタイプを現場の多様なニーズに応じて準備し、裾野を拡大されていることをまずは評価したいというふうに思います。
 私は国際協力に携わった経験もございますが、海外で活躍する海外青年協力隊やシニアボランティアの皆さんが国内でそのバイタリティーや経験を生かしていただいて、この日本の地方創生、地域づくり協力隊としてもこれ活躍いただけるんじゃないかというふうに思うわけであります。
 海外青年協力隊に関しましては、海外での活動期間終了後の職業等の課題もあるわけであります。また、今は新型コロナの影響で活動が難しい状況ということもございます。
 そこで、地域おこし協力隊と海外青年協力隊との連携について総務省にお聞きしたいと思います。

#20
○政府参考人(黒瀬敏文君) お答え申し上げます。
 JICA海外協力隊でございますけれども、異文化環境で現地の人々と協力をして様々な地域貢献活動を行うという点におきまして、海外と国内という違いはございましても、地域おこし協力隊と非常に親和性が高い取組であるというふうに認識をしております。実際に、帰国後、語学力ですとか海外での経験、地域貢献への思いを生かしながら地域おこし協力隊として活躍しておられる海外協力隊のOB、OGの方々も相当数おられます。
 総務省といたしましては、両者の橋渡しをいたしますために、JICAの主催する海外協力隊のキャリアフェアですとか、あと帰国後間もない海外協力隊向けの研修などにおきまして、積極的に地域おこし協力隊の紹介を行ってきているところでございます。
 また、今後に向けまして、海外協力隊の隊員等が海外から直接地域おこし協力隊として着任をできるように、来年度から地域要件の緩和もいたすこととしております。またさらに、昨年十二月から、JICAの方で許可を取得されまして海外協力隊経験者に係る無料職業紹介事業を開始したところというふうに承知をいたしておりますが、これによりまして、地方公共団体から地域おこし協力隊員の募集情報をJICAに直接提供することで、海外協力隊経験者に個別に情報提供することも可能となっているところでございます。
 総務省といたしましても、地方公共団体に対しまして、こうした取組を活用するように、関係省庁連名で、昨年十二月、通知を発出し、要請をしたところでございます。
 地域おこし協力隊の応募者の裾野を拡大するとともに、優秀な人材に地域で活躍をしていただくために、引き続きこの二つの協力隊の連携といったものを強めてまいりたいというふうに考えております。

#21
○進藤金日子君 ありがとうございます。まあ今も連携されているということですから、更にまた連携強化していただければというふうに思います。
 地域おこし協力隊の方々は、通常一年から三年間任地に移住して活動し、その地域に約六割が定着する一方で、約四割はその地域から離れていると聞いております。希少な人材でございます、一人でも多くの方に地方創生の担い手になっていただきたいと考えているのですが、多分、定着しなくても関係人口として応援、その地域を応援している方々もおられるんではないかというふうに思います。
 そうした実態を明らかにする上で、任期終了後のフォローアップを更に充実していくことが大切だと思います。そこで、任期後の、この任期終了後のフォローアップにつきましてどのように行っているのか、また、今後どのように取り組んでいくのか、お聞きしたいと思います。

#22
○政府参考人(黒瀬敏文君) お答え申し上げます。
 任期終了後の地域おこし協力隊員の定住の状況でございますけれども、ちょうど本日公表なのでございますが、最新の調査結果では、例年同様、約六割が同じ地域に定住をしているという結果となっているところでございます。一方、残り四割の方々でございますけれども、地域を離れた理由は様々であるわけですが、共通して活動地への思いを持ちながら、例えば、より専門性を身に付けるために一旦都市部に出て学び直して再び活動地へ戻られる方ですとか、また、自身の活動地を始め全国各地で地域おこし協力隊のサポート活動をする方など、地域を離れた後も活動地と関わりを持つOB、OGの方も多くおられるものと認識をしております。
 総務省としては、任期終了後に地域に残る方とそうでない方の両者を含めましてネットワークをつくっていくことが重要と考えておりまして、そうした隊員OB、OGのネットワーク組織づくりを推進しているところでございます。
 現在、こうしたネットワーク組織は、県レベルを取りましても二十団体程度つくられているものと承知をしておりまして、全国各地で様々な取組を自主的に展開し、現役隊員向けの身近な相談窓口ですとか研修の講師など、隊員に欠かせない役割を担っておられるというふうに認識をしております。さらに、このネットワークを通じて任期終了者と活動地のつながりを保つ機能も果たしておられます。
 地域のことをよく知る地域おこし協力隊のOB、OGは、今御指摘のとおり、いわゆる関係人口の典型例でございますし、引き続き地域に関わっていただくことは大変有意義でございますので、今後とも、こうしたネットワーク組織づくりを進めまして、始め、地域おこし協力隊のフォローアップに積極的に取り組んでまいりたいと考えております。

#23
○進藤金日子君 ありがとうございます。
 地方創生を担う人材には、直接地域を引っ張るリーダー的役割の方に加えて、それをサポートする人材の存在が大切だと思います。地域の思いを具体的な計画や公的な支援につないでいく、そういったサポート人材の存在も必要だと思うわけであります。以前は経験豊富な市町村役場の職員の方々が地域のリーダーをサポートする役割を担っておられたと思いますが、現在では職員数の減少等でなかなかままならないという状況にあるわけであります。
 この中で、意識的にそのような人材も育てていかなければなりません。例えば、坂本大臣の御地元の熊本県では、県の農林水産部にむらづくり課という部署があり、その中で、人づくりの取組として、県内の意欲ある農業者や農山漁村地域における多彩な村づくり活動を展開する方を対象に、平成二十五年から、くまもとむらづくり人材育成塾というものを開催しております。今年度は、農山漁村を経営するをテーマに、実践的なスキルを身に付ける研修を四回開催しております。
 現在、農水省では、昨年三月に閣議決定された食料・農業・農村基本計画を踏まえて、有識者から成る新しい農村政策の在り方に関する検討会を立ち上げて、農村振興について幅広い視点から検討が進められております。その中で地域づくり人材の育成についても議論が進められ、人材の育成を主眼とする研修を来年度から実施すると聞いております。
 そこで、農林水産省として、農山漁村地域の地域づくり人材の育成をどのように進めていくのか、他省庁との連携も含めてお聞きしたいと思います。

#24
○政府参考人(山口靖君) お答え申し上げます。
 先生御紹介いただきましたように、農林水産省においては、昨年五月に新しい農村政策の在り方に関する検討会を立ち上げまして、関係省庁にもオブザーバーとして御参画いただきながら検討を進めているところでございます。
 同委員会では、その地域づくりを担う人材の育成、確保につきまして、地域住民の思いを酌み取りながら、地域の将来像ですとか、そこで暮らす方々の希望の実現に向けてサポートする人材を育成するべきという意見が強うございました。
 こうした御意見を踏まえまして、農水省としては、令和三年度から、地方公共団体の職員などを対象に農村プロデューサー養成講座ということを開催することといたしております。
 この養成講座におきましては、各府省横断の地域づくり施策に関する講義を取り入れる、あるいは……

#25
○委員長(石井浩郎君) 時間ですので、おまとめください。

#26
○政府参考人(山口靖君) はい。
 地域づくり協力隊の、地域おこし協力隊の参加もいただけるように、関係府省とも連携して実施をすることとしているところであります。

#27
○進藤金日子君 時間ですので、終わりたいと思います。
 どうもありがとうございました。

#28
○川田龍平君 立憲民主党の川田龍平です。
 今日は、ゲノム編集食品についてまず質問させていただきます。
 食品などに遺伝子の改変を施すことは不安を感じる消費者がなお多くいます。遺伝子組換え食品については、食品衛生法で安全性審査の対象として規制を受け、食品安全委員会などで厳しく審査をされますし、その後も遺伝子組換え食品と表示する義務があります。
 しかし、同じく遺伝子に関わる操作でありながら、ゲノム編集技術により開発された食品については、最終的に外来の遺伝子が含まれない場合には厚生労働省への届出で済むこととなり、表示の義務も課されませんでした。欧州司法裁判所は、二〇一八年の七月に同様の規制対象とすべきとしています。
 まず、厚生労働省と消費者庁にこのような違いを設けた理由を伺います。

#29
○政府参考人(浅沼一成君) お答えいたします。
 ゲノム編集技術応用食品の食品衛生上の取扱いにつきましては、従来の品種改良技術を用いた食品と比べた安全性等の観点から、ゲノム編集技術応用食品のうち自然界又は従来の品種改良技術でも起こり得る範囲の遺伝子変化により得られるものは開発者等から届出を求めて公表することとし、一方、従来の品種改良技術では起こり得ない範囲の遺伝子変化のものは遺伝子組換え食品と同様の安全性審査の対象とすることとしております。
 なお、安全性審査の要否を確認するため、開発者等には事前に厚生労働省に相談していただき、専門家の意見を伺う仕組みを設けているところであり、実効性のある仕組みとなりますよう制度の周知徹底を図るなど、適切に対応してまいりたいと考えております。

#30
○政府参考人(津垣修一君) お答え申し上げます。
 表示に関しましては、厚生労働省の整理において安全性審査の対象となるものは、食品表示基準に基づき遺伝子組換え表示を行う必要がございます。また、厚生労働省の整理において届出の対象となるゲノム編集技術応用食品は、消費者の自主的かつ合理的な選択の機会の確保の観点から、事業者には表示等の情報提供を行っていただきたいと考えておりまして、その旨を通知しているところでございます。
 ただ、なお、現段階では、国内外において書類による情報伝達体制が不十分であり、ある食品がゲノム編集技術を利用して得られた食品かどうかの情報の真正性を書類で確認することは困難であること、また、海外においてゲノム編集技術応用食品の表示に関する具体的なルールを定めて運用している国等はないと承知しておりまして、輸入品について特に情報を得ることが難しいと考えられること、さらに、現時点では、ゲノム編集技術を用いたものかどうか科学的に判別することが不能であることから、事業者に表示を義務付けることは困難であると考えております。
 引き続き、流通実態や諸外国の表示制度に関する情報収集を随時行い、新たな知見等が得られた場合には必要に応じて表示の在り方について見直しを検討してまいりたいと考えております。

#31
○川田龍平君 消費者が選ぶことができないというのは大変ゆゆしき問題だと思います。そして、事前相談が自主的な審査だというのであれば、審査をすればよいのではないかと思います。
 ゲノム編集食品については、誤ったDNAの切断などの不安が残るにもかかわらず、政府の戦略的イノベーション創造プログラム、SIPでは、筑波大学の江面教授のゲノム編集技術等を用いた画期的な農水産物の開発と研究に二〇一四年から二〇一八年で総額十一億円を超える税金が投入されています。
 そして、二〇二〇年の十二月に、筑波大学初のベンチャー企業であるサナテックシード社のトマトがゲノム編集食品として届けられ、厚生労働省に受理されました。これは、血圧を下げたりするギャバを通常の数倍含むようにしたもので、二〇二二年には市場に出回る見通しとなっています。同社は、農家に種子を販売する際には出荷時にゲノム編集食品であることを明示する条件を付けるなどとしており、表示の義務化について消費者庁が消極的な理由が理解できません。
 例えば、同社は、家庭菜園向けに無償提供するとして栽培モニターを募集、五月には四千人を超える一般市民が栽培を開始する見通しです。収穫した後、どう消費され広がっていくか、管理されないことを危惧します。消費者団体からはこのようなキャンペーンを問題視する声も上がっています。
 職業として携わる農家ではない一般市民への頒布について、この規制を考えるべきではありませんか。ゲノム編集技術で作られた食品について表示を任意とするのでは、消費者の不安を拭えません。
 どういう食品なのか知ることは消費者の権利ではないかと思いますが、表示を義務付けることを再度検討すべきではないかと考えますが、いかがでしょうか。

#32
○政府参考人(津垣修一君) 消費者が知りたいというニーズについては十分認識しているところでございます。
 しかしながら、一方で、先ほど申しましたとおり、国内外において書類による情報伝達体制が不十分であること、あるいは、海外においてもゲノム編集技術応用食品の表示に関する具体的なルールを定めて運用している国がないことから、輸入品について特に情報を得られることが難しいということ、そして、現時点ではゲノム編集技術を用いたものが科学的に判別することが不能であるということから、現時点では困難であると考えておりますが、流通実態や諸外国の表示に関する情報収集を随時行いまして、新たな知見が得られた場合には必要に応じて表示の在り方について見直しを検討してまいりたいと考えております。

#33
○川田龍平君 大臣、お願いします。

#34
○国務大臣(井上信治君) ゲノム編集食品につきましては、厚生労働省の整理においては、基本的に安全性が担保されているという中で、今事務方から説明があったとおり、様々な状況があります。
 ですから、消費者庁としては、やはり事業者の方の自主的な努力に委ねたいというのが現段階での方針です。

#35
○川田龍平君 消費者庁としてはもっと積極的に義務を課すべきだと思います。特にこの今の状況が変わったら見直すということも言っているわけですので、是非積極的にこれ、大臣、取り組んでいただきたいと思います。
 特にこのトマトだけではなく、今京都大学が開発しているこの魚ですね、ゲノム編集の魚については、この検討会でも話が出ていましたけれども、自然界では生きられないような、生命力を落とした形で生産されるゲノム編集食品です。これは少ない餌で短期間で成長するということができるように開発されていますけれども、その検討会でのこの開発者の意見では、自然界では生きられないから大丈夫なんだというようなことを言っていました。
 自然界で生きられないようなものをやっぱり生産してしまって、そして、この自然にできるのと同じだからということで言っていることに非常に矛盾を感じます。そのようなゲノム編集食品について、やっぱりしっかりと、やっぱりこれはちゃんと義務付けて、表示を義務付けるということが消費者庁の役割として大事だと思いますので、是非強くここは主張しておきたいと思います。
 次に、この地域農業の振興、地産地消などの観点から、地方創生、地域の活性化に向けた国の予算の使い方を質問していきます。
 私はかねてより持続可能な社会の実現を目指して活動しており、特に環境に負荷を掛けない農業、その一つの形が化学肥料や化学農薬を使わない有機農業でありますが、そういった環境保全型農業の推進を国の施策の中心に置くべきであると考えています。
 また、農産物のグローバルな流通はエネルギー消費など環境に負荷を掛けますので、フードマイルを意識して、なるべく国産のもの、できれば地元で取れたものを購入するという地産地消の取組を支えていくことが重要であると考えています。このことにより、地域の農業が守られ、生産者と消費者との顔の見える信頼関係ができることが食の安全、安心の根源であります。
 農場から食卓までのトレーサビリティーは、単にICTの活用によって情報が得られるという仕組みの構築だけではなく、こうした地道な取組がベースになっていくものと考えます。地域に農業が脈々と営まれ、農地が適切に活用されている、それこそが、いざ輸入がストップしたときにも国民への食料の安定供給を保障するものと言えます。そして、農業に活力があり、地域の特産物が生産され、第六次産業化によって雇用機会の確保や農業所得が向上することは地方創生、地域活性化の原点だと思っています。
 そこで、まず、地方創生を担当されている坂本大臣に伺います。
 地方創生、地域活性化において農業の振興、地産地消、六次産業化が果たす役割についてどのようにお考えか、お聞かせください。

#36
○国務大臣(坂本哲志君) 農林水産業、とりわけ農業は地方創生の鍵を握る重要な分野であると認識しております。
 委員が今御指摘されました農業の振興、地産地消、六次産業化につきましては、第二期まち・ひと・しごと創生総合戦略二〇二〇改訂版における農業の成長産業化や地域資源を生かした農村づくりなど、農業を通じた地方創生を推進していく上でいずれも重要な取組であるというふうに考えております。
 先ほど私が御説明いたしました所信においても、地方創生における農業の重要性について言及をいたしました。引き続き現場のお声をよくお伺いしながら、農林水産省とも連携しつつ、農業を通じた地方創生にしっかりと取り組んでまいります。

#37
○川田龍平君 この農業、農地を守ることは地方創生、地域活性化において重要であります。そして、国民への食料の安定供給、食料安全保障の実現へとつながっています。私は、食料政策の一環として、個々人の生存権の一部として食の確保にも焦点が当てられるべきものと考えています。
 今年はコロナ禍による需要減少で米の在庫が積み上がっています。需給が緩むことによる米価格の急落をしている。それを回避するためには、農家や地域団体、国は、主食用の米の生産量を減らし、需要の見込まれる加工用や家畜の餌用や輸出用やほかの作物への生産への転換を図るよう努力していて、そのインセンティブを図るために膨大な国費が投入されようとしています。
 この生産転換に向けた国費の投入について批判する向きもありますが、農業、農地を守ることの大切な意義を思いをはせますと一定の理解もできますが、しかし、私がどうしても理解できないのは、米が余っているという一方で、同じ日本の国内に三度の食事を満足に取ることができない人たちが急増しており、その人たちに米を届けてあげることができないという摩訶不思議な状況が放置されていることです。国費を投入してこの市中にある米を減らそうというのであれば、その国費で米を買って食事に困っている人たちに渡すというシンプルなことがなぜできないのでしょうか。生活困窮者への支援策の原則からすると個別の現物給付はあり得ないのかもしれませんが、この非常時においていろんな発想があってよいのではないでしょうか。
 コロナ禍の影響で経済的に困窮する人が大変増えています。町の炊き出しを行っているNPOの人の話によりますと、リーマン・ショックの後と同じくらいの水準まで炊き出しに来る人が増えてきたとのことです。コロナ禍がいつ収まるか分からない状況の中で、今後も食べることに困る人が増えていくのではないかと危惧されます。シングルマザーの人などは、子供に食べさせたいから自分は一日一食という人もいると聞きます。
 経済情勢のしわ寄せはどうしても社会的に弱い立場の子供たちに及びます。子供たちが背負う苦労は世の中からなかなか見えないので、子供食堂による見守りなどの取組を国は積極的に応援する必要があります、本来国がやるべきだと思いますが。
 坂本大臣、先月は、孤独・孤立担当大臣を兼務されていますので状況については私が申し上げるまでもなくよく御存じのことと思いますが、政府は三月十六日に関係閣僚会議で、新型コロナの影響が長引く中、女性や非正規労働の方々への雇用に深刻な影響が出ており、また、自殺の増加や孤独、孤立の問題に正面から取り合っていく必要があるとして、これらの問題に対する緊急支援策を決定されました。この中で、フードバンクの支援や子供食堂の食材提供の補助金などの要件が緩和されたりしています。
 また、米を所管する農林水産省として、子供食堂、子供宅食への政府備蓄米などの活用なども拡大されてきています。ですが、どうしても農林水産省の所管の範囲内となりますと食育の範囲で行うという条件がネックとなり、無償交付の量は限られているようです。
 まず、制度の現状を確認させていただき、フードバンクや子供食堂、子供宅食の活動の支援として政府はどのような施策を講じているのか、この一年間に講じられた要件緩和の経緯や現行の条件も併せてお伺いいたします。

#38
○政府参考人(岸本武史君) お答えいたします。
 新型コロナウイルス感染症の影響によりまして子供の見守りの機会が減少し、児童虐待リスクが高まっていることから、民間団体等にも協力を求め、様々な地域のネットワークを総動員して地域の見守り体制の強化を図ることが必要となっております。
 このため、昨年の四月に子どもの見守り強化アクションプランを策定いたしまして、さらに、子供食堂等の支援を行う民間団体等が支援を必要とする子供等の居宅を訪問するなどしまして状況の把握や食事の提供等を通じた見守り体制を強化していただくための経費を支援するため、米などの食品の購入費用も補助対象といたします支援対象児童等見守り強化事業を二次補正予算及び三次補正予算に計上したところでございます。また、各自治体で本事業を実施していただくため、これまでも子供食堂等への支援を行っている民間団体とも連携をして、事業の周知を図っております。
 厚生労働省といたしましては、この事業が一層活用されますよう、引き続き民間団体等とも連携し、好事例の収集や横展開に一層取り組むとともに、自治体において子供を見守る体制を引き続き確保できるよう取り組んでまいりたいと考えております。

#39
○政府参考人(平形雄策君) お答えいたします。
 農林水産省といたしましては、従来より食育の観点から学校給食の拡大分に対して政府備蓄米の無償交付を行ってまいりましたが、昨年五月から学校給食の補完機能を果たす子供食堂を対象に加え、さらに、子供が集まりにくい状況の中で、本年二月から子供宅食にも対象を拡大しております。加えまして、食品ロス削減の観点から、フードバンク活動における食品の輸送、保管費への支援、補助率二分の一でございます。また、第三次補正においては、米を含む国産農産物について、新型コロナにより顕著な影響を受けたことが明らかな場合には、食育に取り組む子供食堂の食材の調達費の支援、これを行っているところでございます。
 さらに、先週十六日の緊急対策関係閣僚会議において取りまとめられた緊急対策といたしまして、一つは、子供食堂への政府備蓄米の無償交付につきましては、今年度の実施状況を踏まえ、一団体当たりの交付数量の上限を年間六十キロから九十キロに引き上げるとともに、フードバンクに対する経費の支援につきましては、従来対象としていたスタートアップの団体のみならず全ての団体を対象とし、また、補助率は二分の一から十分の十に引き上げております。さらに、子供食堂や子供宅食に提供される食材の提供につきましては、一取組当たりの補助金の下限を百万円から五十万円に引き下げるなど要件緩和を行い、交付対象を拡大し、支援することといたしております。
 農林水産省といたしましても、周知、広報し、一人でも多くの方々に活用いただけるよう努めてまいります。

#40
○政府参考人(津垣修一君) お答え申し上げます。
 そのままでは捨てられてしまう食材を生活困窮者等へ寄附することは、食品ロス削減の観点からも有効な取組であると考えております。しかしながら、現在ではフードバンクのような支援活動の社会的認知度が低く、このような取組が十分に進んでいない現状がございます。
 このため、消費者庁におきましては、地方公共団体がフードバンク等の活動について消費者等への周知、広報を図るためのイベント等を開催するような取組に対しまして、食材の移送費や食品を受け取る場所を確保するための経費等を支援できるよう措置を講じたところでございます。
 引き続き、このような取組を通じ、食品ロス削減の観点から、余剰食品を必要とする方に少しでも届けられるよう努めてまいりたいと考えております。

#41
○川田龍平君 この生活困窮者対策は、省庁の縦割りではこの状況を打破するのは難しいようです。食の確保は命に関わり、一刻を争う事態です。ここは、地方創生担当として、そして孤独・孤立担当大臣として各省を調整する役を担っている坂本大臣の力で、日本の農家の皆さんが主食用として大切に生産した米を国が買い上げて、食事が取れずに困っている人たちに渡すような仕組みをつくっていただけないでしょうか。

#42
○国務大臣(坂本哲志君) 委員御指摘のとおりであります。地方創生とそれから孤独・孤立対策を兼任する立場でありますので、私が司令塔となって、各省庁でばらばらになっております様々な対応策、特に生活困窮者に対する対応策、孤独に悩む方々への対応策、そういった方々に対してしっかりと寄り添うような、そういう政策を実施してまいりたいというふうに思っております。

#43
○川田龍平君 是非応援いたしますのでよろしくお願いいたします。
 次に、有機農業、地産地消の推進について伺います。
 我が国における有機農業の取組面積は以前より増えてきているものの、平成三十年には二万四千ヘクタール、耕地面積全体の〇・五%にすぎません。この要因には、日本の高温湿潤な気候条件や費用に見合う価格で販売できる保障がないことなど、様々あると思います。
 SDGsや環境への対応が重要となる中で、現在、農林水産省はみどりの食料システム戦略の策定を目指して検討をされており、先日、その中間取りまとめ案が公表されました。このみどりの食料システム戦略は、持続可能な食料供給システムの構築が急務であるという認識の下、生産性向上と持続可能性の両立を目指すための中長期的な政策方針とのことであります。
 中間取りまとめ案の中で、有機農業の取組面積について、二〇五〇年までに現在の四十倍に当たる百万ヘクタール、耕地面積全体の二五%まで拡大されるという目標が盛り込まれております。具体的な数値で目標が示されたことは評価できます。
 しかし、そのためのロードマップを見ますと、生産面については技術開発とその普及の内容に触れられていますが、出口対策については、国民運動の展開、輸出促進、市場の創出、オーガニック市場を拡大しつつ等の言葉のみであります。有機農産物に対する消費者の理解が重要であることは言うまでもありませんが、果たして民間消費に任せるだけで取組面積が四十倍まで拡大するのか、実現可能性に疑問符が付いて離れません。
 フランスでは、学校給食等の公共調達における有機や地元産の調達率引上げが義務化されました。具体的には、二〇二二年までに公共調達額の五〇%を有機農産物、高品質であることを示すラベル認証農産物、地元産農産物とし、認証を取得している有機農産物も全体の二〇%以上となるよう義務化されるようであります。
 日本でも、公共調達における有機農産物や地元産農産物の割合を増やすような施策が望まれます。特に、学校給食で有機農産物や地元産農産物を使用することは、子供たちの健康増進の面からも、また食農教育の観点からも非常に有効であると考えます。子供たちが食材を通じて地元の農林水産業に関心を持ち理解を深めていくことは、将来の担い手の育成にもつながります。
 公立学校の給食は自治体の事務であります。学校給食用の規格や量をそろえることの費用や、生産者側、調理師側、双方に手間も掛かることと思います。学校給食の食材として有機農産物や地元産農産物を調達することに政府はどのような施策を講じているでしょうか、補助金などありますか、お伺いいたします。

#44
○政府参考人(蝦名喜之君) お答えを申し上げます。
 有機農産物につきましては、一部の地域において学校給食で、例えば有機栽培米などの農産物を使用する取組が行われているものと承知してございます。
 引き続き、関係省庁とも連携をしつつ、有機農産物を活用した学校給食の事例の発信、共有を図るなど、その取組を促してまいりたいと考えてございます。
 また、学校給食に有機農産物を含めた地場産の農産物を活用することにつきましては、これまでモデル事業による好事例の横展開などによりこれを促進するということを行ってまいりましたけれども、現在御審議をいただいております令和三年度の予算案におきましては、新規事業として、学校側や生産側の調整役として、活用のための様々な課題の解決でありますとか仕組みづくりを担うことができるコーディネーターの配置などを支援するための経費を計上をしているところでございます。
 引き続き、好事例の横展開に加えましてこうした補助金も活用することによりまして学校給食による地場産物等の活用を促進をしてまいりたいと考えてございます。

#45
○政府参考人(安岡澄人君) お答えいたします。
 学校給食での有機食品の利用を増やすには、有機農業に取り組む農業者の数を増やして、学校給食で必要とされる様々な品目や量を安定的に確保するということが必要でございます。
 このため、農林水産省では、有機農業の栽培技術研修会の開催や販路確保の取組支援などを通じて有機農業の産地づくりを進めるとともに、令和二年度からは、学校給食での利用を進めていくということのために、地域の有機農業関係者と給食の関係者との間で有機農産物の栽培の計画であるとか集荷方法であるとか納品の規格などを調整するための打合せなどについても支援しているところでございます。
 さらに、こうした取組の横展開を図るため、農林水産省が令和元年八月に立ち上げた市町村ネットワーク、自治体のネットワークにおいても、自治体の学校給食に関する優良事例に関する、共有するセミナーなども行っているところでございます。
 農林水産省としては、令和三年度もこうした取組を推進しながら、引き続き文部科学省などと連携して、有機農産物を学校給食に活用する事例が更に拡大するよう取り組んでまいりたいと考えております。

#46
○川田龍平君 今、なかなか国の政策が少ない中で、一部の自治体の英断と、地元の農家、調理師の理解と努力により取り組まれている事例があります。長年取り組まれているのが千葉県南房総市の三芳村、愛媛県の今治市、そして、二〇一三年から始めたにもかかわらず僅か四年で全国初の学校給食一〇〇%有機米を実現した千葉県のいすみ市です。
 千葉県のいすみ市の取組は地方創生のひろばにも紹介されています。その中で、学校給食への有機米導入を推進した中心人物の一人でいらっしゃいます市役所職員の鮫田主査はこう述べていらっしゃいます。健全な環境が健全な食を育み、暮らす人々の健康と健全な持続性ある社会をつくり出す、有機農業の持つ複合的な価値を表現する上で、学校給食は最高の取組だと改めて思いますと。そして、自分が暮らす地域で子供が食べる食材が安心、安全なものであり、さらに、その地域の環境も良くするものであることに反対する人は誰もいないと思います、それを実現できるベストな食材がオーガニックであり、その食材のリテラシーを最大限発揮できる場が学校給食だと今でも思いますということです。そして、地方創生全体の広い観点でこのいすみ市の事例の価値が広まっていくことを期待しているということであります。全部一〇〇%まで行かなくても、有機農産物や地元農産物を活用した、そういった自治体を増やしていくことこそが地方創生に生きることだと思っております。
 大臣に短く、もう時間ですので一言だけ、地方創生による有機農業、そしてこの地場産のものを使った学校給食の推進のために是非力を貸していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

#47
○委員長(石井浩郎君) 簡潔にお願いいたします。

#48
○国務大臣(坂本哲志君) はい。
 地方創生推進交付金は、いろんな商品開発とか有機農業辺りを自治体が促進しようとすれば、その自治体に対して交付をするというようなことは可能でありますので、今後も自治体としっかり連携を取りながら検討してまいりたいというふうに思っております。

#49
○川田龍平君 ありがとうございました。

#50
○伊藤孝江君 公明党の伊藤孝江です。よろしくお願いいたします。今日はイトウタカエが二人おりますので、よろしくお願いいたします。
 まず、私からは災害備蓄の生理用品の有効利用に関してお伺いをいたします。
 この生理の貧困の問題、今大きく取り上げられているテーマでもあります。私たち公明党としても取組を進めてまいりました。三月四日、佐々木さやか議員が予算委員会で質問させていただき、その後、公明党としても菅総理に申入れをさせていただいた後、全国各地で、女性委員会で一気にですね、竹谷女性局長を先頭に進めてきたところでもあります。
 特に、東京では、今報道でも大きく取り上げられております豊島区がもう既に配布も含めて事業を進めておられまして、東京都各地で進めておられます。私が所属をしております兵庫県におきましても、女性議員の皆さんが自分が所属をする各自治体で備蓄をしている生理用品の状況がどうなんだろうかということの確認を進めながら、その有効利用、どんなふうにしていくことができるかということを取組をさせていただいております。
 その中でですね、その中で、本当に思ってもいなかったようなというのか、現状も私たちも把握をさせていただきました。
 兵庫県下各地で取組を進めていく中で、まず、この生理用品に関しては、各製品ごとに一応使用期限というのが定められています。使用に適した期限ですね。なので、きちんとその期限を守って、その前に廃棄をするのか有効利用するのかというようなことをしていかないといけないということになるんだと思うんですけれども。
 まず、いろんな地域で、その使用期限、これを二十年として見ていたところ、一般的には三年とか五年、製品によって、真空パックのものでも十年というふうに定められているものが多いんですけれども、二十年を想定していたものであったり、また、使用期限というのは一切考えていませんでしたというところであったり、そもそも今備蓄しているものを買った日にち、これも分かりませんと、いつからこれを保管しているのかが分からないというような状況があると。
 また、入れ替えるときにどうしているのかというところで、何万個、何十万個というふうに保管をしているところが廃棄していますということがやっぱり結構ありました。例えば紙おむつとか、大人用、子供用も含めですね、そういうような製品であれば高齢者施設にお渡しをして使っていただくというようなことをしているというところもあったんですが、生理用品に関しては有効利用をなかなかしていただくことができていなかったという現状も改めて確認をさせていただいた中で、各地でその自分のところだったらどういうような使い方ができるかということを今申入れを進めさせていただいているところでもあります。
 そこで、まず消費者庁の方にお伺いをさせていただきたいというふうに思っています。
 この災害備蓄品に関連をしますと、例えば食品であれば賞味期限というのが明確にあって、それに即した利用方法、保管方法などをしているというところなんですけれども、こういう生理用品に関しても同じように、使用に適した期限があるんだということを前提とした保管、購入などを進めていかなければならないというふうに考えますけれども、その点、一応確認だけさせていただければと思います。

#51
○政府参考人(高田潔君) お答えいたします。
 一般論として申し上げれば、備蓄品に限らず、各種製品の使用に当たりましては、メーカー等が使用期限や使用方法を定めている場合には、それをよく確認することが必要と認識しております。

#52
○伊藤孝江君 その中で、私たち公明党として総理に申入れをさせていただいて、実は今朝の閣議で一つ閣議決定がなされたという事業について御紹介をさせていただこうと思います。
 地域女性活躍推進交付金という、二年度の補正予算、第三次補正予算の中でも一億五千万円既に計上されているものですけれども、この追加措置として十三・五億円が積み増しをされるという発表がなされました。この中で、つながりサポート型ですね、孤独、孤立で不安を抱える女性が社会とのきずな、つながりを回復することができるようNPO等の知見を活用したきめ細かい支援ということで、寄り添った支援が必要な、困窮されている又は孤独に陥っている女性のサポートという中の一つの形として、女性用品等の提供ということも活用イメージに明記をしていただきました。
 これにつきましては、私たち公明党として本当に進めてきたことが一つ形として、形としてつくっていただいたことに改めて感謝を申し上げたいというふうに思います。ただ、これはもちろんゴールではありませんし、まだまだこれから支援、本当に必要な支援をしっかりと進めていくためにも全力で取組を進めていきたいというふうに思っております。
 この使用期限を踏まえた活用ですね、先ほど来話にも出ておりましたフードバンクなど食品ロスの取組としても、無駄をなくしていこう、廃棄をしないでおこう、そして、本当に真に必要として困っておられる方に届けていこうという、そういう取組とやはり思いとしては同じ状況の中で進めていくべき事業ではないかというふうに考えますけれども、この使用期限を踏まえた活用について、備蓄、災害備蓄の生理用品に関してですね、これも食品ロスなどの取組と同じように消費者庁としてもしっかりと関わっていただきたいというふうに考えますけれども、この点、大臣、いかがでしょうか。

#53
○国務大臣(井上信治君) 私も委員御指摘のとおりだというふうに思っています。
 消費者庁では、例えば、食品ロス削減の観点から災害用備蓄食料を有効利用するため、賞味期限が近づいた食品について、今後、原則としてフードバンク団体等へ提供できるよう関係省庁と連携しつつ取り組んでおります。
 こうした消費者庁の取組で参考となるものがあれば積極的に展開していければと考えており、必要に応じて各省庁や地方公共団体などに協力してまいります。

#54
○伊藤孝江君 ありがとうございます。
 やはり各自治体ごとに本当に取組をしていただくに当たっては、自治体の理解をどう深くしていただくことができるかというのはそれぞれの地域での課題でもあります。その中で、国が発信をしていただく、消費者庁、また関係省庁がしっかりと発信をしていただくことが本当に後押しになりますので、力強いこれからも取組支援、よろしくお願いをいたします。
 では、次のテーマに移らせていただきます。母乳育児の支援の関係で、液体ミルクの製品に関する消費者庁の取組についてお伺いをいたします。
 この液体ミルクにつきましては、今、例えば父親の育児参加であったり、また災害備蓄品として有用であるというふうに取り上げられることが増えております。ただ、赤ちゃんにとって最良の食料は母乳であるということは言うまでもないことであるというふうに考えております。
 この母乳育児、生涯にわたって、例えば赤ちゃんの健康というところでいっても生涯にわたってしっかりと健康に資するものであると、また、母乳を与えるお母さんにとっても、産後うつになりにくいとか、また乳がんなどの発症リスクが減るというような統計もきっちりと研究結果としても発表、御報告がなされているところでもあります。
 この母乳育児を最大限に守るために、液体ミルクの販売などについては規制がされているという、基準があります。一九八一年、世界保健総会で採択をされたのが母乳代用品のマーケティングに関する国際基準、いわゆるWHOコードと呼ばれているもので、日本政府も賛成をしております。
 私自身もこれまで何度か委員会でも取り上げさせていただいたことがありますけれども、このWHOコードでは、母乳代用品、液体ミルク等を含め母乳代用品の広告宣伝を規制をしていたり、また、無料サンプルを配布したり産院への無償提供などを禁止をしています。
 無料サンプルの配布を禁止するというのは、例えば備蓄品として置いていたものを、先ほどとは逆のテーマにはなりますけれども、期限が切れそうだから、使いたい人、皆さんどうぞあげますよというふうに無料配布してはいけないというふうなのが一応ルールとしては定められているという、こういう基準になります。広告宣伝についても、例えば製品に赤ちゃんの笑顔の写真や絵を載せてはいけないとか、また母乳と同じ成分だというふうに書いてはいけないというように、この母乳代用品を理想化をしてしまって、簡単に安く誰でも使えますよというようなことを強調して簡単に入手することができれば母乳育児の妨げになるというのがその理由になっております。
 この母乳育児、もちろん液体ミルクについても、しっかりと必要な人が必要なときにきちんと使うことができるようにという趣旨のルールでもありますので、液体ミルクを使うなということではないということは御理解をいただければと思います。
 この液体ミルク製品に関する表示に関しては、消費者庁として指導要領を策定をされておられます。この指導要領はWHOコードを踏まえたものというふうに捉えていいのかどうかと、その上で、この指導要領に触れると思われる表示に対して現在どのような対応をされておられますでしょうか。

#55
○政府参考人(津垣修一君) お答え申し上げます。
 消費者庁におきましては、乳児用液体ミルク等の乳児用調製乳につきまして、健康増進法に基づき、特別用途食品の表示許可を行っております。
 特別用途食品の表示許可等の基準につきましては消費者庁次長通知において示しており、その中で必要な表示事項や禁止事項を規定しているところでございます。本通知はいわゆる今御指摘のWHOコードにおける表示の条項を踏まえた内容となっておりまして、表示許可を行うための審査においては、本通知に基づき、事業者に対し適切に許可、指導等を行ってございます。
 消費者庁としては、引き続き、乳児用液体ミルク等の乳児用調製乳を含む特別用途食品制度の適切な運用に努めてまいりたいと考えております。

#56
○伊藤孝江君 このWHOコードなんですけれども、これは国際基準で、世界保健総会で採択されたものですけれども、各国においてそれぞれ法制化するということが求められているものでもあります。加盟国百九十四か国中百三十六か国が何らかの法律や条例としてWHOコードを法制化をしていると。しかしながら、日本ではこの法制化というのが進められていないと、ないというのが現状でもあります。
 その中で、先ほど消費者庁として指導要領を策定しているという話ではありましたけれども、やはりこの指導をするにしても、何かしら対応していただくにしても、やっぱり法律等の法規範がきちんと定められているということが必要ではないかと思いますし、母乳育児を守っていくことが大切だという、その根本のところがしっかりと理解をしていただくためにも法制化に動いていただきたいというふうに考えるんですけれども、消費者庁、いかがでしょうか。

#57
○国務大臣(井上信治君) 御指摘の母乳代用品のマーケティングに関する国際基準、これは母乳育児を保護、推奨し、また母乳代用品が適切に用いられることを保証することにより、乳児に対する安全で十分な栄養の供給に寄与することを目的としているものと承知をしています。
 このいわゆるWHOコードは、乳幼児の健康を保護するための国際的な推奨事項を示す役割を果たしているものと認識をしております。先ほど事務方からも答弁させてもらいましたけれども、消費者庁で所管する表示に関しては、乳児用液体ミルク等の乳児用調製乳について、健康増進法の特別用途食品の表示許可によってWHOコードを踏まえた表示となるよう適切に対応していると認識しています。

#58
○伊藤孝江君 このWHOコードに基づいて、現在、その乳児用の液体ミルクに必ず表示されている事項というのが幾つかあります。その中の一つは、例えば医師、管理栄養士等の相談指導を得て使用することが適当であるということですね。こういう表示をさせる、表示をしていただくというのは大変大切なことだというふうに思います。まず出発点だと思っています。ただ、実際には、この表示されていることが実現されて、そのとおりに対応していただくことができて初めて意味のあるものになるというふうに思っております。
 消費者庁さんの範疇としては表示というところまでになるかと思いますけれども、しっかりとこの表示されている内容が守っていただくことができるようにこれからもお力をいただきたいというふうに思いますので、どうかよろしくお願いいたします。
 では、次のテーマに移ります。
 ドゥー・ノット・コールあるいはドゥー・ノット・ノックという、あるいはですね、またですね、ドゥー・ノット・ノックの制度についてお伺いをさせていただきます。
 電話勧誘販売、話は変わります、電話勧誘販売における消費者、また特に高齢者被害というのは減っていないという現状があるかと思います。これまで電話勧誘販売における高齢者の方の被害を減らしていこうということで、様々、消費者庁さんとしても検討、取組を進めてこられたというふうに思っております。ただ、電話勧誘販売における高齢者被害の減少を真っ正面から目的とした見直し、現状見当たらないのではないかというふうに思います。なかなか効果的な手を打てていないのではないかと。
 この電話勧誘販売における消費者、特に高齢者被害をなくす必要性や効果的な施策について消費者庁としてどのように考えておられるのか、お教えいただけますでしょうか。

#59
○政府参考人(片桐一幸君) お答え申し上げます。
 電話勧誘販売における高齢者被害についてのお尋ねでございますけれども、件数はここ数年五、六万件前後で推移しておりまして、高齢者に被害が生じやすい取引類型であるというふうに承知をしております。
 この対策でございますけれども、電話勧誘販売につきましては、特定商取引法におきまして、販売業者に対して、氏名等の明示義務、再勧誘の禁止、不実告知の禁止等の厳格な規制を設けております。近時におきましても、規制に違反した販売業者等に対して業務停止命令等の行政処分を行うなど、厳正な対処をしてきているところでございます。
 引き続き、このような電話勧誘行為について厳正に対処してまいりたいというふうに考えております。

#60
○伊藤孝江君 何か、済みません、すごく不安になったんですけど、しっかりとちょっとお願いをさせていただきます。
 このドゥー・ノット・コール制度ですね、電話を掛けること自体をやめていただくと、そういう商売の在り方としてやめていただくというような制度になるわけですけれども、海外では実はたくさんもう導入をされております。本当に数多く導入されています。昨年だけでも、ベトナムが制度を導入して、イスラエルも制度を導入する法案を可決したと。大きな国はこれまでに既に導入をしている。そういうような国も含めて、制度を一旦導入したところがやめているわけでもなければ、どんどんどんどん実現をしていく国が増えてきて、高齢者の被害、消費者の被害を減らしていこうという取組を積極的になされていると。その中で、日本としては全く積極的に動いていただくような気配が見えないというのはすごく残念に思います。
 この海外の、まずこのドゥー・ノット・コール制度導入しているところがどれだけ効果的なのか、有用なのかというところを、文献を見ていますとかいう調査とかではなくて、しっかりと調査研究を深めていただきたいというふうに考えますけれども、いかがでしょうか。

#61
○政府参考人(片桐一幸君) お答え申し上げます。
 電話勧誘を拒絶する意思を登録した消費者に対しまして事業者からの電話勧誘を禁止するドゥー・ノット・コール制度、今、ただいま委員御指摘でございますけれども、消費者庁で調べたところ、一部の国において導入されているということは承知をしております。
 我が国におきましては、特定商取引法に基づいて、法執行の強化、再勧誘の禁止等の法令遵守の徹底ですとか相談体制の充実強化、消費者教育の推進等によりまして総合的な対策を講じているところでございます。
 電話勧誘販売による消費者被害の防止については、今後、消費者トラブルの状況等を見ながら必要な、更なるこの海外の状況についての調査を行うことも含めまして、適切な対応を行ってまいりたいというふうに考えてございます。

#62
○伊藤孝江君 現状として被害が減っていないと、高齢者等を含め電話を受ける側の啓発というところではなかなか対応ができないという現状が見えているからお願いをしている話であって、これから本当に、その実態を調査をするということであれば、そこもしっかりやっていただきたいというふうに思います。
 では、最後に大臣にお伺いをいたします。
 このドゥー・ノット・コール制度、またドゥー・ノット・ノック制度と言われるような、消費者側の選択で悪徳業者からの接触をそもそも回避することができると、それをしっかりと守っていくという制度について導入が必要かと考えますけれども、お考えお聞かせいただけますでしょうか。

#63
○国務大臣(井上信治君) 御指摘のドゥー・ノット・コール制度、またドゥー・ノット・ノック制度、米国などで導入されている制度であると承知しております。これらの制度の各国の実施状況について消費者庁で確認した範囲では、一定の効果を感じている消費者が存在する一方、登録した消費者に係る個人情報の取扱い等の課題も存在すると聞いております。
 消費者庁としては、引き続き、訪問販売や電話勧誘販売における消費者トラブルの状況などを注視しながら、消費者被害防止の観点から、外国制度も参考にしつつ、適時適切に特定商取引法も含めた規制、制度の改革を検討してまいりたいと思います。

#64
○伊藤孝江君 以上で終わります。

#65
○柳ヶ瀬裕文君 日本維新の会の柳ヶ瀬裕文でございます。
 今日もコロナ対策について何点かお伺いしていきたいと思いますけれども、今、コロナに効くんだという商品がたくさん出回っておると、一時期たくさん出回っていました。ただ、それを消費者庁として厳しく取締りをしていただきまして、百四十四事業、百六十七商品に対して指導をしてきたその中で、一旦ちょっと下火になってきたんですけれども、また様々なところで散見するようになってまいりました。
 消費者庁の見解では、コロナウイルスの特性は今も明らかではなく、民間施設での試験もできないことから、予防効果をうたった表示は、現時点では客観性や合理性を欠き、消費者の商品選択に誤認を与えるというふうに指摘をされています。
 この消費者庁の見解を見ると、今現在、このコロナに効くんだよとうたっている商品というのは、これほとんどが不当表示に当たるという認識でよろしいんでしょうか。その点をまずお伺いしたいと思います。

#66
○政府参考人(片桐一幸君) お答え申し上げます。
 景品表示法におきまして不当表示かどうかということでございますけれども、景品表示法におきましては、合理的な根拠がない効果、性能の表示は不当表示とみなすということとされております。
 その際、その合理的な根拠であるためには、根拠資料が客観的に実証された内容のものであること、表示された効果、性能と根拠資料によって実証された内容が適切に対応していることが必要でございます。とりわけ、二点目につきましては、例えば、狭い密閉空間におけるウイルス不活性化の実験結果に基づいて、実際の生活空間においても同様の効果があると標榜するような場合には問題となるということでございます。

#67
○柳ヶ瀬裕文君 ありがとうございます。
 まあ、ほとんどの商品は、消費者庁の見解ではこれは不当表示に当たるんだということをお伺いしております。
 これから実際にはコロナに効く商品も出てくるだろうというふうに思うんです。ただ、それを、効くのか効かないかを消費者庁が判断をするといったところになかなかこれ難しいところがあるなというふうに思っておりまして、これ、一つの根拠としては、厚生労働省が医薬品、医薬部外品と認めているものに関しては、これはある程度もうしっかりとしたものだろうと、ある程度じゃないですね、しっかりしたものだろうということは言えるわけですけれども、消費者庁がそういったもの以外のものを判断していくというこの能力がしっかりと担保されているのかということ、ここについてお伺いしたいんですけど、これはいかがでしょうか。

#68
○政府参考人(片桐一幸君) お答え申し上げます。
 委員御指摘のとおり、消費者の選択、どういう選択をしたらいいかということでありますが、新型コロナウイルスに対して有効な消毒方法を知りたいという消費者の要望に応えることが重要だというふうに認識しております。
 消費者庁では、厚生労働省及び経済産業省とも連携をいたしまして、新型コロナウイルスに対する消毒方法の有効性評価に基づいて、消毒剤等の選び方、使い方を取りまとめて周知してございます。具体的には、物の消毒、除菌には塩素系漂白剤ですとか一部の家庭用洗剤等が有効であるといったことですとか、手の指の消毒をする際には、その購入をする際には、医薬品、医薬部外品、指定医薬部外品等、又は六〇%以上の濃度のアルコールを選ぶことといったようなことを周知させていただいているところでございます。
 このような情報につきましては、厚生労働省ウエブサイトのQアンドAを始めまして、消費者庁ウエブサイトにおきましても新型コロナ関連消費者向け情報に掲載をさせていただいているほか、消費者向けの注意喚起の際にも併せて案内しているところでございます。
 引き続きこういった周知に努めてまいる所存でございます。

#69
○柳ヶ瀬裕文君 済みません、ちょっと曲がった聞き方をしたので、ちょっと答えと若干擦れ違っておりますけれども、しっかりと厚生労働省と連携をしていただきたいというふうに思います。
 コロナに効くんだよという商品をお持ちの方が私の事務所にも結構いらっしゃるんですけど、そのときには必ず何らかのエビデンスはあるんですね。それは論文でこういうのが出ているからこれで大丈夫なんだよということは必ずおっしゃいます。でも、その論文がどれだけ査読を受けて認知をされているものなのかどうかというのはよく分かりません。
 そういったものを見極めていくというのはかなりもう困難な作業だなというふうに思っておりまして、その消費者庁がいろんな専門家に話を聞くんだということは知っていますけれども、それで本当に事足りるのかなというのがちょっと疑問であります。ですから、厚生労働省としっかりと連携をして、その点は消費者に対してしっかりと選択肢を示していただきたいというふうにお願い申し上げたいと思います。
 今日は、山本厚労副大臣にお越しいただきました。ありがとうございます。前回も取り上げさせていただいたんですけれども、PCR検査の問題について何点かお伺いをしてまいりたいと思います。
 今、行政検査だけではなくて、自費検査でたくさん出てきていますよね。いろんなところでPCR検査センターというものもできていますし、また、唾液を入れて送ってくれたらそれで陽性か陰性かを判定するよといったものも出てきております。
 そういった中で、じゃ、このPCR検査の精度がしっかりと確保されているのかといったところに私は問題意識を持っています。その観点からいろんな調査をしていくと、そもそものこの行政検査における精度が確かなのかどうなのかということが事業として行われているということが分かりました。
 外部精度管理調査事業と言われているものですけれども、この事業は、PCR検査はいろんなところで行われていると、使用する機器、試薬や手技等によって検査結果は異なるのではないかなどの指摘がある、新型コロナウイルス感染症のPCR検査等の精度を確保するために、統一的な試料を各施設に配付して、その検査結果を報告させるなどの外部精度管理調査を実施するんだということ、これがその調査の目的でありますけれども、その結果も出ているんですね。
 この結果を見ると、正答率が九六・四%から九九・八%ということになっていますが、これを厚生労働省としてどのように評価をしているのかという点をまずお聞きしたいと思います。

#70
○政府参考人(佐原康之君) お答えいたします。
 まず、今御指摘いただきました外部精度管理事業につきましては、新型コロナウイルス感染症に関するPCR検査の実施機関が非常に拡大しておりますので、地方衛生研究所、保健所、検疫所、そして民間の検査機関、各検査実施機関における検査の実態を把握するということを目的として行ったものでございます。
 この結果、今御指摘いただきましたように、実際のコントロールのサンプルを各施設にお送りいたしまして、正答率九六%から九九%、また十七の施設において誤判定があったというふうに承知しております。
 こういったことをなるべく精度を高くやっていくことが非常に重要であると考えておりまして、誤判定の原因につきましては、現在、最終報告書を作成するに当たり、今精査中というところでございます。

#71
○柳ヶ瀬裕文君 これは、この調査の概要の結果報告のところには、この正答率が九六・四%から九九・八%で、総じて良好というふうに書かれているわけですね。私はこれはおかしなことだなというふうに思っていまして、私、実はこの検査結果を見てかなり愕然としたというのが正直なところであります。
 特に偽陽性ですね。これは、大体五百ぐらいの施設にこれサンプルを送っているわけですけれども、その三施設において陰性コントロールなのに陽性と出たということです。つまり、遺伝子は含まれていないサンプルを送ったところ、それが陽性と出たということであります。まあこれ九六%合っているからいいだろうというと、これは決してそんなものではないというふうに私は考えています。
 例えば、ここの施設、この誤判定が出た、偽陽性が出た三施設で、例えば、じゃ、ここで一千件のPCR検査をしましたと。その三分の一が誤判定で偽陽性でしたということになると、全く遺伝子を保持していない方が三百人PCR検査陽性ということになって、十日間余りの隔離を強いられることになるということになる、そういったことを示唆しているこれ結果だというふうに思います。ですから、これは非常に私は重要な検査結果だなというふうに思うわけであります。
 今回、この偽陽性が出た理由についてはどのように分析をされているのか、お伺いしたいと思います。

#72
○政府参考人(佐原康之君) この誤判定の原因ということにつきましては現在精査中ではありますけれども、例えば各当該施設での検出方法の検証が十分に行われなかったこと、これは例えば具体的に言いますと、試薬のマニュアルどおりではなくて、実際にその施設で使用する機器とかあるいはプレートというものがございますが、これによって結果が異なる場合もございます。各施設で検証するといった作業でありますとか、あるいはまた作業手順上の誤り、サンプルを間違えてしまったとか、そういったことがあるというふうに考えられると聞いております。

#73
○柳ヶ瀬裕文君 このPCR検査の精度については、もう一つ厚生労働省として事業をやっていまして、この体外診断薬の信頼性確保事業というのを行っています。さっきのPCR検査は全体でありますけれども、今回のこの事業は検査薬が適切に機能するのかどうなのかといったものを調査する事業だというふうに存知をしています。
 この結果も出ているわけですけれども、これもかなりばらつきがあるということが分かりましたし、ある会社の検査薬に関しては、遺伝子物質が含まれていない、これ報道によるとですね、水でも十二回中四回が陽性と判定されたということで、偽陽性が起きたということであります。偽陽性の確率は三三・三%で出たということですね。
 水です、ただの水ですよ、ただの水が三割程度の確率で陽性となったということですけれども、この偽陽性の理由についてはどのように判定されているのかと思います。

#74
○政府参考人(佐原康之君) お答えいたします。
 委員御指摘の体外診断薬信頼性確保事業につきましては、これは国立医薬品衛生研究所で行っているものでございます。
 御指摘の、ある会社の試薬、検査試薬につきましては、検証の結果、この会社の試薬とそれから各施設で実際に検査に用います測定装置あるいはプレートとの組合せによって一定の確率で偽陽性が生じ得ることが明らかになったということであります。これは、試薬とそれからプレート、機器の特定の組合せではそういったことが起こると。その原因については、当該社において調査中というふうに聞いております。

#75
○柳ヶ瀬裕文君 こんなことはいっぱいあると思いますよ。これ、たまたま今回、五百施設を調べたのが、あれですね、その前の事業ですし、たまたまこの試薬を検査した、で、その機器とプレートを組み合わせてみた、その結果、このような結果が出たということでありまして、こうなる組合せというのは実はたくさんあるのではないかというふうに思うんですね。
 その結果、この偽陽性で、本来陽性ではない方が陽性判定を受けて隔離を強いられるという事態が日本中あちこちで起こっているのではないかということを考えると、もうかなりぞっとする事態でありますけれども、そういった意味では、今のPCR検査の中で偽陽性を起こす確率というのをどれくらいだと考えているのか、この点についてお伺いしたいと思います。

#76
○政府参考人(佐原康之君) お答えいたします。
 PCR検査は、技術的には一般に偽陽性が生じにくい手法というふうに承知をしておりますが、実際の検査の場においては、検体の取り違えや陽性検体の混入、あるいは今御指摘いただいたような事例などあります。
 あらかじめその確率を見通すことはできない事由もありますので、現在その偽陽性がどのぐらいの程度で起こっているのかということをお示しするのは困難かと思っております。

#77
○柳ヶ瀬裕文君 これは去年、去年のこのコロナウイルスが蔓延し始めたときに、偽陽性がどれくらい起きて、偽陰性はどれくらい起きるんだと、特異度の問題がかなり取り沙汰されていたんですけれども、いまだにこれはよく分かっていないと。ただ、この検査結果によって一定程度の偽陽性が起きるということはこれ立証されたわけであります。これを真摯に受け止めていく必要があると思います。
 もう一つ聞きたいんですけれども、ということは、この検査結果を見ると、ある行政区で行政検査を受けた検体と同一の検体が、別の区、別の市町村で検査をした場合には陰性になると。あるところでは陽性になるけれども、あるところでは陰性になるということが起こり得るのかどうか、この点についてお伺いしたいと思います。

#78
○政府参考人(佐原康之君) そういったことが一切ないということはなかなか言えないかもしれませんけれども、現在、先ほど御紹介いただきました外部精度管理調査事業におきましても、九九%、九八%近くの検査については適切に行われているということでございました。
 また、厚生労働省としましては、この外部精度管理事業を来年度も引き続き実施をしていくことでPCR検査の精度の確保ということに努めていきたいと考えております。

#79
○柳ヶ瀬裕文君 いや、それは、これ十分起こり得るんですよ。ですから、例えばこの検査結果で、これ五コピーのところを見ると、ある機器や試薬だと陽性判定になるんです。でも、半分ぐらいの試薬や機器だとこれ陰性になっているんですね。
 同じコピー数でこれ検査をしたんですよ。調査したんですよ。その結果、陰性のところと陽性のところがもうこれ、これを見ると半々ぐらいになっているということですから、同じ検体でも受ける場所によってこの陽性か陰性か異なってくるということ。これが今のPCRの検査の、まあそれが頻繁に起こるかどうかといったら、これ五コピーというのがどれくらいなのかという問題はありますよ。でも、そういう起こり得る可能性があるんだということは真摯に受け止めて、これPCR検査の精度を高めるということを考えていかなければいけないんではないでしょうか。
 私は、この問題は前回も指摘をしたんですけれども、じゃ、この五コピーを見付ける、検出限界として五コピーまで、検出限界ぎりぎりを攻めていくことにどれだけの意味があるのかということ、これを前回もお訴えさせていただいたわけであります。
 そもそもこのPCR検査というのは、これ感染拡大を防ぐということが目的です。なんですけれども、PCR検査で分かるのは、あくまでもこの遺伝子を保持しているかどうかなんですね。遺伝子を保持しているからといって、その人がほかの人に感染をうつす可能性があるかどうかというのはまた別の問題であります。
 ですから、これは感染能力があるかどうかに特化して、本来のこの感染拡大防止という目的に沿ったPCR検査にアップデートする必要があるんではないかということを前回お訴えさせていただきまして、それについては必要な検討を行っていくというような答弁をいただいていたわけですけれども、これについてその後何か進捗があるのか、また、今のお話トータルで聞いて、PCR検査の精度についてどのようにお考えなのかという点についてお伺いしたいと思います。

#80
○副大臣(山本博司君) ありがとうございます。
 ちょうど昨年の十二月の委員会でも、委員からこの点、御質問いただきました。様々な知見を収集し、適切な検査を行うために必要な見直しを行っていくと、こういう旨の答弁を申し上げたところでございます。
 厚生労働省におきましては、この新型コロナウイルス感染症につきまして、各種検査の特徴や活用、これが想定される場面等を取りまとめました病原体検査の指針、これを公表しております。今年に入ってからも、例えば、一月、陽性確率の低い集団で多くの検体をまとめて検査を行う検体プールの検査法でございますけれども、そうした考え方を追記をするということでございますとか、三月に、唾液検体の採取につきまして、施設等において無症状者に対して幅広く実施する場合の採取方法に関する記載、これを修正する、こういったことを含めまして適時適切にそうした記載内容を見直しているところでございます。
 なお、昨年の十二月にも委員に御答弁申し上げましたけれども、委員御指摘の感染症のある方のみを判定できる検査につきまして、これは現時点で確立されたものはない、こういうふうに承知している次第でございます。
 新型コロナウイルス感染症におきまして、どのような感染者が他者を感染させ得るかという感染性を判断するに当たりましては、いずれの検査におきましても、例えば検体採取の際の手技が適切でないという場合もありますし、検体を採取する時期が潜伏期間である場合もございます。特に、ウイルス量が少ないと考えられる検査結果の取扱いにつきましては課題があるというふうに承知している次第でございますので、引き続き様々な知見を収集し、適切な検査を行うために随時必要な見直しは行ってまいりたいと思います。

#81
○柳ヶ瀬裕文君 これ、手技はいろいろと……

#82
○委員長(石井浩郎君) 時間ですので、おまとめください。

#83
○柳ヶ瀬裕文君 問題あると思うんです。ただ、その手技が同じであったとしてもこの機器や試薬によって異なるということはやっぱり変更していただきたいというふうに思いますし、これ、事前確率のやっぱり低い方にこれから大量にやっていくということになれば、これは偽陽性がどんどん出てくるという、大問題になると思いますよ。
 ですから、ここはしっかりと適切にこのアップデートをしていただきたいと、このことをお願い申し上げて、質問を終わります。ありがとうございました。

#84
○田村まみ君 国民民主党・新緑風会会派の田村まみです。今日はよろしくお願いいたします。
 今日は、最初に消費者庁及び消費者委員会の予算説明ということで予算の説明もいただきましたけれども、その中でも、私、特に地方行政のところですね、消費者行政の現場である地方公共団体においての消費生活相談員の育成、研修を通じて相談員が十分に力を発揮できる環境の整備や、また地域における見守りネットワークの構築のための経費計上されているということで、この大きく二点を質問をするのと、あと、川田委員がゲノム編集食品のこと結構質問されたので、それは最後、後回しにさせていただいて、先にその予算に関連する二点を聞かせていただいて質問を進めたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 まず最初に、令和二年度の地方消費者行政に関する先進的モデル事業として先般公表された、対応困難者への相談対応標準マニュアルについて伺いたいというふうに思います。
 消費生活センターで受ける消費者からの相談者の中に対応困難者が存在するという実態を認めたものになるというふうにも私捉えているんですね。この消費生活センター等の消費生活相談員において、この消費者への、普通のいわゆる消費者への相談対応マニュアルではなく、あえて対応困難者へのマニュアルが必要になったという背景について、大臣の御見解を伺いたいと思います。

#85
○国務大臣(井上信治君) 消費生活相談の現場におきましては、消費者からの様々な相談に丁寧に耳を傾け、お答えをしております。ただ一方で、無理な要求を強いるような高圧的な相談者への対応が課題となってきたこと、これは事実と認識しています。
 私自身、現場の最前線で消費者と行政をつなぐ大変重要な役割を担っている相談員の方々から、特にコロナ禍で高圧的な相談者が増えているなどの話を直接伺ってまいりました。相談員の精神的な疲労や他の相談者の相談機会が失われるなど、地域の相談機能の低下につながる大きな課題であると考え、今回マニュアルを作成しました。

#86
○田村まみ君 ありがとうございます。
 消費者にとって身近な消費生活相談の窓口において不安を感じた場合に、周りからはささいなと言われるかもしれませんけれども、そのようなことを本当にすぐ相談できる体制が整っているということは、この消費者委員会で皆さんが議論している内容も含めて本当に重要なことだというふうに思っています。
 質の高い相談や救済を受けることは消費者の権利だというふうに考えていますので、その相談体制の整備はますます重要というふうになっていますけれども、一方で、消費者行政に関わっている人材の推移を見てみますと、残念ながら、事務職員についても、昨年、令和二年度でいけば五千百六十九人で前年比マイナス四十四人、また消費生活相談員は令和二年四月で三千三百二十四人と、これも前年比で五十五人減少しています。
 この人数が多いから必ず質が高くてきちっと相談が受けられるかというだけではないとは思うんですけれども、消費生活相談員の方々の質の向上に資すること、研修もそうなんですけれども、やはり現場で経験を積まれていって、長く定着して担当していただくということも重要だというふうに思いますが、今大臣がおっしゃっていただいたとおり、いわゆる対応困難者のような方の対応をすることで精神的な疲労があり、そこでなかなか長く続けていけないというような声が、消費者団体の方に聞いたときも私も実際に伺いました。
 是非、こういう改善を進める中では、今回マニュアルができましたけれども、是非、相談員がこれを今から全国展開していくということなんですが、実態で、また使っていく中で改善が、提案があれば是非反映をしていただいて、全国の相談員の方と共有を図っていく使い方を是非活用していただきたいということをお願いしておきたいと思います。
 ただ同時に、このマニュアルが必要になったということで、消費者から相談受ける場で対応困難者が急増しているということ、この対応困難者を、いわゆるサービスを提供しているような場面、あとは物販をしているような場面で、行ってそこの従業員がいろんな説明をしたりとか販売をしている、サービスを提供している場面で普通に働いている中で、社会通念から逸脱するような主張や要求を言ってくる顧客がいる、いわゆる私が前からこの委員会でもずっと問題提起をしているカスタマーハラスメント、これも急増していることは以前より申し上げていますし、特にこのコロナ禍の中では消費者庁の方にも問題意識を共有していただいたというふうに認識しています。
 というのも、昨年十月の消費者教育推進協議会での議論を基に、今年、令和三年一月十三日に緊急時における消費者行動についてという題名でまとめられたものがあります。そこに消費者が意見を伝える際のポイントがビラ形式で掲載されています。ポイントは三つです。本当に簡単なことなんです。一呼吸置こう、言いたいことを、要求したいことを明確に、そして理由を丁寧に伝えましょう、事業者の説明も聞きましょう、この三つがビラになっているわけなんですけれども、実は、いわゆるサービスを提供している現場のところに聞いてみて、こういうことを今消費者庁が一生懸命発信してくれて、消費者の方にも理解を求めてくれているんだよと伝えに行くと、えっ、そんなことやっているのというふうな声が聞こえてきたんですね。労働者の方はもちろん事業者側でもありますけれども、裏を返せば消費者の方です。これ、消費者にもまだまだ、二か月なんですけれども伝わっていないという現状があると思います。
 これまでのこの広報と、これから、私が今言った現実伝わっていないというところなので、一層消費者への周知の必要があると思いますが、どのように進めてまいられるようになっているでしょうか。

#87
○国務大臣(井上信治君) 御指摘の今般の報告において、消費者教育を中心として必要と考えられる対応の一つとして、消費者と事業者の信頼関係が失われないための取組が挙げられており、それを踏まえて、消費者が意見を伝える際のポイントに関する啓発チラシを作成、公表しました。これに基づき、意見を伝える際の注意点について情報発信したほか、全国の地方公共団体、消費生活センターに対しても周知を行いました。
 これに限らず、情報発信については消費者一人一人の目に届くことが重要です。今後も引き続きSNS等を活用し、機会を捉えた情報発信を行ってまいります。

#88
○田村まみ君 大臣のお気持ちはあるのかもしれないんですけれども、正直、今の回答、これまでやってきたことと同等かなというふうに思うんですよね。いま一歩進めるためにというところが、是非私たちも何かアイデアがあれば提案していきますし、一つは、私は、そのさっき言ったサービスを提供するような現場のところにも、これ消費者庁からの発信だよと、事業者からのお願いではなくというような形で貼れるようにするためには、せっかく作っていただいたビラの方に誰が出したものかって書いていないんですね、印刷用にしてあるビラなんですけど。是非、大きく消費者庁からのお願いというふうに書いていただくだけでも事業者がちゃんと冷静に伝えてくださいねと言っているんじゃないということが伝わるので、本当に大事だというふうに思っています。
 こういうことを事業者が言うから、消費者は何でおまえらは買ってやっているのにそんな文句を言うんだというふうに言われて、またこのハラスメントになるということがあるわけなので、是非この掲載のものに消費者庁からのお願いというふうに、消費者の皆様へというふうに書いていただいたりとか。
 あと、ただ、私、このビラの中ですごい踏み込んでいただいたと思う点があるんです。これは一番下に、行き過ぎた言動を取ると場合によっては犯罪として処罰されることもありますというふうに書いていただいていて、この強要罪だったりとか恐喝罪に問われた例みたいなことも具体的に書いてありますので、是非併せて警察庁の名前も入れていただいて、こういうことがあるというようなビラを発信するときに、省庁の方から発信しているんだよということを分かるようにもう一工夫していただきたいというふうに思います。
 大臣、ちょっと通告、このこと自体は通告していないんですけど、ちょっと本当に入れるだけですね、ちょっと警察庁と調整していただいて検討していただけないでしょうか。

#89
○国務大臣(井上信治君) 委員もよく御承知だと思いますけれども、この問題はなかなか難しい側面がありまして、事業者の方そして消費者の方々それぞれに我々の考えというのを、正確なメッセージが届くようにしなければいけないというふうに考えています。
 そういう意味で、御覧になるとまあ若干腰の引けた表現かなとお思いなのかもしれませんが、おっしゃるように、伝わらなければ意味がないので、委員御指摘の点も踏まえてしっかり改善を検討していきたいと思います。

#90
○田村まみ君 ありがとうございます。とっても前向きな答弁だったというふうに捉えていますし、現場のみんなにも大臣がこうやって答えてくれたよというふうに伝えていきたいと思いますので、現場でもしっかり使ってもらえるように私からも促していきたいというふうに思います。
 そして、一時的に、今コロナ禍の中でこういう課題が取り上げられましたけれども、今後とも強化を続けていただきたいんですが、先ほど申し上げました消費者教育推進会議でまとめられた中に、消費者教育を中心として必要と考えられる対応をすべきだと。大きく三点、正確で分かりやすい情報発信、消費者教育による平時からの備え、消費者と事業者の信頼関係が失われないための取組を進めるべしだと。
 このことについて、参考人の方でお願いしたいんですけれども、令和三年度の予算のどの項目で、どのように具体的に実行されるのか、教えてください。

#91
○政府参考人(片岡進君) お答え申し上げます。
 委員御指摘いただきました緊急時の消費者行動についてにおいて提言をされました三つの点につきまして、まず一つ目の正確で分かりやすい情報発信につきましては、これまでも、緊急時の混乱に乗じた悪質商法についての注意喚起や、今般の緊急事態宣言下におきましては、井上大臣より、閣議後の会見において、物資の需給状況について意識的に発信を行ってきているところでございます。
 それから、二点目の情報リテラシー教育につきましては、昨年十一月に消費者教育推進会議の下にデジタル分科会を立ち上げて検討を進めておりまして、近々取りまとめを行う予定でございます。次年度におきましては取りまとめを踏まえて検討を考えていきたいというふうに考えておりますけれども、例えば消費者デジタル啓発ツール等の開発などを行ってまいりたいというふうに考えています。
 また、三点目、消費者と事業者の信頼関係が失われないための取組といたしましては、先ほども大臣から答弁ございましたけれども、消費者が意見を伝える際のポイントのチラシについて改善をして情報発信をしていきたいということでございます。
 また、消費者教育の取組につきましては、地方消費者行政強化交付金の活用等を通じて地方公共団体の取組の支援を行ってまいりたいというふうに考えております。

#92
○田村まみ君 ありがとうございます。令和三年度の予算が可決された際にはということはお聞かせいただけました。しかし、これ、大変難しい問題というふうに先ほどから出ています。
 継続的な取組が必要だというふうに思うんですけれども、先ほどの協議会の中での発出文書の中に継続的な消費者教育を実施していくというところも書いてあったんですけれども、是非、その視点を考えれば、大臣、消費者教育推進法の基本理念に規定するなど、改正も必要だというふうに私は考えるんですけれども、やはりその消費者というのが、まあ、まず消費者庁ができたときは脆弱な消費者で、消費者保護、権利を守るためにということで、そこが強調されて政策進んできましたけれども、第四次の計画で、やはり自立的な消費者というようなこと、自分たちでということになったときに、申出の仕方みたいなことも自分たちで工夫することが他の消費者にもいい影響があるというようなことも考えれば、この基本理念などを規定するとか改正の検討の必要もあるというふうに私は考えるんですけれども、今の時点での御所見をお伺いしたいと思います。

#93
○国務大臣(井上信治君) 消費者教育推進法は、消費者が主体的に消費者市民社会の形成に参画し、その発展に寄与できるよう、その育成を積極的に支援することを基本理念に掲げております。ここで言う消費者市民社会は、消費者が公正かつ持続可能な社会の形成に積極的に参画する社会を指しております。
 意見の伝え方の配慮については、消費者が意見を適切に事業者に伝えることで事業者の提供する商品やサービスの改善を促すことにつながるものであり、消費者市民社会の一員としての行動に含まれ、消費者教育推進法の理念にも沿ったものと考えています。

#94
○田村まみ君 全く読めないということではないとは思うんですけれども、ただ、これが書かれていた中で、今まで、コロナ禍でこの課題が問題視されるまでは、実際にコラムで、本当に三回だけです、このカスタマーハラスメントについてというか意見の申出のやり方を消費者庁の方から発信されたのは。なので、やはりこのままでは継続的な取組は進まないんじゃないかというのが私の考えですので、また継続的に議論させていただければというふうに思います。
 続きまして、ちょっと買物弱者対策についてお伺いしたいと思います。
 令和三年度の消費者庁の予算の中で脆弱な消費者というふうにありますけれども、この三年度の予算の中でのこの脆弱な消費者の定義について伺います。

#95
○政府参考人(津垣修一君) お答え申し上げます。
 脆弱な消費者につきましては、消費者基本計画におきまして、今後、高齢化の進行、成年年齢の引下げ、外国人の増加等により、その増加が懸念され、また、デジタル化の進展等により、一般的、平均的消費者についても一時的に脆弱な消費者になり得ることが懸念されるなどとされております。
 令和三年度予算案におきましては、こうしたことを踏まえまして、消費者生活相談体制の強化やデジタル化に対応した政策の推進など、必要な施策を計上したところでございます。

#96
○田村まみ君 ありがとうございます。
 今回、今言ったような定義で予算が組み立てられたというふうに聞いているんですけれども、私は、先ほど言った買物弱者というのもこの脆弱な消費者に当たるのではないかというふうに考えております。もっと言いますと、消費者になりたいけど消費者にもなれない人たちということです。
 私自身、今まで政府が、平成二十九年に総務省を中心に取りまとめられた買物弱者対策に関する調査なども読みまして、内閣府、総務省、厚労省、国土交通省、農水省、経産省、中小企業庁と、あらゆる省庁が関わる内容だというふうに実態調査をされたんですけれども、現実、今このいわゆる買物弱者とか食料アクセス困難者という名前で対策打たれているのは農水省と過疎地の対策で取られている総務省だけで、そこを中心に何かを施策打っているというものがないというのがこの省庁からの返事でした。
 そういう中で、消費者庁としてはこの買物弱者について脆弱な消費者に当たるというふうには考えられないでしょうか。

#97
○政府参考人(坂田進君) お答え申し上げます。
 委員御指摘のいわゆる買物弱者が生じる背景には、高齢化や地域コミュニティーの衰退、公共交通機関の縮小などが影響しているものと承知しております。
 消費者政策におきましては、これまで、何らかの事情により消費者取引に際し自らにとって最適な判断、行動をすることが困難な保護すべき消費者、脆弱な消費者に対して、消費者の権利の保護という観点から各般の取組が進められてきたところでございます。
 このような状況を踏まえると、買物弱者も、相談できる家族を持たなかったり、地域社会における人々のつながりが弱まるなどの要因により最適な選択をできない事情を抱えているという意味で、脆弱な消費者になり得ると考えております。

#98
○田村まみ君 ありがとうございます。
 買物弱者も広い意味では脆弱な消費者に当たる、もしかしたらストレートに当たるというふうに言っていただいたというふうに今理解しました。
 そんな中で、令和三年度の予算案で、地方モデル事業の例として、民間団体と連携した高齢者の見守り手法の開発、高齢者、障害者の見守り手法の開発についてが盛り込まれていますし、経年、消費者安全確保地域協議会を通じて見守りの体制をつくっていくというようなことは進められたというふうに思います。
 これで、今、生活、ああ、済みません、消費生活協力団体のところに例が幾つか挙がっています。コンビニエンスストアとか宅配業者、また金融機関や消費者団体というのが挙がっているんですけれども、私、これ、是非、この買物弱者対策である移動販売、これがすごい有効な対策、見守りの有効な対策になると考えています。
 これ、先ほど言ったところは、高齢者とか障害者の人たちが、自分たちが何か意思があって行く場合というか、毎日使うものじゃないですし、自分たちが行こうと思わなければ行かない。そして、サポーターの方や民生委員の方も行かなきゃ駄目なんですね。なんですけど、この移動販売は、毎週定期的に定時に同じ場所に行って、買物したいという人たちが来るわけなんですね。なので、コミュニケーションを取るのにも有効ですし、なかなか、自分たちで見守ってもらわなくて大丈夫だよと思っている方が被害に遭いやすいみたいな傾向もあるわけなので、是非この地方モデルの事業を活用して、この脆弱な消費者を守るための新たな手法としてこの移動販売と連携したような支援の方法みたいなことも、このモデル事業として入れていただいたり開発するみたいなことを検討いただきたいんですけれども……

#99
○委員長(石井浩郎君) お時間ですので、おまとめください。

#100
○田村まみ君 御所見をお願いします。

#101
○委員長(石井浩郎君) 時間ですので、簡潔にお願いいたします。

#102
○国務大臣(井上信治君) 一つのアイデアかなと思っております。
 見守りネットワークは、自治体の消費者行政担当部局や消費生活センターのほか、福祉関係者や警察、民間事業者など多様な関係者が連携し、高齢者や障害者など配慮を要する消費者の被害を防止する仕組みです。効果的に被害を防止するために、現場において実際に訪問や声掛けをする福祉関係者や、御指摘の移動販売事業者も含めた民間事業者と消費トラブルへの対応に知見を持つ消費生活センターとの連携が有効になると考えます。
 消費者庁としては、地方モデル事業のほか、地方消費者行政強化交付金を通じた支援、地域の見守りに協力いただける団体の養成等の様々な政策ツールを用意しており、地域の実情に応じ、幅広い民間事業者との連携が広がるよう取り組んでまいりたいと思います。

#103
○田村まみ君 ありがとうございました。終わります。

#104
○大門実紀史君 大門です。
 今日、現場から今大きな反対の声が上がっております特商法、預託法改正における契約書面のデジタル化の問題を取り上げたいと思います。
 資料、お配りいただいております一枚目に特商法と預託法の本体の改正がございます。これは私たちも求めてきた現場の声を反映したもので賛成ということで、もっと早くやるべきだったということも含めて賛成でありますが、二枚目の契約書面等の電磁的交付ですが、これが突如盛り込まれまして、今まで書面を交付するという義務があったものを、対面だったものですね、電子化、メールで契約が結べるということが急遽盛り込まれまして、この点に関して、消費者生活相談員協会、各地の弁護士会、消費者団体などから、契約内容の確認がおろそかになると、そのことによって被害が広がるんではないかという様々な懸念が出されて、反対の声が急速に広がっております。まあ当然の心配でございまして、なぜこんなものを急に入れ込むのかと。せっかくいい改正なのに、なぜこんなものを入れたのかということで驚きと怒りの声が広がっております。
 今日は時間が短いので、詳しくは法案のときにやりますけれど、なぜこれが出てきたのかという点について絞ってお聞きしたいと思います。
 こういう特商法などのデジタル化、書面のデジタル契約というのは今までも議論がありまして、二〇〇〇年のときにはIT書面一括法というのがありましたし、二〇一一年にもそういう議論がIT本部で議論されたことありますが、とにかく経産省も消費者庁も、特商法とかこの世界は別なんだと、ここは駄目なんだということを言い続けてきてくれたわけですが、ところが、昨年の九月、菅政権が発足してデジタル戦略が目玉にとなったわけであります。で、十一月の、始まりがどこかというと、十一月に政府の規制改革推進会議の成長戦略ワーキング・グループというのが開かれて、そこで消費者庁が呼ばれて、ヒアリングに呼ばれていたわけですね、呼ばれたわけですね。
 大体、成長戦略会議、規制改革会議の委員というのは、もう何でも規制緩和という危ない人たちなんですよ。今までいろんなことを問題起こしてきた、問題を起こす提案をしてきた人なんですね。ましてや、特商法の経過とか消費者保護とか分かるわけないですね、あの人たちに。その人たちが、特定継続的役務提供、被害が多かったエステサロンとか語学教室とかですね、こういうものがあるんですけど、特定継続的役務提供というんですが、そのオンライン契約を認めろということを言って、それに対して、出席した消費者庁の担当審議官が、驚いたんですけど、議事録ありますけど、もう開口一番やりますと、書面電子化の方向で考えますと自分から前のめりで言って。そうすると、彼らは言いますよね、もっと早くやれと、だったら早くやれと。もうそういうのは黙ってないですからね。そうしたら、早くやりますと、早く法改正しますと勝手に前のめりに答えているわけであります。今、目の前に、近過ぎるんですけど、いらっしゃって言いにくいんだけど。
 普通なら、要望を聞いて、今までの経過もあるし、消費者庁の立場を説明して持ち帰るというのが普通なんですけど、消費者委員会の意見も聞かないでこのワーキング・グループに出ていって法改正をやりますという方向を明言するというのは聞いたことがないんですけど、ちょっと本人に聞くのはかわいそうだから高田次長に。
 こういうことというのはあり得ないと、今までだったらと思うんですけど、なぜこんなときに勝手に、消費者委員会の意見を聞かないで、やりますというようなことを明言したんですか。

#105
○政府参考人(高田潔君) お答えいたします。
 新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止に向けて新たな日常が模索される中で、経済社会のデジタル化が必要不可欠なものとなっております。
 そのような状況下において、政府全体におけるデジタル化の議論の中で、規制改革推進会議成長戦略ワーキング・グループにおいて特定継続的役務提供における契約書面の扱いが取り上げられ、委員からは、オンラインでサービスを提供している人に限ってデジタル化の特例を設けるとかではなく、全面的なデジタル化にすべきではないかといった意見がございました。
 また、規制改革推進会議の事務局である規制改革推進室から、規制改革推進会議において要望されている規制のほかの民民手続についても書面主義の見直しの検討が依頼されておりました。
 これらを踏まえ、消費者庁においてもデジタル化について検討を行い、消費者の利便性の向上や消費者利益の擁護の観点なども考慮し、その後、消費者委員会でも御議論いただいた上で、特定商取引法及び預託法において、消費者の承諾を得た場合に限り契約書面等を電磁的方法で提供することを可能とする法改正を行うこととしたものでございます。

#106
○大門実紀史君 私が聞いたのは、なぜそういうことを先に前のめりで言うのかということでありまして、検討を後からするならば分かりますけどね、もう言っちゃっているわけです、ここで。
 どう考えても、その今までの経過がありますから、ほかのことじゃないんですよ、特商法で被害、消費者被害があった分野の話なんでしょう。これについてそう簡単にやりますやりますというのはあり得ない話でありまして、これはやっぱりデジタル化の大号令を掛けていた菅政権、官邸への迎合といいますか、そんたくといいますか、もうそれしか考えられないと、今までの消費者庁、経産省のときから見ているとですね、というふうに思うわけであります。
 このときは、規制改革会議が求めたのは特定継続的役務提供ですから、全部やれと言っていないんですよね。オンライン学習とかでそういうのがコロナの中で普及してきたときに、契約だけ書面で出すと言われるとせっかくオンラインでやり取りしているのに滞るから、それ何とかしてほしいという非常に限定的な要望だったわけですよね、はっきり言って。
 ところが、消費者庁は、その後、この規制改革会議から求められてもいないのに、事業者から求められてもいないのに、この特定継続的役務提供だけじゃなくて特商法対象の全ての役務提供に対して書面デジタル化に広げたと、わざわざ消費者庁から広げたと。
 これ一体どういうことなんですかね。なぜ自らわざわざ広げなきゃいけないんですか、誰も要望していないんですよ。

#107
○政府参考人(高田潔君) お答えいたします。
 繰り返しになるところがございますが、政府全体におけるデジタル化の議論の中で、規制改革推進会議成長戦略ワーキング・グループにおいて特定継続的役務提供における契約書面の扱いが取り上げられ、委員からは、オンラインでサービスを提供している人に限ってデジタル化の特例を設けるとかではなく、全面的なデジタル化にすべきではないかといった意見もございました。
 また、規制改革推進会議の事務局である規制改革推進室から、規制改革推進会議において要望されている規制のほかの民民手続についても書面主義の見直しの検討が依頼されたところでございます。
 これらを踏まえまして、消費者庁において総合的に検討いたしまして、このような法改正の提案をしているところでございます。

#108
○大門実紀史君 そういう要望はちょっとあったかも分かりませんが、消費者委員会のときは慎重な意見の方がいっぱい出ていたじゃないですか。なぜ、もう消費者委員会のときにもう全部やると提案しているわけですよね。
 だから、まあいろいろ後付けで言いますけれど、要するに、言われたことだけやるんじゃないですよと、消費者庁はと、官邸に対してね。官邸に対して、消費者庁は言われたことだけやるんじゃなくて自ら進んでやりますというような、何か官邸に忠誠を示すために提案したというような、政治的な流れ以外ですね、今までの消費者庁ならあり得ない姿勢の変化だというふうに思います。
 申し上げたいのは、法案審査のときに詳しくはやりますけれど、申し上げたいのは、これ悪用されますよ。契約書面をデジタル化するということは、幾ら、本人の同意とか書いてありますけどね、あのジャパンライフだって何だって、みんな本人の同意取ってあの被害が起こっているわけですね。だから、本人の同意というのは関係ないんです、この世界は。必ずそれを悪用する商法が出てまいります。ジャパンライフのとき、私想像しても、あのときにデジタル化だったら彼らはこうしただろうということ、すぐ想像付くこといっぱいあります。ですから、これは、何というんですかね、非常にリアルに想像できちゃうんですね、このデジタル化したらと。
 この今までの悪徳業者は、私もいろんな業者の問題取り上げてきましたけど、いつも法の隙間をつくんですよね。新手のやり方を考え出して、次々といろいろやってくるわけですよね。それを消費者庁も、あるいは私もそうですけど、後追いで取り上げて、法改正も後から穴を塞ぐと。後追いばっかりやっているんですね。またそれを彼らは次の法の隙間をついてやると。これが繰り返されているわけでありまして、もう全くそれの繰り返しですよね。
 今回は穴埋めでも後追いでもなくて、消費者庁の側からそういう悪徳業者に隙を与えると、わざわざ隙を与えると、あるいはだましのツールを一つ加えて、彼らに、目の前に差し出すというようなことになるんですよ。もう今までの経験からいってなるんですよね。
 これはちょっと大臣にお聞きしたいんですけれど、大臣の判断って大事でございまして、この預託法の改正、特商法の改正は、最初、消費者庁やりたがらなかったんですよ。事務方は要らないと言ったんですよ。そんなことやらなくてもいいと言ったんですよね、僕幾ら聞いてもね。ところが、衛藤晟一前大臣が、いろんな皆さんの意見、現場の意見聞いて、これやるべきだという政治主導で指示をされて、今回出てくるわけですね。やっぱりその政治主導、非常に大事なんです、この世界というのは。
 その点で申し上げますけれど、今回の、消費者庁が、消費者庁が提案したこの契約書面のデジタル化、この仕組みを利用した、悪用した詐欺商法、必ず出てくると思います、間違いなく。これは消費者庁が提案したことによって生まれた被害ということになってまいります。そのときに消費者庁はこれ責任取れるんでしょうか。いかがですか、大臣。

#109
○国務大臣(井上信治君) そういう意味では、この法律改正によって消費者被害が発生しないように消費者利益の保護を図るということは非常に重要だというふうに思っています。
 特定商取引法等では、事業者に対して、契約の締結前や締結後などに必要な事項を記載した書面を消費者に交付しなければならない書面交付義務を規定しております。
 この書面交付義務は消費者にとって重要な制度でありますが、社会や経済のデジタル化を踏まえ、書面でなく電子メールなどにより必要な情報を受け取りたい消費者のニーズにも応えるために、消費者の承諾を得た場合に限って契約書面等の記載事項の電磁的方法による提供、例えば電子メールでの提供を可能とするものであります。
 消費者団体などから、高齢者などデジタル機器に必ずしも慣れていない面もある方々への対応や、悪質業者に利用されるのではないかなど、不安の声が寄せられていることは承知しております。
 消費者庁としては、消費者団体などの御意見も十分に踏まえながら、決して消費者にとって不利益になることがないよう、政省令、通達などの策定過程においても詳細な制度設計を慎重に行い、消費者の利便性の向上や消費者保護の観点から万全を期すこととしてまいります。

#110
○大門実紀史君 法案審議のときにと思いますが、できれば衆議院で修正をして参議院に送ってもらいたいなと、みんなが賛成できる預託法の改定してもらいたいなと思います。
 一言ちょっと基本的な問題申し上げますけれど、デジタル化を進めるのはスピードアップですね。これ便利でいいですよね、私たちも早い方がいいですよね、欲しいものが早く手に入るとか、契約も早くすればと。これは、デジタル化というのはスピードです。スピードです。消費者被害、特にお年寄りやそういう方々の被害を防ぐのは、時間を掛けて、時間があるから防げるんですよね。契約のときに時間を掛ける、あるいは発見の、逆に、発見するときは早く家族が発見するという、これ時間が関係するわけですな。
 ところが、このデジタル化というのはスピードアップですから、契約のときには、今までだったら、おじいちゃん、おばあちゃん、判こ押してと、判こ出してきてと。この間の間に、判こ、押す、これを考えるわけですけど、デジタルでも横に付いて、ジャパンライフの社員が横に付いて一緒にぽんぽんぽん押すと。同意、同意をしてチェック入れてぽんぽん押すというだけだともう分からないんですよね。だけど、おじいちゃん、おばあちゃんは、判こと言われたときに、判ことかですね、ちょっとどうしようかなとか、こういう時間がデジタルと書面との違いなんですよね。
 で、発見されるときは大抵家族が発見するわけですよ。だまされた本人分からないわけですね。家族が変だなと思ったときに、何で、何でこんな預金の口座が減っていくのとなって、いろいろ、たんす見て、おじいちゃん、おばあちゃんのたんす開けてみたら契約書があったと。これでおかしいと思って電話してということになるわけですね。こういう発見があるわけですね。
 ところが、デジタルだともうブラックボックス化して分からないと、なぜ口座、おじいちゃん、おばあちゃんの口座が減ったの分からないと、こうなるわけでありまして、大事なことは、デジタルか書面かというよりも時間なんですよね。どうしてもデジタルでやるとしたら、もう一つ、二つボタンを設けて、高齢者の方々は特にもう一つのチェック項目を設けると。そこで時間を、デジタルの方式でも時間を取るということも考えなきゃいけないと、こういう問題なんですよ。そんな軽い話じゃないんですよね。
 大臣、次回のときはちょっとその辺考えていただいて、その答弁書読むのではなくて、政治家として、担当大臣としてきちっとした御答弁いただけるようにお願いして、今日は終わりたいと思います。
 終わります。

#111
○委員長(石井浩郎君) 以上をもちまして、令和三年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、内閣所管のうちまち・ひと・しごと創生関係経費並びに内閣府所管のうち内閣本府地方創生関係経費及び消費者委員会関係経費、地方創生推進事務局並びに消費者庁についての委嘱審査は終了いたしました。
 なお、委嘱審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

#112
○委員長(石井浩郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後零時二十三分散会
ソース: 国立国会図書館
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