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2021/03/16 第204回国会 参議院 第204回国会 参議院 環境委員会 第2号 令和3年3月16日
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2021/03/16 第204回国会 参議院

第204回国会 参議院 環境委員会 第2号 令和3年3月16日

#1
令和三年三月十六日(火曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         長浜 博行君
    理 事
                滝沢  求君
                三木  亨君
                徳永 エリ君
                片山 大介君
    委 員
                石井 準一君
                猪口 邦子君
                尾辻 秀久君
                関口 昌一君
                松山 政司君
                芝  博一君
                鉢呂 吉雄君
                竹谷とし子君
                宮崎  勝君
                柳田  稔君
                山下 芳生君
                寺田  静君
                橋本 聖子君
                平山佐知子君
   国務大臣
       環境大臣
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(原子力
       防災))     小泉進次郎君
   副大臣
       環境副大臣    堀内 詔子君
   大臣政務官
       環境大臣政務官  宮崎  勝君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        星   明君
   政府参考人
       経済産業省大臣
       官房審議官    矢作 友良君
       資源エネルギー
       庁長官官房資源
       エネルギー政策
       統括調整官    小野 洋太君
       資源エネルギー
       庁省エネルギー
       ・新エネルギー
       部長       茂木  正君
       資源エネルギー
       庁資源・燃料部
       長        南   亮君
       環境省地球環境
       局長       小野  洋君
       環境省自然環境
       局長       鳥居 敏男君
       環境省環境再生
       ・資源循環局長  森山 誠二君
       環境省環境再生
       ・資源循環局次
       長        松澤  裕君
       環境省総合環境
       政策統括官    和田 篤也君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○環境及び公害問題に関する調査
 (環境行政等の基本施策に関する件)
 (公害等調整委員会の業務等に関する件)
 (原子力規制委員会の業務に関する件)
    ─────────────

#2
○委員長(長浜博行君) ただいまから環境委員会を開会いたします。
 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 環境及び公害問題に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、経済産業省大臣官房審議官矢作友良君外八名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

#3
○委員長(長浜博行君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────

#4
○委員長(長浜博行君) 環境及び公害問題に関する調査を議題とし、環境行政等の基本施策に関する件、公害等調整委員会の業務等に関する件及び原子力規制委員会の業務に関する件について質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。

#5
○猪口邦子君 ありがとうございます。自民党の猪口邦子でございます。
 第二百四回国会の参議院環境委員会におけます先週三月九日の小泉環境大臣の所信表明への質問をいたします。
 先週、私たちは東日本大震災から十年目の三・一一を迎えました。三月十一日木曜日、新型コロナウイルス感染症の緊急事態宣言の下で十周年の追悼式が行われました。私も、参議院会館の講堂にてリモートで出席いたしました。亡くなられた方々への御冥福をお祈り申し上げ、今なお苦労の中にある皆様への心の思いをお伝え申し上げます。
 そこで、まず私は、本日の質問で、福島県内の除去土壌等の二〇四五年までの県外最終処分について大臣に伺います。
 大臣は所信にて、福島県内の除去土壌等の二〇四五年までの県外最終処分の実現に向けた取組を前進させると述べましたけれども、具体的にどのように国民の理解を得ていくお考えでしょうか。二〇四五年という長期目標は、初期のモメンタムがあってこそ実現しやすくなると思います。
 大臣は、復興政務官としても福島の復興に誠実に寄り添ってこられました。十年の節目の年の環境大臣として、通常国会への所信表明で、環境政策を前進させる四つの柱を立てる中に福島の復興と県外最終処分という重い課題を含めました。困難なことを素通りせず、真っ正面から取り組もうとする大臣の姿勢に共感するものでありますが、具体的なタイムラインや手法についてお伺いしなければならないと思います。理解の増進あるいは問題関心の共有へのコンテンツ、こういうことも必要ではないでしょうか。
 また、二〇四五年というこの未来に向けて、若者、ユース世代の問題意識に接近することも重要だと思います。上の世代の苦労と、続く世代の理解力を、これをつなぐ大臣の世代の役割はとても大きいと思います。
 環境省始め政府全体としての原発事故からの復興実績、これに基づきまして、汚染除去土壌等の県外最終処分という国としての約束の具体的展開の工程表のようなもの、これが必要ではないでしょうか。それは、続く世代を含む国民的理解、これが大前提となると思うので、その点をお伺いいたします。

#6
○国務大臣(小泉進次郎君) おはようございます。本日もよろしくお願いします。
 今、猪口先生からは幾つか質問まとめていただいたと思いますが、できる限り一つ一つお答えしたいと思います。
 まず、県外最終処分に向けて、私が再生利用の御理解を求めていく理解醸成活動を抜本的に強化したいと、こういった問題意識の中で、まず最初に大事だと思っていることは、この事実を知ってもらうことです。残念ながら、環境省のやったアンケートによると、福島県内ですら五割の方しか、この三十年の約束、県外最終処分をすること、五割しか知りません。県外に至っては二割しかこのことを知りません。ですので、まずこの再生利用、そして減容化、こういったことを抜きに最終処分というのはできないんだ、これを理解していくための活動をやろうと。
 それはどのようにやるかということを、私は大事だと思っているのは、今中間貯蔵が立地をしている大熊町と双葉町の町長の思い、その思いをしっかりとその理解醸成活動で、対話集会などの場で共有することが大事だと思っているので、三月十一日に大熊町の吉田町長ともウエブで会談をして、町長がどのような対話集会にしたいと思っているかとお聞きしました。その吉田町長の思いは、特に東京や全国の若者に対してこの話をしてほしいと、やはり次の世代にとって引き継いでいかなきゃいけない話ですから。なので、リモートとかオンラインとか様々な形で今誰でも参加できますし、こういったことも活用を考えながら、若い世代に対して、大切な我々日本全国の課題としての福島のこの除去土壌の話、しっかりと伝えていきたいと考えています。
 タイムラインについてもお尋ねがありましたが、最終的に、先ほど減容化と再生利用が固まってこなければ最終的に最終処分場をどのような形で、どのような大きさでやるかというのも決まらないという話はしましたが、今のところ、工程表で二〇二四年度を戦略目標として基盤技術の開発を一通り完了することを目指していて、その時点における技術開発の進捗や再生利用の見込みを踏まえて、最終処分場の構造や必要面積などを検討していくこととしています。
 その上でも、しっかりと理解醸成の活動を強化してまいりたいと考えています。

#7
○猪口邦子君 ありがとうございます。大変重要な御答弁いただきまして、また新しいアプローチの必要性についても御指摘されまして、また二〇二四年という一つのベンチマークのそのイヤーについても言及していただきました。是非、着実に、誠実に、初期のモメンタム、これを大切によろしくお願いしたいと思います。
 それでは、委員長、次なんですけれども、私は、インド太平洋の民主主義国同士の、日米豪印、この戦略対話の連携、このようなものを脱炭素社会への国際連携に生かすべきではないかという観点から質問いたしたいと思います。
 新型コロナウイルスからの回復、これはグリーンリカバリーでなければなりません。成長力ある持続可能な経済社会へのリデザイン、これは大臣の所信のお言葉ですけれども、このリデザインを大臣は主張しています。
 とりわけ、成長力のあるアジア太平洋地域の発展が脱炭素型であることは、様々な世界標準を決定する能力をこの地域が有することになるだけに、とりわけ私は重要だと思います。しかし、日本だけでリデザインを牽引することは難しいと思いますので、自由で開かれたインド太平洋の日米豪印の連携の枠組みを環境分野のリデザインに生かしていくべきではないかと考えますので、そこについてお伺いします。
 実際に、先週の金曜日、十二日の日本時間の夜、日米豪印四か国の枠組みによります戦略対話、いわゆるQUADの首脳会合がオンライン形式でなされたばかりであります。自由で開かれたインド太平洋、FOIPへの強化が合意されまして、また目下の緊急課題としては新型コロナウイルスワクチンの増産連携などが話し合われる一方で、まさに大臣が担当に任命されている気候変動の分野でも作業部会が設置されたと聞いております。
 QUAD、この語源、ラテン語で四つという言葉なんですけれども、これは日本が提唱したのがきっかけとそもそもなっているという非常に大事な枠だと思います。
 環境省、既にアジアにおけます温室効果ガスインベントリー整備、そのワークショップなど、またコ・イノベーションのためのCO2排出量の報告制度など、比較的日本が得意とする形での国際協調に着手しているのですけれども、しかし、アジア太平洋地域は外交的、政治的に影響力拡大の舞台となりつつあるだけに、日本は同じ価値観の主要民主主義国との連携強化でプレゼンスを拡大、影響力を拡大すべきと考えております。
 今年は、延期して今年になりますこの気候変動枠組条約のCOP26やあるいは生物多様性条約COP15など、重要なマルチのルール作りが進行する、今後は国際法のグリーン化ということも進む時代だと思います。国連、マルチの大きな舞台でも、今後、日米豪印の外交、政治連携が、自由で開かれた社会の側が国際ルールを主導すると、そういうために環境分野でもそういう努力をお願いしたいと思いますが、いかがでしょうか。

#8
○国務大臣(小泉進次郎君) 猪口先生御指摘のとおり、今、気候変動で外交の現場も大きく動いています。環境省としては、三つ、今年のポイントだろうと思っています。
 一つが、二つのCOPの成功。これは先生が言われた気候変動COP26、そして生物多様性COP15、この二つの成功です。二つ目が、アメリカとの連携。これは日米首脳会談も今予定されているということですし、その後、直後に気候変動サミットがアメリカ主催で四月二十二日の予定で開催をされます。そういった面を踏まえまして、アメリカとの連携。三つ目が、先生が今日御関心の脱炭素で持続可能なインド太平洋の脱炭素の移行支援、これを日本が行っていく。そして、今先生あったQUADという枠組みの中でも、今回新たに気候変動に対する作業部会を立ち上げることで四か国が一致をして、今後、どのような協力が可能か議論を行うことになりました。
 そして、あした、そしてあさって、国連の気候変動枠組条約事務局の協力の下に、日本、アメリカ、そしてオーストラリア、インドからの参加も得て、脱炭素都市国際フォーラムを開催します。このフォーラムでは、アメリカのジョン・ケリー特使からのビデオメッセージも共有をするとともに、オーストラリア、インドからも登壇をしてもらう予定となっています。この脱炭素の世界的な進行を進めるためには、やはり自治体や都市の役割が非常に重要です。
 環境省は、今までも日本の中での自治体を、二〇五〇年カーボンニュートラルの宣言、このゼロカーボンシティの後押しをしてまいりましたが、このゼロカーボンシティが世界に広がっていく重要なフォーラムがあした、あさって行われます。
 こういう形で、世界の脱炭素の移行支援と、また同時に、国境調整措置、こういったものの議論も世界の中で今出てきている中で、国際社会の脱炭素の中での新たなルールメーキングに日本がしっかりと関与していけるように、国際協調そして情報共有、しっかりと密にやっていきたいと思います。

#9
○猪口邦子君 これからの国際法生成及び決まり事の決定におきまして、それぞれの国が努力するということと、民主主義国が連帯していくということと、やっぱりこの東アジア、アジア太平洋地域、インド太平洋という、ここは成長のピボットでもありますので、そこがどういう行き方をしていくかということで世界全体が影響を受けていく、それの中心に日米、そしてもちろんオーストラリア、そしてインドも頑張ってくる。
 そういう基本の構造、やっぱり環境のような未来志向型で、先ほどからも議論にありますユース世代も巻き込む、そういう世代にとって非常に自然な考え方になっていく、それが最終的にはルールメーキングにおけます日本の立ち位置を強化し、また日本にとっても暮らしやすい国際社会をつくっていくということになると思いますので、是非、環境分野においてそういう連携をお願いしたいと思っております。
 次に、私はこの気候変動担当大使の任命ということについてお伺いしたいと思うんです。
 これはちょうどこの所信表明の日に、気候変動担当大臣、ごめんなさい、大臣の就任を環境大臣は菅総理から指示されたという報告をされています。まず、その意義について、その環境大臣プラスこの気候変動担当大臣という任命についてどう考えるかということをお伺いしたいと思います。
 新たに担当大臣を任命するということは、まずその分野が省庁横断的な非常に広く複雑な内容を含んでいるということを意味するのではないかと思います。
 この省庁の縦割りの壁を取り払って横断的に調整するということ、これは菅総理の縦割り打破のお考えの基本でありますし、総合調整機能という概念がありますが、私はかつて橋本行革のメンバーだったときに、この総合調整機能という概念化もそのとき随分進んだと思います。それまでは、連絡調整のような考え方で、みんな平等に、わっと集まってそれぞれの所管事項で対応するということですが、やはりその気候変動問題で国際的な牽引力を発揮するとなれば、やはり小泉大臣が担当大臣として省庁横断的な総合力を生かしてまとめていくと、こう総理が考えたのではないかと思うんですね。
 そういう意味では、縦割り打破の手本をここで示して、でもみんな平等に参加するんだとそれぞれの省益もあるからまとまらないということもあるでしょうから、やっぱり半格上でやるという、そういう立場ではないかと、私は勝手に推測申し上げるんですけれども、と思います。
 さらに、市民社会、いわゆるシビルソサエティーとの連携、これは行革会議の時代には余りまだ発想がなかったと思いますが、そこは総合調整じゃなくて、まさに連絡調整というか連絡というようなことを強化して、最近の国連系の多国間会議ではNGOの参加、非常に重視され、発言権もあり、やはり政府間会合の内外で彼らは発信していくので、是非そことの連絡も担当大臣としてやっていただきたいと思っております。
 さらに、研究者コミュニティーとの連携、これも強化していただきたいと思います。私は昨年の質問でも述べたんですけど、エビデンス・ベースドからサイエンス・ベースド、これは大臣の言葉にもあったんですけど、ポリシー・メーキングの時代だと。そういう意味で、研究者コミュニティーがどういう考えでどういう方向で議論しようとしているか、そこまでの連絡調整をきちっとすると、やはりマルチの場において非常に強い存在感を発揮できると思いますので、やっぱり担当大臣として任命するというその菅総理のお考えにどう応えていかれるか、またそのポジションをどういうふうに大臣としてお考えか、お伺いします。

#10
○国務大臣(小泉進次郎君) 既に猪口先生から全部お答えいただいたような気もしますが、改めて、この気候変動は、よく環境省、経産省、この中で様々今までお互いの思いがなかなか一つにならなかったということは総理も予算委員会等で述べていて、だから梶山さんと私と留任をさせて、お互い連携しながら一緒にやるんだと、こういう思いでグリーンやっているという話を総理よくされますが、これから経産省と環境省だけで気候変動対策ができるわけでもありません。まさに、サーキュラーエコノミーという新しいこの循環経済の世界に行くときには、国交省、農水省、そして最終的には消費者含めて世の中全体を変えていく話です。そして、食料システム全体をどのように持続可能にしていくかということも、これは農水省含めても大事ですし、住宅政策を変えなければ脱炭素もできません。そして、移動、交通分野も変えないとできません。
 なので、この政府全体が一つの対応方針の下に、日米首脳会談、気候サミット、そして六月のG7、十月のG20、COP26、これ、一連の国際会合に政府の中で一つの対応方針の下で向かうための調整をすること、これが私は一義的に気候変動担当として汗をかくべき大事な責務だと捉えていますので、菅総理の看板の一つでもあるこのグリーン、その部分で縦割りを打破して、政府一つになって国際会合に臨める、そういうための調整を汗をかいていきたいと考えています。
 そして、科学に声を傾けろというこの科学の重要性、これは猪口先生が継続的におっしゃっているところですが、それを改めて必要なのは国際的にも気候変動の分野は特に言われます。リッスン・ツー・ザ・サイエンスという言葉を使われますが、IPCCというパネルの中で、このIPCCに言われているようなことに基づいて各国は、パリ協定の目標達成のために、それぞれ各国の政策をどのようにするか、まさにこの科学に基づく政策遂行というものがよりしっかりと日本の中でも根付いていくようにしっかりと、国立環境研究所などもありますので、こういった研究者とも日頃から連携を、また意見交換させてもらっています。
 そして、NGOの話もされましたが、環境省の中央環境審議会の中にはNGOの関係者にも入っていただいています。
 そして、若者につきましても、今回、今までやらなかったことですが、四本法律を、環境省、国会に提出をしていますが、この法案に対する説明会を、若者の団体の皆さんに声を掛けて、ユーチューブでフルオープンで説明会をさせていただく予定です。特にプラスチックとか非常に若者の皆さんも関心高いものがありますので。
 こういった場を通じて、国と自治体と民間企業と、そして国民の皆さんとともに脱炭素の方向に足並みがそろうように努力をしていきたいと思っています。

#11
○猪口邦子君 省庁横断的に意見を取りまとめるというときに、そのような会議体のようなものを設置していくお考えなんでしょうかね。事務レベルも含めて、やはり定期的に会ったり、あるいは国際会議という出力がありますので、そういう意味では非常に会議を運営しやすいと思うんですね。
 どういうふうに具体的に大臣が主導力を発揮する枠組みを念頭に置いていらっしゃるか、もしお答えできるような範囲がありましたらお伺いします。

#12
○国務大臣(小泉進次郎君) 私の気候変動担当の発令とともに、総理からは有識者会議、この設置の話がありました。今この開催に向けては調整をしているところでありますが、会議における具体的な検討内容などについては、今後、有識者の皆さんの御意見も踏まえて決めていきたいというふうに思います。
 いずれにしても、この会議体は内閣官房の下にも置かれますので、官房長官ともしっかり連携をして、政府全体として一つの対応方針に調整がよりスムーズにいくように連携を深めていきたいと考えています。

#13
○猪口邦子君 大変心強い御答弁でした。有識者、やはりそれはシビルソサエティーもサイエンスのコミュニティーも反映されていますし、いろんな経済関係も含まれていますので、と思います。
 しかし、やはり国際会議対応、具体的に進めるのは何といっても政府、最終的にその全ての責任は政府、それは政府間会合という形でありますので、そういう意味では、レベルはどういうところでもいいんですけれども、やっぱり大臣の下に各省からきちっとその責任者を派遣してもらうというか、会議のごとにちゃんと集まるようなそういう会議体をインフォーマルにでも組織しておくと何かと有意義かなというふうにも思いますので、私の意見として申し述べます。
 では次に、今まさに御説明いただきましたサーキュラーエコノミーへの期待というところで、今回法案の一つであります海洋環境の改善とプラスチックの資源循環促進に関することについてお伺いしたいと思います。
 この資源循環、それを促進する、これ新法なんですね。それで、改正法が非常に多い中、プラスチックという素材について初めての循環経済への法律、これ、その案を整えたということだと思います。これは非常に意味が深いと思います。
 私が興味深いと思いますのは、それに先立ってレジ袋の有料化であるとか海洋プラごみへの市民的関心が、いろんなアドボカシーによって、あるいは政策的な発信によって非常に高まったということです。ですから、法律はそれを受け入れる社会というものがあるから、法社会学という分野があるんですけれども、その法社会学的に見て非常に興味深い展開でありまして、立法府の努力と市民社会の努力がパラレルに進むという、こういういい事例になりつつあるのかなと、そこには高度民主主義社会の姿があるのかなというふうに思います。
 そこで私が着眼しますのは、企業の役割が定義されているということで、今まで二十世紀のこのパラダイム考えますと、大量生産、大量消費、そしてどこかで大量廃棄されているという考え方、これによって最大多数の最大幸福を実現する、それが二十世紀型の資本主義の在り方であったと思います。大量生産、大量消費、大量廃棄で最大多数の最大幸福と、それはそうでしょうと。
 しかし、今回のこのプラスチック新法には、企業が製品を回収する、そして再利用する、そういうまた観点から製品を開発するという、非常に思想的に面白い内容が含まれていると思います。もはや、大量生産、大量消費、どこかで大量廃棄されているでしょうということではなく、自分が作ったものを自分が回収するんであるから、どういうふうに合理的に作るかと、そういう観点からもというので、そういう意味では、その循環経済の中心に、市民的な先ほど申し上げたような良心、そういうものだけではなく、企業の経営戦略を組み込んでいる。つまり、資本主義を新たなパラダイムへと発展するよう、そういうインセンティブを与える。そういう意味では、大臣自らサーキュラーエコノミー新法という名前で所信の中で述べておられました。まさに思想的にそういうことで、静かな思想的な地殻変動、これを感じるところであります。ESG投資なども実はそういう勢いがあると思いますね。
 ですから、これは一つの新法で、誇るべき法律案が用意されたと思いますけれども、それを超えて、法社会学的にも、ですから市民社会と連携しなきゃならないということでありますし、あとはこれからの資本主義の未来、それについて企業にうんと考えさせる、そして実効性を持たせる、そういう法律になると思いますが、いかがでしょうか。

#14
○国務大臣(小泉進次郎君) 高くこの法案を評価していただいてありがとうございます。また、国会でこのプラ法案が審議をされるときに深く審議をしていただければと思いますが、おっしゃるとおり、大量生産、大量消費、大量廃棄、ここから変えていかなければ持続可能な発展はないという、この考え方が今国際社会が向かっている脱炭素社会への移行だと思っています。
 例えば、今企業の役割などもお話をされましたが、今携帯電話のある会社は、もうこれから新しい材料を使わない、使っているスマホ、パソコンを回収をして、回収したものをもう一回リサイクルをして新しい商品を作る、最終的には地球の新たな資源を採掘をせずにビジネスを営んでいく、この究極的な目標に向かって走り出したところがあります。
 これがこれから当たり前になるのがサーキュラーエコノミーです。つまり、日本では余り知られていないことですが、建設分野でいうと、建設資材のリサイクル率は何と九九%です。そして、ペットボトルの回収率も非常に高く、これからそれをいかにペットボトルがもう一回ペットボトルになるという水平リサイクル、同じ物が物になるという。
 服の世界も、今残念ながら日本は、九八%ファッションは輸入です。そして、売れ残りは五〇%です。このファッション業界こそが、先生がおっしゃる大量生産、大量消費、大量廃棄がもはやビジネスが成り立たなくなった典型なんですが、商品投入点数はファッション業界はもうかなり増えました。しかし、市場規模は落ちています。つまり、大量に生産して大量に商品を投入しても、市場はちっちゃくなっているんです。なので、こういうところが危機感を持って、今環境省とファッション業界でタスクフォースをつくって、持続可能な発展のために何ができるかということを動き出しました。
 こういうサーキュラーエコノミーという新しい経済が生まれてきて、オランダなどは二〇五〇年に一〇〇%サーキュラーエコノミーにするという国家目標を立てていて、これが意味することは、新しい材料を投入した商品はそういった国では市場から締め出すということですから、この方向に世界は動いているということを私は多くの方に気付いてもらいたいと思いますので、今後、サーキュラーエコノミーが、環境省だけが言っているんじゃなくて、政府全体としてこの方向性を進めていくこと、これも気候変動担当としてはしっかりやっていきたいなと考えております。

#15
○猪口邦子君 大変有意義で、また分かりやすく、興味深い御答弁いただきました。
 委員長、これで私の質問を終わります。ありがとうございました。

#16
○徳永エリ君 皆さん、おはようございます。立憲民主党の徳永エリです。今国会もどうぞよろしくお願い申し上げます。
 大臣、実は、通告していないんですけれども、冒頭、一つ大臣にお願いがあるんです。自然公園法改正に関連して、熊の餌付けに対する厳罰化、これ、餌付け等の行為を規制対象行為として、違反者に対して国又は都道府県の職員がやめるように指示できることとし、それに従わずにみだりに当該行為を行った場合は三十万円以下の罰金の対象となるということであります。
 私も実は、知床国立公園に行ってまいりました。相当現場はこの熊の餌付けに苦労しておられました。環境省から自然公園法の改正案について説明を受けたときに、この知床国立公園での熊の餌付けをやめさせるのに法的根拠がなかったこと、そのことによって観光客と現場の皆さんの間にいろんなトラブルが起きたりして、いろんな実証実験なんかもしながら本当に御苦労されたことを伝えさせていただきまして、是非とも規制強化をしていただきたいということを申し上げさせてまいりましたので、今回の環境省の対応は大変歓迎をいたします。
 しかし、実際に現場で対応するのは民間団体である知床財団の職員なので、法による規制を伝えて警告をすることができるというだけで、現場での効果が期待できるかどうかちょっと疑問な点があるんですよね。環境省の職員や北海道の職員と現場の財団の方々とどう連携していくか、権限も含めてもう少し踏み込んだ御検討をお願い申し上げたいということであります。
 それともう一つは、観察あるいは写真を撮る、こういった行為を行うためにヒグマへ接近する方がいる、この接近行為も大変に大きな問題なんですね。人身事故の危険性にもつながりますし、また、過度な人なれが進行してしまうんですよ。それが住宅地出没の原因を招き、住宅や施設に侵入するなどし、危険な熊とされてしまって、結果的には駆除の運命をたどるということになってしまいます。そして、生態系にも影響を及ぼしているかもしれません。
 知床財団の方々からも、こういった問題への対応について改正法案の中で実効性が担保されると現場は断然動きやすくなるんだという御意見をいただいております。是非とも御検討いただきたいと思いますし、その際には、是非財団の方の意見を聞いていただいて現場の声を制度に反映させていただきたい、このことをお願い申し上げたいと思いますが、大臣、いかがでございましょうか。

#17
○国務大臣(小泉進次郎君) 自然公園法の改正、これも意義を、大事なポイントの一つが、徳永先生がおっしゃっていただいたこの餌付けに対する厳罰化というか罰則を設ける、このことで、結果、人と動物の共生というのがしっかり図られるようにしたいと考えています。
 ただ、残念なことに、徳永先生がおっしゃるとおりで、現場ではカメラマンのヒグマに対する接近、そして餌付け、こういったことで結果として熊の行動が変化をして、人の家に入ったり食べ物を物色したり、そういったことで最終的に、人の行いによって、結果、動物が最後に悲しい結末を迎えるようなことになってはいけませんので、我々としてしっかりとこの法律で位置付けた上で、それをどのように現場でもしっかりと実効性あるものにできるか、まさにそれは、法律の運用のところも含めてしっかりと考えられればと思っています。

#18
○徳永エリ君 是非ともよろしくお願い申し上げたいと思います。
 それと、申し上げましたけれども、現場の意見を是非聞いていただいて、その意見を反映させていただきたいということ、重ねてお願い申し上げたいと思います。
 さて、三月十一日、未曽有の災害でありました東日本大震災から十年がたちました。地震や大津波による被害だけではなくて、世界最悪レベルの原発事故が発生したことで、福島県ではこれからも目に見えない放射能という敵と長い間闘い続けなければなりません。
 子供たちの健康への影響に対する不安から、私の地元の北海道にも、原発事故の発災当初、多くの母子避難の方々が避難してこられました。生まれたばかりの赤ちゃんを抱いて、当時は甲状腺がんのことを大変心配しておられて、震えながら泣いておられたその姿が今も忘れられません。
 環境省は、一日も早く避難された方々がふるさとに帰ってこられるようにと、二〇一一年から大変に過酷な作業、それから三・二兆円という莫大な費用を掛けて除染作業を行ってまいりました。二〇一八年三月までに帰還困難区域を除きまして八県百市町村の全てで面的除染が終了したということでございますが、除染によって開始当初からどのくらい空間線量率が低減したのか、いわゆるその除染の効果について確認をさせていただきたいと思います。

#19
○副大臣(堀内詔子君) ただいま徳永先生が御指摘くださいましたように、平成三十年三月までに、帰還困難区域を除き八県百市町村で除染の全て、完了しているところでございます。
 国が直轄で除染した地域では、除染後の空間線量率は除染前から平均で五二%低減しております。除染後おおむね半年から一年後に実施した事後モニタリングにおいては、空間線量は除染前から平均で約七〇%低減しているところでございます。

#20
○徳永エリ君 ありがとうございます。
 安全と安心、これをしっかり確認したいんだと思うんです。安全というのはやはりその科学的根拠が必要でありますので、確認をさせていただきました。
 除染によって、今もお話がありましたけれども、空間線量率が下がったからといって、じゃ、安心ができるのかという部分でありますけれども、なかなか安心して生活ができると思えないのが被災者の方々の現実なんだと思います。避難している間に移住を決意し生活の拠点を移してしまったからというだけではなくて、不安を払拭することができないから、ふるさとに帰りたくても、戻りたくても戻れないと、こういう方々がたくさんおられます。
 小泉大臣は、震災発災後、自民党の青年局長としてチーム・イレブン、若手の自民党の議員の皆さんと結成をいたしまして、毎月十一日には被災地を訪問し、二〇一三年からは復興政務官として復興に関わってこられましたし、二〇一九年からは環境大臣として福島の環境の再生を担当しておられます。
 原発事故、そして放射能汚染、除染作業、そしてなかなか帰還が進まない現実、また、これから次の十年、福島の未来について、小泉大臣、どのようにお考えなのか、そして具体的に次の時代についてどのような取組をしていかれるのか、お伺いいたします。

#21
○国務大臣(小泉進次郎君) ありがとうございます。
 今後の十年、これからをどう取り組むかということでいえば、最近も内堀知事ともお話をしました。特に、風評と風化、これを内堀知事は二つの風というふうに言っていましたが、この二つに対する取組、そしてもう一方で理解醸成活動、先ほど猪口先生へ答弁したとおり、再生利用をいかに進めていけるか、これは三十年の約束を果たすという意味でですね、こういったところと、そして今、福島県全体が、二〇四〇年までに再生可能エネルギー一〇〇%、脱炭素の方向に町づくりを進めていますので、こういったところもしっかりと後押しをできればと考えています。
 特に、徳永先生が、帰りたいけど帰れない、この不安の解消というのも私はすごく大事なことだと思っていて、最近も国連の科学委員会から、これUNSCEARというふうに言いますが、放射線の国民に対する、福島県民の皆さんに対する健康影響、こういったものは低いし、これからもそれは変わらない、こういった報告書を新たに出しました。しかし、残念ながら、先日私が出席をした法定協議会でも立谷相馬市長が言っていましたが、東京の人にアンケートを取ると、あの原発事故で県民の、また子供たちの放射線の影響があるというふうに思っている人が多い。この誤解を解いていく、そういったことも私は、風評の払拭と、戻りたい方が戻れるような安心な環境をつくるという意味で私はすごく大事なことだと思っています。
 ですので、今後環境省の中でも、このUNSCEARの出した報告書、こういったこともしっかりと周知を強化をするように、そういったことも含めて、我々、これからもやらなければいけない環境再生の取組、福島の復興に対する取組は極めて重要だと考えていますので、今後もしっかりと取り組んでいきたいと思います。

#22
○徳永エリ君 是非ともこれからもしっかりとコミュニケーションを図っていただくことが大事なんだと思います。なかなか、今おっしゃったお話もそうですけれども、伝わらないというところがありますから、工夫していただいて、しっかりとコミュニケーションを図っていただくことをお願い申し上げたいと思います。
 帰還困難区域については、改正福島復興再生特別措置法に基づき認定された特定復興再生拠点区域復興再生計画に沿って、双葉町、大熊町、浪江町、富岡町、飯舘村、葛尾村、この六町村の拠点区域で汚染された建物の解体や除染工事を今も行っておりますが、除染や汚染された家屋の解体の進捗状況といつまでに完了するのかということ、つまり避難指示解除の目標はいつなのか、お伺いしたいと思います。
 また、拠点区域は、帰還困難区域全体の面積の僅か、僅か八%と聞いております。拠点区域以外の帰還困難区域について、今後、除染や避難指示解除はどうするのかも併せてお答えいただきたいと思います。

#23
○副大臣(堀内詔子君) 現在、環境省では、六町村において特定復興再生拠点の家屋等の解体、除染を進めており、二〇二二年三月若しくは二〇二三年春の避難解除後に向けて着実に事業を進めているところでございます。
 家屋解体については、申請があった家屋を対象に解体を進めており、二〇二〇年十二月末時点で、家屋解体は三千四百件の申請のうち約八割に当たる約二千七百件の解体が完了したところであります。なお、家屋解体については、判断に迷われている方もいらっしゃるため、現在もなお申請を受け付けているところであります。
 除染については、同じく二〇二〇年十二月末時点で、対象面積が二千百ヘクタールのうち約七割に当たる約千五百ヘクタールについて完了したところです。
 特定復興再生拠点区域外の帰還困難区域の対応については、各自治体の置かれた状況を踏まえて、各自治体の皆様方の御意見を尊重しながら、政府全体として方針の検討を加速化してまいるところでございます。

#24
○徳永エリ君 ありがとうございます。
 そして、昨年末、政府の原子力災害対策本部は、帰還困難区域について、公園など住民の居住以外の土地利用に限り、除染せずに避難指示を解除できるという新しい枠組みをつくりました。飯舘村の帰還困難区域の一部を公園として活用したいと、政府に除染なしで避難指示を解除するように要望していたことを受けての新しい枠組みだと伺いました。
 そして、三項目を条件に避難指示を解除するということでありますが、一つ目が被曝放射線量が年間二十ミリシーベルト以下であること、二つ目が土地を活用する自治体などが放射線量の低減などを実施すること、三つ目が県と市町村、住民が十分に協議をするということであります。
 先ほどの、安心という話がありましたけれども、私は、公園と聞いたときに、公園として活用するのに除染が必要ないという意味がよく分からないんですね。公園というのは、人々が憩い、子供たちがスポーツや遊びを楽しむ、そんなところなんだと思います。非居住区域だからといって、また避難指示解除を急ぐ余りに除染をしないというのは、私は理解ができないんですね。
 しかも、これまでもずっと議論されてきましたけれども、二十ミリシーベルト、これで健康への影響は本当に生じないのかということであります。
 放射線防護の長期目標は、個人が受ける追加被曝線量が年間一ミリシーベルト以下になることとしています。年間二十ミリシーベルト以下であれば子供たちが遊んでも大丈夫ということなのかということでありますが、恐らく公園、除染せずに解除したんだということは周知もされないんだと思います。だからこそ、徹底した除染をするべきだと思いますが、飯舘村は除染せずにということですけれども、ほかの拠点区域の首長さんたちは、やっぱり全域除染してほしいと言っているということでございます。
 小泉大臣はお子さんがおられますけれども、子を持つ親の立場で、また公園ということで、確かに新しい枠組みではありますけれども、福島の環境を守るというお立場からも、この新しい枠組みに対する小泉環境大臣としてのお考えをお伺いしたいと思います。

#25
○国務大臣(小泉進次郎君) この新たな仕組み、これは徳永先生が触れていたとおり、飯舘村から、居住を前提とせずに復興公園のような形で土地を活用した上で避難指示を解除してほしいという要望があって、これに対応する仕組みとして整備をしたものです。
 ただ、この仕組みの運用に当たっては、地元の自治体の意向を十分に尊重していきたいというふうに考えていますし、先生がお話しされたとおり、この飯舘村の仕組みを、じゃ、ほかの関係する市町村とかはどう見ているのかというと、またそれはそれぞれ立場が違います。ですので、この仕組みを一律に広げるということではなくて、大事なことは、その地域地域で要望の形が多様なものですから、そこにきめ細かい対応をすることだと思います。
 いずれにしても、安心して戻れる、そして安心して例えば公園とかであれば遊べる、利用できる、こういった形を地元の方との丁寧なコミュニケーションも踏まえて実現をしていく、そのために環境省は全力を尽くしていきたいと考えています。

#26
○徳永エリ君 私はその地元の意向というところも非常に気になりまして、首長さん、自治体、政治家の意向ということであればこれは問題であって、やはりそこで暮らす住民の方々がどうしたいのかということが一番大事なんだと思います。そこは、その地元の意向というところにしっかりと住民の皆さんの思いが反映されているのかどうかということもやはり政府としてはしっかり確認すべきことなのではないかということを申し上げておきたいと思います。
 次に、中間貯蔵施設についてお伺いいたしますが、まずは、除染によって生じた除去土壌等の仮置場等での保管、また仮置場の現状についてお伺いをいたします。

#27
○副大臣(堀内詔子君) ありがとうございます。
 ただいまの御質問に答える冒頭、前に、先ほどの徳永先生からの御質問の際、特定復興再生拠点の家屋の解体について、二〇二二年の春又は二〇二三年の春の避難指示解除に向けて着実に事業を進めていると申し上げるべきところを、二〇二二年の三月というふうに月を限定して申し上げてしまいました。その点について、改めて二〇二二年春ということで訂正をさせていただきたいと思っております。
 ただいまの御質問でございますが、除染等の措置に伴い生じた土壌等は仮置場等に保管され、放射性物質による人の健康や環境への影響を低減させるために遮蔽等の措置を講じることにより適切に管理されております。
 福島県内に仮置きされている除去土壌等については、帰還困難区域のものを除き、二〇二一年度末までの中間貯蔵施設へのおおむね搬入完了を目指して輸送を実施しているところであり、本年二月末には輸送量が対象物量の七割を超えているところであります。この結果、本年一月末には福島県内の仮置場は全体の約二割にまで減少しております。
 なお、除去土壌等の搬出を終えた仮置場については、従前の土地利用形態を考慮し、実現可能で合理的な範囲、方法で原状回復した上で土地所有者に返地することとさせていただいております。

#28
○徳永エリ君 今もお話がございましたけれども、二〇二一年度末までに福島県内に仮置きされている除去土壌等を、これを中間貯蔵施設に搬入すると、千四百万立方メートル、さらに拠点区域の除去土壌を加えるとこれにプラスアルファということになるわけでありますが、よく東京ドーム何杯分という言い方をしますけれども、十杯分をはるかに超えるというすごい量なんですね、膨大な量であります。
 これを中間貯蔵施設へ搬入をおおむね完了させることを目指しているということでありますけれども、今後、政府の方針が変わりまして、先ほども御指摘させていただきましたが、拠点区域以外の帰還困難区域の除去土壌なども搬入するということも考えられるわけであります。そうすると、期間も延びることになりますし、容量もかなり増えるということになると思いますが、その辺りは想定はされておられるんでしょうか。

#29
○副大臣(堀内詔子君) 特定復興再生拠点内の除染について発生した土壌については、順次、先ほども申し上げましたように、中間貯蔵施設に搬入しているところでございますが、一方、特定復興再生拠点区域外の帰還困難区域の対応については、各自治体の置かれた状況を踏まえ、各自治体の意見を尊重しながら、政府全体として方針の検討を加速化しているところであります。
 このため、土壌等の処理の方針について現時点で予断を持ってお答えすることは困難でございますが、環境省としては、全体の方針を受けた上で適切に対応してまいりたいと思っております。

#30
○徳永エリ君 まあ、適切に対応してくださいとしか言いようがないんですけれども、方針が決まりましたら適切に対応していただきたいと思います。
 また、二〇一六年に、国は、除染や調査、それから施設整備も含めた中間貯蔵の費用を六兆円というふうに試算をしておりましたけれども、今年度までに既に費用は五兆円を超えているということであります。そして、この六兆円には最終処分に係る費用は含まれていないということであります。新聞の記事なんですけれども、日本経済研究センターの二〇一九年の試算では、除去した土壌を全て最終処分すれば、除染と合わせた費用は二十兆円にもなるというふうに書いてありました。
 国として、最終処分も含めた費用が最終的にどのくらいになると試算されているのか。これからその除去土壌の減容化あるいは再生利用を図っていくということではありますけれども、試算があるのかどうかということをお伺いしたいと思います。

#31
○副大臣(堀内詔子君) 最終処分に係る費用につきましては、環境省としては試算を行っていないところであります。
 環境省では、現状といたしまして、二〇一六年に策定した技術開発戦略及び工程表に沿って、二〇二四年度までに基礎技術の開発を一通り完了することを目指すとともに、除去土壌の再生利用を進めているところです。技術開発の進捗や再生利用の見込みを踏まえて、必要となる最終処分場の構造、また面積などを検討していくこととさせていただいております。

#32
○徳永エリ君 減容化あるいは再生利用、こういったことが進めばかなり量も減るわけですから、費用も恐らく抑えられるということをお考えなんだと思いますけれども、この減容化や再生利用に関しても、まだ技術研究段階というか、まだ実際にはできていない部分もありますし、それから住民の方々からの不安や反対の声なんかもいろいろあると聞いておりますので、そこも丁寧に対応しながら、できるだけ費用を抑えるような形で取組を進めていただきたいというふうに思います。
 それから、その最終処分場についてお伺いいたしますが、中間貯蔵・環境安全事業株式会社法では、国の責務として、中間貯蔵開始後三十年以内に、福島県外で最終処分を完了するために必要な措置を講ずるとしています。二〇一五年の三月にこの中間貯蔵が始まったわけでありますので、三十年以内ということでございますから、二〇四五年の三月までには最終処分を終わらせなければならないということであります。
 環境省は、除去土壌の再生利用に関する現状の関心や認知度等について、全国的なウエブアンケート調査を平成三十年度から毎年実施しております。今年度も二月二日にそのアンケートの結果を公表したということでございますけれども、これ資料を付けさせていただきましたが、この資料によりますと、さっき大臣からもお話ありましたけれども、あなたは除去土壌等が中間貯蔵開始後三十年以内に福島県外において最終処分されると法律で定められていることをどの程度御存じですかというこの問いに対して、福島県の方ですら五〇・三%、福島県外の方が一九・二%しか知らないということであります。
 そのアンケートの結果を受けて、環境省としては、最終処分地の選定や方法など今後どのように対応していかれるのか、お伺いいたします。

#33
○国務大臣(小泉進次郎君) 先ほども答弁をしたとおりなんですけれども、やはりこの五割、二割、この数字は内堀知事も、この福島県内五割というのがショックということを知事は言っていましたね。
 そして、私は、何とかそこを認知度を上げていかなければ再生利用も理解は得られませんし、最終的に再生利用が進まなければ最終処分場の形も見えてこないわけですから、結果、そうなると約束が果たせなくなるということであります。この三十年の約束は法律でも決められていることです。しっかりとその責務を果たすために、まずこの理解醸成の活動を強化をして、どこか御理解をいただけるようなところを私は探していきたいと、そして再生利用を進めていきたい、そういうふうに考えております。

#34
○徳永エリ君 時間があるようでない、またその最終処分の候補地が具体的に出てくるとまたいろんな御意見が噴出してくると思うんですよ。ですから、特に要件等があるわけでもありませんし、ここが適地だという高レベル放射性廃棄物のような話もありませんので、本当にどういうふうに選定していくかということはできるだけ早くお示しをいただきたいというふうに思います。
 続きまして、国・地方脱炭素実現会議に関連してお伺いをしたいと思います。
 環境省は、自治体単位でそれぞれ二〇五〇年にゼロカーボンを目指すゼロカーボンシティ宣言を積極的に後押ししてこられました。
 現段階で、カーボンニュートラル宣言、ゼロカーボンシティ表明をした自治体はどのくらいあるのか、お伺いいたします。

#35
○大臣政務官(宮崎勝君) お答えいたします。
 いわゆるゼロカーボンシティは、二〇一九年九月には僅か四自治体でございましたが、今年三月十五日現在においては三百十九自治体、人口規模にいたしますと約一億二百万人まで増加しております。
 昨年十月の菅総理大臣による二〇五〇年カーボンニュートラル宣言以降、カーボンニュートラルシティーの数は加速度的に増加しており、環境省といたしましても、これらの自治体の取組をしっかりと後押ししていく必要があると考えているところでございます。
 具体的には、ゼロカーボンシティ再エネ強化支援パッケージにより地方自治体の計画策定や設備導入などの取組を支援していくことで、エネルギーの地産地消や持続可能で強靱な地域の構築を進めながら、地域における、失礼いたしました、エネルギーの地産地消や持続可能で強靱な地域の構築を進めながら、地域における温室効果ガスの大幅削減を図ってまいりたいと思っております。
 済みません、今、私、ゼロカーボンシティと申し上げましたけれども、カーボンニュートラルと言って、あっ、済みません、カーボンニュートラルと言ってしまいましたが、ゼロカーボンシティの間違いでございました。失礼いたしました。

#36
○徳永エリ君 やはり菅総理の二〇五〇年カーボンニュートラル宣言、これが自治体の皆さんの意欲をかき立てたんだと思います。どんどん増えていっているということでありますけれども、やはりこのカーボンニュートラルの実現に向けては自治体ごとの取組が不可欠です。
 でも、このゼロカーボンシティ宣言というのはあくまでも表明でありますから、自治体によって、いろいろ計画を立てて具体的な取組をしてどんどん進んでいっているところもありますし、表明をしただけでなかなか進まないというところもあって、その温度差があることは大臣もよく御案内だと思います。だからこそ、これまでは環境省が後押しをしてきた。でも、これからは環境省だけではなくて、省庁横断的に政府全体で地方を含めた後押しをしていこうというのがこの国・地方脱炭素実現会議なんだと思います。
 環境省は、この第一回目の実現会議で、地域脱炭素ロードマップを今後策定していくんだということをおっしゃいました。これ、資料も付けさせていただきましたけれども、この策定に当たって、大臣の思い、お考えをお伺いしたいと思います。

#37
○国務大臣(小泉進次郎君) ありがとうございます。
 徳永先生には私の思いを代弁していただいたと思いますが、環境省だけが言っているんではなくて政府全体で取り組むんだと、これがまさに、国・地方脱炭素実現会議が今官邸で開催をされて、関係省庁と地方自治体の首長さんがメンバーで入っている、そこからも表れていると思います。
 このロードマップ策定に当たるポイントの一つは、まさに今温度差があるという話がありましたとおり、先行的に頑張っているところと、そしてまだなかなか何をやればいいのか分からないというところはやっぱりあると思います。特にこの五年間が私は大事だと思っていますので、五年間を集中期間として、まず先行的なカーボンニュートラルのエリアをつくっていくことを今は考えています。
 そういった自治体、また自治体の中の地域、ここが、多くの国民の皆さんや地域の皆さんからも、ああ、これがカーボンニュートラルの実現した形なんだと、そういった分かりやすい実例を示して、結果、そこから次々に脱炭素の地域が広がっていく、これを脱炭素ドミノというふうに呼んでいますが、あした、あさってやる国際フォーラムは、まさにこのドミノを日本だけじゃなくて海外にも広げていくという枠組みでもあります。
 こういったことをするためには、やはり様々な人、物、金の支援も必要です。そういった具体的なところを関係省庁とどうするのか、このロードマップをまとめていく過程の中でしっかりと議論していきたいと思います。

#38
○徳永エリ君 もうまさにその人、物、金が大事なんですよね。自治体で計画を立てても、住民の反対ということもあります。
 例えば、再エネ拡大をしようと思って風力発電を自治体として取り組んでいきたいといっても、環境の問題だとか、あるいは無形文化財との関連だとか、漁業者が反対するとか、いろんなことがあって、地域ごとに様々な課題があるわけです。その課題をしっかり洗い出すこと、それから、具体的にその課題をどう乗り越えていくのか、こういった点もしっかりアドバイスをしていただきたいと思いますし、それから、人材の育成という話がこのロードマップの中にありますけれども、育成どころか人材確保できないんですよ、小さな自治体は、人がいないんですから。だから、そういった場合には外部の専門人材を登用する。外部の専門人材を登用するとなると、またそこにお金が掛かるわけですよ。そこはしっかりまた支援していく。
 こういった人、金、物、この支援をしっかりとしていただきたいと思いますが、どうでしょうか、大臣。

#39
○国務大臣(小泉進次郎君) 人がいないんだというのは、まさにこの再エネ促進、この導入拡大は本当にそこがポイントだと思っています。なぜなら、国の中だと経産省の例えば資源エネルギー庁というのがエネルギーを担当していますが、自治体を見ればエネルギー担当部局は基本的にはありませんから、そこがこれから、脱炭素時代に地域でどのように再生可能エネルギーを導入をして、それが地域の中で恩恵が循環をして回る、この地産地消型の経済圏をつくっていくときに、じゃ、それを自治体でどこが担うのかと、誰がやるのか、これまさにパズルのピースを埋めていかなければドミノは起きないというふうに思っています。
 政府は様々、国から地方への人の派遣という制度は、各省がいろんなことあります。そういったことも含めて、どういった形がエネルギー人材、そして脱炭素人材とも言えるような新たな人材を送る制度として、形としていいのか、これはロードマップを作る過程で今議論をしていますので、そこも忘れずに固めていきたいと考えています。

#40
○徳永エリ君 いずれこの委員会でも質問する機会があるかもしれませんけれども、今私の地元でも、道東で風力発電事業を始めようと思ったら、実はそこは縄文時代の世界遺産登録をしようとしていて、地元が反対しているということがあって、でも自治体としてはどうしても風力発電をやりたいと。役所の中でも、いわゆる経済系が強いか、文化系、そちらが強いかというこの力関係などもあって、文化庁の方に聞いたら、いや、そこに風力発電事業を始めたら、これ世界遺産登録駄目になるかもしれませんねみたいな話もあって、そういうところも大変に難しい問題だと思いますが、再エネ拡大という部分についてはこういった問題もまさに省庁横断的に、丁寧に、そしてなるべくトラブルが起きないように進めていかなければいけないと。大変なことだと思いますが、しっかり頑張っていただきたいというふうに思います。
 それから、私の地元北海道は、再エネポテンシャルが非常に高いとずっと言われてきておりますけれども、今申し上げました再エネポテンシャル、これを上げていくためにいろんな課題があるということでありますけれども、昨年、経済産業省が洋上風力の地域別の導入目標を示したんですけれども、全国の目標は四〇年に最大四千五百万キロワット、そのうち北海道は約三割の千四百六十五万キロワット、国内でも最も高い導入目標なんですね。
 しかし、北海道電力の送電線の空き容量はほぼゼロということで、道内で一千万キロワットを新たに導入した場合に、年間発電量の三八%を出力制御しなければならないと。北海道と本州を結ぶ北本連系線の九十万キロワットでは、大量の電気を東北に送ることもできないという状況です。道内も人口どんどん減っていますし、電力需要も小さいので消費し切れないという問題があって、大規模停電を起こしかねないという懸念もあります。
 ですから、北海道だけではないんですけれども、この再エネを進めていくという中においては、これまでもずっと言われてきましたけれども、送電線網の強化も必要ですし、経産省で検討されているということですけれども、北本連系線なども、三十万キロワットこれ増強するのに民間事業、電気事業者が六百億円も投資したということで、結局それが電気料金に跳ね返ってくるという可能性もありますので、こういったところに対してやっぱり国の支援、金額大きいですけれども、やっぱり国の支援というのが非常に必要なんだと思います。
 それから、電力の低炭素化だけではなくて、カーボンニュートラルの目標達成のために求められているのは地域全体での炭素排出量をゼロにするということなんだと思いますけれども、この温室効果ガス排出量等の自治体ごとの見える化、これというのも大変重要なんだと思います。
 環境省、取組を進めているということですので、これについても御説明をいただきたいと思いますし、また、排出量を減らすためには自治体だけではなくて企業や市民を巻き込まなければなりません。再生可能エネルギーの導入拡大とエネルギーの地産地消など、電源構成にのみ着目するのではなくて、エネルギーのエンドユーザーがCO2を排出しない機器に替えていくと、これを政策誘導することが大変重要だと思います。環境省でもいろんな事業、取組をされておりますけれども、もっと暮らしの中でこの排出量を減らしていくという取組が必要なんではないかと思います。
 補助金などエンドユース機器の低炭素化を促す政策、こういったものの導入、今後の取組についてもお伺いをしたいと思います。済みません、たくさん伺って。

#41
○国務大臣(小泉進次郎君) 何問あったかはちょっと私もカウントできないぐらいいただいた気がしますが、今、まずは北海道の状況でいうと、日本全体で再エネのポテンシャルは二倍あると、今の総供給量と比べても。そういう話は私は何度もしていますが、北海道のポテンシャルは、その日本全体のポテンシャルの四割は北海道に集中しているんですね。ですので、このポテンシャルを生かさずして再エネの加速度的な導入拡大はないですし、カーボンニュートラルも、そういった意味では、北海道の取組なくして日本全体のカーボンニュートラルはないと言えるぐらい北海道の可能性は非常に大きいと思っています。
 ただ、一方で、環境大臣としてそこに難しさを感じる部分の一つが、希少種との共生、こういった課題がやはりあります。先生おっしゃった縄文の遺跡などももちろんそういったことの一つだと思いますし、例えば北海道には希少種多くいますから、この希少種に深刻なダメージを与えない形で再生可能エネルギーを導入しなければいけない。
 だからこそ、今回、温対法の改正の中に再エネ促進区域というものを設けて、例えば先生の事例でいうと、様々なプレーヤーがその協議会の中に入って、地域の皆さんが理解をした上で再エネ案件が形になっていく仕組みをつくったわけです。
 こういったことも、今回法律をこれから御審議いただくわけですが、仮にこれが成立した暁には、地域の自治体や皆さんに、この法律を作ったら自然と再エネが増えるわけではなくて、法律を作った後に活用していただかないと全く進まないので、私は、その後に、成立した暁には、しっかり自治体の皆さんに使ってくださいという周知をしっかりやりたいと思っています。
 そして、北海道は、例えば、寒冷地でもありますので、データセンターというデジタル化の社会の中でのポテンシャルもあります。今、我々環境省として、北海道の石狩で一〇〇%再生可能エネルギーのデータセンターの構築を支援をしています。
 こういったことも含めて、北海道のポテンシャルが最大限生かされるような町づくり、地域づくりを後押ししていくとともに、最終的にはこの見える化が大事だというのはおっしゃるとおりでありまして、そのためのツールとして、自治体の皆さんにそれぞれの自治体ごとの排出量カルテというものを環境省が作って、オンライン上でどこの自治体でも見れるようになります。ですので、このカルテも活用していただきながら、まず自分の自治体の排出量ってどうなっているんだろうか、どういった対策が効果的だろうか、こういったことも併せて活用いただければと思います。

#42
○徳永エリ君 力強い御答弁をいただきまして、ありがとうございました。
 あと、エンドユースの話なんですけれども、いろいろ取り組んでおられますが、今後いかがでしょうか。

#43
○国務大臣(小泉進次郎君) エンドユースのところはまさに系統の制約の話がありましたが、そういった系統の制約にとらわれずに再エネが活用できる一つが自家消費型という形です。太陽光のパネルも含めて、これからFITから卒業していくものも含めてですね、この自家消費型というものが、今は最初の初期費用はゼロで、屋根を貸すという形で新たなビジネスモデルも出てきています。
 そして、環境省、今、それと併せて電気自動車を動く蓄電池代わりとして見ていますから、その電気自動車の導入補助で補助金を一台四十万円から八十万円に倍増させて、その条件は再エネ一〇〇パーですけど。ですので、このエンドユーザー側で再エネに切り替えていただく、これをもっと私は促したいし、そしてなおかつ省エネ家電、こういったものも今、切替えキャンペーンなどもやっています。
 一人一人の行動をより脱炭素の方向に動かしていけるように様々な施策を展開できればと考えています。

#44
○徳永エリ君 時間がなくなってきましたので、一つ飛ばさせていただきます。
 次に、昨年の臨時国会でも大臣に質問させていただきましたが、カーボンプライシング、炭素への価格付けについてお伺いしたいと思います。
 昨年末、総理から小泉大臣、梶山経産大臣に対して、環境省と経産省が連携して成長戦略に資するカーボンプライシングの検討を行うようにという御指示がありました。二月に入ってからこれまでに二回、このカーボンプライシングに関する小委員会が開催されております。
 我が国では既に温対税、この温対税を導入していますが、追加的なカーボンプライシングの活用を検討する必要性がなぜあるのかということをお伺いします。

#45
○国務大臣(小泉進次郎君) まず、これから向かう先は、再生可能エネルギーと水素など新たな脱炭素型のエネルギーを前提とする社会に移行するわけです。そのときに市場の中でより競争力を持たせるためにはカーボンプライシングが不可欠だ、その思いが私にはあります。そして、各国の、例えば水素をどうやってサポートしようとしているか、そういった政策を見れば、カーボンプライシングとセットでやっているところが私は基本になっていると思います。
 ただ一方で、このカーボンプライシングの、産業界、様々な声もありますので、そこはしっかりと配慮する必要もあるだろうと考えています。例えば、ヨーロッパはそれをどうしているかというと、排出量取引をEUETSという形でやっていますが、その中で、エネルギーの多消費の産業に対しては、その枠を無償割当てという形で対応しているような制度もあります。
 こういったことを一つ一つ見て、日本にとって産業競争力をこの脱炭素型に高めることにむしろ推進力になるようなカーボンプライシングは果たしてどのような形なのか、これを総理の指示の下に、私と梶山大臣の下で両省連携をして今議論を進めているところなので、大事なところは、この脱炭素への移行の加速と新たな産業と雇用につながる、こういう歯車を早く、そして大きく回していくためには、技術のイノベーションだけに頼るのではなくて、このカーボンプライシングというルールのイノベーションがこの五年、十年の中で極めて重要だという認識を産業界や関係省庁一体となって持って、一つの前進を今年見ていきたいと考えています。

#46
○徳永エリ君 検討が始まったとはいえ、炭素税なのか排出量取引制度なのか、あるいはエネルギー諸税なのかクレジット取引なのか、様々な手法がありますし、これまでの温対税と一本化していくのかというようなお話もあって、どうなるのかはこれからだというふうに思いますけれども、その前に、これまで導入されたその温対税、この温対税がCO2削減効果があったのかどうかというところをきちんと検証し、皆さんにお伝えしていく必要があるんだと思います。
 今日、資料を付けさせていただきましたので、簡単に、今までこの温対税、効果がどの程度あったのかということを御説明いただきたいと思います。

#47
○国務大臣(小泉進次郎君) 効果ということでありますが、効果には二つ効果があります。一つが価格効果、二つ目が財源効果と言われるものです。価格効果については、化石燃料に対する価格付けによってそれを利用する者に対して削減行動を促す、これが価格効果です。そして、財源効果については、税収を温室効果ガス排出抑制のための施策に活用することによって削減を促す、これが財源効果です。
 二〇一九年に開催されたカーボンプライシングの活用に関する小委員会に提出した資料では、地球温暖化対策のための税による価格効果として、二〇三〇年において二百四十二万トンCO2の削減効果が見込まれる、また財源効果としては、二〇一七年度において四百六十一万トンCO2の削減効果としているところでありますが、やはり更なる取組が必要だと、そういった認識が二〇五〇年カーボンニュートラルの実現のためには共有をされていますので、総理からも私と梶山大臣に、この件については新たな検討、こういった指示が出たと理解をしていますので、しっかり検討を両省で深めて、この効果がより成長に資する形になるように、議論とまた様々な連携、深めていきたいと考えています。

#48
○徳永エリ君 年内にも取りまとめるというふうに伺っておりますけれども、菅総理のカーボンニュートラル宣言を受けて、先ほども大臣からお話ありましたが、経済界とか企業も様々な脱炭素の取組を進めている中で、カーボンプライシングについても慎重な態度をこれまで取ってきた経団連の中西会長からも、総合的な検討が必要だという御発言がありました。その上で、日本のエネルギーポートフォリオや既存の施策との関係を整理し、相当しっかりした制度設計がないと機能しないのではないかというお話もございました。
 また、鉄鋼業などCO2の排出量の多い産業は負担が過重になるという声も上がっています。CO2削減に向けての研究開発費の確保が困難になって本末転倒となるのではないかと。さらに、国際競争力に悪影響を及ぼすカーボンプライシングのない他国に産業とCO2排出が移転して意味がないという様々な懸念も示されております。
 制度設計に当たっては、こうした懸念、指摘に対してどのように対応していくのか、明確にしていく必要があるんだと思います。最後にもう一度大臣のこのカーボンプライシング追加措置に向けての思いをお伺いして、結びたいと思います。よろしくお願いいたします。

#49
○国務大臣(小泉進次郎君) カーボンプライシングは、やはり議論、より多くの方と共有をして前に進めることが大事だと思っています。
 例えば、その在り方についても、徳永先生言ったように、炭素税、取引、そしてクレジット、さらに海外の状況を見れば国境調整措置という議論も新たに出てきました。
 ですので、今先生が御紹介された声の中の一つで、日本がそれやって逆に産業が逃げて、そうしたらどうするんだというところの議論が変わってきたのは、いずれ、各国がどのような炭素に対する排出抑制の取組をやっているか、その取組度合いによって、結果、海外との取引の中で調整される、こういう世界になってきたときに、やはり、いずれにしても中で取るか外で取るか、こういった話になってくるのであれば、まず、この国境調整措置とかがどのような形になるかはこれからですが、EUはこの六月までに何か出すと言っています。そして、アメリカも関心を示しています。ただ、それがどうなるかを待って何かというのではなくて、まず日本の中で、いずれにしてもですよ、国内でどのようなカーボンプライシングをビルトインをしてより脱炭素の方向に仕向けていくかということは、私は変わらず重要性があると思っています。
 そして、先ほど多くの産業で例えば負担のことも心配な点があると話がありましたが、排出が多い産業について、EUなどは無償割当てなどもありますし、この制度の詳細なところはしっかり議論をしなきゃいけません。
 あわせて、じゃ、仮にそれで集まった財源を何に使うのかということに対しても、国際社会は本当に多様です。イノベーションに使うところもあれば、例えばスイスなどは国民にそれを還元をする、こういった形で社会保障にも使っているようなカーボンプライシングの制度をつくっている国もあります。
 ですので、いずれにしても、日本としては一番いい形のカーボンプライシングは何なのか、それを認識を合わせて、政府全体として前に進めていけるように引き続き努力を続けたいと思います。

#50
○徳永エリ君 ありがとうございました。
 終わります。

#51
○竹谷とし子君 公明党の竹谷とし子です。
 小泉大臣の所信表明に対して質問させていただきます。
 小泉大臣は、COP26を始めとする気候変動問題に係る一連の国際会議に向けて、気候変動担当大臣としての職務を新たに菅政権の中で担当されることになりました。
 気候変動問題は、国境のない、世界の国々が連携をして取り組むべき地球的課題であります。一方で、世界各国が自国産業の優位性を高めようと、脱炭素の世界標準となるようなルール作りにしのぎを削る、大変厳しい競争が既に始まっている分野でもあると認識をしております。
 今後、日本の国民や企業、そこに働く人たちが取り残されて、そのあおりを受けてしまうということではなく、逆に日本企業が持つ技術を生かして発展をさせて、国民の意識や行動を脱炭素に向けて推進をさせていく、そのことによって国益を守りつつ世界の脱炭素にも貢献をしていく、それができるかどうか、大きな分岐点に今あると思っております。
 日本が取り残されずに、気候変動対策を日本、そして世界を発展させていくために、政府の役割はいよいよ重要であると思っております。中でも、気候変動担当大臣として小泉大臣にはしっかりとリーダーシップを発揮していっていただきたいと期待をいたします。
 大臣所信の中で、今年の環境政策、四つ柱を挙げられました。その一つが気候変動対策として各国が取り組んでいるカーボンプライシング、これまでの御質問でもありました。最初にこれに関連して伺いたいと思います。
 先日、私は、燃料電池を始めとする水素技術に関して、民間の研究開発拠点を視察させていただきました。従来よりこの水素には着目をして、様々なところに視察に行かせていただいております。水素は、再生可能エネルギーを活用し、拡大させる可能性を持ち、日本がこれまで優位性を持っていた分野でありましたが、今海外も猛烈な勢いで取り組んでいると聞いております。
 この水素、先ほど来大臣のお話の中でもありました。今、地域によっては、再生可能エネルギー、特に太陽光発電が不安定でありますので、それを吸収するということ、また需要以上の供給がなされる場合に発電を抑制してくださいといったようなそういう状況もある。そういう再生可能エネルギーが持っている負の部分を、水素と組み合わせることによって吸収をする蓄電機能を持つということで、非常に大きな、今再生可能エネルギーが日本の中で頭打ちになっている部分を、更にこれを飛躍させるための可能性も持っていると思います。
 また、日本が強みをこれまで持ってきました燃料電池分野、これも、高い技術を日本でもまた世界でも活用することによって脱炭素に向けて生かしていくことができる、そういう非常に可能性があるものでありますけれども、やはり需要の創出とコストの問題という、この鶏か卵かという問題がありまして、コスト低減をさせて早く普及をさせなければいけないと、そのためには需要をつくっていかなければならないと、そういう問題があるわけでございますが、この需要を創出するために、炭素に対して、今価格が相対的にそちらの方が安い、そこに税あるいは排出量取引などでカーボンプライシングの仕組みをつくっていくことによって需要を創出をしていく、このことにはこの水素分野の事業者の方々からも期待が寄せられているところでございます。
 このカーボンプライシング、もちろん、産業の競争優位性、ほかの産業の競争優位性等々を考えたときに、慎重に導入に当たっては検討していかなければならないことであるとは思いますけれども、しっかりこのカーボンプライシングにも取り組んでいくことが今、日本に求められていると思っております。
 まず初めに、この事実関係の確認として、世界におけるカーボンプライシングの導入状況、大臣からもこれまでも御紹介ありましたが、その状況と方法、炭素税の場合にはその財源の使い道、様々な使い道が各国であると思います、それについて御説明をいただきたいと思います。また、日本における地球温暖化対策税の使い道についても御説明をいただきたいと思います。

#52
○政府参考人(小野洋君) お答え申し上げます。
 お尋ねのカーボンプライシングの導入状況等でございますけれども、現在、カーボンプライシングにつきましては四十六の国、それから三十五の地域で導入されており、多くの国で炭素税あるいは排出量取引という形で導入されていると承知しております。
 また、炭素税の場合の使途ということでございますが、ノルウェー、アイルランドなどのように一般財源に充てている国、それからフランスのように再生可能エネルギーなどへの投資に充てている国、スウェーデンのようにほかの税の減税に充てている国、それからスイスのように税収の一部を国民への還元に充てている国など、各国の状況に応じて様々な使い道がなされていると承知をいたしております。
 また、我が国の地球温暖化対策のための税の使途、使い道でございますけれども、再生可能エネルギー設備や省エネルギー設備等の導入支援、また、委員からもございました、水素など脱炭素化に資する技術開発、実証の支援などに活用をしております。具体的には、ゼロカーボンシティなどにおける自立分散型エネルギー導入等による地域の脱炭素化、それからZEH、電動車といった住宅、移動の脱炭素化によるライフスタイルの転換などを積極的に推進しているところでございます。

#53
○竹谷とし子君 次に、大臣に伺いたいと思います。
 今、御答弁にありましたように、日本を含む世界各国でカーボンプライシングが導入をされているわけですけれども、炭素税の場合、その得られた財源の使途は様々であるということでございます。
 私自身も、以前、化石燃料の利用をカーボンプライシング、炭素税で減らしたという成果を上げたスウェーデンの施策を視察に行ってまいりました。スウェーデンでは、この税の使い道について、炭素税の税率引上げ時だと思いますが、低所得者層の所得税率の引下げということに活用されるなど、市民に還元をされている形であるということでございました。また、スイスでも、先ほど大臣から答弁ありましたように、基礎医療保険の負担の低減にも活用しているというような場合もあります。
 一方で、日本においては、温対税の使途については、主に企業に対する助成ですとか、あるいは再エネ、省エネ等の新しい機器や建物を購入したり、そういったことに対する補助等で使われているわけですが、やはりある程度お金がある人でなければその恩恵にあずかれない状況にあるかなというふうに思っております。
 大臣は、所信の中で、国民の理解や協力なくしてカーボンニュートラルの実現なしということをお考えとして示されました。私もそのとおりであると思います。排出権取引にせよ税にせよ、カーボンプライシング、これを導入する場合、価格に転嫁をされて、最終的には消費者、すなわち国民が負担をするということになります。炭素税の形で財源が得られる場合、私はその使い道について、ほかの国にもありますように、消費者がより実感できる形、市民に還元される形というものを日本でも検討していただきたいと思います。それが消費者の理解や協力を得ることにつながっていくと考えております。
 例えば、企業を財政的に支援をする、それによって新しい技術を開発していくということに使う場合であっても、政府が直接企業にお金を出すということではなく、消費者が脱炭素に取り組む企業の商品やサービスを購入する、そのインセンティブを付与するような仕組みをつくる、購入や消費を通じて脱炭素に取り組む企業にお金が回っていくという資金の流れを仕組み化することを検討していただきたいと思います。企業に政府が直接お金を出すということですと、企業は政府を向いてしまうんですね。そうではなくて、市場を向く、消費者を向く、そのことによって本当に必要なものというのを企業が考えていく、そういうふうに変えていかなければならないというふうに思います。
 また、市民の参加型の脱炭素というものを推進していただきたいと思います。例えばエアコンの設定温度を変更したりとかエコドライブを実践をするなど、身近なことからできる市民の環境配慮行動、これを評価をして、例えばポイントなどの価値を還元をするという方法も検討いただきたいと思います。ICTやIoT、AIの発展やデジタル機器の普及によって、以前はできなかったそうした消費者参加型の新しい手法というのはこれから可能になっていくと思います。
 今後、カーボンプライシングを検討するに当たって、国民の理解そして協力を得るために、市民参加型となるように、是非、小泉大臣に方向性をリードしていただきたいと思います。大臣、いかがでしょうか。

#54
○国務大臣(小泉進次郎君) 環境省としては、需要サイドへの働きかけというのが物すごく大事な役割を負っていますので、今の竹谷先生の御指摘、こういったものもしっかりと受け止めて、今後のカーボンプライシングの制度設計の議論に生かしていきたいと思います。
 今、環境省では、一人一人が毎日生活をしている中でどのような脱炭素行動を取ったか、例えばIoTを使って、AIで解析をして、そのことによって削減できたものをインセンティブ付け、例えばポイントなどですね、こういったことができないか、今後実証を考えています。
 私も、例えば、大臣になって様々自分の身の回りも変えています。マイボトルやマイバッグ、そしてラップもシリコン型に替えたりとか、最近では家でコンポスト買いました。そうすると、本当に生ごみがこんなに減るのかという驚くような状況ですし、家の電力契約も、スマホで簡単に切り替えられることを知って、JEPXの高騰で、一回一〇〇%再エネに切り替えたものが、事業者から一回解約してくれと言われてそれで一回今戻しているんですけど、四月以降もう一回、太陽光がピークになって安くなるので、もう一回、四月になったらもう一回契約を戻そうかとか、こういったことをやっています。大臣としては、唯一、公用車はEVです。
 こういった私のようなタイプが、例えばAIで解析をしてもらって、私の今日のCO2排出量はどれぐらいなのか、EVに乗っていないほかの大臣はどのぐらいなのかと、こういったことを全くやっていない人はどれぐらいなのか、そうしたら私にインセンティブが働くように何か制度付けができないのかとか、こういったことの議論は確かにあるんです。
 そして、今、民間企業も取り組んでいるのは、例えば某大手のスーパーは、EVで来たお客さんに電気をお店に対して放電をしてもらって、そのことで買物時にポイントを付ける。つまり、電力とポイントの交換、こういったことが実際に今起きようとしています。そういったことも後押しをすることも我々考えていますので、社会全体、国民参加型でこの脱炭素のことも取り組めれば一番いいと思いますので、今後生かしていきたいと思います。

#55
○竹谷とし子君 是非、市民参加型の脱炭素、市民の行動変容を促してライフスタイルを変えて、そして日本全体を脱炭素化していく、これはやはり環境省が取り組んでいく分野であるというふうに思いますので、今既に実践を、先駆的に実践をしていただいている小泉大臣の発信力をもって、是非とも普及啓発にも取り組んでいただきたいというふうに思います。
 一方で、今EUやアメリカが検討している炭素国境調整措置につきまして、先ほど来これもお話が出ております、今後これがどうなっていくのかということによって大きな影響を産業界も受けていくわけでありますけれども、現時点で考えている日本への影響及び対策の方向性について、環境省の参考人に伺いたいと思います。

#56
○政府参考人(和田篤也君) お答え申し上げます。
 御質問の炭素国境調整措置につきましては、国内製品と輸入製品の炭素価格が公平なものとなるよう調整するメカニズムでございます。現在、EUやアメリカにおきまして検討が進められていると承知しております。
 具体的には、EUでは、二〇一九年十二月になりますが、欧州委員会が炭素国境調整措置の導入を既に発表しているところでございまして、現在、本年六月の実施案の公表に向けて検討を進めているところと承知しております。
 また、他方、アメリカにおきましては、バイデン大統領が昨年七月に公表しました選挙公約等におきまして、気候変動や環境対策が不十分な国々に対しまして負担を調整する措置を課す旨、表明がなされているところでございます。
 こうした状況でございますので、現時点での日本への影響は不透明ではありますけれども、まずはEUやアメリカとも情報交換等の連携を行いながら、国境調整措置に限らず、世界各国における脱炭素化を目指すカーボンプライシングの検討動向などを注視していく必要があると考えているところでございます。

#57
○竹谷とし子君 日本にも大きな影響がある炭素国境調整措置、各国の動き、また、その中で日本が取り残されないように、逆に日本に生かしていけるような形に持っていけるようにするということが非常に重要であると思います。その意味で、今後、小泉大臣が世界で連携をしながらしっかりと協力をしていく、そして世界に貢献しながら日本の国益を守っていくという、そういうかじ取りをしていく上で非常に重要な役割を担われていると思いますので、是非頑張っていただきたいと思います。
 次に、食品ロスの削減について大臣に伺いたいと思います。
 食品ロス、廃棄の問題は、国連持続可能な開発目標、SDGsのターゲットとして、二〇三〇年までに半減させることとされている、これも世界的な課題であります。食品ロスは食べ物を無駄にするという倫理的な問題でもありますが、資源を無駄にしているという環境問題でもあり、また生産から廃棄まで、その過程で温暖化ガスを発生させるという気候変動問題でもあると思っております。
 国連環境計画が先日、食品ロスに関する最新のレポートを発表いたしました。UNEP、フード・ウエースト・インデックス・レポート二〇二一への、これへの評価及び今後の日本における食品ロス対策への影響について環境省のお考えと、この食品ロス削減という問題に対する、課題に対する小泉大臣の決意をお聞かせいただきたいと思います。

#58
○国務大臣(小泉進次郎君) まず、御指摘のレポートに対する評価ということでありますが、国際的な食品廃棄に関する知見が報告されており、食品廃棄物の削減が気候変動対策にも資するとされるなど、食ロス削減の取組の重要性を改めて示唆するものだと評価をしています。
 そういった中、私もこの気候変動対策と脱炭素の取組で、先生が今日、国民参加型と、その中でも大事だなと思うところは、一人一人が何からできるかというときに、この食ロス削減は脱炭素行動の誰でもできる一つです。仮に食品ロスを一つの国に見立てると、食品ロスという国は世界第三位の排出国になる。それぐらいCO2排出が、生産、流通、加工から、生産、加工、流通の段階で非常に多いのがこの食品です。
 ですから、最近、私も消費者庁など、井上大臣とも協力をしながら、何とかこの食品ロス、先生にも御尽力いただいた推進法ができて、更に前に進めることができないだろうかと考えています。
 例えば、よく言われる賞味期限と消費期限は違うものなんだと、賞味期限はおいしい目安なんだ、こういったところをもっと広げていかなければいけないですし、例えば三年ぐらい長期保存ができる缶詰などは、私は何年何月何日までの表示は必要ないと思います、何年何月まででいいと思います。それを年月日表示から年月表示と言いますが、こういった取組を今大手のスーパーは自社のプライベートブランドに限っては年月日表示をやめるということになりました。
 これが最終的には全てにおいても、その缶詰とか長いものですよ、これに対しては私は年月表示になっていくような方向性にすることも大きく効果が現れると思いますので、一つ一つ、この食品ロスと気候変動、これはつながっている大事な課題だということを多くの方にも共有して、そして前に進められるように取り組んでまいります。

#59
○竹谷とし子君 ありがとうございます。是非よろしくお願いいたします。
 食品ロスについては、この環境委員会でもまた更に質疑をさせていただきたいと思っております。
 この食品ロス起源の温室効果ガスにつきましてですが、今大臣からもお話ありました。UNEPやFAOでは、食品ロスや廃棄物、地球温暖化ガスの発生との関係についても発信をされています。これを減らすことが気候変動対策にもなるんだというこのことについて、今大臣からもお話ありました。これがしっかり示されれば食品ロス削減の意義が国民の皆様にも理解をされることに、更に深く理解されることにつながっていくと思っております。
 環境省では、日本における食品ロス起源の温室効果ガスの排出量を推計していますでしょうか。推計について不十分といいますか、世界と少し乖離があるという場合には、やはり日本の中でしっかりと推計をしていくということも重要だと思っております。御答弁お願いいたします。

#60
○政府参考人(小野洋君) お答え申し上げます。
 委員御指摘ございましたように、食品ロス対策、気候変動対策の観点からも非常に重要でございます。
 環境省の推計によりますと、国産の野菜類、果実類等の家庭の食品ロスにつきまして、原料調達と生産段階におけるライフサイクルでのCO2排出量を推計いたしましたところ、年間約百三十万トンという数値となっております。この値でございますけれども、家庭系の食品廃棄物由来のCO2排出量の約三六%ということでございます。
 国民一人一人にとって身近な食品ロスなどの問題も脱炭素化と密接に関係をしてございまして、こういった切り口から自分事化を進めていくというのが対策を進めていく上で非常に重要だと考えております。二〇五〇年カーボンニュートラルの実現に向けまして、こうした様々な課題を身近に感じられるように結び付けることによって、分かりやすく発信を行っていきたいと考えております。

#61
○竹谷とし子君 今、自分事化するということを御答弁の中でいただきました。これが非常に重要だと思っております。
 また、家庭系の食品ロスから出るCO2についての推計はありますけれども、また廃棄もありますし、企業もあります。全体でどれぐらいかということがもっと分かれば、もっと多いと思いますので、これも検討していっていただきたいというふうに思います。
 質問を終わります。

#62
○委員長(長浜博行君) 午後一時に再開することとし、休憩いたします。
   午前十一時四十五分休憩
     ─────・─────
   午後一時開会

#63
○委員長(長浜博行君) ただいまから環境委員会を再開いたします。
 休憩前に引き続き、環境及び公害問題に関する調査を議題とし、環境行政等の基本施策に関する件、公害等調整委員会の業務等に関する件及び原子力規制委員会の業務に関する件について質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言を願います。

#64
○片山大介君 日本維新の会の片山大介です。
 私もカーボンニュートラルについて聞きたいと思います。
 そのカーボンニュートラルの実現に向けて大前提となるのが二〇三〇年のNDCの目標をどう引き上げていくかということだと思うんですが、それは基本的にその二〇三〇年度の電源構成比にも大きく関わってくる問題だと思います。
 こちらはどちらかというと経産省マターというか、エネルギー基本計画の見直しだと思う、の話になってくると思うんですが、ただ、その電源構成比の中で、私は、火力、原子力いろいろありますけど、特にやっぱり原子力が一番大変だと思っていて、その今回のエネ基の見直しでは、私それは間に合わないんじゃないかなと思って、実は、先日の予算委員会で総理に聞いたら、総理は、原子力の長期的な位置付けも見直しのときにはきちんとはっきり付けるみたいなことを言われたんで、ちょっと結構、そんな簡単ではない話であるはずなのに、ちょっとびっくりしたんですが、環境省としてどう考えているのかをちょっと聞いてみたいと思って。
 いや、環境省は、その規制委員会の、外局に持っているから余り原子力のことは言えないというのは明確、もうよくそう言われているんですけれども、ただ、それでもやっぱり原子力の長期的な位置付けというのははっきりとやっぱりしていった方がいい、この考えは一緒だと思うんですが、どのようにお考えですかね。

#65
○国務大臣(小泉進次郎君) 二〇一九年の六月に閣議決定をした長期戦略、この中では、原子力は、安全を最優先し、再生可能エネルギーの拡大を図る中で、可能な限り原発依存度を低減すると、こういうふうにされています。そして、この戦略の中では、再生可能エネルギー、蓄電池、水素、原子力、CCS、CCUなど、あらゆる選択肢の可能性とイノベーションを追求していくことが重要とし、原子力は脱炭素化の選択肢の一つとこの長期戦略では位置付けられています。
 こうした政府方針に沿って、環境省としても、徹底した省エネ、そしてまずは再生可能エネルギーをいかに比率を高められるか、こういったことが最重要で、まさに主力電源化というのはその主力にしていくことなので、今我々としては倍増という方針を立てていますので、それが実現できるように徹底的に可能性を追求していきたいと考えています。

#66
○片山大介君 お立場的に余り言えないんだと思うんですけど、その可能な限り低減というのが私よく分からないし、それから、もし本当に原子力のことを考えるんであれば、使用済燃料の再処理だとか放射性廃棄物の最終処分だとか、そういったことをやっぱりきちんと決めていく、考えていく、やっぱりこれをやっていかなきゃいけないと思うので、是非そこは環境省としてもいろいろと考えていく。そして、いろいろと政府の一員と、政府の一翼としてそれしっかりやっていってもらいたいと思います。
 今回は、じゃ、そうすると、今回のエネルギー基本計画の見直しの肝は何かというと、これも先ほどから話があるとおり、やっぱり再生可能エネルギーの数値をどこまで上げられるか、もう基本的には、私これに尽きると思っています、今回は。
 それで、小泉大臣は、よく日本のポテンシャルですか、再生可能エネルギーのポテンシャルは二倍あるみたいな言い方をされていますね。今二〇パー、今だと、二〇三〇年、二二%から二四%ですけど、その二倍という意味なのか、その根拠、教えていただけますか。

#67
○国務大臣(小泉進次郎君) 私がいつも二倍、二倍というふうに言っていますが、これは環境省の再エネポテンシャル調査のことです。この調査では、現在の技術水準で利用可能なエネルギー資源量のうち、法規制や現在の開発コストなどに基づく事業採算性などの観点から具現化が期待されるエネルギー資源量を算出して、太陽光、陸上風力、洋上風力、中小水力、そして地熱、このポテンシャルが合計で二兆キロワットアワーを超えるとしています。
 そして、資源エネルギー庁の総合エネルギー統計によると、我が国の二〇一九年度の発電供給量は約一兆キロワットアワーであることから、環境省の調査によれば、日本の再エネポテンシャルは我が国の電力供給量の約二倍存在しているということになります。
 私は、ここで重要だと思っているのは、この二倍というものは、現在の技術水準、そしてコストも今の事業採算性、そういったところで出していますから、この技術の進歩、そしてコストの低下、こういったことを踏まえれば、私は、やはりこの二倍ある資源をどう生かすか、日本、よく資源がない国と言われますが、私は、正確には資源があるけど生かし切っていなかったということだと思うんです。そこをまずしっかりと今回経産省とも連携をして、いかに再エネを増やしていけるか、そこは頭は合っていると思っています。

#68
○片山大介君 そうすると、分かりやすく言うと、今、二〇三〇年で二二%から二四%だから、単純に考えると、その倍ぐらいは割合として、今度の電源構成比見直しではそれぐらい行ってもらいたいというお考えがあるということでよろしいでしょうかね。

#69
○国務大臣(小泉進次郎君) 私は、倍増と言っているのはそういうことですし、知事会、全国知事会も四〇%、そして経済同友会、これも四〇%、そういった方針で、民間のまさに需要サイド、自治体からもそれぐらいを望む声もあります。中には五〇%と言っている団体もありますが、私としては倍増を目指して政策を積み上げていきたいと考えています。

#70
○片山大介君 是非そうしてほしいんです。
 今、経産省のグリーン成長戦略ですか、あれで見ると、二〇五〇年の電源構成比の参考値として、再生可能エネルギーはたしか五〇%から六〇%なんですよね。だけど、これでいろんな分析シナリオやっているというんですけど、これだとやっぱり私低いと思いますね。今、その小泉大臣の言い方だとすると、やっぱり小泉大臣もそう思うんだと思うんですね。
 やっぱり、今その五〇%とかという数字になると、欧米は大体、二〇三〇年には大体それくらい到達するようなイメージで今やっていますし、欧米でいえば二〇五〇年には八〇から八五%みたいな言い方までしているわけですよね。
 だから、そうすると、やっぱり高い目標を設定する、これは大前提になってくると思うんですけれども、そのようなお考えでよろしいですか。

#71
○国務大臣(小泉進次郎君) もちろん外国が八〇パーだから日本が八〇パーという単純な問題でもないと思います。日本には特有の課題も、そして可能性も両方あります。
 私は、重要だと思っているのは、結局、今再エネで何が起きているかというと、残念ながら、地域によって反対をされて、むしろ再エネを規制するような条例が全国で百以上できています。このトレンドを逆回転させないと、私は再エネ主力電源化って不可能だと思っています。
 日本は、国が再エネだと言ったらいろんなものをすっ飛ばして風車を建てられるわけではありませんから、地域の合意、地域の理解、これがあって初めて電源というものができ上がる。それを考えたときに、今回の温対法の改正で促進区域を設けて、そこで地域のプレーヤーも含めた合意形成を資するような形で、そこをしっかりと地域の配慮をされているということで認められて合意形成が進みやすくなる。この仕組みをいかに自治体の皆さんが、あっ、その仕組みを使おうと思ってくれるかどうか、これが本当に大事だと思っています。
 ですので、今回の法律の審議、ここでも多様な観点から意見をいただいて、仮に成立した暁には、少しでも多くの自治体が使おうというふうに、促進区域を設けよう、こういうふうに思っていただけるように努力したいと思っています。

#72
○片山大介君 私もそういうふうに思っていて、今の技術の活用だとか制度の見直しをやっぱり中心にしていくべきだと思うんですね。それで、やっぱりそれで実現可能な政策プロセスというか、それをつくっていくべきだと思うんですけど。
 その中で、先ほど言った、ちょっと今日、経産省の参考人も来ていただいていらっしゃいますけど、そのグリーン成長戦略でやっぱり十四の重点分野、これ水素だとか燃料アンモニアとかと立てていますけど、これを見ると、どうしても業界の目標とか希望的観測だとかな感じが私すごくするのと、あと、何よりも、新しい技術の開発に前提になっているようなところがあって、やっぱりその目標というのは、やっぱりそういうもの、技術のは、技術革新は必要不可欠なんだとは思いますけれども、それよりは、まず、今大臣が言われたようなこの五年、十年で何をしていくか、そしてそのためには今ある技術を活用する、そして制度の見直しをしていくこと、これがやっぱり私もまずは大切だと思うんですけど、そこら辺は、経産省、答えていただけますか。

#73
○政府参考人(矢作友良君) お答えいたします。
 今御指摘のございましたグリーン成長戦略、これは成長が期待される十四分野の実行計画において国として高い目標を掲げるということでございまして、例えば洋上風力発電では二〇三〇年に十ギガワット、あるいは二〇四〇年には三十ギガワットから四十五ギガワット、こうした高い目標を掲げてございます。
 こうした目標でございますけれども、それは分野ごとの特性あるいはその技術、こういったものの熟度に応じまして二〇五〇年までの道筋を、研究開発、それから実証、導入拡大、それから自立商用、こうした四段階に分けまして、目標実現のための具体策をきめ細かく整理してございます。
 例えば、二兆円の基金というものを設置いたしまして、十年間、この研究開発のみならず、その社会実装までを一気通貫で支援する。ただ、これだけじゃなくて、例えば税制措置、これ脱炭素効果の大きい設備投資に対して最大一〇%の税額控除等を講じる。あるいは、そのファイナンスということで、例えば政投銀ですね、グリーン投資促進ファンド、こういったものを活用したリスクマネー供給ということで、これは、将来を見据えた研究開発、これもありますけれども、足下の民間投資の喚起まで幅広く手当てした、そうした戦略でございます。
 また、制度面のお話ございました。また、制度面でもグリーン成長戦略にいろいろ含まれてございます。例えば洋上風力に関連して申し上げれば、例えば送電網とですね、空き容量を超えて再エネが発電した場合に出力を一部抑えることを条件としてより多くの再エネを送電網に接続する、そういった仕組みを全国展開する。あるいは、石炭火力などより再エネが優先的に送電網を利用できるようにルールの抜本的な見直しを検討する、こういったことも含めてこのグリーン成長戦略に記載されているところでございます。
 このように、足下から将来まで視野に入れて、あらゆる政策を総動員して施策を進めていきたいと、このように考えてございます。

#74
○片山大介君 よく分かりましたけど。
 例えばその洋上風力だって、やっぱり今二〇三〇年で一千万キロワットでしたっけ、何か言われましたけど、あれだって技術開発かなりしなきゃいけないですし、まだまだやらなきゃいけないことありますよね。後でそのアセスのこともちょっと聞きますけど。だから、それよりはやっぱり今あることをきちんとやっていく。
 それから、民間投資を促すということも言われました。確かにこの金融措置もやっていますけど、ただ、それをやるんだったら、今回のエネ基での電源構成比やっぱり見直すべきなんですよね。やっぱり高い数値設定をしないと普及しないですよ。まあ、そこは環境省もよくお分かりで、よく分かっていらっしゃって苦い思いもしていらっしゃるんだと思うんですけれども。やっぱり高い数値を設定することによって、国が覚悟を決めることによって初めて民間のモチベーションにつながって、その二兆円の基金だって使うってことになると思いますよ。
 小泉さん、どう思います、大臣。

#75
○国務大臣(小泉進次郎君) そこはまさに政治の力も必要だろうと思います。やはり、事務方同士だと積み上げの議論になりますし、菅総理のカーボンニュートラルはまさに一つの意思で、今までだったら積み上げでどこまで行けるかという発想ではなくて、高い目標掲げてそこまでしっかりと努力をしようと、こういったアプローチに変わったんですよね。なので、この再エネについても、私は大分世の中変わってきたと思っています。
 例えば、トヨタの豊田社長が、仮にこのまま再エネが導入拡大が進まなかった場合に百万人の雇用が失われる可能性があるというお話をされていますよね。これは、とうとう再エネ導入が雇用政策になったことだと思っているんです。
 なので、この日本の産業を守っていくためにも、もう産業の米は再エネだと、これは産業のためには再エネがあって初めて、特にグローバルでやっている企業の活動の基盤は再エネじゃなきゃ駄目だと。一〇〇%再エネじゃなかったらサプライチェーンからはじき出されるわけですから。この転換を世の中しっかりと認識をして、再生可能エネルギーを今あるパイの中で市場から取っていくだけではなくて、追加で再エネの発電所がどんどんできていかなければ、私はこの民間の声に応えることができないという危機感を持っていますので、片山先生おっしゃったように、ルールをイノベーションさせていかなけりゃいけない。それは再エネに関する様々なルール、カーボンプライシングもそうですけど、こういったものが喫緊、五年、十年は最も大事だと考えています。

#76
○片山大介君 おっしゃるとおりです。アメリカのバイデンさんも同じ考えですよね。やっぱりこのグリーン戦略で、やっぱりこれで雇用も含めてやろうとしていますものね。だから、是非それもやっていただきたいんですが。
 それで、その中で、ちょっとさっきも出た風力発電について、ちょっと気になるというか、一応聞いておきたいと思うんですが。
 それで、なかなか、欧米の主要な原動力となっているのが風力と太陽光発電で、だけど日本はやっぱり風力がかなり遅れていて、発電比率だと一%弱ぐらいなんですよね。そこで出てきたのが環境アセスの基準緩和という話で、これ河野大臣が去年の十二月にその風力発電導入の妨げになっているとして、その建設の要件を緩和するよう要望を出して、これを受けて、経産省と一緒にですか、環境省はね、今検討を進めているというんですが、この進捗はどうなっているんでしょうかね。

#77
○国務大臣(小泉進次郎君) 今、片山先生おっしゃったとおり、環境省、経産省と一緒になって再エネの適正な導入に向けた環境影響評価のあり方に関する検討会を一月の二十一日に立ち上げて、有識者に加えて発電事業者、そして自然保護団体、地方公共団体などに参加をいただいて議論を進めていて、三月の十一日に第三回を開催をしました。そして、今月、この年度内に一つの取りまとめ、これをしていきたいというふうに考えています。
 よく最近の報道でこの一万から五万という話が出ます。そして、まるで完全に規制を軽くするという、そういった方向だけが出ますが、我々としてはしっかり考えているのは、ちゃんときめ細かく見るべきところは見なきゃいけないので、そういったところも含めてどのようにスクリーニングをやるか、こういったことも併せてのこの検討会での議論になっています。
 まだ最終結論は出ていませんし、この検討会で御議論をいただいている最中ですので、私から結論を申し上げる今状況にはありませんが、仮に先生の中で、そういう一万から五万という話の問題意識が、単純にこの上を空けるということだけで、何か守らなければいけない自然環境ですとか、こういったものが完全に無視される、そういったことの御懸念だとすると、そういったことがないようにしっかりきめ細かい対応が必要だという議論をされていると私は承知しています。

#78
○片山大介君 まあ言うと、まず、年度内に政令を改正して規模要件だけ上げるというんですよね。それで、その後で、今大臣が言われたように、そのスクリーニングの仕方だとか、本質的な大切な議論はその法改正を念頭に入れながら時間を掛けてやっていくという話なんですよね。
 だから、そうすると、私もやっぱり気になるのは、年度内に政令を改正して、それで要件をまず五万キロワットに上げちゃうって、ちょっとやっぱりそこ気になるんですよ。で、今言っているように、これから風力が再生可能エネルギーで主力となるのは、陸上じゃなくてやっぱり洋上風力ですよね。それがさっき言っていたように、二〇三〇年の一千万でしたっけ、二〇四五年の三千万から四千五百万キロワットだと思うんですけれども、だとしたら、やっぱりその法改正、スクリーニングも含めた法改正と一緒にやってもいいのに、ちょっと年度内にこの数回の議論だけで政令改正だけさっとやるのは、ちょっとやっぱり本当にいいのかどうか。
 ちょっとまだ議論の中身、私細かくはちょっと聞いて調べていないので分からないですけど、環境に責任を持つのはやっぱり環境省の役目ですから、だから、そこがよそからというか、外圧でもないでしょうけど、ちょっとそれで急ぐことが実利的にもあるのかどうかというのはちょっと分からないんですけど、そこら辺はどのようにお考えですか。

#79
○国務大臣(小泉進次郎君) まず、自然環境の保全、これは環境省として最も大事な役割ですので、自然環境の保全に適正に配慮できるように、検討会においては、風力発電に係る環境影響評価法の規模要件に関する議論だけではなくて、希少種などの保全のための取組を強化することや、地域の環境特性に応じた効果的、効率的なアセスメントの導入などについても迅速に措置するべき事項として御議論をいただいていますし、まず、環境影響をどうやって防ぐか、この観点からは、物すごく大事なのはどこに建てるかです、この立地、適地。
 その観点からいうと、今回の国会で御議論いただく温対法の改正の中のこの促進区域や様々、我々としてはこれからも必要だと思っている制度の中で合意を、地域の中での理解を得られるような措置をしっかりやっていく、このことがいずれにしても大事なことだと思っています。
 ただ、一方で、この一万か五万かという議論の中には、合理的な理由があれば必ずしも一万にこだわる必要がないというのも私は事実だと思います。
 ですので、こういった合理的に判断をする中で、一方で環境保全もしっかりやる、こういった御理解得られるように、検討会、今月末に取りまとめの方向で動いていますが、しっかりそこも御議論いただきたいと思っています。

#80
○片山大介君 是非そこは、また繰り返しになりますけど、やっぱり日本の環境に責任を持つのはやっぱり環境省ですから、やっぱりそこは是非きちんとやっていただきたいと思います。
 時間が来たので、残りの質問はまた一般質問の機会にしたいと思います。ありがとうございました。

#81
○柳田稔君 昨年の臨時国会に引き続きまして、また質問させてもらいます。
 臨時国会のときは、用意した質問を全部横に置いてコロナの話をさせてもらいました。あのときも、国内のコロナに対する対策、大きな分岐点だったのかなと感じております。また、今週もそんな気がだんだんしてきまして、そのことについて今日質問する気はありませんけれども、このコロナが猛威を振るっていまして、地元に帰れないんですよ。帰りましょうかと言うと、帰ってこなくてよろしいと言われて、そうすると土日やることないもので都内をウオーキングして歩いているんですが、新宿御苑が閉まっているのが寂しい。あそこは宿舎から歩いて三十分で行けますからね。いつ開園するのかなと、まあ質問通告していませんけど、いつ頃開園してくれるのかなと、そんな気がしているんですけど、どうでしょう。

#82
○国務大臣(小泉進次郎君) 我々所管の新宿御苑に楽しみに開園を待っていただいて、ありがとうございます。
 ちょうど今日の朝の記者会見でその方針を今日私から発表したところなんですが、新型コロナウイルス感染症の拡大防止のために、八重桜の観賞が楽しめる四月二十五日までの期間、インターネットによる事前予約制を導入して、一日の入園者数を制限することによって発券所及び園内の混雑緩和を図ることにしたいと。
 ただ、もちろん今閉園中であって、この緊急事態の今延長期間の中で最終的にこの延長期間をどのようにするかまだ決まってはいませんので、我々として今日発表した意図というのは、これからは、先生のように例えば散歩をされて行って、事前予約をインターネットでしていない場合は申し訳ないけどごめんなさいと、こういった形になりますので、あらかじめ、仮にこのままの形であれば、我々は、桜の期間、大変人が殺到してしまって毎年物すごい人なので、インターネットで入園を事前に予約をいただきますという事前の広報、周知も含めて、今日そういったお話をさせていただきました。
 先生にも是非その際には事前予約を活用いただければと思います。

#83
○柳田稔君 もう実は事前予約、慣れているんですよ。美術館に行っても博物館に行っても、全て事前予約なんです。ですから、もう慣れておりますので、その辺はできるだけ早く対応していただきたいなと。
 実は、桜が咲いて、広島県が日本で一番早くて、初めて全国一という、開花がですね、それを聞いて、うれしいやらどうしようかと。東京始め何県か、過去にない早さで開花したという報告もありました。それを聞いて何を思ったかというと、これも温暖化の影響かなと。私は生まれ育ち鹿児島なもので、卒業式、入学式のときには桜がなかったんです、散って。東京は満開のときが入学式でしたよね、過去は。このまんまだと、もしかしたら入学式のときには桜が散って、ないのかなと、そんな気がしていまして、そうすると、温暖化の影響かなとつらい思いも実は感じているんですけどね。
 まあ質問しないといけませんから。ちょっと今日の委員会もそうですけど、所信のときもそうなんですが、気候変動担当大臣を拝命しました。ところが、国会に出す法案は地球温暖化対策法案。去年、大臣の方から、世界では温暖化と言わないんだと、気候変動だと言うんだ、場合によっては気候危機だと言っているんだということで、ああ、なるほどと、じゃ、我々も温暖化という言葉は使わないで気候変動という言葉を使った方がいいのかなと去年から感じていたんですけどね。
 ところが、今言いましたように、気候変動担当大臣なのに、出す法案は温暖化対策法案と。どういうことだろうかと。なぜ気候変動対策法案という名前にしなかったのかなと気になっているんですけど、いかがです。

#84
○国務大臣(小泉進次郎君) 法律の用語とか変えると、あらゆる法律に関わってくるとか、いろんなことの要素はあるんですが、まず、地球温暖化と気候変動、この二つ何が違うのかというところを簡単に説明だけさせていただくと、地球温暖化というのは、地球温暖化対策推進法では、人の活動に伴って二酸化炭素などの温室効果ガスの濃度が増加することによって地球全体で温度が上昇する現象、これが地球温暖化です。じゃ、気候変動は何かというと、気候変動適応法において、地球温暖化その他の気候の変動というふうに定義をされていて、じゃ、地球温暖化とは何が違うかというと、気候変動が、人為的な地球温暖化だけではなくて、地軸の傾きや太陽周期の変動、火山活動といった自然変動が合わさって現れるもの、これが気候変動。ですので、平たく言ってしまうと、人の活動で温暖化しているのが地球温暖化で、人以外のものも含めているのが気候変動だと、そういった形の日本は整理をしています。
 ただ、一方で、国際社会に行くと、同じような分け方をしているわけでもないのも事実で、私もカウンターパートの外国の方と会うと、ミニスター・フォー・クライメートチェンジという人は、要は、気候変動担当大臣はいても、地球温暖化、グローバルウオーミングと言いますが、この地球温暖化担当大臣は恐らく世界ではいないと思います。ですので、非常にこの気候変動担当というのは対外的にも分かりやすく、一般的に我々も気候変動というものを使っているのはそういった認識があるから使っていると御理解いただければと思います。

#85
○柳田稔君 去年の大臣の説明、ここの場でですよ、説明を聞いていると、訳が分かったような分からないような、うまく使い分けしているなと。かといって、それで世界に通用するのかなと。多分、世界に行ったら気候変動とおっしゃるんでしょう、温暖化とは言わずに。使い分けも、国内でするのは自由っちゃ自由ですけど、何か変な気がしますので、どうか一本化してもらわないとと私は思います。
 では、本題に入ります。今日はカーボンニュートラルについていろいろ質問したいと思っています。
 新聞、テレビしか情報が余りないもので、見ていますと、ぽつんぽつんと報道されるんですよね。例えば、経産省がやっているときはこれとか、環境省がやっているのはこれとか。じゃ、政府全体でどんな進み具合でどういう議論がどこでされているのか、正直言ってまだ整理が付かないので、今日はどういうふうな状況になっているのかなと、そこでどういう議論がされて、いつ頃までに結論を出すのかなということについてまず教えていただきたいんですけれども。
 ちなみに、私は、この政治の世界に入る前は製鉄会社でサラリーマンしていましたもので、今回のこの件でもしかしたら製鉄会社潰れるかなという危機感を持っていますもので、その辺の立場でいろいろ質問しますけれども、そのことは御理解をいただきたいと思います。
 全体像でどういう進め方をこの内閣としてはやっているのか、御説明願えれば有り難いです。

#86
○政府参考人(小野洋君) お答え申し上げます。
 政府全体の検討の体制とその場ということでございますけれども、まず全体の司令塔といたしましては、総理を本部長にいたしまして、官房長官、環境大臣、経産大臣を副本部長、それから全閣僚が参加しております地球温暖化対策本部というのがございまして、ここで地球温暖化対策の総合的、計画的な推進、司令塔ということでございます。
 昨年の十月にこの本部で、総理から全閣僚一丸となって取り組むようにという指示がございまして、現在、関係の審議会あるいは成長戦略会議、それから国・地方脱炭素実現会議において検討が行われているところでございます。
 また、先週、総理から、小泉大臣を気候変動担当大臣とするという指示がございましたし、グリーン社会の実現に向けた方針を検討する新たな有識者会議の設置というのも表明されてございます。
 環境省といたしましては、引き続き、このような場にしっかりと参加し、関係省庁と連携して取り組んでまいりたいと考えております。

#87
○柳田稔君 推進本部というのは一番親で、その下に幾つか審議会なり会議を置いていますというふうに事前に役所の方からは聞かせてもらいました。この中でよく新聞に出るのが成長戦略会議なんですね。我々、特に気になっていますので。
 ちなみに、中央環境審議会、産業構造審議会というのが一つありますが、これは何を目的にして、いつ頃までに結論を出すつもりなんですか。

#88
○政府参考人(小野洋君) お答え申し上げます。
 御指摘の中央環境審議会、産業構造審議会、現在、合同会議を設けまして、昨年の九月から地球温暖化対策計画の見直しに向けた議論を行っております。これは主に二〇三〇年のいわゆる中期目標を中心に具体的な議論を行っているところでございまして、この地球温暖化対策計画の見直しにつきましては、菅総理から、本年十一月のCOP26までに改定するという方針が示されておるところでございます。

#89
○柳田稔君 じゃ、余り時間がない中で答えを出すと。
 では次に、経産省中心なんでしょうけど、成長戦略会議というのはどういう内容で、いつまでに結論を出すおつもりなんですか。

#90
○政府参考人(小野洋君) 成長戦略会議でございますけれども、成長戦略会議の中でグリーン成長戦略等を議論しておりまして、昨年の十二月にグリーン成長戦略の取りまとめが行われたということでございまして、さらに、今年の骨太の方針とか成長戦略の取りまとめに向けて議論が進められていくというふうに理解しております。

#91
○柳田稔君 いつ頃までに結論を出す計画なんです。

#92
○政府参考人(小野洋君) 具体的な時期が明示されておるかどうかちょっと今承知しておりませんけれども、通常でありますと、五月、六月辺りに成長戦略の取りまとめが例年なされているのではないかと思います。

#93
○柳田稔君 じゃ、次のグリーンイノベーション戦略推進会議というのはどういう目的で、いつ頃までに取りまとめるつもりですか。

#94
○政府参考人(小野洋君) これも経済産業省を中心に進めておりますけれども、成長戦略会議の中でグリーン成長戦略というのを議論しておりまして、昨年の十二月にその取りまとめが行われまして、さらに、成長戦略会議、成長戦略の検討と軌を一にして検討が進められるというふうに理解しております。

#95
○柳田稔君 国・地方脱炭素実現会議、これはいろいろ話聞いていますので、よく分かりました。
 総合資源エネルギー調査会というのは何の目的で、いつ頃答えを出すつもりですか。

#96
○政府参考人(小野洋君) これも経済産業省の方で行われておりますので、ちょっと私の立場で正確に答えることは難しゅうございますけれども、エネルギー基本計画の見直しに向けて現在検討が進められておるというふうに理解しております。

#97
○柳田稔君 これもそう長く掛けずに結論を出すという感じで進んでいるんでしょうか。

#98
○政府参考人(小野洋君) 結局は、地球温暖化対策計画の見直しとか、そういったところと歩調を合わせて進めていくということだというふうに理解しております。

#99
○柳田稔君 我々が思っていた以上にすごい速いスピードで物事が進んでいるなというのが実は感想です。特に、CO2を発生する電力事業ですね、それと製鉄。もう少し時間を掛けながら、いろんな意見を聞きながら進めていくのかなと思ったら、本当に想像以上に速いと、そういう感じがしたんですけれども、それでまとまるんだろうかという気がまずするんですけど、その辺の感じはいかがでしょう。

#100
○国務大臣(小泉進次郎君) 私はむしろ、これでも世界の中で日本は先頭集団にいませんから、手を緩めるわけにはいかないと考えていますし、柳田先生の御懸念は私も共有しています。今、国、地方、ここは歯車かみ合ってきていると思っています。あとは産業界、民間、それと国民、この歯車がしっかりかみ合って、足並みそろえて、さあ、この産業革命の時代を日本の繁栄の時代にしようと。
 これ、私は本当に産業革命が起きていると思っているんです。もうこれから次の世代はガソリン車を見ることはほとんどなくなる世界に行くわけですし、そして、電気といえば再エネというのが当たり前の時代を生きて、そして、新たな商品は新しい材料を掘削せずに、再生される資材を前提としたマーケットの中で選んでいく消費者にこれからの世代はなるわけです。
 この動きの速さに、一体何が起きているんだというふうに取り残されかねない、そういう方々がいないように、どうやってこの認識を合わせていくか。今後、環境省という立場だけではなくて、政府一丸となってそういったことに重きを置いてしっかりとやっていかなければいけないなと。
 ただ、世界は速いです。特に、アメリカがパリ協定に復帰したことによって力学が大きく変わってきていることも私は肌で感じています。ですので、これが速いと感じている方に、これから更に速くなるということも率直にお話をさせていただきながら、一緒にこの新たな経済社会に向けた移行を共に歩んでいけるようにしっかりとメッセージも発信していきたいと思います。

#101
○柳田稔君 環境、温暖化と言った方がいいのか、気候変動と言った方がいいのか、その政策と経済に関係する政策、両立すればいいんですけど、両立できない面も多々あるだろうと実は考えるんですね。
 特に我々は、我々というのは、製鉄所を持っている、働く仲間の関係者は、環境政策、それはそのとおりだと、温暖化、そのとおりだと思うんですが、一方では、私たちの働く場所は一体どうなるんだろうというこの不安がだんだん大きくなってきているというのも実は事実なんですね。
 今回のこのカーボンニュートラルでいろいろと話もしましたけれども、私個人も間違っていたんですけれども、まあ二酸化炭素を発生するのは高炉だから、高炉って分かります、高炉だけだろうと、だからここをどうにかすればいいのかなと実は考えていたんですよ。
 で、今回の件でいろいろと話をしますと、これ製鉄所全体の問題なんだという話になっちゃって、つまり、高炉というのは熱を発しますよね、それとガスも出るんですよ。だから、このガスをもとに発電もできるわけですよ。となると、工場全体の例えば自動車の薄板を作る過程でも、熱を加えて薄くしていっていろんな強度とか高めていくわけです。その技術を持っているわけですよね、圧延といいますけど。すうっと流れるところを見たことあります。そこに使うエネルギーが要るわけですよ。その大本も実は高炉が出しているというんですよ。で、この高炉に炭素を使わないで、H2ですか、使えばいいじゃないかという話も出ているそうですよ。
 しかし、そうなったときに、じゃ、工場全体賄えるのかって話になっちゃって、それはそうだなと。だから、水素だけで還元、還元というのは二酸化鉄を鉄だけにするわけですけれども、やれるのかなという実は話が今出ています。いろいろ皆さんの話を聞くと、いや、技術開発をします、何かすればできますとおっしゃるんだけど、現実、働いている人はそうでもないということです。時間になりましたのでやめますけれども、この不安というのは大きいです。
 最後に言いますと、こんなに早く議論が進んでいるのかというのが実はびっくりしています。それでいいのかなと。また次回ありますので、次回に質問させてもらいます。
 ありがとうございました。

#102
○山下芳生君 日本共産党の山下芳生です。
 菅首相が二〇五〇年カーボンニュートラルを宣言しました。国際的には遅い宣言となりましたが、重要な変化だと考えます。
 二〇五〇年カーボンニュートラルの重要性を、産業界を含む日本社会全体の共通認識にする必要があると思います。その前提となるのが、気候変動についての科学的な認識を共有することだと思うんです。その点で、一月九日に放映された「NHKスペシャル「二〇三〇 未来への分岐点」」の第一回目の放送、「暴走する温暖化 脱炭素への挑戦」の内容は説得力がありました。
 資料一枚目に御注目いただければ、番組がまず指摘したのは、現在、地球の平均気温は産業革命前と比べてプラス一・二度まで上昇しており、世界各地で深刻な事態が起こっているということでした。
 北極圏のグリーンランドでは、解け出したこの氷が観測史上最大の五千三百二十億トン、東京二十三区の面積なら八百メートルの水位になると、以上の水位になると、そういう量だったと。それから、オーストラリア、カリフォルニアなど、乾燥と高温で山火事が広がって、昨年世界で焼けた森林の面積は約六十三万平方キロ、日本の面積のおよそ一・七倍になったと。シベリアで観測史上最高の三十八度という異常な高温を記録し、数万年にわたって解けずにいた永久凍土の融解が急速に進んで、新種のウイルスが見付かった。研究者グループは、新たな感染症の拡大の可能性が高いと報告していますなど、現在、一・二度、プラス一・二度の上昇でもこういう深刻な事態が起こっている。しかも、御存じのように、IPCCの特別報告書では、このままでは早ければ二〇三〇年にもプラス一・五度を超えてしまうと警告しています。番組はそのことにも触れておりました。
 資料二枚目に、その上で番組は、プラス一・五度が地球の限界で、それを超えると地球が暴走し、温暖化の進行に歯止めが掛からなくなるとの科学者の警告を紹介していました。
 北極圏の氷が縮小し、海面が太陽光を吸収することで温暖化が進行する。この影響を受けてシベリアの永久凍土が解けて、二酸化炭素の二十五倍の温室効果を持つメタンが放出される。もはや二酸化炭素の排出を全て止めても温暖化は止まらなくなってしまう。アマゾンでも高温や乾燥で森がサバンナ化し、森が蓄えていた二酸化炭素が一気に放出される。南半球にも影響が及んで、南極で氷の融解が加速して海面が一メートル上昇すると。それぞれの現象が連鎖し、気温は上がり続け、二一〇〇年にはプラス四度になってしまうということであります。
 番組が紹介した最新の科学に基づく警告は極めて深刻なものでしたが、そこで、小泉大臣、一つ、既に一・二度、このままでは早ければ二〇三〇年にも一・五度を超える、二つ、一・五度が地球の限界で、それを超えると温暖化に歯止めが掛からなくなる、この二点、お認めになるんでしょうか。そして、この二点を日本社会全体の共通認識にすることが、気候変動、気候危機に対処する土台になると私は考えますが、いかがでしょうか。

#103
○国務大臣(小泉進次郎君) まず、一点目についてお答えをします。
 IPCCの一・五度特別報告書においては、地球温暖化は、現在の進行速度で増加し続けると、二〇三〇年から二〇五二年の間に一・五度に達する可能性が高いと報告されていることから、今後十分な対策が講じられなかった場合には、先生御指摘のとおり、早ければ二〇三〇年に一・五度に達する可能性はあります。これが一点目です。
 二点目は、気候の予測には必ず不確実性が伴うこともあって、一・五度という値が必ずしも、それを超えると温暖化が止められなくなる基準であると判明しているわけではありませんが、一・五度特別報告書において、一・五度の温暖化と二度の温暖化とでは予測される影響が大きく異なると報告されていることを踏まえて、パリ協定でもうたわれているように、気温上昇を二度より十分低く保つとともに、一・五度に抑える努力を追求することが重要であると考えています。

#104
○山下芳生君 もう一つ追加したんですけどね、そういう認識を日本社会全体のものにすることが、気候変動に対処する土台になるんじゃないかと、いかがでしょう。

#105
○国務大臣(小泉進次郎君) そのように思います。

#106
○山下芳生君 これ、本当に大事な、根本的な認識なんですけど、もう既に気温上昇は大規模災害が頻発するような状況になっていると、今すぐCO2の排出を全部止めたとしてもこうした災害が毎年、永久的に毎年繰り返される、既に事態はそうなっていると。
 ですから、スウェーデンのグレタ・トゥンベリさんは、私たちの未来は奪われたと言っているわけですね。奪われそうだじゃない。したがって、私たちは、よりましな環境を次の世代に残すことしかできない。ならば、科学的知見に基づいて、これ以上、次世代から未来を奪うことのないように、人類の生存基盤そのものを根底から破壊することがないようにしなければならないと思っております。
 そこで、ちょっとローカルな話で恐縮ですが、小泉大臣の地元の横須賀で、現在、JERAによって新たな石炭火力発電所が建設されております。JERAは、横須賀の石炭火力発電所は将来的には二酸化炭素を出さないゼロエミッション火力になるとして、アンモニア混焼を推奨するとしています。
 そこで、経産省に伺います。
 資料三枚目に添付いたしましたJERAゼロエミッション二〇五〇、日本版ロードマップによりますと、アンモニア混焼は二〇三〇年までに実機の石炭火力プラントによる実証試験を行い、二〇三〇年代前半に保有石炭火力全体におけるアンモニア混焼率二〇%を達成するとされております。このとおりに、ロードマップどおりに進んだとしても、二〇三〇年代前半に石炭火力、石炭が八〇%たかれているということになるわけですね。
 温暖化を止められるかどうか、二〇三〇年までが分岐点だというのに、これでは全く間に合わないんじゃないですか。

#107
○政府参考人(小野洋太君) お答え申し上げます。
 委員御指摘のとおり、株式会社JERAは、二〇二〇年十月十三日におきまして、JERAゼロエミッション二〇五〇、これは二〇五〇年時点でのCO2ゼロエミッションを目指す方針でございます。それとともに、二〇三〇年時点の環境目標として、JERA環境コミット二〇三〇を制定しているものと承知しているところでございます。このロードマップと目標におきまして、二〇三〇年までに石炭火力へのアンモニア混焼実証を進めるとともに、本格運用を開始するものとされているところでございます。
 国といたしましても、火力発電へのアンモニア混焼につきまして、二〇二〇年代後半の実用化を目指して、来年度から実機実証を行うとともに、将来的な専焼化も進めていく方針であり、早期の実用化に向けて引き続き取り組んでまいりたい所存であります。

#108
○山下芳生君 間に合うかという問いには答えがないんですね。このとおり行ったとしても間に合わないんですよ。そういうロードマップですから、これは。
 さらに、だからね、これ本当に、二〇三〇年代前半に二〇%、石炭とアンモニアを混ぜる。だから八〇%残るわけですからね。ゼロエミッション火力の看板で新たな石炭火力発電所を造ることは、気候変動危機回避に大きく逆行すると言わなければなりません。しかも、アンモニアは燃焼するときにCO2は出しません、燃焼するときには。しかし、アンモニアを生産する過程でCO2が発生します。アンモニアを一トン作るのにCO2が一・五ないし二トン出ます。
 エネ庁のホームページを見ますと、アンモニアを燃料として活用するには、アンモニアの安定的な量の確保が課題となる。国内全ての石炭火力で二〇%混焼を行うには、約二千万トンのアンモニアが必要となるが、これは現在の世界のアンモニア輸出入量とほぼ同じ量になるとあります。
 経産省に二点伺います。
 大量のアンモニアはどのように調達するのか、それから、海外から輸入するとしたら、そのアンモニアを生産する際に出るCO2はどうするのか、お答えいただけますか。

#109
○政府参考人(南亮君) お答え申し上げます。
 先生御指摘のとおりでございますが、アンモニアは燃焼させてもCO2を排出しないことから、今後、火力発電への混焼に加えまして、将来的には専焼、さらには、船舶や工業炉等での活用が期待されているところでございます。
 アンモニアは、化石燃料から製造する方法と再生可能エネルギーから製造する方法がありますが、化石燃料から製造する場合には、まさに先ほど先生がおっしゃられたとおり、そのプロセスにおいてCO2が発生することとなります。
 そのCO2につきましては、CO2EORですとかCCSといった技術によりまして、製造国において合理的なコストで処理するということが期待されているところでございまして、私たち政府といたしましても、こうしたアンモニア製造事業者によるCO2処理の低コスト化を図るべく、分離回収等の技術開発などを後押ししてまいりたいと考えているところでございます。

#110
○山下芳生君 大量のアンモニア、どこから調達するのかってお答えいただきましたっけ。

#111
○政府参考人(南亮君) 基本的に、これは海外の、海外、国内ありますが、基本的に、現時点でのコストを考えますと、海外から輸入するということになるのではないかと考えております。

#112
○山下芳生君 世界の総輸出量と同じぐらいのアンモニアをこれから輸入すると、海外からね。結局、アンモニアは海外から調達して、生産過程で出るCO2は生産国に押し付けるということなんですよ。
 CCS、地下に二酸化炭素を貯留するということですが、まだ技術開発の段階ですから。仮にそれが実現できたとしても、見えないところでCO2を埋めればゼロエミッションということでいいのかということになりますし、さらに、そこから、アンモニアを海外から日本まで船で運んでくるとなると、どう考えても価格は見合わないと思います。
 それから、再エネで作ってもらうんだという意見もあるようですけれども、どこかの国で再エネでアンモニアを作って日本に運んでくるぐらいだったら、最初から再エネで日本で発電した方がよっぽど安いということになるのは当たり前だと思うんですね。
 衆議院の審議で小泉環境大臣は、こういうやり方は座礁資産になるかもしれないとおっしゃいました。これ、十分考えられると思うんですね。
 しかも、JERAのロードマップでは、二〇五〇年までに専焼を目指す。専焼というのは、石炭ゼロ、アンモニアで一〇〇%燃焼させるということですが、二〇五〇年まで石炭は燃やし続けると裏を返せばなるということですし、さらに、資料四に経産省のグリーン成長戦略示しましたけれども、燃料アンモニア産業の成長戦略工程表を見ますと、アジアを中心に混焼技術を展開とあるんですね。二〇三〇年から二〇四〇年代にかけて、アジアと、それから世界でですね、石炭とアンモニアの混焼、すなわち石炭火力の延命を図るものだと言わなければなりません。
 世界の流れである再生可能エネルギーへの転換を逆に遅らせて、温暖化をより深刻にさせる。これ、日本だけでなくて、世界中に逆流を広げることになりかねないというか、なると思います。そういうことを考えているんですか、経産省。

#113
○政府参考人(小野洋太君) 日本だけではなく、世界、全世界のカーボンニュートラルを進めるためには、もちろん再生可能エネルギーの導入、これ日本も主力電源化するということで進めておりますけれども、それに原子力、さらに化石につきましては、特にアジアの国につきましては需要が増えるものですから、化石燃料というのは使い続けられることが予想されるわけですので、カーボンニュートラルを目指すためには、化石の脱炭素化、これを目指さなければいけないというふうに考えておりまして、そういう観点からも、アンモニアの混焼、これをアジアに広げていくことが必要だというふうに考えているところでございます。

#114
○山下芳生君 その前提は、イノベーションで、できた二酸化炭素を貯留するとか、そういうことですけど、そういうのまだできていないんですよ。そういうものに頼っていいのかということです。
 資料五枚目に、横須賀の若い人たちが中心になって、未来のための金曜日、フライデーズ・フォー・フューチャー横須賀を立ち上げて、JERAに電話で問い合わせて、石炭火力、横須賀ではゼロエミッションは十年以内には実現しないと回答があったことを知らせるなど、気候危機を回避するために草の根で頑張っておられます。
 資料六枚目は、環境団体、市民団体も、これ、こういう最近出た新聞の全面広告で、「横須賀市ゼロカーボンシティ宣言を歓迎します。CO2を増やす新規の石炭火力発電所はいりません。」ということで、こういう意見広告も出されています。
 私、どちらもすばらしいことだと思うんですよ。やはり気候危機を回避するためにいろんな方々が各地域で声を上げておられる、ここに地球の未来を救う光があると私は感じました。
 小泉大臣、地元の若者、市民とともに、この気候危機回避に逆行する横須賀での石炭火力発電所の新規建設に待ったを掛ける、そのために行動されるべきじゃないですか。

#115
○国務大臣(小泉進次郎君) 私も、この横須賀市のゼロカーボンシティ宣言を歓迎しています。うれしく思います。
 そして、このJERAの判断ですけれども、これはJERAの経営判断ですよね。これが果たして今後のビジネスとして乗るかどうかというのは、これ国営会社じゃないですから、民間会社なので、私もこの前、衆議院の委員会で言いましたけど、相当に今後のビジネスというのは難しい時代になると思います。
 まず、余り意識されていないのかもしれませんが、単純に石炭、化石燃料に対して締め付けが厳しくなっているというだけではなくて、新たな消費者が出現していますよね。つまり、化石燃料ベースの電源だったら欲しくないと、再生可能エネルギーの電力が欲しいんだと。先ほど紹介したトヨタの社長の発言なんかはまさしくそうで、化石燃料ベースだったら工場稼働したってグローバルな市場からは締め出されるわけですから。
 こういった需要サイドの変化と供給サイドの変化、一義的には経産省は供給サイド、我々は需要サイド、こういう役割分担の中で、双方の動きの変化をどうやって見て政府一つの頭ができるかということが気候変動担当としては意を用いなければいけないところなので、緊密に梶山大臣と議論をしながら、脱炭素に日本として揺るぎない方向性が国際社会にも示せるように、引き続き緊密に連携をしていきたいと思います。
 環境大臣としては、この横須賀のJERAの案件については、二〇三〇年度の温室効果ガス削減目標と整合した道筋を描けない場合にはこの事業実施の再検討なども求めていますので、引き続きしっかりと注視をしていきたいと思います。

#116
○山下芳生君 経営判断だという言葉がありました。しかし、さっき冒頭紹介したように、そこは認識を共有されたと思いますが、気候危機はもう待ったなしだと思うんですね。
 ですから、電力事業者の判断に地球の未来を委ねるわけにはいかないと、私は、気候変動担当大臣であるならば、結果に責任を負ってこそその使命を果たすことができると思います。環境大臣よりも更に大きな使命を小泉さんは得たわけですから、その覚悟が求められる立場に就いたということを指摘しておきたいと思います。
 最後に、国際社会で脱石炭の流れはますます加速しております。三月二日、国連のグテレス事務総長は演説で、OECD加盟国に対して、二〇三〇年までに石炭火力発電を段階的に廃止するよう求めると述べました。そして、G7には、六月の首脳会議、サミットまでに具体的な廃止計画を示し、主導的役割を担うよう要請されました。このままではCO2排出の削減目標は達成できないという危機感の表れだと私は思います。
 小泉大臣、グテレス事務総長のこの要請をどう受け止め、どう応えるか。二〇三〇年までに石炭火力を廃止する具体的な廃止計画を早急に作成すべきではないでしょうか。

#117
○国務大臣(小泉進次郎君) まず、世界がこう言っているから日本はこうやるというのではなくて、日本が主体的に判断したときにどの方向に向かうべきかと考えたときに、私は、安倍政権下の環境大臣としてスタートしたときに、この石炭の批判に覆われ続けて、日本の発信すべき技術や企業の取組、そして日本の高いイノベーションの技術、こういったものがかき消されてしまっていることを変えたいと思いました。これはグテーレス事務総長から言われているとかではなくて、このまま続けていくことの方が私は日本にとっての国際的な信用をおとしめると思ったからです。
 それで、経産省含めて政府内で議論をして、本当だったらCOP25に行く前に調整できればよかったですが、私の力不足もあってそこで調整は実りませんでした。しかし、その後に石炭火力の議論が国会でも盛り上がって、その結果、昨年の七月に海外の案件に関しては原則支援をしない、こういう方向にまとめて、そして経産省では今、非効率な石炭を国内でフェードアウトする、その産業界との向き合いが始まりました。
 ですので、今後も日本が持続的に繁栄するときにどの方向に行くべきかというのは、間違いなく再エネをどこまで早く導入、拡大できるかというところに懸かってくる、これ間違いありませんので、そこをしっかりと増やしていけるように、政府内で頭一つにできるように気候変動担当としても努力をしてまいります。

#118
○山下芳生君 国連の事務総長の要請は、二〇三〇年に石炭火力を全部なくせと、その計画を具体的に出すべきだ、G7はと。今、石炭火力のフェーズアウトを検討していないのは日本だけですよ、G7の中でね。アメリカだって、ガスを含めてフェーズアウトということをバイデンさんは言い始めた。
 したがって、もう世界がどう言うかよりも日本でと言うけど、世界の中でこの立場を表明していないのは日本だけになっている。それでいよいよグテレスさんは、六月のG7までに具体的計画を出してくださいと。そこまで地球の危機は進行しているという反映ですよ。そのときに大臣がそれ言えないというのは、それで責任果たせるのかと思うんですね。
 最後に一言どうぞ。

#119
○国務大臣(小泉進次郎君) 私は、総理にもカーボンニュートラル二〇五〇年のこの働きかけを続けてきました。そして、十月二十六日に総理が表明をしていないまま、仮にですよ、バイデン大統領が誕生していたとしたら、その後、G7のバーチャルでの会議がありましたが、その場では日本だけが二〇五〇年カーボンニュートラルを宣言していない国になっていた可能性だったんですよ。ですから、そこはぎりぎり踏みとどまりました。
 そして、これから、今後、二〇三〇年の目標をどうするのかとか石炭どうするのか、いろんな話はあるでしょう。ただ、いずれにしても、これは政府全体としての一つの意思を固めていかなければいけない作業なので、そこに私は全力を傾注して、いずれにしても、今後、総理が、日米首脳会談、そして四月の二十二日予定のアメリカ主催の気候サミット、六月のG7、十月のG20、COP26、この一連の国際会合に向けて、日本が国際社会からの信頼を高める形で総理が臨めるように最善の準備をしていきたいと思います。

#120
○山下芳生君 終わります。

#121
○寺田静君 無所属の寺田静と申します。よろしくお願いいたします。
 私は、冒頭、大臣が繰り返しおっしゃっている社会変革というところについてお話をさせていただきたいと思います。
 今、山下先生の質疑でかなり厳しい御指摘もありましたけれども、私は、このやっぱり菅、この今の内閣で五〇年のカーボンニュートラルの宣言があったというのは、私は大臣の働きがすごく大きかったのではないかなというふうに感じております。
 また、その他も様々ありますけれども、育休のところですね、私も一昨年の委員会で何とか取っていただきたいというふうに求めてきて、で、お取りいただいてということがありました。遡ってみますと、私、先日、オンラインのとある会議を傍聴しておりましたら、ユースと実は橋本先生が対談をされていて、御出産のときに産休を取ろうとしたら、その欠席の事由の中には産休というところはなくて、その他の突発的な事故みたいなところしかなかったというお話をお伺いしました。そこから男性の大臣が育休を取られるということになったのだなと、この国会の流れというものに思いを致したところでした。
 大臣も育休を取られて恐らく感じられたのではないかなというふうに思うんですけれども、片方に、今、物すごく環境省の役割が大きくなる中で物すごいやりがいのある仕事が一方にあって、また片方にはいつまでも眺めていられると思える自分の子供がいるという中で、このどちらにも思う存分、力、時間を注ぐことができないというこの苦しさを感じられながら仕事をされてきたのではないかなというふうに思っています。
 そういう中で、やっぱり育休をあのときに取られなかったら、育児とか介護を抱えられ、介護をしている人は大きな仕事を引き受けてはいけないというネガティブなメッセージを発したのではないかと思っていて、そのことにも改めてやっぱり取得していただいて本当に感謝をしているところです。
 うちの事務所のスタッフが、うちの事務所に来る前は、前、三人の育児をしながら司法試験の勉強をしていたという人がいるんですけれども、彼女が一番何にストレスを感じていたかというと、勉強は全然ストレスにならないと、ただ、自分の時間を思うように使えないと。結局、子供が泣く、御飯は作らなければいけない、お風呂にも入れなきゃいけないという中で、自分の時間を思うように使えないというところが一番ストレスで、すごい白髪が増えたというふうに言っていました。
 この働きながら育児している女性が何に苦しさを感じている、何を障害だと思っているのかというところへの深い理解なしには、女性活躍とか少子化の解消ということにもならないとは思うので、そういうところにも大臣の深い理解がますます深まったんじゃないかと思いますし、またこの世の中の空気を変えることにもつながったんじゃないかなというふうに思っています。
 私も様々環境省のオンラインの会議など傍聴もしておりますけれども、大臣、この一か月ぐらいで、通告しておりませんけれども、常識的な時間に御家族と夕食を取られたことって何度ぐらいかないましたでしょうか。

#122
○国務大臣(小泉進次郎君) まず、本当に会食ないので、毎日家で食べていますけど、場合によってはもう一緒に食べれない時間に帰らざるを得ないときもあります。国際的なバイ会談などもオンラインでもやっていますし、時差の関係などもあります。
 職員も含めて、そこはワーク・ライフ・バランスがしっかり保てるような、そういった働き方をしっかりしなければいけないなというふうに感じています。

#123
○寺田静君 ありがとうございます。
 私も、何度かこの会議、環境省の主催の会議を傍聴させていただいていると、六時からとか結構多いんですね。前に、去年聞かせていただいたヴォーグの対談も夜の時間だったと思います。
 でも、それでも、国際会議など時差のあるところは仕方がないと思いますけれども、やっぱり国内のものもそういったところが見受けられて、もちろん物すごい大臣が御努力をされているというところもお見受けしています。オンラインの会議で大臣自らが、音声がちょっと遠いですとかという仕切りもされて、ファシリテーターのようなこともやられて、なるべくその職員の方の負担を減らすようにという御尽力をされているんだろうというふうに思いますけれども、やはり大臣が動かれていると周りの方も帰ることができないということで、やっぱり長時間労働になると育児とかをしている人は長時間いられないからやっぱり使えないとかということになって、それがやっぱり育休の制度があっても使いづらい、制度があっても利用しづらい空気をつくってしまうんだと思うので、そこのところにも更なる御尽力をいただきたいというふうに思っております。そこのところが解消されることが、大臣が求めておられる、その空気を変えることにつながっていくというふうに感じております。
 一言いただけないでしょうか。

#124
○国務大臣(小泉進次郎君) まさに環境省の職員から私に、大臣、育休取ってくださいと、その方が我々も取りやすいですという、この声があるのは、やはり上が理解しないと進まないという表れだと思いますし、私も自分が取るか取らないかの悩んでいたときに、きっと取ると言ったら取るで相当批判されるのだろうなと、そういう空気を、永田町って絶対あるじゃないですか。やっぱりその取りにくい雰囲気ってこういうことかと自分が痛感しましたね。
 そして、それからいろんな方に、おむつ替えているのとか言われるときに、それ聞かれることに驚きましたね。これって女性に聞くのだろうかって。でも、私それ驚いたんですけど、実は周りと話すと、替えたことがないという時代を、せざるを得なかった世代の方々がいることも事実で、そういったことも理解しなきゃいけないんだなと。ただ、もう我々の世代、またそれ以下含めて、少なくとも私の周りとかで、おむつ替えてるとか、それ男性同士でももうないですね。それ当たり前だと思っているので。
 そういう形で社会というのはだんだん変わってきていると思いますが、変わらなきゃいけないところはまだいっぱいあると思います。私もしっかりと努力をしていきたいと思います。

#125
○寺田静君 ありがとうございます。
 今のところもそうですけど、また別の観点から言うと、このコロナで一年間、環境省のリモートワークがすごく進んでいるんだなということにも私改めて感銘を受けております。今、役所の方に電話をしますと、担当者がリモートで在宅におりますとかということで、ただ、折り返しではなくて、このままこの電話が転送されるんですね。職員の方の携帯にそのまま転送されるというところももうすごく進んでいて、今回のまた質疑のときもオンラインでレクをさせていただいたんですけれども、そのときも自宅から参加をしてくださった職員の方もいらしたと思います。この間の本当にその大臣の目配りというか、他の恐らく省庁にはないほど行き届いているんだなということを改めて感じました。
 次のペットボトルのところにちょっと移らせていただきたいと思います。
 去年も、プラスチックの削減のところ、様々議論させていただきましたけれども、今回それが法案として出されるということで、改めてこの意欲的な取組に頭が下がる思いでおります。
 以前、去年、大臣が御紹介くださったものの中で、ヨーロッパは個別具体で、例えば綿棒のプラスチックの軸が駄目なんだとか、あとトレーが駄目なんだとか、個別具体でもう禁止をしているんだというお話もいただいて、それが今回この法案の中にもスプーンが駄目とかということで入るんじゃないかということで、それにも更に期待をしているところです。
 そんな中でですけれども、最近のこの国会の中継を見ておりますと、すごくペットボトルが置かれているというところが目に付いていて、テレビを御覧になられている方からも、予算委員会のところにずらずらとペットボトルが並んでいるということで私も御指摘をいただくことがあるんですね。
 この衆参の委員会等の質疑の中でのペットボトルというか、この飲料水の提供のところについて状況、環境省さんで把握している範囲で結構ですので、教えていただければと思います。

#126
○政府参考人(松澤裕君) 御説明申し上げます。
 幾つかの委員会におきまして、先生御指摘のとおり、水差しの代わりにペットボトルが利用されているというふうに承っております。例えば、衆議院の予算委員会、参議院の予算委員会でこの国会から水差しをペットボトルに切り替えておられるというふうに承っております。
 また、本日の委員会、参議院の環境委員会、あるいは衆議院の環境委員会は水差しのままだというふうに承っております。

#127
○寺田静君 ありがとうございます。
 私は、是非この環境委員会だけでも、これはあくまで国会のことであるので議運なのだというような議論もありましたけれども、是非この環境委員会だけでもやはりマイボトルの持込みを認めてはどうかということを改めて思っております。このところを何とか御理解を委員の先生方にもいただきたいというふうに思っております。
 さはさりとて、そのマイボトル、どうしても持ち歩けないときとか忘れてしまうこともあって、このペットボトルの代替をどうしようというところがあって、私も悩んできたんですけれども、最近、これはナチュラルローソンで見付けましたけれども、紙のボトルの水というものがあります。
 大臣、これ御存じでしたでしょうか。

#128
○国務大臣(小泉進次郎君) はい、知っています。

#129
○寺田静君 ありがとうございます。
 この紙ボトルなんですけれども、まだまだなかなか広まっていない。ナチュラルローソンさんにしかないとか、ごく限られたところにしかなくて、今回ちょっと探すのに苦労したところもありましたけれども、まだまだやっぱり、この開発をされた、されようとしているところなんかにお伺いをすると、まだまだ問題点があってなかなか難しいんだと。
 やっぱり持ち歩きということを考えると、このボトルのキャップの部分はどうしてもプラスチックにせざるを得なくて、ここも頑張って八五%までは生分解性にしているけれども、どうしてもかなわないところがあると。あるいは、防水にするためにアルミを使わざるを得なくて、どうしても、ジュースなんかだといいけれども、風味がやっぱり水だと気になってしまうというような技術的なところの問題があって、そこがクリアできないのと、あと、まだ価格的な問題があって競争力がないということを教えていただきました。
 この技術開発に使えるような支援策があるというふうにも伺いましたけれども、そのところを教えていただければと思います。

#130
○政府参考人(松澤裕君) お答え申し上げます。
 プラスチック資源循環の実現に向けましては、従来の化石由来のプラスチック、これを代替するバイオマスプラスチックですとか、あるいは紙、こういった再生可能な資源由来の素材を導入していくことが重要だと考えております。
 こうした再生可能資源由来素材の導入を後押しする政府の施策といたしまして、令和三年度当初予算案において、技術実証、それから製造設備導入、こういったものへの支援予算を計上してございます。導入に向けた企業などの取組を後押ししてまいりたいと考えております。

#131
○寺田静君 ありがとうございます。更にその取組を進めていただきたいというふうに思っております。
 まだ普及というか啓発のところに関しては大臣ができることもきっとあるんじゃないかなと思うんですけれども、大臣、是非この水ボトルを広めていただけないかなというところで、一言いただけませんか。

#132
○国務大臣(小泉進次郎君) 多分、一番広がる上で重要だろうと思っていることは、今回、国会で出している法律だと思います。このプラスチック法案、御審議いただいて、その中で、今一部の報道で言われているスプーンの話だけじゃないんだというのが分かっていただけると思います。これは全体として社会変革を進めるための法案で、それは経済の形を、新しい資源を投入することなく、例えば、ペットボトルであればペットボトルにもう一回戻っていく、我々の服であれば服がリサイクルをされてもう一回新品の服に変わっていく、こういう水平リサイクルが当たり前になるのがサーキュラーエコノミーの世界です。
 こういった意義について国民全体でも御理解をいただく議論が深まれば、結果としてそういった環境負荷の低いあらゆる商品が世の中に出回っていくと思いますし、仮に我々が今考えている法律が成立をした暁には、そういった環境負荷の低い形で製品の設計が環境配慮設計という形で作られていれば、そのボトルに国が認定をする、言わば環境版特保のような、こういったマークが付くことも考えられるわけです。
 そのような形で、消費者の皆さんにどの商品を選ぶかというその選択がされやすい環境を整えることで、この脱炭素や脱プラとか、こういった方向で頑張っている企業の取組が消費者に応援されるような社会に変えていきたいと、そう考えています。

#133
○寺田静君 ありがとうございます。
 私も、恐らく大臣と同じ問題意識を持っていて、先ほどのトヨタのお話もありましたけれども、まさしく今ヨーロッパとかで進んでいるような規制というのはトヨタ潰しのようなことになるだろうと。やっぱり国内の企業もそういったところを意識してどんどん変わっていかなければいけないんじゃないかなということを私自身も感じております。
 済みません、ちょっと時間が残り少なくなってきたものですから、ちょっと途中飛ばしまして、動物の生体販売の禁止というところで一問お伺いをしたいというふうに思っています。
 動物の生体販売禁止、私も猫がいたり犬がいたりということ、今までずっと人生の中で動物と暮らしてきましたけれども、そのペットショップの中での、ペットショップでの展示販売をやめるような議論というのは今特に進んでいないというか、議論をされていないというふうに聞いています。八週齢などの規制が決まったこともありましたけれども、結局、私もちょっとペットショップに行って聞いてみたりすると、店頭には出していませんけれども、裏にもうちょっとちっちゃい子いますよみたいな感じで、うまく守られていないんじゃないかなということを感じることもあります。
 また、赤坂のペットショップでは、ペットフードの定期購入を契約をすると生体が半額になる、つまり犬とか猫が半額で買えますというような大きな旗を出して販売をしているところもあって、私は、これは動物が好きな者としてはすごく違和感のある表示なんですね。
 大臣はどういうふうに思われますか、その生体半額みたいな表示について。お願いします。

#134
○国務大臣(小泉進次郎君) まあ、私だったら絶対そういうペットショップで買いませんね。まず、そもそもペットショップで犬、猫を買うのが当たり前の国を、それ以外の選択肢、つまり保護犬、保護猫、こういったことを考えていただけるような社会に変えたい。そして、その犬、猫が終生安心して幸せな環境で暮らせる社会をつくる、譲渡されやすい環境をつくると、それが我々環境省が目指している社会なので、何年分のペットフードを買ったからこの犬半額ですと、そういうところでは絶対買いませんね。

#135
○寺田静君 ありがとうございます。
 私もこれ難しいんだろうなと思いながら環境省の方にお伺いしましたら、特にやっぱり法律に触れるものではないということで、規制することができないということでした。ただ、全く私も同じ思いですけれども、目指している方向とは全然違うこの表示、広告の仕方というのはいかがなものかというふうに思って、これを何とかできないものかなというふうに思っています。
 最後、ちょっと残り少しですけれども、一問だけ。獣医学部のアンケートのことについて触れさせていただきたいと思います。
 去年、大臣にお願いしまして、その獣医学部の学部課程において必ずしも必要ではない生体を使った実習が行われているのではないかという件について実態調査をしてほしいというふうにお願いをして、実際去年の夏にアンケート調査を行っていただいたというふうに承知をしております。
 今、これ現在集計をされているということで、その集計の完了のめど、また公表されるかどうかについてお答えいただければと思います。

#136
○政府参考人(鳥居敏男君) お答え申し上げます。
 獣医大学における生体を利用した実習での動物の取扱いに関する調査につきましては、獣医師養成に係る学部等を有する全国十七の大学に対して、文部科学省と連名で回答を依頼したところであり、回答の集計はおおむね終了してございます。結果等につきましては、今年度中の公表に向け、現在集計結果を精査中でございます。

#137
○寺田静君 ありがとうございます。
 対応方針についても現在検討中だというふうにお伺いしておりますけれども、どういった対応を御検討されているのかというところも少しお答えをいただければと思います。

#138
○政府参考人(鳥居敏男君) その結果を踏まえまして、動物愛護管理行政を所管する環境省の立場といたしましては、各大学間の生きた動物の取扱いの差を是正できるように、また動物を使わない方法の活用、利用する動物の数の削減、動物の苦痛の軽減といういわゆる3Rの原則をより推進していただく方向で、各大学や関係機関への依頼を検討しているところでございます。
 更なる実験動物の適正な取扱いがなされるよう、文部科学省と連携しながら必要な対策を行ってまいります。

#139
○寺田静君 ありがとうございます。
 アンケートも早速実施していただいたということに感謝をしておりますし、また年内の公表も予定されているということで、私も期待をしております。
 最後、もう時間がありませんので触れるだけにしたいと思いますけれども、今、動物愛護の規制の改正について初めて数値規制が盛り込まれるというところで、すごく大臣の目配りが行き届いて強い意思が表れているものというふうに感謝をしております。ただ、帝王切開の回数のところなどについてまだまだ不十分ではないかというところで、私もこの一年半の間にほんの十分ぐらい動物愛護については触れただけだと思うんですけれども、それでもまだこれぐらいのもう御意見をいただくんですね。何とかこの動物を愛する方たちの気持ちにかなうような規制になるようにと願っております。
 どうもありがとうございました。終わらせていただきます。

#140
○平山佐知子君 無所属の平山佐知子です。よろしくお願いします。
 今日は、ごみに関する様々伺ってまいりたいと思います。
 まずはプラスチックごみについてですけれども、日本はこのプラスチックごみ、人口一人当たりの排出量がアメリカに次いで世界第二位ということです。このコロナ禍でますます持ち帰りサービス、テークアウトが増えたことに伴って、このプラスチック容器包装の引取り量が、去年の四月から十二月には前年比で四・六%も増加しているということなんです。
 ここにいらっしゃる委員の皆さんには釈迦に説法ですけれども、国民の皆さんにも分かりやすくお伝えするとすれば、このプラスチックですが、原料は石油です。ですから、この原油に占める割合がたとえ数%であっても化石燃料を消費することになりますし、処理する際も、燃やすとなれば石油を燃やすということになりますので、当然ながら地球温暖化が進むということにつながっていきます。ですから、この地球温暖化防止という観点でいえば、このプラスチックごみの総量を減らしていくということは世界共通の認識ではないかなと考えています。
 こうした中、この委員会でも私何度か質問をさせていただいたんですけれども、ドギーバッグアイデアコンテスト、去年環境省が行ったものですが、これ、本来の目的は食品ロスを減らすということだと思いますが、このプラスチック容器として活用するというふうに考えれば、大変これ有効、プラごみを減らすということに対しても有効であると思っています。やはり名称とかロゴを決めるということももちろんこれ大事なことなんですが、このコンテストをしっかりと、ここからが大事であって、しっかりと皆さんのライフスタイルに定着するような形でやっぱり推奨していく、一過性に終わらせないということが大変重要であると思っています。
 その上で、国は、何らかこのアイデアコンテストを今活用するために、何か生かしていくために行っていることがあるのかどうかということと、また、今国会には新法であるプラスチックに係る資源循環の促進等に関する法律案の審議がされる予定となっています。この新法を制定することによってこのプラスチックごみの削減にどの程度寄与すると考えていらっしゃるのか、この辺り、まずは大臣に伺わせていただきます。

#141
○国務大臣(小泉進次郎君) ありがとうございます。
 一点目のドギーバッグ、これを、もっとエコでmottECOというネーミングに公募で決まったということでありますが、今月の一日から公募を開始したところであります。今後、このモデル事業の実施、そして優良事例の発信、飲食店や自治体などで活用可能なポスターなど、この普及啓発の資材の作成などでmottECOの普及に取り組んでいきたいと考えています。
 そして、今回のプラスチック新法についての効果ということですが、これが目指す先にあるものは、この法律ができて、二〇五〇年にはもういわゆる使い捨てプラスチックがない社会、よくワンウエープラスチックというふうに言われますが、これがプラスチックにおいては完結をしていく、そこを目指してこの法律を今回国会に提出をして御審議をいただくということになっていますので、二〇五〇年カーボンニュートラル、そして海ごみに関しては大阪ブルー・オーシャン・ビジョンという形で二〇五〇年までに追加的汚染をゼロにする、この方向が国際社会で日本がリードしてつくったものです。ですので、そこ全体がつながっていく中でプラスチックの部分でのサーキュラーエコノミーが完結をする、こういったところを目指しています。

#142
○平山佐知子君 ありがとうございます。
 行動変容をみんなの生活に定着させるためのやっぱり様々な行い、指導を含めて、支援等を含めて大切だなと思っていますけれども、今おっしゃっていただいたように、ワンウエープラスチックを減らすという観点でいえば、先ほどからもありますけれども、アメリカのLoopという、スタートアップ企業が始めたリユース事業ですね、これは日本の大手企業も参入するなどして注目を集めているところですけれども、先ほど来からあるように、サーキュラーエコノミーというように、商品が入ったこれを消費者がまず購入をして、それを使い終わったらもう一度メーカーに戻して、そのメーカーはそれを、容器を洗浄してまた再利用するという循環ネットワーク事業だと思うんですけれども、こうして企業がやはり消費者を誘導していくというのは大変、誘導というか先導していくというのは大変有効ですし、すばらしいことだと思っています。
 そこで、資料一を御覧いただきたいんですけれども、これはみずほ情報総研が去年十二月に発表した気候変動に関する国民の意識調査の結果です。
 下の部分を見ていただきたいんですが、二〇一三年の前回調査と比べて、将来世代、海外の人々、日本の人々に対して気候変動が大きな影響を及ぼすと考える人の割合が一〇%から一二%増加している一方で、あなた自身、あなたが住む都道府県の人々に対して気候変動が大きな影響を及ぼすと考える人の割合は一%から三%の増加にとどまっているんですね。
 この結果を見ても、まだ気候変動危機が自分事というふうな認識が進んでいないんじゃないかなということが分かります。今後、さらに、国も企業も先導して、この地球温暖化防止は、先ほど来からありますように自分事ですよね、自分の身近なところからやはり今すぐにこの行動変容、行動の変化が求められるんだということを、していくことが大事なんだと伝えていかなくてはいけないと強く感じています。
 ただ、その一方で、行動変容、行動を変えるとなるとなかなか難しいなというふうに考えている、心配しているところもありまして、やはり一般の方々にとって、市民の皆様にとって、これまでの便利な社会を捨てて、生活の質、QOLを下げてまで、痛みを伴ってまで自分の行動を変えられない、前になかなか進まないという、そんな方々も多いように、私、いろんなSNSとかもチェックしていると、そういう方がなかなか変えられないんじゃないかという心配もしているところなんです。
 みんながやはり同じ方向を向いて、この地球温暖化防止、気候変動危機の問題は自分事と捉えてみんなが一緒に進まなくてはいけないんだということを、強いリーダーシップを取ってやはり国を引っ張っていかなくてはいけないというふうに思うんですが、それについて、何か実際やっていらっしゃること、またこれから考えていることなどあればお聞かせ願いたいと思います。大臣、お願いいたします。

#143
○国務大臣(小泉進次郎君) 同じ問題意識をずっと持ちながら、この大臣職を務めています。どうやったら、欧米と違う受け止めをされてしまう日本の中で、つまり、気候変動対策を強化することが生活の質を上げるんだ、これがイエスという人が過半数なのが欧米なんですね。日本はそのアンケート取ると、ノーが過半数なんです。これをどうやって変えればいいんだろうかというふうにずっと悩みながら取り組んでいますが、最近は随分変わってきているかもしれないと、変化の兆しを感じます。
 調査でも、気候変動は緊急的な課題であると認識している国民が日本が世界で三位というデータもありますし、また、スーパーなど行くと、私、前よりも間違いなく紙パックとかそういったものが増えてきたなということを感じます。そして、恐らくこんなプラスチックなんか知らないよと思っているような方々も含めて、気付けばそういう商品に展開をされていって、自然と手に取るものが変わりつつあるなと思っています。
 ですので、積極的に私みたいに身の回りをどんどん変えているのは、やっぱり大臣という経験をして自分の無知に気付き、このままじゃいけないと思って、変えなきゃいけないというところから、今は自分の中で変化を起こすことが楽しくなっているんです。まるでゲーム感覚で、さあ次はマイボトル、マイバッグ、シリコンラップ、電気自動車、再エネ切替え、コンポスト、さあ次は何を変えようかなと、次を探すのが楽しくなっているんですね。まあ、こんなのは多分レアケースです。
 だから、大事なのは、社会全体を自然とそういう方向に向けていくようにルールを変えなければいけないなと。まさにプラスチック新法なんかは、そういう人も含めて全体を変えていく、これがまさに国がやることだと思っています。そして、同時に、頑張っている、もう既に取り組んでいる企業やプレーヤーを次の世代を含めて応援すること、そしてその人たちが決して浮かないようにしていくこと、これも大事だと思います。
 長野県の白馬高校はすばらしくて、生徒たち自らが断熱リフォームを学校に求めて断熱化を実現させたんですね。そして、静岡県の浜松開誠館中学校・高校は、生徒たちが学校に再生可能エネルギー一〇〇%導入を求めているんですね。こういう取組が今広がっています。
 最近驚いたのは、花王さんが開発しているのは、泡のすすぎが早いシャンプーとか、泡落ちが早い、そのことで使用できる水が激減するんです、使用量が。恐らく、世界でそんな泡の開発をやっているのは日本だけじゃないでしょうか。だから、仮に世界全体で使われているシャンプーが日本企業のものに置き換えられれば、世界全体のバーチャルウオーター、水使用量は激減するはずです。
 こういったことが周知が世界にはしっかりまだ届いていないと思うので、そこをしっかり届けていくことも頑張っている人が報われるようにしていくこと、そんなことにつながるのではないかなと。しっかり頑張っていきたいと思います。

#144
○平山佐知子君 ありがとうございます。
 本当に、若い方々の自分事と捉えて変えようという精神、その行いは本当に心強く感じますし、大臣おっしゃってくださったような、そういう方々が浮かないようにというのが私も大切だと思っています。
 どうしてもまだ、環境問題やっているよということを言ってみても、何かこう意識が高い人だよねというふうに思われがちなところがまだまだあるのかなと私自身考え、感じておりますので、一生懸命取り組むことが、これは別に意識が高いとかそういう問題ではなくて、この未来の地球環境を守っていくために絶対的に重要なんだって、皆さん一人一人がやらなくてはいけないんだという意識をやはりどれだけ皆さんに伝えていくか、そして一緒にやっていくことができるかということがこれから非常に大きな問題かなというふうに思いますし、企業の皆様方も、まあ言い方はあれですけれども、イメージアップだけで地球環境に取り組んでいますというのではなくて、先ほど柳田先生にもありましたけれども、取り組みたいけれども取り組めない働く現場の方々も中にはいらっしゃる。
 そういう中で、国も、そこに本気で取り組んでいけばこういう支援をしますよとか仕組みがありますよということも、積極的にリーダーシップを取っていただきたいというふうに思います。
 それでは、続いて、またごみ問題に話を戻していきたいんですが、このコロナ禍で、ごみ収集の現場で作業員の皆様、感染リスクにさらされています。いろんな委員会でもそういうお話が出ていると思いますけれども、厚生労働省によりますと、三月十日時点で、自宅療養者、全国で二千六百四十一人です。無症状の方もいらっしゃいますので、そういう方含めて、自宅療養者が使ったマスクとかティッシュ、これは普通の通常のごみとして回収をされている状況です。一方、医療機関で新型コロナ患者が使ったガーゼなどは、専門業者が回収する感染性廃棄物となります。
 専門業者が回収するのか、それか一般ごみとして扱われるかというのは、あくまでもごみが出た場所が医療機関なのかそうではないかということで決まるということです。そうであれば、もっと家庭ごみの出し方、現場の作業員の方のリスクが少なくなるようなごみの出し方というのをしっかりと国民にもお伝えする必要があると思うんです。
 そういう意味では、環境省が出している廃棄物に関する新型コロナウイルス感染症ガイドライン、これもしっかりとよく読むと、例えば通常は分別をして資源化されているペットボトルですが、これは、自宅療養している新型コロナ感染者の方が飲んだペットボトルの場合は可燃ごみとして出すようにと書かれているのがよく読むと分かるわけですね。
 これまでもこうしたガイドラインを通して事業者の方などには周知をしていたと思うんですが、より国民の方にもやはり分かりやすく、ごみを出す側にも分かりやすく周知をしなくてはいけないんじゃないかなと思っているんですが、その辺り、環境省としてのお考えを聞かせてください。

#145
○政府参考人(松澤裕君) お答え申し上げます。
 先生御指摘のとおり、廃棄物に関する新型コロナウイルス感染症対策ガイドラインというのを策定しまして、市町村あるいは事業者向けに講ずべき対策について周知を図っております。
 加えまして、昨年の三月下旬に、新型コロナウイルス、この感染症が問題になった際に、自宅療養で御指摘のような廃棄物が出ることから、ごみ袋はしっかり縛って封をする、あるいは袋の空気を抜いて出していただきたい、こういった収集運搬をされている作業者の感染症対策のために、ごみを出す国民の皆様に心掛けていただきたい内容を分かりやすくまとめた御家庭でのごみの捨て方のチラシというのを公表して周知を図っております。昨年の五月以降、マンションの業者の団体さんとかビルのメンテナンス業界の団体さん、こういったところも通じまして、隅々までできるだけこういったごみの出し方情報が行き渡るように周知を図ってきております。
 引き続き、感染防止の観点で効果のあるごみの出し方について広く国民の皆さんに知っていただくように、自治体を通じましてチラシの周知を行うとともに、廃棄物を適正に処理するための体制が維持されるように取り組んでまいりたいと思います。

#146
○平山佐知子君 ありがとうございます。私もチラシを拝見しましたが、図式、絵が描いてあったり、大変分かりやすいので、また引き続きお願いをしたいと思っています。
 こういう収集時の安全という面では、分別されずにごみとして出されたリチウムイオン電池、それからスプレー缶などがごみ収集車内で発火する事故が相次いでいます。環境省の調査によりますと、全国のごみ収集車の火災は、二〇一八年度は五百十七件発生し、前年度に比べて一〇・五%の増加ということです。また、日本容器包装リサイクル協会によりますと、二〇一九年度の再処理施設で起きた発煙、発火のトラブルは三百件に上るということです。
 環境省は、今年度予算におよそ千二百万円を計上して、このリチウムイオン電池が含まれる廃棄物の発生量それから発生要因の分析を行っているところだというふうに伺っています。そこで、調査の進捗状況、それから、状況と結果の公表予定ですね、これについて伺うとともに、今後、このリチウムイオン電池を廃棄物処理法によって適正処理困難物として指定をして、市町村が事業者へ協力を求めるようにするなど、適正処理に向けた体制を構築していく予定があるのかどうか、伺わせていただきます。

#147
○政府参考人(松澤裕君) お答え申し上げます。
 御指摘のリチウムイオン電池、これにつきましては、電池そのもの、それからそれが内蔵されている製品、これらが適切に分別されずに廃棄された際に、ごみ収集車、あるいは先生御指摘のリサイクル施設含めて、ごみ処理施設での工程の中で衝撃が加わって出火する場合があり、火災事故の原因の一つとなっております。
 それらの実態を把握して適切な対策を検討するために、令和二年度それから来年度にかけましてリチウム電池のこの対策を調査する業務というのを実施しておりまして、本年度は、リチウムバッテリーの収集の仕方ですとか、それから実際にどれぐらいごみの中にリチウムイオン製品が出てきているのか、それから廃棄物処理施設での発火の件数ですとか、それからいろんな様々な対策の効果、こういったものについて調査を行いました。この調査結果については令和三年度当初に公表をして、各自治体に好事例も含めまして情報提供をしてまいりたいと思っております。
 加えまして、こういったリチウムイオンバッテリーについては、分別回収をして、別にリサイクルですとか別ルートで処理することが大事ですので、令和三年二月二日付けで、リチウムイオン電池を含有する製品の代表でございます加熱式たばこ、こういった製品について、廃棄物処理法上の広域認定制度の新たな対象品目に追加いたしました。こういう形で加熱式たばこについて別ルートで回収をできるように、メーカーの取組を促進しているところでございます。
 こうした状況でございますので、現時点では広域認定制度あるいは小型家電リサイクル法のルートで処理をしていくと、こういう方向で進めていきたいというふうに考えておりまして、現時点では廃棄物処理法上の適正処理困難物に指定する予定はございませんけれども、各制度の運用状況もよく見て検討していきたいと思います。

#148
○平山佐知子君 やはり人知れずごみ収集をしてくださっている現場の方々の安全が第一ですので、引き続きお願いをしたいと思います。
 ちょっと時間が来てしまったのでそのほかの質問を飛ばしますけれども、今日はごみに関する様々伺ってきましたが、どうしてもごみというと、なかなか見えにくいというか見たくないという部分もあるかと思うんですね。ただ、やはり、こういう一見汚いごみの問題とかトイレの問題とか焼却場の問題とか、そういうことこそやはり政治がしっかり入って解決、そして見ていかなくてはいけないというところだと思っていますので、引き続き細やかな対応をお願いをしたいと思います。
 今日はありがとうございました。

#149
○委員長(長浜博行君) 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。
   午後二時四十三分散会
ソース: 国立国会図書館
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