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2021/03/22 第204回国会 参議院 第204回国会 参議院 内閣委員会 第5号 令和3年3月22日
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2021/03/22 第204回国会 参議院

第204回国会 参議院 内閣委員会 第5号 令和3年3月22日

#1
令和三年三月二十二日(月曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 三月十九日
    辞任         補欠選任
     市田 忠義君     山下 芳生君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         森屋  宏君
    理 事
                酒井 庸行君
                徳茂 雅之君
                木戸口英司君
                平木 大作君
                矢田わか子君
    委 員
                大家 敏志君
                岡田 直樹君
                古賀友一郎君
                高野光二郎君
                山田 太郎君
                山谷えり子君
                和田 政宗君
                小沼  巧君
                塩村あやか君
                杉尾 秀哉君
                石川 博崇君
                柴田  巧君
                高木かおり君
                田村 智子君
                山下 芳生君
   国務大臣
       国務大臣
       (内閣官房長官) 加藤 勝信君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(科学技
       術政策、宇宙政
       策))      井上 信治君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(少子化
       対策))     坂本 哲志君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(経済財
       政政策))    西村 康稔君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣)     小此木八郎君
       国務大臣     河野 太郎君
       国務大臣     平井 卓也君
       国務大臣     丸川 珠代君
   副大臣
       内閣府副大臣   三ッ林裕巳君
       厚生労働副大臣 三原じゅん子君
   大臣政務官
       内閣府大臣政務
       官        和田 義明君
       文部科学大臣政
       務官       鰐淵 洋子君
       厚生労働大臣政
       務官       大隈 和英君
        ─────
       会計検査院長   森田 祐司君
        ─────
   政府特別補佐人
       人事院総裁    一宮なほみ君
   事務局側
       事務総長     岡村 隆司君
       常任委員会専門
       員        宮崎 一徳君
   衆議院事務局側
       事務総長     岡田 憲治君
   裁判官弾劾裁判所事務局側
       事務局長     松本 智和君
   裁判官訴追委員会事務局側
       事務局長     中村  実君
   国立国会図書館側
       館長       吉永 元信君
   政府参考人
       内閣官房内閣審
       議官       二宮 清治君
       内閣官房国際博
       覧会推進本部事
       務局次長     宇山 智哉君
       内閣官房内閣人
       事局人事政策統
       括官       山下 哲夫君
       内閣官房内閣人
       事局人事政策統
       括官       堀江 宏之君
       人事院事務総局
       職員福祉局長   合田 秀樹君
       人事院事務総局
       人材局長     西  浩明君
       内閣府政策統括
       官        柳   孝君
       内閣府政策統括
       官        三上 明輝君
       内閣府地方創生
       推進事務局審議
       官        佐藤 朋哉君
       内閣府宇宙開発
       戦略推進事務局
       長        松尾 剛彦君
       内閣府子ども・
       子育て本部統括
       官        嶋田 裕光君
       警察庁長官官房
       総括審議官    櫻澤 健一君
       個人情報保護委
       員会事務局長   福浦 裕介君
       カジノ管理委員
       会事務局次長   並木  稔君
       消費者庁政策立
       案総括審議官   津垣 修一君
       文部科学省大臣
       官房審議官    森田 正信君
       文部科学省大臣
       官房文教施設企
       画・防災部技術
       参事官      笠原  隆君
       厚生労働省大臣
       官房審議官    宮崎 敦文君
       厚生労働省大臣
       官房審議官    山本  史君
       厚生労働省大臣
       官房審議官    志村 幸久君
       厚生労働省大臣
       官房審議官    大坪 寛子君
       厚生労働省大臣
       官房審議官    富田  望君
       厚生労働省雇用
       環境・均等局雇
       用環境総合整備
       室長兼厚生労働
       省子ども家庭局
       児童虐待防止等
       総合対策室長   岸本 武史君
       厚生労働省社会
       ・援護局障害保
       健福祉部長    赤澤 公省君
       農林水産省大臣
       官房輸出促進審
       議官       池山 成俊君
       経済産業省大臣
       官房審議官    岩城 宏幸君
       中小企業庁次長  奈須野 太君
       国土交通省大臣
       官房審議官    木村 典央君
       国土交通省総合
       政策局次長    大高 豪太君
       国土交通省水管
       理・国土保全局
       水資源部長    若林 伸幸君
       観光庁観光地域
       振興部長     村田 茂樹君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○令和三年度一般会計予算(内閣提出、衆議院送
 付)、令和三年度特別会計予算(内閣提出、衆
 議院送付)、令和三年度政府関係機関予算(内
 閣提出、衆議院送付)について
 (皇室費、国会所管、会計検査院所管、内閣所
 管(まち・ひと・しごと創生関係経費を除く)
 、内閣府所管(内閣本府(沖縄関係経費、地方
 創生関係経費、消費者委員会関係経費を除く)
 、知的財産戦略推進事務局、科学技術・イノベ
 ーション推進事務局、健康・医療戦略推進事務
 局、宇宙開発戦略推進事務局、子ども・子育て
 本部、総合海洋政策推進事務局、国際平和協力
 本部、日本学術会議、官民人材交流センター、
 宮内庁、警察庁、個人情報保護委員会、カジノ
 管理委員会)及びデジタル庁所管)
    ─────────────

#2
○委員長(森屋宏君) ただいまから内閣委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日までに、市田忠義君が委員を辞任され、その補欠として山下芳生君が選任をされました。
    ─────────────

#3
○委員長(森屋宏君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 委嘱審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣官房内閣審議官二宮清治君外三十名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

#4
○委員長(森屋宏君) 御異議ないと認め、さよう決定をいたします。
    ─────────────

#5
○委員長(森屋宏君) 去る十八日、予算委員会から、本日一日間、令和三年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、皇室費、国会所管、会計検査院所管、まち・ひと・しごと創生関係経費を除く内閣所管、内閣府所管のうち沖縄関係経費、地方創生関係経費及び消費者委員会関係経費を除く内閣本府、知的財産戦略推進事務局、科学技術・イノベーション推進事務局、健康・医療戦略推進事務局、宇宙開発戦略推進事務局、子ども・子育て本部、総合海洋政策推進事務局、国際平和協力本部、日本学術会議、官民人材交流センター、宮内庁、警察庁、個人情報保護委員会並びにカジノ管理委員会並びにデジタル庁所管について審査の委嘱がありました。
 この際、本件を議題といたします。
 国会所管及び会計検査院所管の予算につきまして順次説明を聴取をいたします。
 まず、衆議院関係予算の説明を求めます。岡田衆議院事務総長。

#6
○衆議院事務総長(岡田憲治君) 令和三年度衆議院関係歳出予算について御説明申し上げます。
 令和三年度国会所管衆議院関係の歳出予算要求額は六百九十一億一千九百万円余でありまして、これを前年度予算額と比較いたしますと三十七億七千三百万円余の増額となっております。
 これは、給与改定に伴う職員諸手当等の減額がある一方、衆議院議員の任期満了に伴う総選挙関係経費及び議員会館の施設整備費等の増額によるものであります。
 その概要を御説明申し上げますと、国会の権能行使に必要な経費として四百五十一億七千四百万円余、衆議院の運営に必要な経費として二百十六億五千百万円余を計上いたしております。
 これらの経費は、議員関係の諸経費、事務局及び法制局の事務を処理するために必要な経費でございます。
 また、衆議院施設整備に必要な経費として十六億九千百万円余、民間資金等を活用した衆議院施設整備に必要な経費として五億九千五百万円余を計上いたしております。
 これらの経費は、議事堂本館等の施設整備費、赤坂議員宿舎の整備に係る不動産購入費でございます。
 このほか、国会予備金に必要な経費として七百万円を計上いたしております。
 以上、令和三年度衆議院関係歳出予算の概要を御説明申し上げました。
 よろしく御審議のほどをお願い申し上げます。

#7
○委員長(森屋宏君) 次に、参議院関係予算の説明を求めます。岡村参議院事務総長。

#8
○事務総長(岡村隆司君) 令和三年度参議院関係歳出予算について御説明申し上げます。
 令和三年度国会所管参議院関係の歳出予算要求額は四百十六億三千二百万円余でございまして、これを前年度予算額と比較いたしますと九億四千三百万円余の増額となっております。
 これは、主に、昨年の歳費法改正による議員歳費の月額の削減が本年四月までであること及び退職予定職員数の増に伴い退職手当が増額となることによるものでございます。
 その概要を御説明申し上げます。
 まず、国会の権能行使に必要な経費として二百三十九億九千三百万円余、参議院の運営に必要な経費として百六十一億円余を計上いたしております。
 これらの経費は、議員活動に係る諸経費並びに事務局及び法制局の所掌事務を処理するために必要な経費でございます。
 次に、参議院施設整備に必要な経費として十五億三千三百万円余を計上いたしております。
 この経費は、議事堂本館等の施設整備に必要な経費でございます。
 最後に、国会予備金に必要な経費として五百万円を計上いたしております。
 以上、令和三年度参議院関係歳出予算の概要を御説明申し上げました。
 よろしく御審議のほどお願い申し上げます。

#9
○委員長(森屋宏君) 次に、国立国会図書館関係予算の説明を求めます。吉永国立国会図書館長。

#10
○国立国会図書館長(吉永元信君) 令和三年度国立国会図書館関係歳出予算について御説明申し上げます。
 令和三年度国会所管国立国会図書館関係の歳出予算要求額は二百二億三千六百万円余でありまして、これを前年度予算額と比較いたしますと一千九百万円余の増額となっております。
 これは、主に、退職手当等の人件費が増額となることによるものでございます。
 その概要を御説明申し上げます。
 第一は、運営に必要な経費でありまして、人件費等、百一億八千四百万円余を計上いたしております。
 第二は、業務に必要な経費でありまして、国会サービス経費、情報システム経費等、七十七億百万円余を計上いたしております。
 第三は、科学技術関係資料の収集整備に必要な経費でありまして、十一億四千九百万円余を計上いたしております。
 第四は、施設整備に必要な経費でありまして、十一億九千九百万円余を計上いたしております。
 以上、令和三年度国立国会図書館関係歳出予算の概要を御説明申し上げました。
 よろしく御審議のほどをお願い申し上げます。

#11
○委員長(森屋宏君) 次に、裁判官弾劾裁判所関係予算の説明を求めます。松本裁判官弾劾裁判所事務局長。

#12
○裁判官弾劾裁判所参事(松本智和君) 令和三年度裁判官弾劾裁判所関係歳出予算について御説明申し上げます。
 令和三年度国会所管裁判官弾劾裁判所関係の歳出予算要求額は一億一千四百九十二万円余でございまして、これを前年度予算額と比較いたしますと七十三万円余の増額となっております。
 この要求額は、裁判官弾劾裁判所における事務局職員の給与に関する経費及び事務処理費並びに裁判官弾劾法に基づく裁判官の弾劾裁判に直接必要な旅費及び庁費でございます。
 以上、令和三年度裁判官弾劾裁判所関係歳出予算の概要を御説明申し上げました。
 よろしく御審議のほどをお願い申し上げます。

#13
○委員長(森屋宏君) 次に、裁判官訴追委員会関係予算の説明を求めます。中村裁判官訴追委員会事務局長。

#14
○裁判官訴追委員会参事(中村実君) 令和三年度裁判官訴追委員会関係歳出予算について御説明申し上げます。
 令和三年度国会所管裁判官訴追委員会関係の歳出予算要求額は一億三千五百二十七万円余でございまして、これを前年度予算額と比較いたしますと三百十八万円余の減額となっております。
 この要求額は、裁判官訴追委員会における事務局職員の給与に関する経費、訴追事案の審査に要する旅費及びその他の事務費でございます。
 以上、令和三年度裁判官訴追委員会関係歳出予算の概要を御説明申し上げました。
 よろしく御審議のほどをお願い申し上げます。

#15
○委員長(森屋宏君) 次に、会計検査院所管予算の説明を求めます。森田会計検査院長。

#16
○会計検査院長(森田祐司君) 令和三年度会計検査院所管の歳出予算について御説明申し上げます。
 会計検査院の令和三年度予定経費要求額は百六十八億三千五百万円余でありまして、これを前年度予算額百七十億九千九百万円余に比較いたしますと二億六千三百万円余の減額となっております。
 ただいま申し上げました要求額は、日本国憲法第九十条及び会計検査院法の規定に基づく会計検査院の運営及び会計検査業務に必要な経費等であります。
 次に、その概要を御説明申し上げます。
 まず、会計検査院の運営に必要な経費として百四十八億四千三百万円余を計上いたしております。これは、会計検査に従事する職員等の人件費及び庁舎の維持管理等に必要な経費であります。
 次に、会計検査業務に必要な経費として十九億一千六百万円余を計上いたしております。これは、国内外における実地検査等のための旅費及び検査活動を行うためのシステムの開発・運用等に必要な経費並びに検査活動に資する研究及び検査能力向上のための研修に必要な経費であります。
 次に、会計検査院施設整備に必要な経費として七千五百万円余を計上いたしております。
 以上、会計検査院の令和三年度予定経費要求額の概要を御説明申し上げました。
 よろしく御審議のほどお願いいたします。

#17
○委員長(森屋宏君) 以上で予算の説明の聴取は終わりました。
 説明者の皆様方は御退席いただいて結構です。
 それでは、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。

#18
○古賀友一郎君 おはようございます。自由民主党の古賀友一郎でございます。
 今日は予算案の委嘱審査ということでございますが、私、現在、政府の国土審議会の離島振興対策分科会の特別委員も仰せ付かっておりますので、今日はまず離島に関する問題から伺ってまいりたいと思います。
 我が国の離島は総じて厳しい経済社会状況の中にあるわけでございますけれども、この我が国の外縁を画する国境離島につきましては、特にその地域社会を維持することが我が国の領海と排他的経済水域を守ることにつながるということで、平成二十八年四月に有人国境離島法が成立し、平成二十九年度から施行をされております。
 この法律による雇用の創出効果というものもございまして、私の地元長崎県の五島市では、昨年、一昨年と二年続けて人口社会増という、こういった効果も出てきているという状況でございます。しかしながら、その五島市でも自然減を含めますと人口減少に歯止めが掛かっているわけではないわけでございまして、離島地域全体で見ると、やはり依然として厳しい状況であることには変わりないというわけであります。
 この離島の地域社会を維持発展させていくには、何といっても基幹産業である漁業と観光業の振興が不可欠でありますけれども、今回の新型コロナの影響でその双方が大きなダメージを受けているというわけでございます。新型コロナの緊急事態宣言は昨日解除をされました。今後、この感染拡大ですね、まだ予断を許さないという状況であると思いますけれども、このコロナで打撃を受けた経済の再生、これは特に離島地域においては喫緊の課題ではなかろうかというふうに私思っております。
 そうした観点からまずお伺いしたいのは、観光業再生に向けたGoToトラベル事業の再開についてであります。
 この事業が効果的であることは広くこれは認識をされていると思います。私の地元長崎県でも、県内宿泊客数が昨年五月には対前年九割減まで落ち込みましたけれども、事業効果が現れた秋の第三・四半期にはほぼ対前年と同じくらいの水準まで持ち直しまして、離島では、地域によっては前年よりむしろ増えるというところも出てまいりました。二月まで平日を含めて予約でいっぱいのホテルもあったというふうには聞いておりますけれども、昨年末に事業が停止されますと、キャンセルが相次いで、また苦境に立たされたということで、宿泊業界から悲鳴にも似たような声が上がっております。
 こうした状況を受けまして、先週、全国三十二県の知事が共同で、感染の落ち着いている県から事業を早急に再開することを求める、こういう緊急要望もなされているところでございますけれども、緊急事態宣言の解除を踏まえて、今後このGoToトラベル事業をどのように再開していくのか、伺いたいと思います。

#19
○政府参考人(村田茂樹君) お答え申し上げます。
 御指摘ございましたように、昨日で緊急事態宣言は解除されたところでございますけれども、GoToトラベル事業の再開に関しましては、再度の感染拡大を防止すべく、引き続き緊張感を持って感染状況等につきまして注視しながら社会経済活動を進めていく必要があり、本事業の再開は当面難しい状況と考えております。
 他方で、観光関連産業につきましては、昨年末以降の感染拡大やGoToトラベル事業の全国一斉停止措置等を受けまして大変な苦境に直面しております。国土交通省といたしましても、しかるべき時期での再開に際しての本事業の在り方につきまして様々な観点から検討を行っております。
 そうした中で、御指摘のように、先週、三十二の県知事の皆様から県単位でのGoToトラベル事業の再開等に関する御要望をいただいておりまして、大変苦しい状況に置かれております地元の事業者を支援する目的で、各県におきましては、いわゆる県民割として旅行者への補助を実施しているというふうに承知しております。
 国土交通省といたしましては、こうした都道府県の取組等を十分に踏まえるとともに、先日の三十二県の知事の皆様からの要望もしっかりと受け止めさせていただきまして、どういったことができるのか、感染状況の見通しや医療の提供体制等を見極めつつ、政府として検討を進めているというところでございます。

#20
○古賀友一郎君 ありがとうございました。
 立ち所に再開するのは難しいという、そういった状況も理解はいたします。しかし、今申し上げたとおり、本当にやっぱり悲鳴なんですね。もう本当、そういう状況です。もうお気持ちは、観光庁の皆様、本当に受け止めていただいていると思います。是非戦略的に再開をしていっていただきたいと、こうお願いしておきたいと思います。
 次に、離島の物価問題についてお伺いをいたします。
 離島の地域社会を維持していくにはその不利な条件を解消していくことが必要でございますけれども、離島の住みにくさの大きな原因の一つは、やはり輸送コストが掛かることによって物価が高いということが挙げられると思うんです。
 以前、本土の保育園の園長先生が私に、古賀さん、五島に行ったら白菜が一玉千円でしたよ、トマトも一個三百円で売っていましたよと、これでは給食なんか作れませんよと、こういうふうに驚いて報告してくださったことがございました。もちろん、このケースは船の欠航などで極端に品薄になったケースだと思いますけれども、しかし、ふだんからやはり高いというのはこれは実感なんですね。島根県が平成三十年度に隠岐地域を対象に調査されたところ、商品によって本土と同じ水準のものから約一・五倍のものまであるけれども、平均すると二割ほど高いという調査結果も得られているようであります。
 特にこの国境離島においては、島民の航路、航空路運賃は、それぞれJR運賃並み、新幹線並みという考え方で低廉化が図られております。また、物資の輸送コストについても、産業戦略上の農水産品等に対しては低廉化の支援がなされておりますけれども、生活物資の方については、石油製品に対する支援は一定ありますけれども、食料品や日用品に対する支援はないというのが現状です。
 離島を住みやすい地域にするには、どうしてもこの高い物価の問題は避けて通れないというふうに考えておりまして、政府にはこの物価対策を何とか講じていただきたいと、こういうふうに思うわけでございますが、ただ、その効果的な対策を探るためにも、まずは離島の物流構造を含めた実態を正確に把握することが必要だというふうに思っておりまして、この国境離島を担当する内閣府におかれては、離島振興法を所管する国交省とも連携をして、そうした実態について全国の離島を調査していただきたいと、こういうふうに思うんですけれども、今日は和田政務官にお越しいただいておりますので、御答弁よろしくお願いいたします。

#21
○大臣政務官(和田義明君) お答え申し上げます。
 物流コストの高さが離島の住みにくさの大きな一因となっているといったことも、本当に御指摘のとおりだと思っております。私の地元の北海道でも同様の傾向が見られますし、また、北海道で作られたものを本州に出すときに生産者さんの利益がやはり物流コストに打ち消されてしまう、豊かさが残らないといった課題もございまして、思いは同じということをまず冒頭申し上げたいと思います。
 その上でですけれども、内閣府におきましては、平成二十九年度より、特定有人国境離島地域社会維持推進交付金を通じて、離島住民向けの航路の運賃の低廉化、それから農水産物やその原材料等の移出入に関わる輸送コストの低廉化、それから雇用機会の拡充、それから滞在型観光の促進に関わる支援等、特定有人国境離島地域の地域社会の維持を支援させていただいているところでございます。
 離島における生活物資の物価につきましては、例えば、島根県が平成三十年度、隠岐地域において実施した物価、物流に関する調査におきまして、松江市と比較して平均して二割程度高い水準となっているとの結果も出ていると聞いております。一方、近年のEコマースの拡大もありまして、一部におきましては不利性が緩和されている状況も見受けられるというふうな状況もあるかと思います。
 しかしながら、いずれにしましても、委員の御指摘を受けまして、国土交通省等関係省庁と連携をしながら、特定有人国境離島地域における物価の実態について何らかの形で調査を行うよう検討させていただきたいと思います。

#22
○古賀友一郎君 前向きな御答弁、ありがとうございました。
 先週は、自民党の離島振興特別委員会でも、私、国交省の中原国土政策局長に同じようなお訴えを申し上げております。是非しっかり連携をして進めていただきたいと思います。
 私、離島に住んでもらう、住みやすくするためには、本土よりもむしろ安くするぐらいの、それぐらいの対策がないと難しいんじゃないかと思うんですね。だから、そういった問題意識も含めてしっかり政府におかれては対処していただきたいと、こういうふうに強くお願い申し上げたいと思います。
 次は、離島から離れまして、企業の農地所有問題について伺いたいと思います。
 この問題については、国家戦略特区諮問会議の有識者議員の方々が、現在養父市で実施されている企業の農地取得特例制度を全国展開すべきと主張していらっしゃいます。企業が農業経営に参入することについては、生産性の向上であるとか、あるいは農家の後継者不足を補って持続可能な経営に結び付くという期待もございますので、そのこと自体を私問題にするつもりはないわけでありますけれども、しかし、この農地の所有権取得に執着しているという点は私やっぱり不可解なんです。
 現行で既に最長五十年間のリースで安定的に農地を確保して経営することができることになっておりまして、実際、養父市において農地を取得した法人も、経営農地のうち所有面積はごく一部であって、規模を拡大してやっている法人はいずれもリース方式で行っているようであります。その一方で、企業が農地を所有しなければならないというこの実質的な理由、根拠については、私の知る限り説得力のある主張は見当たりません。これでは、農地を取得しておいて後で転用することを狙っているのではないかといった疑念を持たれても仕方のないところでございまして、自民党の農林・食料戦略調査会と農林部会では、企業の農地取得の特例を全国展開するのは容認できない旨決議されております。
 こうした状況を受けまして、去る一月には、坂本地方創生担当大臣が、この特例制度を全国展開するか否かについて、令和三年度中に制度のニーズと問題点を調査、調整した上で必要な法案を提出すると、このように発表をされました。政府におかれてはしっかり調査検討していただきたいと思うわけでございますけれども、今日私が問題提起しておきたいのは、その際、食料安全保障の観点から外国資本との問題もしっかり検討していただきたいということであります。
 現状、農地の権利取得だからといって外国からの投資を規制する制度はありません。せいぜい外為法上の報告義務があるぐらいだと承知しております。したがって、企業の農地所有を解禁するということは、国内企業だけじゃなくて、外国資本、外国企業の農地所有も認めるということになります。しかも、企業の本質は大規模化と資本の論理でありますから、企業の農地所有を解禁することは、これは直接買収する以外にも、国内企業の買収を通じて外国資本が我が国の農地を大規模に買収する道も開かれると、こういうふうに思うわけであります。
 現在、世界的な人口増加や気候変動などを背景に、将来の食料不足への懸念から、国境を超えた農地争奪戦が繰り広げられております。一般に狙われやすいのは発展途上国の農地でありますけれども、先進国もこれは例外ではありません。フランスでも中国企業による農地買収が問題になっておりますし、買収する側の国も、これ中国だけじゃなくて欧米諸国もありますし、あるいは中東やアジアでも、豊かだけど国土が狭い国々が特に積極的なようであります。
 そういう状況下で企業の農地所有を解禁してしまうことが、我が国の農地、食料安全保障にいかなる影響を及ぼすのかについては、これは慎重な検討が必要だというふうに思いますので、政府がどういうふうに認識しているのかということなんですね。
 この問題は、記者発表された坂本大臣にお答えいただきたいと思いましたけれども、この国家戦略特区制度は地方消費者特委の所管ということでございますので、当委員会は他委員会になるということで、今日は三ッ林副大臣にお越しいただいておりますので、この辺のお考えをお伺いしたいと思います。

#23
○副大臣(三ッ林裕巳君) 古賀先生にお答えいたします。
 養父市で活用されている法人農地取得事業に係る特例措置につきましては、法律上、農地を取得、所有できる法人の要件として、まず第一に、地方公共団体との間で、農地の不適正な利用があった場合には地方公共団体へ所有権を移転する旨の書面契約を締結していること、二つ目が、地域のほかの農業者との適切な役割分担の下に継続かつ安定的に農業経営を行うと見込まれること、三つ目として、業務執行役員等のうち一人以上の者がその法人の行う耕作等に常時従事すると認められることなどが規定されております。
 したがって、法律上、外国企業を排除する規定が置かれているわけではありませんが、地域とのつながりを持って農業経営を行うことができない外国企業が本特例措置により農地を所有することは現実的には困難であると考えています。
 いずれにしても、本特例措置については、政府として、ニーズと問題点の調査を特区区域以外においても来年度中に実施しまして、その結果に基づき、全国への適用拡大について調整し、早期に必要な法案の提出を行うこととしており、内閣府としては、御指摘も踏まえ、農地政策全般や食料安全保障などを担当する農林水産省としっかり連携しながら検討、調整を進めてまいる、このような所存でございます。

#24
○古賀友一郎君 しっかり御検討いただきたいと思います。
 直接買いに入るというケースもあると思いますけれども、さっきちょっと私申し上げたように、国内企業を買収して間接的に大規模に取得するという道もあると思うんですね。だから、そういったことも含めて、この特区を全国展開するのはあくまで特段の弊害がない場合ということでございますので、現下、特段の問題があると思えなくても、将来的にそういうことが想定されるということも、これは私考慮に入れる必要があると思うんですね。
 だから、政府におかれてはしっかりとその辺も考えていただきたいと思いますし、あるいはこれ以外にも、農地所有適格法人の議決権制限の緩和等の問題も、これも、これは規制改革の方の議論でありますけれども、そういった問題もあるということで、併せて注視していかなきゃならぬなと、こういうふうに思っておりますが、いずれにしても、内閣府におかれては、そういう視点をしっかりと持った上で御検討いただきたいとお願いしておきたいと思います。
 次に、もう時間がなくなってまいりましたので、最後に、加工食品の原料原産地表示について少し伺います。
 平成二十九年九月から全ての加工食品について原料原産地を表示する制度が始まりました。それまでは生鮮食品と一部の加工食品だけでありましたけれども、これが全部義務化されるということでございまして、これは食の安全、安心、それから国産一次産品の振興も期待できる制度としてスタートしておりますが、経過期間ということで、令和四年三月までは経過措置期間であります。
 残り一年ということで、この進捗状況、それと評価を少しお聞かせいただきたいと思います。

#25
○政府参考人(津垣修一君) お答え申し上げます。
 新たな加工食品の原料原産地表示制度につきましては、議員御指摘のとおり、平成二十九年九月に施行されまして、令和四年三月三十一日までを経過期間、経過措置期間としております。
 消費者庁では、事業者の対応状況を把握するため、平成三十年度から毎年七月頃に実際の店舗で販売されている加工食品の原料原産地表示への対応状況を調査しているところでございます。当該調査の結果、原料原産地が表示されて販売されている加工食品は、平成三十年度で一七%、令和元年度で三六%でございました。経過期間、経過措置期間の中間地点となる本年度の調査結果は現在集計中でございますが、表示されている加工食品の割合は年々増加しているものと承知しております。
 また、最近は、令和四年三月三十一日の経過措置期間終了まで一年、約一年となっておりますことから、具体的な原材料の調達状況を踏まえた原料原産地表示の記載ぶり等に関する問合せも増加しております。
 このようなことから、消費者庁としては、各事業者において原料原産地表示への対応が順調に進められていると考えておりますが、今後、経過措置期間終了までに全ての事業者が原料原産地表示制度に対応できるよう、引き続き、事業者向けのチラシの作成、配布、ウエブ説明会の開催など、事業者に対するより一層の周知及び普及啓発を図ってまいりたいと考えております。

#26
○古賀友一郎君 ありがとうございました。終わります。

#27
○杉尾秀哉君 立憲民主・社民の杉尾でございます。質問の機会をいただきまして、ありがとうございます。
 委嘱審査ということですけれども、まず、新型コロナの関連で伺います。
 この週末に緊急事態宣言、一斉解除ということになりました。しかし、その中身見てみますと、前向きの解除というよりはむしろ打つ手がないと、こういったような本音も聞こえてくるわけですけれども、リバウンドも既に始まっているというふうに見られます。
 そこで、ここに来て注目されている宮城県の感染者数、資料一をお配りいたしました。大幅に過去最悪を更新しておりまして、これ、昨日、おとといの数字入っていないんですけど、おとといが百二十五人、昨日が百十二人ということで、極めて深刻な状況になっております。
 そこで、西村大臣に伺いますけど、これ、政府として原因というのは分析できているんでしょうか。

#28
○国務大臣(西村康稔君) 私どももこの宮城県の状況を警戒感を持って見ておりまして、村井知事とも頻繁に連絡を取り合って、その状況など確認し合っております。
 具体的な分析、専門家に今、更にお願いしているところでありますけれども、クラスターの発生を見ますと、カラオケスナック、それから接待を伴う飲食店、高齢者施設、それから自衛隊の基地、刑務所、拘置所ですね、こういったところで出ていますので、こういった今分析を重ねているところであります。
 いずれにしても、いわゆる仙台市が宮城県全体のうちの感染者の七割ぐらいを占めていますので、仙台市の中心部、国分町を中心としたところにかなり焦点を当てて、時短などを今週半ばから行う予定というふうに承知をしております。

#29
○杉尾秀哉君 宮城県のこれ独自の緊急事態宣言が出されておりますけれども、そこのグラフにも書きましたけれども、時短要請が終わって、その後にGoToイートが始まって、まあこれは実際には停止されていますけれども、この時短要請の解除、それからGoToイートの再開、これが影響しているという見方が専らあると。それから、変異株の影響というのも考えられるんですけれども、これからほかの地域でも同様のことが起きるんじゃないですか、どうですか。

#30
○国務大臣(西村康稔君) お示しいただいているグラフのとおり、時短要請でかなり効果を発揮しまして、感染者の数はかなり低いレベルに収まりましたので、県の判断としてGoToイートを再開をしたというふうに承知をしております。
 それで、このGoToイートと感染増との関係、専門家に今分析もお願いしているところですけれども、先ほど申し上げましたとおり、カラオケスナックとかいわゆる接待を伴う飲食店、キャバクラで発生をしておりますので、必ずしもこのGoToイートとの明確な関係は分からないところであります。専門家の今引き続き分析をお願いしているところであります。
 御指摘のように二点、一つは、飲食の場が引き続きやはりこれはリスクが高いということで、ここはいわゆるガイドラインの徹底、パーティションであったり、いわゆるアクリル板であったり、換気、こういったところの呼びかけを引き続き、これは宮城県に限らず、緊急事態宣言解除した首都圏も当然のことでありますけれども、徹底したこの呼びかけ、そして会話のときはマスクということを店からもお願いすることをこれは徹底していきたいというふうに考えております。
 そして、変異株ですけれども、宮城県でこれまで変異株の検査、四百六十件やっておりまして、そのうち変異株と認められたのは一件、一件でありますので、現時点で、まあ専門家の分析もお願いしておりますが、変異株が要因で広がってきたとは見ておりませんが、ただ、御指摘のように、変異株、感染力が強いと言われておりますので、そしてやがては全て置き換わる、もうフランスも七割、アメリカも三割置き換わったと言われておりますので、日本も遅かれ早かれ置き換わっていくということを前提に変異株への対策も強化をしていかなきゃいけないというふうに考えております。

#31
○杉尾秀哉君 変異株については、検査徹底している神戸などはもう半数を超えて六割と、こういったような統計もあるようでございます。科学的な分析、これは急ぐ必要があるだろうというふうに思いますので、よろしくお願いいたします。
 先ほど古賀委員からも話があったんですけれども、このGoToイートの関係でもあるんですけれども、イート、トラベル、巨額の予算残っていますよね。再開の時期、条件などについて、これ政府全体的にどういうふうに考えるのか、方針を西村大臣からちょっと説明してもらえますか。

#32
○国務大臣(西村康稔君) GoTo、まずイートにつきましては、この宮城県の例もそうですけれども、これまでも都道府県がその地域の感染状況を踏まえて営業時間短縮の要請などを行っている、あるいは行ったその成果なども踏まえて、食事券の販売の一時停止あるいは再開、あるいは食事券の利用、ポイントの利用、この自粛あるいは再開など判断をしてもらっていますが、国ともよく連携をしながら対応してきております。私もその都度、知事にもいろんな話をしているところであります。
 大事なことは、やはりガイドラインを徹底したお店で行っていくということだと思います。多くの県では感染は非常に低い状況でありますので、引き続きGoToイートを行っているところもありますが、現時点でGoToイート、十四県が販売の停止あるいは利用の停止を行っております。これは緊急事態宣言を行った地域を中心に、感染が拡大あるいはまだ大丈夫じゃないというところはそういうことを行ってきております。引き続き都道府県と連携をして対応したいと思います。
 そして、GoToトラベルにつきましては、これは分科会からも言われておりますとおり、ステージ2以下、段階以下になって再開ということでありますので、全国的には、収まっている、ステージ2以下ということではありませんので、引き続き感染をしっかり抑えていくのを努力しなきゃいけないということで、いわゆる全国として再開をしていくのはなかなか難しいという判断をしております。
 他方、地方創生臨時交付金で一兆円を配分しまして、これを活用して約二十県、二十の県が独自に県内の観光、県民に県内の観光施設を利用してもらう、これそれぞれの地域でもう感染が落ち着いているところはこういった形で観光振興策もやっておるところでありますけれども、知事会から、長野県も含めて三十二の有志の知事から、感染状況落ち着いている県のその県内から再開するなどの要望をいただいているところでありますので、国交省におきましてどういうやり方があるのか検討しているところであります。引き続き国交省と連携して対応していきたいというふうに考えております。

#33
○杉尾秀哉君 ガイドラインの徹底というのはありましたけれども、単なる呼びかけではなくて、これはきちっと、まあマンパワーに限りはあると思いますけれども、指導していただきたいということと、それから、さっき、GoToトラベルに関して観光庁の方から説明ありました。
 今、西村大臣から話ありましたけれども、長野も県民割というのをやっておりまして、週末、菅平の宿泊業者の方にお話伺ったんですが、あとそれから別所温泉というところもそうかな、やっぱり県民割の効果って結構あるというふうなことで、評価されている方多かったんですよね。ところが、ほかの県もそうかもしれませんけれども、今月いっぱいで終わりということで、その後の影響がやっぱり心配されます。
 こうした地域割への支援、期限が切れるところありますので、そうしたこととか、最近聞かれるようになりましたマイクロツーリズムといういわゆる近場の観光、こういったものを通じて段階的にやっていくという、こういう検討というのはされていないんでしょうか。

#34
○国務大臣(西村康稔君) 御指摘のように、長野県を含めて三十二の知事からも今御指摘のあったような要請を受けておりますので、私ども真剣に、この要請にどういう形で応えられるのか、国交省とともにしっかり検討して対応していきたいというふうに考えております。県によっては四月ちょっと入るところもあるし三月いっぱいのところもあるし、いろいろありますけれども、いずれにしましても、御指摘のように、感染拡大している地域と行き来がなければ、収まっている県内で観光することは、これは、もちろん感染防止策は徹底していただくとしても、これは地域の振興にもつながっていきますので、真剣に検討していきたいというふうに考えております。

#35
○杉尾秀哉君 西村大臣、ここまでで結構です。ありがとうございます。

#36
○委員長(森屋宏君) 西村国務大臣、御退席いただいて結構です。

#37
○杉尾秀哉君 新型コロナ関連で、また別の話なんですけれども、検査とか研究などで大学の貢献というのが期待されているということなんですが、感染症対策や世界に冠たる獣医学部をうたい文句に、大きな問題になりました、安倍総理案件と言われた加計学園の獣医学部、百八十億円以上の巨額の予算使われておりますけれども、この加計学園の獣医学部、岡山理科大獣医学部というのが正式名称ですけど、これ何の貢献しているんですか。

#38
○政府参考人(森田正信君) お答え申し上げます。
 御指摘の岡山理科大学獣医学部は、開学して三年でございまして、六年の課程が完成するまでに順次体制が整えられていくものと承知しておりますが、新型コロナウイルス感染症に関する現在までの取組について岡山理科大学に確認いたしましたところ、まず教育面では、令和二年度から、獣医微生物学や人獣共通感染症等の講義の中で新型コロナウイルスの特徴や最新の知見を取り扱っていると承知いたしております。
 次に、研究面では、同学部所属の微生物学や創薬科学の研究者が知見を有する専門家として新型コロナウイルスに関する研究開発に協力するとともに、ウイルスの不活化に関する研究やウイルスの疫学的研究等に取り組んでいると承知しております。
 さらに、地域への貢献として、新型コロナウイルスに関する市民講座の開催や獣医学部のホームページでの新型コロナウイルスについての情報発信を行うとともに、今後開催するシンポジウムにおいて情報発信、啓発を行うことを検討しているというふうに聞いているところでございます。

#39
○杉尾秀哉君 獣医学部のホームページの感染症の情報のところのページを資料二でお配りしたんですけれども、これからその講座の一部に組み入れるとか、これからそういう話をやるということで、あと住民向けのシンポジウムとか開いて、何の研究もやっていないんですよ、現実的に。
 で、このときに、特区認定で争って、我々も指摘しましたけれども、例えば京都産業大学というところありますけれども、ここはもう既にPCRセンターを開設してどんどん検査やっているんですよね。本当に私はこれ税金の無駄遣いじゃないかというやっぱりふうに思うんですよ。何が世界に冠たる獣医学部なんだと。開学して時間がまだそんなにないというのはあるかもしれませんけれども、本当にそのお金の使い方について改めて指摘しておきたい。
 それからもう一つ、その税金の使い方という面では、例のあのCOCOAですけれども、四億円近い予算がこれまで投じられているというふうに聞いています。度重なる不具合だけじゃなくて、OSの最新仕様にも未対応のまま数か月間、長い間放置されていた。まあ一言で言うと、残念なアプリになっちゃったわけですよ。私も入れていたんですけれども、もう皆さんの間でCOCOAのことが話題になることもなくなっちゃったという、信頼失墜していると思うんですが。
 そこで、デジタル担当の平井大臣にお越しいただきました。ありがとうございます。
 平井大臣、二月だったと思うんですけれども、この問題の背景に、発注者、厚労省の能力が低いのが問題だと、こういうふうに人ごとのような発言をされておられましたけれども、大臣はデジタル担当でもう半年たっているわけですよね。大臣はどんなリーダーシップを発揮したのか。そもそも、こんな基本的なことができなくて、これからやろうとしている壮大なデジタル改革なんて本当にできるんですか。大臣、どういうふうにお答えになりますか。

#40
○国務大臣(平井卓也君) この二十五日から、私の方でこのチームをつくりまして、このCOCOAの今後の、四月以降の新しい体制、契約も含めてやらせていただいております。それ以前のことに関しては、厚生労働省の方で検証チームで、それも今月中辺りにその検証結果が出るのではないかというふうに承知をしています。
 今回のは、OSということではなくて、要するに、APIのバージョンアップに対応できなかったためにAPIの連携が不安定だったということだと思います。ですから、今後このCOCOAを最新のAPIに対応できるように改修していくということも、今度は私の責任になるんだろうというふうに思います。
 いずれにしろ、これが長い間機能していなかったことが、ちゃんと国民に対して、期待を裏切ったようなことになってしまったことで、これは誠にゆゆしき問題だと思うんですが、これから、変異種も出てきておりますし、多くの皆さんに再度理解をしていただけるような努力もしていきたいと、そのように思っております。

#41
○杉尾秀哉君 ちょっと、これからというのは本当に残念至極なんですよね。
 デジタル関係でもう一つ大きな、あっ、平井大臣、結構です。ありがとうございます。

#42
○委員長(森屋宏君) 平井国務大臣、御退席いただいて結構です。

#43
○杉尾秀哉君 デジタル関係でもう一つ大きな問題になっております、連日これも報道されておりますけど、LINEによる個人情報の流出問題、あっ、疑念ということなんですが、中国の関連企業から個人情報がアクセス可能な状態だったということなんですね。LINEを使って様々な住民サービス提供している自治体も数多くあります。例えば子育てとかそういったことに活用しているという自治体も多くあるということなんですけれども、総務省が全国の自治体に利用状況の報告を求めたという、これも週末のニュースになっておりました。
 新型コロナのワクチン接種でも、予約にLINEの活用を検討している自治体が増えてきているというふうに思います。今回の事態を受けて、この予約システムというのは、これはどうなるのか。これは厚労省なんでしょうか、お答えください。

#44
○政府参考人(宮崎敦文君) お答え申し上げます。
 ワクチンに関して、今回大規模な接種になりますので、地方自治体におきましては、地域によってはこの円滑な接種予約のためのシステムが必要になる場合があるということでございまして、これも国による補助の対象としておりますけれども、そうしたシステムを導入するに当たって、一つの選択肢としてLINEを活用するということを検討あるいは決定している自治体もあるということを承知しております。少し古くなりますけれども、一月末の同社のプレスリリースによれば、全国で約百の自治体がその時点でLINEのシステムの導入の決定、検討がなされているということでございました。
 今回の事案につきましては、まだ状況、詳細分かっておりませんけれども、政府全体といたしましてはこの事実関係を把握して適切な措置を講じるということとしておりますので、厚生労働省といたしましてもその方針に沿って対応していく必要があると考えております。地方自治体におかれましても、既に幾つかの自治体で、今回の事案、推移を見た上で三月中に対応をどうするかという決定するというのは発表されている自治体もあると聞いておりますので、そうした状況もよく伺った上で、対応を必要であれば考えてまいりたいと思っております。

#45
○杉尾秀哉君 これ、一回止めた方がよくないですか。どうですか。

#46
○政府参考人(宮崎敦文君) それぞれの自治体で、この導入する、あるいは動かす動かさないの判断はそれぞれの自治体の判断になるとは思いますけれども、現時点でまだこのシステムの影響がどういうふうになるのかというところが見えておりませんので、そこは先週後半の段階で一部の自治体が発表されていますように、もう少し見て三月中に動かすかどうかを決めたいというような自治体があるというふうに聞いています。
 そういう今の状況では時点だと思っています。

#47
○杉尾秀哉君 まだ分かりませんので慎重な対応をお願いします。
 個人情報保護委員会にも来てもらいましたけれども、今回の事態についての問題意識、それからこれからの対応、また、個人情報保護法に何らか触れるものなのかどうか、可能性があるかどうか、お答えください。

#48
○政府参考人(福浦裕介君) 個人情報保護法との関係で申し上げますと、外国の第三者への個人データの提供に当たりましては、本人の同意を取得するか、又は日本の事業者が講じることとされている措置に相当する体制を提供先が整備していることにつきまして確認することが求められてございます。また、個人データの取扱いを別の事業者に委託又は再委託する場合につきましては、委託元におきまして当該委託先における個人データの安全管理についてきちんと監督を行うことが求められてございます。
 本件につきましては、今申し上げたような個人情報保護法の規律の遵守状況を含めまして、事実関係の詳細につきまして、現在、Zホールディングス社及びLINE社に説明を求めてございます。
 他方、LINE社のアプリにつきましては、官民幅広く、公私にわたって利用されております。関心や懸念の声も高まっているというふうに認識いたしております。LINE社からの説明が真正で、正しいものであるかどうかにつきましてもしっかりと確認すべきだという御指摘もいただいておりまして、そういうことを踏まえまして、三月十九日に個人情報保護法に基づく報告徴収を行いました。
 国民からの関心も高い事案であることを踏まえまして、引き続き迅速に対応してまいりたいと思います。

#49
○杉尾秀哉君 早急な調査をお願いします。
 個人情報保護の関係でもう一つ質問があるんですけれども、感染病と絡んでいるんですが、明治時代に調査された、まあちょっと確かに古い話ではあるんですけど、ハンセン病患者の方の名前、住所などが記載されたと見られる資料がインターネットのオークションサイトに出品されておりました。資料三で皆さんにお配りしております。
 これ、私の地元の長野県の信濃毎日新聞のスクープなんですけれども、確かにこれ、二十万円でオークションかけられているんですね。まあ昔の資料ではあるんですけれども、今もその子孫の方はたくさんいらっしゃるわけですし、重大な人権侵害だというふうに思います。
 個人情報保護委員会としての認識と対応をお願いします。

#50
○政府参考人(福浦裕介君) 今議員がおっしゃった報道については、私どもも承知をいたしております。
 報道によりますと、台帳は明治時代に作成されたものということでございますが、個人情報保護法の適用を考えますに当たりましては、個人情報は生存する個人のと定義をされてございまして、台帳に記載されている情報がその定義に該当するのかどうか、また、オークションの出品者が個人情報取扱事業者に該当するかどうかなどの要件の検討が必要だというふうに考えてございます。
 仮にその要件に該当するようであれば、個人情報保護法の対象になるものと認識をいたしております。

#51
○杉尾秀哉君 対象になる可能性もあるという認識なのでいいんですね。
 それで、これ田村厚労大臣も対応しなきゃいかぬというふうなことをおっしゃっておられましたけれども、これは厚生省だと思いますが、元患者さん、それから家族などが流出の影響というのを心配されています。まだほかにもあるんじゃないか。
 行政としてほかに同様の資料がないかどうか早急に実態調査すること、それから、存在が確認された場合の回収などを求める声が出ておりますけれども、厚労省として今後どういう対応をするのか、お答えください。

#52
○政府参考人(宮崎敦文君) お答え申し上げます。
 御指摘の事案、当然承知しておりまして、なお、現在、その資料につきましては回収をされまして、現在は全国ハンセン病療養所入所者協議会事務局において保管をされているということでございます。
 関係者からは、出品自体が人権侵害に当たるという強い指摘も出ていると承知しておりますし、我々といたしましても、インターネットにおきまして、当時のハンセン病患者やその御家族に関する情報が一時的にしろ不特定多数の方によって閲覧できる状態になってしまったということは誠に遺憾であるというふうに考えておるところでございます。
 現在、本件につきましては、長野県の方でこの関係者からの御指摘も踏まえて対応をいただいているという状況でございますが、まだなおその出品に至った経緯とか分からない部分も多々あるというふうに関係者あるいは報道を通じて我々は承知しているところでございます。
 関係する機関とも連携いたしまして、今後更に明らかになるところがあるのか十分注意していきたいと考えておりますし、その上でどういう対応が必要かということについても検討してまいりたいというふうに考えております。
 また、こうした事例につきましては、今後も発生しないように、これまでも取り組んでまいりましたけれども、ハンセン病問題に関する正しい知識の普及啓発、これも非常に大事だと思っておりますので、そういう取組を進めてまいりたいというふうに考えております。

#53
○杉尾秀哉君 一義的には長野県が対応しているということではありますけれども、全国的な問題でもありますので、是非、今後も注視して対応していただきたいと思います。
 あと、ちょっと残りの時間なんですけれども、丸川大臣来ていただきましたので、東京オリパラ、これも週末大きな動きがありました。
 一つは、不適切な演出が明るみに出て、開会式の演出の総括役が辞任したという問題があります。もう一つは、海外からの一般客の受入れ断念ということでございますけれども、前者について伺います。
 丸川大臣、全く不適切で、あってはならないことだと、こういうふうにコメントされていますが、開会式までもう四か月しかありません。演出の総合的な統括役が辞任をして、本当に開会式大丈夫なんですか。

#54
○国務大臣(丸川珠代君) 五者協議の前にも橋本会長とお会いをしまして、その件で橋本会長からは、これまでチームでつくり上げてきたものがあるので、開会式の姿を引き継いでということをお伺いをいたしました。
 私としても、記者会見の中でも橋本会長もそのように発言されておられましたけれども、これまでチームとしてつくり上げてきたものをよりすばらしく世界に向けて発信できるようにということでお取組をいただけるものと理解をしております。

#55
○杉尾秀哉君 ただ、記事の中身を見ると、まあ本当にいろんなことがあったみたいで、その挙げ句の今回の辞任ということらしいんですけど。
 ジェンダー平等、森会長の辞任もそうでした。五輪の理念が置き去りにされているんじゃないか、開催ありきという政治的な思惑で無理に無理を重ねてきた結果ではないか、こういう指摘ありますけれども、大臣、コメントありますか。

#56
○国務大臣(丸川珠代君) 開会式までもうあと四か月というところになってこういう状況になったというのは、本当にもう残念としか言いようのないことだと思います。
 その出来事が起きたのが一年前でございますので、そのときどういう状況だったのかというのは今から詳細を確認するすべもないわけでございますけれども、いずれにしても、橋本会長という新しい体制になって、改めてジェンダー平等という取組も進めていただいております。
 理事会の女性比率を引き上げるというのも、橋本会長、実は皆さんが思っている以上に多分、非常にスピード感を持って大変な努力をされた結果、四二%に引き上げることができたと私は拝見をしております。
 また、ジェンダー平等推進チーム、これも小谷スポーツディレクターをトップにしていただきましたけれども、非常に組織としての動きが早いということだと思いますので、共に支え合って大会の成功にこれをつなげていきたいと思います。

#57
○杉尾秀哉君 まともに答えていませんけど、終わります。
 ありがとうございました。

#58
○塩村あやか君 立憲・社民の塩村でございます。
 ちょっと時間もかなり限られておりますので、まず、皆さんにお配りをした二枚のホッチキスで配ってある方を見ていただきたいと思っております。これ、通告をしていないので、要望させていただきます。
 週末に通信社からニュースの配信がされました。これは、急増する女性自殺者、データが語る非正規雇い止めとの残酷な関係という記事です。これ、ホッチキス留めの方ですね。
 これ、中身の右側見てほしいんですよ。これ、失業したからといって、すぐに女性たち、非正規の方々、自殺に追い込まれるわけではなく、蓄えや支援などで生活を営むことはできるだろうと、それが一か月、二か月と経過するうちに貯蓄がついえ、そして追い込まれて自殺に至ってしまう、雇用調整の影響を最も強く受けた女性の非正規雇用者を見るとより明確になると、完全失業者数の増加後に約二か月たって自殺者が増加しているのが分かると、このようなニュース記事が配信をされました。
 私、これまでずっとこの内閣委員会で、休業支援金とそして女性の自殺のことについてずうっとずうっと取り上げてまいりました。こうなるんじゃないのかと、こうなっちゃいけないということでずっと取り上げさせていただいておりましたが、やはりという記事が出ております。
 休業支援金なんですが、昨年末で、野村総研の調査によりますと、八割から九割の方が知らないような状況でした。そこで一旦締め切られました。その後延長していただきましたが、十二月で終わった人もいます。二月に入っても、この休業支援金という制度を知っている人はまだ半数にも至っていないんですよ。半数以上の方が知らないんです。非正規を救えるのはこの休業支援金なんですよね、一義的には。今でも半数の人が知らないわけですから、三月末の締切りです、これ改めて延長することを要望しておきたいと思っております。
 先ほどから議論を聞いておりますと、GoToトラベルやイートなどはどんどん延長をするということですよね、予算取っていて。休業支援金もまだ八割以上ですね、九割台の、九割ぐらい予算残っているわけですから、GoToトラベルとどうしてこんなに休業支援金で差を付けるのかということは、本当に改めて要望しておきます。何とぞ、何とぞ、本当によろしくお願いをいたします。
 質問に入らせていただきます。質問の順番を変えて、まず西村大臣にお伺いをしたいと思っております。就職氷河期です。
 就職氷河期について、この内閣委員会で私取り上げ続けてきました。昨年十一月の内閣委員会でも、旗振り役は西村大臣であるということを確認いたしまして、公務員採用の拡大、そして経済界とのパイプも太い西村大臣に対して、採用の要望を経済界にしてくれと、じゃないと到底三年で三十万人の正規雇用は達成できないのではないかとお願いをしてまいりました。
 そこで、西村大臣にお伺いしたいと思っております。
 資料九を御覧ください。前回のこの内閣委員会でも取り上げた件なんですが、二月十六日の日経新聞です。ここには、氷河期にIT教育をして、NTTとそしてKDDIが三百人の採用をするとのことです。上場企業としての責務を果たす、とても良い取組だと私は思っております。
 西村大臣がこれ経済界へちゃんと働きをしてくれた成果の一つなのではないかという声も聞かれておりますが、ここ、働きかけをしていただけたのか、内容と実績を伺いたいと思っております。
 また、内容についても、これ評価がとてもできると思っているんですよ。なぜかというと、ITスキルを付けるためにITのリカレント教育をしていただけると、そして、社内にとどまってもよし、また、他企業で採用されるよう就職支援もするというような取組なんですね。これ、本来政府がやっていくべきことではないかなという声も出ておりまして、私もそのように思います。
 十一月十七日の内閣委員会で提案をしました、これは河野大臣に提案をさせていただきましたが、公務員の就職氷河期の採用を拡大して、スキルをリカレントやOJTで学ばせて、公務員として働くもよし、希望によっては民間の就職支援につなげてはどうかと要望をさせていただきました。
 民間に負けないよう検討をお願いしたいんですが、公務員採用の更なる拡大について西村大臣のお考えはいかがか。
 この二点、お伺いさせていただきます。

#59
○国務大臣(西村康稔君) お答え申し上げます。
 まず、この御提示いただいた資料の件でありますけれども、赤い線四行の下のところに、就労支援のNPO法人の育て上げネット、東京立川市と連携するとあります。私ども、経済界にプラットフォームを立ち上げて、当然いろんな機会を通じて私からも直接働きかけも行ってきておりますし、私どもだけで手が届かない部分、あるいは経済界がどういうふうにしたらいいのか分からない部分、これをNTT、いや、ごめんなさい、NPO、NPOに委託をする仕組みをつくっておりまして、特にこれ、私どもの交付金から立川市に行きまして、それを活用してこのような形で実績を上げてくれている例であります。
 ですので、政府だけで全てやろう、あるいは経済界だけでということに加えてということよりかは、むしろNPOの、あるいは地域の事情のよく分かった市町村ともしっかり連携しながら対応していければと思います。
 これまで、例えば正社員の経験がない方を正社員として雇い入れる場合に、特定求職者雇用開発助成金、いわゆる特開金と言われるもの、これで既に二千五百二十五人が正社員として働いて、これ後からお金が出るわけですけれども、それからキャリアアップ助成金、これについても就職氷河期世代で二万七千七百五十四人、それからハローワーク、全国に専用の窓口を設置をしまして就職氷河期世代の方々に相談に応じているんですけれども、これを活用して七千三百三十七人が採用をされております。
 そして、これも含めたハローワーク全体で就職氷河期世代への支援、正社員に結び付いた例として実績として七万二千四百六十六人でありますので、全体としてこの間、約十万人の正社員化あるいは正社員としての採用につながってきていると思います。
 これに加えて、先ほど申し上げたこのNTT、KDDIの例ですけれども、全国七十二自治体に交付金を配付しておりまして、百事業を実施してきております。その一つの成果がこれでありますけれども、企業の合同説明会あるいは企業への様々な支援も行ってきております。
 そして、こういったものを整理をしておりまして、本年五月を目途に次回の全国プラットフォームを開催する予定であります。そこでしっかりと実績をフォローアップして、足らない部分は何なのか検証もしたいと思っておりますし、引き続き経済界には積極的な採用をお願いしたいと思っております。
 そして、政府の方も、今回、国家公務員中途採用の選考試験で、就職氷河期向けの、世代に対して、予定をしておりました百五十七名を上回る百九十九名の採用を決定を、内定をいたしました。
 来年度、再来年度も毎年百五十名以上、三年間で四百五十名以上の採用を予定しておりまして、既存の中途採用の選考と併せて三年間で二千名を超える規模の採用を想定をしているところであります。
 このコロナを機に、弱い立場にある方にしわ寄せが、先ほどの非正規の女性の方もそうでありますし、就職氷河期世代にもしわ寄せが寄っているものと思いますので、さらにこの点、政府としても、まず隗より始めよということでありますので、取り組んでいきたいと考えておりますし、行動計画を作っておりますので、引き続き、経済界への働きかけ、またNPOの持っておられる力を最大限生かしながら、是非一人でも多くの方が正社員化できるように努力をしていきたいというふうに考えております。

#60
○塩村あやか君 ありがとうございます。是非、加速化してお願いをしたいと思っています。就職氷河期の方たち、失われたもう二十年、三十年と言われておりまして、企業に就職したい、公務員になりたかったという方多いんですよね。そうしたところに就職ができる希望がかなうように是非よろしくお願いしたいと思っております。
 西村大臣、こちらまでで結構です。ありがとうございます。

#61
○委員長(森屋宏君) 西村国務大臣におかれましては、御退席いただいて結構です。

#62
○塩村あやか君 続きまして、不妊治療の件についてお伺いをしたいと思っております。これ助成が拡大になりました。もう本当に有り難いと思っております、保険適用まで。
 まず、精神的負担の軽減についてお伺いをしたいと思います。
 不妊治療は本当に、身体的にもつらいんですが、それに加えて本当に精神的に追い詰められてしまいます。私自身も、今、自身が本当に当事者なので、本当によく分かります。
 獨協医科大学埼玉医療センターの杉本氏と小泉氏の調査によりますと、体外受精と顕微授精を受けた妊娠判定検査実施後の精神病の有病率は、女性の四人に一人ということです。そして、男性は十人に一人、軽度を含むうつ病を発症していました。また、女性の七人に一人、男性の二十人に一人が不安障害を発症しておりました。
 資料一を御覧ください。
 治療中に流産をされる方も本当に多いんですね。流産後にPTSDを有していた方は、一か月後に二九%、三か月後に二一%、九か月後に一八%、中度から重度の不安は、一か月後に二四%、三か月後に二三%、九か月後に一七%、さらに、中度から重度のうつですね、これは一か月後で一一%、三か月後に八%、九か月後に六%ということが分かっています。
 資料二も併せて御覧ください。
 不妊治療が不成功に終わってから五年が経過をした後も子供がいない元患者は、養子縁組や自然妊娠によって親となった元患者と比べて、睡眠薬の使用、喫煙の頻度、アルコールの摂取量が多いという可能性があって、離婚する可能性は三倍高いということが明らかになっています。これ、海外にも同様の調査があるんですが、そちらの方がより深刻な結果が出ていたということでした。
 まず、厚労省にお伺いします。
 このような結果といいますか、現実、知っていたか、端的にまずお答えいただけたらと思います。厚労省、お願いします。

#63
○政府参考人(岸本武史君) お答えいたします。
 不妊治療につきまして、経済的、身体的な負担だけでなく精神的負担も大きいということにつきましては、様々な情報として承知をしております。

#64
○塩村あやか君 ありがとうございます。
 本当にこれ深刻なんですよ。どうしてこんなにも多くの不妊治療の女性たちが精神病に陥ってしまうのかといいますと、通常の妊娠であったとしても高齢になればなるほど流産をしやすくなりますが、不妊治療になればなおさらで、総妊娠周期に対する流産率は三十五歳で、これ資料三ですね、御覧ください、これ結構、見たら、グラフ見たらびっくりすると思います。三十五歳で二〇・三%、四十歳で三五・一%、これ四十五歳になると六六%と、実に三分の二の方が流産を経験することになります。
 資料四、御覧ください。
 逆に、無事に出産に至る率は、三十五歳で一六・三%、四十歳で七・七%、四十五歳では〇・六%にまで下がってしまいます。また、不妊治療を五回受けた時点で分娩に至ったカップルの割合は、女性の年齢が三十四歳以下の場合は六〇%には達したんですが、三十五歳から三十九歳は四割、そして四十歳以上は一割にまで落ち込んでしまいます。
 これ、分娩に至らなかった中には、一旦妊娠をしたと喜んだものの、さきにお伝えをしたように、実に三分の二が流産をしてしまう現実がありまして、悲しみを味わう人がどれだけ多いかがお分かりになっていただけると思います。
 これが不妊治療をしている女性の現実です。精神的にもつらい、仕事との両立は実に過酷。さらに、不妊治療を受ける女性を追い詰めるのが、先週の内閣委員会でも取り上げました、日本の中絶法でございます。流産の処置も全く同じ手法が使われているんです。
 資料五を御覧ください。これ、先週にもお配りいたしました。
 日本の中絶、流産手術は、掻爬法を伴う手術が実に八割という、大変に懲罰的な手術を受けることになります。これ、不妊治療とだから切っても切り離せない関係なんですね。
 治療成績はもちろん、掻爬法という手術が女性たちの心を傷つけていないか、これ私今非常に心配をしています。だからこそ、私は、カウンセリングは不妊治療が保険適用になったとしても必須なのではないかと思っています。今はクリニックの方でマストとしてセットでやっているところが多いんですよね。
 ですから、保険適用になったとしても、私はこれは、伴走は必須だと思っています。カウンセラーと伴走する心のケアと同時に、この流産法、中絶法も世界のスタンダードに変えていく、女性たちの負担を減らしていくという必要があると考えますが、副大臣の見解をお伺いいたします。

#65
○政府参考人(岸本武史君) まず、事実関係についてお答え申し上げます。
 不妊治療につきまして、今御指摘のとおり、年齢が上がることによって流産等が上がるデータもあることは承知をしておりまして、それに伴う精神的負担もまた大きいものと思っております。
 このような課題に対応しますため、従来から、不妊専門相談センターにおきまして、不妊や不育症について悩む夫婦の方々に対して相談、指導や情報提供などを行っておりましたが、令和三年度予算案におきまして、不妊治療、不育症の当事者団体等によるピアサポート活動への支援、それから、不妊症、不育症の心理社会的支援に係るカウンセラーの不妊専門相談センターへの配置などを行います不妊症・不育症支援ネットワーク事業に係る費用を計上させていただいているところでございまして、こういった支援を通じまして、当事者の方に寄り添った支援に心掛けてまいりたいと思います。
 それから、カウンセリングにつきましても、今申し上げた不妊相談センター等において、あるいは新しく要求をしております不妊症・不育症支援ネットワーク事業を通じて適切に行われるようにしてまいりたいと思っております。
 流産に関する処置でございますが、これにつきましては、母性の生命健康の保護が極めて重要でございまして、関係学会等とも連携しながら、流産等に悩む方々への支援に努めてまいりたいと考えております。

#66
○委員長(森屋宏君) 副大臣、ありますか。
 はい、じゃ、もう一回聞いて。

#67
○塩村あやか君 ありがとうございます。
 本当にこれ急務だと思っているんですよね。
 ここで改めて、流産と中絶方法のおさらいを、先週もこの内閣委員会で取り上げましたので、しておきたいと思います。
 資料五の下のハイライトの部分、御覧ください。
 日本の中絶方法はWHOに改善勧告をされているというほど遅れているんです。世界ではセーフアボーション、これがどんどんとスタンダードになってきている。これは薬を飲むという方法で、この中では一番安全だということで、資料見ていただいたら分かるんですが、ほとんどの先進国がこれを採用しているんですね。これ、薬剤なんですが、ミフェプリストンというものとミソプロストールというこの二つを服薬するというのが中絶と流産方法なんですが、掻爬手術、吸引手術よりもずっと負担が、体への負担が軽いというふうに言われております。私も先週来よりずっと、早く認可すべきだとお願いをしてきました。
 今後どのような手順で進むのか、今の認可の状況を端的にお伺いをいたします。

#68
○政府参考人(山本史君) お答え申し上げます。
 委員御指摘のいわゆる経口中絶薬でございますミフェプリストン及びミソプロストールにつきましては、ラインファーマ株式会社が有効性及び安全性を検討するための検証的試験を終えたところと承知しております。また、追加的にこれらの薬剤の体内動態を確認する試験を実施する予定であると聞いております。
 今後、企業から製造販売承認申請がなされれば、承認審査の中で有効性、安全性等を適切に確認してまいりたいと考えております。

#69
○塩村あやか君 ということは、まだしばらく時間が掛かるということだろうというふうに思いますが、本当にこれ長く待っていられませんので、製薬会社の方から申請があったときには可及的速やかに検討をしていただくということが非常に重要だと思っておりますので、重ねて申し上げておきますので、是非よろしくお願いをいたします。
 次の質問に移ります。
 これ、ほぼ同じ質問なんですが、これ保険適用に早くすべきではないかと私は思っています。副大臣のお考えをお聞きしたいなというふうに思っています。
 これ、セーフアボーションというんですが、六十か国以上でもう既に使用されているんですね、先進国で。日本は、不妊治療を受け、残念ながら流産をする女性が多いということも先ほどから伝えさせていただきました。こうした女性たちの身体的、そして精神的な苦痛を取り除くためにも、早期に保険適用としていただきたいと思っています。副大臣のお考えをいただけたらと思っております。

#70
○副大臣(三原じゅん子君) 今委員がおっしゃるとおり、流産というところで、この中絶法というのは切っても切れないということは重々承知をいたしているところでございます。
 また、この胎児の死亡等による流産に対して薬事承認された医薬品につきましては、これは企業からの薬価収載希望を受けて、中医協での審議で薬価収載が了承されれば保険適用となるということだと思っております。

#71
○塩村あやか君 ありがとうございます。もう本当にその流れで是非お願いをしたいと思います。
 多くの女性たち、身体的、そして精神的負担が重たいんですね。不妊治療が保険適用になった、本当に保険適用になるという議論は非常に好ましいものなんですが、そのほかの問題もたくさんありますので、一緒に一気に解決に向けていく方向で議論をしていただければ有り難いというふうに思っております。
 幾つか、何人かの産婦人科医の先生に聞きました。このお薬、ミフェプリストンは三十ドルぐらいだそうなんですよ、海外で買うと。そして、ミソプロストールの方は、日本では胃とかそっちの方の薬で使われておりまして、一錠が三十一円だそうです。これ合わせても数千円にしかなりませんので、これが八万円にも九万円にも十万円にもならないようにというところも重要だと思っております。是非その辺りも一緒に勘案をして、どの辺りの値段にしていくことが望ましいのかも是非一緒に検討をしていただきたいなというふうに思っています。
 これ、よく産婦人科の方の収入源だということまで言われる方も多いんですが、緊急避妊薬は、中絶に行くという印象をやっぱり変えていくということが非常に私は必要だと思っておりまして、女性の健康を守るために全員が婦人科やレディースクリニックにかかりつけを持つということが必要だと思っておりますので、いい方向にこれをきっかけに切り替えていただきたいと思っております。
 残りの時間ですが、仕事と治療の両立についてお伺いをいたします。
 治療のための通院はとても頻繁です。そして、時期を定めるのが数日前だったりと、その時間もピンポイントになってしまって、じゃ、翌日に、来週に受診を変更しますというわけにはいかないんですよね。仕事をしている女性にとっては予定管理が本当に難しく、悩ましい。これ、四人に一人が不妊治療退職をしているんですよ。
 これ、当事者になってよく分かります。本当に、仕事なのか、それとも子供を持つことなのか、どっちを選べばいいのかと本当にこれ悩むんですよ。本当によく分かります。妊娠しているわけではないので、周囲への配慮もお願いしにくいという実態もあります。妊娠をしていても言い出せない方もいらっしゃいますよね。なので、なおさらなんですよね。
 治療は大量のホルモン剤、採卵手術、移植、そして残念ながら流産を経験するという方も多い。それだけでもつらいのに、これまで説明をしたような流産手術を受ける。かなりの負担を背負いながら、治療とそして仕事との両立を女性たちは図っています。
 資料七を御覧ください。
 そうした現実に対応するため、厚労省は、令和三年度より両立支援等助成金事業をスタートさせます。両立支援担当者を選定して、担当者は、不妊治療を受ける労働者の相談に応じ、不妊治療支援プランを策定します。それに基づいて、こうした制度を五日以上取得させたことを条件に助成金が支払われるということなんですね。
 これ、ちょっと厚労省にお聞きしたかったんですが、時間がないですのでちょっとはしょらせていただきます。これ、非正規の方にも使えるということでした。ここは改めて皆さんに周知をしていただきたいなというふうに思っておりますが、残念ながら使えない一部非正規の方もいるということも、これちゃんと周知をしていただきたいなというふうに思っております。
 私がお聞きしたいのは、支援担当者の仕事の範囲なんですよ。私の経験から申し上げれば、全く知識のない人がこのポジションに就いた場合、悪気がなくても事態が悪化するということが考えられます。極端な配慮でキャリアに同期と差を付けられる、また、プライバシーを守りつつ、当事者が関与をする管理職全員が知らなければ、知らない管理者から連絡が入ってちょっと何か言われてしまうとかいろいろあるんですよね。
 一人一人に寄り添った対応はもちろん、支援員は社内での調整も必要です。こうしたことに気付かない人が担当者になったときには、更なるストレスを当事者が受けることになります。こうしたことを防ぐため、あらかじめ、動画の研修とかパンフレットとか何でもいいんですが、支援担当者が受けておくべきだと私は思っています。
 厚労省はコンテンツを準備するなど対策を考えるべきだと考えておりますが、何かやっているか、副大臣にお伺いをしたいと思います。

#72
○副大臣(三原じゅん子君) 委員おっしゃるとおり、両立支援等助成金の不妊治療両立支援コースにおける支給要件の一つとして、不妊治療のための休暇制度、両立支援制度を利用しやすい環境整備のために両立支援担当者を選定することが含まれております。
 この両立支援担当者が不妊治療を受ける労働者の気持ちに寄り添って、担当者が不妊治療と仕事の両立についての知識を得られるようにするということはとても重要なことだと思っております。
 厚労省としては、事業主、人事労務担当者向けの職場環境整備のためのマニュアルにおいて不妊治療と仕事の両立を支援する上でのポイントなどについて記載し、ホームページ等において周知しているほか、不妊治療を受けやすい休暇制度等の導入に取り組もうとする企業を対象とした専門家によるセミナーの実施などを行うこととしております。両立支援担当者は、労働者の相談に対応することに当たり、これらのマニュアルやセミナーを活用することが望ましい旨を周知してまいりたいと思っております。

#73
○塩村あやか君 ありがとうございます。是非しっかりと進めてください。
 なお、ちょっと残りの質問なんですが、時間の関係でできませんでした。あしたの災害対策特別委員会でやらせていただきたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。
 ありがとうございました。

#74
○石川博崇君 公明党の石川博崇でございます。
 本日は、来年度予算の内閣委員会への委嘱審査、質問の機会をいただきまして、感謝を申し上げたいと思います。
 時間もございませんので、早速質問に入らせていただきたいんですが、本日は公務御多忙の中、西村大臣、井上大臣、お越しいただいておりますので、ちょっと質問の順番を入れ替えさせていただきたいというふうに思います。
 このコロナが長引く中、年度末に向けて、中小企業の資金繰りが非常に厳しくなっている。私も、週末地元に帰り、様々な事業主の方々、御意見をお聞かせいただく中で、そういうような御指摘をいただくところでございます。赤字に陥る企業も増えておりますし、また、売掛債権、これを現金化して手元資金を確保しようという動きも強まっております。また、この売掛金が回収できないような可能性を懸念して、第三者に支払を保証してもらう、そういう動きも活発していると報じられているところでございます。売掛債権の保証料率は不安指数というふうにも称されますけれども、この不安指数である保証料率がリーマン・ショック時に近づいてきている、高水準になっているというふうにも言われているところでございます。
 政府におかれては、こうした中小企業の資金繰り支援、様々対策を取っていただいているところでございますが、まず、現状のこの中小企業の資金繰りの厳しい現状について、経済産業省の御見解をお伺いしたいと思います。

#75
○政府参考人(奈須野太君) お答え申し上げます。
 経済産業省では、新型コロナウイルス感染症によって影響を受けた事業者に対して、これまで実質無利子無担保融資の延長、それから上限額の引上げを行うなど、手厚い資金繰り支援を行っております。
 中小企業景況調査によりますと、中小企業の資金繰りDIは、コロナ前と比較すると依然として厳しい状況にはございますが、二〇二〇年四―六期のマイナス四八・三と比べますと改善傾向にはあるということでございます。また、二〇二〇年の倒産件数は三十年ぶりに八千件を下回っているということでございます。一方で、休廃業、解散の件数は年間約五万件ということで、コロナの影響が長引く中で、先行きの見通しづらさもあって、二〇〇〇年以降過去最多という状況でございます。
 こうした中で、政府としては、今御指摘のございましたような資金需要の高まる年度末に向けて、梶山大臣、麻生大臣などから官民の金融機関などに対して、据置期間などが到来する既往債務の条件変更について最大限柔軟に対応すること、それから、追加融資を含めた新規融資、資本性劣後ローンの積極的な実施、活用について最大限の配慮を行うことなどを改めて要請しております。
 引き続き、中小企業・小規模事業者の事業継続に向けて万全を期してまいりたいと考えております。

#76
○石川博崇君 ありがとうございます。非常に厳しいこのような状況の中、積極的に対応を取っていただきたいと思いますが。
 資金繰りに関する苦境を考えますと、非常に有効な支援策としてこれまで行ってきていただいたのが、いわゆる実質無利子無担保の融資だというふうに思います。令和三年の三月一日までに百十三万件超、十八兆五千三百五十一億円の執行が行われたというふうにお伺いをしております。
 民間金融機関におけるこの実質無利子無担保融資は程なくこの年度末で申請の期限切れを迎える状況にあり、また、それによって公庫など政府系の金融機関のみに集約されることになりますが、その政府系の金融機関の無利子無担保融資も今年度前半、六月末までが締切りとなっております。
 そのことを受けて、中小企業の方々の不安を感じておられる状況にございますが、この集約される政府系金融機関による実質無利子無担保の融資は少なくとも来年度いっぱいは続けるべきというふうに考えますけれども、経済産業省の見解を伺いたいと思います。

#77
○政府参考人(奈須野太君) お答え申し上げます。
 ただいま御指摘にございました政府系金融機関による実質無利子無担保融資については、昨年十二月の総合経済対策において、感染状況や資金繰りの状況を踏まえ、当面、今年前半まで継続するというふうになっております。
 新型コロナウイルス感染症の影響を受ける中小企業に対する資金繰り支援というのは極めて重要でございまして、緊急事態宣言の発令や影響の長期化などを踏まえて、これまでに、実質無利子無担保融資の上限額の引上げ、政府系金融機関、民間金融機関に対する累次の配慮要請を実施してきております。まずは、引き続き足下の資金需要にしっかりと対応してまいります。
 その上で、先ほど申し上げたとおり、基本的に今年六月頃まで継続することを念頭に置きつつ、感染状況や資金繰りの状況を踏まえて柔軟に対応してまいりたいと考えております。

#78
○石川博崇君 柔軟に対応していただくということでございます。
 年末、確かに今年度、今年の前半まで、六月末まで継続することを決めたわけでございますが、今年前半で終了することを決めたわけではないというふうに認識をしておりますので、是非現場の声を踏まえて前向きに対応していただきたいと思います。
 そんな中、中小企業の皆様にとって明るい希望といいますか、大変期待の高い支援策として、令和二年度第三次補正予算で盛り込まれました事業再構築補助金、一兆一千四百八十五億円が措置されたところでございます。ピンチをチャンスにと、新分野の展開、業態転換、事業、業種の転換、事業再編、こうした新たな挑戦を行う中小企業の方々を力強く支援をするものでございまして、もう間もなく申請も始まる予定と伺っているところでございます。
 同補助金は、先ほど申しました一兆一千四百八十五億円と大規模の補助金を措置していただいたところでございますが、これらが残念ながら執行残を多く残すといったような事態にならないか、このことを懸念をしているわけでございます。
 補助金の審査に当たっては、是非、事業者の皆様に寄り添った対応、様々審査項目があろうかと思いますけれども、これらについてどういう要件をクリアをすれば申請を受理できるのか、そのことを明確に説明をしていただく、また、当然ながら不正受給は防ぐ必要はありますけれども、過度に審査が厳しくならないようにしていくべきだと考えますけれども、経済産業省の御見解をお伺いしたいと思います。

#79
○政府参考人(奈須野太君) お答え申し上げます。
 事業再構築補助金の申請に当たりましては、主にコロナ以前と比べて売上高が減少したことを示すとともに、企業の付加価値額を増加させるための事業計画を提出いただくことが必要でございます。
 具体的には、売上高の減少につきましては、申請前の直近六か月のうち任意の三か月の売上高がコロナ以前の同じ三か月の合計売上高と比べて一〇%以上減少している必要がございます。また、事業計画でございますが、補助事業終了後三年から五年で、営業利益、人件費及び減価償却費を合算した付加価値額を年平均三%以上伸ばす計画を策定していただくということになっております。
 三月中に公募を開始したいと思っているわけですけれども、現在、業界団体への説明や個別の企業からのお問合せに対応しております。こうした機会を活用して、事業計画策定に当たって重要となるポイントをお伝えするなど、できる限りきめ細かく施策を御説明、御紹介することとしております。
 また、今後申請案件を審査する段階におきましても、採択案件の分野や事業規模に大きな偏りがないように対応してまいりたいと思っております。不採択となった事業者に対しても、事業者のニーズをしっかりお聞きして、再申請に必要な情報を提供するなど、申請者の事情に寄り添った対応に努めてまいりたいと考えております。

#80
○石川博崇君 西村大臣、コロナ担当大臣であり、大変御多忙な中、取り組んでいただいておりますが、経済財政担当大臣でもいらっしゃいます。
 今話が出たような、中小企業、中堅企業、コロナ禍の中からどう立ち直っていくのか、資金繰りや雇用を守り抜く守りの視点、また、新たな事業展開を後押しをしていく攻めの視点、両方必要だと思いますけれども、大臣の御決意をお伺いできればと思います。

#81
○国務大臣(西村康稔君) お答え申し上げます。
 御指摘のように、中小企業は、我が国雇用の七割、それから付加価値の五割以上を満たす、特に地域経済を支える大きな役割、基盤となっているということであります。
 御指摘のように、厳しい影響を受ける事業者に対してはしっかり守っていく守りの政策、さらに、この機会に何か新しいことに挑戦をしていく、是非多くの企業がそうチャレンジをしてほしいんですけれども、その攻めの姿勢を応援する政策、両方必要だと思っております。
 そして、今も説明ありましたけれども、一時支援金、六十万円、三十万円、これももう申請が始まって、十八日時点で一万約四千件の申請で千八百六十三件の給付決定と聞いておりますし、また雇調金も、これ二週間で支給、支援決定しておりますので、是非活用いただければというふうに思いますし、また、実質無利子無担保の融資は今答弁があったとおり柔軟な対応を求めておりますし、さらに、総理の、菅総理の指示を踏まえて、金融面の対応策を早急に取りまとめるべく今検討を進めて、詰めているところであります。
 そして、まさにこの機会に、コロナを機にデジタル化を進めるとか新たなビジネスのやり方を、モデルをつくっていく、こういったところは中小企業のまさに機動力のある部分、決定の早さ、こういったところが大事、前向きに生かせる部分だと思いますので、今の事業再構築補助金、これも公募を待たずに、二月十五日からもう着手したものはもう認めるということに中小企業庁対応してくれておりますし、持続化補助金なども、金額は小さいですけれども、感染防止と両立をしていくための支援策、これも一月八日以降の支出を認めているところであります。
 さらには、IT補助金、これも四月から公募が始まりますけれども、一月八日以降の支出を認めて、テレワークとか新たなチャレンジ、そして、地域経済活性化支援機構、REVICとか産業革新機構、JICなどで六兆円規模の出資、ファンドの枠を用意をしておりますので、もちろん事業再生の部分も使えますし、何か新たなチャレンジをしていく、ベンチャー的な新たな投資、これも使えますので、是非ロボット化とか無人化とか、あるいは中堅企業であればワクチンとか治療薬、そういったものに挑戦していく、こういったことまで含めて是非前向きなそうした取組も、攻めの姿勢を持っている中小企業への支援もしっかり行っていきたいというふうに考えております。

#82
○石川博崇君 このコロナ禍を乗り越えて日本の経済を大きくV字回復していく、その一つの大きな希望の光になってくるのが私は二〇二五年の大阪・関西万博ではないかというふうに思っているところでございます。
 二〇二〇年、昨年十二月のBIE総会で登録申請、承認されまして、その後、井上万博担当大臣、もう精力的に各国の担当大臣との会議あるいは駐日大使との会談を行っていただいて招致活動を行っていただいていること、感謝を申し上げたいというふうに思います。
 大阪・関西万博では、世界百五十か国、そして二十五の国際機関の参加を目標にしているところでございますけれども、パビリオンの建設あるいはその前の設計等々、時間的な余裕を考えたときに、スケジュールは余り残されていないというのが実情ではないかと思います。二〇二三年、再来年頃から実際のパビリオン建設工事を考えますと、逆算すると、こういったパビリオンを建設していただく国々には、できれば参加の意図表明を今年中には行っていただいて、具体的な設計作業にも入っていただくことが、余裕を持って準備を進めるという意味でも重要なんではないかというふうに思っております。
 そんな中で、その五年前に当たるドバイ万博が本来であれば昨年年末に行われる予定でございまして、そのドバイ万博で次の五年後の大阪・関西万博に是非とも参加をしてくださいという招致活動を行う絶好の機会だったんですけれども、コロナ禍でこのドバイ万博が一年延長されて、今年の秋冬にドバイ万博が行われると。残念ながら、その絶好の招致活動の機会が一年遅れてしまっているということになっていまして、招致活動全体への影響も懸念されているところでございます。
 また、このコロナ禍が続く中、経済も大変傷み、中小企業の皆様、また、大阪、関西のみならず、全国の経済界にとっても、この万博への参加ということについて着実な準備を進めれるなかなか十分な環境が整っていないという中で、今こそオールジャパンで積極的な取組を是非とも進めていただきたいというふうに思っております。
 菅総理を始め全閣僚の皆様、先日の2プラス2でもこの大阪万博のことをアメリカ側に訴えていただいたというふうに伺っておりますが、あらゆる役所の部局一丸となって積極的に各国への働きかけを更に強めていただきたいというふうに思っておりますが、井上担当大臣の御決意をいただければと思います。

#83
○国務大臣(井上信治君) 御指摘のとおり、大阪・関西万博の参加招請活動については、様々な形で積極的に、かつ戦略的に各国に働きかけることが重要と考えております。
 昨年十二月一日にBIEにおいて登録申請が承認されて以降、私や関係閣僚、在外公館、博覧会協会などから参加招請を行っております。私自身、各国カウンターパートとのオンライン会談や在京大使を集めての参加招請を行い、これまで五十三か国と一国際機関に対して直接参加を働きかけてまいりました。また、昨年十二月四日の閣僚懇談会においても、私から総理以下全閣僚に対し、各国の要人と会う際などに大阪・関西万博への参加を積極的に呼びかけてもらうよう依頼し、その後、各閣僚からも様々な場面で対応をいただいております。こうした努力の結果、現段階で十四か国二国際機関から参加の表明をいただいております。
 多くの国からできるだけ早期の参加表明が得られるよう、引き続き、あらゆる機会を捉えてオールジャパン体制で参加招請活動に取り組んでまいります。

#84
○石川博崇君 引き続きよろしくお願い申し上げたいと思います。
 令和三年度の税制改正、与党税制改正大綱では、いわゆる万博税制、これを盛り込んでいただきました。大阪・関西万博の円滑な準備及び開催に資するよう、過去に開催された万博、国際博覧会を参考にしつつ、大阪・関西万博の参加者等に対して税制上の所要の措置を講ずることを検討するという文言を入れていただいたところでございます。
 今後、今年の年末の与党税制大綱に向けて具体的な税制上の措置、検討していきたいと思いますが、経産省としても、コロナ禍でもございます、夏の税制改正要望、しっかり前例にとらわれず取りまとめていただきたいと思います。
 また、コロナ禍における企業の経営状況、日本の経済の状況にも鑑みれば、経済界の参加を力強く後押しをするためにも、より踏み込んだ支援策、措置というものを検討していただくことが必要だというふうに思っております。特に、中小企業の皆様の積極的な参加を後押しをするための支援策というものも充実をしていただきたいと思っております。例えばでございますけれども、様々経産省が設けておられるものづくり補助金などの支援策において、万博への出展を決めていただいた企業には加点項目にしていただくなど、それを後押しをするインセンティブを設けてはどうかというふうに思っております。
 様々今後の検討になろうかと思いますが、経済産業省の見解をお伺いしたいと思います。

#85
○政府参考人(岩城宏幸君) お答え申し上げます。
 大阪・関西万博は、ポストコロナの時代に求められる社会像を世界とともに提示していく場であり、国民、企業、地方公共団体等、多様な主体の参加により万博開催の成功につながっていくものと認識しております。特に、委員御指摘の中小企業の参加の促進につきましては、昨年十二月に閣議決定いたしました基本方針にも盛り込んでいるところでございます。
 そして、過去の博覧会にはなかった取組といたしまして、博覧会協会が主体となりまして、昨年十月に参加型プログラムでございますチームエキスポ二〇二五を立ち上げております。これは、大阪・関西万博のテーマでございます「いのち輝く未来社会のデザイン」の実現やSDGsの達成等の目標を踏まえて行動いたします中小企業等の取組を集めまして、イベントの実施等を通じて随時発信するということで、万博の会期前から会期中に至るまでの機運の醸成、そして参加機会の創出を図っているものでございます。教育や健康、医療分野などで中小企業による新たな技術やアイデアを活用した取組などが既に紹介されているところでございます。万博期間中におきましては、このチームエキスポ二〇二五プログラムの中から優れた取組を会場内で紹介することとしております。
 加えまして、日本の中小企業が有する高い技術やサービス等を世界に発信するための特別展示やイベントの実施なども検討しているところでございます。
 また、委員から先ほど御指摘のございました税制措置につきましては、御指摘のとおり、大阪・関西万博の円滑な準備及び開催に資すりますよう、過去に開催された国際博覧会を参考にしつつ、税制上の所要の措置をこれから検討していくこととしております。
 中小企業を始めといたしました多くの方々に御参加いただきまして、世界の人々に誇れる万博を実現するため、引き続きオールジャパン体制で取り組んでまいりたいというふうに考えております。

#86
○石川博崇君 この大阪・関西万博、決して大阪、関西、地方のみの行事ではないというふうに思っております。このコロナを乗り越え、日本経済を力強く押し上げていくためのイベントとして、特にこの万博の主催の軸は国、政府でございます。オリンピックは東京都が主催の、誘致も含めて中心であるのに対して、この万博は国、政府が主催をしていく、また準備も行っていくわけでございますので、是非今後とも力強いお取組をお願いできればというふうに思っております。
 以上で、西村大臣、井上大臣、また経産省、そして万博事務局の皆様、御退席いただいて結構でございます。

#87
○委員長(森屋宏君) 西村国務大臣、井上国務大臣におかれましては、御退席いただいて結構です。

#88
○石川博崇君 続きまして、防災・減災、国土強靱化のための五か年加速化対策についてお伺いをしたいと思います。
 総事業費おおむね十五兆円の防災・減災五か年加速化対策、我が党といたしましても、昨年の骨太、昨年の場面以降、三か年の緊急対策終了後の令和三年度からの対策をどうしていくのか、例えば五年間といった中長期的な新たな計画を策定すべきではないか、こういったことを訴えてきたものが反映、また実現をされたものと高く評価をしているものでございます。特に、中長期的な視点に立った計画的な老朽対策といたしまして、およそ二・七兆円の予防保全型インフラメンテナンスへの転換に向けた老朽化対策について二十一の対策が掲げられている点は高く評価をしたいと思います。
 この老朽化対策、五年後の達成目標、また中長期的な目標がそれぞれ掲げられているわけでございますけれども、例えば下水道施設、この老朽化対策を見てみますと、最も危険度が高いと言われる緊急度一判定がなされた管路、令和元年度時点で四百キロあるわけですけれども、この四百キロの対策を一〇〇%五年後に終了するという目標が掲げられております。
 しかし、令和元年度における危険度一の管路の延長が四百キロということでありまして、五年後完成したときには、この緊急度一に当てはまる管路というのはもっと増えている。全長、下水道の総延長は約四十八万キロ、その中で五十年を経過している管路の距離数は二・二万キロ、これが十年後には三倍、二十年後には八倍に増えるという試算もあることを考えれば、それは当然のことではないかというふうに思っております。
 また、舗装道路につきましても、今回、舗装の修繕措置の五年後の目標として、令和元年度時点で損傷している舗装が二千七百キロあるので、これを一〇〇%完成させますという目標を立てていただいておりますけれども、先ほどの下水管路と同じように、その五年後、令和七年度には新たに損傷した舗装道路が増えている、ある意味当然のことだと思いますので。
 今回掲げている五年後目標というのは、あくまでもその令和元年度時点の対象を一〇〇%やりますと言っているだけであって、その後しっかり確保していくという予算措置も考えていかなければならないというふうに思っておりますけれども、国土交通省の見解を伺いたいと思います。

#89
○政府参考人(大高豪太君) お答え申し上げます。
 高度経済成長期以降に整備し老朽化したインフラの割合が加速的に高くなる中、国民の安全、安心や、社会経済活動の基盤となるインフラを維持管理、更新を計画的に進めていくことが重要と認識しております。このため、全国の首長や与党からの強い要望も踏まえ、昨年十二月、政府全体で総事業費おおむね十五兆円を目途とする防災・減災、国土強靱化のための五か年加速化対策を閣議決定し、その柱として予防保全型インフラメンテナンスへの転換に向けた老朽化対策を盛り込んだところでございます。
 五か年加速化対策において、道路舗装については、緊急輸送道路等の防災上重要な道路について、令和元年度時点で路盤以下の層が損傷している約二千七百キロの区間の修繕を前倒しすること、また、下水管管路については、同様に、令和元年度時点で速やかに措置が必要とされている延長約四百キロメートルの管路について対策を五年間で完了することを目標としております。
 委員御指摘のとおり、今申し上げた区間以外の道路の舗装や下水道管路、また他のインフラについても、供用期間の経過に伴い老朽化が更に進展し、今後新たに対策が必要となる施設が発生することが想定されます。このため、国土交通省といたしましては、五か年加速化対策において、早期に対応が必要な老朽化施設に対する集中的な対策を講じ、インフラの老朽化対策を加速化、深化させつつ、対策の推進状況について定期的にフォローアップを行うこととしております。
 各施設管理者が中長期的な視点に立って必要な措置を適切に講じ、予防保全型インフラメンテナンスへの転換を図ることができるよう、必要かつ十分な予算の確保に努めてまいります。

#90
○石川博崇君 ありがとうございます。
 ちょっと時間がなくなってまいりましたので、質問を飛ばさせていただきまして、バリアフリー化の取組について御質問させていただきたいと思います。
 本年予定されております東京オリンピック・パラリンピック競技大会を契機といたしまして、バリアフリー化の取組、政府を挙げて強化をしていただいております。昨年五月にはバリアフリー法が改めて改正をされました。同法の改正に当たっては、私自身、公明党のバリアフリー対策プロジェクトチームの座長を務めさせていただいておりまして、当事者の皆様の御意見をいただきながら、ソフト面、ハード面の様々な取組を大幅に強化する内容を盛り込んでいただいたところでございます。
 今日は文科省から鰐淵洋子大臣政務官にお越しをいただいておりますけれども、このバリアフリー法の改正の中で、学校校舎、公立の小中学校の学校校舎をバリアフリー適合基準、適合義務の対象として拡大をされたところでございますが、しかし、現在の状況を様々調査していただいた結果を伺いますと、既存の校舎、昨年五月一日時点ではエレベーターの設置の割合がまだ二七・一%など、既存施設のバリアフリー化を一層推進をしていく必要があるのではないかと思っております。
 令和三年度文科省予算では、学校施設のバリアフリー化工事補助率引上げなど様々取組を進める予定とお伺いしておりますけれども、今後の文科省の取組について、学校のバリアフリー化、お力を入れていただいております鰐淵文科政務官から御答弁、決意をお伺いできればと思います。

#91
○大臣政務官(鰐淵洋子君) お答えいたします。
 学校施設は、障害のある児童生徒等が支障なく安心して学校生活を送ることができるようにする必要があるとともに、災害時の避難所など地域コミュニティーの拠点としての役割も果たすことから、バリアフリー化は大変に重要であると考えております。
 文部科学省では、昨年のバリアフリー法の改正等を踏まえまして、既存施設も含めて学校施設のバリアフリー化を加速するため、昨年十二月に、公立小中学校等に係るバリアフリー化の整備目標を定め、令和七年度末までの五年間の緊急かつ集中的な整備を推進することといたしました。
 また、先ほど委員の方からも御紹介いただきましたが、地方公共団体の取組を積極的に支援するため、令和三年度から、公立小中学校等の既存施設におけるバリアフリー化工事について、一定の要件を満たす場合の国庫補助の算定割合を三分の一から二分の一に引き上げる予定でございます。あわせまして、今申し上げましたことや、改定した学校施設バリアフリー化推進指針、好事例等につきまして、講習会等で広く周知する等、普及啓発を図ることとしております。
 委員の御指摘も踏まえまして、引き続き既存施設を含めた公立小中学校等の施設のバリアフリー化の取組をしっかりと支援してまいります。

#92
○石川博崇君 是非よろしくお願いします。
 今回の改正法では、学校におけるバリアフリー教室あるいは障害当事者を講師とした住民向けのセミナーを開催できる教育啓発特定事業が追加されたところでございます。昨年六月の施行ですけれども、この教育啓発特定事業は、自治体が策定する基本構想に位置付けなければならないという要件になっております。そもそも、自治体の基本構想策定状況は、昨年の段階で三百四の市町村しか策定をしていない。教育啓発特定事業の取組、まだ始まったばかりということもありますが、盛り込まれている基本構想というのはほとんどないのではないかというふうに思っております。
 これを是非一層後押しをしていただきたいというふうに思いますが、国土交通省の見解をお伺いしたいと思います。

#93
○政府参考人(大高豪太君) お答え申し上げます。
 教育啓発特定事業は、改正バリアフリー法において基本構想における一類型として新たに追加されたものであり、従来のハード整備事業に加え、心のバリアフリーを推進するためのソフト事業としてバリアフリー教室の開催などを実施するものでございます。
 施行されて間もないため、現状では法定の教育啓発特定事業を位置付けた基本構想は一件にとどまっておりますが、全国の市町村への説明会において、これまで作成されてきた心のバリアフリーに関する事業を位置付けた基本構想の作成事例を紹介することなどを通じて作成促進を図ってまいりたいと思っております。
 今後は、引き続き市町村における教育啓発特定事業を位置付ける基本構想の作成を支援するとともに、来年度においてはバリアフリー教室の実施マニュアルを含む当該特定事業のガイドラインを市町村に周知する予定であり、こうした取組を通じて、教育啓発特定事業を位置付ける基本構想の作成と心のバリアフリーの推進を広く市町村に働きかけてまいりたいと思っております。

#94
○石川博崇君 ありがとうございました。
 厚労省を始め、ちょっと質問を残してしまって申し訳ありませんでした。別の機会にやらせていただきたいと思います。ありがとうございました。

#95
○高木かおり君 日本維新の会の高木かおりでございます。
   〔委員長退席、理事酒井庸行君着席〕
 まず、多様性、すなわちダイバーシティーを認める社会の推進について、加藤官房長官に御質問をさせていただきたいと思います。本日は御公務の御多忙の中、誠にありがとうございます。
 この質問は、実は先週の予算委員会のときに官房長官にお聞きしたいと思って通告をしていたんですけれども、御公務ということで御退席された中、是非とも改めて御質問をさせていただきたいというふうに思います。
 その上で、まず、その先週の予算委員会での議論を少し要約して御説明をさせていただきますと、私の方からはそのときに、このダイバーシティー社会について、男女という性差を踏まえて、それから若者、高齢者、障害者、外国人、LGBTの方々などの自己の個性が社会で認知をされて、そして互いに多様性を意識しながら個性が発揮される社会が構築されることの必要性を述べさせていただきました。そして、この社会を推し進めるために、我が党はこの度ダイバーシティ推進局を設置し、勉強会を重ね議論を深めていると、そういった御紹介もさせていただきました。
 続いて、そのダイバーシティー社会について西村大臣、それから丸川大臣にもお聞きしたところ、西村大臣からは、多様性の中には女性、若者、外国人のみならず様々な性的指向があったり、高齢者や障害者がそれぞれの立場で発想や能力を存分に発揮できる社会、これをつくっていくことは大事だというふうに御答弁をいただいたかと思います。
 そして、丸川大臣からは、男女共同参画担当大臣ということもありまして、意識の改革、そして何よりも理解の促進が進んで、そこからの延長線上にダイバーシティー社会の形成というものがあるのではないかと。そして、その意識の上でも、まだ実際の社会で起きている事例ですとかそういったことは、ダイバーシティー社会の形成というには少し道のりがあるのではないかというふうな印象を持っているという御見解もいただきました。
 これが予算委員会での流れなんですけれども、こういったことをお聞きいただいた上で、加藤官房長官、是非お伺いしたいのは、このジェンダーギャップ解消を踏まえた、この多様性をどういうふうに捉え、そして、このダイバーシティー社会を実現していくことの必要性について、是非とも前向きな加藤官房長官の御見解をいただきたいと思います。

#96
○国務大臣(加藤勝信君) 済みません、予算委員会で失礼いたしました。
 予算委員会における委員と西村大臣、丸川大臣のやり取りも読ませていただきました。
 私自身、二〇一五年から二年間、一億総活躍担当大臣というのをさせていただきました。その際に、女性も男性も、若者も高齢者も、障害や難病のある方も、引きこもりの方も、一度失敗した方も、多様な方々みんなが生きがいを持ち、その能力を存分に発揮できる、まさに一億総活躍社会の実現を目指すとさせていただき、そのことは、これは単なる社会政策だけではなくて、究極の成長戦略であると位置付けさせていただきました。
 全ての人が包摂される社会が実現できれば安心感が醸成され、将来の見通しが確かになり、消費の底上げ、投資の拡大にもつながる。また、多様な個人の能力の発揮による労働参加率の向上、イノベーションの創出が図られることなどを通じて経済成長が加速することも期待される。包摂と多様性による持続的成長と分配の好循環、こういう位置付けをさせていただいたところであります。この方向性あるいは考え方、これは菅内閣においても全く変わるものではありません。
 そうした社会をどう実現をしていくのか、具体的な取組が問われるわけでありますけれども、その基本は、画一的な社会システムを改めて、誰しもが家庭、職場、地域を含むあらゆる場でその個性を生かせることが重要であるということであると思います。
 様々な分野と言い方をしますが、むしろ全ての分野において、多様な人材の能力、発想が存分に発揮されるための環境を整備していく、また包摂的な社会の構築と格差へのきめ細かな対応など、これは総合的に取り組んでいく必要があると考えております。
 重ねてになりますが、年齢差、またさっき言ったジェンダーギャップ、また障害等の垣根を越えて、全ての方々が活躍できる社会の実現に向けて、引き続き、関係大臣、これはもうあらゆる分野において、そうしたことを念頭に置きながら取り組んでいけるよう、政府としても一体となって取り組んでいきたいと考えています。

#97
○高木かおり君 加藤官房長官、ありがとうございました。本当に前向きな御答弁をいただいて、私も本当に共通認識をさせていただいているところでございます。
 このダイバーシティー社会というものを目指していく上で、やっぱり国の成長戦略というのにも大きく関わってくると私は思っております。
 今まさに、このダイバーシティー社会を進めていく方向、これ、もしかしたらこのターニングポイントになるのではないかと思われる司法判断が、そのまさに予算委員会のときにありました。
 これ十七日に、札幌地裁では、同性婚を認めないのは法の下の平等を定めた憲法第十四条に違反するとの判断が下されましたし、原告の請求は棄却されましたけれども、同性婚に対する憲法違反の判断は全国でこれが初めてと。同じ日に、最高裁判所におきましては、同性婚でも事実婚が成立するとの判断、こういったことも下されたと。
 こういった二つの司法判断から、そういった性的少数者に司法が歩み寄ろうとしている、こういった動きもあるという中で、引き続きこのダイバーシティー社会の実現のための議論というのは進めてまいりたいと思っておりますので、また官房長官、是非ともよろしくお願いをしたいと思います。
 本日は、このダイバーシティーに関する質問はこれで終わりにさせていただきたいと思います。
 官房長官、お忙しい中ありがとうございました。御退室いただいて結構でございます。

#98
○理事(酒井庸行君) 加藤官房長官、退室して結構でございます。

#99
○高木かおり君 続きまして、本日、三つ通告のうちの二番と三番、ちょっと順番を変えて、多胎児に関する支援など、国の取組についての方からちょっと御質問をさせていただきたいと思います。
 この多胎世帯、それから多子世帯、この違いが皆さんお分かりになるでしょうか。多胎というのは、双子ちゃん、三つ子ちゃんということで、多子世帯というのは、お子さんが三人、四人とたくさんいるというこういった世帯の違いがございます。これ、双子、三つ子を育てている親御さんたちの御苦労というのは、分かっているようでなかなか実は伝わっていない、世間で知られていないというところがございます。
 今回、どうしてこの多胎児の問題を取り上げるに至ったかといいますと、私が議員活動をしている中で、この多胎児を抱える方々から多くお声をいただきまして、その方々の日常生活、本当に大変であると。単に大変というだけでは片付けられない、これ社会の仕組みの中でやっぱり支えていく必要があるのではないかというふうに思っているわけです。
 これ確かに、多胎児の専門外来を設ける病院というのもあります。私の地元の大阪でも、近くに大阪母子医療センターという、この多胎外来で年間百例ぐらいの多胎出産を取り扱っているといった病院もあります。
 東京では国立成育医療研究センターがございます。多胎妊娠外来も設けていますし、こういった病院では多胎児についての理解はなされていると思うんですが、一方で、そもそも多胎児を持つ親がどのくらい大変であるかを、行政のみならず、もう残念ながら、病院、医療関係者の中でも余り周知されていないという声もあるんですね。やはり、多胎児を抱える御家庭の苦労について知られていないというのがこれ大きな問題なのではないかなというふうに思うんです。
 今日、資料を一枚お配りさせていただいておりますけれども、これは多胎妊産婦への支援の強化、今回、新規拡充事業ということで支援を拡充していただいているということなんですけれども、拡充した事業と創設したこの事業、この部分、多胎児に関する周知の方法についてと、それからこの事業について、政務官の方から簡潔にこれちょっと御説明をいただけますでしょうか。

#100
○大臣政務官(大隈和英君) 御説明申し上げます。
 先生おっしゃるように、多子と多胎というのはまた随分違うもので、私も今一人子育てを一歳児しておりますけれども、あの子が二人三人同時にいるとどれだけ大変かなというのは、想像しただけでよく分かるものでございます。そういう点で、日常の生活や外出に困難が伴ってくるということは当然あるわけで、そのニーズに応じた支援が重要であるというふうに考えております。
 お示しの資料もそうなんですが、予算ベースでいいますと、令和二年度予算から、多胎児の育児を経験した家族との交流会、ピアサポートですね、それから相談支援というようなこともやっておりますし、また育児等のサポーターを家庭に、多胎児の御家庭に派遣する、また外出の補助や日常の育児に関する介助等の支援を行うための経費を計上しております。
 令和三年度の予算におきましては、市町村が多胎妊婦等サポーター等派遣事業を実施しやすい環境を整えるために、市町村の規模に応じた単価の拡充や、多胎妊婦の経済的負担軽減を図るために、通常十四回程度の妊婦健診がございますけれども、どうしても多胎の方というのは追加で検査がやっぱり必要になってくるケースが多うございますので、そこのところの健康診査に関わる費用を補助しております。大体一回五千円程度というようになると思います。
 必要な経費を新たに計上しているところでございまして、これら事業につきまして、全国児童福祉主管課長会議などにおきまして、市町村、市町村手挙げでございますので、しっかり周知、そして積極的な活用をお願いをして、多胎育児家庭への支援をしっかりと進めてまいりたいというふうに思っております。

#101
○高木かおり君 ありがとうございます。
 これ今、この新規で一回五千円の妊婦健康診査の費用、これを付けていただいたのは本当に有り難く思っております。ただ、先ほど政務官からもおっしゃっていただいた、このサポーター事業ですとかこういったことって手挙げ式なんですよね。これ、やっぱり自助努力だけではもうこれ限界で、社会全体で多胎児に対する支援とか周知、これ工夫しながら国ももっと取り組んでいかなければいけないのではないかというふうに思っています。
 この多胎妊産婦サポーター等の事業、これは市町村が取り組んでみたいと思ったら、手挙げ方式なので当たり前に手を挙げるしかないわけですよね。制度があっても、財政事情、これ国は二分の一補助ですから、これ市町村が財源的に厳しいなと思ったり、また周知がなかなか理解が進んでいなければ、手を挙げることが、果たしてそこまで行き着くのかなというふうに思うんです。
 制度があってもこれ使えない状態になっていないかというふうなところが問題だと思っておりまして、まず厚労省に伺いたいんですが、令和二年度で構いませんので、多胎妊産婦サポーター事業に手を挙げた市町村の数、教えていただけますでしょうか。

#102
○政府参考人(大坪寛子君) お答え申し上げます。
 今先生のお尋ねの多胎妊産婦のサポーター派遣事業、これは今年度から実施をしておりますが、令和二年度時点で今二十八の自治体ということでございます。

#103
○高木かおり君 市町村、一千七百四十一市町村の中での二十八市町村ということだと思います。約これ一・六%というふうにちょっとこちらでは認識しておりますけれども、全国的にこれ手挙げ方式でやっている市町村というのは一・六%しかないんですよね。
 これ、国の施策として打ち出しているにもかかわらず、市町村の現状がこういう状態、これもちろん財政状況が、財政事情があるといっても、やっぱり繰り返しになりますけれども、これ手挙げれないというのは、財政的な問題、またその市町村でこの多胎児に関しての、このいかに大変かということが理解が進んでいないから手挙げ、手を挙げるという、その優先順位が上に行かないんじゃないかなというふうに思っているんです。
 多胎児を抱える親御さんたちは、これ地域格差がありますよともう国が言っているようなものなんじゃないかと。多胎児家庭は全国にいらっしゃるんですよね。もちろん、都市部が多いです。地域の格差、数の格差はあると思いますけれども、ただこれ、やっぱり大変さは全国一律で大変なんですよね。家庭に一律に支援が行われること、そうすることが国の役割なんじゃないかと思っています。
 この国の補助率が二分の一で、あとの二分の一が市町村負担、これやっぱりハードルが高いと思うんですよね。せめて国の負担をこの三分の二にするとか、もう少し上げる、財政支援をしていくとか、そういった補助率を上げていく、そうしたらまあ手を挙げようかなと思う市町村も増えてくるのではないか。プラス、もちろん市町村での声を拾い上げて、市町村行政ですとか、またこれに関わる、多胎世帯の方に関わる、例えば保健師さんとか助産師さんとか、そういった関係する方々のその多胎の理解、これを広めていっていただくということ、これを国としてもしっかりやっていっていただきたいというふうに思うんですけれども、今の点について大隈政務官、御見解いただけますか。

#104
○大臣政務官(大隈和英君) 大切な御指摘をいただきました。
 私も、そういう点では、自治体の財政的な事情あるいは体力によってなかなか手を挙げにくいということがあろうかという御指摘は大変貴重なことだと思います。
   〔理事酒井庸行君退席、委員長着席〕
 一方、その多胎自体がやっぱり数が少ないということもありますし、また多子と多胎のやっぱり違い、苦労の大変さというの、まだその社会的な認知ということも、まだしっかりと光を当てられていないところがあると思いますので、そこも含めてしっかりと、市町村もこのまた規模に応じた単価の拡充ということも図っておりますけれども、この全国児童福祉主管課長会議等についても、あるいはあらゆるチャンネルを通じてでもしっかりと事業の周知、活用を促してまいる、また社会的なコンセンサスを、理解を得られるようにまた努めていきたいというふうに考えております。

#105
○高木かおり君 是非、これ国としてもしっかり周知をしていただきたいと思います。
 これ、今子育てですとかこういったところにどんどんスポットを当てて、光を当てていっていただいていることは私も実感をしておりますし、有り難く思っているんですけれども、それが大体、単胎のお子さん一人に向けての支援だったり情報提供だったりするわけですね。
 ちなみに、お声をいただいている中で、役所の健診で、ベビーカーで来ないでくださいと。単胎だとだっこひもで行けるんですけれども、二人、三人といると、ちょっとだっこひもでというわけにはいかないですよね。やっぱり視点が、多胎目線では、そういった視点が入っていないということだと思うんですよ。そういったことも周知をやっぱりしていただくということが必要なのではないかと。
 次の質問、この産後うつ。
 以前にも私、産後うつのメンタルヘルスについてお伺いをしたことがございますけれども、一人よりも、大隈政務官もおっしゃっていただいたように、やっぱり同時に二人、三人となると、このメンタル面も大変厳しい状態になるかと思います。この多胎児に特化したメンタル的な支援というのがないと、やっぱりこれ、多胎児を抱えた保護者の皆さん、社会から取りこぼされていってしまう、こういった現状もあるわけです。
 そういった中で、医学的なリスクを負うだけではなくて社会的、心理的なリスクも負うと、こういった視点で、産後うつにならないような取組、社会全体でこれやっぱり考えていかなければならない。それが最悪の場合、虐待とかにもつながってしまうわけですから、こういった意味で、この多胎児を抱える産後うつに対する国の取組について、政務官にお伺いしたいと思います。

#106
○大臣政務官(大隈和英君) お答えいたします。
 多胎における妊娠、出産、育児というのは、単胎と比べて心身の負担が大きいというのはもう本当におっしゃるとおりでございまして、保護者を対象としたウエブアンケート調査を行っております。単胎で千百四十二件、多胎で十九件ということになりますけれども、子育てについて、とても大変、やや大変と感じておられる割合がやはり単胎と比べて多うございます。
 また、退院直後の、出産の退院直後の頃はとても大変だと感じておられる割合は、単胎の方が二五%に対して多胎で六四・三%と、やっぱり大変高くなっておりまして、そこのところのやっぱり支援というものは当然必要になってこようかと思います。
 その特有の、多胎の方に特有の産後うつがあるかどうかということに関しては十分な把握をしておりませんが、しかし、物理的にも精神的にも当然その倍ということに、単純に測れませんが、なるということは容易に理解ができますので、そういう点での産前産後の妊産婦の方の支援というものが重要になってくると思います。
 産後二週間の、あるいは一か月の出産後間もない時期の産婦に対する健康診査に係る費用の助成や、また助産師等の専門職や子育て経験者による相談支援を行う産前・産後サポート事業の実施、また心身のケアを行う産後ケア事業につきまして、市町村の実施を努力義務化しまして、二〇二四年度末までに全国展開を行う予定でございます。
 これらの取組を行うことにより、多胎を含めて妊産婦の方々に対する支援をしっかりと努めてまいりたいと思います。

#107
○高木かおり君 是非進めていっていただきたいと思います。
 この多胎に関してはなかなかまだ、悪気なくだと思うんですけれども、行政ですとかそういった先ほど申し上げたような関係、医療関係の方々もまだまだ配慮に欠ける言葉が出てしまったりですとか、そういった多胎に関する理解がまだまだ進んでいないということだと思います。
 そういった中で、NPOだったり、そういう自然発生的に、多胎児を抱えていた先輩多胎児ママというような方々がピアサポート、こういったことで地域で活動していただいております。そういった方々に対する支援なども、やっぱりそこからボトムアップで支援をしていくということも一つやり方なんではないかなというふうにも感じました。是非とも、この産後うつに関してもしっかりと国として取り組んでいただきたいと思います。
 それでは、この多胎児に関しては質問を終了させていただきまして、先ほど順番変えさせていただきました非正規雇用についてでございます。
 前回もこれ大隈政務官に非正規雇用の問題を質問させていただいて、その続きになりますけれども、今日は、前回も無期転換ルールですとかマージン率について、こういったことも改善点を指摘させていただきましたが、今日は、労働派遣契約における中途解約について、この点ちょっとまず伺っていきたいと思います。
 これ、労働派遣契約での中途解約というのは、派遣会社と派遣先との契約、これ労働派遣契約であるがゆえに、この二者間で中途解約の行使は認められているわけですよね。これ、でも乱発をされると、非正規で働く側は、雇用状況に大きな影響を及ぼしますから、やっぱりできるだけ中途解約はしないでいただきたいんですけれども、もちろんこれは認められていることですので仕方がないという点はありますけれども、この労働派遣契約において中途解約ができることについて、政務官、ちょっと御見解いただけますでしょうか。

#108
○大臣政務官(大隈和英君) 私の見解ということでお尋ねなんですけれども。
 やはりどうしても、コロナに限らず、例えばその派遣業務で予定していた業務が早く終わってしまったとか、いろんな事情でやっぱり臨機応変ということは当然あろうかと思います。その中で、この派遣の中途解除という点では、やはりこの雇用の不安定に直結するということから、労働者派遣法及び派遣元・派遣先指針においても定めておりますとおり、新たな就業機会の確保ですとか、それから休業等による雇用維持をしっかり図っていくこと、派遣元における休業手当の支払に要する費用の負担等、しっかり処置を講じておりますけれども、当然ながら、そこのところをしっかり守っていただくということも大事になってこようかと思います。
 業界団体を通じまして、今、新型コロナ感染症に伴う派遣労働者の雇用への影響特別調査というものを定期的に行っておりますけれども、中途解除の対象によって離職に至った派遣労働者というのは一部にとどまっておりますが、しかしながら、これが、措置が適切に講じられていない場合には、都道府県の労働局において厳正な指導監督をしっかり行うということを通じて、雇用の安定の確保に努めてまいりたいというふうに考えております。

#109
○高木かおり君 今、最後力強く、指導監督をしていただくということで御答弁をいただきましたけれども、やっぱりこれ、新しい勤務先見付けるといっても、期限の定めもないし、給与、手当の保障というのも、一か月なのか、それとももっと、数か月なのか、こういったことも雇用される側が中途解約をしたとき初めて知ると、こういったことではなくて、雇用契約締結時にしっかりと説明をして理解をしてもらう、こういったことも国としてもやっぱり指導、助言をしていくということ、これ重要だというふうに思っております。
 続いて、正規と非正規の時間給換算における賃金格差、この点について伺いたいと思います。
 厚生労働省の令和元年度賃金構造基本統計調査によりますと、非正規雇用の時間給賃金に世代間格差というのはない、非正規の場合は。一律千百円台を推移しているということなんですけれども、一般の正社員を時間給に換算した場合だと、二十代で一千三百から一千五百円台、三十代で一千七百から一千九百円台、四十代で二千百円から二千四百円台、五十歳代で二千四百円というふうに推移しているわけですね。働く内容によって賃金はもちろん変わると思うんですけれど、一概にこれ比較できませんが、正規雇用と非正規雇用の時間給換算賃金比べた場合、これ、今御紹介したように、明らかに賃金格差があります。
 今年からまあ確かに中小企業にも同一労働同一賃金というものは導入はされますけれども、これ政府として、正規と非正規の時間給換算における賃金格差、この点についてどういった対策をしていくのか、内容について、そして御見解、伺いたいと思います。

#110
○大臣政務官(大隈和英君) お答え申し上げます。
 御指摘のように、非正規雇用の労働者は正規雇用労働者に比べまして時間当たりの賃金額が低い傾向にあると。先週、先生が配付資料でお示しいただいたとおりだと思います。
 その中で、待遇改善というのは重要な課題と認識しておりまして、平成三十年の六月に成立いたしました働き方改革関連法によりまして、正規、非正規の雇用労働者の間に不合理な待遇差を解消するための規定、いわゆる同一労働同一賃金の整備を行っておりまして、昨年四月より順次施行しております。本年四月からは中小企業にも適用となることですから、各企業において着実に取組を進めていただけるように、丁寧な周知、支援に努めてまいりたいと思います。
 このような取組を通じまして、どのような雇用形態を選択しておられても納得が得られる処遇を受けられ、多様な働き方を自由に選択できる社会をしっかりと実現してまいりたいというふうに考えております。

#111
○高木かおり君 ただ、罰則規定がない以上、しかもこれだけこの賃金格差を今まで放置してきてしまったという経緯から、この四月から一斉に同一労働同一賃金ということを声高に言っても、なかなか、そう簡単に同一になるとはなかなか思いにくいなというふうに思っております。我が党としましては、同一労働同一賃金、早くから訴えてまいりましたけれども、是非ともここはしっかりとやっていっていただきたいというふうに、もう強く御要望をしておきたいと思います。
 最後の質問になります。
 非正規雇用者への能力開発、職業訓練について御質問をさせていただきたいと思います。
 非正規雇用、正規の雇用形態にかかわらず、自己の能力向上させるための機会、これは同じように設けられるべきだというふうに思います、非正規、それから正規とかかわらずですね。現在は休んでいるけれども、求職者の訓練、これは大切だと考えますけれども、非正規雇用者への能力開発、どのような仕組みになっているのか、政府の説明をお聞かせください。

#112
○大臣政務官(大隈和英君) お答えいたします。
 御指摘のように、非正規雇用労働者について、やはり正規雇用労働者と同じようにしっかりとスキルアップしていく、能力開発というものが必要と考えております。そういう点では、求職者支援制度や人材開発支援助成金、特別育成訓練コースということになりますが、その活用に努めてきております。
 例えば、求職者支援制度の特例措置としまして、職業訓練受講給付金の収入要件の緩和ということで、シフト制で働く方については月八万円以下から月十二万円以下に引き上げたり、それから、結構出席が厳しいんです、訓練はですね。そういう点において、訓練欠席する方を、やむを得ない欠席の場合は訓練実施日の二割まで認める。あるいは、この訓練期間もなかなか、フィックスされておりまして、訓練期間ももうちょっと短くして早くスキルアップができるような、あるいは訓練時間としても短くできるような、また、このコロナ禍でありますので、オンラインで積極的に訓練ができるように今進めさせていただいております。
 いずれにしましても、働きながらの訓練をしっかりと受講していただいて転職を目指せるように、収入要件の緩和等の特例措置を設け、周知、広報を徹底すると。これなかなかいいことを、私自身もいろいろ視察に行っているんですけれども、かなりいいことをやっておられて、大変受講者の方、喜んでいただいております。そういう点での周知徹底を図りまして、非正規雇用の方の支援策に全力で取り組んでいきたいというふうに思っております。

#113
○高木かおり君 頑張る人が報われる社会をつくっていくためにも、是非ともそこはいいところはどんどん後押しをしていっていただきたいと思います。
 私の質問はこれで終わります。ありがとうございました。

#114
○矢田わか子君 国民民主党、矢田わか子です。
 ちょっと質疑順番変えまして、まずは井上大臣から質疑をさせていただきたいと思います。いわゆる科学技術振興費についてであります。
 政府は、第五次の総合科学技術イノベーション基本計画において、今後五年間の政府の研究開発予算、過去最大規模です、総額三十兆円としますという目標が定められています。ただ、これまで政府の支援策は、NEDOなど政府系の研究機関で官民の共同研究を進めるとか、あるいは政府や研究機関が設定したその研究テーマに企業が応募をして審査を経て補助金を支給するという、もうこういう形が中心だったと思います。しかしながら、テーマ設定から研究プロセスの管理、そして特許権の帰属を含めて、私は民間に任せていくこと大事だというふうに思っておりますが。
 もう一つ、研究開発投資の減税、どちらかといえばこれ財務部門の話なんです。研究部門のインセンティブにはなかなかつながりにくいというふうにも思いますが、この件について井上大臣、御見解をお聞かせください。

#115
○国務大臣(井上信治君) 科学技術イノベーションをめぐる国家間の覇権争いが激化する中、我が国が世界を主導するフロントランナーの一角を占め続けるためには、民間企業の力が不可欠です。第六期科学技術・イノベーション基本計画では、政府の投資目標をこれまで以上の三十兆円とし、さらに、これを呼び水として官民合わせた投資目標を百二十兆円と設定しました。特に官民で集中的に投資すべき分野、例えばAIや量子技術といった各国がしのぎを削る先端技術分野、喫緊に対応すべき地球規模課題である環境エネルギー分野に関しては、官民が一体となって国家戦略を策定し、研究開発などに取り組んでおります。
 また、社会課題解決のための研究開発を行うSIPや民間の研究開発投資を誘発するPRISMなど、民間に対する直接的な支援を行う研究開発プログラムにおいて、社会実装に向けた国際標準化や事業化などの出口戦略を要件として位置付けた取組も進めております。
 このような産学官の総力を挙げた研究から社会実装に至る戦略的な取組によって我が国の成長を加速してまいります。

#116
○矢田わか子君 大臣おっしゃるとおり、金額の多寡ではなくて、今後実効的に官民が本当に一体となって技術立国再建に向けた取組ができるのかどうか、これは私、キーになるというふうに思っています。
 大臣がおっしゃったとおり、公的な研究の縦割りを打破するということで鳴り物入りで始められた科学技術イノベーション創造推進事業における、いわゆるSIPのこの十二の研究のテーマ、今資料一でお配りしておりますけれども、それから、官民研究開発の投資拡大のプログラム、PRISMですよね、これの十九の継続施策について、研究の今中間地点に来ていると思いますが、どのように評価されていますでしょうか。

#117
○国務大臣(井上信治君) そういう意味では、このPRISM、またSIPというもの、我々の方も言わば重視をしておりまして、引き続きしっかり力を入れてまいりたいと思っています。
 具体的に、現状といたしましては、SIPについては、今年二月のガバニングボードにおいて、十二の研究テーマの評価結果、そして令和三年度に向けた予算配分を決定してもらいました。また、PRISMについては、今年二月の審査会による評価結果、これを受けて、三月十一日のガバニングボードにおいて令和三年度に向けた各省庁の施策への予算配分を決定をいただきました。
 総合科学技術・イノベーション会議が司令塔機能を発揮して推進する規模の大きい重要な研究開発であることから、評価結果に従って適切に運用してまいります。

#118
○矢田わか子君 SIPのこの事業評価、あっ、資料四ですね、付けさせていただいたとおり、確かに評価をして次の予算に反映をされているということだと思いますが、やはりきっちりこの進捗管理をして成果を確認していく必要が私はあるというふうに思っています。
 それと、大学や公的な機関は、もう民間同様、やはり資金、人員、成果、全てが右肩下がりに今ありますので、このままでは立ち行かなくなります。やはり大学、公的機関と民間の研究、実効性ある連携、連携というのはやっぱりキーワードになるというふうに思います。
 加えて、大臣もインタビュー等でも答えられているとおり、これからはやっぱり研究の透明化も重視されます。中国に、四千人、いや、千人計画ですか、中国の千人計画に日本の研究開発者がたくさん参加していたと、参加しているというような状況を見れば、海外へのそのキーとなる技術の流出なんかも懸念されるわけです。お金がないからほかの国に行って研究するというようなことが行われないように、そこも含めてしっかりと新しい取組を加速していただきたいということを御要望させていただきたいと思います。よろしくお願いします。
 続いて、準天頂衛星の整備計画について、引き続き井上大臣、問いたいと思います。
 国産の準天頂衛星について、多くの期待が寄せられております。現在、政府、七機までこの体制に向けて事業を推進しておられると。四機まで今「みちびき」飛んでおりますよね。そのスケジュール、資料五に配付をさせていただいております。
 この衛星の七機体制のまずは必要性、それから、何よりもこの飛ばしたことが産業振興だとか科学技術の発展に資する効果が出ていくのかということ、特に、自動運転にも必要とされているセンチメーター級の測位補強サービスも今スタートしていますが、今後の展望、産業への波及効果、教えていただけますか。

#119
○国務大臣(井上信治君) 準天頂衛星システムについては、宇宙基本計画に基づいて、二〇二三年度をめどに七機体制の確立を目指しています。これによって、我が国の準天頂衛星システムのみで持続的な測位を行うことが可能となります。
 準天頂衛星システムが提供する位置、時刻情報は、デジタル社会における基盤インフラとして我が国の科学技術、産業の発展に資するものです。特にこのセンチメーター級測位補強サービスは、二〇一八年十一月より開始し、自動車やドローンを始めとする様々な分野で製品化され、社会実装が進みつつあります。今後も、幅広い分野での利活用が進み、イノベーションや新たなビジネスの創出に貢献することが期待されます。
 引き続き、官民が結束して、準天頂衛星システムの利活用が促進されるよう、政府を挙げて積極的に取り組んでまいります。

#120
○矢田わか子君 おっしゃるとおり、去年度だけでも二百六十七億円、今年度も百七十億の予算が付いています。しっかりと、まず飛ばすわけですが、飛ばすことが目的化しては駄目なので、飛ばした後にどう実装化に落とし込んでいくのか、大変大事だというふうに思っています。あらゆる分野でやはり産業振興に生かせるように手を打つべき、次なる手を打つべきだというふうに思います。特に、経産省とか農水省含めて、当然のことながら連携強化していただかないといけないと思いますし、加えて、実際に使ってみた課題なんかも上がってきておりまして、より小型化、そして低廉な価格で提供できるような体制づくりも必要だと思います。是非、この税が無駄にならないように、井上大臣の采配をお願い申し上げておきたいと思います。
 続いて、カジノ管理委員会について、小此木大臣、質問させていただきます。
 政府は、昨年十二月十八日のIR推進本部の会合で、区域整備計画の申請期間を本年の十月から来年四月二十八日までということで延期をされています。カジノ管理委員会、来年度予算案に、定員計画に対して二十人増員したいという計画で、何と予算は全体で三億四千万増額がなされています。
 しかしながら、IRの区域整備計画の提出からカジノの免許審査、付与、そして開業までのスケジュール、資料三に、皆さんにもお配りしておりますけれども、当初予定から大幅にどんどん延期されているというような状況であります。世界各地でのコロナ感染広がる中で、ほかの国も含めてですけど、大幅にこのカジノの収益が落ちている、マカオになんか至っては半減しているというような報道もあります。
 IR区域のこれから認定進めていかれるわけですけど、最大三か所ですよね、三か所。今、現時点では四か所程度の申請があるというふうにお聞きしておるんですが、この状況で来年度から審査体制を本当に増強する必要があるのか、お聞かせください。

#121
○国務大臣(小此木八郎君) 政府としてのIRは、我が国を観光先進国としていくための重要な取組であると考えておりまして、今後もIR整備法に基づき必要な準備を進めていく方針でいます。こうした方針の下、カジノ管理委員会において、IR整備法に定められた厳格なカジノ事業の規制、監督を実施するため、昨年一月に設置されて以降、カジノ管理委員会規則の策定等、必要な準備を進めてきているものと承知しております。
 また、本年十月には、おっしゃいましたように、IR区域整備計画の認定申請が開始される予定であること等を踏まえ、カジノ規制の執行に向けた執行体制の強化を図る必要があると考えます。このため、令和三年度において所要の予算を確保することとしています。

#122
○矢田わか子君 IRが重要な経済振興の一つであることは私も認識をしておりますが、ただ、今この時期に本当に体制整備、強化が必要なのかを私自身は疑問に思っています。日本に対して事業進行しますと、進入しますと名のりを上げていたアメリカのラスベガス・サンズも撤退を表明しております。
 そんな中で、やっぱり感染動向を踏まえて収束を見極めてから体制強化を進めても遅くないんじゃないでしょうか。大臣、いかがですか。

#123
○国務大臣(小此木八郎君) これは、国交省あるいは政府全体の考えとして、やっぱり観光そのものが今、全世界的に止まってしまっていると見てもこれはおかしくない話でありますけど、もちろん、コロナ禍、そしてコロナを収束させていかなきゃいけないという思いの中で、その先、将来も見ていかなきゃいけない、ここまで観光政策について日本全体として力を推し進めてきた中で、今後の観光政策というものも見据えていかなきゃいけない。全てが私の所管ではございませんが、そんな思いが、国には方向性として用意しておくべきだという考えがあると思っております。

#124
○矢田わか子君 カジノ管理委員会の体制強化だけで三億四千万です。子供の貧困対策は全て合わせたって三億にしかならないんです。今、この令和の三年度の予算で本当に優先すべきものは何なのかということを、やはり政府の皆さんには是非よく考えていただきたいなというふうに思っております。御意見として申し上げます。
 続いて、その子供の貧困対策、地域の子供未来応援交付金についてお尋ねをしていきたいと思います。
 これ、一億五千万の予算が付いております。この地域の子供未来応援交付金、令和元年度六月に公布されました子どもの貧困対策推進法に基づいて、貧困対策に取り組む地方公共団体に支給される交付金であります。その制度の枠組み、資料二をお配りしておりますが、現在、三百十八の自治体だけにとどまっているという現状です。また、予算も、令和二年度の四・一億の予算のうち交付額一・七億にとどまっている、予算の執行率は極めて低いものがあります。
 なぜ進まないのか、この事業に取り組んでいない地方自治体の議員に、先週、私お話を聞きました。まず一つには、補助率が二分の一なんですね。したがって、自治体が二分の一負担しなくちゃいけない。しかも、二つ目には、この交付金はほかの地方交付金に比べてかなりアウトプットが必要とされる、要するに書類が、たくさん出さなくちゃいけないので煩雑で大変なんだという声が二つ目にあります。そして三つ目には、何よりもこの制度自体がほとんど認識されていなくて、知らない自治体がたくさんあるということであります。
 そして、もう一つ付け加えて申し上げたいのは、これがいつまで続くか分からないので、今年度はありますよ、来年あるんですか、再来年あるんですかと考えたときに、なくなればいきなり二分の一の負担が倍になるわけなので、いや、そこまで事業計画立てれないというような声も上がってきております。
 この制度の推進、拡大を図るために、どうぞ一言お願いしたいと思います。

#125
○国務大臣(坂本哲志君) 地域子供の未来応援交付金、平成二十八年度から現在まで、委員御指摘のとおり、三百十八の自治体に対し約十億円を交付をいたしております。また、今年度の交付決定額は十七億円と、前年度の執行額を、あっ、一・七億円と、前年度の執行額を、一・一億円から増え、自治体の利用も着実に上がってきております。
 ただ、なぜ、今委員言われました、少ないかということにつきましては、非常に緩やかな制度にしておりますので、どういう場合にどう使えばいいのかというのが余り幅が広過ぎて分からないというような、ちょっと逆転の現象が起きております。そういうことで、これから、これまで地方自治体から交付金を利用してどのような事業を実施したら、分からないということでしたので、好事例辺りをしっかりと説明をしていきたいというふうに思っております。
 そして、昨年三月から九月の二度にわたりまして、新型コロナウイルス感染防止対策等の観点から、子供食堂など人が集まる事業を行う場合の消毒液とかあるいはマスクの費用とか、こういった具体的なものにも使えるということを明示をしてまいりました。
 それから、今言われました二分の一の補填ということにつきましては、三月十六日に非正規雇用労働者に対する緊急支援策が決定されました。その中で、NPO法人に対して予算が組まれましたけれども、この交付金を、二分の一でありましたけれども、明日の閣議で決定いたしますけれども、三分の二に引き上げるというようなことも盛り込まれているところでございます。コロナ禍の中で自治体において、ああ、四分の三ですね、四分の三に引き上げる。コロナ禍の中で自治体において交付金が一層活用されますように、しっかり自治体に対して説明もしてまいりたいというふうに思っております。

#126
○矢田わか子君 大臣、ありがとうございます、四分の三の引上げ。
 やっぱりこれ、地域の子供の未来を応援する交付金です、この読んで字のごとく。是非各自治体でしっかりと使われるようにPRをまずしていただきたいと思いますし、加えて、子供食堂ですね、使われている自治体多いんですけれども、全国に今四千以上に広がっていて、六割が資金不足だというふうに答えているわけです。うまくそこをつなげるような施策を、是非また取組強化を含めてお願いを申し上げておきたいというふうに思います。何よりやはりこれ、もう恒常的に政府の中心政策の一つとして、毎年毎年、打ち切るんじゃなくて恒常政策としてやりますというメッセージがきっと使用する加速度を上げるというふうに私は思いますので、その辺りの御検討も併せてお願いをいたします。
 続いて、企業主導型のベビーシッター利用についてお伺いをしていきたいと思います。
 このベビーシッターの割引券について、コロナの感染防止のために全国一斉の小学校の休業等のときから急激に利用者が増えています。
 資料一を御覧ください。
 本年一月時点でですが、昨年の同期比で発行枚数、精算枚数、四倍程度に大幅に拡大しています。現在も割引券の配布数、労働者数で上限が決められておりまして、私、何度かこの問題取り上げてきているんですが、三千人以上の企業は四千八百枚なんです。三千人以上で四千八百枚。三万人いても三十万人いても四千八百枚しか使えないんですよ。これ、改善してくださいということをもう三年前から内閣委員会で私、何度もお願いしてきておりますが、まだ改善されておりません。
 単純計算でいうと、一日二枚まで使えるんですね、これ実は。一日二枚です。二十日間使ったら一人四十枚、年間でいうと四百八十枚一人が使うんです。三千人以上の企業だと十人しか使えないということになるわけです、まあ極端ですけれども。やっぱりこの労働者の比率に合わせて上限枚数を変えていただかないと、大企業の皆さんからは全然使いようがありませんよと、制限ばっかり掛かってというふうなお声もあるわけです。
 是非もう一度お願いします。三回目です。上限枚数の見直しをお願いしたい。
 それからもう一つですけれども、これ、紙ベースでずっとこれやっていて不便だというお話、これも三回目のお願いです。いまだに紙を発行して、紙を持っていって、紙を提出するというような、そういうことが続いていて、デジタル化進めますということで、去年の三月十日の内閣委員会でも前衛藤大臣から答弁いただいておりますが、その後進んだのでしょうか、併せてお願いします。

#127
○国務大臣(坂本哲志君) この事業につきましては、委員御指摘のとおり、非常に利用者が増えております。そういうことで、本事業の利用条件が利用者のニーズ自体を抑えているということは必ずしもないと考えておりますけれども、令和三年度から一日二千二百円から四千四百円という利用の補助の倍増をしました。そういうことで、より利用実態に合った使い方ができるように措置をすることとしておりますので、今後、利用実態に合ったような対応策をしっかりやってまいりたいと思っております。
 それから、紙ベースではなくてデジタル化へというようなことでございました。現在、実施団体であります全国保育サービス協会におきましてICTを活用した電子チケットによります割引券使用システムの構築を進めておりまして、申請等に係る各種事務の簡素化、効率化を進めているところでございます。ですから、これがある程度めどが付きますと、新しいシステムについては本年夏頃をめどに稼働ができるよう、引き続き構築作業を進めてまいりたいというふうに思っております。

#128
○矢田わか子君 大臣、ありがとうございます。
 是非、IT化、夏頃ということでお願いしたい。それと、四千八百枚の見直しは是非前向きにお願いして、質問を終わります。
 ありがとうございました。

#129
○田村智子君 日本共産党の田村智子です。
 三月十六日の本委員会で、霞が関の国家公務員約五万一千人の在庁時間調査結果について国民民主党の矢田議員が質問をされました。河野大臣は、これまで国家公務員はかなりの時間、サービス残業を強いられていたことがはっきり分かりましたと答弁をされました。大変感銘を受けました。
 私、これまで歴代大臣に不払の超過勤務について質問を続けてきました。実態をつかむために、パソコンのログイン、ログアウト時間の記録など勤務時間を客観的に把握するシステムを求めてきました。しかし、不払の超勤はあり得ない、ないという答弁がずっと続いていたんですね。私だけではないと思います。そういう質問でやり取りをした議員は何人もいたと思います。初めて河野大臣が、サービス残業が強いられていたと認め、勤務時間の客観的把握を進めることも明言をされた。内閣委員会の歴史に刻まれるほど画期的な答弁だと私は思います。真面目にそう思います。
 改めて確認します。業務を処理するため超過勤務をしたが超過勤務手当が支払われなかった職員がいる、それも僅かな時間ではなく、かなりの時間に上るということなんですよね。

#130
○国務大臣(河野太郎君) 職員が超過勤務命令を受けなくとも、仕事を処理するために残って仕事をやらざるを得なかった。それは、恐らく多数の職員が、それなりの時間、そういう命令がなくとも仕事をせざるを得ない状況にあった。そういう認識でございます。

#131
○田村智子君 つまり、一か所や二か所ではなく、一人や二人ではなく、まさに一定程度の規模で不払の超過勤務があったということなんですね。
 サービス残業というのは払われるべき手当が払われなかったということで、一般職の職員の給与に関する法律、いわゆる給与法第二十五条では、手当不払は一年以下の懲役又は三万円以下の罰金という刑事罰が科せられています。重大な違法行為が霞が関に蔓延していたことを意味するというふうに考えますけれども、この点でも大臣の認識をお伺いいたします。

#132
○国務大臣(河野太郎君) 超過勤務手当の支払は、超過勤務命令を受けた者がその時間に応じて支払をされるということだと思います。私が申し上げたいのは、超過勤務命令がなくとも、仕事を終えるために職員が残って仕事をしていた、それが多数、長時間にわたる、そういうことでございますから、別に不法行為云々という話ではなくて、そういう状況があったということを申し上げているわけでございます。

#133
○田村智子君 その超勤命令があって手当が払われるという問題については後でもう一度議論をしたいというふうに思うんですけれども、これ、サービス残業が国家公務の下で行われていても、だから、それが違法行為ではないということになってしまうというのは、私はこれは民間企業との関係でもそのままでいいのかなということを非常に思います。
 民間企業での不払残業、これは刑事罰の対象です。我が党、厳しく国会で追及してまいりました。例えば、私も二〇一七年の予算委員会で、ヤマト運輸の不払残業を取り上げました。個別の事業所だけでなく、不払残業が発生するシステムが認められる以上、本社への調査が必要だということも求め、当時の安倍総理も、一般論としてこれを認めました。その後、ヤマト運輸に対して、事業所に対して厚労省が立入調査と指導を行い、ヤマト運輸も全社的な調査を行うこととなり、時効となっていない過去二年分の不払残業、総額約二百三十億円が支払われて、大きく報道されたわけです。
 これ、霞が関の不払についても、予算との関係で調整をさせられた、一旦は超勤付けた、だけど予算との関係でそれが消されたなどの実態も報道されているわけです。それ事実であれば、私はこれは重大な法令違反だと思います。本来超勤命令が出されるべき業務があるわけですから、それが超勤命令も出されず、そして超過勤務をしたけれども手当が支払われない。
 大臣、会見の中で、今のように、超勤命令があって支払われるものが超勤手当だからという認識もあってのことかもしれませんけれど、今まで残業時間というものがきちんと付いておりませんでしたので、遡ってということはできないだろうというふうに会見でも述べられておられますが、やはり私は、民間との関係で見ても、実態としては違法行為だと言わざるを得ないと思うんですよ。
 やっぱり、ちゃんと過去のことについても調査をすることが必要なんじゃないのか、サービス残業に対する手当が、本来超勤命令も遡ってでも出してこれ支払うというような対応も求められてくるんじゃないのかというふうに思いますけれども、この点も、人事院にも後に聞きますけれども、まず大臣の認識をお聞きしたいです。

#134
○国務大臣(河野太郎君) 超過勤務命令その他については人事院に仕組みをお尋ねをいただきたいと思います。
 超過勤務命令がないままに仕事をしていたわけですから、それは超過勤務手当の対象にこれまでなっていなかったわけです。
 今後は、在庁している場合には、これはもう超過勤務命令があったとみなしてきちんと時間を付けろということを申し上げておりますので、今後、超過勤務の命令がないままに在庁している職員に対しては速やかに退庁することを管理職が求めるということで、しっかりと超過勤務の時間を把握し、手当を払うようにしてまいりたいと思っております。

#135
○田村智子君 今の、在庁していればあったとみなしてと、これも非常に画期的な答弁だというふうに思うんですね。
 人事院にお聞きします。
 民間企業では、不払残業が発見されたら、労基署への訴えがあった当事者にとどめずに、ほかの労働者についても調査をし、法令違反があれば厳しく是正指導を行います。また、企業全体で労働基準法違反が認められた場合には、本社に対して徹底的に調査をしなければならないという方針も厚労省は持っています。不払残業というのはそれほど厳密に是正されなければならない違法行為なんですね。
 人事院としては、今回、在庁調査が行われて、河野大臣から今のような御指摘もあった、これをどう受け止めて、どのような措置をとろうとされているんですか。

#136
○政府特別補佐人(一宮なほみ君) 人事院といたしましては、従来より、各府省に対して超過勤務予定の事前確認及び事後報告等によって職員の超過勤務時間を適切に把握、管理するように求めてきており、平成三十一年四月の超過勤務の上限の導入に併せまして発出した通知において、各府省に対して超過勤務予定の事前確認と事後報告を徹底することなどを改めて求めたところです。
 昨年の十一月から本年二月にかけて、勤務時間制度の担当課長が超過勤務の上限の運用状況について各府省人事担当課長等からヒアリングを行っておりますが、その際にも、正規の勤務時間外に職員に勤務をさせる場合には、適切に超過勤務を命じ、超過勤務手当を支給する、そのように改めて指導を行ったところです。
 人事院としても、引き続き各府省に対する必要な指導等を行ってまいります。

#137
○田村智子君 民間企業では、そういうサービス残業、不払残業を今後発生させないためにも、起きた事例について徹底的に調査を行い、先ほどヤマト運輸で言ったように約二百三十億という残業代を、時効になる以前のものなんですね、約二年分払わせると。これがその後の残業代不払を抑えていく力になるわけですよ。
 だから、人事院は国家公務員法に定められた中央人事行政機関です。職員の利益保護のために、各府省に対して独立した立場で、証人喚問、調査対象職員への質問や喚問、立入検査、質問のこの権限を持っています。不払の、まあサービス残業がかなりの時間あったということがこの在庁の時間調査結果から見出されたのであるならば、私は、各府省に立入りも含めて調査をして、過去がどうだったのかということもきっちり把握していくことが必要だというふうに思いますけれども、その点いかがでしょうか。

#138
○政府参考人(合田秀樹君) お答えいたします。
 先ほど総裁から答弁いたしましたように、超過勤務の命令を行っているその勤務に対しては一般職給与法上超過勤務手当を支給しなければいけないということになっておりまして、これは法律上の義務でございますので、法律上の義務でございます。
 先ほど総裁申しましたように、平成三十一年度から超勤の上限を設定したことに併せまして、その旨を改め、徹底しておるとともに、その実施状況について、昨年秋から担当課長が各府省の人事課長、秘書課長を回らせまして、超過勤務命令をきちんと明らかにするように、で、その命令をした者に対しては払わなきゃいけないというのは法律上の義務であるということを改めて指導したというところでございます。

#139
○田村智子君 私が求めているのは違うんですよ。例えば、この在庁時間調査が、結果が出た、じゃ本当に超勤手当が払われた時間数はどれぐらいなのか、こういう調査が必要じゃないかということも私は求めているんですけど、いかがですか。

#140
○政府参考人(合田秀樹君) お答え申し上げます。
 超過勤務時間につきましては、平成三十一年四月から人事院規則で一定の上限時間というのを設定しておりまして、それを超える場合については、例えば非常の災害があるとかいう特別な事情に限定されておりますので、その遵守状況について改めて各府省がどのように取り組んでいるのかということは私ども把握し、先ほど申しましたように、課長レベルで改めてそれをなるべく少なくするような努力をしていただくとともに、命令をしているものに対してはきちっと払ってもらうということは法律上の義務であるということを改めて確認したというところでございます。

#141
○田村智子君 そうしたら、その命令なき超過勤務という方に論を進めていきたいんですけれども、これまで国家公務員のサービス残業はないという前提での答弁ばかりだった。それは、給与法で超過勤務とは命令に基づくものであり、手当の支払も命令を要件としていた、超勤命令ですね。だから、法に基づかない命令なき超過勤務はない、サービス残業はあり得ないということがずっと答弁でやられていたわけなんですね。
 これ、改めて人事院にも確認しますけれども、国家公務員の超過勤務時間の上限規制、昨年度から導入されていますけれども、これは超過勤務命令によって働いた時間の上限であって、在庁勤務時間ではないというふうに思いますけれども、どうですか。

#142
○政府参考人(合田秀樹君) お答え申し上げます。
 委員御指摘のように、国家公務員の超過勤務でございますけれども、一般職の勤務時間法の十三条の第二項に基づきまして、公務のため臨時又は緊急の必要がある場合には、正規の勤務時間以外の時間において職員に勤務をすることを命ずることができるということを定めておりまして、これに基づいて行います超過勤務について、人事院規則において上限を定めているというところでございます。

#143
○田村智子君 先ほど河野大臣が、在庁していればもう超勤命令があったとみなすというふうに答弁されたのは非常に画期的だというふうに私思ったんですけれども、民間企業は確かにそういう運用なんですよ。指揮監督下で業務を行っていると客観的にみなされれば、これはもう労働時間にカウントされて、時間外であれば割増し賃金の支払義務が生じるわけです。待機の時間についても、判例法上、使用者の指示があればすぐに業務に従事できるように待機が必要だという場合には時間外手当が払われるわけですね。
 大臣、先ほど言われたとおり、もうみなすと、みなすということ、それから、残業を指示されなくても残業をやらざるを得ない状況になっているという実態がないがごとく、建前で振る舞うことはもはや許されないとも会見で述べられた。もうそのとおりだと思うんです。
 つまりは、客観的に見て明示又は黙示の指揮監督下での業務に従事したと言えるのならば、これはもう超過勤務命令が行われ、手当が支払われるべきだというのが大臣の認識だということでよろしいわけですね。

#144
○国務大臣(河野太郎君) 正規の時間を超えて残っていて、そこで食事していたりなんなりというのは別ですけれども、仕事をしていれば、それはもう仕事をしているわけですから、残業の必要が発生しているというならば、それはもう直ちに管理職はその超過勤務命令をそこで出して超過勤務を命ぜなければならぬと思っておりますし、万が一それが発せられなくとも、そこにいて仕事をしているというのが明らかであるならば、それはもう超過勤務を行っている、超過勤務時間の中に繰り入れるということは、これはもう当たり前のことだろうと思います。

#145
○田村智子君 そうしますと、是非、これ給与法のこの仕組みそのものの見直しということも私求められてくると思うんですよね。やっぱり法律が、超勤命令に対して手当を払うという法の条文になっているんですよ。だから、これまで闘われた裁判、不払のその超勤をめぐる裁判ですね、例えば、二〇〇三年八月、広島高裁岡山支部で判決が出されていますけれども、やはり国側の、被告である国の主張というのは、超過勤務命令を出していないから支払の義務はない、こういう主張だったんですね。これ、被告である国は敗訴をして、超過勤務手当払われたという判例なんですけれども。
 やはり国家公務員制度の企画立案を職務とする担当大臣としても、これ、法の解釈の変更とか給与法そのものの改正ということも踏み込んでいくことが求められるというふうに思いますけれども、いかがでしょうか。

#146
○国務大臣(河野太郎君) 制度については人事院にお尋ねいただきたいと思います。

#147
○田村智子君 では、人事院、いかがでしょうか。

#148
○政府参考人(合田秀樹君) お答え申し上げます。
 委員御指摘のように、現行の超過勤務というのは、勤務時間法において、正規の勤務時間、一週間当たり三十八時間四十五分と定めていますけれども、これの例外として、これを超えて仕事をさせるということについて、公務のための臨時、緊急の必要があるという要件を掛けて、その場合に、各省各庁の管理者において必要性をしっかり認識した上で例外として命じるという立て付けになっているところでございます。
 これまでのところ、実際仕事をさせているときにそれを超過勤務命令を出しているのかどうかということに対して、必ずしもはっきりしていないというようなことがあって今問題になっているというところはあるかと思いますけれども、この点については、先ほども総裁申しましたけれども、これまでも、事前にはっきりと、超過勤務命令というのをはっきりさせるとか、それが見込みを超えた場合には事後に確認をするとかいうことを累次私どもも求めてきているところでありまして、要は、超過勤務命令を出しているということをはっきりさせるということについて私どももこれまで累次指導はしてきたところでございますけれども、この点について改めて必要な指導等を行ってまいりたいというふうに思います。

#149
○田村智子君 これ、事前に超勤命令を出すというのが物理的に困難な場合もあると思うんですよね。そうすると、黙示の命令、そういう状況であった、超勤命令が本来出されるべき状態であった、そこも含めて認めていかなければ、これ、不払残業はなくならないですよ。この問題は引き続き議論していきたいというふうに思います。
 それで、手当が払われればそれでいいということにもならないわけで、やはりいかに長時間のこの残業、少なくしていくかということが求められると思います。やはり業務量に必要な人の手当てが欠かせないというふうに思うんですよ。
 今回、この調査結果見ますと、平均で一か月当たり四十時間程度の勤務時間外の在庁時間、一月当たりの所定内労働時間というのは約百六十時間として見てみると、人を二五%増やせば残業時間はほぼゼロにできるという、計算上はそうなるわけです。
 本省、本府省の関係で見ると一万人強になろうかと思いますけれども、やはりそこまで増やすかどうかは別の問題としても、マネジメントだけでは、マネジメントは大切ですよ、だけど、マネジメントだけでは私は限界ではないのかと。職員を増やすということを行わなければ抜本的な解決策につながらないのではないかと思いますが、河野大臣、いかがでしょう。

#150
○国務大臣(河野太郎君) 超過勤務手当が払われるというのは、マラソンでいえば、スタートしてスタジアムを出ていくぐらいのものなんだろうと思います。これからやらなければいけないのは、やはり霞が関の職員がやりがいを持って仕事をすることができるようにするというのが最終的なゴールであるんだろうと思います。
 今、委員はマネジメントのことをおっしゃいましたけれども、これまで霞が関は、マネジメント研修、マネジメントの手法をしっかり管理職に身に付けさせて管理職にしていたかというと、どうもそこは大きな疑問符が付きます。しっかりとマネジメントのツールを教えて、マネジメントの手法を分かった上で管理職にしていく、あるいは業務の、それぞれの職員の業務量の平準化ということをそれを使って行っていく、あるいは業務を効率化していく、あるいは不要な業務については業務を廃止するということをやっていくということが必要なんだろうと思います。
 そうした業務の見直し、効率化ということをやった上で必要な定員を措置するということにしませんと、今のままでただただ定員を措置するだけでは、結局、やりがいのない仕事をやらされる職員の数が増えるだけで、霞が関全体としてはプラスにはならないんだろうと思います。
 最終的に定員の措置が必要な部分はあると私も思いますが、その前に業務を効率化していく、そこが求められているわけで、我々としても、立法府の御理解を含め様々な関係者の御理解をいただく部分もあると思いますが、霞が関の中の効率化、こうしたことも真剣に取り組んでいかなければならないと思っております。

#151
○田村智子君 私は、マネジメントの大切さも否定しませんし、業務内容によって必要な効率化を行うことも否定しません。
 ただ、今、政府が取り組んでいることというのは、まず定員合理化計画が先にあるというやり方に思えるんですよ。定員合理化計画によって、今もまず毎年機械的に前年比で二%の減、これを各府省に義務付ける、その上で新しい仕事に必要な人を配置する、こういうやり方が行われているわけですよね。これが延々延々、もっと激しく減らされた、減らされてきたのが過去ですけれども、やられてきて、どうなっているのかと。
 資料の一枚目、常勤職員数というのは、二〇〇九年度の約二十九万人から、二〇一七年度は二十六万五千八百三十五人にまで減少を続け、その後も微増にとどまっています。そして資料の二、大きく見てみると、この定員数の減少の下で超過勤務時間が、人事院が認めた時間数、つまり超勤命令が出た時間数でも増加傾向になってしまったということは明らかだというふうに思うんですね。
 この定員の合理化というのが求められるものですから、部署の再編統合的なことも行われていて、結果として業務量が増えるというところも出てきているのが実態なんじゃないのかなというふうに私には思えるんです。
 そうすると、こうやってまず数字を各府省に割り当てる、これを続けていくことは、河野大臣が指摘したサービス残業が恒常的に行われている、かなりの時間だと、かなりの規模だと、こういう実態を変えていくことにならないんじゃないのか。この定員合理化計画そのものも見直すことが必要ではないかと思いますが、いかがでしょうか。

#152
○政府参考人(山下哲夫君) お答えいたします。
 今御指摘いただきました定員の合理化計画につきましては、国家公務員の業務が多岐の分野にわたり、それぞれの分野におきましてそれぞれ行政に対するニーズや業務量も変化するということから、いずれの分野、部局であっても、一旦定員合理化に取り組んでいただいた上で、それを原資としてその時々の行政需要に対応できるように定員を再配分すると、そういう仕組みになっているというものでございます。
 以上であります。

#153
○田村智子君 いや、業務によってじゃないですよね。先にだって府省に全部人事局が割り振るじゃないですか、これだけ合理化してくださいねって。それが実態と合っているのかということなんですよね。
 この新型コロナの対応で、厚生労働省の本省、検疫所、国立感染研など、来年度大幅人員増ですけれども、それでも定員削減した上で新たに増えた仕事に対して人を付けるというやり方なんですよね。じゃ、その減らされたところは本当に大丈夫なんですかということを問われてくると思うんですよ。まず数字を割り振る、このやり方はもう限界です。やめるべきだということを改めて指摘したい。
 業務量に見合う定員になっていない、だから非常勤職員が年々増え続けているということにもなっているんじゃないでしょうか。
 もう一度、資料の一枚目見てください。非常勤職員、二〇一五年度は五万四千六百六十一人、二〇二〇年には八万二千三百九十六人にまで増加しています。業務量の増加を、常勤職員の長時間勤務と給料の安い非常勤職員への置き換えでこなしてきているとみなされても仕方がない状況だと思いますね。
 そして、これは二重の意味で私は女性に影響を与えていると思います。一つは、常勤職員の多忙化です。長時間勤務が深刻になっていけば、家庭的責任をより大きく担っている女性は常勤職員として働き続けることが困難になってしまう。そして二つには、給料が安く不安定雇用の女性の増加を国家公務の職場がもたらしているという問題です。
 資料の三枚目、期間業務職員の総数、女性が占める割合の推移、示しました。これ、女性の割合というのは二〇一六年度からしか数字がないんですね。二〇一六年六九・九八%から、二〇一八年度は七七・六九%、今年度も七五・八六%と、圧倒的に一年契約の期間業務職員、女性なんですね。人数も、二万九百五十七人から二万八千八百八十人にと大きく増えているわけです。
 常勤職員の国家公務員を純減させる、その穴を非常勤職員で埋める、定員合理化の政策を進める、これはジェンダーギャップを政府が広げるという結果をもたらしているんじゃないかというふうに思いますけれど、河野大臣、いかがでしょうか。ちょっと認識をお聞かせください。

#154
○国務大臣(河野太郎君) 非常勤職員というのは、柔軟に職務に対応するために採用しているのであって、常勤職員を置き換えているわけではありません。そういう意味で、必要が応じて、必要が高じて非常勤職員の数が増えている、そういうふうに認識をしております。

#155
○田村智子君 これまで私、何度も取り上げてきたのが厚生労働省のハローワークですけれども、約半数の職員が今や期間業務職員なんですね。コロナ禍で業務が増えている下で、ところが、大量に今年度末、任用を打ち切って、その職を公募に掛けるということが行われたようですね。ハローワークで大量雇い止めという報道もありました。
 厚生労働省としては、雇い止めを避けるべく人事院に働きかけたと聞いていますけれども、人事院は全て公募に掛けるということを求めたというふうにも聞いています。期間業務職員、三年に一度公募に掛ける。しかし、仕事に習熟して能力も実証された職員は引き続き雇いたいのが政府の側の本音ですよ、それぞれの府省の。だから、公募に応募してもらう、だから、雇い止めとなる人も公募にもう一回応募してもらうわけですよ。で、ほかの応募者と一緒に選考する。
 これが国民への公平な機会の提供になるのか、業務上の効率が良くなると言えるのか。いろんな府省から意見が人事院にも寄せられているんじゃないですか。もうこのやり方見直すべきだと思いますけど、いかがでしょうか。

#156
○政府参考人(西浩明君) お答え申し上げます。
 委員御指摘の件につきましては、府省から御相談を受けたことはございます。期間業務職員の採用につきましては、国家公務員法が定める平等取扱いの原則及び成績主義の原則の下、国民に対して官職を公開し、広く応募の機会を付与することにより公平公正な任用を確保することが必要であることから、公募によることを原則としております。その際、能力の実証を面接及び従前の勤務実績に基づき行うことができる場合については、例外的に公募を行わないで再採用することができることとしております。
 しかしながら、公募によらない再採用を何度も繰り返すことにつきましては、国民に対する官職を公開する機会を狭めることになることから、連続二回を限度とするよう努めることとしております。公募を行った結果、過去二回連続して公募によらない再採用をされた職員につきましても、公募の結果、勤務実績を検証した上で再採用されるということは現実にあることでございます。こうした考え方は、公平公正な任用の確保の観点から適切なものと考えております。

#157
○田村智子君 ハローワークの業務というのは、相当な知識を必要としますよね。相談に来る方にどういう支援策があるのか、それから職場の開発というのもあるわけですよね。なかなか困難事例を抱えている方を、例えば長く引きこもっていたような方に就職をしてもらおうと、こういうのも期間業務職員担っているんですけどね、こういう方がいるんだけど雇ってもらえませんですかということを事業所に働きかけるような仕事も期間業務職員やっていたりするわけですよ。これは経験を必要としないのかということなんですよね。
 これ、是非、せっかくサービス残業を認めるところまで来た。そうしたら、今度はこの非常勤という働き方が女性に対して何をもたらしているか。ベテラン非常勤なんということが果たして公務の職場で許されるのか。そういう非常勤職員の問題についても大きく一歩踏み出すような検討が行われることを心から願いまして、質問を終わります。

#158
○委員長(森屋宏君) 以上をもちまして、令和三年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、皇室費、国会所管、会計検査院所管、まち・ひと・しごと創生関係経費を除く内閣所管、内閣府所管のうち沖縄関係経費、地方創生関係経費及び消費者委員会関係経費を除く内閣本府、知的財産戦略推進事務局、科学技術・イノベーション推進事務局、健康・医療戦略推進事務局、宇宙開発戦略推進事務局、子ども・子育て本部、総合海洋政策推進事務局、国際平和協力本部、日本学術会議、官民人材交流センター、宮内庁、警察庁、個人情報保護委員会並びにカジノ管理委員会並びにデジタル庁所管についての委嘱審査は終了をいたしました。
 なお、委嘱審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

#159
○委員長(森屋宏君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後一時二十分散会
ソース: 国立国会図書館
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