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2021/03/22 第204回国会 参議院 第204回国会 参議院 国土交通委員会 第3号 令和3年3月22日
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2021/03/22 第204回国会 参議院

第204回国会 参議院 国土交通委員会 第3号 令和3年3月22日

#1
令和三年三月二十二日(月曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         江崎  孝君
    理 事
                足立 敏之君
                大野 泰正君
                青木  愛君
                杉  久武君
                浜口  誠君
    委 員
                朝日健太郎君
                岩井 茂樹君
                岩本 剛人君
                岡田  広君
                金子原二郎君
                清水 真人君
                鶴保 庸介君
                馬場 成志君
                牧野たかお君
                増子 輝彦君
                熊谷 裕人君
                野田 国義君
                森屋  隆君
                竹内 真二君
                西田 実仁君
                室井 邦彦君
                武田 良介君
   国務大臣
       国土交通大臣   赤羽 一嘉君
   副大臣
       国土交通副大臣  岩井 茂樹君
   大臣政務官
       国土交通大臣政
       務官       朝日健太郎君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        林  浩之君
   政府参考人
       総務省大臣官房
       審議官      馬場竹次郎君
       文部科学省大臣
       官房審議官    川中 文治君
       国土交通省大臣
       官房長      瓦林 康人君
       国土交通省大臣
       官房公共交通・
       物流政策審議官  久保田雅晴君
       国土交通省大臣
       官房危機管理・
       運輸安全政策審
       議官       馬場崎 靖君
       国土交通省大臣
       官房技術審議官  東川 直正君
       国土交通省総合
       政策局長     石田  優君
       国土交通省国土
       政策局長     中原  淳君
       国土交通省不動
       産・建設経済局
       長        青木 由行君
       国土交通省都市
       局長       榊  真一君
       国土交通省水管
       理・国土保全局
       長        井上 智夫君
       国土交通省道路
       局長       吉岡 幹夫君
       国土交通省住宅
       局長       和田 信貴君
       国土交通省鉄道
       局長       上原  淳君
       国土交通省自動
       車局長      秡川 直也君
       国土交通省海事
       局長       大坪新一郎君
       国土交通省港湾
       局長       高田 昌行君
       国土交通省航空
       局長       和田 浩一君
       観光庁長官    蒲生 篤実君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○令和三年度一般会計予算(内閣提出、衆議院送
 付)、令和三年度特別会計予算(内閣提出、衆
 議院送付)、令和三年度政府関係機関予算(内
 閣提出、衆議院送付)について
 (国土交通省所管)
    ─────────────

#2
○委員長(江崎孝君) ただいまから国土交通委員会を開会をいたします。
 緊急事態宣言が解除をされました。最初の委員会となりますが、是非緊張感を持って審議をいただきますように改めてお願い申し上げます。
 それでは、政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りをいたします。
 委嘱審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、総務省大臣官房審議官馬場竹次郎君外十八名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

#3
○委員長(江崎孝君) 御異議ないと認め、さよう決定をいたします。
    ─────────────

#4
○委員長(江崎孝君) 去る十八日、予算委員会から、本日一日間、令和三年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、国土交通省所管について審査の委嘱がありました。
 この際、本件を議題といたします。
 政府から説明を聴取いたします。赤羽国土交通大臣。

#5
○国務大臣(赤羽一嘉君) 国土交通省関係の令和三年度予算につきまして、その概要を御説明申し上げます。
 まず、一般会計予算の国費総額は、五兆八千九百八十一億円です。
 また、復興庁の東日本大震災復興特別会計に一括計上されている国土交通省関係予算の国費総額は、三百九十八億円です。このほか、自動車安全特別会計及び財政投融資特別会計に所要の予算を計上しております。
 北海道、離島及び奄美群島に係る公共事業予算につきましては、他省関係予算を含め、国土交通省予算に所要額を一括計上しております。
 財政投融資計画には、二兆八十七億円を計上しております。
 次に、令和三年度予算の基本的な考え方を御説明申し上げます。
 今、我が国は、新型コロナウイルスの感染拡大、そして、昨年の令和二年七月豪雨などの相次ぐ大規模自然災害という未曽有の危機に直面しております。こうした危機から国民の命と暮らしを守り抜くことは国土交通省の最重要の使命であり、とりわけ、激甚化、頻発化する自然災害に屈しない強靱な国土づくりが不可欠であると考えております。
 また、一日も早く感染を収束させ、国民の皆様が安心して暮らせる日常を取り戻した上で、持続的な経済成長に向けて、落ち込んだ民間投資の喚起、デジタル改革やグリーン社会の実現、生産性の向上や国際競争力の強化に取り組むことも重要です。
 さらに、感染症による生活様式の変化を踏まえ、東京一極集中型から多核連携型の国づくりに転換し、豊かで活力ある地方をつくり上げる必要があります。
 こうした認識の下、令和三年度予算では、国民の安全、安心の確保、持続的な経済成長の実現及び豊かで活力ある地方の形成と多核連携型の国づくりを三本柱として、令和二年度第三次補正予算と合わせて、切れ目なく取組を進めてまいります。
 この際、公共事業を効率的かつ円滑に実施するため、施工時期の平準化や市場実態を反映した予定価格の設定、適正な工期設定等を進めてまいります。
 それでは、各分野の主要事項を御説明申し上げます。
 第一に、国民の安全、安心の確保についてです。
 東日本大震災や大規模自然災害からの復旧復興を着実に進めるとともに、防災・減災、国土強靱化のための五か年加速化対策を計画的に進め、あらゆる関係者の協働による流域治水の推進、将来を見据えた戦略的なインフラ老朽化対策、サプライチェーン等を強化する交通ネットワーク整備等に取り組み、防災・減災が主流となる安全、安心な社会を構築します。加えて、危機に瀕する地域公共交通の確保維持や戦略的海上保安体制の構築等を図ってまいります。
 第二に、持続的な経済成長の実現についてです。
 社会資本の整備は未来への投資であり、質の高い社会資本ストックを将来世代に確実に引き継ぐため、戦略的かつ計画的な社会資本整備を推進いたします。また、感染拡大防止策を徹底した上で、観光産業の再生と新たな旅のスタイルの普及、定着を図るとともに、インフラ、物流分野等のデジタルトランスフォーメーション、海事、港湾分野等のカーボンニュートラルの実現、我が国の技術力、人材育成を生かしたインフラ海外展開などに取り組んでまいります。
 第三に、豊かで活力ある地方の形成と多核連携型の国づくりについてです。
 全ての人に優しい持続可能な地域を実現するため、バリアフリー社会の形成や二拠点居住、ワーケーションなどの住生活環境の充実、スマートシティー、次世代モビリティーやグリーンインフラの導入、コンパクトで歩いて暮らせるゆとりとにぎわいあるまちづくりを進めてまいります。
 以上をもちまして、国土交通省関連の令和三年度予算の説明を終わります。
 よろしく御審議のほどお願い申し上げます。
 以上です。

#6
○委員長(江崎孝君) 以上で予算の説明の聴取は終わりました。
 これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。

#7
○足立敏之君 おはようございます。自由民主党の足立敏之でございます。
 本日は、令和三年度政府予算案に関する委嘱審査で質問をさせていただきます。江崎委員長を始め理事の皆様には、質問の機会を与えていただきまして、感謝を申し上げます。
 私は、御承知のとおり、建設分野の代表としてインフラ整備や防災、災害対応に取り組んでまいりました。本日は、そういう経験を踏まえまして、建設産業の課題に絞って質問をさせていただきたいと思います。
 最初に、新型コロナウイルス対応について伺います。
 まずは、これまでに新型コロナウイルスによって亡くなられた皆様に謹んで哀悼の意を表しますとともに、感染された皆様の一日も早い回復をお祈り申し上げます。
 とりわけ、二年前に国土交通委員長を務められました、昨年十二月に亡くなられました羽田雄一郎先生に哀悼の意を表したいと思います。
 羽田先生は民主党政権最後の国土交通大臣を務められまして、私とは大臣と水管理・国土保全局長という関係で、大変温かい御指導をいただきました。特に、当時注目を集めていました群馬県の八ツ場ダムなんですけれども、事業継続を前田武志元大臣が決められた後を引き継がれまして、粛々と事業の推進に努めていただきまして、一昨年秋の台風十九号の際に、利根川の出水の際に八ツ場ダムが大きな効果を上げた立て役者のお一人だというふうに私は考えております。改めて感謝を申し上げますとともに、心から御冥福をお祈り申し上げたいと思います。
 さて、皆さん御承知のとおり、新型コロナウイルスの緊急事態宣言が三月二十一日に解除となりました。確かに感染者は一時に比べ減少してきてはいますけれども、最近は下げ止まりの傾向を見せており、今後とも引き続き緊張感を持って政府を挙げて感染拡大防止に取り組んでいただきたいと、そのように思います。
 ところで、建設分野につきましては、そもそも屋外の仕事が多く、いわゆる三密となるような作業が少ない特徴があります。そんな建設分野ですが、新型コロナウイルスによって、現在、建設工事や調査、設計業務がどのような影響を受けているのか、岩井国土交通副大臣に伺いたいと思います。

#8
○副大臣(岩井茂樹君) 足立先生にお答えをいたします。
 まず、コロナ禍における公共事業の位置付けというところなんでございますが、公共工事は、新型コロナウイルス感染症対策の基本的対処方針におきましても、緊急事態宣言時においても継続が求められるものと位置付けられております。そこで働かれる方というのはある意味エッセンシャルワーカーということであると思うんですが、地域経済を支え、安全、安心な暮らしを確保するために着実に進めていく必要がございます。
 国土交通省の直轄工事や設計、調査業務では、受注者から申出がある場合に一時中止等の措置を行うこととしております。その中で、委員御質問の中にありました工事や調査、設計業務が受ける影響ということでございますが、緊急事態宣言中であった三月十八日の時点での一時中止の状況は、工事では全体約八千件のうち十二件、全体の約〇・二%であるほか、調査、設計業務では全体約一万件のうち三十二件、全体の約〇・三%であり、その影響は極めて小さいものであると言えます。
 このように、必要な公共事業というのはコロナ禍においてもしっかりと進めなきゃいけませんし、加えて、昨今の災害が激甚化、頻発化している中で、その役割というのは大変重要だと思っております。
 国土交通省といたしましては、引き続き、感染拡大防止策をしっかり行いながら、円滑な工事及び調査、設計業務の継続に向けてしっかりと取り組んでまいりたいと思います。

#9
○足立敏之君 ありがとうございました。建設分野では、工事や調査、設計業務などにさほど大きな影響が出ていないということがよく分かりました。
 ところで、建設産業は裾野の広い産業で、一たび現場を止めますと、その会社だけではなくて、下請の会社だとか専門工事業、関連資機材のメーカー、例えば生コンの会社、重機のレンタル会社など、たくさんの職種の仕事がストップしてしまいます。さらには、それらの仕事を支える様々なサービス業にも影響をするということになります。したがいまして、建設産業の皆さんには、現場を止めることについてはできるだけ慎重にお願いしたいというふうに思います。極力現場を止めないで維持していただければ有り難い、そのように感じております。
 さて、このように建設産業において大きな影響が出ないようにするためには、国土交通省では建設産業分野の皆さんに三密対策を始め様々な取組を求めてきたのではないかというふうに思います。実際に建設現場で新型コロナウイルス感染防止対策としてどのような対策が講じられてきたのか、伺います。

#10
○政府参考人(東川直正君) お答え申し上げます。
 建設現場における感染拡大防止のために、受発注者双方が在宅勤務などで作業効率が落ちることなどによりまして、例年に比べて入札契約の事務作業が遅れる可能性がございます。このため、直轄工事におきましては、当分の間の特例的な措置でございますけれども、各業者の技術力を審査する際に実施していたヒアリングを原則省略するなど、入札契約手続の柔軟な対応、また指名競争入札の活用や概算数量発注の活用などの取組を講じているところでございます。
 また、工事現場への対応といたしまして、消毒液や赤外線体温計の設置、現場事務所の拡張など、感染拡大の防止対策に要する費用を発注者である国が負担することとしているほか、工事書類の簡素化、オンラインで非接触により現場確認を行う遠隔臨場の試行など、三つの密の回避などに向けまして発注者としての取組を講じているところでございます。
 さらに、建設現場における対策を徹底するために、感染予防のためのガイドラインを作成して業界団体に周知するとともに、発注者協議会などの場を活用いたしまして地方公共団体にも周知しているところでございます。
 引き続き、感染拡大防止対策を徹底しつつ、地域経済を支え、安全、安心な暮らしを確保するために、公共工事の着実な執行に向けてしっかりと取り組んでまいります。

#11
○足立敏之君 ありがとうございました。引き続き、感染拡大防止の取組をしっかりと進めていただきたいように思います。
 さて、一月二十八日に成立しました第三次補正予算につきましては、経済対策にもウエートを置いた予算として、新型コロナ対策に加えまして防災・減災、国土強靱化につきましてもその対象とし、五か年で事業費十五兆円規模の防災・減災、国土強靱化加速化対策という大変重要な枠組みを確保していただきました。これによりまして、令和七年度まで毎年、公共事業予算が少なくとも国費ベースで七・五兆円程度必ず確保されるという見通しが立ったと思います。このことは、建設産業の企業経営の観点からも大変重要な大きな成果だというふうに思います。赤羽大臣を始め関係の皆様に心から感謝を申し上げたいと思います。
 公共事業予算の推移、お手元の資料一に示しました。これまで平成三十年度から三か年緊急対策として七兆円の事業費が地方の身近な公共事業に投入されまして、河床掘削や堤防強化で水害を防止したり、道路ののり面対策などによりまして災害を克服するために活用されたり、地方自治体の皆さんからは大変大きな効果があったというふうに高い評価をいただいております。
 今回、この予算につきまして五か年に延長することと、事業メニューにつきましても、老朽化対策、そして交通ネットワークの整備など新たに対象に加えていただきまして、加速化対策として実施することとなりました。これは本当に有り難い限りだというふうに思っております。
 この加速化対策について、具体的にどのような事業をどのぐらいの量行うこととしているのか、朝日国土交通大臣政務官に伺います。

#12
○大臣政務官(朝日健太郎君) 御質問ありがとうございます。
 近年、頻発、激甚化する自然災害から国民の命と暮らしを守るために、昨年十二月、政府全体で、委員からも御指摘ありましたとおり、総事業費おおむね十五兆円をめどとする防災・減災、国土強靱化のための五か年加速化対策を閣議決定をいたしまして、中長期の目標を定め、対策を更に加速化、深化しているところでございます。
 このうち、国土交通省では、おおむね九・四兆円程度をめどとし、あらゆる関係者が協働して行う流域治水対策、先ほども御説明ありましたけれども、道路ネットワークの機能強化対策、鉄道、港湾等の耐災害性強化対策、予防保全型のメンテナンスへの転換に向け早期の対応が必要な施設へ集中的な老朽化対策、さらには、国土強靱化を効率的に進めるため、インフラ分野のデジタルトランスフォーメーションへの対策など、五十三の対策を重点的にかつ集中的に実施をしてまいります。
 五か年加速化対策では、初年度分の事業費ベースで政府全体として三・一兆円、このうち国土交通省では二兆円を確保したところであり、積極的に取り組むこととしております。
 引き続き、取組を加速化、深化していけるよう、必要かつ十分な予算の確保に努め、防災・減災が主流となる安全、安心な社会の実現に向け全力を傾けてまいる所存です。

#13
○足立敏之君 ありがとうございます。大いに期待をさせていただきたいと思います。よろしくお願いします。
 ところで、防災・減災、国土強靱化五か年加速化対策など、今後公共事業を進めていくためには、補助金や交付金などのいわゆる裏負担、自治体の負担が必要となってまいります。しかし、新型コロナウイルスの影響や度重なる災害によりまして、税収の悪化が自治体では見られます。大変、自治体の財政自体が大きく傷んでおりますけれども、そうした点についての配慮が必要になるというふうに思っております。
 総務省に伺います。自治体が加速化対策を行うに当たって具体的にどのような支援措置を講じるのか、伺いたいと思います。

#14
○政府参考人(馬場竹次郎君) お答えを申し上げます。
 これまでの国土強靱化のための三か年緊急対策に伴う地方負担につきましては、国土強靱化債を創設をし、充当率を一〇〇%、その元利償還金の五〇%につきまして交付税措置を行うという手厚い措置を講じてきたところでございます。この度の国土強靱化のための五か年加速化対策に伴う地方負担につきましても、国土強靱化債等により、同様の手厚い措置を講ずることとしたところでございます。
 今後とも、地方団体が国土強靱化の取組に全力を挙げることができるよう、地方財政措置を適切に講じてまいります。

#15
○足立敏之君 ありがとうございます。非常に弱っております自治体のために、手厚い配慮をありがとうございます。
 ところで、こうした公共投資拡大の動きに対しまして、一時、公共事業を追加しても、建設分野の人手不足の影響などで繰越しが増えるだけだとか、不調、不落ばかりで執行ができないのではないかというような指摘がございました。しかし、人手不足は災害の激しかった一部の地域のことでありまして、お手元の資料二を御覧いただければと思いますけれども、令和二年度の予算の執行について見ましても、平年と同様なペースで行われているので問題はありません。是非とも、国土交通委員会の先生方にもこうした実態を御承知おきいただければというふうに思います。
 なお、当面はコロナ禍での発注が続きますので、発注者の皆さんには、これまで以上に適正な予定価格の設定、適正な工期の設定、発注の平準化など、きめの細かい配慮が必要というふうに考えます。
 直轄事業につきましては品確法などに基づいて的確な対応がなされていますけれども、自治体、特に市町村につきましては、コロナ禍で仕事をテレワーク化したりリモート化したり、そういうような状況になっておりますとか、技術者自体が元々少ないとか、そういうような事情がありまして、発注準備がしっかりできていない、そういう指摘もございます。
 市町村などの自治体の発注につきまして、不調、不落が起こらずにちゃんと円滑に執行ができるよう、国土交通省としてどのように取り組んでいくのか、御答弁をお願いしたいと思います。

#16
○政府参考人(青木由行君) お答えいたします。
 御指摘のように、今後、防災・減災、国土強靱化も含みます予算を円滑に執行するためには公共事業の施工確保を図る必要がございまして、そのためには、国のみならず、市町村を含めて地方公共団体における入札契約の改善をしていくということが大変重要と思ってございます。
 このため、国土交通省におきましては、これまでも、市場の実態を反映した適切な予定価格の設定、ダンピング対策の強化、適切な工期設定、施工時期の平準化などの措置を講ずるよう、総務省さんとも連携しながら地方公共団体に対しまして要請してきたところでございますが、今般、今日議題にもなっておりましたが、五か年加速化対策等が始まることを受けまして、施工確保対策を強化するために、本年一月に、建設業団体との緊密な連携につきまして地方公共団体に対しまして要請を行いまして、受注者側の受注体制、これを共有すること、そしてさらには、入札制度の改善、検討などを進めていただいているところでございます。
 また、今年度から、県内発注団体の入札契約担当官で構成されております都道府県の公契連と、こういう組織があるんですが、会議体がございます。こちらに国もオンラインを交えて参画をいたしまして、市町村に対して円滑な施工確保に向けた取組の実施などについて直接働きかけを行うなど、取組を強化しているところでございます。
 今後、市町村などの自治体における御指摘ございました不調、不落、そういった入札、事業の執行状況を把握をいたしまして、必要に応じまして対策を機動的に実施して、公共事業の円滑な施工確保にしっかりと取り組んでまいりたいと思います。
 以上でございます。

#17
○足立敏之君 ありがとうございました。引き続きしっかりと指導をお願いしたいと思います。
 次に、これからの建設産業について質問をさせていただきたいと思います。
 まず、お手元の資料三、これを御覧ください。
 建設分野、特に建設技能者について見ますと、六十歳以上が二六%と約四分の一を占めております。十年後にはそのほとんどが引退するというふうに見込まれます。一方、二十九歳以下の若者は全体の一一・六%となっておりまして、先行きが心配され、このままでは建設業は決して未来のある産業とは言えないような状況にあると思いますし、改善が必要だというふうに思います。
 また、女性の参画につきましても、次のページ、資料四でございますけれども、これ事務と技術を合わせたデータになってございますけれども、建設産業は他の産業と比較して女性の比率が非常に少ない、そういう状況でございまして、改善が必要だというふうに考えます。
 ところで、こういう状況を生んでいるのは、建設産業の厳しい労働条件や公共事業予算の削減に伴う雇用の減少、度重なる不正や事件の発生などによる社会的信用の失墜などが原因で若者の建設業界離れ、これが進んでいる結果ではないかというふうに懸念されます。その一方で、建設産業は、災害時の緊急対応や、河川や道路の維持管理などの日常的に止めることができない大事な仕事を担っておりまして、地域の守り手として、そして先ほどもお話ありましたエッセンシャルワーカーとして大切な役割が期待されています。なくてはならない大切な産業であり、今後とも引き続きそうした仕事をこなしていただくためには、建設産業の更なる再生が必要だというふうに思っております。
 しかしながら、お手元の資料五を見ていただきたいんですけれども、近年、全国的に土木だとか建設分野の高校、高専、大学などの学科や学生数が減少しています。特に高専の土木の学生の減少が著しく、深刻な状況と言わざるを得ません。大学につきましても、私の出身大学でも土木の名称が消えてしまいましたけれども、土木工学科の名称変更も含めまして、全体的に減少の傾向が見られるように思います。
 土木を学ぶ学生数の減少がどのような状況なのか、文部科学省に伺いたいと思います。よろしくお願いします。

#18
○政府参考人(川中文治君) お答えいたします。
 学校基本調査によりますと、平成二十三年度から令和二年度の十年間で、大学の土木建築工学分野の学科の学生数は約二千九百人、高等専門学校の土木建築工学科などの学科で学ぶ学生数は約千七百人減少しております。
 一方で、近年の人材育成ニーズの変化等を踏まえまして、大学や高等専門学校において学科編成を見直し、土木分野と都市工学、環境工学、デザインなどの分野を融合させた学科が設置されており、そのような学科においても土木分野を学ぶ学生が一定数いると承知しております。
 また、高等学校につきましては、全体の生徒数が減っている中で土木関係学科等の生徒数も同様に減っている状況と認識しております。

#19
○足立敏之君 ありがとうございました。
 御指摘のように、専門学科から総合的ないわゆる複合学科に移行している傾向はあるんですけれども、やはり土木を専門とする学生が減少しているのは事実ですので、引き続き御検討をお願いしたいというふうに思います。
 ところで、なぜ若者が建設業に入ってこないのかというと、一つには処遇の面の問題があるんではないかというふうに思います。
 次の資料ですけれども、資料の六が建設業の工事の方の設計労務単価の推移です。資料七が測量設計業の技術者単価、測量設計業の単価の、賃金の推移を示しております。
 この二十年間の公共投資の縮小に伴いまして、給与が一時ピーク時の約六割まで減少しました。その後、政権交代、アベノミクスによる公共投資の拡大によりまして、現在は給与水準が公共事業削減の前ぐらいの段階までおおむね戻ってきてはおりますけれども、やはり給与削減のダメージが残ってしまっていますし、他の産業と比較するとまだまだ低い水準にあります。
 また、休暇につきましても、次の資料の八を御覧いただければと思いますけれども、なかなか取りにくい環境にあるのか、建設業は他産業と比較して労働時間が長い、そして労働日数も多いという傾向があります。こうしたことからしても、週休二日の実施というのは最優先の重要な課題だというふうに考えます。
 こういう状況を踏まえまして、若手の入職者を増やすためには、やはり給与アップあるいは週休二日の推進など処遇改善が不可欠だというふうに考えますが、国交省としてどのように取り組んでいくことにしているのか、お答えをいただきたいと思います。

#20
○政府参考人(青木由行君) お答えいたします。
 御指摘のとおり、今後の担い手の確保に向けましては、給与の引上げ、週休二日の推進、更に進めていくことが重要と考えてございます。
 まず、給与の引上げについては、先ほどお話もございましたが、公共工事設計労務単価を九年連続で引き上げまして、建設技能者の賃金引上げを進める取組を行ってきてございます。さらには、国、地方公共団体問わず、公共工事品確法の趣旨を踏まえまして、予定価格の適正な設定やダンピング受注対策などに取り組んできてございます。
 こうした取組の結果、厚労省さんが行っておられます賃金構造基本統計調査においては、建設技能者の賃金が、二〇一二年から一九年まで、七年間で一八%上昇してきたところではございます。
 一方で、今回発表いたしました新たな労務単価につきましてでございますが、新型コロナウイルス感染症の影響に鑑みまして、前年度単価を下回った四二%の地域、業種で前年度単価に据え置く特別措置を講じたところでありますが、相当の地域、業種で賃金が横ばいあるいは減少していることが明らかになりました。今後担い手を確保していくためには、引き続き建設技能者の賃金を引き上げることが重要でありまして、賃金の引上げが労務単価の上昇を通じて適正利潤の確保、そしてまた更なる賃金の引上げにつながるものと考えております。
 こうしたこれまでの好循環が続きますように、官民を挙げまして、ダンピング受注の排除、適正な請負代金での元下契約に取り組みます。また、技能と経験に応じまして給与を引き上げて、若い世代にキャリアパスと処遇の見通しを示す建設キャリアアップシステムの普及促進などに取り組みまして、建設技能者の賃金水準が更に改善されますよう、業界団体等にも働きかけを行ってまいりたいと考えております。
 次に、週休二日制についてでございますけれども、昨年七月に中建審が作成、勧告をいたしました工期に関する基準におきまして、週休二日の確保が適正な工期設定に当たっての考慮事項として位置付けられ、公共、民間工事問わず、基準の周知徹底を図っているところであります。
 また、令和元年六月に成立いたしました新担い手三法に基づきまして、工期の適正化、施工時期の平準化の推進など、週休二日の確保に向けまして働き方改革を進めております。
 さらに、直轄土木工事におきましては、原則週休二日対象工事として発注するとともに、週休二日の確保に必要な経費の補正を行ってございまして、地方自治体に対してもこのような取組の周知、啓発に努めているところであります。
 また、民間団体におきまして、ただいま日建連さんの方から会員企業に対して原則四週八閉所による工期設定に努めることを要請してございまして、公共工事、民間工事問わず、週休二日の確保に向けた取組を進めてまいりたいと思います。
 以上です。

#21
○足立敏之君 ありがとうございました。
 皆さん御承知のとおり、建設産業は以前からきつい、汚い、危険というふうに言われてきましたけれども、最近では、新三Kといいまして、給料がいい、休暇が取れる、希望が持てる、そういう産業への転換が求められています。今お話がありましたとおり、週休二日だとか、給与アップだとか、こういったことをしっかり徹底していただければ有り難いと思っております。
 先ほど青木局長からお話ありました設計労務単価についてなんですけれども、今回一・二%アップとなりましたけれども、実はその実態調査では、新型コロナの影響かどうか分かりませんけれども、四二%の項目で給与の減があったというふうなお話がありました。その分は据置きの措置を講じて設計労務単価の設定がされたために全体的にアップとなりましたけれども、逆に言いますと、実態調査の結果では四二%の項目で給料が下がっていたというふうに言えるというふうに思います。
 何とか悪循環になっていかないようにするためには、今回の労務単価のアップに見合う給与アップ、これを建設分野の経営者の皆様にはしっかりお願いをしたいというふうに思っております。加速化対策などで公共投資は増えておりますので、安心して給与アップにしっかり取り組んでほしいというふうに思っています。
 最後になりましたけれども、大規模な災害が発生した際に、真っ先に被災地に駆け付けて、崩れた土砂を排除したり、アクセス道路を確保したり、決壊した堤防を修復したり、災害対応を行っているのは、何も警察でも消防でも自衛隊でもなくて、地域の建設業の皆さんであります。彼らなしには災害からの復旧復興はありません。
 お手元の資料九にお示ししました。東日本大震災の際のことを赤羽大臣もいつもおっしゃっておられますけれども、一番最初に現地に入って沿岸部に道路を開いたのは、国土交通省東北地方整備局の職員と地域の建設業の皆さんでありました。彼らの頑張りがなければ、あんなに早く道路は確保できなかったというふうに思います。
 そうした大切な活動を行う建設産業が若者にしっかり志していただける未来のある産業として持続的に発展していくために、国土交通大臣の御決意をお願いをしまして、質問を終わりたいと思います。

#22
○国務大臣(赤羽一嘉君) 我が国、かつて一時代で公共事業そのものが何か無駄なものの代表みたいなことを言われたことは、私は、そこの業界で働く意欲を失わさせてしまったと、これが一番の罪つくりだったというふうに思っております。
 実態は、今お話がございましたように、災害時、必ず地域の建設業界の皆さんが真っ先に地域の守り手として不眠不休の闘いをしていただいているというのが実態でありますし、土砂災害においても、また大雪の除雪対策についても、そのスキルというのも大変な伝統と伝承によって確立されていると、私は毎回感心もし、感謝もしているわけでございます。
 そうしたこと、くしの歯作戦もそうでありますが、こうした業界がなくては国土は守れないということ、その成功事例みたいなことはしっかりと周知徹底しながら、若い世代が誇りを持って、国土を形成するこの建設業界にしっかりとした入職者を増やして、また人材を育てることが大変重要なことだというふうに思っておりますので、そうしたことも踏まえて、先ほど局長から働き方改革について総括的なお話もございましたし、建設キャリアアップシステムはその第一歩として必ず成功させるように取り組んでいきたいと、こう決意をしているところでございます。
 今後とも御指導よろしくお願い申し上げます。

#23
○足立敏之君 ありがとうございました。
 建設産業の皆様がこれからも誇りを持ってその仕事に当たれるよう、引き続き赤羽国土交通大臣のリーダーシップでしっかり国土交通省として取り組んでいかれますようお願いを申し上げまして、私の方からの質問を終わります。
 以上です。

#24
○青木愛君 立憲民主党・社民の青木愛です。
 本日は五十分の質疑時間をいただきました。どうぞよろしくお願い申し上げます。
 早速質問に入ります。
 防災・減災、国土強靱化についてお伺いをしたいと思います。
 政府は、防災・減災、国土強靱化のための五か年加速化対策、昨年の十二月に閣議決定をいたしました。政府全体でおおむね十五兆円、国土交通省では約九・四兆円程度を目途として、五十三の対策を講じるとしております。三つの柱、軸が立てられていますが、本日は、その中の激甚化する風水害や切迫する大規模地震等への対策の中から、地震による液状化についてお聞きをしていきたいと思います。
 東日本大震災で関東圏における甚大な被害の一つに液状化現象がございました。特に東京湾沿岸の埋立地、また利根川沿いなどの低地で発生した液状化現象は大きな被害を発生させました。その後の新聞報道によりますと、住宅地が液状化した八都県七十八市区町村、約二万七千戸のうち、国の補助事業を利用して宅地の地盤工事を行ったのは千葉県、茨城県、埼玉県の七市、五千七百四十三戸にとどまっております。
 例えば、全国最多の八千七百四十一戸が被災しました千葉県浦安市では、十六地区、四千百三戸が国の補助事業の対象となりましたけれども、利用したのは僅か一地区、三十三戸のみであったということであります。その背景には、地盤工事に数百万円程度の自己負担が生じるケースが多く、住民の合意が得られなかったということが指摘をされております。
 なぜこのように、液状化宅地の復旧、国の補助事業を利用したのがごく少数にとどまったのか、どこにこの制度の問題があったのか、お伺いをさせていただきます。

#25
○政府参考人(榊真一君) お答えを申し上げます。
 国土交通省では、東日本大震災によって地盤が液状化し大きな被害を受けた地方公共団体に対し、復興交付金を活用して液状化対策工事の支援を行ってまいりました。
 御指摘がございました千葉県でも、三市四地区において対策工事が進められ、今年度中に全ての地区で完了する見込みとなってございますが、対策工事を検討したものの、事業化を断念した地区も多かったと承知をしております。
 その理由でございますが、液状化対策工事を行うに当たりましては、その影響が広く個人の宅地にも及びますことから、地権者の三分の二以上の同意を得ることが要件とされてございます。しかしながら、住民の合意形成を図ることができなかったがために事業化の断念につながった、これが大きな理由であると承知をしております。特に、液状化対策工事が道路などの公共施設の範囲を越えて民有地の中にまで及ぶ場合には、一部の地方公共団体では地権者にも負担を求めるケースがあったこと、また、セメント等により地区内の民有地の地中に格子状の壁を造成する格子状地中壁工法で対策工事を実施する場合には、事実上、工事を行う民有地の全ての地権者の同意が必要であったことなどが合意の形成を難しくし、事業化を断念せざるを得なかったと考えております。

#26
○青木愛君 工法の違いであったりとか、それによって住民の負担が生じたり生じなかったりとか、あるいは、最初には負担があるというふうに聞いていたんだけれども工事が終わった時点では実際は負担がなかったとか、様々なそごがあったというふうに思っております。
 この復興支援事業としては今年度末で終わってしまいますけれども、復旧できないまま不安を抱え生活を続ける住民の方も中にはいらっしゃると思いますので、引き続きのまた支援策、制度でもって支えていただきたいと思いますけれども、今後の取組についてよろしくお願いいたします。

#27
○政府参考人(榊真一君) お答えを申し上げます。
 東日本大震災からの復興事業では、特に地区内の民有地の地中に格子状の壁を造成する格子状地中壁工法で対策工事を実施しようとする場合等において、地権者の負担あるいは同意がネックとなり事業化を断念するケースがございました。これを踏まえまして、今後は、民有地ではなく、できるだけ道路等の公共施設の地下を活用した対策工事を基本とし、また、民有地で対策工事を行わざるを得ないような場合でも、できるだけ地権者の負担を求めない形で液状化対策工事が進められますよう、地方公共団体に必要な助言を行い、対応してまいりたいと考えております。
 国土交通省といたしましては、東日本大震災の教訓を踏まえながら、引き続き宅地の液状化対策に取り組んでまいりたいと存じます。

#28
○青木愛君 是非、今後とも国として各地方自治体と連携を図っていただき、できる限り、できるだけ住民の負担が掛からないように、引き続きの対策を心よりお願いを申し上げます。
 そして、この液状化について、各地方自治体でこれからハザードマップの作成に当たるというふうに伺っています。これまで地震やあるいは洪水などのリスクについてはハザードマップ作成が進んでいると思いますけれども、この液状化リスク、これについても今回しっかりと予算を取って国としても進めていくという方針と伺っておりますが、取組状況、今後どのように進めていくのか、お伺いをいたします。

#29
○政府参考人(榊真一君) お答えを申し上げます。
 洪水や土砂災害などのリスクを表示したハザードマップは水防法等の法律に基づきその作成が義務付けられておりますが、液状化ハザードマップにつきましては法律に基づく作成の義務があるものではございません。しかしながら、液状化発生リスクの高い地域における対策を進めていくことは必要であり、まずは地方公共団体や地域住民の方々にそのリスクを認識していただくことが重要であると考えております。
 このため、国土交通省におきましては、液状化についての基本情報として、地形の成り立ちや特徴から見た液状化のしやすさを五段階で示しました地形区分に基づく液状化の発生傾向図、これ全国版でございますが、これを作成し、昨年の十二月、ホームページ上に公表いたしました。
 今後は、それぞれの地方公共団体において、液状化の発生傾向図を基に液状化リスクを地域住民により詳細に分かりやすく伝える液状化ハザードマップを作成していただく必要があると考えております。
 国土交通省では、全国の地方公共団体でその作成が進むよう、先月、ハザードマップを作成するための手引を取りまとめ、公表いたしましたが、作成費用に対する財政支援も行いながら、地方公共団体の取組を促進してまいりたいと考えております。

#30
○青木愛君 そして、こうした液状化マップを作っていただくということはいろいろな指針になると思うんですけれども、これまで、こうした地域の住宅を購入する場合、その重要説明事項に液状化リスクは入っていなかったということなんですが、これからいよいよハザードマップを作っていただけるということなので、今後こうした地域の購入を希望する場合に液状化リスクがあるということを示す必要があるのではないかと、それが防災・減災につながると思うんですが、その点についてはいかがお考えでしょうか。

#31
○政府参考人(青木由行君) お答え申し上げます。
 御指摘ございました宅建業法に基づきます重要事項説明でございますが、これは取引に関しまして最低限説明すべき事項につきまして宅建業者に説明を義務付けるものでございます。例えば、登記上の権利関係、法令に基づく土地利用制限の内容などが説明内容として法令上明記されてございますけれども、御指摘ございましたように、液状化リスクについては重要事項説明の項目としては位置付けられておりません。
 実際の取引に当たりましては、宅建業者の方が過去の液状化の状況などについて説明している例も実態としてあるというふうに承知をしてございますが、液状化リスクを宅地建物取引業法の重要事項説明として位置付けることということについて申し上げれば、先ほど都市局長が答弁を申し上げましたように、統一的な考え方に基づく液状化ハザードマップの作成に現在着手した段階であるということからいたしますと、現時点では困難であろうかというふうに考えてございます。

#32
○青木愛君 液状化マップを示すことによって地価が下がるのではないかとか、いろいろな懸念の声も聞かれるのですけれども、やはり優先すべきは命と暮らしを守るということだと思いますので、この趣旨も防災・減災ということでありますから、今後また検討に加えていただきたいというふうに思っております。
 そして、こういう液状化する可能性のあるところに建物を建てたい、建てる必要があるという場合の建築基準、耐震基準についても聞いておきたいと思います。

#33
○政府参考人(和田信貴君) 建築基準法では、建築物が大地震時などに倒壊しないことなどを目的として基準を定めてございます。
 マンションなどの中高層の建築物につきましては、大地震のときに液状化によって倒壊するおそれがございます。このため、構造計算において液状化を考慮し、液状化を生じた場合でも建築物を支持できる地盤までくいを打つことなどを基準として求めております。一方、戸建ての住宅などにつきましては、液状化によって倒壊につながるおそれが低いため、建築時の地盤の強さに応じた基礎の構造方法の基準のみを定めてございます。
 液状化マップなど、情報を踏まえまして、設計者等が液状化の影響に配慮した設計ができますよう、関係部局とも連携して周知してまいりたいと存じます。

#34
○青木愛君 建てたとしても、液状化をすると基礎の部分と建物の間が空いてしまうというか、空洞化してしまうという状況になるんだと思いますが、できることであれば、後にそれを埋めてまた使うというよりも、最初から建てないようにしていくべきだというふうに私は思うのですけれども、今回、この通常国会で審査があります流域治水関連法案の中に防災集団移転促進事業の拡充とありまして、河川沿いの浸水被害が発生しやすいところであったり、あるいは土砂災害が発生しやすい区域を追加をして、危険エリアから安全エリアへの移転を促すという法案が、これから大きな法案が審査されるんですけれども、やはり同じ水防災という観点からしますと、この液状化も地下水からの防災、水災害を防ぐという意味においては同じように捉えることができるのではないかというふうに思うわけです。
 これからハザードマップが示されて、あっ、うちの住宅はこの危険エリアにあるなという方々、集団移転ということで合意形成が必要になってくるわけですけれども、是非国としてもその間に入っていただいて、こういう液状化リスクのある地域の集団移転についても検討を加えるべきではないかと思うのですけれども、その点についてお聞かせください。

#35
○政府参考人(榊真一君) お答えを申し上げます。
 まず、洪水や土砂災害などのリスクを表示しましたハザードマップにつきましては水防法等の法律に基づきその作成が義務付けられておりますが、液状化ハザードマップにつきましては法律に基づく作成の義務があるものではないというところをまずお話をさせていただいた上で、現在その液状化リスクの高い場所からの移転に対する支援というものは用意されてございません。それは、市街地における面的な液状化対策への本格的支援が始まったのは東日本大震災からであり、液状化リスクの分析、評価に対する知見がまだ十分ではないこと、それから、法律に基づいて定められている浸水想定区域からの移転でさえも物によっては支援制度が設けられていないこと等の理由によるものであります。
 国土交通省といたしましては、まずは宅地の液状化対策を着実に推進することが重要であると考えております。そのためにも、地域の住民の皆さんに液状化のリスクをきちんとお伝えができますように、液状化ハザードマップの作成、これをしっかりと進めてまいりたいと考えております。

#36
○青木愛君 ありがとうございます。
 住民の意向もあるでしょうから、今後とも、復興支援事業は終わってしまいますけれども、密に住民の方々の声を聞いていただくということでよろしくお願いを申し上げます。検討に加えていただければと思っております。
 それでは、液状化については以上で終わらせていただきまして、次のテーマに入らせていただきます。
 日本は、北海道、本州、四国、九州、沖縄本島のほかに六千八百五十二の離島があり、まさに四方を海に囲まれた島国であります。
 私の出身地千葉県のことで大変恐縮でございますけれども、ちょっと経験からお話をさせていただきますと、東日本大震災、三・一一のときに、私は事務所が東京都北区に構えておりますので東京におりまして、東京も大変な揺れでありました。いろいろ問題あったんですが、千葉県の方々の安否が分からず、夕方から夜にかけて千葉県に車で移動したんですけれども、大渋滞で千葉県まで渡れなかったと、途中で引き返してきたという経験があります。後からテレビの番組で、千葉県は半島ではなくて島だったということが証明されて、ああ、そういうことだったのかなと。要は、本州と千葉県は橋でしかつながっていないということを改めて認識をいたしました。
 そして、一昨年の台風十五号のときにも全くの孤立状態だったんですが、近年まれに見る初めての経験で、家屋も屋根も壁も飛ばされ、ほかの家の柱が別の家の壁に突き刺さっている状況とか、とにかく大変でした。電柱の倒壊あるいは倒木などで陸路は断たれ、電力、通信も断たれました。とにかく完全に孤立状態になったわけであります。
 こうした千葉県の事情を考えますと、私といたしますと、本州と千葉県に更に橋を架ける必要があるというのが一つ、それからもう一つは、海からのアプローチが必要だということがもう一つであります。
 橋のことを申し上げますと、一九九八年に第五次全国総合開発計画というものがございました。海峡横断プロジェクト、六件があります。その中で、関門海峡が復活をしております。この間の経験を踏まえ、私としますと、特に半島の先端地域の防災という観点から、東京湾口道路、千葉県の富津市と神奈川県三浦半島の横須賀を結ぶ東京湾口道路、是非調査を復活をさせていただきたいと、そのようにお願い申し上げる次第であります。ほかの四か所の海峡横断の橋におきましても、本州と島、半島と島をつなぐ、やはり同じような事情を抱えているのではないか、そのように思っております。
 本日の質問では、海からのアプローチということで是非質問をさせていただきたいと思います。災害時における民間船舶の活用についてであります。
 このように、災害で陸路が断たれた場合、被災者の避難、あるいは応援部隊、応援物資の輸送に船舶を活用して迅速に対処をするということが極めて重要だと思っております。特に、首都直下地震、また南海トラフ地震が発生した場合、広範囲にわたり陸路の輸送が困難な地域が発生する可能性があります。船舶による海上輸送を準備しておくことが重要であります。
 実際、二〇一六年の熊本地震、また平成三十年七月の豪雨、これは広島ですね、豪雨の際に、道路が不通になり、陸路の輸送に代わって船舶が活用されたというふうに聞いております。
 まず、その概要を、どのように船舶が使われたのか、教えていただきたいと思います。

#37
○国務大臣(赤羽一嘉君) まず、熊本地震の際には、自衛隊ですとかライフライン、医療関係者、また支援物資等の緊急輸送に船舶が活用され、また被災地の生産物の代替輸送でも船舶が活躍されたわけでございます。
 平成三十年の七月豪雨でも、土砂崩れで道路や鉄道に通行止めや運休が波及する中、広島と呉の間は高速船、フェリーを増便し、他航路からも追加の船舶を投入したところでございます。
 また、同じ災害だったと思いますが、関西国際空港への連絡橋が途絶したときも、あれは私、直接ジャンボフェリーにお願いをして、関空から急遽フル装備で神戸空港に滞留されていた方たちの避難を促していただいたり、二十六年前の阪神・淡路大震災のときも、陸路はもうほとんど途絶していましたので、全て関西国際空港から神戸空港に対するフェリーを使って救援物資も人も来たところでございます。
 また加えて、災害時には被災者の皆さんの入浴ですとか休憩に有効に活用させていただいているところでございまして、船舶の活用というのは大変有用だというふうに認識をしております。

#38
○青木愛君 ありがとうございます。
 国土交通省は、災害時の船舶活用マニュアル策定のためのガイドラインを実は作成をしていて、船舶を災害時の活用に生かすように各自治体に呼びかけを行っておりますが、二〇一七年に実施したアンケート調査によりますと、このマニュアルを作成していると回答したのは高知県と鹿児島県、この二県だったということであります。
 船舶の活用は地域によって極めて有効な手段にあるにもかかわらず、この国からの呼びかけに対して自治体の反応がまだまだ薄いのかなという印象を受けておりますが、今後どのように対処されるお考えでしょうか。

#39
○政府参考人(大坪新一郎君) 委員御指摘のとおり、国土交通省としては、船舶運用の円滑化に向けて、災害時の船舶活用マニュアルを策定するように自治体に促しているところです。確かにこのマニュアル自体は高知県と鹿児島県において作成されているのみですが、これ以外にも、地域防災計画等の中で船舶の活用も含めた包括的な災害時の輸送マニュアルを策定している自治体もあります。
 我々としては自治体と意見交換をしておりまして、いろいろ課題も寄せられています。例えば、自治体からは地域の港湾施設に安全に着岸できる船舶を迅速に選定できるようにしてほしいという声もあり、国交省においては、船舶マッチングシステムを構築して、平時より活用しています。このほか、陸上輸送と比べて関係者が多く、マニュアルの策定に時間を要するとか、船舶と港湾双方に知見を有する職員が少ないといった声をいただいておりますので、自治体それから業界団体等と連携して、民間船舶の活用に向けた取組を引き続き進めていきます。

#40
○青木愛君 地域防災計画の中で船舶の活用の取組を記しているという自治体もあるということではありますが、やはり国との連携をしっかりと、今後ともいろいろセミナーの機会なども通じて取り組んでいただきたいというふうに思います。
 先ほど大臣からいろいろと広島の事例などを挙げていただきましたけれども、この港湾へのアクセスということで課題が挙げられています。
 被災地と港湾が離れている場合、これは熊本地震のときに民間フェリーをホテルシップとして活用したということなんですが、その被災地から港湾までの途中の道路が損壊しており、大分迂回をして、二時間から三時間をバス移動で要するということになったということがございます。活用できたことは良いと思うんですが、より良い活用のために、この港湾へのアクセスというのをどのように考えていけばいいのかなというふうに思っています。
 二年前の台風十五号の房総地域の台風災害の折に、実は北海道から給水車を船舶で届けていただきました。また、同じく、畳を寄附してくださるという方が北海道にいらっしゃって、それも船舶で運んでいただいたんですが、その場合、北海道の苫小牧から茨城県の大洗まで民間フェリーを使っているのでそのルートであるのですが、その後の房総半島の南端までには陸路で大分距離がありまして、千葉県には南下をしますと館山港であったり木更津港もありますし、災害時にもっと柔軟に港を、より被災地に近いところの港を使えるようにしていただくことはできないのかどうか、この点について御見解を是非伺わせていただきたいと思います。

#41
○政府参考人(大坪新一郎君) 国交省としては、自治体、各都道府県の防災担当者を対象にセミナーを開催したり、各地元の業界団体と関係自治体で災害時の輸送支援協定の締結を促しているところです。
 この災害時輸送協定については、これまでに北海道から鹿児島県まで二十の自治体と各地域の旅客船協会との間で締結されており、柔軟な対応ができるようになっているのですが、委員御指摘のその千葉県の例では、残念ながら旅客船協会との災害時の輸送支援協定は締結されていなかったということも一因として考えられます。
 今後、協定締結に向けた働きかけを強めてまいりたいと考えます。

#42
○青木愛君 是非よろしくお願いいたします。
 船舶の活用を促進するためには、何といってもやはり港の整備だと思います。地震が起きて港が使えないのでは話にならないというわけでありまして、この港の耐震化についてお聞かせいただきたいというふうに思います。よろしくお願いします。

#43
○政府参考人(高田昌行君) お答えいたします。
 我が国の港湾であります。貿易量の九九・六%を取り扱い、その背後地は人口や産業が集中する重要な地域となっております。
 このため、大規模災害時には、海上から被災地への物資輸送や住民避難等の確保並びに基幹的な海上物流ネットワークの確保という観点から、耐震強化岸壁が重要な役割を担っていると認識をしております。
 具体的な効果と事例としまして、先般、福島県沖を地震とする地震が令和三年二月十三日発生しましたけれども、震度六強を観測した福島県の相馬港であります。被災した施設もございましたが、耐震強化岸壁では港湾機能への影響は特になく、地震直後も滞りなく荷役作業を実施したところであります。
 このような中、耐震強化岸壁でございますが、全国の重要港湾以上の港湾におきまして三百七十四バースが港湾計画に位置付けられておりますが、そのうち半数を超える二百五バースが供用されているところであります。
 引き続き、国交省といたしましては、国民の命と暮らしを守るため、昨年十二月に閣議決定されました五か年加速化対策に基づき耐震強化岸壁等の整備をしっかりと推進してまいります。

#44
○青木愛君 是非、この港湾の耐震化事業、しっかりと予算を確保して進めていただきたいと思います。
 この船舶の活用には様々な関係省庁の調整をしなければなりません。国土交通省、海上保安庁、自治体、警察庁、消防庁、防衛省、また船舶会社等の事前の取決め、また運用方針の策定、また定期的な合同訓練の実施等が必要だと思いますが、その辺りについてはどのような計画でいらっしゃいますでしょうか。

#45
○政府参考人(大坪新一郎君) 南海トラフ地震及び首都直下地震の発災時には、警察、消防、自衛隊の広域応援部隊を全国から進出させる必要があります。この場合には、警察庁等の実動三省庁から緊急災害対策本部に要請があり、国交省としては速やかに部隊を輸送できるように海上運送事業者と調整を行うこととしています。
 このプロセスを、連携や調整が円滑に進むように、広域応援部隊進出における海上輸送対策についてというのを関係省庁、それから業界で取りまとめています。この中に、各組織の連絡先を登録し、協力するですとか、あとは定期的な合同図上訓練の実施というのが決められておりまして、これは原則として年一回実施することにしています。
 この合同図上訓練については、関係省庁、実動三省庁に加えて内閣府が入り、我々とそれから業界団体、関係フェリー事業者が参加しています。令和二年はコロナの影響で中止をしましたが、平成三十年二月及び平成三十一年二月の二回実施しております。

#46
○青木愛君 よろしくお願いします。
 こういう防災時の船舶の活用ということについては、やはり平時にどのような活用が考えられるかというところなんですが、船舶の活用が生活の中に密着をしている瀬戸内海であったり長崎であったり、こうした地域のこともまた学ばせていただきたいなというふうに思います。
 東京湾も、オリンピックの際にはホテルシップとしてクルーズ船を使うなどといった、そうした計画もございましたが、いずれ、コロナ後ということになるでしょうけれども、陸上でコンパクトに縮こまるだけではなくて、もっと海に視野を広げていくことも必要だなというふうに思っています。
 東京湾でいえば、東京湾を囲んで首都圏というと、北側の半円が首都圏という認識が強いわけでありますけれども、もっと東京湾の南の方に目を向けて、首都圏の視野をもっと南に広げて海を活用していきたい、そのように考えております。浦安のディズニーランドなどもありますし、ディズニーシーでありますけれども、本当の東京湾、本当の海にちょっとクルーズで飛び出したりとか、あるいはひところ工場のナイトクルーズなどもはやりましたし、いろいろな、クルーズ船のホテルの利用ですとか、日常から船舶に親しむ環境をつくっていけたらなというふうに思っております。内航船に例えば医療の、そんな大げさなものではなくても医療の提供ができるような設備をしていただいて、小さな島の往診に行くとか、へき地医療に活用するとか、いろいろアイデアを出せばいろいろと活用できるというふうに思っております。
 大臣にお尋ねをいたしますけれども、千葉県はここのところいろいろ災害続きで大変なことも多かったわけでありますけれども、この大規模災害時における船舶の活用、そして液状化対策も含めて、今後の大規模災害に対し、国民の命と暮らしを守るためのまた大臣の御決意を是非お聞かせいただければ有り難いなと存じます。

#47
○国務大臣(赤羽一嘉君) もう何度も御答弁もさせていただいておりますが、近年、我が国は、気候変動の影響で、全国各地でいつどこでも激甚災害が起こっても不思議ではない、また同時に、インフラの老朽化も加速度的に進行しているわけでございまして、こうした状況の中で、国民の皆様の命と暮らしを守るには、平素より事前予防の観点から、ハード、ソフト両面にわたる抜本的かつ総合的な防災・減災対策と、また計画的なインフラの維持管理・更新を講じることが重要だというふうに認識をしております。
 そうした観点から、昨年、全国の首長の皆さんや与党の皆さんからの強い要望を踏まえまして、お話ございました総事業費おおむね十五兆円の防災・減災、国土強靱化のための五か年加速化対策を閣議決定したところでございます。これ、本当にしっかり有効に使いながら、中長期の目標を定めて、更に加速化、深化した対策を実施していかなければいけないと、こう考えております。
 初年度として、令和二年度の第三次補正予算で、事業費ベースで政府全体として約三・一兆円、国交省として二・〇兆円、大変大きな額を計上させていただきました。特に、大雨、洪水、土砂災害の対策については、これ毎年ですが、出水期まで手を打たなければいけないということが勝負だと思っておりますので、そうした観点から、補正予算に初年度は予算を計上させていただいたわけでございます。国会の審議では、緊要性に乏しい予算ということで御理解を得られなかった方々もいらっしゃいましたが、私はそこは大変残念に思っております。
 こうした防災・減災、国土強靱化五か年の取組、もう予算は執行できる状況でございますので、本年度中に策定をすることになっております一級水系百九の治水緊急プロジェクトを策定し次第、本当に今年の出水期に間に合うような応急的な対策も取っていこうと、こう思っておりますし、今委員から御指摘がございました船舶の活用も、これは、船舶を活用するためには日頃から海事観光の振興ということをしていかないと船舶確保できませんし、また加えて、様々ちょっと、病院船のあれも議員連盟でいろいろ御指摘、御要望いただいておりますが、関係省庁連携しながら検討しておるところでございますが、病院船も平時の活用をどうするのかとか、医療の従事者とか運航要員の確保をどうするのかと、様々な課題が出ておりますが、課題が出るということは検討しているということの裏腹だと思いますので、そうしたこともしっかり進めながら、必要なことはしっかりと対応して、防災・減災が主流となる社会をつくり、国民の皆様に安全、安心な国土を提供するというのが国交省の使命と考えて、しっかりと取り組んでいきたいと思っております。

#48
○青木愛君 大臣もいろいろと課題は認識共有していただいていると思います。海事産業の発展とともに、また防災における船舶の活用ということで、是非また今後とも進めていただきたいと思います。
 あと残り十分ちょっととなりまして、最後のテーマ、公共交通のコロナ対策について伺わせていただきたいと思います。
 変異株がこれから置き換わろうとしているという専門家の方々の指摘もある中で、今後の公共交通を利用する場合の利用者の心構えとして、マスクの着用、会話は控える、テレワークや時差出勤に努め混雑を緩和するといったことでよろしいのでしょうか。車内の換気に努める等々ございます。変異株の感染力は強いということもありますが、提供する側、利用する側、今後どのように気を付けていったらよろしいでしょうか。

#49
○政府参考人(馬場崎靖君) お答え申し上げます。
 先生御指摘のとおり、国土交通省では、感染予防対策の徹底が図られますように、関係団体に対しまして、感染拡大予防ガイドラインを個々の事業者に周知し、感染予防に万全を期すように要請をしております。
 これを受けまして、先ほど御指摘がございましたこのガイドラインに基づきまして、車内の消毒、窓開けを含めた適切な換気の実施など、各種感染予防対策を実施しておりまして、加えまして、利用者の皆様方に対しましては、マスクの着用や会話を控えめにすること、車内換気への御理解、御協力、テレワーク、時差出勤への御協力などについて、駅や車内等におけるアナウンスで、あるいはポスターを使いまして呼びかけを行っているところでございます。
 変異株につきましては、現在のウイルスよりも感染力が強いと伺っておりますが、基本的な感染予防対策はこれまでと同様に有効であると考えられますことから、先ほど申し上げました基本的な感染予防対策を引き続き徹底してまいりたいと思っております。

#50
○青木愛君 万が一にも、発症せずとも熱があるような状態で、コロナ感染の可能性があって病院に行かなければならないような場合、自家用車を持たない方々はどのようにして病院に行けばよいのか、タクシーあるいはバス、電車もそうですけれども、こういう公共交通機関利用して行くことになるのかどうなのか、これどのように判断すればよろしいのでしょうか。

#51
○政府参考人(馬場崎靖君) お答え申し上げます。
 発熱等の新型コロナウイルス感染症の疑いのある症状がある方が近隣の医療機関等で診療や検査を受ける際においては、感染予防の観点から、公共交通機関の利用を避けることとされておりますので、この場合、徒歩や自家用車の受診が原則となるということであります。
 一方で、移動距離や自家用車の有無、運転の可否などにより、徒歩や自家用車での受診等が困難な場合がございます。このような場合、医療機関等に電話等により相談していただき、具体的な指示に従っていただくことになります。
 これを受けまして、この中で、例えば受診した当該市内医療機関においては送迎用の車両を用意したりということもあるようでございますし、あるいはタクシー会社と連携いたしまして専用のタクシーを用意したり等の対策を講じている自治体もあると聞いております。
 いずれにいたしましても、感染予防対策を行っておられますまずは自治体において対応をしていただくものだと考えております。

#52
○青木愛君 なかなか、救急車を呼ぶにはちょっと大げさ過ぎるし、知人もいないしという場合、遠距離歩いて病院に行ったという話なども聞きますので、コロナ専用タクシーを用意をしてくださっている自治体もあるということでありますが、大変悩ましい問題だと思っています。
 中には、やはりタクシーを利用してしまう場合もあろうかと思います。運転手さんの話を聞くと、自分は持病を持っているので不安だという方もいらっしゃいますし、中には、持続化給付金、一回目いただいたけれども、また次も期待しているというお話もあります。大変厳しい状況の中で事業を継続せざるを得ないというタクシーのドライバーさんのお話であります。
 是非、その安全対策、また支援金が働いているドライバーに確実に届くように、また更なる安全対策と支援と併せてお願い申し上げておきたいなというふうに思います。
 今、水際対策で入国制限を掛けております。国際便の運航状況について、まずお伺いをいたします。

#53
○政府参考人(和田浩一君) お答え申し上げます。
 新型コロナウイルス感染症感染拡大の影響によりまして、旅客便を中心に世界的に大幅な減便や運休が生じております。我が国発着の国際旅客便につきましても同様の状況にございます。
 例えば、昨日、三月二十一日から始まる今週一週間の運航予定でございますけれども、新型コロナウイルス感染症拡大前の昨年一月と比べますと、全体で九二%の減、週約四百八十便となっております。

#54
○青木愛君 ありがとうございます。
 聞くところによると、一日五十人くらいの入国者がいるという現在の状況だと聞いています。これまでの措置をリセットして、これから変異株に置き換わるというこの状況の中で、さらに変異株の流行国からの入国を、十七か国を二十四か国に増やしたということであります。
 現在は、現地のフライトの七十二時間以内のまず検査をしていただいて、陰性であれば搭乗できるということで、そして日本に到着し空港でもまた検査をして、陰性と判定された場合であっても、その後検疫所が確保している宿泊施設において三日間待機をしてもらうということで、その三日目にまた再度検査をして、それで陰性が判定されればその宿泊施設を退所して、その後更に自宅等で十四日間の待機をするということになったと伺っています。その十四日間の間も、アプリ等を使って、外を出歩いていないかどうか位置情報の確認も行っているということで、誓約書を提出をしてもらって、従わない場合は名前の、氏名の公表をすると、そのような今対応になっていると伺っています。しっかり水際対策、引き続き行っていただきたいと思います。
 せんだって予算委員会でも質問させていただいたんですが、今、IATAという国際航空運送協会が、定期国際線を運航する多くの航空会社が加盟していて、そのIATAが国際線を安全かつスムーズに再開させていくために、ワクチン接種証明書、ワクチンパスポートの統一化を各国政府に求めているというふうに聞いております。
 このワクチンは、確かに発症とか重症化は防ぐ効果はありますものの、やはり感染したり感染させたりという効果がまだ実証されておりません。むしろ乏しいのではないかと言われておりますので、ワクチンの接種、接種しないいかんで飛行機、航空機に乗れる乗れないという差別、不利益があってはならないというふうに考えます。むしろ、今行っていただいているPCR検査、抗原検査であればはっきり陰性ということが分かるわけですから、ワクチンの接種の有無ではなくて、このPCR検査の徹底で航空機に乗れる乗れない、乗る乗らないの判断をするべきだというふうに思います。
 日本の立場として、こうした科学的根拠を持って、是非この国際機関に対しましても考えを示していただきたいというふうに思います。まだ、これから科学的ないろいろ証明がなされるかもしれませんけれども、極めてこの段階でワクチンの接種によって公共交通、航空機の搭乗ができるできないという判断はなされるべきではないと思いますので、赤羽大臣の御所見、よろしくお願い申し上げます。

#55
○国務大臣(赤羽一嘉君) ちょっと、IATAの議論は、もし必要だったら航空局長に補足させていただきたいと思いますが。
 いわゆるワクチンパスポートについては、ヨーロッパでも様々な議論があるというふうに承知をしておりますし、我が国においてワクチン接種そのものは任意でありますので、私は慎重に対応すべきというふうに考えております。

#56
○政府参考人(和田浩一君) お答え申し上げます。
 IATAの動きでございますけれども、先ほど先生から御指摘がございましたが、世界の航空会社で構成されるIATAでは、国際線の利用に際して、パスポートとスマートフォンのアプリで到着国の入国に必要な検査の結果の陰性証明書等を有しているかを確認する仕組みについて検討をしているということでございます。
 一方で、ワクチンパスポートに関しては、様々な議論が欧州などを中心に行われております。現時点では、世界保健機関、WHOは入境の条件としてワクチン接種証明の要求は導入しないというふうにしております。
 現時点で、我々としても、ワクチン接種の有無により国際線の利用が制約されることは慎重に検討すべきだというふうに思っております。

#57
○青木愛君 ワクチンは感染症対策の一つの決め手であることはそのとおりなんですけれども、その接種の有無によって不利益が生じてはならないというふうに思いますし、それは科学的根拠に基づくことで、日本としても、そのように国際的な立場であっても主張していただきたいということを重ねて申し上げて、質問を終わらせていただきます。
 ありがとうございます。

#58
○竹内真二君 公明党の竹内真二です。本日は質問の機会をいただきまして、本当にありがとうございます。
 早速質問に移ります。
 初めに、高速道路における自動運転トラックの隊列走行についてお聞きしたいと思います。
 隊列走行は、物流コストの低下や深刻な運転手不足への対策にもなるとして、国が車両技術の開発や高速道路などでの走行の実証実験を進めてまいりました。先月、二月の二十二日に新東名高速道路で、三台の大型トラックのうち先頭車両には人が乗っておりましたが、後続二台の運転席を無人にして隊列走行することに成功したと。時速八十キロ、車間は九メートルを空けての走行だったということですけれども、実用化への一歩前進であると、このように受け止めた方も多かったと思います。ただし、高速道路を走る一般の車が隊列しているこのトラックの間に割り込んできた際の対応など、今後検討すべき課題も少なくないとも聞いております。
 今回のトラックの言わば後続無人隊列走行実験、この成功を踏まえて、今後自動運転トラックの実現に向けてどのように取り組んでいくのか、国土交通省の見解を伺いたいと思います。

#59
○政府参考人(秡川直也君) トラックの隊列走行ですけれども、先生御指摘いただきましたとおり、後続車が先頭車両を自動で追随することによりまして二両目以降のドライバーを不要にできますと。そのため、ドライバー不足や労働環境の改善など、今物流業界が直面している課題の解決に資するんじゃないかということで期待をされている技術でございます。
 国土交通省では、二〇二〇年度に隊列走行技術を実現すると、これが政府の成長戦略に定められているんですけれども、経済産業省と連携して、二〇一六年度から、必要な技術の開発や実証実験を重ねてまいりました。そして、今先生に御指摘いただきましたとおり、本年の二月二十二日に、前後に保安車両を置いた状態で後続のトラックの運転者を無人とした三両編成による隊列走行を実現したところであります。現状の技術では、隊列に他の一般車両が割り込んだ場合に後続のトラックが車線の中で自動停止するということになっておりまして、商業化に向けて解決すべき課題もまだ残されてございます。
 国交省としては、この政府の今成長戦略、二〇二五年度以降にレベル4の実現というふうに定められておりまして、これに向けて技術開発を引き続き進めてまいりたいと考えております。

#60
○竹内真二君 今御答弁ありましたように、二〇二五年度以降のレベル4自動運転トラックの実現、これに向けてまだまだ課題はあると思うんですけれども、やはりドライバーの確保が難しい、また物流コスト等が増大するという現状の中で、今後このトラックの隊列走行というのは物流面での大きな力になると思いますので、引き続き、この課題を乗り越えながら、一日でも早い実現へ向けた取組をよろしくお願いしたいと思います。
 次に、もう一問トラックなんですけれども、トラックの標準的な運賃についてお伺いをいたします。
 二〇二〇年四月に、改正貨物自動車運送事業法に基づくトラックの標準的な運賃の告示が行われました。残念なことに、その時期はちょうど新型コロナウイルス感染症の拡大期と重なっていたために、トラック事業者と荷主さんとの間の協議がなかなか難しい状況が続いていたという事情がありました。その後は、事業者の理解を得るために、国土交通省としても、関係団体と協働しながら各都道府県で標準的な運賃に関する各種セミナーも実施するなど様々な取組を行って、周知活動にも力を入れてきたと伺っております。
 そこで、まず、この標準的な運賃告示制度を導入した意義について改めて説明をお願いしますとともに、同制度に基づく運賃変更に関する届出の現況についても伺いたいと思います。

#61
○政府参考人(秡川直也君) 標準的な運賃の告示制度ですけれども、これは、トラック事業者の適正な運賃収受の下支えとなる環境を整備することが目的でございまして、ドライバーの労働条件を改善して安定的、持続的な物流を確保するということが意義として考えられております。
 本年二月現在の標準的運賃の届出状況なんですけれども、全国で三千四百六十件の届出がございます。これは、トラック事業者全体の約六・一%という数字になっています。御指摘いただきましたとおり、制度のスタートがコロナと重なってしまったということで、業界団体とか荷主団体への周知というのがまだ十分でないというのが現状でございます。
 あと、届出状況については地域的なばらつきが見受けられるので、今後、届出の余り進んでいない地域でも普及できるように頑張ってまいりたいというふうに考えております。

#62
○竹内真二君 答弁ありがとうございます。
 制度が始まって来月で約一年になるわけですけれども、今、六・一%と、二月の時点ですけれども、まだ一割にも達していないのが現状であります。今後この運賃変更の届出というものを加速化させていくためには、やはり他省庁とも連携をしながら荷主への理解を求めていくことがとても重要になってくると私は思います。
 運賃変更の届出を促進してトラック運転手の待遇改善に必ずつなげていくべきではないかと思いますけれども、赤羽国土交通大臣の見解を伺いたいと思います。

#63
○国務大臣(赤羽一嘉君) トラック運送業というのは我が国の経済を支える大変重要なインフラだというふうに思っておりますが、これも、たしか平成二年だったと思いますが、事業参入規制の撤廃という規制緩和があって、その後、多分相当過当競争というか事業参入した業者が増えて、やはり、何というか、荷主の側が圧倒的に強い立場になったと。
 ですから、私よく国会でも言いましたけど、食堂に入ってもメニューを見たら全部時価で、ちゃんと定まった金額がないみたいな話で、結局は、神戸から東京に持っていっても、基本的に掛かるコストに加えて適正な利潤を乗せるのが運賃の在り方だと思いますが、そうしたことが成り立たない、そして、断ると、ほかやる業者はいっぱいいるというような状況が続いていたというふうに思っております。
 その中で、先ほど答弁あったかと思いますが、トラックドライバーが不足している、今後もそうした見通しが改善できないというような状況の中で、働き方改革の中にも一環として入っておりますが、それに加えて、長年の課題でありました、運賃の中に作業の料金とか待機時間とかもう全部込み込みであったのを、これをしっかり分けようということ、これ、平成二十九年、標準運送約款を改正しました。
 ところが、これ標準運送約款改正というのは、どちらかというと運送事業者の方は大変有り難いんですけど、それは荷主がオーケーしないと結局何も動かないということで、一昨年の秋の臨時国会だったと思いますけど、議員立法で、荷主を含めた、関係省庁もですね、たしか経済産業省、農林水産省、厚生労働省も法改正の中の枠組みに入って、そうしたことをしっかりと、本来だったら、何というか、機能化させていくという、そういう画期的な私は法改正ができたんだというふうに思っております。
 なかなか、しかし、この標準運賃の現状は、今局長から答弁あったようで、進んでいない状況であります。長年の私は習性というか、そうした適正な運賃であるべきということが荷主さんの側にはなかなかまだ定着していないのかなと思いますが、これやらないと、将来トラックドライバーが誰もいなくて物流ができないという状況にもなりかねないということをよく分かっていただいた上で、国交省は、荷主の所管官庁と荷主企業と運送事業者の構成による、中央と全国四十七都道府県のトラック輸送における取引環境と労働時間の改善協議会というのが設置されておりますので、ここにおいてしっかりと議論して、関係省庁の、荷主関係の省庁を通じて荷主の皆さんに協力をしっかりといただくと。これをやり切らないと今後本当にこの経済の根本が成り立たないという思いで、強い決意を持って取り組んでいきたいと、こう思っております。

#64
○竹内真二君 大臣、ありがとうございます。本当に強い決意と確信あふれる答弁をいただきましたので、今後引き続き、今までも力を入れていただきましたけれども、よろしくお願い申し上げます。
 ただ、一点付け加えるならば、先ほど答弁はありましたけれども、地域間でもかなり届出についてばらつきがありまして、これがどうしてこういう状況になっているのかも分かるようでなかなか分からないところもありますので、こういった状況もよく分析をしていただいた上で、引き続き届出が少しでも多くなるようによろしくお願い申し上げます。
 続きまして、危険なバス停について質問をさせていただきます。
 危険なバス停というのは、路線バスのバス停が横断歩道や交差点のそばにあるものです。このため、停車中のバスを追い越そうとする車や反対車線を走ってくる車にとっては道路を渡る歩行者が停車中のバスの死角に入ってしまって事故が起きやすくなっております。実際に、二〇一八年には、横浜市で小学校五年生の女の子が車にはねられて死亡するという痛ましい事故がありました。そのほかにも人身事故がありました。
 そうした事態を受けて、国土交通省としても全国の実態調査に乗り出しておりました。昨年十月から各運輸支局などが調査結果を順次公表していましたが、その調査結果が全て出そろったと聞いております。そこで、危険を誘発するおそれのある危険なバス停は全国でどのぐらいの数に上ったのか、具体的に教えていただけますでしょうか。

#65
○政府参考人(秡川直也君) 今先生から御指摘いただきました事件ですね、それを契機といたしまして、一昨年の十二月より、安全上問題があるバス停につきまして全国全ての路線バス事業者を対象とした調査を開始いたしました。警察や道路管理者等協力をいただきながらやっておりまして、順次各県の運輸支局等ごとに設置されました合同の検討会におきまして、バス停の安全上の優先度の把握、公表を進めてきました。今年の三月十九日、京都府の合同検討会を最後に、全国における調査結果が公表されたところであります。
 安全上の問題のあるバス停の総数というのは全国の合計で一万百九十五件ということで、これは、全国のバス停の総数が約四十万件でありまして、その約二・五%に当たるということでございます。

#66
○竹内真二君 今答弁をいただきましたように、危険なバス停というのが全国で一万か所を超えています。しかも、横断歩道にバスの車体が掛かっているとか、あるいは過去三年で停車中のバスによる人身事故が起きている、発生している、こういう危険度の高い、そういうバス停も大変多いと聞いております。
 そこで、全国調査の結果がまとまって、今後は安全対策にどう取り組むかになります。既に国土交通省と自治体、あるいは警察、バス会社などが中心になって安全対策を講じているところも少なくないと聞いております。都道府県別に見ると、例えば、これは報道によりますと、危険なバス停の存在が判明した県がある、九百か所近いそういう危険なバス停の存在が判明した県がある一方で、香川県は一か所、群馬県は七か所と、一桁台の県もあると。ちょっと差があるんですね。
 しかし、今後、これ安全対策を行っていく必要があるわけですけれども、この新型コロナの影響で、バス会社の経営、今深刻な打撃を受けています。これからこの危険なバス停の安全対策、既にもう実施しているところもありますけれども、これを支援するために国としても更にこの支援策というものを強化すべきではないかと考えますが、国土交通省の見解をお願いいたします。
 あと、もう一つだけですね、特に事故のリスクが高いバス停については、バス停の移設が難しい場合もあると聞いております。当面の対策として、バスの利用者や周辺住民、あるいは通行車両などにそれぞれ注意を喚起するステッカーであるとか、バス内であれば音声案内といった取組をできるだけ早く広げていってはどうかと思いますが、この点についても見解を伺いたいと思います。

#67
○政府参考人(秡川直也君) バス停の安全上の対策の優先度につきましてはもう把握、公表を終えておりますので、今後は、バス事業者も参画する先ほどの合同検討会におきまして、バス停の移設や廃止など、安全対策の検討、実施を進めていくことになります。
 国交省としましても、バス停の移設等に当たって地域の合意形成が促進されるように協力するとともに、安全対策の進捗状況のフォローアップなど、必要な対策を進めてまいりたいと考えております。
 御指摘いただきました安全上の優先度の高いバス停について、必要な対策が完了するまでの間にまず注意喚起等のソフト対策を実施することも重要だというふうに考えておりまして、バス停付近の注意喚起板の設置とか、あと、車内放送によって旅客が降りる場合にアナウンスをするというような対策も実施していくこととしております。
 引き続き、バス事業者や関係機関と連携しながら、バス停の安全性が確保されるように取り組んでまいりたいというふうに考えております。

#68
○竹内真二君 もう既に、地域によっては住民等の協力も得ながら、そういう注意喚起の具体的な、ステッカーを貼るとか、そういうものを実施している自治体もあると聞いておりますので、バスは地域住民にとってはなくてはならない公共交通機関でありますので、引き続き安全対策に万全を期していただきたいと思います。
 次に、全国各地で海岸が侵食をされて砂浜が消えている問題について質問したいと思います。
 昔から砂浜の消失というのは話題にはなっていたんですが、最近余り話題になっていないかもしれないんですけれども、今でもやはり、気候変動に伴って海面が上昇する、その分砂浜の幅が縮小してしまう、あるいは、港湾を整備した影響などに伴って、今までは海岸に砂が集まっていたのが、それが集まりにくくなったりする、そうした様々な要因があって砂浜が減っていると。この砂浜の消失あるいは後退というものは、もうすぐに、海水浴場の閉鎖であるとか観光への影響を始めとして、水産資源というものの減少や防潮堤への影響なども当然懸念がされるわけです。国土交通省の想定では、ちょっと昔なんですけれども、二〇〇六年時点で年間約百六十ヘクタールの砂浜がなくなっているというようなことも言われていたといいます。最近の、ただ、データや分析というものはちょっと見付からなかったんですけれども。
 そこで、まずお聞きしますが、全国の砂浜の状況、消失状況というんですかね、これをきちんと把握する必要がやはりあるのではないかと思いますが、この点について見解を伺いたいと思います。

#69
○政府参考人(井上智夫君) 砂浜は、我が国の国土保全、環境及び利用の観点から必要不可欠な存在であり、その保全対策を着実に行っていくことが極めて重要であります。
 砂浜の侵食に対しては、その兆候を把握し、早期に対策に着手することで結果として砂浜管理を効率的に行うことが可能となることから、全国的な砂浜の実態調査が必要と認識しています。
 こうした実態調査は定期的に行う必要がありますが、我が国の砂浜は約四千八百キロメートルと長大であり、地上測量等の手法によると時間もコストも掛かることから、より効率的に調査できるよう、現在、衛星画像を活用し、広範囲の海岸線位置を定期的に計測する手法について技術開発を行っているところです。こうした技術の活用によって砂浜の消失状況に関する全国的な調査を行ってまいります。

#70
○竹内真二君 今御答弁されたように、人工衛星で宇宙からこの砂浜の状況というのも分かるような時代に是非していっていただきたいと思います。ただ何か、波があるものですから、衛星画像でもそういうのがなかなか把握しづらいというような課題等もあると思いますので、引き続きよろしくお願いいたします。
 それから、もう一つこの砂浜に関してなんですが、私の地元の千葉県といえば九十九里浜なんですね。ここではもうやはり砂浜が減少しておりまして、半年間の間に海岸線が九十メートル後退したとか、あるいは、昔は三十六か所近くあった海水浴場が半減したというようなことも言われています。まあ九十メートルというのは部分的にでしょうけど、全部が全部九十メートルというわけではないと思いますけれども。
 そこで、県は、今後三十年間を掛けて九十九里浜の全域に幅四十メートル以上の幅の砂浜を確保するための確保計画をまとめて、回復に乗り出しております。毎年九万立方メートルずつの砂を運び入れて、砂浜の侵食を防ぐため、沖合に波を打ち消すブロックも整備しているということです。総事業費は三百四十億円ということですが、やはり地球温暖化による海面上昇等もありますので、今後更に後退するような事態も考えられます。ですから、計画を見直すようなことも当然予想されると思います。
 このように、今、千葉県以外でも、全国で、各地で砂の搬入等を対策として行っているわけですけれども、自治体としてはやはり自分の地域の砂浜というのは貴重な資源として誇りを持って存在している存在だと思いますので、是非とも、国も支援策を講じているのは承知しておりますけれども、できるだけ早くそういう回復が図られて、地域に観光資源としても、また誇りとしての資源としても活用できるように対策を充実させていただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。

#71
○政府参考人(井上智夫君) 砂浜には台風等による高潮、高波を低減する効果があり、海岸背後にある人命、資産を災害から防護する機能を有しています。また、堤防等の基礎の洗掘を防止する機能も有しており、海岸保全において重要な役割を担っております。
 こうした砂浜の侵食が進むと沿岸の浸水リスクが高まることから、侵食への対策として、波の勢いを弱める人工リーフや離岸堤の整備、港湾や河川などに堆積した土砂を活用した養浜などの対策を進めていく必要があります。
 このため、国土交通省としては、海岸管理者が行うこのような侵食対策に対し防災・安全交付金等で支援するとともに、防災・減災、国土強靱化のための五か年加速化対策も活用し、砂浜の保全対策を更に加速してまいります。

#72
○竹内真二君 もう最後になると思いますけれども、先ほど青木委員からも質問がありました液状化対策について、私も一問だけ質問させていただきます。
 もう時間がないので端的にお聞きしますけれども、やはり東日本大震災で住宅地等に起きた液状化、今でもアスファルトが隆起したままの一部道路が見受けられるなど、その爪痕がまだ残っております。
 先ほども御答弁にもありましたけれども、やはり液状化のハザードマップをきちんと作成を進める、更にですね、そしてこれを活用していく、そのことによってリスクの高い地域にしっかりと注意を呼びかける、このことが対策としてまずは大変重要になると私は思っていますが、国交省の見解を伺います。

#73
○政府参考人(榊真一君) お答えを申し上げます。
 委員御指摘のとおり、液状化発生リスクの高い地域における対策を進めるためには、まずは地方公共団体や地域住民の方々にそのリスクを認識していただくことが非常に重要であると考えております。
 このため、国土交通省におきましては、液状化についての基本情報として、地形の成り立ち、特徴から判断して、液状化のしやすさを五段階で示しました地形区分に基づく液状化の発生傾向図を作成し、昨年十二月、ホームページ上に公表いたしました。
 今後は、それぞれの地方公共団体において、この液状化の発生傾向図を基に液状化のリスクの高い地域を抽出し、必要に応じてボーリング調査によって得られたデータも活用しながら、液状化リスクを地域住民により詳細に分かりやすく伝える液状化ハザードマップを作成していただく必要があると考えております。
 国土交通省といたしましては、全国の地方公共団体でその作成が進みますよう、先月、ハザードマップを作成するための手引を取りまとめ、公表させていただきましたが、液状化ハザードマップの作成費用に対する財政的な支援も行いつつ、地方公共団体の取組が促進されるよう努めてまいりたいと存じます。

#74
○竹内真二君 是非よろしくお願いします。
 この液状化のハザードマップ見た方から、まさかここが液状化の心配がある地域だったとは知らなかったという声が結構届いておりますので、是非よろしくお願い申し上げます。
 以上で終わります。

#75
○委員長(江崎孝君) 午後一時に再開することとし、休憩いたします。
   午前十一時五十一分休憩
     ─────・─────
   午後一時開会

#76
○委員長(江崎孝君) ただいまから国土交通委員会を再開いたします。
 休憩前に引き続き、令和三年度総予算の委嘱審査を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。

#77
○室井邦彦君 日本維新の会の室井でございます。よろしくお願い申し上げます。
 早速質問に入らせていただきます。
 北陸新幹線及び北海道新幹線の整備の在り方について質問をさせていただきます。
 整備新幹線の整備については、平成二十七年一月に決定された政府・与党における申合せにより、北海道新幹線は五年前倒し、そしてさらに令和十二年末に、北陸新幹線は三年前倒しの令和四年度末に開業となっておりました。
 北陸新幹線の整備の工期遅延と事業費増嵩が明らかになり、国土交通省は検証委員会を昨年十一月に設置をされました。十二月に中間報告書を取りまとめたと聞いております。そこで、北陸新幹線のこの工期遅延と事業費増嵩に関する検証の結果、加賀トンネル内の底部ですね、底部の亀裂発生と、敦賀駅の新幹線と在来線を上下に乗り継ぎできるようにするために大幅な設計変更に原因の発端があったと、このように聞いております。
 そこで、大臣所信には鉄道・運輸機構のガバナンス体制を特に問題提起をしておられましたが、安全の確保や環境に与える影響等を配慮して事業を進める管理体制にも問題があったのではないか、こういう思いでございますが、北陸新幹線のこの問題の背景は、鉄道・運輸機構の改革だけではなく、政策判断が正しかったのか、お聞きをまずしたいと思います。そしてあわせて、同じように前倒しで開業を急ぐ北海道新幹線の整備の進め方に今後変更があるのか、併せてお聞きをしたいと思います。

#78
○政府参考人(上原淳君) お答えいたします。
 北陸新幹線金沢―敦賀間につきましては、沿線地域において大変多くの方々が完成、開業を待ち望み準備を進めておられる中で、工期の遅延、工事費の増加に至ったことは極めて遺憾でございます。
 金沢―敦賀間につきましては、平成二十七年一月の政府・与党申合せによりまして完成・開業時期が三年前倒しされたこと、また、平成二十九年十月の工事実施計画の変更により敦賀駅の上下乗換設備が追加となったことから極めて厳しい工期となったものの、土木工事の体制強化や施工方法の工夫を行うことで令和四年度末の開業は間に合うと見込んでおりました。このため、今般の敦賀駅工区に起因する工期遅延につきましては、体制増強や施工方法の工夫等の当初想定していた前提条件が成立しなくなったことによるものであり、達成不可能な工期設定ではなかったと認識しております。
 一方で、国土交通省におきまして、外部有識者から成る検証委員会を設置し、事実関係の検証や原因究明等を行った結果、工期が遅れているにもかかわらず、工事契約の主体である鉄道・運輸機構の大阪支社は、目標となる完成・開業時期ありきの考え方に起因する甘い見通しの工期設定に基づいて開業に間に合うと本社に報告をしていたこと、本社としても大阪支社からの情報をチェックする機能が十分でなかったこと等の課題が指摘されました。
 これを踏まえ、昨年十二月、国土交通省から鉄道・運輸機構に対し業務改善命令を発出し、本年一月、機構が作成しました改善措置に基づき、現在、地域組織を地域密着型、プロジェクトオリエンテッドなものに、これ、具体的には、北陸新幹線建設局といった、そうした組織につくり変えるなどの事業執行体制の改善や本社のチェック機能の強化等が図られているところでありまして、大臣の所信におきましてもこの旨を表明させていただいております。
 また、お尋ねの北海道新幹線新函館北斗―札幌間につきましては、工事延長約二百十二キロのうち約八割がトンネル区間であり、トンネル掘削に伴い約二千万立米の発生土が見込まれております。これらの発生土の中には要対策土が約六百五十万立米と見込まれており、その受入先につきまして、鉄道・運輸機構が地元自治体と協議を行っているところでございます。
 今般の北陸新幹線の検証委員会では、本年夏を目途に最終報告書を取りまとめることとしております。国土交通省といたしましては、今回の事案を踏まえた再発防止策を北海道新幹線を始めとする他の線区の建設に生かし、予定どおりの開業を目指して最大限努力してまいります。

#79
○室井邦彦君 いや、これだけの大きな事業計画でありながら、もう何かいろいろ政治の力が働いているのか、また、これだけの技術力生かして工事をしていくのに、なぜか非常に手薄というか脇が甘いというか、聞いておっても本当に大丈夫なのかというような不安感が募る一方で、ここらは謙虚な気持ちでしっかりと見直して進めていただかないと、多くの経済活性化のためにこの事業がスムーズに計画どおり進めていくというのが大切なことでありますので、細かなことはこの場ではもう申し上げませんけれども、十分に慎重にしっかりと進めていただきたいということを希望をしておきます。よろしくお願い申し上げます。
 続きまして、東京の外郭環状道路の工事を含む大深度地下の利用の問題についてお聞きをしたいと思います。
 東京外郭環状道路については、調布市のトンネル工事区間において陥没が発生し、複数の空洞が確認されたということでありました。大深度地下の利用に当たっては、安全の確保やその環境の保全に関して十分に配慮をする必要があると。そして、深い地下での工事であれば地上への影響はないといった、まさかと思いますが、過信があったのではないのかなというふうに懸念しております。
 そういう大深度地下の実際の使用に当たっては、詳細な調査分析を行わなくてはいけない、そしてまた環境対策を十分に検討していく必要がある。特に、継続的にモニタリングを実施する等により基礎的なデータを十分に蓄積をしながら、環境への影響の発生をまた早期に発見するための方策を講じるという、こういう必要性があるわけでありますが、この東京外郭環状道路の工事と陥没との因果関係について、地下の脆弱性に原因があったのではないかという見方もありますが、シールドによるその掘削方法には問題がなかったのか、この点をお聞きをしたいと思います。
 また、続けて、この継続的なモニタリングの実施等により複数の空洞発生を事前に発見できたのではないのかというふうに思うわけでありますが、その点もお聞きをし、今後この工事の再開の判断をどう進めて出していくのか、この点も併せてお聞きをいたします。

#80
○政府参考人(吉岡幹夫君) お答え申し上げます。
 三点いただきました。
 まず、掘削方法に問題がなかったかという点でございます。
 現在事業を進めております東京外環道路事業の関越―東名間において、昨年十月に調布市の市道で陥没が発生したことについては誠に遺憾であり、また、御不便、御苦痛を与えてしまっております地域住民の皆様には心からおわびを申し上げたいと思います。
 本線トンネル工事を実施する東日本高速道路会社において、これまで、陥没、空洞と東京外環のシールドトンネル工事との因果関係について、有識者委員会を七回開催し、早期究明に向けた、原因、現地調査、施工データの整理、分析を進めてまいりました。
 その結果、三月十九日に開催された第七回目の有識者委員会において、特殊な地盤条件下において行われた、カッターが回転不能になる閉塞を解除するために行った特別な作業に起因するシールドトンネルの施工が陥没、空洞事象の要因と推定されるとされたところでございます。
 具体的には、閉塞に起因しまして、その解除を目的とした特別な作業を行う過程で地山から土砂がシールドマシンに流入した、閉塞を解除した後の掘削時に一部の気泡材が回収できず、掘削土量が過小に評価されていた等によりまして、掘削土が想定より過剰に取り込んでいたこと等が陥没、空洞の要因と推定され、施工に課題があったとされたところでございます。
 また、モニタリングなどによりなぜ事前に発見できなかったのかと、二つ目の課題でございますけど、今回の陥没、空洞の原因となった本線トンネル工事では、掘削土量について二段階で基準値を設定し、これを下回ること等を継続的にモニタリングしていたと承知してございます。また、東日本高速道路会社からは、陥没、空洞が確認された箇所の掘進中において閉塞が生じたものの、掘削土量に関する基準値の超過はなく、事前に陥没や空洞が生ずる兆候を確認するに至らなかったと聞いております。
 こうした状況を踏まえまして、有識者委員会では、閉塞させない、過剰な土砂取り込みを生じさせないために、シールドトンネル内の土圧をリアルタイムに監視する、より厳しい管理値の設定、気泡材の重量を控除しない掘削土重量を管理する等による排土管理の強化等の対策を講じるとともに、万が一閉塞が生じた場合には、工事を一時中止し、地盤状況を確認するために必要なボーリング調査を実施することなどを再発防止策として取りまとめたところでございます。
 最後に、工事の再開の判断でございます。
 陥没、空洞の原因となった本線シールド工事の再開については、東日本高速道路会社による再発防止対策を含めた今後の進め方が明確になっていない段階で言及することは差し控えたいというふうに思いますが、少なくとも、家屋補償など必要な補償を行いつつ、特殊地質下での工事により影響を受けた地盤の補修などを行っていく必要があると考えております。
 国土交通省としても、住民の方々の不安を取り除けるよう、東日本高速道路会社の今後の進め方等の検討及び住民の方々への説明について最大限協力してまいりたいと考えております。

#81
○室井邦彦君 あと一問質問がありますので、この件については、高度な技術力とか冠たる日本の土木技術を生かして、このような事故が起きない、二度と起きないように慎重に工事を進めていただきたい、このようにお願いをいたします。
 最後の質問になりますが、グリーン社会の実現についてお聞きをいたします。
 国土交通省、二〇三〇年までの取組として、住宅・建築物の省エネ化、また次世代自動車の普及、燃費改善等の目標を設定し、対策を進められております。
 この我が国の次世代自動車の開発技術は世界で先行してきておるというふうに思い込んでおりますが、しかし、欧米や中国の次世代自動車の普及拡大が加速する中で、後れを取りかねない情勢であります。
 国交省としてこの燃料電池や電気自動車の普及拡大にどう取り組んでいくのか、いるのかお聞きをし、もう一点、我が国の洋上風力発電の導入の促進については、港湾内、もとより一般海域における促進区域の指定と浮体式洋上風力の発電施設の商用化を促進する必要があると思っております。関係省庁と連携して今後どう取組を進めていくのか、最後にお聞きをいたします。

#82
○委員長(江崎孝君) 時間が来ておりますので、簡潔に答弁をお願いします。

#83
○政府参考人(秡川直也君) はい、分かりました。
 日本においても、次世代の自動車、いろいろ税制とか補助金等々で、二〇一九年時点では、その新車販売に占める割合は約四〇%となっています。
 ただ、今御指摘いただきました電気自動車、あと燃料電池車につきましては、欧米に比べてやっぱり新車販売台数に占める割合は小さいということがございますが、現下、国内の一部メーカーではそういう新しいモデルの開発なども進んでいますので、今後ともそういう取組を加速してまいりたいというふうに思っております。

#84
○政府参考人(高田昌行君) お答えいたします。
 関係省庁と連携した取組についてお答えいたします。
 現時点で、一般海域につきまして、現在、経済産業省とともに発電事業者の選定に向けた公募手続を実施しております。加えまして、浮体式洋上風力発電設備の商用化におきましても、経産省等と連携しまして洋上風力産業ビジョンを策定し、アジア展開を見据えた技術開発等を進めることとしております。
 引き続き、関係省庁と連携しまして、洋上風力発電の導入促進に向けた取組を加速してまいります。

#85
○室井邦彦君 終わります。

#86
○浜口誠君 国民民主党・新緑風会の浜口誠です。今日はよろしくお願いしたいと思います。
 まず最初に、最近、関係人口というのが大変注目をされております。関係人口というのは、ポストコロナあるいはウイズコロナの社会の中で、地方への移住促進ですとか地域経済の活性化という観点から、都市圏から地域に訪問する方を増やしていく、そのことによって新たな社会をつくっていくための一つの重要な視点として関係人口というのが注目をされております。
 今年一月国土交通省が発表された調査ですとか、あと、先週、三月の十七日に関係人口に関するアンケート結果も国土交通省から公表されております。こうした調査によりますと、関係人口の多い地域の方が三大都市圏から移住する人が多い傾向にあると、要は、訪問する方が多ければ多いほど移住の促進につながっていると、こういう結果も出ております。
 今後この関係人口を増やしていくためにどういった施策が重要なのか、国土交通省として現時点で検討中の施策について教えていただきたいというふうに思います。

#87
○政府参考人(中原淳君) お答え申し上げます。
 地域住民と関係人口が連携、協働して地域づくりを進めていくため、国土交通省では、ライフスタイルの多様化と関係人口に関する懇談会を開催し、関係人口の拡大、深化に向けた施策の方向性等について検討を進めているところでございます。
 昨年九月に実施した関係人口の実態把握調査、先ほど先生から御指摘があった調査でございますけれども、関係人口の来訪が多い地域では三大都市圏からの移住者も多いという結果になっております。懇談会では、関係人口を増やすためには、地域の人と関係人口を結び付ける人、それから関係人口と連携、協働した地域づくりに必要な場、関係人口と地域の人の距離を縮める仕組み、人と場と仕組みに関する取組が必要と指摘されているところでございます。
 国土交通省といたしましても、関係人口拡大の一環として、全国二地域居住等促進協議会を今月設立したところでございまして、地方公共団体等とともに、二地域居住等の普及促進と機運向上を図ることとしております。
 引き続き、関係省庁とも連携しながら、関係人口を拡大し、地域の活力の維持に努めてまいります。

#88
○浜口誠君 ありがとうございます。
 先ほどの御答弁の中にも、距離を縮めるというのも大事な要素だという御答弁ありました。やはり、地域と都市圏との行き来を頻繁にしてもらう、そういう機会を増やすということは、この関係人口を増やしていく、地方を活性化をさせていく、地方にもっともっと目を向けていただくためには非常に重要だというふうに思います。
 そうした意味からすると、移動のコストを下げていくというのが大変重要な要素になるんではないかなというふうに思っておりますけれども、この関係人口を増やしていくという観点から、移動のコストを下げるということはどのような効果があるのか、国土交通省の見解をお伺いします。

#89
○政府参考人(中原淳君) お答え申し上げます。
 昨年九月に実施した関係人口に関する実態把握調査において、現在関係人口ではない方に対して関係人口となるために改善を望む要素をお聞きしたところ、これは速報値ではございますけれども、移動や滞在に伴う金銭的負担の軽減という回答が第二位で約三割を占めているところでございます。また、関係人口として三大都市圏から他地域に実際に訪問されている方に今後地域との関係性を深める上で改善を希望する点をお聞きしたところ、移動や滞在に伴う金銭的負担の軽減が第三位で約二割となっているところでございます。
 このような結果を踏まえますと、移動コストの軽減は、関係人口拡大に一定の効果が期待できるものと考えております。

#90
○浜口誠君 ありがとうございます。
 やっぱり効果あるんですよね。アンケート結果からしても、実際に訪問されている方、移動のコストがもっと負担が軽減できれば、安くなれば、地方に行ってみたいということに、これ背中を押すことになるというふうに思っております。
 今、高速道路はもう地方と都市圏を結ぶ大変重要なインフラだというふうに思っております。非常にきめ細かく全国各地に張り巡らされております。したがって、関係人口を増やしていく、地方への移住ですとか、地方経済を活性化をさせていく、こういった視点から、もっともっと高速道路を使っていただく、その環境を整えていくということが大変重要な視点ではないかというふうに思っております。
 一方で、今の高速道路料金は対距離料金で、地方に住む人からすると、走る距離が長くなればなるほど料金が上がって、やっぱり地方と都市を遠ざけている、そういう料金になっているんではないかなというふうに私は思います。
 そこで、提案なんですけれども、まさに高速道路をもっと活用していただくために、五百円、ワンコイン、定額でもう乗り放題と、こういった定額制料金を導入することによって、地方と都市部の移動のハードルを大きく下げて、人々が行き来しやすくできる、そういう料金体系に変えていくべきではないかなというふうに思っております。
 お手元の資料を見ていただきたいと思います。
 資料一が実際に定額料金、これはワンコイン、五百円の例で示しておりますけれども、いろんな区間並べております。これ一例ですけれども、東京―名古屋とかですね、ここにあるとおり、中長距離を移動する場合、やっぱり大きなメリットが定額制料金の場合あるというふうに思っております。
 こういった改革を、是非定額制料金の導入というのを、国民の皆さんがわくわくどきどきする政策を是非国交省の方には御検討いただきたいというふうに思っております。
 もう一枚めくっていただきまして、二ページが、どういったメリットがあるのかというのを整理をさせていただきました。
 国民目線でいうと、とりわけ中長距離利用のときには大幅な料金の低下になります。短距離は値上がりする皆さんもおられます。約四割ちょっとぐらい値上がりになるんですけれども、そのときは、三百円程度値上がりが一割です、二百円程度が一割、百円程度が二割です。これぐらいの値上がりで済みますけど、一方で、中長距離は大幅に料金は下がります。あと、産業界にとっては物流コストの低減ですね、これは農産品も含めて、地方から農林水産品を運ぶときも一気に物流コストが低減することができると、競争力の強化にもつながります。また、地方は、関係人口あるいは観光、地方の経済の活性化、こういうことにもつながっていきます。
 高速道路会社にとっても、これ、今、NEXCO三社、あと本四橋を合わせると年間で二十八億台、高速道路を利用しております。年間の料金収入は二兆三千億円です。一台当たりに換算すると、平均約八百円程度なんですね。したがって、五百円というのは、永久有料という、償還主義を見直して永久有料という考え方を入れていけば十分達成できる、あとターミナルチャージとかはもうこの料金八百円には含まれていますから、そういった面を含めれば、十分高速道路会社も料金収入を確保できると。政府にとっても、税の投入はほとんど必要ありません。高速道路無料化のときは相当財源が必要でしたし、上限千円も財源が必要でしたけれども、この定額制であれば、ほとんど政府としても財源を投入することなく実施できると。
 まさに国民の皆さんにとってもいろんな関係者にとってもウイン・ウインの料金制度にしていくことができるんじゃないかと、こういった新たな令和の時代のパラダイムチェンジを高速道路料金でもしっかりやっていくべきではないかなというふうに思っております。是非、国交省の御見解をお伺いしたいと思います。

#91
○政府参考人(吉岡幹夫君) お答え申し上げます。
 浜口先生にはいつもこの御意見をいただいておりまして、非常に勉強したいというふうに思っておりますが、まず、高速道路でございますけれども、御質問ありましたとおり、物流の効率化も当然ありますし、国民の安全、安心もありますし、まさに都市圏と地方との人と物との往来を支援するという意味でも重要な役割を担っているということでございまして、利用を促進すべきだというところも、そういうふうに考えているところでございます。
 ただ一方、今の高速道路制度でございますけれども、もう御承知のとおりでございますけど、高速道路料金で返済することになってございます建設費用、管理費用に、管理に要する費用でございますけど、利用者が費用を、まあ何が公平かという御議論あると思いますけど、公平に負担するという一つの考え方として、利用距離に応じた料金を基本としているということでございます。
 御提案の定額制ですけれども、もうお話もありましたけれども、長距離の利用者と短距離の負担の公平性が本当にこれで、おっしゃられるような形でいいのかということと、短距離の方がやはり割高になる、先生もおっしゃっておりましたけれども、その辺、本当に利用されなくなって大丈夫かと、一般道にあふれたりしないかと、そういうような課題もあるのかなというふうに考えているところでございます。
 いずれにしましても、今後の高速道路料金どうしていくのかというのを幅広く議論しながら、利用しやすい料金にしていきたいというふうに考えているところでございます。

#92
○浜口誠君 これ、本当に国民の皆さんの立場に立って、あるいは産業競争力ですとか地方の視点で高速道路はどうあるべきかというのを抜本的に見直していく今タイミングだと思います。このコロナ禍において、先回も名古屋高速でいろいろ議論させていただきましたけれども、あのときであっても、料金が上がったり下がったりするんですから、その中でベストは何かというのをもう一回しっかり考えていく必要があるんじゃないかなというふうに思います。
 そこで、道路って誰のものなのでしょうか。道路は誰のものなのか、道路は生産財なのか消費財なのか、こういった面も含めて、高速道路を始めとする道路に対する基本的な認識と今の高速道路の利用状況について国交省としてどのような受け止めをされているのか、これは赤羽大臣にお伺いしたいと思います。

#93
○国務大臣(赤羽一嘉君) 道路が生産財なのか消費財なのかという、そういう問いかけって余りされていなくて、今回質問通告されていましたので有識者の皆さんに確認させていただきましたが、やはりその利用の仕方で生産財に位置付けられたり消費財に位置付けられたりするというのが押しなべて皆さんの御意見でありました。ですから、例えば具体的に、物流会社が道路サービスを使う、物流会社のように道路サービスを使う企業にとっては高速道路は生産財であって、御家族や余暇、レクリエーションで旅行する場合に使われる場合は消費財という考え方が妥当だろうというふうに言われておるようでございます。
 現在の高速道路の利用状況につきましては、NEXCOが管理する路線について、民営化直後の平成十八年度と比較すると、令和元年度末時点の開通済みの延長、これは一四%当時より増加をしておりますが、交通量は、走行台キロベースでありますが、二〇%増加しているということが見られます。
 ただ、他方で、令和元年の渋滞損失時間年間約二千七百万台、時間当たりですね、あと死傷事故の件数も年間約四千四百件という課題も残っているということでございます。
 それとあと、引き続き、先ほどのちょっと議論にもありますけど、私が大臣になって全国の首長さんや経済団体から何が要望が一番大きいかというと、やはり高速道路のネットワークの整備とスマートインターチェンジの追加、また、災害対応ということでは暫定二車線の四車線化ですとか橋梁の耐震補強、のり面の防災対策といった、こうした取組について大変強い要望があるのはよく御承知だと思いますが、こうしたこと、財源も考えなければいけないので、多分これを全て先ほどの五百円制で賄っていけるのかという、そんなすばらしい話があるのかなというふうに、もうちょっとこの分岐点というのはそんな低いものじゃないんじゃないかなというのは直感的にありますけどね。
 論争するつもりはありませんけれども、ちょっとそういう感想を持っております。

#94
○浜口誠君 大臣、できますよ。できると思います。本当に一緒に議論させていただきたいと思いますよ、膝詰めで。
 百五十円の今ターミナルチャージ掛かっているんですから、それ入れて八百円ですからね、平均。なおかつ、償還主義を取っているから駄目なんです。永久有料にしてずうっと有料化すればいいんですよ。そうすれば、財源も、まさに足立先生よく言われる公共事業ではないですけれども、しっかりミッシングリンク解消して、二車線を四車線、渋滞する区間は四車線を六車線にする、それも料金が永久有料になれば利用者ちゃんと負担してくれますから、そういう形で使う、もっともっと高速を使っていただく体制を整えていくということはこれから大事な視点だと思います。
 大臣、一点お答えいただいていないのは、高速道路は誰のものかという点について、もう一度お願いします。

#95
○国務大臣(赤羽一嘉君) それはもう国民のものだと思います。

#96
○浜口誠君 高速道路は全国の国民の皆さんのものだと思います。したがって、本来は道路は無料がベストなんです。無料がベスト。全国どこでも同じ負担で乗れるから、無料がベスト。
 ただ、高速道路は、先ほど大臣からも、出口をもっと増やしてほしい、スマートインターを増やしてほしいとか、あるいは防災に強いようにちゃんとメンテナンスしてほしいと。これからもメンテナンスだとか高速道路の機能強化は必要になってきます。
 したがって、永久有料にして、でも、なおかつ、全国の国民の皆さんの財産ですから、より廉価な共通料金にしていくと、これが一番あるべき考え方だというふうに思います。だからワンコインでいいんです。全国どこでもワンコインと。この考え方が一番平等で、どこに住んでいても、どこで農産品を作って運ぼうとも、同じ負担で道路は利用できる、高速道路は利用できると、こういう考え方をやっぱりやっていくべきだというふうに思いますけれども、その点、いかがですか。

#97
○政府参考人(吉岡幹夫君) お答え申し上げます。
 繰り返しになりますが、一つの案としてその定額制というのがあるということは承知いたしますけれども、やはり、いろんな交通機関もありますけど、距離に応じて払うというのも一つの考え方ではないのかなというふうに思います。
 また、先ほど申しましたとおり、短距離の方が本当に五百円でも乗っていただけるのかなと。昔、都市部もそういうことがあったわけでございますし、先生もよく御存じだと思いますけれども、そういうところから距離制に変えてきたという話の中で、渋滞してしまうんではないかなという、そういうおそれもあるのかなということでございまして、そういうことも考えながらいろいろ議論をさせていただいて、先ほどの繰り返しになりますけれども、利用しやすいより良い料金にしていきたいというふうに考えているところでございます。

#98
○浜口誠君 高速道路の今の問題点、資料の三、是非見ていただきたいと思います。
 一つは、利用率がやっぱり欧米に比べると低いです。これ分担率という考え方があるんですけれども、高速と一般道をどれだけ使っているか。高速を使うほどこの分担率の数字が上がってくるんですけれども、欧米は三割超えています。日本は二割行くか行かないかです。もう一・五倍ぐらいの差があるという。やっぱり欧米に比べて日本の高速道路は使われていません。立派な道路ですよ、物すごく立派な道路ですけれども、国民の皆さんに使っていただいていないというのが一点目。
 やっぱり二点目は、高いです。距離制料金も高い。もう海外に行けば、無料のフリーウエーもありますし、アウトバーンもあります。有料のところもありますけど、もっと安いです。距離制であっても安いと。スイスのビニエット制というのは、年間四十スイス・フラン、五千円で年間乗り放題です。こういう定額制を入れている国もあります。
 三点目は、インターチェンジの間隔が長いんです。だから渋滞するんです。もっと短くすればいいんです。だからスマートインター造ってくれって、それはそうですよ、長いから、インター間が。欧米に比べて長い。東名で見たって、十キロ超えるところもあるし、二十キロ超えるところもある。だから、渋滞しても抜けれないです。下道に下りられないと。三キロ、四キロ間隔で、もっと安い簡易な出口を造っていけばいいんですよ。そうしたら渋滞が起きません。これはもう欧米の高速道路を勉強すればすぐ分かると思いますよ。
 こういった課題について、どうですか。

#99
○政府参考人(吉岡幹夫君) お答え申し上げます。
 まず、利用率の点につきましては、おっしゃるとおり、欧米は三割ぐらいですかね、分担率がですね、利用率というか、分担率ですね。日本が二割でございますので、分担率を上げることが大事で、できるだけ高速道路に乗っていただいた方が安全の面でもいいですし、渋滞とか考えたときもいいというふうに考えているところでございまして、そういうことを進めていくべきだというふうに思っています。
 料金が高いという件は、比較してどうかということでございますけど、一つは、地形的な制約がやっぱりあって、どうしても建設コストが掛かるということもあったでしょうし、過去の歴史の中では、急いで高速道路を造ろうということで世界銀行にお金を借りてまで造ってきたという、そういう経緯もあって、早くから造ったところに比べてはどうしてもコストが掛かっているというところもあるのかなということでございます。
 その一方で、まだネットワークとしても、ミッシングリンク等もありますし、またスマートインターチェンジ等の設置を増やせという声もあるように、もう少しお金も掛かると。そういうこともありまして、高い料金であることはそうですし、インターチェンジが間隔が長いということもおっしゃるとおりであるというふうに思っているところでございます。

#100
○浜口誠君 まだまだ高速道路、料金も含めて課題がたくさんありますので、引き続き議論させていただきます。
 今日はありがとうございました。

#101
○武田良介君 日本共産党の武田良介でございます。
 今日は、地域公共交通について質問させていただきたいというふうに思います。とりわけ人口減少と高齢化という変化に応じた公共交通はどうしたらいいのかということの問題意識を持って質問させていただきたいというふうに思います。
 最初に、一つ事案の紹介をさせていただきたいと思うんですけれども、先日、新潟市北区の豊栄の地域のお話、私伺いまして、旧豊栄市のときから運行されているコミュニティーバス、これが、二〇二一年度、来年度いっぱいで廃止の方向ということが打ち出されているというふうにお聞きをいたしました。運行開始は二十年前ということなんだそうですけれども、合併時には、豊栄地域に限定して現行どおりという規定で維持されてきたものだそうであります。
 廃止の理由ですけれども、車両の老朽化、それから市の財政難ということが指摘されているようであります。現在は、維持費や燃料費などは市が負担をしていると。利用できる方は、豊栄地域の自治会だとか学校が利用可能。ここ数年間の利用者は年間で大体一万四千人程度というふうにお聞きをいたしました。阿賀野市に近い地域に住む中学生は、冬の期間、コミュニティーバスで通学できるように、保護者でつくる会が低負担でこれを借り上げていたと。民間事業者に今後頼むことになれば、負担増ということになってしまうと。市から一部補助が仮に出るとしても、今後の不安は大きいということをお伺いをいたしました。
 私、この事案をお聞きしていろいろ思いましたけれども、市町村合併が一つのきっかけになってしまったのではないかだとか、あるいは、通学の足となるバスがなくなれば子育てがよりしにくくなるのではないか、自治会の行事ができなくなれば今後のまちづくりだとかいろんな影響が出るのではないかとか、様々問題意識を持ちましたけれども、そこで、まず大臣にお伺いをしたいと思うんですけれども、冒頭言いました、人口減少と高齢化という変化に応じて公共交通政策どうしていったらいいのかということであります。
 私は、交通弱者の方に対する支援という発想だけではなくて、もっとこう、何ていうんでしょうか、前向きに、元気に高齢者の方も外に出ていただいて、安心して病院に行けるだとか、買物に行けるだとか、文化なんかに触れるだとか、そういったことに出かけられるような交通、公共交通であっていいというふうに思っておりますけれども、大臣にその御所見を伺いたいと思います。

#102
○国務大臣(赤羽一嘉君) 日本の各地、地方行けば行くほど、どこの地域も押しなべて少子高齢化、人口減少化が進んで、地域公共交通が維持が大変難しくなっていると。多くは民間事業者が担われたり、地方自治体の市営バスとか担われているケースがあれば、今のお話は多分、ちょっとよく分かりませんが、NPOなんかでやっているケースもあって、私の地元なんかでもNPOでやっていたコミュニティーバスが、採算が元々取れない上に、そもそもドライバーが高齢化で維持ができなくなってきたと、こうしたところは大変多い現実だと思います。これ、本当に非常に難しい話でありますし、その上にコロナ禍の影響によってより厳しくなっていると。
 そうしたことから、令和二年の第三次補正予算、また今審議いただいています当初予算で、公共交通の地域の鉄道、バス、離島航路等の運行の維持ですとか、今回、感染症の防止対策の強化ということで、合わせて五百億円を超える手厚い支援を行っているところでございます。
 加えて、公共交通サービスは、これから、各事業者任せということではなくて、地域の実情が一番分かっている地方公共団体がやはり中心になって、地域の公共交通の在り方、その実情に合わせて模索をしていくというのが不可欠ではないかというふうに思っております。
 そうした観点から、昨年、通常国会で地域公共交通活性化再生法を改正させていただき、また、独禁法の特例法を認めていただいて、バスの事業者が集まって効率化を図るとか、それに加えて、自家用有償旅客運送ですとかスクールバスですとか福祉輸送、地域にある輸送資源を総動員して、移動手段の確保を図るということを促していこうということでございます。
 いずれにしても、公共交通って、地方自治体の人と話すと、何か所与、与えられたもので、これは国がやるべきものだという感覚の地域が何か多いような気がしますが、今後は、地域公共交通団体と国交省でいうと各地方運輸局がやはりしっかり丁寧に連絡をしながら、また、民間事業者だけではなくて、フルに地域の輸送資源を総動員しての工夫をしていかないと、なかなか維持が大変なのかなと。
 一例挙げますと、富山市も合併をされて、富山の市内は路面電車で頑張っていますけど、すごく広くなっているので、そこはやっぱりバスでやるしかないと。私の記憶では、お出かけパスといって、何か、ちょっと正確じゃありませんけど、年間千円出すと毎回百円で乗れるというような、それは非常に、今お話ありましたけど、高齢者の皆さん、市長さんいわく、それを利用されている高齢者は非常に健康で医療費も少なく、掛かっていないというようなお話もあって、そうしたこともあろうかというふうに思っております。

#103
○武田良介君 地方自治体と協力して、公共交通の維持確保、大変重要だというふうに思っております。
 そこで、国交省に、公共交通確保維持改善事業というのがありますけれども、これについて御説明いただきたいと思います。

#104
○政府参考人(久保田雅晴君) お答え申し上げます。
 地域公共交通確保維持改善事業は、地域におけます持続可能な地域公共交通ネットワークの実現に向けた取組を支援する補助制度でございまして、大きく三つの柱でございます。
 一つ目は幹線バス交通、デマンドタクシー、離島航路等の生活交通の確保維持への支援、二つ目が公共交通におけるバリアフリー化や地域鉄道の安全対策等への支援、三つ目が地域公共交通ネットワーク形成に向けた計画策定等への支援ということでございます。

#105
○武田良介君 三つの事業から成るものだという御説明いただきました。
 一つ目の柱なんですけれども、資料の一番にその予算付けました。一つ目の柱というか、今御説明いただいた三つの柱全体の予算の変化について資料を付けさせていただきました。
 二〇一一年度、三百五億円でスタートしたということですけれども、残念ながら当初予算は減少傾向にありまして、来年度二百六億円ということで伺っております。この予算も増やしていかなければいけないのかなというふうに思っておるところですけれども、三つの事業のうち一つ目に紹介をいただきました事業の中には、地域間幹線系統補助と地域内フィーダー系統補助というのがあるというふうに思いますけれども、それぞれの補助について、違いなど御説明いただけますでしょうか。

#106
○政府参考人(久保田雅晴君) お答え申し上げます。
 地域公共交通確保維持事業では、高齢化が進む過疎地域等の住民の移動手段を確保するため、幹線バス交通や地域内交通の運行、離島航路、離島航空路の運航に対し支援を行っています。
 このうち、陸上交通につきましては、委員御指摘の幹線バスやデマンドタクシー等の運行費について、経常費用から経常収益を控除した赤字額の原則二分の一を支援することとしているほか、車両導入への支援を行っておりまして、地域間幹線系統補助及び地域内フィーダー系統補助に分かれておるところでございます。
 まず、地域間幹線系統補助におきましては、複数市町村にまたがった広域的な地域間ネットワークを形成する幹線系統に対して支援を行ってございます。また、地域内フィーダー系統補助におきましては、基本的には、先ほどの地域間幹線系統補助を受けているバス系統と接続する地域内のバス交通やデマンド交通の運行等に対して支援を行うことにより運行の維持を図っておるところでございます。

#107
○武田良介君 資料に付けましたけれども、地域内フィーダー系統補助の推移なんですね。ここに記載されているとおりなんですけれども、コミュニティーバス、乗合タクシー等の確保維持に対するニーズは拡大傾向にあると、地域内フィーダー系統補助を活用する市町村数、申請(要望)額も増加傾向にあるが、限られた予算の範囲内で執行している状況にあるというふうにあるんですね。
 この右のグラフを見ていただきますと、実績と申請(要望)というふうになっておりますが、申請はずっと増えていくわけですけれども、実績の方がなかなか増えないというか、少し減ってしまっているという資料になっております。
 これはやはり、先ほどの話からしても、自治体が何とか努力をして地域公共交通維持をしようと、確保しようということで取り組んでいる、実際に申請も増えている、要望増えているけれども応えられていないということではないかというふうに思いますけれども、この点、認識、いかがでしょうか。

#108
○政府参考人(久保田雅晴君) 先ほど申しました幹線のところにつきましては、赤字額の二分の一ということで、これは今執行しておりまして、この額が年々増えてきているという実態もございます。
 一方で、フィーダーにつきましては、地域内、限定されたところであるということから、国と自治体の役割分担を踏まえながら、それぞれの財政状況を見ながら対応しているという状況でございます。

#109
○武田良介君 その地域間とフィーダーと分ければそういう話はあるのかもしれませんが、全体として予算が減少傾向であり、地域の公共交通を支えていく上で不十分になっているのではないかというふうに私は思うんですけれども、その点は率直にいかがですか。

#110
○政府参考人(久保田雅晴君) 委員配付の資料を見ますと、地域公共交通確保維持改善事業の推移額、この当初予算額が減っているような形でございますけれども、実は先ほど三つの柱というふうに申しました。この中で、生活交通の支援につきましては、このうちおおむね二百億の規模をキープしておりまして、その意味では、地域の足の確保という意味においては二百億の、済みませんが、予算額を確保していると、そういうことに努めておるところでございます。

#111
○武田良介君 申請額、申請(要望)の方も逆に増えておりますので、本当に守っていこうと思えばやはり予算をもっと付けて増やしていくことも私重要になってくるのではないかというふうに思っております。
 ちょっと時間がありませんけれども、先ほど大臣の方からも少しお話がありました富山市なんですけれども、私、富山市もちょうどお話少し伺いまして、富山市も合併された、先ほどお話あったとおりですね。合併した婦中町というところも、合併前に自治体が運行していたコミュニティーバスがなくなって、今、自主運行のバスが走っているということなんだそうです。これは、自治振興会などが、住民団体が富山地方鉄道に運行を委託する形で自主運行バスが走っていると。運行の費用を、バス停がある町内では一世帯当たり二百円の負担があって、自治振興会は年間五十五万円の負担もしている、市も運行の経費の二十分の九を助成している、それでも赤字があるんだというお話を伺いました。このままでは地域の足を守っていくことが大変だと、どうしても負担増というふうにならざるを得ないということの声があるんだというふうにお聞きをいたしました。
 この富山の場合は、先ほどのフィーダー系統のような補助ができるんでしょうか。

#112
○政府参考人(久保田雅晴君) お答え申し上げます。
 委員お尋ねの婦中町の自主運行バスに対する支援としては、委員御指摘のように地域内フィーダー系統補助が考えられますが、その前提としまして幾つかございます。
 まず、地域の協議会が定めた生活交通確保維持改善計画におきまして、確保又は維持が必要と記載されていることが必要となります。加えまして、先ほど幹線の系統と接続するという話申しましたけれども、その関係で補助対象事業者でありますとか対象路線などについてもそれぞれ要件があるところでございます。
 したがいまして、先生今お話を伺った限りにおいては対象になるのかどうかについてはっきりと申し上げることはできませんが、できればその支援の可能性などにつきまして管轄しております北陸信越運輸局に御相談をいただければ、我々いろんなノウハウございますので、御相談に応じたいと考えておるところでございます。

#113
○武田良介君 一点教えていただきたいんですが、今言われたその地域間の幹線系統と接続しなければいけないという要件はどうして必要になるんでしょうか。

#114
○政府参考人(久保田雅晴君) 国と地方の公共交通、支える役割としまして、国としてやはり幹線、地域と地域をつないでいく、そういった系統がなくなってしまうとそれぞれの地域が孤立することになります。したがって、その幹線を助けていくという意味においてのフィーダー輸送だという考えでございます。

#115
○武田良介君 時間ですので終わりにしたいというふうに思いますけれども、地域公共交通を守ることは、冒頭少しお話もさせていただきましたけれども、ただ交通弱者助けるというだけではなくて、健康寿命という言葉もありますが、高齢者の方が安心して病院へ行けることはもちろん、文化だとかスポーツだとかいろいろ触れられる、若い皆さんも社会参加ができていく、やっぱりそういう機会を保障するものとして非常に重要だというふうに思っておりますので、幅広い視点を持って予算の確保、取り組んでいくし、実際に地域公共交通守らなければならないということを申し上げさせていただいて、質問を終わりたいと思います。
 ありがとうございました。

#116
○委員長(江崎孝君) 以上をもちまして、令和三年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、国土交通省所管についての委嘱審査は終了いたしました。
 なお、委嘱審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

#117
○委員長(江崎孝君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後一時五十三分散会
ソース: 国立国会図書館
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