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2021/03/23 第204回国会 参議院 第204回国会 参議院 災害対策特別委員会 第3号 令和3年3月23日
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2021/03/23 第204回国会 参議院

第204回国会 参議院 災害対策特別委員会 第3号 令和3年3月23日

#1
令和三年三月二十三日(火曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 三月二十二日
    辞任         補欠選任
     加田 裕之君     島村  大君
     酒井 庸行君     石井 正弘君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         新妻 秀規君
    理 事
                足立 敏之君
                馬場 成志君
                吉田 忠智君
                杉  久武君
    委 員
                石井 正弘君
                大野 泰正君
                自見はなこ君
                島村  大君
                滝沢  求君
                野村 哲郎君
                藤木 眞也君
                小沼  巧君
                熊谷 裕人君
                塩村あやか君
                平木 大作君
                室井 邦彦君
                浜口  誠君
                武田 良介君
   国務大臣
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(防災)
       )        小此木八郎君
   大臣政務官
       内閣府大臣政務
       官        和田 義明君
       内閣府大臣政務
       官        神谷  昇君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        林  浩之君
   政府参考人
       内閣府大臣官房
       審議官      佐藤  暁君
       内閣府政策統括
       官        青柳 一郎君
       警察庁長官官房
       総括審議官    櫻澤 健一君
       警察庁長官官房
       審議官      宮沢 忠孝君
       消防庁審議官   五味 裕一君
       消防庁国民保護
       ・防災部長    荻澤  滋君
       文部科学省初等
       中等教育局教育
       課程総括官    串田 俊巳君
       厚生労働省大臣
       官房審議官    間 隆一郎君
       厚生労働省大臣
       官房審議官    大坪 寛子君
       国土交通省大臣
       官房審議官    望月 一範君
       国土交通省水管
       理・国土保全局
       次長       塩見 英之君
       環境省大臣官房
       審議官      大森 恵子君
       環境省大臣官房
       環境保健部長   田原 克志君
       防衛省大臣官房
       審議官      町田 一仁君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○災害対策樹立に関する調査
 (新型感染症の発生を想定した災害救助法の見
 直しに関する件)
 (災害対策の実施体制に関する件)
 (中央防災会議の女性委員割合の引上げに関す
 る件)
 (国際防災協力の推進に関する件)
 (防災対策の基本方針に関する件)
 (要支援者の避難に係る個別避難計画の策定支
 援策に関する件)
 (原子力災害時における避難計画の実効性に関
 する件)
    ─────────────

#2
○委員長(新妻秀規君) ただいまから災害対策特別委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日、加田裕之さん及び酒井庸行さんが委員を辞任され、その補欠として島村大さん及び石井正弘さんが選任されました。
    ─────────────

#3
○委員長(新妻秀規君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 災害対策樹立に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣府大臣官房審議官佐藤暁さん外十三名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

#4
○委員長(新妻秀規君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────

#5
○委員長(新妻秀規君) 災害対策樹立に関する調査を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。

#6
○自見はなこ君 おはようございます。自由民主党・国民の声の自見はなこです。どうぞよろしくお願いいたします。
 まず、防災ということに関しまして、私は自民党の女性局の次長、そして青年局の代理を務めさせていただいておりますけれども、与党の中でたった一人の小児科医ということもございまして、液体ミルクと防災ということで、まず一問目、質問させていただきたいと思います。
 液体ミルクの普及を考える勉強会、これ、野田聖子先生が代表の勉強会がございますが、私は事務局をさせていただいております。この会の発足自体は、東日本大震災のときにフィンランドから緊急的に液体ミルクを輸入して保育施設で配ったというところから始まっております。
 ところが、当時、国内では液体ミルクの製造販売ができないという状況であったので、この勉強会ではその解禁を目標として活動してまいりました。また、災害時にもこういったことが非常に重要であるということから、日本産婦人科学会、日本小児科学会や医会、日本防災士会などからも早期解禁への要望というのが当時来ておりました。
 そのことを、当時になりますけれども、塩崎厚労大臣には受け止めていただきまして、平成三十年の八月になりますけれども、食品衛生法上の法令改正、乳等省令の改正をしていただきまして、新しく液体ミルクというものを製造販売するときに必要な規格基準というのを追加をしていただきまして、同時に、同じタイミングで消費者庁にこの許可基準というものを設定、告示していただきました。
 おかげさまで、これを様々な団体の皆様に受け止めていただきまして、特に日本栄養士会のJD―DATというチームがございます。これ、災害支援チームでございまして、避難所などにおけるアレルギー食ですとか透析をしている方のお食事とかを避難所まで届けてくださったりするチームでありまして、全国三千名の栄養士の方々が日頃から登録をしていて研修を重ねているすばらしい活動のチームがあるんですが、ここが平成三十年十一月の十九日に赤ちゃん防災プロジェクトというのを発足していただいております。
 皆様にお手元の資料が配付されているかと思いますが、このピンク色の「災害時に乳幼児を守るための栄養ハンドブック」というのを御覧ください。これがそのJD―DATが作っていただいたものでありまして、一枚目がお母さんに対するアドバイスを書かせていただいております。まず、その次めくっていただきますと、災害時こそまずは母乳をしっかりとあげられるような環境やお母さんのストレスということにも配慮した、是非そういったものをお願いしますということを書かせていただいております。そして、避難所での授乳スペースのことも書かせていただいておりまして、その次に粉ミルクと、そして液体ミルクのことを、母乳が出ないお母さんもおられますので書かせていただいている、こういったものを、実はこれ大きめに今日は印刷しておりますけれども、母子手帳に入るサイズの冊子になっておりまして、全国の自治体で配付をしていただいたり、啓発啓蒙活動をしていただいているという状況になっております。
 また、その次の配付資料でございますけれども、内閣府の男女共同参画の皆様にも大変お骨折りいただきまして、令和これは二年でございますけれども、五月に出されました災害対応力を強化する女性の視点においてもこの授乳のアセスメントというものを作っていただいておりまして、めくっていただきますと、次のページでございますけれども、そこにも、授乳アセスメントのフローシートの中にも代替用品として、母乳が出ないお母様たちに対して粉ミルク、液体ミルク、アレルギー用ミルクということで記載をしていただいております。また、様々なプッシュ型の支援にもここを活用していただいておりますことにも感謝を申し上げたいと思います。
 その後でございますけれども、我々の自民党の女性局、青年局では、地方議会においてもこの備蓄というものの呼びかけをお願いをしております。特にこの備蓄でありますけれども、初めの三日間、大規模な災害時でありますけれども、市町村の備蓄というのが非常に重要だということであります。赤ちゃんにとってはミルクは、母乳やミルクはもう命そのものでありますので、これをつなぐ、命をつなぐためのものであります。また、最近の災害は複合型でございまして、断水と停電というものが一度に起こるということが多くなってきましたので、液体ミルクの備蓄の需要というものは大変高まっていると思っております。
 また、事務連絡、次、続きまして参考資料に挟ませていただいておりますけれども、台風の十九号と十五号、千葉を中心に令和元年に襲ったものでありますけれども、そのときも大規模な停電と断水というものが続きましたけれども、その際、厚生労働省から事務連絡を出していただきまして、こういったものの備蓄や活用についてということで備蓄を呼びかけております。
 今日の質問、一問目でございますが、その後のフォロー状況、この令和元年の十月二十五日に出しました事務連絡で呼びかけております液体ミルクの備蓄のフォロー状況についていかがでしょうかということと、また、同時にでありますけれども、この市町村の地域防災計画で備蓄を進めておりますが、避難所での授乳環境整備や母乳を与えられない状況で重要な液体ミルクや粉ミルクの備蓄など、各市町村で災害時に乳児を守る取組を行っているかどうかを私自身は見える化していくということが非常に重要だと思っておりますが、そこに関してはいかがでしょうか。

#7
○政府参考人(青柳一郎君) お答えいたします。
 まず、災害時の乳児用液体ミルクの備蓄に関するフォローの関係でございますけれども、御指摘の事務連絡により地方公共団体の取組を促しているところでございますけれども、民間企業の調査によりますと、若干低い数字でございますが、一二・三%の地方公共団体において液体ミルクを購入して備蓄しているところと承知しております。
 内閣府としては、今年度、令和二年度から運用しております物資調達・輸送調整等支援システム、こちらにおいて、災害時等、国と地方公共団体間における液体ミルクも含めた物資に係る調達・輸送情報等を共有できる体制を整えておりまして、このシステムを活用して地方公共団体の物資の確保に向けた取組を促してまいりたいと考えております。
 また、避難所における授乳環境の整備、乳幼児や女性等に配慮した物資の確保については、基本計画や取組指針において地方公共団体の取組を促しているところですけれども、内閣府として、各市町村における災害時に乳児を守る取組について現状の把握をしっかり行って、厚労省など関係省庁と連携して地方公共団体を支援してまいりたいと考えております。

#8
○政府参考人(大坪寛子君) お答え申し上げます。
 厚生労働省の動きについて御報告をいたします。
 御指摘の通知発出以降の動きでございますが、まず、昨年の三月に授乳・離乳の支援ガイドの普及啓発パンフレットの中で、災害時のために備えておきたいこととして明記をさせていただいております。また、その次ですが、本年二月の九日に閣議決定をいただきました成育医療等基本方針、この中で、災害時等における授乳の支援や液体ミルクを始めとする母子に必要となる物資の備蓄及び活用を推進するということを明記をさせていただいております。
 引き続き、成育医療等基本方針等々の中で、関係省庁と連携しながら推進を進めてまいりたいと考えております。

#9
○自見はなこ君 ありがとうございます。成育基本法は超党派で成立をした議員立法でございますので、何とぞよろしくお願いいたします。
 続きまして、和田政務官に御質問させていただきたいと思います。
 先ほど御紹介いたしましたけれども、内閣府の男女共同参画局で取りまとめました男女共同参画の視点からの防災・復興ガイドラインでは、地域防災会議の委員や自主防災組織の育成、避難所運営や授乳環境の整備など、女性の参画を促進し、地域の災害対応能力の強化を図っていることと認識をしております。
 内閣府防災としての自治体等への周知の取組状況はいかがでしょうか。また、国と都道府県と市町村の連携についても併せてお答えいただけると幸いです。

#10
○大臣政務官(和田義明君) 自見先生にお答え申し上げます。
 避難所運営等の女性の参画、これ、被災者を支援する上で極めて重要であると認識しておりまして、この課題における先生の御尽力、お取組に心から敬意を表する次第でございます。
 御指摘の男女共同参画の視点から防災・復興ガイドラインは令和二年五月に作成したものでございまして、内閣府防災としても、男女共同参画局と連名で、都道府県の男女共同参画担当者と防災担当者に周知をしたところでございます。
 内閣府防災としては、都道府県の防災担当者を対象とした説明会におきまして当ガイドラインを紹介するなど、地方公共団体において周知が進むよう努めており、引き続き機会を捉えて、市町村を含め地方公共団体への周知を図り、避難所運営等における女性の参画を促してまいりたいと思います。
 なお、自見先生の問題意識はこの市町村への周知のところだというふうに認識をしておりますけれども、例えば市町村におきましても大変良い取組をやっていただいているところがございまして、例えば東京都の文京区ですと妊産婦や乳児が避難する専用の避難所の設置、これを地域防災計画に盛り込んでいただいていたりですとか、宮城県の仙台市におきましては、町内会における女性リーダー育成のための講座の企画、実施というふうなこともやっていただいております。
 こういった好事例が全国の市町村でどんどん広がるように、しっかりと私どももフォロー、周知徹底していきたいと思います。

#11
○自見はなこ君 和田政務官、ありがとうございました。
 私なりに考えるところでは、内閣府の所管する男女共同参画、都道府県によく視察に行きますと、その部署があるのは大体都道府県の、規模にもよりますけれども、都道府県に一か所男女共同参画センターみたいなのがあったりします。一方の避難所はこれ市町村でございまして、ここにやはりいわゆる壁といいますか、情報の漏れが起こることがございます。
 また、この点は、例えば厚生労働省であれば全国衛生主管部長会議というものがございまして、都道府県、それから保健所設置市、特別区に関係の連絡が通るようになってございます。一方の消防庁におきましては、全国消防防災主管課長会議というものがあって、その中で都道府県及び指定都市の担当課長の方々の連絡が通るということがあります。そこで、内閣府の男女共同参画が両方のところにしっかりとある意味食い込んでいっていただいて、その情報の網にも入っていただく、情報の漏れがないように、特に内閣府の皆様は都道府県で止まってしまうことがあり得るので、是非そこは政務官として政治的にもしっかりと目を配っていただけると有り難く思いますので、よろしくお願いいたします。
 続きまして、G―MISとEMISでございますが、これなかなか知らない方もおられると思いますが、まず配付資料でございます。
 EMISのものをお手元に示しておりますが、DMATと言われる、災害が発生したときから四十八時間以内に現地に駆け付けて、まさに神戸もそうでありますけど、東日本のときも熊本のときもそうであります。クラッシュシンドロームや様々な緊急事態に対応するこのDMAT、このDMATの皆様とともに医療機関が被災状況を共有する共有の書き込み板みたいな、これはネットバージョンがございます。これも平成八年より運用を行っておりまして、すっかり定着しております。
 また、同様に、二ページをおめくりいただきますと、この度、一年前から厚生労働省ではG―MISというものを使ってございます。このG―MISというものは何かというと、八千、今では診療所も含んで一部おりますけれども、全ての医療機関、全ての病院の医療機関、そして一部の診療所においてログインをしていただいて、ワンクラウドで病院の状況を把握するという仕組み、これデジタル化を急速にここの間進めております。
 私の問題意識といたしましては、この同じ、入力の手間というのは非常に現場間負担がありますので、G―MISとEMISというもののデジタル化、連携というものは今後一体的に進めていく必要があると思いますが、ここについてのお考えはいかがでしょうか。

#12
○政府参考人(間隆一郎君) お答えいたします。
 ただいま委員から御紹介いただきましたように、厚生労働省におきましては、災害用のEMISと、それからコロナ対策関係のG―MISを運用してございます。
 これらのシステムに関しましては、現在、私どもの方の救急・災害医療提供体制等の在り方に関する検討会におきまして、医療機関の、ただいま委員も御指摘になられました医療機関の入力負荷の軽減や、それから継続的なシステム運用の観点に立って、本年二月から両システムの今後の在り方について議論を行っているところでございます。その中では、有識者の方々からそれぞれのシステムにおける共通の入力項目については可能な範囲で一元化すべきといった御意見もいただいてございます。
 今後も引き続き、医療現場の声も丁寧に聞きながら、やはり医療現場にとって使い勝手のいいものである必要があると思いますので、そういう観点から両システムの連携の在り方について検討してまいりたいというふうに思います。

#13
○自見はなこ君 ありがとうございます。
 デジタル化ということも菅政権の下で進めていただいておりますけれども、例えばワクチンのところは、流通の部分ではV―SYSという仕組みを使っていただきながら、一方で、河野太郎大臣の下で、新しいシステムということで、デイリーベーシスで、日々のワクチンを打った方、属性、副反応ということをデジタルで把握する仕組みというものも新たに現在構築していただいておりますが、そのときもやはり入力、医療機関の入力の入口のところが余り分かれていると不便であるということも医療団体からも強く要望が来ておりますので、是非一元的に、一体的に、総合的に検討を進めていただけたら有り難く思います。
 それでは、次の質問でございますが、ちょうど去年の今ぐらいは、私はダイヤモンド・プリンセス号から、三週間乗船をしておりまして、三月一日に下船をし、二週間の健康確保措置を終えて厚生労働省に担当政務官として戻ってきたところであります。改めて、今立場は離れておりますけれども、関係省庁の皆様、そして与野党の皆様には大変にお世話になりましたことを心から感謝申し上げたいと思います。水際という意味では、国内に感染症を持ち込まなかったということで本当に大きな、ある意味でいえば水際としての対策は成し得たと思っておりますが、皆様にも御心配をたくさんお掛けしたことだと思っております。
 さて、DMATでございますが、そのダイヤモンド・プリンセス号のときもそうでありますが、実は、武漢からの邦人の帰国者を約二週間宿泊施設でお預かりをするというお役目がございまして、そのときにもDMATの先生方には出動していただきました。
 皆様もう御案内かと思いますけれども、このDMATは通常であれば都道府県からの要請で来ていただくというものでありましたが、前回、まあ今回のコロナに関しましては、ある意味想定外なんですけれども、国からの要請で来ていただくという事態が発生をしたということが前例がなかった、ある意味でいえば想定外、想定外の中での前例をつくったということになっております。そのため、従来でしたら取決めがあるはずの事前協定、これは都道府県との間のやり取りでありますが、保険、どういうような補償があるのかという取決めがあるんですが、それがない状態のままもう取り急ぎ来ていただいたという状況がございました。
 私から厚生労働省に対して、是非、ここはお願いでございます、質問ではございませんけれども。あらかじめ、DMATの要請、そして出動時の身分保障や保険、危険手当等について、法律でないかもしれませんが、ここは決めておく必要があると思います。また、DMATに関しましては、法律上の位置付けというものが明確になっていないという御指摘もありますので、是非ここは受け止めていただいて、御検討を総合的にいただければ有り難いと思います。
 最後に、小此木大臣に、これはある意味でいえば法律の枠を超えておりますので、御決意と問題意識の共有だけできればと考えております。
 申し上げたように、この感染症というのは災害救助法の対象に今現在なってございません。災害救助法というのは、繰り返しますけれども、いろんな費用分担を都道府県とその団体との間で決めているという現在の立て付けは十分理解をしておりますが、またこのコロナのような新型感染症が来ないとも限りませんので、是非この災害救助法の中に感染症法との関係を一度パンデミックも含めて整理をしておく必要があるのではないかというふうに私は思います。これは現在の枠組みでは、繰り返しますけれども、ないものでありまして、今後いわゆる想定外のことをもう前例としておりますので、これを踏まえた上で大臣として問題意識だけ教えていただければと思います。

#14
○国務大臣(小此木八郎君) まず、昨年の横浜での自見委員の活躍、そして多くの皆さんの行いに心から敬意を表したいと思います。
 この一年で、こういう法体系ですとか、あるいは我々の議論も、あるいは多くの皆さんの生活も、できたこと、できなかったこと、新しい発見があったというふうに思います。
 その上で、災害救助法においては、地震や豪雨などの大規模自然災害によって市町村の人口規模に応じた一定規模以上の住家の滅失が生じた場合をこの法の適用としているところでありますけれども、このため、新型コロナウイルス感染症など大規模な感染症を災害救助法にそのまま適用するのは困難ではありますが、今般の新型コロナウイルス感染症については、内閣官房を中心に関係省庁が連携をして、政府一体となって迅速かつ的確に対応に当たることとしており、引き続き対応に万全を期してまいりたいと思います。
 また、DMATの派遣については、都道府県だけでなく国からも要請を行うことが可能であると承知しています。さらに、現行の災害救助法では、災害時に医療の提供をDMATが行う場合は同法の対象とすることが可能であると存じます。
 いずれにいたしましても、内閣府としては、災害救助法の救助主体である都道府県等と緊密にこれまた連携を取りまして、救助の現場でDMATが円滑に活躍していただくようにしっかりと対応してまいりたいと存じます。

#15
○自見はなこ君 ありがとうございます。
 繰り返しますけれども、想定されていない状況の中で前例をつくったわけでございますから、次はもう想定外とは言わせてはいけないんだと思っておりますので、是非、災害救助法の中のその感染症の対策のこういうようなパンデミック等の取組は、事前から大臣のリーダーシップで是非準備をしておいていただくと有り難いと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
 終わります。

#16
○吉田忠智君 立憲民主・社民の吉田忠智でございます。
 通常国会初めての災害対策特別委員会ということでございまして、私も図らずも野党の筆頭理事を仰せ付かりました。防災対策に関わる基本的な課題について何点か、時間の許す限り質問させていただきたいと思います。
 去る三月二十日十八時〇九分頃、宮城県沖を震源とする地震が発生をいたしました。先ほどの理事会で、青柳統括官から被害の状況について説明をいただきました。軽傷者が十一名、住家の被害が二件ということで大きな、全体の大きな被害にはなりませんでしたけれども、被害に遭われた当事者の皆さんにとっては大変なことであると思っております。これから余震も、大きな余震も想定されるということでございます。
 それにつけても、日本は本当、火山の国でありますから、地震が多い。火山の噴火も、先般、富士山の噴火も特集記事で新聞に出されていましたけれども、火山の噴火がいつあるか分からない。
 そしてまた、関連して地震も、二〇一六年四月に熊本大地震がありましたけれども、熊本はそれまでほとんど地震の発生の予測が低いと、発生比率が低いと言われたところであれだけの大規模な地震が発生をいたしました。東南海・南海地震、首都直下地震、また、三陸沖の余震のみならず大きな地震が想定をされる、北海道から北関東まで想定をされるという状況でございます。
 また、豪雨の被害も、線状降水帯と言われる、一か所に前線が停滞をして一日に何か月分もの雨量が一遍に降ってしまう、そうしたこともこれは明らかに地球温暖化の原因ではないか、そのように言われています。
 まさに日本は災害列島と言われておりますけれども、これ通告にはないんですけど、大臣、戦前になくて戦後人間がつくった防災上の大きなリスク、何だと思われます。

#17
○国務大臣(小此木八郎君) 世の中が、私の考えですけれども、便利になり過ぎて、危機感というものについて余り認識をする機会がなくなったと、自分としてそうなんですけれども、戦後二十年たって生まれましたが、高度成長の中で生きてきた人間としては、今とっさに聞かれまして、そのことが頭に浮かびました。

#18
○吉田忠智君 それもリスクかもしれません。
 原発、原子力発電、これ私は大きなリスクだと思っています。北海道から鹿児島まで、五十四基の原発が立地をしています。再稼働が認められたのがたしか九基で、今動いているのが三つか四つと思いますけれども、いずれにしても、動いていない原発もたくさんの使用済核燃料が貯蔵されております。
 災害のたびに、地震が起こるたびに、原発は大丈夫か、絶えず気になりますね。まさにそうした大きなリスクを抱えて、原発についての是か非か、その御意見は皆さんいろいろあると思います、私は脱原発でありますけれども。そうした中で、いかに、災害が起こった場合の迅速な対応するのはもちろんでありますけれども、日々の備えをどうしていくのか、そのことがまさに問われていると思っております。
 そういった観点から、まず一点目は、災害対策のための独立の省庁創設について質問をいたします。
 平時からの防災体制の充実あるいは強化に向けて、現在の内閣府防災の皆さん、懸命に頑張っていただいていると私は思います。ただ、皆さん方を中心とする防災体制をより一層グレードアップする新たな組織に改編すべきではないかという声が様々な方から、議員からも出されています。自民党の石破議員からも、先般、自民党の総裁選挙の討論の中でも、防災省ということで具体的なお話がございました。
 我が立憲民主党の枝野代表も、皆さん御存じのとおり、一月二十日の衆議院本会議で菅総理に質問をいたしました。日本では、地震や津波、火山噴火などに加え、昨年七月の豪雨や昨今の豪雪など、気候変動の影響と思われる災害が大規模化し、かつ頻発しています、自然災害は特別の事態ではなく、常に日本のどこかで対応を迫られる状況です、命と暮らしを守るために、内閣府の防災部局を格上げして増強し、災害のための独立の省庁を設けるべきではないでしょうかと総理に問いました。総理は、そのときに、新たな組織を直ちに設置する必要性は低いと考えていますが、防災体制の充実強化は重要な課題であり、不断の見直しを進め、万全の防災体制を確保してまいりますと答弁されました。施設の創設については消極的な答弁だと思います。
 また、三月十八日の衆議院の災害対策特別委員会でも、近藤和也議員が同種の質問をされました。そのときに、小此木大臣は、防災体制の実質的な充実強化は重要な課題であるとともに、関係省庁や地方自治体の改めての連携の在り方についても不断の見直しを進め、万全の危機管理体制の確保に努めることも重要であると考えますと答弁されました。
 同じことの繰り返しをこの委員会でしてもしようがありませんので、小此木大臣のその答弁を踏まえて何点か質問をさせていただきます。
 まず、その組織の創設をストレートにまず質問する前に何点か聞きますけれども、内閣府防災を中心とする現在の体制における問題点や課題は何なのか、不断の見直しに取り組む課題としてどのようなことが挙げられ、どのように取り組んでいかれるのか、伺います。

#19
○政府参考人(青柳一郎君) お答えいたします。
 防災対応は、組織云々の前に、やはりいろんな関係機関との連携をきちっと強化をしていくということが重要であると考えております。国においては省庁間の連携でございますし、自治体、都道府県や市町村との連携、さらには企業やボランティア、そういった官民の連携、こういったものをより一層強化していくことが重要であると。
 そのために、現在の内閣府防災の体制が十分であるかということについては、これまで、特に東日本大震災発生以降、組織、定員の充実に取り組んでまいりまして、およそ大体、東日本大震災以前の定員も組織も倍増をしているぐらいのところでございますけれども、先ほど申し上げた連携を強化していくという上では、まだまだ十分とは言えないというところがあると思います。そういう意味では、組織、定員を更に充実していくということは重要な課題であると考えております。
 さらに、これは視点として、我々、よく寄せ集めの組織だということが言われるところでございますけれども、やはり内閣府防災の経験を有する職員をもっともっと増やしていく必要がある。短期間ですぐにできるということではございませんけれども、そういった経験者を充実させることによって防災対応がより的確、迅速に行えることになるんじゃないかというふうに考えております。さらには、女性が職員として少ないというような課題もございますので、こういったところも充実を図っていくといったところが今ちょっと挙げられるところではないかと考えております。

#20
○吉田忠智君 私たちが一つ参考になるのは、米国連邦危機事態管理庁と言われるアメリカのFEMA、約七千五百人の人員を擁して、年間予算が一兆五千億と。アメリカは連邦制ですからそのとおりストレートに日本に持ち込むわけにはいきませんけれども、私は、先ほどの統括官の、人員、予算をもっと充実すべきだと、それから経験をもっと蓄積すべきだと。
 私はやっぱり、率直に申し上げて、実はこの後、また地震防災対策で地震対策、津波対策についての答弁を求める予定なんですけど、時間的にほとんどそこまでいかないと思いますから前もって言いますけれども、答弁をされる方は消防庁なんですよね。私は、やはりその訓練と研修、これはやっぱりしっかり体系的にできる体制をつくっていかなければならない。今の、だから内閣府の防災担当の皆さんは約五百名ですかね、頑張っていただいておられます。
 しかし、災害が起こったときの対応の方にどっちかというと重きが置かれていて、やっぱりそういう日常的な、もうまさにこれからもう災害が頻発する、忘れた頃にやってくるんじゃなくて忘れる前にやってくるわけですから、そういう備えをしていくためには、そうしたやっぱり常設の機関が私はもう必要になってきたと、いよいよ。六年ほど前に副大臣の皆さんが集まって検討された報告書も読ませていただきました。そのときには新たな組織の創設は必要ないという結論付けていましたけれども、そのときからまた変わりましたよ、六年たって。
 だから、改めて、私は、常設の組織をつくって、そしてまさに青柳統括官が言われた経験を蓄積してそこに集積して備えができるように、地震が起こったらどうしよう、大規模な水害が起こったらどうしよう、原発事故が絡んだらどうしよう、それはもちろん課題が多くありますから一朝一夕にはいきませんけれども、それを絶えず日常的にコントロールできるような組織が私は今こそ必要ではないかと思いますが、小此木大臣、見解を伺います。

#21
○国務大臣(小此木八郎君) 衆議院で申し上げたこと、これまでに申し上げてきた基本的な考えは変わりませんので繰り返しは避けますけれども、やはりその中でも一番大事なのは、度々申し上げてまいりましたが、各省庁との連携、最高責任者である総理大臣の指揮の下での迅速な動きといいますか、やはりいつあるか分からない中で、就寝前ですとかあるいは就寝中ですとか、そういったことに起こった地震や災害を経験したこともございます。その中で、官邸の危機管理センターにみんな集合するわけでありますけれども、その場合も各省庁から、常にもう連携をしているという意識でその災害に、その対応に、行方不明の方がおられるか、けがをされた方がどれだけおられるかということを手分けをして情報を共有しながら当たっているのが現実の姿であります。
 それが頻発化、複雑化あるいは激甚化というふうなことが度々重なっておりますと、これは反発するような話になったらいかないんですけれども、なかなかその議論としての見直しの姿勢というものは非常に重要だというふうに思いますが、今その現実の対応をしている中で、私は今の在り方というものが現状では最適であるというふうに思っています。
 さらに、この国会において、災害対策の実施体制の強化を図るために、一つの省庁とはまた違いますけれども、今の姿を、非常災害対策本部の本部長を内閣総理大臣に変更することや、あるいは防災担当大臣、私を本部長とする新たな特定災害対策本部の設置や、内閣管理危機監の、失礼、内閣危機管理監の中央防災会議の委員への追加、防災担当大臣への必置化などを盛り込んだ災害対策基本法の改正案を提出しているところでございます。
 先生の、委員のおっしゃったことも常に頭に置きながらも現実の対応をしてまいりたいと存じております。

#22
○吉田忠智君 もう時間が来ましたので終わりますけれども、阪神・淡路大震災、それから東日本大震災、また頻発する災害の経験を経て政府の防災体制充実してきた、それは率直に認めます。国民の意識も大分変わってきたと思います。
 しかし、まだまだ不十分なところがありますから、そうした検討の中においてやっぱり新たな組織の創設も是非頭の中に置いて、小此木大臣としても、これから是非防災担当大臣としての任務を果たしていただきたいと思います。
 以上で終わります。ありがとうございました。

#23
○塩村あやか君 立憲民主・社民共同会派の塩村でございます。質問の機会をいただきまして、ありがとうございます。
 まず、防災備品の有効活用についてお伺いをいたします。
 国や地方公共団体には多くの備品がされています。東日本大震災を契機に本格的に災害発生時に備えて始められた食料の備蓄はもう定着をしており、災害対応で使用されることがなかった災害備蓄食料は賞味期限を勘案して各行政機関において更新が進められていますが、フードロスとならないよう、災害備蓄食料はフードバンクや防災訓練において活用がされています。
 取組は格段に進んでいると思いますが、資料一を見てみると、平成三十一年の段階では四割の行政機関で廃棄、国の行政機関で廃棄をしているという地域もまだあったりもいたします。本当にどんどんどんどん進んでいるとは思うんですが、改めて課題の整理をして、内閣府防災として更なる取組をお願いをしたいと思ってまず提案をさせていただきたいと思います。
 そして、もう一点なんですが、物品の有効活用についてです。
 資料二のとおり、国は、フードロスの観点から、食品の取組につきましては通知等などでこれ出しているんですよね。使用期限を迎える備蓄品、物の方なんですが、この有効活用については実はまだです。物品には、賞味期限はなく腐ったりはしませんが、使用期限というものもあります。こうした物品も、廃棄ではなく、地域に役に立つ取組がとても大切なのではないかと私は考えております。
 資料三と四を御覧ください。これ、生理用品の備蓄、各自治体の備蓄なんですね。ちょっと三つほど載せてみました。
 今、大きく生理の貧困が取り上げられております。入替え時期の来た防災備蓄用品を活用した自治体も都内には多くあるんですね。生理用品の使用期限はこれ三年ほどなんです。国もこうした自治体などの取組を参考にして、防災備蓄品の有効活用をすることはもちろん、自治体に、生理用品だけではなくて女性用の肌着など様々な備蓄用品があることを踏まえて、フードロス対策のときのように、備蓄用品の有効活用の通知を行ってモデル事例などを縦展開、横展開をしていただき、有効活用のモデルケースの情報共有を行っていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。二点お願いいたします。

#24
○政府参考人(青柳一郎君) お答えいたします。
 委員御指摘のとおり、備蓄食料につきましては、各省庁や地方公共団体に対し有効活用するよう通知しているところでございまして、一部省庁や地方公共団体においてはフードバンク活動団体等に提供している事例があるというふうに承知しております。
 議員御指摘の生理用品、女性用下着を始めとする備蓄物資の有効活用の関係ですけれども、なかなか、いきなり通知を出すという前にまずちょっと実態と、それから備蓄を行っている自治体の意見、またフードバンクのような、受入れというか、引き取っていただくところとの関係もございますので、そこら辺、関係省庁とも連携しつつ、地方公共団体の声もよく聞きながら、しっかりちょっと勉強してまいりたいと考えております。

#25
○塩村あやか君 ありがとうございます。
 これ、しっかりやっていただくとかなり前に進んでくると思いますので、是非早めに調査をしていただいて、モデルケースの共有などを行っていただきたい。そして、改めて、学校などもまた範囲に入ってくると思いますので、NPOとか学校とか、いろいろな事例をできるだけ多く知らせていただきたいというふうに思っています。これ、本当によろしくお願いをいたします。ありがとうございます。
 続きまして、中央防災会議についてお伺いをいたします。
 避難所運営や災害対策には女性の視点が欠かせません。その観点から、国も、地方自治体に対して地方防災会議における女性委員の割合を高めることを働きかけています。
 資料五を御覧ください。これ、委員の名簿なんですよね。第四次男女共同参画基本計画が平成三十二年、これ二〇二〇年までなんですが、これ、三〇%女性比率をしようということも書いてあったりとかするんですよね。第五次男女共同参画基本計画ではこれ五年延ばしているということになっていて、まあ実質的には難しかったんだろうというふうに思います。同じく、でも三割にしていこうということなんですよね。
 では、国の方は一体どうなのかということで、今見てもらったとおり、ちょっとまだここ橋本大臣の名前になっているので、ここは直した方がいいのではないかというふうに思っているところではありますが、大臣を含めてもまだ三名しか女性がいない。これ、定員三十なんですよね。僅か一〇%に国がとどまっているという状態です。地方には女性委員の比率を三〇%に引き上げることをお願いをしておきながら、これはちょっと余りにも残念というかがっかりというか、言葉を強く言えば、お粗末と言わざるを得ないと私は思っています。
 災害対策において、女性の視点は本当に大事です。先ほど自見委員の質問にあったように、本当に災害と女性というものは今まさに解決をしていく、これ本当に重要だと思うんですよね。女性視点って本当に、液体ミルクもそうですし生理の話もそうですし、本当にいろいろなことがあります。性犯罪の問題も過去の震災ではありました。そうしたことからどうやって女性や子供たちを守っていくのか。女性の方がこの点では経験値がありますので、やはり女性委員をしっかりと入れていただきたいと私は思っています。
 女性委員を三〇%に増やすということに成功した自治体もあるんですね。そうした自治体は、役職にこだわらず防災対応能力を備えた実務者を委員に選任している、これ徳島県です、地域枠を設けて障害者福祉団体など女性が多い組織を加えた、これは岡山県真庭市なんですが、こうやって工夫を凝らしているわけですね、国の要請に応えるために。
 そもそも国は、女性委員を増やすため、二〇一二年に災害対策基本法改正、住民の自主防災組織のメンバーや学識経験者も委員になれるようにいたしました。国も、女性大臣を増やしていくか、現在の中央防災会議に参画をいただいている組織に対して女性委員の推薦をお願いするなど何かしらの努力をしていかないと、地方にばっかりお願いをしておいて自分たちは一体何なのだと問われたときにどのように答えていくのかという問題が私はあろうかというふうに思っています。
 そこで、大臣にお伺いをしたいと思っています。こうした自治体の取組を逆に学んでいくということも必要ですし、女性割合三〇%を達成するという大臣の決意をお伺いをしたいと思います。

#26
○国務大臣(小此木八郎君) まずは、この決められた目標、定められた目標については政府全体として考えていかなきゃなりません。
 私自身も被災地に行ってきた経験等はこれらの委員会で述べたことがありますけれども、女性の視点、女性の視点と口では私も言いながら、やはり被災地に行って、例えば女性の警察官が避難所を回っておられる姿、保健師の皆さんが、女性の皆さんが回っておられる姿、確かに妊婦さんもおられます、そういったところに私が行って激励をするよりも、そういう女性の方が話を聞いておられる姿の方が、何となくこれは親身な話が聞けているんだろうなと感じることもございます。
 いやいや、私もそれなりの思いは持っておりますけれども、なかなか私に対して、向こう側の意識の持ち方も、女性の意識の持ち方もありましょうから、そういうことを考えますと、いろんな議論がされてきて、されてきた上で委員の今の御指摘もあろうかと思いますので、男女共同参画担当の閣僚や、あるいは総理にもお伝えをしながら、自身では、これも国会で申し上げてまいりましたけれども、私も最初は気付かなかったんだけれども、防災部局におられる女性の皆さんと一緒に防災女子の会というのを、私がつくったわけじゃないんだけれども、つくっていただきまして、定期的にお話を聞きながら参考を実行しようというふうな心掛けをしておるところでありますので、しっかりと政府としても取り組んでまいらなきゃならないことだと考えます。

#27
○塩村あやか君 大臣、ありがとうございます。
 大臣のお言葉を聞いておりますと、大臣が大臣のうちは大丈夫じゃないかと、女性の視点も本当にしっかり取り入れてくださるんだろうということはよく分かったんですが、大臣が替わってしまうとまた変わってしまってはいけませんので、やはりここは女性委員を三〇%というところをしっかりと実現をしていただきたい、地方に対して範を示していただきたいと思っておりますので、是非よろしくお願いをいたします。
 続きまして、ちょっと変えてまいります、趣向を。
 三月五日に閣議決定をされ、今後この委員会でも議論をされる災害対策基本法ですが、主な改正内容は、避難勧告・指示の一本化や個別避難計画の作成が市町村に努力義務化されるというものになります。義務化されている避難行動要支援者名簿は九九%の市町村において作成が、普及が進んだものの、これまでの災害で多くの高齢者や身体障害をお持ちの要支援者が犠牲になってきたということもありまして、個別避難計画で避難の実効性の確保に課題があったものを解決しようというものになっていると思います。
 私は、動物愛護団体出身で、東日本大震災時にも警戒区域からのペットのレスキューや同行避難の推進などを行ってきました。ペットは家族です、今。今日は、ペットと防災、動物福祉の観点から防災対策について伺ってまいります。
 一昨年の台風でも、ペットとの避難ができず、一階のマンションでペットとともに溺死をした男性や、飼い猫がいたために避難所に行くことができず、自衛隊に救助をされた中学生などが報道でもニュースに出ておりました。これを考えてみれば、やっぱりペットを飼う人もまた避難に困難を抱えていることも一つの事実だと思います。しかし、これは、飼い主の事前の準備や受入れ側の準備でその困難をある程度取り除くことは可能ではないかと私は思っております。
 そこで、ちょっと今日は環境省に来ていただいたんですが、今月中に同行避難に関するチェックシートを自治体向けに通知をするとのことですが、今回の災害対策基本法の改正を意識したものだと聞いておりまして、その点はまず高く評価したいと思っています。東日本大震災以降、同行避難が推奨されたことは非常に望ましいと私たちは思っております。
 一方で、その震災以降も多くの災害が発生し、同行避難が発生時に機能していたかと言われれば、実はそうではありません。だからこそ、今回のチェックシートも実際に災害が発生をしたときに機能しているという内容にすることが非常に重要だと私は思っておりまして、その話を聞いたときから強く要望してまいりました。
 例えば、飼い主も指定緊急避難場所と指定避難所の区別が付いておらず、さらに、同行避難も同伴避難も区別が付いていない人が多くいることがまだ問題なんですね。常日頃からの理解を求める行動、そしてどの避難所をどう開くか、こうしたタイムラインの作成も地域と自治体が連携をすることが重要です。
 こうした内容も含まれているのか、まずお伺いをいたします。

#28
○政府参考人(大森恵子君) お答えいたします。
 委員御指摘のチェックリストは、現在作成中でございまして、特に避難所等の運営を担う市区町村等に御活用いただくことを目的として、平時の災害の準備と災害発生時の対応を確認していただくためのものでございます。
 このチェックリストでは、特に災害発生時にペットとともに避難する同行避難の受入れ等の現場対応が円滑に行えるよう、例えば、ペットの受入れが可能な避難所等と受入れができない避難所等の所在を公表しているか、ペットの飼育スペースを確保し、具体的な飼育方法を検討しているか、ペットアレルギーの避難者と飼育スペースが動線が重ならないように配慮されているかなどをリストとしてお示しして、その開設と併せて掲載することを予定しております。このような現場目線のチェックリストを、チェック項目を多く設けることで、自治体と現場との連携が図られるようにしてまいりたいと考えております。
 以上でございます。

#29
○塩村あやか君 ありがとうございます。もうかなり具体的なものになると今思いましたので、これがしっかりと自治体に伝われば今後変わってくるのではないかなというふうに今期待をしているところです。
 続きまして、同じチェックリストなんですが、次に飼い主についてお伺いをしたいと思っています。
 災害の種類によって対応は様々になってこようかと思います。例えば地震なのかとか水害なのか、対応は様々になってくると思います。その場合、自宅避難を選択することも選択肢に入れつつ、飼い主への避難計画、マイタイムラインですね、こうした啓発がまだまだできていないんだなというふうに、一昨年の台風、私、東京におりまして、いろんな方からペットの同行避難でクレームの電話が率直に言うと掛かってまいりました。できていないんですよね。避難訓練をペットと一緒にやっている自治体でもできなかったんですよ。こうしたことも踏まえて、飼い主さんもやっぱり準備をしていくことが必要で、本当に飼い主さんがそのとき避難する必要があったのかどうかも、こうした論点もあろうかと思うんですよね。
 そうしたことも含めて、チェックリストに飼い主への避難計画や啓発についても実効的なものとなるようになっているのか、まあ啓発の部分ですよね、この部分も自治体がしっかりできるようなものになっているのか、お伺いをいたします。

#30
○政府参考人(大森恵子君) お答えいたします。
 災害発生時には、委員御指摘のように、飼い主が自身の安全を確保しつつ適切な行動を取ることができるよう、平時から、近隣の避難所のペットの受入れ体制の確認を始め災害に備えた様々な準備をしていくことが重要でございます。そのための飼い主への分かりやすい発信が不可欠と認識しております。
 このため、チェックリストの中では、ペットを受け入れられる避難所の存在やその所在、受入れ方法を平時から公表しているか、防災無線やSNSを活用した情報発信について、同行避難を促すことを含めて災害発生時に発信する内容をあらかじめ定めているか、これらの情報が住民に周知されているかといった点についても記載し、災害発生時に円滑に行動できるよう、地域の状況に応じた飼い主への情報発信を自治体に促す内容を予定しております。
 引き続き、自治体と連携して、様々な機会を通じまして飼い主への普及啓発に努めてまいりたいと考えております。

#31
○塩村あやか君 ありがとうございます。飼い主さんに理解をしていただくということが一番大事ですね。その先に避難所があるというふうに思っています。
 もう一点、改めて今思い付いた提案なんですが、これやっぱり皆さん、国民皆さんに知ってもらわなきゃいけないと思うんですよね。ペットを飼っている人、今十四歳以下の子供よりも多いというような状況ですから、知ってもらうためには政府にもやっぱり広報を頑張っていただきたいというふうに思っています。あっ、質問しないので大丈夫です。広報を頑張っていただきたい。そのためにも、小泉大臣などに拡散をしてもらうとかいろんな方法が考えられると思いますので、国民、ペットを飼っている人に、皆さんに届けられるような広報も引き続き頑張っていただきたいと要望をさせていただきたいと思います。ありがとうございました。
 続きまして、災害時の獣医師会、日本獣医師会との連携についてお伺いをしたいと思います。
 平時には、動物愛護や福祉、普及の啓発、災害時も何かとお世話になるのが獣医師会です。防災基本計画には、家庭動物との同行避難など、私が確認しただけでも獣医師会との連携が必要と思われる箇所が五か所もありました。しかし、現在、災害対策関連法令には獣医師の活動が規定されていないんですね。ちょっとその理由をお伺いしたかったんですが、時間の関係でここははしょらせていただきます。
 資料六を御覧ください。これ、指定公共機関の一覧です。すごく見づらいかもしれません、とても小さいので。
 指定公共機関とは、内閣官房のホームページによりますと、国や地方公共団体と協力をして国民保護措置を実施する機関のことで、日本医師会を始めコンビニとかいろんなものが入っていますが、これ実は、日本獣医師会が入っていないという現実があるんですね。地方の方には入っています。日本獣医師会が国の方には入っていないんですよ。
 同行避難などが推奨される今、日本獣医師会との連携は私は必須だと思いますし、近年の新興・再興感染症の多くは動物由来の人獣共通感染症であるということを勘案すれば、日本獣医師会を指定公共機関とすることが望ましいと考えておりますし、日本獣医師会さんの方もこうしたガイドラインの中で、御自身たちでそれが望ましいというふうに言っております。先週、私たちも日本獣医師会の方たちと意見交換をする場があったんですが、そうしたことで間違いがないということも確認ができました。
 ですので、指定公共機関に日本獣医師会、指定することが望ましいと思っておりますが、それについての見解をお伺いいたします。

#32
○政府参考人(青柳一郎君) お答えいたします。
 獣医師会の前に、獣医師が災害関係法令上、位置付けられていないというお話については、実は、お医者さん、医師とか看護師とか福祉従事者等も、明示的に職業を規定しておるわけではなくて、災害応急対策に必要な役務の供給、提供を業とする者という規定がありまして、そこで読んでいるということなので、そこには獣医師さんも含まれ得るというところでございます。
 獣医師会の指定公共機関との関係ですけれども、御指摘のとおり、都道府県の指定地方公共団体という形で、指定地方公共機関ということで指定されている例があるのは承知しております。
 日本獣医師会そのものを指定公共機関に指定することについては、今お話があったということなので、早速、我々の方も連絡を取らせていただきたいと思いますけれども、よく日本獣医師会さんの御意向、これは指定された場合には防災業務計画の策定とか訓練の実施、それから大規模災害発生時には災害応急対策を行う上での指示対象となる、どっちかというといろいろ義務が掛かってくるという機関ではありますけれども、御協力いただけるということであれば指定に向けた検討も進めていきたいと思いますので、よく獣医師会さんとお話をさせていただきたいと思います。

#33
○塩村あやか君 ありがとうございます。是非よろしくお願いをいたします。
 続きまして、災害時の学校飼育動物についてお伺いをいたします。
 本当にいろいろな災害が起こっていて、そのときに学校飼育動物って一体どうなっているのかと、私の知る限り、もうかなりの動物たちが犠牲になっているのが現実です。文科省は学習指導要領で学校動物を飼うように指示をしているんですよね。
 これ、かなりの数の動物たちはこれまでの災害で犠牲になっていることから、私も早く対応してくれということで、十一月十八日の全国教育委員会で、教員が輪番で見る、学校近くの生徒が輪番で見るようにと要請をしたそうですが、これ果たして実効的なのかという疑問も生まれてまいりました。
 資料の七を御覧ください。広島県獣医師会が二〇一三年に取ったデータです。災害発生時に対応しているのはたった七・八%です。八一%はしていないと答えているんですね。これ、どうなるかなんですよ。犠牲になりますよね。しかも、対応しているというところも職員がやっているということで、教職員の負担というのは本当に重たいものになっています。
 まず、過去の学校飼育動物の状況の調査などを聞こうと思ったんですが、もう時間があと数分になってきたので、ここをはしょらせていただきますが、これまでのレクでしていないということでした。これは、飼えと言っているのに、こうしたことも調査していないというのはどういうことだと、私は本当に残念に思います。
 資料の七を御覧ください。学校飼育動物なんですが、二〇一三年の時点では約半数の学校しか行っていないのが現実です。二〇〇四年は七五%近い学校が飼育をしておりましたが、これどんどんと減っています。私、これ、災害が多くなってきておりますし、感染症の問題もあったりすると。チャボとか飼っているようなところもありましたので、賢明な判断だと私は思っています。
 私の元にも、過去に多くの動物たちが犠牲になったという報告が届いているんです。長期の休みには誰かの負担にもなりますし、突然の災害に学校は対応なんかできません。宮城で地震ありましたね、ああいうときってすぐに誰かが対応するんですか、夜なのに。逆に危ないですよね。子供たちに一体何を教えているのかということにもなりかねません。
 これまでの、学校の先生から、そして動物愛護団体から話を聞いてみると、結果として、子供たちに、災害時に見捨ててもいい命、預かるなんてとても厄介ということを教えてしまっているという指摘を、これ複数も受けているんですよ。
 ただ一方で、非常にすばらしい動物を飼っているようなところもあります。これは本当に推進していただきたいなというところはあるんですね、立教のように。これ私学だったりもします。本当に差が激しくて、本当に長期のときには誰かの負担になります。災害のときには命を守れません。
 少し災害から離れますが、とある県の小学校の教諭から連絡をいただきました。飼育をしているウサギがまた子供を産んだんだと。数が増えてどうしようもない、これまで生徒や知り合いなどにもらってもらったが、もうもらってもらう先がない、塩村さん、もらってくれないか、又は誰かに連絡してもらってほしいとのことでした。これが現実なんですよね。
 資料八を御覧ください。疾病時、病気になったときの対応です。
 病気になっても獣医師に診断をしてもらえる動物はたったの三割で、七割の動物は受診さえしていません。病気だと思っても特に何もしないという回答が四割です。これで子供たちは一体何を学んでいるのかということです。動物の命は粗末にしていいということを学んでいることに、私は現状なっていると思います。
 何もしないという理由が、一位、予算がないということなんですよ。物品費とか備品費を取り崩しても足りなかったという学校もありました。予算を付けずに飼うことを強制しているわけです。二位は、病気は自然の力で治すものという考えもまだたくさんある。これ、限界がありますよね。子供たちに一体何を教えているんだと改めて思います。これ、極めて不適切だと思います。さらに不適切な理由が続きます。病気になったことがないと答えている学校もありますが、本当に何十年と飼っていて一匹も病気になっていないんですかという疑問、皆さん湧きませんか。そんなわけないんですよ。それだけ学校動物はケアをされていないという証左なんです。次は正直です。病気になっていても自分たちには分からない。これ、非常に正直だなと思いました。いずれにせよ、飼育するには大変不適切な環境になっています。
 学習指導要領で三十三年前に定められた動物を飼うことという決まりが、今の時代になっても全く変わらず同じままということ自体おかしいです。動物愛護は当然として、動物福祉の時代に時代は変わってきています。その動物の一生に責任を持てないなら飼わないということが第一条件、私たち、今これ動物愛護はこれを教えているんですよね。
 次の改訂は七年も先とのことですが、動物福祉の専門家、被災動物の実態に詳しい動物福祉協会など専門家を次回の改訂に向けた検討会に入れるなどして議論をして、学校で動物を飼うということ自体の見直し、今必ず飼わなきゃいけないという決まりなんですよ、だけどできないといって半分の学校はしているわけなんですが。これ、考えていくべきだと思いますが、いかがでしょうか。

#34
○政府参考人(串田俊巳君) お答えいたします。
 御指摘の現在の学習指導要領でございますけれども、中教、中央教育審議会の審議を経まして平成二十九年に告示いたしまして、今年度から小学校において全面実施されているという状況にございます。
 小学校の生活科におきまして、学習指導要領上、動物を飼う活動を行うということになっておりますが、その活動を通しまして、生命を持っていることや成長していくことに気付くとともに、生き物への親しみを持ち、大切にできるようにするということを目指しております。児童を取り巻く自然環境や社会環境の変化によって、日常生活の生命と触れ合い、関わり合う機会は乏しくなってきておりますので、児童が直接生き物に触れることで親しみを持ち、生命の尊さを実感するために、継続的な飼育を行うということには大きな意義があると考えております。
 なお、学習指導要領の次期改訂につきましては、御指摘もございましたが、新指導要領が現在実施されたばかりでございまして、今のところ定まったものはございませんけれども、従来、改訂に当たりましては、専門家や有識者団体、パブリックコメントを通じた国民の御意見等を参考に検討してきているという状況にございます。次の改訂におきましても、様々な御意見を参考に検討を進めてまいりたいと考えております。

#35
○塩村あやか君 様々な御意見とありました。是非、私の意見も参考にしていただきたいと思っています。
 加えて申し上げると、今までの専門家たちはこうしたことを指摘していないんですか。大変に不適切な人たちが委員になっていたのではないかと思わざるを得ません。三十三年間放置しているわけですよね。これ、改めて真摯に受け止めていただきたい。
 私、これ何年も申し上げておりますので、今、動物愛護の時代から動物福祉の時代に移っております。動物をなでくり回すことは虐待だと世界ではみなされておりますから、その点も日本、本当によく注意をしていただきたい。
 そして、最後に警察庁に伺います。
 ペットが迷子になったら落とし物になるんですね。そして警察のデータベース、これ資料十を御覧ください。警察に連れていかれた場合には、警察署に行った場合には落とし物になってここに載るんですが、これ見ていただいたら分かるとおり、これじゃ探しようがないですし、県ごとにデータベースがなっているので非常に探しにくいという御指摘もいただいております。
 これ、是非改定をしていただきたい、全国で見れるようにしていただきたいということが一点と、見て分かるように、特徴がほとんど何も書いていないところが多いんですよ。これじゃマッチングできないですよね。きちんとマッチングができるように、色とか柄とか、特に猫はいろいろいますから、これ見逃すと、センターに行って最後は処分になったりもしかねません。
 ですから、こうしたところをしっかりと見直していただきたい。全国で見れるようにすること、そして特徴をもっと入れるようなデータベースとすることをお願いしてきましたが、進捗はいかがでしょうか。

#36
○政府参考人(櫻澤健一君) お答えいたします。
 現在の遺失物情報を管理するシステムは都道府県警察ごとに整備されておりますが、警察庁では全国のシステムを統合する新たな遺失物管理システムの構築を進めておりまして、令和四年度末から順次運用を開始する予定であります。当該システムでは、全ての遺失物情報が全国警察で共有され、警察職員は全国都道府県をまたいだ検索も可能となる予定であります。
 また、一般の遺失者が落とし物を検索サイトにおいて検索する場合には都道府県ごととなる予定でありますが、これまでと異なり、検索方法や公表内容も統一され、遺失者にとってより利便性の高いものになると承知しています。一般の遺失者が検索する場合に都道府県をまたいだ検索を可能とするかについても、今後検討してまいりたいと考えています。
 なお、落とし物検索サイトにおける公表情報に写真や詳細な特徴を掲載した場合には、当該写真を閲覧した者が遺失者に成り済ますことへの懸念があることから、写真などを掲載することは困難であります。ただし、警察部内では写真の登録、確認も可能となるシステムとし、迅速な返還につなげてまいりたいと考えております。

#37
○塩村あやか君 ありがとうございます。
 かなり前進するということで期待はしたいというふうに思っておりますが、デジタル化の時代ですので、もう一歩何ができるかも考えていただきながら、令和四年に向けて頑張っていただきたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。
 ありがとうございました。

#38
○平木大作君 公明党の平木大作でございます。
 今日は、地震防災という観点から少しまずお話をさせていただければと思っております。
 これは、内閣府防災のホームページでも御紹介いただいている情報なんですけれども、日本は国土面積に占める割合は〇・二五%、世界の中でも大変小さい割合なわけですけれども、マグニチュード六以上の地震というところに限ってみると、世界の二割以上がこの日本の中に集中して起きているということでありまして、先週土曜日、二十日に起きました宮城県沖のあの地震もマグニチュード六・九ということでありますから、まさに世界の中でも大きな地震が集中するその一つの事例なんだろうというふうに思っております。
 今年ちょうど東日本大震災の発災から十年ということで、発災当時、私は実は、当時は仕事の関係で長期でインドネシアにおりましたので、実際に体験をしておりません。ただ、この東日本大震災が起きたときに、印象的な出来事が二つありました。
 一つは、あれだけの地震が起きて、インドネシアも基本的に日本とそれほど時差がありませんので、リアルタイムで我々もテレビで見ていたわけでありますけれども、一番最初に実は私に連絡をくれたのはチリ人の友人でありました。これ、発災時、弟が私も宮城におりますので、宮城へ一生懸命連絡取ろうとしたんですけれども、電話もつながらない、メールもやり取りできない。こういう中で日本とのやり取りがなかなか難しかったんですけれども、一番最初にメールをくれたのがチリ人の友人でありまして、大丈夫かと、君の家族も含めてということで、私の安否を気遣ってメールをくれたのかなと。最初に確かにそう書いてあるんですけれども、大事なところは実はその次の部分でありまして、ところで、チリに津波が来る情報って何か君知らないかというのを要は私に問い合わせてきておりました。私も、もう自分の家族の安否が確認できないうちに何を聞いてくるんだとちょっと頭をよぎったんですが。
 ただ、これ実は、非常に実は理屈の通った話でもありまして、聞いてきたこのチリ人の友人の念頭にあったのは、一九六〇年に起きたチリ地震のことなんだろうというふうに思います。当時、チリ沖で発生した地震が、これ東日本大震災の五倍ぐらいの大きさの地震というふうに言われていますけれども、本当に大きな地震が起きた。一昼夜かけて津波が日本に押し寄せていまして、当時、宮城、岩手を中心に多大な被害が、津波被害があったということで、これ死者、行方不明者百四十二人、建物全半壊五千棟という大規模な被害があったわけです。一万七千キロ離れたところから一昼夜で来てしまうということで、時速七百キロ以上というような、ジェット機並みの速度で要は大規模な津波が押し寄せてくる。
 改めて、彼が私に聞いてきたのは、今、日本ですと、まさに二十日に起きました宮城県沖地震のときもそうなんですが、まずは地震の速報があると、津波が起こるのかどうか、我々のところにはすぐ情報が届くわけです。こういったのが私たち日本人にとっては当たり前になっているわけですけれども、チリ人の彼にとっては、実はそういった情報が一切ない中で自分たちの身をどう守ったらいいのかというのを考えて私に聞いてきてくれたわけですね。
 改めて、こういう地球の反対側の話でありましたけれども、本当にこの地震というものが大きくつながっている中にあって、この日本における地震の、災害の経験の蓄積と、そしてそれに対する予測も含めた、警戒も含めた様々なノウハウというのが実は日本にあるんだなということを痛感をいたしました。
 もう一つ印象的だったのが、当時、ジャカルタで私もこの震災をモニター越しに見ていたわけですけれども、周りにいたインドネシア人の同僚から何を言われたかというと、こういう大きな地震が起きたときの光景がインドネシアと全然違うというふうに言われたんですね。
 チリもそうですけど、インドネシアも地震大国なわけで、彼らも大きな地震というのは度々経験しているわけですけれども、彼らから言わせると、大きな地震があると基本的に建物の中から全員すぐ出るというのが彼らが取るべき最初の初動なんだそうでありまして、要は何を言いたいかというと、大きな地震というのはどんな建物でも崩れかねないから中にいるのが危ないという発想だそうでありまして、ある意味、スペースのあるところにとにかくわっと建物から出ると。なので、道も広場も全部人で埋め尽くされるというのがインドネシアでよく見る光景のようでありまして。そういう意味でいくと、帰宅困難で東日本大震災のときにも道がいわゆる人で埋まっていたという光景はありましたが、ただ、建物自体が崩れるみたいなことについて言うと、ごく一部を除いては日本人は余り心配しないわけであります。
 そこら辺も含めて、ある意味この耐震技術、建築技術みたいな部分でも、日本にはやはり大きな蓄積があるんだなということをインドネシアの友人から教えていただいたわけであります。
 もうまさに言いたいところは今申し上げてきたとおりなんですけれども、本当にこの世界の地震、大規模な地震が集中する日本にあって、圧倒的なこの経験値と、それに基づく防災関連技術ですとか、あるいは災害対応、事前防災、こういったノウハウが本当に蓄積をしているのが今の日本であって、これをきちっとやっぱり次の災害に生かしておくことが欠かせないんだろうというふうに思っていますし、これが一つ明記をされた重要なこととして仙台防災枠組というのがあるんだろうというふうに思っています。
 そこで、まずちょっと大臣にお伺いしていきたいんですけれども、この東日本大震災から十年というタイミングで、国連のグテーレス事務総長もビデオメッセージの中でこの仙台防災枠組ということに触れられておりまして、より安全な世界を目指すグローバルな指針であるというふうにしながら、各国に災害に備えた早期の計画策定と投資ということを促されました。
 小此木大臣も先日の所信の中で、この仙台防災枠組に基づいて、我が国の知見や教訓、防災に関する取組を世界に発信し、国際防災協力を推進すると、こう表明されていたわけでありますが、具体的なお取組についてお伺いしたいと思います。

#39
○国務大臣(小此木八郎君) 我が国は、もう言うまでもなく、委員がおっしゃいましたように、これまで多くの自然災害を経験してきた中で、これらから得られた知見や教訓等を生かして世界とその思いと、あるいは今言われましたような、いろんな対処してきた経験、技術というものを国際社会に発信をしていくことで貢献をするということ、これはもう非常に重要なことだと考えています。
 平成二十七年ですけれども、仙台において第三回国連防災世界会議を開催し、仙台防災枠組の取りまとめに中心的な役割を果たすとともに、我が国自身の国際協力を示す仙台防災協力イニシアティブを発表し、現在も防災分野における技術協力、人材育成を行っているところでございます。また、我が国が主導して、国連において、世界津波の日、これは十一月五日でございますが、これを定める決議を採択して、平成二十七年、世界各国における津波対策の普及啓発を推進しています。
 昨年のこの世界津波の日の辺り前後なんですが、十年前に、これは東北の人ではないにしてもあるにしても、当時小学生だった人たちが今学生になりまして、そのときの経験談を私の部屋に来られ話してくれまして、非常に恐ろしかった思い出はもちろんだけれども、それを人々に伝えるということが非常に大事なんだということを年を経て本当に分かるようになってきたということを私に率直に話してくれましたのを思い出します。
 内閣府は、アジアの三十一か国が加盟するアジア防災センターの活動を支援して、アジア地域における防災情報の共有、人材育成等に貢献をしていますけれども、そういう方々もその経験を通じていろんな意味で世界に発信していただくような環境を私どももつくってまいりたいと、こういうふうに思っています。加えて、昨年度には、防災技術の海外展開に向けた官民連絡会を設立して、我が国の防災に関する施策や技術、ノウハウを海外に展開するためのセミナーを国内外で開催しております。
 引き続き、我が国の経験や技術、ノウハウを活用して国際防災協力に取り組んでまいりたいと存じます。

#40
○平木大作君 この仙台防災枠組ですね、例えば今、日本でもSDGsに対しては大分関心が高くなってきた。胸元にこうSDGsのバッジを付けられている方もたくさんいらっしゃるんですけど、そのSDGs推進の具体的な取組として仙台防災枠組と書かれていることを実は余り知らない方が多くて、ある意味、日本人自身、我々自身がもっともっと自覚を高めていかなきゃいけないんだろうとも思っております。
 そして、これグテーレスさんが、結局、しっかり各国にこの事前投資を含めて呼びかけられていることのその一つの理由は、結局これ、大事さ、重要性、事前防災の重要性ということは誰も否定しないわけでありますけれども、ただ、今起きていないことにお金をある意味出していくということでもあるわけで、やっぱり各国、二の足を踏んでしまうということなんだろうというふうに思っています。日本においても、国土強靱化の重要性は誰も否定しないんですけれども、一方で、その予算獲得となるや、本当に毎年毎年大変なことがあるわけでありまして、やはりこういったものの重要性、改めて折に触れて確認をし合いながら、しっかりと必要な事前防災、大臣にも進めていただきたいというふうに思っております。
 もう一点、ちょっと関連してなんですけれども、こういった被災地のより良い復興とか、あるいは事前防災を含めて進めていく上においても、民間セクターの育成というのはやはり大事なんだろうと思っております。
 この中で、私も最近ちょっと注目をしておりますのが、宮城県、主に仙台を中心にやっている取組なんですけれども、防災産業の創出という取組でありまして、これもう今や一人一台スマホを持っている時代でありますから、ある意味GPSを皆さん持っていらっしゃる。こういう中にあって、災害が発生したときに、例えば、今いるところから最適な避難所へのルートを出してくれるですとか、あるいは避難が特に大変な高齢者、障害をお持ちの方たち、こういった早期にいわゆる救助をしなければいけない方たちがどこにいらっしゃるのかがすぐ分かるような、そんなアプリが例えば今実際にあったりします。あるいは、インフラの損傷具合をシステム的に定期的に把握をしてくれるものですとか、あるいは災害予測の精度向上、様々民間の分野の知見というのも活用しながらこの事前防災は取り組まなきゃいけないんだろうというふうに思っていますけれども、こういった取組、今、仙台市ですとか東北大学の災害科学国際研究所、こういったところで産業の育成に取り組んでいただいているということであります。
 あわせて、このタイミング的にちょうどなんですけれども、国際標準化機構、ISOの方では、昨年十月から防災ISOの創設に向けたワーキンググループが発足したということもございます。
 産業を育成していく上で、そのいわゆるルールづくりのところにもしっかりと日本は役割を果たしていただきたいと思っておりますが、この点について政府としてどのようなお取組があるのか、教えていただきたいと思います。

#41
○政府参考人(青柳一郎君) お答えいたします。
 現在、東北大学災害科学国際研究所等を中心に、地域における防災・減災に必要なインフラシステム等に関する共通の枠組み、地域の防災力の評価に関する考え方などを規定した国際標準ですね、いわゆる防災ISOの提案に向けた取組が、これ経産省等の支援を受けて行われていることは承知しておりまして、内閣府も参加をしているところでございます。
 こうした取組は、我が国を始め世界各国での自然災害による被害を低減するとともに、防災産業の創出にも資するものであるということですから、内閣府としても引き続き、経産省等と連携しながら、この防災ISOの創設に向けて貢献していければと考えております。

#42
○平木大作君 時間の関係で次、続いて、山林火災についても少しお伺いしていきたいと思います。
 先月、足利市の両崖山で発生をいたしました山林火災というのは大変全国から注目を集めました。これ、二月二十一日の出火から鎮火、三月十五日の鎮火に至るまで二十三日間を要したということで、ある意味全国からこれ本当に心配の声が寄せられたわけであります。
 この森林火災については、これ足利市だけではなくて、栃木県や周辺の自治体、あるいは関係機関、自衛隊等も含めて様々なところから支援を受けてこの鎮火に取り組んでいただいた、消火活動に取り組んでいただいたわけでありますけれども、まず、ちょっとこれ消防庁にお伺いしておきたいんですが、これ、初期消火の段階からこの自治体とか関係機関との連携、しっかり取れていたんでしょうか。

#43
○政府参考人(五味裕一君) 大規模な災害などに対応するためには、地元消防本部、消防団や警察、自衛隊など関係機関の連携が大変重要と考えております。
 今回の足利市林野火災におきましては、二月二十一日午後三時半頃に火災を覚知した後に、直ちに足利市消防本部、消防団、活動するとともに、栃木県の消防防災ヘリが空中消火活動を行いました。翌二十二日の朝からは、栃木県、茨城県及び埼玉県の消防防災ヘリ及び災害派遣要請に基づく自衛隊ヘリの合計七機体制で消火を実施したところでございます。二十四日には栃木県と群馬県から陸上の応援部隊が現地に到着して活動をしたところでございます。この間、消防庁からは職員を現地に派遣するなど、足利市の災害対策本部等の支援を実施したところでございます。
 さらに、火災の拡大状況を踏まえまして、足利市と栃木県が協議の上で、二十五日に緊急消防援助隊の要請が行われました。これを受けまして、消防庁長官から東京都知事等に対しまして緊急消防援助隊の出動を要請いたしまして、同日以降、陸上部隊延べ十四隊、航空部隊延べ四十二機が緊急消防援助隊、この緊急消防援助隊が活動したところでございます。
 以上のように、火災発生の初期から国、県、市の連携した対応が行われまして、人的被害及び住家被害を発生させずに鎮圧することができたと考えております。

#44
○平木大作君 ありがとうございます。
 改めて、本当に多くの自治体ですとか関係機関の御努力があって今回の鎮火に至ったんだろうと改めて分かりました。
 その上で、やはりこれだけの力を結集してもなかなか早く消し止めるのは難しいんだということも同時に分かるわけでありまして、今も空中消火ということに関して言うと、ヘリコプターは最大で七機ですか、出動していただいたということなわけです。これ、消火活動も報道等でも様々紹介されておりましたが、その際に私のところにも実はいただいた声は、これ当初から山林消火剤を用いたらもっと早く消せたんじゃないか、こういう御指摘もありました。
 今回の場合でいくと、実は山林消火剤使っているんですけれども、基本的には三月一日の鎮圧後、枯れ葉とか落ち葉とか下の方でまだくすぶっているものを最後消し込むという作業のところで使われたそうなんですが、この初期から使っていた方がよかったんじゃないかと、こういう御指摘についての御見解をお伺いできたらと思います。

#45
○政府参考人(五味裕一君) 林野火災用の消火薬剤につきましては、木などにもしみ込みやすく少ない量で消火できることから、林野火災への一定の有効性が確認されております。しかしながら、消火薬剤を水に混ぜる作業が必要でございまして、これに一定の時間が掛かることから、直接給水できる水源が確保されており、ヘリ等で頻繁に大量の水を散布することができる場合には、消火薬剤を使わずに消火した方が効率的な場合がございます。
 この度の足利市の林野火災では、付近のダム湖からヘリに直接給水できる環境があったことから、効率性を考えてヘリからの散水に消火薬剤は使用しなかったというふうに聞いております。
 一方で、火災鎮圧後に完全な鎮火に向けまして消防隊員が水の入った放水機を使って人力で最終的な残火処理を行う段階では、給水のために山間を往復する労力が軽減されることから、より少量の水で消火が可能な消火薬剤を使用したと聞いております。
 いずれにいたしましても、消火薬剤の活用につきましては、消火方法、水源の状況等を踏まえまして各消防機関等において判断されるべきものと考えております。

#46
○平木大作君 これ、防衛省にもお伺いしておきたいと思います。
 空中消火の実績が大変豊富な自衛隊として、今回、山林消火剤を使わなかったことの理由についてお伺いできればと思います。

#47
○政府参考人(町田一仁君) お答えいたします。
 本年二月に足利市において発生した山林火災に対しまして、防衛省・自衛隊からは、栃木県知事の御要請を受けまして、群馬県にあります第十二ヘリコプター隊、それから木更津、これ千葉県でございますけれども、第一ヘリコプター団、そして加えて埼玉県にございます航空自衛隊の入間ヘリコプター空輸隊から、それぞれCH47、チヌークと言われているヘリでございますけれども、これを二十四日以降、最大八機体制をもちまして合計四百一回、トン数にいたしますと二千五トンを放水いたしました。
 この空中消火は、栃木県、それから足利市、それから消防当局との調整によりまして、この自衛隊ヘリの能力、ちょうど割り算いたしますと一回に五トンの水を投下できることとなりますので、火災現場周辺のダム湖から用水を取水して火災現場に直行して放水するということが最も効率的な消火方法であるという判断に基づきまして、消火、そしてこの周辺住宅地へのその延焼を防ぐ防火帯を設けるためにその延焼前の林野に水をまくと、そういった活動を実施しているところでございます。
 消火剤を使用した消火活動を実施する場合には災害派遣の要請元であります自治体等との調整に基づいて行うこととなりますが、防衛省・自衛隊としては、それぞれ発災した火災の特性を踏まえて、関係自治体と密接に連携して迅速かつ的確な消火活動に努めてまいると、そのように考えているところでございます。

#48
○平木大作君 時間が参りましたので終わりたいと思いますが、改めて、これ本当に様々な力を結集して今回消火に取り組んでいただいたんだろうというふうに思っています。
 その中で、まだちょっと至らなかったところ、例えば国交省の場合ですと、今回消火活動中にドローンが飛んできて消火活動を一時中止した、そういったこともあるやにお伺いしております。こういった中で航空法の施行規則を改正する動きが今ありますし、あるいは自治体の方でも条例がなかった、そういったところが今取組を進めているというふうにお伺いしています。
 内閣府防災としても、山林火災、万全の体制でこれからも臨んでいただくことをお願いしまして、質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。

#49
○室井邦彦君 維新の会の室井邦彦です。
 早速質問に入らせていただきます。私は、最初に、あらゆる事態を想定した災害対策について、こういう角度から質問をさせていただきます。
 我が国の毎年のように地震や台風、豪雨などの被害が見舞われておるわけでありますが、災害は毎回様相が変わって異なってきていると。もちろんあらゆる災害があるわけでありますからそういうことが言えるわけでありますが、想定外という一言で表現をされることがしばしばあるわけでありますが、もう常識的に想定外という言葉が使われておるという状況であります。
 こういう中で、津波による過去被災者が多かったのは、当然記憶にも残っておりますが、この東日本大震災でありました。また、一九九五年の阪神・淡路大震災では、約六千五百名の死者の八割が建物の倒壊によるものでありました。岩手県の田老町ですか、一八九六年の明治三陸津波で千八百五十九人の命が奪われました。一九三三年の昭和三陸津波でも九百十一名が犠牲となっております。また、一九七八年度に、高さ約十メートル、全長約二・四キロの巨大な防潮堤を完成させております。また、二〇一一年の東日本大震災の巨大津波に、こういう防潮堤が完成しても百八十一人が犠牲になっておられます。あれから十年の田老町では、高さ十四・七メートルある巨大な防潮堤によるハード対策が講じられました。
 他方、豪雨による大規模な水害からの被害を最小限に食い止めるためには、この堤防やダムに頼るばかりではなく、遊水地の整備や早期避難のソフト対策の強化等、流域全体で対策に取り組む流域治水の考え方が防災・減災対策に取り入れられてきておるところであります。
 そこで、この災害列島と言われる我が国におきまして、災害対策の鍵、これは当然命を守るということが基本であります。あらゆる事態を想定、最悪の状況に対応できる準備が当然のこと必要であります。災害の対策にどう取り組んでこれからいかれるのか、大臣の御所見をお聞きをしておきたいと思います。

#50
○国務大臣(小此木八郎君) いつ起こるか分からない災害に対して常に、現実には常にというわけにはまいりませんかもしれませんが、しっかりとした緊張感を持っているということ、気構えが、防災部局、私を始めとして大事だと思っています。
 今年になりましてから二度、一つは日本海側の大雪がございました新潟に参りました。先日の福島県沖の巨大な地震、これで福島に行ってまいりました。今日の冒頭、議論がありましたように、コロナ禍、緊急事態宣言下の中で、でも現場を見に行かなきゃならないという思いと遠慮しようという思いとがまず私の中でもありましたけれども、やはり防災部局となれば、こんな偉そうな話ではありませんけれども、各省庁がバス一台で行くような、現地に着いてもそれで動くような話になりますけれども、極力人間の数を抑えまして少ない数で参りました。そういう考えに至るのもコロナ禍であったからでありまして、だからこそ、そういう経験ですとか、できなかったこと、できたこと、その教訓にして人の命を守るという意識を高くしていくことがやはり原点として大事だというふうに思います。
 昨年御協力いただいた防災・減災、国土強靱化のための五か年加速化対策、今おっしゃいましたように、流域の治水対策やインフラ老朽化対策などに重点的かつ集中的に取り組むこととしておりまして、今日の最初の議論にもございましたように、そういったことを常に形にしていくこと、そして頭の中で考えていくこと。あるいは、体制の話もございました。やや私は反対側の気持ちを示しましたけれども、体制の話についても含めて不断の見直しを考えていくこと、これは大切なことだというふうに思っています。
 とりわけ、多くのお集まりの皆様方の様々な災害に対する御提案、知見、こういったことを伺う、そういう気持ちを常に持つことも重要なことだと思い、その中で人の命と大切さということを考えながらこの職に当たってまいりたいと存じます。

#51
○室井邦彦君 御丁寧な御回答、御所見聞かせていただきました。よろしくお願いを申し上げます。
 私、もうこれ申し上げたように、万里の長城ではないんですけれども、この巨大な防潮堤を完成させたと、もうこれで大丈夫だというような過信があったのじゃないのかな、そういう気持ちも、百八十人の、これだけのものをハードで完成しておきながらまだ犠牲者が出るという、そういう過信ということと、今大臣が御答弁いただいたように、やはり私も最悪を想定した、月並みな言葉、マンネリ化しておるかも分かりませんが、やはり常に最悪の状況を想定して、準備と訓練を怠ることなくやはり国民も心掛けていかなくちゃいけない、このことを改めて私自身にも言い聞かせながら、これだけの災害大国でしっかりと国づくりしていくためにはこれが基本だというふうに考えております。ありがとうございます。
 それでは、SNSの災害情報の活用についてお聞きをいたしますが、福島県沖を震源とする地震は東日本大震災の余震と言われておりますが、この発生から十年がたちますが、余震が百年続いてもおかしくないというような、本当かいなというそういう思いもありますけれども、続くということであります。
 そこで、災害発生時にツイッターやフェイスブックのSNSを使って救助要請や被害状況などの情報を収集する自治体が二〇一六年から四か年で十倍に増えたと、内閣官房の調査でこれも明らかになっております。また、災害時のSNSの活用に関しては、内閣官房が二〇一七年に自治体を対象として活用方法や注意点をまとめたガイドラインを作成をしておると聞いております。
 そこで、ただ、残念なことは、過去の災害時と同様、福島県沖を地震とする震源の発生時、SNSで差別的なデマや誤情報が拡散されたと聞いております。改めて、このSNSの災害情報等の活用については、デマ、誤情報による混乱を回避する対策を講じておくことが極めて重要だと思っておりますが、この点について今後どう対応されていこうとしているのか、どう取り組んでいかれるのか、お聞きをしたいと思います。

#52
○政府参考人(青柳一郎君) お答えいたします。
 SNSの活用は重要なことではございますけれども、委員御指摘のように、福島県沖を震源とする地震の発生後、事実に基づかない不確実な情報がツイートされたというような報道があったことは承知しております。
 被災地の住民等の適切な判断と行動を助ける上で、流言や飛語等による社会的混乱を防止することは重要でございます。内閣府防災のSNS、これはツイッターとフェイスブックございますけれども、ここでインターネット等で流れる事実に基づかない情報について適時適切に注意喚起を行っていくということで、正確な情報を広く発信をするということが重要と考えております。先日、土曜日に発生した宮城県沖地震、あるいは平成三十年の北海道胆振東部地震などでも、SNSでこの注意喚起の情報発信を行っているところでございます。今後もこれはしっかりやっていきたいと思います。
 まずは、正確な情報発信と注意喚起に努めていきたいと考えております。

#53
○室井邦彦君 時間がございませんので、続けさせていただきます。
 今度の質問は、被災者生活再建支援法について、制度の拡充についてお聞きをさせていただきます。
 災害後の地域社会の再生と被災者の自立した暮らしを確保することは、無論、被災地が直面しているこの人口転出という課題解決に通ずると、このように考えておりますが、津波の被災を受けた岩手、宮城、福島の三県の住民は、この避難先で暮らす暮らしが長くなって、地元に帰らないと決めている住民が多い、このようなことを聞いておりますし、現実にそのような状況になっております。
 また、被災者の中には、十年前の東日本大震災で自宅が損壊をした、そして二〇一九年の台風十九号でも浸水被害に遭った、そして今回の福島県沖を地震とする、失礼、震源とする地震では家屋が壊れた、こういう人たちがおられ、報道もされておりましたけれども、新たな土地に移り住み生活を始めるより、これまで暮らしてきた、慣れてきた暮らしてきたところで生活を再建できるようにすることが、また心の傷を負う被災者の孤独な、孤独を防ぐというんですか、防ぐ、心のケアに効果的であるというふうに考えておりますが、この被災者生活再建支援法による制度の拡充が図られてきたと、この面で被災者の個々の実情に即した支援が可能となってきておると理解をしておりますが、ここで、その度重なる家屋の損壊を被った被災者に対しては、被災者に寄り添うその対策の拡充が一番重要な肝の部分だ、このように思っておりますが、この点について、政府のそのお考え、御見解を是非お聞きしておきたいと思います。

#54
○政府参考人(青柳一郎君) お答えいたします。
 まず、被災者生活再建支援制度、災害救助法に基づく応急修理といった支援につきましては、度重なる家屋の損壊を被った場合でも、災害ごとの被災の状況に応じて災害ごとに支援を行うということでございます。ただ、二度目だから倍額になるとか三倍になるということにはなっていないというところでございます。
 昨年、支援法を改正した際の全国知事会との実務者会議においては、中規模半壊世帯の拡充によって支援金と応急修理を合わせた支援の枠組みは被害の程度に応じて調和の取れたものとなるというふうにされておりますので、この結論を踏まえると、当面、制度の見直しが必要というふうには考えてはおりませんけれども、今年の福島県沖を震源とする地震においては、いわゆる四重苦という地震被害を受けた実情を踏まえて緊急対応策を取りまとめておりまして、災害救助法等による支援の対象とならない場合であっても、耐震性や瓦屋根の強度が不足した住宅に対する耐震基準等を満たすための改修工事の支援、あるいは住宅金融支援公庫による低利融資等によって被災者の生活再建に向けた支援は行っていくということにしておるところでございます。
 災害の状況に応じつつも、支援法を直接拡充ということではない形でも、できる限りの支援についてまた検討していきたいと思っております。

#55
○室井邦彦君 是非、いろいろと三重苦とか四重苦の方々がおられます。その点、やはりしっかりとした国の後押しがなければ今後の生活も確保できないという、夢と希望に満ちあふれた将来、未来を歩んでいくためにも、やはりそういう国の力強い、また、自治体の特に支援が必要だと、御理解が必要だと思っております。是非よろしくお力添え、御指導をお願いをしたいと思います。
 最後の、四十九分までということで少しございますので、平木先生と全く重なる質問になってしまいますが、私も大規模な山火事に対する国の災害対応についてということで最後にお聞きをしようと思っていたんですけれども、全く一緒の質問でありまして、時間も余っておりますのでどうしたものかいなと思いますけれども、違う角度からちょっと御質問をさせていただきたいと思います。
 いろいろと御立派なというかいろんな対応をそれぞれが、皆さん方、自治体が頑張ってしてきておられたと、だから二十三日で終息したというふうに私も思っております。しかし、初期の段階でそのような対応をされていたのかというと、ちょっと私も首をひねるところがあります。今後こういう山火事がまた、起こってはならないわけでありますけれども、たばこの不始末とかそういうことで起こり得る可能性は十分にあると思いますが。
 ただ、気になった言葉で、これは足利市、市単独の火災だったからというような、何か、弁解か訳の分からぬような対応、その原因についてそういうことをおっしゃった、発言された方がいらっしゃると、どなただということは申し上げませんが。ただ、この点について、初期段階でこういう、今、平木先生が御質問された警察にしてもいろんな団体、自衛隊にしてもすぐにそういう対応をしておられたのかという、細かくはお聞きしませんが、一点だけ。
 警察庁は、災害の対応力を上げるため、都道府県警察のヘリコプターの広域運用を強化をする方針だということを聞きました。今後このような単独の市の火災だからという発言が役人の方々からないように、この点をしっかりと対応しておきたいということを苦言、苦言というか希望を申し上げまして、私の質問を終わらせていただきます。
 何かコメントがあれば、お言葉いただければ結構ですが。

#56
○政府参考人(宮沢忠孝君) お答えします。
 栃木県の林野火災に際しましては、警察においても、被害拡大防止のための交通規制のほか、ヘリコプターによる状況確認を行ったところであります。近年、災害発生時に多数のヘリコプターを広域運用するなど、警察の災害対応において、ヘリコプターの活用やその能力向上の重要性が高まっております。
 こうした情勢を背景として、この度、ヘリコプターの運用に関する国家公安委員会規則を改正をいたしまして、その主たる任務を災害対応と定義するとともに、大規模災害等の非常事態においては警察庁の指揮の下でヘリの広域運用を迅速に行うための手続を明確化いたしました。この規則については四月一日に施行されます。あわせて、令和三年度中に、都道府県警察において、航空隊を救出救助活動を行う機動隊と同じ指揮系統の下に統合していくこととしております。
 これらの見直しにより、一層効果的なヘリコプターの広域運用や訓練の強化を行うなど、警察の災害対処能力の更なる向上に努めてまいります。

#57
○室井邦彦君 終わります。

#58
○浜口誠君 国民民主党・新緑風会の浜口誠です。今日はよろしくお願いします。
 まず最初に、私も、防災会議の女性委員の視点というのを、塩村先生の方からも御指摘ありましたけれども、是非大臣、しっかりやっていただきたいと思います、目標三〇%に対してまだまだ未達になっておりますので。やはり避難所における女性の視点でいろんな改善をやっていくというのは大変重要なことだというふうに思っておりますので、改めて私からも、今後しっかり政府として、防災会議に女性委員の比率を目標値になるようにしっかりとした取組を求めておきたいというふうに思います。
 あわせて、この防災会議は、やはり多様な皆さんの意見を反映させていくというのが非常に重要だというふうに思っております。そういう観点からすると、障害者の方の意見というのはこの防災会議の中でどのように反映されているのか、委員の中に障害者の代表の方とかが委員になっているというような状況なのかというところも含めてお伺いしたいなというふうに思っています。また、委員にもしいないのであれば、どのような形で障害者の皆さんの様々な意見、要望が防災会議の中で反映されるような仕組みになっているのか、それら併せて、現状についてお伺いしたいと思います。

#59
○政府参考人(荻澤滋君) 東日本大震災におきまして、避難所運営など、女性ですとか障害者の方々の視点が必ずしも十分でなかったというような指摘がございまして、平成二十三年十二月に防災基本計画修正されまして、女性、高齢者、障害者など多様な視点を取り入れて反映していく、防災対応に反映をしていく必要があると。そのために、災害対策基本法も改正されまして、地方防災会議の委員として有識者委員を追加できるようにされたところでございます。
 消防庁におきましては、消防庁の防災業務計画におきまして、都道府県、市町村の地方防災会議で女性、高齢者、障害者などの多様な主体の視点が反映されるよう留意していただきたいということを規定し、自治体に周知を図っているところでございます。
 各都道府県、市町村の状況でございますけれども、悉皆的には把握をしておりませんけれども、こうした取組を踏まえまして、女性、障害者団体の代表者など多様な団体からの委員を任命している例が複数ございます。おおむね自治体で適切に対応いただいているものというふうに認識しております。

#60
○浜口誠君 ありがとうございます。
 是非、多様な皆さんの意見が防災会議の中で反映されて、避難所等で避難した後もいろんな不具合がないように、多くの皆さんが安心して避難所で生活、避難できるというような体制をつくっていただきたいなというふうに思っております。
 そんな中で、福祉避難所という、障害者の方等が避難されるときの福祉避難所なんですけれども、現状の福祉避難所の状況、コロナ禍においてもっとこの福祉避難所については体制を拡充していく必要があるんではないかという、私、問題意識を持っているんですけれども、現状の福祉避難所の実態と、今後福祉避難所をどのような形で拡充していく方針なのか、この辺りについて政府の基本的なスタンスをお伺いしたいと思います。

#61
○政府参考人(青柳一郎君) お答えいたします。
 令和元年十月一日現在の数字でございますけれども、協定を締結する等しまして確保している福祉避難所の数は、全国で約二万二千か所でございます。このうち指定避難所として指定をされている福祉避難所の数、約九千か所でございますけれども、このコロナ禍の状況の中で、十分とはなかなか言い難いとは認識しております。
 こういった中で、昨年、高齢者等の避難に関するサブワーキンググループという有識者の検討会議を災害対策基本法改正の関係で検討を進めておりましたけれども、その中でも、福祉避難所の位置付けの整理、受入れ対象者を特定する制度の整備、福祉避難所に直接避難するその促進方策、福祉避難所の設備の整備等について対応すべきだという方向性は示されたところでございます。
 これを踏まえて、福祉避難所に関する内閣府令いろいろございますけれども、こういったものをしっかり整備していく、また、民間の福祉施設等の指定避難所への自治体補助金に対する緊急防災・減災事業債の措置等は行われておりますので、こういったものを通じまして、一層福祉避難所の整備促進が図られるように自治体の方にも働きかけていきたいと思います。

#62
○浜口誠君 ありがとうございます。
 是非しっかりと自治体とも連携取りながら進めていただきたいというふうに思っております。
 続きまして、熱中症関係についてお伺いしたいと思います。
 まず、熱中症、現状、熱中症において亡くなられる方とかあるいは病院に搬送される方、どのような実態になっておるのかという点と、政府として、この熱中症に対しての危機意識、どのような危機感を持って今後の対応に当たっていこうと考えられておられるのか、この点についてお伺いしたいと思います。

#63
○政府参考人(田原克志君) お答えいたします。
 熱中症による死亡者数でございますけれども、令和二年は過去三番目に多い千四百三十三人でございました。平成三十年以降、毎年千人を超える状況が続いております。また、救急搬送者数でございますけれども、令和二年は六万四千八百六十九人でございまして、直近三年間の救急搬送者数は調査開始以降上位三番目までを占めているという状況でございます。
 今後は、気候変動等の影響によりまして、熱中症の危険性はますます高まるというふうに認識しておりまして、強い危機感を持っております。関係府省庁との連携、協力を行いながら、しっかりと熱中症対策に取り組んでまいりたいと考えております。

#64
○浜口誠君 ありがとうございます。
 そんな中で、熱中症予防対策に資する効果的な情報発信に関する検討会というのが行われて、その取りまとめが今年一月に報告書という形でまとまったということは認識しております。
 今後、熱中症アラートというのを全国で運用していく方針にしているというのは承知しているんですけれども、そんな中で二点お伺いしますけれども、この熱中症アラートを高齢者の方とか障害者の方、子供たち、こういった皆さんに確実にしっかりと届けていくためにどのような対応をしていくのかという点と、あと二点目としては、そういうアラートが出たとしても予防行動につながらないとリスクを低減できないというふうに思っていますので、国民の皆さんが着実に熱中症の予防行動につなげていくための対応として政府としてどのようなことを考えておられるのか、お伺いしたいと思います。

#65
○政府参考人(田原克志君) お答えいたします。
 今御指摘いただきました熱中症警戒アラートでございますけれども、これは熱中症の危険性が極めて高いことが予測される日やその前日に国民に情報提供を行う情報発信の取組でございます。これは昨年、関東甲信地方で先行実施をいたしまして、来月から、四月からですね、全国で運用を開始する予定でございます。
 この熱中症警戒アラートにつきましては、メールやSNS等によりまして分かりやすく発信いたしますとともに、高齢者、お子さん、それから障害者など熱中症リスクの高い方々には周りの方からも声掛けをしていただくように働きかけるなど、着実に情報を伝えてまいりたいと考えております。
 また、この熱中症警戒アラートが発表された場合には、予防行動として、暑さを避ける、昼夜を問わずエアコン等を使用するなどが挙げられまして、これらについてホームページやリーフレット等様々な手段で積極的に啓発を行ってまいりたいと考えております。
 熱中症警戒アラートが国民の具体的な熱中症予防行動につながるように、そして熱中症による死亡者数の減少につながるように、関係府省庁や地方自治体等とも連携をして取組を進めてまいりたいと思います。

#66
○浜口誠君 是非熱中症を、災害級の暑さだというような天気予報で言われるぐらいの今状況になっておりますので、引き続きしっかりとした、この警戒アラートが実効性あるものになるように御対応いただきたいというふうに思っております。
 では、続きまして、違う話題に移りますけれども、共同通信の報道によりますと、認可保育園のうちの約全国で一万四千七百か所程度が、いわゆる災害リスクの高い浸水想定区域ですとか、あと土砂災害警戒区域、こういったところに立地をしていると、大変危険なエリアに立地をしているという報道がございました。
 ほかにも高齢者施設ですとかあるいは学校ですね、同様の災害リスクの高い地域にどれぐらい立地しているのか、そういうデータを政府として把握されているのかどうか、また、こういったリスクの高いエリアに、いわゆる要配慮者というんですかね、災害弱者の方たちが日頃通われているような施設があるということに対して、政府としてどのような問題意識を持っておられるのか、その点についてお伺いしたいと思います。

#67
○政府参考人(望月一範君) お答えいたします。
 市町村地域防災計画に定められております学校、社会福祉施設などの要配慮者利用施設の数につきまして、例えば浸水想定区域におきましては八万八千六百一施設、土砂災害警戒区域におきましては一万八千三百二十六施設であると承知をしてございます。災害の頻発化、激甚化を踏まえまして、災害弱者の方々が多く集まる施設につきましては、災害リスクの高いエリアへの立地抑制や安全なエリアへの移転、そういったものを進めていく必要があるというふうに考えてございます。
 このため、昨年、都市計画法を改正いたしまして、土砂災害特別警戒区域等の災害レッドゾーンにおきまして社会福祉施設など自己業務用施設の開発を原則禁止するなど、災害リスクの高いエリアにおける新規開発の抑制を図る措置を講じたところでございます。また、町中の安全なエリアへの移転につきまして、昨年の都市再生特別法の改正におきまして、災害リスクの高いエリアから災害リスクの低いエリアに移転を促進するために市町村が主体となって移転計画を作成する新たな制度を創設してございます。また、令和二年度予算から、災害リスクの高いエリアからの学校や社会福祉施設、そういった施設の移転につきまして財政上の支援措置を拡充しているところでございます。
 国土交通省といたしまして、これらの取組を通じまして安全な町づくりを推進してまいりたいと考えてございます。

#68
○浜口誠君 ありがとうございます。
 是非今後、今も御答弁の中にありましたけれども、やはりこういった十万を超える施設が災害リスクの高い地域に、エリアに立地しているということですから、国と地方自治体が連携していただいて安全な地域に移転していただくですとか、あるいは避難計画の実効性をこれしっかり高めていくとか、あるいは災害の備蓄品の購入に対して国からもしっかりと支援していくだとか、いろんな連携を図っていただくことがすごく重要だというふうに思っていますけれども、こういった地方自治体と国との連携という観点から、政府としての基本的なお考えがありましたらお伺いしたいと思います。

#69
○政府参考人(望月一範君) お答えいたします。
 高齢者施設、学校、保育所の移転につきましては、コンパクトシティー推進の観点から、市町村や民間事業者等が行う施設整備に対しまして、公共団体と連携を取りながら支援を実施しておるところでございます。この支援制度の中で、災害リスクの高いエリアからの移転につきまして、先ほど少し申し上げましたが、令和二年度予算から民間事業者に対する国からの支援額を一・二倍にかさ上げするという拡充を実施しておりますし、令和三年度予算案におきましても支援要件の緩和を盛り込んでいるところでございます。
 また、災害時の備蓄購入品についてでございますけれども、国土交通省におきましては、備蓄倉庫でございますとか防災用資機材、そういった整備に対して支援を行っているところでございます。
 国土交通省といたしまして、ただいま御指摘のありました公共団体としっかり連携を取りながら災害に強い町づくりをしっかり支援してまいりたいというふうに考えてございます。

#70
○政府参考人(塩見英之君) 先生から御指摘いただきました避難計画の実効性の確保について、追加で御答弁申し上げます。
 昨年の七月の熊本の豪雨で千寿園という高齢者施設で十四名の方が亡くなられまして、これを受けまして、事案の検証の上で避難の実効性確保の方策を議論し、検討会で取りまとめを行っているところでございます。これを受けまして、高齢者施設に対しまして必要な改善を求めていきますし、またそのための支援につきましても充実を図っていきたいと思っております。
 具体的には、それぞれの施設の管理者が避難確保計画の中にふさわしい避難先を定める、あるいは避難に必要な支援の要員の確保の方策を適切に定めるということができますように、防災の専門知識を持っております市町村から助言を受けられるような仕組みを設けました上で、国から市町村に対しましては、こういった助言等が適切に行われますように、チェックリスト等を作成し、研修会を通じて周知を図るということを行ってまいりたいと思ってございます。
 また、厚労省におきましても、垂直避難のための設備整備に支援を行うと、こういった取組を行われると聞いてございまして、こういう取組とも連携をして要配慮者支援施設の避難の実効性確保に取り組んでまいりたいと思ってございます。

#71
○浜口誠君 ありがとうございます。
 本当に、要配慮者、高齢者の方とか障害者の方の避難が遅れたために被害が拡大するということが最近多く発生しております。
 また、今年度の内閣府防災の予算の中にも三千六百万円程度計上されて、個々の避難計画の実効性を高めるための避難計画の作成支援という項目が織り込まれておりますけれども、これは具体的にどのような支援を、この個々の避難計画作成推進に向けた対応を行っていかれるのか、具体的な内容について教えていただければというふうに思います。

#72
○国務大臣(小此木八郎君) 先般、高齢者や障害者等の避難行動、要支援者の個別避難計画の作成について市町村の努力義務とする災害対策基本法等の改正法案を国会に提出しております。個別避難計画の作成の取組が円滑に進むよう、効果的、効率的な作成プロセスのモデルを構築して全国に展開していきたいと、こういうふうに考えております。
 こうしたことから、令和三年度政府予算に個別避難計画作成のモデル事業を盛り込んでおり、市町村や地域の防災福祉の関係者が連携する取組であって、地域の実情に応じた特色ある取組を行う自治体を支援をして、その成果をモデルとして全国に展開していくことを考えております。こうした事業を通じて、高齢者や障害者などの方々の避難の実効性を高める取組を一層進めてまいりたいと存じます。

#73
○浜口誠君 是非、個々の避難計画、これ非常に重要になってくると思いますので、なかなか移転をするといってもすぐには移転なんか現実は難しい対応になると思いますので、しっかりとリスクの高いところの要配慮者については避難計画がちゃんと実践できるような支援を政府としてもお願いしておきたいというふうに思います。
 あともう一点なんですけれども、有事のときに実際に迅速に的確に対応できる人材を、これは国においてもそうですし、地方においてもそういった災害、減災に対して対応できる人材を育成していくというのは大変重要な取組ではないかなというふうに思っております。
 内閣府防災さんの計画の中にもそういった人材育成というのが項目として織り込まれているというふうに承知はしておりますけれども、現時点でそういった災害、減災にしっかりと対応できる人材というのは現状どの程度育成されているのか、また今後そういった人材育成に対してどのような対応をされる計画になっておるのか、この点についてお伺いしたいと思います。

#74
○国務大臣(小此木八郎君) 今後においても災害に対応する人材を国と地方公共団体で育成していくということは非常に重要だと考えておりますし、防災基本計画においては、計画的かつ継続的な研修の実施、防災の各分野における研修による人材育成が必要である旨規定されています。
 このため、内閣府では、国や地方公共団体の職員を対象とした防災スペシャリスト養成研修をコロナ禍においてもオンラインを活用して開催して、避難指示を発令するタイミングや、避難所の運営方法等の防災活動を遂行するために必要な事項の習得を図っております。
 また、地域における防災力強化の観点から、希望する地方公共団体と共催で、地域共催も、失礼、地域研修も開催しており、災害時の物資調達方法やボランティアの受入れ方法等について研修を行っています。
 さらに、内閣府OJT研修も開催しており、地方公共団体の職員を内閣府に一定期間派遣をしていただいて、業務の執行や施設見学などによる人材育成を実施しています。
 これらに加え、市町村の首長を対象とした研修や、地方公共団体の危機管理の責任者を対象とした研修も実施しているほか、防災担当職員向けのe―ラーニングの整備を進めております。
 これらの取組は引き続き来年度も実施して、国や地方公共団体の職員の人材育成を進め、対災害対応能力を進めてまいりたいと思います。

#75
○浜口誠君 是非、防災を担う人材育成、着実に進めていただくことをお願いして、質問を終わります。ありがとうございました。

#76
○武田良介君 日本共産党の武田良介です。
 日本原子力発電が再稼働を目指す東海第二原発をめぐりまして、水戸地裁が三月十八日、運転を認めない判決を下しました。判決要旨には、実現可能な避難計画や実行できる体制が整っていると言うには程遠く、第五の防護レベルは達成されていないというふうにされております。
 この東海第二原発は三十キロ圏内に九十四万人の人口を有する原発ということが言われておるわけですけれども、静岡県の中部電力浜岡原発には三十キロ圏内に約八十三万人、新潟県の東京電力柏崎刈羽にも約四十四万人の方がいるというふうに言われております。
 もちろん人口だけではないと思いますけれども、それ以外の問題については今後、この後、質疑させていただきたいというふうに思いますが、これらの原発でも実現可能な避難計画を策定していくということは、これは困難を極めるというふうに思いますけれども、大臣の認識をお伺いいたします。

#77
○国務大臣(小此木八郎君) 災害時の避難計画ですが、地域住民の安心、安全にとってこれはもう重要であることは言うまでもない話です。各地域では、複合災害も想定した上で、地域の原子力防災協議会の枠組みの下、避難計画の具体化、充実化に取り組まれているものと承知しております。
 自然災害における取組や知見を共有するなど、各地域での原子力防災体制の充実強化に向け、引き続き内閣府防災としても連携協力してまいりたいと存じます。

#78
○武田良介君 今日、神谷政務官にも来ていただきました。いかがでしょうか。困難極めるというふうに思いますけれども、いかがお考えでしょうか。

#79
○大臣政務官(神谷昇君) お答えいたします。
 東海第二地域では、人口が多く、複合災害も想定した避難経路や避難車両の確保などの課題がございまして、関係省庁と関係自治体が参加する東海第二地域原子力防災協議会の枠組みの下で、避難計画の策定や原子力防災体制の更なる充実に取り組んでいるところでございます。引き続き、関係自治体と緊密に連携をいたしまして原子力防災体制の強化に取り組んでまいります。
 他方、全国のうち八つの地域では、各地域の協議会の枠組みの下で、複合災害も想定しました上で関係自治体の避難計画の具体化、充実化を図り、それらを含め地域横断的な対応といたしまして緊急時対応を取りまとめておりまして、訓練等を通じまして改善に取り組んでおります。
 そして、地域が抱える様々な課題の解決は、委員御指摘のとおり、決して容易ではございませんけれども、引き続き、各地域の原子力防災体制の強化充実に向けまして、国といたしまして関係省庁と連携して全力で取り組んでまいります。

#80
○武田良介君 共同通信が行いました自治体アンケートをちょっと紹介をしたいというふうに思います。
 全国十九の原発の三十キロ圏内で、原発事故時に自力避難が難しい高齢者だとか障害をお持ちの方など避難行動要支援者の方、この方が合計で二十四万六千人になるということでありました。このアンケートによりますと、UPZ内、五キロから三十キロの圏内で最も多くの避難行動要支援者の方がいらっしゃるのは島根県の松江市、二万八千八百七十六人というふうにされております。ちなみにその後、いわき市、いわき市はその圏を、五キロから三十キロという圏域を独自に設定しておりますけれども一万五千四百二十五人、その後、石川県の七尾市一万四百十九人などなど続いていくわけですが。
 こうしたその高齢者、障害者などの要支援者の方は、病気だとか障害の状況も違うということもありますし、またこれ日々変化するものだというふうにも思っておりますが、そういうこともありまして、一人一人のその個人計画を作成するというふうに伺っております。避難に関する個人計画のひな形といいますか、内閣府からも資料をいただきましたけれども、同居家族だとか緊急連絡先を書くのはもちろん、特記事項として、ふだんいる部屋、寝室、その位置、あるいは不在のときの目印、避難済みのときの目印などなど記入するようになっているわけですね。一人一人の計画をこれ作成するのは非常に大変だというふうに私も思いましたが、今日お聞きしたいのはその更新についてであります。
 その健康状態ですとか症状というのは日々変わってくるというふうに思いますけれども、一度避難計画を仮に作ったとしても、それを更に更新していく必要がある。その更新の頻度という点ではどのように考えているのか、あるいはその更新の方法などの指針を自治体に対して示しておられるんでしょうか。

#81
○政府参考人(佐藤暁君) お答えいたします。
 先般、高齢者や障害者などの避難行動要支援者の個別避難計画の作成につきましては市町村の努力義務とする災害対策基本法などの改正法案が国会に提出されたところでございます。
 それで、当該個別避難計画の更新についてのお尋ねですけれども、令和二年に個別避難計画の制度的な検討を行った有識者会議において、避難行動要支援者の状態の変化や災害時の避難方法などに変更があった場合に更新することが必要であるとともに、その更新の考え方については、各自治体の地域防災計画において定めることが適当である旨の提言をいただいているところでございます。
 原子力災害に係る個別避難計画につきましても、各地域における事情を踏まえつつ、自然災害に係る個別避難計画作成の取組とよく連携しながら、自治体による作成、更新の取組の支援に取り組んでまいりたいと思います。

#82
○武田良介君 地域で、地域防災計画の中で更新をしていく。今現状、十分把握されていると、今の、これからのやり方で、その有識者会議を踏まえた方向で十分現場で把握されていくだろうという見通しをお持ちなんでしょうか。

#83
○政府参考人(佐藤暁君) お答えいたします。
 私ども、原子力防災におきましては、こちらの個別避難計画とはまた別に、先ほど政務官から御答弁ありましたように緊急時対応というものを作成しておりまして、こちらの中で、まさに要支援者の方々の避難につきまして、まさに一対一に近い形で、どこのお住まいの場所からどこに避難するのかと、そういったことも含めて計画を取りまとめているところでございますので、こういった緊急時対応が取りまとめられている地域においては、こうした要支援者の避難についてはできるだけ適切に対応できているものと認識しております。

#84
○武田良介君 一人一人にやっているというお話がありましたけれども、先ほどの共同通信のアンケートを紹介をいたしますと、支援する側の体制整備では六割の自治体が不十分だというふうに回答されたということでありました。その理由は、人材不足あるいは移動手段確保の難しさ、こういうのが挙がっております。支援者と要支援者のマッチングが完全にできないと、こういう悩みとともに、例えば柏崎市は、ストレッチャーなどの移動手段など人員の確保に苦慮しているという回答もあるそうであります。
 移動手段の確保が大切であると同時に、私、とりわけ避難を支援する医療スタッフの体制ということも非常に重要だというふうに思っております。これはもう、今新型コロナの感染拡大という下でその重要性というのは国民的に皆さん実感されていることだというふうに思いますけれども、その上、もちろん自然災害の発生の際にも、そして原子力災害が発災することを考えても、その対応を考えなければならない。そうであれば、医師ですとか看護師ですとか介護士の方、専門的な知識を有する医療スタッフの方、こういった方を今から増やしていく必要があるのではないかというふうに考えますけれども、認識を伺います。

#85
○政府参考人(佐藤暁君) 避難行動要支援者といった、先ほどから御指摘あります、避難に時間が掛かり、特別の移動手段や避難先が必要となるなど、避難に際して配慮を要する方の安全の確保は重要な課題であるというふうに認識しておりまして、きめ細やかな対策を行う必要がございます。
 それで、原子力防災における避難などについての地域横断的にその計画を取りまとめております緊急時対応におきましては、避難行動要支援者と医療スタッフなどを含めた支援者の人数を調べた上で、支援者がいる場合は共に避難し、支援者がいない場合は行政、自治会あるいは自主防災組織などの協力により避難することとしています。
 それで、原子力災害時に避難行動要支援者に対して適切な支援を行うことができるよう、私どもも関係自治体と一体となって、支援者に対して計画に基づく訓練あるいは研修を進めておりますし、それとともに説明会の開催やチラシの配布などの普及啓発も行うなど、その養成に努めるところでございます。

#86
○武田良介君 そういう計画があるのは私も存じております。それが本当にうまくいくのかということを私は質問させていただいておりますし、聞かせていただきたいのは、そういった医師だとか看護師だとか医療スタッフ、こういう人たちを増やしていく必要があるのではないかということを私聞かせていただきました。
 大臣、この点ではどうでしょうか。自然災害もちろんです、原子力災害もそうです。やっぱり医療スタッフ増やしていく必要があるというふうに思いますけれども、大臣、いかがお考えになりますでしょうか。

#87
○国務大臣(小此木八郎君) 災害、様々な形のものがあると思います。自然災害、今言われている、テーマとしている原子力災害、共に危険の伴うものでありますからこそ、知見ですとかあるいは認識、そういったものを含めた、経験踏まえた更なる人材育成というものが大事になってくると思います。
 自然災害においては、令和三年度に実施を予定している個別避難計画作成のモデル事業において、福祉関係者に防災に関する研修を行うなどの特色ある取組を行う自治体を支援することとしており、高齢者などの方々の避難の実効性を高めるための人材育成も推進をしていく予定であります。
 要支援者の円滑な避難に関しても、自然災害における取組や知見を共有するなど、各地域での原子力防災体制の充実強化に向けて、引き続き内閣府防災としても連携協力をしてまいりたいと存じます。

#88
○武田良介君 大臣からも大事になってくるということで御答弁をいただきました。
 医療体制ですとかそういったスタッフの方が十分にいないと、先ほどの水戸の判決じゃないですけれども、実現可能な十分な避難計画というふうにならないのではないかというふうに思いますので、重ねてお願いをしたいというふうに思います。
 それともう一つ、原子力災害と豪雪という複合災害ということを考えた想定も必要だというふうに思っております。
 この雪と放射線ということについて見ますと、湿性沈着というふうにいいまして、放射性セシウムなどが雨だとか雪などに吸着して、付着をして地表に落ちてしまう、放射線量が高い範囲が生じる可能性があると、こういう指摘をされている方がいらっしゃいます。山澤弘実さんという名古屋大学の教授の方がこういう指摘もされている。
 これは、雪はその場にとどまりますので、遮蔽効果が余り高くない木造住宅であったような場合、雪が落ち、そこに湿性沈着している場合、屋内退避をしているさなかに被曝をしてしまう、あるいはその線量が高まってしまうということが指摘をされているわけですけれども、こういう指摘をどのように考えておられるんでしょうか、原子力防災の。

#89
○政府参考人(佐藤暁君) お答えいたします。
 今委員御指摘のとおり、雨や雪が降り湿性沈着をした場合には、継続的に高い放射線量になる場合があり得るというふうには認識しております。こうした場合は、湿性沈着などにより継続的に高くなった線量があらかじめ定められた基準値を超えた地域においては、原子力災害対策本部の指示により避難や一時移転を行うこととしております。
 以上です。

#90
○武田良介君 そのあらかじめ定められたというのは、どこに定められているんでしょうか。

#91
○政府参考人(佐藤暁君) お答えいたします。
 こちらのあらかじめ定められた基準値というのは、原子力規制委員会が作成した原子力災害対策指針というものがございます。こちらは、そうした原子力災害に対する科学的、技術的、専門的なものをまとめたものでございまして、こちらにOILというような言い方で基準を定めているところでございます。

#92
○武田良介君 最悪の事態を想定して対応していく必要があるというふうに思いますので、この問題もよく注視していかなければならないというふうに思います。
 じゃ、実際にその避難を始めたときにどうか、豪雪ということも条件も踏まえてですね。豪雪で道路が不通になった場合にはその除雪作業がもちろん必要になるんだというふうに思いますけれども、原子力災害がなくても、この冬も大変な豪雪になりました。市街地、住宅地で生活道路も含めて一週間、二週間、身動きが取れないというような状況も生まれてしまったわけですけれども、この際、原子力災害も発生した際ですね、どうやって避難するんでしょうか。

#93
○政府参考人(佐藤暁君) 今御指摘の件でございますけれども、自然災害による直接的なリスクが極めて高い場合には、原子力災害に対する避難行動よりも自然災害に対する避難行動を優先させ、まずは何よりも人命の安全確保を最優先とすることが重要であると考えております。
 それで、具体的には、今豪雪というお話ございましたけれども、豪雪時に大雪警報が発表されている間においては、避難行動により人命を危険にさらすリスクを回避する必要があるため、天候が回復するまで屋内退避を優先とすることを基本としております。それで、これらの判断につきましては、自治体あるいは原子力災害の現地本部が設置されているオフサイトセンターと連携して得られた豪雪などの自然災害の被害状況やあるいは原子力発電所の事故状況などを踏まえて、全面緊急事態以降においては、全閣僚や原子力規制委員長などによって組織される原子力災害対策本部において原則として判断がなされるところでございます。

#94
○武田良介君 答弁をいただきましたけれども、先ほど来、少し答弁に出てきておりましたが、緊急時対応、私も福井エリアのものというのを読ませていただきました。もちろんそういった除雪に対する対策を取りましょうということで改定もされたんですね。それは承知をしておりますが、これ開いたのは昨年の七月三十日ですか。その後、まさに豪雪被害が発生したわけですね。だから、体制を強化します、こういうふうに判断をしますということはもちろん御説明されるんだと思いますが、そうじゃなくても、原発の災害がなくても、これまでも豪雪の被害があったときには交通渋滞が起こる、生活道路が不通になるということが繰り返されている。
 もう一回書いたといっても、この冬もあったわけですから、これで本当に原子力災害が同時に起こった場合に十分な避難計画となるのだろうかということをお伺いをしたい。もう一度、いかがですか。

#95
○政府参考人(佐藤暁君) お答えいたします。
 委員御指摘の、例えば福井のその豪雪の件でございますけれども、今年の冬の更なる豪雪、ございました。これにつきましては、私どもも大変問題視というか重要に受け止めておりまして、こちらにつきましては福井県と改めてこうした対応につきましては調整を行っているところでございますし、そもそも自然災害としての豪雪対応というのは福井県自身も積極的に対応しているやに伺っております。そうしたものをこうした緊急時対応の改定にとどまることなく対応してまいりたいというふうに考えております。

#96
○武田良介君 避難計画上は屋内退避ということになっている方も避難を、恐怖の余り避難を始めてしまう方もいらっしゃると思うんです。今作られている計画というのは、そういった方が発生するということも想定されている計画なんでしょうか。

#97
○政府参考人(佐藤暁君) お答えいたします。
 ただいま委員御質問の件は、自主的な避難ということかと思います。私どもも、屋内退避の指示が出されている地域においてそうした自主的に避難される住民が一定の割合で発生することは否定できないんじゃないかというふうに認識しております。そのため、平素から屋内退避の考え方あるいは効果について、関係自治体と一体となって、説明会の開催などの普及啓発、あるいはこうした避難計画に基づく訓練を行っているところでございます。
 今後とも、こうした取組を通じて屋内退避の考え方や避難方法の定着を図っていきたいと、そういうふうに考えております。

#98
○武田良介君 定着を図るということなんですけれども、その実現可能な避難計画を作るということは非常に難しい、いろんなところと調整もしなければいけない、やっぱりそういう問題だというふうに思いますので、そこしっかりとこれからも検証をしていきたいというふうに申し上げまして、質問を終わらせていただきたいと思います。

#99
○委員長(新妻秀規君) 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会をいたします。
   午後零時三十二分散会
ソース: 国立国会図書館
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