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2021/03/16 第204回国会 参議院 第204回国会 参議院 内閣委員会 第4号 令和3年3月16日
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2021/03/16 第204回国会 参議院

第204回国会 参議院 内閣委員会 第4号 令和3年3月16日

#1
令和三年三月十六日(火曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         森屋  宏君
    理 事
                酒井 庸行君
                徳茂 雅之君
                木戸口英司君
                平木 大作君
                矢田わか子君
    委 員
                大家 敏志君
                岡田 直樹君
                古賀友一郎君
                山田 太郎君
                山谷えり子君
                和田 政宗君
                小沼  巧君
                塩村あやか君
                杉尾 秀哉君
                石川 博崇君
                柴田  巧君
                高木かおり君
                市田 忠義君
                田村 智子君
   国務大臣
       国務大臣
       (内閣官房長官) 加藤 勝信君
       国務大臣
       (国家公安委員
       会委員長)    小此木八郎君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(規制改
       革))      河野 太郎君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(科学技
       術政策))    井上 信治君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(少子化
       対策))     坂本 哲志君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(経済財
       政政策))    西村 康稔君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(男女共
       同参画))    丸川 珠代君
       国務大臣     平井 卓也君
   内閣官房副長官
       内閣官房副長官  坂井  学君
   副大臣
       内閣府副大臣   赤澤 亮正君
       厚生労働副大臣  山本 博司君
   大臣政務官
       厚生労働大臣政
       務官       大隈 和英君
       厚生労働大臣政
       務官       こやり隆史君
   政府特別補佐人
       人事院総裁    一宮なほみ君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        宮崎 一徳君
   政府参考人
       内閣官房内閣審
       議官       溝口  洋君
       内閣官房内閣審
       議官       時澤  忠君
       内閣官房内閣審
       議官       梶尾 雅宏君
       内閣官房内閣審
       議官       植松 浩二君
       内閣官房内閣審
       議官       渡邊 昇治君
       内閣官房内閣審
       議官       伊吹 英明君
       内閣官房内閣審
       議官       二宮 清治君
       内閣官房内閣審
       議官       河村 直樹君
       内閣官房内閣審
       議官       内山 博之君
       内閣官房国際博
       覧会推進本部事
       務局次長     高科  淳君
       内閣官房内閣人
       事局人事政策統
       括官       堀江 宏之君
       内閣法制局第一
       部長       木村 陽一君
       人事院事務総局
       職員福祉局長   合田 秀樹君
       内閣府大臣官房
       長        大塚 幸寛君
       内閣府大臣官房
       審議官      井上 諭一君
       内閣府大臣官房
       審議官      村手  聡君
       内閣府政策統括
       官        籠宮 信雄君
       内閣府地方創生
       推進事務局審議
       官        武井佐代里君
       内閣府子ども・
       子育て本部統括
       官        嶋田 裕光君
       内閣府日本学術
       会議事務局長   福井 仁史君
       警察庁長官官房
       サイバーセキュ
       リティ・情報化
       審議官      河原 淳平君
       警察庁生活安全
       局長       小田部耕治君
       警察庁警備局長  大石 吉彦君
       消費者庁審議官  片岡  進君
       総務省大臣官房
       審議官      米澤 俊介君
       総務省大臣官房
       審議官      阿部 知明君
       外務省大臣官房
       審議官      高杉 優弘君
       文部科学省大臣
       官房審議官    塩崎 正晴君
       文部科学省総合
       教育政策局社会
       教育振興総括官  寺門 成真君
       厚生労働省大臣
       官房審議官    間 隆一郎君
       厚生労働省大臣
       官房審議官    宮崎 敦文君
       厚生労働省大臣
       官房審議官    志村 幸久君
       厚生労働省大臣
       官房審議官    大坪 寛子君
       厚生労働省大臣
       官房審議官    富田  望君
       厚生労働省子ど
       も家庭局児童虐
       待防止等総合対
       策室長      岸本 武史君
       厚生労働省社会
       ・援護局障害保
       健福祉部長    赤澤 公省君
       経済産業省商務
       情報政策局商務
       ・サービス政策
       統括調整官    山本 和徳君
   参考人
       日本放送協会副
       会長       正籬  聡君
       独立行政法人地
       域医療機能推進
       機構理事長    尾身  茂君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○参考人の出席要求に関する件
○内閣の重要政策及び警察等に関する調査
 (内閣官房、内閣府及び沖縄基地負担軽減の基
 本方針に関する件)
 (警察行政、領土問題及び海洋政策の基本方針
 に関する件)
 (国際博覧会、食品安全、クールジャパン戦略
 、知的財産戦略、科学技術政策及び宇宙政策の
 基本方針に関する件)
 (デジタル改革、情報通信技術政策及びマイナ
 ンバー制度の基本方針に関する件)
 (行政改革、国家公務員制度及び規制改革の基
 本方針に関する件)
 (一億総活躍及び少子化対策の基本方針に関す
 る件)
 (経済再生、全世代型社会保障改革及び経済財
 政政策の基本方針に関する件)
 (東京オリンピック競技大会・東京パラリンピ
 ック競技大会、女性活躍及び男女共同参画の基
 本方針に関する件)
 (令和三年度人事院業務概況に関する件)
    ─────────────

#2
○委員長(森屋宏君) ただいまから内閣委員会を開会いたします。
 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 内閣の重要政策及び警察等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣官房内閣審議官溝口洋君外三十六名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

#3
○委員長(森屋宏君) 御異議なしと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────

#4
○委員長(森屋宏君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 内閣の重要政策及び警察等に関する調査のため、本日の委員会に日本放送協会副会長正籬聡君及び独立行政法人地域医療機能推進機構理事長尾身茂君を参考人として出席を求めることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

#5
○委員長(森屋宏君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────

#6
○委員長(森屋宏君) 内閣の重要政策及び警察等に関する調査を議題とし、去る九日に聴取いたしました国務大臣の所信等に対し、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。

#7
○和田政宗君 皆様おはようございます。自由民主党・国民の声の和田政宗でございます。
 早速質問に入ってまいります。まず、新型コロナウイルス感染症の対策についてお聞きをしたいというふうに思います。
 新型コロナウイルス対策について、現状の分析と一都三県の緊急事態宣言解除の見通し、新型コロナ感染症封じ込めへの決意を大臣からお答え願います。

#8
○国務大臣(西村康稔君) お答え申し上げます。
 直近の新規陽性者の数、感染状況についてでありますが、ずうっと減少傾向続いていたところが横ばいになり、若干微増の傾向にあるということでございます。引き続き高齢者施設での感染クラスターが発生しているほか、高齢者を中心にいわゆる昼カラオケ、カラオケでの感染クラスター、それから、ここに来てまた会食あるいは家庭での食事会、こういったことでのクラスターが発生しておりますし、若い人の感染も少しずつまた増えてきております。改めて感染防止策の徹底をお願いしたいというふうに思います。
 そして、首都圏の状況につきましては、それぞれの指標、六つの指標を私ども毎日分析をしておりますけれども、前回三月五日の時点で二週間の延長を決めた時点では、特に病床がぎりぎりの数字、辛うじて五〇%を切ってくるという状況だったものですから二週間延長ということにしたわけでありますけれども、この間、感染防止策の徹底を更に呼びかけ、これは八時までの時短の見回り、呼びかけ、テレワークの徹底、こういったことをやりながら病床の確保に努めてきておりまして、この結果、病床の使用率は徐々に減少し、改善をしてきているという状況であります。
 そして、あわせて、諮問委員会からは感染の再拡大を防ぐために七つの項目を御指摘をいただいておりまして、例えば、国としては、いわゆる無症状の人の感染を早期に特定していくためのモニタリング検査、この準備を一都三県と調整しながら進めているところでありますし、また、一都三県においてはいわゆる見えない感染源、なかなか見えにくいと、これを特定していくための深掘りの積極的疫学調査、これを進めていくための準備、こういったものを進めているところであります。
 ステージ3相当になっているということを、確実にこれなっているかどうかを見極める、そしてこの七つの項目についてしっかりと体制ができているかどうか、これを見極めているところでありますけれども、いずれにしましても、専門家の皆さんの御意見をお聞きして、今週、しかるべきタイミングで適切に判断をしていきたいというふうに考えております。
 その上で、これはいつも解除の際は大きな課題となるんですけれども、やはり緊急事態宣言を解除するとなると緊張感が途切れていくわけでありますので、いつのタイミングで解除しても、いずれどこかでは解除しなきゃいけませんので、どこのタイミングで解除しても、やはりその後の感染拡大を防いでいくための防止策、この徹底をお願いをしていきたいというふうに思っております。
 特にこの春の時期、三月、四月、行事も多いですし、気候も良くなる時期でありますので、感染防止策の徹底をお願いしたいと思いますし、また、感染を再拡大させないためにも、今お願いしております時短なども段階的に緩和をしていく、こういった考えでおります。
 また、高齢者施設での集中的な検査をしっかりと進めていくこと、あわせて、モニタリング検査を実施をして感染再拡大の兆しを早期に見付ける、これ、行政検査とかいわゆる民間の検査のデータなどもあわせて、またSNSのつぶやきなどの分析もあわせて再拡大の兆しを早期に見付けて、そこでクラスター対策をやり、また場合によってはまん延防止等重点措置を機動的に活用して、その範囲で感染を抑え込んでいければというふうに考えております。
 あわせて、ワクチン接種を着実に実施するということ、こういった対策を講じることによって、今後も流行は起こります、なかなかゼロにはできないウイルスでありますけれども、しかしそれを大きな流行にしないと、再拡大させないという決意で臨んでいきたいというふうに考えております。

#9
○和田政宗君 特に重要な時期だというふうに思いますので、しっかりと取り組んでいただければというふうに思います。
 大臣につきましては御退席いただいて構いませんので、委員長の差配をお願いいたします。

#10
○委員長(森屋宏君) 西村国務大臣は御退席いただいて結構です。

#11
○和田政宗君 新型コロナウイルス感染症について引き続き聞いてまいりますけれども、この対策に対する政府の施策の広報についてお聞きをしたいというふうに思います。
 インターネットの動画やCM、テレビCMなどを活用しまして正確な情報を国民に届けることが重要だと考えますけれども、この取組、私、今年に入って進んできたというふうに思っておりますが、どのような取組を行っているでしょうか。

#12
○政府参考人(梶尾雅宏君) お答えいたします。
 情報発信につきましては、御指摘のとおり国民の皆様に御協力をいただくということが大変大事でございますので、新型コロナ感染症につきましての正確な情報というものを伝えながら関心を持ってもらえるように、ツイッター、ユーチューブといったSNSを用いた発信ですとか、例えば後遺症に関して分かりやすく説明する、専門家である忽那先生によります動画をインターネット、あるいは新宿、渋谷、池袋、有楽町の街頭ビジョンで放映する、あるいは若者向けでハッシュタグ、キープセーフフォーキャンペーンというのをやっています。この第二弾の動画についても、同じくインターネットでの発信や今申しました四か所での街頭ビジョンでの放映、またテレビCMにつきましても、緊急事態宣言中の不要不急の外出自粛ですとか会話のときにマスクをしていただく、こういったことをテレビCMも放映してございます。こういったものに取り組んでいるところでございます。
 引き続き、国民の皆様に共感を持っていただけるようなメッセージというのを発信に努めて、お一人お一人の協力をいただきながら感染拡大を抑えていけるような広報に取り組んでいきたいと思っております。

#13
○和田政宗君 正確で分かりやすい情報がしっかり届くように、引き続き取り組んでいただければというふうに思います。
 続きまして、テロ対策などについてお聞きをしていきたいというふうに思います。
 東京オリンピック・パラリンピックを控える中、テロ対策は極めて重要です。革マル派、中核派等の過激派の動向の分析とその対応はどのようになっているでしょうか。

#14
○国務大臣(小此木八郎君) 極左暴力集団、大会の開催に対し批判的な主張を展開していることは承知をしておりまして、警察においてはこれらの団体による違法行為やテロ発生を未然に防止するため、情報収集、分析を強化しております。

#15
○和田政宗君 その過激派に関連してですが、平成三十年の質問主意書への答弁書、これは野党議員の質問主意書への答弁書でございましたけれども、JR北海道労組への革マル派の浸透実態につきまして、現在、警察等において鋭意解明に努めていると答弁書にはありましたけれども、その後の解明具合というのはどのようになっているのでしょうか。

#16
○国務大臣(小此木八郎君) 警察としまして、平成八年以降、革マル派の非公然アジト二十八か所を摘発して、これらのアジトの一部から押収した資料を分析するなどした結果、JR総連及びJR東労組内に革マル派活動家が影響力を行使し得る立場に相当浸透していると認識しています。
 JR北海道労組は、JR総連に加盟していることから、革マル派との関係について鋭意解明に努めているところであります。

#17
○和田政宗君 なかなか、手のうちの問題、また収集している情報の問題もありますからなかなか明確にお答えできるところというのは限られるんだというふうに思いますけれども、引き続きテロ対策にはしっかりと取り組んでいただければというふうに思います。
 小此木大臣につきましても退席いただいて大丈夫ですので、差配お願いします。

#18
○委員長(森屋宏君) 小此木委員長、御退席いただいて結構です。

#19
○和田政宗君 次に、産業遺産情報センターに関連してお聞きをしていきます。
 政府の産業遺産情報センターにおける長崎県端島炭坑、いわゆる軍艦島の展示内容について、昨年十月、NHKは九州・沖縄ブロックの番組「実感ドドド!」において、NHKが言うところの負の歴史の展示について産業遺産情報センター長にインタビューをしていますが、センター長などは、十分にインタビューで説明したのに切り取って編集をされ、展示内容が不十分であってもよいかのごとく答えたかの放送になったと指摘をしています。
 産業遺産情報センターには徴用の歴史などの展示がしっかりなされているというふうに思いますけれども、展示内容等どうなっているでしょうか。

#20
○政府参考人(武井佐代里君) お答え申し上げます。
 産業遺産情報センターは、二〇一五年に明治日本の産業革命遺産が世界遺産登録された際のユネスコ世界遺産委員会の決議を受けまして二〇一九年度末に設置したもので、産業遺産に関する調査研究機能、人材育成機能、情報発信機能を有しております。
 これまで我が国は、世界遺産委員会の決議、勧告等を誠実に履行し、明治日本の産業革命遺産の世界遺産価値や歴史全体が理解できるパネル等を展示するとともに、世界遺産登録時の日本政府のステートメントや当時の徴用政策等が理解できるパネル等を展示してきているところでございます。

#21
○和田政宗君 私も産業遺産情報センターに伺ったことがありますので展示内容は確認をしているんですけれども、NHKのこの番組、「実感ドドド!」内では、韓国の映画「軍艦島」の映像が使われています。映画では、戦時中の端島炭坑での労働が上半身裸で狭い炭坑内をはって作業する過酷な労働環境であったと描写されておりますが、端島炭坑の元職員や旧島民は、そのような場所は端島炭坑内にはなかったと指摘しています。こうした韓国映画での軍艦島の描写や産業遺産情報センターの端島炭坑に関する展示内容が不十分であるとの指摘について、旧島民や元炭坑職員は、端島炭坑を取り上げた昭和三十年のNHKの短編映画「緑なき島」で使われた炭坑作業員が上半身裸で炭坑内をはって作業するような映像がきっかけではないかと指摘しています。
 旧島民や元炭坑職員は、このような状態で作業を行う場所は端島炭坑内には存在せず、また、作業員のヘルメットも端島炭坑内で使われていたものとは異なり、NHKの映像は端島炭坑内ではなく別の炭坑で撮影したものを端島炭坑内のものとして使用したのではないかと指摘をしていますが、「緑なき島」内で使用されている端島炭坑内とされる映像は全て端島炭坑内で撮影されたものであるとNHKは言い切れるのかどうか、お答えください。

#22
○参考人(正籬聡君) お答えいたします。
 御指摘の「緑なき島」という番組ですけれども、今から六十六年前、終戦から十年後の昭和三十年十一月に放送されましたNHK短編映画でございます。この「緑なき島」は、当時の端島、軍艦島で暮らす人たちの様子を取り上げていまして、高層の鉄筋コンクリート住宅の様子ですとか炭坑での作業、子供たちの学校生活、娯楽施設で楽しむ様子などを二十分にわたってまとめた風土記的な内容となっております。
 そのうち、坑道内の映像は二分ほどありまして、この場面では、黒く輝くすばらしい石炭を掘る坑夫の顔はさすがに喜びに満ちていますというコメントで紹介しております。作業している方々の国籍ですとか労働環境について言及はしておりません。また、この番組自体が歴史問題を取り上げた番組でもございません。
 御指摘を受けまして、NHKではできる限りの確認作業を行いました。具体的には、「緑なき島」に関係する資料の確認ですとか取材、制作に関わった部署の関係者などからの聞き取りですとか、昭和三十年以前に撮影され、保管されていた炭坑の映像の精査などを行いました。例えば、関係者の聞き取りはおよそ百人に上っております。また、昭和三十年以前に撮影され、保管されていた炭坑の映像はおよそ百四十あったんですけれども、それを一つ一つ確認いたしました。しかし、映像の精査などの結果、別の炭坑で撮影された映像がこの「緑なき島」に使用されたという事実はございませんでした。
 こうしたことから、「緑なき島」は当時の端島における取材に基づいて制作、放送されたものと考えております。

#23
○和田政宗君 そうしますと、全て端島炭坑内で撮影されたものであるとNHKは言い切れるということでしょうか。言い切れるのか言い切れないのか、お答えください。

#24
○参考人(正籬聡君) 何々がなかったという証明は非常に難しいことでございますが、我々は御指摘を受けまして、できる限りの確認作業を行いました。その映像の精査などの結果、別の炭坑で撮影された映像が使用されたという事実はなかったということでございます。

#25
○和田政宗君 この「緑なき島」のその編集前の編集テープでありますとか、使われている映像がどこで撮影されたかが分かる構成表やキャプションは、これはNHK内には残っていないんでしょうか。

#26
○参考人(正籬聡君) 今御指摘の関係する資料ですけれども、詳細は取材、制作の過程に関わることですのでお答えできませんが、六十六年前の番組でありまして、一つ一つの場面ごとに撮影場所の詳細が記された資料というのは残されていませんでした。

#27
○和田政宗君 確認ですが、本当にアーカイブスの部署にも残っていないということでよろしいんですか。

#28
○参考人(正籬聡君) 今の御指摘ですけれども、およそ百四十の炭坑の映像が、それ以前のものは残されておりました。それを一つ一つ、この「緑なき島」に使われていたかどうか確認したんですけれども、それに過去の映像が使われていたという事実はございませんでした。

#29
○和田政宗君 御説明は、流用はなかったということを確認したということだと思うんですけれども、この番組内にはめ込むためにわざわざ別の炭坑でロケしたものの映像を使っている場合というのは、これ確認のしようが今のNHKの答弁だとないというふうに思っています。
 ですので、今も答弁でありましたけれども、「緑なき島」において別の炭坑で撮影された映像が使用されたという事実は確認されなかったと、これ言い切るのは、私、これ極めて危険であるというふうに思います。検証自体も、その流用があったかなかったというようなことで、島民や元の炭坑職員が、ヘルメットの、いわゆる端島炭坑内で使われているものではなかったとか、そういったようなことを指摘していますので、これはNHKとして検証をして言い切っているということには私ならないというふうに思うんですが、これ、本当に事実が違っていた場合にはNHKとしてどうするのかということを私思います。
 これ、私は、戦時中の徴用の歴史にも正しく向き合わなくてはならないというふうに思っています。当時日本国民であった台湾や朝鮮の人々も徴用されまして、炭坑労働時の食料事情などはかなり厳しかったということは、これは産業遺産情報センターの展示でも分かります。ただ、当時の徴用による労働がどうであったか歴史は正確に伝えられるべきであるはずで、それがゆがめて伝えられているのであれば正すべきであるというふうに思っています。
 その関連でお聞きするんですが、NHK「緑なき島」での端島炭坑内とされる映像が韓国の国立日帝強制動員歴史館で軍艦島の過酷で劣悪な労働の証拠として使われているとの指摘がありますけれども、NHKはこれを確認していますでしょうか、また、使用が確認されたのであれば、NHKが提供したものなのかどうか、その場合、NHKとして今後どのように対処するのか、お答えください。

#30
○参考人(正籬聡君) 今御指摘の韓国にあります日帝強制動員歴史館での件でございますけれども、そこと映像についてやり取りしたという記録はございません。事実関係を確認しているところでございます。

#31
○和田政宗君 これ、そうすると、勝手に使われているということになる。また、先ほど副会長が答弁なさったように、NHKとしては、その軍艦島の炭坑労働の様子などについては、非常に労働者が生き生きとしていたというようなことだったということで御答弁いただいていますけれども、これ、趣旨に反する使われ方を、しかも無断でされているわけですけれども、これ、どのように対応するんでしょうか。

#32
○参考人(正籬聡君) その歴史館と直接NHKがやり取りしたということを、いろいろ調べましたけどその記録はございません。それで、どういう経緯でそういうことになっているのか、今事実関係を確認しているところでございます。

#33
○和田政宗君 これ、無断使用が明らかになった場合はNHKはどのように対応するんでしょうか。

#34
○参考人(正籬聡君) 仮定のことはお答えするのは難しいですけれども、まずは事実関係をしっかり確認していきたいというふうに考えております。

#35
○和田政宗君 通常、映像などが許可なく無断使用された場合にはどのような対応をしているのでしょうか。

#36
○参考人(正籬聡君) 無断使用については、状況に応じて適切に様々な措置をとるというようなことで対応をしているというのが、対応していると考えております。

#37
○和田政宗君 同じように、このNHK「緑なき島」の映像が韓国の放送局KBSやMBCなどで使用され、端島炭坑は過酷で劣悪な労働環境であったとの内容で使用された、こういう事実がありますけれども、映像はNHKが提供したものでしょうか。まずお答えください。

#38
○参考人(正籬聡君) 現在、韓国のKBSですとかMBCへの提供の有無を含めて事実関係を確認しているところでございます。

#39
○和田政宗君 これ、様々な国会議員が、この真相はどうなのかということで問合せを昨年からしている状況で、いわゆる確認作業がいまだ続いているというのは、これはだって向こう側に問い合わせれば、今すぐ問い合わせれば、あっ、そうでしたというようなことが、まあ今すぐ分からなくても半日なり一日なり調べれば、全部そのアーカイブスで記録あるわけですから分かるというふうに思うんですけれども、何でそれだけ時間が掛かっているのか、お答えください。

#40
○参考人(正籬聡君) 今、そのことも含めて様々な確認をしているところで、事実確認の作業を進めているところでございます。

#41
○和田政宗君 これ、真相がどうであったかということを明らかにするということが重要だというふうに思うんですが。
 NHKのその検証の仕方ですけれども、旧島民などの指摘について、旧島民などは、例えばそのヘルメットが端島炭坑内で使われているものとは違うというようなことであったりだとか、あとは、ヘッドライトが付いている付いてないであるとか、裸電球は端島炭坑内では使われてないけれども、このNHKの端島炭坑内とされる映像では使われている、こういうような指摘があるわけですね。私は、旧島民や元炭坑職員の方々が自分たちの名誉を守るために、しっかりとその映像などを検証して、また、当時の状況、安全規定なども調べてやっているという、これに対してNHKがいわゆる端島炭坑内のものではあると言うのは、私、これ極めて危険であるというふうに思っていて、これ、NHKとしてもっと多角的に検証すべきだというふうに思いますけれども、いかがでしょうか。

#42
○参考人(正籬聡君) 旧島民の方等の御指摘も受け止めまして、違う炭坑の映像を使用したのではないかという疑問に答えるべく、先ほど申しましたように、いろいろな確認作業を進めてきました。その中では、百四十本残っている過去の映像を持ってきて使ったという事実は確認されなかったということでございます。

#43
○和田政宗君 放送倫理として、私も元メディアにいた、NHKにいた人間なので分かるんですけれども、この番組を作るのに、ほかのところから撮ったものを使うというのは基本的にはあり得ないことなんですね。
 ただ、これは、そのいわゆる旧島民や元炭坑職員の指摘から極めて蓋然性が高い状況に今なっています。それを、いや、ほかのテープからの流用はありませんでしたというようなことは、私は回答にはなってないというふうに思いますので、これ、しっかり検証しないと、もし本当に端島炭坑内のものではないものをNHKが使っていて、これを使って強制労働がこうであったとか徴用がこうであったというふうに宣伝活動にも使われていたり、こういうふうにするわけであって、しっかりと、私は、繰り返しになりますけれども、じゃ、戦時中の徴用の労働というものがどういうふうなものであったのかとか、食料事情が非常に過酷なものであったというようなことなどをしっかりと産業遺産情報センターなども展示をしているのに、NHKのその「緑なき島」の映像を基にそうではなかったというふうに使われるというのは、これは私は極めて重大な問題だというふうに思いますので、引き続きしっかりと検証するべきだというふうに思いますし、今の答弁を受けて、更にお聞きする部分は聞いていきたいというふうに思います。
 私の質疑、以上で終わります。

#44
○委員長(森屋宏君) ちょっとしばらく待ってください。
 速記を止めてください。
   〔速記中止〕

#45
○委員長(森屋宏君) それでは、速記を起こしてください。

#46
○山田太郎君 自由民主党の山田太郎でございます。
 まず最初に、子供の死の把握と原因究明、再発防止、いわゆるCDRの問題について少し質疑させていただきたいと思っております。
 今、自民党の有志では、チルドレンファースト、子どもの行政のあり方勉強会というのを開いております。先月の二月なんですが、吉川優子さんという一般社団法人吉川慎之介記念基金代表理事を呼びまして講演をやりました。実は、そのお母様の息子さん、慎之介君が、実は二〇一二年に愛媛県で川遊び中に亡くなったというような事件がありました。
 この事件あるいは事故については、溺水ということでそれ以上の詳しい死因が分からないということが続いていたんですが、これをお母様の優子さんが私立幼稚園に対して聞いたところ、指導監督する権限はないということで、その死因についての内容開示が却下されたと。今度は、文科省からは自治体の対応が全てだという回答をいただいたと。そして、二〇一四年には、消費者庁に対して事故調査の申出をしたんですが、川遊びは消費サービスではないとしてまた却下されてしまったということなんですね。そして、まさに我が子が、慎之介君が亡くなった死因を知ったのは、何と事故から二年後、刑事事件の被害者参加制度を利用して検視データを閲覧するということで初めて知ったということなんですね。
 実は、この二〇一二年から直近二〇一九年までの資料ですが、八年間で不慮の事故で死亡したゼロ歳から十九歳の子供というのは四千八百六十四名、そして自殺したゼロ歳から十九歳までの子供は四千五百六名ということで、本当に事故であったり自殺であったり大変なことが現場では起こっているということであります。
 それを踏まえまして質問をさせていただきたいんですが、保育園、幼稚園、こども園、その施設内又は課外活動において子供が亡くなった場合の死因究明、再発防止のところで責任部署というのは一体どこなのかということを教えていただけますでしょうか。

#47
○政府参考人(嶋田裕光君) お答えいたします。
 教育・保育施設等、これは保育所とか幼稚園、認定こども園等含んでおりますけれども、子供の死亡事故を含む重大事故が発生した場合は、いずれの施設でありましても、自治体をまず経由しまして施設を所管する各府省庁へ統一様式で報告をまずいただきまして、内閣府の子ども・子育て本部におきまして、報告のあった事故情報について集約の上、事故の背景が見えるようにデータベース化を、データベースを公開しているところでございます。
 また、内閣府の子ども・子育て本部におきましては、文科省と厚労省とともに、重大事故の防止や事故発生時の対応に関するガイドラインを地方自治体や施設に周知するとともに、重大事故の事後的な検証の基本的な考え方や検証の進め方を地方自治体宛てに通知をしているところでございます。さらには、内閣府の子ども・子育て本部におきましては、文科省とそれから厚生労働省の協力の下に有識者会議を開催しておりまして、死亡等の重大事故についての検証報告を提出した自治体からヒアリングを実施して、再発防止策を検討、周知をしておるところです。
 今後とも、文科省、厚労省と連携しまして、保育所、幼稚園、それから認定こども園等における重大事故の再発防止に努めてまいりたいと思っております。

#48
○山田太郎君 いわゆる自治体が主体ということで、国の関与が、データベースでの開示であったり、その自治体から上がってきた情報を分析、有識者で検討するということに残念ながらとどまっているということなんだと思います。
 ところで、昨日レクをしたんですが、遊園地、テーマパークで子供が亡くなった場合はどうなのかということについて、経産省さんは、お尋ねの遊園地、テーマパークについてはレジャーサービス産業を所管する、あっ、ごめんなさい、消費者庁さんはですね、所管する経産省において一義的に取りまとめられるものと承知しているとおっしゃっていまして、今度消費者庁さんはどうかといったら、事故調査、ごめんなさい、経産省さんは、事故情報が消費者庁から連絡があれば原因究明や再発防止を行うということを言っておりまして、お尋ねの遊園地、テーマパークについては、今度消費者庁さんは、レジャーサービスを所管する経産省さんだということなんですけど、一体、これ昨日から調整は付きましたでしょうか。

#49
○政府参考人(山本和徳君) お答えいたします。
 遊園地、テーマパークにつきましては、言わば一つの町のように様々な施設が集まって構成されておりまして、例えばジェットコースターなどの遊戯施設や飲食施設などの各施設に対しまして安全規制等が個別に適用されております。
 経済産業省におきましては、過去十年においてテーマパーク等におけるお子さんが亡くなられた事故が誠に残念ながら一件あるものと認識しておりまして、この事故につきましては、消費者安全調査委員会において事故の原因調査及び再発防止策の意見具申がなされまして、当省及び関係省庁において対応を取っているところであります。
 今後とも、万が一遊園地、テーマパークにおいて事故等が発生した場合には、当該事故の発生等をもちまして、事業を所管する経済産業省として、規制を所管する関係する省庁とも連携しながら再発防止策の周知等につきまして責任を持って対応してまいる所存でございます。

#50
○山田太郎君 ああ、よかったです。調整が付いたようでございまして、一つ問題が解決したかなと思っております。
 さて、次は、子供が自殺で亡くなった場合ということなんですが、警察で事件性の判断をするということで、実は自殺原因の調査を警察でやります。その後、警察の方は自殺統計の原票というのを記載しまして厚労省に対して共有をするということなんですが、実は厚労省さんは自殺原因については独自調査はできないと、原因の追求及び分析には限界があるというようなことも昨日のレクではおっしゃられていました。
 そういう意味で、注目されるというか必要なのは、チャイルド・デス・レビューと、死因の調査ということだと思っています。不慮の事故であれ、自殺であれ、大切な子供たちが亡くなったということをきちっと調べて、これを次、そういうことにならないように、防げたはずの死を防ぐと、なくすということは重要だと思いますが、このCDR、チャイルド・デス・レビューについての政府の取組について教えてください。

#51
○政府参考人(岸本武史君) お答えいたします。
 子供が不慮の事故等により亡くなるケースが多くある中、効果的な予防策を導き出し、予防可能な子供の死を防ぐことは大変重要と認識をしております。
 このため、厚生労働省におきまして、令和二年度から、実施体制の整備等を目的として七府県でモデル事業を実施をしております。本モデル事業におきましては、実施府県において、医療機関、保育・教育機関、その他行政機関等で子供の死亡に関する情報連携を行い、検証結果を基に提言を行うこととしております。
 こうしたモデル事業の実施状況を踏まえ、今後の制度化に向けて関係省庁とも連携しつつ検討を行ってまいりたいと考えております。

#52
○山田太郎君 今御答弁いただいたように、結局CDRに関しても、七都道府県がモデル事業だというのが現状なのが今の日本であると思っております。このCDRについても、令和四年以降どうするかを令和三年中に検討するということで、経常的に設置されているものではありません。まさに、日本では全ての子供の死について再発防止の観点から原因追求をしている部署というのは存在していないんですね。
 そこで、加藤官房長官にもお伺いしたいんですが、まず事実関係として、保育園、幼稚園、こども園での子供の死は内閣府、私立幼稚園や学校での子供の死は文科省、家庭内での虐待での子供の死は厚労省、家庭内の食品での子供の死は消費者庁、テーマパークでの子供の死は、今日解決しました、経産省さん、自殺での子供の死は警察、厚労省さんということで、本当に多くの縦割りで、一体誰がこの子供の死について責任、あるいは今後いわゆる対処をしていくんだろうということが問われているんだというふうに思っています。
 私自身、もういいかげん、この日本の状況、縦割りの状況ということで後で河野大臣の方にもお伺いしたいと思いますが、何とか問題を解決するために、一元的にこの子供の特に死について、いわゆる責任部署というんですかね、そういったものをもうつくる時期に来ているんではないかというふうにお伺いしたいんですが、加藤官房長官の御見解いただきたいと思います。

#53
○国務大臣(加藤勝信君) 今委員の御指摘、あるいは御質問のやり取りの中でもありましたけれども、不幸にして子供さんが亡くなったケース、様々な態様、また場所によって、それから原因によって、場合によっては自殺などの態様によって関係省庁が多岐にわたっているところであります。
 今、こうした予防可能な子供の死を防ぐため、言わば分野横断的な視点に立ちながら、効果的な予防策を導き出すために、ただいま参考人から説明がありましたが、厚労省において本年度から予防のための子供の死亡検証モデル事業も実施をされているところであります。
 また、この実施、このモデル事業の手引においても、厚労省が関係省庁と連携して随時改定が行われているところであります。こうした検証を通じて、課題の分析を進めた上で、その内容に応じ、関係省庁とも連携しながら、制度化、制度化というのはこの死亡検証のモデル事業の制度化に向けた検討も進められているものと承知をしております。
 予防可能な子供の死を防ぐことについては、厚労省を中心として関係省庁が連携して横断的な取組をスタートしているところでありますけれども、先生を始めとした有志の勉強会でもこうした問題を取り上げていただいているところであります。
 制度というか、組織論の話でありますけれども、これについては、別に今の組織は常に固定的なものではないと思います。生じてきた課題課題に応じて、それを解消するため、そして国民の皆さんの期待に応えていくためにどういう在り方があるべきか、これについては不断に議論していくべきものと考えております。

#54
○山田太郎君 同じ質問を河野行革大臣にもお聞きしたいと思います。行革は壊すだけではないと、こういった責任を持つ、もしかしたら部署みたいなものが必要なんではないか、こういう問題意識も持っておりますが、是非河野大臣の方からも見解いただきたいと思います。

#55
○国務大臣(河野太郎君) 縦割りの問題、いろいろと問題提起をされておりますが、これを解決するために組織をつくっていたら、新しい組織が多分何百とできちゃうんだろうと思います。
 ここで大事なのは、今、デジタル庁の設置に向けて様々検討が行われておりますけれども、子供に関するデータがきちんと共有されている、デジタル化というのは行政の中でデータをしっかり連携させるのがデジタル化だと思います。それがまずきちんとできるということと、何か今委員が提起されましたような問題が起きたときに、関係する役所がやはり力を合わせてその問題を解決する、あるいはその根本的な原因を究明して対処する、そういう意思があるというのが大事なことで、恐らく組織をいじったからとして何かができるということではないんだろうと思います。
 菅内閣、デジタル化ということを進めておりますので、データの連携をまずしっかり進めると同時に、そうした痛ましいお子さんの亡くなったようなケースについて、きちんと再発防止ができるような、問題の原因を追求する、そういう意図を政府全体として持って当たっていくということなんではないかと思っております。

#56
○山田太郎君 次に、児童虐待についても少し見ていきたいというふうに思っています。
 この三月二日、実は、香川から東京の目黒に越してきた五歳の船戸結愛ちゃんが、二か月もたたずに虐待で亡くなってから三年ということになりました。実は、くしくもその同じ三月二日なんですけれども、福岡県で二〇二〇年四月に、十分な食事を与えずに餓死した五歳の碇翔士郎君の母親と知人の保護者が、関係者が逮捕されると、こういう痛ましいこともありました。一方で、この翔士郎君が亡くなった前の年、二〇一九年の一月には、千葉県野田市でも小学校四年生、十歳の栗原心愛ちゃんが虐待で亡くなったと。
 本当に毎年のようにこういう痛ましい事件が起こっておりますが、我々も先ほどの勉強会の中で、このまさに結愛ちゃんの香川県での担当医師だった木下あゆみ先生から、医師から直接いろいろお伺いをしたところ、医師としては、これは非常に問題があるということで児相並びに警察等は連絡したんだが、その後引っ越されてしまったということであったと。大変そこは悩んだというか心残りだったと。
 こういうことなわけでありますが、ところで、虐待されている児童が他の自治体に引っ越した場合、一体誰がその児童の支援について責任を持つことになるのかという辺りも、是非、特に国の責務ということですね、自治体もまたがりますから、その辺りを教えていただきたいんですけど、よろしくお願いします。

#57
○政府参考人(岸本武史君) お答えいたします。
 支援が必要な児童が転居をしました場合に、自治体間でしっかりした引継ぎを行い、適切な支援が継続して行われることは大変重要でございます。
 児童相談所が関わっている家庭が転居をしました場合には、市町村等と連携して速やかに転居に関する情報を把握し、転居先の児童相談所へのケース移管を行うこととなりますが、その際、当該ケースの記録やリスク判定の結果などを書面等により移管先の児童相談所に伝えることですとか、緊急性の高いケースは対面により引継ぎを行うことですとか、引継ぎが完了するまでの間、移管元の児童相談所が指導措置を解除しないことが必要でございます。また、住民票の転出手続が行われずに転居した場合などにつきましては、全国の児童相談所に連絡を行い情報収集を行うほか、必要に応じて警察等とも情報共有をして対応することとなります。
 このほか、保健福祉サービスの利用場面、医療機関の受診など、あらゆる機会を通じて関係機関において児童虐待の兆しや疑いの発見に努め、子供の安全が確保されるよう取り組んでいるところでございます。

#58
○山田太郎君 結局それができなかったから痛ましい事件が進んでいるわけでありまして、指針や方針というのはあるんでしょうけれども、そこを具体的にどう実現して担保するのかということが大事なんじゃないかなというふうにも思っております。
 そういった意味で、虐待等、児童虐待等に関して、例えば自治体と今、要対協さんなんというのも都道府県でやっているんですが、調査が不十分だった場合に国自身が自ら調査したり、その対処、対応に関しての指示を行ったりすることができるのか、この辺りについても教えてください。

#59
○政府参考人(岸本武史君) お答えいたします。
 重大被害事案の発生などにおきましては、一次的にはその該当の自治体において検証がなされるものでございますが、国としましても、要対協設置運営市区町村から支援課題を直接把握するという観点から、国において死亡事例や重症事例等の背景要因等を分析、検証し、今後の改善策を講じるため、社会保障審議会の児童部会の下に専門委員会を設置をしております。
 この専門委員会で年に一度報告書を取りまとめておりまして、その中で死亡事例等に係る数値分析のほか、重大事例について自治体に赴いてヒアリングを行うなどをしまして、その内容を報告をいただいております。
 こうしたその分析を基に国への提言をいただきまして、国としましてはこういった提言を受けて、妊娠期から出産後までの切れ目のない支援体制の整備、児童相談所や市区町村職員の人員体制の強化、要対協の効果的運用の推進などについて取り組んでいるところでございます。

#60
○山田太郎君 切れ目のない対応をいわゆる児童虐待に対してするには、児相、厚労省、学校は文科省になります、警察、医療、保健所等は厚労省、自治体さんなんかにも絡むわけなんですね。
 やはり、先ほどの子供の死と同じように、虐待に関しても、やはり縦割りというのか、いわゆる、これ情報連携だけではなくて、対処、責任の部署が非常に不明確ではないかということがあるかと思っておりますが、そういった意味で、実は先ほどの勉強会では、子供庁のようなものをつくって、誰が国で責任者なのかということを決めて、もちろん対処、対応はそれぞれのつかさつかさの部局に下ろす必要はあると思うんですけれども、そういったものを国の責任として、一元的にいわゆる責任を持っていく部署というのはそろそろもうもはや必要なんではないか、こういう問題意識を持っておりますが、その辺り、加藤官房長官、御見解いただきたいと思います。

#61
○国務大臣(加藤勝信君) まず、児童虐待については、児童相談所への児童虐待相談対応件数、年々増加をしておりますし、また、委員御指摘のような重篤な児童虐待事件も後を絶たない、大変深刻な社会問題であります。
 虐待予防のためには、早期対応から発生時の迅速な対応、虐待を受けた子供の自立支援に至るまで切れ目のない支援が受けられる体制の構築、これが必要であり、政府としてもこれまでも取組を進めてきたところであります。
 児童虐待防止対策に関する総合調整については、平成二十八年の閣議決定に基づいて、内閣官房から厚生労働省に移管をされているところであります。
 そして、それを踏まえ、平成三十年に児童虐待防止対策体制総合強化プランを策定し、当時私、厚生労働大臣でありましたが、関係府省庁連絡会議を主宰し、児童相談所、学校、警察等の関係機関連携強化を始めとする総合的な対策を策定をしているところでもあります。
 また、個々の事案についての現場レベルでの対応に関して申し上げれば、先ほどお話がありました市町村に設置されている要保護児童対策地域協議会に、市町村、児相のほか、学校、教育委員会、警察など子供と関わる多様な機関が参画し、支援が必要な児童等の情報共有を図り、適切な保護支援にもつなげているところであります。
 さらには、こうした児童虐待事案を政策にフィードバックしていくことも必要であり、今後の再発を防止するため、毎年、厚生労働省の審議会の下、専門委員会において、死亡事例、重症事例について分析、検証を行い、これを政策立案にも生かしているところであります。
 このように、児童虐待防止対策については、厚生労働省を中心として、関係省庁連携して取り組んでいるところでございます。
 先ほどとも同義でありますけれども、どういう形で進めていくか、それはそれぞれの中で、また、より現状の問題点に対応し得る体制があれば、それを検討していくというのは当然のことだというふうに思いますけれども、ただ、一番大事なことは、まさに児童虐待をいかに防止、防いでいくか、こうしたことに向けて、政府としても引き続き取り組んでいきたいと考えております。

#62
○山田太郎君 子供の虐待、それから子供の死、それ以外様々子供にまつわる問題、やっぱり一元的に国で責任部署はどこなのか、毎回このことは議論されます。我々の方でもちょっと提言をまとめて、また政府に提出したいと思いますので、どうか御検討いただければと思っています。
 加藤官房長官、そして河野大臣は、委員長の采配を、ございましたら退席して結構でございます。

#63
○委員長(森屋宏君) 加藤官房長官、河野国務大臣、御退席いただいて結構です。

#64
○山田太郎君 次は、防災情報という辺りについて質疑させていただきたいと思います。
 まさにあの三・一一東日本大震災から十年ということで、二万二千二百名以上もの死者、行方不明者を出した大震災がありました。我々、十年たって何を学んだんだろう、何を変えたんだろう、何を良くしたんだろう、これは問われるべきだというふうに思っております。まさにこの人命優先のための情報整備というのができていなかったんではないかという問題意識であります。いろんな事例が反省されています。連携が取れなかったとか、ネットすらも集中してつながらなかったとか、どこに何を問い合わせればいいのか分からなかった、様子を見に行って津波にのまれてしまった、まさにこれも情報の問題だと思っております。
 一方、三十年以内に七〇%以上の確率で首都直下型あるいは南海トラフ地震が起こるということが言われているわけでありまして、その中で、まさに防災の情報、防災情報というのはその整備が急務だと思います。
 今、防災科研さんの方でSIP4Dのような情報インフラの整備をされているというふうに思います。これ、非常に注目されますが、どのような法的根拠に基づいて収集、加工、提供されているのか、まずその辺りから御質問したいと思います。

#65
○政府参考人(村手聡君) お答え申し上げます。
 SIP4Dにおける情報については、特定の法令を根拠に行っているものではなく、SIP4Dの運用主体でございます国立研究開発法人防災科学技術研究所が情報を保有する各機関とそれぞれ個別に調整を行い、協定や契約を締結した上で、収集、加工、提供等を行っていると承知してございます。

#66
○山田太郎君 いわゆる文科省の下の研究機関が研究としてやっているものだということで、やっぱりこれ現業できちっと、内閣府防災さんにその責務を移すとか、しっかりしたインフラを、もう今更ながらですけど整備する必要があるのではないかと、こういうふうに思っております。
 もう一つお伺いしたいんですが、防災情報の例えば定義とか整備に関する法令そのものというのはあるんだろうかと、その辺りもお伺いしたいと思います。

#67
○政府参考人(村手聡君) お答え申し上げます。
 災害情報の収集や伝達に関する規定については、例えば災害対策基本法におきまして、災害応急対策責任者が災害に関する情報について収集や伝達に努めなければならないこと、その際、地理空間情報の活用に努めなければならないこと、災害に関する情報を共有し、相互に連携して災害応急対策の実施に努めなければならない旨定めているところでございます。また、市町村が整備する避難行動要支援者名簿や被災者台帳について、定めるべき情報の内容や情報の収集等、整備のための規定が個別に措置されているところでございます。
 しかしながら、委員御指摘のような、一般的な防災情報とか、また、災害情報の具体的な定義やそうした情報全般についての整備に関する事項を定めた法令はないと認識してございます。

#68
○山田太郎君 最後に、赤澤防災担当副大臣にもお伺いしたいと思いますが、例えばアメリカなんかでは、NICS、ナショナル・インフォメーション・シェアリング・コンソーシアムというところで、共有すべき十六個の基本情報というのが実はちゃんと定義されているんですね。情報によりますと、各知事さん、まあ大統領も含めてそうですが、国防や防災というのはきちっと事前にトレーニングをすると、こういうような仕組みになっているそうであります。
 まさにこれも、本当は河野大臣に残っていただいてもよかったんですが、縦割り、内閣府防災さん、気象庁、消防庁、国交省、厚労、文科省、民間で電力、ガス、水道があります。経産省も物資の問題があります。自衛隊も動くこともありますし、自治体が、その首長さんが実は責任者という、まさに縦割りの中で、最後は情報をつないでいくことしか人の命は守れないのではないかと。いつもいつも、いわゆる災害があると、人が集まって、現地に情報を取りに行って、山の中に入ってみたら倒木があったのでこれ以上入れなくてまた引き返してきた、こんなことを毎回毎回繰り返していると。本当に、そういった意味では、我々震災から何を毎回学んでいるんだろう、こういうふうに思っております。
 そこで、日本でもアメリカのように防災に関しての情報の基本的要素をしっかり決めて、先ほどのような、SIP4Dのようなものもしっかりいわゆる防災インフラとして位置付ける必要があると思っておりますが、赤澤副大臣にお伺いしたいと思います。

#69
○副大臣(赤澤亮正君) 問題意識は山田委員ともう完全に共有をいたします。
 山田委員におかれては、自民党のデジタル社会推進本部、デジタル施策調査小委員会の小委員長を務められ、有意義な検討をなされて、もう大きな貢献されております。日頃より災害対応を含むデジタル化に御尽力されており、改めて心から敬意を表したいと思います。
 御指摘のとおり、災害対応に資する情報をもう平時から共有しておくということは本当に重要だろうと思っています。これは縦割りがある中で、いざというときに共有できないと本当に人命に関わると。人命救助や事前防災に必要な情報などは、平時からデータ連携のためのルール整備等を進めること、そしてまた、災害時に災害対応に当たる関係者間で迅速に情報共有できるようにしておくことが絶対的に必要であるというふうに考えております。
 このため、昨年十二月に内閣府に、防災やITなどの専門家から成るデジタル・防災技術ワーキンググループというものを立ち上げて、人命最優先の理念の下で、事前防災や発災直後のフェーズにおいて実現を目指すべきデジタル防災の在り方や、そのために必要な情報共有の体制などについて、まさに委員御指摘のアメリカのあの十六の基本情報といったようなこともきちっと踏まえて参考にしながら議論を現在進めているところでございます。
 特に、人命救助や事前防災に必要な情報については、政府において検討を進めております社会の基盤的なデータベースであるベースレジストリー始め、平時からの情報共有の仕組みに入れ込んでおくことが本当に重要であって、データ流通のためのプラットフォームの在り方も含めて関係者と検討を進めているところでございます。
 これらの取組を通じて防災情報共有の円滑化や防災のデジタル化を推進をして、それによって、災害からの人命の保護、国家及び社会機能の維持、国民の財産の被害最小化、迅速な復旧復興、こういったものを実現してまいりたいと考えてございます。

#70
○山田太郎君 まさに防災について熱い思いを持っている赤澤副大臣のときにこれしっかり整備していただくのがチャンスだと私は思っておりますので、どうかよろしくお願いしたいと思います。
 委員長の御許可があれば、赤澤副大臣はここで退室していただいて結構でございます。ありがとうございます。

#71
○委員長(森屋宏君) 赤澤副大臣、御退席いただいて結構です。

#72
○山田太郎君 最後の質問になりますけれども、最近少し話題になっていますゲーム、ネット、スマホ依存という問題についても少し質疑させていただきたいと思います。
 これ、若者たちの支持とか納得、理解を得なければ、最終的にはこの問題については対処、対応ができないという思いから質疑させていただきたいんですが、まず、文科省さん、厚労省さん、それぞれにお伺いしたいんですが、ネット依存、スマホ依存という用語について、それぞれ省庁さんで定義があるのかどうか教えてください。

#73
○政府参考人(寺門成真君) お答えを申し上げます。
 文部科学省として、法令で定義をしているものはございませんけれども、ネット依存につきましては、学校向けに作成した教材におきまして、いわゆるネット依存については、SNS、オンラインゲーム等の利用などを通じて、長時間利用による生活習慣の乱れや不適切な利用と記載してございます。また、家庭向けのルール作りに関するパンフレットにおきましては、ネット依存は、ゲームやインターネット上のコンテンツの閲覧、SNS等でのやり取りにやめられなくなるほど依存してしまい、日常生活に支障を来してしまうことと規定してございます。
 文科省としては、ネット利用そのものについては、当然でございますけれども、問題があるとは認識してございませんで、こういった定義の下に、ネット利用により日常生活や学校生活に影響が及ばないように取組を現在進めておるところでございます。
 以上でございます。

#74
○政府参考人(赤澤公省君) お答えいたします。
 ゲーム依存については、ICD11の中に一応位置付けはありますが、いずれにしてもネット依存、スマホ依存につきまして、現時点でこれを個別に定義する知見は私ども承知していないところでございます。

#75
○山田太郎君 ということで、定義すらまだないということなんですね。
 もう一つ、ゲーム、ネット、スマホ依存の原因というのは何なのか、これが分かっているのか、これ厚労省さんだと思います、教えてください。

#76
○政府参考人(赤澤公省君) ゲーム依存、ネット依存、スマホ依存についての発症のメカニズムは現時点で確立した科学的知見は承知しておりません。

#77
○山田太郎君 それでは、ゲーム、ネット、スマホ依存についての科学的根拠のある治療法、予防法というのはあるのかどうか、この辺りも教えてください。

#78
○政府参考人(赤澤公省君) ゲーム依存、ネット依存、スマホ依存について、現時点で治療、予防に関する確立した科学的根拠、科学的知見は承知しておりません。今後、これらの発症のメカニズム等の解明につなげるよう、更なる研究により科学的知見の集積を図る必要があると考えております。

#79
○山田太郎君 ということで、厚労省さんはどちらかというとこの本件について冷静でありまして、科学的根拠、生活習慣なのか病気なのかはこれ相当やらないといけないと思っていますが、どちらかというと文科省さんは独自にどんどん定義をしてしまっているというちょっと嫌いがありますので、是非その辺り、私の問題意識は、多分何らかの形の依存症というのはあるのかもしれませんが、やはり最終的には若者、子供たちにもしっかり理解してもらう、納得してもらうということが前提でもって対処、対応しなければいけないんではないかと、こういうふうに思っておりますので、是非文科省さんの方も余り先走らず、しっかり冷静に対処していただきたいと思いますので、その辺り、最後、答弁いただければと思います。

#80
○政府参考人(寺門成真君) 御指摘を踏まえまして、関係省庁とよく連携取りながら進めてまいりたいと思います。
 御指導ありがとうございました。

#81
○山田太郎君 以上で終わります。ありがとうございます。

#82
○徳茂雅之君 自由民主党の徳茂雅之でございます。
 先週、三月十一日、東日本大震災から十周年を迎えました。式典には参列いたしませんでしたが、参議院会館の講堂でオンライン中継で式典に参列し、黙祷をささげました。その中で、改めて被災者に寄り添い、震災からの復興を誓いました。
 来週三月二十五日、福島Jヴィレッジからスタートする聖火リレー、これは全世界に対して復興五輪をアピールする私は極めて良い機会だと、このように思っております。
 東京五輪、東京大会は新型コロナの影響で一年間延期になりました。これまでの間、医療関係者、政府、自治体、エッセンシャルワークの皆さん、そして何より多くの皆様が御協力し、御理解いただいて、しかし、今なおコロナの下で開催することになるというふうに思われます。安心、安全な大会を開催するために政府としてはどのような取組をしているのか、まずお尋ねします。

#83
○国務大臣(丸川珠代君) 徳茂委員、御質問ありがとうございます。
 いよいよ来週木曜日に聖火リレーのスタートが迫ってまいりました。まさにこの聖火リレーというのは、オリンピック・パラリンピック大会が近くにもう近づいているということを国民の皆様、また全世界の皆様に感じていただく上でも非常に重要な機会でございますが、このスタートは福島県のJヴィレッジであります。
 今回、復興五輪ということで、私たち、招致の頃から、復興する日本の被災地の姿を世界の方に見ていただき、またその世界からの応援にありがとうという気持ちを込めながら、被災地の皆様に勇気と希望を持っていただきたいという思いで進めてまいりましたので、いま一度この原点に返りまして、被災地の皆様方の勇気と希望になるようにという思いで大会の準備を進めさせていただいているところでございます。
 また、今回、新型コロナウイルス感染拡大下の中での前例のない延長と、済みません、延期ということで、いよいよ来週木曜日から聖火リレーということになるわけですが、この感染症対策ということ、そして安心、安全な大会を行うということを最優先に進めております。聖火リレーにおいても、密を避けるために、ランナーの方、特に著名人の方、走っていただく場所を考えるであるとか、応援の場合、応援の際には大きい声を出さないでマスクをして拍手で応援をしてくださいということ、また、セレモニー会場等では密を避けるために予約制にしていただくなど、様々な対策を取ってございます。
 今、これからまだ、外国の観客の方をどうするのか、また入国されるアスリートの方の感染症対策更にどうしていくのかという議論ございますけれども、しっかりと国民の皆様に安心、安全だということを理解していただいて受け止めていただける、それで大会の成功につなげていくという道のりを進んでまいりたいと思っております。

#84
○徳茂雅之君 大臣、ありがとうございます。
 これまで、各自治体では、東京大会に参加する世界各国と地域を直接につないで、人的、経済的あるいは文化的な相互交流を深めるために、ホストタウンという取組を進めてこられました。新型コロナの影響で、感染防止対策、これはしっかりと取り組んでいただいていますけれども、当初計画していたイベントをオンライン開催に変更したり、あるいはいろんなイベントが開催そのものが中止になったりという、余儀なくされておるケースもあるというふうに聞いております。
 ホストタウンの実施に向けて、当初こういった形で計画したイベントの中止で、地域での盛り上がり、本当にオリンピックを盛り上げていこうということについてもいろんな影響が出てくるというふうに聞いておりますけれども、政府としてはどのような対策、支援をしていくのか、お尋ねいたします。

#85
○国務大臣(丸川珠代君) ホストタウンにおいては、選手の皆様も、そして住民の皆様も安全、安心に交流をしていただける環境を支援申し上げることが重要だと考えております。ホストタウンにおける検査、これは選手の皆さん、またそれを受け入れる側もでございますけれども、こうしたものについては、国からも直接費用を投じまして対策を行っていただくようにしてございます。
 また、合宿の取りやめ等報道が出ておりますが、事情をつぶさに拝見いたしますと、相手国が選手の数が少ないのでやめるとか、キャンプを二段階で用意をしていたんだけれども、コロナ対策でもう一つにまとめてしまいますということであったり、また逆に自治体の側で、二つ相手国あるいは相手競技があったんだけれども、自分たちのキャパの問題で、これは一つに絞りましょうということで相手国と協議をしたと、本当に事情も様々でございますので、それぞれの事情に応じてできる範囲でやっていただくことが望ましいと思います。
 一方、合宿を取りやめてもなおやはり交流は続けたいということで、今のところホストタウン自体をやめますということをおっしゃっている自治体は聞いてございませんので、是非こうしたオンラインも含めた交流又は事後の交流、こうしたことへも国としてもサポートをしてまいりたいと考えております。

#86
○徳茂雅之君 ありがとうございます。
 是非、東京あるいは開催地だけでなくて国民全体が盛り上げていけるような、そういった形での取組できるようにお願いしたいと思います。
 七月二十三日の開会まで百三十日を切りました。復興五輪を象徴する聖火リレー、そして共生社会のレガシーとしてのホストタウンなど、日本国内では大会開催に向けた機運、これがこれからしっかりと盛り上がっていくというふうに思っています。一層の機運醸成に努めていただきたいと思います。
 あわせて、今後、世界各国において大会に対する選手団、大会参加者の決定が行われてくるというふうに思っております。東京大会が安全、安心な大会であることをしっかりとアピールして、世界各国に対して積極的に参加いただけるように呼びかけを進めていくべきではないかというふうに思いますが、政府のお考えをお尋ねいたします。

#87
○国務大臣(丸川珠代君) ありがとうございます。
 東京大会に参加をいただく海外の選手の皆様方、またそのほかにもおいでいただく皆様に安心して来日していただけるように、組織委員会やIOCなどを中心に積極的な情報発信を行っているところであります。
 今年二月には各国のオリンピック委員会やまた国際競技連盟等を対象として、安全、安心な東京大会の成功に向けた対策について、組織委員会、IOC、IPCによる合同説明会を開催をいたしました。それから、政府としても様々な機会を通じて東京大会に係る情報発信に努めておりまして、二月十九日のG7の首脳声明においては、今年の夏に安全、安心な形で二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピック競技大会を開催するという日本の決意を支持するという声明が出されたところでございます。
 引き続き情報発信に努めてまいりたいと思いますが、国民の皆様にまずは安心、安全の大会ということを御理解いただけるように努めてまいりたいと思います。

#88
○徳茂雅之君 ありがとうございます。
 新型コロナ禍で行われる大会、これを安全、安心に開催できるように政府としてしっかり準備をいただきたいと思いますが、改めて大臣の決意を一言お願いしたいと思います。

#89
○国務大臣(丸川珠代君) ありがとうございます。
 昨年十二月に、橋本大臣のときに新型コロナ感染対策で中間整理というものをまとめていただきましたが、年が明けてやはり変異株の流行ということが新しい事項として出てきたわけでございまして、やはりこれに対してしっかり対処していくということを具体的にお見せすることが更に一段の安全、安心の理解が得られることだと思っておりますので、今それぞれ、東京都、組織委員会、またIOC、IPC、連携をしながら協議をしているところでございますけれども、国民の理解あっての大会の成功だという気持ちをまず第一に持って、そして、多くの方に夢と希望を届けられる、そして、被災地の姿、復興しつつあるその姿を伝えられるようにしっかりと頑張ってまいりたいと思います。

#90
○徳茂雅之君 ありがとうございました。しっかりと大臣の思いが伝わるように、政府のお取組もお願いいたします。
 丸川大臣におかれましては御退席いただいて結構ですので、委員長、お取り計らいをお願いいたします。

#91
○委員長(森屋宏君) 丸川国務大臣におかれましては御退席いただいて結構です。

#92
○徳茂雅之君 東京五輪とともに、我が国では二〇二五年大阪・関西万博の開催を予定しています。二〇一八年十一月に日本が開催国に決定し、昨年十二月一日にBIEの総会で大阪・関西万博の登録が承認されました。そして、年末の十二月二十一日に基本方針が閣議決定され、基本計画も作成されました。いよいよ万博開催に向けて具体的に動き出したなという印象でございます。
 これまで万博開催に向けて、会場となる夢洲周辺の土地整備、あるいは道路や鉄道等の交通、上下水道などのインフラ整備、これをしっかりと進めてこられたというふうに聞いておりますけれども、昨年来の新型コロナの影響で整備の遅れが懸念されるところであります。また、BIE総会で登録が承認され、今後、世界各国政府機関に対して参加あるいは出展招請、こういったものをしっかり行う必要があると思いますけれども、この点につきましてもコロナの影響が心配されます。
 そこで、新型コロナ感染症の拡大に伴い、インフラ整備や参加国招請など、大阪・関西万博の開催に向けた準備等に遅れが出ないように、影響が出ないように、今後どのように取り組んでいくのか、お伺いいたします。

#93
○政府参考人(高科淳君) お答え申し上げます。
 大阪・関西万博につきましては、コロナ禍の厳しい状況ではありますけれども、現在、その各種の準備を着実に進めているところでございます。
 インフラ整備につきましては、会場となります夢洲の土地造成、これ今行っておりますけれども、それですとか、会場へのアクセスの向上を図りますための道路や鉄道の整備、そうしたものを着実に進めているところでございます。
 また、各国への参加招請活動でございますけれども、在京大使への働きかけや在外公館を通じた働きかけ、こうしたことを行いますとともに、井上大臣と各国のカウンターパートの方とのオンライン形式での会談を通じまして積極的な参加をお願いしており、これまでに十四か国二機関から参加の表明をいただいているところでございます。
 引き続き、大阪・関西万博の開催に向けましてしっかりと準備に取り組んでまいりたいと考えてございます。

#94
○徳茂雅之君 まだ十分、遅れはないということでありますけれども、しっかりとしたお取組をお願いしたいと思います。
 その一方で、今回の新型コロナ感染症という人類あるいは世界共通の課題に対して人類がしっかり立ち向かうとともに、ポストコロナ社会における新たな生活様式あるいは価値観、こういったもの、あるいは社会像などを、万博開催の立候補当時には想定していませんでしたけれども、こういったものを万博の構想や計画の中にこれからしっかり取り組んでいく必要があるんじゃないかというふうに私自身は考えております。
 井上大臣のお考えをお伺いしたいと思います。

#95
○国務大臣(井上信治君) 御指摘のとおり、新型コロナウイルス感染症の世界的な拡大によって、経済社会にパラダイムシフトとも言うべき大きな変化がもたらされていると認識しています。
 二〇二五年大阪・関西万博は、コロナ禍を乗り越えた先の新たな社会像を世界とともにつくり、日本から世界へと発信する国家的プロジェクトです。万博特措法に基づいて昨年十二月に閣議決定した基本方針においても、ポストコロナの時代に求められる社会像を提示していくとしております。
 このため、例えば会場を実際に訪れるというリアルな体験に加えて、世界から多くの人々の参加を可能とするなど、リアルとバーチャルを融合させた新しい国際博覧会の姿を打ち出していきたいと考えています。
 また、大阪・関西万博のコンセプトは未来社会の実験場です。多くの皆様に参画いただき、新しいアイデアや最先端技術に規制改革やデジタル化などを組み合わせながら新しいことにチャレンジしていく場としたいと思います。そうした中で、大阪・関西万博のテーマである「いのち輝く未来社会のデザイン」の具体的な姿を提示し、ポストコロナの経済社会への転換に向けた社会像を示してまいります。

#96
○徳茂雅之君 井上大臣、ありがとうございました。
 東京五輪、そして大阪・関西万博ということで、日本がアピールしていくといいますか、世界に対していろんな面でPRしていくいい流れになっていくように是非お取り組みいただきたいというふうに思います。
 井上大臣におかれましても御退席いただいて結構ですので、お取り計らいをお願いします。

#97
○委員長(森屋宏君) 井上国務大臣、御退席いただいて結構です。

#98
○徳茂雅之君 続いて、先日の予算委員会で平井大臣に対して、マイナンバーの普及が社会や国民生活においてどのような意義、役割があるのかという点について質問させていただきました。大臣からは、デジタル社会のパスポートなんだと、マイナンバーをデジタル社会のインフラにしたいという強い決意、お話がございました。
 今回のデジタル関連法の中には、マイナンバーカードに格納する公的個人認証サービスに関する改正点が盛り込まれています。
 まず、公的個人認証サービスの利用状況、それから電子証明書の発行状況についてお伺いしたいと思います。

#99
○政府参考人(阿部知明君) お答えいたします。
 公的個人認証サービスは、マイナンバーカードに記録される電子証明書を用いてオンラインで安全確実な本人確認を行えるデジタル社会の基盤となるものでございます。
 本サービスは、現在でも各種証明書のコンビニでの交付やe―Taxなどで活用されてございまして、今後も健康保険証としての利用を始め、デジタル・ガバメント実行計画に基づき、マイナポータルを通じて自らの薬剤情報や医療費情報を閲覧することや、国等の機関が発行するカードとの一体化などに活用することが想定されてございます。また、民間分野におきましても、新規証券口座の開設など、オンラインでの確実な本人確認に活用されているところでございます。
 発行状況でございますが、令和三年二月末現在、有効な電子証明書として署名用電子証明書は約二千三百八十万件、利用者証明用電子証明書は約二千八百四十万件それぞれ発行されているところでございます。

#100
○徳茂雅之君 ありがとうございます。
 当初、電子証明書は余り発行されていないのかなとお伺いすれば、マイナンバーカードを最初に交付する手続の際にチェックをすればそのまま登録できるということで、最初の発行段階ではかなりその機能が付加されているということであります。そして、今回の法案の中では、公的証明サービスの電子証明書の発行、更新の窓口として、自治体の窓口に加えて郵便局を追加するという改正も盛り込まれています。
 先ほど申し上げたとおり、初期の設定の段階では機能が付加されていますが、五年たてばまた更新の機会を迎えるということになります。そこで、今回こういった形で郵便局においても発行、更新できるようにする、そういった改正をする意義についてお尋ねいたします。

#101
○政府参考人(阿部知明君) お答えいたします。
 先ほども申し上げましたけれども、マイナンバーカードの電子証明書はデジタル社会の基盤となるものであり、今後様々な利活用が予定されてございます。
 この電子証明書でございますが、技術の進歩により暗号が解読される危険への対応等のため、五年に一度更新が必要とされておりますけれども、今後マイナンバーカードの普及に伴い、電子証明書の発行、更新等の手続も増加すると予想してございます。このため、今回、郵便局事務取扱法を改正いたしまして、これまで市区町村の窓口で行っていた電子証明書の発行、更新等に係る事務につきまして、地方公共団体が指定した郵便局の窓口においても可能としたいというふうに考えてございます。
 なお、本改正によりまして電子証明書の発行、更新等に係る端末を郵便局に整備することに伴いまして、電子証明書の暗証番号の初期化、いわゆるロック解除、それから再設定も郵便局の窓口において可能となるところでございます。これらによりまして、マイナンバーカードの利便性向上につながるものと考えております。

#102
○徳茂雅之君 ありがとうございます。
 今、最後にロック解除の話がございましたけれども、思い出されますのは、昨年の特別定額給付金、この手続の事務の際に、マイナンバーカードを利用しようとしたときに暗証番号を忘れて自治体窓口が大混乱が起こったということであります。
 ある意味、その地域の住民がアクセスしやすい、もちろん自治体窓口もたくさん設けてありますけれども、やはり地域に密着した郵便局がそのアクセスポイントになるというふうに考えておりますので、是非とも今回郵便局もその窓口として追加されますように、これから国会審議ということでありますけれども、委員の皆様の御理解も是非お願いしたい、このように思います。
 続きまして、交通安全についてお尋ねしたいと思います。
 私、超党派の議連であります自転車活用推進連盟、議連の事務局を務めております。昨年の税制改正でシェアサイクルに関する税制改正など、いろんな面で取り組んできました。
 最近、コロナの影響で自転車の活用が見直されてきております。例えば自転車通勤、シェアサイクルを利用した自転車通勤でありますとか、あるいは自転車を利用した宅配サービスの拡大、こういった形で自転車が見直されてきているということであります。
 一方で、自転車に関する交通事故も増えてきているのではないかというふうに私自身は思っておりました。これまで、どちらかといえば自転車というのは被害者、車と衝突して自転車に乗っている人が被害を受けるというケースが多かったわけでありますけれども、逆にこれからは加害者ということで、歩行者に対して加害者の立場になってしまうということもあるわけでございます。
 そういうことで、政府の方にその件数を聞いてみたところ、実は五年前と比較すると自転車に関する事故は減ってきているということであります。五年前が約九万件強が今や六万七千件ということで、大体四分の三に減ってきているということでありました。
 これは、いろんな面での交通安全の取組にお取り組みいただいている成果だというふうに思いますが、一方で、自転車を業務で利用する交通事故は増加してきているということでございます。
 その点に関しまして、交通安全の取組について学校教育の過程でやはりしっかりと教育する必要があるんではないだろうかというふうに思っております。とりわけ、自転車を運転する際のマナーの問題、それから交通安全の問題についてしっかりと取り組んでいただきたいというふうに思いますけれども、文科省にどういう取組をしているのか、お尋ねしたいと思います。

#103
○政府参考人(寺門成真君) お答えいたします。
 文部科学省では、全国の学校に安全教育の指導資料を配付いたしまして、安全指導の目標、内容等を明示して、その充実を図っております。この資料を踏まえまして、各学校におきましては、自転車に関する交通安全教育については、自転車の安全な利用、点検、整備について理解を深め、交通ルール、約束等を守って安全な乗車ができるようになるように、児童生徒の発達段階を考慮して、保健体育、特別活動はもとより、学校の教育活動全体を通じた指導を行っているところでございます。
 また、委員御指摘ございましたように、昨今、自転車事故に伴う高額賠償事案が発生していることに鑑みまして、運転者の責任、保険制度といった内容についても取り上げてございます。
 今後とも、関係府省と連携しながら、交通安全教育の一層の充実に努めてまいりたいと存じます。

#104
○徳茂雅之君 ありがとうございます。
 自転車がこれから本当にアクセスといいましょうか、モビリティーの中心になってくるようなお取組を是非お願いしたいと思います。
 最後、ちょっともう時間がなくなりましたので、一点だけ、国家公務員についてお尋ねしようと思っております。
 今回のデジタル関連法案でも随分ミスが発生したということで、ある意味、チェック体制も含めて、改めて霞が関にしっかり対応をお願いしたいと思う一方で、私自身もかつて国家公務員でありましたので、法律改正一本考えましても、いろんな面で仕事の中身が非常に厳しくなってきているなと思います。
 今、国家公務員の希望も減ってきているということでありますが、魅力ある国家公務員像、あるいは魅力ある国家公務員づくりについて、政府としてしっかりお取り組みいただきたいと思いますが、一言何かあれば御答弁いただきたいと思います。

#105
○政府参考人(堀江宏之君) お答えいたします。
 御指摘のとおり、近年、国家公務員の志望数が減少しております。また、若手職員の早期離職傾向も顕著となっております。こういった点に危機感を有しているところでございます。
 私ども内閣人事局で実施しましたアンケート調査によりますと、早期離職意向の理由といたしましては、長時間労働で仕事と生活の両立が困難である、あるいはより自分が成長できる仕事に就きたいといったような回答が挙げられているところでございます。
 こうしたことを踏まえまして、本年一月に国家公務員のワークライフバランス推進指針を改正いたしました。その中では、一つには、業務効率化、デジタル化の推進、それからもう一つは、管理職が部下職員の人材育成、やりがい向上などに取り組むというマネジメント改革、こういったこの二つを働き方改革の主軸として位置付けまして、長時間労働の是正とやりがいの向上、これに強力に取り組みたいと考えております。
 今後、各府省におきまして、この指針を踏まえまして具体的な計画を作っていただいて、取組を進めていただきます。私ども人事局といたしましても、各府省の取組状況をフォローアップしたり、職員のアンケート調査を続けるなどいたしまして、各府省の取組を促進してまいりたいと考えております。
 以上でございます。

#106
○徳茂雅之君 時間が参りましたので、終わります。

#107
○木戸口英司君 立憲民主・社民の木戸口英司です。
 質問に入る前に、これは通告しておりませんけれども、官房長官おいでいただきましたので、連日、予算委員会で総務省の接待問題、大きな問題となっております。全容解明はなかなか進まず、週刊誌報道の後追い、後手後手という感が強くいたします。
 総務省で第三者による調査を進めるということでありますけれども、政府としても、この調査が早期に進んで、全容解明、しっかりと国会に、そして国民に示せるように、そして再発防止ということにつながるようにしっかりと取り組むべきだと思いますけれども、官房長官、一言お願いいたします。

#108
○国務大臣(加藤勝信君) 今日も総務省から処分等発表されました。そして、谷脇氏が辞職をということになったところであります。まさに幹部たる職員において、国家公務員倫理法あるいは規程等に反する中でこうしたことになったこと、これは甚だ遺憾だというふうに考えております。
 今回を含めて、今、総務省において引き続きこの調査が進められ、また、今日も発表があったと思いますが、第三者によるまさに行政のゆがみについての検証も進められるということでございますので、国民の皆さんの疑念をしっかり招かないように、あるいは今後に対してしっかり対応ができるように総務省においてしっかり取組を、政府としても支援をしていきたいと考えております。

#109
○木戸口英司君 政務三役、歴代の政務三役もいろいろ名前が取り沙汰されているという問題でありますので、総務省に、のみならずですね、やはり政府としてしっかりと対応することを求めたいと思います。
 それでは、質問に入ります。
 皇位継承の問題、皇位継承の安定的な確保についてお伺いをいたします。
 これも報道によると、政府はようやくさきの皇室典範特例法附帯決議について検討を始めたとされております。安定的な皇位継承の確保や、女性宮家の創設等の検討は、さきの特例法審議の際の附帯決議でも喫緊の課題、先送りできない課題として求めたところでありますし、政府は、皇位継承式典、コロナ等を理由に先延ばしをしてきたわけでありますけれども、喫緊の課題であること、先送りできない課題であることをしっかりと共有しながら今後取り組んでいただきたいと思っておりますが、これまで先延ばししてきた理由、そして今後の検討をどのように進めていくか、そのスケジュール感も含めてお伺いをいたします。

#110
○国務大臣(加藤勝信君) 衆参両委員会から附帯決議を頂戴いたしました。
 安定的な皇位の継承を維持することは、国家の基本に関する極めて重要な問題であります。男系継承が古来例外なく維持されてきたことの重みなどを踏まえながら、慎重かつ丁寧に検討を行う必要があります。
 また、女性皇族の婚姻等による皇族数の減少等については、皇族方の御年齢からしても先延ばしすることはできない重要な課題であると認識をし、この課題への対応等については様々な考え方、意見があり、国民のコンセンサスを得るためには十分な分析、検討、慎重な手続が必要であると考えてきたところであります。
 皇室典範特例法の施行後、政府としては、天皇陛下の御即位に伴う一連の行事がつつがなく行われるよう全力を尽くしたところでありますが、昨年十一月に一連の行事の最後となる立皇嗣の礼が行われたところであります。
 その後、この課題について静かな環境の中で検討が行われるよう、附帯決議に基づき適切な検討の在り方を検討、考えてきたところでありますが、今般、附帯決議に示された課題について御議論いただくため、天皇の退位等に関する皇室典範特例法案に対する附帯決議に関する、ごめんなさい、天皇の退位等に関する皇室典範特例法案に対する附帯決議に関する有識者会議を開催することとし、その旨、本日公表させていただいたところでございます。
 引き続き、衆参両院の委員会で可決された附帯決議の趣旨を尊重し、対応してまいりたいと考えておりますし、また、当該有識者会議における議論の在り方については有識者の皆さん方にお決めをいただきたいと考えておるところでございます。

#111
○木戸口英司君 もう喫緊の課題ということは国会の総意でありますので、しっかりと取り組んでいただきたいと思います。
 そこで、そもそも、当時の有識者会議、その座長代理を務めておられた御厨氏が毎日新聞のインタビューで、このときの議論が最初に特例法ありきで検討が進んでいるという疑念があったと、ヒアリングに呼ばれた有識者に保守系の論者が多いなどの批判もあったなど、そういう指摘をされております。こういった当時の有識者会議の在り方に対する内部からの批判をどのように政府としては受け止めているでしょうか。
 また、政府は現在、今お話ありましたけれども、有識者を集めてヒアリングを開始するということでありますけれども、広く国民に支持されるように世論調査の活用やら各層各界からのヒアリング等、開かれた議論をしていくべきだと考えますけれども、いかがでしょうか。

#112
○国務大臣(加藤勝信君) さきの天皇陛下の退位については、政府において、平成二十八年九月に天皇の公務の負担軽減等に関する有識者会議を設置をし、公務の負担軽減等について、退位の問題も含め、予断を持つことなく静かに御議論いただいたところであります。
 その後、国会において、各党各会派が国民代表機関たる立法府の主体的な取組が必要であるとの認識で一致され、衆参正副議長による議論の取りまとめが行われ、その中で、立法府としても今上天皇が退位することができるように立法措置を講ずることが共通認識となったものと承知をし、政府としては、この議論、取りまとめを厳粛に受け止め、その内容を忠実に反映させて、天皇の退位等に関する皇室典範特例法案を立案したところであります。
 天皇の公務の負担軽減等に関する有識者会議が行ったヒアリングについては、皇室制度、歴史、憲法などの専門的な知見を有する方々から幅広く御意見を伺うべく、同会議において対象者を決定したものと承知をしております。
 今般の有識者会議においても、皇室制度、歴史の専門家など幅広い方々からヒアリングを行いながら、予断なく議論を行っていきたいと考えておりますし、また、ヒアリングを行うに当たって、まさにメンバー、どういう形で行うかは先ほど申し上げた有識者会議のメンバーの皆さんでお考えいただくことになるとは思いますが、御指摘のように、若い世代の方の意見も聞いていただくことも重要とは考えております。

#113
○木戸口英司君 次の質問でその若い人たちの意見も聞くべきじゃないかということを申し上げようと思っておりましたけれども、そのことを強く求めたいと思います。
 有識者の方々、それぞれ広い考え方の方を集めているということでありますけれども、どうしてもこの専門家というのは限られてきていると思いますし、こう言っては失礼に当たる方もあるかもしれませんが、有識者の方々の、どうしても年齢層が高い方々が中心になっているのではないかということも言われております。やはり若者世代の考えも踏まえて、その継承策、これからの時代を話し合っていく、日本の国の在り方ということにも関わることでありますので、そのことを強く求めたいと思います。今その答弁がありましたので、この件については答弁は求めません。また引き続きこの議論の経過を、推移を見守っていきたいと思います。
 それでは、日本学術会議についてお伺いをいたします。
 この六名の拒否してから、もう拒否があってから五か月以上が経過しております。新型コロナウイルスによる未曽有の国難の中、任命を拒否された六名が所属する人文・社会科学分野、第一部に求められる役割、期待は大きいと考えますけれども、任命拒否問題によりその活動に支障が生じている状況ということ、まさに国家的な損失とも言えるんではないでしょうか。このような現状について、井上担当大臣、所見をお伺いいたします。

#114
○国務大臣(井上信治君) まず、学術会議会員の任命につきましては、内閣総理大臣の権能であることから、私から答弁する立場にはございません。
 その上で申し上げれば、科学技術基本法の対象に人文科学のみに係る科学技術が追加されるなど、人文・社会科学は近年重要性が高まっております。その方向性は日本学術会議とも共有しており、梶田会長以下新体制の下で学術会議の活動を開始いただいているところです。
 また、現在、学術会議において、より良い役割発揮に向けて検討を続けているところであり、梶田会長からは、広く会員の意見も聴取して更に検討を深める必要があり、四月の総会を経たものを報告したいとの御意向を伺っているところであります。私も適宜、梶田会長と意見交換を行う中で、学術会議がお持ちの問題意識についてもよく伺ってまいりたいと考えています。

#115
○木戸口英司君 資料一でお配りいたしましたけれども、今年一月二十八日に日本学術会議幹事会からこうした声明が出されております。これは、十月二日、下にありますけれども、要望書に対するまた声明でありまして、この中にも、第一部において会務の遂行に困難が生じていると、早期に六名の任命を進めてもらいたいということが書かれております。
 このことを前のこの委員会で加藤官房長官に質問をしております。要望書への対応というものも検討していきたいと考えているという答弁がありました。しかし、いまだこれに対する政府からのリアクションというものはないわけでありまして、日本学術会議の要望書、幹事会声明に対し、この間政府はどのような対応を取ったのか、官房長官にお伺いをいたします。

#116
○国務大臣(加藤勝信君) 日本学術会議の要望書、声明に関して、総理、また井上大臣が日本学術会議の梶田会長と面会をし、また先ほど大臣からも御説明をさせていただきましたが、日本学術会議の在り方について、井上大臣と日本学術会議で、未来志向でコミュニケーションを図りながら検討がされていると承知をしております。日本学術会議からは、四月の総会を経た上で報告がなされる予定と聞いておりますが、それまでの間においても、井上大臣と日本学術会議の間では引き続きコミュニケーションが図られると承知をしており、そうした中でこうした要望の問題についても対応されるものと承知をしているところであります。
 なお、要望書のこの二点目については、これは、これまで申し上げておりますように、先般の任命は、推薦された方の取扱いを含めて任命権者である内閣総理大臣が最終判断したものであることから、一連の手続は終了したものと考えているところでございます。

#117
○木戸口英司君 コミュニケーション図られているということなんですが、その結果が出ていないわけですよね。その上で、四月の総会の前にということは、本当にそのとおり、大事な総会になるわけです、見直しの決定がその総会で行われることですよね、井上大臣。
 今、見直しの検討状況、逐次発表もされておりますけれども、どういう状況になっているか、大臣にお伺いをいたします。

#118
○国務大臣(井上信治君) まず、昨年末、日本学術会議の梶田会長と意見交換を行い、政府の考え方として、取り組んでいただくべき三点の方向性をお示ししました。
 具体的には、一、設置形態については、どのような制度設計をすればより良く役割を果たせるのか、現行の設置形態にこだわることなくフラットに検討を進めていただきたい、二、四月の総会までの間にも、実行可能なものについては着手し、遅滞なく取り組んでいただきたい、三、中間報告に挙げられていない論点についても幅広く検討していただきたい、この三点であります。
 梶田会長とはこの方向性について合意をし、日本学術会議の中での検討を更に進めていただいているところです。また、梶田会長からは、広く会員の意見も聴取して更に検討を深める必要があり、四月の総会を経たものを報告したいとの御意向を伺っております。
 さらに、二月二十七日に学術会議が主催した学術フォーラムにおいても、私から学術会議に対する期待と題して講演を行うとともに、その機会に梶田会長から検討状況についてお話を伺いました。その際、学術会議においては、総会に向け、会員や連携会員、学協会に対するアンケートを行ったほか、執行部と会員との意見交換を行うと聞いております。
 私としては、学術会議自らがより良いナショナルアカデミーの在り方について検討を深められるとともに、その間も実行可能な改革を積極的に進めていただくことを期待しており、今後とも、政府と学術会議が共に未来志向で取り組んでいく観点から、適宜、梶田会長と意見交換を行ってまいります。

#119
○木戸口英司君 改革がお互いに必要性を持って共有して取り組んでいくということは私たちも否定しません。
 その上で、総会の開催の前に、この六名の任命問題、解決するということを考えていませんでしょうか。加藤官房長官、いかがでしょうか。

#120
○国務大臣(加藤勝信君) 先ほど申し上げましたように、先般の任命については、推薦された者の扱いも含めて任命権者である内閣総理大臣が最終判断したものであることから、これに関する一連の手続は終了しているものと考えております。

#121
○木戸口英司君 じゃ、この件はこれまでにいたします。
 官房長官と井上大臣は退席いただいて結構です。

#122
○委員長(森屋宏君) 加藤内閣官房長官、井上国務大臣におかれましては御退席いただいて結構です。

#123
○木戸口英司君 西村大臣にお伺いをいたします。
 総理も、この間、参議院の議運の質疑で、「まず、私ども最優先に考えていますのは、やはり経済です。」ということを二月の議運で答弁されております。これは菅総理であります。私たちもこれは否定はいたしません。その上で、今、この感染がまだまだ拡大している中で、どのようにこの経済対策を打っていくかということ、そのことが問題であると思っております。
 その上で、令和三年度予算案の編成に際して、昨年十二月十八日に閣議了解された令和三年度の経済見通しと経済財政運営の基本的態度によりますと、令和三年度の実質GDPは四・〇%程度のプラスとされています。これは、コロナ禍前の水準に戻ると、今年、令和三年度中にですね。緊急事態宣言による景気の下振れもこれ言われております。これ、修正の必要はないでしょうか。このとおりの数字でよろしいんでしょうか。いかがでしょうか。

#124
○国務大臣(西村康稔君) お答え申し上げます。
 御指摘のように、政府経済見通しは、二〇二一年度は、まさに総合経済対策あるいは三次補正、こうした着実な実施によって四・〇%程度の成長を見込んでおります。二一年度中にはコロナ前の経済水準を回復する、これを見込んでいるところであります。
 ちなみに、IMF、OECDなど国際機関による日本経済の見通しも二〇二一年度中にはコロナ前の水準を回復する見通しとなっておりまして、国際機関との、見通しとも整合的となっておりますし、また、民間の金融機関、民間の調査機関ですね、これが、十七社が三月九日から十一日にかけて発表したその見通しの平均でも二〇二一年度は四・〇%の成長となっておりますので、ある意味で多くの人がこういった見方をしているということであります。
 私ども、一月―三月期のGDP、これは緊急事態宣言の影響もありますので、民間もマイナス一・六%と平均されておりますので、マイナス成長も覚悟しなきゃいけないのかなというふうに思っておりますが、他方で、国際経済の回復で輸出が増加して、生産あるいは設備投資も持ち直してきておりますので、昨年春のときの緊急事態宣言発出したときと比べれば、いわゆる時短の要請なども飲食店などに限って行ってきておりますので、そういう意味で影響は昨年春に比べれば落ち込みは小さいのかなと、ある意味で潜在的な回復力を感じているところであります。
 いずれにしましても、この足下の感染拡大をしっかりと抑えていかなきゃいけませんし、三次補正成立しました。その未来に向かった投資、デジタル化については、これは感染拡大防止と成長とを両立できる一つの手法でもありますので、デジタル化であったりグリーン化、こういったことを含めて、経済見通し、政府の見通しが実現できるように全力を挙げて取り組んでいきたいというふうに考えております。

#125
○木戸口英司君 そういう見通しは見通しとして、それでは、それを実現するために、今、こういう緊急事態宣言下で非常にサービス業、飲食業を中心に厳しい状況だと。じゃ、どのような対策を打つかと。様々支援策は出しているわけですけれども、それで十分なのかということ、資料二でも示しておりますけれども、全国知事会からも提言が出されております。ちょっともう時間ないので、これはもう指摘で終わらせていただきます。
 もう何回もやり取りしておりますので、また改めてとさせていただきますけれども、やはり今は支援策を強化していくしかないということ、企業規模に応じた支給額の引上げということも知事会からも言われております。是非こういったことも、野党からもずっと提言して、また求めていることでありますので、そのことを求めたいと思います。
 西村大臣も退席いただいて結構でございます。

#126
○委員長(森屋宏君) 西村国務大臣におかれましては、御退席いただいて結構です。

#127
○木戸口英司君 それでは、平井大臣、お待たせをいたしました。
 まず、質問に入る前に、現在衆議院で審議されているデジタル改革関連法案についてでありますけれども、国会に提出された関係資料のうち、要綱、新旧対照条文、参照条文において計四十五か所の誤りがありました。あってはならないことで、さらに、国会に対する報告の遅れ、報告の在り方も丁寧さを欠き、その対応は事の重大性を軽んじていると断ぜざるを得ません。訂正資料に訂正が更に加えられるという始末でもあります。当法案のような重要法案でこのような事態が起きたことはゆゆしきことで、それにとどまらず、全ての政府提出法案の信頼性に関わることであり、法案審議の前提が崩れることにつながりかねません。次に内閣委員会に提出される法案の審議、日切れ法案等もありますから、その前に、委員会において改めて平井担当大臣から事態の説明を受け、なぜこのようなことが起こったのか、再発防止にどのように取り組むのか、審議することが必要と考えております。今後、筆頭間でこの件について話し合っていきたいと思っております。
 そこで、大臣、大臣も今回のコロナ対策、デジタル敗戦という言葉も使われております。また、二〇〇一年に制定されたIT基本法からの二十年、どの公約も全く実現できていないという言葉もインタビューの中で私、拝見をいたしました。その上で、なぜ、従来の政府CIO、これ本当に御努力をいただいてきたと思っております、御苦労されてきたんだと思いますが、こういった体制の下で、デジタル化の遅れ、デジタル敗戦と言われるような事態に至ったのか、その認識をまずお伺いをいたします。
 また、デジタル庁の体制によって、従来の体制と具体的にどのようにこれ違うことによって、この設置がデジタル化を進めていくことにつながるのか、今そのために取り組んでいると思いますけれども、この要因の解消について大臣の御見解をお伺いいたします。

#128
○国務大臣(平井卓也君) まず、この度のデジタル改革関連法案について、参考資料の誤り、国会の説明が遅くなったこと、提出した正誤表が最終版ではない途中のものを配付した等のことに関しまして、心からおわびを申し上げたいと思います。
 また、先生のお話にあったとおり、詳しく説明せよということでありましたら、また別の機会に説明をさせていただきたいと、そのようにも思います。
 先ほど、そのデジタル化の遅れの話ですが、これまで内閣官房に政府CIOを置いて情報通信技術の活用による国民の利便性の向上及び行政運営の改善に係る総合調整を行ってきたんですけれども、この総合調整権のみでは制約があって、また、政府CIOを補佐する体制についても必ずしも十分ではなかったと思います。
 私、三年前、あっ、二年前ですか、IT担当大臣をさせていただいておりました、科学技術も担当して、その退任の記者会見のときに、無任所のIT担当大臣というポジションではデジタル改革はできないということを最後に皆さんにお話をさせていただいた上で、そういう流れから、今回御決断いただいた、新しく担当になるデジタル大臣というのはその部分を相当強化したということになります。
 行政各部の施策の統一を図るための総合調整に加えて、この専任のデジタル担当大臣というのは、総合調整を担保するために十分に尊重すべき義務を果たした勧告権を付与するとともに、関係予算の一括計上、配分権限を持たせることで強い実効性を持つということになります。また、マイナンバー等のIDや認証に関する制度を自ら所管することに加えて、ガバメントクラウドや府省共通ネットワーク等の重要な情報システムを整備、管理することになります。そして、国と地方公共団体のシステムの不整合等を踏まえて、国だけでなく、地方公共団体及び準公共部門等の情報システムの整備及び管理の基本的な方針について作成、推進を担うとともに、地方共通のデジタル基盤の整備として全国規模のクラウド移行を担うこと等を行うとしています。
 また、デジタル庁は、長を内閣総理大臣として、長を助けるデジタル大臣、副大臣、大臣政務官に加えてデジタル監等を置くとともに、百人規模の優秀な民間人材を含めた五百人規模の組織としてまずは発足させ、デジタル社会の形成に関する施策を自ら企画立案、推進する体制を構築しようとしています。
 デジタル庁の設置後は、総合調整権限を強化するとともに、関係する制度設計やシステムの整備、管理自らを行う権限と体制を確保することによってデジタル化の推進を加速していきたいと、そのように考えております。

#129
○木戸口英司君 もう終わりますけれども、いずれ、これまでの検証が大事だと、基本方針なども出ていますが、検証がしっかりできているのかということ、非常に疑念も持っておりますので、いずれ審議をしっかりしていきたいと思います。
 終わります。

#130
○塩村あやか君 立憲・社民の塩村でございます。
 まず、丸川大臣に端的にお伺いをしたいと思います。
 大臣として個人の考えることは述べないとのことで、個人、政治家として埼玉県議会議員に反対文書を送っているんですが、夫婦別姓について。これ、事実関係自体は間違いないということでよろしいでしょうか。

#131
○国務大臣(丸川珠代君) 私の個人の、一議員としての活動に関することは、また一議員のときにお話をさせていただければと思いますが、私自身が何か個人として書面を送ったというようなことはございません。

#132
○塩村あやか君 個人として送ったのではなく、議員として、政治家として送ったということでよろしいでしょうか。

#133
○国務大臣(丸川珠代君) 済みません、質問の趣旨がちょっとよく分からないんですが、一議員としてはお送りはしていないと。つまり、一議員が議員に対して何かするということではありません。

#134
○塩村あやか君 非常にちょっと分かりにくかったので、ちょっと理解の追い付かない私に改めてもう一度御説明を願いたいんですが、大臣としては個人の考えを述べることはできないというふうに答弁をしていらっしゃるんですが、個人としてではなくて、政治家としてそうした考えを持っていてそうした行動をされたということでいいのかという、事実確認をまずちょっと先に行いたいと思っております。

#135
○国務大臣(丸川珠代君) 一議員として自分の考えがあって、その考えに従って行動するということは当然普通にある話ですということでございまして、今大臣の立場にありますので、大臣としてこの答弁をすべくここに立っておりますということがまず一つですね。
 それから、議員活動として行ったことは、まさに政治活動の自由でございますので、そのとおりに行動したということでございまして、私自身が、私、一議員として、一議員としての行動として取ったということに書面が含まれているかということなんですが、私自身がこの手紙をしたためて一議員としてお願いをしたということはありません。

#136
○塩村あやか君 非常に謎なことを今答弁されたなと思うんですが、一人として行ったということではないということでよろしいですか。

#137
○国務大臣(丸川珠代君) 一議員として自ら手ずからしたためてということはないですね、はい。

#138
○塩村あやか君 普通の議員活動として、例えば署名活動に参加をするとか意見を述べるとかということはあろうかと思います。私たちも日々厚労省とかにいろんなことで要望に行っております。
 大臣のその今の御答弁でいくと、私自身が一個人としてしたためて要望に行ったことではないということと同意義ということでよろしいですか。

#139
○国務大臣(丸川珠代君) 個人として要望するのか議員として要望するのかというのは、またちょっと違うのかなと思います。

#140
○塩村あやか君 埼玉県議会議員に行った行動はどちらだったのですか。

#141
○国務大臣(丸川珠代君) 選択的夫婦別氏についての賛否について私がどういう考えを持っていたかということは、実は職員の皆様も含めて明らかにしておりませんで、それは去年の十二月に大変な議論をして、橋本大臣も御尽力をいただいて第五次男女共同参画基本計画を定めていただきましたので、この件に関しては私は表明をしないことにしております。

#142
○塩村あやか君 非常に謎な答弁を今いただいたと思っています。それで聞いている人たちが納得するのかどうかというところだと思うんですよね。こんな簡単な事実確認に今何分掛かったかというところを言うと、非常に時間がもったいない。返してほしいと私は今思っています。
 個人としてやったということなんですね。だから、だからその考えは、議員としてですか、政治家として行った、だから大臣としてはここで言うつもりはないということですね、夫婦別姓については。
 じゃ、もう一点お聞きしたいと思っています。
 個人としての考え、議員としての、政治家としての考えを委員会で述べることはできないのかどうか、私ちょっと調べたんですよ、法制局にもお願いして。そうしたら、五件出てきました。五分の四が自民党さんの質問だったんですが、個人としてのその見解を述べてはならないとか全然なくて、皆さん述べていらっしゃるんですよね。だから、述べることができないということはなくて、皆さん述べていらっしゃいます、大臣であれ、総理大臣であれ。そういう見解で、そこが変わっていないか、法制局にお伺いをしたいと思います。

#143
○政府参考人(木村陽一君) 今御指摘になられました答弁等でございますけれども、恐らくそれぞれの質問主意書等に対してされましたその質問に対し、御質問に対しまして政府としてお答えしたものであるということかと思います。
 それぞれにつきましては、現在でもそのそれぞれの答弁のとおりというふうに考えております。

#144
○塩村あやか君 ありがとうございます。
 ですので、政治家としてであっても個人の考えであっても、大臣としてそこで答弁してはならないということではなくて、してもいいわけなんですよ。
 私たちがなぜ聞きたいかというと、丸川大臣は男女共同参画の担当大臣ですよね。そして、今夫婦別姓については非常にホットトピックであります。この中にも夫婦別姓の人います。私も含めて、事実婚で夫婦別姓だから今保留をしていると、そういう人たちもたくさんいるんですよ。だから、大臣として、政治家として、そして個人として、ここで答えてはいけないということはない、むしろそれをはっきりとしていただいて、しっかりと推進をしていただきたい、議論の推進をしていただきたいと思っているんです。
 小池都知事は、都議会で問われて、私はイエスと答えております。そして、小此木大臣、茂木大臣、河野大臣、小泉大臣も賛意を表明しているということです。
 あっ、そこで、隣に今、西村大臣がいるので、西村大臣はどのようなお考えをお持ちか、ちょっと飛び火をする形で申し訳ないんですが、もし答えていただけたらと思います。

#145
○国務大臣(西村康稔君) 突然の問合せであり、御質問でありますけれども、まずは私、直接の担当じゃありませんので公式の答弁は控えたいと思いますが、私自身は最近の様々な議論をフォローしておりませんので、そうした議論についてもう少し勉強したいなと思っておりますが、思っておりますが、これまで通称で多くの方々が対応してこられて、かなりの部分はカバーしてきたのかなというふうに理解をしていました。ですので、これまでは私は慎重な立場でいました。その後、最新の様々な状況などをフォローしておりませんので、これ以上の答弁は控えたいと思います。

#146
○塩村あやか君 西村大臣はこれからしっかりフォローをしていきたいということで、通称でカバーできているかといえば、それとこれはまた別の問題なんですよね。そこも含めてしっかりと勉強をしていただきたいなと思っております。
 で、西村大臣であれば、ここで私はそうですかとなるんですが、丸川大臣にはそういうわけにもいかないんですね、担当大臣ですから。どういうお考えを持って、そしてその考えを持って推進していくのか、それともそうではないのかというのは非常に重要なところなんですよ。注目をされているんです、そういうポストなんです。
 ですから、改めてもう一度だけお伺いをいたします。
 政治家として、そして個人でもいいです、夫婦別姓、何らかの考えはあろうかと思います。今、西村大臣も何らかの考え、そこは述べていただきました。
 端的にお答えいただけたらと思っています。

#147
○国務大臣(丸川珠代君) なかなか端的にお答えするのは難しい課題だと思っております。
 まず、私は、所管大臣だからこそ、個人の考えにこの議論が左右されることも望みませんし、また、予断を持ってこの議論に臨むこともしたくありません。したがって、私個人の考えではなく、これまで政府においてどのような議論がなされてきたか、また政府がどのような意見を受け止めてきたかということが重要であろうと思っております。
 第五次男女共同参画を、基本計画を決定付けるに当たっては、本当に様々な御意見を政府として伺ってまいりました。若い世代の皆様方、特に女性の皆様方ですね、選択的夫婦別氏制度の導入を望む切実な声が多数寄せられているということも承知をしておりますし、私は、選択できるという状況にあるのは、この多様な社会の中で大変重要であると思っております。今後、国際的に活動される女性が増えていく、また子供たちの世代がグローバルに活動していく中で、どのような形でそれをかなえていくのか。また、その若い世代の皆様の子供たちが、代まで考えたときにどのようなことが望ましいのかということも併せて、私は国民の皆様方が深い議論をしていただくことが重要だと考えております。
 平成二十七年十二月に出されました選択的夫婦別氏に関する国家賠償訴訟請求の最高裁大法廷の判決においては、婚姻によって氏を改める者にとってアイデンティティーの喪失感を抱くなど不利益を受ける場合があることは否定できず、これらの不利益は氏の通称使用が広まることにより一定程度は緩和され得るものであるとの憲法二十四条との関係が述べられている一方、夫婦同氏制度は我が国の社会に定着してきたものであり、社会の自然かつ基礎的な集団単位である家族の呼称を一つに定めることには合理性が認められる。また、夫婦同氏制は、家族を構成する一員であることを対外的に公示し、識別する機能を有しておるということも書かれてございます。また、付言において、この種の制度の在り方は、国会で論ぜられ、判断されるべき事柄ですと。
 こういう様々な事柄を踏まえて、この基本計画には、夫婦の氏に関する具体的な制度の在り方に関し、国民各層の意見や国会における議論の動向を注視しながら、司法の判断も踏まえ、更なる検討を進めるとされているところでございます。
 御承知のように、氏について定めている法律は民法でございます。民法を所管する法務省において、国会における動向を注視しながら検討が進められていくものと承知をしております。

#148
○塩村あやか君 私が聞いたのは、考えを聞いたのであって、これまでの議論の流れを聞いたものではないんですね。本当にすごい時間がもったいなくて、質問時間、是非返していただきたい。もうそれぐらい私は今怒っています。これ、重要な問題なんですよね。こんなことで時間潰されるのが非常に私は腹立たしいと思っています。
 男女共同参画の担当大臣として、女性が被る不利益、これを改善していくのが一つの仕事だと私思うんですよね。だけど、今、大臣の答弁からはそうした気持ちを酌み取ることができないんですよ。そこがすごい残念です。
 通称だけでは改善できないことも多いです。例えば一人っ子同士とか、そして世界が舞台の研究者など、通称使用では解決できない問題が非常にたくさんあります。現状制度は強制的夫婦の同姓だとも言われていて、私も何か言われて気付いたんだけど、そうだなというふうに思いました。
 家族の一体感とか家族制度の根幹と反対の方は言うんですが、氏が違えば家族の一体感はないのかと。そんなことないですよね。妻側の両親と同居の家は一体感がないのか。昭和、平成を代表するサザエさん一家ですよね、あれは一体感のない家族のアニメなのか。私、そんなことないと思うんですよ。
 家族制度の根幹に関わる、そうした主張が偏見を生んでいくということになぜ気付いていただけないのか、もう非常に残念です。選択的夫婦別姓が法制化されれば、多様な選択肢が当然となって、逆に差別や偏見をなくしていくと、これをこういうふうに指摘される方も多いんですよね。
 同姓が、同氏が家族のきずなという考えも分からなくはありませんが、個人の選択も大事でありまして、選択ができれば多くの人の希望をかなえることができるんです。国連女性差別撤廃委員会や国連人権理事会より改善を勧告されています。恥ずかしい状態だと思います。そのように指摘をさせていただきまして、次に移ります。
 資料一を御覧ください。中絶の方法です。
 日本の中絶数は、年間十五万六千件にも上ります。日本で主流の中絶法は、一の掻爬法、又は一の掻爬法と二の電動吸引法の併用法で、これで八割なんですよね。掻爬法は女性の体に負担を掛けて、時に心にも大きな傷を残すことになります。WHOは、掻爬法は時代遅れの方法であり、行うべきではないと勧告をしています。そうしたことを今、日本は行っているんですよね。
 表にあるように、掻爬法はかき出す、二は電動吸引をする。どちらも金属を子宮に入れるため、合併症を起こす可能性があります。三の手動真空吸引法は、吸引という点では二番と同じなんですが、これだけで単独使用できますし、プラスチックですので合併症の可能性は少なくなってきます。これ、一九八〇年頃から主流で百か国以上で普及をしています。日本では二〇一五年にようやく認可されたんですが、なぜか非常に高い価格設定がされていて、これを選ぶ医師が少ないというところが難点だと産婦人科医の方たちからも聞いています。なので、余り普及していないんですよ。これら三つの中絶方法は、どれも女性の体に精神面だけではなくて身体的にも大きな負担を負わせてしまうものです。四はメディカルアボーションです。これは服薬をして流産、中絶の対応をするもので、これが世界のスタンダードなんです。しかし、日本では認可されていないんですよ。
 資料二を御覧ください。薬による中絶を認めている国です。
 これ見たら分かるんですが、先進国ほとんど赤くなっていますよね。認可されているんですよ。WHOは、一の掻爬法ではなく、三の真空吸引法か四のメディカルアボーション、薬剤による中絶に切り替えるべきだと勧告をしています。今の日本の中絶手術は、女性に本当に大きな負担を負わせます。静脈全身麻酔で掻爬手術を受けて、体を傷つければ将来の不妊にもつながる可能性があります。なぜ日本はこんなにも術式が遅れてしまっているんでしょうか。もっと女性の体を守る方法を女性自身が選択できるようにしていくことは、私たち国会議員の役割ではないかと私は思います。
 そこで、丸川大臣にお伺いをいたします。
 服薬、四番ですね、これはセーフアボーションと呼ばれており、WHOも推奨しているメディカルアボーションなんです。これに、大臣に是非推進していただきたいんですね、女性を守るために。大臣、推進していただきたいと思っています。賛成をしていただけるかどうか、お伺いをしたいと思います。

#149
○国務大臣(丸川珠代君) 厚生労働省の調査によりますと、令和元年度のこの中絶件数、年間十五万六千件程度、そのうちおよそ半数が十代、二十代となっています。中絶法には様々なものがございますけれども、私は若い女性の体と心を守ることが重要だと考えております。

#150
○塩村あやか君 守ることが重要なので、賛成をしていただけるのかどうか、これを大臣に問うております。本当に時間がなくて、西村大臣の質問まで行かない可能性があります。端的に答えていただけたらと思います。

#151
○国務大臣(丸川珠代君) 医薬品としての承認は得ていると承知をしております。保険適用に係るかどうかにおいては中医協において御議論いただくものでございますので、公益の代表、それから医薬品を提供する側の代表、また保険者の代表ということで、それぞれの立場からの御議論を経て承認の道筋をたどっていくものと理解をしております。

#152
○塩村あやか君 私が、それはもうレクで聞いているんですね。私が大臣に問うているのは、大臣は女性を守るために推進を一緒にしていただけるのかどうかということを聞いているんです。それぞれの立場で議論に参画をしていくとありました。大臣は女性を守るという立場でその話合いに参画をしていただけるかどうか、お伺いをしたいと思います。まあ機運の醸成でもいいです。

#153
○国務大臣(丸川珠代君) 大変恐縮ですが、私は中医協には参加できる立場にはございません。私は、これからも若い女性の命と体を守るための議論というものを進めてまいりたいと思っております。

#154
○塩村あやか君 じゃ、こちらを、推進の議論の醸成とか、そうしたものに賛成をしていただけるということでよろしいでしょうか。

#155
○国務大臣(丸川珠代君) 産婦人科医会のお取組も含めて大変様々なステークホルダーがおられる中で、私が承知をしておりますのは、今これを薬局の店頭で購入できる状況にあるかないかということが議論のテーマになっているかと思います。しっかりとした薬剤師さん、研修を受けていただいた薬剤師さんがこの処方に当たることが重要であるということもお聞きをしておりますので、そうした研修がいち早く進むことを願っております。

#156
○塩村あやか君 大臣は今ちょっと勘違いをされています。今大臣が御答弁されたのは緊急避妊薬の話です。それは次の議論です。間違っています。これが薬局でそのまますぐ買えたら、それはそれで問題だと思いますから、ちょっと違うと思うんですよね。
 今大臣といろいろ議論をしていて思ったのは、もう女性の立場に立ってきちんと推進をしていくなり、これはいろんなステークホルダーがいるのは事実です。だからこそ進んでいかないという現実もあるんだと思います。
 この薬、実は百二十円ぐらいで買えるものなんですよね、お医者さんでは。これは胃や十二指腸潰瘍治療薬として認可されているんですが、適用外使用はしちゃいけないということで、だからこれが日本ではメディカルアボーションとして使えないんですよ。
 日本は中絶と流産って同じ措置をしていると皆さん御存じでしょうか。物すごい懲罰的な方法で今流産の方も中絶の方も手術を受けているんですよ。現在、中絶費用は、妊娠何週目かにもよりますが、八万円から二十万円ぐらいだということです。この高額な費用もスティグマを生んでいるとも指摘がされていますし、そもそも論として本当に皆さんに改めてお伝えしたいのは、流産と中絶は同じ医療行為であるということです。流産された方にも不必要な身体的、精神的な負担を負わせているのが今の日本の手術の状況です。麻酔で掻爬手術をして、日本ではこんなに懲罰的な方法が今使われています。見直しの要望をしておきたいと思っておりますし、女性を守る視点から、大臣にもここを改めて理解をしていただいて、何とか女性を守るというところでお立場を表明していただきたいなというふうに思っているところです。
 次に移ります。これが今、私が今から話をするのが緊急避妊薬なんですよね。
 これ、大臣にお伺いしたいのは、緊急避妊薬のスイッチOTC化、これを聞こうと思っておりました。先ほど大臣が先に答弁してくださったので、答えがもう分かってしまいました。いろんな議論があるので、そこを見守っていくというような内容だったと私は承知をしています。
 あのですね、これ早く飲まなきゃいけないんですよ。だから、いろんな議論をするのは構いませんが、早く結論を出すことが非常に重要だというふうに思って私はいます。先ほど言いましたが、十代、二十代が大半なんですよね。みんな産婦人科に行くのもためらっているような状況です。そして、結果として掻爬手術を受けるということになっているんです。ためらっていると、どんどんおなかの中で赤ちゃんは育ってきますから、中絶を選択しなくてはいけないというような状況になってくる、これが現実なんですよね。
 海外では普通にこれこそが薬局で買えるんです。先ほど大臣が説明したものになってきます。私も海外で確かめました。確かにありました。日本はないんですよね。だけど、コロナの特例ということでオンラインが認められて、それで手に入れやすくなったと。ここは良かったことだなというふうに思っています。
 そこで、改めて大臣にお伺いいたしますが、これ、スイッチOTCにしていくことは非常に重要だと思っています。日本だけこんなに遅れている状況は早く解決しなくちゃいけないと思っておりますので、先ほど私がお伝えしました中絶や流産の術式ですよね、そしてセーフアボーションです、そしてこのスイッチOTC、これ含めて、全てしっかり大臣、認識をしていただいて、積極的な議論、そして速やかな解決、女性に寄り添った結果を得られるように大臣も旗を振っていただきたいんですが、いかがでしょうか。

#157
○国務大臣(丸川珠代君) まず、メディカルアボーションの方は大変恐縮でした、厚生労働省への質問だということで処理をされておったみたいでございまして、私、済みません、こちらの緊急避妊薬の方だけ伺っておりましたので、御無礼をいたしました。
 また、第五次男女共同参画基本計画の策定の過程でも、委員御指摘の緊急避妊薬を医師の処方箋なく薬局で買えるようにしてほしいと、こういう御要望、若い世代を中心に多く寄せられました。ですので、こうした声を受けて緊急避妊薬について基本計画に盛り込んだところでございます。
 今既に答弁したとおりでございますが、スイッチOTC化については何年か前に御議論をいただいたところ、時期早尚ということでございました。一方で、今、先ほど答弁申し上げましたように、どのような体制であれば処方ができるのかという検討に基づいて研修の取組等も進んできていると思いますので、私どもも多くの声を寄せられた立場としてこれはしっかりと取組を前に進めていく努力を共にやっていきたいと思います。

#158
○塩村あやか君 前に進めていくこと、本当に早くしていただきたいと思っています。日本だけが先進国で何でこんなに遅れているのか、ここにいる全ての国会議員の方にもお伝えしたいです。日本は相当に遅れています。今お見せをしたとおりです。ガラパゴスというんですかね、いつの間にかWHOにも勧告されるようなことがたくさんできてしまっているんですよ。日本は途上国ではないですよね。しっかりとした議論を私たち国会がやっていかなきゃいけないというふうに思います。
 時間が一分になりましたので、済みません、来ていただいたんですが、不妊治療のことで、これ要望にとどめます。
 国家公務員の方、多く不妊治療していると思います。私、今当事者なのでよく分かるんですが、妊娠したわけではないので相談しにくいんですよ。今、厚労省は相談支援員というものをつくりつつあって、これを民間に広めようとしています。こうした仕組みも含めて、もう優秀な有能な国家公務員の皆さんが不妊治療退職をしないということを改めて取り組んでいただきたいということを要望していきたいというふうに思います。
 最後に、短くなんですが、資料の五を御覧ください。
 これ、民間で、就職氷河期、非常にいい議論が、結果があるんですね。民間が、IT教育、三百人採用ということだったんです。これももう時間が来たので、済みません、大臣に質問しようと思っていたんですが、大臣が旗を振ってくださったおかげなんだろうと私は思っています。こうした取組をしっかりと推進をしていただきますように改めてお願いを申し上げまして、私の質問を終わります。
 ありがとうございました。

#159
○委員長(森屋宏君) 午後一時十分に再開することとし、休憩いたします。
   午後零時十六分休憩
     ─────・─────
   午後一時十分開会

#160
○委員長(森屋宏君) ただいまから内閣委員会を再開いたします。
 休憩前に引き続き、内閣の重要政策及び警察等に関する調査を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。

#161
○小沼巧君 立憲民主・社民の小沼巧でございます。
 先日に引き続きまして、西村大臣、今日もよろしくお願いいたします。
 コロナの状況で様々、困窮の事態が騒がれておるところでございます。そのような中で、午前中の質疑、経済成長率についての四%というような答弁がござったところですが、今日お伺いしたいのは、まさにマクロ経済政策ということなのであります。本当に大丈夫なのか、この日本経済はということを胸を借りるつもりで議論をしたいと思っています。
 このコロナの状況でいろいろと大変な状況になっていると。その中で、日々もう連日連夜頑張っておられるということにはまずもって敬意を表したいと思っておりますが、そもそも、いつの間にこの日本というのはこんなに苦しいような状況になってしまったのか。コロナの前からそもそも経済の状況といったものは大して良くなかったのではないか、国際的に見てもということの疑念を思うわけであります。
 そういうことを踏まえまして、まず西村大臣に、現在の経済の認識、とりわけコロナの発生する前からここに至るまでの日本経済の御認識についてお伺いをいたします。

#162
○国務大臣(西村康稔君) お答えを申し上げます。
 まず、バブル崩壊後、失われた何年というのもよく言われますけれども、長年のデフレが続いたわけであります。これによって、デフレは物価が下がり続ける、資産も下がり続ける、したがって、投資してもそれがまた下がるということですから、家を買うのも控える、待てば下がる。物の値段が下がるということは、逆にお金の価値が上がるわけであります、もう釈迦に説法ですけれども。預金を増やしていく、現金を持つ傾向にあるわけでありまして、このことが一つには、企業の投資をある意味抑制的に働いてきた、現金で持つ方がいいという判断。それから、売上げが減っていきますので、そうした中で、コストを下げるという観点から人件費を抑えようということで、非正規化をどんどん図っていった。人件費をそうした形で抑えていったと。このことが全体として生産性の低迷を生み、成長率の低下につながってきたものというふうに思います。
 それを変えるべく、安倍政権、政権奪回後、アベノミクス、三本の矢で、大胆な金融緩和、財政支出、そして成長戦略ということで、デフレでない状況をつくり上げてまいりました。
 特に、安倍政権、私も最初から副大臣で関わっておりますけれども、特に雇用と賃上げ、これを重視をして、アベノミクスの成長と分配の鍵は雇用と賃上げだということで、この間、女性の活躍する機会、これは待機児童を減らそうということで保育所の整備など七十何万人、今年度末で恐らく八十万人を超えるんじゃないかと思いますが、整備を進めてまいりましたし、そんな中で女性が働く、働けるようになった。
 あるいは、高齢者も元気で意欲ある人は働いていただくということで、人口が減る中でありましたけれども、四百万人を超える、言わば支えられる側から支え手に回るという形で全体としての雇用を増やし、また、賃上げも七年連続で非常に高い水準の賃上げを政府が先頭になって経済界にもお願いをし、実行をしてまいりました。
 最低賃金もこの間、引上げを続けておりまして、千円を目指して生産性向上に取り組むということでありますので、そういう意味で、コロナ前までの段階で成長と分配の好循環が回り始めていた、そしてデフレ脱却に向けて大きく動いていた、そんな状況の下でコロナのこうした危機が訪れたということだと認識をしております。

#163
○小沼巧君 ありがとうございます。
 本当ですかというのが今日お伺いしたい論点であります。例えばGDP、今回、例えば一人当たりの購買力GDPで見ますと、かつて私も高校の頃は日本は第二位とか第三位だったというような話でありましたが、一人当たり購買力GDPで見ると、もはや世界で二十八位となっておるところであります。平均賃金は、OECD調査では日本は三万八千六百ドル、二十五位であります。アメリカに至っての、約六割の平均賃金しかできていないというような現状であります。
 アベノミクスというようなこともありました。そのような様々なアベノミクスというものの効果というものはどうだったのか。名目で三%、実質で二%。物価二%上昇するということを目指しておりましたけれども、結局のところどうだったのか。
 名目のGDPも駄目、実質GDPも駄目、物価、確かにデフレではない状況となっているかもしれませんけれども、二%目標というものは結局実現できていなかった。GDP六百兆円ということについてもまず駄目。GDPについては、結局、成長戦略を掲げていたと言ったとしても、結局のところ目標は達成できておられぬと。この現実に対して真摯に反省し、深刻に見なければ、今後の経済成長の回復というのはあり得ないのではないかということであります。
 更に言えば、よく大臣もおっしゃいます、実質賃金のところの話もありましたし、雇用の話等もありますけれど、本会議でこういう答弁やっていますね。国民みんなの稼ぎである総雇用者所得、これは確かに上昇しているということでありますが、一年前どういう議論をやっていたか。令和二年の二月二十五日の衆議院の予算委の分科会、これで西村大臣、こういう答弁していましたね。現金給与総額はマイナス、実質賃金指数もマイナス、消費税引上げ等によって消費もマイナスと、こういうような惨たんたる現状が一年前の実情であったと私は思います。
 更に言えば、平均年収みたいな話もありますけれども、バブルの話がありました。バブル崩壊がしたと言われる平成三年、このときの勤労者世帯の平均年収は七百三十万円ありましたが、バブル崩壊したといっても順調に上がり続けまして、平成十年は八百八万円、その後、一旦平成二十三年まで下落していって、その後回復しておりましたけれども、結局のところ、令和元年の数字を見てみると七百三十六万円。貯蓄額は変わらず、大体千三百五十万から七十万円。一方で、負債は五百七十四万円から八百五十五万円ということで増加しているということであります。
 様々な成果はやると言っている、そしてアドバルーンを上げればどうかといったら、結果は付いてきていないのではないか。これについて深刻な認識をしなければならないと思いますし、まさにお伺いしたいことの一つは、確かに総所得は上がっているんだけれども、なぜに個々人の稼ぎであるところの現金給与総額であるとか、あるいは実質賃金であるとか、あるいは減るということは下がってしまっている。この矛盾といったものはどう理解すればよいのか、御見解をお願いします。

#164
○国務大臣(西村康稔君) アベノミクスも、そしてその後、菅政権の経済政策も、何もここまで完璧で、完全にもう完成したものだというふうに申し上げるつもりはありません。民主党政権時代の株価一万円を切っている状況から、そして雇用が非常に悪い状況から、私ども改善をしてデフレでない状況をつくり上げてきた、この改善を進めていることは是非お認めいただきたいというふうに思います。
 私も完全とは思っていませんので、双方がそれぞれ、それぞれの立場で悪い数字も見ながら議論することが大事だと思います。その上で、幾つか要因があると思うんですね、実質賃金にしても。
 一つは、実質賃金、一人当たりで見ますと、どうしてもこの間、女性と高齢者が、約四百万人ですかね、新たに働き始めています。意欲があり、元気であり、能力もある方が出始めている。しかし、ここは課題だと思っていますけれども、やっぱり非正規の方が多い、特に女性は非正規がまだまだ多い、正規化する必要があると思っています。当然、非正規の方が増えると、その分一人当たりの賃金でやると割合が増えますので、平均賃金取ると低くなります。
 それから、高齢化が急速な勢いで進んでいますので、二十年前、十年前、高齢者の方々がもう引退をして、平均収入、勤労世帯から退出をされて年金生活に入られています。その分若い世帯が就職しているわけでありますので、全体として高額所得をもらっていた高齢者が割合が減り、若い世代の割合が増えれば、当然平均の年収は下がっていきます。
 といったことも含めて、よく分析をしなきゃいけないと思っていますが、一つだけ。
 私ども、働き方改革をやり、労働時間が減少してきております。そうした中で、時給換算すると、これも一人当たりの賃金は増加傾向にあります。また、労働分配率も、安倍政権当初、回復期はどうしても収益が先に行きますので分配率下がる傾向あるんですけれども、当初にまで今戻ってきて、一九年度では七一・八%ということであります。
 それから、国際比較をするときには、これドルベースでやるのが普通でありますので、この間、円安がかなり進んでおりますから、当然ドルでやると評価が下がるというようなこと含めて、私ども、完璧な水準になっているとは思っておりません。まだ、これから生産性を上げ、賃金をもっと上げていかなきゃいけない、労働分配率も上げていかなきゃいけない、正規社員ももっと増やさなきゃいけない、非正規から正規へ、この動きをもっと加速しなきゃいけない。そうした上で課題にもしっかりと対応していきたいというふうに考えております。

#165
○小沼巧君 御答弁ありがとうございます。
 それぞれについて一つ一つ聞いてまいりたいと思いますが、まずは一個だけ。
 女性とか非正規とかというような話がございました。だから、全体の所得は増えるんだけれども、一人当たりの賃金とかというのは減っているんだと、そういうことでありました。
 我々が教わってきたのは、GDP、すなわちパイが増えればトリクルダウンが起こるのであるということを私も高校、大学などで信じてきたわけであります。実態として、現状の経済構造を見ると、そのようなトリクルダウンが機能する構造になっていないというのは課題は共有していただいたのではないかと理解しますが、その理解で合っているか、御見解をお願いします。

#166
○国務大臣(西村康稔君) デフレの中で、企業がどうしても利益を上げていくためにコストを削減していく。したがって、多少の利益が上がってもそれを労働に分配するということではなく、貯蓄に回してきた、この流れが大きいと思いますし、私ども、成長と分配の好循環と言っていますけれども、成長の果実をしっかりと賃上げなどで働く方々にも還元し、また税収として上がってきた分、これを社会保障なり弱い立場の方々にしっかりと配分していく、このことが重要だというふうに考えております。それがまた成長にもつながっていくということだと思いますので、そういう意味で、ある意味トリクルダウン的なことがなかなか起こりにくい状況になっているのかなという認識をしております。

#167
○小沼巧君 まさに、GDPの目標値も駄目、トリクルダウンが起こる構造になってもいないということが今の日本の置かれた現実なのではないかと思います。
 国際ベースで比較したときに円安だというような話もありましたけれども、確かにそういう説明、私も同じ立場だったらすると思います。しかしながら、実際、円ベースでということを見たときにそのような状況になっているということは、ある意味私は、現実問題、重要な問題、見たくない現実から目を背けているのではないかというように聞こえます。世界はどんどん成長しておった、なんだけれども、結局は日本のところは成長していなかったというこの現実を直視し、改善を志せずしては、全くこの日本の構造というものを、経済社会構造というものを改善していくということには、本気度がつながっていかないのではないかと思っておるところであります。
 さて、非正規とか女性とかそういった話が出ました。コロナが起こりまして、まさにこういった社会的な弱いところに対して大いに直撃しているということが現状認識かと思います。
 倒産件数、これは何と意外なことにそんな多くないですね、むしろかなり抑えられていると、これはいいと思います。しかしながら、今後その資金繰りとかいろんな対策をやっていただいたからこそのもっている現状であると思いますけれども、大抵の資金繰り支援、民間においては三月末で切れます。政府系金融機関も前半までということになっている。そのような状況が進んでいくと、今後、倒産、廃業ということが起こってくるんじゃないのかということが危惧されますが、その前に、まさに人員整理というものが行われるのではないかということを危惧します。
 まさに、おっしゃっていただいた非常勤の人たち、あるいは女性、さらには、三本の矢という中で、成長戦略の中で言っておられた、声高に言っておられました、例えば内閣府が進めておる国家戦略特区、東京の事例でありますけれども、家事支援労働者として認められたフィリピン人の女性二百人ぐらい来たんでありますけれども、結局この状況で雇い止めなんかに遭っちゃって、大手の人材派遣会社から契約更新されず、四十八人が所在不明となっているというものも、まさにこの一、二週間の現実としてしわ寄せが顕著になっているのではないかと思います。
 下請、孫請企業、あるいは私のような茨城における小さな田舎の小さな農林水産事業者、日本人の派遣労働者よりも賃金が安い技能実習生に頼らざるを得なくなっている。そこまで追い詰められているというのが今のこの日本経済の現状ではないかと、私は極めて憂いているのであります。
 なぜこのような脆弱とも言えるような経済社会構造になってしまったのか、その点について御見解をお願いいたします。

#168
○国務大臣(西村康稔君) 非常に大きな問題でありますのでなかなか短時間で答弁は難しいんですけれども、一つはやはり少子高齢化、日本経済全体で少子化、そして地方のいわゆる人口減少、私の地元兵庫、淡路島でも過疎化が進んでおりますし、それぞれの地域で苦慮しながら地域の活力をどうして維持していくのか対応されていると思いますけれども。
 そうした中で、様々な業種で人手不足があり、技能実習生、これは学びながら、働きながら学ぶということでありますし、また、特定技能の制度もつくり、日本で働きたいという方々を受け入れて共生する社会をつくっていこうということを実現しようとしたわけでありますけれども、まさにコロナでなかなか入国できなくなってしまっているわけでありますが、技能実習生の方々については、資格があるということで入国されて、それぞれの地域で頑張ってくれていると思います。
 その上で、この三月に少し、いわゆる解雇見込みの方々の数が増えております。私どもも中身の分析を行っていますけれども、宿泊業と製造業が非常に多い。
 宿泊については、まあこういう状況ですので様々な形で金融支援などを行っておりますし、金融支援については、三月八日に、まさに金融担当大臣、経産大臣より、官民の金融機関に資金繰りの、この三月末に向けての資金繰り、特に据置期間の延長を含む対応を求めたところでありますし、また、今日も総理が、朝の雇用に関する閣僚会議でも、資金繰りに万全を期していくという趣旨を述べられたところであります。
 そうした中でも、製造業で非常に増えてきておりまして、いろいろ分析をしますと、やはり航空機関係とか特定の業種、あるいは飲食店に納める、あるいは機内食用の食料品製造であるとか、特定のところにやはり非常に厳しい状況になっていますので、こういったところをよく見ながら、コロナを、今の状況はコロナを機に特定のところにそうしたしわ寄せなり厳しい状況が行っていますので、そこへの対応はしっかりと資金繰りを含めて対応していきたいと思っております。
 いずれにしましても、全体としては、少子高齢化が進展する中で、それぞれ地域が工夫しながら、企業も工夫しながら人材確保をしてきたわけでありますけれども、そうした中で、非正規から正規への流れ、これ二つありまして、一つは、やはりコロナ後をにらんで人材をしっかり確保しておかなきゃいけないと、人材不足がやがて来るというところで正規化の動きも出てきておりますし、また、去年の四月から始まった同一労働同一賃金、これが今度は四月からは中小企業もありますので、そういった中で正規社員化の動きも出てきているのも事実だと思います。
 そういう意味で、しっかりと企業を支え、また雇用を守っていくべく引き続き取り組んでいきたいと考えております。

#169
○小沼巧君 結局のところ、原因は少子高齢化ということまでおっしゃっておりますけれども、私が見立てるところによりますと、例えばアメリカだったり様々な機関投資家などなどにそんたくし、通常の経常費用を切り捨てて目先の利益に飛び付いてということが、奨励してきてしまったということが事の本質なのではないかなと思っているところであります。
 労働分配率上がっていると大臣はおっしゃいましたけれども、私の認識は違います。恐らくは、内閣府でありますから国民経済、国民所得ですかね、これをやっていると思うんですけれども、一方で中小企業庁、二〇二〇年中小企業白書で労働分配率をそれぞれ出しておるんですけれども、これ下がっておるんであります。二〇〇〇年から二〇一八年で、CAGRですね、年平均の複利で計算した成長率を見ますと、小規模企業で〇・六パー、中規模で〇・二パー、大規模で〇・九パー、それぞれ下がっております。アベノミクスが始まった二〇一二年から、二〇一二年からということで見ますと、その下がり率はもっと悪くなっているということが状況なのであると思っております。
 様々ないろんなこと、様々ないい数字ということはおっしゃっておりますけれども、このような参照する統計、元々統計というのも、毎月勤労統計の不正みたいなことがあったりしましたし、統計の見直しということもあったりしましたし、そもそもの数字自体を着目するということはなかなか難しいところであると、信頼性も含めてですね、難しいところでありますけれども、少なくとも中小企業庁の統計では労働分配率はがんがん下がっておる。これ、まあ現実であると思いますし、結局のところ、目先の利益は企業は上がったとしても、内部留保は増えちゃうし、労働分配率低下させるようになっちゃっている。
 このような、成長はしたとしても実質賃金とか労働分配率の上昇に結び付かない仕組みをつくってきたというのがアベノミクスの一連の反省点であるのではないかと考えますが、御見解を伺います。

#170
○国務大臣(西村康稔君) この間、私ども、先ほど申し上げたように、雇用と所得の環境を改善する、特に賃上げを行うということで、七年連続で最高水準の賃上げを、昨年も厳しい中で、コロナが始まった時期ではありましたけれども、一・九%の賃上げを実行していただいております。
 今年も、今まさに真摯な議論が行われているというふうに認識をいたしますが、私どもから経済界、これは総理からも、そして私も直接経団連にお願いをしたところであります。
 こういった取組、本来なら政府がやるべき話なのかどうかってありますけれども、やはり労働者への分配を増やしていかなきゃいけないと、そういう立場で私ども進めてきておりますし、最低賃金も二〇一二年七百四十九円でしたが、昨年は九百二円。昨年はコロナがありましたので上げることはなかなか難しかったわけでありますが、この間、百五十三円、二〇%引き上げてきておりますし、千円を目指して生産性を上げていくということでありますので、しっかりとこうした面を、所得面、改善をしていきたいと思いますし、実は時給も、昨年の十二月の段階で、一二年と比べてこれが百七十四円で一六%ぐらい増えております。昨年、二〇二〇年の末でありますので、人手不足から、コロナがあって若干雇用が緩んだ、また回復基調にあった時期かと思いますけれども、いずれにしても、引き続き、雇用と、そして雇用を維持し、拡大し、また所得を上げていく、このことに今後の経済政策の一つの大きな柱として取り組んでいきたいと考えております。

#171
○小沼巧君 まさに本質といいますか、方針としてはそういうことを誰もが願っているんだと思っておりますが、冒頭申し上げたように、実質GDPは駄目、トリクルダウンが起こりにくい構造、トリクルダウンが起こるので仮説も駄目、収益上がったとしても労働分配率も下がっちゃうし、賃上げの話ということでありますけれども、結局のところ、バブルが終わった以降伸びてきた勤労者世帯の平均年収には残念ながら至っていないというのがまさにこの現実であると思っております。
 その根本的な構造を解決しない限り、成長戦略ということでまた幾ら別のグリーンとかデジタルとかというようなアドバルーンを上げたとしても、本当に回復につながるのかといったら極めて疑義があるということを私が思っておるところであります。
 働き方改革とか様々なことを言っておりました。その中で、例えばDXとかグリーンとか、いろんな成長戦略も立ち上がっているところであります。
 例えば、これ、本当に経済の本義は経国済民であると思いますけれども、今申し上げたような問題構造を解決することに至っているのかといったら、私は正直疑義があります。例えば、民主党政権があったときに成長戦略ということも書きました。グリーンということもやっていた。あるいは、デジタルという文脈じゃなくて、情報通信とかICTとかと言っていた。その中で比較してみると、大きな違いというのは、例えば数値目標がない、例えば雇用ということに対して軽んじている、実際に働く人を軽視しているということが経国済民の本質とは考えられぬのではないかと思っております。
 一例を挙げます。例えば雇用という単語、グリーン成長戦略について検索してみたところ、たった四か所であります。しかしながら、ハードではない。労働、三か所。うち二つは労働生産性、一つは労働安全。所得、三か所のみ。そして、失業とか分配とか配分とか潜在成長とかという単語に至っては一言も触れられていないのが今回発表されたグリーンの成長戦略であると思っております。
 まさに、このような働く現場、需要サイドの現場ということの現実、厳しい現実から目を背けるような成長戦略では経国済民の本質を見誤るのでないかと思っているところであります。
 働き方改革についてもありましたけれども、我々、お互い国家公務員でありましたから、実際、労働時間が減れば残業代がなくなっちゃうということも分かっているのであります。企業の労働生産性は確かに上がりますよ。なんですけれども、従業員に対して還元されずということなのであれば、企業は労せずして労働コストを削減、利益を上げる。普通の社員は副業とかをやることによって更に疲弊し、短期的に企業は利益が上がるかもしれないけれども、長期的には衰退に向かう。働く人といった人も、一つは労働者であり消費者という二つの顔を持っているのであります。賃金の低迷というのはまさに消費の低迷であります。
 非正規とかこういった副業の奨励というのは、元々日本企業の強みが何であったのかということを考えると、現場の改善ではないか。まさに、そのような日々の生産工程、作業の見直し、あるいは顧客との綿密なコミュニケーションによってコストを下げる、付加価値を上げるということの改善というものは日本企業の強みであったのではないか。それを失わせる、強みを喪失させるというのが今回おっしゃっているような働き方改革であったりあるいは成長戦略であったりということで、事の本質を見誤るというように考えておりますが、その点について大臣の御見解をお願いいたします。

#172
○国務大臣(西村康稔君) まず、GDPの話を何度かされましたので申し上げますと、二〇一九年、これコロナの前ですね、これ名目で五百六十一兆円、そして実質で五百五十五・八兆円と過去最大のGDPを記録しております。
 そして、去年は人為的に経済を止めたこともあって、特に四―六期はマイナス二九%と落ち込みましたけれども、その後プラス二二・七%、さらには十―十二月期もプラス一一・七%と、二一年度中に元の回復ができる。これは国際機関も認めて、今認識をしてくれている、そういう見通しとなっておりますので、私ども、GDPもしっかり一つの指標として拡大していきたいと思っております。
 その上で、幾つかすごく、例えば副業についてもですね、後ろ向きの見方をされましたけれども、私は、兼業、副業はまた、それぞれの人が新たなチャンスを切り開いていく、そういう機会にもなるし、ほかの企業で働くことでまた自分の企業のいいところ、悪いところ、これも認識をすると思いますし、私ども、ルールをしっかりして、何か余計に働かせるためにということではなくて、賃金を減らすためではなくて、きちんと残業のルールとかこういったものも決めた上で兼業、副業を広げていこう、フリーランス、いろんな働き方を認めていこうということで、新たな投資も、企業の投資を促進しながら生産性を上げていく、そうした方針で今臨んでいるところであります。

#173
○小沼巧君 終わります。ありがとうございました。

#174
○杉尾秀哉君 早速伺います。
 新型コロナの緊急事態宣言について、一都三県に発令中の緊急事態宣言、二十一日までに解除の方向と、こういう報道がございますけれども、その真偽と判断の日付のめど、十八日でいいのかどうか、西村大臣、端的にお答えください。

#175
○国務大臣(西村康稔君) 一都三県の状況につきましては、日々その状況を見極めているところでありまして、先般、三月五日に二週間延長したときには特に病床の状況がステージ3ぎりぎりの状況の県が、これは千葉であったり埼玉であったり、やっと五〇%を切ったという状況でありましたので、これがステージ4に後戻りしないのかどうか、これをしっかり今見極めている状況であります。
 また、足下で少し感染が横ばいから微増傾向にありますので、対策を徹底しながら、病床をしっかり確保できるステージ3を確実なものとできるかどうか、これを見極めているところであります。あわせて、専門家から御指摘を受けた再拡大しないためのいろんな様々な準備、これを一都三県と調整しながら進めているところでありまして、その体制も確認をしていければと思っております。
 その上で、今週のしかるべきタイミングで諮問委員会を開いて、専門家の皆さんの御意見を聞きながら判断をしていきたいというふうに考えております。

#176
○杉尾秀哉君 十八日でいいんですか。

#177
○国務大臣(西村康稔君) 日程についてはいまだ調整をしているところであります。

#178
○杉尾秀哉君 十八日が軸だと思いますけれども、資料一、御覧ください、東京都の感染者の推移。先々週、再延長を決定した際には瀬戸際の二週間というふうに言いました。ところが、先週は前の二つの週よりも増えている。全国的に見ても、二枚目ですね、資料二、あらゆる指標が高止まっているか、逆に上昇している。とりわけ、緊急事態宣言が解除された大阪、京都、兵庫、こういったところが増えております。こんな状況で本当に解除できるんですか。

#179
○国務大臣(西村康稔君) 解除するかどうか、今数字を見極めているところであります。
 足下の若干のこの増加傾向になってきているところ、専門家の皆さんとも分析を続けておりまして、気候が良くなってきて人出が出ていること、また、昼カラオケのクラスターとか、あるいは夜のパーティーとかあるいは自宅での食事会、あるいは若い人たちにも感染が広がっておりますので、この辺りの要因分析を進めているところでありますが、いずれにしましても、ステージ3が確実なものとできるのかどうか、これをしっかり見極めていきたいと考えております。

#180
○杉尾秀哉君 今になって病床のことばっかり言うんですけれども、再延長の際に総理大臣は、数字が下げ切っていないと、これを再延長の理由に挙げているんですね。都合のいい数字を取ろうとしているんじゃないかとしか思えないんですけれども、そもそも二週間という延長、再延長に根拠がなかった、もう打つ手がないという、こういう専門家の声も出ていると、こういう報道もあります。瀬戸際の二週間、結局何やっていたんだと。失敗だったんじゃないですか。

#181
○国務大臣(西村康稔君) 瀬戸際の二週間という言葉は私は使っておりませんけれども、いずれにしてもこの二週間でステージ3に、これ何か一つの指標のことを言っているんじゃなくて、六つの指標がありますので、それぞれしっかりと、ステージ3となるのが確実なのかどうか。特に申し上げたのは、病床が五〇%ぎりぎりを切ってきて、これが元に戻るおそれもあったためでありますので、病床の確保であり、また、感染が広がってくると当然遅れて病床もまた悪くなりますので、しっかりと感染対策をやる、そして再拡大を防ぐための準備の期間として二週間、私ども根拠を持って二週間を設定させていただいたものであります。

#182
○杉尾秀哉君 しっかり感染対策っておっしゃっていますけれども、町中の人出増えていますよ。先日、新幹線に乗ったら、マスク外したグループの人たちが、マスク外して飲食していましたよ、大きな声で。そして、八時以降営業している飲食店、物すごい混雑しているらしいじゃないですか。何やっていたんですか、この二週間で。
 今日、尾身会長にも来ていただきましたので、尾身会長にも端的に伺います。
 会長は、二十一日で解除すべきか否か、どう考えていらっしゃるか、現時点で。イエスかノーかで答えてください。

#183
○参考人(尾身茂君) これは、今日、まだ今感染状況は日々変化しているし、それから、もうこれは私ども前から申し上げているように、特に感染の解除の場合には医療の逼迫状態というのも非常に重要で、もちろん感染状況も重要ですから、こうした両方ですね、特に医療の負担というのが徐々にしっかりと改善していって、今首都圏では感染の数はステージ2には行っているんですけど少しずつ上昇しているので、これが仮に急激に、あっという間にステージ3のような、そういう軌道を取った場合には、それは解除は無理だと思うので、その辺はしっかりとこれからの動きを見て、最終的にいつになるか。まあ、そんなに長くはないんでしょうけど、諮問委員会が来たらしっかりと私どもの意見も申し上げるし、ほかの視点で最終的には、そういうことで政府の方で最終的には決めるのではないかと思います。

#184
○杉尾秀哉君 今度はですね、前回は総理は結局、最終的に総理大臣の判断で私が責任を取ると、こういうふうにおっしゃったんですけれども、科学に基づいた政策遂行をしていただきたいということを申し上げたいのと、それから、資料の三御覧ください。
 東京大学のチームが試算をしたグラフが載っているんですけれども、この左の上ですね、この記事の。宣言が解除されて一気に経済活動が再開された場合、五月には感染者が一日一千人を超えて一千三百人程度ぐらいまで増える可能性がある、そうなると再宣言をせざるを得ない、こういうおそれがあるというんですけれども、尾身会長はこの試算の妥当性についてどう考えていらっしゃいますでしょうか。

#185
○参考人(尾身茂君) いろんな研究者の方がいろんなシナリオを出していただいて、これは非常に参考になります。
 ただ、これは、そのいろんなシミュレーションというときには必ず仮定を置いておりますので、仮定が実際にそうなるかどうかも分からないし、過去の今までの状況等を基にシナリオというのは当然やるわけで、仮定というものはそういうことで、これがそのままそうなるというより、今委員のおっしゃったように、これからどうなるかは、むしろ私はこれを予想するというよりは、参考にはしますけど、むしろこれ国がこれからこの大事な時期にどんな政策をしっかり目標なんかも決めて打つのかということがまず前提にあって、それの下に、今多くの人が少し、まあ言葉は少し適切かどうか分かりませんけれども、緩む状況にあって、これが見えている。それはやっぱり、まずは国がしっかりリーダーシップを、方向性を見せて、それに一般市民が応えるような形でこの二つ、二者が共同作業をしないと、常に感染拡大、リバウンドの可能性があるので、これは予想をするということも大事ですけど、これは我々社会がどうして大きな山を防ぐかという決意と覚悟に懸かっているんだと思います。

#186
○杉尾秀哉君 一気に経済活動が再開される、そして皆さんの気持ちが緩む、現に桜も開花しましたし、今日なんかは非常に天気良くて、これはタイミング的に非常に心配なんですけれども。
 もう一つ、そのリバウンドの大きな原因の一つになると言われている変異株についてなんですけれども、厚労省のホームページ、これ資料四なんですけれども、新規感染者の中で変異株の検査件数の実施件数、特に東京の中で極めて少ないんですね。この後少し上がっているとは思いますけれども、この時点では、これは二月二十二から二十八の速報値を三月九日に発表されたものですけれども、東京、神奈川に至っては三%しかない。そして、その次の資料五なんですが、これ変異株の確認数なんですけれども、東京がこれだけ感染数が多いのに、なぜか大阪、兵庫なんかの方が多くて、東京がこの時点でですよ、僅か十四。どう考えても、これスクリーニングの検査がちゃんと行われているとは到底思えないんですね。
 これ厚労省に伺いたいんですけれども、一応五%から一〇%目安でスクリーニング検査要請しているというふうに聞いておりますけれども、これ決定的に不足しているんじゃないですか、どうですか。

#187
○政府参考人(宮崎敦文君) お答え申し上げます。
 変異株PCR検査の実施状況、お配りいただいている資料にございますように、二月二十二日から二十八日までの週で千二百三十四件でございます。ただ、これ速報値となっております。例えば、民間検査機関にも今協力をお願いしておりますけれども、その部分が後から加わるというような要素もございます。特に都市部ではそういう要素もあろうかと思います。いずれにしても、そういう前提での速報値ということではございます。
 この変異株の対応につきましては、まさにこの監視体制の強化、非常に大事な点でございますので、地域の感染状況を把握するために必要な割合として、管内の全陽性者の五から一〇%を対象にスクリーニング検査を実施していただいて、変異株の発生が確認されればスクリーニング検査を行う割合を引き上げていただくということでお願いしているところでございますが、今後もこの監視体制の強化という部分、取り組んでまいりたいというふうに考えているところでございます。

#188
○杉尾秀哉君 これ、まだ全国で一千人ちょっとぐらいのレベルなんですよ。下がっているときに、これ全遺伝子をスクリーニング検査するぐらいのことやって、できるんじゃないですか。どう考えても、今頃になって検査強化とか言っているのはどう考えてもおかしい。
 もう一問だけ西村大臣に伺いますけれども、既にこの変異株が相当程度蔓延している可能性が高いという、こういう専門家の指摘もございます。
 今、尾身会長の答弁にもありますけれども、最悪の時点を、事態を想定して、これは昨日の発言ですけれども、最悪の事態を想定して宣言解除をするか否か、追加対策なども考えるべきじゃないかと、こういうふうなことを昨日もおっしゃっていましたけれども、これについての見解を短くお願いいたします。

#189
○国務大臣(西村康稔君) 御指摘のように、変異株は非常に感染力が強いというふうに言われております。これ海外での研究、様々な研究でそういうことが言われておりますので、私ども、これが更に広がることも含めて、最大限の警戒感を持って今対応しているということであります。
 スクリーニング、今厚労省からありましたけれども、これ、出たところは更にそれを引き上げてやっています。神戸市などはもう七割対応、この変異株の検査をやっておりますし、東京は今一割ということでありますけれども、引き続き、この変異株のことも頭に置きながら様々な判断をしていきたいというふうに考えております。

#190
○杉尾秀哉君 神戸で七割できたら何で東京で七割できないか、私は理解できないです。
 どう考えても、やっぱり、ありきたりな言葉かもしれませんけれども、後手後手後手後手、検査のことについても、今回のスクリーニング検査も、やるやるやるやると言っていながらそんなに大きく改善していない。ここについては、本当極めて今重要な局面に来ておりますので、慎重な御判断をお願いして、西村大臣、退席して結構です。

#191
○委員長(森屋宏君) 西村国務大臣においては退席されて結構でございます。

#192
○杉尾秀哉君 あっ、尾身会長も。

#193
○委員長(森屋宏君) 尾身会長もいいですか。

#194
○杉尾秀哉君 はい。

#195
○委員長(森屋宏君) 尾身会長も退席されて結構です。

#196
○杉尾秀哉君 済みません、河野大臣、お待たせしました。
 ワクチン関連について伺います。資料七です。
 先週金曜日に大臣、記者会見されました。六月末までに約一億回分、五千万人分のワクチンを調達できると、こういうふうに唐突に発表されましたけれども、その根拠とEUの輸出承認の見通し、これを伺います。

#197
○国務大臣(河野太郎君) ファイザーとの交渉で六月末までに、一瓶六回取れれば一億回以上、五回ならば八千五百八十万回分ぐらいですかね、これの供給はファイザーからのは確定をしております。
 EUの透明化メカニズムが三月末で終了予定が六月まで延長ということになりましたので、これは一便一便ずつ、一航空便ずつ承認を取らなければいけないという状況に残念ながら変わりはございません。

#198
○杉尾秀哉君 アストラゼネカのワクチンが輸出を取りやめという、こういう報道もありましたので、非常に不確定の要素がある。
 そしてもう一つなんですけれども、厚労省のホームページ、これ資料六なんですけれども、これ、まだ今のところは変更されていない、今日変更されるという話もありましたけれども、今大臣がおっしゃったその一億回分、五千万人分、首相官邸のツイッターには発信されているんですけれども、厚労省のホームページを見ても官邸のホームページを見ても、そんなことどこにも書いていないんですね。肝腎の自治体関係者は、昨日お話を伺いましたけれども、知らされていないと、こういうふうに言っておりました。えっ、そんなことになっているんですかと、こういうことでした。つまり、記者発表しかされていない。それがその首相官邸のツイッターに出ているということなんですが。
 こうした大事な情報が何で現場に伝わっていないんでしょうか、河野大臣。

#199
○国務大臣(河野太郎君) この資料六のスケジュールは、これは発送予定の日付が確定をしております。五月、六月は、五月は恐らく一週間に九千百八十八箱ずつ入ってくるという予定ですが、この九千百八十八箱が一便に載るわけではございませんので、今度はファイザーと航空便の詰めをやらなければなりません。
 現時点で、四月の二十六日の週に全ての市区町村、千七百四十一の市区町村に一箱ずつお出しをします。それに合わせて五月の九日までに四千箱、それに加えて市区町村にお出しをするということになっておりますので、自治体には何箱必要かという需要の見通しを今聞いているところで、それが四千箱以内に収まれば需要のとおり出したいと思いますし、四千箱を超えれば傾斜配分して四千箱に収まるような数字で出すということになってまいります。

#200
○杉尾秀哉君 これも自治体関係者から伺ったんですけれども、これまではこういう具体的な数字が出ていなくて、細々来ると、こういうふうな当初は見込みだったと。ところが、桁違いに急拡大することになったと。じゃ、医師の確保、会場の確保どうするんだ、ロジの配送の確保どうするんだ、急にワクチンさばけないと、こういうことなんですね。
 こうした現場の状況というのは、大臣はどこまで御存じですか。

#201
○国務大臣(河野太郎君) 自治体によって接種体制の状況は違いますので、最初はまず四月の十二日に打ち始めができるように各都道府県に一箱配ります。その次の十九日の週と二十六日の週に各都道府県に五箱ずつ、東京、大阪、神奈川はその倍出しますが、これでシステムの確認、あるいは予診にどれぐらいの時間が掛かるか、あるいは肩を、接種場所を出すのに、どれぐらい洋服を脱ぐのに時間が掛かるか、そういうことを確認をしていただいて、四月の二十六日の週に千七百四十一の自治体に一箱ずつワクチンをお届けして、各自治体で同様の手順を確認をしていただくということはこれまでもお伝えをしております。
 ファイザーとの供給のスケジュールが確認できましたので、まず最初にその千七百四十一箱に乗せて四千箱お出しをする、その後は市区町村の接種の状況に応じて、需要に応じて供給してまいりたいと思っております。

#202
○杉尾秀哉君 自治体関係者に聞きますと、これ、厚労省から配送日は配送の数日前にお知らせすると、こういうふうな説明をされているそうです。これでは本当に対応できません。
 それともう一つ、大臣にこれはお願いなんですけれども、今回の先週金曜日の発表も広くこの情報が共有されていない。ワクチン接種も、インスリンの注射のあの注射ですね、一瓶七回、大いにやってくださいと、こういうふうに言ったその二日後に、いや、やっぱりそれは慎重にやってくださいと、こういう、発言がころころ変わったりするんで、情報の発信と、それからできるだけ正確な情報をできるだけ早く出していただきたいということをお願いして質問を終わりますので、河野大臣、退席されて結構です。

#203
○委員長(森屋宏君) 河野国務大臣、御退席いただいて結構です。

#204
○杉尾秀哉君 丸川大臣、済みません、お待たせいたしました。
 ちょっと東京オリパラの質問をしている時間がないので、先ほど塩村委員が聞いた選択的夫婦別姓について残りの時間伺います。
 丸川大臣は、夫婦別姓、別氏は家族の一体性に反すると、こういうふうにお考えですか。

#205
○国務大臣(丸川珠代君) 国立国会図書館がまとめた資料によりますと、選択的夫婦別氏制度の導入に反対する意見として、夫婦同氏が日本社会に定着した制度であること、家族が同氏となることで夫婦、家族の一体感が生まれ、子の利益にも資することなどの意見があるものと承知しております。また、先ほど塩村議員のときに御紹介しました最高裁の大法廷の判決にもそうしたことが触れられているかと思います。

#206
○杉尾秀哉君 もう一つ伺います。
 資料八、御覧ください。丸川大臣も署名された自治体の議会宛てに出された文書、これは圧力文書だというふうに受け取る方もいらっしゃいますけれども、この中で、戸籍上の夫婦親子別氏を認めることになると家族単位の社会制度の崩壊を招く可能性がある、これについてはどうでしょうか。

#207
○国務大臣(丸川珠代君) 過去様々な議論が国会でなされておりまして、特に子の氏をどうするかといった議論を過去国会で十回ほど、平成の九年から令和元年まで行われておりますが、そうした中に、賛否様々な意見がある中で、子の氏と親の氏が違うことについて触れられている意見等ございます。

#208
○杉尾秀哉君 それは一般的な意見じゃなくて、この文書は選択的夫婦別氏制度の創設に反対というふうに書いてありまして、丸川大臣がここに署名されているんですね。この中でこういうことが書かれているんですね。これは一般的な意見じゃありません、あなたの意見です。はっきりさせてください。

#209
○国務大臣(丸川珠代君) 私、今大臣としてこの場に立っておりますので、私個人の意見は差し控えさせていただきたいと思います。

#210
○杉尾秀哉君 そんなに都合よく政治家と、一政治家であることと大臣であることと使い分けないでください。
 大臣が賛否の答弁を拒否しても、これ、何か職員に影響を与えるとか何かそんなようなことを表立って言っているみたいですけれども、だって、ここに反対って、これあなた賛成しているんだから、これ誰だってみんな反対だと思っていますよ。分かっていますよ。そんな、私は言いませんなんて、そういう理屈は通用しません。
 そもそも、さっき塩村さんも言っていましたけど、選択的夫婦別姓、ジェンダー平等実現の今最重要のテーマなんですよ。その担当大臣がどういう姿勢でこの政策に臨むのか国民は知りたいんですよ、知る権利があるんですよ。
 丸川大臣、メディア出身じゃないですか。どう思いますか。

#211
○国務大臣(丸川珠代君) 私が就任する前、昨年の十二月に第五次男女共同参画基本計画が策定をされました。このときの議論は大変激しい議論であったと記憶をしておりまして、この議論をつくり上げてくる過程、この男女共同参画基本計画をつくり上げてくる過程というのは、本当に様々な意見を橋本大臣が大臣のお立場で聞いた上で、様々な御議論を経て策定していただいたものでございます。
 私はその議論のプロセスというものを非常に重要に考えております。ですので、政府の立場として私はこれをしっかりと受け止めて、この計画に書き込まれたことを遂行していく、前に進めていく責任があると感じております。

#212
○杉尾秀哉君 大臣は議論を進めてほしいと言っていますけど、今日の議論を見ても、そして塩村議員との話を見ても、大臣自体のそういう姿勢では議論ができないんです、この委員会で。この委員会で全然議論できないんです、公私ということで大臣の立場と政治家の立場を別にすると。そして、大臣は前回のときも薄ら笑いを浮かべていた。極めて不謹慎で、極めて不誠実だと思いますよ。
 私たちは、男女共同参画の担当にふさわしくない、この任を降りるべきだということを申し上げて、質問を終わります。以上です。

#213
○田村智子君 日本共産党の田村智子です。
 首都圏の緊急事態宣言が延長され、折り返し地点を越えました。しかし、東京都など新規感染者数がまた増え始めており、感染の波が繰り返されるのではないかと危機感を持たざるを得ません。どうやって感染者数を減少させていくのか、これ、政府として何をやるのかということを明確に打ち出すべきだと考えます。
 この一年で明らかになったのは、検査、医療、行動規制に伴う補償、これを、中途半端ではなくて、予算も政策も集中させて行っていくしかないということだと思うんですね。
 今日は、この場では検査についてお聞きします。
 まず、尾身参考人、お願いしたいと思うんですけれども、昨日も予算委員会で、見えない感染源というのがあるのではないかと指摘をされておられました。検査や調査が非常に重要との御発言もありました。今どのような検査が求められているとお考えでしょうか。

#214
○参考人(尾身茂君) 基本的には、大きく分ければ二つあると思います。
 有症状者に対する検査というのは当然のことですよね。ただ、無症状者に対しても、私はやっぱり、リスクが比較的、検査前確率が高い人あるいは場所ですね、場所とか集団については、単に濃厚接触者なんていうことじゃなくて、かなり幅広く検査をするということが予兆を探知するということでも大事だと思います。
 それからもう一つ、委員のお尋ねのその感染源が分からないのをどうするかというのは、ちょっとそれとは別で、単に検査だけではなくて、検査よりも更に深い今までのデータがいっぱいあるんですね、現場には。それを掘り起こしたり、あるいは感染者に過去の行動をもう一度聞き取って、どこかに、今まだ表面には出ていないんだけど、その周辺に感染源があるのかという。
 二つのことは関係しますけれども、両方やって、今、より今、今日のいろいろなところで課題、議論になっているのはむしろその最初の方ですね。幾つか決めたところを重点的に幅広く検査するという、これは必須だと思います。

#215
○田村智子君 有症状者の検査については後で聞きたいんですけど、私も、無症状のところをどうするか、これはもう新型コロナの特質なんだと思うんですね。
 それで、衆議院の予算委員会で立憲民主党の小川議員が自らの感染の経験から質問をされておられました。事務所スタッフなどがマスクをしていたから濃厚接触ではないとされて、行政検査の対象にもならなかったという事例を示されたわけですね。同じような事例はたくさん聞くわけですよ。ですから、私は、厚労大臣には、感染を疑う状況であれば、医師の判断で、濃厚接触者じゃなくとも公費検査の対象だということを明確に答弁してほしかった。しかし、そういう答弁はなかったんですよ。
 濃厚接触者は二週間の自宅待機で、その対象を広げちゃうとこれ社会的影響が大きくなり過ぎると私も思います。だけど、検査の対象を広げることはできるし、やるべきなんですよ。疑い、可能性のあるところはちゅうちょなく今までよりも拡大して検査を行うべき、そう考えますが、いかがでしょうか。

#216
○大臣政務官(こやり隆史君) 先生御指摘のとおり、濃厚接触者に加えて感染拡大の防止が必要である場合には広く検査が実施されることが必要であるというふうに考えております。このため、特に感染拡大地域の医療あるいは介護施設の従事者、あるいは入院、入所者などに対しまして重点的な検査を実施するよう自治体に強く要請をしているところでございます。
 そしてまた、こうした検査につきましては、実質的に国の費用負担で実施できるようにしています。特に、二月時点で緊急事態措置の対象地域だった十都府県につきましては三月中、三月中をめどにですね、高齢者施設の従事者等の集中的な検査を計画的に実施するとともに、それ以降も地域の感染状況に応じて引き続き定期的な検査を実施するよう要請するなど取組を進めているところでございます。

#217
○田村智子君 これ、疑い、可能性のあるところはちゅうちょなく徹底的に検査やるべきと、西村大臣、この発信が必要だと思いますが、いかがですか。

#218
○国務大臣(西村康稔君) これまでも、尾身先生始め分科会の専門家の皆さんから、この検査を戦略的に広げていく、拡充していくということで御提案をいただいておりまして、私どもも議論を重ねてまいりました。
 そうした中で、今回、無症状の方々に対してモニタリングの検査も含めて対応していくと。また、厚労省では、今、高齢者施設において従事者の皆さんに全員検査をしていくということでありますので、いずれにしましても、検査をしっかり必要な方に広げていきながら、また感染再拡大の兆しをつかみながら、その兆しをつかめば機動的に対応して再拡大させないと、そういう決意で検査をしっかり行っていきたいというふうに考えております。

#219
○田村智子君 今まで自治体に、できる、できると言っているんですよ。できるじゃないと思うんですよ。やるべしという発信を是非お願いしたいと思うんです。
 それで、医療をたちまち逼迫させてしまうのが高齢者施設、医療機関などでのクラスターで、一たびウイルスが侵入すれば重症化のリスクも極めて高いわけです。
 尾身参考人にお聞きします。
 欧米では、こういう場所では週一回、感染状況によっては週二回の検査をしているということもお聞きするんですけれども、ウイルスの侵入を防ぐためにはどのくらいの間隔での定期検査が必要だとお考えになりますか。

#220
○参考人(尾身茂君) それはなるべく頻回にやった方がいいんで、それはまあ毎日やるというものはなかなか現実的ではないので、普通の感染症の常識といいますか、そうすると、大体二週間に一遍ぐらいは最低定期的にできればいいんじゃないかと思います。

#221
○田村智子君 感染が現に広がっている地域などではどうでしょうか。二週間に一回では私はちょっと危ないと思うんですけれども。

#222
○参考人(尾身茂君) それは、もう感染が広がっているところは、もう検査というよりも、そこにクラスターが起きれば、検査はして分かっているわけですけれども、むしろそこでは人々をしっかり隔離してもらうということが重要で、その前の検査ということは。
 隔離した後に、退院するときなんかはまた当然検査が必要ですけど、感染がもう起きたというところの、まだそこの周辺の人がいますよね、起きた場合のそこの周辺の人には、それはかなり広くやった方がいいですね。

#223
○田村智子君 先ほどももう御答弁があったので質問しないんですけど、高齢者施設等は三月中に少なくとも一回。菅総理は三月五日に約三万の施設とおっしゃって、これは高齢者施設で二万二千、障害者施設も含めて約二万九千というふうにお聞きしているんですけれども、これ、三月中で一回って、ここまでなんですよ、自治体の具体化もほとんどが。
 やっぱり私、一月十四日の日もこの委員会の質問で、やっぱり国の事業として厚労省が単価とか今の回数の基準も示して、それで診療報酬とか介護報酬の請求の仕組みにも乗せて、保健所や自治体を介さずに、もう定期検査、定期、頻回で検査ができるようにその仕組みをつくるべきだというふうに提案をしました。しかし、一向にそうならないんですよ。それで検査も進まない。結局、二月になってもクラスターが多発をしていくと。感染者が八十代のところで減らないとか、こんな事態が起きているわけですよね。
 なぜこういう仕組みを厚労省としてお示しにならないんですか。

#224
○大臣政務官(こやり隆史君) 先ほども答弁をいたしましたけれども、しっかり都道府県等に対しまして、高齢者施設あるいは医療機関含めて、無症状者含めて検査をしていただくように要請をしているところでございます。
 そしてまた、十都府県につきましては、先生が御指摘のように、三月中に計画を作るということ、そしてまた、それ以降につきましても引き続き継続して検査を実施していただくように要請をしているところでございます。
 なお、頻度につきましては、今、尾身会長の方からも御答弁ございましたけれども、必ずしもその頻度について機械的に実施することを求めるものではなくて、まさに地域の感染状況等を踏まえて保健所あるいは都道府県知事が判断していただいて、適切に実施していただくことが重要であるというふうに考えております。

#225
○田村智子君 いや、その状況で結局検査が行われないままクラスターがずっと続いてきちゃっているわけですよね。だから何らかの基準を示すことが必要じゃないかという提案をしてきているわけなんですよ。
 これ引き続き検討していただきたいんですけれども、医療機関に至っては三月中の検査の対象にもなっていないんですね。
 二月に私の部屋に東京都内の医療関係者の方、要請にお見えになりました。そこで、どうしたら公費での検査ができるんですかって聞かれたわけですよ。職員に検査をしたい、だけど、それは自費になってしまうんじゃないのかと。医療機関は多くは赤字ですからね、とても検査の費用持ち出しになっちゃったら大変なことになってしまう。で、いまだに多くの医療機関が検査をちゅうちょしている。クラスターが発生した病院でさえも、その封じ込めのための検査をした、しかしその費用は果たして全額公費負担になるんだろうかと、こういう不安を抱えざるを得ないような異常な事態ですよ。
 これ、やっぱり私は、介護や医療施設など、ウイルスの侵入を防ぐためにはこういう検査が必要だという基準を是非示していただきたいと思うんですけれども、ちょっとそれも待っていられませんので、この場で明言いただきたいのは、医療機関でも、あるいは介護施設もですよ、現場の医師が感染制御のためには必要だと判断した検査は、これは公費負担であると明言いただきたい、お願いします。

#226
○大臣政務官(こやり隆史君) 行政検査につきましては、感染症法に基づいて感染症の蔓延防止の観点から行われます。その実施主体は都道府県等というふうにされているところでございまして、こうした主体、都道府県あるいは保健所を介さない検査を行政検査として行っていただくということについては慎重な検討が必要であるというふうに考えておるところでございます。

#227
○田村智子君 ちょっとこの間のクラスターの反省があるのかなということになってしまうんですよね。どうやって定期で頻回の検査をやるのか、ここに国が責任を持たなくてどうするのかということなんです。
 これ、質問している間もうなずいておられるので、今答弁が苦しいのかもしれませんけれども、あるいは自治体がそう動くということを期待されているのならば、自治体に介護施設の三月中の一回の計画出させるだけではなくて、定期的な検査が必要だと思われる地域とはちゃんと検討して定期、頻回となるようにすべきだと思うんですけど、それくらいはお約束いただけますよね。まず、三月中に出てきたものを見て、これが本当に必要な検査なのか、定期、頻回になることが必要な地域ではないのか、そういうことはやられますよね。

#228
○大臣政務官(こやり隆史君) 先ほど少し御答弁申し上げましたけれども、例えば、その十都府県に対しましては、三月中に計画を作っていただいて、それで検査をしていただくということとともに、それ以降につきましても、地域の感染状況に応じて引き続き定期的な検査を実施するよう要請をしているところでございます。

#229
○田村智子君 是非、本当に定期検査になるように、なってこなかったんですから、なるようにちょっとギアを変えていただきたいと。そうでなきゃ、また感染の波は起こりますよ、本当に。
 それから、感染の波の抑制のためには、やはり感染がどこから広がっているのか、どこを抑えることが必要なのか、尾身参考人も御指摘のとおり、本当にその戦略がいよいよ求められていると思います。
 二月二十五日、第二十五回分科会の資料、私もお配りしましたけれども、これ、緊急事態宣言解除後の提言となっているんですけれども、都道府県は様々な指標を用いリバウンドの予兆を早期に探知することということを強調されていて、その中で、地域によって感染リスクが高いと思われる集団、場所を中心に、いわゆるモニタリング検査として無症状者に焦点を当て幅広にPCR等検査を実施というふうに提言されています。
 歓楽街などでの感染状況を日常的に把握する仕組みというのがいよいよ、今も緊急事態宣言がまだ出されている下ですけど、その下であっても、宣言解除後であってもいよいよ重要になっているということだと思いますけれども、この点も尾身参考人に御意見をお聞きしたいと思います。

#230
○参考人(尾身茂君) 委員がお配りしたこの紙に我々の考えが基本的には全て書いてありますので、ここに書いてあるとおりで、こうした検査が重要なこれからの感染対策、リバウンド防止の重要な一つのツールになることは間違いないと思います。

#231
○田村智子君 政府も、こうした提言を受けてモニタリング調査、一日一万件、十三都道府県が対象というふうに打ち出されましたけれども、これはどのような検査を一か所どのくらいの規模で行うということになるんでしょうか。

#232
○国務大臣(西村康稔君) 御指摘のモニタリング検査でありますけれども、専門家の先生方の御意見も伺いながら進めようとしております。既に解除した大阪や名古屋などでは進めておるところでありますけれども、歓楽街、繁華街、あるいは事業所、大学、空港、駅、こういった比較的感染リスクの高い場所を中心に実施することとしております。より詳細な場所の選定につきましては、それぞれの都道府県としっかり調整を行って進めたいと思っております。
 大学や事業所などにも協力を求めてその団体で検査を行ってもらうタイプと、それから、今申し上げた、繁華街とか駅とか空港とかでスポットで、そこに来られる無症状の方に呼びかけて対応していただくこのスポット型と両方対応しているところでありますけれども、先週一週間で約五千件、これまで延べ八千件ぐらいでありますが、徐々に、御指摘のように、一日一万件はできるように今、数を増やしていきたいと思っておりますし、一都三県も調整を今行っておりますので、整い次第、早期に始めたいというふうに考えているところであります。
 いずれにしましても、しっかりと予兆をつかんで、そこで機動的に対応していければというふうに考えております。

#233
○田村智子君 感染源や、あるいは感染の予兆を把握するということを目的としているわけですから、これは、やっぱり感染リスクが高いと思われる場所や集団、そこを対象にしてできるだけ網羅的に検査を行っていくということが、何というんですか、感染源を本当つかんで、そこでも波を抑えていくというためにも必要だと思うんですね。
 そうすると、商店会とか自治会などにも協力をお願いをするとか、あるいは沖縄県が夏に行ったように、繁華街、歓楽街で人が来やすい場所や時間で、どこで働いているかということの証明を求めないというようなことも逆に必要になってくるかなと思うんですね、いろんな御事情で、いろんなところで働いておられる方がいるので。そうした大規模検査、行うこと必要になってくると思いますけど、いかがでしょうか。

#234
○国務大臣(西村康稔君) 御指摘のように、検査、幾つかのやり方で進めておりまして、先ほどの高齢者施設での従事者全員の定期的な検査、それから、沖縄県や札幌、あるいは昨年夏は新宿でも行いましたけれども、繁華街で大規模に重点的に検査、行政検査として、無症状であっても行政検査として行っていくやり方、そして、今回新たにモニタリングという形でそれぞれの県と調整をしたいと思っておりまして、同じところでダブってやっても効果が少なくなってまいりますので、繁華街で重点検査をそれぞれの自治体でやっているとすれば、むしろ空港とかバスのターミナルとかそういった場所、あるいはおっしゃったような商店街とかですね、そういったことも調整しながら進めたいと思っております。
 その際、まさにこの目的が、どこでどういった感染が広がってきているのかどうか、その兆しをつかむものですから、一定程度、基本的な属性、これは居住地であったり、年齢であったり、職種であったりお聞きをすることになりますが、もちろん個人情報には配慮しながら、また、それぞれの御負担にならないようにしながら最低限のデータは集めさせていただいて、その上で分析をして、その分析の際には、それぞれの自治体が行っている行政検査、これは有症状の人もですね、それから民間が独自にやっている調査もあります、検査もあります、そしてSNS上の様々なつぶやき、こういったものを総合的に人工知能も使って分析をしながら予兆をつかみたいというふうに考えております。
 いずれにしましても、都道府県とよく連携をしながら、また、個人情報、個人の御負担にならないように配慮しながら進めていきたいというふうに考えております。

#235
○田村智子君 兆しつかむと同時に、やっぱりそこで陽性者をしっかり保護するということも一体にやっていくことがやっぱり有効だというふうに思うんですね。そうすると、その際に、やっぱり今、時給や日給で働いている人多いんですよ、飲食関係等々。そうすると、陽性だった場合にたちまち生活費の現金収入を失うことになると、それを考えただけで検査そのものをちゅうちょするということになりがちだと思うんですね。
 ですから、生活支援の相談とか、その支援の具体の施策も一体に取り組んでいくということも、私は場所によっては非常に重要な施策になっていくと思います。検査前、検査後のフォロー体制、これも実施主体である国として独自に考えていくこと必要だと思いますが、どうでしょうか。

#236
○国務大臣(西村康稔君) 御指摘のように、検査の結果陽性疑いであった、陽性であるということの場合には医師に診断を受けていただいて、そして検査を受ける方に対してはそういったことを事前の同意を得ているところでありますけれども、陽性とされた場合には地域の保健所においてまた適切に対応されるものと考えておりますが、御指摘のように様々な御事情もあると思いますので、例えば診断された方、治療に専念できるように、入院とか宿泊療養、自宅療養の際も必要な治療費については今も全額公費負担をしておりますし、また、不当な差別などの扱いがこれは特措法の改正で禁じられているところでもあります。こういった点について、御指摘のような啓発普及、相談受付、こういったものも実施をしていきたいというふうに考えているところであります。

#237
○田村智子君 こういう対策やりますということが、国民にとっては、そうやって感染を抑えられていくのかと。もちろん検査だけでは無理だと思います。予兆があるようなところには補償と一体で何らかの行動規制というのが求められてくると思うんですけれども、そういう戦略をやっぱり示していくべきだと思うんですね。
 私たち、この検査を本当に有効にやっていくためにも、先週の十二日には、一桁増やすぐらいの規模でやることも必要じゃないかということを西村大臣に要望書も届けさせていただきました。お忙しい中の御対応、ありがとうございました。
 まずは一万からというふうに大臣からは回答があったんですけれども、問題はそういう予算になっているかなんですね。このモニタリング検査、第三次補正で約三十億円、一月十五日には予備費の具体化で約八十億円措置をされています。
 これはPCR検査件数にするとどれくらいになるんでしょうか。

#238
○政府参考人(渡邊昇治君) お答えいたします。
 委員御指摘の約三十億円の三次補正予算につきましては、AI等を活用した感染拡大の端緒の早期探知のための実証研究ということで、SNSデータの分析ですとかPCR検査データの分析、あるいはスーパーコンピューター「富岳」を使ったシミュレーションなどを行うこととしておりました。
 その後、本年二月二日に改定された基本的対処方針におきまして、再度の感染拡大の予兆を早期に探知するため、歓楽街等における幅広いPCR検査等、これモニタリング検査でございますけれども、これとデータ分析の実施を検討し、感染の再拡大を防ぐこととされたことを受けまして、この三十億円の実証研究における、この中でも検査を行おうと思っていたわけですけれども、それを拡充をしまして、この八十億円と合わせて、予備費の八十億円と合わせて一日当たり一万件という規模で積算を作ったところでございます。

#239
○田村智子君 うちの事務所で計算してみましたら、一日一万件だと四十五日分ぐらいじゃないかなという計算になるんですよ、うなずいておられますけどね。そうすると、これ、どうしても小出し小出しの、しかも十三都府県ですか、でやるとなると、になって、せっかくモニタリングやりますよといっても、それが有効な検査や調査になっていくのかということを大変危惧するんですね。
 これ、予算規模ももっと増やして、本格的に大規模検査行っていくこと必要だと思いますけれども、どうでしょう。

#240
○国務大臣(西村康稔君) まず、解除しました中京圏、関西圏、それから福岡、栃木、こういったところで今始めているところでありますけれども、首都圏においても調整をしておりますので、整い次第やはり始めたいと思っております。
 そして、一気に一日一万件まではなかなか場所とかあるいは検査能力との調整も含めてできませんけれども、これ徐々に増やしていきながら一日一万件は行いたいと思っております。
 その上で、さらに、それぞれの状況を見ながら、行政検査でかなり対応している、繁華街、対応している地域も恐らくあるでしょうし、それから様々な民間検査が進んでいるところもあると思いますし、いろいろ調整をしながら有効な形で端緒をつかめる形の検査にしていきたいと思っておりますし、御指摘のように、大都市部を中心により検査が必要になってくることも想定をしながら、今まだ一万件も行っておりませんので、まずはそこまでやった上で、その間に様々状況を見て判断をし、私自身はできるならばもう少し数は増やした方がいいというふうに思っておりますので、特に大都市部はですね、大都市部のこの端緒をつかむために必要な検査を専門家の皆さんにも御意見を伺いながら進めていきたいと考えております。

#241
○田村智子君 次に、有症状者の検査の方をお聞きします。
 これ、診療所や病院に発熱外来を設置する、あるいは通常診療と分離をして、プレハブやテントなどを駐車場などに造って特別な診療体制をつくる、そのための補助制度として、インフルエンザ流行期に備えた発熱外来、発熱患者の外来診療・検査体制確保事業、これは資料の三枚目です、これは国直轄事業で行われています。
 例えば、二時間であれば一日の上限は七万七千円、月二十日対応した場合に一か月当たり百五十万円と。この補助金は四月以降はどうなりますか。

#242
○政府参考人(間隆一郎君) お答えいたします。
 例年冬場に流行いたします季節性インフルエンザは、年によって違いますけれども、一千万人ぐらい感染者がいるんじゃないかというふうに推計をされております。
 こうしたことも踏まえまして、委員御指摘のインフルエンザ流行期に備えた発熱患者の外来診療・検査体制確保事業につきましては、昨年九月に、この冬のインフルエンザ流行の規模が予測できない中にあっても、多数の発熱患者が生じても適切に検査が受けられるように予備費による財政支援を実施したものでございます。これに基づいて、診療・検査医療機関は三月十日時点で約三万一千か所指定されてございます。
 そして、今年は幸いなことに例年のようなインフルエンザの流行はありませんでした。そして、その流行想定時期も過ぎつつあるという状況にございます。
 そこで、来年度につきましては、診療・検査医療機関の指定は、この指定自体維持しつつ、発熱患者の発生動向を踏まえて時間やブース等を柔軟に調整することを可能としつつ、インフルエンザとの同時流行を念頭に置いたこの予備費による財政支援は予定どおり今年度末で終了することとしております。
 その上で、三次補正予算による診療・検査医療機関に重点を置いた感染拡大防止等の補助につきましては、今年度の未執行分について来年度においても活用することといたしてございます。

#243
○田村智子君 端的に言えば、国の補助制度は終わっちゃうということなんですよね。
 だけどね、変異種のことも含めて、いよいよ有症状者への検査を安全に行って確実に診療に結び付けて、地域全体でその感染の状況というのも把握していく上でも、私は、この特別の体制、特別の補助金というのはますます必要になってくるんじゃないのかというふうに考えますけれども、いかがですか。

#244
○大臣政務官(こやり隆史君) 先ほど、今御答弁を申し上げましたけれども、発熱患者等に適切な相談、診療、検査が提供されるためにも、約三万一千の診察・検査医療機関の体制を維持確保することは重要であるというふうに考えてございます。
 このため、去る二月におきまして、各都道府県には次の感染拡大時に備えて四月以降も現在の相談・外来診療体制を維持するようお願いをしているところでございます。
 先ほどお答えしたとおり、こうした医療機関には補助金あるいは診療報酬上の特例の扱い等を含めまして各種の支援を講じているところでございまして、今後とも、地域において必要な診療・検査体制が確保されるようしっかりと取り組んでまいりたいというふうに考えております。

#245
○田村智子君 これ、四月以降も体制の維持をとお願いしながら、国からその特別な体制を維持するための補助金は終わりますと、通常の診療報酬のところとか通常の感染予防事業の予算でというのは、これ駄目ですよ。駄目ですよ。
 基本的対処方針の中にも、この発熱者、有症状者に対する対応というのは強調されて書かれているわけですから、これ西村大臣も是非厚労大臣と検討いただいて、やっぱり国直轄事業、国直轄補助金というのが使い勝手が良くて、自治体通さずに国直轄で、だから、先ほど三万二千件とおっしゃいましたかね、大変申請もあるわけですよ。使われているわけですよ。是非ちょっと、来年度以降補助金が継続できるよう是非御検討いただきたいというふうに思います。
 新型コロナそのものについてはここまでですので、尾身参考人、ありがとうございます。西村大臣、ちょっとオリンピックも含めて残っていただければと思います。

#246
○委員長(森屋宏君) 尾身参考人、御退席いただいて結構です。

#247
○田村智子君 その東京オリンピック・パラリンピックについてお聞きします。
 今年夏の開催というのは新型コロナウイルス感染症の対策と矛盾するのではないかと、今年夏は中止することも含め、開催ありきではなく、IOC、組織委員会、東京都との協議をと、一月二十一日、衆議院本会議で我が党志位和夫委員長が求めました。
 こうした観点での協議は行われたんでしょうか。

#248
○国務大臣(丸川珠代君) 志位議員からの御指摘、三点あったかと思います。
 まず第一が、ワクチンを頼りに開催を展望することはどうなのかということでございましたが……(発言する者あり)この三点の論点ではなくですか。一応この三点それぞれに……(発言する者あり)

#249
○委員長(森屋宏君) じゃ、もう一度。
 田村智子さん。

#250
○田村智子君 その三点は党としての見解であって、求めたのは、開催ありきではなく、関係者との協議を行うべきではないですか、ゼロベースで、それが要請でした。そのことについてお答えください。開催ありきではない協議をやったのか。

#251
○国務大臣(丸川珠代君) その三点も含めて議論の焦点でございましたので、これまでも議論をしてまいりました。
 まず、昨年七月のIOC総会において、これは去年の段階でございますので、その時点では七月二十三日からの競技スケジュールと会場を決定したわけでございますが、年明けの一月でございますね、IOCバッハ会長、様々なNOC、各国のオリンピック委員会や国際競技連盟の意見をお聞きになりました。これ二百六あったそうでございますが、いずれもアスリートの皆様が東京大会を支持しているということを確認できたということで、声明を出しておられます。
 そして、今月三日、IOC、IPC、組織委員会、東京都及び国による五者協議を開催しまして意見交換をさせていただきました。私の立場からは、国として水際をお預かりしているので国民の皆様をしっかりお守りしなければいけない責任がありますということで、外国からの観客については慎重な判断をお願いしたいと、それが必要であるということを申し述べさせていただきました。改めて、安全、安心な大会の運営ということで、五者で緊密に連携をしていくことを確認したところでございます。

#252
○田村智子君 だから、開催ができるのかどうかという協議はしていないということなんですよね。開催のためにどうするかという協議ですよね。
 政府や東京都は、コロナに打ちかったあかしとしての東京オリンピック・パラリンピックというふうに強調されているんですけど、それはつまり、日本と世界で新型コロナの感染状況がどうであれ開催をするということがコロナに打ちかったあかしだということなんですか。

#253
○国務大臣(丸川珠代君) コロナのことも含めて、開催を、向けて準備をするわけでございますが、これはあらゆる変化があり得るのでございまして、コロナ以外でも、天変地異等あったときにどうするかということについては五者で緊密に協議を開催期間中もある意味していくわけでございます。
 そして、コロナの感染状況に関しては、まず感染拡大の防止に全力で取り組んでいくということを旨としておりまして、新型コロナウイルスの克服に全力を尽くし、安全、安心な大会を実現する、まさに人類がウイルスに打ちかったあかしとして東京大会を開催できるよう、内外の感染状況等を注視しながら、引き続きIOC、東京都、組織委員会等と緊密に連携をして準備を進めてまいります。

#254
○田村智子君 感染状況は注視するけれど、どういう感染状況でも開催するということなんですよね。
 それで、私も、国民の皆さんは、本当にアスリートの皆さんのことを考えると何とか開催できないかと、それは私だってそう思いますよ。だけども、開催に不安を覚える、新型コロナ対策と矛盾してしまうと、そう考えるから、世論調査にもそういう不安やこのまま開催できるのかという数字として表れているわけですよね。
 東京オリパラ関係府省庁連絡会議の下で、東京オリンピック・パラリンピック競技大会における新型コロナウイルス感染症対策調整会議、昨年十二月二日に中間整理をまとめて、こういうふうにやれば開催できるというふうに出したんですね。
 しかし、官房長官も記者会見で述べられておられましたけれども、これ十二月二日ですから、緊急事態宣言はその後なんですよ。医療崩壊も現実に起きたんですよ、その後。で、変異種の感染。緊急事態宣言が出されても東京の感染は減っていかない。質的に今、感染の状況は深刻さが違うと思います。
 この状況を受けて、再度の協議行うんですか。

#255
○国務大臣(丸川珠代君) 御質問ありがとうございます。
 まさに御指摘のとおりでございまして、私も先生と問題意識同じでございます。これが決められたのは昨年の十二月でございまして、変異株が出てくる前のときの話なんでございますね。私どもも同じ問題意識がございますので、変異株についての知見というのはこれからまだ積み重なっていくと思いますけれども、具体的にどのような対応をしていくべきかというのをステークホルダー間で議論を進めさせていただいております。
 いかんせんステークホルダーが多いものですからいろいろな意見の交換はございますけれども、やはり今までその変異株が出てきてから国内外で様々なスポーツ大会が開催されております。こうした中で、無観客の場合もあれば、観客を入れた場合もある。それぞれ知見が積み重なってきておりますので、こうした一つ一つの知見を踏まえながら、安全、安心な環境を確保するため実効的な対策の検討を進める必要があると考えて取り組んでいるところでございます。
 引き続き、あっ、プレーブックも出ましたけれども、これ四月にまたIOCが改訂するということを伺っておりますので、できればそれに向かって議論ができればいいなと思っておるところでございます。

#256
○田村智子君 事務方にお聞きしましたら、調整会議をもう一度この感染状況を受けて行うということは予定していないということだったんですよ。個別個別で、個別個別で出された課題についてアップデートしていくというお答えだったんですよね。それでいいのかということだと私は思いますよ。
 では、具体的にお聞きしますけれども、選手及び大会関係者、そしてスポンサーの関係者、それぞれどれぐらいの規模で日本への入国というのが想定されているんですか。

#257
○政府参考人(伊吹英明君) お答え申し上げます。
 海外からのアスリートの人数ということでお尋ねがありましたが、アスリートの人数については国内外合わせて上限というのが決まっておりまして、オリンピックでは一万一千九十人、それからパラリンピックでは四千四百人ということになっています。
 今後のいろんな選手の選考の状況によって内外どれくらいの比率になるかということが決まってくると思いますので、今の段階では上限ということで御理解をいただければと思います。
 それから、大会の運営関係者、スポンサー関係者についてお尋ねがありましたが、これについては、人数、今、組織委員会の方で精査をしているところでございます。

#258
○田村智子君 これ、規模感も示せないんでしょうかね。それでどうやって水際対策やるのかなんですけれども。
 先ほど、幾つかの既に世界的なスポーツ大会が行われたということで、一つのモデルになるのがテニスの全豪オープンだと言われています。これ、選手も大会関係者も全員チャーター便で入国をして、入国後、二週間の待機措置はとられなかったけれども、感染者が確認された飛行機の同乗者はすぐに把握をしたと、チャーター便ですからね。選手であっても例外なく二週間の待機という措置がとられたわけです。
 じゃ、東京オリンピック・パラリンピックではチャーター便というふうになるんでしょうか。

#259
○政府参考人(伊吹英明君) 入国の方法については現段階で決まっておりませんで、チャーター便で来られる国もありましょうし、商用機を使われるところもあるというふうに考えております。

#260
○田村智子君 ですから、全豪オープンの大会の主催者は非常に東京オリンピックはこれで開催できるのかという危惧の念を示されているという報道もあるわけですよね。
 水際対策についても、オリンピック、パラリンピック関係者、これ緩和される可能性が高いんじゃないでしょうか。報道陣も含めて二週間待機ということになりますか。

#261
○政府参考人(伊吹英明君) お答え申し上げます。
 昨年の十二月に、先ほど御説明しました中間整理で特にアスリートについて取りまとめておりますが、今いろんな国際大会行われている中で、委員も恐らくバブル方式というのをお聞きになっているかと思いますけれども、この方式が大体国際大会をやるときの割とスタンダードになりつつあります。
 これは、入国から出国まで一貫して選手団を外部から隔離をするという考え方でありまして、外部から隔離をするわけですけれども、その前に、きれいな状態で入っていただくために、出国前に検査をする、入国時に検査をする。それから、国内で移動するときに、滞在先をまずクリーンにする、それから、移動手段をほかの人と交じらない方法で専用車等で移動していただく、こういった管理をしっかりしていくということ。それから、その隔離をされている中できちんと定期的な検査をして、もし陽性の人があったら早く探し出していくと、こういう必要な防疫上の措置をとって、一般の人と交わらない形で滞在をして活動をするということを想定してございます。
 昨年の十二月に中間整理を取りまとめた段階では、こういう措置をとって、十四日間のうちに練習とか試合とかに参加できるというようなことを安全にやっていくということを検討したところでございます。

#262
○田村智子君 これ、選手は囲い込むから安全だって考え方なんですけど、報道関係者囲い込むことなんかやったら、報道の自由との関係にもなっちゃうわけですよね。こんなことできるのかと思いますよ。
 それに、その選手村は、お聞きしたら、検査センターつくって最低でも四日に一度は検査するというんですね。確かに、感染を起こさないためにはそれぐらいの検査必要でしょう。だけど、先ほど質問しましたけど、高齢者施設でさえも政府はそういう定期検査の基準示さないわけですよ。そうするとね、いや、選手村は安全ですよと、選手は守りますよ、関係者は安全ですよ、だけど、国内の感染抑制の検査は不十分と、感染の波が現実に危惧されると。これで国民の理解が得られるのかということなんですよね。
 医療の問題もお聞きしたいんですけれども、これ、医療体制延べ一万人とお聞きしました。これ、どういう仕組みでこの体制をつくるんですか。この一万人というのはどういう、何というんですか、内訳といいましょうか、になるんですか。

#263
○政府参考人(河村直樹君) お答えいたします。
 東京大会におきましては、安全、安心な大会を実現するための医療体制といたしまして、選手村総合診療所や競技会場の医務室において選手や観客に対し必要な医療サービスを提供するほか、新型コロナウイルス対策として、選手村において定期的な検査を実施するとともに、選手村総合診療所発熱外来や競技会場隔離室、感染症対策センター等が緊密に連絡、連携しつつ、迅速に対応する体制を整備することと承知しております。
 こうした体制の構築に必要な医療スタッフについてでありますが、現在、組織委員会において精査を行っているところですが、先ほど委員からも御指摘がございましたように、お一人五日程度の参画を前提といたしますと、東京大会の開催期間約二か月を通じてトータル一万人程度の方々に依頼をしていくこととなると承知しております。
 そのスタッフの内訳でありますが、医師、歯科医師が約三割、看護師が約四割、理学療法士が約一割程度、さらに検査技師等検体採取者が約一割程度と伺っております。また、一日当たりの医師、看護師の人員については、最も多くの会場で競技が行われます大会第三日の七月二十五日で見ますと、医師は三百人程度、看護師は四百人程度、このうち主に新型コロナウイルス感染症対策を行うための人員は、医師が百人弱、看護師百人強の確保を目指していると承知しております。
 いずれにいたしましても、現在、組織委員会において、医療機関、競技団体等の意見を伺いつつ、選手村の開村時期等を見据えながら医療スタッフの確保についての調整を行っている状況にあると伺っております。
 国といたしましても、引き続き東京都と組織委員会としっかりと連携を図ってまいります。

#264
○田村智子君 もう昨年のうちから、東京都医師会からは、難しい、困難だということが言われているわけですよね。非常時のときにもう一つの非常時がやってくるようなものなんですよ。これ、地域のコロナ対策の医療機能というのはますます役割分担を含めて求められてくる、経験のない国民的規模のワクチン接種体制もつくらなくちゃいけないと。その下で約二か月ですよ、延べ一万人と。
 それでは、西村大臣にもお聞きしたいんですけれどもね、これ、今年の夏に東京大会を開催することは、これは日本の新型コロナ対策に何らの影響も与えないと言えるのかと。ワクチン接種の体制が遅れるとか、混乱が持ち込まれるとか、対策の足を引っ張るとか、私はそのことを本当に危惧するんです。だから、だからゼロベースで検討をと求めているんです。
 新型コロナ対策から見て、今の御説明のようなことで大丈夫なのかと、対策が。どう思われますか。

#265
○国務大臣(西村康稔君) 国民の皆さんも、先ほどおっしゃったようなオリンピックへの期待と、それから不安と、両方お持ちなんだと思います。今答弁がずっとありましたように、この夏の東京大会成功させるために関係者の皆さんが一丸となって今準備に取り組んでいるというふうに認識をしております。
 その上で、私の立場で申し上げれば、やはりこの国内の感染をまず抑えていくこと、そのために今、緊急事態宣言の下で、この一都三県の感染も抑え、また病床も確保し対応しているところでありますけれども、さらに今後、海外のいろんな感染の状況、こういったものも情報をしっかり取りながら、水際対策も関係省庁と連携をして対応していきたいと思いますし、いずれにしましても、これバッハ会長も、もう開催できるかじゃなく、どのように開催するかを検討していますというふうに言われているとおり、安心、安全の大会となるように私の立場でも全力を挙げて取り組んでいきたいというふうに考えております。

#266
○田村智子君 オリンピックの中だけ安全、安心なんてことをやったら、私は、アスリートと国民の分断、これがつくられることにもなりかねないと、このことを強く指摘しておきたいと思います。
 残りの時間で、総務省の接待問題なんですけれども、まず、坂井官房副長官、NTTによる接待、これ受けたということなんですね。どなたからの連絡があって、どのようなお誘いだったのか、お答えいただけますか。

#267
○内閣官房副長官(坂井学君) 今、NTTから接待を受けたということですか、ですねと念を押されたわけでございますが、当時から、会食はいたしましたが、これが言わば接待に当たるという認識は私はなかったものでございます。
 もう少し詳しく説明させていただきますと、NTTの篠原会長から、私の学校の先輩に当たる方を御紹介をしたいと、御紹介をするというお話があって会食をさせていただいたものでございます。

#268
○田村智子君 御自身で費用を負担されたんですか。

#269
○内閣官房副長官(坂井学君) 費用に関しましては、篠原さんにお願いをいたしました。

#270
○田村智子君 それを接待と言うんだと私は思うんですけれどもね。
 官房長官、坂井副長官への聞き取りというのは行ったんですか。

#271
○国務大臣(加藤勝信君) いや、聞き取りではなくて、そうした、今の答弁にもありましたけれども、中身について報告は受けております。

#272
○田村智子君 その報告だけでいいということなんでしょうか。
 今のNTTをめぐる総務省に対する接待、この問題で、官僚だけではなく政務三役もということになっていますけれども、そういう視点からの言わば聞き取りや調査ということの対象にはならないということなんですか。

#273
○国務大臣(加藤勝信君) 大臣等規範に照らしてということでの御質問だということであれば、大臣規範はもう申し上げるまでもなく、個々の行為が国民の疑惑を招くような行為に当たるかについては、各国務大臣等が具体の事案に即し、大臣規範等の趣旨を踏まえ適切に判断すべきものと申し上げてきているところであります。
 本件について、坂井副長官からは規範に抵触するものではないというお話を、報告をいただいているということでありまして、こうした事項について、政府としてもまた調査する立場にはないものと考えております。
 ただ、その総務省においては、第三者の有識者で構成する検証委員会を明日に立ち上げ、行政がゆがめられたのではないかとの疑念について検証を始めると承知をしております。検証委員会の調査内容、調査方法については委員会の有識者で御審議いただくことになりますが、総務省において、そういった点についても、また委員会の皆さん方にそうした疑念等についても御報告がなされるものと承知をしております。

#274
○田村智子君 大臣規範はもちろん、私はそれにも、私は、何というか、逸脱だと思いますよ、本当に、供応接待受けているわけですから。それから、国家公務員の倫理法、倫理規程、これも厳しく問われなければならないでしょう。
 でも、事はそういう個々人の問題ではないんですよ。特にNTTというのは、NTT法によって事業計画、役員人事など総務大臣の認可を受ける企業です、法律に基づいて。そして、総務大臣は、つまり総務省は監査権限も持つわけですよ。国の政策そのものがNTTの事業そのものに本当に関わってくるわけですよね。今、子会社化の問題も、ドコモの子会社化の問題も予算委員会で追及されていますけれども、そのNTTの社長や会長が、通信情報政策を担当する官僚、政務三役とフルコースの会食だとか接待でお土産だとか、こういうのを当然のように行ってきたわけですよ。で、携帯料金の値下げという政策は、当時の菅官房長官、大きく打ち出した。それ以降、このNTTによる総務省関係者に対する接待というのは頻度が驚くほど増えていくということも報道されているわけですよね。
 そうすると、組織的に総務省と、総務省というのは官僚プラス政務三役ですよ、それとNTTがどういう関係になっていたのか、まさに組織の問題として問われているというふうに思うんですけれども、官房長官、いかがですか。

#275
○国務大臣(加藤勝信君) ですから、今申し上げましたけれども、総務省において第三者の有識者で構成する検証委員会を立ち上げて、まさに今の御指摘、行政がゆがめられたのではないかとの疑念について、これを検証が始められるものと承知をしております。

#276
○田村智子君 その組織の問題としてという認識がおありであるならば、私は今の総務省の官僚に対する調査だけでは駄目だと思いますよ。それは、歴代の関わった方、接待を受けた方、これお一人お一人ちゃんと調査をして聞き取りをして、どのような接待があったのか、どのような会話がなされたのか、そのときにどういう放送通信事業が総務省の中で進められていたのか、そういうことについての検証が必要ですから、当然に、坂井官房副長官や、あるいは内閣広報官だった山田氏も私は調査の対象にしなければちゃんとした調査にならないというふうに思うんですけれども、官房長官、いかがですか。

#277
○国務大臣(加藤勝信君) 同じ答えで恐縮ですが、検証委員会の調査内容、調査方法についてはまさに委員会である有識者で御審議いただく、まず第三者の皆さんで御審議いただくことになります。そうした中において、今ある御指摘等については総務省において委員会に対して報告も行われるんではないかと考えております。

#278
○田村智子君 これ、そういう総体の組織的な調査というのが行われなければ、行政がゆがめられたのかどうかということの判断はやりようがないと私は思うんですよね。
 NTTでいうと、携帯料金の値下げをめぐっては、ドコモが完全子会社化になったその経緯について他の携帯電話の企業の皆さんが要請とか声を上げていますよね、全く不透明にいきなり完全子会社化が行われてしまったと。子会社化すると、あれです、本当にその、何というんですか、子会社化するときにも総務省に対する報告というのは求められなくなるんですけれども。
 本当にドコモがそこでの利益を独占できるような仕組みがつくられていくんじゃないかというふうに言われているわけですよ。NTTの東日本、西日本が通信基地局を設置すると、それをお借りするということで、いろんな携帯会社、お金払わなきゃいけない。だけど、NTTはドコモを完全子会社化して、持ち株会社だけですから、そこでの利益をやり取りするだけで済むから、高いその通信機器の使用料を払ったとしてもNTTに対しては何の影響も持たないと。ほかの通信事業者はそうじゃないですよね、高く設定されれば。基地局とかの使用料を高く設定されれば当然に影響を受けて、この携帯料金の値下げに大きな影響を与えていってしまうわけですよ。
 そういうことも含めて、このドコモの完全子会社化の辺りで接待ががあっとやられているということも含めて、これ組織的問題としてきちんとした調査をやらなければならないと。
 このことを指摘をいたしまして、質問を終わります。
   〔委員長退席、理事酒井庸行君着席〕

#279
○平木大作君 公明党の平木大作でございます。
 私から、本日はまず感染抑止と経済の両立というテーマで西村大臣に何問かお伺いをしていきたいと思っております。
 本当に、景気判断、難しい局面に今差しかかっているんだろうなというふうに思います。今日午前中も景気、経済に対する様々な角度からの議論行われてきたわけでありますが、今年入りましてから、例えばIMF、年頭ですけれども、世界全体の成長率五・五%ということで予測を発表されていました。昨年からのリバウンドみたいなものを見込んだ数字なんだろうと、これ日本でできるかなというふうに思っていたんですけれども。今回、米国が二百兆円規模の追加の経済対策を打ったと、これが世界経済、更に押し上げ要因になるんじゃないかということで、数日前でしたけれども、四月に公表する世界経済見通しでは更に上方修正もあり得ると、こんな今数字を示されているわけであります。
 日本も昨年の十―十二月期のGDP自体は大変いい数字だったわけでありますけれども、やはり年明けてからこの緊急事態宣言ということもあり、またそれが延長されていることもあり、さすがに今年の一―三月期はマイナスになるんじゃないかなという見方が今、大半なわけであります。
 緊急事態宣言、あえて言うまでもないかもしれませんが、感染抑止も経済も両方とも大事なわけでありますけれども、やっぱり緊急事態宣言というのは、当面まずはこの抑止をしっかりやらなければいけないという、そこに注力をするという政策なんだろうと思っています。これがいよいよこの二十一日、これ解除になるかどうかはまだ分かりませんけれども、この解除ということを視野に入れてくる中で、やはり西村大臣はもう一度この両立ということに真っ正面から取り組まなければいけないということかと思っております。
 改めて、現下の経済状況、今どう御認識をされているのか、そして、特にこの宣言の解除後ですね、今後この経済と抑止のこの両立、どう取り組まれていくのかについてお伺いをしたいと思います。

#280
○国務大臣(西村康稔君) 御指摘のように、昨年春に緊急事態宣言で幅広く経済を止めることによって感染を抑えたわけでありますが、その後、回復基調でありましたけれども、夏の感染拡大、また年末からこの足下にかけての感染拡大ということであります。
 これらの経験を踏まえて、今回は幅広い業種を止めるのではなくて、飲食とそれにつながるところに焦点を当てた対策をやることによって、昨年春の落ち込みほどの経済のダメージはないものと思いますけれども、七―九月期あるいは十―十二月期に成長回復軌道にあったものが、足下、やはり緊急事態宣言の下で影響を受けているものというふうに思います。
 その意味で、一―三月期は民間の予測はマイナス一・六%成長というのが平均でありますけれども、マイナス成長を覚悟しなきゃいけないのかなというふうに思っておりますが、他方で、海外経済の回復が、今おっしゃったように、アメリカも大規模な経済対策を打つということもあり、中国の回復を含めて輸出が増加をしており、それによって生産、設備投資も前向きな動き、持ち直しの動きが出てきておりますので、そういう意味で潜在的な回復力はあるのかなというふうに思っております。
 どのタイミングで解除するかは別として、解除後、感染拡大を抑えながらも経済との両立を図っていく、まさにその点が重要だというふうに思っております。そうした中で、やはり同じように飲食を長時間でマスクなしで大人数でやってしまうとまた感染が広がりますので、この点の感染対策はしっかりやらなきゃいけないのかなと思っておりまして、飲食店に対するガイドラインを更に、アクリル板とか換気とか、あるいは会話のときのマスク着用の奨励とか、こういったことを是非徹底をしていきたいというふうに考えております。
 その上で、ステージ2の段階になってくればGoToトラベルの再開が視野に入ってくるわけでありますけれども、既にもう感染がほとんどない、収まっている県においては、一兆円の地方創生臨時交付金を活用して、県民に対して県内の観光施設の利用、このクーポンをおよそ二十県、半分ぐらいの県でそうしたことも行っていますので、そういったことを重ねながら、そして引き続き、住宅のポイントとか、あるいはマイナポイントなどもありますので、そういった対策、そしていずれはGoToキャンペーンを再開をすると。
 現時点では慎重に考えておりますけれども、感染をしっかり抑えていきながら経済との両立図っていければというふうに考えております。

#281
○平木大作君 そうした中で、今、目の前の課題というと、これはやはり賃金の部分であります。
 ちょうど今、春闘がいよいよ大詰めの状況ということもございます。先月二十四日に行われました経済財政諮問会議で、菅総理からも改めて経済界に対して賃上げの要請がなされたところであります。ただ、やはり、まさにこの景気、経済の状況がなかなか一様でないという中で、全体的に押し上げるというのが今はなかなか取組としても難しい時期なんだろうというふうに思っています。ただ、この経済財政諮問会議においても、菅総理、上場企業の経常利益は、業種によっては厳しい状況にあるものの、前年を約二割上回る結果となった、こういう御指摘もされているわけでありまして、割と、我々の肌感覚としては、とにかくコロナで経済が傷んでいるというところの認識が強いわけであります。これは事実としてそうなんですけれども、厳しい方は本当に厳しい状況がずっと続いている、一年以上続いている。
 でも一方で、例えば、先取りしてある意味デジタル需要を取り込むことができている事業者ですとか、様々、実は業態だけでもいい悪いと単純にちょっと割り切れないような部分がある中で、ソニーは例えば通期で初めて一兆円の純利益を確保しようとしていることですとか、トヨタの方も大分厳しいと言っていたものが急に今需要回復してきているということもあって今年も二兆円に届くような純利益を上げようとしている。こういう濃淡がはっきり今現れてきている中で、じゃ、どうやって賃上げに取り組むのかということが改めて問われるわけであります。
 西村大臣、これ、どのような形で賃上げを促していくのか、お伺いしたいと思います。

#282
○国務大臣(西村康稔君) 御指摘のように、賃上げのこの流れを継続することが経済回復そして成長軌道に乗せていく大きな鍵だというふうに考えております。デフレも脱却していかなければなりませんので、賃上げの流れの継続、引き続き取り組んでいきたいと考えております。
 もう既に昨年末の段階で、経済財政諮問会議においても、総理から経団連中西会長に対してこの賃上げの流れの継続を述べられ、また、私も経団連の役員の皆さんにお願いをしてきたところでありますけれども、経団連の報告の中でも、経労委報告でも、賃金引上げのモメンタム維持が望まれるであるとか、あるいは、収益が安定的に高い水準で推移あるいは収益が増大している企業においてはベアを行うことも選択肢とされているところであります。
 委員御指摘の二月二十四日の経済財政諮問会議でも、上場企業の利益、経常利益が前年を約二割上回る結果、あるいは企業の現預金は前年比で約四十兆円増加をしているということ、こういった御指摘があり、また日本全体の賃上げモメンタムを維持していくべきだという御指摘もあったところであります。
 さらに、その後のデータでは、企業の約一割は営業利益率が五%以上向上しておりますし、約八割近くがプラスマイナス五%未満の範囲内にあるということでありますので、確かに一方で厳しい業種の企業もあるわけですけれども、多くの企業が前年並みかあるいは利益率プラスということでありますので、政府としては引き続き、生産性向上の支援、あるいは賃上げや雇用増など所得拡大を促す税制措置を講じた、きておりますので、こうしたことも活用していただきながら、企業に対して、皆様には是非とも、業績改善を踏まえて、支援策も活用していただきながら賃上げに取り組んでいただきたいと考えているところであります。
 今、労使で真摯に交渉がなされていると思いますけれども、是非そうした流れの継続を期待したいというふうに思います。

#283
○平木大作君 ベースアップですとか、あるいはある意味好業績の分を従業員の皆さんに還元する、個社ごとの取組もしっかりやっていただきたいなと思うわけですが、同時に、もうそういったことも考えられないという厳しい事業者の皆様に対して行われた、今回は飲食というところでありますけれども、時短協力金なわけであります。
 ここについても、やはり、そもそもこの時短協力金については当初から、例えば、実際には深夜営業を行っているんだけれども応じたかのように見せかけるようなそういう事業者は出てこないのかとか、あるいは、以前から休廃業しているんだけれども営業実態があるかのように見せかけるような、いわゆる不正が横行するんじゃないかということを一部から御指摘をいただいておりました。
 まず、これ現状として、この不正受給ですとか詐欺みたいなこと、どの程度把握をされているのか。また、防止に向けた取組ありましたら御紹介いただきたいと思います。

#284
○国務大臣(西村康稔君) 御指摘のように、協力金につきましては各自治体で不正受給の防止に取り組まれております。例えば、協力金の申請時に、ホームページやチラシなど営業時間短縮の状況が確認できる書類、それから確定申告書やあるいは店舗の内観、外観の分かる写真、帳簿など営業活動を行っていることが分かる書類、さらには、申請要件を満たしていること、虚偽が判明した場合は返金や違約金の支払に応じることなどを示す誓約書、こういったものの提出を義務付けていると同時に、それぞれ個別店舗への網羅的な働きかけ、そして、大阪府などが設けておりますけど、コールセンターへの住民からの情報提供などを通じて営業時間短縮要請への実際の協力状況を把握をしているというふうに承知をしております。それぞれの県で、ほぼ全ての店舗回って、民間事業者、民間の委託もしながら確認をしているというふうに聞いております。
 いずれにしましても、多くの飲食店の皆さんにこの営業時間短縮に応じていただいている中で、まさに不正受給はあってはならないことであります。厳正に対処することが必要であるというふうに考えております。
 なお、協力金を詐取した場合などは刑事罰の対象となるということでもありますが、現時点で各府県で把握をしている不正受給の件数は昨年十一月から三月までの間で五件でありまして、これは営業許可書の偽造であったり、時短要請不遵守のため返金であったり、こういったことを報告を受けております。
 いずれにしましても、不正受給はあってはならないことでありますし、そうした書類を確認しながら厳正に給付を進めているというふうに認識をしております。

#285
○平木大作君 持続化給付金のときに、学生の皆様も一部巻き込んだ形でこういった不正受給あるいは詐欺といったことがあって社会問題化してしまった。そういう意味でいくと、今のところ把握しているものが五件というのは少し聞いて安心をしたところであります。やはり皆様の御理解があって初めて成り立つ政策なんだろうというふうに思っておりますので、引き続きよろしくお願いいたします。
 もう一問この協力金に関連してお伺いをしたいんですが、やはり、とはいいつつも、なかなかこの一律の事業者に対する給付というところについては不公平ではないかという御指摘があるわけでありまして、これはしっかり重く受け止めなきゃいけないんだろうというふうに思っております。
 こういう中にあって、当然、私の認識としては、御指摘としてはごもっとも、しかも、できることならやりたいんだけれども、実際にはなかなかやりたくてもできないという側面がやっぱりあるんだろうというふうに思っております。
 あっ、済みません、西村大臣にお伺いをふだんですとする問いなんですけれども、これまで、これ、いわゆる規模に応じた支援という意味でいくと様々もう議論をさせていただいておりましたので、今日ちょっとあえて平井大臣にここでお伺いをできたらというふうに思っております。
 要するに、欧米の例とか見ると、この売上げとか床面積とか従業員規模に応じた給付も行われているじゃないか、こういった御指摘もあったりするわけでありまして、やろうと思ってもなかなかできないとは言いつつも、例えばこんなアイデアがある、こんなところを使えばできるんじゃないかといった、もし御知見があれば是非、平井大臣から御指摘いただきたいということと、改めて、これは将来、結局同じようなことが起こり得るわけでありまして、これから経済のデジタル化進めていく上でやはりここに取り組まなければいけないというもの、こういったところを是非、平井大臣からお伺いできたらと思います。

#286
○国務大臣(平井卓也君) 質問ありがとうございます。
 デジタル化を進めていけば必ずそういうことはできる、情報連携の中で実現可能だと思います。ただ、私どもの場合は、その制度設計は西村大臣ほか経済産業省でやっていただくということなんですが、事業者に係る正確な情報を効率的に把握できる仕組みがあれば、事業者の個別の状況に応じた給付を行うことは可能です。
 現在御審議いただいているデジタル改革関連法案、デジタル庁をこれからつくるということなんですが、デジタル庁をデータそしてベースレジストリーのオーソリティーにしようというのが基本的な考え方でありまして、ベースレジストリーをきっちり整備した上で情報連携をしていこうということです。
 詳しいその項目については現在検討中でありますが、今でも法人番号とかGビズIDとか、そのほか決算情報とか税の情報とか、いろんなものをちゃんとつなげることができたら先生の世界観に近づくのではないかなと思いますし、将来はそうあるべきだと個人的には思います。

#287
○平木大作君 ありがとうございます。
 そして、済みませんでした、西村大臣はもうこれ以降質問ございませんので、委員長、よろしければ、御退席いただいて結構です。

#288
○理事(酒井庸行君) じゃ、西村国務大臣、退席してください。ありがとうございます。

#289
○平木大作君 続けて平井大臣にお伺いしていきたいと思いますが、今日、一枚だけ資料を配付させていただきました。ちょっとツーインワンで見にくい形になっちゃっているかもしれません。おまけに、今気付いたんですが、日本の産業別GDP成長率、これ、率じゃなくて、済みません、成長分析だったんですけれども、ちょっと上も下も率という字が残ってしまっております。
 これは、ヤフーでデータサイエンティストとしても御活躍で、今、慶応義塾大学でも教鞭を執っておられます安宅さんの御著作の中で開陳をされている分析でありまして、上の方が、大体過去二十五年ぐらい、四半世紀にわたる日本のGDP、これ民間部門にちょっと特化した形ですので公的セクターは抜いてありますが、民間部門のGDPの成長についてその業種別に分析をしているという図であります。
 下の方は、ちょっと全くそろいのデータがあるわけじゃないんですが、大体同じ時期に米国のGDPが民間部門でどのくらい伸びて、産業別にどういう凸凹があるのかと、こういうものでありまして、日本の方を見ていただくと、これ凸凹いろいろあるんですけれども、端的に言うと、ほぼ平成の時代の成長というのはICT産業が一人で牽引してきたという要は説明になってしまうわけですね。
 これはこれで我々の実感としてもまあ何となくそうなのかなというふうに思うんですが、じゃ、米国の方どうなっているかというと、結局一番伸びたのはICT産業というのは一緒なんです。ただ、ちゃんとほかの産業も伸びているというところが大きな違いでありまして、この違いをどう説明するのか。これなかなか、これが絶対の説明ですというのはないんですけれども、やはり一般的に今認識をされているのは、米国の場合は、このICT産業が技術的な進歩も含めて勝ち得た成果をちゃんとほかの産業が活用して、自分のセクターのいわゆる伸びに寄与する形で活用できたというところだというふうに言われております。
 そういう意味でいくと、オールドセクターだから成長できないとかいうことは全くないわけでありまして、この技術の進歩、ICTの発達というものをどうやって自分たちのビジネスに生かすかという視点で具体的に実際に取り組めているかというところが肝なんだろうというふうに思っております。
 改めて、これ見ていただいた上で、いまだに私も、これ、今の資料はちなみに昨年の夏ぐらいに割と地域の経済団体ですとか中小企業の皆さんの集まりに行ってお話をさせていただくときに使った図なんですけれども、こういう話をすると、あれはもういわゆるでっかい企業の話だよとか、ICT企業の話であって我々商店街の話ではないみたいなことを割と言われてしまう。今でもちょっとそういう状況続いているかなと思うんですが、実は、この中小・小規模事業者ですとか、ある意味これまでデジタルと縁遠いと思われてきた業界ほど実はその伸び代は大きいんだと。ここにしっかり取り組むことが何よりも大事だというふうに考えているんですが、平井大臣の御所見をお伺いしたいと思います。

#290
○国務大臣(平井卓也君) このアメリカと日本の差は、まさにデジタルトランスフォーメーションをやれているか、やれていないかという差だと思います。私もこの安宅さんの本は読ませていただいて大変面白かったんですけれども、やっぱり日本というのは、やっぱりデジタル化に対する取組の本気度が足りなかったというふうに思うし、実際、具体的に成功事例というものを共有するというようなことが余りできていなかったのではないかなというふうに思います。
 経産省のIT補助金というのは随分多くの企業が使ったんですけれども、もうこれ、やっぱり内部業務のそのちょっと効率化みたいなところで止まっていることが多くて、それが抜本的なその業務改革とか新たなビジネスモデルを創出するというような、アメリカのような大企業がもう完全に変わってしまうというようなことに、我々はやっぱり過去の成功体験から抜け切れずに挑戦できなかったのではないかというふうに思います。
 ですが、先生がおっしゃるとおり、一番伸び代があるところだと思います。特にサービス産業を中心とした生産性の低さというようなことは、これはもうまさにデジタルが一番効果があるというふうに考えておりまして、これから我々の国の経済を牽引する中小・小規模事業者における取組は非常に重要だというふうに思います。
 デジタル庁は、総理の方から規制改革の象徴そして成長戦略の柱だというふうにも言われておりますので、ついこの間も、赤羽大臣と一緒になって、障害者手帳をアプリの中に入れると。要するに、マイナポータルをミライロという障害者用のアプリと連携することによって障害者割引が得られるように、全国のJRとまた多くの交通機関で使えるようになるというようなことは、これはもうまさにデジタルトランスフォーメーションであって、いろんなところにはチャンスがあるんだと思います。
 ですから、成功事例をこれからできるだけ増やせるようにアンテナを高くしていきたいし、デジタル庁は自らそういう国のシステムと民間の連携みたいなことに全力を尽くしたいと、そのように思います。

#291
○平木大作君 ありがとうございます。
 もう一問、これも本来でしたらば厚労省に聞く質問なのかもしれませんが、平井大臣にお伺いしたいと思います。
 COCOAですね。この不具合が報告をされたスマホ向けアプリについては、今現在は、内閣官房のIT戦略室とも協力をしながら、運営も含めた改善に取り組んでいただいているというふうに承知をしております。
 これ、COCOA、本当に目に見えない敵である、このある意味ウイルスとの闘い、本来であれば一番力を発揮してもらわなきゃいけない私はツールだったんだろうと思っています。デジタルでまさにこのウイルスとの闘い乗り切れるんじゃないか。当初非常に期待しましたので、実はローンチしたばっかりのときは、とにかく地域の経営者の皆さんとか回って、従業員の皆さんにこれ入れてもらえるようにお願いしますと言ってすごい頑張って歩いたんですけれども、でも、結果的に、陽性者に四か月も通知されないとか、こういう状況の中で、なかなか今脱力をしているというような状況でありまして、改めてこれ、そもそも平井大臣もアプリそのものの出来が余り良くなかったというコメントもされておりますけれども、どこが一体問題だったのか。
 例えば、今朝の毎日新聞にも、最新仕様に未対応であるということで、OSのアップデートに本来はすぐに対応しなきゃいけないんですけれども、ここが今のところ放置されたままになっているというような記事も出ていたところでありまして、このちょっと不具合が放置されてしまった原因、要因お示しいただくのとともに、じゃ、まさにこういうことが起こらないようにするためにデジタル庁というのは一つ発足をするという意味もあるんだろうと思っていますが、今後、このデジタル庁が発足した後ですね、同様のアプリを例えば開発するに当たっても、デジタル庁は一体そこのプロセスにどういう形で関与して、どういう形でこういうことを起こさないような手を打てるのか、この点について御説明いただけたらと思います。

#292
○国務大臣(平井卓也君) 今日の新聞で、OSのアップデートではなくて、あれAPIのアップデート、ちょっとミスリーディングだったんですが。
 今回、はっきり申し上げますと、バージョンアップを行う際に実機を持たせた、使った動作検証をしていなかったというようなこととか、いろんな理由があると思います。それと、バグが非常に多かったということと、やっぱりAPIの連携に対してもっと細やかにコミュニケーションをしていなかったと、グーグルとかアップルとかに関してもですね。いろんな原因が重なったというんですが、一言で言ってしまうと、発注能力のなさとその後のやっぱり管理ができなかったことに尽きるというふうに思います。
 今、IT室と厚生労働省の連携チームがもうスタートしていますので、これからの不具合はもうこちらで責任を持つということで、ちょうど年度末で契約が切り替えますので、そのAPIのバージョンアップも含めてこちらでやっていこうと。しかし、バージョンアップをしますと必ずまたバグが出るので、そういうところもこちらで今回は細やかにやっていこうというふうに思います。
 デジタル庁が創設されるとどうなるかということですが、こうした国にとって重要かつ緊急的なシステムについては、デジタル庁が関係省庁と連携した上、自ら開発してリリースすると。今までのIT戦略室と違って、デジタル庁が自らシステムをつくっていくということでございますので、そのプロジェクトの統括管理をするためのいろいろな方々を今民間からも募集をしているんですが、つまり、発注してそういうものを、その不具合に対しても機能改善を円滑にやっていけるようなスタッフを自ら持ってやらないと、つまり発注者と相手側のやっている技術者がある程度同じレベルじゃないと、もう任せっ放しでは大体こういうものはうまくいかないというのが我々の考えているところであります。
 これは外部の有識者とか民間の技術コミュニティーとのコミュニケーションなんかも非常に重要ですし、今回多くのことを学びましたので、そういうことができるようにしたいと、そのように思っています。

#293
○平木大作君 平井大臣には以降質問ございませんので、委員長、御差配いただければと思います。

#294
○理事(酒井庸行君) 平井大臣、退席されて結構です。御苦労さまです。

#295
○平木大作君 続いて、坂本大臣にお伺いをしていきたいと思います。
 もうこれは何度も話題になっているテーマでありますけれども、昨年来これまでは減少をずっと続けてきた自殺者数が反転に今転じてしまっている。中でも女性や子供の自殺というものが特に増えているということが大変懸念を呼んでいるわけであります。
 こういった点については、昨日、党といたしましても緊急提言として、誰も置き去りにしない、孤立を防ぐ取組の強化ということで、官邸にも政府にもお届けをさせていただいたところでありますが、改めて、なぜ自殺者が増えてしまっているのかという部分については、これは精緻な分析をしっかりやっていただくしかないんですが、そこを待つしかないんですが、現時点でこの孤独、孤立、孤独・孤立問題担当大臣としてこの要因今どうお考えになっているのか、また、所信の中でも、社会的な孤独、孤立を防ぎ、人と人とのつながりを守る活動を推進したいと、こうおっしゃっていらっしゃいます。この具体的な取組について御紹介いただけたらと思います。

#296
○国務大臣(坂本哲志君) 委員おっしゃいますように、昨年七月以降、自殺者数が増加傾向にあります。昨年、一昨年、二〇一九年と二〇二〇年比べてみますと、男性は二十六人減っているんですけれども、女性が九百三十四人増えています。その中で、特に二十代、二十歳から二十九歳まで、ここが一番多くの方、自殺が多くなっておりまして、女性の方二百三人、男性もこの年代では二百一人、トータルでこの年代だけで九百八人のうち四百四人を占めるという状況です。
   〔理事酒井庸行君退席、委員長着席〕
 背景には、今委員言われましたように、いろんな複雑な、複合的な問題がありまして、これから精緻な分析が必要だと思います。ただ、言えますことは、社会全体のつながりが希薄化している中で、やはりコロナ禍によりまして非常に人と人との接触機会がなくなってきた、さらにはステイホームでやはり家に閉じこもりがちである、こういったことが孤独感、不安感、絶望感のようにつながっていっているんではないだろうかというふうに思います。
 そこで、今私たちがやるべきことなわけですけれども、こういう自殺防止のために、NPOの方々、現場で一生懸命頑張っていらっしゃいます。相談を設ける、そういったこともやっていらっしゃいますので、こういった現場の方々の意見を聞きながらこれから対策をしていかなければいけないと思います。今日の関係閣僚会議でも、全国にありますNPOの方々に六十億円を支援しよう、していこうというふうなことを取りまとめました。そういうことで発表されたところでございます。
 それから、先週の十二日の日には、私を議長といたしまして全副大臣集まっていただきまして、それぞれやはり対策が、厚生労働省、国土交通省、内閣府、あるいは文部科学省、それぞれのところでやっておりますので、これをやはりある程度パッケージにしながら自殺対策というものを立てていこうではないか、その中で、やはりさっき言いましたNPOの方々とどうつながっていくかというタスクフォースを立ち上げました。
 それ以外にも、SNSというつながりもありますので、こっちの方の団体の方にも集まっていただいて、これは、今日、タスクフォース発会式をやります。それと、様々な指標も作らなければいけませんので、実態把握というものをどうしていくかというタスクフォースも立ち上げていきたいと思います。そういったタスクフォースを立ち上げていく中で、具体策をこれからもしっかり、具体策ができ上がったやつについては実行をしてまいりたいというふうに思っております。
 私たちだけではできませんので、民間の力を借りながら総力戦でやってまいりたいと思っているところであります。

#297
○平木大作君 坂本大臣には少子化担当大臣としても一問ちょっとお伺いしておきたいと思います。
 一昨年の八十六万ショックに続いて、どうも昨年も大変厳しい数字だったというようなことでございます。これ、厚労省の発表している速報値見ましたら、昨年生まれた子供の数、八十七万二千六百八十三人ということでしたので、あっ、ちょっと増えたのかって勘違いしたんですけれども、速報値はどうも日本在住の外国の方も含むということのようでして、確定値に直すと、結局、一昨年よりもやっぱり少なくなるんじゃないかというような見込みのようでございます。
 これ、本当になかなか進捗が思わしくないというか、厳しい今状況が続いている中で、あえて、もうこれは昨年も実はお尋ねしていますけれども、やっぱり子育てしやすい環境を、もうとにかくしっかり一つ一つできることを全部やるというつもりでお取組をいただくしかないんだろうと思っていますし、そのど真ん中にやはり男性育休の取得ということは欠かせないんだろうというふうに思っております。日本、増えたといっても、まだ男性の場合七%ぐらいということで、まだまだこれやる余地があると思っておりますが、坂本大臣、いかがでしょうか。

#298
○国務大臣(坂本哲志君) まさに委員おっしゃるとおりで、父親が育児に携わること、これは本当に大事で、母親が子育ての中で感じる孤独感、負担感、これはもう相当なものがあるというふうに思います。
 今言われましたように、まだ男性の育児休業、七%台でございます。そこで、少子化社会対策大綱では、男性の育児休業取得率を二〇二五年、令和七年には三〇%とするという高い目標を掲げておりますけれども、何としてもこれは実現をしなければいけないというふうに思っております。男性の育児休業取得や育児参加を促進するための取組を今後も進めてまいります。
 そのための法案を、この度、厚生労働省の方から出させていただいております。男性の育児休業取得を促進するための出産直後の男性育児休業というものを四週間取るということだったり、あるいは、育児休業の取得状況の公表を企業の方に義務付けるというような法案を今国会に提出をさせていただいているところであります。
 こうした取組を含めながら、これから少子化社会対策大綱に基づきまして、それぞれのやっぱり関係省庁ございますので、先ほどの孤独、孤立と同じように横のつながりを持って、これからの少子化対策、それぞれのライフステージにやはり応じたしっかりとした対応策を作ってまいりたいというふうに思っております。

#299
○平木大作君 この少子化について、ウォール・ストリート・ジャーナルなんですけれども、これ、実は今コロナ禍の中で世界全体で少子化が進んでいるという指摘がございました。しかも、この中で、長引けば長引くほど出生率に長期的な影響を及ぼしそうだという予測も示されておりまして、米国で行った調査によると、女性の三人に一人がこのコロナ流行の影響のために出産を遅らせたいですとか、あるいは従来よりも少ない数の子供を希望するというような調査結果が出てきているようであります。
 ある意味、この将来の不確実性とか不安定要因があるとやはり子供の数が減るという部分の御指摘かと思っておりまして、これ、日本の政策の中にもやっぱりきちっと受け止めて反映を是非していただけたらというふうに思っております。
 坂本大臣、もう一問通告していたんですが、ちょっと時間の関係がございますのでここまでとさせていただけたらと思っております。委員長、御差配を。

#300
○委員長(森屋宏君) 坂本国務大臣におかれましては、御退席いただいて結構です。

#301
○平木大作君 今のちょっと関連なんですが、厚労省に一問お伺いしておきたいと思っています。
 小中学校の臨時休校に伴って創設をされました小学校休業等対応助成金ですね。対象者の三割ぐらいしか使われていないということが指摘をされて話題になっていたと。これに対して、厚労省からは、個人が申請できるように制度を見直していきたいというような表明もあったところでありますが、結局、この男性育休もそうなんですけど、制度だけ比較すると、結構世界でも一位、二位ぐらいのすばらしさ。だけれども、実態として、特に働いている現場で御協力を得られないと使われない制度になってしまうということがあるんだろうと思っています。
 そういう意味で、この助成金もそうなんですけれども、やはり企業の皆さんの活用をもっと促す取組って是非していただかなきゃいけないんだろうと。これまで、先進的なものに助成するとか、すばらしいところ、いわゆる何とかマークと付けて認定をするみたいなことも様々やられているのは承知しているわけですけれども、もう一歩ちょっと踏み込んでこの企業の現場に働きかけていただけないかということ、御答弁いただけたらと思います。

#302
○政府参考人(岸本武史君) お答えいたします。
 まず、御指摘のございました小学校休業の関係の助成金でございますが、全体として約四百五十億円ほど執行しておりまして、多くの事業所に使っていただいてはございますが、なかなか十分に使われていない部分も残っておりまして、労働局を通じて働きかけなどやってまいりましたが、今般、個人が直接申請するという、できるというルートをつくるということを方針として決めまして、現在具体的な詰めを行っているところでございます。
 それから、それに限らず、育児休業など全般について企業、産業界の協力が重要ではないかという御指摘、これはもう全くそのとおりでございまして、これまでも、私ども、育児休業の取得促進のためのその環境整備として、代替要員を確保していただく際の助成金ですとか、あるいは次世代育成支援に熱心な企業に対する表彰制度ですとか、様々な形で企業にこの育児休業、少子化対策への協力をお願いしてきたところでございますが、今般、先ほど坂本大臣からも御答弁がございました男性育休促進のための育児休業法の改正案、これも関係審議会で産業界からの賛成、協力も広くいただく形でまとめることができましたのでこれを提出をさせていただいた次第でございまして、今後とも経済界の協力もいただくように努力をしながらこの対策進めてまいりたいと考えております。

#303
○平木大作君 次のテーマですけれども、警察庁の発表によりますと、昨年、コロナ禍に便乗したサイバー犯罪というものが大変増えた、八百八十七件確認をされたということで、中でも、とりわけ企業を狙ったランサムウエア、いわゆる身の代金をゆするという意味ですけれども、そういったサイバー攻撃が目立ったという報告がございました。
 これ、世界的にも実は同様のソフトが猛威を振るっておりまして、こういった状況を受け、昨年十月、アメリカの財務省は産業界に対して、身の代金の支払は違法であると、こういう警告も今行っているところであります。
 そこで、まず確認なんですが、日本において企業がサイバー犯罪に対する身の代金を支払うとどうなるのか、御答弁いただけたらと思います。

#304
○政府参考人(河原淳平君) お答えいたします。
 ランサムウエアによる被害の深刻化、悪質化は全世界的に問題となっておりまして、警察におきましても、令和二年中に国内で少なくとも二十三件の被害を把握しております。
 我が国にはランサムウエアに係る身の代金の支払を直接処罰する法律はございませんが、警察としましては、支払われた金銭が犯罪グループ等の活動資金となることを懸念しているところでございます。
 いずれにしましても、ランサムウエアを始めとした悪質なサイバー犯罪に対しまして、今後とも、必要な取締りや、関係省庁、事業者等と連携した被害防止対策を講じてまいりたいと考えております。

#305
○平木大作君 是非、法的な位置付けも含めてしっかり、これから減ることはなくてもどんどん増えていく犯罪のタイプかと思っておりますので、しっかり整理をしてお取り組みいただきたいと思うんですが。
 そこで、小此木大臣にちょっとお伺いしたいんですけれども、このサイバー犯罪ですね、なかなかいわゆる誰から攻撃を受けているのかも含めて特定も難しいという中で、ある意味お金払って解決できるんだったらという誘引が当然働く、企業にとっても受け止めが難しい犯罪なんだろうというふうに思っています。
 こういうサイバー犯罪の被害に遭った企業から警察が相談を受けた場合どのような支援が可能になっているのか、お取組を御紹介いただけたらと思っております。

#306
○国務大臣(小此木八郎君) 今お話がございました企業等を狙ったランサムウエア攻撃など、サイバー犯罪はますます犯行手口が悪質化しており、被害も深刻化しています。サイバー空間における情勢は極めてまず深刻な情勢だと認識をしています。
 こうした課題に対応するため、サイバーセキュリティーの専門家の方々にお集まりをいただいて有識者会議を開催し、誰もが安心して参画できるサイバー空間の実現を新たな基本理念として、犯罪対策についても御提言をいただいているところでございます。
 警察においては、企業からサイバー犯罪の被害相談を受けた場合には、犯人検挙に向けた取締りや被害防止のための助言等の措置を講じているところでありますけれども、御提言を踏まえ、更なる取組についてしっかりと検討を進めてまいりたいと思います。

#307
○平木大作君 ある意味なかなか技術の追いかけっこをしているようなところもあって、本当に次々と新しいソフトウエアが出てきては悪事を働くという今状況にあります。しっかりとこれ警察としても本腰を入れて取り組んでいただくことをお願いを申し上げたいと思います。
 一問で恐縮ですけれども、小此木大臣、また警察庁に対する質問はここまでであります。

#308
○委員長(森屋宏君) 小此木委員長、退室されて結構です。

#309
○平木大作君 次、丸川大臣にお伺いをしていきたいというふうに思っております。
 残りの時間もありますのでちょっと順番入れ替えさせていただきまして、文化プログラムについてお伺いをできたらというふうに思っております。
 先日、文化プログラムの集大成として、東京二〇二〇NIPPONフェスティバルの実施ということが発表されました。これまでも、オリンピックの開催が決まってから各地で様々なお取組をいただいてきたわけでありますけれども、どうしても昨年のこのコロナ禍によって地域でいろいろ御準備いただいてきたものが規模を縮小したり、延期、中止せざるを得ないものもあったわけでありまして、改めて、このいよいよ大会が目前に迫った現時点で、この集大成としてのこのNIPPONフェスティバル、取り組まれるわけでございます。
 ある意味、これまでの文化プログラムの取組を総括いただきますとともに、この東京二〇二〇NIPPONフェスティバル、意義ですとか目的について御説明いただけたらと思います。

#310
○国務大臣(丸川珠代君) 委員も御承知のことかと思いますが、オリンピック憲章にも、スポーツの祭典であると同時に、文化プログラムを行うことについても記述がされておりまして、まさにこの東京大会は文化の祭典でもございます。
 多様な文化を通じて日本の魅力を発信する大変大きな機会であり、国、東京都、組織委員会等の関係機関が一体感を持って文化プログラムに取り組んでまいりました。昨年、御指摘のようにコロナの感染拡大下で縮小や延期又は中止を余儀なくされたプログラムもございましたけれども、一年延期した今年もしっかり文化プログラムを進めていくということで取組をしております。
 政府におきましては、文化プログラムの中核的な事業と位置付けられる日本博を推進してまいりました。加えて、多様性や国際性に配慮をして日本文化の魅力を発信する取組であるビヨンド二〇二〇プログラムを推進しておりまして、この認証件数は一万七千件を超えました。
 また、委員御指摘いただきました東京二〇二〇NIPPONフェスティバルにつきましては組織委員会が推進をするプログラムでございまして、これも、日本を代表する文化芸術の力を一つにし、オリンピック、パラリンピック史に残る文化フェスティバルをつくり上げることを目指した取組でございます。
 今週、先週でしたね、発表されましたけれども、残念ながらやや簡素化された部分もございますけれども、まだ大会まで期間ございます。引き続き、関係機関と密接に連携をしながら、文化プログラムを全国各地で引き続き展開をし、機運醸成につなげてまいりたいと存じます。

#311
○平木大作君 午前中の御答弁の中でも、聖火リレーがこのJヴィレッジから出発をするというお話もいただいたところでありますが、今回のこの東京大会を真の意味で復興五輪たらしめる取組の一つが私、文化プログラムだというふうに思っております。
 改めて、いよいよ集大成のタイミングで、被災三県におかれましても様々、今、文化プログラム、準備を進められ、また、この東北の復興ということを世界に発信しようということで熱意を持って取り組まれているというふうにお伺いしております。是非とも成功裏に推進していただきますようにお願いいたします。
 最後の問いになるかと思いますが、先日行われたIOCの総会についてちょっと確認だけ最後させていただけたらというふうに思っております。
 三月十日から十二日にかけて、これオンラインでの開催というふうに伺っていますが、国際オリンピック委員会の総会が開かれております。テーマとしては、東京オリンピック・パラリンピックの準備状況について話し合うというふうにお伺いしていましたが、報道だけ見ているといろんな話が、遅れているんじゃないかという指摘があったとかいろいろ聞くわけでありまして、改めて、これどんなことが議論されたのか、また、総会後、IOCとは今どういう連携を取っているのか、最後に御確認をさせていただけたらと思います。

#312
○国務大臣(丸川珠代君) 先週開催されましたIOC総会では、まず組織委員会の橋本会長から、コロナ対策、ジェンダー平等の推進、そして東京モデルの構築と、この三点について報告が行われまして、出席者から改めて東京大会が確実に開催されるということの確信を持てたというコメントがあったと承知をしております。
 バッハ会長ですが、東京はこれまでで最も準備の整ったオリンピック都市であり、現時点では七月二十三日に開会式が行われることを疑う理由はありませんという発言をされたそうでございますが、いずれにしても、私どもは緊密に連携をして状況をしっかり判断しながら、国民を守るために取り組んでまいりたいと思います。
 ワクチンの件は触れますか。バッハ会長からワクチンの件について触れられたということがありました。これ、中国のワクチンが承認された国におけるワクチンの供給について言及をされたわけです。一方で、ワクチンを前提としない大会参加、あるいは大会の開催ということも触れておられます。
 以上です。

#313
○平木大作君 ありがとうございました。
 時間になりましたので、終わりたいと思います。

#314
○高木かおり君 日本維新の会の高木かおりです。
 早速質問に入らせていただきたいと思います。
 本日は、非正規雇用の問題点についてお伺いをしていきたいと思います。
 今、この日本の労働市場を考えますと、やはりこの非正規雇用の存在、これは避けて通れないというふうに思っております。経済格差の問題、それからワーキングプアの問題、また、この失業への不安、それから現状への不満、こういったことが多々ございます。
 そういった中で、この非正規雇用は、希望して非正規で働いている人にもその収入や雇用の不安定さ、こういったことは変わらないことから、やはりこれもう、しっかりと根本的に大きな転換ということも必要になってくるかと思います。
 本日は、この大きな議論というのはまた次の機会にさせていただくとして、この非正規の問題について個別に伺ってまいりたいと思います。
 この正規、非正規の雇用者合わせて、今、日本ではこの雇用者全体、令和二年時点で五千六百十九万人、そのうちの不本意非正規雇用者、これはどういうことかといいますと、本当は正社員として働きたいんだけれども働く機会がなくて、そしてこの非正規で今現在働いているという、こういった方の数が約二百三十万人、これが雇用者全体の約四%と言われております。この四%という数字、決して小さくお考えにならないでいただきたいというふうに思っております。
 この二百三十万人の方々が不本意ながら非正規で働いているこの現実、これをやはりしっかりと認識していただき、そして、この非正規の問題を考える上で、この不本意非正規雇用者がなぜ非正規のままでいるのか、また、この原因は何なのか、こういったことをしっかり検討していく必要が改めてあるんではないかというふうに思っております。
 これ、年齢層で見ますと、総務省の令和元年の調査によりますと、二十五歳から三十四歳までの間が一七・七%、すなわち、これ数字で表しますと四万一千七百七十二人、この方々が不本意非正規雇用、そのうちの約半分、五一%が女性であると報告されております。
 この不本意非正規雇用で働く特にシングルマザーの方々、本当に今コロナ禍の中で苦境であるというふうに言わざるを得ません。私の地元大阪も、今日お越しいただいている大隈政務官も地元同じ大阪ということで、本当にシングルマザーの方々、困窮しておられます。
 こういった影響は、これ女性だけではないんですよね。男女共同参画白書におきまして、正規、非正規の未婚率、この視点を見てみますと、これ、非正規雇用は男性の未婚率に大きな影響があるというふうにも報告されている。これ、少子化にもつながっていく原因にもなるんですね。
 不満を持ちながら非正規として働いてきた若い世代、こういった方々は、やはりこういった状況で将来への不安から、結婚とか出産とかマイホーム取得とかこういったこと、夢を諦めている方が本当にたくさんいると思います。
 こういったことを踏まえて質問に入らせていただきたいんですけれども、政府は、ただただこの状況を見過ごしてきただけではないと、正社員転換・待遇改善実現プラン、こういったことも打ち出されているのは存じ上げております。これ、平成二十八年から五年間ということで対策は行っていただいているんですけれども、このプランの効果がどのように今効いているのかも含めて、先ほどから申し上げている不本意非正規雇用の対策、これ今、政府、どのように御見解を持っておられますか、お答えください。

#315
○大臣政務官(大隈和英君) お答えいたします。
 委員の問題意識、私も共有しているところでございます。
 御指摘の不本意非正規雇用の現状でございますが、先生おっしゃるように、二百三十万人、去年の平均ですね、ということになっております。前年と比べて六万人減少している。割合で見ると、回答された非正規の方の分母として、この不本意の方の割合としては一一・五%、前年比で〇・一%低下ということにはなってございますが、いずれにしても、このコロナの経済状況ということで、しっかりとこれも注視をしていこうというふうに考えております。
 また、こうした方々が希望に応じまして正社員として就労して安定したまた生活、またそれが高じて安定した社会をやっぱりつくっていくためにも、非正規雇用から正社員への転換を行う事業主への働きかけというのも大事かというふうに考えております。
 そういう点でのキャリアアップ助成金、またハローワークによる正社員就職に向けた担当者制によるきめ細かな就職支援ですとか、引き続き正社員転換等の取組をしっかりと進めてまいりたいと思いますし、働き方改革関連法案によって、関連法によってですね、非正規雇用労働者と正規雇用労働者のいわゆる同一労働同一賃金の整備を行ったところでございます。
 しっかりと法の施行により納得が得られる処遇を受けられるように、しっかりとまた進めていきたいというふうに思っております。

#316
○高木かおり君 ありがとうございます。
 御答弁いただいた中にも、キャリアアップ助成金というお話もありました。これ、最高で一人当たり七十二万円企業に支給されるという、こういった取組をされていることは承知しております。
 ただ、これだけではなかなか解決できないわけですね。やっぱり先ほど触れていただいた正規雇用の窓口、これ、正規雇用へと転換していく、この間口をやっぱり広げていく、そういった根本的な、そうでなければ根本的な解決にならないというふうに今思っております。
 今日、資料を二枚付けております。
 無期転換ルールの概要という資料なんですけれども、不本意非正規雇用だけに問題はとどまらないんですよね。非正規雇用を生み出す派遣労働の構造もこれ着目しないといけない。
 このお配りさせていただいている資料にも詳しく書かれているんですけれども、労働契約法では、非正規での通期雇用期間が通算五年を超えたとき、労働者は無期労働契約、これ、無期労働契約というのは、分かりやすく言うと正社員に、正規雇用に転換するということですけれども、これを雇用主に申込みする権利を持っている、それが無期転換ルールということなんですけれども、実際にこの権利を行使しているのかについて明らかにする必要が私はあると思います。どうしてかというと、やっぱり労働者の立場に立てば、五年間一生懸命頑張ってきて、契約契約、あっ、更新ですね、五年間更新を続けてきて、そして、その努力が報われるためにこの制度設計してきたというふうに私は思っております。
 そういう中で、行使して無期転換されていないという結果では、制度をつくった私意味がないというふうに思っておりまして、この労働契約法第十八条、ここ、「使用者は当該申込みを承諾したものとみなす。」と規定しているんですね。このみなし条項を見てみると、やっぱりこれ、無期転換、すなわち正社員になれると理解するのが素直な取り方なんじゃないかというふうに思うわけです。
 そこで質問なんですけれども、実際にこの申込みを行って、これ無期労働契約に転換されて継続して働いている人、この人数は把握されていますか。そして、この転換申込みの実態の数、これについてお伺いをしたいと思います。

#317
○大臣政務官(大隈和英君) 今、お答え申し上げますと、詳細な数については、こちらの方で把握しておりますのは、有期契約労働者数を、約五・五万人を対象に調査いたしまして、有期の方が四千二百十五人ということになっておりまして、転換すると回答された方は二六・六%、既に移行を申し込んだという割合は一七・三%、申し込む権利が発生した回答者のうちの一七・三%の方がやっておられるということで把握しております。

#318
○高木かおり君 ありがとうございます。
 政務官がおっしゃっていただいた数ですけれども、これサンプル調査での数字でしょうか。労働政策研究・研修機構でのサンプルでの数字かと思います。希望する者が二二・六、そういった今数字だったかと思います。
 そういう中で、やはり希望する者が二二・六%、私の方で把握している数が、実際に本人が申し出た、無期転換ルールとして正規社員になりたいというふうに申し出た数は三・一%というふうに把握しているんですけれども、今政務官おっしゃっていただいた一七・幾らという数字なんですけれども、もう一度それについて、どういった数字か、お答えいただいてよろしいでしょうか。

#319
○大臣政務官(大隈和英君) お答えいたします。
 これ、JILPTが二〇二〇年の五月に公表いたしました無期転換ルールへの対応状況等に関する調査というところで、今申し上げたように、常用労働者十人以上を雇用する全国の企業等二万社において、そこで働く有期契約労働者等約五・五万人を対象に調査しております。有効回答数としましては、細かく申し上げますと、企業が四千六百八十五社、有期契約労働者等が今申し上げたように四千二百十五人で、そのうちの七・七%というふうになっております。
 無期転換申込みを行うか否かは有期契約労働者本人の御希望に基づいて決定されるところでございますが、この調査においては、希望すると回答された有期契約労働者の割合は二六・六%、そして、申し込む権利が発生された回答者のうち既に申し込んだという方が一七・三%というふうに申し上げております。

#320
○高木かおり君 繰り返しで、ありがとうございました。
 今そういった数値の中で、これ、もちろん民間と民間のお話なのでなかなかそういうことに対して政府として介入ができないということはあるかもしれません。そういった中で、やはり、実際に、希望したけれども実際に無期転換できなかったという方の方が、数値が低いという現状があるということが示されたかと思います。
 そういった中で、やはりこれ、こういう状況は政府も真剣に受け止めるべきだと思いますし、これ確かに、この自分の専門性を高めるために他社に切り替えたいんだとか、時間帯に応じてそもそも非正規のままでいたいんだという方ももちろんいらっしゃいます。一方で、やっぱり申し出たところで拒否されてしまうのではないかとか、そもそも無理なんじゃないかと諦めてしまっている方、こういったことも推察がされるわけですね。政府は、この点についても引き続きしっかりリサーチを行っていただいて、正規雇用に向けて何ができるのか、こういったことも真剣に検討をしていただきたいというふうに要望をしておきます。
 これ、申込みをして仮に転換されなくても、具体的に、拒否されたとしても、法律上はこの事業者側には罰則の規定も特にはないわけですよね。そういったところもなかなかしっかりと正規へ転換していけないという要素になっているんではないかというふうに思っております。その点についてもまた今後御検討をいただければと思っております。
 この五年間働いて申込みをしたのに無期転換しない事業者に対してここペナルティーがないと、その理由について政府の御見解をいただけますでしょうか。

#321
○大臣政務官(大隈和英君) お答えいたします。
 先生御指摘のように、この五年間有期で働かれた後に申請をされた方、一年間の申込期間になりますが、働かれた方においては、使用者については拒否をすることが認められておりません。ですから、そういう点では、申請をされれば契約が成立するということになっておりまして、そのため罰則を設けていないということになりますが、例えばその直前に、四年と例えば十一か月ですとか、その直前に例えば意図的に契約を切りたいということで解雇されるというようなケースがやっぱり中にはある場合もありまして、そういうところに関しましては、労働契約法の趣旨に反してやはり望ましくないということを私たちも考えております。
 引き続き、この契約法の趣旨に照らしまして、問題のある事案を把握した場合には啓発指導等をしっかりと実施してまいりたいというふうに考えております。

#322
○高木かおり君 無期転換できなかったと、すなわち正規になれなかったと、拒否された数までは正確には把握していないというふうにレクの中でもお聞きしているんですね。ゼロではないと聞いていると。ということは、あるということなんですよね。だから、こういったことも取りこぼしなくしっかりやっていただきたいというふうに思います。
 この民間企業との雇用計画、先ほども申し上げましたが、政府が介入するということは余り好ましくはないんでしょうけれども、これ、やっぱり労働局から助言とか指導とかそういった制度はあるんですから、無期転換の再度申入れ権利を与えるとか、そういったことも個人的にはいいんではないかなというふうに、無期転換して正規雇用として雇用されるように、企業側にもやっぱり理解を求めていくということも必要だと思っております。
 次に、派遣業は非正規雇用者との間で雇用契約を締結しなければならないわけですけれども、その中で、派遣業が派遣先からいただく賃金以外のもの、これマージンと呼ばれますけれども、このマージン率が高いと必然的に賃金が安くなる仕組みであると。マージン率が低ければ賃金に反映されるけれども、一概に、これマージンが低いからといって良い企業かどうかというのは一概に言えないということは承知しております。
 ただ、法律上このマージン率に上限は設けていないということを踏まえまして、非正規雇用を受け入れる派遣業に対してこのマージン率の公表、これは義務付けているかと思いますが、なぜこのマージン率の上限を定めないのか、政府の見解を伺いたいと思います。

#323
○大臣政務官(大隈和英君) お答えいたします。
 御指摘の派遣会社あるいは紹介会社、そのマージンというものは度々御指摘いただいているところでございます。
 マージン率の大小のみをもって一概にそれが適正かどうかというのを評価するには、例えば、平均でいいますと、今調査を掛けますと、これは二〇一八年度の労働者派遣法施行状況調査、令和元年度実施の調査によりますと、回答のあった八百三十六社においては、マージン率の平均値、大体三〇・四%というふうになっております。その内訳なんですが、大体利益が五・九%ということではあるんですが、例えば、社会保険料、労働保険料、また福利厚生費というような法的にこれ必ず必要なもの、そして教育訓練費、これも定められておりまして、それぞれ必要経費というものも確かにございます。私もよく研究生時代にこの派遣でいろいろお世話になったこともありますけれども、そういう点でのやっぱり見える化ということをしっかりとしていく、適正かどうかということを客観的に見るということがやっぱり大切になってこようかというふうに思います。
 そういう点でのこの公表を義務付けております、先生御指摘のとおりでございますが、人材サービス総合サイトというものを設けまして、派遣会社、これ、紹介会社も両方見られるということをしておりまして、適正な労働者派遣事業の運営をしっかり確保していきたいというふうに考えております。

#324
○高木かおり君 是非やっていただきたいと思います。マージン率はその業態によって異なることも許容できますけれども、一般常識的な範囲での上限とか、そういったことを示していくというのも政府の役割なんではないかというふうに思っております。
 今日、通告たくさんこの非正規雇用でさせていただいたんですけれども、時間の都合上、ちょっと大隈政務官にあと一、二、三、三つお聞きしようと思っていたんですけれども、またの機会にさせていただきまして、最後に西村大臣に伺いたいと思います。
 この間、賃金の格差、こういったことを明らかに、今日も資料を出させていただいているんですけれども、正規雇用と非正規雇用の余りにも大きい賃金格差について、こういったことにも触れていかせていただこうと思っていたんですが、こういったことも含め、今回のこのコロナ禍で、雇用における男女共同参画を推進する内閣府においても、この女性の非正規雇用の占める割合、本当にこれもう貧困に直結しているわけです。
 こういった中で、経済対策の一環として、この雇用対策において、今日も質問の中に、ほかの議員の質問の中に出ておりました、この雇用対策において同一労働同一賃金の対応など、こういった非正規雇用の処遇改善に対しても、西村大臣の、最後、見解を伺いたいと思います。

#325
○国務大臣(西村康稔君) 今、大隈政務官から様々な制度の仕組みについて、まずは雇用を確保するということが大事だと思いますので、正規社員になりたいけれどもなかなかなれない方もおられる中であっても、まず雇用を確保する。その上で、できる限り正規社員となれるような枠組みをつくっていくこと、さらには、賃金が上がっていく仕組みをつくっていくこと、これが大事だと思っております。
 今回、コロナを機に、そうした非正規の方や女性や弱い立場の人にしわ寄せが行った。これは、どこの国でも弱いところをコロナはついてきて、弱点が浮き彫りになっているわけでありまして、今回、一人親の方や女性や非正規の方や、しわ寄せが様々行っていますので、ここへの対策を強く、対策を強化していかなきゃいけないというふうに考えているところであります。
 既に雇調金で維持をしたり、あるいはマッチングの仕組みとかトライアル雇用とか仕組みをつくってきておりますし、御指摘のように、同一労働同一賃金がこの四月からは中小企業にも当てはまり、適用されますので、多くの企業でそれであれば正規社員にしようという流れも今生まれつつあるんだと思いますので、そうした動きを後押しをしていきたいと思います。
 また、キャリアアップ助成金の話も出ましたけれども、これを使って就職氷河期世代も多くの人が正社員化になったりしておりますので、さらにこういった活用を広げていきたいと思っております。
 また、本日、関係の閣僚会議で決定をしましたけれども、例えば、低所得の一人親の世帯に対して、介護士とかデジタルとかこういう資格を取るのに、最大四年間、毎月十万円の給付を受けながら資格を取れるという仕組みの今回拡充を図っております。そういったことを通じて資格を取得してもらって、そして正社員として働いていただく、こういった道も広げていければと思っております。
 いずれにしましても、雇用、今非常に、回復基調にはあるんですけど、まだ厳しい状況が続いておりますので、しっかりと正社員化、そして賃金が上がっていく、そうした流れを継続していければというふうに考えております。

#326
○高木かおり君 是非とも引き続きお願いをしたいと思います。
 残りの時間に、丸川大臣に伺いたいと思います。
 災害支援についてです。先週、東日本大震災から十年がたったということで、今日は災害支援の中でも女性の役割について伺いたいと思います。
 本当に毎年毎年、台風ですとか豪雨、地震、いろいろな災害が起こっている状況なんですけれども、これ、いかに迅速に、そして的確に支援をしていくということが求められているんだと思うんですね。特に、女性から見た女性に対する支援、これすごく重要な点だと私自身は思っています。ここをやっぱり前に進めていくためには、よく言われる意思決定の場に女性をというようなこの視点、これは非常に重要で、この災害支援対策においては、これ、都道府県とか市町村、自治体に設置している男女共同参画センター、この役割は非常に重要だと思っています。
 特に、今日ちょっと掲げさせていただきますけれども、この災害支援の窓口で女性の視点に立ったガイドラインというのが、これ昨年できました。すごくしっかりしていて、中にもう具体的にどういうふうに行動を起こしていくのかということが書かれております。
 こういったものは恐らく自治体にも配られているんだと思いますけれども、この中で、先ほど申し上げた男女共同参画センター、この役割が大きいんだというお話をさせていただきました。これが、やはりこれ今法律では定められていないわけですね、これを設置するということが。でも、やはりこれは、自治体の中ではこれをしっかり力のあるポジションのある場にするためには、これはやっぱり法律に書き込むということも一つ重要なんではないかなと思うんですけれども、せめて自治体の地域防災計画にこの男女共同参画センターの役割、これ明記されること、これが重要なんではないかと思いますが、丸川大臣の御見解お伺いできますでしょうか。

#327
○国務大臣(丸川珠代君) 委員御指摘のとおり、東日本大震災から得た大きな教訓の一つは、避難所等、災害の中に女性の視点をしっかり取り入れることでありました。
 そして、今、男女共同参画センターについてお触れをいただきましたけれども、まさに地域の防災力の推進拠点として重要な役割を担っております。昨年五月に策定していただいた防災基本計画にも書き込んでいただいておりますし、我々の部署だけではないということは申し上げたかったわけですが、今、私ども、国からも予算を直接事業に対して出させていただいております。令和二年度三次補正では男女共同参画センター間の相互支援を促すことをしておりますし、また地域女性活躍推進交付金でも支援をしております。
 是非とも、地域防災会議で是非女性の参画を進めていただきたいということで目標も掲げておりまして、特に、都道府県は一六・一%なんですが、市町村が委員の八・八%しか女性がいない。ここの意識改革を是非自治体の皆様にも御理解をいただいて進めてまいりたいと思っております。

#328
○高木かおり君 今日通告させていただいていた質問がちょっと時間の都合上できなくて、本当申し訳ございません。
 先ほどの数字の方にも触れていただきました。本当に市町村では女性の参画というのがまだまだなんですよね。やっぱり女性が、こういった有事のときに女性が参画をしていく、意思決定の場に女性がいるということ、それからリーダーシップをやはり発揮をしていくということ、これがすごく重要なんだというふうに思っております。今後とも、引き続き是非とも丸川大臣のお力で引っ張っていっていただければと思います。
 時間が参りましたので、終わりにしたいと思います。ありがとうございました。

#329
○柴田巧君 日本維新の会の柴田巧です。よろしくお願いをします。
 まず最初に、ワクチン接種についてお聞きをしたいと思いますが、改めて言うまでもありませんが、日本では今、十六歳未満は接種の努力義務にはなっておりませんし、多くの外国、諸外国でもおおよそそうでございますが、しかし海外では、この十六歳未満のいわゆる臨床試験が行われるようになっていると聞いております。
 例えば、ファイザーは十一歳以下を対象とした臨床試験を始める意向を明らかにしておりますし、モデルナも、これはモデルナは十八歳未満の接種が認められていませんが、今のところ、秋までに十二歳から十八歳への使用の許可を得たいというふうにしているわけであります。
 アメリカなどでは、生徒のワクチン接種を対面授業の再開の条件に求めるなど、子供への接種の関心が高まってきているというような話も聞くわけですが、先般、衆議院の予算委員会でこやり厚生政務官は、接種の時点で十六歳以上の方を予防接種の対象とすることにしているが、今後の必要なデータが整ってくれば、安全性、有効性の評価を改めて行って検討することもあり得ると述べておられます。
 そこで、お聞きをしますけれども、海外でのこの十六歳未満のワクチンの接種というか治験状況はどうか、また、どのような安全性、有効性が示されれば、この日本でも十六歳未満の接種が努力義務ということになるのか、厚労省にお聞きをしたいと思います。

#330
○政府参考人(大坪寛子君) お答え申し上げます。
 現在国内で接種が進められておりますファイザー社のワクチンでございますが、先生御指摘のとおり、薬食審の審議を経まして、二月十四日、薬事承認をされたところでございます。その際提出されております薬事上のその承認をされた対象年齢につきましては、国内外での臨床試験のデータ、これに基づきまして十六歳以上の方としております。
 続きまして、予防接種法の努力義務の範囲をどうするかということに関しましては、厚生科学審議会における議論を経まして、十六歳以上の方というふうに定めたところでございます。
 このファイザー社のワクチンでございますが、御指摘のとおり、現在、海外でも同様に十六歳以上の方について承認をされておりますが、一方で、小児、十六歳未満の方につきましてもファイザー社がデータを収集しているというところは承知をしております。
 ただ、個別、その企業の詳細、治験の詳細につきましては、現時点ではお答えすることは差し控えさせていただきたいと考えております。
 ただ、今後、十六歳未満の方を対象といたしました十分な臨床試験のデータ、これが提出されました場合には、当該年齢層での安全性、有効性を適切に評価をいたしまして、その上で、接種対象者の範囲、努力義務の範囲、今般承認を得ました経緯と同じように審議を経まして、努力義務の対象とするかについて検討するということが考えられると思っております。

#331
○柴田巧君 近々日本で十六歳未満の接種が義務になっていくということは現時点では考えにくいですが、しかし、そういうことはあり得るという前提で物も少しは考えていかなきゃいけないのかなと思っているところですが。
 もし十六歳以下が、未満が接種義務ということになった場合に、例えばその生徒たちが学校で集団で接種を受けるなどなど、どのようなことを検討するということになるのか。まあ先の話になると思いますが、河野大臣の御見解をお聞きをしたいと思います。

#332
○国務大臣(河野太郎君) 現時点で十六歳未満が接種対象になるかどうか見通せないところでございますし、その場合も、十六歳以上を先に打ってから十六歳未満になるのか、あるいは六十五歳以下の中で一緒の枠になるのか、厚労省の方で検討されて決められると思いますので、そうしたことを見ながらいろんなことを考えてまいりたいと思います。現時点ではまだ何も対応しておりません。

#333
○柴田巧君 今、目の前のことで精いっぱいということがあり、また、実際に承認をされているという状況、なるという状況ではありませんからそういうことになろうかと思いますが、ただ、この研究者などに言わせると、子供へのワクチン接種がやっぱり将来的に感染収束に向けた一つの要素になる可能性があると。あるいは、集団免疫を獲得するには、感染媒体になり得る子供たちへのワクチン接種がやはり最終的には必要だという意見も表明されているところでありますので、まあそんな遠くない将来、そういうこともあり得るという前提でまたいろんなことも考えていただきたいと思います。
 次に、ワクチンパスポートについてお尋ねをしたいと思いますけれども、このワクチン接種証明など、これは経済社会活動の正常化を後押しするとの期待があるわけですし、また、この接種を促す効果も期待をされているわけです。
 今のところ、河野大臣も国会での答弁で、国内での発行は現時点では考えてはいないということでございまして、まあ全ての人が打てるわけではない、打つわけではありませんから、そのことによっていろいろと、この証明がない人の行動を制限するということは差別につながりますし、そんなことがあってはいけませんが、求める人、欲する人にはやはりそのような対応をしていくべきだと思っているところです。
 一方で、河野大臣も認められましたように、世界的にはワクチンパスポートは広がりつつあるのが現実でございますので、実際、EUでは、この接種した人にその接種歴や感染結果を示すデジタル証明書を、証明発行を目指す法案を今月中に提出するとも言われておりますし、これは域外でも機能するように国際機関と協力をしていきたいと。また、シンガポールも国際的な移動再開に向けて複数の国と協議をするとしていますし、今日の新聞にも、中国においても同様に、国際健康医療証明、まあ同じような仕組みだと思いますが、これを他国とも運用していきたいというようなことを言っているわけでございます。
 日本でも、実際はこの世界共通のデジタル証明書の開発が進んで、実証実験が始まっているのも事実でありますが、いずれにしてもこの流れは不可避だと私は思っていまして、だとすると、諸外国との間でこのルール化や、あるいは偽造対策といったことなどについて国際的な取決めをやはりやっていく必要があるんではないかと思いますが、外務省にお聞きをしたいと思います。

#334
○政府参考人(高杉優弘君) お答え申し上げます。
 ただいま委員から御指摘いただいたとおり、ワクチンの接種証明を利用しましたいわゆるワクチンパスポートにつきましては、国際的に様々な議論、検討が進められております。
 ただ、その中で、WHOでございますけれども、国際保健規則の検証委員会というものがございまして、ワクチンの接種証明についての勧告を出しております。その勧告の中では、現時点では国際的な往来における入境の条件としてワクチン接種証明の要求は導入しないと、また、ワクチン接種の証明は国際的往来を行う者が他のリスク軽減措置を遵守することを免除するべきではないというような提言を出しております。
 ワクチン証明につきましては、外務省といたしまして、このような海外の動きを含めまして、引き続き、知見の収集に努めながら、国内外の議論、それから各国の対応状況を注視していきたいというふうに考えております。

#335
○柴田巧君 このコロナ禍で、大変日本はいろんな意味で遅れてきました。この給付金の支援もそうですし、ワクチンの接種もそうです。このワクチン接種証明あるいはパスポートについても、ここでも後れを取ることのないようにしっかりアンテナを高く上げていただいて、準備すべきもの、あるいはいろんな整備を整えなきゃいけないものは早め早めにやっぱりやっていただきたいなと思っておりますので、改めてそのことを申し上げて、次の質問に移りたいと思います。
 次は規制改革についてお尋ねをしたいと思いますが、菅内閣がこの規制改革を一枚看板にして、しかも河野大臣を起用されて前に進めようとされていることには、我々も、日本維新の会も大胆にこの規制改革をすべきだという立場に立ちますので期待をするところですが、今日は何か特に一つこれはという規制を取り上げるのではなくて、その規制改革を進めていく上で、物の考え方、やり方、体制、果たしてどうしていくべきか、こういう観点からお尋ねをしていきたいと思います。
 お手元に資料も配付をさせていただきましたが、今、先進諸国、OECD諸国では規制の事前評価、事後評価において定量化が進められていまして、それによって規制コストの総量削減を実現をしているということなんですね。これが大きな流れになってきております。
 簡単に言えば、一つもし新たなルールを作るのならば、ここにワンイン・ワンアウトなど書いてあるのがございますが、一つの新しい規制を作ると、一つの新しい規制をですね、これ廃止をしていくということですが、ここに、ある場合は、単に個数を削減するんではなくてその追加相当分のコストを、個数ではなくてコストを既存の規制の廃止や緩和によって捻出、削減しようとするものでありまして、お手元の資料にありますように、イギリス、カナダ、ドイツ、アメリカ等々でそういう取組をして成果を上げているわけです。イギリスに至ってはワンイン・スリーアウトまで今深掘りをしてやっているということになるわけですが。
 日本ではこれまで正直、規制コストを定量化した透明性のある議論というのはほとんどなくて、例えば総理のリーダーシップに事実上依存して国家戦略特区などをやっていくとか、あるいは個々の規制改革を実現するということをやってきました。この規制コスト総量規制のメリットは、個々の規制にまつわるそういう政治的なパワーゲームのみに依拠するんではなくて、透明性のある形で改革の議論を前に進めやすいということにあります。
 そこで、このような動きを、世界的な潮流をどのように認識をされているのか、また、日本にも具体的にこういう手法を取り入れていく段階に来たんではないかと思いますが、併せて河野大臣にお聞きをしたいと思います。

#336
○国務大臣(河野太郎君) 一つのアイデアなんだろうと思います。ただ、これ、どのようにコストを計算するのか、あるいはそれぞれの国によって法体系とか行政組織の在り方が違うものですから、これをなかなかすぐ日本に入れるということはできないのかもしれませんが、行政手続によるコストを削減しなければならぬというのはもうこれは日本もやらなければいけないことで、今回、この押印の廃止に加えて、コストが高い書面、対面の見直し、それから必置、常駐専任義務の見直しといったそれぞれの民間に多大なコストの負担をいただいているものについては、この際まとめて見直しを掛けようということでやってございます。
 なかなかこのとおりにはいかないのかもしれませんけれども、コストの削減がしっかりできるような行革の見直しというものを続けてまいりたいと思っております。

#337
○柴田巧君 ありがとうございます。
 河野大臣もこの必要性というか、お認めになったところですが、今おっしゃったように、いろんなそのためには仕組みなり体制なり法律なりの見直しとか整備をしなきゃいかぬのは間違いないと思っていまして、そんな観点から以下お聞きをしたいと思いますけど。
 規制に関する事前評価、事後評価をしっかり行って、規制の新設、改廃手続を拒否できる、やっぱりそういう意味では強力な機関が必要だと思っていますが、今はばらばらにいろんなよく似たものがございます。例えば内閣府には国家戦略特別区域会議というのがありますし、これは岩盤規制を取り除くことを意図していますが、また同じく内閣府には規制改革推進会議もある。これはしかし総理の諮問に応じて審査、調査するものですね。それから、行政改革推進本部が内閣官房にはあります。
 また、先ほどもおっしゃったように、規制のコストなどをどう評価するか、算定するかという、そういったことを主にやっているのは総務省の行政評価局ということになろうかと思いますが、必ずしもここは他省庁に対して強い立場にはありませんし、配置されている人材も、まあこんなことを言ってはあれですが、質、量共に十分ではないということかと思います。
 したがって、各部局がある意味これ中途半端な所掌と権限で持っていて、改革の司令塔が明確になっていないと思いますので、これらをやはり統合して、規制コストを監査し、規制プロセス自体を監督するやっぱり強力な機関を設けていくということが必要なんではないかと思いますが、河野大臣のお考えをお聞かせいただければと思います。

#338
○国務大臣(河野太郎君) おっしゃるように、総務省に行政評価をやっていただき、また戦略特区、その他、坂本大臣に担当していただいているというところで、いろんなところでいろんなことをやっているというのは確かにそのとおりでございますが、私の下に、今、地方自治体から、あるいは各省から人を出していただいた大臣の直轄チームというのがございまして、ここでかなり規制改革、いろんなものを進めていただいております。これは、民間からもかなりこのチームがいろんなことをスピード感持ってやってくれているという評価をいただいておりますので、新しいものをつくるという考えもありますが、そのつくっているのも時間が掛かるわけでございますので、若干アドホックぎみではありますけれども、この直轄チームでまずやれるところまでしっかりやっていきたいというふうに考えております。
 これは今、菅内閣、規制改革を一丁目一番地に据えてという総理の御発言もありましたとおり、規制改革に非常に総理も前向きで、しかもスピード感持ってやれという指示が全省に出ておりますので、まず、菅内閣、しっかり現行の体制でやらせていただきたいと思っております。

#339
○柴田巧君 私が心配するのは、これまでどおりのやり方では、何といいますか、規制改革が各省庁の壁に阻まれて画期的な進展を見ることが難しいのではないか、そういう意味でもしっかりとした組織を、きちっと機関をつくるべきではないかということでございますが、まずは河野大臣のお手並みを拝見をしながら、またどこかの場面でいろいろとお聞きをしていきたいと思います。
 次に総務省にお聞きをしたいと思いますが、先ほどからお話をしているように、規制評価、非常にコスト算定等必要なわけですけれども、どうも今のままだと骨抜きの部分が多いんではないかと危惧をしております。
 例えば、行政機関が行う政策評価に関する法律施行令第三条六ですが、事前評価を義務付けする対象となる規制を法律と政令に限っております。つまり、実際は、御存じのとおり、規制の細目を決定する可能性の高いのは省令、告示ですが、ここは規制の対象外としています。例えばドローン規制、これは省令ですし、自動車への自動ブレーキの義務付け告示は、これは告示ですので対象外ということになって、こういうのが大半だと、多いということで、これでは骨抜きになってしまうのではないかと思うわけですが。
 そこで、法律や政令だけではなくて、省令、告示などにも基づく、これらも含めて、規制を含めるべく、この法律施行令のやっぱり見直しを図っていくべきではないかと思いますが、これは総務省にお尋ねをしたいと思います。

#340
○政府参考人(米澤俊介君) 政策評価法施行令でございますが、委員今御指摘のとおり、法律又は政令による規制の新設、改廃、これが事前評価の対象とされてございます。
 我が国の法体系の下では、国民の権利義務を定める規制というものには法律の根拠を要していると、下位法令には規制の具体的内容を委任するとしても、基本的には政令の中でその規制の枠組みを決めるというのが原則になっているかと存じます。一方、省令や告示の規定の中には、例えば申請書の記載様式など、そういった技術的又は軽微な内容のものもございます。
 こういったことで、省令や告示なども一律に事前評価の対象とするということではなく、法律と政令による規制の新設、改廃、これを事前評価の対象としているという仕組みになってございます。
 一方で、その上ででございますけれども、政策評価に関する基本方針、これは閣議決定をされたものでございますけれども、この中では、事前評価が義務付けられている規制以外のものにつきましても積極的かつ自主的に事前評価を行うよう努めるというふうに定められてございます。
 こういったことで、省令以下による規制でありましても、社会や経済、それから環境への影響が大きいもの、こういったものにつきましては各行政機関において積極的に事前評価を行うよう努めていただきたいと考えている次第でございます。

#341
○柴田巧君 やっぱり法律施行令でしっかりとうたって、そういう省令、告示などもしっかりやれるような体制をやっぱり考えていくべきだと思いますが。
 もう一つ、規制の政策評価の実施に関するガイドラインにおいては、法律は閣議決定前、政令はパブコメ前に事前公表すればよいとされていまして、これでは規制当局で事実上、内容決定後に公表する形になっているんではないかと考えられます。外部から干渉を嫌う規制当局が閣議直前に事前公表、事前評価を公表することで、透明性がある外部からの意見表明によるこの規制の見直しの機会はこのためほぼないと言ってもいいと思うんですが、やはりこれが、こういう形が例えば国会での議論などをなかなかさせにくくなっているというところがあるのではないかと思っていますが、この点はどういうふうに考えていらっしゃるのか、お聞きをしたいと思います。

#342
○政府参考人(米澤俊介君) 規制の政策評価の実施に関するガイドラインというものを政府としては定めております。
 この中におきましては、評価書の公表時点につきまして、法律、法律案につきましては遅くとも閣議決定まで、それから政令による場合でございますけれども、遅くともパブリックコメントまでというふうにされてございます。これは、規制の新設、改廃による影響につきましてあらかじめ評価をし、規制に関わる議論の充実を図ると、こういうことを目的として、遅くとも最終的に決定するまでに評価書を公表するということにしているものでございます。
 他方、このガイドラインでございますけれども、これらよりも前の段階、例えば審議会でございますとか検討会での議論の段階であっても規制の事前評価を活用するなど、規制の対象、規制の事前評価を、こういった段階でも規制の事前評価を活用するなど、規制の検討から改正、廃止、こういった各段階、様々な段階における望ましい評価の活用方法、こういったものが示されているものでございます。
 総務省といたしましては、こういったガイドラインの趣旨を踏まえまして、規制の評価が適切な段階で積極的に活用されるよう、各府省に促してまいりたいと存じます。

#343
○柴田巧君 今のガイドラインのままだったらこの規制当局のお手盛りになってしまうのではないかと大変心配をするところで、まあ改めてまた議論したいと思いますが、時間がないので前に進みますが。
 河野大臣にこの問題で最後にお聞きをしたいのは、先ほどもちょっとお触れになりましたが、規制の評価には高度な専門性が必要でありますが、総務省の行政評価局、先ほど申し上げたように、なかなか質、量共に十分な状況にはありません。また、いろいろとこの職員研修など行政評価局を中心にやってはおられますが、ノウハウが共有されているとは言い難いと思っています。
 そこで、この行政評価局、総務省の行政評価局はもちろんですが、各府省にも規制の定量化を行うための専門人材を登用、育成をして、十分に議論に堪え得る、そういう体制を構築すべきではないかと思いますが、河野大臣の御所見をお聞きをしたいと思います。

#344
○国務大臣(河野太郎君) 規制、言わば委員の提案は規制改革のための専門人材を育成するということなんだろうと思います。
 それも一つのアイデアかなと思いますが、今までやってまいりまして、どちらかというと、実際にこの規制の下で仕事をして不便を感じている、規制の下でいろいろなことをやろうとするけれども規制があるからできないと言われている、これはおかしいんじゃないかと言って規制官庁と議論をして、これはやっぱりおかしいじゃないかと言ってそれを取り下げさせるというのが、かなり、何というんでしょうか、駆動力になってきたところがあるんだと思います。
 ですから、規制だけを文字の上で見ているというよりは、実際その業務をやっていて、明らかにこれおかしいよねというものが残っているというものを何とか潰していくということで、やっぱりいろんな経験をしている人間を一度この規制の部門に集めて、日頃思っているところをしっかり議論しろというのも大きな力になるのではないかなと思っておりますので、恐らく両サイド必要になるのではないのかと。行ったり来たり、回転ドア、規制の部門に来てまた現場に戻っていくというような回転ドアというのが必要になるのではないかと思います。

#345
○柴田巧君 ありがとうございました。
 いずれにしても、これまでにない取組をしていかなきゃいけないのは間違いないと思っていますので、また河野大臣とはいろんなところで議論をさせていただければと思います。
 河野大臣には御退室されて結構でございます。委員長、よろしくお願いします。

#346
○委員長(森屋宏君) 河野国務大臣におかれましては御退席いただいて結構です。

#347
○柴田巧君 済みません、井上大臣に、お待たせしました。
 時間がほとんど来てしまいましたので、一問だけにさせていただきたいと思います。文科省の方、申し訳ございません。
 この大学ファンドの二番目の問いということになるかと思いますが、この研究資金を、大学などの、拡充することは我々も賛成をするところですけれども、果たして今取り沙汰されているところでしっかりとした制度設計があるいはできるのかというのを心配をしているところです。
 このファンドはJSTの中にあれですけれども、内閣府の総合科学技術・イノベーション会議のワーキンググループで詳細を決定をしていくと、検討していくということになっているわけですけれども、具体的な設計はいつできるのか、また、何よりも国民負担を回避をしていくというのは非常に重要な視点だと思いますが、この点はどのような仕組みを考えているのかお聞きをして、最後にしたいと思います。

#348
○委員長(森屋宏君) 時間が来ておりますので、簡潔にお願いいたします。

#349
○国務大臣(井上信治君) はい。
 まず、大学ファンドの原資は国民の皆様からの税金や財投であり、その運用において元本の毀損による国民への財政負担が掛かることは当然ながら避けなければならないと考えます。そのため、CSTIの下に設置する資金運用ワーキンググループにおいて、大学ファンドの運用の基本的な考え方を策定することを目的として、運用目的や目標及びリスク管理の在り方等について調査検討を行います。これを踏まえて、今年の夏を目途にCSTIとして方針を示していただく予定です。
 運用に当たっては、外部の資産運用機関の知見を全面的に活用するとともに、長期分散投資によりリスクを分散、抑制しつつ、安定的な収益を上げることを基本としております。

#350
○柴田巧君 これで質問を終わりますが、大変大きな額のファンドになります。しっかりその責任の所在と制度設計がより早く明確になりますように、できてきた段階でまた議論をさせていただきたいと思います。
 終わります。ありがとうございました。

#351
○矢田わか子君 国民民主党の矢田わか子です。
 コロナウイルス対策室の法外な時間外労働について社会的な問題となりました。職員の一か月の平均の残業時間が、平均が百二十二時間、最も長く残業した職員は三百七十八時間と報告されています。これでは全土日を出勤しても実際に家にいる時間というか仕事していない時間が日に六時間、七時間しかないという、まさに非人道的というのか、健康をも害するであろうようなそんな生活が実際に行われていたということであります。
 まず、内閣人事局、昨年十月、十一月に国家公務員の在庁時間についての調査をされています。資料一をお配りしていますが、この総括表、一か月の超勤時間、実質的にほかにも八十時間以上、それから百時間を超える職員、かなりの数に上っています。人事院としては、超勤時間の上限に関する措置について平成三十一年の二月に発しておられますが、その後、各省庁の超勤時間の本当の実態、また、この超勤実態の手当が適切にしっかりと支払われているのかについて日常的な把握されてきたのかということ、問題視しております。
 官庁の人事部である人事院として、当該官庁に対して日常的なチェックとともに、公務員の皆さんの生活と健康を守れているのか、監督指導的な対応についても一歩進めるべきではないかと思いますが、総裁、一言お願いします。

#352
○政府特別補佐人(一宮なほみ君) 国家公務員の超過勤務は民間労働者の時間外労働の枠組みとは異なっておりますが、公務においても職員の健康管理や人材確保の観点等から長時間労働を是正すべき必要性は異なるものではなく、超過勤務の縮減に取り組んでいく必要があると認識しております。
 国家公務員については、長時間労働を是正するため、平成三十一年四月から、人事院規則により、超過勤務命令を行うことができる上限を原則月四十五時間以下、一年について三百六十時間以下、他律的業務の比重が高い部署においても月百時間未満、一年について七百二十時間以下などと設定しており、各府省においてこの人事院規則等の規定に従って超過勤務の縮減に取り組んでいるところです。
 大規模災害への対処等の重要な業務であって、特に緊急に処理することを要する場合には、この上限を超えて超過勤務を命ずることができることとしておりますが、その場合には、各省各庁の長は、要因の整理、分析及び検証を行わなければならないこととしております。
 人事院としても、各府省から提出された令和元年度における整理、分析及び検証の状況に関する報告を分析するとともに、その報告に基づいて、各府省の人事担当課長等から、上限を超えるに至った業務の内容や上限超えを回避するための取組等を聴取し、必要な指導等を行ったところです。
 また、今後、その結果を取りまとめて各府省にフィードバックすることにより超過勤務の縮減に向けた更なる取組を促すこととしており、引き続き人事院としても適切に役割を果たしてまいりたいと考えております。

#353
○矢田わか子君 十一月二十六日、私、この内閣委員会で同じような質問をしました。総裁、そのときにも、検討、分析、そして各省庁に対し問題があれば意見の聴取等をしっかりとやってまいりたいとおっしゃいました。
 あれからもう四か月、五か月たつわけですね。その間、何をされてきたのかと。もう一回、一年に一回データだけ集めて分析ばっかりしていても仕方がないんですよね。やっぱりしっかりと、この超勤時間が異常になっているところの省庁に対して、人事院だからこそ、マネジメント改革だとか様々な業務分析の推進だとかを指標を掲げてやっていただきたいというふうに、改めて御要請を申し上げたいと思います。
 キャリア官僚のうち、退職を選ばれる方々が本当に増えていて、六年で四倍になっているというようなデータもあります。
 公務員の働き方改革について河野大臣にお伺いをします。
 この時間外労働、大きな問題となった折に、河野大臣、全省庁の働き方に対しどのような方法でこの問題を解決されようとしているのかということであります。
 前回の十一月の質疑のときも、しっかりとまずは分析しますということで、それやっていただいたというふうにお伺いしております。二月の記者会見でも、残業は全て残業代をお支払いしますということで進めていただいているというふうに認識をしております。
 ただ、この総定員法という一九六九年に制定された法律、人員の増強に関しては、この総定員、今年であれば三十三万千九百八十四人と総枠が決まっている中で、どうしても忙しい省庁に対して、コロナ対策室は増やしたというふうにお聞きしておりますけれども、この法律自体が大きな足かせとなって、何ですかね、業務の忙しいところに人が回せないのではないかというふうな専門家の御意見もあるんですが、今後、残業代の支払の次は何をすべきなのかということについて、是非前向きな御意見をお願いしたいと思います。

#354
○国務大臣(河野太郎君) これまで国家公務員はかなりの時間、サービス残業を強いられていたというのがはっきり分かりました。
 今年に入りまして、まず残業時間を明確に付ける、付けられた残業時間はフルに、当たり前のことでありますけれども、残業手当を支払うということで、今日、その二回目の給与が払われているということになります。
 実は、前の月は、例えば併任が掛かっているところとか、若干幾つかの部署で残業手当がフルに支払われなかったというところがありましたので、そういう部署には注意をして、今回はきちんとまず残業手当がフルに支払われるという状況に今なりつつあるというふうに思っております。
 この次は、それぞれの公務員の働き方を部署の単位でしっかりと見ていただく、今まではほとんど管理職がマネジメントをしていなかった。片や百時間を超える人がいれば、片や圧倒的に残業のない人がいるというようなことも散見されましたので、今しっかりと部下の残業時間をまずデータとして管理職に把握をしていただいております。
 そして、これまで管理職の研修というのは、何か偉い人を呼んできて、話聞いて研修終わりみたいなことになっておりましたけれども、これではマネジメントできませんので、ちゃんとマネジメントのツールを管理職研修の中で教えて、マネジメントができるようにしていきたい。それによって業務を平準化して、突出した人がいれば、そうでない人もいるということでないように平準化させる。そして、いろいろと業務を見直しをしてもらって、やめるべき業務はやめる、効率化するものは効率化してもらって、この働く時間をしっかりと少なくしていくということに今後取り組んでまいりたいというふうに思っているところでございます。
 総定員法でございますが、総定員法で決められている枠と現員との間にはまあ恐らく三万人ぐらいの今、差がございますので、この総定員法のせいで何か人のやりくりができないということではないんだろうと思っております。必要ならば人をしっかりと付けたいと思っておりますが、その前にまずは業務をしっかりと見直すということを取り組んでまいりたいと思っております。

#355
○矢田わか子君 ありがとうございます。心強いお言葉だと思います。
 やはり、公務員の方々がやりがい、働きがいを持って働いていただくということが、私、一番大事なことで、国会改革も必要だから私たちも努力をしなくちゃいけないと思っていますが、やはり業務改善なりをしていただいて生産性を高めるような、是非、標準化、おっしゃっていただいたようなことを進めていただきますよう改めてお願いを申し上げておきたいと思います。
 続きまして、DV、児童虐待に対する警察力の強化についてお伺いをしていきます。
 国家公安委員長、大臣所信でも触れられましたとおり、コロナの影響もあって、特殊詐欺やストーカー、DV、児童虐待、高齢者、子供、女性、被害者となる事件が増加しています。問題深刻化しております。特にDVと児童虐待、性暴力への対策については、政府として一体的に取り組む必要があると考えております。現在、行政のそれぞれの相談窓口があって、また専門に対応する組織がありますけれども、これらの問題は初動体制が極めて重要、その意味で警察の役割、私は極めて重要だというふうに思っています。
 特に、資料二にありますように、警察の通報を基に、警察から児童相談所への通告、前年の八・九%増、十万六千九百九十一人、十年前に比べてこれ十倍になっているわけです。十万人今超えている状況です。そして、児童虐待の対応に関して、全国の警察が摘発した児童虐待事件も、件数では前年比百六十一件増、二千百三十三件にまで上っています。特に、今もうこれ最多、過去最多をずっと更新しているという、そういう状況にもあります。また、警察での一時保護も五千五百二十六人、高水準です。
 児相の体制、事件の増加に追い付いていないのは一目瞭然なわけです。今、いろいろとプランニングをして、児童福祉司の拡大とか、スーパーバイザー、児童心理司、保健師増員しますということで、二〇二二年までには二千人、三千人規模で増員ということが計画として上がっていますけれども、今この現状の中でも本当に児童虐待が、本当に目を覆いたくなるような事件が相次いでいるわけです。何とかしなくちゃいけない。
 その上で、是非、小此木大臣には、このDV対策、性暴力対策と併せて、警察の体制強化、どのようにこの児童虐待に対して考えておられるのかの見解をお聞きしていきたいと思います。

#356
○国務大臣(小此木八郎君) 申すまでもないことでありますけれども、DVや児童虐待については、認知した段階で被害者等に危害が加えられる危険性やその切迫性を正確に把握することが困難である一方で、事態が急展開して重大事件に発展するおそれがあります。また、性犯罪、性暴力は、被害者の尊厳を著しく踏みにじり、その心身に長期にわたり重大な悪影響を及ぼします。
 このため、被害者の安全確保を最優先にいたしまして、DV、児童虐待等の人身安全関連事案について、認知の段階から対処に至るまでの警察本部で一元的に警察署を指導する体制を構築すること、児童虐待については、児童相談所への警察官OBの配置や合同研修の実施など、警察と児童相談所の連携を強化をすること、性犯罪について、被害者の病院への受診や身体からの証拠採取等、被害者への様々な支援についてワンストップ支援センターとの連携を強化するなどの取組を進めているところであります。被害者の性別への配慮はもう言うまでもない話でございます。
 引き続き、関係機関等と連携を図りつつ、被害者等の安全確保を最優先とした取組を確実に進めるように警察を指導してまいる所存であります。

#357
○矢田わか子君 児相と警察の役割分担の明確化、私は必要だというふうに思います。
 この表を見ましても、警察から児相、相談、通告十万件なんです。じゃ、その後どうなるんですかということですね。児相はもうマンパワーが不足しているのは明らかであって、やっぱり町にある交番所含めた警察の方々のアフターフォローというんですか、通告して終わりではなくて、やっぱり警察の方が動くと、まあ当然ですけど、地域の中では警戒心も出ますし、何かあったのかなという見守りの目も強くなるわけです。
 是非、私は、そういう意味でも警察の役割、本当に今過渡期でありますので、大変重要な位置付けにあると思います。二〇二二年までには三千人増やすとおっしゃっていますが、私は三千人では絶対足らないと思っていますけれども、それでも、その過渡期の中で、警察とやはり児相との体制強化、役割の明確化、情報の共有化、是非是非、小此木大臣、進めていただきたいと思いますので、改めてお願いしておきたいと思います。
 厚生労働省からも一言いただけますか。簡潔にお願いします。

#358
○大臣政務官(大隈和英君) 簡潔にお答えいたします。
 今、警察の方からの連携、るる御説明いただいたところでございます。児童相談所の警察との連携が必要なのは言うまでもないことでございまして、そのほかにも、児童福祉司約二千人の増員を達成するプランが一年前倒しで達成できたということもありまして、取組を加速してまいりますとともに、また、児童虐待のリスク、御指摘のように、コロナの状況下でしっかりと見ていかなければならないところ、子供食堂など、またアウトリーチ型の子供宅食ですとか、民間団体等にも協力を求めまして、支援対象児童等を確認し、必要な支援につなげるなど、地域の見守り体制をしっかりと強化、取り組んでいきたいというふうに思っております。

#359
○矢田わか子君 では、続いて、孤独・孤立化の問題についてお伺いしていきます。
 坂本大臣、昨日も予算委員会で大変失礼をいたしました。こちらから一方的に私たちの案をお示ししたわけですが、今日は是非そのやり取りをさせていただきたいと思います。
 資料三を御覧ください。これが昨日もお示ししました、私たち国民民主党の中では、やはり孤独・孤立化の問題、大きな問題と捉えて、孤立・孤独担当大臣を置いてくださいと、責任もありますので。しっかりと今取りまとめをしているところであります。
 四枚目の資料は、私どもでパブリックコメントを一般の方から求めまして、アンケートを取った結果を簡潔にまとめたものであります。国や行政に求められる孤独対策って本当に、これ、抜粋したものだけでもこれだけありまして、多岐にわたっていると思います。
 今は厚労省が、今まではですね、絵を描いてきたような、生活困窮者だとか高齢者の見守り、引きこもり、子供の見守り、自殺防止というのが柱になっているかと思いますが、それ以外にも、やっぱりコロナによって孤立してしまった方々、孤独を感じる方々増えている。結局、ディスタンスを取りましょうということでずっと推奨してきましたので、それが心のディスタンスにもつながってしまっているんじゃないかという分析であります。したがって、上京してきてお一人で暮らしている学生の方とか妊婦さんですね、里帰り出産もできず一人で産んで育てようとしている妊婦、独身者や単身赴任者も孤立化しているような、そんな状況であります。
 是非こうした方々について、先ほどもお話ありました、NPOに対してきちっと支援していって六十億出しますというふうなお話もあったんですけれども、多岐にわたりやはりきちんと方策を取っていかなければいけないというふうに思っておりまして、この辺り、坂本大臣のお考えをお聞かせください。

#360
○国務大臣(坂本哲志君) 御党におかれましては、孤独・孤立対策に対して深い御理解をいただいておりますこと、心から感謝を申し上げたいと思います。
 今おっしゃいましたように、人間関係が希薄になっている中で、このコロナで更に接触の機会が減っております。それをどうやってタッチポイントとしていろんな方々に接触の機会を持ってもらうか、これが一番の支援策であろうというふうに思っております。そのためには、やっぱりNPOの方々、それからSNSの活用、こういったものが大事であるというふうに思っております。
 先月の二月の二十五日には、NPOの方々に集まっていただきました。それが結果として、今日、NPOへの支援を中心に六十億円という支援措置をおまとめさせていただいたものにつながったというふうに思います。
 それから、先ほども申しましたけれども、今日の夕方にはSNSの団体の方にお集まりいただきまして、これからの孤独、孤立に対する、あるいは、自殺をしたいというふうにつぶやけばそれに対してどういう相談があるかというのが自動的に出てくるような、そういうサイトをしっかりと立ち上げていただく、そういうことの今日の発足式、タスクフォースの発足式をやることにしております。
 私たちといたしましては、NPOの皆さん方、それからSNSの皆さん方、企業の皆さん方、さらには実態調査というのをしっかりやって、一定の指標を設けながら、どこに何をどうすれば支援できるのかということを具体的に政策として進めてまいりたいというふうに思っているところであります。

#361
○矢田わか子君 孤独ということの定義付けというのも必要ですし、おっしゃったとおり、やはり孤独を測る指標作りというのは私は一つ大きなポイントだというふうに思っています。イギリスやフランス、先行している事例もございますので、是非海外の事例も研究しながら進めていただければなと思いますし、例えば、先日これは福岡で起きた児童虐待の死亡事件、ある意味で母親が孤立していたということが事件の背景にもあります。孤立というのは、ですから、いろんな事件というか、引き起こしていく要因にもなりかねないということでもありますので、是非、担当大臣を置いていただいたこと大変心強く思っていますので、今までのその既存の仕組みだけではなくて、ブレークスルーしていただいて、新しい仕組みづくりについても是非取組を強化していただきたいなというふうに思います。よろしくお願いします。
 続いて、時間ありませんが、新型コロナについて一言お願いしたいと思います。
 午前中の質疑からお聞きしていまして、西村大臣、首都圏における緊急事態宣言解除の方針につきましては、解除するにしろ、しないにしろ、これから決めていくということで受け止めをさせていただいております。
 したがって、ただ、私は、解除するにしても、しないにしても、まん延重点措置にするにしても、しないにしても、理由よりも、なぜ次に向けたメッセージが出せないのかというところに少し私は疑問を感じております。こういう理由でこうします、解除しません、解除しないですということばかりで、ではなくて、次に向けて、解除するが何々してほしい、政府はこれを取組としてしますというような発信をしなければ、どういうメッセージを出すかということについてやっぱり国民は注目しているのであって、理由付けよりも、その強いメッセージの発信、皆さんにはこうしてほしいんだと、私たちはこういうふうに新しい政策を打ちますというような発信が、私は極めてこれからのステージに向けて大事になってくるのではないかというふうに思っています。
 今日は時間がなく御要請にとどめたいと思いますが、せっかくなので一言あれば。一言でお願いします。

#362
○国務大臣(西村康稔君) もう私ども悩んでいるところでありまして、緊急事態宣言を解除する際、これはいつ解除するかは別として、常にやっぱり緊急事態宣言というのは最も重いカード、強いカードですので、これを解除するということで多くの人の緊張感が途切れるという課題がもう常にあります。
 ですので、そのときに、引き続き例えば飲食の場面ではマスクをしてもらうことを心掛けていただくとか、やっぱり強いメッセージを発信していきたいと思いますし、政府としてもモニタリング検査など対策を強化をしていきたい、再拡大しないように全力を挙げていきたいというふうに考えております。

#363
○矢田わか子君 昨日もお願いしたとおり、是非お願いします。
 続いて、臨時の医療施設の取組についてお伺いします。
 今朝の予算委員会の公聴会でも、尾身会長が臨時施設拡充をというようなことを発信されております。第四波について、このままでは医療の受入れ体制、限界に来るというような発信も東京医師会からなされているということであります。
 是非、臨時医療の施設についてどのようなお考えなのか、お聞かせください。

#364
○副大臣(山本博司君) 今回の特措法の改正によりまして、政府対策本部が設置された段階から臨時の医療施設の設置が可能となりました。その上で、設置するかどうかにつきましては地域の事情に応じて都道府県によって判断されるものでございます。
 都道府県知事が、当該都道府県の区域内に病院その他の医療機関が不足をし、医療の提供に支障が生ずると認め、臨時の医療施設を設置する際には、国としても医療スタッフの派遣等を通じて各都道府県の取組を支援することとしております。
 引き続き、国と地方で緊密に連携しながら、地域の医療資源を総動員し、病床確保に努めてまいりたいと思います。

#365
○矢田わか子君 特に、今朝の公聴会でも、資金面もそうなんですけど、人材確保、これがポイントになるというふうにおっしゃっておりましたので、この部分につきましては国もリーダーシップを発揮していただきたいと御要請します。
 もう一点、国内のワクチンの開発状況についてお聞かせください。

#366
○副大臣(山本博司君) 国内の主なワクチン開発の進捗につきましては、複数の会社で臨床試験が開始されたほか、年度内にも臨床試験を開始する意向を持つ企業もあると承知している次第でございます。
 進捗状況につきましては企業から都度報告を受けており、そのようなものも含めまして、これまで開発の状況を速やかにお伝えしたところでございます。

#367
○矢田わか子君 国内ワクチンに対する期待も大変高いものがあります。できるだけ早く実用化に向けて御支援をお願いしたいというふうに思います。
 続きまして、東京オリンピック・パラリンピックの準備状況についてお伺いをしていきます。
 もう判断ぎりぎりのタイミングになってきていると思いますが、大会そのものの中止、海外からの観客を入れない大会になった場合にチケットの返済などが発生すると思いますが、これは国民負担にならないんでしょうか。

#368
○国務大臣(丸川珠代君) 平成二十五年にIOCに提出された立候補ファイルでは、大会経費に関して、万が一、まず、組織委員会が資金不足に陥った場合は東京都が補填する、東京都が補填し切れなかった場合には最終的に国が国内の関連法令に従って補填をするということとされております。

#369
○矢田わか子君 じゃ、東京都が補填ということになるわけですね、お支払いした場合。そこが、東京都が本当に御認識が深まっていればいいなというふうに思います。多分想定外のことが起きているので、ちょっとお話合いが必要なのかなという気もします。
 それから、コロナの影響でホストタウンとしての中心的事業である事前合宿を取りやめるケース、天童市等でも出てきております。一方で、受入れを実施する場合でも、当然コロナ感染対策というのは全てにおいて付き、付きまとうというか、付くわけですね。自治体の負担が大きくなるようなケースもあると思いますけれども、その負担が生じるケースは国が何らかの支援をされるのでしょうか。

#370
○国務大臣(丸川珠代君) 財政的な面でいいますと、三次補正で百二十七億円手当てをさせていただいておりまして、この中には、選手の受入れに伴う検査、それから移動の際に隔離をしなければいけないので、例えば借り上げるとか、あるいは車両を、何というんですかね、スペースを取るために全座席を予約するとかですね、こういうことのために使っていただけるようになっております。
 また、別途、受入れマニュアルというのを国からお示しをして、それに基づいて各地域でマニュアルを作っていただくわけなんですが、この受入れマニュアルを作るための予算というのももちろん国から出して、それをお示しをさせていただいております。
 いずれにしても、人手は市町村でお出しいただくことにもなりますので、我々もできる支援はしっかりやっていきたいと思っております。

#371
○矢田わか子君 これ、オリパラが開催されるかどうか、国民にとって本当に今すごく関心が高い項目であります。しっかりと本当に感染封じ込めをして、オリパラが開催されれば国の、国民としての士気も高まるというふうに思いますが、そのことも含めて、地方自治体とも連携の下でしっかりと対策強化を改めてお願いをしておきたいというふうに思います。
 それと、最後にもう一点、選択的夫婦別氏についてお伺いをしたいと思います。
 丸川大臣、今回、オリパラで、組織委員会の森前会長の発言によって、これは国際的に見ればいろんな御意見がある中で会長が替わられたということでもありまして、丸川大臣がどのようなお考えがあるのかということはもう先週からずっと予算委員会等でもやり取りがあって、私も聞かせていただいております。ただ、丸川大臣御自身が旧姓使用せずに、あっ、旧姓使用せずに、旧姓使用せず、あっ、旧姓使用している、ごめんなさい、失礼しました、通称使用ということで旧姓を使用しているというような状況ですので、企業の中においては、旧姓を使いたいけれども使えない方、使わずに、戸籍上の氏名と業務上の氏名、一致せざるを得なくて仕事している方々というのも実際にはいらっしゃるわけであります。その方々に対して今後もどうすればいいのかというような相談の声は上がっているわけであります。
 要するに、使用できないがために、戸籍変えれないので結婚できませんということが続いていたり、一人っ子同士で家族を大事にしたいからこそ結婚しないという選択をして、変えなければいけないからです、どちらかが。だからそのままにしているという事実婚のケースなども出てきているということでありますし、何よりも、女性活躍ということを当然担当大臣として進めていかれるお立場にあって、その女性活躍を進めていくのであれば、女性の技術者とか、今までも多く出されている、海外で活躍するような方々から見ても、やっぱりその通称使用というのは国境を越えれないと皆さんおっしゃるわけです。
 国境を越えてまで通称使用というのは持ち込めなくて、相手国に行けば、二つ名前があるというのは逆に言えば犯罪の対象というか、なぜ二つも持っているんですかというふうなことにも見受けられるというような御意見もいただく中で、丸川大臣として、女性活躍大臣として、この問題をどのように今後議論していくおつもりなのか、お聞かせください。

#372
○国務大臣(丸川珠代君) 海外でという御指摘はまさに大きな議論の焦点であろうと思います。
 一方で、この氏と戸籍が民法と戸籍法でつながっている制度というのが長らく続いてきた中で、いろんな意見があるという承知をしておりますので、何しろ議論を、今日もお三方質問してくださいまして、国会での議論まさに活発になっているという認識でございますので、引き続き国民の間でこれがいろんな形で、自分だったらどうだろうという思いを持って自分なりの思いや考えをお互いに交わしていただくような、そんな環境が広がればすばらしいなと思っております。

#373
○矢田わか子君 日経新聞の調べでは、旧姓使用をしている働く既婚者、既婚女性、八三%は選択的夫婦別氏に賛成であります。業務上の氏名と戸籍姓が一致せず困り事を抱えているという方々もいらっしゃるということは是非受け止めをしていただきたいと思いますし、旧姓使用というのは、事実上、日本でも免許だとかパスポート配慮していただいておりますが、すごく行政コストも掛かっているんですね。それも是非お受け止めをいただきたい。
 これが、法律が変われば要らないコスト、百九十億も掛けているわけですので、それについてもやはり改善が私は必要なんじゃないかなというふうに考えておりますが、この面はいかがでしょうか。

#374
○国務大臣(丸川珠代君) 今まさに、いま一度、最高裁の大法廷に、別氏での婚姻届の不受理に対しての大法廷の議論というものが三件かかっております。
 こうしたことを見ますと、どのような結論が出るにしても、この氏については、まだ一義的にそこから導き出されるものではないという憲法学者のお考えもあるようでございますので、やはり議論をしっかり、実態として、ではどうなるのだろう、家族という、民法と戸籍法で具体的に書くとどうなるのだろうというような議論の広がりというものが必要ではないかなと思っております。

#375
○矢田わか子君 さらに、経済界からも、いまだにこの議論が進まないということに対して、通称使用というのは事実上、人事、法務、経理、総務などにおいて相当なその労力とコストが掛かるということで、この実現求めるというふうな声も上がってきておりますので、是非また前向きに議論させていただければと思います。
 ありがとうございました。

#376
○委員長(森屋宏君) 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。
   午後五時二分散会
ソース: 国立国会図書館
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