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2021/02/26 第204回国会 衆議院 第204回国会 衆議院 予算委員会第八分科会 第2号 令和3年2月26日
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2021/02/26 第204回国会 衆議院

第204回国会 衆議院 予算委員会第八分科会 第2号 令和3年2月26日

#1
令和三年二月二十六日(金曜日)
    午前九時開議
 出席分科員
   主査 浜地 雅一君
      秋本 真利君    石破  茂君
      今村 雅弘君    上野 宏史君
      木村 哲也君    武井 俊輔君
      津島  淳君    野中  厚君
      青柳陽一郎君    柿沢 未途君
      玄葉光一郎君    中島 克仁君
      山岡 達丸君    西岡 秀子君
   兼務 緑川 貴士君 兼務 大口 善徳君
   兼務 高木美智代君 兼務 笠井  亮君
   兼務 足立 康史君
    …………………………………
   国土交通大臣       赤羽 一嘉君
   国土交通副大臣      大西 英男君
   国土交通副大臣      岩井 茂樹君
   国土交通大臣政務官    小林 茂樹君
   国土交通大臣政務官    朝日健太郎君
   国土交通大臣政務官    鳩山 二郎君
   政府参考人
   (特定複合観光施設区域整備推進本部事務局次長)  高田 陽介君
   政府参考人
   (内閣府大臣官房審議官) 内田 欽也君
   政府参考人
   (総務省自治行政局長)  高原  剛君
   政府参考人
   (文部科学省大臣官房審議官)           長野 裕子君
   政府参考人
   (厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部長)    赤澤 公省君
   政府参考人
   (農林水産省農村振興局整備部長)         安部 伸治君
   政府参考人
   (中小企業庁長官官房中小企業政策統括調整官)   桜町 道雄君
   政府参考人
   (国土交通省大臣官房公共交通・物流政策審議官)  久保田雅晴君
   政府参考人
   (国土交通省大臣官房危機管理・運輸安全政策審議官)            馬場崎 靖君
   政府参考人
   (国土交通省大臣官房技術審議官)         東川 直正君
   政府参考人
   (国土交通省大臣官房官庁営繕部長)        下野 浩史君
   政府参考人
   (国土交通省総合政策局長)            石田  優君
   政府参考人
   (国土交通省国土政策局長)            中原  淳君
   政府参考人
   (国土交通省不動産・建設経済局長)        青木 由行君
   政府参考人
   (国土交通省都市局長)  榊  真一君
   政府参考人
   (国土交通省水管理・国土保全局長)        井上 智夫君
   政府参考人
   (国土交通省道路局長)  吉岡 幹夫君
   政府参考人
   (国土交通省住宅局長)  和田 信貴君
   政府参考人
   (国土交通省鉄道局長)  上原  淳君
   政府参考人
   (国土交通省自動車局長) 秡川 直也君
   政府参考人
   (国土交通省港湾局長)  高田 昌行君
   政府参考人
   (国土交通省航空局長)  和田 浩一君
   政府参考人
   (国土交通省北海道局長) 後藤 貞二君
   政府参考人
   (観光庁長官)      蒲生 篤実君
   政府参考人
   (気象庁長官)      長谷川直之君
   国土交通委員会専門員   武藤 裕良君
   予算委員会専門員     小池 章子君
    ―――――――――――――
分科員の異動
二月二十六日
 辞任         補欠選任
  石破  茂君     上野 宏史君
  今村 雅弘君     津島  淳君
  玄葉光一郎君     青柳陽一郎君
  西岡 秀子君     山尾志桜里君
同日
 辞任         補欠選任
  上野 宏史君     木村 哲也君
  津島  淳君     武井 俊輔君
  青柳陽一郎君     柿沢 未途君
  山尾志桜里君     高井 崇志君
同日
 辞任         補欠選任
  木村 哲也君     斎藤 洋明君
  武井 俊輔君     野中  厚君
  柿沢 未途君     山岡 達丸君
  高井 崇志君     浅野  哲君
同日
 辞任         補欠選任
  斎藤 洋明君     石破  茂君
  野中  厚君     今村 雅弘君
  山岡 達丸君     中島 克仁君
  浅野  哲君     高井 崇志君
同日
 辞任         補欠選任
  中島 克仁君     玄葉光一郎君
  高井 崇志君     西岡 秀子君
同日
 第一分科員足立康史君、第二分科員大口善徳君、高木美智代君、第四分科員笠井亮君及び第五分科員緑川貴士君が本分科兼務となった。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 令和三年度一般会計予算
 令和三年度特別会計予算
 令和三年度政府関係機関予算
 (国土交通省所管)
     ――――◇―――――

#2
○浜地主査 これより予算委員会第八分科会を開会いたします。
 令和三年度一般会計予算、令和三年度特別会計予算及び令和三年度政府関係機関予算中国土交通省所管について、前回に引き続き質疑を行います。
 質疑の申出がありますので、順次これを許します。上野宏史君。

#3
○上野分科員 おはようございます。自由民主党の上野宏史でございます。
 それでは、早速質問に入らせていただきます。
 まず最初に、公共事業についてお伺いをしたいというふうに思います。
 昨年十二月に、防災・減災、国土強靱化のための五か年加速化対策が閣議決定をされました。政府全体で十五兆円という予算の中で、国土交通省関係九・四兆円ということで、大変大きな部分を占めています。その関連でお伺いをしたいというふうに思います。
 近年、災害が頻発化をしている、また激甚化をしているという傾向を見ても、事前にしっかりと対処できるところについては備えをして、いざ災害が発生をしたときに被害が大きくならないように手当てをしていくということは大変大事であるというふうに思いますし、また、これまでの投資によって積み上がってきた社会資本ストック、この維持修繕、そういったところについての投資というのを確保することも大切になってきているということであります。
 こうした意味で、公共事業を重点的、計画的に実施をしていくという必要性はますます高まっているということでありまして、今年、令和二年度で最終年度を迎える国土強靱化三か年緊急対策に続く五か年加速化対策が策定をされたということは、大変大きな意味があるのではないかなというふうに思います。
 また、計画的に事業を実施をしていくというのは、現場でまさに事業の実施に当たる、例えば建設事業者の方々、民間企業の側にとっても、事業費の規模が一定程度想定をされるということであれば、例えば人員を確保できたり、又は、重機を始めとした投資もできるということでもあるというふうに思います。
 その上で、今回の実際の運用、執行に当たっては、これまで我々も様々な場面で訴えてきた、申し上げてきたわけでありますけれども、十分な金額を従来の予算とは別枠でしっかり確保していく、そして、公共事業は、例えば、補正予算が策定をされるからやっていく、予算がそうした状況にならなければ実施をしないというような対応をすべきものではなくて、しっかり、これも当初の予算で、多くの事業者又は国民が想定できるような形で計画的に予算をつけていくということが必要なのではないかなというふうに思います。
 そうした各年度の投資の姿が明らかになってこそ中長期の計画の意味があるというふうに思いますし、事業者も、繰り返しになりますけれども、それを踏まえた行動ができるということだと思います。国民にも安心感を与えることができるということだと思います。
 そうしたことも含めて、国土交通省の今後の取組、また、公共事業の実施に当たっての方針をお伺いをいたします。

#4
○大西副大臣 上野委員には、日頃から国土交通行政各般にわたって積極的な御意見を提示していただいておりまして、心から敬意を表します。
 そうした中で、委員御指摘のとおり、令和元年東日本台風や令和二年七月豪雨の例に見られますように、気候変動の影響で、自然災害はますます激甚化、頻発化しています。また、我が国の社会インフラは、老朽化が加速度的に進行しています。
 こうした状況の中で、国民の皆様の命と暮らしを守るためには、これまでの取組に加え、より抜本的かつ総合的な防災・減災対策と計画的なインフラの維持管理、更新が求められております。
 政府としては、昨年十二月、与党や首長の皆様からの強い要望を受け閣議決定した、総事業費おおむね十五兆円を目途とする防災・減災、国土強靱化のための五か年加速化対策に基づき、中長期的な視点に立った対策を、更に加速化、深化して実施してまいります。
 この中で、国土交通省としては、まず、より抜本的かつ総合的な防災・減災対策に向けた豪雨災害対策の新たな取組として、河川の流域全体を俯瞰する流域治水を推進してまいります。
 また、計画的なインフラの維持管理、更新に向けては、五か年加速化対策の柱の一つとして、予防保全型インフラメンテナンスへの転換に向けた老朽化対策が盛り込まれておりまして、早期の対応が必要な老朽施設に対する集中的な対策を実施してまいります。
 こうした取組を加速化、深化していけるよう、必要十分な予算の確保に努め、防災・減災が主流となる安全、安心な社会の実現に向け、全力を傾けていく所存です。

#5
○上野分科員 ありがとうございます。
 是非、計画的にしっかりとした額を確保していただいて実施をしていくということで、引き続き財政当局ともしっかり議論していただきたいというふうに思います。
 次に、個別の事業も含めて、治水対策についてお伺いをいたします。
 私の地元、群馬県なんですけれども、群馬県に片品村という場所があります。人口四千人強で、尾瀬国立公園でも有名な場所なんですけれども、ここに利根川水系の片品川という川が流れています。昭和四十年代、五十年代から、主に群馬県内、そして埼玉、千葉、東京への水道用水の供給を目的に、戸倉ダムというダムの建設事業が計画をされておりました。既に完成をした八ツ場ダム、これも群馬県ですけれども、八ツ場ダムとほぼ同時進行で進められていて、水没人家がない、それから土地の九割を東京電力が所有をしているということもあって、地元の片品村の住民の方々も完成を求めていたということだったんですけれども、水需要の縮小ということを理由に、平成十五年にこのダム建設の計画は中止となりました。
 今回、まさに防災・減災を目的とした五か年加速化対策が策定をされて、その中にダム建設ということも位置づけられています。まさに、利水という意味ではなかなか建設ということには至らなかったダムであっても、治水という観点からその意義というのを再評価をするということはあり得るというふうに思いますし、戸倉ダムについては既に環境影響評価も含めて条件が整っているということでありまして、是非、再度建設推進に向けて、国土交通省としてもしっかり検討いただきたいというふうに思っています。
 こうしたことも含めて、近年の豪雨災害や気候の変動によって頻発化、激甚化をする水災害リスクを踏まえて、更なる治水安全度の向上を図るために国土交通省としてしっかり取り組んでいただきたいというふうに思いますけれども、所見をお伺いをいたします。

#6
○井上政府参考人 利根川水系においては、堤防の整備や河道の掘削、八ツ場ダムなどの洪水調節施設の整備を進めており、委員御指摘の戸倉ダムについては、利根川水系の治水にとって重要な多目的ダムとして支川の片品川で事業を実施しておりましたが、利水予定者の撤退に伴い、平成十五年に事業中止となりました。
 一方、近年、全国各地で頻発している豪雨災害や気候変動の影響等を踏まえ、治水対策をより一層強化させていくことが必要であると考えており、利根川水系の治水安全度の向上についても、今後、流域の全ての自治体の御意見も踏まえつつ、整備メニューの洗い出しや上下流バランスを考慮した整備手順などを整理した上で検討してまいります。

#7
○上野分科員 ありがとうございます。
 まさに流域治水という考え方に立って今後治水対策が進められるということだと思うんですけれども、そうした意味でいうと、戸倉ダム、地元は片品村なんですけれども、単に地元の問題だけではなくて、まさに国土交通省が、利根川水系全体としてどう水害対策を計画をしていくのか。いろいろな、例えば、ダムであったり、又は農業用水であったり、又は下水であったり、いろいろなところを使いながら水災害の防止の形をつくっていくという中で、これは全体の議論だと思いますので、是非、戸倉ダムの建設も含めて、利根川水系どうあるべきなのかという議論を進めていただければありがたいというふうに思います。
 次に、老朽化対策についてお伺いをいたします。
 私の地元、群馬県沼田市というところがあるんですけれども、利根町というところに入る場所に千歳橋という橋があります。老朽化が進んでいて、利根町に除雪車やバスもなかなか入れないという状況になっていて、何とか架け替えたいという議論がございます。
 二〇一九年度の点検においても、判定区分三、早期措置段階というふうにされたにもかかわらず、なかなか、この橋を管理する沼田市では予算が手当てできないという状況でもあります。同じような形で、老朽化が進んでいる、点検をしていく中で、判定区分三であったり、場合によっては四とされたところが、なかなか措置をされていないというところもあるのではないかなというふうに思います。
 まさに防災・減災という観点から、地方自治体単独では対応が困難な場合というのがあるわけですから、こうした地方の道路橋について、国からも支援をしながら速やかに整備をして、地域の住民の皆さん方の安全、安心を確保していく、実現をしていくべきではないかというふうに思いますけれども、国土交通省の今後の取組についてお伺いをいたします。

#8
○吉岡政府参考人 道路の橋梁やトンネル等については、二〇一四年度から国が定める統一基準により、五年に一度の頻度で点検を義務化しています。
 議員御質問の沼田市が管理する千歳橋は、二〇一六年度の点検において五年以内に修繕が必要な橋梁と診断されており、このような橋梁は、二〇一八年度までの点検において全国で約七万橋が確認されています。
 特に、地方公共団体が管理する橋梁は約六万三千橋で、地方の財政や技術者不足などの課題から、その修繕等の着手は二万一千橋にとどまっており、いまだ四万橋が修繕未着手な状況です。
 国土交通省としては、速やかな対策の実施が必要であると認識しており、地方公共団体への財政面の支援としては、今年度創設しました道路メンテナンス事業補助制度を活用し、長寿命化修繕計画に基づく計画的な支援を行うこととしています。
 さらに、取組を加速するため、防災・減災、国土強靱化のための五か年加速化対策により、集中的な支援を行うこととしています。
 また、技術的な支援につきましては、各県ごとに設置した道路メンテナンス会議等を活用し、メンテナンスに関する情報共有を図るとともに、高度な技術を要する場合は、国の直轄診断、修繕代行の実施、都道府県による市町村の点検、診断業務の一括発注、地方公共団体向けの研修の実施、道路メンテナンスセンターによる技術的な支援などを実施しているところです。
 今後も引き続き、千歳橋などの地方の道路橋の老朽化対策については、地方公共団体の御意見、御要望を伺いながら、財政面及び技術面の両面から必要な支援を行いつつ、確実に進めてまいります。

#9
○上野分科員 ありがとうございます。
 是非しっかり対応していただきたいというふうに思うんですけれども、地方では、この千歳橋の例もそうなんですけれども、長年にわたって道路橋が老朽化をしているという認識は、もう、地元の人たちも、また地元の例えば議員さんの間でも、地元の議会でも、ずっと議論をされているんですけれども、予算面であったり、又は、千歳橋の場合には別のいろいろな事情もあって、なかなか進んでいないという状況もあります。
 是非、国土交通省、地域、地方に任せておいてなかなか進まないという事例については積極的に関与していただいて、又は予算の手当てもしっかりしていただいて、道路橋の補修に取り組んでいただきたいというふうに思います。
 次に、観光産業について何問か御質問させていただきたいというふうに思います。
 事前に資料をレクのときにもお渡しをしているんですけれども、地域、私の地元、群馬県ですけれども、観光産業、大変大きな、大事な産業でありまして、旅館、ホテル、それから関連の飲食店などを含めて、大変大きな影響を受けているということであります。
 昨年の緊急事態宣言もそうでしたけれども、今年二度目の緊急事態宣言、群馬県は緊急事態宣言措置の対象地域には入っていないんですけれども、それでも、やはり緊急事態宣言が発出をされるということになると、住民の方々のマインドにも様々な影響がありますし、又は発令地域との様々な経済的な関係ということもあって、大きな影響を受けているという状況であります。是非そうしたところに目配りをしていただきたいという趣旨で質問をさせていただきます。
 GoToトラベル事業、これは、まずちょっと、状況についてどう国土交通省は把握をされているのかというのをお伺いしたいんですけれども、昨年七月、GoToトラベル事業を実施をされました。
 実施期間中、大変大きな恩恵を受けた場所もありました。私の地元群馬県でも、ホテルであったり、先ほど申し上げたような飲食店であったり、温泉もありますので、そうしたところに多くのお客さん、観光客の方々がいらっしゃったということはありますけれども、十二月には中断ということになりました。
 また一方で、GoToトラベル事業、結果として、その期間限定の、現時点では事業でしたので、例えばスキー場ですとかウィンターシーズンに来客を見込んでいた地域にはほとんど恩恵がなかったというような状況もあります。
 まさに地域によって様々、その効果というものについては濃淡があったり、又はいろいろな期待をかけていた事業者さんたちが、なかなかそうした結果が得られなかったという状況もあるのではないかなというふうに思います。
 こうしたGoToトラベルの影響ということも含めて、各地域の観光産業、また関連をする産業の状況についてどのように把握をされているのか、国土交通省にお伺いをいたします。

#10
○蒲生政府参考人 お答え申し上げます。
 宿泊業や旅行業を始めとする観光関連産業は、新型コロナウイルス感染症発生直後より大変深刻なダメージを受けておるところでございます。
 具体的には、観光庁の調査でございますが、GoToトラベル事業によりまして、十一月までは回復傾向にあったものの、一月からの一都二府八県における緊急事態宣言に伴いまして、GoToトラベル事業の全国一律の一時停止措置が講じられた影響などによりまして、宿泊施設におきましては、今年一月の予約が、対二〇一九年同月比で七〇%以上減少と回答した施設が約半数に上りました。
 また、大手旅行会社の一月の国内旅行に係る予約人員につきましては、二〇一九年同月比約九割減となるなど、緊急事態宣言の再発令によりまして、観光関連産業は非常に深刻な影響を受けているものと認識しているところでございます。
 一方で、本事業におきましては、これまで、少なくとも延べ八千七百八十一万人泊、また支援額は少なくとも約五千三百九十九億円に上るなど、大変多くの御利用をいただいており、旅行需要の喚起等に一定の効果があったと認識しておるところでございます。
 なお、観光庁におきまして、GoToトラベル事業における都道府県別の利用人泊数、それと、例年の都道府県別の利用人泊数、こちらは定点観測しているものでございますが、それを比較したところでは、現在のところ、例年と比べて特に大きな差異、利用県の割合でございますね、はまだ見られておりませんが、ただ、今御指摘のございましたように、年末から本事業が一時停止になったことによりまして、例えば、スキー場、スキーリゾート、そういったところの、冬の季節に多くの観光需要を見込む観光地などでは大変大きな影響があったものと認識しておるところでございまして、いずれにいたしましても、引き続き、現状の把握と分析等を深めてまいりたいと考えているところでございます。

#11
○上野分科員 ありがとうございます。
 赤羽大臣も大変丁寧に全国各地を回られて状況を把握されているというふうにも伺っております。国土交通省として、私の地元の群馬県もそうですけれども、大変厳しい状況にありますので、そうした状況を踏まえて、これからも必要な対策を講じていただきたいというふうに思います。
 そうした中で、今度は大臣にお伺いをしたいと思うんですけれども、観光産業、まさに今申し上げた大変厳しい状況にあります。
 地元からも多くの要請、要望を寄せられておりまして、お手元にお渡しをしているかと思うんですけれども、地元の議員さんたちからも要望を寄せられました。
 新型コロナウイルス感染症の早期収束を図ること、これはもちろんなんですけれども、例えば将来的にはインバウンドを含めた観光需要の回復ということが見込まれる中で、観光産業の基盤をしっかりと維持をしていくということが大事なのではないかなというふうに思います。
 群馬県においては、昨年の七月まで、GoToトラベルが開始をする前までですけれども、愛郷ぐんまプロジェクトという事業を実施をいたしました。
 県民の皆さんが県内に旅行をして宿泊をした場合に宿泊費を補助するという取組を行って、大変好評でありました。同じような県内の観光に支援をするという取組、行われた自治体はほかにもあるというふうに思うんですけれども、おおむね高い評価だったのではないかなというふうに思います。
 今回、もちろん新型コロナウイルス感染症の状況も踏まえつつではあるというふうに思いますけれども、GoToキャンペーンについて、緊急事態宣言発令地域以外のエリアについては迅速に再開をしたり、同一の県内又は隣接する県等との間に限定をした形で早期再開をしたり、例えば、先ほど申し上げました、自治体が独自に、ぐんま愛郷プロジェクトのような形で、県内の宿泊等に対して補助を行う場合に国として財政的な支援を行うということも含めて、何とか、この厳しい状況にある観光産業、そして関連をする多くの産業を振興していく、支えていく方策を打ち出していただきたいというふうに思います。
 我が国を支える大変裾野が広い産業であります。多くの方々が関わっている産業であります。観光産業の振興に向けた国土交通省、観光庁の今後の取組、そして赤羽大臣の決意をお伺いをしたいと思います。

#12
○赤羽国務大臣 観光関連産業は、御承知のように大変裾野の広い産業でして、全国でも約九百万人の雇用を抱えておりますし、また、地方経済そのものと言っても言い過ぎではない主要な産業だというふうに思っております。
 ですから、このGoToトラベル事業もそうですし、これまでの資金繰り支援ですとか、雇用調整助成金の拡充、延長ですとか、これは別に、業界のためにやっているというよりも、地方経済、地方の雇用を支えるために取り組んできたところでございます。
 GoToトラベル事業は大変大きな事業でありますので、プラスの影響も大きかったので、全国を回っておりましても早期の再開ということを強く求められておりますが、いずれにしても、国民の皆様がやはり感染の心配をすることなく安心して楽しめる環境をつくるということが、まず最優先にやらなければいけないというふうに思っております。
 ですから、この間は、中小企業の一時金の支給ですとか、雇用調整助成金、まだ延長になっておりますので、これをしっかりしていただくということと、また同時に、今、県の単独で、今御紹介がありました県民割引のような形で、実は、昨年は四十五の都道府県で実行していただきましたが、これは今でも十四県でそうしたことをやっていただいております。
 これは多分、県以外の市でも単独でやっていただいておりまして、これは実は、よく話を聞いてみると、GoToトラベルよりも、もっとやはり地域の特性に合わせて、飲食業と絡めたりとかしておりますので、それはそれで地方創生臨時交付金を財源にやっていただくのがよろしいのではないかと。
 それとは別に、再開に当たっては、本当は全国で展開したいところでありますが、なかなか一遍には無理だと思いますので、地域感染が収まっている地域、県内ですとかブロック内ですとか、最初は少しローギアで始めて、そして少し落ち着いて状況が整い次第、またしっかりと本格再開できたらなというふうに思っております。
 いずれにしても、現場の、これまで、リモート会議も今はやっておりますので、四十一か所で話を聞かせていただきまして、本音のことを聞きながら、業界の皆さんがしっかり地方の創生のために活躍できるように、しっかりと頑張っていきたい、こう思っております。

#13
○上野分科員 ありがとうございます。
 赤羽大臣から、様々な形でのGoToトラベル、再開も含めて御検討いただけるという御答弁をいただいたと思います。
 またあわせて、地域の取組についても、地方創生臨時交付金は国土交通省の所管ではないというふうに思いますけれども、政府として、これは様々地域で努力をして、いろいろな事業をやったり、又は、地域の住民の方々が、このコロナ禍の中で大変厳しい状況にある中で地域の実情に応じた対策を取られていますので、是非、地方創生臨時交付金、これは国土交通省ではないということを承知をしつつ、政府としてしっかりそうした取組ができるような、地方創生臨時交付金の積み増しを含めた予算面での手当てというのも、併せてお願いをしたいと思います。
 次に、今日は経済産業省、いらしていただいていますけれども、これも地元から大変強い要望があります。
 緊急事態宣言に伴う一時金の給付対象についてお伺いをしたいというふうに思います。
 この一月からの二回目の緊急事態宣言の発出によって、各地域、やはり大変大きな影響を受けています。
 私の地元の群馬県、緊急事態措置の実施地域に含まれていないですけれども、実施地域の飲食店と取引がある事業者や、実施地域における不要不急の外出、移動の自粛といったことの影響を受けている事業者というのはたくさんございます。
 さらには、県独自で時短要請をしているという状況ですので、そうした飲食店と取引がある事業者、また、実施地域でなくても、先ほど申し上げましたけれども、緊急事態宣言が発出をされたということで、多くの住民の方々も外出を控えるという動きがあるというふうな状況であります。そうした影響を受ける事業者というのも多くありますので、特に後者、こうした事業者というのは一時金の給付対象にならないのではないかという懸念があります。
 今、様々な施策、時短要請に応じた飲食店に対する支給であったり、線引きをする、対象になる、ならないということで不公平感が生じているという状況もあるというふうに思います。是非、影響を受けた事業者に対して、幅広くカバーができるような、手当てができるような形にしていただきたいというふうに思います。
 例えば、売上高五〇%減少という要件、これも、厳密に証明をする、示していくというのはなかなか難しい面もあるというふうに思いますし、そうしたことも含めて、柔軟な対応と、あと、事業者の負担を減らすという意味からは、手続についても極力簡素にしていくといったことを含めて、多くの影響を受けた事業者さんたちが、この制度、給付金を、一時金を活用できるような形にしていただきたいというふうに思いますけれども、対応をお伺いをいたします。

#14
○桜町政府参考人 一時支援金についてでございますけれども、緊急事態宣言に伴う飲食店の時短営業、それから不要不急の外出、移動の自粛により影響を受けた事業者が対象というものでございますけれども、例えば、群馬県など、緊急事態宣言地域以外の地域で事業活動を行う事業者の方につきましても、幅広い業種で、人流減少の影響を受けた事業者につきましては、一定の要件の下でではございますけれども、対象となり得るものと考えてございます。
 また、申請の手続につきましても、不正防止の観点と、それから負担軽減のバランスを考慮しながら、現在、検討、具体化を進めているところでございます。
 御指摘いただいた手続の簡素化という観点は大変重要なところだと思ってございまして、例えば、確定申告書、売上台帳、宣誓書、こういった審査に必要な最低限の資料、これの提出を求める方針でございますけれども、その他の書類につきましては、求めに応じて提出をいただく場合ももちろんございますが、基本的には証拠書類を保存しておけばよい、こういうことにしたいと思ってございまして、申請の際の負担軽減を図ってまいりたいというふうに考えてございます。
 いずれにいたしましても、対象となる幅広い事業者に御申請をいただいて、必要な支援が速やかにお届けできるように、事業者の方々にとって使いやすい制度設計に努めてまいりたいというふうに考えてございます。

#15
○上野分科員 ありがとうございます。
 是非、多くの影響を受けた、大変厳しい状況にある事業者は多くありますので、しっかりと使えるような制度設計にしていただきたいと思います。
 最後に、航空関係、質問させていただこうと思っていたんですが、時間が限られておりますので、一言だけ申し上げさせていただきます。
 先ほども、インバウンドも含めて、観光需要をこれから我々はしっかりと回復をさせていくことが必要だという話をさせていただきました。その基盤となるものの一つとして、航空ネットワークの維持というのがあるというふうに思います。航空ネットワーク、路線を維持をする、また便数を維持をする、そして航空会社が存続をする、また、雇用それから機材を含めたそうしたものがしっかりと維持されていく、更新をされていくということが、今後の我が国の経済にとっても大変重要であるというふうに思います。
 昨年来、税制の議論等でも、航空会社の経営基盤の強化といったことも、我々も含めて、政府も含めて取り組んできましたし、また、今この現状において、例えば、航空関係に携わる方々に対してワクチンの優先接種をしてほしいという要望があったり、又は雇用を維持するための措置について継続、拡充をしていただきたいというような状況でもあるというふうに思います。
 是非、そうした声もしっかりと受け止めていただいて、そして、まさに観光産業、航空を含めた、そうした基盤を維持をしていく、この厳しいコロナの状況の中でも維持をしていくということが将来の観光産業の発展、ひいては日本経済の発展につながっていくというものであるというふうに思います。是非、国土交通省としてしっかりとお取り組みいただきたいと思います。
 以上で質問を終わります。ありがとうございました。

#16
○浜地主査 これにて上野宏史君の質疑は終了いたしました。
    〔主査退席、秋本主査代理着席〕

#17
○秋本主査代理 次に、津島淳君。

#18
○津島分科員 自由民主党の津島淳でございます。皆様、おはようございます。
 予算委員会第八分科会、質問、三十分いただきました。これより質疑を行わせていただきますが、まず、秋本副主査、そして分科員の皆さん、本当に長丁場お疲れさまでございます。また、赤羽大臣、大西副大臣、朝日政務官始め、国土交通省の皆さんも、長丁場、そして質疑対応いただいておりますことに感謝を申し上げます。
 それでは、早速質疑に入りたいと思います。
 三月十一日で東日本大震災から十年となるわけでございます。その節目を前にして、二月の十三日、その東日本大震災を起こした東北地方太平洋沖地震の余震と言われる地震、マグニチュード七・三、震度六強を宮城、福島の一部自治体で観測をしたという地震がございました。
 昨日、残念ながら、その地震によって、福島市で建具の下敷きになったと見られる五十代の男性の方がお亡くなりになりました。大変残念なことでございます。心からお悔やみを申し上げますとともに、また、被害に遭われた方にお見舞いを申し上げ、そして、震災からの復興ということ、真の復興ということはまだまだ道半ばである、そういう認識を持ってございますので、しっかり努めていかなければならぬと思っております。
 そういったことから、まず地震、津波対策、そして国土強靱化について伺っていきたいと思います。
 まず、地震調査委員会、これは文部科学省さんが所管と承知しておりますが、今年の一月十三日に公表いたしました「長期評価による地震発生確率値の更新について」というレポート、その中では、今年の一月一日を基準日として、日本周辺の地震の発生確率値を再計算し、公表しております。
 さて、このレポートにおきまして、私の地元青森県周辺に影響を与え得る地震にはどのようなものがあって、その発生確率はどうなっているか、お伺いをします。

#19
○長野政府参考人 お答えいたします。
 委員御指摘のとおり、政府の地震調査研究推進本部地震調査委員会におきましては、将来発生すると想定される地震の場所、規模、そして今後三十年といった一定期間内に発生する確率についての長期評価を実施しておるところでございます。
 青森県に影響を与える可能性のある地震といたしましては、例えば、海溝型の青森県東方沖及び岩手県沖北部の地震や、活断層で発生する青森湾西岸断層帯の地震がございます。
 本年一月に公表しました、それぞれの今後三十年以内に発生する確率は、青森県東方沖及び岩手県沖北部の地震につきましては、マグニチュード七・九程度の地震が八から三〇%程度、青森湾西岸断層帯の地震につきましては、マグニチュード七・三程度の地震が〇・五から一%程度であると評価されております。

#20
○津島分科員 ありがとうございます。
 今御答弁いただいたこと、私が独自にそのレポートを見たことでつけ加えるならば、海溝型の青森県東方沖の発生確率は、五十年というスパンで見ると九〇%に上がるというふうに理解をしておりますので、世間で言われている東南海であるとか、あるいは首都直下型地震のみならず、やはり日本に影響を与え得る地震というのはいろいろ存在するということで、それぞれ自治体がその備えをしっかりやっていかなければいけないし、国としても対応しなければいけないということでございます。
 その上で、今度は住宅の耐震性能向上について、十三日に発生した地震と絡めましてお聞きをしてまいりたいと思います。
 先ほど申し上げました福島県沖地震では、家屋の被害に限って言えば、二月十七日現在、これは総務省消防庁のまとめでございますが、東北から関東の十県で全半壊五十二棟、一部損壊が千九百四十五棟となっております。これをどう評価するか。地震の規模、揺れの大きさに比して被害が少なかったと言えるのではないかと私は思っております。
 では、全半壊が少なかったのはどういう要因があったか。これは、十年前の東日本大震災を契機に、自宅をまず建て替えた、あるいは耐震補強をした、そういった家が多かったためと言われております。また、地域住民、国民お一人お一人が、震災の経験を対策に生かして、建具の倒壊防止などの、被害を防いだり最小限に食い止めたりするという対策を取ったりしているということであります。
 国民の防災意識の向上というのは必ず被害の軽減につながりますので、住宅局として、住宅耐震性能の向上と地震への備えの充実にどう取り組んでいかれるか、お考えを伺います。

#21
○和田(信)政府参考人 お答えいたします。
 国土交通省では、住宅の耐震性能の向上を図るために、公共団体が補助します耐震診断あるいは改修への支援、特に耐震化に積極的な取組を、パッケージで支援を行っている公共団体につきまして、一件当たり百万円の定額補助というものをもって支援しております。
 また、このほか、耐震改修につきましては固定資産税の軽減などの税制支援、あるいは住宅金融支援機構の融資、こういった支援を行っておりますし、また、耐震改修促進法に基づいて耐震改修支援センターを通じて耐震の診断とか改修を適切に行える事業者について情報提供をしてございます。
 また、地震への備えということでございます。
 防災意識の向上というのは非常に大事なものでございます。地震はどこででも起こり得る、こういった啓発、もちろん住宅ないしは建築行政の立場からも大事なことでございますが、政府全体、防災を見ています内閣防災、こういったところとも連携してしっかりとこういった啓発に努めていかなければいけないと思いますし、例えば、家庭でできる安全対策、家具の転倒防止とかの安全対策、あるいは避難行動、救出を可能とする防災訓練の実施、こういったことも含めまして、しっかりと、国民の防災意識の向上に更に取り組んでいきたいと存じております。

#22
○津島分科員 ありがとうございます。
 防災意識の向上というところ、この東日本大震災十年という節目、改めて、各地それぞれ、いつ地震が起こっても不思議じゃないんだという認識で一人一人が対策を取っていこう、そういうムーブメントになるように、是非ともお取組を引き続き強力に進められることをお願いを申し上げます。
 それでは、ちょっと話を、国土強靱化に資するインフラ整備について、これは大西副大臣にお答えいただきたいと思っております。
 その前に、赤羽大臣、いろいろ御準備もあるかと思いますので、どうぞ。

#23
○秋本主査代理 大臣、退席してください。

#24
○津島分科員 では、質問を続けてまいります。
 来年度予算の審議の分科会でございます。その予算の、予算案の大きな柱というのは国土強靱化でございます。
 改めて、全国各地で、先ほど話にあった地震も含めて、自然災害に強い地域とするため、インフラ整備を引き続き進めなければなりません。
 我が青森県でも、強靱な県土づくりのため、各種インフラ整備事業を進めております。その中でも特に下北半島地域の基幹道路である下北半島縦貫道路、これは避難道路としても非常に大きな役割を果たすと言われております。
 この整備状況及び今後の方針について、是非大西副大臣にお願いします。

#25
○大西副大臣 津島委員には、日頃から国土交通行政全般にわたって貴重な御提言をいただいておりまして、心から敬意を表します。
 さて、下北半島縦貫道路は、青森県むつ市から上北郡七戸町に至る延長約六十キロの高規格道路であり、下北半島の地域振興に加え、災害時における救助、救援活動の支援など、国土強靱化にも資する重要な道路であると認識しております。
 これまでに約二十七キロが開通し、約二十五キロが青森県において事業中です。このうち、むつ南バイパスのむつインターチェンジから、むつ尻屋崎インターチェンジ間、約二キロについては、青森県が令和四年度の開通を目指して事業中であり、国は財政的な支援を行っているところであります。
 また、野辺地から七戸間約七キロについては、国が概略ルート及び構造の検討を進めており、去る二月十二日の有識者会議において複数の対策案を提示したところです。今後、地域の意見聴取を実施し、概略ルートなどを決定してまいります。
 国土交通省としては、引き続き、青森県と連携しつつ、全線の早期完成に向けて取り組んでまいります。

#26
○津島分科員 大西副大臣、ありがとうございます。大変心強いお言葉をいただいたと思っております。
 地元も本当に悲願と言える道路でございますので、引き続き支援の方をお願い申し上げます。
 さて、がらっと話題を変えまして、今度は二〇五〇年カーボンニュートラル実現に向けてということで、洋上風力発電について伺いたいと思います。
 有望な地域を国交省におかれまして選定をされ、順次整備を進めていくということであります。
 我が青森とすれば、洋上風力自体の整備はもとより、拠点港として青森港というものを活用していこうじゃないかという機運が地元でも高まっておりまして、私の同志、仲間でも、若手でもそういった研究などを進めているところであります。
 では、その青森港について、洋上風力発電の建設及び保守の拠点としての機能強化をどう図っていくか、港湾局さんにお伺いします。

#27
○高田(昌)政府参考人 お答えいたします。
 昨年末に策定された二〇五〇年カーボンニュートラルに伴うグリーン成長戦略におきまして、洋上風力産業は十四の重要分野のうちの一つに位置づけられたところであります。
 この中で、洋上風力発電の導入目標としましては、二〇三〇年までに一千万キロワット、二〇四〇年までに三千万キロワットから四千五百万キロワットとされております。
 また、昨年十二月に、国土交通省、経済産業省、関連団体等により策定した第一次の洋上風力産業ビジョンにおきまして、北海道及び東北地域の導入イメージとしまして、二〇三〇年までに最大七百三十八万キロワット、二〇四〇年までに最大二千三百六十五万キロワットとされております。
 御指摘の青森港の周辺海域におきましては、青森県沖日本海北側及び同南側が、昨年七月三日に促進区域指定に向けて具体的な検討を進める有望な区域として整理されるなど、洋上風力発電の導入に向けた動きが生じているところであります。
 一般に、洋上風力発電は、風車メーカーだけでなく、部品製造や建設、メンテナンスなど、多くの関連産業が関わりますことから、地元企業も含めた地域経済への波及効果や雇用創出効果が期待できるとされております。
 一方、青森港におきましては、津軽半島と下北半島に囲まれた天然の良港であること、大水深岸壁が確保されていること、空港、鉄道のアクセス性が優れていることなどの特徴があると認識をしております。
 国土交通省といたしましては、これらの特徴を踏まえつつ、青森港にふさわしい機能強化につきまして、青森県や地元関係者の方々の声を丁寧にお伺いしながら、しっかりと検討してまいりたいと思います。

#28
○津島分科員 高田港湾局長、御丁寧に答弁ありがとうございます。
 我が青森港にというところ、決して我田引水的なことで申し上げているのではなく、局長の答弁にありましたように、条件が整っている、そういう客観的な評価ということで有望ではないか。そういうことで、何とぞ、地元として、青森港を拠点とする場合の今後のサポートというのをお願いをするところでございます。
 さて、カーボンニュートラルということは、地球温暖化をもうこれ以上進めないというところで非常に重要なテーマであります。そういった観点で、今度は地球温暖化と最近の気象現象、とりわけ豪雪ということに焦点を当てていきたいと思います。
 まず、気象庁さんにお伺いしたいんですが、この冬、さすがの豪雪地帯青森でも久しぶりの大雪でございまして、県内では十二月中旬から断続的に雪となりました。青森では最深積雪が一メートルを超えるなど大雪に見舞われ、大変、市民生活に支障を来している状況でございます。
 よく最近、地元の方から聞かれるんですけれども、津島先生、地球温暖化と言われているのに何で豪雪になるんだという問いでございます。地球温暖化と豪雪というのをメカニズム的にどう考えたらいいのかということをまずお聞きしたいわけですね。
 私なりに考えてみると、温暖化というのは、単に気温や海水温が上がるだけではなくて、気象現象がそもそも激しくなるのだ、なので、雪が降る気象条件さえ整えば、雪の降り方も、雨と同様、激甚化していくというふうに理解するわけですが、そういった理解でよろしいのかどうかお伺いします。

#29
○長谷川政府参考人 お答えいたします。
 私ども気象庁の観測では、一冬の期間の中で最も大きくなったときの積雪の深さ、これは、全体として見ますと、過去五十年余りで減少傾向にございます。また、将来につきましても、地球温暖化の進行に伴い、更に減少するというふうに予測しております。
 しかし、この積雪の深さについては、年ごとの変動が大きく、また、今年の冬の大雪のように、短期間で記録的な降雪となる場合もございます。
 この極端な大雪が今後どうなるかということにつきましては、研究の事例も少ないところですが、ごくまれにしか発生しないような大雪のときの降雪量、これが、例えば北海道の内陸部のように気温の非常に低いところ、こういうところではむしろ増加するといった研究の成果もあるところです。その背景には、温暖化に伴う日本海の水温の上昇や気温の上昇に伴って水蒸気の量が増えるということがあるのではないかと考えられております。これは少ない研究の中の一例ではございますが、温暖化が進んでも大雪のリスクが低下するとは限らないということを示すものだというふうに考えてございます。
 いずれにしましても、温暖化が進行した場合においても、年によっては大雪となることもありますし、また、一時的な寒気の強まりで短期間の大雪となるおそれもございます。引き続き、大雪に対する注意が必要だというふうに考えてございます。

#30
○津島分科員 ありがとうございます。
 もうすぐ三月になるわけですが、世界的に見れば、北米に豪雪をもたらした寒気団が今度日本に来るのではというような見込みもあるやに私は聞いておりますが、実際それがどうなるかというのは、本当に気象というのは、実際その場になってみないと、そのときになってみないと分からない部分があって、ただ、豪雪のメカニズムについては、引き続きいろいろ研究を深めていただきたいと思います。
 そういった豪雪の状況にあって、自治体では除排雪というものを一生懸命に取り組んでおります。単に道路を除雪するだけじゃなくて、最近は、独居老人、独り暮らしの御高齢の方の雪片づけ、こういったことも行政が対応しなければいけないということで、手間が非常に増えているということもございます。
 こうしたことで除排雪経費がかさんでおりまして、県内の自治体では、当初予算では足らず、補正予算を組んで対応しております。
 県都青森市の例を挙げます。
 当初予算は二十九億円、それに約十五億円を追加して約四十四億円を用意しておりますが、ほぼこれを使い切るのではないかという見込みです。
 自治体財政については、コロナショックによる税収の落ち込みで厳しい状況にあって、国の強力な支援が本当に強い要望として出ております。
 そこで、社会資本整備交付金あるいは除雪補助の交付金の交付状況、今後の方針についてお伺いします。これは副大臣ですか、政務官ですか、よろしくお願いします。

#31
○大西副大臣 御指摘のとおり、今年度の冬は、全国的に多くの降雪があった状況を踏まえ、複数の知事や市町村長から、道路除雪費の不足に対し支援の御要望をいただいているところです。
 地方公共団体が管理する道路の除雪費の支援については、従来から三段階で措置しており、第一段階として、年度当初に社会資本整備総合交付金を配分し、支援を行っているところです。
 次に、第二段階として、各地域の降雪状況に応じ、第一段階の交付金とは別に、当初保留している道路除雪補助等により追加配分しております。今季は降雪初期において大雪となったため、例年よりも早く、地方公共団体から降雪状況や除雪費の執行状況の聞き取りを実施し、二月十二日に道路除雪補助等約百十六億円を追加配分したところです。
 さらに、全国的に積雪が著しい場合には、第三段階として、二月いっぱいまでかけて三月までの降雪状況を見通しつつ、必要な予算を見極めた上で、年度末での未執行予算や予備費などを活用し、臨時特例の措置による追加的な支援を行っております。
 今年度の冬は、短期間に集中的な降雪による記録的な大雪となっていることから、国土交通省としては、引き続き、地方公共団体から降雪状況や除雪費の執行状況について丁寧に聞き取りを行った上で、臨時特例の措置について検討を行ってまいります。
 国土交通省といたしましては、地方公共団体による道路除雪の実施のために必要な予算の確保にしっかり取り組んでまいります。

#32
○津島分科員 大西副大臣、ありがとうございます。
 最近、除雪を担う建設業、人手不足ということで、労務費もちょっと上がったりということで、そういったことも費用がかさむ要因となっております。引き続きの支援というものを何とぞ重ねてお願いを申し上げます。
 それでは次に、新型コロナウイルス感染症対策に関連してというところで、最近の地域公共交通の経営状況についてお伺いをしてまいります。
 このコロナウイルス感染症、感染防止を図るためには人の往来を抑制せざるを得ないわけですね。その結果、地域の公共交通事業者は、大幅な輸送人員の減少から大変厳しい経営状況になっております。これら事業者は、それぞれの地域の生活の足の担い手であり、また、コロナ収束後の観光交流促進の担い手でもあります。
 苦境にある地域の公共交通事業者への強力かつ継続的な支援が引き続き求められているところでございますが、現状と対策をお伺いします。

#33
○朝日大臣政務官 お答え申し上げます。
 公共交通事業は、人口減少、少子高齢化が進む厳しい経営環境の中、地域住民の日常生活や我が国の経済産業活動、委員御指摘のとおり、観光交流を支えるインフラとして極めて公共性の高い役割を担っていただいております。
 こうした中、コロナの影響によりまして、移動抑制などによって、需要の激減などにより、エッセンシャルサービスである地域の公共交通を取り巻く環境は一層厳しさを増しており、事業者は危機に瀕していることから、国としても強力に支援を行うことが重要だと考えております。
 そのため、政府といたしましては、コロナ禍における事業の継続と雇用の維持に向け、雇用調整助成金や地方創生臨時交付金、一時支援金、政府系金融機関による資金繰り支援など、業界横断的な様々な支援措置を講じており、これらの措置が公共交通事業者に活用されるようにしっかりと取り組んでまいります。
 加えて、国土交通省では、令和二年度第三次補正予算において、社会変化に対応した新たな地域公共交通に向けて、新技術の活用等を通じ収支の改善を図ろうとする事業者に対する集中的な支援や、新型コロナによる影響を受けた既存路線の欠損額に対する追加的な支援を行うため、約三百五億円を計上いたしました。
 さらに、令和三年度当初予算において、路線バス交通、デマンドタクシー等の生活交通の確保、維持、地域鉄道の安全対策等への支援として約二百六億円を計上しており、十五か月予算の考え方で、公共交通サービスの継続に向け、必要な支援を行ってまいります。
 今後とも、国民生活、経済活動に欠くことのできないこれらの公共交通事業者が、コロナ禍による危機を乗り越え、しっかりと機能し続けられるよう、全力で取り組んでまいります。

#34
○津島分科員 朝日政務官、ありがとうございます。
 地域の公共交通事業者さんは、資金繰り支援等でどうにか経営を維持している状況ですけれども、この資金繰り支援の、例えば返済期限が一年据置きのものは、またもう間もなくその返済期限が到来するわけですね。そういった部分、きめ細かく、資金繰り支援も引き続き据置期間を延ばすなりという対応もしなければならないし、コロナ収束後、需要がどの程度戻ってくるのかというところも見極めながら、息の長い支援をやっていかなければいけない。最終的には、地域の公共交通機関というものは、国全体、国民全体で負担を分かち合って支えていく、そういう議論も必要ではないかと思っております。
 それでは、あと二問ございます。何とか最後まで行ければと思うところでございますが。
 公共交通事業者さんのことはエッセンシャルワーカーということで、こういった事業者さんから、コロナウイルス感染症のワクチンについて、優先接種を是非ともという声が上がっております。この事業者さんは、ワクチンの輸送に当たったり、あるいは我々の暮らしを支えたりしている、そういういわばライフラインの一翼を担っているわけでございますね。こうした方々にワクチンの優先接種をできるようなこと、取組を行う考えはございますでしょうか。

#35
○大西副大臣 お答えを申し上げます。
 まずは、公共事業者、物流事業者を始め、国民生活、国民経済の安定確保に不可欠な業務等を担っていただいているエッセンシャルワーカーの方々に対し、心から感謝を申し上げます。
 新型コロナウイルス感染症に係るワクチンの接種に関しては、令和三年二月九日に新型コロナウイルス感染症対策分科会において取りまとめが行われたところです。
 この取りまとめにおいて、ワクチンの接種順位については、当面確保できるワクチンの量に限りがあり、その供給も順次行われる見通しであることから、死亡者や重症者をできる限り低減するとの接種目的及び重症化リスクや医療提供体制の確保の必要性も考慮した上で、まずは医療従事者等、次に高齢者、その次に基礎疾患を有する者及び高齢者施設等の従事者が接種順位の上位に位置づけられたものと承知しております。
 委員御指摘の公共交通事業者、物流事業者については優先接種の対象とはなりませんが、そうした方々についても、ワクチンの供給量や地域の実情等も踏まえ順次接種できるよう、準備が進められているものと承知しております。

#36
○津島分科員 大西副大臣、ありがとうございます。
 ひとえにワクチン供給量に懸かっているんだと。政府として、まず必要なワクチンをしっかり確保していくということに取り組んでいただきたいと強く思うところでございます。
 では、最後の質問に入りたいと思います。
 北海道新幹線の高速化についてということでございます。
 北海道新幹線は、ちょっと特殊な運行区間がございまして、在来線と線路を共用している区間、新在共用区間というのがございます。これは青函トンネルの前後の区間を含む部分でございますが、そこでは高速走行がかなわないという状況になっております。が、昨年十二月三十一日から今年一月四日まで五日間、時速二百十キロで走行いたしました。その結果について、鉄道局としてどう評価されているか、お伺いします。

#37
○秋本主査代理 上原鉄道局長、時間が来ていますので、手短に答弁をお願いいたします。

#38
○上原政府参考人 お答えいたします。
 委員御指摘のとおり、昨年十二月三十一日から本年一月四日に、青函トンネル内におけます営業運転としては初めて、新幹線だけが走行する時間帯に時速二百十キロでの高速走行を行う、いわゆる時間帯区分方式による高速走行を実施したところでございます。
 結果として、大きな問題はなく、当初予定どおり時速二百十キロでの高速走行が実現されたところでございます。
 引き続き、安全性の確保を大前提としながら、来年度以降も時間帯区分方式の実績を積み重ねまして、時速二百六十キロへの速度向上の取組を進めてまいりたいと考えております。

#39
○津島分科員 ありがとうございます。
 以上で終わります。

#40
○秋本主査代理 これにて津島淳君の質疑は終了いたしました。
 次に、青柳陽一郎君。

#41
○青柳分科員 立憲民主党の青柳陽一郎でございます。
 今日は質問の機会をいただきまして、ありがとうございます。大臣、よろしくお願いいたします。
 早速、質問に入ります。
 まず冒頭、GoToトラベルの再開の方針について伺いたいと思います。
 本日、緊急事態宣言の一部先行解除になる方向です。GoToトラベル再開には期待の声もある一方、コロナ感染のリバウンドを懸念する声もあります。段階的再開を調整しているという報道もありましたけれども、これまで西村大臣は、ステージ2になることが必要だというふうに表明もしております。
 そこで、GoToトラベルについて今後どのような方針で検討しているのか、大臣の御説明を求めたいと思います。

#42
○赤羽国務大臣 GoToトラベル事業は、昨年七月二十二日から開始をして、観光関連産業、大変幅広い産業であり、雇用も九百万人の雇用を守っているということで、貢献してきたというふうに思っておりますが、現在、感染状況で一時停止となっております。
 全国を回っておりますと、早期の再開ということを強く求めている方たちもたくさんいらっしゃいますが、大前提として、感染拡大防止ということは大前提でありますし、また、早期の感染収束こそが最大の支援だということで、緊急事態宣言が解除、すぐ同時に再開ということにはなかなかならないのではないか、丁寧に見ていきたい、こう思っております。
 そうした観点の中で、今までは全国一斉に展開をしておりましたが、それが、これは我々国土交通省単独で決めることではなくて、対策本部の分科会の感染症の先生方の御意見を聞きながらですので、全国一斉にということよりも、まずはローギアで、同一県内ですとか、ステージ2同士の地域ですとか、様々まだ定まっていませんが、そうした声を参考にしながら、また、現場の皆さんからの声も、同時にずっとリモート会議をやっておりますので、そうしたことの中で、最終的にはいい形で再開できるようにしていきたい、こう思っております。

#43
○青柳分科員 ありがとうございます。
 一旦再開すると、今度また停止するのが大変ですから、慎重な判断を求めたいというふうに思います。よろしくお願いします。
 ここからはカジノの問題についてお伺いしてまいりたいと思います。
 まず、一般論として、住民投票の意義について、大臣の見解を伺いたいと思います。
 昨年十一月に実施された大阪での住民投票、結果、否決となりましたけれども、その後、総理や公明党の山口代表などがいろいろコメントをしております。特に、公明党が六年前の反対から賛成に転じたことによって大阪での住民投票が実現できたわけです。その理由について、山口公明党代表はインタビューで、市民の意思、民意を無視できないということが大きかったというふうに述べております。
 住民投票という制度の意義について、一般論で結構です、まず、赤羽大臣の御見解を伺いたいと思います。

#44
○赤羽国務大臣 済みません、住民投票は所掌ではありませんので正確に理解しておりませんが、恐らく、住民投票をやるかやらないかも住民の意思に基づいて、必要だということで多分実施になったというふうに承知をしておりますので、それはまさに、やるかやらないか自体も意思だと思いますし、やった結果についても住民の意思の反映だというふうに私は思っております。

#45
○青柳分科員 その意義について、もう少し踏み込んで御発言いただきたかったところではあります。
 横浜では、大臣も御案内だと思いますけれども、地域住民の意思として、カジノの是非を問う住民投票条例請求の署名が法定数の三倍を超える十九万三千百九十三筆集まりました。これは一つの重い民意として受け止めなければならないというふうに思います。
 ところが、横浜市長は、住民投票実施は意義を見出し難いと意見を付し、条例案を議会に提出、それを受け、横浜市議会は三日間という短期間で審議を終え、条例案を否決いたしました。これは、IR整備法九条七項の、住民の意見を反映させる必要な措置の否定ではないかというふうに思いますし、根本的には民主主義の否定でもあるというふうに考えます。
 これについて、大臣の見解を伺いたいと思います。

#46
○赤羽国務大臣 住民投票も住民の意思だというふうに先ほど申し上げたと同時に、やはり、議会制民主主義をやっておりますから、市議会ですとか県議会、それぞれが市民の声の代弁、県民の声の代弁ということで成り立っているというふうに思っております。
 それとは別に、このIR整備法第九条の七項では、「公聴会の開催その他の住民の意見を反映させるために必要な措置を講じなければならない。」と定めておりますが、その手段につきましては、自治体が講じる具体的な措置につきましては、各自治体の判断に委ねられているということでございます。

#47
○青柳分科員 それはそうだと思うんですけれども、法定数の三倍以上の住民投票を求める署名が集まったという、この民意は私は重いと思いますので、国の方では最終的に、国の方が認可をするわけですから、是非、この民意を赤羽大臣にも受け止めていただいて、判断していただきたいというふうに思います。
 二〇一九年十一月二十九日の内閣委員会で赤羽大臣は、IRの整備には用地が一体的かつ確実に確保されていることが必要と。区域整備計画の認定審査では、IR区域の土地使用権原を、IR事業者が既に有しているか、取得する見込みが明らかであることと答弁されております。
 この答弁は現在でも維持されていると解してよろしいでしょうか。

#48
○赤羽国務大臣 そのとおりでして、基本方針において、今御発言のとおり、区域整備計画の審査に際しましては、IR区域の土地の使用の権原を、IR事業者が既に有しているか、又は、その権原をIR事業者が取得する見込みが明らかにされていることについて、確認を行うことを明記するということでございます。

#49
○青柳分科員 ありがとうございます。
 それでは、横浜市が設置を予定している山下埠頭、ここで五十七年にわたって当該地で事業を行っている土地使用者の横浜港ハーバーリゾート協会の皆さんが、IR設置に強く反対しています。
 今年一月七日の横浜市議会で意見陳述を行いました水上専務理事は、カジノをつくろうとしたら体を張って阻止する、どうしてもつくると言うなら私を倒してからにしてほしい、阻止できるなら喜んで犠牲になる、その覚悟はできていると、ここまで強く反対を表明している。これは相当な覚悟です。
 そして、ただ単に反対しているのではなくて、これまで何度も具体的代替案を提示しているわけです。これまで提示してきたその代替案も、コロナ禍が発生すれば大胆に見直しを行って、現在は、新物流施設、給食施設、水素エネルギーセンター、ワクチンステーション等々、こうした真っ当な開発を行うことによって税収をアップさせることが本筋だというふうに表明しています。これこそ地元の港を愛するすばらしい発想ではないかというふうに思います。
 こうした状況ではとても、区域整備計画の今年の申請期限までに土地使用権原を取得できる見込みが立っているとは到底思えないわけです。国の区域整備計画の認定においては、こうした点を自治体にも当事者にもきちんと確認を求めていただきたいと思いますが、大臣の見解を求めます。

#50
○赤羽国務大臣 私は審査する立場ですから、出されたものに対して客観的、中立的に、私自身だけじゃなくて、もちろん有識者の皆さんに判断をいただくという立場ですから、その出てくるまでの過程でいろいろな議論がそれぞれの地域であるかと思いますが、そこについてはコメントはできない、する立場ではないと思っています。

#51
○青柳分科員 横浜市のカジノ誘致の問題ですけれども、先ほど議会のお話もされましたが、二〇一七年の市長選挙でも、二〇一九年の横浜市議選でも、カジノ誘致についていわゆる民意を問うた人は一人もいません。これは国会図書館の調査でも確認しております。そして、横浜市自身が実施しているパブコメ、このパブコメは、九〇%以上が反対又は否定的な意見であります。民意は明らかということですね。各種世論調査でも、一度として賛成が五〇%を超えたことはありません。どの調査でも反対が多数という結果になっている。これが現状です。
 仮に、このまま横浜市が、こうした民意を無視して区域整備計画を申請されたとしても、IR整備法に規定されている要件、住民の意見の反映、そして土地使用の権原を満たしているとは、現状、とても考えられないわけです。そして、この期限が今年の十月に迫っているわけです。こういう状況で、今、事業者を募集している。
 これについて、重ねて大臣の見解を伺いたい。つまり、条件が整っていないのに、横浜市が一方的に事業者を募集してつくろうとしている計画の正当性は私はないと思うんですけれども、大臣の見解を伺いたいと思います。

#52
○赤羽国務大臣 御存じだと思いますけれども、IR整備法の第九条の第八項で、自治体が区域整備計画の認定を申請する際には議会の議決を経ることというふうに定められております。
 いずれにしても、先ほど申し上げましたように、申請自治体について私がコメントする立場ではございませんが、こうした法律に定められたことが守られていないような申請計画内容であれば、その結果もおのずから明らかであるというふうに思っています。ただ、これは別に横浜市について申し上げたことではございません。

#53
○青柳分科員 そのとおりだとは思うんですけれども、そういう状況の中で調査費が使われ、予算が計上されている。こういう現状にも、私は、指導する立場にある国交省は是非よく見て、各自治体とも連絡を取ってきちんとやってほしい。大臣は昨年、自治体とも連絡を取りながらやっているとおっしゃっているわけですから、そういう点については、現状でもしっかりチェックをしていただきたいというふうに思います。
 区域整備計画の申請の受付が十か月程度後ろにずれ込みました。この理由についてお答えいただきたいと思います。

#54
○高田(陽)政府参考人 お答え申し上げます。
 IR整備法に基づく計画の申請期間につきましては、国土交通省から、IR誘致を検討されている各地方自治体に対しましてヒアリングを行った結果も踏まえまして、まず、一昨年の十一月に、二〇二一年一月から七月までという案を公表しておりました。
 他方で、今般の新型コロナウイルス感染症の影響等によりまして、このスケジュールでの申請に支障がないか、各地方公共団体と連絡を取り、準備状況を確認いたしました。
 その結果、申請期間については余り遅らせるのは望ましくないという意見や、十分な準備期間を確保してほしいという意見など、様々な意見があったところでございますが、こうした各地方公共団体の準備の状況を踏まえつつ、地方自治体に優れた区域整備計画を作成いただくために、昨年十二月に、申請期間を二〇二一年十月から二〇二二年四月までに変更することとしたところでございます。

#55
○青柳分科員 自治体の意見ということで、その中には、当然、コロナの影響というのが多く入っていたということだったと思います。
 もう一点は、この間、IRを担当していた副大臣が逮捕されています。本件についてはどのように見ているんでしょうか。

#56
○赤羽国務大臣 この件は、今公判中でございますので、これはコメントを差し控えさせていただきたい、こう思っています。
 我々の立場は、立法府である国会で審議を経て成立されたIR整備法に、今のIR整備法に基づきまして、必要な準備を着々とするというのが基本的な立場だというふうに考えています。

#57
○青柳分科員 必要な準備を着々とするという過程の中で、担当副大臣が逮捕されているわけです。
 その事件の真相が解明されていない。ずっと勾留されています。これでは、この状態の中で、経緯が、どうしてこういうことが起こったのか、解明されていない、分からない中で、まさにこの事業選定、制度の策定において、まあ、今年の国会では、いろいろ行政がゆがめられているんじゃないかという話が多々出ていますけれども、本件も収賄で逮捕されているわけです。
 ですから、これが分からないうちは、まさに公平性、透明性の担保というのが得られていないんじゃないかと思いますが、この事件が未解決のまま、未確定のままこの事業を進めるということは、正当性があるんでしょうか。お答えいただきたいと思います。

#58
○赤羽国務大臣 審査はまだ始まっていませんので、これからですから。だから、審査に当たっては、何回も繰り返し答弁を国会でもさせていただいておりますが、その審査の過程が、なぜここが選ばれたのかということが明らかになるように、また、基本方針、計画も、これももう周知されておるところでございますので、どうした条件でということを世に知らしめている。
 ですから、私は、少なくとも私の所管しているこの時期に、これから始まるプロセスの中では、全く、透明性は確保しなければいけないし、それは国民の皆さんから疑念を持たれないようにしなければいけない、こう思っております。

#59
○青柳分科員 今年のこの通常国会の中で、行政がゆがめられた事実はないかという点において、当初はゆがめられていないと言いながら、答弁が訂正される事態が多発しております。
 このIRも大きな政策ですから、確認させていただきたいと思います。行政がゆがめられている事実はありませんか。

#60
○赤羽国務大臣 少なくとも私は、ゆがめられている事実はないというふうに思っています。

#61
○青柳分科員 ありがとうございます。
 それではもう一点、コロナ禍でスケジュールがずれ込んでいる、そういう自治体がある、そういう自治体からの意見があって、スケジュールが後ろにずれ込んだということでございました。
 そもそもカジノは、既に百三十か国・地域に存在する、過当競争状態という指摘があります。その中でコロナが発生して、現に多くの事業者が赤字に陥っている、そういう状況です。
 つい先週、米国アトランティックシティーの元トランプ氏保有のカジノ施設が爆破解体され、瓦れきになるという映像が世界に配信されたばかりです。そして、日本進出を目指していた米国系カジノ事業者も撤退するという事態になっているわけです。この箱物カジノのビジネスモデルが、まさにこれからの時代、もうそぐわない、終えんを迎えているという状態ではないかと思います。
 カジノは引き続き政府の成長戦略の目玉なのか、二〇二〇年の骨太方針には明記されておりませんが、その中で、二〇一九年の骨太方針を基本的に維持するということも明記されております。
 カジノは、引き続き政府の成長戦略の目玉として位置づけるということになるのか、大臣の見解をお伺いしたいと思います。

#62
○赤羽国務大臣 まず、骨太の方針ですけれども、二〇一九年の骨太では、観光の活性化のための重要な施策の一つとして記載をされております。二〇二〇年の骨太は、全体として相当縮小された形でございますが、その中でも、継続施策として引き続き着実に実施することが記載をされているところでございます。ですから、基本的にこの間の変更はないというふうに承知をしております。
 また、IR計画そのものですけれども、今の我々の観光立国政策の中で、やはり課題も数々あるというふうに認識をしております。例えば、長期的な滞在型の観光が少ないですとか、MICEというものが、大型のMICEがなかったものですから、大型の国際会議ですとかイベントの誘致ができなかった。そうしたことをしっかりやりながら、旅行消費の単価も上げられるようにと。
 様々な課題がある中で、このMICEを、IRの整備を推進してMICE施設を整備する、国際的な会議ですとかイベントを誘致して、滞在型観光モデルの確立に寄与するものというふうに考えているところでございます。
 ただ、確かに委員御指摘のとおり、現在コロナ禍で、海外のIR事業者、足下の業績は大変厳しいところが多いということも事実だというふうに思っておりますが、一つは、IRの開業時期は二〇二〇年代、一つの目安ですけれども、二〇二〇年代の後半というふうにも想定をされておりますし、また、そうしたことも踏まえて、これはIR誘致を検討されている地方自治体が、そうしたことも踏まえた様々なリスク評価も含めて、最終的にIRをやるんだということであれば、区域整備計画の申請という行動になるんだと。今、そうした地方自治体が、そうしたリスクを踏まえた上で準備が進められているというふうに承知をしております。
 ですから、我々は、その来るべき時期に自治体から出てきた申請について、公明正大に審査をするというのが立場でございます。繰り返しになって恐縮です。

#63
○青柳分科員 引き続き成長戦略の目玉に位置づけておられるということを前段で答弁されつつも、後段の部分では、まさに今の現状、起こっていることを評価されているわけですが、私はもっと柔軟に対応したらいいんだろうというふうに思っております。
 今まさに大臣が答弁されたとおり、仮にこの箱物カジノが開業できるとしても、今から五年、十年先の話になります。カジノは、公共インフラではなくてビジネスですね。ただでさえ、ビジネスははやり廃りが激しい。デジタル化の進展もあって、社会の変化のスピードというのはますます上がっている、こういう状況です。
 このような変化の激しい時代に、国や自治体が関わる政策として、箱物ビジネスというのは立案時点と実現のタイムラグが大きくて、完成したころにはビジネスモデルとしてはもう古くなってしまって、負の遺産になっちゃうんじゃないかという心配の声もあります。まさに、リゾート法というのがありましたけれども、このリゾート法と同じ轍を踏まないでいただきたいというふうに思います。
 海外の大手カジノ事業者は、既にオンラインカジノへのビジネスにシフトしている。箱物カジノの売上げよりもオンラインカジノの売上げの方が増収、増益率が格段に大きくなっているという状況もあります。
 コロナ禍もあって、政府もデジタル化を進めている中で、この箱物カジノビジネスがこれからもビジネスモデルとして本当に有効なのかどうか、大臣の認識をもう一度伺いたいというふうに思います。

#64
○赤羽国務大臣 そのビジネスが有効かどうかというビジネス上のリスク、これも、それぞれの主体となる申請自治体とパートナーの事業者が決めることだというふうに思っております。
 私は商社出身です。海外で様々な投資案件、これは全てにおいてリスクというのはつきものですけれども、それをどうリスクを読んで分析をするかということですから、粗っぽい言い方はできなくて、それぞれの案件で、三十年後とか二十年後を見通したビッグビジネス、投資案件が全部廃れて失敗しているかということは、そんなことはありませんし、それは当事者が様々な分析をしながら、これだったら無理だなと、今先生言われるように、無理だなといってギブアップされる自治体も出てくるでしょうし、逆に、そうじゃないんだ、これからやっていけるんだという判断をされる方もいるでしょう。
 我々は、それはどちらかというと関知をしていなくて、そのリスクを踏まえた上で申請されてきたものについて、客観的に、法に照らして審査をする、そういうことでございます。

#65
○青柳分科員 ビジネスの投資の判断は、それはプロの専門家がやっているから、失敗することも成功することもあるでしょうし、そういう経営上の判断でやっていかれるんだと。これは当然だと思いますが、これを国や自治体の公共政策としてビジネスをやるということについて、本当にその判断が、私は瞬間瞬間で適時適切な判断にならないんじゃないかということを心配しておりますし、一度決めてしまうと止まらないというのが公共政策ですから、カジノは大型の投資案件になるわけでございまして、そこを心配しているし、既に今の社会のデジタル化にこの箱物カジノビジネスというのは合っていないんじゃないかというふうに思いますので、重ねて指摘をさせていただきたいと思います。
 もう一点は、カジノを国でやろうとすると、あるいは自治体でやろうとすると、ソーシャルコストがかかります。そして、カニバリゼーションという現象が起こると言われています。また、災害時の自治体のリスク、これもあるというふうに言われています。まず、カジノ立地地域周辺はギャンブル依存症率が二倍上がるというデータもあります。
 こうしたソーシャルコストについて、横浜市は、試算を現状、算出していません。ソーシャルコストは基本的な方針に明確に定められている義務で、これを算入せずに市民に増収効果を説明して回っている横浜市の態度というのは、まさに市民に対する欺騙ではないかというふうに思います。増収効果だけ市民に説明しているんです。
 しかし、本来であれば、基本的方針に従えば、ソーシャルコストを算入して税収効果を説明しないといけないんですけれども、そのソーシャルコストを全く算入せずに税収効果を説明している。これは市民に対する私は欺きじゃないかというふうに思います。
 そして、カジノ事業者というのは当然、IRができれば、その事業者はIR域内でビジネスをして収益を上げようとする、これはこれで当然のことだろうと思います。
 でも、そうすれば、逆に、IRを設置した地域の周辺産業、周辺施設は、かえって消費が減少したり衰退して雇用が失われる、そして、カジノ関連産業ばかりが集積して、町の姿、価値、文化を変えてしまった、こういう都市の事例もあるわけです、海外には。いわゆるカニバリゼーションです。
 もう一点は、今般のような感染症が発生した場合、あるいは自然災害が発生した場合、IR事業者の経営に大きなリスク、大きな赤字が発生した場合に、国とか自治体は、共同事業者として税収でその赤字を補填するという可能性も指摘されているし、横浜市は実際に、コロナが発生する前の議会の答弁で、カジノ事業者が赤字になったら税収で補填するというふうに答弁しております。
 ですから、こうしたソーシャルコストとかカニバリゼーション、災害時の自治体のリスクについて、しっかりここは、当然、区域整備計画に明記されなきゃいけないと思いますが、大臣のお考えをお伺いしたいと思います。

#66
○赤羽国務大臣 常習にならないようなということについても、世界最高水準のものを求めておりますので、そうした観点から審査をするということでございます。
 また、地域についての負の影響が出るような計画であれば、それはやはり審査の中でしっかり見ていくのではないかというふうに思っております。
 カニバリゼーションの件ですけれども、一概にこれは、そう起こるということはちょっと考えにくいところもございまして、一つは、例えば、人口が増えないような地域の中で、全然ちょっと例が違いますけれども、商店街の中でよくある、大型スーパーみたいなものがどんとできると商店街が廃れるというのは、ある意味ではカニバリゼーションみたいな話だと思いますが、それはパイが増えないという状況の中でありますので、今回のIR整備計画というのは、今はインバウンドはありませんけれども、そこにインバウンドのお客さんを誘致するということで、パイを増やすということを目指しているのが大きな一つの目的だということと、もう一つは、地域内で云々ということですから、調達ですとか雇用ですとか、地域経済や地域雇用にもプラスの影響も出る側面もあるんだろうなと。それはまさに運用の仕方というのが非常に重要だと思いますので、その点についても当然のことながら審査をしっかりしていきたいと思っております。

#67
○青柳分科員 砂漠の中につくるとか過疎地帯につくるとかというのとは横浜市は事情が全く違う。ラストリゾートと言われる一等地中の一等地に建設を予定されているわけですから、そこは是非、もし申請がなされれば、よく審査をしていただきたいと思います。
 時間が来ましたので、あと数点ありましたけれども、結論としては、私は、箱物カジノというのはもう既に古いビジネスモデルになっている。そして、調査によっては、外国人観光客よりも国内の観光客をターゲットにしている、横浜市は議会でそういうふうに答弁しておりますし、あるいは、中国はブラックリスト制度というのを昨年八月から始めているので、中国人が海外でカジノを行うことが基本的にはできなくなるようになってきます。そうすると、誰がカジノに行くかというと、カジノを設置した地域の地域住民が行く確率が高い。そこで税収が上がるということで、もし上がるんだとすれば、その地域住民がばくちで損をしたお金で税収が上がる、これもカニバリゼーションの一つになってしまうんじゃないかというふうに思います。
 箱物カジノは、もうまさに三密産業の象徴ですから、今この時点で計画を進めていくことについての整合性、正当性はないんじゃないかと私は思います。少なくともコロナの収束が見通せるようになるまで、社会の姿がどういうふうになるか分かりませんから、カジノの推進については一旦見直して、止めるべきだということを申し上げまして、私の質疑を終えたいと思います。
 ありがとうございました。

#68
○秋本主査代理 これにて青柳陽一郎君の質疑は終了いたしました。
    〔秋本主査代理退席、主査着席〕

#69
○浜地主査 次に、大口善徳君。

#70
○大口分科員 公明党の大口善徳でございます。
 本年は、東日本大震災から十年という大きな節目を迎えています。三・一一も間もなくでございます。改めて、この震災の犠牲となられた全ての方々に謹んで哀悼の意を表しますとともに、被災された全ての皆様にお見舞い申し上げます。
 震災後も、平成二十八年の熊本地震、鳥取県中部地震、平成三十年の大阪府北部地震、北海道胆振東部地震など、大規模な地震が相次ぎ、先日も、福島県、宮城県で震度六強を観測する福島県沖を震源地とする地震が発生しました。大臣も現場に行かれました。私も行かせていただきました。
 また、豪雨、台風も多く、近年では、平成二十六年八月豪雨、広島、平成二十七年九月関東・東北豪雨、平成二十九年七月九州北部豪雨、平成三十年七月豪雨、西日本豪雨、令和二年七月豪雨で、線状降水帯が発生し、記録的な集中豪雨や、令和元年の房総半島台風、東日本台風の襲来があり、毎年のように甚大な豪雨被害、台風被害が発生しております。激甚化、頻発化する自然災害から国民の命と暮らしを守ることは、政治の使命と責任であります。
 昨年十二月十一日、政府は、事業規模おおむね十五兆円程度の、防災・減災、国土強靱化のための五か年加速化対策を閣議決定し、成立した令和二年度三次補正予算で初年度の経費を計上。かねてより公明党も強く求めてきたことであり、高く評価をしたいと思います。
 本年一月六日、赤羽大臣が静岡市に来ていただきまして、観光関係、交通関係の方々と二時間半、いろいろ意見交換をしていただきました。その後、静岡市長、また公明党静岡市議会と私が、国道一号長沼交差点の機能強化、国際拠点港湾清水港の整備と、一級河川安倍川の整備の三点について要望させていただきました。
 大臣には、国道一号長沼交差点の機能強化についてお伺いしたいと思います。
 国道一号長沼交差点の渋滞損失時間は、対策が未計画の箇所で静岡県内ワーストワン、県内の国道一号の平均の約六倍の渋滞損失時間が発生しています。一日当たり二千人が一時間、渋滞に遭っている計算になります。
 渋滞の原因の一つは、国道一号及び交差する主要地方道山脇大谷線が共に交通容量を超えている上、交差点内の右左折交通の割合が高く、交差点容量を超過していること。二つ目は、国道一号と交差する山脇大谷線は、鉄道や地域幹線道路との平面交差が多く、交通が渋滞しているため、国道一号長沼交差点を左折する車両が、信号青の間で曲がり切れず、後続車両が国道一号本線に滞留し、直進交通の渋滞を悪化させていることでございます。
 また、平成二十七年以降の、山脇大谷線の長沼交差点から豊地交差点間の交通事故発生状況を静岡県警が調べたところ、平均して一週間に一件の人身事故が発生しております。事故類型別では追突事故が最も多く、全体の約四五%を占め、右左折事故も多発しております。
 さらに、国道一号長沼交差点の南には、JR東海の東海道本線、東海道新幹線をまたぐ長沼大橋が接続しておりますが、供用から既に五十四年が経過し、老朽化問題に加え、橋脚は、熊本地震で落橋した府領第一橋と同じロッキング橋脚で、単独で自立せず、水平方向の上部構造慣性力を支持できない。
 切迫する南海トラフ巨大地震など、大規模地震で変位が発生すると不安定になり、支承部の破壊から落橋に至る可能性が高く、落橋した場合、南北交通が途絶するだけでなく、JR東海道線、東海道新幹線が相当な期間不通となり、我が国の経済に計り知れない打撃を与えることが想定されます。
 昨年十一月、静岡市長を会長に、地域の代表や公共交通機関、物流関係者も参加する国道一号長沼交差点機能強化促進期成同盟会が設立され、私や上川法務大臣も顧問に就任し、当該箇所の課題解決に取り組んでいます。
 これらのことから、国道一号長沼交差点の機能強化は、広域道路ネットワーク、防災・減災、国土強靱化、災害時のリダンダンシーの観点から、東名、新東名、国道一号、国道一号バイパス、市管理補助国道国道百五十号などを南北で結ぶ、全国では他に類を見ない地域高規格道路、静岡南北道路計画の中で、長沼交差点の渋滞対策、長沼大橋の老朽化対策を国が主体的に検討していくべきではないかと考えますが、大臣の御所見をお伺いします。

#71
○赤羽国務大臣 まず、静岡南北道路というのは、今お話があったように、静岡市内の幹線道路ネットワーク、東西軸としては新東名高速、国道一号静清バイパス、東名高速等が整備される中で、数少ない南北軸として大変重要な結節道路だというふうに認識しております。
 この静岡南北道路につきましては、新東名高速と静岡市内を結ぶ約三キロが整備されたものでございますが、今お話ございましたように、国道一号の現道と交差する長沼交差点、これは大変渋滞だということを重く見ております。
 平成二十九年十月の台風二十一号では、国道一号及び東名高速が越波によって通行止めとなって、その結果、新東名高速に迂回する交通が清水連絡路に集中するなど、災害時の代替性の観点からも課題があるというふうに考えております。
 地元でも、大口議員や法務大臣が期成同盟の顧問になられて、そうした組織をつくられているということは、それだけ地元としても大変大きな問題だというふうに捉えられているものと承知をしているところでございます。
 この長沼エリアの渋滞対策を検討するために、これまでも、国と静岡市によるワーキンググループ、令和元年に設置をさせていただきました。
 このワーキンググループにおきまして、長沼大橋の老朽化対策も含めて、広域的な道路ネットワーク形成の視点に留意しつつ、速やかに立体化の対策の方向性を取りまとめる、これは、恐らく今年の夏をめどにそれを取りまとめるように、静岡市と緊密に連携しながら検討を進めてまいりたい、こう考えております。
 以上です。

#72
○大口分科員 大臣は、退室なさってください。

#73
○浜地主査 大臣、退室いただいて結構でございます。

#74
○大口分科員 これは質問ではございませんけれども、現在整備中の国道一号静清バイパス清水立体化事業については、限られた予算で一日も早い効果を出すために、まずは上り線を先に供用し、国道一号庵原交差点の渋滞を一日も早く緩和してほしいとの声もありますので、御検討のほどよろしくお願いしたいと思います。
 次に、清水港についてお伺いをいたします。
 特定重要港湾、国際拠点港湾、国際旅客船拠点形成港湾清水港の整備についてお伺いをいたします。
 静岡県が公表している第四次地震被害想定において、清水港では、将来発生が懸念される南海トラフ地震により、津波による甚大な被害が想定されています。多くの人命、財産、港湾施設や港湾関係産業への被害を最小限に抑え、市民が安全で安心して暮らせる町をつくるためには、外港防波堤を粘り強い構造へ改良する事業を加速化させるとともに、津波による被害から背後地を防護する防潮堤の整備を促進することが重要であります。
 清水港の日の出地区から江尻地区は、大型クルーズ船が接岸する岸壁、イベント広場や商業施設の多い、清水港で一番にぎわうベイエリアでありますが、防潮堤が整備されていない。この無堤区間に一日も早く防潮堤が整備されるよう、国も積極的に支援すべきと考えますが、どのような内容の支援を検討しているのか、港湾局長より答弁をいただきたいと思います。

#75
○高田(昌)政府参考人 お答えいたします。
 清水港を含む静岡県沿岸部は、南海トラフ地震津波避難対策特別強化地域に指定されており、切迫する南海トラフ地震等に備えたハード、ソフト一体となった津波対策は極めて重要な課題であると認識をしております。
 内閣府の地震モデルに基づく静岡県の想定によれば、清水港周辺は、南海トラフ地震による高さ一メートルの津波が二分、高さ十一メートルの最大津波が十三分で到達すると想定されています。
 しかしながら、委員御指摘のとおり、日の出地区、江尻地区には、いわゆる無堤区間と呼ばれる、防潮堤が整備されていない区間が一部存在しており、津波からの避難にも直結する防潮堤の整備等の対策が急務であることは十分に承知をしております。
 このため、清水港では、平成二十七年二月に港湾BCPを策定し、同BCPに基づいた津波避難訓練の実施等に取り組んでおります。
 また、中部地方整備局清水港湾事務所が中心となって、静岡県や静岡市、地元関係者とともに、清水港防災・減災に関する地域検討会を開催し、臨港道路のかさ上げや背後の緑地と一体となった防潮堤の整備など、多重防護も取り入れた対策を検討しているところであります。
 さらに、国土交通省では、今般、防災・減災、国土強靱化のための五か年加速化対策として、災害リスクの高い地域等における津波、高潮対策を位置づけました。
 本対策の一環として、清水港においても、海岸管理者である静岡県が行う陸閘の遠隔操作システムの機能向上に対し、令和二年度第三次補正予算における防災・安全交付金事業により支援することとしています。
 御指摘のありました無堤区間における防潮堤の整備につきましては、防災・安全交付金事業や、令和三年度から新たに個別補助制度として創設する津波対策緊急事業の活用も視野に入れつつ、海岸管理者である静岡県等とよく相談しながら、しっかりと検討をしてまいります。

#76
○大口分科員 次に、一級河川安倍川について御質問いたします。
 冒頭にも触れましたように、防災・減災、国土強靱化のための五か年加速化対策が閣議決定されて、三次補正予算にも計上されたわけでありますが、中部地方整備局は、平成二十年に安倍川水系河川整備計画を、平成二十五年には安倍川総合土砂管理計画を策定し、長期的視点に立った流水、土砂管理計画を実施しています。
 今後、あらゆる関係者が協働して、流域全体で被害を軽減させる安倍川流域治水プロジェクトを示し、ハード、ソフト一体となった事前防災対策を推進することが必要であると考えます。
 安倍川の河川対策として、堤防の強化や、水制、低水護岸等の侵食対策の推進、洪水の流下能力確保のための河道掘削について、五か年加速化対策でどのような進捗が図られるのか、また、掘削土砂の海岸養浜等への有効活用が重要であると考えますが、水管理・国土保全局長より答弁を求めます。

#77
○井上政府参考人 安倍川は、流れが急な河川であるとともに、上流からの土砂の流出量が多く、下流に土砂が堆積しやすい特性があります。
 このため、静岡市内で多くの家屋浸水が発生した昭和五十四年十月の戦後最大洪水を安全に流すことができるようにするには、まず、下流部に堆積した土砂を計画的に掘削することが重要であり、併せて、中流部でも堤防の拡幅、水制、低水護岸等の侵食対策を実施することとしています。
 今回決定された防災・減災、国土強靱化のための五か年加速化対策の活用によって、堤防の拡幅を五年以内に完了させるとともに、河道掘削や低水護岸等の侵食対策を加速し、戦後最大洪水への対応を目標とした河川整備を五年程度前倒しして、令和十五年度頃に完了させることを目指してまいります。
 また、今後は、気候変動に伴い、更なる降雨量の増加が見込まれることから、これに対応するには、委員御指摘のとおり、あらゆる関係者の協働による流域治水に取り組むことが重要です。
 このため、河川整備を加速化することに加え、氾濫水の市街地への流入を防ぐための二線堤を維持保全するとともに、急流河川である安倍川の特性を踏まえた防災教育の強化に資するよう、教員免許更新時に水防災講習を実施するなど、静岡市と連携して、ハード、ソフト一体となった被害軽減対策を流域全体で充実強化してまいります。
 また、安倍川については、急流と大量の土砂流出に伴い生じている、下流部の土砂堆積や海岸侵食などの課題を総合的、一体的に解決するため、総合土砂管理計画を作成しており、これに基づき、静岡県とも連携しながら、河道掘削により発生した土砂を引き続き清水海岸等の養浜に有効活用してまいります。

#78
○大口分科員 次に、中部横断自動車道についてお伺いします。
 中部横断自動車道は、静岡県静岡市と長野県小諸市を結ぶ延長約百三十二キロメートルの高規格幹線道路で、東名、新東名、中央自動車道や国際拠点港湾清水港ともネットワークを結び、沿線の産業、文化、観光等の発展に寄与する道路であります。
 静岡、山梨を結ぶ全線が開通すると、両県庁間の所要時間は約一時間短縮され、移動時間の短縮は、清水港を拠点とした物流の活性化や、新たな企業誘致による雇用の拡大、定住人口の増加などが期待でき、さらに、観光面では、観光エリアの拡大や現地滞在時間の延長から、新たな観光需要を開拓でき、落ち込んでいる観光産業の活性化が期待できます。
 一般社団法人静岡経済研究所は、新清水ジャンクションから六郷インターチェンジ間の時間短縮効果は、年間七十四億九千百万円程度の経済効果があると調査報告が出ております。私も、一日も早い全線開通へ、国会質問や大臣要望に取り組んでまいりました。
 昨年七月十七日、中部横断自動車道新清水ジャンクションから増穂インターチェンジ間第六回連絡調整会議において、南部インターチェンジから下部温泉早川インターチェンジについて、本年夏頃の開通を目指し改良工事や舗装工事を推進、引き続き安全に配慮しつつ、早期開通に向け工事を推進する旨発表がありました。
 ところが、昨年十二月十八日、甲府河川国道事務所は、南部インターチェンジから下部温泉早川インターチェンジ間の下八木沢第一トンネル工事において、トンネルの構造物に不具合が生じたことを発表。覆工コンクリートの内空にへこみが縦断方向に約百八十八メートルにわたって確認され、その一部において覆工コンクリートの必要な厚さが最大で五十一ミリメートル不足していることが判明したということであります。私も説明を受けました。
 ただ、静岡関係のメディアでは報道がほとんどなく、ほとんどの県民は、当該トンネル工事に不具合が生じたことは知りません。
 冒頭で述べましたように、静岡県民や静岡県内の産業界にとって、中部横断自動車道の開通時期は大変重要な関心事項であります。
 改めて、どのような不具合が生じ、原因究明はどこまで進んでいるのか、そして、本年夏を目指している南部インターチェンジから下部温泉早川インターチェンジ区間の開通時期についてどのような影響があるのか、道路局長より答弁を求めます。

#79
○吉岡政府参考人 お答えいたします。
 中部横断自動車道は、静岡県―山梨県区間については、約八割が令和元年十一月までに開通しておりまして、未開通である南部インターチェンジから下部温泉早川インターチェンジについては、お話がありましたとおり、今年の夏頃の開通を目指しているところでございます。
 そのような状況の中で、山梨県身延町にあります御指摘のトンネル工事で覆工コンクリートにへこみ、ひび割れの不具合事象が確認されたことから、昨年十二月十八日にこのことをお知らせしたところでございます。
 これらの不具合の発生要因として、へこみについては、覆工コンクリートの天井部付近の型枠板が上部に変形した状態でコンクリートを打ってしまったこと、ひび割れについては、覆工コンクリートのへこみ部に乾燥収縮による力が集中したことを特定し、現在、不具合事象が発生した約百八十八メーターの区間の覆工コンクリートの再構築を実施しているところです。
 なお、未開通区間については、今年の、令和三年夏頃の開通を目指しているところでございますが、これらの不具合事象への対応状況を踏まえ、開通時期に遅れが生じるかどうかも含め、開通時期に与える影響を現在検討しているところでございます。
 いずれにいたしましても、安全に留意しながら、一日も早い開通を目指して、引き続き努力してまいります。

#80
○大口分科員 やはり静岡県民や産業界の関心事でありますので、広報についてはしっかりやっていただきたいというふうに思っております。
 次に、国道一号浜松バイパスは、磐田バイパスと浜名バイパスを結ぶ延長約十八・三キロメートル、一日当たりの交通量約四万台の、静岡県西部地域の大動脈であります。
 この十八・三キロの間に二十三か所の信号交差点があり、旅行速度では、国道百五十号線と交差する石原町交差点で、朝の下りが時速十・五キロ、夕方は上り下りとも十二キロ、長鶴交差点では、朝の上りが十三キロ、下りが十四キロと、時速二十キロを下回り、主要交差点で朝夕の時間帯を中心に渋滞が日常化し、都市の活力低下を招き、交通事故の一因となっております。
 二〇一八年二月の当分科会における私の質問に対し石井前大臣が、国、静岡県、浜松市等の関係機関から成る国道一号浜松バイパス連絡調整会議を新たに設置し、国道一号浜松バイパスの整備方針の検討を進めていくという答弁をいただきました。そして、その大臣の指示に基づき、同年三月に第一回の連絡調整会議を開き、これまで三回開催しています。
 二〇一九年三月の第三回連絡調整会議では、長鶴交差点から篠原インターチェンジまでの十二・七キロ区間を連続立体化する方針が示され、あわせて、渋滞が特に激しい長鶴交差点から中田島砂丘入口交差点までの六・三キロ区間は優先して早期に整備することや、整備方法として今後、国直轄で行う方法や、有料道路制度の活用等も含めた比較検討をする考えを示されました。
 二月二十四日、中部地方整備局は、社会資本整備審議会道路分科会中部小委員会で、全線立体化、立体化プラス平面六車線化、全平面六車線化の三案と、これに対する評価を示し、課題が顕在化している長鶴交差点から中田島砂丘入口交差点間の延長約六キロを評価対象区間に設定し、事業化に向けて有識者が改善策を検討する計画段階評価に着手しました。
 国道一号の交通課題が顕著な区間の交通容量を拡大するとともに、交差道路側にも効果的な改良を加えることで、市民の日常と、物流等の定時性の向上を図ることは重要と考えます。
 早期に計画を取りまとめて具体化し、事業に着手すべきと考えますが、道路局長より答弁を求めます。

#81
○吉岡政府参考人 お答えいたします。
 国道一号浜松バイパスの長鶴交差点から中田島砂丘入口交差点までの区間については、主要渋滞箇所が四か所あり、朝夕を中心とした渋滞が発生しています。
 このため、平成二十九年度より、国、静岡県、浜松市などの関係機関で構成される連絡調整会議を設置するなど、本区間の渋滞対策の検討を進めてきたところです。
 一昨日の二十四日に開催した中部地方整備局の有識者委員会において、全体立体案、全線平面六車線化案、これらを組み合わせた案の三つの対策案を提示したところでございます。
 今後、速やかに地域への意見聴取を実施し、その結果を踏まえ、三つの案から対策案を絞り込み、都市計画手続を経て早期に事業着手できるよう、浜松市とも連携を図りながら取り組んでまいります。

#82
○大口分科員 この国道一号浜松バイパスについては非常に地域の要望も強いわけでございます。やはり、浜松市の今後を考えますと、極めて重要な浜松バイパスでございますので、しっかり着実に進めていただきたい、このように思う次第でございます。
 次に、伊豆縦貫自動車道についてお伺いします。
 伊豆縦貫自動車道は、沼津市から下田市までをつなぐ延長約六十キロメートルの高規格幹線道路で、伊豆半島の背骨の位置にあり、東名、新東名、圏央道ともネットワークで結ばれ、地域の経済、雇用、観光産業を支え、災害時には緊急物資の輸送など、様々な役割を担う道路であります。
 また、下田市から第三次救急医療機関まで現在約一時間十五分ほどかかっていますが、開通すれば約四十分に短縮される命の道でもあります。
 さらに、伊豆縦貫自動車道の一部を構成する東駿河湾環状道路が暫定二車線で開通してから、沿線では、新たな企業の立地や定住促進など様々なストック効果が表れており、地方創生という観点から極めて効果が高いということでございまして、早期の全線開通への地域の期待は高まっております。
 伊豆地域の発展と、安全で安心できる地域社会をつくるためには、この伊豆縦貫自動車道の早期全線開通へ特段の力をいただきたいと思いますし、この沿線の方々の、本当に毎年のように要望活動をしているわけでございますけれども、よろしくお願いしたいと思います。
 そういう中で、本年の二月一日、中部地方整備局は、計画段階評価が終わった、天城峠を越える区間の月ケ瀬インターチェンジから、仮称、河津インターチェンジ間のルート案を示しました。現在、環境影響評価と都市計画の手続を行っていますが、当該区間の早期事業化へ向けた今後の取組と河津下田道路二期工事の進捗状況、さらに、東駿河湾環状道路の未整備区間の愛鷹インターチェンジ以西の事業化への取組について、道路局長より答弁を求めます。

#83
○吉岡政府参考人 まず、御指摘の未事業化区間であります天城湯ケ島から河津までの間の約二十キロについては、都市計画や環境影響評価の手続中であり、来月にはルートに関する地元説明会を開催するなど、引き続き、早期事業着手に向け、静岡県とも連携を図りながら取り組んでまいります。
 事業中の河津下田二期については、並行する現道が夏の観光シーズンにおいて大型車通行規制区間となっており、この課題を早期解消するために、河津インターチェンジから逆川インターチェンジ間約三キロの整備を優先的に進めています。現在、河津トンネルの掘削工事が約七割まで進んでおり、トンネル工事の進捗状況を踏まえ、開通時期を検討してまいります。
 さらに、東駿河湾環状道路の未事業化区間である愛鷹インターチェンジ以西の約五キロについては、沼津市街の国道一号の渋滞緩和などに資する重要な区間であると認識しています。
 この区間については、隣接区間の事業の進捗状況や並行する国道一号の交通状況などを踏まえ、事業化の時期を検討してまいります。

#84
○大口分科員 これは、最後に意見として述べさせていただきますけれども、地方整備局や北海道開発局の職員数は、平成十三年の国土交通省発足時以来一貫して減少し、令和二年度までの間に、事務所等を中心に、約七千人、約二三%減少しています。大規模災害が発生し、避難につながる迅速な情報伝達や災害発生時における機敏な初動対応を、現地を預かる直轄事務所等はぎりぎりの職員で対応しています。
 国土交通省の最大の使命は、相次ぐ大規模な自然災害から国民の命と暮らしを守ることであります。五か年加速化対策を着実に進めるため、防災・減災が主流となる安全、安心な社会とするため、現場の最前線で闘う直轄事務所職員の増員が必要である、その意見を述べまして、質問を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。

#85
○浜地主査 これにて大口善徳君の質疑は終了いたしました。
 次に、柿沢未途君。

#86
○柿沢分科員 柿沢未途でございます。お疲れさまでございます。
 おととい二十四日、規制改革会議のタスクフォースで、世界に遅れた住宅・建築物の断熱基準の問題が取り上げられました。私がずっと取り組んでいるテーマですので、河野大臣に負けずに、私なりに二の矢を放ってまいりたいと思っております。
 この住宅の断熱性能についてですけれども、今日はちょっとペーパーも一応つけさせていただきましたけれども、これは規制改革会議で、プレゼンテーションで使われたものですけれども、今、大臣のお手元に回りましたが、そもそも、二十年以上前の一九九九年に定められた次世代省エネ基準の水準を最低基準として義務化することすらできない、日本の立ち遅れた状況があるわけです。一九九九年ですからね、二十二年前の基準です。どこが次世代基準なのか、旧世代基準やんかという話であります。
 その二十二年前の世界にはるか立ち遅れた旧世代基準ですら、元々予定されていた二〇二〇年の義務化を断念してしまったわけです。二十二年前の断熱基準すら満たしていない、その住宅でも引き続き建築確認が下りて、建てられてしまうわけであります。
 これはなぜ、予定されていた二〇二〇年の義務化を断念したのか。地域の中小零細工務店がなかなかこの施工技術面で対応し切れない、こういう困難があるということが言われておりますけれども、それが一因となっているという認識でよろしいかどうか、お伺いしたいと思います。

#87
○赤羽国務大臣 ちょっとまず、その御質問にお答えする前に少しだけ申し上げさせていただきたいと思いますが、我が国は、そもそも省エネについては、かつての高度経済成長時代の公害問題を通しながら、私自身は、省エネに対する取組とか技術力というのは、相当、世界でもトップランナーの一つだというふうに思っております。
 ただ、それを法制化する、義務化するというときには、今御指摘があったように、前大臣の石井大臣も答えているように、現状が省エネの適合基準の割合が低いため、義務化をすると市場の混乱を招くとか、若しくは施工面で対応できない業者が圧倒的に多い、これはハウスメーカーだとよく言われるんですけれども、全体の新築の二割ぐらいで、八割は地方の工務店だ。
 こうしたことで、なかなか義務化ができずに、建築物の省エネ法の改正においても、住宅や小規模建築物については適合義務制度の対象とはしないで、届出義務制度の監督体制の強化ですとか、説明義務制度の創設等々としてきたというのが現状です。
 私は、こういうことというのは、実はバリアフリーのときもそうですし、耐震基準とかシックハウスなんかも、何か壊れて命の危険がないとか、健康が損なわれるといったときに初めて法改正してきたという、これが我が国の率直な現状だというふうに思っておりますが、これは多分、柿沢先生も長年取り組んでこられて、相当そうしたものについて強い思いがあると思いますが、今回、総理が、二〇五〇年カーボンニュートラルの実現に向けてのグリーン成長戦略において、更なる規制的な措置の導入というのを言っていますので、これは政府一丸となってそういう方向にかじを切り替えてくる、そうした方向になっていくんだというふうに思っております。
 事実、バリアフリーについて言うと、そうしたやり取りがあって、私もバリアフリーはずっと取り組んできましたので、やはり政治的な決断をするということが、現実には、小規模な飲食業のところもいきなり義務化というのは難しいんですけれども、それはもう少しやりようがあるのではないか。
 だから、おっしゃるように、省エネ、せっかくの技術力を、やはり住宅ストックをよくしていくという、良質な住宅ストックをよくしていくということは大事なことだというふうに思っておりますので、そうした方向に政策もこれは切り替えていかなければいけないのではないかというふうに思っております。

#88
○柿沢分科員 結構、私、今の御答弁で感激しているんですけれども、えんきょくな表現ではあったと思いますが、しかし、総理の方針もある、そして時代の変化もある、政治的な決断が必要な時期に来ているということをおっしゃられたと思います。
 ここから先、少し深掘りして問うてまいりたいと思いますけれども、今の赤羽大臣の御答弁に非常に希望を持った思いがいたします。
 そうはいっても、ちょっとお耳障りな話を多少させていただくのでございますが、二月二十四日、規制改革会議でこの断熱の問題が取り上げられたんですけれども、そのときに、国土交通省の住宅局の方が御説明をされたんですよね。これに関して国土交通省はどう考えるかという見解を述べられたんです。それをみんな聞いていた。あれはライブ中継されていますから、関係者もみんな聞いていたんですね。
 その説明に対して、締めくくりで河野大臣が御発言されたんですけれども、何を言っていらっしゃったかお耳に入っているかどうか分かりませんけれども、こういうことを言ったんですよ。国交省にこのまま住宅行政を任せていいのか疑問に思う、国交省にこれができないのであれば、省エネ規制は環境省に作らせて、それを実働させる業務を国交省にやってもらう、こういうことを言ったんですね。
 ライブ中継で、ネットで見ていたこの問題に関心のある建築業界、エネルギー業界の人たちから、もう喝采が上がっちゃったんですよ。ちょっとこの言い方についてはどうかなと思うところもありますけれども、議論を加速しようということで、ややプロボカティブというか、こういう物の言い方の角度になったんだと思うんですけれども、この河野大臣の御発言については御承知されておられるか、あるいは聞いてどう思われるか、ちょっとお伺いをしたいと思います。

#89
○赤羽国務大臣 済みません、連日、予算委員会の対応で、正直に言いますとちょっと聞いておりませんが、その発言、そういう発言は河野さんらしいな、こう思います。
 国交省、恐らく住宅局というのは業界全体を束ねているので、八割の、ハウスメーカー以外のところの実情も知っているので、多分そうしたことにおもんばかった発言、どういう発言をしたのかよく分かりませんが、現状を踏まえた上の発言をされたんだというふうに思っていますが、そうしたことの政策転換というのはやはり政治家がやるべき仕事で、役人が勝手に政策転換するとまた混乱もしますから。
 私は、その国交省の職員の発言はともかくとして、政府の一員として、そうした方向にかじを切り替えるというのは大事なことだと思っておりますし、それは政府の一つの思いとして、河野流でやるのか赤羽流でやるのかは別にして、菅政権は同じ方向に向いて進んでいかなければいけない、こう思っています。

#90
○柿沢分科員 河野流にも赤羽流にも期待をしたいというふうに思います。
 それで、できないできないという話がこの二十年続いてきたんですね。閣議決定までした二〇二〇年の義務化をそれによって先送りまでして、先送りというか、じゃ、いつまで先送りするかという年限が決まっていませんから、私、これは事実上、義務化の断念だという表現をしていますが、今、大臣の御答弁を聞いて、希望の光が見えてきたなというふうにも思いますけれども、しかし、国がやらないうちに、実は地方自治体が取り組み始めているんですね。
 今日は鳥取県のケースをちょっと御紹介したいというふうに思いますけれども、鳥取県が、国のZEHで標準的な数値として推進している断熱性能の値、UA値の約二倍という欧米並みの高いレベルの断熱性能の値を設定して、そのレベルを満たした住宅の建築に当たって独自の支援を行うとっとり健康省エネ住宅普及推進事業というのを令和二年度からスタートいたしました。国の基準を上回る断熱性能を、T―G1、T―G2、T―G3の三ランクに分けて設定して、それぞれ百十万から百五十万の支援を、クリアした住宅に行う。
 国の省エネ基準の等級四、次世代省エネ基準ですね、一九九九年の基準ですが、これに比べて、冷暖房費、CO2排出量はそれぞれ、T―G1、T―G2、T―G3で、マイナス三〇%、マイナス五〇%、マイナス七〇%、こういう断熱性能の水準です。
 年度途中の二〇二〇年七月にスタートいたしましたけれども、既に新築住宅五十七軒が支援の対象として認定を受けて、これは県内の新築着工軒数の全体の七%に上る数字だということです。大変な反響と人気と言っていいんだと思います。このため、スタート時に計上した予算があっという間になくなって、他の予算の流用で今カバーをしている、こういう状況だそうであります。
 ちなみに、この断熱性能というのは寒いところだけに問題があるわけではなくて、実は、ウェザーニューズの調査によると、全国で、朝の部屋の室温が一番低い、ワーストファイブというか、ランクを見てみると、一位は長野県か何かなんですけれども、二位は、例えば佐賀県とか宮崎県とか、実は九州のところが出てくるんですよ。無断熱の、断熱性能のない、そういう家だからこそ、冬の朝の室温が東北や北海道よりも低くなる、こういう状況なわけです。
 ですから、鳥取県にとってもこれは大変重要で、なおかつ、家を建てたいと思った人の注目を集めている、こういうことで、国の基準が義務化されない中で、欧米並みの、次世代省エネ基準の二倍の性能をリクワイアして、それに支援を行うという制度を地方が独自に始めているわけです。これはどう思われますか。

#91
○赤羽国務大臣 それはすばらしい取組だなというふうに思います。
 千七百七十七戸の年間着工で五十七戸というのはどう評価するかは別にして、私は、柿沢さんの言うように、七%といえども、お金もかかることにあえてなっているということはすばらしいと思います。
 私、経済産業副大臣も二年近くやりまして、そのときから、ZEHを進めていくためには、もっと見える化をする。ZEHのモデルハウスなんか、多分、電気代が幾らになるかとか、そういうことをやると、多くの主婦の皆さんは非常にその辺は感覚がありますから、そうしたことで、このZEHに替わると現実に電気代がどのくらい安くなるのかとか、本当言うと、CO2とか、環境にどれだけ優しくなるのかというのももう少し見える化して、やはりお得感というか、そうしたものを非常に分かりやすくするということが非常に大事なんではないかなというふうに思います。
 ですから、そうしたことが市場の中で、高くてもいい、それは高い住宅かもしれないけれども、長い目で見るとやはり経済的だというふうなことを説得させることが大事だと思いますし、特にこの鳥取県の例、それは私、この質問対応で昨日初めて知りましたが、こうしたことを住宅局は承知をしておりますので、こうした事例があるということは他の都道府県にも横展開するように指示をしたいというふうに思います。

#92
○柿沢分科員 これは鳥取のプレゼンテーションペーパーなんですね。これはNE―STという愛称であるんですけれども、ちょっと今日は資料としてつけていませんが、国の省エネ基準を上回る欧米並みの鳥取基準とかと書いているんですけれども、そこに、年間の冷暖房費というので、国の省エネ基準等級四、次世代省エネ基準で年間十三万一千円の冷暖房費がかかる住宅が、さっきの鳥取基準のT―G2だと五万五千円という水準になる。十三万が五万五千円。T―G3の一番上の基準だと四万三千円、こういう、一種、これだけランニングの冷暖房費の削減になるということが見える化されているわけです。
 これは、コストとして家計の負担が軽くなるという一方で、今まで断熱性能が低い住宅で冷暖房をがんがん回して、室温を二十度とかに保つために無駄なエネルギーを消費をしてきた、こういうことになっていたわけですから、まさに、化石燃料を使ってこうした電力を無駄に使っていた部分を減らしていくということは、出る部分と入る部分で、結果的に脱炭素にも資するということにもなるわけです。
 ちなみに、山形県でも、県産材の使用を条件として、HEAT20という高い断熱水準をクリアした住宅に利子補給するやまがた健康住宅の支援制度というのをやっていて、冬の朝でも家の中は暖かく、外の寒さが全く分からなかったというようなユーザーの声が届いているということであります。
 これは施工が難しいから全国ではできないんです、こういう国交省の今までの説明なんですけれども、じゃ、鳥取ではどうしてできているのか、こういうことなんですが、鳥取県の先ほどの健康省エネ住宅に関する事業に関しては、設計者、施工者向けに、高気密、高断熱における設計、施工上の留意点について、その道のプロによる二日間の講習を行っていて、終了後にテストをクリアした設計事務所、建築工事業者を県に登録するということをやっています。この世界では有名な松尾和也建築士とかがこれをレクチャーしているわけですけれども、県内で住宅建築をしている約八割に当たる二百六十六業者が登録を既に済ませているんだそうです。
 やってみてどうかというと、設計、施工については十分対応できると。省エネ計算がなかなか自前で難しい、こういう場合があるそうですけれども、そこは外注すればいいだけのことだということで、特に問題はないというのが現場の声なんだそうですよ。何のことはない、できるんですよ。
 失礼ながら、鳥取の工務店さんが全国で群を抜いて、傑出して技術レベルが高いというわけでもないと思うんです。しっかり、こうしたスタートに当たって、地元の、地場の工務店さん等々に対して、知識を、スキルを身につけてもらって、それで走らせれば可能だと思うんです。この鳥取県の取組についても是非コメントをいただきたいと思います。

#93
○赤羽国務大臣 済みません、先ほどちょっともう一つ言いたかったんですけれども、健康というのは非常にこれから大変重要なキーワードになります。私は今、宿舎はマンションで、神戸は一軒家、借り家なんですけれども、めちゃくちゃ寒くて、ヒートショックを受けるぐらい、たまに帰ると、こんな寒いところで寝ていたのかと。やはり、断熱性というのは、多分健康にも随分大きな影響があるのではないか。
 ですから、私が申し上げたいのは、そういう健康面、環境面、経済性、そうしたことが評価されて、やはり市場にそれが反映できるような住宅市場をつくっていかなければいけないんではないか。それはやはり、国交省とか経産省の、ブランディングというんですかね、そうしたことをやっていくということが大事なんじゃないか。恐らく、鳥取県というのは、そうしたことが県民の中で一定の認識が得られて、評価もされてということで、そういう動きが始まった。やはり、ビジネスになるのであれば、そうしたスキルを身につけようというのはある意味では自然だと思いますので。
 今、国交省としても、遅まきながら、そうした講習会とか等々をやっていますが、やはり、私なんかも、基本設計の中にこうした断熱とか組み入れられないのかなと。ちょっと冒頭申し上げましたが、建築基準法とか耐震法というのは、何か、命が毀損されないようなという角度の法律なので、もう少しプラスアルファになるような角度の仕組みというのは、ちょっとビルトインなんかできないのかなということをこれから考えていかなければいけないというふうに思っています。

#94
○柿沢分科員 先ほど来おっしゃられている見える化というのは、ヨーロッパでいうとエネルギーパスということで、実際に、住宅の販売や賃貸に当たって、エネルギー性能を表示するということが義務化されている。これも是非国交省で取り組んでいただきたいテーマの一つで、今日は深入りしませんけれども。
 もう一つ加えてヨーロッパのことを申し上げておくと、ドイツは、実は、部屋の中の室温が二十度以上に保てないとその建築物は違法だ、こういう扱いになります。イギリスは十八度だったと思いますけれども、十八度の室温を維持できないと、その部屋は賃貸に供することができないということになっています。つまり、建築基準法の話がありましたけれども、一定の室温を維持する断熱性能を確保しないと、その建築物は、性能上、構造上、違法になるということをヨーロッパはやっているということを是非御記憶にとどめていただければというふうに思います。
 これは、義務化すると地場の工務店が困るみたいな話がいっぱいあるんですけれども、しかし、鳥取県は何でこんなことを始めたのかということをお伺いをすると、逆なんですよ。つまり、鳥取県内の住宅着工でも、具体名を出して恐縮ですけれども、一条工務店みたいな断熱性能の高さを売りにしたハウスメーカーがどんどん進出してきて、地元の工務店の仕事が奪われていくことに対する危機感が背景にあって、これがこの断熱性能の高い水準を満たした健康省エネ住宅事業を地場の工務店に講習を行って進めていこうということになったそうなんですね。
 つまり、できないできないといって手をこまねいていれば、地元の工務店も地域経済も更に窮地に陥ってしまうということなんですね。断熱施工は地場の中小零細工務店のためにならないどころか、彼らのためにこそやるべきものだと私は思います。次の質問でそれを申し上げたいと思います。
 鳥取県では、これまで申し上げてきた事業を、今度、新築のみならず、既存住宅のリフォームも対象にすべく、来年度に向けて予定しているそうであります。断熱リフォームが地元の中小零細工務店にとって大きな新規需要となったリーマン・ショック後のドイツの政策の事例を参考にしています。
 日本の既存住宅ストックというのは六千万戸とか言われるわけですけれども、そのうち、もう既に八百二十万戸とか空き家になっているわけですよね。二〇三三年には空き家が二千百六十七万戸、二・六倍に増える、三軒に一軒が空き家となってしまう、こういうことなわけです。
 人口減少が急速に進んでいく、その一方で、毎年七十万戸、八十万戸という新築住宅が供給されている。しかし、これから何が起こるか分かっているのに、景気対策を優先して、住宅ローン減税で優遇までしながら、新築住宅をじゃんじゃん造ってください、こういう政策をいわば漫然と続けているのが今の日本の現状じゃないかと思うんです。
 新築中心の高度経済成長モデルをいまだに続けているのは、その日本の状況は、結果的に、新築六二%、十三・八兆円、リフォーム八・四兆円、しかも、リフォームの八・四兆円というのは、この大半は住宅ではなくて、むしろビル等の非住宅。住宅においてはほとんど新築一辺倒で、リフォームでの既存ストックへの再投資がほとんどなされていない。
 一方、ドイツの場合は、全体の七六%がリフォームになっていて、新規投資は僅か二四%。そして、注目すべきは、省エネリフォームが全体の二六%、六百十三億ユーロというから、日本円にすると、省エネリフォームだけで八兆円の市場になっているんですね。しかも、これはリーマン・ショック後に、新築がなくなっていく状況の中において中小の地場の工務店に新しい仕事をつくるということで、まさに、新築投資の優遇や補助を全部いわばスクラップしてリフォームにそれを回すという形で、新しく政府の政策によってつくられた市場なわけです。
 そういう意味で、是非、これはもう国全体の政策、そして税制も含めた、財務省を始め、国交省だけで取り組むべきテーマではありませんけれども、断熱リフォームで既存の住宅ストックの質の向上を図って、そして、新築からリフォームにこうした住宅政策の重点をシフトする、こういうことを時代に合わせて行っていくべき、そうしたタイミングになっているんではないでしょうか。
 そういう意味で、鳥取県もそこに可能性を見出して、地域の地場の工務店の皆さんの新しい仕事をつくり出すということで、このとっとり健康省エネ住宅事業をリフォームに広げていこうとしているわけです。ここについての視点を是非大臣にお伺いをしたいと思います。

#95
○赤羽国務大臣 私も長年、国土交通部会長等でやらせてもらって、住宅政策にずっと関わってまいりました。基本的に柿沢さんと同じ意識を持ってきたというふうに思っております。
 やはり、住宅は良質な住宅ストックにして、それを既存住宅の市場活性化ということで回していければいいのではないか。ただ、他方で、今の日本人の特性というか、既存住宅が、アメリカなんかですと、十年、二十年たって価値が上がる、付加価値がついて売却できる、そういう制度がある、そういう実態となっている。日本はなかなか、二十年たつと住宅はただ同然で土地代だけみたいな話になる。加えて、新築信仰というか、そうしたことの、マーケットのニーズということを変えていくということがやはり大事なんじゃないかと思います。
 一つは、他方、マンションなんかは、新築信仰というより、マンションは既存マンションの方が圧倒的に多いですから、その中で躯体がどうなのかとか水回りとかバリアフリーとか、そうしたことで、だから新たな価値で価値づけられている。ですから、今、柿沢さんが言われたように、断熱の観点でその価値がある、今まで安心R住宅とかいろいろなことを言ってきましたけれども、一つの切り口として、健康志向で断熱ということと、また省エネ対策みたいなことでやっていくのは非常に興味深い御提案だというふうに思います。

#96
○柿沢分科員 大変いい御答弁をいただいたと思います。
 ちょっと先を急ぎますが、リフォームでも新築でも、その断熱に大変重要な要素は、窓、開口部であります。
 このペーパーの裏面を見ていただくと円グラフがありますけれども、日本の国土を見ると、森林大国だということで、森林・林業、木材業に湯水のごとく国費を投入して、しかし、なかなか元気にならないという状況が続いているわけですけれども、何のことはない、これはヨーロッパを見ると、木材を木のサッシ、窓枠に使っている比率がこれだけあるんですね。日本は全然ないんです。
 しかし、今、木製サッシも、まさにアルミサッシと比べれば千倍の断熱性能があり、しかも国内の杉の間伐材を使って木の窓枠を作って、樹脂サッシとそれほど遜色のない価格で出せる、なおかつ、準防の地域にも使えるという防火性能も備えている、こういうものが出てきているわけです。
 ちなみに、私、林野庁に去年の二月にこの予算委員会で質問したことがあるんですけれども、日本の窓の年間生産量、千百五十万窓ぐらいなんですけれども、その一割が欧州のように木製サッシになったらどれだけの新規の木材需要を出せますかという質問に対して、林野庁長官は、一定の仮定の下に試算すると四十四万九千立米になると。これは、岡山県や岐阜県の年間の木材需要量に匹敵するだけの新規の木材需要です。
 断熱性能は上がる、室内の美観もよくなる。ちなみに、リフォーム物件の内窓のケースをこの資料につけておきましたけれども、後で見ていただければと思いますけれども、遮音性も上がる、結露もなくなる、ヒートショックもなくなる。いいことずくめで、なおかつ新規の木材需要を出すことができる。
 この木製サッシは、樹脂サッシ等を見れば少しコストが高くなりますので、それだけ後押しする、政策的にインセンティブが要ると思うんです。是非、大臣にその御評価をお伺いしたいと思います。

#97
○赤羽国務大臣 残念ながら、私、木製サッシも樹脂製サッシの家も住んだことがないので、今はアルミで借り家ですから、もう築三十年以上の安いところなので、結露がひどくて、外側の壁も何か多分カビが生えているんじゃないかという感じで、非常にお粗末なところに住んでおります。
 こうしたことが、さっき申し上げましたように、断熱性にも優れる、それが価値を生むということ、私たちができるのは、そうした、先ほど申し上げましたような業界向けの講習会等々、改正建築物省エネ法の説明会をやっておりますので、そうしたことでも紹介をしていきたいというふうに思っています。

#98
○柿沢分科員 最後の質問になります。
 私の地元ですけれども、今、地下鉄八号線の延伸の問題というのが長年の懸案でございました。東京メトロの株式売却と絡んで、これは完全民営化した場合のいろいろな財務に対するマイナス要因を心配して、財務省と東京都、あるいは地元の江東区、東京メトロ、こうしたステークホルダーが何となく膠着状態を続けてきたんですけれども、ここに国交省が、今、交通政策審議会の小委員会をつくって、東京の地下鉄ネットワークに関する議論を進めてくださっていますが、非常に地元からすると期待をし、当初は二〇二〇年のオリパラに間に合うんじゃないかとか、そんな議論をされていながら、もう十年近くの歳月が経過をしている案件でもあります。
 この膠着状況に、国交省がある意味では行司役として入っていただいて、これが前に進むのではないかと、日経新聞などの報道でもそうしたことが言われております。
 八号線に対する重要性の認識、そしてこの小委員会について、大臣にお伺いをしたいと思います。

#99
○赤羽国務大臣 先日、東京都と国交省のちょっと会議がありまして、小池知事にも申し上げたんですが、この東京八号線の延伸は、国際競争力の強化の拠点である臨海副都心と都区部東部の観光拠点、また東京圏の東部、北部地域とのアクセスの利便性が向上されますし、また、京葉線及び東西線の混雑の緩和にもつながる、ある意味で国際競争力の強化に資する鉄道ネットワークのプロジェクトとして位置づけられているというふうに、私たちはそう思っております。
 こうしたことで、東京都と協議しながら、今おっしゃっていただいたような、交通政策審議会の鉄道部会で小委員会を立ち上げることにいたしました。この中で、是非、東京八号線の延伸についての整備の必要性また費用負担の在り方について、有識者の方にしっかりと御議論いただきまして、それを踏まえて、国としてもしっかりと対応していきたい、こう考えています。

#100
○柿沢分科員 御答弁いただきました。ありがとうございました。
 終わります。

#101
○浜地主査 これにて柿沢未途君の質疑は終了いたしました。
 次に、緑川貴士君。

#102
○緑川分科員 皆様、お疲れさまでございます。立憲民主党の緑川貴士です。
 私は、秋田県に住んでおります。赤羽大臣、昨年の十二月の中旬に、日沿道、日本海沿岸東北自動車道に、二つの区間の開通式がございました。そして、赤羽大臣には、山形県そして秋田県にもお越しをいただいて、本当に御多忙の中、温かい、心温まる御祝辞を賜りまして、本当に地元の人間としても感謝を申し上げたいというふうに思います。
 今回、初めに道路整備についてお尋ねをしたいというふうに思います。
 地元の秋田県の内陸部の南北を結んでいる国道が百五号なんですけれども、東北地方の背骨の奥羽山脈の西側を走っている幹線道路なんですけれども、天候や季節を問わず安定的に通行できるようにするための道路整備というものが地域の長年の課題であります。
 この国道百五号百二十キロほどのうち、十四キロほどの峠道、大覚野峠と言われるこの峠が交通の難所になっております。
 これは奥羽山脈の西なので、山合いを通りますので、急な坂道、そして急カーブが連続をしています。大型車両がすれ違うことができないというカーブもあります。地すべり、土砂の崩落、雪崩も起きやすく、ここ十五年ほどで、二〇〇七年から一九年度なんですけれども、合わせて十二回、ほぼ毎年のように全面通行止めになってしまうという区間なんです。
 この大覚野峠区間の改良に向けて、秋田県は五年前から新しいルート案を検討しておりました。その検討過程の中で、この峠区間には複雑な地質の構造があります、もろい地盤だったり、トンネルを掘ったときに水が出てしまうような、いわゆる帯水層というものがあったり、トンネルの設計、施工には極めて高い技術を要するということが見込まれている状況です。
 県による事業化が難しいという中で、国の今年度の予算には直轄工事に関する調査費用一千五百万円を盛り込んでいただきました。
 国交省は、県が示したルート案を検証して、このルートが妥当であるかどうか、またトータルの総事業費が幾らになりそうかということを今調査しているということなんですが、国直轄での改良工事の事業化の可能性をどのように御判断されているのか、検討の状況についてお伺いしたいと思います。

#103
○赤羽国務大臣 もしあれでしたら、詳しくは道路局長が出席していますので聞いていただければと思いますが。
 本件につきましては、おっしゃられたとおりでありますけれども、秋田県から直轄の権限代行の要望をいただいておりまして、今年度から、権限代行の実施の検討を行うための調査を実施しております。これは地質調査ですとか技術的な課題の対応策の検討を進めているわけでございまして、当該区間の事業化については、その調査結果を踏まえてしっかりと判断するとしか今は、申し訳ありませんが、言いようがございませんが、そのようにしていきたいと思います。

#104
○緑川分科員 今、この調査が今年度中にも、事業化できるかどうかということの御判断ということが、言われている部分がありました。
 今分かる範囲で、地質の構造上、やはり県での施工が難しいのかどうか、あるいは技術的にどのような困難が出てきているのか、そうしたところを詳しく少し伺えればと思います。
 時間が限られていますので、端的に、かつ詳しく伺えればと思います。

#105
○吉岡政府参考人 お答え申し上げます。
 そもそも、委員御指摘ありましたとおり、秋田県で、平成二十七年度から様々調査いただいて、おおむねのルート案は、令和二年の一月にルート案を出したということでございます。
 おっしゃるとおり、やはり複雑な地質の構造があるということ、高度な技術を有するということで、県の方は、何とか代行をということでおっしゃられているということでございます。
 今まさに調査しているところでございまして、結論が出ているわけではございませんけれども、やはり地質的には厳しいところである、技術的な課題があるというところは判明しているということでございます。
 取り急ぎ調査結果をまとめたいというふうに思っておりますので、それを見守っていただければというふうに思っているところでございます。

#106
○緑川分科員 地元からの非常に強い思いがございます。地道な要望活動、これは県だけでなく、沿線の自治体からも強く求められてきているところ、本当に広い秋田県で、吉岡局長にも先日いらしていただきましたけれども、そうした国土の広い秋田県での道路整備、効率性の高まりということ、今地元から期待を寄せているところでございます。
 私からも、事業化に向けた前向きな御判断をお願いを申し上げたいというふうに思いますけれども、赤羽大臣の、やはり政治家としての進めていく思いというところでもお伺いをしたいというふうに思っております。
 この百五号というのは、地域高規格道路であるといっても、今のこの道路は、峠道の区間の平均走行速度、実際には時速三十キロです。地域高規格道路と言われる速度サービスとして提供するべき時速六十キロ以上とは、これは大変大きな開きがあります。
 通行止めになれば、近くに迂回する道もありませんので、東西に広い秋田県で、ドライバーは、秋田市方面から、沿岸方面から迂回するという、経由するといった大幅な遠回りを強いられます。何かあったときにこの道を使う、緊急時にこの道が通行止めになってしまった、迂回した場合には対応が間に合わないおそれが出てきます。高規格道路の機能性をやはり十分に発揮していく、早期にですね、そうした必要が出てきています。
 県が示した案では、区間の平均走行速度は六十キロにアップします、真っすぐになる道が増えますので。この峠道十四キロの区間の所要時間は十五分短縮されることになりますから、十四キロで十五分というのは大変大きいというふうに思います。
 国道百五号が、年間を通じて、天候に左右されずに安全で安定的に通行できるようにすることで、全体ですね、秋田県だけではなくて、東北で格子状につくられている高速道路ネットワークを補完する機能が高まっていきます。災害時など、いざというときの命の道になります。地域の連携を支えられる道路としての重要性の御認識、大臣からお伺いしたいと思います。

#107
○赤羽国務大臣 私以上に先生の方がよく知っていると思いますし、これは私も直接見聞きしているわけじゃございませんけれども、秋田県の由利本荘市から北秋田市ですか、抜ける道が必要だというのは、知事からこれまでも随分言われております。
 そうした意味で、道路ネットワークがつながるということは、防災・減災、また物流などの面では、一般論でありますけれども、メリットがたくさんあるというふうに思っております。

#108
○緑川分科員 当然これは、災害の多発する、自然災害の多い時代でありますし、人口減少、高齢化が進んでいる地域の住民にとっても、周辺へのスムーズなアクセスを可能にする、北から南の縦に長い秋田県の移動をスムーズにしていくということが心強い道路になっていく、こういう期待が寄せられております。加えまして、県内の観光拠点を結ぶ道路としても、やはり大きな期待が寄せられております。
 赤羽大臣から、私の方が詳しいというふうにおっしゃっていただいたんですけれども、地元の方からすると、私、埼玉県の出身でありましたので、秋田に住んで十一年です。まだまだ地元のことはちょっと分かっていないんですけれども、そんな私から、大臣に秋田の魅力も少しお伝えをしていきたいと思うんです。
 内陸の南部では、みちのくの小京都と言われる歴史ある武家屋敷というものがあります、桜並木がきれいな角館の場所があります。そして、湖の深さが日本一の、鮮やかなコバルトブルー、青色をしている田沢湖というものもあります。南側です。そして、赤羽大臣が、この前、北秋田市にいらっしゃっていただいたその場所には、日本三大樹氷である蔵王、そして八甲田山に並ぶ森吉山というものが北秋田市にあります。さらに、熊猟師として有名なまたぎ、その文化の発祥の地で、またぎが傷を癒やしたという阿仁の打当温泉、県内の観光資源が豊富なルートなんですね、北から南にかけてのこの百五号というのは。
 このほど、峠道を含む街道の愛称というものが、秋田マタギロードというふうに名づけられました。またぎ文化を育んだ豊かな自然に触れる街道にしたいという地元の思いが、強い思いが込められております。
 秋田県だけでなくて、青森県の弘前市とか、また山形県の山形市、米沢市、そして福島県は会津若松市などを結んで関東にもつながっていくというこの百五号は大きな動脈です。今回の整備が実現できるのであれば、これは、東北全体、さらには都心に向けて物流の利便性が高まっていきます。観光では、アクセスが向上して新たな周遊ルートが生まれたり、交流人口の拡大の効率性を高めていく可能性を秘めている道路になります。
 改めまして、大臣、災害と、そして観光、物流、経済の活性化という面で欠かせない道路の整備であるというふうに考えておりますけれども、大臣のお考えを伺いたいと思います。

#109
○赤羽国務大臣 これまで、秋田県内の経済界の皆様からも、この大覚野峠を境に県内の商圏、また産業圏が南北に分断されている、その解消によって販路の開拓が期待されるので是非というお話もございましたし、観光関係の皆さんからも、通年で周遊できる広域観光ルートの形成が提案をされているところでございます。
 また、一般論ですけれども、観光のためには二次交通のアクセスというのが重要だというのは、これはどこの地域でも同じようなことだというふうに思います。
 ただし、道路ネットワークを生かせるかどうかというのは、それは御地元の取組いかんというのが大事でありまして、道ができれば全部全てうまくいくかということでもないと思いますので、観光をつかさどる所管大臣としては、我々、アクセスだけではなくて、当然でありますけれども、地元の皆さんの、そうした観光に対する主体者としてのお取組も是非よろしくお願いしたいというふうに思います。

#110
○緑川分科員 道路整備については、やはり、高速道路も、日沿道が、ミッシングリンクがつながってきておりますし、格子状がいよいよ形になってきている。そして、災害の多い時代、あるいは経済、コロナ禍において、こうした道路を補完していく、地域の、地域で連携を取れるような道路というものが、ますます重要性が高まっているように思っております。
 これは東北での先行の事例ですけれども、新しいトンネルの整備によって難所が解消されたという例も過去にあります。
 山形県内の国道十三号の主寝坂峠は、以前はトンネルが小さかったんです。大型車両が壁にぶつかるほど入口が狭かった。事故が起きるために迂回をせざるを得なくなって、鳴子温泉方面からわざわざ遠いルートで迂回をしなきゃいけないという国道十三号の主寝坂峠でありました。
 しかし、これが、二〇〇五年に新たなトンネルが完成をして、迂回する必要がなくなった、アクセスが飛躍的に向上したという例がありますので、是非、この調査の結果を地元は心待ちにしておりますし、前向きな御判断を、重ねて、しつこいですけれども、申し上げたいというふうに思っております。
 時間も限られております。また時間を、機会をいただいて、こうした議論をさせていただきたいというふうに思います。
 続いて、コロナで影響を受ける建設業者に対する支援策、伺いたいと思います。
 まず、大雪被害がありました。昨年の十二月からの大雪被害は東北や北陸地方を中心に二十七の道府県に広がっております。秋田県の横手市で雪崩に巻き込まれた方も亡くなっているんですが、被害額はトータルで百二十億円、まだまだこれは増えているんです。その中で農業用ハウスの被害が最も多いんです。九十四億円以上、一万五千件を超えるハウスが倒壊しています。雪が深いので、ハウスも、被害状況をまだ全容を把握できておりません。なので、まだ額も件数も進行形で広がってきております。
 ハウスの復旧事業は、農家が資材を調達して自力で建て直す、自力施工というケースもあるんですが、その再建の作業の前に、やはり、元々の壊れたハウスというものがありますので、その撤去あるいは運搬の作業というものが必要です。解体業者などにお願いすることになるんですが、被災した件数がとにかく多いですね。一万五千、台風十九号とか三年前の福井豪雨よりも多いんです。春の育苗とか植付けでハウスを使いたい、それに間に合わせようとして、雪解けを待って一斉に撤去作業を進めていくことになると思います。そう考えれば、解体業者だけでは足りなくなります。
 一方、建設業では、コロナ禍で、予定していた工事が中止になったり、また新規の受注を得られずに経営が悪化しているというケースが増えています。
 東京商工リサーチによれば、コロナ関連の破綻は、昨年二月から先月までの間で一千件を超えています。このうち、経営破綻の業種別で見ますと、飲食業が百七十五件、そしてアパレル関連業が八十九件、それに次ぐのが建設業で八十件と、三番目に多くなっています。
 仕事を失いつつある中小の建設業者が、倒壊したハウスの撤去、また運搬の作業に携わる、ハウスの復旧事業に関われるような仕組みづくりが求められているというふうに思っておるんですが、大臣、どのようにお考えでしょうか。

#111
○赤羽国務大臣 地域の建設業界の皆さんは、これまで地域の守り手として、今年は特に大雪の対応ですとか、ずっと続いております災害の復旧復興工事に全力で当たっていただいておりますし、コロナ禍においても変わらず、公共事業は別に減っているわけじゃありませんので、防災・減災、国土強靱化を含む多くの工事等に取り組んでいただいておるわけでございます。
 今お話ありました被災した農業用のハウスへの対応について、ちょっと調べました。幾つかの地域で、地域の建設業協会に協力の御要請があったということも承知をしておりますし、そうしたことが、そういうニーズがあれば、各建設業界、喜んで誠実に対応するというふうに考えております。

#112
○緑川分科員 大雪被害のあった地域では、例えば秋田県の横手市の地域農協では、地元の建設業協会に資材の調達を求める、そうした要望もしっかりされています。
 ただ、私の御提案、やはり再建の前の片づけが必要なんですよ。とにかく人手が足りていない。そして、国からも、これは農水省の所管ですけれども、補助金が出て、再建をしっかり支えているという状況であります。資材調達の前に、まず再建の前に片づけないといけないんです。これをやはり国主導で何とかお支えをしていくということは私は必要ではないかというふうに思っております。
 このピンチを、地域が、大雪被害、自然災害、そしてコロナ禍、乗り越えられるように、農家だけではない、やはり苦境を強いられている事業者の仕事づくりにしっかりつなげていきたいというふうに思っておりますし、国交省としても、そうした意識で、建設業者をお支えしていく力になっていただきたいというふうに思っております。
 大臣、改めてお考えを伺いたいというふうに思います。

#113
○赤羽国務大臣 ちょっと趣旨がよく分からないんですけれども、それは、現場でボランティアで手伝えというようなことを国交省で指示をするという、そういう意味なんですか。

#114
○緑川分科員 ボランティアではなく、しっかり国としての助成をしながら、今、破綻が増えている、そうした中小の建設業者の仕事づくりにつなげていく、その上での、仕事をしていただくための助成ということですよ。ボランティアではないです。いかがですか。

#115
○赤羽国務大臣 農林水産省に、この件、ちょっとヒアリングしまして、本当にそういうニーズがあれば農水省から国交省に何らかのそうした働きかけがあると思いますが、現時点ではそうしたことはないんですね。だからといってどこにもそういうニーズがないとかは言い切るつもりはないんですけれども、国の全体の何かそういう仕掛けというか仕組みでやるという状況ではないのではないかなと。
 ただ、申し上げたいのは、現場で、横手の話も出ていますが、建設業協会としては、地域のためなら何でもやるというマインドの業界の方ばかりですので、そうした意味では気持ちよく対応してくれるというふうに信じております。

#116
○緑川分科員 地元の人間として、きめ細かく地域のお声を引き続き受け止めながら、やはりスピーカーの大きな声ばかりでないところがあります。メガ団地で営農している農家ばかりではないですし、そうした中小の農家の声、そしてそこに関係していく、やはり再建に関わる課題など、撤去、運搬に係る課題などをしっかり地元の人間として受け止めて、しっかりまた国に対して議論させていただきたいというふうに思っております。また別の委員会でもこの大雪被害については質疑をさせていただきたいと思います。
 最後に、コロナで影響を受けている観光産業の支援、そして公共交通機関への需要の掘り起こし策について伺いたいというふうに思っております。
 感染が再拡大するおそれがない前提でありますけれども、緊急事態宣言が全面解除されればGoToトラベルを段階的に再開させる方針ということなんですが、事業が始まった昨年の七月から十月の利用者で見ますと、一人一泊、宿泊支援上限の二万円、この支援を受ける高額旅行というのは利用全体の二%にとどまりました。二%というのが、ではどんな層か、どんな所得層かということを考えると、昨年の家計消費状況調査によれば、国内パック旅行に使った金額の平均額、年収二千万円以上の世帯では一人三千百十四円、全世帯平均の四倍近い金額でありました。やはり高所得者に恩恵が偏っております。
 また、宿泊施設でも開きがありまして、宿泊料が高価格帯の旅館は恩恵を受けやすく、稼働率が回復が早いんですけれども、一方、低価格のビジネスホテルなどは、同じ期間中であったとしてもなかなか回復しない、苦戦を強いられました。宿泊施設にもこうした、稼働率の回復にも、同じ利用期間だったとしても開きがあります。
 昨年の事業の教訓に学んで、上限二万円の見直しも含めて、高所得者に恩恵が偏らない仕組み、広く旅館やホテルに事業の恩恵が行き渡るという仕組みについて、大臣はどのようにお考えでしょうか。

#117
○赤羽国務大臣 そういう報道が散見されますが、全く根拠に基づかないと言っても言い過ぎじゃないというふうに私は思っております。
 これは分析を全部していまして、一人当たりの旅行代金を試算すると、一泊約一万三千円余りなんです。宿泊単品の価格の分布では、五千円以上一万円未満のところが約七割を占めています。もちろん、高級な部屋と少し安い部屋というのは、当然安い部屋の方が多いですから、量としてはそうだと思いますが、この分析をしっかりと関係者もよく理解していただけたら、高級旅館とか高級なところしか潤っていないみたいなことというのは、私、もう四十一か所で観光関連事業者の皆さんと意見交換していますが、日頃入らない高級な部屋が埋まってくれているという声は出ますけれども、それ以外の一般の部屋はがらがらだというような、そんな話はほとんど聞いたことがございません。それが一つです。
 ただ、もちろん、地方の観光温泉地域と都市部の隣接の地域とか、そういう違いはありますし、また、ビジネスホテルと一般の旅館、ホテルというのも違いがあります。
 ホテルの中で、ホテルというのはいろいろなホテルがありますけれども、例えば、宿泊、宴会、また食事というと、大体三分の一ぐらいずつなんですね。ホテルの場合、バンケットで随分ビジネスの収入を支えているということは、これは大変苦戦しているとか、そうした意味で、分析すると様々なことがございまして、総じて、しかしGoToトラベル事業というのは、これはある意味で未曽有の、相当予算をかけて踏み込んだ制度でありますから、四十一か所で、各会場十数名で二時間半とか三時間徹底して議論していますが、おおむねどの宿泊業界の皆さんも、GoToトラベルがなければ今頃廃業に至っていたというお話をいただいております。
 ただ、もちろん、定率制の割引ですから、当然ながら、価格帯によって、効果というか、割引の実感が違うというのは、それはそうした傾向があるのは私は否定しませんので、今後、延長する段階で、制度設計を考えなければいけないときにはそうした配慮はしていきたい、それは検討しているところでございます。

#118
○緑川分科員 二%ですよ、上限。つまり、やはり一泊の支援上限額は確実に見直しが必要だというふうに思いますし、昨年の、前回の反省点を踏まえれば、やはり低価格でこそ稼働率を稼げるというビジネスホテル、シティーホテルがあるんですよ。こうした地域の宿泊施設の声、なかなか、私はやはり国に届いていないんじゃないかというふうに感じております。
 一部でなく、やはり苦境を強いられる観光業全体の救済というのが本来の事業の目的であるはずです。高い上限額を設定しても、一部の層に使われないとすれば、期待どおりの効果は私は生まれてこないというふうに思っております。従来よりも上限額を抑えて、薄くでもいいから地域内に恩恵を広げていくという工夫、これが必要だというふうに思っております。
 県内で、あるいは近隣の県に対象範囲を限定している宿泊割引キャンペーンというものは多くの自治体で取り組んでいるところです。政府としても、やはり、まずは事業の対象を県内あるいは隣接地域の旅行に限って段階的に再開していこうということは聞いております。
 国と地方の方向性が重なっている中で、潤沢なトラベル予算、これを十分に、しっかりまず地域に波及させていくために、近距離移動の旅行、いわゆるマイクロツーリズムをしっかり、重なっている方向で国と自治体でしっかり進めていくということ、そのために自治体独自の取組を国がトラベル事業の財源で支援をしていくということが、大臣、必要じゃないでしょうか。

#119
○赤羽国務大臣 私はそうは思いません。
 これまでのGoToトラベルの分析をしますと、四十七都道府県の宿泊所、お客さんがどこの県から来たかというのを全部統計を取っていますが、ほとんどの県で一番が同一県です。二番、三番が近接県です。ですから、制度的にはそう仕組んでおりませんが、結果としてはいわゆるマイクロツーリズムが主流になっているというのが現実です。
 加えて、県内の、県独自のとか市独自のことをたくさんやっていただいています。これは国の制度ではできない。例えば、昨日、おととい、山梨でしたか、どこかとやっていますが、そこは、飲食業と絡めた、飲食業と宿泊業、宿泊をした場合、地元の飲食業で何千円引きかのお得なクーポンがもらえるとか、それはやはり地域地域の特性によってやっていただいて、それは非常にすばらしいと思いますし、GoToトラベル事業はそれに併用しても全然構わないということを言っていますので、それは、地方地方の特性に応じてうまく使っていただくことこそ、業界の皆さん、関係者の皆さん、また県民の皆さんにとって意味があることで、国が何か差し出がましくやっていくということは、僕は効果としてはちょっと期待できないのではないかと思っております。

#120
○緑川分科員 やはり最初のステップ、緊急事態宣言解除後の最初のステップ、もちろんまだ確定はしていませんけれども、段階的に解除、ステップを踏んでいくという方向性の中で、やはり踏むタイミングが非常に見極めが難しいんじゃないかというふうに思っています。これは昨年の、アクセルとブレーキというところの踏むタイミングも国会内で議論になりました。
 こうした中で、やはり、感染者数が少ない、緊急事態宣言が出ていない地域でのマイクロツーリズムを進めていく、これを国が、しつこいような支援は、自治体はちょっと敬遠されるというようなおっしゃい方をされますけれども、あくまで、県内の、近隣の地域のマイクロツーリズムというものを更に充実させていくという方向性が必要だと思います。現状維持というよりは、更に進めていくという、将来を見据えた方向性が私は必要だというふうに思っております。地域内で完結する観光需要を可能な限り高めていく、事業者を支えるという方法を取った方が、将来の、いつ再拡大しかねないこの感染リスクというものを小さくできるというふうに私は思っております。
 ちょっと時間がありませんので、最後にお尋ねをしたいというふうに思っているんですが、こうしたマイクロツーリズムの過程で、自然資源に恵まれている地域においては、個人旅行、あるいは平日需要ですね、やはり閑散期とか繁忙期を問わず旅行の需要というのは高まっていくんであろうというふうに考えております。
 そうした中で、自然体験型の、自然資源に恵まれている地域では需要を取り込むチャンスと捉えることができると思いますし、こうした観光ニーズに応えていくということが、コロナで影響を受けている地域の公共交通機関の稼働を支えていくことにもなっていくというふうに思っています。
 人を介さずにスマホなどを使って移動の予約をして、切れ目なく複数の交通機関を乗り継いで目的地までスムーズに移動できる、いわゆるMaaSは、過疎が進む住民の足を守る上でも重要であると思いますし、これまで二次交通が課題となって観光客が少なかった地域においても、その観光ニーズに応えられる仕組みとして、このMaaSが観光客の利便性を高める上で有効策になっていくものというふうに考えておりますけれども、大臣、最後にお願いいたします。

#121
○赤羽国務大臣 もう既に、国交省は、令和元年度から、MaaSの、全国で実証実験をやっていまして、令和元年度では十九地域、令和二年度で三十八地域で実施をさせていただいております。令和三年度も、これは新たに新型コロナウイルス感染症対策という角度も踏まえて、更にそうしたことを展開していこう、こう思っております。

#122
○緑川分科員 もう質問はいたしませんが、課題としては、移動経路の検索、予約ができるように、それぞれの交通機関の運行情報を一元的に管理をする、あるいは全体をキャッシュレス決済にする仕組みを整える。
 また、車社会に慣れた住民がどれほど利用するかも、やはりこれは不透明なところです。スマホに慣れていないお年寄りも多いので、こうした操作そのものがハードルになってしまう場合もあるかというふうに思います。
 まず、きめ細かくこうしたお声をしっかりと国に届けてまいりたいと思いますし、しっかりしたいい仕組みを与野党を超えてつくってまいりたいというふうに思っておりますので、また議論させていただきます。
 ありがとうございました。

#123
○浜地主査 これにて緑川貴士君の質疑は終了いたしました。
 午後一時から再開することとし、この際、休憩いたします。
    午後零時六分休憩
     ――――◇―――――
    午後一時開議

#124
○浜地主査 休憩前に引き続き会議を開きます。
 質疑を続行いたします。山岡達丸君。

#125
○山岡分科員 衆議院議員の山岡達丸でございます。
 今日は予算委員会で、特に国土交通省、その様々な課題、北海道、私の選出でありますけれども、多くの課題がありまして、このコロナの厳しい中、あるいはコロナ後も見据えて、個別の課題を含めて、今日は赤羽大臣、そしてまた国土交通省からは鉄道局長、港湾局長、航空局長、北海道局長にもお越しいただいておりますので、質疑をさせていただきたいと思います。
 まず、このコロナの中で、特に厳しい状況に置かれているということで、航空業の皆様のことについて、私のこの質問でも取り上げさせていただきたいと思います。
 コロナの大変厳しい中、国土交通省の対応において、我々議員たちも、本当にこの航空事業者の皆様を、何とか経営維持していくべきだという声ももちろん上げさせていただいているわけでありますが、国土交通省の方も大臣の下で、今回、千二百億円に上る空港使用料の減免ほか、様々措置をいただいているということは承知しております。
 その上で、やはりそれでも厳しい航空事業者の実態の中で声が聞かれてくる、このことについても大臣に是非心に留めていただき、そしてまた対応を考えていただきたいという視点で伺うわけであります。
 二〇二〇年の十二月にコロナの変異種が、いわゆる航空事業者の従業員の方からも見つかったということで、もちろん、そのことは素早く対処されたということでありますが、そのことを受けて、やはりこの検査の、かなり厳重にやっていかなければならないということを、航空会社の方に国土交通省が要請されているという状況であります。その結果、それら検査の費用、あるいは、国際線を使った後に公共交通機関を使わないとか様々制約の費用、それらを全て航空会社が負担しているという状況が生じているわけであります。
 これは、検疫法との兼ね合いで特別な対応をしていただいているとか、いろいろな背景があろうとは思うんですけれども、とはいえ、航空事業者にとって厳しい状況の中で、この検査を自主的に受ける、感染拡大を予防するという措置の費用が会社負担になっているという実態は、やはり、非常に厳しい会社の状況の中で、何とかこういうところも考えてほしいという声が上がっても仕方ない点であろうかと思います。
 今日、この質問の中で国交大臣に、こういう声が上がっていることもお伝えしながら、是非、この件についても、大臣としてきちんと向き合っていただきながら対応を考えていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

#126
○赤羽国務大臣 まず、航空関係の従事者の皆様におかれましては、人流、物流、双方の航空ネットワークの維持の上で大変重要な役割を担っていただいておりますし、現場では様々な、感染リスクですとか不安を乗り越えて、公共交通機関としての使命、責任を果たしていただいていることに改めて感謝を申し上げたいと思います。また、山岡委員におかれましては、そうした状況の中で、応援の御発言をいただいたことにも感謝を申し上げたいと思います。
 なぜこうした措置を取っているのかという、少し、筋論からちょっと申し上げさせていただきます。
 航空会社の勤務する乗員、特に国際線の場合は国境を越えて頻繁に往来をする、ですから、外国滞在時の行動制限ですとか帰国後の健康観察等々は基本的には各航空会社が責任を持って実施するということを、精神論みたいですが、基本的な原則論。ですから、そうした原則論が大前提にあるので、空港検疫での検査の対象外とする扱いが、厚生労働省も認めている。これは、おおむね、国際諸国も同様のことだというふうに思っております。
 ただ、そうした中で、昨年十二月に、今御指摘ありました変異株のウイルスへの警戒の高まりで、もう少し徹底するべきだというのが国論というか世論になって、その中で、国土交通省から航空各社に対しましても、全ての国、地域から帰国する日本在住の乗員に検査を実施する等の対策強化をしっかりやれと、その責任を、自ら持っている航空会社としての責任を果たしてほしいということで、今のような形態が実施されているということでございます。ですから、そういうことで、費用についても各社の負担としているところでございます。
 他方、これは言わずもがなでありますが、この長引くコロナ禍で、航空会社、大変経営状況も厳しいということも承知をしております。空港使用料ですとか航空機燃料税の大幅な減免等々、支援をさせていただいているのは、これは御紹介いただいたとおりでございますので、いずれにしても、そういうたてつけでありますけれども、航空業界に対して更なる支援が必要だという状況であれば適時適切な対応をしていかなければいけない、こう考えております。

#127
○山岡分科員 大臣から御答弁いただきました。更なる支援が必要であれば適時考えていかなきゃいけないというお話でありました。
 私は、特に、そういう働く現場の皆様からの声としても伺っているわけでありますが、こうした声が出てくる。もちろん、行政上のお話で、今国際社会の中で、そういう取組の枠組みの中でやっているから自主的な検査というお話もありましたが、しかし、その背景にはやはり、先行きが不安であり、財政状況が大変厳しいという実感の中で、自分たちの雇用もしっかり守られてほしいし、この会社の中でこれからもしっかりやっていきたいという思いの中で、いろいろな不安の声の一つだと思っておりますので、大臣には、こうした声があることを是非受け止めていただきながら、今後またいろいろな、総合的な対応も考えていただきたいと思っております。
 あわせて、今大臣から、事業者に対して大変感謝の思いも述べていただいたわけでありますが、まさに国際線で働いている皆様、もちろん自主的な検査の中で、この感染予防というのは大変気を遣っているわけでありますが、これからこの日本もワクチンというのが国民全体の中で接種が広がっていくという、そうした期間に入ってまいりました。
 このワクチンというのは、もちろん医療従事者が最優先されるべきものでありますし、高齢者あるいはお体が非常に心配な方が優先されるということはもちろんでありますが、その後もワクチンの優先順位の議論というのは、まだこれからあろうかと思っております。
 こうした中で、ワクチン全体は、もしかしたら厚労省の方で取り扱う案件かもしれませんが、しかし、航空事業者の、航空行政を代表される大臣におかれましては、まさに、まず国際線の中で、このウイルスの一番水際で、最前線で働いておられる航空事業者の方々、あるいは国内線もやはり多くのリスクを抱えているという状況の中で、ワクチン接種の優先順位、是非、航空事業者の、あるいは航空会社の従業員の方々、優先順位を更に上げていく、そうした視点を持って、国交大臣として、政府内で是非また議論をしていただきたいと思いますが、大臣、いかがお考えでしょうか。

#128
○赤羽国務大臣 この件につきましては、かつて新型インフルエンザのときに特定接種と称して、あのときは国民全員に接種するという前提ではなかったので、どの業界で働かれている方が接種をするかという、そういう仕切りの中で、公共交通機関、例えば、バスとかトラックとかタクシー業界、また港湾の物流とか、そうしたことを特定接種として、そうした優先的な枠というか、接種の対象としてきた事例がございました。
 ですから、その事例に合わせて、今回も、実は、今言ったトラック業界、バス業界、ハイヤー、タクシー業界、また港湾関係の皆さんからも同様の、優先的なという要望があり、私も総理にも伝え、いろいろ検討したんですけれども、今回は、現状は国民全員に接種をしてもらわなければいけない、それも二回やらなければいけない、接種の主体は市町村であって国ではない。
 この中で、要するに、端的に言いますと、この業種が優先だ何だということになりますと、それを全部の市町村の自治体で、もう一度全部確認しなければいけないということで、大変なそこの準備の段階の時間が要するということでありまして、その結果、御要望いただいたところも全て、今回はそうした仕切りではないからということで御理解をいただいたところでございます。
 ただ、そうはいうものの、ちょっと国交省の中で、これは山岡委員の質問の前からも、国際線とかパイロットだけはちょっとどうなのかなと。確かに相当、変異株なんかも出ていて、リスクも高いので、その点だけは少し特別な扱いというものがあり得るのではないかなというふうに私自身も思っていますので、全体の仕組みはそうしたことで細かくは分けない、手間暇は余りかけないということで今やっておりますが、少し関係省庁とも相談をしたい、こう思っております。

#129
○山岡分科員 まさにおっしゃられたとおり、今回は国民全員が接種するという大きなプロジェクトの中で、どのように効率的、合理的に進めていくかという中で、余り複雑な状況をつくってしまうとこれは難しくなるという事情は、もう本当におっしゃったとおりだと思っております。
 ただ、大臣、後段に述べていただきましたが、やはり水際で働いている方々がまたそれは特別な状況であるということについても、今の御発言で、御理解をいただいているものだと思っておりますので、もちろん政府全体での調整がありますから、ここで何かすぐ、こうする、ああするということはおっしゃっていただけないのはよく承知の上でありますが、今のこの声を是非また受け止めていただいて、そして大臣、先ほど踏み込んだ発言もいただいたと思いますが、是非、航空事業者の方々が、特に国際線の話も言及いただきましたが、安心して働いて、本当に大事な産業でありますので、そのことに心を寄せていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 次に、港湾のことを伺いたいと思います。
 今日は港湾局長にもお越しいただいているかと思いますが、このコロナウイルスで、やはり港湾、特に、そこを利用する海運事業者、働く方々も厳しい状況に置かれているということであります。ローロー船のシャーシ数の減少とか、あるいは製造業減産とか、建設業の工期が遅れていく、保管貨物の停滞など、経営がやはり厳しさを増しているということは、コロナの中で、これはもちろん皆様把握されておられることだと思いますが、そういう状況である中で、もちろんこれまで、他省庁ではありますが、雇用調整助成金、これも当然皆様として事業者の方にお勧めしながら浸透させてきて、雇用を守る措置とか多くの措置をいただいていることはよく承知の上で伺うわけでありますが、事業者負担として大きな関心事で、負担として大きくのしかかっていることに、港湾施設使用料がございます。
 多くの港湾では支払いの猶予ということには踏み込んでいただいている中で、国交省から確認したら、八つの港湾では減免、二分の一の減免措置にも踏み込んでいるという状況があると聞いております。
 これは、私、北海道の苫小牧という場所を拠点の一つとしておりますが、苫小牧港は、北海道の、本当に半分以上の物を全国に送り出していく、そういう大きな港湾でありますが、しかし、この港湾使用料、やはり猶予にとどまっていて、減免には至っていないという状況であります。
 苫小牧の管理組合に、これは道と市が絡みますので複雑な調整が必要になるところでありますが、ここに、じゃ、簡単にそれを減免するようにお願いできるかというと、やはり財政的な問題が出てくるという状況でもあります。
 こうした事業者の負担を減らしていくという観点で、港湾使用料の減免ということまで各港湾が踏み込んでいくためにも、財政的なことも含めた国のバックアップ、こうした環境が必要だ、より必要だということを考えますが、局長、どのように考えますか。

#130
○高田(昌)政府参考人 お答えいたします。
 新型コロナウイルス感染症の世界的な感染拡大の影響により、我が国港湾における取扱貨物量が減少し、昨今では回復基調にあるものの、各港の港湾運送事業者で売上高が減少していることは把握しております。
 令和二年四月に創設された新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金は、このような影響を受けた港湾運送事業者を支援するための、港湾施設使用料等の減免措置にも活用できることとなっております。
 一方、各港湾における具体の対応につきましては、地方公共団体において地域の実情等を踏まえ、実施することとなります。
 このため、国土交通省におきましては、これまでも様々な機会を捉え、地方整備局等から港湾管理者に対し、本交付金が活用可能であることを昨年六月以来、随時周知するとともに、所要の措置を講じていただくように積極的に呼びかけてきたところであります。
 引き続き、必要な支援事業が適時適切に実施されますように、港湾管理者に対する働きかけ等を行ってまいります。

#131
○山岡分科員 これは局長に是非お願いしたいんですが、制度はありますよ、周知はしていますよ、でも、その間に入っている管理者がそういう判断をするかどうかは自主的ですよ、そして、事業者は苦しんでいますよと。やはり、なぜ減免にまで踏み込めない状況なのかというのは、それぞれ事情があると思うんですよ。そして、やはり、きちんと減免してもらうということが海運業を守っていくためにも必要な措置であるときに、どうしてこの減免という措置が一部港湾にとどまっているのかのこの背景はまたしっかり更に確認していただいた上で、これが広がるように是非努めていただきたいということをこの場でも強く要請させていただきたいと思います。
 国土交通省は海のことも管理しておりますので、今日はそのことも伺いたいんですが、海を使った期待される新しいエネルギーとして、洋上風力のことがございます。私の拠点の一つである室蘭という町では、物づくりの町でありますが、しかし、これから新しい産業である洋上風力にも大きな関心を示しておりまして、民間事業者を中心に、もちろん市も巻き込んでの協議会をつくって、様々な可能性調査をしているところでございまして、まだこれは、今後、いろいろな質疑を通して、国の姿勢、関わりは私の立場でただしていきたいと思っておりますが、今日伺いたいのは、国土交通省として、この洋上風力、特に北海道、この海域、周辺の海域がどんな潜在力を持っていて、例えば室蘭港のような港湾において、この港湾の能力を生かしていくという意味においてどんな期待を寄せることができるかということを御答弁をいただければと思います。

#132
○赤羽国務大臣 足らざる部分は港湾局長から補足させますが、まず、洋上風力につきまして、これは私も経済産業副大臣のときから、福島後でしたから、再生可能エネルギーということ、様々トライしてきました。風力発電も昔からその候補の一つでありましたが、なかなか現実には広がりを持たなかったわけでありますが、その中で、洋上風力ということが国交省と経産省の中で、何というか、力を合わせてやるようになって、経済界が物すごく反応がよく、秋田ですとか銚子ですとか、全国で何か所か、拠点をもう指定をさせていただいて、これは本格的な加速化をしているというふうに思っております。
 二〇五〇年カーボンニュートラルに伴うグリーン成長戦略においても、この洋上風力産業、実は十四の重要分野のうちの一つにも指定をされております。また、洋上風力発電の導入目標、二〇三〇年までに一千万キロワット、その中で、北海道の導入イメージでありますが、これは二〇三〇年までに最大二百五万キロワット、こうなっておるわけでございまして、北海道にも一定の期待をしているところでございます。
 一方、室蘭市、今お話しいただきましたように、推進協議会を官民で立ち上げていただいて、これまでの室蘭市の港湾の力ですとか産業集積を生かして、関連事業の誘致に向けた取組がなされようとしているということはよく承知をしておりますし、室蘭港というのは、私の世代でいうと、やはり当時の鉄鋼ですとかエネルギー産業、機械製造、建設業と、様々な、多様な産業の集積地でありますし、臨海部に近い大水深の岸壁も確保されているということで、それなりの特徴を生かしてやっていただけたらというふうに思います。
 ただ、もう今や私、ちょっと専門じゃないんですけれども、洋上風力は風況というのが非常に重要で、当時、福島県のいわき沖にも震災復興からということでトライアルしましたが、なかなか風況がよくなくて、どうしても日本海側の方が偏西風があってということでございます。北海道も、岩宇とか、南後志地区ですとか、檜山沖ですか、どちらかというと西側のところが拠点となっておりますし、この室蘭の協議会自体も、聞いているところによりますと、青森県の近海で計画中の事業を目標に、拠点港の選定を目指して取り組まれていると。
 ですから、地域地域の特性、例えば室蘭港の周辺の強みを生かしながら、いずれにしても、北海道でも一定の割合を発電してもらうということを期待しているところでございますので、しっかりと見守りながら、協力、支援できることはしっかりとさせていただきたい、こう思っています。

#133
○山岡分科員 ありがとうございます。
 大臣から、本当に室蘭についても非常に大きな注目をいただいてお話をいただいたことが大変ありがたいと思いますし、地域の、まさにこれからなんですけれども、いろんな研究もこれから進んでいく中で心強い思いを持って、やはり物づくりの港湾というのをこれから先、どうやってまた生きていくかということが大きなテーマでもありますので、是非今後もいろんなアドバイスもいただきたいと思いますし、またいろいろ必要な支援があれば、それはお願いしたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。
 次に、鉄道のことを伺いたいと思います。鉄道局長、お越しになっておられると思います。
 北海道、新千歳空港がございますが、ここは非常に、今はコロナですけれども、外国の方も多くの使用があり、北海道の最大の玄関口の一つであるということでありますが、この新千歳空港へのアクセスというのが、実は札幌方面だけは線路がつながっているものの、周辺、かなり北海道、魅力的な地域が多いのにもかかわらず、新千歳空港はまさに札幌にしか向いていないようなつくりになっているという現状がございます。
 こうした中で、ちょうど空港の南側が、私が政治活動をしている中心エリアの苫小牧とか室蘭、日高というエリアがあるんですけれども、こうした周辺地域が、交通アクセスの向上、具体的に言えば、苫小牧にJRとか、新千歳空港の地下に伸びている鉄道をやはり延伸してほしいという思いが非常に強くありまして、そうした行動も最近特に強めているという状況であります。
 私としても、北海道の多くの資源、生かしていくには、札幌だけではないぞという思いの中で、空港を中心にした北海道づくりというのが、私は将来のビジョンとして必要だと思っております。この延伸等を含めたアクセスの向上、政府の検討状況というのを今お伺いできますか。

#134
○上原政府参考人 お答えいたします。
 御指摘の新千歳空港につきましては、北海道を訪れる訪日外国人客の九割以上が利用するなど、北海道観光の主要な玄関口でございます。その利便性の向上は重要な課題と認識をいたしておるところでございます。
 これまでも、アクセス改善のため、快速エアポートにつきまして、運行本数の増加、輸送力の大幅な増強、あるいは速達タイプの列車の新設による所要時間の短縮、また、無線LANのサービスの導入等に取り組んできておりまして、国は、快速エアポート用の車両の増備や輸送力増強のための施設の整備、あるいは車内WiFiの整備等について支援を行ってきたところでございます。
 御指摘ございました苫小牧方面を含みます各地域との空港のアクセス改善につきましても、北海道庁や北海道エアポート株式会社など地元関係者から具体的なお話を伺っているところでございます。引き続き、こうした関係者とも連携をしながら取り組んでまいりたいというふうに考えております。

#135
○山岡分科員 局長のお話の中でも、アクセスの向上というのは重要な位置づけであるというお話がありました。
 議会で、議事録が残る場でこうして発言をいただいたわけでありますので、是非、本当に地元の事業者、そして道、自治体も含めて、各市町村含めて、この現状をよく局長にも把握していただいた上で、やはり北海道、この潜在力を生かして、日本経済全体を引っ張っていく観光の地域としては、新千歳空港、札幌のみならず、周辺のアクセス、これが非常に重要だということを重ねて申し上げながら、引き続きこの論点について、進捗状況も含めてただしていきたいと思いますので、対応をよろしくお願いしたいと思います。
 鉄道のことで大臣に少しお伺いしたいんですが、私が政治活動をさせていただいているエリアが、日高という長大なエリアがございます。ここは、特に日本のサラブレッドのほとんどをここで生産している、八〇パー、九〇パー以上をこの日高という地域で生産しているという馬産地で有名な場所でありますが、ここに百十六キロに及ぶ日高線という鉄道があったんですが、本当に、災害を機に列車の運行を、地元の受け止めとしては止められてしまって、その後、自治体の協議にのせられ、そして、地元負担がない限りは再開しないという趣旨の話がある中で、厳しい地方財政の中で地元負担をしながら維持していくことは難しいという苦渋の決断の中で廃線が決まったという状況であります。
 この一連の経過は、災害を機にその議論に持ち込まれたということも含めて、地元は大変複雑な思いを持っているところであります。そして、地域にしてみれば、百十六キロ、この長大な鉄道がなくなったことによって、公共交通の足、これから年を重ねていく中でどういう本当に足があるのか、代替バスが本当にこれからちゃんと機能してくれるのかということに大きな不安が寄せられているところでもあります。
 まず、大臣に、北海道日高線、この経過と、廃線が決まった、このことの所感を伺いたいと思います。いかがでしょうか。

#136
○赤羽国務大臣 私は、一昨年の九月に国土交通大臣に就任させていただきました。その中で、大変所管が広い国土交通行政の責任者の中で、JR北海道の維持というのは大変難しい、また大変重い課題の一つだというふうに認識をしておりまして、北海道に視察に行くたびに、基本的には在来線に乗ると、北海道の皆さんの思いとか、鉄道、現場で働く方たちの思いにやはり近づけて物を考えなきゃならぬなと。
 そうする中で、やはり、本州の各地と北海道というのは基本的にスケールが全然違いますし、人口密度も全然違う、ああした中でやはり鉄道を維持するというのは大変難しいというのを痛感したことでございます。
 国鉄時代、廃線のメルクマールというのは一日たしか四千名という中で、ほとんどがその数字をはるかに下回っていると。JRの北海道の社長ともよく話をしますが、やはり走らせるたびに赤字が積み上がっていくということは、株式会社JR北海道の社長としても大変複雑な、鉄道マンですから、非常に、鉄道、路線を維持しなければいけないという強い思いがある方でありますが、同時に経営者でもありますから、そこを維持するというのは本当に悩んでいるということを痛感しております。
 ですから、私は、残念ながら、JR日高線は、もう既にいわゆる赤線区間。これは、私たちの整理は、地元とJR北海道、国交省とか北海道とかいろいろ相談しながら廃線が決まったところ、ここはその代替輸送についてしっかりと対応するということで、私の今の思いは、ちょっと外れますけれども、黄色線については基本的には死守できるように、知恵もやり方も新しいもの、それなりに今回もJR北海道自体には大変踏み込んだ支援もさせていただいておりますので、そうしたことはやろうと。
 このことについて、今、多分一番御心配は、廃線になる以後、バス路線の転換、これをちゃんとやってくれるのかというお話でありますが、これはしっかりと責任を持ってやりたいと思います。
 まず、地元の自治体との合意に基づいて、バスによる新たな地域公共交通体系が構築される予定ですし、具体的にちょっと申し上げますと、登校バスの六便の新設、停留所の増設による通学や買物、通院の利便性の向上、また、えりも―苫小牧間の直行特急バスの運行による乗り継ぎの解消、そして、あと、費用の方も、JR北海道において、沿線自治体の御意向も踏まえまして、この新たなバスの運行等に必要な経費として今後十八年間で二十五億円を拠出する、そして、定期券の利用者に対しましては、一定期間内での差額の補助も実施させていただく。
 こういうことで、今考えられることをしっかりやらせて、国交省としてもそれはしっかり見守りながら、変わることは御不便がかかってしまうかもしれませんが、なるべく日高地域の皆様の生活の足が維持できるように、できる限りのことは対応させていただきたい、こう思っております。

#137
○浜地主査 山岡君、時間が参っています。簡潔に。

#138
○山岡分科員 JR北海道にはすごく支援をしていただいて、しかし、そこから外れている日高線と日高の問題を、本当に受け止めていただきたい。
 そして、最後に、時間が来ていますので一つだけ質問しますが、苫小牧という地域は、寒冷地の自動走行運転の実証のエリアとして、かなり意欲を持っております。その隣にあるのが日高という地域なんです。
 私は、今はバスでもいいんですが、将来の地方の課題解決は、自動走行運転こそが解決するんじゃないかというふうに思っております。是非、この日高の現状に鑑みて、そして隣にある苫小牧の状況を踏まえて、自動走行運転、この日高の地域も私としては実証実験の場所にしていただきたいし、普及に努めていただきたいと思いますが、大臣、この先進技術についてどうお考えでしょうか。

#139
○浜地主査 赤羽大臣、短めにお願いします。

#140
○赤羽国務大臣 ドライバーが不足するということは多分時代の趨勢として当然考えなければいけないことで、これは、実はこの前も羽田空港、実証実験の場を見に行きましたが、これは実証実験を超えて、公道でもやろうとしております。
 こうしたことは、積雪の寒冷地なので少しハードルは高いんですけれども、北海道でもニーズがあればしっかりとサポートしていくということはお約束したいと思います。

#141
○山岡分科員 時間が参りました。ありがとうございます。また質問させていただきます。
 ありがとうございました。

#142
○浜地主査 これにて山岡達丸君の質疑は終了いたしました。
 次に、笠井亮君。

#143
○笠井分科員 日本共産党の笠井亮です。
 今日は、東京外環道に関して質問をいたします。
 東京都調布市で昨年十月に陥没が起きまして、三か所の空洞が発見されました。
 私は、計画地路線の中の三鷹市に住んでおりまして、外環について国会で何度も取り上げてまいりました。二〇〇七年には当分科会で冬柴国交大臣、二〇〇八年には福田総理、二〇〇九年には麻生総理に予算委員会でも質問をいたしました。昨年十一月二十日には、今回の事態を踏まえて、宮本徹議員と連名で質問主意書を提出いたしました。
 そこで、まず、赤羽大臣に伺います。
 去る二月十日の衆議院予算委員会で、あり得ないことが起きてしまったというふうに大臣は答弁されました。私は先日、調布市で、被害を受けた住民の方々から改めて話を伺ったんですが、安心、安全の日常を返してほしいと、強い不安の声や憤り、そして、まともに謝罪も説明もないという事業者への不信の声を口々に述べておられました、不信をですね。
 今日は、住民の方々も傍聴に見えておられます。東京都や沿線区市、住民団体も大臣に要望書を出しております。これらには真摯に向き合って、誠実に対応していくことが必要だと思うんですけれども、大臣の基本的な姿勢ですね、伺いたいと思います。

#144
○赤羽国務大臣 東京外環事業におきまして、昨年十月、調布市において陥没が発生してしまいました。このことで、御苦痛ですとか御不便を与えてしまっております地域住民の皆様には、大変、心からまずおわびを申し上げたいと思いますし、しっかりとその対応をするように、NEXCOともしっかり言っているところでございます。
 今、事業者として、原因や補償、そして再発防止策などの今後の対応について、これは当然のことですけれども、御地元に丁寧に説明することが必要であるというふうに考えております。
 まず、東日本高速道路会社におきまして、陥没、空洞と東京外環で取られているシールドトンネル工事との因果関係について、よく御承知だと思いますが、これまで有識者委員会を六回開催いたしました。早期原因究明に向けた現地調査、施工データの整理、分析も進めてきたところでございます。
 また、東日本高速道路会社におきましては、住民の皆様に寄り添った形で、建物等の損傷に加えて、今回は、家賃の減収相当額ですとか、疾病等による治療費など、実際に発生した損害についても補償を行っていくこととさせております。
 国交省としても、住民の皆様方の不安を取り除けるように、できることを最大限、しっかりと取り組ませていただきたい、こう思っております。

#145
○笠井分科員 今、心からおわびということと、あわせて、具体的なことをおっしゃいました。それはまたこれから伺っていきますが、陥没、空洞は大深度地下での工事で起きております。
 これまで国やNEXCOは、大深度地下での工事では地上への影響は生じないと繰り返してまいりました。二〇一五年三月二十日の衆議院の国土交通委員会で、当時の太田国土交通大臣は、大深度地下におけるシールド工法による工事については、シールド自体が壊れるということがなければ、これは地上への影響というのは生じないということが言えるというふうに答弁をされました。
 今回は、シールドが壊れていないんですね。壊れていないけれども陥没や空洞が起きて、有識者委員会は二月十二日に、シールドトンネルの施工が陥没、空洞事象の要因である可能性が高いことを確認しているというのでありますから、だから、地上への影響は生じないという認識や説明は、これはやはり改めるべきじゃないか。これは大臣、いかがでしょうか。

#146
○赤羽国務大臣 これまでの答弁は、適切に工事が行われればそうしたことは生じないというふうに答弁をしてまいりました。
 そうした意味でございますが、今回、まずは大事なことは、この発生をした原因の究明、再発の防止ということが大事だということで、先ほどちょっと申し上げましたが、有識者委員会で検討を進めていただき、二月十二日、これは六回目の委員会でございますが、特殊な地盤の状況下においてシールドカッターが回転不能になる事象を解除するために行った特別な作業が陥没の原因であるとされた、いわゆる施工自体に問題があった、要因があった、こういうふうにされたところでございます。

#147
○笠井分科員 今、適切に工事が行われればということを言われたんですが、太田大臣はシールドが壊れない限りはということで言われたわけなので、そこは違うんだと思うんですね。
 有識者委員会の小泉淳委員長は、十二日の委員会後のブリーフィングで、今後の教訓について、大深度法を使うときに今回みたいなことがあるよということは考えていただければいいなという気はするというふうに述べております。つまり、施工のやり方ではない。
 影響は生じないと安全神話を繰り返す中の今回の事態であります。外環は、大深度地下の使用を大臣が認可した初めての事業でありますが、住民の同意も補償もなしに地下を掘るというやり方は、地上に影響が生じないことが前提だったんですけれども、それが崩れる事態です。住宅の下を勝手に掘り進めてよいかが問われている。
 この大深度地下法は、憲法が保障する財産権を侵害するもので廃止すべきということを、私たちの党は当初から反対をしてきたわけですが、この作ることにも、法施行から二十年がたって、今後、リニア新幹線などでも使われるということで予定されている。具体的な問題が噴出する中で、政府としても、この法律自体を検証すべきだということは強く申し上げておきたいと思います。
 そこで、今大臣が、有識者委員会の検証ということで、原因究明をめぐって、十二日の議事概要、私も見ましたが、特殊な地盤条件下においてというふうに言っているけれども、私は、この特殊な地盤ということで想定外ということでは済まされないというふうに思うんですね。
 大臣は昨年十月二十日の会見で、この外環の工事では事前に二百メートルピッチでボーリング調査を行っているというふうに述べておられます。
 では、ボーリングの数は何本で、大深度地下のトンネルの下の端の、下端の深さまで達しているものは何本か、そのうちルート上で行ったものは何本でしょうか。これを伺いたいと思います。

#148
○小林大臣政務官 お答えいたします。
 ボーリング調査は、全部で八十六か所、そのうちトンネル下端までが六十五か所、うちルート上にあるものが二十四か所でございます。

#149
○笠井分科員 十六キロのルート上で大深度地下のトンネルの下の端まで達しているものは二十四本ということになりますよね。それは約七百メートルに一本なんですね。しかも、陥没現場では、ルート上のボーリングの間隔は、見てみますと約千メートルであります。
 地盤の専門家は、地面の中は見えない、地盤は一メートルずれれば異なる、事前に十分に調査をして対策を取ることが大事だというふうに言われております。
 有識者委員会の小泉委員長も、ブリーフィングで、地中の一メートル先に何があるかについては、それは分かりませんと答えられているわけですね。
 国交省は、シールドトンネルでは、百メートルから二百メートル程度の間隔でボーリング調査を実施している例が多いというふうにこの指針と解説の中でも言われております。
 伺いますけれども、では、有識者委員会では、事前調査で二十四本のボーリングということであった数については、適切だったか検証したのか。その二十四本を適切だと検証したということについて、議事概要ではどのように書いているんでしょうか。

#150
○小林大臣政務官 十二月十八日の有識者委員会、この議事概要においてはこう書いてあります。「東京外環全線の中で今回発生の陥没・空洞箇所周辺は、次の全てに該当する特殊な地盤条件であることをあらためて確認した。」、こうあります。
 三点あるわけでありますが、まず一つ目として、塑性流動性の確保に留意する必要がある地盤であること。二点目が、掘削断面上部は流動化しやすい層が地表面近くまで連続している地盤であるということ。そして三点目が、表層部は薄い地盤であるとの記載があるということでございます。
 以上の三点を改めて確認したことをもって、事前の地盤調査が適切であったと判断しているものと考えております。

#151
○笠井分科員 私は質問で、二十四本と言われたので、それは二十四本で事前調査は適切だったのか、その検証についてこの議事概要にどう書いてあるかと言われたら、今、別のことを言われたんですね。十二月十八日のことで、適切だったということについての別の話をされた。つまり、二十四本で適切だったかどうか聞いたのにその答えはなかったので、やはり、有識者委員会、私も見ましたけれども、検証されていないんですね、二十四本でよかったかどうかということについては。そういう問題がある。
 もう一点ですが、有識者委員会にNEXCO東日本とジョイントベンチャーが提出した資料がありますが、そこには施工状況が示されております。
 現地では、昨年八月から振動について住民の皆さんからの問合せが増加をいたしました。そのとき、地下ではカッターの回転不能が頻発をして、十六回にも達していたと。通常よりも多くの気泡材を注入するなどして掘り進んでいたというものであります。
 このことに関して、小泉委員長は、ブリーフィングで、想定した以上に細粒分が少ない地層だったというふうに言われた後で、それを確認した段階で慎重に掘削するというような方法はあったわけですが、じゃ、どうするかということが定まっていなくて、何となく掘ってしまったと。何となく掘ってしまったというふうに述べておられます。つまり、何となく掘って陥没を起こしてしまったでは済まされないということだと思うんですね。
 住民が、振動が続いたときに、工事は一旦停止して、そして調査すべきだと求めておられました。じゃ、有識者委員会は、異常が生じた際の事業者の対応は適切だったかどうか検証したのか、問われてくると思うんです。つまり、異常が起こった際の事業者の対応が適切だったか検証したということに関して、議事概要にはどう書いてあるんでしょうか。

#152
○小林大臣政務官 二月十二日に開催された有識者委員会の議事概要においては、「特殊な地盤条件下において行われたカッターが回転不能になる事象を解除するために行った特別な作業に起因するシールドトンネルの施工が陥没・空洞事象の要因である可能性が高いことを確認した。」とされております。

#153
○笠井分科員 要するに、施工データに関して、そういう可能性が高いということが言われただけであって、事業者の対応が適切だったかどうかの検証というのはされていないということであります。
 そもそも、国土交通省、NEXCO東日本、中日本が設置した有識者委員会であります。その委員会は、規約の中でも、トンネルの施工や構造について技術的な検討をすることを目的とするというふうに書いてあります。原因究明が目的ではなくて、外環を推進するために技術的な検討を行う機構であるからこういうことになっているんだと思うんですね。
 審議の進め方も、いろいろ私もフォローしてみましたが、NEXCOなどが調査項目や陥没の要因について報告をし、委員会で確認するというものであります。そういう意味では、お手盛りと言われても仕方がない。事業の推進とは切り離された、やはり独立性、第三者性を持った委員会で検討する、これは絶対に、国民の立場からしたら、住民の立場からしたら必要だと思うので、このことは、是非私の方から大臣に提案をしておきたいと思います。
 そこで、こうした中でNEXCO東日本が工事の再開に言及していることは重大だと思います。二月十二日のブリーフィングでは、今年度内に再発防止策というスケジュール感というふうに言っております。それでは工事再開は少なくとも四月以降かと問われて、言われたようなイメージというふうに述べているんですね。
 そこで赤羽大臣に伺いますが、大臣は、本線シールド工事の再開に関して、二月十日の予算委員会で見解を答弁として述べられておりますが、改めてそのことについて端的に説明をお願いします。

#154
○赤羽国務大臣 先生が言われたのはこの部分かと思います。そのまま読ませていただきますが、少なくとも、再発防止策を取りまとめることに加え、家屋補償など必要な補償を、誠意を持って適切に対応しつつ、特殊な地質の下で工事により影響を受けた地盤の補修などが必要となると想定されるとの認識でございますと申し上げました。

#155
○笠井分科員 沿線住民の方々は、恐怖を感じながら、昨年十月以来、外環ネットが取り組んだ工事中止を求める五千三百七十二人の署名を赤羽大臣に届けていると思います。
 我々はこの外環事業というのは中止すべきだと考えておりますし、そう言ってまいりましたが、そんな中でも、工事再開となれば、陥没、空洞を起こしたトンネルから僅か数メートルのところにもう一本のトンネル、今度は北行きですか、これが掘進されることになります。
 有識者委員会は、現場は地盤が緩んでいて、速やかな補修が妥当としているわけですが、地盤の補修には何年かかると想定されているのか。いろいろな工法とか、いろいろなことをやるという細かい説明はいいですから、何年かかると想定しているのかについて、答弁をお願いします。

#156
○小林大臣政務官 有識者委員会においては、補修期間はおおむね二年を想定しているということであります。

#157
○笠井分科員 ですから、おおむね二年ということは、先ほどブリーフィングで言ったと紹介しましたが、今年四月以降の再開をイメージするような段階ではないということであります。
 赤羽大臣は、再開について、先日も、少なくとも、そして今も答弁で繰り返し言われました、少なくともという見解を述べておられるわけです。
 陥没や空洞周辺はもとより、沿線の住民は本当に不安な気持ちでおられます。調布の市議会は、十二月十七日の全会派共同の決議で、原因究明や住民へのこれまで以上の丁寧な説明、緊急時の対応の抜本的な見直し、緊急時避難計画の策定、事故発生に備えた当事者支援の仕組みなどを求めております。
 それぞれ本当に大事なことだと思うんですが、住民の不安を解消して、納得と了解を得て、やはり沿線自治体の意向を尊重するというのは、私は、これは当然のことだと、前提だと思うんですが、いかがでしょうか。

#158
○赤羽国務大臣 私、基本的な姿勢というのは全然変わっておりませんで、御不安を与えて、これからどうなるのかといった住民の皆様に対して、丁寧にやるということは当然だというふうに思っております。事業者として、ちょっと繰り返しになりますが、原因や補償並びに再発防止策などの今後の対応について、丁寧に説明することが必要だということであります。
 国交省といたしましても、これは事業者、NEXCO任せにせずに、もちろんNEXCOがちゃんとやらなきゃいけないんですが、国土交通省としても、住民の皆さんの不安を取り除けるように、できるだけ寄り添って、東日本高速道路がやるべきことをちゃんとやるということについては、しっかりと最大限できることはやっていきたい、こう思っています。

#159
○笠井分科員 そこで、ここにあるのが、NEXCO中日本が一月二十六日付で三鷹の住民に送ったチラシなんですけれども、「本線トンネル工事に伴う家屋調査のご協力のお願い」というふうにあります。万が一、工事で損害が発生したときの補償のために、工事前に建物等の調査を実施しているということでありまして、これを見ますと、二月三日までに連絡をお願いしたいということで、一月二十六日付で配られている。
 一月二十六日といえば、有識者委員会での原因究明も途上の時期で、委員会が延期するとかしないとか言っていたときで、結局二月十二日になったわけですが、こんなことがそんな過程で配られているということになると、これは工事の再開ありきじゃないかと。
 このチラシ、承知しているんですか、国交省。

#160
○小林大臣政務官 御指摘の文書は、平成二十四年より実施している、東京外環計画沿線の家屋に対する事前調査の一環で配布しているものであります。今般の陥没、空洞事象を受けて行ったものではございません。
 したがいまして、工事の再開を念頭に置いたものではございませんが、地域住民の皆様に誤解を招いたという点については、私からおわびを申し上げます。

#161
○笠井分科員 平成二十四年から実施していても今回の事態が起こったわけですから、そのままそれをまた続けてやっていくというので計画どおり家屋調査をやる、中日本と東日本で分けてやるというやり方を続けるということ自体が本当にとんでもない話なんですね。
 だから、これは本当に、そういう問題でいえば、撤回させる、こういうチラシを出したことについては。そういう態度をはっきり取らなきゃ駄目ですよ、これは。さっき、大臣だって、国交省としてもちゃんとやるべきことをやるんだと言われたんだから。いかがですか。

#162
○小林大臣政務官 この度のことに関しましては、道路行政を所管する立場として、地域住民の皆様におわびを申し上げます。
 また、事業者であるNEXCO東日本に対しても、しっかりと地域住民に寄り添った丁寧な対応を心がけるよう伝えます。
 以上です。
 失礼いたしました。NEXCO中日本に対してでございます。

#163
○笠井分科員 丁寧な対応というのはどうするんですか。出したことについてはどうするということになるんですか、だから。ちゃんと伝えるだけじゃなくて。

#164
○小林大臣政務官 地域住民に寄り添った丁寧な対応と……(笠井分科員「いや、だってもう配られちゃっているわけですよ」と呼ぶ)私からは、申し訳ないということを申し上げておるわけでして、同様の対応を心がけるように伝えます。

#165
○笠井分科員 じゃ、NEXCOの方から住民に対して、配ったけれども申し訳なかったということがきちっと伝わる、そして、これはなかったんですよ、一旦なかったことにするということですね。

#166
○小林大臣政務官 二度とこのようなことが起こらないよう、調査を担当する中日本高速道路会社を指導してまいります。

#167
○笠井分科員 きちっと指導して、こういうことがないようにしなきゃいけないし、あったことについても、これはやらないんですということにしてもらわないといけないと思います。
 NEXCO東日本の社長が、やはり対応が本当に問題だと思うんだけれども、一月二十七日の定例会見で謝罪をしたというふうに報じられておりますが、被害住民の方々は、誰に向かって謝罪しているのか、我々のところには謝りに来ないと。要するに、記者を相手にして、住民の皆さん、ごめんなさいと言っただけで、伝わってこないとおっしゃっているわけですが、まず直接謝罪すべきだ、住民からそういう強い声があることをきちっと国交省としても社長に伝えるべきじゃないですか、これは。いかがでしょう。

#168
○小林大臣政務官 地域にはしっかりとした謝罪を求める声があることも踏まえ、事業者である東日本高速道路会社に対して、しっかりと地域住民に寄り添った丁寧な対応を心がけるよう伝えたいと考えております。

#169
○笠井分科員 二月十四、十五日に住民説明会が行われましたが、「補償「肩透かし」」と東京新聞、それから「補償 具体的説明なく」「住民ら不満の声」と読売新聞というふうに報じられております。住民によると、補償について質問しても、個別の対応と言うばかりで、具体的な説明がほとんどなかったということであります。
 赤羽大臣に伺いますが、補償の内容や基準、手続などについて、説明会で具体的に説明すべきではないか。質問に丁寧に答えて、要望も聞くべきではないかと思うんですけれども、この点についてはどのようにお考えでしょうか。

#170
○小林大臣政務官 私からお答えをいたします。
 地盤の補修、被害の補償方針については、二月十四日、十五日の住民説明会において説明させていただくとともに、詳細な補償内容、方法について、十六日以降の相談窓口やフリーダイヤルでお知らせしているところであります。
 このような機会を捉えて、住民の皆様から不安や被害の状況をお伺いしておりますが、実際に発生する損害は個々の事情によって異なっております。したがって、それを踏まえ、住民の皆様に寄り添った対応を行うため、引き続き、丁寧に、個別に状況をお伺いし、誠意を持って対応する考えであると承知しております。

#171
○笠井分科員 個々にといっても、こういう考え方なんです、基準なんですということがなかったら、個々にだって何言っていいか分からない部分もあるんですよ。
 事業者側から具体的回答がなかったために、二月二十二日には長友調布市長も、不安の解消へ要請を続けるというふうにコメントをされています。いきなり個別の相談では話が進まない、補償を狭くしようとしているのではないかという声も上がっております。本当に謝る気持ち、住民に心から寄り添う気持ちがあるなら、説明会を改めて開いて、住民が納得するまで説明させるのが当たり前だと思います。住民は、現地に事務所設置をということも要望しておられます。応じるべきだということを強く申し上げたいと思います。
 そこで、NEXCOは、地盤の補修完了後に生じた不動産の売却損の補償というふうに言っておりますけれども、買取りを希望する人には速やかに応じてほしいという要望も強いです。不安で移転したい、しかし、今は土地の価格もつかない状況で、引っ越すに引っ越せないという人もおられます。希望する方には土地や建物の買取りも行わせるべきではないですか。これはいかがでしょう。

#172
○小林大臣政務官 地盤補修工事完了後において生じた不動産売却損を始め、実際に発生した損害について補償することを基本としてはおりますが、まずは、東日本高速道路会社において、個別に御事情を丁寧にお伺いし、対応を進めていくこととしております。
 国土交通省としても、住民の方々の不安を取り除けるよう、引き続き、東日本高速道路会社の補修、補償等の検討及び住民の方々への説明について、最大限努力してまいりたいと考えております。

#173
○笠井分科員 大臣は先日の予算委員会で、公共事業の補償よりももうちょっと踏み込んだ補償ができるように被害者に寄り添ってやっていくと言われたんですから、踏み込んだ補償と言うなら、不動産の売却損とか疾病の治療費の補償にとどまらず、買取りもやるべきだと、これは強く申し上げておきたいと思います。
 そこで、地盤の緩みは、大深度地下、使用許可区域の上に広がっておりますけれども、その補修というのは地権者の同意、了解を得て行う、これは当然のことになりますね。大深度地下の上の方になりますから。

#174
○小林大臣政務官 工事施工を原因とした損害に対しては、当該損害を受けた地権者などの御了解を得た上で補修を行うものと理解をいたしております。

#175
○笠井分科員 了解を得てと。
 では、地盤の補修は、この土地は補修したが隣は補修しないままというわけにはいきません。個別に対応するということでは、これは進まないということになります。
 住民側も協力して、専門家の知恵をかりて話合いをしているという状況です。現地では、被害者による外環被害住民連絡会・調布というのができております。NEXCOは、地盤補修でも補償でも、こうした団体とも話し合うべきだ、このことについては国交省としてもちゃんと言っていただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。

#176
○小林大臣政務官 住民の皆様から不安や被害の状況を、現在、住民説明会においてお伺いをしておりますが、実際に発生する損害というものは個々の事情によって異なっております。
 したがって、それを踏まえ、住民の皆様に寄り添った対応を行うため、引き続き、丁寧に、個別に状況をお伺いし、誠意を持って対応する考えであるということでございます。

#177
○笠井分科員 個々の方によって被害が違うというのはそれは当然なんですけれども、だけれども、どうしていいか分からない、どうやろうかということがあったり、相手がNEXCO、国交省ということになりますから、それに対してはちゃんと話し合って、みんな、どうしたらいいかねとやっているわけですから、やはりそうした、個々の声だけじゃなくて、そうしたものの、皆さんの気持ちを反映した中での団体ということも話し合うべきだし、大臣は二月十日に、関係される地域住民の皆さんにも御納得がいくように最善の努力をお約束したいと言われました。今日も冒頭そういうことを言われたと思うので、約束どおり、これはNEXCO東日本にやらせるべきだということを強く申し上げたいと思います。
 何よりも被害住民に寄り添うべきだ、これは大臣も、その点は冒頭から言われました。そして、最大限のことというふうに言われました。この事業を進めるかどうかというのは、それぞれまたこれは立場、立場があっても、実際は被害が起こっているわけですから、それを踏まえて、どう本当にちゃんと補修するのか、あるいは補償するのか、きっちりやる、そのことがなければ、その先の話というのはあってはならないというふうに思うんですね。
 これは、国が進めてきた事業の中で、とても閑静な住宅地で突然起こった事故でありますから、私も実際に行ってみて、本当に、こういうところで起こったら大変なことだし、去年の夏からもう振動がひどかった、大変だねと声を上げたのに、なかなか行けないということがあったので、そういう点では、百聞は一見にしかずだと思います。
 大臣御自身も、やはり現場ということを大事にされる、さっきも、北海道も行ったたびにということも言われましたけれども、つぶさに状況を見るために現地を訪れていただきたいと思うんですね。そして、やはり何が必要か、大臣の目でも、国交省として、NEXCOとして何が必要かということについて見ていただきたいと思うんです。
 私も御一緒してもいいんですが、是非行っていただきたいと思いますが、いかがでしょう。

#178
○赤羽国務大臣 国会開会中でなかなか時間が取れなかったんですけれども、先日、多摩川にちょっと洪水の視察がありましたので、被災地域のところへ行かせていただいております。大変閑静な、古くからの閑静な住宅地だなということで、そういったところでこうしたことが起こったということは、大変不安に陥られていると思います。
 また、補償等々について、誠意を持ってと言葉で言うのは簡単ですけれども、多分、住民の皆さんから見れば、巨大組織ですから、NEXCOとか、何かだまされるのではないかとか、逆の立場、被害者の立場になればそうした不安な状況になるのはよく分かります。
 他方で、大組織の人間が丁寧にやらないというのは、政治家から見ても、そうしたことはちょっと気になることもありますので、やはり、自分たちはやっているかもしれないけれども、被害に遭われた皆さん、当該の住民の皆さんはそうじゃないんだという、このギャップを我々がちゃんと伝えることが大事だと思っていますので、私も政治家でありますから、そうしたことはしっかり私の責任で、東日本にもしっかりやらせます。

#179
○浜地主査 笠井君、質疑時間が終わりました。

#180
○笠井分科員 私の責任と言われたのは大事だと思います。寄り添ってということですので。
 私は二〇〇九年の予算委員会で、当時、一兆二千八百二十億円とされていた事業費がこれ以上増えることはないかとただしたところ、当時の金子一義国交相の答弁は、コスト削減を考えるというものでありました。ところが、増額が重ねられて、昨年九月の事業再評価では二兆三千五百七十五億円ということで、当初の一・八倍。一メートル一億円と言われたんですが、一・五億円へと巨大事業となって、陥没、空洞事故で更に増大することが確実であります。
 新型コロナの下で国民の暮らしや営業は深刻です。今後、人口が減少して、インフラの維持管理も大きな課題の上、テレワークも推進されています。事業費の面からも真剣に見直して、外環事業は中止をして、国民の暮らしにこそ予算を振り向けるべきだ、このことを強く申し上げて、時間が来ましたので、終わります。
 ありがとうございました。

#181
○浜地主査 これにて笠井亮君の質疑は終了いたしました。
    〔主査退席、秋本主査代理着席〕

#182
○秋本主査代理 次に、木村哲也君。

#183
○木村(哲)分科員 自由民主党の木村哲也でございます。
 順次質問をさせていただきたいと思います。
 その前に、赤羽大臣、お忙しいでしょうから、御退席していただいて。

#184
○秋本主査代理 大臣、退席してください。

#185
○木村(哲)分科員 コロナに罹患をされてお亡くなりになられた皆様にお悔やみを申し上げるとともに、そしてまた、いまだ治療中の皆様にもお見舞いを申し上げる次第でございます。
 それでは、順次質問に入らせていただきます。
 ここ最近の災害というものが大きく変わってまいりました。例えば大雨前線、台風ではなくて大雨前線のような影響で、広島、愛媛を襲った西日本豪雨で二百名以上の方がお亡くなりになられてしまったとか、そしてまた、一昨年でございますけれども、千葉県を襲った台風十五号、十九号、二十一号、こちらにおきましては、台風は台風の影響ですけれども、十五号では風災、これは五十七・五メートルの風速でございまして、軒並み電柱が倒れる、鉄塔が倒れてしまう、そしてまた一瞬のうちに全てが、屋根が剥がされて、いまだにブルーシートは解決なされていない。
 そしてまた、先日でございますけれども、三月十一日で東日本大震災から十年がたつわけでございますけれども、先日の、二月十三日の宮城県南部、福島県の震度六強の地震におきましては、これは東日本大震災の余震であるということで、十年たってもまだ余震が続いているんだという、非常に危機感を持ったところでございます。また、被災をされた皆様にお見舞いを申し上げる次第でございます。
 一方で、首都直下地震や東海、東南海、南海トラフの地震が懸念をされておりまして、三十年以内に七〇%から八〇%、十年以内には二〇%から三〇%等々の数字が出されておりますけれども、そういうことをいいながら、もう五年もたっております。どんどんどんどんこの確率が上がっているというところも確実なものであります。
 今年度、防災・減災、国土強靱化三か年緊急対策の期限が切れます。そして、来年度以降も、激甚化、頻発する自然災害から国民の生命や暮らしを守り抜けるよう、防災・減災、国土強靱化のための五か年加速化対策を掲げ、十五兆円の予算が組まれました、組んでいただきましたけれども、実際、まだまだ足りないと思います。
 東日本大震災では、大多数が津波の被害でありましたけれども、お亡くなりになられた方が一万五千八百九十七人、そしてまた、行方不明になられている方が二千五百三十三人ということで、もしこの東日本大震災の前に国土強靱化を行っていたならばどれだけの命が救えたのだろうというところでございまして。
 予期されている東海、東南海、南海トラフの地震におきましては、もし三つ重なりましたときには、防災システム研究所の試算によると二万八千人。二万八千人亡くなるといっても、東日本の倍であります。そして、経済被害が八十一兆円。ここ最近ではもう桁が違っておりまして、ここ最近の試算では、三十二万人が亡くなって、経済被害は二百二十兆円に上ると言われております。
 しかしながら、津波を回避するための早めの避難をすれば犠牲者は八〇%減となる。そしてまた、国土強靱化によっても、住宅にも補助をするとか、例えばビルにも、しっかりと民間ビルにも耐震化を行うとか、耐震化率を上げることによって、建物倒壊は四〇%減となるわけでございまして、まさに国土強靱化が生命、財産、暮らしを守ると言っても過言ではございません。
 だからこそ、十五兆円ではなくて、例えば、二百二十兆の経済被害が起きるのだろうと、予測でございますけれども、三十二万人が亡くなってしまうかもしれないというところで、予算を組んでしっかりと計画を立てて、防災計画を立てれば、三十二万人をゼロに、極限に近づけることができるわけで、まさに国土強靱化をしっかりと、今後とも、公共投資、先行投資という形で行っていかなければならないと思います。しっかりとその部分は国土交通省の皆様とも連携、タッグを取りながら、これは必要不可欠な予算でありますから、今後とも訴え続けてまいります。
 それでは、ちょっと千葉県船橋市のことでお伺いをさせていただきます。
 実は、船橋市は、千葉県の中では千葉市に次ぐ、中核市となっておりまして、六十四万都市。中核市の中では日本で一番人口を有する都市で、政令市も、どんどん七十万人を切っている都市がありますけれども、どこかで逆転する可能性もあるんですね。それぐらい、今、ベッドタウンであり、人口急増している都市であります。
 ここの問題でございますけれども、先ほど申し上げた首都直下地震、こちらにつきましては、船橋市や千葉市、横浜市が震源地とも言われておりまして、この首都直下地震、大規模災害について、国土交通省では国土強靱化としてどのように重点的、集中的に対策を講じていくのか、お答えをお願いします。

#186
○中原政府参考人 お答え申し上げます。
 御指摘の首都直下地震を始め、大規模地震の発生は切迫しておりまして、国民の生命、財産や国家、社会の重要な機能を守るためにも、国土強靱化の取組が重要であると認識しております。
 このため、昨年十二月、政府全体で総事業費おおむね十五兆円を目途とする防災・減災、国土強靱化のための五か年加速化対策を閣議決定し、中長期的な視点に立った対策を、更に加速、深化して実施していくこととしております。
 この中で、国土交通省といたしましては、首都直下地震などの大規模地震に関して、具体的には、高規格道路のミッシングリンク解消等による道路ネットワークの機能強化対策、海上交通ネットワーク機能確保のための港湾施設の耐震化、駅、高架橋等の倒壊、損傷を防ぐ耐震補強などを重点的かつ集中的に実施することとしております。
 この五か年加速化対策を含め、今後も、国土強靱化基本計画に基づき、ハード、ソフトの施策を総動員することで、国民の生命、財産を守る取組をしっかりと進めてまいりたいと思います。

#187
○木村(哲)分科員 千葉県は、一昨年、先ほど申し上げたように、十五、十九、二十一の台風被害があって甚大なる被害を受けて、農水産物だけでも四百二十七億円、そしてまた中小企業の被害だけでも三百億円、そして倒壊が七万五千棟というように、非常に軟弱化が露呈をしてしまった。
 そして、実は、成田空港に缶詰状態になってしまったのは一万三千人いらっしゃったということでありまして、これは改めて災害によって気がついたんです。世界の表玄関成田空港につながる高速道路が一本しかなかったというところでありまして、東関東自動車道が封鎖をされたら、これはもう、電車もバスもタクシーも、一般道はつながっていますけれども、この東関東自動車道が封鎖されたら缶詰状態になってしまうんだと。
 これから、コロナが明けて、ポストコロナ、オリンピック、どうなるかまだ分かりませんけれども、しっかりとインバウンドが帰ってきますので、千葉県の流通経済というのは関東圏に大きく影響してきて、関東圏の経済圏ということは日本の経済にも大きく影響をいたしてまいります。
 そして、アクアライン、これも、八百円化をして、関東近県で千百五十五億円の経済効果も生み出しているというような状況で、また、成田空港は、成田空港周辺の都市ですね、特区や第三滑走路、発展させていく計画があります。
 そこで、これは、関東の問題であり、日本の経済の問題も含めて、インバウンドが、これから発展をさせていく観点からも、早急に、まだアクアラインを通じての圏央道が十八キロつながっていない、そしてまた、成田空港、成田から外環道に抜ける、東京に抜ける北千葉道路、四十三キロでございますけれども、これも貫通していないという中で、これはもう国策的にしっかりと開通をさせるべきではないでしょうか。今の現状と今後の計画についてお伺いいたします。

#188
○吉岡政府参考人 お答えいたします。
 圏央道は、東京湾アクアラインと一体となって、首都圏近郊の主要都市と成田空港などの拠点を環状でつなぎ、インバウンドを始めとした日本経済を支えていく重要な高規格道路です。
 千葉県内の圏央道において、未開通区間である大栄ジャンクションから松尾横芝インターチェンジ間については、平成三十年度より財政投融資を活用し、整備を加速しているところであり、用地取得等が順調な場合、令和六年度の開通を目指して整備を進めているところです。
 北千葉道路は、首都圏と成田空港間のアクセス向上を目的とした延長四十三キロの道路であり、印西市から成田市までの事業中区間については、平成三十一年三月まで延長九・八キロが開通しており、残る延長三・七キロについては千葉県において整備を進めているところです。
 東京外環から国道十六号までの延長約十五キロについては、令和三年一月に都市計画及び環境アセスメント手続が完了したところです。
 また、本日、平成二十七年度より国において進めていた直轄調査の取りまとめ結果を千葉県に送付したところであり、今後、新規事業化に向けた必要な検討を進めてまいります。
 引き続き、早期の成田空港へのアクセス向上を目指し、圏央道及び北千葉道路の整備を進めてまいります。

#189
○木村(哲)分科員 ただいま御答弁いただきました成田空港に通ずる高速道路化、これは本当だったら、平時でしたらオリンピックに間に合うような形が一番経済的にも発展なされたのかな。しかしながら、これからもこの道路開通によってしっかりと、これは関東圏の経済圏が非常に発展をしていく流通経済の発展にもつながりますので、お願いしたいと思います。
 そしてまた、もう一つなんですけれども、千葉県の経済の発展以上に、関東、日本の経済の発展のためにも、これは千葉県の渋滞問題なんですけれども、通過交通というものが多くて、その土地に目的がない通過交通、トラックにしても、流通にしても非常に多くて、それが渋滞を招いてしまっているというようなことがございます。
 今また計画がなされている、湾岸にもう一本道を造ろうではないかというところで、船橋の三番瀬の問題があって、これは慎重に議論がなされてきたわけでございますけれども、私は、日本の発展のためにも、この道路の必要性というものは訴えさせていただきたいと思います。
 是非ともこの湾岸地域において、規格の高い、第二湾岸道路と言われておりますけれども、必要不可欠でありますので、現在の進捗状況をお願いいたします。

#190
○吉岡政府参考人 お答えいたします。
 東京湾岸道路の東京都から千葉市美浜区に至る区間の大部分が、中央側に東関東自動車道など高速道路として整備されている空間、沿道側に国道三百五十七号として整備されている空間、その間に二俣立体など立体交差として活用されている空間の三つの空間から構成されており、これらの空間が収まるよう、八十メーターから百メーターの幅で都市計画されています。
 しかしながら、船橋市内においては、用地の制約から五十メーターの幅で都市計画となったことから、立体交差として活用されている空間が計画されておらず、結果として国道三百五十七号に慢性的な渋滞が発生している状況です。
 こうしたことから、抜本的な渋滞対策として、令和二年五月に、国土交通省、千葉県、千葉市などによる千葉県湾岸地区道路検討会にて、千葉県湾岸地域における規格の高い道路計画の基本方針を策定したところです。
 この基本方針では、今回検討する区間の起点を高谷ジャンクションとし、終点を蘇我インターチェンジ周辺と市原インターチェンジ周辺までとすることとしており、現在、概略ルートの検討に先立つ課題の整理を行っております。
 具体的には、工業エリアにおける用地確保策、航路を橋梁でまたぐ際の条件など、様々な課題について検討する必要があり、引き続き、広く関係する方々の意見を聞きながら、計画の具体化を図ってまいります。

#191
○木村(哲)分科員 ありがとうございます。
 それでは、船橋市内の、六十四万都市の道路についてちょっとお伺いしたいんですけれども、先ほど調べましたら、国会で議論されたのが、船橋市の道路は平成二十年が最後ということでございまして、それからもう約十五年間、国会でも議論を取り上げてもこられなかった。
 なぜこういうことを言うかというと、船橋市民の、大渋滞、これの解消というのが願いでありまして、国道十四号、例えば中山競馬場からららぽーとまで、これは平日も混んでいるんですけれども、土曜日、日曜日は全く動かない。そして、二百九十六号線については、自衛隊の前面道路になります。これも、平日から、土日は全く動かないような状況にあります。片側一車線で、二百九十六号線は国道であり、これだけの都市の道路なんですが、途中で歩道がなくなってしまうような、そういうようなところを改善をしていかなければ、これは市民の願いなんです。
 なぜかというと、今日も多くの市民の皆様、見ていただいていると思うんですけれども、こういう幹線道路、国道が全く動かない慢性渋滞、これに付随する船橋我孫子線という県道があるんですけれども、これも四車線化を要望しておりますが、なかなか厳しい状況にあって、これも毎日の渋滞。中山競馬場に続く県道木下街道は右折車線が見事に一つもない。大渋滞。これは一万台のトラック街道とも言われておりまして。そしてまた、船橋駅に通ずる県道夏見小室線は、バスの時間も予定が組めないような、そのような、船橋は渋滞が続いてしまっているという。
 というところで、私も国会議員になって、絶対にこれは国会でも訴えさせていただき、国道の改善、そして、これは県道の問題もありますけれども、改善をしていかなければならないなというところで、昨年の暮れ、船橋市長、松戸徹市長が、朝日健太郎政務官、そしてまた吉岡道路局長始め関係所管各位に四項目を挙げさせていただいて、この船橋の大渋滞問題、これは経済にも大きく影響するんだというところも含めて、そしてまた国道十四号は緊急搬送道路にも指定されておりますので、これがしっかりと改善をしないと、また水浸し、水没になってしまうゼロメートル地帯でありますから、そういう道路であります。そういうことも含めて、国道十四号、二百九十六号、重要な部分がありまして、この渋滞緩和のために措置が必要不可欠であります。
 現時点において具体的なビジョンはございますでしょうか。お伺いさせていただきます。

#192
○吉岡政府参考人 お答えいたします。
 船橋市内には、主要渋滞箇所が三十三か所存在し、このうち、千葉県管理の国道十四号の現道及び国道二百九十六号は、ほとんどの区間が二車線であり、大規模店舗の周辺等で慢性的な渋滞が発生していると認識しております。
 このため、国においては、先ほどお話ししましたとおり、首都圏三環状の一部である圏央道や、成田空港への新たなアクセスルートとなる北千葉道路の整備など、幹線ネットワークの強化を進めているところであります。
 また、国や千葉県、NEXCO東日本、警察等の関係機関で設置している千葉県移動性向上プロジェクト委員会における検討を踏まえ、千葉県において、国道十四号現道及び国道二百九十六号の交差点改良を実施しているところであり、国も財政的な支援を行っているところです。
 直近では、船橋市が主催する船橋市交通ビッグデータ見える化協議会に国も参加し、ETC二・〇データなどのビッグデータを活用した渋滞要因の分析などに取り組んでいるところであり、具体的なビジョンという形では取りまとめは行っていないものの、データに基づく効果的な、かつ効率的な渋滞対策を更に推進していく方針でございます。

#193
○木村(哲)分科員 今申し上げたように、国道と県道が慢性渋滞を起こすということは、これは抜け道を使うしかないんです。というところで、非常に多くの、学校に通う子供たちや高齢者の皆様が危険にさらされているという苦情がもう何十年も続いておりまして、隣の市川は外環道路が通り、そしてまたインターチェンジも開通して非常に流通経済も発展を示している。隣の船橋市は全く、何十年も手つかずというような流れでありますので、松戸徹市長も昨年陳情に来られたということでございまして、これは改めて、道路元年なんです。やっと六十四万都市の道路が改善をしていく方向、兆しが見えたということでもございまして、しっかりと、これは私も訴え続けてまいりますのでお願いいたします。
 そして、先ほど答弁でもありました三百五十七号線、これはららぽーととか船橋競馬場沿いにあるんですけれども、こちらについても渋滞対策、これは昼間、ららぽーとが原因ではありません、通過交通も含めて渋滞。これは今の現状の湾岸道路でございますけれども、この渋滞を開通しなければ、湾岸の、ベイエリアの流通経済が成り立ちませんから、この三五七の渋滞緩和の現状をお知らせをいただければと思います。

#194
○吉岡政府参考人 お答えいたします。
 国道三百五十七号の船橋市内区間については、広範囲にわたる慢性的な渋滞や、高速道路並みの大型車の混入など、交通課題が生じていると認識しております。
 国道三百五十七号の船橋市内の区間では、これまで、平成二十二年に若松交差点を改良、平成二十五年に東関東自動車道谷津船橋インターチェンジを整備、平成二十八年から平成三十年にかけて栄町交差点付近の右左折レーンを整備、平成二十九年に若松交差点の右折レーンを延伸、平成三十年から令和二年にかけて末広橋及び海老川大橋の拡幅工事に着手するなど、様々な対策を実施してきたところですが、抜本的な渋滞解消には至っていない状況です。
 このため、先ほど申しましたとおり、抜本的な対策の実施に向け、千葉県湾岸地域における規格の高い道路計画の基本方針を策定し、計画の具体化を進めているところでございます。
 国道三百五十七号の円滑な交通確保に向け、引き続き、拡幅工事等の対策や抜本的対策の計画の具体化を進めてまいります。

#195
○木村(哲)分科員 ありがとうございます。しっかりとこれは、船橋市の道路元年ということで、また訴え続けて、船橋市民の一番の、この道路改善は願いでありますので、是非ともよろしくお願いしたいと思います。
 それでは、最後になりますけれども、船橋地区の海岸保全施設、つまり水門なんですけれども、船橋は町中に水門がありまして、築五十年が経過しております。この水門が崩壊すると、市民十万人から二十万人に被害が被る、そして、市役所はゼロメートル地帯、消防署本局もゼロメートル地帯にありますので、これは十メートル近い水没をしてしまうんですかね、この周辺にはNTTや東京電力など経済インフラが集中しておりますので、多大なる経済被害を被るというところでもあります。この水門の耐震化をしなければ、生命、財産、暮らしを守れない。先ほどの国道十四号も、この耐震化をしなければ水没をしてしまうというところでございます。
 今、地域では協議会を結成して、地域の代表の皆様とともに国へ陳情に来たり、千人規模のシンポジウムを二度ほどやらせていただいて、おかげさまで令和二年には五千万円の調査費をつけていただきました。これは、兆しが見えたということで、非常に地域の住民の皆様も喜んでおるところでございます。
 このコロナ禍の下、非常に国家の予算も厳しい状況にあると思いますので、到底優先順位はつけられないものの、本事業化が大幅に遅れるのではないか、あるいは頓挫してしまうのではないかという不安が、活動を支える市民の心にもよぎっております。
 事業化に向けた調査について、現在の進捗状況を御報告いただきます。その上で、本事業化のスケジュール的なところがあれば是非お示しをいただきたく、よろしくお願いいたします。

#196
○高田(昌)政府参考人 お答えいたします。
 委員御指摘のとおり、千葉港海岸船橋地区においては、背後にゼロメートル地帯が存在し、令和元年台風十九号では高潮による浸水被害のおそれも生じるなど、海老川水門や船橋排水機場などの海岸保全施設の老朽化対策や耐震化を推進することは喫緊の課題と認識しております。
 また、地元自治会や商工会議所等におきましても船橋地区海岸保全施設耐震化促進協議会を設立し、一昨年六月及び昨年二月にシンポジウムを開催していただき、多くの方が参加されるなど、対策の必要性、緊急性に対する理解が深化しつつあると承知をしております。
 これを受け、国土交通省では、船橋地区における海岸保全施設の老朽化対策や耐震化をより具体的に検討するため、令和二年度予算において、約五千万円の予算を配分し、事業化に向けて必要となる調査、いわゆる事業化検証調査に着手をいたしました。
 具体的には、現地において土質調査を実施するとともに、昨年十二月より、関東地方整備局が中心となり、有識者から成る技術検討会を開催し、構造、工法等の技術的な検討を行っているところであります。
 さらに、既に実施した土質調査の結果、構造形式の決定に当たりましては、調査地点を増やし、より詳細に地盤条件を確認することが必要であると判明いたしました。このため、一・五億円の予算を措置し、追加の土質調査や費用を精査するための設計を行っているところであります。
 加えて、事業実施に当たりまして、整備予定区間の背後に、工場や住宅、生活道路等が近接した狭隘な箇所が存在することから、騒音、振動や背後の利用に配慮した検討が必要と考えています。
 来年度に向けまして、技術検討会での検討や追加の土質調査の結果も踏まえ、引き続き構造、工法等を具体化するとともに、整備費用や期間、費用対効果等を更に精査してまいる所存です。

#197
○木村(哲)分科員 ありがとうございます。非常に前向きな答弁をいただきまして、ありがとうございます。
 また、四月の二十四日に、こちらの水門の耐震化についてはシンポジウムを開催予定でございまして、住民のコンセンサスを、一致結束して、より一層意識を高めていく、港湾の大切さ、国土強靱化の大切さというものを住民の皆様とともに、結束をして、より一層活動を強めていきたいところなんですけれども、勇気が湧いた答弁でありました。
 そして、本事業化に向けて、我々は今後、この事業化に向けてどのように力を尽くすべきか、また市民の皆様に対しても御教示をいただければと思います。

#198
○高田(昌)政府参考人 お答えいたします。
 先ほど委員から、三回目のシンポジウムを四月に開催する方向というお話を承りました。
 事業化に向けまして、こうしたシンポジウム等を活用しながら、まずは地元の合意形成を図ることが重要と認識をしております。
 国土交通省といたしましても、地元の皆様の御理解が深まるように、本シンポジウムの場を始め、構造、工法等の検討状況について、適時適切に御報告をさせていただければと考えております。
 引き続き、地元の皆様の御理解と御協力が得られるように、地元関係者の御意見を丁寧に拝聴しながら、事業化に向けた検討をしっかりと進めてまいります。

#199
○木村(哲)分科員 ありがとうございます。
 しっかりと耐震化に向けて、生命、財産、暮らしを守る、自分たちの手でつかむんだというところも市民の皆様とコンセンサスを取りながら、今後とも活動を続けてまいります。
 そしてまた、一番、船橋が長年望んでいた道路の改善につきましても、やはり市民の皆様とコンセンサスを取りながら、どのように改善をしていくのか、国土強靱化の大切さもしっかりと、市民の皆様と検討して、協議を深めて、国土強靱化のありがたさと、今後とも発展をしていかなければならないということを深めてまいりますので、よろしくお願いいたします。
 どうもありがとうございました。質問を終わります。

#200
○秋本主査代理 これにて木村哲也君の質疑は終了いたしました。
 次に、武井俊輔君。

#201
○武井分科員 貴重な機会をいただきました。自民党、武井俊輔でございます。
 大臣には、大変お疲れの中、こうして長丁場でございますけれども、貴重な機会をいただきまして、ありがとうございます。また、常日頃から様々な施策の、本当、最前線に立ってお取り組みをいただいておりますこと、心から感謝を申し上げます。
 私も元々観光業出身でございまして、今、GoToトラベルのこと、またGoTo全体もそうでしょうけれども、ニュースにならない日もないぐらい、非常に国民の皆さんの関心も高い。加えて、やはり政治的には、ちょっと非常に政局的な話にも振り回されて、ワイドショーなども含めてですけれども、なってしまっている。
 今年の所信表明の質疑で、野党の党首さんが、この予算は不謹慎だみたいなような話をされて、私は腰が抜けそうになりましたけれども、ただ、今お話を聞くと、その党の方も、やはり必要だというようなこともおっしゃっているので、御理解はだんだん進んでいるんだろうなと前向きに捉えたいというふうには思います。
 やはり、これからまだまだ、この緊急事態宣言が今、大阪などは解除の話もございますが、また首都圏は、最終的に三月七日という一つの期限までどうなるのか、いろいろと予断を許さないところはありますし、それに伴ってこのGoToの在り方というものも非常に注目をされている。言ってみれば、業界からすると、ある意味ではこれが一つの最後の頼みの綱みたいなところもございますので、非常にそこの動きというものに注目しているわけであります。
 今日、GoToがどうなるのかというのは、まだアイ・エヌ・ジーなところもありますから、それを具体的にどうかと言うことは、今の段階では控えたいというふうに思いますが、やはり、いろいろと話を聞いていて、とにかく強い声がありますのは、それぞれ思惑とか思いはあるんですけれども、やはり制度設計は極力分かりやすいものであってほしいなということであります。
 ステージが2になれば県内でとか、じゃ、ステージが更に下がればエリアがどうなる、全国どうなる、最終的なそういうルール化はもちろんしていかないといけないんですけれども、じゃ、精算でありますとかお客さんへの売り方、そしてまた、当然、感染者数ですから途中で変わるということもあるわけですので、そういったような取扱いなどが、いろいろ変更がありますとやはり、七月のあのキャンセル料のときの悪夢と言っていいかどうか分かりませんが、非常に現場が、特に事務局などが大変な思いをしたということもありましたし、そしてまた、旅行会社の人たちに話を聞いて、何が大変でしたかという話を聞くと、ひたすらキャンセルの処理のための仕事をずっとするというのは、やはり旅行業の仕事をしている人というのは、旅行に行ってもらう、そして計画をするというのが本当に楽しくて、それを毎日毎日キャンセルのためだけに仕事をするというのは、これはなかなか精神的にもこたえることでございまして、やはりああいったようなことはもう二度とないようにしてほしいといったような話も切実に聞くところでございます。
 そういう意味で、これから最終的な制度設計がなされてくるというふうに思いますが、極力そういった分かりやすさと、現場の混乱がないようにつくり込みをお願いしたいというふうに思うところでございますが、大臣の御見解をお伺いしたいと思います。

#202
○赤羽国務大臣 武井委員はよく御理解いただいているものだというふうに承知をしておりますが、また、現場の旅行関係、観光関係の皆さんの声も届けていただいていると思います。
 ただ、ちょっと一点、いつも、私も全国を回っていて、いろいろな皆さん、観光関係の皆さんと現場でよく言うんですが、皆さん、普通の観光ビジネスと今回は随分違うんだということで、すごくフラストレーションをためているんですが、それは私は、はなから違うと。一泊で、普通の個人的な旅行に二万円も国の予算を突っ込むなんというのは、あり得ない話を今やっているんだ、それはもうそれだけ厳しいからやらなければいけないけれども、これはある意味ではこれからの新しい生活様式における新たな旅のスタイルの定着、普及なんだ、ある意味で実証実験、壮大な実証実験なんだと。
 ですから、普通のビジネスではあり得ないことも随分お願いしなければいけないし、また今、キャンセルの話、ちょっと正しくないかもしれませんが、キャンセルも、普通だったらキャンセルで普通にキャンセル料なんだけれども、それじゃなかなか、そうはいかないだろうということで、大変ややこしいと思うんですけれども、三五%とか五〇%の見合いの支援金としても、よかれと思ってやっているようなことで、それが、労多くして余りメリットが少ない、旅行代理店の皆さんなんかには多分しわ寄せがかなりいっているということで、全国回っていても、宿泊事業者の皆さんからは大変感謝されるんだけれども、地方の旅行代理店の皆さんは何となく余りうれしくないというような、これが率直なところなんです。
 ただ、ですから、結果的には武井委員の言われているとおりなので、この参加している事業者が、やってよかったな、こう言っていただけるような制度設計をしたいと思っております。
 ただ、御理解、もう十分いただいていますが、この感染症の推移というのは、これは私、あえて言えば、専門家の皆さんも十分一〇〇%分かり切っているわけじゃなくて、誰かが決めれば、この感染の動向がはっきりしているということであればそんなに苦労もないと思うんですが、これはなかなか想定ができない。かなり知見としては蓄積されてきていると思うんですが、ただ、そうした中での御苦労があることが、よく理解していただいていると思いますが、混乱の原因となった。
 ただ、これだけ期間もたっていますし、これまでのいろいろな教訓を踏まえて、現場に余り負担がかからないで、それで多くの皆さんに裨益されるような形のもので再開ができたらなというふうに思っております。

#203
○武井分科員 ありがとうございます。
 大臣は、SNSなどでも常に最前線でいろいろ発信をしていただいて、本当に多くの声を聞き取っていただいて、本当にありがたいというふうに思っています。
 今、実は、自民党内でも観光業の法制度についてのプロジェクトチームというのを立ち上げをしまして、今もお話ありました、ただ、キャンセル料の在り方とか、例えば、じゃ、キャンセル料というのが実際にどうなっているのかなとか非常に不透明な中で、今回、行ったと仮定してということでお金を割っていただくみたいな、これは非常に画期的なことでして、多分こういったようなことを私たちもこれから参考にしながら、ポストコロナの時代に合った、やはり体力的にもそうです、法的にもより耐え得る仕組み、そういったようなものをつくっていかなければいけない。
 そういう意味でも今回の取組は大事ですし、なればこそ、より国民の皆さんに広範に理解されるものに、また大臣、先頭にお取り組みいただければありがたいというふうに思っております。
 続きまして、その中でですけれども、一回GoToが終わって、これからまたリスタートをしていくわけなんですけれども、やはり、それは使いやすさというものをみんな求めますから、それじゃ、どういうのが使いやすいかといえば、それはネットで取るのが一番使いやすいということですので、やはりOTA、いわゆるオンライン・トラベル・エージェント、具体的に言えば、楽天とかじゃらんとか、そういうところですけれども、やはり非常にそういうところに人気が集まった。途中で、実は十一月ぐらいに、ちょっとこれはアッパーをかけられないかということをやったんですけれども、予約するんだみたいな、平たく言えば、もう洪水のような声にちょっと押し流されてしまったようなところがあったなと私は認識しているんです。
 一方で、御案内のとおり、JTB、業界最大手ですけれども、二十三億円の資本金を一億円に減資して中小企業になるといったような報道が大きくされました。また、第二位のKNT、近畿日本ツーリストですけれども、ここも、従業員を三分の一に減らして、店舗を半分にするといったような、いわゆる旅行業というのは、本当にこれから業界として消えてなくなってしまうんじゃないかというような危機感も、先ほど大臣からも旅行会社のお話を言及いただきましたけれども、非常に危機感も持っているところでございます。
 そういう意味で、これからGoToを再開するに当たって、前回と同じようですと、結局、観光業にお金を落としているといっても、やはり非常に一部のところに裨益をしてしまうということになりかねないのではないかという懸念があるわけでございまして、こういった再開に当たっての、何といいますか、バランスよく、これはおばあちゃんも含めて、リアルエージェントも含めて、また、もちろん直扱いも含めてですけれども、何か偏重しないような取組というものについてどのように考えておられるか、お伺いしたいと思います。

#204
○蒲生政府参考人 お答え申し上げます。
 GoToトラベル事業におきましては、コロナ禍により失われた旅行需要を取り戻すため、宿泊の割引による旅行需要の喚起だけではなく、地域共通クーポンの利用などを通じまして、観光地周辺における消費を喚起し、厳しい経営環境に直面する土産物店、飲食店等の事業者の皆様も含めまして、幅広く地域の経済、幅広く事業者の皆様を支えることを最大の狙いとして開始しているところでございます。
 今先生の御指摘にありましたように、社会のデジタル化が進展する中、OTAの利用者が増加するということもございます。OTAの在り方に関しましては、我々も様々な御意見や御指摘があることを承知しておりますので、観光庁といたしまして、今後とも、OTAをめぐる状況については十分注視してまいりたいと思っております。
 一方で、昨年の十二月に閣議決定されました総合経済対策でございますが、こちらでは、本事業の延長に当たりまして、「例えば中小事業者や被災地など観光需要の回復が遅れている事業者・地域へ配慮」ということを求められております。
 そのような観点から、国交省といたしましても、例えば中小事業者が扱うような商品、貸切りバス等を利用するような団体旅行等々、そういったものについて、より本事業を御活用いただけるような制度、そういったものを設計する必要がある、検討する必要があるということを考えているところでございます。
 いずれにいたしましても、観光庁といたしましては、本事業による全国各地の声や観光関連事業者の皆様から寄せられた声をしっかりと踏まえながら、国民の皆様の御理解の下で幅広く御活用いただけるような事業となるよう、引き続き、本事業の在り方について検討を進めてまいりたいと考えております。
 以上でございます。

#205
○武井分科員 ありがとうございます。
 まさに、実際に、ただなかなか、最初は地域にお金を配分するとか、業種ごとにとか、いろいろ考えたんですけれども、なかなかそれが実際のニーズに流されてしまったところがありましたから、再開に当たっては、是非ここは腹を据えて、私たちもしっかりと党からも応援をしていきたいと思っておりますので、よろしくお願いします。
 続きまして一問、ちょっと順番を入れ替えまして、観光バスについて、自動車局長にお運びをいただいていますので、御質問したいと思いますが、これもなかなか厳しい業界でございまして、本当にこっちも消えてなくなってしまうんじゃないかというふうな思いもしております。
 倒産、廃業が過去最多、需要激減といったような記事も出ているわけでありますが、やはり、倒産、廃業はしていないにしても、雇調金で何とかもたしているというのが現状で、雇調金が切れた段階で、もうこれは廃業かなといったような悲痛な声も聞くわけです。
 まずやはり思うのは、飛行機とか新幹線は飲食とかも禁止とは言わないけれども、バスだけは何か非常にそこが厳しかったり、つまりそれは、国民の皆さんの見る目も、バスだけは何か非常に密なイメージを持たれて、報道もあるんでしょうけれども、非常に、何といいますか、実態以上に苦しんでいる、実態以上に風評が影響しているということがあるわけでございまして、そういった意味で、例えば、じゃ、オリパラをやるといっても、貸切りバスがなければ、リフトつきバスがなければ、これはオリもパラもできないわけでありまして、そういった意味で、まさに、業界、正念場に今来ているといったような状況だというふうに考えておりますが、この観光、もちろん路線も大変です、高速も大変です、みんな大変なんですけれども、なかんずく、特にこれを専業でやっている方というのも、もうどうしようもないというところがございます。
 観光バス、貸切りバスを、どうこの事業を継続をしていくか、どう事業者が事業継続の意欲を持てるように取り組まれていくか、局長の御意見をお伺いしたいと思います。

#206
○秡川政府参考人 御質問ありがとうございます。
 貸切りバスは、団体旅行など観光振興に不可欠な役割を担うとともに、コロナ禍での入国者の輸送など重要な役割を担っていただいているところですけれども、新型コロナの影響によって大変厳しい状況にあるというふうに認識しています。
 本年度の第三次補正予算におきまして、新技術を活用した感染症対策に対する支援などを盛り込んでいるところですけれども、何よりも、団体旅行の需要喚起、貸切りバスが利用される環境整備を図っていくことが大事だというふうに思っております。
 このため、政府広報やスーパーコンピューターによるシミュレーション等を活用して、貸切りバスが優れた換気性能を有していて安全な乗り物だということを積極的にPRする、あと、文部科学省等と連携して、修学旅行とか学校旅行に貸切りバスを積極的に利用していただくということを取り組んでいるところであります。
 また、GoToトラベル事業、さっき質疑がありましたけれども、現在、観光庁におきまして、団体旅行がGoTo事業をより活用いただけるような制度設計を進めるなど、必要な見直しのための検討を進めているというところであります。
 今後とも、国土交通省が一丸となって、貸切りバス事業者の支援に取り組んでまいりたい、こう思っております。

#207
○武井分科員 まさに、今お話をいただきましたけれども、需要が喚起しなければこれはなかなか、幾ら補助をしても、幾ら換気をつけてもこれは意味がないわけでありまして、やはりそこが一番であるわけです。
 そういった中で、今局長からもお話がありました、やはり修旅、修学旅行をどう戻していくか。修学旅行も、県内になったり、より小規模になったり、オンラインになったり、いろいろなことで非常に苦しいわけですが、特に京都などは、もう修学旅行で言ってみればもっているようなところもあるわけでして、本当に厳しい状況になっております。
 ですから、そういう意味では、是非GoToなども、もちろん、地域で再開の仕方はあると思うんですけれども、やはり修旅については、特別にひとつ配慮するということも私はあると思っています。
 修学旅行でバスが動けば、バスというのは、バスが走っているだけで、いわゆる宣伝になりますからね。子供が乗って旅行していれば、そうしたら、じゃ、うちの敬老会も行こうかねとか、うちの年金の会も行こうかねと、やはりだんだんなってくると思うんですね。
 そういう意味では、やはり、修学旅行で子供たちが乗ったバスを動かしていくというのは、本当に業界にとっても希望になりますし、逆に、国民の皆さんにも大きな啓発、それ自体が啓発効果にもなっていくというふうに思いますが、そういう意味で、この修学旅行への対策について、特段に対応が必要だというふうに考えますが、見解を求めます。

#208
○赤羽国務大臣 全国で四十一か所の観光地と意見交換会をしていまして、やはり修学旅行、率直に言うと、京都に行く予定が、結構地元とか隣接のところで、今まで修学旅行を受けたことが余りない県が結構、山口県も十何件、一軒の宿のところで受けていると。大変、団体ですし、価格は安いかもしれませんが、結構まとまった、新しいビジネスだと。
 これはちょっと、まだ何も詰めていないんですけれども、各地からその要望、大変強いものがございまして、はっきりさせないと、またキャンセルですとか延期になってしまう。
 文科省でも、課外授業というか、教育旅行は大変重要だというふうに萩生田大臣も言われておりますので、それはしっかりサポートしていかなければいけないと思っています。文科省と少し相談をしながら、私も、修学旅行だけは、県内とか、そこを縛るのではなくて、これはもちろん感染症の専門家とも少し打合せをしなければいけませんが、修学旅行の場合は、先生というちゃんと指導者もいますし、基本的には飲酒は伴わないので、そういう意味では、ほかの旅行と比べても全然感染リスクも下がると思います。
 確かに、今御指摘あったように、バスが走っているということが、やはり観光バスは大丈夫なんだな、こういうふうに思うことというのは、私は実は摩周湖のところに行ったら、結構あそこのお土産物センターに十台ぐらい入っていて、おお、いよいよ走り始めたなと、私も同じように実感しましたので、それは、言われたように、少し、修学旅行については特段の検討をして、でき得れば、せっかくの一人一人の人生にとっては大事な機会ですので、しっかり支えていけるようなことを考えていきたいと思っています。

#209
○武井分科員 ありがとうございます。大変温かい答弁をいただきまして、今のを聞いて、多くの方が非常に元気と勇気が出たなと思います。また、しっかりと応援をさせていただきたいと思います。
 続きまして、ちょっとJRの関係をお伺いしたいと思います。
 国鉄が民営化をして三十年たちました。やはり、当初と大きく人口構成や、また、めぐる状況が変わった中で、コロナが起こっているということでございまして、大変それぞれの事業者は苦労しているわけでありますが、そういった中で、なかんずく、私や鳩山政務官の地元の九州は何とか上場してやっています、ここも大変ですけれども。なかんずく、JR北海道とJR四国、まあ貨物もそうですけれども、二島一社といいますが、非常にやはり経営が難しい。なかんずく、北海道と四国については、やはり路線の維持というものにも大きな課題を生じているわけであります。
 今回、大臣のリーダーシップもございまして、国鉄清算事業団債務等の処理法の改正をいただきました。そしてまた、デット・エクイティー・スワップということで、金利の方もいろいろと面倒も見ていただきながら、特に青函トンネルと本四備讃線、瀬戸大橋ですが、こういったようなところの費用を実質的に国で見ていただく。かなり今までに比べると思い切った対応をしていただいたというふうに思っています。そういう意味では、これが、国として二島の二社をしっかり支えていくという大きなメッセージになったというふうには思います。
 しかし、一方で、路線の状況というのは相変わらず厳しさは増しているわけであります。ただ、やはり北海道も、じゃ、このまま、企業の論理でいえば札幌周辺しか鉄道路線は残らないということにもなってしまうわけでありまして、いや、そういうわけにはいかない。自治体もそれぞれ非常に規模が小さくて、支えることもなかなか難しい。今度、日高本線が災害を元に廃止になったわけでありますが、こういったようなことが相次いでいくということになりますと、観光にも大きな打撃にもなるわけでございまして、大臣御自身は、こういった中で様々お取組をいただいておりますが、なかんずく、JR北海道、四国の持続可能性というものについて、どのように政治として責任を果たしていこうとお考えか、お伺いしたいと思います。

#210
○赤羽国務大臣 その前に、私は経済産業副大臣のときに福島の原発問題の現地対策本部長を二年近くやらさせていただいて、一番の大きなテーマは、実は浜通りの常磐線の全線開通だったんですね。これはお客さんも少ないし、まして、原子炉の脇を通るという大変不利な状況でありましたが、やはり復興のシンボルというか、常磐線、鉄道が毎日走っているということが、あの地域がよみがえったということの象徴だというふうに思って、私は相当、今から考えたら、何で経済産業副大臣で鉄道のことをあんなにむきになってやっていたのかなと思いますが、それで、去年全線開通して試乗させていただいて、初日に乗りましたけれども、大変地元の皆さんも喜んでいただいているということも、効用があったと。
 JRについては、国鉄民営化というと、民営化の成功事例でもあるけれども、北海道なんかに行くととんでもないところと言われて、やはり北海道や四国というのは、一つは、離島というか閉ざされた空間の中で、どんどん少子高齢化、人口減少が進む中での鉄道事業の維持というのは大変難しい。難しくなると、廃線をするか、地元でちゃんと金を出せみたいなことをやってきたということについて、本当にこのままでいいのかなと。恐らく赤字路線がどんどん増えるだけ。やはり北海道にしても四国にしても、限られたエリアだけですとなかなか反転攻勢ができない中で、GoToトラベルをやって、国内旅行がこれだけ出てきた。
 私は、北海道でいうと、札幌が一人で圧倒的に強いので、なかなかそれが鉄道事業として成り立たない。ですから、道東は物すごい観光資源の可能性があると思いますので、釧路ですとか帯広と札幌が、やはり中堅都市と札幌という、こうしたものをつくっていくことが地方の創生にもつながるし、JRの北海道なり、まあ四国も同様だと思いますが、再生につながるんだろうというふうに思っております。
 ですから、そこは腹を据えて、やはり国として、JR北海道、JR四国をどう支えていくのかということを真剣にやらなければいけないということで御紹介いただきましたが、具体的な支援の期限もこの年度末でしたけれども、十年間延長するですとか、経営安定基金について一定の運用益を確保するですとか、やはり、青函トンネルと本四連絡橋の改修費用は、これはある意味じゃ公共工事として、こちらが、国が面倒を見るとか、そうしたことを様々させていただき、あと、中期経営計画内の三年から五年間で、両社で二千四百六十五億円の、これも相当踏み込んだ支援をさせていただく。要するに、JR北海道でいうと、黄色線区は何とか食い止める。私は十分可能性があると思いますので、そうした思いでやらせていただいたところでございます。
 いずれにしても、やはり、今こういう状況ですから、なかなか前向きなことが言い出しにくいわけでありますが、観光立国という大方針は変わりませんし、二〇三〇年のインバウンドだけでも六千万人ということを掲げているのは、これは旗を降ろしませんので、そうした意味では、前向きに、観光列車に加えて、生活の足という角度でしっかりと取り組んでいきたい、こう考えております。

#211
○武井分科員 ありがとうございます。
 まさに大臣が積極的にお取り組みいただいて、実は、この前、地震が先週ありました。大臣もお取り組みをいただきましたが、東北新幹線がしばらく不通で、ようやく戻っていますが、その不通のとき、結局、東北本線が非常に厳しい中で、常磐線の特急「ひたち」ですね、あれをJRが、いわきから臨時扱いで延伸をして、多くの方が使われて、改めてリダンダンシーの観点からも、鉄道が、やはりそこに常磐線があったことというのは非常に価値があったなということも、改めてあのときも思った次第でございまして、改めてそういった取組に心から敬意を表するわけでありますが、一方で、JR九州、私ども地元もそうですけれども、肥薩線の問題もございまして、やはり非常に厳しい中で、また、不採算路線というのはどんどんどんどん増えていく一方であります。
 国鉄民営化のときに、四千人というのが一つの基準だと言われましたけれども、乗車人員の一日四千人というのがありましたが、今その基準を、私ども九州でも当てはめていくと、私どもの地元であれば、日豊本線でもその基準を大きく下回るようなところがあるといったような話になって、当時、下手したら何百人とか、そういったようなものもあるわけで、これがJR西日本の中国山地の山間部などに行くと、一日十一人なんというような、芸備線ですかね、ああいったようなところまであるわけでして、確かに、客観的に見ると、鉄道特性というものだけではなかなか物を見るのが難しい。
 ただ一方で、大臣、お話もありましたけれども、例えば、九州は新幹線ができて、指宿の方は「指宿のたまて箱」とか様々な観光特急がありましたが、一方で、私たち宮崎に近い側の大隅半島などは、国鉄民営化のときに、大隅線、志布志線とかあったんですけれども、全部廃線になっていましたので、そういった観光の効果、鉄道による町おこしというものはなかなかできないような状況になってしまった。
 もし大隅線が今もあれば、またいろいろなことができただろうなというようなことも思うわけですが、こういった意味で、これから、上下分離とかいろいろな知恵もあるわけですけれども、今後、こういった不採算路線というものをどのように支えていくかということについて、また自治体も非常にそこを見ておりますので、改めて、その支援の強化の在り方について、今大臣のお話もございましたが、踏まえて、またお伺いしたいと思います。

#212
○上原政府参考人 お答えいたします。
 先ほど、大臣が観光列車ということについても御答弁申し上げましたが、地域と協力した支援としまして、例えば、今回のJR北海道に対する支援としまして、JR北海道のいわゆる黄色線区の支援といたしまして、道の第三セクターであります北海道高速鉄道開発株式会社が観光列車を保有して、これをJR北海道に無償で貸し付ける。この際、車両の導入に係る経費等につきまして、北海道庁による補助と、それから鉄道・運輸機構による助成を協調して行うこととしております。
 その際、委員も御指摘ございましたが、地方自治体の負担も非常に厳しくなっているところでございますので、そうした地方自治体の負担にも配慮する必要があるということで、国土交通省としましては、総務省と連携をいたしまして、北海道の負担に対し、起債に係る地方財政措置が講じられることとなっております。
 先ほど、路線の維持について今後どうしていくか、その中で、例えば上下分離を促進していく必要があるのではないかということでございましたが、国土交通省としましては、地方の負担にもこうした形で十分に配慮しながら、車両や施設などのいわゆる上下分離について促進をしてまいりたいと考えております。

#213
○武井分科員 ありがとうございます。
 いろいろなオプションを考えながら、何とか維持していただきたい。
 先ほど、JRも六社に分割をして、その後、NTTなんて二つにしたわけですよね、東西で。そういう意味では、まだ大きな、グロスの体力というのはあるんでしょうけれども、やはりこれが特に採算の厳しい会社であれば非常に難しくなってくるわけですので、一体となった様々な支援をお願いしたいと思います。
 済みません、最後に一点、ちょっと地元のことでお話をさせていただきますが、ここは、私ども、国道十号線、宮崎市にあるわけですけれども、住吉道路、住吉バイパスとも言っておりますが、なかなか、宮崎県の中でも一番渋滞が激しい箇所でございまして、慢性的に、しかも学校が全部で二十校ぐらいその沿線にへばりついていまして、なかなか朝夕、安全性にも非常に事を欠くということで、ようやく、国土交通省、九地整、そしてまた宮崎河川国道事務所も大変努力をしていただきまして、事業の新規採択に向けて、今、環境影響評価、アセスメントに進んでいるところなんです。
 ただ、これが、どうもあと二年、アセスメントにかかるという話でございまして、今せっかくこうして国土強靱化の枠もあるわけですから、ここで二年を無為に過ごしていくというのは非常に残念な話でありまして、やはり一刻も早い開通を非常に地元も望んでおりますので、この二年の間でも、様々な取組、対応ができる部分があると思います。それで、この二年が過ぎましたら、すぐにでも、また、より工事が進捗できるように準備もいろいろと重ねてまいりたいというふうに思いますが、この住吉道路の一刻も早い開通、大変地元も待ち望んでいるところでございまして、これへの取組につきまして、道路局長より御答弁をお願いしたいと思います。

#214
○秋本主査代理 吉岡道路局長、時間が来ておりますので、手短にお願いいたします。

#215
○吉岡政府参考人 御指摘の住吉道路に並行する国道十号の現道については、二車線区間となっておりまして、約五キロの区間に主要渋滞箇所が六か所存在するなど、課題があります。
 国土交通省では、この課題を解消するため、平成二十七年より概略ルート、構造の検討に着手し、有識者や地域からの意見等も踏まえ、令和二年三月に西側バイパス案を決定したところでございます。
 現在、宮崎県において環境影響評価を進めているところであり、来年度からは都市計画手続に着手する予定としており、国土交通省は事業者として協力してまいります。
 事業着手後の早期完成に向けまして、地元の理解と協力が得られるよう、地元説明会等を通じて事業の効果を丁寧に説明するなど、宮崎県と宮崎市とも連携を図りながら取り組んでまいりたいと思います。

#216
○武井分科員 ありがとうございました。大臣には大変率直なお話もいただきました。大変、心から御期待申し上げまして、終わります。
 ありがとうございました。

#217
○秋本主査代理 これにて武井俊輔君の質疑は終了いたしました。
    〔秋本主査代理退席、主査着席〕

#218
○浜地主査 次に、高木美智代君。

#219
○高木(美)分科員 公明党の高木美智代でございます。
 本日は、首都東京の課題に関する地元からの御要請を基に質問をさせていただきたいと思います。
 なお、地元の希望につながるように、分かりやすく簡潔な御答弁をお願いを申し上げる次第でございます。
 また、大臣におかれましては、質問は一問目だけでございますので、それ以降は御退席くださって結構でございますので、申し上げさせていただきたいと思います。
 初めに、強い御要請を受け続けております、首都高永福料金所などの本線料金所撤去について伺いたいと思います。
 現在、都内では、首都高速、東日本高速、また中日本高速道路、各社の高速道路が混在しておりまして、料金体系もばらばら、また各道路会社の境目に本線料金所が七か所存在しまして、これがボトルネックとなって、渋滞や交通事故が多発しております。既に大井料金所が撤去されまして、効果を上げているところでございます。
 昨年十二月、国交省は、ETC専用化等による料金所のキャッシュレス化・タッチレス化についてのロードマップを発表されました。その中で、都市部では五年の概成を目指して計画的に推進すること、また、将来的な本線料金所の撤去等が記載をされました。
 こうした、交通事故をなくす観点からも、将来的なと言わず、ETC専用化と併せて、五年を目途に本線料金所の撤去を進めるべきと考えております。
 中でも急務なのは、ほぼ連日渋滞する多摩地域から都心に向かう永福料金所でございます。大井に続きまして、永福料金所の撤去の検討を進めていただきたいと思いますが、お考えを伺いたいと思います。
 また、あわせまして、現金での利用者の方は全体の三、四%と承知しております。ETCパーソナルカードの下限額二万円を、更に利用しやすくするために金額をもっと引き下げてはどうかと考えますが、大臣の御見解を伺いたいと思います。

#220
○赤羽国務大臣 今御指摘のとおり、高速道路の本線料金所、これは交通の流れを阻害したりするために、追突事故ですとか接触事故などが発生しやすく、この永福の料金所では年間二十件程度の事故が発生している。ですから、この撤去を行うということは大変重要だというふうに認識をしております。
 そのために、簡単じゃないことは今御指摘のとおりなんですが、中央道など、NEXCOの路線から流入する、ETCを装着していない車両から現金により料金を徴収するということがありますので、この本線料金所をなくすことができない、そのためにはETCの専用化等の取組を進める必要があるということで、昨年十二月、お話がありましたように、国交省と高速道路各社でETC専用化に関するロードマップ、策定をいたしました。
 一応これは五年と言っておりますが、今、高木委員からも、五年を目途にではなくて、なるべく早くすることが交通事故をなくすことでもあり、渋滞の解消にもなるということをしっかり重く受け止めて、工夫をしていこうと思っております。
 具体的な今お話しのETCパーソナルカードの保証金の下限額、今は二万円ですが、これを三千円に大幅に引き下げるということも決めて、やっていきたいと思っております。
 いずれにしても、このETCの専用化等の取組を着実に進めることが本線料金所の撤去につながるということで、具体的に前に進めていけるようにしっかりと指示を出していきたい、こう思っております。

#221
○高木(美)分科員 どうぞよろしくお願いいたします。あとの六つの本線料金所もくれぐれもよろしくお願い申し上げます。

#222
○浜地主査 では、赤羽大臣、退席でよろしいですね。

#223
○高木(美)分科員 はい、お願いいたします。

#224
○浜地主査 では、退席していただいて結構でございます。

#225
○高木(美)分科員 続きまして、調布市の外環道の陥没事故について伺いたいと思います。
 昨年十月十八日、東京調布市の閑静な住宅街で道路が突然陥没し、今も住民の方々の不安は続いております。三日前の二月二十三日、私も現地に伺いまして、中嶋都議、平野市議とともに十軒近く訪問し、当時からの状況や家屋の現状などを聞きました。ドアの閉まり方が以前と違う、新しいひびが見つかった、先日の地震では家が壊れるかと思ったなど、不安の中で生活されている状況をつぶさにお話しいただきました。
 お会いした方全員がおっしゃっていたのは、NEXCO東日本から、補償するとの方針が明らかにされて以来何も言ってこない、誰も来ないとおっしゃっていました。家屋調査をした方も、回答が来ない、今後の補償をどう進めるのかも分からない、住民説明会に出ても回答が得られないなどの不安のお声でございます。改めて、住民に寄り添う丁寧な対応が必要と痛感をいたしました。
 そこで、国交省はNEXCO東日本に対し、次の点を指導していただきたいと考えます。
 一点目は、まず、一軒一軒訪問して、おわびとともに話を聞いていただきたい。今後も、段階に応じて何巡もしていただきたいと思います。
 二点目は、NEXCO東日本は、地元住民説明会で、補償項目として、建物損害の原状回復、家賃減収相当額、地盤補修工事完了後において生じた不動産売却損、疾病等による治療費と説明をしておりますが、その地盤改良を今後二年かけて実施するとしております。これでは補償がいつになるのか、スケジュールが不明である、住民に明らかにしていただきたいと考えます。
 三点目に、今後、家屋調査に入り、補償の交渉は個別に行うと聞きましたが、住民の中には、御高齢で独り暮らしの方、また認知症の方もいらっしゃいます。そうした方々にどう対応するのか、しっかりと配慮すべきと考えます。
 こうしたことを踏まえて、国交省の今後の対応と見解を伺います。

#226
○吉岡政府参考人 お答えいたします。
 外環の陥没事象に際しまして、住民の方々の不安の声に対して寄り添う対応が必要であるとの点は委員御指摘のとおりであり、非常に重要な点であると認識してございます。
 三点いただきました。
 一点目の、一軒一軒訪問することにつきましては、本日二十六日より一軒一軒個別訪問を開始し、丁寧にお話をお聞きするとともに、必要に応じて繰り返し訪問するということ。
 それから二点目の、不動産売却損に対する補償に関するスケジュールでございますけれども、補修工事計画を早期に取りまとめるとともに、二年後ということではなく、個別にお伺いして、補修工事と補償の御相談を同時並行で進める。
 それから三点目の、独り暮らしの高齢者や認知症の方々への対応ということでございまして、地域の事情に精通しております調布市とも相談いたしまして、個別訪問を行いながら、事業者として責任を持って住民の方に御理解いただけるように対応していくといった三点を、国土交通省としても東日本高速道路会社に対してしっかりと指導するとともに、最大限協力を行ってまいります。

#227
○高木(美)分科員 手が足りない場合には是非とも国交省からも身を乗り出していただいて、現地の方たちに寄り添う御対応をしっかりとお願いしたいことを重ねて申し上げたいと思います。
 さて、首都高の垂直避難について伺いたいと思います。
 国と都の協議の場として昨年一月に設置された災害に強い首都「東京」の形成に向けた連絡会議では、昨年末、江東低地帯などの災害に対し、今後取り組むべき具体的な方策を取りまとめました。この中で、「道路の高架部などについて、緊急的な避難先等としての活用を検討する。」とされております。
 緊急時の首都高活用については、公明党東京都本部の江東五区大規模水害対策検討プロジェクトチームにも強い要請が寄せられ、昨年十月、赤羽大臣に、江東五区の大規模水害対策と広域避難等の在り方について緊急提言をした際に盛り込んだところでございます。
 地域によってはほかに高台のないところもありまして、期待する声も多い反面、緊急輸送道路の確保との兼ね合いなど解決すべき課題もあります。
 いずれにせよ、速やかに検討を進めるべきと考えますが、御見解はいかがでしょうか。

#228
○吉岡政府参考人 お答えいたします。
 昨年十二月に国と東京都等が取りまとめた災害に強い首都「東京」形成ビジョンにおいて、水害対策の具体的な取組方策として、道路の高架部などについて、緊急的な避難先として活用を検討することが位置づけられております。
 大規模水害時における首都高速道路への垂直避難については、昨年十月に公明党の江東五区大規模水害対策検討プロジェクトチームからも御提言をいただいているところですが、東京都と関係する区が中心となって、地域防災計画の見直しの中で、首都高速道路会社と調整しながら検討すべきものと認識しております。
 なお、首都高速道路を避難場所として安全に活用するためには通行止めが必要となることから、検討に当たっては、首都高速道路に求められる広域避難のための交通機能や災害対応の際の緊急車両のための交通機能も考慮することが必要であると考えております。
 いずれにしましても、国土交通省といたしましては、地域からの要望を踏まえ、首都高速道路を始めとする検討に必要なデータを提供するなどにより、東京都や関係する区の取組にしっかりと協力してまいります。

#229
○高木(美)分科員 ここは、都の課題また区の課題というよりも、また国としても重要な課題と思いますので、命を守るための取組、早急に御検討、また後押しをお願いしたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 また、新空港線、蒲蒲線の整備促進事業について伺います。
 地元大田区が、これは三十年前から取り組んできた長年の懸案でございます蒲蒲線の進捗状況について伺います。
 昨年、新空港線及び沿線まちづくり等の促進に関する協議の場が設置されまして、都と区の負担の在り方などの協議が始まったと承知しております。事業費につきましては、国三分の一、都と大田区で三分の一、事業者三分の一で負担し合うわけですが、今後の羽田からの利便性の確保はインバウンドの呼び込みや町の活性化においても重要と考えます。この実現に向けまして国としても積極的に関わっていただきたいと考えますが、いかがでしょうか。

#230
○上原政府参考人 お答えいたします。
 新空港線につきましては、平成二十八年四月の交通政策審議会答申におきまして、羽田空港とのアクセス利便性の向上、我が国の国際競争力の強化に意義があるプロジェクトとして位置づけられ、一方で、事業化に向けて、大田区、東京都、鉄道事業者等において、費用負担の在り方などについて合意形成を進めることが課題とされたところでございます。
 委員御指摘のとおり、これを受けまして、令和二年九月に協議の場が立ち上げられておりますが、国土交通省といたしましても、引き続き、関係者間の検討状況を踏まえながら、工事施工上の技術面あるいは事業の支援スキームなどに関しまして必要な助言等を行ってまいりたいと考えております。

#231
○高木(美)分科員 是非、必要な助言と後押しをお願いを申し上げます。
 次に、私が住む江東区を走る地下鉄八号線につきまして申し上げたいと思います。
 東西線の混雑率は約二〇〇%と言われておりまして、混雑緩和のための地下鉄八号線の延伸は地元住民にとって急務でございます。また、利便性も考えると、区を縦断する路線の実現が求められるところでございます。
 本年一月二十二日、交通政策審議会に、新たに、東京圏における今後の地下鉄ネットワークのあり方等に関する小委員会が設置され、東京メトロが果たすべき役割とその株式の売却の在り方について等、具体的な検討が開始されました。本年夏頃に答申が出されると承知しておりまして、これは大きな一歩前進と捉えております。
 今後の審議会の議論も踏まえながら、早急に関係者間の協議を進めるべきと考えますが、見解を伺います。

#232
○上原政府参考人 お答えいたします。
 東京八号線の延伸、豊洲―住吉間につきましては、平成二十八年の交通政策審議会答申におきまして、臨海副都心と都区部東部とのアクセス利便性の向上や、委員御指摘のとおり東西線の混雑緩和などの意義があり、国際競争力の強化に資する鉄道ネットワークのプロジェクトと位置づけられているところでございます。
 御指摘のとおり、本年一月に、交通政策審議会鉄道部会におきまして小委員会を設置いたしておりまして、メトロが果たすべき役割や株式売却の在り方、それから東京圏における今後の地下鉄ネットワークの在り方というものについての議論を開始したところでございます。
 御指摘の東京八号線の延伸につきましても、小委員会におきまして、今後の鉄道ネットワークの在り方について議論する中で、その整備の必要性や費用負担の在り方などについて、関係者と連携をして検討を進めてまいりたいと考えております。

#233
○高木(美)分科員 これはメトロ株をどういうふうに扱っていくかということが非常に重要な点だと思いますので、今日はちょっと時間もなく、そこまで質問させていただきませんが、是非その点につきましてもまた丁寧な対応をお願いしたいと思います。
 次に、羽田空港アクセス線の西山手ルートについて伺いたいと思います。
 羽田空港と新宿駅を結ぶ西山手ルートにつきましては、JR大崎駅と東京貨物ターミナルを東京臨海高速鉄道のトンネルを経由して結ばなければならない、そのために、トンネル内の工事を必要としておりまして、東京臨海高速鉄道の協力が不可欠でございます。
 二〇二九年度を目指して運行開始する予定の東山手ルートと併せまして、この西山手ルートにつきましても運行できるように、国としてもバックアップをお願いしたいという地元からの要請でございます。御見解はいかがでしょうか。

#234
○上原政府参考人 お答えいたします。
 羽田空港アクセス線につきましては、平成二十八年四月の交通政策審議会答申におきまして、我が国の国際競争力の強化の観点からその重要性が指摘されております。羽田空港と多方面のアクセス利便性の向上に有意義なものであると認識をしておるところでございます。
 委員御指摘のとおり、国土交通省におきましては、東京貨物ターミナルから羽田空港新駅までの新線区間につきまして、JR東日本が申請を行いまして、本年一月二十日付で鉄道事業許可を行ったところでございまして、東山手ルートと併せて令和十一年度の開業が予定されているところでございます。
 一方、御指摘の西山手ルートにつきましては、JR東日本、東京都を始めとする関係者におきまして検討が進められているところでございます。今後、事業化に向けまして、関係者間で整備のスキームや費用負担の在り方など、具体的な事業計画の検討を深めていくことが必要であると認識しております。
 国土交通省といたしましても、事業計画の具体化に向けまして、必要な協力を行ってまいりたいと考えております。

#235
○高木(美)分科員 次に、品川のことを伺いたいと思います。
 青物横丁交差点の歩道橋の撤去若しくはエレベーターの設置でございます。
 これも、十数年来、品川区の地元の方たちから、国交省に要請されてきた悲願の案件と聞いております。第一京浜と池上通りが交差する青物横丁交差点には、三方向に横断できる歩道橋が設置されております。しかし、幅が狭く急傾斜のため、高齢者や障害者は利用しづらく、中には、高齢者が広い道を横断してしまう姿が見られるなど、危険であることが指摘されておりまして、歩道橋の撤去若しくはエレベーターの設置が求められてきました。
 すぐ近くの青物横丁駅は、一日八千人が利用する大きな駅でありまして、歩道橋の利用者も多いと聞いております。エレベーター設置技術も進んでおりますし、JR浅草橋駅のように、以前は不可能とされてきた箇所にも設置された例もあります。これには私も携わらせていただきました。
 そこで、対応策につきまして、道路管理者である国と都と警察庁と速やかに協議を開始していただきたいと考えますが、見解を伺います。

#236
○吉岡政府参考人 お答えいたします。
 国道十五号青物横丁交差点の歩道橋は、京浜急行青物横丁駅や青物横丁商店街に近接していることから、古い調査でございますけれども、一日当たりの利用者が約九千人と非常に多い状況でございます。
 当該歩道橋については、これまで地元より、歩道橋を撤去し横断歩道を新設、又はエレベーターの設置といった御要望をいただいておりますが、国道十五号の一日当たりの交通量は約六万台と多く、歩道の新設に伴う交通の円滑化や歩行者の安全確保が課題となっております。
 また、想定される規模のエレベーターを設置した場合、歩道を塞いでしまうことから、歩道を切り回すための用地が必要となりますが、隣接地には店舗が立地している、こういう状況でございます。
 このような課題はあるものの、当該交差点のバリアフリー化については、必要性が高いと認識しておりますので、東京都、品川区、警察、学校関係者など、関係機関にも意見を伺い、対応方針について検討してまいります。

#237
○高木(美)分科員 早急な検討をお願いいたします。
 店舗がありましても、その店舗の少しスペースを買い取るとか、様々な形でそこに設置するとか、今までも、これは広尾もそうですし、様々なところで実施されているところでございますので、是非ともよろしくお願いいたします。
 次に、目黒区の課題について伺いたいと思います。
 令和三年度は、目黒区では、官民連携プラットフォームによるエリアマネジメント計画を自由が丘地区で策定する予定でございます。
 自由が丘地区におきましては、東急東横線自由が丘駅付近の鉄道立体交差化の調査検討を併せて行い、駅周辺の都市計画道路、都道百二十七号線の整備と一体的なまちづくりが重要と認識しております。
 そこで、国におきましても、都とともに、目黒区の事業への財政支援と技術的助言をお願いしたいというのが地元からの要望でございます。是非とも、官民連携プラットフォームに国の関係機関にも入っていただきたいということですが、お考えを伺います。

#238
○榊政府参考人 お答えを申し上げます。
 目黒区の自由が丘地区におきましては、元々回遊性が高かった町の構造や、新型コロナ危機を契機とした社会の変化を踏まえ、歩行者本位の町へと、より一層進化させる取組が進められていると承知をしております。
 令和三年度からは、二か年間かけて、地域のまちづくりビジョンの策定や、ビジョン実現のための推進体制であるエリアプラットフォームの構築に取り組もうとしておられます。
 こうした目黒区のまちづくりは、町に住み、訪れる、様々な人々が満足できるような、居心地がよく歩きたくなる空間づくりを目指すものであり、国土交通省といたしましても、目黒区を始め、地域の関係者の方々の要望等を踏まえながら、エリアプラットフォームへの参画を含め、必要な支援について検討してまいります。

#239
○高木(美)分科員 榊局長、今の御答弁は、また自治体からの要請があれば、例えば関東地方整備局など参画をしてくださることもあり得るということでよろしいでしょうか。では、うなずいていただきました、了解しました。
 続きまして、もう一問、目黒区につきまして。
 また、目黒区では、今御指摘もありましたとおり、歩いて暮らせるまちづくりを推進するために、国の事業であるまちなかウォーカブル事業を推進する予定と聞いております。現在、祐天寺駅付近を回遊するコースを含め、都市再生整備計画を策定中とのことです。来年度の豊島区、町田市に続きまして、令和四年度を目指して準備をしている、したがいまして、この本事業を是非継続していただきたい、また、目黒区が申請した際には採択していただきたいという強い御要望を伝えさせていただきます。御対応、いかがでしょうか。

#240
○榊政府参考人 お答えを申し上げます。
 まちなかウォーカブル推進事業は、都市再生特別措置法に基づく滞在快適性等向上区域において、街路や広場などを人中心の空間に転換し、居心地がよく歩きたくなる町中の創出に必要な整備等に対して支援を行っているものでございます。
 現在、目黒区では、祐天寺駅の周辺地区において、個性あふれる店舗の集積による、にぎわいと活力があり、地域資源を活用した歩いて楽しめるまちづくり等を地区の将来像に位置づけた祐天寺駅周辺地区整備計画素案のパブリックコメントを行ったところであると伺っております。
 国土交通省といたしましては、今後、目黒区から、まちなかウォーカブル推進事業を活用したいとの要望が寄せられた場合には、その内容を踏まえ、支援について検討してまいりたいと考えております。

#241
○高木(美)分科員 是非とも後押しをお願い申し上げます。
 次に、ホームドアの設置について、二件お願いしたいと思います。
 まず一点目は、西武新宿線の東村山駅についてでございます。一般的に、西武新宿線のホームドア設置が遅いという認識で私自身もおります。この東村山駅は、連続立体交差事業によりまして、駅を上に上げて新しい駅にしていく、しかし、そこにホームドアをつけることになっていない。地元の方たちは、せっかく上に上げて新しい駅にするのであれば一体的に実施すべきではないかと。この駅の完成まであと五年と私も聞いておりますが、国から是非、西武新宿線に対して、西武鉄道に対して働きかけていただきたいというお声がございます。このお考えを伺いたいことが一つ。
 また、あわせまして、JR町田駅のホームドア設置につきまして、ここは一番線、四番線にホームドアが設置されました。しかしながら、二番線、三番線については、待避線として追越しなどの場合使われているにもかかわらず、まだ設置がされていない、是非とも設置していただきたいという御要望でございます。
 この二点につきまして、答弁を求めます。

#242
○上原政府参考人 お答えいたします。
 国土交通省といたしましては、昨年十二月に告示されましたバリアフリー基本方針におきまして、ホームドアにつきましては、よりきめ細かな進捗管理を行うため、駅単位ではなく、新たに番線単位の目標を設定いたしております。具体的には、整備ペースをこれまでの二倍に加速化し、令和三年度以降、令和七年度までに優先度が高い三千番線を整備することといたしております。
 この優先度が高い番線につきましては、現在、鉄道事業者が検討を進めているところでございますが、委員御指摘の東村山駅あるいは町田駅につきましては、地域の要望が高いと伺っておりますので、そうした御要望を鉄道事業者に伝えてまいりたいと考えております。

#243
○高木(美)分科員 よろしくお願いいたします。
 最後に、女性専用車両について伺いたいと思います。
 この女性専用車両につきましては、我が党の女性都議会議員が最初に提案をいたしまして、そして、国交省におきましても推進をしていただき、順次実現がされているところでございます。
 いただきました御要望は、JR横浜線についてです。ここも、混雑率一六三%、満員電車であることから、女性専用車両を設置してもらいたいと多くのお声がございます。是非とも国から要請していただきたいということですが、御対応を伺います。

#244
○上原政府参考人 お答えいたします。
 御指摘のとおり、横浜線につきましては、一編成当たりの車両数が少ないことなどにより、まだ女性専用車両は導入されておりませんが、車内に乗務員に通報するSOSボタンや防犯カメラの設置のほか、迷惑行為防止のアナウンスの実施等の対策を今行っているところでございます。
 国土交通省といたしましても、令和元年十二月にJR及び大手民鉄との間で迷惑行為に関する連絡会議を立ち上げ、各社における痴漢防止に向けた効果的な取組の共有を図っておるところでございます。委員御指摘の横浜線を含めまして、利用状況や利用者のニーズを参考にしながら、引き続き検討してまいりたいと考えております。

#245
○高木(美)分科員 この女性専用車両につきましては、私のところにも複数の女性の方たちからお声をいただいておりますので、是非とも、早期の実現に向けまして後押しをお願いしたいと思います。
 大変、御答弁に御協力いただきまして、感謝申し上げます。少し早い時間ですけれども、以上で終わらせていただきます。
 ありがとうございました。

#246
○浜地主査 これにて高木美智代君の質疑は終了いたしました。
 次に、中島克仁君。

#247
○中島分科員 立憲民主党の中島克仁でございます。
 時間をいただきましたので、質問をいたします。大臣、お疲れだと思いますが、おつき合いを願えればと思います。
 私からは、サービスつき高齢者向け住宅、いわゆるサ高住の監視強化について、また、地元の山梨県一級河川でございます富士川水系の河川環境について質問をさせていただきたいと思いますが、申し訳ございません、ちょっと通告の順番を変えさせていただきまして、まず富士川水系の河川環境問題について質問させていただきたいと思います。
 著しい堆砂で周辺集落に水害を発生させている山梨県早川町の日本軽金属雨畑ダムの問題であります。
 一昨年の台風被害の爪痕は今なお全く癒えておらず、いつまた大雨が襲い、堆砂により上流の雨畑川が氾濫をして被害が起こってもおかしくない現状が続いています。地域の住民は危険と背中合わせの不安の中、日々生活を送っているということでございまして、地元の辻早川町長も、このままでは堆砂で町が埋まってしまうと大変懸念を示しております。
 この堆砂については、日本軽金属の雨畑ダム堆砂対策基本計画に基づいて早期の実行が期待されるわけでありますが、進捗について、そもそもその計画自体に現実性が乏しく、今後の見通しが立たないと言える状況だと私は認識しています。
 この件に関しましては、国交省として、実態の詳細を十分把握していただいて、早急な対応を、また指導を一刻も早く行っていただき、住民の不安を解消していただくことをまずお願いをしたいと思います。
 これは通告していないんですけれども、大臣、もしコメントがあれば、いただきたいと思います。

#248
○井上政府参考人 お答えいたします。
 雨畑ダムの堆積土砂の問題につきましては、委員御指摘のとおり、そのような懸念がございましたので、その申請者の日本軽金属株式会社の方で土砂対策のフォローアップ検討会を実施していただいております。
 我々につきましても、この日本軽金属の対策をきちっと、適正に行われるように見守っていきたいというように考えております。

#249
○中島分科員 一昨年の台風被害、私も度々行きますが、以前の状況、全く改善されていないという状況でございますので、是非国交省としても、指導監督、早期の復旧に向けて御尽力をいただきたいと改めて申し上げます。
 この雨畑ダム堆砂問題と関連をいたしまして、山梨県、静岡県を流れる富士川水系の河川環境に関心、また不安、懸念が高まっている件に関しまして、引き続いて質問をさせていただきたいと思います。
 富士川水系では、雨畑ダムと同じ日本軽金属が巨大水利権と六つの発電所を所有し、そのうち最古の波木井発電所、これは山梨県身延町にございますが、この波木井発電所では、本来、アルミ製錬に使用するはずの発電電力を、国の固定価格買取り制度、FITでありますけれども、このFITを利用して売電をし、ガイドラインに定められた地元住民や自治体に説明もないと批判の声が上がっております。いわゆる資源エネルギー庁のガイドライン違反ではないかということであります。
 とりわけ、二〇二〇年三月末に水利権更新の期限を迎えた波木井発電所が国土交通省の河川法の運用によるお目こぼしとも言える状態で一年近く稼働を続けている現状は、アルミ製錬の目的を喪失した旧国策会社日本軽金属が戦前からの巨大水利権を富士川水系に持ち続けることへの疑義、批判が大きなうねりになりつつあるということであります。
 今回の案件は、東日本大震災後の再生可能エネルギーの需要増などを背景に、水利権が申請時の目的ではない用途に転用された一例であって、地域の共通資本である水の公平公正な分配、取扱いの観点から、従前の水利権を既得権益とせず、最大使用量を適正化するなど、時代に合わせた方策が講じられるべきと考えます。
 質問をいたしますが、この日軽金の水利権、このケースに国交省としてどのように認識をしていて、どのように対応するつもりなのか、お尋ねをしたいと思います。

#250
○井上政府参考人 水利権の許可を審査するに当たっては、公共の福祉の増進に資するものであるか、確実に水が利用されるか、安定的に取水を行えるものであるか、治水上その他の公益上の支障を生じるおそれがないか等を総合的に勘案して判断しています。
 また、許可の更新の際も、改めて許可基準への適合性を公正に審査して、水利使用の適正性の確認や、遊休水利権を排除し、最大使用量を見直すなどの対応を行っているところです。
 以上のとおり、水利権の更新に当たっては、法令に基づき、適切に対応してまいります。

#251
○中島分科員 今お答えしていただいた内容だと思うんですが、この日軽金の水利権に関しては、昨年の、私、質問主意書でもお出ししてあります、更新は昨年の三月だった。現状、更新されていないというふうに私は認識しておりますが、なぜ更新されないんでしょうか。

#252
○井上政府参考人 更新期限は、委員御指摘のとおり、令和二年の三月ということになっているわけでございますけれども、これは、その許可の手続としては協議を継続中でございますので、許可を現時点においては継続的に使用できるというふうに判断しております。

#253
○中島分科員 いつまでに協議は終わるんでしょうか。

#254
○井上政府参考人 現在、この手続の中で、関係都道府県知事に意見聴取をする手続というのをやっておりまして、その中の手続が行われておりますので、その協議の状況を見守って適切に対応してまいりたいと考えております。

#255
○中島分科員 もう一年以上、さっきお目こぼしという言葉を使ってしまいましたが、この水利権に関して、山梨県、また関わる三町村、意見がそれぞれあると私は承知しています。いわゆる一企業にその水の権利、それぞれの町の事情、また御意見があるんだと。先ほど言ったように、長らく一企業にこの水の権利を与えていたことに対して、先ほど雨畑ダムの話もしましたが、これは疑義が唱えられている、こういう状況だということを私も承知をしています。今、この更新が一年以上滞っている、そして今後の見通しも立っていない、こういうことだと思います。
 水利権は地域の信頼、また理解の上に成り立っているということは言うまでもないことでありまして、今回のように、流域の住民が一企業の所有する水利権の正当性に疑義を投げかけている結果、いまだに更新がされていない、これは事実だと私は思います。この水利権の処分等の判断に、住民の意見というものはどのように反映されるんでしょうか。

#256
○井上政府参考人 一般論を申し上げれば、水利権の許可は、先ほど申し上げました四つの審査基準を総合的に勘案し、判断することになります。
 一級河川においては、例えば、千キロワット以上の発電のための水利使用の許可に当たっては、水利権の設定が地元住民の生活環境に影響を与える場合もあることから、国土交通大臣は、河川法に基づき、あらかじめ、関係都道府県知事の意見を聞くことになっております。
 知事が国土交通大臣に意見を述べる際は、地元住民の方々の意見を含め、様々な事情を総合的に勘案されるものと考えており、この意見聴取プロセスを通じて、地元住民の意見が水利権の許可の判断に適切に反映されることとなるものと考えております。

#257
○中島分科員 確認ですが、であるならば、住民の、その関わる三町村、その意見を踏まえて水利権の更新はしないという判断がされ、山梨県から更新はしないという判断がなされた場合は、水利権の更新はなされないという整理でよろしいでしょうか。

#258
○井上政府参考人 お答えいたします。
 先ほど申しましたように、水利権の許可につきましては、関係都道府県知事の意見を聞くことになっておりますので、知事の意見を聴取して、その上で適切に判断したいと考えております。

#259
○中島分科員 住民の意見を取り入れて知事が判断した場合は、水利権の更新は行われないということでいいですよね、だから、そういう判断もあり得るということで。もういいです、同じ繰り返しなので。そのように理解いたします。
 これに関連して、続いて、河川環境への影響について引き続いて質問してまいりますが、河川法には環境保全がうたわれております。一方で、富士川水系のケースでは、一企業が目的を喪失した水利権を抱え込み、それが河川流量の著しい減少という自然環境への直接的な負荷要因となっています。一企業の水利権と河川の環境悪化が密接に関連し、さらに、地域から批判の的となっている現状です。
 河川環境と既得水利権の維持のどちらを優先するのか、考えをお聞かせ願えればと思います。

#260
○井上政府参考人 各河川においては、動植物の生息地又は生育地の状況等の観点から、渇水時にも確保すべき最低限の流量として河川維持流量を設定するようにしており、水利使用許可の際に、必要な河川維持流量の確保を求めています。
 具体的には、昭和六十三年より、既に許可を行っている発電水利使用について、減水区間、これは発電によって水が川で少なくなった区間のことを指しますが、この延長が十キロメートル以上、かつ、沿川が観光地又は集落として利用されている水系などにおいては、水利権の期間更新時に河川維持流量の確保を求めております。
 富士川水系においても、波木井発電所等の水利権許可の更新時において、河川維持流量を確保しております。

#261
○中島分科員 私が端的に聞きたかったのは、河川環境への影響と、既得水利権という言い方をしますが、従来から続いている水利権、これは当然、言うまでもなく、河川環境を優先するのが当たり前だと思います。そういう観点だと私は信じておりますけれども。
 言うまでもなく、一度破壊された環境を改善するのに何十年、いや、元に戻らないかもしれないということから、現在、富士川水系では、少なくとも二〇一一年八月以降、水利権を持つ日本軽金属が出資する採石業者ニッケイ工業により、大量の凝集剤入り汚泥が不法投棄されてきました。富士川水系は、現在、生き物の気配がしない、死の川とも呼ばれていて、長年不法投棄がされてきた汚泥に含有される凝集剤成分は、放置されれば百年間にわたって河川環境中に残存し、蓄積され、有害な分解物を放出し続けることが専門家から度々指摘をされています。これは資料の三枚目、新聞記事であります。
 この凝集剤に含まれ、劇物に変化する可能性のある化学物質アクリルアミドでありますが、このアクリルアミドの影響を国交省としてどのように認識されているのか、確認させていただきたいと思います。

#262
○井上政府参考人 議員御指摘の砂利採取業者による雨畑川への汚泥の不法投棄については、河川法第二十七条の規定に違反していることから、令和元年五月二十日、山梨県より当該業者に対して、河川区域内に野積みされた汚泥を直ちに撤去、復旧するよう警告がなされ、令和元年六月十四日に撤去作業が終了したと承知しております。
 また、撤去されるまでの間、汚泥が河川に流出し、影響を与えたのではないかとの御指摘もございましたが、国土交通省では、富士川において、動植物や水生生物の生息状況等を定期的に調査する河川水辺の国勢調査を実施しており、平成二年度の調査開始以降、生物の生息状況について特段の異変は確認されておりません。
 今後も、山梨県等と連携し、富士川の河川環境の保全等、適切な河川管理に努めてまいります。

#263
○中島分科員 国交省としては、河川、汚染に関しては問題ない、現段階ではそういう状況だと。
 私は、有識者、専門家の話も聞きました。そして、地元の住民の皆さん、昔はアユや魚、生き物が、先ほど、ちょっと言い方が強烈だったかもしれませんが、これは地元の皆さんの言い方です。
 このアクリルアミドに関しては、虫や魚、鳥類などへの影響にとどまらず、地下水に浸透するなどして人体に影響する可能性も指摘されています。先ほど御答弁いただきましたが、私、これは令和の公害事件に発展するんじゃないかと大変懸念しておりますし、地元でもそういう心配があります。これは、令和の公害事件に発展する可能性はあり得ないという国交省の見解でよろしいんでしょうか。

#264
○井上政府参考人 国民の健康保護等を目的とした河川などの公共用水域や地下水の水質の保全については、環境基本法に基づき環境基準項目が定められ、水質汚濁防止法に基づき調査の実施が必須とされております。
 アクリルアミドについては、人の健康や水生生物に有害なおそれが指摘されているものの、いまだ知見の蓄積が十分ではなく、現在、環境基準項目には位置づけられていないと承知しております。
 令和の公害事件の可能性ということについては、国土交通省としては判断する立場にないと認識しております。

#265
○中島分科員 ここは本当に地元の皆さんの大変な御不安でもあります。実際に、先ほどアユという話をしましたが、生物系、この流量の減少、また不法廃棄によってそのようなことが懸念されているということは国交省も承知していると。現在のところということでありますが、先ほどの雨畑ダムの問題と鑑みながら、これは是非国交省、管轄ではないというか、そのアクリルアミドに関して徹底的に調査をしていただきたいと申し上げたいと思います。
 今日は頭出しということで、これはまだ更に問題が続いておりまして、引き続いて、国交委員会、また環境委員会では同僚議員にも質問をさせていただき、引き続いていきたいと思いますので、今日はこのぐらいにして、次のテーマに入らせていただきたいと思います。
 資料の一枚目と二枚目でありますが、これは本年一月四日の読売新聞の記事でございます。「高齢者住宅 情報開示拡大」という見出しで、二〇二一年度から、サービスつき高齢者向け住宅、いわゆるサ高住の監視を強化する方針を政府が固めたという記事であります。突然の廃業などで高齢者が住まいを失うケースが相次いでいることから、全施設に入居、退去者数などの公開を義務づけることや、自社の介護サービスのみを過剰に使わせる、いわゆる囲い込みなどの施設を補助金の対象から外すなどという内容とこの新聞記事には示されております。
 大臣に確認をさせていただきますが、この記事の内容のとおり、政府としてこのような方針で間違いないか、間違いないとするならば、今後具体的にこの内容をどのように進めていくのか、お示しをいただければと思います。

#266
○赤羽国務大臣 国交省といたしましては、学識者等から成るサービスつきの高齢者向け住宅懇談会、これは平成三十年の一月に設置し、開催を始めました。サ高住を取り巻く課題ですとか情報開示などについて御議論をいただいてきたところでございます。
 この議論を受けまして、入居者の皆さんが、このサ高住の、住宅の選択、適切に選択できるようにということで、入退去者数の開示ですとか、その退去理由などの情報をしっかり開示することが必要なものというふうに考えておりまして、具体的には省令改正をしっかり実施してまいりたいと思っております。
 なお、読売新聞かな、新聞報道の内容は、おおむね今説明した内容と一緒だというふうに思っております。

#267
○中島分科員 間違いないということで確認をさせていただきました。
 これは素直に、端的にというか、大臣には心から感謝を申し上げたいというふうに思います。これは、ちょうど一年前のこの予算委員会の分科会を境に、山梨県での、一昨年半年間で十二件のサ高住が廃業した案件を取り上げまして、その後、国交委員会でも継続して質疑をさせていただきました。この問題、サ高住を取り巻く課題について、問題意識を共有していただき、そして対応していただいたことには改めて感謝を申し上げたいというふうに思います。
 このサ高住、今大臣からも御答弁がございましたように、元々は、元々というよりは、安倍政権下の一億総活躍社会の実現、介護離職ゼロ実現の、その介護の受皿としてるる取り組み、急増してきたという背景があります。
 先ほど申し上げた山梨での案件は、このサ高住を一括して借り上げ、入居者に貸し出すサブリース業者により問題が発生しました。サブリース業者が、先ほど言った安倍政権下での新三本の矢の一つ、介護離職ゼロ、この国策を掲げ、家賃収入保証、補助金適用、社会貢献等をうたい、土地利用者を勧誘して、建設資金を借り入れさせて、サ高住を建設させたにもかかわらず、業者の運営不足等により入居が進まず、家賃支払いが滞り、挙げ句の果てに業者が雲隠れ、こういう事態が発生した。運営ノウハウが明らかにない運営会社が、土地建物を建てさせ、多額の借入れをさせる。運営ノウハウはないわけですから、開設から、早い場合、一年、二年で廃業してしまう。当然、入所されていた方はついの住みかを追われ、また、オーナーである方々も多額の負債を抱えて立ち行かなくなった、こういう案件であります。
 先ほど大臣からも御答弁いただきましたが、内容について確認です。今回の方針で、補助金審査の妥当性厳格化ということが盛り込まれておりますが、これは、サ高住に対する建設費の補助金を受けるためには都道府県への登録が必要になる現状、その登録の申請内容を審査する時点で、実際にサ高住を管理運営することになるサブリース業者の運営能力があるか、この適性を判断する仕組みがつくられるという理解でいいのか、確認をさせていただきたいと思います。

#268
○和田(信)政府参考人 答弁させていただきます。
 補助金の申請についての厳格化ということでございますけれども、サービスつき高齢者向け住宅の整備について私ども建築費の助成等を行っておりますが、この入居者の居住の安定確保をよりしっかりとしていくために、審査等の手続を改善していきたいと思っております。
 具体的に言いますと、これは補助金に関する手続ですから、サブリースの内容に関するオーナーの理解を再確認するために、補助申請時にも、家賃の支払いや変更に関すること、あるいは契約の更新や解除に関することなどの法令上の重要事項説明をオーナーがしっかりと受けたという旨を確認するということにしております。
 また、これも補助申請時にでございますが、所在地の市区町村から、高齢者住宅の適正と思われる需要量とか、地域の介護人材の需給の状況などについても意見を出していただいて、その意見を踏まえて補助金の申請を審査するとともに、先ほど囲い込みということをおっしゃられましたが、併設施設等による過剰な介護サービス提供の防止に向けて、家賃設定の適正さ、これについても確認することとしていきたいと思っています。
 また、事業者による適正な運営を将来にわたって確保するために、補助の申請時、これだけでなくて、サービスつき高齢者向け住宅運営中の毎年の定期報告のときに、新たに職員の配置状況についても報告させることとしたいと思っています。
 これらはいずれも、令和三年度予算の補助事業より実施していきたいと考えてございます。

#269
○中島分科員 ありがとうございます。
 これも、今までというか今現在も、これからということなんですが、実際には、ハード面の書類が整っていれば、これは都道府県は登録させざるを得ないような現状が続いていたと思います。それをもって融資も補助金申請もほぼ通っていた、これは実態としてそうだったと思います。
 今御答弁いただきましたが、この補助金審査の過程で、オーナー側の確認とか、るる確認作業が強化されるということで、これも私、昨年から言い続けていたことでありますので、確認をさせていただきました。
 加えて、これは補助金申請を厳格化すると同時に、当然融資の透明性も図られるという理解でよろしいですか。うなずいてくれればいいんですけれども、時間がなくなっちゃうので。

#270
○和田(信)政府参考人 融資についてお答えいたします。
 個別の融資の妥当性については、これはなかなか申し上げることを控えさせていただきたいと思いますが、サ高住の運営を取り巻く経営環境の変化等を踏まえまして、住宅金融支援機構におきまして、適時適切に審査内容の見直し、これを行っておりますが、サブリース事業者の必要な資力とか介護職員の確保状況の確認、こういったことについて強化しながらやっていこうと考えております。

#271
○中島分科員 ここも、補助金申請の厳格化とともに、融資の適正、そのプロセスの透明性は是非確保していただきたいと思います。
 なぜならば、私が昨年取り上げた山梨案件に関しましては、これは、今、住宅金融支援機構というお名前が出ましたけれども、サブリース業者を介しての山梨案件、十二件の倒産のうち、全部で三十数件やっていたんですけれども、全体の平均ベース、住宅金融支援機構の融資率は一・七%だったところ、この山梨案件に限っては五〇%の融資率ということで、昨年も度々大臣に、この融資の妥当性ということ、融資をして、建設、開業されたものの、二年以内に十数件が廃業してしまう、これはやはり融資が適切だったのかと。
 こういった問題について、実は今裁判中ということなので、この詳細についてはお尋ねはいたしませんけれども、補助金申請の厳格化とともに、この融資の妥当性、承認プロセスの透明性を是非お願いをしたいと思います。
 加えて、今回、先ほど言ったように、サ高住に入所をされている方、八割が八十歳以上、また八割が要介護者で、そのうち三割が要介護三以上という、ある意味これは介護施設、入居者待ちをしている受皿になっておる。
 このついの住みかを追われることは絶対にないようにしなければいけないということとともに、この山梨案件においては、先ほど言った、国策、家賃収入保証、補助金適用、オーナーの方自らが、いわゆる将来に対する不安から、多額の借入れをして、そしてサ高住を自分のついの住みかとしても確保する、それが一転、多額の負債を抱えてしまったということで、今回の案件でいえば、やはり多額の負債を抱えたオーナー側への返済の猶予、救済なども検討する必要があると私は思いますが、その件に関してどのような対応をされますでしょうか。

#272
○和田(信)政府参考人 今般の事案に関係するオーナーの中には、サービスつき高齢者向け住宅の廃業等に伴って家賃収入が途絶え、建設費の返済に支障が出ておられるという方もいらっしゃると承知してございます。
 山梨の事案につきまして、返済方法の変更、こういったものを行ったものもあるということでありますが、先ほどちょっとお話にも出ましたが、一部係争中の案件でもあるため、これ以上の詳細をお答えすることは控えさせていただきたいと思います。
 しかしながら、一般論として、住宅金融支援機構においては、返済が困難となったオーナーの方々に対しては、返済期間の延長とか、あるいは一定期間返済額を抑える等、こういった返済方法の変更の対応など、できることはしっかりとやっていきたいということでございます。

#273
○浜地主査 中島君、質疑時間が終了しております。

#274
○中島分科員 終わりますが、この質の担保も含め、そしてオーナー側への救済も是非前向きに検討していただくとともに、以前から申し上げている第三者評価、この制度も是非検討いただければと思います。
 質問を終わります。ありがとうございました。

#275
○浜地主査 これにて中島克仁君の質疑は終了いたしました。
 次に、野中厚君。
    〔主査退席、秋本主査代理着席〕

#276
○野中分科員 自由民主党の野中厚でございます。
 本日は、治水、また災害時の避難について質問をさせていただきたいと存じます。
 まず、治水対策というものは、やはり災害から学び、そして未来への災害に備えていく、そうあるべきものであるというふうに思っております。
 私の県議会議員時代からの地元でありますけれども、現在の加須市では、昭和二十二年、カスリーン台風によって利根川が決壊した箇所がございます。その決壊した箇所には今でも治水の碑が残っておりまして、その治水の碑には、当時対応に当たられた国土交通省利根川河川事務所長と三村長の連名によって、治水をおろそかにしてはならないという言葉が刻まれております。
 私も、政治活動を始めたときにその地を訪れ、この治水をおろそかにしてはならないということを心に刻んだことを今でも鮮明に覚えているところであります。
 治水対策というのは、本来は余り注目されないのがよいのではないか。それだけ、被害もない、天気も安定している、命も守られているという状況が最も望ましいことでありますけれども、残念ながら、気候変動の影響もあって、激甚化、頻発化、豪雨が本当に多発している、頻発化しているということもあり、残念な現実として、治水対策は非常に多くの人に重要性を認識された、今されている状況であるということであります。
 以前は、百年に一回、二百年に一回の災害に対する整備をするのは意味がないんじゃないか、無駄じゃないかとおっしゃる方もいらっしゃいました。残念ながら、現在では、自然災害に対しての整備が追いついていない地域も存在するわけです。私は、当時治水対策に対して無駄だといった論調を掲げた方々、本当に罪なことをされたというふうにいまだに思っています。
 私は、県会議員のときに、当時、八ツ場ダムの建設中止ということが当時の政権でございまして、一番八ツ場ダムの恩恵を受ける埼玉県民の一人として、また、先ほども申し上げました、決壊した歴史を持つ地域選出の県会議員として、八ツ場ダムの工事を再開すべしという署名活動をしたところであります。
 おととし、東日本台風によって、早速、八ツ場ダムは効果を発揮したものと思われます。比較するつもりはありませんが、非常に議論のあった、八ツ場ダムのほかに、川辺川ダムがございます。この川辺川ダムも、当時、有識者が、最も有効な手だてはダムの建設であるという検討結果を出したにもかかわらず、二〇〇九年に工事が中止になりました。残念ながら、昨年の熊本七月豪雨で球磨川が氾濫したところであります。八ツ場ダムの効果もあってか、私たち利根川流域は氾濫することはありませんでした。共に戦後最大の雨量というふうに伺っております。
 そこで伺いますが、おととしの東日本台風において八ツ場ダムが果たした効果についてお伺いしたいと思います。
    〔秋本主査代理退席、主査着席〕

#277
○井上政府参考人 令和元年東日本台風では、利根川本川の水位が上昇し、埼玉県栗橋水位観測所では、十時間にわたり氾濫危険水位を超過しました。また、関東地方整備局が埼玉県加須市で堤防から越水するおそれがある旨を発表するなど、切迫した状況となりましたが、計画高水位にあと三十センチほどに迫ったところで上昇が止まり、越水を回避することができました。
 お尋ねのあった八ツ場ダムは、試験的に水をためるオペレーション、いわゆる試験湛水を令和元年十月一日から開始しており、その結果、八ツ場ダムを含め、利根川上流で整備してきた七つのダムで、合計約一億四千五百万立方メートルの洪水を貯留することができました。
 これら七ダムの洪水貯留による利根川の水位低下量は、群馬県伊勢崎市の八斗島地点において約一メートルと想定され、これまでに整備してきたダム群が甚大な被害の回避に一定の効果を発揮したものと考えております。

#278
○野中分科員 七つのダム群で一億四千五百万立米。当時、今思い出したんですが、深夜、テレビの放送で、越水のおそれがあるというのを私もテレビで見た記憶がございます。
 八ツ場ダムは本当に緊急登板であったわけですけれども、治水対策というのは本当にセンチ単位で水位を下げるという政策であろうかと思うんですが、ダム群で一メートルの水位を下げることに効果を示したというのは、まさに先ほどの話ではありませんが、治水をおろそかにしてはならないという先人の教えを守った効果だというふうに私は思っております。八ツ場ダムの建設に当たって多くの御尽力をされた関係者各位に、本当に地元流域住民の一人としても感謝を申し上げたいというふうに思います。
 備えというのは、今までは、仮に被害があるとするならば原状復旧ですが、今後、気候変動によって今より災害に対する警戒というのは更に高まっていくということで、改良復旧、やはりみんなで取り組んでいかなきゃいけないというもの、その中に既存のものを使ったり改良したり強化したり、みんなでやっていく、それが今回の流域治水だというふうに思っています。
 課題として、企業というのは営利目的でもあるので、治水に、流域治水にどのように協力してもらえるかという点もあろうかと思いますが、何より、まず国が旗を振って、みんなで命を守っていくという取組をしていただきたいというふうに思います。
 その中で、おととしの台風十九号以降、利水ダムについても協議が調って、事前放流が可能になったということであります。利水側が治水側に協力するというのはなかなか今までは想像がつかなかったわけですけれども、これによって、既存ダムを活用することで洪水調節容量が増したというのは本当に評価されるべきものであるというふうに思っております。
 ただ、利水ダムと治水ダムというのは目的の違いで、やはり、排水口というんですか、高さも違いますし、口径にも排出する能力にも違いがあるというふうに伺っております。できるならば、利水ダムにおいてもできるだけ高さを下にして施設を整備していただく、また、容量を上げていくということが望ましいというふうに私は考えます。
 これも、利水側は協力する側でありますので、機能を高めるために、整備しやすくするために、国の支援が必要と考えますが、どのように支援をしていくか、またしているのか、伺います。

#279
○井上政府参考人 気候変動による外力の増大に対しては、流域のあらゆる関係者が協働して流域治水に取り組む必要があると考えており、その中でも上流部のダム等により洪水調節を行うことは、流域全体の治水安全度を高める上で重要であると考えています。
 国土交通省では、既存ダムの洪水調節機能強化に向けた検討会議で取りまとめられた基本方針に基づき、一級河川のうち、ダムのある九十九水系全てにおいて、水系ごとに河川管理者と利水ダム管理者等との間で治水協定を締結し、昨年六月から新たな事前放流の運用を開始するとともに、二級水系についても、順次、治水協定を締結し、運用を開始しているところです。
 これらの取組を一層進めるためには、委員御指摘のとおり、利水ダムにおいて事前放流の能力を向上させるための施設改造が効果的と考えております。
 こうした取組を推進するため、令和二年度から、利水者が放流管の増設などの施設改造を行う場合に、その費用の二分の一を補助する制度を創設するとともに、令和三年度予算案には、河川管理者が主体的に利水ダムの施設改造を行う制度の創設を盛り込んでおります。
 さらに、民間事業者等が所有するダムに、自ら事前放流のための放流施設整備を行った場合には、治水に係る部分の固定資産税を非課税とする措置を令和三年度税制改正により創設することとしております。

#280
○野中分科員 まず、そういった取組で様子を見ていただいて、それでも利水ダムの協力が得られなかったら、また更に検討していただきたいというふうに思います。
 次に、流域治水の一つである田んぼダムについてお伺いします。
 今までですと、田んぼというと、治水機能、本来は、私も農村部ですけれども、雨が降って道路にも水があふれて、しかし、数日すると田んぼがしみ込ませてくれて、浸透した水が地下水になっていく、これが田んぼの治水機能であるというふうに考えておりましたが、田んぼダムという単語を私も一年ちょっと前に初めて知って、余り詳細を知らなかったもので調べたところ、排水口に堰板を設置して排水量を調節するということで、元々既存にあるものをちょっとしたアイデアで生かしていくということについては賛成であります。
 そこで、確認ですけれども、流域治水における田んぼダムの役割、また、過去に田んぼダムが効果を発揮した、実施した地域においては、自治体、田んぼの所有者又は耕作者、また水路管理者の誰が判断し、堰板を設置したのか。また、耕作放棄地、所有者不明の田んぼにおいても田んぼダムについて取組はできるのか、併せてお伺いしたいと思います。

#281
○安部政府参考人 お答え申し上げます。
 流域全体での治水対策を進める上で、農地の有する洪水防止機能を適切に発揮していくことが重要と考えてございます。このため、農林水産省では、農業者が地域の共同活動として取り組む田んぼダム等、水田の持つ貯水機能を活用した取組を推進をしているところです。
 現在、市町村等の働きに応じて、水田の所有者又は耕作者による田んぼダムの設置につきまして、多面的機能支払交付金を活用して支援をしておるところでございます。
 なお、現況が耕作放棄地の場合や所有者不明の水田につきましては、本交付金の支援対象とはなっていないところでございます。

#282
○野中分科員 ありがとうございます。
 使えるものを活用していくという中で、耕作放棄地、所有者不明の田んぼを活用するのは、多面的機能支払を誰が申請するのかとか、実際田んぼダムとして活用するときに誰が堰板を設置する権利を持っているのか、権限を持っているのか、確かに課題ではありますけれども、既存の貯留機能を活用していくという観点で、今後の検討の一つとして、耕作放棄地また所有者不明の田んぼについても是非議論をしていただければということを要望したいというふうに思います。
 次に、地元の話をさせていただきますが、おととしの台風十九号で、私の地元行田市で、家屋浸水被害二百戸を超える大規模な水害が発生しました。行田市ではこのような大規模水害が発生したことは初めてでありました。原因は、荒川の水位が上がり、県が管理している忍川が越水したことによるものでした。
 浸水被害後、河川管理者である埼玉県が河川内のしゅんせつ、またかさ上げを行っていただきましたが、浸水被害のあった地域、また行田市も、抜本的な解決として河道拡幅と調節池の整備を望んでおります。
 行田市では、忍川の浸水対策重点地域緊急事業の採択を望んでおりますが、この行田市でありますが、今後、地域全体で、校庭貯留、田んぼダムによる流域対策、浸水リスクの高いエリアについて新規開発の抑制などの流域治水に取り組むとのことであります。
 そこでお伺いします。
 国の立場から、この行田市のように流域治水の役割を果たそうとする地方自治体について積極的な支援を行うべきと考えますが、お伺いします。

#283
○井上政府参考人 令和元年東日本台風では、荒川水系などで甚大な浸水被害が発生し、埼玉県行田市の忍川では、洪水氾濫により床上五十五戸、床下百九十四戸の家屋浸水被害が発生しました。
 このような深刻な浸水被害が発生した都道府県管理の河川については、再度災害の防止を図るために集中的に河川整備を実施するとともに、気候変動に備えるために、流域市町村等においても、流域治水の考え方を踏まえた様々な対策に取り組んでいただくことが特に重要です。
 このため、忍川のような深刻な浸水被害が発生した都道府県管理の中小河川を対象に、河道拡幅等の河川改修に加え、流域の市町村等が行う貯留施設の整備や、土地利用規制、避難対策等のハード、ソフト一体となった取組を、防災・安全交付金の重点配分により支援していくこととしています。
 国土交通省としては、今後とも、防災・安全交付金等を活用し、流域治水が推進されるよう自治体を支援してまいります。

#284
○野中分科員 流域治水、しっかりとやっていこうという意思のある自治体には特に積極的な後押しを、応援をお願いしたいというふうに思います。
 次に、渡良瀬遊水地についてお伺いします。
 渡良瀬遊水地は四県にまたがっておりまして、茨城、群馬、栃木、そして埼玉県でありますが、私の地元、埼玉県の加須市が渡良瀬遊水地の入口の部分になっております。ふだんは自転車で渡良瀬遊水地を訪れる方々もいる、いわゆる観光資源にもなっているんですが、本来の目的である、増水時に水をため込んで利根川への流入水量を調整してくれる、抑制してくれる役割を果たしていただいています。
 六年前、東北・関東豪雨時でありますが、当時、全体の総貯水量の六〇%を超える一億七百万立方メートルが貯水された。これは、我々地元の人間としては大変驚いたわけであります。それはなぜかというと、その前の、過去の最大貯水量というのが半分にも満たなかったんですね。平成十三年、八千百二十万立方メートルでありますから、そんなに増えたのかというのが当時の我々の感情でありましたが、おととし、令和元年度東日本台風では、この渡良瀬遊水地の全体の約九五%まで水が入ったということであります。
 平成十三年は半分にも満たなかったのが、おととしはもういよいよ満杯寸前までなってきた。これで、今の体制で今後の豪雨に耐えられるのかなというふうに、我々関連自治体、また地域に住む者としては思ったところであります。
 関係自治体から国交省に向けて、渡良瀬遊水地の掘削による貯留容量の増加及び洪水調節機能の向上を始め要望書を提出したと伺っております。これは、我々流域住民だけ、関係自治体に住む者だけではなくて、その下流の首都圏にも関係する整備であると考えます。
 ここで、渡良瀬遊水地の機能向上に向けての今後の取組について伺います。

#285
○井上政府参考人 渡良瀬遊水地は、一昨年の東日本台風では、治水容量約一億七千万立方メートルに対して、九割を超える約一億六千万立方メートルを貯留し、首都圏の洪水被害の軽減に大きく貢献しました。
 しかし、今後については、気候変動の影響により、水害が頻発化、激甚化することが懸念されています。このため、治水計画を過去の降雨実績に基づく計画から、気候変動による降雨量の増加などを考慮した計画に見直すとともに、河川整備の更なる推進を始め、流域のあらゆる関係者の協働による流域治水に取り組むこととしております。
 利根川水系の治水安全度の向上については、流域自治体の御意見も踏まえつつ、整備メニューの洗い出しや上下流バランスを考慮した整備手順などを整理した上で、渡良瀬遊水地の機能向上も含め検討してまいります。

#286
○野中分科員 ありがとうございました。
 日本最大の遊水地で、それが限りなく満杯になったというのは本当に我々にとって衝撃なことでありまして、今局長がおっしゃられたように、過去を元にしてではなくて、まさに未来に対してのどういった取組が望ましいかということでまた検討していただければというふうに思います。
 次に、災害時の避難所の体制整備についてお伺いしたいと思います。
 自然災害の激甚化、頻発化、また、昨年から発生しております新型コロナウイルス感染症、これらを今迎えて、立ち向かっている今だからこそ、避難所の体制整備について考えなきゃいけないのではないかと思います。
 私どもは、避難しなければいけない場合、まず第一に、どこに避難しなきゃいけないかというのを考えると、どうしても地元の小学校というイメージがあります。それで、地元の小学校の体育館にできるだけ多くの人を受け入れるべきだという考えがあります。命を守るために多くの人に避難してもらう、そして寒さをしのいでもらう、そこで何か食事を準備して食べていただく、確かに優先順位はそのとおりであろうかというふうに思っております。しかし、それだけではなくて、やはり避難所の環境面についても考えなければならないのではないかと思っています。
 今までであれば、避難所の開設は原則一週間以内と災害救助法で定められていることもありまして、多くの人が雑魚寝状態でプライバシーがない状態でした。この多くの人が雑魚寝状態で横になっているというのは、まさに今で言う、振り返ると三密状態ということであります。
 新型コロナウイルス感染症を契機に、何人収容できたというだけではなくて、一方で、阪神・淡路大震災でインフルエンザ、東日本大震災、熊本地震ではノロウイルスが蔓延したという面にも目を向け、避難所の環境面の改善についても考えなければなりません。ストレス緩和、プライバシー保護の観点からも、現在では段ボールベッドやパーティションを導入している自治体も増えてきたと伺っております。これについては更に自治体が導入していただくことを期待いたします。
 三密の回避でありますが、小学校の体育館のような大型避難所だけではなくて、中小規模の避難所又は自発的に開設する避難所、車中避難、在宅避難などの分散避難が望ましいという一方で、分散避難になると、災害に関する情報の共有、物資の調達、避難所で誰が指揮を執るのか、行政だけでは人的に足りないので共助の力も必要であるなどの課題もあります。
 そこで伺いますが、避難所の環境改善と分散避難について、国の立場から指針を示し、環境改善への支援を行うべきと考えますが、伺います。

#287
○内田政府参考人 お答えいたします。
 避難所におけるいわゆる三つの密の回避の観点から、安全な親戚、知人宅などへの避難の検討でありますとか、ホテル、旅館の活用も含めた、可能な限り多くの避難所の確保、マスク、消毒液の用意など避難所の衛生管理や、パーティション等を活用した避難スペースの十分な確保など、感染症対策を徹底することが大変重要でありまして、自治体に対して、これまで各種通知を発出し、周知を行ってきたところでございます。
 内閣府といたしましては、災害救助法が適用された自治体に対しては、生活環境の改善のため仮設トイレや段ボールベッドなどを整備した場合の費用について国庫負担の対象としているところであり、また、段ボールベッドや間仕切りパーティション、冷暖房器具等の生活環境の改善に必要な物資について、プッシュ型支援を進めることにより自治体を支援しているところでございます。
 さらに、マスク、消毒液、パーティション等の物資の備蓄やホテル、旅館等の借り上げに要する費用について、地方創生臨時交付金の活用も検討の上取組を進めるよう、自治体に働きかけを行っているところであります。
 今後とも、新型コロナウイルス感染症の感染状況なども踏まえつつ、自治体と十分に連携し、避難所の環境改善に努めてまいりたいと考えております。

#288
○野中分科員 ありがとうございます。
 避難所を使う方々、自分で、自分の足で行ける方々もいらっしゃいますが、中に高齢者の方、また障害者の方がいらっしゃいます。今回は、重度心身障害者の方に絞って質問をさせていただきたいと思います。
 私がなぜこの問題を取り上げたかということですが、地元のFM放送を聞いていたときに、重症心身障害者を家族に持っている方々で構成されているNPO法人の方が、市民協働事業ということで、その家族そしてまた重度心身障害者の方を対象にしたアンケートの結果をFMラジオで発表していまして、その話の中の一部に、おととしの令和元年度東日本台風でどのような行動を取られたかということを話をされていました。まさにこれが当事者の生の声であります。
 早速、私もそのNPOの代表理事の方に問合せして、災害のときに、実際体験して、どのように、何を感じ、何がその後必要というふうに実感したかということを聞かせてくれというふうに実際問合せをしました。本当に数日だったんですが、そのNPOの、所属されている方々から、アンケートというか、私の問いに本当に多くの答えを寄せていただいたところであります。
 それで、アンケートの、聞いたことに対しての答えで思ったのが、やはり、どこに行けば、分からないとか、既に福祉避難所が設置されたのか分からないとか、そういった情報がない、分からないというのを本当になくさなきゃいかぬなと。また、実際、避難所に行きたいけれども、周りの人に迷惑がかかるとか、また、衛生面からも行けない、こういったこともなくしていかなきゃいけないんじゃないかということを私は思いました。
 実際、移動についてもリスクがありますから、その方が住んでいらっしゃる地域がハザードマップで浸水のリスクが低いのであれば、自宅に残っていただくということも一つの選択肢であろうかと思いますが、この移動リスクを超えて、やはり避難しなきゃいけないといったときには、しっかりとした受入れ体制を整えていかなければいけないというのが我々の役目ではないかというふうに思っております。
 そこで質問をさせていただきます。
 自治体の判断というのは承知しておりますが、一次避難所、二次避難所、希望があれば福祉避難所を開設するのではなくて、自治体が福祉避難所を開設しやすい体制が必要と考えます。そのために人材が必要となりますが、国としての自治体に対する支援について内閣府に伺うのが一点。
 そしてまた、厚労省には、災害時に医療、福祉の協力が必要と考えます。重症心身障害者の方々というのは、自治会、民生委員ではどうしても移動が困難で、衛生面などの問題から移動する場所が限られます。医療、福祉の施設には人材、機器もそろっているので、避難を余儀なくされた際の施設への受入れなど、重症心身障害者への医療、福祉の支援について厚労省にお伺いします。

#289
○内田政府参考人 お答えいたします。
 内閣府といたしましては、福祉避難所の確保・運営に関するガイドラインを自治体に周知いたしまして、要配慮者に適した食料、日用品などの備蓄のほか、災害時において必要となる物資、器材の速やかな確保に努めるよう促しているところでございます。
 また、令和三年度からは、社会福祉法人などの民間の福祉避難所でも、指定避難所としての機能強化を図るための自治体の補助金に対して緊急防災・減災事業債の活用が可能となることから、積極的な活用を促しているところでございます。
 さらに、災害時に災害救助法が適用された自治体に対しては、要配慮者の相談などに当たる生活相談員の配置を含めて、福祉避難所の運営に要する経費について国庫負担の対象としているところでございます。
 また、お一人お一人の避難に関してでございますけれども、災害時に避難支援が必要となる方ごとに、避難支援等を実施するための個別避難計画につきまして、制度上、市町村が策定に努めなければならないものとして位置づけるべきではないかという有識者会議の御議論もございました。
 内閣府といたしましては、この有識者会議の議論も踏まえまして、今国会に提出予定の災害対策基本法改正等による個別避難計画の法定化など、高齢者や障害者等の要配慮者の方々が適切に福祉避難所に避難し、きめ細やかな支援が行われるよう、支援の充実を図ってまいりたいと考えております。

#290
○浜地主査 時間が参っておりますので、端的に答弁をお願いします。

#291
○赤澤政府参考人 お答え申し上げます。
 在宅の重度の障害のある方の福祉施設等の受入れについてまず申し上げると、障害者支援施設等においては、サービス提供に著しい支障が生じない範囲で定員を超過して受け入れるということも可能としておって、その場合、特例的に、単位数、要するに報酬ですね、施設に出るお金の減算を行わないという形にしております。
 それから、居宅介護と重度訪問介護、いわゆる在宅サービスでございますね、これにつきましても、避難所等の避難先を居宅とみなして、要するに御自宅とみなしてサービスを提供可能としているというような取扱いをしております。
 また、医療機関の受ける受入れの方は、自宅で療養されている重度の障害のある方について、災害時に自宅療養を継続することが困難な場合には、個々のケースに応じて、関係者が連携の上対応しているという状況でございます。
 福祉施設等における受入れを確かなものにしていくためには、平時において、先ほど内閣府さんの方からも御答弁ありましたが、市町村が策定する個別の避難計画、こちらへきちっと避難する方と避難先を位置づけていることが重要だと思っております。
 この個別の避難計画につきましては、内閣府さんにおけるワーキンググループの最終取りまとめとか、先ほど内閣府さんの御答弁にもありましたように、災害対策基本法の改正でその強化が図られているというふうに私ども理解しております。
 個別の避難計画の策定は非常に有効であって、制度上、市町村が策定に努めなければならないものと位置づけることが考えられるというふうに内閣府さんのワーキンググループでも取りまとめられておりますので、この位置づけが非常に重要という中で、私どもとしても、内閣府における取組と連携を図りつつ、先ほど御説明しましたような対応を更にしっかり行うことによって、重度の障害のある方に対する支援が実効あるものとなるように努めてまいりたいと思っております。

#292
○野中分科員 平時に有事の議論をしっかりとして体制を整えていくことをお願いいたしまして、質問を終えます。
 ありがとうございました。

#293
○浜地主査 これにて野中厚君の質疑は終了いたしました。
 次に、足立康史君。

#294
○足立分科員 日本維新の会の足立康史でございます。
 私、分科会のこのまったりした空気が大好きでありまして、今日は一応、何か大臣にもと入っているかもしれませんが、事務方で構いませんので、政務の方はのんびり、もう最後ですよね、私。もう帰っていただいても大丈夫ですので、自由にしていただければと思います。
 随契ですね。公募型プロポーザル方式で、随契で地方公共団体で建築がなされることが今増えております。私はその適正性に疑問があるということで、今日は総務省にもお越しをいただいていますので、局長、済みません、いつも。主たる質問は行政局長にさせていただくんですが、総務委員会でやると、あるいは総務委員会の分科会でやると、ホームグラウンドだとなかなか余裕を持っちゃうので、今日はアウェーでちょっと答弁いただくということで、ここの場をおかりをしています。
 まず、国交省から、どういう場合にそういう技術提案方式というか公募型プロポーザル方式で工事を行うことがあるのか、ちょっと、簡潔で結構ですから、御紹介いただければと思います。

#295
○東川政府参考人 お答え申し上げます。
 直轄工事で国土交通省が適用している技術提案・交渉方式というものがございます。これは、仕様の確定が困難な工事などにつきまして、技術提案を公募いたしまして、審査の上、最適な技術提案を採用して、その者と価格の交渉などにより仕様を確定した上で予定価格を定める方式でございまして、随意契約の一つになるものでございます。
 これまで、国土交通省の直轄の土木工事におきまして、平成二十八年度から採用しておりまして、例えば、施工条件が複雑なトンネル工事、あるいは、損傷状況を目視で確認できない大規模な橋梁の補修工事などにおいて、本方式を適用させていただいているところでございます。

#296
○足立分科員 ありがとうございます。
 このガイドライン、最新版かな、令和二年一月改訂版のものを私は手元に持っていますが、国土交通省直轄工事における技術提案・交渉方式の運用ガイドラインということで、大変丁寧に、今おっしゃった内容を書いていただいています。
 例えば、あれですよね、イメージしやすいのは国立競技場ですね。大変、国家的に重要プロジェクトで、開催までに確実な完成が求められる大規模なものである一方、交通に多大な影響を及ぼすため、工事期間中の通行止めが許されないことから、ばらばらばら、高度な工法等の活用が必要な云々という規定や、あるいは、構造的に特殊な橋梁における大規模で複雑な損傷の修理工事みたいに、事前によく分からないというようなことが挙げられています。
 決して、発注元にノウハウがないから丸投げするということではないですよね。

#297
○東川政府参考人 お答え申し上げます。
 委員御指摘のとおり、我々にノウハウがない部分を補ってほしいという面はあるわけではございますけれども、きちんと技術提案をいただいて、それを、評価を我々職員がさせていただきまして、それをまた、評価が果たしてそれでいいのかどうかということを有識者委員会にかけまして、それで相手先を選んでいくというような方式でございます。

#298
○足立分科員 東川さん、申し訳ない、もう一言、ちょっと教えて。
 要すれば、私が確認したいのは、限定的なものだと。限定的というのは、要は何でもいいわけじゃないと。私が危惧しているのは、国交省はちゃんとやっているんです。今日は、国交省はちゃんとやっているということを大臣の前で私も宣言をさせていただきます。私が宣言しても仕方ないんだけれども、ちゃんとやっていらっしゃいますよ。
 例えば営繕。今日、営繕にお越しいただいていますね。国が直接発注する建築工事で、工事をこの方式で、随契でやっているケースはありますか。

#299
○下野政府参考人 お答え申し上げます。
 国土交通省発注の直轄の営繕工事におきましては、発注者が仕様を設定して発注することが一般的でございますので、技術提案・交渉方式を適用した事例はございませんが、当該方式につきましては、発注者が最適な工法の選定が困難であったりとか、あるいは、施工者独自の高度で専門的な工法等を活用することが必要な工事などで適用することが想定されるところでございます。

#300
○足立分科員 ないわけですね。
 東川さん、もう一回。
 要すれば、私が今議論したいのは建築ですから、ちょっと所管との関係でいろいろあるのかもしれませんが、この方式は随契なんだけれども、だって、普通は競争入札でやるんでしょう、工事は。普通は競争入札でやるんです。すると、ある要件、それはここに書いてある。ガイドラインで丁寧に書いてあるこの要件。例えばこのガイドラインには二つのイエス、ノーがあって、例えば、公示段階で仕様の前提となる条件が不確定であるとか、あるいは、公示段階で仕様の確定が困難であるとか、最も優れた技術提案によらなければ工事の目的の達成が難しいとかいう、要件をちゃんとクリアしていることを、ちゃんと説明責任を果たせる、発注者が。このガイドラインを満たしているということを発注者がしっかりと説明責任を果たすことは当然必要で、その範囲内で随契でいいよという理解でいいですね。いいですね。ちょっと。

#301
○東川政府参考人 お答え申し上げます。
 委員御指摘のとおり、発注者が説明責任を果たす、公平性を保つ、これは当然のことであるというふうに認識しております。

#302
○足立分科員 さて、高原局長、毎度済みません、総務委員会で大変お世話になっております。
 じゃ、地方自治の世界で、私はこのガイドラインがしっかりと適用されるべきだと思うんですね。もう大分前に調べたんですけれども、たしか、連名の通達かなんかで、国のガイドラインはちゃんと見てねという、何か通達がありましたよね、連名の。それは今分かりますか。分かれへん。分かりますね。それを、どういう内容の通達か、ちょっと御紹介いただけますか。

#303
○高原政府参考人 御答弁申し上げます。
 総務省では、国土交通省と連名で通知を発出し、国土交通省直轄工事における運用ガイドラインを参照して必要な取組が行われるよう、地方公共団体に対して技術的な助言を行っております。

#304
○足立分科員 基本、私は、地方公共団体に全部任せているなら、それはそれで地方で議論したらいいと思うんです。ところが、霞が関は相当、まず地方自治法、随意契約については地方自治法施行令百六十七条の二に随契について規定があって、その法律、施行令、そして国交省のガイドラインを見てねということで、通達も出している。そうすれば、これがちゃんと守られているかどうかは、もちろん一義的には当事者が説明責任を果たすんだけれども、果たさないケースは、当然、それは国が枠組みを示しているんだから、枠組みを示している総務省として、しっかりとそこは指導していくべきだと思うんですね。
 まず、高原局長は、もうこの事案については何度か事務方とやりとりさせていただいているので御理解をいただけていると思うけれども、どうですか、現場、地方自治体で適正に行われているということを確認されていますか。それか、私は、行われていない事案を総務省に照会しています。例えば、私の地元では、それは行われていない、明らかに行われていない。
 例えば、私の地元の茨木市というところですけれども、市長と建築事務所の建築家が事前に接触をしていて、市民会館の建て替えですよ、市民会館の建て替え。普通の建築工事ですよ、国立競技場じゃありません。期限が迫っているわけでもない、交通が複雑なわけでもない。市民会館の建て替えに百五十億の随契をやっているわけです。
 私はこれは法令違反だというふうに思いますが、それ、何度かやっていますね。高原局長、御認識、どうですか。

#305
○高原政府参考人 御答弁申し上げます。
 茨木市役所に確認いたしましたところ、国交省の直轄事業でも行われております技術提案・交渉方式を参考にして、地方自治法の規定に基づいて随意契約したというふうに説明を受けております。

#306
○足立分科員 繰り返します。それは、繰り返しになりますが、説明責任を果たしていると感じられましたか。

#307
○高原政府参考人 御答弁申し上げます。
 私どもの方で個々の自治体の説明責任の状況についてなかなかコメントするのは難しいところがございますが、地方自治法では、多額の契約議案でございますので、議会審議にもかかっておりますし、必要に応じて監査委員等による監査もなされるということで、いろんな手続を踏んだ上で契約が行われているというふうに思っております。

#308
○足立分科員 結局、総務省とやっていると、全部、自治体でまあちゃんとチェックされているだろうと言うんですよ。いや、だから、それは自治体がルールも決めていればいいですよ。でも、ルールは国が決めているんです。それがちゃんと守られているかどうかなんて誰も見ていないですから。だから、ルールを決めるんだったら、そのエンフォースメント、そのルールが守られているかどうかも一応ちょっと見てくれないと。もしそれが明らかに守られていないんだったら、やはりちょっと通知か何かして、守ってねと言わないと、自治体なんか、そんなもの見ないですよ、誰も。
 それで、茨木市に確認をしていただいたものを、かつていただいた記録がありますが、茨木市はどう説明しているか。民間事業者の豊富な経験や独自の技術やノウハウを活用した質の高い建築をするためにこの方式を選択したのであると。ザッツオールです。説明していますか、これ。質の高い建築とするためとしか言っていないんですけれども、説明していますか、これ。ここで終わるんだけれどもね。ここで終わるんだけれども、こんな説明で、国では、枠外にはみ出るような工事が特に増えてきているんです、最近。
 茨木市なんて、この後も、市民会館はもうこれでやっていますよ。それから、安威川ダムという、お世話になっております、安威川ダム。安威川ダムに架かる橋もまたこの公募型プロ。もう全部公募型プロポーザル。全部随契ですよ。どうしたらいいですか、これ。
 高原局長か東川さん、東川さんは関係ないよね。何とか助けてくれない、東川審議官。まあ、助けられないよな。
 国交省は、俺たちはちゃんとやっていると。総務省は、知らねえと。自治体は、そんな国の細かい制度は分かんねえと。高原さん、何か、ちょっとアクションをお願いできないですか。

#309
○高原政府参考人 御答弁申し上げます。
 一般競争入札の例外となる随意契約ということでございますので、各団体において同方式を採用する際には、公正性など契約に求められる諸原則について疑念が生じることのないよう、十分に留意して運用されることが必要だと思っております。
 私ども、国交省と連名でガイドラインを通知させていただきましたが、そのガイドラインの運用上、実際問題として、国交省で、かなり限定的に随意契約が運用されているとか、そこら辺まで十分地方団体に対して説明できていないという現状にあると思っておりますので、国会でもこういう御指摘をいただいたところでもございますので、何らかの通知が出せないか、国交省ともちょっと相談をさせていただきたいと思います。
 以上でございます。

#310
○足立分科員 是非お願いしますよ。
 大臣、これはもう大臣に聞きませんよ。これは本当に、日本というのはやはり、国会は、今回の総務省の接待もそうですけれども、カメラが追いかけてくるので、だから、やはり民主主義、あるいは行政の公正性、透明性、やはり深化をして成熟をしてきているわけです。まあ、余り変わっていないなと言われるところもあるわけですが、成熟してきている。
 ところが、地方、我々は地方分権政党といって十年前に立ち上がりましたが、ろくでもない行政がたくさんある。それが議会でチェックできていない。議会でチェックできていないどころか、議会自体がその公正性をゆがめるのに加担する。
 例えば、ちょっとよた話で恐縮ですけれども、今、テレビで、サウナ市長って聞いたことありますか。私の地元です。私の秘書なんです、あの市長。元秘書。
 いやあ、立派な秘書で、本当に二十四時間三百六十五日働いているんです。だから、ついそれで、かつて立命館でアメフトをやっていたものだから、体中ちょっと傷んでいるんですよ、アメフトの選手だから。それで、昼休みに簡易用サウナ、サウナって、別にスチームでやるんじゃないんですよ、赤外線か何かの温めるやつがあるんですよ。それは当然、汗をかくわけですね。それによって首とか膝とかのあれが緩和されるといって、それをやって二十四時間働いていたら、ホームレスとかサウナとかいって、今、百条委員会にかかっています。
 その百条委員会はどうなっているかというと、維新会派だけ、今はもうその市長は維新じゃないんですけれども、でも、維新会派は、その市長を、そんなに悪くない、改革をしようとしたから追い出されようとしているんだという立場で、維新の会派は、それ、百条委員会の必要ある、こんなことと。だって、赤外線でやっただけですよ、こうやって。そんなに悪い。議員会館だってジムがありますよね。ジム、大臣、行かれますか。余り行かないですか。僕も行かないんですけれども。税金でつくっているわけです、ジムを。いいじゃない、自分で持ってきて、二十四時間働いているんだから。
 それで、その百条委員会から維新会派だけ排除されているんです。ちなみに、その議長は公明党ですからね。あっ、済みません。ちょっと大臣に指導してほしいんですよ、公明党の議長に。ちょっと関係ないですね。
 総務委員会でこれを議論しました。そんなことをしているのは日本政治史上初めて。特定の会派を排除して百条委員会を運用しているのは歴史上初めてです。公明党の議長です。
 あっ、大臣、済みません、関係ない。済みません、もう退席していただいても大丈夫ですよ。もう早く終わりますので。
 いかに地方というのが、維新の会が生まれるまではそういう既存政党が、国会でも茶番というのはあるわけですけれども、いかに茶番か。既得権を守るために、改革派の市長を潰すために、もう全力を挙げてそういう民主主義をゆがめるような形でやっている。
 だから、高原さん、是非もう一回確認。先ほど高原局長おっしゃった、国交省は厳しくやっている。当たり前でしょう。だって税金なんだから。
 ちなみに、この市民会館、国の補助金が入っていますよ。僕はこれは、補助金、要は、市民会館について、不公正な、不正と言ってしまっていいのかな。それは、私は政治家として、これは法律違反である、ガイドライン違反である、適正かつ公正な競争環境の中で事業者が選ばれていない、あるいは随契をする正当な理由がない。にもかかわらず、市長が特定の業者と癒着をして百五十億の契約をした。市民会館で百五十億ですよ。そこに国の税金も入っているわけです。税金はどこの役所か、ちょっとすぐ分かりませんが。
 だから、局長、これはこれからも私はやり続けます。東川さんは大丈夫ですよ。東川さんのところはもうちゃんとやっているんですよ。東川さんって官房、技術調査課とかのでしょう。国交省の技術調査課は優秀、みんな。昨日来てくれた人も優秀だし、その前の方も、中央大学の出身の人で、名前は言うと出世しなくなりますから言いませんけれども、極めて優秀。国交省は優秀。でも、茨木市役所、もう市長の言いなりで。
 繰り返しになります。このガイドラインは守った方がいいんでしょう、高原さん。そこだけ確認。

#311
○高原政府参考人 御答弁申し上げます。
 総務省、国交省連名で通知をさせていただいておりますが、ガイドラインをしっかり参照していただくということに尽きると思います。

#312
○足立分科員 ここは大事なところなんです、局長。参照とおっしゃった。遵守しなければなりませんね。これは難しい質問なんだけれども、もう遵守と言っちゃった方がいいと思うよ。

#313
○高原政府参考人 自治体の規模と国の直轄事業とかはやはり規模とかも違いますので、遵守と言えるかどうかも含めて、国土交通省としっかりお話合いをさせていただきます。

#314
○足立分科員 ありがとうございます。
 是非それを詰めてください。守らなあかんのだったら、守れ、遵守しろと言う。もしそうでないならどうなんだということを、ちゃんとルールを作りましょうよ。ルールを作らないなら、もうルールをやめて、そもそも競争入札と随契のあるべき姿を地方公共団体にちゃんと考えさせましょうよ。
 私は、今回の質疑を通じて、高原局長もちゃんとボールを一回受け取ってくださったということは確かですので、大変ありがたいと思っています。行政局長には、あれもこれも難題ばかり押しつけていますので。行政局だけじゃないですね。税務局とか財政局も全部大玉が行っていますので大変恐縮ですが、是非次の茨木市長選までにこの事案の公正性については白黒をつけていきたいと私は決意をしていますので、是非。ちょっと早く終わりましょうか。もう最後ですね。僕が早く終わるとみんな早く帰れる。
 大臣、最後に、今、行政局長が、国交省と相談して、ちゃんとその適正性を確保するためにちょっと検討してみる、通知の仕方等を。しっかり協力するということだけ、お願いします。

#315
○赤羽国務大臣 今、総務省の局長の御答弁がありましたから、しっかり国交省も担当のところに指示をします。

#316
○足立分科員 ありがとうございます。
 あと、繰り返しになりますが、池田市の百条委員会は、これは統一地方選挙で、茨木市は時期が違うんですが、大阪府池田市、先ほどの百条委員会の件は、統一地方選挙で市長選挙と市会議員選挙が執り行われます。大変ひどい実態にあって、それをリードをしているのが公明党の多田隆一という議長でありまして、この多田議長が、この百条委員会をこのまま不公正な形でこのままスルーするのであれば、統一地方選挙で徹底してこの多田隆一議長をたたき落とすということを私は地元の皆さんにお誓いをしています。是非、今日は関係ないので大変申し訳ございませんが、なかなか、多勢に無勢でございますので、独り言を申し上げたということで何とぞ御理解をいただいて、本分科会の質問は終わりにしたいと思います。
 大西先生、ありがとうございました。

#317
○浜地主査 足立君、最後によろしいですか。
 ちょっと発言の中で、例えば市長と特定の業者がちょっと癒着してという言葉がございました。市の、役所の工事についてですね。その部分であったり、あと、池田市については、ひどいという言葉があったんです。ちょっと議事録を精査をして、後刻速記録を調査をして、私、主査においてしかるべき措置をしたいと思いますが、穏便にしっかりやりますので、よろしゅうございますか、そこは。

#318
○足立分科員 御指摘、しっかり受け止めて、御相談させていただきたいと思いますが、ただ、疑惑があって、当事者に何度も説明責任を求めても説明をしない。これが茨木市の市長の取組と、池田市の議長の取組であるので、それについて、国法をつかさどっているこの国会で、その状況について申し上げることは、私は免責されていると思うし、決して事実でないことが明らかなことを申し上げているのではなくて、疑惑があるのに当事者が説明しないことについて申し上げているので多分私は大丈夫だと思っているんですが、御指摘の点ですので、しっかり受け止めてまいりたいと思います。

#319
○浜地主査 分かりました。ありがとうございます。

#320
○足立分科員 ありがとうございました。

#321
○浜地主査 これにて足立康史君の質疑は終了いたしました。
 以上をもちまして本分科会の審査は全て終了いたしました。
 最後に、一言御挨拶を申し上げさせていただきます。
 各分科員の皆様の御協力によりまして、また、委員部の皆様、国交省の皆様方、お疲れさまでございました。本分科会の議事を滞りなく終了することができましたこと、心より厚く御礼申し上げます。ありがとうございます。
 これにて散会いたします。
    午後五時一分散会
ソース: 国立国会図書館
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