くにさくロゴ
2021/02/05 第204回国会 衆議院 第204回国会 衆議院 予算委員会 第5号 令和3年2月5日
姉妹サイト
 
2021/02/05 第204回国会 衆議院

第204回国会 衆議院 予算委員会 第5号 令和3年2月5日

#1
令和三年二月五日(金曜日)
    午前八時五十七分開議
 出席委員
   委員長 金田 勝年君
   理事 後藤 茂之君 理事 齋藤  健君
   理事 橋本  岳君 理事 藤原  崇君
   理事 細田 健一君 理事 山際大志郎君
   理事 奥野総一郎君 理事 辻元 清美君
   理事 浜地 雅一君
      青山 周平君    秋葉 賢也君
      秋本 真利君    井上 貴博君
      井林 辰憲君    伊藤 達也君
      石破  茂君    岩屋  毅君
      うえの賢一郎君    江藤  拓君
      衛藤征士郎君    小倉 將信君
      大岡 敏孝君    神山 佐市君
      河村 建夫君    北村 誠吾君
      小林 鷹之君    佐々木 紀君
      菅原 一秀君    田中 和徳君
      武井 俊輔君    武部  新君
      冨樫 博之君    根本  匠君
      野田  毅君    原田 義昭君
      福井  照君    福山  守君
      藤丸  敏君    古屋 圭司君
      村井 英樹君    八木 哲也君
      山本 幸三君    山本 有二君
      渡辺 博道君    伊藤 俊輔君
      泉  健太君    今井 雅人君
      大西 健介君    逢坂 誠二君
      岡田 克也君    岡本 充功君
      神谷  裕君    川内 博史君
      玄葉光一郎君    源馬謙太郎君
      後藤 祐一君    篠原  豪君
      白石 洋一君    高木錬太郎君
      中谷 一馬君    長尾 秀樹君
      本多 平直君    松尾 明弘君
      宮川  伸君    森田 俊和君
      森山 浩行君    屋良 朝博君
      山崎  誠君    吉川  元君
      吉田 統彦君    太田 昌孝君
      濱村  進君    藤野 保史君
      宮本  徹君    足立 康史君
      藤田 文武君    西岡 秀子君
    …………………………………
   内閣総理大臣       菅  義偉君
   財務大臣
   国務大臣
   (金融担当)       麻生 太郎君
   総務大臣         武田 良太君
   法務大臣         上川 陽子君
   外務大臣         茂木 敏充君
   文部科学大臣       萩生田光一君
   厚生労働大臣       田村 憲久君
   農林水産大臣       野上浩太郎君
   経済産業大臣
   国務大臣
   (原子力損害賠償・廃炉等支援機構担当)      梶山 弘志君
   国土交通大臣
   国務大臣         赤羽 一嘉君
   環境大臣
   国務大臣
   (原子力防災担当)    小泉進次郎君
   防衛大臣         岸  信夫君
   国務大臣
   (内閣官房長官)     加藤 勝信君
   国務大臣
   (復興大臣)       平沢 勝栄君
   国務大臣
   (国家公安委員会委員長)
   (防災担当)
   (海洋政策担当)     小此木八郎君
   国務大臣
   (沖縄及び北方対策担当)
   (規制改革担当)     河野 太郎君
   国務大臣
   (少子化対策担当)
   (地方創生担当)     坂本 哲志君
   国務大臣
   (経済再生担当)
   (経済財政政策担当)   西村 康稔君
   国務大臣
   (マイナンバー制度担当) 平井 卓也君
   国務大臣
   (東京オリンピック競技大会・東京パラリンピック競技大会担当)
   (男女共同参画担当)   橋本 聖子君
   国務大臣
   (消費者及び食品安全担当)
   (クールジャパン戦略担当)
   (知的財産戦略担当)
   (科学技術政策担当)
   (宇宙政策担当)     井上 信治君
   財務副大臣        伊藤  渉君
   参議院事務総長      岡村 隆司君
   政府特別補佐人
   (内閣法制局長官)    近藤 正春君
   政府参考人
   (内閣官房内閣審議官)  向井 治紀君
   政府参考人
   (内閣官房内閣審議官)  松本 裕之君
   政府参考人
   (内閣官房内閣情報調査室次長)          森野 泰成君
   政府参考人
   (特定複合観光施設区域整備推進本部事務局次長)  高田 陽介君
   政府参考人
   (総務省大臣官房長)   原  邦彰君
   政府参考人
   (総務省大臣官房審議官) 湯本 博信君
   政府参考人
   (総務省情報流通行政局長)            秋本 芳徳君
   政府参考人
   (法務省刑事局長)    川原 隆司君
   政府参考人
   (外務省領事局長)    森 美樹夫君
   政府参考人
   (厚生労働省大臣官房生活衛生・食品安全審議官)  浅沼 一成君
   政府参考人
   (厚生労働省健康局長)  正林 督章君
   政府参考人
   (厚生労働省職業安定局長)            田中 誠二君
   政府参考人
   (厚生労働省子ども家庭局長)           渡辺由美子君
   政府参考人
   (国立感染症研究所長)  脇田 隆字君
   政府参考人
   (農林水産省生産局長)  水田 正和君
   政府参考人
   (中小企業庁事業環境部長)            飯田 健太君
   政府参考人
   (国土交通省自動車局長) 秡川 直也君
   参考人
   (日本銀行総裁)     黒田 東彦君
   予算委員会専門員     小池 章子君
    ―――――――――――――
委員の異動
二月五日
 辞任         補欠選任
  秋本 真利君     青山 周平君
  石破  茂君     福山  守君
  今村 雅弘君     大岡 敏孝君
  岩屋  毅君     井上 貴博君
  江藤  拓君     武井 俊輔君
  神山 佐市君     八木 哲也君
  河村 建夫君     武部  新君
  根本  匠君     藤丸  敏君
  今井 雅人君     屋良 朝博君
  大西 健介君     泉  健太君
  川内 博史君     吉川  元君
  玄葉光一郎君     神谷  裕君
  後藤 祐一君     長尾 秀樹君
  本多 平直君     山崎  誠君
  藤田 文武君     足立 康史君
同日
 辞任         補欠選任
  青山 周平君     秋本 真利君
  井上 貴博君     岩屋  毅君
  大岡 敏孝君     井林 辰憲君
  武井 俊輔君     江藤  拓君
  武部  新君     河村 建夫君
  福山  守君     冨樫 博之君
  藤丸  敏君     根本  匠君
  八木 哲也君     神山 佐市君
  泉  健太君     大西 健介君
  神谷  裕君     宮川  伸君
  長尾 秀樹君     吉田 統彦君
  屋良 朝博君     今井 雅人君
  山崎  誠君     白石 洋一君
  吉川  元君     川内 博史君
  足立 康史君     藤田 文武君
同日
 辞任         補欠選任
  井林 辰憲君     小林 鷹之君
  冨樫 博之君     石破  茂君
  白石 洋一君     篠原  豪君
  宮川  伸君     森田 俊和君
  吉田 統彦君     後藤 祐一君
同日
 辞任         補欠選任
  小林 鷹之君     福井  照君
  篠原  豪君     高木錬太郎君
  森田 俊和君     源馬謙太郎君
同日
 辞任         補欠選任
  福井  照君     今村 雅弘君
  源馬謙太郎君     中谷 一馬君
  高木錬太郎君     本多 平直君
同日
 辞任         補欠選任
  中谷 一馬君     伊藤 俊輔君
同日
 辞任         補欠選任
  伊藤 俊輔君     松尾 明弘君
同日
 辞任         補欠選任
  松尾 明弘君     玄葉光一郎君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 令和三年度一般会計予算
 令和三年度特別会計予算
 令和三年度政府関係機関予算
     ――――◇―――――

#2
○金田委員長 これより会議を開きます。
 令和三年度一般会計予算、令和三年度特別会計予算、令和三年度政府関係機関予算、以上三案を一括して議題とし、基本的質疑を行います。
 この際、お諮りいたします。
 三案審査のため、本日、政府参考人として内閣官房内閣審議官向井治紀君、内閣官房内閣審議官松本裕之君、内閣官房内閣情報調査室次長森野泰成君、特定複合観光施設区域整備推進本部事務局次長高田陽介君、総務省大臣官房長原邦彰君、総務省大臣官房審議官湯本博信君、総務省情報流通行政局長秋本芳徳君、法務省刑事局長川原隆司君、外務省領事局長森美樹夫君、厚生労働省大臣官房生活衛生・食品安全審議官浅沼一成君、厚生労働省健康局長正林督章君、厚生労働省職業安定局長田中誠二君、厚生労働省子ども家庭局長渡辺由美子君、国立感染症研究所長脇田隆字君、農林水産省生産局長水田正和君、中小企業庁事業環境部長飯田健太君、国土交通省自動車局長秡川直也君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

#3
○金田委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    ―――――――――――――

#4
○金田委員長 昨日の枝野幸男君の質疑に関連し、森山浩行君から質疑の申出があります。枝野君の持ち時間の範囲内でこれを許します。森山浩行君。

#5
○森山(浩)委員 おはようございます。立憲民主党・無所属の森山浩行でございます。
 菅総理、今、一億二千五百万人余りの日本国民の中で、行政権を持つ総理大臣はあなた一人です。たくさんの方が苦しんでいる中で、重い責任でありますけれども、安心、そして希望を感じられる、そんな対策を取っていただけるよう、国民の一人として切にお願いを申し上げます。
 コロナ禍、誰もやったことがない対応ですから、完璧にできるわけではありません。だからこそ、現場に合わせた方針転換と、判断が変わった説明、これこそが重要になります。
 新型コロナウイルスの民間臨調の調査会報告書、総理、お読みになりましたか。

#6
○菅内閣総理大臣 私自身の、インタビューを受けたところもあります。概略については承知をしていますけれども、全体を詳細には読んでおりません。

#7
○森山(浩)委員 民間からも多くの声が寄せられておりますし、我々もたくさんの提案をしています。
 まずは、このコロナを乗り切るということ、政治は結果責任ですから、あれはまずかったなという反省があってこそ初めて次の対策に生かされるし、ちゃんと分かっているんだなということを国民の皆さんにしっかりお伝えをすることこそが安心につながると思います。
 以前も別の委員会でも御紹介しましたが、台湾のオードリー・タンIT担当大臣のおっしゃるように、国民の信頼を得るにはまずしっかり情報公開をすることだという観点から、質問をいたします。
 私も、今回の予算委員会で、多くの政策の準備をしてきましたけれども、残念ながら、この間の委員会の質疑の中で不透明なままの部分、聞かざるを得ません。大変残念ですし、菅政権でこんなに多くの不祥事があるということについて、心から反省をしていただきたいと思います。
 まず、昨日の、オリンピック組織委員会、森会長の謝罪会見、逆切れと報じられています。総理、どうでしょうか、辞任をお願いするしかないんじゃないでしょうか。

#8
○菅内閣総理大臣 まず、昨日の発言でありますけれども、オリンピック・パラリンピックの重要な理念である男女共同参画、そうしたことからも全く異なるものであり、私は、昨日、あってはならない発言だ、そのように申し上げました。

#9
○森山(浩)委員 森会長にお話しされましたか。

#10
○菅内閣総理大臣 昨日、この予算委員会が終わった後、すぐに橋本大臣に対して、森会長に政府の考え方を強く伝えるよう指示をいたしました。
 橋本大臣からは、森会長に対して、男女共同参画はIOCの使命と役割であり、女性の立場にもしっかり立ちながら世界に向けてメッセージを発信する大会とする必要がある、こうしたことを伝え、森会長からは、大変申し訳なく、東京大会の成功に向けて最後まで努力したいとの発言があったという報告を受けております。
 また、IOCからも、森会長は発言について謝罪をした、これでIOCはこの問題を終了と考えているとの見解が表明をされた、そうしたことは承知をいたしております。

#11
○森山(浩)委員 昨日の会見の様子、たくさんの映像が報道されていますけれども、御覧になりましたか。とても反省しているようには思えないという声が大きいんですけれども。

#12
○菅内閣総理大臣 私は、予算委員会にいましたし、その後も、予算委員会対応、いろんな用務がありました。そういう中で、会見の内容をテレビで見ておりませんけれども、昨日以来申し上げましているように、まさにオリンピック・パラリンピックの重要な理念である男女共同参画、こうしたことを考えたとき、あってはならない発言である、こうしたことを強く政府の考えとして申し入れるように担当大臣に申し上げたということです。

#13
○森山(浩)委員 私も、また、多くの私に寄せられた意見の中でも、もうあの態度では辞めるべきではないかという話がありました。是非、昨日の会見を改めて御覧になって、森会長にお話をいただきたい、そのように思います。
 さて、昨日、黒岩議員の方からお話を申し上げました、総理、そして総理の御子息の問題です。
 昨日の予算委員会で、週刊誌グラビアの写真での総理の御長男と指摘されている人物が実際に御長男かどうか、国会の質問を受けた上で、それは分かりません、確認はしていませんという昨日の答弁から変わりましたか。

#14
○菅内閣総理大臣 マスクと、その上に目隠しをされていました。顔がほとんど見えない状況だというふうに思います。そういう中で、確定的に申し上げるのはやはり難しいのではないかと思います。
 ただ、週刊誌に書かれているということの事実はもちろん承知していますけれども、その顔写真、写真から確定ということは、それはかなり難しいことじゃないかと思います。

#15
○森山(浩)委員 昨日は、御長男とあの後お話をされましたか。

#16
○菅内閣総理大臣 話はしました。そして、私自身、いろいろな会社から聞き取りとか調査があったら、そこには事実に基づいて報告するように、そうしたことも昨日申し上げました。

#17
○森山(浩)委員 済みません、それは、昨日のこの委員会の答弁の中で、電話で、調査に協力するように言ったとおっしゃっていますけれども、昨日のこの委員会の後で、あれは本当におまえだったのかと、あるいは中身のことについてお話はされていますか。

#18
○菅内閣総理大臣 まず、これは関わった者が誰であっても、国民の皆さんから疑念を抱かれることがないように、総務省によってしっかり事実関係を確認した上で、ルールに乗って対応してほしいというふうに思います。
 私は、自分の長男に昨日もそのことを申し上げました。

#19
○森山(浩)委員 重ねておっしゃったということでございますが、私も人の親でありますから、子供にトラブルがあったときには、まず内容を確認して、それから対処の仕方というものを話をすると思うんですけれども、長男と電話でお話をされたというのは、何分ぐらい、それで何をお話をされていますか。中身の確認はされていないんですか。

#20
○菅内閣総理大臣 私が先ほど申し上げたとおりで、何分、何をということはこの場で答えるべきじゃないというふうに思います。

#21
○森山(浩)委員 内容の確認はされましたか。

#22
○菅内閣総理大臣 これも昨日申し上げましたけれども、関わった者が誰であっても、やはり疑念を抱かれるようなことがあってはならないわけでありますから、聞き取りとかそうした要請があったら、そこは事実に基づいて協力するように、そういうことは申し上げています。昨日も同じような内容でした。

#23
○森山(浩)委員 済みません、質問の意味が伝わっていないようでありますけれども。
 総理自身は、長男さんがどのようなことをなさったかという内容について、お聞きをされて把握をされていますか。

#24
○菅内閣総理大臣 報道の中でのことであります。そのことについて、私は、先ほど来申し上げていますけれども、それは、関係したのであれば、聞き取り調査は当然会社からもあるでしょうから、事実に基づいてそこはしっかり協力するように、そういうことを申し上げています。

#25
○森山(浩)委員 御本人がどうおっしゃったか、あるいは総理自身が把握されているかどうか。昨日は、全容を把握しているとおっしゃっていますけれども、今日、全容を把握しているということをおっしゃらないということですか。

#26
○菅内閣総理大臣 私、全容は把握はしておりません、報道のことは見ていますけれども。
 ですから、今、多分、総務省でもこれは調査中だと思います。ですから、長男に、会社からそういう聞き取りとかそういうことがあったら、そこはやはり事実に基づいてしっかり協力すべき、そういうことは申し上げております。

#27
○森山(浩)委員 報道されているということがあった、そして、ちゃんと会社に話をしなさいよと言ったということはお認めになっていますが、報道のこと、書いてあることが事実かどうかというお話はされましたか。

#28
○菅内閣総理大臣 今、これは調査をされているんだろうというふうに思います。私自身が、内容について、ここは立ち入るべきじゃないというふうに思っています。
 ですから、会社から当然聞き取りとか調査というのがあるんでしょうから、そうしたことについてはやはり、国民から、皆さんから疑念を抱かれないように、やはり事実に基づいて、そうしたことには協力すべき、そういうことは私は父として申し上げました。

#29
○森山(浩)委員 質問を変えます。
 公務員倫理法で利害関係者との会食は届け出るということになっていますが、総務省における直近三年の事前届出、そして事後届出の件数を御報告ください。

#30
○原政府参考人 お答え申し上げます。
 職員の服務のことでございますので、官房の方からお答え申し上げます。
 御指摘の当該届出、職員からの申告、保存期間であります二十七年度から令和元年度までの五年間、事前報告が八件、事後報告はゼロ件でございます。
 なお、令和二年度において三件、現時点で報告が出ている、こういう状況でございます。

#31
○森山(浩)委員 五年で八件ですよ。うち三件が本件だということですから、いかに業界との会食というのがレアケースかということが分かるかと思います。
 さて、小料理屋で会食したということですけれども、秋本局長、相手はどなたですか。

#32
○原政府参考人 職員の服務に関わることでございますので。
 現時点で……(発言する者あり)御指名を受けましたので。

#33
○金田委員長 指名しています。この後やりますから、まず。

#34
○原政府参考人 事実関係でございます。
 当該職員が会食したことは事実でございます。
 飲食代やタクシーチケットについては、当初、自己負担を行っておりませんでしたが、事後に取材を受ける過程で、出席者の中に東北新社の社員であるとともに利害関係者と思われる子会社の社長等を兼ねている者が判明したため、まず確認できる範囲で返金を行ったという事案でございます。
 いずれにいたしましても、現在、国家公務員倫理審査会に、既に二月二日に大臣の御指示でお諮りをしておりまして、しっかり御指導をいただきながら、しっかりと調査を行ってまいりたい、このように思ってございます。

#35
○森山(浩)委員 現場の話を聞いているんですよ。官房長が答えられるわけないじゃないですか。ちゃんと、秋本さんが来ているんだから、局長、答えてください。
 子会社の社長はどなたですか。

#36
○秋本政府参考人 私が会食をさせていただきましたのは、木田由紀夫さんと菅正剛さんでございます。

#37
○森山(浩)委員 総理の御長男と子会社の社長ということでございますけれども、御長男からごちそうになったということでよろしいですねという質問に、確認できる範囲で返金を行わせていただいたと答弁していますけれども、ごちそうになったのはどなたですか。

#38
○秋本政府参考人 お支払いをどちらの、お二方のうちどちらに担っていただいたかというのは、その当日には分かりませんでした。

#39
○森山(浩)委員 じゃ、返金はどなたにしましたか。(発言する者あり)

#40
○金田委員長 静粛に。

#41
○秋本政府参考人 今調査中でございますので……(森山(浩)委員「返したんだよね。振り込みましたと言っているよ」と呼ぶ)はい。(発言する者あり)

#42
○金田委員長 静粛に。
 しっかり答えてください。

#43
○秋本政府参考人 東北新社の方に返却させていただきました。

#44
○森山(浩)委員 済みません、昨日、振り込みをしたとおっしゃっていますので、東北新社の方ではなくて、東北新社宛てに振り込んだということでよろしいですか。いや、官房長じゃないだろう。秋本局長にお尋ねしています。

#45
○金田委員長 総務省情報流通行政局長。(発言する者あり)
 いや、静かに。
 なら、秋本局長に聞いているんですか。(森山(浩)委員「はい」と呼ぶ)
 ちなみに申し上げますと、官房長は総務省の関係の服務を、責任を持っている立場です。だから、明確に誰を指名しているのかを言ってもらわないと。頼みますよ。(森山(浩)委員「了解。指名いたします。秋本局長にお願いいたします」と呼ぶ)
 秋本芳徳君。

#46
○秋本政府参考人 お答えいたします。
 調査を受けている最中でございますので、その調査に対しまして真摯に対応することとさせていただくということでお願いをいたします。

#47
○森山(浩)委員 いや、ちょっと待ってください。返金しました、振り込みをしました、東北新社の方に返しましたまで言って、そこから先は言えないって、おかしいんじゃないですか。
 秋本局長、済みません、もう一度お願いします。

#48
○秋本政府参考人 返金をさせていただきました。その返金した事実についても調査を受けている最中でございますので、この場での回答は控えさせていただきたいと考えております。

#49
○森山(浩)委員 何の指示をされているか分かりませんけれども、何か、答弁したことを、どうなっているんですか、言えない人なんですか、ここで。おかしいですね。事実を聞いているだけですよ。
 では、この件についてはきちんと調査をしてください。菅総理の御長男と御一緒に会食をした、そして払ってもらったものを返金をしたということでございますけれども。
 昨日の質問の中で、総理、黒岩委員からの質問で、「総理も総務大臣をやっているわけですから、この放送業とかのエキスパートですよ。この業界の人だったら、東北新社というだけで、当然、CSチャンネルをやっている、そういう業者だという、これはある意味、常識ではありませんか、いかがですか。」という質問に対して、何か、総理自身が知っているかどうかというような形で、多分質問を取り違えられたと思うんですけれども、このときに、何かうそをついているみたいじゃないかというようなやり取りがあったと思いますけれども、これは勘違いということでよろしいですね。

#50
○菅内閣総理大臣 昨日の委員会で、当初分からないと申し上げたのは、東北新社がCS放送に関連する会社であることは常識ではないかとの御質問だったので、誰もが知っているものではない、そういうふうに私は申し上げました。

#51
○森山(浩)委員 そうですよね。だから、総理は、一般の人が知っているわけではないと答えたことに対して、黒岩委員からは、そうじゃなくて、総理が知っているか知っていないかを聞いているんだというようなふうに次の質問でお受け取りになったということですけれども、これは行き違いだったなというふうに思うんですが。
 私もテレビ局の出身ですので、東北新社というのは、当然、業界の人であれば、また一般の人でも結構知っている会社だと思います。この東北新社との関係、昨日、総理、お認めになっていますね。同じ秋田県出身の社長で、お世話になってきたと。確かに、何年にもわたって百万単位の献金をいただいておられるということですけれども。
 二十五歳のとき、御長男が大臣秘書官に任命をされています。そのときのインタビュー、ぷらぷらしていたからというようなことでお答えになっている。何かちょっと面白半分のインタビューかもしれませんけれども。十八年の九月から平成十九年七月まで大臣秘書官を務めておられますけれども、これ、任命の理由は。

#52
○菅内閣総理大臣 当時、確かに、私の秘書が二人、地方議員に出馬したときだったと思います、それで急遽、私が大臣になったときに、秘書官として採用して働かせていた、そういうことです。

#53
○森山(浩)委員 弱冠二十五歳ですよ。これは秘書官としても非常に若い。そういうときにその経験を持たれて、その後、東北新社に入社をされているわけですが、このときは、息子を頼むよというような形で入社されたんですか。

#54
○菅内閣総理大臣 私からは、そういうことは一切依頼もしていません。私は子供が三人いますけれども、三人とも自分の考え方で就職には就いています。

#55
○森山(浩)委員 総務大臣の秘書官として二十五歳からお仕事をされたと。そう総理からお願いはされなかったけれども、東北新社としては、総務省とのパイプも含めて、こういう人を採りたいなと思う気持ちはあると思いますが。
 秋本局長、東北新社の仕事内容は知っていましたか。

#56
○秋本政府参考人 お答えいたします。
 番組の配給などを手がける会社と承知をしております。

#57
○森山(浩)委員 ということは、この東北新社というのが利害関係者とは思われませんでしたか。

#58
○秋本政府参考人 お答えいたします。
 その点も含めまして、現在、調査を受けている最中でございます。

#59
○森山(浩)委員 本当に利害関係者かどうかという確定については、これは調査をしていただいたらいいと思うんです。ただ、そのとき、行くときには、東北新社は利害関係者だと思わなかったと思ったかどうかをお聞きをしています。

#60
○秋本政府参考人 お答えいたします。
 その当初の認識についても含めて、調査を受けている最中でございます。

#61
○森山(浩)委員 済みません、行政府の皆さんは国会での質問にはきちんと答えてもらわないと困るんですね。
 調査に関わるということではなくて、当時の認識をお聞きをしているわけですから。済みません、もう一度お願いします。

#62
○秋本政府参考人 お答えいたします。
 私自身の当初の認識としては、利害関係者ではないと認識をしておりました。

#63
○森山(浩)委員 そうだと思いますよ。利害関係者だと認識をしていないから、利害関係者だという報告をしていなかったわけですから。
 ただ、週刊誌の報道、これの取材を受けて、あっ、これはまずいということで慌てて返したというこの事実関係があるわけですので、当然、そのときは思わなかったということでなかったらおかしい。
 二〇二〇年十二月、スターチャンネルの更新時期に当たっています。衛星放送の話は出ましたか。

#64
○秋本政府参考人 当日、衛星放送の話が出たかどうかという記憶はございません。

#65
○森山(浩)委員 出たかもしれないということですね。これはしっかり調査をしていただいて、仕方がありません、報告を待ちたいと思いますが。
 総理、これ、本当に総務省の皆さんは気の毒だと思いますよ。総理の御長男が誘って、じゃ、総務省の職員の皆さん、旧知の間柄でもある、元……(発言する者あり)ナンバーツーの幹部なんて、なかなか社長でも会えない、我々だってなかなか、呼んだって来てくれるかどうか分からないという状況ですから。こういう状況の中で、二時間四十分、こういう人たちが来てくれるというのは、やはり総理の御長男だからということではないかということで、こういう忖度はないようにしなきゃいけないんじゃないですか。総理、どうお感じになりますか。

#66
○菅内閣総理大臣 例えば、関わった者が誰であっても、国民の皆さんから疑念が抱かれることがないよう、総務省においてしっかり、事実関係に基づいて確認した上で、ルールにのっとって判断をしてほしい、このように思います。
 それと、私自身、長男を秘書官にしたというのは十数年前ですから、この近年でもありませんから。そういう中で、私とはこのところほとんど会っていませんし、仕事に専念していますから。そういう意味で、関わった者が誰であっても、やはり平等に行うというのは、これは当然のことだと思っています。

#67
○森山(浩)委員 ちょっと残念です。というのは、私も、親も政治家ではない、いわゆるたたき上げという形でここに立っています。総理もそうだということで、世襲反対だという主張もされてきた。でも、二十五歳の何もない人が総務大臣秘書官になれませんよ。
 昔のことだから、今のこの件について総理が関わっていると私も思いません。でも、そういう状況をつくってしまったということ、忖度をさせてしまったという部分について、本当に総務省の皆さんはかわいそうだなと思うのは、この公務員倫理規程というのは、会食をした公務員の皆さんには罰則がある、でも、一緒に食べた民間人の方には何もないんですね。だから、非常にこれは総務省の皆さんにとってはリスクのある橋を渡らせてしまっているということ、それなのにやらなきゃいけなかったという部分については、やはり、御自身が指示したか指示していないかということを超えて、本当にこういうことがないようにしていただきたいということを周りの方にも言っていただきたいと思うんですが。
 権威主義的あるいは独善的という形容詞とともに、総理について、スターリンをもじったスガーリンというあだ名が海外のマスコミでも言われています。安倍総理のときと同じように、情報隠蔽あるいは改ざん、権威主義的とか忖度とか、こういう暗いイメージにならないようにしていただきたいと思いますけれども、こういうことで行政がゆがめられないようにしていただきたいと思いますが、総理、いかがですか。

#68
○菅内閣総理大臣 行政がゆがめられないというのは、それは当然のことであると思います。
 私のことについて今までいろいろな御批判があるということ、そこは受け止めて、素直に受け止めさせていただいて、そう思われないように努めていきたい、こう思います。

#69
○森山(浩)委員 済みません、最初の事実確認のところで随分時間を取ってしまいました。
 鶏卵問題、これも大規模のところに非常に大きな補助金がついているという話とか、あるいは、私がずっと追いかけていますカジノの問題、カジノというのは、そもそも、ばくちという部分で問題がある上に、私は、前の政権以来、種、水道、森林、漁業、次々と日本の資産を外資系の企業に売り渡す、いわゆる売国的な政策について、この集大成がカジノだと認識をしています、このこと、また、コロナ禍でカジノがオンラインに切り替わっていることなども含めて、それでもやるのかという部分については、この後、質疑でただしていきたいというふうに思います。
 今日はありがとうございました。

#70
○金田委員長 この際、泉健太君から関連質疑の申出があります。枝野君の持ち時間の範囲内でこれを許します。泉健太君。

#71
○泉委員 立憲民主党・無所属の泉健太でございます。どうぞよろしくお願いします。
 連日、総理、また大臣もお疲れだと思いますけれども、今、なかなか、やはり視察にも行けない、そして国民の声もなかなか直接聞けない、そういう状況であると思うんですね。だからこそ、我々立憲民主党は、つぶさに多くの声を集めて、そして、今日この質問でも、国民生活がどうなっているのか、そして、そこに総理にも大臣にも目を向けて、耳を傾けていただきたい、そう思ってやってまいりました。是非、共に議論をさせていただきたいと思います。
 まず冒頭、COCOAのことについて触れさせていただきたいと思います。
 接触確認アプリCOCOA、もう二千四百八十四万件の登録ということであるわけですが、これが四か月間にわたって障害が起こって、結局アンドロイドユーザーには通知が届かなかったということであります。
 例えば、デジタル担当大臣の平井大臣なんかも本当にじくじたる思いだというふうに思いますけれども、私もアンドロイドユーザーでありまして、もう昨年七月からCOCOAを入れておりますが、一回も反応はないですね。ただ、反応がないというのは、今まではよかったと思っていたわけですよ。安心していたわけですよ。でも、それはそうではなくて、もしかしたら通知があった状態だったかもしれないけれども、四か月間届いていなかったかもしれない。これは物すごいことですよ。物すごい不安なんですよ。約八百万、七百七十万のユーザーがそういった今不安に陥っている。総理、こういうことを是非認識していただきたいと思うんです。ただ単に、こういったシステムだからバグは起こるとか不具合が起こるとか、そういう話だけじゃないんですよ。
 私は、総理、一問是非お伺いをしたいわけですが、やはり菅政権というのは、デジタルを掲げて、そして、デジタルということに関しては大変感度を高くしている政権だと思います。そういう中で、不具合はいろいろあって、それを修正していくというのは、これはこの世界のさがだけれども、しかし、今回のミスはそういうミスなんですかということですよ。チェックしようと思えば幾らでもできた、言ってみれば基礎的なミスですよ。デジタル感度のある政権として、許してよいミスと許してはいけないミスがあると思います。私は、その意味では、これは厚生労働大臣に責任があると思いますよ。
 総理、今回のこの約七百七十万人のアンドロイドユーザー、もしかしたらiPhoneも今あるかもしれないと言われている中で、これだけ国が推奨してきたこのCOCOAというアプリにおいて、不具合が起こったこと以上に、それを四か月間放置してしまったということについて、私は、総理に、厚生労働大臣に責任を取らせる、処分をする、そういう今責任があると思いますが、いかがですか。

#72
○菅内閣総理大臣 まず、今委員からお話しいただきました。こうした様々な機能というのは、時によっては支障を来すということが、これはあり得ることだと思っています。しかし、そのことが四か月間も放置されていた。私、昨日の質問の中でも、お粗末なことだという、そのまま言わせていただきました。
 COCOAは、これだけコロナの問題で、感染防止に一つの対策、鍵となるものでありますから、そこについては大変申し訳なく思っております。そして、こうしたことが二度と再び起こらないようにしっかり引き締めて取り組んでいきたい、このように思っています。

#73
○泉委員 そこまでは当然のことです。しかし、デジタル感度の高い政権として、これ、誰も処分しないということに収める気ですか。これは物すごく国民に迷惑がかかっている話なんですよ。国民が不安に陥っている話なんですよ。なのに、ここでただ単なる不具合だということで、申し訳なかった、直します、こういう姿勢であるかどうかが今問われているんですよ。
 総理、もう一度お答えください、処分をするのかしないのか。

#74
○菅内閣総理大臣 二度と再びこうしたことが起こらないように、徹底的に調査して対応するのが私の役割だと思っています。

#75
○泉委員 総理は、まあ一罰百戒ではないですが、役所に対してこれまで人事で様々威圧感を与えてきた、それが総理の手法だというふうに言われています。
 私は、このデジタル政策を、ただ単に処分をしてもらいたいとか、してもらいたくないではなくて、デジタル政策を進めていくに当たって、こういうことでしっかりとけじめをつけなければ今後のデジタル政策も立ち行きませんよ、そのことを言いたいんです。是非とも、私は、ここはしっかりと示しをつけていただきたいということをまず冒頭お伝えしたいと思います。
 さて、続いてです。看過できない問題があります。それは子育て支援についてであります。
 子育て支援というのは、私はずっと、党派を超えた、与党であろうが野党であろうが、大事な課題だと思ってやってきましたが、二月二日ですか、閣議決定がされました。非常に驚きました。それは、子供一人に月額五千円給付されていた児童手当特例給付、これを六十一万人分廃止するという法案、自民党と公明党で合意をして、今回、閣法で提出をすることになったということであります。誠に信じられません。
 児童手当特例給付が廃止される世帯にとっては、月額五千円ですから年六万円ですよ。子供二人いたら年十二万円ですよ。この少子化対策が必要だと言われている今の時代に、子育て支援を増やしていこうと多くの政治家たちは与野党超えて言っているはずじゃないですか。そういうときに何と六十一万人分の児童手当を削減する、私はこれはあり得ないと思いますよ。
 これ、ある年収で、それ以上の方をということでありますが、恐らく年収の高い方々は都市部の方が多いんじゃないかと思います。しかし、総理も御存じのとおり、じゃ、都市部の方々が楽な暮らしをしているのかということをお考えいただきたいと思うんですね。生活費も高い、それは家賃もそうかもしれない、当然、学費等々も高い、物価だって高いですよ。そういう中で生活をしている方々は、決して、楽な生活なのかということが今問われているわけです。
 そもそも、この子育て支援を今国を挙げてやらなきゃいけないときに、今回生み出される財源は三百七十億円だそうですね、この手当の削減で。それを子育て支援施設に充てるということですが、何でこんな、三百七十億円を、ほかから手配をせずに、子育て支援の中でパイの奪い合いのようなことをさせるんですか。これはおかしいじゃないですか。
 総理、やはり、この特例給付というのは、極めて削減は問題があると思います。
 私は、是非、今日、坂本大臣に伺いたいと思って質問に立たせていただきます。
 まず、坂本大臣は、この特例給付の廃止の際に、これが自民、公明党で合意をしたときに、記者会見でこう述べられているんですね。少子化社会対策大綱の中における児童手当の拡充、重点化を進める中での今回の措置だというふうにおっしゃっております。これ、児童手当の拡充、重点化の何に当たるんですか。坂本大臣、お答えください。

#76
○坂本国務大臣 総合的な拡充政策、少子化対策ということで考えております。そして、中小企業に対する助成事業、さらには、企業主導型のベビーシッター利用者支援事業における補助の倍増、こういったものを盛り込んでおりまして、中小企業で働く方や様々な時間帯で働く方々を、子育ての面あるいは仕事の面、両立できるように支援していこうということで重点化をしているところであります。

#77
○泉委員 いやいや、これ、ごまかしちゃ駄目ですよ。私、今ここに少子化社会対策大綱を持ってきています。そこの児童手当というところにはどう書いてあるか。「児童手当について、多子世帯や」、子供の多い世帯ですね、「子供の年齢に応じた給付の拡充・重点化が必要」と書いています。
 さっき、いろいろと交ぜて言いましたが、児童手当について拡充、重点化が必要と少子化社会対策大綱に書いている中において、今回の特例給付削減は何なんですか。答えてください。

#78
○坂本国務大臣 少子化社会対策大綱の中で重点化を行ったもの、これは、家庭等の生活の安定に寄与するということで重点化を行っております。こうした目的等を踏まえてこれから検討も行っていくわけでありますけれども、今回の法改正法案の中には、将来に向けた検討規定というものを設けております。今、委員言われましたように、子供の数等に応じた児童手当の効果的な支給の在り方、これは多子世帯を含むものであります、それから、支給要件の在り方について検討することというふうにしているところであります。
 少子化の状況を始め、子ども・子育て支援に関する施策の実施状況、今回の見直し状況もよく注視をしながら、将来に向けた新たな財源の確保、これも、方策も併せて、今後幅広く検討してまいるつもりであります。

#79
○泉委員 いや、何を言っているんですかね。将来の財源確保って、今回、児童手当を削っているじゃないですか。減っている人がいるじゃないですか。
 今の話だと、児童手当については、大綱の中では給付の拡充、重点化と書いてあるのに、今回この特例給付を削ったということは、政府はそれを重点化と呼んでいるということになるんですよ。これは恐ろしいことですよ。国民からしても、児童手当について拡充、重点化をすると書いている政府は、実は重点化というのは、ある人の児童手当を削り、ある人に回すことなんだ、そういう政府だということですね。
 私は、これは、今少子化が本当に深刻なんじゃないですか、そのときに、この削減対象になる世帯に対する、あるいは所得層に対する物すごくマイナスなメッセージを今政権は発しようとしていると思いますよ。
 総理、閣議決定はされましたが、たった三百七十億円、国の予算の中においてはです。マスクを配付したのだって六百数十億円だったじゃないですか。その中で、わざわざ子育て支援のために今まで渡してきた児童手当の一部を削減するというのは、私はやはり絶対納得いかない。これは物すごく子育て世帯に対するマイナスのイメージになりますよ。どうか撤回していただけませんか。

#80
○菅内閣総理大臣 少子高齢化対策というのは、これはどの政権にとっても極めて重要な事項だというふうに思います。
 私ども、安倍政権の、ちょうど一昨年でありますか、全世代型社会保障制度を実現するという中で、消費税を引き上げさせていただきました。その消費税の財源から、子供、若者に二兆円を投入させていただいて、幼児教育の無償化だとか、あるいは一定の所得の少ない方には子供の大学の授業料を免除するとか、そういう、従来は社会保障費の約七割が高齢者の皆さんの給付だったのを、消費税引上げの際に、私ども大胆にこうした子供、若者に二兆円、投資をさせていただいています。
 そして、この一連の中で、少子化問題、大きく前に進めていくために、結婚、出産、子育ての希望、こうしたことを実現するために、様々な重点政策を行ってきました。その中で、例えば高所得者も含めて全体として支援策を拡充しており、不妊治療においては所得制限を撤廃し、助成額を大幅に拡充しています。また、待機児童、この問題の解決、これは、まさにこれも長年の課題でありましたけれども、今後四年間で十四万人分の保育の受皿を整備することもいたしました。こうした中で、大変申し訳ないことでありましたけれども、この財源を捻出するために、年収一千二百万円を超える方の児童手当の特別給付を削減をさせていただきました。
 そういう中で、皆さんの御協力をいただきながら、子供、若者に対しての対策をしっかりと取らせていただいて、まさにこの待機児童問題というのは、これはもう何十年と言ってもいいぐらい続いていることでありますので、これに終止符を打ちたい、今後四年間で十四万人分の保育の受皿を整備させていただく中で、大変申し訳ないことでありましたけれども、一千二百万円を超える皆さんには、この手当を、特別給付を削減をし、協力していただきたい、そういう思いの中で、政府として決定をさせていただいたところであります。

#81
○泉委員 いや、これは本当にあり得ないですよ。待機児童対策、やったらいいじゃないですか。何で両方できないんですか。そんなに、三百七十億円をどこからも出せなくて、子育て世帯に対する給付を削らないと、菅政権というのは待機児童対策ができないんですか。おかしいじゃないですか、そんなこと。なぜ、ほかから予算を持ってこれないんですか。
 これは我々、物すごく自民党、公明党の今回の決定はおかしいと思いますよ。そして、これだけ子育て世帯に対してマイナスのイメージを与えるというのは、本当に国益に反すると思いますよ。このことは強く抗議を申したいと思いますし、これからも訴えていきたいと思います。
 こういうことがあるから、子育て罰ということが言われるわけです。
 先日も、子供の生活や学習を支援するNPOのキッズドアというところを訪問しました。そこでも実は子育て罰という言葉が、キーワードが話題になりました。
 総理、子育て罰という言葉は御存じですか。

#82
○菅内閣総理大臣 私は承知していません。

#83
○泉委員 これは、実は、子供を産んで懸命に育てようとしても、働くほど苦しくなる。あり得ないですね、普通で言えば。働いて収入を得れば楽になるはずですよ。なのに、働くほど苦しくなる、そういう状態、これが子育て罰。しかも、それが今、日本の中でその言葉が広がっているというんですよ。今のこの特例給付も、ある意味そうかもしれませんね。働いて収入が大きくなったら児童手当が削られてしまう、働いて収入が大きくなったら児童手当が削られる、そういう国になってしまうということがまず一つ。
 そして、更に言うと、OECDの調査によると、日本は、一人親世帯の親が、働いている人、働いていない人がいますが、皆就業した場合、要は働いた場合に、何と貧困率が逆に悪化する国。信じられませんよね。みんな働き出したら逆に貧困率が悪化する。なぜか。様々な社会保障が削られたり、あるいは仕事の待遇がよくないからです。極めて珍しい国です。
 そして、もう一つ。労働環境におけるチャイルドペナルティーと言われるものがあって、出産によってキャリアが中断されたり、昇進面における不平等、賃金格差、こういうものがあって、日本の一人親の貧困率は非常に高いというふうに言われています。そういう意味で、今、子育て罰の国というふうに言われているわけですね。
 是非、私たち立憲民主党は、今回のコロナ禍においても、昨日も枝野代表が触れましたが、子供の貧困給付金法案というのを出している。子供一人当たり五万円、そして第二子以降は三万円。本当に今、低所得の子育て家庭が困窮に陥っている。今こそ総理の言う公助を差し伸べるときだと思いますが、総理、この給付を実現していただけませんか。

#84
○菅内閣総理大臣 とりわけ経済的に厳しい状況であります一人親の皆さん方に対しては、このコロナがあって、昨年、特に二回目の資金を昨年の暮れに一人親家庭に、皆さんにはお届けさせていただきました。
 また、この新型コロナの影響が長引く中で、やはり緊急小口資金の限度額を引き上げる、また住居確保の給付の再支給を決める、そういう中で、一人親家庭の皆さんにも、重層的なセーフティーネットを活用して、個々それぞれのニーズに寄り添った形で、継続的な、自立につなげていくために、しっかりと支援をさせていただきたいと思います。

#85
○泉委員 我々立憲民主党は、低所得の子育て家庭、一人親であろうが二人親であろうが、是非それを出していただきたいということを今このコロナ対策でも要求をしております。是非実現をしていただきたいと思います。
 そして、このキッズドアでお話をしたときには、多くの一人親家庭の方々を支援をしているということで、こういう要望も受けております。
 一人親家庭の親がワーキングプアを克服するために国家資格を取得しようと思うと、国の制度で高等職業訓練給付金というのがあります。この給付額は月十万円なんですね。ただ、これは厚労大臣、これでは、ワーキングプアを克服しようと国家資格を身につけるために頑張るわけなんですが、ラーニングプアの状態になってしまうわけですね、今度は。せっかく養成機関、看護師だとか様々な養成機関に通っていても、月十万の給付で、子供を育てながらどうやって生活していくんですか、なので、私たち、受けたくても受けられないんです、そういう声を是非大臣に伝えてください、私は、そう承ってきました。
 この月額の給付額の改善、これを是非お願いをしたいと思います。今日はちょっと、大変申し訳ありません、時間がありませんので答弁は求めませんが、是非ともお願いをさせていただきたいというふうに思います。
 さて、このコロナ対策において、是非、我々、実現をしていただきたいこと、更に提案をしたいと思います。それは、慰労金のことであります。
 医療そして介護の従事者を始め、多くの方々が今懸命に頑張っています。
 総理、今の政府の慰労金事業には欠陥があるということは御承知ですよね。今の慰労金は、昨年の六月三十日までにその現場にいなければ給付されませんよね。そうですよね。七月一日以降に、第二波、第三波があるからということで頑張って復職をした方、新たに職場に入った方には、慰労金ありませんよね。また、薬局で患者と接することがあったと言われている薬剤師の方、慰労金ありませんよね。
 だからこそ、私たちは、慰労金給付法案というものを国会に提出させていただいています。しっかりと政府・与野党連絡協議会でも提案をさせていただいています。これを少し、我々の案でいえば、幅広に言って、保育士あるいは幼稚園教諭、学童保育の指導員、そういう方々まで含めても二千七百億円の所要額で済みます。今、予備費はまだまだ余っています。
 是非、この慰労金、改めて支給をする、このことをお約束いただけませんか。

#86
○田村国務大臣 本当に、コロナの最前線で御活躍をいただいておられる医療関係者の方々、本当に心から感謝を申し上げるわけであります。
 そういう意味では、そういうことも含めて、今まで三・二兆円、さらに今、第三次補正で一・四兆円というような、そういうような予算の下で、予備費を使って一床当たり最大一千九百五十万円というような対応もさせていただく中において、いろいろと対応してまいりました。
 もちろん、十分にそれがまだ周知されていないということでございますので、厚労省に窓口をつくって、医療機関等々に、こういうようなものを申請いただければ運営されるのに収入が入りますよということも含めた上で、さらに、先ほど申し上げました最大一千九百五十万、これは三分の二は人件費に使っていただくということが前提の資金でございます。
 そういう意味合いで、現場で御活躍をいただいておる医療従事者の方々に、是非とも、その御苦労に見合うような、そんな待遇ということでございますので、今、それを申請をいただきつつございますから、そういうものをお使いをいただきながら、是非とも、それぞれの御苦労にお報いをさせていただきたいというふうに思っております。

#87
○泉委員 もう本当に話をずらすのはやめていただきたいですね。それはそれという話じゃないですか。
 総理、よく総理は自助、共助、公助をおっしゃられますよね。今、看護師さんや現場で頑張っている介護従事者は、自助で自分の給料を上げられるんですか、総理。自助で自分の給料を上げられますか。上げられませんよね。一生懸命頑張っていますよね。
 実は共助で、物すごい、すばらしいというか、もう涙が出るような取組をされているところもあるんです。何かといいますと、東京のある医療法人で、五百人の看護師さんの方々に総額一億円を二十万ずつ分けてプレゼントします、そういう取組をしている医療法人があります。そこが看護師さんから募集をしてみたら、冬のボーナスが減った、何とかお願いしたい、そういう声がいっぱい出て、何と千五百の応募があったそうですよ。
 その中にはいろいろな、一人一人の声があったと伺っています。例えば、病院職員は旅行や会食は一切できない、看護師の中には過労が原因で辞職したり、ボーナスも減額になっています、お正月を返上して病棟へ応援に行きました、コロナに感染してしまい十四日の自宅待機となった、労災支給までの一・五か月間無給になる、こうした取組、このプロジェクトですね、とてもモチベーションが上がりました、もっと看護職員の手厚い待遇がされるよう期待したいです、こういう声が次々とある。
 たしか、昨年十一月、病院四団体の調査でも、冬のボーナスが下がったという現場の職員は相当ありましたよね。だから慰労金が大事なんじゃないですか。共助でも頑張ってこういうプロジェクトをやっている方がいる。自助では到底自分の給料は上げられない。総理の言う、まさに公助の出番じゃないですか。
 総理、改めて、慰労金を出していただけませんか。総理ですよ。もういい。総理だって。二回も三回も要らないよ。さっき言ったじゃないですか。

#88
○金田委員長 田村厚労大臣がまずやってから、田村大臣が的確に答えてから、総理に答えてもらいます。

#89
○田村国務大臣 昨日、通告で、そのホームページを見てくださいというようなお話もございましたので、拝見させていただきました。
 ここは美容医療をやられている医療機関で、PCR検査を、自費検査を大規模にやられているところであります。そういう意味で、自助努力というか、民間の医療機関の努力でそういう対応をされておられる、これはすばらしいことだというふうに思います。
 我々、そういう意味で、先ほど申し上げました、今までにない、コロナを対応いただいた医療機関に対して支援を出すわけで、同じように、そのような形で病院の運営に対してしっかりと財政上の支援をして、同じように、その中において、しかも、三分の二は人件費で出していただくということが前提ですから。ですから、それを入れていただいた上で対応をいただくということでございますので、御理解をいただきたいというふうに思います。

#90
○菅内閣総理大臣 民間の取組は取組として、そうしたところは当然評価するべきだというふうに思います。
 ただ、政府としても、今まで、コロナの現場で活躍をいただいている病院や、あるいは看護師さん、医師、そうしたものの処遇改善もしてきたということも、これは事実じゃないでしょうか。
 そして、先ほど来厚労大臣から申し上げていますけれども、昨年の暮れから、一床当たり最大千九百五十万円の強力な支援、これについても、当初、使用が限られていたんですけれども、厚労大臣が言いましたように、人件費にも充てても構わない、そういう形の対応をさせていただいています。
 こういう形で、慰労金ではありませんけれども、医師や看護師の方の処遇改善を是非行っていきたいと思います。

#91
○泉委員 時間がありません。次に行きます。
 厚労大臣、一点お願いします。雇用調整助成金なんです。
 今回、緊急事態宣言が延長になりましたね。現在、想定は三月七日です。政府の今のルールでいくと、雇調金の特例措置は解除後の翌月末まで延長ということですね。しかし、総理、もし急に二月中に解除になると、雇調金の特例措置の期限も急に前倒しになるかもしれない、そこを今企業の多くの皆さんが不安がっています。
 厚労大臣、ここは是非、今、三月七日を設定しているということに鑑みて、どのタイミングで解除しようとも、四月末までは特例措置は続ける、このことを明言いただきたいと思いますが、いかがですか。

#92
○田村国務大臣 企業にとっては、そこは非常に、予見性というところは大変重要だというふうに考えておられると思います。
 いずれにいたしましても、制度としては今そういう運用をいたしておりますので、どうあるべきか、実は官房長官ともいろいろな話をさせていただいております。企業の予見性ということも踏まえて検討してまいりたいと思います。

#93
○泉委員 これは是非、提案としてよろしくお願いします。
 さて、今、立憲民主党が政府に訴えているゼロコロナ戦略について紹介をさせていただきたいと思います。
 立憲民主党のゼロコロナ戦略、これは、簡単に言えば、感染拡大の繰り返しを防ぐということになります。やはり、これまでの政府の対策を見ていると、一進一退というふうに言わざるを得ないんじゃないでしょうか。
 このゼロコロナでは、我々は、今回こうして緊急事態宣言で国民の皆さんに御協力いただいているのであれば、この機会にしっかりと患者数を抑えていく、そして医療機関や保健所の負担をしっかり軽減させて、そういう中で、市中にいる方や介護施設、医療機関の方々まで検査を十分にできるようにして、無症状の方までも発見をし療養していただき、そして、最終的にはほぼ感染者がゼロに近づいていく、そういう状態を目指すというのがこのゼロコロナ戦略であります。そこまでいけば、感染拡大の繰り返しというのは起こらなくなります。
 例えば、台湾、オーストラリア、ニュージーランド、こういうところでは、だからこそ経済を再生させることができているわけですね。台湾なんかは、昨年で、もう経済成長、プラス二・九八というところまでいっている。恐らく、今年もなかなかいい経済成長が出せると思います。
 そのためにはということで、我々、三つ大項目を挙げています。医療現場をまず支援し、命を守るということ。そして、感染者の早期把握と治療で感染を封じ込めるということ。まだまだ不十分です。そして、感染を封じ込めるまではしっかりと暮らしと事業を支援するということであります。
 そこで、総理に是非グラフを見ていただきたいというふうに思います。
 これは、東京大学の仲田准教授のチームが研究結果、推計を発表されました。それを新聞社が加工したものを今日ここで示させていただいておりますけれども、このグラフを見ていただくと、細かな数字というよりも考え方として見ていただきたいと思います。
 「ワクチンの効果があれば「一日二百五十人」で解除しても再宣言を回避」という表題ですが、山がぼこんと高くなっているグラフ、線がありますね。これは、もし、五百人、東京の新規感染者数を五百人で解除した場合に患者数が今後どう推移していくかというものを試算したものです。
 実は、これは大変配慮が行き届いていて、下の方を御覧いただくと、「三月からワクチン接種が本格化と想定」と。そこまで入れ込んだデータなんですね。ですから、政府のやろうとしていることを理解した上で数字を入れて、出しているデータです。
 それで見ても、五百人で解除した場合は四月の中旬ぐらいにぐんと、もう一度元に戻ってしまいますよというデータになっています。その後は、ずっと下がっていく。これは、ワクチンの効果も含めて低減されていくというシナリオなんですね。
 続いて、濃い色のグラフですね。二百五十人で解除をした場合。東京、一日当たり二百五十人で解除するとどうなるか。この場合は、いわゆる山は緩やかになります。山は緩やかになりまして、緊急事態宣言を再発令するところまではいきませんが、最大患者数が千人ぐらいまでいって、その後、ワクチン効果等々で低減をしていくということになります。
 総理、今までは、いつ解除するかとか、その間に患者数を減らすというところばかりが焦点が当たっていましたが、私が総理に伺いたいのは、どこを目指しているかなんですね。そして、どこを目指すために今、例えば、しかし、二月二日の会見では、東京五百人、大阪三百人、それと病床の切迫度合い、逼迫度合いを考えて決めていきたいとおっしゃっている。東京五百という数字を出しているんですね。しかし一方では、東京五百ではこういうデータもある。総理は今、どれを目指そうとされていますか。

#94
○菅内閣総理大臣 政府としては、専門家の御意見を伺いながら、感染状況や病床の逼迫状況を把握して、まずは、緊急事態宣言のレベルであるステージ4を早急に脱却して、ステージ3の水準を目指したい。このステージ3が、五百人、そして病床が五〇%が東京でいえばあれであります。
 ただ、その上で、解除後も更に、ステージ2を目指していくために必要な対策を継続し、更なる感染者数の減少を目指していく、そういう形で政府としては取り組んでいきたいというふうに思います。
 御質問の論文も含めて、必要であれば担当大臣から答弁させます。

#95
○泉委員 今、総理がお話しになられた線でいくと、やはり相変わらず東京五百ということを崩していない、しかも、そこで解除をして、しかし対策は続けていくという話ですね。
 そうすると、例えば、協力金というのは下がるんじゃないですか。緊急事態宣言を解除してもなお対策を続けていくとなれば、協力金は下がりませんか。違いますか。

#96
○西村国務大臣 まず、五百人を切ったから直ちに解除するということではありませんので、総理が答弁されていますように、病床が何より大事ですし、陽性者の数よりも遅れて重症者の数が増えてくることになりますので、病床をしっかり見て判断をしていきたいということであります。
 その上で、協力金は、緊急事態宣言を解除した地域については、今、月額最大百八十万円のものは、百二十万円ということになります。

#97
○泉委員 改めて、繰り返しですが、どこで解除するかばかりに焦点を当てて、あえてその先を見ないようにしていませんか。その先をどうしたいんですか。なぜそれを言わないんですか。
 その先に、今こうやって、経済学者のデータで、五百人で解除したら、もう一回、緊急事態宣言の発令に至るまで患者数が上がるかもしれませんよということも出ているのに、なぜもっと新規感染者数を抑えて、もっと言うと、ステージ4とステージ3の境目の話をいつもされますよね、そうじゃなく、解除基準をなぜステージ2とステージ3の境目にしないのか、例えばそういうことだってあり得るんじゃないですか。
 我々の言っているゼロコロナ戦略というのは、少なくとも政府よりももっと新規感染者数を減らした状態で、しっかり感染者を抑えてから解除をするべきだというふうに思いますが、総理、そう思いませんか。

#98
○菅内閣総理大臣 今、私申し上げましたけれども、ステージ3に、まずはそこを目指していくというのが、これは当然そうだと思います。そういう中で、当然、専門家の委員の皆さんからお話を伺って政府は判断をするわけであります。ですから、今、論文も含めていろいろな方からいろいろな御意見もいただいていることも事実であります。そうした様々なことについて、専門家の皆さんからの判断の中で、今、大臣が申し上げましたけれども、ステージ2を目指していくためにまた必要な対策を継続して、更なる感染者の減少を目指していく、そうした中で政府としては対応を決めていきたい、こういうように思います。

#99
○泉委員 総理、こういうシナリオもある中で、もう一度感染拡大が起こるということを総理は想定しているのか、それとも、それを起こさないということを想定されているのか、どちらですか。

#100
○菅内閣総理大臣 これは、世界を見てもやはり周期的にこのコロナが来ているわけでありますから、そういう中で、ワクチン、これは接種も始まりますから、そういう中でそれを抑えていくというのは、これは国の仕事だと思います。

#101
○泉委員 本当に驚きましたが、改めて、いわゆるウィズコロナという言い方はまだきれいな言い方だと思いますが、あくまで、この新型コロナウイルス、ワクチン、周期的なものであり、これからもずっと日本社会は経済を様々制限しながらこうして過ごしていくということが総理の考え方だということがよく分かりました。
 我々はその考え方に立ちません。やはり感染対策を万全にする、そのためには、医療をしっかり支援をする、また介護を支援する、そして保健所を支援する、そういう中で、無症状の方に至るまで、しっかりと宿泊療養や自宅療養で回復していただけるようにして、そして患者数がほぼいないという状態を早期につくり上げる、このゼロコロナという考え方を、多くの国民の皆様に更に理解をしていただけるように、これからも訴えを続けていきたいと思います。とにかく、私たちは、国民のことを考えて、これからも訴えていきたいと思います。
 ありがとうございました。

#102
○金田委員長 この際、理事会の申合せにより、厚生労働大臣の退席を許可します。
 次に、岡田克也君から関連質疑の申出があります。枝野君の持ち時間の範囲内でこれを許します。岡田克也君。

#103
○岡田委員 立憲民主党・無所属の岡田克也です。
 今日は、まずは気候変動、脱炭素化について総理と議論していきたいと思います。
 総理は、昨年の国会で脱炭素化の宣言をされました。二〇五〇年に温室効果ガスをゼロにする。その発言を聞いたとき、私の率直な感想は、よかった、間に合ったというものでした。
 つまり、世界の各国が、特に先進国が二〇五〇年ゼロということを次々に主張する中で、残っていたのは安倍総理の日本と、そしてトランプ大統領のアメリカ。そのアメリカが大統領選挙でバイデン候補の当選が決まった、そのタイミングで総理の宣言が出てきた。これがもし遅れれば、日本だけがいつまでも二〇五〇年ゼロが宣言できない状態が続く、そうなれば、これは非常に孤立化してしまう。そのことを懸念しておりましたので、総理が宣言されたことを私は、ほっとしたとともに、評価もしています。
 大きなベクトルがようやく合ってきたな、方向性ですね、二〇五〇年ゼロという、そこは同じですから。そういう中で、まだ気になる点もいろいろありますから、少し議論したいというふうに考えています。
 まず、この脱炭素社会実現、総理は国民に対して、なぜそれを目指しているのかということを簡単に説明していただけませんか。

#104
○菅内閣総理大臣 これは元々は、産業革命の時代から、化石燃料について消費する中で世界は経済成長してきている。そうしたツケというんですかね、まさに地球の温暖化が進んできている中で、近年は、気候変動、これが極めて大きく、異常気象が世界各地で発生してきております。世界全体でこの気候変動問題に対して取り組んで、脱炭素、このことを進めていかなければ地球そのものが大変な状況になる、そういう思いでもあります。
 私は、そういう中で、日本は、カーボンニュートラル、これを皆さん必要だと思いながらも、なかなか踏み切れていない、そういう状況にあったと思います。私自身は、環境対策というのは、経済の制約ではなくて、次の成長の原動力になるというふうに思っていますし、するべきだというふうに思います。我が国経済が再び成長していく一つの柱が、やはりこのグリーンだというふうに思います。
 今や、委員からお話がありましたように、脱炭素による経済成長というのはもう世界の潮流だという認識をしています。世界中で、ビジネス、金融市場、これも大きくそういう方向に向かっているということも事実であります。
 そういう中で、私自身、二〇五〇年カーボンニュートラルを宣言いたしました。社会経済を大きく変革をさせて投資を促し、また、生産性を向上させて産業構造を大転換させ、力強い成長をもう一度日本に取り戻したい、そういう思いであります。

#105
○岡田委員 今の総理の答弁を聞いて、ちょっと私はほっとしたんですが、前段の部分ですね。
 つまり、今までの総理の施政方針演説を見ても、昨日の答弁を見ても、成長戦略として脱炭素化だということが強調されていて、もちろんそれは大事なことです、私もそのとおりだと思います。だけれども、その前段、つまり、何のために私たちはこの地球温暖化、気候変動に対応しなきゃいけないのか。もちろん、経済成長の糧にするというのはいいんですが、もっと大きな、人類の未来にとってこの問題は極めて深刻だ、その前提が必要だというふうに思うんですね。そして、そのことを国民にどうやって理解してもらうか。そこがなければ、いや、成長戦略なら私は関係ない、そういう意見も出てきかねないわけですね。
 世界の若者が気候変動について行動しています。グレタ・トゥンベリさん、そして、世界の各国で若者がデモンストレーションをしている。私たちの未来を奪うなというふうに言っています。こういう活動について総理はどう受け止めておられますか。

#106
○菅内閣総理大臣 ここ近年、そうした活動が広がっているということも事実だというふうに思います。それだけこの地球気候変動に対して危機感を持って世界がようやく広がり始めてきているのかなということは、私自身は認識をしておりました。

#107
○岡田委員 ヨーロッパを中心に、先進国ではかなり、もう既にそういう認識は広まっている。日本がそのレベルにまでいっているかどうかというのは、それは、総理もおっしゃるように、まだ十分には私は浸透していないと思います。
 ただ、最近の気候変動といいますか、異常気象ですね。大雨が降ったり、大きな台風が次々に来る、人が命を落とす、家が流されてしまう、その状況というのは国民も肌で感じていると思うんですね。
 そして、これは将来の話ですが、海面の、水面が上がってくる。グリーンランドや南極の氷が解ける。これは一旦解けちゃうと、もう戻りませんから。すぐにということではありませんけれども、しかし、もう既に島国などでは国土が損なわれている国が出てきているし、百年、二百年の単位で考えれば、日本だって非常に深刻な状況ですね。
 ほかにも、生物の多様性が失われたり、あるいは食料が不足したり、貧困が拡大したり、極めて深刻な、人類が直面する最大の問題、私はそれがこの温暖化だと思います。
 総理はその認識、共有されますか。

#108
○菅内閣総理大臣 そういう思いの中で、私も宣言をさせていただきました。

#109
○岡田委員 バイデン大統領も、最近も、気候変動は人類の存亡につながる脅威だというふうに述べられています。そういった問題意識で、この問題、しっかり対応していただきたいというふうに思います。
 民主党政権のときに、地球温暖化対策税というのをつくりました。温対税と言われるものですね。来年度では二千六百億円程度の税収額。これはなかなか大変な作業でした。反対される産業界の皆さんもおられる中で、何とかこぎ着けた。当時の私の思いとしては、これは小さく産んで大きく育てようと。だから、産みの苦しみはあったけれども、取りあえずつくった。でも、その後八年間、育児放棄ではありませんが、これは育たなかったわけです。最初の制度設計のままですよ。
 こういうことも、カーボンに価格をつけるということを総理も前向きに検討していただいているようですが、今ある温対税そのままとは私は言いません。おかしなところ、十分でないところは変えていただければいいんだけれども、二千六百億円では実際のこの税金の効果が発揮できる規模じゃありませんから、このコロナの状況を見ながら、やがてそれを一兆、二兆というふうに拡大していく中で、この温暖化対策の有力なツールとして私は生かしていただきたいと思うんですが、いかがですか。

#110
○菅内閣総理大臣 安倍政権においても今の固定価格買取り制度だとか地球温暖化対策税、そうしたものについて進めてきているということも事実です。
 それと私、実は官房長官のときに議長を務めていた経協インフラ戦略会議というのがありまして、この中で石炭の火力発電の輸出支援の抜本的見直し、これをやらせていただきました。こうしたことによって、安倍政権の中でも温室効果ガス削減には努めてきました。
 ただ、これを徹底して行うためには、今、数千億円じゃなくて、これからどんどんどんどん増やしていかなきゃならないということも事実であります。私自身、経済産業大臣と環境大臣、二人に対して、同席の下に、そうした方向性というものを研究するように、進めるように、指示もいたしております。

#111
○岡田委員 総理の方から、温対税、炭素税と言ってもいいかもしれませんが、それを積極的に活用するという力強い御発言もいただきました。
 ただ、今石炭の話に触れられたので、このことをちょっと一言言わざるを得ないんですが、効率の悪い石炭火力はやめるというのは、これは一歩前進ですけれども、しかし、高効率の石炭火力はまだ造ってもいいと。しかし、今、石炭火力発電所をいまだに造り続けている国というのは、私は先進国の中でも、ないと思いますよ。二〇五〇年脱炭素だというなら、少なくとも二〇五〇年には、地中にCO2をためるようなそういう技術がうまくできない限りは、石炭火力なんてあり得ないわけですね。
 私は、二〇三〇年以降だって、炭素税で、さっきの温対税で石炭価格が上がっていけば、石炭火力というのはもう採算に合わなくなってくる、そのことが分かっている、それを今造ろうとしていることが理解できないわけですね。
 だから、少なくとも、企業にとってそれは大きなリスクだよということは、きちっと政府として情報発信すべきじゃないですか。いかがですか。

#112
○菅内閣総理大臣 石炭火力は、やはり安定供給性と経済性というのに優れていますけれども、CO2排出量が多いということがずっと指摘されてきています。
 二〇五〇年にカーボンニュートラルという方針の下に、国内の石炭火力発電所、その在り方としては、まず非効率な石炭火力の廃止、高効率化、次世代化の推進で電源の新陳代謝を図る。さらに、ここが大事で、委員と同じだと思いますけれども、CO2を回収して再利用する技術で脱炭素化して活用したい、こうしたことをこれから徹底して行っていきたい、こう思います。

#113
○岡田委員 CO2を活用する、例えばセメントに材料として埋め込むとか、あるいは人工光合成とか。人工光合成などは、本当にできたらすばらしいというふうに思いますが、まだかなりリスクのあるというか、先々見通しのついていない技術ですから。
 ガスと石炭を比べても、LNGの発電の方がCO2の排出量は半分。だから、もう石炭の出番は私はないと思うんですね、どう考えても。そういったこともしっかり議論していただきたいと思います。
 そこで、二〇三〇年のお話をしたいと思います。
 従来、二〇一三年が、日本政府が基準にしています十四・一億トンの温室効果ガス、それを二〇三〇年には二六%減らして、そして八割削減というのが従来の考え方。その八割がゼロに、総理の宣言によって、なったわけですね。
 このグラフは、私は非常におかしいというふうに前から言ってきたんですが、二〇一三年から三〇年までの十七年間で二六%しか減らしません、そして八割減、今はもう一〇〇%ですが、二十年間でしますと。非常にグラフの角度が、三〇年までは緩やかで、その後、急激だ。従来の説明は、それはイノベーションだ、イノベーションは時間がかかるからと。
 しかし、私は、下に線を引きましたけれども、もし直線で引けば、二〇三〇年段階で四六%ぐらい減らさないと、ゼロにならないんですよ。
 総理も二〇三〇年の数字について言及されていますね。COP26に向けて意欲的な目標を決定するというふうに言われています。意欲的な目標のレベルなんですが、もちろんこれは実態を踏まえなきゃいけませんから、できないこと、十年後というのはすぐ分かっちゃいますからね、そこは分かるんですけれども、でも、四六%ぐらい減らすぐらいのことでないと、国際的にも整合性がないんじゃないかと。
 例えば、二〇一八年のIPCC総会に報告された一・五度C特別報告書では、二〇五〇年ゼロのきっかけになった報告書ですけれども、二〇三〇年は四五%削減、これは二〇一〇年比ですけれども、四五%削減。それから、最近のEUのグリーンニューディールでは、少なくとも五五%削減、これは九〇年度比ですけれども。それが今の世界の相場観なんですね。
 だから、日本も四六%減らすというところに相当近づけないとやはりいけないんじゃないか、そういうふうに思いますが、総理、いかがですか。

#114
○菅内閣総理大臣 この二〇三〇年の削減目標については、二〇五〇年のカーボンニュートラルの目標と整合的なものになるようにしなきゃならない、これは当然のことだと思います。
 そういう中で、水素や洋上風力などの最大限の導入を始め、エネルギー供給の在り方や地方の脱炭素化、あるいは国民の皆さんのライフスタイルの転換も含めて、幅広くここは議論を進めていきたいというふうに思います。
 そして、御指摘のとおり、各国においても様々な目標が示されている、こういうふうに承知しています。日本も、世界に先駆けて脱炭素化を実現するためには、野心的な二〇三〇年の目標、これが必要だと思います。今年の十一月のCOP26、これまでには世界に示すことのできるような、国民の皆さんに示すことができるような、そうした目標をしっかりつくっていきたい、こう思います。

#115
○岡田委員 今、最後は力強く言っていただいたんですが、例えば、洋上風力というのは、恐らく二〇三〇年代は非常に有力だと思いますが、二〇三〇年までに、まだ幾つもないですから、これが立ち上がってくるというのは非常に限られていると思います。水素も、採算ベースに合うような、そういった水素の生産、私は、そう簡単ではないので、二〇三〇年というと、かなり限定されるだろうと。
 そういう中で大事なことは、今既にある代替エネルギー、例えば太陽光とか陸上の風力も含めて、それから省エネルギー技術、そういうものを目いっぱい入れていくことでどこまでできるか、そういう話だと私は思うんですよ。この十年でしっかり方向性をつけなければ、二〇五〇年ゼロというのは夢物語になってしまう、私はそういうふうに認識しているんですね。
 小泉大臣にお聞きしますが、恐らく大臣も同じような認識じゃないかと思います。この十年が大事、いかがですか。

#116
○小泉国務大臣 岡田委員と同じ認識です。十年というよりも五年ですね。
 今、環境省としては初めて官邸に会議をつくりまして、事務方を今環境省が担っている国・地方脱炭素実現会議というのがあります。目標は、この五年のうちに日本の中でカーボンニュートラルの先行地域をつくります。そして、そこから次々にそのエリアを広げて、日本の中に脱炭素ドミノを広げていきたいと思っています。
 そして、日本はどうしても技術、物づくりが好きなので、ついいつも物づくりのイノベーション、技術のイノベーションばかり語るんですが、岡田委員が言うように、十年で間に合うイノベーションは、物づくりの分野で限られると思います。ですので、ルールのイノベーションが不可欠で、その最たるものの一つが、今まで値づけをしなかったものに値づけをする、カーボンプライシングだと思います。それを梶山大臣と一緒に、成長に資する形の設計図を描けるか、総理の下でしっかりと検討を進めていきたいと思います。

#117
○岡田委員 地方から攻め上がるというのは、面白い発想だと思います。中央政府がなかなか動かないので地方からゲリラ的に埋めていくと。ただ、地方でやろうとしても、さっき言ったカーボンプライシングとか国の制度、そこがないと、既存の技術を使うといっても、それは採算に合うかどうかというような問題もありますから、補助金をしっかり国の制度としてつくるとかカーボンプライシングとか、やはりそこの部分はとても大事だというふうに思うんですね。
 もう一つお聞きしたいんですが、二〇三〇年で再生可能エネルギー、電源構成の中でどのぐらいの割合を占めるのか。今ある数字は二二から二四%です。これは、私は、余りにも低過ぎるというふうに思います。
 例えば経済同友会は四〇%、それから、経済界の中には、熱心に進めている、この温暖化対策をやっている、そういう集団がありますが、ここが五〇%。私も、四〇から五〇ぐらいまでの数字にしないと全体のつじつまは合わないというふうに考えています。これも小泉大臣も同じような考え方じゃないかと思いますが、総理、いかがですか。じゃ、小泉大臣で。

#118
○小泉国務大臣 私も倍増が必要だと思っています。
 その上で、なぜそう言うかというと、岡田委員が言ったとおり、もう需要サイドがそれだけの再エネを求めています。全国知事会が四〇%超という提言を出しています。同友会が先生おっしゃったように四〇%、意欲的な経団連の加盟企業などが入っているJCLPという日本気候リーダーズ・パートナーシップというところは五〇%を出しています。
 そして、なぜこれだけ再生可能エネルギーと言うかといえば、我々、今、海外に毎年、化石燃料代で十七兆円を払っているわけです。この毎年外に払っている十七兆円を、何とか日本の地域や国内で回していきたい。全国千七百ある自治体の九割はエネルギー収支赤字ですから、本来だったら使える資源を日本の地域や国内で還元すること、循環させることで、日本を、エネルギーの面においても様々な意味においても、自立する国家と地域につくり上げていきたい、そういう思いです。

#119
○岡田委員 今の小泉大臣のことにつけ加えるとすると、国際企業で、先進的な企業でサプライチェーン全体をカーボンニュートラルにするんだ、取引先もそれを求めている企業が今増え始めている。そうすると、日本の企業もそこに、例えばアップルならアップルに物を納めようとすれば、カーボンゼロで物を作らなきゃいけない。でも、電力を使うときにその電力が再生可能エネルギーの割合が低ければ、そういったこともできないわけですね。そういう意味で、これは、世界の大きな流れを捉えながら、日本もそれに合わせていかなきゃいけない。
 先ほど、この十一月のCOP26、総理も非常に注目されていると思いますが、やはり、ここで今言ったような様々な問題をきちっと整理をして、そして臨まないと、とてもリーダーシップは取れないというふうに思うんです。総理、いかがですか。

#120
○菅内閣総理大臣 ある意味では、日本の本気度が、この十一月のCOP26、その方向で決められるんじゃないでしょうか。ですから、そこに向けて政府としては全力を挙げて取り組んでいくわけでありますけれども、今まではどうしても、経産省、環境省と、なかなか政府が一つになり切れなかったんですけれども、私は、このカーボンニュートラルを実現するために経産大臣と環境大臣を留任させました。それは、今日に至るまで、海外のことが、進出する場合に、必ず両省で対立をしてなかなか意見を一つにすることができなかったものですから、そういう意味で、このCOP26というのは極めて大事なことだというふうに認識をして取り組んでおります。

#121
○岡田委員 経産省と環境省、協力してしっかりやってもらいたいと思うんですが、グリーン成長戦略、昨年決定されました、政府として。この中にも非常に気になることがあるんですね。
 それは、二〇五〇年に、再エネは最大限導入を図るが、電力需要を一〇〇%再エネで賄うことは困難であると。ここは議論の分かれるところでしょう。一〇〇でいける、そう言う人たちもいる。そして、二〇五〇年に電源構成の約五〇から六〇%とすることを一つの参考値として今後議論を進めると。
 私、五〇から六〇というのは余りにも低過ぎるんじゃないか。これは二〇五〇年の話ですよ。例えば、二〇三〇年の目標、イギリスは六〇・六、ドイツは六五。だから、それから二十年かかってそのレベルまで行かないというのは、これはやはり、私は余りにも後ろ向きだというふうに思うんです。
 もちろん、一つの参考値としてとは言っていますけれども、これをベースにして議論を進めていくということですから、このグリーン成長戦略、政府が決定したものですが、ここの部分、変えるべきじゃないですか。いかがですか。

#122
○菅内閣総理大臣 いずれにしろ、五〇%から六〇%の数字に対して、意欲的だと言う人もいれば低過ぎると言う人も実はいることも、これは事実であります。現状からすれば、そういう思いなんでしょう。
 そういう中で、先ほど申し上げましたけれども、本気度というのは、やはりこのCOP26の十一月に示す数字だというふうに思いますので、まさにそこに向けて、私ども内閣挙げて取り組んでまいりたいと思います。
 せっかくの機会でありますから、経産大臣にもどうぞ。

#123
○梶山国務大臣 二〇五〇年のカーボンニュートラルの実現に向けては、大変容易な道のりではないと思っております。政策を総動員して、あらゆる選択肢を追求していく必要があります。
 審議会の議論の中では、二〇五〇年は技術的な不確実性が高いことから、幅を持ってシナリオ分析という形で進めてはどうかという御意見もありました。
 いろいろな方からヒアリングをしております。当然、様々な団体からも聞いておりまして、そのヒアリングでは、二〇五〇年の再エネの見通しとして、一〇〇%という団体もあります。八〇%程度、二七から五四%程度、四〇から五〇といった、大変幅の広い見解が示されております。
 こうした御意見を総合的に勘案して、今後シナリオ分析を進めていく上での参考値として、例えば再エネであれば五、六割という数値をお示ししたところでありまして、これが政府目標ではありません。これをベースに、どういった課題があるのか、どういったイノベーションをする必要があるのか、また、何を克服すべきかということを議論した上で、その上下の数値について議論をしていくということであります。
 そのための参考値ということで、目標値ではないということを、御理解をいただきたいと思います。

#124
○岡田委員 目標値じゃなくても、これをベースに議論していくということになれば、やはりそのベースの数字として適切かどうかということが当然問われるわけですね。
 先ほど言いましたように、二〇三〇年段階でイギリスやドイツはこれ以上の、六割以上の数字を目標として掲げている。それから二十年かかってそのレベルに行かないというのは、私は納得できないですね。
 それはいろいろな意見がありますよ。いろいろな意見がある中で、一〇〇%いけるという意見も、今大臣おっしゃったように八〇%という意見もあった。それを取らずに五〇から六〇という数字を選んだというのは、私は非常に恣意的だと思いますよ。
 だから、これはもう少し、別に一〇〇にしろと言っているわけじゃありませんし、これからの技術開発がどういうふうに進んでいくかということは、これは不確定な要素がありますから、幾つかのシナリオを置くというのはいいんですが、ベースが五〇から六〇というのはおかしいでしょう、私はそう思っています。
 小泉大臣に聞きます。
 小泉大臣の考えは大分違うんじゃないですか。環境省は、今ある電力の全体の量、これは再エネだけじゃなくて、石炭とか原子力全部含めた、その量の二倍までは再生エネルギーのポテンシャルはあるんだというふうに言っています。
 一方で、この五〇とか六〇とか、あるいはもっと低い数字を言った人の中には、日本には平地が少ないとか、あるいは遠浅の海が少ないとか、そういうことを言っていますね。でも、コストという話が出ましたが、日本の再エネのコストは、確かに現時点ではまだ高いけれども、国際的に見ればもう十分に既存のエネルギーと競争できるところまで来ている。だから、そんなに新たな開発をしなくたってできるはずでしょう。小泉さん、どうですか。

#125
○小泉国務大臣 岡田委員に御紹介いただいたとおり、我々環境省は、日本の中で、今のエネルギー需要の二倍の再生可能エネルギーのポテンシャルがあるとデータを出しています。それを考えれば、我々の前提は、いかに再生可能エネルギーの導入量を拡大するかです。
 その中で、私は再生可能エネルギーの不信論を払拭したいと思っています。よくコストと言われます。しかし、コストは海外でも下がり続けています。日本も間違いなく、これから下がります。そして、再生可能エネルギーは、太陽光、風力を含めて、晴れたときはいいけれども、そうじゃないときはどうするんだとか、風が吹くときはいいけれども、吹かないときはどうするんだと。海外は、それを調整するためのイノベーションをやっているんです。
 私は、日本の技術とかを考えれば、なぜそういったイノベーションに、より日本の技術と知恵を使わないのか。それがあった上で初めて、十七兆円、外に払っているお金を日本の中に戻すことができる、エネルギーの自立も、財政的にも、気候変動対策にも資する、そういった思いがありますから、政府全体として今後決めていく中で、環境省として、気候変動を取りまとめる立場として、必要な主張をしていきたいと思っています。

#126
○岡田委員 今言ったその数字、五〇から六〇とか、そういう数字は元々は総合エネルギー調査会で議論されている。総合エネルギー調査会、経産省の審議会の一つですね。エネルギーの安定供給というものを主なタスクとしている。もちろん、そのほかの、価格の問題とかいろいろやっていますが、やはり元々はエネルギーの安定供給なんですよ。
 私は、やはり今、二〇五〇年カーボンゼロだということが政府の方針として決まっている以上、やはりその考え方を基にして、まず閣内できちっと調整すべきじゃないかと。五〇とか六〇とかいう数字が独り歩きするんじゃなくて、環境省と経産省と、あるいは関係省庁が集まって、まずどのぐらいを目指そうか、そのことを、もちろん専門家の意見も聞いて、まず決めるべきじゃないか。で、そのことが可能なのかどうかという検証をすればいい。それは五〇、六〇じゃないだろうというふうに思うんですが、総理、いかがですか。

#127
○菅内閣総理大臣 二〇五〇年のカーボンニュートラル、これを実現するために、具体的な政策、道筋、そうしたものを、専門家の意見も踏まえながら、これから検討を進めていくわけであります。
 そういう中で、議論を経た後に二〇五〇年を決定する際には、今後の我が国の社会や産業の基本的な方向性を位置づける極めて重大な数値になりますので、これは、専門家の意見、関係者からも様々な意見は聞かせていただきますけれども、最後はまさに内閣として、二〇五〇年ゼロに向ける、向かうという、そうした方向性をしっかりCOP26までにはつけたい、このように思います。

#128
○岡田委員 私は、総合エネルギー調査会じゃなくて、総理の下でしっかりとした議論すべき場をつくって、政治主導で議論すべきだというふうに思っています。
 時間も限られていますので、北方領土の問題を少し取り上げたいと思います。
 昨日の鈴木さんとのやり取りも聞いていましたが、私、よく分からないんですが、施政方針演説で、総理は、シンガポールでの首脳会談のやり取りは引き継いでおり、これまでの諸合意を踏まえて交渉を進めるというふうに言われました。この意味がちょっと私には分からないんですね。
 シンガポール合意というのは何か。一九五六年宣言を基礎として平和条約交渉を加速化させることを合意したと。このシンガポール合意の最大の眼目は、それまでの日ソのあるいは日ロの首脳会談、歴代会談の中では、諸合意、諸文書を基礎としてということを必ず確認してきたんですね。それは、やはり東京宣言、従来、領土問題は存在しないと言ってきたソ連、ロシアに対して、北方四島の名前を明示して、そしてそこに領土問題が存在するということを確認したのが東京宣言です。もちろん、どこに線を引くかまでは両国で合意していませんが、領土問題が存在するということを確認した。ところが、シンガポール合意では、それをあえて、今までのやり方をやめて、五六年宣言だけを言及した。ここで大きく変わったと思うんですね。
 つまり、五六年宣言というのは、国後、択捉は出てこない、歯舞、色丹も、引き渡すとしか決めていない。そういうものに限定したということは、私は、安倍さんはそこで二島に完全にかじを切ったというふうに思いますし、そう思われても仕方がない。
 ところが、総理は今度、諸合意を踏まえてと言い出した。そうすると、東京宣言やイルクーツク声明、この前、枝野代表の質問に答えていましたよね、諸合意というのはそういうものだと。
 これはシンガポール合意と路線が変わっているんじゃないかと私は思いますが、同じなんですか、総理。

#129
○菅内閣総理大臣 まず、二〇一八年十一月のシンガポールの首脳会談では、一九五六年宣言を基礎とした平和条約交渉を加速させる、このことで合意をすることが確認をされています、日ロの首脳会談の中で。その際のやり取りは引き継いでおり、また、これまで両国間の諸合意を踏まえて交渉していくという、その考えも変わりありません。
 それで、今委員から言及がありましたけれども、この両国間の諸合意というのは、二〇一八年のこのシンガポールの合意のほかに、二〇〇一年のイルクーツク声明だとか一九九三年の東京宣言、こうしたものが含まれております。

#130
○岡田委員 総理、答えてもらっていないんですけれども、二〇一八年の安倍さんとプーチン大統領とのシンガポール合意というのは、諸合意というのを外したんですよ。今まで必ず日本外交の成果として掲げてきた諸合意というのを外して、五六年宣言だけを基礎とすると。だけとは言っていませんが、ほかは言及せずに、五六年宣言を基礎とする。それが、今回また諸合意を踏まえてというふうに総理が言われると、それは、私には元に戻ったんだなというふうにも思われますが、総理は変わっていないと言うから、私には理解できないんです。
 いかがですか。

#131
○菅内閣総理大臣 今私申し上げましたように、まず、シンガポール合意、その際のやり取りは引き継いでおり、これまでの両国間の諸合意も踏まえて交渉を進めていく考えに変わりはない、これが政府の基本的な考え方です。

#132
○岡田委員 日本政府の考え方がどうこうということではなくて、両国が何を確認したか、それは議論のベースですから、大事なんですね。
 シンガポール合意では、諸合意というのは言及されずに、五六年宣言のみが言及された、これを基礎とする。
 じゃ、今度プーチンさんに会ったときに、いや、諸合意も踏まえてとおっしゃるんですか、総理。相手は、シンガポール合意と違うと言って怒り出すんじゃないですか。
 いかがですか。

#133
○菅内閣総理大臣 日本の立場というのは、今私申し上げたとおりに、シンガポール合意、そしてイルクーツク声明、東京宣言、こうしたものが含まれるというのが日本の正式な立場であって、それは変わりありません。

#134
○岡田委員 日本の立場といっても、安倍さんとプーチンさんでそういったものをあえて言及しないシンガポール合意だから注目されたんですよ。それを、また諸合意がと。じゃ、今度の首脳会談で、いや、諸合意もまだ残っているんだよというふうに言われるんですか。
 いや、私は歓迎しているんですよ。やはり今までの、東京宣言を始めとする諸合意がないと二島だけになってしまう、それどころか、安倍さんはその二島すら取れなかった。かなり、私は日本は今、不利な状況になっていると思うんです。それをもう一回巻き戻す、それが菅総理の役割じゃないかと思っています。
 続きはまた別の機会でやりたいと思います。
 終わります。

#135
○金田委員長 この際、屋良朝博君から関連質疑の申出があります。枝野君の持ち時間の範囲内でこれを許します。屋良朝博君。

#136
○屋良委員 立憲民主党・無所属の屋良朝博でございます。
 まず、離島地域のコロナの対策についてお伺いします。
 私の地元沖縄にある宮古島では、感染が爆発状態に陥り、沖縄県の災害派遣要請に応じて防衛省が自衛隊の看護官を派遣し、迅速に対応していただきました。大変深く感謝をしたいと思います。
 おととい、玉城デニー知事に電話をしましてお話を聞く機会がありまして、知事も宮古島への対応に謝意を伝えていただきたいとおっしゃっておりましたので、この場でお伝えしたいと思います。
 その上で、知事はこう話しておりました。沖縄は、十万人当たりの感染者が東京に次いで二番目に多い、医療は逼迫し、コロナ病床は約八割が満床、一般病床も約九割が埋まっている、行政も個人も医療機関も持てる資産、資材を全て吐き出し、使い切った状態であります、それでも感染拡大がいつ収束するか見通せない状況である、そんな状況、窮状を話していただきました。
 そして、要望として、予算と権限をもっと地方へ移譲してもらいたい、北海道から沖縄まで全国一律の対処策で抑え込もうとするのはそもそも無理がある、地方独自の判断で取組ができる仕組みをつくってほしいということでありました。
 沖縄県は、政府が緊急事態宣言を発出する六つの指標のうち、四つがステージ4のレベルであります。沖縄独自に緊急事態宣言を出し、昨日その期間を今月末まで延長したばかりであります。政府にも指定を求めておりますけれども、まだ応じていただいていない状況であります。
 まず、指定しない理由を伺いたい。これ以上指定を広げたくないというのであれば、せめて生き延びるだけの予算と権限を配分してほしいという地域の声に応じていただきたいと思います。御答弁よろしくお願いします。

#137
○西村国務大臣 お答え申し上げます。
 私自身も、玉城知事とこの間、本当に何度も、電話、メール含めて、緊密にやり取りをしてまいりました。沖縄のその緊迫した状況もお聞きをしてきたところであります。また、私どものスタッフも現地の医師の方々と連絡を取り合いまして、病床の状況なども確認してきたところであります。
 御指摘のように、一月下旬に、特に宮古島で新規感染者の数が急増したものですから、クラスター班も派遣をし、また御指摘のように自衛隊看護官などを派遣をして、全力で支援を行ってきたところであります。
 この間の指標を私ども連日分析をしてきているところで、確かに医療は非常に逼迫している状況で、今申し上げたようなサポートをしてきているところでありますけれども、宮古島も始めとして減少傾向に今転じておりまして、直近一週間を先週と比較しますと、先週比で〇・七二程度ということで、この間、知事も取られた時短の要請なども含めて、集中的な対策の効果が出てきているものというふうに分析をしているところであります。
 そうした分析の下で、私ども、専門家の意見も聞きながら判断をしてきているところでありますけれども、知事からも経済的な支援もということで、協力金については四万円に引き上げておりますので、月額換算で百二十万円ということで、これは沖縄県、県庁の方々とも意見交換しておりますけれども、時短要請の下で、沖縄の家賃とか物価とかを考えてもそれなりの水準であるということで、特に何かこれ以上やってほしいということではなく、これで今対応しているということでありますし、それから、東京や大阪、あるいは福岡から観光客も減っていますので、土産物屋さんとかが影響を受けるということで、これは法人六十万円、個人は三十万円の一時金を支給をすることといたしております。詳細、経産省において今検討しておりますけれども。
 それから、あわせて、一兆円の地方創生臨時交付金の配分を行いまして、沖縄県は、こうした感染状況も加味しまして、今回、県分として八十二億円強、市町村分として八十一億円強配分を、これは坂本大臣の下で内示をさせていただいております。これは昨年、一次補正で同じく一兆円を配ったとき以上の金額でございますので、こうした面で様々しっかりとした支援を行いながら、引き続き、私自身も玉城知事と連携を取って、沖縄の感染拡大防止と経済的な支援、しっかりと行っていきたいというふうに考えております。

#138
○屋良委員 今大臣からお話ありました地方創生臨時交付金なんですけれども、これは、深刻な影響を受けている産業、雇用の維持を図る上で大変重要な役割を果たしていると高く評価されていることであります。
 ただ、第三次補正予算の成立を受けて内示された交付額は、沖縄県は全国で二十二位。十万人当たりの感染者数が東京に次いで全国二位という危機的な状況を反映したものとは余り言えないんじゃないかなというふうな気もしておりますけれども、臨時交付金の本質を踏まえるのであれば、感染状況に応じて自治体への支援を手厚くすべきではないでしょうか。
 早急な実態調査とそれに基づく追加配分を行うべきだというふうに思いますけれども、いかがでしょうか。

#139
○西村国務大臣 先ほど申し上げました、昨年は、一次の配分のとき、一兆円の配分のときですね、このときには沖縄県五十八億、市町村分五十五億ということで、そのときよりも感染状況をより加味して、これは坂本大臣に私からお願いして、こういう形で配分をさせていただいております。
 引き続き、沖縄県の状況を見ながら、もちろん、全国、感染拡大、いろいろな状況がありますので、予備費三・八兆円もありますので、必要な対策を機動的に考えていきたいというふうに考えております。

#140
○屋良委員 感染状況、日々変化するので、これが正しい基準だとかそれが正しい額だというのは、なかなか、規定するというか決めることが難しいと思いますけれども、是非実態に合わせた地方支援をよろしくお願いしたいと思います。
 次に、ワクチン接種についてお伺いしたいんですけれども、宮古島のように、離島の医療は脆弱であります。
 そのため、玉城知事はまず離島を優先したいと語っているんですけれども、国内には様々な規模の離島がありまして、数百人あるいは数十人しか住んでいないような小規模離島が点在しております。そこで、高齢者や基礎疾病がある方へのワクチン優先接種の基準を一律に当てはめることは、まず難しいというか、余り合理的じゃないと思います。
 全住民が一斉に接種できるような柔軟な対応を認めるべきではないかというふうな声が沖縄側からも聞こえてきておりますけれども、いかがでしょうか、大臣。

#141
○河野国務大臣 玉城知事とは、昨日でしたか、電話で少しお話をさせていただきました。
 沖縄もそうですし、それ以外にも非常に人口の小さい離島もございますので、そこら辺は柔軟にやることも検討しなければいけないと思っております。なるべく早めに決断をして、お知らせできるようにしていきたいと考えております。

#142
○屋良委員 離島は、やはり医療体制とか医療従事者とか、フリーザーも含めて、対応、確保がなかなか難しい面もありますので、しっかりとした対応をよろしくお願いしたいところでございます。
 続いて、日米同盟についてお伺いしたいと思います。現状は本当に健全かどうかというテーマで、総理と議論させていただきたいと思います。
 バイデン大統領との電話会談で、尖閣諸島に日米安保条約を適用するという従来の約束を大統領から取り付けられました。その米側に対して、日本には、米軍が駐留する施設の提供義務があります。いいかげんな施設を提供しては、同盟が破綻してしまいます。それは当たり前のことです。
 ところが、今、軟弱地盤が見つかった名護市辺野古の埋立事業に対しては、日本国内だけでなく米側からも疑問が投げかけられているという現状については、余り知られておりません。
 昨年の一月、私は、我が党の先輩議員とともにワシントンへ行き、多くのアメリカ連邦議会議員と意見交換してまいりました。トピックは辺野古の海上滑走路ですけれども、滑走路を建設している場所の海底にマヨネーズぐらい軟らかい軟弱地盤があり、埋立てが完成しても二十年にわたり沈下を続け、何度か滑走路を修復する必要が生じる、こうした情報をアメリカの国会議員は全く知らされていない。彼らは、私たちがわざわざ日本から情報を持ってきてくれて本当にありがとうと感謝をしてくれておりました。
 さらに、沖縄では県民投票が実施され、七割の民意が辺野古埋立てに反対であることを話したら、アメリカの議員たちはとても驚いておりました。極めつけは、普天間飛行場に隣接する小学校に日本政府はシェルターを設置し、ヘリコプターやオスプレイからの落下物から子供たちを守っている、米軍機が近くを飛んでいるとシェルターに逃げ込んでいるんですよという非人道的な現状を説明したときに、オー・マイ・ゴッドというふうなリアクションとともに、顔をしかめていたんですね。
 東京オリパラ組織委員会の森会長による女性蔑視の発言が世界を駆け巡っております。日本の人権意識の低さを海外へ知らしめるという不名誉な出来事があったばかりであります。沖縄の現状を知ったアメリカの議員の反応を見ると、日本に横たわる人権感覚のずれを思い知らされます。そして、辺野古が同盟上の義務を適切に果たすものなのか、疑問を抱かざるを得ません。
 与党の皆さんは、現状を知っていても、辺野古は仕方ないよねと見ないふりをしております。他方、アメリカの議員は、顔をしかめながら真剣に私たちの話を聞いてくれます。このギャップを総理はどうお感じでしょうか。

#143
○岸国務大臣 まず、委員のおっしゃいます普天間基地の危険の一日も早い除去、これは地元も国も、目指すところを一つにしているところだと思います。
 様々な御意見がございましたけれども、普天間飛行場代替施設建設事業については、沖縄防衛局において米国側としっかり調整を行っております。技術的な面、環境面の双方に関して有識者の助言も得つつ、十分な検討が行われているものでありまして、現在沖縄県に提出されています変更承認申請書についても、沖縄県において適切に御対応いただいているもの、こういうふうに考えております。
 防衛省としても、今後とも、地元の皆様の御理解を得る努力を続けながら、普天間飛行場の一日も早い全面返還を実現するために、辺野古移設に向けた工事を着実に進めてまいりたい、こう考えておる次第でございます。

#144
○屋良委員 私は、具体的な計画の進捗とかということを聞いているんじゃなくて、認識ギャップがありますよ、価値観の差がありますよということを聞いているんです。
 バイデン大統領にちゃんと現状を説明するつもりは、菅総理、ありますか。分断を乗り越えて国民に融和を呼びかけている大統領、少数者の権利擁護にも、そして自然環境保護にも高い意識を持つバイデン大統領の価値観とはおよそ真逆だと思われる辺野古の現実を、どう説明されるおつもりでしょうか。菅総理、お願いします。

#145
○菅内閣総理大臣 普天間飛行場の危険性の除去と日米同盟の抑止力の維持と、これを合わせたときに、辺野古移設が唯一の解決策である、このことは変わりありません。
 そもそも、辺野古移設について、前の安倍総理とオバマ大統領との最初の会談が行われたときに米国からの要望にあったのが、普天間飛行場の危険と併せて辺野古移設に対しての、たしか当時、申請書を早く出してほしい、そういうのが首脳会談の議題に上がったぐらいであります。そうしたものの中で進めていますので、アメリカには、そこは理解はある、こういうふうに思っています。

#146
○屋良委員 軟弱地盤が見つかって、これは厳しいんじゃないのというふうなので、いつまでかかるか分からないですねという前提が、当時と恐らく変わっているというふうな気がしますね。
 名護市辺野古の集落では、家族が、あるいは親族の間で、賛成、反対に分かれて、割れてしまって、家族のきずなを壊している、その責任は計り知れないほど大きいと思います。安倍、菅政権の政治は、当該地域に分断と不幸を生んでいる、そういうことをしっかりと認識なさっていただきたい。これは、日本の価値観の問題、民主主義が問われている問題だと私は思っています。
 アメリカの連邦議会では明らかな変化が生じております。
 二〇一九年、そして二〇年の国防権限法案で、沖縄の基地問題が原案段階で盛り込まれておりました。しかし、いずれも上下両院の調整で成案になる前に削除されてしまいましたが、これは明らかな変化であります。
 下院軍事委員会即応小委員会は、昨年六月の国防権限法案で、軟弱地盤の詳細な状況、地盤強化策、環境への影響、軍事目的に関連した評価を国防総省へ報告するよう求める条項を挙げておりました。米議会で現状に疑問が広がっているのは事実であります。
 ここで出したフリップにその軟弱地盤の場所とその深さが示されておりますが、B27地点というのが今問題になっている地点です。そこは海面から九十メートルの海底にマヨネーズ状の軟弱地盤がありますけれども、そこを改めて調査するわけでもなく、周りの調査地点の結果からデータを類推して、設計変更を今沖縄県に求めているところです。
 アメリカ議会が関心を持ち始めているだけに、米側から問合せがあるかもしれません。それは大丈夫ですか、ちゃんと確認しないと、総理、まずいんじゃないですか。総理、ちゃんと調べるように指示していただけないですか。

#147
○岸国務大臣 今軟弱地盤のことについての御質問がございましたけれども、まず、キャンプ・シュワブ北側の地盤改良につきましては、沖縄防衛局において、具体的な設計等の検討に当たり、これまでも土地調査の結果を詳細に整理、分析した上で、技術検討会の有識者の助言等を得つつ、合理的な設計、施工の追求が行われておるところでございます。
 この具体的な検討の中で、東京国際空港や関西国際空港で使用実績のある、一般的な、施工実績が豊富な工法によって地盤改良工事を行うことにより、十分に安定性を確保する護岸等の施工が可能であるということをお示しし、有識者で構成される技術検討会において、しっかり御議論をいただいて、内容を確認していただいておるところでございます。
 それから、米国政府との間でも累次にわたりまして確認をしてきているとおりでございます。日米同盟の抑止力の維持と普天間飛行場の危険性の除去を考え合わせたときに、辺野古移設が唯一の解決策であって、この方針に基づいて着実に工事を進めていくことが、普天間飛行場の一日も早い全面返還を実現し、その危険性を除去することになる、こういうことでございます。

#148
○屋良委員 大臣、私は総理にお答えをいただくようにお願いしたんですけれども、指名していないので、答弁はもっと簡潔に、ポイントだけをおっしゃっていただきたい。いつも同じ答弁なので、大体分かっているんですよ。
 日本側に幾ら聞いても、大丈夫だ、抑止力の維持だ、沖縄しかないんだ、唯一であるというふうな答弁しか返ってこない。
 だけれども、アメリカ側は明らかに疑問を抱いているというのは、もうこれはいろいろなレポートで出ております。
 二〇一七年、今手元に持ってきましたけれども、二〇一七年のアメリカ会計検査院レポートによりますと、辺野古は滑走路が短くて問題を引き起こすだろうと分析しております。
 現在の設計では、滑走路が千二百メートルしかない。オスプレイは離陸するときに千五百メートルが必要とされているため、滑走路端のオーバーランも使用した窮屈な運用になってしまいます。それでも、通常の運用には使えるでしょう。しかし、長い滑走路を必要とする戦闘機や輸送機などの緊急着陸で辺野古を使えない問題をこの会計検査院は指摘しております。
 政府は、緊急時には民間飛行場を使うから大丈夫だというふうに私たちに説明しておりますけれども、緊急着陸というのは、日常的に、とても頻繁に起きています。軍用機のコックピットにある様々な計器が異常を知らせたときに、飛行に問題がなくても、予防着陸などを含めてエマージェンシーランディングをしております。それが辺野古では行えないため、アメリカ空軍など全体の負担になると会計検査院は指摘しております。
 それから、普天間は朝鮮有事に備えた国連軍の指定基地となっておりますが、その機能も失うことになる、そんなふうな指摘がかなり詳細に列記されております。
 アメリカ側のレポートを読むと、辺野古は明らかに不良品です、欠陥商品。それを押しつけて日米同盟の抑止力とかと言っているのは、まさに私は、絵空事だ、これは危ないというふうに感じておりますけれども、総理、本当にこのままでいいとお考えですか。総理、お願いします。総理、お願いします。
    〔委員長退席、山際委員長代理着席〕

#149
○菅内閣総理大臣 現場の工事の状況というのは、一番よく知っているのが防衛大臣ですから、それは防衛大臣に先ほどお答えをさせていただいたわけであります。そして、現状も米国と連携をしているのがまさに防衛省でありますので、防衛大臣から先ほど実は答弁をお願いしたわけであります。
 政府としては、この辺野古については、先ほど来、防衛大臣も申し上げましたけれども、技術面、環境面の双方を、有識者の助言を得ながらそうしたものを米側ともしっかり調整をして行ってきているということで、そうした問題については承知していない。国同士でそうしたことをしっかり連携しながらやっているということです。

#150
○屋良委員 会計検査院というのは、議会の一部の組織なので、ほとんど忖度しない組織なんですね。だから、議会に現状をちゃんと報告している。
 しかも、このレポート、非常に興味深い。こんな記述もあります。在日米軍の将校の話として、日本政府が辺野古にがんがん巨額をつぎ込んでいるから、アメリカ側は施設の問題を提起しにくい、問題提起しにくい状態に追い込まれているというんですね。もしこのまま滑走路の問題を放置すると、国防総省は運用面で欠陥を抱え、一部の作戦展開が実行不可能になるか、あるいは大きなコストを背負うことになる、これが辺野古に対するアメリカの会計検査院の評価であります。
 安倍政権で強硬に始められた辺野古、そして、軟弱地盤が見つかっても、アメリカ議会の指摘を受けながらも、これが唯一の選択肢だと言い続ける菅政権。日米同盟、本当にこのままでいいんでしょうか。信頼性を大きく傷つけることになる。日米関係の地盤をまさに軟弱化させるんじゃないかと私は大変心配であります。
 総理、ちゃんとお答えください。これは技術面の話じゃありません。日米同盟の信頼性、辺野古をずっと進めることで、それが本当に担保できるんですか。どうお考えですか。
 議会の組織からいろいろな問題提起がされている。議会自身も、国防権限法案の中で、ちゃんと調べなさいというふうな法案の一条項が盛り込まれるようになった。これは大変大きな変化です。そんなものに全て蓋をし、耳をかさない。これは、このまま突っ込んでいると、私は大変危ないことになると思いますけれども、総理、それでもこれを進めるおつもりですか。どうぞ、お願いします、総理。

#151
○山際委員長代理 防衛大臣岸信夫君。(屋良委員「総理、総理、お願いします。これは日米同盟をどう維持していくかということです。これは技術的な問題ではありません」と呼ぶ)まず最初に答えてもらいます。

#152
○岸国務大臣 滑走路についてのお話がございましたので、一部、お話をしたいと思いますが、米国会計検査院の報告書、これは米議会の報告書でございますので、内容の逐一についてコメントする立場にはありませんが、いずれにしても、普天間飛行場の代替施設の滑走路の長さについて、これは日米両政府で合意されているものであります。通常、普天間飛行場に配備される連絡機等を安定的に運用する観点からは、米国の安全性基準を考慮して、長さが千二百メータープラスオーバーランが三百メーターとしたところでございます。
 特に大型の固定翼機の運用を前提にするものではないということから、滑走路の現在の長さから比較すると大幅に短くしているということでございますが、いずれにしても、米国とは逐一協議をしていることでございますので、決して、日米同盟が弱くなったとか、そういうことではないということでございます。

#153
○屋良委員 アメリカ議会の一組織である会計検査院のことだからとおっしゃいますけれども、それを多くのアメリカの議員さんたちは読んでいるはずですよ。だから今の変化が起きているというふうに見るのが正しいんじゃないでしょうか。アメリカの中で疑義が出ている、これは沖縄だけの問題じゃなくなっているということです。日米関係全般に悪影響を与えるかもしれない。
 基本的に私のスタンスは、沖縄に基地が集中し過ぎているため、もうこれ以上埋立てはやめてくれと、辺野古には強く反対する立場ですけれども、しかし、推進する立場の人にも考えていただきたい。米軍に無用な負担を負わせ、国民の巨額の血税を注ぎ込ませる。そして、軟弱地盤があって、本当にいつ完成するか、しかも、完成してからも使い物になるかも怪しい。
 この筋の悪い工事を止められるのは、菅総理、あなたしかいません。あなたしかいないんですよ。軌道修正する、今なら間に合う。是非、判断していただきたい。よろしくお願いします。
    〔山際委員長代理退席、委員長着席〕

#154
○菅内閣総理大臣 まず、この問題は、両政府で合意をして取り組んでいることです。そして、中間的に、防衛省を中心に状況を説明して、そういう中で進めてきているわけであります。まさに、我が国を取り巻く安全保障環境が厳しい中にあって、そしてまた、普天間の飛行場の、世界の中で最も危険と言われるこの飛行場の閉鎖と、そして安全保障を考えたときに、辺野古が唯一の解決策という、そうしたことについて、軟弱地盤の話も全て米国政府と話合いをする中で進めていることであります。

#155
○屋良委員 総理、今の御答弁、私は非常に残念だと思います。抑止力とか安全保障といった言葉は、評価するのが非常に難しいというか、ほぼほぼ不可能であります。これをやれば安全保障が維持される、これをやれば抑止力が維持されるというのは、これは無理ですよ、無理な話。
 なぜかというと、海兵隊、今、一万八千人いますけれども、これから米軍再編が進んでいくと、これは実戦部隊、八百人の小さな遠征隊になるんですよ。陸上部隊が、地上戦闘部隊が八百人だけですよ。これをこんなに減らしておいて抑止力を維持できるなんて、誰がまともに受け止めるんでしょうか。
 この米軍再編の話、それから基地の負担の話、基地をどこに置くかという話と安全保障は、これは全く別問題です。抑止力の維持も全く別問題です。
 私、ここにフリップで用意したんですけれども、これは沖縄の基地の七割を使う海兵隊の展開図です。資料三でございます。
 海兵隊は船に乗って動くというのは、これはもう皆さん御存じだと思いますけれども、その船は長崎県の佐世保に配備されている。それで、沖縄に来て、沖縄で物資と兵員を乗せて、それから目的地に展開していくんですね。だから、電車でいえば、始発駅は長崎県佐世保、乗車駅が沖縄県。目的地がどこか決まっていれば、乗車駅はどこでもいい。それによって安全保障が何か変わるということはほとんどありません。
 この負担をどう背負うか、どう分散していくか、その議論と、この安全保障や抑止力の議論をごちゃ混ぜにしているから、いろいろな場面で、大丈夫です、大丈夫です、いや、これしかないんですという非常に曖昧な議論しかできていない。これが現状だと私は思っております。
 そして、総理は、官房長官時代に沖縄の負担軽減担当も兼務されておりました。その沖縄負担の軽減策の看板政策として総理が実施されたのが、空中給油機の山口県岩国基地への移転でありました。
 しかし、総理、その成果は全く表れていない。
 この資料を見ていただきたいんですけれども、フリップの四ですが、この岩国に移転させたはずの空中給油機ですが、沖縄に戻ってきているんですよ、訓練のために。これはなぜかというと、これまた会計検査院のレポートが書いてあります。岩国基地に適当な飛行訓練施設がないため、沖縄に戻って訓練している。そのために、移動コスト、燃料代がかさむし、メンテナンス経費も余分にかかっているというふうにこの報告書にちゃんと書かれているんですね。
 給油機の移転というのは、何かいいことがあったんでしょうか。沖縄の負担軽減がまるで進まないばかりか、アメリカ側に対して新たな負担を強いている。空中給油機の移転で、私はもう本当に、何が日本のためになったのか、あるいはアメリカのためになったのか、到底理解できません。
 総理、担当大臣としてなさった看板政策でありましたけれども、今も総理、沖縄の基地負担の軽減策としてよく岩国への空中給油機の移転を話されますけれども、しかし、その地域で、岩国周辺で訓練する適地がない。しかも、当時は鹿児島の鹿屋を想定していましたが、そこもなかなか使いにくいというふうにレポートには書いてあるんですね。
 これが本当に負担軽減になるのかどうか。当時、担当大臣として進められた総理、何かおっしゃりたいことがあれば、どうぞお願いします。

#156
○菅内閣総理大臣 宜野湾市から大変歓迎をされていました。やはり、初めて普天間から岩国に移転をしたわけでありますから、そこは、普天間に常駐するときと違って、発着回数も大幅に、地元に与える影響は少なくなっているんじゃないでしょうか。

#157
○屋良委員 実績を示していただきたいんですけれども、現状はこれですよ。空中給油機はもう来ないだろうなと思うのが普通じゃないですか。それがどれだけ減ったか増えたかという話じゃなくて、検査院の報告書によると、訓練適地がない、だから今後も来るであろう、それは明らかですよ。だって、今現状がこうだから。それを負担軽減というふうにおっしゃるのが私は全然理解できません。
 総理は、よく沖縄の振興と基地リンク論を度々口になさいます。沖縄には米軍基地があって大変だろうけれども、予算の見返りがあっていいよねという見方が一般的ですけれども、それは明らかに誤解です。
 この資料五を御覧ください。沖縄県と財政力指数がほぼ同じ十二県における一人当たりの予算額を示しております。二〇一八年度のデータですけれども、これを見ると沖縄県の予算は少ない方です。本年度予算で鹿児島が少し、八千億円ぐらいに増えましたので、今、沖縄はこのグループでは最下位です。
 どこが基地負担と振興策がリンクしているんでしょうか。明確にお答えください。総理、お願いします。総理がリンク論をおっしゃっておりますけれども、どこがどう振興策と基地負担との軽減でリンクしているんですか。

#158
○岸国務大臣 負担軽減との関係ということでございますが、これまで政府としては負担軽減のために様々な取組を行ってまいりました。
 例えば、訓練移転によって、所在する航空機が長期間沖縄を離れることで……(発言する者あり)

#159
○金田委員長 静かに。静かに聞いて。

#160
○岸国務大臣 沖縄で実施されていくこととなる時間を含めた米軍機の運用全体が削減される効果があります。
 実際に、その上で、特定防衛施設周辺整備調整交付金は、環境整備法第九条の規定に基づいて、特定防衛施設の……(発言する者あり)

#161
○金田委員長 予算のことを聞かれて予算のことを答えていますから、続けて。

#162
○岸国務大臣 関連市町村に対しまして、年度ごとに防衛施設の面積や運用の実態、運用状況等を総合的に判断して交付しているものであります。
 宜野湾市への……(発言する者あり)

#163
○金田委員長 短く。もう終わって結構です。

#164
○屋良委員 質問とは全く逆の、というか全く関係のないお答えをいただいた。これはもう本当に誠意に欠けるような対応だと僕は思います。
 沖縄の分断を招いて、米軍に無用な負担を負わせて、いつ完成するか分からない埋立工事に巨額の血税を注ぎ込む、そして日米同盟の信頼をゆがめている、これが現実です。なぜ、誰のためにやっているんでしょうか。コロナで国民が疲弊するときに、こんな税金の使い方を国民は納得すると思いますか。
 時間が来ましたけれども、最後に。
 これは明らかに私は間違っていると思います。それを進めることは国民を不幸にする、そのぐらいの問題だ。国民ばかりか、日米同盟の信頼性を傷つけていく大きな問題だと思っています。それでもやるんですか、総理。どうぞお答えください。

#165
○菅内閣総理大臣 この辺野古移設については、まさに、地元とも話合いをし、そういう中で普天間飛行場から辺野古移設というのは決まった経緯というのがあります。そして、日米のSACO合意の中でもこうしたことが話されてきている中でできていることも事実であります。
 まさに世界で一番危険な普天間飛行場の移転として考えている唯一が辺野古であります。このことは、日米でしっかり連携して取り組んできているということも事実であります。
 国民の、県民の皆さんの住環境や、また環境に配慮しながら辺野古移設というのは進めさせていただきたい、このように思います。

#166
○屋良委員 非常にがっかりした答弁でございますけれども。
 私たちはこれからもアメリカに行き、真実を伝えていく。真実は、民主国家においては覆い隠せませんよ。幾ら公文書をシュレッダーでなくしても、幾ら役人の口に蓋をしても、これは、真実は真実としてちゃんと伝えていって、良心に訴えていきますので、是非とも考え直していただきたいということを申し述べて、私の質疑を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。

#167
○金田委員長 この際、岡本充功君から関連質疑の申出があります。枝野君の持ち時間の範囲内でこれを許します。岡本充功君。

#168
○岡本(充)委員 今日は、菅総理とコロナ対策について議論したいと思います。
 まずもって、本当に多くの皆さんがコロナウイルス感染症でお亡くなりになりました。心より御冥福をお祈り申し上げるとともに、今も治療に、そしてまた在宅での待機に、大変御苦労されている多くの皆さん方にお見舞いを申し上げます。
 そしてまた、その現場で働いている医療関係者の皆さん、一生懸命働いてみえます。心より敬意を表したいと思いますし、時短営業で頑張っている事業主の皆さん、そこで働く皆さん、全ての国民の皆さんが今一致結束してコロナ対策に協力をしている、そんな現状に感謝をまず申し上げたいと思います。
 その上で、菅総理、この間のこの状況、反省するべき点があったのではないかと思いますが、総理御自身は、反省するべき点、こういうところがあったというのがあれば教えてください。

#169
○菅内閣総理大臣 総理大臣に就任をしてから今日まで、このコロナ対策、多くの皆さんからいろいろな御意見を伺いながら進めてきました。
 そういう中で、二回目の緊急事態宣言というのも本年に入って行ってきました。そういう中で、いろいろな御批判があることは十分承知をさせていただいていますけれども、しかし、私自身、この緊急事態宣言を決断するに当たり、国民にとって最良というものを常に頭の中に入れながら行ってきております。
 そういう中で、医療が逼迫しているとか、いろいろな御意見も頂戴をしています。そこは、多くの国民の皆さん始め医療関係者の皆さん、また介護の現場の皆さん、皆さんの助けをかりながら、このコロナ感染拡大防止のために全力で取り組んでいきたい、このように思います。

#170
○岡本(充)委員 いや、決意じゃないんですよ。反省するべきところがあったのかと。
 では、具体的に聞きましょう。もう少し早く緊急事態宣言を出しておけばよかったな、こういう思いはありませんか。

#171
○菅内閣総理大臣 いずれにしろ、このコロナ対策をしっかり、感染拡大を防止する、そういう中で、結果については、このコロナ対策が、コロナが収束した後で当然行われることだろうというふうに思います。
 いろいろな御意見があることは、そこは真摯に受け止めさせていただきます。

#172
○岡本(充)委員 私、絞って聞いたんですよ。そういう意味では、緊急事態宣言をもう少し早くしておけば、GoToキャンペーン、ちょっと早くやめておけばよかったんじゃないかな、こういう思いがあったのかなかったのか。いずれにしてもじゃないです、その思いがあるのかないのかだけ端的に答えてください。そこだけでいいです。

#173
○菅内閣総理大臣 私は、そんな単純な問題じゃないと思います。緊急事態宣言は、法律によって、国会の附帯決議の中で、発する場合は慎重な上にも慎重にということを書かれています。そしてまた、専門家の皆さんの意見を聞くべきだということも書かれています。そうしたことを踏まえた上で判断をするのが私の責任であります。
 そういう中で、今判断をして、緊急事態宣言の中で今進んでいるところもあります。まだ進行中でもあります。そういう中で、しっかりと、この緊急事態宣言で国民の皆さんにお願いさせて、協力をさせていただく中で、コロナを収束をさせていくというのが私の一番の使命だというふうに思っております。
 ちなみに、去年の十二月二十三日の段階で、専門家の御意見、これがありますけれども、宣言を出す状況にはないという、十二月二十三日にはそういう専門家の御意見でした。
 そういう中で、一月四日に、私、年頭記者会見で、発出することの、私自身は発言をしました。一月五日には、まさに今発出する時期との専門家の皆さんの提言もいただいています。
 結果的にいろいろな問題があっておりますけれども、今進めている、緊急事態宣言で国民の皆さんに様々な制約をお願いしている中で進めていることを、いち早くコロナ収束に近づけていくというのが、これが私の役割だと思います。

#174
○岡本(充)委員 反省がないと次につながらないということは指摘をしておきたいと思います。
 その上で、先ほどもちょっと我が党の泉議員からも示しましたけれども、ワクチンの効果があったとして、ワクチンの効果が、三月からワクチン接種、実際は三月からできないんですけれども、三月からできたという前提でシミュレーションをしたものであります。
 したがって、波が二回、三回と来ないという前提でありますけれども、効果があった場合。これは、五百人で解除をすると、また感染者数が増えるんです。二百五十人でもこれは増えるんです。
 我々は、もっと減らすところまで頑張るべきじゃないか。確かにそのときは苦しいけれども、ワクチンが効けばいいですよ。もし効かなかったときに、若しくは接種が進まなかったときに、第何波と言うかは別にして、また波が来ちゃう。そのとき、また緊急事態宣言だ、時短営業のお願いだ、いろいろなことで頑張ってください、医療現場が逼迫する。こういうことを考えれば、もっと頑張って、減らしてから解除していく、こういう考え方に立つべきではないかと思うんですけれども。
 これを私たちはゼロコロナと象徴的に言っておりますが、総理としては、もちろん病床の逼迫の程度も見る、新規の感染者数だけじゃない、これは繰り返し発言されているのは承知をしていますけれども、これまで解除をしてきた、いわゆるステージ3だ、こんな状況ではなくて、ステージ2、もっと言えば、更に頑張って、患者数を少なくし、病床の余裕をつくってから解除をお願いしていく、こういった考え方はありますか。それとも、そうではないのでしょうか。
 総理のお考えを聞きたいです。

#175
○菅内閣総理大臣 緊急事態宣言を発出してから、新規陽性者の数は大幅に減り始めているんじゃないでしょうか。
 そして、私たちは、四つのことを今回の緊急宣言の中で国民の皆さんにお願いしています。特に飲食、八時までの時間短縮で行っていただいています。また、不要不急の外出も避けていただくように。さらに、イベントも制限をお願いしています。テレワークもお願いをしています。
 そうしたことの中で、政府が判断をする場合に、やはり専門家委員会の皆さんの御意見というのは、これはまさに専門家の皆さんですから、そこを最大限尊重しながら決めさせていただいています。
 そういう中で、何人になったらどうかという今の質問に、私はやはり、最終的には、専門家の皆さんの意見を伺いながら、そこは政治が判断をしたい、こういうふうに思っています。

#176
○岡本(充)委員 次のちょっとグラフに替えたいと思いますけれども、結局、同じ研究試算ですけれども、四百人で、もし、新規の感染者数が一日四百人の段階で解除したときの経済損失をゼロと、ここを起点とすると、確かに、一日百人まで頑張るということはお金がかかる。一方で、五百人で解除してしまった後の経済損失も大きい。それはそうなんです。
 ただ、決定的に違うのは、累積の死亡数が随分違うんですよ。五百人、千人単位で変わってくる。こういうことを思うと、やはりしっかり抑えた方がいい。
 今日は、専門家ということで、脇田所長にも来ていただいています。私の考え方はおかしいですか。もっとできるだけ下げた方がその後の感染抑制につながる、この考え方はどうですか。

#177
○脇田政府参考人 お答えいたします。
 感染者数を減らした方がその後の感染拡大をなるべく抑制できるという委員のお考えは、もっともなところだと思います。
 ただ一方で、このグラフにもありますように、経済損失を伴うものですから、そのバランスは非常によく検討すべきというふうに考えます。

#178
○岡本(充)委員 脇田さん、感染研の所長でもあり、分科会の座長代理でもありますから、科学的な見地で是非お話をいただきたいと思うんです。
 確かに、経済的損失は大きいということは私もお話をしています。ただ、ちょっと次のグラフを見てください、長い目で見て、きちっと対策を取ることの方がトータルのコストは安くなるんじゃないでしょうか。
 私たちは、いわゆるゼロコロナと言っている政策、ウィズコロナと言われる、いつまでもコロナ感染症が収束しない、テレビを御覧の皆さんも、まさか一生このマスク生活をしたいと思っている人はいないと思いますよ、いつマスクが取れるんだろう、そう思ってみんな頑張っているんですよ。どうやってそれを進めていくか。ポイントは、後ほどお話をするワクチンの話、それから、今日はもう一つ、入国制限の話をしたいと思います。
 厚生労働大臣に伺います。
 今、入国した方で十四日間待機をしている方、二月三日のLINEのいわゆる連絡で、連絡が取れなかった方は何割いらっしゃったんですか。

#179
○田村国務大臣 ただいま、検疫で陰性であったとしても十四日間自宅で待機をいただいて、フォローアップをしております。
 この中で、二月三日、これはこの日だけですけれども、この日だけ連絡が取れなかった方、こういう方々が約二割おられるということであります。八割の方が回答いただいたということであります。

#180
○岡本(充)委員 この日、経過観察、連絡取らなきゃいけない方は何人いたんですか。そのうちの二割って何人なんですか。

#181
○田村国務大臣 一万二千三百九十一人おられまして、一八・八%、二千三百二十七人、この日ということでありますけれども、この日、単日でこれだけの方がおられたということであります。

#182
○岡本(充)委員 何千人もの方が結局、その日と言っていますけれども、これは任意の日ですから、そういう意味では連絡が取れなくなっている。自分で自宅なりホテルなりにいてくださいね、入国カードに書いた連絡先に連絡してみたら連絡が取れませんという人がいる。こういう入国制限ではやはりまずいんじゃないか。
 私たちは、ここはしっかりやる、それから、検査を一生懸命やることも重要だと思います。検査の機械をもっと導入していく、そして多くの皆さんを検査をしていくということが重要なんですが、もう一つ、ワクチン、これは重要な課題ですので、ちょっと聞きたいと思います。
 一体、いつ接種は可能になるのか。四月一日以降と言っていますが、高齢者の皆さん方への接種は具体的にいつになる見込みなのか、はっきりとお答えいただきたいと思います。

#183
○河野国務大臣 高齢者の接種の日程はまだ確定しておりません。現在、ワクチンの供給スケジュールを確定すべく努力をしているところでございます。

#184
○岡本(充)委員 そういう意味では、五月になる可能性、六月になる可能性もあり得る、こういう理解ですか。

#185
○河野国務大臣 それは、確率的に全くないかと言われれば、一〇〇%そんなことはないとは言えませんが、現時点では四月の一日以降になりますが、四月にスタートできるように交渉しているところでございます。

#186
○岡本(充)委員 先ほどのグラフは、三月に接種ができる、進むという前提ですけれども、これは四月になる、場合によっては、確率としては少ないかもしれないけれども、五月になる可能性も否定はできない、こういう話であります。
 そういう中で、もう一つ気になるのは、ワクチンは本当にスケジュールどおりに接種できるかという大きな課題が準備状況であります。
 市町村は、どのようにしてこのワクチンの管理をするのか。接種者の管理、これは厚生労働大臣に伺いますけれども、ワクチン接種してから接種台帳までの記載はどのくらいかかることを見込んでいますか。

#187
○田村国務大臣 その前に、まず、先ほど約二割の方がという話をしましたが、これは誓約書に書いていただいておりまして、約束を破った場合、名前公表、これはもちろん、合理的なことがあった場合は別でありますけれども、あと、場合によっては停留ということでございますので、それもお約束していただいておりますので、そこは、こういう方々にはしっかり連絡を取ってそういうことをもう一度警告するようにと私の方から指示をさせていただいております。
 その上で、今、どれぐらい接種台帳、これは大体、各自治体でシステムを組んでいただいているところが多くなってきております。ただ、月に一回、医療機関から来た記録といいますか、それを打ち込んでおるというようなところがあるものでありますから、随時という自治体もありますけれども、比較的月に一回ということが多いものでありますから、まずは、医療機関でまとめてその接種の記録を自治体に持ってくるまでどれぐらい時間がかかるか、それから、自治体がそれから月ぎめで打っておるということでございますので、二か月とか、そういう状況だというふうに考えております。

#188
○岡本(充)委員 つまり、誰が打ったか二か月間分からないような、そんなシステムになっている。これをある意味変えようというのが、今、政府の取組だと理解をしていますが、こういうような管理で本当にいいのか。やはり、ワクチンの接種の記録をきちっと管理する必要がある。
 それからもう一つ、任意性の問題です。
 ワクチンを接種したことを例えば雇用の条件だとか、ワクチンを接種しないことを理由に解雇だとか、こういうことは許されるというふうに考えますか。

#189
○田村国務大臣 これは予防接種法のときも御答弁させていただいておりますが、そもそも、努力義務という形でお願いはしておりますけれども、打つか打たないかは御自身の御判断でございますので、それに対して、接種というものを義務づけるような形で各職場で何らかの差別的行為があるということは、これは我々としては看過できないというふうに考えております。

#190
○岡本(充)委員 ちょっと通告していないから、答えられたら。
 国土交通大臣、GoToキャンペーンはワクチン接種を条件にする、若しくは、経産大臣、お店に入るときにはワクチン接種の紙を持ってきた人だけそのお店に入れる、こういうことは許されると思いますか。

#191
○赤羽国務大臣 GoToトラベル事業に限って、その再開については、まだ現時点で具体的なことを検討しておりませんし、ワクチンとの絡みも考えておりません。今は、感染拡大収束に向けて、政府を挙げて、国土交通省としてやるべきことをしっかりやる、これに限るということでございます。(岡本(充)委員「ワクチン接種を条件にすることもあり得る」と呼ぶ)いやいや、それは全く、今は想定しておりません。

#192
○梶山国務大臣 一般の店舗にということでございますか。今のところ、やはり想定しておりません。

#193
○岡本(充)委員 いや、だとすると、河野大臣、コンビニでワクチンの接種歴を出せるようにするということも政府内で検討していると聞いていますけれども、そんなにしょっちゅうワクチンの接種歴を求められるような社会になるのは、私はどうかと思っているんですよ。やはりそれぞれの、個人の自由があると思います、そこには。
 これは、午後一時からまたテレビが入る中で、私、ワクチンのリスクとベネフィットを話したいと思いますけれども。もう十二時が来ちゃうから終わりますけれども、河野大臣、やはりワクチンのそういった任意性を確保するという意味からでも、余りワクチンの接種歴を求められるような社会にするのはおかしいんじゃないか、こう思うんですけれども、これについていかがですか。

#194
○河野国務大臣 ワクチンの二回目の接種を三週間後に打っていただくための勧奨はやった方がいいと思っております。
 それから、国際的に、海外渡航するときにワクチンの接種証明をシステム化しよう、そういう動きがあるのも事実でございまして、そういうときに対応できなければ日本国民が困ると思いますが、国内で、国が、行政が接種証明を何か求めるということは、今のところ、私のところでは想定しづらいと思っています。

#195
○岡本(充)委員 その一方で、集団免疫を獲得するためには一定程度ワクチンの、効果があるワクチンであれば、副反応が少なくて効果があるワクチンであれば、進めていかなきゃいけないということがあるんだろうと思います。
 さて、この五分間は、ちょっと違う話というか、一緒の話ですけれども、少し個別の課題を聞きたいと思います。
 今週から医師国家試験が始まり、各種医療職の国家試験が始まりますが、コロナウイルス感染症に感染していたら、若しくは濃厚接触者で自宅待機だったら、試験が受験できない、そしてまた来年という話になっています。看護師の国家試験は来週だと聞いていますけれども。これはさすがに、ちょっとかわいそうじゃないですか。こういった方々に再試験をするチャンスをつくってはどうか、知事会からも要請があると聞いていますが、これについて対応していただくことはできませんか。

#196
○田村国務大臣 これは、そもそも会場はしっかりと感染防止の対応はしているんですけれども、今言われたみたいに、試験日、陽性ではないけれども発熱をされておられるという方はおられると思います。そういう方でありますとか、あとは濃厚接触、濃厚接触で症状は出ていないけれども、もちろん濃厚接触で陰性ということが前提ですけれども、症状は出ていない、こういう方々に関しては、別室等々で試験を受けていただくというような対応を取っております。ただ、感染されている方ということになると、なかなかそれは、移動のときにということになりますから、難しい。
 それで、今、そういう方に追試ができないかというようなお話だったと思いますが、大体、試験作成に八か月、しかも、そこに百人以上、臨床に関わっておられるような医師の方々が関わって作っておられるということでございまして、なかなか、今すぐ追試というのは、これはもう物理的に難しいということでございますので、御理解をいただきたいというふうに思います。

#197
○岡本(充)委員 今すぐとは私も言っていませんよ。ただ、一定程度の期間で作れると思いますから、是非検討していただきたいし、ほかの医療職種、今逼迫しているんですから。看護師の国家試験も来年まで待ってくださいというわけにはいかないんだから。やはり看護師も確保したいと思っているのであれば、そういった人たちについても、いろいろな医療職の試験もみんな同じ扱いにすると言っていますけれども、これはもう一度検討してもらいたい。
 大臣、どうですか。一度考えてください。いや、ここでできると明言はできなくてもいい。検討するぐらい言ってあげてください。安心して療養しますよ。

#198
○田村国務大臣 本当にすごいマンパワーが、その中で試験をお作りをいただくのに、時間とかかるわけですね。今こういう状況の中で、なかなか御無理もお願いできないということがございます。そういう意味で、今現在では追試というものは考えていないということで御理解いただきたいと思います。(岡本(充)委員「検討は。検討もしてくれないのか」と呼ぶ)
 委員からそういうお話もありますので、考えてはみますけれども、ただ、非常に難しいということは御理解をいただきたいというふうに思います。

#199
○岡本(充)委員 感染状況がよくなればできる、そういった会議もできるかもしれませんしね。
 それで、ちょっとワクチンの任意性について、もう一点だけ。
 前回の質問のとき、官房長官は見えなかったので聞けなかったんですけれども。官房長官は、いろいろな報道で私見たんですけれども、ワクチン接種されるのかなということについて、この間、総理と財務大臣には通告なしでお答えいただいたんですが、官房長官は、御自身のワクチン接種については、接種されるおつもりはあるんでしょうか。

#200
○加藤国務大臣 これまでも御質問いただき、国会の場においても、時期によって若干違っていまして、私、去年の十一月に六十五になったものですから、高齢になるかならないかというのはありますけれども、まさにその対象になったときに適切に対応させていただくということを申し上げてきたわけであって、その段階で、私自身に番が来れば対応させていただきたいと考えています。

#201
○岡本(充)委員 適切に対応というのは、接種をされるということを指しておられるのか、それとも、まだ接種をするかどうかは決めていないということなのか、そこだけ。

#202
○加藤国務大臣 もちろん、その段階で、一般の皆さんもそうであるように、その安全性と有効性、いろいろなこれから情報が出てまいりますから、それはそれとしてしっかり判断して、有効性が安全性を上回るということであれば接種をしていきたいというふうに思います。

#203
○岡本(充)委員 残り本当に少しですけれども、オリンピック担当大臣にこれも聞きたいです。
 コロナウイルス感染症が蔓延する中でも、若しくは感染症の患者さんが東京都内で百人、二百人と確認される中でもオリンピックは開催できると考えてみえますか。安全、安心と言われているのは、ゼロとは言わないけれどももっと少ないことを指すのか、その程度でもできると考えているのか。そこだけお答えいただいて、今日の午前は終わりたいと思います。

#204
○橋本国務大臣 政府といたしましては、まずは第一に、感染拡大の防止に全力で取り組んでいるところであります。新型コロナウイルス感染症対策をしっかりと講じて東京大会を開催するべく、現在、関係者が一丸となって準備を進めているところであります。
 この困難な状況にあっても、国内外で、感染対策をしっかりと講じた上でスポーツの様々な大会が行われておりますので、東京大会における新型コロナウイルス感染症対策について、国、東京都、大会組織委員会によるコロナ対策調整会議において実効的な対策の検討を進めて、昨年十二月に取りまとめた中間整理を踏まえて、必要な対策を確実に実施していくこととしております。

#205
○岡本(充)委員 私は対策を聞いているんじゃないんです。百人、二百人患者さんが出る中でもできると考えてみえますか、できるんでしょうか、できないんでしょうかと聞いているんです。それだけ答えてください。それで終わりますから。

#206
○橋本国務大臣 医学、そして科学、そういった知見を、しっかりと専門家の知見を踏まえて対策をしながら……(岡本(充)委員「できるか」と呼ぶ)できる方向でしっかりと進めてまいります。
 東京大会を開催するということはもう決定をしておりますので、いかにコロナ対策を確実に進め、安心、安全の大会を開催できるかということになっておりますので、しっかりと対策に努力をしていきます。

#207
○岡本(充)委員 午前は終わります。

#208
○金田委員長 午後一時から委員会を再開することとし、この際、休憩いたします。
    午後零時一分休憩
     ――――◇―――――
    午後一時一分開議

#209
○金田委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。
 質疑を続行いたします。岡本充功君。

#210
○岡本(充)委員 午前中に引き続き、新型コロナウイルス対策の鍵であるワクチンについて少し聞きたいと思います。
 午前中もお示しをしたデータですけれども、これは、ワクチンが効けば、本当に、適切に接種ができていけば、効果があるワクチンであれば、こういうふうに波は一つで済むんですよという図をお示ししましたが、残念ながらワクチンが効かなければ、第二波、第三波が出てくるんじゃないか。
 これを抑えるために、私たちは、より少ない数まで抑えていこう、こういうことを提案し、ゼロコロナ作戦を提案しているところでありますが、その肝となるワクチンの有効性と安全性はどうなのかということについて、厚生労働省に確認をしたいと思います。
 ワクチンの有効性、今度、ファイザーのワクチンが接種可能になるという報道がありますけれども、もちろん、これからの承認であるということは十分理解をしていますが、確認をしておきたいのは、このファイザーのワクチンのいわゆる治験、これは、アメリカの有名な雑誌に十二月に公表されたデータを見る限りでは、この治験の参加者の年齢の中央値は五十二歳、そして、五十五歳を超えている治験の参加者は僅かに四二%、六十五歳以上はもっと少ない。
 つまり、六十五歳以上の接種者のいわゆるデータは、四万四千人参加したと言われても、それは少ないんだというその事実と、それから、もう一つ重要なポイントは、無症候性の新型コロナウイルス感染症、つまり症状が出ない、つまり感染はしているけれども症状が出ない人、こういった感染を抑えられるかどうかについてはこれからの課題であって、確かに重症者は少なくなったけれども、こういったウイルス感染自体を抑えられるかどうかということについては、これからの課題だと。もっと言えば、今後二年間経過を見ていく、この途中なんだということも併せて発表されている。
 この事実でいいかどうかだけ、確認をいただきたいと思います。

#211
○田村国務大臣 元々、これは感染を抑える、そういうような効果があるかということ自体は、言われるとおり、まだ認められていないと。
 ただ、発症を抑える、結果、重症化も抑えられるわけでありますから、そういうことは期待できるということが、これは公表情報でありますので、我々は今ちょうど、その判断をするための言うなれば審査をしているわけでありますので、直接我々がどうだということは言えませんが、公表情報の中にはそういうものが含まれているということであります。(岡本(充)委員「年齢も若い人が多い」と呼ぶ)それは公表情報の中の話。

#212
○岡本(充)委員 公表情報だとそのとおりだということでありますけれども、まさに年齢も若い人が多いということ、そしてまた、実際には感染自体を抑えられるわけではないから、もしかしたら、これは残念ながら、ワクチンを接種したけれども感染をするということであるとすると、感染自体が抑えられない可能性があるということを正直にやはりお話をしていただいた上で、それからまた、これから先、今まさに二年間の、これから経過観察、長期の予防効果と安全性を評価するための観察が継続されているという状況の中での承認だということをきちっと示して、まさに先ほど午前中もお話をしましたけれども、本人の意思によって接種が決められる環境をつくらないと、同調圧力だとかいう言葉もありますけれども、接種を強要するような社会になってはまずい、こう思うんです。
 総理、私のこの考え方、どう思われますか。同調圧力が起こることというのはやはりまずいんじゃないかな、こう思うんですけれども。
 もちろん、そのためには正確なデータを出さなきゃいけない。正確なデータを出した上で判断を委ねる、こういうことだと思います。どうですか。

#213
○菅内閣総理大臣 まず大事なのは、ありとあらゆる情報を国民の皆さんに与えるということが、開放するということが大事だというふうに思います。それ以後については御本人の判断という形になるというふうに思います。

#214
○岡本(充)委員 まさに御本人の判断ですから、そこは、同調圧力というか、接種をしなければ何か不利益になるというようなことがない社会を是非つくってもらいたいし、やはり、きちっとしたデータを出して、国民の皆さんが納得すれば接種が進んでいくわけですから、そういう方法での接種じゃないといけない。
 何か経済的利得があったり、何かキャンペーンに踊らされて接種するとか、こういうような環境ではまずいということについては、総理も同意をしていただける、こういう理解でよろしいですか。

#215
○菅内閣総理大臣 そのとおりです。

#216
○岡本(充)委員 是非それをお願いしたいと思います。
 改めて、ゼロコロナと言っていますけれども、この課題は、何といっても、午前中もやりました、検査の徹底をしていくこと。そのためには、様々な補助事業、そして予算も成立しています、PCR検査を徹底をしていく、たくさんの皆さんができる環境をつくる、そして入国の厳格なコントロール、そして適正な効果のあるワクチンの接種、そうしたことをやっていくという必要があるし、もちろんデメリットもある。
 何遍もお話をしていますけれども、確かに、経済的には、徹底的な支援をしなければ大変な困難を抱える人が出てくるわけですから、ここの支援は是非これからもやっていただきたいし、我々は、そういう意味で、政策提案を今日はさせていただいた上で、これからも、こうした問題について与野党で真摯な議論の場を、総理、私たちはつくっていきたいと思っているし、今日は別に政府の政策を、との対比は出していますよ、ただ、我々の提案ですから、こういったことを議論する場をもっと活用してもらいたい。この間の特措法の改正ではかなり政府も踏み込んでもらいましたけれども、こういった場をもっとつくって、与野党の力を合わせてやっていこうじゃないですか。
 どうですか、総理、そういう決意を自民党の総裁としても是非示してください。

#217
○菅内閣総理大臣 内閣総理大臣として、与野党問わず、建設的な意見がありましたら、是非それは取り入れさせていただきたい、ここはそういうふうに思います。

#218
○岡本(充)委員 取り入れさせていただくためには、国会の審議って、もう総理が出てくる回数というのはそんなにないわけですよ。いや、総理が出てこなくてもいいですけれども、そういう場をつくっていくということは重要で、与野党協議の場はありますよ、でも、やはりもっと積極的に、もっと頻回に開けるような環境をつくっていくということは、僕は重要だと思っています。
 いろいろなメリット、デメリットはそれぞれの政策にあります。我々の政策にもデメリットはある。でも、それを議論をしながら、何がいいのかというのを考えていく場がまさにこの国会であり、それはこの国難のコロナだからこそ、与野党を超えてみんなで頑張ろうと言っているわけですから、そこは、総理、もう一度お願いします。

#219
○菅内閣総理大臣 今申し上げたとおりでありまして、そうした、与野党問わず、建設的な意見というのは、それを参考にさせていただくというのは、これは政府の大事な役割だと思います。

#220
○岡本(充)委員 ありがとうございました。
 コロナ対策は極めて重要な課題だと思いますけれども、これからもまた聞きたいと思います。
 最後に、泉議員も聞いていましたけれども、待機児童ゼロの話ですね。
 総理、二〇二〇年度末にゼロ、やはりなかなか厳しいですよね。もうこれはやはりちょっと難しい、こういう理解でよろしいですか。

#221
○菅内閣総理大臣 昨年四月の待機児童者数は、調査を始めて以来最も少ない人数になりました。待機児童対策は着実に進めていきたいというふうに思います。
 その中で、昨年末に取りまとめました新子育て安心プランに基づいて、今後の女性就業率の上昇、これも見込んだ上で、令和六年度末までの四年間で十四万人の保育の受皿を整備したい、そういう思いの中で、この問題に最終的に決着をつけたいと思います。

#222
○岡本(充)委員 いや、二〇二〇年度末までは難しいでしょう、さすがにもうこの時点で。難しいなという認識がやはりあるんじゃないですか。
 いや、我々も、これも、だって責めるだけじゃなくて、やはり提案していかなきゃいけないと思っていますよ。なかなか難しいという認識に立って、一緒に考えていくという話じゃないといけないかなと思っているんです。
 そういう意味で、難しいんじゃないかなというこの認識を共有したいということなんです。どうですか。

#223
○菅内閣総理大臣 努力によって、待機児童は調査開始から最少にまで持ってきましたけれども、さすがにゼロというのはなかなか厳しいというふうに思います。

#224
○岡本(充)委員 それを踏まえて、今回、児童手当の一部、六十一万人分のカットということになるわけです。
 待機児童政策の財源をここに求めていくということになると、今後この数字が変わってくるんじゃないか。今回は一千二百万円という数字が出て、しかも、どちらか片方の親御さんの年収、こういう話もありますけれども、次は私じゃないかという声がやはり出てくるわけですよ。これが、一千万円が限度、八百万円が限度と下がってきたり、若しくは二人の所得を合わせて一千二百万円を超えたら対象外だというふうな話になってくると、これは子育て世代に間違ったメッセージを与えるから、やはりこういう財源の使い方はよくないと思うんですよ。
 いや、この児童手当というのは、今、総理、そこで一生懸命やっている秘書官の方が昔、厚労省の担当だったときにやった政策だし、田村大臣も加藤官房長官も、この政策で合意したときのある意味メンバーですよ。私、すごく覚えている、私もそのメンバーだったから。だからこそ思うんです。思い入れが強いんですよ。
 ここを削ってお金を今後出していくというようなこと、今回はこういう決定をされたというけれども、今後ずるずるここからお金を持ってくるというのはまずい。次は私じゃないかと思う人たち、いっぱいテレビで見ていますよ。次は私の児童手当が切られるのか、うちかと。そういうようなやり方は、もう今後、金輪際やらないでもらいたいと思うんですけれども。
 総理、どうですか、最後に。こういうようなやり方で今後財源を出していくということは、ちょっとなかなか、このままずっとやっていくというのは難しい、そういうことでいいですよね。

#225
○金田委員長 時間が参りましたから、簡潔にお願いします。
 総理、その前に坂本哲志国務大臣。(岡本(充)委員「総理が手を挙げています」と呼ぶ)いやいや、一言。さっきから手を挙げていますので、一言。

#226
○坂本国務大臣 簡単にお答えいたします。
 財源については、この四年間、一千四百億要るということで、そのうちの一千億を民間の事業者に出していただくことにしました。経団連、それから日本商工会議所、あるいは商工会連合会、こういったところに出していただいて、残り四百億、これを一千二百万ということで、そこに財源として充てたわけですけれども、今後、新しい財源については、今回の法案にも盛り込まれているとおりに、しっかり将来に向けて探してまいりたいというふうに思っております。

#227
○菅内閣総理大臣 坂本大臣の答弁に尽きます。そうしたことをしっかりと実行に移してまいりたいと思います。

#228
○岡本(充)委員 私の懸念が当たらないように願っています。
 終わります。

#229
○金田委員長 この際、吉川元君から関連質疑の申出があります。枝野君の持ち時間の範囲内でこれを許します。吉川元君。

#230
○吉川(元)委員 立憲民主党の吉川元です。
 私からも、まず、今回コロナで亡くなられた方々の御冥福をお祈りしたいと思いますし、今コロナの闘病を頑張っておられる皆様に一日も早い回復を心から祈念したいというふうに思います。
 まず、総理にお聞きをしたいというふうに思います。
 先ほど、岡本委員からも質問がございました。今回の対応はやはり遅れているんじゃないか、遅いんじゃないか、あるいは後手後手なんじゃないか。これは我々野党だけが指摘しているんじゃなくて、多くの国民の皆さんがそういう感覚を持っておられるというふうに思います。
 先ほどは緊急事態宣言の発出の話でしたけれども、それ以外にも、例えばGoTo停止の判断の問題、これもやはり私は、遅れたのではないか。
 我々野党は早くから、GoToはちょっと一旦見直した方がいい、また、専門家と言われる皆さんからも、GoToについては見直した方がいい、止めた方がいい、さらに、昨年の勝負の三週間、その中で、尾身会長の方からも、GoTo含め人の動きを低減を、こういう声があったにもかかわらず、判断が非常に遅れたというふうに思いますけれども、この点についてどのように考えておられますか。

#231
○西村国務大臣 感染拡大防止、抑制をしていくための対策については、専門家の皆さんと常に議論をしながら進めてきております。
 GoToトラベルキャンペーンについても、感染拡大してステージ3になった地域はそれを一時停止などするようにという提言をいただき、十一月の下旬から、先行して、感染拡大しておりました北海道札幌、そして大阪、そしてその後に東京、名古屋という、提言に従って私ども一時停止などの対応をしてきたところであります。そして、年末年始は全国一斉に停止をするという判断、これは、専門家の皆さんからも提言以上の対応をしてくれているというふうに評価をいただいているところであります。
 様々な御指摘、私ども受け止めながら、専門家の意見をしっかりと聞いて、引き続き感染拡大防止、抑制に全力を挙げていきたいというふうに考えております。

#232
○菅内閣総理大臣 まず、国民の皆さんのそうした声には真摯に耳を傾けさせていただきたい、このように思います。
 そして、私自身は、九月に内閣総理大臣に就任して以来、まさに国民の皆さんの命と暮らしを守る、それが私の最大の使命でありますから、日々のコロナ関係の状況を、専門家の皆さんや、いわゆる様々な関係者の皆さんから御意見を伺いながら、この対応は練っておりました。
 そういう中で、今、西村大臣から答弁ありましたように、この緊急事態宣言、それに入る前に、ステージ3と言われた、たしか大阪とか東京とかあるいは札幌だったと思いますけれども、そうしたところについては、専門家の皆さんから、GoToは停止した方がいいじゃないかと言われまして、そこはそのとおりにさせていただきました。そして、年末年始にかけて、全国一律は、これは私の判断で停止をさせていただきました。
 さらに、緊急事態宣言につきましても、当然、専門家の皆さんの御意見を伺いながら決めさせていただくことになっていますので、そういう中で判断をさせていただいて、専門家の皆さんは、急所とする飲食の場を中心に対策を進めるべきである、そうした専門家の皆さんの御意見を伺う中で、緊急事態宣言をやって、その急所と言われたとおりに、今、数字が連日発表されていますけれども、大幅に減ってきていることは、これは事実じゃないでしょうか。
 そういう中で、国民の皆さんには大変申し訳ないことでありますけれども、更にもう一月、この制約の中で御協力いただいて、このコロナの感染拡大というものの収束に向けて努力をしていきたい、そういう中で判断をさせていただいているところであります。

#233
○吉川(元)委員 今、急所を押さえた対策で減っている、少しずつ今減っているという状況はそうだというふうに思います。だったら、もっと早くそういうふうな対応を取れていれば、更にもっと、ある意味でいえば、我々はもう十二月中には緊急事態、発令すべき時期じゃないかということを何度も言わせていただきました。そうすればもっと山も低かったし、もっと早く収束に向かう状況になったんじゃないか。私は、やはり結局、遅いというふうに言わざるを得ません。
 それで、これは、情報が十分迅速に上がっているのか上がっていないのか、あるいは判断そのものが遅れているのか、あるいは、この間の本会議で、枝野代表が正常性バイアスの指摘をしたところ、総理は、根拠なき楽観論に立ち、それによって対応が遅れてきたとは考えていない、こういうふうに否定もされておられます。
 ただ、今ほど言ったとおり、やはり一つ一つの判断の遅れが感染の拡大につながっている、その点はしっかりと認識をしていただかないと、これから先の対応、これがまた問題になってくる。そこでもまた遅れるということはないようにしていただきたいというふうに思います。
 一つ気になるのは、なぜ遅れるんだろうと。これはもしかすると、総理の政策理念、これと関係しているんじゃないかというふうにも私自身勘ぐってしまいます。総理は常々、総裁選のときからだったと思いますけれども、自助、共助、公助、こういう考え方をずっと政策理念ということで明らかにされておられました。
 先般、これは補正予算の参議院での審議だったと思いますが、石橋議員の質問に対して、自分でできることは基本的にはやはり自分でやってみる、そして、まずは地域や家族、周りでまず助けてやってみる、そして、ここからが私聞いていてびっくりしたんですけれども、どうにもならないときは必ず政府で助けてくれる、こういうふうに自らの自助、共助、公助の話をされておられました。
 どうにもならない限り公助が来ない、公助はしないというふうにも受け取れる発言でありますし、これに関連して、総理は、最終的には生活保護というお話もされました。これは非常に物議を醸しまして、インターネット上でも炎上したなんといった話も聞くんですけれども、改めて尋ねますけれども、総理にとってのセーフティーネットというのは一体どういう意味があるのか、公助というのは一体何なのか、これを改めて教えてください。

#234
○菅内閣総理大臣 まず、その前に、先ほど、緊急事態宣言が遅過ぎたという批判があります。
 それで、私自身、昨年の、実は、専門家委員の人からいろいろな意見を聞いています、十二月二十三日の段階で、これは公になっていますけれども、まだ宣言を出す状況じゃないという御意見でありました。そして、一月四日に、私自身は緊急事態宣言を記者会見で申し上げました。そのとき、専門家委員の皆さんからは、まさに今発出の時期である、こう言っていただいたということも、これはつけ加えさせていただきます。
 ただ、それでよかったということじゃないですよ。いろいろな意見がありますから。そういう中で、いつの時期が一番、この緊急事態宣言、効果があるかという、そうしたものを決めるについては、様々な先生方に相談しながら、そして、これは世界の首脳もそうだと思いますけれども、ロックダウンとかやっています、多くの国民にいろいろな御迷惑をかけます、この緊急事態宣言でもいろいろな方に、特に飲食の皆さんには大変な御迷惑をおかけするわけです、そういう中でぎりぎりの判断をさせていただいてきている、ここだけは是非御理解をいただきたい、このように思います。
 そしてまた、私の、自助、共助、公助、そして私はきずなと言っています。これは社会像ということを私はずっと言い続けてきております。まずは一人一人が自分の力を最大限発揮することが大事じゃないでしょうか。そして、互いに助け合い、支え合っていく、ここも大事だと思います。そして、それでも駄目であれば、政府としてのまさにセーフティーネット、ここをしっかり整えることが大事じゃないでしょうか。そういう形の中で、まさに国民の命と暮らしを守る、これが政治の責務であります。
 ですから、このセーフティーネットについても、一挙に生活保護ということではなくて、そこに行く前の寸前の中で、様々な給付金だとかあるいは貸与するお金だとか、いろいろなことを重層的につくらせていただいて、それでも駄目なときは、やはり政府としてしっかりと、必ず政府が、頼りに、どうにかしてくれるという、そうした信頼される政府をつくっていきたいというのが私の考え方であります。

#235
○吉川(元)委員 私が言っているのは、自助や共助は必要ないなんて言っていないんですよ。普通に生活している人たちは、みんな、自助や共助、しているわけです。総理は、いわゆる国のトップ、政府のトップでありますし、その方は、まず真っ先に何を考えなきゃいけないかといったら、公助なんですよ。国民に向かって、まずは自分でやってみてください、駄目なら、家族やあるいは友人、知人、周囲の人たちに助けてもらってください、それでもいよいよ駄目になったら何とかしますという話を総理がされるから、私は問題なんだと。その点について、是非考えていただきたい。
 なぜそういうことを私は強く言うかというと、私はやはり、後手後手になってきた、私自身はそういうふうに思っていますから、後手後手になってきたというのは、この考え方が根底にあるんじゃないかと。まず個人の皆さんが感染拡大防止に頑張ってみてください、その次に、まあ、共助というのはどういう形なのか分かりませんが、それでも駄目なら政府が出ていきます、これが結果的な遅れにつながっているんじゃないか。
 勝負の三週間の際に、いみじくも尾身会長、これは本会議でも私は発言いたしましたけれども、個人努力に頼るステージが過ぎたという話をされているわけです。つまり、個人の努力でお願いしますというステージじゃないんだと。これはつまり、逆に言えば、コロナ対策、感染防止対策、もちろん個人の、国民の皆さんの理解とそれからいろいろな行動変容も必要だというのは理解しますけれども、そこに頼り切っていたということの裏返しなんじゃないんですか。
 私は、それは、今言った自助、共助、公助というこの考え方、これを変えるべきだというふうに思いますし、少なくとも、このコロナ対策、とりわけ感染症の拡大防止、そこに取り組む際には、これは一旦封印していただきたい。公助、いわゆる行政として何をやるべきなのか、それを考えていただくのが総理の務めだというふうに思いますけれども、その点はどうですか。

#236
○菅内閣総理大臣 まず、誤解されないように申し上げますと、私自身、国民の皆さんの声には真摯に耳を傾けて、そこは謙虚に受け止めたいと思います。後手後手ということは、いろいろな方からも批判をされています。
 ただ、この国を預かる者の一人として、最高責任者として、国会の中で、緊急事態宣言、これについては、慎重な上にも慎重にやるようにという、これは附帯決議がつきました。そして、同じ附帯決議に、専門家の先生方から話を聞く、その上で決める、判断をすべきということもいただいています。
 そうした中で、昨年の暮れ、GoToの話がありましたけれども……(吉川(元)委員「いや、自助、共助、公助という考え方を私は聞いているんです」と呼ぶ)ですから、昨年の十二月二十三日に、専門家の先生方は、まだ宣言を出す状況にはないということを公表しています。そして、一月四日に私が宣言をした翌日の五日に、まさに今発出する時期ということも言っていただいています。
 ですから、私自身、これは言い訳するわけじゃないんですけれども、この判断するについて、そうした先生方に相談をさせていただく中で、責任はもちろん内閣総理大臣ですから、当然、皆さんの暮らしとかなりわいだとか、いろいろなことを考えた上で判断をさせていただいているということであります。
 自助、共助、公助でありますけれども、私はやはりそこが基本だというふうに思います。そして、今はコロナで皆さんが大変厳しい状況の中でありますから、そうした中にあっては、給付だとかあるいは資金の貸付けだとか、いろいろなセーフティーネットを今重層的にやっています。そうしたことをしっかりやり遂げて、最後はやはり政府が守ってくれるという、そうした信頼感を得る政府にしたいと思っています。

#237
○吉川(元)委員 何か、かみ合わないですね。最後はということじゃないんですよ。最初から、今回のコロナの感染防止については、公助というものがないといけないんですよ。
 ここばかり議論しても時間だけが過ぎていきますが、ただ、非常に危惧するのは、これはコロナ対策ではありませんけれども、先ほど少しお話もありましたけれども、また午前中も泉議員の質問にも答えられておりましたが、児童手当の特別給付の廃止。これも、とにかく自助でやれるんだから自助でやれ、そういう流れにあるんじゃないか。公助の部分を自助にどんどん切り替えていく、こうした流れが続けば、助かるものも助からなくなってしまう。
 そのことを指摘した上で、もう一点、今度は公助の話についてお聞きしたいと思います。
 これは、菅総理の責任というよりは、それ以前から進んできた話ですけれども、保健所、これが今大変な状態になっている。いろいろテレビ等でも報じられておりますし、また、他の部署から職員を応援で配置をする、こういうことも行われておりますけれども、それで、じゃ、保健所の業務、職員の負担は緩和されているのか。残念ながら、実はそうはなっていないというのが実情だというふうに思います。
 職員団体の方にお話を聞いたところ、こんな声も聞こえてきました。どこにも行けない、GoToキャンペーンなんかも全く利用できない、奮闘するしかない日々、もうやるせない、保健所は常勤で働く人員を増やしてほしい、応援で人が替わりながらではなくて、きちんと常勤で配置してほしい、あるいは、休日、夜間のコロナ待機当番の日は自宅で待機することになり、ストレスがかかる連絡のやり取りが発生することもある、手当は一切ない、携帯電話の呼出し音が怖い、当番以外の日でも患者の搬送が入ってくる、恐怖や挫折感がある。
 こういう保健所の実態、総理はどのように御認識されていますか。

#238
○菅内閣総理大臣 保健所には、住民の皆さんからの相談、さらには、積極的疫学調査、入院調整、地域の感染対策のまさに中心となって、日夜大変な御努力をいただいています。そしてまた、大きな御負担の中で頑張っていられますことに、心から感謝と敬意を表したいというふうに思います。
 政府としては、まず、保健所は自治体が設置団体でありますから、設置自治体に対して、全庁的な応援体制をつくってほしい、また、保健所業務の積極的な外部委託をしてほしい、そうしたものについては対策費として交付金でしっかり応援させてもらいますよ、こうしたことは政府は申し上げています。そしてまた、保健師の広域的な応援体制に、今約三千名くらい増員をして応援をできるようになっていますけれども、やはり保健所は集中的に大変なところになっていますので、皆さんに負担というものを、大変な御負担をかけておりますことに、本当に感謝の気持ちでいっぱいであります。
 いずれにしろ、これは、来年度以降ですか、保健所の定員だとか、そうしたものを大幅に拡充させていただくことになっております。

#239
○吉川(元)委員 保健所の数が大幅に今減っている。これは恐らく、国会、いろいろなところでも議論になっているというふうに思います。一九九四年には全国で八百四十七あった保健所が、二〇一九年には四百七十二。半分近くまで減ってしまっている。それは、この間ずっと、公的な部門を切り捨ててきた、いわゆる公助の部分を切り捨ててきたその流れが、今のコロナ対応の中で矛盾が保健所に集中的に表れているというふうに言わざるを得ません。
 是非、公助の役割、今、保健師を二年かけて一・五倍にするということだというふうに思いますけれども、これは簡単には見つからないですよ。減らすのは簡単です。だけれども、人を必要なときに確保していくためには、常日頃から人員を十分に確保する。そういう意味では、交付税措置も含めてしっかりとしたことをやっていただかないと、これは、危機になって慌てて人を入れるといっても、そんな人はそう簡単には見つからないということは是非御認識をしていただきたいというふうに思います。
 次に、持続化給付金について少しお聞きしたいというふうに思います。
 持続化給付金、これで一息ついたという声も、私、たくさん聞いてまいりました。ただ、既に他の委員からも質問ありましたけれども、やはりもう一回持続化給付金をという声も強くあります。私も全くそうだというふうに思います。
 ただ、同時にもう一つ、実は、この持続化給付金で救われていない事業者、これが現実に存在しています。というよりも、持続化給付金が給付されていない、門前払いをされている。幾つか相談を受けました。そうしたところというのは、大体、任意団体と言われるものです。
 この制度、ホームページを見ますと、そのうたい文句の中に、中小法人等を対象とし、会社以外の法人でも幅広く対象とする、こういうふうに書かれているわけです。
 私の知っているところは、キャンプ場の運営を委託をされてやっているところですけれども、ちゃんと法人税も払っています、法人番号も持っています。ただ、任意団体ということになると、この持続化給付金が、全く支援の対象から外れてしまうんです。しかも、何で外れているのかが分からない、最初のうちは。
 何度か中小企業庁ともやり取りをいたしました。いろいろなことを言います。例えば、自治会もそうだとか、あるいは同窓会もそうだとか。それは、きちんと、実際に事業実態があるのかないのかを調べれば分かるはずなんです。何でこれが除外をされているのか、これは、総理、対象とすべきだと思いませんか。総理の答弁を求めます。

#240
○梶山国務大臣 持続化給付金についてお尋ねがありました。これまで、四百三十九万件の申請を受けて、四百十八万件、約五・四兆円をお届けしてきたところであります。事業者の事業継続の下支えに効果があったものと受け止めております。
 そして、今、人格なき社団、みなし法人の件についてお話がありました。
 持続化給付金は、新型コロナウイルス感染症の拡大により特に大きな影響を受けている事業者に対し、事業の継続を下支えし、再起の糧とすることを目的として現金を給付するものであります。
 みなし法人とは、今言及がありましたけれども、人格なき社団等についての法人税法上の概念であって、共済組合、マンション管理組合、町内会など、幅広いものが含まれております。数多くの団体があるということであります。
 これらの団体には、構成員の福利厚生、共用施設の管理や相互交流を行うものが多く、このような団体は構成員からの会費等により活動費が賄われるべきものであり、公費による支援はなじまないと思っております。一方で、農産品の販売を行うグループなど、不特定多数に対し財・サービスを提供する会社類似の団体は少数であり、これを法人番号や名称から識別することはなかなか困難であります。
 多数の事業者に迅速かつ適切に給付を行う必要がある持続化給付金において、他の事業者には電子申請、書面審査に限定している中で、人格なき社団等に限ってこうした個々の事業実態を直接個別に調査、確認することは現実的ではありません。その上、このような人格なき社団等の実態は極めて多様でありまして、所管省庁においても、その実態把握の状況は様々に異なっております。そのため、こうした人格なき社団等の活動内容を一つ一つ分類して給付の是非について判断する統一的な審査基準を作ることも現実的ではなく、持続化給付金の対象に含めることは困難であると考えております。
 一方で、地方自治体などでは、人格なき社団等の個々の事業実態を把握できる強みを生かして、当該活動の地域における意義を踏まえて独自に給付金や補助金の支援措置を講じているところもあります。地方創生臨時交付金なども活用いただきながら、それぞれの団体の地域における様々な活動が支援されることが重要であり、こういった地方創生臨時交付金によっての支援というのは、政府で統一見解で持っておりますけれども、しっかりと応援をしていく旨、昨日も述べさせていただきました。
 ただ、冒頭に申しましたように、四百万件を超える申請があるわけであります。その中に、合理的に審査をしていく基準としてこういったものが入らないということであります。

#241
○吉川(元)委員 総理、今、少数だからしようがないんだ、分からないからいいんだ、そういうことでいいんですか。私は総理に聞いているんです。総理、だって、税金も払っているんですよ、法人税も払っているんですよ、事業も行っているんです、実態もあるんです。それは、行って調べれば分かるはずです。
 持続化給付金、委託費で相当な金を落としていますよね、何度も問題になりました。だけれども、救わなければいけない人たちが救われていない。この実情について、もう少し検討を是非していただけないでしょうか。総理、是非。

#242
○菅内閣総理大臣 担当大臣のところでも、そうしたいろいろな方からの特殊事情というのは聞いた上で判断しているんじゃないでしょうか。私自身は、現場はよく分かりませんけれども、ただ、一律にということでなくて、その実態を伴っているかどうかということも重要な参考にしているんじゃないかなというふうに思います。

#243
○吉川(元)委員 実態が伴っているかどうか。まさにそうなんですよ、実態が伴っているんですよ。それは調べれば分かる話なんです。それを、もう時間がないので言いませんけれども、法人番号のある桁のところの数字だけ見て、インターネットで申し込もうとしたら、はじくんです。理由も分からない、最初は。何でなんだと。
 私、さっき、経産大臣の少数だからという発言は非常に驚いたんですけれども、私は、そういう考え方は駄目だというふうに言わせていただきたいというふうに思いますし、是非検討していただきたい。
 もう一回、もう経産大臣は結構です、総理として、検討をしていただけるお約束をいただけないでしょうか。いやいや、もう経産大臣は結構です。

#244
○金田委員長 担当大臣から一言。経産大臣、一言。その後、総理からいただきます。

#245
○梶山国務大臣 先ほども申しましたように、これはいろいろ検討させていただきました。そして、衆参の両院でこういう質問もございました。そして、調査すべきだというお話もいただき、調査をさせていただきましたけれども、この人格なき法人につきましては、多種多様で一律の審査ができないということであります。四百万件を超える審査というのは膨大なものであります。そういった中で、ウェブ申請でそういう要件を決めているということですので。
 ただ、救われなくていいということではありません。しっかりと地方において、実情を知るところにおいて救われるような予算措置も考えていかなくちゃならないということであります。

#246
○吉川(元)委員 じゃ、少なくとも、そうした、今回対象外になったところが救われるような形で地方がいろいろとやれば、きちんと国の方でも財政的な支援を行うということでよろしいですね。よろしいですね。
 今、うなずいておられますので、是非、具体的な検討をお願いしたいというふうに思います。
 それと、もう一点。最初十一、今十都府県、緊急事態が発令されていますけれども、それ以外の地域でも、今回の緊急事態宣言、その前からかなり感染が拡大をしてきました。その中で、それぞれ、個人あるいは事業者含めて、自助、共助で頑張っているんです。ニュースなんかを見ると、そういう共助の在り方みたいなのがよく特集で流れていて、頑張っているなというふうに、恐らく総理も御覧になったことがあると思います。
 ただ、その一方で、国のしゃくし定規な規定を当てはめることで、その共助というものがなかなか実現できない部分があります。具体的に言いますと、前回の一回目の緊急事態宣言の際には様々な特例が設けられました。その中には、今も続いている特例もありますけれども、一旦その特例がなくなった、別な形に変わってしまったという特例もあります。
 一つ例を挙げますと、タクシーデリバリー、これはニュースにもなっていますから御存じだと思いますけれども、タクシーで例えば食事を運ぶ。これは、会食をしないでくださいとか、あるいは、やはり感染が広がると、みんな、そこは自粛をするわけです。そういうものに対してタクシーを使ってデリバリーをする。
 これは、一回目のときには、免許が必要ですけれども、特例を設けてやれたんです。今回は、正規のルートで免許を取ってくれと。免許が取れるのが二か月から三か月後。もちろん、コロナがこれから先どのぐらいまで続くか分かりませんけれども、少なくとも、今必要だというふうに考えているそういうサービスをやるためには、この特例、もう一回復活をさせていただけないでしょうか。
 そうすれば、地域で、まさに総理が言う、これは共助という形になると思いますけれども、それにも資するというふうに考えますけれども、いかがでしょうか。

#247
○赤羽国務大臣 お答えさせていただきます。
 これは、少し今言われたのとは事実が違いまして、緊急事態宣言下の中で、ステイホームということで宅配、デリバリーの需要が高まってきた、他方で旅客の需要が減少した、こうした中で、タクシー業界からも特例措置として食料ですとか飲料の宅配を認めてほしいと。これまでは、言わずもがなでありますが、タクシーというのは有償で物を運べない、そうした仕切りでございましたが、道路運送法の第七十八条の例外規定、ある一定の期間、例外的に認めるという第七十八条を適用して九月まで認めさせていただきました。
 しかし、業界からは、もう今後このビジネスモデルは永続的に続けたい、恒久的な事業として認めてほしい、こういう要望がありました。我々もそうした方向で検討するに当たりまして、やはり有償で物を運ぶ以上は、事故が起こったときの賠償の能力ですとか適切な運賃の設定とか、やはり最低限のルールは決めなければいけない。そうした観点から、今は貨物自動車運送事業法の許可を与えてやっていくということでございます。これはもう、現在、全国で四百三十三社だったと思いますが、この許可を受けてやっていて、こうしたことを変えてくれという御要望は全国のタクシー、ハイヤー業界から出ているわけではございませんので、こうしたことは現状続けるべきだというふうに思っております。

#248
○吉川(元)委員 地域によって、恒常的にやれる地域とそれからそんなに常日頃は需要がない地域、いろいろあるんですよ。だから特例を設けたわけでしょう。その特例を今回も、緊急事態宣言が出ているところ以外でも、いわゆる会食の自粛等々お願いをしているのであれば、これはやはり私は特例を是非設けていただきたい。それが、総理の言う共助の一つのやり方をやっているわけですから、是非総理、一言、検討していただけないでしょうか。

#249
○赤羽国務大臣 許可にかかる期限も約一、二週間ですし、高いハードルがあるわけではございません。
 他方で、やはり暫定的なやり方ですから、運賃がどうなるかとか、やはり相当な混乱もありますし、事故のときの賠償の保険も掛けなくていいというわけにはいきませんので、それは最低限、国土交通を行政する所管としては、そうしたことは守っていただかなければ認めるわけにはいかないと思います。

#250
○吉川(元)委員 いや、初めてやるわけじゃないんですよ。既に一回やっているんですよ。(赤羽国務大臣「期間を決めているわけです」と呼ぶ)だから、それでいいんです。期間を決めてやっていただければいいんです。そんなに、今まさに緊急事態宣言が出て、この後、コロナの感染者数がどのぐらいまで減っていくのか、あるいは緊急事態宣言がいつ解除されるのか、あるいは、例えば食事ももう少しできるようになるのか、これは分からないですよ。だけれども、今はそれは自粛してほしいというふうに要望しているんだったら、それを私はやることは、しかも初めてやるわけじゃないんですよ、既にもうやった、経験のあるところが、あれをもう一回再開したい、そういう声を、是非総理、聞いて、まさに総理の言う共助ということをやろうとしているところでありますから、是非そこはお願いをしたいと思います。
 ちょっともう時間がないので、次に移りたいというふうに思います。
 今、国民それから事業者は大変苦しい実態にございますし、経済統計を見ましても、GDPもマイナス、それから、雇用関係の完全失業率あるいは有効求人倍率を見ますと大変落ちている。リーマン・ショック以来とか、中には、これは有効求人倍率ですけれども、オイルショック以来の落ち込みとか、そういう状況になっております。
 ところが、そうでない部門といいますか、そういうものがあります。それが、パネルを用意いたしましたが、皆さんの資料でいうと一ページ目のグラフ一であります。
 これを見ていただくと、これは日経平均株価の推移であります。確かに、コロナの去年の三月ぐらいに一旦大きく落ち込みましたけれども、その後はずっと上がりっ放し。多少、その日その日で落ちたり上がったりすることはありますけれども、基調としてはずっと上昇しております。これだけ見ると、まるでコロナなんかないかのごとき、そういう株価の動きであります。非常に私自身、違和感を感じますし、この背景には、日銀のETF、あるいはGPIF等々の公的資金が大量に入り込んでいる。私、これはやはり官製相場だというふうに思うんです。
 今日、黒田総裁はいらっしゃっていますね。これはちょっとやはり異常な状態だというふうに思うんですけれども、日銀としてこれをどのように考えていらっしゃるんでしょうか。

#251
○黒田参考人 まず、現在の株価のそのものについて、中央銀行総裁として公式のコメントというのはやや差し控えたいと思いますけれども、基本的に、株価というものは、経済の先行きあるいは企業収益の先行きを判断して決まってくるということが大きいと思います。ただ、その下でも、御指摘のように、いろいろな要因があって株価は決まってきております。
 そうした中で、日本銀行のETFの買入れの影響というか、効果はどうかということだと思いますけれども、ETF買入れ自身は、株式市場のリスクプレミアムに働きかけることを通じて、企業や家計のコンフィデンスが市場の不安定な動きに応じて低下するということのないようにするということで、そういうことを通じて、企業や家計の前向きな経済活動をサポートするということを目的としております。
 それから、御指摘のように、感染症が去年始まった段階で株式市場は大きく不安定化したわけですけれども、日本銀行によるETFの買入れはそうした市場の不安定な動きを緩和する効果はあったのではないかというふうに思っております。

#252
○吉川(元)委員 もう時間が来てしまいましたが、こんなことをやっている、株を買っている中央銀行なんて世界中どこにもありませんよ、日本だけですよ。しかも、去年は、結局十二兆までいきませんでしたけれども、十二兆まで買う、一日二千億以上買うと。株価が下がったら日銀が買ってくれるんだ、そういうメッセージが今市場の中に広がっている。これはやはり異常なことだというふうに思いますし、経済の先行きなんて全然反映していないですよ。この異常な株の上昇というのは、明らかに私自身は、官製相場とか官製バブルということを言われる方もいらっしゃいますし、経済実態と乖離して、もはや経済指標でもないというふうにも言われております。
 国民に自助を説く、そして、株式市場には公助を入れる。国民にはリスクを負わせて株式市場のリスクは取り除く。これは余りにおかしいと思いませんか、総理。
 やはり、もう今日は時間がありませんので、また別の機会にただしたいというふうに思いますけれども、こういう経済政策、私は、日銀というのは、高校時代を含めまして、通貨の番人と習ってきたんですよ。いつから株価の番人になったんですか。安倍政権以来、含めて、番人とつく人たちがどんどん番人の役目を降りて、別なことをやり始めているんです。内閣法制局もそうでした。法の番人だったものがそうじゃなくなった。これは、政治もやはり、この部分についてはきちんと襟を正して、きちんとしたことをやっていかないと、これがはじけたら年金も吹っ飛んでしまう。
 そういうことも含めて指摘をして、質問を終わりたいというふうに思います。

#253
○金田委員長 この際、逢坂誠二君から関連質疑の申出があります。枝野君の持ち時間の範囲内でこれを許します。逢坂誠二君。

#254
○逢坂委員 立憲民主党・無所属の逢坂誠二でございます。
 総理、今日はよろしくお願いいたします。
 最近、総理は、国民の命と暮らしを守るということをよくおっしゃられます。以前は、国民の命と健康と言っていたかなと思うんですけれども、命と暮らしを守るということを言っているんですが、実は、この命と暮らしを守るというのは我が党の綱領の冒頭に書いてある言葉でありまして、政治の究極の目的は、やはり、命と暮らしを守る、国民の命と暮らしを守る、人間の命と暮らしを守る、そういうことだと思うんですね。今日は、その観点で何点かお話をさせていただきたいと思います。
 まず冒頭に、同僚議員が質問した件に関連して、何点かお話をさせていただきたいと思います。
 まず一つは、総理、COCOA、コロナ対策のアプリのCOCOAですけれども、これは随分新聞にも取り上げられました、四か月、七百七十万人の方が使えなかったと。何でこれは、単にアプリが使えなかっただけなのに、こんなに新聞に取り上げられるんでしょうか。どうお考えですか。いや、官僚がどうこうじゃなくて、総理がどう考えているかです。

#255
○田村国務大臣 今おっしゃられましたとおり、アンドロイドをお使いの皆様方に、この接触確認アプリをダウンロードいただいたにもかかわらず、それが九月の終わりから機能していなかったということでございまして、本当に申し訳なく思っております。
 信頼をいただいて、これをダウンロードすることによって、自ら何かあったときに自らの濃厚接触の疑いというものが分かる、それによって自らのコロナに対するいろいろな検査を含めて対応ができる、そういうことを信じてダウンロードいただいておられた皆様方、こういうようなことが度々あるわけでありまして、今回だけではございません、本当に心からおわびを申し上げます。

#256
○逢坂委員 総理、このCOCOAというアプリがこんなに問題になるのは、このアプリが単なるゲームのアプリやお遊びのアプリじゃないからなんですよ。国民の命を守るためのアプリなんだから、これは問題になるわけですよ。だから、これを信じて七百七十万人の方は、自分は濃厚接触者とは接点がないんだとずっと思い込んでいるんです。
 これは仮定の話ですが、もしかしたら、この七百七十万人の中にこのアプリの不具合で亡くなった方もいるかもしれない、それは可能性ゼロではない、そういうこともあるかもしれないからこれは大問題になっているんですよ。
 残念ながら、これは検証できません。だからこそ、命に関わることについては政府の責任は重いんだ、それを我々は思うから、大臣の処分が必要なんじゃないですかと言っているんですよ。
 実は、総理に報告が行っているかどうか分かりませんけれども、厚生労働省は、今年度、雇用調整助成金のシステムでも長い間不具合を改善できなかったんです。雇用調整助成金、今、多くの方がこれで救われていますよ。でも、これを五月二十日に電子申請を始めた、即日ダウン。それから六月五日に再開した、即日ダウン。今度はその後、二月以上も電子申請できない状態が続いていたんですよ。結局これは、再々開されたのが八月二十五日。最初に電子申請が始まってから三月、電子申請できない状態が続いていたんですよ。
 これで私も多くの方から苦情を受けました。逢坂さん、雇調金は電子申請できないんだ、持続化給付金は何とかなる、物すごい不便でしようがないと。
 総理、この事実、知っていましたか。

#257
○菅内閣総理大臣 当時、いろいろな、そういうことで問題になったということは承知しておりました。

#258
○逢坂委員 ですから、総理、今回のCOCOAの件は、単なるアプリの不具合ではないんです。厚生労働省では、このIT関係のことについて、不具合が同じ年度の中でこれほど重大なことを二度も引き起こしている。しかも、二度目は国民の命に関わることだ。だからこそ我々は、この問題は重たい、そう指摘しているんです。
 是非この問題に対する総理の適切な判断、我々は大臣の処分が必要ではないかという話をさせてもらっていますけれども、そういう判断も含めて、任命権者は総理ですから私はこれ以上言いませんが、是非国民の命を守るためによろしくお願いしたいと思います。
 それと、もう一点です。
 これも同僚議員の質問なんですが、先ほど吉川議員の質問にも、あるいは岡本議員の質問にも、今回の緊急事態宣言の発出が遅いのではないか、早いのではないかと、いろいろな話がございました。
 総理は、国会の決議も踏まえて慎重にやっている、専門家の意見も聞いているというふうにおっしゃいました。専門家の話によれば緊急事態宣言を出すような状況にはない、こういうふうに専門家は言っているということを繰り返し総理はおっしゃいますが、この話は総理は直接専門家の方から聞かれたんですか、あるいは職員から聞かれたんですか。

#259
○菅内閣総理大臣 私は職員から聞きました。

#260
○逢坂委員 それでは、総理は、この分科会の提言、これについては直接お読みになられていないということでよろしいですね。

#261
○菅内閣総理大臣 提言は、節目節目のものは見ています。
 ただ、これについては、たしか記者会見で言われたことじゃなかったんでしょうか、あの十二月二十三日の件については。

#262
○逢坂委員 私、今、非常に残念に思います。
 私、菅内閣を見ていて、職員と総理のコミュニケーションが目詰まりをしているのではないかと思われる部分が多々あるんですよ。今のこの緊急事態宣言発出の分科会の提言についても、私は目詰まりをしているような気がしてしようがないんです。
 分科会の提言、緊急事態宣言に対するところは、厚生労働省のホームページによれば、これはたった一ページ、この程度です。この程度のものです。
 この中に、確かに総理の言うとおり書いてあるんです。「緊急事態宣言を出すような状況にはありません」というふうに書いてあるんですが、その前に一言書いてあるんですよ。「幅広い事業者等を休業させるような緊急事態宣言を出すような状況にはありませんが、」、要するに、全ての事業者に休みなさいというような緊急事態宣言はしなくてもいい、だから、場合によっては、単独で飲食店を休ませるとか、あるいは別の事業者を休ませるとか、そういう緊急事態をこれは否定しているものではないんです。緊急事態全部を否定していることを分科会が提言しているわけではないと私は日本語として読めると思うんです。
 さらに、ここで何と書いてあるか。「このままの感染拡大が続くと、更に医療が逼迫することは明らかです。」更にその次に書いてある。「都道府県知事の更なるリーダーシップを早急に発揮し、対策をさらに強化して頂くようお願いします。」「国としても更なる後押しをして頂ければ、」ここまで書いてある。
 すなわち、この提言というのは、単なる、緊急事態を出さなくていいことを言っているわけではないんです。相当警鐘を鳴らしているんですよ。
 この二十三日の前に、十二月十一日の分科会もあります。そこでも相当警鐘を鳴らしています。これは多分総理も御存じだと思いますが、ステージ2とステージ3についてはGoToイートもGoToトラベルも停止すべきだということが提言されている。そして、それに関連して、十二月二十三日は、全面的に商売をやめるなどということはしなくてもいいけれども、でも、だから緊急事態宣言を全部止めているものではないんですよ。
 だから、場合によっては、総理は正しい情報を教えられないでこの間繰り返し繰り返し答弁されていたんじゃないですか。私は、その姿を見て、気の毒でしようがなく思っていたんです。だから、今日あえてここでしゃべっているんですよ。
 この問題も、緊急事態宣言の発出が早いか遅いかによって、国民の命に大きく関わりますよ。
 その意味で、総理、是非お願いがあるんです。職員の皆さんから話を聞くとき、疑えと言っているのではなくて、前後の情報も含めてきちんと伝わるような、そういう環境をおつくりいただかないと、これからも判断を誤る、そう私は思いますよ。いかがですか、総理。

#263
○菅内閣総理大臣 実は私、十二月というのは、毎日報告を受けていたと思います、一日一日。そして、この二十三日というのは、既に東京とか大阪とか札幌においてはそうした緊急事態に準ずるような措置をやっていたじゃないですか、この当時。そういう状況であったということは、もちろん私、毎日聞いていますから、非常によく知っています。
 そういう状況の中で、緊急事態宣言には、私が申し上げているようなことだったんです。それで、時短の問題だとかそうしたことをそれぞれの知事と連携してやっていたということも、これは事実です。
 ですから、私、職員、秘書官ですけれども、その人たちだけでなく、厚生労働省の専門家チームの官僚からも、私に直接、聞いて判断しています。

#264
○逢坂委員 今私が言ったようなことも含めて、要するに、幅広い事業者等を休業させるような緊急事態宣言を出すような状況にはないんだ、ある一定の条件付のこれは話なわけですね。
 そこまで伝わっていて、もし緊急事態宣言をあえて出していないんだというんであれば、国民の皆さんにもそれはちゃんと言わなきゃいけないと私は思いますよ。総理はこの緊急事態宣言を出す状況にはないという言葉だけを取り上げて国民の皆さんに説明するから、多くの国民の皆さんも、ああ、そうか、専門家の皆さんはそう思っていたんだなというふうに受け止められてしまう。これはリスクコミュニケーションですよ。こういう危機のときは、リーダーが発する言葉というのは非常に重要なんです。
 だから、是非総理には、この点、しっかりまた、私の言っていることがもし違っているんなら、今日はもう時間がありませんので、後で御訂正いただくなり指摘をいただくなりしていただいて、今日はよろしいです。今日はよろしいです。だから、御訂正いただくなりしていただいて構いませんが、だから、総理にはお願い、お願いです。是非きちんとしたリスクコミュニケーションをしていただきたいということをお願いさせていただきます。
 それから、次。よろしいです。よろしいです。私と総理の間でやっていることですから、よろしいです。私はこの紙に書いてあること以外のことは言っておりませんので。
 それでは、次に行きたいと思います。
 これも、私、他の方の質疑を含めて、本当に残念なことだなと思っているんですが、オリパラ組織委員会の森会長の件であります。
 一昨日の番組の、番組といいましょうか、発言、あれも昨日の夜、見させていただきました。それから、昨日の午後の記者会見も見ました。見ましたというか、それを夜、家へ帰ってから見ました。それから、夜はBSのテレビニュースにライブで出られていた話も聞きました。それらを聞いて思ったのは、これは駄目だ、この方が世紀の平和の祭典であるオリパラの日本の組織のトップを務める方、これは駄目だ、私はそう思いましたよ。
 私は、今日ここで森会長の様々しゃべったことを繰り返すのもはばかられるぐらい、言いたくないような気持ちですよ。だから、それはあえて繰り返しませんけれども、海外のメディアがどう伝えたかという問題じゃないんですよ。ああいう思いが、本当に、国民の立場を代表してオリンピックの組織のトップとして日本の代表としてやるということについて、国民の皆さん、納得するでしょうか。私にはそうは思われない。
 もうこの問題はこれ以上言いませんが、総理、是非、昨日のBSの番組やあるいは記者会見や、私には反省している言葉だとは思えない。そして、発言も撤回したけれども、理解しての撤回とは思われないので、今日、総理、答弁はよろしいです。総理も、私は、こういう人事に関わることですから、どうこうこの場で言えとかということは言いません。だけれども、一つだけお願いがあります。橋本担当大臣にそれを任せるのではなくて、総理自身が直接今のこの状況を肌で感じて、森会長と会って、しっかりとした誤りのない対応をしていただきたい、そう思います。
 それから、もう一点です。
 これも私にしてみると驚きなんですが、今日は総務省の、参考人のあれがないですけれども、参考人の紙、もらえるかな。
 総理の御子息と総務省の幹部の皆さんが繰り返しの会食をしておられた、利害関係者であるらしいということであります。
 これは、私は午前の総理の答弁を聞いて、総理の答弁は適切だと思いました。ちょっと言葉は違いますけれども、そういう不適切な事案が起きたんであれば、きちんとルールにのっとって調査をして、そしてその結果出たことに対してきちんとした対処をすると。もう当然のことだと思います。
 だから、それはしっかりやっていただきたいと思うんですが、ただ、私も解せないことが幾つかありまして、今日あえて総務省の秋本さんに来ていただきました。
 私も秋本さんは知らない仲ではないのでこんな話をするのは嫌なんですが、秋本さん、何でこの会食へ行ったんですか。普通は、民間放送事業者の部長さんに呼ばれて、御飯食べに行こうとかと言って、行くとは私には思えないんだ。しかも、秋本さんだけじゃない、その上のクラスの方も、上のクラスの方も。しかも、それはみんなが集まったわけではなくて、回数を分けて、ちょっと言葉は過ぎるかもしれないけれども、ある種頻繁にやられている、短い期間の中で。
 秋本さん、何で行ったんですか。

#265
○秋本政府参考人 お答えいたします。
 先方からのお誘いを受けて会食をした次第でございます。

#266
○逢坂委員 秋本さん、私は、秋本さんは今回、ある種割を食っているなというふうに思うんですよ。割を食っているなと思うので、申し訳ない気持ちでこうやってお聞きせざるを得ないんですけれども、誰から電話が来たんですか。何でそれでそれに乗ったんですか。誘われれば、誰とでも御飯を食べるんですか。

#267
○秋本政府参考人 お答えいたします。
 事実関係を含めて、総務省の大臣官房と国家公務員倫理審査会の調査を受けている最中でございまして、お答えは差し控えさせていただきます。

#268
○逢坂委員 最近の国会では、今刑事訴追を受けるおそれがあるから答弁を差し控えますとか、捜査中だから答弁できませんとかいう話があるんですが、今回の案件というのは、捜査されているわけでも、司法の手に渡っているわけでも何でもないんです。もちろん、私は、捜査がされているから答えられないというのも少しいかがなものかなというふうには思っているところもあるんですが、これはまさに行政の内部で行われていることですよ、行政の内部で行政の調査機関が調査をする。何で答えられないんですか。総理、おかしいと思いませんか。
 しかも、我々は行政を監視する役割を担っている。我々は、憲法の中には国権の最高機関と書いてある。そこで、私は丁寧に真摯に今聞いている。なぜ答えられないんですか。総理、いかがですか。

#269
○秋本政府参考人 お答えいたします。
 私自身は調査を受けている立場にございまして、相手方の企業様でございます東北新社様に対しましても、今後、総務省官房と国家公務員倫理審査会による調査が行われると承知をしておりますので、私からの回答は控えさせていただきます。
 なお、私自身、調査を受ける立場でございますので、調査には真摯に対応させていただきます。(発言する者あり)

#270
○金田委員長 では、もう一回、質問を秋本さんに与えてください。

#271
○逢坂委員 秋本さん、誰から電話が来て、何で行ったのか、もう一回答えてください。それと、答えられないと言うなら、答えられない理由をちゃんと論理的に言ってくださいよ。

#272
○秋本政府参考人 お答えいたします。
 私自身は調査を受ける立場にございまして、私が一方的にお答えするよりは、総務省の大臣官房と国家公務員倫理審査会による調査に、調査を受ける立場として真摯に協力をしてまいりたいと思います。

#273
○逢坂委員 総理、総理は行政府の長でありますので、我々は、国権の最高機関として、行政府の監視機能を担っています。今のような答弁が繰り返されるのなら、問題案件を我々は掘り下げることも何もすることはできないんです。これは、立法府に対する、私は、大きなる監視機能に対する侵害だというふうに思います。
 総理、きちんと答えさせるように言っていただけますか。

#274
○武田国務大臣 まず、総務大臣として、国民の疑念を招く事態に至りましたこと、心からおわびを申し上げたいと存じます。
 先ほど秋本氏の方から説明があったように、我々、この事案が発覚、我々に報告があった段階で、組織上、監督官というものは事務次官がしょっております、その事務次官に対して、すぐに事実関係というものを徹底的に洗うようにという指示と同時に、それと、倫理審査委員会の方に、この端緒に対する報告、これはルールとなっております、すぐに端緒の報告というものを倫理審査委員会の方にいたしました。
 あわせて、調査をするに至るに、その初段階でしっかりとした通知というものを審査会にしていかなくてはなりません。そして、その審査の経過と結果の過程においても、審査会の指導というか、意見というものを聞きながら進めていかなくてはならないわけであります。
 一刻も早くこれを確定させて、しかるべき処分が行えるように、我々としてもしっかりと取り組むよう指導してまいりたい、このように考えております。

#275
○逢坂委員 大臣、国会に報告しなくていいという理由には全くなっていない。ただ手続を説明しているだけで、言い訳ですよ、今のは。国会に報告しなくていい、説明しなくていいなんという理由になんか一つもならないじゃないですか。いやいや、答弁しなくていいです。それで、私から質問させてくださいよ、せっかくお手をお挙げになったんだから。
 いつまでに調査を終えるんですか。例えば……(武田国務大臣「委員長、委員長」と呼ぶ)まだ質問していますよ。例えば何か、大疑獄事件で、物すごいたくさんの人が絡んでいて、お金もどこからどう流れたのか分からないというような大疑獄事件ではないです。利害関係者と食事を食べた、そういう、しかも、案件は三件ですか、四件ですか、まだ私は件数は詳しくは分かりませんけれども、こんなものだったら、今日の午後から始めて、土曜日、日曜日。月曜日には報告できるでしょう。いかがですか。

#276
○武田国務大臣 我々も、これは迅速に、可能な限り迅速に進めるべきだと思っております。
 しかしながら、この審査会と我々の関係というのは、どういう項目に対してどういう調査をしなさいというのは、審査会の指示に従わなくちゃならないことになっているんです。ですから、ともすれば、職員全員からいろいろな意見を聞けという場合もあるでしょうし、当事者だけの場合もあるでしょうし、そうしたことは我々の選択ではないんですね。我々の意思でどういう調査をするだとか、いつまでに……(発言する者あり)ちょっと黙ってください。

#277
○金田委員長 静粛にお願いします。

#278
○武田国務大臣 いつまでに結論を出すとか、どういう調査をするとか、調査の手法、調査する対象項目、そうしたことに対しても、我々は決める権利はないんです。それは、審査会の指示に従いながら、我々はそうした事実関係の調査をした上での結果を報告して、あと、いつにどういう処分が出るか、いつ結果が出るかということに関して、そして最終的な処分に関しても、我々が勝手に決めることはできないんです。審査会の了承を得なければならない。
 ですから、我々は、もう今の段階になってみれば、その進め方や調査の在り方についても全て審査会の指示に従っていく、そういう今状況にあることを御理解いただきたいと思います。

#279
○逢坂委員 またいろいろ手続のことを言われていますけれども、これはやはり、国民の目というのがあることもしっかり意識してもらわなきゃならないんですよ。
 これは、利害関係者と会食をした、そのことを調査し結論を出すのに、三年も四年もかかるはずがない。三週間も四週間もかかるなんということだって通常考え難い。そうは思いませんか。まだ聞いていません。お座りください。まだ聞いていません。だから、これは早急に結果を出していただきたい、私はそう思っています。
 総理、いかがですか。御長男も絡んでいる案件ですし、それは公平公正にやるというのは前提でありますけれども、結論をいつまでもだらだらだらだらしている、そういう案件だとは私には思えない。早急に結論を出すべきだと思いますが、総理、いかがですか。(発言する者あり)

#280
○金田委員長 静かにしてください。

#281
○菅内閣総理大臣 私は、これは何回か答弁していますけれども、関わった者が誰であれ、国民から疑念を抱かれることがないように、総務省において、ここはしっかり事実関係を確認した上で、ルールにのっとって対応してほしいというふうに思います。
 私は、長男には、そうした要請があったら、事実に基づいてそれは協力するように、こうしたことは話しておきました。

#282
○逢坂委員 総理、今日、私は総務省の職員の皆さんに少し厳しい物言いをしたかもしれません。でも、私は、総務省の職員の皆さん、もしかするとお気の毒な立場なんじゃないかと思うんですよ。というのは、総理の息子さん、大臣秘書官もされた、やはりそこには、直接の関係はないにせよ、総理の影がちらつくんじゃないかと私は思うんですね。
 だから、総理は、もう別人格だ、しかも成人もして、四十歳でしたっけ、四十歳にもなっているというような趣旨の話をされましたけれども、確かに外形的にそれは事実です。しかしながら、総理という職の重さを考えると、息子さんが今回やられたことについて、もしかすると俺の影響がなかったかなということは少し考えてみる必要があると思うんですよ。
 職員の皆さんも、やはりそういう状況の中では、誰からお誘いを受けたか直接お話しになられていませんけれども、連絡が来れば、断れないよなという、そういう気持ちにもなるんじゃないかなと私は思っていますので、総理、そういうことも含めて、今回の件については早急に結論を出していただくように、改めてお願いをさせていただきます。
 この件、これでちょっとひとまず終わりたいと思います。後でまた倫理審査会の事務局などを呼んで詳しく聞いてみたいとは思いますが、ただ、今急ぐのは、まだまだほかにいろいろな案件もありますので、そちらへちょっと移らせていただきます。
 まず、総理、豪雪災害、これは今年、すごい雪です。夏の雨や風も大変な状況ですけれども、豪雪災害がひどい。総理も秋田の出身、私も北海道の出身、雪の被害というのは、これは雪のないところの人には分からないんだ。特に、冬型の天気というのは、東京で青空で天気のいいときに、北海道や東北や北陸地方がもう物すごい悪い天気になるので。これからも豪雪災害は起こると思うし、これまでの豪雪災害の被害も相当なものだ。
 担当になるところは、国土交通省、農林水産省、総務省、文科省、厚労省、経産省、多岐にわたる。内閣防災もそうなると思いますので、これは一々個別の大臣には聞きませんけれども、豪雪災害には万全の対応、対策をする、万が一被害が出たときは、国民の皆さんの命を守る、暮らしを守る、その観点でがっちりやるということで、総理、お願いします。

#283
○菅内閣総理大臣 まず、この冬の大雪によって、まさに道路での立ち往生だとか除雪作業中の事故だとか、あるいは農業用のハウスの倒壊など、多くの被害が報告をされています。そして、亡くなられた方々の御冥福をお祈りし、被害に遭われた皆さんにお見舞いを申し上げたいと思います。
 これまで、政府としては、被災地に自衛隊や警察官を派遣をし、高速道路の車両誘導だとか、あるいは高齢者世帯の屋根の雪下ろし活動、また災害対応に迅速に当たってきたところです。さらに、今般、自治体の除排雪事業等への支援や、農林漁業、中小企業者に対する雪害への支援、立ち往生への対応策、こういうものについて取りまとめてきました。
 私自身、今委員から御指摘ありましたように、雪国の厳しさというのはよく理解していますし、今度の豪雪の中心地でもありました。自治体が財源不足に陥ることなく、心配しないで除雪が実施できるように、あるいはまた、飲食業界を含めて、地元を支えてくださっている皆さんが大雪の被害を乗り越えていけるように、中小事業者への資金繰りだとか、全体としてしっかり対応していきたいというふうに思っています。
 それと同時に、これから春になって雪解けになって被害が更に拡大することがあります。いずれにしろ、そうしたことも含めて、財政的には政府がしっかり支援をさせていただきますので、できるだけの対応をしてほしい、このように思っています。

#284
○金田委員長 防災大臣、つけ加えることはありますか。(小此木国務大臣「つけ加えることはありません」と呼ぶ)

#285
○逢坂委員 小此木大臣の人柄を感じました。ありがとうございます。
 総理、融雪災害にも言及いただきまして、ありがとうございます。融雪災害という概念が分かるのも雪国の人間だからだと思います。ありがとうございます。
 さて、そこで次ですが、今このコロナ禍の中で、全国の事業者の皆さん、相当苦しんでいます。これは、緊急事態宣言を発出している発出していないにかかわらず、相当な苦しみです。これは、昨日、我が党の枝野代表からも指摘をさせていただきました。
 そこで、今回、経産省では一時金を支給するという話をしているんですが、昨日の答弁でちょっと不透明な、不確かなところがあったので確認させてください。
 今回の一時金は、不要不急の外出、移動の自粛により直接的な影響を受けていれば全国の事業者が対象になるのか、北海道でも沖縄でも対象になるのかということと、あわせて、例えば知事が協力金を出しているところがありますけれども、これは地方創生臨時交付金で協力金を出しているところがありますけれども、協力金が出ているとか出ていないにかかわらず、緊急事態宣言の影響によって、不要不急の外出、移動の自粛によって直接的な影響を受けて売上げが五〇%以下になっていれば対象になるという理解でよろしいですか。

#286
○梶山国務大臣 一時金につきましては、緊急事態宣言に伴う飲食店の時短営業、不要不急の外出、移動の自粛により影響を受けた事業者は対象になり得ます。
 そして、これは緊急事態宣言の地域以外であっても、事業活動を行う事業者も要件に合致する限り対象となると考えております。
 そして、協力金との重複ということですね。(逢坂委員「いや、それは関係ないです。重複もそれじゃ答えていただければ」と呼ぶ)協力金をいただいたところは、直接の時短のお願いをした飲食店ということになります。そして、そこに納入する人たちという概念でこの一時金という形になりますし、それはその地域だけでなくても、例えば産地直送というような形も含めてオーケーであります。

#287
○逢坂委員 それで、対象事業についてお伺いしたいんですけれども、例えば小売事業者、ホテル、旅館、バス、タクシー、農業者、漁業者、あるいはライブハウスのようなところ、あるいは映画館、あるいはビル管理、ホテルのベッドメイクを請け負っているような会社、あるいは就労継続支援の作業所、こういったところが、例えば飛行機に乗るお客さんが来なくなった、もう例年の三割しか飛行機に乗っていない、そのことによって影響を受けているということが明らかであれば、今私が列挙したようなところ、該当になりますか。

#288
○梶山国務大臣 地域につきましては先ほど申しましたが、業種に関しましても限定はございません。

#289
○逢坂委員 ありがとうございます。これで、全国の皆さん、少し安心されたのではないかと思っております。
 ただ、私は、金額が、六十万、三十万は少ないのではないかなというふうに思っておりますので、大臣、これはまだ制度、確定しておらないと思いますので、制度を確定するまでの間、是非、我々も含めて多くの意見を聞いて、あの家賃支援の補助を決めたとき、あるいは持続化を決めたときも、我々も随分いろいろとやり取りをさせていただいてやりましたので、これからも意見を聞いてください。よろしくお願いします。
 さて、それから次なんですが、総理、この間の長妻委員とのやり取りの中で、病床確保について総理も随分御苦労されていることがうかがい知れました。若干、総理、いらいらされた感じで、長妻委員もいろいろと聞いたものですから、その中でこう言いました。「率先して病床を確保するように、私からも指示をいたしておきます。」ということなんですが、具体的にどういう指示をされましたか。

#290
○菅内閣総理大臣 昨年の暮れに病床支援として二千七百億円を用意させていただきました。そういう中で、最大千九百五十万円の、一病床当たり、そういう対策を講じています。そして、このことを決定してから、私は毎日のように、今日は何床増えたとか、そういうことを厚労省から来ています秘書官に確認をしていました。
 そしてまた、当初、これは田村大臣から、この千九百五十万円の使い方が制約されている、人件費だとかもっと必要なところに使えるようにならないかということで、そのこともすぐ決定をして、とにかく病床確保できる環境というものをつくることに一生懸命に取り組んでいました。
 それとまた、医療機関の方にもお集まりいただいて、私からも、それぞれの地域の中でもそうした病床の確保、そうしたものをお願いしたい、こういうこともお願いしました。

#291
○逢坂委員 総理がいろいろ御努力されていることは多としたいと思いますが、総理、実は、総理が一生懸命頑張って、官房長官時代も含めて、補正予算で、例えば緊急包括支援交付金というのを用意しました。これは、最初一千四百九十億だったんですが、二兆七千億、今は三兆を超えるぐらいの額になっていますが、補正の前の段階でいいますと、二兆七千億のうち、実際に交付決定されているのは一兆一千億しかないんですよ。全体の四〇%です。医療機関から申請が来ているのも、一兆四千億しかないんです。これは一月十五日時点です。すなわち、使われていないんですよ。使い勝手が悪いんですよ。
 それから、先ほど総理がおっしゃられた、年末に予備費からの流用、二千六百九十三億円。実際に使われているのは何ぼだと思いますか。一月二十二日時点で、交付決定額十億、全体の〇・四%。これによって十二月二十五日から一月二十二日までの間に確保されたベッドの数、九百じゃないですよ、九十床です、九十床。これは厚生労働省からのヒアリングですから、もし間違っていたら訂正いただきたいんですが。
 結果的に、どちらも、お金を用意した用意したと言っているけれども、使い勝手が悪いんです。どこか目詰まりしているんですよ。これは総理、改善をお願いします。

#292
○金田委員長 時間が参りましたので、簡潔にお願いをいたします。

#293
○菅内閣総理大臣 これは、地方を経由していてなかなか配られていない、配分されていない資金も多かったと思います。そういう中で、国もそうしたものを一つ一つずつ協力する形で、できるだけ早く配分できるようにしていたということも事実です。
 詳細は、担当大臣から答えさせてください。

#294
○金田委員長 時間が来ていますから、端的にお願いします。

#295
○田村国務大臣 交付金というのが、使われていないというよりかは申請が出てきていない分もあります。一回しか申請できないというものもありますので、全て、ある程度、年度末まで、物が確定するまでは申請を医療機関が出してこないというものがあります。
 今回の、先ほど言った一千九百五十万等は国が直接出すようにしました。今ベッドがどんどん増えています。ただ、ベッドがまず増えた後に申請を出してきますから、これから申請は増えてくるものというふうに我々は思っております。
 いずれにいたしましても、これは二月末までが申請期限というふうになっておりますので、その中において、もう既にベッドは確保、かなり増えています。東京も一千ベッド以上、たしか増えてきておると思いますので、そういうものも、後ほどそういうものに合わせて申請が来るというふうに我々は思っておりますから、二月末に向かって増えてくるということで御理解いただければありがたいと思います。

#296
○金田委員長 逢坂誠二君、時間が参りました。

#297
○逢坂委員 総理は今日、いろいろありがとうございました。最後のベッドの件も含めて、是非、指示をするだけではなくて、きちんと点検をしていただきたいんです。私も、小さな町の首長ですけれども、首長をやった経験上、やはり指示をするだけではうまくいかないこともたくさんあります。今日は本当はそのことも話をしたかったんですが、緊急事態です。国民の命と暮らしを守るために、総理、是非しっかりとした対応をしていただきたい、そのことを申し上げて、終わらせていただきます。
 ありがとうございます。

#298
○金田委員長 これにて枝野君、黒岩君、菊田君、玄葉君、森山君、泉君、岡田君、屋良君、岡本君、吉川君、逢坂君の質疑は終了いたしました。
 次に、藤野保史君。

#299
○藤野委員 日本共産党の藤野保史です。
 私からも、改めて、新型コロナで亡くなられた方々に心からお悔やみを申し上げます。また、現在治療中の方々にお見舞いを申し上げます。
 医療、介護、保育など、厳しいコロナの対応、そしてケア労働に携わっていただいている皆さんに、心からの敬意と感謝を申し上げます。
 先ほどの審議でもありましたが、この冬の記録的な大雪は各地に被害を与えています。私の地元北陸信越でも深刻な被害が生まれています。一月九日に、私は、富山県の小矢部市、南砺市、砺波市の現場を見てまいりました。ここは、雪害としては初めて災害救助法が適用されました。
 今回の雪害の特徴は、短時間に集中的に雪が降り積もり、それが何日も続いた、このため、連日大量の除雪が必要になったことにあります。その結果、多くの自治体で既に今年の除雪予算を使い切ってしまっている。
 政府に求めたいのは、各地の自治体が、財政負担を心配することなく、幹線道路だけでなく生活道路を含めて除雪できるように、社会資本整備総合交付金の追加配分やあるいは市町村の除雪費補助の臨時特例措置、これを速やかに実施をしていただきたいと思います。
 農業用ハウスの被害も甚大です。富山県のある農業法人は、昨年も一昨年も赤字だった。その上に今回の被害。ハウスの撤去費用を除いて、再建するだけでも一棟二百五十万円かかる。それが何個も倒れているんです。非常にショックが大きい。悲痛な訴えでした。
 元々、国民や農家の皆さんは、消費税の一〇%増税、そしてコロナ禍による米価や野菜価格の暴落によって大きな打撃を受けていました。その上に今回雪害の被害が重なっているという状況です。
 農家の強い声によって、先日農水省は、ハウスの撤去、再建を支援する強い農業・担い手づくり総合支援交付金の、被災者農業支援型の発動をお決めになりました。今後、雪が解けて被害の全貌が明らかになると思います。それに従って様々な支援が必要になると思うんです。先ほど総理から答弁もありましたけれども、私たちは、やはり、制度の枠にとらわれずに現場が必要とする支援をスピーディーに届けること、これを強く求めたいと思います。
 そして、今、政治への信頼が問われております。コロナ対策で最も大事なのは、政治への信頼です。
 二〇一九年七月の参院選、当選した河井案里参議院議員が、先日、懲役一年四か月、執行猶予五年の有罪判決を受け、議員を辞職しました。
 総理にお聞きしたいんですが、この問題が選挙の票を金で買ったという民主主義を揺るがす重大問題だという御認識はお持ちでしょうか。

#300
○菅内閣総理大臣 国民の政治不信を招いたという、そうした批判があることは重く受け止めております。

#301
○藤野委員 私が聞いたのは、批判はなぜ起きるのか、それは、選挙の票を金で買ったというまさに民主主義を揺るがす大問題だから、そういう認識はあるのかという質問なんですね。
 問題は、この大買収事件がなぜ起きたのかということであります。河井氏だけでは到底起こり得ません。自民党本部の尋常でない肩入れがあったからこそ起きたんじゃないでしょうか。
 パネルを御覧いただきたいと思います。安倍総理、菅総理、パネルにないですけれども、二階幹事長も応援に入っておられます。
 菅官房長官、ここのテロップにも少し出ているんですが、紹介したいと思うんです。本当に涙が出るような思いで、私、見ているんですけれども、この暑いときに一日三十回も街頭演説しているんですよ、ようやく河井案里の名が皆さんに知れ渡ってきたのではないでしょうか、広島一円に河井案里、河井案里と広めていただきますことを心からお願いしますと。そして、下の安倍総理の方は、河井案里さんは確固たる信念と政策立案能力を持った政治家です、私はまなじりを決してこの戦いの先頭に立つ決意であります、こう言っているんですね。
 これだけでなく、河井陣営には党本部から、もう一人の自民党候補の十倍に当たる一億五千万円が渡っております。そのうち一億二千万円は、国民の税金である政党助成金です。
 総理にお聞きします。この事件に自民党本部や当時の政権中枢がどう関わったのか。そして、国民の税金が選挙の買収資金になった可能性はないのか。国民は納得いく説明を一切受けておりません。この場ではっきり御説明ください。

#302
○菅内閣総理大臣 この委員会には、私、内閣総理大臣として出席しておるわけでありますけれども、せっかくのお尋ねでありますので、自民党総裁としてあえて申し上げさせていただきます。
 御指摘の資金は、支部の立ち上げに伴い、党勢拡大のための広報紙を全県に複数回配布した費用に充てられたとの説明があったという報告を受けております。
 そして、使途の詳細については、検察当局に押収されている関係書類が返信され次第、党の公認会計士が内規に照らして監査を行い、しっかりチェックすることになっています。

#303
○藤野委員 これまでの答弁なんです。何も明らかになりません。これでは国民の疑念は晴れない。
 委員長にお諮りします。
 河井案里元議員の選挙買収事件での集中審議を求めたい。そして、それに加えて、先ほど来問題になっております総務省の接待問題についての調査、この調査結果をこの委員会に提出するよう求めたいと思います。

#304
○金田委員長 ただいまの御指摘につきましては、理事会で協議をさせていただきます。

#305
○藤野委員 次に、シフト制労働についてお聞きします。
 総理は一月二十九日、シフト制で働く非正規労働者にお会いになりました。その後、厚労大臣に指示を出して、休業支援金を大企業労働者に広げるということを決められました。
 厚労大臣にお聞きします。対象となる休業期間はいつからでしょうか。

#306
○田村国務大臣 以前から、与野党からこのシフト制の問題はいろいろと御要望いただいておりました。
 総理からの指示もございまして、実は、まだ本当を言うと制度設計をする時間がかかるんですが、昨日、いろいろと国会でも早く早くというお声がありましたので、今日、一月八日、これは、言うならば緊急事態宣言が出ましたので、全国に、それで、全国の大企業のシフトで休業を強いられている方々に対してこれを対応させていただくというようなことを今日発表しました。
 ただ、いろいろとそれ以前も、時短のお願い等々を各都道府県等々でやっておられます。そういうものの制度設計、そこまで含めるかどうかという制度設計も今ちょっと検討中でございますので、急遽、これは、言われた中で、全国が緊急事態宣言が出たところは、これは緊急事態宣言でありますから共通点であろうということで発表させていただきましたが、更にそこからの詳細はちょっと検討最中であるということを御理解いただければありがたいと思います。

#307
○藤野委員 要するに、一月八日ということなんです、対象は。皆さん。
 多くのシフト制労働の皆さんは、第一回目の緊急事態宣言、去年の四月から生活が一気に苦しくなったんです。ずっと収入が去年の四月からほぼゼロになるような、こういう状況に追い込まれた。それがなぜ、今日出されたんです、今日、プレスリリース、厚労省が出されました、対象となる休業期間、今年の一月八日以降、今も答弁がありました。救われないじゃないですか。
 この厚労省の発表を受けて、私の元にもシフト制労働の方から声が寄せられました。紹介します。
 今年の一月八日以前からずっと苦しんできたのに、会社も国も動いてくれなかった。何度も何度も働きかけても動いてもらえなかった。やっとやっと休業支援金の対象に大企業も入れてもらえることになったと安堵したのに、今年の一月八日からでは意味がない。昨年春から困窮は始まっているのに、この制度では救われない。昨年から遡って申請できなければ全く意味がないです。
 総理にお聞きします。総理にお聞きしたい。昨日の大企業非正規も休業支援金の対象とするという総理の言葉で、発言で多くの大企業非正規の方が安堵したのに、また突き落とされた気持ちになります。なぜ昨年から遡って申請させてもらえないのでしょうか。総理、この声をどう受け止めますか。

#308
○菅内閣総理大臣 始める時期については、厚労大臣からもう一度答弁させます。

#309
○田村国務大臣 要は、今般の感染拡大の中において、本来大企業は十分の十じゃなかったものに対して、十分の十というような決定を特例でさせていただきました。
 しかし、それでも対象にならない、つまり、大企業がそれに対して対象にして……(藤野委員「時期はいつなんですか。時期だけお願いします」と呼ぶ)いや、大企業は一月八日からですから、十分の十は。それでやりました。ただ、そうはいえども、大企業はそれぞれの対応を今までしておられましたが、出ていない方々が今回の感染拡大の中ではあります。それは、感染拡大は、対応に対して、それぞれの地域がいろいろな時短要請をされました。そこに対して、それはばらばらですから、そういうものが対応ができるのか、できないのか。
 ただ、言われるとおり、四月からとなると、これは以前の感染拡大期の話でございまして、今回の対応という意味では、我々としてはそこは念頭には置いていないということであります。

#310
○藤野委員 いや、それじゃ駄目なんですよ。第一回目の緊急事態宣言は営業自粛なんです。全部止まっちゃう。今、時短、時短とおっしゃった、時短のあれが各地で違うとおっしゃいました。確かに、二回目の緊急事態宣言は時短であります。けれども、一番初めの昨年の緊急事態宣言、自粛、営業そのものができない、これで一番痛んでいるわけですよ。なぜそこに遡らないのか。政府自身が、あの六月の法改正で、中小企業の労働者に休業支援金制度をつくりました、昨年ですけれども。その際は、六月にできたんだけれども、四月まで遡ったわけですよ。遡れないことは全然ない。なぜこれをやらないのか。
 総理、もう一回聞いてと言いましたけれども、聞くんじゃないんです。総理、もう一回指示を出していただきたいと思うんです。これでは救われません。去年の四月に遡って適用しろと。
 しかも、総理、この委員会でも度々問題になっておりますが、野村総研。シフトが五割以上減った、そして休業手当が出ない、こうした方が女性だけで九十万人いらっしゃるというんです、女性だけで。男性を入れたら百万人を超えますよ。この制度、今発表された制度では、百万人以上の方が救われないことになる。こんな血も涙もないことを本当にやるんですか、総理。
 もう一回指示を出してください。昨年の四月からやれと指示を出してください。

#311
○田村国務大臣 その数字は大企業のみでしょうか。中小零細も入っておられて、その中には当然のごとく今対象の方々もおられると思いますが。
 いずれにいたしましても、去年の四月からいろいろな制度をやっておりまして、例えば緊急小口資金、それから総合支援資金、こういうものに対しては、もう御承知だと思いますが、上限百四十万までお貸しをさせていただいて、返済時に、所得が下がって、課税所得が、課税所得といいますか……(発言する者あり)いや、低所得の方々に関してはそういうものをやってきている。
 様々な支援があって、その対応の下で、今般さらに、大企業に対して十分の十の補助率にしても、それでもシフト等の関係の方々は対象にならない、大企業がその対象にしないというようなお声をいっぱいいただいて、何とかそこをしていただけませんかというような、そういう悲痛なお声をお聞きをいたしましたので、我々もそれに対して対象にさせていただいたということで、どうか様々な政策を御理解をいただければありがたいというふうに思います。

#312
○藤野委員 今るるおっしゃいましたが、だからこそ、総理がお会いになった方がこれじゃ救われないんですよ。そして、百万人を超えるような、シフト制の、カットされて休業手当ももらえない、こういう人たちが救われないから私は質問しているんです。
 もう一回指示してください。というのは、このリリースにはこう書いてあります。「施行に当たっては厚生労働省令の改正等が必要であり、現時点の予定となります。」これは単に予定なんですね。ですから、総理、まだここをもう一つ指示を出して、予定なんだから、省令改正までに、一月八日じゃなく去年の四月まで、こういう指示を出してください。(発言する者あり)

#313
○田村国務大臣 やる気がないとかではなくて、いろいろなお声をお聞きをして、今般、シフトを切られて、実際問題もらえない、そういう方々は、例えばいろいろな、テレビなんかでも出ておりますが、今回大企業が、要は十分の十、今般の緊急事態の中で、飲食店で、それでも頼みに行っても出してもらえなかった、実際今収入がない、そういうお声があられて、それに対応するようにということでございますから、本来大企業が今般十分の十でやる部分に関して、これは一月八日からでありますから、それに関してはしっかりと対応すると。御要望いただいた中においての対応をさせていただきました。
 ただ、それ以外の影響も第三波でありますから、それ以前に各地域で時短をそれぞれ自主的にやられています、それに関しても対応すべく、今、どういうやり方があるかというのを検討させていただいているということであります。
 ですから、一月八日だけではなくて、今般の感染拡大において、時短営業等々でそれぞれの地域で影響を受けられた方々の対象をどのような形で事務的に対応できるかということを含めて今検討させていただいているということであります。

#314
○藤野委員 検討しているということであります。
 今回の時短とおっしゃるのは、やはりあれなんですよ、前回の緊急事態宣言は、営業自粛でもう丸ごと止まったわけですから。ですから、やはり、緊急事態宣言を理由にするのであれば、一回目に戻って、四月から、そこから苦しんだ方々を救うべきだ。総理自身が国民の命と暮らしを守ることは政治の責任だとおっしゃっている、この責任を果たすことを強く求めたいと思います。
 次に、医療問題をお聞きします。
 コロナの感染者数は減ってきましたけれども、医療逼迫は続いております。入院もできない、ホテルにも入れない、自宅で命を失う事態も起こっています。自分や家族もそうなるんじゃないか、多くの国民が不安に思っております。
 国内の多くの病院は民間病院であります。これらの病院はなぜコロナ患者を受けられないのか。実は、大阪府の保険医協会が今年一月、大変貴重なアンケート調査を行っていただきました。大阪府内の病院を対象に、今年一月、行っております。現場のリアルな声を御紹介したいと思うんです。
 なぜ受けられないのか、なぜ登録していないのか。一位は、動線が分けられないなど病院の構造上の問題、二位は、医師、看護師がいないなどスタッフがいない、こういう理由だということです。
 例えば、生の声を御紹介します。
 同じ建物の上の階が老健施設になっているため、院内感染の場合に病院と老健職員の動線の確保が困難。うちのような療養病床だと、人員、環境整備、備品などの点から、コロナ患者の受入れは困難、だから、コロナ軽快後の後方病床として近隣病院と連携している。人工呼吸器で使用可能なものが二台のみで、コロナ患者に回す余裕がない。通常の入院患者を受け入れるのもぎりぎりの看護師数である。毎年一月から三月は看護師不足になり、入院制限を行っているが、今年は特にコロナの影響で派遣看護師も見つからず、より運営が厳しい状況。こういう状況が、るるこのアンケート調査で浮かび上がっております。
 そして、私、本当にすごいと思うのは、こういう厳しい状況でも、大阪府内の七割の病院がコロナ患者にも対応しているということなんです。
 声を御紹介します。
 クラスターが発生した施設に出向き、診療、検査を行った。急な依頼が多く、医師や看護師の確保に苦労する。入院が必要な患者が来院した場合は、外来の受入れがストップしてしまった。別の病院。限られたスペースで検体採取を実施、患者対応後の換気に何時間も必要となり、通常の患者受入れに影響が出た。そして、年末にコロナ患者が発生した。一月に入り、あっという間に感染が広がり、クラスターに。看護師数がすぐに不足。救急は全面ストップになった。
 総理にお聞きしたいんです。ここまでやってくれている。実態は、民間病院はコロナを受け入れていないなどというイメージとは全く違うんです。私、本当にありがたいと思うんですが、総理もそう思われませんか。

#315
○菅内閣総理大臣 当然、大変ありがたいというふうに思います。

#316
○藤野委員 このアンケートでは、こういう声があるんです。病床数という数値だけで民間病院がコロナ患者の病床確保が進んでいないという指摘は全く見当違いだ。他の国の医療提供体制とは異なり、日本では地域でそれぞれの病院の役割があることを踏まえていただきたい。私は、この声を重く受け止めるべきだというふうに思います。
 そして、今お話のあった、日本の、やはり地域でそれぞれの病院が独自の役割を果たしている。この点との関係で今大きな課題になっているのは、病状が少しよくなった場合あるいは陰性になった場合、その場合の転院先、転床先、これをどうやって確保していくか、大きな課題になっております。
 全国の医学部長病院長会議が先日、大変重要な調査を発表していただきました。全国の大学病院が今どれだけ活動しているかということなんですが、その中で、中等症や軽症向けのコロナ対応ベッド、大学病院です、その中症向け、軽症向けのベッドのうち、四割を超えるベッドに無症状だとか酸素投与が不要な患者が入っているという調査結果だったというんですね。これは、回復後のそうした方の転院先が見つかりにくいからだと指摘をされています。これらの患者を大学病院以外の病院とかあるいはホテルで診ることができれば、大学病院で本来必要な患者を受け入れることが可能となるともこの調査は指摘しております。
 同会議の、部長会議の湯沢由紀夫会長はこうおっしゃっています。行政は、地域の役割分担を明確にして、転院先の確保を調整してほしい。本当にこれは今求められていると思うんです、行政に。
 そして、私、全国あちこちでお話を聞いてきたんですが、見てみますと、実際もう既に地域で役割を分担して転院や転床を進めている、そういう例があります。
 この委員会でも紹介された長野県の松本方式。これは、今指摘しました信州大学、こういう大学が例えば重症と中等症を受け持つ、国立病院まつもと医療センターあるいは松本市立病院、こういうところが中等症や軽症を受け入れる、そして、県立こども病院は子供や妊婦を受け入れる。そして、今申し上げたのは公的、公立ですが、民間病院も、相沢病院が人工透析が必要な患者と中等症の患者、松本協立病院は主に軽症の患者、丸の内病院や藤森病院はコロナ以外の患者を担当されていただいております。
 私、各地を回る中で、新潟県魚沼のある病院の院長さんが、この地域も長年の積み重ねで今の連携の形になりました、政府は選択と集中と言うけれども、私たちは役割分担と連携だと思っているとおっしゃっていたのが忘れられません。
 問題は、連携が望ましいのは分かるけれども、やはりちゅうちょする、もしコロナが発生したらどうするんだろう、こういうちゅうちょする医療機関はあるということなんですね。
 愛知県のある民間病院の院長さんはこうおっしゃっています。一度院内感染が発生すると、多数の従業員に自宅待機という名の休業を強いることになり、通常業務の一部が停止に追い込まれ、病院の売上げが持ち直すのに数か月を要する。そして、こうおっしゃっています。これらのデメリットと補助金をてんびんにかけると、てんびんはデメリット側に傾いたまま動かない、幾ら政府が十分に助成金を出すと言っても、現在の額では経営的メリットが全く足りないために、赤字に転落すれば倒産してしまう民間病院は協力したくてもできないのである、こういう声なんです。
 そして、先日、二月二日、参議院の内閣委員会で参考人でおいでになった米村滋人東京大学教授は、ある雑誌でこうおっしゃっています。
 記者が、なぜ病院は感染患者を受け入れないのか、こう聞いたのに対して、一番の問題はクラスターが起こったときだ、二、三週間は完全に閉院しなければいけなくなり、消毒などをして膨大な費用がかかる上、収入はゼロになる、病院からすれば、そんな危険なことはできないというのが本音だろう。そして、記者が、今の財政支援では駄目なんですか、こう聞いたら、患者を受け入れていない病院が支援によって患者を受け入れるようになるかというと、余り魅力的に映っていない、結局、今の財政支援は、患者を診ることでかかった直接経費を補填する形になっている、クラスターが発生して閉院した場合の損失分や、評判が落ちて患者が減った分の損失分は対象外だ。そして、米村教授は、減収補填の仕組みをつくれば患者を受け入れる病院は増えるのかと聞かれて、増えると思うとおっしゃっております。
 総理にお聞きします。今、転院、転床を進めるために医療連携が不可欠であることは、誰も否定しないと思うんです。しかし、現場にはやはりどうしてもちゅうちょがある。このちゅうちょを乗り越えていただいて、医療連携に参加していただく、そのためには、クラスターが発生して閉院した場合の損失や受診抑制の場合の損失、これをきちんと支援します、このことを政府がはっきりと打ち出すことが必要だと思うんですが、総理、いかがでしょうか。

#317
○菅内閣総理大臣 新型コロナ患者を受け入れる医療機関がそのことによって損失を被ることのないよう、しっかり支援していくことは極めて重要であります。
 先ほど来申し上げていますように、医療機関に様々な支援を行ってきております。また、診療報酬についても、新型コロナ患者の診療については大幅な引上げを行ってきています。
 こうした支援によって基本的には減収になることはないと考えていますが、仮にそうしたことがあり得るのであれば、更なる対応を検討します。そして、医療現場の方々が財政面でちゅうちょすることなく専念できるように、政府はしっかり対応します。

#318
○藤野委員 総理、今、更なる検討も行う、仮にそういうことになればと。具体的にはどういうことを想定されているんでしょうか。

#319
○田村国務大臣 今おっしゃられたのは、コロナ患者ではなくて、コロナは、疾病はお治りになられたけれども、まだ、高齢で、体が虚弱で、どこかでリハビリも含めて受け入れていただかなきゃいけない話ですよね。その病院の話ですよね。(藤野委員「違います。更なる措置を聞いているんです」と呼ぶ)いやいや、だから、今ずっと言われていたのはその病院だったじゃないですか。要するに、受皿になられた医療機関をどうするんだという話をずっとされておられて、これは重要な話なんです。これが役割分担で、ここがないと……(藤野委員「結構です。決まっていないんだから。あなたの話を聞く場じゃないんです。私の質問に答える場なんです」と呼ぶ)

#320
○金田委員長 静かにしてください。

#321
○田村国務大臣 ずっとそうやっておっしゃっておられたので。
 もう一度お願いします。

#322
○金田委員長 藤野保史君、じゃ、もう一度質問してください。

#323
○藤野委員 自分のことを言う場じゃないんです。私の質問に答える場なんです。
 更なる検討を是非求めたいですし、それはもう総理、減収補填しかないんですよ、減収補填しかない。それはもう圧倒的な声です。今頑張っていただいている、先ほど紹介したような保険医協会、今頑張っている人を支える上でも、そして転院、転床、地域連携を進めるためにも、本当に今これが鍵になっている。これからワクチンもやろうというんですよね。総理も、かつてない大事業だとおっしゃった。これも更に医療機関にのしかかっていく。本当に、減収補填をしっかりやるということが全ての鍵になっているというふうに私は思っております。
 その上で一点お聞きしたいんですが、厚生労働省がある通達を出しております。これは、昨年の十一月二十六日に、令和二年地域医療構想を推進するための病床削減給付金の実施について、こういうものなんですね。この日付に注目していただきたいというふうに思います、十一月二十六日。
 この十一月二十六日というのはどういう日かということなんですが、この前日、十一月二十五日、新型コロナ分科会が開かれまして、医療が逼迫しているという提言を政府に出しました。そして、これを受けて政府は、国民に、勝負の三週間、この勝負の三週間を呼びかけたのが十一月二十五日なんです。十一月二十五日、医療が逼迫しているという理由です。にもかかわらず、その翌日に厚労省が、医療削減支援の……(発言する者あり)病床削減支援、ありがとうございます。病床削減支援の給付金を出している。
 厚労大臣にお聞きしますが、これは政府が勝負の三週間を呼びかけているんですね。厚労省というのは、医療提供体制にまさに責任を持たなきゃいけない。なぜそんなときに病床削減せよというような通知を出すんですか。逆行もいいところじゃないでしょうか。
    〔委員長退席、山際委員長代理着席〕

#324
○田村国務大臣 ちょっと私の方に通告が入っていなかったので申し訳なかったんですけれども。
 これは、地域医療構想、ずっと地域医療構想会議をやっていただいて、各地域地域、二次医療圏でいろいろな話をしていただいております、県もそこに加わっていただいていると思いますが。その中で、二〇二五年に向かってですけれども、やはり人口構成が変わってきますので、ベッドがいっぱいあると、逆に言うと採算が合わなくなってくるという状況もあります。そこで、地域で話していただいて、高度急性期、急性期、回復期、慢性期、それぞれの病床の割当てをする中で、合理的にベッドが要らなくなる部分に関しては削減をする。ただ、削減するときにそれなりに費用がかかりますので、それに対してのこれはお金であります。
 ただ、そこはそれぞれの二次医療圏でお決めを、それぞれ医療関係者が入ってやっていただく話でございますので、国が無理やりこれをしなさいという話ではございませんから、地域がそれぞれ考えてやっていただくという話であります。ですから、この感染症の状況も踏まえた上で、いろいろな御議論をまたいただけるものだというふうに思っております。

#325
○藤野委員 いろいろおっしゃいますけれども、要するに、政府が勝負の三週間と呼びかけた翌日に、病床削減支援の給付金を厚労省が出している。全く逆行するわけですよ。本気でやろうとするのか、病床確保しようとしているのかということが問われる。
 今いろいろおっしゃいましたけれども、政府はこの期に及んで、地域地域とおっしゃいますが、その地域医療計画の中で、今コロナ対応の最前線にある高度急性期そして急性期病床を二十万病床削減する、これはまだ撤回していないんです、この計画を。変えようとしない。今でも大変なこの医療体制を更に削ってコロナ対応なんかできるはずがありません。医療に効率至上主義を持ち込んで医師や看護師、病床を減らしてきた、この根本がこの計画に象徴されている。これは撤回すべきだと強く求めたいと思います。
 次に、オリンピックについてお聞きします。
 まず、総理、昨日、東京五輪・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長の発言について、総理はあってはならない発言だとおっしゃいました。総理、どういう意味で、あってはならないんでしょうか。

#326
○菅内閣総理大臣 オリンピック・パラリンピックの重要な理念である男女共同参画、そうしたことを否定するものでありますから、あってはならない発言ということを申し上げました。

#327
○藤野委員 今、五輪の重要な理念である男女共同参画に反するからとおっしゃられました。昨日も、枝野委員の質問のときに三回も、総理は男女共同参画という言葉を出されました。しかし、総理、五輪の理念というのは男女共同参画なんでしょうか。
 五輪憲章というのが、オリンピック憲章というのがあります。このオリンピック憲章の根本原則第六条に何とあるか。こうあるんですね。このオリンピック憲章の定める権利及び自由は、人種、肌の色、性別、性的指向、言語、宗教、政治的又はその他の意見、国あるいは社会的な出身、財産、出自やその他の身分などの理由によるいかなる理由の差別も受けることなく、確実に享受されなければならない。つまり、あらゆる差別が許されない、あらゆる差別を認めないということがオリンピックの理念なんですね。
 総理、男女共同参画じゃないんじゃないですか。男女共同参画に反するから森氏の発言はあってはならないのか。総理の認識はおかしいんじゃないですか。

#328
○菅内閣総理大臣 今申し上げましたけれども、オリンピックの重要な理念である中に、今委員からありましたけれども、人種、肌の色、性別というのがありますよ。そういう中で男女参画というのがある、とは反するということで私は申し上げたんです。

#329
○藤野委員 いや、総理、それだと総理の御認識が問われますよ。あらゆる差別が駄目なんです。性別はもちろんですよ。性別はもちろんです。しかし、いかなる差別も許さないというのが五輪の精神なんです。それに反するから森氏はあの座に立つべきではないという国民的批判が起こっているわけですよ。総理自身の認識はおかしいと思います。

#330
○菅内閣総理大臣 全くおかしくないと思いますよ。
 森会長が女性のことについて発言をしましたので、そのオリンピック憲章の権利の中に性別というのがありますから、男女共同参画というのは、そういう意味で私は自然なことだと思います。

#331
○藤野委員 これはもう総理自身の御認識が問われる事態になってきたというふうに思います。こういうオリンピックの基本理念に反するからこそ、私は、森氏は組織委員長という座にとどまるべきじゃないと思います。
 総理、辞任させるべきじゃないですか。辞職を求めるべきじゃないですか。

#332
○菅内閣総理大臣 内閣総理大臣にその権限はないというふうに思っています。
 ただ、私自身は、昨日、森会長の発言を受けて、まさにあってはならない発言だということを発信をしました。そして、私から、昨日の予算委員会が終わってすぐに、森会長に政府の考え方を強く、橋本大臣に指示をいたしました。橋本大臣から、私の、共同参画について、それはIOCの使命と役割であり、女性の立場にもしっかり立ちながら世界に向けてメッセージを発する大会としていく必要がある、このように大臣が伝えて、そして森会長から、大変申し訳ない、そういう話があったということの報告も受けています。
 もしあれでしたら、大臣から直接どうでしょう。
    〔山際委員長代理退席、委員長着席〕

#333
○藤野委員 いや、結構です。
 だから、総理が伝えよと言った、そこがポイントがずれているんです。男女共同参画じゃないんですよ、問題は。五輪憲章そのものに反するんだ、だからあなたは組織委員長は駄目なんだと、ずばっと言わないと駄目なんです。
 そもそも、なぜ森氏が組織委員会の委員長になったのか。これは、二〇一四年一月十四日に、下村当時の文科大臣、これは五輪担当大臣でもあります、この下村五輪担当大臣とJOCの当時の竹田会長、そして東京都の秋山副知事、この三名が三者会談を行って決めたということなんです。これは、政治が全く無関係だとか、そういうことでは全然ないんですね。それまでは、ずっと財界の方がオリンピックの組織委員長をやられていました。それが、この森氏だけがこうした特別なやり方で、三者会談によって選ばれたわけであります。
 総理、そういう意味でも、今、関係ないというようなお話をしましたけれども、関係ないことない。森氏があの座に就いたこと自身にやはり政権の責任があるわけですよ、当時の。ですから、それも含めて、辞職すべきではないか、こういうふうに言うべきじゃないですか。

#334
○菅内閣総理大臣 今、東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会というのは一つの公益財団法人でありますから、そこについて内閣総理大臣としてそうした主張をすることは、これはできないと思っています。

#335
○藤野委員 いや、それも違っていまして、組織委員会はJOCと東京都が五〇%ずつ出資をして、それに対して国が政府保証をしているんですよ。だから、何か関係ない、関係ないといろいろな形でおっしゃるんだけれども、それは違うと思うんです。
 いずれにしろ、この問題、引き続き大問題になっていくと思います、国際問題ですから。
 オリンピックに戻りますが、オリンピックを楽しみにされていた方も多いと思うんですね。私も、ずっとサッカーをやっています。オリンピックに向けて頑張ってきたアスリートの気持ちを考えると、本当に言葉にならない思いがします。
 しかし、コロナ感染が前提を変えてしまった。世論調査でも、中止、再延期を求める声が八割を超えております。コロナ対策に集中してほしい、これが国民の切実な願いです。
 一月二十一日の衆議院本会議で、我が党の志位委員長の質問に対して総理は、ワクチンを前提としなくても安全、安心な大会を開催できるようにしたいと答弁されました。ワクチンを前提としないということは、結局、防疫措置など膨大なマンパワーを投入してこれを抑え込むしかない。
 先日、橋本大臣が、オリパラ期間中に必要な医師、看護師が約一万人だと答弁されました。
 総理にお聞きします。コロナ対応、そして先ほど言ったワクチン対応、これが行われている現場から一万人もの医療従事者を引き離して五輪に振り向ける、これは現実的とは言えないんじゃないでしょうか。

#336
○橋本国務大臣 お答え申し上げます。
 東京大会におきましては、安全、安心な大会を実現するための医療体制として、まず、選手村総合診療所や競技会場の医務室において選手や観客に対し必要な医療サービスを提供するほか、新型コロナウイルス対策として選手村において定期的な検査を実施するとともに、選手村総合診療所発熱外来や競技会場隔離室、感染症対策センター等が緊密に連携しつつ、迅速に対応する体制を整備することとしていると承知をしております。
 こうした体制の構築に必要な医療スタッフについては、現在、組織委員会において精査を行っているところですが、お一人五日程度の参画を前提とすると、東京大会の開催期間約二か月を通じて、トータルで一万人程度の方々に依頼をしていることと承知をしております。
 医療スタッフの内訳をお話しさせていただきたいと思いますが、医師、歯科医師が約三割、看護師が約四割、理学療法士が約一割程度、さらに検査技師等の検体採取者が約一割程度というふうになっておりまして、一日当たりの医師、看護師の人員については、最も多くの会場で競技が行われる七月の二十五日を見てみますと、これにおきましては、医師は三百人程度、看護師は四百人程度、このうち、主に新型コロナ感染症対策を行うための人員については、医師が百人弱、看護師百人強の確保を目指しているというふうに承知をしております。
 いずれにいたしましても、現在、組織委員会において、医療機関、競技団体等の御意見を伺いながら、医療スタッフの確保について調整を行っている状況にあると伺っております。
 引き続き、国としても、東京都と組織委員会としっかりと連携を図ってまいります。

#337
○藤野委員 今、答弁がありました。でも、目指しているということなんですね。
 私、地元の一つである石川県でお聞きしたんですが、ある病院はこうおっしゃっていました。オリンピックに一万人、どこにそんな人員がいるのかと言いたい、慢性的に人員不足の中で、ぎりぎりの体制でコロナ対応を行っている、発熱外来についても通常より手間が相当かかっている、その上にオリンピック対応のために医療従事者を振り向けることは、当病院としては不可能である、こうきっぱりおっしゃいました。
 そして、これは自治体にとっても大変な負担だと思います。
 このパネルは、政府のオリパラ感染症対策調整会議第二回、九月の会議に出された、ホストタウン、事前キャンプ地についての案なんですね、こういうことをやろうという。対応についてと。この黄色い部分、ちょっと見えないと思うんですが、「ホストタウン、事前キャンプ地については、以下の枠組みで対応を検討してはどうか。」という、国としての提案なんです、対応してはどうかと。
 しかし、これは実際見ていきますと、もう本当に大変です。肝腎の交流とか以前に、移動、空港からホストタウン、ホストタウンから選手村、そして、専用車両運転手、通訳、ガイド、事前の健康管理、事前の検査。練習も、練習場である体育館や競技場、更衣室、シャワーだけでなく、そのトイレ、ここも別にやれと。そして、動線の設定などなど。ホテルも、それぞれゾーニング等必要になります。食事も、朝昼夕、そしておやつというか補食ごとの提供方法に応じた感染防止策。メディア対応も必要になる。つまり、本当にこれは大変な状況です。
 しかも、コロナ禍で、想定外の事態も次々と起きております。滋賀県の大津市では、ニュージーランドの選手団が宿舎として確保していたホテルが四月に倒産してしまった、コロナ禍で。急遽別のホテルを仮押さえしたんですが、もう一回、一からこれが始まるわけです。本当に大変な状況。兵庫県の神戸市では、コロナの変異ウイルス、変異種が確認されたため、受入れ再調整。また再調整です。五百十七を超えるんですね、ホストタウンというのは。百七十を超える国々がそこに行く予定になっている。本当にできるのかという話なんです。
 そして、この第二回の調整会議では、専門家からこういう指摘もされております。要するに、この検査というのは各国違う、日本でやっているものと海外でやっているものは違う。だから、ちゃんとその結果を説明できる、そういう体制にする必要がある。そして、その結果は、そのアスリートが大会に参加できるかどうかに直結する極めて重い判断になります。これをそれぞれの小さなホストタウンでどうやって確保していくのかということが、政府の調整会議でも川崎市の健康安全研究所や国立保健医療科学院の健康危機管理研究部長などからるる指摘されているんですね。
 総理にお聞きしますけれども、今多くの自治体は、コロナ対応、そしてワクチン対応をこれから、今もそうですが、ただでさえ過重な負担なんです。それに加えて、五輪でこれだけの負担を本当に負わせるのか。これは到底無理じゃないでしょうか、総理。

#338
○橋本国務大臣 まず、ホストタウンのお話をさせていただきたいというふうに思います。
 ホストタウンでの感染症対策は、選手等を保護し、安全、安心な大会運営の実現を図る観点と、ホストタウン等への、住民への感染防止の双方の観点から講じていただくことが必要であります。このため、選手等の入国からホストタウン、大会への参加等を経て出国まで、移動、宿泊、食事、練習、交流といった場面ごとの感染症対策を行い、トータルでの環境整備を行うこととしております。
 政府としては、これから感染症対策に対し必要な財政支援を行うとともに、受入れを実施するホストタウンにおいて感染症防止対策をまとめた受入れマニュアルを作成していただくための手引をお示しいたしました。
 それぞれのホストタウンとしっかりと、オンラインで今、そういった状況を情報共有しながら、適切な対応をしていただけるように努めていきたいというふうに考えております。

#339
○藤野委員 本当に無理だと思います。
 そして、英国で拡大し、各国に広がって、強い感染力を持つといういわゆる変異種、変異ウイルスは、二月三日時点で少なくとも七十五の国と地域に広がっております。
 私、大事なのは、やはりアスリートの思いだと思うんです。朝日新聞が一月二十四日に行った五輪の代表選手へのアンケート。五輪出場に当たり心配なことはということに対して、半数以上が、大会により感染症が広がることだとお答えになっております。女子代表の新谷仁美選手は、アスリートとしては賛成だけれども、一国民としては反対という気持ちですとおっしゃっている。私、この言葉に選手としての逡巡と苦悩が表れていると思います。
 総理にお聞きします。今度は総理、お願いします。幾ら防疫措置を取っても、やはりもう今や限界がある。大会によって、選手たちが懸念しているように感染が広がってしまう可能性がある。総理、そうならない保証はないんじゃないでしょうか。

#340
○橋本国務大臣 アスリートファーストという観点からいたしましても、選手が安心、安全の大会でなければ歓迎されるというふうには思いませんので、防疫措置を始め、出入国、ホストタウン、選手村、大会、全てをトータルでしっかりと管理をした上で、万全の体制で大会を準備していきたいというふうに考えております。

#341
○藤野委員 まだ決まっていないんですね。アスリートの方々に十四日間の待機措置を緩和する措置を、政府は昨年、一旦は取りました。しかし、変異株の拡大に伴って、これをやはり強化したんですね。やはり締めている。これ、どうするんですかとお聞きしたら、分からないとおっしゃる。
 総理、昨年一回目の延期を行ったときも、判断が三月下旬にずれ込みました。このことによってコロナ対応も遅れてしまった。これは痛切な教訓だと思います。これを繰り返すわけにはいかない。
 先ほど大臣もおっしゃいましたけれども、世界でやっている大会、いろいろなスポーツ大会を見てみますと、例えばテニスの全豪オープン、これは主催者が用意したチャーター機でメルボルン入りした選手から感染者が出た。入国後に陽性が発覚した人と同じ便に乗っていた錦織選手を始めとする七十人以上、ホテルに缶詰になったんですね。完全に外出禁止です。
 五輪というのは、二百を超す国と地域から約一万人以上、選手や選手団だけでも集まるわけです。四十を超える会場で競技が行われる。テニスのような単体の大会とは、感染リスクもレベルも全く違います。
 そういう意味でも、私たち日本共産党は、こうした問題を考慮するなら、今年夏の五輪開催は中止をして、日本と世界のあらゆる力をコロナ収束に集中すべきだ、こういうふうに考えております。
 総理にお聞きします。最終的に決定権があるのはIOCです。それはそうです。しかし、開催国の政府がどう考えるか、これは大変重いと思います。開催国の政府として、五輪開催ありきではなくて、ここで立ち止まって、ゼロベースで開催の是非を再検討して、東京都や組織委員会やIOCなどと協議を開始されるべきじゃないでしょうか、総理。

#342
○菅内閣総理大臣 まずは、新型コロナウイルスの克服に全力を尽くします。
 また、IOCバッハ会長とは、昨年から東京五輪を必ず実現することで一致しており、先日、バッハ会長は、各国の団体に確認した上で、東京五輪の七月の開催に完全に集中し、コミットする旨を表明をしております。
 安心、安全な大会を実現するためには感染対策が極めて重要であり、具体的な内容を検討していきたいと思いますし、引き続き、東京都、大会組織委員会、IOCと緊密に連携をしながら準備をしっかり進めていきたい、こう思います。

#343
○藤野委員 私は、もう今や決断すべきだというふうに思います。やはり、ここで立ち止まって、再協議に進んでいく。これはやはり、文字どおり、人類がコロナに打ちかてるかどうかという戦いの帰趨にも関わる大問題だというふうに思います。コロナが五輪発で世界に広がるという最悪の展開になった場合、それが及ぼす健康被害、経済被害、これは計り知れません。人類の健康、平和の増進のために行われるはずのオリンピックの意義や信頼を大きく根底から傷つけることになります。このことを強く主張したいと思います。
 最後に、保育の問題についてお聞きします。
 この間、私、保育関係者から様々な声を伺ってまいりました。
 保育というのは、学校が休校になったときも開いていて、お子さんたちを預かっていた。本当に、保育というと、何か子供と遊んでいる、そういうイメージがあるんですが、そんなことないんですね。医師や弁護士などと並んで国家資格であります。子供たちが一番感受性の強いときに、一人一人の発達に合わせて適切な保育を行う。時には家庭の事情も相談に乗り、発達の障害がある、抱えている子供にも適切な保育を提供していく。つまり、専門家なんです、子育ての。
 ところが、元々待遇も厳しかったですけれども、このコロナ禍で更に負担が増えております。
 このパネルを御覧いただきたいんですが、子供たちが使っているおもちゃ、触ったりなめたりするんですね、これを子供たちが寝ている間に保育士の皆さんが消毒している。神奈川の保問協というところの調査によりますと、この消毒作業だけで一時間、二時間かかっているところというのは半数を超えるというんですね。二時間以上というところは三割に達している。
 おもちゃだけじゃないんです。もちろん床や机も拭かなきゃいけない。消毒だけじゃなくて、今までなら、保護者の方が園の中まで入ってきて、その日の必要なものを渡したりいろいろしていたんですけれども、それも全部保育園の負担になってしまっている。つまり、このコロナ禍で一層負担が増えているというのが保育の現状であります。
 総理、この現状をどのようにお感じになるでしょうか。

#344
○田村国務大臣 本当に、保育士の皆様方、日々、現場で大変な思いをしていただきながら子供を守っていただいておるというふうに感謝申し上げたいと思います。
 養護と教育ということをしっかり、子供たちに対して対応していただきながら、保育指針にのっとって、それぞれ、子供たちのいろいろな発達段階で対応いただいておる。
 そこにコロナという形であります。我々も数度にわたって、平成二十五年からですけれども、一四%ほど、いろいろな形で処遇改善、さらに、二十九年には最大四万円というような対応もさせていただきながら処遇改善をやってまいりました。しかし、コロナでございますと、今言われたような問題があります。
 そこで、それぞれ数度にわたってでありますけれども、感染の拡大防止のための補助というようなものをそれぞれの保育園の方に対応させていただきながら、そういうものに対してのかかり増し経費、こういうことで対応をさせていただいております。

#345
○藤野委員 確かに、五十万円、二回交付いただいているんですね。しかし、これは本当にもう一気になくなってしまう、消毒とか。負担増は並大抵じゃないんですね。
 実際の声を御紹介したいと思うんです。
 福井県のある保育士は、保育園と児童クラブと両方勤務しているので、接触している子供たちの数が百人を超えている、不安を抱えたまま仕事をしていることが精神的につらい、こういう声でした。長野県の保育園長はこうおっしゃっています。国、長野市から度重なる感染予防の通知、自粛要請の通知がひっきりなしに来ています。目に見えないウイルス対策、慣れない感染予防に手探りで毎日過ごしてきました。皆、疲れ果てています。埼玉の二十代の保育士は、コロナのため、行事一つするのにも相談に相談を重ねる、その結果残業が多くなり、しかも未払いも多い、心身共に疲れていると。大阪の保育士は、どれだけ仕事量が増え体力的に疲労を感じていても、それに見合った休暇や自分のために使えるお金はほとんどありません、心が満たされないまま、気づけば翌日を迎えている、こういう声でありました。
 総理にお聞きします。保育というのは、まさに医療機関の方も看護師の方のお子さんも引き取って預かっていらっしゃるんですね。つまり、まさに今の日本を支えていると言っても過言ではない。こういう方々が今このコロナ禍で大変な状況に置かれております。総理、抜本的な待遇改善、これを行うべきだと思うんです。
 今、野党は、看護師や介護士、福祉、保育の職場で働くケアワーカーたちに給付金を出す法案を共同で提案しております。これは与野党を超えて、総理、実現すべきじゃないでしょうか。

#346
○菅内閣総理大臣 保育現場の皆さんには、このコロナ禍の中にあって、保育を必要とする子供たちのために献身的に御努力いただいています。深く感謝申し上げたいと思います。
 政府としては、これまで、保育所を含めて、児童福祉施設等に対し、コロナ対応に必要な経費として約一千億円の必要な支援を行っており、この中で、職員に対する感染症対策についての手当の支給、職員の感染防止に必要な物品の購入などについて補助をいたしております。
 引き続き、御苦労されている保育の現場というものをしっかり支援をしていきたい、このように思います。

#347
○藤野委員 もう終わりますが、コロナ禍でケア労働という言葉が広がりました。その価値が十分に認識されてきませんでしたけれども、このコロナの経験を通じて、私たちはそのケアなしに生きていけないことが明らかになった。そのケア労働者の抜本的な待遇改善を強く求めて、質問を終わります。

#348
○金田委員長 これにて藤野君の質疑は終了いたしました。
 次に、足立康史君。

#349
○足立委員 日本維新の会の足立康史でございます。
 予算委員会基本的質疑二日目ということで、閣僚の皆様には、昨日も今日も朝からぶっ続けということで、本当に総理始め皆様の忍耐に、忍耐力に心から敬意を表したいと思います。
 あと私と国民民主党の西岡さん、二人ですから、ちょっと気合を入れ直してお願いをしたいと思います。
 さて、まず、私、実は今日、四十四分与えていただいています。ところが、維新の会よりも議員の数、会派の議員の数が一人少ない国民民主党さんに一分多い四十五分与えられています。これはおかしくないですかね。
 委員長、これは実は理事会で藤田さんがいろいろ聞いていただいているんですが、理由が分かりません。是非これは理事会で、なぜ人数が少ない、一人少ない国民民主党さんが、維新の会よりも一分質疑時間が多いのか、理由を解明いただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。

#350
○金田委員長 足立康史君に申し上げます。
 本日は、理事会の合意に基づきまして、令和三年度総予算を議題としまして、全大臣出席の下、各会派から政府に対する基本的質疑を行っておりまして、私は、その議事を整理する委員長であります。
 したがいまして、質問にお答えする立場にはありません。
 どうぞ質問を続けてください。

#351
○足立委員 私は、金田委員長の御差配にはかねがね、心から敬意を表していますので、金田委員長の議場整理の下、しっかり質問してまいりたいと思います。
 じゃ、このおかしな時間配分、誰がやったか。辻元さんですよ。私は、辻元さんが何か私に恨みがあるのかなと思っていたんです。(発言する者あり)いや、実はこういうことがありました。去年、おととし、私が国会でやった活動について、辻元さんがホームページで、足立議員が言っていることは全てデマであるというブログが載っているんですよ。全てですよ。
 私は、それをきっちりと、私のホームページで、辻元さんが全てデマだと言っているのはデマであるというブログを書いたんですよ。そうしたら、辻元さん、返してこないんです。多分、私の指摘に対して、それに答えられないんですね。

#352
○金田委員長 足立君、ちょっと待ってください。
 先ほどの質問の発言に、今、理事さん方からお話が出ております。
 したがって、先ほどの発言とともに、理事会で今の件についてはお話をさせていただきます。

#353
○足立委員 今申し上げたかったのは、どうも私への意趣返しではなくて、だって、これを見てください。私だけじゃないですよ。補正予算の基本的質疑の馬場幹事長、ここにいる藤田さん、みんな一分ずつ減らされているんですよ。それに対して共産党は、がさっと多いわけですね。これは多分、共産党の票が欲しいからだと思いますが……(発言する者あり)分かった、分かった。

#354
○金田委員長 先ほども申し上げましたが、足立君の質問につきましては、十分用語の使い方にお気をつけください。
 そして、この問題について御発言があれば、また理事会でお話は伺う機会があると思います。

#355
○足立委員 今のは議事の話でありますが、参議院の定数の問題がここにあります。ここにあるように、参議院では定数が増えました。定数が増えた結果、法律に基づいて、七万七千円、月額、参議院議員はそれを目安にして返納することになっています。
 そして、ここに書いてあるように、本来、全ての参議院議員が、法律に目安として定められている額を全員が返納すれば既に三億円が国庫に返納されているはずであるが、実態は、ここにあるように、二億円に届いていません。すなわち、一億円以上の差額がある。
 まず、この事実、私が今申し上げた事実関係は間違いないですね。参議院から事務総長においでいただいています。よろしくお願いします。

#356
○岡村参議院事務総長 お答えいたします。
 参議院における歳費の自主返納の制度とこれまでの返納額は、先生が説明されたとおりでございます。

#357
○足立委員 このとおりです。
 私は、これは誰がサボっているのか。だって、これだけいろいろお金の問題が言われているんだから。それから、コロナで困窮されている、国民の皆様が。しっかりと、法律で決まったことをやりましょうよ。
 参議院で、我が党の東徹参議院国対委員長がよく予算委員会でやりますね。あの雰囲気では、やはり、自民党、公明党の皆さんは、維新の会と同じように、やられている様子ですね。ただ、それは分からないんです。
 事務総長、これは、どの会派が法律の趣旨を踏まえずに返納をしていないで、お金をポケットに入れて踏ん張っているのか。ちょっと御紹介いただけますか。

#358
○岡村参議院事務総長 お答えいたします。
 参議院事務局としましては、事務処理の過程で返納の状況は把握しておりますが、参議院議院運営委員会理事会の決定により、月別の返納額の総額とその累計額のみを公表することとなっておりますので、答弁は差し控えさせていただきます。

#359
○足立委員 結局、議運で与野党で握って出さないということになっている。
 だから、是非、与党の皆様、まあ参議院だから関係ないけれども、しかし、まあ言えば、野党も、維新以外の野党も問題だけれども、それを甘やかしている与党も問題だというのは我々ずっと言ってきました。
 だから、是非、この問題は、参議院でまたやっていただきますが、直近の大変な問題だと思いますから、マスコミの皆さんはこれをしっかり取材してください。是非、この内実が明らかになることを希望しておきたいと思います。
 さて、今、コロナで国民の皆様は大変困窮、大変御苦労をおかけをしている。私も国会議員の一人としておわびを申し上げたいし、また、できるだけの支援措置を講じていく、そのために力を尽くしてまいりたいと思いますが、二月三日に、総理、特措法が改正されました。これは、まさに緊急事態に入ってから国会でやりましたね。私たち維新の会も、あるいは私も、これは、緊急事態だから、この第三波を抑えるための必要最小限のことにトライしたというつもりでおります。
 まだ課題が残っています。例えば、国と自治体、国と都道府県知事との関係、根本的な課題が幾つか残っている。総理、是非、この第三波が落ち着いたら、改めて、落ち着いた環境で新型インフル等特措法の大改正、再改正に取り組むべきだと思いますが、いかがでしょうか。

#360
○西村国務大臣 この法律の責任者としてお答え申し上げます。
 私ども、昨年春からの緊急事態宣言を経験し、そして、それぞれの知事と、いろいろ現場の対応、連携して当たってくる中で、今回、最善と思える案を提出させていただきました。その上で、与野党の協議を経て修正がなされ、成立したところであります。改めて感謝申し上げたいと思います。
 その上で、御指摘のように、附帯決議でも、今後、検証結果も併せて必要な見直しを行うとなっておりますので、国と地方のよりよい在り方も含め、引き続き不断の検討を進めていきたいというふうに考えております。

#361
○足立委員 不断の検討ということでありますが、是非、落ち着いたら、落ち着いている間に本格的な議論を国会でさせていただきたいと思います。
 私たちは、ここにあるように、去年一年間ずっと、大阪維新の会の代表が吉村知事ですから、連携を取りながらやってきました。これは、私の顔があるので、何か理事会で辻元さんが顔を消せとかおっしゃったそうでありますが、私は党のコロナ対策本部の事務局長をしていますので、決して売名とか選挙のためとかそういうことでは一切ありませんので、御理解をいただきたいと思います。
 そして、これはいろいろ書いています。法律にも、改正にもいろいろ取り込んでいただきました。ただ、私たちが今足下で一番力を入れているのは、まさに議論があったように医療提供体制ですよ。感染の拡大の防止とそれから経済の維持、再生、これを両立をさせるための一番大事なセンターピンとなる政策がまさに医療提供体制の拡充であります。これは多分、異論はないと思います。
 その中で、今回、感染症法に医療機関ということを、私たちの要望に応じて国会で修正協議が成立をして、一つ目は実現をさせていただきました。
 そして、二つ目は、補償の問題はあるが、支援措置を今、吉村知事、法律にも規定ができたし、西村大臣に入れていただいた。そして、全国の都道府県知事と西村大臣が連絡を取り合いながら、しっかりと医療機関の支援に取り組んでいただいている。
 最後に、もう一つ、やはり現場でよく言われているのがノウハウです。
 公立病院に加えて民間病院ももうちょっとやってくれと言われても、やったことがないからできないんだという話がありますが、実は、この資料の右下に書いてあるように、これは大阪市立の十三市民病院の作った冊子です。この頭書きにはどう書いてあるかというと、大阪市立十三市民病院をコロナ専門病院にします、二〇二〇年四月十四日、全ては大阪市長松井一郎氏のこの号令から始まりましたと始まる冊子です。
 吉村知事、松井市長とも話をすると、この十三の市民病院だって、専門家がたくさんいたわけじゃないんです。だけれども、政治のリーダーシップで全国で初めての専門病院をつくった、これが十三市民病院で、今やこういう冊子を出版するところまで来ているんですね。
 だから、是非これは、ノウハウをしっかりとシェアしながら、これからの医療の提供体制の充実は可能であると思っております。
 もう一つ、今日もいろいろな委員の方が御紹介をされていましたが、ワクチンですね。河野大臣のお考えはふだん承知していますので、のんびりしていただいたら結構ですが、これは、従来の平時の仕組み、厚労省の平時の予防接種の仕組み、V―SYSが追加されるわけですが、今回はやはりプロジェクトX、なかなか大変です。
 もう一つ、私ども、これは参議院議員の音喜多さんが作ってくださった、予約段階、接種段階、接種後のフォロー、様々な、コロナの緊急事態下のワクチンだから、大規模だから、二回接種するから、短期間だから、ふだんない課題があります。例えば、この真ん中にある、先ほどもあった、台帳にインプットするのに二か月かかるかもしれない、あるいは、引っ越した方はどうするんだ、こういうことを考えると、私は、厚労省の仕組みに加えて、まさに河野大臣率いるチームが、マイナンバーを使った国の仕組みでそこを補完していくんだ、こうおっしゃっているわけですが、どうもいろいろ、地域であるいは国会で話を聞くと、厚労省が、やはり厚労省は自分の世界があるわけだから、ちょっと、河野大臣、あるいはマイナンバー、国の仕組みについて斜に構えている感じを感じられている方がいる。
 是非、今日は、田村大臣に、いや、河野大臣のマイナンバーを使った新しい仕組みはどうしても必要である、これはまさに今回のワクチン接種においては救世主だ、厚労省としても全面的に期待をし、サポートをし、自治体に対してはしっかりそれを対応していくように厚労大臣からも一言いただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。

#362
○田村国務大臣 まず、予防接種台帳、言われたとおり、問診票でありますとか接種券、こういうものを基に接種記録というものを管理していただいて、医療機関から自治体に行って、それで月に一回だとか打ち込む、非常に時間がかかっていると。
 一方で、V―SYSという仕組みを今つくっております。これは、自治体でありますとか、卸、医療機関等と連携しまして、ワクチン等がどういうふうになっているか、どういうふうに届いていくか、こういうことを情報共有をしながら、そして同時に、接種記録も、これは個人個人では、残念ながら、ないんです。マクロでどれぐらいの実績があるかということを打ち込む、こういう仕組みであります。ですから、この個人の方がどうだったか、これが分からない。ですから、一回打ったんだけれども、本人は接種券を持っていますから、それを持ってくれば一回目か二回目か分かるんですが、引っ越しされる、そして接種券はなくしちゃう、こういう場合には対応ができないということがあります。
 そこで、このV―SYSを改良するとなると、ただでさえ、厚生労働省、いろいろな意味で、システム関連で不祥事もあるわけでございまして、失敗があるわけでありますので、これを今更いじると、やはりまたいろいろな対応で問題が起こってくるだろう。もし機能しないようなことが起こったら、これは大変でございますので。そこで、河野大臣、ワクチンのロジを担当していただくということでございますので、河野大臣の下で、このV―SYSとは絡まない、そういうものをしっかりとつくると。
 ただし、自治体がこれまた負荷がかかったのでは、これは大変でございますので、各自治体になるべく負荷がかからない形の中で、新たなシステムをおつくりをいただいて、個人個人の接種記録というものが、リアルタイムではないですけれども、若干バッチ処理しなきゃいけませんが、対応できるような、そんな仕組みを、今、検討を、やるかどうかも含めて検討いただいているということであります。

#363
○足立委員 やるかどうかも含めて検討ですか。ちょっとびっくりしました。僕はやると決まっていると思っていたんですが。
 河野大臣、いや、田村大臣、これは当然、国の、今、だって、さっき示した課題があるんですよ。課題がある。課題を解決しようと思ったら新しい仕組みが必要に決まっている。でも、新しい仕組みを入れれば、自治体にとっても、それは一手間ぐらいはかかりますよ、一手間ぐらいは。でも、一手間かけることによって、半年後、一年後、これを入れておいてよかったなとなるに決まっているんですよ。河野大臣の手腕であれば、それが絶対できます。
 だから、田村大臣、それは分からぬじゃ……。じゃ、河野大臣。いやいや、田村大臣ですよ。いや、だって、河野大臣はやるべきだと思っているんです。だから、厚労大臣が、それは支えると。お願いします。

#364
○田村国務大臣 私が今そう申し上げたのは、私の所掌じゃなくて河野大臣の下で対応いただいておりますので、あえて私がそこまで言い切るというのははばかったわけでありますが。我々も、河野大臣と連携をしながら、厚生労働省もしっかりと今いろいろな検討をさせていただいています。
 ですから、今ちょっと、厚労省が後ろ向きだといううわさがあるというようなお話を言われましたけれども、これは全くのデマでございまして、厚労省、逆に言うと、この間も、私、記者会見で、主体的にいろいろなことを私らはやっていく、ただ、河野大臣にお叱りいただかない程度にと。余り前に出過ぎますと、それは責任者は河野大臣でありますから。それぐらいの思いで、しっかりと河野大臣と連携しながら、いろいろな対応を進めてまいりたいというふうに考えております。

#365
○足立委員 河野大臣、通告していませんが、つけ加えることはないですね。ありますか。どうぞ。

#366
○河野国務大臣 田村大臣には、毎日、私の方の進行状況を報告をして、そごがないようにしております。
 このシステムについては、やる方向で、今、しっかりシステム設計をやり、自治体の御意見を聞いているところでございますので、しっかりと、決まりましたらまた御報告させていただきたいと思っておりますし、厚労省からは万全のバックアップをいただいているところでございます。

#367
○足立委員 よろしくお願いします。
 さて、話は変わりますが、これは余り見かけないパネルだと思います。政治、行政、政策と書かせていただいています。
 よく、私たちが身を切る改革と言うと、何か身を切るんだろう、それは緊縮財政だろうといって、あたかも日本維新の会が緊縮政策を取る政党であると誤解をされている方がいる。違うんです。我々の身を切る改革は政治家改革なんです。
 今いろいろな報道でもあるような、様々な不祥事があります。それは、権力は腐るんです。僕は、維新以外の野党みたいに、頭から腐るとか、しようもないことは言いません。でも、政治家というのはやはり誘惑もあるわけです。だからこそ、日本維新の会は、公認を得る段階から身を切る改革にコミットをして、絶対にその身分、その職業、その地位に執着はしないということでやってきている政党であるということを改めて申し上げます。
 加えて、その政治の上に行政の仕組み、今回のコロナはまさにその仕組みが、やはり緊急事態、有事に十分対応できていなかったかもしれないという点が課題となり、法律の改正もしてきたんだと思いますが、私たちが統治機構にこだわってきたのも、幾ら政策をつくっても、行政の仕組みがそのために整っていなければ政策は絵に描いた餅になります。幾ら行政の仕組みを整えても、それをリードする政治家が駄目なら国民を幸福にすることはできません。
 だから、私たちはこういう三層構造の中でこれまで、身を切る改革に始まり、統治機構改革に取り組んできたということを是非国民の皆様、また国会の同僚の皆様にも知っていただきたいと思いますが、今日は、残る時間、この政策の部分ですね、経済社会政策と外交政策について議論をしてまいりたいと思います。
 まず、外交、防衛でございます。
 尖閣ですね。総理、海上保安庁、自衛隊、あるいは米軍、日米同盟、様々なステージがありますが、どういう形でこの尖閣防衛、対処方針、持っておられるのか、簡単で結構ですから、総理のお口から御紹介をいただきたいと思います。

#368
○菅内閣総理大臣 中国海警局に所属する船舶の接続水域内での航行や領海侵入等が相次いでいることについては、極めて深刻に考えています。中国側に対しては、海上保安庁の巡視船が警告等を実施するとともに、外交ルートを通じ厳重に抗議しています。
 歴史的にも国際法上も尖閣諸島は我が国固有の領土であり、現に我が国はここを有効支配をしています。
 尖閣諸島及び周辺海域を安定的に維持管理するための具体的な方策について様々な選択肢がありますが、実際にどのような方策を取るかについては戦略的観点から判断をしていきたい、このように思います。
 いずれにせよ、今後とも、国民の生命財産及び我が国の領土、領海、領空を断固として守るという方針の下に、冷静に、毅然と対応していきたいと思います。

#369
○足立委員 是非しっかりお願いしたいと思いますが、国民の不安は、いわゆる実効支配が、二月一日ですかに施行された海警法等の動き、大変激しい、要するに、中国はそういう日本の尖閣諸島に係る実効支配を脅かそうとしてきている。これはそうだと私は思っています。
 総理、今この段階というか、こういう中国の攻勢の中で、尖閣諸島に関する日本の実効支配は少しも後退をしていないんだと言い切っていただけますか。

#370
○茂木国務大臣 ちょっと言葉の問題もありますので。
 総理の方からも、先ほど、尖閣諸島については我が国固有の領土であり有効に支配している、このように明確に答弁を申し上げたところでありまして、尖閣諸島をめぐって解決すべき領有権の問題はありません。
 議員のおっしゃった実効支配、これは様々に使われるわけでありますけれども、国際法上、一般には、ある領域に対する領有権を法的に確立するために何かをする、それによって実効支配をやっていくという形でありまして、尖閣につきましては我が国が有効に支配しておりますので、そのような事態ではございません。

#371
○足立委員 そういう御答弁になると思いますが、やはり国民の不安はそこです。どうなったら実効支配が脅かされることになるのか、その辺のステージ論が分からないので、自民党の中でも、何か、漁に行くんでしたっけ、何かいろいろなお取組がありますが、私は、そういうパフォーマンスも、まあ別に否定はしませんが、やはり政府・与党、そして私たち野党の心ある議員が、領土、領海、領空をどうやって守っていくのか、そういうことについてもっともっと感覚を鋭敏にして、国会でも可能な範囲で議論をさせていただきたい、そう思っています。
 もうちょっと、さっと行きたいんですが、先日、一月に、中国において日本人男性二人が有罪が確定した、スパイ行為だと。しかし、これはどういう行為がスパイ行為に当たるか分からないと報道されています。
 そこで、お伺いしたいと思いますが、まず外務大臣、このように、日本人で、海外でスパイ行為等、それはレッテルも多いと思いますよ、拘束されている日本人、何名ぐらいいらっしゃいますか。

#372
○茂木国務大臣 まず、全世界でよろしいでしょうか、中国じゃなくて。(足立委員「はい。内数もあれば」と呼ぶ)
 海外において拘束されている邦人について、在外公館が取りまとめた人数、一番新しいものは、全体で取りまとめた同じ基準でいいますと令和二年の一月一日現在でありますが、軽犯罪等も含めますと二百八十二件ということになります。そこの中で、中国に関しては、総数が百四名でありまして、また、中国におけます一連の邦人拘束事案と言われるもの、二〇一五年五月以降十五名の邦人が拘束をされたことを確認いたしておりまして、この中で、一昨年拘束された北海道大学の教授を含め六名は既に帰国済みでありまして、九名が帰国に至っていないということであります。
 この帰国に至っていない九名のうち八名については、先生の使った言葉とは違うんですが、国家秘密の窃取等、国家の安全に危害を与えた罪という形で刑が確定しております。

#373
○足立委員 外務大臣、その刑は、我が国から見ても、当然、しかるべき、当然の刑だと思っていらっしゃるのか、やはりよく分からないということか、いかがですか。

#374
○茂木国務大臣 海外の法律でありますので、なかなか、それにつきましてどういう具体的なあれであるかとか、こういったところまで詳細は承知いたしておりません。
 ただ、例えば、全く別件でありますけれども、新たに海警法ができた、この適用等々が必ずしも明確ではないということについては、日本としては懸念を持っております。

#375
○足立委員 結局、中国ですからね、例えば中国ですから、分からないことが多いです。私は、拉致と呼べるような事案もあるんじゃないかと思うんです。ありますよね、多分、分かりませんけれども。
 よく、北朝鮮の拉致の問題、これについてはブルーリボンをつけられている先生方もたくさんいらっしゃる。しかし、私は、こういう問題も同じだと思っているんです。
 法務大臣に伺います。
 日本で活動している外国スパイ、拘束している人数を紹介してください。

#376
○上川国務大臣 今、委員の方からお尋ねのスパイ行為等ということでございますが、その意義がなかなか明らかでないということでございますので、お答えすることが困難でございます。
 なおということで、一般的に申し上げると、スパイ活動とは、相手や敵の様子をひそかに探る活動を意味するものと承知しておりますが、このスパイ活動に該当する事案に限った起訴件数等につきましては把握をしておりません。

#377
○足立委員 それは把握していないんです。だって、法律がないし、あっても、例えば不正競争防止法、特定秘密保護法、ちょっとかするような法律はありますが、まさに国家機密を狙ってくるスパイに関してはエンフォースされているようには見えません。だから、分からないんです、取り締まっていないんだから。
 総理、ここは、スパイ防止法と呼ぶかどうかはともかくとして、多数の日本人が外国で拘束されている中で、なぜ日本だけスパイ天国でいいのか、是非、ここは御検討いただくということをお願いできないでしょうか。

#378
○菅内閣総理大臣 そこは、いろいろな方からも御指摘を受けているところでありますし、日本において、そうした体制というのは整えていく必要というのはあるだろうと思っています。

#379
○足立委員 是非、私たちも、野党なので限界がありますが、協力をしますので、よろしくお願いしたいと思います。
 ここからは内政に入りたいと思います。
 先日、一月の二十七日だったかな、補正予算の基本的質疑で、我が党の馬場幹事長から、この新所得倍増計画について、名前とその考え方、御紹介をしました。これは、私たち日本維新の会の政権構想であります。だから、何か今年の政策ではありません、これからの四年八年、五年十年の政策です。
 例えば、先日アメリカでバイデン大統領が、異論のある方も多いそうでありますが、バイデン大統領が新しく就任された。アメリカで大統領が就任するときは、中期経営計画、国家の運営計画を持って就任されます。アメリカは最大で八年ですね。四年、八年、二期までと憲法で定められていますから、アメリカの大統領は最高でも八年の運営計画、国家運営計画を持って大統領に就任するわけです。
 私は、これまでのお取組に敬意を持っている菅政権、菅総理には、菅政権の中期計画、これをしっかりと作って、私たちの中期計画と四つに組んで、国の未来について、総理のプランAと私たちのプランBで論戦を展開する、そんな国会にしてまいりたいと思いますが、いかがでしょうか。

#380
○菅内閣総理大臣 是非そのようにしていきたい、このように思います。

#381
○足立委員 ありがとうございます。
 是非、与党の皆様も外で語ってほしいんです。ちょうど私の友人で生田與克さんという方が、河野大臣、平井大臣も出ていただいたことがあるユーチューブの番組があるんです。そこに、木原誠二議員とか平将明議員とかが毎週出られている。僕はすばらしいと思うんです。何がすばらしいか。与党の議員が結構微妙なところまで語っているんですね。与党の議員が表で語り出したら、もう野党なんかは立つ瀬がなくなりますよ。だって、そうでしょう、太刀打ちできるわけないんだから。
 だから、私たちは、政府・与党と私たち日本維新の会で、プランAと私たちのプランBで大いに論戦をしていく、そんな政治、そんな国会をつくってまいりたいと思っています。
 政府・与党、菅政権が一丁目一番地に定めているデジタル。これは前もお示ししましたが、真面目にマイナンバーを議論してきたのは日本維新の会だけですよ。そのリーダーが私です。
 ところが、私が大変期待を申し上げている平井大臣が、就任早々、マイナンバーと預貯金口座のひもづけの義務化を見送るとおっしゃいました。私はもう、地の底に落ちたような、目の前が真っ暗になりました、これを聞いて。
 平井大臣、これはなぜ見送らざるを得なかったんですか。

#382
○平井国務大臣 預貯金付番の話は、超党派で議連をつくって議論もしてきたし、各党各会派でもいろいろな意見があることは間違いないんです。
 義務化ということは、要するに、個人に銀行口座にマイナンバーを振ることを義務化せよという意見もたくさん党内にもあります。ただ、反対意見もある。銀行には国民に対してちゃんとつけてくださいねということは義務化するわけですが、これは、もう少しやはり国民的な議論として納得してもらった上で義務化しなければ実効性は上がらないと思います。

#383
○足立委員 私たち日本維新の会が、先ほど申し上げた、小党なのに僭越な政権構想なるものをぶち上げた理由はこれですよ。自民党に任せておいたら、やはり透明で公正公平な社会はできないかもしれないという不安を覚えています。平井大臣、よく分かっていらっしゃるので、御期待は申し上げたいと思いますが。
 あと、今の自公政権、政府・与党で少し心配しているのは国税庁です。
 財務大臣、私たちは歳入庁構想というのを持っています。別に歳入庁はどうでもいいんです。だって、マイナンバーが普及すれば、マイナンバー連携が実現すれば、歳入庁なんてつくらなくても、全部マイナンバー連携すればバーチャル歳入庁ができるんだから。
 ところが、国税庁は、法人番号、マイナンバー以外に、何とも言えない整理番号なるものを運用して、独自の国税庁ワールドをいまだに維持しています。政府版判こみたいなものですね。国税庁の整理番号は、私は判こだと思います。廃止できないですか。

#384
○麻生国務大臣 ちょっと情報が遅れているのかと思うんですけれども、まあ、与党じゃないんだからしようがないと思って、その点は気の毒に思います。
 国税庁では、基本的には、個人はいわゆるマイナンバー、そして法人は法人番号によって納税者の情報というのを管理しているというのは御存じのとおりです。
 そこで、今御指摘のありました整理番号というものはマイナンバー制度の導入前から使っていたものですが、納税者を識別する番号としてはマイナンバーといわゆる法人番号があれば十分、そう考えております。
 したがいまして、国税庁としては、令和八年、いわゆる基幹システムの大幅な改修を予定いたしておりまして、その際、整理番号は廃止する予定といたしておりますので、その節は与党にいらっしゃることを期待しておりますので。

#385
○足立委員 ありがとうございます。
 本当の意味で、そうやって政府・与党が変わっていかれたら、私たちも相当覚悟しないと万年野党のそしりを免れないので、より一層私たちも自分たちの実力を磨いていきたい、こう思います。
 ちょっと時間がなくなってきたので、財務大臣、もう一問だけ。
 個人事業者番号をつくれないですか。例えば、持続化給付金をするときに、またこれも整理番号をつくったんですね。個人事業主にはマイナンバーしかないので、でも、法人番号に比べると使いにくいので、だから、改めて持続化給付金整理番号をつくったんです。
 今度、財務省で、軽減税率じゃなくて、何でしたっけ、インボイス、インボイスを導入するときにも改めて新しい付番をするんですって。おかしいですよ。法人番号をつくっている国税庁、財務省が、その法人番号の隣に個人事業者番号をつくれば、全てすっきりします。
 財務大臣、是非、検討をお願いします。

#386
○麻生国務大臣 先ほど申し上げましたとおり、今、国税庁としては、個人ではマイナンバーにより、法人は法人番号でやらせていただいているんですが、現状、個人事業者に係る税務の分野における手続については、今マイナンバーが活用されていますので所得把握の効率化とか適正化等々の効果が図られているんだと思っております。
 したがって、今の時点で国税庁としては、個人事業者を識別する新しい番号を活用するということを想定はしておりません。
 なお、お尋ねの、個人事業者についても法人番号のような番号を導入するかどうかについては、これはデジタル・ガバメント実行計画において、個人事業主を管理する番号系の在り方についても関係省庁において検討していくということとされておりますので、これは検討が進められているというので、今、私どもとしてはそれ以上答える段階にはないということです。

#387
○平井国務大臣 先生と全く同じ問題意識で、この話はデジタル庁で引き受けようと思っています。
 ベースレジストリーとして整理しなきゃいけないのは、ここにまたGビズIDというのを個人事業主にも振ったりしているんです。全部中途半端なので、このインボイス制度が導入されることを契機に、各省と相談しながらベースレジストリーを整理したい、デジタル庁で引き受けたいと思っております。

#388
○足立委員 すばらしい、満額回答をいただきました。ありがとうございます。
 あと、今、マイナンバーの話ばかりしましたが、これを見てください、国民の困窮を。国民年金の受給権者数、見てください、これを。月額数千円の方から始まって、一万円台、二万円台、三万円しかもらえない方が百五十万人、四万円台が百万人、五万円台が百十五万人。これだけの低年金の方々がいらっしゃる。
 また、これを見てください。データが取れる一九八五年からの平均所得、可処分所得です。最大の問題は、ワニの口みたいに開いていることです。すなわち、可処分所得がどんどん減っている。
 総理にお願いしていいでしょうか。
 私たちは、そういう観点で、やはり給付つき税額控除が改めて検討の俎上にのるべきだと思いますが、いかがでしょうか。

#389
○菅内閣総理大臣 給付つき税額控除については、低所得者に対して所得等に応じて給付を行う仕組みと承知しておりますが、マイナンバー制度が普及してもなお低所得者の所得を正確に把握する、このことは難しいなど、様々な課題があって、慎重な検討が必要だというふうに考えます。

#390
○足立委員 時間が来てしまいましたので。あと一分、辻元さん、あと一分あったら、もっといい議論ができたのに。
 残念ですが、次の、この続きの、我が党の政権構想は、ここにいる藤田文武議員が、このNHKのテレビ入りの集中審議等も含めて、お訴えしますので、是非、閣僚の皆様、お手合わせをお願いします。
 ありがとうございます。

#391
○金田委員長 これにて足立君の質疑は終了いたしました。
 次に、西岡秀子君。

#392
○西岡委員 国民民主党・無所属クラブ、長崎一区選出、西岡秀子でございます。
 今日は質問の機会をいただきまして、誠にありがとうございます。
 まず冒頭、新型コロナウイルス感染症によりお亡くなりになった皆様に心からお悔やみを申し上げます。また、尊敬する先輩でありました羽田雄一郎参議院議員にも心よりお悔やみを申し上げ、御冥福をお祈りしたいと思います。また、今なお闘病されている皆様の一日も早い御回復を心よりお祈り申し上げます。また、医療従事者の皆様を始め、感染リスクを抱えながら日々社会活動を支えていただいているエッセンシャルワーカーの皆様に感謝を申し上げ、質問に入ります。
 国民生活、地域経済が大変厳しいものとなっております。特に、社会的に弱い立場の方々に大きな影響が及んでおります。緊急事態宣言の延長によりまして、収束まで、国民の皆様の命、健康、そして生活、暮らしをしっかり守っていく責任が私たちにあると考えております。これから感染抑制に不可欠な国民の皆さんの理解を得られるか、この一か月が大変重要な一か月になると考えております。
 まず、これまでの緊急事態宣言の検証につきまして、菅総理にお尋ねをいたします。
 緊急事態宣言の延長を受けて、基本的対処方針が策定され、方針が出されました。これまでの取組の中で、テレワークの七割の目標というのを掲げられておりましたけれども、この目標のどれぐらいが達成をできたのか。また、そのうち、国会、霞が関の達成率というのはどれぐらいであったのか。また、一方、飲食店の皆様に営業時間の短縮を要請しておりましたけれども、時短営業がどれほど徹底をされ、行われたのか。また、要請に従っていない飲食店の比率がどの程度あったのか。具体的な達成状況について、総理、把握をされておりますでしょうか。総理にお尋ねをいたします。

#393
○菅内閣総理大臣 緊急宣言の発出から一か月がたち、東京を始め全国の感染者数は減少傾向に間違いなくあります。これは、飲食店の時短を中心としたテレワークの七割実施、不要不急の外出自粛、イベントの入場制限といった今回の対策がはっきり効果を上げ始めている、こういうふうに思っています。
 その中で、詳細については担当大臣から答えさせてください。

#394
○西村国務大臣 お答え申し上げます。
 本当に、皆様方の御努力で感染状況が減少傾向にあるということで、改めて感謝を申し上げたいと思います。
 テレワークにつきましては、経団連が調査をしておりまして、これは大企業ですけれども、調査結果で、出勤者の削減率六五%、全体として。アンケートに答えられた企業です。ただ、千人未満の企業では五割程度の削減にとどまる。それから、日本生産性本部が調査を行っておりまして、一都三県、首都圏でいいますと、三二・七%がテレワークを実施している。ただ、これは去年の五月に比べましたら、当時四一・三%ですから、まだ余地があると思います。
 実際、朝の通勤者の人の流れを見ますと、首都圏で昨年春は七割減でしたけれども、今、四割程度の減にとどまっております。関西も七割近く減でありましたが、今は三割程度の減にとどまっておりますので、改めて経済界にも一月末にまたお願いをしたところでございます。
 それから、時短営業につきましては、多くの事業者の皆さんに御協力いただいておりまして、全体としては八割以上の店舗に御協力をいただいているというふうに承知をしています。
 東京都で一万六千軒、一月の十八日から二月三日に調べましたところ、協力に応じた店舗は九六%。埼玉県は二月二日の知事会見で九八%といった公表をされているところであります。大阪は、ちょっと数え方があるんですけれども、おおむね八割から九割の理解、協力を得ているという評価になっているところでございます。
 いずれにしても、引き続き御協力を是非お願いして、何としても感染拡大を抑えていければというふうに考えております。

#395
○河野国務大臣 内閣人事局で霞が関のテレワークの実施率を調査をいたしました。これは、日付を指定して調査をしたものですから、本省で六割、出先で四割ということになっております。少し調査のやり方なども含めて今後考えていきたいと思っております。
 霞が関も七割の実施ということで、私の方から各省庁にお願いをしているところでございます。

#396
○西岡委員 テレワークについてはまだ改善の余地があるようでございますけれども、これからやはり、しっかり検証をしながら、今後の対策というものを進めていくというのが大変重要だと考えております。
 これは通告をいたしておりませんけれども、今回、緊急事態宣言が延長されましたが、三月七日までということで、一応、日付を、一か月ということですけれども、総理の方からは、それより前に解除することもあるような御発言もちょっとあっておりますけれども、二月の三日に改正特措法が成立をいたしまして、その改正特措法が施行された後に、この緊急事態宣言を解除した後、新しく新設されました蔓延防止等重点措置に移行する可能性があるのかどうか、このことについてお伺いをしたいと思います。

#397
○西村国務大臣 緊急事態宣言を解除したとして、その後も感染が再拡大しないように対策は継続してやっていきますので、段階的に緩和をしていくということにしております。
 その中で、これは状況を見ながらでありますが、全体として感染が収まってきているということで解除しますけれども、これは、ある地域が引き続き高い水準で感染があるといったような場合、そこを止めないと再び再拡大するといったような場合、そして医療の逼迫が考えられる場合は、新たに設けられました蔓延防止等重点措置、これを適用するということもあり得るというふうに考えております。

#398
○西岡委員 国民民主党は、蔓延防止等重点措置については、どのような基準でこの蔓延防止重点措置を指定するのかという問題や、都道府県の知事と西村大臣がお話をされるというような御説明も聞いておりますけれども、例えば、今の緊急事態宣言を解除して蔓延防止等重点措置に移るということを、もしそれを進めるとすれば、どういう流れといいますか、どういうことの中で誰がどう決めていくのか、大変難しい御判断ではないかと思いますので、お尋ねをさせていただきます。

#399
○西村国務大臣 法律施行と同時に、もちろん、その以前にお示しをすることにしておりますけれども、その要件であるとか取り得るべき措置、これについては政令でしっかりとお示しをしたいというふうに考えております。
 そして、どういう基準、どういう考え方で、蔓延防止等重点措置ですね、発令をするかについては、これまでも申し上げていますけれども、いわゆるステージ4が緊急事態宣言のレベルということでありますので、そこからステージ3になってくれば解除をする。もちろん、機械的に数字だけ当てはめて、東京だと五百人以下になったから直ちに解除するということじゃなく、病床の状況などを見ながらするわけですが、ステージ3の段階で、ある地域が引き続き感染が高い、その地域はほっておくとまたそこから広がって緊急事態宣言になってしまう、そういうことも考えられる場合に、この蔓延防止等重点措置を使うということになります。
 ここは知事と緊密に連携を取りながら対応したいと思いますが、知事からもこの蔓延防止等重点措置をやりたいという要請を国にできる規定も設けておりますので、いずれにしましても、知事と緊密に連携しながら対応していきたいというふうに考えております。

#400
○西岡委員 今大臣からの御説明で、緊急事態宣言を解除した後、蔓延防止等重点措置に移行する可能性があるということを、今日はっきりお伺いをいたしました。そのいろいろな基準等、それを決めていく経緯については、また改めて質問をさせていただきたいと思います。
 それでは、パネルを御覧いただきたいと思います。
 一月二十六日に、我が党国民民主党の玉木代表がこの予算委員会質疑におきまして、コロナ対策第四波封じ込め戦略ということで、総理に直接提案をさせていただきました。
 総理は、今後の戦略を考える中で、第四波の発生というものを想定してというか、前提としてお考えになっておられるのかおられないのか、このことをお聞きをしたいと思います。

#401
○菅内閣総理大臣 今日までも、様々な事態を想定して対策を検討していく、それは当然のことだというふうに思っています。そうした姿勢で、今後ともコロナ封じ込めに全力で取り組んでいきたいと思います。
 ただ、今自治体にはやはり緊急事態宣言を発出しておりますので、足下の感染拡大を、今、どんどん陽性者数が下がってきます、ここを更に低くなるように対策を打って、まずはステージ3のレベルを目指していかなきゃならないというふうに思います。解除後も、更にその先のステージ2を目指していくために、地域の感染状況、そうしたものにしっかり対応し、必要な対策をしっかりと継続していきたい、こういうふうに思います。

#402
○西岡委員 こちらで示させていただいている国民民主党の封じ込め戦略というのは、見ていただければ分かるように、感染拡大の波を止めるために、まず人と人との接触を厳しく制限する規制によって感染者の低減を図り、そして、少し感染者が減ってきた段階で、この厳しい規制を少し緩めながら、第四波を絶対に起こさない、封じ込めるために、そのためには、検査、接触追跡、隔離、そして保護という、感染症の基本とも言える積極的な検査を徹底的にやることによって感染者を低く抑え込み、感染を低いまま持続させながら、その中でワクチン接種を行い、最終的にはワクチン接種による集団免疫を獲得する、そういう戦略を描いております。
 これは収束までのロードマップに関わることでございますけれども、この戦略の中で、ある意味ゴールと言えるものは集団免疫を獲得するということなんですけれども、ワクチン接種の具体的な日程感が、総理は開始時期をおっしゃってはおりますけれども、ワクチン接種が行われる工程は今はっきりはいたしておりません。
 総理の中で、この集団免疫を獲得するのがどれぐらいの時期に、もし具体的になかなかお答えがしにくいとすれば、例えばワクチン接種を開始してからどれぐらいの間を考えながらこの集団免疫を獲得できるとお考えなのかどうか。それについては、オリンピック・パラリンピックの開催ということもおっしゃっている中で、その流れの日程感というか、どのような流れでこの集団免疫を獲得するということを総理の中で戦略として描いておられるのか、そのことについてお尋ねをしたいと思います。

#403
○菅内閣総理大臣 まず、ワクチン接種については、有効性、安全性、これを確認した上で、二月中旬に接種を開始したいというふうに思っています。当初は医療関係者から始め、高齢者については四月をめどにというふうに思っています。ここはまだ確実にはなっていませんけれども。
 そしてまた、現在開発されていますワクチンについては、国際的には発症予防、重症化予防の効果が期待されており、集団免疫効果を有するかどうか、現時点においては明らかになっておりませんが、国民の皆さん自らの判断でワクチンをまずは接種していただく、そのことが大事だというふうに思っています。

#404
○西岡委員 実は私、前回、菅総理に質問させていただいたときに、今の不確定ないろいろな要素がある中ですけれども、総理としての収束へ向けたロードマップというか戦略というか、感染拡大、感染が確認されてからもう一年を過ぎまして、やはり大変、国民の皆さんの中に、先に光が見えないというか、収束までの道のりがなかなか見えない中で、本当に国民の皆さん、協力しながら頑張っていただいていると思うんですけれども、菅総理が、具体的なことはなかなか、流動的な要素もあるので難しいとは思うんですけれども、国民の皆様に総理がしっかりと、こういう取組でやっていくんだという長期的なビジョンをお示しをいただくということが、やはり国民と一体となってこの感染症を克服していくということにつながると思いますので、是非お示しをいただきたいということを再度総理にお願いをさせていただきたいと思います。

#405
○菅内閣総理大臣 まず、現在については、地域と対象を絞った緊急事態宣言により感染者を減らすという形で、飲食の時短とか、テレワークとか、あるいはイベントとか、さらに不要不急の外出とか、四施策を中心に取り組んできていただいて、そして、明らかに感染者数が減少していることも事実だと思います。そういう中で、ステージが4から3になる、また2になる、こうしたことで減少を進めていきたいというふうに思います。
 それと同時に、ワクチンが行き渡れば、また重症化リスクが減少し、この感染症のリスクそのものも減ってくると思いますので、そうした中で考えていきたいというふうに思っています。
 ですから、ワクチン接種もしっかりと国民の皆さんに、必要な方には行き渡るような接種体制というものも、今政府を挙げて取り組んでいるところであります。

#406
○西岡委員 総理、ありがとうございます。
 第四波を発生させないためには、感染拡大の芽を早期に摘み取る、発見することが極めて重要だと考えます。そのためには、先ほども申し上げましたけれども、大幅な検査体制というのをやはり確立することが不可欠です。
 ただ、やはり感染拡大が一定収まった状態で検査をしていくということが大事なのではないかと思いますので、このプラン、戦略にあるように、下がってきて、その中で検査、接触追跡、隔離というものにしっかり取り組んでいくことが必要だと思います。
 その中で、特にやはり今、介護施設におけるクラスター、集団感染が大変拡大をして、本当に命に直結する状況となっております。重症者リスクが大変高い状況でございますので、介護施設の入所者について、また、その入所者とともに、介護施設の職員の皆さん、またそれは派遣していらっしゃる方も含めて、定期的にしっかり検査をする必要があると思います。
 それもやはり、費用の面で、全額国費で負担をするということが大事だと思います。昨年九月頃でしたか、国の方からそういう通達が行っていると思うんですけれども、なかなかこれが進んでいっておりません。
 是非このことをしっかり、やはり本当に命に直結する問題だと思います、重症リスクが高い方々ばかりなので。このことを是非早急に国が主導的に取り組んでいただきたいと思いますけれども、御見解をお尋ねいたします。

#407
○田村国務大臣 確かに検査は重要だと思います。ただ、日本は一億人を超える人口でございますので、全ての方をいっときに一遍にでありますとか、定期的にというわけにはなかなかいかない。
 それで、今言われたように、まず、重症者の生まれる可能性の高い介護施設等々、これに関しては、今般の通知の下で、基本的対処方針の中でも、今回、緊急事態措置の地域、ここに関しては、とにかく早く実施計画を出してください、検査のための、その上で、三月までに、三月中に検査をやっていただきたい、こういう通知を都道府県に出しました。基本的対処方針に書いてあるものでありますから。
 それで、今までですと、やはり検査能力でありますとか費用の問題がありました。費用は実は全額国が出すということになっておるんですが、いろいろな効率的なことも考えて、スクリーニングにかける検査なものでありますので、一つはプール検査、集合検査、これももう国の方で、進めていただくようにということでお願いしています。もう一つは、抗原検査キット。これは、インフルエンザと同時流行ということで、一千二百五十万キット、実はメーカーは作っていただいております。これがまだ使われておりませんので、こういうものも使っていただきながら、スクリーニングで検査をしていただいて、早めに見つけて、そして、保護、保護といいますか療養いただく。
 あわせて、その後も、感染状況、こういうものを見ながら定期的にやっていただきたい、こういうお願いをさせていただいておりますので、しっかり進めてまいりたいというふうに思っております。

#408
○西岡委員 今、対処方針の中に方針として述べられている検査については、「感染が拡大している地域において」というものが入っていたと思うんですけれども、介護施設自体が、もし今は感染が広がっていない地域であっても、重症者リスクの大変高い方々がいらっしゃるという中では、やはりしっかり事前に、感染者が出る前にしっかりと、先ほどおっしゃったような事前の検査というのが必要だと思います。
 今の厚生労働大臣のお話の中で、抗原検査キットが残っているということでございましたけれども、この使い道について、具体的に決まっていることというのがございますでしょうか。通告しておりませんけれども、よろしいでしょうか。

#409
○田村国務大臣 基本的には、先ほど申し上げましたとおり、インフルエンザと同時流行ということで、片方、要するに、コロナの方も、それからインフルの方も、両方ともキットであれば簡単に数十分で分かりますので、これは効率がいいだろうということで、こういうものの生産をお願いいたしました。
 ところが、今、一番のシーズン、一番毎年ならば多く患者がいるインフルエンザの季節なんですが、例年の多分千分の一ぐらいだと思います。それで、使われていないという現状がございますので、これを今言ったとおり介護施設等々で是非とも使っていただきたいと。
 これは有効期限もあるものでありますから、こういうものを利用いただきながら、症状が出ていなければ本当は感度が低いという話もあったんですが、これは一応、専門家の方々に諮りまして、これもスクリーニングならば使えるであろうという評価をいただいた上で、今回、この利用をお願いをいたしております。

#410
○西岡委員 今大臣にお聞きしたかったのは、今国として持っていらっしゃる抗原検査キットを、具体的に、三月までにというお話もありましたので、介護施設で使うような具体的な日程が決まっているものがあるのかどうかということをお尋ねします。

#411
○田村国務大臣 これは、急に増産いただきましたので、余ることがあれば国が買い取りますが、ただ、これは今は一応市場にありますので、それぞれの介護施設等々で御購入をいただく。このお金はしっかり国が、裏も表も、裏も表もという言い方がよくないんですけれども、一〇〇%ちゃんと対応させていただくということであります。

#412
○西岡委員 実は、我が党国民民主党の玉木代表は、総理にも提案をさせていただきましたけれども、安くて迅速な抗原検査キットを是非活用していただきたいということで、かなり以前から提案させていただいておりますが、我が党の、医師でもあります大分県選出の足立信也参議院議員も、昨年八月ぐらいから、抗原検査が、先ほど厚労大臣もおっしゃったように、感染させる力のある感染者の診断に有効であるという専門家の意見がございまして、足立先生が専門家なんですけれども、それで、施設職員の方に抗原検査を定期的にやるべきだということをずっと昨年から提案をされてきました。
 その中で、二月三日の日に大分県が、県内の高齢者入所施設でクラスターの発生が度々起こっていることを受けまして、県内千四百か所の入所施設の職員に向けて抗原定性検査キットを配付することを発表いたしました。内訳は、高齢者施設が約百十か所、障害者施設が三百か所、約三万人の職員に対して検査をすることを決めました。
 これもちょっと通告いたしておりませんけれども、全国でこのように施設でクラスターが発生をして、私の地元の介護施設の職員の方も、まだ感染は起こっていないんですけれども、もしかしたら自分が無症状で入所者の人にうつしてしまうのではないかとか、また、仲間の職員の皆さんにうつしてしまうのではないかという、本当に精神的にいっぱいいっぱいの状態で日々仕事をしておられるというお話をお伺いをいたしました。これは全国でそういう状況だと思っております。
 総理、是非、自治体任せではなくて、国が主導的にこの抗原検査を取り入れて、全国のこういう施設で皆さんの命を守っていただけるお取組を、積極的に取り組んでいただきたいと思います。
 まさに菅総理がおっしゃっている、規制改革、前例主義からの打破。そういう意味では、メーカーを支援をして大量に生産をすることで価格も下がります。ただ、ちゃんと検査の質というものは担保しなければなりませんし、抗原検査では確定検査にはならないと思いますけれども、やはり早い段階で感染者を見つけて、そこでリスクを減らしていくということが必要だと思いますので、総理に通告はしておりませんけれども、本当に総理の思い一つでできることではないかと思いますので、是非総理にお取組をお願いしたいと思います。

#413
○菅内閣総理大臣 先ほど厚労大臣から答弁させていただきましたけれども、高齢者施設で、昨年十一月に要請したら、二週間で二百を超える施設で検査が実施されました。また、現在、緊急事態宣言の対象区域となっている都道府県については、従事者の検査の集中的実施計画を早急に策定し、三月までに実施していただくことになっております。そういう意味で、玉木代表から提案をいただいたそうしたものにも、この抗原検査というのは大丈夫だというふうに思っています。

#414
○西岡委員 その中で、また、この抗原検査を、もちろん重症者リスクが高い介護施設また入所施設でまず活用していただくことが喫緊の課題だと思いますけれども、これも玉木代表が提案をさせていただいておりました、価格が下がることによって、国民の皆さんが、例えば自宅であったり職場で定期的に検査を受けて、その安心の中である程度経済活動をしていくということも含めて、やはり、さっきも総理に申し上げたような、思い切って価格を下げていくような取組というものは、本当に総理が取り組んでいただかないとなかなかできない部分でもありますので、引き続き総理にお取組を是非お願いをさせていただきたいと思います。
 その中で、ちょっと通告の順番を変えさせていただいて、今の流れの中で、先般の玉木代表の質疑の中で、抗原キットをワクチンの接種会場で活用するということを総理に提案をさせていただいて、そのとき総理が、検討してみるというか、考えてみるというようなお言葉があったと思うんですけれども、このことについて、もし検討していただいているようなことがあれば教えていただきたいと思います。

#415
○河野国務大臣 まず、ワクチン接種そのものの体制を確立しようとしているところでございますので、もう少しお時間をいただきたいと思います。それは私の方で引き取ってお答え申し上げたいと思います。

#416
○西岡委員 もちろん、接種、まずそれが第一義的であることは間違いございませんけれども、河野大臣、そのことも頭の中に入れていただいて、お取組を是非お願いしたいと思います。
 続きまして、政府が三月から都市部の人出の多い地域で行うとされております不特定多数を対象としたPCR検査について、どこで、どのような目的で、どのような形で、そしてまたどれぐらいの人数で行われるのか、御説明をお願いいたします。

#417
○西村国務大臣 先ほど来、第四波のお話を御議論されています。
 小さな流行は起こると思います、これはなかなかゼロにはできないウイルスでありますので。そして、それを大きな流行にしないことが大事だというふうに考えています、この解除後も。そして、そのときに、小さな波が起こったときにやることは、クラスター対策でその範囲を抑えていくことと、御指摘の検査でしっかりと予兆をつかむということで、私ども、モニタリング検査をやろうとしています。そして、それに加えて、先ほど来御議論のあるワクチン接種と、御指摘いただきました蔓延等防止措置で大きな流行にしないというふうにしていきたいと思っております。
 御質問の三十億円の予算でありますけれども、第三次補正によっていただきました。歓楽街等、市中で感染が広がるその予兆をつかまえる、そのモニタリングのための検査をやろうと思っております。その中で、あわせて、SNSのつぶやきの情報なども併せ、また、今広がっている民間の検査もありますので、こういったデータも提供いただきながら、総合的に、小さな波が起こっているところでつかまえていきたいというふうに考えております。
 今、専門家の皆さんと、どういった場所でどのぐらいの数をやっていくのかというところを詰めておりますので、急ぎこれは検討を進め、是非、予兆をつかむというモニタリングの検査をしっかりやっていきたいというふうに考えております。

#418
○西岡委員 ワクチンのことで引き続き質問させていただきます。
 EUがワクチンの輸出規制を導入いたしましたけれども、先ほどから総理がお話しになっている、開始する時期と高齢者の皆さんのところだけのお話でございますけれども、今様々な外交努力もなさっているというふうに聞いておりますが、日本のワクチン確保にこの規制が影響がないのかどうか、そのことについてお尋ねしたいと思います。

#419
○茂木国務大臣 今週月曜日に、EUの貿易担当の委員と話もいたしました。このEUの輸出制限措置といいますか、透明化メカニズムと呼んでおりますが、これにつきましては、日本を含め世界各地へのワクチン供給に支障が出ないようにと要請をいたしまして、先方からも、そうならないように最大限努力するという形でありました。
 こういったWTO等々のルールもあるわけでありまして、そういった中で円滑にワクチンの供給が進むように、これからもしっかりとフォローしていきたいと思っております。

#420
○西岡委員 今、いろいろ御努力いただいておりますけれども、やはり安全保障の観点からも国産ワクチンの生産体制というものを早急に整備するべきではないかと考えますし、本当にそれは国民の皆さんの思いではないかと思います。
 今パネルで示させていただいた、今の国内での主なワクチンの開発の状況でございますけれども、政府としてもお取組をいただいているというふうに思いますけれども、国際状況の変化で予定したワクチンの確保ができないという可能性もゼロではございませんので、この開発推進へ向けまして、より一層のお取組をお願いしたいと思います。
 続いて、ちょっとワクチンに関連してでございますけれども、ワクチン接種をやはり慎重に考えなければいけない方々がおられます。特に妊婦の皆さんについては、やはり、母体への影響等、大変心配をされているというふうに思いますので、政府として、妊婦の皆さんへの接種についてどのような方針を持っておられるのか、また、推奨されるというような方針なのか、政府の方針についてお尋ねをさせていただきます。

#421
○田村国務大臣 ワクチンは、妊婦の皆様方に対して接種するのはどのワクチンも比較的慎重でありまして、添付文書の中で、例えばリスクとベネフィットを考えてベネフィットが多い場合には使うでありますとか、接種しないことを望むだとか、接種しないだとか、いろいろな文書がありますけれども、基本的には、妊婦の皆様方、臨床試験の中で第三相等々受けておられないことが、まあ第三相だけじゃないんですけれども、そもそもおなかにお子さんがおられますので、そういう場合がほとんどでありますので、そういう意味では非常に慎重であります。
 海外を見ましても、やはりファイザーに関しましても、妊婦に対しては慎重に投与することとされているということでございまして、そういう意味では、一定の重症化のリスクがあること、これも徐々に分かってきておることでありますが、ただ一方で、どうしても、重症化するというのは妊婦の方々がコロナで重症化するという意味でありますが、だから、そういう意味からすると、一定のリスクはあるんですが、妊婦の皆様方がコロナで重症化のリスクがあるとすれば、そこはよくよく御判断をいただきながら、医師と相談をして決定をしていただければありがたいというふうに思っております。

#422
○西岡委員 時間が残り少なくなりましたので、ちょっと先に進めさせていただきたいと思います。
 まず、私の地元長崎でございますけれども、緊急事態宣言は出ておりませんけれども、県から長崎市独自の緊急事態宣言が出ておりましたけれども、今、その解除ということでございます。そういう中で、やはり、これまでの議論もあっておりますけれども、直接緊急事態宣言が出ているとか、県や自治体の独自の緊急宣言が出ているとか、そういうことで、感染拡大の状況の違いはありますけれども、経済が厳しいというのは、全国、また事業についても、本当に多くの業種で厳しい状況になっております。
 その中で、経産省が新たに中小・中堅企業向けの一時金制度というものを創設をされました。
 今日の議論の中でもあっておりますけれども、この一時金の新しい制度が全ての業種、全ての地域が対象であるかどうかということが事業者の皆さんにとっては大変大きなことでございますので、この場で明確に経産大臣の方に御答弁をいただきたいと思います。

#423
○梶山国務大臣 一時支援金につきましては、緊急事態宣言に伴う飲食店の時短営業や不要不急の外出、移動の自粛により影響を受けた事業者は対象になり得ると考えております。例えば、緊急事態宣言の地域以外で事業活動を行う場合も、要件に合致する限り、この対象となり得ます。また、幅広い業種で、人流減少の影響を受けた事業者は、要件に合致する限り対象となります。
 委員の御地元の例えば長崎県であれば、東京や大阪など、緊急事態宣言地域からの観光客が減少したホテルなどは、要件に該当する事業者として一時支援金の対象となり得ると考えております。

#424
○西岡委員 やはり、全ての地域なのか、全ての業種なのかというのがはっきり、ここに要件といいますか、ついておりますし、このパンフレット、経産省の方で作っていただいておりますけれども、地域の限定がないということが大変分かりにくいと思います。
 これを見た場合に自分のところが当てはまるのかどうかというのは分からないんじゃないかと思いますので、もし地域も業種も限定がないのであれば、そういう記述をしていただきたいと思いますし、もし全て駄目であればきちんと御説明をいただかないと、やはり、全ての地域、業種でいいのかどうかということは是非明確にしていただければと思います。

#425
○梶山国務大臣 この要件としましては、緊急事態宣言地域に起因するもの、因果関係でとしておりまして、そういった中で、その地域のみならず全国の、例えば産地直送とかでそこに送るものもあります。
 また、二番目の、人の移動や外出の自粛という点で、ほぼ七割から八割ぐらい、来ていたお客さんが首都圏であるとか関西圏であったということであれば、そこで要件が当てはまれば、これも合致するものだと思っております。

#426
○西岡委員 直接間接の取引があることという条件も大変分かりにくくて、どこまでが間接の中に入るのかということもありますので、やはりかなり要件がかかっているというふうに、今御説明をお聞きして理解をした次第なんですけれども。
 新しく事務局を公募されている中で、大体、給付の開始は三月七日ぐらいになるというお話、給付はいつぐらいになる御予定でございましょうか。

#427
○梶山国務大臣 事業者が決まりまして、契約も終わりました。そして、システムを組んでいるところでありますので、三月初旬、できるだけ早く申請を開始したいと思っております。
 給付につきましては、まだ審査の状況等が分かりませんので、これも分かり次第大体の目安をお知らせさせていただきたいと思っております。

#428
○西岡委員 今までの議論でもございますけれども、今、持続化給付金、家賃支援金も一度もうやめてしまっているので、空白ができているというのも事業者の皆さんにとっては大変なことだと思いますし、まだこの制度が検討中ということであれば、こういう分かりにくい条件ではなくて、地域も業種も限定しない形で一時金をしっかり支給していただけるという方針に変えていただくか、それか、持続化給付金を本当は、でもまあ事業者ももう決まってしまっているという今お話でございましたけれども、持続化給付金を、もう少し再給付する中で増額するですとか、複数回支給できるとか、そういうバージョンアップをしていただいた方が事業者の皆さんにとっては使いやすかったんじゃないかと思います。
 まだ検討の余地があるのであれば、やはり、緊急事態宣言が出ているところ、県独自のところ、また全く出ていないところもあります。自治体独自の要請さえ出ていないところは、もう自主的な自粛をして休業するしかなくて、何の補償もないという状況もありますので、是非引き続き御検討をいただきたいと思います。

#429
○金田委員長 梶山経産大臣、時間が来ておりますので、まとめてください。

#430
○梶山国務大臣 今回は、対象地域の事業者に起因するものということでこの制度をつくらせていただきました。
 そのほか、これに準じた対応をしている十三道県がございます。こういうところに対しましては地方創生臨時交付金でしっかりと手当てをするということで、政府内で共通の認識をしているところであります。

#431
○西岡委員 終わります。時間を超過して申し訳ございませんでした。これで質問を終わらせていただきます。

#432
○金田委員長 これにて西岡君の質疑は終了いたしました。
 次回は、来る八日午前九時から委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。
    午後五時五分散会
ソース: 国立国会図書館
姉妹サイト