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2021/02/08 第204回国会 衆議院 第204回国会 衆議院 予算委員会 第6号 令和3年2月8日
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2021/02/08 第204回国会 衆議院

第204回国会 衆議院 予算委員会 第6号 令和3年2月8日

#1
令和三年二月八日(月曜日)
    午前九時開議
 出席委員
   委員長 金田 勝年君
   理事 後藤 茂之君 理事 齋藤  健君
   理事 橋本  岳君 理事 藤原  崇君
   理事 細田 健一君 理事 山際大志郎君
   理事 奥野総一郎君 理事 辻元 清美君
   理事 浜地 雅一君
      秋葉 賢也君    秋本 真利君
      伊藤 達也君    石破  茂君
      今村 雅弘君    岩屋  毅君
      うえの賢一郎君    江藤  拓君
      衛藤征士郎君    小倉 將信君
      鬼木  誠君    神山 佐市君
      河村 建夫君    北村 誠吾君
      小島 敏文君    佐々木 紀君
      菅原 一秀君    田中 和徳君
      武部  新君    中山 展宏君
      根本  匠君    野田  毅君
      原田 義昭君    古屋 圭司君
      村井 英樹君    山本 幸三君
      山本 有二君    渡辺 博道君
      青山 大人君    池田 真紀君
      石川 香織君    稲富 修二君
      尾辻かな子君    逢坂 誠二君
      岡田 克也君    岡本 充功君
      川内 博史君    玄葉光一郎君
      長谷川嘉一君    本多 平直君
      松田  功君    松平 浩一君
      緑川 貴士君    森山 浩行君
      矢上 雅義君    山井 和則君
      山本和嘉子君    早稲田夕季君
      太田 昌孝君    濱村  進君
      桝屋 敬悟君    高橋千鶴子君
      藤野 保史君    宮本  徹君
      藤田 文武君    井上 一徳君
      西岡 秀子君
    …………………………………
   内閣総理大臣       菅  義偉君
   財務大臣
   国務大臣
   (金融担当)       麻生 太郎君
   総務大臣         武田 良太君
   法務大臣         上川 陽子君
   外務大臣         茂木 敏充君
   文部科学大臣       萩生田光一君
   厚生労働大臣       田村 憲久君
   農林水産大臣       野上浩太郎君
   経済産業大臣
   国務大臣
   (原子力損害賠償・廃炉等支援機構担当)      梶山 弘志君
   国土交通大臣       赤羽 一嘉君
   環境大臣
   国務大臣
   (原子力防災担当)    小泉進次郎君
   防衛大臣         岸  信夫君
   国務大臣
   (内閣官房長官)     加藤 勝信君
   国務大臣
   (復興大臣)       平沢 勝栄君
   国務大臣
   (国家公安委員会委員長)
   (領土問題担当)
   (防災担当)
   (海洋政策担当)     小此木八郎君
   国務大臣
   (沖縄及び北方対策担当)
   (規制改革担当)     河野 太郎君
   国務大臣
   (少子化対策担当)
   (地方創生担当)     坂本 哲志君
   国務大臣
   (経済財政政策担当)   西村 康稔君
   国務大臣
   (マイナンバー制度担当) 平井 卓也君
   国務大臣
   (男女共同参画担当)   橋本 聖子君
   国務大臣
   (消費者及び食品安全担当)
   (クールジャパン戦略担当)
   (知的財産戦略担当)
   (科学技術政策担当)
   (宇宙政策担当)     井上 信治君
   財務副大臣        伊藤  渉君
   政府特別補佐人
   (内閣法制局長官)    近藤 正春君
   政府参考人
   (内閣官房内閣参事官)  川上恭一郎君
   政府参考人
   (内閣官房内閣参事官)  安中  健君
   政府参考人
   (内閣官房領土・主権対策企画調整室土地調査検討室長)           中尾  睦君
   政府参考人
   (国家公務員倫理審査会事務局長)         荒井 仁志君
   政府参考人
   (内閣府政策統括官)   青柳 一郎君
   政府参考人
   (内閣府地方創生推進室次長)           長谷川周夫君
   政府参考人
   (総務省大臣官房長)   原  邦彰君
   政府参考人
   (総務省大臣官房審議官) 湯本 博信君
   政府参考人
   (総務省情報流通行政局長)            秋本 芳徳君
   政府参考人
   (総務省統計局長)    佐伯 修司君
   政府参考人
   (消防庁次長)      山口 英樹君
   政府参考人
   (外務省総合外交政策局長)            山田 重夫君
   政府参考人
   (外務省アジア大洋州局長)            船越 健裕君
   政府参考人
   (外務省国際法局長)   岡野 正敬君
   政府参考人
   (文部科学省初等中等教育局教育課程総括官)    串田 俊巳君
   政府参考人
   (厚生労働省大臣官房生活衛生・食品安全審議官)  浅沼 一成君
   政府参考人
   (厚生労働省大臣官房高齢・障害者雇用開発審議官) 達谷窟庸野君
   政府参考人
   (厚生労働省医政局長)  迫井 正深君
   政府参考人
   (厚生労働省健康局長)  正林 督章君
   政府参考人
   (厚生労働省職業安定局長)            田中 誠二君
   政府参考人
   (厚生労働省子ども家庭局長)           渡辺由美子君
   政府参考人
   (厚生労働省社会・援護局長)           橋本 泰宏君
   政府参考人
   (厚生労働省年金局長)  高橋 俊之君
   政府参考人
   (厚生労働省人材開発統括官)           小林 洋司君
   政府参考人
   (農林水産省大臣官房総括審議官)         青山 豊久君
   政府参考人
   (農林水産省生産局長)  水田 正和君
   政府参考人
   (農林水産省経営局長)  光吉  一君
   政府参考人
   (農林水産省農村振興局長)            牧元 幸司君
   政府参考人
   (農林水産省政策統括官) 天羽  隆君
   政府参考人
   (経済産業省大臣官房商務・サービス審議官)    畠山陽二郎君
   政府参考人
   (経済産業省電力・ガス取引監視等委員会事務局長) 佐藤 悦緒君
   政府参考人
   (資源エネルギー庁次長) 飯田 祐二君
   政府参考人
   (資源エネルギー庁省エネルギー・新エネルギー部長)            茂木  正君
   政府参考人
   (資源エネルギー庁資源・燃料部長)        南   亮君
   政府参考人
   (資源エネルギー庁電力・ガス事業部長)      松山 泰浩君
   政府参考人
   (中小企業庁事業環境部長)            飯田 健太君
   政府参考人
   (国土交通省大臣官房公共交通・物流政策審議官)  久保田雅晴君
   政府参考人
   (国土交通省水管理・国土保全局長)        井上 智夫君
   政府参考人
   (国土交通省鉄道局長)  上原  淳君
   政府参考人
   (国土交通省港湾局長)  高田 昌行君
   政府参考人
   (観光庁長官)      蒲生 篤実君
   政府参考人
   (海上保安庁長官)    奥島 高弘君
   政府参考人
   (環境省大臣官房環境保健部長)          田原 克志君
   政府参考人
   (環境省地球環境局長)  小野  洋君
   政府参考人
   (環境省総合環境政策統括官)           和田 篤也君
   政府参考人
   (防衛省防衛政策局長)  岡  真臣君
   政府参考人
   (防衛省地方協力局長)  鈴木 敦夫君
   予算委員会専門員     小池 章子君
    ―――――――――――――
委員の異動
二月八日
 辞任         補欠選任
  今村 雅弘君     武部  新君
  岩屋  毅君     中山 展宏君
  うえの賢一郎君    鬼木  誠君
  根本  匠君     小島 敏文君
  今井 雅人君     早稲田夕季君
  大西 健介君     矢上 雅義君
  逢坂 誠二君     松田  功君
  玄葉光一郎君     池田 真紀君
  後藤 祐一君     稲富 修二君
  本多 平直君     石川 香織君
  森山 浩行君     山井 和則君
  太田 昌孝君     桝屋 敬悟君
  宮本  徹君     高橋千鶴子君
  西岡 秀子君     井上 一徳君
同日
 辞任         補欠選任
  鬼木  誠君     うえの賢一郎君
  小島 敏文君     根本  匠君
  武部  新君     今村 雅弘君
  中山 展宏君     岩屋  毅君
  池田 真紀君     緑川 貴士君
  石川 香織君     本多 平直君
  稲富 修二君     後藤 祐一君
  松田  功君     逢坂 誠二君
  矢上 雅義君     大西 健介君
  山井 和則君     森山 浩行君
  早稲田夕季君     今井 雅人君
  桝屋 敬悟君     太田 昌孝君
  高橋千鶴子君     宮本  徹君
  井上 一徳君     西岡 秀子君
同日
 辞任         補欠選任
  緑川 貴士君     青山 大人君
同日
 辞任         補欠選任
  青山 大人君     長谷川嘉一君
同日
 辞任         補欠選任
  長谷川嘉一君     山本和嘉子君
同日
 辞任         補欠選任
  山本和嘉子君     尾辻かな子君
同日
 辞任         補欠選任
  尾辻かな子君     松平 浩一君
同日
 辞任         補欠選任
  松平 浩一君     玄葉光一郎君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 令和三年度一般会計予算
 令和三年度特別会計予算
 令和三年度政府関係機関予算
     ――――◇―――――

#2
○金田委員長 これより会議を開きます。
 令和三年度一般会計予算、令和三年度特別会計予算、令和三年度政府関係機関予算、以上三案を一括して議題とし、基本的質疑を行います。
 この際、お諮りいたします。
 三案審査のため、本日、政府参考人として内閣官房内閣参事官川上恭一郎君、内閣官房内閣参事官安中健君、内閣官房領土・主権対策企画調整室土地調査検討室長中尾睦君、国家公務員倫理審査会事務局長荒井仁志君、内閣府政策統括官青柳一郎君、内閣府地方創生推進室次長長谷川周夫君、総務省大臣官房長原邦彰君、総務省大臣官房審議官湯本博信君、総務省情報流通行政局長秋本芳徳君、総務省統計局長佐伯修司君、消防庁次長山口英樹君、外務省総合外交政策局長山田重夫君、外務省アジア大洋州局長船越健裕君、外務省国際法局長岡野正敬君、文部科学省初等中等教育局教育課程総括官串田俊巳君、厚生労働省大臣官房生活衛生・食品安全審議官浅沼一成君、厚生労働省大臣官房高齢・障害者雇用開発審議官達谷窟庸野君、厚生労働省医政局長迫井正深君、厚生労働省健康局長正林督章君、厚生労働省職業安定局長田中誠二君、厚生労働省子ども家庭局長渡辺由美子君、厚生労働省社会・援護局長橋本泰宏君、厚生労働省年金局長高橋俊之君、厚生労働省人材開発統括官小林洋司君、農林水産省大臣官房総括審議官青山豊久君、農林水産省生産局長水田正和君、農林水産省経営局長光吉一君、農林水産省農村振興局長牧元幸司君、農林水産省政策統括官天羽隆君、経済産業省大臣官房商務・サービス審議官畠山陽二郎君、経済産業省電力・ガス取引監視等委員会事務局長佐藤悦緒君、資源エネルギー庁次長飯田祐二君、資源エネルギー庁省エネルギー・新エネルギー部長茂木正君、資源エネルギー庁資源・燃料部長南亮君、資源エネルギー庁電力・ガス事業部長松山泰浩君、中小企業庁事業環境部長飯田健太君、国土交通省大臣官房公共交通・物流政策審議官久保田雅晴君、国土交通省水管理・国土保全局長井上智夫君、国土交通省鉄道局長上原淳君、国土交通省港湾局長高田昌行君、観光庁長官蒲生篤実君、海上保安庁長官奥島高弘君、環境省大臣官房環境保健部長田原克志君、環境省地球環境局長小野洋君、環境省総合環境政策統括官和田篤也君、防衛省防衛政策局長岡真臣君、防衛省地方協力局長鈴木敦夫君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

#3
○金田委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    ―――――――――――――

#4
○金田委員長 質疑の申出がありますので、順次これを許します。佐々木紀君。

#5
○佐々木(紀)委員 おはようございます。自由民主党の佐々木紀です。
 本日は、予算委員会で初質問となります。どうぞよろしくお願いいたします。
 早速質問に入らせていただきます。
 最初に、新型コロナウイルス感染症の緊急事態宣言下における経済対策についてお伺いいたします。
 まず、新型コロナ感染症でお亡くなりになられた方にお悔やみを申し上げますとともに、感染をされた皆様へお見舞いを申し上げます。
 医療従事者を始めエッセンシャルワーカーの皆様には、感染リスクにさらされながらも尊いお仕事をしていただいておりますこと、感謝申し上げます。
 さて、昨日二月七日までであった緊急事態宣言ですけれども、栃木県が解除され、十都府県が三月七日まで延長されました。迅速に事業者支援策を発表していただきまして、本当にありがとうございます。
 しかし、時短要請に応じた飲食店への協力金や中小事業者への一時金等の支援は、緊急事態宣言地域やそこに起因したものに限定されているように見えます。地方で地元密着の商売をしている事業者は対象にならないようです。
 地方からは、不公平ではないかという声が届いております。なぜなら、緊急事態宣言対象地域以外であっても、要請がなくとも時短や外出自粛を自主的にしているからです。むしろ地方ほど、感染者が少ないにもかかわらず、敏感になって過度に自粛をしているようです。外出自粛や時短をしているにもかかわらず、支援が届いていないから不公平感が出るんだろうと思います。
 自治体によっては、外出自粛や時短の要請をしないまでも、お願いをしておきながら支援をしていないケースがあるようです。恥ずかしながら、私の地元の石川県もその部類に近いと思っておるんですけれども、要請やお願いでも、自粛や時短が実際に行われていてその影響が出ているなら支援をすべきだと考えます。政府は、こうした自治体に交付金をお渡ししているわけでありますけれども、是非、しっかり支援をしろと個別に指導もしていただきたいと思います。
 政府は、感染拡大防止と経済活動の両立を目指しています。よくアクセルとブレーキを同時に踏んでいるというふうに言われますけれども、感染者が増えてきたらブレーキを強く踏んで、感染が収まってきたら徐々にアクセルを踏んでいく、アクセルとブレーキを地域と感染状況を見ながら加減をして経済を回していくイメージなんだろうと思います。
 今回の経済対策が緊急事態宣言地域やそれに起因したものに手厚くなっているのは、恐らく、国がブレーキを踏むように指示したところは支援を厚くして、それ以外のところはブレーキをかけるよう指示していないから支援は薄くていいんだという、何かこういう考えが根底にあるのではないかなと私は考えています。
 であるならば、感染が収まっている地域には、徐々にアクセルを踏んで経済を回すようにメッセージを出してはどうかと思います。どうしても感染が拡大している地域のことが中心となって、それ以外の地域のことの言及が少ないから、結果的に、緊急事態宣言が出ていると、そこに引っ張られて全国的にブレーキが踏まれて、支援が行き届かないところは不公平感が出てしまうんだろうと思います。
 そこで、西村大臣にお伺いしたいと思います。
 感染拡大防止と経済活動の両立の観点から、国は全体を見て、ブレーキを踏む場面、アクセルを踏む場面を明確にして、特に緊急事態宣言対象地域以外でブレーキがかかっている地域には、支援が行き届いているかチェックする、あるいは、感染が収まっている地域には、アクセルを踏んでも大丈夫ですよ、経済を回してくださいと促す必要があると思いますけれども、御見解をお伺いします。

#6
○西村国務大臣 お答え申し上げます。
 御指摘のように、地域の感染状況に応じて地域が対策を取るということが基本であります。その大きな方針を私ども国として基本的対処方針でお示しをして、最終的には、それぞれの都道府県知事が一番よく分かっているわけでありますので、感染状況などを見ながら対策を講じ、また支援策を講じていく、それを国が支援をしていくという枠組みになっております。
 そういう意味で、協力金も、緊急事態宣言の地域には月額最大百八十万円出しておりますけれども、それ以外の地域でも、対策が必要だということで協力金を出す場合には国も交付金で支援をしておりますので、金額は最大百二十万円となりますけれども、地方が多いですから、緊急事態宣言以外のところはですね、このぐらいの規模でかなりの部分をカバーできると考えておりますので、これは私も、それぞれの知事と連絡を取りながら、また事務的にも連絡を取りながら、国が後押しするときもありますし、いずれにしても連携をして取り組んでいるところであります。
 その上で、更に申し上げれば、地方創生臨時交付金の一兆円、一般の枠ですね、これは坂本大臣の下でもうそれぞれの都道府県そして市町村にも内示がなされております。これをうまく活用していただいて、例えば、これはそれぞれの事情に応じて知事の判断で支援策ができますので、感染が収まっている地域であれば、県内の観光振興のために何かクーポンを出すとか、昨年もそういった支援策がございました。幾つかの県でやっておられました。また、五〇%の要件がある一時金だと、三〇%減だとカバーできないので、じゃ、三〇%減以上のところはそれで支援をしていこうという都道府県もありました。
 そういう意味で、それぞれの事情に応じてこの地方創生臨時交付金もうまく使っていただいて、感染状況に応じた対策と同時に経済振興策もやっていただければというふうに思っております。
 ちなみに、六十万円、三十万円の一時金は、地域、業種問わず要件を満たせば対象となりますので、東京や大阪からの観光客が減ったから土産物屋さんが大変だという場合も、五〇%以上の減があれば対象になるということでありますので、詳細、経産省から近く発表があると思いますけれども、いずれにしましても、それぞれの地域の感染状況に応じた対策とそして支援策、都道府県と連携をしながらしっかりと講じていきたいというふうに考えております。

#7
○佐々木(紀)委員 ありがとうございます。
 一時金についても言及をいただきました。やはり、一時金をどう配るというんですかね、支給するかということがすごく不公平感を是正する意味でも大事になってくるんだろうと思います。やはり全国的にこういう時短や外出自粛が行われて、全国の事業者が大変な状況になっているわけでございます。
 そこで、梶山大臣にお伺いしたいと思いますけれども、この一時金についてですが、緊急事態宣言対象地域以外の事業者にも行き渡るように、ほんの少しでも緊急事態宣言に起因していれば対象にするなど解釈を柔軟にして、さらに、詳細なQアンドAを作って、なるべく多くの事業者が対象になるように配慮していただきたいと思いますが、御見解をお願いします。

#8
○梶山国務大臣 一時支援金についてお尋ねがありました。
 緊急事態宣言に伴う飲食店の時短営業、そして不要不急の外出、移動の自粛により影響を受けた事業者は対象になり得ると考えております。例えば、緊急事態宣言の地域以外でも、石川県であっても、事業活動を行う事業者も要件に合致する限り対象となります。というのは、例えば、不要不急の外出、移動の自粛によって観光地に多く人が行かないような状況というのもそういう対象になるものだと思っております。要件に合致する限り対象となるということで、また、幅広い業種で、人流減少の影響を受けた事業者は要件に合致する限り対象としてまいりたいと思っております。
 確認方法を含めた要件の詳細につきましては、制度を具体化する中で今検討しているところでありまして、三月頭の申請受付開始に向けて、できるだけ早期に、対象となる事業者のより具体的なイメージや申請プロセスや事務手続の概要について公表することも含め、順次情報発信を行っていくことを検討しております。
 その際、事業者の立場に立ち、御指摘のQアンドAの作成なども含めて、できる限り分かりやすい広報にも努めてまいりたいと考えております。

#9
○佐々木(紀)委員 ありがとうございます。できるだけ全国の多くの事業者が要件が合致するように、是非柔軟な解釈をお願い申し上げたいと思います。
 次に、緊急事態宣言解除後の経済対策についてお伺いをいたします。
 緊急事態宣言解除後の需要喚起策として、GoToキャンペーンに期待をしている事業者は大変多いです。特に、GoToトラベル事業の早期の再開を望む声は、観光業を中心に大きいです。観光業は裾野の広い業種です。GoToトラベルは、宿泊のみならず、交通、飲食、物販等の幅広い業種が助かっています。
 ただ、今後再開する際に、いつ、どこから、どうやって始めるか、時期と方法が重要になってまいります。感染者が少ない地域は、交付金を使って県民割から始める手もありますけれども、県民割は県をまたぐ近隣観光には使えませんし、宿泊事業者は救われますけれども、交通事業者や物販の支援にはならないわけです。ですから、国のGoToトラベルに期待をする声が大きいということなんだと思います。
 そこで、北陸とか山陰とか東北といった感染が少ない地域、エリア限定で始めることはできないのかということをお伺いしたいと思います。GoToトラベルの再開の時期と方法について、国交省の見解をお願いいたします。

#10
○赤羽国務大臣 まず、緊急事態宣言下の今は、政府を挙げてこの感染状況を早期に収束させる、これが最大の支援だというふうに決めて今取り組んでいるところでございます。これは御承知のとおりでございます。
 年末年始に全国一斉停止措置を取った後に、私自身、岩手県、新潟県、三重県、静岡県、長野県、そして北海道、京都府と、リモート会議も含めてでございますが、観光関連、交通事業者の皆さんとじっくり意見交換をさせていただいております。
 その意見交換の場では、もう佐々木委員のおっしゃるとおりでございまして、特に年末年始の書き入れどきはほとんどキャンセルの続出で、いまだに見通しが立たなくて極めて深刻だということとか、また、宿泊事業者だけではなくて取引業者、三重県ではイセエビですとか、私の地元ではマツバガニの出荷業者ですとか、リネン関係等々、大変幅広い、裾野の広い産業でございますので、数多くの取引業者も大変大打撃を受けてしまっている。緊急事態宣言解除後も速やかに事業を再開してほしい、これはもうどこに行っても皆さんからの要望でございます。
 他方、どうやって再開をするかというのは、まさに、これまでもそうですが、政府対策本部の分科会の、感染症の専門家の皆さんの御指導を仰ぎながらというのが大前提でございます。
 そうした中で今我々が考えているのは、今の制度に加えて、より国民の皆さんが安心して旅行ができる環境づくりをつくるために、やはり感染対策、防止にもう少し、一枚も二枚も強力な対策をGoToトラベル事業にも講じていかなければいけない。そうした中で、どうやって再開するかというのはまだ検討中でございますが、今、佐々木委員が言われたように、地域を限定して再開をするといったようなことから始めるのも、大変そういう声もたくさん出ておりますので、そうしたことも一法かというふうに思っております。
 いずれにいたしましても、また皆さんからの御意見を聞かせていただきながら、来るべきときにはスムースに再開ができるようにしていきたい、こう考えております。
 以上です。

#11
○佐々木(紀)委員 ありがとうございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。
 ちょっと時間の都合で質問の順番を入れ替えさせていただきまして、ウイルス検査の普及、三番目は整備新幹線の後に質問をさせていただきたいと思います。申し訳ございません。
 それでは、次に、マスクの品質基準についてお伺いをします。
 不織布マスク警察というのを皆さん聞いたことはありますでしょうか。実は、昨日の地元新聞に大変大きく記事が出ておりまして、社会現象になっております。すれ違った男性から、意味がない、不織布にしろと言い放たれたとか、病院の玄関で見知らぬ男性から、病人に感染させるつもりか、声を荒げられたとか、布マスクを着けていると、不織布にしろと要求されるというんですかね、そういう現象が増えております。
 あと、二重マスクというのも増えております。河野大臣も二重マスクを着けていらっしゃいますけれども、これは、布マスクだけでは感染予防効果が不安だ、不織布の上からおしゃれな布マスクを着ける、機能性とファッション性を高めているんだろうというふうに思います。果たして布マスクより不織布の方が性能はいいのか、私は一概に言えないと思っています。
 そもそも何でこういう話になったかといいますと、スーパーコンピューター「富岳」で不織布と布マスクの飛沫の差を解析した研究発表がありました。解析の結果、不織布のマスクはウレタンや布より飛沫を外に漏らさない性能が高いというものでした。ただし、同じ素材でも製品によって性能にはかなりの差がある、例えば、不織布でも布より性能の劣る製品も市販されているので、その点は留意が必要だと補足説明も加えられています。この発表を受けて、学校や店舗、病院、不織布マスクを推奨しているケースが目立ってきています。
 こういった、布より不織布がいいという偏見に対して、繊維業界は大変怒っています。繊維業界はコロナ禍で大打撃を受けておりまして、その得意の技術力で高性能の布マスクを開発して、何とか活路を見出そうとしております。
 石川県のある繊維会社が、市販されている四十八種類のマスク全て、通気性を調べました。布マスクでも高性能のものもありますし、不織布でもかなり悪いものもあります。つまり、素材より性能が大事だということなんだろうと思います。また、布きれ一枚でオリジナルマスクとして売っているケースもあるんです。何か着けていればいいだろうではなくて、やはりマスクとしてしっかりとした性能基準を設けるべきかと考えます。
 そこで、田村大臣にお伺いしますけれども、布マスクでも不織布と同等かそれ以上の性能のものがあるんだということ、素材でなく性能で判断すべきと考えますけれども、いかがでしょうか。性能を判断する上で参考となる認証や品質基準を設けるべきだと思いますけれども、御見解をお願いいたします。

#12
○田村国務大臣 布マスク、不織布マスクどちらがいいか、いろいろな議論があるんだと思いますが、基本的に、今言われたとおり、様々なものがあります。不織布マスクでも、そもそも何枚不織布がつながっているかによって性能は変わってきますし、もちろん、ちゃんと着けていただかないと漏れちゃうわけでありまして、そういう意味で、東京大学医科学研究所河岡先生が研究をされておられまして、それによると、一定の性能の布マスク、不織布マスクをちゃんと着けて、双方着けてということでありますが、しゃべった場合、大体両方とも七割ぐらいの、要するにウイルスの吸い込みを防げるというような、そういう研究もございます。
 でありますから、一概に言えないんですけれども、一定の性能のものを、布であろうが不織布であろうが、それはちゃんと着けていただければ一定の効果はあるということだというふうに我々は認識いたしております。
 そこで、何か基準をというお話でございました。これに関して言うと、今あるのは、労働安全衛生法で、トンネル工事なんかの粉じんを防ぐための防じんマスク、これに関しては法律にのっとってそういう規格があるわけでありますが、規定があるわけでありますが、一方で、一般のマスク、これは布マスク、不織布マスク、医療用マスク、これに関しては、日本衛生材料工業連合会というところが自主基準はお持ちをいただいております。ただ、あくまでも自主基準でございますので、世の中でこれだけマスクが使われておりますと、安心してマスクを使いたいということで、そういう国民の皆様方の要望もありますので、業界団体も何かしなきゃならないということで、これに関してはやはり規格をつくるべきであるということで、今、JISの規格を考えておられるようであります。
 いずれにいたしましても、そういう検討を踏まえて、厚生労働省としても適切に対応してまいりたいというふうに思っております。

#13
○佐々木(紀)委員 ありがとうございます。布マスクでも安心して着けられるように、是非品質基準を設けていただきたいと思います。
 やはり着け方も大事だということでございますので、不織布であろうが布マスクであろうが、しっかり正しく着けるといったことが大事だといったことかと思います。
 それでは、次に、整備新幹線についてお伺いをしたいと思います。
 一九七三年に新幹線の整備計画というのが決定をされております。全国で五路線整備することが決まりました。
 五つというのは、まず一つ目、東北新幹線。盛岡から新青森まで、これは二〇一〇年に全線開業済みです。整備計画決定から三十九年目に完成をしております。
 二つ目に北海道新幹線。これは新青森から札幌までですけれども、二〇一六年に新青森から新函館北斗が開業済みで、二〇三〇年度末に札幌駅が開業すれば全線開業ということになります。
 三つ目は九州新幹線鹿児島ルートです。二〇一一年三月、東日本大震災発災直後に全線開業しております。整備計画決定から三十八年がかかりましたけれども、完成しています。
 四つ目は九州新幹線の長崎ルート、西九州ルートとも言いますけれども。課題は残っておりますけれども、二〇二二年、暫定開業予定ということになっております。
 五つ目の北陸新幹線。これだけがいまだに道半ばというか路線半ばになっておりまして、二〇一五年三月に長野―金沢間が開業しました。その後は、当初、予定では二〇二三年三月に金沢―敦賀間が開業する予定だったんです。しかし、昨年末に一年程度の開業延期が発表されております。整備計画決定から四十七年たってもまだ先が見えない、そんな状況になっておりまして、敦賀以西、敦賀―新大阪間もいつ着工するか決まっていないのが現状でございまして、整備新幹線、是非、全線開業、めどがついていない北陸新幹線の整備をお願いしたいと思います。
 安倍総理は、令和二年四月一日の参議院決算委員会で次のように答弁をされております。
 新幹線ネットワークの整備は、地域相互の交流を促進し、そして、我が国の産業の発展や観光立国の推進など、地方創生に重要な役割を果たすものであるとともに、災害時における代替輸送ルートの確保など、国土強靱化の観点からも重要な意義を有している。これらを踏まえて、整備新幹線のうち現在整備中の三区間については、財源を確保し、着実に工事を進めていきます。また、整備新幹線の未着工区間については、北陸新幹線の敦賀―新大阪間については、環境影響評価を着実に実施し、財源の確保を行います。まさに、この新幹線の全国ネットワークを構築して地方創生回廊をつくり上げ、地方に成長のチャンスを生み出していくとともに、災害に強い国づくり、国土強靱化を進めてまいります。このように述べていただいているわけでございます。
 安倍内閣で官房長官をお務めになられました菅総理でございますので、菅総理としても、しっかりと整備をしていくんだということをおっしゃっていただきたいと思いますが、総理、よろしくお願いします。

#14
○菅内閣総理大臣 基本的には、私自身も、官房長官でありました、安倍前総理と同じような思いで、新幹線整備はしっかり行っていきたい、このように思っています。
 新幹線は、振り返りますと、東京オリンピック、その年に開業して以来、国土の大動脈として、五十年以上にわたって我が国の経済あるいは国民生活、こうしたものをしっかり支えてきてくれたと思っております。現在は、観光立国などを通じて地方創生に貢献するとともに、災害時における代替ルートの確保など、国土強靱化にも重要な役割を果たしているというふうに私自身も認識しています。
 このために、整備新幹線について、現在建設中の三区間に関しては着実に工事を進めるとともに、未着工の区間に関しては、事業の具体化に向けた課題の早期解決を図っていきたいと思っています。
 引き続き、整備新幹線を着実に整備し、高速ネットワークの構築に全力を尽くしてまいりたいと思います。そして、我が国の成長を支え、地方の活力を創出させる、まさにその効果を最大限発揮をしていきたい、そういう思いで取り組んでまいります。

#15
○佐々木(紀)委員 総理、ありがとうございます。安倍総理同様、しっかり整備していくんだという力強いお言葉、本当にありがとうございます。是非よろしくお願いを申し上げます。
 次に、北陸新幹線についてお伺いをしたいというふうに思います。
 二〇一五年一月、政府・与党の申合せというものを交わしまして、三年前倒しをして二〇二二年度末開業を政府が約束をしました。しかし、昨年末に、一年程度開業が遅れると発表になりました。沿線の自治体や住民は、期待が大きかった分、大きく落胆もしました。新幹線の開業というのは、道路の開通や施設の竣工と違って、開業時期を政府・与党の申合せという文書を交わして政府が約束をしているという点が特徴です。これを守れなかったということは大変残念です。
 我々沿線議員としては、この遅れの影響を最小限にすべく、昨年、地元負担ゼロ、敦賀までの確実な開業、敦賀以西の早期着工の実現を求めてきました。
 地元負担については、国交省の皆さんが工夫をしていただいて、地元負担ゼロとまではいきませんでしたけれども、負担感ゼロ、実質ゼロとなるような措置を取っていただきました。地元からは、財政投融資を使ったらどうだというような提案もあったわけでありますけれども、結果的に国交省は財源を捻出してくれたわけです。本当にありがたいと思っております。
 あとは、この遅延の原因をしっかり究明をして、敦賀までの二〇二四年三月、確実な開業を目指してほしいと思いますし、敦賀以西についても、敦賀―新大阪間についても、財源のめどをつけて早期の着工を実現をしていただきたい、そう思います。
 そこで、敦賀までの確実な開業についてお伺いをします。
 遅れた原因は、建設主体である鉄道・運輸機構の見通しの甘さ、現場と本社との連絡不足、地元自治体との意思の疎通の悪さが挙げられます。鉄道・運輸機構の改革と、地元自治体とのコミュニケーションの改善が急務です。
 そこで、赤羽大臣にお伺いしますけれども、国交省は、鉄道・運輸機構に業務改善命令を出して、先月末に鉄道・運輸機構から改善計画が国土交通省に提出されていますけれども、敦賀までの確実な開業を担保するために、事業執行体制の強化と沿線自治体との情報共有についてどう取り組んでいくのか、お伺いをします。

#16
○赤羽国務大臣 まず、北陸新幹線の金沢―敦賀間が工期の遅延また事業費の増加に至ったということは、大変遺憾に思いますし、本当に申し訳なく思っております。
 委員おっしゃっていただきましたように、昨年の十二月二十二日に業務改善命令を発出いたしました。これは、有識者をつくりまして、どうしてこういう事態に至ったのかという議論を行った上での発出でございます。
 それに対しまして、今年の一月二十九日、鉄道・運輸機構から改善計画が提出をされ、その主な内容を簡単に御紹介させていただきますが、一つは、大阪支社を廃止して、仮称でございますが、北陸新幹線建設局を地元に設置をして、地域密着型の組織とする、そして事業執行体制の強化を図るというのが第一点でございます。
 もう一つは、工程や事業費の管理について、これは、外部の有識者による助言を含めて、鉄道・運輸機構の本社のチェック機能をしっかり強化する。何か大阪支社でやっていたことが本社によく把握されていなかったというようなことがあったという指摘を受けてのことでございます。
 そして三つ目は、関係自治体の皆さんとこうした工程とか現状がどうなっているかという情報共有をしていくために、工程、事業費の管理連絡会議を設置しまして、これは月一回開催をしております。工事の進捗や事業費の執行状況等について定期的な、体系的な情報共有を行うということでございまして、これはもう既に始めているところでございます。
 いずれにしましても、報告のございました改善措置を始めとする機構の組織改革を着実に実施する、そのために人もしっかりとした人物を国交省からも出向させてやっているところでございますし、そうしたことを踏まえて、北陸新幹線の整備が着実に推進されて、約束ができるときに開業ができるように万全の体制をしいていきたい、こう考えております。どうかよろしくお願いいたします。

#17
○佐々木(紀)委員 ありがとうございます。しっかりとお願いを申し上げたいと思います。
 ただ、遅れたことで、様々な方面に影響が出てきています。例えば沿線自治体は、民間事業者なんか等も巻き込んで駅周辺開発をやってきたり、PR活動をやってきています。駅周辺開発は、鉄道局のみならず、都市局や住宅局、道路局など関係部局も多岐にわたっています。また、並行在来線会社にも影響が出てきます。
 こういった、開業準備を進めていたんだけれども、一年遅れることによってその変更を余儀なくされているわけなんです。この影響を最小限にとどめるためにどのように取り組むのか、国土交通省の御見解をお伺いします。

#18
○赤羽国務大臣 金沢―敦賀間の完成、開業を当てにされて様々なプロジェクトが進んでいたというのは承知をしております。これに対して、鉄道局のみならず、国交省全局を挙げてしっかり対応していかなければいけない。
 まず、駅周辺のまちづくり等々のインフラ整備事業につきましては、地方自治体からの個別の要望をいただきまして、その要望ごとに各担当部局が対応するという体制を構築して、今日から、実は順次、地元自治体の担当者の皆さんと調整を開始しているところでございます。
 また、並行在来線につきましては、福井県と石川県それぞれの区間ごとに、それぞれの県とまた並行在来線会社、国交省、鉄道・運輸機構、そしてJR西日本が参画する連絡調整会議を設置することといたします。並行在来線会社への支援措置につきまして一月から協議を開始しているところでございまして、引き続き、精力的に実施をしながら、地元の皆さんに御負担をかけないように、また御期待に応えられるようにしっかりとフォローしていきたい、こう考えております。

#19
○佐々木(紀)委員 ありがとうございます。インフラ整備調整連絡会議というものをつくって、オール国交省でしっかり手当てをしていくということでございます。本当にありがとうございます。その会議も今日から協議が始まるということでございますので、是非丁寧に対応していただきたいというふうに思います。
 そこで、整備新幹線、最後、まとめに敦賀以西についてお伺いします。
 与党の整備新幹線建設促進プロジェクトチームでは、敦賀以西について、敦賀開業後、切れ目のない形で敦賀以西の着工を求めてきました。この度、敦賀開業が一年遅れることになりましたけれども、敦賀以西は早期に着工していただきたいと思います。与党PTの中に北陸新幹線敦賀・新大阪間整備検討委員会というものをこの度つくりましたので、その中で、敦賀以西着工のための環境整備、しっかり行っていきますけれども、政府としても同様に歩調を合わせて取り組んでいただきたいと思います。
 そこで、金沢―敦賀間を確実に開業させるとともに、敦賀以西についてもしっかりと整備していくんだという力強い決意を赤羽大臣にお伺いしたいと思います。

#20
○赤羽国務大臣 まず、現在建設中の金沢―敦賀間につきましては、安全確保を大前提としつつ、お約束している令和五年度末の完成、開業に向け最大限しっかり努力をしてまいります。これが第一点です。
 また、未着工区間でございます敦賀―新大阪間の整備につきまして、昨年十二月十五日に、与党PTの敦賀―新大阪間を令和五年度当初に着工するものとするとの御決議の内容をしっかり重く受け止めまして、関係機関と調整しながら、いわゆる着工五条件の早期解決、これが何より大事ですので、しっかり解決を図ってまいりたい。
 その際は、今御紹介いただきました、与党プロジェクトチームに新たに設置をされました北陸新幹線敦賀・新大阪間整備委員会とも緊密に連携をしながら、それぞれの工程とか現状が明らかになるように、しっかり把握ができるような体制を、与党の皆さんの御指導もいただきながらしっかり頑張っていきたい、こう考えております。よろしくお願いいたします。

#21
○佐々木(紀)委員 ありがとうございます。是非、敦賀開業、一年遅れることになりましたけれども、敦賀以西の着工は早期に実現をしていただきたいと思います。総理を始め国交省、赤羽大臣の大変力強い整備新幹線にかける思いをお聞かせいただきました。是非よろしくお願い申し上げたいと思います。
 次に、先ほどウイルス検査をと申し上げましたけれども、ちょっと清掃業の支援に行ってもよろしいでしょうか。済みません。エッセンシャルワーカーとしての清掃業支援ということで、少しお伺いをしたいと思います。
 なぜ清掃業を取り上げるかというと、もちろん、感染拡大防止においては清掃業の果たす役割は大変大きいわけでありますけれども、実は私、議員になる前にビルメンテナンス会社に勤務しておりまして、ですから、私も窓掃除とかワックスがけとかやっていたわけなんです。ですから、非常に事情をよく分かるつもりでおります。
 そこで、清掃業、大変今、人手不足でもありますし、本当に賃金が低いということで大変な状況になっております。ドアノブとかの高頻度接触部分の拭き取りとか消毒、こういったことは感染拡大防止の観点から大変重要です。一方で、コロナの感染リスクに清掃員の方は常にさらされているわけでございまして、まさにエッセンシャルワーカーと言ってもいいと思います。
 ただ、マスクや手袋などの防護用品、あるいは消毒液、こんな備品とか、あと作業内容も当然増えてくるわけでありますけれども、こういったことを、いわゆる仕様書が変更されないまま、丸めで、これ、やっておいてよ、今までの金額の中でやっておいてね、常識でしょうみたいな、こういう状況になっているんです。契約途中の事情の変更というのはなかなか受け入れていただけない、これは官公需にとっては物すごい顕著です。
 そこで、例えば最低賃金が上がったときも実は同様なんです。最低賃金というのは年度途中で上がるんですけれども、これもなかなか対応してくれない、契約変更してくれない。ですから、コロナの様々な事情変更も対応してくれない。これが現実なんです。
 清掃業は労働集約型で、人件費比率の高い役務であって人件費単価の低い業務、いわゆる最低賃金近傍業種とも言われておりますけれども、大変な状況にあるわけであります。最低賃金に限って言うと、上昇分がたとえ数%であっても企業努力では吸収できない状況です。
 そこでお伺いしたいのは、清掃業のように労働集約型、人件費比率の高い役務であって人件費単価の低い業務については、最低賃金が改定された場合やコロナ対応で経費がかさむ場合など事情変更があった場合は、契約期間途中であっても契約金額の増額をすべきと考えますが、いかがでしょうか。

#22
○浅沼政府参考人 お答えいたします。
 厚生労働省におきましては、ビルクリーニングを含むビルメンテナンス業務に関して適切な発注がなされるよう、ビルメンテナンス業務に係る発注関係事務の運用に関するガイドラインを策定し、各省庁や地方公共団体等に対し、ガイドラインを踏まえた対応と関係者への周知徹底を依頼しているところでございます。
 ガイドラインにおきましては、年度途中の最低賃金の改定を見込んだ予算の確保を検討することや、人件費単価が改定後の最低賃金額を下回った際には適切な価格での単価の見直しを行う旨の条項をあらかじめ契約に入れることなどにより、受注者が最低賃金額以上の賃金を支払う義務を履行できるよう配慮することを求めております。
 また、新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止のために緊急的に発生した清掃や消毒作業のような、仕様書等に明示されていない追加業務が発生した場合などにおきましても、必要と認められるときには、仕様書などの変更及びこれに伴って必要となる代金の額や履行期間の変更を適切に行うことも求めております。
 引き続き、このガイドラインの周知の徹底に努めるとともに、このガイドラインに基づきまして発注関係事務が適切に実施されているかにつきまして定期的に調査をし、ガイドラインの履行状況を把握してまいりたいと考えております。

#23
○佐々木(紀)委員 どうもありがとうございます。
 事情変更があったとき、最低賃金が上がった場合とかコロナで経費がかさむ場合であるとかそういったときは、契約期間途中であっても契約金額の増額をするんだ、それを契約時に書き込んでおくということ、これは大変大事なことでありますので、是非これは徹底をしていただきたいと思いますし、特に厚労省にはお願いしたいんですけれども、こういったことを各契約部局に、厚労省の課長通知というんですか、文書で出しているわけでありますから、その履行確認も含めてしっかりやっていただきたいと思いますし、まず厚労省からしっかりと取り組んでいただくように、強くお願い申し上げたいと思います。
 最後に、ウイルス検査についてお伺いします。
 経済を回していく際には、感染リスクを極力下げていく必要がありますけれども、ウイルス検査の充実というのが必要だと思います。これまでも多くの委員の皆様が提案をしてこられました。私からの提案は、手軽に迅速に自己判定できるウイルス検査キット、抗原検査キットのことですけれども、これを普及させてはどうやということです。妊娠検査薬のように自己判定できる点がポイントです。
 実は、この提案は、自民党の観光産業振興議員連盟、これは細田博之先生が会長で、岩屋委員も幹事長をお務めで、私が事務局次長を務めさせていただいているわけでありますけれども、ここで提言をしております。国民民主党も同趣旨の提案をしておりますけれども、我々自民党の議連も随分前から提案しておりまして、昨年、官邸や政府にも要望活動をさせていただいております。
 今の検査体制は、発症者と濃厚接触者のみPCR検査を実施して、その結果を毎日発表し、多くの人の行動規制をして感染者を減らす方法を取っておりますけれども、これは真の問題解決にはなりません。発想を変えて、国民皆検査状態にする。今でもPCRの自主検査、自費検査を受ければいいわけでありますけれども、費用が高いし、予約など手間がかかる。実際、検査のキャパはあるんだけれども、余り使われていない。そこで、気軽に安価に迅速に自己判定できる抗原検査キット、これを普及させてはどうかなと思っています。
 抗原検査キットは、高齢者施設の行政検査でも使われる予定ということを聞いておりますし、市場ではだぶついているということなんです。恐らく、便利だけれども高いから普及しないのではないか。
 経済活動を活発にするためには、サービスを利用する人も提供する人も定期的に検査している体制をつくる。例えば、出張や接待や宴会をする際、前後に検査をするとか、飲食店、宿泊施設、公共事業の従事者は定期的に検査をしているとかいう状態をつくれば、大変、経済活動を始めていく上でも安心な環境がつくれるのではないか。早期発見できれば感染拡大防止にもつながりますし、クラスターも防止できるということです。そのため、安価でないといけないわけです。
 実は、この抗原検査キットは第二会館の売店で売っています。一回五千円です。ちょっと高いですよね。せめて一回数百円、コーヒー代くらいだったら誰でも使えるのではないでしょうか。
 そこで、生産体制を充実させてコストを下げる努力をしていただきたいと思います。例えば国費を投入するとかですね。安くなれば、誰でも手軽に定期的に検査ができます。全ての国民が定期的にセルフチェックし、お互いに安全、安心な環境をつくっていくことが経済を回す上で大変重要です。さらに、検査している人にインセンティブをつけて、例えば、検査をしている方はGoToキャンペーンを利用する際に割引をしますよとか、こういうことをすると、インセンティブをつければ普及も進んでいくのではないか、このように思うわけであります。
 まず、田村大臣にお伺いしますが、安価で手軽に迅速に自己判定できる抗原検査キットの普及、これを後押ししてはどうかと思いますが、いかがでしょうか。

#24
○田村国務大臣 抗原定性検査キット、要するに抗原キットでありますけれども、これに関しては、今般、インフルエンザとの同時流行を前提に、メーカーに増産をお願いいたしました。一千二百五十万キットほど生産いただいたということで、余りインフルエンザが流行しなかったものですから、まだ最中、これからするかも分かりませんが、それで、確かに使用されていない部分、たくさんございます。そこで、今、高齢者施設等々で、特に感染拡大をしているそういう地域ではスクリーニング的に使ってください、こういうお願いもいたしております。
 ただ、PCR検査それから抗原定量検査、ルミパルスとよく言いますが、こういうものと比べると、やはり感度がちょっと落ちます。症状が出ていれば、ウイルス量がある程度多いので、これは陽性、陰性、分かりますが、そうじゃない場合は、まあ、症状が出ていなくても人によってはウイルス量が一定程度あれば分かると思いますけれども、そこはなかなか、PCRだとか抗原定量検査、これと比べると、精度の問題で若干、無症状の方々に使うというのはどうなのか。スクリーニングなら意味があると思いますが。でありますから、仮に使われたとしても、それによって陰性でもちゃんと感染を防ぐ対応をしていただくということが前提になると思います。
 やらないよりかはやった方がいいのは間違いないと思いますし、ただ一方で、値段が高いということからすればそのとおりでございますので、この値段が下がっていくということは、いろいろな使い方、使い方をよく研究していただいてでありますけれども、その上で使っていただくというのは一つの方法であろうというふうに考えております。

#25
○佐々木(紀)委員 ありがとうございます。
 値段を下げるために、生産体制拡充のための国費の投入とか、価格を下げるための助成をすべきだと考えますけれども、梶山大臣の御見解をお伺いします。

#26
○梶山国務大臣 今、田村大臣からお話がありましたが、厚生労働省と連携の上で、経済産業省では、PCR検査試薬や抗原検査キットなども含めて、国民が健康な生活を営む上で重要な物資の供給能力の向上に向けた設備投資を支援してきております。具体的には、補助率最大十分の九で、一件当たりの交付決定額としては最大で十数億円程度。PCR検査試薬で五件、抗原検査キットで五件の製造設備への投資支援を行っております。
 また、複数の検体を同時に検査できる手法の確立、プール検査ですね、の確立やまたロボットの活用等に向けた実証事業にも取り組んでおりまして、これにより、検査に必要な人員や試薬の量の削減等を通じて安価な検査の実現に資するものと考えております。
 議員御指摘の自宅で自己判定が行えるような検査に関しましては、先ほど田村大臣からお話がありましたように、検査の質の担保など、また組織的な取り合いというものもありますので、そういったものも含めて、厚生労働省との一層の連携が不可欠であると考えております。

#27
○佐々木(紀)委員 ありがとうございました。是非よろしくお願いします。
 終わります。ありがとうございました。

#28
○金田委員長 これにて佐々木君の質疑は終了いたしました。
 この際、理事会の申合せにより、厚生労働大臣の退席を許可します。
 次に、秋本真利君。

#29
○秋本委員 自由民主党の秋本真利です。
 コロナ、国を挙げて対応に当たってくださっている皆さん、そして共に戦っている国民の皆さん、全ての方に敬意と感謝と、そして、私も共に戦うことを改めてお約束をしたいというふうに思います。
 また、今日質問の機会を与えてくださった全ての方々に感謝を申し上げ、早速質問に入りたいというふうに思います。
 今、コロナで大変な状況にあります。このコロナ関係の質問もたくさん出ていますし、いろいろな対策が打たれておりますけれども、この裏で実は大変な事態が起きています。日本始まって以来、史上初の出来事が起きておりまして、これに関係している方々は、物すごくこの状況に右往左往し、そして苦しんでいらっしゃいます。このことについて私は質問をしたいというふうに思います。
 それは何かといいますと、この冬、電力が需給が逼迫して、電力の一つ当たりの単価の高騰というものが起きました。この高騰というのも、ほんのちょっと上がりましたというレベルではなくて、もう三十倍ぐらい電気の価格が上がってしまっています。
 このことについて、例えば、新聞名は伏せますけれども、ある新聞は、今回の事態は天候で出力の変動が大きい再生可能エネルギーの弱点を改めて浮き彫りにした、急拡大してきた太陽光発電は雪の影響で発電量が落ち込みLNGの消費に拍車をかけた、出力が安定している原発の活用が不可欠であって、国がその重要性を国民に丁寧に説明し再稼働を後押しするべきだというようなことを書いている新聞もあれば、寒かったから電力需給が逼迫したよね、経済産業省は今冬を前に、原発の再稼働が進んでいない現状であっても十年に一度程度の厳冬なら乗り切れるというふうに発表していた、ピーク時をしのげる発電能力を確保するという考え方で十分だったのか、経産省や電力業界は今回の問題の原因を究明し再発防止に努めるべきだ、政府が主力電源化を目指す再生可能エネルギーでも課題が浮き彫りになった、国内の再エネが太陽光に偏っているとの不安視する声は以前からもあったというのが、社説やいろいろな記事で出ています。
 これら、今読んだのはある二紙の意見を読んだわけですけれども、私は、これはちょっとおかしいな、ミスリードじゃないかな、それに、ちょっと、よく分かっていらっしゃるのかなというのが正直なところでございました。
 そうしたら、今日、日経新聞の社説にこのことが出ていて、この日経新聞さんの社説は的を得ているなと、私は正直、今朝、日経を読んで思いました。
 日経は何と書いていたかというと、販売電力を市場で調達する新電力の経営を圧迫し経営は消費者にも及ぶではないか、健全な取引に導く電力市場の整備をしっかり急がなければならない、資金繰りが苦しい新電力には事業休止や受付の停止を決めた事業者もいる、電力料金が市場価格と連動する契約を結ぶ一部の消費者は支払いが跳ね上がる危険がある、一六年の電力小売の全面自由化後、七百社近い新規事業者が新電力としてこの業界に参入してきた、電力を調達する市場の安定は多様な事業者が価格やサービスを競う活力の土台である、経産省さんがいろいろと手当てを発表しているけれども、これではまだまだ足りず、効果は限定的だ、株式市場は価格が一定以上変化を起こした場合に強制的に取引を停止する措置を導入している、しかし電力市場にはこういうものがない、新電力さんは電力市場への依存度の見直しや先物取引を活用したリスク回避を日頃から準備しなければならない、国は混乱の回避と消費者保護に万全を期すべきだ、長期的には不測の需給逼迫を回避する体制を整えることが大切であって、需給予測の精度を高めることや緊急時における発電用燃料となるLNGの確保、多様な電源の組合せの実現などに取り組む必要があるということを日経さんは言っているわけですね。
 日経さんのこの社説が、私は、一番的を得ているんじゃないかな、正確に物事を表しているのではないかなというふうに思っています。
 JEPX市場と言われる電力の取引市場なんですけれども、今まで過去に六万七千八百時間ぐらい、電力自由化後、取引が行われてきましたが、一キロワットアワー当たり百円を超える時間というのは過去にほとんどないんですね、一度もないと言ってもいいぐらいなかったんですけれども、今回、史上初めて百七十時間も百円を超える時間がずっと発生してしまっているんですね。よく海外でもこういうことが起きて、スパイク、スパイクと言われて、一瞬跳ね上がることはあっても、ずっと一か月間上に張りついているというのは世界でも初めてのことではないかと言われていて、非常に恥ずかしいというか、市場のルールの形成というか制度そのものがちょっと未成熟なんじゃないかという指摘もされております。
 河野大臣が、内閣府でいろいろと、タスクフォースというものをつくって、これを少し取り上げて議論をしています。今日、皆さんのお手元にも資料を配らせていただきましたけれども、この資料は、私がこの質問に基づいて作った資料ではなくて、内閣府がこれを基に議論をしている資料でありまして、私が恣意的に作ったわけではありません、あくまでも内閣府の資料でございまして、これに基づいて質問していこうと思いますが。前提として、河野大臣が、この議論をした後に、こういうふうに議事録上述べていらっしゃるんですね。
 電力取引等監視委員会の説明は上っ面だ、本当に市場の番人という役割を果たせているのかが問われているのではないか、これだけのことがあって、ちゃんとした、きちんとした調査ができないなら、監視委員会じゃなくて公正取引委員会にこの分野を担ってもらうしかないね、電力の自由化には公正な市場と多様な新規参入者の両方が不可欠だ、市場制度の不備によって新電力が続々と撤退してしまうということになれば、電力自由化の時計の針が逆戻りする、新規参入者に不測の事態が生じることがないように対応を考えていく必要があるのではないか、大手電力会社の社内取引、これは後で私も取り上げますけれども、が不透明だとか、分離の形態が不十分だとか、発電市場が寡占構造だとか、様々な問題点が指摘されている、結果として、こういう事態になったということを見ると、今回の説明を、これは役人からの説明でしょうけれども、説明を聞いていても、市場に不備があった、未成熟であると言わざるを得ないというふうに発言をしています。
 これは、私、議事録を引っ張ってきたので間違いないと思うんですけれども、こういう発言を河野大臣はされたのか、そして、これは数日前の話なんですけれども、この数日間でこの認識がお変わりがないのかどうかについて確認をしたいと思います。

#30
○河野国務大臣 今回なぜこういう事態が生じたか、根本的な要因分析をしっかりやることが大事だと思っております。これは経産大臣の下でそうした要因分析が引き続き行われると思っております。
 今回、こうした事態が起きた、その中には、やはり電力の自由化による市場がまだまだ未成熟である、そういうタスクフォースの委員の認識を私も共有しているものでございますので、しっかりとした要因分析は行われ、電力市場が日本でも成熟していく、経産大臣の下で今後様々な議論が行われると承知をしておりますが、規制改革の視点から、私もそれをしっかりと注視していきたいと思っております。

#31
○秋本委員 発言のとおりで認識に変わりはないということでございましたので、ちょっと先に進みたいと思いますけれども、それを踏まえてですね。
 お配りした資料の三というところを見てほしいんですけれども、右下三ページ。今年は厳冬だったから、ちょっと電力需給が逼迫してこういうことになっちゃったよねということを言っている方もいるし、新聞とかの社説でもこういうことが書かれてはいますが、本当にそうかいなというのは、何十年に一度の厳冬だみたいなことを言っている人もいますが、これは見てもらうと分かるとおり、そんなに、今年の冬って特段、物すごく寒かったよねというほど寒かったのかということについては、人それぞれ捉え方があるかもしれないけれども、このグラフを見てもらえば分かるとおり、正直そこまでじゃないんじゃないのということが言えるんじゃないかと私は思います。
 次に、四ページ、これも見てもらえば分かるとおり、この赤い線というのは、上は飛び出ているということは暖かかったということですから、下はどうかというのを見ると、今年よりも寒かった年というのは実際あるんですね。
 それで、五番、今度見てもらえば分かるとおり、電力をいっぱい使っちゃったから、最大電力ですけれども、キロワットですけれども、これがちょっと足りなかったからじゃないのという議論は、これを見てもらえば分かるとおり、これも成り立たないですね。エビデンスベースでこうやって話をしていくと、これも指摘どおりではないんですよね、世の中で言われているとおりではない。
 今度、キロワットアワーで見てみたときにどうかとなると、六番、六ページですけれども、これも、この赤い今年のグラフって、一番ではないんですね、一八年の一月二十五日の方が頭は飛び出ていたよねと。それに、全体的に見ても、そこまで、物すごく特筆すべき年だったのかというと、そうでもないということがあります。
 こうした中で、経産大臣、大変申し訳ないんですけれども、一月十二日の記者会見で、今年こういうことが起きたのは、厳しい寒さによって電力需給が例年に比べて大幅に増えている、天候の不順により太陽光の再エネの発電量が低下したと。
 このことについては、今度は七ページを見てもらえば分かるんですが、これは日本全体の太陽光発電の発電量です。今年、どうですか。去年よりも一割も増えているんですよ、発電量。
 電力が一番足りなかったと言われているのは一月八日です。その前後の一月六日から十二日、太陽光発電、一割以上増えているんですよね。これは、確かに雪が降っている地域もあって、発電しなかった地域もあります。でも一方で、物すごく発電していた地域もあって、これを送配電事業者は全国融通するわけですね、OCCTO等の指令とかによって。
 だから、エネ庁さんに、何で太陽光の出力が低下したから需給が逼迫したみたいな、こういう説明をしたのと言ったら、いや、我々はそういう説明はしていません、マスコミがそういうことを勝手に書いているだけだ、我々は地域によっては太陽光が発電しなかったというファクトを述べたにすぎなくて、それをよく分かっていない人たちが勝手にそういう解釈をして発信しているというようなことを、私が問い合わせたときにはそういうことをおっしゃっていました。だから、実際は、太陽光はきちっと貢献しているんですよ、一割も多く発電していて。
 十ページ、見てもらえば分かるとおり、これは一月十五日、特出ししてここに書きましたけれども、大体毎日こういうことになるんですが、昼間はおてんとうさまが照っているので、スポット価格、かなり上がっているスポット価格が、ここのお昼だけはすとんと落ちるんですよ、これは太陽光が発電しているから。
 今回、逼迫している、電力が逼迫した逼迫したと言われている時間は、朝晩なんですね。朝晩は元々太陽光は発電しません、どこの地域であっても。だから、太陽光が出力が落ちていたから今回逼迫したんだというのは、完全なミスリードだと私は思います。
 それで、LNGの在庫も減少していたというのも経産大臣はおっしゃっていて、これは確かにそうなんだろうと思いますが、経産省さんが、OCCTOというもの、組織、見ているわけですけれども、ここをOCCTOは、今年、冬になる前に需給検証報告書というのを出すんですね。この冬、どういう電気の需給の見通しになるかというものを出して、OCCTOは、二〇二〇年度の冬季は過去十年間で最も寒くなったとしても電力供給に必要な予備率三%を切ることはありませんという報告書を出していて、実際に、逼迫逼迫とは言われていますが、関電さんなんかは一%ぐらいまで来ちゃいましたけれども、全国で見たときに三%を切ることはなくて、経産省、OCCTOも、警報を出すんですよね、やばいときについては。その警報は、今回、需給逼迫警報というものは出していないんですよね。
 だから、全国で見たときに、様々な要因があるけれども、三%を切っていなくて、きちっとやりくり、これはもちろん大変な努力があったと思いますけれども、そのことによって三%を切るということはなくて、全国的に見たら、OCCTOの言ったとおり、三%は切らず、逼迫していなかったという状況がつくり出せた、これは御努力があったと思いますけれども。
 という中で、先ほど申し上げたとおり、一月十二日の経産大臣の閣議後の記者会見によって、そのときの発信によって様々な、私からするとちょっと誤解に基づく見解でさっき言った新聞社なんかがああいう社説を書いていたりとかすることになってしまっているので、私は、やはり、市場が未成熟だったことによって起きた、そして、LNGが予測とちょっと、経産省さんの思惑どおりに在庫量が推移しなくて、要は、燃料がなくて今回こういう需給逼迫が起きたんだと私は思いますけれども、そのことについて、経産大臣、ちょっとコメントを求めたいと思います。

#32
○梶山国務大臣 今、秋本委員がお述べになられたように、様々な要件があったと思っております。
 ただ、太陽光につきましては、全国では、パネルの設置が増えたということも含めて、一五%増ということでありますけれども、積雪の多い東北、北陸などでは、発電量がマイナス四〇から五〇ぐらいになっていたというときも、一月前半にはあるわけであります。
 このことだけが原因ということではなく、複合的な要因だということでありまして、それだけではなくて、私、会見の中で、再生可能エネルギーを増やしていく中で、こうした予備、バックアップ電源をどうしていくべきか、市場がどうあるべきかということも含めて考えてまいりたいということも述べさせていただいておりまして、これだけに原因を限定をしているわけではございません。

#33
○秋本委員 この国の電力の需給見通しというのは、キロワットで見ているんですよね。大臣、そうですよね。キロワットアワーで見ていないんですよ。これはちょっと、電気が余り分からない人は分からないかもしれませんけれども、簡単に言うと、日本が持っている発電設備、これだけの設備をいっぱい持っているから大丈夫だよねということで、その発電所がどのくらい電気を生み出すかということについて予測していないんですよね。つまり、だから、その燃料も見ていない。
 今回は、このさっきの社説で、安定供給ができなかったから原発というような社説があるんですけれども、何でこういうふうなことを書くかというと、キロワットとキロワットアワーの違いが分からないからだと思うんですよ。
 今回の逼迫は、キロワットアワーが足りなくて起きたんですよね。キロワットが足りなくて起きたのではない。こういうふうに私は認識していますけれども、経産大臣はどういう認識をお持ちですか。

#34
○梶山国務大臣 電力需給の検証は、東日本大震災後に、需要が高まる夏と冬に、供給力、キロワットですね、の不足が発生したことを背景に、猛暑、厳冬における電力需給対策に万全を期す観点から行ってまいりました。
 具体的には、電力広域機関が事前の検証と事後の振り返りを行ってきましたけれども、その際には、需要のピーク時に、供給力、キロワットが確保されているかを評価をしてきたところであります。
 この点、現在検討を開始している今般の需給逼迫時の状況については、ピーク時の供給力、キロワットについては広域融通により不足することはなかったと専門家も評価していると承知しておりますが、一方で、厳しい寒さにより電力需要量が例年に比べて大幅に増えていることに加えて、天候の不順等により豪雪地帯の太陽光、先ほど申しましたように、その地域での再エネの発電量が低下をし、LNGも在庫量が減少したことによりLNG火力が燃料制約を考慮した運転をせざるを得ず、その結果として、供給力、キロワットだけではなく、電力量のキロワットアワーが逼迫したものと専門家から指摘を受けていると承知をしております。
 今後の話として、キロワットアワーというものもよく考えていかなければならないと思っておりますし、キロワットとキロワットアワーでしっかりした評価をしなければならないと考えております。

#35
○秋本委員 そうなんですよね。だから、キロワットは足りていたんだけれども、アワーが足りなかった。それは何で足りなかったかというと、太陽光がどうこうとかじゃなくて、一番の原因はLNGが足りなかったよねということなんですよね。
 今言ったとおり、キロワットが足りないんじゃなくてアワーが足りなかったわけですけれども、その中で、ちょっと私はおかしいなと思うことがございます。それは、電力市場にこのアワー、玉が出てこない、玉出しといいますけれども、玉が出てこない、量が出てこないがために価格が高騰したわけですけれども、十二月二十六日から一月の六日まで、二千万キロワット、原発二十基分、炉が止まっていて玉が出てこなかったということが電取委の資料で指摘されています。
 十二月二十六日から一月の六日、市場は何十倍も価格が高くなってしまっていて、アワーが足りない、玉が出てこないといって大騒ぎになっているときに、うがった見方をしちゃいかぬかもしれませんけれども、年末年始の十二月二十六日から一月の六日まで、原発二十基分もの火力発電所がこの国では止まっていました。これはちょっと私はどうなんだろうというふうに思います。これだけ物すごく混乱している中で、どうして原発二十基分もの火力発電所が止まっているのか。だから、アワーも出てこなかったということなんですよね。ここは、私はちょっとちゃんと考えなきゃいけないと思います。
 METIさんの資料でも、年明けてから一月の八日あるいは十二日ぐらいから、石炭は横ばいなんですけれども、LNGとか石油火力の稼働率がどんどん下がっていって、石油なんかは四〇%とか、百持っていたとしたら四十ぐらいしか動かしていないという状態が続いているという資料が、経産省の資料でも出てきています。
 でも、このときは、玉がなくて、キロワットアワーがなくて大騒ぎになって、価格が二十倍、三十倍にいまだになっているときに、火力発電所がどんどんどんどん止まっていっちゃっているんですよね。これは、私は何でこんなことが起きているのかなと。ちゃんと、こういう発電所を持っているところに、動かしてね、これは多分お願いしているんじゃないかなと思うんですけれども、お願いをしていたのに動かなかったのか、それとも、そもそもお願いをしていなかったのか、この点についてお伺いをしたいというふうに思います。
 市場があれだけ大混乱している中で、原発二十基分も火力発電所が止まっていて、しかも玉が全然出てこない中で、一月になってからも稼働率がどんどん下がっているという状態を、どうしてこういう状況になってしまったのか、私、非常に疑問なんですよね。この点についてお伺いをしたいと思います。

#36
○松山政府参考人 お答え申し上げます。
 委員御指摘のとおり、昨年末ぐらいから、寒い気候がございまして、需要が増えました。それで、火力発電が非常に高い稼働率で使ってきたものですから、十二月の中旬から下旬にかけまして、相当程度、燃料の在庫が減ってきたということかと思います。
 先ほどの市場価格との関係、どちらが先でどっちに影響を与えたか、これは今後の検証だと思いますけれども、そういう中で、今後の燃料在庫ということを念頭に置きながら、メインはLNGになりますけれども、この燃料の制約運転、こういうものが進んできたもの、こういうことがあったというふうに認識してございます。

#37
○秋本委員 燃料不足だよねと今、部長がおっしゃったので。
 さっきの話に戻ると、燃料というのは把握していないんですよね、今この国では、LNGの在庫量というのは。だから、今回、こういうことが起きた。そして、発電所が原発二十基分も止まって玉が全然市場に出てこない、燃料不足でした。これは、今後は、LNGの燃料がどのくらいあるのか、アワーがどのくらい市場に出てくるのかということについても、キロワットのみならず、きちっと見ていく必要があるというふうに思いますので、是非お願いをしたい。
 それと、十二月二十六から一月六日以前の、物が出てこなかったよねとさっき言いましたけれども、それ以前も含めて、データを出してくださいとお願いしているんですが、いまだに、出さないとは皆さんもおっしゃっていなくて、今調査中ですというふうには言われていますが、全然お願いしてから出てこないので、なるべく早く調査を終えて、数字を、私、きちっと世の中に示すことで検証できますから、本当に恣意的にそういうことが行われていなかったかとかについて、やはり第三者がきちっと検証できる状況をつくり出していただきたいと思いますので、よろしくお願いを申し上げます。
 その先なんですけれども、結局、市場に玉が出てこなかったよねということで、これは、皆さん分かったと思うんですけれども、買いたくても買えない、物が出てきていない。でも、その出てきていない理由が本当に正当かどうかは分からないし、データも公表されていないという中で、もう一つあるのが、FIT特定卸供給という契約です。
 これは、全然、世の中に余りこの辺の理解が示されていなくて、新聞の社説もそこを踏まえて書いていないし、残念ながら、いろいろな方々の議論を聞いていても、ここが全く分かっていない方の議論というのはちょっといかがなものかなと思うところもある。
 これは、どういうことかというと、FIT、つまり、再エネの電気を買いたいと思うと、今、法律に基づいて、市場を通さないと買えないようになっています。これは国がそういう制度にしていますよね。
 つまり、地域電力が、例えば、私の千葉県、例えば千葉何とか電力が、地域に、自分のところにある再生可能エネルギーを調達して、自分の市に供給をする。これは、例えば、総理の御地元の鹿角市に、あるそういう電力会社があって、鹿角市の中でつくっている電気を仕入れて、鹿角市の中の公共施設に電気を供給しています。当然、資本も、鹿角市も入っているし、地元の資本で、地元でつくった電気を地元の会社が地元のところに供給をしてというシステムをずっと回しているわけですけれども、この電気も市場を通さないと買えないことになっています。
 だから、よくリスクヘッジしない新電力が悪いんだよねということを言う人がいますが、再エネを用立てて、そういう形で地域で回そうとすると、市場連動でしか法律上、電気をゲットできませんから、リスクヘッジしろって、できないんですよ、これは。しかも、外の市場で、ほかのところで買えばいいじゃないか。これは、買ったら、ほかの市場は再エネにひもづいていないので、つまり、再エネの純度を高めようという新電力は、ほかから電気を調達することすらできないですよね。
 再エネ、高い比率で売りたい、地域の貢献をしたい。つまり、地域の再生可能エネルギーをゲットして地域に供給して、地域の経済の活力を上げていこうというふうに意識を持っている電力会社こそが、今回の市場高騰によって大ダメージを食って、潰れていってしまうということが起こり得る。現実に、今回のことで、もうバンザイするしかないと言っている、そういう地域電力もたくさんあります。
 だから、ここは、新電力といっても、何百社もある中で、やはりちゃんと分けて考えなきゃいけなくて、このFITの特定卸供給をメインに据えているところは、再エネの率を高めたいという意識の高い、私からすると再エネに対する意識が高い会社が多くて、そういうところこそがリスクがヘッジができないという、法律に基づいて、国がつくった制度を、だから、ルールに基づいて再エネをゲットして売っていると、今回のことで大ダメージを食う。簡単に、リスクヘッジしないから、自由化した後なんだからそんなのは当たり前じゃないかと言う人もいますけれども、FITの特定卸供給に関してはそれは言えないんじゃないか、リスクのヘッジのしようがないからであります。
 私は、このFITの特定卸供給のところについては、今現在、金曜日の日にエネ庁さんが分割払いを認めるという方策を示しましたけれども、ないよりはもちろんあった方がいいですし、御努力には敬意を表し感謝を申し上げたいと思いますが、私は更なる追加の支援策あるいは対策というものが必要なんじゃないかというふうに思うんですけれども、このFITの特定卸の部分に対する意識も含めて、経産大臣の見解をお伺いしたいというふうに思います。

#38
○梶山国務大臣 今委員がおっしゃったように、もう支払いの義務が生じていますので、一か月延長することと、更にまた四か月、合計五か月分を分割して支払いをできるような形にいたしますのと、あと、上限価格も一応二百円で抑えるという形の対応を取らせていただきました。
 ただ、この市場の形でやってきて、これからの改善点というのはあろうかと思いますけれども、今、過去分においてどうこうするというのは、なかなかやはり考えにくいことであると思っております。

#39
○秋本委員 過去分を何かしらの形でやはりいじるというのは、市場に対する信頼性というか、制度そのものをゆがめる形にもなるので、大臣のおっしゃっていることも分かるんですけれども、大臣はFIT特定卸供給の事業者に、そうすると、もうこれ以上の対策は必要ないという考え方ですか。

#40
○梶山国務大臣 これまでも市場の動向を見ながら改善すべきところは改善をしてまいりました。
 今委員がおっしゃったように、特定卸の中でもいろんな種類があると思います。地域の再生可能エネルギーを使っていく、そしてその地域でそれらを使ってもらう、そしてまた公が出資をしているというようなことも含めて、何かしらの手だてがあるのかどうかというのはこれから考えてみたいと思っております。

#41
○秋本委員 今、これから考えていきたいということなので、検討していただけるんだというふうに思いますけれども、やはりFITの特定卸供給については、法律上、市場を介さないと買えないという状況になっている以上は、今回、こういう状況、市場の制度不備、私は、未成熟、河野大臣が冒頭おっしゃっていただいたみたいな状況の中で起きていることなので、何かしら手当てを講じるべきじゃないかなというふうに思います。やはり多様なプレーヤーがいることで、再生可能エネルギーの普及拡大、導入拡大にもつながりますし、やはり価格の競争が起きないんですよね。
 だから、総理が一生懸命やられている携帯電話ですけれども、やはり新規の参入者を入れることで競争を起こして価格を下げるという意味では、今回、このまま手をこまねいているとプレーヤーがどんどんどんどん死んでいってしまうので、私は、何かしらのやはり対策を講じてプレーヤーをきちっと残すべきだ。河野大臣もそういう発言を議事録を見ますとしておりましたけれども、この点についてどういうふうにお考えか、お伺いをしたいと思います。

#42
○河野国務大臣 先ほど申し上げましたように、どうしてこういうことが起きたのか、しっかり要因分析をする必要があると思っておりまして、それは経産大臣の下でしっかり行われると思っております。
 電力の自由化を進めるためには、しっかり成熟した市場と新規参入者が必要でございますので、そうしたことがしっかり確保されるような対策が今後必要になってくるだろうと思います。規制改革の視点からも、そういったことをしっかりと注視してまいりたいと思っております。

#43
○梶山国務大臣 今回の一連の事象につきまして、タスクフォースに報告をして、また御指摘もいただきました。
 その中で、御指摘も踏まえて、電取委に対して、卸電力市場の高騰について市場関係者から得られている情報を事務局で整理しつつ、検証に当たって不足している情報があれば、法律上与えられている報告徴収命令の発動も視野に入れて、これは現実にいたします、そういう積極的な対応を検討するように指示をしたところであります。
 また、検証過程で得られた情報につきましては、個社の企業秘密も含むことから全て公表するというわけにはいかないと思いますけれども、問題のない形に加工して公表するなど、何があったかを調べて最大限公表させたいと思っております。その調査と併せて対応してまいります。

#44
○秋本委員 調査しろということを発令しますということなのでよかったんですけれども、ちょっと大臣に是非お願いがあるのが、今回、グロスビディングの情報について、何となく日本全体のグロスビディングのグロスの話は出てきているんですけれども、地域ごとのグロスビディングの取引量について出てきていません。これが分からないと、やはり今回のこの電力需給逼迫がなぜ起きたかということについて本当の真相を究明するということにならないと思うんですね。
 それで、FITの特定卸供給と、あと、このグロスビディングということも余り知られていないのでどういうことかというと、旧一般電気事業者、大きい電力会社が、自分の持っている発電所でつくった電気を市場に入れることになっています。市場に入れます、玉がないから。だから、こういうことが、国の方が要請して、三割だとか四割、五割だという電気が市場に入ってきます。
 しかし、この先が問題で、発販分離、発送電分離となっているので、これを、同じグループの小売が玉を買うことができます。この玉を買うところに何の制限もないので、ある電力会社が、やっているかどうかは別ですけれども、玉を十出したとしたら、自分が出した玉を、十、全部買うことができます。
 しかも、市場が例えば十円、二十円だったとしても、百円、二百円の値段を入れて高値で買うことができます。普通はそれをやったら大損ぶっこきますからできませんけれども、発販一体なので、小売側は高い値段で買って大損こきますけれども、発電側がそれを吸収するので、イコールゼロになるというふうに指摘をされていて、このグロスビディングについては、透明性を上げるべきだということが言われています。
 河野大臣もタスクフォースで、このグロスビディングの不透明さについては、先ほど頭で私申し上げましたとおり、これは不透明さをきちっと、ちゃんと解消しなきゃいけないよねということを言っていますが、やはり、今回の需給逼迫が起きた原因というのは玉不足、しかも、グロスビディングがどういうふうに行われていたのかということをきちっと究明しないと、本当に需給と供給、市場が本当にきちっと機能していたのか、公正に、公平に、自由化に基づいてきちっと取引が行われていたかということについては分からない。だから、河野大臣がタスクフォースで、電取委がその辺きちっと見れないんだったら公取にやってもらうしかないんじゃないのという発言をしたんだというふうに思います。
 河野大臣、このグロスビディングの不透明さというのはしっかり究明されてしかるべきだと私は思いますけれども、大臣はどういうふうにお考えですか。

#45
○河野国務大臣 俗に、社内の取引の価格が外に出なければ、今委員がおっしゃったようなことが現実に行われる可能性があるわけですから、そこの価格をきちんと対外的にも公表していくということは必要なことだと思いますし、今回は、そうしたことを含めた調査が行われ、しっかりと世の中に開示される必要があると思っております。

#46
○秋本委員 タスクフォースでも大臣そういうふうにおっしゃっていて、私もそう思うんですよね。グロスビディングがどういうふうに、しかも地域ごとにどう行われていたのかということが分からないと、やはり、今回のことは何で起きたのかということが誰にも分からないですよね。
 しかも、グロスビディングは普通は情報公開しないんですが、今回こういうことが起きたからといって、ある一定の期間、全国レベルで、お茶を濁した形で電取委が公表しましたが、やはり私は、地域ごとにしっかりとした売り札と買い札、約定量じゃなくてですよ、きちっとその量を公表するべき。それじゃないと、本当に公正で自由な市場取引が行われていたのか、誰も検証できません。
 私はそれを是非経産省に求めたいと思いますけれども、大臣、いかがでしょうか。

#47
○梶山国務大臣 電力市場の健全性というのは、透明性と流動性だと思っております。そういった面で、グロスビディングの情報開示というものもしっかりと考えていかなければならないと思っております。

#48
○秋本委員 ここまでやってきましたけれども、やはり、電力自由化したから、だからこういうことが起きても仕方ないよねというのは、本当にそうなのかと私は疑問に思います。様々に、やはりまだまだ公平性が担保されていない未成熟な市場だからこそ今回のことが起きたということも言えるわけでありますし、市場をきちっと整備し直すということと、要は落とし穴に落ちてしまったような人たちがいるので、しっかり、国として、経産省として、そこに対して手当てをするべきだと私は思います。
 情報公開も、今大臣が、しっかりと考えていく、行っていきたいというふうにおっしゃっていたので、期待をして、このことについては終わりにして、先に進みたいというふうに思います。
 地球温暖化対策の推進に関する法律の一部を改正する法律案がこの国会に提出されようとしています。私も当然中身はまだ見ていませんけれども、国対等で概要の説明を与党、野党問わずにしているということでございますので、そうした情報に基づいてちょっと質問をしたいというふうに思います。
 今回、地方公共団体実行計画というものがあって、これは地域施策編、中核市以上に義務づけているわけですけれども、私は、これよりももっと小さな市町村についても、努力義務、義務規定までいかなくても、何かかけるべきじゃないかなと。何か理念法みたくなってしまって実効性がないというのでは、菅政権が二〇五〇年カーボンニュートラルを掲げている今、不十分ではないのかなというふうに思います。
 また、排出係数を〇・八一から〇・六九に下げよう、公共団体が調達する電気については下げようねということが一応掲げられているんですけれども、これも、この法律の中に基づく地域公共団体実行計画に組み込んでもいいんじゃないかなというふうに思っています。
 また、併せて質問しちゃいますけれども、日本の排出量というのは少ないから日本は余り熱心にやらなくてもいいんじゃないのということをおっしゃる方も中には、たまにいますけれども、最近、考え方として国境調整措置というものをアメリカやEUも検討し始めていて、日本だけこれをやらなかったら、そもそも、経済的に日本だけシャットアウトして、日本は来ないでねということになりかねない状況になっているので、私はこうした議論も全く成立しないんじゃないかなというふうに思います。
 こうした、今述べたような点についてどのようにお考えになっているのか、環境大臣にお伺いをしたいというふうに思います。

#49
○小泉国務大臣 二点、御質問いただきました。
 まず、一点目の温対法の改正に関する御質問については、先生御存じのとおり、まだ閣議決定をしていないし、詳細についてはコメントすることは控えますが、今、法案の提出に向けて最終作業をしています。
 ポイントの一つは、総理が宣言された二〇五〇年カーボンニュートラルを法案の中に明記をしたい、そういうふうに思っています。そして二つ目が、今日先生が御質問をされた、これから地域の中で再エネが歓迎をされるように、地域の合意形成を促すような仕組みを入れること。そして三つ目が、企業が排出をしているそういった状況も、今まではオープンデータではなくて情報開示請求がなければ情報開示をしないというところをやめて、情報開示でなくデータをオープンにしていきたい、そういったことでESGなども後押しをしたいと思っています。
 ただ、自治体が、なかなか自治体の職員さんでエネルギーの専門家はいませんよね。ですので、人材育成や人材支援などもどうするか。そして、自治体が作っている計画はあまたあります。その中で、今回も温対法に基づく新たな再エネ導入計画なども作っていただくとしたら、計画を作ることに対してインセンティブを感じるようにどのように制度設計ができるか、こういったことも最終的にも考えていきたいと思っています。
 そして、あわせて、二点目にあった国境調整措置、これは、ヨーロッパが既にこの制度を入れたいという発表をしていて、今年の六月にはその制度案、基本的な考え方も出す予定だと思います。そして、アメリカで誕生したバイデン政権も、環境規制や排出規制が緩い国がアメリカに物を入れてくるときに差額を取る、こういったイメージで国境調整措置の議論が進んでいる中で、いずれにしても、日本の中で、カーボンニュートラルの実現に向けて、カーボンプライシングなどこういった国内の排出を抑えるための対策は、いずれにしても強化することは不可欠だと考えています。

#50
○秋本委員 今、環境大臣の方から、地域が再エネをやるのにいろいろインセンティブをつけるために制度をつくらなきゃいけないよねという中で、この温対法に基づくいろいろ考え方の中で、私、ちょっと一つ懸念を持っているのは、地公体が地域を定められることになっているんですけれども、再エネ導入をここでやりますよという地域を促進区域という形で指定できることになっているんですが、この温対法に基づく地域の指定は、海上の指定、できることになるんでしょうか。
 私は、海上は、やはりこれは国有財産法だとか、あるいは洋上風力の新法が、去年、おととしぐらいにできていますから、こういった法律とのそごが生じるおそれもあるので、陸上を指定するということで、洋上についてはまた別の考え方を取ればいいんじゃないかというふうに懸念を持っているんですけれども、この点について環境大臣はどのようにお考えか、お伺いをしたいというふうに思います。

#51
○小泉国務大臣 あくまでも閣議決定をまだしていないという前提の中でのお答えになりますが。
 今、温対法の見直しの中で、地域の再エネを活用した脱炭素化事業を促進する仕組みを検討しています。それは、先ほど私が言ったとおりです。
 その詳細は検討中でありますが、秋本委員が御指摘のように、洋上風力の拡大を阻害するものとはなってはならない、そういうふうに考えていますし、地域の脱炭素化に着実に貢献するものとなるように、引き続き鋭意検討を進めていきたいと考えています。

#52
○秋本委員 もう最後になると思いますから、一問お伺いしたいと思います。
 エネルギー基本計画が今年改定されることになると思いますが、やはり、菅政権がカーボンニュートラルを掲げている以上、二〇四〇年時点の電源構成というものも世の中に示すことで、この本気度を示すことになるというふうに思います。二〇一一年、一二年に二〇三〇年の電源構成を示したわけですから、今、二〇二〇年の時点で二十年後の二〇四〇年の電源構成というのは示せるんだろうというふうに思います。
 やはり、菅政権が、二〇五〇年カーボンニュートラル、本気度を日本国内あるいは世界にも示すために二〇四〇年の電源構成を示すべきだというふうに思いますが、どのようにお考えかお伺いをして終わりにしたいと思います。

#53
○梶山国務大臣 エネルギー基本計画につきましては、総合資源エネルギー調査会において見直しに向けた議論を十月から行っているところであります。
 二〇四〇年はカーボンニュートラルに向けた途上であり、革新的技術の進展や社会の変容などの不確実要素も踏まえれば、電源構成の全てを見通すにはいまだ精査が必要な分野が多く、今後の議論の中でも検討してまいりたいと思っております。
 一方で、カーボンニュートラルを目指す上で、事業者による投資を後押しすることも重要であります。洋上風力など、技術や産業構造も踏まえて、二〇四〇年における導入目標が設定できるものについては、グリーン成長戦略などにおいて目標を定めていって、予見可能性というものをしっかりと高めていく必要があると思っております。
 今後、二〇五〇年も見据えた二〇三〇年の政策の在り方や、二〇三〇年エネルギーミックスについてもゼロベースで議論を深めてまいりますけれども、エネルギー政策は国民生活に直結するものであり、安定供給の確保や経済性も踏まえて、現実に即して考えてまいりたいと思っております。

#54
○秋本委員 質問がちょっと最後まで届きませんでした。準備してくださった方におわび申し上げて、これで終わりにしたいと思います。
 ありがとうございました。

#55
○金田委員長 これにて秋本君の質疑は終了いたしました。
 次に、桝屋敬悟君。

#56
○桝屋委員 公明党の桝屋敬悟でございます。
 早速質問に入りたいと思います。限られた時間でございますので、どうぞよろしくお願いいたします。
 まず、総理、御苦労さまです。初めてこのテーマを総理にお伺いするのでありますが、さきの二百三回の臨時国会におきまして労働者協同組合法という法律が成立をいたしました。この法律は議員立法として提案されたものでありまして、昨年の通常国会最終盤、六月の十二日に全会派の賛同の下に国会に提出され、臨時国会でまさに、私に言わせると奇跡のような成立を見たわけであります。
 政府の担当は厚生労働省ということに相なりますが、あえて菅総理にお尋ねをしたいと思います。この法律の成立に対してどのように認識しておられるのか、まず認識をお伺いしたいと思います。

#57
○菅内閣総理大臣 労働者協同組合は、組合員が出資をして、それぞれの意見を反映して組合の事業が行われ、組合員自らが事業に従事することを基本原理とする組織である、このように理解をしています。
 労働者協同組合により、例えば介護や子育てなど幅広い事業が行われることが考えられ、この制度によって多様な就労の機会を創出するとともに、地域における様々な需要に応じて事業を行うことで、地域の問題を地域の皆さんで助け合いながら解決していく、そうしたことを大いに期待をしたい、このように思います。

#58
○桝屋委員 ありがとうございます。
 総理から、この労働者協同組合法、あるいはワーカーズの皆さん方に期待をしたいというお言葉をいただきました。
 総理、実は、この法律は全会派一致でありまして、ここにいらっしゃる後藤先生や橋本岳先生、辻元先生も奥野先生も、あるいは宮本先生も岡本先生も、全会派一致ということでありまして、皆さん方の思いは、初めて法律を出したとき、これも写真が残っているんですけれども、全員マスクしているんです、去年の六月ですから。全員マスクをしたような国会提出の議員立法というのもまずないのではないか。コロナ禍においても実はこういう作業が行われた、国会で。
 まさに、コロナ禍にあって、地域の皆さん方、人と人が分断をし、非常に冷え切ってしまっている、そうした中で、新たな協調ということをお求めになっていることもありまして、私は大きな力になると期待をしているわけであります。
 多くは語りませんけれども、人口減少時代、あるいは地域の働き手も不足している時代でありまして、地域における課題解決のために、今総理がおっしゃっていただいた、みんなで出資をし、みんなで働き、そしてみんなで運営をするというものでありまして、いわば、私の言葉で言いますと、働く人、労働者のための協同組合制度が新たに制度化されたというふうに思ってございます。
 今後、この法律の施行に二年かかりますので、地方自治体とも連携し、まずは制度の周知など、担当は厚生労働省でありますが、独り厚労省が頑張るだけでなくて、例えば内閣府の地方創生推進事務局、あるいは、まち・ひと・しごと、地方創生、あるいは、総務省においては地域政策、さらには地域の自立の応援というような観点、あるいは、経産省は同じような企業組合等も担当されておりまして、私は、大いに政府を挙げてこの施行までに御努力をお願いしたい。
 官房長官、前に厚労大臣であられまして、是非、官房長官にしっかりお願いをしておきたいと思うんですが、いかがでしょうか。一言お願いします。
    〔委員長退席、山際委員長代理着席〕

#59
○加藤国務大臣 今、桝屋委員おっしゃったように、これは十年を超える、かなり議論があって、そして、全会一致で昨年の臨時国会で可決、成立した。桝屋議員始め関係者の皆さんの御尽力に心から敬意を表したいと思います。
 地域での活動ということにおいては企業組合やNPO法人の皆さん方もいろいろ対応していただいておりますけれども、今回新たに設けられる労働者協同組合は、今お話があったように、地域の問題を地域のみんなで助け合いながら解決していこうという新たな法人格であるというふうに承知をしております。労働者が組合員として出資し、その意見を反映して、自ら事業に従事することを基本原理とする組織でありますので、出資性や営利性の点で企業組合やNPO法人とは性質が異なっております。
 労働者協同組合は、地域における多様な需要に応じた事業を行うこと、また多様な就労の機会を創出することが期待をされており、地域の問題に対応する主体として選択肢が新たに提供されたものというふうに認識をしております。
 当該協同組合が行う事業は、今総理からも御発言がありましたように、多岐に及ぶものであります。また、今回の法律をきっかけに、企業組合やNPO法人等からも変更される団体も出てくるんだというふうに思っております。
 地域の抱える団体は様々にあります。主たるは厚生労働省の行政分野ということが挙げられておりますが、それ以外にも関係省庁の分野もございます。この新たな仕組みの存在を念頭に置きながら、それぞれの各省が行政を進めていくということが重要であります。何より地域の課題を最もよく分かっている自治体において、こうした労働者協同組合の活用も選択肢の一つとして対応を検討していくこと、これも大事だと思っております。
 この法律の公布は、二年以内の施行であります。単なる周知だけではなくて、いかにこの新たな制度を地域社会の活性化の実現につなげていくか、厚生労働省のみならず政府全体、そして地方自治体とも連携しながら取り組んでいきたいと考えております。

#60
○桝屋委員 詳細なお話をいただきました。是非よろしくお願いしたいと思います。
 今官房長官がおっしゃったように、十年かかったわけでありまして、私どもの坂口力、仙谷由人さん、長勢甚遠さん、こういう名前が出てくるわけであります。その中で、最近は、今厚労大臣をされておられます、法案を提出したときの筆頭提出者は田村憲久、今の大臣でありまして、総理、この法案が施行するまで、あのまま大臣で置いておいてください。しっかりとお願いをしたい、こういうふうに思っている次第でございます。あえて厚労大臣の見解は伺いません。是非ともよろしくお願いしたいと思います。
 さて、本題に入りたいと思います。
 コロナワクチンの接種体制の整備について議論をさせていただきたいというふうに思っております。
 まずは総理とお話をしたいのでありますが、コロナワクチンの接種の意義をどう考えるかということであります。
 緊急事態宣言が延長される中、多くの国民は、やはりコロナ禍の収束に向けて確たる道筋をお求めになっている。これは強い声でございまして、コロナの収束に向けては、諸外国、イスラエル等の事例を見ても、ワクチンの役割は極めて大きいと考えておりまして、今後、国内の薬事承認を見据えて、全国的な接種体制の整備が急務と私どもは考えております。党内にも対策本部を立ち上げ、全国の県本部にも対策本部を立ち上げて、今、全党を挙げて我が党も取組を進めているところでございます。
 まず、総理にお尋ねをしたいと思いますが、ファイザー社のワクチン、アストラゼネカ社のワクチン、モデルナもありますけれども、我が国にいつ入ってくるのか。全国の自治体が接種計画を作るわけでありますが、スタート時点が明確でない、この声が今大変でありまして、現時点で言えることを言ってほしい、このように思っております。また、今や、識者の中には、コロナワクチンに関しては日本は後進国になってしまったと言う人もおりますけれども、併せてコロナワクチンの意義について総理のお考えを伺いたいと思います。

#61
○菅内閣総理大臣 まず、ワクチンの接種開始でありますけれども、今後、有効性、安全性を最終確認をした上で、二月中旬に接種をスタートする予定であります。そしてまた、医療関係者から始め、高齢者については四月から接種の予定と聞いております。
 また、ワクチンの承認が欧米諸国と比べてなぜ日本は遅いんだというその御指摘、いろいろなところで言われます。
 我が国は、感染者数が欧米諸国よりも一桁以上少なく、治験での発症者数が集まらなくて、治験の結果が出るまでにかなり時間を要するということが一つ。また一方で、ワクチンは、人種差が想定され、欧米諸国の治験データのみで判断するのではなくて、やはり日本人を対象とした一定の治験を行う必要があることなど、有効性、安全性に配慮した結果、時間を要したということであります。
 ただ、いずれにしろ、ワクチンは感染対策の決め手であると思っています。何としても全ての国民の皆さんに安心して接種をしていただけるように、都道府県や市町村と連携しながら、政府一体となって万全な接種体制を行っていきたい、このように思います。

#62
○桝屋委員 ありがとうございます。
 これから全自治体が作業するわけでありますが、今総理がおっしゃったように、やはり、何といいましても、ワクチンは有効性、安全性、安心、安全の接種体制というようなことが一番大事でありまして、自治体が競争するようなものではないわけであります。そうしたことに心しなきゃならぬ、こう思っております。
 河野大臣に確認をしたいと思います。
 ワクチン確保に関して、EUの域外規制が一月の下旬から、勢い話があったりしております。また、EUは、今後のワクチンの輸出について、一回目の接種を行った国に当然ながら優先したいというような議論もあるようでありまして、なかなか心配をしております。我が国のワクチン確保の状況、ここは、今日時点で言えることも、今日もまたしゃべっていただきたいな、こう思うわけであります。
 最優先の医療従事者の接種一万人、一万人以上だろうと思いますけれども、この確保は本当に大丈夫なのか、あるいは、英国では、一回目と二回目で違うワクチンを使う、この検証も始めるというような話もありますし、あるいは、変異型のウイルスについて、本当に今のワクチンで大丈夫なのかという声もございますが、多くの国民に対して明確に今日の時点の話をしていただきたいと思います。

#63
○河野国務大臣 なかなかワクチンの供給について国民の皆様、自治体に確固たる話ができずに申し訳なく思っておりますが、今総理からお話がありましたように、承認されれば二月の中旬から先行接種を始めたいと思っております。そこについてのワクチンは確保できる見込みでございまして、その後のワクチンのスケジュールについて、供給を、しっかりと確定をこれからしてまいりたいと思っております。我が国といたしましては、同じワクチンを二回打っていただくということを想定をしております。
 また、ウイルスは変異するものでございますが、変異したからといって、ワクチンの有効性が失われるということではございません。今、様々、変異されたウイルスに対するワクチンの有効性の確認が行われているところでございますが、一定の変異に対しては一定の有効性が保たれているという調査結果もございますので、これからもしっかりと情報収集をしながら、最新の情報を国民の皆様にお伝えをしてまいりたいと思っております。
    〔山際委員長代理退席、委員長着席〕

#64
○桝屋委員 分かりました。
 ここからは田村大臣とやっと話をしたいわけでありますが、厚労省においても、全ての自治体に対して、十二月あるいは一月と、自治体説明会、医療機関に対しても説明会を重ねておられることはよく承知しております。
 今の状況を確認したいと思いますが、全国の自治体から見ますと、あるいは国民から見ますと、一等最初に目にしたのは、それこそ川崎市のあの集団接種の会場、あの集団訓練、あれを報道されたものですから、ああ、ファイザー社のワクチンというのは、最初はファイザーだろうと思い、それはなかなか小分けも難しいから、集団接種、ああいう形でやるのかな、このようにイメージを持たれたと思います。
 私もあの会場に行って見てみました。何も大きな都市だからできる会場ではなくて、どこにもあるような会場を使った集団接種の訓練会場でございました。
 そうこうするうちに、その週のうちに厚労省から事務連絡が出まして、先行事例として練馬区の形が出たわけですね。それともう一つ、S市と書いてありましたけれども、練馬区が特に全国の注目を受けて、ファイザーのワクチンはあんなに小分けできない、集団接種に向いているんだろうと思ったら、よく見ると、二百五十か所の区内の診療所、これをメインに、集団接種はもちろんフォローとして使う、カバーとして使うというような計画が見えたわけであります。
 三月の中旬に向けて各自治体は接種計画を今検討されているさなかにあって、今、河野大臣がおっしゃった、スタート時点が明確でないという悩みと、それから、おいおいと。集団接種でやるのか、あるいは小分けをするのか、最初は、基本型に掛け三か所のサテライト型というような自治体説明会があったりしたわけで、それが一気に二百五十か所出てきたわけでありまして、この集団接種あるいは個別接種の在り方について、もう少しここで整理をする必要があるのではないか。
 私は、練馬の場合も、ミックス型でありますから、ベストミックスとおっしゃっておられますけれども、ここの基本的な考え方は、田村大臣からこの場で確認をさせていただきたいというふうに思います。

#65
○田村国務大臣 接種会場ですけれども、今言われた、市町村が用意される集団的に接種する場所又は医療機関、その後には、例えば巡回的に接種する、高齢者施設なんかはそういうこともあり得るのかも分かりませんが、それぞれ、多分、自治体の状況は違っていると思うんです。例えば人口、それから密度、分布、こういう問題もありますし、それから交通手段も、いろいろなところに網の目のように交通手段があるところとそうじゃないところ、車が中心、いろいろなところがあると思います。
 それから、ディープフリーザー自体をどこに設置するか、これは数が限られておりますから。そこから小分けをした場合、百九十五バイアルでしたかね、が一つになっていて、一バイアルに五人から六人分という話でありますが、一回これを出しちゃうと、冷蔵だと五日間というような保存期間が言われていますので、そういうことを勘案しながら、各自治体のいろいろな事情があると思いますので、最適なのは何であるかということを検討いただかなきゃならないと思います。
 そのときに、我々としては、例えばどういうふうにこのワクチンを扱っていただかなきゃいけないかというようなことも含めて情報をしっかり提供していかないと、誤ったような扱い方をしていただいてワクチンの本来の能力が損なわれても困りますので、そういう情報もしっかりとお伝えをさせていただきながら、それぞれの一番いい方法というものを御判断をいただく。それに対しては、我々はしっかりといろいろなアドバイスもしていきたいと思いますし、都道府県がしっかり調整をいただくという役割もございます。都道府県にもそういう能力を発揮いただきたいというふうに考えております。

#66
○桝屋委員 今の大臣の御答弁だとすると、集団接種、川崎でやられたあの集団訓練のような形も、あるいは、練馬がお考えになっているような個別接種、これも、まさに地域の状況、地勢的な状況や、大臣は今おっしゃいませんでしたけれども、何より医師会、診療所の皆さん方が協力してくださるかどうか、こういうことも含めて、それぞれの自治体の状況に応じて適切に組み合わせてやっていいというふうに理解をしてよろしいんでしょうか。
 それと、もう一つ。私は、これは、今後の計画を自治体が作るときに、今の時点で先を見据えて、自治体で実際に高齢者の接種が始まるのが四月以降、あるいは四月、五月というようなことになると、ワクチンがファイザーもアストラゼネカも入ってくるという状況になると、ワクチンの特性にも十分念頭に置いて検討する必要があると思うんですが、重ねての御説明をいただきたいと思います。

#67
○田村国務大臣 おっしゃられるとおり、それぞれ事情が、それぞれの条件が違いますから、そういう意味ではあると思います。場合によっては、ちっちゃい自治体、村なんかの場合は、幾つかの村、二つの村がどこかで同じように接種場所をつくるということもあり得ると思います。それぞれの事情がありますから、そこは、一番、より多くの国民の皆様方、住民の方々にワクチンを打てるような環境、体制をつくっていただきたい、そのためには我々もいろいろな助言、アドバイスをさせていただきたいというふうに思います。情報提供もさせていただきたいと思います。
 あわせて、何でしたっけ……(桝屋委員「ワクチンの特性、ファイザー、アストラゼネカ」と呼ぶ)これに関しては、おっしゃるとおり、特性が違うので、例えばアストラゼネカならば、そんな、マイナス何十度という低温で保管をしなくてもいいということでありますから、それぞれの長所はあると思います。
 今まだ、ファイザーとアストラゼネカと、モデルナもありますけれども、そういうものが入ってきたときにどういうようなオペレーションでそれぞれのワクチンを打っていくかというところまで、事細かくはでき上がっておりません。ここに関しては、河野担当大臣としっかりと話合いをさせていただきながら、それぞれの種類のワクチンが入ってきたときに適切に国民の皆様方に接種体制が整うように、我々としても努力してまいります。

#68
○桝屋委員 それで、ワクチンの特性を考える必要もありますが、今の時点で考えると、ファイザー社のワクチンの小分けが現実的になってくるわけでありますが、自治体によってはトラックやバイク便で搬送という話もありまして、ここはファイザー社も、そこまでの治験、データを持ち合わせていないというようなこともあるようなニュースが今日も流れておりましたけれども、ここは、いやしくも遺伝子も絡む生物製剤の搬送ということになるわけでありますから、一定の条件があるのではないか。
 ここは厚労省で搬送の場合の指針をお作りになるということでありますが、大臣、三月の中旬をめどに自治体が計画を作るわけでありますから、これは、今月中には是非、今月中じゃ遅い、少しでも早くそうした指針をお示しする必要があるのではないかと思いますが、いかがですか。

#69
○田村国務大臣 多くの医療機関にワクチンを輸送しようということでバイク便というような発想も出てくるんだと思いますが、そもそもファイザーのワクチンは、やはり、マイナス七十五度だとかというような、非常に不安定ですから、安定した状況で保管をしなきゃならないということなので、バイク便が、検証していないんですよね、バイク便でもし運んだとき、振動があったときにワクチンにどういう影響が出るのか、それから、バイアル自体が破損をする可能性があるのかどうか。ですから、そういう意味では、非常に慎重に検討いただきたいということを我々としては自治体にお伝えをさせていただいております。
 いずれにいたしましても、今言われたように、どういうような運び方が必要なのか、どういう取扱いをしなきゃならないのかということも含めて、早急に各自治体にはお伝えをさせていただきたいと考えています。

#70
○桝屋委員 そのことを大臣がよく認識をされているということで、ほっといたしましたけれども。
 あわせて、ワクチンの特性ということについて言うと、これは河野大臣にもお願いしておきたいのでありますが、四月、五月の市町村の現場においては、それこそファイザーもあればモデルナもある、それからアストラゼネカもある。諸外国のはもう相当ネットで流れていますから、ファイザーの場合はワクチンの効果は九五パーとか、アストラゼネカなんというのは七〇パーだと。現場で二つそろう段階になったら、ある方が、いや、私はファイザーじゃなきゃ駄目だ、だけれども、そこにはアストラゼネカしか届いていないという事態もあり得るわけで、その辺のワクチンの効果ということも、私は七〇%でも立派な成績だと思っているんですが、その点、どうでしょうか、河野大臣。

#71
○河野国務大臣 今、日本で使用することを考えているワクチンは、これは季節性インフルエンザのワクチンの有効性よりもいずれも高い有効性を確保しております。
 また、四月からスタートさせたいと思っております高齢者の接種に関しては、ファイザー社のワクチン一種類を使う予定に今のところしているわけでございます。
 そういう意味で、国民の皆様にはしっかりと情報をお伝えをし、国民の皆様がそれぞれ選択をしていただくということになりますが、しっかりとした情報を流すということと、それから現場が混乱しないような接種体制をしっかり確立していくということはやってまいりたいと思っております。

#72
○桝屋委員 それから、河野大臣、ワクチンの接種体制確保事業の補助金の在り方であります。
 大臣は、ワクチンの接種については地方自治体の負担が生じないようにするので心配要らないと、力強いお話を発信をされておられます。ただ、各自治体は、既に三次補正が成立いたしましたから、この補助金の上限額はもう通知をされているわけでありますが、上限があるではないかと。心配要らないと言いながら、何で上限額の内示なんだ、これ以上ないよと言われても、これから接種計画を作るので、新たな需要が生まれるかもしれないというような声もある。どのような積算根拠で倍増と言われたのかということで、倍増で本当に足りるのかどうかという大きな懸念の声もございます。
 あわせて、河野大臣が強く主張されておられる接種者管理のための新たなシステムの導入、これは我が党でも今議論をしておりますけれども、自治体が、新たな人の確保や新たな費用負担が出るのではないかと。今回示された上限額の枠の中でそれはやってくださいということになると、おいおいということになるわけで、この辺は、大臣、いかがでしょうか。

#73
○河野国務大臣 これは、私だけじゃなく総理からも、全額国がしっかりと持つということを何度も御発言をされておりますので、自治体には心配をしていただく必要はございません。今回は上限枠を倍にいたしましたが、必要ならば、これはまた財務大臣と御相談をしてまいります。
 また、今回お示しをしましたものは九月末までに必要な費用でございまして、十月以降になる場合にはそれも考えてまいりますので、自治体におかれては、ワクチンに関して必要なところは国がしっかりと責任を持つので、心配は要らないということを改めて申し上げたいと思います。
 また、現在開発を進めているシステムにつきましては、これは、一度接種台帳に関する情報をCSVで出していただいて、データを一度クラウドに上げていただくという作業は必要になってまいりますが、それ以外は、現場での入力、これはバーコード又はOCRのラインで読み取っていくものでございますし、それに必要な人件費も国がしっかりと面倒を見るということにしておりますので、自治体に御迷惑をかけることはございません。
 安心して対応していただきたいと思っておりますし、このシステムにつきましては、自治体と様々、今意見交換をしているところでございますので、我々の情報もしっかりお伝えをすると同時に、自治体の皆様が疑問に思っていることについては適時適切にお答えできるように、今準備しているところでございます。

#74
○桝屋委員 もう一回確認ですが、今回示された上限額の中には、積算として、新たなシステムの導入の経費は入っていないという理解で考えてよろしいですか。

#75
○河野国務大臣 これは国の方で作るものでございますので。自治体の方には、実際に接種台帳のデータを上げていただく作業と現場での入力が必要になってまいります。
 現場での入力に関する人件費につきましては、これは国の方でしっかりと持ちますので、自治体の方では御心配をしていただく必要はございません。

#76
○桝屋委員 それは分かるんですけれども、医療機関や自治体での集団接種や個別接種もあるでしょうが、入力作業が必要になってくるわけですね。それはバーコードを使ったり簡易な方法をお考えだと思いますけれども、それは国の経費で一切やるということですか。ということは、自治体の会計は通らないということでいいんですか、本当に。

#77
○河野国務大臣 詳細は明確に自治体の方にお伝えをすることにいたしますが、自治体が負担をするようなことにはなりません。国の方が責任を持ってその金額は負担をいたします。会計の手続につきましては、明確にした上で自治体にしっかりお伝えをしたいと思います。

#78
○桝屋委員 私は懸念をいたします。多分、自治体に、あるいは医療機関の皆さん方に負担をお願いしなきゃいかぬ。まあ、できるだけ簡便な方法というのは、是非そうしていただきたいのでありますけれども、本当に自治体が、あるいは医療機関に対して支援というようなことの場面が財政的に必要ないかどうか。全て国がおやりになるといっても、ちょっと首をかしげておりまして。例えば自治体が新たな人員を非常勤で雇うというようなことについては、補助金を増額するというような手続が通常考えられるんですけれども、そうならないというふうに。
 それと、もう一点確認したいのは、三月の中旬までに全ての自治体が実施計画をお作りになります。その計画の中にこの新たなシステムの導入の部分が具体的に作業として入ってくるのかどうか、それも見越して実施計画、接種計画を作らなきゃならないのかどうなのか、そのこともお答えください。

#79
○河野国務大臣 会計につきましては明確にした上でお伝えをすることにいたしますので、今の委員の懸念についてはしっかり受け止めさせていただきます。
 開発のスケジュールにつきましても、今詰めているところでございますので、そのスケジュールがしっかりと固まり次第、どの部分まで計画に入れていただくのか、そこについても自治体にしっかりお伝えをしていきたいというふうに思っております。

#80
○桝屋委員 これ以上言いませんけれども、一月の下旬、二十五日でしたか、自治体向けの説明会、ここはきちっと、こういうことを検討しているという発信をされて、ぎりぎり、よかったな、間に合ったな、こう思っているんですが、それだけに、その分も自治体に行っているわけでありまして、ここは大臣、我々が思う以上に、まあシステムの話を最後にしたいと思いますが、今回の全国的なこの一大イベントであるワクチン接種、これに対するシステムは、市町村は予防接種台帳システムをお持ちで、中には、この台帳システムを改修して受付システムを考えたり、いろいろお考えになっている。それに加えて供給サイドはV―SYSというものを、これは厚労省ですかね、展開しようということで、本当にうまくいくかどうか、私は祈るような気持ちなんですが、HER―SYSのようにならぬかどうか、本当に、大臣、私も全く同じ懸念を持ちながら心配をしているので、現場に頑張っていただきたいなと思うんですが。
 そうした中で、もう一つ新たなシステムを入れようということでありますから、ここは、必要性は、我が党にも小林補佐官に来ていただいて御説明をいただきましたから、必要性については私どもも理解をしております。リアルタイムで接種者の情報を整理したい、管理したいというのは、必要性は大いに分かるのでありますが、これは本当に今から大丈夫なのか、一時期ドイツのものを使うという話もありましたが、本当に今からこの状況の中で引き受けていただくベンダーがあるのかどうか、大変心配しております。
 あるいは、恐らく自治体にあっては、あるいは医療機関も、J―LISがやっている例のLGWANあたりの活用といいましょうか、そうしたことも考えなきゃいかぬのではないかということもあるのではないかという、いろいろな声が今全ての自治体で出ておりまして、これはできるだけ早くその辺の整理を、情報を届けていただきたい。
 今、河野大臣の頭の中にあるアバウトなスケジュール感でも結構ですが、三月の中旬が自治体の実施計画ということを念頭に、大臣としては全自治体にどのようにお話しになるか、お答えください。

#81
○河野国務大臣 今、自治体と様々意見交換をしながら詰めているところでございますので。また、おおよそのシステムの概要については自治体の方にお知らせができていると思います。
 そういう中で、四月の高齢者の接種にしっかりと間に合うように作ってまいりたいというふうに思っておりますので、委員から御懸念が示されました、実施計画の中にどういう形で入れていただく必要があるのか、あるいはシステムに関してはその後に別途お願いをするのか、そういうことも含め、早急にスケジュール感というのをお示しをしてまいりたいと思います。

#82
○桝屋委員 これは、総理、本当に、コロナ禍を乗り越えるために、春の訪れとともに、ワクチンの接種により、国民的な接種によってコロナ禍を何としても乗り越える、そうした攻めの作業に私はなってくるだろう、こう思っておりまして、今日いろいろ問題点も申し上げましたけれども、是非、我が党も対策本部を設け、全自治体と連携しながら、地方議員と連携しながら、公明党のネットワークで、様々な問題点、どこが詰まっているのか、どこが困っているのか、そうした情報を逐一私どもも集めまして河野大臣や田村大臣にもお届けをし、この大変な作業を進めていかなきゃならぬ、こういうふうに思っております。
 最後に、河野大臣、本当に、市町村の入力作業あるいは医療現場の入力作業は、私たちが思っている以上にそんなに大変ではないと。自治体はもうとてもとてもできないというふうにみんなが言っていますけれども、大丈夫なのかどうか。そして、自治体が独自に既に、地元で、今までの台帳システムに加えて新たなシステムを導入した大規模自治体もあるわけで、その経費はまさか無駄になったり手戻りになったりしないのかというようなことも併せて大変懸念をされていますが、心配するな、全部私が責任を持ってやる、こういうふうに言っていただけるかどうか。よろしくお願いします。

#83
○金田委員長 河野太郎国務大臣、時間が来ておりますので、簡潔によろしくお願いをいたします。

#84
○河野国務大臣 はい。
 国がやりますものは、これまで自治体がやっていただいているシステムあるいはV―SYSと全く別個にやるものでございますので、御迷惑をかけることはございません。
 入力につきましては、バーコードやOCRラインがあれば、それをしっかりと読み取れるようなものにしてまいりたいと思っております。個別の医療機関のようなところで少しずつ打つような場合には、例えば紙のデータを集めて集中的に入力をするということがあるかもしれませんが、そういうものにかかるコストは国の方がしっかり負担をいたしますので大丈夫でございます。
 しっかりと安心していただけるような情報発信に努めてまいりたいと思います。

#85
○桝屋委員 これで終わりますけれども、我が党としても、様々な問題点を集約しながら、政府とともに円滑な接種体制の整備に向けて全力で取り組んでいきたいことを申し上げて、質問を終わりたいと思います。
 ありがとうございました。

#86
○金田委員長 これにて桝屋君の質疑は終了いたしました。
 次に、川内博史君。

#87
○川内委員 川内でございます。
 総理以下閣僚の先生方、よろしくお願いいたします。
 また、委員長、各党の理事には、このコロナ禍の中で、予算委員会の質疑という国民の生活に本当に大事な場を、発言の場を与えていただいたことに心から感謝を申し上げたいというふうに思います。
 そして、補正予算の審議のときには総理の体調がちょっとお悪いようで心配をしておりましたけれども、気力、体力、戻られたようで安心をしております。
 今日は、総理の、私ども国民の生活に、命と暮らしを守るためにあらゆる方策を取るとの政府の方針、これは総理の決意であろうというふうに思いますけれども、累次にわたって御発言をされていらっしゃいますので、その決意に沿った御答弁を頂戴できますことをお願いをしておきたいというふうに思います。
 まず、一月二十九日の、私どもがお願いをさせていただいた、大企業非正規の皆さん方、休業支援金の対象にもならず、そして企業から雇調金も出してもらえない、この制度のはざまに落ちている人たちの話を聞いてください、さらには、低所得の子育て世帯の保護者の方々の訴えを聞いてくださいということで、総理が面談に応じていただきました。
 先生方のお手元には、そのときの当事者の方々の要望書をまず資料の一枚目につけておりますけれども、右側が大企業非正規の皆様方の御要望でありまして、新型コロナ禍の休業、短時間労働により、休業手当もなく、無収入、収入激減で困窮する大企業非正規労働者を休業支援金の対象にしてくださいという要望。まず、こちらの要望から質疑をさせていただきたいと思います。
 この面談のときに、総理が当事者の方々に、今ある制度では駄目なのかというふうにお聞きになられて、当事者の方たちから、駄目なんですよ、企業が雇調金も出してくれない、そして休業支援金は、厚労省が今大企業非正規の適用はないというふうにおっしゃっている、だから私たちはどうにもならないんです、去年の四月からシフト減でどうにもならない状況になっているんですということをおっしゃられた。総理はそれに深くうなずかれていらっしゃったわけでありますが、そして最後に、この要望を検討していただけますかと聞いたところ、私が話を聞いたんだからというふうに力強く御返答をいただいた。
 その後、厚労省に、厚労大臣に御指示があり、早急にしっかりと対応すると総理は二月二日の会見でおっしゃられている。早急には対応していただいたと思うんですが、しっかりとした対応ではなかったのではないかと。
 非正規の皆さんは、総理の二月二日の会見、早急にしっかりと対応するという会見の発言、そして、質疑の中ではきめ細かく対応するとも御発言されていらっしゃって、いや、これで大前進をするんだというふうにみんな思ったし、そしてまた、与党の自民党の下村政調会長も、そしてまた公明党の竹内先生も、この大企業非正規の問題についてはこの予算委員会の質疑でお取り上げになられて、これはもう与野党一致して、これはしっかりと制度を改めるべきであるということで、総理もそれを酌んでいただいて厚労大臣に御指示をされたものというふうに思いますが、しっかりとした対応ではなかったと私は言わざるを得ないと思います。
 なぜなら、一月八日から適用にするよということになっているわけですけれども、これはもう去年の第一回目の緊急事態宣言のときに大変なことになっているわけですから、昨年の四月に遡っていただかなければならない。
 中小企業の非正規労働者の方々は、現時点においても昨年の四月分の休業支援金を請求できるわけです。大企業の非正規の方だけ今年からの分しか駄目ですよというのは、余りにも公正さを欠くと言わざるを得ないのではないかというふうに思います。
 厚労大臣、今回大臣が出されたこの対応策というのはしっかりした対応ですか。

#88
○田村国務大臣 私も陪席をさせていただきました。そのときに、長らくそのような形でシフトから外されたといいますか、シフトで職につけない時期があって、それが続いて、今回更に、緊急事態宣言、二回目である、もういよいよいろいろな意味で大変です、貯蓄等々ももう心配になってきています、こういうようなお声もありました。
 そういう中において、今般、大企業に対して十分の十というような、そういう、言うなれば補助率を、この緊急事態宣言下において、我々、対応したわけであります。本当は、これで今般のこの一月八日からの対応、何とか大企業のシフトの方々にもという思いでした。
 ところが、それが出ていないということでありますので、この一月八日から、これに関しては、その分は休業支援金、これをお出しをするようにということを決めました。もちろん、至急、早急にということでございましたので一月八日から、しかも、これに関しては全国という対応で、緊急事態措置の地域だけじゃなくて、緊急事態宣言は出ていますからね、ですから、全国に、発令されていますので、全国ということ、それは対応させていただきました。
 それ以前に関しては、これは前回もお答えしたと思いますが、何分早急という話でございましたので、どのエリアなのか、いつからなのか、対象者は誰なのかということを、ちょっと我々も事務的な問題もありますので、対応しなきゃならないということで、ただいま検討中であるというふうにお答えをいたしました。

#89
○川内委員 それ以前に関しては、一月八日以前に関しては、まだ現在検討中だ、どういうふうにするか検討中だということなんですけれども、これは解決策は明確なんですよね。総理、大企業の非正規労働者も休業支援金の対象にする、四月に遡ってという解決策しかないんですよ。検討する必要なんか全くないですよ。そうすればいいんです、それしか解決策はないんです。
 今日、是非総理に見ていただきたいのは、資料の二枚目と三枚目なんですけれども、総務省がおまとめになっていらっしゃるサービス産業動向調査という、サービス産業を三十四の業態に分類して、去年のコロナ禍における売上げと、コロナ禍の関係がなかった二〇一九年の売上げを比較した、これは細かい表ですね。これをまとめると三枚目の表になるんです。
 三枚目は、この三十四の業態から最も去年売上げが落ちた六業態を選んでいるんですけれども、宿泊業、飲食店、その他の生活関連サービス業、この、その他の生活関連サービス業というのは主に旅行業です。それから、道路旅客運送業、鉄道業、航空運輸業、郵便業という形で、この表を見ると、宿泊業は去年一年間でマイナス四〇%です、売上げが。飲食業がマイナス二七%、約三割ですね。
 ところが、資料の二枚目に戻っていただいて、四月、五月を見ると、もう宿泊業、飲食業というのは大変な売上げの落ち込みなんですね。二〇二〇年の四月、五月、六月と二〇一九年の四月、五月、六月の宿泊業、飲食業を見ると、飲食業なんかもう半分以下ですね、三割とか四割しか売上げがない、宿泊業も四分の一になっているというような状況なんです。
 総務大臣、これは総務省にお作りいただいた表であるということでよろしいですか。

#90
○武田国務大臣 委員御指摘のとおり、サービス産業動向調査の公表数値に基づき総務省が作成したものであります。

#91
○川内委員 三枚目のこのまとめたものというのは、総務省がサービス産業動向調査に基づいてまとめていただいたもので、去年一年間、特に四月、五月、六月の落ち込みというのは、これは大企業も中小企業も、宿泊業、飲食業というのは大変な落ち込みだったわけです。
 だから、大企業の皆さんも、委員長、非正規雇用の方々に雇調金を出したいと思っていたと思いますよ。だけれども、売上げが三割、四割、あるいはひどいときには二割になっちゃったら、それはもう、会社を守るためには自己負担のある雇調金はなかなか出せないね、ごめんねということになっちゃうわけですよ。
 そこで、休業支援金の制度というものを今回コロナ禍に基づいてつくったわけですから、これは、大企業非正規の皆さんにも休業支援金を適用して、暮らしを守ってねというふうにするのが政治や行政の責任ではないかというふうに考えるんです。
 総理、今回の大企業非正規の皆さんへの休業支援金の適用については、昨年の四月まで遡るよということを是非御発言をいただきたいというふうに思います。いかがでしょうか。

#92
○菅内閣総理大臣 この六業種、いかにひどいかということは、私自身も一番よく承知をしています。
 そういう中で、昨年の七月にGoToトラベルを政府としては実施に移しました。それまで、宿泊は地方で二割弱ですよ。飛行機、鉄道会社も、新幹線とか、みんな二割。三割いっていなかったんです。
 そういう中の一つの方策としてGoToトラベルを実行に移させていただいて、結果として、経済効果五兆円、そして六割、七割まで皆さん、地方も回復して、地方の経済を下支えしてきたということは、ここは事実であります。
 今、まさにコロナ対策最優先の中でかじを切っていますけれども、そういう中で、今委員から御指摘がありました。私にも、お会いをしたときに、大企業に雇用されてシフトの人たちはお金を受け取れない状況だ、そういうことでありました。
 もうこれだけ厳しい状況の中にあって、やはり何らかの対策を講じなければならないという形の中で、私、厚生労働大臣に指示して、判断をさせていただきました。それで、今、大臣からも、まだ具体的なことは今調整中という話をしました。
 いずれにしろ、そうした現実をしっかり精査した上で最終的には判断をしたいと思います。

#93
○川内委員 最終的に調整をしていくんだという御答弁でありますけれども、総理、野村総研が去年の年末に、「コロナ禍で急増する女性の「実質的失業」と「支援からの孤立」」というレポートを発表していらっしゃって、この中で、大変ショッキングだったんですけれども、アンケート調査なわけですけれども、実質的失業の状況にある非正規雇用の女性たちが、金銭的理由でこの先生きていくのが難しいと感じることが増えているという選択をした女性たちが二人に一人いるということをレポートに書いているんですね。
 この新型コロナウイルスというのは本当に難しい問題で、総理も日々悩みながら、悩みに悩みながら様々な御決断をされていらっしゃるという意味において、敬意を私は表したいというふうに思いますけれども、他方で、こういう形で置き去りにされてしまって、野村総研の試算では九十万人以上だというふうに言っているわけですけれども、この先生きていくのが難しいと感じてしまっているという人たちがその九十万人のうち半分いる、半分の人たちがそれに丸をつけちゃうという状況は、これは総理、絶対解決しなきゃいかぬと思います。
 その解決の方策が、休業支援金を四月まで遡らせるということだと思うので、今日、実は、この前、総理が話を聞いていただいた大企業非正規の方たちが傍聴にいらしております。是非、大企業非正規の皆さんがしっかりとそれこそ休業手当を受け取れるように、厚生労働大臣に指示すると。そうでなければ、今の状況では、この前、総理大臣に、総理に話を聞いていただいた方々は、今の発表されている解決策では救済されないんです。救済されないんですよ、今の対策では。四月まで遡っていただいて初めて救済されるということになりますので、是非、厚労大臣にしっかりと指示すると、改めて御発言を聞かせていただければというふうに思います。

#94
○菅内閣総理大臣 私自身、皆さんに面談をさせていただいて、お話を伺う中で、皆さんのところまで国の制度が届いていない、そのことは痛切に感じました。そういう中で、休業手当を受け取りづらい勤務状態の方に、休業支援金を対象にするように、私は厚労大臣に指示をしました。
 そして、その仕組みについて、先ほど申し上げましたように、いろいろな御指摘がある中で、そこは検討させていただきたい、このように思います。

#95
○川内委員 田村大臣、休業手当を受け取れない方たちに休業支援金が届くようにするというのが総理の御意思であるというふうに私は今の答弁で感じました。是非しっかりと御検討をいただきたいというふうにお願いをしておきたいというふうに思います。
 次に、低所得の子育て世帯の皆さんのお話なんですけれども、この新型コロナウイルスの感染症の問題の中で、総理は、先日の予算委員会の自民党の木村議員の質問に対して、全ての子育て家庭が安心して子供を産み育てられる、そのような社会にしていくことを目指すというふうに御発言されて、子供たちを支えるよという政府としての意思を明らかにしていらっしゃいます。
 昨年、例えば一人親家庭とかあるいは低所得世帯の子育て世帯とか、そういう方たちに対する政府の支援が、私は功を奏したと思います。特別定額給付金やあるいは一人親世帯への臨時特別給付金、これら、これもやはり総務省の家計調査で見ると、去年とその前年、二〇一九年と二〇二〇年の一人親世帯の家計収支というのはそれほど変わっていません。したがって、特別定額給付金とか臨時特別給付金が非常に所得の落ち込みを埋めたという意味において、これは政治や行政がしっかり機能したということになるわけですが、しかし、今年に入ってこの緊急事態宣言で再びそれらの低所得世帯の皆さんの所得が落ち込むのであれば、これはやはり今回、政治や行政がしっかりその支援をしていかなければならぬと思うんです。
 これも、総理、この前、話を聞いていただいたじゃないですか。大変失礼な物言いになったら申し訳ないんですけれども、低所得の子育て世帯の皆さんは総理にお金を借りに行ったわけじゃないんですね。お金を貸してくださいと言いに行ったわけじゃないんですよ。
 現在、政府は緊急小口貸付けとか総合支援資金の枠を増やしたよということをおっしゃるわけですけれども、ちょっと想像を働かせると、これは、総理はいろいろな苦労をしてここまでたどり着いていらっしゃるのでよく分かると思うんですけれども、そういう低所得の世帯の皆さんというのは、恐らくクレジットカードのキャッシングなどもしていらっしゃるかもしれない、あるいは銀行カードのローンも使っているかもしれない、あるいは消費者金融も借りているかもしれない。そういう中で、またお金を借りてくださいと言われても、往々にして、そもそも役所の窓口が、役場の窓口が貸してくれなかったりするんですよ。
 さらに、緊急小口貸付けとか総合支援資金とか、去年も借りちゃっている人たちは、この三月、四月から返済が始まるんですね、返済が。お金を返すためにお金を借りてくださいというのは、これは追い貸しみたいなもので、それは大変ありがたい制度だ、それはいい制度だとは思いますけれども、他方で、やはり低所得の一人親世帯がどういう暮らし向きなのかをきちんとした調査をして、その調査に基づいて施策を打つなら打つということを私はしなければならぬと思うんです。
 昨年十二月に、年末に総理が臨時特別給付をお決めになられたときに、その根拠となったのは、厚労省がやったJILPTの調査が基になっているわけですけれども、私は、今年の緊急事態宣言を受けて、しっかりともう一度、低所得の子育て世帯がどういう状況であるかということについて調査をし、対策をすべきであるというふうに思いますが、厚労大臣、いかがですか。

#96
○田村国務大臣 初めに緊急小口のお話をしていただきました。総合支援資金、こういうものですね。
 緊急小口に関しては、明確に、令和三年、令和四年度で、これで住民税非課税の方は、これは免除、要するに返済を免除する、償還免除というようなことをお示しをさせていただきました。その上で、返済が始まるという話なので、それは一年遅らせるということも、これもお示しをさせていただきました。
 さらに今般、お借りするのはという話がありましたけれども、一月二十万、三か月で六十万というような総合支援資金というもの、これの枠を増やしました。
 ここの償還免除に関しましては、住民税非課税というところまでは一応お示しをしているんですが、どれぐらいの期間でやるか、つまり、何を言いたいかというと、債務免除課税というのがかかりますので、債務の方はよかったけれども、免除してもらったけれども、税金を払わなきゃいけないという話になると、何をやっているか分からないということがございます。
 ですから、ここの明確な償還免除の基準というのは今早急に検討している最中でございますが、基本的に、これも、本当にお困りの方々に対しては、これは償還免除まで含めて考えている制度なんだということはどうか御理解をいただきたい。そのために元々昨年つくった制度だということは御理解をいただきたいと思います。
 更に言えば、お子さん方、これはうちの所管ではありませんけれども、文科省の方で修学支援というような、そういう制度もございます。
 そういうものの中でいろいろ対応していきますが、いずれにいたしましても、今、一人親のみならず、子育てをされておられるところの御家庭が非常に厳しいということはこれは我々もよく理解いたしておりますので、それも踏まえた上で様々な制度というものを対応させていただいておるということであります。

#97
○川内委員 今の厚労大臣の御答弁は、今ある制度で工夫して頑張ってくださいということなんですけれども、私が申し上げているのは、去年九月の子供の貧困対策に関する有識者会議、これは内閣府の会議ですけれども、九月二十八日に行われておりますけれども、その中で委員の一人が、一人親や住民税非課税世帯への現金給付をお願い申し上げます、そして、是非これは継続してしていただきたいということを委員が御発言になられ、これに対する取りまとめ、この有識者会議の座長が、本日あった御発言を踏まえて各省庁で具体的かつ迅速に実行していただきたいということを委員長が取りまとめをされて、その有識者会議の事務局は、内閣府、文部科学省、厚生労働省、内閣官房という形で、お役所の方たちも入っているわけです。
 子供の貧困対策の法律には、十三条で、経済的な支援を、必要な施策を講ずるものとすると十三条にありますし、十四条には、子供の貧困に関する調査及び研究その他必要な施策を講ずるということも書いてあります。
 二回目の緊急事態宣言が子供たちの育ちの状況にいかなる影響を与えているのかということについては、私は、今ある制度でいいんだ、調査さえしないよというのはちょっと違うんじゃないかと。
 これは、総理、この一月から緊急事態宣言が始まって、JILPTの調査はインターネット調査なので、そんなに時間がかからないです。所得の状況はどうですか、一回目の緊急事態宣言のときと比べてどうですかということを聞いて、暮らし向きはどうですかということを聞く。その調査に基づいて、必要ならば三回目の臨時特別給付金の施策を講ずるよと、必要ならばという言葉をつけていただいて結構ですから、まず調査をするということは是非厚労大臣に御指示をいただきたいというふうに思いますが、いかがでしょうか。

#98
○菅内閣総理大臣 委員から再三御指摘いただいていますように、一人親家庭については、昨年の暮れに、特例的に給付金の再支給を決断させていただきました。
 一方で、先ほど、田村大臣からのお話の中で、依然として生活が厳しい家庭もある、ここは認識しておりまして、手元資金にお困りの方々には緊急小口資金の限度額を二百万円に拡大して、所得が減っている方々に返済を免除できるように、具体的な要件、これについては私から検討を指示しているところです。
 さらに、収入が減少し、家賃にお困りの方には、御承知のとおり、住居確保給付金というのは、これは三か月あります。
 いずれにしろ、低所得者の子育て家庭については、生活の安定のために支給されている児童手当はもちろんですけれども、様々なことを駆使しながら、重層的なセーフティーネットで是非活用していきたい、このように思います。

#99
○川内委員 重層的なセーフティーネットを張り巡らすためにも、総理、調査ぐらい、調査ぐらいと言っちゃあれですが、調査はしなきゃいかぬと思うんですね。
 この子供の貧困対策会議でも、コロナ禍における子供たちの状況というのを政府として調査をしていないのはよくないよという意見が何人かの委員の先生方から出ております。
 したがって、子供たちの状況について、この一月、二月、どういう状況かということは、私は調査はした方がいいんじゃないかと。その調査をみんなで見て、また必要なら考えていくということではないかというふうに思うんですが、調査はした方がいいんじゃないでしょうか、いかがでしょうか。もう一度、総理、お願いします。

#100
○田村国務大臣 昨年、今言われたとおり、十一月だったと思いますけれども、私が指示をいたしましてJILPTの調査をいたしました。結果、やはり、特に一人親の方が厳しいというのが出ました。厳しいのはもう我々も分かっておりますので。
 ですから、今回、本当を言うと、総合支援資金、これで終わりだったんですけれども、それをあと三か月延ばさないとこれは対応できないだろうと。しかも、これは一人親だけではなくて、本当に生活の厳しい方々に皆さん使っていただけるということで、二人で育てておられる二人親の家庭も、お子さん、厳しい方々、生活が厳しい方々はおられます、そういうものに対して対応をしていただきたいということでこれを三か月延ばしたわけでございまして、そこの意図はどうか御理解をいただきたいというふうに思います。

#101
○川内委員 これ以上お話ししても、何か水かけ論になるのかもしれないですけれども、私は、そこを、総合支援資金を三か月延ばした、枠を増やしましたよということで、物すごい大評価しているわけです。ありがとうございますと思っているわけです。
 だけれども、お金を借りるということに関しては、心理的な抵抗が高い人もたくさんいるし、ほかにも借りているのかもしれないし、いろいろな事情があるので、だからこそ調査をした上で、専門の先生方は現金給付が有効だよということを子供の貧困対策会議でおっしゃっていらっしゃるので、そこは政府として、この緊急事態宣言における子供たちの状況というものを調査したらいかがかということを御提案申し上げているわけで、また引き続き、私、しつこい性格ですから、提案は続けていきたいと思います。
 次に、緊急包括支援交付金について聞かせていただきますが、医療、介護、障害、それぞれの施設への予算執行状況、それぞれの予算総額と交付実績、施設への交付実績をそれぞれ教えていただきたいと思います。

#102
○田村国務大臣 緊急包括支援交付金でありますが、補正予算と予備費で三・九兆円を確保いたしまして、つい先日成立した第三次補正分を除きますと二・七兆円であります。二・七兆円のうち二・六兆円、これを国から都道府県の方に申請のとおり交付をいたしております。さらに、一月十五日時点で、医療機関から都道府県への申請額、この中で申請額、これが一・五兆円であります。このうち、都道府県から医療機関にもう既に交付されている交付済額、これが一・一兆円となっております。
 介護分に関しましては、予算額五千億円のうち第三次補正分を除く四千百三十二億円、このうち三千九百二億円を国から都道府県の申請のとおり交付いたしております。また、十二月末時点、こちらは十二月末時点でありますけれども、介護施設等への交付済額は二千百七億円であります。
 続いて、障害分でありますけれども、これは、これまでの補正予算で二千億円を確保していますが、つい先日成立いたしました第三次補正予算分を除くと一千五百八億円であります。このうち一千三百七十八億円を国から都道府県に申請のとおり交付しております。十二月末時点で、都道府県から障害者施設等への交付済額は四百七十三億円となっております。
 さらに、児童福祉施設でありますが、児童福祉施設等分は、緊急包括支援交付金、これまでの補正予算で五百十六億円、このうち第三次補正分を除くと四百五十二億円であります。そのうち四百五十億円を国から都道府県に交付しておりますが、施設等への交付額については把握をいたしておりません。

#103
○川内委員 三次補正はこの前成立したばかりですから、一次と二次で今厚労大臣に御説明いただいたわけですけれども、どれもはかばかしくそれぞれの施設には交付されておらない。
 目詰まりが、これは総理も問題意識をお持ちだというふうに拝察をしておりますけれども、総理、何でこれは目詰まりするんだと思います、例えば医療分なんかについて。

#104
○菅内閣総理大臣 当初、医療機関へ支援が届いていないとの多くの指摘があって、原因を調べて早く支給するよう何度も厚生労働省に対して厳しく指示してきたところです。また、国から自治体に対しては早い段階で交付されていたにもかかわらず、その自治体の担当部局の業務が過剰になっていて現場に届かない、こうした事案を踏まえて、国から直接執行する仕組み、これも取り入れました。
 こうした取組の結果、現在で医療機関から申請のあったものは速やかにお支払いをされているというふうに承知しますが、引き続き、都道府県ともこれは連携をしながらしっかり対応してまいりたい、このように思います。

#105
○川内委員 今総理が、国が直接支払うようにもしたよということで御説明されたんですけれども、じゃ、十二月二十五日、予備費で措置した新型コロナウイルス感染症患者等入院受入医療機関緊急支援事業、受け入れてくれたら千九百五十万最大でお支払いしますよという事業ですけれども、これの予算総額と現在の執行額を教えてください。

#106
○田村国務大臣 この間ちょっと国会で、予算委員会でお答えしたんですが、ちょっと質問通告が私の方に届いていなかったので、今ちょっと整理させますから、この間お答えしたんですけれども、整理させてお答えいたします。

#107
○金田委員長 すぐ出ますか。それじゃ、直ちに答えてください。

#108
○田村国務大臣 失礼いたしました。
 この間より若干増えているかも分かりません、お答えしたのより。申請件数百八十六件、うち交付決定済み四十八件、二十九・五億円、うち交付済みが二十件、十・二億円であります。(川内委員「予算総額は」と呼ぶ)予算総額二千七百億円弱だったと思います。

#109
○川内委員 別に意地悪なことを言おうと思っているわけじゃないんです。二千七百億、国が直接スムーズに支払えるように措置したけれども、二月のもう半ばになろうとしているときに、まだ交付済みは十億円ですということなわけですね。
 何でこういうことになるんだろうと思うと、例えば緊急包括支援交付金にしたって、厚労省から、総理、ちょっとこれは細かい字で恐縮なんですけれども、どういうふうに今、施設に、各医療施設にお金が行っているのか教えてくださいといって資料をもらうと、全部で十個事業があるんですよね。十の事業があって、それぞれ多分申請するんだろうと思うんですけれども、こんな、今みんな医療機関は大変なわけじゃないですか。
 うちの親戚も、コロナに感染した患者さんの受入れをしているんですけれども、普通のベッドを二十ベッド空けて、二十ベッドを全然患者さんをもうなしにして、スタッフを全部、二人のコロナ患者さん、二つのベッドで受け入れるために二十のベッドを空けて、二つのコロナ患者のベッドのためにやっているんですよ。今、加藤大臣が後ろで本当かみたいな顔をしたけれども、本当なんですよ。
 そういう中で、もうみんな大変な思いをしている中で、書類を書きなさい、こうしたらお金を出しますよと言われても、そんな時間はないわけですわ、みんな。
 だから、戦いのときの補助とか補給とか支援とかいうのは、ばらまくのが基本だと思うんですね。この緊急包括交付金の中で一番実績がいい、この十の事業の中の一番実績がいいのは、医療職あるいは介護職あるいは障害福祉職への手当金を交付する事業が一番交付実績がいいんですよ。
 だから、私たちは、とにかく、この予算委員会でも、医療職や介護職に対する敬意と感謝を申し上げるとみんな言うじゃないですか。敬意と感謝を申し上げるのは、みんな言うんですよ。だけれども、現場で働いていらっしゃる方たちはプロだから、プロを評価するのはやはり手当、お金だと思うんですよね。
 だから、この緊急包括交付金の事業の中でも一番実績があって、実績があるということは、みんながそれをすぐ支給する、する必要があるということなわけですから、私は、この手当金の再給付というものは政府としてきちんとしなきゃいかぬというふうに思いますが、総理のお考えを聞かせていただけますでしょうか。

#110
○菅内閣総理大臣 感染リスクにさらされながら、使命感を持って日夜取り組んでおられる医療現場の皆さんには心から感謝と敬意を表したいというふうに思います。
 昨年末より、先ほど大臣とやり取りがありましたけれども、約二千七百億円、ベッド確保のための資金を計上させていただきました。そして、先ほども話がありましたけれども、コロナを受け入れるように空けている方にもそこはしっかり資金を提供させる、そういうこともできる仕組みになっていますし、それと同時に、一床当たり最大一千九百五十万円、病床確保のために、この金額についても、様々、使用についていろいろな制約が当初あったんです。私、何でこれがどんどんどんどんいかないんだという話をしましたら、そういうことも全部使いやすいものに内容を変えさせていただいています。
 そういうことで、東京都においては、年末年始、今までの間に約二千床新たに確保されてきているということでした。それはやはり、この千九百五十万円のベッド確保の資金が生きていたということであります。今、決済額はそんなにいっていないようでしたけれども、そういう方向で今動いていることは間違いないというふうに思います。

#111
○川内委員 総理も様々に御努力はされていらっしゃるというふうに思うんですけれども、医療職、介護職の皆さんへの二回目の感謝手当というか、そういうプロの仕事を評価する、緊急包括交付金事業の中でも最も予算消化率の高い事業を通じて医療職、介護職を評価し、更に予算をきちんと行き渡らせていくという意味において、私は二回目の給付というのは意味があることになるのではないかというふうに考えますので、是非御検討いただきたいというふうに思います。
 次に、GoToトラベルの予算執行状況について教えていただきたいというふうに思います。

#112
○赤羽国務大臣 GoToトラベル事業の予算につきましては、第一次補正予算で一兆一千二百四十八億円計上させていただいております。
 この中から、現時点での支出額としては五千百九十五億円でございますが、ただし、これに加えまして、年末年始のキャンセル見合いに対する支援分ですとか、川内委員、御専門ですからよく御承知だと思いますが、旅行商品を造成するために旅行会社ですとか宿泊事業者に対して既に配分された予算を含めまして、大体約一兆円がコミットされているということでございます。
 それに加えまして、昨年、予備費で三千百十九億円、そして先日の第三次補正予算で九千三百七十四億円を計上させていただいておるところでございます。
 以上です。

#113
○川内委員 新型コロナウイルス感染症が落ち着いている状況であれば、GoToトラベルは意味のある事業であろう。当初、政府もGoToトラベルを構想されたときには、V字回復フェーズにおける経済対策としてGoToキャンペーンを構想されたわけです。
 今、現下のこの経済状況の中で、落ち着いたらまたGoToキャンペーンを再開するからねというだけでは、旅館業、ホテル業、観光業、あるいは飲食の皆さんというのはちょっともう待ち切れないんだろうというふうに思います。
 そこで、何らか別途の対策を私は打つ必要があるというふうに思うんですけれども、総理、お考えはいかがですか。

#114
○赤羽国務大臣 川内委員よく御承知だと思いますが、GoToトラベル事業以外でも、これまで、今でも継続していますが、雇用調整助成金、これは、現場の雇用を支える上で大変感謝されております。
 また、今回、中小企業庁から出されておりますいわゆる一時金の引上げ六十万円、これは不要不急の移動等に関わりますので、観光関係、旅行関係の皆さん、大変活用いただける制度だというふうに考えています。
 加えまして、一月三十一日までは、キャンセルがたくさん出た見合いに対しまして支援額をやっておりましたが、もう一度それを精査しながら、停止期間中に、そこの追加的な事務費用が相当出ているということなので、全体の額からいくと約一割ぐらい追加的な支援をかけたいというふうに思っております。
 加えて、再開までに様々な現場で、感染拡大、強化、対策を取りたい、そこに対する費用の応援をしてくれということの声が出ていますので、近々そのことも発表させていただくという段取りとなっております。

#115
○川内委員 私は、観光あるいは旅行、旅館、ホテル、業種を限定してもいいから、やはり持続化給付金、二回目の持続化給付金を支給すべきであるというふうに思いますし、雇調金も、緊急事態宣言の翌月までが特例措置の期限になっているんですけれども。
 総理、私の配付資料の一番最後の資料を見ていただきますと、これは東京労働局にお作りいただいた、一番最後についている資料ですけれども、東京労働局に作っていただいた雇調金の昨年の緊急事態宣言時の支給状況なんですけれども、二の判定基礎期間別で見ると、去年は、四月、五月が緊急事態宣言、六月、七月、八月ぐらいまではその緊急事態宣言の影響が残るんですよね。
 そうすると、今、雇調金が翌月末までということになっているんですが、緊急事態宣言が解除された後三か月ぐらいは影響が残るとすると、翌々月末ぐらいまではこの雇調金の特例措置を延長しないと、なかなか経営的には厳しいということになるのではないかというふうに思います。
 これは、厚労大臣、是非検討すべき課題だというふうに思いますけれども、いかがですか。

#116
○田村国務大臣 今、御案内のとおり、緊急事態ということで、これが解除をされる次の月まで今の現状の対応を続けるということをお知らせをさせていただいた上で、その後二か月に関しては、今の現状のままではありませんけれども、段階的に制度を元に戻していくということで、今よりかは若干、補助率、助成率は下がりますけれども、本来の制度よりかは高めの、そういうようなものを予定をいたしております。
 あわせて、例えば本当にその中でも悪い状況の企業、ありますよね、生産指数といいますか売上げ、売上げが大幅に下がっているようなところ、それからまた、そういうようなエリア、地域が、まだ感染状況が完全には戻っていなくて、非常にみんなが制約する中で厳しい、そういうエリアがあるかも分かりません。こういうところに関しては、更にもう一段の特別な対応を今検討中であります。

#117
○川内委員 私が申し上げているのは、緊急事態宣言の影響というのは、解除された後三か月ぐらい、この東京労働局の資料によれば、四月、五月が緊急事態宣言で、六、七、八ぐらいまではこの表を見ると残るので、その分を特例措置をしっかりと対応していかないと、経営的に厳しい状況になるのではないかということを申し上げているので、よろしくお願いしたいと思います。
 最後に、総務省のことについて、接待事案について聞かせていただきます。
 私は、これは端緒の報告を人事院にされたというふうに聞いておりますけれども、その事実確認と、それから、総務省の方で調査をされて、人事院の国家公務員倫理審査会で審査をされるわけですけれども、総務省の調査も私は公明正大にやった方がよいのではないかというふうに思います。偉い人ばかりですから、秘書課長さんが偉い人に何か聞くのも遠慮するでしょうから、ちゃんとチームをつくって、調査チームをつくって調査して、その報告書なども国民に公開して、その上で倫理審査会で審査をしていただくというような手順を取るのがよいのではないかというふうに思いますが、いかがですか。

#118
○武田国務大臣 まず、今回の事案についてですけれども、国民の疑念を招く事態に発展しましたこと、おわびを申し上げたいと存じます。
 先生御指摘の調査の在り方ですけれども、これは紛れもなく国家公務員倫理法の手続にのっとった形で徹底的にやらなければなりませんし、また、迅速にこれは結論を出していかなくてはならないと思っております。
 我々は、今、倫理審査会、そしてまた民間企業の方にも協力を求めて、一刻も早く結論を出せるように努力しておりますけれども、調査体制も含めて、しっかりと今後とも対応をしてまいりたい、このように考えております。

#119
○川内委員 何もお答えが、調査体制を含めてしっかりと対応するって、何もおっしゃらなかったんですけれども。
 最後、COCOAのことについても聞かせていただきますが、COCOAの契約金額、入札予定額、落札率、入札の状況ですね、随意契約だったのか、一般競争入札で何社入札だったのか、それだけちょっとお答えください。

#120
○金田委員長 厚生労働大臣田村憲久君、時間が来ておりますから。

#121
○田村国務大臣 そうですか。はい、分かりました。
 開発事業者はパーソルプロセス&テクノロジー株式会社でございまして、緊急随意契約ということで、これはHER―SYSの開発、それから保守、運用契約、こういうのをしていただいているんです。それへの追加契約という形で契約の締結を行いました。
 その後の変更契約分も合わせますと、これに係る経費でありますけれども、約三億九千万円であると同社より報告を受けております。

#122
○川内委員 この件はちょっと、三億九千はちょっと高過ぎますね。引き続きやります。
 終わります。

#123
○金田委員長 これにて川内君の質疑は終了いたしました。
 午後一時から委員会を再開することとし、この際、休憩いたします。
    午後零時九分休憩
     ――――◇―――――
    午後一時開議

#124
○金田委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。
 質疑を続行いたします。早稲田夕季君。

#125
○早稲田委員 立憲民主党、早稲田夕季でございます。
 それでは、質問の前に、まず、新型コロナウイルス感染症でお亡くなりになりました方の御冥福を心からお祈り申し上げますとともに、この間ずっと療養されている皆様方の一日も早い御回復をお祈り申し上げます。そして、医療、介護、福祉の現場で懸命に働いていらっしゃる皆様に心よりの感謝を申し上げる次第でございます。
 それでは、質問に入りますが、順番を変えて質問をさせていただきます。
 まず、東京オリンピック・パラリンピック組織委員会の会長であります森会長の御発言について質疑をさせていただきます。
 総理、私たちは、国民は、そして世界中の人が、この発言に怒っています。これまで様々な批判の声が世界中から届いております。カナダのIOC委員ヘイリー・ウィッケンハイザー氏は、絶対に追い詰めると。フランスの大臣経験者ナタリー・ロワゾー欧州議会議員、お黙りなさい。そして、大会ボランティアの辞退がもう十四件を超えている。そして、聖火リレーの辞退もある。そうした状況になっています。山口香JOC理事は、五輪の精神を一言で全て否定、辞任すれば五輪開催に僅かな希望が残るとまで厳しいコメントを寄せられています。こうした世界中からの批判があります。
 私は、この問題は会長個人の失言の、失言ですね、そのレベルの範囲の問題ではないと思っています。またか、また失言かという話ではないんです。スポーツ界のドンだから、スポーツ界の発展の功労者だから、余人をもって代え難いと言っているのは国内だけです。そしてJOC、IOC組織委員会だけです。
 オリンピック憲章は、あらゆる差別を禁止しています。その組織委員会のトップの女性蔑視の姿勢を日本が看過するのか、容認するのかということが問われているんです。だから、総理が、先日の御答弁でもありましたように、組織委が決めることと逃げるのは、全く問題の本質を見誤っています。
 かつて世界女性スポーツ会議で共同代表を務められた順天堂大学女性スポーツ研究センター長の小笠原悦子さん、海外だったら絶対に許されない、即首のレベル。
 そして、昨日、組織委員会の方で森会長の発言を受けて公式サイトにも声明文が載りましたが、五輪の精神に反する不適切なものと。しかしながら、その後がおかしいんです。この東京オリパラでは、四〇・五%の女性アスリートが参加する、最もジェンダーバランスのよい大会となりますというふうに続いています。全く問題をすり替えています。謝罪をしたと書かれておりますにもかかわらず、そのことにはその後一切触れていない。
 つまり、こうした組織のトップが間違いを犯したなら、その組織でしっかりとそれは処するべきです。でも、残念ながら、その自助努力、自浄作用が働いていないんです。働いていない、そのために、日本がこれだけ厳しい批判を受けています。
 それでは、総理に伺います。
 今回の森会長のあの女性蔑視の発言、日本の国益にかなうか、かなわないか、総理はどのようにお考えでしょうか。

#126
○菅内閣総理大臣 私は、森会長の発言は、オリンピック・パラリンピックの重要な理念である男女共同参画とは全く異なるものであって、あってはならないものである、そう発言だと認識をしております。
 私から橋本大臣に対して、森会長に政府の考え方を強く伝えました。森会長からは、大変申し訳なく、東京大会の成功に向けて最後まで努力したいとの発言があったと聞いています。
 また、昨晩、大会組織委員会より、森会長の発言は、今御指摘いただきましたけれども、オリンピック・パラリンピックの精神に反する不適切なものであり、会長も発言を撤回し、深くおわびと反省の意を表明しましたという表明があったことも承知しています。
 いずれにしろ、東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会のことについては、政府とは独立した法人として、自ら判断をされるものだと思います。

#127
○早稲田委員 私の質問は、この御発言が国益に沿うものと、沿わないのかと、そのことを聞いています。総理にお聞きしています。

#128
○菅内閣総理大臣 国益に沿う、沿わないということは、国益にとっては芳しいものではないと……(早稲田委員「はい」と呼ぶ)ここは、芳しいものではない。(早稲田委員「芳しいものではない」と呼ぶ)ええ。そう思います。
 ただ、いずれにしろ、御指摘ありましたけれども、政府とは独立した法人として競技委員会なるものは立っているわけでありますから、そこで判断されるものだというふうに思います。

#129
○早稲田委員 国益に沿わない、芳しくない、そういう御答弁でよろしいですか。

#130
○菅内閣総理大臣 その発言は、そうだったと思います。

#131
○早稲田委員 それなのに、なぜ、オリンピック精神に反した発言をされる会長が辞任をしないでそのまま続投するのか。組織委員会にお任せになるとおっしゃいましたか、総理は。私は、そういう問題ではないと申し上げたんです、先ほど。
 日本の国益には芳しくないと総理はおっしゃいました。芳しくないのだったら、続投するべきではないのではないでしょうか。
 総理、続投すべきではないか、続投してよいのか、どちらをお考えでしょうか。

#132
○菅内閣総理大臣 それは私自身が判断する問題じゃないですよ。
 先ほど申し上げましたけれども、東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会で人事は決めることになっていますので、独立した法人としての判断を私は尊重する立場であると思います。

#133
○早稲田委員 組織の問題ではないと思います。組織だけの問題ではないから、これだけ世界から批判を浴びているんです。先ほども申し上げましたように、これは日本が問われているんです。
 では、そういう組織だとしましょう。容認をする、会長の発言を容認する。だけれども、それで日本がいいんですかということを申し上げたら、総理は、国益には芳しくない、ふさわしくない、そういうふうにおっしゃいました。それなのに、なぜ続投。
 では、もう一度伺います。
 組織の問題だけではないとして、続投をすべきでしょうか。総理のお考えを伺います。

#134
○菅内閣総理大臣 先ほど来申し上げていますけれども、東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会、そこは、正式に、理事がいて、評議員がいて、そうしたものを決めることになっていますから、私自身がこの進退について問題にすることはすべきじゃないと思いますよ。やはり、組織の中で決定をしてもらう、そういうふうに思います。

#135
○早稲田委員 組織に自浄作用がないから、これだけ批判が出ているんです。そして、自浄作用がないにもかかわらず、それをお認めになるということでしょうか。
 パラリンピックは内閣府が許認可権を持っています。そして、税金も投入をしています。内閣府のトップ、これは総理ではないですか。だからこそ、このことはそんな簡単な問題ではない。一組織委員会の問題ではありません。しかも、国を挙げてこのオリンピックを成功させようと、総理もコロナ対策とオリンピックを結びつけて頑張っておられるわけじゃないですか。そこに水を差す、本当にあってはならない発言です。
 これについて、この続投も、組織ということではなくて、パラリンピックのことを考えれば、総理がその権限はあると思います。是非、お答えをいただきたい、続投しないように辞任を総理から進言をされていただきたい。

#136
○菅内閣総理大臣 先ほど来申し上げていますけれども、東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会のことでありますから、これについて政府としては、独立した法人でそこは判断される問題だというふうに申し上げています。
 また、IOCからも、森会長は発言について謝罪した、これでIOCはこの問題は終了したと考えているということも表明をされていることも承知しています。

#137
○早稲田委員 共同通信の調査では、森会長が不適任だと考えた人が五九%。ヤフーの「みんなの意見」、辞任をすべきと考える方が九〇・七%です。
 それでも、組織がいいと言っているからいいんだと、総理はそのようにお考えでしょうか。これでは、国益を損なっているとお考えになりながらそのまま続投させるというのは、筋が通らないんじゃないんでしょうか。

#138
○菅内閣総理大臣 だけれども、これについては、しっかりした組織があるわけですから、この組織の中で、これは独立した法人ですよ、そこでやはり判断する、そのことがやはり大事なことじゃないでしょうか。

#139
○早稲田委員 組織、組織と逃げないでください。これは、日本が東京オリンピック・パラリンピックを成功させようと今一生懸命頑張っている中で、総理がどうしてそこだけ組織とおっしゃるんでしょうか。私には理解ができない。じゃ、どうしてこれだけの世界からの批判があるんでしょうか。なぜ、かばうんですか。きちんと、国益を損なうなら、そのことをしっかりと、退陣ということで進言をすべきじゃないでしょうか。
 そうしたら、組織委員会のメンバーに、理事でスポーツ庁長官も入っておられます。スポーツ庁長官のこの指示命令権というのは、どなたにあるんでしょうか。

#140
○萩生田国務大臣 私です。

#141
○早稲田委員 任命権は文部科学大臣にあります。そして、その文部科学大臣の上に総理大臣がいらっしゃるわけです。そのスポーツ庁長官が理事でおられるわけですから、きちんと、この理事会が、評議員会が開かれるときにこのことを、辞任についても議題とすべきだと総理からおっしゃっていただけないでしょうか。

#142
○菅内閣総理大臣 これは、指揮命令権は文科大臣にあります。そして、その組織委の委員の中でありますから、当然、本人の判断というのもあるんじゃないでしょうか。

#143
○早稲田委員 御本人は、森会長は、辞意を一度考えられたとおっしゃっています。今の御本人というのはスポーツ庁長官のことをおっしゃっているんでしょうけれども、森会長について申し上げればですね。そして、辞意を考えたとおっしゃったけれども、それを組織委員会の武藤事務総長らがお止めになったということです。
 これだけでも、もう組織として私は間違った判断だと思います。もしこれがよい判断なら、これだけ世界から批判を浴びることはないでしょう。そのことをもっと総理はお考えになった方がいいと思います。日本のトップであられるわけですから。
 組織委員会の話をしていません。組織委員会の会長であるけれども、このオリンピックをやることは、日本としての、パラリンピックは内閣府が許認可権です、そうした意味においても、これだけの批判を浴びてこの日本でオリンピックをやることが、大変この大会の成功が危ぶまれる状況ではないでしょうか。私にはそう思えてなりません。
 だからこそ、御本人が辞意を表明されたんだから、そこを総理に、やはり退陣を考えていただきたいと、私は総理から、総理しかそれを進言できるのはいらっしゃいません。なので、私はそういうふうに申し上げております。
 それでは、もう一度最後に聞きます。続投すべきとお考えでしょうか。組織ではなくて総理のお考えを伺いたい。

#144
○菅内閣総理大臣 それは組織で決めることだと思いますよ。私自身があの組織に対して、国が関係あるからこの人事はどうだこうだと、そういうことはすべきじゃないと思いますよ。
 やはり、東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会というのが現に存在しているわけでありますから、そこでルールに基づいてこれは運営されていますので、それについて私自身が発言する話じゃないと思います。

#145
○早稲田委員 組織に、そうやって組織論でずっと逃げていらっしゃるけれども、世界の目は厳しいです。こういうトップをオリンピック憲章に基づいたこの大会のトップにそのまま続投させるんだなということをどういう目で世界が見ていくか、これを総理はいま一度よく考えていただきたい。そうでなければ、本当に恥ずかしいことです。組織だから、そこが考えるからと、全く逃げる必要はないと思います。しっかりとそこを、まだ時間がありますから、お考えいただきたい、そのことを申し上げて次の質問に移ります。
 新型コロナウイルス感染症対策であります。
 今、ワクチンの報道が大分されておりますので、まずワクチンから申し上げたいと思いますけれども、大変情報が錯綜しておりますし、また、自治体が、あるいは国民が知りたいと思っている情報が出てまいりません。そして、そのことを何度もこの国会でも議論をされておりますけれども、十五日、ファイザーの薬事承認が下りるというお話も、私が問い合わせれば、それは答えられない、報道ではそう流れているだけだというようなことだけです。
 でも、それでは、何も情報がない中で、効果も分からない、それから副反応についても分からない、そしてマスコミの報道だけで国民は判断しなければならない状況です。大変問題があると思います。
 だからこそ、私は、やはり、こういう海外のワクチンですから、当然ながら、海外の本社、グローバル企業のところに行って、政府が直に、その効果と、話せる内容というのはあると思います、効果とそれから副反応についてしっかりとその本社と話して、そして国民に出せる情報を少しずつでも出していくというのが国家の在り方ではないでしょうか。
 これは、集団的接種もする、国民に努力義務を課すような接種ですから、しっかりと総理にはそうした体制を整えていただきたい。そのことについて、どのようにお考えでしょうか。

#146
○田村国務大臣 それぞれ、ファイザーはファイザー、アストラゼネカはアストラゼネカで、それぞれの広報を通じていろんな情報は流されているというふうに思っておりますし、我々は今これを審査している最中ですから、報道がいつこれに対して承認するというのが流れても、やっている最中なので、そのとおりになるかどうか分からないというふうな形でございます。もしそれが分かっているのなら、元々審査する必要はありませんので。ですから、マスコミはマスコミでいろんな報道をされますけれども、それはそれとして、我々は、安全性、有効性、しっかりと検証した上で承認をするという話になると思います。
 それから、本社とはいろんな形では我々も対応しておりますけれども、それは言える話と言えない話がございます。契約上言える話と言えない話もございますので、その中において、申し上げられることに関しては厚生労働省のホームページ等々も通して申し上げておりますし、これからは、河野大臣の下で、内閣一元化して情報をお伝えをさせていただくということであります。

#147
○早稲田委員 出せる情報といっても、ほとんどないですよね。副反応についても、それから効果についてもですね。
 それで、各国の首相がおっしゃっているような話ばかりがマスコミで報道に流されていますが、ドイツでは六十五歳以上を打たないとか、そういうことも流れていますが、そうではなくて、支社とだけではなくて、きちんとグローバル本社と連絡を取って、情報を、そこを公開すべきだと思いますけれども、総理に伺います。総理に伺いたいと思います。総理に伺いたいと思います。

#148
○田村国務大臣 効果に関しては、それぞれのメーカーから効果はもう発表されているというふうに思います。九五%というような話もありますけれども、それぞれにそういうのを出されています。
 それから、副反応に関しては、アメリカ等々で、例えばファイザーですと、もうかなり打ち出しております。それぞれ出てきた副反応に関しては、またこれも御報告になられているというふうに思います。
 各国での承認状況、それから使用年齢等々は、これは各国の薬事当局が御判断なされる話でございますので、ここに関してはファイザーの本社が云々ではなくて、各国の薬事当局がそのような形で御報告をされる。
 でありますから、ちゃんと情報というものは伝わっておりますし、我が方としても、それぞれのメーカーといろんな話合いをしておりますが、それは契約内容等々に関しては言えることと言えないことがございますので、言える範囲においては、今まで、我々もプレスそれからまたホームページを通じて申し上げておるということでありまして、何もやっていないということではございません。

#149
○早稲田委員 いや、そうでしょうか。国民には分からないと。何を頼りに、じゃ、仮にこの三つの中からどれを選ぶかということでさえも分からない。もちろん、輸送の順番がありますから、そこで選ばざるを得ないんでしょうけれども、そういうところは分からないと言っていらっしゃる。それから、自治体も、日程も分からなければ供給数も分からない。つまり、全部そろっていないジグソーパズルをこうやってはめているようだという意見はたくさん聞いています。
 皆様はおっしゃっているとおっしゃるかもしれないけれども、そうではないから分からないという意見が出ているんじゃないんですか。
 じゃ、分かっているんですか。知事会から六日にも緊急要望を出されていますよね。分からないからこういうものを出しているんじゃないんでしょうか。もっとそこは真摯にやっていただきたい。やっているからやっているからと言っても、それが相手に伝わらなければやっていることにはなりません。
 総理、このことについて伺います。総理に伺います。総理。総理。田村さんのお考えは分かりました。田村厚労大臣のあれは分かりました。指名をさせていただいています。総理。総理、お願いします。

#150
○金田委員長 じゃ、田村大臣が答えてから総理から発言をいただきます。

#151
○田村国務大臣 おっしゃられる意味もよく分かります。初めてやるような大規模な、国民の全体を対象にさせていただくようなワクチン接種であります。でありますから、各自治体の担当者の方々も、今までほぼやったことのないようなオペレーションをこれから組んでいかなきゃならない。大変御不安だというふうに思います。
 我々も、そんな中で、できる限り今、その方々とは説明会を通じながら、また、メールでいろいろなやり取りをしながら、いろいろなことをそれぞれ情報交換させていただいております。
 確かに、今すぐに全てという話になると、まだワクチンがこれから入ってくるというようなこと、これから決まってくるわけでありますから、事実上まだ承認されていないので、どのような段取りでワクチンが入ってくるということはこれは分かりませんし、分かったとしても報告できないという状況であります。
 その中で進めているということは、自治体の皆様方に大変に申し訳なく、心苦しく思いますけれども、これからの中で丁寧に、順序を進んでいく中でお伝えをさせていただいて、それぞれの地域の事情に合わせていろいろな、我々も助言、アドバイスさせていただきながら進めてまいりたいと思いますので、どうか、今こういうようなオペレーションが、初めて進める中において、それぞれ大変な御苦労をいただく中で運営しているということを御理解をいただいて、どうか、各自治体の皆様方、我々もいろいろなお手伝いをさせていただきますので、御協力をいただきたいというふうに思います。

#152
○菅内閣総理大臣 安全で安心なワクチンを一日も早く多くの国民の皆さんにお届けしたい、そのことで今懸命に努力をしているところであります。
 日にちが決まらないのは、先ほど厚労大臣、話がありましたけれども、日本でも当然審査というのをやりますから。審査によって、そこで決定をするわけですから。ですから、何日と言われましたけれども、その日になるかもしれないし、ならないかもしれないんじゃないでしょうか。やはり、審査中でありますから、その結果を待って、いち早くお届けをさせていただきたい。
 そして、自治体の話もあります。自治体に対しても、これは河野大臣の下で総合調整をやってもらっています。
 それは、例えばマイナス七十度Cの冷蔵庫が必要だ、ここについて、どういう形で運送するのか。そうしたものについては、国交省にお願いしています。あるいは、そうした冷蔵庫が日本にはなかなかない。では、そういう製作をする必要がありましたから、それには経済産業省にやっていただいています。さらに、やはり、いざ接種となると地方自治体の力が物すごく必要でありますから、そこは総務省にお願いしている。そして、厚労省は自らの接種に向けて取り組んでいるわけでありますから。そういう全体を総括をして、調整というんですか、そういう中で、河野大臣が、この接種については担当大臣に指名をしました。
 そういう中で、表に出せることについては、そこは当然副作用も含めてそれは全て基本的には出す、そういう考え方で国民の皆さんに御理解をいただくということが極めて大事だと思っています。

#153
○早稲田委員 今、長々と御説明されましたが、私は、組織のそれぞれの仕事ということを聞いているのではありません。
 だったら、今出してくれとは私は申しておりません、出ていない、遅いということを申し上げていて、では、めどはどうなんでしょうか。例えば承認、いついつにされた、十五日か十六日か分かりませんけれども、そうしたときに、大体どのくらいの目安で自治体にその日程、供給量の通知を出すおつもりなのか。めどを教えてください、めどを。

#154
○河野国務大臣 ワクチンの供給スケジュールにつきましては、これはEUが透明化のメカニズムを発動しておりますので、EUとも協議しなければいけませんし、供給元のワクチンメーカーとも協議をして決めていかなければなりません。これは、決まり次第自治体に速やかに伝えることにしてございます。

#155
○早稲田委員 めどもお答えになれないということでしょうか。そう理解をいたしました。
 情報の総合調整、河野大臣がおやりになるということですけれども、最初から情報は錯綜いたしました。そうしたことも閣内不一致にならないように、総理、しっかりとここはやっていただきたい。河野大臣がおっしゃる前に、三月末には優先の接種もやると厚労省が発表した途端に、早くても四月以降だということが河野大臣から発表されました。こうしたことが非常に自治体では混乱を招きます。
 総理、このことについて、閣内不一致のないように、情報をしっかりと一括化してやっていただけるように、自治体に分かりやすく、これを総理に伺います。総理が任命権者ですよね、河野太郎大臣の。お願いします。

#156
○河野国務大臣 三月に自治体が様々な接種のための施設を押さえておりますが、現在の供給スケジュールの決まり具合から見て、三月にやるのは困難、早くても四月一日ということを自治体にお知らせしたのは、三月は体育館なり公民館を押さえる必要はありません、そういう意味でございます。
 なるべく自治体が計画を作りやすいように、情報をしっかり出していきたいというふうに思っております。

#157
○早稲田委員 そういう意味であったとしても、そういうふうには伝わりません。いつも情報が錯綜しているとしか思えません、国民から見れば。
 自治体の方も、それは各所でそういうお声を聞きます。マイナンバーを使ったシステムといったって、今、接種台帳と予診の票の反映をどうするのか、これも時間がかかることなんだと。そして、もうそれぞれの市でナンバーを一応持ってやっていますから、そことマイナンバーとどうやってひもづけするのか、その辺も分からないと。これは本当に現場の切実な声だと思います。
 だから、それを聞いていただきたい。それを耳に、もちろん入っていらっしゃるんだったらなおさら、そこのところは大丈夫だというふうに、情報を調整される総合調整役でいらっしゃいますから、河野大臣にはしっかりとお願いをしたいと思います。
 それでは、次の質問に移ります。
 持続化給付金、これが第一回目のときには出されておりますが、今回、時短要請が飲食店、夜の飲食店のみだということで、この六万円の協力金のみ、そしてまた関係の方たちには一時金を出すということにはなっておりますが、実際、西村大臣も総理も、昼間も自粛をしていただきたい、不要不急の外出は控えていただきたいということになっています。
 それでしたら、どこのお店も同じなんじゃないんですか。もう五割減なんというものじゃないんです、観光地。私、地元、鎌倉でありますけれども、とにかく人がいないわけですから。五割どころじゃありません。七割、八割減のお店がたくさんあります。そして、そうしたところは、昼間のお店というのは粗利を稼ぐようなところではないので、本当に人が来なければ、昨日の売上げは三百円だったわと、私も物販店から言われました。
 なのに、なぜ、飲食、夜の時短の方だけなんだろうか、そういう疑問が上がっています。夜の時短だけではない、持続化給付金の第二弾というものを是非総理には御検討いただきたい。そのことは、総理も、御地元でいろいろな方から耳に入っているんじゃないんでしょうか。いかがですか。

#158
○菅内閣総理大臣 今回の緊急事態宣言は、この一年間の経験を踏まえて、専門家が対策の急所と指摘しています飲食店の営業時間短縮を中心とした対策を行っております。こうした措置の影響により売上げが大幅に減少した事業者には、要件に合致する限り、業種を限定せず、一時金を支給させていただいています。
 昨年の緊急事態宣言では、全国を対象地域とし、幅広い業種について休業要請を行いました。今回は状況が異なることから、昨年の持続化給付金などを再度支給することは考えておりません。

#159
○早稲田委員 是非考えていただきたいと思います。昼間も本当に大変なんです。第一波のときよりも落ち込んでいるというふうに言われています。それは総理の耳にも届いていないんでしょうか。
 確かに、第一回目のときは全国に出しました。でも、今の影響というのは、長引いている分、本当に悲惨なんです。だから、そこを考えていただきたいということなんです。前回同様の額ではなくても、やはりもっと、昼間も頑張って何とかお店を続けようとしていらっしゃる方、休業、廃業がもうすごく増えていますよね、それを何とか踏ん張っている、そういう方たちにも、皆さんのことを考えているよと言うためにも、総理から、それは検討するということを担当大臣に是非言っていただきたい。このことを私から強く要望させていただきたいと思います。
 そうでないと、皆さん、何のために頑張っているんだろう、何のために人がいなくてもお店を続けているのか分からなくなります。是非そういう声を、総理には、御苦労されて総理になられた方ですから、絶対分かっていただけると私は思っていますから、是非また御検討いただきたいと思います。強く要望をさせていただきます。
 そして、もう一点、子ども・子育て政策であります。これは泉政調会長も取り上げられておりますが、私もずっと、内閣府、そして厚労委員会の方でも、このことは大変問題だと思っています。
 なぜなら、お手元の資料、この子育て関連費用というのは日本はとても少ないんです。御覧ください。それを見ていただければ分かるとおりですね。しかも、現金給付のところがとても少ない。それなのに、まだ削る。そして、年収千二百万円以上の方だから余り声を上げないだろうということを見透かしたようなこの削減の仕方というのは、私、大変問題だと思うんです。私のところにはたくさんのメールも来ております。
 そして、これが子育て世代全体に非常にマイナスのイメージを与える。子育てして働いて頑張っているのに、少し収入が高くなると、こうやって、子供一人当たり月額五千円、年間六万円ですけれども、そういうものさえも削られる。もう一方で、もちろん、保育園の待機児童対策があります。だけれども、少ないパイの中でなぜこのつけ替えをしなければならないのか。
 総理は国難だと考えておられると私は伺いました、少子化という問題ですね。それに対して、保育園の待機児童対策ではなく、やはり、子育てをしている方たちにモチベーションを上げていただく。特にこのコロナ禍ですから、どうしてこうしたときに削らなければならないのか。これを総理には是非、再考を私は強く求めたい。総理のお考え、お願いします。

#160
○菅内閣総理大臣 政府としては、子供からお年寄りまで、まさに全ての世代が安心できる全世代型の社会保障制度というものを目指しております。
 これまで、一昨年でありますか、安倍政権の際に、消費税を引き上げた際に、二兆円を幼児教育、保育の無償化や高等教育の修学支援、こうした拡充に使わせていただきました。まさに、大胆に子供、若者へ、私も官房長官として支援をさせてきました。
 私自身の政権になってからは、結婚、出産、子育て、そういう中で、例えば、不妊治療の所得制限を撤廃をし、助成額を大幅に拡充することや保険適用を来年からはします。待機児童の問題解決に向けて、今後四年間で十四万人分の保育の受皿を整備する計画を立てさせていただきました。
 その中で、今回、年収千二百万円以上の方に月額五千円の児童手当の見直し、こうした総合的な少子化対策の中で、全体のバランスを考えた上で、今後四年間で十四万人分の保育の受皿に充てさせていただきたいと思いました。
 この財源以外に、民間の方からもこの財源を出していただくことにもなっておりますので、そういう中で、一千二百万円以上の皆さんにとっては大変申し訳ない思いでありますけれども、結果的に待機児童をゼロにする、四年間で十四万人分の保育の受皿を整備して、まさに子供からお年寄りまでの社会保障制度の実現を目指していきたい、そのように思います。

#161
○早稲田委員 全然お答えになっていらっしゃいません。私は、なぜ、家庭的支出、子育て予算全体がまだまだ低いのに、OECD諸国でも、お手元に配付させていただきました、それなのに、その中から削るのか、ほかを削ればいいじゃないですかということです。それから、三百七十億円です、これは。決して、全体の日本の予算からしたら本当に大きなものではありません。
 しかも、総理、では、なぜこの不妊症治療、所得制限を撤廃されたんですか。この所得制限を撤廃された不妊治療と、この所得制限をかける、そして行く行くは世帯合算も考えておられるようですけれども、そんなこと、矛盾して、どうにもならない話じゃないですか。こちらは所得制限をかける、こちらはかけない、なぜそこで区別をされるんでしょうか。

#162
○金田委員長 内閣総理大臣菅義偉君、時間が来ておりますので、簡潔にお願いをいたします。

#163
○菅内閣総理大臣 私自身、不妊治療というのは、これは医療の分類だというふうに思っています。
 そして、保育の受皿十四万人分、そこの中について、一千二百万円を超える所得の皆さんに、大変申し訳ない思いですけれども、三百数十億円、これは御協力をいただいて、さらに、民間の方にもお願いをして、約一千億円だったと思いますけれども、そうした四年間の十四万人分の保育の受皿の財源をつくらせていただいたということであります。
 そして、一昨年に、やはり二兆円、消費税の二兆円を幼児教育や保育の無償化、若者支援に回させていただいたことも是非御理解をいただきたいと思いますし、さらに、後期高齢者の方でも一定の年収のある方には御協力をいただいて、今まで、どうしても約七割が高齢者の給付に社会保障費が使われてきました。そうした見直しをさせていただいているところであります。

#164
○金田委員長 時間が参りました。

#165
○早稲田委員 私は、不妊治療には所得制限をやめて、こちらにかけるということの理論は立たないと思います。しっかりとこの子育て予算、元々のパイが少ないのですから、総理が、消費税を使って、今まで高齢者ばかりだったけれども、これをやるんだとおっしゃるなら、もっと充実させてください。そして、議論を改めてしなければならないということを申し上げて、私の質問を終わります。
 ありがとうございました。

#166
○金田委員長 これにて早稲田君の質疑は終了いたしました。
 次に、稲富修二君。

#167
○稲富委員 立憲民主党の稲富でございます。
 本日は、質問の機会をいただき、ありがとうございます。
 これまで、当予算委員会では、コロナの影響を受ける様々な議論がされましたが、今日は、まず、大学生の支援についてお伺いをしてまいりたいと思います。
 現在、まさに大学入試の真っ最中で、また、卒業を間近に控えた大学生は、卒業旅行なし、あるいは謝恩会も控えるようにということも言われております。卒業旅行なしということだけが取り上げられますけれども、大学生にとっても忍耐の一年だったと思います。
 全てオンライン、遠隔授業、この一年間一度も大学に行っていないという学生もいます。サークル活動も数回、友達に会うこともほとんどないという学生の生活でございます。一年生は、大学に入ってから、もちろん友達と会う機会もない、相談する相手もいない。二年生であれば、やっと学校に入って、二年目に例えば海外で留学を考えていたということがあっても、全部なくなった。一方で、小中学校、義務教育は学校が再開をしている。大学生はオンライン中心になっている。最もコロナの打撃を受けた、影響を受けたのが大学生、専門学校生と言っても過言ではないと思います。
 資料一を御覧ください。
 これは、先日、同僚の菊田議員が少し触れましたけれども、筑波大学、一月二十二日の食料支援の事業でございますが、総理に伺います。このニュース、映像で御覧いただいたでしょうか。

#168
○菅内閣総理大臣 見ています。

#169
○稲富委員 どうお感じになられましたでしょうか。

#170
○菅内閣総理大臣 御指摘の映像は、近隣の企業などから食料品の提供を受け、配布を行っている、筑波大学の支援の取組を紹介した番組だというふうに承知しています。
 学生に寄り添った、特色ある取組だなというふうに思いました。

#171
○稲富委員 ありがとうございます。
 私は、これは美談の部分もあるけれども、非常に、学生さんが並んでいる、ああいう状況は、もちろん学生ですから、私もそうでしたけれども、決して豊かではない、あるいは困ることもある、だけれども、私にとっては物すごくショッキングな映像でした。
 そこで、文科大臣に伺います。このコロナ禍において、大学生の経済状況や学修の状況など、どう把握されているかお伺いします。

#172
○萩生田国務大臣 お答えします。
 学生の昨年四月から十月までの修学の状況を調査した結果、大学の中途退学者数については令和元年度よりやや少なく、休学者数についても大きな変化は見られていない状況となっています。一方で、学生等の修学状況等については、なお予断を許さない状況が続くため、引き続き注視していく必要があると考えており、現在、昨年十二月時点の状況についても調査を行い、集計をしているところです。
 文科省としては、高等教育の修学支援新制度や貸与型奨学金において、家計が急変した学生への支援を行うとともに、学生の“学びの支援”緊急パッケージを昨年十二月に改定し、無利子奨学金の充実などを行っており、引き続きしっかり支援をしてまいりたいと思っております。

#173
○稲富委員 今大臣おっしゃった、恐らく、資料二ページを御覧ください、新型コロナウイルスの影響を受けた学生への支援状況等に関する調査というのを十二月二日時点でされている。結果として、中途退学者も休学者もほとんど昨年と変わらないということでございました。
 他方で、資料五ページからを御覧いただければと思います。これは、あしなが育英会が調査をした結果でございます。例えば、五ページでいきますと、右側に行きますと、今年度における今後のあなたの収入について考えるといったときに、不安だ、非常に不安というのが七四・二%。次のページ、六ページに行きますと、左側が、コロナ禍以降のあなたの学生生活については、不満、非常に不満が合わせて六〇・三%。そして、右側に行きますと、退学を考えたことがあるのかという質問に対しては二五・七%ということで、四分の一が考えたことがあるということでございます。
 対象者も違いますし、調査の仕方も違います。しかし、先ほど筑波大学のことを申し上げましたけれども、現場の、あるいは学生の生活を直接聞くと、今大臣がおっしゃったことと、このあしなが育英会の調査と、あるいは報道されていることが、余りにも私にはかけ離れていると思います。
 なぜ、こういう違う、何というんでしょうか、調査結果といいますか、これだけ違うように映るのか。どう分析されているのか、大臣にまず伺います。

#174
○萩生田国務大臣 大切な視点だと思います。
 先生、冒頭に、今年一年を振り返って、多くの学生がキャンパスに通うこともできなかった、大変寂しい思いをして、中にはこの年末や年度末に休学を申し出る学生がいる、こういう実態も含めてお話をいただきました。
 他方、大学に調査をかけると、多くの学生がオンライン授業に満足しているという結果が上がってきてしまうんです。したがって、学校経由で物事を聞きますと、どちらかというと学校の判断の基準で返ってくる可能性がありますし、学生の生の声を聞くとまた違った声が返ってきます。学校は学生に対して、オンライン授業に満足していますかということを、名前や学生番号を書いてアンケートに答えろと言われれば、学生さんは、納得している、理解していると書かなければ単位がもらえないんじゃないかという恐怖心を持っているということを、私どもの方に申し出てきた子もいました。
 したがって、本当はすごい不満なんですけれども、しかし我慢をしている、納得しているというアンケート結果が多くなると、学校は胸を張って、うちの学生はオンライン授業に満足している、こういう結果が文科省に上がってきてしまいますので、先生御心配の生活実態についても、これは学校経由もやっていますし、直接、現場もきちんと抽出をしながら、学生の困窮状態も含めてしっかりウォッチをしていきたい、こう思っております。

#175
○稲富委員 ありがとうございます。
 今大臣がおっしゃったところでいえば、学校経由と学生の実感が違う、違うものが上がってくるというのは、まさにそのとおりでございます。
 この文科省の、先ほどの二ページの資料を見ますと、大臣おっしゃったように、これはまさに大学あるいは高等専門学校に対象を置いて調査をしているわけです。
 そして、これが私、非常に、十分にその実情を表していないのは、まず、対象が、大学に聞いているということと、あと、三ページを御覧いただければ、例えば、経済的に困難な学生を支援するための、授業料の、様々な措置を講じているかといって一から五まで答えさせるんですけれども、当然、何らかのことはやっているわけですよね。だから、八六・四%が何らかをやっていると答える。
 四ページ目に行きますと、問十七に行きますと、様々な文科省の支援パッケージを取りまとめて、これが学生の退学や休学の防止などに効果があるかという質問なんですけれども、当然、何らかのことをすれば効果があるということで、効果がありというのが七八・一%だといって、非常に効果が高いかのように出ているわけです。
 私は、先ほど文科大臣おっしゃいましたけれども、じゃ、学生の実態、学生の生の声というのが書いてある調査、これを是非、国としてやはり出していただきたいと思うんです。直接、学生の生の声を聞いて、何に困っているか、現場の声、それを取り上げたものを、私は是非調査をして、上げていただきたいと思います。
 これだと、この国のやつであれば、とにかく、いろいろな施策はした、退学も休学も考えていない、うまくいっていると言わんばかりの結果でありますので、総理、文科省は、この調査であれば、ちゃんとやっているということになるんですよ。だけれども、実際は、学生の生活を見ると違うんですよ。総理、学生に直接、生の声を聞くような調査を是非していただきたいと思うんですが、いかがですか。学生の声です。直接の声です。現場の声を聞いてほしいです。

#176
○菅内閣総理大臣 当然、大臣もそうやられると思いますし、私もやるべきだと思います。

#177
○稲富委員 文科大臣、今ありますか、これ。じゃ、学生の直接の声を聞いた何か、調査結果。

#178
○萩生田国務大臣 文部科学省として取りまとめをして、先生方に御披露するような資料というものはないんですね。
 私がさっき申し上げたのは、文科省でやっているアンケートというのは大学経由で行うものですから、多少大学の視点のものが上がってきて、ただ、念のため申し上げておきますけれども、これは困窮調査じゃなくて、修学を諦めることがないようにということで中退や休学申請の調査をしたときのアンケート用紙なので、もっときめ細かく現場を聞かなきゃいけないという問題意識は持っています。
 それから、我々の元に直接来る学生からのお申出、それから民間の企業や団体などを通じたアンケート調査の結果を提供していただく、こういったことを総合的に考えて、実態と合っていないということを私自身は承知をしていますということを先生にお答えをしました。
 今後、今年はまず、とにかく、このコロナで学校をやめちゃいけない、続けてくれ、こういう中で大学と連携を取ってきましたけれども、こういう状況がしばらく続くとすれば、学生の皆さんの生活実態については更にきめ細かく調査をする必要があると思っておりますので、何らかの形で資料をまとめて、またいずれかの時期に報告したいと思っております。

#179
○稲富委員 それでは、委員長にお願いいたします。
 今おっしゃった、何らかの形で報告したいということですので、当委員会に是非御提出をお願いしたいと思います。

#180
○金田委員長 ただいまの件は、理事会で協議をしていきます。

#181
○稲富委員 次に、対面授業と遠隔授業について伺います。
 文科省としては、リモート授業がほとんどだったという生徒さんもたくさんいらっしゃいました、現在の状況、今後に向けた具体的な取組についてまず伺います。

#182
○萩生田国務大臣 昨年九月に結果を公表した本年度後期の授業の実施方針に関する調査では、ほぼ全ての大学が何らかの程度で対面による授業を実施する予定となっていた一方、約四割の大学において対面授業の割合が半分未満となる見込みとの回答でありました。
 その後、これらの約四割の大学の実際の授業の状況等を調査したところ、そのうちの約半数が対面授業の割合を半分以上に拡大しており、残りの半数も、学生への丁寧な説明など、学生の理解、納得を得るための工夫をしているとの結果が得られました。
 文科省としては、大学教育において豊かな人間性を涵養するためには、学生同士や学生と教職員の間での対面による交流が行われることも重要な要素であると考えております。このため、各大学に対しては、累次にわたり、十分な感染対策を講じた上での対面授業の実施を検討することを要請するとともに、感染症対策と対面授業を両立している好事例の収集、発信等に取り組んでまいりました。
 他方、依然として対面授業が十分に実施されていないことや、キャンパスが十分に利用できないことについて、特に今年度新たに入学した一年生等から不安の声も聞こえてくるところです。
 文科省としては、各大学等がしっかりと感染対策を講じつつ、学生の学修機会を確保できるよう、感染の状況も見極めながら、引き続き、各大学等に対して必要な助言や支援を行ってまいりたいと思います。

#183
○稲富委員 このリモート関係で、第一次補正予算で二十七億円、第二次補正予算で七十三億円で、大学等における遠隔授業の環境構築の加速による学修機会の確保という予算がありますが、これらの使い方について、どのように学生にとってそれが環境整備に役立ったか、それは何か調査はありますか。

#184
○萩生田国務大臣 この予算の中では、遠隔授業の環境整備に必要な経費として、令和二年度第一次、第二次補正予算において合わせて百億円を計上し、大学や専門学校等の支援を行っております。
 各大学等に対しては、これらの予算を活用し、特に学生に貸し出すためのモバイルルーターやタブレットなどを整備することにより、学生側の通信環境等への十分な配慮をお願いしています。また、遠隔授業等で不安を抱える学生の心のケアのため、各大学等には、学生の悩みや不安に寄り添ったきめ細かな対応をお願いしています。
 今後とも、遠隔授業の場合であっても学生が安心して学びに打ち込めるよう、必要な支援に取り組んでまいりたいと思います。

#185
○稲富委員 ここのところでいえば、今、文科省の調査では、パソコン、タブレット端末、WiFiルーターの無償貸与など、物品措置をやっていると。一方で、五ページを見ていただきますと、オンライン授業の受講環境について、これはあしなが育英会の調査ですけれども、この赤線を引いたように、スマートフォンを使ってオンライン授業を受けているという方が三割、PC、タブレットが七割ということでございます。
 総理、スマホで授業を受けているという学生がいる。これは、まず、この現状といいますか、スマホで大学で授業を受けているという現状を、総理、御存じでしょうか。

#186
○菅内閣総理大臣 たまにはあるのかなとは思っていましたけれども、これだけ象徴的にというんですか、見える形であるとは思っていませんでした。

#187
○稲富委員 率直に御答弁をいただきまして、ありがとうございます。
 これは、私は学生と話して何が一番驚いたかというと、スマートフォンでずっと授業を受けているという学生がいるということです。この状況、本当に、これは来年も恐らく、当然、コロナが収束すればいいけれども、続く可能性もあるといったときに、来年度どうするのか。
 今、文科大臣、るる御答弁いただきましたけれども、政府はやっている、こんなことをやってきたと。だけれども、一方で、学生はスマホで授業を見ているというのが現状だということです。全員じゃないです、もちろん、一部だと思いますけれども、そういう現状がある。
 そこで、伺います。
 要するに、タブレットやパソコンを用意することは、総理にとって、これは自助の世界ですか。それとも、これは自分で用意すべきものなのか、公的に何かをすべきものなのか、どうお考えでしょうか。

#188
○菅内閣総理大臣 まず、今年の補正予算において、学生が利用するWiFiやタブレットを整備する大学、専門学校への支援を行うとともに、家計が急変した学生を無償化の対象に追加したり、授業料の減免を行う大学の支援も行っています。コロナの影響が長引く中で、学生の修学環境に対しても支援に取り組んでいきたいと思います。
 そういう意味では、公助です。

#189
○稲富委員 もうちょっと質問を変えます。
 小中学校には、端末、義務教育には一台、うちの子供もそうですけれども、タブレットを配られて、徐々にそういう意味ではそういうICTが進んでいっている。徐々にこれからは高校あるいは大学、高等教育にも行くという中にあって、スマホで一年、例えば、全部じゃないとしても、スマホで授業を受けなきゃいけないというこの教育環境については、現実いろいろやっているけれども結局そうなっているということを、次の年にどうするのかということを私は伺いたいんですよね。
 何とかしなきゃいけないと思うのか。いや、それは自助の世界なんだ、個人の責任でやってくれと言うのか。政府としてはこれぐらいやっているから、あとは、それは自分でやってくれということなのか。そこは大きく、私、哲学の話だと思うんです。もちろん私立の大学もあります。でも、国立もある。じゃ、私立の大学の学生にタブレットを配るのか。もちろんここは大きな差です。
 なので私は伺っているんですけれども、総理の哲学でいえば、自助、公助、共助で、学生に、例えば、私は、公助だから、公助の世界で少なくともタブレットは配るべきだと思う。総理はどうお考えなのか、そのことを伺いたいと思います。

#190
○菅内閣総理大臣 私は、先ほど、政府として、WiFiやタブレットを整備する大学、専門学校の支援をやっている、現実的に行っています。家計が急変した学生を無償化の対象に追加したり、授業料の減免を行う大学を支援しています。
 いずれにしろ、そういう私の考え方からして、これは公助で更に行っていくべきだというふうに思います。

#191
○稲富委員 公助だという御回答でした。
 それでは、であれば、今、実際に、先ほど来言っていますように、そうじゃない学生がいるということを、どれぐらいの学生、これは、あくまで民間団体の調査が三割だと、スマホを使って授業を受けているのは。それも、恐らく、スマホとタブレットやいろいろな組合せで使っていると思います。なので、実際にどういう通信環境でリモート授業を受けているのかということを是非私は調べていただきたいんですよ。
 そして、今、公助だと言っていただいたので、学生さんたちがリモート授業をしっかりとタブレットで受けられるような環境整備を私はしていただきたいと思うんですけれども、もう一度御答弁いただけないでしょうか。
    〔委員長退席、山際委員長代理着席〕

#192
○萩生田国務大臣 あしなが育英財団のアンケートがいつのものだかちょっと分からないんですけれども、確かに、一定程度の学生さんがスマートフォンで授業をオンラインで受けている実態は承知をしています。
 それで、ほとんどの大学生の皆さんは、アンケート上は、九割の学生が自分のパソコンないしタブレットを所有しているというアンケートも手元にいただいております。
 その中で、これは当初、コロナで休校が進んでいる中で、オンラインを急遽始めたものですから、九月までの間、二十五歳の契約者に対してWiFiの容量を開放していただいたんですね、大手三キャリアに対して。これは、菅当時の官房長官が大変お骨折りいただいたんですけれども、その関係もあって。
 在宅のパソコンじゃなくてタブレットで、そして、自宅はWiFi環境が余りよくないものですから、学校近くの図書館ですとかそういったところでスマホを使って授業に参加をした学生さんが一定程度、夏までの間はいたということは承知していますけれども、来年以降は是非、学校それぞれもうWiFi環境を整えておりますので、仮に御自分で用意できない学生さんに対してはモバイルルーターやタブレットの学生貸出しという仕組みも学校と連携してやっておりますので、是非よりよい環境でオンライン授業に臨んでいただきたい。できれば対面を増やしていくということが最も大事だと思っていますので、その両面、ハイブリッドな授業ができるように後押しをしてまいりたいと思っています。

#193
○稲富委員 もう実は時間がなくて。小学校、中学校には配っているわけですよね。先ほど来、やってきた、これからもやると言っているけれども、現実にはそうなっていないので、来年度はすぐ始まりますので、その学生が使えるような状況にしていただきたいんですよ。そうしないと、先ほど来言っているように、学校の調査になると、やっている、やっているなんですよ。タブレットもやっている、WiFi環境も、伝えていると言っているんですけれども、実際はそうなっていないんですよね。
 来年四月から始まりますので、是非これは、学生の学修環境を整えるということは、これは与野党関係ないので、是非進めていただきたい。これはしっかりとチェックしていきたいというふうに思いますので、お願いします。
 次に、ちょっと話題を変えて、総理は五十年以上にわたって新聞連載の人生相談欄を愛読しているというふうに伺っています。雑誌にも、二〇二〇年五月から十月まで十一回にわたって戦略的人生相談というのを連載をされました。私、非常に、本当に興味深く、面白く拝読をさせていただきました。
 その中で、第二回に、四十代無職の方からの御相談の中で、御家族から仕事をするように言われているけれどもどうしたらいいかという御趣旨の御相談があった。覚えていらっしゃると思います。
 その相談に対して総理は、人生のある時期のつまずきが後々の人生にまで影を落とす、まさに社会問題であり、国としても対策は急務だと。その後で、国や自治体がどんな施策を講じても、実際に状況を好転させるかどうかは最終的には本人だということで、最初は公助を言って、そして自助だということをおっしゃっております。
 学生と私もいろいろ話す中で、ここを、どこまでが国がやって、どこまでが御本人なのかというのは非常に難しいところがある。ただ、今の状況でいえば、大学生の状況は、アルバイト収入が減っている、学費、生活費が厳しい、学校には一年間一度も行けなくて、サークル活動もほとんどない、友達とも会えない、思い描いた大学生活からほど遠い、大学生活に意味を見出せなくなってきていると。
 今後どうするのか、そういう状況にあるときに、総理であれば何というふうに答えられますか、そういう学生の相談に。どこまでが公助で、どこまでが自己責任なんだ、どうお答えになられますか。

#194
○菅内閣総理大臣 総理の立場で、そうした様々な環境整備、その人が働くことができるような、相談をできるような環境を整備するのが政府だというふうに思います。そして、ただ、最終的にはやはり御本人の意思ということは物すごく大きいというふうに私は思います。

#195
○稲富委員 ありがとうございます。
 総理に是非提案をさせていただきたいのは、今、私が聞いている範囲ですけれども、学生の抱える悩みは三つあって、就職が不安である、アルバイトが、ある業界にはあるけれども、ない、削られているところはたくさんある、学費の支払いに非常に苦労している。
 例えばで言いますと、まあ言うと、学校に在籍はしているものの、定期を買うかどうか迷っているわけですね、週一回行くかどうかも分からないから。あるいは、遠方の通学の場合、定期代をどうするのかということを悩んでいる。あるいは、下宿がある場合は下宿先の、実家にいて下宿先だけはキープしている、維持しているという場合は、空き家賃をどうするのか。でも、払わざるを得ない。そういった悩みですよね。トータルに言って、やはりお金の心配が非常に大きいわけです。
 文科省の対策で、資料の七ページを御覧ください。萩生田文科大臣、様々な対策をこれまで打たれて、この左側ですね、文科省は様々されている。だけれども、はっきり言えば、これは、いろいろされていることは大いに評価をするものの、非常に分かりづらくて、どれが使えるか分かりづらい。私も、これまで多くの御相談、いろいろな御相談をいただく中で感じているのは、やはり、分かりづらいと結局使えないということですね。
 そこで、是非、これは総理にお願いをしたいんですが、例えば、今申し上げたような、タブレットだとか、WiFi環境だとか、あるいは奨学金、様々な政策を一つ一つやるのではなくて、昨年五月十一日に、これは右側のことですけれども、我々野党が提出したコロナ困窮学生等支援法案の中、これを是非実行していただきたいんですよね。分かりやすく、今、これは書いてありますように、授業料の半額減免などをはっきりと打ち出していただきたい。是非、これからでも結構ですので、この法律、与野党で合意できないでしょうか。総理、いかがでしょうか。
    〔山際委員長代理退席、委員長着席〕

#196
○萩生田国務大臣 学生のことを思うという気持ちは与党も野党もなく同じだと思うんですが、授業料の減額については、今年度から開始した高等教育の修学支援新制度により支援を行うとともに、授業料の減免を行う大学等への支援を補正予算で措置するなど、これまでもしっかり取り組んでまいりました。
 アルバイトの減収による困窮している学生への支援については、学生支援緊急給付金を予備費で措置をし、これまでに約四十二万人に支給を行ってきました。
 奨学金の返済免除については、返還金が次世代の学生への奨学金の原資となるため、奨学金事業の健全性確保の観点や、既に返還を完了した方との公平性の観点からも慎重な検討が必要ですが、返還が困難な方に対してはきめ細かな対応が必要と考えており、これまでも返還期限を猶予する制度の充実を図ってきたところです。
 先ほど申し上げましたけれども、昨年十二月に学生の“学びの支援”緊急パッケージを改定したところであり、新型コロナウイルス感染症の影響で学生が修学、進学を諦めることがないように、しっかり取り組んでまいりたいと思います。

#197
○稲富委員 しっかり取り組んでいらっしゃったというのは分かるんですけれども、じゃ、それで、今おっしゃったことで、今困っている学生、先ほど申し上げたような就職、アルバイト、学費、苦労されている学生が、そうだそうだ、なるほどとなるかというと、ならないと思います。
 本当に、今、来年度に向けて、是非、これは総理からも一言いただけないですかね。この中でいえば、1だけでもいいんですよ。学費の半額だけでもいいんですよ。是非検討していただけないでしょうか。

#198
○菅内閣総理大臣 今文科大臣が申し上げましたように、国、政府として対策を取っているわけでありますけれども、私自身、今の三点について更に、常に気にしながら、学生に対して気にしながら取り組んでいきたいと思います。

#199
○稲富委員 常に気にしながらということでございますので、気にしながら是非お願いいたします。
 この学生関係の質問、最後にします。
 総理に伺います。
 直近の就職内定率は、十二月一日で前年比マイナス四・九、専修学校はマイナス一一・七%というふうに、急落をしております。やはり、就職氷河期の再来というのは絶対に阻止しなきゃいけないと思います。それは、望まない非正規雇用を生み、また、雇用の不安定化は賃金の低下、未婚化、少子化を加速させるという循環にもなってしまいます。
 ここは、就職氷河期の再来を防ぐ方策、決意について、総理に伺います。

#200
○菅内閣総理大臣 新型コロナの影響が長引く中にあって、政府としては、経済団体に対して、卒業後三年以内の既卒者は新卒扱いにしてほしいという要請をするなど、大学生の就職支援を行ってきています。また、大学の就職担当者や、いわゆる新卒応援ハローワークにおいて、新卒者や既卒者に個別に丁寧な就職支援を行うよう、促しをしております。
 こうした取組によって、新型コロナによって第二の就職氷河期をつくることのないように、しっかり取り組んでいきたいと思います。

#201
○稲富委員 よろしくお願いします。ありがとうございます。
 次に移ります。
 生活困窮者に対する支援について、当委員会でも、生活保護についてこれまで様々な議論がございました。
 総理に確認します。生活保護は権利、受給することは権利ということで御答弁ありましたけれども、それでよろしいのかということをまず確認をさせてください。

#202
○田村国務大臣 必要のある方が生活保護を受けられるのは、これは権利であります。

#203
○菅内閣総理大臣 まず、新型コロナの影響が長引く中で、政府としては、緊急小口資金などの特例貸付けあるいは住居確保給付金などの重層的なセーフティーネットを構築して、生活に困窮している人をまずは重層的にお支えをしたい。
 私が、最終的には生活保護、こう述べた趣旨は、こうした重層的なセーフティーネットとは別に、憲法に基づく国民の権利として生活保護がある、このことを申し上げたところです。

#204
○稲富委員 権利ということでいいんですよね。
 そうすると、これまでも議論になりましたが、扶養照会についてですけれども、やはりこれで、なかなか申請をためらう場面があると。
 先日、厚労省からいただいた資料によると、平成二十八年七月の保護開始世帯約一・七万世帯の状況について調査をされたと。その中で、やはり、私も初めて、驚いたのは、親子だけでなく、祖父母だけでなく、曽祖父母、ひいじいちゃん、ひいばあちゃんまで、あるいは、子や孫だけではなく、ひ孫まで照会をかけるということでございますが、総理、先ほど権利と言いながら、実はそこまで照会をかける、これはやり過ぎだと思うんですけれども、総理、いかがお考えですか。

#205
○田村国務大臣 三親等までそういう意味ではお声がけするという話でありますが、言うなれば、親、子、兄弟ぐらいが基本的に扶養照会の対象で、あと、本当に扶養実態があるような場合は更に幅広く、今言われたおじ、おば等々も含めて、それぞれの現場で運用していただいているというふうに思いますが、基本的には、親、子、兄弟というようなところを中心に扶養照会をしているというのが実態であります。

#206
○稲富委員 これは範囲が広過ぎるんじゃないかという指摘が当委員会でも何度もされておりますが、私もさすがに、ひ孫、ひいじいちゃん、ひいばあちゃんというのは、これは行き過ぎじゃないかというふうに思うんですけれども。

#207
○田村国務大臣 今申し上げたとおり、実態として扶養されているということがあれば、平素よりですね、そういう場合にはお声がけをするという形でありますけれども、基本的には、家族の実態というものが、例えばそこまで広がると、ないということでありますから、基本的には、親、子、兄弟というところに扶養照会をしていくということでありまして、実態が認められる場合にはそういうところにも声をかけていくということはあるというのが現場の運用というふうに認識いたしております。

#208
○稲富委員 総理、最後、この生活保護について伺います。
 要するに、権利だと言いつつ、やはり様々な、扶養照会が、まあ言うと障害になって、なかなかしづらいという状況であれば、使えない権利ということになってしまいます。それは権利と言えないんじゃないかというふうに私は率直に思うわけです。
 最終的な役割として使えない権利、これでは制度の意味がないというふうに思うんですが、総理、御見解を伺いたいと思います。

#209
○菅内閣総理大臣 まず、扶養義務者の扶養が保護に優先して行われることは、生活保護法、ここに明記された基本原理であり、扶養照会というのは必要な手続であると思います。
 他方で、例えばDVや明らかに交流が断絶している場合、こうした者については照会を不要とする取扱いを認めております。この取扱いについて、より弾力的に運用できるように、今厚生労働省で検討しています。

#210
○稲富委員 厚労省、これはいつ、その検討は出ますか。

#211
○田村国務大臣 今総理がおっしゃったとおり、今も、例えばDV、本人の自立を阻害する場合は扶養照会しておりません。それから、例えば扶養する方が、扶養者が老人施設等々に入られて事実上扶養ができないという場合も、これはもう扶養照会の対象にはしていないというのが現場の運用であります。
 問題は、例えば事実関係、家族としての関係が壊れているという一つの基準が、二十年間音信不通というのがあるんです。ところが、それは、まだ電話もなかなかそうは簡単に使えない、メールもないという時代、そういう時代の認識でありますので、今これだけメールがしょっちゅうやれるのならば二十年ということはないだろうということで、本当に家族の関係が壊れているという場合、どういう場合なのかというのを今整理をいたしておりますが、なるべく早く……(稲富委員「いつ」と呼ぶ)なるべく早く、今検討しておりますので、なるべく早くお示しをしたいと思っております。

#212
○金田委員長 時間が参りました。よろしくお願いします。

#213
○稲富委員 終わります。ありがとうございました。

#214
○金田委員長 これにて稲富君の質疑は終了いたしました。
 次に、矢上雅義君。

#215
○矢上委員 立憲民主党・無所属の矢上雅義です。
 質問の機会を与えていただきありがとうございます。
 質問に入る前に、新型コロナウイルス感染症でお亡くなりになられた皆様の御冥福をお祈りしますとともに、療養中の皆様にお見舞いの言葉を申し上げます。また、医療、介護、福祉現場の皆様にも感謝いたします。
 今、第二回目の緊急事態宣言が発令されておりますけれども、町を歩きますと、菅総理に会ったら是非伝えてほしいとたくさんの声が寄せられております。
 飲食業等が時間短縮でございますので、酒屋さん、タクシー、代行運転業の運転手さんも、夜の町から人がいなくなった、大変だと。また、地元の米、野菜農家の皆さんからは、業務用の注文が取り消され、JAの保冷庫もいっぱいです、通年ですると二割ぐらい減収になりましたと。水産業の皆さんからは、高級魚の出荷が激減、船主さんも売り先がないと出漁できない。また、養殖業者の皆さんも、計画どおりに出荷ができず、次期の生産に向けた稚魚の放流もできませんと嘆いております。
 皆様方に共通する意見は、ほかの委員の方々も質問されましたように、できるだけ迅速に経済的な支援策を望むということでございました。
 それを受けまして、今回は農産物、水産物等の販売支援策に絞って質問いたします。
 特に、外食、業務用の需要減少への対応として、販路拡大や在庫解消のための消費拡大に積極的に取り組んでほしいという御意見が現場からあります。また、農家の高齢化が進む中で、これ以上コロナの影響が進むと離農が増えてくると。これを見た若い人たちが農業から離れ、ますます後継者、新規参入者問題等が大きな問題になってくるのではないかという指摘も受けております。
 まず、農林水産大臣にお伺いいたします。

#216
○野上国務大臣 お答え申し上げます。
 農林水産省では、新型コロナウイルスの影響によりまして、先生御指摘のとおり、全国規模で在庫が滞留をしましたり、あるいは価格が低下をしたりというような状況に対しまして、高級果実ですとか魚介類などを対象に、第一次補正予算でまずその販売促進を支援してきたところでございますが、そしてさらに、このコロナの拡大によりまして外食需要が減少することが懸念されたことから、第三次補正予算におきましても、国産農林水産物等販路多様化緊急事業を措置をしまして、影響を受けた国産の農林水産物に対する支援を行うということといたしております。
 例えば、生産者や流通業者等が新たにインターネット販売を行う場合ですとか、あるいは、飲食店が新たにテイクアウトやデリバリー等を行う場合、また、流通業者等が新たに地域の販促活動を行う場合ですとか、あるいは、学校給食、子供食堂等に食材を提供する場合等々、第一次補正予算と同様に支援を実施することといたしております。
 本事業をやはり広く知っていただいて、活用いただけるように周知をしてまいりたいと考えております。

#217
○矢上委員 私も、インターネット販売、いわゆるオンライン産直等について余り詳しくなかったんですけれども、今回質問するに当たりまして、十近くのサイトが積極的に水産物、農産物を販売しております。あと加工食品ですね。ところが、これを集約するサイトがなかなか見つからなくて、関心のある人が見たら分かる、しかし、関心がない人だとなかなか気づかないまま終わってしまうということで、やはり、政府の方で、きちんとその辺りの、力を入れておられるサイトについては国民の目に、どなたであろうと目が届きやすいようにして、オンライン産直の販売促進に努めていただきたいということが一つでございます。
 あともう一つ、先ほど申しましたけれども、農家が、九州でもそうですけれども、現役となると、六十五歳とか七十五歳の方が現役で農家をしておられます。こういう状況がますます続きますと、本当に自分のうちを継いでいいのだろうかとか、農業者ではない方が新規に入ろうかというときに大変悩まれると思います。
 特に地域では親元就農制度などの要望がかなり強いんですけれども、その辺りを弾力的に活用していただきたいんですけれども、その点をお伺いいたします。

#218
○野上国務大臣 お答え申し上げます。
 今お話があったとおり、やはり、食料供給を安定的に持続発展をさせるためには、農業を担う人材の育成、確保、これが重要でありまして、新しく農業を始める方に対しまして、就農準備段階ですとかあるいは経営開始直後における資金の交付ですとか、あるいは実践的な研修への支援を行うとともに、今コロナ禍で地方での農業に関心を持つ方も増えておりますので、農業の魅力や地方における新規就農者の受入れ情報等、これを一元的に提供するサイトも立ち上げました。
 就農に関する情報発信を強化をして、新規就農等にしっかりと支援をしてまいりたいと考えております。

#219
○矢上委員 今現在、親元就農制度ということで新規参入者制度がありますけれども、なかなか要件が厳しく、活用しにくいということが現場からも聞こえております。
 あと、総理に提言ですけれども、このオンライン産直というのは、今のところ二月七日まで発送した分が補助の対象である、しかも、その補助の対象は配送料ですね、配送料については農林水産省の予算で見ると。
 ただ、御存じのように、ネットでいろいろ販売したり、例えばネットで宿泊サイト等がございますけれども、私も例えばホテルをしておる関係で、サイトに一五%の手数料、そしてクレジットカードの支払いで五%の手数料で、二〇%は引かれるわけです、最低でも。これと同じようなことがこの世界でも起きていると思いますので、是非その辺りの手当てもしていただきたいんですけれども、実は、第三次補正でGoToキャンペーンの予算が組まれております。これは、現実のGoToのキャンペーンだけでなくて、こういうオンライン型のGoToキャンペーンというものもしかけていくべきではないかと思います。
 なぜかといいますと、宣言が解除されたとしても、曇り空、雨が降っているような空模様で、この一年ははっきりしません。だから、リアルのGoToとオンラインのGoToを切り分けて、上手にスイッチを入れ替えながらこの政策を進めていかなければ、地域の生産者の人たちも救われないと思います。
 続きまして、これは総理に伺いたいんですけれども、去年、花とかメロンとかイチゴとかが対象となります高収益作物次期作支援交付金というものが、申請が始まりました。これは、コロナ禍の中においても農業を止めないぞという農林水産省の意気込みが感じられる、非常に人気の高い政策であったわけでございます。
 しかし、令和二年十月十二日の運用変更で、それまでは反当たり五万円の補助金が、新型コロナウイルスに起因する減収補填制度ということに変質しました。さらに、十月三十日の二度目の運用変更により、十月三十日までに機械や資材の購入契約をしたもののみ救済されるということで、二度目の運用変更が出されました。通常、補助事業というのは、御本人さんに補助事業に採択されましたという承認通知が来て初めて契約するものですから、大多数の農家の方が、申請後に運用変更がなされたことにより、非常に落胆しておられます。
 農家出身の総理として、この運用変更について、また農家のお気持ちについて、御認識を伺いたいと思います。

#220
○菅内閣総理大臣 緊急事態宣言が発出されて、飲食店の営業時間短縮要請などが行われる中で、出荷や売上げに大きな影響を受けている生産者の皆さんには、これからも安定的に経営が行えるよう、必要な支援、しっかり講じてまいることが大事だというふうに思います。
 そういう意味において、昨年のこの運用変更というのは、やはり反省をしながら、更に農家の皆さんの声にしっかり耳を傾けている中で取り組んでいくべきだというふうに思っています。
 詳細については農水大臣から答弁させます。

#221
○野上国務大臣 高収益作物の次期作交付金についてのお尋ねでございまして、御党からも、昨年十二月八日に申入れをいただいております。
 農林水産省におきましては、運用見直しによる交付金が減額又は交付されなくなる農業者であっても、追加対象にならなくなった方が今後も新たに農業機械等を導入する場合には、令和二年度三次補正予算で措置をしました産地生産基盤パワーアップ事業におきまして、当該農業者を優先的に支援することといたしました。その他、既存の補助事業や制度資金といった支援策の活用も含めて、丁寧に対応してまいりたいと考えております。

#222
○矢上委員 昨年、我が党からも葉梨農林副大臣に申し入れましたところ、その内容としましては、追加対象とならなかった農家に対してきちんと不公平感のないような対応をしてくださいということでお願いしておりますので、何とぞ今の御説明いただいた方針どおりにお願いいたしたいと思います。
 次に、米の需給調整等についてお話を伺う予定でしたけれども、後に回すとしまして、アキタフーズ問題についてちょっとお伺いしたいんですけれども、先日、吉川元農水大臣が在宅起訴されまして、今回、農林水産省の中に検証委員会が立ち上げられました。
 これまで、特に去年の臨時国会では、畜産物価格に関する決議の委員会のときに、複数の委員から、農林水産省として内部調査をした方がいいのではないかという質問に対しまして、恐らく、捜査中であるとか捜査に影響を与えるということで、調査についてはする気はありませんと断言されたようでございます。その断言されたことについて、事実かどうかということと、今回、調査委員会、立ち上げになりましたけれども、調査委員会に対して、農林水産省から諮問された内容、また、その報告書について、報告時期はいつ頃の見込みかをお伺いいたします。

#223
○野上国務大臣 これまで報道のあった事案について、その政策判断はいずれも妥当なものであったと考えており、報道等を基に現段階で調査を行うことは考えておりませんが、捜査活動に関する協力要請があれば適切に対応してまいりたいとお答えをしてまいりました。
 そういう中で、今般、吉川元大臣と秋田元代表が贈収賄の容疑で起訴されたことを受けまして、農林水産省としても、養鶏、鶏卵行政について国民に疑念を持たれることがないように、今後の公判の影響等にも配慮しつつ、第三者の皆様による検証の必要があると考えました。
 このため、法曹関係者、獣医学者、政治学者、ジャーナリストの方々に委員をお願いしまして、養鶏、鶏卵行政に関する調査委員会を設置しまして、二月三日に第一回の委員会を開催したところであります。この第三者委員会の下で、養鶏、鶏卵行政の公正性について十分な検証をいただきたいというふうに考えております。
 また、結果でありますが、これは、委員の下での検証にどれくらいの期間を要するかは現時点では予断を持てないところでありますが、具体的な期間をお示しすることは困難でありますが、公判への影響にも留意しつつ、これは極力速やかに検証をいただいて、調査結果として報告書を公表することができればと考えております。

#224
○矢上委員 昨年の農林水産大臣の発言の中にも、恐らく、捜査に与える影響という言葉があったかと思います。また、二月三日のこの調査委員会の初会合におきましても、野上農林水産大臣のお言葉で、公判に影響があるといけないので非公開にさせていただくというお言葉があったと思います。
 ちょっとお聞きしたいんですけれども、通告しておりませんので、分からなければ分からない、分かるなら具体的にお答えください。
 委員会でお述べになられました、捜査に影響が及ぶの影響、そして、二月三日に、公判に影響が及ぶの影響、この影響についての具体的な中身についてお答えください。

#225
○野上国務大臣 公判への影響等にも十分留意するといいますのは、あくまで一般論として申し上げれば、個別事件の捜査、公判に関連し得る事実関係を法廷外でつまびらかにすれば、関係者の名誉、プライバシーの保護の観点から問題があるのみならず、罪状隠蔽活動を招いたり、関係者の協力を得ることが困難になるおそれがある、また、裁判所に予断を与えるおそれがあるといった弊害があることから、これらに十分配慮してという必要があるというところで考えております。

#226
○矢上委員 引き続いて農水大臣に質問ですけれども、一般的に収賄罪と言われたときに、収賄罪には、刑法百七十九条だったですか、三類型があると思いますけれども、御存じでしたらお答えください。御存じでなければ、お答えする必要はございませんけれども。

#227
○野上国務大臣 申し訳ありません、今すぐに、手元にないので、お答えすることができません。

#228
○矢上委員 通告はしておりませんでしたので御説明しますけれども、収賄罪、刑法百九十七条には、単純収賄罪、受託収賄罪、加重収賄罪が規定されております。
 単純収賄罪というのは、分かりやすく言うと、村の建設課長さんに建設業者が、今年もよろしくと言って現金を渡すような程度ですね。受託収賄罪というのは、今度の入札で指名してくれとか予定価格を教えてくれとか、具体的なことを言ってお金を渡す、これは事前であろうと事後であろうと関係ないことですけれども。ただ、この二つの違いは、単純収賄罪は五年以下の懲役、受託収賄罪は七年以下の懲役です。
 それともう一つ、請託した、内々の取り計らいをお願いされたことによって行政の結果がねじ曲げられた場合には、加重収賄罪と呼ばれて、一年以上二十年以下の懲役ということで、かなり格差がございます。この内容は、要するに請託を受けたかどうか、そして、その請託によって行政がゆがめられたかどうか、まさしく、検証委員会に農林水産省がお願いすることは、これらのことの調査じゃないんでしょうか。

#229
○野上国務大臣 農林水産省としても、国民に疑念を持たれることがないように、今後の公判の影響等にも留意しつつ必要な説明を行っていきますが、養鶏、鶏卵行政の公正性について第三者による検証委員会を設置して第一回の委員会開催をしたわけでありますので、この養鶏、鶏卵行政の公正性につきまして、その委員会でしっかりと検証をいただいて、その調査結果を公表したいと考えております。

#230
○矢上委員 あと一つ、刑事訴訟法二百三十九条二項には、公務員の告発義務、「官吏又は公吏は、その職務を行うことにより犯罪があると思料するときは、告発をしなければならない。」と。
 もう一つ疑念があるんですけれども、起訴されても公判に至るまでは、基本的には裏づけ捜査とか補充的捜査を行うんですけれども、検察庁が行う補充的捜査の対象としては、当然、今回実務に携わった公務員の皆さん方も入るんだと思うんですけれども、その検察の取調べ、任意聴取をする相手方とこの検証委員会の相手方はほぼ一致する可能性が高いんですよね。これこそまさに、検察が行うであろう補充的捜査等とこの検証委員会との干渉が起きるんですけれども、かなり、考えれば考えるほど疑問点も湧いてくることでございます。
 そういうことで、この公務員の告発義務とまでいきませんけれども、検証委員会での検証の内容等については、検察庁の捜査に支障が及ばないこと、また、この検証委員会で知り得るべき情報については検察庁と情報を共有するべきだと思いますけれども、農林水産大臣の御意見をお伺いします。

#231
○野上国務大臣 今お話ございましたとおり、やはり、今後の公判への影響等に十分配慮しつつ進めていくことが重要だというふうに思っております。

#232
○矢上委員 今度は総理にお伺いいたしますけれども、いかなる理由であろうと、大臣室で現金を受け取るということは、国民から見ても非常に言語道断な話でございますし、アキタフーズ問題の全容解明につきましても、できれば、西川公也元農水大臣、吉川貴盛元農水大臣、本川一善元農水事務次官に来ていただき、お話を直接聞きたかったんですけれども、残念ながら今回は無理ということでございますけれども、総理、今の段階で言われております大臣室で現金を授受するということは、国家公務員の倫理というよりも政治家として当たり前のことだと思いますので、この点について国民の信頼を失墜しておる現状について、総理に御認識をお伺いいたします。

#233
○菅内閣総理大臣 吉川元農水大臣が収賄罪で起訴されたことは大変残念であります。いずれにしろ、今後裁判が行われる個別具体的な事件に関するものであり、行政府の長としてこれ以上申し上げるべきでないと思いますが、農林水産省において、養鶏、鶏卵行政の公正性について第三者による検証を行っていると承知しており、その中でしっかり対応してほしいと思います。
 いずれにしろ、政治家は、国民の皆さんから厳しい目が向けられていることをしっかりと認識し、自ら襟を正して政治活動を行っていくことが必要だと思います。

#234
○矢上委員 今、これ以上の状況が分かりませんけれども、是非、政治家として、また大臣としての倫理を高めるように御努力いただきたいと思います。
 続きまして、先ほど、世の中の景気が悪いと言いましたけれども、年末年始の直近の統計が政府機関ではなかなかすぐはできないということで、交通事業者に関する二月中の運行状況をお持ちいたしました。
 まず、JR旅客各社の年末年始の利用状況、十二月二十五日から一月五日ということで、年末年始、北海道新幹線二八%、東日本三四%、東海三二%、西日本二九%、そして九州新幹線が四〇%ということで、おおよそ三〇%台。また、在来線の特急等につきましても、おおよそ三〇%の利用状況ということで、これが普通の会社だったら、もう既に倒産しております。
 続いて飛行機ですけれども、今回の緊急事態宣言の延長を受けまして、これは減便率です。JALの国内線の減便率が六一、ANAの国内線の減便率が五七%ということで、六割の減便。国際線は、JALが七八、ANAが国際線八三ということで、約八割の減便率ですね。
 国内線でいうと、四〇%飛行機は飛ぶわけですからいいんですけれども、実際、最近お乗りになってお感じになるように、飛行機はがらがらです。三分の一とか二分の一。四〇%飛行機が飛んでおっても、実際には二〇%しか売上げが上がらないわけですから、これがまさしく緊急事態宣言下における日本の経済が縮小していることを表しているものなんだと思います。
 次に、実は、何で今回公共交通のことを取り上げたかと申しますと、特にバスは、三大都市圏では平成十二年と平成二十九年は輸送人員は変わらないんですけれども、下の黄色いラインのところは地方バスの輸送人員ですが、平成十二年から平成二十九年までで、輸送人員が二五%激減しております。これに更にコロナが追い打ちをかけている状況でございます。
 私も諸外国の例を調べたんですけれども、イギリス、フランス、ドイツでは交通機関を公共財として守ろうという意識が高く、特にフランスでは、全ての人の移動の権利としての交通権を法律で規定しています。
 バス事業者の七割が赤字に陥り、路線バス維持にも地方自治体の支援が欠かせません。日本でも、高齢者の免許返納が増加する中で、公共交通は地域社会の下支え、そして日本の国を形作るという大切な役割を果たしております。持続可能な地域社会と二〇五〇年カーボンニュートラル実現に向けて、公共交通機関に対する抜本的な安定的財源対策に取り組んでいただきたいと思います。国土交通大臣、お願いします。

#235
○赤羽国務大臣 公共交通機関の実態は、今、矢上議員がお示しいただいたとおりだというふうに思っております。
 地域住民の日常の生活の足を支え、また観光等々、経済活動をしっかり支えていただく大変重要な責任を担っていただいているんですけれども、大半の地域で、少子高齢化、人口減少、そして今回のコロナ禍ということで、大変な状況でございます。
 JR各社もそうですし、JRのこれは、特に年末年始は静かに過ごそうということで、GoToトラベルも一斉停止をしたというようなことも影響しているかと思いますが、こうした中で、これまで、持続化給付金ですとか雇用調整助成金等々は行っていて、特に路線の維持というと、一番は地方創生臨時交付金で支えていたということがございました。
 私も、国土交通大臣として、所管省庁として、やはり、まさしくこれから、構造的に大変な、厳しいけれどもなくすことはできない公共交通機関をしっかり支えなければいけないということで、実は、令和二年度の第三次補正予算、そして今御審議いただいている当初予算で、合わせて、この地域交通の路線の維持にも直接使えるような形で、五百億程度の予算を計上させていただいているところでございます。
 路線の維持、事業継続のためのローカル鉄道、バス、ディマンドタクシー、離島航路の運航支援ですとか、また、感染症防止対策も、高性能のフィルター等新技術の導入支援、こうしたものも含めて、やはり国土交通省がしっかりと公共交通機関を守っていくんだということは、気持ちだけではなくて予算もしっかり計上させていただいて、手の行き届く対策をしっかり取っていきたいと思います。
 引き続き御指導よろしくお願いしたいと思います。

#236
○矢上委員 これはなかなか規模の大きい問題でございますけれども、このコロナ禍、またアフターコロナの中で、必ずこの問題は避けて通れない大きな問題となりますので、今の熱意を更に高めて頑張っていただきたいと思います。
 次に、災害対策についてということでございますが、総理は、令和二年七月豪雨の被災地には、あれから視察に行かれましたでしょうか。

#237
○菅内閣総理大臣 令和二年七月豪雨は、多くの人命や家屋への被害のほか、ライフライン、地域の産業等に甚大な被害をもたらしました。亡くなられた方々の御冥福をお祈り申し上げますとともに、被害に遭われた皆様にお見舞いを申し上げます。
 当時、私は官房長官でありましたので、官邸において対応に当たっていたために、被災地の視察はしておりません。しかし、被害状況やコロナ禍での避難所運営、支援ニーズ、こうしたことについて逐次各省庁から報告を受けて、支援パッケージを取りまとめるなど、被災地の復旧復興や被災者の生活となりわいの再建に取り組んできました。その後も、小此木防災担当大臣を派遣をし、報告を受けるなど、被災地の状況を確認をし、被災者の皆さんの日常が、一日も早く取り戻すことができるように支援を進めてきています。
 引き続き、政府一体となって、被災地の状況を的確に把握し、着実に復旧復興、そこに向けてしっかり支援を行っていきたいと思っています。

#238
○矢上委員 総理、当時の現状をお伝えしますと、前日は本当に普通の曇り空、雨で、夜の十時に雨足が強くなり、朝五時頃、消防団の自動車が走って、避難してくださいと言いました。あっという間でした。そして、朝八時にはうちの家もつかりまして、人吉市流域、八代まで三メーター、六メーターつかったんですけれども、そのときに停電で通信手段が何も使えませんでした。
 これは質問する予定だったんですけれども、時間がないので述べさせていただきますけれども、被災者から、消防、警察、役場、全部電話がつながりません。どうしたかといいますと、被災地以外の人が、孤立集落の人が山の上まで登って電波を拾って、ツイッターで送るんです、写真と、助けてくださいと、それを、例えば佐賀県とか東京の人が送り返してくるんです。私のツイッターにそれが入ると、それをスクリーンショットで撮って、そして熊本県の災害対策本部に転送する、こういう形がそのときは普通で。
 私の提案なんですけれども、高速道路に非常電話がありますよね、あれと同じように、ハザードマップの安全圏内の旧役場、支所とか拠点の公民館に、やはり人工衛星を活用したホットラインを、全部とは言いませんけれども、少しずつ配置すべきではないかと思います。
 また、もう一つ、在宅避難者ですね。七月四日に被災して、私のツイッターに、七月十日ですよ、一週間後、親戚が二階と三階に六人避難して、逃げられずに、御飯も食べられないから助けてくださいということで、場所を聞いたら、うちから歩いて五分なんですよ。行ったら、どことも連絡が取れずに、被災の恐怖で親子で二階と三階にこもったまま、一週間そこにおられて、それで、おにぎりを持って行きました。そして、自衛隊からガスこんろとか服とか歯ブラシとかをもらって届けたんですけれども、情報が途絶すると大変な状況です。そういうことも是非御理解いただきたいんです。
 熊本市の友人の一般社団法人minoriというところから提供いただいたんですけれども、仮設から退去した後もやはり孤独死が増えているから、そういう人たちをきちんと見守る、継続的な、ソフトランディングできる支援をつくってほしいという要望がございました。
 あと、最後に一つお願いなんですけれども、復旧復興が始まりますと、窓口に生活再建支援制度とかなりわい再建支援制度のお願いに行くんですけれども、被災者も現場の職員も、不慣れな方もおられます。二回、三回、窓口でトラブると先に進みません。そこで、是非、ベテラン職員の経験をデータベース化して、オンラインの被災者生活再建支援制度、なりわい再建支援制度のシステムをつくっていただければありがたいと思います。
 デジタル社会推進に向けて、是非頑張っていただきたいと思います。
 以上です。

#239
○金田委員長 これにて矢上君の質疑は終了いたしました。
 次に、山井和則君。

#240
○山井委員 五十分間、質問をさせていただきます。
 今、コロナの大変な被害の中で、日本の国というのは、特に、女性に冷たい国ではないか、非正規雇用の方々に対して冷たい国ではないか、また、ともすれば子供たちに冷たい国ではないか。こういう災害のとき、その痛みが一番弱い立場の方々に押し寄せていると思います。そのような立場から、弱い立場の方々の声を、この五十分間、私は代弁をさせていただきたいと思います。
 そして、冒頭ではありますが、日本が女性に冷たい国ではないかということ。先ほど早稲田議員とのやり取りの中で、オリンピック委員会の森会長についての女性蔑視発言のことがございました。
 今見てみても、残念ながら、自民党席はほとんどやはり男性の議員さんなんですね。
 私も、二十年余り前、スウェーデンに二年間留学しておりましたが、スウェーデンでは、議員の方々も、また、役所、いろいろなところの幹部の方々も半分ぐらい女性で、本当に活発にすばらしい議論を女性の方々がされておられました。私は、そういう姿を見て、女性の方々が社会参加をし、堂々と発言されることによって、女性にとっても男性にとっても暮らしやすい社会ができるんだということを感じ、その後、私もこうやって政治を志したわけであります。
 そういう立場からすると、今回の森会長の女性蔑視発言を、男性としても私は許すわけにはいきません。
 その意味で、先ほどの早稲田議員の質問に対して、菅総理は、女性蔑視発言は国益にとって芳しくない、けれども、組織委員会の中の人事で、組織委員会と政府は独立しているという趣旨の発言をされました。
 しかし、調べてみますと、例えば、森会長が選ばれた際、当時の新聞記事をちょっと今振り返ってみますと、その前には、当時の安倍総理と森元総理が会談をされたり、また、二〇一四年一月十二日の報道によりますと、森元首相が大会組織委員会の会長の就任を要請されたということに関しても、当時の安倍首相の意向があったというふうに報道をされております。
 ということは、組織委員会と政府は独立しているといっても、事実上、人事に一番大きな影響力を持つのは菅総理ではないかと思います。
 その意味では、違う組織の話だということではなく、国際問題にもなっている今、森会長のことに関しては菅総理がリーダーシップを発揮されるべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。

#241
○菅内閣総理大臣 大会組織委員会を設立する際に、確かに、下村文部科学大臣と東京都副知事、JOC会長が森会長に就任を要請したことは承知していますが、大会組織委員会は、東京都及びJOCが出資し、その後に設立された法人であります。また、大会組織委員会の運営というのは、法人の定款に基づいて行われるべきだというふうに思います。

#242
○山井委員 いや、実際、森会長が就任するときには、当時の総理大臣の強い意向があったと報道されております。にもかかわらず、いざこういう事態になったら、自分とは関係ないというふうなことで責任を回避するのは、私は問題ではないかと思っております。
 残念ながら、この問題は、今や、国内の問題ではなく、世界中から、日本の国というのは女性蔑視ではないか、そういうふうな非常に厳しい目で見られております。
 その意味では、今こそ菅総理が、先ほど、女性蔑視発言は国益にとって芳しくないという発言をされましたが、まさに国益を考えるのであれば、菅総理が何らかの判断をされるべきときに来ているのではないかと思いますが、菅総理、あくまでも自分とは関係ない話だというお立場を貫かれますか。

#243
○菅内閣総理大臣 まず、東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会のことです。政府とは独立した法人として自ら、そこで理事がいるわけでありますから、そうした中で判断がされるべきものだというふうに考えています。

#244
○山井委員 このことについては、人事のことですから、私たちも本当にこういう質問をするのはつらいわけですけれども、やはり、日本の国が世界の国からどういう国と見られていくのか、女性の方々が生き生きと日本という国では発言し活躍をしている国だ、そういうふうに見られるためには、ここは大きな御判断を菅総理にいただきたいと思っております。
 続きまして、こういうコロナの中でも、残念ながら、菅総理の息子さんの総務省に対する違法な接待の疑惑が持ち上がっております。
 今日は秋本局長と湯本審議官にも御出席いただいておりますので、コロナの質問の前に少し、こういう世の中が一番大変な時期に、私、この件で、やはり安倍昭恵夫人の森友問題を思い出すんですね。そういう、総理大臣の御家族が役所と密接な関係を持って、役所の方々も、やはりちょっとまずいかなと思っても、総理大臣と御家族から言われると、それは断り切れない、そういう部分があるのではないかと。そういうことで政治の私物化、公私混同が進んではならないと思います。
 ついては、秋本局長、今回、十二月十日に菅総理の息子さんから接待を受けた、会食を共にしたと報道されておりますけれども、それまでに何回ぐらい菅総理の息子さんとは会食というものを共にされたことがありますでしょうか。また、その際は、割り勘だったのか、おごられていたのか、また、タクシーチケットをもらわれたようなことがあったのか。失礼な質問かもしれませんが、これはちょっと違法行為につながる問題ですので、あえて質問させていただきたいと思います。秋本局長、お願いいたします。

#245
○秋本政府参考人 お答えいたします。
 お尋ねの件も含めまして、国家公務員倫理審査会そして総務省の大臣官房による、懲戒処分担当による調査の対象となっております。調査を受ける立場として、真摯に対応してまいりたいと思っております。この場での答弁は控えさせていただきたいと思っております。

#246
○山井委員 調査といいますか、今回の件で今調査しているんだと思うんです。それまでに何回ぐらい飲食を共にしたかということは別に調査と直接関係ないと思いますが。
 なぜこんなことを言うかというと、隠せば隠すほど、闇が深いような印象を私たちは受けてしまうんです。だから、やましくないのであれば、そのときが初めてであったのか、それとも、それまでから何回か飲食を共にされたことがあったのか、そのことはここで御答弁されたらいかがでしょうか。

#247
○秋本政府参考人 お答えいたします。
 会合に至った経緯やその背景も含めまして調査の対象となっておりますので、この場での回答は控えさせていただきたいと思います。

#248
○山井委員 その調査以前の話を聞いているんです。
 ということは、分かりませんが、今回が初めてじゃなくて、それまでから会食を共にされていたのでしょうか。
 湯本審議官にも同じ質問をさせていただきたいと思います。
 この度、十二月十四日、コロナの自粛がかかっているそのような時期、息子さんとおすしを共にされたという報道でございます。このときが初めてであったのか、それとも、それまでにも何度か会食を共にされたことがあったのか、いかがですか。

#249
○湯本政府参考人 お答え申し上げます。
 この件につきましては、現在、総務省及び国家公務員倫理審査会で調査中だと認識しておりますので、恐縮でございますが、御答弁は差し控えさせていただきます。

#250
○山井委員 秋本局長、報道では、何度か食事したことがあったというふうな報道もあったのではないかと思っておりますが、そこは真実は分かりませんが、秋本局長、そうしたら、今回が初めてだったというわけではないということですか。もう一度御回答ください。

#251
○秋本政府参考人 過去の経緯も含めまして調査の対象となっておりますので、この場での回答は控えさせていただきたいと思います。

#252
○山井委員 そもそも、衛星放送関連会社に総理大臣、元総務大臣の息子さんが入っておられ、そこの方々と総務省の方々が、まあ情報交換は別に構いませんけれども、こういう飲食をするというのは、非常に違法の危険性があるのではないかと思います。
 この調査について、今、総務省、調査をしていると思いますが、いつ回答が出ますか。これは時間をかけてやっていることじゃなくて、事実関係は単純ですから、もう今週中にも調査結果を出していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

#253
○武田国務大臣 今回の件では、本当に、国民に疑念を招くような事態になりましたこと、おわびを申し上げたいと存じます。
 具体的ないつかについては、これは倫理審査会の指導に基づいて、我々も徹底して調査を行っておりますし、迅速にしなければならないと思いますけれども、倫理審査会の指導を仰ぎながらやるというようなことと同時に、相手方、民間企業にも協力を求めていかなくてはならないわけでありまして、現時点で私の方からいついつということをお答えすることはできない。御理解いただきたいと思います。

#254
○山井委員 先ほど秋本局長、もう一度お聞きしますが、やはりこれは調査以前の問題なんですね。それまでに、調査になっているのは今回の会食ですけれども、それ以前に何回か飲食されていたのか。それぐらいはお答えください。

#255
○秋本政府参考人 お尋ねの件につきまして、ただいま調査を受けている最中でございまして、個別の内容は差し控えさせていただきます。
 いずれにしても、調査を受ける立場として、その調査には真摯に対応してまいりたいと思っております。

#256
○山井委員 報道にはもう出ております。報道に出ていることがなぜ国会で言えないんですか。お答えください。

#257
○秋本政府参考人 報道がなされていることは承知しております。
 ただ、現在、国家公務員倫理審査会そして総務省大臣官房による、懲戒処分担当による調査を受けている最中でございまして、これは相手先の企業のこともあるものですから、個別の内容は差し控えさせていただきたいと存じます。
 いずれにしても、調査には真摯に対応してまいりたいと考えております。

#258
○山井委員 調査は始まっているんですか。何回ヒアリングを受けられたか、お答えください。

#259
○秋本政府参考人 調査は受け始めております。

#260
○山井委員 何回ですか。答えてください。先ほど質問したけれども、何回ヒアリング調査を受けましたか。(発言する者あり)

#261
○金田委員長 静粛に。

#262
○秋本政府参考人 調査の内容に関わることについて、調査を受ける立場の私から御答弁差し上げるのは控えさせていただきたいと思います。

#263
○山井委員 これは早急に調査結果を出していただきたいと思いますが、人事院にも申し上げたいと思います。
 人事院、この件はそれほど複雑な案件ではないと思います。早急に調査結果を出すべきと考えますが、人事院、いかがでしょうか。

#264
○荒井政府参考人 この案件につきましては、職員が倫理法に違反する行為を行った疑いがあるとして、総務省から二月二日に調査を行う旨の通知を受けており、現在、総務省において調査が進められておると承知をしております。
 国家公務員倫理審査会といたしましては、総務省において厳正、迅速に審査が行われるよう、必要に応じ助言等を行うなど、今後とも適切に対応していく所存でございます。

#265
○山井委員 これ、人事院で調査やっているんじゃないんですか。総務省ですか、人事院ですか、明確に、どちらが調査しているのか、お答えください。

#266
○荒井政府参考人 先ほどもお答え申し上げましたとおり、職員が倫理法に違反する行為を行った疑いがあるとして、総務省から二月二日に調査を行う旨の通知書を受け取り、現在、総務省において調査が進められているものでございます。

#267
○山井委員 秋本局長、確認ですが、今調査を受けているのは総務省ですか。

#268
○秋本政府参考人 お答えいたします。
 今調査を受けているのは、総務省の大臣官房から調査を受けております。

#269
○山井委員 元総務大臣の菅総理大臣におかれましては、結局、息子さんのことでこのような、今、違法接待の疑惑になっております。
 菅総理は、息子さんは別人格ということをおっしゃったんですけれども、普通の一衛星放送関連会社の社員さんが総務省の名立たる幹部を夕食に誘ったって、絶対来ません。総理大臣の息子だからではないんでしょうか。その意味では、菅総理も今回の事案について責任は感じておられますか。

#270
○菅内閣総理大臣 関わった者が誰であれ、国民の皆さんの疑念が抱かれることのないように、総務省においてしっかり事実関係を確認した上で、ルールにのっとって対応してもらいたいと思います。

#271
○山井委員 いや、これ、誰であってというか、総理の息子さんだからこういう接待疑惑が大問題になっているんです。これ、総理の息子さんじゃなかったらこんなことになっていないんです。
 先ほども、秋本局長、お聞きしましたが、今回初めてなんですか。それとも、今までから会食していたことがあるんですか。これは、報道には答えているわけですから、国会でそれに答えないということは許されないことです。答弁ください。

#272
○秋本政府参考人 複数回会食に行った者がいるという報道がなされていることは承知しております。
 ただ、現在、総務省そして国家公務員倫理審査会の調査を受けている最中でございまして、個別の内容は答弁を差し控えさせていただきます。
 いずれにいたしましても、調査を受ける立場として、真摯に対応してまいりたいと思います。(山井委員「いや、これでは駄目です、ちゃんと答えさせてください」と呼ぶ)

#273
○金田委員長 もう一度答えてください。
 総務省情報流通行政局長秋本芳徳君。どうぞ答えてください。

#274
○秋本政府参考人 お答えいたします。
 調査につきましては、総務省の大臣官房の懲戒処分担当が国家公務員倫理審査会の指導助言を受けつつ、調査対象者、私どもへのヒアリングや関係資料の収集、そして関係者、本件の場合、相手先企業である東北新社様からの事情聴取等を通じて、具体的な事実関係の解明を行うものと承知しております。
 いずれにいたしましても、調査を受ける立場にある者として、調査には真摯に対応してまいりたいと考えております。(発言する者あり)

#275
○金田委員長 この問題について、だから、後に、理事会で後刻、協議させてもらいます。(発言する者あり)協議をさせていただきます。理事会で協議をさせていただきます。
 質問は続行してください。質問を続行してください。(発言する者あり)
 答える範囲で、答える範囲でしっかり答えてください。答える範囲がここまでかどうかは、後刻、理事会で協議をいたします。
 答えてください。秋本芳徳君。

#276
○秋本政府参考人 本件調査につきましては、総務省の大臣官房の懲戒処分担当におきまして、国家公務員倫理審査会の指導助言も受けつつ、私どもへのヒアリングや関係資料の収集、そして関係企業、東北新社様などからの事情聴取を通じて、具体的な事実関係の解明を行うものと承知をしております。
 いずれにいたしましても、調査を受ける立場として、調査に真摯に対応してまいりたいと考えております。

#277
○金田委員長 いいですか、皆さん。この問題については、今、理事会で協議を重ねている最中であります。だから、これに対しては、この後も引き続きしっかり、しっかり協議をしていただきます。
 以上。(発言する者あり)
 呼べる、協議が調った人については、呼んでおります、全部。(発言する者あり)戻って、質問を続けてください。(発言する者あり)いや、それを協議をして、結果、こういう答弁をしていることについては、後ほど協議を続けさせていただきます。
 協議が調わない現状では質問を続行してください。質問を続行してください。(発言する者あり)止めればいいものではないです。後刻、協議をいたします。(発言する者あり)席に戻って。続けてください。
 協議が調っていない以上、できる限界までやらせています、委員長としては。(発言する者あり)静粛にしてください。だから、後刻、理事会で協議をいたします。
 続けてください、質問を。山井和則君。(山井委員「協議するんだったら時計を止めてください。私の質問時間なんだから」と呼ぶ)
 理事会で協議が調えば、更に皆さんの意見が通ることはあります。ただ、理事会の協議を前提にせざるを得ません。(発言する者あり)誠実です。(発言する者あり)いやいや、それは、そうではありません。理事会で協議をさせていただきます。(発言する者あり)いや、それはできません。
 質問を続行してください。(発言する者あり)
 私は、答えられることを限界まで答えてくださいと申し上げている。(発言する者あり)それも含めて協議をします。だから、協議の場でおっしゃってください。時計は止めるつもりはありません。
 続行してください。(発言する者あり)
 静粛にしてください。私は、今さっき申し上げた、答えられる限界は……(発言する者あり)与党の理事を呼べ、それじゃ、ちょっとだけ、理事、出てきてください。(発言する者あり)
 静粛にしてください。(発言する者あり)いや、だから、協議を後刻行います。その場でやってください。(発言する者あり)いや、協議も意見も調わないんだから、進めてください。(発言する者あり)
 私は何度も、いや、ちょっと待ってください。理事ね、ちょっと待って。この後の協議を言っているんだから、それに応じてもらわなきゃいけない。(発言する者あり)
 いや、お互いの協議が調わない結果は、それは、それを前提に進めざるを得ないです。(発言する者あり)進行。進行。もちろん進行をお願いしています。(発言する者あり)時計は回っています。時計は回っています。早く戻ってくださいよ。(発言する者あり)
 申し上げる限界をおっしゃってくれと申し上げたつもりですから、その中で、発言があった、それを前提に協議を重ねるしかないんだと思います。
 先ほど退出された野党の方々にお戻りいただくために今努力しておりますので、もうしばらくお待ちください。
 先ほど申し上げたとおり、努力をしておりますが、今の段階で速記を止めていただくようお願いします。
    〔速記中止〕

#278
○金田委員長 速記を起こしてください。
 この際、一言申し上げます。
 委員長として、今後の委員会運営につきましては、より一層、公正円満に努めてまいります。
 この際、理事間の協議に基づき、山井君の残余の質疑を行います。山井和則君。

#279
○山井委員 残り三十分、質問させていただきますが、まず最初に申し上げます。
 当たり前の委員会運営をやっていただきたい。あなたは自民党の予算委員長ではないんです。この審議で当たり前のことすら役人の方が答弁をしない、それでは政策の議論も真相究明も進みません。そのことは猛省を求めたいと思います。
 今まで私たち国会審議をする中で、野党の理事が出たら与党の理事も出て、そこで時間を止めるか止めないか、そういうことを議論して、民主的な運営の中で、よりよい政策議論ができるわけであります。そのことを猛省を促したいと思います。
 それでは、先ほどかたくなに答えられなかった秋本局長、菅総理の息子さんと、今回の会食以前に何度会食されたか、そして、その場合は、タクシーチケット、あるいはおごられたのか、そのことをお答えください。

#280
○秋本政府参考人 お答えいたします。
 菅正剛さんとは、平均いたしますと、一年に一回程度、会食の機会を持たせていただいてまいりました。
 また、お尋ねの、私自身の負担をした回数がどれほどあるかというのは、今、調査を受けている最中でございますので、先方に確認を要する事項でもございますので、この場での回答は控えさせていただきたいと思います。
 いずれにいたしましても、総務省大臣官房の懲戒処分担当と国家公務員倫理審査会の調査に対しまして、調査を受ける者として真摯に対応させていただく所存でございます。

#281
○山井委員 最初からそういう答弁を正直にされたらよかったんじゃないんですか。そういう当たり前の事実関係すら答弁しない、そういうことでは委員会運営は成り立ちません。引き続き、また質疑をさせていただきたいと思いますが、少し、ちょっとコロナの話に移りたいと思います。
 菅総理、先ほど、川内議員の続きでありますが、大企業への休業支援金の問題、非正規の方々を対象にするということで、一月二十九日に二人の大企業非正規の方々に面会を菅総理にいただきました。今日も午前中からお二人、傍聴にお越しになっておられます。
 といいますのが、一月八日からということでは、お二人はほとんど対象にならないんですね。昨年の四月に、もう仕事がなくなった、あるいは大幅なシフトカットになっているわけですから、お二人は対象にならないということで。
 どういうふうにおっしゃっておられたかといいますと、非常にショックを受けておられまして、例えば、これで昨年苦しかった分が補償されるから本当によかったねと先週木曜日には菅総理の答弁を聞いて思っておられたけれども、去年の分が対象にならなければほとんど意味を成さないといいますか、本当に正直戸惑っていますし、とても悲しい気持ちでありますと。菅総理に面会してお話を聞いていただいて何とかなると思って、大企業に休業支援金の対象拡大がされると菅総理から言っていただいた、しかし、翌日、実際一番困っている昨年分が対象にならないと聞いてショックを受けた。
 また、昨年四月からの休業で生活が苦しくなった自分や周囲の話を菅総理にお渡しした手紙にも書きました、みんな貯金を切り崩し、節約をして乗り越えてきたのに、一番苦しんだ時期の支援をしないとは、伝えたかったことが伝わっていない、多くの人の救済のために早急に改善してほしいですということを面会した方はおっしゃっておられます。
 また、面会した男性の方は、今まで頑張ってきて、昨日大企業にも休業支援金が出ると聞き、みんなにも伝え、喜んでいました、でも、今回の内容を見たら、対象は一月八日分からだと、政府がこんなことをやるんだって本当にあきれ返っている、とても納得できない、泣き寝入りしている人はいっぱいいるんですというふうに、先日の一月八日からという発表に失望をされているんです。
 そこで、菅総理には面会をしていただいたことには大変心から感謝を申し上げながらも、残念ながら、今お聞きいただいたように、今日もお越しいただいておりますけれども、自分たちが救っていただきたい対象になるための、昨年四月からという対象になっていないんですね。
 それで、菅総理、心からのお願いなんですが、会って話を聞いていただいた以上、菅総理もそのお気持ちはあると思いますので、今日も傍聴に来られているその面会されたお二人の方々が救済の対象になるような、去年四月に遡っての大企業の非正規の休業支援金の対象拡大をお願いしたいと思います。いかがでしょうか。

#282
○菅内閣総理大臣 企業の雇用維持の取組に対して雇用調整助成金の特例措置を講じ、休業手当の支払いを支援することを基本として対応してきましたが、昨年末から、感染が拡大する中で、大企業においても新型コロナウイルス感染症への対応が長期化しており、雇用維持の支援策を更に強化する必要があると考えています。
 このため、今般の緊急事態宣言の下では、大企業に対しても雇用調整助成金の特例措置の助成率を最大十分の十に引き上げるとともに、大企業に雇用され、休業手当を受け取りづらい勤務形態の方も休業支援金の対象になることとしました。
 なお、休業支援金の拡充については、シフト制で働く労働者等が多い飲食業に大きな影響が出ることなどが見込まれることに対応することを基本的な考え方として、具体的な対象範囲や申請手続等の詳細については検討中であり、厚生労働省においてしっかり検討させたい、こう思います。

#283
○山井委員 先日、一月二十九日に会っていただいたわけです。それで、私が聞いたんですからという前向きなお話があったと聞いておりますので、是非、改めて、お二人に会われてその要望を聞かれたわけですから、少なくともお二人が対象になるような、大企業の非正規の休業支援金の対象を拡大するということ、お答えいただけませんか。

#284
○菅内閣総理大臣 今私が申し上げたとおりでありまして、厚生労働省においてしっかり検討させたいと思います。

#285
○山井委員 そこは明確にお答えください。
 なぜならば、九十万人の実質的失業者という方が、野村総研の調査でも、ここにおられます。女性だけで九十万人、シフトが半減以下で休業手当ゼロ。男性を入れると百数十万人。その中で、大企業の方々は、数十万人の方がコロナの影響で緊急事態宣言などで仕事がなくなったか大幅減なのに、休業手当が四月から十二月までほぼゼロなんです。数十万人おられるんです。その数十万人の代表として、お二人が必死に総理大臣に面会をされたんです。
 ですから、その二人、面会したお二人は、大企業で休業支援金の対象とするということをお答えいただけませんか。菅総理、お願いいたします。

#286
○菅内閣総理大臣 度々申し上げていますけれども、具体的な対象範囲や申請手続の詳細について今検討中であり、しっかりと厚生労働省において検討させたい、そう思っています。

#287
○山井委員 でも、そこは、ちょっとこれは大事なことなんです。
 残念ながら、女性の自殺者も昨年は八百八十五人増えています。六千九百人、去年、残念ながら、女性で自ら命を絶たれた方の中には、こういう非正規雇用で仕事がなくなった方もおられる。野村総研の調査でも、六二%の方が今の金銭的な状況では生きていくのに対して不安があるとまでおっしゃっているんです。その方々に、遡って四月から休業支援金が入るかどうかで、命が懸かっているんです、生活が懸かっているんです。
 せめて、総理、お聞かせください。面会したお二人の方は救済するお気持ちはあるんですか、ないんですか。総理大臣のお気持ちを、せめてそれをお聞かせください。総理大臣のお気持ちをお聞かせください。総理、お願いいたします。

#288
○菅内閣総理大臣 私は、お会いをして、政府としては考えなきゃならないという形の中で、私自身、具体的な対象範囲や申請手続の詳細については厚生労働省で検討するように指示をしているところであります。

#289
○山井委員 こうやって総理大臣と議論できることはそうないと思いますので、本当に、くどいようですけれども、今のお話では、会われたお二人が救済される、今日もお越しになっているお二人に代表される方々を救済するようにという趣旨で、厚生労働省に制度設計を今指示しているという理解でよろしいですか。
 菅総理の意向を聞いております。厚生労働省には聞いておりません。菅総理の指示を聞いておりますので、菅総理の思いをお聞かせください。菅総理の思いを聞いておりますので、厚生労働省は結構です。また後日、田村大臣とは議論しましょう。菅総理の思いをお聞かせください。総理の思いをお聞かせください。

#290
○菅内閣総理大臣 大企業であっても休業手当を受け取りづらい勤務形態について休業支援金の対象とすることとして、厚生労働省に指示をし、私、検討をさせているところです。
 今まさに、厚労省の方で検討しているというふうに思います。

#291
○山井委員 今日も傍聴にお越しをいただいておりますし、お二人の要望を基に検討を指示しているわけですから、当然、菅総理としては、この二人が、一月八日とか去年の秋からではお二人は対象になりませんから、去年の四月に遡っての検討だというふうに受け止めさせていただきたいと思います。早急にその結論を出していただきたいというふうに思います。
 それで、それにも関連して、当日、一人親家庭のお母さん方お二人に会われて、給付金の要望をお受けになられたと思います。今日の配付資料にもそれが出ていると思います。その中に、是非給付金を支給してほしいという要望でございました、今日の配付資料四ページ、進学や進級に備えて低所得の子育て家庭に給付金を支給してくださいと。
 それで、この配付資料にありますように、このページにありますように、私たちも、先日、議員立法を提出をさせていただきまして、十七ページ、十二月末に与野党で合意をして出すことになりました特別給付金、子供一人五万円、そして二人の場合八万円、三人の場合十一万円、この特別給付金を、一月と三月、再度支給してほしい、ということは三月に二回分ということですけれども、これを、二人親家庭の低所得の住民税非課税世帯も含めて、合計約百六十万世帯にこういう給付金を出してほしいという子供貧困給付金法案を提出しましたが、あの一人親家庭の方々も、菅総理とお目にかかって、是非ともこの給付金をという要望をされました。
 しかし、残念ながら、菅総理から今来ている答えは総合資金貸付けとか緊急小口とか、給付金をとお願いしたんですけれども、貸付けをという答えが菅総理から戻ってきているんです。
 改めて申し上げますが、今日の配付資料にもありますように、やはり返さねばならないということで、実際、様々な調査では、二割ぐらいの人しか利用していないとも言われておりますし、今日も記者会見がございましたが、一人親家庭あるいは子供の貧困に取り組む団体の方々が、是非ともこの三月に再び給付金をという要望をされておりますし、聞くところによりますと、女性活躍支援の自民党の議連の方々もこの要望をされているということであります。
 ついては、面会してくださった菅総理にこの点もお伺いしたいんですけれども、貸付けじゃなくて、是非給付金を、二人親も含めた低所得の子育て家庭に支給してもらえませんでしょうか。菅総理にお伺いをいたします。

#292
○菅内閣総理大臣 とりわけ経済的に厳しい状況にあり、一人親家庭の皆さんに対して、私、昨年の暮れに二回目の給付の再支給を決断をいたしました。そして、今回は、この新型コロナの影響が長引く中で、依然として生活に厳しい御家庭があると認識をしており、手元資金にお困りの方には、緊急小口資金等の限度額を二百万円に拡大しています。そして、所得が減っている方々には返済を免除できるよう、具体的な案件についても今検討させているところです。さらに、収入が減少して家賃にお困りの方については、住居確保給付金について、再度の支給によって更に三か月分の家賃を支援することにいたしています。
 低所得者の世帯の方々についても、こうしたセーフティーネットを活用して、個々のニーズに寄り添った継続的な自立につなげていくような、そうした対策をしっかり講じていきたいと思います。

#293
○山井委員 やはりこれは、生活で困っている方に更にお金を借りろというのは酷なんです。やはりそこは、菅総理、本当にそういう貧困で苦しんでおられる方々のお気持ちを分かっていただきたい。だから、この方々は給付をお願いしに来ているんです。
 去年八月、十二月、私たち、力を合わせて、特別給付金、一人親家庭に給付しました。あの八月、十二月より今の二月、三月の方が、緊急事態宣言の延長でより状況は厳しくなっているんです。四月に子供たちを泣かせないためにも、是非とも給付金を三月にお願いしたいと思います。
 それと、このコロナの延長に関する悲鳴は様々なところから来ております。緊急事態宣言の再発令で、日中も外出もランチも自粛ということで、飲食店、昼のみならず、様々な業界が、業種が打撃を受けております。昨日のJNNの調査でも、六六%の国民は、緊急事態宣言の延長による経済支援策は不十分。十分と答えたのは一九%。
 そこで、菅総理にお聞きしますが、今の一時金などの六十万円、三十万円、法人と個人ですか、これについてはまだまだ全く不十分だと思います。例えば三割減でも支給するとか、新規開業の方でも支給するとか、あるいは、晩の一律六万円でなくて、私たちが要望しているように、規模に応じてもう少したくさん一時金を出す、協力金を出すとか、そういうことの大幅な拡充を検討すべきかと思いますが、菅総理、いかがでしょうか。菅総理、お願いします。今、手を挙げられたんです。菅総理、お願いします。

#294
○金田委員長 国務大臣西村康稔君。(山井委員「いや、菅総理」と呼ぶ)初めに一言答えてもらいます。(山井委員「じゃ、時間を延ばしてくださいよ、そうしたら」と呼ぶ)
 短めに。

#295
○西村国務大臣 はい。
 まず、協力金については、最大六万円、百八十万円ということで、これは大企業も含めて店舗ごとに出すことにしておりますし、御案内のように、雇調金も一人当たり三十三万円まで、これは人数に応じて出ますので、規模に配慮した措置となっております。あわせて、一時金については、今回、延長したということで、六十万円、三十万円に引き上げております。加えて、一兆円の地方創生交付金を配分をいたしました。
 これで、おっしゃったような三〇%のところも場合によってはそのお金を使ってカバーしていただくとか、あるいは対象でないところをうまくカバーするとか、六十万円、三十万円は、地域、業種問わず、要件は経産省で今詰めておりますけれども、外出自粛の影響を受けた方は五〇%以上であれば対象になるということでありますので、いずれにしましても、しっかりと支援策を講じていきたいというふうに考えております。

#296
○菅内閣総理大臣 今回の緊急宣言では、この一年間の経験を踏まえて、専門家の皆さんが対策の急所と指摘している飲食店の営業時間短縮を中心とした対策を行っており、こうした措置の影響により売上げが大幅に減少した事業者には一時金を支給することにしました。
 支給の上限等については、今大臣が答えたとおりであります。

#297
○山井委員 このままでは、残念ながら、三月末に倒産、廃業が本当に大幅に増えると思います。失業も増えると思います。それを止めていくためには、今のこの額あるいは要件では全く無理だと思います。
 それについて、私たちの党では、今までから、規模に応じた二回目の持続化給付金や家賃支援金を再支給すべきではないかということを私たちは申し上げております。
 そのことについて、菅総理、いかがでしょうか。

#298
○菅内閣総理大臣 まず、意見としてそこは伺っておきたいというふうに思います。
 今申し上げましたように、今回の緊急事態宣言は、一年間、前の経験を踏まえた上で、急所と指摘する飲食を中心に時間短縮などを行っていただいているのであり、売上げが大幅に減少した事業者は一時金で支給することにしています。
 その上で、大企業、中小企業に対しても、雇用調整助成金による人件費の支援だとか政策投資銀行による危機的対応融資による資金繰り支援、さらに、中堅企業については事業転換を支援するための補助金も活用することができる、このような規模に応じた支援を行っており、こうした支援も併せて雇用そして事業を守っていきたいというふうに思っています。
 なお、昨年、緊急事態宣言では、全国を対象地域とし、幅広い業種に休業要請を行いましたが、今回は状況が異なることから、昨年の持続化給付金や家賃支援給付金を再度支給することは考えていないということであります。

#299
○山井委員 状況が異なるとおっしゃっていますが、逆に言えば、一年間続いて、飲食店のみならず、様々な業種は、本当にもうお店がもたない、会社がもたない、塗炭の苦しみを味わっておられて、これは三月末に倒産、廃業、失業が急増するというふうに見られております。
 菅総理、昨年の状況と違うということですけれども、昨年四月と今の状況はどちらが中小企業やお店は苦しいと認識しておられますか。
 菅総理の認識を聞いております。菅総理としてはどちらが苦しいと、これは国民も知りたいと思っていると思います。総理としては、昨年四月と今とどっちが苦しいと思っておられますか。

#300
○金田委員長 西村国務大臣の後、総理に答弁をお願いいたします。

#301
○西村国務大臣 これはなかなか単純に比べられないものだと思います。
 中小企業の皆さん中心に、四月、五月は意図的に経済を止めましたので、これは多くの事業者の皆さんに時間短縮あるいは休業要請も行いましたので、大変厳しい状況にあったと思います。
 そしてその後、一年間近くたっている中で、様々、消費が戻ってきた、景気もよくなってきたときもあります。しかしその後、年末から年始にかけて、また再びこうした形で時短のお願いもしているところであります。
 ただ、今回は、先ほど来総理が答弁されていますように、飲食の方々に特にお願いをしておりまして、飲食の皆さんには、大変厳しい状況にあるということでしっかりと支援を行って、何とか踏ん張っていただきたいと思いますけれども、そしてそれ以外の方も、これだけ長い期間が続いておりますので、厳しい状況にあるのは当然でございます。しっかりと支援をしていきたいと思います。
 ちなみに、昨年の倒産は例年よりも少なく、これは、無利子無担保の融資、これもしっかりと行ってきた、あるいは、御指摘のあります持続化給付金などで対応してきた、このことが一定の効果を持ったものというふうに思いますけれども、いずれにしても、今なお厳しい状況にある皆さん方をしっかりと支援をしていきたいというふうに考えております。

#302
○菅内閣総理大臣 確かに、去年の倒産はまだ少なかったわけですし、そして今年、現時点においての失業率も先進国では一番低い状況であることも、そこは御理解をいただきたいと思います。
 とはいえ、昨年の緊急事態宣言、そして本年の二回目の緊急事態宣言、それぞれ、確かに昨年と規模は違いますけれども、一年間大変御苦労された中でまた今年の宣言でありますから、そうした中で大変な御苦労をおかけをしている。このことについては、私、最高責任者として心から感謝と御礼を申し上げたいというふうに思います。
 いずれにしろ、国民の皆さんの御協力をいただいて、ここに来て一挙に陽性者数が減少してきていることも、これは事実だというふうに思います。
 政府の緊急事態宣言に多くの国民の皆さんが協力をしていただいて、だんだんとその効果が出てくること、ここも心から感謝を申し上げながら、何としても感染拡大を阻止をして、そして、雇用を守り、事業を継続をさせる、ここを最優先に全力で取り組んでいきたいと思います。

#303
○山井委員 私は、残念ながら、菅総理の認識は間違っていると思います。
 去年四月から一年近くたって、中小企業、商店の方、飲食店以外も、本当にもう大変な苦しさです。その認識が、菅総理は、私は、余りにも今の地域の苦しさが分かってなさ過ぎる。このままいくと、三月には倒産、廃業、失業が急増します。その認識を改めていただきたいと思います。
 最後、少しだけ時間が残っております。改めて、湯本さん、そして秋本さんにお聞きします。
 これは先ほど秋本さんにも聞きましたが、湯本審議官、今まで菅総理の息子さんと今回以前に何度食事して、タクシー券、そしてまた、おごってもらったか、そのことをお答えください。

#304
○湯本政府参考人 お答え申し上げます。
 これまで、菅氏との間では、記憶している限り、大体一年に一回程度はお会いして会食した記憶がございます。
 その他、御質問の点につきましては、ただいま調査を受けている身でございますので、お答えを差し控えさせていただきたいと思います。

#305
○山井委員 やはり、衛星放送関連会社に息子さんが就職されて、今おっしゃったように、今回だけじゃなくて定期的に会食をされていたと。
 お二人にお伺いします。
 次、年に一遍ということは、今まで大体何回ぐらいですか。それぞれお答えください。

#306
○秋本政府参考人 いつ頃から年に一回程度お会いする機会をいただいてきたかというのは、私自身の記憶を確かめますとともに、先方に確認を要する事項でもございます。実際、総務省の大臣官房の懲戒処分担当の方でも第三者の立場から調査を行うということでございまして、きちんと確認をした上でと思っております。
 この場での答弁は控えさせていただきたいと思っております。

#307
○湯本政府参考人 お答え申し上げます。
 私の方も、先方がある話でもございますし、ただいま調査を受けている身でございますので、この場での回答は差し控えさせていただきます。

#308
○山井委員 総務省、人事院において早急に調査をしていただきたいと思っております。
 それで、菅総理、また話が戻りますが、もう一つだけ休業支援金について確認したいと思います。
 今、一月八日から、あるいは昨年十一月からとか、休業支援金、大企業非正規の対象拡大の議論が出てきておりますが、確認しますが、一月八日からとか去年の十一月からでは、御面会されたお二人は休業支援金の対象にほとんどならないということは認識はおありですか、総理としては。総理、お願いいたします。

#309
○菅内閣総理大臣 先ほどお答えしましたとおりに、今、経産省において検討を更に……(発言する者あり)大変失礼しました、厚労省において検討を指示させているところであります。

#310
○山井委員 いや、質問にお答えください。大事なところなんです。
 一月八日とか去年の十一月からでは、お二人は、要望したけれども、自分たちは対象にならない、救われないということをおっしゃっているんです。そのことはそのとおりだという認識は、菅総理はお持ちですか。菅総理の認識をお聞きしております、菅総理。菅総理、菅総理の認識です、菅総理。

#311
○金田委員長 時間が参りましたので、簡単にお願いをいたします。

#312
○菅内閣総理大臣 私が今申し上げたとおりであります。

#313
○山井委員 いや、いや、答えていない、答えていない。どういうことですか。対象になると認識しているのか、ならないということは認識、そのとおりというのはどっちなんですか。お答えください。

#314
○金田委員長 時間です。

#315
○山井委員 どちらなんですか。お二人が対象にならないという認識はあるのか、それだけお答えください。

#316
○金田委員長 時間が来ていますよ。

#317
○菅内閣総理大臣 私、厚労省に検討を指示しているということであります。

#318
○山井委員 以上、終わらせていただきます。ありがとうございました。

#319
○金田委員長 これにて山井君の質疑は終了いたしました。
 次に、高橋千鶴子君。

#320
○高橋(千)委員 日本共産党の高橋千鶴子です。
 世界の新型コロナウイルス感染者数は一億五百万人を超え、死者も二百三十万人を超えております。日本でも、感染者は四十万人を超えました。お亡くなりになられた方々に心から哀悼の意を表するとともに、療養中の皆様にお見舞いを申し上げます。
 今日から緊急事態宣言は延長になりました。総理が本当に国民の命と暮らしを守りたいと思うのなら、感染拡大を抑え込むこと、そのためにはもっと早く決断するべきでした。
 昨年二月六日の本委員会で、私は、武漢が閉鎖されたのは一月二十三日、それまでは自由に往来していたこともあり、既に市中感染があるはずであること、いわゆる武漢縛りや、発熱があっても四日待てといった受診の目安により検査数が絞られていたことを指摘しました。受入れ可能な病床数を政府は把握しているのか、医療資器材の備えはあるのか、ただしました。
 仙台市で老人福祉施設をしている方が、こうおっしゃっていました。コロナ禍で一年、初めての出来事で戸惑いながらずっとやってきた、東日本大震災のときと似ている、正解のないまま頑張ってきたし、職員は、自分がウイルスの媒介とならないように、絶えず緊張とストレスの中で働いてきたというものです。
 総理、この言葉をどう受け止めますか。未知のウイルスであり、治療法もワクチンもありませんでした。最初から正解がないからこそ、当初の判断、対応が遅れ、感染拡大に歯止めをかけられなかったことを率直に認めたらよいのではありませんか。

#321
○菅内閣総理大臣 新型コロナとの戦いが始まって約一年、私自身、官房長官として、そして内閣総理大臣として、最前線で戦ってきました。
 特に総理大臣になってからは、まさに国民の皆さんの命を、暮らしを守り抜く最高責任者として、連日、コロナ対策、感染拡大防止のために、いろいろな方からお話を伺い、そしてまた感染状況を把握し、対策による国民の皆さんの生活やなりわい、こうしたものに思いをはせながら、適切な判断を行い、必要な対策を講じてまいりました。
 そして、私自身、一月四日の日に、緊急事態宣言を発するということを表明をさせていただきました。状況を見るときに、十二月二十三日の段階では、まだ宣言を出す状況ではないという専門家の御意見でした。そして、一月四日に、私自身が緊急事態宣言を記者会見の中で発表をいたしました。そのときに、その翌日に、一月五日に、まさに今発出する時期だと専門家の皆さんからの提言もいただいております。
 結果的には、東京を始め全国の感染者数はそれ以後大きく減少し、緊急事態宣言を発出した週と先週を比較すると、新規感染者数は六割以上も減少しています。これは、飲食を中心にする今回の対策が効果を上げているものと考えます。
 私自身、この宣言をいつ出すかについて、悩みに悩み、苦しみに苦しむ中で、自分で判断をさせていただきました。後手後手という批判があることも十分承知をしています。
 ただ、これを宣言をすることによって、多くの国民の皆さんにいろいろな制約をお願いをせざるを得なくなるわけであります。この特措法が成立したときには、とにかく徹底をして、慎重な上にも慎重にしてこの緊急事態宣言をするようにという附帯決議もついています。また、専門家の皆さんに相談するようにという、そうした附帯決議もついています。そういう中で、私自身が判断をして、今日に至っております。
 とにかく、国民の皆さんの協力をいただいて、一日も早く感染拡大を防止、阻止したい、その思いであります。

#322
○高橋(千)委員 私の質問を全然聞いていないんですよ、総理。
 緊急事態宣言のことを聞いているわけじゃありません。会見はもう十分聞きました。いろいろ悩みながらとおっしゃいました。それも会見でおっしゃいました。
 私は、そうじゃなくて、初めから正解はないんだとチャンスを与えましたよ、私、今。最初から正解がないんだから、一年たったら、いろいろなことはあるけれども、戸惑って判断を間違ったことや対応が遅れたことだってあるだろうと。何でそれを最初から適切だと言うんですか。専門家の意見を聞かないで学校を一斉休校しちゃったりとか、様々あったじゃないですか。その一つ一つを、全く適切だったと、そういう議論をしているんじゃないんですよ。そこから始まりましょう、誰がやったって最初は分からなかったですよねと、そこからスタートしたんです。だから、そこが伝わらないというのが問題なんですね。
 ちょっとこれはもう一回後で聞きますから、総理、よく考えを整理してくださいね。きちっと認めることが大事だということなんですよ。緊急事態宣言がいいか悪いかという話はしていません。そこはしっかりと聞いてください。
 進みますけれども、昨日の毎日新聞の一面でも、東京都の、昨年十二月から今月五日までに亡くなった方五百七人のうち、高齢者施設での感染、死亡が急増していると報じました。病院で感染して亡くなった方は百四十五人、それに対して高齢者施設は百三人、二〇・三%で病院に次ぐわけですけれども、一月中旬以降に一気に増えているといいます。この間、自宅療養中の死亡も大きく問題となってきましたが、まさに矛盾が一気に噴き出してきたと言えるのではないでしょうか。
 これまでも、社会的検査ということで、私たち、求めてまいりましたが、医療機関はもちろん、接触が避けられず、かつクラスターが多数起きている高齢者施設については国の責任で定期的に検査すべきと考えますが、厚労大臣に伺います。

#323
○田村国務大臣 もう御承知のとおり、我々も同じ思いの中で、各都道府県にそれをお願いをしてまいりました。十一月、二百施設程度、そういう対象で対応いただいた、そういう報告を受けておりますが、更に感染拡大地域ではしっかりとやっていただきたいということで、今般、基本的対処方針の中におきましても、緊急事態措置をやっておられる、そういうエリア、県においては、しっかりと実施計画を作っていただいて三月中にやっていただきたい、こういうお願いをいたしております。
 それ以外の県に関しましても、感染拡大、大変これは気をつけていかなきゃなりませんので、介護施設等々で計画的にこういう検査をやっていただきたい。それに応じて、プール検査、集合検査ですね、これでありますとか、それから抗原検査キット、これを、前から言っておりますけれども、一千二百五十万キット、これはインフルエンザとの対応ということであったんですが、インフルエンザが予想よりも少ないものでありますから、これが大分供給、供給というか市場に残っております、生産しておるということでございますので、これも利用いただきながら、スクリーニング的に使っていただきたいということで再度お願いをいたしておるわけでございまして、しっかりと対応してまいりたいというふうに思っております。

#324
○高橋(千)委員 資料の一枚目と二枚目に、二日の分科会の提言、それから基本的対処方針をつけておきました。今大臣おっしゃった簡易キットの問題なども触れているわけで、ようやくここまで来たなとは思うんです。
 ただ、これは、御本人がおっしゃっているように、緊急事態宣言下の自治体なんですよね。つまり、一方では今日から延長だと言っているそばから、十二日頃からは次々解除する検討をしていますよね。そうしたら、集中的検査をしなくてもよくなっちゃうんでしょうか。クラスターは全国で起こっていることから考えれば、対象地域は、絞っていくのではなくて、まあ最初はしようがないけれども、そこから広げていく、そういう立場に立たなきゃいけないと思いますが、いかがですか。

#325
○田村国務大臣 今申し上げたんですけれども、その他の都道府県に関しても、計画的にやっていただきたいというお願いをいたしております。
 まずはやはり感染の多い都道府県でありますけれども、言われるとおり、これが一定程度そういう検査能力が出てきた場合には、更にそれを広げていくというのは我々も検討していかなきゃならぬと思っております。
 取りあえず都道府県全体、全ての都道府県に関してそのような形を是非ともお願いをさせていただきたいというふうに考えております。

#326
○高橋(千)委員 今申し上げたと言うのであれば、私が言ったように、広げていきますと言えばいいじゃないですか。取りあえず簡易キットはやるけれども、やはり行政検査を、定期的な検査、三月末までにやっと一回をとにかくやったとして、その後どうするんですかということもあるんです。そういうことを含めて、やはり、今、宣言から外れちゃって、それで当分ないよというのではなくて、広げていきますよと、その一言でいいでしょう。

#327
○田村国務大臣 そう言ったつもりなんですが、一方で、検査能力の限界もありますので、ですから、そういう意味では、プール検査だとか検査キット等々でそれを一定程度広げていくということでございまして、できる限り、もちろん検査キャパと、あとは費用の問題もございますが、そこに関しても、今、プール検査でありますとか検査キット、以前よりかはある程度安くできるようになってきておりますので、そういうことも含めて各都道府県の方にお願いしていきたいというふうに考えております。

#328
○高橋(千)委員 今、行政検査が一日十四万件の能力があるとおっしゃっている。だけれども、その半分もできていない実態なんですよね。それでいてまだキャパの話をしている。そうじゃないでしょう。もう必要なところはとにかく広げるんだ、その立場が問われると思っています。
 基本的対処方針には、高齢者施設で感染者が一人でも出た場合に、当然、その後どうするのか、どう体制を組むのかというのがみんなの悩みで、だから検査がためらわれるということも現実にあるわけですよね、それに対して都道府県がチームを派遣して、それを国が応援するということが書いてありますので、そこはちゃんと具体的なイメージを早く示していただきたい。このことは要望にとどめたいと思います。
 自費検査のことも通告しておりましたが、時間の関係で次に行きたいと思います。
 医療関係九団体が医療緊急事態宣言を発表したのは昨年の十二月二十一日、今も重症者は高止まり、危機的状況は続いています。政府は、先月十四日、更なる医療提供体制、要するに民間病院にも増床を求め、重症者受入れに対する財政支援も一床当たり最大一千九百五十万まで支給するとしています。
 先日、秋田県内の公立病院で相次ぎクラスターが起きました。そうなると、外来受診が全部ストップしてしまうわけですよね。緊急搬送も受け入れられない。それを受け入れてくれたのは民間の総合病院なわけです。そうして、公立、民間の連携こそが大事でありますけれども、しかし、どちらもパンクしてしまっては困るわけです。
 こうしたときに、厚労省は、公的病院の再編統合や病床削減を迫っています。地域医療構想という名の下に、病床稼働率が低い、若しくは似たような診療科を近隣の医療機関でもやっているといった理由で名指ししたのが四百二十四公的病院リストと呼ばれ、この問題、昨年二月十七日にここで取り上げました。
 まず、この対象病院の中で指定感染症病床はどのくらいあって、実際に患者を受け入れているのがどのくらいか、実数と割合でお答えください。

#329
○田村国務大臣 令和二年の十一月三十日までにG―MISで、G―MISはもう御承知だと思いますので解説しませんが、報告のあった公立・公的医療機関等一千四百三十一医療機関のうち千百医療機関で受入れ可能であります。そのうち八七%に当たる九百五十九医療機関で受入れ実績があります。
 また、令和二年十一月三十日までにG―MISで報告のあった再検証対象医療機関四百十二医療機関のうち二百七医療機関で受入れ可能、そのうち七一%に当たる百四十六医療機関で受入れ実績がございます。

#330
○高橋(千)委員 今お答えしていただいたのをパネルにしたんですが、お手元の資料三を見ていただきたいと思います。
 全国の公立・公的病院一千四百三十一施設中一千百も受入れ可能と答え、既に八七%で受け入れていること、これだけでも公的病院の役割が発揮されていると思いますよね。しかも、そのうち、リストに載っている医療機関、いわゆる統廃合などが迫られている医療機関でも半分は受入れ可能と答え、かつ百四十六施設、七一%で実際に受入れをしているんです。
 ところが、今国会提出の法案の中で、地域医療介護総合確保基金の中に全額と書き込んで、この再編統合、病床削減に関わる補助を消費税財源で進める、こういうことを今回の国会に提案しています。そのとおりですね。確認します。

#331
○田村国務大臣 今国会に提出をさせていただいております。

#332
○高橋(千)委員 この問題、病床削減に国が全額補助でやる、進めるということ、しかも、昨年の十一月の二十六日、これほど医療提供体制が大変だというときに補助金の募集を始めていることを先回藤野委員が指摘をしたわけでありますけれども、これは、私、昨年二月に既に質問をしておりまして、その予算は今年は八十四億円なんですが、来年度は百九十五億円に増額をされています。しかも、全額消費税。幾ら何でもおかしくないでしょうか。
 総理に聞きます。
 今これだけ医療提供体制が逼迫し、自宅療養で亡くなる方が相次ぐ中で、ベッドを削減するとはどういうことでしょうか、しかも消費税で。病床削減はストップすべきです。医療提供体制に余裕を持つ、そしてそれに見合う人材確保にこそ全力を尽くすべきではありませんか、総理。総理です。これは駄目です。前から言ってありますから。時間がないんです。

#333
○田村国務大臣 これに関しては、もう御承知のとおり、病床の機能分化、連携という形で、今までもずっと、人口が減っていく、また人口構造が変わっていく中で、病床が空いてしまうと、当然、医療機関は、その病床を抱えながら収入が入ってこないということになってまいります。そういうような人口の異動や地域の特性、こういうものを踏まえて計画を作っていただいております。
 そういう意味で、なぜ今回このような形で予算を組み、又は法案を出すかというと、七割超の都道府県が、やはりこれは必要だということで要望をいただいております。更に申し上げれば、全国自治体病院開設者協議会等、ここからも要望をいただいておりまして。
 もちろん、こういう新型コロナウイルスのような感染症、これが大きく広がったときのためには、それに対してどうするのか、これはどちらかというと、医療のオペレーションを含めた本来は医療計画の方でありますけれども、そこで次回に向かって今検討を始めつつあるわけでありますが、そういう対応は必要でありますが、どうしたって人口構成が変わっていく中で、今の病床をそのままというわけにはいかないので、そういう意味では、統合するところもありますし、ダウンサイジングをするところもある。それは、それぞれ二次医療圏で、それぞれの医療機関、そして地域の関係者、都道府県が入ってお話をいただく中において、自主的に判断をいただくものに対しての補助金であるというふうに御理解をいただければありがたいというふうに思います。

#334
○高橋(千)委員 大臣、自分でおっしゃっているように、分かって聞いているんですから、同じ説明はしなくてよろしいです。地域から手挙げしていること、七割が手挙げしていること、医療連携の分化を進めてきたこと、分かっています。自主的だということも何度もこの場で答弁をされたじゃないですか。でも、なぜ今なのかということなんです。全額国庫補助だから今手を挙げなきゃいけないなと思わせる、そのやり方が誘導だと指摘を、手を挙げないでくださいよ。聞いていません。
 コロナ禍を受けて、感染症病床の必要性、患者の受入れは一般病床にも影響を与えています。もうここでも何度も議論されていましたが、多人数の部屋を個室にするために一般病床を幾つも潰さなきゃいけない、あるいはワンフロア全部潰す、そういうことをやられてきたことを、先ほど大臣がおっしゃった医療計画の検討会の中で議論があって、感染症病床を次期医療計画の中にちゃんと位置づける、そうなったわけですよね。そこまでやっておきながら、なぜ今かと言っているんです。
 今コロナの中で起こっていることは、実は、地域医療構想が目指していたのは、病院を減らして地域で何とかしましょう、介護で何とかしましょう、地域包括ケアと叫んでいましたよね。だけれども、コロナの中で起こっていることは、医療機関で対応できない患者さんを、自宅でも大変、では介護施設ということで、ここでも元々人手が足りない中、大変なことになっている。最初に話したとおりです。
 つまり、既に先行して、地域医療構想の行き着く先が見えているようなものなんです。だから、今、病床をしっかり確保して、そこにお金をかけるんですよ。そのことを今やらなきゃいけないということを指摘をして、残念ですが時間が、次がありますので、次に行きたいと思います。
 パネルを見てください。この一年間の陽性者数の推移ですが、政府は波という言葉を絶対使いませんが、第一波、第二波、第三波と、確実に波の高さが高くなっています。
 GoToトラベル事業は、昨年四月に第一次補正で約一兆三千五百億円、コロナが収束後の事業とされていました。ところが、七月二十二日、第二波がこう上がってきたところで始まって、東京を追加したのは十月一日です。一旦下がったように見えますけれども、初の緊急事態宣言が出た三百七十七人のときに比べれば、六百二十三人と相当多いです。そして、第三波の大波の中でトラベル全体が停止されたのは十二月二十八日でした。大みそかの四千五百人超えと大きなショック、年明けからの緊急事態宣言に至ったわけであります。
 総理に伺います。
 GoToキャンペーンが需要喚起策として大事だと思うなら、なおのこと、この波が高くなっている中での見切り発車ではなく、なかなか止められなかった、そのことが結果として経済にも影響を与えた、そう言えませんか。

#335
○菅内閣総理大臣 GoToトラベルについては、昨年七月の半ばに、地方において、ホテル、旅館などの稼働率が前年から二割を切るまで落ち込み、地方経済が深刻な影響を受ける中で、専門家の意見を伺いながら、感染対策をしっかり講じた上で始めることにいたしました。
 その後、延べ八千三百万人の方々に宿泊で御利用いただき、ホテル、旅館の稼働率は七割まで回復、経済効果は五兆円、雇用効果は四十六万人とも言われてきており、新型コロナに苦しむ地方経済を下支えしたことは事実だというふうに思います。その中で、コロナに感染した方は約四百人と言われています。
 その後、実は、昨年の十一月以来、分科会の提言を受けて、また各知事の意見も踏まえて、北海道や大阪などの事業を見直しをし、十二月十四日に私は全国での一時停止を決断をしました。その際、分科会の尾身会長は、専門家の提言よりも更に踏み込んだ内容だと説明をいただいています。
 GoToトラベルについて、様々な御指摘があることは承知をしています。地域の経済を考え、専門家の御意見を伺いながら、適切な判断を行っていきたいと思います。

#336
○高橋(千)委員 様々な意見があることは承知していますという一言がございました。私、今エビデンスのことで争うつもりはないんです。だって、止めたということはそういうことじゃないですか。移動や接触を避けてくれ、会食を日中でも見直してくれ、そこまで言っているのに、トラベルの楽しみってそれなんですから、それはもっと早く止めるべきだったと言わなきゃいけないと思うんです。
 観光は裾野が広く、二十一兆円、二〇一九年ですが、の消費、経済効果は五十兆円と言われます。世界全体ではGDPの一割超、雇用効果も高いです。だから、トラベルを止めたくなかった、その気持ちはよく分かります。しかし、あえて言わせてもらうが、何だったんだ、GoToトラベルということなんですね。
 トラベルジャーナル十一月九日号、GoToトラベルの三か月と題した特集がありました。流れに乗れない宿の声や、需要の先取りではないかという指摘、様々ありました。その中で、旅行、宿泊、航空貨物の産別労組であるサービス連合情報総研の神田達哉氏は、当該キャンペーンが旅行業にもたらしたもの、第一に、社会からの不信を招いた点に尽きると言い切っています。社会からの不信、残念ながらそのとおりじゃないか……(発言する者あり)ちゃんと聞いてください。
 事務局の費用問題、ありました。見切り発車したために、セットのはずのクーポンが出遅れました。キャンセル料はそのたびに補助率が違います。そもそも、オンラインではない宿泊施設、格安な民宿などには縁がなかったなどなど。観光がこんなふうに取り沙汰されて、社会からの不信の標的にされたとすれば余りにも不幸じゃないか。私、それをいいと言っているんじゃないですよ。不幸じゃないかと思っているんです。
 三次補正で一兆円追加し、トラベルの六月までの延長も決めたのはおかしいです。それどころか、今年一月十八日の施政方針演説で、総理は、新型コロナを克服した上で、世界の観光大国を再び目指しますと述べました。
 つまり、二〇二〇年四千万人はコロナで諦めたけれども、二〇三〇年六千万人というインバウンド目標に向かってまた走るということですか。一旦立ち止まってもよいのではありませんか。

#337
○赤羽国務大臣 まず、組合の方のその論評ですけれども、私も、何回も繰り返していますが、全国三十七か所の観光地で懇談されていて、そのような御意見は一人もございませんでした。それは申し上げておきたいと思います。
 また、インバウンド、二〇二〇年は厳しかったですけれども、二〇三〇年の六千万人というのは目標は変えないで、それは、世界各地からこの日本の各地のすばらしさを知っていただく、そこに交流が生まれる、私はまさに観光産業のすばらしさだと思いますし、このGoToトラベルを通じながら、マイクロツーリズムという全く逆の新しいビジネスモデルが育ちつつあるということもすばらしくて、地方創生に頑張ろうとする人が立ち上がっている。私は、観光産業というのは本当に国の主力産業とすべきだというふうに思っております。

#338
○高橋(千)委員 ですから、大臣は何度も私の質問を受けているから分かっていると思うんです。
 私だって、観光産業の皆さんの声、いっぱい聞いてきましたよ。だけれども、例えば、医療従事者の人たちがこんな思いをして休みも取れないのに、何で政府が税金をかけてトラベルなんだとか、そういうふうに見られることが不幸だと言っているんです。本当にいい環境のときにやる。本当は、だってそうじゃないですか、収束したらやると言っていたんですから。
 組合の意見ではありません。たくさんの方が今、同じじゃないですよね、コロナの後は同じじゃないとおっしゃっているんです。そこに目を向けるべきです。
 総理の指示の下、上質なインバウンド観光サービス創出に向けた観光戦略検討委員会が立ち上がっています。驚くことに、感染者が過去最多を日々更新していた昨年の十月、十一月、第三回目は十二月二十四日ですよ。緊急事態宣言をもうやると分かっている頃。そこで議論されているのは、いかにして海外の富裕層を取り込むかです。
 資料の六枚目を見てください。保有資産百万USドル以上の富裕層は、世界全体で五千万人はいる。この巨大なインバウンド市場を取り込むことが重要だと。
 この検討委員会の委員でもあるデービッド・アトキンソン氏は、その著書「新・観光立国論」において、日本には目玉が飛び出るような超高級ホテルや老舗旅館、様々なアクティビティーの楽しめるリゾートホテルがないのですと述べ、一泊一万円のホテルに泊まる観光客を五百人呼ぶことも大切だが、一泊五百万円の超高級ホテルに泊まるセレブを二人呼べば、それだけで観光収入がぐんと上がると述べています。
 しかし、それで地域は潤いますか。同氏は、日本のおもてなしなどは生産性が低いと切って捨て、コロナ禍を受けて生産性の低い旅館やホテルは調整されるだろう、淘汰と同じ意味ですよね、そう言い切っています。
 総理は、官房長官時代、二〇一九年十二月に、世界の一流ホテル五十か所を新設すると強調しました。既に、コロナ禍の中で、旅館、ホテルの倒産、廃業は他業種に比べても多いですが、総理の目指すところは、アトキンソン氏と同じように、こうした世界の富裕層向けの超高級ホテル誘致に支援する一方、古くからの旅館、ホテルは淘汰されてもやむなしというお考えですか。

#339
○菅内閣総理大臣 まず、安倍政権が発足してから一昨年までの間に、外国人の観光客が八百三十四万人から三千万人になり、そして二〇二〇年四千万を目指したんですけれども、二〇三〇年に六千万を目指すことにしました。その間の消費額は一兆円から約四兆円であります。地方の国民の皆さんの生活に、経済の発展に大きな下支えになったということは、これは事実ではないでしょうか。
 そういう中で、やはり、日本という国は、観光の要素とも言われています自然、気候、文化、食、こうしたものを備えており、多くの世界の観光客を日本に呼びたいという思いの中であります。当然、いろいろな種類の旅館が、あるいはホテルがあっていいというふうに思っています。
 その高級ホテルでありますけれども、そうしたものが日本に少ないと言われることも事実であります。政府としても、そうした整備の融資の一部について、民間資金の呼び水として日本政策投資銀行の融資、そういうことを行うなどして、そうした世界の観光客を日本に呼ぶことのできる様々な種類の、日本の古い、日本らしいホテル、旅館があってもおかしくないでしょうし、いろいろなものを兼ね備えておきたいということであります。

#340
○高橋(千)委員 残念ながら時間切れになりましたので、最後のところに、今総理がおっしゃった、世界レベルの宿泊施設整備の促進ということで、政策投資銀行を使っての投資などで呼び込む話がされているんです。ただ、それを今、最中やっているということに非常に違和感を持つ。
 国内においても、資料の五番にあるように、富裕層トラベラーはコロナ禍の中でも旅行する割合が高いとして、富裕層から需要回復を見込んでいると。日銀のさくらレポートでも、GoToトラベルキャンペーンの効果でむしろ二極化が進んだ、高価な宿泊施設の方が人気がある、こうしたことを言っているんですよ。やはり、それが本来の姿かということを改めて考えようということを提起したかったと思います。
 また続きをやりたいと思います。終わります。

#341
○金田委員長 これにて高橋君の質疑は終了いたしました。
 次に、藤田文武君。

#342
○藤田委員 日本維新の会の藤田文武でございます。
 今日は大分時間が押しまして、その件についても一言申し上げたいところですが、先輩の足立康史議員のように攻撃的にやるのが苦手なもので、早速入りたいと思いますが、一つだけ。
 理事会でも提案したんですが、やじ、これは飛沫が飛びますから、そろそろちょっとこのコロナ下では、もうやじはやめた方がいいんじゃないかというふうに思いますし、また理事会でも提案させていただきたいと思います。
 それでは、今日は、中学校の歴史教科書における従軍慰安婦の記載について質疑したいと思います。
 令和三年度から使用される山川出版社発行の「中学歴史 日本と世界」、これは令和元年度文科省の検定済教科書でございますが、ここに従軍慰安婦の記載が、用語が復活したわけでございます。
 事実関係を申し上げますと、二百四十七ページ、「戦時体制下の植民地・占領地」という小見出しがついた箇所に以下の記載がございます。
 多くの朝鮮人や中国人が徴用され、鉱山や工場などで過酷な条件の下で労働を強いられた。そして、ここで注釈がついておりまして、その注釈には、戦地に設けられた慰安施設には、朝鮮、中国、フィリピンなどから女性が集められた(いわゆる従軍慰安婦)、こういう記載があるわけでございます。
 この従軍慰安婦という用語は、一九九三年、いわゆる河野談話、この直後から各社が教科書に掲載し始めたわけでございますが、その後、強制連行説に疑義が、指摘が多くされまして、様々な研究でも通説が否定されて、そして、十六年度の検定以降は全社が扱わなくなった、これは皆さん周知の事実だと思います。
 まず、確認ですが、この従軍慰安婦という呼称、戦時中に一般的に使用される用語として存在したか否か、これをお答えいただけますか。

#343
○川上政府参考人 お答えいたします。
 政府のこれまでの調査結果によれば、当時の公文書などの資料の中において、慰安婦又は特殊慰安婦といった用語が用いられているものはございました。一方で、従軍慰安婦という用語が用いられているものについてはなかったということでございます。
    〔委員長退席、山際委員長代理着席〕

#344
○藤田委員 ありがとうございます。
 そうなんですね。当時はなかったんです。従軍慰安婦という言葉は戦時中はなく、戦後の昭和四十八年に同名小説を著した千田夏光氏が作った造語だというふうに言われております。
 そして、皆様御存じのとおり、一九八〇年代には、吉田清治氏による、軍令により済州島で女性を強制連行して慰安婦にしたという全く史実と異なる作り話、虚偽の証言が独り歩きして拡散され、そして、朝日新聞を始めとするメディアが大々的にずっと取り上げてきたわけでございます。
 そして、二〇一四年には、朝日新聞はこれらの記事を訂正、謝罪、取消ししたわけでございます。そして、共産党さんの新聞の赤旗でも、信憑性に疑義があるということで取消し、謝罪をしてきた経緯があるわけでございます。
 日本の歴史におきましては、この従軍慰安婦という用語、言葉は、強制連行、二十万人、性奴隷、そういった事実と異なる論点とずっと結びつけられて語られてきたわけでありますが、この経緯に対してのまず見解をお聞きしたいことと、それから、今から紹介します政府の統一的見解ですね。
 まず、二〇〇七年、辻元清美議員の質問主意書に対しての答弁で、軍や官憲によるいわゆる強制連行を直接示すような記述は見当たらなかった、こういう答弁があります。そして、二〇一六年には、その答弁書の立場に変わりがないことを明言した上で、海外のプレスも含め、正しくない事実により誹謗中傷があるのは事実、性奴隷あるいは二十万人といった事実はないということを安倍総理が参議院の予算委員会でも述べられておるわけでございます。
 そして、さらに、二〇一六年、国際機関、海外でも、国連の女性差別撤廃委員会で、政府を代表する立場での答弁で、いわゆる本格的な事実調査をした結果、日本政府が発見した資料の中には、軍や官憲によるいわゆる強制連行というものを確認するもの、できるものはありませんでした、また、二十万人という数字も具体的な裏づけのない数字、そして、性奴隷といった表現は事実に反するということを答弁しているわけでございます。
 これらの答弁についての見解、認識は変わりないか、そして、これまでの従軍慰安婦とさっき申し上げました強制連行や性奴隷、二十万人といったものが結びつけられてきた経緯、このことについて御見解をいただきたいと思います。

#345
○加藤国務大臣 済みません、幾つかのことを言われたので、若干漏れがあったら、また御指摘いただきたいと思います。
 まず、一九九三年頃、多くの人が従軍慰安婦という用語を用いていたという事情があったため、政府としては、かつて、いわゆるという言葉を付して表現をしたところであります。河野談話も、「いわゆる従軍慰安婦」と書いてあるところでありますが、近年、政府においては、慰安婦という用語を用いており、従軍慰安婦という用語は用いておりません。
 それから、強制連行については、これまで政府が発見した資料の中には、軍や官憲によるいわゆる強制連行を直接示すような記述は見つかっておらず、これまでの政権も今の政権も同じ立場であります。
 性奴隷という表現は事実に反するもので、使用すべきではないと考えており、この点は、二〇一五年十二月の日韓合意の際に韓国側とも確認しており、同合意については一切そうした文言は使われておりません。
 また、二十万人という数字については、具体的裏づけがないものであります。慰安婦の総数については、一九九三年八月四日の政府調査結果の報告書で述べられているとおり、発見された資料には慰安婦の総数を示すものはなく、また、これを推認させるに足りる資料もないので、慰安婦総数を確定することは困難であるということであります。

#346
○藤田委員 ありがとうございます。
 ただいま私も紹介しました各種の答弁と認識は変わっていないということだと思うんですが、この一九九三年の河野談話によって、世界に日本政府が公式に強制連行を認めたというふうに誤解されて、既成事実化してきたという経緯があるわけでございますけれども、この河野談話の解釈というか正式見解、これはずっと、踏襲するという言葉が続いてきたわけでありますけれども、これはどう考えても、整合性、ちょっと疑義を生じざるを得ないと私は思うんですが、この河野談話と、今おっしゃっていただいた変わりない認識、この関係性について述べていただけますでしょうか。

#347
○加藤国務大臣 まず、今、お話がありましたように、河野談話について、政府の基本的立場は、いわゆる河野談話、一九九三年八月四日の内閣官房長官談話を継承しており、また、その談話を見直す考えはないということであります。
 ただ、御指摘の点は、むしろ、談話というよりは談話発表の際の記者会見において、当時の河野官房長官は、強制連行の事実があったという認識なのかと問われて、そういう事実があったと、結構ですと、こう述べられたわけであります。この発言、そして、先ほど御指摘があった朝日新聞が報じていた吉田氏の証言、こうしたことで、あたかも強制連行があったかのような、事実に反する認識が韓国を始め国際社会に広まってしまったわけであり、その点は極めて問題だというふうに考えております。

#348
○藤田委員 ありがとうございます。
 これ、私、極めて官僚的なレトリックだと思うんですよね。
 実際に、河野談話には、「官憲等が直接これに加担したこともあったことが明らかになった。」という記述があって、これは問題になっているわけです。これの解釈論ですよね。
 実際に、多分おっしゃられていることは、河野談話自体は強制連行を言っていない、ただ、記者会見ではそういう答弁があって、そこに対しては打ち消しておくよ、こういう話だと思うんですけれども、だから、踏襲していくという、こういう官僚的レトリックの中でずっとつながれてきた日本の歴史だと思うんですね。
 私は、どこかでこれを断ち切っておかないと、検定教科書にももちろん影響しているし、そして、海外で、今、プロパガンダとして設置されている慰安婦像にも影響しているわけであります。
 これは、勇気を持ってこの河野談話、細かいところかもしれませんが、このまま官僚のレトリックで乗り切っていくべきかどうかというのは私たちが問われている課題だと私は思います。その件についてどう思われますか。よろしかったら、総理、お答えいただけたら。

#349
○菅内閣総理大臣 政府の基本的立場は、今官房長官が申し上げましたように、平成五年八月四日の内閣官房長官談話を継承しているというものであります。
 政府としては、平成五年八月四日の内閣官房長官談話を見直すことは考えておりません。

#350
○藤田委員 これが限界かなというふうに、いろいろ聞いておりましたが、是非勇気を持って、これはここで是非断ち切っていただきたいな、菅総理の決断をお待ちしたいというふうに思うわけです。
 そして、この教科書の問題、従軍慰安婦、こういう用語が一旦は使われなくなってきた。でも、山川出版が今回使ったわけですけれども、この記述の不正確さや用語の問題、やはり私は教科書への使用は適切ではないと思うんです。
 そしてまた、もう一つの論点として、いわゆる戦地における慰安行為、慰める行為をどう中学生に教えるのか、こういう問題も一方であるわけです。発達段階に配慮する、そういう問題。これを鑑みた場合に、教科書への使用は私は適切じゃないと思いますが、御見解いかがでしょうか。大臣でも結構です。
    〔山際委員長代理退席、委員長着席〕

#351
○萩生田国務大臣 教科書の検定は、民間で著作、編集された申請図書の具体的な記述について、教科書検定基準等に従い、教科書用図書検定調査審議会の調査審議に基づいて、検定時点における客観的な学問的成果や適切な資料等に照らして、記述の欠陥を指摘することを基本として実施しているものです。
 御指摘の教科書のいわゆる従軍慰安婦の記載については、このような検定制度の下、記述の正確性や生徒の発達段階への配慮等も含め、教科書検定基準等に基づき、教科書用検定調査審議会において、学術的、専門的な審議が行われた結果、当該記述に検定意見が付されなかったというものであります。
 したがって、教科書検定が適切に行われた結果、当該図書が検定に合格したものと認識しております。

#352
○藤田委員 その回答は記者会見でもお聞きしたんですが、審議会、学術的、専門的な意見はあったのか、議論されたのか教えていただきたいのと、私はやはり、勇気を持って、訂正申請勧告、文部科学大臣が行うべきだというふうに思うんですが、この事実関係と、それから訂正申請勧告の意向についてお聞きしたいと思います。

#353
○串田政府参考人 お答えいたします。
 教科書検定に関わります審議につきましては、行政処分の前提となります審査を行うというものでございまして、外部からの圧力がなく、静ひつな環境の下、委員が自らの識見に基づきまして、専門的、学術的に審議するとともに、委員が自由闊達に議論することを通して合意形成を図っていくということが重要でございます。
 したがいまして、審議における個々の意見についてお答えは差し控えさせていただきたいと思いますが、審議会においては、教科用図書検定基準等に基づきまして、当該記述を含め、記述に欠陥がないかどうかについて確認がなされ、その結果、意見は付されずに、検定決定がなされたものと承知してございます。

#354
○藤田委員 意見を付されなかったというのは、私、問題だと思うんですよね。意見が付された上で、何らかの議論があって、正当性が示されて通るというんだったら私は、それはそれで問題だと思いますけれども、百歩譲っていいかなと。でも、意見を付されなかったというのは、専門的、学術的なこのメンバー、私はちょっと疑義を生じざるを得ないなというふうに思います。
 なぜならば、これだけ、産経新聞さんも一面で取り上げていましたが、国際的にも大きな問題、これを、意見が付されなかったからといって、さらっと歴史を無視して、今までの、使われていなかった歴史を無視して復活させるというのはどうかなというふうに思います。でも、その源流はやはり河野談話だと思うんですね。菅総理、是非とも勇気ある決断をしていただきたいなというふうに申し上げたいと思います。
 ちょっと次に、話題を変えまして、蔓延防止重点措置についてお聞きしたいと思います。
 本日から緊急事態宣言が延長になりました。吉村大阪府知事、我々大阪維新の会の代表でもありますが、緊急事態宣言はいわゆる最終手段であって、可能な限り短い期間で集中した方がよいと。それはそうだと思います。この緊急事態宣言の解除を前倒しで要請する場合にも、蔓延防止等重点措置に指定されるように要請したい、そのように意向を記者会見等でも述べられております。
 そのときには、段階的な解除というような意味合いになるかと思うんですが、この措置をしっかりと都道府県知事が有効に活用できるように、バックアップがやはり必要だと思うんです、国のバックアップ。一言で言うと財政措置、必ず必要になると思います。この財政措置、国の全面的なバックアップ、万全を期してやるというふうに、西村大臣、お答えいただきたいと思います。

#355
○西村国務大臣 まず、緊急事態宣言の解除につきましては、ステージ4の指標からステージ3の指標に変わっていくということで、単に、大阪でいえば、十万人当たり、一週間で三百十人ぐらいの目安がありますけれども、これを下回ったからといって直ちに解除することではなく、特に、病床とか、あるいは入院調整とか自宅療養、こういった方、特に病床の関係を見ながら判断をしていきたいというふうに考えております。
 その上で、解除になった後、御指摘のように、再拡大させないことが大事でありますので、当然、これまでと同様に、クラスター対策なり検査を引き続き重点的にやるなりやっていきますけれども、あわせて、段階的に解除、様々な要請を段階的に緩和していくことが大事でありまして、その際に、場合によっては、ある地域がまだ感染拡大がステージ4のレベルで、ここを残しておくと、全体としてはステージ3になったとしても、ある地域だけがまだ危ないということであれば、蔓延防止措置は当然使えるわけでありますので、そういったことの運用も含めて都道府県にお示しをしたいと思っております。
 その上で、御指摘の支援措置につきましては、当然、引き続き段階的に時短要請も、今八時まで行っていただいていますけれども、これをどういう形にするか、知事のお考えもあるでしょうし、よく調整しながらですけれども、国として引き続きしっかりと財政的にも支援をしていきたいというふうに考えております。

#356
○藤田委員 ありがとうございます。財政措置をしっかりとやる、バックアップするというお答えをいただきましたので、ありがとうございます。
 続いて、コロナとの戦いが長期化していく中で、二回目の特別定額給付金、十万円、昨年配ったやつですね、これをやったらどうかという声が各所からありますけれども、これは、私は政策目的の明確化が大事だと思うんです。実際に昨年行われた十万円の給付の政策目的はそもそも何だったのかということをお聞きしたいと思うんですが、これはいろいろ考え方があると思うんですね。
 例えば、マクロ経済政策として、消費喚起で、ばっと配って、みんなにばっと使ってもらう。でも、これはブレーキとアクセル両方を使う話だから、これはちょっと違うんじゃないかなとも思うし、それから、困窮者の生活支援、きめ細やかにやるためだといっても、これはなかなかちょっと当てはまらないんじゃないかなと。では、これは、国民の連帯を、協力をしっかりと得ていくために、皆さんにお金を配って、ある種のお願いしますというお金、そういう性質のものだったのか。
 これは政策目的は何だったのかということを、昨年の十万円給付、これを教えていただけますか。

#357
○武田国務大臣 昨年の特別定額給付金についてのお問合せだと思います。
 全国を対象地域として緊急事態宣言を行いました。この際、幅広い業種に休業要請を行うことによりまして経済的なダメージが及ぶ中で、人々が連帯して一致団結し、国難を克服しなければならないことを踏まえ、簡素な仕組みで迅速かつ的確に家計への支援を行うため、一律に一人当たり十万円を給付することとしたものであります。

#358
○藤田委員 ありがとうございます。
 丁寧に御説明いただいたんですが、ちょっとよく分からないですよね。多分、連帯感を強めるためにお願いするお金をお配りしたんじゃないかな、困っている方にも一律に届くし、素早いから、こういうことだと思うんですね。私は、それは否定しません。あのとき、そういう仕組みもなかったし、きめ細やかにやる仕組みもなかったし、それはスピード重視でやったのはいいと思いますが、今後、どのように支援していき、どのように皆さんに支援金をお配りしたりする政策設計をなすかということは考えないといけない問題だと思うんです。
 私は、このコロナが明らかにしたことは結構いろいろあって、国はどの人がどの程度お困りになっているかということを把握できないということが分かったんですよ。そして、今、六万円の飲食店への支給にも表れていますように、もうかるところもあれば、もうかり過ぎてしまうところもあれば、それじゃ全く焼け石に水というところもある。だから、つまり、それをきめ細やかに本当に必要なところに支給するという能力がないんですよ。
 でも、これはもう一年たっていますから、そういう仕組みをつくっていくというのが私は国の仕事だと思うんですね。これは翻って、有事と平時をどう乗り越えていくか。突然来る有事。感染症の問題は今回だけじゃありません。これを仮に乗り越えたとしても、来年、再来年、また来るかもしれない。そのときに、この日本の国が、平時の仕組み、それと有事の仕組みをセットして、いかに公平公正なセーフティーネットをしいていくかということをやはり考えないといけないと思うんです。それが手つかずだということが私は一番の問題だと思います。
 先ほど来、雇用調整助成金の話、ずっとおっしゃってきました。雇用調整助成金は、私は、特例期間を延長すべきだし、特例をどんどんつけていくべきだとずっとこの一年間主張してきましたが、そもそもあれは平時の仕組みです。緊急時に、やはり申請も大変だったし、一個一個、延長するのに、暫時していったわけです。こういうことを、有事の仕組みもセットした上でセーフティーネットを考えないといけない。
 先週、我が党の足立康史議員が、我々の政権構想という大きな言葉を使いまして、このセーフティーネット論、そして経済成長をどのように考えていくかという中期プランを考えようというお話をさせていただきました。是非とも、このコロナが教えていただいたことを契機として、そういう議論を私は始めるべきだというふうに思います。
 今日は時間になりましたので、これで終わりたいと思います。ありがとうございました。

#359
○金田委員長 これにて藤田君の質疑は終了いたしました。
 この際、理事会の申合せにより、厚生労働大臣の退席を許可します。
 次に、井上一徳君。

#360
○井上(一)委員 国民民主党・無所属クラブの井上一徳です。
 最後のバッターになりました。
 本日は、尖閣諸島をめぐる安全保障の問題について質疑をさせていただきたいと思っております。
 まず、私の安全保障の考え方ですけれども、自らの国はしっかり自らで守る、そのために、防衛、警備、その努力に力を注ぐ。二つ目は、その上で日米同盟の連携を強化していく。そして、三つ目として、国際社会との連携、特に、自由、民主主義、国際ルール、これを重視した国々との連携、これを深化させていく。この三つだと思っているんです。
 私は、尖閣諸島への対応も、この三つが基本だというふうに思っております。
 まず、自らの力は自らで守る。そういう点で、尖閣諸島についても、海上保安庁の職員の皆さんそれから海上自衛隊の皆さん、三百六十五日、二十四時間、緊張感を持って、隙を見せることなく対応してもらっています。まずは、海上保安官の皆さんそれから海上自衛隊の皆さんに、心より敬意それから感謝を申し上げたいと思っております。
 ただ、中国は、国家戦略として、本気になって、諦めることなく尖閣を狙っています。そういう中で、この間の二月一日に、中国の管轄区域内に入った外国船が命令に従わない場合に武器の使用を認める海警法、これが施行されました。そして、今月の六日、七日には、連続して領海侵入がありました。
 海警法に対しては、フィリピンやベトナムは反発しています。他方で、日本政府は、様々な機会に中国海警法に関する我が国の懸念や関心を申し入れる、こういった反応です。そして、今回の領海侵入に対しても、外務省の局長から抗議というだけで、いつもと変わらない対応です。
 私は、この海警法の施行によって、尖閣をめぐる次元が変わったんだと思っているんです。危機管理のレベルの次元が変わったんだと思っているんです。そういう状況の中でも日本政府の対応は変わらないままというのは、私は変えるべきだというふうに思っておりまして、日本政府として、中国政府に対してもっと強くその姿勢を示すべきだと思っているんですが、総理、いかがでしょうか。

#361
○菅内閣総理大臣 先般施行された中国海警法については、その運用により東シナ海や南シナ海などの海域において緊張を高めることは全く受け入れられない。日本政府としては、中国海警法について、国際法に反する形で運用されることがあってはならなく、我が国を含む関係国の正当な権益を損なうことがあってはならないと考えており、こうした我が国の強い懸念を中国側に様々な機会を捉えて伝えてきています。
 今後とも、日本の領土、領海、領空は断固として守り抜くの決意の下に、冷静に、そして毅然に対応していきたいと思います。

#362
○井上(一)委員 やはり、断固として尖閣を守るということであれば、もっと強い姿勢が必要じゃないかというふうに私は思っているんです。
 それで、ちょっと資料でつけておりますけれども、この尖閣周辺で活動している中国公船、海警局の所属です。よく、海警局については、日本の海上保安庁と同じような組織だというふうに見ておられる方もおられるんですけれども、全く違う組織です。よく言われるように、第二海軍とか準海軍とか言われる存在です。
 この海警局について、どういうような組織なのか、御説明いただきたいと思います。

#363
○岡政府参考人 お答え申し上げます。
 中国海警局、いわゆる海警でございますが、海上法執行機関とされておりますけれども、二〇一八年には、中央軍事委員会による一元的な指導、指揮を受ける人民武装警察部隊、いわゆる武警の隷下に編入され、この武警の下で運用されていると承知をしております。
 この組織改編後、海軍出身者が海警トップを始めとする海警部隊の主要ポストに補職されております。また、海軍の退役駆逐艦やフリゲートが海警に引き渡されるなど、組織、人事面や装備面などで、軍と海警との連携強化が図られていると見られております。

#364
○井上(一)委員 今回の中国海警法の主な内容ということで、資料でつけておりますけれども、それの八十三条にはこう書いてあるわけです。国防法、武装警察法の関係法律、軍事法規、中央軍事委員会の命令に基づき、防衛作戦等の任務を遂行ということで、これはやはり海上保安庁の組織ということでは全くなくて、全く違う組織だという認識が必要だと思うんです。
 そして、六日、七日と連続して中国公船が我が国の領海に侵入しています。これも資料でつけておりますけれども、中国海警船の接続水域内における連続確認日数、令和二年になって格段に回数が増えています。
 今の中国公船の活動状況について、海上保安庁、御説明いただけますか。

#365
○奥島政府参考人 お答えいたします。
 尖閣諸島周辺の接続水域におきましては、ほぼ毎日、中国海警局に所属する船舶による活動が確認されており、昨年は、尖閣諸島周辺の接続水域における中国海警局に所属する船舶の年間確認日数が三百三十三日、連続確認日数も百十一日と、いずれも過去最多を更新いたしました。また、日本漁船への接近事案が繰り返し発生し、これに伴い、領海侵入時間も五十七時間三十九分となり、過去最長を更新するなど、尖閣諸島周辺海域の情勢は日々厳しさを増しております。
 このような厳しい情勢におきましても、海上保安庁では、今後とも、我が国の領土、領海を断固として守り抜くという方針の下、関係機関と緊密に連携し、事態をエスカレートさせないよう、冷静かつ毅然として対応を続けてまいります。

#366
○井上(一)委員 海上保安庁の皆さん、本当に大変だし、御苦労さまだと思います。
 このような大変厳しい状況の中で、先ほど申し上げました海警法が制定され、二月一日から施行されているわけですが、先ほど総理も言われましたけれども、外務大臣は、この法律が国際法に反する形で適用されることがあってはならないというふうにおっしゃっていますけれども、具体的に、このとおり実行されれば、どの点が国際法違反に当たり得るんでしょうか。

#367
○茂木国務大臣 尖閣諸島周辺の我が国領域内で独自の主張をするといった海警船舶の活動そのものが国際法違反でありまして、これまで中国側に厳重に抗議をしております。こういった中で、今回、中国の海警法が制定された、そのことについて深刻に懸念をしているわけであります。
 中国の海警法、委員も御案内のとおり、曖昧な適用海域であったりとか武器使用権限等、国際法との整合性について特に注視すべき点がある、そのように考えておりまして、どう運用されていくのか、国際法と整合的に運用されるのかどうかについては、引き続き高い関心を持って注視をしていきたいと思っております。
 そして、先ほど委員の方から、日本として懸念を伝えているだけかという話がありましたけれども、まずは、委員おっしゃったように、自分でやることはやる、その上で日米同盟、さらには、自由、民主主義、基本的な価値を共有する国々との連携、そういった国々の外務大臣に対しても、この海警法の問題、日本の側からきちんと問題提起をしております。

#368
○井上(一)委員 この海警法に基づいて中国が本当に武器を使用した場合にどうなっていくのかというシミュレーションというか、どういうふうになっていくのかというのをちょっと確認していきたいと思うんですけれども、中国が海警法に基づいて尖閣諸島周辺で活動している我が国の漁船に武器使用してきた場合、海上保安庁はどういう対応になるんでしょうか。
 記事を見ていると、海上保安庁の船は中国の公船には武器の使用はできないんだというように書いてある記事もあるので、ちょっとここはやはり誤解をしっかり解いておいた方がいいのではないかという趣旨で質問しています。

#369
○奥島政府参考人 お答えいたします。
 海上保安庁では、中国海警局に所属する船舶が日本漁船へ接近しようとする動きを見せた場合には、漁船の周囲に巡視船を配備し、安全を確保しております。
 その上で、仮に中国海警局に所属する船舶が武器を使用する場合の対応につきましては、個別具体的のケースに即して総合的に判断すべきであり、一概にお示しすることは困難です。
 ただし、国際法上許容される範囲内において、海上保安庁法二十条第一項で準用する警察官職務執行法七条の要件に該当する場合には、警察比例の原則に基づき、武器を使用することは排除されないと認識をいたしております。

#370
○井上(一)委員 武器を使用することも排除されない、武器を使用することはあり得るという答弁です。
 この点は非常に大事だと思いますので、ちょっと総理にもこの点を確認しておきたいと思います。

#371
○菅内閣総理大臣 今、海上保安庁長官が答弁をしたとおりです。

#372
○井上(一)委員 そうなると、今度は、中国公船が海上保安庁の船舶に対して武器を使用するということも想定されるわけです。その場合に、海上保安庁は、自己に対する防護として、中国公船に対して武器を使用することもあり得るんでしょうか。

#373
○奥島政府参考人 お答えをいたします。
 中国海警局に所属する船舶が武器を使用する場合の対応につきましては、個別具体のケースに即して総合的に判断すべきであり、一概にお示しすることは困難です。
 ただし、繰り返しになりますが、国際法上許容される範囲内において、海上保安庁法第二十条第一項で準用する警察官職務執行法七条の要件に該当する場合には、警察比例の原則に基づき、武器を使用することは排除されないと認識をいたしております。

#374
○井上(一)委員 やはりこの点も非常に重要な点です。
 海上保安庁の船舶が海警局の中国公船に対して武器を使用することもあり得る、この点についても、やはりちょっと総理に再度確認しておきたいと思います。

#375
○菅内閣総理大臣 今、海上保安庁長官が答弁をしたとおりです。

#376
○井上(一)委員 そうしますと、現場海域では、あってはならないことですが、海上保安庁の船舶と海警局の中国公船が現場においてお互いに武器を使用するという状況も想定されるわけです。
 そうなると、本当に、先ほど申した海警局の性格からいって、海上保安庁で十分対応できるのかというような問題が出てくるわけです。その場合には自衛隊の対応ということも想定されるわけですが、自衛隊はどういうような対応になるんでしょうか。

#377
○岸国務大臣 先ほど海上保安庁からも御答弁あったように、昨今、中国海警船の活動は大変活発化しております。
 その中で、領海侵入に対しては、一義的には海上保安庁で対応しているところですけれども、防衛省・自衛隊も警戒監視、情報収集に万全を期しているという状況でございますが、今お話のあったところで、海上保安庁で対応が困難となったような場合には自衛隊が対応することになります。
 内容については、個別具体的な状況に応じて判断する必要がありますので、一概には申し上げることは困難ではありますけれども、一般論として申し上げますと、武力攻撃に至らないような侵害に警察機関で対処できない場合、この場合は、自衛隊は、海上警備行動、治安出動の発令を受けて、警察機関と連携の上、対処することとなります。また、侵害行為が我が国に対する外部からの武力攻撃に該当すると判断され、また我が国を防衛する必要があると認められる場合には、防衛出動の発令を受けて対処するということになります。
 尖閣諸島は、歴史的にも国際法上も疑いのない我が国の領土であります。現に我が国はこれを有効に支配しているという状況でございますが、防衛省・自衛隊としては、今後も引き続き、国民の生命財産、また、領土、領海、領空を守り抜く、断固として守り抜くという決意の下で、冷静かつ毅然と対応してまいりたいと思います。
 一方、何人もこの断固たる決意を見誤るべきではないということについては、はっきり相手に伝えていかなければならないと考えております。

#378
○井上(一)委員 私もまさに防衛大臣と同じで、こういうやはり深刻な事態にならないためにも、中国の海警局に対しては、武器の使用は絶対あってはならないんだということをやはり強く伝えるべきだと思っているんです。そういう意味で、外務大臣は大使を呼んでその懸念をしっかり伝えるということも重要じゃないかというふうに私は思っているんです。
 続いて、第二番目の、米国との連携についてお尋ねしたいと思います。
 尖閣諸島における安保五条の適用について、総理や外務大臣、防衛大臣のレベルで再三確認されていることは非常に重要であり、評価したいと思います。
 一つ、私は指摘しておきたいんですけれども、米国との関係で、尖閣諸島に訓練区域を提供しているという事実を案外知らない人が多いんではないかと思っているんです。この事実関係について、資料でつけておりますけれども、防衛省、御説明いただきたいと思います。

#379
○鈴木政府参考人 尖閣諸島に属する久場島及び大正島につきましては、昭和四十七年、一九七二年五月十五日に開催された日米合同委員会におきまして、日米地位協定第二条1(a)の規定に基づきまして、それぞれ射爆撃場として米軍による使用が許されることを合意し、現在まで米側に提供されているものでございます。

#380
○井上(一)委員 まさに、私は、ここは明白で、日本の領土でなければ米国に提供できるわけがないわけです。これはもう、国際的にも私は非常にアピールできるんじゃないかと思っているんですが、日本の外務省のホームページを見ても、探し出してようやく何かちょびっと書いてあるぐらいなんです。
 私は、やはり日本の多くの方にもこの事実は知ってもらった方がいいし、特に国際社会に向けてこういう事実はもっとはっきり伝えた方がいいと思っているんですが、ホームページをもっと見やすくした方がいいんではないかと思うんですが、外務大臣、どうでしょうか。

#381
○茂木国務大臣 外務省のホームページ、ちょっと複雑な部分もありましたので、先週かなり変えました。大きく変えたので、また御覧いただければと思うんですが、そこの中で、尖閣諸島について、まずやはり強調しなくちゃならないのは、歴史的にも国際法上も我が国固有の領土であって、現に我が国はこれを有効に支配している、同諸島をめぐって解決すべき領有権の問題、そんなものは存在しない、こういったことを明確に言うのがやはり一番重要だと思うんですよ。
 その上で、射爆場の話でありますけれども、これはもう一九五〇年代から、あのアメリカの施政下のときもありましたし、七二年、戻ってきてからもそう、そういった形で、日本として米軍側に提供しているということはホームページ上に掲載をしております。
 今後工夫が必要だと思っておりまして、よりインパクトがあるような形で考えてみたいと思います。

#382
○井上(一)委員 是非工夫していただきたいと思います。
 米国との緊密な連携の中で、これはもう自民党の中でも議論がされているようですけれども、尖閣を念頭に置いた訓練、これを米国としっかりやっていく、これも重要じゃないかと思いますが、防衛大臣、どうでしょうか。

#383
○岸国務大臣 自衛隊は、戦術技量の向上や米国との相互運用性の向上を目標として、年間を通じて、米軍との間で様々な実動訓練、また指揮所演習、指揮所訓練を行っております。
 例えば、昨年十月から十一月にかけて、実動での日米共同統合演習、キーンソードというものですけれども、これを実施いたしました。このような共同訓練の細かいシナリオ等については、これはお答えを差し控えさせていただきたいと思いますけれども、共同訓練を通じて、自衛隊の即応性、また日米の相互運用性を着実に向上させてきているというところでございます。
 先般のキーンソードについて申し上げますと、水陸両用作戦の一環として、鹿児島県の無人島であります臥蛇島を利用して、水陸機動団と米海兵隊の海上部隊が連携をして、MV22オスプレイによるヘリボーンでの上陸というものを行いました。
 防衛省・自衛隊として、引き続き、米軍と密接に調整しつつ、各種の共同訓練を通じて、日米の同盟の抑止力そして対処力を不断に強化して、尖閣諸島を含め、我が国の防衛に万全を期してまいりたいと考えております。

#384
○井上(一)委員 それでは、最後の質問です。最後は、諸外国との連携の強化ということです。
 日英2プラス2で、東シナ海、南シナ海の現状に強い懸念を共有した、英国が本年中にクイーン・エリザベスを含む空母打撃群を東アジアを含む地域に展開されることになったと。非常に重要で、私は評価したいと思います。
 さらには、やはりフィリピンやベトナムを含む諸外国との連携、これも重要だと思っておりますので、今後、諸外国の連携をどうやって進めていくのか、これを外務大臣にお聞きして、私の最後の質問にしたいと思います。

#385
○茂木国務大臣 日本を取り巻きます安全保障環境は厳しさそして不透明感を増しているところでありまして、そういった中で、まずは、日本の外交、安全保障の基軸であります日米同盟を強化する、同時に、委員も冒頭指摘をされましたように、価値観を共有する二国間そして多国間の連携、こういったものを広げていきたいということで、先週、三日の日ですけれども、日英の2プラス2、岸大臣とともに、先方のドミニク・ラーブ、さらにはその防衛大臣とやらせていただいたところでありますが、非常に大きな意義があったと思っております。
 同時に、こういった連携というのを、今お話がありましたベトナムであったりとかフィリピン、そういったASEAN諸国であったり、豪州、インド、フランス、ドイツ、EU、そういった国々にもしっかり広げていきたいと思っております。

#386
○井上(一)委員 質問を終わります。ありがとうございました。

#387
○金田委員長 これにて井上君の質疑は終了いたしました。
 以上をもちまして基本的質疑は終了いたしました。
 次回は、明九日午前九時から委員会を開会し、一般的質疑を行うこととし、本日は、これにて散会いたします。
    午後六時三十二分散会
ソース: 国立国会図書館
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