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2021/02/10 第204回国会 衆議院 第204回国会 衆議院 予算委員会 第8号 令和3年2月10日
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2021/02/10 第204回国会 衆議院

第204回国会 衆議院 予算委員会 第8号 令和3年2月10日

#1
令和三年二月十日(水曜日)
    午前九時六分開議
 出席委員
   委員長 金田 勝年君
   理事 後藤 茂之君 理事 齋藤  健君
   理事 橋本  岳君 理事 藤原  崇君
   理事 細田 健一君 理事 山際大志郎君
   理事 奥野総一郎君 理事 辻元 清美君
   理事 浜地 雅一君
      秋本 真利君    伊藤 達也君
      石破  茂君    今村 雅弘君
      岩屋  毅君   うえの賢一郎君
      江藤  拓君    衛藤征士郎君
      小倉 將信君    大岡 敏孝君
      神山 佐市君    河村 建夫君
      北村 誠吾君    工藤 彰三君
      佐々木 紀君    櫻田 義孝君
      白須賀貴樹君    菅原 一秀君
      鈴木 憲和君    田中 和徳君
      武井 俊輔君    辻  清人君
      根本  匠君    野田  毅君
      原田 義昭君    藤丸  敏君
      古屋 圭司君    松本 洋平君
      村井 英樹君    八木 哲也君
      山田 賢司君    山本 幸三君
      山本 有二君    渡辺 博道君
      阿部 知子君    伊藤 俊輔君
      池田 真紀君    今井 雅人君
      尾辻かな子君    大西 健介君
      逢坂 誠二君    岡田 克也君
      岡本 充功君    川内 博史君
      玄葉光一郎君    源馬謙太郎君
      後藤 祐一君    重徳 和彦君
      田嶋  要君    本多 平直君
      松田  功君    道下 大樹君
      森山 浩行君    山岡 達丸君
      渡辺  周君    太田 昌孝君
      濱村  進君    田村 貴昭君
      藤野 保史君    串田 誠一君
      藤田 文武君    西岡 秀子君
      山尾志桜里君
    …………………………………
   財務大臣         麻生 太郎君
   総務大臣         武田 良太君
   法務大臣         上川 陽子君
   外務大臣         茂木 敏充君
   文部科学大臣       萩生田光一君
   厚生労働大臣       田村 憲久君
   農林水産大臣       野上浩太郎君
   経済産業大臣       梶山 弘志君
   国土交通大臣       赤羽 一嘉君
   環境大臣         小泉進次郎君
   防衛大臣         岸  信夫君
   国務大臣
   (内閣官房長官)     加藤 勝信君
   国務大臣
   (領土問題担当)     小此木八郎君
   国務大臣         西村 康稔君
   国務大臣
   (デジタル改革担当)   平井 卓也君
   国務大臣
   (東京オリンピック競技大会・東京パラリンピック競技大会担当)       橋本 聖子君
   内閣府副大臣       藤井比早之君
   財務副大臣        伊藤  渉君
   政府特別補佐人
   (内閣法制局長官)    近藤 正春君
   政府特別補佐人
   (原子力規制委員会委員長)            更田 豊志君
   政府参考人
   (内閣官房内閣審議官)  奈尾 基弘君
   政府参考人
   (内閣官房内閣審議官)  伊吹 英明君
   政府参考人
   (内閣官房内閣審議官)  内山 博之君
   政府参考人
   (内閣官房内閣参事官)  日向  彰君
   政府参考人
   (内閣官房領土・主権対策企画調整室土地調査検討室長)           中尾  睦君
   政府参考人
   (国家公務員倫理審査会事務局長)         荒井 仁志君
   政府参考人
   (内閣府地方創生推進事務局審議官)        佐藤 朋哉君
   政府参考人
   (総務省大臣官房長)   原  邦彰君
   政府参考人
   (総務省大臣官房審議官) 湯本 博信君
   政府参考人
   (総務省自治税務局長)  稲岡 伸哉君
   政府参考人
   (総務省情報流通行政局長)            秋本 芳徳君
   政府参考人
   (出入国在留管理庁次長) 松本  裕君
   政府参考人
   (文部科学省総合教育政策局長)          義本 博司君
   政府参考人
   (文部科学省高等教育局長)            伯井 美徳君
   政府参考人
   (厚生労働省大臣官房生活衛生・食品安全審議官)  浅沼 一成君
   政府参考人
   (厚生労働省医政局長)  迫井 正深君
   政府参考人
   (厚生労働省健康局長)  正林 督章君
   政府参考人
   (厚生労働省医薬・生活衛生局長)         鎌田 光明君
   政府参考人
   (厚生労働省子ども家庭局長)           渡辺由美子君
   政府参考人
   (国立感染症研究所長)  脇田 隆字君
   政府参考人
   (農林水産省大臣官房長) 横山  紳君
   政府参考人
   (農林水産省大臣官房総括審議官)         青山 豊久君
   政府参考人
   (農林水産省生産局長)  水田 正和君
   政府参考人
   (農林水産省経営局長)  光吉  一君
   政府参考人
   (資源エネルギー庁電力・ガス事業部長)      松山 泰浩君
   政府参考人
   (中小企業庁事業環境部長)            飯田 健太君
   政府参考人
   (国土交通省大臣官房土地政策審議官)       里見  晋君
   政府参考人
   (国土交通省水管理・国土保全局長)        井上 智夫君
   政府参考人
   (国土交通省道路局長)  吉岡 幹夫君
   政府参考人
   (国土交通省鉄道局長)  上原  淳君
   政府参考人
   (環境省総合環境政策統括官)           和田 篤也君
   政府参考人
   (防衛省防衛政策局長)  岡  真臣君
   参考人
   (東京電力ホールディングス株式会社代表執行役社長)            小早川智明君
   参考人
   (東日本高速道路株式会社代表取締役兼専務執行役員社長補佐建設事業本部長) 森  昌文君
   参考人
   (日本放送協会経営委員会委員長)         森下 俊三君
   予算委員会専門員     小池 章子君
    ―――――――――――――
委員の異動
二月十日
 辞任         補欠選任
  秋葉 賢也君     山田 賢司君
  岩屋  毅君     工藤 彰三君
  河村 建夫君     松本 洋平君
  佐々木 紀君     白須賀貴樹君
  菅原 一秀君     武井 俊輔君
  根本  匠君     辻  清人君
  原田 義昭君     櫻田 義孝君
  古屋 圭司君     大岡 敏孝君
  山本 有二君     八木 哲也君
  渡辺 博道君     藤丸  敏君
  大西 健介君     渡辺  周君
  逢坂 誠二君     尾辻かな子君
  岡本 充功君     松田  功君
  玄葉光一郎君     伊藤 俊輔君
  後藤 祐一君     重徳 和彦君
  森山 浩行君     阿部 知子君
  宮本  徹君     田村 貴昭君
  藤田 文武君     串田 誠一君
  西岡 秀子君     山尾志桜里君
同日
 辞任         補欠選任
  大岡 敏孝君     古屋 圭司君
  工藤 彰三君     岩屋  毅君
  櫻田 義孝君     原田 義昭君
  白須賀貴樹君     佐々木 紀君
  武井 俊輔君     菅原 一秀君
  辻  清人君     根本  匠君
  藤丸  敏君     渡辺 博道君
  松本 洋平君     河村 建夫君
  八木 哲也君     山本 有二君
  山田 賢司君     鈴木 憲和君
  阿部 知子君     池田 真紀君
  伊藤 俊輔君     道下 大樹君
  尾辻かな子君     逢坂 誠二君
  重徳 和彦君     後藤 祐一君
  松田  功君     源馬謙太郎君
  渡辺  周君     大西 健介君
  田村 貴昭君     宮本  徹君
  串田 誠一君     藤田 文武君
  山尾志桜里君     西岡 秀子君
同日
 辞任         補欠選任
  鈴木 憲和君     秋葉 賢也君
  池田 真紀君     森山 浩行君
  源馬謙太郎君     山岡 達丸君
  道下 大樹君     玄葉光一郎君
同日
 辞任         補欠選任
  山岡 達丸君     田嶋  要君
同日
 辞任         補欠選任
  田嶋  要君     岡本 充功君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 参考人出頭要求に関する件
 令和三年度一般会計予算
 令和三年度特別会計予算
 令和三年度政府関係機関予算
     ――――◇―――――

#2
○金田委員長 これより会議を開きます。
 令和三年度一般会計予算、令和三年度特別会計予算、令和三年度政府関係機関予算、以上三案を一括して議題といたします。
 この際、参考人出頭要求に関する件についてお諮りいたします。
 令和三年度総予算審査のため、来る十六日火曜日午前九時、参考人の出席を求め、意見を聴取することとし、その人選等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

#3
○金田委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
 次に、お諮りいたします。
 三案審査のため、本日、参考人として東京電力ホールディングス株式会社代表執行役社長小早川智明君の出席を求め、意見を聴取し、また、政府参考人として内閣官房内閣審議官奈尾基弘君、内閣官房内閣審議官伊吹英明君、内閣官房内閣審議官内山博之君、内閣官房内閣参事官日向彰君、内閣官房領土・主権対策企画調整室土地調査検討室長中尾睦君、国家公務員倫理審査会事務局長荒井仁志君、内閣府地方創生推進事務局審議官佐藤朋哉君、総務省大臣官房長原邦彰君、総務省大臣官房審議官湯本博信君、総務省自治税務局長稲岡伸哉君、総務省情報流通行政局長秋本芳徳君、出入国在留管理庁次長松本裕君、文部科学省総合教育政策局長義本博司君、文部科学省高等教育局長伯井美徳君、厚生労働省大臣官房生活衛生・食品安全審議官浅沼一成君、厚生労働省医政局長迫井正深君、厚生労働省健康局長正林督章君、厚生労働省医薬・生活衛生局長鎌田光明君、厚生労働省子ども家庭局長渡辺由美子君、国立感染症研究所長脇田隆字君、農林水産省大臣官房長横山紳君、農林水産省大臣官房総括審議官青山豊久君、農林水産省生産局長水田正和君、農林水産省経営局長光吉一君、資源エネルギー庁電力・ガス事業部長松山泰浩君、中小企業庁事業環境部長飯田健太君、国土交通省大臣官房土地政策審議官里見晋君、国土交通省水管理・国土保全局長井上智夫君、国土交通省道路局長吉岡幹夫君、国土交通省鉄道局長上原淳君、環境省総合環境政策統括官和田篤也君、防衛省防衛政策局長岡真臣君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

#4
○金田委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    ―――――――――――――

#5
○金田委員長 これより一般的質疑を行います。
 質疑の申出がありますので、順次これを許します。今井雅人君。

#6
○今井委員 おはようございます。立憲民主党の今井雅人でございます。よろしくお願いします。
 今日は国立感染症研究所の脇田所長にいらっしゃっていただいていますので、一問だけ最初にお伺いしたいと思うんですけれども。
 アメリカで、今、イギリス型の変異株が非常に拡大をしておりまして、アメリカのCDCは、三月末までにはもうアメリカの感染のほとんどがこの変異株に替わるというような予想をされています。また、イギリスで新たな二種類の変異株が発見されて、その一つはブラジル型と南アフリカ型に非常に似ているというような発表もありました。大変心配です。
 日本でも、静岡、東京、兵庫、埼玉あたりで、渡航歴のない方の変異株の感染が確認されています。感染症研究所のホームページを見ましたら、把握されていない変異株の持込みと、二次感染が起こっている可能性があるというふうな御認識もありましたけれども、今、多分国民の皆さんが大変心配しておられると思うので、分かりやすく簡単に説明していただきたいんですけれども、現在、この変異株というのは、市中感染は国内ではもう既に起きていると考えた方がいいのでしょうか。
 それで、その感染源、これはしっかり追えているのか、そしてゲノム解析等の検査体制は十分なのか、この辺りについて簡単に御説明いただきたいと思います。

#7
○脇田政府参考人 お答えいたします。
 今、変異株のことについて御質問がありました。
 日本では、いわゆる英国株、それから南アフリカ株、それからブラジル株というものがこれまで検出をされています。
 変異株の検出について大事なのは、いわゆる特異的なPCRで変異をまずスクリーニングをするという体制であります。これにつきましては、感染研の方から地方衛生研究所に変異株PCRの検査手法を技術移転をするということで、今支援を行っているところで、もうほぼ体制ができているということであります。
 そこで陽性になった検体につきましては、感染研の方でゲノム解析をして、しっかりと全ゲノムを決めて変異株を確定するということになります。その上で、そういった陽性例につきましては重点的に積極的疫学調査を行いまして、その感染源調査であったり、あるいは接触者についての調査を行って封じ込めを行っていくということであります。
 その上で、現在、国内で、英国滞在歴等がないような感染事例も見つかっておりますけれども、ほとんどはクラスターとして追えていまして、リンクのある状況です。例えば、同じ施設にいるとか、あるいは家庭内であったり、あるいは接触者であるというようなところでございますので、現在のところ、市中で蔓延していてどこでも感染が起こる、そういった状態ではないということでありますけれども、引き続き、しっかりと監視体制をつくる、それから調査体制を構築をしていくということであると思っております。

#8
○今井委員 ありがとうございました。
 この変異株の市中感染が始まりますと、本当にまた感染が拡大するおそれが高いので、十分、水際対策も含めて、政府にはしっかりやっていただきたいと思います。
 脇田所長、こちらまでで結構ですので、御退席いただいて結構です。
 続きまして、連日問題になっております森会長の女性蔑視発言についてお伺いしたいと思うんですけれども。
 橋本大臣、昨日、二階幹事長がまた、ボランティアは代わればいいということをどうしておっしゃったのかという質問に対して、特別深い意味はなかった、こうおっしゃられたんですけれども、これもまた火に油を注ぐというか、こんな言い方はないと思うんですよ。言い方が、ボランティアの皆さんには申し訳なかったとか、発言を撤回するとか、そんなこともおっしゃらないで、特別深い意味はない、こんなことをおっしゃるんですけれども、これに対して、大臣、どう思われますか。

#9
○橋本国務大臣 やはり、ボランティアの方々が不快な思いをされて辞退をされたということに関して、その思いを真摯に受け止めて発言をすべきであり、そういった意味からいたしましても、幹事長の発言は不適切であったというふうに思います。
 東京大会は、ボランティアの方々の御理解と御協力なくして開催をすることはできませんので、そういった意味からも、丁寧に説明をして、信頼回復に努めていきたいと思っております。

#10
○今井委員 不適切な発言に不適切な発言をかぶせて、もうどうしようもない状況になっているわけです。これが自民党の幹事長なわけですから、党を代表している方なわけですから、自民党の皆さんも、しっかりやはり幹事長に苦言を申し上げていただきたい。そうしないと、そういう政党であるというふうに思われますので、是非ここにいらっしゃる皆さんにも適切な行動をしていただきたいと思います。
 その上で、昨日IOCがステートメントといって、ホームページに載っていましたけれども、異例の声明をしています。森氏の発言は完全に不適切で五輪の理念に反しているという強い口調で書いて、その後、十一項目にもわたって、私たちIOCはこれだけジェンダーに取り組んでいますということをわざわざ全部記載しているんですね。森さんにIOCも傷つけられたので、私たちは違うということを一生懸命説明しているんですよ。こんなことをIOCにさせているわけです。本当に恥ずかしくてなりません、日本人として。
 そこで、ちょっとお伺いしたいんですけれども、今日、文科大臣もいらっしゃっていますが、この週内にオリンピックの組織委員会が開かれるというふうに報道で伺っています。ここにスポーツ庁長官も参加されるはずです、メンバーですから。
 スポーツ庁長官という肩書で参加しておられるということは、政府の一員として出るということだと思うんですね。ですから、そこで政府としての代表として発言をされると思うんですけれども、政府として、森会長の進退について、菅総理は、これは私の決めることじゃなくて組織委員会の決めることだとおっしゃっていたので、では、その組織委員会に参加されているスポーツ庁長官がどう発言するか、これはとても大事なんです。
 文科大臣、スポーツ庁長官とお話しされましたか。どういうふうにその場で発言するということを打合せをされていますか。

#11
○萩生田国務大臣 まず、打合せはしていません。していませんが、室伏スポーツ庁長官は、森会長の発言に対する自身の認識やスポーツ界において女性が輝くことのできる環境づくりなどについて、既にステートメントを発表しているところでございます。
 室伏長官は、組織委員会の理事会に出席をしておりますが、御指摘のように、スポーツ庁というカテゴリーの中から選ばれて出席をされております。したがって、公務として出席するわけですけれども、他方、室伏さんの場合は、長官になる以前から組織委員会の理事をずっと継続して行ってまいりました。
 私の立場としては、室伏長官に発言を抑制するつもりもございませんし、また、発言を促すつもりもございません。長官の自らの判断で、会議の中で言うべきことはきちんと申し上げていただければよろしいのではないかなと思っております。

#12
○今井委員 いや、それは違うんじゃないんですか。今、公務とおっしゃいましたよね。政府の代表として発言されるわけですから、一個人の意見をおっしゃるわけじゃないわけじゃないですか、公務なんですから。
 大臣、やはりスポーツ庁長官としっかり話をして、政府としての見解をそこで述べてもらうというふうに、そういう調整をしてもらえませんか。

#13
○萩生田国務大臣 正式に会議の日程をまだ私承知していませんけれども、こういう、世間の皆さんが注目している中でありますから、出席に当たって、長官と打合せはしたいと思います。
 しかしながら、発言内容を私が決めるということではなくて、これは長官として、きちんと会議の中でしかるべき発言をしていただくものだと思っています。

#14
○今井委員 いや、そこで、しっかりとやはり、こういう、世界中に日本が女性差別の国であるような認識を持たれてしまったことに対する責任をしっかり取ってもらうように政府から促す、それはできるはずですよ。総理はできないとおっしゃいましたが、スポーツ庁長官には、それができる立場です。是非、そういうふうに促していただけませんか。もう一度お願いします。

#15
○萩生田国務大臣 私が職務命令を出して会議に出席をするのではなくて、さっきも申し上げたように、組織委員会を組織をする上でのカテゴリーとしてスポーツ庁の枠があって、必ずしもスポーツ庁長官でなくてもよろしいんですけれども、しかし、今申し上げたように、アスリートとして理事をずっと続けてきた経緯もありましたので、引き続き長官に理事に就任をいただいて、その会議に出ていただいております。
 発言の内容は的確にスポーツ庁長官が判断をされるというふうに私は思っておりますので、あえてその一語一句を私が指示するような性格の会議ではないと思っております。

#16
○今井委員 いや、とても残念です。
 橋本大臣、この委員会は、遠藤利明衆議院議員、丸川珠代参議院議員、馳さんも出られますけれども、最初の二人は前任者ですね。オリンピック担当大臣の前任者です。ですから、ずっと継承して、このオリンピックを担当してこられた方たちなわけですよ。
 この二人の方としっかりお話をして、その場で、森さんのその発言に対する責任についてしっかり発言してもらえるように相談していただけませんか。

#17
○橋本国務大臣 組織委員会の理事という立場で、馳先生そして丸川先生、委員として御自身の御意見を申し上げることであるというふうに思っております。

#18
○今井委員 それでは、橋本大臣はその皆様と事前に何かお話をするつもりはないということですか。

#19
○橋本国務大臣 丸川先生、馳先生は、それまでのオリンピック・パラリンピックに携わってきた経験、そういったものを適切に判断をして御発言されるというふうに思っております。

#20
○今井委員 大変残念です。
 この会議、ちょっと見たら、麻生セメントの会長もメンバーなんですね。まあ、それはいいとしまして。蛇足でした。
 元アスリートの為末さんが、これはキャシー松井さんに言われたんだと思うんですけれども、沈黙は賛同であると言われたと。これで大変反省をして、私はいかなる性差別にも反対します、そして、理事会での森会長の処遇の検討を求めます、こういうふうに発言をされました。沈黙は賛同であるということなんです。
 ここに御参加の皆さん、特に自民党や公明党の女性議員の皆さんから何も発言が出ないというのは、私は大変残念でなりません。(発言する者あり)女性、特にと言いました。女性に限った話ではありませんが、やはり、差別発言された側の人は特にそういう発言をするべきだと僕は思うんですね。自民党の方で若干名、そういう発言をされておられる方がいらっしゃるので、それは敬意を表しますが、それ以外は全く発言が出てきません。残念でなりません。
 こんなところでしっかり発言が出てこないのであれば、日本はやはりそういうことを容認している国なんだ、こういうことを容認している政党なんだ、こういうふうに思われますよ。そういうことを一人一人が自覚して、自分の思いをしっかり発信してもらいたい。
 誰か個別に申し上げているわけじゃありませんが、やはり、議員皆さんに、それぞれが自分の見識に従ってどうするべきかということをしっかり発信してもらいたい、そういうことをお願いしておきたいと思います。
 十二日にどういう結果が出るか分かりませんけれども、そこで、私は、さすがに森会長が辞任なさるんじゃないか、その場で辞任を求める声が相次ぐんじゃないかということを信じておりますが、週が明けてもそういう状況が起きていないようであれば、オリンピックは健全に開かれないということで、大変大きな支障が出るということを申し上げておきたいと思います。
 次に、総務省の接待疑惑の件でいろいろお伺いをしていきたいと思うんですけれども、今日は人事院の方はいらっしゃっていただいていますか。
 ちょっと初めにお伺いしたいんですけれども、国家公務員倫理審査会というのがございますね。法律も読ませていただきました。規定もいろいろ読ませていただきました。
 事前にレクでもやり取りをさせていただいたんですけれども、この倫理審査会の元に各省庁から、これからそういう調査をしますよという端緒が行って、それから調査が起きて、それから報告が来る、こういう流れだと思うんですけれども、この調査をしている間に国会に説明をしてはいけないという規定がどこにも見当たりません。そういう規定があるかないか、そして、今回の事案に関して、総務省に対して、調査の間は国会に報告はしないようにというような御指導をされたかどうか、教えてください。

#21
○荒井政府参考人 お尋ねの点についてお答えを申し上げます。
 倫理法令の中に、調査中であることを理由に、調査の対象となっている本人が自ら調査している内容について対外的に発言することを禁止した規定はないものと承知をしております。また、倫理審査会の方からこのような御指導を申し上げたことはございません。
 いずれにいたしましても、任命権者においてしっかりと調査いただくことが重要であり、倫理審査会としましては、任命権者からの報告を受けた上で、それらの整理に疑義があると考える場合に、倫理法に定められた権限に基づき、意見を述べ、再検討を求めるなど、的確に対処してまいる考えでございます。

#22
○今井委員 そうなんです。ですから、これまで調査中だからお答えできないと何度も参考人の方がおっしゃっていますが、そんな根拠、どこにもありませんよ。今、まさに説明がありましたね。ですから、これからいろいろお伺いしますが、調査中だからお答えできないと言わないでください。いいですか。
 それでは、改めて伺ってまいりたいと思います。
 まず確認ですけれども、秋本審議官……(発言する者あり)済みません、審議官じゃないですね、秋本さんにお伺いしたいと思いますが……

#23
○金田委員長 秋本局長ですね。

#24
○今井委員 局長ですね、大変失礼いたしました。
 秋本局長は今、情報流通行政局長であられますが、これは、いわゆるスターチャンネルのようなBSのこういう番組、こういうものの認可をされている、そういう局ということでよろしいですか。

#25
○秋本政府参考人 お答えいたします。
 御指摘のありましたスターチャンネルを始め放送事業者に対する行政をつかさどっている部署でございます。

#26
○今井委員 そういうことですね。
 それで、もう一度ちょっと確認したいんですけれども、昨年の十二月十日に、菅正剛さんとおっしゃるんですかね、東北新社の方ですね、この方と夜会食をしたというのは事実ですか。

#27
○秋本政府参考人 お答えいたします。
 事実でございます。

#28
○今井委員 湯本審議官もいらっしゃっていますか。
 十二月十四日にこの菅正剛さんという方と会食をしたというのは事実ですか。

#29
○湯本政府参考人 お答え申し上げます。
 事実でございます。

#30
○今井委員 秋本局長にお伺いしますが、この菅氏とは、いつお知り合いになられましたか。

#31
○秋本政府参考人 私が記憶している限り、菅正剛さんと知己を得させていただいたのは二〇一五年以降のことでございます。

#32
○今井委員 年に一回ほど食事をされているというふうに伺っていましたが、これはもう、その二〇一五年当時ぐらいから毎年一回ぐらいは食事をしていらっしゃるということですか。

#33
○秋本政府参考人 今御指摘のございましたとおり、二〇一五年以降、おおむね年一回程度でございます。

#34
○今井委員 最初はどういう場でお会いになられたんでしょうか。二〇一五年のときですね。

#35
○秋本政府参考人 最初の会食の場所、ちょっとこの場では、記憶にございません。
 ただ、東北新社の木田さんを通じて三人で御一緒したと記憶しております。

#36
○今井委員 この事案は実は何が一つ問題かということを、ちょっと事前に整理をしておきたいんですけれども。
 実は、昨年の十二月十五日に、二〇〇五年末に認定されていましたスターチャンネルの五年に一度の更新が来ていたんです。十二月十五日ですね。
 時系列を見ますと、十二月八日に吉田総務審議官と菅氏が会食されています。この吉田さんというのは、前職は情報流通行政局長ですね。まさに担当でした。それから十二月十日に秋本局長が食事、十二月十四日に湯本審議官が食事、そして十二月十五日にこのスターチャンネルの更新。僅か一週間の間に集中しているわけですよ。この更新の直前に三回も食事をしているんです。これが最大の問題なんですね。ここで一体何が行われていたのか、どうしてこういうことが行われたのか、ここが一番の問題点なんです。
 その上でお伺いをしていきたいと思うんですけれども、食事、会食のところはかなり高額の店だったというふうに伺っていますが、そのとき幾らかかったのか。御存じないはずはないと思うんですね、その後、返金をしていらっしゃるので。
 じゃ、返金は幾らされたのか、どなたにされたのか。秋本局長にお答えいただきたいと思います。

#37
○秋本政府参考人 お答えいたします。
 私の方では、まずは確認できる範囲での負担をさせていただきました。その上で、この額が相応のものであるかにつきましては、総務省の大臣官房の服務、倫理担当の方で、公務員倫理審査会の助言指導も受けながら、相手先企業でございます東北新社様に確認をしている最中でございます。
 私は調査を受ける立場でございまして、私からは、今調査中でございますので、相手先のことも考えますと、この場で額を御回答するのは控えさせていただきたいと思います。
 いずれにしても、調査を受ける立場にある者として、調査に真摯に対応させていただく所存でございます。

#38
○今井委員 調査中というのは理由にならないというのは、先ほどありましたね。
 それと、局長、おととい、私、ファクスでお願いしましたよね、覚えていらっしゃいますね。菅正剛さんに、こういう内容を話してもいいかという確認を取ってくださいと、おととい。その上で今日の質疑をさせていただきますと。何なら、ファクスをお見せしましょうか。受け取ったですよね。それで、確認していただいたんですか。

#39
○原政府参考人 現在、大臣官房の方で調査を行っておりますので、私の方から御答弁申し上げたいと思います。
 ファクスをいただいているのは私ども承知してございます。
 先ほど来、調査中の、お答えできないというお話がございました。まず、この調査は、国家公務員倫理規程違反の疑いのある事案であり、職員の人事上の不利益処分を検討するものでありまして、慎重な取扱いを要するものでございます。
 また、今の御指摘もそうで、相手方から聴取、了承等が必要になりまして、書類の収集等も必要となる事案でございます。さらに、調査で特定すべき事実関係について、調査途上で公にすると予断を与える可能性がある事案も含まれていること、そして、国家公務員倫理審査会に指導をいただきながら進められるべきものでありまして、現時点でお答えできることは可能な限りお答えさせていただきますが、いずれにいたしましても、総務省において徹底的に可能な限り迅速な調査を行ってまいりたいと存じます。

#40
○今井委員 ちょっとその前に、もう一回確認しますね。
 ということは、私がお願いしたんですけれども、菅氏本人には確認をしてもらえなかったということですか。

#41
○原政府参考人 現在、確認途上でございます。

#42
○今井委員 確認ということは、じゃ、本人にコンタクトしたんですか、連絡取ったんですか。私がお願いしてから、こういうことが聞かれていますが、答えてもよろしいですかというふうに確認してもらえましたか。

#43
○原政府参考人 現在、会社を通じて確認しているところでございます。

#44
○今井委員 いつ連絡されたんですか。こういう依頼が来ていますがということをいつ連絡したんですか。

#45
○原政府参考人 現在、調査途上でございますので、先生から御指摘がございます以前から、もう既に二月二日に国家公務員倫理審査会に諮問しておりますので、既に調査票を送って、調査内容に着手してございます。

#46
○今井委員 先ほど人事院がおっしゃったじゃないですか。調査中に国会で答えちゃいけないということはないとおっしゃっているじゃないですか。何でそんな態度を取るんですか。国会でもこのことはちゃんと明らかにしたいんですよ。私たちは、こういうことがはっきりすれば別にそれでいいので、真相を明らかにしたいだけですから。しっかり答えてください。

#47
○金田委員長 原邦彰君、しっかり答えてください。

#48
○原政府参考人 先ほど来申し上げてございますが、この問題、しっかりと調査をして、書類収集等で確認を取りながら慎重に進める必要があると思っています。
 それから、先ほど来、公務員倫理審査会にも御報告申し上げて、公務員倫理審査会から必要な御指導をいただきながら進めてまいりますので、いずれにしても、しっかりと調査をして、法令に基づいてお知らせしたいというふうに思ってございます。(発言する者あり)

#49
○金田委員長 原邦彰君、今質問を受けている内容を御存じですよね。誰に連絡をしたか。
 原邦彰君、質問に答えられる範囲でしっかり答えてください。

#50
○原政府参考人 懇談の相手方に調査を着手してございます。(発言する者あり)
 懇談の相手方は、月曜日だったと思います。

#51
○今井委員 いや、ちょっとお答えになっていないんですけれども。
 いいですか、もう一回、じゃ、説明しますけれども、私がそういうことを依頼して、それに基づいて本人に確認していただけましたかということです。

#52
○原政府参考人 議員から御指摘いただきました点も含めて、調査に着手してございます。(発言する者あり)

#53
○金田委員長 原邦彰君、質問者から見て、直接質問している内容に、答えられる範囲で答えてくださいね。
 そういう意味において、もう一度答弁をお願いします。

#54
○原政府参考人 議員から御指摘があった点について調査に着手しておりまして、議員から御指摘があったことも含めて伝えてございます。

#55
○金田委員長 誰にという点はいかがですか。

#56
○原政府参考人 今回の懇談の相手方でございます。

#57
○今井委員 今、言い方をごまかしているんですよ。私のことも含めて調査しているって、そんなことは聞いていないんですよ。私がお願いしてから、本人に、こういう依頼が来ていますけれどもどうですかというふうに確認してもらえましたかと言っているんです。

#58
○原政府参考人 今回議員から指摘があったことも含めて、コンプラ担当の執行役員を通じて懇談相手にしっかりとお伝えし、調査に着手してございます。

#59
○今井委員 答えられないというのは理由になりませんから。
 じゃ、秋本さん、金額はおっしゃっていただけないので、ちょっとまた金額も正確に教えていただきたいんですが、先ほどちょっと御説明したとおり、通常ではあり得ない期間の中で何度も何度も会食が行われ、そしてその直後に認可の決定があったということなんですね。
 で、一番の問題はここです。この会食の中で、秋本氏と湯本氏、両方お伺いしたいんですが、このスターチャンネルの五年ごとの更新に関しての、あるいはスターチャンネルのことに関しての会話はありましたか。

#60
○秋本政府参考人 お答えいたします。
 スターチャンネルに限らず、東北新社様の事業に関して要望を受けた記憶はございません。

#61
○今井委員 じゃ、要望を受けていないという言い方をされていますが、このスターチャンネルのことが話題には上がりましたか。

#62
○秋本政府参考人 話題に上がった記憶もございません。

#63
○今井委員 後々いろいろな事実関係も判明すると思うので、ここでは答弁だけちゃんと確認しておきたいんですが、記憶にないのか、そういう話題が上がらなかったのか、どちらですか。

#64
○秋本政府参考人 スターチャンネルに限らず、東北新社様の事業について話題に上った記憶はございません。

#65
○今井委員 じゃ、湯本審議官にお伺いしますけれども、湯本審議官、いかがですか、このスターチャンネルの事業に関して何か話題に上がりましたか。

#66
○湯本政府参考人 お答え申し上げます。
 私の方も、そのときの会合におきまして、スターチャンネルも含めまして、東北新社の事業に関して何らかの話が上ったということは一切なかったというふうに記憶しております。

#67
○今井委員 こちらははっきりおっしゃいました。なかったということであります。それは重要な答弁だと思います。そういうことがあれば、本当にもうこれは黒なんでしょうし。
 一週間で三人、審議官、局長、審議官、こういうのはちょっとやはり異常だと思うんですね。ですから、ちょっとここのところもまだ今後はっきりさせていかなきゃいけないと思いますが、今日は余り時間がないので、ここの部分はこれだけにしまして。
 武田大臣、今調査していらっしゃると思いますけれども、これはこの予算の審議の中でとても重要な話なんです。報告はいつ出せますか。

#68
○武田国務大臣 本当にこの度は、多くの国民の皆様方に疑念を抱かせるようになって、申し訳なく思っております。おわび申し上げます。
 処分を一日でも早く出すためには、調査報告というものを一日も早く出さなければならないと考えております。今、倫理審査会の方から、その方法について、また項目について指導をいただきながら、迅速に、しかも正しく、委員御指摘のように真実をしっかりとつかめるように、総力を今挙げるように指示をいたしております。
 一日でも早く報告を上げて、一日でも正しい処分を下せるように今後とも励んでいきたい、このように考えております。

#69
○今井委員 今、倫理審査会の指導を受けながらということなんですけれども、人事院、何かそういう、具体的にこういうような指示とかしていらっしゃるんですか、今。

#70
○荒井政府参考人 お答えいたします。
 総務省に対しましては、相手方事業者との職務上の関係や具体的な行為の事案関係等について速やかに調査するようにはお伝えしております。それを踏まえ、現在、総務省において調査が進められているものと承知をいたしております。

#71
○今井委員 大ざっぱな指導だということですね。
 速やかに報告しろということなんですけれども、先ほども申し上げたとおり、この会合の中でどういう会話がなされて、それが認可にどうつながったか。返金したとはいえ、一度はやはりおごっていただいているわけですよ、会食を。そのことが明らかになればそれで十分ですよね。そんなものに一か月も二か月もかかるはずはありませんよね。
 今、ちょうど予算の審議をしています。この予算が最後、衆議院で上がる前には、この報告は出るんでしょうね。

#72
○武田国務大臣 当然、この委員会の重要性そして予算の重要性ということは我々も認識しております。
 先生御指摘の時期について、一刻も早く処分が下せるように、委員会に対して、倫理審査会に対して報告を上げていきたい、このように考えております。
 ただ、その報告を上げるまでの間に、我々が項目を決められないんですね、手法についても項目についても。審査会の方からこういう手法でこういうことを調べなさいということが課題を与えられる、その課題を全てこなしていくのには少しの時間がかかるということも御理解いただきたいと思いますが、真相を、しっかりとしたものを報告を上げたい、このように考えております。

#73
○今井委員 いや、今、先ほど審査会の方はそんな細部にわたっておっしゃいませんでしたよ。じゃあ、審査会が遅いからということなんですか。そうじゃないでしょう。
 私は、とにかくこの予算が上がるまでにきちっと報告書を出してもらえればいいんですよ。それを約束してください。

#74
○武田国務大臣 御指摘のとおりだと考えております。この予算、重要な予算でありますので、その予算までに、審査会の方がしっかりとした答えを出せるように、了承を取れるように、我々も報告を上げていきたいと考えております。

#75
○今井委員 しっかり出していただけるというふうに僕は今答弁していただいたというふうに理解しましたので、そのとおりやってくださいね。そうじゃないと、予算の採決、応じられないですよ、これは。よろしくお願いします。
 時間が余りなくなってまいりましたので、農水大臣、済みません、一問お願いします。
 今、鶏卵疑惑のところで第三者委員会が行われています。これを拝見しますと、議事が非公開になっています。
 農水省はいろいろな第三者委員会をやっていらっしゃると思うんですけれども、議事が非公開だったことは今までありますか。

#76
○野上国務大臣 お答え申し上げます。
 吉川元農林水産大臣と秋田アキタフーズ代表取締役が贈収賄の容疑で起訴されたことを受けまして、農水省としても、国民に疑惑を持たれないように、今般、養鶏・鶏卵行政に関する検証委員会を設置をし、外部委員による検証をお願いしたところであります。
 二月三日には第一回委員会を開催しておりまして、養鶏、鶏卵行政の公正性について委員会で幅広く十分に検証をいただいているところであります。
 第三者委員会では個人情報等を取り扱いますので、可能性もありますので、非公開で実施をすることとしておりまして、議事録につきましても委員会としては公表しないということとされたところでございます。取りまとめていただく報告書につきましては公表することで、皆様に検証結果をお知らせしたいと思っております。
 第三者委員会の公開の件でありますが、農水省で確認したところでは、起訴事実を取り扱った第三者委員会の事例では、検討事項に個人情報等を含むことを理由に非公開で実施されたものがあるということも承知をいたしております。

#77
○今井委員 それは別の委員会でしょう、別の省でしょう。
 農水省では、あるんですか。

#78
○野上国務大臣 御通告を受けまして、第三者委員会について、公開されているものがあるのかどうか、非公開で実施されたものがあるかどうかということを調べたわけでありますが、今御指摘のように、他省のものについての今御答弁を申し上げたところでございます。(今井委員「農水省はないんですね」と呼ぶ)そこはちょっと、まだ全て調査し切れておりません。

#79
○今井委員 ほかの省庁を調べて、自分の省庁は調べられないんですか。農水省の第三者委員会で議事が非公開なものはありましたかと言っているんだ。調べていないんですか。

#80
○野上国務大臣 今手元にございませんので、これは調べて御答弁申し上げたいと思います。(発言する者あり)

#81
○金田委員長 時計を止めてください。
    〔速記中止〕

#82
○金田委員長 速記を起こしてください。
 農林水産大臣野上浩太郎君。

#83
○野上国務大臣 第三者委員会の近年の事例では、森林管理局の事案がございまして、森林管理局の事案では、職員が官製談合防止違反ですとか収賄容疑で逮捕、起訴された案件に関連して委員会が設置され、その議事概要を公開していると承知をしておりますが、これは、起訴事案に関する検証というよりは再発の防止のための検討を行うものでありまして、今回の事案とは性質が異なるものと考えております。

#84
○今井委員 昨日のレクのときのお答えで、厚労省に一件だけありますけれども、ほかは確認できませんでしたという返事をいただいているんですね。こんなところで止めたくないですから、きちっと答えてください。
 その上で、ホームページを見ましたけれども、厚労省のやつも見ました、そこには、いろいろな方が関連していてと、ちゃんと理由が書いてあるんですけれども、今回の事案は非公表とすると、以上ですよ。理由も何も書いていない。ただ非公表にする、それだけですよ、書いてあるの。ちょっと、余りにひどくないですか、これは。
 これは、いつ出していただけますか。捜査に影響があるとかそんなことを言い出したら、裁判が結審するまで出せませんよ。そんなことを理由にしないでくださいね。この予算委員会が終わるまでに出せますか。

#85
○野上国務大臣 この第三者委員会の委員の下で検証にどれほどの期間を要するかは、現時点では予断を持てないことから、具体的な期間をお示しすることは困難でありますが、公判への影響等にも十分留意しつつ、これは極力速やかに検証いただいて、調査結果として報告書を公表することができればと考えております。

#86
○今井委員 大臣としての見識を伺います。
 これはやはり、予算にも関わることでもありますから、いろいろな対策が入っていますよね、予算の中に。だから、予算審議の間に出させたい、そういうちょっと意思を伝えていただけませんか。

#87
○野上国務大臣 今申し上げたように、極力速やかにとは思っておりますが、しかし、これは、今第三者委員会において養鶏、鶏卵行政の公正性についてしっかりと十分に幅広く検証いただくことが大事だと思っておりますので、その期間については予断することはできないというふうに考えております。

#88
○今井委員 これも、私たちは、予算審議にはとても重要だと思いますから、その間に出てこなかったら、それはやはり採決には応じられませんよ。そのことはよく考えて、検証委員会に早く結論を出すように促してください。
 ちょっと済みません、時間がなくなってしまいました。
 今日は、実は、西村大臣、済みません、昨日特措法の改正の政令が閣議決定されたので、ずっと全部読み込んできたんですけれども、いろいろお伺いしたかったんですが、ちょっと時間がなくなりましたので別の機会に伺いたいと思いますけれども、一点だけお願いします。
 十二日に対策本部が開かれて、緊急事態宣言が今発令されている十都道府県ですか、そのうちの一部を解除を検討するというような報道が出ていますけれども、そこのところの今言える範囲の話と、もう一点、例えば栃木の場合は、緊急事態宣言から一足飛びでノーマルな状態になったわけですよね。
 実は、段階には三段階あって、御存じですけれども、二十四条九項があり、蔓延防止等重点措置があり、そして緊急事態宣言があるわけです。これが、栃木の場合はぽんとノーマルな、正常なところまでいきなり飛んだ、三段階飛んだんですね。こういうふうに飛ぶのと、蔓延防止に一回行って、二十四条九項に行って、こう流れていくのと、こういうところが実はよく分かりにくいんですよ。
 どういう基準をもってどの段階に移行するということを決定するのか、そのことをちょっと、残りの時間で説明をいただきたいと思います。

#89
○西村国務大臣 お答え申し上げます。
 まず一点目についてでありますが、この改正された特措法が十三日から施行されますので、その前に、基本的対処方針でその運用などについて、政令も決定いたしましたので、その内容なども含めて、それを基本的対処方針にお示ししなければいけませんので、諮問委員会を開くことになります。また、対策本部も必要に応じて開くことになりますけれども、これは基本的対処方針を決定するために開かなきゃいけないことになります。ただ、この日程は、十三日までということでありますが、今、最終調整をしているところであります。
 そして、その段階で、どこか解除する地域が出るのか、あるいは追加があるのかなどについて、今、日々の感染状況、それから、何より、感染状況は減少傾向に来て、ステージ4のいわゆる指標を下回ってきているところも出てきていますけれども、病床の逼迫状況などは引き続きステージ4の指標を示しているところが幾つもありますので、特にそうした病床の状況などもきめ細かに見ながら、どういう形で最終的に政府として判断をして諮問するかというところは、今の段階で何か決めているわけではございません。数字をよく見極め、もちろん、日々、専門家にもいろいろな意見を聞いておりますので、あるいは医療関係者からもいろいろ意見を聞いておりますので、そういった面を含めて最終的に判断をしていきたいというふうに考えております。
 それで、蔓延防止については、今回新たに法改正、これは与野党の協力の中で早急に審議していただいて、改めて感謝を申し上げたいと思いますけれども、緊急事態宣言にまずならないために蔓延防止を使う、これは、ある地域が感染拡大している場合に、県全体に広がらないように、ステージ4にならないようにするという、感染が広がっている場合の話がまずあります。
 それから、感染が減少傾向にある場合、緊急事態宣言を解除して、通常の判断でいけば、ステージ3相当のレベルに、都道府県、解除した後は全体としてはなっているはずなんですが、なっているということで判断をするわけですが、ただし、ある特定のその県内の地域がまだ感染が水準が高い、あるいは、まだその地域だけが広がっている、こういった場合に、それをそのままにしておくと再び県全体に広がって、感染が再拡大して緊急事態宣言に行ってしまうかもしれないという場合にこの蔓延防止措置は活用するということは想定されます。
 ただ、今後、解除する場合にこの蔓延防止措置を使うかどうかは、それぞれの都道府県の感染状況、病床状況なども見ながら判断していくことになります。

#90
○今井委員 済みません。同僚議員に五分いただきました。ありがとうございました。
 ちょっと時間が参りましたので、実は、政令の中に我々が出した附帯決議の中身がどういうふうに反映されているかというのをきちっと詰めたいんですね。その議論をちょっとまた別のところでさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いします。
 どうもありがとうございました。

#91
○金田委員長 これにて今井君の質疑は終了いたしました。
 次に、本多平直君。

#92
○本多委員 立憲民主党の本多平直です。
 まず、文科大臣に質問をさせていただきたいと思います。二点です。
 去年の年末、NHKスペシャルを見ておりまして、ちょっと私個人としてはショックを受けた出来事がありました。若手研究者の処遇が非常に悪くて、研究に非常勤の人が多いという問題、ずっと問題意識は持っていたんですが、今、日本国民というより全世界で誰もがこれは重要だと思うコロナの治療薬を研究をしていて、そして世界からの論文の紹介数も世界有数、世界トップとNHKでは報じられていました国立の鹿児島大学のある先生の研究室、三人で研究をされている。もう非常に厳しい条件の中で、三名で、常勤の教授と助教と、そしてもう一人、非常勤の方がメインで研究されるわけですよね、実質としては。その方が、今年の三月で処遇が切れてしまう、そのことが来年にならなきゃ分からないという話を見ました。
 それで、大臣、ちょっと勘違いされたら困るんですけれども、私、こういう役立つ研究だけ頑張ってほしいというわけでは実はないんです。すぐ世の中に役立つかどうかが見えにくい例えば文学であったり歴史であったり、文系も含めてですけれども、やはり安心して研究をしてもらうには、こういう若手の研究者の皆さん、三十代、しっかり常勤で、来年自分の雇用がどうなるのかな、こんなことを心配しないでしっかり研究に打ち込んでもらうことこそ僕は日本の国の力にもつながっていくんだと思っています。
 ところが、そうはいっても、やはり、このコロナの治療薬を研究して世界的に注目されている研究室の三名いるスタッフのうち、一人が非常勤で、今年の三月末に切れるかどうか分からなかったという状態なんですね。
 実は、文科省に調べてもらいましたら、幸いなことに、この若手の研究者の方、土日は薬局でバイトをしながら、お子さんを育てながら研究されているそうですけれども、この四月一日からも、当然ですけれども、研究をしていただけることになったそうです。
 しかし、私、問題の根本は、今、日本の科学技術費、皆さん、軍事費の話をするときだけ中国と比べて大変心配をされますけれども、ちょうど二十年前から、日本は科学技術に使っている予算は四・四兆で、ほぼ横ばいです。ところが、中国は、二〇〇〇年当時は三兆ぐらい、日本よりかなり下だったものが、今では、日本は四・四兆なのに、中国は二十八兆円、科学技術予算を使っています。
 ここをしっかりとやらないと、日本の科学技術、大変なことになっていくんじゃないかと私は心配をしています。特に国立大学は、萩生田大臣が資金を出せる運営費交付金をきちんと増やしていくべきではないか。
 つまり、萩生田大臣たちの政権は、競争的資金といって、公募して認めたところにはお金を出す、これはある程度やっているんです。これは賛否両論ありますけれども、まあ、これはこれで今日はおいておきます。しかし、いつなくなるか分からないんです。競争的資金は公募で落ちたら来なくなる、だから、スタッフを常勤にできない大きな原因の一つに、そういう競争的資金だけを増やしていることが問題になっているわけです。
 きちんと運営費交付金を、しっかりと横ばいではなくて増やしていかない限り、こうした大事な研究をしている方、すぐには役立たないけれども大切な研究をしている方、こういう三十代が、非常勤で来年どうなるか分からない暮らしを迫られている。これを変えていくためにも、大学の運営費交付金、しっかりと増額に向けて、文科省、取り組むべきではありませんか。

#93
○萩生田国務大臣 御指摘ありがとうございます。
 国立大学法人の運営費交付金につきましては、平成二十七年度以降、前年度同額程度を確保しています。
 また、令和三年度予算案における国立大学法人の運営費交付金は一兆七百九十億円を計上しており、対前年度十六億円の減になっていますが、この減の要因は、令和二年度までの特殊要因、用地を一括で買ったものを債務償還をしてきましたが、これが終わりますので、その減でございます。したがって、令和三年度の予算案においては、教育研究の充実を図るため基幹運営費交付金を拡充したところであり、教育研究活動に必要な経費については対前年度増額を確保したところでございます。
 先生御指摘のとおりでございまして、若い研究者の皆さんが、やはり、来年自分がどうなるんだろうか、自分のポストはいつまであるんだろうか、こういう腰の落ち着かない中で日本の様々な重要な研究をしていることは望ましいことではないという認識の下で、今年度から、創発的研究という形で、選ばれた研究なんですけれども、十年間腰を据えて基礎研究に打ち込める環境をつくりました。
 あわせて、博士課程で研究をしながら学校にいる人たちが、今御指摘のように、週末アルバイトをしながら研究している。あるいは、研究所にいるんだけれども、もう生活費もままならない。これでは日本の将来の研究が前に進まないということで、お認めをいただいて、先日法律もお認めいただきましたけれども、三次補正含めて、一連のファンド等々のお金を使いながら、少なくとも、後期博士課程の皆さんが、一万五千人分、生活だけは心配しない年間二百二十万から二百六十万円の資金提供をするという仕組みを来年度からスタートさせていただくことにしました。
 ただ、いずれにしても、それだけでは問題解決にならなくて、しっかりと人へ投資をしていくというのが菅内閣の大きな方針だと私も思っておりますので、国立大学の運営費交付金につきましては、随伴の増額ができるように、しっかり資金確保ができるように引き続き努力をしてまいりたいと思っております。

#94
○本多委員 ファンドとか別なメニューも全否定はしませんけれども、それだと安定しないんです。いつなくなるか分からない、いつ来るか分からない。だから、基本的な運営費交付金をしっかりやっていただきたい。
 民主党政権で取りかかり始めた三十五人学級、少人数学級、第一歩を踏み出したものも、萩生田大臣のところでやっと元の路線に戻していただきました。こうしたところにしっかりと光が当たる政策をやっていただきたいと思います。
 頑張っていただきたい方のもう一点。今度は、ここに予算をつけていいのかということを聞かせていただきます。
 今、森さんの問題で女性差別が世界から注目されていますが、日本では数年前に、医大の入試、女子差別というとんでもない問題が明らかになりました。東京医科大学が中心で、私学助成金、ここは、ほかの汚職事件などとの絡みで、一年間は一〇〇%カットという、これは私、柴山当時の文科大臣にもお願いしましたけれども、厳しい処分をしていただきました。その後ちょろちょろ出てきた大学も、二五%減。私は甘いと思いますが、一応やっている。
 ところが、最悪の大学が残っているんですよ。来年度の今審議している予算、私学助成金三千億円。このうち、聖マリアンナ医科大学、ここは、結局、だらだらだらだら、女子差別、入試でこっそり女子の点数を下げていたことを認めているんですか。第三者委員会の調査もつくって、第三者委員会は女子差別をしていたということを認定していますけれども、対外的に聖マリアンナ医科大学は認めていますか。

#95
○萩生田国務大臣 御指摘の聖マリアンナ医科大学の事案でございますけれども、平成三十年度に明らかになった医学部の不正入試事案、これは男女の比率があらかじめ、女子に不利な採用をしていた、合格発表をしていたということでございまして、幾つかの私立大学が対象になりました。
 それぞれの大学が第三者委員会などを、すぐにカミングアウトした大学もありましたし、いやいや、そんなことはないと言いながら第三者委員会をつくって、その後に、いや、実はやはりこういうことがあったということで申し出た大学もありましたが、御指摘の大学については、大学自らが設置した第三者委員会の報告の中では、明らかにそういうことがあったという報告があったにもかかわらず、理事の皆さんはそんなことはないんだということを言い張って、文科省としては、統計学の先生方にお願いをして調査をしました。
 そんな偶然が毎年毎年毎年毎年毎年続くのかということを改めて専門家の皆さんに調査していただいた結果、合理的な説明ができないということになりましたので、昨年十月に、文部科学省として、不適切とみなさざるを得ないという整理をしたところでございます。

#96
○本多委員 文科省は不適切と認めているが、大学側はまだ認めていない、つまり、しらばっくれているわけですよね。しらばっくれて、まあ認めた大学がいいというわけじゃないですけれども、ひどいと思いますよ、やはり。日本で行われた近年の事件の中でも僕は一番怒っていますよ、こんな、性別でこっそり。たまたま文科省の汚職があったから分かっただけで、あの汚職事件がなかったらずうっと女子差別されていたわけですよ。
 こんなひどい話の、ばれて認めた大学の減額の話ですけれども、しらばっくれている大学に、今年は幾ら出しているんですか。減額しているといって、来年幾ら出すんですか。

#97
○萩生田国務大臣 今年度、大学への最終的な配分額については三月中旬頃に確定をしますが、令和元年度の交付額が二十一億円です。

#98
○本多委員 でも、通常二十一億円出していたものを、今年度は一応五〇%減ということにしていますが、我々の国税が、萩生田大臣、日本学術会議で十億、十億と言うけれども、この一大学に、こんな女子差別をして、ほかの全部の大学は認めているのに一つだけしらばっくれている大学に十億行く、そして来年度にもまた私学助成金が流れる。文科省も困っているわけでしょう、この認めない大学。しっかりと一〇〇%カットした例もあるんだから、こういうときこそしっかりと一〇〇%カットすべきじゃないですか。
 五〇%カット、こんな甘い処分でしらばっくれている大学を認めたら、こういう女子差別をしてもいいというメッセージになっちゃいますよ。しっかりと検討してもらえませんか、減額を。

#99
○萩生田国務大臣 今、本多先生が声を荒げて怒りを表しているような記者会見を私もやらせてもらいました。
 ただ、システム上、私がこれはけしからぬから私学助成を止めろというのではなくて、私立大学の経常費補助金の具体の取扱いについては、私立学校振興助成法に基づいて、私立学校振興・共済事業団法に基づいて対応しておりまして、同大学の令和二年度の取扱いについても、このような法令に基づいて昨年十月の日本私立学校振興・共済事業団の運営審議会において審議され、結論が出たところでございます。
 この運営審議会では、不正入試に関する類似の事案が五〇%減額であることを参考にしつつ、個別の事情として、速やかに取るべき対応が取られたか、これは取っておりません、入学に関する寄附金の収受などの禁止に反するかなどを踏まえ議論がなされ、最終的に五〇%減額という結論が出されたと聞いております。
 文科省としては、今回の審議会の結論を尊重するとともに、大学に対しても、この結論を重く受け止めていただきたいと考えているところでございます。

#100
○本多委員 私は納得がいきません。認めて、きちんと認めても五〇%、我々の税金、一度きちんと反省してもらうためには、永久にとは言いませんよ、一年間の一〇〇%カットをされた大学もあるんですから、私はそういう処分をもう一回検討していただきたいと思いますけれども、残念ながら、そういうお答えはいただけませんでした。
 森会長も本当にお辞めいただきたいと思いますけれども、こういう差別がこっそり行われ、ばれてもこの程度の処分で済み、認めていない大学に我々の税金が流れる。本当に納得がいきません。是非、引き続きしっかり検討をしていただきたいと思います。
 文科大臣、お帰りになって結構です。
 次に、経産大臣などにお伺いをいたします。
 今、世間はコロナの問題が大変重要になっていて、なかなか日本全国では大きなテーマになっていないんですが、北海道では、新聞などでもう毎日、この記事が出ない日はないぐらい大きなテーマになっているのが、高レベル放射性廃棄物、核ごみと短く言っていますが、この核ごみの処分場をどこに造るか。
 実を言うと、正直に言うと、私は原発ゼロ派ですが、大臣のように原発を推進しようが、ゼロにしようと思っていようが、もう出ちゃったごみをどうするかというのは大変しっかり考えなきゃいけない課題ではあるんですが、このごみの処分場を北海道に造ろうという研究が、調査を、たまたま私の選挙区で二か所なんですけれども、二町村、始まっています。二十億出すよ、調査に応じるだけだったら、どんな町や村でも、活断層が走っていようが、火山に近かろうが二十億円出すよと。またこの仕組みも、こんな仕組みでよかったのかなと思いますが、取りあえず手を挙げてしまいました。地元では大きな議論、賛否両論が当然ありますし、周辺自治体も、お金は来ないしそんなものは来るしというので、大変な騒ぎになっているわけです。
 私は、北海道という自治体は先んじて条例を作っていまして、核ごみの処分場は造らせないという条例を作っているので、この条例に基づいて、まして北海道は、農業や、農林水産業、観光業というブランドも、大変大事な産業を抱えているので、この地域にこうしたものを造らせることには反対という立場で今後とも長い議論をしっかり大臣としていきたいと思いますので、今日はその第一弾として聞きたいと思います。
 この危険だ危険だと言われている高レベル放射性廃棄物というのは、出たばかりのガラス固化体のときというのはどれぐらい危ないものなんですか。

#101
○梶山国務大臣 使用済み燃料の再処理の過程で発生します放射性廃棄物の濃度が高い廃液をガラスで固化しました、いわゆる今委員がおっしゃったガラス固化体は、製造直後、仮に真横に人間が立てば、二十秒ほどで生命に影響を及ぼすほどの高い線量が出るものであります。
 ただし、実際には人間が横に立つことは想定をされず、厚さ約一・五メートルのコンクリートで遮蔽をすれば、その外側に人間が立ち入ることも可能なレベルまで線量が下がるものと承知をしております。
 実際に、青森県の六ケ所村では、厚さ二メートルのコンクリートで遮蔽することで、ガラス固化体を二十五年以上にわたり安全に貯蔵している実績があるものと認識をしております。

#102
○本多委員 真横に立つと二十秒で命を失うもの、これが、大体、自然界に存在する放射性物質と同様の安全性に下がるまではどれぐらいの期間がかかりますか。

#103
○梶山国務大臣 これは、ガラス固化体の放射性を示す単位でありますベクレルでいえば、千年程度の間に九九%以上低減をし、その後、天然ウラン並みに下がるまで、地下に分布している天然ウランという前提で、平均的なものでありますけれども、数万年以上かかるものと承知をしております。したがって、長期にわたり人間の生活環境に影響を及ぼさないように、地下深く閉じ込めて隔離しておくことが必要と認識しております。

#104
○本多委員 今、数万年とおっしゃいましたけれども、皆さんの説明では十万年という単位を使うこともありますよね。よろしいですか、それは。

#105
○梶山国務大臣 十万年を使っている場合もありますし、我々は数万年という言い方で言わせていただいております。

#106
○本多委員 私も調べたんですけれども、一応確認します。十万年前の日本というのはどんな状況でしたか。

#107
○梶山国務大臣 十万年前の日本は、地上は旧石器時代ということでありますけれども、地下のプレートの動きは数百万年前からほとんど変化がなく、プレートの動きに関係する活断層や火山活動などの現象は、今後十万年程度であれば現在の傾向が継続する可能性が高いと、国の審議会などで学会から推薦を受けた専門家等が評価をしているものと承知しております。
 数万年以上を要する地層処分の安全性につきましては、活断層や火山活動などの安全性に影響を及ぼす可能性のあるリスク要因を抽出をしまして、立地で避けるべき場所は避ける、工学的設計による対応を行った上で、厳しい想定を置いたシミュレーションを繰り返すことにより安全性を確保する方針であります。これは、国際的に共通した地層処分の安全性評価の在り方、考え方であると承知をしております。
 日本のみならず、ほかの国も使用済み燃料をたくさん持っているわけでありまして、これらについては、国際標準、IAEAも含めた評価も含めてこういう技術指針があるということで、引き続き地層処分の安全性が確保されるように取組を進めてまいりたいと考えております。

#108
○本多委員 済みません、十万年前というのは、日本は大陸とつながっていたというふうに、私、昨日調べて出ていたんですけれども、いかがですか。日本は大陸とつながっていたような時代なんじゃないんですか。

#109
○梶山国務大臣 十万年前の旧石器時代は、地下のプレートの動きは百万年前からほとんど変化がないということで、私どもがちょっと調べた形で出ております。

#110
○本多委員 ちょっと確認をしていただけますか。

#111
○梶山国務大臣 私がレクを受けて答弁を用意をしてきましたけれども、本多委員と見解が異なるものであれば、これは調べさせていただきます。

#112
○本多委員 いずれにしても、そういう時代なんですよ。
 そういうところですから、今大臣るるおっしゃいましたけれども、安全性に不安を抱くのは当然ですよね。今、目に見える原子力発電所でさえ、ああいう事故が起こって皆さん不安なわけで、これが十万年単位で安全性が分からない。
 海外の例もおっしゃいましたけれども、海外もいろいろ悩みながら工夫しているんですが、まず、決定的に、日本は全国が火山地帯、地震地帯であるという根本的な違いを認識して進めるという必要があるんじゃないですか。

#113
○梶山国務大臣 そういうことも認識した上で、科学的特性マップにおいて適地というものを、日本の国土の大体三割という面積でありますけれども、それを出させていただいております。

#114
○本多委員 日本の原子力行政というのは、我々も反省はあるんですよ、福島第一の事故の前のことについては。しかし、あの後、大きく反省をして、それなりに変えてきているわけなんですね。
 勝手に適地マップとか経産省が作っちゃ駄目なんですよ。きちんと第三者の独立した規制組織がどういうところは安全かとやらなきゃ私はいけないと思っているんですが、実は、この処分についての法律を作ったときに、きちんと安全規制を別法で作るとなっているんですけれども、これは原子力規制委員会で作るということでいいんですか、経産省。

#115
○梶山国務大臣 現在、その文献調査が始まろうとしているところでありますけれども、文献調査の後に概要調査、精密調査ということになります。その上で適地を精密調査の中で決めていくという中で、それらに対する安全性というのは、そこで原子力安全委員会に様々な資料を提出をした上で規制が作られるものと承知しております。

#116
○本多委員 更田委員長、今日、私は……(梶山国務大臣「済みません、ごめんなさい、規制委員会」と呼ぶ)原子力委員会でも何度も質疑をさせていただいて、日本の役所の中ではしっかり頑張っていただかなきゃいけない本当に役所だと思っています。
 今、当然原発には安全基準があるわけですけれども、この高レベル、十万年の放射性廃棄物の処分場には安全基準は作られていますか。

#117
○更田政府特別補佐人 お答えをいたします。
 お尋ねの高レベル放射性廃棄物の処分に関して、現時点において規制基準に相当するものはございません。

#118
○本多委員 どういう基準もないかなのに場所探しを始めるということは正しいですか。どちらからでもいいですけれども、お答えください。

#119
○梶山国務大臣 先ほど申しましたように、今、文献調査が始まるということで、文献調査は、次の例えば概要調査に行く場合には自治体の意思を確認をするということでありまして、文献調査はあくまでも、物理的なことをやるということではなくて、過去にある、これまでにある文献、調査で皆さんに御理解を深めていく調査だと思っております。
 その上で、概要調査に進み、精密調査に進むような場合、場合によっては別なところ、いろいろあると思いますけれども、概要調査で特定のところが決まりそうなときに、その地域の特性を見たり、また施設等についても原子力規制委員会において規制がされるものだと思っております。

#120
○本多委員 私、今、梶山大臣を当てたことを後悔しているんですけれども、安全の話を経済産業大臣に聞いてきたから福島の事故につながっちゃったんです、残念ながら。推進をする側が安全の話もする。だから、本当は、安全の話は梶山大臣じゃなくて委員長に聞かなきゃいけない。
 委員長、今はないと言うけれども、順次作ると言いますけれども、だんだんだんだん絞られてから基準を作ると疑わしくなるんですよ。分かりますよね、そこに合わせたんじゃないかと。何にもなくたって反対運動は起こるんですよ。だんだんだんだん絞った後に基準を作ったら、そこに合わせて作ったんじゃないかと疑念が生じるんですよ。だから、早めに作っていただきたいと思うんですけれども、いかがですか。

#121
○更田政府特別補佐人 お答えをいたします。
 先生の御懸念については、原子力規制委員会も意識しているところであります。
 高レベル放射性廃棄物の処分につきましては、これは御承知のことと思いますけれども、平成二十七年五月に閣議決定された特定放射性廃棄物の最終処分に関する基本方針において、「将来の安全規制の具体的な審査等に予断を与えないとの大前提の下、概要調査地区等の選定時に安全確保上少なくとも考慮されるべき事項を順次示すことが適当」とされております。
 原子力規制委員会としましては、この基本方針にのっとって、少なくとも安全確保上必要とされる事項については順次示していきたいというふうに考えております。ですから、例えば避けるべき断層であるとか、そういった必要なものは、これは必要条件として公開にしていきたいと思っています。
 一方で、設備の具体的な設計等に関しましては、まだこれは定まっておりませんので、そういった構造であるとか設備の設計に関する許可基準というのは現時点で定められるものではないというふうに考えております。

#122
○本多委員 一歩いい答弁をいただきましたけれども、私は、順次ではなくて、閣議決定は「順次」ですけれども、早い方が当然疑念を招かないわけです。だんだん絞られてから基準を作るんじゃなくて、早く基準を作ってくれないと私は心配だし、当然、来年この文献調査が終わって概要調査に進むこと、私は反対ですけれども、万が一、しっかり基準は作るということを今答弁いただいたと思います。
 この二か所は、大臣ももう御存じだと思いますが、火山には近いわ、活断層は走っているわ、どう考えても適地じゃないので、その段階でしっかりと外していただきたいと思いますけれども、これから長い議論をしっかりしていきたいと思いますので、是非よろしくお願いします。
 お二人はこれで結構です。ありがとうございました。
 さて、次に、安全保障の課題について質問をさせていただきます、防衛大臣。
 いろいろテーマはあるんですが、私、二年前に、もう三年前になっちゃうんですかね、この予算委員会で初めてぐらいのときに質問させていただいたときに、自衛官の待遇がひどいんじゃないか、何と、トイレットペーパーが足りなくて、ロッカーに自分のマイトイレットペーパーを保管をして、その都度取り出して行く、どんな困っている役所でもこんなことはないじゃないかということを岩屋大臣に言って、それは私も聞いている、すぐ直すと。わざわざ、大変自衛隊にお優しい安倍総理も、当時、すぐやると言ったんですよ。
 私、いろいろな陸自の駐屯地に行って、本多さんのおかげでという声も言っていただいたんですが、これは解決したんですか。

#123
○岸国務大臣 先生からは、平成三十年、今からもう三年前でございますが、御指摘がございました。大変御心配をいただいた件でございますが、トイレットペーパーを含む日用品等の所要の量の確実な確保について、これは、自衛隊員は常に士気高く任務に専念していただかないと困ります、そのための基礎的なことでもあります。重要な課題であると認識をしているところです。
 トイレットペーパーを含む日用品、トイレットペーパーだけじゃないですけれども、日用品等の、隊員に確実に行き渡るように、様々な取組を進めているところでございます。具体的には、中期防においても日用品等の所要数の確実な確保を優先事項と位置づけた上で、所要数を充足する予算を確保し、定期的に状況を把握するといった取組を鋭意実施をしております。
 その結果、自費の購入等はほぼなくなりつつあるということでございますが、まだちょっと、ほぼということで、一部残っているところはあります。海上自衛隊、航空自衛隊は、トイレットペーパーの自費購入は確認をされておりません。陸上自衛隊において、同じ調査結果で、これは令和二年度の上半期の調査結果ですけれども、自費購入が確認されたのが部隊数の一・四%、一・四%の部隊でまだ一部自費購入が確認されたということですけれども、当初よりも減少し、今ほぼなくなりつつあるという状況でございます。

#124
○本多委員 もう二年も前に質問をして大臣も総理も直すと言ったことが、私はできていると思って昨日聞いたら、びっくりして質問しているんです。そんな、空自と海自はできているけれども陸自はできていないって、そういうかわいそうなことを言うのはやめてくださいよ、日々災害派遣で頑張っている陸上自衛隊の諸君に。
 その一・七%の人に、わざわざ自費でトイレットペーパーを買うのをいつやめさせてくれるんですか。

#125
○岸国務大臣 私も、聞いてちょっとびっくりしたところです。
 一・七、一・四%ということでございますが、いずれにしても、この原因について、そもそも組織、規模が大きいということもありますけれども、必要な日用品を部隊等に配分するのに時間が要したということがあったためではないかと分析をしているところです。
 調達方法の改善及びそれに関する施策等の周知徹底を含め、自費購入が早急に解消されるよう努めてまいりたいと思います。

#126
○本多委員 これから順次やりますけれども、何千億というイージス・アショア後継策は、総額も分からないままどんどんどんどん膨らませながら、この一・七%って、何万人もいるんですからね、自衛官。こんな人たちにそんな思いをし続けさせている政権だということはしっかり指摘をさせていただきたいと思います。
 余りここを長くやりたくないんですけれども、もう一点。当時、同じ日に質問した、陸上自衛隊の駐屯地に自家発がなくて、私の地元の胆振東部で地震があったときに一日停電していたという話がありました。これもまだ解決できていないんですよね。

#127
○岸国務大臣 これは、平成三十年の十二月十四日に閣議決定されました防災・減災、国土強靱化のための三か年緊急対策を踏まえまして、防衛省・自衛隊としても、あらゆる災害への対処に万全を期すべく、平成三十年度から三年間で集中的に対策を実施することといたしました。令和二年度末までに、自家発電機未設置だった施設全てに設置をされる予定であります。

#128
○本多委員 三月末になるわけですよね。今日時点ではまだ、あのとき指摘したのに、災害で出動しなきゃいけない自衛官が、停電して真っ暗な中手探りで出動するという。何が国土強靱化なんですか。やることをちゃんとやってくださいよ、イージス・アショア後継策の前にということをしっかりと指摘したいと思います。
 一点、国土交通大臣、お待たせをしました。もう一つ、今、尖閣、大変厳しい状況になっています。ただ、私、危惧するのは、これは党内でもいろいろな議論はあると思いますけれども、こういうときに勇ましい話だけ出てくるんですけれども、基本的に、頑張っているところにしっかり予算をつけなきゃ駄目だと思っているんです。
 国土交通省の海上保安庁、大変厳しい状況で頑張っていて、いいですか、自衛隊ですらこんなことなんですよ。今、急激に人を増やして、どんな宿舎に住んでいるか、私も一度石垣島にも視察に行かなきゃいけないと思っていますよ。
 今回私たちに提示しているこの予算で、海上保安庁の予算は足りているんですか。

#129
○赤羽国務大臣 まず、海上保安庁へのエール、大変心から感謝を申し上げたいと思います。
 まず、海上保安体制の強化につきまして、これまでの経緯をお答えさせていただきたいと思いますが、よろしいでしょうか。
 民主党政権下の平成二十四年九月に尖閣の三つの島が国有化されて以降、尖閣諸島周辺海域での中国海警局に所属する船舶等による活動が活発したことを受けて、平成二十四年度から二十七年度までかかりましたが、大型巡視船十隻の増強によるいわゆる尖閣領海警備専従体制を構築させていただきました。
 これに加えまして、平成二十六年度から二十八年度にかけまして、尖閣諸島周辺の外国漁船への対応をするために、規制能力を強化した巡視船を九隻追加して増強しているところでございます。
 また、更なる強化が必要だということで、平成二十八年十二月に関係閣僚会議において決定しました海上保安体制強化に関する方針、この方針に基づきまして、今、大型巡視船の整備を計画的に進めているところであり、これまで十三隻の増強に着手しているということでございます。
 こうしたことで、当初の予算の規模につきましても、令和三年度に計上している二千二百二十六億円、これは平成二十四年度から比べますと四百九十四億円増加させていただいておりまして、今回の第三次補正予算でも三百四十五億円の措置がされたところでございます。
 加えて、予算だけではなくて、職員の数につきましても平成二十八年に緊急の増員がなされまして、平成二十八年は一万三千六百二十六名でございましたが、これから毎年純増を続けていただいておりまして、今、令和三年度の定員は、増員三百八十五名、計一万四千四百二十七名となっているところでございます。
 こうしたハードとか人員は平成二十八年から特にしっかり政府として強化していただいていると思いますが、今委員御指摘のように、そういう意味で、ソフトの面、設備も古いものも多いものですから、一遍にどうしても替えることはできないので、今、多分愛情あふれるエールだと思いますが、国の領海警備のために命懸けで闘っている海上保安庁の職員が本当に誇りを持って仕事ができるようなファシリティーの面もしっかりと強化していきたい、こう考えております。

#130
○本多委員 是非そういうところに配慮をして、今年度の予算もそうなんですけれども、来年度の予算に向けても作業をしていただきたいということを強く申し上げたいと思います。
 お帰りになって結構です。ありがとうございました。
 さて、こういう基本的なところはぶっ飛ばして何千億の計画が着々と進んでいるという話に移りたいと思います。
 昨日、共産党の穀田議員も、そもそもアショアのときのレーダーの選び方、SPY6、SPY7の選び方自体いろいろ問題があるんじゃないかという、すばらしい調査に基づく質問を聞かせていただきました。御本人の同意も得て、私も少し後追いの質問をさせていただきたいと思います。
 しかし、その前にちょっと自民党の皆さんにも聞いていただきたいんですけれども、これは何か、我々立憲とか共産党とか、野党が文句を言っている話だけではないんですよね。大臣御存じのとおり、自民党の国防議連というところの皆さん、自衛官出身の参議院議員の方、それからうちの党から自民党に行かれた非常に防衛に詳しい方とかいろいろな方が、このレーダーの選び方は本当にこれでいいのか、一回SPY7をキャンセルしても、SPY6を船に載っけているアメリカの方式をやった方が安くて、ちょっとレーダーの性能がもしかしたら、防衛省の言っていることを信じたとしても、ちょっとレーダーの性能、いろいろあるかもしれないけれども、長い目で見たらいろいろあるからこれにした方がいいんじゃないかとか、すごく強い声が、もうその参議院議員の方のツイッターとか、すごいですよ、何回も書いていて。委員会質問も読みましたけれども。それから、それだけじゃなくて、議連でもしっかり大臣に提言書が出ています。
 これは、どう読んでも今の案がいいと言っているとは私には読めません。まあ、気を遣って、与党だから。ですから、是非自民党の皆さんも、この問題、野党がけちをつけていると言わずに、しっかりともう一回議論してほしいんです。
 まず、穀田さんの質問をちょっとだけ後追いをさせていただきたいんですが、昨日、防衛省と、当時レーダーを選ぶとき、五百二十九回会っているということが明らかになりましたけれども、これの内訳、どの部署が何回ずつ会ったかというのはお調べいただけましたか。

#131
○岸国務大臣 私が答弁いたしました接触報告、延べ五百二十九回でございますが、そこに重複した数がございます。それを省きますと四百二十三回ということでございます。複数の機関にまたがる接触が四十一回、単一の機関での接触が三百八十二回ということでございます。
 それで、この内訳ですけれども、これは五百二十九のベースでの内訳ですけれども、内局が百五十一回、統合幕僚監部が二十三回、陸上自衛隊が二百五十九回、海上自衛隊が十六回、航空自衛隊三十八回、情報本部九回、防衛装備庁が三十三回ということでございます。

#132
○本多委員 まず、会ったこちら側はそういうことですね。
 相手側なんですよね。つまり、これは出来レースじゃないかという疑惑を感じたわけです、私も昨日、穀田議員のを聞いて。つまり、SPY6を提案しているのはミサイル防衛庁で、SPY7を提案しているのはミサイル防衛庁とロッキード・マーチン。これは、相手側にロッキード・マーチンの名前ばかりが初期から多く出ていたら、出来レースだったんじゃないかなという疑いになるので。
 あの穀田さんに行った黒塗りの書類、私も見ました、真っ黒塗りです。ですので、大臣に代わりに昨日の夜見ていただきました。どうでしたか。ロッキードばかりじゃなかったですか。

#133
○岸国務大臣 イージス・アショアの構成品、まず、そういうことで私自身も確認をして、職員からも説明を受けたところであります。
 まず、イージス・アショアの構成品の選定に関して、防衛省のどのような職員がどのような相手とどのような時期にどのような理由により接触したかを公表することは、今後の機種選定業務を適正に行う観点から、また、国の安全を害することにつながるおそれがあることから、接触の内容の公表を差し控えることにつきましては昨日もお答えをしたとおりなんですけれども。
 いろいろな方との接触というのは当然あるわけですね。そのことでございますが、特定の一社に偏っているということではなくて、多くの企業あるいは個人、こういった方との接触のレコードというものが記録されておるところでございます。
 本件事業期間中の業界関係者との接触については、特定の者に偏ったものとなってはいないかなど、不審な、不自然な点については私も確認をいたしました。その結果、選定業務に従事している職員が特定の者と頻繁に接触をしているといった不自然な兆候というものは見られなかったということでございます。選定事務が公平かつ公正に行われたものと考えております。

#134
○本多委員 大臣は、しっかり確認をして、ロッキードだけに偏った面会記録ではなかったというふうに御答弁になりましたけれども、いずれ明らかになってくると思いますから、しっかりと追及を続けたいと思います。
 わざわざアメリカ・ミサイル防衛庁長官が来日をして、西田整備計画局長との面談をして、ロッキード・マーチンを強硬に推していったと。この面談自体は、ずっと、昨日明らかになったわけですけれども、これまで、聞かれれば公表していた面談なんですか、それとも秘密にしていた面談なんですか。

#135
○岸国務大臣 ミサイル防衛庁の長官との面談について、二〇一八年のレーダー等の構成品の選定の結果を公表するのが七月三十日ですけれども、その直前になります二十三日、グリーブスMDAの長官、当時のですね、が来日をして、当方の整備計画局長らと、事務方の面々と面会をしました。日米の弾道ミサイル防衛に係る意見交換を実施をしたところであります。
 この面会については、事務的なものであって、当時公表をしておりませんということでございます。

#136
○本多委員 このとき、このミサイル防衛庁の長官がSPY7の方を使えと圧力をかけたと証言をしているOBの方がいらっしゃると、昨日、穀田さんの質問でありました。そのことを当時の山本ともひろ副大臣も裏づけているという証言がありました。
 聞き取りをしていただいていますが、当時の副大臣はどうお答えですか。

#137
○岸国務大臣 まず、MDAとは平素から様々な意見交換を行っております。緊密に連携を取っているところでございます。実務的なやり取りについては、常に公表しているものではございません。
 その上で、MDAの長官から何か働きかけがあったかということでございますけれども、そのような、当時から、SPY7を採用するよう働きかけたというような事実はないです。あと……(本多委員「いや、副大臣」と呼ぶ)副大臣の件。大臣、副大臣、政務官、いずれもMDAの長官とは面会をしておりませんし、副大臣とも直接確認をしましたけれども、そのような働きかけは受けていないということでございます。そのことを、あったというような発言もしていないということでございます。

#138
○本多委員 時間が来ましたので終わりますが、農水大臣、済みません、今日は質問できませんでしたけれども、私は、この間の質問のとき、大変あなたの姿勢に怒りました。
 この予算には鶏卵経営安定対策五十億円が入っています。あなた、何か調査の時期を明言しませんけれども、逆の立場になってください。大企業だけ有利な仕組みをあの大臣の下でやられて、勝手に内部で検証するのはいいですけれども、それが出ない限り、あなた、予算に賛成とか反対とかできますか。五十億円ですよ。
 だから、あの時期の答弁は全くおかしいので、しっかり衆議院の予算審議内に出してください。お願いしますよ。

#139
○野上国務大臣 第三者委員会で、今しっかりと養鶏、鶏卵行政の公正性について検証いただいているところであります。
 迅速に行うことは当然であるというふうに思いますが、しかし一方で、拙速になってはいけない、しっかりとした調査はやらなきゃいけないと思っておりますので、時期については予断することはできないというふうに思っております。

#140
○本多委員 出さなきゃ私は予算の賛成か反対かできない、あの予算五十億円、正当かどうか分からないということを申し上げて、質問を終わります。

#141
○金田委員長 これにて本多君の質疑は終了いたしました。
 次に、阿部知子君。

#142
○阿部委員 立憲民主党の阿部知子です。
 いただきましたお時間、目いっぱいに質問をさせていただきたいと思います。
 緊急事態宣言、延長されまして、感染も少しずつ減っているような印象もございます。そして、出口についても少しずつ話題に上るようになっておりますが、私は、前回の一回目の緊急事態宣言の後、それを解除して再び感染が拡大した苦い経験を政府にはしっかりと総括していただきまして、この出口戦略ということを今日は共有をしてまいりたいと思います。
 これまで様々な御質疑の中で、ある意味の出口戦略ということが語られたことがないように思いますので、今日は、特に田村大臣に、責任あるお立場ですし、頑張っていただきたいので、その観点から多く質問をさせていただきます。
 ここにお示ししたパネルは東京大学の児玉龍彦教授からお借りいたしましたが、私がまとまったものとして見る出口戦略の非常に優れた提言だと思いますので、随時これも参考にしながら質疑をさせていただきます。
 まず、出口と申しましても、入口、すなわち、我が国は海に守られた国で、そこに国際感染症が入ってくるには入口がございます、これをしっかりと規制、ざるではなくて規制していかなければ、これからも様々な変異株も含めたウイルスはやってくるということで、その観点で、先回の予算委員会でも、イギリス株がなぜ日本に侵入してしまったのか、検疫上の問題はないのかということをお尋ねしました。
 そのことについて、今回の特措法改正では、陽性者で症状のおありの方、陽性で症状のない方、ここまでは隔離か停留という形でとどめ置くわけですが、お入りになったとき陰性で、その後陽性に変わってしまった、これは前回のイギリス株もそうですが、今回起きております南アフリカ株についても、入ったときは陰性で、その自宅待機期間、要請されている期間中に広がっているということであります。
 南アフリカ株と申しましても、南アフリカから入国の方だけじゃなくて、もう既にアフリカ大陸で何か所か拡大しておりますので、今の検疫体制は、南アフリカから入ってきたら、入ったとき陰性でも三日後にもう一回やるとなっておりますが、この広がった株の方は南アフリカからの入国ではないので、ただ、アフリカにおられたということで、既にウイルスを持っておられたんだと思います。そういたしますと、今の検疫体制では抜けてしまったということであります。
 端的に田村大臣にお伺いいたしますが、入国されて陰性であっても十四日間自宅で健康観察というような曖昧なことにするのではなく、なお、この健康観察は保健所がいたしますが、昨日まで私が問いただしたところ、保健所のフォローについてはお答えがいただけませんでした。どうなっていましたか。私は、しっかり検疫という部署でこの方をとどめ置く、停留と申します、そういう措置に変えるべきだと。
 これからますます国際感染症は増えてまいります。大臣も覚えておいででしょうが、ダイヤモンド・プリンセス号のあの船の方が各国に帰られたとき、例えば軍の施設に十四日間とか、きちんと隔離、とどめ置きをされました、それはマイナス、陰性の方でも。私は、そういう厳しい検疫体制がないとこの国を守ることはできないと思います。すなわち、陰性であっても停留という検疫法上の措置を取るべきだと思います。
 お答えを端的にお願いします。

#143
○田村国務大臣 ちょっと、若干お時間をいただきたいのは、今どういう状況かを御説明をしなきゃいけません。
 まず、今、ビジネス等々に関連する方々は、これは国外から日本には入ってこれないということになっております。入ってこられる方々は、基本的には帰国者、外国人であられても日本に生活拠点があるような方々、そういう方々に関しては、これは人道上の問題がありますので、お帰りをいただいておるということであります。
 しからば、変異株に対してどういう対応をしているかと申しますと、英国それから南アフリカ、あとイスラエル等々、今変異株が非常に広がっている地域、あと幾つかありますが、ここに関しては、まず、向こうを出国前七十二時間以内に検査していただいて、国内に入ったときに、これは検疫で検査して、その後三日間宿泊をいただいておりまして、その後もう一回検査をして、帰国から二週間は、これはその後御自宅で対応いただく。
 ただし、このときには、これはもう押しなべてなんですけれども、ほかの外国から帰ってこられた方々も併せて、他国からですね、併せてなんですけれども、誓約書を書いていただいておりまして、例えば、御自宅で二週間いていただく間にもしそれを破られた場合には、名前の公表、そして、場合によってはそれこそ停留をお願いすることになる。さらには、外国人の場合には、在留資格の取消しでありますとか、強制的に帰っていただくということも含めております、これは誓約書という中で。
 先ほど言いました変異株が非常に広がっているところに関しては、これは直接国の方が健康フォローアップ事業、センターをつくりまして、保健所も大変でございますので、そういう対応をさせていただいておるということであります。
 しからば全員停留をすればいいではないか。そのとおりなんですが、問題は、今でも、そういう帰国をいただいている方々、一日二千四百名おられまして、十五日間、要するに十四日間ですから計十五日間滞在いただこうと思うと、ホテルがやはりそれなりに四万、これはお世話をする方々も必要になりますので、四万ぐらい必要になってきます。ところが、今、成田や羽田の近辺のホテルを全て合わせても一万四千ぐらいしかないということで、具体的な場所がないということ。
 しからばほかに広げればいいじゃないかという話もあるんですが、これは地域の方々の御理解をいただくのに大変な、苦労ではないんですけれども、御理解いただくのにお願いをしなきゃいけない話で、どこもかしこもというわけにはなかなかいかなくて、物理的なキャパがあるということでありますが、今帰ってこられている方々は当然、行っていませんから、徐々に減ってきています。これに合わせて十分に対応ができるような数になれば、それは言われるとおり、全ての方々をホテル等々で、停留といいますか滞在ですね、停留じゃなくて滞在いただいて、その上で、安全になったら帰っていただくというようなことも含めて検討をさせていただきたいと思います。
    〔委員長退席、山際委員長代理着席〕

#144
○阿部委員 今大臣が御答弁なさったように、停留という言葉を使うか宿泊という言葉を使うか、停留は検疫法上の言葉ですので、そこについて厳密におっしゃったんだと思いますけれども、まさに大臣がおっしゃったように、そうした方がいいんですよ。オリンピックをやろうかと言っているんですよ。私、ちょっと信じられません。
 分裂というと変ですが、やろうとしていることと、キャパがないからやれません、やった方がいいけれどもと言われたら、国民はどんなにか不安でしょうか。大体、イギリス株も南アフリカ株も入ってしまったんですよ。なぜですか。
 それから、フォローアップしているセンターがあるとおっしゃいましたが、では、神奈川でしたか、この患者さんは、ちゃんとフォローアップされたんですか。私は非常に、保健所の、あるいはフォローアップセンターのフォローアップ体制も、申し訳ないが力が及ばないんです。人が足りなかったり、体制は今も保健所は大変ですから。
 そう考えたときに、どこで防ぐかです。水際なんです。それを検疫でちゃんとやっていただかないと。そのキャパを増やすのが大臣のお仕事であり、また、お分かりなんだからやっていただきたい。そういうこともなしに、オリンピック、オリンピックと言わないでほしい。
 誰を守るんですか。国民じゃないですか。これは人間の安全保障なんです。私は、相次ぐこの問題は、是非、大臣ならできます、必ずやっていただきたい。この一番端に検疫と書いたのは、ここがざるになっちゃったら全て土台がないからです。大臣がうなずいていただきましたので、そして全てお分かりだという前提で、よろしくお願い申し上げたい。その方向しかないのです、こういう国際化の時代は。
 引き続いて、次の質問をお願いいたします。
 私は、もう一つ、この検疫体制のしっかりした充実とともに、実は資料の二枚目にお示しいたしましたが、これから広島県がなさろうとしている取組こそが出口戦略にとって不可欠だと思います。
 これは、今PCRの検査はなぜか我が国ではやらないのが、やらないための理由ばかり挙げていますが、やることが重要で、感染症なのですから、検査があって隔離があって診断があって治療があるわけです。有症状の方、症状のある方については様々な発熱外来とかありますが、現状、これは田村大臣の御尽力もあって、無症状者についても、特にエッセンシャルワーカーと言われる、介護施設、保育施設、あるいはごみの収集もそうでしょう、業務上感染の機会が高い、あるいは社会機能を支える方については、無症状であっても行政検査として取り組める体制ができていると思います。
 一方、地域で感染が拡大しているような、エピセンターという言葉を児玉さんはお使いですが、そうしたところの住民検査ということも併せてやらないと、クラスターを起こしやすいそうした施設と、一方で、市中拡大してしまった、例えば地域ごとのPCRセンターで陽性率の高いところを選んでそこの住民検査をしようというのが、広島県のこの計画であります。
 私は、科学的に分析して、数値を示して取り組もうとしているこの広島県の試みは非常に出口としてふさわしいと思いますが、大臣はどうでしょう。

#145
○田村国務大臣 広島も今大変悩んで、議会ともいろいろな調整をしながら、どうすべきかということを今検討しておられるようであります。
 PCR検査は、それはやればやるほど何らか、やらないよりかはいいというのは、これはもう間違いないわけであります。ただ、気をつけなきゃいけないのは、その中において、偽陽性が出た場合、人権の問題とかに関わってまいります。そこは気をつけなきゃならないのと、偽陰性の場合、感度が、よく言われますが七割ぐらいではないかという話でありますから、とすれば、三割近くの方が本来陽性なのに抜け落ちていく。つまり、無症状で、陰性だからといって安心して感染防護を怠ると、実は陽性で広げてしまうというおそれがありますから、そこも気をつけていただかなきゃなりませんが、それでもやらないよりかはやった方が見つけられるわけですから、見つけた場合には、しっかりと御自宅に滞在いただいて、感染を広げない、まさかの御自身の急変に備えていただくということが必要だというふうに思います。
 問題は、言うなれば検査能力とそれから費用の問題でありまして、そこが、よく私、費用対効果と申し上げるんです。好きな方に無差別に御自由にやってくださいとなると、多分、効果的にはそれほど効果は上がらない。いや、やらないよりかはやった方がいいんですけれども。それはなぜかというと、一時的に全ての住民全員にやらせられれば、それは当然そこでかなりの部分がスクリーニングでひっかけることができますので、感染者を隔離といいますか、滞在することができると思います。それは、一時期に全ての方、より多くの方。これがばらばらになると、当然また、今陰性でも後でうつされるみたいな話が起こってくるわけなので、中国みたいなことができれば、武漢のようなことができれば本当は一番いいんだと思います。
 なかなかそれは難しいという意味からすると、今回の広島の取組はいろいろな意味があると思うんですが、私、そのうちの一つは、仮に七十万人やられるとすれば、そのうちの三割なのか四割なのか二割なのか一割なのか、どれぐらいの方がそれに対応していただけるんだと。つまり、陽性と出てしまえば、御自身も二週間家で、仕事を休まなきゃいけない、要するに自由を束縛されるわけでありますし、その濃厚接触者にもいろいろな御迷惑をおかけするということも、御本人はいろいろなことを考えられるんだと思います。
 そういう中でどれぐらいの方々が応じていただけるかというのは非常に我々も注目いたしておりまして、その結果を見て、いろいろとこれから国がどういう対応をしていくかという、いろいろな戦略を組ませていただく参考にさせていただきたいというふうに考えています。

#146
○阿部委員 私がわざわざこれを用いましたのは、今だからこそ、出口戦略だからこそ大事なんです。いつもいつもやれと言っているわけではないです。緊急事態宣言を解除したい、じゃあ一回ここをやってみよう、そして徹底して陽性の方を隔離しよう、そうしないと、前回の緊急事態宣言の解除がそうでしたが、ずぶずぶずぶずぶずぶずぶ火種が残って、それが次に感染拡大になっています。この教訓を生かさずして、大臣、これでまた解除して、またなる、そこをワクチンだけに流し込むわけにはいかないです。
 ワクチンは、効果があるかもしれないけれども、賭けです、ある意味で。やったことがないんだから。だったら、確実にやれることで、大臣、やらないよりはやった方がいいとおっしゃったんですから、やれることを全部やっていただきたいし、広島はそういうチャレンジをしているんですから、それを応援する地方創生臨時交付金をそのためにおつくりになったんでしょう。本当に地方は、市民の命を預かり、県民の命を預かり、みんな必死です、首長は。それを、好事例は政府は受け止めてみんなに勧めるくらいの取組がなければ、絶対にうまくいかない。
 そしてもう一つ、大臣、手を挙げていただきましたが、重ねてお答えいただきたいですが、次の私のお手元の資料に、例えば、今感染者数がどのくらいかを指標に、五百人を切ったらとか言われておりますが、検査数自身が、積極的疫学調査の変更によって、どんな方を積極的に疫学調査しているか。さっき大臣おっしゃいましたよね、濃厚接触者も検査しなきゃいけない。でも、十一月に厚労省は方針を変えています。すなわち、母集団を変えて比べたって、比べられないんです。これは統計学のイロハのイです。
 こんないいかげんなデータで、私は到底解除云々と語れないんじゃないかという不安を持っています。それでも、経済の打撃も大きいです、だから、一日も早く解除を現実に可能にするために、こういうやり方があるんじゃないかと申し上げています。いかがでしょう。
    〔山際委員長代理退席、委員長着席〕

#147
○田村国務大臣 出口戦略という言い方がいいのかどうか分かりませんが、一つは、先ほど委員おっしゃられました、高齢者施設のように感染すると重症化しやすい方々を守らなきゃいけませんから、そういうところを、感染拡大地域若しくはまだ感染が収まっていない地域を中心に、しっかりと定期的に、計画的にやっていただく。これは今般、基本的対処方針にも書きましたので、二月中に実施計画を作っていただいて、三月中には絶対やっていただきたいというお願いをいたしておりますし、それから、エピセンターのようなところ、大体分かってきております。そういうところに対してのモニタリングのような、そういう検査を、これはモデル事業でやろうということで、これも今、西村大臣の下で進めていただいております。
 そして、一方で、陽性率といいますか、要は、どれぐらい検査があって、どれぐらいその中で陽性があるか。検査の母数が変わると、それはおっしゃるとおりでありまして、感染拡大しますとどうしても、積極的疫学調査をやるところが、より感染が、先ほど言われたエピセンターのような、引っ張りやすいといいますか分かりやすい、そこから波及していろいろな人たちを感染を防止するために見つけやすいところ、こういうところに限ったり、あと高齢者施設等々に限ってまいりますので、そういう意味では広く母数が減ってまいります。
 ただ、これは一方で、今回、例のインフルエンザとの検査キット、抗原検査キット、これを作りました。あのときにも私は悩んだんです。今回余りインフルエンザがいなかったので影響は出なかったんですが、もしインフルエンザが二千万人単位で出た場合に、一緒に検査すると、圧倒的に陰性者が出てくるんですよね。これは、だって、インフルエンザの方が多いということが前提ならば。
 すると、そもそも母数が非常にいいかげんなものになっちゃって、陽性率がむちゃくちゃ下がっちゃう可能性があるのではないか。こういうことも実は省内でいろいろと検討しましたが、しかし、同時流行したときのことを考えたらこれはもう防げないだろうということで、一応、今回、こうやりました。
 先生の言われていることは私もずっと問題意識として持っておりますので、より正確なデータが出せるようにこれからも努力してまいりたいというふうに考えています。

#148
○阿部委員 今の大臣の御答弁のように、抗原検査も組み合わせたらよろしいし、場合によっては抗体検査も。すなわち全体を、きちんとデータを把握していくという、これが科学に基づく感染症対策であり、政治的に勝手な判断をするのではなくて、しっかり国民とここを共有していただきたい。大臣にはよくお分かりと思いますので、引き続いてお願いをしたいと思います。
 また、今日は文科大臣にお願いをいたしました。
 萩生田大臣には、実は去年の二月の七日の日に、ダイヤモンド・プリンセス号でたくさんの方がとどめ置かれたときに、もっと検査体制を迅速に充実すればこの方々も早く行動に移せると思いまして、大学の協力をお願いできまいかという問題意識を投げさせていただきました。
 その後、文科省では各大学のPCRの検査能力等々もお調べいただいたことかと思いますが、私が今日お尋ねしたいのは、例えば、名古屋の至学館という大学では、そこの自治体と協力して、自治体の例えば消防士さんの検査とかも大学が協力して行う。あるいは千葉、君津市もそうであります。これは千葉大学の大学院と協力いたしております。また、柏は東大と協力しております。地域に貢献する大学の好事例だと思います。
 これは命ずるものではありませんが、好事例として大臣の方から、きちんと集約して、各大学等々にお伝えいただけまいか。自治体も非常に、ある意味助かるし、コラボできると思いますが、いかがでしょうか。

#149
○萩生田国務大臣 先生御指摘のとおり、大学の機能としては、教育、研究に加えて地域貢献というのも重要な役割だと思っております。
 新型コロナウイルス感染症への対応において、各地域における検査体制の整備に当たって、大学等が保有する機器等の活用も一つの事例であると認識しております。
 ちょうど一年前、先生から御指摘いただいて、あの頃はまだPCRというのがそんなに知名度がなくて、どこにそれが幾つあるんだろうかというのは全く分からなかったんですけれども、その後、各大学や研究機関に調査をしまして、どこに幾つあって、それが、PCRに対応できるものは幾つあるのか、大学や研究室そのもので検体を受け入れて検査ができる場所はどこなのか、そこではできないんだけれども、貸出ししますよという学校は幾つあって何台なのか、こういったことを整理して、厚労省と共有しながら運用してまいりました。
 大学と自治体が連携し、地域におけるPCR検査等に貢献している事例としては、今先生御紹介いただいた、愛知県の大府市と至学館、あるいは、東京大学のデータサイエンスセンターが千葉の柏市と連携して行っている例や、千葉大学のことも御指摘いただきました。
 それぞれ対象が違っていまして、障害者施設の職員だとか保育士さんだとか消防士さんだとか、いろいろなことでやっております。
 私の地元八王子市では、地元にある東京薬科大学の中にPCR検査センターをつくっていただいて、これは、保健所経由じゃなくて、COCOAによって濃厚接触の通知が来た人たちの検査を特化してやっていただいているという、こんな事例もあるところでございます。
 文科省としては、大学等と自治体の連携を促進する観点から、大学などが活用可能な予算上の支援措置を講ずるとともに、厚労省との連名で、自治体との連携に係る留意点などを既に周知をしてきたところでございまして、三十三大学が地域と連携をしながらやっていただいております。
 ただ、これ、誤解のないように、あるのに使わせないじゃないかというのはあるんですけれども、やはり、検査する場合には陰圧室などの環境も必要ですし、臨床検査士を確保しなきゃならない、あるいは、検体を簡単にバイク便で運べばいいんだというわけにいかなくて、それは転んだ場合大変なことになってしまいますので、ケースですとか運用体制なんかもしっかり確保しなきゃならないので、今後更に充実していきたいと思いますし、三次補正でお認めいただいた、国立大学の附属病院に、三十五大学に約百坪のトリアージセンターをつくります。ここは、あらかじめ陰圧室になっていますので、ワクチンの接種ですとか、あるいは、今後、PCRの暫定的な検査センターをつくるなど、有効に使いながら、検査台数を更に充実させていくことができるように努力をしたいと思っております。

#150
○阿部委員 是非、今大臣がおっしゃったような取組を皆さんにもお伝えしていただきたいです。
 各大学それぞれ特性、各自治体それぞれ特性、地域事情もあります。一律ではないです。ただ、このコロナ感染症は国難だと思います。国を挙げて対処しなければ私たちの国が乗り越えられないということからも、学術界の持てる力を是非地域に還元していただきたいと思います。
 萩生田大臣は結構であります。
 次、また田村大臣に戻らせていただきますが、今、どなたも御質問されましたが、いわゆる、検査の後、入院できずに御自宅で自宅療養、あるいはホテルとかで宿泊療養になる患者さんというか感染者の数が大変多いです。
 今度の特措法並びに感染症法の改正で、陽性に出た方は無症状であっても患者とみなすということで、感染症法の枠内に入ってこられたんだと思います。
 今までは、そうした方は感染症の枠の外でありました。感染症の枠内に入るとは、感染症の予防及び医療の提供体制の法律ですから、大臣にも端的に伺いたいですが、この自宅療養並びにホテル療養の方は医療の対象ですよね。いかがでしょう。

#151
○田村国務大臣 これ、症状のない方もある、軽症の、軽度の方々もおられますので、ないだけではないんですけれども、そういう方々も含めて、必要なサービスというものはこれは医療も入ってきておりますので、当然、医療の対象の方々であるというふうに考えております。

#152
○阿部委員 その医療の対象の方々が、多く在宅でお亡くなりになったり、孤立の中で不安の中に置かれている。これは、日本は、医療法という中にも、医療を提供する国や自治体には義務があるわけで、大きく言えば、私は、医療提供体制作為義務違反だ、要するに、提供体制の義務があるのにやっていないじゃないか、こういうことにもなってこようかと思います。
 そこで、今日は防衛省、防衛大臣にも来ていただきましたが、今回の特措法の改正で、新たに臨時の施設も三十一条の二にのっとってつくれるようになりました。逆に言えば、こうやって在宅で孤立して死を待つしかない、不安の中で治療にもたどり着かない、診断にも治療にもたどり着かない方をしっかりとフォローするために、二つの体制があると思います。
 一つは、やはり臨時の医療施設をもっと大胆に拡充をすること。そうすると人材が足りないとよく言われますが、この点について、防衛省には、これまで沖縄や北海道にも自衛官の派遣がございましたが、今現在、たくさんの方が在宅で苦しんでいらっしゃる、こういうことに、医療施設を新しくつくって、都道府県知事が要請されたら、それは派遣がかないますか。端的にお願いします。

#153
○岸国務大臣 自衛隊の災害派遣ということでございますが、自衛隊法の八十三条に基づいて、人命又は財産の保護のために、都道府県知事からの要請があれば、また、事態がやむを得ないと認められる場合には、部隊を派遣することができると。また、特に緊急を要する場合は、要請を待たずに部隊を派遣することができます。
 その上で、コロナの感染防止についてでありますが、これまでも、各知事の要請に基づく災害派遣として、医官や看護官等による医療支援を行ってまいったところであります。
 今般の改正によって、臨時の医療施設ということが政府対策本部が設置された段階から開設されるということでございますが、ここにおきましても、都道府県知事から医官や看護官の災害派遣要請が寄せられた場合、これまでと同様に、自衛隊法上の要件を判断の上に、自治体ともしっかり相談をして、また厚労省を始めとする関係機関と調整をした上で、支援ニーズに最大限応えられるように対応してまいりたいというふうに思います。

#154
○阿部委員 前向きな御答弁をありがとうございます。
 現在、入院患者さんが、二月三日現在、一万三千四百八十九人に対して、宿泊療養四千九百十一、自宅が一万七千九十二、どこにもまだ処遇が定まっていない人が五千六百三。膨大な、入院される方の二倍は、どこにも行きようがない方がいるわけです。これは、逼迫している、私たち医療者が逼迫と言うところの一番の問題です。
 田村大臣、一問お願いいたします。
 私はそういう施設をまずつくるべきと思います。同時に、今、開業の先生たちも在宅の患者さんのフォローをしてくださっています。ところが、お一人でやると、自分の診療も抱えて、訪問もしなきゃいけない、もう手が何本あっても足りません。例えば、入院患者さんというか、できない患者さんの在宅フォローアップセンターのようなものを行政がリードしておつくりになって、そこを開業の先生や地域の人材にカバーしてもらう。これはPCRセンターがそうです、医師会に協力をして。
 こういう在宅フォローアップセンターというものを是非厚生労働省としても積極的に打ち出していただきたいが、どうでしょう。

#155
○田村国務大臣 先ほど申し上げましたとおり、必要な方に、医療サービスも含めて、これは必要なサービスということで、しっかりと提供していくことは大変に重要でありまして、これは緊急包括支援交付金で全額費用を支援するという形になっています。
 もう御承知なので改めて言っても仕方がない話なんですけれども、保健所はちゃんと健康観察を定期的にやるということになっておりますが、保健所も今いろいろな、それこそ今言われたような、調整者がこんなに多いというのは、多分、この中にも本来は在宅の方々はかなりおられるはずで、それさえも振り分けられないという、感染拡大期においては大変な御苦労をいただいておるわけでありまして、なるべく業務を分担していかなきゃならないというふうに思っています。
 そこで、今も言われたとおり、これは医師会に委託することもできておりますので、やっておられる地域もあるとお聞きしております。いい例を横展開させていただきたいと思いますし、全ての都道府県、市町村が同じというわけにはいかない。それはなぜかというと、感染の状況が全然違っておりますので、保健所で十分に対応できるような自治体もある、都道府県もあるということでございますから、感染拡大しているところではこういういい事例がありますよというのをしっかりと我々もお示しをさせていただいて、先生のおっしゃっておられる意味、非常に重要でございますので、我々としては、厳しい地域ほど、そのような形で、対応するためのいろいろな支援といいますか、お手伝いをしてまいりたいというふうに考えております。

#156
○阿部委員 是非、医療にもたどり着くことなく亡くなる方がないように、よろしくお願いいたします。
 田村大臣には、本当は不妊症でもう一問ございますが、時間がないと思いますので、もう、もしお時間あれでしたら結構でございます。ありがとうございました。
 引き続いて、今日は、東京電力の小早川社長と規制委員会の規制委員長更田さんにもお越しいただいておりますので、話題を東京電力関連のことに変えさせていただきます。
 小早川社長には、今日は、会議のおありのところ御足労をお願いいたしまして、大変ありがとうございます。
 私が今日取り上げたいのは、東京電力の柏崎刈羽原子力発電所でこの間生じた二件の、不祥事と申しますには余りにも問題が多い事案についてお尋ねをいたします。
 昨年、実は、他人のIDカードを使ってこの柏崎刈羽の発電所内に入ったという事件がございまして、これについて社長はいつお知りになったか。
 これは、私の知るところ、九月の二十日にそうした侵入が起こって、九月二十一日に社内で明らかになって、はて、社長はいつお知りになったか。そして、ちょうどここから二日後には、東京電力は規制庁、規制委員会に対して、再稼働させるための保安規定の申請をなさっておりました。
 私は、こういう不祥事が発生したのだから、まずそこでとどまって、再発防止に全力を挙げて、社長としての責任を果たして、保安申請を一旦は止める、取り下げるべきだと思いましたが、いかがでしょう。

#157
○小早川参考人 東京電力ホールディングス社長の小早川でございます。
 まず、福島第一原子力発電所事故の当事者といたしまして、当社が原子力発電所の一層の安全性向上に取り組む中でこのような重大な事案を発生させたことを大変重く受け止めております。地元地域の方々始め、広く社会の皆様に御心配をおかけしていることに対しまして、心からおわびを申し上げます。
 ちょっと前後しますが、先生御指摘の保安規定の前段に、七つの約束ということがありました。こちらにつきましては、私が就任直後ですが、約三年前の柏崎刈羽原子力発電所六、七号機の設置変更許可申請のプロセスにおいて、原子力規制委員会と意見交換を重ねる中で、私の決意として、福島第一原子力発電所事故の責任を全うするとともに、終わりなき原子力発電所の安全性向上を両立させることをお約束したものでございます。今般、この七つの約束を法的に位置づけた上で、着実に実行していくことが重要であると考え、保安規定の中にも明文化させていただいたものでございます。
 一方、今回のID不正使用問題につきましては、発生後直ちに原子力規制庁に報告するとともに、私にも九月二十一日に報告がございました。私からは、施錠管理の徹底、本人確認プロセスの見直し、核セキュリティーに関する再教育などの再発防止策を速やかに実施指示をいたしました。
 今後、規制委員会の評価結果も踏まえ、規制庁の指導の下で、更なる原因究明と再発防止策を徹底してまいる所存でございます。

#158
○阿部委員 私が今お尋ねしたのは、今社長がおっしゃったような指示がしっかりと遂行されているということを確認しなければ、社長の責任は果たせないのです。こういうセキュリティー事案、核セキュリティーですよ、違反があって、そのまま保安申請をしています。
 申し訳ないが、今、小早川さん、丁寧にお答えですが、七つの約束も出したからと言うけれども、これじゃ、約束はほごです。社長の責任とは何ですか。余りに安全配慮が、私は、抜けている。こんな事案、ほかで起こったことはないですよ。ほかの人のIDを持っていって、成り済ましですよ。誰か本当に犯罪者だったらどうしますか。
 更田さん、お願いします。
 こういうことが更田さんのお耳に届いたのは四か月後だといいます。規制庁は四か月黙っていた。東電はすぐおっしゃったといいます。でも、申請はつるつると進んで、許可申請が出ました。でも、おかしいじゃないですか。こんな下に社長の責任あるいは保安を言われたって、誰も納得できないです。
 今、更田さんにお願いがあります。まず、この保安規定の見直しを承認されましたが、取り消していただきたい。そうしないと、国民は信頼できない、地域住民はまして不安。もう一つ東電には事案がありますが、まず、この保安規定の見直し問題、どうでしょう。お願いします。

#159
○更田政府特別補佐人 お答えをいたします。
 まず、今回のようなIDカードを不正に使用する、先生のお言葉で言うと核セキュリティー問題であります。この核セキュリティー、例えばテロであるとかそういったものにどう備えるか。これは、核物質防護規定として、原子力施設を運用する者は、この核物質防護規定を定めて、申請して、原子力規制委員会の認可を受けなければなりません。
 私どもは、この核セキュリティー事案に関して、柏崎刈羽原子力発電所の核物質防護規定を既に認可をしております。今回の事例は、この核物質防護規定に対する違反でありますので、まず、この核物質防護規定としての取扱いを進めてまいりますし、検査の中で事案の重大さを、評価は、一定の評価を下して、検査の監視レベルを引き上げておるところでありますけれども、引き続き、この核セキュリティー事案の深刻さ、内容、そして、それに対して東京電力がどのような対処を取るかというのを見定めてまいりたいというふうに考えております。

#160
○阿部委員 それは当然なのだと思います。原子炉等規制法の四十三条の三の二十七に核物質防護規定というのがあって、それに明らかに違反しておるのでありますから、今、更田委員長がおっしゃったように、それはそれで、きちんとけじめをつけていただきたい、こういう違反はあってはならないのですから。
 同時に、片っ方の保安規定は違う基準でやっているからいいというのではないのだというのが私の指摘です。そんな本当にいいかげんな安全規制をしたら、また再び福島事故が起こります。私はそのことを、ちょうど十年たとうとする今日、東京電力がまたこういう姿勢というのはとても残念です。
 小早川社長、せっかく来ていただきましたから、もう一つありますよね。六号機と七号機にまたがる安全工事対策、終わっていないのに、終わったとして地域住民にお話ししちゃったんですよ。びっくりするじゃないですか。後から、いや、終わっていませんでしたと言われても、一体何なの、東電のおっしゃる地域説明はと思いますね。
 この事案については、社長の責任はどうなるのでしょう。そして、更田委員長には、そういうことがあってもなお、説明責任が果たせなくてもなお、保安規定上の社長の責任が果たせているとお考えですか。お二人にお願いします。

#161
○小早川参考人 先生の御質問にお答えいたします。
 ID不正使用の問題に加えまして、工事未完了という事案も発生し、地元地域の方々始め、広く社会の皆様に御心配をおかけしていることを改めて深くおわびを申し上げます。いずれの事案も、安全に対する姿勢や地域の皆様の信頼に対し、言い訳できない重大な事案として大変重く受け止めております。
 工事未完了の問題につきましては、ほかにも同様の事案がないか、現在、総点検中でございます。また、ID不正使用の件も含め、これらの抜本的な原因の究明や再発防止策につきましては、今後、徹底的に行ってまいります。
 先生御指摘のとおり、原子力事業を進めていく上では、地元の御理解、御信頼が大前提にあります。一連の事案について、地域説明会でも大変厳しい声をいただいておりますが、一つ一つ重く受け止め、安全に対する意識や業務を改善してまいりたいと考えております。地元の皆様がより御安心いただけるよう、私自身が先頭に立ち、安全最優先で対策を一つ一つ着実に実施していくことが重要であると考えております。
 以上でございます。

#162
○更田政府特別補佐人 お答えいたします。
 工事の完了につきましては、これは事業者に、原子力規制委員会に対して届出であるとか伝えるということを求めておりません。規制の出番は、工事が終わって、事業者検査が完了して、規制に対してその事業者検査の内容の確認を求める、その時点で私たちは検査に入ることになります。
 したがいまして、本件に関しては、規制に関わる事案ではないというふうに認識をしております。

#163
○阿部委員 更田さん、お分かりながら、失礼ながら、論点をずらしておられると思います。工事の完了はまだ規制庁の規制案件ではないというふうにおっしゃいましたが、あのね、更田さん、更田さんは、東電の社長に対して、社長責任をちゃんとするから保安規定見直しもオーケーだよと言ったんですよ。でも、ちゃんとされていないんです、社長責任は。その事案が二つですよ。IDカードを勝手に使用しちゃった、終わってもいない工事を住民に終わったと説明する。その全体が、保安規定の見直しの社長責任を果たしていないということを私は申し上げているんです。
 そして、もっと問題なのは、実は、不正ID入手、使用は、内部告発で十二月に明らかになったんです。内部告発がなければ、更田委員長にも上がらない、つるつると事態は進む、核セキュリティーなんてどこ行っちゃっているのとなったと思います。
 こうしたこと全て、十年たった今日、本当に福島事故から何を学んだのか、安全文化とは何なのか。せっかくできた規制庁と規制委員会です、規制庁は委員長に隠す、四か月も隠す、東電も内部告発がなければ隠す、これでは誰も安心して原発の再稼働などできません。
 もうあえて答弁は求めません。また引き続いて他の委員会でもやらせていただきます。よろしくお願いします。
 最後に、経産大臣に来ていただきましたので、実は、この間、福島第一原発では、二号炉と三号炉の天井部分、蓋の部分に四ペタベクレルと三ペタベクレル、ペタなんて聞いたことがない高い放射能、放出されたのはせいぜい、あの事故で一・何ペタベクレルです、それの何層倍のものが天井にくっついていたんですね。
 廃炉工程は見直さざるを得ないのではないですか。三十年から四十年かけて燃料デブリを取り出すの、処理水をどうするのと言っていますが、こんな高濃度の実態が分かった以上、廃炉工程を見直しをしていただきたい。いかがでしょう。

#164
○梶山国務大臣 委員御指摘のように、一月二十六日に原子力規制委員会が、福島第一原子力発電所一号機から三号機の格納容器上部の蓋に大量の放射性物質が付着をしている、そして、今後の廃炉作業においてどのように対処するか、安全面及び廃炉作業面において非常に重要な意味を持つ旨の報告書案を公表したことと承知しております。
 一方で、過去の東京電力による調査の結果から、各号機の格納容器の蓋周辺に線量が高いことは推定をして、想定をされておりました。
 中長期ロードマップは、こうした結果も踏まえて、廃炉作業がある程度高線量下で実施されることを考慮した上で策定をされているものでもあります。また、中長期ロードマップは、日々得られる情報に基づいて、個々の工程を柔軟に調整することを前提としております。
 そのため、現時点では、中長期ロードマップの見直しを行うのではなく、今回の報告書案による新たな知見を踏まえて作業を柔軟に見直していくことがまずもって重要であると思っております。
 底に沈んでいるデブリに関しては、横から出すことにしております。そしてその上で、その次の工程として、格納容器全体のことも考えていかなければならないということ、そして、先ほども申しましたけれども、ある程度の高線量であるということは想定をしながら様々な方法も考えてきてはおりますけれども、それが可能かどうかも含めて、まずは方法について考えていく、その上で、また見直しを行うのは現時点ではないということであります。
 今後も、予測の難しい困難な作業が発生することも想定されますが、国も前面に立ってしっかりと進めてまいりたいと考えております。

#165
○阿部委員 梶山大臣は大変誠実な方ですから、あえて指摘させていただきます。
 私もさっき数値を間違えましたが、二号炉で四十ペタで、三号炉で三十ペタ、本当に私たちがこれまで見たこともない数値なんです。横から取るといったって、蓋を開けなきゃ取れないときだってあるんです。いいかげんな、絵に描いた餅のような工程表は考え直していただきたい。
 御答弁、お時間がありますので、お許しいただければ、いかがですか。

#166
○金田委員長 経産大臣梶山弘志君。一言で答えてください。

#167
○梶山国務大臣 まずは、そのロードマップの見直しを行うよりも、今、新たな知見を踏まえて作業を柔軟に見直していくことということで、作業を柔軟に考えていく、とにかく安全性を第一に作業というものを考えた上での話であると思っております。

#168
○阿部委員 くれぐれも絵に描いた餅にならないよう、よろしくお願いします。
 終わらせていただきます。

#169
○金田委員長 これにて阿部君の質疑は終了いたしました。
 次に、渡辺周君。

#170
○渡辺(周)委員 それでは、引き続いて質問をいたします。
 この質問準備のために、二月六日、先日、私、東京都調布市の東つつじケ丘の住宅地に行ってまいりました。昨年十月十八日に発生をした住宅街での陥没事案の現場でございます。地元の山花郁夫議員とともに、御案内で行ってまいりました。
 これは、長年の懸案である外環道工事の地下トンネルの建設に起因すると。既にこの事案を受けて昨年十二月十八日に出されたNEXCO東日本の有識者委員会中間報告で、この要因の一つであるということは、もう既に中間報告で発表されています。
 ちなみに、ここの今トンネルを掘っているところは地下の四十七メートル。四十七メートルといってもイメージが湧かないんですけれども、ちなみに、千代田線の国会議事堂駅の深さがおよそ三十八メートル、都営大江戸線の六本木駅、日本で一番深い地下鉄の駅ということで、これは四十二メートルでございます。更にここより深いところに、シールド工法、シールドマシン、大型の掘削機によって今このトンネルが掘られているさなかに起きた事故でございます。
 この住民の方々とも話をしました。この件については、何より、二〇一五年の三月二十日、衆議院の国土交通委員会で、当時の道路局長が「地上への影響は生じないものと考えております。」と答弁されました。そして、当時の太田昭宏大臣も「適切に工事が行われれば地上への影響は生じないもの、このように考えています。」と明言をしているわけでございます。しかし、この事故が起きて、この事業主体であるNEXCOも、要因の一つだということを認めております。
 ここで伺いますけれども、まず、この工事の再開に当たって、住民の方々は、原因の徹底究明と再発の防止策、あるいは住宅地下における地盤の完全な原状回復。コロナ禍において住宅被害がなくてよかったなと思います。実際、現場を見て、ひび割れであったり、壁に亀裂が入ったり、家屋に亀裂が入ったりしております。避難生活などということになったら、コロナ禍でどれだけ大変なことになっただろうかと。今のところはまだ、現状は止まっておりますけれども、住民の方々の不安は拭えないわけでございます。
 是非、この点について、どのように、今後再開をするに当たっては住民の意見を取り込みながら取り組んでいくおつもりか、再開するのか否かということについて、御答弁をいただきたいと思います。

#171
○赤羽国務大臣 まず、この東京外環事業につきまして、昨年十月、調布市における陥没が発生したことにつきましては、まず、道路事業を所管する大臣といたしまして、誠に遺憾でございますし、御不便また御苦痛を与えてしまっております地域住民の皆様には、心からおわびを申し上げたいと思います。
 現在、シールドトンネル工事、一時中止をしておりまして、これまで有識者委員会を五回開催しまして、早期の原因究明に向けた現地調査、また施工データの整理、分析も進めてきているところでございます。
 昨年十二月の有識者委員会中間報告におきまして、今御報告いただきましたように、特殊な地盤条件下において行われたシールドトンネルの施工が陥没地点を含む空洞の要因の一つである可能性が高い、しかしながら、現時点では陥没、空洞の形成のメカニズムの特定には至っていないため、引き続き調査、検証を進め、メカニズムを特定する必要があるとの中間報告がされたものでございます。
 加えて、現在、現時点で陥没や空洞の原因究明に向けた現地調査がおおむね終了いたしましたので、今月十二日、明後日十二日に開催を予定しております有識者委員会におきまして、陥没、空洞の原因の特定をする、そして、これを受けた再発防止策の基本方針に関する議論を実施する予定と承知をしております。
 また、陥没等の原因となった本線シールドトンネルの再開につきましては、これは当然でございますが、その原因が特定されない段階で言及することは差し控えたいと思いますが、少なくとも、再発防止策を取りまとめることに加えて、家屋補償など必要な補償を、誠意を持って適切に対応しつつ、また、特殊な地質の下で工事により影響を受けた地盤の補修などが必要になるものと考えておるところでございます。
 国土交通省といたしましても、住民の皆様の不安をできる限り早期に取り除き、引き続き、東日本高速道路会社の原因究明及び住民の皆様方への丁寧な説明、寄り添った説明について最大限協力してまいりたい、こう考えております。
 以上です。

#172
○渡辺(周)委員 私も、例えば東京の世田谷の用賀から関越に乗るために環八を通って大泉のICまで行くのにどれだけ渋滞するかということは、身をもって知っております。
 これはもう相当古い時代の、美濃部都知事という方の時代からもいろいろないきさつがあって、なかなか実施されなかったという中で、大深法ができて今日までに来ているわけですから、これは是非、住民の方々のとにかく要求をしっかりと聞いて、安心を担保した上で是非日の目を見るようにしていただきたいと思うのです。
 この問題についてもう一つだけ伺えば、私はやはり、現地の対策本部なりを設けて、住民の意見を聞いて、ルートの土壌調査ですね、今後また掘り進めるにしても、科学的に示して、安全と思える根拠を示した同意を取り付けるべきだと思います。この点については大臣宛てにも要望書が出されているというふうに聞いておりますし、何よりも、影響はないとした国はやはり責任を持って取り組むべきなんですけれども。
 そういう意味では、もろもろの調査などが行われて、原因を特定する議論がスタートするということですけれども、余りその結論を急がないで、まずやはり住民の安心の上で進めるということをお約束をしていただきたいと思いますが、いかがですか。

#173
○赤羽国務大臣 今、渡辺委員おっしゃるとおりでございまして、今回、これまであり得ないと言っていたことが起きてしまった事案を重く受け止めまして、今、有識者の皆さん、その道の相当専門家の皆さんに議論していただいておりますので、科学的な分析をしっかり行い、そして、そのことをしっかりと公にするとともに、関係する地域住民の皆様には懇切丁寧に対応させていただいて、また、補償につきましても、公共事業の補償よりももうちょっと踏み込んだ補償ができるように、関係する被害者の皆様に寄り添った形でやっていくというのが当面の課題だというふうに思っておりますので、しっかり、現状は、このことについて、再発も起こさせないし、原因の究明をしっかりし、関係される地域住民の皆様にも御納得がいくように最善の努力をするということはお約束したいと思います。

#174
○渡辺(周)委員 踏み込んだ補償という言葉がございました。当然、補償はもちろんなんですけれども、やはり住民の方々が安心して生活できることを、是非とも、国としてもしっかりと取り組んでいただきたいと思います。
 さて、この同じシールド工法で、要は、リニア中央新幹線にもこれは使用される。大深法が適用されるのは、今の外環道が二例目であれば、リニア新幹線が三例目でございまして、ちょっと紹介しますと、東京都と神奈川県の第一首都圏トンネルおよそ三十七キロ、それから愛知県と岐阜県の第一中京圏トンネルおよそ三十四キロを、外環道は外径十六メートルの掘削機でありましたけれども、リニア新幹線の場合は、外径十四メートルのシールドを用いて地下トンネルを掘り進むということでございます。
 今回の外環道での陥没事故を受けて、JR東海の金子社長、今日JRにも是非来ていただきたいというふうにお願いしていたんですが、どうなりましたか。
 結局来なかったということでございます。理由は、民間だから来ないという話だったようでございますが、私も予算の筆頭理事をやっていて、何度となく、いろいろな方の参考人招致を求めました。そのたびに、民間人であるからということで、ほとんどこれは実現しなかったわけなんでございます。今回もそう。
 何よりも、民間といいながら、国から三兆円の財投資金を受けて、九兆円の事業規模で国家プロジェクトをやる。スーパーメガリージョンという名前で、国土の大きな、東京圏、関東圏と中京圏と関西圏を結ぶ、一つの大きな起爆剤なんだといって、安倍政権のときに鳴り物入りで始まった話でございます。ですから、一民間企業の事業の話じゃなくて国家プロジェクトとして、当然、その責任者に話を伺いたいということで呼んだのに、結果的に、民間人ということで来なかったわけですよ。
 是非、この予算委員会、一般質疑か、あるいは、まだしばらく、分科会等もありますので、是非、JR東海の社長にも、しかるべき方に来ていただきたいということを、この場で、委員長、是非お願いしたいと思いますけれども、理事会でお計らいいただけますでしょうか。

#175
○金田委員長 理事会で協議をさせていただきます。

#176
○渡辺(周)委員 誠に遺憾ながら、この先の質問をしなければなりません。国土交通大臣に至っては、聞かれたところで俺は事業者じゃないよという思いかもしれませんが、そこは、こういう事情でございますので、しっかりと答弁をいただきたいと思います。
 この陥没事故を受けて、JR東海の金子社長は、今年一月二十日の会見で、必要な対策を講じ、リニアルート上のお住まいの方に影響がないと説明しながらでないと進められないというふうにしているんですが、それは何かといいますと、二〇二一年度の初めからと、これは言われている話でございます、北品川工区ですね。北品川工区というのは、港区の港南から国道一号、そして環状七号、環七の下を通って、大田区の東雪谷、そして環八、環状八号線、それから田園調布、多摩川を通って川崎市中原区の等々力まで九・二キロを、この四月からもうシールドが発進をする、シールド工事を進めるというようなことが言われているんです。
 これは、JR東海の社長の言葉を受けて国土交通大臣がお答えになるというのはなかなか難しいかもしれません。ですから、本人にお答えいただきたかったんですけれども。
 影響がないとは言えない、お住まいの、説明しながらでないと進められないと言いますけれども、これは本当に、もう既にこの北品川工区は、二〇二一年度の年度の初めから、つまり四月からシールド工事を始めますか。いかがですか。

#177
○赤羽国務大臣 まず、ちょっとその前に、渡辺委員が御披露していただきましたシールド工法による区間の長さ、若干違いますので、ちょっと訂正させていただいてよろしいですか。
 第一首都圏トンネルの東京都品川区から町田市の間は三十三・三キロメートル、第一中京圏のトンネルの愛知県春日井市から名古屋市の間は、これは実は十七キロメートル、十七・〇キロメートルの区間において計画をされております。
 このJR東海の金子社長の発言ですけれども、今回の調布市の陥没を受けまして、今、先ほども述べましたが、有識者委員会の議論がされているということは当然認識をしておりますし、そのことを受けて必要な対策は取らなければいけないというのは、これは当然のことだというふうに思っております。
 そうした観点からも、今御指摘の品川駅を起点としたシールド工事につきましては、スケジュールありきで調査も不十分なままシールド工事が進むことはあり得ないと我々は承知をしております。

#178
○渡辺(周)委員 今の大臣の答弁は、スケジュールありきで進めることはないというのは、これは国土交通省のお考えですか。それとも、JR東海からのそういう言葉を受けて今答弁になったということでよろしいですか。

#179
○赤羽国務大臣 事業主体はJR東海でございますので、今先生が言われた後者のことで結構です。

#180
○渡辺(周)委員 先ほど述べた二〇一五年の三月二十日の国土交通委員会で、太田昭宏大臣はこう述べています。リニア中央新幹線についても、工事の施行による建物や工作物への影響を確認するために、念のための措置として、工事の施行に合わせまして、地表面の沈下量等を測定する調査を実施する予定と聞いているところでございます、なお、具体的な調査方法については、今後検討されるとのことです。
 二〇一五年のこの答弁の段階ではまだ、検討されるということを伝聞している。なお、具体的な調査方法については今後検討されると言っているので、どう検討されたのかも、その後の続報を是非聞かなければいけませんし、それを受けて、最終的にはこうおっしゃっているんですね。大深度区間での工事を含めて、安全かつ確実に工事が行われるようJR東海を指導監督していきたいと考えています。つまり、大臣がここまで言い切ったわけですから、JR東海を指導監督をしていただきたいと思うんですね。
 それで、先ほどちょっとお答えになりませんでしたけれども、このシールド工法での工事は、確認ですが、二〇二一年度の初めからという当初の目標よりも遅れるということで先ほど答弁されたということでよろしいでしょうか。
 つまり、今回の外環道の崩落を受けて、その調査の結果なりがまとまって、そしてさらに、先ほどあったような、ルート上のお住まいの方に影響がないと説明できるような根拠ができるまではできない、つまりシールド工事は始められないということで、確認ですが、よろしいですか。

#181
○赤羽国務大臣 JR東海として、先ほども申し上げました有識者委員会の議論を十分に踏まえて必要な工事を行うこととしております。
 今回の事象を含めて、地盤の特性や工事の施工方法など、工事の安全性に関し有識者会議で明らかにされるだろう様々な情報を集めた上で、実施すべき対策について検討していく、また、トンネル掘削工事を開始する前には、工事を行うルート沿線の住民を対象に、今回の事象を受けた対策等を含め、工事の内容についての説明会を開催する予定、こう聞いておりますので、先ほど申し上げましたように、スケジュールありきでシールド工事が進むことはあり得ないというふうに承知をしております。

#182
○渡辺(周)委員 この大深度の工事については、国土交通省が、大深度地下使用技術指針・同解説というところで、百メートルから二百メートル間隔でのボーリング調査が目安というふうに書かれております。実は、JR東海は四百メートル間隔で行っているという指摘もあるんですけれども、その点について、この国交省の指針に基づいた形で調査が行われるということを確認していますかどうか。
 それから、あわせて、この調布の事案では、もう二か月も前から、事故が起こる十月の二か月前から、騒音だとか振動だとか低周波で、家の中で生活していると、震度一か二ぐらいの地震が起きたかのように家の物がかたかたかたかた動いたりして、中には目まいを感じる、不具合を生じた方もいらっしゃるわけなんです。
 こうしたことも含めて調査を、JR東海はこの大深度のシールド工事に当たってしているかどうか、そこは確認されていますでしょうか。

#183
○赤羽国務大臣 まず、大深度地下使用技術指針・同解説を踏まえまして、JR東海では、ボーリング調査は中央新幹線の計画路線周辺において、他の機関が実施した参考となるボーリング結果や既存文献等を含めて、調査間隔は基本的に二百メートル程度となることを目安に実施していると承知をしております。
 ただ、同解説におきまして、例えば土地利用が複雑化、高度化している大都市では、どの地点でもボーリングは実施できるものではなくて、ある程度の間隔で実施せざるを得ないともされているところでございます。だから、こうしたことにおいて、何か所か例外的に二百メートル間隔より広い間隔であるところもあるかと承知しておりますが、原則は二百メートル程度となることを目安に実施されているものというふうに承知をしております。
 それと、今言われた予兆、今御指摘の二か月前云々ということでございますが、御指摘の変化の予兆を捉えるモニタリング等の方法につきましても、きちんと今回整理をして必要な対策を取ることによりまして、安全かつ確実に工事が行われるよう、これは引き続きJR東海にしっかり指導してまいりたいと思っております。

#184
○渡辺(周)委員 先ほど来申し上げているように、JR東海に対して時の大臣が指導監督をしていくということで、こうした公共工事に当たっては、大規模プロジェクトに当たっては、やはり住民の理解、自治体の理解が必要だということは、大臣の意見書の中にもあるわけでございます。
 そこで、静岡県の問題をちょっと触れさせていただきます。
 越すに越されぬ大井川と言われたのは昔の話でございまして、水不足は常態化して、二〇一八年から二年間にわたって節水要請、百四十七日間にも及んだことがございます。大井川とその地下水、伏流水に依存する事業所というのは四百三十ありまして、事業用の井戸は千あります。静岡県を通過するトンネルというのは八・九キロで、全体のうちの僅かにしかすぎませんけれども、実は、このリニアによるトンネル工事が大井川の源流に大きな影響、あるいは沿川に大きな影響を与える、何よりもその大井川流域で、先ほど申し上げたように、事業所や生活している方々、農業用水含めて、静岡県の人口の六分の一に当たる方々が流域の人口でございます。
 そこで、やはり住民の理解を得るためには、透明性、公開性、これは先ほどの外環道のこともそうですけれども、やはり科学的な根拠と、そして何よりも議論の透明性が必要であります。
 残念ながら、国土交通省が設置をした専門家会議、このリニアに関する専門家会議では、これまで静岡県と国交省が合意した中には、この議事の公開ということがございました。全面公開をすべきであると言ったけれども、残念ながら、座長のコメントという形で、その都度その都度の会議の結論めいたものが出されました。
 しかし、例えば第四回の専門家会議では、下流部の地下水への影響は軽微というふうにコメントされたんですけれども、これは全員一致の判断のように言われたけれども、実は全員一致ではなかった。実はその会議の中に静岡県の専門会議のメンバーも入っていますので、後で聞いたら、いや、そんなことは言っていなかったよ、そうではなかったよと、実は否定されるようなことがございました。
 そして、第五回の会議終了後に書面で出されたやはりこの座長コメントには、会議中に説明がなかったもの、議論されていなかったことがあったことによって記述された、こういうこともあったんだと。これは静岡県に確認をしましたけれども、やはり正確性に欠けて、しかも、委員会の内容をあたかも総括したような印象の座長コメントだけれども、実はそうじゃないということで、後で否定されることがある。
 是非、今後のリニアのトンネル工事を進める上にあっても、この会議を、静岡県と国土交通省の合意どおりに全面公開すべきじゃありませんか。そこはいかがですか。

#185
○上原政府参考人 お答えいたします。
 国土交通省が設けました有識者会議では、現在、特に、大きな水資源に関する二つの論点でございます、トンネル湧水の全量の大井川表流水への戻し方と、それからトンネルによる大井川中下流域の地下水への影響について、科学的、工学的な議論を行っているところでございます。
 先ほど御指摘をいただきました会議の公開については、有識者会議の透明性を確保するため、報道関係者にはフルオープンとしておりまして、報道関係者の前で会議を行っております。また、オブザーバーとして静岡県や流域市町の関係者にも加わっていただいております。さらに、利水団体や県の議会議員、また地元八市二町の議員の皆様、関係者の方々に対してもウェブ配信をする体制を取っておるところでございます。会議後の記者ブリーフィングに加えて、議事録についても当省ホームページにおいて速やかに公開をいたしております。
 御指摘の座長コメントにつきましては、委員御指摘のとおり、七月十六日に開催された第四回の有識者会議後の座長の記者会見、これを受けて、一部報道で、地元に誤解を生じるような報道がございました。このため、正確性を期すということ、それから、これは会議の性質上、極めて専門性が高く、報道関係者や大井川の皆様方からも、より平易な言葉で正確に会議の概要を伝えてほしいという御要望がございまして、こうしたことを踏まえて、八月二十五日の第五回有識者会議より、会議の内容について座長コメントを取りまとめ、公表いたしております。その内容については、各委員からの同意を得た上で作成をしているものでございます。
 いずれにしましても、国土交通省としましては、非常に難しい問題について有識者会議で議論をしておりますので、分かりやすくかつ正確に地元の関係者の皆様にお伝えできるよう、今後とも努めてまいりたいと考えております。

#186
○渡辺(周)委員 この辺の認識についてはまた改めて、もう午前中あと五分しかありませんので、ちょっとまた別の機会にやりたいと思いますが、私の認識とはちょっとそごがあるというふうに思います。
 国土交通大臣に伺いたいんですけれども、殊にリニアの問題というと、何か、静岡県とJR東海が対立をしているから遅れているのだというような、静岡県悪者論になっている傾向は否めないというふうに思います。しかし、先ほど申し上げたように、これは取り返しのつかない国家プロジェクトで、そこにいる六十万人の方々の生活が全て根底からひっくり返るようなことがあってはならないわけなんです。
 二〇一八年の九月の毎日新聞を始めとした報道の中で、当時のJR東海が、県が求める大井川の減水対策の協定を未締結のまま工事に着手する検討に入ったというような報道があるんですね。これはもう二年半も前のことですから考えは改まっているかもしれませんけれども、大井川は毎年のように渇水に悩まされていて、静岡県は湧水全量を戻すよう要求しているんです。別に静岡県のエゴじゃなくて、そこにいる人たち、流域の方々の人生と過去と未来を守るために取り組むべきなんですけれども。
 ここでちょっと、是非、国土交通大臣、約束していただきたいのは、県が求める大井川の減水対策の協定を未締結のまま工事に着手することはあってはならないということを約束いただきたいと思いますし、もう一つ、大井川は一級河川ですから、河川管理者は今、一級河川ですけれども、静岡県知事に管理が委任されているんですね。大井川の上流部については静岡県知事に管理が委任をされていて、大井川の河口から二十四・八キロが国の直轄管理。工事を進めるために、この南アルプストンネルの工事を進めたいがために、河川管理者として静岡県知事に管理が委任されていることを変えること、つまり、国が召し上げて国土交通省の所管に戻して管理者を交代させるということは、よもや考えてはいないと思いますが、それはないということを是非ここでお約束いただきたいと思います。

#187
○赤羽国務大臣 大井川の上流を県管理にしている、下流は国管理にしているというのは、これはあくまで河川管理法上の防災、減災の観点から決めていることでございまして、これをリニアのために変化するようなばかげたことは到底考えておりません。

#188
○渡辺(周)委員 確認ですけれども、この大井川の河川管理者は静岡の知事に引き続き委任をする、工事をするために国交省が要は召し上げるということはないということでよろしいですか。確認です。

#189
○赤羽国務大臣 回答したと思いますが、そういうことは全く考えておりません。

#190
○渡辺(周)委員 あとは、あと二分ほどですけれども、あわせて、地元の理解。今、二年半前にこのような意見があったという報道のことを引用しましたけれども、やはり住民の理解。住民の理解というのは、やはり私は、水資源の保全に係る合意形成としての基本協定を結ぶことだと思います。先ほどのように、基本協定を未締結のまま着手するなんてことはあってはならない。
 住民の理解、これは国交大臣の意見の中にもありますけれども、住民の合意形成というものの一つの条件として基本協定を結ぶことということで、これは認識してよろしいですね。そこも確認いたします。

#191
○赤羽国務大臣 これも、自治体条例に基づく自然環境保全協定を結ぶということ、これは、地域の関係者と協定を結ぶということは地域の理解を得る方法だというふうに認識をしておりますので、必ず結びます。

#192
○渡辺(周)委員 それで、この午前中の質疑の最後にしますが、二〇二七年のリニアの東京から名古屋への、これは目標と当初なっておりますが、先ほど大臣は、スケジュールありきであってはならないというふうにおっしゃっていますけれども、そこの点は、二〇二七年というのは目標だけれども、先ほど申し上げたような、大深度工事における、当然、住民の措置上の理解、JRの社長が言っているような。そして、この静岡県の大井川の住民との基本協定を結ぶこと。それから、今日は時間がなくて言えませんでしたけれども、いわゆる、今、JRが三月期の決算で一千億円を超える赤字を出すという中で、当初の在来新幹線の利益の中からこれを充てていくというこの一つの収益構造もどうなるかちょっと分からなくなってきたという中で、二〇二七年の開通にはこだわらないということでよろしいでしょうか。

#193
○赤羽国務大臣 開業時期につきましては、これは事業主体のJR東海が決定するものでありますし、現在、JR東海としてこの目標を変更しているというふうには承知をしておりません。
 ただし、今、渡辺委員御指摘のように、プロセスがありますので、私はそこを予見を持って発言するのはちょっと差し控えたいと思いますが、やらなければいけないプロセスをちゃんと踏んでもらわなければいけないというふうに思っております。

#194
○渡辺(周)委員 是非この点について、スケジュールありきでないというふうな先ほど力強いお言葉をいただきましたので、また改めて、このリニアの問題については別の機会にも深掘りさせていただきたいと思いますけれども、大臣の言葉はある意味では法律と同等の拘束力を持ちますので、それをまた我々も認識して、また今後議論をしていきたいと思います。
 午前中の分を終わります。

#195
○金田委員長 午後一時から委員会を再開することとし、この際、休憩いたします。
    午後零時十五分休憩
     ――――◇―――――
    午後一時開議

#196
○金田委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。
 質疑を続行いたします。渡辺周君。

#197
○渡辺(周)委員 午後の時間は、橋本国務大臣に御質問させていただきたいと思います。
 先ほど報道で、十七日に電話会談される予定の、報道では四者会談とされています、そこには小池東京都知事は出席しないということを先ほど明言をされたという報道がございました。
 この点について確認ですけれども、そもそも小池知事は出席をされる予定だったのでしょうか。四者会談というくくりで当日行われる予定だったんでしょうか。そこはいかがですか。

#198
○橋本国務大臣 小池知事の御発言につきましては報道で承知をしておりますけれども、そもそも、この四者会談が開催されるかどうかということも、何も決まっていない状況であります。

#199
○渡辺(周)委員 そうすると、バッハ会長、森会長、そして大臣、そして小池都知事という四名で四者会談が行われるというふうに言われておりましたけれども、これは橋本大臣の参加も含めて、まだ決まっていないということですか。

#200
○橋本国務大臣 四者会談がいつ行われるか、どのように開催されるかということが全くまだ決まっていないというふうに承知をしております。

#201
○渡辺(周)委員 では、これは何らかの報道のミスリードだということを今おっしゃられたわけですか。確認です。

#202
○橋本国務大臣 報道では、そのような日程が決定されたというような報道があったのかもしれませんけれども、全く事実とは違います。

#203
○渡辺(周)委員 そうすると、今、渦中の森会長とバッハ会長が何らかの形で会談をするということも、これは決まっていないということですか。

#204
○橋本国務大臣 はい、決まっておりません。

#205
○渡辺(周)委員 それは、今度行われる理事会のことがあるから決まっていないということですか。その理由は、元々なかったんですか、それとも、本来ならもうそろそろやらなければいけないときだけれども、今、いわゆる森会長の進退をめぐる問題がこれだけ言われておりますので、会談しないということになったのか、そもそもなかったのか、それはどちらですか。

#206
○橋本国務大臣 しかるべきときに四者会談は必要であろうという会談は、バッハ会長、森会長との間で行われたということは承知をしておりますけれども、日程ですとか内容、こういったことは一切決まっていないと承知しております。

#207
○渡辺(周)委員 何を聞きたいかといいますと、本来決まっていたんだけれども、森会長をめぐる、正直、バッハ会長、IOCも、当初は問題ないようなことをおっしゃっていましたけれども、ここへ来て、一部報道の言葉をかりれば、手のひら返しというような言葉で、相当痛烈にこの問題についてはバッハ会長も言うようになった。それが理由で、実は、しかるべき時期が先送りになるということですか、そうではないんですか、どっちですか。ちょっと確認です。

#208
○橋本国務大臣 はい、そうではありません。

#209
○渡辺(周)委員 ということは、そもそもなかったということですね。そもそもなかったけれども、そのしかるべき時期が十七日であるというようなことはなかったということなんですか。

#210
○橋本国務大臣 一月の二十八日に森会長とバッハ会長が電話会談をしております。その際に、その会見をした森会長は、IOCから二月のしかるべきときに四者の会議を開催したいという提案があり、我々もお受けしたという発言はしておりますけれども、この時期ですとか、そういったものというのはまだ決まっていないということで私はお聞きしております。

#211
○渡辺(周)委員 この点について、また続報がありましていろいろ明らかになれば、引き続き同僚議員から指摘があると思います。
 小池知事が、先ほど、テレビで見ておりましたら、ボランティアが九十七人辞退があった、不快な思いをされている方がいてとても残念だ、出てもポジティブな発信にならないからというふうなことを言っていたんですね。ですから、これは当然あるものだと思っていたわけですけれども、今の大臣の言葉をそのまま理解しますと、元々十七日というのは決まっていなかったということでございます。
 ポジティブな発信にならないというのはそのとおりなんですけれども、今、ボランティアが登録されています。現在は、このボランティアの受付は締め切られております。与党の幹部からは、そのときにはまた補充すればいいじゃないかというふうな言葉がありましたけれども、このボランティアの補充のためにまた再募集をするんでしょうか。
 おびただしい数のボランティアの辞退が出てきた場合は、今受付を現在は締め切っているボランティアを再募集するということはあり得るんですか。

#212
○橋本国務大臣 現段階では、組織委員会としては、まだ追加の募集の予定はないというふうにおっしゃっております。

#213
○渡辺(周)委員 もしボランティアが更に辞退した場合には、考えざるを得ないということですか。
 今の現状は考えていないけれども、今後、辞退者が増えた場合に再募集するということは、補充をするということは考えるべきだと思いますが、そこはどうですか。いかがですか。

#214
○橋本国務大臣 ボランティアにつきましては、組織委員会が管轄をしているところでありまして、今後どのような状況になるかということを判断をして、組織委員会が決めていくことになるというふうに承知しております。

#215
○渡辺(周)委員 では、伺いますけれども、現状の登録されているボランティアの数に比べれば、今辞退を申し出ている人の数というのはまだ一%にも満たないというふうに理解していますけれども、どれぐらいになってきたら、これは運営に支障を来すからボランティアの再募集が必要だと大臣はお考えですか。

#216
○橋本国務大臣 仮定の段階で判断をすることは難しいというふうに思いますけれども、ボランティアの方々が、やはり今後、この東京大会に向けて、安心と安全で、しっかりと開催をされるという準備が整って、そしてボランティアをしたいというふうに思っていただけるような状況にするのが第一だというふうに考えております。

#217
○渡辺(周)委員 是非そこは、やはり、今回の一連の事態を重く見て、是非大臣も、ここはしっかりと言うべきことを言って、是非健全な方向に持っていっていただきたいというふうに思います。
 この質問についてはまた同僚議員からあると思いますので、次に行きます。
 先般、NHKの、たまたまちょっとニュースのサイトを見ておりましたら、今現在、この東京オリンピックの内定者が、日本代表の選手が、最終的には、現在内定している方が百十七人、ほぼ、全体のまだ二割ぐらいだということでございます。
 IOCによると、世界では、一万一千人の出場枠のうち、世界で確定しているのは五七%、残り四三%についてはまだ予選や選考会が行われていない。ただ、予選の期限はもう六月二十九日、出場登録の締切日は七月五日です。
 当然、我が国が今、非常に感染者数の発表も減ってきて、改善の方向にあるのかなと希望を少しずつ見出しているところでありますけれども、しかし、世界の状況はそうではない。そういう中で、この残り四三%、まだ決まっていない方々、選手たちについて、これは当然、IOCとも連携は取っていると思いますが、世界の現状をどう見通していますか。
 つまり、日本がどんなに頑張っても、世界の国で収まらない限りは選手が来られない、しかも日が迫っているという中で、この点について世界の現状をどのように大臣は認識されていますか。

#218
○橋本国務大臣 現在、各競技団体、IFが、それぞれのまずは出場枠を決めるための大会を、延期している部分もありますけれども、着実に大会を、予選会を含めて行われているというような状況であります。
 各国のオリンピック委員会がオリンピック競技大会に競技者を派遣する権利を有するということでありますので、それぞれの競技団体で、今、適切な対応で大会を開催に向けて努力をしているというところであります。
 また、各国代表選手の選考というのは、IOCによって出場選手枠の約六割が今決定をしているわけですけれども、その日本代表選手の選考については、JOC、国内の競技団体が発表した内定者数が百二十名ということであります。
 これは、日本の国にかかわらずですけれども、団体競技などでは既に出場の枠が決まっている状況にあることも事実でありまして、この代表のメンバーがまだ発表されていないというのは、コロナの影響にかかわらずオリンピック・パラリンピックの直前にメンバーが決まるということで、元々、それぞれの国の出場枠というのはもう決定をしている競技団体というもの、競技が非常に多くなってきております。
 あとは、選手が、それぞれの国で誰が代表になるかということは、直前にならなければ分からない競技種目もありますので、全体としてはまだまだ決まっていないという数に見えるのかもしれませんけれども、国の出場枠というのは着実に今決定をされているという現状であります。

#219
○渡辺(周)委員 アメリカのバイデン大統領が、現地時間ですけれども七日のラジオ演説で、東京オリンピックを安全に開催できるか、科学に基づいて判断すべきだというふうに発言をしました。
 この科学に基づく判断というのは一体何かということについて、日本政府はどう受け止めていますか。それがない、科学的に判断できなければ、アメリカは参加を見合わすということと受け取ってしまうのですけれども、そういう認識でいいのかどうか、そこについてはどうですか。
 この科学的な、科学に基づく判断というものをどのようにして、日本だけが何としてもやりますと言っても、世界の状況が科学的に判断されなければできないかもしれないとアメリカ大統領が言っている中で、ひょっとしたらアメリカも選手の派遣を見合わせるかもしれない。
 その点についてどういうふうに受け止めていらっしゃるか、大臣にお考えを聞きたいと思います。

#220
○橋本国務大臣 バイデン大統領の発言については承知をしております。
 東京大会における新型コロナウイルス感染症対策については、国と東京都、そして大会組織委員会、感染症専門家によるコロナ対策の調整会議におきまして、実効的な対策の検討を進めております。
 その中で、様々なスポーツ大会における感染対策の取組や専門的知見を踏まえ、医学やあるいは科学の粋を結集して、安心、安全な大会になるべく全力を尽くしているところであります。
 アメリカを含めた世界中のアスリートがやはり万全なコンディションで大会に参加できるということが確信できなければいけないというふうに思いますので、医学的な専門知見を集めて、しっかりとやっていきたいと思います。

#221
○渡辺(周)委員 最後に、オーストラリアの水泳連盟は、東京オリンピックが不幸にして中止となった場合、代替大会を検討していると報道がありました。懸命に練習する選手のためにも、成果を出す場所を準備する必要があると。
 これは、当然我々も、私の地元もオリンピック競技の開催地でありますので、何とかこのコロナを収束をして実現したいとは思っています。しかし、こればかりは精神論だけでどうなる問題でもない。
 もう一つ申し上げれば、もし万が一、まあ万が一のことについては答えないとおっしゃるかもしれませんが、今回、万が一、やはりこのコロナで、世界的な状況の中でできなかった場合、例えばですけれども、二〇二四年に、東京とパリで共同開催するとか、そういう様々な可能性についても考えておくべきだと思いますけれども、その辺、大臣のお考えを伺いたいと思います。

#222
○橋本国務大臣 昨年の七月に、この一年延期となった東京大会の全てのスケジュールは昨年の七月にもう決定をされておりますので、全力で、この東京大会が安心、安全の下に開催できるように、準備に全力を尽くしていくということであります。

#223
○渡辺(周)委員 ということは、それ以外の、もし万が一のときのことは考えてはいないということでよろしいですか。最後に。

#224
○橋本国務大臣 IOCから、そのような状況であるということは一切、何も示されておりませんので、東京大会を、引き続き全力で準備に取り組んでいきたいと思います。

#225
○渡辺(周)委員 終わります。

#226
○金田委員長 これにて渡辺君の質疑は終了いたしました。
 次に、田嶋要君。

#227
○田嶋委員 立憲民主党・無所属の田嶋要でございます。
 今日は、質問順序を少し入れ替えさせていただきまして、橋本大臣、オリパラのことを今の続きでお尋ねをさせていただきたいと思います。
 橋本大臣、体調は万全ですか。

#228
○橋本国務大臣 万全です。

#229
○田嶋委員 本当に同情の声が広がっていますね。本当に今、ストレスがピークにあるのではないかなというふうに、周りから見ていてお気の毒な感じがいたします。オリパラ担当大臣であり、男女共同参画、女性の活躍、そうしたことを担っておられる、閣僚としては二人しかいらっしゃらない女性の中のお一人ということですけれども、そうしたストレスの高い中で、是非正しい判断をこれからしていただきたいという思いで質問させていただきます。
 まず冒頭、大臣、IOCのツイッター画面とかは御覧になったことはありますか。ホームページは御覧になったことはありますか。(橋本国務大臣「はい」と呼ぶ)
 これは今お手元に資料で配付しておりますけれども、こういう画面が今上がっておりますね。なぜかIOCのツイッター画面、ホームページ画面、北京オリンピックに替わっているんですよ。これは御存じでしたか。

#230
○橋本国務大臣 北京オリンピックがちょうど一年前になったということで、そのように切り替わったというふうなことは承知をしております。

#231
○田嶋委員 おっしゃるとおりですね。今見るとこうなっているんですけれども、ちょうど来年の、一年後ですね、一年後の今日、北京オリンピックだということで替わっているということのようでありますが、しかしこれは、ネット上ではかなり、ああ、やはり駄目なのかという失望の声も広がっているということなんですね。これはツイッターだけじゃないです。ブログの方もそうです。両方が切り替わっています。
 いろいろな画面がトップ画面には出るようでありますけれども、やはり日本の立場からすると、一年延期されて、この夏やれるかどうかの今瀬戸際に来ているわけですよね。ちょっとがくっときちゃいますよ、これを見ると、国民が。
 国民の楽しい気持ちをやはり維持するためにも、これはクレームを言うというわけじゃないかもしれないけれども、まだ何とかこれからオリンピックも考えているんだからやろう、そこは少しIOCにも大臣から一言言っていただきたいと思いますが、いかがですか。

#232
○橋本国務大臣 組織委員会からも、森会長の発言を受けて、しっかりとしたメッセージを発信されました。それを受けてまたIOCからもメッセージが発信されたということであります。
 常に、IOC、東京都、組織委員会と政府としては連携を取らせていただいておりまして、今回の反省をしながら、多様性と調和、そういったことに向けて、しっかりとIOCに対してもお話をしていきたいというふうに思っております。

#233
○田嶋委員 何か、余り先走らないでくださいね、大臣。
 こうした画面が出ていると日本の国民はがっかりしますよ、やはり駄目なのかということで。北京オリンピックもいいですけれども、日本の東京オリンピックもちゃんとIOCがトップ画面で宣伝できるようにしてくださいよということを申し上げているんです。

#234
○橋本国務大臣 申し訳ありません。
 はい。しっかりと申し上げていきます。

#235
○田嶋委員 先ほど渡辺委員からの御質問で、今度四者会談が行われるという話、森会長とバッハ会長の間で電話で話されたということですが、日程は決まっていないということでございますけれども、やるのは間違いないですね。

#236
○橋本国務大臣 やることにつきましても、今後しっかりと検討されていくというふうに承知をしております。いずれかの状況においては、当然、四者会談というのはやるべきことでありますので、その時期というものが、まだ内容も含めて検討中であるというふうに承知しております。

#237
○田嶋委員 そして、そのお電話で話された森会長自身は、そこには出られる予定ですか。

#238
○橋本国務大臣 四者会談でありますので、大会組織委員会会長、東京都知事、IOCバッハ会長、そして私の四者会談ということになります。

#239
○田嶋委員 森会長御自身が出られるという理解でよろしいですか、そこは。

#240
○橋本国務大臣 今後、組織委員会の会長は組織委員会の理事会、評議会で決まっていくわけでありますので、その動きを注視しながら四者会談というものが決められていくんだというふうに思います。

#241
○田嶋委員 森会長ではない会長の可能性もあるということでいいですか。

#242
○橋本国務大臣 そのことにつきましては組織委員会がお決めになることでありますので、代表者となる会長が四者会談に出席をするということで承知をしております。

#243
○田嶋委員 まあ、組織委員会が形上はお決めになることかもしれませんが、森会長、随分昔に就任されて、非常に長いんですけれども、そのときも、やはり当時のオリンピック大臣も決定には入られていたんですよ。東京都の副知事も入っていたし、そういう中で選ばれたわけだから。今の大臣のポストからすれば、やはり大臣が、今のこの燎原の火のごとくに世界中に広がっている問題、今やこれは森さん一人の進退の問題にとどまっていないですよ。日本の国民にとって、多くの方が傷ついている、怒っている、そういう状況の中で、今、大事なポストに大臣が就いておられるんですよ。
 先ほどちょっと先走って答弁されましたけれども、もう一度、この大事な局面で、私は大臣にとっての最大の重要な決断が迫っているんじゃないかなというふうに思っているんです。以前は選手でありましたから重圧にも慣れていらっしゃると思いますが、改めて、こうした重要な局面に至っております。みんなが、先ほど大臣がおっしゃったとおり、安心、安全のオリンピック、そして、誰もが参加をしたくなるようなオリンピックにしたい。であれば、最も重要なことは、やはり森さんというシンボルを決断をしていただくということだと私は思います。
 そのことを含めて、この大きな失敗を糧にして、私たちがオリンピック実現のために頑張っていくということをもう一度再スタートさせる、そんな気持ちで大臣には決断をしていただきたいというふうに思いますが、大臣、もう一度御答弁をお願いします。

#244
○橋本国務大臣 しっかりと御意見として伺っていきたいというふうに思います。
 その上で、この東京大会の意味するもの、それはやはり多様性と協調というものが一つの大きな柱となっております。こういった状況を、しっかりと反省を含めて、またさらに、IOC、東京都、組織委員会としっかりと連携を保ちながら、信頼を回復をして、そして安心、安全の下に、多くの皆様方に理解をいただいて、そして誰もが集いたいと思われる東京大会にするべく、全力を尽くして頑張ってまいりたいというふうに思います。

#245
○田嶋委員 これは、予算委員会ですけれども、与党とか野党とかそういう問題じゃないですよ。みんなが心配している。誰もが参加をしたい、そういうオリンピックにするための一番最初にやらなきゃいけないことが、みんなが今嫌な気持ちになっている、日本中が、世界中が今嫌な気持ちになっている。本来は楽しめるはずのものが、何か嫌な気分になっているものを取り除くことができる力を持っているのが大臣だと思いますよ。分かっていますよね、何をすればいいかということを。そのことをもう一度胸に手を当てて考えていただきたいんです、大臣。
 今度の大事な四者会談、改めて、森さんは出られるんですか。その前に結論を出した方がいいと思いますよ。どうですか。

#246
○橋本国務大臣 その点を含めましても、やはり会長というのは組織委員会が決定されるものであります。いろいろな経験をお持ちのそれぞれの分野の方々がお集まりになってこの組織委員会というものが組織をされておりますので、そういった方々の御意見を聞き、そして、その判断によってこれから決められていくことというふうに思いますので、その下で決められた会長とバッハ会長、そして小池都知事、私の四者会談がしっかりとできるように準備に取り組んでいきたいというふうに思います。

#247
○田嶋委員 しかし、その四者のうちの一人の小池都知事は、先ほど渡辺さんもおっしゃいましたけれども、何か出ないと言っていますよね、そういう会議には。出たくないと。分かりますよね、何でか。それは知っていますか。四人のうちの一人は出ないと言っているんですよ。十七日にやるかどうかは決まっていないみたいですけれども、そういう状況なんですよ。それは聞いていますか。

#248
○橋本国務大臣 報道だけで承知をしております。直接にお聞きしたわけではありませんので。済みません。

#249
○田嶋委員 大変重要な局面に来ております。同じ女性でもあられる都知事がそういうことをマスコミに発せられるというのはどういう意味か、行間を読まなきゃいけないですよ。何を言っているのか、都知事は。決着してください、一日も早く決着することが全ての人にとっていいですよということを言っているんです。御本人だけの問題じゃない、日本全体の国益です。お願いいたします。よろしくお願いします。
 それでは、次の質問に移らせていただきたいと思います。
 もう一つだけ言いたいと思いますけれども、以前のオリンピックのやはり今の森さんのところのポストは、一回政治家がやっていたときに辞任しているんですよね、前の東京オリンピックですけれども。政治家が辞任をして、財界のトップに替わっているんですね。そういったこともこれまでございました。かつて、何か呪われたオリンピックなんという発言も飛び出しましたけれども、本当に残念な状況に今ある。是非これを一日も早く正していただきたいというふうに考えております。
 それでは、オリパラ大臣、これで結構でございます。よろしくお願いします。
 それでは、今度は外国法人に関しての質問をさせていただきたいと思います。
 ぴんとこない方も多いかもしれませんが、経産大臣、外国法人というのは、これは持続化給付金の関係で今日は質問するんですが、私は半年間これに取り組んでいるんですね、半年間。大臣は、いろいろちゃんと上がってきていますか、そういう話。

#250
○梶山国務大臣 以前にも田嶋議員と委員会においてこのやり取りをさせていただきましたし、折に触れて、私にも情報が上がってきております。

#251
○田嶋委員 一度は質問させていただいたんですけれども、大変な持続化給付金ですね、大勢の方に巨額のお金を配らなきゃいけないということで、これだけ関わっておられるわけにはいかないわけでありますけれども、これはやはり理不尽な形で取り残されてしまっているということなんですね。
 外国法人というのはどういうものですか。

#252
○梶山国務大臣 法人税法上、外国法人とは、国内に本店又は主たる事務所を有する法人以外の法人でありまして、具体的には、例えば、外国で設立登記をした法人で、日本に支店があり、事業を営んでいるものが挙げられます。
 日本に法人税の申告を行っている外国法人の数は、平成三十年度税務統計によれば五千二百五十三社であると承知をしております。

#253
○田嶋委員 その五千社余りでございますけれども、持続化給付金、申請して受け取っている方はいらっしゃるんですか。

#254
○梶山国務大臣 ないものと承知しております。

#255
○田嶋委員 なぜ、そうした五千社もの方が、持続化給付金、受け取れないんですか。

#256
○梶山国務大臣 まず、大前提として、戦後最大と言われる危機の中で、極めて厳しい状況に直面する事業者をお支えするという持続化給付金の趣旨に鑑みますと、基本的には、日本国内で安定的に事業を営む事業者への支援を想定をしてきております。このため、日本国内で継続的、安定的に事業活動を営む事業者として、国内法に基づいて日本国内に登記されている法人を支援対象としてきているところであります。
 一方、外国法人は、国外において登記をされ、日本国内にはその支店や事業所などその一部のみが進出している点で、国内事業者とは異なるということであります。
 また、外国法人は、例えば保険引受けのための形式的に登記されたものや租税回避等を目的としているものなど、その実態は極めて多様であります。給付金の趣旨になじまないものも一定程度存在するものと見られます。
 加えて、持続化給付金において、法人又は個人事業者単位で売上げの減少を判定をしておりまして、法人の一部分、支店であるとか事業所単位での給付は行っておりません。
 この点、外国法人に対して持続化給付金の給付を行った場合、法人の一部分にすぎない国内部分の売上げ減少に対して給付を行うこととなり、国内事業者との公平性の観点から適切ではないと考えているところであります。
 このような観点から、外国法人を持続化給付金の対象とはしておりません。

#257
○田嶋委員 大臣、私も当事者大勢お会いしましたけれども、社長は日本人だし、事業をしている範囲も日本だけ、そして日本で十年、二十年と法人税を普通に納めている。昔は日本で会社を設立しづらかったですよね、いろいろな理由で。だから、私がお会いした人も、ハワイで登記したり、デラウェアとか、それはある意味、ペーパー上はそうしているんですけれども、実態は中小・小規模事業者なんですよ。何ら変わらない。
 普通に真面目に何十年やってきて、いきなりこの話になったら、個人事業主、法人、お金をもらえないんです、一切。申請もできない。外国法人、七番を入れたらはじかれるというんだから。こんな変な話がありますか。普通にやっているんですよ。
 これは、配付資料の五の、一番最後のところに、自民党の岸田委員と安倍前総理のやり取りもございますけれども、キーワードは性善説ですよ。岸田さんはそうやって何度もおっしゃって、私もそう思いました。
 これは、国家の緊急的な状況の中で、ばたばたと潰れたり自殺者が増えたりということをなくすためにみんなで応援しよう、そうしたときに、細かいことは後からいろいろ出るかもしれない、いろいろ問題が確かに出ていますよね、だけれども、安倍さんも、まさにそれはそのとおりだとおっしゃっているんですよ。まさに生きるか死ぬかの状況に直面をしている中で、今までと発想を変えなければいけない。
 そして、官僚にはこれは決断できないんです。やらない理由を述べたら百でも出てきますよ。だから、私は大臣に、私が質問したときは一応考えてくれたでしょうけれども、その後、半年たちました。もうとっくに払われると思っていましたよ。これから司法の場に行くしかないかなと私も思っているんですけれども、そんな面倒くさいことをする前に、困っている人たちを救うために、一体幾らお金が要るんですか。全体の中のほんの僅かな話ですよ。不正を働く人が絶対いないとは申し上げない。だけれども、ほとんどの人は、真面目に普通にやっている中小・小規模事業者じゃないですか。
 大臣、もういいかげんに決めたらどうですか。半年、私、やっていますよ、これ。全国五千社。
 先日、女性だけで八十万、大企業で働く非正規労働者、総理が答弁されて、そうした方々にも支援金が出る、休業手当の出ない方々に休業支援金が出る。前進は少しずつしていますね、厚労大臣。しかし、こういう話ですよ。八十万、百二十万のときはそうなるけれども、五千社の企業は相手にしないんですか。それじゃ駄目でしょう。ちっちゃい声を拾って。今でも隙間に落ちちゃって一銭ももらえない状況の会社がいっぱいあるんですよ、これ。大臣しか決められない。役人では決められない。
 だから、私はこの場で、今も大勢見ていただいています、関係者がネット上で。是非大臣に、これはもう決めりゃいいんだから。五千社ですよ、五千社。五十万社じゃありません。五千社の中に、おっしゃったとおり、ちょっとそういうのにふさわしくないものもあるかもしれない。全部調べ切れないという難しさもあるかもしれない。しかし、多くの企業が中小・小規模事業者だということです。
 大臣、決断していただきたいんです。

#258
○梶山国務大臣 この制度の支払いにつきましては、委員おっしゃったように、性善説で考えていこうということで、様々な対応をしてまいりました。当初には含まれていないものも、これは支払いの対象としたものもございます。
 でも、国内法人が大原則なんですね。国内法人であって、全体の所得というものを把握した上で、それで売上げ減というものを要件としているわけでありますから、その要件全体を、全体の売上げを把握しづらい、できないとは申しません、手間がかかってしづらいということと、国内の企業との公平性ということも考えた上でこういった措置になっております。
 しっかりとそれらも検討した上でやり取りもしていると承知をしております。

#259
○田嶋委員 だから、今大臣御自身がおっしゃったじゃないですか。全体像を把握しづらい、あるいは把握しようと思うと多大なコストがかかる。それはそのとおりかもしれない。だけれども、今申し上げたように、日本でしかやっていない事業者はいっぱいいるんですよということ。多分、与党の先生方にもそういう声は来ているんじゃないですか。だって、私がしゃべっている方は北海道の方とかもいらっしゃるよ。だから、日本でしか事業をやっていない中小・小規模事業者なんですよ。そもそもが内国法人しかやらないって、何でそうやって決めるの。そのルールを変えればいいんですよ、別に。
 役所からいただいたペーパーで、こういうふうに書いてあるんですね。国内事業者に対しては、税務当局による調査とは別途、独立して、必要に応じて追加証拠や実地での確認等を行うことにより売上高等の真正性を確認しているが、外国法人の場合は、本社等が国外に所在するため、こうした国内事業者と同様の調査を行う手段がなく、万が一不正があった際にも、持続化給付金事務局又は中小企業庁においてその確認は容易ではない。
 それは理屈ですよ。だけれども、ここに書いてあるじゃないですか。万が一不正があった際にも、確認は容易ではない。不正は起きるでしょう、場合によっては。今だっていっぱい起きているんだから。だけれども、原理原則に戻るべきですよ、この五番の。これが、支給前に与党の代表者とここで、予算委員会で確認した原理原則じゃないですか。
 そして、安倍総理のおっしゃったことは、今の菅総理にも引き継がれているんでしょう。今、相当な金額が配られましたね。それは喜んでいる人はたくさんいますよ。だけれども、漏れちゃっている人はゼロですから、気の毒ですよ。元気に生きているからいいだろうという話にならないよ。やはり最後の最後まで、年金じゃないけれども、最後の最後までお配りしなかったら。
 だから、最後もう一回申し上げますけれども、今、役所からはこういう理屈が返ってくるんだけれども、だから、役人には決められないんですよ。最後、大臣が、何で内国法人だけに最初からするの。昔は、日本で会社をつくりにくかったから、ハワイで設立登記している人がいるんですよ。同じことをやっているの、実態として。是非もう一度決断をしていただきたいと思います。

#260
○梶山国務大臣 国内で企業をつくりにくい、法人をつくりにくい場合があったということは承知しております。最低資本金の制度であるとか、今は撤廃をされておりますけれども、そういったこともその事情の一つであろうかと思っております。
 ただ、その真正性、証拠書類の、確定申告書に相当するものの真正性という点では、なかなかやはり調べにくい点もある。そして、迅速に、より多くの方たちに支援金をお配りしたいという思いの中で、四百万社以上に配られているわけであります。一か月、二か月単位で見ると今までにないスピードでこれもやらせていただいているのは、簡易な要件で、しかも性善説に基づいてということでありますが、ここの線だけは、どうしてもぎりぎりの線だけは崩せないというのが実情であるということを御理解をいただきたいと思います。

#261
○田嶋委員 これまでたくさん配っていただいてたくさんの企業が救われた、そのことは多としたいと思いますよ。だからこそ、ますます際立った形で、置いてきぼりにされちゃっている、対象外になってしまっているこれだけの企業がいらっしゃるんだということを、是非大臣、御認識をいただきたいと思いますよ。理屈が通らない。確認するのに大変だからやりませんといって全員に配らないというのはおかしいでしょう、考えたって。
 司法の場に行くのも一つの道かもしれませんが、政治で決断をしていただきたい。みんなを救済する。実際に会ってくださいよ、大臣、そういう方々に。同じなんだから、日本で事業をしているんだから。大臣、よろしくお願いします。なかなか大臣に今連絡が取れませんからね、お忙しいので。こういう場で言わせていただいて、もう一度、今度は会っていただきたいということをお願いを申し上げたいと思います。
 じゃ、経産大臣、引いていただいて結構です。どうぞ。
 次は、厚労大臣、PCR検査についてお尋ねしたいんですけれども、菅内閣が始まって間もなく五か月ですね。この五か月間で何名の方がお亡くなりになったんですか。

#262
○田村国務大臣 菅内閣、九月十六日スタートでありますから、昨日まで、九月十六日から今年の二月九日まででありますけれども、お亡くなりになられた方々は五千九十五名でございます。本当に心から御冥福をお祈り申し上げます。

#263
○田嶋委員 私からも改めて、全ての亡くなられた方に心から御冥福をお祈り申し上げたいと思います。
 五か月で五千名を超えてきたということですよね。本当にこれは深刻なことですよ。これは、大臣、人災だという御認識なんですか。

#264
○田村国務大臣 感染症という形で世界中に疾病が広がって、多くの国で多くの方々が本当にお亡くなりになられておられます。日本の国だけではありませんので、世界中の多くの方々にも御冥福をお祈り申し上げるわけでありますけれども、これは、感染症という疾病の下に命を失われるということでありまして、この感染症を何とかして我々としても対応していかなきゃならないというふうに考えております。

#265
○田嶋委員 はっきりはおっしゃいませんけれども、欧米と比較してどうだとか、それを言ったら、じゃ、ニュージーランドや台湾と比較してどうだとか、同じような話がありますね。
 やはりこれは、大臣、人災の側面は否定できないと思いますよ、感染症であるのは間違いないけれども。今後、しっかりとその検証をして、GoToキャンペーンはどうだったのか、そういうことをいろいろやはりきっちり検証していくことも必要だというふうに私は思います。
 その中で、ワクチンの話が大分盛り上がってきておりますけれども、ワクチンもいろいろこれから大変ですが、そうした中で検査というのはこれからどうなっていくのかということをお尋ねしたいというふうに思います。
 行政検査というのは保健所を中心に広がってきておるわけで、ようやく十万人に近づいているんですかね、そういう規模に広がってきておりますけれども、他方で、いわゆる社会的検査、これは厚生労働省の用語じゃないようでございますけれども、これに関して政府はどう考えているのか。もう何か検査しなくてもそのうちワクチンが来るからというわけにはいかないと思います。やはり第四波に備えて、ワーストに備えて、社会的検査も私は誰もがやりやすいように拡充をしていくべきだというふうに思っております。
 厚労大臣、配付資料の一枚目に、私の地元の千葉大学さんが非常に前向きでした。非常に前向きで、君津の方と、行政と提携をすることができたということでございますけれども、大臣は、ワクチンがこれから早くみんなが回ってくれば一番いいわけでありますが、どうなんでしょうか、行政検査に加えて、とにかく検査の拡充というのはこれからもどんどんやってほしい、そういう御認識でよろしいですか。

#266
○田村国務大臣 私も千葉大出身でございますので、しっかりと、ちょっとこれもどういう状況なのか、分析させていただきたいというふうに思います。
 今、行政検査は、感染の疑いのある方だけではなくて、例えば、感染が拡大、若しくは拡大からだんだん収まっていくそういう過程において、高齢者施設のように非常に感染すると重症化リスクの高い方々がおられるところ、これは、職員も含めて計画的に実施計画を作っていただいて対応してくださいと、先般の基本的対処方針の中にもこれを入れさせていただいて、三月中に検査をやってくださいと、これは無症状の方も含めてであります。
 それからもう一つは、これは出口戦略という言い方がいいのかどうか分かりませんが、感染がある程度、緊急事態措置から収まっていく中において、繁華街、よくエピセンターなんという言われ方がされますけれども、ああいうようなところで、どのような感染状況なのかということも含めて、モデル事業で、無症状の方々も含めて対応していただく。いろいろな方々に、無症状の方々も対応していただくようにお願いをしております。
 そういう意味では、これは行政検査の一環でありますけれども、それ以外の今言われた民間の自費検査に関しましても、厚生労働省の中で、オープンデータ化で、今、ホームページに、それぞれの誓約書の下で、金額でありますとか、あと精度管理でありますとか、いろいろなことを載せていただいて、そこで皆さんが選んでいただけるような、そういう仕組みをつくっております。そこで、価格競争も含めて、これは質もそうなんですけれども、しっかりやっていただければというふうに思っております。

#267
○田嶋委員 どうしても、行政検査の枠を広げることでそこはやりますよということなんですけれども、今の終わりのところ、ホームページで情報を充実とか言っていますけれども、一般の人から見ると、やはり、受けたい、心配だ、かかっていないことを確認したい、そういう自覚症状のない人のニーズは強いんですよ。だから、今、ドラッグストアでも売っていますよね、キットを。この千葉大、これは一人三千円なんです。いわゆる試薬代だけですよ、薬の。だから、二万円とかそういう話じゃないんですね。
 私は、期間を切ってでもいいから、一気にそうした検査をやはり拡充させるためには、もうどんなケースでも、実費払いというか、後からでもいいから国が全部面倒を見る、全部無償でやれるようにするというふうにした方がいいと思うんですよ、行政検査だけとかじゃなくて。そこまではまだ踏み切れませんか、大臣。

#268
○田村国務大臣 今日午前中、阿部委員からも同趣旨の御質問をいただきました。
 今、御承知のとおり、広島市で、県が、七十万人になるかどうかはちょっとまだ分かっていないようでありますが、多くの方々を対象にやられるというのをお聞きしております。結果、どれぐらいの方が御参加をいただけるのか、これは我々注視いたしております。なぜかといいますと、今委員言われたとおり、期限を切って一斉に、そのエリアでかなりの割合の方、例えば八割だとか九割、これは大変な効果があると思います。若しくは定期的に、例えば一か月、一週間とか二週間ごとにずっとやっていく。ただ、これは費用対効果の問題がありますので。そういう意味からしますと、どれぐらい広島の方々が、人口に対して、割合、参加いただくのか。
 といいますのは、例えば、御本人が無症状でも、陽性ならば二週間近く待機いただかなきゃいけない。のみならず、その方の濃厚接触者も二週間待機いただかざるを得ないという中で、どれぐらいの方々が御参加いただくのか。これは大変な、人権の問題も絡んでくるわけでございますので、例えば偽陽性の問題もありますから、そこも含めて、ちょっとそれは我々注視させていただきながら、どのような対応があるのか検討してまいりたいというふうに考えています。

#269
○田嶋委員 前向きな御回答かと思いますけれども、恐らく、おっしゃるとおり、受けたい人ばかりじゃないんですよ。受けて分かっちゃうと面倒くさいことになるという感じの人もいると思うんですけれども、しかし、受けたい、安心したい、今度大きな何かに出なきゃいけないとかそういう事情で、ほかの人に迷惑をかけたくないから自分が陰性であることを確認したいというニーズもやはりすごくある。そういう声に応えるために、行政検査は面倒を見るけれどもみたいなことをやっていると、訳が分からないんですよ、これ。
 この母校の千葉大のケースは、君津という行政と契約しているので、君津の方が金を持つから一人の実費持ち出しはないんですね。だけれども、自分が受けたいという人は、自分で受けるんだったらお金がかかっちゃいますねという話になっちゃいますから、そこの分かりにくさを除去していかないと検査体制の基本的な拡充には僕はなっていかないというふうに思います。
 大臣、今後是非考えて、しっかりやっていただきたいというふうに思います。
 それでは、最後にCOCOAについて。
 これは、もう既に総理から、どういう言葉でしたっけ、みっともないじゃなくてお粗末だということなので、そうしたことは認めておられますが、やはり実機での検査というのを何で行わなかったのか、動作確認ですね。これは別に詳しい専門家の話じゃないですよ。常識的に、アップルにもちゃんと来るね、アンドロイドにもちゃんと来るね、普通それぐらいは確認するんじゃないかなというふうに思うんですね。契約書の中も見せていただきましたけれども、ちゃんとそういう検査をするんだということ、そしてその結果も書類で提出するんだということも明確に書いてあるわけですよね。
 何となく業者が悪いというような空気に今なっていっているような感じがするんですが、大臣、どういう御認識ですか。そして、そもそも論として、何でそうしたことが行われていなかったのかということを御説明いただきたいと思います。

#270
○田村国務大臣 COCOAに関しましては、本当に多くのアンドロイドユーザーの皆様方に御迷惑をおかけしたわけでありまして、本当に心からおわびを申し上げます。再度おわびを申し上げます。
 これに関して、委員ももううちの方から、我が省の方からいろいろと御説明をお聞きをいただいているというふうに思いますが、元々は、不具合は何度もございます。いろいろな不具合も今なお連絡が来るわけでありまして、九月二十八日にバージョン一・一・四に変えたわけです、不具合を直すために。これはアップルの機種で起こった不具合なんですけれども。そのときに、言うなれば、今言われたとおり、直して、それで模擬テストをやられた。これは委託事業者の方です。そこから、こういうような修正をしました、こういうような一応テストをしましたということで我々の方に御連絡があって、それをもってして、これで大丈夫だということで了承したということであります。
 どういうふうに、そのときの認識なんだと思いますが、例えば、実機、いろいろな機械がありますよね、スマホに関しても機種があります。全ての機種に対して全く違う反応を示すのか、それとも、そうでなくて、そのシステムに対しては、システムというかプログラムに対しては同じような反応を示すのかというのは、なかなか、そのとき担当者に聞きましたら、担当者はそのような理解であったということでありまして、最終的に、事業者がそうやっておっしゃる中において、それに対して了承、これはCIO補佐官とも相談しながら議論をした上でそういう対応であったというふうに聞いております。

#271
○田嶋委員 新聞でも書かれておりましたけれども、資料の三ですけれども、既に十一月の下旬にはそういう指摘が出ているわけですよね。しかも、厚生労働省がちゃんとホームページで、皆さん、声を寄せてくださいと言っているんですよ、一生懸命。それが資料の二ですけれども。ちゃんと接触確認アプリのソースコードとかいって、皆さんの声を集めたいですと言って、それでどんどんどんどんよくしていくわけですね、ソフトを。集まってきたにもかかわらず、そこでちゃんと言ってくれているのに何もアクションを取っていないからこういうことになった、私はそういうことだと思うんですよね。本当に情けない状況だと思います。
 もう一つは、実際には、今朝も何か変な答弁がありました、一月になったら分かった、一月になったらこれはおかしいということが分かって役所も動いたということなんですけれども、これは、実は一月の十三日に内閣委員会でも指摘されているんですね。指摘というか、大丈夫かという指摘が玉木委員からですけれども。それに対しての政府参考人の答弁は、ブルートゥース機能をオフにしているんじゃないかとか、言ってみれば、自分たちの方でひょっとしたら失敗しているんじゃないかということをみじんも感じさせない答弁なわけですよ。こっちは完璧。
 要するに、ここの時点でも全く考えつかないのかどうか。そもそも実機検査をしていないということは知っているわけだから。何かあり得ないことが起きてしまっている。私は、責任の多くは厚生労働省だと思っているんですね。
 大臣、やはり、こういうことを考えたら、いろいろなところでもうチャンスは与えられているんですよ、十一月からずっと。ずっとそれを放置、隠していたのかもしれないね、情報を。分からないけれども、それはよく分からない。だけれども、是非大臣、辞任という声もありましたけれども、私は、閣僚の給与は、歳費は返すべきですよ、やはり九月下旬から、まずは。
 そして、先頭に立って問題解決するには、訳の分からない役所の中の調査機関というのは駄目。これはいつでも同じだから。関西電力の原発の問題も一緒。本当の意味での独立性のある第三者委員会をつくって検証してください。
 平井卓也さん、いらっしゃいますよね。これは平井さんは余り関係ないからあれなんだけれども。これはある意味他山の石として、この失敗を糧にして、これからデジタルを頑張っていただかなきゃいけないですよ、本当に。日本の弱点、ここにもあったということになっちゃうから。
 だから、今申し上げたような提案、歳費のこととそれから第三者委員会、是非お願いしたいと思います。いかがですか。

#272
○田村国務大臣 確かに、ソースコードを公表しているプラットフォームでいろいろな御意見をいただいていました。これも、委託事業者がこの指摘を管理するというような契約になっておりまして、そこから、報道を含めて、一月二十五日に不具合、どうもこのプログラムといいますか、そこに問題があるという話であって、それからという話でありました。
 いずれにいたしましても、これは数度といいますか、何度も何度もこのアプリはいろいろな問題を起こして、利用者の方々に御迷惑をおかけをいたしております。以前は、アップルの機種は、これは元々の話というのは、アップルのやつが初期化しちゃって使えないという話から今回の言うなればバージョンアップにつながっているんです。
 今回も、更に今いろいろなことをやっている……(田嶋委員「私の聞いている質問に答えてください」と呼ぶ)ですから、そういうのがもういろいろ、あ、ちょっと今のアップルの方は、今やっている話ですね、ごめんなさい。
 そういうのが度重なっておりますので、そういう度重なっておりますこのCOCOAのいろいろな問題、こういう問題も含めて、我々、しっかりと検証をしてまいりたいというふうに考えております。(田嶋委員「そうじゃない。聞いていることに答えていないですよ。答えていないですよ」と呼ぶ)

#273
○金田委員長 もう一回質問してください。

#274
○田嶋委員 だから、そういうことは分かるけれども、全容はなかなか分かりにくいから、独立の第三者委員会に調査をさせること、そして、当面、まず大臣歳費を返納して、本気だということを示さなきゃ。

#275
○田村国務大臣 まず、今、専門家の方を入れて、その中でしっかりと検証をしてまいりたいというふうに思います。
 後段のことは御参考にさせていただきます。

#276
○田嶋委員 うやむやにしちゃ駄目ですよ、こういうことを、本当に。これは大事だよ、入口だから。だって、デジタル庁はこれからだから。命が懸かっているんだよ、本当に。これで、ひょっとしたら、さっきの話じゃないけれども、人災だよ、これ。計算はなかなか難しいかもしれない、個人情報を取れていないというんだから。
 最後に、平井さん、ちょっとチャンス、是非。対岸の火事かもしれないけれども、これまたデジタル庁でも同じようなことが起きるかもしれないからね。本当にみっともないよ。笑い物ですよ、こんなこと。だから、是非、人の命を守るための仕組みなんだから、厚労大臣が責任を持って動作確認しなかったら駄目ですよ、こんなことは。
 平井さん、今後のために一言。

#277
○金田委員長 国務大臣平井卓也君、時間が来ておりますので、短くお願いします。

#278
○平井国務大臣 はい。
 今回の件に関して、これから厚生労働省をサポートして、できるだけ不具合は早くなくしていきたいというふうに思っています。
 今回は、やはり役所の発注能力のなさですね。そして、システムの、発注したその管理ということがやはりできていないというのは明らかだと思います。
 したがいまして、こういうものをカバーするためにも、デジタル庁は発注の権限、予算もいただいておりますので、きっちり今後やれるような体制を我々は用意したいと思っております。

#279
○田嶋委員 御自身に責任がないものだから御自由なことを言えましたけれども、平井さん、これはやはり命につながる仕組みをつくったという重さを理解していないんですよ、本当に政府が。これで亡くなった人がいるかもしれない、それだけの重い責任を感じてほしいということと、平井さん、お手伝いじゃありませんよ。第三者委員会を是非やってほしいけれども、平井さんの方が中心になって、厚生労働省が何か隠していないか、そうしたことをきちんと検証していただきたいということを最後に申し上げて、終わりにしたいと思います。
 ありがとうございました。

#280
○金田委員長 これにて田嶋君の質疑は終了いたしました。
 次に、重徳和彦君。

#281
○重徳委員 立憲民主党、重徳和彦でございます。
 私は、党の安全保障部会長をさせていただいておりますが、今日は、いわゆる安保というよりは、国土と食、食料の安全保障について議論させていただきたいと思います。
 その中核を成すのは、農業、農政であります。我が国の農政、安倍内閣八年間、規制改革会議を司令塔として新自由主義の農政が進められてきました。菅内閣もこの流れは変わらないと認識をしております。
 今の農政は、ひたすら競争力、大規模化、市場原理、輸出拡大、集約化、効率化、これらは国際的な潮流にも完全に逆行しております。農業の課題を新自由主義で解決しようという国は日本だけだというふうに言われております。この農政を転換しようというのが我が党の考え方でございます。
 我々、昨年三月から半年間、当時共同会派でありましたが、安倍農政検証ワーキングチーム、今はもう安倍政権じゃないので自民党農政と言ってもいいかもしれません、その検証ワーキングチームで議論し、報告書を作り、そのサブタイトルは新たな農政思想への転換というものでございました。不肖私が座長を務めておりましたけれども。
 我々は、農業というのは、もちろん産業でもあるけれども、国土の保全、環境の保全、地域コミュニティー維持に不可欠な役割があります、地方創生の肝でもあります、そういう認識から、産業政策優先の農政ではなくて、地域政策を一体的に推進する農政を目指しているところです。その基軸となるのが国土と食の安全保障でありまして、国民が広く共有すべき基本認識だと考えています。
 そこで、まず、政府の政策に関する質問をさせていただきます。
 政府は、ここ数年、農産物の輸出戦略に大変熱心であります。年間一兆円を目指してこられました。今後更に年間五兆円を目指すというふうに聞いておりますが、これが日本農業の発展に直結するならいいんですけれども、この金額目標について基本的なことを確認します。
 輸出一兆円というのは、全て日本で取れた農作物を一兆円輸出するという、そういう意味なのでしょうか。農水大臣に確認します。

#282
○野上国務大臣 この目標額には、農林水産物、食品の輸出額となっておりますので、輸入原料、原材料を使用しています加工食品も含まれるということになります。

#283
○重徳委員 お聞きのとおりで、要するに、一兆円にしても五兆円にしても、日本の国産の農産品という意味では必ずしもなくて、輸入原料を加工して輸出すればそれは一兆円ないし五兆円にカウントされるということですから、これはそもそも国内農業振興のための指標としてはぴったりこないものだと考えています。
 この輸出振興、それは、ちゃんと生産力に余力があって日本の得意分野とするものを輸出するというのは構いませんけれども、しかし、今世界の潮流を見ますと、先日、NHKスペシャルで「飽食の悪夢 水・食料クライシス」という番組がありましたが、野上大臣、御覧になりましたかね。見ていない。
 人々の食生活が豊かになって、例えば牛肉を一キロ輸入するのには穀物も必要ですから、その穀物を育てるのに風呂おけ八十杯分の水が必要だ、こういうようなことも言われておりましたし、それによって、途上国、要するに水と食料の世界的な争奪戦になる、こういうようなストーリーでありました。
 御覧になっていないかもしれませんが、こうした輸出とか競争力、新自由主義的なものというのは、やはり国際的に、これは通告していませんが、ちょっと農水大臣の、輸出戦略ということが世界的にどんどん過熱化していくと、結局は地球環境を滅ぼしていくということにつながるんじゃないかというような報道もありました、報道というかNHKスペシャルであったんですが、ちょっと一言、その辺の御感想があればと思います。

#284
○野上国務大臣 先ほど申し上げました食品の加工原料でありますが、輸入品もありますが、我が国の食品製造業の国産原料の調達割合は六六%でありますので、輸出されている加工食品も国産農林水産物が一定割合使われているということで、農林水産業の所得向上にもつながっていくものと考えております。
 今のお話でございますが、輸出を促進していくということも極めて重要でありますが、一方で、輸入の多い農林水産物を国内生産に切り替えていくということも重要でありまして、例えば、輸入品が三割を占めております加工・業務用野菜につきましては、周年での安定供給を図るための貯蔵・加工施設の整備等を図っておりますし、全て申し上げませんが、様々な施策も図っているところでございます。

#285
○重徳委員 私たちの考え方を述べさせていただきますと、そもそも農業というのは、歴史的に、日本固有の国土の特性に合わせて営まれてきたものであります。日本の国土の三分の二は森林、中山間地域です。この中山間地域で、農業そして林業も、営む人がいるから森林が守られる。その人たちがみんなこぞって都市部に出てきてしまったら、その地域のコミュニティーが崩壊する。森、農地が荒れますから、雨水を蓄える力も衰えます。水は一気に里に流れて、下流地域、すなわち都市部では結局大きな災害に見舞われる、こういう循環を招いてしまうわけであります。
 我々は、国土の隅々の村落で農業を営んできた小規模家族農業の価値を正面から認めて、しっかり支援すべきだと考えています。我が国の食料を確保するという意味でももちろんそうですが、最近、特にSDGs、地球規模の持続可能な発展という国際的な取組があります。国家戦略として、環境保全、国土保全という公益的な価値に対して、国はきちんとそこに対価を支払っていく、我々はこういう農政に転換をしていきたいと考えているわけであります。
 政策転換をする、政策をつくるというのは、やはり政策立案プロセスが大事だと思うんです。現状をお聞きしますが、小規模家族農業の代表者あるいは当事者というのは、政府の農業政策決定の過程に、そういう場に入っておられますか。

#286
○野上国務大臣 各種の農業政策について幅広く審議を行っております食料・農業・農村政策審議会におきまして、六名の農業者の委員のうち、二名の家族経営の農業者の方のほか、小規模家族経営の声を代弁します全国農業協同組合中央会の会長に委員として参加をいただいております。
 また、食料・農業・農村基本計画、昨年三月に策定をしたわけでありますが、その検討においては、現場の声に耳を傾けることを重視をいたしまして、計六回にわたり農業者をお呼びしましたが、その際には、必ず小規模経営者や家族経営の方が含まれるように配慮をしたところであります。
 今後とも、政策決定の際には、小規模家族経営の皆様の声をしっかりと伺ってまいりたいと考えております。

#287
○重徳委員 二名入っておられるということですけれども、家族経営体というのは、全農業者の中の九割以上を占めているんですね。そういう方々、そして、日本には当然地域性もあります。全国各地の様々な地域で、平地もあれば中山間地域もある。そういう方々、そういう家族経営の当事者の方々をもっともっと増やしていくべきではないかと思います。大臣も、これからもやっていくとおっしゃっていたので、まずいいかもしれませんが、我々はやはり、当事者の声というのをもっとストレートに、直接政策に反映させていくプロセスが必要だと考えております。
 国連でも、家族農業の十年というのが、今、二〇一九年から始まっています。そういった世界的な潮流にも合わせていく必要があると考えています。
 さて、我が国の最大のウィークポイント、これは食料自給率の低さだと思います。戦後は八割近くあったんです、食料自給率。これが今、三八%ですね。その中でも最大の課題は、農業の後継者不足、就農者の不足であります。
 今日、資料をお配りもしておりますけれども、大変なことです。一九七六年は基幹的農業従事者数は五百三万人いたのが、今や百四十万人しかおりません。とりわけ深刻なのが、若い方々です、四十九歳以下。このグラフを見ると、一九八五年、三十年前は、五十歳代の方々も結構、一番多い世代だったんですよね、五十歳代が。それがそのまま右側に移行、つまり高齢化しているわけでありまして、四十九歳以下というカウントをしますと、これは、三十年前、一九八五年は百十七万人だったんだけれども、二〇一五年、三十年たって、十八万人しかいない。百万人減ったわけです、八五%減であります。もうこのままだと農業がなくなる、そういう感覚ではないでしょうか。
 農水省、ずっと新規就農者支援を行ってきているということになっていると思いますけれども、例えば、端的に、こういう聞き方もなんなんですが、農業というのは、就きたい職業ランキングでいうと、いろいろな調査があると思いますが、どのぐらいに位置づけられているんですか。そして、どう大臣は評価されていますか。

#288
○野上国務大臣 人気職業ランキングについても様々な調査があろうかと思いますが、例えば、民間の保険会社が二〇一九年度に児童を対象としたアンケート調査では、大人になったらなりたい職業の上位十位までを公表しております。例えば、男子ですと、一位がサッカー選手、二位が野球選手、三位が警察官、刑事、女子ですと、食べ物屋さん、保育園、幼稚園の先生、看護師等々でありまして、その十位という中には残念ながら農業ということは入っていないわけであります。
 子供たちにやはり農業の役割を知ってもらう、その魅力を知ってもらうということは極めて重要なことだと思います。
 今、農水省では、ジュニア農水産白書を作成することによって理解を深めていただいたり、あるいは高校生には出前授業などをやったり、あるいは農業の魅力等を一元的に発信するサイト等々を立ち上げて情報発信強化をしておりますが、いずれにしても、子供たちを含めた若者に対して農業の魅力をしっかりと伝えていくことが大事だというふうに……(重徳委員「何位なんですか」と呼ぶ)済みません、ちょっと、十位までには入っていないです。

#289
○重徳委員 十位までに入っていないというのは、残念ながら多くの方々が想像できることじゃないかと思うんですよ。調査によって、これは全部で百なのか、全部で三十なのか、その中の上位十位に入っているかどうかということも随分違うとは思うんですけれども。
 ちょっとイメージがつかめないんですけれども、どういう位置ですか、農業は。全く情報はないですか。
    〔委員長退席、山際委員長代理着席〕

#290
○野上国務大臣 済みません、今手元にある調査は、全国の幼児、児童、一年生から六年生を中心に千名を対象に実施をしたものであります。二〇二〇年の四月三十日に公表されたものでありますが、手元にありますのは十位までの順位のものでありまして、ちょっとその下のものがございませんで、申し訳ございません。

#291
○重徳委員 では、それは少なくとも国の調査ではないということでありますので、その点はいいんですけれども。
 全体的に、若い人たちの数そのものが、日本人の若い人たちそのものが減っていますから、だからそこを、農業人口が減るといっても、どのぐらいの減り方がやむを得なくて、どこから以上は頑張らなきゃいけないのかとか、それから、やはり若い人たちが期待を持って就農できるかどうかというところも非常に重要なところだと思います。
 そして、何でこれを聞いたかというと、その基が分からないのではちょっと議論にならないかもしれませんが、このコロナで、地方回帰とか農村回帰とか、そしてテレワークも地方でできるようになりと、随分環境も変わり、コロナ禍を一刻も早く克服していかなきゃいけないことではありますが、ただ、農業の人材確保という意味では一つのターニングポイントになり得るんじゃないか。そして、雇用の吸収、農業は常に人不足ですから、雇用の吸収をできる、失業なき労働移動といいましょうか、そういった可能性もある分野じゃないかと思うんですが、そういった、特に若い人たちの就農への志向の変化みたいなものは何か見られますか。

#292
○野上国務大臣 まず、例えば厚生労働省の職業安定業務統計によりますと、これは農業だけの数値ではないんですが、農林漁業全体について見ますと、二〇二〇年の有効求人倍率は一・三四倍となっておりまして、職業全体の一・〇八倍と比べるとやや高い状況になっておりますが、一方で、有効求職者数を見ますと、二〇一九年よりもやや多くなってきております。これは、先生御指摘のとおり、農業、農村の魅力が見直されてきている、あるいは関心を持つ方が増えているということも影響しているのではないかと考えておりますが。
 農水省においては、新規就農者の受入れ情報等を一元的に提供するサイトを立ち上げましたり、あるいは、半農半X、農地と他の仕事を組み合わせて収入を確保するというような取組なども促進をしているところでありますが、今後とも、若い人材の呼び込みにしっかりと取り組んでまいりたいと考えております。

#293
○重徳委員 イメージとして、農業というものに、潜在的にはもちろん魅力を感じている方もそれなりにいると思いますし、今、時代の転機かもしれませんが、やはり、私も地元で、ある農家さんに非農家の女性が嫁いだというか、お嫁に行ったという家があって、そこの奥さんから、農家に嫁ぐ、嫁ぐという言い方がいいか分かりません、農家の方と結婚するということについてどう感じていましたかというふうに聞いたら、もちろんいい仕事だと思うし、場合によっては、うまくやれば所得もそれなりに得られる、けれども、やはり普通のサラリーマンと比べれば、社会保険、年金、医療とか保険とか、そういった福利厚生みたいな部分が心配ですよねと。それから、年金に関して言えば将来のこともあるし、そういった、やはり安定性とか処遇というものが、ちょっと不十分というか不透明なところがあるということだと思います。
 そこで、人気職業ランキングとも関係するかどうか分かりませんが、現時点、まだ構想段階ですけれども、我々のワーキングチームの報告書に載せた構想が、国立農業公社の設立というものであります。仮称ですけれどもね。国立農業公社をつくって、就農者を一括採用するわけです。採用から研修、就農、処遇ですね。処遇もやはり安定しなきゃいけません。不作のときの所得補填、実際にやっている部分もありますから、それから、農作業の繁閑期を少し調整できるように、人の融通というのも農地と農地の間でやるとか、いろいろな、全く新しい仕組みを、農機具やハウスの投資資金も融通するようにするとか、全く新しい仕組みを考える。
 農業法人も、実際今、雇用の受皿としてありますが、概して条件の有利な地域で営農していることが多いですので、今、特に課題となっている中山間地域などの条件不利地域を中心に、そういった就農者をいわば配属させていくというようなことで、何にしても、やはり先々がちゃんと見通せる、そういう職業に転換していく。そして、先ほど言いました、物すごい勢いで若い人たちが減っているわけですから、国策として、相当な覚悟と決意で転換する新しい発想が必要なんじゃないかということであります。
 今までの施策もかき集めて、今までだって、農地集積、新規就農支援、コミュニティー維持、いろいろな仕組み、財源もあります。農業者戸別所得補償制度といった仕組みも、そういう趣旨も総合して考えれば、全く新しい展開を望むことだってできるんじゃないか。
 こういう構想でございますが、どうかといってもまだ具体的じゃないので、大臣、何か感想のようなものがあればお述べください。

#294
○野上国務大臣 先ほど先生からお話のありました、農業に対する印象等々、実は、二〇一七年に全国農業会議所もアンケートを実施しておりまして、やはり新規就農者は、思うように休暇が取れないとか、労働がきつい、所得が少ない、技術の未熟さといった様々な悩みを抱えている声があります。他方、自ら経営の采配を振るえる、あるいは、農業はやり方次第でもうかるといったメリットを感じるという声もあるところであります。
 それで、今先生からお話のありました、国立の農業公社を立ち上げる、私もちょっとレポートを読ませていただきましたが、ちょっと詳細は分からないところではありますが、こういう国立の農業公社を立ち上げ、人材を採用するということになれば、財政的、組織的な様々な観点の課題があるとは思いますが、委員御指摘の中山間地、条件不利地域の対策が必要であるということですとか、あるいは新規就農者を、国も含めて現場の農業関係者、関係機関が連携して支援をしていくということは重要なことだと考えております。
 農水省としても、条件不利地域につきましては、中山間地直払いとか、あるいは集落活動の維持をする取組ですとか、また、就農希望者に対しては資金の交付、研修、あるいは農業大学の教育の充実等々実施をしているところでありますが、今後とも、中山間地あるいは新規就農者、ここに対してしっかりと対策を講じていくことは極めて重要であると考えております。

#295
○重徳委員 国土と食の安全保障、その担い手が農業者ということであれば、やはり国が全面的に責任を持って取り組まなきゃいけない大きな課題でありますし、これは国会議員の仕事だと私は思います。
 最後に、農政に関しては、食料自給率、食料自給の基本的な問題というのは、やはり日本の風土に合った食生活をちゃんと尊重していく、そして、国産農作物を消費するということが、農業そして国土そのものを持続させていくんだということを消費者に対してもっと訴えかけていく、こういうことを基盤としなきゃいけないと思います。
 様々取組はされていると思いますが、簡単でいいので、その必要性について、大臣の見解をお述べください。
    〔山際委員長代理退席、委員長着席〕

#296
○野上国務大臣 食料自給率が低下した要因というのは、食生活の多様化が進みまして、自給率の高い米の消費が減少する一方で、外国産の飼料や原料に依存する畜産物や油脂類の消費が増加したことがあると考えられますが、一方で、委員御指摘のとおり、これは生産面での取組のみならず、やはり国産農産物を積極的に選択してもらうという取組を進めていくことが重要だと思います。
 日本型食生活の普及のための食育ですとか、農泊、地産地消、あるいは米、野菜等々品目ごとの消費拡大に向けた取組、そういう消費面での取組を推進しておりますし、さらに、そういうような観点で、官民共同による新たな国民運動にも取り組んでいくことが重要だと考えております。

#297
○重徳委員 我々の報告書では、今のは一つの食農教育だと思うんですね、食べる食と農業の教育、これに関しては地域の農協の役割が重要だと指摘をしています。
 ところが、農協法というのが改正されて、自民党農政においては、農協という協同組合組織まで利益追求の経済マシンのような位置づけにしてしまいました。我々は、農業を通じて地域住民との触れ合いとか、様々な地域の振興に役立っていく、これが農協の本質的な役割だと思います。こうした農協の役割を再定義するべく、農協法の再改正というものを我々は取り組んでいきたいということを申し上げておきたいと思います。
 通告の順番を変えますが、次に、国土保全といっても、領土保全ということについて議論させていただきます。
 私自身が、実は二年前の二〇一九年二月十五日の本会議で、防衛施設、国境離島、農地、水源地が外国資本や外国人に買収されている、安全保障上極めて大きな問題があるということを指摘させていただきまして、法整備の必要性を訴えさせていただきました。
 このときに安倍前総理大臣の御答弁をいただきましたが、その答弁をきっかけに、内閣官房に土地調査検討室というものが設置されまして、有識者会議が設けられて、現在、間もなく提出されると聞いておりますが、土地利用調査規制法案、こういう略称でしょうかね、そういう法案提出に向けて大詰めだというふうに聞いています。
 一応、有識者の報告書が出ておりますので、それを拝見しますと、防衛施設などの周辺の土地の所有とか利用について政府が調査をする、そして、その権利移転がある場合には事前届出制を導入するという仕組みだと。土地の不適切な利用があれば、勧告、命令が出せる、こういう内容になるだろうというふうに聞いております。
 そこで、小此木大臣に幾つか質問したいんですけれども、区域を設定するんですね、周辺の。注視区域、視線を注ぐと書いて注視ですけれども、注視区域を設定するに当たって、防衛施設などから一定の距離の範囲に設定する、これを原則とするというふうに聞いていますが、どのぐらいの距離を想定しているのか。報道では一キロぐらいという見通しも聞いておりますが、狭過ぎるんじゃないかという意見が出ております。アメリカでは、国土が広いからなのかもしれませんが、最大百六十キロだ、こういうこともあるようですが、どのぐらいのエリアを想定されているのか。お願いします。

#298
○小此木国務大臣 お疲れさまです。
 一昨年、重徳委員が本会議で御質問をされました。当時の安倍総理が、これはもう、安全保障の観点から、鋭意、必要なところでありますので検討を進めていくという答弁をされたところであると思います。
 私に、昨年、この任務につきまして、新しい菅総理からも、この国会で成果をしっかりと出すようにというふうに指示をされております。
 御質問でありますけれども、その有識者会議での提言というのは、新法の対象とする土地の範囲について、土地の所有者の過度な負担等を阻止する観点から、原則として、防衛関係施設等から一定の距離の範囲内とすることを検討しているということもありまして、あわせて、施設の性格やその区域の地理的な特性などを総合的に勘案し、個別事案に応じて設定する仕組みとすること、こういうことを併せて、提言を踏まえながら検討をしております。

#299
○重徳委員 大体何キロぐらいを想定されていますか。

#300
○小此木国務大臣 今、何キロ、何キロということは検討しているところでありまして、防衛施設、あるいは、これは国境離島ということもありますから、その性質等もあります。しっかりと検討をしておるところであります。

#301
○重徳委員 最大何キロとか、何か、少しは数字はありませんか。

#302
○小此木国務大臣 今具体的に申し上げる段階ではございませんけれども、しっかりと検討しております。

#303
○重徳委員 様々な土地の利用のされ方が想定されますから、むやみやたらにとは言いませんけれども、できるだけ広い範囲で、きちっと注視できるような区域の設定をしていただきたいということを強く要望を申し上げます。
 次に、これは、私、その二年前の質問のときにも申し上げたんですけれども、防衛施設とか離島、国境離島だけじゃなくて、先ほどからのテーマであります農地とか水源地。
 日本は、農地をたくさん耕作放棄されていますけれども、水は豊かだし、農地も肥沃ですね、砂漠のような国じゃありません。にもかかわらず、耕作放棄されているというのは、非常に、ある意味もったいないことであります。これは、外国から見れば、ああ、こんなに優良な資産が日本国内にあるんだ、そういうところも買収してやれという話になってまいります。数量的にも、最もよく買収されているのが森林とか、つまり水源地だとか、農地だとかいうふうに言われておりますが、こういった農地、水源地なども含めてはどうか。
 今のところ、聞いている範囲では想定されていないようなんですけれども、含めるべきであろうと考えますが、どうでしょうか。

#304
○小此木国務大臣 これは、繰り返しになりますけれども、長年、重徳委員も含めて、政府内あるいは与野党で議論がございました。その前提は、やはり国民の不安であります。
 今おっしゃいました農地について、あるいは森林についても、外れているんじゃないかというお話でありますけれども、大きな意味ではこれは含まれていると私は認識しております。
 ただ、農地については、既に農地法において、例えば、農地の売買等に係る許可制度、農地転用に係る許可制度、農地の利用状況調査等の措置が講じられていると承知しています。森林についても、森林法においてあらゆることがございます。
 こういったところは、やはり現行の、私たち政府内、安全保障上の観点から、様々な省庁あるいは地方支分部局、こういったところとも連携をしながら進めてまいりたいと現在考えております。

#305
○重徳委員 その連携というのがなかなか取れないのが日本の省庁ですよね。菅総理も縦割り打破だと言っておられますが、私も霞が関にいた経験からしても、やはり縦割りというのはなかなか超えられません。やはり、一本の法律で、きちっと横串を通して、今回の領土の保全ということをしていただきたいというふうに思います。
 一部政令に委ねる部分がある、その区域設定、地域の指定に当たってですね、というふうに聞いておりますけれども、今後、農地、水源地について含めていく、まあ大きな意味で含まれるというふうに大臣は言われましたが、それは、今後、指定をそういう地域も含めていく可能性があるというふうに考えてよろしいでしょうか。

#306
○小此木国務大臣 先ほど申し上げたように、これは、長年の懸案でもあり、国民の不安が前提となっておりますので、今おっしゃったことは排除するわけではございませんが、しかし、地に足を着けて、腰を据えて、これは取りかかる、取り組んでいく必要があると思います。それはやはり、縦割りの打破という表現もございますけれども、いろんな省庁からの様々な情報に基づいて、前に進めていく必要があると考えています。

#307
○重徳委員 小此木大臣が言われるように、地に足着けてというか、冷静、慎重に、しかし排除しないというお言葉もいただきましたので、これは状況に応じて、今後も引き続き見てまいりたいし、強く要望してまいりたいと思います。
 もう一点だけ。この事務局というか執行体制がうまく機能するために、これはちょっと、ちゃんと通告したか分かりませんが、台帳とか書類を使った形式的な調査を行うということは報告書の中にも書かれています。土地の所有者からの報告も受けて利用実態を把握するということもあろうかと思います。
 立入調査というのは検討されているんでしたか。立入調査はできないんでしょうか、する法案にしないんでしょうか。その点、聞かせてください。

#308
○小此木国務大臣 まだ閣議決定前、そして法律をしっかりと国会に提出する前でありますので、いろんな角度からこれは調整、検討が必要であると思います。
 情報そのものが非常に多岐にわたると思いますし、しっかりとこれは進めてまいりたいと思います。

#309
○重徳委員 提出前ではありますけれども、それだけに強く要望しておきたいと思います。できるだけ実効性のある調査、実態把握の仕組みを法案に盛り込んでいただきたいと思います。
 最後に、武田総務大臣、お越しいただいております。私は、今日の文脈でいうと森林の保全というテーマで、森林環境税についてお尋ねします。
 私は一貫して、森林環境税、導入すべきだ、森林、林地を守れということで、先ほどから申し上げております趣旨で、旗振りの末席を担ってきたつもりでございます。この森林環境税導入、税というか、森林管理の仕組みが導入されてまいりましたけれども、ちょっと二点指摘させていただきたいと思います。
 一つは、配分ルールであります。配分ルールは、正直、大都市に偏っている。大都市というのは、つまり森林のない地域ですね。そこへの配分が、配分の割合として、三割は人口割ということになっておりますので、いつぞやも、私、質問させていただきましたが、例えば私の地元の岡崎市というところは、大きな額田町という山の地域と合併して、市域の六割が森林なんだけれども、たまたま、私、前暮らしておりました世田谷区を見ますと、人口は多いんだけれども山なんかないわけです。それで比較すると、しかし世田谷区の方が配分が多い、これは人口割が利いているわけですよね。
 これではやはり森林を十分守れないんじゃないかと思いますので、カーボンニュートラルという趣旨もございます、理屈は一応分かっていますけれども、今後、政府としてこの配分ルールの見直し、人口割を縮減して森林面積割を増やす、こういう方針、検討をしていくおつもりがあるかということを聞かせてください。中身は、ルールは分かっています。

#310
○武田国務大臣 御指摘のように、人口を三割としたルールというのはあるわけですけれども、これは衆参両院の総務委員会で附帯決議がなされておって、各地方団体の森林整備の取組や施策の実施状況を見極めていかなければならない、こうされておるわけで、しっかりと検討してまいりたい、このように考えております。

#311
○重徳委員 検討は検討ですけれども、しっかり検討していくという武田大臣の決意を感じ取らせていただきましたので、是非前向きにお願いしたいと思います。
 そしてもう一つだけ、最後に。関連しますけれども、森林のない、例えば世田谷区、世田谷区になぜ森林環境税が配分されるかというと、世田谷区の中で何か公共施設を造るときに木材を使う、その費用に充てる、そういう財源として使われることが例えば想定されていると思うんですが、その木材が必ずしも国産材である必要はないというか、国産材に限るということをするとWTOの内外無差別ルールに反するので、政府は各自治体に必ず国産材を使いなさいということは言えないというふうに、以前、答弁で聞きました。
 しかし、実際、使途として国産材を使っているかどうかの、少なくとも把握、確認というのは、できるというか、するべきではないかと思います。明示的に言うことはできない、ルール化はできないかもしれませんが、そういった、税制の趣旨からすれば当然のことを、できるだけというか必ず各自治体に実行していただけるようにしていくべきだと思うんですが、その把握について、どのように今、状況をお伝えください。

#312
○武田国務大臣 この譲与税を活用した木材の利用に関しては、WTO協定などを踏まえると、国として、国産材に限ることとするのは適切ではないが、我が国の森林の整備及びその促進につながるかという観点から、各地方団体において検討いただくべきものと考えてはおります。
 森林環境譲与税の取組状況について、総務省では、各地方団体における使途や優良事例について調査はしておりますが、そこで利用する木材が国産材かどうかというのは今のところ調査していない。これはちょっと、いささか私自身も、もうちょっと調査するべきだ、このように思っております。今後、今御指摘いただきましたように、国産材の利用実績も含め、譲与税の取組状況の調査については、引き続き、その在り方について検討はしてまいりたいと考えております。
 他方で、優良事例の中には、国産材を活用した公共施設の木質化や市民への普及啓発などの事例が多数存在しておりまして、我々としては、こうした優良事例の横展開を通じて、制度の趣旨に沿った事業の促進に取り組んでまいりたいと考えております。

#313
○重徳委員 国産材ということもちゃんと把握をしていただけそうですので、よろしくお願いします。
 我が党の国土と食の安全保障、今日質疑をさせていただいたとおり、しっかりと取り組んでいく所存でございますので、どうぞよろしくお願いします。切磋琢磨して頑張りましょう。
 ありがとうございます。

#314
○金田委員長 これにて重徳君の質疑は終了いたしました。
 次に、奥野総一郎君。

#315
○奥野(総)委員 立憲民主党の奥野総一郎でございます。
 早速質問に入らせていただきますが、まず、個別接種の話から入ります。
 田村厚労大臣にお伺いしますが、私も、できれば、近所の診療所でワクチン接種を受けられればいいと思っているんですよ。なるべく高齢者の方が歩いて行けるところ、あるいはなじみのところで、健康状態も分かっておられる先生が可能な限り接種するというのが一番、できればですよ、望ましいと思います。
 そうした中で、大臣、先日の会見でおっしゃられましたけれども、個別で地域で三か所を上限とするという説明、手引書に三か所とあったのをもう少し増やす、環境が整えば地域の診療所等でのワクチン接種を増やしていきたい、手引書も改める、こうおっしゃっておられたかと思います。私はいいと思うんですよ、これ。事実でしょうか。

#316
○田村国務大臣 個別接種といいますか、集団的に接種する、例えば体育館だとかいろんなところを使ってというものに対して、今言われたのは、各、近くの医療機関でという話になるんだと思いますが、それぞれの自治体で状況は違うと思うんです。ですから、練馬は練馬方式ということで、両方とも組み合わせるというようなことをお考えのようでありますが。
 ただ、幾つか留意点がありまして、一つは、ディープフリーザーで、ファイザーの場合は、マイナス七十五度ぐらいで保管しなきゃならない。それが、百九十五バイアルが一つの束で、大体千人分ぐらいだと考えていただいて、そこから例えば各医療機関に持っていくとなると、小分けをしなきゃなりません。小分けするときには、もって冷蔵で五日間ぐらいになるものですから、その五日間の間に持っていったものを接種する、そういう体制が組めるかというのと、運ぶ場合、バイク便という話もありましたが、非常に安定性を重視しているワクチンでございますので、振動等でも、強い振動でも品質に影響が出るおそれがあります。ですから、その小分けしてからの輸送をどうするか。
 いろいろな問題点は、問題点というか留意点はありますので、そういうところもちゃんと対応いただいてということであれば、各自治体でいろいろな対応が可能であろうというふうに考えています。

#317
○奥野(総)委員 安全が第一ですから、条件が整えばというのはそのとおりだと思いますので、可能な範囲でお認めいただくというのは大事なことだと思うんですよ。
 今日は、本当は河野大臣に通告をしたんですが、大事な会議があるということでお見えになっていませんが、同じ日の会見ですかね、河野大臣の方から、皆さんのお手元に資料をお配りしているんですが、接種ルートの多様化についてという質問があって、下の方ですね、黄色のところに書いてありますが、高齢者接種について接種ルートの多様化は必要ないという認識ですかということなんですね。多様化というのは、恐らく診療所等も含めて増やしていくということだと思うんですが、それに対して河野大臣は、自治体で既に接種体制を確立して準備を進めていただいているので、現時点でそれを変えるつもりはありませんと、こう、同じ日の閣議後の会見ですかね、同じ日の会見でそれぞれ違うことを言っているんですね。
 これは、どなたが来ておられるんでしょうかね、どういう趣旨でおっしゃっているんですか。

#318
○藤井副大臣 お答えいたします。
 高齢者を含めた今後のワクチン接種につきましては、既に、例えば練馬区では約二百五十か所の診療所での接種が予定されているなど、個別接種を含めた準備が進んでおり、自治体で現在準備していただいている状況で進めていただきたいと考えておるところでございます。
 河野大臣の御発言はこの趣旨を踏まえたものでございまして、個別接種を否定したものではなく、自治体が混乱せずに準備を進めていただけるよう配慮して発言されたものでございます。ですので、そこは現在準備していただいている状況で進めていくつもりです、また、自治体で既に接種体制を確立して準備を進めていただいているので、現時点でそれを変えるつもりはありませんと。そのような趣旨で答えさせていただいたものでございます。

#319
○奥野(総)委員 今のはあれですかね、大臣のコメントを聞いてきていただいたということだと思うんですが、線を引いていない部分に書いてあるんですけれども、将来的に否定するものではありませんが、こうおっしゃっているんですよ。ということは、現時点では接種ルートの多様化は否定している、こういうふうに読めますよね。
 これはちゃんと事前に話合いができているんですか。そこが問題なんですよ。おっしゃっていることは分かりますよ。だけれども、ちゃんと、田村大臣がこういうことをおっしゃるということを事前にお聞きになって、調整をして話をされているんですか。
 前もそういうことがありましたよね。河野大臣、頑張られておるのは分かるんですが、不安なんですよ。地元が、自治体が混乱しないか、政府内できちんと統制が取れていないか、思いつきを言っておられるんじゃないかと我々は不安なんですよね。ちゃんと調整してこの発言なんですか、これは。

#320
○田村国務大臣 ほぼ毎日、夜、電話でこういうことも含めて調整させていただいています。
 これは多分、党の方から職場での接種というものと、二つこれはかかっているので、そういうことも含めてこれから検討というような話なんだというふうに思います。
 個別接種に関しましては、もう既に河野大臣の方から練馬モデルのことは私はお聞きいたしておりますので、そういう意味では、こういう高齢者においての個別接種に関しては、その地域地域の状況に応じて対応することを、いいよねというような話で、お互いに意思の疎通をしながらやっておりますので、この件に関してはちゃんと対応、この件と言うとほかのがやっていないみたいになりますけれども、この件も含めてしっかりといつも連絡を取っております。

#321
○奥野(総)委員 ただ、これは高齢者の接種も含めて否定しているように読めるわけですよ、職場というだけじゃなくて。やはり物の言い方を気をつけていただかないと、周りが混乱しますよね、これは。そこが問題なんだと思うんです。今の田村大臣のお言葉を信ずれば、毎晩きちんと情報交換はしていると。本当かどうかは分かりませんが、まあ、本当と信ずれば。だけれども、本当にそうだとしても、なおこういう発言が出るというのは、いかに難しいか、いかに問題かと。やはり河野大臣には襟を正していただかないと。成功させなきゃいけないというのは分かりますが、やはり責任重大ですよ。きちんと襟を正して、発言には気をつけていただきたいというふうに思いますので、持ち帰って伝えておいてください。もういいです。お帰りください。
 次の質問に移りたいと思いますが、次は、さっきバイアルという話が出ました。百九十五バイアルが大体千人とおっしゃっていましたが、ということは、一バイアル当たり五人計算でやっておられるということなんですね。
 今日ですか昨日ですか、ニュースになっていますが、ファイザー側は一バイアル当たり六回の接種だと去年の十二月から言っていました、今年の一月になって正式に言ってきましたと。海外のニュースなんかを見ても、アメリカなんかでは、じゃ、ファイザーに払う一バイアル当たりの金額が上がるのかなんというふうに話題になっていました。
 という中で、日本としては、今、一バイアル当たり五人という計算でやられていましたけれども、五人だということになったと。これは事実なんですかね。六回と通知されているけれども、日本では一バイアル当たり五回の接種しかできないということなんでしょうか。
 それから、海外ですね。海外でもこういうことになっているんですかね。海外もこういうことで、一バイアル当たり五回の接種ということに、そんな国はほかにあるんですか。

#322
○田村国務大臣 まだ薬事承認されていない段階でございますので、一バイアル当たりの接種可能回数が確定しているわけではない、これは制度上そういうことであるということで御認識いただきたいというふうに思います。
 その上で、自治体の医療機関への準備の必要性もありますので、自治体への手引、これに関しては、一バイアル五回接種を基本に準備を進めてほしいという旨の、こういう連絡を行ったところであります。
 どういう経過かといいますと、ファイザー自体から十二月に、一バイアル六人分接種できるというような、そういうような特別なシリンジを、シリンジというのは、針と筒の部分がありますけれども、そのシリンジを使えばというような、そういう連絡がありました。
 ただ、世界中でやはりこのシリンジは余りそう多くないということらしいので、結構世界中で今取り合いをされておられるんだというふうに思います。
 日本も、この六人分取れる用の、専用と言っていいのかどうか分かりませんが、シリンジの確保を今一生懸命やっておりますけれども、もう接種が始まりますので、そういう意味では、この手引書の中においては、まずは五人でスタートということでございます。
 この六人分が取れる用のシリンジが確保ができるようになればまた変わるかも分かりませんが、これは今、国内メーカーにも何とか増産をお願いをし、できないかということはお願いしておりますけれども、なかなか既存の工場で対応するというのは難しいというお話もあったり、いろいろしておりまして、とにかく今、なるべく多くこれをお願いをいたしますが、まずは五人分取れる用のシリンジで対応を早急にしてまいるということで、手引書にはそういうことを書かせていただいておるということであります。

#323
○奥野(総)委員 これは結構大事な話で、一バイアル当たり五か六かというのは、五だと一七%減少するらしいんですよね。ということは、これ、今まさにおっしゃっていましたけれども、ワクチンの争奪戦になっているわけですよ。その中で、接種計画、これもまだ示されていないんですかね、知事さんたちは示してくれとおっしゃっていますが、今でも示される状況にはないという中で、更に一層、接種の計画が遅れるんじゃないかと思いますが、接種に支障を来さないんでしょうか。接種計画の遅れにつながらないんでしょうか、ワクチン接種の。

#324
○田村国務大臣 一バイアル五人取れるシリンジ、針に関しては、今もう十分に供給をしていただくということで確保しておりますので、それで打っていただく分にはシリンジや針が足らないということはないんだというふうに思います。
 あとはワクチンの問題でございますので、しっかりと計画される人数分を打てるように、ワクチンの供給の方、これは河野大臣と協力しながら確保してまいりたいと考えています。

#325
○奥野(総)委員 もう一度最後に確認しますが、これは日本だけの問題ではないんですね。要するに、ファイザー側が問題であって、世界中でこういう問題が起きていると。日本の政府の見込みが甘くて、ちゃんとそういう六つ取れるようなシリンジ、針をあらかじめ用意できなかったということではない、世界中でこういう問題が起きているということでよろしいんですね。最後に。

#326
○田村国務大臣 世界でそういう問題が起こっているというふうに、我々お聞きをいたしております。

#327
○奥野(総)委員 まあ、ちょっとこれ、私も衝撃的だったのであえて取り上げさせていただきましたけれども、できるだけ早くシリンジを増やして、一人でも多くの方が接種できるようにお願いしたいと思います。
 それから、今度はがらっと変わりまして、コロナ以外ですけれども、総務大臣に移りたいと思います。
 これも今日の新聞ですが、河井克行被告、まだ現衆議院議員なんですね、元法相の公判が九日にありましたと。その中で、給与として支払われた計約二百二十万円の原資と。給与と言われていますが、別の方の証言では、給与ではなく票の取りまとめなどの趣旨のお金だったと思うと、これも証言があるんですが、そういう趣旨のお金について、自民党本部からの提供資金が含まれていたとする元会計担当者の供述調書が読み上げられたという記事があるわけですね。
 まあ、事実なんでしょう、供述しているわけですから。とすると、政党交付金、政党に入っているお金ですから党費なんかもあるのかもしれませんが、政党交付金ということになっていますよね。政党交付金、税金を使って買収が行われた、こういう可能性が高いわけですよ。
 この件について伺うと、また答えられないとおっしゃるかもしれないので、一般論として、政党交付金を買収資金に使うというのは適法なんでしょうか。

#328
○武田国務大臣 政党助成法第四条第一項におきまして政党交付金の使途は制限されていないものの、同法第四条第二項では「政党は、政党交付金が国民から徴収された税金その他の貴重な財源で賄われるものであることに特に留意し、その責任を自覚し、その組織及び運営については民主的かつ公正なものとするとともに、国民の信頼にもとることのないように、政党交付金を適切に使用しなければならない。」と規定されております。

#329
○奥野(総)委員 いや、一言で言うと違法ということでよろしいんですよね。

#330
○武田国務大臣 個別の案件については差し控えたいと思います。

#331
○奥野(総)委員 個別として言っていないではないですか。一般論として、そういう選挙の買収などに税金が使われるということは違法ですかと聞いているんですよ。
 そこが違法かどうかという話と同時に、所管の、政党交付金あるいは政党所管の大臣として伺いたいんですが、これ、税金で買収したことになりますよね、事実とすれば。まあ、公判の最中とおっしゃるかもしれないけれども。これはやはり政治に対する信頼、制度に対する信頼を著しく傷つけていると思うんですよ。
 大臣の個人的見解としてで結構だと思うんですが、辞職すべきじゃないですか、こういう議員。まず、違法かどうかというのをちゃんと認めていただいて、あと所感を述べてください。

#332
○武田国務大臣 冒頭申し上げましたとおり、法律では、政党助成法では、政党交付金の使途は制限されていないものとされております。それぞれの政党の倫理観にこれは委ねられる、このように思っております。

#333
○奥野(総)委員 いや、これは倫理観に委ねられているとおっしゃるけれども、じゃ、いいのかという話になるわけです。今の答弁だけ聞くと、やはり大臣として認めていると。これは適切な……(発言する者あり)いや、そういう、だって、おっしゃらないんだから。何に使ってもいいとしか言っていないでしょう。
 じゃ、せめて、不適切な行為ということは認めますよね。

#334
○武田国務大臣 法律にのっとった答弁をさせていただいておりまして、個人的な見解については差し控えさせていただきたいと思います。

#335
○奥野(総)委員 いや、だけれども、国民がこれだけ苦しんでいる中で、コロナ禍で営業自粛で苦しんでいる中で、税金もなかなか下りない。この間、我が党もシフトの勤務の方をお願いしているけれども、なかなかお金が下りないじゃないですか。そうした中で、同じ税金を買収に使われている、こういうことが本当に適切な行為なんですかと聞いているんですけれども。
 法律上は何でもできるとおっしゃるなら、所管の大臣として、それは適切ですか、不適切ですかというぐらい答えてください。

#336
○武田国務大臣 御指摘のように、選挙においては買収というのは違法行為であると思います。
 政党助成法に関しましては、法律にのっとって先ほどから答弁をさせていただいております。

#337
○奥野(総)委員 いや、残念な答弁ですよね。やはり、所管大臣として、不適切な行為だったと。しかも、元のお仲間ですよね、大臣、閣僚だったわけですから。不適切な行為だったというぐらいやはりおっしゃっていただかないと、本当に国民に申し訳ないと思うんですよ、皆さんの税金を使っているわけで。我々だって交付金をもらっているわけです、いただいているわけですよね。政治全体に対する疑義を生みますよ、こういう使い方をされると。だから、そういう紋切り型の答弁じゃなくて、しっかり答えていただきたいんです。
 ちょっと、こればかりやっていてもあれなんで、また次に、もう一つの方に移りますが、非常に残念な答弁でありました。
 続きまして、例の接待問題に移りたいと思います。
 これも資料をお配りしていますが、午前中、我が党の今井議員がやりました。
 表を皆さんにお配りしていますが、これを見ると、懲戒手続、調査の端緒の報告があったところであって、人事院はまだ何もタッチしていない、報告を受けるだけであって何もタッチしていないということでよろしいですかということと、それから、朝、答弁がありましたけれども、この過程において国会で答弁をしちゃいけないということではないということでよろしいんですよね。はいか、いいえかだけで、短く。

#338
○荒井政府参考人 お答えいたします。
 まず、端緒の届出が、報告があった後の取扱いでございますが、総務省に対しまして、相手方事業者との職務上の関係ですとか具体的な行為の事実関係等について速やかに調査するように伝えているところでございまして、それを踏まえ、現在、総務省において調査が進められておるところでございます。
 また、調査中の案件についての公表等についてのお尋ねでございますが、一般論として申し上げますと、事実関係が確定していない段階において調査の途中経過や当該時点で把握した内容を公にした場合、その後の調査に影響が生ずるおそれがあるため、任命権者の判断において対外的な発言を差し控える場合があるものと思料いたします。
 いずれにいたしましても、任命権者においてしっかりと調査をいただくことが重要であり、倫理審査会としましては、任命権者からの報告を受けた上で、それらの整理に疑義があると考える場合に、倫理法に定められた権限に基づき、意見を述べ、再検討を求めるなど、的確に対処してまいりたいと考えております。

#339
○奥野(総)委員 もう一回聞きますよ。
 では、国会に対して、国政調査権に対して応じられないということ、今の、いろいろ、こういう場合は駄目だと言っていましたが、国会での答弁がそれに当たるとおっしゃっているんですか。答弁できない、そういう事項に当たるとおっしゃっているんですか。短く、はいかノーか。

#340
○金田委員長 午前中の答弁との整合性も考えて、きっちり対応してください。

#341
○荒井政府参考人 先ほど申し上げましたのは、一般論として申し上げますと、そのように任命権者において判断をされる場合もあると思料するということでございます。
 午前中の答弁につきましては、倫理法令の中にそのようなことを禁ずる禁止規定があるのかという問いでございましたので、そのような禁止規定はないというふうにお答えしたものでございます。

#342
○奥野(総)委員 だから、答弁できるということですね。もう一点、答弁できるということでいいですね。答弁を阻むことはないということ。

#343
○荒井政府参考人 先ほどもお答えいたしましたとおり、一般論として申し上げまして、事実関係が確定していない段階において調査の途中経過や当該時点で把握した内容を公にした場合、その後の調査に影響が生ずるおそれがあるため、任命権者の判断において対外的な発言を差し控える場合はあるものと思料するということでございます。

#344
○奥野(総)委員 じゃ、ちょっと質問を変えますと、最初、総務省に促していると言っていましたね、速やかに調査を持ってこいと。今の話だと、任命権者の判断で駄目という場合がありますよという答弁でしたよね。ということは、武田大臣は駄目だと言っているんですか。人事院がもたもたしているんじゃなくて、人事院は速やかにと言っている、法令上は何も答弁を阻む規定はないんだけれども、大臣が駄目だと言えばできない、こういう答弁でしたよね。ということは、武田大臣が答弁を阻んでいるということでよろしいんですね。

#345
○武田国務大臣 今、審査委員会の方の答弁のとおりだと思うんですけれども、その調査過程、しっかりとした調査が確立していない段階でこれを公表することによって審査に著しい支障が生じる、そうした場合、懸念される場合は差し控えさせていただく場合もあるということです。

#346
○奥野(総)委員 そうすると、そういう場合もあると。今、全然答弁がないわけじゃないですか、あなたの部下が全然答弁しないわけですよね。それは、大臣がそういう判断をして答弁を止めているということでいいんですよね、今の話だと。
 人事院じゃないですよ。人事院はもう結構です。いやいや、だって大臣、任命権者なんだから。あなたは任命権者ですか。任命権者に。

#347
○武田国務大臣 現場において確かな調査結果をしっかりと審査委員会に上げるために適宜適切に判断を行うように指示をいたしております。

#348
○奥野(総)委員 ということで、大臣が答弁を止めているということはもうはっきりしたわけですよね。いや、そういうことですよ。もうこれは、ここでやっていてもしようがないんだけれども。ほかもやりたいんですけれども。
 それで、我々としては、昼の理事会で、谷脇、吉田、秋本、湯本、この四名の方について、菅正剛氏との過去の会食の回数とか会食の時期とか、あるいは負担はしたかどうか、あるいはタクシーチケット、贈答品はどうなったんだということをちゃんと調べて金曜日中に出してくださいと申し上げているんですよ。これ、簡単なことですよ。官房長おられるけれども、官房長がちゃんとヒアリングをすれば一時間もかからない話なんですよ。人事院は早くしろと言っていると今言っていましたよね。いや、さっき言っていましたよ、だって。早く持ってこいというふうに人事院は言っているわけです。
 ということは、総務省がもたもたしていて、大臣の判断で答弁が行われていないということがはっきりしているわけですよ。だから、ちゃんと早く出してください。
 じゃ、その聞き取りは誰がしているんですか、官房長ですか。せっかく手を挙げているから。

#349
○原政府参考人 現在、倫理監督官たる事務次官をトップに、弁護士の方も含め、大臣官房秘書課において全力で調査を行っているところであります。国家公務員倫理審査会の指導もいただきながら、可能な限り迅速に進めてまいります。

#350
○奥野(総)委員 ちゃんと漏れなく調査していただくのは結構なんですが、大臣の判断ですぐにも出せるということは今日はっきりしましたので、金曜日、是非お願いします。大臣、どうですか。

#351
○武田国務大臣 全ての段階において迅速に対応するように、既に指示を出しております。

#352
○奥野(総)委員 では、金曜日、お待ちをしておりますので、是非迅速にお願いしたいと思います。
 それで次に、今日は、森下さん、来ていただいていますよね。ちょっと全然話が変わるんですが、例の経営委員会の問題ですが、二〇一八年に、日本郵政の鈴木上級副社長から当時の森下経営委員長代行に対して、NHKのガバナンスが利いていなくて問題だという話があって、森下さんが間に入って、経営委員会を開いて、いろいろ言われていますが、会長を注意をした、こういうことがありました。
 今日、資料を、新聞記事ですが、お配りしていますが、ここに書いてありますけれども、この一段目の左端ですけれども、経営委はガバナンス強化名目で上田氏を厳重注意した、議論の中で森下委員長代行が、放送法が禁じる経営委員の番組への干渉に当たるとの指摘もあると。
 要するに、クロ現プラスが問題だと番組の中身に干渉、違法行為をしたんじゃないかという疑いも持たれているということで、その議事録の開示がずっと問題になってきたんですね。議事録をはっきりさせれば、そういう、番組に、放送法に違反するような関与があったかどうかも分かるわけですよ。一貫してこれを出してこなかった。簡単な概略版を途中で出しているんですが、誰が何を発言したかも分からない、森下さんが何を発言したかも分からない、こういう概略版でありまして、今どきこんな議事録はないんですよ。役所だって、遅いけれども、ちゃんと出すようになっていますから。
 しかも、NHKの第三者委員会に全面公開を要請したところ、二度もですよ、二度にわたって、公表しろ、こういう答申が出ているわけです。これはNHKに対する大きな、透明性に対して問題、疑義が出ているわけですよ。
 森下経営委員長に伺いたいんですが、なおこれを公表しないんですか。議事録の全面公開。

#353
○森下参考人 お答えいたします。
 前回の審議委員会の答申でございますが、開示を求められた文書につきましては、当時の経営委員会、経営委員全員で十分に議論を行った結果、公表すれば、非公表での意見交換という前提を覆すということになりますし、今後の経営委員会の運営に支障を来すということになるということで、経営委員会の総意として、公表しないということを決めました。
 一方、そのときの審議委員会の意見は、視聴者に十分な説明責任を果たすために開示すべきだということでございましたので、そのことについては十分重く受け止めて、経営委員会としては、議事録に相当するということで、当時の内容について議事録に追記する形で情報を公表したものでございます。
 そういった意味で、今回、また四日の日に審議委員会から答申が出されましたので、昨日九日の経営委員会で情報共有いたしまして、今後、この取扱いについては経営委員会でしっかりと議論をしていきたいというように思っております。
 以上、お答えしました。

#354
○奥野(総)委員 いや、今の答弁を聞いていると、要するに状況は変わっていないわけですよね。非公開の合意の下でやっていたから出せないんだと言っていますが、そもそもその前提がおかしくて、取締役会に当たるような経営委員会を、雑談の場ということですよね。公表されるのが嫌だと。雑談の場だったからできないんだということでしょう。しかも、違法の疑い、疑いというか、違法と言われたままじゃないですか。森下さん自身が違法行為を行った、こう書かれているわけですよ。
 なぜ公表しないんですか。もう一度。公表すると言ってください。どうぞ。

#355
○森下参考人 お答えいたします。
 元々これは放送法に規定されておりますので、私どもは議事録は基本的に全部公開しておりますが、その中でも、一部、公開すると非常に業務上支障を来す、個人情報の問題だとか、審議の過程に影響を及ぼすとか、そういった特定のものについては非公表にしてもいいという規定を作っておりまして、それを恣意的にやるわけではいけませんので、きちんとしたルールを作ってやっておりまして、それに従って、例外的に非公表のものがあるということであります。
 基本的には、大半のものは公表して、しっかりと議事録を出しております。
 以上です。

#356
○奥野(総)委員 ちょっと時間がなくなってきて、今の答弁を伺うと、何ら状況が前回と変わっていないわけですから、公表しないということになりますよね。そう理解します。よろしいですね。短く、一言。公表するかしないかだけ、短く、一言。

#357
○森下参考人 お答えいたします。
 次回以降の経営委員会で議論することにしておりますので、その結果で決めたいというふうに思っております。

#358
○奥野(総)委員 今の答弁を聞くと、限りなく後ろ向きなので、是非公表を検討していただきたいと思います。
 来ていただいて、済みません。最後、GoTo、来ていただいていますから、お願いしたいと思いますが、この間、予算委員会で総理にも聞きましたけれども、今のところ、多分一兆円以上、使っても一兆円、ですから、一兆円以上のお金が残っているわけです。これを年度内に使わなきゃいけないというんですが、その見込みがあるかどうかという話と、同時に、今、緊急事態ですから、少なくとも緊急事態が解除されない限りはGoToは再開されない。
 もう一つの疑問は、蔓延防止等重点措置が仮に発動されている場合、この事態下においても、蔓延防止等のときにもGoToを再開できないのか、再開するのかどうか。どのタイミングで再開するんですか。最後、伺いたいと思います。

#359
○赤羽国務大臣 事業の再開につきましては、これは、分科会の感染症の専門家の皆さんの御指導をいただきながら政府全体で決めるというスキーム、止めるときと一緒でございます。国土交通省で単独で決めるというわけではございませんので、そのときの、来るべきときの状況に合わせて総合的に決めなければいけないということでございます。それが一つです。
 あと、予算でありますけれども、補正予算まで入れますと一兆円を超える予算があります。これはもうよく御承知だと思いますけれども、繰越明許費として国会の議決もいただいておりますので、この年度内に使い切らなければいけないという予算ではございません。
 国内の旅行の消費額、過去の実績を見ますと、年間で二十二兆円ぐらいであります。単月、多いときは三兆円を超えるような事業ですから、スムーズに再開ができれば、これはしっかりと使うことができるというふうに承知をしています。
 しかし、いずれにしても、感染拡大について、国民の皆さんについても大変萎縮している部分もあると思いますので、今の仕組みに加えて感染拡大の少し新たな取組も入れて、国民の皆様が安心して旅行に出られるような環境づくりをまずしなければいけない、今その検討を進めているところでございます。

#360
○奥野(総)委員 繰越明許の話も出ましたけれども、要は、なかなか使い切る見通しもないんだろうと思います。であれば、やはり医療とか一時金ですね、今日は時間がありませんでしたけれども、持続化給付金の再支給などに私は充てるべきだというふうに思います。
 時間が来てしまいました。済みません、梶山大臣、西村大臣、大変失礼いたしましたけれども、以上で終わりたいと思います。

#361
○金田委員長 これにて奥野君の質疑は終了いたしました。
 次に、田村貴昭君。

#362
○田村(貴)委員 日本共産党の田村貴昭です。
 鶏卵大手企業と元農水大臣の贈収賄事件並びに農水行政に関わる疑惑について質問します。
 鶏卵大手企業アキタフーズから吉川貴盛元農水大臣が在任中に現金五百万円の賄賂を受け取ったとして、東京地検特捜部は、一月十五日、吉川氏を収賄罪で、アキタフーズの秋田善祺前代表を贈賄罪でそれぞれ在宅起訴しました。行政が金によってゆがめられた疑惑があります。アキタフーズからの賄賂と接待は複数の政治家、農水省の幹部にまで浸透し、この金権腐敗に国民の怒りが広がっています。
 真相究明は国会の責務であります。吉川氏の現金の授受は、大臣室にて、二〇一九年三月二十六日に二百万円、八月二日に百万円とされています。
 野上大臣にお伺いします。吉川元大臣に現金の授受があったかどうか、確認されましたか。

#363
○野上国務大臣 御指摘の現金の授受の件に関する事実関係は承知いたしておりません。

#364
○田村(貴)委員 していないんですね。
 農水省で起きた事件じゃないですか。報道では、秋田氏は大臣室で現金を渡したことを認めています。吉川元大臣は国会議員を辞職しました。省を挙げて真相究明するべきじゃないんですか。
 西川公也元農水大臣についても聞きます。
 二〇一四年から二〇二〇年までの七年間に一千五百万円を超える現金を渡したとアキタフーズの秋田氏は供述しているとの報道があります。西川氏が大臣在任中、秋田氏から現金の授受があったのか、調査しましたか。

#365
○野上国務大臣 吉川元大臣と秋田元代表が贈収賄の容疑で起訴されている状況におきましては、秋田元代表と関連する現金の授受の事実関係について、農林水産省として調査を行うことは適当ではないと考えております。

#366
○田村(貴)委員 これは農水省の中で起きている事件なんですよ。しっかりと調査をしないと真相究明にならないじゃないですか。
 贈収賄事件の背景には、動物福祉、アニマルウェルフェアをめぐって、農水省に対する養鶏業界の強い要求がありました。二〇一八年に、アニマルウェルフェアに関する国際機関であるOIE、国際獣疫事務局から、養鶏場での飼い方に規制を設けようとする基準、コード案が示されました。これは鶏舎に止まり木や巣箱の設置等を義務化するものでありますけれども、義務化されれば養鶏業界は多大な設備投資を迫られることになります。そこで、規制に反対する養鶏大手のアキタフーズが大臣や政治家、官僚らに賄賂、接待を含む働きかけを行い、業界側の要求に即した政策決定をしたのではないか。結果としてそのような政策決定となっているのでありますが、金が行政をゆがめたとしたならばこれは大問題であります。ここが争点なんです。ここが問われているんですよ。
 パネルを御覧ください。資料もお配りしています。時系列で見ていきたいと思います。
 まず、二〇一八年九月十一日から二十日にかけて、OIEのコード委員会がアニマルウェルフェアと採卵鶏生産システムの二次案を提出しました。この二次案で、養鶏場に巣箱や止まり木を設ける義務を定めることが提案されたわけであります。翌月の十月四日、就任したばかりの吉川貴盛大臣に、アキタフーズ代表の秋田善祺氏、河井克行議員、農水省幹部三人が高級和食店で会食をしています。
 そこでお伺いしたいんですけれども、この会食に参加した、今の枝元事務次官、当時生産局長でした、今日答弁してくださいとお願いしたんですけれども、来られていません。それから、この会食に参加した当時の畜産振興課長、現伏見大臣官房審議官、来られていません。説明してほしいんですよね。
 大臣に、だから、聞きますよ。職員から聞き取りをしていると述べられています、会見で。そこで何が話されたんですか、この会食で。これは公務扱いだったんですか。それだけ聞きます。

#367
○野上国務大臣 一部報道を受けました職員の聞き取りを行いましたところ、二〇一九年九月十八日と二〇一八年十月四日に、吉川元大臣と当時の生産局長、畜産部長や畜産部の関係課長が会食した際に、アキタフーズの関係者も同席したことが確認をされました。
 これらの会食に出席した職員からは、政治家からの招きを受けて会食に出席したところ、その場にアキタフーズの関係者が同席していた、会食の場においてアキタフーズ関係者から政策に関する話題は出なかったと聞いております。
 これらの会食は、私的な飲食を行う公務外の会合と認識しておりますが、会食の趣旨、目的等も含め、詳細につきましては、国家公務員倫理法の観点から、国家公務員倫理審査会に指導をいただきながら、しっかりと調査をしてまいります。
 なお、本件の関連で指摘されている施策の判断が妥当であったかどうか。これは妥当であったと考えておりますが、これらの会食が養鶏、鶏卵行政の公正性に影響を与えたかどうかにつきましては、第三者検証委員会の判断で検証を行っていただきたいと考えております。

#368
○田村(貴)委員 国会も検証していかなければいけません。
 農水大臣に加えて事務方で参加していたのは、生産局長、畜産部長、畜産振興課長、食肉鶏卵課長。これだけのメンバーがそろってアニマルウェルフェアの話をしないわけがないんですよ。秋田氏から要望を受けて、OIE二次案への対処を話し合っていたんじゃないんですか。これはもう容易に推測できる話です。
 次です。会食の翌月の十一月十二日、日本養鶏協会がアニマルウェルフェアについて吉川大臣に要望書を提出しています。ここには西川公也内閣官房参与も同席しています。
 西川氏は自身のブログに、内閣官房参与として要望の場に立ち会ったと書いていますが、果たしてそうなんでしょうか。
 資料の二を御覧になってください。
 日本養鶏協会、日鶏協ニュース。協会が吉川大臣に要望書を提出する頃、西川公也日本養鶏協会顧問から、生産者等を対象にした署名活動遂行の御指導がありましたと記されている。
 西川氏はアキタフーズの顧問もしていたんですよ。まさに養鶏協会の立場に立った人なんです。また、西川氏の政治資金報告書を見ると、日本養鶏政治連盟からの政治献金ももらっている。パーティー券も購入してもらっている。そして、アキタフーズから一千五百万円の金銭授受の疑惑がある。業界とずぶずぶの関係が西川内閣官房参与なんです。
 一方で、官房長官に是非聞いてみたいと思うんですけれども、内閣官房参与としての公務の実績が全く見当たらないんですよ、四年間の間に。一千三百万円を超える報酬を受けているにもかかわらず。
 官房長官にお伺いします。
 西川氏は、この贈収賄事件が報じられると、理由を述べずに参与を辞任しました。任命したのは菅首相であります。参与としての仕事の在り方はどうだったのか。贈収賄事件、アキタマネーとの関わりはどうだったのか。これは内閣としてちゃんと調べるべきではありませんか。

#369
○加藤国務大臣 まず、西川元内閣官房参与は、農林水産分野に関する知識経験を有しておられたことを踏まえ、平成二十九年十一月八日から令和二年九月十六日まで、また令和二年九月二十五日から十二月八日までの間、内閣官房参与として農林水産業の振興に関して、総理への情報提供や助言を行っていたというふうに承知をしております。
 なお、西川氏御本人から一身上の都合ということで、今申し上げた十二月八日をもって退任された、こういう経緯であります。

#370
○田村(貴)委員 それは分かっています。何か人ごとのように聞こえますけれども。
 官房長官、御存じのように、西川公也氏は、吉川元大臣よりも深くアキタフーズと関わっているんですよ。調べるべきじゃないんですか。参与の公務スケジュール、私も要求したんですけれども、何と即日廃棄していると言われました。知られたくない公務があるんですか。これは徹底的に調べていただきたいと思います。
 時系列に戻ります。
 大臣室での要請の九日後の十一月二十一日に、秋田善祺氏が都内のホテルのトイレで吉川大臣に二百万円を手渡ししていると報道されています。
 こうした農水大臣と農水省幹部への賄賂と接待の経過を経て、十二月十九日に、OIE提案、アニマルウェルフェアを協議する政府のOIE連絡協議会が開かれました。この連絡協議会には、通常のメンバーに加えて、臨時メンバーとして新たに四人が参加をしています。
 資料の三を御覧ください。
 このうち二人は大手養鶏企業であります。なぜ突然臨時メンバーとして入ってきたんですか。野上大臣、教えてください。

#371
○野上国務大臣 お答え申し上げます。
 OIEコードにつきましては、これは国内の産業界や消費者等の関係者に影響を及ぼしかねないことから、農林水産省では、OIEコードの作成又は改正について我が国の対応方針を決める前にOIE連絡協議会を開催をして、畜産関係の生産者団体、学識経験者、アニマルウェルフェア関係者、消費者等との間で情報交換と意見交換を行うことといたしております。
 この協議会の議題に応じて参集する臨時メンバーについてでありますが、この協議会開催要項におきまして、必要があれば専門的立場から積極的に発言できる、議題に関連するその他事業団体等からの推薦者等の有識者を臨時メンバーとして選定をするとしております。
 お尋ねの、二〇一八年十二月の協議会に出席をした養鶏関係者につきましては、この開催要項に基づいて日本養鶏協会から推薦していただき、臨時メンバーとして選定をしたものであります。
 臨時メンバーには利害関係者を採用するということは、このOIEコードの作成又は改正に対する我が国の対応方針を決定することに先立って、影響を受ける国内の生産者などと情報提供や意見交換をするために行うのに必要でありまして、透明性の観点からも適切な行為であると考えております。

#372
○田村(貴)委員 一般的な話を聞いているんじゃないんですよ。
 この議題に関する業界団体的なことを今発言されましたけれども、この臨時メンバーの一人は、アキタフーズの副社長、秋田正吾氏、秋田善祺被告の息子じゃないですか。秋田氏が副社長である息子を出してほしいと吉川大臣に頼んだんですか、吉川大臣がそれとも人選したんですか、それとも農水省が人選したんですか、経過について教えてください。

#373
○野上国務大臣 今申し上げましたが、この開催要項に基づいて日本養鶏協会から推薦していただき、臨時メンバーとして選定したものであります。

#374
○田村(貴)委員 事実は、賄賂金を大臣に提供した企業がこの審議会に出てきているんですよ。もう信じられない人選ですよ。大臣に金を渡した企業の副社長がこの協議会のメンバーとなって、では、アニマルウェルフェアの議論はどうなったでしょうか。
 協議会の議事概要が農水省のホームページに掲載されています。これは公開されています。アニマルウェルフェアについて、養鶏業界からと思われるメンバーから、気候、風土、経済性に配慮されるべきだ、現場で受け入れられるようなものであるべきだという意見が出されています。そうしたら、農水省が、必要な科学的データを集め、それを踏まえてOIEにコメントしたいなどと、はなから全面肯定するような発言をしています。他方で、ほかの委員さんが、鶏の砂浴び場を設置すべき、こういう意見を出したのに対して、農水省は、砂浴び場に敷きわらを設置することにより呼吸器疾患が増加することの指摘もあり、動物衛生、労働安全上も問題があると。わざわざその場で反論をしているわけなんです。
 野上大臣、この議事概要を見ると、結論ありきで養鶏業界の主張に沿うような協議会の運営をしている、そういうふうに誘導したんではありませんか。私はそう捉えますけれども、いかがですか。

#375
○野上国務大臣 御指摘の二〇一八年十二月十九日に、平成三十年度第二回のOIE連絡協議会を開催をいたしております。
 概要は当省のウェブサイトに掲載して公表しておりますが、出席者からは、営巣の区域と止まり木について、汚卵やひびが入る等の課題があり、生食の食習慣のある日本では安全性が重要との御意見ですとか、あるいは鶏卵では安全、安価、安定供給が重要との御意見ですとか、あるいは国際基準では国、地域の気候、風土、経済性が配慮されるべきとの御意見ですとか、世界の大半は従来型ケージであり、アニマルウェルフェアの理解や対応が進んでいない中で国際基準で設置すべきとするのは時期尚早との御意見。また、砂浴び場の区域については、これを設置すべきと修正すべきとの御意見、欧米ではアニマルウェルフェアに配慮した食品がビジネスになっており消費者側からアニマルウェルフェアが牽引されているとの御意見、アニマルウェルフェアに取り組まなかった場合どのような影響があるのか分かりにくいとの御意見、消費者にとって関心の高い問題であるとの御意見等々、様々な意見を承った上で判断がなされたということであります。

#376
○田村(貴)委員 長々言われましたけれども、私が聞いているのは、結論ありきで議論を進めたんじゃないですかと聞いているんですよ。
 議事概要しかないので、私は、協議会のメンバーの一人である日本消費者連盟共同代表天笠啓祐さんにこのときの状況のことについて伺いました。そうしたら、天笠さんは、こういうふうにおっしゃったんです。アニマルウェルフェアは世界の趨勢なので、国際基準をつくった方がよいと私も何度か発言しましたが、言わせておくという感じで、私たちの意見が無視されている感じでありました、結局、ケージ飼いを続けることで決まっていたのでしょう、日本のケージ飼いは九五%で、大手の養鶏で非ケージはないですから、出来レースだったんでしょうね、このように証言されました。
 大臣、出来レースだったんですか。

#377
○野上国務大臣 今申し上げたように、様々な御意見をお聞きする中で決定をされていったということであります。

#378
○田村(貴)委員 大臣、ここからよく聞いていただきたいと思うんですよ。天笠さんは、更に重大な事実を私に伝えてくれました。
 それは、贈収賄事件が明らかになった後の十二月十八日に開かれた、これは去年ですね、OIE連絡協議会で重要な提案をされています。一つ、農水大臣の現金授受についての経緯、二つ、事件がOIE、海外に与える影響、三つ、こうした事件、疑惑を背景に世界的流れであるアニマルウェルフェアの規制が否定されたと。したがって、これまで議論してきた、二〇一八年のこの流れですね、これまで議論してきたアニマルウェルフェアの基準を再討議する必要があると、このとき委員の一人である天笠さんは主張されたんです。
 そして、この点について意見を述べたんだけれども、全く無視をされたと。提案については、何と、その前日に農水省にメールでも連絡をして要請していたんだけれども、返信もなかったというふうに言われているんですよ。驚きですよ。事実、この協議会の議事概要を見ても、天笠さんの提案、主張は、一行も書かれていません。
 大臣、正規のメンバーの方が、贈収賄疑惑があったことを踏まえて、これだけ真っ当なことを述べているにもかかわらず、何で無視するんですか、農水省は。ちゃんと釈明してください。

#379
○金田委員長 農林水産省生産局長水田正和君。(発言する者あり)静粛に。
 どうぞ。

#380
○水田政府参考人 お答えさせていただきます。
 そういった指摘があったことは事実でございます。(田村(貴)委員「聞こえません。もういいや」と呼ぶ)

#381
○金田委員長 大きい声で、もう一回聞いた方がいいんじゃないですか。

#382
○田村(貴)委員 野上大臣、質問を変えます。聞いてください。
 そもそも、こうした経緯があったということを、大臣、御存じないでしょう。聞いていないでしょう、この経過。私も、ついさっき知ったんですよ。これは大事なことなんですよ。無視されているんですよ、正規のメンバーの方が発言したことについて。
 そして、大臣は、協議会のメンバーのこの発言を全部踏まえて先ほど答弁されましたか。これは大事な協議会の議論なんですよ。ちゃんと発言の内容を見ましたか。いやいや、大臣、後ろは関係ないですよ。見たかどうか聞いているんですよ。そのときの……(発言する者あり)

#383
○金田委員長 質問ですね。

#384
○田村(貴)委員 委員長、指名してください。

#385
○野上国務大臣 去年の十二月の協議会のその御意見については、詳細は報告は受けておりませんが、政策の妥当性について申し上げますと、採卵鶏のアニマルウェルフェアに関するコメントの提出については、先ほども申し上げたとおり、生産者団体ですとか、消費者団体や学識者団体の方から、先ほど申し上げたような様々な御意見を承りました。
 また、科学的な知見についての確認をした上でOIEに提出をしています。その内容は、我が国では主流であるケージによる飼養を含めた多様な飼養形態が認められるべきとのものであり、その考え方は、吉川大臣就任前の一次案に関するコメントからは変わっておりません。
 さらに、国際的な話もありましたが、二次案に対しては、米国などもOIE総会で反対の意見を示したところでありまして、我が国のみが他のOIE加盟国と異なる意見を述べたわけではありません。
 このようなことから、政策判断は妥当なものと考えておりますが、いずれにしても、養鶏、鶏卵行政の公正性につきましては、今、第三者検証委員会におきまして、公判への影響に十分留意しつつ、調査、検証を行っております。

#386
○田村(貴)委員 だったら、そこまでおっしゃるんだったら、私たちも検証させてください。議事録を出してもらわないと困るんですよ。アキタマネーによって協議会の公正さがゆがめられた可能性があるんですよ。
 委員長、第二回OIE協議会の議事録を本委員会に提出していただきたいと思います。よろしくお願いします。

#387
○金田委員長 理事会でただいまの件は協議をさせていただきます。

#388
○田村(貴)委員 その後、時系列でもこの流れがすごいんですよ。業界の要求どおり、巣箱、止まり木の設置は義務でなく任意に変更するということで、日本政府はOIEにコメントを出しました。そして、秋田善祺氏は吉川大臣に、大臣室で今度は二百万円を渡しました。そして、政府は、アニマルウェルフェア二次案にいわば駄目出しのコメントまで出しています、二回目の。
 これでストーリーが完結するかと思ったら、まだ続くんですよね。秋田氏は、八月二日、吉川大臣に百万円を大臣室で手渡したとされています。
 これは一体何を意味するのか。
 同月二十七日、日本養鶏協会は、令和二年度予算への要望を農水大臣に提出しています。その後、鶏卵生産者経営安定対策事業の改定が行われ、アキタフーズのような大規模養鶏場の補助額が増大したのであります。
 大臣にお伺いします。
 政策決定の裏で金が吉川大臣に渡される、しかも繰り返して。行政が、政策決定が金でゆがめられているじゃありませんか。はっきりしているのは、金を贈った側の要望が、受け取った側の大臣の下で全て実現しているということなんですよ。
 そういう認識は、今、野上大臣におありですか。ちゃんと答えてください。

#389
○野上国務大臣 今お話のありましたアニマルウェルフェアのOIEコードにつきましての妥当性は今申し上げたとおりでありますし、今御言及のありました鶏卵生産者安定経営対策事業につきましてでありますが、この事業もこれまで、三年間の業務期間ごとに、鶏卵の需給動向を踏まえて見直しを行ってきておりまして、平成二十三年度の事業創設以来一貫して、鶏卵の需給調整を行う観点から見直しを行ってまいりました。
 こうした中で、平成三十年以降は、生産量の増加に伴って需給が緩和して、卵価が長期にわたって低迷をしたことから、令和二年度から新たな事業期間に入ることを契機に、需給改善のための空舎延長事業も更に強化する観点で見直しを行ったところでありまして、その判断は妥当なものであったと考えておりますが、いずれにしても、養鶏、鶏卵行政の公正性につきましては、第三者検証委員会におきまして、公判への影響等に十分配慮しつつ、調査、検証を行っていただいております。

#390
○田村(貴)委員 全然納得できません。
 だから、私もそうだし、野党の方々から出されている資料請求には応じてください。議事録も公開してください。そうじゃないと、これは贈収賄事件なんですよ。
 そして、役人の方も接待を受けているじゃないですか。
 時間がないけれども、聞きます。人事院、来られていますね。
 アキタフーズの秋田氏は、農水省から生産者安定対策事業の補助金を受け取っているので、これは明確に利害関係者なんです、あの会食において。そして、会食の費用を、これは枝元さんが会見で言っていたんだけれども、そのときの吉川大臣が払ったと言われているんです。これを吉川大臣が払ったところで、秋田氏から多額の金銭提供を受けているのだから、これは実質、利害関係者からの接待と見るのが自然ではないかと思うんですよ。そういうことを踏まえて今調査していますか。

#391
○荒井政府参考人 お答えいたします。
 あくまで一般論として申し上げた場合ということになりますが、倫理規程三条一項六号におきましては、職員が利害関係者から供応接待を受けることは禁止をされておるところでございます。

#392
○田村(貴)委員 こういう背景があるということを是非念頭に調査を進めていただきたいと思います。
 時間が参りました。
 委員長にお願いがあります。
 吉川元農水大臣、西川元農水大臣兼内閣官房参与、それから、当時会食に参加した枝元事務次官の証人喚問を求めたいと思います。お取り計らいいただきたいと思います。いかがですか。

#393
○金田委員長 ただいまの件は、理事会で協議をさせていただきます。

#394
○田村(貴)委員 贈収賄事件、農政行政がゆがめられた疑惑を始め、政治と金の問題で集中審議を求めて、質問を終わります。

#395
○金田委員長 これにて田村君の質疑は終了いたしました。
 次に、串田誠一君。

#396
○串田委員 日本維新の会の串田誠一でございます。
 まず最初に田村厚労大臣にお伺いをいたしますが、昨年の臨時国会では児相問題の一時保護で真摯な答弁をしていただきまして、前向きな答弁をしていただきましたことをまずは感謝をさせていただきたいと思います。
 多方面でいろいろなことがあると思うんですが、一時保護問題は子どもの権利条約にも関連することでありますので、親が子供に会いに行くという原則的な部分に関しては不要不急ではないということで手配をしていただきたいということをお願いしたいと思います。この件に関しましては、大事なことですので、また厚労委員会で質問させてください。
 今日は、新型コロナウイルスのワクチンについてお伺いをいたします。
 まず最初に、このワクチンは新型コロナの感染を抑制するものなのか、それとも発症を抑制するものなのか、御説明をいただきたいと思います。

#397
○田村国務大臣 今審査中といいますか、PMDAの審査は、ファイザーのは一応、審査といいますか、審査が終わってこれから審議会の方にかけるという状況でございますので、そういう意味では、まだ承認されていないということで、直接これに関して物を申し上げるというわけにはいかないんですが、国際的には発症予防ということが、効果が期待されるというふうになっております。
 それで、公表情報によりますと、ファイザー、アストラゼネカ共に、新型コロナウイルスは、第三相の臨床試験、これにおきまして発症予防の効果を確認しているということでございます。

#398
○串田委員 私もそのような話を聞いております。感染を防ぐことではなくて、感染はするけれども発症することを抑制するんだということでございます。今の現時点では、感染を抑制するかどうかということがまだはっきりはしないけれども、感染はするけれども発症を抑制するんだということなんです。
 そこで、このワクチンによって、接種して、感染した者が発症は抑制されるということですが、ワクチンを接種することによって、感染した者が他の者に対して感染させないことになるのかどうか、それについても影響があるのかどうかについて、検証結果があればお知らせください。

#399
○田村国務大臣 先ほども申し上げたとおり、発症予防ということで海外では承認されているというふうに我々は認識いたしておりますが、基本的には発症しなければ重症化もしないわけで、そういう意味では、感染症の蔓延予防というか、要するに重症化しないという意味での蔓延予防ですね、そういう意味で命を助けていくというような効果を期待されています。
 今言われたのは、まず感染をするかどうか、そして、感染した後に人にうつす能力があるかどうかという点をお聞きになられたんだというふうに思うんですけれども、それに関しては、主に感染するかどうかという効果は、一定程度、やはりこのワクチンを打っていただいた後に時間を経過してからじゃないとなかなか検証ができないものでありますから、今現状でそれに関してコメントできるだけのエビデンスがないということで、お許しいただきたいというふうに思います。

#400
○串田委員 その答弁で結構でございます。
 私も聞いているところでは、感染は防ぐわけではないけれども発症を防ぐという意味の効果があるのがこのワクチン。ところが、ワクチンを接種した者が感染をさせることを抑制するかどうかはまだ検証結果が出ていないということなので、ワクチンを接種したとしても他の者にうつす可能性というのは否定されていない、こういうことでよろしいですか。

#401
○田村国務大臣 おっしゃるとおり、まだ分かりませんので、仮にワクチンを接種されたとしても、感染を防ぐためのいろいろな対応をお願いをいたしたいというふうに考えております。

#402
○串田委員 したがいまして、ワクチンを接種したとしても、ソーシャルディスタンスなどをしなくて人と会っていいというわけではない。ワクチンを接種したとしても、うつす可能性がある。ワクチンを接種した人間が発症、重症化するということは抑制されるけれども、人にうつすということに関しては、まだうつすことを抑制することになるということは検証されていないということですね。ですから、ワクチンを接種したとしても、自由に活動できるわけではないということなんだろうと思います。
 次に、このワクチンは、感染はする、発症は抑制されるということではありますが、現在、無症状の状況であっても後遺症が残るというようなことも報道されている、言われています。後遺症が残る場合もある、無症状な者もですね。ちょっと首をかしげられていますが、そういう報道を聞いていませんか、無症状でも後遺症が残る場合があると。ワクチンを関係なく、感染した者が無症状であっても、後遺症として何らかの、肺にダメージがあったりいろいろなところにダメージがあったりする、症状がなくてもそういうダメージがあるという事例があると報道されているということは、田村厚労大臣、認識されていますか。

#403
○田村国務大臣 様々な報道があると思うんですけれども、我々、新型コロナウイルス感染症に感染して症状が出て、その後、感染症自体は治った後、後遺症が残るというのは、国立感染症医療研究センターの方でそういう事例、これは後からの後追い調査でありますけれども、入院された方々がいろいろな後遺症に苦しまれておられる、そういうものはデータとして持っております。
 ただ、多分、今の話ですと、積極的疫学調査か何かで調べたら陽性なんだけれども、しかし症状は一切全く出なくて、その後何か調子がおかしいといったら例えばどこかの血栓ができていただとか、そういうような症状の方のことをおっしゃられるとすれば、その因果関係は、本当に新型コロナウイルスなのかどうなのかというのは、ちょっと我々もよく分からない話なので。
 そもそも陽性でなければ、症状が出ていないわけですから、コロナウイルスかどうだったかも分からないということでございますので、私が今申し上げたのは、あくまでも症状が一回出た後に、そういうような者に関しては一応NCGMで後追い調査がある。あとは、非常に症状は軽かったけれども、いろいろな意味で、後、息切れが続いているということに関しては報道で我々も聞いておりますが、実際問題それ自体が新型コロナウイルスの影響であったかというのは、我々検証しておりません。
 一方で、一定程度のものは今研究事業をやっておりまして、高知大学、慶応大学、それから金沢医科大学、それぞれの症状若しくは頻度、それから、後どれぐらい続いたかということに関して今研究をやっておりますので、そういう研究の結果、こういうものが出る中において、これからそういう方々に対してどのような支援策があるのかということ、これは検討してまいりたいというふうに考えております。

#404
○串田委員 まだ未知な部分がいっぱいあるとは思うんですけれども、例えば医学雑誌のネイチャーメディシンというところの六月号に、無症状感染者三十七人のうち六〇%近くのCT画像に軽度の肺の炎症が起きている兆候が見られたという発表がある。要するに、無症状であったとしてもそういう後遺症的なものが残っているというようなこと、私も現にテレビで報道されているのも見たことがあるんですけれども、それを質問するということではなくて、ワクチンは感染はするんだ、ただ症状は出ないんだという状況でも、後遺症というのは残る可能性があるのではないかというのがこの点からうかがえるわけですよ。
 その点に関して、ワクチンを打つと後遺症も発生しないんだ、感染はするけれども後遺症も発生しないんだと言い切れますか。

#405
○田村国務大臣 委員の意味されるところがよく分かりました。それも含めてまだ、そういうことが起こっているのか起こっていないのか、そういうエビデンス調査はされていないと思います。ちょっと調べてみますけれども、私自身は今認識しておりませんので、そういう観点があるというところも含めて、我々、これからワクチン接種以降も含めていろいろな検討をしてまいりたいというふうに考えます。

#406
○串田委員 今の二つの質問で、私自身として、こういったようなことを政府としてしっかりと広報していただきたいのは、ワクチンを打ったとしても人にうつさないと言い切れないんだ、そしてまた、ワクチンを打ったとしても自分自身が後遺症が残らないということも言えないんだ、だから、ワクチンを打ったとしても、現状のようなソーシャルディスタンスだとかマスクだとか、しっかりとしていかなければならないんだということは、今の段階ではそういうふうに言った方がいいのではないかということを厚労大臣にもお勧めしているんですが、いかがでしょうか。

#407
○田村国務大臣 我々も、言われますとおり、ワクチンを打ったとしても感染をしないと言い切れないわけでありますし、感染した場合に人にうつす能力があるかどうか、これは分からないわけでありますので、先ほども申し上げましたけれども、しっかりと感染を、自らが人にうつすというような行為も含めて防いでいただきたいというお願いはさせていただきたいと思います。
 症状が出なくて後遺症が残るというのは、ちょっと我々もまだよく検討しておりませんので、それならワクチンを打っても意味がないわと言われちゃうと困っちゃいますので、ワクチンは積極勧奨を我々国としては進めてまいりたいというふうに、これから最終的に審議会で御議論いただく話になると思いますけれども。
 そんな中においてのことでございますが、これに関してはちょっと、我々として、どう検討するのか、そういう委員からの今日は御示唆をいただきましたので、そういう御示唆の下にいろいろと考慮を深めてまいりたいというふうに思っています。

#408
○串田委員 そこで、地元の人からも相談を受けるんですが、子供だとか若年者は症状が重症化しないというようなことを言われていますよね。
 そうすると、このワクチンは感染は妨げないわけです。重症化だけを抑制するわけです。そもそも、重症化しないような年齢層というのはあるわけですよ。ところが、一方で、このワクチンというのは非常に早期に開発をされている、治験者の数も日本人は非常に少ないという中で、副作用というのは未知数であるということから考えると、子供や若年者に対してこのワクチンは接種した方がいいのかどうかというのは、親御さんも大変心配しているし、判断を迷っているわけですね。
 これに対しては、厚労大臣、どのようにお考えでしょうか。

#409
○田村国務大臣 これに関しても、各ワクチンメーカーによって違いますけれども、接種対象の年齢というもの、それぞれ各国でお示しをいただいております。日本でも、ファイザーに関してはそういうものを、対象の数字が示されているわけでありますけれども、その年齢以下といいますか未満のお子様方といいますか方々に対しては、接種勧奨それから努力義務、こういうものに関してどうであるかというのは、最終的に審議会でいろいろな御議論をいただいた上で検討してまいるということになろうと思います。

#410
○串田委員 ところで、このワクチンは二回接種しなければならないということなんですが、一回目の接種から何日目に接種するというのが推奨されていますか。

#411
○田村国務大臣 これも薬事審で今判断をしておる最中でございますので、決定的なことは言えないんですが、ただ、今許認可を行っている国における取扱いとしては、ファイザー社のワクチンは三週間間隔、モデルナ社のワクチンは四週間間隔、アストラゼネカ社のワクチンは四週間から十二週間間隔、ちょっと幅がありますけれども、このような間隔で二回接種を行うことになっているというふうに承知をいたしております。

#412
○串田委員 今非常に大事な答弁がありまして、製薬会社によって二回目の期日が違うということがある。ファイザーに関しては三週間、二十一日目ということがあります。ですから、順番が回ってきたときに、はいと言って行くのではなくて、二回目の二十一日目がちゃんと接種できるかどうかというのを逆算しながら自分自身の一回目を接種しなければならないんだろうなと思うんです。
 これまでの委員会の中で、引っ越した場合はどうなのかというようなことがあると思うんですが、それ以外に、二回目の二十一日目の接種がどうしてもできない、例えば体の具合が悪い、出張だというようなことで二十一日目の接種ができない場合、この場合にはどのような対策を取られているのか、お聞かせください。

#413
○田村国務大臣 期間内に何とかお受けをいただきたいというのが、もうこれが全てなんですが、そういうような場合においてどうするのかというのは、これも薬事審査において検討された内容等も踏まえて判断をしてまいりたいというふうに考えております。
 その上で、周知について併せて進めていきたいと思いますが、じゃ、何を検討しているんだという話なんですけれども、遅れたら速やかに打っていただくということでございます。

#414
○串田委員 レクの段階でもちょっと想定していなかったみたいなんですが、実はその質問がすごく多いんじゃないかと。実は二十一日目に行けなかったんだというときに、どうしたらいいかという問合せがあると思うんですね。
 例えば、五日後に二十一日目の確認書、指定書を持ってやってきた、あるいは十日後にやってきた、そのやってきた人に対してどうしますか。二回目の接種をしますか。

#415
○田村国務大臣 数日ならば、もうなるべく早くということでございますので打っていただくという話になるんだと思いますが、一定期間空いてしまった場合どうするかということに関しては、これはちょっと検討しなければならないというふうに思いますので、今即座にここで私がお答えするというわけにはいかないというふうに思います。

#416
○串田委員 全国民を対象にした大規模な、歴史的な接種、もうほかにないわけですから、必ず二十一日目に来られないという方はたくさん出てくるんだと思うんですね。そのときに、五日後はどうなのか、十日後はどうなのか、地方自治体でこれを判断するというのはすごく大変だと思うし、そのときに、二回目として換算するのか、いや、二回目としての期日はもう過ぎているから一回目として接種するのかということになると、二か月の間に三回接種しなきゃいけない。それに対する治験者としての検証結果はないわけですよ、副作用として。
 ですから、ここら辺もしっかりとしたある程度の通知を出さなきゃいけないというのと、あと、製薬会社によって二回目の期日が違う場合、異動したりした場合にそこの地域での製薬会社が異なる場合には、日数が違うし、製薬会社が違うので、二回目の接種はそれではやってはいけないというようなこともあるので、非常に混乱を来すのではないかということがあると思います。
 このことに関して、マイナンバーという話をうちの党もずっと言わせてもらっているんですが、二千個問題という個人情報保護法の問題がありますよね。個人情報は行政機関が持っている、独立行政法人が持っている、そして地方自治体が持っている。千七百五十の地方自治体と行政法人、それが全部個人情報が違うものですから、異動したりしたときに、今のような、引っ越しをするというだけではなくて、期間とか製薬会社が変わったりとかいろいろな問題があるときに、やはり何か一元化した情報でないとかなり混乱を来すんじゃないか、そういう危機感はお持ちですか。

#417
○田村国務大臣 元々、接種台帳で管理いただいて、それをシステム化して、各自治体で今もう九〇%以上システムを組もうと、組んでおられる若しくは組んでいる最中だと思いますが、これだと非常にそもそも時間がかかっちゃいますので、一回目を打った後、二回目までの間にそれがちゃんと整備できるかというのは、これは間に合わないであろうという話がありました。
 もちろん、クーポン券やいろいろなもので、これを打った後、次はいつですよみたいなことをお伝えするということはあると思いますが、そこで、河野大臣の下で、もうちょっと一元化できるような仕組みをつくれないかということで今検討をいただいて、早急にそのシステムをつくる方向で今進めていただいているんだと思います。
 ただ一方で、言われるとおり、住んでいるところが変わったときには、どこかでその情報をそれにインプットしないとそれがうまく機能しないということもあろうと思いますから、そういうことも含めてしっかりと、ロジの担当は河野大臣のところでございますので、連携しながら対応していかなきゃならないなというふうに思っております。

#418
○串田委員 副作用に関しては大変心配されていらっしゃる方がいらっしゃると思うんですけれども、一つは、ファイザー社に関しても、例えば日本人の治験者の割合というのは御存じですか。

#419
○田村国務大臣 ファイザーなんですが、海外の三相試験、米国、アルゼンチン、ブラジル及び南アフリカにおいてこれは実施されております。約四万四千人が治験に参加しているわけでありますけれども、比率でいいますと、白人が八二・九%、黒人あるいはアフリカ系米国人が九・三%、アジア人が四・三%。日本人に関しては、この中にどれぐらい入っているかは、ちょっと我々確認できておりません。
 いずれにいたしましても、アジア人全体でこれぐらいの数字でありますから、日本人は更に少ない数字だというふうに、日本人といいますか、日本民族と言っていいのか分かりませんが、DNAが日本人に近い方は更に少ないということだというふうに思います。

#420
○串田委員 感染とあと重症化も、日本の場合にちょっと欧米と違うなというのが発表されて、いろいろなファクターXとかというのがありましたが、そういう意味では、ワクチンも更に個体差があるんじゃないか、そういう違いがある中で作られていないんだというのをちょっと心配しているんじゃないかなと思うんです。
 国内の治験、今、申請に関して、これは百六十人とお聞きしています。それは、先ほどの四万何人かに比べるとやはりかなり少ないわけですよね。今このような状況ですから、私、やむを得ないとは思うんですけれども、是非、国内生産、これは、来年も打つんですか、再来年もどうですかということに関しては、やはりこれもまだ分からない。インフルエンザのように毎回打つ可能性もあるわけですよね。
 そのときに、今、無償だといっても、これは国民の多額の税金で海外の製薬会社に払っているわけですから、メッセンジャーRNAというのはかなり理化学研究所も先頭を走っていた科学だと思うんですよね。ちょっと支援が足りない。アメリカと比べると七分の一だという報道もあります。
 もうちょっと国内生産に力を入れていただいて、次は日本の治験者を増やして、安心のワクチンを開発をしていただきたい。今、来年のことも含めて、今回はやむを得ないにしても、次のワクチン接種に関しては国内の製薬会社のワクチンというものも大いに利用していただくということを、厚労大臣、お願いできませんか。

#421
○田村国務大臣 ワクチン生産に関しては第二次補正予算で予算をつけて、また治験に関して日本のメーカーに対しても予算を一応つけて、そういう段階に入ろうとしているところが幾つかありますので、そういうところには対応していきたいというふうに思いますが、実際問題、日本の場合、基本的にワクチンメーカーというものが、そもそも研究所から発展していく、大学の、こういうのが多かったというのがあると思います。それからあと、海外の場合は、どちらかというと、ベンチャーのところをうまく利用しながら大きな製薬メーカーが研究開発していくというようなやり方。日本は、今そういう方向に日本の製薬メーカーも徐々に進んでいますけれども、そういうのが以前はそれほど得意ではなかった。
 それから、そもそも、SARS、MERS、それからエボラ、こういうもののワクチンを作ろうとした、一応設計をいろいろな形でしているという経験は欧米のメーカーにはあったという優位点はあったというふうに思います。
 もっと言えば、日本も含めてなんですが、日本は、特に感染症に関しては製薬メーカーがいっときよりも力を若干、力の入れ具合が緩くなっていた。これは製薬メーカーの方々もそういうことをおっしゃられて、それは我々政府にも反省しなきゃいけないところはあると思うんですが、そういう幾つかの点があって、やはり欧米のメーカーになかなか開発の方がまず追いついてきていないというところがあったことは事実であろうというふうに思います。
 今、それぞれ、DNA、メッセンジャーRNA、組み換えたんぱく、不活化というので四つの研究が走っておりますので、こういうところをしっかりと支援をしながら、言われるとおり、国内である程度ワクチンというものが供給できる、開発できるということになれば国民の皆様方も御安心をいただけるというふうに思いますので、しっかり我々も支援をしてまいりたいというふうに考えております。

#422
○串田委員 是非お願いをいたします。
 次に、アニマルウェルフェアについて御質問させていただきます。
 一旦退席していただいて結構ですけれども、委員長にお任せします。田村厚労大臣。
 アニマルウェルフェアについてお聞きをいたします。
 この委員会でも何人かの委員が質問されていらっしゃるんですけれども、野上農水大臣、EUは、この絵の上の方のバタリーケージというのは認められておりますでしょうか。

#423
○野上国務大臣 お尋ねのEUでの状況でありますが、EUでは、一九九九年七月十九日付で施行されました採卵鶏の保護に関する最低基準を定める理事会指令におきまして、二〇一二年一月一日以降、バタリーケージでの鳥の飼養というのは禁止されていると承知をいたしております。

#424
○串田委員 そこで、今回の東京オリンピック・パラリンピックに出場するアスリートの中で、このバタリーケージの卵は選手村では出さないでくれというキャンペーンというのがインターネットで検索できるんですけれども、このようなことを求められているということはオリパラの担当大臣としては御存じでしょうか。

#425
○橋本国務大臣 選手村で提供する食事について、海外のオリンピアンからケージフリーの卵の提供を求める意見が出てきたことは承知をしております。
 東京大会では、組織委員会が策定した、持続可能性に配慮した畜産物の調達基準に沿って畜産物が調達をされています。この調達基準では、食品安全、環境の保全、労働安全と併せて、アニマルウェルフェアの考え方に対応した飼養管理指針に照らして適切な措置が講じられていることを要件として求めております。
 東京大会では、これらの要件を満たしたJGAP、グローバルGAP、そしてGAP取得チャレンジシステムといった認証等を満たした食材が調達されるということになっております。

#426
○串田委員 国内はそうなっていないということなんだろうと思います。
 EUがこのバタリーケージの卵を禁止されている、その国からやってくる選手がバタリーケージの卵を食べたいと思わないですよね。ですから、選手村でそれを出さないでくれというのは当然だろうなと思うんですが、残念ながら、オリンピックというのは、このようなアニマルウェルフェアをそれぞれオリンピックを開催するごとにどんどん高めようとしているという状況の中で、日本だけがぼんと下がっているわけでございます。
 橋本大臣におかれましては、オリンピックの出場経験も非常に多いと思うんですけれども、このような、選手村でアニマルウェルフェアが達成できていないということで、こういうような批判的なキャンペーンというのを経験されたことはおありでしょうか。

#427
○橋本国務大臣 私の経験上でありますけれども、過去にオリンピアンとして、そして選手団長として何度か経験をさせていただきましたけれども、やはりヨーロッパを中心とした選手たちの間、オリンピアンの間では、そういった声が、求められているということは経験をしてきております。

#428
○串田委員 オリンピックを重ねるごとに、次のパリ・オリンピックに関してもアニマルウェルフェアは更に進んでいるわけですけれども、リオやロンドンはどんどん進んでいる中で、日本だけがこのアニマルウェルフェアががんと下がってしまっているというのは本当に残念でなりません。
 ただ、ここで私申し上げたいのは、このバタリーケージというのは見慣れた光景であると思いますし、私はもう感謝の気持ちでいっぱいなんですね。やはり戦後、栄養がない中で、物価の優等生ということで本当に安い卵を供給してきた業者に対しては、本当に心から私は感謝を申し上げたいと思うんです。
 ただ、今、世界がそういううねりになっている中で、国としていかなければならないのは、畜産業を助けることなんだ。この助けることというのは、バタリーケージを続けることではなくて、下の平飼いのような、アニマルウェルフェアを世界が求めているこの状況に国が支援していくことなんじゃないか、私はそう思うんですけれども、野上農水大臣、いかがでしょうか。

#429
○野上国務大臣 お答え申し上げます。
 今お話がありました、卵は物価の優等生だったという話もありましたが、鶏卵生産者経営安定対策事業につきましては、鶏卵対策は、価格が下落した場合にその価格の差額を補填をするというもの、さらには、更に下落した場合には空舎延長事業で対応して需給調整をしていくというものでありまして、そのことによって生産者の経営安定と鶏卵の需給安定を図るということ、それから生産者への、鶏卵の安定供給という観点からも重要な施策であると考えております。
 一方で、農林水産省としては、アニマルウェルフェアの取組を普及させるためにも、OIEが示すアニマルウェルフェアに関する指針を踏まえて、平成二十九年及び令和二年に、「アニマルウェルフェアに配慮した家畜の飼養管理の基本的な考え方について」、課長通知でありますが、これを発出するほか、畜産技術協会によるアニマルウェルフェアの考え方に対応した飼養管理指針の作成への支援を行うとともに、また、アニマルウェルフェアの実践も含んだGAPの認証取得の支援等にも取り組んでいるところでございます。

#430
○串田委員 先ほどOIEという話がありました。世界動物保健機関なんですが、一方で、世界動物保護協会、WAPのAPI、動物保護指数では、日本は総合評価で、畜産動物に関しては最下位のGなんですね。G7の中で、Gなんです、最下位で、ほかの国はないんですよ。そういう意味で、畜産業界に関しては、大変今、残念ながら最下位であるということ、やはり危機感を持たなければいけないんじゃないかな。
 先ほどほかの委員から、農業関係の若手の継承者を増やさなきゃいけないという話がありました。これは、数を増やすということじゃなくて、その業界に対する魅力というものを高めていく必要なんじゃないかな。世界から批判されている業界に若い人たちが望んで就くだろうか。やはり、日本は世界に先立ってアニマルウェルフェアは進んでいるんだ、誇れる仕事なんだということに持っていったことによって、私は就職率が上がることになるのではないかなと思いますので、是非危機感を持って進めていただきたいと思います。
 この問題に関してはここまでにいたしまして、次に、環境大臣にお聞きいたしますので、野上大臣には、よければ退席をして、委員長の御配慮でお願いいたします。
 次に、小泉環境大臣にお聞きをしたいと思います。
 一昨年、動物愛護管理法が改正されまして、昨年の数値規制、動物愛護に携わっていらっしゃる方々の声を聞きますと、やはりこの数値規制が実現できたというのは、小泉環境大臣とそして管理室の長田さんが二人いて初めて実現できたんじゃないか、そういう感謝の声というのをたくさん聞いております。ただ、まだまだ数値規制、納得のできない部分もありますので、前進をしていただきたいと思うんですが。
 今日の質問は、まず最初に、地球温暖化と畜産業、先ほど野上大臣がいらっしゃいましたけれども、これが非常に大きな関係があるのではないか。カーボンニュートラルだけじゃなくて、畜産業が地球温暖化に非常に関係があるんだという指摘がなされているんですが、環境大臣としての認識をお聞きしたいと思います。

#431
○小泉国務大臣 最初に長田動物愛護室長の件についても触れていただきましたが、たたかれることが多いので、串田先生から長田室長にお褒めの言葉があったことは、室長も喜んでいると思います。ありがとうございます。是非今後も、これからも動物愛護のためにも頑張っていきたいと思います。
 その上で、今、畜産業と気候変動の関係がありました。この関係が密接になっているということは深く認識をしています。
 例えば、IPCCという気候変動に関する政府間パネルは、二〇一九年公表の特別報告書において、主要な温室効果ガスであるメタンや一酸化二窒素の人為起源の排出量が家畜にも由来していることを報告しています。また、畜産において、放牧地や堆肥の管理の改善などが気候変動への適応や緩和に寄与する、そういった報告もしています。

#432
○串田委員 現在、食品ロスが非常に叫ばれております。
 アニマルウェルフェアを進めるということは、生産性が下がるんですよね。先ほどのバタリーケージを見ていただければ分かるように、非常に生産性は高いけれども、動物にとっては非常にかわいそうな状況になっているということが言えるんだと思います。そのために、やはり飼育環境の面積を広げたりとか、止まり木を作る、砂遊びができるようにする、卵を産むときには巣箱に戻れるようにする、これが世界が求めているそういうアニマルウェルフェアでありますので、生産性は下がるんですね。
 ただ、生産性を下げながら食品ロスを減らすことによって、やはり畜産に関しても制限がなされていって、よりよい好環境で必要な分だけ生産をしていくということが私は地球環境の温暖化にも大きく資するものだろうというふうに思いますので、環境省としても畜産業界との連携というものを私は深めていただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。

#433
○小泉国務大臣 畜産業に限らず農林水産業界全体と連携が必要だと思いますので、環境省と農水省は連携の合意書を交わしました。野上大臣とともに幅広く連携強化をしていきたいと思います。
 今、食ロスの関係がありましたが、今、消費ベースで見れば、日本から出ているCO2、カーボンフットプリントは一二%です。食ロスを減らすことはCO2を減らすこと、間違いなく言えると思います。
 今日は卵の話がありますが、卵も、賞味期限、これは書いてあるよりも、特に冬は圧倒的に長く食べられます。賞味期限は食べられないわけではありません。これはおいしい目安です。
 例えば三年以上賞味期限のある缶詰、これ、私は年月日表示は必要ないと思います。しかし、今世の中には、年月日が入っている缶詰などがあふれています。中には、スーパーの中でプライベートブランドで年月表示しかしない、そういうスーパーとかも出てきていますが、私はこういったことも広がってほしいと思います。
 三年もつもので、何月何日まで必要ないですよね。そして、安全係数においても、消費者庁の推奨は〇・八を掛けるということになっていますが、中には〇・七、〇・六、〇・五、こういった形で賞味期限が実際にはもっと短くなる、そういった形でロスになっているものもいっぱいあります。うどんや乾麺とかも、乾いているものは賞味期限が切れても何年も食べられます。
 こういったことをより多く広めていって、食品ロスを減らすことで気候変動対策にもつながる、こういった認識を広めていきたいと思います。

#434
○串田委員 環境省が農水省とともに、また文科省も、命の授業、私、文科省で質問させていただいたのは、学校での小動物、これは昔と気温が全然違うわけですから、四十度を超えるようなところでウサギをそのまま外飼いしているというようなことに対しては、これは虐待だという声も非常に高まっているわけでございますので、やはり子供の頃からそういう動物に対する優しい気持ちというものを是非とも連携して進めていただきたいと思います。
 次に、これはなかなか余り議論されていないことなんですけれども、動物が虐待されたときの保護をするときに、飼い主に所有権がある。これは所有権問題として動物愛護に関しては非常に有名な問題なんですが、要するに、保護したくても、飼い主がどんなに虐待していても、飼い主の所有権がある。これは、日本が動物も物も同じように扱っているというところが非常に問題があるのかなと。ほかの国は、幾つかの国は、やはり動物は普通の物とは違うんだという違う扱い方をしているんですけれども、日本は法律的には同じような扱い方をしているので、所有権があるために、保護団体が保護に行きたくても飼い主が所有権を放棄しない限り保護できないんですね。
 この問題、私、メスを入れていかなきゃいけないと思うんですが、環境大臣の認識をお聞きしたいと思います。

#435
○小泉国務大臣 まず結論から申し上げれば、メスを入れろということでもありますが、今月中をめどに、多頭飼育問題に対応するためのガイドライン、この策定に向けて検討を進めて、今月中、取りまとめたいと思います。
 今先生がおっしゃったように、犬や猫の多頭飼育崩壊や虐待の現場などにおいては、動物の保護に当たって所有権が問題となるケースがあると聞いています。所有権は、民法にその根拠があるとともに、憲法上の財産権とも関連する大きな課題でありますが、所有権だけにとらわれず、いかにすれば早急に動物を救護することができるかを考えていくことが重要です。
 また、動物虐待、これが疑われる事案について、虐待の有無の判断ポイントや、警察や自治体による情報共有、連携などの方策について整理した虐待対策のガイドライン策定を今検討中です。こうしたガイドラインが問題解決の一助になるように、地方自治体などの現場にもしっかり周知を図っていきたいと考えています。

#436
○串田委員 最後の質問にさせていただきたいと思うんですが、新型コロナウイルスによってペットを飼う人が非常に増えてきているということは報道されているところでございます。
 ただ、かわいいからといって飼い始めたけれどもやはり手に負えないというようなこともあるようでございまして、保護団体が本当に大変な状況になっている。譲渡会を開きたくても、このような形で外に出ることができないので、譲渡会も大変難しい状況になっているという状況でございます。
 是非とも、国がこのような保護犬、保護猫の支援にもう少し力を入れていただきたいと思うんですが、環境大臣、その点について言及をお願いします。

#437
○小泉国務大臣 私も今、保護犬を飼っていますし、バイデン政権では、バイデン大統領のファーストドッグ、この一匹も保護犬であります。
 そういった中で、今コロナによって、ペットショップで犬猫が今までにない伸びで売れている、こういった報道がありますし、実際、数を見ますと、伸び率も含めて、この五年にない伸びを見せています。そういった中で、改めて国民の皆さんにもお知らせしたいのは、ペットを飼うのはペットショップだけに限らない。保護犬、保護猫、是非こういった選択肢があることを多くの皆さんに知っていただきたいと思います。海外の先進国の中には、ペットショップがない国もあります。
 そういった中で、我々、新たな飼養管理基準が今年の六月から順次適用されることに伴って、犬猫の遺棄や殺処分、不適正飼育などを生じさせないように、保護犬、保護猫や繁殖を引退した犬猫ができるだけ早い段階で譲渡されることが重要だと考えています。このため、保護犬や保護猫の効果的な周知に加えて、譲渡のためのネットワーク形成の在り方、一般家庭以外の犬猫の活躍できる場の確保などについて、自治体や関係団体と連携して検討を進めてまいりたいと思います。
 活動資金の確保という観点では、日本でもクラウドファンディングや遺言による財産贈与、遺贈などを行う団体もありますから、こうした手法も我々も紹介をしていきたいと考えています。
 こういった取組を通じて、保護犬、保護猫、そして繁殖を引退した犬猫が様々なところに譲渡されて一生を幸せに全うできる、そんな社会をつくっていきたいと考えています。

#438
○串田委員 保護猫、保護犬に関して力強い御指摘をいただきまして、ありがとうございました。
 橋本大臣におかれましては、退席のことをちょっと気がつきませんで、申し訳ございません。
 終わります。ありがとうございました。

#439
○金田委員長 これにて串田君の質疑は終了いたしました。
 次に、山尾志桜里君。

#440
○山尾委員 国民民主党の山尾志桜里です。
 今日最後のバッターになります。テンポよく充実した議論をしたいと思いますので、どうぞよろしくお願いをいたします。
 まず最初に、水際対策の話なんですけれども、ちょっと二つ、大きな穴が空いているのではないかというお話から始めます。
 皆さんのお手元に、外国人入国者数及び日本人帰国者数の推移という資料を配らせていただきました。法務省からいただいたものです。
 まず、法務大臣ですかね、伺います。
 これは書いてあるんですけれども、一月十四日から全ての新規ビザの発給を停止するということで、基本的に入国禁止が始まったわけですけれども、この一月十四日から二十一日の一週間で、外国人入国者の数、新規入国者と再入国者、それぞれ何人入ってきたのか、教えてください。

#441
○上川国務大臣 令和三年の一月二十一日の午前零時から緊急事態解除宣言が発せられるまでの間、レジデンストラック及びビジネストラックの下で発給済みの査証による入国は原則不可となりました。もっとも、当該査証で一月二十日中に到着をし、所要の入国手続を経た後、翌二十一日に上陸許可を受けた者もございます。
 そこで、御質問でございます令和三年一月十四日から一月二十一日までの間につきまして外国人入国者数を申し上げますと、いずれも速報値ではありますが、新規入国者数は一万七千七百八人、再入国許可による入国者数は四千六百五十三人、合計は二万二千三百六十一人となります。

#442
○山尾委員 そうなんです。
 つまり、今年に入ってから一月十三日までの、原則禁止までの二週間では、二万八千百七十一名だったんですよね。週割りにすれば一万四千名ぐらい。でも、禁止をアナウンスした後の一週間で、その前二週間分と同じ二万人台の外国の方が一気に入ってきてしまった。
 どうしてこんなことになったのか、原因をどのように認識していらっしゃいますか。

#443
○金田委員長 速記を止めてください。
    〔速記中止〕

#444
○金田委員長 速記を起こしてください。
 外務大臣茂木敏充君。

#445
○茂木国務大臣 緊急事態宣言を出してから、既にビザ等を発給している人もいまして、一定の猶予期間を一回置かなければいけないということで、一週間置いたわけであります。
 留学生そして技能実習生等々で、早いタイミングで日本に入りたい、そういった方が二十一日までに入国された、このように理解をいたしております。

#446
○山尾委員 去年の三月にも問題になったんですけれども、量は少し違いますけれども、やはり駆け込み入国なんですよね。
 これはやはり、一月を見ていただいて、結局ひと月で五万五千人を超えています。これは、緊急事態宣言下の今、今年の一月の方が、去年、緊急事態宣言が明けた後の六月よりも多い、七月よりも多い、八月よりも九月よりも十月よりも多い入国を、結局この緊急事態宣言下の一月に認めてしまったということなんですね。
 私、そもそも一月十四日の入国禁止措置というのが遅かったのではないかと思っていますし、その後一週間の猶予期間を設けて、当然のことながら駆け込み入国が急増して、結局五万人を超えたというのは、ちょっと失策だったのではないかと思いますけれども、この点、いかがお考えですか。
 担当の方はどなたですか。

#447
○金田委員長 速記を止めてください。
    〔速記中止〕

#448
○金田委員長 速記を起こしてください。
 法務大臣上川陽子君。

#449
○上川国務大臣 大変失礼いたしました。
 通告につきまして、少し情報が、やり取りがちょっと十分でなかったということでございます。
 一月の十四日に、水際につきましては、受入れにつきまして一時停止をするということになりましたが、一週間ということで、この間、ビザを発給した者につきましては、人道上の問題も含めまして、先ほど、在留資格の違いもございますが、受入れをするということで、最終的に全てのビザを発給を止めるということも含めて連携をしながら、入国の方でもこの措置を一週間、実質的には受け入れたということであります。その後はビザそのものも発給しておりませんので、しっかりと水際で対応させていただきました。

#450
○山尾委員 人道上の問題というのは、今も特段の事情で入国を認められているので、そこを一週間猶予する理由にはならないんですね。そうやって、日本にいる家族がすごく病気だとか、あるいは、例えばワクチンの関係でどうしても日本に入国が必要な方とか、そういった人道上や公益上の事情というのは特段の事情で今も認めていますし、そのことをもって、私、責めているつもりはないので、ここの外国人入国者数も、一月二十二日以降も三十一日までは新規で六百六十一名入っているというのはそういう方なわけで、この前の一週間の猶予期間が人道上の理由があるということは理由にならないということです。全く桁が違いますので。五桁ですから。
 だから、本当に、三月のときも駆け込み入国がちょっとやはり多いよねということで問題になって、そしてまた今年もこういったことが起きているというのは、ちょっとやはり教訓とし切れていないというふうに思うんですね。
 もう一つ気になる終了時期なんですけれども、この紙には、一月十四日からの禁止ですけれども、緊急事態解除宣言が発せられるまでの間となっています。これは私は、国内での様々な制約の解除と、海外との水際を強化していくという対策は連動する必要が必ずしもないのではないかと思うんですけれども、この点、いかがですか。

#451
○茂木国務大臣 確かに、緊急事態宣言が出ている間、この間については止めるということでありますけれども、緊急事態宣言が解除されたらすぐに再開するということを決めたわけではありません。当然、内外の感染状況等々を見ながら、どういったタイミングで再入国を許可していくか、こういったことは再度検討が必要になってくると考えております。

#452
○山尾委員 ちょっと、今のが本当に政府として一律の方針になっているのかということをお聞きしたいんですけれども、これは政府としての方針だということでよろしいですか。ここには、解除されるまでの間、発せられるまでの間とありますけれども、必ずしもそれに縛られていないということは政府の方針ということで伺ってよいですか。

#453
○上川国務大臣 緊急事態宣言の解除をするまでの間ということではございますが、その際の水際対策の在り方につきましては、緊急事態宣言を解除する際に、国内外の感染状況につきまして見極めつつ、政府全体で最終的に判断をすることになります。自動的に、解除されたからといって入国が、それも解除するということにはならないという状況の中で、適切な措置を取ってまいりたいというふうに考えております。

#454
○山尾委員 是非、海外の水際対策は、国内だけではなくて海外の様々な感染状況をきちっと検討し、区別をしていただきたいと思います。
 私は、一律、外国人の方をこういうときは入国禁止にせよと言っているのではないんです。あくまでも、後で話しますけれども、コロナ禍で、やはり各国が自分の国のことに大変で、グローバルな連携が取りにくい中で、様々な人権侵害が起きている、そういう被害者を支援するための入国スキームであれば、防疫措置をきちっと取った上でやってほしいと思っているんです。ただ、一般的な外国の方の入国は、今は本当に慎重にやってほしい。なぜなら、これだけ国内で負担をお願いしているから。
 あと、もう一つあるんです。入国させてからの防疫体制に、これはやはり法的な義務づけがないので、相当穴があるんじゃないかと思っています。これは、外国の方、日本の方に限らずです。
 ちょっとこの話をしたいんですけれども、資料二で誓約書というのがあるんですね。これが、先ほどの紙にもあった、この期間、全ての入国、再入国、帰国する者に対してこの誓約書の提出を求めているというものですが、これは厚労大臣ですかね、防疫体制の話なので。
 誓約書を提出して誓約を守らなかった人、この人に対してはどんな措置を取れるんでしょうか。

#455
○田村国務大臣 誓約書提出をされない方、その方に関しては、誓約書を出していただかないので、基本的に、一応検疫で検査はやっていただきますが、すり抜けのおそれもございますので、もちろんそこで出ればそのまま療養いただくという話になりますけれども、陽性じゃない方々も含めて、誓約書、御理解いただけませんので、今度は、何といいますか、ホテル等々療養を要請をさせていただくということになります。

#456
○山尾委員 ちょっと逆かもしれないですね。誓約書を提出したけれども結局守らなかった人と、あと誓約書を提出しなかった人、この二つありますよね。
 今言っていただいたのは、誓約書を提出しなかった人については、空港近くのホテルでの待機を要請しているというお話でした。そうですよね。
 じゃ、提出したんだけれども、後から、やはり公共交通機関を使っていましたとか、やはりアプリで位置情報を保存していませんでしたとか、そういう誓約違反の方はどうですか。

#457
○田村国務大臣 これに関しましては、名前の公表でありますとか、これは誓約書の中に書いてありますので、名前の公表でありますとか、場合によっては停留、さらには、外国人の場合には、在留資格を取り消したり、退去していただくというようなこと。これは、誓約書の中でそういう御了解をいただいて、その上で守らなかったということでございますので、そういう対応をお願いいたしております。

#458
○山尾委員 そうすると、誓約書を提出して守らなかった人は名前が公表されたり停留されたりするんだけれども、誓約書を提出しなくて守らなかった人はこういうリスクはないという、このアンバランスについてはどうお考えですか。

#459
○田村国務大臣 誓約書を出していただければ、そのまま、公共交通機関は使えませんけれども、今、専用の列車をつくっていただいているような、そういう鉄道会社もございますが、御自宅に帰っていただいて、そこで、何か理由がなければそのまま御自宅にいていただかなきゃならない。そのときには、アプリで健康のいろいろな、観察といいますか、それもやりながら、一方で、GPSを使って自分の行動履歴みたいなものを記録をしていただくようにしております。そういうような中で対応いただく。
 一方で、誓約書を書いていただかなかった場合は、先ほど申し上げたように、その近くのホテルで二週間滞在をいただくというかなり行動的な制約をおかけをする。それを守らなかった場合は、それを拒否された場合は、これまた停留というような形で、即時強制のような形でホテル等々で二週間、行動の制約というような意味も含めて、感染防止という意味での対応をさせていただくということになります。

#460
○山尾委員 今まで誓約書を提出しなかった方は何人いましたか。

#461
○田村国務大臣 一月の十四日から二月の九日までで、十四日間、誓約書を提出していない方は四名でありまして、これは日本人の方です。海外の方は誓約書を提出いただかないとビザの発給ができませんので、そういう意味では日本の方が出されないということでありましょう。
 なお、その後、そのままホテル等々で滞在をお願いをいたしましたら、その要請には応じていただいたということであります。四名ともです。

#462
○山尾委員 四名ということで、私、提出しなかった人を全然責めるつもりはないんです。法的義務がないので、法的義務がないことに対して御自身で、自分の意思で防疫措置をやる、だけれども国に誓ういわれはないということで提出しないということだって、別に、一つの健全な考え方だと思います。
 その上で、四名、そういう提出しない方がいらして、その四名全ての方が空港近くのホテルでの待機要請には応じていただいたということでありました。
 これなんですけれども、もしその方が要請に応じなかった場合は、これは停留までできるんですか。
 停留までできるというお話でしたよね。私、これはやはりちょっと変だと思うんですね。応じる義務のない誓約書に応じろということを、結局、応じなければホテルに行ってください、それに応じなければ強制的にホテルで待機いただきます、こういうことをもって誓約を事実上強制していくということは、本当に私、好ましくないというふうに思うんです。
 一つ、こういう例がありますけれども、私の聞いた話ですね、日本の方です。
 とにかく空港では誓約書を提出してほしいと言われると。でも、その方は、やはり自分で必要な防疫措置は取るけれども、何か誓約させられるいわれはないと。そこで、この誓約書に幾つか項目がありますよね、アプリをインストールしてください、公共交通機関を不使用にしてください。幾つかのものについては項目を選んでバツを書いて、名前を書いて誓約書を提出したと。その方はホテルなんか入っていませんよ。そのまま御自宅に帰られました。
 そう考えていくと、やはり現場で、とにかく誓約書を取らなきゃならない、誓約書の提出ということが一番の目的になってしまっていて、その提出項目にバツがあって、これは自分としては国に対して誓うつもりはありませんとなっても、提出したからオーケーということになっている。やはり、余りいいことじゃないと思うんですね。
 こういう場面では、公共交通機関の不使用やアプリのインストールやあるいは十四日間の待機、これをちゃんと正面から法的に義務づけた方がいいんじゃないですか。なぜそれはされないんですか。

#463
○田村国務大臣 先ほどの滞在といいますか、ホテルでの滞在も含めて、今、要請という形なんですよね。これは今まで法的根拠がなかった。しかし、防疫上といいますか、感染防止の意味からすると、その後、停留、それは感染拡大を防止するためということでこういう対応ができたわけでありますが、要請自体に何ら法的根拠はなかったんですが、今般、法改正で、十四条の三で、当該感染症の感染の防止に必要な報告又は協力を求めることというのがございます。これで、言うなればおそれのある方ということで、例えばこの誓約書に関しても協力を求めるというようなことでは、今般は、法的根拠といいますか、協力要請の中において読み込めるものというふうに認識いたしております。

#464
○山尾委員 なぜ法的に義務づけないのかという問いには正面から答えていないように思うんですけれども。
 やはり、陰性証明を持って日本に来た、そして入国時検査でも陰性であった、だけれども誓約書を提出しないということを感染のおそれがあるというふうに読むのは、ちょっとやはり法理上かなり拡大に過ぎるというふうに思いますし、そういう無理な解釈で停留まで持っていくよりは、やはりきちっと法的な義務づけをやった方がいいと思います。私たち、以前からそういう主張をしてきましたので、法の支配の観点からも、そこをもう一度検討していただきたいというふうに思います。
 次に、補償の話をしたいんですけれども。今こうやって水際対策が不十分じゃないかという話の後に、補償、こちらも相当不十分ではないかという話です。
 ここからは西村大臣に伺いますけれども、今、コロナの感染拡大防止ということで、緊急事態宣言下、この地域には一律に飲食店に時短要請がかかっております。西村大臣は、政策的な経済支援は頑張るけれども補償は不要だという立場に立たれています。ただ、こうした時短要請がかかっているお店にも、本当にしっかり三密防止をしているお店もあれば、それをしていない、できないお店もあるわけですね。
 私は、少なくとも個別に、憲法二十九条三項で補償を要するケースが出てくるのではないかと思うんですけれども、大臣はいかがですか。今対象となっている飲食店の中に個別に補償が必要となってくるケースがあり得るという考えか、これはないのだという考えか、どちらですか。

#465
○西村国務大臣 お答え申し上げます。
 この法制定時からの議論、そして今回改正に当たりまして法制局との議論、憲法についても、その関係を慎重に、そして丁寧に議論を重ねてきました。その上で、今回の新しい改正法においては補償という考え方は取らないということにしております。
 他方、御指摘のように、支援をしっかりと行うという旨も規定もさせていただいておりますので、これまで、月額最大百八十万円も含めて、あるいは雇調金も、雇用調整助成金も、お一人最大三十三万円まで、これは人数に応じてです、こういったこと、したがって、規模にも配慮しながら支援を行ってきているというふうに考えておりますので、その意味で、私どもは、これで応じていただけるよう支援を行っているという考え方でございます。

#466
○山尾委員 補償という考え方を取らないと、また繰り返しおっしゃったんですけれども。
 補償不要論の根拠として、大臣自身が二月一日の内閣委員会でも使っているのが、この河川付近地制限令判決というやつなんですね、大臣も御自身でおっしゃっていますけれども。これは、昭和三十二年、宮城県の名取川というところの近くで砂利を取る事業をやっていた人がいて、お金を払って土地を借りる、お金を払って人を雇う、で、砂利を取るお仕事をしていた、なりわいにしていた。いろいろ投資してこの事業を始めたら、二年後、昭和三十四年、突然、これからはその場所で砂利を取るには知事の許可が必要ですという話になったわけです。で、許可を申請したら却下された。で、事業を続けたんですね、その方は。そうしたら罰金を科されたという事案です。でも、これってむしろ行政から補償されるべきなんじゃなかったのという、こういう事案なんですね。
 確かにこれは、コロナ禍の飲食店と重なるから、私、参考になる判例だと思うんです。前々からテナントとして入って、お金を払って、賃金を払って従業員を雇って、その場所で営業して、突然、国民の命を守るために時短にしてくれと頼まれた。これってやはり補償が要る場面があるんじゃないのという。
 西村大臣、この判例をどうして参考にしたのかということと、ほかに参考にされた判例があるならそれを教えていただきたいんですけれども、いかがですか。

#467
○西村国務大臣 この河川付近地制限令ですね、非常に古い法律で、片仮名で書かれておりますけれども、ポイントだけ簡潔に申し上げると、一条、二条、三条、五条、これは直接的に土地の制限、そこの土地が除去されるとか、そこに船が通る運河みたいなものを引くとか、そこに標柱、標識みたいなものを立てるとか、何か直接的に制限をかけられた場合には、これは補償の措置があります。
 他方、この判例の対象となった土地の利用に関わる、工作物を建てたりするときに知事の許可を行うことについて争われているんですけれども、これについては補償の規定がありません。この判例のとおり、財産権に内在するものである、特別の犠牲を強いるものではないと、簡潔に申し上げればですね。ということで、補償の規定がありません。
 ということで、法制定当時の議論も私ども見ましたけれども、まさに財産権に内在する制約であるということで、繰り返しになりますが、慎重な議論を重ねた上で、今回、補償という規定は置いておりません。
 ただ、このときの判例でも、御指摘のように、直接、憲法二十九条第三項を根拠として補償請求をする余地が全くないわけではないという趣旨も判示されております。
 これに照らせば、補償請求については、通常、それぞれの個別法において具体的規定があって、それに基づいて行うわけでありますけれども、今回のように、法令上、補償規定を、私どもそういう考え方は取っておりませんので、欠く場合であっても、この憲法二十九条三項を直接根拠として補償請求をすることができるというふうに解されているものというふうに承知をしております。

#468
○山尾委員 だから、そうだとすると、今回、法令としては、面で網をかけた上で、補償を全体的に置いていないわけですけれども、実は、やはり、三密回避をして本来的には内在的危険がなかったというようなお店については、実際は内在的制約を超えた規制ですから、ここの部分は個別に損失補償が必要となる場面があるんじゃないのという話をしているんですね。
 だから、今、西村大臣おっしゃっていただいたとおり、この判例というのは、法令そのものは補償を置かなくても違憲じゃないよと言っているんです。ただ、今回この砂利業者さんはやはり相当の投資をして事業を営んできて、こういう場面においては個別に損失補償を請求できるから、この法令自体は合憲ですよと言っている判例なんですね。
 そうだとすると、今回のこの飲食店への営業規制ですけれども、実際、相当の投資をしてきて、やはりちゃんとそういった内在的危険がないような形で営業を続けているというところの損失は補償する必要が出てくるんじゃないですか。むしろ、それを裏づける判例なんじゃないですかというのが私の指摘なんですね。
 じゃ、もう一つ。こういった警察目的、命や健康を守るための規制の損失補償の話をしましょう。
 消防法二十九条というのがあります。消防法二十九条というのは、火災が発生したときにどういうことができて、どういう場合に補償が必要かというやつです。二十九条一項では、火災が発生した建物そのもの、これは壊すことができるし補償は要らないんです。二項、近くで延焼の危険がある建物、これも壊すことができて補償は要らないんです。三項、これなんですね。一項、二項以外の建物であっても、つまり、その建物自体は燃えていないし燃える危険もないんだけれども、やはり周りの状況から考えて、火を消し止めるため、命を救うために壊さざるを得ないようなもの、これについては、壊すことは合法だけれども補償が必要となっているんです。
 何でこの三項だけ補償が必要かというと、要するに、放置しても火災は発生しないはずのものであるから、その所有者としては、自分と全然関係ない消防目的のために財産について損失を受けることになる、これに対して補償を行うことは憲法二十九条三項の趣旨に沿うものであるという話なんですね。
 この消防法二十九条、同じく国民の命と安全を守るための消極規制でありながら、やはり補償が必要な場面があると。火災のときと同じように、こういったコロナ禍で、緊急事態で、ちゃんと三密回避ができているお店とできていないお店、これを個別により分けて網を区分することは難しいから、百歩譲って、面としてと、よく大臣も言いますよね、規制をすること自体は合法かもしれない。だけれども、実際はちゃんとそういった危険を除去する努力をしていた、こういうお店には、この消防法の趣旨を照らし合わせても、個別に損失補償が必要な場面が出てくるんじゃありませんか。

#469
○西村国務大臣 この消防法の規定も、私ども、十分に検討させていただきました。
 おっしゃったように、直接関係ない、そもそも内在していないことから、公共の福祉のために用いられた場合には補償が必要だということであります。
 今回の飲食店、今回は飲食店ですけれども、それ以外の場合も、幾つかの業態が書かれておりますけれども、まさに、何点か、これは法制局とも議論をさせていただいて、三点申し上げるとすれば、一つは、一定の広がりのある地域を対象として、その感染が広がっている地域を対象として、幅広く実施される。個別的に、特定の方に特別の犠牲を強いるものではない。一般的であり、まさに特定の者に特別の犠牲を課すものとは言えないということが一つ。
 もう一つは、その制約の程度も、社会生活において一般的に要求されている受忍の限度を超えるほど本質的な制約とは言えないと考えていること。
 それから、コロナの感染力とか重症化、特に高齢者の方が重症化する、こういった方から感染拡大の起点となり得る、現になっているということは分科会からも説明をされているわけでありますけれども、規制の対象そのものが元々その危険性のようなものを内在しているものであること等から、法制定時も併せてそういう整理がなされています。
 今回、先ほどの河川付近地制限令も、あの四条の規定は、補償はないけれども罰則がかけられています。そうしたことも参考にしながら、私ども、こういう法改正をお願いしたところであります。
 あわせて、今回は支援を講じるということを明記をしておりますので、先ほど申し上げたような、もちろん、規模が大きいところはこれでは不十分だという声はよく承知をしておりますし、大変な思いがあると思いますけれども、かなりの部分をカバーできる。月額最大百八十万円、東京都中心部でも、家賃八十万、九十万、平均的に取れば、駅前でもそのぐらいで、平均的な飲食店がカバーできる。従業員の方は、従業員の数に応じて雇調金で支援ができる。そういったことを含めて、私ども、更に言えば、大企業は大企業の責任があるし、また経営体力もあるというようなことも勘案して、このような対応をしているところでございます。

#470
○山尾委員 今、消防法との関係でどう整合しているのかという説明はなかったんですけれども、その起点となり、一定の広がりが必要だというのは、私もそういう面はあると思うんです。だからこそ、その広がりの中で、もしかしたら、やはり本来、後に損失補償が必要となる飲食店というのは結構あるんじゃないですか、こういう質問をしているんですね。
 ちょっと時間の関係で一点だけ言うと、あと、制約の程度が、受忍限度を超える本質的制約ではないというのは、これは私、幾ら何でも違うと思いますよ。これだけの長い期間、しかも、今後また蔓延防止措置になるかもしれない、また緊急事態が来るかもしれない。これだけ先の見えない期間、飲食店の方、ほかの方々もですけれども、これで時短営業になって、特に夜間営業がメインのお店にとっては、これは受忍し難い本質的な制約を相当長い期間かけられているわけです。
 だから、個別に違いますよ。それが本質的制約にならないお店もあるかもしれない。でも、これまでやってきた営業形態や自分の営業内容によっては、本当にもうこれは受忍できない制約になっているというお店もありますよ。だから、一律に、全部補償が不要だ、経済的支援で足りるんだということにはならないんじゃないですか。
 これは訴訟になると思います。憲法上、二十九条三項、例えば直接請求で、これは可能ですからね。でも、そうやって、今苦しんでいる人たちに、まあ、後は訴訟をやってくれというのは余りにもひどいから、そして、なかなか日本の裁判所は憲法訴訟で認めないですからね。だったら、やはり事業規模に応じた補償ということを一定程度法的にちゃんと担保をして、そして、さすがに完全補償説を取れとは言いませんよ、これだけ幅広い中で。でも、やはり、財源の中で可能な範囲も考慮しながら相当補償をやったらいいんじゃないですかということを言っています。
 あわせて、経済支援ということを言っていますけれども、そろそろ改めて、私たち国民民主党の言っているあの日本版PPPということも検討していただきたいんですね。これは西村大臣ですかね、やはり。
 アメリカでも、もう始まっています。二・五か月分の人件費を融資をして、六〇%以上そういった人件費に使うことによってその支払いが免除されるということで、雇用継続のインセンティブを強力に与えて経済的支援をするということを考えていただけませんか。

#471
○西村国務大臣 まず、PPPですね。
 アメリカのPPPにつきましては、私どもも研究を重ねてきています。幾つかの問題点も指摘をされておりまして、これは一つには、不正受給が、ちょっと今手元に資料がないんですけれども、日本円に直して約四千億円以上、不正受給もあったということも報告をされています。それから、実際に、もらう前に解雇して、そして、雇用維持が条件になっていますから、その後、雇用は守ったという格好をしていますけれども、実際には雇用維持にどこまで役立ったかということもあります。
 それから、私どもは、雇用調整助成金がありますので、それとの調整もしなければなりません。また、ちょっとまだ更に調べているところであります、研究を重ねているところでありますけれども、当時、春にも御議論、様々、与党からもありましたし、野党の皆さんからも御議論をいただいたときには、中小公庫を使うという議論もしたんですけれども、中小公庫は当時もう目いっぱい、人手がない中で、無利子無担保の融資で目いっぱいで、とてもそれはできないということもありました。
 いずれにしましても、様々な課題はありますが、アメリカの仕組みとかドイツの仕組みとかも含めて研究をして、そして附帯決議で、事業への影響の度合いも勘案して、公平性や、ちょっと今正確な文言はあれですけれども、支援の迅速性というようなものも配慮しながら検討を進めるということで附帯決議もいただいておりますので、アメリカの仕組み、あるいはドイツの仕組みとか、引き続き研究をして、検討は重ねていきたいというふうに考えております。

#472
○山尾委員 私たち国民民主党も、今もう具体的な法案作りに入っていますし、新しい制度ですから課題もあるでしょう。でも、そういう課題をどうやって乗り越えるかということは、お互いそれこそ協力しながら、この仕組みを日本でもいい形でスタートできればなというふうに思っていますので、よろしくお願いをいたします。
 もう一つ。これも西村大臣なんですけれども、昨日閣議決定されました、蔓延防止措置の中で政令事項とされていた、どういう措置が取られるのと。そして、この措置に違反したお店なんかには罰則がかかるわけですけれども、ちょっと私、やはり本当に、政令で、罰則を受ける行動がリスト化されて増えていくというこの特措法の作りは大変問題だなというふうに思いました。従業員に対して検査を勧めなさいとか、入場者にマスク着用の措置を周知し、マスクを正当な理由なく着けていない人には入場禁止をしなさい、こういうことって、全然国会で議論していないですよね。
 マスク入場禁止を罰則で担保するのかどうかって、各国ではやはり国会で大変な議論になっている論点ですよね。こういう、本当は法律で定めるべきであり、きちっと国会で議論すべき論点が、政令追加でどんどんどんどん罰則事項としてメニューにリストアップされてくる。だから私たちはこの特措法は大変問題だと言ってきたわけですけれども。
 これ、法律による行政に反しませんか、西村大臣。

#473
○西村国務大臣 まず、法律上、営業時間の変更を例示として挙げて、私、国会の答弁でも、それ以上に私権の制約を伴うものは考えておりませんということを申し上げて、ここに列挙していただいたような措置が書いてあります。
 これは、例えば、発熱がある人の入場禁止とか、マスク着用をしていない人の入場禁止とか、その人に罰則がかかるわけではなくて、そういったことをしっかりとお店でそれはやってくださいということをお願いをし、これは感染対策として当然必要なことと考えていますので、こういったことをやっていただいて、その上で応じていただけない場合に命令、罰則と行くわけですが、何か直ちにそれで罰則ということで過料がかかるわけではなくて、要請して応じていただけない場合に、文書で丁寧に、感染上の理由なども含めて、こういったことをお願いしますということを文書で出し、そして、命令を出す際も、命令も文書でしっかりやり、事業者の理解も得ながら進めていく。
 そうした手順もしっかりとお示しをしながら、これは国会でも答弁しておりますので、そういった丁寧な運用をする中で、そして、その際も、都道府県知事は専門家の意見も聞きながらやることになっておりますので、かなり何重にも丁寧な手続を取った上で、そして、どうしてもという場合に、知事は裁判所に過料の手続、通知をしてということになり、その先はよく御存じのとおりだと思います。
 いずれにしましても、丁寧な運用に心がけていきたいというふうに考えております。

#474
○山尾委員 直ちに過料になったら、これは大問題なんです。そうじゃないということは分かっていますけれども、これはやはり、罰則で担保される事項がどんどん政令で追加されていくというのは、本当によくないやり方だと思いますよ。
 その上で、今、この蔓延防止措置ですけれども、自民党の国対委員長の方から、蔓延防止措置に移行する場合に、この国会報告は、内閣委員会の理事懇、そして議事録のない、そういう報告で済ませるというような話も出ていますが、仮にそういうやり方だとして、西村大臣、これは法的には問題ありませんか。

#475
○西村国務大臣 まず、法律上は、国会への報告ということは、この蔓延防止等重点措置は明記をしておりません。緊急事態宣言措置とは異なります。
 他方、附帯決議で国会に速やかに報告をすることという趣旨が書かれておりますので、私はそれを尊重して対応していきたいというふうに考えておりますので、国会で与野党で御議論いただいて、決められたことをしっかりと対応したいというふうに考えております。

#476
○山尾委員 まあ、法的には、法文に書いていませんから、結局そういうことですよね、附帯決議ですから。
 本当に、こんな罰則がどんどん追加されるような措置について、そんな、国民に見せない、内閣委員会の理事懇で報告を済ませるなんて、とんでもないことだと思います。
 そもそも、自民党のあの改憲草案の緊急事態条項ですら、百日ごとに国会承認が必要で、なければ無効だと言っていたんですよ。でも、それよりひどい状態の法律になっているわけですね。あの自民党の改憲草案もちょっと、政令委任の幅が広過ぎてよくないと思いますけれども。
 こういう特措法だということを、ちょっと、やはり時間がないので議論ができないし、全然、議員も社会もなかなか共通認識ができていないんですけれども、警鐘を鳴らしたいというふうに思います。
 ちょっと、あと一分、もう終わりましたかね。一個いいですか、一つ。

#477
○金田委員長 あと一分。

#478
○山尾委員 ありがとうございます。
 ということで、ちょっと、日本版のDBSの話、最後に文科大臣にさせてください、厚労大臣も関係する。
 私、一つだけ言います。やはり、保育園や幼稚園や学校で、性犯罪者が子供と接する職業に就けるというのは大変問題だと思います。
 提案としては、やはり、そういった国家資格は欠格事由を厳しくするべきだと。具体的には、懲役や禁錮になった人は十年、そして罰金の人は五年、刑の効力がある時間は、これはそういった職業に就けないということをきちっと欠格事由に位置づけるべきだということを本当に思いますが、この点、いかがですか。

#479
○萩生田国務大臣 教員については、欠格事項十年はもう既に採用されているんですね。
 多分、先生と私は同じ思いだと思うんですけれども、子供たちに接する、こういったわいせつ事案、懸念のある人たちについては、何らかの形で再発を防止するために教壇に立たせたくない、そのための法律を作りたくてこの間取組をしてきたんですけれども、最も分かりやすく言えば、わいせつ行為をしようと思った末にあやめてしまった、殺人を犯してしまった人でさえ、現行では一定期間を置けばまた教壇に立てるというルールがある以上、わいせつ行為だけを取り出して教壇に立たせぬことができなかったというのが今の現状です。
 したがって、少し幅を広げて、今お話がありましたように、教員だけの問題じゃなくて、教員を諦めたとしても、例えばスイミングクラブのインストラクターだとか塾の先生だとか、児童相談所で事件を再発している人もいますので、これは、文科省だけじゃなくて、厚労省や他の省庁とも横断的に、子供たちを守るというセーフティーネットを広く張っていくことを改めて検討を加えていきたいと思いますので、またいろいろお知恵をかしていただきたいと思っているところでございます。

#480
○金田委員長 時間が参りました。

#481
○山尾委員 これは要件をそろえることが大事です。保育士になれない人が先生になるとか、逆もまたしかりということはあってはいけないので、是非ここは共に検討を進めていきたいですし、外務大臣、ちょっと別件で御答弁をしていただきました。後ほどまた外務委員会で、ウイグルの人権問題を含めて、マグニツキー法のことも議論させていただきたいと思います。ちょっと時間のせいで、申し訳ありませんでした。
 ありがとうございました。

#482
○金田委員長 これにて山尾君の質疑は終了いたしました。
 次回は、来る十二日午前九時から委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。
    午後五時七分散会
ソース: 国立国会図書館
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