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2021/02/03 第204回国会 参議院 第204回国会 参議院 内閣委員会 第2号 令和3年2月3日
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2021/02/03 第204回国会 参議院

第204回国会 参議院 内閣委員会 第2号 令和3年2月3日

#1
令和三年二月三日(水曜日)
   午後二時開会
    ─────────────
   委員の異動
 二月二日
    辞任         補欠選任
     今井絵理子君     宮島 喜文君
     山添  拓君     市田 忠義君
 二月三日
    辞任         補欠選任
     宮島 喜文君     進藤金日子君
     塩田 博昭君     石川 博崇君
     伊藤  岳君     田村 智子君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         森屋  宏君
    理 事
                酒井 庸行君
                徳茂 雅之君
                木戸口英司君
                平木 大作君
                矢田わか子君
    委 員
                大家 敏志君
                古賀友一郎君
                進藤金日子君
                高野光二郎君
                山田 太郎君
                山谷えり子君
                和田 政宗君
                小沼  巧君
                塩村あやか君
                杉尾 秀哉君
                石川 博崇君
                柴田  巧君
                高木かおり君
                市田 忠義君
                田村 智子君
   衆議院議員
       修正案提出者   松本 剛明君
       修正案提出者   今井 雅人君
       修正案提出者   足立 康史君
   国務大臣
       国務大臣     西村 康稔君
   副大臣
       内閣府副大臣   藤井比早之君
       厚生労働副大臣
       内閣府副大臣   山本 博司君
   大臣政務官
       厚生労働大臣政
       務官       こやり隆史君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        宮崎 一徳君
   政府参考人
       内閣官房内閣審
       議官       梶尾 雅宏君
       内閣官房内閣審
       議官       奈尾 基弘君
       内閣官房内閣参
       事官       安中  健君
       厚生労働省大臣
       官房総括審議官  井内 雅明君
       厚生労働省大臣
       官房審議官    小林 洋子君
       厚生労働省大臣
       官房審議官    志村 幸久君
       厚生労働省大臣
       官房審議官    富田  望君
       厚生労働省健康
       局長       正林 督章君
       厚生労働省社会
       ・援護局障害保
       健福祉部長    赤澤 公省君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○新型インフルエンザ等対策特別措置法等の一部
 を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)
    ─────────────

#2
○委員長(森屋宏君) ただいまから内閣委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日、山添拓君及び今井絵理子さんが委員を辞任され、その補欠として市田忠義君及び宮島喜文君が選任をされました。
 また、本日、塩田博昭君、伊藤岳君及び宮島喜文君が委員を辞任され、その補欠として石川博崇君、田村智子さん及び進藤金日子君が選任をされました。
    ─────────────

#3
○委員長(森屋宏君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りをいたします。
 新型インフルエンザ等対策特別措置法等の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣官房内閣審議官梶尾雅宏君外八名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

#4
○委員長(森屋宏君) 御異議ないと認め、さよう決定をいたします。
    ─────────────

#5
○委員長(森屋宏君) 新型インフルエンザ等対策特別措置法等の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。

#6
○古賀友一郎君 自由民主党の古賀友一郎でございます。
 緊急事態宣言が十都府県で来月七日まで延長されることとなりました。感染者数は減少傾向にあるとはいえ、変異株も発生している中でありますから、今回の特措法改正がその効果を発揮することを期待いたしたいと思います。
 早速質問に入りますけれども、まず、時短要請等に応じない場合の罰則の適用についてであります。
 今回の法案では、要請を受けた事業者が正当な理由なく応じないときは命令、罰則ということになっておりますけれども、その正当な理由について、西村大臣はこれまでの質疑の中で、要請に応じることが極めて困難な客観的事情がある場合であるとして、当該飲食店が休業したら地域住民の生活が維持できないような場合という例を挙げて、限定的に考えていかねばならないと、このように御答弁されておられます。確かに、一部に抜け駆けのようなことが可能になると不公平感を生んで対策に綻びが生じるわけでありますから、極力例外を認めないという考えも十分理解できます。
 しかし、そうはいっても、あえて守らない、守れない事業者も出てこようと思います。典型的には、要請を受け入れると倒産、廃業に追い込まれるとか、従業員の雇用を守れなくなるといったような事情でありますが、そうした個々の経営上の事情は正当な理由に当たらないと解釈されています。
 もちろん、そうした事情も程度の差はありましょうけれども、本当に深刻な事情を抱える事業者に対して正当な理由がないからといって罰則まで掛けて強制するのは、私は、今の支援制度の下では酷な事例が出てくると思います。
 幸い、今回の法案では、都道府県知事が専門家の意見も聞いた上で、まん延防止対策上特に必要があると認めるときに限って命令することとされていますから、事業者自身の経営上の事情で正当な理由なく要請に応じない場合であっても、そのような特に必要な場合でなければ、命令もされず、罰則も適用されないという、そういう理解でよいか、お伺いしたいと思います。

#7
○国務大臣(西村康稔君) お答え申し上げます。
 まさに正当な理由に当たるかどうかですね、これについては、今回の時短要請は財産権に内在する制約として受忍すべきものであるという整理を、これ私ども、私権の制約に関わるものですから、慎重に議論を進めてまいりました。また、法制局ともかなり議論をして、罰則を科すこととの関係も含めて整理をさせていただいたところであります。
 その上で限定的に解釈すべきという判断をしているところでありますが、さらに、今回、改正案におきまして、御指摘のように、影響を受けた事業者を支援するために必要な措置を講ずる義務、これを明記をしているところでありますし、また、専門家の意見を聞いて特に必要があるか否かを精査する仕組みを取り入れたところであります。
 支援策については、これまでも議論がありましたとおり、様々な形で、協力金であるとか雇調金であるとか、あるいは、昨年でいえば持続化給付金とか家賃の支援とかこういったことも行ってきたわけでありますけれども、いずれにしましても、影響を受けた事業者に必要な支援をしっかりと行っていきたいと考えております。
 その上で、御指摘のように、知事の命令をするに際しても、特に必要があると認めるときに行われるものでありますし、御指摘のように専門家の意見を聞いて行うということであります。
 さらには、手続をしっかりと踏んでいただいて、事業者の皆さんに理解をしていただきながら進めるということが大事だと考えております。要請に応じていただけない場合、文書によってしっかりとお示しをするといったことも含めて、私権の制約につながるものでありますから、丁寧な運用となるように、そうしたことも含めて都道府県にもお示しをしていきたいというふうに考えております。

#8
○古賀友一郎君 ありがとうございました。
 一言で言えば、正当な理由がないからといって直ちに罰則ということにはならないということは、まあそうだと思うんです。だから、今おっしゃったように、丁寧な運用、これをお願いしたいと思いますし、その必要以上の不安を高めないような、そういう周知もお願いをいたしたいと思います。
 先ほど、私、少なくとも今の支援制度の下では酷だというふうに申し上げました。もし、今回の新型コロナが致死率の非常に高い感染症であって、次々に人が亡くなっていくようなものであれば、事業者の事情や支援措置の程度いかんにかかわらず、強い強制力を持って規制することもやむを得ないと思いますけれども、そこまでではない今回のケースにおいて罰則という強い強制力で制限するのであれば、たとえ内在的制約であるとして法的には問題なくても、政策上、公平性や実効性の観点から的確な経済的支援措置が必要というふうに考えます。逆に言えば、的確な措置を講じることができれば、制限を一律に強制することもできるんだと思うんです。
 その点については、政府におかれても、先ほど大臣もおっしゃったように、協力金や無利子無担保融資を拡充するなど、努力されていることは十分承知しておりますけれども、事業者の事業規模は、また経営状態は千差万別でありますから、一律の給付金ではどうしても過不足が生じてしまいます。足りない事業者においては廃業や雇用へのしわ寄せが懸念されますし、足りていればよいかといえば、過剰に給付された分は本来ほかの対策に回すべき貴重な財源でありますから、それはそれで問題であります。また、無利子無担保融資につきましても、返済猶予はありますけれども、基本的に減免されるものではありませんから、返せる当てのない借金などできないという事業者も多かろうと思います。
 そうした中、与野党間で、時短要請に応じた事業者への事業規模に応じた支援の在り方について、支援が効果的なものとなるよう取り組むことが合意されまして、政府もその合意を踏まえて対応していくこととなったわけであります。
 そこで、今日は改めて、その趣旨に合う新たな支援策を提案をしたいと思います。それは、事後査定融資制度という、返済条件を事後に決める融資制度であります。
 具体的に申し上げますと、まず、希望する事業者に必要な資金の額を申請していただきます。その事業者には、正規、非正規を問わず解雇、雇い止めしないことを条件とする一方、返済できないほどの借金は背負わせないことを約束をした上で、ほぼ無審査で申請額を融資します。
 ほぼ無審査と言ったのは、できるだけ迅速に資金供給する一方で、借り逃げするような悪質な者を排除する必要がありますので、最低限、顔の見える、実体のある事業者であるということの確認だけは行うという、そういう意味です。この点は、地銀、信金や商工会議所、商工会といった日頃から顔の見える関係を築いている金融機関や団体の協力が得られればよりスムーズになるのではないかと思います。
 また、金利については、無利子にしてしまいますと必要以上に借りようとするモラルハザードが生じますから、有利子といたします。
 そして、具体的に貸した分のうちどれだけを返済してもらうかについては、感染症が収束して経済活動を取り戻すことができた段階で、改めて当該事業者の収益力など経営体力を審査の上、無理なく返済できるように決めます。当初に返せないほどの借金は背負わせないと、そういうことを約束しているわけでありますから、全額を返済してもらう事業者もいれば、一部だけの返済にとどまる事業者もあるし、逆に全く返済を求めない事業者も出てくることになります。最後に、返済を求めない分の穴埋めは公費で補填をすると、こういったプランであります。
 この提案は、簡易、迅速に過不足なく必要な資金を融通することによって、公平感を担保しつつ、事業者の皆さんに雇用を守りつつ安心して対策に協力してもらうとともに、危機的な我が国の財政状況も勘案した上で、補償制度に代わり得る支援策として、実は既に昨年の三月に参議院自民党の提言として政府に申し入れたものであります。そして、私自身も昨年三月十八日のまさにこの委員会で西村大臣に検討をお願いいたしましたので、大臣も御記憶のことと存じます。残念ながら、その後具体的な検討はなされなかったわけでありますけれども、事ここに至っては、今度こそ真剣に検討すべき状況になったと、こういうふうに思います。
 そこで、西村大臣のリーダーシップによって、経産省、金融庁、財務省など関係省庁の協力を得て、早急に検討チームをつくって具体的検討に入るべきと考えますが、いかがでしょうか。

#9
○国務大臣(西村康稔君) 昨年に続いて重ねてこうした御提案をいただき、様々な観点から研究を重ねられていること、改めて敬意を表したいと思います。
 その上で、私どもも、この支援策どうあるべきかということも含めて、悩みながら、考えながら取り組んできておりますけれども、今般、協力金、一店舗当たり百八十万、これはもう大企業も含めて、店舗ごとに百八十万、最大、月額ですね、協力金を出していただくということで、各県ともそういう対応をしてくれております。また、雇用調整助成金も一人当たり上限が三十三万、月額ですね、これを全額、大企業も含めて今回国が助成をするという仕組みもつくりました。したがって、ある意味で規模も配慮しながら支援策を行ってきているところでありますけれども、様々国会でも御指摘をいただいてきているところであります。
 他方で、大企業は大企業なりに体力があって、そして一店舗で何千万も売上げ上げている、そうした店舗にその何割かを、国民の税金でそこを支援をするのかという議論もあると思います。そうした公平性なども考えながら対応しなきゃいけない部分もあると思いますけれども。
 いずれにしましても、御指摘のような提案、私どもも御提案いただいてから、アメリカの仕組みとかドイツの仕組みとかいろいろ研究を重ねてきているところでありますけれども、アメリカのよく似た仕組みとしては中小企業向けのPPPという給与保護プログラムがあります。それから、御指摘いただいた点も含めてですけれども、我が国は先ほど申し上げた雇用調整助成金がありますので、雇用は一定程度これで休業手当が出る仕組みがありますので、これとの調整をどう考えていくのかとか、それから、アメリカのこの仕組みも、迅速にやったということもあるんだと思いますけど、不正受給もかなり報告されておりまして、日本円で四千億円以上の不正受給も、まあこれ、後からチェックするということでもちろんいいんですけれども、そういったこともあります。実際に雇用にどれだけ効果を持ったのかということもいろんな研究もなされております。
 今日改めて御指摘もいただいております。私ども海外の事例も研究はしてきているんですけれども、さらに、このアメリカのやり方とかあるいはドイツのやり方とか、諸外国のやり方をこの機会にしっかりと研究をして、今後の私どもの支援の在り方、参考にしていきたいというふうに考えているところであります。

#10
○古賀友一郎君 一年前の御答弁より進んだように受け止めさせていただきまして、前向きな姿勢というふうに受け止めさせていただきたいと思います。
 問題は、その研究も必要ですけれども、やっぱり政治的な意思というのが非常に重要だと思います。ですから、私あえて、西村大臣にリーダーシップを取っていただきたいと、このように申し上げました。
 元々、最初に、このコロナ対策やるときに事業継続と雇用の維持というのが最重要テーマであったはずなんです。確かに、大企業の話ありましたけれども、大企業も自ら生き残るために雇用にしわ寄せしていくということは十分考えられる状況でありますから、そういったことを含めて、大も小も全てですね、やっぱりそういった対策をどうするかということを考えなきゃいけない。
 そして、少し補足させていただきますけれども、この問題というのはやっぱりボトルネックになっているんですね。いろんな対策を徹底していく上でのボトルネックです、この経済の問題は。
 この有事の際の支援策というのは、特に安心、公平かつ分かりやすい制度でなければなりません。これまでのその政府の支援策というのは、先ほど来おっしゃっておりますように、無利子無担保融資、雇用調整助成金、持続化給付金、家賃支援給付金、税や社会保険料の減免、猶予というように、まさに縦割りの権化のような形で、それぞれに申請、審査、手続が行われてきているわけでありますが、この支援策はあらゆる事業資金の需要にワンストップで応えることができる、そういうメリットがあります。
 また、今回、飲食店以外にも一定の取引事業者を支援することとしていますけれども、経済は緊急事態宣言発令地域の内外を問わずに複雑に絡み合っておりますから、公平感のある線引きは、これは容易ではありません。しかも、このコロナ禍で経営苦境に陥っているのは、飲食関係以外にも、旅行観光業界、スポーツ、文化、イベント、娯楽関係のほかに、医療機関もそうでありますし、大変多方面にわたっておりますが、この支援策はそれらについても公平かつ網羅的に対応することができる、そういったものであります。
 この融資と助成、言わば自助と公助を組み合わせた支援策は有事の際のオールマイティーなセーフティーネットでございまして、まさに縦割りの打破を目指す菅政権において取り組むべき課題だと、こう思いますので、是非リーダーシップを発揮されて、よろしくお願いをいたしたいと思います。
 次に参りたいと思いますが、現状のもう一つのボトルネックは法的な問題であります。
 我が国の感染症対策は諸外国と比べても私権の制限に対して非常に慎重でありまして、今回も感染が拡大してしまってから規制に乗り出したということになります。もちろん規制の濫用はいけませんけれども、そうかといって、慎重に過ぎると感染を拡大させてしまい、かえってより多くの人の人権を損なうことになってしまいます。
 昨年三月の予算委員会で、尾身茂会長は、感染拡大局面ではやややり過ぎぐらいの対策を打つのが感染症対策の原則だとおっしゃいました。感染症対策では、タイミングを間違えずに強い規制を行うことも必要です。
 私権の制限は必要最小限ということで、政府の答弁でよく持ち出される特措法第五条も、あくまで新型インフルエンザ等対策を実施するため、すなわち、国民の生命及び健康を保護し、並びに国民生活及び国民経済に及ぼす影響が最小となるようにするという目的がまずあった上でのことでありまして、たとえ強い私権の制限でありましても、トータルの国民的損失を最小化するためであれば許容される場合もあるわけでありますから、必要最小限のうち最小限の方だけじゃなくて、必要性の方にももう少し意を用いていただければと、こういうふうにお願いをしておきたいと思います。
 ただ、そうはいっても、一般論ではそうだとしても、個別の具体的な制限が憲法に照らして許されるのかということは、これはまた別問題だということも承知しておりますので、そこで、この新型コロナの第三波が収束した後にでも、例えば営業停止、外出制限、エリアを越えた移動制限といった、こういった感染症対策上論点となる私権の制限について憲法上どこまで可能かの整理を是非行っていただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。

#11
○国務大臣(西村康稔君) まさにこの感染症を抑えていくために何をやればいいのかということを、これは専門家の皆さんとも毎日のように議論してきておりますし、この特措法に基づいてどういった仕組みをつくるのがいいのか、もうこれは昨年の就任以来、特に緊急事態宣言を発出して以来ですね、日々考えてきたところであります。
 そうした中で、御指摘のように、私権の制約ということにつながる措置が多いわけでありますので、この法律の第五条に基本的人権の尊重というのがあり、必要最小限ということが書かれております。分科会で様々議論させていただいたときも、やはりこの五条を守ったその上で、法律改正、強制力持つことについては御理解をいただき、おおむね御理解いただきましたけれども、その中でも五条はしっかり守ってくれという御意見がございました。
 そうした専門家の皆さんの御意見も踏まえながら、これ法律家も入って議論させていただいた上で、今回、私どもとして最善と思われる案を、思う案を提出させていただき、そして与野党の協議で衆議院で修正がなされて、今御審議いただいているところであります。
 御指摘のような営業停止あるいは外出制限などですね、諸外国見てみれば、マスクをしていないことに罰金であったり、あるいは外出をしたことによって罰金であったり、世界で本当に我々が参考にしてきた民主国家でもそういったことが行われています。日本国の憲法の中で一体どこまでできるのか、これは私も問題意識としては持っている、共通の問題意識を持っているところでありますが、実際にはこの私権の制約につながるということで慎重に判断をしていかなきゃいけないんだろうと思いますが、改めて、将来、今回はこの措置で、今回の改正で更に実効性を上げて抑え込んでいけるということで、私自身、去年からの一年の経験でそういうふうに思っておりますけれども、しかし、もっと感染力の強い、あるいは毒性の強い感染症が出てくるかもしれません。そのときにどう対応したらいいのかということも含めて、将来の課題として、諸外国のそういった法体系も含めて、是非このことも研究をしていければというふうに考えているところであります。

#12
○古賀友一郎君 特措法五条を守るのはいいんです。でも、その特措法五条がどう規定しているかをやっぱりよく読む必要があるんだと、こういうふうに思うわけであります。
 将来的課題とおっしゃいましたけれども、そんな遠くの将来ではないはずであります。感染症対策の基本は、早く、強く、短くということであります。国民の生命、健康、生活と経済、医療や保健所の逼迫、さらには財政負担の問題に至るまで、全てを解決する最良の方策は、エッセンシャルサービス以外の社会経済活動を一旦止めて、できるだけ短期間で収束させることであります。今回のように無症状でも感染が広がる場合は特にそうであります。そのためには、状況次第で強い制限はやむを得ないこともありますし、それに協力していただくための経済的支援も的確でなければなりません。
 感染症対策の原則にのっとった対策の強化を重ねてよろしくお願い申し上げまして、私の質問を終わります。ありがとうございました。

#13
○塩村あやか君 立憲民主・社民の塩村あやかでございます。
 西村大臣に今日はいろいろお伺いをしたいと思っています。多くの人が、西村大臣は国民の方を向いてくれているのか、今日は楽しみに見てくれておりますので、是非よろしくお願いをいたします。
 そこで、早速、西村大臣にお伺いをいたします。
 今回のこの改正案なんですが、国民とか労働者とか、こうした言葉が入ってないんですよね。私は、読んでいて少し違和感がありました。大臣として、国民とか労働者とか配慮されたのか、気にならなかったのか、まずお伺いをいたします。

#14
○国務大臣(西村康稔君) 様々な規定の、この特措法の中で様々な部分に、国民生活あるいは国民経済、それに及ぼす影響とか、あるいはその安定とかですね、そういった文言が入っておりまして、何よりこの法律が目指しているところは、国民の皆様の本当に健康、生命、命を守り、そして同時に暮らしを守っていくということが大きな柱として、目的の中にもそうしたこと書かれておりますし、緊急事態宣言を発出するのもそのためでありますので、常に国民の皆様のことを考えて私自身はこの法の執行に取り組んでいるところであります。

#15
○塩村あやか君 ありがとうございます。
 国民生活の安定とか、ただ、主語がこれは事業主さんとかにやっぱりなっていて、私はやっぱり気になっているところなんですよね。
 六十三条の二、七十条関連で質問させていただきます。
 これは事業者への支援と国の財政上の措置についての条文なんですが、この条文中には、国、自治体が国民生活の安定を図るために事業者を支援するという言葉あるんですが、今私が言ったように、働く人とか労働者という言葉はやっぱり入ってないんですよね。やっぱり私はそこは入れていただきたかったと思います。
 そこで、お伺いしたいんですが、様々その責任を持つ主体が財政上の負担をするということはこの法案の中に書いてあります。一方で、じゃ、労働者に対しての、支援という言葉はこれは正しくないと思うんですが、支援はちょっと事業者ということになっているので、労働者に対して例えば雇調金とかいろんなものがあったりしますが、それについては国がという考えでいいのか、ちょっと端的にお伺いをいたします、まず。

#16
○国務大臣(西村康稔君) この六十三条の二の規定も、まさにここに書いてありますように、国民生活及び国民経済の安定を図るためということでありますが、確かに、おっしゃるように、まずは事業者を支援するために必要な措置ということでありますので事業者ということでありますが、雇用調整助成金も、御存じのとおり、もう釈迦に説法ですけれども、事業者に国から出して、事業者から従業員の方、労働者の方に行くという仕組みでありますので、当然これは支援対象に含まれるということでありますし、さらに、その他の必要な措置というふうに書いてありますので、ここでは当然、新型インフルエンザ、ごめんなさい、法律で言うとそういうことですけど、今回のコロナの影響を受けた労働者の方々、国民の皆さんも当然その対象となるということであります。

#17
○塩村あやか君 ありがとうございます。であれば、もう是非書いていただきたかったなというふうに思っています。
 いろいろ議事録等を読ませていただくと、事業者への支援は与党の意見を踏まえて努力義務から義務規定にしましたというふうに、大臣こう答弁していらっしゃるんですよね。ですから、やっぱり与党からの提案で事業者の支援は入れましたということはこれまでの議論から分かるんですが、労働者に対しての支援というものがやっぱりこの法律読む限り入っていないというふうに受け取られかねませんので、そこは今後しっかり大臣頑張っていただきたいというふうに思っております。やはり附帯決議の中にも私は入れていただきたいというふうに思っているところです。
 続きまして、六十五条、七十条についてお伺いをいたします。
 費用の支弁、財政上の措置についての条文ですね。この法律の規定に基づいて実施をする措置に関する費用は、その実施について責任を有する者が支弁すると、さっき言ったとおりなんですが。国民への、国民とか労働者に対しての支援、これ補償ではないですが、これは書いていないが国の認識でと、これはきちんと先ほど御答弁いただいて、ちゃんとやっていますという御答弁だったと思うんですよね。
 いずれにしても、特措法には国民や労働者への支援は明記されていないと。これ多くの人にやっぱり影響が出ることですのでちゃんとやっていただきたかったと、もう私、三度読んで今言っているんですが。そして、補償は不要であるというふうに解説がされているところです。
 本来、危険な営業行為は自粛されるべきものというふうにこれまでの国会議論でも何回も聞いているところでもありますし、そして逐条解説ですかね、緊急事態宣言中だから一時的なものであるということで、これ衆議院の方で議論もあったと思いますが、決して一時的ではないと、長ければ何年にもなってしまうというところだと思います。
 罰則によって強制されないということがこれまでの特措法だったと思いますが、ここ、今回これ大きく変わってしまうことになるというふうに私は思っています。ですので、一時的なものではない、そして、罰則によって強制されない、大きく変わってしまいますから、であれば、補償はしないというこれまでの方針ではなくて、ここはやっぱり事業規模に応じた補償、そして働く人たちへの更なる支援とか、ここもしっかり変わっていってもよかったのではないかなというふうに思って私はいるところです。
 国にはもっとこうした支援頑張っていただきたいと思っていますし、圧倒的多数は事業者ではありません。何よりも、これから重点措置とか緊急事態宣言出るたびに多くの人が影響を受けるわけで、安心して政府の要請とか自治体の要請に従うということができなくなってくるというふうにも私は思っているんですね。
 そこで、お伺いをいたします。
 正当な理由がなくて休業要請に応じない場合、これまでも、もう午前中も長く議論がされてきています。そこで、ちょっと整理をさせていただきたいんですが、私が聞いている中で、倒産の瀬戸際は正当な理由にはならないということでした。今朝の議論の中で一番ちょっとどよめきが起こったのは、例えば、八時に閉めなきゃいけないのに国会議員が居座ってイタリアンのお店で十時までいたときには、これは正当な理由になるのかという中で、これは正当な理由になるんだというような話もありました。
 そして、これまでの国会の質疑を見ていると、大臣の言葉の中に、あるお店が地域にとって非常に重要な飲食店であったり、地域のほかの場所に立地してない場所だったり、これは正当な理由になるということだったんですよね。ちょっと国民に分かりやすく、例えばこの重要な飲食店の説明をお願いしたいなというふうに思っております。
 地域にとって重要な飲食店であれば、お店を閉めなかったとしても、これは正当な理由になるんだと、これは国会の方で大臣自身が答弁していることですので、午前中のイタリアンの件も含めて、もう少し国民に分かりやすく、何が正当な理由なのかということをお伝えください。

#18
○国務大臣(西村康稔君) まず、補償についての考え方は今回私ども取らないということで整理をさせていただいております。ここはいろいろ議論はあるかと思いますけれども、法制定時の議論も含めまして、いわゆる財産権が、内在する制約であるという考え方を取らせていただいております。ここも慎重に法制局とも憲法との関係も含めて議論を重ねて、検討を重ねてきたものでありますけれども、そういう整理をさせていただいております。
 ただ、他方で、要請に応じていただくために支援を行っていくということの義務付けも明記を、必要な支援、措置を講じるということも義務として書かせていただいております。要請に応じていただける、協力していただけるようにそこは支援を行っていくということでありまして、もう詳しく申し上げませんが、店舗数にも応じて、あるいは従業員の数に応じた、そうした規模に応じた、配慮した、そうした支援策も講じております。
 大きなお店まで、体力のあるところまで、どこまで国民の皆様の税金を使って支援をしていくのかというところも含めて、様々な議論はあると思いますけれども、私ども一定の整理はさせていただいているところであります。したがって、そうした支援策も行うということでありますし、正当な事由、正当な理由については限定的に解釈されるべきものというふうに考えているところであります。
 例示として私が挙げましたのが、地域の飲食店、近隣に食料品店とか飲食店がなくて、そこが閉まってしまうと地域住民の生活を維持していくことが困難となるような場合。それから、ちょっと幾つか今整理をして、法施行までにできるだけ早くお示しをしたいと思っておりますけれども、例えば、地域でいわゆるエッセンシャルワーカーの方。病院がもう夜中も含めて今コロナ対応で頑張っておられる、しかし、周辺が食事できる場所がもう全くない、あるいはコンビニもない。そういったケースであれば、やはり一般的に開けて、どうぞどなたでも来てくださいということではなく、その病院の働いておられる医療従事者のために食事を取る場所をやっぱり開けなきゃいけないというようなケースもあるかと思います。ですので、そういったケースを整理をしてお示しをしたいというふうに考えているところであります。
 したがって、先ほど、もし必要があれば審議官からも答弁させますけれども、客が居座って長くいたような、いるというようなケースは、個別の事情がありますので具体的なケースに応じて判断をしていかなきゃいけませんけれども、基本的にはもう限定的に解釈すべきものというふうに考えております。

#19
○塩村あやか君 限定的というのはもうよく分かりました。整理をしていただけるということですので、これはしっかりしていただきたいというふうに思っています。
 病院の周りにだけ開いているとか、でも、やっぱり普通の町でも、じゃ、一つぐらい開いてないといけないんじゃないのという人もやっぱり出てきちゃうと思うんですよね。その辺り、きちんと整理をして国民に示していただきたいというふうに思っておりますので、よろしくお願いいたします。
 続きまして、労働者、特に非正規の視点から伺います。
 先月、野村総研のある調査が発表されまして話題になりました。コロナ禍で急増する実質的失業と支援からの孤立というレポートです。メディアでも多く取り上げられて、特集もテレビで組まれています。この調査は、五万五千人のパート、アルバイトの女性が回答しています。実質的休業に置かれている女性たちが九十万人もいるということが分かりました。
 資料二を御覧ください。
 その中の一つなんですが、シフト減、パート、アルバイトの何割が休業手当を受け取れているかというと、もうこれ時間がないので私答えますが、二割しか受け取れていないのが現実なんです。女性だと二割しか受け取れていない、これが現実なんですよ。
 それを踏まえて、まん延防止等重点措置の区域に係る都道府県、今、住民に対して時短営業など要請をして、そうした事業所にみだりに立入りをしないというふうにお願いをしています。つまり、要請に応じた場合は、事業主はもちろん、事業者はもちろん、特に、休業手当の支払義務のない、支払われないシフトとか日々雇用、登録型派遣の非正規労働者のシフト、つまりこれは大きく影響を与えることになってしまいます。これまでも多くの大企業が一部非正規に休業手当を払わないということになっていまして、大きな社会問題に今なりつつあります。
 昨日、国会内で配付をされた国会図書館の「調査と情報」、このオレンジのやつですよね、皆さんおなじみの。この問題が取り上げられておりまして、政府は実態を見極めて、大企業の労働者も支援金、給付金を受給できるようにするなどの対策を講じるべきとの指摘があるとも書いてあります。
 資料四を御覧ください。
 特に大企業の一部非正規が制度のエアポケットにすぽっとはまってしまって、どの支援金も休業手当も受け取れない対象外となっておりまして、雇調金の特例措置があるとこれまで数か月間ずっとやり取りをしてきていて、それはそれで私は良かったかなと思ったんですが、実態問題として、使っていただけない事業主さんの方が大多数であったということも判明がしてきています。大多数というのは、受け取れていないというパート、アルバイトの方たちという意味です。これが実態なんですよね。
 資料四を御覧ください、あっ、ごめんなさい、もう言いましたね。強制力がない上に、企業側が支払う義務のない給付を認めると、政府の特例措置が終わった後に企業側が支払うことになる、負担が出るということで、持ち出しが出るということで拒まれ続けているのもこれまた一つの実態なんですよね。
 ここでちょっと確認なんですが、大企業の雇調金、緊急事態宣言下では十分の十補助にしているということですよねと。雇調金の特例措置を使うようにというふうに言ってくれていて、お願い文書も出していただいています。当該二十五社、今二十五社に送っているということでしたが、支払う義務なしとして支払っていないということなんですよね。お願い文書には同一労働同一賃金の違反のおそれと書いていただいているんですが、これは違反なのか、法的拘束力はあるのか、支払義務はあるのか、改めて端的にちょっとお願いをしたいと思います。

#20
○政府参考人(志村幸久君) 昨年十一月以降、大企業の労働者から休業支援金の申請があった場合に、その事業主に対して、支給要件に合致すれば雇用調整助成金の特例措置を活用可能であり、労働者に対する休業手当のお支払を検討いただくよう依頼する文書を送付しているところでございます。
 厚生労働省といたしましては、これまで企業の雇用維持の取組に対し、雇調金の特例措置を講じ、休業手当の支払を支援することを基本として対応してきたところであり、この文書送付も企業に対する働きかけの一環として行っているものでございます。
 大企業に対しましては、雇用調整助成金の特例措置を活用いただけるよう丁寧に働きかけを行っていくところでございまして、この御指摘の文書に関しましては、企業に対して雇用調整助成金を活用した休業手当の支払を働きかけるものであり、法的拘束力を持つというものではございません。

#21
○塩村あやか君 そうなんですね。何か大企業だからゆえに、法的拘束力もないとなると、顧問弁護士とか社労士さんが出てきて、義務がないものですからやりませんということになってしまうんですよ。
 今これだけ多様な働き方ということを推奨してきて多様な非正規が生まれてしまっているというのが現実で、休業手当も一切受け取れないという非正規がたくさんいるということが今回分かったというのは、ある意味一つのその、悪い意味かもしれませんが、成果だと思うんですよ。実態が把握できたということにもなってくると思っています。
 非正規のみ不払は違反という形で報道もしてもらってはいるんですが、今の話を聞くと、違反のおそれはあったとしても、残念ながら法的拘束力はないので、雇調金を使って申請してもらえるということがかなり望みが薄いということが分かってきました。しかし、これを使ってもらうのは原則ということもよくよく私分かっておりますので、引き続きちゃんとやっていただきたいなというふうに思っているんですが、なかなか改善がされない部分もあろうかと思います。そこで、改善がされなかったときにどうするのかということを考えなきゃいけないと思うんですよ。
 というのも、中小企業であれば、休業手当支払う義務がないのに受け取ることができる制度、休業支援金という制度は今、政府はつくっています。しかし、大企業であれば、大企業というだけでなぜか受け取れない人たちが出てきていて、この方たちが今非常に困っているということなんですよね。こうした格差とか差別を私は設けてはいけない、政府の側が支援に差を付けてはいけない、差別をしてはいけないというふうに思っています。
 ただ、おっしゃっている意味もよくよく分かるんですが、もう待ったなしの状況まで来ていると思うんですよ。一年近く休業手当が入らずに苦しんでいる方がたくさんいます。そうこうやっているうちに、十月には女性の自殺がぼんと増えてしまいました。
 私、この内閣委員会で何回も何回も女性が置かれた窮地を訴えてきました。春には、大学生がアルバイトがなくなって性的なサービスを含むようなチャットレディーをしなきゃいけなくなってしまったとか、年末には、主婦の方々がパートがなくなって大変で、そして風俗、パパ活ということを家族に黙ってしなくてはいけなくなってしまったと。そうしたことを、実態をこの内閣委員会でも取り上げてきましたし、伝えてきましたし、ここの場だけではなくて、担当の方と何回も話し合って、休業支援金の拡充をやっていかないと命を守れないのではないかと訴え続けさせていただきました。昨日の日経新聞にも、雇用の形態によるセーフティーネットの格差が指摘をされています。
 先週の金曜日、大企業で働いて休業手当を受け取ることができないシングルマザーや労働者の皆さんが総理と面会をすることがかないました。資料一にあるように、この私が話を聞いたのですからと、総理は改善に前向きな言葉を皆様に掛けられたということでした。
 二日ぐらい前の衆議院の予算委、ああ、ごめんなさい、厚労委員会だったか内閣委員会だったかでは、まだそうした指示が審議官の元までは下りてきていないということでした。菅総理の方から、休業支援金の対象にするようにとか、又は、いろいろな制度を設けてこの方々たち何とか救っていかなくてはいけない、こうしたお話は全くないというようなことではありました。
 そこから二日たち、昨日、そして今朝、ニュースが入ってきました。休業支援金の対象拡大の検討に入ったという、そうした報じ方もありました。
 菅総理に会って話を聞いていただきました。ようやく、休業手当受け取れなかった方々がもしかしたら対象になるかもしれないと期待を寄せています。今の現状を教えてください。

#22
○政府参考人(志村幸久君) ちょっと制度的な現状の説明の部分にもわたりますけれども、雇用維持の取組に関しましては、雇用調整助成金の特例措置を講じ、休業手当の支払を支援することを基本として対応してきております。
 休業支援金は、雇用調整助成金の活用がままならない中小企業の労働者を早期に支援するために創設されたものでございます。休業支援金をそのまま大企業にまで認めると、企業が休業手当を払って雇用を維持するという取組が行われなくなるという懸念もございます。
 他方で、昨日、総理大臣より、大企業の非正規の方々について、休業手当の支払が行われない、雇用調整助成金が活用されない、こうした問題についても検討を進めており、早急にしっかりと対応するとの発言があったとおり、早急に具体案を検討しているところでございます。

#23
○塩村あやか君 ありがとうございます。
 その具体案というのを少しお伺いしたいと思います。
 幾つかしか方策はないと思っておりますが、私たちが考えている以外の方策もあるかもしれません。一番期待が寄せられているのが休業支援金の対象拡大、まあ様々な要件とか限定が掛かるかもしれませんが、これは一つの選択肢として入っているのか、お伺いをしたいと思います。

#24
○政府参考人(志村幸久君) 現在検討を進めているところでございますので、どういった検討をしているかということについて、内容についてのお答えは差し控えさせていただきたいと思います。できるだけ早期にお示しできるよう検討を進めてまいります。

#25
○塩村あやか君 ありがとうございます。
 それでは、ちょっと西村大臣にお伺いしたいと思います。
 もう今日多くの方が西村大臣の答弁に期待をしています。というのも、昨日、西村大臣がこの件について言及をしているということも皆さん知っています。
 今検討状況にあるというふうにありましたこの問題、解決の方向に向かうのか。休業手当を受け取ることができない大企業で働く方々が休業手当を受け取ることができるようになるのか、休業支援金の対象になるのか、はたまたほかの方策になるのか分かりませんが、解決に向かって着実に前に進んでいるのか。そして、それはいつ示していただけるのか。緊急事態宣言も一か月延びましたが、とはいえ、年度末が過ぎてくるとまた状況が大きく変わって、制度の、まあ足切りみたいなものも増えてきたりもしますよね。そうしたこともありますので、早急に示していただきたいと思っています。
 西村大臣、私、何度もここで訴えてきました、この休業支援金のことも。そろそろ大臣から、今期待をして視聴されている皆さんに対して、リーダーシップで一言いただけないでしょうか。

#26
○国務大臣(西村康稔君) まず申し上げたいのは、大企業はちゃんと休業手当を出して、雇用調整助成金で対応していただきたいというのがまず第一であります。これはもう大企業としての社会的責任だと思いますし、今はこういう厳しい状況があちこち多くの事業者でありますけれども、やがてこれが収束してまた人手不足になったときに、そういった企業に本当にみんな働きたいと思うのかということも含めて、是非、国が一〇〇%、一人、パート、アルバイトの方も含めて上限三十三万円まで助成するということを決めておりますので、是非、雇調金で対応していただきたいと思います。
 その上で、休業支援金についても、大企業に働いておられる方に適用できないかというお話をこの間いただいておりました。そして、先週、総理がまさに直接そうした方からお話を聞かれて、そして、記者会見で昨日、早急にしっかりと対応するということを明言をされましたので、そして、これ、田村大臣もそのことを認識をされています。私、田村大臣ともお話をしました。
 ですので、今、審議官からありましたけれども、検討の内容を中身まで私詳しくはまだ聞いておりませんけれども、しかし、これはもう至急に検討して、できるだけ早くお示しをするということだと思います。

#27
○塩村あやか君 ありがとうございます。今の言葉を信じて、早急な回答を待ちたいと思っています。
 多くの方々が今大変な状況です。資料の五と六、御覧ください。
 今回、この女性たちですよね、アンケート取って、このコロナで、金銭的理由でこの先、生きていくことが難しいと感じる、二人に一人、今こういう状況です。そして、希望の数の子供を持つことが難しいと、これも二人に一人と。相当数が増えて、困窮をしているような状況です。
 今、西村大臣からいただきました答弁の中には、田村大臣もしっかりと検討をしていくとありました。その言葉を信じておりますし、先ほどの審議官の言葉からは、休業支援金の対象拡大は排除されていない、検討されているというふうに私たちは受け止めておりますので、是非しっかりとやっていただきたいとお願いを申し上げて、私の質問を終わります。
 ありがとうございました。

#28
○小沼巧君 立憲民主・社民の小沼巧です。
 今日はいろいろと楽しみにしております。私、経産省の出身なのでありますが、西村大臣は昭和六十年に経産省に入られた。私が生まれた年であります。こやり政務官は平成四年に経産省に入られた。私が小学校一年生になった年であります。その意味で、同じ経産省で勤め、その後、官僚を辞めるという決断をし、政治家の世界に転身した、そういう諸先輩方二人の今日は胸を借りるつもりで正々堂々と議論をさせていただきたいと思います。よろしくお願いします。
 さて、まず西村大臣に、官僚を辞めて政治家としてこのコロナ対策に当たるところの哲学をお伺いしたいと思っております。
 官僚のままでも、正直、この危機に対応するということの業務、様々増えておりますが、やることは可能であります。しかして、今、政治家という立場におなりである。経済再生というアクセルの面もあるし、またコロナ対策というブレーキも踏まなきゃならない、こういう複雑な問題があるところであると思っています。官僚の立場からではなかなかできないこと、政治家だからこそ物申さねばならないこと、様々あろうかと思います。
 正直な話、語弊を恐れず申し上げれば、法律とかガイドラインとか、それだけで世の中が全てうまくいくのであれば政治家という存在は不要であると思います。むしろ、そのルールとかあるいは支援制度とか、そういったもののはざまで苦しむ国民の不条理や不合理、これを正すということがまさに政治家に期待される役割ではないかと私は考えますが、そのような見解も含めまして、西村大臣、今件に臨む哲学をお聞かせください。

#29
○国務大臣(西村康稔君) かなり私より若い、将来が期待される小沼さんだと思いますが。
 私、経済再生の担当でありました。三月六日に、去年ですね、コロナを担当、特にこの特措法の改正をまず担当してくれということで安倍総理から当時言われまして、本当に数日間の準備で法案審議臨みましたので大変だったんですけれども、しかし、その後もこのコロナ対策を担当する、し続けておりまして、御指摘のように、今回、分からなかったことがもう非常に多い中で、やはりいろんな事態を想定して、もちろん最悪の事態それからベストのシナリオから幅があるわけですので、この様々な事態を想定しながらやっていく、ある意味この想像力みたいなものが非常に大事だということをこの間強く認識をしております。
 それから、分からないことが多いですから、その時点その時点で百点満点じゃないかもしれないけれども、いろんなことがまた、データが上がってくる、内外の知見が出てくる、これを踏まえてやっていくという、この臨機応変に対応していく力も大事だと思っています。
 そして、その上で、まあ余り自分のことを買いかぶって言うあれはないんですけれども、今回の法改正も、私は早い段階から、やっぱりやるべきだと、もう実効性を上げるためにやるべきだということを常に頭に置いて、昨年四月、五月の緊急事態宣言の頃から、あるいは八月の感染が拡大したときからずっと考えてまいりました。
 私が大きな方向性、こういう法改正をやらなきゃいけないということを指示をしていなければ別の形の法改正になったんだろうというふうに私自身思っております。それは、今回の対策、実効性を上げるということですけれども、御指摘のように、何より国民の皆さんの命を守らなきゃいけない、そして同時に暮らしを守っていかなきゃいけないということですので、まさに、一般的な施策で対応できるところはそれでいいんです、しかし、そうじゃない、はざまに、おっしゃったような、はざまに落ちてなかなか支援が届かない、縦割りでうまくいかない部分、この間、様々もっと進化させていかなきゃいけないなということ、たくさんあります。
 そういったことを政治の目でこれからも見ながら、苦しんでおられる方にしっかりと支援が届くように対応していきたいというふうに考えております。

#30
○小沼巧君 ありがとうございます。
 まさにはざまで苦しむ方々に対してどのように支援を届けていくか、こういうことは、お互い政党は違いますけれども、思いは一緒だと思いますので、その信頼関係を基に引き続き議論をします。
 早速、法改正の議論の、法文の、条文の内容等について伺いますが、そもそもの今回の法改正における大きな論点というものは、今日のこの新型コロナの感染状況及び将来起こることに対し、法改正によって何をなすのかということを真剣に考えなければならない、様々な論点等ありますけれども。
 その中で、振り返ってみますと、一年前から、最初に何が起こったか。イベントの自粛でありました。学校の一斉休校。そして、今の時代においては、私、茨城県の出身でありますが、緊急事態宣言の対象になっておりませぬが、知事独自の緊急事態宣言ということもやっておる等々、様々な自粛自粛のオンパレードが続いておるのであります。
 さすがに自粛というのももう疲れてしまったというような現状もありますが、何ゆえに国民のほとんどがこの自粛に従っておるのかを考えると、政府が適切にこの事態を解決してくれると信じるからであります。万が一この信じることが裏切られたのであれば、国民は絶望のどん底にたたき落とされるわけでありますし、幾ら実効性を担保し法改正云々かんぬんとやったとしても、それに従うかどうか、自主的に従うかどうかって極めて曖昧になってしまうと思っております。
 その意味で、今回の法改正、まん延防止等重点措置ということが導入されました。改正法案第三十一条の六でありますね。こういうことが措置されると、正直よく分からなくなってくる。とりわけ、まん延防止等重点措置の公示を受けた都道府県が仮にあったとしましょう。で、それが、例えば茨城県なんかがやっておるように、現行法の第二十四条九項を根拠とする独自の緊急事態宣言をやっているような、こういう場合もあります。
 その場合、根拠条文をどちらにするのか。すなわち、罰則を念頭に置く政策判断に基づく改正法第三十一条の六を用いるか、あるいは、罰則はしないという政策判断に基づいた現行法第二十四条第九項にするかの判断は、条文を読む限り、都道府県知事の裁量であると読めます。もし間違っていたら訂正してください。
 だとすれば、改正法の特措法が施行される、十日後でありますね、十日後にいかなる措置を具体的に講じ、それによって何が改善されるのか、この点について御答弁をお願いいたします。

#31
○国務大臣(西村康稔君) 分科会からも、この感染のレベルとか病床の逼迫度によってステージ三、四と示されております。ステージ四というレベルが緊急事態宣言が視野に入ってくるレベルということで、今、栃木は解除いたしましたので、十都府県に緊急事態宣言が発出されております。病床が五〇%以上逼迫し、感染者の数も一定、二十五人、十万人当たり以上あるということです。
 解除するのは、そのステージ三の段階になってきたことをまず確認しなきゃいけませんし、専門家の皆さんは、それがステージ二に向かってより安定的な、減少傾向があって安定的な状況になることを確認してしたいというふうにおっしゃっておられます。
 ということで、したがって、緊急事態宣言解除した後、あるいは、今感染が拡大しているところは今はそんなにないんで、もうほとんどないんですが、感染が拡大して緊急事態宣言になりそうだというところも、ステージ三になってくるところもあるかもしれません。そのときに、まん延防止措置というものが、ある地域を抑えることによってその都道府県内に広がらないようにすると、そして緊急事態宣言にならないようにするというために今回設けたものであります。緊急事態宣言は幅広く私権の制限を要請をする、自粛をお願いするものですから、そうならないように、あるエリアで感染を抑え込むための措置ということであります。
 しかし、あるエリアで広がっているということではなく、しかも感染レベルがまだそこまで行かない場合は、このまん延防止措置を使うことなく幅広いいろんな要請、これマスクの着用から自粛からいろんなこと、文化祭とか何かそういうイベントの延期とか、もう幅広く、単に営業の時短とかではなくて、一般的な様々な取組を要請をできる二十四条九項というものを使って、まずは幅広く県民、府民の皆さんにお願いをしていくというやり方もあると思います。その中で、特にある地域が感染が広がってきたときにまん延防止措置というのは使うという理解であります。
 これは、先ほど来申し上げていますとおり、感染が増えているときもそうですし、下がってきているときも、解除した後も、場合によっては、ある部分がまだ、全県的には大丈夫だけれども、ある部分をちゃんと抑えないとまた感染再拡大しそうだというときも使えますので、そういう意味で、そのステージというものの指標を見ながら、専門家の御意見を聞いて適切に対応していきたいというふうに考えております。

#32
○小沼巧君 正直、分かりました。御答弁ありがとうございますが、引き続きあれですね、今御訂正なさらなかったということを基にすると、三十一条の六を用いるのか二十四条九項でやるのかというのは引き続き都道府県知事の裁量であるということを残されたままであるということだと理解をいたしました。
 さて、そういった中で、しれっと四条で国民の責務などなども付加しているわけじゃないですか。論点としては、ちょっとほかの論点をやりたいと思いますので別のところに行きたいと思いますが、やはりこの自粛の状況というのをいかにして早く終わらせるようにしたいかということは国民共通の願いだと思っております。
 その中で、特措法の改正で今回やれることの内容、正直曖昧でありましたので、どういうことが変わるのかが、意図しているのかがいまいち理解が追い付いておりませんが、私が見るに、事の根本の問題の一つは、いわゆる医療崩壊なる現状をどのようにして食い止めるかということが大事だと思っています。自粛要請云々かんぬんというのは、医療の需要ですね、これを下げるということだと思っていますが、医療体系を崩壊させないためには医療の供給も増やすということも一つあると思っております。
 そこで、こやり政務官にお伺いしていきたいと思います。
 様々なルールの議論で、端的に勇気を持って申し上げます。様々ある中で、今、特措法の三十一条で医療関係者に対する医療等を行うことの指示及び要請ができるという規定になっていますね。これ、現行の解釈をもろもろ見ると、様々、厳格に解しておられるからこれは使えないという答弁をやっておりますし、昨日決定されました参議院の質問主意書二〇四第七号においても同様の趣旨が提示されているところでございます。この解釈変えてはいかがでしょうかということを御提言申し上げたいと思うんです。
 何でかというと、一つが、定性的なものであって、病原性が非常に高い場合などという、質問主意書のことです、これ例示であって、極めて緊急性の高い状況ということが、まあ目的をですね、だとすれば、緊急事態宣言がなっている以上、この定性要件満たすんじゃないのかと。
 二つ目、定量的なメリットとして、感染症法の第十六条の二でやってくれということを言っておりますけど、それを使わないことによるメリットが二つあります。一つがリードタイム。施行から十日間ありますので、この十日間をいかに使うかということが一つ。二つ目、支援措置。現行の特措法三十一条に基づく要請、指示を行った場合は、損失補償及び損害補償が現行法第六十二条の第二項及び第六十三条第一項にそれぞれあります。その意味で、実効性も担保されるのではないかということであります。
 更に言えば、三つ目、これはとても皮肉な御発言になってしまって大変恐縮なんですが、この間、現在の政府は法令の解釈を変更するということをやってきたわけであります。一年前の検察官の定年延長のことを記憶におぞましいと思いますが、私、参議院の決算委員会、五月二十五日、当時法務大臣が、法令解釈は、検討を行った結果、従前の解釈を変更することが至当であるとの結論が得られた場合には、これを変更することがおよそ許されるということの答弁をなさっているわけです。
 つまり、前例もあるということも考えると、医療の提供体制の供給を増やすというために、様々なガイドラインがあるということは、役人の立場からすると申し上げにくいということは重々承知であります、しかしながら、我々政治家でありますので、一度、このガイドラインの契約によって、その殻を抜け出て、それで緊急的に必要なという意味での医療提供体制を認めると。その意味で、現行法の特措法三十一条の解釈を見直すべきということを御提案いたしますが、御見解をお願いいたします。

#33
○大臣政務官(こやり隆史君) 特措法第三十一条の解釈についての御質問でございます。
 委員も質問の中でお触れになられましたけれども、現行法制定時の想定している、これを適用する場面としては、委員も御指摘のとおり、病原性が非常に高い場合など極めて緊急性が高い場合に適用すると、そうしたことに関連して補償規定等もございます。
 現行の法体系上、まさにそうしたものには至らない場合では、まず感染症法上、感染症法の十六条の二によって、その規定を活用しながら協力要請を行っていくという法体系になっております。
 したがいまして、委員、ガイドラインを改正すればいいんではないかというような御指摘もございますけれども、現行法上の体系でそういう形になっておりますので、まずは十六条の二等を活用しながら、病院、医療提供体制の構築に向けてなすべきであるというふうに考えておりますし、リードタイム等々のお話がございました。
 この改正法は制定後十日後に施行するということになっております。こうした法、罰則を伴うような法の施行で、極めて短い期間ではありますけれども、十日間のリードタイムがあるという御指摘はそのとおりだというふうに思います。
 他方で、現行法の感染症法の十六条の二というのは有効でございますので、まずはこの規定を活用しながら医療提供の体制の構築を急ぐべきというふうに理解をしております。

#34
○小沼巧君 どうも議論がすり合いませんが、今後も厚労委員会などの場でやりたいと思っております。
 一点だけ、これは委員長にもお取り計らい願いたいことなんですが、私の元に、立法事実、とりわけ感染症法の過料の立法事実に係る情報公開に係る情報がございました。
 一月二十二日、立憲民主党の合同会議でこの立法事実の事例を問うたのですが、今日の午前中の配付資料にもございましたね、三、四件でありましたと。
 そういうことであったところ、三十日のNHKのニュースでどうやら厚労省が都道府県に調査した結果をやったということで、今日も大臣の方から御説明があったところでありますが、そういう情報を、二月一日、後藤祐一議員が質問前に厚労省に提供してくれと言ったそうなんであります、立法事実の前提ですから、議論の前提ですから。が、十四時頃までの質疑だった予定だったんですが、十五時頃、終わった後にようやく出てきたと。元データを下さいという照会をしても、これ以上は出せませんと拒否られたということがあったということであります。
 そういうことがあったということをこやり政務官には御認識いただいて、再発防止とかに努めていただくよう重々配慮していただくとともに、このような立法事実に係る前提の情報公開、与党も野党も法案審議という、議論という立場は一緒でありますから、今後こういうことが万々が一この委員会でもないように理事会でお取り計らいと思いますので、委員長にお取り計らいをお願いいたします。

#35
○委員長(森屋宏君) 後刻理事会において協議いたします。

#36
○小沼巧君 こやり政務官もこちらで御退席いただいて結構でございます。

#37
○委員長(森屋宏君) こやり大臣政務官、御退席いただいて結構です。

#38
○小沼巧君 ありがとうございます。
 それでは西村大臣、もう一つの、医療の体制に加えて最大の論点のもう一つであります特措法の支援規定についてお伺いしてまいりたいと思っております。
 午前中にもございましたが、昨年十二月、立憲民主党を始めとする各党が共同で第二百三回国会衆法第八号として対案の提出をいたしました。
 今般の改正法第六十三条の二にも支援規定がございますが、我々が提出した案文とは異なっているわけであります。
 ここで、後世の審議における重要な議事録として残しておきたいと思っておりますのが、なぜ我々立憲民主党などが出した条文案を採用されなかったのか、何がいかなる観点でより適切ではなかったと判断したのかということをお伺いしたいと思います。

#39
○国務大臣(西村康稔君) 昨年の立憲民主党提出の法案における支援規定は、緊急事態宣言下における休業等の要請に応じた事業者に給付金を必ず支給し、給付金の額は、要請又は指示に従った時期、期間その他の事情を考慮して算定した額とすること、そして、二十四条の休業等の要請に応じた事業者に給付金を支給できることとされていると承知をしております。
 それで、事業者等に対して必要となる具体的な支援策については、その時々の感染症の蔓延状況あるいは社会経済情勢などによって随時変わっていくものであります。状況に応じて適時適切に対応していくべきものであるというふうに考えております。具体的に給付の内容を法令に規定することには限界がある、つまり機動的に対応していくことが必要ではないかということであります。
 さらに、要請等の対象事業者のみならず、関連事業者も含めて厳しい状況にある事業者の方々がおられるわけでありますので、したがって、法律にこのような形で範囲を限定するのではなく、幅広い支援の対象もあるということも含めて今回のような書き方をさせていただいております。

#40
○小沼巧君 御答弁ありがとうございます。
 おっしゃるとおりということの御指摘はあると思います。当初の法律案が完璧であったとはうぬぼれてはおりません。例えば、我々が出しておったところには差別に関する規定というものが確かにありませんでした。そういう意味で、与野党協議などを経てそれも盛り込まれ、かつ衆議院の内閣委員会で何人たりともやっちゃいかぬということも盛り込まれたという意味では、お互い政策なり案を出し合って、議論をして切磋琢磨して、それこそ国民生活、国民経済を守るために良い知恵を出し合っていく、それを立法府で合意するということが大事だと思っております。
 先ほどの委員のところの質問で一つ補足をしておきたいと思っておりますが、現行法の、法案の、改正案の第六十三条の二、これ読み方として、事業者と働く人、労働者とありましたけど、住民も入っているということを理解しています。もし間違っていたらおっしゃってください。句読点三つありますけれども、一番最後の、国民生活及び国民経済の安定を図るためというところが一番大きな句読点でもって切れておって、それに対して、事業者を支援するための財政上の措置、その他はその他の措置ということでありますので、事業者、働く人、非営利法人のみならず、住民といった概念もこの中の述語の中に入っておるということを理解しています。もし間違っていたら後で訂正していただければと思います。
 さて、そういった中での前提を確認した上で、今回の与野党の合意に基づく、事業者を支援するために必要な財政上の措置云々かんぬんの中の事業規模に応じた支援の在り方についてということが合意文書として示されたところであります。具体的な文言は先ほど言及されましたので省きますが、この中の合意の中身についてお伺いしたいのであります。
 効果的なものとなるように努めるということでありますが、その定義は一体何なのか、そしてどのくらいの支援を行えば効果的と言えるのか。役人としての立場もありますが、同時にやっぱり政治家という立場もありますので、そういう意味で、先ほどおっしゃった、何かしらのルールとかのはざまに苦しむ国民がどうしても存在してしまうだろうということも念頭に置きながら、是非、西村大臣の口から、この定義について、考えについて、政治家として語っていただきたいと思います。御答弁をよろしくお願いいたします。

#41
○国務大臣(西村康稔君) まさに事業者等に対して必要となる具体的な支援措置については、先ほど申し上げましたけれども、その感染の状況あるいは社会経済の情勢などによって変わっていくものでありますけれども、その状況に応じて適時適切に対応していくことが大事だというふうに考えております。
 その上で、御指摘のように、六十三条の二第一項において、まさに事業者を支援するに当たっては、それぞれの影響の程度を踏まえて、程度も踏まえて支援を行うことが特に必要であることから、効果的にという文言を入れさせていただいております。
 その上で、こうした支援については、要請による経営への影響の度合い等を勘案して、公平性の観点、円滑な執行等が行われることにも配慮し、要請に十分な理解、協力を得られるようにするために必要な支援をするように取り組んでまいりたいと考えておりますが、このその他必要な措置の中には、先ほど御指摘ありましたように、働く方、労働者、雇用者、そして住民の方々、こうした方々も入っておりますので、そうした方々の状況もしっかりと注視しながら対応していきたいというふうに考えております。
 先ほど、一点だけ、まん延防止等重点措置も知事の判断だということでなりましたけど、それをまず公示するのは国が行って、その上で知事が、どのエリアにどういった業態に対してどういう措置をするかは知事の権限でありますので、ちょっとその点だけ整理をさせていただきます。

#42
○小沼巧君 御答弁ありがとうございます。
 まん延防止措置については分かりました。おっしゃるとおり、公示するのは国ですね。それに従うか従わないかというのは知事のあくまで権限であり裁量であるということは引き続き変わっていないと思いますので、解説ありがとうございます。
 さて、その上で、じゃ、その中で、今おっしゃっていただいた支援の中身についてであります。
 現状、やっぱり様々なものをたくさんやられてきられておるのは知っておるのであります。何から始まったかといったら、最初はアベノマスクというものから始まり、持続化給付金、改善、何度かされておりますけれども、最初は例えば個人事業主とかフリーランスが対象になるかならないかが問題であったりした。様々な支援方策をやって何とか今の現状になっておるというのは重々承知しております。合わせ技だと思うんですね。
 先ほど自民党の委員からも御指摘があったようなやり方というのも一つありますし、PPPの話についても、昨年、経産委員会で私も議論なんかをさせていただいて、検討していったところでございます。
 しかし、そういった問題様々やったとして、用意したとしても、どうしてもはざまに落ちてしまう人というのもやっぱりいるわけであります。今日は時間が余りありませんので詳しくは事例は申し上げられませんが、いずれにせよ、そういった現場とか地域の実情に応じて、困っちゃう人たち、申請が受けたいんだけど受けられないということも生じてくるわけでございます。
 そんな中で、やっぱり事業とか雇用をちゃんと維持していく、こういったことが担保されるようなきめ細かく柔軟な支援を講じていくことがこの法令上解されると思いますが、その点の確認をお願いいたします。

#43
○国務大臣(西村康稔君) 御指摘のように、できる限りその状況に応じたきめ細かな支援というのが大事だと思いますし、一定の基準を設けて様々な支援策用意をしておりますが、その基準にぎりぎり満たないという方もおられると思いますので、その辺りを、私ども、地方創生臨時交付金、一兆円、昨日、坂本大臣から各都道府県、市町村に内示をさせていただきました。それをベースに、それぞれの知事、市町村長が、それぞれの地域の事情に応じて支援策を講じていくことになります。この一兆円という金額は、今回、協力金で予算を確保している金額が一兆円でありまして、それに匹敵する金額をそれぞれの都道府県、市町村に配分をいたしております。
 したがって、規模に応じて更に大きな規模のところを支援をしようという考えもあるでしょうし、あるいは今回、一時金、五〇%以上減少された方ということですから、六十万円、三十万円とさせていただいておりますけれども、ここをもう少し、三〇%減した人も対象にしようという、これは去年も持続化給付金に対してそれぞれの市町村なんかで上乗せが、上乗せというか、その分対応できていない、対象となっていない事業者へのカバーもありました。
 ということで、地域によって業態、業種、地域の産業の特性もあると思いますから、この交付金を活用していただいて、地域のその実情に応じてきめ細かな支援を期待をしているところでございます。

#44
○小沼巧君 時間になりましたので終わります。
 経営の影響度合いに応じた効果的な支援が実現するための風穴が空いたと思いまして、高く評価いたしたいと思います。
 ありがとうございました。

#45
○平木大作君 公明党の平木大作でございます。
 新型コロナウイルス感染症が国内で初めて感染を確認をされましてから一年が経過をいたしました。改めて一年前を振り返ってみますと、まさかここまで国内で、また世界でこの感染症が広がるということは私自身は予想することできませんでしたし、また今後についても、今ワクチンですとか治療薬、様々明るい曙光も見えてきておりますけれども、一方で、いつこの闘いが終わるのかということについてなかなか今は見通しが立たない、そういう状況でもあるかなというふうに思っております。
   〔委員長退席、理事酒井庸行君着席〕
 そこで、今日は、特措法の論点に入る前にまず一つ、これまでのちょっと取組を振り返ってみたいというふうに思っております。
 個々の論点入っていくともう切りがないわけでありますが、この点に関して、先週、衆議院の予算委員会で新型コロナ感染症対策分科会の尾身茂座長がこの点大きく三つに要約をして御答弁されていましたので、改めてちょっとその点について確認をさせていただきたいと思っています。
 尾身座長、何と言っていたかというと、今後の取組において改善すべき点ということで三点挙げられていまして、一点目が、効果的な情報発信ということであります。ちょうど昨年の春は、ある意味未知の感染症との闘いという認識の中で国民の中に一体感があった。ただ、これが時間とともに、コロナ疲れみたいなものとも相まって、なかなか国民の皆さんの理解を得にくくなってきているという、こういう中でいかにして皆様の御協力を得ていくのか、そういう効果的な情報の発信の仕方というものがやっぱり一つ改善していかなきゃいけない。
 二点目が、政府、自治体間での疫学情報の共有ということでありまして、これはもういろいろ要因があるんだと思っています。デジタル化の遅れですとか、個人情報をめぐってやっぱり自治体間のいろんな越えなきゃいけない壁がある。こういう中で、なかなか、疫学情報というものの収集というものは本来であれば感染症対策の一丁目一番地なんだけれども、なかなかこれができない、スムーズにできない。尾身座長も最もこの点がフラストレーションを感じたとまでおっしゃっております。ここをどう今後乗り越えていくのか。
 三点目に、責任と権限ということで、例えば、この検査のキャパシティーを拡充していく、あるいは医療提供体制ですとか保健所の機能の強化、こういった一つ一つのテーマについて国と地方の役割分担というのがやっぱりもっと明確になって、そしてきちっとこの権限の一元化みたいなことを進めないと、どれもある意味真ん中に落ちてしまうというか、うまくいかなかったときに国と自治体の間である意味責任を押し付け合うみたいな姿が国民の皆さんにもちょっと見えてきてしまっている。
 こういうこの三点についてやっぱり改善していくべきだということでお話しになっていて、私、とてもこれ三つとも大事な点だというふうに思っておりますが、まず西村大臣に、この三点についてどう受け止められているのか、お伺いしたいと思います。

#46
○国務大臣(西村康稔君) まさに平木委員御指摘のように、尾身座長から、尾身会長から非常に重要な御指摘をいただいたと思っておりますし、これまで尾身先生と議論をする中で、やはりずっと問題意識を抱えてこられたその点だと思います。
 特に三点、一点目については、効果的な情報発信で、これ、私自身も日々記者会見をやったりSNSで発信したりもしておりますけれども、なかなか十分に伝わらない部分もあって、これはコミュニケーションの専門家のアドバイスをいただきながら、時に尾身先生と一緒に会見をしたり、あるいは別の専門家の方と一緒に発信をしたり、いろんな工夫をしてきておりますけれども、この点、都道府県知事とも更に一体となってワンボイスで、専門家も含めてワンボイスで一つの方針、一つの事柄をしっかりと伝えていくということで更に進化をさせていきたいというふうに考えております。
 それから二点目の疫学情報の共有、これもこの間、私もずっと感じておりましたし、専門家の皆さんは、なかなかデータが出てこないので、共有できないので、それで論文数も、論文も書けないわけですね。論文の数が日本は非常に少ないと言われましたけれども、データがそもそも集まってこなかった。ようやくHER―SYSもきちんと動き出して、そしてその入力する作業なんかもより簡素化していこう、やっていこうということで進化をしてきておりますけれども、さらに今回、感染症法の改正においてこういったことの取組を進めるということで対応しておりますので、この点もやはりデータがないと対応ができないわけであります、対策を考えられないわけでありますので、是非これは引き続き進めていきたいと思います。
 そして三点目、まさに検査、医療、保健所、それぞれ実際には現場を持つ都道府県が責任を持ってやってもらうわけでありますけれども、しかし、それをやはり国としてしっかりとバックアップをしていかなきゃいけませんし、国が用意した支援策も十分に活用できていない面もあったんだろうというふうに思います。
 そうした中で、御指摘のように、都道府県と連携をしながら、予算はきちんと用意しても、それが迅速に執行されて病床の確保や保健所の負担軽減につながっていくように、これはさらに、これは厚労省中心の話ではありますが、都道府県と国との関係、より緊密な連携を取りながら、そして責任を押し付け合うのではなくて、むしろ責任を共有する、しながら、そしてやはり最終的には現場の知事が最もよく現状を把握しておられますので知事に責任があるわけですけれども、そのことを知事に押し付けるのではなく、国は国でしっかりとバックアップしながら、支援策を迅速に使っていただけるようにより緊密な連携をして対応していきたいというふうに考えております。

#47
○平木大作君 ありがとうございます。
 極めて私この三点大事だというふうに思っていまして、そこでこの今回の特措法なわけであります。今一つ一つの論点について簡潔に御答弁いただきました。それぞれ、結局、この大事な問題は、やっぱり三つクリアしていかないとなかなか感染症対策、前に進まないなという思いを私も共有するわけでありますが、具体的に、じゃ、この法案でこの三つの論点にそれぞれどうアプローチしているのか、これちょっと併せて是非御答弁いただきたいと思っていますが。
 当初は、この特措法というのは、コロナとの闘いがそもそも収束をしてから、落ち着いた環境の中で議論するという方針だったわけでありますが、それを転じて、とにかく早く成立をまずしようと、改正を急ごうということになったわけでありまして、このなぜ急ぐようになったのかということと併せて是非御答弁をいただけたらと思います。

#48
○国務大臣(西村康稔君) 私自身は昨年三月六日にこの担当となり、そして法改正、そして四月、五月に緊急事態宣言を発出をして経験を、全ての国民に様々な不便、自粛をお願いして感染を抑えてきた経験を積んできたところでありますが、夏にもまた感染拡大する、そして、その間分からなかったこと、当時は学校をやっぱり全て休校した、これはこれで専門家から評価もいただいたわけですけれども、しかし、今、緊急事態宣言の下で学校は休校にする必要がないと、学校が起点となって地域に感染がクラスターとなって広がるということは例がないと、極めて少ないということを専門家からもいただいて、学校は休校にはしておりません。
 こういったこと、いろんなことが分かってくる中で対応も進化してきておりますけれども、実は法改正も、やはりこうした経験を積み重ねていく中で、何か一回経験したからそこでやろうということではなく、また新しいことも分かってきてまた改正しなきゃいけないということではなく、いろんな知見を積み重ね、経験を積み重ねる中で、そういったことの経験を整理した上で法律としてやるべきだという考え方が基本にあったわけであります。
 それともう一点は、今なお野党の皆さんの間でも考え方が分かれるように、この強制力、罰則というものについて、分科会でも慎重な御意見もいただきました。私も、私権の制約を伴うということで慎重に法制局とも議論をして、重ねてきたところであります。まさに憲法との関係も含めて、私権の制約を伴うものを最小限にしなきゃいけないという五条の規定のことも頭に置きながら対応してきたということもあって、事態が収束した、落ち着いてからということを念頭に置いていたわけですけれども、しかし、繰り返しになりますが、やはりできるだけ早く実効性の上がる形にしなきゃいけないという思いも私自身強く持っていたところであります。
 そうした中で、今回、こうしたこれまで以上の大きな流行となって感染拡大した。そして、野党の皆さんからも法案が提出されてきた。そうした中で、まだ慎重にという議論も十月段階、そして、分科会でいえば十月段階もそういう議論があり、十二月、一月と経てようやく全体として強制力を持つ措置について理解をいただいてきたということもあり、今回提出と、運びとなったと。そして、こうして与野党の協力の下で早期に審議が行われることを改めて野党の皆さんにも感謝を申し上げたいというふうに思います。

#49
○平木大作君 少し、もう今日の午前中からの議論もありますので余り細かいところを入るつもりはないんですが、改めて重要な論点についても確認をさせていただきたいと思います。
 新設をされますまん延防止等重点措置について、最終的にこれ発令の要件あるいは内容というものが政令に委ねられている。で、国会の関与というものが今限られたものになっているわけであります。審議を通じまして、例えば緊急事態措置との違いということですとか、あるいはこの休業要請は今回まん延等防止の場合は行えないみたいなことも含めて、その内容についても一部明らかになったところもあるわけでありますが、じゃ、これでこの恣意的運用に対する懸念が払拭できたか。やはりこれは政令の中でどう書き切るのかというところに大きくまだまだ委ねられているところがあるんだろうというふうに思っています。
 改めて、この要請に対して国民の皆様の理解を得ていくためにも、もう一歩踏み込んで要件について是非明らかにしていただきたい、お示しいただきたいということと、この例えば措置内容についても、先ほどの、休業要請は行えない、例えばこういうことは行っちゃいけないんだとか、あるいは行えることを限定列挙するみたいな、いろんな書きぶりがあるんだろうというふうに思っています。こういったところもきちっと取り組んでいただきたいと思っていますが、いかがでしょうか。

#50
○政府参考人(奈尾基弘君) お尋ねのまん延防止等重点措置を実施する必要があるものとして政令で定める要件でございますけれども、現在考えているのは大きく二つでございます。一つが、感染状況といいますか新規陽性者数、例えば、新規陽性者数等の発生の状況を踏まえ、ある地域において感染が拡大しており、都道府県内に更に拡大するおそれがあると、そういった要素が一個。それから、もう一個は医療提供体制でございまして、感染拡大に伴って医療の提供に支障が生ずるおそれがあると認められると、こういった内容を規定することを考えてございます。
 また、まん延防止等重点措置の期間、区域の指定、変更に当たりましては、基本的対処方針を変更して、まん延防止等重点措置の実施に関する重要な事項を定めるという必要がございます。これにつきましては、法第十八条第四項でございまして、専門家の意見を聞くことになってございます。
 また、現に私権を制限することになります要請又は命令、これを行う必要があるか、これを都道府県知事が判断するに当たりましても、あらかじめ学識経験者の意見を聞かなければならない、これは法律上担保されてございます。
 これらによりまして、まん延防止等重点措置の決定あるいは都道府県知事の要請等につきましては恣意的な運用はされない仕組みとしてございます。
 また、措置内容の話がございました。これ、施設の休業といったことはまん延防止等重点措置においては書かれていないわけでございまして、法律のほかに政令でも規定し得るという仕組みでございますけれども、政令におきましては、例えば入場者の整理とか発熱症状を呈している者の入場禁止、それから従業員に検査を受けることの勧奨、こういったことを定めることを想定してございまして、営業時間の変更よりも私権制限の程度が小さなものを規定する予定でございます。

#51
○平木大作君 もう一点、これも大事な論点でありますので確認をしておきたいんですが、先ほど来何度も出ております、特措法六十三条の二で定めております支援に必要な財政上の措置ということであります。
   〔理事酒井庸行君退席、委員長着席〕
 これもうやはり同じ論点ですのでちょっとまとめてお伺いしてしまいますが、主な論点、主要なところでいくと大体三つあるんだろうというふうに思っていまして、一つが憲法二十九条三項で定める財産権との整理、この法律はどうなっているのか、二点目として罰則と支援のバランスがきちんと取れたものになっているのかどうか、三点目として事業継続に向けた十分性ということでありまして、この三点について改めてしっかりやっていただきたいと思いますが、分かりやすくお示しいただけたらと思います。

#52
○政府参考人(奈尾基弘君) お答え申し上げます。
 三点御質問いただきましたが、まず一点目、憲法で定める財産権との整理でございます。これは、今回の特措法の制定時の議論でありますとか憲法第二十九条等に係る判例を整理した上で、今回の改正法においては補償という考え方を取らないというものでございます。
 具体的には、憲法二十九条三項というのがございまして、「私有財産は、正当な補償の下に、これを公共のために用ひることができる。」という規定でございますけれども、通常、特別の犠牲として損失を補償しなければならない場合といたしましては、特定の個人に対する財産権の侵害であり、社会的制約として受忍すべき限度を超えていると考えられること、これが該当するとされてございます。
 また、最高裁判例におきましても、補償の要否につきまして、昭和四十三年の最高裁、河川附近地制限令事件というのがございまして、ここで、一般的な制限なのかどうか、それから財産上の制限の程度と、こういったことを考慮して、公共の福祉のためにする一般的な制限であれば受忍すべきものであり、損失補償を要件としないと、そういった判例もあると承知してございます。
 それから、特措法制定時におきましても、休業等を要請したといたしましても、事業活動に内在する制約であるということから、特別な犠牲に当たらず、憲法二十九条三項の損失補償の対象とはならないということでございます。これ簡潔に申しますと、新型インフルエンザ等対策というのは幅広く実施されて、特定の方に特別な犠牲を課すものではないと。それから、制約の程度も社会生活において一般的に要求されている受忍の限度を超えるほど本質的なものじゃないということでございます。
 これらの基本的な考え方につきましては、今回の緊急事態措置の改正でありますとかまん延防止等重点措置の創設に際しても、新たに過料の適用があることになっても基本的に当てはまるものと認識してございます。
 一方、今般、国、地方公共団体が新型インフルエンザ等の影響を受けた事業者を支援すると、そのための必要な措置を講ずる義務を明記してございまして、その意味では事業者への影響は緩和されるとも考えられるわけでございます。
 まん延防止等重点措置や緊急事態宣言発出時の具体的な支援内容につきましては、これは改正法の趣旨に基づいて設定されるわけでございますけれども、要請による経営への影響の度合い等を勘案して、必要な支援となるように適切に対応してまいりたいと思います。
 それから、事業規模に応じた支援でございますが、厳しい影響を受ける事業者の方々を支援するために、協力要請推進枠、これは月額換算最大百八十万まで拡充してございます。それから、雇用調整助成金、これで人件費最大十分の十の助成を行っているというものでございます。

#53
○平木大作君 三点について今御答弁いただきました。最後はやはり事業者の皆さんが納得感を持ってこの要請を受けていただけるかどうかというところでありまして、そこでやはり重要なのは、この具体的な財政的な支援がどの程度しっかりと細かいところにも目配りが利いたものになっているかということかと思っています。
 国が一律でやる支援というのはどうしても、月百八十万円とかですね、ある程度定型のものというか一律のものにやっぱりならざるを得ないんだろうというふうに思いますが、同時に、先ほど大臣から御答弁もありましたけれども、自治体が行う地域の実情に応じた形でのよりきめ細かな支援というものを是非とも財政上も含めてしっかりバックアップしていただきたい。
 一昨日も、党として、中小事業者支援に対する緊急提言ということで官房長官のところにもお持ちいたしましたけれども、今回の三次補正の地方単独分一兆円ですね、こういったものも御活用いただきながら、しっかりとこの自治体のお取組、後押しをしていただきたいと思います。
 残りの時間を使いまして、現在準備が進んでおりますワクチン接種に関連する幾つかの問いをお伺いしていきたいと思っております。
 現在、ワクチンナショナリズムという言葉が大分聞かれるようになってきておりまして、各国が自国のワクチン確保に奔走する現状というものがあるわけでありますが、これもうWHOの方から再三にわたって発信があるとおり、こうした取組というのは基本的にパンデミックの収束を遅らせるだけのものでありまして、改善が急務であります。
 これ、結構誤解があって、資金力がある先進国とそうでない途上国との何か取り合いみたいな形で捉えている方も結構いるんですけど、違うんですね。当然そこの対立ってあるわけでありますが、今、特にこのワクチンナショナリズム、顕著なのがEUでありまして、EUも当初は、このワクチンの確保は基本的にEUとして一括して押さえた上で加盟国に分配をしていくという方策を取っていたわけですが、実は、EU、当初これ確保したのが、製薬会社と契約したのがEU域内人口の五倍分ワクチンを一旦確保したと。これどうなんだというのが一個あるわけでありますけれども、その後で、結局、製薬会社のいろいろな御事情によりましてその供給が遅れているという事態を受けて、その五倍確保したものは確保したまま、今度は各国がいわゆる生産工場のキャパシティーを今押さえに行っているということがありまして、インドの工場はどの国が押さえたとかですね、そういうちょっと取り合いに今なってしまっている状況があります。
 改めて、こういった体制の中で、さらに、EUとして、先日、域内生産したワクチンについては輸出制限措置の導入ということも今表明しているところでありまして、これ日本にも本当に他人事ではない今状況なわけです。本来でしたらば、この感染症のような国境を越えて広がっていく問題に対しては当然国際社会が連携して取り組まなきゃいけないわけでありますけれども、WHOがその期待されるような機能というのをなかなか今発揮できないという状況にあるわけです。
 少しは明るい材料もあって、米国では政権交代に伴って、WHOへの残留ということと、それからCOVAXファシリティーにも参画をするという方針転換がなされたということで、少し明るい材料もあるわけでありますけれども、改めて、この多国間主義に戻ってきた米国とも力を合わせながら、日本がきちんとこれ、WHOを司令塔とした国際協調の在り方、これからのワクチンの供給の交通整理といったものをしっかりリーダーシップ取っていただきたいと思いますが、この点いかがでしょうか。

#54
○政府参考人(井内雅明君) お答えいたします。
 新型コロナウイルス感染症の収束のためには、開発途上国を含む世界全体で安全で有効なワクチン等への公平なアクセスが確保されることが必要と考えておりまして、このような観点から、我が国は国際的枠組みによる取組を支援してきているところでございます。
 具体的には、ワクチンにつきましては、新型コロナウイルス感染症ワクチンの共同購入の枠組みでありますCOVAXファシリティーを通じた開発途上国向け支援に一・三億ドル以上を拠出することを発表しておりまして、そのうち既に三千万ドルを拠出するなどしているところでございます。
 一方、ワクチンの確保につきましては、御指摘のとおり、先進国が自国分の確保を優先するワクチンナショナリズムの課題もWHO事務局長等からも指摘されているものと承知しております。
 先般、米国によりWHOからの脱退通知を撤回する旨等の表明がありましたが、厚生労働省といたしましては、新型コロナウイルス感染症対策等を始めとした国際保健課題に対しまして、引き続きWHOや米国を含む各国と緊密に連携しながら対応していく考えでございます。

#55
○平木大作君 これまでの日本のワクチン確保の取組というのは、私はすばらしいものがあるというふうに思っています。
 当然、日本国内の分については、この開発で先行する三社と契約を結んでまず確保する。その上で、実は先進国が当初はためらっていたCOVAXへの加入というところについて、ある意味他の国に先駆けて、先進国に先駆けて加入、参画を表明することで呼び水となったという意味では、大変これ高く評価されるべき取組なんだろうというふうに思っています。
 ある意味国内の確保、そして国際社会に対する貢献というバランスの取れた取組してきたわけですが、ただ、ちょっとここに来て、先ほど申し上げたように、ワクチン供給をめぐる混乱というものがちょっと顕著になってきている。日本にこれからどれだけワクチンが入ってくるのかというところも含めて若干の不安材料が今出てきているわけであります。
 こうした中、先日、イギリスのアストラゼネカ社が日本国内で四千五百万人分以上のワクチンを生産する方針を固めたと。今月中にも国内で製造販売の承認申請を行うということも見込まれているわけであります。ある意味、きちっと自国内の供給を確保していかなければいけないという中で、一番コントロールの利く国内で作ることができるんであれば、これはもう朗報なわけであります。
 是非ともこれ原材料の確保みたいなことも含めて万全の支援していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

#56
○政府参考人(正林督章君) お答えします。
 厚生労働省としては、新型コロナウイルスを始めとした予期せぬ感染症に対するワクチンについて、国内で生産ができる体制を確立しておくことは大変重要だと考えております。
 このため、第二次補正予算において、アストラゼネカ社の国内生産体制の整備について支援を進めているところであります。ワクチンを国内で生産できる体制を確立することは重要であり、引き続き整備をしっかりと進めていきたいと考えております。

#57
○平木大作君 これ本当に、いわゆるファシリティーというんですかね、工場をしっかり造るみたいなのもそうなんですけれども、原材料の確保も含めて、これ思わぬところがボトルネックにやっぱりなるんだろうというふうに思っています。
 もうこの数年、ちょっと直接関連はしませんけれども、いわゆる国内での原薬供給確保の重要性ということはもうこの国会でも何度も議論されてきているところでありますし、インフルエンザワクチンに関して言うと卵をどれだけ確保するのかというところがやっぱりボトルネックになり得るという意味で、ちょっとコロナのワクチン生産に何がボトルネックになり得るのか私自身は知見がありませんけれども、そういったところも含めてしっかり目配りをしていただきたい、取組をしていただきたいと思います。
 ちょっと時間が押してまいりましたので、済みません、一問ちょっと飛ばさせていただいて、集団接種への準備という観点で質問させていただきたいと思います。
 これ、先日、川崎市の方で運営訓練が行われたり、あるいは今、厚労省と自治体との間での説明会なども行っていただいております。様々今準備進んでいるわけですが、この中で、当然これいろんなやり取りの中で課題を見付けてクリアしていっていただきたいというふうに思っていますが、この説明会でも使われた資料の中で、例えばこの市区町村の取組の中にこういう記載があるんです。接種会場ごとの接種可能人数を可能な限り多くすると、こういうことが求められていまして、まあこれ当然ですね。一バイアル当たり六人ぐらい接種ができるということでありますから、これをなるべく最大限活用して、無駄に残したり廃棄したりしないようにということも含めてこういった要求があるのかというふうに思っておりますが、一方で、この準備に追われている自治体からすると、一つは、果たしてワクチンがどういう単位でどのタイミングで供給されてくるのかということがなかなかまだ分からない、情報がない。
 一方で、需要側としても、実際にこれ、例えば高齢者とか年齢で分けたら何人ぐらい人口がいるのかということは分かるわけでありますけれども、希望される方がどのくらいいらっしゃるのかということは聞いてみないと分かりませんし、あるいは基礎疾患がある方というのはデータベースがありませんから、ある意味手を挙げていただくしかないんだろうというふうに思っていますけれども、こういったものも含めて、これは本当に実は需要面、供給面、両面で難しい多分判断を迫られるんだろうというふうに思っています。
 こういう中で、これ午前中の質疑でも少し似たような論点でありましたけれども、これやっぱり自治体がなるべく迷いなく準備進めれるように、今後もなるべく、例えば先日の運営訓練においても、ちょっと問診の時間が想定よりも大分掛かったなとか、ここどう短くしようかみたいなことは、いろんなパターンを想定して準備進めていただきたい。これしっかりと精緻につくり込んでいただきたいんですけれども、一方で、例えば予約せずに来場してしまった高齢者の方を予約票がないから追い返すのかとかですね、忘れちゃった、クーポンは持っていて該当者なんだけれども会場へ持ってくるのを忘れたという方をクーポンないから打てませんといって帰してしまうのかみたいなことについては、ある意味これ柔軟にやるかどうかでこのワクチンの大量廃棄みたいなことを回避する上でも極めて私、重要なことだなというふうに思っております。
 ある程度現場に接種の可否含めて裁量を持たせるということを是非御検討いただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

#58
○政府参考人(正林督章君) お答えします。
 自治体における接種体制の構築に向けては、説明会の開催や通知等により自治体に対し準備が必要な事項をお示ししており、今後も自治体の準備状況等を踏まえてきめ細かな調整を行っていくこととしているほか、御指摘のように、一月二十七日には川崎市との共催でワクチン接種訓練を実施したところであり、訓練で得られた知見については全国の自治体に提供することを予定しているなど支援を行っているところであり、引き続き接種体制の構築が円滑に進むように取り組んでまいりたいと考えています。
 また、ワクチン接種に際しては、接種を実施する医療機関や市町村で予約を受け付けることとしていますが、今後、新型コロナワクチン接種を受けられる医療機関等の空き状況等を確認できるコロナワクチンナビを公開する予定であり、これにより接種を希望する方の予約が円滑化されるものと考えております。
 こうした仕組みを通じて、各自治体においてはできる限りワクチンの廃棄が生じないよう取り組んでいただきつつ、適切な周知や案内を行うことにより、余剰となったワクチンを、予約のない人も含め、その時点での接種順位に該当する方に接種していただいても差し支えないと考えています。
 一方、やむを得ない事情により接種順位にかかわらず接種を認めることについては、午前中も大臣が御答弁申し上げましたが、公平性や現場での実務の観点を踏まえつつ、慎重に検討してまいりたいと考えております。

#59
○平木大作君 是非御検討をよろしくお願いいたします。
 済みません、何問か残してしまいましたけれども、もう終わりの時間迫っていますので、以上で終わりたいと思います。
 ありがとうございました。

#60
○柴田巧君 日本維新の会の柴田巧です。よろしくお願いをいたします。
 いよいよ特措法の改正ということになってきたわけですが、私ども日本維新の会は、どこの党よりも早く、昨年の一月二十三日にこの対策本部を立ち上げて、政府、与野党の緊急立法協議会の設置でありますとか、この特措法の改正を提言をしてまいりました。その中心でやってこられたのが、今日来ていただいておりますが、衆議院の足立康史議員でありますが、こういう具合にこの第一回目の発出前から我々はこれは特措法の改正を求めてきたわけで、これはなぜならば不備が多々あったからにほかならないわけですね。ですから、本当ならばこの二回目の宣言を発出する前にその不備を直しておかなければ、その不備がまた踏襲をされると、効果が上がってこないということになるわけであります。
 我々の度重なる要求で、年末から政府・与党も重い腰を上げて、今般、与野党の修正協議も相なってここに至っておるわけでありますが、我々の主張も随所に盛り込まれているので評価をするところでありますが、残された課題というか不明確なところもありますので、それを確認する意味でもまずお聞きをしていきたいと思っております。
 我々が問題と位置付けておりましたのは、一つは、医療供給体制の非常時対応というか、これでございます。これは、今日もいろいろ議論がありましたように、病床が逼迫状況があって、自宅待機中にお亡くなりになる方もあるという状況になっているわけでありますが、余裕のあるところから余裕のないところにやっぱり医療資源を再配置をしていく、で、救える命を救っていくということが大事であります。
 そのためには、都道府県知事のリーダーシップを通じてこの医療供給体制の拡充を図ることは、感染蔓延防止と経済との両立を図る上で非常に重要であります。したがって、私たちは特措法の三十一条に、病院等の医療機関を対象としてコロナ患者の受入れや医療従事者の派遣といったこの医療等実施の要請、命令規定を新たに設けるべきではないかということを主張していたわけですが、いろいろ協議の末、今般の修正案において、この感染症法に基づく要請、勧告等の対象である医療関係者に医療機関が含まれることを明記するということになりました。これは高く評価をしたいと、こう思っております。
 しかし一方で、この特措法三十一条に規定する医療関係者を定める政令に医療機関は現時点においては少なくとも入っていない、明記されていないわけですね。この新設される特措法六十三条の二の支援規定では、医療関係者とは別にこの医療機関が規定をされているということになっています。
 そこで、なぜこの感染症法では医療機関を医療関係者の例示とすることにしたのか、この点を明らかにしていただきたいと思います。

#61
○衆議院議員(足立康史君) 衆議院議員の足立康史でございます。御質問ありがとうございます。
 柴田委員御指摘のとおり、この医療提供体制は、まさに今回の法改正に当たって、コロナの感染拡大防止とそれから経済のこのバランスを取っていく上で医療提供体制が充実していくことが最も今大事だということで、私たち日本維新の会はもう昨年の春からずっとこの医療提供体制に着目をして政府・与党とも協議をしてまいりました。
 そういう中で、今御指摘のとおり、今の、改正前の、改正前というか現行の感染症法の十六条の二には、厚生労働大臣及び都道府県知事は、当該感染症の発生を予防し、又はそのまん延を防止するために必要な措置を定め、医師その他の医療関係者に対し、当該措置の実施に対する必要な協力を求めることができると規定されています。
 しかし、ここに医療機関が明記されていないためにいろんな解釈上の疑義を、分かりにくいという御指摘も現場からありまして、今回この十六条の二の協力要請規定に勧告、公表規定を新設するに当たって、それら、医療関係者にですね、勧告等の対象に医療機関が含まれることを明確化するために、医師等に加えて医療機関を明記することとしたものであります。
 もちろん、この感染症十六条の二に係るこれまでの政府の答弁がございます。これは、今の規定のままでも、医療関係者、条文上の医療関係者の中に医療機関とは書いていないが、医療機関の管理者を読み込むことができるので、医療機関の管理者に対して協力要請をすれば今の法律のままでも一定の効果を持つものであるという答弁を政府はしてこられました。
 ただ、今回、協力要請だけではなくて、勧告、公表ということで規定が追加をされましたので、例えば、勧告対象は管理者だけど公表は医療機関の名前ではいろんなそごが起きるということで、感染症十六条の二の医療関係者への協力要請規定の対象に医療機関が入ることを条文で明確化すると、するべきであるという我が党の、日本維新の会の提案を受けて、例示として医療機関を明記する旨、与野党で合意した、これが一連の経緯であります。
 今、先ほど柴田委員御指摘のとおり、じゃ、感染症の十六条の二は分かったが、特措法の三十一条や六十三条の二に係る、まあ三十一条、今もありますね。だから、改正法で六十三条の二に、いわゆる支援ですね、財政的な支援、医療機関への財政的な支援を規定する新しい条文の中で医療機関あるいは医療関係者という形で併記をされている、そういう例もあります。
 それから、今委員御指摘のような、そういう観点から御指摘のようないろんな考え方が出てくるわけでありますが、今回は、その三十一条については、三十一条に係るガイドラインをどう運用していくのか、あるいはガイドラインをどうまた考えていくのか、あるいは支援規定については、そもそも補償について規定すべきじゃないかという議論がもうずっとこの国会でされてきております。
 そうした医療提供体制をめぐる今後の検討課題を取り扱う中で改めてそこの規定の、どういう形の規定が一番いいかということを、一番適切かということを考えていきたいという観点から、今回の修正提案、日本維新の会による修正提案は感染症法十六条の二に限定したところであり、特措法三十一条や六十三条の二については提言から除外したところであります。
 いずれにせよ、ちょうど吉村知事がたしか昨日か今日か会見で発表されていますが、特措法の二十四条を使って医療提供体制の充実、とにかく看護師さんが足りないんだということで大変御心配もお掛けしたわけでありますが、やはり、法律に基づく要請というのがやっぱり非常に有効だということで、昨日か今日、吉村知事も、しっかりとその体制を整えることができた、あるいはできそうなので要請から指示に前に進める必要がなくなったと、今回はそれで、要請で済んだという発表をされておられます。
 いずれにせよ、医療提供体制の拡充を図るためにこれからも関連法令の整備に、私たち野党でございますが、これからも力を尽くしていくことをお誓いしたいと思います。
 以上です。

#62
○柴田巧君 御丁寧な答弁ありがとうございました。
 今答弁があったように、我々の提案を受けてこういうふうに修正されたことは一歩前進だと思います。と同時に、残された課題も見えてきたと思っていますので、引き続き、非常時におけるこの医療供給体制の在り方、我々としてもしっかり提言をしていきたいと思っております。
 衆議院の修正案の提出者の皆さん、お忙しいところ、どうもありがとうございます。これで私からの質問はございませんので、御退席いただいて結構でございます。

#63
○委員長(森屋宏君) 提案者の皆様、衆議院の議員の皆様方は御退席いただいて結構です。

#64
○柴田巧君 ありがとうございました。
 次に、この非常時、緊急時において医療供給体制をしっかりしたものにしていくためには、やはり医療機関がコロナ患者を受け入れやすい環境をつくっていくということが極めて重要なことだと思っております。我々は、この医療提供に係る損失補償、今もありましたが、規定六十二条の二項、それから損害補償の規定六十三条の一項を抜本的に拡充をして、医療機関が要請、指示、命令に応じてコロナ患者に医療を提供する場合には医療機関に経営保障を行うべきだということを提言をしてきました。
 この前の予算委員会で我が党の柳ヶ瀬議員が総理にこういったことを質問をして、総理は次のように答えられました。仮にそうしたことがあれば、これはコロナ患者を受け入れることで減収になればということですが、更に対策を検討し、医療現場の方々が財政面でちゅうちょすることのないように、そこはしっかり支援をしていきますと答弁をしたわけでありますし、昨日の議運でも同種の答弁を総理はされていますが、ということは、実際に減収といったことが起きた場合に、この赤字の補填では、金融モラトリアムとかそういったことが視野に入っているのかどうか、この点をお聞きをしたいと思います。

#65
○政府参考人(正林督章君) お答えします。
 新型コロナ患者を受け入れる医療機関がそのことによって損失を被ることがないよう、しっかりと支援していくことが重要であると考えています。
 これまでも、コロナ患者受入れのための病床確保料など三・二兆円の医療機関支援を行うとともに、第三次補正予算に一・四兆円の追加支援を計上しています。特に、病床が逼迫している状況の中で新型コロナ患者の受入れ病床を割り当てられた医療機関に対し、新型コロナ患者や疑い患者の対応に当たる医療従事者を支援し、受入れ体制を強化するため、昨年末に決定した予備費により、一床当たり最大千九百五十万円の緊急支援事業を実施しております。また、診療報酬についても、新型コロナ患者の診療について大幅な引上げを行っています。
 これらの支援により、新型コロナ患者を受け入れる医療機関が実質的に損失を被ることがないようにしておりますが、これらの支援を受けても結果としてなお損失が生じた医療機関がある場合にはどのような対応ができるか、引き続き検討していきたいと考えています。

#66
○柴田巧君 同じような答弁なんですが、したがって、お聞きしたいのは、先ほど言ったこの経営保障というものが視野に入ってくるかということですが、もう一回答弁をお願いをしたいと思います。

#67
○政府参考人(正林督章君) 繰り返しになりますが、医療機関が実質的に損失を被ることがないようにすると。これらの支援を受けても結果としてなお損失が生じた医療機関がある場合はどのような対応ができるか、引き続き検討したいということであります。

#68
○柴田巧君 これ以上聞いても同じ答えが返ってきそうなんであれですが、いずれにしても、緊急時、非常時の対応というのはやっぱりこれまでにないやり方を模索をする必要があるんではないかと思いますので、引き続いて私もまたいろんなところで求めてまいりたいと思っております。
 次に、私たちがこの特措法改正で大きな柱にしてきましたのは知事の権限の強化であります。何といってもコロナ対策の肝は、現場が一番分かるこの指揮官である知事に大幅な権限を与えることだと思っています。何といっても、いろんな実情が分かるのは知事ということになりますから。
 ところが、現行法の十八条の四では、基本的対処方針を策定する際に意見を求める対象は専門家と学識経験者に限られて、知事は含まれておりません。やはり知事の意見を聞きつつ、基本的対処方針の策定、改定に取り組むのが本来の姿と思っています。
 政府は、西村大臣も、これまでも高木議員も聞かれた経緯がありますが、知事会長なども出席をしている、あるいはいろんな場面で知事の意見は聞いているとおっしゃっているわけですが、その知事の関与をやっぱり確固たるものにしていくためにも、この知事の、基本的対処方針の策定、改定に当たっては、関与を法的に明確にすべきじゃなかったかと思いますが、この点どうか、お尋ねをします。

#69
○国務大臣(西村康稔君) 今も御指摘ありましたけれども、この間それぞれの知事と緊密に連携を取り合って、特に感染拡大しているところの知事ですね、最終的に様々な措置の権限は知事がありますので、私ども、大きな方向性を基本的対処方針でお示しをしておりますけれども、知事の判断で、そのとおりやられる知事もあれば、それより厳しめのこともやられる、あるいは緩めの、様々知事の最終判断があります。
 そして、その対処方針決める際には、この諮問委員会に知事の出席をしていただいて知事会の代表として意見を述べていただいておりますし、その前段階から分科会のメンバーに知事会にも入っていただいて、様々な対策あるいはそれぞれの感染状況なども知事会を代表してお話をいただいてきているところであります。
 そして、今回、まん延防止等重点措置というものを設けたところでありますけれども、そのまん延防止等重点措置を、知事の側から国に対してこうしたものを公示するように要請ができるという規定を設けさせていただいたところであります。
 そして、緊急事態宣言を発出するかどうかは国の権限でありますので、知事からの要請というのは要件にはなっておりませんけれども、実態上、感染が急に拡大して緊急事態宣言が視野に入ってくるという段階で多くの知事から要請もいただいてきたところであります。
 これは要件とはなってないとはいえ、知事がそれだけ厳しい判断をしているということで、政府として、私の立場でもその思いを尊重しながら対応してきたところでありますので、今回、そうしたまん延防止等重点措置に際して、知事の国に対する要請の規定も設けさせていただいて、ある意味で知事のまた権限が、少し自主性を尊重する対応になっているということを是非御理解をいただければというふうに思います。

#70
○柴田巧君 少しずつそういう方向に来ているのは間違いないと思いますが、先ほど言った知事の関与をもっと法定すべきではないか、しっかり法定すべきではないかということを我々はまた求めてまいりたいと思います。
 もう一つ、この知事のある意味権限を拡大するという観点から、現在、現行の特措法というのは、新型インフルエンザ等の全国的かつ急速なまん延によって国民生活、国民経済に大きな影響を及ぼす場合として、政令で定める要件で該当する事態が発生したと、そういう客観的事実の認定をもって発出をすることにしていますが、このような発出要件では地域ごとに柔軟に発出することがためらわれるおそれがあるのではないかと我々は考えております。
 したがって、地域ごとにやっていく、まあ今のまん延防止等重点措置にはつながっている話とは思っていますが、より対策を効果たらしめる上でも、もっと発出方法の要件の見直しがあってもいいのではないかと。
 そういう意味では、この全国的な、かつ急速なまん延というものを削って、新型インフルエンザ等がまん延しているという客観的な事実の認定によるものと、医療体制の逼迫状況等を踏まえた発出の必要性の有無という主観的、政治的な判断を伴うもの、こういったものに整理をし直すという必要性があるのではないかと考えますが、大臣の御見解をお聞きをしたいと思います。

#71
○国務大臣(西村康稔君) 緊急事態宣言措置は極めて強い措置であります。今回、更に命令、罰則ということも規定をさせていただくことになりますので、そういう意味で私権の制約を伴います。
 そしてまた、法体系で申し上げると、全国の、都道府県のみならず市町村にまで対策本部を立ち上げて、全国的な、また急速なまん延のおそれがあるということですから、それぞれの地域の状況に応じてこれに備えていくという、感染対策をやっていただくということでありますので、かなり全国のまさに国民の皆さんにいろんな自粛なりのお願いを、対策をお願いしていくことになりますので、そういう意味で、これ国の権限でやっていくわけですけれども、できる限り客観的な基準でということで、ステージ四というものを専門家の皆さんからお示しをいただいて、それを目安にしながら判断をしていくことになりますけれども、当然、繰り返しになりますが、知事の、地域の最もよく知る知事の判断がありますので、要請、要件ではなっていませんが、知事の要請も受けながら判断をしていっております。
 その上で、これ、そういう私権の制約を伴うものでありますから、極力何か主観的なとか政治的な意図を入れることなく、というか、極力というか、もう全く入れることなく、何か意図的に、恣意的に何かやれるようにしてはこれはいけないわけでありまして、やはり専門家の意見を聞いて、できる限り客観的なそうした指標も基にしながら判断をしていくべきものというふうに考えております。
 そこで、まさに、知事、それぞれの地域の判断でまん延防止等重点措置というものを設けさせていただいて、その地域での感染拡大を抑えていくということで、これについては知事から国に要請があって、それを尊重した上で国も対応する。もちろん国の判断でやる場合もあるわけですけれども、いずれにしても、それぞれの都道府県知事と連携をして適切な運用をしていきたいというふうに考えております。

#72
○柴田巧君 この点はまた改めて議論をしていきたいと思います。
 ちょっと時間の関係もあるので飛ばして、一つ飛ばしていただいてですね、今般、今もお話がありましたように、まん延防止等重点措置というものが設けられるわけですが、そこで確認ですが、この発令で事業者の支援が行われていた、ところが、残念ながら感染が拡大して緊急事態宣言を発令せざるを得なくなった場合に事業者への支援は拡大されるという理解でいいのか。この逆ということもあるかもしれません。宣言が発令されていて、まん延防止重点措置になって、そのときは逆のことが起きるのかということもあるかもしれませんが、この点はどういう考え方になるんでしょうか、お尋ねをしたいと思います。

#73
○国務大臣(西村康稔君) まん延防止等重点措置は、ある都道府県内のあるエリアで抑え込もうという発想であります。
 それで、その後それが広がっていき、まあ別の理由で広がってくる可能性もありますが、全国的な、かつ急速なまん延ということで緊急事態宣言になるとすれば、通常考えられること、これ一概には申し上げられませんけど、通常考えられることは、より強い措置をより広く行うことになりますので、当然それに対して要請に応じていただくために、そのことも勘案しながら、つまり事業者への影響が大きくなるということも勘案しながら、支援策はより広く、より支援を厚くしていくという方向に働くものというふうに考えております。

#74
○柴田巧君 時間がないので次に聞きたいと思いますが、先ほどからも出ていますように、一律六万、この支援策ですね、月百八十万ということになりますけれども、今度緊急事態宣言が延長されるということになりましたが、今までもこのスキームには不公平が出ていた、不公平感が出ていたということですが、この売上げや規模別に補償する具体的な仕組みを、延長ということになったわけですからなおさらのことしっかり創設すべきだと思います。
 今、税務情報とかデジタル活用をすれば、そういった規模別売上げというのを把握をできて支援策というのは講じれる、作れると思いますが、その点どう考えていらっしゃるか、お聞きをしたいと思います。

#75
○国務大臣(西村康稔君) 緊急事態宣言の延長に伴いまして、例えば飲食店に納入される事業者の方への影響も長引く、また大きな影響が出る、あるいは地方でも外出自粛の影響によって土産物屋さんとかタクシーとか影響が出ると、更に長引くということもあって、一時金の金額を四十万円としていたものを六十万円とするということを発表させていただいたところであります。詳細、経済産業省が具体的な設計をしておりますので近いうちに発表があると思いますけれども、いずれにしても、そういう形で支援策を拡充しているところでございます。
 その上で、様々な経済への影響、こうしたものをしっかりと注視しながら、予備費もまだございますので、三・八兆円ありますので、この活用も視野に入れながら必要な対策を機動的に講じていきたいというふうに考えているところであります。

#76
○柴田巧君 細かいことはまた少し議論をさせていただきたいと思いますが、まあ今日は時間がないので先に進みますけれども、感染症の方に残りの時間ちょっと使わせていただきたいと思います。
 感染症法の、一つちょっと飛ばして二問目からにしますが、御案内のように、本法案にこの罰則規定等が設けられたわけですが、大変窮屈なこの法案の審議日程もあり、また十日後から施行するということになれば、まあ罰則規定が設けられるということならばなおさらのことやっぱり国民の皆さんに納得いく説明を、限られた時間になるかもしれませんが、しっかりしなければならないと。また、地域差でいろんなものが発生しないように、統一的なガイドラインも作成した上で本格的な施行をしていくと、実行していくという必要があると思いますが、この点どういうふうに考えていらっしゃるか、お尋ねをしたいと思います。

#77
○政府参考人(正林督章君) お答えします。
 今般の改正案では、積極的疫学調査については、正当な理由がなく調査拒否などを行った場合、それから入院措置については、正当な理由がなく入院措置に応じていただけない場合や入院先から逃げた場合に罰則の対象となることとしておりますが、まずは御本人の人権に配慮した適切な対応が図られる必要があると考えています。
 その上で、罰則の運用については、基本的な考え方としては、患者等の個人の権利利益と感染症の予防、まん延防止という公共の利益を考慮して、都道府県等において判断して実施されるものと考えております。
 この法律案が成立した場合は、実際の運用に当たって、保健所等の現場において円滑な運用がなされるよう、国としても基本的な考え方や具体例をお示しするなど必要な対応を行ってまいりたいと考えております。

#78
○柴田巧君 是非丁寧な説明等お願いをしたいと思います。
 この感染症法案の中にHER―SYSの活用が規定をされましたが、そもそも、今まあ少しは改善したと聞いてはいますが、入力業務の停滞や入力したデータが活用されていないという旨の報道も目にしましたが、そうであるならば、現場の業務が非常に逼迫している中で、国が求める入力作業がどういう意味、戦略に基づいているのか、また活用方法がどういうものかと明確に示さないと、なかなかこれ入力作業も滞ってしまうんじゃないかと思いますが、今どういう状況になっているのか、どう取り組んでいるのか、お尋ねをしたいと思います。

#79
○政府参考人(正林督章君) お答えします。
 HER―SYSについては、保健所や医療機関等の入力事務負担に配慮しつつ、感染症対策を推進していく上で必要な項目は確実に情報収集できるよう、これまで、まずは感染症法の規定に基づく発生届の項目を優先的に入力してもらうことを徹底するとともに、入力が必要となるケースを陽性患者及び入院症例の疑似症患者に限定するなどの対応を進めてきたところであります。
 このように収集されたデータについては、厚労省の新型コロナウイルス感染症対策アドバイザリーボードにおいても、事務局や国立感染症研究所の委員等から様々な分析結果をお示しした上で議論に活用していただいております。
 引き続き、現場関係者の御意見を丁寧に伺いながら、HER―SYSの利便性向上等に努めるとともに、そのデータについても専門家とよく相談しながら積極的に活用してまいりたいと考えています。

#80
○柴田巧君 それでは、ワクチンの方に、ちょっと時間がないので一つ二つに終わってしまうと思いますが、お聞きをしたいと思います。
 心配をちょっとしておりますのが、このワクチンの接種の状況把握のために政府は新たなシステムを構築するということを打ち出していますが、それに加えてマイナンバーの活用も言っている。また、地方自治体にはそれぞれのシステムもあるやに聞いています、独自のシステムがあるやに聞いていますが、これがどういうふうになっていくのか。現場の混乱を生じさせるだけ、あるいは負荷を掛けるだけにならないように、より良くこのワクチン接種の情報や状況が管理されるものになるべきだと思っていますが、どういうふうに取り組んでいくのか、この点をお聞きをしたいと思います。

#81
○副大臣(藤井比早之君) お答えいたします。
 御指摘の点につきましては、政府におきまして、引っ越し等により二回の接種を異なる自治体で受ける必要がある場合、また、接種券を紛失した場合における利便性向上等の観点から、自治体において個人単位での接種実績を逐次把握するシステムを構築することを現在検討しておるところでございます。
 御指摘のとおり、新たなシステムの詳細につきましては、現在、自治体の声を聞きながら検討を進めているところでございまして、ワクチン接種に向けて自治体が準備を進めているシステムに影響を与えないよう十分留意しながら、自治体の現場にとって使いやすいものとなるよう早急に検討してまいりたいと思っております。

#82
○柴田巧君 時間が来ましたので終わりますが、どうも非常に作業が遅れているような感じもします。もう二月の中旬から始まるということですので、しっかり、今申し上げたように、地方自治体等々にも負担の、負荷が掛からないように、また混乱が生じないようなものをやっていただきたいことを求めて、質問を終わります。
 ありがとうございました。

#83
○矢田わか子君 国民民主党・新緑風会、矢田わか子です。
 昨日から審議続けてきておりますけれども、もうこの審議が終われば採決まで行くということですので、明らかになっていないところを中心に今日は質疑をさせていただきたいと思います。
 まず、何といっても、今回、このまん延防止等重点措置という、まあグレーゾーンとも言うべき措置ができるわけですが、まず第一点に、これを発令するときの要件が明確になっていないという点が挙げられると思います。加えて、初めて過料という罰則が付くというふうなことになるわけですが、この罰則規定が新設されるにもかかわらず、そのときの要件、どういう状態だったら正当な理由じゃないのかというところも後々政令で定めますということで、ここも明らかになっていない。この二点、しっかり、どういう状況になれば発令されるのかということを確認していきたいと思っています。
 まず、西村大臣にお尋ねします。
 午前中の厚労との連合審査の中でもありました。資料一、御覧ください。
 この特措法の改正の中で、これ、まん延防止重点措置も加えてですけれども、営業の時短命令に応じない場合、私権制限ということで過料が付くわけですけれども、このときどういうことが正当理由になるのかというところの質疑の中で、連合審査の中では、八時以降お店にお客さんが居座った場合、帰ってくれと言えないので、それについては正当な理由になるということと、もう一つ、国会議員とか得意先の方が開けてくれと言ったときに開けた場合、これについても正当な理由になるというふうなことだというふうに受け止めましたが、よろしいんでしょうか。

#84
○政府参考人(奈尾基弘君) お答え申し上げます。
 ちょっと午前中の趣旨、説明足らない部分あって非常に恐縮でございますけれども、あのときの答弁の御趣旨でございますが、少し補足させていただきたいと思うんですけれども、八時までという営業時間変更の指示を受けて、あっ、要請を受けて店の方で八時まで、閉めていると。そこに、ある日たまたまお客さんが居座って八時に閉めることができないと。こういった場合、正当な理由になるかというと、それはならないわけでございますけれども、じゃ、その店、要請を守ろうとしていたにもかかわらず結果的に閉じれなかったという場合に、では要請から命令、過料と行くのかというと、まあそれは行かないのではないかという趣旨でお答え申し上げたものでございます。

#85
○矢田わか子君 極めてそこ曖昧だということを私は指摘しているわけです。ですから、政策目的が、感染防止をするということが目的なのであれば、この手段として、八時以降駄目ですよと、一律ですというふうに言うことが本当に政策目的を果たすための手段としてバランスが取れているのかということをもう一度問いたいと思っています。
 昨日の参考人の質疑の中で、米村参考人、これ、今資料お配りしておりますけれども、その中でも、一律の営業禁止等の命令違反に対して制裁を科すことは比例原則の違反である。スズメを撃ち落とすのに大砲使う必要ありますかと言われているわけですよ。本当に全部一律にやることが、本当にそれがいいのかと。しかも、そこに罰則を掛けるということに対して、危険性の高いものに限定すべきだというような答弁までいただいております。
 したがって、もう一つ、感染症の方もそうですが、この宿泊療養を拒んだ者に対して入院勧告、措置行われるわけですけれども、これも日本公衆衛生学会からの声明、反対という声明の中には、勧告とか措置を掛けていく場合に、本当にその方々の就労の機会だとか家庭的役割、どのようにこれまた保障するのかということが大変重要な問題であるという指摘もされております。その方々にも生活があるわけです。措置に伴い発生するその社会的な不利益、どういうふうに補償するのか。
 どちらも見比べていただいたら分かるとおり、特措法の改正も感染症法の改正も、どちらもこれ、結局過料を科すわけですから、それに対して十分な、逆に言えば補償がなければそういう規制は掛けれないということだというふうに捉えておりますが、その点について、この政令、これから定めようというものが今全くこの中に出てきていないということですが、どのようにお考えですか。

#86
○政府参考人(奈尾基弘君) 今回新設いたしますまん延防止等重点措置でございますが、これを実施する必要があるものとして、政令で定める要件に該当する事態が発生したときに期間、区域を公示するという枠組みでございます。
 この政令で定める要件でございますけれども、二つ考えてございまして、まず一つが感染状況、これは新規陽性者数等の発生の状況を踏まえて、ある地域において感染が拡大しており、都道府県内に更に拡大するおそれがあると、こういった要件が一つでございます。もう一つが医療提供体制でございまして、感染に伴って医療の提供に支障が生ずるおそれがあると認められると、こういったことを規定することを考えてございます。

#87
○矢田わか子君 おっしゃられたことについては、感染症法の方ということで理解はしますけれども、まだしゃべっています、済みません、その中ででも、私が申し上げたいのは、こういう重要な法律の改正をするときに、やっぱりなぜ政令をある程度ここに一緒に出して明らかにしていただけないのかということなんです。それは間に合っていないからでしょうか。

#88
○国務大臣(西村康稔君) 今御指摘幾つかいただきまして、何点か申し上げますけれども、八時までの時短、これは全ての事業者に協力をしていただきたいと思っています。去年の夏の大阪での経験もそうです。そして、この十二月、二十二時まででしたけれども、この協力に応じていただけなかった、このことが感染が広がったという専門家の分析があります。実際に飲食でのクラスターは数多く報告されています。
 そして、今八時までの時短を大方八割以上、九割、地区によっては九割の事業者が応じてくれていることによって実際飲食のクラスターが減り、感染者の数は減ってきております。私たち、しっかりとデータを分析して対応しておりますので、感染拡大を抑えていくには八時までの時短というのは有効だという専門家の分析もいただいておりますので、全ての事業者に協力をしていただきたいと思っております。そのための支援、これは補償という措置は、という考えは取りませんけれども、この協力に応じていただけるよう、そのための支援を、協力いただき、そして理解をいただけるように支援をしっかりと行っていきたいというふうに考えているところであります。
 その上で、大きな企業までするかどうかは、これは売上げが数千万あるような企業も国民の皆さんの税金を使って本当に支援をしていくのかという、この辺り、公平性の観点も入れてしっかりと考えていきたいというふうに思っております。
 その上で、政令については、今、先ほど答弁も既にありましたけれども、ある地域で拡大をして県内に広がるおそれがある、あるいは病床逼迫のおそれがあるということで、基本的な考え方をお示しをさせていただいております。基準を、具体的な基準を法律なり政令で書いてしまうと、機動的に行動することが非常に難しくなってしまいます。
 御存じのとおりだと思いますが、緊急事態宣言の今の要件は、政令上、その経路が不明な人が一人でも出た場合、緊急事態宣言を発出するというふうな規定になっておりまして、これは新型インフルエンザを念頭に置いて作られた規定だと思いますけれども、一人、もう何人か出て、どこから感染したか分からない人が出ればもう直ちに緊急事態宣言と、これはさすがに今回取り得なかったということで、全国的かつ急速なまん延という本文の方を解釈をして私ども運用をしてまいりました。
 というようなことから、状況は変わります。変異株が出てきて、物すごい勢いでなるかもしれません。他方、治療薬やワクチン、あるいは一般的な風邪のようにやがてはなっていくかもしれません。その時々の状況はこれは臨機応変に対応していかなきゃいけませんので、明確な基準を法令上示すのはなかなか難しいということを是非御理解をいただいて、しかし、できる限り予見可能性がちゃんと立つように、私ども、分かりやすい形で法施行までにしっかりとお示しを、できるだけ早くお示しをしたいというふうに考えております。

#89
○矢田わか子君 私たちは罰則が駄目だとは言っていません。感染を抑え込むという目的のために本当に必要な罰は、必要なのであれば付ければいいと思います。ただ、やっぱりそのためには十分な補償が要るというふうに申し上げているわけです。
 しかも、今、どういう状況になればその正当な理由になるのかとか、このグレーゾーンと言われるまん延重点措置が出るのか、分からないままなわけです。
 したがって、やはり今回、特に私権の制限を決めるような重要な政令になるわけですので、勝手に決めずに、是非国会に報告をしていただきたいと思います。
 委員長のお取り計らいをお願いします。

#90
○委員長(森屋宏君) 後刻理事会において協議いたします。

#91
○矢田わか子君 それと、補償の問題です。
 大臣おっしゃったとおり、分かります、分かりますけれども、去年の三月の特措法の改正のときに私たちは附帯決議を付けさせていただいております。それ、大臣にも確認いただいた項目です。十三項、十四項です。当該の要請によって経済に不利益を受ける者の配慮を十分に検討するというふうになっているわけです。
 じゃ、どこまでが本当にその経済的な不利益なのかということですが、昨日も本会議で申し上げたとおり、今、東京リサーチの調査では、十二月末の調査、このままの感染状況が続けば三四%廃業を検討するというところまで出てきているわけです。やはり追い込まれているような飲食店が多い中で、やはり一律ということが本当にいいのかどうか、是非考えていただきたいんです。
 私たちが言っているのは、一店舗ずつ六万円、それではなくて、大小ではなくて、やはりそこに対して、みんなそれぞれのお店が毎年確定申告をして、きちっと売上台帳も持続化給付金のときにお出しをしているわけですから、それに応じて、あと従業員名簿さえ付けば、必ず段階的な給付、補償というのはできるはずなんです。できない理由をお聞かせください。

#92
○国務大臣(西村康稔君) 一つは、店舗当たり百八十万円の最大の支援、これも私ども、家賃なども調べて、かなりの部分をカバーできる、東京、新宿や渋谷でも平均的な飲食店、八十万円、九十万円の家賃を払っている、こういったことも我々調査をした上で、そして都道府県知事とも協議をしてこの金額を決めさせていただいております。かなりの部分カバーできる。しかも、大企業も、つまり何店舗かあるところはその店舗数分だけ百八十万円ずつ支援があると、協力金があるということであります。
 また、従業員のお話をされましたけれども、これは雇用調整助成金で大企業も含めて一〇〇%、三十三万円まではですね、お一人、国が休業手当支援をするということで決めさせていただいておりますので、こういった点、昨年の附帯決議にもいただきました、規模も配慮した形での支援策を取ってきているところでございます。
 更に言えば、地域のきめ細かな支援をしてもらうために協力金の予定をしております予算一兆円と同等の一兆円の地方創生臨時交付金を昨日、都道府県、市町村に配分を決めさせていただきまして、これを使って上乗せもできますし、ここは地域によっては大企業に上乗せしようということもあるかもしれませんし、今回六十万円と決めさせていただいた一時金、これも五〇%以上の削減ということでありますので、減少、対象企業でありますので、三〇%のところをやろうというところもあると思います。
 地域に応じたきめ細かな支援を期待をしているところでありますけれども、いずれにしても、迅速な支給、迅速な支援という観点から、一社一社ごとにこうした判断をしていくこと、これは事務的な作業も含めて膨大な作業になっていきますので、そういったことも考え、迅速な支援をしていくという視点からこのような支援策を取らせていただいております。
 ただ、諸外国で、先ほども御提言がありましたアメリカやドイツや様々な諸外国でいろんな仕組みをやられていますので、これはしっかりと研究して、今後の私どもの参考に是非していきたいというふうに考えております。

#93
○矢田わか子君 ありがとうございます。
 そうなんです。やっぱりこれ、緊急事態宣言がまた一か月間延長されます。そのときに、本当に飲食店もつのかというふうな話が出てきております。それこそ、コロナバブルではないですけれども、たくさん、一律一か月百八十万もらって、うわあ、もうすごいわ、これ、もうけているわというふうなお店も事実あるというふうにも聞いているんです。
 したがって、本当にこの公平ということが一律の金額なのかというところに是非着目していただきたいと思います。事務的に煩雑、それはよく分かります。でも、それこそ、その事務については外部業者の方を活用させていただいても、それまた新しい雇用を生む外部業者というか、今失業している方々もいらっしゃるわけですから、そういう方々をもう一度雇用して公平な配分をするように充てるということもできると思いますし、是非ここについてはいま一度、もう私が、単純明快で、いろんな融資とかいろんな人的支援とかではなくて、その一つ一つのお店の売上げ、確定申告に合わせた給付をお願いしているということですので、是非もう一度お考えいただければと思います。
 それからもう一つ、危険性ということについて、大臣は八時以降はもうみんな協力してくれと今強くおっしゃられたわけですけれども、資料二を見ていただきたいんです。
 これ、黙食ということで、少し御用意させていただきましたけれども、今、複数人数で、やはりマスクを外して会話をしながら食べるというか飲食することが感染を広げるということであるのならば、資料二、これが黙食と言われるもので、福岡市のカレー店のものを少し載せさせていただき、こういう黙食に御協力くださいということで、いろいろPOPを貼りながら啓発しているお店や、各地方自治体にも広がってきていまして、新しいマナーとしてこの黙食、積極的に呼びかけているというような動きもあります。
 こうしてきちっと感染対策をして、一人一人が何もしゃべらず黙々と食べることに対してどれほどの本当に危険性があるのか。特に、首都圏地区には、独身の方とか単身赴任者の方とか、もう普通の夕食、外で食べることが日常化している人も多くいらっしゃいます。そういう方々が、もう八時にばあんと閉まってしまって、結局デリバリーで、宅配で高く付くようなものを食べたり、コンビニで買って済ませていると栄養バランスを欠いて、結局、免疫力が落ちているというようなケースも報告されておりますので、少しこの黙食について、きちんとコントロールできるお店については八時以降も大丈夫だとかということの臨機応変さが要るかと思いますが、御見解をお願いします。

#94
○国務大臣(西村康稔君) 御指摘のように、エッセンシャルワーカーの方もおられます。病院で本当に厳しい中、対応に当たられている方々も、昼夜問わず当たられている、そういう方もおられます。テークアウトやデリバリーもなかなか思うようにできない地域や方々もおられると思いますので、外で食事をする場面はどうしてもある、そういう方もおられると思います。
 基本的には、マスクを取って飲食をするというのはリスクが高いということで避けていただきたいと考えておりますけれども、そういう場合でも、御指摘のような、黙って一人で食べる、慎重な行動ですね、感染防止策を徹底した上での食事をお願いしたいと思います。
 これ、黙食ならいいということをなかなか私の立場から申し上げにくい。不要不急の外出、移動自粛もお願いしておりますので、もう本当にどこまで良くてどこまで駄目なのかって分からなくなりますので、基本は外出自粛をお願いをし、そしてエッセンシャルワーカーの方など、どうしてもという場合は、もちろんそういう場合があり得ると思いますけれども、是非、基本的には外出自粛をお願いをしたいと思っております。
 さらに、店舗ごとにそれをきちんとやっているかどうかという、これがなかなか難しくて、私ども、ガイドラインを作らせていただいて、アクリル板を徹底する、換気を良くする、特にCO2濃度センサーで測ってやるというようなことも推奨し、また、お店でマスクを着けて会話をしてくれということを推奨してもらったりということなど、ガイドラインを厳しくかなり進化させて、去年の十二月以降ですけれども対応しておりますけれども、しかし、これを守っていただいているかどうかのこれも実務的にチェックすることはなかなか難しいわけでありまして、黙食だから、一人で黙って食べているからいいだろうという、なかなかそう単純には申し上げにくいところはあるんですけれども、しかし、繰り返しになりますが、エッセンシャルワーカーの方もおられますので、外で食べざるを得ない方もおられると思いますので、そのときは是非感染防止策を徹底していただいて、黙って食べていただくということでお願いできればというふうに考えております。

#95
○矢田わか子君 これからコロナとどれぐらいの長い期間付き合うことになるか分かりませんので、やはり緊急事態宣言も、これ一回延長しましたけど、じゃ次は延長ないのかということは誰にも分からないわけです。
 最長、全部合わせて一年間、これ間違いないですよね。

#96
○国務大臣(西村康稔君) 緊急事態宣言の話ですね。規定にありますけれども、ちょっと待ってください。(発言する者あり)

#97
○委員長(森屋宏君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕

#98
○委員長(森屋宏君) 速記を起こしてください。

#99
○国務大臣(西村康稔君) 済みません。
 条文の規定によりましたら、延長が、二年までまず緊急事態宣言できて、そして延長が一年、もう一年、最長、できますので、三年までできるということになっております。

#100
○矢田わか子君 失礼しました。長くなることも想定してやはり臨機応変に、これはもう感染については余り、この感染封じ込めについてですね、問題ないんだというふうなことについてやはり除外をしていくということも是非考えていただきたいと思います。
 最後に、濃厚接触者についてお聞きしていきたいと思います。濃厚接触者の定義についてです。
 昨日も、参考人、脇田参考人から、この濃厚接触者ということの定義、やっぱり極めてまだもって曖昧な要素があるというふうなことでお尋ねしまして、何とかしていかなくちゃいけないというようなことで私も思っているわけですが、やっぱり自治体によってPCR検査の実施状況も、この定義が曖昧なためにばらばらになっているということがあるかと思います。
 今、資料配られておりませんが、一メートルの距離でマスクなしで十五分以上接触があった場合というふうなことだとか、じゃ、十五分以上だったら十分はいいのかとか、同居あるいは長時間接触をした場合、車内、航空機内。長時間って一体、アナログですよね、何時間を指すのか。せきやくしゃみ、体液に触れた可能性が高い、これも極めて曖昧。
 こういう曖昧なことをきちっとやっぱりしないと、PCR検査のばらつきもある中で、この定義自体がやはり国民に理解されていなければ感染防止にならないと思いますが、いかがでしょうか。

#101
○副大臣(山本博司君) 濃厚接触者の判定につきましては、国立感染研究所がお示ししております積極的疫学調査実施要項におきまして濃厚接触者を定義した上で、調査対象とした濃厚接触者に対しましては、速やかに陽性者を発見する観点から全ての濃厚接触者を検査対象としていただいていると承知している次第でございます。
 その上で、新型コロナウイルス感染症に係る検査につきましては、検査が必要な者がより迅速かつスムーズに検査を受けられるようにするとともに、感染拡大を防止する必要がある場合には広く検査が受けられるようにすることが重要であると考えておる次第でございます。
 この点、感染が拡大している地域におきましては、感染拡大防止のため、濃厚接触者に限らず、関係者に幅広く行政検査を実施するよう都道府県等にお願いしているところでございまして、引き続きこうした考え方については機会を捉えまして周知をしていきたいと思う次第でございます。

#102
○矢田わか子君 もう一度言います。濃厚接触者の定義、分かりやすいものにしてしっかりと伝えるということをお願いしたいのと、危ないと思った人にも、やはり公費負担で誰でもが受けれるように、検査を受けれるようにしていただきたい。和歌山モデル、是非見習っていただきたいことを御要望します。
 以上です。

#103
○国務大臣(西村康稔君) 済みません。
 先ほどの期間の話ですけれども、緊急事態宣言はこういう規定になっておりまして、一回目は二年以内に設定をして、そして延長、一年以内できるということですので最長三年できるんですが、今回の場合、緊急事態宣言、最初一か月と取りましたので、延長は一年しかできませんから、最長一年一か月ということ、今回の場合は一年一か月ということです。

#104
○田村智子君 日本共産党の田村智子です。
 特措法に新たに加えようというまん延防止等重点措置についてお聞きします。
 緊急事態宣言に至らなくても、新型インフルエンザ等のまん延を防止するためとして、特定の区域の特定の業態の事業者に営業時間短縮などの協力要請を行うということなんですけれども、これ、特措法、現行法第二十四条第九項でも要請ができるし、現にそういう要請繰り返されてきました。
 第二十四条第九項、「都道府県対策本部長は、当該都道府県の区域に係る新型インフルエンザ等対策を的確かつ迅速に実施するため必要があると認めるときは、公私の団体又は個人に対し、その区域に係る新型インフルエンザ等対策の実施に関し必要な協力の要請をすることができる。」。
 そうすると、まん延防止等重点措置との違いは、要請に応じない事業者に罰則を科すということになりますよね。罰則を対置して強力に措置を講じなければならない事態ということを別に置くことになるんですよ。それはどういう状況なのかと。
 衆議院の質疑の中で、西村大臣は、ステージ三相当、また、感染が拡大しているステージ二相当を想定しているという答弁をされていますが、確認いたします。

#105
○国務大臣(西村康稔君) 御指摘のとおり、ある都道府県において基本的にはステージ三相当で感染が広がってきている、しかも、あるエリア、ある地域、ある業態で広がっているような場合に想定をしておりますが、そうした場合に、そこの範囲で感染を抑えていく、県内にそれが広がることを抑えていくために、このまん延防止等重点措置を考えております。そして、これは、次のステップは、ステージ四になればもう緊急事態宣言ですから、緊急事態宣言のように幅広い私権の制約を行わないためにも、この段階でその範囲で抑え込んでいこうという考え方でございます。
 ただ、もちろん、それより下の段階でも、急速に何か、あるエリアで急速な感染拡大が見られる場合はとり得ることはあると思いますけれども、基本的にはステージ三の段階でそういった措置をとることを考えております。

#106
○田村智子君 今聞いていても本当によく分からないんですよね。大体、今回の緊急事態宣言も、政府は東京についてさえもステージ三という判断全然しないままにいきなり緊急事態宣言、ステージ四になったんですよね。
 これまで一年間ぐらいの間に様々な知見を得てきたって西村大臣言われている。そうすると、この一年ぐらいの間の東京のいつの時点がその重点措置の事態になるのかと、こういうのを示す必要あると思うんですよ。だって、二十四条の九項に基づく協力要請に罰則はないんですよ。一方、重点措置は罰則が付くんですよ。
 これ、もうちょっと、じゃ、去年のいつの時点、去年のいつの時点がこの重点措置に当たるようなことになるんですか、東京の場合だったら。

#107
○国務大臣(西村康稔君) その時点時点の感染者の状況、あるいは病床の状況などを正確に確認をしていかなきゃいけませんけれども、その上で申し上げれば、例えば昨年の夏、東京都の新宿区から感染が拡大をし、五月二十五日で解除して、その後感染は比較的落ち着いていたわけですけれども、六月の半ばぐらいから新宿区で急速に感染が広がり、そしてそのことが都内全域に広がり、やがて全国への感染拡大につながったケースがあります。
 もちろん、繰り返しになりますけれども、その基準について、水準について、そのときのレベルをもう一度正確に見なければいけませんけれども、念頭に置いているのはそういったケース、ある地域で感染が急に広がってきて、それが都道府県内に広がっていく、それで病床の逼迫につながり、また、全国的かつ急速なまん延につながるようなケースを考えております。
 去年の夏は多くの事業者が時短に応じていただいて、これは名古屋でも大阪でもそうです、感染を抑えることができました。しかしながら、十二月の段階、これはまた繁華街の飲食、二十二時までお願いをしておりましたけれども、残念ながら守っていただける方が少なく、十二月という季節柄もあるのだと思います。多くの人が飲食で、場でクラスターが発生し、感染が拡大してきたという事実がございます。
 こうしたときに地域や業態を限って、絞ってこのまん延防止等重点措置というものは使えると、そういったことを念頭に置いて考えたものでございます。

#108
○田村智子君 その東京都が、緊急事態宣言が明けてから、昨年のですね、事業者に対してどのような協力要請してきたのか、一覧にしてまとめてみました。これらの期間は、感染状況をずっと見てみると、緊急事態宣言明けてからも、これ、ステージ二で感染者数は漸増、ステージ三で急増で、恐らく緊急事態宣言明けてから以降、この要請出されていた期間というのはほぼそれに当てはまることになるんですね。東京都は、酒類を提供する飲食店、カラオケ店など業種を特定したり、夜の繁華街という地域を特定したり、二十三区内と地域を定めるなどして営業時間短縮をずっと要請してきているんですよ。
 これまでは、これらが東京都の判断で行ってきた。今度は政府が重点区域を指定して、事業者に罰則付きで要請することになる。今の御答弁でも、特にこの七月の辺りとか八月の辺りとかまさにそういうことになるという西村大臣の答弁だったというふうに思います。
 今、大臣は新宿区の歌舞伎町を言われました。また、これまでの答弁では大阪市のミナミなどの地名も挙げてこられたわけですけれども、私も、科学的なエビデンスいろいろ見てみると、確かに感染が集積しやすくて、そこから拡散していくような場所があるということは否定はしません。しかし、そういう地域にこれまでと違って今度は罰則をちらつかせる、あるいは振りかざす、そして休業を要請するということになるんですね。できるだけ区域を限定されてと言われた。
 私が大変危惧するのは、では、そういう地域に対して、社会的な分断、地域的な差別、これ持ち込まれることになりませんか。

#109
○国務大臣(西村康稔君) 感染防止と、そして、そこで働いておられる皆さん方、事業者の皆さんや従業員の皆さん方や、もちろんそうした方々の人権、決して差別や偏見などあってはならないことでありますので、この両立は本当に難しいことだと思いますけれども、しかし今回は法律の中でも、そうした偏見、差別を何人も行ってはならない、受けてはならないという、そういう趣旨で書き込ませていただいております。
 新宿区や大阪の例でも、行政と事業者の皆さんと言わば話合いをし、信頼関係をつくりながら、検査、重点的な検査にも応じていただいたり、そうしたことを積み重ねていくことによって、御指摘のような差別や分断やそうしたことにつながらないように対応していきたいと考えておりますし、また、住民の皆さん方にも是非冷静な対応をしていただければなというふうに考えているところであります。

#110
○田村智子君 これまでは罰則なしですもの、罰則なしで協力をお願いしますと言ってきたのを今度は取締りもやるわけですよ、自治体が。営業していればそこ取り締まるんですよ、罰則付きで。その関係性変わってきちゃうでしょうということなんですよ。それが社会的な分断、地域的な分断、差別、これ助長することになると、私、本当にそれを危惧しますね。
 一月三十日の「NHKスペシャル」、歌舞伎町の深夜営業の店長らが長期取材に応じておられた。御覧になられましたかね。本当、涙出てきますよね。あの中でも、その店主の皆さん、何人か集まって新宿区長のところにどれだけもう苦しいかということを訴えに行ったと。そのときに罰則を求める声があるということを区長から説明を受けて、本当にショック受けておられましたよね。自分たちはそういう対象になるのかと、今度は。
 見てくださいよ、これ。もう緊急事態宣言からほぼこういう深夜の営業していたところはずうっとずうっと営業をできないような状態ですよ、これ、夜十時までと。区切りがあるのは六月と、九月から十一月の一定期間だけですよ。あとずうっとなんですよ。その中で、今、夜八時までと言われて、そうしたら潰れちゃうかもしれないと。悩んで悩んでどうするかと。それぞれのお店も一生懸命感染症の対策もやりながら営業ができないかと、そうやって悩みながらやっている。
 あるホストクラブの方は、自分がもう感染していると、だから毎月抗体検査で協力、採血に協力して、医療現場の方に、頑張ってくださいね、やるわけですよ。これが自分にできる貢献だと、新型コロナを抑えるための。これ社会的、私、連帯だと思いますね。
 そういうところに、ここまで苦しんでいる、そういうところに区域を限定して本当に罰則付きで要請掛けるということになるんですか。

#111
○国務大臣(西村康稔君) 私も「NHKスペシャル」見させていただきました。新宿区長、本当に先頭に立って、ちょっと正確な数は覚えておりませんけれども、三百軒もの、程度のですね、数、そのぐらいの数のホストクラブなどを歩かれて、検査に応じてくれ、あるいは時短に応じてほしいと、こんな取組を彼自身が先頭に立ってやられてきたと思いますし、そういう意味で信頼関係をつくりながらやってこられたと思います。
 そうした中で、今回、支援策もしっかり講じるということで明記をさせていただいております。
 それぞれのお店がどのぐらいの家賃を払っておられるか分かりませんけれども、新宿の駅前で申し上げても、普通の飲食店で月額八十万円、九十万円というデータは私ども調べております。小さなスナックなどもありましたし、大きな箱の店もありましたので、差はあると思いますけれども、月額百八十万円までの最大の支援を行うことにしておりますし、従業員の方、従業員の給料も払えないよという言葉も中に出てきましたけれども、しかし、月額、パート、アルバイトの方も含めて三十三万円までは国が雇調金で支援ができますし、中小企業であれば休業支援金も今でもこれはできます。五人おられれば最大百五十万円程度は国が別途人件費として一〇〇%支援ができますので、こういったことを活用していただいて感染拡大防止に是非応じていただきたいと思いますし、もちろん抗体検査など協力されている方もおられます。
 それから、それぞれのお店を支援する方で……(発言する者あり)ええ、ということで、私ども、そうした事業者の皆さんにも御理解をいただきながら、厳しい状況にあるところをしっかり支援しながら対応してまいりたいというふうに考えております。

#112
○田村智子君 罰則について聞いているのに何も答えていないじゃないですか、そういうところに罰則付けるのかと。
 それじゃ、その支援ですけど、こういうところって、これまでの答弁の中でも、衆議院の答弁でしたか、緊急事態宣言が明けても重点地域を指定すれば、そのままそこは自粛要請、要請を罰則付きで行うということもあり得るって想定、そういうことも想定していると答弁されているんですけど、支援は、規模はどうなるんですか、緊急事態宣言のときと重点支援措置のときと。

#113
○政府参考人(奈尾基弘君) 今般の改正法案におきまして、国及び地方公共団体が新型インフルエンザ等の影響を受けた事業者を支援するための必要な措置を講ずる義務を明記したところでございます。
 事業者等に対して必要となる具体的な支援措置につきましては、その時々の感染症の蔓延状況でありますとか社会経済情勢などによって随時変わってまいりますので、財源確保の在り方を含めて、状況に応じて適宜適切に対応していくということでございます。
 特に今般におきましては、新設した支援規定の趣旨にのっとりまして、まん延防止等重点措置や緊急事態措置に係る要請に伴う支援については、要請に応じたこと、それから要請による経営への影響の度合い等を勘案し、公平性の観点や円滑な執行等が行われることに配慮し、要請に十分な理解を得られるようにするために必要な支援として取り組んでいくという方針でございますので、御指摘の緊急事態宣言下とまん延防止等重点措置ということでは、これ、施設の休業までの要請ができるかといったことで、要請による経営への影響の度合いというのは異なることがあり得ると思います。そういったことも踏まえて状況に応じて適宜適切に対応してまいりたいと思っております。

#114
○田村智子君 これ、緊急事態宣言終わりました、だけど重点区域というふうになったら、重点措置のところとなったら、そこは延々緊急事態宣言が続くことになるんですよね。当然そこは人の流れじゃなくて、だって周辺は解除されているんだもの、人の流れはほかに行きますよね。そんな営業時間の短縮が例えば夜十時以降に限られたとしたって、昼間も含めて、もっと人の流れがその区域については落ち込むということあり得るんですよ。
 私、さっき、地域的な分断あるいは業種に対する分断、これ心配すると言いましたけど、つまり、ここが危ない、だから抑えるというふうにやったら、じゃ、その地域だけお金出すのかという分断にもなりかねないじゃないですか。
 そういうことも含めて、罰則付きでそういうことをやれば、二十四条の九項あるのに、別に政府が指定をして罰則付きでやれば様々な問題が生じますよねという、この危惧分かりませんか、大臣。

#115
○国務大臣(西村康稔君) 二十四条九項、これまで、法改正が今まだできておりませんので、今まで一つの手段として、都道府県知事はこれを有効に活用して要請を行ってまいりました。しかし、強制力はない中で、要請にとどまりますので、そうした中で、去年の十一月から十二月、二十二時までの時短、首都圏でいえば行ってきたにもかかわらず、神奈川県では知事は二割程度しか応じてくれていないという中で、かなりの方が、かなりの人数の方が飲食を夜遅くまでやられて、そのことによって感染が広がったという事実がございます。これはクラスターなどの分析も行ってきております。
 感染拡大を抑えるためにこの措置は私ども必要だというふうに考えております。しかし、何も違反したから直ちにその時点で罰則掛かるということではなく、丁寧に理解をしていただきながら、文書によるそうした発出によって理解をいただきながら進めてまいりますので、丁寧な運用を是非進めていきたいということで、そうしたことも含めてお知らせをしていきたいと考えております。
 そして、まん延防止措置に、緊急事態宣言解除されて、まん延防止措置が必要かどうかは分かりませんけれども、そうした段階でも、まん延防止措置になったとしても、そのときの要請内容に応じて、事業者の皆さんへの影響をしっかりと勘案しながら支援策を講じていきたいと考えております。
 緊急事態宣言の下では休業要請までできますけれども、まん延防止等重点措置では営業時間の変更というものは最も私権の制約が大きいものと考えておりますので、休業要請まではできませんし、それ以上のことを考えているわけではございません。

#116
○田村智子君 その要請された時間以上の影響が出るんですよ。今だって、ランチもやめましょうと言われて、もう要請されている時間以上の影響出ているじゃないですか。
 それで、この罰則が創設されれば、私は、今の危惧に何も応えてないですもの、社会的分断、業種や地域への差別が深刻になるんじゃないか。何も応えていないですよね。
 例えば、昨年五月、ここは営業しているぞという一一〇番通報が増えたという報道もありました。今度、罰則ということにまでなっていくと、こういう通報が自治体や保健所に寄せられることになるんじゃないのか。それは、感染症の対策をやらなければならない自治体や保健所にとってはむしろ重荷になるんじゃないかと思うんですけど、いかがでしょうか。

#117
○国務大臣(西村康稔君) 御指摘のような誹謗中傷あるいは差別や偏見、こういったことにつながらないように、私ども、都道府県に対してはそうした旨は徹底をしたいと思いますし、都道府県知事会から、現場で対応してきたその知事会から、こうした緊急事態宣言の前に至るまん延防止等重点措置の、こうした措置が必要だという要望に私ども応えております。
 その意味で、知事会ともよく連携をして対応していきたいと思いますけど、いずれにしても、国民の皆様には感染防止策に協力していただくと同時に、冷静な行動を是非呼びかけてまいりたいというふうに考えております。

#118
○田村智子君 私たちも議員団で知事会の方に来ていただいてお話聞きましたけど、これ、保健所や自治体担うことになりますよねと言ったら、いやいや警察がやるでしょうと答えたんですよね。
 本当に知事会の中でどういう議論して、このことをやることで、通報を受けて自治体や保健所がどういうことになるのかという、そういう議論までして要望されたものなのかどうかも含めて、ちゃんと見る必要あると思うんですよね。それは、住民からの通報行きますよ、罰則付きでもっと、がんと営業を自粛するように求めるわけですから、協力要請するわけですから。これ本当に感染症対策の実効性をむしろ失わせるんじゃないかというように言わざるを得ません。
 それで、ちょっと急がれている、いろんな対応しなきゃいけない問題があるので、残る時間、本会議でも指摘したことを質問したいんですけれども。
 解雇、感染を理由に、自分は感染しましたと、あるコンビニの店員さんが店長さんに電話をしたら、もうあんた来なくていいよと、何て迷惑なことをしてくれたんだと、首だというふうに言われたというのはもう出回っているんですよ、ツイッター上でもね。で、総理に、これは違法でしょうと、是正指導しますよねというふうに質問したんですけど、問題だという答弁でしかなかったんですよ。
 これ違法だと、必ず是正指導すると明言いただきたいんですけど、いかがですか。

#119
○政府参考人(小林洋子君) お答え申し上げます。
 有期契約労働者の期間途中の解雇につきましては、その有効性は最終的に司法の現場で司法において個別の事案ごとに判断されることになりますけれども、労働契約法第十七条において、やむを得ない事由がある場合でなければ、契約期間満了するまでの間において労働者を解雇することができないとされているところでございます。
 また、労働基準法の第十九条では、労働者が業務上負傷し、又は疾病にかかり療養のために休業する期間及びその後の三十日間、この期間は解雇してはならないということとされております。そのため、業務上、新型コロナウイルス感染症に感染したと認められる労働者が療養のために休業する期間とその後三十日間、当該労働者を解雇した場合には、一定の場合を除き、同条の違反となります。
 労働基準監督署においては、労働基準法に違反して解雇されたとの申告が労働者からなされた場合には、監督指導を実施いたしまして、法違反が認められた場合には是正をするよう指導を行っております。
 厚生労働省といたしましては、引き続き、労働関係法令に照らして問題のある事案を把握した場合には適切に指導等を行ってまいりたいと思っております。

#120
○田村智子君 これ、最終的な司法判断というのはそれはやむを得ないんですけれども、これ、もっと言うべきですよ、現に起きちゃっているんだから。こういうことをやっちゃいけないよと、感染したということをもって解雇するようなことをしちゃ駄目だよと。雇用期間を途中で、雇用期間の途中なのに、感染した人、療養している人を解雇するようなことあってはならないですよと。これ、もっと是非広げていただきたいと思います。
 それから、治療が終わって医師も外出を許可しているんだけれども、会社の方が、いやいや、ちょっと待てと、まだ危ないとか言って休ませるという場合も生じているんですよね、現に。これ、給料保障されるべきだと思うんですけど、いかがですか。

#121
○政府参考人(小林洋子君) お答え申し上げます。
 労働基準法の第二十六条におきましては、使用者の責めに帰すべき事由によって労働者を休業させた場合には、使用者は労働者に平均賃金の百分の六十以上の休業手当を支払わなければならないとされております。
 この規定に基づきます休業手当の支払義務が認められるか否かは個別の事案ごとに判断されるものではございますけれども、一般論といたしましては、お尋ねのように、新型コロナウイルス感染症に係る治療が終了し、医師も外出や就労等について問題がないと判断しているにもかかわらず、使用者の判断により労働者を休業させたような場合には、休業手当の支払義務が認められるものと考えております。

#122
○田村智子君 それからもう一点、傷病手当の対象外の方、自営業者の店主はこれ対象外なんですね。雇用調整助成金も対象外なんですよ、雇主だから。本当に所得保障ない立場なんですよ。
 総理は、私が、濃厚接触で二週間こういう方が自宅待機みたいになったときどうなるんですかというふうに聞いたら、緊急小口の貸付けだというふうに答弁をされまして、貸付けしかないのかという声が私のところにまた寄せられているわけですよ。
 政府として、やっぱり新型コロナの特徴ですよね、無症状、軽症。普通の風邪だったら出社ができる、仕事ができる、だけど、それを止めなきゃいけないと。じゃ、そのときの所得が保障されなくなっちゃうような人が、制度から落ちこぼれる人をどうするのかと、これ検討すべき課題だと思いますが、いかがですか。

#123
○政府参考人(正林督章君) お答えします。
 傷病手当金については、国民健康保険において、様々な就業、生活形態の方が加入しておりますが、自営業者等については被用者と異なり、療養に際しての収入減少の状況が多様であることから、任意給付としております。
 今般の新型コロナウイルス感染症の感染拡大を踏まえ、国民健康保険に加入している被用者について傷病手当金を支給した市町村等に対し、国が特例的に財政支援することとしています。
 ただし、個人事業主は被用者と異なり、療養の際の収入減少の状況が多様であり、所得保障として妥当な支給額の算出が難しいことなどから、支給対象とすることについては課題が大きいものと認識しております。

#124
○田村智子君 だから、ないんですよね。こういう不安にどう応えていくんだということなんですよ、罰則とか議論するんじゃなくてね、と私は思いますよ。
 もう一つ、今、入院できない、療養施設に入所できないと、これは本当に大きな不安になって、だから感染が怖い、差別も助長されるみたいなことにもなっていますよね。
 実は私、八月の時点で、この内閣委員会だったと思いますけど、質問して、これ感染者の最大の想定が過少じゃないですかと、八月で既に感染者数の最大想定数を上回っているという自治体もありますよと見直しを求めたんだけれども、結局その見直しがないままにいろんな施策が取られてきたんですね。新宿区などでも、最大想定を策定する時点で既に感染者の数はその想定を上回っていたということも分かりました。何で必要な見直しをやらなかったのかなんですよ。
 療養施設や接触追跡の体制不足、これも問題になっているんですけれども、これも感染者数の想定が低かったらそうなりますよ。本当にこういうところの反省が、午前中、田村厚労大臣に聞いたけど全然反省が述べられなかったんですけどね。こういうところの反省なく今後の対策を進めるというのは極めて危険だと思うんです。いかがですか。

#125
○副大臣(山本博司君) 御指摘の患者推計に関しましては、三月から五月にかけて、国内感染実績や当時の対策の結果を踏まえた患者推計の手法に基づいて、各都道府県が地域ごとの実情を加味して推計を行ったものでございます。
 この患者推計に基づいて必要となる病床数を算出した病床確保計画に関しましては、新型コロナウイルス感染症患者に対する医療のみならず、一般診療の十分な確保を考慮した上で、必要な病床を確保しながら、感染状況に応じて社会的な介入も行いながら段階的に病床、宿泊療養施設を確保していくオペレーションを具体化することを目的とするものでございます。
 政府としても、その後の感染拡大を踏まえまして、コロナ患者を受け入れる医療機関を支援するために、これまで三・二兆円の医療機関支援に加えまして、第三次補正予算でも一・四兆円の追加支援を講ずることとしている次第でございます。これに加えまして、年末年始には予備費による思い切った医療機関への緊急支援実施いたしまして、新型コロナ患者を受け入れた医療機関に対しましては一床につき最大で千九百五十万円の補助を行うこととしている次第でございます。
 引き続き、こうした各自治体と一体となって病床確保に向けた取組をしっかり進めていきたいと思います。

#126
○田村智子君 反省なくしっかり進めるということはできないと私思うんですよね。こういう問題の検証ないままに、感染症法には、宿泊療養だけじゃなくて自宅療養も法的に規定をすると。で、宿泊療養を法的に規定するんだけれども、療養施設の確保というのは努力義務にとどまると。これは本当にいかがなものかというふうに思うんですね。
 もちろん、自治体だけの思いで進まない、ホテルの側、旅館の側の事情もあって柔軟に対応するということが必要だというのは、まあそれはそうかもしれないんですけど、しかし、家庭内感染の広がりということが、やはり第二波、第三波、特に今の第三波のときは本当に問題になってきたわけですよね。そうすると、やっぱりちゃんと家族と別れて療養施設でちゃんと健康観察ができてということをやっぱり提供すると、それが良質な医療をちゃんと保障するということになっていくわけですよね。
 こういうところの見直し必要だと思いますけど、いかがでしょう。

#127
○政府参考人(正林督章君) お答えします。
 現下の新型コロナウイルス感染症対策においては、軽症者等に係る宿泊療養の取組等を推進し、医療資源を重点化していくことが必要であり、また、宿泊療養の取組を実効的なものにするため、都道府県において十分な宿泊療養施設を確保いただくことが重要であります。
 他方、宿泊療養施設の確保については、感染症指定医療機関の指定同様、公益的見地で行うことが必要であるため、宿泊療養の実施主体である保健所設置市自治体単位でなく都道府県知事が行うことが望ましいこと、また、地域の医療提供体制を踏まえつつ、受入先となるホテル等の事情、体制、入所者の健康管理や療養支援を行う人材の確保の状況を考慮する必要があることから、都道府県知事の努力義務として規定したところであります。
 厚生労働省としては、必要な宿泊療養施設の確保を支援するため、新型コロナ緊急包括支援交付金に所要の予算を計上し、全額国負担を可能としているところであり、引き続き、こうした支援を通じて十分な宿泊療養施設が確保されるよう取り組んでまいりたいと考えております。

#128
○田村智子君 午前の、午前というか昼の審議のときにも、過去に振り返っても反省が必要でしょうということをいろいろ指摘しましたけれども、この新型コロナもそうなんですよ。
 さっき指摘したとおり、夏の時点で、第二波で既に感染者こんなに増えていて、この想定ではパンクするよと指摘をした。だけど見直しが行われない。私、今も覚えています。十一月に入ってから、最初のあの臨時国会での内閣委員会で私は西村大臣に、これは第三波だと、重症者の数が減らないまま第三波がやってくると、とんでもないことになるという質問やりました。だけど、その危機感は全く共有されないまま、GoToキャンペーンも止まらなかった。
 やるべきことをやらずにですよ、感染蔓延の防止というところに一番国が責任を持たなきゃいけない、それをやらずに、患者や事業者に責任を押し付けるかのようなこういう法改定やる。本当に間違った政治だということを申し上げて、質問を終わります。

#129
○委員長(森屋宏君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。
 これより討論に入ります。
 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。

#130
○矢田わか子君 私は、国民民主党・新緑風会を代表し、新型インフルエンザ等対策特別措置法等の一部を改正する法律案について、反対の討論を行います。
 まず、本改正案は、重要な法案にもかかわらず、衆議院、参議院、それぞれの審議が実質一日だけで、しかも日程設定や修正協議も一部の政党のみで行われ、国会審議が有名無実化したことに遺憾の意を表明いたします。
 本法案に対し、主に次の三つの理由で反対いたします。
 まず第一に、今回、新型インフルエンザ等特措法と感染症法のそれぞれで過料という罰則規定が新設されましたが、そもそも現行法は基本的人権の尊重と必要最小限の措置を規定しており、また、都道府県知事の要請や勧告等に対して応じる必要がない正当な理由は政令に委ねられており、その内容は依然として示されていません。
 また、運用によっては憲法で保障される権利が侵害されるおそれもあり、認めるわけにはいきません。
 第二に、罰則付きで私権が制限されるのに対し、営業時間の制限などで生じる損失補填などの支援策については、国の責務を規定する条文が明確に示されていません。
 しかも、現在実施されている営業時間短縮に応じた飲食店への協力金は事業規模に関係なく一律給付となっているため、事業者の大きな不満を招いています。昨日の本会議、そして本日の内閣委員会でも提案させていただいたとおり、税務関係、雇用関係書類の提出で事業規模が把握でき、事業規模に応じた協力金の支給は実行できるはずです。
 このような私権制限に対する支援策そのものにも大きな問題があることは、法令そのものに瑕疵があるものと考えます。
 第三として、まん延防止等重点措置は、この措置が大きな影響をもたらすにもかかわらず、事前の国会報告義務がなく、加えて、発令に当たって客観的基準が規定されていないことは、民主的統制の観点から問題ある法案であると言わざるを得ません。
 以上の観点より、国民民主党・新緑風会は、本法案に反対するとともに、コロナ危機から全ての国民の命と生活を守っていく活動に全力で取り組むことを表明し、反対討論といたします。

#131
○小沼巧君 私は、立憲民主・社民を代表して、新型インフルエンザ等対策特別措置法等の一部を改正する法律案に賛成の討論を行います。
 この一年間を振り返れば、イベントの自粛要請や学校の一斉休校、法令上の緊急事態宣言とは異なる地域独自の緊急事態宣言など、特措法との一対一対応が必ずしも明快とは言えない行政が展開されてきました。
 国と地方の権限が曖昧で実効性が不十分であることなどから、立憲民主党は、令和二年十二月二日、社民党、国民民主党、共産党と共同で改正案を国会提出しました。しかし、政府・与党は感染が収束してからとの立場で議論に応じず、結果として最も感染が拡大している時期に改正の議論を進めることになった経緯について冷静に反省すべきと考えます。
 我々は、昨年十二月に提出した法律案をたたき台に、国会論戦を通じてお互い政策を切磋琢磨し、知恵を出し合って国民の命と暮らしを守ろうと早くから呼びかけてまいりました。しかし、政府・与党がその後二か月弱を使って提出した法案には、例えば刑事罰、例えば経営への影響度合い等に応じた効果的な支援が欠落している等、原案のままでは到底賛成できないものでありました。
 しかし、政府・与野党連絡協議会での議論や政党間での修正協議を経た結果、立憲民主党などの提案が反映された修正案に至ったことは一定の評価と考えるものであります。
 例えば、刑事罰が削除されて行政罰となったことであります。
 我々は罰則自体が本来不要ではないかと考えております。罰則によって保健所など現場でトラブルが発生する可能性が高まるとの懸念が残り、そもそも検査や医療の現場が抱える課題や不安の解消が必須でありますが、少なくとも刑事罰ではなくなったこと、適用に当たっては慎重に運用することが国会審議や附帯決議で確認されたことなど、国民生活に禍根を残す最悪の事態は避けられたと理解します。
 政府には、罰則による抑止ではなく、入院等、その必要性を丁寧に説明し、人権侵害となる運用とならないよう強く求めるものであります。
 また、例えば経営への影響度合いに応じた支援の芽が潰されなくなったことであります。
 我々は、地域や現場の実情に即して十分かつ柔軟な支援を国が行うべきと考えております。確かに条文の文字面だけでは明らかではありませんが、その解釈については、国会審議や附帯決議において、要請に十分な理解と協力を得られるようにするため必要な支援となるよう努める旨が国会議事録に記録として残り、経営への影響度合いに応じた効果的な支援が実現するための風穴は空きました。この改善は一歩前進であり、国民経済の混乱が救われない最悪の事態を乗り越える一歩を踏み出せたと理解いたします。
 以上、国民生活及び国民経済に大きな禍根を残すような事態が回避されることが明らかになったことから、本法律案に賛成の判断をいたします。
 なお、新型コロナウイルス感染症対策においては、これまで、国民に十万円を一律給付、持続化給付金、家賃支援給付金、雇用調整助成金の引上げといった立憲民主党などが実践し続けてきた提案を政府が大分後になって採用する流れが続いております。
 今後、政府・与党は自らの考えだけに拘泥することなく、多様な議論を通じて政策を切磋琢磨し、国民目線で柔軟な対応を取ることを求め、賛成討論といたします。

#132
○市田忠義君 日本共産党を代表して、新型インフルエンザ等特別措置法改正案に反対の討論を行います。
 本法案の最大の問題は、新型コロナの感染者や、政府の時短休業要請で営業が困難になる、仕事を失う、収入が落ち込むなど不利益を被る国民を犯罪者扱いし、責任を国民に転嫁して、国が行うべき補償を免れようとするものだということであります。
 重大なのは、入院措置や積極的疫学調査の拒否に罰則を導入する点です。
 政府案の刑事罰が行政罰に修正されましたが、これらの行為について取締りの対象とし、罰則という威嚇によって国民を従わせようとすることにおいて本質的な違いはありません。患者に罰則を設けることは、国民の差別と偏見を助長し、保健所業務に支障を来すこと、国民の協力を得にくくし、感染コントロールを困難にすること等々を公衆衛生の専門家、保健所など多くの関係者が指摘してきました。
 しかも、政府の法案提出の前提となる審議会において、委員の多数が罰則導入に反対、慎重の意見を表明していたのであります。罰則導入がいかに感染抑止に逆行し重大な困難をもたらすか、今や明らかです。
 また、入院したくてもできず、自宅で亡くなる深刻な事態を放置したまま自宅療養を位置付け、さらに、医療が逼迫する中で必死に地域医療を支えている医療機関に対して減収補填を行わず、ベッド増床の協力勧告に応じなければ公表の制裁を加える規定まで盛り込んでいます。これらも社会に分断を持ち込むものです。罰則、制裁措置の導入は全面撤回すべきであります。
 特措法は、現行においても緊急事態の要件や私権制限の内容が曖昧で、恣意的運用が問題となってきました。それを放置したまま創設するまん延防止等重点措置の発動の要件、事業者への要請事項など、肝腎な内容は全て政令に委ね、国会の関与も法定されていません。これらは政府と知事の判断による恣意的な運用を拡大しかねないものであり、認めることはできません。
 検疫法に感染者の自宅待機を位置付けていますが、これは病原体が国内に侵入することを防止することを目的とした検疫の水際対策に穴を空けるものであり、反対です。
 最後に、新型コロナ感染症の拡大を抑え込むために必要なことは、全ての人が安心して要請に応じられる補償を行うことであり、公衆衛生、医療提供体制の整備に全力を注ぐことであります。
 以上を指摘し、反対討論とします。

#133
○平木大作君 私は、自民、公明を代表して、新型インフルエンザ等対策特別措置法等の一部を改正する法律案に対し、賛成の立場から討論を行います。
 昨年一月、我が国で最初の新型コロナウイルス感染症の感染者が確認されて以降、政府は、総理をトップとする対策本部を設置し、有識者の意見を伺いつつ、都道府県知事等と連携をして感染拡大防止策を実行するとともに、国民の命と暮らしを守るため、累次にわたって経済対策を講じてきました。
 今回の法改正も、感染拡大防止とその実効性の確保、事業者等への効果的な支援を行うために必要不可欠なものであります。とりわけ、これまで懸案となってきた以下の三点について法律上明確になることは評価すべきものと考えます。
 第一に、新型コロナウイルス感染症等のまん延防止に必要な措置を可能とするとともに、影響を受ける事業者に対する財政上の支援も含めた必要な措置を義務付けました。
 経済の減速と雇用の喪失、感染の急拡大に伴う医療崩壊の危機など、感染拡大は国民生活や国民経済に甚大な影響を与えることとなります。しかしながら、これまでの新型インフルエンザ等対策特別措置法では、緊急事態宣言を発令する前の段階において、政府や自治体が実効性のある対策を機動的に講じるための法的枠組みが存在しませんでした。
 社会経済活動や人の移動を抑え込む緊急事態宣言は、都市封鎖ができない日本において感染症対策の最後の手段であり、そうした事態に至る前に都道府県知事が国と連携して地域の実情に応じた形で効果的な対策を講じるためのまん延防止等重点措置の創設は妥当なものと言えます。
 また、これら感染症対策の実効性を高める上で重要なのが、都道府県知事の要請を受け、影響を受けることになる事業者からの十分な協力であります。
 これまでの質疑の中でも再三にわたり、事業者からの十分な理解が得られるよう、必要な支援となるよう努めるとの答弁が確認されたところであり、政府には、財政的な支援にとどまらず、あらゆる手段を講じて事業の存続を後押しするよう求めたいと思います。
 第二に、国や地方自治体間の情報連携を義務付け、電磁的な方法の活用について法文上明確に定めたことであります。
 新型コロナウイルス感染症対策分科会からの報告にもあるとおり、疫学情報の収集は効果的な感染症対策を行う上で一丁目一番地の取組であるにもかかわらず、データが標準化、デジタル化されていないことや、自治体間で個人情報の取扱いが異なるなどの理由から、国や自治体間でデータの迅速な共有が課題とされてきました。
 今回、保健所設置市、特別区と都道府県の間で情報連携を義務付け、HER―SYSも活用して必要な情報を国にも一元化できるようにしたことは、クラスターを起点とする我が国の感染症対策の実効性を高める上でも極めて重要なことであると評価いたします。
 第三に、宿泊療養、自宅療養についても根拠規定が設けられました。
 その上で、現在、自宅、宿泊施設での療養中に容体が急変し死亡する事例が続いていることもあり、宿泊療養、自宅療養における質の向上が急務となっております。訪問診療やオンライン診療を活用して療養中の感染者の容体変化や不安に対応できるよう、取組を改善すべきです。
 また、自治体からの、宿泊療養、自宅療養中の全ての方にパルスオキシメーターが貸与できるよう、引き続きの取組、周知徹底を求めたいと思います。
 今回、与野党協議を通じて幅広い合意形成がなされ法案の修正に至ったことは、効果的かつ迅速な措置とともに、国民の理解と協力が不可欠な現下の感染症対策にとって特筆すべきことであります。
 法案の成立を一つの起点として新型コロナウイルス感染症が一刻も早く終息に向かうことを期待して、私の賛成討論とさせていただきます。

#134
○柴田巧君 日本維新の会の柴田巧です。
 私は、党を代表して、新型インフルエンザ等対策特別措置法等の一部を改正する法律案について、賛成の立場から討論をいたします。
 私たち日本維新の会は、昨年一月二十三日という極めて早い段階で、数ある政党の中で真っ先に新型コロナ対策本部を立ち上げ、政府、与野党による緊急立法協議会の設置と新型インフル特措法の速やかな改正を求める緊急提言を取りまとめてきました。このように、我が党は一回目の緊急事態宣言発出前から特措法の改正を強く主張してきたところです。
 というのも、この特措法には法律の不備が多々あるからであります。是正しなければ不備が踏襲され、感染拡大防止の効果が上がりません。したがって、本来ならば、今般の緊急事態宣言を発令する前に、新型コロナ対策に実効性を持たせるため、特措法の見直しを行うべきでありました。
 私たちの要請を受けて、昨年末にようやく政府・与党が重い腰を上げ、与野党間での修正協議を経て審議が行われることになりました。遅きに失したとはいえ、改正に向けて歩み出したことは感染終息に向けた確かな第一歩であります。
 また、改正案の随所に私たちの提言が盛り込まれたことは評価をいたします。
 今般の改正では、国と都道府県の役割分担の明確化が図られました。
 コロナ対策の肝は、現場の指揮官である知事に大幅な権限をまず与えることです。何といっても地域の実情や感染状況、医療体制の逼迫状況を最も分かっているのは知事です。それゆえ私たちは繰り返し知事権限強化を要望してきたわけですが、改正案にはそれが反映されています。
 まずは、まん延防止等重点措置です。
 改正案では、緊急事態宣言の前段階として、首相が対象地域を指定し、知事に事業者らへの休業や営業時間短縮の命令を認めるまん延防止等重点措置が新たに設けられました。これにより、対象地域の知事に感染対策の権限が幅広く与えられ、より迅速かつ効果的に感染抑制が図られることができます。
 また、私たちは、今般の改正に当たり、医療提供体制に係る知事権限の強化に資するよう、感染症法十六条の二に医療機関を追加する条文修正を提案し、政府・与党と合意をしました。
 諸外国と比較してベッド数はあるものの病床が逼迫し、入院待機中に自宅で亡くなる方が増えています。このようなことが起きるのは、緊急時、非常時に分散している医療資源を適切な形で再配置できないところにあります。
 我が国には、コロナ対応していない医療機関や医療従事者が多くいます。その人たちにいかに協力してもらうかが重要なポイントです。そのためには、医療機関を対象として、コロナ患者の受入れや医療従事者の派遣といった医療等実施を知事が要請、指示、さらには命令できるようにすべきです。
 このような私たちの提言を受け、さきに述べたように、感染症法十六条の二に医療機関を追加することができました。これにより救える命が増えることを念願をしています。
 なお、改正案の成立後には、現下の第三波の終息に全力を挙げるとともに、次なる有事への対応と準備に万全を期していかなければなりません。
 これまで述べてきたことではありますが、国と都道府県の責任と権限の更なる明確化、あるいは医療供給体制の非常時対応の更なる進化、そして新型コロナの感染法上の位置付けの見直し、ワクチン接種実施とマイナンバーの活用、有事にあっても国民生活を保障できる頑強なセーフティーネットの在り方などがそうです。改めて政府に求めておきます。
 最後に、私たち日本維新の会はこれからも、未曽有の国難だからこそ前例にとらわれない大胆な政策を打ち出し、このピンチを未来に向けた大いなるチャンスに変えていく、その先頭に立っていくことを申し上げ、私の賛成討論といたします。

#135
○委員長(森屋宏君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。
 これより採決に入ります。
 新型インフルエンザ等対策特別措置法等の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕

#136
○委員長(森屋宏君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 この際、木戸口君から発言を求められておりますので、これを許します。木戸口英司君。

#137
○木戸口英司君 立憲民主・社民の木戸口英司です。
 私は、ただいま可決されました新型インフルエンザ等対策特別措置法等の一部を改正する法律案に対し、自由民主党・国民の声、立憲民主・社民、公明党及び国民民主党・新緑風会の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。
 案文を朗読いたします。
    新型インフルエンザ等対策特別措置法等の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)
  政府は、本法の施行に当たり、次の諸点について適切な措置を講ずるべきである。
 一 まん延防止等重点措置を公示する際に満たすべき要件について、新型コロナウイルス感染症対策分科会が提言したステージⅠからⅣ、六つの指標及び目安との関係などを含め、あらかじめ客観的な基準を示すこと。
 二 まん延防止等重点措置の公示については、あらかじめ学識経験者の意見を聴いた上で行うこととし、国会へその旨及び必要な事項について速やかに報告すること。また、まん延防止等重点措置の公示期間の延長、区域変更、又は解除についても同様とすること。
 三 まん延防止等重点措置の公示又は緊急事態宣言(以下「緊急事態宣言等」という。)について、都道府県知事からの要請を受けた場合は、当該要請を最大限尊重し、速やかに検討するとともに、要請に応じない場合は、当該要請を行った都道府県知事に対し、その旨及びその理由を示すこと。また、緊急事態宣言等の延長、区域変更、又は解除についても同様とすること。
 四 まん延防止等重点措置の実施に当たっては、緊急事態措置以上に、国民の自由と権利の制限は必要最小限のものとすること。また、「まん延を防止するために必要な措置」とは、主として営業時間の変更及びみだりに出入りしないことの要請であり、営業時間の変更を超えた休業要請、イベントなどによる施設の使用停止、新型インフルエンザ等対策特別措置法(以下「特措法」という。)第四十五条第一項と同様の全面的な外出自粛要請等は含めないこと。
 五 まん延防止等重点措置においては、国民の自由と権利の制限は必要最小限とすることについて、緊急事態措置における場合より一層配慮すること。また、適用できない「正当な理由」が認められる場合を、具体的なケースを含めガイドラインで明確に示すこと。
 六 緊急事態措置における命令及び過料を適用できない「正当な理由」が認められる場合を、具体的なケースを含めガイドラインで明確に示すこと。
 七 まん延防止等重点措置又は緊急事態措置(以下「緊急事態措置等」という。)に係る要請・命令の公表は、感染拡大防止の観点から逆効果になったり、誹謗中傷行為等が起きたりしないよう、その影響に配慮すること。
 八 緊急事態措置等に係る立入検査の実施に当たっては、原則として立入先の同意を得て行うこととし、同意が得られない場合も物理力の行使等は行わないこと。
 九 罰則・過料の適用に当たっては、国民の自由と権利が不当に侵害されることのないよう、慎重に運用すること。さらに、不服申立てその他救済の権利を保障すること。
 十 入院拒否等に対する過料の適用については、本法に基づく入院勧告から措置に至る全ての手続を丁寧かつ十分に行うとともに、入院困難の理由に対する相談・支援を十分に尽くした上で、慎重に対応すること。また、その際には、現場で円滑に運用がなされるよう、その手順などを分かりやすく示すとともに、適用についての具体例など、適用の適否の判断材料をできる限り明確に示すこと。また、宿泊施設や居宅の場合も含め、本人、その子供や高齢者などの生活維持に配慮するとともに、必要な対応を行うこと。
 十一 積極的疫学調査の拒否等に対する過料の適用については、PCR等の検査拒否や陽性結果の秘匿につながるおそれや保健所の対応能力・事務負担等も踏まえ、慎重に行うこととし、現場で円滑に運用がなされるよう、その手順などを分かりやすく示すとともに、適用についての具体例など、適用の適否の判断材料をできる限り明確に示すこと。
 十二 国及び地方自治体は、かつてハンセン病や後天性免疫不全症候群等の患者等に対するいわれなき差別や偏見が存在したことを重く受け止め、国民は何人に対しても不当な差別的取扱い等を行ってはならないことを明確にし、悪質な差別的取扱い等を行った者には法的責任が問われ得ること等も含めて周知を徹底するとともに、不当な差別的取扱い等を受けた者に対する相談支援体制の整備など、万全の措置を講ずること。
 十三 特措法第六十三条の二に基づく「必要な財政上の措置その他の必要な措置」は、同法第二十四条第九項、まん延防止等重点措置及び緊急事態措置に係る要請に応じた事業者に対しては確実に行うものとすること。また、これらの要請に伴う支援については、要請に応じたことのみならず、要請による経営への影響の度合い等を勘案し、公平性の観点や円滑な執行等が行われることにも配慮しつつ、要請に十分な理解と協力を得られるようにするため、必要な支援となるよう努めること。
 十四 新型コロナウイルス感染症の感染拡大により所得が減少している国民並びに協力事業者以外も含めた事業者及びその雇用する労働者に対し、生活及び事業継続等が可能となるよう万全の財政・金融政策を講ずること。
 十五 新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴う自殺が増加していることから、地方自治体と連携し、自殺の原因となり得る事由に対応した効果的な対策を講ずること。
 十六 国及び都道府県は、感染者のための病床等を確保するため、地方自治体及び医療機関等との連携や協力に応じる医療機関への費用、収入等経営状況を踏まえた財政的な支援など必要な措置を講ずること。また、都道府県知事が感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律並びに特措法第二十四条及び第三十一条に基づき必要な要請等を行えるものと解釈すること。さらに、正当な理由がなく勧告に従わない場合の医療関係者等の公表は、医療機関等の事情も考慮し、慎重に行うこと。また、病床等の確保のために既に入院・通院状態にある患者が転院や主治医の交代等を余儀なくされる場合には、精神面でのケアを含め、患者の負担に十分に配慮すること。
 十七 国、都道府県、保健所設置市等の間の情報連携の強化に当たっては、患者等のプライバシーが侵害されることのないよう、個人情報の利用及び関係者による閲覧を必要最小限とすること。また、新型コロナウイルス感染者等情報把握・管理支援システム(HER―SYS)の入力作業の効率化に向けたシステム更改等、負担軽減のための措置を講ずること。
 十八 医療機関、介護施設、障害者支援施設等の職員等に対する検査を徹底するとともに、エッセンシャルワーカーや通勤などで感染不安を持つ国民を含め社会経済活動のための検査が希望に応じて速やかに受けられるよう、検査体制の強化に努めるとともに環境整備を進めること。
 十九 濃厚接触者の調査を効果的に実施し、必要な検査を幅広く実施するとともに、濃厚接触者の自宅待機などに対するフォロー体制に万全を期すこと。
 二十 約二週間ごとに変異する新型コロナウイルスに対して、現在流行している変異株を把握し対処するため、ゲノム分子疫学調査(全ゲノムシークエンス)の実施頻度を高め、速やかに公表すること。また、我が国における対策に大きな影響を及ぼし得る新型コロナウイルスの変異株の更なる市中感染拡大を防止するため、遺伝子解析等を実施する検体数の増加、変異株を特定できる技術の確立と普及の促進等、変異株の感染拡大防止に万全を期すこと。さらに、検疫官増員、検査機器充実等の体制強化、感染防止対策が施された移動手段の拡充の支援等水際対策を徹底すること。
 二十一 感染症研究に係る国の機関の人員及び予算の十分な確保を含め、その体制を強化すること。また、地方衛生研究所については、新型コロナウイルス感染症対策における位置付けを明確化し、国立感染症研究所及び保健所との連携を強化すること。
 二十二 新型コロナウイルスに係るワクチン接種を希望する国民に迅速かつ安全・円滑に実施できるよう、副反応情報や、審議会の議事録等の速やかな公表など安全性及び有効性その他の接種の判断に必要な情報を徹底して公表するとともに、住民票の住所地以外に住む者(例えば、単身赴任者や学生、ホームレス等)が現在地でもワクチン接種ができるようにすること。また、地方自治体の接種体制整備に対し人材や財政措置を含む国による最大限の支援を行うとともに、国内に居住する外国人に対しても接種機会を確保し、必要な支援を行うこと。なお、審議会の議事録については、可能な限り早急に公表するとともに、当該ワクチンの接種が開始される前に必ず情報を開示し、その情報に基づく接種判断が行われるよう確保すること。
 二十三 まん延防止等重点措置が設けられること等により、地方自治体においても行動計画の見直し等の対応が必要となることから、特措法の運用指針等を速やかに定め、公表するとともに、運用・解釈に関する地方自治体からの質問に対して迅速かつ誠実に回答すること。
 二十四 現下の新型コロナウイルス感染症の感染拡大までに生じた検査、保健所、医療の諸課題を分析し、今後の感染拡大を最大限に封じ込めるとともに再度の感染拡大が生じた場合に対応可能な検査、保健所、医療提供体制を計画的に確保するため、国としての基本的な方針を示すとともに都道府県等の計画的取組の実施状況を的確に把握し、地域における対策の実効性を確保するために徹底したPDCAサイクルに基づき必要な措置を講ずること。また、これらの国及び都道府県等の対策の実施状況について適時に公表すること。
 二十五 新型インフルエンザ等の感染拡大に伴う諸課題の共有・解決に向け、与野党に対して必要な情報提供を適時、適切に行うとともに、与野党の意見を尊重して感染症対策の実施に当たること。
 二十六 新型インフルエンザ等の感染拡大により緊急事態宣言等の決定に至り得る場合においては、会議録等の経過記録及び科学的根拠となるデータの保存に万全を期し、国民への説明責任を果たすとともに、海外の関係機関との情報共有を行い、今後の感染症対策のために活用できるようにすること。
 二十七 令和二年五月の緊急事態解除宣言の時期の妥当性など、新型コロナウイルス感染症の感染拡大に関する政府のこれまでの対応について、今後の政府の対応に活用するために、第三者的立場から、客観的、科学的に検証し、その結果を公表すること。
 二十八 今次法改正の実施状況を検証するとともに、前項の検証結果も合わせ、法制度面も含め必要な見直しを行うこと。
   右決議する。
 以上でございます。
 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。

#138
○委員長(森屋宏君) ただいま木戸口君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。
 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕

#139
○委員長(森屋宏君) 多数と認めます。よって、木戸口君提出の附帯決議案は多数をもって本委員会の決議とすることに決定をいたしました。
 ただいまの決議に対し、西村国務大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。西村国務大臣。

#140
○国務大臣(西村康稔君) ただいま御決議をいただきました附帯決議につきましては、その趣旨を十分尊重してまいりたいと存じます。

#141
○委員長(森屋宏君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

#142
○委員長(森屋宏君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後五時四十分散会
ソース: 国立国会図書館
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