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2021/01/27 第204回国会 参議院 第204回国会 参議院 総務委員会 第1号 令和3年1月27日
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2021/01/27 第204回国会 参議院

第204回国会 参議院 総務委員会 第1号 令和3年1月27日

#1
令和三年一月二十七日(水曜日)
   午後五時五十七分開会
    ─────────────
   委員氏名
    委員長         浜田 昌良君
    理 事         進藤金日子君
    理 事         堀井  巌君
    理 事         那谷屋正義君
    理 事         若松 謙維君
    理 事         片山虎之助君
                石井 正弘君
                今井絵理子君
                片山さつき君
                滝波 宏文君
                柘植 芳文君
                二之湯 智君
                長谷川 岳君
                松下 新平君
                三浦  靖君
                山本 順三君
                小沢 雅仁君
                岸 真紀子君
                吉川 沙織君
                吉田 忠智君
                下野 六太君
                柳ヶ瀬裕文君
                小林 正夫君
                芳賀 道也君
                伊藤  岳君
    ─────────────
   委員の異動
 一月二十六日
    辞任         補欠選任
     山本 順三君     清水 真人君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         浜田 昌良君
    理 事
                進藤金日子君
                堀井  巌君
                那谷屋正義君
                若松 謙維君
                片山虎之助君
    委 員
                石井 正弘君
                今井絵理子君
                片山さつき君
                清水 真人君
                滝波 宏文君
                柘植 芳文君
                二之湯 智君
                長谷川 岳君
                松下 新平君
                三浦  靖君
                小沢 雅仁君
                岸 真紀子君
                吉川 沙織君
                吉田 忠智君
                下野 六太君
                柳ヶ瀬裕文君
                小林 正夫君
                芳賀 道也君
                伊藤  岳君
   国務大臣
       総務大臣     武田 良太君
   副大臣
       内閣府副大臣   赤澤 亮正君
   大臣政務官
       厚生労働大臣政
       務官       大隈 和英君
       経済産業大臣政
       務官       佐藤  啓君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        佐藤 研資君
   政府参考人
       内閣府地方創生
       推進室次長    長谷川周夫君
       総務省大臣官房
       総括審議官    竹村 晃一君
       総務省国際戦略
       局長       巻口 英司君
       総務省総合通信
       基盤局長     竹内 芳明君
       財務省主計局次
       長        青木 孝徳君
       厚生労働省大臣
       官房高齢・障害
       者雇用開発審議
       官        達谷窟庸野君
       資源エネルギー
       庁電力・ガス事
       業部長      松山 泰浩君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○国政調査に関する件
○政府参考人の出席要求に関する件
○国立研究開発法人情報通信研究機構法の一部を
 改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)
    ─────────────

#2
○委員長(浜田昌良君) ただいまから総務委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日までに、山本順三君が委員を辞任され、その補欠として清水真人君が選任されました。
    ─────────────

#3
○委員長(浜田昌良君) 国政調査に関する件についてお諮りいたします。
 本委員会は、今期国会におきましても、行政制度、地方行財政、選挙、消防、情報通信及び郵政事業等に関する調査を行いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

#4
○委員長(浜田昌良君) 異議ないと認め、さよう決定します。
    ─────────────

#5
○委員長(浜田昌良君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 国立研究開発法人情報通信研究機構法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣府地方創生推進室次長長谷川周夫君外六名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

#6
○委員長(浜田昌良君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────

#7
○委員長(浜田昌良君) 国立研究開発法人情報通信研究機構法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 まず、政府から趣旨説明を聴取いたします。武田総務大臣。

#8
○国務大臣(武田良太君) 国立研究開発法人情報通信研究機構法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。
 将来における我が国の経済社会の発展の基盤となるビヨンド5Gの実現に不可欠な革新的な情報通信技術の創出を推進するため、国立研究開発法人情報通信研究機構について、高度通信・放送研究開発に係る助成金交付業務の対象を拡大するとともに、当該業務並びに情報の電磁的流通及び電波の利用に関する技術の研究及び開発に関する業務のうち一定の要件を満たすものに要する費用に充てるための基金を設ける必要があります。
 次に、法律案の内容について、その概要を御説明申し上げます。
 第一に、機構による助成金交付業務の対象について、高度通信・放送研究開発の一部から高度通信・放送研究開発の全体に拡大することとしております。
 第二に、機構は、令和六年三月三十一日までの間に限り、革新的な情報通信技術の創出のための公募による研究開発等に係る業務であって一定の要件を満たすものに要する費用に充てるための革新的情報通信技術研究開発推進基金を設けるものとし、あわせて、これらの基金の運用方法の制限や、基金を廃止する際の残余金の処理等について規定することとしております。
 第三に、機構は、基金に係る業務については、特別の勘定を設けて経理しなければならないこととしております。
 第四に、機構は、毎事業年度、基金に係る業務に関する報告書を作成して総務大臣に提出するとともに、総務大臣は、当該報告書に意見を付けて、国会に報告しなければならないこととしております。
 第五に、機構は、基金に係る業務の成果について評価を行った上で、当該評価に関する報告書を作成し、令和六年三月三十一日までに総務大臣に提出するとともに、その概要を公表しなければならないこととしております。
 以上のほか、所要の規定の整備を行うこととしております。
 なお、この法律は、公布の日から起算して一月を超えない範囲内において政令で定める日から施行することとしております。
 以上が、この法律案の提案理由及び内容の概要であります。
 何とぞ、御審議の上、速やかに御賛同を賜りますよう、お願い申し上げます。

#9
○委員長(浜田昌良君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。
 これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。

#10
○小沢雅仁君 立憲民主・社民の小沢雅仁でございます。総務委員会での質疑は、先般成立させていただきました改正郵便法の質疑に続きまして二回目でございます。どうぞよろしくお願いしたいと思います。
 まず、新型コロナウイルス感染症が本当に今猛威を振るっております。我が党の参議院幹事長でありました羽田雄一郎参議院議員が、昨年十二月二十七日に新型コロナウイルス感染症により亡くなられました。もっと早くPCR検査が受けられる、受けることができていたら、多分守れた命だったというふうに思っております。まだ小さいお子さんがいらっしゃる中で、御本人も本当に無念だったというふうに思っております。私たちにとっても痛恨の極みであるというふうに思っているところでございます。謹んで哀悼の誠をささげますとともに、これまでにコロナに感染されお亡くなりになりました全ての皆様に、心からお悔やみを申し上げたいというふうに思っております。
 それでは、早速法案の質疑に入りたいというふうに思います。
 今申し上げましたとおり、今日の参議院予算委員会においても、様々な施策に対するお金、例えばGoToトラベルに対してもGoToキャンペーンに対しても、それをやっぱりこのコロナ感染の方にしっかりと予算を組み替えてやるべきだということも我が党の仲間から再三再四政府の方に求めてきた経過にありますが、今回この三次補正において、今日審議をしております法律案についても補正予算に盛り込まれているわけであります。
 第三次補正予算総額十九兆一千七百六十一億円に対しまして、コロナ禍対策四兆三千五百八十一億円、僅か全体の二三%弱でございます。この第三次補正予算は、菅総理が勝負の三週間と言われていた十二月中旬、この勝負の三週間が終わり、世の中は、クリスマスや年末年始の休暇には三密を避けながら、感染拡大は減少に向かうと思い込みながら、思い込みから閣議決定された補正予算であるとしか言えません。
 今年に入り、感染拡大は収まることを知らず、十一都府県に対し緊急事態宣言が今発令されております。医療機関、医療従事者、介護現場の崩壊、飲食店の時短で休業や廃業しかないと絶望的悲鳴を上げている方々に対する補償を思い切って拡大するべきというふうに考えております。
 このような中、なぜコロナ禍の今において補正予算でこのような研究開発の予算を取らなければならないのか、是非具体的に武田大臣にお聞きしたいと思います。

#11
○国務大臣(武田良太君) まずは、コロナ対策、政府を挙げて、総力を挙げて取り組むということを前提とした上で、なぜこの必要性、緊急性があったのかという御質問であろうかと思います。
 御承知のように、ビヨンド5Gは、既にもう中国、韓国、欧米諸国、既に研究開発の競争というものは激しく行われているわけであります。5Gについては、多くの方々が日本はこの競争に負けたというような評論をされている方もおられますけれども、将来の日本の国益を考えた上では、このビヨンド5Gではしっかりと巻き返しを図って世界のトップリーダーになっていかなくてはならないと、このように考えているわけであります。
 我が国が国際競争力というものを確保するためには、今すぐにでも相当程度の規模で研究開発に着手する必要があると思うんです。あわせて、相当規模の投資を官民合わせて果たしていかなければ、この国際競争力に勝っていけないと思います。
 一方、我が国の民間企業、そして中小、ベンチャーにおける研究開発投資においては、やはりこのコロナの影響もあって鈍化の傾向が見られておるわけでありまして、政府の支援というものが急務となってきておると思うんです。
 この令和二年度第三次補正予算案にこの所要の予算を計上した理由はそこにあるわけですけれども、コロナは精いっぱいにみんなで頑張って政府を挙げて取り組む、しかし、我々は、いずれコロナが収束したそのときに、次なる日常に対して日本がしっかりとした国力を持っているかどうか、そのことについても併せて対処していかなくてはならないと、このように考えております。御理解をいただきたいと思います。

#12
○小沢雅仁君 大臣が言われていることも十分理解できますし、この中身そのものに別に反対をしているわけではありません。今後、この日本にとっても極めて重要なことであるということは十分理解をしております。
 いずれにしても、巻き返しを図っていきたいということで、国際競争への決意の表れであるというふうに思っておりますし、本当にしっかりと取り組んでいかなければならないということは強く認識をしているところでございます。
 その上で、今回、基金を設立をするということで、この令和二年度第三次補正予算から三年、研究開発期間として二年間、そしてまとめの期間として一年ということで、来年度、三年度、四年度、五年度の三年度の期限付の基金だというふうに認識をしております。この間にきちんとした研究開発の実績を上げることが重要であるというふうに思っております。
 そして、この国際競争に打ち勝つためには、今回の三百億円の基金では到底足りないであろうというふうに思っているところであります。研究開発は継続的な長期支援が極めて重要だというふうに思っておりまして、今回この三百億円の基金にとどまらず、今後もしっかりと支援が大切であるというふうに考えておりますけれど、大臣のお考えをお聞かせいただきたいと思います。

#13
○国務大臣(武田良太君) この基金を立ち上げ、当面二年間の立ち上げ期、研究開発の立ち上げ期、これが特に重要ではなかろうかと思っております。
 この研究開発の立ち上げ期におきまして、柔軟な研究活動の実施を可能とする基金を、研究開発終了後の評価に関わる期間も考慮し、令和五年度末まで設置することとしたものであり、三百億円という規模も当面二年間の研究開発に対応しているものであると考えております。
 もちろん、二〇三〇年頃のビヨンド5Gの実現に向けては継続的な取組が必要と考えており、今般の基金を含め、電波利用料も活用しながら、令和七年度までの五年間で一千億円を超える予算確保を目指し、研究開発というものを積極的に後押ししてまいりたいと考えております。

#14
○小沢雅仁君 当面五年間で一千億円を超える予算を確保されていくというふうに大臣の方から答えていただきました。
 非常に、研究開発をされている皆さんも多分物すごい期待をされているんではないのかなというふうに思っておりまして、まさしく国際競争に打ち勝つ意味、トップランナーに躍り出るためにも、しっかりとした予算の確保を改めてお願いをさせていただきたいというふうに思っております。
 次に、この公募によりまして委託先、助成先を決定することになりますが、その選定において適切なガバナンスが発揮されなければならないというふうに思っております。効果的な資源配分と適正な基金運営がなされなければならないと思っております。
 今回のコロナ対策においても、持続化給付金などの委託先において、これは総務省の案件ではないですけれど、委託した先からまた再委託されて、また再委託されて、実態がどうなっているのか本当に分からないような形になってしまっておりますが、そういうことにならないように、専門性と透明性の高い運営体制の構築が必要であるというふうに考えますけれど、総務省の考え方をお伺いしたいと思います。

#15
○政府参考人(巻口英司君) お答えいたします。
 NICTは、情報通信分野における我が国唯一の国立研究開発法人でございまして、自ら研究開発を実施しているほか、研究開発の外部委託及び助成についても実績を積み上げており、専門的な知見と一定の資金配分能力とを兼ね備えているところでございます。
 基金を活用して実施します研究開発案件につきましては、再委託評価に当たりまして、ビヨンド5G分野の豊富な知見を有するNICTが事務局となることに加え、高い見識を有する外部有識者や総務省も参加することによりまして、専門性と透明性を確保しながら適切かつ効果的な資金配分を行っていくこととしております。
 また、本法案では、以上のような基金に係る業務の実施状況について、毎事業年度、NICTからの報告を受け、総務大臣が国会に報告することとしており、このような仕組みを通じて基金運営におけるガバナンスを確保することといたしております。

#16
○小沢雅仁君 国会に報告をされるというお話が今ございましたが、是非とも適正な基金運営がなされるように徹底した取組を改めてお願いをさせていただきたいというふうに思います。
 次に、高度ICTインフラの必要性とこれからのビジョンについてお尋ねをしたいというふうに思います。
 デジタル社会構築は、ポストコロナに向けて日本の経済成長に必須のことでございます。これからの生活向上や豊かさ、そしてデジタル化の高速通信網や情報システムデータの標準化、デジタル全体の整備は必要であり、急務と捉えております。
 とりわけ日本社会においては、超少子高齢化の進展、それと五十年に一度と言われるような災害、台風など自然災害が非常に近年多発をしております。そして、今回の新型コロナウイルス感染症を始め、こういう感染症のパンデミックなど社会的課題に対応していくためにも、社会全体のデジタル化を支える高度ICTインフラが不可欠であると考えております。
 そこで、まず、5Gとこのビヨンド5Gの違いについて具体的に教えていただきたいというふうに思っております。
 先ほど大臣の方からも、日本は負けたんじゃないかというようなコメントもございましたけれど、まさしく二〇二〇年、日本では5G元年と言われてまいりましたが、今後、どのような研究開発が進みまして、そして、例えば五年後とか十年後、どのように私たちの生活がこれによって変化するのか。言うなれば、こういうデジタル化によって取り残される人が当然いないようにしていかなければならないというふうに思っておりますけれど、そういった将来のことに対するビジョンをお尋ねをしたいというふうに思います。

#17
○政府参考人(竹内芳明君) お答え申し上げます。
 ビヨンド5Gは、5Gの高性能化を図るとともに、新たな機能の実現を目指すものでございます。
 まず、高性能化といたしましては、十倍の通信速度、十分の一の低遅延、十倍の同時多数接続数を目標といたします。また、新たな機能といたしましては、例えば、現在の百分の一の消費電力、自律的に最適なネットワークを構築する能力、セキュリティーが高く、災害に強い安全、信頼性を有すること、そして陸、海、空、宇宙などあらゆる場所で利用を可能とする拡張性を有すること、こういったものの実現を目指すものでございます。
 ビヨンド5Gが実現する二〇三〇年代の具体的なイメージとして三つほど例を申し上げたいと思います。
 一つには、アバターやロボットなどを介して地球上のどこでもリアルな体感でアクセスができる、そういうことを目指したいと思います。二つ目は、物同士がお互いに自律的に制御をするということによりまして、信号待ちや渋滞の発生しない効率的な交通システムの実現を目指します。三つ目には、ネットワーク構成を柔軟かつ自律的に変えることで、災害時でも通信が途絶えないシステムの実現を目指します。こういった姿を十年後に目指していきたいということでございます。
 また、お尋ねのありました五年後でありますけれども、五年後には5Gが全国津々浦々で利用できる状況を目指しておりますので、その段階では、遠隔医療、スマート農業、自動運転などが普及をし、様々な方が利用できる状況になると考えております。
 また、今回開始いたします研究開発の成果が五年後であれば一定程度出てきているということでありますので、そういった成果を二〇二五年に開催されます大阪・関西万博におきまして大規模に展示をし、世界の人々に示すことによってグローバル展開の契機となるように進めてまいります。

#18
○小沢雅仁君 今、いろいろと5Gとビヨンド5Gの違いについても、また、五年後、十年後、日本社会がどのような姿になっているのか、お話をしていただいて、今聞いていると、何か夢のような世界がやってくるような感じもいたしますけれど、とりわけ、先ほどありましたように、遠隔医療ですね、離島などで、都市部の方でその画像を見ながら医師が適切な医療診断や判断ができるような時代がこれからやってくるというふうに思っておりますけれど、私たち今、ふだん生活をしていて、そういう世界が身近にやってくるという感覚がなかなかないというのが実態でありまして、それを今後どのように国民の皆さんにしっかりと周知していくかという観点も極めて重要だというふうに思っております。是非併せてそういった取組もしていっていただけたら有り難いなというふうに思っております。
 次に、物づくり日本、技術力のある国でございます。優秀な人材、また開発者も多数いて、多分技術力は世界には絶対に負けていないというふうに私も思っているところでございます。
 この二年間の研究開発の成果、成果については、これは間違いなく有効に活用しなければならないというふうに思っています。この研究開発の成果、例えば特許などの知的財産権もあるというふうに思いますけれど、こういった研究開発の成果というのは誰に帰属をするのか、そのことについてお伺いをしたいというふうに思います。

#19
○政府参考人(巻口英司君) お答えいたします。
 基金事業では、NICTから民間企業等に対する委託及び助成による研究開発を想定しているところでございますが、この委託につきましては、いわゆる日本版バイ・ドール制度と呼ばれる国の委託研究開発における知的財産権の取扱いを定めた制度に基づきまして、知財に関する報告義務や知財移転の事前承認義務等の一定の条件を前提に、研究開発による知的財産権は民間企業等に帰属するという形になります。助成につきましては、そもそも民間企業等が研究開発主体でありますところから、研究開発による知的財産権は原則民間事業等に帰属するという形になります。
 いずれにしましても、今般の基金で生み出されました知的財産権の成果については、研究開発を実施した民間企業等に帰属するという形になるわけでございますが、昨年十二月に設立いたしましたビヨンド5G新経営戦略センターとも連携をし、例えば基金で生み出されました知的財産権を活用したいという企業、そうしたところとのマッチングを行うなど、知的財産権が有効に活用されるよう取り組んでまいりたいと考えております。

#20
○小沢雅仁君 ありがとうございます。
 今お話がありましたとおり、この知的財産権をきちんと活用したいという企業があれば、マッチングをしてそれも活用できるということでございました。是非とも有効活用できるような姿をつくっていただけたら有り難いなというふうに思います。
 次に、今回のこの研究開発についての予算に無駄があっては絶対ならないというふうに思っています。日本が国際競争に勝ち抜くためには、中途半端な取組ではなく、徹底して行うことが重要であるというふうに思っております。
 そこで、他国はかなり先進的にいろんな取組が進められているようでございまして、このビヨンド5Gの研究開発で他の国はどのような取組が進んでいるのか、是非分かる範囲で教えていただけたら有り難いと思います。

#21
○政府参考人(巻口英司君) お答えいたします。
 ビヨンド5Gの各国の研究開発の動向についてでございますが、米国ではバイデン政権の公約で次世代通信技術などへの巨額の研究開発投資が既に表明されているところでございます。また、欧州では産学官による6G研究開発プロジェクトが始動しているところでございます。さらに、中国でも政府主導で6Gの研究開発活動を推進するチームが立ち上がっております。こうしたように、既に各国による研究開発競争が始まっている状況でございます。
 このような熾烈な国際競争に勝ち抜くためにも、今般の三百億円の基金も含め、電波利用料も活用しながら、当面五年間で一千億円超の研究開発予算の確保を目指すなど相当規模の投資を行い、我が国の国際競争力の強化を図ってまいりたいと考えております。

#22
○小沢雅仁君 他の国の参考にできるところは是非参考にしていただいて、日本が負けないような取組を是非積極的に展開をしていただけたら有り難いなというふうに思っております。
 このビヨンド5G推進戦略において、日本企業が市場シェア三割程度を獲得するということを国として目標を掲げております。本当にとても強いメッセージになっているなというふうに額面では受け取ることができますけれど、しかし、現在の世界的な市場シェア、日本のですね、市場シェアを直視をすれば、相当かなり高いハードルであるというふうに思っております。
 また、このコロナ禍の、今ビヨンド5Gの研究開発でも大切でありますけれど、先ほど私が申し上げたとおり、現在の生活の中では5Gの利便性が実感まだできておりません。そして、これまでの取組ですね、これまでの取組において、日本としてやっぱりいろんな反省があるのではないのか。そして、一定のやっぱり総括をして、今後の開発研究や様々な取組に生かした上で取り組んでいかなければならないと思っています。
 そして、どのようにこの市場三割程度を獲得していくのか、相当大変な取組になるのではないのかなというふうに思っておりますけれど、総務省のお考えを聞かしていただきたいというふうに思います。

#23
○政府参考人(竹内芳明君) お答え申し上げます。
 例えば、携帯電話の基地局では、欧州、アジアの主要な企業がそれぞれ世界市場の一〇%から三〇%のシェアを占める一方で日本企業は一%弱にとどまるなど、無線通信機器市場における日本企業の存在感は極めて限定的でございます。
 その要因を考えてみますと、これら欧州、アジアなどの企業は、5G必須特許をそれぞれ一〇%獲得した上で、早い時点からグローバル市場の獲得に取り組んでおりました。他方、我が国企業の保有する5G必須特許は合計いたしますと一〇%を超えております。超えておりますけれども、各社が個別に開発した製品を日本市場において展開することを重視したために、結果として国際展開にはつながらなかったというふうに考えております。
 こうした経験を踏まえますと、ビヨンド5Gの推進につきましては、早い段階から海外パートナーとの連携による研究開発、国際標準化活動を実施することにより、グローバル展開を強力に推進することが必要と考えております。こうした取組を通じまして、ビヨンド5G推進戦略に掲げられております世界市場シェアの三割達成を目指しまして、官民連携を強化して対応してまいります。

#24
○小沢雅仁君 ありがとうございました。
 今答弁がありましたとおり、日本は一%弱だということで、非常に外国、他国から大分水を空けられてしまっているというふうに思います。今お話がありましたとおり、日本市場を重視した結果であったということで、それが大きな要因ではなかったのかなというふうに思っています。これまで、やっぱり日本市場を重視をして、価格競争にやっぱり目が行ってしまったのではないのかなというふうに思っています。それが、世界観の戦略がやっぱりなかったのではないのかなというふうに思っておりまして、是非とも、今お話がありました反省、総括の上に、今も世界的なパートナーという話がありましたけれど、やはり仲間をつくっていくということが極めて大事だというふうに、これが重要な視点だと私も思っております。
 是非、日本企業が市場シェア三割程度の獲得が実現できるように更に取り組んでいただきたいというふうに思いますが、通告しておりませんけれど、今の部分で、もし大臣、何か所感がございましたら一言お願いをしたいと思います。

#25
○国務大臣(武田良太君) もう先生方御承知と思いますけれども、ありとあらゆる分野で日本は国際競争に負けた部分ってあるんですね。いろいろな要因あるんでしょうけれども、やっぱり国家のやる気というのは度合いが違ってきたと思うんです。これは民間のなすべきことということで割り切ってきた部分もありますし、ただ、諸外国見てきたときに、最後は国を挙げてその競争に乗り込んでくる、そして、なりふり構わずに投資をしながら国を挙げてその競争に勝とうとしてくる、こうした部分の気概に日本は負けた部分もあるんではないかなと私自身思っております。
 今後、このビヨンド5G、6Gに向けては、やはり国のやる気というか国家のやる気というものをしっかりと示した上で、そしてしっかりとした戦略を描いて、それぞれの時々の戦術というものもしっかり確保しながら具体的にこの競争に向けて駒を進めていくことが重要ではないかなと、このように思っております。

#26
○小沢雅仁君 ありがとうございます。
 本当に、なりふり構わず、気概を持ってというその意気込みが、やる気が今までやっぱり欠けていたのではないのかなというふうに思っています。是非とも、具体的な戦略や戦術をここで多分披露していただくわけにはいかないと思いますけれど、しっかりとこの戦略、戦術を持ってシェア拡大に向けてお取組を進めていただきたいというふうに思っております。
 次に、研究開発に当たっては、高速大容量、多数同時接続等の5Gの機能を一層向上させることが重要であるというふうに考えております。高度なセキュリティー確保や地球環境への負担軽減も、これも必要不可欠であるというふうに考えておりますが、総務省として、これら含めてどのような視点で研究開発を促進させていくのか、その考えをお聞かせいただきたいと思います。

#27
○政府参考人(巻口英司君) お答えいたします。
 ビヨンド5Gに求められる機能としまして、5G機能の高度化に加えまして、新たな価値の創造に資するよう、セキュリティーが高く災害に強い超安全性、信頼性の実現や、環境負荷の軽減に向けて現在の百分の一の消費電力の実現を目指す超低消費電力の実現などを実現することとしております。
 これら機能の実現に当たりましては、テラヘルツ波無線技術、光ネットワーク技術、省エネ技術、セキュリティー技術など多岐にわたる要素技術の確立が必要であり、今般の基金も活用しつつ、これら最先端技術に関する研究開発を重点的に取り組んでまいりたいと考えております。

#28
○小沢雅仁君 ありがとうございます。
 そういった様々な開発をしっかりと進展させていくためには、人材の確保や人材の育成というものが極めて重要だというふうに思っております。
 経済産業省の報告とか発表では、日本の研究開発費の政府負担割合は一四・五六%と、OECDの平均二五・一三%を大きく下回っております。ビヨンド5Gの国際競争力を強化するためには、研究開発支援はもとより、トップレベルな高度な人材の確保、育成も、これもやっぱり一体的に行っていかなければならないというふうに思っています。
 人材育成のビジョン、どういう人材をしっかりと育成していくのか、そのビジョン、また、当然にして、そういう高いトップレベルの優秀な人材を確保するためには、当然にして、それなりのやっぱり処遇も確保していかなければならないというふうに思っております。
 是非、持続的な政府支援について、これら人材育成のビジョンや処遇、研究者の処遇改善など、こういった支援の在り方について大臣にお伺いをしたいと思います。

#29
○国務大臣(武田良太君) どんな分野でも市場競争が激しくなれば人材獲得競争というのも激しくなってくるわけでありまして、そもそもいい人材を持っているのにもかかわらず、その処遇面であったりその能力を発揮できる環境であったり、そうしたものに不満があるがゆえにいい人材が逃げていくということも多々見られたことはあると思うんです。
 また、いい人材というものが眠っている場合もありますし、様々な情報というものをしっかりとつかみながら、そうした人材を掘り起こして育てていくという努力も進めていかなくてはなりませんけれども、とにかく今からこの分野においては、NICTがその核になってしっかりと責任を果たしていかなくてはならないと思います。待遇面では、そうした方々が伸び伸びと働ける待遇をしっかりと維持する、そしてまた環境面では、伸び伸びと自ら持てる限りの能力というものを発揮できる環境をつくり上げていく、こういうことが必要になってくるんだと思います。
 それと、これは我々忘れてならないのは、日本はもうちょっと考えなきゃいけないと思うのが、人材に余りにもお金を掛けなさ過ぎるんです。今からの時代は、きれい事ではなくて、しっかりとした人材に投資をする心構えがないと、いい人材、資源というものが全て外国に流れていくということを、この危機感を共有していかなくてはならないと、このように考えております。
 そうした対策をしっかりと講じて、この国際競争に臨んでいきたいと考えております。

#30
○小沢雅仁君 全く共感をするところでございます。やっぱり日本のこの人材確保にはしっかりとした処遇を確保していくということが大事で、大臣おっしゃるとおり、外に、日本の外に優秀な人材がどんどん流出してしまってはもう本当に元も子もないというふうに考えておりますので、今大臣の方から力強い決意と支援の考え方をお伺いをいたしました。
 是非とも日本が世界の中でもトップリーダーになれるように、引き続きの開発支援やそういった予算の確保、そして人材の育成、処遇改善、こういったところにもっともっと積極的に取り組んでいただくことを重ねてお願い申し上げまして、私の質問を終わりたいと思います。
 ありがとうございました。

#31
○柳ヶ瀬裕文君 日本維新の会の柳ヶ瀬裕文でございます。
 まず、今日、NICT法の改正と、あと補正予算ということでございますけれども、それに先立ちまして、このNICTは様々な基礎研究をしてきたということで存知をしております。
 その中で、昨年の五月にこの総務委員会で私取り上げさせていただいたんですけれども、このNICTが、高強度深紫外LEDの活用による新型コロナウイルス等の殺菌用光照射機材の実用化という、これは補正予算の案件でございましたけれども、五億円でこの実用化に取り組むという話がございました。これが今年、年内にこの試験を開始するということで聞いておりましたけれども、この現状の進捗、そして成果、これについてお伺いをしたいと思います。

#32
○政府参考人(巻口英司君) お答えいたします。
 委員から御指摘のございましたとおり、総務省では、本年度の第一次補正予算を活用しまして、高強度深紫外LEDの活用による新型コロナウイルス等の殺菌用光照射機材の実用化の取組を進めているところでございます。
 本事業は、NICTが基礎研究に取り組んできた高出力の深紫外LEDにつきまして、実用化に向けた研究環境をNICTに整備し、民間企業での利活用に必要な技術開発や検証等を行うものでございます。LEDの一括大量製作に必要な環境は既に整備しておりまして、現在は産学官の関係機関と密接に連携しつつ、その検証、試験等を進めているところでございます。
 年度内を目途に実用化に必要となる検証、技術検証等を完了させるとともに、民間企業への技術移転を促進するなど、瞬時に効率的な殺菌が可能となる製品の早期実現に向けて、引き続き関係省庁とも連携しながら取り組んでまいりたいと考えております。

#33
○柳ヶ瀬裕文君 ありがとうございます。
 大変期待できるなというふうに思っておりますし、こういったNICTが持っている基礎的な技術をしっかりと社会に還元していただきたいというふうに思います。これはすばらしい事例だなというふうに思っているんですね。このような通信技術を開発してきた、それがこの新型コロナウイルス対策に使えて有効活用できて、これが各病院等々に実装できるようになれば、またこれは違った展開ができるだろうという、極めて期待の高い技術だというふうに認識をしております。
 ですから、是非、先ほどの、大臣、なかなか人材に投資ができないというお話もありましたけれども、やっぱりNICTがこれだけ社会の役に立っているんだよということをしっかりとアピールすること、これも重要だというふうに思います。多分、この深紫外LEDの話を知っているのは私だけではないかというふうに思うぐらいでありまして、もっともっとNICTがやっていること、多岐にわたっておりますから、これをしっかりとアピールをしていただきたい、このことを申し上げておきたいと思います。
 そして、今回のNICT法の改正、そして補正予算についてでありますけれども、令和三年度の概算要求では、このビヨンド5G研究開発促進事業として五十億円が計上されていました。その後、大臣は昨年十一月十三日に、ビヨンド5Gに関する基金を創設する方針を明らかにされましたが、報道によると、当初、基金の規模は一千億円程度を見込んでいたというふうに聞いております。今般の補正予算で盛り込まれた基金はその三分の一の三百億円ということになっており、設置期限も令和五年度末までとなっているわけであります。
 まず、先ほど来話がありましたけれども、じゃ、この三百億円で本当にスタートダッシュを切れるのか。なりふり構わず、先ほど国家的プロジェクトとしてやっていく姿勢が必要なんだという話がございましたけれども、この三百億円という位置付けがちょっと私にはよく分からないなというふうに考えているところであります。
 民間企業の様々な通信企業が研究開発をしておりますけれども、やっぱり桁が違うんですよね。何千億、数千億単位でこの研究開発を進めるということになるだろうというふうに思います。その中で、この基金の規模が三百億円、そして令和五年度末で廃止とされた理由、そして、これで本当に十分だというふうにお考えなのかどうなのか、この点について大臣にお伺いしたいというふうに思います。

#34
○国務大臣(武田良太君) 先生御指摘のように、この基金の柔軟性というのをまず考えたということは、これは多としていただきたいと思うんですけれども。
 やはり我々としても、決して三百億円、納得した数字じゃないんです。これは、なかなかやっぱり財政当局との、いろんな原課とのやり取りの中でこうした枠組みはめられたと思うんですけれども、今から日本が進むべき方向性を示した中で、やはり今から財政当局もしっかりと、失敗を恐れない投資という分野にも目を向けていただく必要が出てくると私は考えております。
 今年は最初の試みで、三百億円という一つの、いろんな投資を導く呼び水的な立ち上がり期の一つの金額であります。今後ともしっかりと我々はコミットしていきながら所要の額の確保に努めていきたいと、このように考えております。

#35
○柳ヶ瀬裕文君 ありがとうございます。財政当局の理解がなかなか不足しておるということなのかなというふうに思いますけれども。
 電波利用料のお話をさっきされました。私は、これをしっかりと活用していけばいいのではないかというふうに思っております。もうこれ、歳出歳入による差額による余剰が生じていて、令和元年度決算までの累積差額は一千百五十億円という非常に大きな金額がこれ眠っているわけですよね。
 当委員会においても、令和元年の電波法改正に際して、「電波利用料の歳入と歳出の累積差額については、電波利用料の共益費用としての性格や特定財源としての位置付けを踏まえ、必要性や緊急性の高い電波利用共益事務への積極的な活用を図ること。」との附帯決議も付されております。
 今回のそのビヨンド5Gの研究開発ということは、この共益費用とされている電波利用料の使い道として私は極めて適していますし、この千百五十億円が眠っているのであれば、やっぱりこういったところに積極的に投資をしていくべきというふうに考えますけれども、見解を伺いたいと思います。

#36
○国務大臣(武田良太君) ビヨンド5Gの研究開発の本格化に向けては、令和四年度以降、電波利用料財源も活用しつつ、集中的に研究開発を進めてまいりたいと思います。なお、ビヨンド5Gの研究開発につきましては、数年間にわたり継続的かつ計画的に取り組む必要があるため、その財源としては毎年度の電波利用料の収入を充てることが適当と考えております。
 先生御指摘の電波利用料の累積差額につきましては、今年度の一次、二次の補正予算において光ファイバーの整備などのために合計で五百三十三億円を計上したように緊急的に必要性が生じた施策に活用することが適当であると、このように考えております。

#37
○柳ヶ瀬裕文君 是非電波利用料をしっかり有効に活用していただきたいというふうに思います。
 今回の補正予算では約五百億円が計上されていて、今の研究開発に関しては三百億円、テストベッド、共用研究施設の設備投資、これに二百億円ということになっているようであります。
 そこで、この二百億円の使途の内訳、そしてその必要性について、基本的なことですけれども、説明を聞きたいと思います。

#38
○政府参考人(巻口英司君) お答えいたします。
 ビヨンド5Gの研究開発に必要なテストベッドなどの共用研究施設設備の整備に係る費用としまして約二百億円を令和二年度第三次補正予算案に計上しているところでございます。
 具体的には、共用研究施設設備としまして、ビヨンド5Gにおいて活用が強く期待されますテラヘルツ波伝送技術の研究環境や、ビヨンド5Gを支える超高速光通信技術開発設備などの整備を予定しているところでございます。
 これらの最先端の施設設備を民間企業や大学などビヨンド5Gの研究開発を担う様々なプレーヤーが共同して利用できるようにすることにより、研究開発全体の効率化や共同研究の促進などによる研究開発の加速化が図られると考えておりまして、国として整備を行うことが必要であるというふうに考えているところでございます。

#39
○柳ヶ瀬裕文君 これは共用施設ということで、先ほどおっしゃったのは、テラヘルツ波、これを測定する機器とその環境に約五十億円を使うんだというお話だったと思います。
 そもそも、このNICTでは、既にICT関連研究開発の成果を実証するために総合テストベッドを構築しているというふうに聞いております。ただ、これホームページに掲載されている利活用事例を見ると、NICTが関わっている研究が大半となっていて、大学独自や民間企業独自の利用はなかなか進んでいないのではないかというふうに感じるところであります。
 ですから、今回のテストベッドが共用施設なんだよということを言いながら、このNICTの皆さんしか使わなかったというようなことがあってはならぬなというふうに考えておりまして、その需要ですよね、皆さんが本当にこれを欲しがっているのか、どれだけ利用されるのか、その辺の担保をいただきたいんですけれども、それについてはどのようにお考えでしょうか。

#40
○政府参考人(巻口英司君) お答えいたします。
 ビヨンド5Gの共同研究施設設備につきましては、ビヨンド5Gに関わる様々なプレーヤーが共同利用することにより研究開発を効率的、効果的に推進することを目的としているものでございまして、その有効利用を図るためには利用者のニーズを適切に把握することが重要だと認識しております。
 このため、総務省におきまして、共同研究施設設備に係る費用を補正予算に計上するに当たりまして、通信事業者や通信機器ベンダーを始め、利用が想定される企業などに対してヒアリングを行ってきたところでございます。また、昨年十二月にはこれらの企業などを含む産学官におけるビヨンド5Gの多様な関係者が参画するビヨンド5G推進コンソーシアムが設立されたことから、共同研究施設設備の整備や運営に当たりましては、同コンソーシアムと密接に連携することにより利用者のニーズに合致したものになるよう更に努めてまいりたいと考えております。

#41
○柳ヶ瀬裕文君 ということは、今のテラヘルツ波の測定機器であったりとかその環境を、これNICTの中につくるという話ですよね。ということですけれども、それを利用する企業がいるということを確信しているということでいいんでしょうか。それはどれくらいの数に及ぶというふうにお考えで、ちょっと突っ込んで申し訳ないんですけれども、その成果があったというのは、どれくらいの規模を使われたらそれは成果があったということにみなすのか、その辺の基準とか何かございましたら教えてください。

#42
○政府参考人(巻口英司君) これから設備を整備しまして、共同研究開発に活用してもらうということでございます。
 例えば、先ほど申し上げましたビヨンド5G推進コンソーシアムでございますが、既に百者を超える企業、大学、研究機関等が参画しているところでございまして、そういったところを通じて幅広く活用していただきたいと思っております。
 研究施設の整備に関しましては、それぞれ、先ほど申し上げましたようなテラヘルツ波でありますとか高速光の技術などに活用していただくということでございますので、それによってまずは研究開発を進めていただくということでございますので、その成果がどれぐらいという形で現時点ではまだ定量的にお示しする段階ではないかというふうに思っております。

#43
○柳ヶ瀬裕文君 これ、しっかりとチェックをしていきたいというふうに思いますので、是非成果は見える化をしていただきたいというふうに思いますし、まず、その皆さんの需要をしっかりと聞き取るというところから始めていただきたいというふうにお願いを申し上げておきたいというふうに思います。
 最後に、このビヨンド5G推進戦略では、基本方針の一つとしてリソースの集中的投入を挙げて、国が取り組む必要性の高い施策に絞り、一定期間集中的にリソースを投入することとするとされています。官の肥大化、税金の無駄遣いを防いでいくためにも、先ほど来申し上げているとおり、テストベッド整備も含めて、国が取り組む必要性の高い施策に絞るという方針を肝に銘じてビヨンド5Gの推進に当たっていただきたいというふうに考えるものであります。
 そこで、ビヨンド5G推進における官民の役割分担と協力の在り方、ちょっと大きなテーマで申し訳ないんですけれども、これについて最後に大臣に見解を伺いたいと思います。

#44
○国務大臣(武田良太君) 御指摘のように、こうしたケースというのは、中心的役割は民間の企業であったり研究機関である、それを思い切って国家がサポートするという形になろうかと思います。
 ただ一方で、こういった基盤的領域における研究開発というのは大変なリスクというものが付きまとってくることも御理解いただけると思いますけれども、そうした部分については、国が中心となってしっかりと資金を投じて官民で協力して研究開発を行える環境というものをつくっていかなくてはならないと、このように考えております。そして、研究開発の成果については、これは紛れもなく民において最大限活用され、製品化や国際展開などの社会実装が図られるものと、このように考えております。
 官民それぞれがしっかりと役割を果たすことで、ビヨンド5Gの早期実現、国際協力の強化に向けて取り組んでまいりたいと考えております。

#45
○柳ヶ瀬裕文君 ありがとうございました。終わります。

#46
○小林正夫君 国民民主党・新緑風会の小林正夫です。
 まず、財務省にお聞きをいたします。
 今回の法律は、二〇三〇年代に向けて5Gを超える次世代の通信システムを進化させていく、そのための研究開発に充てる基金、このことは私は理解をしております。
 その上で質問させていただきたいと思いますけど、本法律案は令和二年度第三次補正予算関連として提出をされました。補正予算については財政法二十九条に規定されておりますけれども、この財政法二十九条はどういう条文なのか、教えてください。

#47
○政府参考人(青木孝徳君) 御指摘の財政法第二十九条でございますが、補正予算の作成を認める規定でございます。
 具体的に申しますと、内閣は、法律上又は契約上国の義務に属する経費の不足を補うため、あるいは予算作成後に生じた事由に基づき特に緊要となった経費の支出を行うため必要な予算の追加を行う場合などに限り補正予算を作成することができるというふうにされております。

#48
○小林正夫君 二十九条の内容について確認いたしました。
 資料一を見ていただきたいんですけれども、我が国の移動通信システムの取組は、この資料一を見てもらうとおり、長年にわたってこれ計画的に取り組んできている、私、このように受け止めております。5Gを超える次世代の通信システムの研究開発の必要性は、今日降って湧いたものではなくて、世界の潮流も受け止めて、数年も前からこれは視野に入っていたんじゃないか。先ほど確認したとおり、財政法二十九条に照らし合わすと、真の意味で補正予算として扱うべき法案か、私、これ微妙だと、このように思います。
 ただ、最近の補正予算は災害復旧等以外の公共事業関係費が大幅に増えて、本来厳格に吟味されて措置されるべき経費が補正予算で大盤振る舞いになっている、このことは、私、現状問題があると、このように思っております。したがって、私は、本法律案は本予算において審議すべき法律だったと、そのことを指摘して質問に入りたいと思います。
 財務省の方、質問終わりましたので、委員長の御判断で退席されて結構です。

#49
○委員長(浜田昌良君) 財務省主計局青木次長、退席いただいて結構です。

#50
○小林正夫君 大臣の御所見をお伺いしたいと思って質問いたします。
 先ほど言った資料を見ていただきたいんですけれども、これは、この資料の上の方に産業、社会活動の基盤としてのビヨンド5Gが示され、移動通信システムは世代を重ねる中で通信基盤から生活基盤へと進化、ビヨンド5Gは二〇三〇年代のあらゆる産業、生活活動の基盤になると想定、このようにこの資料の上の方の括弧書きに書かれております。
 そこで、大臣の御所見をお聞きしたいんですが、人口減少だとか高齢者の増大という今時代に入りました。そして、過疎化が進んでいくという社会です。そういう中で、この通信機器になじめない人あるいは一部の高齢者の人たちが、この多種多様なものがインターネットに接続されている社会から置き去りにされる心配ないのか、放り出される心配ないのか、もし心配があるとすればどう対処していくのか、大臣の御所見をお伺いします。

#51
○国務大臣(武田良太君) 政府を挙げてデジタル化に取り組む中で、一つのスローガン、誰一人取り残さないという表現を盛り込ませていただいておるわけであります。
 我々の昭和生まれでさえも、まあ得意な方は別として、学んでもなかなか分からない分野であるし、平成生まれの若い方は学ばなくても十分分かるという、非常に隔世の感があるわけであります。そうした中で、やはり高齢者の方々を決して一人も取り残さないためには、ありとあらゆる手だてというものを取っていかなくてはならないと思います。
 やはり総務省では、携帯ショップの事業者、また地方公共団体と連携して、高齢者などのデジタル活用への不安の解消に向け、特にオンラインによる行政手続の利用方法に関する助言や相談を行う事業を推進しております。今年度は全国十一か所で支援の基本的枠組みの構築に向けた実証実験を行っておりまして、今後は、本年度実証の成果を踏まえ、全国一千か所程度で講習会を開催するなど全国的な展開を図ってまいりたいと考えています。
 あわせて、来年度の地方財政計画に新たな歳出項目として地域デジタル社会推進費、仮称でありますけれども、を計上することとしたところであり、地方公共団体にも地域におけるきめ細かなデジタル活用、仕組みの取組を促進してまいりたいと考えております。

#52
○小林正夫君 一人も取り残されないような社会にしていく、これは大変大事ですので、大臣に改めてそのことをお願いします。
 二〇三〇年代に向けての計画ですので、まだまだ大臣と質疑を交わす時間があると思いますので、そのときにこの問題、引き続きの課題について意見交換をさせていただければと思います。
 次の質問です。今日は、経産大臣政務官、佐藤政務官にお越しいただきました。電力供給があってこそ成り立つ、私はIoT時代に向かっていくと思います。電力供給について政務官に質問をいたします。
 5Gだとかビヨンド5Gの近未来の社会では、建物、電化製品、自動車、医療機器など、パソコンやサーバーといったコンピューター以外の多種多様なものがインターネットに接続され、相互に情報をやり取りできるIoT時代になり、高度な人工知能も用いられる、いずれも電気を使う状況になります。また、カーボンニュートラル政策によって電気自動車などの電動車が普及をしていく。
 先日、十二月の二十五日の二〇五〇年カーボンニュートラルに伴うグリーン成長戦略で、電力需要は産業・運輸・家庭部門の電化によって現状より二〇%から五〇%増加する、それは約一・三から一・五兆キロワットアワーであると。これは経産大臣がそのように発言をしております。そこで、省エネ機器の開発に私は期待をいたしますけれども、ますます電力の供給があってこその社会になっていく。
 先週、一月二十二日の参議院の代表質問で、同僚の榛葉賀津也議員の電力の安定供給に関わる質問に梶山経産大臣から、電力の安定供給に対する最終責任は、御指摘のとおり、国が担う、国としても責任を持って安定供給の確保に努める、この旨の答弁がありました。
 そこで、政務官にお聞きをいたします。
 現在の電力供給逼迫、この一月に入って現状もそのような状況が続いております。これらの経験を生かす中で、二〇五〇年の近未来に向けて、少資源国の我が国で質の高い安定した電力の供給をどう確保していくのか、お聞きをいたします。

#53
○大臣政務官(佐藤啓君) お答えいたします。
 まさに先生御指摘のとおりでございまして、電力の安定供給は国民生活や経済活動に不可欠であります。二〇五〇年にカーボンニュートラルを目指す上でも、電力の安定供給の確保が大前提となるわけでございます。
 御指摘のありました今月初めの電力需給の逼迫については、先週、経済産業省の審議会において検証を開始したところでございます。今後、電力広域的運営推進機関とも連携しながらしっかりと検証を行って、今後の取組に生かしていきたいと考えております。
 また、二〇五〇年に向けて、再エネのみならず、やはり原子力、火力、水素といったあらゆる選択肢を追求していくことが必要だと考えているところでございます。そうした中で、強靱なエネルギー供給体制を構築するため、安定した電源への投資を促すための体制整備などについて、エネルギー基本計画の改定、今議論をしているところでございますけれども、この中で集中的に議論をして結論を出していきたいと考えているところでございます。

#54
○小林正夫君 考え方は分かりました。要は、二〇五〇年段階で今よりか二〇から三〇%電気が必要だと、こういうようなことが経産大臣の示した内容です。
 それで、発電所を造るとか送電網を張るだとか、えらい、用地の関係もあるし環境問題もあるし、なかなか時間が掛かる私は事業だと思います。そういう意味で、今の考え方は分かりましたけれども、二〇五〇年、電気がなければ社会が動かないという、更に動かないという時代に向けて、要は、三〇%、五〇%需要増が増加する、そのことに対してきちんと発電源を確保できると、こういうふうに自信を持っているということでよろしいですか。

#55
○大臣政務官(佐藤啓君) 大変重要な御指摘であるというふうに思っておりますし、重く受け止めさせていただきたいと思います。
 先ほど御指摘がありました榛葉先生の本会議での質問でもありました、電力の安定供給というのはやはり最終的に国がしっかりと責任を持たなければならないものでございますから、まさに未来を見据えて電力の安定供給がなされるようにしっかりと努力をしてまいりたいと思います。

#56
○小林正夫君 これまたすごい長い政策になっていきますので、質疑の機会がたくさんあると思いますから、改めてまたいろいろ論議をさせてもらいたいと思います。
 それで、次の質問は大臣に予定をしたんですが、人材確保については小沢委員の方から先ほど質問があって、大臣御回答になりましたので、次の質問に移ります。
 政府参考人にお聞きします。この改正機構法附則の第十四条で、機構は、毎事業年度、基金に係る業務に関する報告書を作成し、大臣に提出をする、大臣は、報告を受け、国会への報告をすると、このことが義務付けられていますけれども、どのような形での報告になるんでしょうか。確認をいたします。

#57
○政府参考人(巻口英司君) お答えいたします。
 基金は複数年度にわたって執行する仕組みであることから、基金に係る業務について、適正性、透明性等を確保することが必要だと考えております。
 このため、本法案では、NICTに対し、毎事業年度、基金に係る業務に関する報告書の提出を義務付けるとともに、総務大臣は当該報告書について確認をし、意見を付した上で国会に報告することとしております。
 具体的には、基金に係る業務に関する適正性、透明性等を確保する観点から、基金の管理体制や支出状況、基金を活用した研究開発の実施状況などについて書面で報告することを想定しております。

#58
○小林正夫君 大事な報告になると思います。それらの報告を聞いて、総務委員会などでその内容について質疑ができるものだと、このように受け止めますけれども、それでよろしいでしょうか。

#59
○政府参考人(巻口英司君) お答えいたします。
 国会に対して提出させていただきますので、それに基づきまして御審議いただければと思います。

#60
○小林正夫君 先ほど、四番目の質問は時間がもうないと思って、大臣の質問について割愛すると言いましたけれども、小沢委員の質問に対して人材育成についてお答えになりましたけれども、まだお答えがあれば追加でお聞きをいたします。

#61
○国務大臣(武田良太君) とにかく、せっかく基金というのを積み上げさせていただいた、国民の血税からですね。NICTというものが技術者の方からすれば非常に魅力的なものになっていかなくちゃならないと思います。
 先ほど深紫外の御指摘ありましたし、また、今、三十か国を超える通訳のVoiceTra、もういよいよインドネシア語まで組み込んだという、これはもう世界のまさにトップ技術でありますし、あと量子暗号とか、本当にすばらしい技術というのを持ちながら、余りにも真面目過ぎてその発信力がないわけであって、そうした技術を持った方々が引き付けられるようなアピールをしながら有効利用をしていきたいと、このように思っております。御指導いただきたいと思います。

#62
○小林正夫君 追加の答弁いただき、よかったと思います。
 これで質問を終わります。ありがとうございました。

#63
○伊藤岳君 日本共産党の伊藤岳です。
 国立研究開発法人情報通信研究機構法改正案についてお聞きします。
 改正の一つは、ビヨンド5Gを実現する革新的な情報通信技術の創出のためとして、その研究開発に係る基金が設置されることにあります。
 大臣に伺います。日本企業の国際的シェアを引き上げていくと言われますが、この基金の設置で国際的シェアが引き上がっていくという具体的な根拠は何ですか。

#64
○国務大臣(武田良太君) 先ほどから基金の内容、三百億円については説明を差し上げてまいりました。
 この日本企業の国際的シェアが引き上がることに何でつながるのかという御質問だと思うんですけれども、総務省としては、昨年六月に策定しましたビヨンド5G推進戦略に基づいて、研究開発や知財・標準化などについて、その後の社会展開やグローバルでのビジネス展開につなげていくことを意識しつつ集中的な取組を進めているところであり、我が国企業がパートナー企業とともにグローバル市場において市場シェアの三割程度を獲得することを目指し、国際競争力の強化を図ってまいりたいとするところであります。

#65
○伊藤岳君 改正で、助成金交付業務の対象について、高度通信・放送研究開発の全体に拡大する、まあ基礎研究を含め研究開発事業に助成しようというものだと思います。
 基金に三百億円という巨額な税金が拠出をされて、研究開発企業につぎ込まれるということになります。この基金による委託、助成が実施される場合、その結果については十分な検証が不可欠ではないかと思いますが、大臣の認識を伺います。

#66
○国務大臣(武田良太君) 基金による委託や助成などの業務の実施状況につきましては、本法案の規定により、NICTに対し、毎事業年度、報告書の提出を義務付けるとともに、総務大臣は当該報告書について確認し、意見を付けた上で国会に報告することといたしております。これに加え、研究開発の終了時には、本法案の規定により、NICTにおいて外部有識者等も交えて研究開発の意義や成果について評価を行い、総務大臣に報告するとともに、その概要を広く一般に公表することとしております。
 こうした取組により、国費を投入して行われた研究開発について適切な成果が得られたかについてしっかりと検証を行い、国民の理解を得てまいりたいと考えております。

#67
○伊藤岳君 5Gの段階のときには、技術開発が適切だったのかなどの評価は示されていないんですね。是非十分な検証を求めたいと思います。
 次に、新型コロナ感染対応について幾つか伺います。
 感染対策の急所として時短要請に応えた飲食業への協力金が給付をされます。この協力金について、この額ではとても賄えないなど疑問と不満の声が渦巻いています。
 埼玉県春日部市で八人の従業員を雇う居酒屋のオーナーは、昨年来の新型コロナ感染の影響で、これまでに純利益は五割以上ダウン、自分の給料も出せず、購入した家のローンや教育費など、貯金を切り崩してしのいでいました。緊急事態宣言発令後、お客さんは更に減り、一日三人程度、一人当たりの客単価は時短の影響で三千円ぐらい、コロナ前の十分の一ですよと苦境を話しておられました。
 そして、今、現状はどうなっているか。この居酒屋の場合、月々の経費が、人件費で百万円、家賃で二十三万円、食材費で百五十万円、合わせて二百七十三万円掛かるそうです。売上げに一日六万円の協力金を足しても、八十六万円月々のマイナスです。我々の事業規模から考えると、協力金ではとても賄えませんと言っておられました。
 今日、赤澤内閣府副大臣にお越しいただきました。一日六万円の協力金では営業を続けられない店舗が現にあります。どう対応しますか。事業規模や雇用者数などに応じた増額を決断しないのですか。

#68
○副大臣(赤澤亮正君) 御質問ありがとうございます。
 今回の緊急事態宣言においては、専門家から飲食の場が急所として指摘されていることを踏まえて、飲食店に対する二十時までの営業時間の短縮等の要請を行っているということであります。協力いただいた飲食店においては、御指摘のとおり、大変厳しい状況に置かれることになるので、御負担をお掛けするということで、地方創生臨時交付金の協力要請推進枠について、特定都道府県においては、支援額の単価を一日一店舗当たり六万円、月額換算最大百八十万円まで拡充し強力に支援していくということで、これについては、大手も含めて店舗単位で協力金の金額を算定するということで、ある程度多店舗を経営しておられれば規模に応じて額が増えるということが一つありますのと、算定の根拠としては、一日当たり六万円という金額は、過去の一都三県の協力金の実績額をカバーできているということが一点と、東京の飲食店の平均的な固定費負担を賄える水準ということで設定をしております。
 委員御指摘のとおり、個々の実際の経営に即してみれば、これで足りないという店舗があることはこれ考えられるわけでありますが、その場合についても、これ、人件費については、御案内のとおり、大企業も含めて、雇用調整助成金、最大三十三万円までを十分の十国が負担して支給するということでカバーをしておりますし、また資金繰りについても、これはベンチャーとか中小企業みたいなものまで含めて、かなり額について、四千万円であった枠を六千万円とか、二億から三億へといったようなことで、その枠を増やすということも考えながら対応しておりまして、この協力金について、確かに足りない場合があるというのは個々のケースとしてあるかと思いますが、人件費、そして資金繰りといったような一番重要な部分について、押しなべて、特定区域に限らずにいろんな支援をさせていただくことで何とかカバーしてまいりたいというふうに考えているところでございます。

#69
○伊藤岳君 私が聞いているのは、現に営業を続けられない店舗があることをどう見るのかということです。本人も家族も暮らしが成り立たなくなる。
 先ほど資金繰りの話をされましたけれども、この居酒屋オーナーは、持続化給付金を百万もらったが、昨年は七百万円の赤字でした、政策金融公庫から三年無担保無利子で融資を受けて補填をしているが、これ以上は借りられないと言っておられます。持続化と言いながら、給付金は一回ぽっきりですか。家賃支援給付金もいまだ多くの事業者に届いていません。もう五回も申請したが、いまだ受理されない、通したくないという意図さえ感じますと憤慨しておられます。そして、二月十五日には申請打切りで、再支給はされません。時短要請で更に営業が厳しくなっているときに、何で制度を打ち切るんでしょうか。感染対策の急所と言っておきながら、一日六万円の協力金では営業が断たれるという状況です。
 副大臣、もう一度聞きます。飲食業の営業が断たれる事態にどう対応するのかです。事業規模や雇用者数等に応じた協力金の増額は絶対に必要だと思いますが、どうですか。もう一度答えてください。

#70
○副大臣(赤澤亮正君) まず、持続化給付金について申し上げると、これ、最初の緊急事態宣言を出したときは、もう全国押しなべて対象区域にするということでありました。端的に結論だけ申し上げれば、今回の緊急事態宣言以上に国民に多くの負担を強いるという考え方でやっていたものでありまして、そのときに持続化給付金というものを考えたわけでありますが、今回は事態が違っているというふうに認識をしております。
 また、営業についてできなくなるという御指摘でありましたが、先ほど簡単に触れましたが、もうちょっと丁寧に触れると、日本公庫等の実質無利子無担保融資についていえば、今回、四千万円だった枠を六千万円に、これは日本公庫の国民事業あるいは民間の金融機関ということですが、四千万円から六千万円。そしてまた、規模が大きいということであれば、公庫の中小事業、あるいは商工中金が融資をする枠については、二億円から三億円ということで拡大をして臨ませていただいているところでございます。
 こういう支援を全部組み合わせて、何とか支えていきたいというふうに考えているところでございます。

#71
○伊藤岳君 聞いてくださいよ、副大臣。先ほど、もう借りられないと言っているんですよ。協力金は不十分、持続化給付金は一回ぽっきり、家賃支援給付金は打切り、あとは融資でという政府の対応では営業はもたないんですよ。そこをしっかり見ていただきたいと思うんです。
 飲食店は感染対策を実施して必死に頑張っていることも政府はしっかりと受け止めるべきだと思います。紹介した居酒屋オーナーは、三密を避けるためにテーブル、椅子を減らして感染対策に努めてきたとお話ししていました。また、越谷市で小料理屋さんを営むKさんも、感染症対策から夜の営業は取りやめてテークアウトだけに切り替えたと言っています。
 一方で、政府は、感染収束後の施策だったGoToキャンペーン、GoToイートは前倒しで強行してきました。さきの紹介した居酒屋オーナーは、GoToイートに向けてぐるなびなどに登録、掲載して、年間契約で三十六万円を支払ったそうです。従業員も新規で六人雇った、体制を整えたそうです。しかし、始まってみたら、予算を超えたからと僅か二週間でGoToイートは中断、残ったのは借金と負担だけ、三十六万円も返ってこない、詐欺じゃないかと怒りをぶちまけておられます。そして、今度は時短要請。右往左往じゃないですか。さらには、特措法で罰則、過料を科す。政府には反省があるのかと言いたいと思います。
 次に、関連して、飲食業の営業が立ち行かなくなれば雇用環境も悪化してくるということを指摘をしたいと思います。
 野村総研は、女性のパート、アルバイトで仕事が半分以下に減り、休業手当も支払われない実質失業者が十二月時点で九十万人に上る、緊急事態宣言に伴う飲食店の勤務短縮で更に深刻化する、既存の支援策からこぼれ落ちている女性が多いのを踏まえた対策が必要だと推計をしています。
 東京商工リサーチによると、新型コロナ関連の経営破綻は累計で全国で九百十九件、一月二十六日時点です、と発表していますが、最も多いのが飲食店です。失業者が増え、深刻化することが予想されます。
 雇用調整助成金の特例措置も、四月以降の延長も検討すると言いますが、新型コロナ感染が続く限り継続すべきです。
 大隈厚労政務官にも来ていただきました。
 飲食業の営業が立ち行かなくなれば雇用環境も悪化して、とりわけ女性のパート、アルバイトへの影響が懸念をされます。どう対応するんですか。雇用調整助成金の特例措置の延長も含めて、飲食業などの従業員の雇用と生活をどう守っていくのか、お答えをいただきたいと思います。

#72
○大臣政務官(大隈和英君) お答えいたします。
 御指摘のとおり、飲食業等を始め、雇用と生活をしっかり守っていくことは極めて大切でございます。
 雇用調整助成金につきましては、これまでに例のない特例措置を講じまして、事業主の皆さんの雇用維持の取組を支援してまいりました。
 今般の緊急事態宣言に伴いまして、知事の要請を受けて営業時間の短縮に応じていただけるところには、飲食店等に協力金という形で今応援させていただいているということ、また、業況が厳しい、もちろん飲食業も含みますが、大企業につきましても、助成率を中小企業と同水準の最大十分の十、引き上げまして、今支援をさせていただいているところでございます。
 また、緊急事態宣言の解除後も、宣言が解除されました月の翌月末まで現行の特例措置を延長することといたしております。解除された月の翌々月以降の取扱いにつきましては、雇用情勢が大きく悪化しない限りは段階的に縮減する、また、感染が拡大している地域、また特に業況が厳しい企業に関する特例というものも今回設けております。
 あわせて、失業なき労働移動の支援として、女性でありますとか全国のハローワーク等の就労支援の強化など、更に取り組んでいるところでございます。
 お一人でも、一店舗でも、一社でも多くしっかり救っていく、そのつもりで全力で努めてまいります。

#73
○委員長(浜田昌良君) 時間を過ぎておりますので、おまとめください。

#74
○伊藤岳君 共通して、もって三月までですと肩を落とされているのが飲食業の方々です。一つの飲食店も潰さない対応を強く求めて、質問を終わります。

#75
○委員長(浜田昌良君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後七時二十一分散会
ソース: 国立国会図書館
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