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2021/02/03 第204回国会 参議院 第204回国会 参議院 内閣委員会、厚生労働委員会連合審査会 第1号 令和3年2月3日
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2021/02/03 第204回国会 参議院

第204回国会 参議院 内閣委員会、厚生労働委員会連合審査会 第1号 令和3年2月3日

#1
令和三年二月三日(水曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
   内閣委員会
    委員長         森屋  宏君
    理 事
                酒井 庸行君
                徳茂 雅之君
                木戸口英司君
                平木 大作君
                矢田わか子君
    委 員
                大家 敏志君
                古賀友一郎君
                高野光二郎君
                宮島 喜文君
                山田 太郎君
                山谷えり子君
                和田 政宗君
                小沼  巧君
                塩村あやか君
                杉尾 秀哉君
                石川 博崇君
                柴田  巧君
                高木かおり君
                市田 忠義君
                田村 智子君
   厚生労働委員会
    委員長         小川 克巳君
    理 事
                石田 昌宏君
                自見はなこ君
                石橋 通宏君
                矢倉 克夫君
                足立 信也君
    委 員
                衛藤 晟一君
                こやり隆史君
                島村  大君
                そのだ修光君
                羽生田 俊君
                藤井 基之君
                古川 俊治君
                本田 顕子君
               三原じゅん子君
                打越さく良君
                川田 龍平君
                田島麻衣子君
                福島みずほ君
                塩田 博昭君
                山本 博司君
                東   徹君
                梅村  聡君
                田村 まみ君
                武田 良介君
   衆議院議員
       修正案提出者   松本 剛明君
       修正案提出者   今井 雅人君
       修正案提出者   濱村  進君
   国務大臣
       厚生労働大臣   田村 憲久君
       国務大臣     西村 康稔君
   副大臣
       内閣府副大臣   山本 博司君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        宮崎 一徳君
       常任委員会専門
       員        吉岡 成子君
   政府参考人
       内閣官房内閣審
       議官       時澤  忠君
       内閣官房内閣審
       議官       梶尾 雅宏君
       内閣官房内閣審
       議官       奈尾 基弘君
       出入国在留管理
       庁出入国管理部
       長        石岡 邦章君
       厚生労働省医政
       局長       迫井 正深君
       厚生労働省健康
       局長       正林 督章君
       厚生労働省保険
       局長       浜谷 浩樹君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○新型インフルエンザ等対策特別措置法等の一部
 を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)
    ─────────────
   〔内閣委員長森屋宏君委員長席に着く〕

#2
○委員長(森屋宏君) これより内閣委員会、厚生労働委員会連合審査会を開会といたします。
 先例によりまして、私が連合審査会の会議を主宰をいたします。
 新型インフルエンザ等対策特別措置法等の一部を改正する法律案を議題といたします。
 本案の趣旨説明及び衆議院における修正部分の説明につきましては、お手元に配付いたしました資料により御了承願い、その聴取は省略をいたします。
 これより質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。

#3
○羽生田俊君 おはようございます。自由民主党の羽生田でございます。
 まず、質問の前に、全世界では新型コロナウイルス感染者がついに一億人を超えてしまったということで、亡くなられた方も二百万人を超えております。日本におきましても感染者は四十万人に近づいておりますし、亡くなられた方も六千人に近づいているというような状況でございます。まずは、世界中の亡くなられた方々に御冥福をお祈りいたしますとともに、現在闘病中あるいは後遺症に悩まされている方々の一日も早い回復をお祈りする次第でございます。
 また、新型コロナウイルス感染症に直接携わっている方で医療従事者の方々、非常に心より感謝を申し上げるところでございます。そしてまた、コロナに関わっていない医療従事者の方もたくさんいらっしゃいますし、それに関係される方もたくさんいらっしゃるわけでございますけれども、やはり通常とは違うコロナの感染予防や対策ということを取りながら、コロナの何十倍もいらっしゃる一般の患者さんの検査や治療をしていかなければいけないというところで大変な思いをされて取り組んでおられること、これも重ねて感謝を申し上げる次第であります。
 そして、何より大変な不安を持ちながら大切な人あるいは家族を守り、そして御自分自身を守るというために辛抱されて自粛要請に御協力いただいている国民の方々、この方々に心より御礼を申し上げます。
 そして、今回発出されました緊急事態宣言、一か月延長ということになりましたけれども、今回の緊急事態宣言によりまして、国民の皆様方の御協力があった上で、やはり今回、新規感染者数というところから見れば一応の効果があったのかなというふうに思うところでございます。
 それでは、質問に入らせていただきます。
 今回の議題であります新型インフルエンザ等対策特別措置法でありますが、昨年の三月に法改正が行われたわけでございまして、新型及び再興型のコロナウイルス感染症も含まれるという法律になったわけでございますけれども、ただ、この法律の名称が新型インフルエンザ等対策特別措置法という名前でございまして、一般の国民の方は、これはインフルエンザと同等ではないか、あるいはコロナというものがこの中に入っているのかどうかということもよく分からない、意識が薄いというふうに思えてなりません。
 昨年の緊急時はいざ知らず、今回の改正で、新型及び再興型コロナウイルス感染症特別措置法として独立させる、あるいは新型コロナウイルス感染症という文言を入れていただいた方が国民の意識という点ではよかったのではないかなという思いもあるところでございます。
 今後、治療薬あるいはワクチンの効果がはっきりしてきたときに新型コロナウイルス感染症に対してどのような対応をされるのか、新型コロナウイルスのことでございますので、田村大臣よりお答えいただければと思います。

#4
○国務大臣(田村憲久君) 私からも、冒頭、この緊急事態宣言が延長ということになりました。国民の皆様方には更なる御協力をお願いしないわけには、させていただかなければならないわけでありまして、このような状況になったことを心から心苦しく思うと同時に、どうか再度、このコロナウイルス感染症を何とか抑え込むために御協力をお願いをいたしたいというふうに思います。
 今御質問ありました、新型インフルエンザ等感染症という中に新型コロナウイルス、これを含めた、これ自体どうなのだという意見と同時に、これからワクチン等々が開発され、いよいよ今承認に向かって審査しておりますけれども、これを多くの方々に打っていただいて、結果、ワクチンの効果というものが現れてきた場合に、当然のごとく新型インフルエンザ等からこれは抜けるということは当然あるわけでありまして、これは大臣が公表をすれば法の適用外となりますので、そのようなことが起こればそのような対応ということも十分に考えておる次第であります。

#5
○羽生田俊君 ありがとうございます。
 一日も早く抜けるように改善されることを望んでいるところでございます。
 この特別措置法におきまして、受入れを拒否した医療機関名を公表するというふうにありますけれども、これは一般の方でもいろいろな罰則的な規定が入っているわけでございますけれども、まだ施行前ではありますけれども、この罰則というものが報道等でいろいろもう既に出ているものですから、医療機関の中で、どういうものなのかというものがよく分からずに非常に不安視する声が多々私のところにも届いているところでございます。
 民間病院というのは、病院の規模あるいは地域性、役割、専門的人材あるいは金銭的な問題等々ありまして、地域でのコロナ対策への協力要請に対して対応できないという医療機関も多々あるということがあるわけでございます。やはり、罰則というものが、そこに至るにはある程度悪質であるということが判断されるということになると思うんですけれども、それまでには十分な意思疎通、あるいはその医療機関の状況というものをしっかりと確認することが重要で、まずそれに対しての協議あるいは検討というものが十分なされるべきであるというふうに考えております。公的病院とは違いまして、財政的に基盤の弱い民間病院、ここにおきます罰則についてはできる限り謙抑的であるということが必要であるというふうに考えているところでございます。
 一方、何の理由もなく単純に拒否をするという医療機関、これはまずないであろうというふうに思うところでございますけれども、このコロナ禍におきましては、国民全体が一致団結して、皆が協力して乗り越えていくということが望ましく、民間病院もそれぞれの状態を把握して、可能な限り要請に応えていく努力ということが期待をしているところでございます。
 この罰則というものにつきまして、やはり心配の声がありますものですから、これが適用されるまでのその運用につきまして、御見解をお願いしたいと思います。

#6
○国務大臣(田村憲久君) 基本的には、もう御協力というのが前提であります。ですから、協力要請、これを残しているわけであります。
 感染が広がっている中において、患者を受け入れていただかなければ患者の方々の健康、生命、そういうところに影響が起こるというような状況の下で、それぞれの事情があると思います。もちろん、元々は協力要請の前に、ふだんから協力体制ができておりますので、十六条の二にあります協力要請すらふだんはしないわけでございまして、本当に信頼関係の下に当然のごとく医療を提供いただいておると。しかしながら、例えば、医療人材はちゃんと確保できている、それから受入れ体制も取れているはずであるというような下で、いろんな事情がありますでしょうから、そんな下に協力いただけないという場合には、協力要請をまず掛けるという手はずになると思います。
 その中において、協力要請、本来は受け入れていただける状況にもかかわらず、それを受け入れられないという形になれば、これはなぜなんだということで、場合によっては勧告という形になるわけでありますけれども、その場合でも、これは正当な理由があれば当然のごとく公表まで行かないわけでございまして、そのときに、例えば、地域医療を守らなきゃいけないと、その場合には、コロナだけじゃなくて、例えば高度な専門医療、そこしかできないという話になれば、多分それはもう勧告行く前に、それはその能力は維持していただかなきゃいけませんねという話になりますし、場合によっては、今おられる患者の方々をどこかに転院させなきゃいけない。その場合に、その受入れ機関がなければ今入っておられる患者の方々がどうしようもないわけでありまして、そういうことも正当な理由にもなってまいるわけであります。
 いずれにいたしましても、これ、ちゃんとコロナ病床を確保できなければ公表したって何の意味もないわけでありまして、そういうことを前提に、公表というのはよほど、まあよほどのことがないとそういうことには至らないということでありまして、あくまでも協力を中心に、これからもコロナの病床確保のために、我々としてはこの十六条というものを運用してまいりたいというふうに考えております。

#7
○羽生田俊君 ありがとうございます。
 できるだけ謙抑的に、やはり協議というものを中心に要請をしていっていただきたいというふうに思っております。
 今、コロナ対策に対応している病院が割合として出ておりまして、公的病院が七、八割受けていると。民間病院は二割しか受けていないじゃないかという意見がありますけれども、これ、ベッド数で考えると余り差がないと。民間病院は数が多いものですから、受けている病院というか、病院の数としては割合低くなりますけれども、ベッド数は公的病院と全国的に余り変わりがないということは皆さんに御承知おきいただきたいというふうに思っているところでございます。
 続きまして、この緊急事態宣言の発出前でも、特措法二十四条によりまして都道府県知事は種々の要請ができるとされておるところでございますけれども、実際にはその機能を発揮するのは大変難しかったと感じておるところでございます。今回、まん延防止等重点措置を設けた点は大変評価に値するものと感じておるところでございますけれども、また、国と都道府県知事とのすり合わせがうまくいかず、都道府県の見解並びに対処方法が国の方向性と合致しない場合があります。こういった対策の遅れや現場への周知の混乱が生じていると感じるところがございます。
 今回、特措法三十一条の五におきまして国と地方自治体の関係が、実際の運用で政府対策本部長の指示が徹底できるのか非常に注視をするところでございますけれども、それについて西村大臣のお考えをお聞かせいただければと思います。よろしくお願いいたします。

#8
○国務大臣(西村康稔君) お答え申し上げます。
 まさに国と都道府県が連携をしてこの感染抑止、感染拡大の抑止、そして病床の確保、取り組んでいかなきゃいけないわけでありまして、この間、私も連日のようにそれぞれの感染拡大している知事と連絡を取り合いながら対応してまいりました。
 現行の特措法におきましても、第二十条一項で政府と都道府県、総合調整を行うと、政府にはそういう権限もございます。緊密に連携取る中で対応してきたところでございます。
 そして、緊急事態宣言の下で、政府対策本部長である総理から都道府県知事に対して指示ができることになっておりますけれども、そして今回、改正法におきましては、緊急事態宣言の前であってもそうした指示ができることに改正案を出させていただいております。
 しかしながら、この指示を出すというのは、もう最後の最後の、考え方に相当差があって、どうしても国としてこれはやってもらわなきゃ困るというときに出すものでありますので、通常は知事との間で十分な意見調整をやりながら、当然、知事の考えがあると思いますし、最終的な措置は知事の権限でありますので、そういったことも頭に置いて調整をしてきておりますけれども、いずれにしましても、今後も国と自治体が一体となって対策を取ることが、国民の皆様にもこれは分かりやすい情報として、メッセージとして伝わっていくと思いますので、引き続き緊密に連絡を取りながら、連携して対応していきたいというふうに考えているところであります。

#9
○羽生田俊君 ありがとうございます。
 是非、地方自治体との連携というものは非常に大切でございますので、その点どうぞよろしくお願いをいたします。
 この感染症法の改正によりまして、保健所設置市の感染情報を国へ直接報告するとともに、都道府県と情報共有するということが盛り込まれたわけでございますけれども、個人情報保護法に対する自治体ごとの扱いに非常に差があるということが一つ問題となるわけでございますが、この都道府県と政令指定都市との連携、あるいは近隣自治体との迅速な情報共有など、感染防止に資する情報の共有に不安が残っているというように感じているところでございます。
 現状把握や疫学的情報など、国が提示をし、情報共有していく仕組みの改善が必要と考えますけれども、その点、田村大臣のお考えをお聞かせいただきたいと思います。

#10
○国務大臣(田村憲久君) 現状は、医師の届出がそのまま保健所から国に上がってくるわけでありまして、保健所設置市、政令市等々がある場合に都道府県に連絡が来ない、今運用でいろんなことをやっておりますけれども、制度上はそういう形になっておりました。
 でありますから、これ、都道府県にもしっかりと情報を共有していただくという意味で、これ、HER―SYSのような電磁的な記録、こういうものも使いながら、こういうふうに都道府県にもしっかり情報共有をいただくというようなこと。それからもう一つは、今現状、感染者に関しては都道府県を越えての、これは情報共有というのはなされております。ただ、積極的疫学調査に関しては、これはそういうものがなされていない、制度上担保されていないということがございますので、これに関しても法令上の仕組み、これを組み入れたわけであります。
 いずれにいたしましても、具体的なものは省令や通知でこれからしっかりとお示しをさせていただいて、情報共有ができるように取り組んでまいりたいと考えております。

#11
○羽生田俊君 ありがとうございました。
 以上で終わらせていただきます。

#12
○福島みずほ君 立憲・社民共同会派、社民党の福島みずほです。
 政府が十分な医療の提供ができていないことの責任逃れとして罰則の規定を置くのではないか、患者さんにとって必要なのは治療である、国民にとって必要なのは支援であると考えています。罰則の新設に対して、日本医学会連合、日弁連、ハンセン病違憲国家賠償訴訟全国弁護団連絡会等を始め多くのところから意見書が出ております。これほど多くの団体からの反対意見が出ていることに対して、大臣はどう受け止めているでしょうか。

#13
○国務大臣(田村憲久君) 様々なお声があることは私も存じ上げております。
 この法律自体、早く出せと言われる方もおられました。しかし、一方で、国民の中では、例えば感染症に関して世論調査、いろんな新聞やテレビ局でやっておりますけれども、罰則必要であるという意見の方が必要じゃないという意見よりも多いというような結果も出てきておって、国民のそういう御意見もあります。一方で、今言われたように、いろんな関係者、団体が、それに対して抑制的であるべきだ、こういうような御意見もある、そういう御意見も含めて議論をしていくためには様々な方々の御意見をお伺いしなきゃいけない。
 そういう意味で、これ若干時間掛かったというのは事実でありますし、あわせて、今回、多分、政府提出法案ですけれども、異例の対応でございます。これはなぜかというと、政府・与野党協議会に初めから考え方をお示しをさせていただいた上で、そして提出をさせていただいて、もちろんそれの中身に関しては納得いただけないというような部分はあったと思いますが、その後、衆議院の方で修正協議をしていただいた上で刑事罰から過料という形に変えていただいたわけでありまして、要は何を言いたいかというと、本来は多分かなり時間掛けて、こういうような私権を制限する法律というものは時間を掛けた上で議論をしなきゃいけないものだと私も思っております。ただ、それを、一方で早くやらなければならないという制約の中で、より多くの方々に、そして国会の中でなるべく多く、野党も含めて多くの方々に御賛同をいただけるような形にしてまいりたいという思いがある中で今般のような対応になってきておるということであります。
 いずれにいたしましても、国民の中、それからいろんな有識者の中には様々な御議論、これに対して罰則は反対だという意見もあれば、一定の効果を持つために罰則が必要だという幅広い御意見がある中において、国会で今回このような形で御審議をいただいて、最終的には国会での御判断、なるべく多くの与野党を含めた御判断に従わさせていただきたいというふうに考えております。

#14
○福島みずほ君 国民の中に罰則を求める声もあるようですが、未知の感染症拡大に不安を感じているからであって、政府はその不安を払拭するだけの取組が求められております。罰則で乗り切ろうとするのは安易な発想だと思います。
 感染症法は、らい予防法がハンセン病患者への差別、偏見を生んだ反省から、患者の人権を尊重し、良質かつ適切な医療の提供を確保することを規定をしております。罰則導入はこの立法趣旨に反するものではないか。強制入院は強制隔離というハンセン病の患者さんの声を聞くべきではないかと思います。
 刑事罰の規定が削除された、これは本当に一歩前進だと思いますが、まさに安易な、こういう立法をまず提起したことを問題視したいというふうに思っております。
 お手元に資料をお配りしております。これは一月十五日の第五十一回厚生科学審議会感染症部会で、シナリオとあります。これはまさに脇田座長のシナリオなんですね。これ、ひどいんじゃないですか。
 つまり、これ衆議院で後藤祐一議員が質問しております。これは罰則の規定を設けることに慎重な意見が圧倒的に多いと。なぜ罰則付きの提案をしたのか、一体これやったの誰なんですかということなんですね。初めからシナリオがあった、演劇のように。これは厚生労働省からいただきましたが、これラインマーカーが引いてあってちょっと見にくいんですが、賛成意見が多い場合、反対意見、修正意見が多い場合で。でも、いずれも脇田座長の発言、早期の常会提出を目指していただきとなっておりまして、シナリオがあるんですよ。
 こんなの茶番じゃないですか、出来レースじゃないですか。審議会でどんなに専門家が意見を言おうが、これ通しちゃう、国会に上程するぞって、まさに茶番じゃないですか。

#15
○国務大臣(田村憲久君) この審議会、何かを諮問、答申する審議会ではございません。その上で、要するに、ここで賛否を問うというよりかは、それぞれの懸念点やいろんなものの御議論をいただくというのがこの審議会の役割でございます。
 なお、反対意見が多かったというのは、それはちょっと、それぞれの方々の元々主観でいろんな判断あると思いますが、私自身は、もうほぼ拮抗していた。若干、提出は容認する、中にはこういう方おられました。実効性に関してはこれ疑義があるけれども、しかし、いろんな国民の中で意見があるのも事実で、これは国会に委ねざるを得ないと、こういうような御意見の方もおられました。中身よく読むと、様々な方々が本当に、この感染を止めるのと、それから私権を制限すること、さらにはその実効性、それに悩んでおられるというのはこれを読むとよく分かります。
 しかし、何らかの対応で感染症を止めていかなきゃならないという思いは一緒でありまして、その中で様々な留意点、運用の方をある程度抑制的にすべきであるとか、いろんな御意見がある中での御判断だという、御判断といいますか御意見だったというふうに思っておりますので、決して、例えば読売新聞は、賛成の方が多かったというような記事も出ております。それぞれの方々がそれぞれの主観で見られますので、なかなか難しいところあると思いますが、私は拮抗していたのではないのかな。その中において、いただいた意見というものは重要な意見ということで我々参考にさせていただいているということであります。

#16
○福島みずほ君 専門家から疑義が出ているんですよ。懸念が出ているんですよ。反対意見多いですよ。懸念が多いですよ。で、シナリオって書いてあるんですよ。賛成が多くても、反対意見、修正意見が多くても、いずれ国会に出すとなっているんですよ。こんなばかな話ないですよ。こんなシナリオがあるんですよ。おかしいじゃないですか。専門家の意見って何なんですか。どっちが多くても少なくても国会に出すということで、十五日以降、部会は開かれておりません。
 では、お聞きをいたします。刑罰の実効性について、客観的データを取らずに議論していたんじゃないですか。
 資料をお配りしておりますが、私もいただきましたが、十五日に配られた入院中に起きた主な事例。一件だけですよ、入院の場所から逃げた。立法事実はあるんでしょうか。このデータはどうしているんでしょうか。

#17
○国務大臣(田村憲久君) そもそも強く御要望をいただいたのは、現場で本当に指揮を執っていただいているという都道府県知事会の皆様方の緊急提言でありました。
 データという意味からいたしますと、これ、百三十七自治体から回答をいただいたこれ質問調査をやっているんですが、入院勧告に直ちに従わなかった事例、説得により入院に応じた事例も含むでありますけれども、そういう自治体が七十七、入院期間中に逃げ出した事例がある自治体が十六、積極的疫学調査に協力いただけない事例がある自治体百七、そのうち患者の発見や医療提供の遅れなどの支障が生じた自治体五十八、このような結果が出てきております。

#18
○福島みずほ君 これですね、入院を拒否した人はどれだけいるかについて、客観的データを集めたのはいつですか。依頼をしたのはいつですか。

#19
○国務大臣(田村憲久君) 今のこの調査ですが、先々週ということであります。

#20
○福島みずほ君 これ、一月二十五日に自治体に依頼しているんですよね。一月二十五ですよ。一月二十五ですよ。国会にこれ上程したのは一月二十二日です、閣議決定したのは。一月十五日に専門部会ですよ。そこにはこのお配りしているこの一枚の、一件だけのしか出していない。二十五日はまさに衆議院の予算委員会があって、立法事実があるのかとさんざん責められる。だから、一月二十五日に初めて厚生労働省は実態調査したんですよ。おかしくないですか。立法事実を調べて、こういう事実がある、だからこういうことをやって上程するならまだ分かります。でも、国会に上程した後、国会で責められて、それから実態調査ですよ。
 今自治体からの回答おっしゃいましたけれども、無理やり答えさせているのか、つじつま合わせじゃないですか。順番としておかしいと思いますが、いかがですか。

#21
○国務大臣(田村憲久君) そもそも緊急提言出る前から、知事会からはこのようなことを、昨年からですけれども、要望をいただいておりました。
 知事さんというのは、我々国会議員も国民から選ばれておりますけれども、知事さんもそれぞれの都道府県民から選ばれておられ、それなりにしっかりとした認識を持った、それなりって怒られちゃいますね、ちゃんとした認識をお持ちの中で、そういうようないろんな困った案件をそれぞれがお聞きになっているからこそ、そのような要望、提言というものをお出しになってきておるわけでありまして、その中において我々は、他の方の意見もありますけれども、今回このような形で入れさせていただいておるということでございますので、これも立法事実の一つであるというふうに考えております。

#22
○福島みずほ君 どこの世界に国会に法案提出した後、立法事実を調査するところがあるんですか。おかしいじゃないですか。
 事前に私がいただいたのも、十五日に、一月十五日に専門家の部会に提出されたのもこの一枚紙だけですよ。まずいっていうんで、立法事実を把握していないというのが衆議院の予算委員会の答弁じゃないですか。だから、一月二十五日に自治体に問合せをしたと、アンケートを出したと。これおかしいですよ、順番が。これ立法事実が本当にあるのか、それが問われます。
 次に、感染症法の解釈としてコンメンタールを置いております。これは感染症法のコンメンタールで、配付資料なんですが、これは入院に係るもの罰則なしなんですよ。
 厚労省は、入院に係るものについては罰則要らないってやっているんですね。それは何かというと、感染症患者の入院についてはまず入院勧告を行い、勧告に従わない場合は強制力を行使して入院をさせると。ですから、このため、入院については義務違反が想定できず、また、その実効も措置で担保されているので罰則を科さないってなるんですよ。厚生労働省が書いている感染症法のコンメンタールは罰則要らないというふうになっているわけですね。ところが、今回罰則を入れた。この整合性はどうなんでしょうか。そして、感染症法の解釈として、感染症患者の入院については入院勧告を行い、従わない場合は入院させる入院措置があります。この措置ができるにもかかわらず、なぜ今回罰則なんですか。

#23
○国務大臣(田村憲久君) 入院措置という、まあ言うなれば即時強制なわけでありますが、当然入院していただけない方おられます。それから、入院した後も逃げ出すという事例もあります。そういう事例をやはり都道府県知事さんからいろんな御意見いただく中で、やはり何らかの罰則を、実効性を保つために……(発言する者あり)何でですか。そのために、ために今回盛り込まさせていただいたということでありまして、実態は、確かに即時強制で入院をさせられればいいですけれども、実態としてできない、しない、されない、そういう場合がある場合にどうやって実効性を保つかという中において今回このような罰則を盛り込んだということであります。

#24
○福島みずほ君 だって、今まで罰則なしって言って、これの強制措置、入院措置でやるんだってやってきたわけじゃないですか。
 じゃ、お聞きします。入院拒否に対する罰則について行政処分を前置しなくていいんですか。前置するんですか。

#25
○国務大臣(田村憲久君) これは、要するに即時強制というものはある意味、まあ言うなれば、そういう行政的な何らかの対応というものに対して違反したというのと同じような効果があると。つまり、義務として本来は受忍していただかなければならないと、即時強制でありますから。それを受忍しないということでありますので、そういう場合に対して罰則が掛かるということであります。

#26
○福島みずほ君 ということは、突然過料ではなくて、この手続を踏むということなんですね。義務違反はないというふうに今までコンメンタール、義務違反ではないけれど、それに従わなくて入院拒否だったら行政罰という、前置するということでよろしいですね。

#27
○国務大臣(田村憲久君) それは入管法、入管法じゃなくて検疫法においても同じような対応になっております。

#28
○福島みずほ君 でも、今までこれでやるんだと言っていて、なぜ罰則なんでしょうか。それは本当に理解ができません。
 でも、今、前置ということだったので、突然過料とはならないと。でも、義務が掛からないにもかかわらず過料の制裁があると。過料を払って、そして、じゃ入院しないということもあり得るのかという論点にもなりますよね。お願いするのかもしれませんが、そういう問題もあります。
 それで、入院拒否についてなんですが、受入先、今、日本で問題なのは、入院先が見付からない、入院できない、ちゃんと治療が受けられない、これが問題です。入院拒否して、これが問題というのではなくて、政府ずれていると思いますよ。
 そして、この正当な理由とは何か。仕事、育児、介護などは理由になるのか。判断権者は誰なんですか。入院、この人は拒否だという判断権者は誰ですか。病院ですか、公務員ですか、誰ですか。県の職員ですか。

#29
○国務大臣(田村憲久君) 基本は都道府県ということであります。都道府県ということであります。

#30
○福島みずほ君 都道府県の誰ですか。

#31
○国務大臣(田村憲久君) 都道府県者ということで考えると、知事という話になります。

#32
○福島みずほ君 具体的に現場で誰が、この人は正当理由があるかないか判断するんですか。新聞にも出ているけど、例えば、脳性麻痺の車椅子の子供がいて自分しか面倒見られない、その人が入院できない、仕事がある、どうするんですか。介護がある。誰が判断するんですか、具体的に。

#33
○国務大臣(田村憲久君) 判断権者はこれ都道府県知事ですが、実態上は国の方が、これ法案が成立後、具体的な事例等々も含めてお示しをさせていただきたいというふうに、基本的な考え方を、その上で保健所等々で御判断いただく話になると思いますが。
 今言われたような、子供を養育するでありますとか、高齢者が、どうしても自宅で御面倒を見なきゃいけないでありますとか、あと、他の疾病の治療があるでありますとか、様々な事例があるというふうに思いますが、そこに関しては我々が基本的な考えをお示しをして、保健所等々で実態としては御判断をいただくという話になると思います。

#34
○福島みずほ君 都道府県の職員、これ本当に大変だと思いますよ。病院と連携もしなくちゃいけないし、何が正当の理由なのか。過料を科すんですよ。現場では本当に負担だと思います。
 次に特措法改正案の方ですが、法案では、知事が政令に基づき罰則の導入について判断するとしています。国会の審議を経ずに罰則を定めることができるとすると、罰則を科す場合には法令で定めなければならないという憲法三十一条の適正手続の要請に反するのではないですか。

#35
○国務大臣(西村康稔君) 御指摘のように、憲法三十一条は、罪刑法定主義、そして手続、適正手続の原則を定めております。このため、特措法に設けられている罰則についても、当然この憲法三十一条の法律の定める手続によらなければならないというふうに理解しております。この点、今回の改正案におきましては、知事の命令に違反した場合に過料に処する規定としておりまして、その罰則の対象となる行為はこの命令ということで法律上明確になっております。
 それから、このまん延防止等重点措置についても、最も強い措置である緊急事態宣言の措置の範囲内で行うというふうに解されますので、この時短要請の対象となる事業者も、今、緊急事態宣言の措置のときに定めております政令十一条、この施設、言わば業種、業態に限定されるというふうに解されます。
 さらに、例示として挙げております、営業時間の変更ということを代表例として挙げておりますので、必要な措置として政令で定めますけれども、それは、例えば、検査を受けることの奨励であったり入場者の整理であったり、あるいは手指消毒設備の設置であったり、営業時間の変更よりも私権の制限の程度が低いもの、これを規定することとしております。
 こうしたことから、私ども、御指摘の三十一条に定める法律の手続によらないものということであるというふうに解しているところでございます。

#36
○福島みずほ君 法案見て何が過料の対象になるか分からないわけですよ。政令を作る、しかもその政令は自由に役所が作ることができるわけですし、また都道府県によってもその知事が運用する。これで一体何が処罰されるのか、国会がコントロールできないという問題はある、非常にあると思います。
 次に、この例えば八時以降の営業に関して過料で処罰するということですが、国会議員がイタリアンのお店に行って粘って九時までいると。お店は、お客は処罰されないが、お店はこの法律が成立すれば過料の制裁になるということですね。

#37
○政府参考人(奈尾基弘君) 御指摘のようなケースでございますけれども、都道府県知事が営業時間の変更を要請いたしまして、ただ、店の方は八時で閉めていただくという予定のものが、お店の方にお客さんが居座って、それが八時以降まで居座って営業してしまったというケースにつきましては、店の方としては営業時間の変更に応じていただいたという評価になると思います。(発言する者あり)御指摘のようなケースは、店の方は八時の方、八時まで例えば営業時間の変更に応じていただいているのにかかわらずお客さんの方で居座っていたというケースは、要請には応じていただいているということで、過料の対象にならないというふうに思っております。

#38
○福島みずほ君 そうしたら、全部お客が居座っていると言えばこの過料の制裁にならないじゃないですか。お客はほとんど、お客が居座っているということになるから、そうしたら、八時以降の営業とは何かというのは分からないですよ。そうしたら、国会議員がイタリアンのお店で十時まで粘っていたら、お客が粘っているからこれは過料の制裁にならないわけですよね。でも、お客が粘っているのかお店が営業しているのか分からないじゃないですか。すごく恣意的になりますよ。
 今の答弁、ちょっとびっくりというか、じゃ、私はお店だったら、お店だったら、お客が粘っていましたって常に言いますよ。お客が国会議員で追い出せませんでしたって言えばそれで過料の制裁にならないんだったら、それはおかしいですよ。
 ちょっと時間がないので、次に。ちょっと済みません。
 地域によって飲食店の営業形態が全く異なります。東京は六万軒ほど外食店があると聞いておりますが、全てこれ対象になるわけですよね。じゃ、この六万軒どうやって見張るんですか。六万軒どうやってやるんですか。通報があった場合はどうするのか、これどうするんですか。判断権者は誰なんですか、保健所が行くんですか、教えてください。

#39
○国務大臣(西村康稔君) 先ほどの件でありますけれども、正当な理由がなければ命令、罰則ということになっていく可能性があるわけでありますので、この正当な理由の判断は個別にそのときそのときのその事情によって判断をされていくことになりますが、ただ、その理由は、これまでも私答弁しておりますけれども、非常に限定的に解釈されるべきものと考えております。
 今回のケースを言っておられるのか、例示として挙げられたケースがどういうケースを言っておられるのか分かりませんけれども、個別に判断していくことになると思いますが、しかし、どういう場合が正当な理由に当たるかということについては、しっかりとできるだけ分かりやすくお示しをしたいというふうに考えております。
 ということを申し上げて、その上で、今もそれぞれの都道府県知事で八時までの時短をやっておりまして、それぞれの都道府県の職員の方々、あるいは、年末年始でもあるので警察、消防の夜回り、見回り、年末警戒、年始の警戒などやっておる、そうした中で呼びかけを行っておりまして、様々なその中でいろんな情報が上がってきておりまして、全体としては、東京、首都圏でいえば全体として九割方協力に応じていただいているという報告をいただいておりますので、それはそれぞれの都道府県の部署、これ、危機管理対応の部署もあれば、保健所、保健部局もあれば、それぞれの都道府県によって対応がなされているというふうに理解しております。

#40
○福島みずほ君 東京とかでは六万軒あるわけで、通報したのに行ってくれない。変な言い方をすると、ライバル店潰すために例えば通報することもあるかもしれない。つまり、非常に恣意的になるんじゃないかということを心配しているんです。六万軒ある中でどこを摘発するのか。
 今、保健所って言いますが、アベノマスクで保健所、検品大変でした。今、あっぷあっぷで、マンパワー、ヒューマンパワー大変です。保健所にそこまでやらせるんですか、立会いも含めて。正当な理由がない、ない、ない、ある、ない、それ保健所にやらせるってすさまじい負担ですよ。
 ところで、昨日、緊急事態宣言が延期になりました。この法律は、公布をした後、十日間で施行です。もし、この法律、今審議中ですが、成立をしてすぐさま公布されれば、二月の十何日かで施行になるんですか。そして、そうだとすると、昨日までは過料がないが、今日から過料になるということになるんですか。そうだとすると、周知が本当に必要であると思いますが、つまり、ある日突然境目、しかもあと十日ぐらいしか時間がない、そういう中で周知が本当にできるのかどうなのか。いかがですか。

#41
○国務大臣(西村康稔君) 法律が成立に至れば、その後、十日間を経て施行されます。
 そして、命令、罰則などの規定も施行になりますけれども、この間しっかりと周知もしていきたいと思いますし、それから、その時点で八時までの時短に応じていないから、直ちに命令、罰則が何かその日のうちに掛かるかのような誤解があるかもしれませんけれども、当然、しっかりとした手続を踏んでいきますし、理解を得るように、知事が要請する際にも、まん延防止措置の場合ですね、あるいは緊急事態宣言措置の要請あるいは命令行く場合も専門家の意見を聞いて判断をしていくことになりますし、それから、文書によってしっかりと相手方に理解をいただけるように、十分な、私権の制約に配慮した運用を行っていくこととなります。
 しかも、過料を科す場合も、知事から裁判所に通知があって、そこで裁判所の判断もありますので、当然、一定の時間が掛かるということでありますので、いずれにしても、要請、命令、過料に至るまでには丁寧に事業者の理解を得ながら進めていくということになります。

#42
○福島みずほ君 適正手続を踏むことは当然です。
 でも、私の質問は、その行為は法律が施行されたときから過料の対象になるわけですよね。つまり、今もし法律が成立して公布がすぐさま行われれば、二月の十数日後に、ある行為が、つまり、八時以降に営業していれば過料の対象になるということになるんですか。なるということでよろしいですか。

#43
○政府参考人(奈尾基弘君) お答え申し上げます。
 今回の改正案につきましては、仮に成立いたしましたら、公布の日から起算して十日を経過したときに施行されるということでございます。
 ちょっと技術的な話を申し上げますと、今回経過措置を置いてございまして、例えば緊急事態措置下の命令につきましては、施行日以後に行われた要請について適用するということになってございます。したがって、施行日の前に要請があったものについては、施行日以後にすぐに命令が出せるということではございません。
 それから、先ほど大臣からも御答弁ございましたけれども、手順についてはしっかりした手順を踏んで行ってまいりたいと思ってございます。

#44
○福島みずほ君 水際対策の強化として、一月十四日から、在留資格を持つ外国人に対して自宅待機やスマートフォンの位置情報の保存を求め、応じない場合は在留資格の取消し、退去強制処分も想定されています。在留許可の取消しは、本人にとって死刑判決のようなものでもあり、非常に負担です。これは均衡を失しているのではないかと思いますが、一言いかがですか。

#45
○政府参考人(石岡邦章君) お答え申し上げます。
 入管法では、二十二条の四におきまして、偽りその他不正な手段により上陸許可を受けたと認められる場合や、不実の記載のある文書の提示等により上陸許可を受けた場合は在留資格を取り消すことができる旨を規定しております。十四日間の待機期間中に誓約書の内容に反する行為が行われた場合は、必要な調査を行いまして、違反の事実や在留状況等について総合的に考慮しまして、入管法二十二条の四に基づき、在留資格を取り消すことが適当かどうか判断することになります。
 出入国在留管理庁といたしましては、水際対策の強化を踏まえまして、誓約事項の遵守を担保するという、この目的に照らしまして、適切に対処してまいりたいと考えておるところでございます。

#46
○福島みずほ君 問題だと思います。
 時間ですので終わります。

#47
○打越さく良君 立憲民主・社民会派の打越さく良です。
 命と暮らしを守るためには、特措法、感染症法をより実効的なものにしなければならないと、臨時の医療施設を開設したり知事の権限を強化しなければならない、私たち立憲民主党などは昨年中に気が付いていました。それなのに、一向に政府の方が改正案を出してこなかったために、私たち立憲民主党などは十二月二日、第二百三回国会にて改正案を提出しました。ところが、審議を尽くすため国会の延長を求める動議を提出したにもかかわらず、自民、公明、維新の皆様の御賛成を得られず、改正案の審議は行われないまま国会は閉じられてしまいました。
 冬場に感染が拡大されていると言われていたのに、医療崩壊とまで言われる事態で、医療機関の方々始め多大な負担を掛けてしまいました。今になって政府案を早く早くと審議を求める、余りに乱暴ではないでしょうか。それも、罰則を入れるのであれば、なおさら本来時間が必要だったはずです。政府として改正が必要ということであれば、せめてこの緊急事態宣言のさなかではなく、まだ私たちが議員立法案を提出した昨年中に議論をすべきではなかったでしょうか。
 改正案の提出が一月二十二日になったことを反省していらっしゃるか、西村大臣と田村大臣、それぞれに伺います。

#48
○国務大臣(西村康稔君) 私は、この特措法の執行の責任者として、去年の春の緊急事態宣言のときから、この法律をより実効性を高めていくにはどうしたらいいか日々考えてきたところであります。また、夏のとき、昨年夏には、東京でいえば一部の地域、まあ新宿、大阪でも名古屋でも、愛知でも一部の地域から感染が広がったと。それを何とか抑えるために、この法律をもっと使いやすく、実効性を上げる、することができないか。そしてまた、知事会からも、緊急事態宣言に至らない前からもそうした措置がとれないか、そんな要望もいただいてきたところであります。
 ずっと頭の中で考え、また様々な方と議論して進めてきたところでありますが、ただ、今日も御議論ありますように、私権の制約を伴うものでありますから慎重に議論をしてきたところでありまして、十月に分科会で議論をしたときも両論ありました。実効性を高めるために強制力を付けるべきだ、あるいは慎重にやるべきだという議論がありました。
 今日の御議論、この間の衆議院の御議論聞いておりましても、野党の中でもこの罰則については議論が分かれるところであり、そういったことも含めても、私の立場からも何とか早くやりたいという思いもありましたけれども、法制局含め、憲法との関係も含め、慎重に議論を重ねてきたところでございます。
 その上で、十二月の二十三日の段階、そして一月八日の段階で、分科会において議論を経て、おおむねこうした強制力を持つ措置について御理解をいただいたわけでございます。
 そうした意味で、是非、この私権の制約を伴うものであるからこそ慎重に議論を重ねてきたということで御理解をいただければというふうに思います。そして、その上で、改めて与野党の協議の下で、野党の皆さんの協力もいただいて、こうして審議していただいていることを改めて感謝を申し上げたいというふうに思います。

#49
○国務大臣(田村憲久君) 先ほども申し上げたんですけれども、国民の皆さんの中にもいろんな意見があって、例えば世論調査をすると、特に感染症法の場合、入院に、措置入院に対しての罰則でありますとか、疫学調査に応じない方々に対する罰則であるとか、そういうものに対して賛成だという意見の方が世論調査で多いという結果も出てきています。
 しかし、一方で、一方でそういう私権の制限に対して非常にやはり抑制的でなければならないという御意見もある。そういうのをまとめるためには本来すごい時間を掛けなきゃいけないと、私は本来思っているんです。しかしながら、一方で、早く改正案を出さなきゃいけないというお声も強かったのも事実、強いのも事実であります。
 そんな中で、今回、様々な御議論がありましたけれども、感染症部会で御議論いただいて、その上で、政府・与野党協議会というところにこの法案をまずは考え方をお示しをして、いろんな御議論をいただきたい、私からもお願いをいたしました。私自身もそのメンバーの、与党の責任者でありましたから、以前。それぐらいやはり国会でしっかりと、いろんな各会派の中においてできるだけ多くの皆様方が賛成をいただける、つまり、国民の代表である国会が、一定程度やはり与野党を超えて賛成をいただけるような案にしなければならないというような思いの中で、そういうようなことをお願いをさせていただきました。
 もちろん、全会派が賛成いただけなかったこと自体は私は残念でございます。しかしながら、そういうような私権を制限する、いや、私権を制限した方がいいという御議論もある中で、そういうような私権を制限するということを図らなきゃいけないという非常に重い法案であったということでございまして、知事会も含めて一定程度時間が掛かったということはどうかお許しをいただきたいと思いますし、この国会においては国会の御判断に従わさせていただきたいというふうに思っております。

#50
○打越さく良君 やはり感染症という危機への対処に安全、安心を確保するためには、これ人権や自由をどこまで規制するのかと、本当に悩ましいわけですから、このような危機のただ中で議論をしなければいけないということは、政府に猛省を促したいというふうに思います。
 そして、やはり、人権の観点のみならず、ただ、公衆衛生の観点からも罰則は資さないのではないかと。やはり、この公衆衛生というものは国民の主体的で積極的な参加と理解があってこそだという意見が様々に寄せられていますけれども、それをどのように、そうした危惧についてはどのように払拭していけるのかと、この点をよろしくお願いします。

#51
○国務大臣(田村憲久君) これはやっぱりしっかりと御説明をさせていただいていかなきゃいけないと思います。例えば、その疫学調査に御協力をいただくということ、これは、御本人のみならず濃厚接触者の方々を含めて、いつ何どき感染していて症状が悪化するか分からないという中で、そういう方々をお教えをいただいて積極的に検査、行政検査をお願いをしていくという話になってまいります。
 そういうところを含めてしっかりと御説明をさせていただき、まあ罰則罰則というのが余り先行しては、これはまたいろんな支障を来すということも、実は感染症部会の方で保健所の代表の皆様方からも御意見いただいております。そこはちゃんとコミュニケーションを取りながら、しっかりこれの本来の意味というものが伝わるように、我々もこの運用に当たっては基本的な考え方、また具体例をお示しをさせていただきながら、各都道府県に御理解をいただき、そして対象者の方々にしっかり説明をいただくようにということを努めてまいりたいというふうに考えております。

#52
○打越さく良君 先ほど特措法の罰則と適正手続との関係についてはもう西村大臣の御回答がありましたので、御答弁がありましたので、感染症法の罰則について、まあ行政罰となりましたけれども、これについても適正手続、憲法三十一条の適正手続にかなう必要があるという理解でよいかどうか、教えてください。

#53
○政府参考人(正林督章君) お答えします。
 憲法三十一条は、「何人も、法律の定める手続によらなければ、その生命若しくは自由を奪はれ、又はその他の刑罰を科せられない。」と規定されています。その他の刑罰を科せられないとされているとおり、この規定は、直接には刑事手続について適用されるものでありますが、一般にこの条の趣旨は過料についても準用されると解されるものと承知しております。

#54
○打越さく良君 この点はとても、大変重いことですから、しっかりと踏まえていただきたいというふうに思います。
 そして、改めてですけれども、刑事罰における罰金と行政罰における過料の違いについても御答弁をお願いします。

#55
○国務大臣(田村憲久君) 義務違反行為による法益侵害の重大性に着目して罰を与えるのが、これが刑事罰でありまして、一方で、行政罰というのは、要はその行政の秩序を乱したといいますか、そういうことに着目して行うのが行政罰。一番の違いは、それは、まあ言うなれば、前科が付くか付かないかというところが一番の違いになってくるというふうに考えております。

#56
○打越さく良君 やはりその政府が当初出した刑事罰の罰金というものは大変いかがなものかということで、せめて行政罰にというふうになったことについては大きな意義があると考えております。
 それでは、次の質問ですけれども、まん延等防止措置は要件が曖昧で恣意的な運用のおそれがあると多々指摘されていますけれども、その指摘についてはどのようにお考えになるか、御答弁お願いします。

#57
○国務大臣(西村康稔君) まん延防止等重点措置ですね、これを公示する際に満たすべき要件につきましては、既に分科会がこの緊急事態宣言を発するべき、視野に入るべきステージなど公表しておりまして、そのステージ三、四のそういったステージ、それから、それを判断していく六つの指標、目安、こういった関係なども含めて、あらかじめ客観的な基準をしっかりとお示ししたいと考えております。
 考え方としては、都道府県内の一部の地域で感染が拡大して、そのことによって都道府県内に広がっていくおそれがある、また、医療提供に支障の生じるおそれがあるという状態を想定しております。
 したがって、基本的にはステージ三相当での運用を、適用を想定しておりますけれども、ステージ三以下、つまり二以下であっても、一部の地域が急速に感染拡大して全県に広がるようなケースも場合によってはあるかもしれませんので、いずれにしても、都道府県知事と連携をして、そうした状況をしっかりと確認しながら判断をしていくこととなっておりますが、いずれにしましても専門家の御意見を聞いて判断するということになっております。
 機械的に当てはめてやるのではなく、目安としてそうした指標を見ながら判断をしていきたいというふうに考えております。

#58
○打越さく良君 憲法学の木村草太教授は、どういう要件を満たせばまん延防止等重点措置に指定されるのかが不明確、要件が曖昧で過剰な規制につながりかねない、それに反した際の罰則が妥当かどうかを社会が評価することができない、何を防止する措置なのかが国民に伝わらなければ、行動の変化につながらず、感染抑止効果は期待できないという指摘をなさっています。
 ですから、今ほど、示していきたいという御答弁いただきましたけれども、早期にお示しいただきたいと思います。それは具体的にはいつ頃とお考えか、教えてください。

#59
○国務大臣(西村康稔君) 政令でできるだけ分かりやすくまず書きたいと思いますし、その上で、具体的な基準は、これ機動的に運用するものですから、しかも、これは変わり得るわけですね、去年の春の段階、夏の段階、そして今の段階で、感染の状況や、あるいは治療薬とか、ワクチンも今後接種が始まると思います。いろんな状況で変わり得ますので、できるだけ分かりやすく書きたいと思っておりますけれども、いずれにしても、今の段階での基準、これ法施行までにできるだけ早くお示しをしたいというふうに考えておりますが、今答弁申し上げたとおり、ステージ三の指標が示されておりますので、病床でいえば二五%以上埋まってきている、あるいは、感染者の数でいえば一週間当たり、十万人当たりの人数が十五人以上というのが、ステージ三の一つの目安として、六つの指標のうち例えば二つそういうふうに示されております。陽性率が一〇%以上であるとかですね。こういった指標を念頭に置きながら、できるだけ早くお示しをしたいというふうに考えております。

#60
○打越さく良君 時間が迫ってまいりましたので、ちょっと一つ質問を進めたいと思います。
 時短等の命令に違反する行為が命や健康にリスクが高いと言えなければ、罰則は正当化されないのではないかという見解がありますけれども、これについてはいかがでしょうか。

#61
○国務大臣(西村康稔君) 御指摘の点につきましては、これまで専門家から様々な感染状況について分析がなされております。今般の冬の感染拡大も、飲食を介した、飲食の場から感染が広がったものと、そこから家族内感染、院内感染に広がってきていると、伝播したものというふうに分析がなされております。
 そして、昨年夏の感染拡大のときも、愛知県や大阪府で八時までの時短あるいはテレワークなどの推奨、これをされて、一か月で約半減、感染者の数を半減させた、こういった効果も出ております。残念ながら、昨年末は二十二時までの時短を首都圏では行っておりましたけれども、それに応じていただける事業者の皆さんが少なかった、神奈川県知事は、二割程度しか応じてくれていないということも発言しておられます。
 そうした中で、昨年冬から今年にかけて、例えば、医療施設や福祉施設を除くクラスターのうち約三分の一はやっぱり飲食の関係であったと、こういったことから、今回、こういったことを踏まえて、感染拡大の場となってきた飲食について、今回、時短要請、八時までの時短要請などを行っているところでございまして、こうしたエビデンス、そして経験に基づいて対応してきたところでございます。

#62
○打越さく良君 時間が足りないので、また質問を進めさせていただきますが、様々な政府のコロナ対策の文書で、一丸となってなどという言葉が躍っておりますけれども、それにしては、十二月十四日に首相がステーキ会食をなさったり、一月の緊急事態宣言期間中に政府・与党幹部らが銀座のクラブに行かれているということは、全然一丸となってないじゃないかという、マイナスの影響を与えたのではないかというふうに思われます。
 先ほど福島議員の質問にもありましたけれども、やはり時短などの命令について必要性、合理性があるのかという疑義が生じてしまうのではないかと思いますが、この点いかがでしょうか。

#63
○国務大臣(西村康稔君) まさに、私ども国、政府、それから地方自治体、それから事業者の皆さん、医療関係の皆さん、そして国民、まさに御指摘のように、気持ち一つになってこれ対応していかないとこの感染拡大を抑えられないということであります。そうしたことを私ども申し上げております。
 不要不急の外出自粛も国民の皆さんにお願いをしておりますし、特に私の立場からは、マスクを外したときのこのリスクが高い、これは飲食の場が特に、どうしても食事はマスクを外さないとできませんので、そのときの会話などがリスクが高いということを申し上げてまいりました。まさに、もう全ての人に、お一人お一人こうしたことを理解をしていただいて、そして気持ちを一つになって取り組むことで感染拡大を抑えていければと。
 引き続き、私の立場からも様々な情報発信、そしてお願いをしっかりとさせていければというふうに考えているところでございます。

#64
○打越さく良君 時短等の要請がある場合に、現実に地元のお店を回るというのは地元の自治体職員であるということでよろしいでしょうか。

#65
○政府参考人(奈尾基弘君) 現実にはこれ、まあ都道府県知事でございますけれども、地元の自治体の職員、これは具体的にどこの部署かというのは都道府県の判断でございますが、例えば保健所の職員であったり危機管理部門の職員であったりということだと理解してございます。

#66
○打越さく良君 ですから、そういう、私としてもこの営業自粛の要請に従っているかどうかということを確認するのは自治体の職員だというふうに思うんですけれども、これ、各店舗は、自分たちは我慢しているんだと、罰するんだったら何で与党の幹部が行っているところをまずしないのかとか、現場の自治体職員がそういった苦情などを浴びるのではないかと。
 やっぱり自治体の職員たちは地元の飲食店の苦労をよくよく察しているわけですよね。それで、信頼関係を築いて助言していきたいと思っている。そういうことなのに、こういったことがあるのは本当に痛手だと思いますので、どうやって理解を求めていくかと、かなり現場では大変だと思いますが、その点いかがでしょうか。

#67
○国務大臣(西村康稔君) まさに御指摘のとおりだと思います。
 国も自治体の皆さんも、そして国民の皆さんも、みんな気持ちを一つにして取り組んでいかなきゃいけないときでありますので、自治体の皆さんも大変な御負担を掛けますので、お掛けしますので、そして、事業者の皆さんにも御理解をいただいてこの要請にも応じていただかなければなりません。
 私の立場からも、もう全ての人に、こうした要請が出て、マスクを外す飲食の場面、リスクが高いということを改めてしっかりとお伝えできるように努めてまいりたいというふうに考えております。

#68
○打越さく良君 積極的疫学調査の拒否という場合に、それぞれどのような実例があるのかということと、そして、拒否についての正当な理由というのは何を想定しているのかということを御答弁お願いします。

#69
○政府参考人(正林督章君) お答えします。
 感染拡大防止のために、感染者に対する入院勧告とか措置、それから積極的疫学調査はとっても重要で、個人の人権に配慮しながら実効性を高めるための措置を講じる必要があると考えています。
 その上で、御本人の理解を得ながら取組を進めることが基本でありますが、中には、自治体等からの協力要請に応じていただけない場合があること、全国知事会から罰則の創設を求める緊急提言を出されていることを踏まえて、罰則の創設に至りました。
 御質問の積極的疫学調査についてですが、先ほど大臣も御答弁申し上げましたが、百三十七の自治体に簡単な質問調査を行ったところ、積極的疫学調査に協力いただけない事例があるという自治体が百七、そのうち患者の発見や医療提供の遅れなどの支障が生じた自治体が五十八となっています。
 ちなみに、これは確かに先週行った調査ではありますが、法案を提出する前にいろんな保健所に取材をしています。その中で、疫学調査については、例えば、調査時に接触者を話さずに隠すとか、働いているにもかかわらず無職と言ったりとか、それから過去の行動歴を全く話さない方がいらっしゃったとか、接触者名を言いたくないと拒否され、五日以上経過してから濃厚接触者の方その御本人から保健所に電話があってそういう方がいるということが判明し、判明後にその方は症状が悪化して救急搬送先でお亡くなりになった、そんな事例も保健所から聴取をしております。

#70
○打越さく良君 大変現場の方々は疫学調査に苦労なさっているのかと今の実例を伺っていて思うんですけれども、ただ、何か、そういった実例を細かくお知らせいただけないままに疫学調査拒否に罰則というようなことがばんと打ち出されてしまうと、何か感染者たちの様々な苦悩も知らずにという印象が持たれても仕方がないのではないかと思います。
 やっぱり、なぜ感染してしまったのだというふうに感染者の方々は自分の落ち度と感じてしまって、自責の念に駆られているところで、どこに行ったんだと、誰と会ったんだというふうに聞かれることで、周囲に迷惑を掛けるんじゃないかというふうにますます自分を責めてしまう、その迷惑を掛けるのであれば口をつぐんでしまうと、そんな心情があるのではないかと。そういう人たちに、いつまでも黙っていたら罰則を掛けますよと、受けても仕方ないんですよと言ったところで、もっと協力関係得られないんではないかと思います。
 その点どのように考えていらっしゃるのか、もう一度お願いします。

#71
○国務大臣(田村憲久君) 先ほど申し上げましたけれども、例えば濃厚接触をされている方がおられれば、その方は感染している可能性があるわけですね。それをちゃんとお伝えをしないと、まあ言うなればそういう人を行政検査という形で検査ができないという話になってくるわけで、知人なのか友人なのか分かりませんが、会った方のやはり健康を守るためにもしっかりとそこはおっしゃっていただく。もちろん、感染拡大を防止するという意味合いもありますけれども、そのような意味合いもあるわけであります。
 罰則ありき、罰則が独り歩きしないようにというのは、先ほども申し上げたとおり、保健所長会の方からもそういうお話をいただいておりますので、運用の中で、その罰則があるからしゃべりなさいというのではなくて、ちゃんと説明して御協力をいただく、こういう運用が大事だと思っておりますので、基本的な考え方、具体例という中でお示しをさせていただいて、あくまでも、このような私権を制限することにおいては最小限度の対応の中で御協力を中心に運用をしていただきますように、そういうことをお願いしてまいりたいというふうに考えております。

#72
○打越さく良君 この罰則というものが独り歩きしないように慎重な運用をお願いしたいと思います。
 そして、昨日の本会議で大臣の方から、子供の保育をしなければならないなど、そういう場合には入院しないことについて正当な理由があるような例としてお話しになられて、それで児童相談所に預けるようなお話をしていただいたんですけれども、濃厚接触者というふうに思われるようなお子さんを密な一時保護所などで預かるということはなかなか現実的には難しいのではないかと思うんですけれども、その辺りの対応を何か考えていらっしゃるのか、教えてください。

#73
○国務大臣(田村憲久君) 様々な対応があろうと思います。もちろん一時保護以外の方法もあると思いますが、しかし、そういうものが対応できなかった場合は、昨日も申し上げましたけれども、それは正当な理由ということになりますので、そのときには当然のごとく罰則の適用にはならないと。どこか、今言われたように一時保護が適当でないということであれば、それは一時保護ということにはならないわけでありまして、適当なものがなければ当然御本人が御面倒を見なきゃいけないわけでありますから、その場合には正当な理由として罰則の対応に、適用にはならないということであります。

#74
○打越さく良君 多々疑問が尽きないところではございますが、しっかりと説明して、国民を安心させるようにしていただきたいというふうに思いまして、終わらせていただきます。
 ありがとうございました。

#75
○杉尾秀哉君 質問の機会をいただき、ありがとうございます。
 早速、修正案について提案者に伺いたいと思います。
 先ほども話出ておりましたけれども、去年の十二月、野党で共同で特措法の改正案、これ政府案よりも先に提出しております。ポイントを簡潔に説明してください。

#76
○衆議院議員(今井雅人君) 野党の案だけの内容でよろしいですか。はい。
 質問ありがとうございます。
 立憲民主党、共産党、国民民主党及び社民党の野党四党で、昨年十二月の二日に共同提出を、インフルエンザ特措法、それから感染症法の改正案を出させていただきました。
 そのときの基本的な考え方、一つは、十分な補償なくして罰則なしという考えに基づきまして、施設の使用制限等に係る要請や指示について、その違反に対する罰則を設けることなく、事業者に対して、要請の内容や期間、その他の事情を勘案した給付金の支給を都道府県の義務として明記をしているということです。もう一つの考え方は、これ全般的に当たる話ですけれども、特措法及び感染症におきましても、私的制限には抑制的であるべきということの観点から、罰則規定というのを設けなかったということがポイントでございます。

#77
○杉尾秀哉君 今お聞きいただきましたように、十分な補償なくして罰則なしというのが大前提でございました。
 協議の結果、刑事罰は下ろされました。行政罰になりましたけれども、罰則が掛けられることには変わりがない。この行政罰を掛けることについても様々な弊害が指摘されております。協議の過程で、この辺の懸念についてはどういうふうな話になったんでしょうか。

#78
○衆議院議員(今井雅人君) ありがとうございます。
 委員の御指摘のとおり、罰則を科すということで感染者が水面下に潜るとか、そういう懸念のあることは承知をしております。ですから、私たちは、もうそもそも私権制限は抑制的であるということから、罰則を全て外してくださいということで協議をスタートいたしたわけでありますけれども、与党側からは、罰則によって本当に悪質なケースを対応する必要があるという主張もございまして、罰則を落とすというところまでは至らなかったということであります。
 ただ、現在、入院の措置や積極的疫学調査は、対象となる方の信頼関係の構築を大前提として都道府県知事によって実施されておりますので、そこに刑事罰を導入して警察が関与することになると、これは本当に国民を萎縮させてしまうおそれがあるというところで我々は考えたということです。
 一方、行政罰でありますれば、警察の関与はありませんので、これまでと同様、都道府県知事の下で対象となる方との信頼関係を構築しながら行うという、これまでの運用を維持することは少なくともできるだろうなということです。このような点で、罰則刑を科すことよりも行政罰を科すこととするのは、感染者が水面下に潜ることをできるだけ抑制することにつながると我々は考えております。
 行政罰の創設によって感染者が水面下に潜ることにならないようにするためにですけれども、まずそれは、政府は、現場で円滑な運用がなされるように、事務連絡などによって、積極的疫学調査の命令対象となる場合、過料が科される場合などを具体的にまず示すことが非常に重要だというふうに考えております。
 なお、修正協議によって、積極的疫学調査における罰則に命令を前置することといたしました。この命令については、必要な最小限のものでなければならないことを明記し、書面による通知に関する規定を設けることとし、行政罰である過料といえども、慎重かつ謙抑的な姿勢でもって対処するべきとしていることでございます。
 政府は、行政罰の前にこのような手続が用意されていることも併せてしっかりと周知をしていただいて、直ちに罰則につながることではないということを国民に丁寧に伝えていただく必要があると私どもは考えております。

#79
○杉尾秀哉君 退席していただいて結構です。ありがとうございます。

#80
○委員長(森屋宏君) 今井雅人君以下、御退席いただいて結構です。

#81
○杉尾秀哉君 今お聞きいただきましたように、慎重かつ謙抑的に運用してほしい、そして本当に悪質なケース、基本的に限られる、抑制的な運用が求められるということなんですけれども、そこで西村大臣に伺いたいんですが、ちょっとこの特措法の関係を伺う前に、これ通告していないんですけど、昨日、緊急事態宣言、延長が決定されました。それについて一問だけ聞きます。
 状況が改善すれば三月七日を待たずに順次解除していくと、こういうふうなことですけれども、慎重な判断が必要だというふうに思っております。これが最後の延長なのか、それとも、例えば病床逼迫、医療逼迫などの状況が続けば再々延長もあり得るかどうか、これについて端的にお答えください。

#82
○国務大臣(西村康稔君) 緊急事態宣言は、国民の皆様に本当に様々な不便をお掛けし、自粛をお願いしているわけでありますので、私どもとしては、三月七日まで延長しましたので、ここで何とか事業者の皆さん、国民の皆さんの御協力も得ながら、そして医療の皆さんが今一番大変だと思います、国と自治体が一体となって支援をしながら、何とか感染拡大を抑えていくべく全力を挙げていきたいというふうに考えております。

#83
○杉尾秀哉君 再々延長あり得るかどうか、答えてください。

#84
○国務大臣(西村康稔君) 三月七日までを期限として私ども延長させていただきましたので、今は、そこまでに感染を抑えていく、このことに全力を挙げるということでございます。

#85
○杉尾秀哉君 否定されなかったということは、あり得るというふうなことを、私はそういうふうに解釈させていただきます。
 それで、先ほどの補償の話なんですけれども、我々としても、十分な補償なくして罰則なしと、こういうスタンスで臨んでおりました。自民と立憲の協議では、合意事項として、事業規模に応じた支援の在り方について、事業者の状況、必要性等を踏まえて検討し、支援が効果的なものとなるよう取り組む旨を答弁及び附帯決議で明確化すると、こういうふうな協議になっております。
 これについては、大臣は認識されておられますね。

#86
○国務大臣(西村康稔君) 衆議院でも同様の御指摘をいただきまして、与野党の合意、自民党と立憲民主党の合意、これを尊重して、私答弁でも対応させていただきたいと考えているところでございます。

#87
○杉尾秀哉君 しかし、今の言葉とは裏腹に、おとといの答弁を聞いても、大臣の答弁煮え切らない。例えば、大規模店舗は中小より体力があるとか、そういうふうな表現をされている。この協議を尊重されるならば、この合意内容を尊重されるならば、事業者の状況、例えば、ほとんど売上げがないところも、百万、二百万、三百万、一店舗当たり売上げがあって何十人も雇っているところ、これが今だと一律で、ただ六万円なんですよ。余りにも不平等なんですよ。こういうことを改善しなければ、これは国民の皆さん、事業者の皆さんの納得も得られないだろう、協力得られないだろう、こういうことを言っているわけですね。
 この協議の趣旨を踏まえて、事業者の状況、必要性に応じた補償、補償という言葉が適当でなければ支援、これを十分に行うということをここで約束してもらえませんか。

#88
○国務大臣(西村康稔君) 事業者の皆さんに要請に応じていただけるように、私ども支援をしっかりと行っていきたいというふうに考えております。
 その際、様々な観点から考えていかなければならないと。御指摘のように、まさに要請による経営への影響の度合い、これも勘案しなければならないと思います。他方で、例えば一店舗で何千万円も売上げが月に上げているようなお店、これを、その一定割合を国民の皆さんの税金で本当に支援をするのかどうか、この辺り慎重に考えていかなきゃいけない部分もあると思います。
 既に私どもやっている対応は、大型店、大企業も含めて一店舗当たり百八十万円、最大、月額の支援、十店舗あれば一千八百万円となります。それから従業員も、一人当たりパート、アルバイトの方も含めて月額上限三十三万円まで大企業も含めて全額国が助成をすると。こうした規模に応じた、規模を配慮したこうした支援も行っているところでございます。
 こうしたことを判断をしながら対応していきたいと考えておりますが、いずれにしましても、要請に十分な理解と協力を得られるようにするため、必要な支援となるよう努めてまいりたいと思います。

#89
○杉尾秀哉君 はっきりしないんですよ。規模に応じた、例えば減収の程度とかも含めた、応じた支援をちゃんとしっかりやるということを言ってくださいよ。だって、そういうふうに協議の間でも合意ができているんですよ。どうなんですか。

#90
○国務大臣(西村康稔君) 要請に伴う支援につきましては、要請に応じたことのみならず、要請による経営の影響の度合い等を勘案し、公平性の観点や円滑な執行等が行われることにも配慮しつつ、要請に十分な理解と協力を得られるようにするため、必要な支援となるよう努めてまいりたいと考えております。

#91
○杉尾秀哉君 前向きな答弁と受け止めたいと思います。
 あと一点だけ。
 先ほど提案者の今井議員の方から話がありました。警察が協力することはないんだと、こういう認識なんですけれども、これで本当にいいんですか。今現在は、風営法等に基づいて警察が例えば店舗の立入りとかそういうのをやっているようなところもあるわけなんです。警察の協力がない、警察に支援を仰ぐことはない、これははっきりさせてもらえますか。いいですか。

#92
○国務大臣(西村康稔君) 私の理解を申し上げますと、警察が今行っている、何か行っているとすれば、それは警察の権限に基づく、例えば風営法に基づくそうした様々な対応だというふうに理解しております。もう一つあるのは、一般的な呼びかけとして、年末年始のいわゆる警戒、これで警察とか消防とか自治体の職員の皆さんが夜回りをする、見回りをすると、これは一般的なトラブル防止であったり呼びかけということで対応されていると思います。
 その上で、今回の法律で強制力を持って対応する、この過料の関係で何か警察が介入をするということではございません。

#93
○杉尾秀哉君 特措法の関係では警察の支援は仰がないということで、はっきり明言されました。
 田村大臣に感染症法の関係で一点だけ伺いたいと思います。
 正当な理由なく答弁しなかったり調査を拒んだりすると罰金、これ行政罰で三十万円ということになります。メディア関係者が多数感染をしております。調査に対して取材先を明らかにすることを拒めば、これは罰金の対象になるんでしょうか。

#94
○国務大臣(田村憲久君) 基本的に、接触者の名前、連絡先、それから訪れた場所などは、これはお知らせをいただくことになると思います。ただ、今言われたその、何といいますか、取材を、目的は何なのだとか、そういうことは、これは本来聞く必要なものじゃないので、こういうものを拒むのは正当な理由とは、こういうのを拒むのは正当な理由とはならないと、あっ、なるということであります。

#95
○杉尾秀哉君 目的を聞くんじゃないんです。取材相手を聞くことなんです。取材源の秘匿なんですよ。お嬢様、メディアで活躍されています。これ、取材源の秘匿というのは言論、報道の自由の根幹にも関わる問題です。この辺については弾力的に運用してもらえませんか。これはどうしても言えない事情があるんで私の方から連絡させてください、こういうふうなことが運用として認められるようにしてもらえませんか。

#96
○国務大臣(田村憲久君) 取材の目的というもの、つまりそれをお聞きすることはまずないということですね。目的が何でこの方に会ったのですかということは聞かないということ。
 それから、それでも、多分委員がおっしゃられるのは、その名前を言った瞬間に何かの事件に絡んでおられる方で、取材をしたともう分かってしまう可能性があるではないかというような意味合いでおっしゃっているんだと思います。これに関しては、一つは、聞く側、これは守秘義務があるということ。それからもう一つは、確かに取材源の秘匿というのは非常に大きなことであります。それを秘匿するということと、それから感染を防止するという公共の利益というものを量ってどちらが大きいのかというものは、その疾病にもよりますでしょうし、つまりその強毒性にもよるでありましょうし、いろんなところで総合的に判断になるというふうに考えます。

#97
○杉尾秀哉君 時間になりました。最後、一問だけ聞きます。ちょっとワクチンのことで一点だけ。
 アメリカのファイザー本社が去年の暮れに日本側に、この六月までに全国民分のワクチン接種を供給するのが困難だと、こういうふうに内々に通知したというふうに聞いておりますけど、これについてイエス、ノーだけお答えください。

#98
○国務大臣(田村憲久君) ファイザーですか。ファイザーは、そもそも基本合意においても全国民分のワクチンを供給するというのは、もう以前からそういうような基本合意ではございませんでしたので、そもそも全国民分をファイザーは供給する話にはなっておりません。

#99
○杉尾秀哉君 これについてはまた後ほど伺います。
 時間が来ましたので、終わります。ありがとうございました。

#100
○矢倉克夫君 公明党の矢倉克夫です。
 私からも、まず、全世界で亡くなられた方の御冥福、そして今コロナで闘っていらっしゃる方の一日も早い御回復をお祈りするとともに、緊急事態宣言、延長となりました。国民の皆様に御不便をお掛けすることをおわび申し上げるとともに、更なるお願い、そして何よりも政治家自らがしっかりと範を示さなければいけないということの決意を、まず冒頭申し上げたいというふうに思います。
 それでは、質問に入らせていただきます。
 改正案、特に罰則が議論になっているところでありますので、私からはとりわけ感染症法に関する罰則について、まずはお伺いをしたいというふうに思います。
 当初、政府案で予定されていた罰則規定、こちら参考にされていた罰則があるというふうにもお伺いしておりますが、これが何であるかということと、あわせて、これらの罰則について過去警察等でどのように検挙をされていたのか、回数をまずはお伺いしたいと思います。

#101
○政府参考人(正林督章君) お答えします。
 今般の改正案では、入院の措置について、正当な理由がなく入院措置に応じない場合、入院先から逃げた場合の罰則を創設することとしております。当初、政府が提出した法案による量刑は一年以上の懲役又は百万円以下の罰金としておりましたが、このように強制力のある措置と罰則を組み合わせている例としては、検疫法の隔離、停留の措置があり、量刑についても同等としていたところであります。
 また、疫学調査もでしょうか、疫学調査も。はい。疫学調査については、感染源の推定や濃厚接触者の把握を行うための重要な調査である一方で、調査に協力していただけない場合があることから、虚偽答弁や調査拒否等を行った場合の罰則を設けることとしております。当初、政府が提出した法案における量刑は五十万円以下の罰金としておりましたが、現下の感染症法においても、検体の収去、消毒等のために都道府県知事が行う関係者に対する立入調査を拒み、妨げ又は忌避した者について五十万円以下の罰金が科せられており、これを参照としたところであります。
 また、検疫法の罰則について、過去検挙された件数については、厚生労働省において確認した限りにおいては把握しておらず、また警察庁に照会を行いましたが、過去十年間で検挙の事例はなかったとのことでありました。

#102
○矢倉克夫君 今、検疫法の話がありました。把握もない、また過去十年間警察の方でも検挙はないということでありますが、これのような少ないのにもかかわらず今罰則規定が存続しているこの理由をまずお伺いしたいと思います。

#103
○政府参考人(正林督章君) 済みません、今の答弁で私、一年以上の懲役と申し上げましたが、一年以下の懲役の間違いでした。済みません。
 検疫法についてですけど、一般的に、罰則については違反行為に対して制裁を科すことで一種の抑止的効果が働くものと考えられており、法目的達成のための規制等の実効性を担保する必要に照らして、他法令における罰則との均衡等も考慮しつつ定められております。
 検疫法においては、国内に常在しない病原体が船舶等を介して国内に侵入することを防止するとともに、船舶又は航空機に関して感染症対策上必要な措置を講ずることを目的としており、隔離、停留から逃げた者に科される罰則のみならず、検疫法の措置に違反した場合に科されるその他の各種罰則の規定により検疫法上の措置の実効性を担保し、その目的の達成を図るものであり、必要な規定と考えております。

#104
○矢倉克夫君 抑止を目的として、検挙としては少ない、ないが、それでも存続する意義はあるというところ、こういった罰則を今回また参照して改正法に入れているという意味だったというふうに思います。
 今回の罰則も同様に、やはり罰則の存在を通じたより大きな害悪を防止するということが目的であり、当然ですけど、個人に対する応報感情、悪いことをした人が報いを受けなければいけないとか、そういう個人非難の類いのものでは当然ないというふうに理解はしております。
 それの改めての確認とともに、罰則である以上人権の制約があるわけでありますが、人権制約の根拠というのはあくまでほかの人の人権を衝突を調整して守るためにあると、これが憲法の通説でもあるという理解でありますが、今回の罰則はいかなる人権を守るためのものであって、そのために罰則が必要であるという合理的な根拠、立法事実をですね、コロナの特性などを通じて改めて答弁いただきたいと思います。

#105
○政府参考人(正林督章君) お答えします。
 御指摘のとおり、感染症法の罰則は個人に対する非難として設けるものでは決してありません。
 新型コロナウイルス、これ感染力も強く、また多くの方が現在もお亡くなりになっております。これについては、国内外で急速な感染拡大が認められる中で、その感染拡大を防止するためには、感染者に対する入院勧告・措置は重要であり、個人の人権に配慮しながら実効性を高めるための措置を講じる必要があり、本人の御理解を得ながら入院していただくことが基本でありますが、自治体等からの協力要請に応じていただけない場合があることや、保健所を始め現場を所管する全国知事会から罰則の創設を求める緊急提言が出されていることなどを踏まえて罰則を創設することとしたものであります。
 いずれにせよ、法律の運用に際しては、本人の人権に配慮した適切な対応に努めてまいりたいと考えております。

#106
○矢倉克夫君 要は、ゼロか一〇〇かの議論ではなく、他の人権を守る、そのためには必要であり、それの不都合とのバランスがやはり重要だという、そういうことであるかというふうに思います。
 今日は、御提案者の方、お忙しい中来ていただきました。ありがとうございます。
 今回の感染症法上の罰則につきましては、当初案、刑事罰でありましたが、野党の皆様の御提案をいただいて行政罰というふうになったというふうに理解もしております。
 先ほど、都道府県の関与を通じた信頼関係という前提の下で、罰則そのものの必要ということは否定はされていなかったというふうに答弁からもうかがえたところでありますが、今回、封じ込めるべきウイルスというもののこの危険性というのは同じであるのに、検疫法などの類似罰則が刑事罰である一方で、本法案の修正案の方が行政罰となる、こういうふうにされた合理的な根拠、特に行政罰とすべきという御提案に至った趣旨を提案者より御説明いただきたいと思います。

#107
○衆議院議員(今井雅人君) どうもありがとうございます。
 政府原案の感染症法の入院措置や積極的疫学調査における個人への刑事罰の導入ということに関しましては、立憲民主党を始めとした我々野党側としては、私権制限は最小限であるべきということで、刑事罰はもとより、本来、過料の導入すら慎重であるべきという立場でございました。特に、刑事罰は量刑均衡の観点から明らかに過重であるというふうに考えておりました。この点、政府・与党は、罰則を定めるに当たっては感染症法や検疫法の類型の罰則とのバランスを取るということが重要との立場でございました。詳しくは先ほど参考人が御説明されたとおりでございます。
 刑事罰を行政罰にすることにつきましては、野党の立場からは、行政罰であれば警察が関与することはなく、これまでと同様に、都道府県知事の下で対象となる方との信頼関係を構築していきながら行うというこれまでの運用ができること、これ今御指摘のとおりです。それから、行政罰では前科が付かないこと。また、与党側の立場からでは、刑事罰を行政罰に改めたとしても、金銭的な側面から違反行為を抑制するという機能は維持されるということで、政府・与党の考える新しいコロナ対策の実効性は十分に確保できるということから、与党間の協議において合意に至ったということでございます。
 立憲民主党を始めとする野党としましては、今般の緊急事態宣言の発令下の大変厳しい状況の中で、与野党の合意を得て新たな感染症対策を講じていくことこそ立法府たる国会の使命であると考え、その結論を受け入れたものでございます。
 ただし、感染症法の前文にうたわれておりますように、かつてハンセン病の患者等に対するいわれのない差別や偏見が存在し、こうした患者等が置いていかれた状況を踏まえ、感染症の患者等の人権の尊重を旨として現在の感染症法が制定されたという経緯に鑑みれば、過料の適用に当たっては、国民の自由と権利が不当に侵害されることのないように慎重に運用すべきであり、この点は衆議院の附帯決議でも明記をさせていただいたところでございます。
 以上です。

#108
○矢倉克夫君 様々御議論ある中、感染防止という目的に立って合意をされたということであります。
 人権侵害は最小限というのはもう全くおっしゃるとおりであるというふうに思います。その上で、公共の福祉のためにこれ以上の感染を防ぐやむを得ない措置として、罰則の存在を通じた人権制約というやむなき手段に至るところでありますが、であれば、その実効性をしっかりと図って、何としても感染拡大、これ止めなければいけないわけであります。
 修正の結果、行政罰になったということが軽視していいんだという逆のメッセージにならないように、そうではないということの趣旨を大臣から答弁をいただきたいと思います。

#109
○国務大臣(田村憲久君) 行政罰であっても、金銭面でこれに関して違反行為を抑制する効果があるというふうに認識いたしております。
 なお、提出に当たっては、先ほど来話がありましたとおり、検疫法三十五条との均衡を図って、刑事罰という形で提出させていただきました。しかしながら、このような形で衆議院で修正をいただいた、与野党で修正をいただいたということに関しましては、前文に関しましては私も肝に銘じておるつもりでございますので、心から感謝を申し上げます。

#110
○矢倉克夫君 こういう形で合意に至ったという意義を改めて我々もしっかり肝に銘じて、前文の部分を、おきたいと思います。
 あともう一点、感染症法の罰則の関係で、積極的疫学調査、こちらを拒否したことへの罰則について、こちら当初、直罰規定、要するに改善命令など行政処分を経ることなく罰則化されるという構成要件であったわけでありますが、今回、行政処分、命令なども組み込まれるような措置となりました。直罰規定のままですと、例えば裁判になったときに、そのときの立証の際などにも例えば現場の保健所の人が証言に立たなければいけなくなる可能性も多くなる、現場の負担が大きくなるということもあったわけでありますが、今回の修正でそういう負担軽減という部分も図られたことも大きな意義が私はあるというふうに思っております。
 それも含めてでありますが、改めて今回の修正の趣旨を提案者より御説明いただきたいと思います。

#111
○衆議院議員(濱村進君) 今委員御指摘のとおり、原案では、積極的疫学調査を拒否等したことへの罰則につきまして、検疫法や感染症法における類似の規定との罪刑均衡の観点から与党としては妥当と判断していたところでございますが、修正後の法律案では行政罰の過料の前に命令を前置することといたしました。
 具体的には、過料に前置する手続として、新型インフルエンザ等感染症の患者等が積極的疫学調査に対して正当な理由がなく協力しない場合において、なお感染症の発生予防又はまん延防止のため必要があると認めるときは、都道府県知事又は厚生労働大臣は当該積極的疫学調査に応ずべき旨の命令を発することができる制度を設け、この命令に違反した場合に初めて過料の対象となることといたしました。この命令においては、必要な最小限度のものでなければならないことを明記するとともに、書面による通知に関する規定を設けることとしており、行政罰である過料といえども、慎重かつ謙抑的な姿勢でもって対処すべきことを明記しているところでございます。基本的人権の尊重をベースとして、一定の抑止効果が働く必要最小限の罰則になっているものと考えております。
 以上です。

#112
○矢倉克夫君 修正を経て、しっかりとバランス取れたものになったかというふうに理解もしております。改めて、対策の実効性を高めるための今回の罰則の存在でもあり、最終目標は新型コロナの終息であるということを強くまたお訴えし、強調もさせていただきたいというふうに思います。
 それでは、御提案者の皆様、こちらで御退席いただいて結構でございます。

#113
○委員長(森屋宏君) 提案者の皆様、御退席いただいて結構です。

#114
○矢倉克夫君 それでは、さて、やはり今のこの状況、緊急事態宣言が延長せざるを得ない、感染者の数は減ってきているかもしれないけど、何といっても重症者の数、それに対する対応をしっかりしなければ救える命も救えないという、この状況下をどうするかというところが重要で、その観点で病床の確保というのは重要であるかというふうに思います。
 まず、大臣に、医療崩壊というのはどういう状態で、政治はそれを食い止めるために何をすべきであるか、端的に御答弁いただければと思います。

#115
○国務大臣(田村憲久君) 厚生労働省として医療崩壊という言葉の定義をしているわけではありませんが、言うなれば、逼迫、崩壊等々いろんなことを言われているわけでありますけれども、通常受けられる医療が受けられなくなるような状況、こういう状況は避けなければならないというふうに認識いたしております。たしか日本医師会の会長もそのような表現をされていたというふうに思っております。

#116
○矢倉克夫君 今大臣からも、まさに通常受けられるような医療が受けられない状況、やはり私も、患者が望む医療を適時適切に提供することというのが大事で、そこがなされないのが医療崩壊であるというふうに思っております。
 資料を二枚御準備しておりまして、これ新聞記事の方の資料になりますが、こちら、埼玉医科大学総合医療センターの岡秀昭教授が新聞記事でおっしゃっていたことであります。この中の下から三段目のところ、これについて、現状としてやはり、特に重症者の受入れについては医療崩壊状態であると。本来なら集中治療室に入るべき患者でも、本人や家族の了解を得た上で軽症、中等症向けの病床にとどまっているケースもあると。こういう状況下、本当に現場は大変な状況下であるというふうに思います。
 その中にあって、特措法で臨時の医療施設を対策本部が設置された段階から開設できることにした、またそういうふうな点での法律を設けたことなどは、プレハブであっても病床を増やさなければ医療崩壊につながるという強い危機意識の表れというふうに私は理解をしております。
 その観点で、済みません、質問を一問飛ばして、大臣にお伺いもしたいと思うんですが、資料二を、資料二と申しますか、厚生労働省が公表した今回の更なる病床確保のための新型コロナ患者の入院受入れ医療機関への緊急支援の件、こちらの資料になります。一病床について加算も含めると最大千九百五十万円の支援をする、この施策の資料であります。
 これについて私問題意識を持っていたのが、この補助対象が二月二十八日の申請時点での即応病床。これ、要請あれば即座に受け入れられるような病床でなければいけないというふうになっていることであります。QアンドAも、十二月二十五日に発出されて一月二十五日に改定された厚生労働省のQアンドAでもその旨が明記をされておりました。で、私は、これはおかしいと厚生労働省の役所の方にも数週間前からずっとお訴えをして、三月末まで、これは予備費が財源ですから、三月末までが執行である、必要だというのはこれは分かるんですが、それよりも一月早い二月末に即応病床としてなければいけないという合理的はないわけでありますし、そもそもこの支援、プレハブなども対象になる。大臣も昨年末のときに臨時の医療病床でも対象になり得るというような趣旨の話をされていらっしゃいました。
 プレハブ、仮設の病棟であっても建設には数か月掛かるわけであります。事実、埼玉県は医療は非常に逼迫しているわけでありますけど、現在、医療機関の敷地内に仮設の専用医療設備を整備して病床の確保を急いでいるわけでありますが、八施設のうち二施設は既に稼働しているんですが、残りの六施設、計百三十五床については、三月末までには即応病床としての患者の受入れは可能なんですが、十二月から建設始めて、どう考えても二月末までにはこれは間に合わない、そういう状況になっています。
 この実は稼働済みの二施設も含めて八施設全部、民間の医療病院がリスクを覚悟で引き受けてくださっているものなんです。元々こういう民間の病院というのは損得抜きに考えてくださる、覚悟を持ってやっていらっしゃるわけなんですけど、やはり政治、行政がこういう思いを持った方々にしっかりと、ちゃんと思いを受け止めて、こういう制度の対象にするというべきであるし、そうならないで何の政策かというような気持ちもしているところであります。
 早急に、三月末までに受入れが可能となる病床は補助対象とすべきと考えますが、大臣の御所見をいただきたいと思います。

#117
○国務大臣(田村憲久君) 事務手続、いろんなことがありますのでそういうことであったわけでありますが、委員から御要望いただきまして、確かにおっしゃられるとおりでございますので、三月中に簡易のその病室等々がこれが完成をする上で、都道府県から受入れですね、受入れの病床の割当て、こういうものが二月中、二月末までに確定している医療機関、そして、そのことを都道府県がしっかりと認識をしているというような場合に関しては、言われるとおりでございますので、対象というふうに考えさせていただきたいと思っております。

#118
○矢倉克夫君 ありがとうございました。
 しつこく私も申し上げたことで大臣が受け止めてくださって、財務省ともまた協議をしていただき、決断をしていただいたということであります。
 現場は本当にこの気持ちに対して非常に喜ばれると思うし、であるからこそ一緒にコロナを乗り越えようと。最初のときには、コロナの患者の方を受け入れた、それによって赤字になったというような病院もあったわけであります。やはりそういうことがあってはいけないと。本当に頑張ってリスクを負ってくださる方に不都合を生じさせるようなことはしないということが、やっぱり政治の決断であるというふうに思います。その上でも、改めて今の大臣の御決断に感謝を申し上げたいというふうに思います。
 しっかりとまた国民の皆様とともにコロナを乗り越える、この決意を申し上げて、質問を終わりたいと思います。
 ありがとうございました。

#119
○東徹君 日本維新の会の東徹でございます。
 今回、新型インフルエンザ等の改正について質問させていただくわけですが、その改正の中で、やっぱりここはちょっと抜け落ちているのではないかというふうに思っているところがあります。それは何かといいますと、今回の改正で宿泊療養、それから自宅療養、これが位置付けられたということは、これは評価させていただきたいと思います。
 じゃ、しかし、その宿泊療養、自宅療養されている方というのは、圧倒的に今現在多いわけですね。今、陽性者数が減ってきていますので、もちろんその数は減ってきておりますが、入院患者が一月二十七日時点で一万四千人、そして自宅療養している方は二万六千人、それから宿泊療養されている方が六千三百人。入院一万四千人に対して、宿泊療養、自宅療養されている方というのは三万二千三百人おられるわけなんですね。
 問題になってきているのは、宿泊療養されている方、自宅療養されている方、こういった方たちが急変してしまってお亡くなりになられる、残念ながらお亡くなりになられるというケースが出てきました。これが昨年から、恐らく十一月ぐらいから出てきて、三十人近く今おられるというような状況であります。
 この宿泊療養、自宅療養されている方たちに対して医療的な措置をやっぱりしていくべきだというふうに思っておりまして、やっぱりそこをしっかりと厚生労働省としてやっていくべきことだというふうに思います。
 これ、大阪府の方では、今資料付けさせていただいておりますが、そういった自宅療養されている方に向けてオンライン診療、それから薬の処方、こういったことの支援を打ち出しております。保健所はそういったオンライン診療できるところを陽性の患者さんに紹介をしてあげる。そして、患者さんはそのオンライン診療できる機関に連絡を取ってオンライン診療してもらって、薬が必要な場合は調剤薬局の方で薬を処方してもらって届けてもらう、こういったことを今行っております。
 これ、大阪府においては、この医療機関二百八十二、それから調剤薬局千七百十七、そういった機関がこれ協力していただいているわけでありまして、今回の法律の中には、そういった自宅療養、宿泊療養されている方たちに対してどう医療的支援をしていくのかというところがやっぱり抜けているわけなんですね。
 今でも一生懸命訪問診療していただいているお医者さんおられますけれども、なかなかやっぱりマンパワーも不足していると思います。やっぱり自分も、お医者さんも訪問診療して感染してしまうリスクも当然これあるわけでありまして、今こそですね、今こそオンライン診療をしっかりとこれ進めていって、そして調剤薬局さんにも協力してもらって、そして宿泊療養、自宅療養されている方たちに対して安心して療養してもらって、何かあったときには対応してもらえる、薬も処方してもらえる、そういったことを是非やるべきだというふうに思いますが、田村厚生労働大臣、いかがでしょうか。

#120
○国務大臣(田村憲久君) 大変重要な点だと思います。
 自宅療養されておられる皆様方には基本的に保健所が健康観察をやっていただくと、週に数度と、あっ、一日に数度という形になるわけでありますが、これに関して、保健所も大変な状況でございますので、例えば健康フォローアップのような形で医師会等々に委託することもできます。
 今委員おっしゃられたのは、その中において例えば往診のような形が必要だ、つまり、状況が急変して例えば解熱剤やいろんな薬が必要だという場合もあると思いますし、他の疾患、コロナ以外の疾患もあるかも分かりません。そういうものに対応して、オンライン診療という意味では、今このコロナ禍において特例措置でもうほとんど何でもできるという状況になっております。
 でありますから、オンライン診療でしっかり診ていただいて、そしてさらには、オンライン服薬指導、オンラインで薬の方もしっかりと処方いただいた上で送ってきていただくというような形で対応はできると。これ、初診からオンライン診療できるように今なっておりますので、そういう対応をいただいておるということは、非常にこれは好事例の一つだというふうに思います。
 併せて申し上げれば、緊急包括支援交付金で、これ御本人が受けた医療、コロナに対して受けた医療等々に対してのその本人負担、これに関してもそこから出すことができるというふうになっておりますので、コロナ時にそのような状況の悪化に伴って、もちろん本当に救急が必要な場合にはちゃんと相談、そして搬送等々の、元から保健所等々との連絡はしっかり取っておらなきゃいけませんけれども、そういう下においてそれぞれ医療機関とオンラインでいろんな対応をいただくということは非常に重要なことだというふうに認識いたしております。

#121
○東徹君 非常に重要だという御認識いただいているのは有り難いんですけれども、残念ながら、オンライン診療がまだまだまだまだ広がっていないんですよ、広がっていないです。だから、これ厚生労働大臣としてもいま一度オンライン診療をしっかりと広めていく、そういった努力が必要なんじゃないですかということをお願いしているわけなんですけれども、いかがですか。

#122
○国務大臣(田村憲久君) 今はコロナ禍でほとんど何でもできるというような状況になっておりますが、本来、オンライン診療というのは、一定のその安全性、信頼性というもの、そういうものをしっかり保たなきゃいけないという形であろうと思います。
 菅内閣においても、早々に、これはコロナ禍でなくなった後もオンライン診療を一定の安定性等々を伴った上でしっかり進めていくようにということでございますので、そういう意味では全体としてオンライン診療をこれからも進めていくということでありますが、今回のコロナにおいてこういうものは感染防止のために一つの手段であるということでございますので、そういうこともまた各自治体の方に通知等々を含めてお伝えをさせていただきたいというふうに考えています。

#123
○東徹君 是非、各自治体、全国にやっぱりしっかりと発信をしていっていただきたいというふうに思います。
 その中で、もう一点、自宅におってやっぱり心配になってくるのが、急変した状況になったときにいち早くやっぱり兆候が分かるというのがやっぱりパルスオキシメーターだと思うんですね。そのパルスオキシメーター、これは自治体が貸出ししているところもあるんですけれども、このパルスオキシメーターが不足しているんですよ、今。ミノルタなんかも作っているんですけれども、既にもう在庫がないというような状況になっていて、もうこれ、マスクがない、防護服がない、今度はパルスオキシメーターかというような状況になっているわけですね。
 これはもう本当に、国挙げて今パルスオキシメーターをやっぱりしっかり増産してくれということをやらないといけないと思いますけれども、いかがですか。

#124
○国務大臣(田村憲久君) これも、やはりこれだけ自宅での療養が増えてきますと、パルスオキシメーターは非常に重要だというふうに思っておりまして、各自治体、それぞれ今使っていただいている自治体はあるんですが、ばらつきがあります。
 全体として、今個人の非常に引き合いが多かったものですから、去年の十一月ぐらいまでは十七万ぐらいですかね、あったんですけれども、これが急激に減りましたので、我々、メーカーの方に増産をお願いをいたしておりまして、なるべく自治体にこういうものは優先にお渡しをいただきたいというお願いもさせていただいております。
 その上で、ばらつきが解消されないようであれば、国の方もしっかりとそのバランスを取るように努力してまいりたいというふうに考えています。

#125
○東徹君 もうこれは緊急事態ですから、ばっと増産して、そしてもし余ったとしても国が買い上げて、これは、WHOに国は毎年五十億以上お金を寄附しているんですよ。だから、現金で寄附するんじゃなくて、パルスオキシメーターも作って、余ったらそういったものを買い上げてWHOに寄附するとかですね、やっぱりそういった現物でやればいいわけですから、是非そういった対応をこういった緊急事態宣言のときこそ国がやっぱりやるべきだということを申し上げさせていただいて、私の質問を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。

#126
○梅村聡君 日本維新の会の梅村聡です。
 本日は、特措法と感染症法の議論ということですけれども、その前に一点、ワクチンのことをお尋ねしたいと思います。
 二月の中旬、下旬から医療従事者から接種のスタートが始まって、その後、高齢者、基礎疾患を持っておられる方、一般の方と、今優先順位を決めておられると思います。
 今から十年ほど前の新型インフルエンザのワクチンのときの経験からすると、この順位を守れば守るほど実はスピードは結構落ちてきます。それから、廃棄をするワクチンの廃棄する量もこれ増えてくるんですよね。
 これ何でかというと、例えば高齢者、個別接種をする場合に、一アンプルから例えば六人分取れると、六の倍数で予約を取ってくださいと。だけど、実際その日は風邪を引いたり来られなかったりとか、あるいは集団接種しに行こうと思ったらそこでクラスターが起きたりとか、いろんなことが考えられるので、できれば自治体あるいは医療機関で、優先順位は原則はあるんだけれども、それを多少裁量を渡して、順位を変えても構わないと、私はそういうものもセットで認めるべきだと思うんですが、厚労大臣の見解を教えてください。

#127
○国務大臣(田村憲久君) 優先順位という形でお示しをいたしております。そういう意味では、それを基本守っていただくということは重要であります。
 その上で、今度、コロナワクチンナビというものをつくって、要するに今混んでいるか混んでいないかというのが分かるようにしようと。それで、混んでいないところに行っていただきながら優先順位を基に打っていただくということを一応念頭には置いておりますが、それでも、初めなかなか、国民の皆様方もみんな打ちたくて打ちたくてという形になっていただければ我々としては、勧奨する方からすれば有り難いわけでありますけれども、やはり、有効性、安全性というものをお示しはしますけれども、ワクチンでございますからいろんなお考え方の方もおられると思います。
 その場合に、今、特にファイザーの場合はディープフリーザーから出すと非常にその後の有効期間が短いということもございますのでどうするかという問題だと思いますが、公平性の問題がありますので、そこはちょっと慎重に考えさせていただきたいというふうに思います。

#128
○梅村聡君 慎重にで結構なんですが、是非柔軟にも考えていただければなというふうに思います。
 これ、自治体によっても高齢者のおられる場所が居宅なのか施設なのか変わることも結構ありますから、柔軟性も是非考えていただきたいと思っております。
 それからもう一つは、ちょっとこれ確認の質問になるんですが、昨日も我が党の高木かおり議員が参議院の本会議で、いわゆる接種に係る自治体の費用ですね、これはきちっと国が全額補償するのかと、この補償というか補填をするのかということで、昨日菅総理が答弁をしていただきました。質問の趣旨は、自治体の負担はゼロということでいいのかと、掛かった費用、例えば時期によっては人件費が伸びたり不測の予算が掛かったりするときに。昨日の総理の答弁は、国がきちんと払いますとはおっしゃいましたけど、自治体の負担がゼロになるのかと、ここの答弁がなかったので、ちょっと現時点でのお考えをお聞かせください。

#129
○国務大臣(田村憲久君) 全額国が負担することとなっております。そういう意味で、上限枠を倍にしたということで今回の予算に入れさせていただいておるということであります。
 なお、合理的な部分ということだけは御理解をください。もう全くワクチン行政と余り関係ないようなところでという話ではなくて、ワクチンを円滑に接種するために使っていただいた場所だとか人分という意味からいたしますと、これは確実に全額国が対応をさせていただくということであります。

#130
○梅村聡君 合理的な説明が付けば、その費用に関しては自治体はゼロだということでよろしいですよね。はい、ありがとうございます。
 それでは、感染症法の中身に入っていきたいと思いますけれども、先ほどから罰則のことについて議論がたくさん出ております。もちろん、これは基本的人権の問題もありますし、やっぱり過去のいろんな政策の中で、例えば入院、措置入院とかですね、精神保健福祉法の中でもありますけれども、そういうものは非常に慎重にしなければいけないということだと思いますが、私は、今回の新型コロナ感染症に関しては、そういう懸念とともに、むしろ本当に実効性があるのかと、本当に国民の方のためになることなのかと、ちょっとそういう観点で質問させていただきたいと思いますが、今回は宿泊療養、自宅療養が法的に位置付けられました。
 今回、患者さんに罰則が掛かるのは、入院措置を無視した方ですよね、入院措置を無視した、応じないことですね、それから入院から逃げ出した方、ここに罰則が掛かるわけですけれども、感染症法の本来の目的は、感染症の発生の予防と蔓延防止なんです。
 そうしますと、今回、私はすべきじゃないと思いますけれども、ホテル療養あるいは自宅療養の方が外を、例えばホテルにおってくださいと言っているにもかかわらず、ここは何も罰則はないわけですよね。罰則ない方がいいんですけれども、ないわけです。入院の方だけ掛かっているわけです。
 そうしますと、厚生労働省というか政府の認識としては、入院措置に応じないことの方が、ホテル療養、自宅療養を守らないことよりも感染の蔓延により責任があるんだと、そういう認識でおられるのかどうかということをお答えいただきたいと思います。

#131
○国務大臣(田村憲久君) なかなかこれ難しい話なんですが、例えばホテル療養に関してもホテルを臨時の医療施設にするということはあり得ると思います。それから自宅に関しては、これは医療施設にはなり得ないわけでありますけれども、本来、例えば、よく都道府県で、感染が拡大していない都道府県の知事さんなんかがおっしゃるのは、ある程度拡大すると、医療が本当に必要な方々を入院させてくださいという話を今我々は優先的にお願いしておりますが、感染が拡大していないところは、むしろ少ない患者をちゃんと感染防止のために入院をいただくという意味合いというのがあるわけで、そういう意味では、少ないところでは余裕がありますから、それほど重くない方も入院をいただいているという実例もあります。
 となれば、そのような状況の中で自宅療養、入院のベッドに空きがあるとすればですよ、そういう方々、言うことをお聞きいただけないということであれば、それは入院の対象にはなり得るというふうには考えますが、そこはそれぞれの人権の問題、それぞれございますので、そういう、人権を含めた上でそれぞれの自治体で御判断いただくという話だと思います。

#132
○梅村聡君 だから、ちょっとそこは法律の立法事実としては少し希薄になっているんですよね。
 これ、入院するぐらい重症になる人はとてもたくさん人に例えば感染させたり感染拡大につながると、ホテル療養や自宅療養の方は軽いから余り人にうつさないんですという、その分けがあるんだったら今回差があるということも私は意味があることだと思うんですが、現実的には、この人が亡くならないために病院に入ってくださいねというその方が、広げることを、徹底的に広めるということにはならないので、私はそういう意味ではホテル療養に罰則を掛けろとは言わないですけれども、そこに差があることが私は国民の方から見たら非常に分かりにくいし、どういう説明をすればいいのかということは、これはもう非常に難しいんじゃないかなというふうなことを指摘しておきたいと思います。
 それからもう一つは、私の前の東徹委員が、ホテル療養、自宅療養の医療のお話がありました。私もここが非常に問題だと思っていまして、今病床が非常に逼迫していると言われています。それに対して、いろんな声は、病院のベッドをもっと整備しなさいとか、もっと受入れを増やしなさいとかいうことを言われていますけれども、私は、今入院されている方というのは重症化した方なんですね。だから、重症化しないような手だても同時に打たないと、ホテル療養、自宅療養の方に医療も入れない、とにかく隔離をしておいて、ここで療養しておいてくださいと言いながらそこに全く医療がなくて、悪くなったら、そら急いで病院だといって、これをずっと繰り返していたら、今は少し感染者の数が収まってきましたけれども、感染者が増えていれば病院にどんどんどんどん負荷が掛かってくるというようなことは当たり前のことなんです。
 私、昨年の三月に厚生労働委員会で、ホテル療養、自宅療養の方にもしっかり医療を入れようじゃないかと。具体的には、ホテル療養、自宅療養が決まれば、かかりつけのドクターでもいいですしあるいはその地域の開業医の方でもいいですから担当医を決めて、その方が健康チェックをしてカルテも作って、そして保険診療としてしっかり医療をすると。そういう仕組みをつくれば、何か急変があったり重症化しそうだったらいち早く、早く医療をするとか診療するとかですね、そういう形を取った方がいいんじゃないかと提案をしました。
 そのときの厚労省の答えは、非常に有力な選択肢なので検討しますということでしたけれども、いまだにやっていることは健康管理だけなんですよ。さっきお話ありましたけど、オンラインを何ぼ広めても、やっていることは健康管理だけなんです。だから私は、今回のこの自宅療養、ホテル療養を法的に位置付けたということであれば、医療もきちんと提供するということもちゃんとセットでやるべきだと思うんです。
 今回のこの法改正の中には、この四十四条の三項の四ですね、ここに、都道府県知事は、その宿泊療養、ホテル療養を求めるときは、必要に応じ、食事の提供、日用品の支給その他日常生活を営むために必要なサービスの提供又は物品の支給に努めなければならないと、こうあるんですけれども、この日常生活を営むために必要なサービス、このサービスの中に医療サービスも入っているのかということをお答えいただきたいと思います。

#133
○国務大臣(田村憲久君) 医療サービスもこの中に入っております。
 委員がおっしゃったように、まあ正直申し上げて、その開業医の先生方も含めて対応いただけるという状況、今医師会の方に委託するという話もありました。それ、あくまでも健康フォローアップといいますか、観察も含めての話だと思いますが、当然急変をする場合もあるわけで、その場合には多分往診という話になると思います。往診をオンラインでやる場合もあるわけでございますので、そういう体制を各地域でおつくりをいただけるということになれば、これは自宅療養の方々にとっては安心になりますので、この中に入りますので、そういうことも含めて、先ほどもお話をいたしましたけれども、また各都道府県にはしっかりとお知らせをさせていただきたいというふうに考えています。

#134
○梅村聡君 各都道府県にはお願いするということなんですけど、実際どういうことが起こっているかということを、ちょっと私のところに手紙が、手紙というかメールが届いていますので、ちょっとだけ御紹介させていただきたいと思うので、これしっかり考えていただきたいと思います。
 この手紙の主人公は、ドクターの方が診療中に感染をして、コロナ陽性と判明をしてホテルに入ったんです。ところが、そのホテルに入ってどんどんどんどん悪くなってきたんですね。悪くなってきて、友人の医師の方に相談したんですね、これはもう大変だと。トイレへ行くのも息が切れるし、熱も四十度出てくるということを相談をしたんだけども、このホテルのルールは酸素飽和度が九三%まで下がらないと病院の入院の紹介はできませんと、そういうルールがローカルルールとしてあるわけですね。
 で、それを相談を受けた医師の方がもうそれは大変だということで掛け合ったんですけれども、そのホテルを管理している恐らく保健所だと思いますけど、掛け合ったんですけど、九四%までしか落ちないんですよ、この人。それでどうしたかというと、体の向きを変えたらたまたま九三%になったということで、この方は病院へ紹介されたんです。ところが、もう調べたら中等度の肺炎で、レムデシビルをすぐに打たないといけない状態だったと。こういう話が実際あるんですね。
 その友人の方がお手紙にこう書いているんですね。要するに、九三%以下を満たさない状態では病院への紹介適用はないという返事で、このホテルの中の本人は諦めるしかなかったと。保健所にも問合せをしたんだけども、決められた基準を守るべきとの回答であったため、それ以上何もできなかったと。病状が悪くなることを待つだけという限定された選択肢の中で、私は何とかCTを受けていただきたいということで、その中に、ホテルで療養している先生に伝えたけども、ホテル入居時の同意書の中でホテルを出ることは認めないという文章があって、その同意書にサインをしているので退出はできないんですと諦めておられましたと。
 この手紙をくれた先生は、ホテル入居中の方は医療を受ける機会としての退出が困難であるという同意書の下、命の鍵は、ここではリモート医って書かれていますけどね、リモート医の裁量だけに委ねられているという状況に、私は医師ながら全く無力で情けなく、申し訳なく思っておりましたと。こういう、これが実態なんですよね。
 つまり、先ほどいろいろオンラインだとか健康管理だとかおっしゃっていただいたんですけど、それでは結局ルールに縛られているだけなんですよ。そうじゃなくて、数字が大事なんじゃなくて、その人の背景とか状態とか悪くなるスピードとか、そういうものをトータルで見るためには、私はやっぱり、ちゃんと担当医を決めて診療録を作って、医療を入れないとこういうことが起こってくると。
 たまたまこのお二人は医師同士だったからこういうふうに手紙をきちっと伝えることができましたけど、恐らく多くの国民の方は、自宅療養、ホテル療養でもこんなことが私は広がっているんだと思います。だから、医療を入れるということをちゃんと考えてくださいと申し上げているんですけど、もし感想があれば、大臣、ちょっとお答えいただきたいと思います。

#135
○国務大臣(田村憲久君) 自宅で療養されている場合は、御本人の判断でリモートで医療機関を受けていただき、オンラインで受けていただきながら、そこでいろんな判断があった場合には、対応というのは保健所に連絡をすることが前提になると思いますけれども、対応できると思うんですが、今の話ですと、多分、宿泊療養施設の場合は誓約書で何かルールが決まっていると。そのルールにたがわない場合に関しては、医療がそれ以上、あくまでもオンラインでのアドバイスは受けられるけれども、それ以上の対応ができないというようなお話、これは非常に、何といいますか、柔軟じゃない中でお苦しみになられる患者の方々がおられるという話でございます。
 どういう対応ができるのか、直接厚労省じゃなくて、多分、各都道府県、保健所を含めての対応でそういうルールをお作りになられているんだと思いますが、そういうお苦しみになられておられるという方がおられるということでありますので、どういう対応ができるのか、どういうことを自治体にお伝えできるのか、ちょっと検討させていただきたいと思います。

#136
○梅村聡君 要するに、効力がよく分からない罰則の議論をしていただくのであれば、こういうことにこそちゃんと目を向けていただきたいというのが今日私が申し上げたいことの大きな点になります。是非よろしくお願いしたいと思います。
 それから、ちょっと最後になりますけれども、今回、医療機関、それから医療従事者、民間等の検査機関への協力要請、勧告ということで、これ、守られなかった場合は、正当な理由がなくその勧告に従わなかった場合はその旨を公表することができるという、そういう条項があります。これは、マスコミ等の報道では、例えば協力しなかった病院は名前が公表されるとかそういう報道をされていますけれども、私は、まず何を公表するのかということをきちっと説明をいただきたいなというふうに思います。
 というのは何かというと、突然、都道府県なり役所の方が病院の前にやってきて、おたくは受け入れないんですかと、なら今から名前公表しますよと、これはあり得ないわけでして、やっぱり地域の中でお互いの病院がどういう役割分担をして、じゃ、おたくはコロナを受け入れてもらいますねと、で、おたくは、じゃ、その間のリハビリの患者さんを診ますねと、こういう話合いがあって、そういうものにも全く従わないという何か特殊な場合しか考えられないと思うんですけれども、これ一体、そういうストーリーも含めてちゃんと発表されるのか、名前だけぽんと出るのか、ここは非常に地域医療の中では大きな影響が出ると思いますので、ちょっとどういうことを発表されるのかということを教えてください。

#137
○政府参考人(正林督章君) お答えします。
 現行の感染症法では、十六条の二に基づき、感染症のまん延防止のため緊急の必要があると認めるときは、厚生労働大臣と都道府県知事は医療関係者へ協力を求めることができるとされています。
 今回の改正案では、協力要請、勧告、公表について、現行規定にある協力要請を存置し、まずはこれを基本としつつ、医師、看護師等の人材確保の状況や、要請に応じていただけないことによる患者の生命、健康等への影響を総合的に考慮して、正当な理由なく協力要請に応じられなかったときは勧告、さらには、この勧告に正当な理由なく従わない場合に公表できるようにするとともに、要請の対象を民間検査機関等にも広げ、医師のいない検査機関に対する提携医療機関の決定や受診勧奨等に係る協力の要請、勧告、公表を行えるようにするものであります。
 御質問のどのような内容を公表するかですけれど、個別に、個別の事例により様々であると考えられますが、医療機関や検査機関の名称、協力要請等の内容、正当な理由がないと判断した理由を基本として公表することになるものと考えております。

#138
○梅村聡君 時間が来たので終わりますけれども、正当な理由とは何なのかと、このことをきちっと明示ができるようにこれから定めていただきたいと、そのことをお願い申し上げまして、私の質問を終わります。

#139
○足立信也君 国民民主党の足立信也です。
 この一年を振り返りますと、中国から、病原体はSARSコロナバイラス2と命名したけれども、疾患としては未知である感染症がWHOに報告されて、COVID―19と言われたわけです。
 我々は、未知の感染症であるから、新感染症として新型インフルエンザ等対策特別措置法を適用すべきだと去年の一月から主張したわけですね。それに対して、先ほど話題の感染症部会を経て、政府は、病原体が分かっているから新感染症ではないと、様々な措置を命令でその都度定められる指定感染症にしたということです。しかし、緊急事態宣言の要請が大きくなると、新型コロナウイルス感染症を新型インフルエンザ等感染症とみなして特措法の適用とした、昨年の三月ですね。
 本来、感染症法では、新しい感染症に機動的に対処するために三つの種類があるんです。新型インフルエンザ等感染症、二番目が指定感染症、三番目が新感染症、この三つですね。ところが、指定感染症であって、かつ新型インフルエンザ等感染症であるという事態になったわけです、去年の三月に。私は、これはおかしいという主張をしました。
 今度の改正ではそれを法定化することになるわけです。もっとおかしくなるなという気持ちでいます。両方に軸足を置いて、政令で勝手にいろいろ決まるという状況になった。指定感染症は政令でほとんどのことを決められますからね。言ってみれば自分たちに任せてくれと言っているようなもので、責任は自分たちで取るぞとも取れる。そういう状況だったと私は思います。
 もう一つは、弱毒型と強毒型のどちらにも対応できるように新型インフルエンザ特措法は作ったんです。国会の関与もなく、緊急事態とほぼ同様な措置が内閣の判断でできるように変えてしまって本当にいいんだろうかと私は思います。
 今回の法案は、条文の引き回しが非常に法律をまたいで多くて、非常に分かりにくい。苦労しました。本来なら新型コロナウイルス感染症対策特別措置法を作った方がよかったと私は思いますし、立法府の人間として、ある意味途中までは行きましたけれども、反省もしております。特別なコロナに限定した特措法を作るべきだったと私は思います。
 まず、特別措置法から入りますけれども、緊急事態宣言が栃木を除いて延長される。法案がこれ成立して公布から十日たって施行された後に、この地域が、あるいは都道府県、都府県がまん延防止等重点措置に変わるという可能性はあるんでしょうか。

#140
○国務大臣(西村康稔君) この御指摘のまん延防止等重点措置につきましては、感染状況、医療提供体制、公衆衛生体制、逼迫状況を踏まえて総合的に判断していくことになりますが、分科会からも示されておりますステージがございますので、基本的にはステージ三相当の対策が必要な段階でこのまん延防止等重点措置、考えられますが、当然、緊急事態宣言から解除されて、全体としては改善傾向にありますけれども、その都道府県の中でどこかの地域がまだ感染状況が高く、これをしっかりと抑えないと再び再拡大するというふうなおそれがある場合にこのまん延防止等重点措置が公示される、そういう対象となるということはあり得るものというふうに考えております。

#141
○足立信也君 医療的に考えますと、蔓延の防止、予防という方がより広い範囲を私は考えます。限定的になったから蔓延予防、防止では逆の考えだと私は思いますよ。
 ところで、三十一条の四、特定の区域となっていますが、このまん延防止等重点措置というのは都道府県単位なんでしょうか。もう一つは、今ステージ三相当とおっしゃいましたが、さっきの答弁でも言われなかったんですけど、私はその感染症が向いているベクトルというかトレンドが大事だと思います。直近一週間よりもその前がその前の一週間よりも減っていると、これはかなり大事な点だと私は思っているんですね。その点、そのことは、つまり向きがどうかと、必要条件でしょうか。

#142
○国務大臣(西村康稔君) まず、国が公示をいたしますこのまん延防止等重点措置でありますけれども、この実施すべき区域としては都道府県単位を想定をしております。この範囲の下で、それぞれの都道府県知事が、その中で感染が拡大している地域、区域を指定をして具体的な措置を講じていくことになります。
 そして、御指摘の直近一週間の新規陽性者の合計数、先週と比較してどうかということでありますけれども、これも考慮要素の一つにはなると思います。御指摘のように、減少傾向にあるのか増加傾向にあるのか、これも見ることも大事な要素だと思いますが、もう一つ大事な点は、そのレベルですね。県全体としては緊急事態宣言はもう解除すべき水準になったとしても、ある特定の地域がまだ、減少傾向にあるにしても非常に水準が高い、ここで手を緩めれば再び県内全域に広がるおそれがあると、こういった場合もありますので、可能性がありますので、先週と比較してこれが一より小さくなっているとしてもあり得ますから、大きいということが必ずしも必要条件ではないということでございます。

#143
○足立信也君 必要条件ではないと明確におっしゃられた。つまり、まん延等重点、そして緊急事態、またまん延等重視、また緊急事態、こういうことも幾らでもあり得ると、感染が広がっているのか収束しつつあるのかに関係なくあり得るという答弁だったと思います。
 ということは、全国的に、この三十一条のまん延等防止重点措置と緊急事態が併存することは当然あるということですね。

#144
○国務大臣(西村康稔君) まず、緊急事態宣言に至らないようにするために、このまん延防止等重点措置ですね、まず上がっていくとき、感染が拡大している局面ではまずそれをやって、何とか緊急事態宣言にならないように、これは私権の制約も大きくなりますから、ならないように。今度は、緊急事態宣言が発出された後、今度これは改善傾向になった場合に、緊急事態宣言からまん延防止重点措置の地域になることはあり得ますけれども、これは、再びまた御指摘のように緊急事態宣言に戻らないようにするために、全体としては収まってきているけれども、ある地域はやっぱり抑えなきゃいけないという場面に使われるということであります。
 したがって、一つの県で緊急事態宣言の地域とまん延防止重点措置が共存することはありませんが、全国的には、緊急事態宣言の措置が対象になっている地域とまん延防止等重点措置の都道府県とが併存することはあり得ます。

#145
○足立信也君 多くの方が、発生した段階と緊急事態があって、その中間的な位置付けだというふうに多くの方は理解されているけれども、そうとは言い切れない、こう行ったり来たりするんだということは確認できたと思います。
 それから、先ほどもありましたが、自民党の議員三名が離党、公明党の議員一名が議員辞職の例の件ですけれども、これ改正案が施行されたら、緊急事態宣言下の東京で、これらの経営者、先ほどもお店の話がありました、に科される行政措置、又はこの事態がまん延防止等重点措置下で起きた場合、この経営者の方にどういう行政措置が科されていくんでしょうか。

#146
○国務大臣(西村康稔君) まず、緊急事態宣言の下で現在取られているのは、特措法二十四条九項に基づく都内全域の飲食店を対象に営業時間を二十時までということであります。そして、現時点では、いろいろ見回りなど働きかけを、呼びかけを行っている中で、九割以上の方に御協力をいただいているということであります。
 その上で、先ほどもありましたけれども、今は全てに要請を行っているわけですけれども、緊急事態宣言の下で、四十五条の、この後、要請、命令ということで、罰則ということにもしなるとすれば、改めて文書でそれを、要請を行っていくということになります。文書によって要請の趣旨を丁寧に説明した上で命令ということになっていくことになります。
 まん延防止等重点措置の場合も同様でありまして、要請を行いますけれども、その場合に、要請に応じていただけない場合は要請の趣旨を文書によって丁寧に説明した上で次のステップに入っていくということでありますので、全て申し上げた方がよければ手続申し上げますけれども、いずれにしても、相手方、事業者の方々の理解をしっかりと得ながら文書によるそうした手続など手順を踏んで、そして、私権の制約でありますので、そうした丁寧な運用をしていくこととしたいと考えているところでございます。

#147
○足立信也君 違いは文書だったのかなという気もします。
 現在どういう状況かなというふうに昨日通告で話をしたんですが、具体的な事案については答えられないという答えしかないだろうということだったので、これは聞きませんが、先ほどのことで、私は、この事案は、営業しているから行ったが一つ、頼んで開いてもらったが二つ目、私は後者の方が強いんじゃないかと思っている。なぜならば、はしごですから、当然もう時間は過ぎている後に行ったということになるので、先ほどの答弁は、はしごの場合は、あっ、ごめんなさい、居座った場合は正当な理由かもしれないけれども、じゃ、国会議員が依頼して、わざわざその時間以降に開いてもらった場合は正当な事由になるんですか。

#148
○国務大臣(西村康稔君) これまでもその正当な理由の解釈については何度か答弁させていただいておりますけれども、これはもう財産権に内在する制約として受忍すべき限度内ということでありますので、限定的に解釈されるものというふうに考えております。
 御指摘のようなケースは正当な理由には該当しないというふうに考えられますが、いずれにしても、具体的な状況がありますので、その個別の状況で判断をしていかなきゃいけないと思いますし、いずれにしましても、どういったケースが正当な理由に当たるのか、これについては法施行までの間にできるだけ速やかにお示しをしたいというふうに考えております。

#149
○足立信也君 少なくとも、依頼によってというのは正当な理由ではないということだったと思います。
 じゃ、田村大臣に感染症法で聞きますね。
 罰則の議論があります、入院の勧告措置ですね、罰則の議論があります。ただ、先ほど梅村議員で少しシフトしてきたのかなとも思いますが、私は、入院措置、措置入院の方が問題だと思っています。感染症法十九条、二十条で、感染症に対する入院措置って今までは第一類でしたね。これが、二類感染症、新型インフルエンザ等感染症、新感染症に拡大されたということですね。従わない場合は三十万円以下の過料となると。
 これ、心神喪失者等医療観察法、この判決でも、最高裁の判例で、様々な条件が付いて厳格な手続保障などを検討した上でやっと合憲ということになっている。先ほども出ましたけれども、精神保健福祉法、今から四年前に、これ警察の関与、先ほど否定されましたけど、警察の関与というのを閣法で出されました。野党全力を挙げて廃案にしました。
 というように、これ強制的措置で入院させるということは、例えばですよ、今回の新型コロナウイルス感染症は無症状が八割ですよ、実効再生産数が一前後ですね。こういう疾患に対して、入院措置、措置入院が医学上も憲法上も正しいと私は言えないと思いますよ。移動の自由、そもそもこれ憲法で保障されている自由ですから、極めて私は医療者として違和感がある。これを措置入院させるのかということを感じています。
 例えば、過料になったわけですが、これ過料を払えば入院しなくていいんですか。

#150
○国務大臣(田村憲久君) 非常に国内外で感染拡大しているということは事実あります。それから、今言われた実効再生産数一前後という話でありますが、これも様々な対応、防護策等々を取って、まあ一前後。ちょっと緩めると、高いときには本当に一・、どうでしょう、分かりませんが、年末年始は結構上がったような数字になっているかも分かりません。
 そういう状況の中で、しかも肺炎の発生率は、インフルエンザ、季節性インフルエンザよりもはるかに高いと。そして、申し上げると、これまたちょっと不思議というか特性なんでしょうけれども、五十代と六十代では重症化になる割合がやはりかなり違いますし、更に言うと、五十代と六十代以上で、五十代以下と六十代以上でありますけれども、死亡する割合も極端に違うというような状況があるわけであります。
 そういうことを考えたときに、やはりこの新型コロナウイルスの蔓延、これを防止するという公共の利益といいますか公衆衛生上の利益というものを考えた場合に、このようなもの、それから、もちろん高齢者の場合には重篤化する可能性がかなり高いということでございますので、措置入院というようなことに関しては私は適当であるんであろうというふうに思いますが。
 過料という問題がございましたけれども、過料だからといってお金を払ったら措置入院、入院措置自体を免れるものではございませんでして、あくまでもそれに対する違反行為があったということで過料でございますから、過料を払っていただいた上で更に入院をいただくという形になります。

#151
○足立信也君 今までの一類感染症と比較することになると思いますが、私は、今回の措置入院の規定については、ここはやっぱりなかなか承服しかねると、そこは申し上げておきます。
 以下は、ちょっと三点ほど指摘も含めて質問します。
 一点目は、病床逼迫の話です。
 これは指摘にとどめておきますけれども、病床が逼迫する理由の中の一つはやっぱり平均在院日数です。日本は、図書館で調べていただいたら十五日。アメリカ、イギリスは六日か八日。倍ですね。これを短くするためには、病病連携、病診連携が欠かせない。後方という言い方、僕は余り好きじゃありませんけど、連携ですね、これの取組が極めて大事です。半分になれば倍になるわけですから、可能な人が。これを一点指摘しておきたいと思います。
 二点目は、保健所の多忙。この保健所の多忙をどうするか。
 今は、感染したら医療機関から保健所へ発症届出されますね。そして、保健所がこれから、例えば宿泊療養者の健康観察や行動調査、その人と濃厚接触者、ずっとやっていくわけですね。
 何が一番大変かといって、私の経験上は問診がやっぱり一番大変なんですよ。しかも、その人も同じところで何回も同じことを聞かれると、場所が変わるたびにね。この問診の共有が大事だと思うんです。例えば発症届を出すのであれば、これはその医療機関から発症届とともに問診票も共有できるようにしたらいい。一つ手間省けますよ。
 もう一つは、健康観察。健康観察については、これは、保健所は都道府県の所管ですね。市町村には保健センターってありますよね、今現在二千四百六十八か所。ここを活用すべきですよ。保健所だけがずっと物すごく業務が多発しているけれども、市町村には保健センターがある、市町村以上の数があるわけですから、そこを活用してしっかり健康観察をすればいい。
 この二点をちょっと指摘したいと思いますが、それについてはいかがでしょう。

#152
○国務大臣(田村憲久君) 情報の共有という意味では問診票を使っていただくということは非常にいい提案だと思いますし、HER―SYSの中にその人の状況等々打ち込む部分もありますので、医療機関で打ち込んでいただければの話でありますけれども、そういうものを打ち込んでいただいて共有をいただくということも我々としては進めてまいりたいというふうに思います。
 それから、保健センターに関しましては、これはもうおっしゃるとおりでありまして、今も保健所、非常にタイトな状況でいろんな仕事やっていただいておりますので、外部委託もお願いいたしております。もちろん民間への外部委託もありますけれども、市町村の保健センターということになれば公でございますから、市民の皆様方の安心感もあるのかも、まあ民間だから安心じゃないというわけではありませんから言葉訂正しますけれども、そういう意味では、なじみだという意味ではそういう保健センターを使っていただくということも、そういう事例もあるということはお聞きいたしておりますので、そういう方法も含めて我々も各都道府県にしっかりとお伝えをさせていただきたいというふうに思っております。

#153
○足立信也君 どうせ、ワクチン接種が始まると、予防接種台帳で市町村が管理していくわけですよ。市町村の関与が欠かせないんです。しかし、発症者は保健所だと。どうせそこは連携しなきゃいけないんですから、この健康観察は是非ともそれをセットでやっていった方がいいと思いますよ。
 もう一つは、ちょっと、去年の五月に、パルスオキシメーター、先ほども出ていましたが、私、四月に青柳先生が亡くなって、これはもう発明者ですね、パルスオキシメーターの、何としてもそこを伝えなきゃいけないと思って五月に指摘して、やるべきだと。
 もう一つ、今、搬送される間に、宿泊療養から搬送される間に容体が急変される方がいらっしゃる。これ、医療機器ではない酸素吸入をすべきだと思いますよ。医療機器ではないものありますから、その場でそこをしのいで、病院に行くまで、ここの間に亡くなる方も結構いらっしゃるわけですからね、ということも指摘しておきたいと思います。
 もう一分になったので、最後に申し上げますけど、私は、とにかく感染症法での措置入院の拡大の点、それから、まん延防止等重点措置においては余りにも広く強力な内閣と知事の権限になる。蔓延を防止するために必要な措置を政令で定めることがやっぱりできるわけですね。
 これは申し上げたいんですけれども、国民の理解を深め、国民の支持と協力の下に危機を乗り越えようと今しているわけではないですか。このやり方、この仕組みは、私は民主主義、立憲主義にも反すると思いますよ。そのことを指摘して、私の質問を終わります。

#154
○田村智子君 日本共産党の田村智子です。
 ちょっと質問の順番を変えます、これまでの議論を聞いていて。患者への罰則についてまずお聞きいたします。感染症法の患者に対する罰則です。
 福島議員の質疑で、入院拒否など今回のこの罰則の対象となり得るような事例について、自治体に照会掛けて件数をつかんだのは、調査をしたのは一月二十五日と、法案提出の後だったと。それで、大臣の答弁聞いていても、立法事実は何かと、これは国民の中に罰則を求める意見が少なくなくあるんだと、それで知事会からも要望が出されているんだと。私の本会議での質問で菅総理も言ったのは、立法事実は何かというふうに聞いたら、知事会からの要望しか言わなかったですよ、答弁しなかったですよ。
 それで、その知事会の要望について、厚労省は先ほど保健所長会、現場の保健所長会を含む知事会って言ったけれども、全国保健所長会の意見書を見ても、罰則作ってくれなんて書いてないんですよ。厚生審議会の感染症部会での発言も、罰則が必要だという、そういう発言ではないですよ。
 こういう状況で、国民の中の意見と、ある一定の世論のようなものがあるんだと、それを受けての知事会の要望でしょう。知事会も、そういう世論を受けての要望だと思いますよ、現場というよりも。これで厚労省が感染症法に罰則、刑事罰まで付けていいっていう提案をしたのかということを、今日、今審議を聞いていて、ちょっと私は血の気がうせるほどショックを受けました。本当にショックを受けました。
 二月一日にハンセン病市民学会の皆さんが声明を出しています。そこで、根拠となっているのは漠然とした不安感でしかない。有事の際、人々は、ともすれば不安感に駆られて極端な行動に走り、かつての無らい県運動のような人権侵害行為に走りがちである。政府のなすべきことは、これに法的根拠を与えることではなく、人々に対し冷静で合理的な行動を取るように呼びかけることである。今回の改正案はその逆の措置と言わなければならないと。こう指摘をされているんですね。
 本当に、立法事実が何かということもまともな検証もなくですよ、こんな議論で罰則を規定するのかと。大臣、いかがですか。

#155
○国務大臣(田村憲久君) まず、知事会からは様々な御意見もそれぞれ分科会やいろんなところでいただいております。
 例えば、入院したけれども逃げ出すような事例もあるでありますとか、そもそも積極的疫学調査に応じてもらえない、こういう意見もありますし、これは直接聞いた話ではありませんけれども、法的根拠は何なんだと、こういうような意見もある。
 そういうような意味の中で、私は、知事会がただ単にふわっとした世論ではなくて、いろんな事例をお持ちの中でそういう御意見を出されてきておるというふうに思いますし、一人二人の知事さんではなくて多くの知事さん、場合によっては知事会全体という話になると、それはかなり重い話になると思います。そういう中の御意見であると。
 あわせて、世論はそのときそのときでふわふわしているものだというようなお話だったと思うんですが、私も世論が必ず正しいとは申しません。その時々でいろんな反省も我々もしてまいりました。しかし一方で、世論にそういうような御意見が多いというのも重い話でございます。
 そんな中で、でありますからこそ、我々今回お出しするのに、感染症部会の中には罰則必要だと言われる方も、明確に言われている方もおられますが、感染症部会のお話もお聞きをしながら、国会にまずは政府・与野党協議会でお出しをするということは、多分これ異例なことであります。つまり、それだけ人権に制約を掛けるというような問題でありますから、今までのような手続でお出しをするというわけにはいかないという思いの中で政府・与野党協議会にお諮りをさせていただいた上で、しかも衆議院で、より多くの皆様方に御賛同をいただくということで修正を衆議院でしていただきました。これに関しては、私は、権利制限という意味からすると本当に感謝をいたしております。
 そういう手続にのっとっての今回の参議院での御議論でございますので、決してふわっとしたものだけではなくて、それぞれ知事会の中にも話があった中で御提案をいただいたということであります。

#156
○田村智子君 私が聞いているのは、厚労省の判断と大臣の判断なんですよ。様々な感染症の歴史を受けての厚労省と大臣の判断を聞いているんですよ。
 不安に駆られると、そうなんですよ。それは、その不安感で、今感染者は危険な存在だと、隔離をしろと、逃げ出さないようにすべきだと、うそがないように全部プライバシーも明かして、全部報告しなかったら駄目なんだと、そういう圧力に今なっちゃっているわけですよね。
 私が聞いているのは、さっき事例いろいろ知事会がつかんでいると言ったけど、厚労省つかんでいなかったわけでしょう、事例もほとんど。しかも、その個別の事例は、逃げ出したのが何件で、こういう被害がありましただけじゃ駄目だと思うんですよ。そういう個別の事例に対して保健所がどのように対応をしたのか、罰則がなければ解決できないようなことだったのか、これが立法事実じゃないですか。そういう検討がなされたのかということが問われているんですよ。それ、やっていないでしょう、だって件数だってつかんでいなかったんだから。やっていないですよ。やっているはずがないんですよ。
 私が本当に危惧するのは、こういうハンセン病の訴訟をやった方々から、あるいはHIVの訴訟団の方、弁護団の方、薬害肝炎の方、様々な感染症や公衆衛生や医療や弁護に関わってきた方々がこの短期間で一斉に声明出しているんですよ。それは、何も歴史が踏みにじられたということじゃないんです。やっぱり今起きていることなんですよ。新型コロナに感染をしたら、あたかもそれが罪であるかのような差別や攻撃があるんだと、患者が現に追い詰められているんだと。そのときに罰則規定ということを、まともな検証もなく、罰則がなければならないという確かな立法事実もなく、こんなふうに作ることの社会的影響の大きさを皆さん本当に心配されているんですよ。
 いかがですか。

#157
○国務大臣(田村憲久君) だからこそ、これは特措法の方でありますけれども、偏見、差別等々に対してしっかりと国、自治体等々がこれ周知徹底していかなきゃいけない、広報していかなきゃならないというような項目が入っているわけでありまして、差別、偏見、こういうものは絶対あってはいけないわけでありますから、そのようなことが起こらないように我々もこれからしっかりと努力をしてまいりたいと思います。

#158
○田村智子君 一般的な差別禁止の規定を置いて、一方で罰則なんですよ。患者に対する罰則なんですよ。
 それで、やっぱりこれ保健所と患者の関係性をおかしくしますよ。私権の制限というのは、罰則が私権の制限じゃないですよね。本来、任意の入院でなければならないものが入院をしてくださいねと、言わば、さっきお話ありましたけど、入院の措置というようなことがとられる、行動の制限、これ自体が私権の制限ですよ。本来、プライバシーなんて言う必要ないんですよ。誰とどこで会って、何の食事をして、どのぐらい人と会っていました、そんなこと言う必要なんかないんですよ、私たちにプライバシー権あるんだから。だけど、そこが激しく制限されて、それを報告しなければならないという制限を受けるんですよ。だから、保健所はその患者の権利の擁護という立場に立って協力をお願いする。
 今後、この罰則ということになったら、これ、あらかじめ言わなきゃいけないんじゃないんですか、うそついたら罰則ですよって。だって、あらかじめ知っていなかったら、私、そんなこと聞いていませんと、そんな過ち料払うことはできませんというトラブルになりかねないですね。
 そうすると、いろいろ大変でしたね、だけど感染広げないためにどうか、いろんな私権の制限しちゃうんだけれども、だけれども協力をお願いしますじゃないんですよ。あなたがうそをつけば罰則ですよ、入院措置、これに応じなければ罰則になりますよと。これで患者との信頼関係や協力が得られるかということを保健所の側は心配されているんじゃないんですか。いかがですか。

#159
○国務大臣(田村憲久君) いろんな御意見はあると思います。
 ただ一方で、公衆衛生上、これ感染防止を、蔓延を止めていかなきゃならないということがあって、そういうまあ言うなれば公共の利益というものも一方であるわけでありまして、実際問題、従わない中でいろんな事例が起こっているというのは先ほど局長の中でも話がありましたけれども、そういうものを防いでいただきたいという思いの方々も多い。一方で、今委員がおっしゃられておられるような御意見の方々も多い。
 そういう中での今回の国会への提出でございますので、ですから、我々も今まで以上にこれは非常に丁寧なというような思いがあって、政府・与野党協議会の方にまず考え方をお示しをさせていただいた上で、そして衆議院でしっかりと修正をいただいたということでありますから、今までとは異例のそういうような立法手続を踏んでの対応であるということは御理解をいただきたいというふうに思います。

#160
○田村智子君 一月五日の連絡協議会、私、当事者ですけれども、政府から考えが示される前に与党側からそういう考えが示されて、私はその場から厳しく批判しましたよ。聞き流されただけじゃないですか。野党の意見を取り入れた、違いますよ、聞き流しただけなんですよ。
 それで、やっぱり本当にこの感染症の政策って、やっぱり感染症法を作ったときに物すごい反省の上で作られていますよね。それでも権利擁護の規定が弱いという批判があるぐらいですよ。それでも患者を隔離することで社会を守る、そうじゃないと。患者を守って良質の医療を提供することで社会を守る。感染を蔓延させないという責任は、患者に責任を押し付けるんじゃない、行動をしないようにという患者の責任じゃない。あらかじめの対策を国と自治体がどう取るかと。反省すべきはそっちなんですよ。患者に責任を押し付けるような、しかも、いろんな御意見がありますと、それで採決しちゃうのかということですよね。
 私、これ採決しても、だったらもう一回取り下げて、その部分削除の法案を今国会に出すような、そのぐらいのことも必要だということも申し上げておきたいというふうに思います。
 それで次に、そういう不安の問題になっているのはやっぱり医療の逼迫で、緊急事態宣言がやっぱり解かれないというのも医療の逼迫の問題がありますので、ここお聞きしますけれども。
 これ、民間医療機関に対する病床確保等の要請の勧告、正当な理由がない場合に病院名を公表。この改定で本当に患者への医療提供が進むのかということなんですね。
 これ、資料の一でお配りしましたけれども、実際に患者の受入れの状況を見てみますと、これ病床数ごとに見ると、どう見たって大規模な病院が受け入れているんですよ。資料の二枚目ですね、資料二枚目見ていただきますと、五百床以上のところはもうほとんど全て受け入れていますよね。やっぱり、小さいところ、二百床未満、百床未満、こういうところがやっぱりゾーニングとか人の確保とかが難しくて受け入れることができないと。
 もう一枚の資料は、では、その病院の規模別で見てみると、民間病院というのは二百床未満の小規模医療機関が圧倒的に多いわけですよね。じゃ、この法改定で本当に進むんだろうかと。いかがですか。

#161
○国務大臣(田村憲久君) 基本は協力であると思っております。今のお話であれば、やはり今、現状からいうと、やはり初めの頃、規模の大きな病院、例えば三次救急でありますとか救急を多く受け入れているような医療機関、こういうところが重症者を中心に受け入れていただいておりました。
 ただ一方で、そういうところはそういうところで他の医療、専門医療、救急、いろんなものをやっておられますので、そこばかりというわけにはいかない、代替をしていただかなければいけないようなところがあればいいですけれども、となれば、中規模の医療機関にもお受けをいただかなきゃならないということで、今般、いろんな財政的な支援もお願いをさせていただきながら、お受入れをいただきたいという協力関係の下で進めてきております。
 もちろん、小規模なところでどうしても動線が確保できないというところに関しても、回復した方で、高齢者が多いですから、そういう方々の、まあ受皿という言い方がいいかどうか分かりませんが、その後一定のリハビリ期間等々を含めてお受けをいただくというようなところもちゃんと対応いただかなきゃいけない。つまり、役割分担をしっかりやるというのがこれが基本だと思いますし、その前提は協力であるというふうに思っております。
 でありますから、勧告、場合によっては公表と言っておりますけれども、それはよほどのことがないとそういうことにはならぬわけでありまして、それに関してどういう場合だというのはまた法律が通り次第お示ししますけれども、申し上げられるのは、例えば受け入れられないところあるわけですよ。だって、そもそもマンパワーがないと。それから、今、今受け入れたら今入っていただいている方々を出ていただかなきゃならないと、その出るところの転院する先がないと。こんなところを公表したって病床増えませんから。
 あくまでも、そういう意味では病床を増やすための今回の話でございますので、基本は協力であるということだけはしっかりと申し上げたいというふうに思っております。

#162
○田村智子君 これまた、こういう法律出してくることもあってなんですかね、報道の中で、だから民間病院が受け入れていないことがあたかも今の医療の逼迫を生んでいるかのような報道も散見されるわけですよね。今の聞けば、この法改定やっても実効性あるんだろうかという話になっちゃいますね。本当、分からないという話でしょう。分からないんですよ。この法改定で本当に病床増えるのか分からないっておっしゃっているのと同じですよ、今の答弁は。
 国際医療センター感染症対策室長の忽那賢志医師、これ、新型コロナ診療を行えるキャパシティーがある民間病院は既に患者診ている印象だとお答えになっていますね。
 菅総理が、病床が急速に逼迫した年末に、コロナ患者を受け入れる病院に最大一千九百五十万円支払うと、こういうインセンティブ打ち出したと。これで病床確保のために病院にお金を出せばあたかも進むようなことが、やっぱりその年末、私たちの元に振りまかれたわけですよ。
 しかし、これに対しても忽那医師はこう指摘しているんですよ。今新型コロナ患者を診ていない民間の医療機関は、おっしゃるとおり、感染症専門医もいなければ感染対策の専門家もいない、こうした民間の医療機関に何のバックアップもないままにコロナの患者を診ろと強制しベッドだけ確保したとしても、適切な治療は行われず、病院内クラスターが発生して患者を増やしてしまうことになりかねませんと。もっともな指摘ですよね。
 さらに、じゃ、そういうところにもっと専門家が出向いていけばいいんじゃないかということについても、現在は専門家もほかの病院に指導に回る余裕はありませんし、病院のコロナ患者の動線を確認し、コロナ患者を診療する病棟のゾーニングを行い、診療に当たる職員の個人防護具の着脱のためのトレーニングを行いといった準備は一朝一夕で身に付くものではありませんと。で、おっしゃっているんですよ、今更言ってもどうしようもない状態だと。
 私、第一波の後、やっぱり大幅減収になっている医療機関に対してちゃんとお金を出して、夏とか秋のうちにもっと病床が増やせるかどうかと、そういう検討をやって病床確保に備えるという、その政府自らの努力がどうだったのかと。こういう議論をちゃんとやらずに、そういう議論もなく、民間病院が受け入れていないから駄目なんだと言わんばかりの公表、病院名公表という社会的制裁までも盛り込むような法案を出す、これはおかしいんじゃないですか。

#163
○国務大臣(田村憲久君) そんなことは私申し上げていないんで、ちょっと誤解をいただかないようにお願いいたしたいと思います。
 その上で、夏以降、これ補正予算含めて、予備費も含めてでありますが、三・二兆円、そして今般一・四兆円。もちろん届いていないというお声もありますので、私、大臣になってから、実際問題、執行するのには、一回執行してしまうと、あっ、申請してしまうと、その後、年度内もう一回申請できないという科目もございますので、遅れている、全部が終わるまで申請してこないという医療機関もあるんだと思います。その間は融資というものがあるので、そういうものをちゃんと回せるような相談窓口を厚生労働省でつくりました。それでちゃんと運営できるかどうか確認していただきたいと。
 しかしながら、やはり急激に新型コロナウイルス患者が増えましたので、そういう意味ではもう一段ということで最大一千九百五十万というものも御用意をさせていただきました。これは、先ほど何かお金を出してという話でありましたけれども、急遽ベッドをつくっていただかなきゃなりませんので、大変な経費掛かるということでこういうものを御用意をさせていただきました。
 あわせて、ちっちゃい病院というお話がありますが、小規模の病院、どうしても動線がつくれない、ノウハウがない、感染管理ができないというところもあります。
 でも、そういうところに関しても、ベッドに余裕があるならば、どうか、その回復した患者の方、もう感染力のない患者の方々をお受入れをいただきたいということで、これも当初から比べると診療報酬、四倍、五倍ぐらいにしましたかね、四倍ぐらいにしたんですかね、したと思います。そういうようないろんなこと、あっ、もっとですね、もっと増えています、二百五十点が今千七百点になっていると思いますから。そういういろんなことをやって、とにかく、受け入れられる、役割分担していただけるところを何とかお助けいただきたいと。
 重症化病床ばっかりあっても駄目なんです、中等症の一、二ばっかりあっても駄目なんです。その後それぞれが患者の方々がちゃんと移動できるような受皿を全体でおつくりをいただいて、どうか、国を挙げて、医療界を挙げて、今回の新型コロナウイルス感染症の対策、この対応にお力をお貸しをいただきたいということでお願いをさせていただいております。

#164
○田村智子君 八月に感染の最大数というのを想定していろんな計画というのを作っているんだけど、その時点で既にその想定数を超える感染者が出ている自治体がたくさんあったんですよ、幾つもあったんですよ。あったんですよ。だから、そういう一つ一つのことへの反省もなく進めるのかということが問われなくちゃならないんですね。
 もう一点、もう今更というその忽那医師の思いというのはそのとおりだと思うんですよ。だって、二〇一五年、医療費抑制のための地域医療構想が策定されて、高度急性期、急性期病床の削減、本当に進められてきましたよね。直近は、二〇一八年の報告見てみても、やっぱり二〇一五年当時の報告と比べて本当に数も率も病床数減っていますよ、高度急性期と急性期。
 この高度急性期と急性期病床こそが新型コロナ受入れの中心となるベッドだったわけですよね。これを、国が旗振って、病床削減やったら補助金だと、診療報酬でもインセンティブ与えると、こんなことまで進めてきて、病院の役割分担も、あなたのところは回復期ねと、こういう役割分担も進めちゃった。今更それで受け入れろと言うのかというのがいろんな病院関係者の意見だと思いますよ。
 もう一点、せっかく田村厚労大臣に質問できる機会なので、もう一点言いたいのは、これもう病院だけじゃないんです。
 例えば、国立感染研。私、二〇一三年に厚労委員会で、定員削減やっていったら日本の安全保障が脅かされることになりますよと、定員合理化計画から外すべきではないのかと、増やすべきではないのかという質問もやりました。ところが、田村大臣の答弁は、厳しい財政状況の中でなかなか一律にシーリングというものを外せないと。結局、やっぱり定員合理化優先させて、感染研の人員は減っていったと。保健所も同じですね。独立行政法人の国際医療センターの運営費交付金もそうですね。こうやって弱体化を様々にやってきた。
 これが、今新型コロナで病院が対応することができないような、あるいは、この日本で本当に感染症対策進めていく上での人的、マン的パワーが本当に欠如していくような、そういう事態つくっている。せめてそれぐらいの反省はこの場でお述べいただいて、反省の上に立った感染症対策進めていただきたいんですが、いかがですか。

#165
○国務大臣(田村憲久君) 今般、国立感染症研究所の積極的疫学調査等々も強化していかなきゃならないということで、FETPの方もしっかりと更に枠を増やしながら対応できるようにということでありますし、さらには感染研の定員も三百六十一名の増員要求を行っており、定員七百十六名という形で今しっかりとこの新型コロナ感染症に対しての対応ということで、まあこれだけじゃないんですけれども、強化をしております。
 確かに、こういう感染症、世界中本当に、まあ予想しないということ自体言ったら怒られるんですが、まさかこういうことになるというのは、多分、去年の今頃、世界中が多分思っていなかったんだというふうに思います。
 そんな中において、我々としても、今、この感染症の司令塔をどうしていくのか、組織をどうしていくのか、国立感染症研究所とそれから国立国際医療研究センター、こういうところを、しっかりと協力をしながら、臨床と疫学、こういうものに対してしっかりと国民の皆様方に治療法でありますとかそういうものを示していく、こういうことと同時に、世界中でこれから感染症が起こった場合にちゃんとモニタリングしてチェックして、日本のリスク判断をしていく、こういうこともやっていかなきゃならぬと思っています。
 そういう意味では、それが今できていないということは我々反省をしなければならぬと思いますし、それをしっかりとこれから整備をしていくということを進めてまいりたいというふうに考えております。

#166
○田村智子君 終わります。

#167
○委員長(森屋宏君) 他に御発言もなければ、本連合審査会はこれにて終了することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

#168
○委員長(森屋宏君) 御異議ないと認めます。よって、連合審査会は終了することに決定いたしました。
 これにて散会いたします。
   午後一時六分散会
ソース: 国立国会図書館
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