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2020/12/01 第203回国会 参議院 第203回国会 参議院 内閣委員会 第5号 令和2年12月1日
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2020/12/01 第203回国会 参議院

第203回国会 参議院 内閣委員会 第5号 令和2年12月1日

#1
令和二年十二月一日(火曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 十一月二十六日
    辞任         補欠選任
     市田 忠義君     吉良よし子君
 十一月二十七日
    辞任         補欠選任
     青山 繁晴君     大家 敏志君
 十一月三十日
    辞任         補欠選任
     岡田 直樹君     三浦  靖君
     吉良よし子君     伊藤  岳君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         森屋  宏君
    理 事
                酒井 庸行君
                徳茂 雅之君
                木戸口英司君
                平木 大作君
                矢田わか子君
    委 員
                大家 敏志君
                古賀友一郎君
                高野光二郎君
                三浦  靖君
                山田 太郎君
                山谷えり子君
                和田 政宗君
                小沼  巧君
                塩村あやか君
                杉尾 秀哉君
                石川 博崇君
                清水 貴之君
                高木かおり君
                伊藤  岳君
                田村 智子君
   衆議院議員
       内閣委員長    木原 誠二君
       内閣委員長代理  岸本 周平君
   国務大臣
       国務大臣
       (内閣官房長官) 加藤 勝信君
       国務大臣
       (国家公安委員
       会委員長)    小此木八郎君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(科学技
       術政策))    井上 信治君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(少子化
       対策))     坂本 哲志君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(経済財
       政政策))    西村 康稔君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(男女共
       同参画))    橋本 聖子君
       国務大臣     河野 太郎君
       国務大臣     平井 卓也君
   副大臣
       内閣府副大臣   三ッ林裕巳君
       外務副大臣    宇都 隆史君
       厚生労働副大臣 三原じゅん子君
   大臣政務官
       財務大臣政務官  船橋 利実君
       厚生労働大臣政
       務官       こやり隆史君
       農林水産大臣政
       務官       池田 道孝君
       経済産業大臣政
       務官       佐藤  啓君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        宮崎 一徳君
   政府参考人
       内閣官房内閣審
       議官       時澤  忠君
       内閣官房内閣審
       議官       梶尾 雅宏君
       内閣官房内閣審
       議官       星屋 和彦君
       内閣官房内閣参
       事官       井草 真言君
       内閣官房成長戦
       略会議事務局次
       長        松浦 克巳君
       内閣官房内閣人
       事局人事政策統
       括官       堀江 宏之君
       内閣府大臣官房
       長        大塚 幸寛君
       内閣府大臣官房
       審議官      伊藤  信君
       内閣府大臣官房
       審議官      千原 由幸君
       内閣府地方創生
       推進室次長    長谷川周夫君
       内閣府子ども・
       子育て本部統括
       官        嶋田 裕光君
       内閣府日本学術
       会議事務局長   福井 仁史君
       警察庁生活安全
       局長       小田部耕治君
       警察庁刑事局長  田中 勝也君
       財務省理財局次
       長        井口 裕之君
       厚生労働省大臣
       官房危機管理・
       医務技術総括審
       議官       佐原 康之君
       厚生労働省大臣
       官房審議官    間 隆一郎君
       厚生労働省大臣
       官房審議官    度山  徹君
       厚生労働省雇用
       環境・均等局雇
       用環境総合整備
       室長兼厚生労働
       省子ども家庭局
       児童虐待防止等
       総合対策室長   岸本 武史君
       農林水産省大臣
       官房生産振興審
       議官       安岡 澄人君
       経済産業省貿易
       経済協力局貿易
       管理部長     風木  淳君
       特許庁総務部長  小見山康二君
       防衛省地方協力
       局次長      青木 健至君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○内閣の重要政策及び警察等に関する調査
 (新型コロナウイルス感染症の現状と今後の対
 応に関する件)
 (日本学術会議会員の任命に関する件)
 (デジタル庁の構想に係る基本的な考え方に関
 する件)
 (女性活躍の推進に向けた取組に関する件)
 (性犯罪・性暴力被害者への支援の在り方に関
 する件)
 (新型コロナウイルス感染症に対応するための
 追加の経済対策に関する件)
 (新型コロナウイルス感染症に対応する医療機
 関に対する支援の在り方に関する件)
○特定非営利活動促進法の一部を改正する法律案
 (衆議院提出)
    ─────────────

#2
○委員長(森屋宏君) ただいまから内閣委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日までに、青山繁晴君、市田忠義君及び岡田直樹君が委員を辞任され、その補欠として大家敏志君、伊藤岳君及び三浦靖君が選任されました。
    ─────────────

#3
○委員長(森屋宏君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 内閣の重要政策及び警察等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣官房内閣審議官時澤忠君外二十二名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

#4
○委員長(森屋宏君) 御異議なしと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────

#5
○委員長(森屋宏君) 内閣の重要政策及び警察等に関する調査を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。

#6
○山谷えり子君 新型コロナウイルス感染の拡大が心配であります。西村大臣、現状と今後の対応についてお示しください。

#7
○国務大臣(西村康稔君) 足下で幾つかの都道府県におきまして感染拡大してきておりまして、夏のときよりも多い感染者の数、そして医療の状況が非常に逼迫してきているところが見受けられるところであります。
 分科会からはステージ三の段階の対策を講じるべき地域が出てきているということでありまして、ステージ、この三の段階でやや強い措置、各都道府県で時間短縮の措置要請であったり、あるいは検査件数もかなり拡充をしてきておりまして、北海道でも四倍から五倍ぐらいに今検査件数増やしておりますし、また高齢者施設などでも、命をお守りするために、陽性者が出ていなくても、リスクがあるということであれば全員、スタッフも入所者の方々も検査を受けるということで体制を充実させてきているところであります。
 また、医療の逼迫が見受けられるところには人材の派遣など対応してきているところでありまして、何としても医療をしっかり守り、国民の皆さんの命を守れるように全力を挙げていきたいというふうに考えております。

#8
○山谷えり子君 質問の機会、ありがとうございます。
 今後も必要になってくる医療用品、マスクなどの個人防護具、薬など、中国依存の是正も検討し、見直していくと聞いております。
 医療関係の強靱化が大切だと思います。今、重症患者、増加の中でございますけれども、人工呼吸器、ECMOなど足りているんでしょうか。

#9
○政府参考人(間隆一郎君) お答えいたします。
 まず、人工呼吸器についてでございますが、十一月二十九日までの直近の状況で申し上げますと、全国の医療機関で約二万八千台保有をしておりまして、それはコロナ以外の患者さんにも使われているわけですが、そのうち一万五千台はすぐに使用可能であると。ECMOにつきましては、千五百台余りあるうちの千二百台が使用可能というふうに承知をしております。
 厚生労働省では、経済産業省とも連携をしまして、国内生産設備の増強でありますとかあるいは買取り保証なども行いながら、国内増産、それから対日輸出拡大というものを働きかけてございます。
 この結果、医療機関に保有しているものとは別に、人工呼吸器で申し上げますと約一万台のメーカー在庫があるという、こういう状況でございまして、今必要な量は確保できていると思いますが、引き続き状況をよく注視しまして、緊張感を持って命を守るような取組を進めていきたいというふうに考えております。

#10
○山谷えり子君 皆で緊張感を持って基本を守って感染拡大の防止をしていきたいと思います。
 医療従事者のお働きを思い、また、厳しい状況にある方々への支援、時間短縮協力店への支援、その財源をしっかりとすることをお願いしたいと思います。
 自民党は、先日、追加経済対策、そしてまた第三次補正、需給ギャップから三十四兆円という大型を提言させていただいておりますけれども、その辺もしっかりと御検討いただきたいと思います。
 大臣、ありがとうございます。

#11
○委員長(森屋宏君) 西村大臣、どうぞ。

#12
○山谷えり子君 十一月二十六日、先週の衆議院の憲法審査会では、憲法に緊急事態を明記することについて意見が出されました。
 私は、防災大臣をしていたときに、首都直下地震、南海トラフ地震、また深刻な感染症、テロなどが起きたときに、国民を守るための緊急事態についての考え方を憲法上に示しておかないと混乱が起きると痛感しています。
 お医者様で県庁に入ってコロナ対応をされた方が、もうとにかく壁があって、ああ、憲法にこの緊急事態明記しないといけないというのはこういうことかと痛感されたとおっしゃられたことも私聞きました。今この時期に、与野党心一つに、国民の命を守るために憲法に緊急事態を明記して、法治国家としてしっかりさせるということが大事だと思います。
 十一月二十五日、菅首相は中国の王毅外相に会われ、沖縄県の尖閣諸島をめぐる問題、香港情勢について、また、その前日には茂木外務大臣がウイグル問題について語った、やり取りをしたと聞いております。
 こうしたやり取りの後に中国の王毅外務大臣は記者団に、尖閣をめぐって、日本の偽装された船が繰り返し敏感な海域に入っている、このような船舶を入れないようにするのが大事だと言った。とんでもないことでありまして、言われっ放し、許してはなりません。偽装された船というのは何ですか。日本の善良な善良な漁業関係者であります。中国は法整備もし、軍の力を背景として間違ったことを言い募ってくる。日本は強い姿勢を取らなければならないと思っています。
 また、日本が香港、ウイグルの問題の深刻さについて言及したのは良かったと思います。私は日本ウイグル国会議員連盟のメンバーです。
 アメリカは今年六月、ウイグル人権法を成立させ、ヨーロッパなどもウイグルでの実態調査を求めています、強制収容所でのウイグルの人々への拷問。バイデンさんは副大統領時代に、中国の習近平国家主席を百万人のウイグル人を強制収容所に送り込んだ悪党と非難しております。
 日本は国際社会と連携し行動していくべきだと思いますが、宇都副大臣、お願いします。

#13
○副大臣(宇都隆史君) 二問の御質問をいただきました。
 まず、王毅外相と先日の茂木大臣との会談の件でございますが、これ、計三時間以上にわたって外相会談を行ったところでございます。我が国の基本的なスタンスは、そもそも同島をめぐり解決すべき領有権は存在しないという立場でございますので、この件はこの会談の中でも強く我が国の主張を申し上げております。
 一方、その中で、共同記者会見の中で王毅外相からあくまで中国側の主張の発言があったわけですが、そもそもそのようなものは存在しない。また、偽装された船等の表現に関しても、これはあくまで我が国の法令にのっとって活動する我が国の日本漁船であるということで、そもそも何を言っているか分からないということで反論する必要はないというふうに考えております。
 もう一点目に関しまして、ウイグル問題でございますが、我が国としてはハイレベルの会談を活用して主張すべき点は主張し続けておりまして、具体的には、昨年の十二月二十三日には日中首脳会談におきまして習近平国家主席に、そして今回、王毅外相に今回の新疆ウイグル問題について行動の自粛を強く求めているところでございます。
 表現の仕方、様々あろうかと思いますが、大切なことは、国際社会でそれぞれに会談をしたたびにこのような問題が指摘をされ続ける、国際社会と連携をして中国に行動の変更を促していくことかと考えております。

#14
○山谷えり子君 しっかりした対応をお願いいたしたいと思います。
 続いて、井上大臣に学術会議の在り方をめぐってお聞きします。
 十一月二十四日、大臣は女性や若手、地方の研究者など連携会員八名とお会いになられ、また十一月二十六日には梶田学術会議会長と会談され、その後、記者団に、学術会議の国の機関からの切離し、組織の在り方も見直してもらいたいと申し上げたとおっしゃられましたけれども、どんなやり取りがあったんでしょうか。

#15
○国務大臣(井上信治君) まず、十一月二十四日、日本学術会議の若手の会員や連携会員との間で意見交換を行い、若手研究者の方々が学術会議において行われている取組や学術会議のあるべき姿について御意見を伺いました。
 若手研究者の方々からは、学術会議の中の若手アカデミーにおいて、若手研究者による提言を取りまとめ、また関係省庁との接点としての役割を果たすなど活発に活動していること、学者に対する評価基準として論文等が重要であり、学術会議の活動が評価されにくい中、ポストが不安定な若手研究者としてはまず研究業績を上げなければならず、研究活動と学術会議などのアウトリーチ活動とのバランスが必要であることなど、様々な御意見をいただきました。若手や民間の会員や連携会員についてはまだ十分ではなく、更に増やしていく必要を感じました。
 また、十一月二十六日には学術会議の梶田会長ら幹部との意見交換を行い、学術会議のより良い役割発揮に向けた課題について現在の検討状況を説明いただきました。その際、学術会議側からは、ナショナルアカデミーとしての機能を発揮する上で最も適切な組織の在り方についても検討されるとのお話をいただき、私からも、国の機関から切り離すことも含めて、より良い機能発揮のために望ましいと考えられる形態を検討いただくようにお願いをいたしました。

#16
○山谷えり子君 自民党は、政策決定におけるアカデミアの役割というプロジェクトチームを立ち上げまして、未来に向けての在り方の取りまとめの今段階に入っています。多くの国々のように政府から独立して民間の活動としてやられたらいいのではないか、また、若手、産業界の会員割合が三%と余りにも少な過ぎる、それから、閉鎖性、分野に偏りがあり過ぎる、国会との関係があっていいのではないか、シンクタンク機能としての在り方等々、いろいろな課題が浮かび上がってきております。
 学術会議は、検討項目、五つ課題に挙げているようでございますが、デュアルユース、安全保障研究への研究スタンスは見送っていると聞いています。井上大臣はこちらの方も考えていかねばとおっしゃられたと聞いておりますけれども、この項目を抜きにした報告書というのはあり得ないんではないかと思いますが、いかがですか。

#17
○国務大臣(井上信治君) デュアルユースにつきましては、二十六日に梶田会長とも意見交換をいたしまして、その際、時代の変化に合わせて冷静に考えなければならない課題であるけれども、何を検討課題とするかを含めて、まずは学術会議自身に考えていただくべきものという趣旨をお伝えしたところです。

#18
○山谷えり子君 ちょっと今のではやっぱりスルーされる可能性があると思うんですね。しっかりここを、きちんとスタンスを考えて報告書を上げてほしいと思います。
 平成二十七年、「日本学術会議の今後の展望について」というのが大臣宛てに出されたんですけれども、いいことは書いてあっても、本当にしっかりした部分が何にも変わっていないんですね。今回も、井上大臣は、しっかりした、ここの部分も含めて改革が進むように、国民の納得がいただけるように、時代に合った形というものを考えていただきたいと思います。ありがとうございます。
 去年の二〇一九年十月、産業構造審議会の安全保障貿易管理小委員会が中間報告を出しました。安全保障と一体となった経済政策が必要となったこと、機微技術の流出防止策は国際的義務であること、我が国として管理体制の構築、制度設計を行うよう指摘をしています。
 欧米では、非常に世界的に技術分野における覇権争いが本格化している中で、法改正や法整備、行われておりますけれども、様々な課題がある中で、今日は特許法について質問したいと思います。
 特許法の中に安全保障上の例外規定がないのはG20で日本とメキシコだけと報道をされています。この点について、特許法の制度の趣旨の説明をお願いします。

#19
○政府参考人(小見山康二君) お答えいたします。
 我が国の特許法においては、特許出願について、その内容が公序良俗に反しない限り、他の先進国等と同様に出願から十八か月経過したときに公開するということになってございます。これは、第三者に新技術の存在を知らせることで重複した研究開発を防止するとともに、当該発明を利用した発明を積み重ねるということを促進するという意図で規定されているものでございます。

#20
○山谷えり子君 特許制度は、公開してイノベーションを進めようという考え方で、性善説に立っています。しかし、軍事転用可能な技術も一年半後には世界に公開されてしまうと。G20で、今言いましたけど、日本とメキシコだけこの安全保障の例外規定作っていないんですね。のうてんきで、日本は無防備だというふうに言われております。これでいいんでしょうか。
 井上大臣、経産省あるいは国家安全保障局の経済班も含めて、総合科学技術会議、科学技術大臣としての視点も含めて、この辺をしっかりと見直して、管理体制の構築、制度設計をしていただきたいと思いますが、何かあれば。

#21
○国務大臣(井上信治君) 政府といたしまして、本年七月に閣議決定された統合イノベーション戦略二〇二〇において、様々な流出経路に対応した技術流出防止対策の制度面を含めた検討について、関係省庁が連携して取り組む旨を記載しております。
 委員御指摘の特許制度につきましても、利用者の負担にも配慮しつつ、イノベーションの促進と技術流出防止の観点との両立が図られるよう、特許出願公開や特許公表に関して、制度面も含めた検討を推進する旨、記載をしております。
 記載に基づく施策の具体化に向け、現在、関係府省庁間において検討しているところであります。

#22
○山谷えり子君 スピードを持って是非お願いしたいと思います。
 本日、十二月一日、中国の輸出管理法が施行されました。国家安全に関わる戦略物資や技術の輸出を規制する法律と聞いています。しかしながら、日本の各方面、経済界、産業界、本当に心配の声が上がっております。
 法の中身、評価についてお聞かせください。

#23
○政府参考人(風木淳君) お答えいたします。
 委員御指摘のとおり、本日施行になりました中国の輸出管理法でございますが、法目的を始めとして多くの規定に国家の安全と利益を明記しております。それから、米国におけるいわゆるエンティティーリストに相当する輸出禁止先リストを整備しています。それから、法規の域外適用、再輸出規制を規定しています。さらに、相手国が中国に対し輸出規制措置を行った場合に対等の措置をとることができる、いわゆる報復措置を規定しています。こうした特徴がありまして、その運用いかんによっては極めて広範な影響があると。それから、直接の貿易相手国のみならず、第三国にも及ぼし得ると考えております。
 現時点で、法律に基づきどのような運用がなされるか、まだ明らかではありません。日本政府としては、日本企業の正当な経済活動に影響を与える可能性を含め、高い関心を持っており、特に今申し上げたようなものを始めとして、今後明らかになっていくであろう制度の詳細や運用を注視してまいりたいと思っております。

#24
○山谷えり子君 中国が、外国の企業、組織、個人、中国の安全保障に害のあるとみなした相手を中国はリスト化して禁輸措置をとる、恣意的運用がなされればもう大混乱でありますし、経済活動に大ダメージであります。中国は何をどうターゲットとするか、レアアースも含まれるか、日本企業も制裁対象となるか、まだまだ分からないことだらけでありまして、運用面で不透明なことが多過ぎます。
 十一月十七日、梶山経産大臣は、不当なことがあれば経産省は前面に立って支援を行うと会見で言われましたけれども、どのような支援というか、どのような認識でしょうか、具体的にお答えください。

#25
○大臣政務官(佐藤啓君) お答えいたします。
 産業界からは、米中を始めとする我が国の主要貿易相手国による輸出管理の強化について懸念の声が上がっていると承知をしております。
 経済産業としましては、こうした日本企業の懸念をしっかりと受け止めて、既に産業界との対話を始めているところでございます。また、先生御指摘のとおり、先月、梶山大臣からも省としての考えを産業界に対して発信をしているところであります。
 企業との対話の中で、経済産業省からは、海外市場におけるビジネスが阻害されることのないようしっかり備えていただくということ、それから、過度な萎縮は不要であるということ、そしてまた、経産省が前面に立って政府としてしっかりサポートをしていくということを伝えております。
 経済産業省としては、例えば、米国、中国それぞれに健全なビジネスを進めていく上で懸念される事態があれば、積極的に御相談をいただきたいと考えております。また、仮に不当な求めが確認されれば、関係国にしっかりと働きかけをしていく、そういった対応をしてまいりたいと思います。
 引き続き、積極的な情報発信や関係国との対話等を通じて、日本企業の事業環境の維持向上に努めてまいります。

#26
○山谷えり子君 日米欧で中国に意見書を出したけれども、まだノーアンサーで、答えが返ってこないということも聞いております。二〇一〇年、尖閣沖で中国漁船衝突事件があったとき、事実上の対日輸出規制でレアアースが入ってこなくなったということもありますので、しっかりとした対応をお願いしたいと思います。
 続きまして、科学技術関係予算についてお伺いします。
 総額四・四兆円弱でございますが、今年度の各府省別の割合は、文科省が約半分の四八・五%、経産省が一五・七%と全体の六分の一、あと国交、厚労省、農水省と続きまして、環境省は四・二%、防衛省は二・九%の千三百億円という、まあ米国の方では国防総省で十兆円ぐらいとも言われておりましてですね……

#27
○委員長(森屋宏君) 山谷委員、時間参りましたので、おまとめください。

#28
○山谷えり子君 環境、安全保障関係のやっぱり予算の見直しということもしっかりと進めていきたいと思います。
 井上大臣、大局を踏まえてよろしくお願いします。

#29
○国務大臣(井上信治君) 国家間の覇権争いの中核がAIや量子技術といった新興技術によるイノベーションに大きくシフトしており、また各国ともコロナ禍による経済回復の起爆剤として環境分野も位置付けております。
 菅政権においても、二〇五〇年カーボンニュートラルの実現に向けた革新的な技術開発など、科学技術イノベーションへの大規模な投資は重要な課題と認識しています。このため、内閣府が主導して重点分野を設定し、例えば量子技術イノベーション戦略や革新的環境イノベーション戦略などの分野別戦略を策定するとともに、これに基づき、しっかり予算措置されるよう関係省庁との全体調整を進めております。

#30
○山谷えり子君 ありがとうございました。

#31
○木戸口英司君 立憲民主・社民、木戸口英司です。
 今日の朝の朝刊、日経新聞ですけれども、「コロナ病床逼迫の兆し すぐ入院できる「即応病床」の使用率 北海道・兵庫は七割」という記事が出ております。医療スタッフの確保がネックになっているということ、そして、全国知事会は北海道からの要請を受け、道内の医療機関や宿泊療養施設などに看護師計二十人と、様々な県から派遣をしていると。
 地域は踏ん張っております。医療現場も踏ん張っております。しかし、感染拡大は収まらないと。このことについて、しっかりと政府挙げて地域を支え、医療現場を支え、感染拡大を抑制していくということ、努力されていると思いますけれども、更なる取組をお願いをいたします。
 それでは、早速質問に入ります。
 まず、この資料一を御覧いただきたいと思います。
 これは衆議院において既にもう質疑があったところでありますが、やはり参議院としてもこの点は取り上げなくてはいけません。
 衆議院調査局で、野党の求めに応じ、学校法人森友学園への国有地売却問題をめぐる国会質疑で、安倍政権下の政府答弁のうち事実と異なる答弁が計百三十九回あったと。そしてまた、同様の調査で、桜を見る会の前夜祭をめぐる問題について、安倍前総理が国会で事実と異なる答弁を少なくとも三十三回行ったと明らかにしております。国会での虚偽答弁が横行するという、これ、安倍政権の体質と言ってもいいのではないでしょうか。
 安倍政権の閣僚も務め、菅政権のスポークスマンの役割を担う官房長官の所見を伺います。また、この調査に対し、今後虚偽答弁が行われないように閣内において徹底するべきでありますが、いかがでしょうか。

#32
○国務大臣(加藤勝信君) 冒頭に、新型コロナウイルス感染症の話がありました。政府としても、感染拡大防止と併せて医療提供体制の充実等、関係都道府県とよく連携をしながら取り組んでいきたいと考えております。
 その上で、今御質問がございましたけれども、国会において政府として誠実に答弁するよう努めているところではありますが、当然のことながら、虚偽答弁、こういうことはあってはならないと考えております。
 引き続き、また、こうした中で明らかになったことは、今後、行政において国民の疑惑を招くような事態は二度と起こしてはいけないということでありまして、今後も国民の信頼に応えるために、公文書管理法に基づき、文書管理の徹底も図っていきたいと考えております。

#33
○木戸口英司君 それでは、資料二を御覧ください。
 これは昨年十一月二十一日の朝日新聞の記事、首相、招待関与を認めると。この記事の内容というよりも、まあ記事の内容にもちょっと触れますけれども、桜を見る会について、安倍首相は二十日の参議院本会議で、私自身も事務所から相談を受ければ推薦者についての意見を言うこともあったと述べ、招待者の選定過程に自身が関与していたことを認めたとあると。これは、今まで認めていなかったことを首相が初めて認めたという記事で、朝日新聞だけではなくて各紙に書かれた記事であります。
 この同日、二十日は衆議院で、二十一日は参議院で内閣委員会が開かれ、桜を見る会の問題に対し集中的審議が菅官房長官を答弁者に行われております。記事にあるような首相の大きな答弁変更にもかかわらず、両日の委員会で官房長官はこのことに全く触れることがありませんでした。
 私は、官房長官への質疑の中で、官房長官は首相からこの答弁について聞いていたかと、あるいは相談等なかったかと聞いたところ、聞いていないと。相談については、私が聞いたところ、首を何回もこんな横に振って否定をいたしました。菅総理は、当時の答弁について、私自身も前首相が国会において答弁された内容について首相に確認し、答弁してきたと述べていますが、この答弁自体が私、疑問、疑念を持っております。委員会での議事録を確認すると、総理はこう答弁している、総理はこう説明していると繰り返す答弁。首相に直接確認することをしないで、首相答弁をただなぞっていただけなんではないかと考えざるを得ません。真実に迫る態度とは言えず、安倍政権の隠蔽体質の現れだと、私はそう考えております。
 捜査の手で桜を見る会前夜祭の真実に迫りつつありますけれども、国会で繰り返された虚偽答弁について、政府自らの手で真実を明らかにする、そのことが絶対的に必要だと思いますけれども、官房長官、いかがでしょうか。

#34
○国務大臣(加藤勝信君) まず、菅総理、官房長官当時、今御指摘の答弁で、まさに御指摘の桜を見る会前日の夕食会に関しては、お尋ねがあれば、前総理が国会において答弁された内容について、必要に応じ安倍前総理に確認しつつ答弁がなされたものと承知はしております。
 また、更なる調査というお話がありましたけれども、刑事告発がなされ捜査が行われていると報じられているところでもあり、捜査機関の活動などに関わる事項、事柄であるというふうに考えております。
 また、安倍前総理は、刑事告発に対応した検察の捜査に安倍事務所として全面的に協力していると、趣旨が述べられているものと承知をしております。

#35
○木戸口英司君 政府の信頼が懸かっている、これは昨日の本会議でもありました。是非、そういう捜査ということにとどまっていることではなくて、政府としてしっかりとした対応を強く求めたいと思います。
 では、次に参ります。資料三を御覧ください。
 ここは指摘だけにさせていただきます。
 この記事でも、五百学会の抗議ということで、もっと数は増えているんだと思います。この出ているホームページ、私も安全保障関連法に反対する学者の会のホームページを見まして、数えてみました。二百三十八件、五百四十三団体がこの日本学術会議の会員任命拒否に対して抗議の声明、メッセージを出していると。異常事態だと思います。これだけ多くの学会等から批判、懸念の声が政府に対して上げられている。信頼関係が崩れている状況、そのままにしていることに危機感を覚えないのか、私はそのように思います。解決に向けてやはり努力をするべきだと、取り組むべきだということを踏まえて、次の質問に入ります。
 日本学術会議からは、任命されない理由の説明と六名の速やかな任命を求める菅総理宛ての要望書が十月二日に内閣府に提出され、さらに十月十五日には梶田会長から菅総理に直接手交されております。この要望書に対し、政府はいまだに回答しておりません。梶田会長は、既に日本学術会議の活動を進める上で支障も出ていると、任命されなかった理由が明らかにされない限り、再度改めて推薦手続を行うこともできない旨、記者会見で述べています。
 速やかに日本学術会議の要望書に対する回答をすべきと考えますが、いかがでしょうか。

#36
○国務大臣(加藤勝信君) 日本学術会議から十月二日付けで要望書が提出をされ、さらに、十月十六日に梶田会長が総理に就任の御挨拶においでになられた際にも手渡されたと聞いております。その際に、総理と梶田会長とは、今後、学術会議を国民に理解される存在としてより良いものにしていこうという点で一致がなされ、井上大臣を中心に議論をということで、既に井上大臣と梶田会長の間では数回にわたって意見交換がなされているものと承知をしております。
 引き続き、そうしたまさにコミュニケーションが図られる中で、要望書への対応というものも検討していきたいと考えているところであります。

#37
○木戸口英司君 検討していきたいということでありますけれども、やはりこうして丁寧に要望書が出ているわけでありますから、しっかりとまず応えていくということが大事だと思います。
 その上で、国会や日本学術会議、我々もそうでありますけれども、この間、一貫して、昭和五十八年の中曽根総理の答弁のとおり、内閣総理大臣の任命権は形式的任命権であり、推薦のとおりに任命されるものと認識をしてきたわけであります。
 菅総理は、今般、唐突に任命拒否を行ったと。事後的に内閣法制局の了解を得たということにしておりますけれども、今回の任命に係る手続、これはやはり瑕疵があったということを認めた上で、速やかに六名を任命すべきと考えますけれども、いかがでしょうか。

#38
○国務大臣(加藤勝信君) まず、国会でも御説明させていただいていますが、今般の会員の任命については、日本学術会議は国の予算を投じる機関であり、任命された会員は公務員となることを前提に、専門分野の枠にとらわれない広い視野に立って、総合的、俯瞰的観点からの活動を進めていただけるようにという観点から、日本学術会議法に沿って、総理が任命権者として適切な判断を行ってきたところであります。
 その上で、今後、任命拒否をされた六名の任命についてでありますけれども、これは既に今般の一連の任命の手続は終わったところであります。新たな任命を行うには、日本学術会議法に沿って、改めて補充のための推薦手続が取られる必要があるものと考えております。

#39
○木戸口英司君 こういう繰り返しなわけですけれども、いずれ、学術会議、そして様々な多くの学会とのこの対立の構図と、このコロナ禍の中で非常に危機的な状況だと思います。この解決をするすべはもう菅総理一人の決断に懸かっていると思っております。官房長官も促してください。
 それでは、週刊誌報道等でもありました馬毛島問題についてお伺いいたします。
 登場するのは、リッチハーベストという会社、後はリッチ社と呼びます、不動産業、タストン・エアポート社、これはタストン社と呼ばせていただきますが、島の九九%以上を保有する会社と。二〇一一年、2プラス2の共同文書に馬毛島が米軍空母艦載機の発着訓練、FCLPの候補地と明記され、防衛省が買収に乗り出し、二〇一九年十二月二日、菅官房長官が百六十億円で売買合意をしたことを会見で発表しております。
 元々は四十五億円だった防衛省側の土地評価額はいかにして百六十億円まで引き上げられたのか、また、今リッチ社がタストン社を相手取り、馬毛島の売買代金百六十億円の三%、約五億円を仲介手数料として支払うよう求める民事裁判を起こしていると、その中でいろいろなことが明らかになってきております。
 それでは、防衛省に伺いますが、二〇一六年六月一日付けでリッチ社とタストン社が専属専任媒介契約を締結したとされております。その後、防衛省関係者がリッチ社本社を訪ね、交渉していることがこの週刊誌報道でも記されております。
 タストン社側は、専属専任媒介契約が結ばれる際、リッチ社から脅迫があったと裁判で主張しているとされていますが、当契約は正当なものであったと認識していたんでしょうか。

#40
○政府参考人(青木健至君) お答え申し上げます。
 報道については承知しております。
 御指摘のリッチハーベスト社とタストン・エアポート社との関係につきましては、防衛省としてお答えする立場にはございませんので、お答えを差し控えさせていただきます。

#41
○木戸口英司君 いずれ、売買契約が結ばれたわけですから、何らかの交渉が行われてきたことは間違いないわけでありますけれども。
 それでは、内閣官房に伺います。
 これも報道によるとということでありますが、リッチ社の面談記録、これは、でも裁判に提出された資料として記されているものでありますから、二〇一八年十月二十五日から三度にわたり、これは当時の加藤総務会長と面談を重ねた後、十一月二十九日から五度、和泉首相補佐官を筆頭に内閣官房が、二〇一九年一月九日、百六十億円で売買契約締結までの間交渉に当たっているとしているが、なぜ内閣官房が窓口になったのか、伺います。

#42
○政府参考人(井草真言君) お答え申し上げます。
 馬毛島の土地の取得につきましては、長年にわたる防衛省による交渉の結果、昨年十一月でございます、馬毛島の土地の大部分を所有していた地権者との間で売買額約百六十億円にて一定の合意に達したものと承知してございます。
 また、内閣官房におきましては、内閣の重要施策に関する基本的な方針に関する企画及び立案並びに総合調整に関する事務などをつかさどるとされておるところでございまして、御指摘につきましては、内閣官房としましては、内閣の重要政策との観点から関係者から情報収集を行ったものでございまして、交渉における窓口との御指摘は当たらないものと考えてございます。

#43
○木戸口英司君 それでは、この売買金額についてお伺いいたしますけれども、馬毛島の土地評価額について、二〇一七年三月、防衛省は四十五億円としております。それに対し、タストン社は四百億円という額を示したとされております。それぞれの金額の根拠と百六十億円で締結された理由を伺います。
 これ、鑑定評価書などを野党は求めておりますけれども、その提出を拒んでいる状況であります。それはなぜでしょうか。防衛省、伺います。

#44
○政府参考人(青木健至君) お答え申し上げます。
 防衛省としては、馬毛島において、自衛隊の南西防衛、大規模災害時の活動拠点となる自衛隊施設を整備する方針です。また、この施設は米空母がアジア太平洋地域で恒常的に活動する上で不可欠な艦載機の着陸訓練、FCLPを実施するための候補地でもあります。
 このように、馬毛島の土地の取得は地域における日米同盟の抑止力の維持強化や我が国の防衛力の強化に資する極めて重要なものです。昨年十一月に馬毛島の土地の大部分を所有していた地権者との間で一定の合意に達した馬毛島の売買額約百六十億円についても適正なものと考えています。
 なお、防衛省として土地評価額を公表したことはありません。その売買額の具体的な積算根拠や不動産鑑定評価につきましては、取得に向けての調整や交渉が行われているところでございまして、また、相手方との関係もあることから、現時点で明らかにすることは考えておりません。

#45
○木戸口英司君 今交渉途中だということでありますけれども、百六十億円の支払が終わったんでしょうか。また、終わったとすれば、終わった後こういった資料は出すことができるんでしょうか。
 それに続いて、この予算の流用についてもお伺いいたします。
 馬毛島の用地取得費は、米軍再編関係経費から辺野古基地建設予算を流用したとしています。馬毛島に建設されるのは自衛隊基地であり、米軍基地建設の予算から流用することは財政法上ののりを越えているのではないでしょうか。財政民主主義の観点からも認められないと考えます。
 そもそも辺野古基地建設には我々は反対するものでありますけれども、政府が唱える普天間基地の危険性早期除去という観点からも矛盾すると考えますが、説明を求めます。

#46
○政府参考人(青木健至君) 馬毛島において自衛隊施設を整備し、併せて米軍のFCLPの恒常的な施設として使用されることは、これまで一貫して御説明しているところです。
 その上で申し上げれば、恒久的なFCLP施設の確保は安全保障上の重要課題であり、訓練の移転により地元の負担を軽減するためにも喫緊に解決すべき課題として日米間で特定され、これまで馬毛島の取得に取り組んできました。こうした取組として、馬毛島においてFCLPを実施するために必要な施設を整備することが基本であり、米軍再編関係経費から必要な経費を措置することは適切であると考えております。
 また、不動産鑑定評価、また、やり取りにつきましては、適切な時期に公表することを考えております。

#47
○木戸口英司君 では、しっかりと情報公開をお願いしたいと思います。
 では、官房長官にお伺いいたします。
 十一月十三日の衆議院内閣委員会での質疑で加藤官房長官は、リッチ社との関係、総務会長当時のリッチ社との面談、その際、馬毛島の案件について話題が出たことを認めておられます。リッチ社の面談記録には二〇一八年の複数回にわたる当時の加藤総務会長との面談が記載され、その後、交渉窓口が防衛省から内閣府に移っていることからも、加藤総務会長とリッチ社との間で売買契約締結に向けて重要な話合いが行われたと私は類推できるのではないかと思います。
 官房長官からは、リッチ社から協力を国に対してしていきたいと話をされたと答弁しています。その上で、防衛省と政府関係者への要望、要請については明確に否定していますが、防衛省、内閣府、財務省等への働きかけがなかったとすることの方がむしろ不自然だと思いますけれども、いかがでしょうか。

#48
○国務大臣(加藤勝信君) 先般、衆議院の内閣委員会で答弁したとおりでございます。

#49
○木戸口英司君 先ほど虚偽答弁はよろしくないということでありましたので、まあそういう答弁だということだと思いますが。
 この国のためにということで言ってきた知り合いの会社からのそういう相談でありますから、何もなければこういった様々役所と話をするということは決して不自然ではないんではないかと思いますけれども、やっていないということで確認をさせていただきました。
 それでは、資料四でありますけれども、朝日新聞、「「スガ案件」官僚動かす天の声」ということで、この記事には、米軍機の訓練を想定した無人島馬毛島の買収問題も菅案件だった、防衛省と島の所有会社との間で八年に及ぶ買収交渉が続く中、菅は昨年、側近の首相補佐官和泉洋人を介し決着を目指した、島の鑑定価格は約四十五億円だったが、購入価格を一気に百六十億円に積み増し合意を見た、場所は最適、安いもんだろ、菅は周囲にそう胸を張った、防衛省関係者は天の声と漏らしたと。
 馬毛島案件は菅案件なんでしょうか。官房長官、伺います。

#50
○国務大臣(加藤勝信君) 先ほど、この馬毛島取得の目的とか等については、先ほど政府の方から答弁させていただきましたのではしょらせていただきますけれども、そもそもこの件は、平成二十三年、二〇一一年の日米2プラス2において馬毛島が自衛隊施設の候補地とされた、それ以来、九年にわたって政府として取り組んできている課題ということであります。
 もう御承知のように、平成二十三年というのは自民党政権ではなかったわけでありますけれども、まさに政府の課題ということで取り組んできて、そして、先ほどお話がありましたように、昨年十一月に地権者との間で約百六十億円で一定の合意に達したということでありまして、まさにそうした課題の取組、その流れの中のこうした結果だというふうに認識をしております。

#51
○木戸口英司君 この案件はまた引き続き聞いてまいりたいと思います。
 官房長官は結構です。

#52
○委員長(森屋宏君) 官房長官、御退席いただいて。

#53
○木戸口英司君 済みません、西村大臣、お待たせしました。実はたくさん通告していたんですが、あと三分しかなくなってしまいまして申し訳ありません。
 非常に厳しい経済状況であります。GDPについても十月から十二月期に再びマイナス成長になるんではないかという懸念の声も寄せられております。その中で、追加経済対策について様々報道もあるところでありますけれども、新たな経済対策策定取りまとめのスケジュール感、またそれに伴う三次補正予算の規模は、与党から様々、三十兆円を超えるものというような話も出ておりますけれども、規模感並びにその財源についてお伺いをいたします。

#54
○国務大臣(西村康稔君) お答え申し上げます。
 新たな経済対策、今取りまとめ、関係省庁と鋭意作業を急いでいるところでありますけれども、来週早々にも取りまとめるという方針で現在検討を急いでいるところであります。
 規模についても、現在取りまとめに全力を挙げているところでありまして、決まっているわけではございませんけれども、マクロとミクロの両方の視点からしっかり対応していきたいと。
 マクロの視点は、もう御案内のとおり、GDPギャップが七月―九月期で約三十四兆円、まあ需要不足があるということでありますので、そういったことを頭に置きながら、また、内外の感染拡大によって消費や、場合によっては輸出、生産、こういったところも影響を受けてきますので、そういったリスクにも十分注意をしながら今対応を急いでいるところであります。決してデフレに戻さないという強い決意で臨んでいければと思います。
 財源については、財務省において様々検討されているものというふうに思います。
 与党の提言もいただきましたので、連携しながらしっかりとした経済対策まとめていきたいというふうに考えております。

#55
○木戸口英司君 この三次補正が、来年度、国会において来年度予算と併せて提出されるというようなお話であります。これまでの一次、二次補正についても、地方を回ってみて、非常に対応が遅かったということが言われております。もう既に年末を迎え、この年を越すためにどうするかということ、これも国会で議論があるところでありますけれども、事業者支援、医療機関への支援、早急に必要なものということは臨機応変に、そして大きくしっかりと対応していくことということが求められておると思います。
 その中で、地方創生臨時交付金についてお伺いいたします。
 その増額、全国知事会から要望が出ております。不足見込額も六千百三十四億円と具体的に示されておりますけれども、当面五百億円を充てるということは言われておりますけれども、更なる増額が必要ではないかと、GoToトラベルへの、GoToキャンペーンへの対応も今知事に迫られているという中で必要だと考えますけれども、いかがでしょうか。

#56
○副大臣(三ッ林裕巳君) お答えいたします。
 第二次補正予算で計上した新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金の二兆円のうち、今後の感染拡大等備えて地方単独事業分として留保していた五百億円を活用し、新たに協力要請推進枠を創設することといたしました。まずは、協力要請推進枠として確保した五百億円を適切に活用してまいりたいと考えております。また、不足する場合には必要な対応について検討してまいりたいと考えております。

#57
○木戸口英司君 もう時間が来ましたので、最後、指摘にとどめさせていただきますけれども、新型インフルエンザ等対策特別措置法について、これも全国知事会から、しっかりとした権限、財源を法的に規定するべきという要望が来ております。我々立憲民主党としても今国会に特措法改正案を提出することとしておりますので、与野党、そして政府含めてこのことをしっかりと取り組んでまいりたい、そのことをまたお願いをして、質問を終わらせていただきます。

#58
○小沼巧君 立憲民主・社民の小沼巧でございます。
 本日も、いわゆるオンラインレクという形で全て通告をさせていただいたところであります。
 最近の経験ですけれども、金曜日に参議院の災害対策特別委員会があったのですが、スカイプを使おうという話だったんですけれども、先方の事情によって結局電話レクになった次第でありました。若干不便を感じたところでございますので、その点について、お互い、私も協力していきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いできればと思います。
 さて、本日、時間も限られておりますので、まず平井大臣に、いわゆるデジタル庁のことについて、その論点や基本的な考え方について一つ二つお伺いしたいと思ってございます。
 平井大臣は、所信でこのように述べておられます。国民本位の行政のデジタル化を阻んできた最大の原因は、国や地方の情報システムが個々に整備され、十分な連携が図っていなかったこととおっしゃっております。本当にその論点設定でよいのかなということが私の疑問なのであります。
 本来であれば、国民本位の行政とは何なのか、その手段として適切なデジタルとは一体どういうものであるのか、組織論とかツールの良しあしというものはそれの後に判断が変わるべきものであろうと思っておりますので、その論点設定というのは本当に適切なのかどうなのか、私としては疑問に思っております。
 こういうデジタル物についてであれば、通常であれば、いわゆるアジャイル開発と言われるものですね、MVP作って、リーンな実験をして、スモークテストによって実際に反応をやりながら、どんどんどんどん小さなサイクルを回していくということが適切な手法であろうと思っておりますが、それに対して、いわゆるデジタル庁というような大きな組織をつくってしまうのは、新たな機能部門ごとの縦割り、そして上意下達的な組織をつくっていくということでありますので、アジャイル開発等々の考え方とは違う概念なんじゃないのか。むしろ、省庁の中で働く役人の働き方、政策のつくり方、そして課題対応の仕方、これが本当に今までそれで良かったのか、これを考え、検討するということの方が本質的な論点であるのではないかと考えますが、大臣の御所見をお伺いいたします。

#59
○国務大臣(平井卓也君) お答えさせていただきます。
 委員の問題意識は私、同じでございまして、デジタル庁は基本的にアジャイルガバメントを目指しています。結局、何が足りなかったかというと、国民側から見たユーザー目線の開発というのを今までやっていなかったんですね。このサービスを提供する側の論理でいろんなものをつくってしまっていたというところがまず一番の問題だと思います。
 なので、国民の声を随時取り組んでいく仕組みを導入したいと考えていて、現在、デジタル改革に係るアイデアや御意見をウエブ上で広く募集して、政策立案に生かすためのツールとしてデジタル改革アイデアボックスを設置しています。これをデジタル庁でも継続していこうというふうに考えていて、ここで投稿されたアイデアとか御意見というのは非常に鋭い指摘もありまして、また、その投稿者と私の間でフルオープンの意見交換を行う場も用意しています。
 そんなようなことを考えると、いかに国民の声を聞いて、特にUI、UXというのは後回しになっていたところを、こここそまさにアジャイルの開発の仕方が非常に向いていると思うんですけれども、この縦割りの問題というのは、最終的に、この間の私の所信の中でも言わせていただきましたが、要は、国民側から見ると、そのサービスがどの省庁のことかというのは余り関係ないんですね。要するに、困っていることに対して国なり自治体が対応できたらいいというふうに思うんですが、そういうふうなデザインになっていないので、徹底的な国民目線に立ったデザイン思考で、国民が恩恵を受けられるような社会を目指すということを考えています。
 UI、UXの専門知識を有するスタートアップ企業との連携とか民間人材の採用も併せて利便性の向上を実現すると。それをやろうとしたときに、今の各省庁が個別につくり込んでしまったものの改修ではやっぱり不可能なところもあるんですね。そこで、デジタル庁が省庁横断でいろいろなもの、要するに国や地方を通じたシステム構成の全体像、アーキテクチャーを整理して基本方針を策定し、そして国や地方、準公共部門等の情報システムを統括管理して、ケース・バイ・ケースですけれども、重要なシステムについてはデジタル庁自らが整備するということで考えています。
 そういうことで、縦割りの打破というのはその手段として一つあるんですけれども、それを目的につくったということではなくて、徹底的に、国民にとって何がいいシステムであって、それをつくるためにどうしたらいいかということでデジタル庁が誕生するというふうに考えております。

#60
○小沼巧君 分かりました。御答弁ありがとうございます。
 時間もあれですので、これから、ここまでの質問にとどめたいと思いますが、観点として二つ足りないんじゃないのかなと思っております。
 一つは、国民というものをどう位置付けるかであります。ユーザー目線とか、様々な単語としては私も完全に同意でありますが、国民というのは単に奉仕すべき対象であるだけではないと思います。むしろ、国民のエンパワーメントによってどういう課題があるのかということをどんどんどんどん課題として解決し、拾い上げて、それを行政に生かしていく、そういう発想で物事を考えていかなければならないんだろうなと思います。
 同時に、行政における失敗の概念であります。そもそもよう分からぬので、何が最適なサービスなのか。だとすれば、大きな組織をつくって時間を掛けて百点満点のものをいきなり出すのではなくて、むしろ小さなもの、どんどんどんどんサイクルを回していって失敗をする、そしてそこから学習して改善をするということの方が適切なやり方ではないかなと思いますし、その点についても、また法案の概要等々明らかになってきた段階で議論、意見交換をしていきたい。それによって恐らく対立軸となるのは、パターナルな行政サービスを目指すのか、それともリベラルな行政サービスを目指すのか、この辺の対立軸になろうかと思いますので、またおいおい議論をさせていただきたいと思います。
 平井大臣におかれましては、こちらで御退席いただければと思います。委員長、お取り計らいください。

#61
○委員長(森屋宏君) 平井大臣、退席して結構です。

#62
○小沼巧君 ありがとうございます。
 それでは次に、農林水産省関係のものについて、内閣委員会、行政監視、行政改革というような観点からお伺いしてまいりたいと思います。
 本日は、池田政務官にお越しいただいております。他委員会等ある中で、大変御多忙の中、ありがとうございます。
 私が本日議論として申し上げたいのは、いわゆる高収益次期作支援交付金の運用見直しについてであります。
 いきなり何かって言っても、急に言っても申し訳ないと思いますので、事前に私、質問主意書を出させていただいております。参議院の質問主意書で、二〇三、第四号のものについてであります。これで御答弁いただいておりますので、それについて法的観点からどうなのかというような議論を一つ一つさせていただければと思っております。
 一番目の質問であります。
 この答弁書におきましては、この交付金の見直しの法的根拠について述べましたところ、法的根拠はない、交付金は予算に基づくものであり、法令上の根拠はなく、実施要領に基づいて云々ということを閣議決定しております。本当にそうなのかということが私の疑問であります。何でかというと、この交付金というのは、補助金適化法第二条第一項第四号に定める、そして政令で定めるものとありまして、その施行政令第二条第一項第百八十四号にこの高収益作物次期作支援交付金として規定がされておるところでございます。
 その意味で、この法令、交付金の見直しというのは補助金適化法上に基づいて行われるべきものであるというような理解をしておりますが、法令上の根拠はなく云々かんぬんとおっしゃる閣議決定書を答弁したというのは、ミスなのか、まあ言い方は悪いですが、虚偽なのかと疑わざるを得ないわけでございますが、その御認識をお伺いいたします。

#63
○大臣政務官(池田道孝君) 本交付金は、今委員御指摘のとおり、補助金適正化法の対象でございますけれども、今回の運用見直しは、補助金適正化法に規定されている交付申請や交付決定の手続に関するものではなく、本交付金の実施要綱に基づき定められた本交付金の交付の要件を見直すものであることから、実施要綱に基づいて生産局長通知により見直しを行うものでございます。
 この運用見直しに至る経緯を簡単に説明をさせていただきますと……(発言する者あり)よろしいです、はい。

#64
○小沼巧君 御答弁ありがとうございます。
 経緯のお話はよいので、論点整理のために更問いをします。
 今回の運用見直しというのは、補助金適化法第十条第一項に規定する条件変更に当たるのではないのか、募集、公募している最中にその要件を厳しくしてしまった、追加書類を求めてしまった等々の問題があったわけですから。
 そして、さらに、第一回、第二公募が既に終わっておる、第三回公募の最中にやったわけであります。その最中にやったことを第一回、第二回目の公募の要件においても適用するとしますということが局長通知で出されていたわけであります。これは条件変更、補助金適化法に定める条件変更に当たるのではないかと考えますが、今の御答弁からするとその条件変更に当たらないのか、この事実確認をお願いいたします。

#65
○政府参考人(安岡澄人君) お答えいたします。
 ただいまの御質問は、今回の運用見直しが補助金適化法における条件見直しに対応するかどうかということでございます。
 今回の運用見直しは、当初のその要件、交付金の要件に関する見直しということでございます。補助金適化法で規定しているものは交付決定後の見直しということでございますので、これは補助金適化法に規定しているものとは異なるということでございます。

#66
○小沼巧君 御答弁ありがとうございます。
 まさに今論点設定で明らかにしたように、補助金適化法の規定というものが適用されるのは交付決定後に続ける手続なのであります。
 さて、それに関して、今回、この交付金につきましてはいわゆる遡及適用の規定もございました。そして、補助金適化法の概念に基づくものではないということをおっしゃっております。であれば、これ、既に交付決定した五百五十九件、約六億六千万円については、運用見直しに伴う減額の査定や書類提出の義務は求めず、遡及適用しないという理解でよろしいんでしょうか。
 また、あわせて、この件数というものは地域における偏りがありやなしや、この点についても併せて御答弁をお願いいたします。

#67
○大臣政務官(池田道孝君) これは質問主意書でも御回答をさせていただきましたように、交付金の交付の決定を通知した事業実施主体に対しまして交付要件の見直しを行うことは考えておりません。
 そして、特定の地域に対してだけ行ったというものではなくて、推進事務経費の交付の決定を通知した五百五十件につきましては四十四都道府県、交付金の交付の決定を通知した九件につきましては五道県に対し行ったものでございます。

#68
○小沼巧君 分かりました。御答弁ありがとうございます。
 取りあえず偏りはなさそうだなということを理解できました、ありがとうございます。
 さて、それでは、そもそもこれらの措置が公正であるか否かという観点から質問をさせていただきます。
 さて、交付決定したものについての先ほど申し上げた案件に対しては遡及適用はしないと。一方で、申請したけれども交付決定に至っていない案件が大量にございます。具体的には三百三十七件と四百五十三億七千万円の申請が上がっているということであります。それに対しては遡及適用されると、減収要件等々が。差がありますね。これは公正であると言い切れるんでしょうか。そのロジックが分かりませんので、お答えをお願いいたします。

#69
○大臣政務官(池田道孝君) 今回の運用見直しは、当初の運用のまま交付金をお支払いすることになれば、新型コロナウイルスの影響を受けていない方々にも交付金が支払われるということになりかねず、国民の理解を得ることは難しいものというふうに考えて行ったものでございます。
 今回の運用見直し以前に本交付金の交付決定を行った九件につきましては、運用見直しが適用されるその他の申請と比べ不公平との御指摘はあるかと思いますけれども、既に交付決定を行っているものであるため、法律にのっとってお支払をすることが必要であり、そのようにすることといたしております。

#70
○小沼巧君 補助金適化法に違反しないように頑張った結果が今の不公平を招いているんだと思います。
 今の答弁、ちょっと気になるところがありました。懸念、批判を受けかねないというような話がありましたけれども、十一月二十六日時点でのQアンドAの問いの一の七にありましたのは、減収していなくても追加措置の対象とするということになっていますね。今の話と若干矛盾するのではないかなと思いますが、それはまず指摘だけにとどめておきたいと思います。
 じゃ、質問主意書の問い五に関して申し上げたいと思います。
 申し上げておりますのは、そのいわゆる追加措置が適用されるのは交付金が減額又は交付されなくなる生産者であり、かつ十月三十日までの間に投資、発注した生産者であります。
 なぜ、交付決定がされていないのに自分たちが交付金が見込まれるということを知ったんでありましょうか。普通に考えれば、出しておられる実施要綱の第十一の一にありますのは、補助金適化法第六条第一項、交付決定後に事業に着手するというのが原則であります。のにもかかわらず、交付決定がされていないのに何で投資しちゃった人たちが大量にいらっしゃると、それに対して追加措置ができるのか、この関係性が分かりません。御教示ください。

#71
○政府参考人(安岡澄人君) お答えいたします。
 本高収益次期作支援交付金の実施要綱第十一の一において、事業実施主体は、交付決定後、事業に着手するというふうに規定しているところでございます。
 ただ、この交付決定後に着手するということに関しては、事業実施主体というのは、農業者から申請を受け付け、農業者に交付金の支払を行うなど、地域農業再生協議会やJAなどであって、事業に着手するというのは農業者に対して交付金の交付を行うというものを指すものでございます。すなわち、実施要綱第十一の一に規定しているものは、本交付金について、事業実施主体から農業者に交付金を支払う時期を原則として交付決定後とするということを規定しているものでございます。
 すなわち、また、実施要綱では事業実施期間を令和二年四月からと、四月以降と規定してございます。すなわち、先生からお話のあった農業者の取組に関しては、この期間、すなわち令和二年四月以降の農業者の次期作に向けた取組を基に交付金を交付するということにしているところでございます。
 追加措置についても、実施要綱第四の二の(2)において、令和二年四月三十日以降の機械や資材の購入分を基に交付金の算定をするということにしているところでございます。

#72
○小沼巧君 ごめんなさい、ちょっと質問に答えていないんじゃないのかなという気がしております。
 二つのパターンで不公平が生じているんじゃないのかなと思っています。一つが、第二回目の公募までに申請をして、結果を待ちながら投資を実施していない農業者がいますね。また、第三回の公募、今もやっていますけれども、それに申請する人で投資を実施していない生産者は追加措置が適用されないのであります。実施要綱十一の一を忠実に守った人が報われないというのは余りにも公正ではないと言えるのではないかと思いますが、それの根拠、判断についてお答えいただけますでしょうか。

#73
○大臣政務官(池田道孝君) 不公平という御意見があることは承知をいたしておりますけれども、機械等の投資がこれからでまだ経費が発生していない方にまで同様の支援を行うことは国民の理解を得ることは難しいというふうに考えており、既存の補助事業の活用を含め丁寧に説明をさせていただく所存でございます。
 結果として関係者の皆様方に御負担をお掛けすることになり、申し訳なく思っておりますけれども、関係者の皆様に御理解いただけるよう丁寧に説明するとともに、追加措置も含めて現場の皆様にしっかりのお支えをしたいと考えております。

#74
○小沼巧君 不公正であることを認識しているのであれば、補助金適化法上に書いてありますところに違反すると思いますよ。交付に当たっての条件というのは公正なものでなければならないというところに違反するのではないかということを思います。
 さて、それと、もう時間もなくなってまいりましたので、まずは農水省から、そして最後に河野大臣にお答えいただきたいと思っております。
 今回、今の議論で明らかに様々なっておりましたのは、交付申請前に相当程度の手続があります。具体的には、事業計画の申請とそれに対する承認、割当て内示であります。それのプロセスは補助金適化法の対象外でありまして、標準処理期間など、審査、計画承認、割当て内示、リードタイムが幾ら長期化しても違法ではないのであります。その理解でよろしいか。
 また、公募締切り後の六月二日及び七月三十一日から最大六か月経過しておりますけれども、いまだ承認、割当て内示していないという案件が大量にあると、こういう理解でよろしいか。農水省から、簡潔で構いません、お答えください。

#75
○大臣政務官(池田道孝君) 今回、交付に時間を要しておることに対しましては大変申し訳なく思っております。第二次の公募分も含めまして、減収額等の申告書の提出をお願いをいたしておるところでございます。また、交付金を見込んで機械や資材に投資を行った方に対する追加措置につきましても、現在、申請をいただいているところでございます。これらにつきましては、十二月二十五日を期限に第三次募集を行っております。具体的な申請内容や申請手続などについては御説明をさせていただいておるところでございます。
 どちらにいたしましても、交付金を一日でも早く交付できるよう、農林水産省としても全力でサポートしてまいります。

#76
○小沼巧君 最後に、河野大臣にお伺いしてまいります。
 今の農水省からの答弁においては、公募締切りをしたのが、六月二日ないしは七月三十一日から最大六か月経過しているんだけれども、どうなのかということに対して明確な答弁がなかったのであります。
 しかし、それは現行の補助金適化法上許されてしまう、言わば盲点になっているのではないのかと考えるのであります。交付決定した後のプロセスしか定めておらず、交付申請前の事前の計画承認等々の手続には規律が及ばないということに起因いたしまして、法律違反ではないからといって、補助金適化法の射程外で、相当六か月程度の時間が放置される、申請が放置されているという問題が生じていると。補助金適化法上の今の構造に何らか改善余地があるのではないかと私は考えます。
 同時に、今、先ほど政務官からも御答弁ありましたけれども、申請が役所なり地方農政局なりに届いたのであれば、さっさと、六か月も待たせずに計画承認なり割当て内示なりを早期に行って、そして農業者、申請している農業者に届けるべき、こういうことが必要だと思っておりますが、河野大臣、行革担当の立場からこの件に関して御所見をお願いいたします。

#77
○国務大臣(河野太郎君) 適化法につきましては、所管の財務省にお尋ねをいただきたいと思います。
 本案件については、農水省がしっかり対応してくれることと期待しております。

#78
○小沼巧君 御答弁ありがとうございます。
 ということは、確かに、もう時間が参りましたので、まさにこの補助金適化法上、私、盲点があるのではないかと、改善余地があると思いますので、その点について引き続き議論、意見交換をさせていただきたいと思います。
 時間が参りましたので、終わります。どうもありがとうございました。

#79
○平木大作君 公明党の平木大作でございます。
 今、コロナ感染症、大変重要な局面を迎えているというふうに思っております。私から、まずは西村大臣に何問かお伺いをしていきたいと思っております。
 この数日、例えば病床占有率、これがステージ三とか四とか、そういったところの目安に達したというようなことを報道でもこの委員会でもよく聞くわけでありますし、また、先日、西村大臣、会見の中でも、緊急事態宣言を視野にという御発言もされていました。これ、発言はあったんだと思うんですけれども、どうしてもこの言葉だけが翌日の新聞にも見出しとして出てしまうので、全国の皆さんも大変今危機感を持っている。これは、危機感としてはとても大事なわけでありますけれども、今ほどやはり正しく恐れるということが大事な時期はないんじゃないかというふうに思っていますので、改めてまず大臣に、この緊急事態宣言が視野にの御発言の趣旨も含めて分かりやすく御説明いただけたらと思っております。

#80
○国務大臣(西村康稔君) お答え申し上げます。
 何か今の段階で緊急事態宣言のことが議論になっているとかということではございませんし、現に分科会におきましても、専門家の皆さんから、この緊急事態宣言を取るべきだとか、あるいは、が近づいているとか、そんな議論は一切ありませんので、そのことはまず申し上げておきたいと思います。
 ただ、今御指摘のように、医療が逼迫してきている地域、都道府県が出てきております。連日新規陽性者の数が非常に高い水準で続いておりますので、このまま続きますと、遅れてどうしても重症者の方も出てきますし、そういったことを考えると、やはり新規陽性者の数を抑えていかなきゃいけないという段階に来ているのだと思います。それが、ステージ三の段階の対策を講じるべき地域が出てきているという分科会の御指摘であります。
 ステージ四は、もう医療が逼迫して五〇%以上占有率があり、陽性者の数も十万人当たり二十五人を超えてなど幾つかの指標があるんですけれども、もちろん機械的に当てはまるわけではありませんが、その段階になってくると緊急事態宣言が視野に入ってくるという段階です。
 今は、その前段階のステージ三が近づいている、あるいはその段階の対策が必要となっている地域が出てきているという分科会の評価でありまして、ステージ四に行かないためにこの三の段階でしっかりとチェックをして、そして強めの対策を打つことによって感染を抑えていこう、そういう段階にあるということであります。
 正しい、感染リスクの低い活動であっても、このステージ三のレベルに来ると一定程度制約は受けるということであります。満員電車も、決してそこで何かクラスターが広がっているわけではありません。それから、いろんなイベント会場、プロ野球とかJリーグの観戦も二分の一まで今入ってもらっていますけれども、そこで何か広がっているわけではありませんけれども、そういった行動であっても、一定のレベルに来ると、感染リスクが低いとはいえ、やはり接触機会を減らさなきゃいけない段階になってくると、一定の制約を受けるという段階でということであります。
 それぞれの都道府県知事がやはり病床の状況、感染状況もよく理解をされておられますので、知事の意向を尊重しながら、また連携して、緊密に連携しながら対策を強化してきているところであります。御案内のとおり、もう検査件数もかなり北海道、大阪を始めとして増やしてきておりますし、また時間短縮要請も、幾つかの都道府県知事から要請がなされております。
 そうした対策を講じることによって何とか毎日、連日の新規陽性者の数を抑えていくと。そして、他方、病床の確保、これはそれぞれの地域でも努力されておられますし、厚労省を始め私どももそのことをしっかり支援をしながら、何とか国民の皆さんの命を守れるように、この段階で抑えていけるように、ステージ四に行かないように全力を挙げていきたいというふうに考えているところであります。

#81
○平木大作君 大変分かりやすく御説明いただけました。
 今の現状というのは、やはりこのステージ四に行かないために大事な局面を迎えている、その中で国民の皆様にも様々お願いをしながら、政府としても万策を今打っていただいているというふうにお伺いをいたしました。
 この正しく恐れるという文脈の中で私も大事だと思っていますのが、死亡率みたいなところで例えば見てみますと、五月末の時点というのは七・二%ぐらいと大分高かったわけでありますが、直近の数字は今一%を切っているということもあります。
 これ、いろんな解釈の仕方があるんだと思っていますけれども、一つには、やはりいまだ治療薬というものが存在しないわけでありますけれども、その中にあっても、医療の現場においてはある意味対処の仕方が徐々に分かってきているということだというふうに思っています。であるからこそ、なおさらしっかりと必要な方に病床が確保されるということが極めて大事だというふうに思っておりますので、そういったところと併せながら、コロナの感染抑止とそして経済活動の両立というのは大変難問だというふうに思っておりますけれども、西村大臣のリーダーシップを期待したいと思っております。
 そうする中で、これ、今、新型コロナ感染症対策分科会、尾身座長にも随時記者会見も開いていただいて、様々現状を御説明いただいています。これ、公明党といたしましても、政府からワンボイスでしっかりと今の感染の状況を発信してほしいという要請をさせていただく中で、尾身座長にも御献身いただいているわけでありますが、ただ、一点だけ私もちょっと物足りないなと思う点がありまして、それは、今、分科会の中に経済の専門家の方も入っていただくようになったわけでありますけれども、なかなかその経済の専門家の角度のある意味議論ですとか検証の様子というのは伝わっていないな、発信としてもまだまだ足りないんじゃないかなというふうにも思っているわけであります。
 当然、これは西村大臣今おっしゃっていただいたように、もうコロナウイルスから人の命を守る、政治のトッププライオリティーなわけでありますが、同時に、経済とか雇用で失われる命もあるわけでありまして、ここについてもしっかりと見ていただきたいというふうに思っております。
 なかなか、この緊急事態宣言も必要とあらば当然やるわけですけれども、この経済活動を抑え込む政策というのはこれはダメージがやっぱり大きいわけであります。改めて、今、この経済の角度からどのような議論あるいは提言がなされているのかについてお伺いしたいと思います。

#82
○国務大臣(西村康稔君) 御指摘のように、感染拡大を防止していくこととそして経済活動あるいは社会活動や文化活動、この両立をしていくということが何より大事だと思っております。そして、その両立をしていくためにも感染防止策を徹底していくということが重要であるというふうに考えております。
 その上で、私ども、経済学者の分科会のメンバーとも連携をしながら、例えば様々なエビデンスを分析もしております。人の流れとそしてこの感染、七月、八月は人の流れがかなり増えましたけれども、あるいは横ばいであったけれども、感染者の数は増えて、そして減ったということで、この因果関係はないというふうなことも公表させていただいたりしております。
 また、映画館などにおきましても、食事、例えばホットドッグとかポップコーンを食べるとしてもそんなに飛沫が飛ばないということも検証させていただいて、これは産総研の協力を得て検証して、その上で、全員入っていただく、緩和も行ってきておりますし、プロ野球についても二分の一まで今、Jリーグも入っていただいておりますけれども、さらに、カメラを使って密にならないようにうまく人の流れを誘導しながらやれば、もう少し入っても大丈夫じゃないかと、こういったエビデンスに基づいて、感染リスクを検証しながら経済との両立を図ってきているところであります。
 こういった点については、経済学者の方々の御意見もいただきながら進めてきております。尾身座長、尾身会長の会見のときにはその経済学者の方も、小林さんなど同席をされて、折に触れて経済の視点からのお話も、会見もしていただいております。全てが全て報道されるわけではありませんので、やや届きにくい部分もあるかと思いますけれども、分科会の中では経済の視点から、これ、経済界から、それから労働界からも入っていただいておりますので、働く現場の方の声も含めてしっかりと議論をしていただいた上で提言などをまとめていただいております。
 その上で、一点だけ申し上げると、やはり、この段階になってくると、早期に短期間集中して対策を取ることが後々で見れば経済のダメージも少ないということ、そういった御意見もいただいております。したがって、今回、三週間という短期間で集中して、今、時間短縮要請なども行ってきております。これで何とか経済のダメージも結果として最小限になるように、つなげていけるように、この期間集中して対応していければと、都道府県知事と連携して対応していければというふうに考えております。

#83
○平木大作君 私も、十一月二十日付けの分科会から出された提言読ませていただいて、確かにスペースは大きくないんですが、この経済の観点からも御検討あるいは御提言いただいているのを確認させていただきました。
 そこでも書かれておりましたが、やはり、この提言の内容、これまでよりも強い対策というのは、経済、雇用への影響も大きいと考えられるということを指摘をされた上で、政府には財政支援等必要な対策を迅速に講じていただきたいと、こんなふうにも書いてあったわけでございます。
 先日、そういったものを受けて、菅総理からも会見の中で、例えば営業時間の短縮などに協力していただける事業者の皆様には交付金で支援をしていきたいというふうな御言及もあったかというふうに思っております。この事業の継続に十分な規模の予算措置、是非御対応いただけたらというふうに思っております。
 そして、今、併せて答弁いただいたところもあるかと思いますが、一応念のために、GoToトラベルキャンペーンということについてもお伺いさせていただきたいと思います。
 これは、現在、大阪市、そして札幌市、三週間このキャンペーンから地域的に除外をするということになったわけでありますが、そして、今御説明もいただきました、地方自治体とも連携を緊密にしていただきながら決めていただいた。そして、平穏な年末年始を迎えるためにもやはり今必要な措置なんだということで私も納得しているんですが、やはりちょっと分かりにくいところもあるわけですね。
 というのは、まさに、御説明もいただきましたが、これまでは政府としても、このいわゆるGoToトラベルキャンペーン事業と感染拡大の因果関係を示すデータはないとおっしゃってきた、説明してきたというわけでありますから、そういう中で、なかなかこの一部地域を除外するということの整合性ってどう取ったらいいのかという。
 特に現地で、ホテルですとか旅館ですとか、そういった宿泊事業者、あるいは周辺の飲食店、お土産物屋さん、もう万全の対策で、政府からある意味いろいろ示されたガイドラインを忠実に守って取り組んできた皆様からとってみても、ここまでやってもかというやるせない思いもお伺いするわけでありまして、この地域除外の趣旨ということについて改めて御確認をさせていただきたいと思います。

#84
○国務大臣(西村康稔君) 御指摘のように、GoToトラベル事業は、事業者も、そして旅行に参加される方ももう感染防止策を徹底していただいている、その上で事業を実施しているということでございまして、この参加者が原因となって旅行先の旅館やホテルあるいは観光地で感染が拡大をしたという報告は受けておりません。
 また、いろんな地域でこれGoToトラベルによって旅行者は増えておりますけれども、地方で感染が広がっていない地域もあるわけでございまして、例えば石川県でも、例えば七月は宿泊施設の稼働率が一九・八%でした。新規陽性者の数は四人ということで、七月三十日、七月の最高ですね。十一月はこれが五〇%まで稼働率が上がっておりますが、十一月、これまで、もう過ぎましたですね、二十六日の五人が最高ということで、八月、九月は少し増えた部分がありますけれども、この十月、十一月はいずれも稼働率が更に上がっているにもかかわらず感染者の数を非常に低く抑えてきておりまして、こういったことも含めて、分科会の提言におきましても、今御指摘のように、GoToトラベル事業が感染拡大の主要な原因であるとのエビデンスは現在のところ存在しないという御指摘もされているところでありまして、直接のこの感染拡大の原因とは考えていないところであります。
 他方、若干繰り返しになりますが、一定のレベルに達して、感染拡大がですね、そして医療も逼迫してきているという状況の中で、ステージ四に行けばもう緊急事態宣言が視野に入ってきますので、その前段階の三で対策をしっかりと講じて、そして感染拡大を抑えなきゃいけない。そのためには、GoToキャンペーンも含めて、感染防止対策がしっかりと取られている行動であっても、やはり接触機会を減らすことによって感染を抑えていかなきゃいけない段階に来ていますので、感染リスクが低いと思われている行為であっても一定の制約を受けるということでございます。
 そうした中で、北海道の鈴木知事、大阪の吉村知事とも緊密に連携し、もう何度も連絡を取り合って調整をしてきました。両知事におかれては、御指摘のように、地域の経済に与える影響も大きなものがありますのでこれは難しい判断であったと思いますけれども、その判断も踏まえながら、札幌市、大阪市を目的とするのを一時的に外すことに加えて、その市民についても控えるように呼びかけるということにしたところであります。
 いずれにしても、この三週間集中して、経済のダメージも小さく結果的にはなると、短期で収めればなりますので、そういった思いでそれぞれの知事と連携しながら対応していきたいというふうに考えているところでございます。

#85
○平木大作君 関連して、厚労省にお伺いをしたいと思います。
 検査体制ですね、現在、政府としても、この抗原簡易キットというものを活用しながら一日当たり二十万件程度の検査需要には対応できるような、そんな検査体制の今整備を進めていただいていると思っております。
 この検査体制については、当初から、特に海外の状況と比べて日本の検査体制、何で整備がこんなに遅いんだという御指摘は再三あったわけであります。そして、政府からも、やみくもにPCR検査を増やせばいいわけじゃないんだ、こんな答弁も繰り返しなされたわけであります。ある意味この検査体制の拡充というものについて、やや慎重な見方、態度というふうに受け止めていた方も多いと思うんですが、この今検査体制を拡充しているというのは、そもそもこれ方針を転換したということなのか。
 加えて、今後更なる感染拡大というものがもし見込まれるステージに入った場合には、この検査体制、今二十万件というところを一つの目標にしていますけれども、一層の拡充を検討することになるのか、併せて御答弁いただけたらと思います。

#86
○政府参考人(度山徹君) お答え申し上げます。
 検査体制でございますけれども、当初は行政検査ということで行政機関中心にやっておりましたが、民間検査機関の方にお願いをしたりとか、あるいは機器を導入をするときに助成をしたりとかいうようなことをやりまして、かなり検査体制の拡充には取り組んできているところです。
 四月上旬にはPCR検査でいうと最大検査能力が大体一日一万件だったんですが、今現在では八万五千件ぐらいのキャパシティーはあるというところまで拡充は図ってきておりますし、実際に行われている検査も、直近では大体週二十万件を超えるような数字に対応してきているというような状況にあります。
 それから、御指摘いただいたとおり、これからインフルエンザの流行期に入りますので、現場のお医者さんの方ではインフルエンザの発熱かコロナの発熱かやっぱり瞬時に見分けが付かないということなので、これ、インフルエンザのいわゆるキットの検査が、大体年間というかワンシーズン二千万件ぐらいの需要があるということなので、要は並行して同じぐらいのコロナの検査ができるようにと、まあこちらは症状が出ている方なので簡易検査キットで対応できるようにということですが、これもメーカーの方に製造をお願いをしまして、一応ワンシーズン二千万件ぐらいの検査需要に対応できるというような形の製造についてはめどを付けつつあると、こういう状況にございます。

#87
○平木大作君 ありがとうございます。
 西村大臣には、ここまででありますので、委員長、もしよろしければ御退席いただいて結構です。

#88
○委員長(森屋宏君) 西村大臣、御退席いただいて結構です。

#89
○平木大作君 続いて、現在、第五次男女共同参画基本計画の策定が進んでいるさなかでありますので、橋本大臣に少しお伺いをしていきたいと思っております。
 これもう何度も繰り返し指摘をされているところでありますが、昨年末に世界経済フォーラムが発表をいたしましたジェンダーギャップ指数、また日本は順位を下げてしまいまして、百五十三か国中百二十一位と過去最低に沈んだわけであります。
 なかなか思うように進まない男女間の格差解消というものが、当然これは政治としても重く受け止めなければいけない課題なわけですが、同時に、これ社会全体としてももういいかげん本気で取り組まないと、この国のやはり閉塞感は打開できないんじゃないか、打破できないんじゃないかという思いを致すわけであります。
 私自身も、これまでの職場が女性が大変多い職場であったり、あるいは直属の上司が女性であった期間もとても長くて、本当に優秀でアイデアと活力にあふれる女性の皆さんが思う存分力を発揮できないという状況がこの国の損失以外の何物でもないなということをずっと感じてきた一人でありまして、改めて、まず、これ大臣、活躍する女性の代表として大臣はこの国の男女間格差をどう見ていらっしゃるのか、加えて、男女共同参画社会どう推進していこうとされているのか、これは是非大臣個人の見識ですとか思いの側面からお話をいただけたらと思っております。

#90
○国務大臣(橋本聖子君) お答え申し上げます。
 御指摘のように、日本のジェンダーギャップ指数、百五十三か国中百二十一位ということで、本当に残念であるというふうに思っております。
 この要因については、ジェンダーギャップ指数を構成する御指摘のこの四つの分野でありますけれども、我が国は経済分野と政治分野においてスコアが低調して、かつ横ばいであるということなんですが、その横ばいの一方で、諸外国ではスピード感を持った取組によってスコアを着実に上昇させているということが考えられるんだというふうに私は思っております。
 そのために、経済分野については、昨年に改正した女性活躍推進法に基づきまして着実に取り組んでいるところであります。また、政治分野については、各党の御協力をいただきながら、各党に私自身も出向かせていただきまして、代表の方々等に取組を、女性候補を是非増やしてほしいということをお願いをして回ったりしてきました。
 やはり、健康であり、そして教育がしっかりとしているというこの国が、政治分野とあるいは経済分野というところでの活躍がなかなかできない環境というのは、やはり私としては国の評価にも関わる重要な問題だというふうに認識をしておりますので、男女共同参画の実現に向けた取組をしっかりといたしまして、女性活躍の旗というのを更に高く掲げていかなければいけないというふうに考えているところであります。

#91
○平木大作君 今大臣の御答弁の中でも触れられていましたが、この女性活躍推進法、昨年改正になりまして、私、実は今から五年前、二〇一五年に最初の女性活躍推進法が審議されたときに本会議で登壇をさせていただいて質問に立たせていただきました。そのときに質問の中で紹介をさせていただいたのがアグネス論争というものでありまして、これは、歌手のアグネス・チャンさんが当時、子連れ出勤をしているということが大変な論争になりまして、そのことをちょっと引きながら議論をさせていただいたんですね。端的に言うと、これ、まさに本当であれば社会全体で考える問題だったり、あるいは、時に男性と女性の間の議論になるのが自然なのかなと思うんですけれども、実は当時、一つこの特徴として言われたのが、女性同士で論争してしまったということがよく指摘をされたそうであります。
 結局のところ、これ何を意味しているかというと、女性が結局家事と家庭というものと、家事、家庭と仕事とのはざまの中で、結局のところ思うような人生設計ができていない、思うような人生の選択ができない、こういったものを浮き彫りにした論争がこのアグネス論争だったんだろうというふうに思っています。
 改めて、もうこれ一九八七年の論争ですから三十三年たっているんですが、改めて、このときから、女性が生きやすい、あるいは活躍しやすい社会に、日本に本当になったんだろうかということをやっぱり今問わなきゃいけないんだろうというふうに思っています。
 基本計画の方も今回で第五次というわけでありますけれども、六次、七次と本当は重ならない方がいいんですね。もうこんな計画は要らないとなるところがゴールかというふうに思っております。その意味で、これ本当に、是非大臣には第五次基本計画すばらしいものにしていただきたいなというふうに思っております。
 そして、少し各論に入っていきたいんですが、こういう中で、一つ今話題となっておりますのが育休制度、あるいは最近は産休制度というところでもあるわけであります。この仕事と育児の両立ということについて当然不可欠な育児休業制度でありますが、御案内のとおり、男性の育休取得率、上がったといっても依然七・五%程度ということであります。
 実は、いろんな研究者の方に聞いても、制度自体は、日本の制度というのはとにかく世界トップレベルですということを皆さん口をそろえておっしゃいます。しかしながら、結局のところ利用しづらい、使いづらいということでありまして、これ、やっぱり取得率しっかり上げていくのも大事だと思っていますけれども、この数字だけ追いかけてもやっぱりしようがないかなとも同時に思うわけです。
 結局のところ、この取得でカウントされている人も、よくよく聞いてみると、多くの方が数日しか取っていないとか、あるいは育休期間中何もしない、いわゆる取るだけ育休みたいなことが話題になったりもしているということでありまして、こういった状況を受けて、公明党の青年委員会といたしましても、青年政策二〇二〇というものの中で、これ、ある程度まとまった長さの期間を男性にしっかり取得をして、育休取得をしていただいて、その後の家事、育児への参画を後押しをする、こういった観点から、特に育児にとって重要な最初の一か月間については、今賃金の六七%を給付することになっていますけど、ここはもう一〇〇%にでも上げて、しっかりとこれ取っていただく、こんなものを提案をさせていただいたところであります。
 推進に向けた取組について、これは坂本大臣に御答弁いただきたいと思います。

#92
○国務大臣(坂本哲志君) 平木委員におかれましては、御党の青年委員会の顧問として、若いお父さん、お母さんたちの意見を聞きながら、育児、子育てに活動しておられますことに心から敬意を表したいと思います。
 父親が育児に関わるということは、母親の子育ての孤立感や負担感、そして仕事と子育ての両立の難しさが軽減され、子供を産み育てたいという希望をかなえやすい環境につながる本当に重要なものというふうに考えております。
 少子化社会対策大綱では、男性の育休、育児休業取得率を二〇二五年には三〇%とする目標を掲げ、男女が共に子育てに参加していく観点から、男性の育児休業取得や育児参画を促進するための取組を総合的に推進する方向を示しました。そのための対策といたしまして、男性の育児休業の取得促進等につきましての総合的な取組の実施状況も踏まえつつ、育児休業の給付につきまして、中長期的な観点から、その充実を含め、他の子育て支援の在り方も併せた効果的な制度の在り方を総合的に検討するというようなことを少子化対策大綱に盛り込んだところでございます。
 また、現在、厚生労働省におきまして男性の育児休業取得促進策を検討しているというふうに承知をしております。そして、育児休業給付率の充実につきましては、公明党さんからの御提言もいただきまして、自民党の提言にも盛り込まれているというふうに承知をしております。
 少子化社会対策大綱を推進する立場といたしまして、検討状況をしっかり今後もフォローしてまいりたいと思っているところでございます。

#93
○平木大作君 前向きな御答弁ありがとうございます。
 これ関連して、是非国家公務員の男性育休というところについて確認をさせていただきたいと思います。
 実は今、国家公務員については、男性育休の取得推進策、もう本年の四月から本格的に取り組んでいただいていまして、私もこれすばらしいなと思って実は拝見をしています。現時点での活用状況、できれば既に取得した人のもし声みたいなものもあれば御紹介いただきながら御答弁お願いしたいと思います。

#94
○政府参考人(堀江宏之君) お答えいたします。
 御指摘ありましたとおり、政府におきましては、今年度から、子供が生まれた全ての男性国家公務員について育児に伴う休暇や休業を一か月以上取得できるということを目標として取り組んでいるところでございます。取得に当たりましては、上司が取得計画を作成する、あるいは業務分担の見直しなどを行う、そういったことを行うこととしておりますし、その取組状況を上司の人事評価にも反映するという取組にしているところでございます。
 直近の調査、今年度の第一・四半期に子供が生まれた男性職員、三千三十五人おりましたけれども、これにつきましては、約九割が一か月以上、平均四十三日の育児に伴う休暇、休業の取得を予定しているところでございます。
 身近なところで、実際に一か月育休を取得した男性職員に具体的に話を聞いてみますと、例えば業務面では、それを機会にチームで話し合って、例えば類似の各省向けの会議を統合するとかあるいは印刷物を廃止するとか、そういった、これを機会に業務の合理化が進んだという声も聞いております。また、家庭面で申しますと、育児参画について、妻のサポートではなくて夫婦での育児を行うことができた、あるいは御家族からは、夫の育休一か月のおかげで産後の体が非常に楽になった、あるいは夫婦で育児ができ本当にうれしかったといった声を聞いているところでございます。
 男性が育児、家事に参画し、子育てしやすい家庭環境を実現することは女性活躍推進のためにも重要だと考えております。引き続き男性の育児参画時間の確保に向けて取り組んでまいりたいと考えております。

#95
○平木大作君 時間が迫ってまいりましたので、済みません、たくさん通告したんですが、最後の一問にちょっと移らせていただきたいと思います。
 今日、前半で経済の問題、そして後半で女性の活躍ということでお話をさせていただきましたが、やはり今の厳しいこの世界的なコロナウイルスの感染拡大ということを受けて、これ、国連のグテーレス事務総長も、女性と女児、特にここに対する影響が大きいということを指摘をしながら、女性と女児をコロナ対応の取組の中心にということを各国の政府にも呼びかけられております。
 まさに今、経済対策も検討中でありますけれども、特に日本においても女性が雇用や生活面で大変大きな影響を受けている中にあって、改めて支援策、しっかり取り組んでいただきたいと思いますが、橋本大臣、いかがでしょうか。

#96
○国務大臣(橋本聖子君) お答えを申し上げます。
 新型コロナウイルス感染症の拡大の影響というのは特に女性に影響が大きく現れておりますので、現在編成中の第三次補正予算におきまして支援策の充実に向けた予算要求をしているところであります。
 例えば、内閣府において、DVや性暴力被害の深刻化が懸念されていることから、DV相談プラスや性犯罪・性暴力被害のためのワンストップ支援センターの整備、また相談支援体制の充実を図るとともに、民間シェルターの取組を支援する被害者支援の充実に取り組んでまいります。
 新たな日常に対応するために、女性活躍推進や就労等に困難を抱える女性への支援と、地域の実情に応じて地方公共団体が関係団体と連携して行う取組を支援してまいりたいというふうに思っております。引き続き、関係各省、連携を取ってしっかりと対策を進めてまいります。
 以上です。

#97
○平木大作君 是非よろしくお願いいたします。
 終わります。

#98
○高木かおり君 日本維新の会、高木かおりです。
 通告に従いまして、まずは性犯罪・性暴力対策についてから伺いたいと思います。
 この性暴力、性犯罪は、本当に被害者の尊厳を踏みにじる卑劣な行為であります。根絶に向けて是非とも取組、それから被害者支援を徹底的に強化をしていただきたい、その思いで今日は質問させていただきたいと思います。
 被害者が被害直後からの医療的支援、それから法的支援、相談を通じた心理的支援などを総合的に行うために、全ての都道府県に設置されているのがワンストップ支援センターでございます。このワンストップ支援センターへの相談件数は、今年四月から九月の間、前年度と比べて一五・五%増えている。件数にしては二万三千五十件だったという発表がありました。このコロナの影響等もあるということで、家にいる時間が多くなって性暴力の被害もDV被害とともに増えているというふうにもお聞きしております。
 資料一を御覧ください。
 病院拠点型のワンストップセンター、これが九か所。このワンストップ支援センターの形態が書かれている図でございます。三種類ございまして、病院拠点型、それから相談センター拠点型、それから連携型と三つあるわけなんですが、一番、この連携型が三十五ということで大半になっています。
 実は、私の地元の大阪でも、元々は、ウィメンズセンター大阪という相談センターに被害者が相談に来られて、それから相談の後、診察を受けるために協力病院に自ら電話をして、そこで断られたり二次被害があったり、そういったことから、やはり病院拠点型、病院の中にある相談センター、こういったものをつくっていかなければいけないと。産婦人科や精神科、そういったこととしっかり連携をしていくことが重要なんだということでこの病院拠点型ができたわけですね。
 私は、このきめ細かな被害者に対する寄り添った支援をするためには、やはり、この病院拠点型、せめてこの相談センター拠点型という、近くにしっかりパイプ、太いパイプのある、提携病院が近くにあるこの相談センター拠点型にしていくべきではないかというふうに思っておりますけれども、都道府県によってやはり被害者支援のばらつきが見られるのではないかと、こういったところに大変私は懸念を感じておりますけれども、橋本大臣、この点についてどうお考えでしょうか。

#99
○国務大臣(橋本聖子君) お答え申し上げます。
 性犯罪、性暴力は、被害者にとって身体面のみならず、多くの場合、精神面、メンタルにも長期にわたる傷痕を残す決して許されることのない人権侵害だというふうに思っております。
 性犯罪、性暴力の被害者に対しては、心身の負担を軽減するため、被害直後から相談を受け、医療的な支援、心理的支援などを可能な限り一か所で提供することが望まれるというふうに認識しております。御指摘の病院拠点型のワンストップ支援センターや提携病院を有するワンストップ支援センターは、被害者に対する医療的支援のネットワークの核になるなど、極めて重要な役割を果たしているというふうに承知をしております。
 政府では、本年六月に決定をいたしました性犯罪・性暴力対策の強化の方針に基づいて、令和四年度までの三年間を集中強化期間といたしまして性犯罪・性暴力対策の強化に取り組んでいるところであります。この方針に基づきまして、病院にセンターを設置することや、必ずつながることができる中核病院との提携について、性犯罪・性暴力被害者のためのワンストップ支援センター強化検討会議において議論をしているところであります。
 しっかりと、やはり相談体制の整備というのは非常に安心して声を出すことができるということにもつながりますので、引き続き性犯罪・性暴力被害者の支援充実にしっかりと取り組んでまいります。

#100
○高木かおり君 大臣から本当に前向きな御答弁いただきまして、ありがとうございます。
 是非、この病院拠点型、せめてこの相談センター拠点型という方向へかじ切りをしていただきたい。やはり、都道府県の中、三十五はまだ連携型ということでございます。是非とも、今、この連携型で協力病院というような体制の中でも、いつでも相談ができて診察をしていただける、そういった体制を是非とも取っていただきたいというふうにお願いをさせていただきます。
 続いて、この被害者、自分が住んでいる都道府県で必ずしも被害に遭うというわけではなく、他都道府県で被害に遭った場合、診察費用などが、違うところで被害に遭ったら自己負担ということがあると聞いております。
 是非ともこれ、全国一律、どこで被害に遭ってもやはり公的な負担を受けられる、そういった体制にしていただきたいと思います。そうでなければ、やはりお金が掛かってしまうから診察するのをためらう、こういった方もいらっしゃるということですので、この点について是非とも前向きな御答弁いただきたいと思います。橋本大臣、お願いします。

#101
○国務大臣(橋本聖子君) お答え申し上げます。
 ワンストップ支援センターでは、被害者の医療支援を行う一環といたしまして医療費の負担軽減を行っているところでありますが、被害者が居住する都道府県外での被害者等について取扱いが様々であるということは承知をしております。このため、性犯罪・性暴力被害者のためのワンストップ支援センター強化検討会議におきまして整理を行っているところでありますけれども、今後、議論を取りまとめて地方公共団体へ通知をすることを予定しております。
 医療費支援については、性犯罪・性暴力被害者のための交付金によりまして都道府県に対し三分の一の補助を行っており、引き続き被害当事者の負担の更なる軽減についてしっかりと検討を進めていきたいというふうに思います。

#102
○高木かおり君 是非ともよろしくお願いいたします。
 続きまして、今年の六月に性犯罪・性暴力対策の強化の方針が示されました。刑事法の在り方の検討ですとか、また被害者支援の充実など、取組速やかに進めていくというふうに聞いているんですけれども、次の質問は小此木大臣にお聞きしたいと思います。
 被害者が被害に遭った後、程なくして警察で事情を聞かれるときに、事件のことがフラッシュバックしたり、精神的にすごく不安定な状況にあると思うんですね。このとき、要するにその調書を作るときなんですけれども、先ほどお話ししたワンストップ支援センターの、これは内閣府も認め、交付金も出しているというこのワンストップ支援センターの同行支援員、同行支援員さんが、被害者本人が希望すれば、その調書にも寄り添ってそばに付いていてあげる、これは可能なのでしょうか、お聞かせください。

#103
○国務大臣(小此木八郎君) ありがとうございます。
 性被害、以前もこの場でもいろいろ受けたことがございますけれども、被害者の性被害に遭った場合と、いろんな性被害に遭った方のそのときの状況等、いろんなことがあると思います。ですから、今直接的にお答えしますと、いろんな場合があるので、そこは警察がしっかりと判断をするところであります。
 その職員の方の同行、同席も、それから捜査が始まるということからすれば、その警察の判断がこれ重要になってくるとも思います。性犯罪の被害者からの被害届があった際には、警察において犯罪を立証するためにワンストップ支援センターとは違う今度は観点で詳細な事項についてやり取りをする必要があるところだと、こう思います。例えば、被害関係者のプライバシーに関する事項、捜査上の秘密に当たる事項等があり、第三者が同席する中では話しづらくなる内容も含まれるということもこれまであったということを聞いています。
 このため、各都道府県の警察においては、被害者の御意向や心理状態、捜査への支障の有無、こういった個別具体の状況に応じて第三者の同席については慎重に判断しているものと承知をしておりますが、全て断るということではないと承知しています。

#104
○高木かおり君 大臣、ありがとうございます。
 全て断るわけではないということをおっしゃっていただきましたが、何人もの同行支援をされている同行支援者の方がおっしゃるには、なぜ、被害者本人が希望していても、認められるときと認められないときの違いというのが明確にちょっと分からないという。もちろん、いろいろ事件を立証すると、先ほど御答弁いただいたような御事情があるということなんですけれども、やはり本人が希望した場合は是非ともその被害者に寄り添った形をより取っていただけるようにお願いをしたいというふうに思います。
 先ほど大臣もおっしゃられましたように、犯罪を立証する職務ということでございました。ちょっとレクの段階で聞いた段階ですけれども、レクの状況では、やはり、その支援員の方に代わって、ではどういった方が対応してくださるのかというと、研修を受けた職員の方だというようなお話もありましたが、是非ともそこは、例えば資格を持っているような、ケアができるような方ですとか、そういったことも含めてお考えをいただければなというふうに思います。どうぞよろしくお願いをいたします。
 続きまして、子の性被害に対して、やはりネット環境が大変関係しているという部分もあるのではないかと思っています。
 ネットの利用者が低年齢化しているということ、それから、最近、SNSが犯罪につながっている例も多く報道されています。こういった性犯罪にも性暴力にもつながっていくような、こういった被害を食い止めるために何か対策を行っているんでしょうか、端的にお答えください。

#105
○政府参考人(小田部耕治君) お答えいたします。
 委員御指摘のように、SNSの利用に起因する児童の性被害が後を絶たず、憂慮すべき状況が続いていると認識しております。
 警察におきましては、こうした児童が被害者となる犯罪の取締りを積極的に推進するとともに、SNS上の児童の性被害につながるおそれのある書き込みに対する注意喚起、被害防止教室等の開催、違法情報の削除依頼、SNS事業者による対策強化の支援等に取り組み、被害の未然防止にも努めているところでございます。
 しかしながら、令和元年中のSNSに起因する事犯の被害児童数は二千八十二人となるなど依然として深刻な状況にあることから、警察といたしましては、関係機関、団体等と連携しつつ、引き続きこうした取組は着実に推進し、児童の性被害の防止に努めてまいりたいと考えております。

#106
○高木かおり君 いろいろとおっしゃっていただきましたけれども、今日は時間の関係で一つ一つに対して御質問等はしませんけれども、是非とも対策を強化していただいて、そして防止をしていく、是非とも取り組んでいただきたいと思います。
 それでは、次の質問に参ります。
 コロナ対策として、もう一段強化するということでこの六月に発表された接触確認アプリCOCOAについて伺いたいと思います。
 先月、このCOCOA、二千六十六万件で人口のおよそ一六%になったという発表がありましたけれども、このアプリの利用者が増えることで感染拡大につながると言われてきましたが、今のこの約一六%の登録者数、機能しているとお考えでしょうか。

#107
○国務大臣(西村康稔君) 御指摘のように、COCOA、このコロナの感染拡大防止に貢献することを目的としておりまして、もう御案内のとおりで詳細省きますけれども、個人情報を守りながら、そしてまた保健所の負担を軽減するという効果もありますので、二次感染、三次感染を防いでいくということであります。
 それで、様々な研究もございまして、人口の四〇%がアプリを利用して、接触者が外出を控えることで感染者数を半減できるという研究、あるいは海外の研究では、人口の一五%が導入することにより感染者数を八%減らすという、これオックスフォード大学の研究などもございます。
 御指摘のように、現在、三十日、十一月三十日の十七時時点で二千八十四万件ということで、ユーザーの約三割というダウンロードをいただいておりますが、更に普及、広報の強化に努めていきたいというふうに考えております。

#108
○高木かおり君 この接触確認アプリCOCOAについて機能しているかということに対して答弁いただきましたけれども、いろいろと海外の事例ですとか今おっしゃっていただきましたが、当初、約六割がダウンロードしなければ効果がないというような報道もありました。六割がダウンロードをしなければというのは、安倍総理がそのとき、オックスフォード大学の、五六%になればロックダウンしなくてもいいのではないかというようなことも御発言があったのかというふうに記憶をしているんですが、この六割でなくても効果はあるというように私は今受け止めましたけれども。
 とはいえ、この接触確認アプリCOCOAはダウンロード数をやっぱり増やしていかないといけないと思うんですよね。やっぱりそれがより早く感染者を見付ける方法だということで、やはりこのアプリのダウンロード、なかなか、この一六%をどう見るかですけれども、私は進んでいないのではないかというふうに思っています。それこそ、GoToイートとか、そういったとき、お店で掲げるのは条件としてなっていると思いますけれども、できるだけお店の方にダウンロードしてもらうようにお願いをするですとか、例えばダウンロードしたらポイントがたまるですとか、できるだけ早期発見、そういったことをするためにもそういった取組も必要なんじゃないかなというふうに思っています。
 少し違う観点からお聞きしますけれども、来年、オリンピック・パラリンピック控える中で、来日外国人を介した感染情報をマネジメントするには、海外で使われている様々なコロナ感染症接触情報アプリ、これ日本側で用意するデータ管理がシームレスに情報共有できなければ機能しないということなんですが、これ、ちょっと資料二ですけれども、各国がどういったアプリの状況かと、接触感染アプリを使っているかというものですけれども、これ、今各国のこの感染情報アプリの連携が徐々に始まっているということなんですけど、この日本の状況はどうでしょうか、お聞かせください。

#109
○政府参考人(佐原康之君) お答えいたします。
 EU内では、アップル社とグーグル社が提供しているアプリケーション・プログラミング・インターフェース、APIを基に開発されたアプリを保有しているユーザー同士が、他国を往訪した際も当該他国のユーザーとの間で接触通知を送受できる仕組みがあり、これを通じて複数国間で相互運用性が確保され始めているものと承知しております。
 日本でありますけど、日本の接触確認アプリCOCOAも同様に、このグーグルとアップルのAPIを基にアプリを開発しております。EUを始めとする諸外国との相互運用性を確保するかどうかにつきましては、諸外国が相互運用性を確保する意向を保有しているか、あるいはその動向、また、アプリが処理する情報が諸外国の個人情報保護法に照らしてどのように取り扱われるのか、また、国際的な人の往来の規模感などの観点から多角的にその検討を行う必要があるものと考えております。
 このため、まずはEU内における相互運用性に関する仕組み、経緯や、国際的な動向などをしっかりと情報収集しながら、今後の方針を適切に判断してまいりたいと考えております。

#110
○高木かおり君 現在は精査、研究段階で、今後の方針は適切に情報収集しながら考えていくということだと思います。
 このオリンピックまでに連携が可能なのかというのは今の段階では分からないということだと思いますけれども、やはり、先ほどからお話があるように、このアプリのダウンロード数もなかなか伸び悩んでいる。来日外国人を介したコロナウイルスに対して今後どう向き合っていくのか、こういったことも考えていかなければならない。やはり国民の皆さんに対して、このCOCOA、コロナ対策の中でアプリ推進の目的をしっかり改めて伺い、そして大臣にはこれがどれだけ必要なのかということも併せて発信をしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

#111
○国務大臣(西村康稔君) まさに大事な御指摘でありまして、私どもも何度となく、私も会見で申し上げたり説明もしてきているんですけれども、まず、無症状でも感染させるおそれのあるコロナであります。過去に陽性者と接触した可能性のある方に通知が行きます。それで、通知を受けると検査費用も自己負担を求めずに個人情報を守られた形で検査が受けられますので、保健所の負担軽減にもつながるということで、非常に効果があるということで、先ほど来御指摘の、各国のいろんな研究でも効果があるということが認められているわけであります。
 是非、広報活動を強化をしたいと思っておりまして、御指摘ありました飲食店での利用、あるいはイベント関係のガイドラインの中にもこのCOCOAの活用を盛り込んでおりますし、また、GoToキャンペーンなどにおけるいろんな場面でCOCOA利用の推奨もしているところであります。
 そしてまた、非常に人気のある野球選手、田口選手とか、あるいはサッカーのヴィッセル神戸の酒井選手とか、こういった方々からもメッセージをいただいて、それ、動画でPRもしたりなどしておりますが、更に取組を強化をして、多くの人に理解をいただいてインストールをしていただけるように全力を挙げて取り組んでいきたいというふうに考えております。

#112
○高木かおり君 西村大臣、ありがとうございます。
 もう今でもいろいろと発信もしていただいているということで、それも承知しております。でも、なかなかまだまだ浸透はしていないというのが現状だということで。
 先ほど、無症状感染者というところ触れていただいたと思います。私も、そこすごく重要なところで、第三波のコロナの猛威というのは、やはりこの無症状感染者の対策というのも大変重要なのではないかなと思うんですね。
 先日、私、COCOAで陽性通知が来たという方にお話を聞いたら、無料でPCR検査を受けられるというのも最初の画面には出てこないので、通知が来た段階では、そういうことも知らなかったりですとか、それで、COCOAに誘導されて、その指示というのは、積極的に検査を受けるとかそういうことではなくて、ふだんどおりの生活をするというように受け取られるような書きぶりなんですよね。なので、やはり、もし無症状感染者の方がいても、自分が症状が出なければ、通知が来てもそのままいろいろなところも移動して、なかなか自宅待機というところまではいっていないのかなというふうな印象を受けました。
 そういったことも含めて、COCOAをどんどん周知していきながらも、そのアプリの中の、どういうふうに、より伝えるためには、よりいい方法なのか、その辺りのことも是非大臣には考えていただきたいと思いますので、よろしくお願いをいたします。
 時間が少なくなってまいりましたが、最後の質問に移りたいと思います。
 デジタル化推進について平井大臣に伺いたいと思います。平井大臣には初めて質問させていただきますけれども、どうぞよろしくお願いいたします。
 来年の十月に発足するデジタル庁、今までにもいろいろな御意見、質疑が出てきたかと思います。私が興味があるのは、関心を持っているのは、人材の部分とセキュリティーの部分なんですね。
 平井大臣は、十一月十七日の内閣委員会の方で、短期間で人事異動を繰り返す従前の霞が関の人事政策を踏襲するのではなくというふうにおっしゃっておられました。
 この人材の確保について、私ちょっといろいろ不安がありまして、資料三を御覧いただきたいと思います。
 民間からも登用するようなことになるんだと思いますけれども、民間って、IT人材、非常に高い給与なんですね。そういう優秀な人材が公務員給与体系の中でデジタル庁に果たして来てくれるのか。この資料には、経産省の平成二十八年の調査では、IT人材の年収、二十代のところ、平均四百十三万ですけれども、一番高いところで一千二百五十万。アメリカではもう二十代でも一番高くて四千五百七十八万というような高額なわけですね。
 デジタル庁に優秀な人材を集めることを考えれば、最大値クラスの人材を確保しなければいけないというふうに思うんですけれども、この点について大臣の御見解いただけますでしょうか。

#113
○国務大臣(平井卓也君) 委員御指摘のとおり、人材については一番重要なポイントだと思っています。
 今回、デジタル庁では、民間の実態も踏まえた上で給与体系を検討しています。ただ、そうはいっても限界もあるんですが、できるだけ民間の意に沿うようにしたいというふうに思うことと、まず、優秀な民間技術者がデジタル庁で働きたくなるような職務内容とか組織文化、ここも重要だと思います。
 そして、デジタル庁で働くことがキャリアパスになるようにしたいというふうに思っていて、そのためには、国や地方の行政システムの構築とか、医療、教育、防災などを含めた社会全体のデジタル化に向けた重要なプロジェクトを責任を持って推進できる体制をつくって、プロジェクトごとにまた民間の皆さんの協力、その場合は兼務もオーケーで雇用をするといいますか、協力をしていただこうというふうに思っています。
 さらに、民間の人材の能力が十分に発揮できるよう、例えば、さっき話したプロジェクト単位でのチーム編成とかテレワークを柔軟に活用できる執務体制、働き方や意思決定プロセスなどを含めて、これまでの霞が関の常識にとらわれないデジタルワーキングスタイルとか組織文化を検討しています。
 あと、前にも答弁させていただいたんですが、官民の間で人材が行き来するリボルビングドアの仕組みも構築したいというふうに考えておりまして、それによってデジタル庁で職務経験を積んだデジタルの人材がその経験を生かして民間企業においてもデジタル化を推進する人材として活躍するようにしたいと。
 今人材が足りないというのは官も民も国も地方も全部そうなんで、そういう意味で全体としてうまく人材を回したいと、そのように思っています。

#114
○高木かおり君 是非ともその点はよろしくお願いしたいと思います。
 もう一つ質問があったんですけど、ちょっと時間の都合上、本当に申し訳ございません、一つ質問を飛ばさせていただいて、最後、セキュリティー対策について伺いたいと思います。
 先ほど、前の質問でちょっと申し上げたかったところなんですけれども、情報漏えいというところも大変懸念するところではありますけれども、人からの情報漏えいの部分と、それから、外から、ハッキングに対する対策、サイバーセキュリティーの対策、これまた別問題だというふうに思っています。これまでの質疑ではデジタル化のメリット面が強調されているように感じるんですけれども、危うい一面もきちんとやっぱりフォローをしていただきたいと思います。
 デジタル庁におけるセキュリティー対策、どうお考えでしょうか。

#115
○国務大臣(平井卓也君) おっしゃるとおりで、デジタル化の光の部分、当然影の部分もあるわけで、それに対しては万全の取組をしたいというふうに思っています。
 政府情報システムに関しては、IT室がまとめている政府情報システムの整備や管理に関するガイドラインに基づいて整備することとなっていまして、当該ガイドラインには、内閣サイバーセキュリティセンターが定めるセキュリティーポリシーに従ってセキュリティー対策を実施すべきである旨が盛り込まれています。
 他方で、セキュリティー対策の手法は、NISCにおける監視とか対策といった活動を通じて毎年のように変わっていくものであって、情報システムの整備も最新のセキュリティー対策と連動させなければならないと考えています。現在進めているデジタル改革においても、徹底的に国民目線に立ったデザイン思考かつセキュリティー・バイ・デザインで、すなわち使い勝手の良さと安全性の高さを両立したデジタル化を前提として、国民のデジタル化の恩恵を届けたいというふうに思っています。
 そして、デジタル改革の基本的な方向性を検討するために政府に設置したデジタル改革関連法案ワーキンググループで二十六日開催した第四回会合において取りまとめを行った中では、デジタル庁が政府のサイバーセキュリティ戦略本部とも緊密に連携しつつ、デジタル庁が作成する情報システムに関する整備方針においてサイバーセキュリティーに係る基本的な方針を示すこととしています。また、デジタル庁が整備、運用するシステムの検証、監査を目的に、デジタル庁にセキュリティーの専門チームを置くことにしました。
 いずれにしても、国民の重要な情報資産をしっかり保護するために、これまでに得られた知見も十分に活用しつつ、先ほどお話ししたNISCとかIPAほかとの機関と連携体制を含めたデジタル庁におけるサイバーセキュリティー対策の在り方について更に具体化をしていきたいと考えております。

#116
○高木かおり君 大臣、ありがとうございます。
 セキュリティー部門、セキュリティーを専門に担うチームをつくるということですけれども、これ非常に重要だと思います。
 今日は時間が参りましたので、また別の機会に議論をさせていただきたいと思います。
 本日はありがとうございました。

#117
○矢田わか子君 国民民主党・新緑風会、矢田わか子です。
 まず、ちょっと質問の順番を変えて、西村大臣からお聞きしておきたいと思います。
 もう新型コロナウイルス感染の実効生産数一を上回っています。このままでは感染症の専門家、医療機関からも医療崩壊するとの懸念が出ています。しかし、現菅内閣、感染拡大の危機意識よりも、やはり経済を止めないということを優先されているように見受けられます。
 海外の事例として、イギリスでは、九月以降に感染が拡大する中で、政府の科学顧問が地域限定のロックダウン求めましたが、ジョンソン首相、経済を回すことを優先された。この要請を拒否した結果、感染、更に拡大して、国全体として二度目のロックダウン余儀なくされ、結局、経済も大きくダウンしました。
 専門家が、今、日本でも感染の広がりが小さくなるように、小さいうちに人の移動を制限し、検査、追跡、隔離を徹底して感染を抑え込む必要がある、経済を回す効果が手段になるんじゃないかというふうな指摘もされています。緊急事態宣言を発するべきとの国民の世論も増えています。
 西村大臣、現時点で感染状況と今後の見通し、そして経済を回す、このバランスについてどのような認識をお持ちでしょうか。

#118
○国務大臣(西村康稔君) お答え申し上げます。
   〔委員長退席、理事酒井庸行君着席〕
 私も毎日のように尾身先生を始め専門家の皆さんと意見交換をしておりますし、分科会でも現在の感染状況について強い危機感が示されておりますし、私、そして政府もこの危機感を共有しているところであります。特に、陽性者の数が過去最高になる水準が続く中で、やはり医療がかなり逼迫してきている地域があるということで、何よりもこの医療体制をしっかり確保すること、このことに全力を挙げていきたいというふうに考えております。
 そうした中で、私ども、この感染防止対策とそして経済活動、社会活動との両立をやはり図っていくということが大事だという観点で、その経済活動のためにも感染防止策を徹底してほしいということを事業者の皆さんにも国民の皆さんにもお願いをしてきたところであります。
 ただ、もう一定のレベル、今の段階で何か緊急事態宣言について分科会でも専門家の皆さんが何か議論されているというわけではありませんが、そうならないようにするために今の段階で少し強い措置をとって感染を抑えていくということだと思います。業種あるいはエリアを絞りながら短期間で集中して対策を講じることで経済への影響も最小限にしていける、こういう経済学者の御意見をいただいているところであります。
 各地域で知事と連携しながら検査件数を拡大する、あるいは時間短縮の要請を行う、そして、それに対して我々、地方創生臨時交付金で支援をしていく、こういった取組を現在強化をしているところでございます。

#119
○矢田わか子君 苦しいところだと思いますが、やはり経済を回すこと優先されて、当然のことながら人の命を犠牲にしちゃならないということでもあります。
 そこで、特措法についてお伺いしていきたいと思います。
 現在、野党は共同でこのインフルエンザ特措法改正案の国会提出を準備しております。内容的には、医療施設や軽症者等の滞在施設の整備、それから都道府県知事の権限の拡大、それから施設の使用制限に係る給付金の支給、定期的に検査が受けられる検査体制の整備などであります。また、私ども国民民主党では、これに加えて、緊急事態宣言時における施設利用の制限と違反者への罰則、四十五条の改正や七十六条、八条の改正も含めてこの法案を今準備しているところでございます。
 まさに第三波の感染拡大が深刻化しつつある中で、様々な面からやはり強力な感染防止と感染者への対策が求められていると思います。政府として、野党のこの準備している法案を参酌されて、万全な体制整備をお願いしたいと思いますが、西村大臣、いかがでしょうか。

#120
○国務大臣(西村康稔君) 私もこの法律の執行の責任者として、常にもっと実効性を上げるための方策がないのかということを日々考えてきたところでございます。御指摘のように、一定の強制力を有する措置、これもできないのかということも考えてきております。憲法十二条、もう御案内のとおりですけれども、国民は自由及び権利の濫用をしてはならないのであって、常に公共の福祉のためにこれを利用する責任を負うということから、国民の皆さんの命を守るために必要であれば一定の強制力を持つ措置を用意するというのもあり得るのではないかという考えを持っているところであります。
 他方、特措法は五条で基本的人権の尊重を掲げられておりまして、措置は必要最小限でなければならないということで、全体として強制力が非常に緩やかな法体系であります。したがって、実効性のある措置を入れようとするとこの法体系全体に関わるということもありますし、分科会でも慎重な御意見も出されているところであります。
 いずれにしても、様々な角度から幅広い議論行いながら、より良い仕組み、より良い制度となるように取り組んでいきたいというふうに考えているところでございます。

#121
○矢田わか子君 現行の特措法の問題点は、非宣言下で使う二十四条の九項です。なし崩し的に何にでも対応できるようになっています。けれど、やはり権利の制約的措置は、緊急事態宣言を出して、法に基づくやはり手続の要件の下でやるべきではないかというふうに思います。したがって、強い命令掛けるけれども、きっちりとそこに対しては補正をしますよ、補助をしますということの政府のメッセージが私は必要なんじゃないかと思います。
 当然、法律の改正は国会の会期中しかできませんので、本来であれば、この緊急事態に備えて、今もうもしかしてパンデミック、大きなパンデミックが起ころうとしている直前かもしれません。今週末で国会閉じるということですけれども、何かあったときに特措法を触っていなければ強い要請がまたできないということにならないかということの懸念なんです。
 パンデミック対策、本当に必要ないのかということ、ちょっと疑問に残るんですけれども、もう一点、これは要請ということで、是非政府にも前向きに改正についての論議も本当に着手してほしいと思います。
 もう一点、予備費の弾力的な運用についても西村大臣にお聞きしていきたいと思います。
 今まで三兆円が第二次補正予算十兆の予備費のうち使われまして、現在、予備費については七兆円が残っているという状況です。予備費は、憲法八十七条で予見し難い予算の不足に充てるためと規定されております。
 基本的には、元々は軽微な補正としての予備費だと理解しておりますが、今回のようなこの未知なる領域への対応という面があって相応の予備費が組まれたということはやむを得ないと思いつつも、この七兆円、残高があるのに、政府は年末までにまだ第三次の補正予算、論議しようとされている。何のための膨大な予備費なのか、今使わずしていつ使うのか、なぜこれ残しておく必要があるのか、そういう国民の世論があることも事実であります。
 是非このことについてまず説明をいただきたいと思います。

#122
○国務大臣(西村康稔君) 委員御指摘のとおり、この感染症、コロナの影響で非常に厳しい状況に置かれている方々もおられます。そういった方々に対して、雇用、事業を支えて暮らしをしっかり守っていく、この思いは共有しているところでございます。
 御指摘の予備費についてでありますけれども、七兆円強の残額があるところであります。今後もこの足下の感染状況あるいは内外の経済状況をしっかりと見極めながら、引き続き必要に応じて臨機応変に時機を逸することなく対応していくと、この姿勢で臨んでいきたいというふうに考えております。

#123
○矢田わか子君 国民民主党としては、資料五、お配りしていました、あっ、資料四ですね、お配りしているとおり、新型コロナウイルス感染症対策として四十八兆規模の追加経済対策を求めています。
 国民の命と生活、雇用を守るための財政ニーズは山積しているということでもあります。これはある意味で最小限の要望内容と言ってもいいと思っていますが、現在政府が準備しようとしている補正予算、十一兆程度と聞いておりますが、どんな主要項目なのか、とても気になるところであります。特に、やはり私たちは、困っている、本当に弱者の方々に対してしっかりと寄り添っていただきたいという気持ちが強くあります。
 期限切れが迫る支援策、たくさんあります。次の一手が必要なんです。例えば家賃補助です。住宅確保給付金、最長九か月ということですが、この年末にも切れてもう住むところを失う、そういう人たちも出てきているわけですよ。かつ、緊急小口資金等の特例給付、これももう十二月末で切れます。こうしたものも含めて、どのように次やっていくのか。
 もう一つ、国民民主党としても一人親家庭への二十万の給付というのを要求させていただいておりまして、野党から今、予備費を使ってのひとり親世帯臨時特別給付金、再支給すべきだということも要請させていただいていますが、この辺りも含めて、西村大臣、御答弁お願いします。

#124
○国務大臣(西村康稔君) 現在、経済対策取りまとめを行っているところでありまして、来週早々にも取りまとめを行うべく鋭意作業を急いでいるところでございます。
 規模についてはまだ決まっているわけではありませんけれども、マクロ、ミクロ、両方の視点から必要だと思って、検討を重ねていかなきゃいけないと思っておりまして、マクロの視点では、七―九月期で三十四兆円のGDPギャップ、需要不足がありますので、やはりこのマクロの視点から一定の規模の経済支出、公共支出が必要だというふうに考えております。
 それと、足下の感染状況、内外で拡大をしてきておりますので、これに対するリスクにも備えなきゃいけないということであります。決してデフレには戻さないという強い決意で臨んでいきたいと思っております。
 また、ミクロの視点では、御指摘のように、この感染拡大を何とか抑えていくということと、雇用、事業、これをしっかりと支えていくというその視点と、それからポストコロナに向けてデジタルあるいはグリーン、こういった新しい社会をつくっていく、こうした、あるいは中小企業の事業転換などを支援をしていく、こういったことを含めて一つ一つの予算を積み上げていく、この作業も行っているところでありまして、そのマクロ、ミクロの両方の視点から必要な規模の予算確保をしながら経済対策取りまとめていきたいというふうに考えております。
 予算だけではなくて、税制、それから規制改革などを含めて、政策を総動員して総合的な経済対策、しっかりと国民の皆さんの雇用、事業を守りながら、そして次への投資も進んでいくような、そういう経済対策まとめていきたいというふうに考えております。

#125
○矢田わか子君 命、生活を救うという意味で、弱者にやはり寄り添うという政策はきちっと十二月末までに予備費を活用してしっかりやっていただきたいと思いますし、次なる一手をこの補正予算でもって、経済も回さなくちゃいけないと思いますが、しっかりそこも組立てをお願いしておきたいというふうに思います。
 続いて、今、第二次補正予算の執行率低い項目についてフォローをさせていただきたいと思っています。前回この場でもお願いをしました、また予算委員会でも取り上げさせていただいた小学校休業等の対応助成金についてであります。
 今回、厚労省がかなり頑張っていただいて、特別なコールセンター、相談窓口を設けてくださいました。資料一におまとめをしております。この具体的な対応をしていただいたことにはまず感謝を申し上げますが、ただ、これ設けられて一週間たち、資料二のように、私のところにはやはり相談しても対応してもらえないやないかというような声が多く届いています。
 実際掛けたところ、従来どおりの対応で、相談にまで至らない門前払いのところもありますし、相談に乗ってもらえるけれども結局支援申請にまではつながらないということ、そして、三、四、五と書いてあるようなところは、実際には、やっぱり事業主との関係が悪化するおそれがあるので、労働局から電話掛かってきたということで、雇用が打ち切られるんじゃないかというおそれから相談すらできないということや、また、これ後払いなんですね。したがって、一旦企業が持たなくちゃいけないので、そんな余力ないということ、あなただけ特別扱いできませんよということで、やはりむげにされているケースも見受けられます。
 どうか、これもう予算委員会でも言ったとおり、やっぱり元の総理が政府として責任持ちますとおっしゃったことですので、しっかり個人に給付金が手元に届くようにやっていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

#126
○副大臣(三原じゅん子君) 矢田委員にはこの件に関しまして何度も御指摘をいただきまして、十一月二十四日に都道府県労働局に小学校休業等の対応助成金に係る特別相談窓口を設置いたしまして、労働者の方からの企業にこの助成金を利用してもらいたいという御相談内容に応じて、事業主への特別休暇制度の導入や助成金の活用の働きかけを行うとともに、事業主の方の申請手続に必要な申請書類の作成支援を全面的に行うというふうにしたところでございます。
   〔理事酒井庸行君退席、委員長着席〕
 設置からこれまでの間に、具体的には、事業主への再度の働きかけをしてほしい、あるいは、これまで相談したことがなかったが、これを機に働きかけをお願いしたいといった相談も現実にありまして、個別のケースに応じて、いきなり労働者の皆さんへ押しかけていくような、そんなことをするわけではなくて、ちゃんと意向や状況の確認、これまでの経緯等の事実確認、事業主への働きかけなどをしっかりと進めてまいりたいと思っております。

#127
○矢田わか子君 是非お願いしたいと思います。労使関係の壁や制度設計上の壁がありますので、何とかこれで個別にきちんと支払が進めば落ち着くわけなんですけれども、進まなければやっぱり個人申請求めるしかないということも考えておりますので、是非お願いをしたいと思います。
 加えて、感染のこれ第三波が本格化することが予測される中で、学校で既にクラスター発生しています。これ、学校閉鎖、学級閉鎖となるケースも今後も出てきますし、厚生労働省は先週、この助成金の支給期間延長してくださいました、二月末まで。ありがとうございます。
 それは有り難いんですが、では、妊婦の休業補償もやはり同時に、これまた孤立化する妊婦たくさん出てきていますので、延期すべきだというふうに考えます。
 加えて、妊婦については、総合事業というので百六十三億円も予算組んでいただいたんですね。ところが、執行率を見ると極めて低い。孤立化する妊婦に対して育児支援やりますよとおっしゃったのに一一%しかまだ使われていないとか、オンラインのパパママ学級、これも、まあ地方自治体が主導権を持っていらっしゃるので難しいかもしれませんが、一六%なんです、まだ。
 したがって、せっかく組んだ予算がこのまま使われないまま終わるようなケースも想定できますので、是非国からも働きかけを行っていただき、執行率上がるように工夫をしていただけないでしょうか。いかがでしょうか。

#128
○副大臣(三原じゅん子君) 今先生がおっしゃいましたように、一月末までの延長ということになりましたけれども、一部事業におきまして、今後事業を実施したい旨を自治体から伺っている、追加の申請も受け付けているところでございます。追加の申請の締切りは十二月十一日となっておりますが、今後とも、個別の自治体からの相談にきめ細かく対応するなど積極的な活用を促して、妊産婦に寄り添う、そうした支援を実施してまいりたいと思います。

#129
○矢田わか子君 ありがとうございました。
 時間がなくなりましたので、児童手当の所得制限見直しについてお尋ねしていきたいと思います。坂本大臣、済みません、お待たせしました。
 前回お尋ねしましたら、まだ検討中ですとおっしゃいました。ところが、いろんな報道が出てくるわけです。現在、政府・与党内で調整が行われていると思いますけれども、所得制限について、まず夫婦合算するのかどうか、そしてその制限の金額を千五百万まで引き上げるというふうな報道も既に流れておりますが、どうなっているのかなというところであります。
 前回の質疑で指摘しましたとおり、資料三を御覧ください。
 これは、子ども・子育て関係の政策において、低所得者への支援に重点が置かれ、中間所得者層への支援、手薄になっているんじゃないですかという指摘であります。幼児教育の無償化しかり、高等教育の無償化しかり、全部夫婦合算で、結局のところ対象外になってしまう人たちがたくさん出るわけです。なのに、この児童手当までですかという声が出てきております。特例給付を廃止することによって、やはり支給されない世帯、一挙に増えることになります。少子化にますますこれ拍車掛かりませんかということであります。
 中間所得者世帯は、二人目、三人目を産む潜在力を持っていて、また消費の面でも我が国の経済を大きく支えている層であります。目先の財政対策のみ、このような制度変更をすることは断固として反対したいと思います。
 是非、少子化担当大臣としても一言お願いしたいと思います。

#130
○国務大臣(坂本哲志君) 児童手当につきましてはこの前も矢田議員にお答えをしたところでございますけれども、多子世帯や子供の年齢に応じた給付を求める意見がある一方で、社会状況が変化している中で世帯合算の導入や特例給付の在り方の見直しを求める御意見があり、それを踏まえて、少子化社会対策大綱におきまして、給付の在り方を検討しているところでございます。政府といたしましては、少子化社会対策大綱に基づき児童手当の在り方の検討を進めているところですが、現時点でお示しするものはございません。
 公明党さん、それから自民党さんから意見をいただいております。それから、野党の皆さんからも御意見をいただいております。さらには、経済界からも御意見をいただいて、それぞれの御意見があるわけでありますので、こういったものを踏まえてこれから更に検討をしてまいりたいと思っております。

#131
○矢田わか子君 この子ども手当創設したときに年少控除を外しています。であれば、これ本当、年少控除の復活も含めて考えていただきたいと思います。是非この少子化対策に逆行するような政策しないということで、坂本大臣、よろしくお願いします。
 質問を終わります。

#132
○田村智子君 日本共産党の田村智子です。
 まず、新型コロナ感染症対策についてお聞きします。
 感染急増地域での医療の逼迫が日々報道されています。異常なのは、春からの減収、赤字を抱え込み、しかし、政府からの減収補填がないままに医療機関が第三波に立ち向かっているということなんですね。医療機関への支援として三兆円を積んだという答弁が繰り返されています。その多くは緊急包括支援交付金の医療分で、既に二・三兆円が都道府県に交付をされています。
 資料の一枚目、これは厚労省が公表している都道府県ごとの交付額、執行額、予算執行額ですね、これを基にして一番右のところに私の事務所で、交付された額に対してどれだけ医療機関に渡っているのか、その割合を計算した一覧表です。
 鳥取県の五七・七%が最も高く、続いて四割台が三都県。今深刻な状態にある大阪を見てみますと、医療機関に渡っているのは交付額の二〇%にも達していないわけです。
 都道府県にはお金が渡っている、なのになぜ医療機関に届かないのか、埼玉県に我が党の県議団が詳しくヒアリングをして、理由の一端が見えてきました。埼玉県というのは、全国から見ても、これは三八・二%なので、全国の中で見ればまだ頑張っている方なんですよ、だけど低いんですよね。
 埼玉の場合、病床確保の目標、四月から七月までは六百床、八月から来年三月までは一千四百床、いずれも押さえているんですよ。既に医療機関に対しても来年三月までの空床補償の金額は概算払として支払ってもいるんですよ、支払済みなんです。ところが、この病床確保事業の交付額に対する執行率は四〇・四%。もう目標を押さえて、その分のお金も出して、だけど執行率四割ですよ。これ以上どうやってお金が動くのか分からない状態なんですよね。
 それだけじゃありません。医療機関は新型コロナ患者の受入れのために病床確保していますけれども、四月以降ずっと空床にしているわけじゃないんですね。実際にはそこに患者さん入るわけですよ。そうすると、八月から十一月で見ると一千四百は確保したと、しかし実際には一千床体制であったと。そうすると、空床じゃない分は、医療機関に既に概算払で支払われている、これを一部返金してもらう可能性が高いということも埼玉県からはお聞きしているんですよ。
 これ、空床確保は必要ですよ。だけど、実際に空床になったところだけにお金を出すというのでは現場とかみ合わない。それに、事業対象が非常に狭くなる。結果、このままでは交付金が使い残しになると。こういう事態になってしまうんじゃないかと思いますが、厚労省、どうですか。

#133
○大臣政務官(こやり隆史君) お答え申し上げます。
 先生御指摘の包括支援交付金、御指摘のとおり、今、二・七兆円のうち二・三兆円を都道府県に申請のとおり交付しておりますが、実際に医療機関に届いている金額は〇・六兆円、申請に対して五〇%程度となっているところでございます。
 執行残が出るとの御指摘でございますけれども、まず、この申請済みの早期交付を都道府県に対して累次にわたってお願いをしているところでありますし、また先生も、御指摘にもありましたけれども、医療機関がまだ申請されていないところも多々ございます。そうしたものに対しまして、病院団体等を通じて概算払も含めてなるべく早く申請していただくように要請をしているところでございます。
 加えまして、現在、先生も御承知のとおり、感染の拡大に伴いまして医療提供体制の負荷が更に厳しさを増している状況にございます。今後、都道府県におきまして病床確保等の体制確保、これもしっかりとしていただかなければなりません。
 いずれにいたしましても、この病院の経営、これをしっかりと継続していただくために、類型ごとの経営状況もしっかり把握しながら、必要な地域医療が確保できますように引き続きしっかりと取り組んでまいりたいというふうに思っております。

#134
○田村智子君 これ、私が今例に挙げたのは、空床確保は言わば申請済みなんですよ。県の方も目標を押さえたんですよ。お金払っているんですよ。だけど、六割残るという事態なんですよね。
 医療機関にゆとりがあるから交付金が残るんじゃないというのは誰でも分かっていますね。使い勝手が悪過ぎる。対象が狭過ぎる。医療機関が切望しているのにお金が渡らないんですよ。こういう事態で、今多くの医療機関は毎月の給与やボーナスを払うのにも苦労されています。
 日本医労連が十一月二十五日に記者会見をしましたが、加盟する労働組合の四四%が冬のボーナスは減額になると。夏のボーナスでの調査よりも一〇ポイント増えています。昨年よりも十万円以上の減額だという回答が一割を超えています。これまでで最も悪いと。最も逼迫して最も働いている、そこで最も悪い処遇になるんですよ。医師、看護師を始め医療従事者の皆さんは感染防止の緊張の中で働いています。そこに処遇の引下げがどんなダメージになるか。
 医療分野には三兆円確保した。ところが、このままでは使い残す。それどころか、医療機関に赤字なのに返金を促す、こんな事態さえ起こりかねないわけです。やはり最も求められる減収補填に充てる。もう決断すべきだと思うんです。それが最も直接的な支援であり、医療従事者の給料やボーナスの保障になり、必要な人員の体制をつくる保障にもなると思いますが、いかがですか。

#135
○大臣政務官(こやり隆史君) 先生御指摘の医療機関の経営状況でございます。
 直近で見ますと、医療機関全体で八月は、診療報酬の算定点数で見ておりますけれども、前年同月比で三・七%の減。あと、直近の九月につきましては、これは病院団体の調査でございますけれども、減収幅がマイナス〇・五%と。回復傾向にあることは見て取れますけれども、四月、五月の状況を考えますと戻り切ってはいないというふうに承知をしております。
 医療従事者の処遇につきましては、各医療機関の経営判断や労使の話合いによるものでありますけれども、新型コロナの影響により診療体制を弱体化させることなく、医療機関が診療を継続できるようにしっかりと国としてもサポートしていかねばなりません。
 このため、先ほど申し上げましたように、補正予算、予備費におきまして過去類例のない支援を講じてきたところでございます。まずはこうした支援が一刻も早く現場の医療機関に届くように、ただいま全力を挙げて厚労省一丸となって取り組んでいるところでございます。
 あわせて、引き続き国民の皆様に必要な地域医療が確保できるように、感染状況、地域の医療実態、これを十分に踏まえながら必要な取組を今後とも行っていきたいというふうに思っております。

#136
○田村智子君 西村大臣にも一言お聞きしたいんですね。
 十一月二日、財政制度審議会財政制度分科会、財務省は、医療機関の経営悪化要因は一時的な受診控えだとして診療報酬上の手当て以外の措置をとることを否定したというふうにも報道されているんですけれども、これ予算委員会でも指摘しましたけど、医療崩壊というのは地域の医療全体の崩壊なんですよね。新型コロナの患者さんを受け入れる病院は、他の疾病の救急搬送を止めざるを得ない、手術も止めざるを得ない、コロナ以外の患者を他の病院に移すと。周りの病院との連携なしに感染症に対応することはできないわけです。
 これ、今の第三波だけでなく、今後何年間かは感染症への対応を想定した医療機関の体制をつくっていくことが求められると思うんですね。感染症の下でも崩壊させない医療体制、人の配置などが長期的な視野で考えられるようにすべきだと思うんですよ。これ、何らかの減収補填という方向にかじを切る決断、検討、行っていただきたいと思いますが、どうでしょうか。

#137
○国務大臣(西村康稔君) 先ほど政務官からも説明ありましたけれども、まずは今必要な、支援を必要としている医療機関にしっかりと支援が早く届くことが大事だと思っております。厚労大臣からも知事会を通じて、事務を急ぐように、医療機関への早期執行について要請もしております。まずは必要とするところに迅速に行き渡る、このことに全力を挙げたいと思います。
 その上で、地域の感染状況などを踏まえながら、あるいは医療の実態などを踏まえながら、必要な地域医療が確保できるように必要な支援をしっかりと行っていきたいというふうに考えているところであります。

#138
○田村智子君 減収補填、概算払などを続けることが最も直接的で最も迅速な支援になるんです。早くそこにかじ切っていただきたい、心から要望いたしまして、コロナの問題の質問は以上ですので、西村大臣、こやり政務官、ありがとうございました。

#139
○委員長(森屋宏君) 西村国務大臣、退席して結構です。こやり政務官も。

#140
○田村智子君 続けて、警察行政について今日お聞きします。
 昨年十月、女性が暴行の上死亡し、遺体が遺棄されるという事件が福岡県太宰府市で起きました。概要の報道を資料二枚目で付けていますので、御覧ください。
 被害女性の家族は、事件前、三か月にわたって鳥栖警察署に何度も、遺族の訴えでは計十一回、佐賀県の確認では八回、相談に行っています。回を重ねるごとに異常な事態を訴え、被害者の身の危険も訴え、被害届を出したい、捜査をしてほしいと求めましたが、最後まで当該警察署は動きませんでした。結果、女性は太ももを割り箸やバタフライナイフで何度も刺されるという凄惨な暴行の挙げ句に死亡し、遺体となって発見されました。警察の対応が適切だったのかという強い疑問が遺族等から出されています。
 しかし、今年十月二十八日、佐賀県警は、鳥栖警察署の対応について不備はなかったと結論付ける調査結果を示しました。果たして暴行死という痛ましい事件を止めることができなかったのか、私も疑問に思います。市民の命と安全を守る警察であってほしいと強く望みますので、この案件について質問します。
 まず、女性の家族が鳥栖署に何度も来署して相談を重ね、被害届の提出を要望したが、警察は被害届を受理しなかった。これは事実として確認しておられますか。

#141
○政府参考人(田中勝也君) 昨年十月以降、福岡県警察におきましては、御指摘の傷害致死、死体遺棄等事件を検挙しておりますが、この事件に関連をいたしまして、佐賀県警察からはこれから申し上げるような報告を受けているところであります。
 令和元年七月頃からこの事件、傷害致死事件、死体遺棄事件でございますが、この事件の被害者をめぐる金銭貸借のトラブルについて遺族から申出を受理していたところ、一連の申出の主な御趣旨は被害者をめぐる金銭貸借のトラブルをどうにかしてほしいというものでありまして、被害者の身に危険が及んでいることや被害者の身に被害があったことを訴えるものではなかったところでございます。ただし、結果として被害者の方がお亡くなりになったことは重く受け止めており、今後の教訓としていく、こういった報告を受けているところでございます。

#142
○田村智子君 これ、佐賀県警のまとめでも、来署、相談回数八回は確認していらっしゃるんですよね、遺族はもっと多いと言っていますけど。
 初めは金銭トラブルの相談であった、しかし回を重ねるごとに相談内容は深刻で切迫感を持っていったのだと、私も相談内容の変遷、詳細に知るほどに感じました。
 被害者が亡くなる約一か月前、二〇一九年九月下旬、被害者の夫は、逮捕、立件された被告たちから三時間にわたる脅迫電話を受けて、これを録音しています。女性が、この被害者となった女性ですね、借金をしているという説明で、すぐにお金を持ってこないとどうなるか分からないぞという趣旨の三時間もの電話なんですよ。それだけでも異常性をうかがわせます。
 被害者の夫は、この録音を持っていけば被害届が出せる、警察が動いてくれると警察署に持ち込んだ。ところが、鳥栖署では、三時間も聞いていられないと、脅迫と確実に判断できないから被害届は受け取れないとかたくなに被害届の受理を拒んだ。
 これも確認します。被害者の夫は、恐喝の証拠として電話の録音を示し、被害届を提出する意向を示した、しかし被害届の受理はなかった。これも事実として確認できますね。

#143
○政府参考人(田中勝也君) 先ほど申し上げましたとおり、佐賀県警察からは、一連の申出の御趣旨は被害者をめぐる金銭貸借のトラブルをどうにかしてほしいというものであったという報告を受けているところでございますが、令和元年九月下旬には、数日前に金銭を要求する電話があり、その内容を録音してきたといった申出があった、こういった報告を受けているところでございます。
 この申出につきましては、その場で直ちに事件性、犯罪に当たるかどうかにつきまして判断をすることができなかったことなどから、申出者に対しまして、後日、事件の専門部署である警察署の刑事課に改めて申し出てもらうよう依頼したが、刑事課への再訪がなかった、こういった報告を受けているところであります。

#144
○田村智子君 被害届を出そうとしたが、このとき被害届を受理していない。これは事実ですね。

#145
○政府参考人(田中勝也君) 拒んだかどうかというお尋ねでございますが、ただいま申し上げましたような経緯でございます。

#146
○田村智子君 出したいと被害者の夫は言っているんですよ、被害届を出したいと。だけど、受理されなかったんです。
 女性の遺体は福岡県内で発見されたため、この事件は福岡県警が捜査をしています。福岡県警は、今回の傷害致死、死体遺棄だけでなく、亡くなった女性の配偶者に対する恐喝未遂についても捜査し、検察は、私が今紹介した被害者の夫の録音ですね、この電話の録音を証拠として採用し、立件しているのではありませんか。

#147
○政府参考人(田中勝也君) 福岡県警察におきましては、お亡くなりになった女性を被害者とする死体遺棄事件等の被疑者らに対する一連の捜査の過程で、御指摘の録音記録のある電話だけでなく、女性の夫から聴取した内容も併せて総合的に勘案した結果、同人に対する恐喝未遂事件が明らかになったことから立件に至ったものと報告を受けております。

#148
○田村智子君 起訴状には、九月九日、二十三日、電話で被告人らがどなるなどして現金合計三百五万円の交付を要求し、もしその要求に応じなければ、被害者(亡くなった主婦の夫)や被害者の妻(亡くなった主婦)の生命、身体等にいかなる危害をも加えかねない気勢を示して被害者を怖がらせ、同人からの現金を脅し取ろうとしたと。まさにこの電話の録音が恐喝ということでの立件になっているんです。
 最初の相談では、身内のもめ事、単なる金銭トラブルの範囲だと、これで思ったかもしれない。しかし、そのまま軽視を続け、刻々と深刻になっていく相談内容、切実な訴えにまともに耳を傾けなかった。その結果、事件性や危険性に気付けなかったのではないのか、捜査怠慢ではないのかという疑問を禁じ得ません。
 こうした一連の対応は、桶川ストーカー殺人事件をほうふつとさせます。真摯な検証をしなければ市民の警察への信頼が揺らぐことにもなると思いますが、国家公安委員長の見解をお聞きします。

#149
○国務大臣(小此木八郎君) まず、佐賀県警察からですが、被害者の方がお亡くなりになられたこと、これを重く受け止めており、今後の教訓としていくとの報告を受けております。
 一方、佐賀県警察において慎重に事実を確認した結果、一連の申出は金銭貸借のトラブルについてのものであり、当時、一連の申出内容からは、被害者に直ちに危害が及ぶ可能性があるとは認められなかったということであります。
 引き続き佐賀県警において適切に対応していくものと認識しています。

#150
○田村智子君 佐賀県警の今の調査なんですけど、県警本部長の指示の下に内部調査チームをつくりましたが、結局その調査結果は、今公安委員長言われたとおり、遺族の相談は身に危険が及ぶことを訴えるものではなかったなどとして、当時の対応に不備はなかったと結論付けているんですよ。結果として被害者が亡くなったことは重く受け止める、本件を今後の教訓としていくというんですけど、一体これで何を教訓にできるんですか。この調査は、遺族への事実確認さえ、事実関係の確認さえしていないというんですよ。佐賀県警の中だけの調査でよいのかが問われていると思います。
 佐賀県警の対応についても改めて公安委員会による検証を求めたいんですけど、いかがでしょうか。

#151
○国務大臣(小此木八郎君) 佐賀県警からは、調査結果を取りまとめるに当たって事前に御遺族から直接御意見をお伺いしているとの報告を受けています。また、佐賀県警からは、それに加えて、関係書類の確認のほか、申出対応職員等への確認を行って慎重に事実を確認したことから、再度の確認を行う予定はないものと報告を受けています。
 一方で、結果としてではありますけれども、これは被害者が亡くなっておられること、これを重く受け止めておりと先ほど申し上げました。より丁寧な対応を心掛けていくというふうに思っております。

#152
○田村智子君 それはもう佐賀県警の言い分だけじゃないですか。だから聞いているんですよ、それでいいのかと。遺族の方と言い分食い違っているんですよ。
 これ、佐賀県警の不信の行為はこの事件だけではないということも聞いているんです。また、佐賀県だけの問題でもないですよ。二〇〇四年東京都足立区の女性監禁殺害事件、二〇一六年小金井ストーカー殺人未遂事件など、警察が危険性を見逃し重大犯罪が発生したという事例は各地で起きている。やっぱりこの佐賀県の事件を、とりわけ私、本当に検証していただきたいんですけど、これ、警察全体の真摯な教訓に、具体的な教訓になるようにこれ是非検証していただきたい。重ねて要求をしておきます。
 今日御答弁難しいかもしれませんが、もう一度事情をよくお聞きになって、必要なことを国家公安委員会としてもやっていただきたいということを要望して、この問題についての質問は終わりますので、御退席いただいて構いません。

#153
○委員長(森屋宏君) 小此木国家公安委員長、御退席いただいて結構です。

#154
○田村智子君 残る時間で日本学術会議任命拒否の問題について、今日は井上大臣に質問いたします。
 大臣は、梶田会長と複数回の面談をされているということですが、六人が任命されなかったために現に今学術会議は活動に支障を来しているということもお聞きになっていると思います。また、任命拒否の理由が説明されないことで、今後会員の推薦をどうしたらいいのかという意見もお聞きになっておられるんじゃないでしょうか。
 梶田会長と直接お話をしておられるのならば、総理に学術会議の意見を伝え、少なくとも任命拒否の理由を学術会議に直接説明するように意見具申をするのが私は当然だというふうに思いますが、そのようなことはされておられないんですか。

#155
○国務大臣(井上信治君) 十月二十九日にも日本学術会議を私、視察をいたしまして、意見交換を行いました。その際、学術会議の皆さんから六人の任命を求める要望もいただきました。この要望については、十月二十九日の当日のうちに事務的に官邸の方に情報提供も行ったところです。

#156
○田村智子君 是非説明するようにというふうに求めていただきたいんですね。総理が活動支障の直接の原因を今つくっているんですよ。
 今年三月二十六日の学術会議に対する外部評価、この報告書を見てみますと、学術会議の今後の活動の在り方のところで項を起こして、人文・社会科学の知の活用が重要な鍵となる、日本学術会議としてこのことを社会に対して明確に打ち出すべきではないだろうかということまで外部評価として言われているんですよ。なのに、百五人の中で、その人文・社会科学狙い撃ちのように六人任命拒否。そうなると、予定していた分科会の構想など、これ大変困難を来していると思いますね。
 直面する活動の支障、これそのままにするわけにいかないと、もうちょっと積極的にこの支障を取り除くために総理に働きかけるべきだと思います。どうでしょう。

#157
○国務大臣(井上信治君) 学術会議の会員の任命に当たっては、これ、総理大臣の権能ですから、総理の方でお考えになっていただいていると思います。

#158
○田村智子君 この直接の支障についてはそういう冷たい態度で、それで十一月二十六日、梶田会長との懇談では、国の機関から切り離すという選択肢を検討するように求めたと言われる。
 確認したいんですけど、大臣は、どなたとどのような協議や検討をして国の機関から切り離すなどという選択肢を提示されたんですか。

#159
○国務大臣(井上信治君) その十一月の二十六日ですが、日本学術会議の梶田会長ほか幹部の皆様から、学術会議のより良い役割発揮に向けた課題について現在の検討状況を御説明をいただきました。その際の意見交換の中で、各国のナショナルアカデミーの特色なども話題になり、学術会議がナショナルアカデミーとして機能を発揮する上で最も適切な組織の在り方を検討するとのお話をいただきました。
 学術会議の組織の見直しにつきましては、各国のナショナルアカデミーと同じように国から切り離すこともこれまでの有識者の皆さんとの意見交換の中でも選択肢の一つとして示されているところであります。その考えに基づいて、国の機関から切り離すことも含めて、学術会議としてより良い機能発揮のために望ましいと考えられる形態を検討いただきたいと申し上げました。

#160
○田村智子君 お答えになっていない。
 誰とどのような協議をしてそのような見解を伝えたんですか。

#161
○国務大臣(井上信治君) 先ほど答えたとおり、十一月の二十六日に日本学術会議の梶田会長ほか幹部の皆様と意見交換をしたときにお伝えをいたしました。

#162
○田村智子君 その国から切り離すという考え方をあらかじめ大臣はどなたと協議をしてお示しになったのかと聞いているんですよ。あらかじめ、国から切り離すなどという選択肢が、誰と協議の上、大臣の意見として示されたんですか。

#163
○国務大臣(井上信治君) この日本学術会議の組織の在り方の見直しにつきましては、累次、外部の有識者の方々とかあるいは学術会議の内部の会員、連携会員の方々など関係者の皆さんと様々な意見交換を行っております。
 ちょっと、具体的に、いつ、誰とというのはちょっとここで即答できませんけれども、いろんな方々からそういう意見が多かったということでお伝えをいたしました。

#164
○田村智子君 その後の会見で大臣は個人的見解だというふうにおっしゃっていましたけれども、この学術会議の改革は、二〇〇三年に政府の総合科学技術会議が意見具申して、十年後の見直しを行うとした。これに基づいて、二〇一四年七月から一五年三月にかけて、日本学術会議の新たな展望を考える有識者会議が七回にわたって多面的、重層的に議論をした結果、国の機関でありつつ法律上独立性が担保されており、かつ、政府に対して勧告を行う権限を有している現在の制度は、日本学術会議に期待される機能に照らしてふさわしいものであり、これを変える積極的な理由は見出しにくいと結論付けているわけなんですよ。
 また、日本学術会議は、年に一回、こうした報告や外部評価を受けて、いろいろな自己改革の努力している。その外部評価の中にも、国の機関からの切離しが必要なんという意見はどこにもないんですよ。
 こういうのをお読みになって、こうした第三者機関、見識ある有識者の方々が真剣に議論し、結論付けたこと、これを踏まえておられるのか。どうなんですか。

#165
○国務大臣(井上信治君) 過去の検討の報告につきましては、それぞれ尊重すべきものだ、踏まえるべきだというふうには考えております。
 平成二十七年の報告書において指摘された事項に関して、五年が経過してどこまで実現できているのか、また時代に合わせて更に学術会議の機能を強化、改善できるかについて検討して報告する旨、学術会議から申出があって、それを踏まえて私からも検討を依頼をいたしました。
 学術会議が国民に理解される存在としてより良いものとなるよう、梶田会長と意見交換を行いながら、年末までに一定の結論が得られるように共に未来志向で検討してまいりたいと思っています。

#166
○田村智子君 二〇一五年に在り方の報告を取りまとめた有識者会議で座長を務めた尾池和夫氏は、新しく会議をつくったのは独立組織の学術会議を政府が評価するのはあかんというのが理由、総合科学技術・イノベーション会議は首相が議長であり、私は第三者機関として評価するならと引き受けた。これ、しんぶん赤旗日曜版の取材にお答えいただきました。さらに、学術会議への宿題をたくさん書きましたが、それは学術会議自身がやることです、政府が手を出してはいけない、学術会議は国の機関ですが、憲法に書かれた学問の自由を守る組織です、だから政府からの独立が特に大事なのですというふうに強調されておられる。
 この有識者会議の報告を踏まえて、現に学術会議は不断の自己改革を続けているんですよ。外部評価出されれば数十ページのそれに対する報告書も毎年出していますよ、私も読みましたけど。大変な努力ですよ、若手の活躍を含めて。
 今、六人の任命拒否に全て始まったんですよ、今のこの事態は。そこから、学術会議を批判し、意図的に攻撃し、何か改革が必要だ、十億円使うのはけしからぬ、こんな議論の中で国からの切離しという軽々な発言まで飛び出してくる。
 これ、今や、日本国内で学術界が憂慮の声を上げ、抗議の声を上げているだけではありません。十一月十七日には国際学術会議ダヤ・レディー会長から日本学術会議の梶田会長へ書簡が届きました。
 抜粋しますが、国際学術会議、ISCは、菅義偉内閣総理大臣が日本学術会議の総会への六人の学者の任命を拒否したとの報道以来、日本の動向を注視しています。私たちは、この決定が透明性を欠いていることに日本学術会議が表明している懸念に留意し、このことが日本における学問の自由に与える影響を極めて深刻に捉えています。最も重要なことは、学術に関わる諸決定は、国際的な学術コミュニティーで受け入れられている学術の誠実さに求められる条件に従って行われるものであり、それが政治的な統制や圧力の対象となってはならないということですと。
 科学技術を担当される大臣であればこうした国際的な見識を重く受け止めるべきだ、このことを申し上げて、質問を終わります。

#167
○委員長(森屋宏君) 本日の調査はこの程度にとどめます。
    ─────────────

#168
○委員長(森屋宏君) 次に、特定非営利活動促進法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 提出者衆議院内閣委員長木原誠二君から趣旨説明を聴取いたします。木原衆議院内閣委員長。

#169
○衆議院議員(木原誠二君) ただいま議題となりました特定非営利活動促進法の一部を改正する法律案につきまして、提案の趣旨を御説明申し上げます。
 本案は、特定非営利活動法人の設立を促進するとともに、特定非営利活動促進法に基づく事務等の簡素化及び合理化を図るため、所要の措置を講ずるもので、その主な内容は次のとおりであります。
 第一に、迅速な設立のため、設立認証の申請の際の添付書類の縦覧期間を、現行の一月間から二週間に短縮することとしております。あわせて、縦覧書類に記載された事項をインターネットの利用等により、所轄庁による認証又は不認証の決定までの間、公表するものとすることとしております。
 第二に、個人情報保護の観点から、設立認証の申請の際に公衆の縦覧に供される役員名簿、請求があった場合に閲覧又は謄写させなければならない役員名簿等について、個人の住所等についての記載を除くこととしております。
 第三に、特定非営利活動法人の事務負担の軽減のため、資産の譲渡等に係る事業の料金、条件その他その内容に関する事項を記載した書類について、所轄庁への提出を不要とすることとしております。なお、この書類を作成し、事務所へ備え置くこと等については、引き続き義務としております。また、認定特定非営利活動法人等の役員報酬規程等について、既に所轄庁に提出したものから内容に変更がない場合には、毎事業年度の提出は不要とすることとしております。
 第四に、施行期日は、公布の日から起算して六月を経過した日としております。なお、特定非営利活動促進法に基づく事務等のデジタル化に関する規定を設けることとしております。
 以上が、本案の提案の趣旨であります。
 何とぞ、御審議の上、速やかに御賛同くださいますようお願いを申し上げます。

#170
○委員長(森屋宏君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。
 これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。

#171
○田村智子君 日本共産党の田村智子です。質疑の時間、ありがとうございます。
 NPO法は、阪神・淡路大震災でのボランティア活動の経験などから、ボランティア活動、市民活動の活性化のために議員立法として制定されました。今回の改正も市民活動の活性化に資するものとして行われるものと考えますが、提案者に伺います。

#172
○衆議院議員(岸本周平君) ただいま御質問いただきましたとおりでして、平成十年にこの法律ができました。その後、認証NPOは五万を超えます。認定の税の優遇のある法人も千百を超えました。
 その中で、社会的認知が非常に高まってきた中で信用も増えてきたものですから、過去三回の法律改正も、できるだけ簡素に、所轄庁の監督権を縮めるような方向でやってまいりましたので、今回も同様に、諸手続の簡素化、あるいは個人情報保護の観点から役員等の住所についてはこれを公表しないようにするとか、NPOが活動しやすくなるように改革を、改正をしたところでございます。

#173
○田村智子君 活性化のためにNPO法人が市民にとって利用しやすいものであるということは大事ですけれども、同時に、信頼性の維持向上も求められます。
 今回の改正は、法人の設立手続の迅速化のために、申請書類のうち縦覧させる書類の種類を拡大し、設立が認証されるか否かが明らかになるまでの間、インターネットでの公表を義務付けるというものが含まれています。これ、全ての所管庁、所轄庁でインターネット公表が義務付けられることにもなるので、ネット公表のインフラが整っていくと、この点からも評価するものです。
 こうしたインターネットでの公表は市民のチェック機能を向上させるものですけれども、一方で、縦覧期間は短縮という提案なんですね。迅速化を理由に透明化が低下することになってはならないと思います。これ、認証された場合にも引き続き公表することは妨げられないと考えますが、いかがでしょうか。

#174
○衆議院議員(岸本周平君) この縦覧制度は、NPO法人の設立認証の手続におきまして所轄庁が書面で審査をいたしますけれども、それをあくまでも補完するという形でございます。これは、先ほども言いましたように、所轄庁が監督するのではなくて、できるだけ市民がみんなで見守っていくと、チェックをしていくと、こういう趣旨でございます。したがいまして、これまでの実績で縦覧期間短くても支障がなかったということで縦覧期間は短くいたしますけれども、情報はインターネットで公開をしてみんなでそこをチェックができると、そういうこととしております。
 一応その期間は、認証が認められたか、あるいは不認証になった期間ということに決定しておりますけれども、この公表制度の趣旨から考えますと、所轄庁の判断によりまして、認証、不認証の決定以降もインターネットでの公表を妨げるというものではございません。

#175
○田村智子君 NPO法人が設立目的にふさわしい活動をしていくのかどうかを市民がチェックするというだけでなく、どういうNPO法人がどのような活動をしているのかということを信頼性をもって周知していくという手段でもあると思うんですよ。
 それ、大臣にもお聞きしたいんです。インターネット公表をそのまま続けるなど、情報公開の促進をそれぞれの所轄庁で図るべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。

#176
○国務大臣(坂本哲志君) 今、御質問そして御答弁にもありましたように、改正法では、認証、不認証の決定までの間に公表する書類につきまして新たに縦覧事項をインターネットで公表するというふうにされております。また、認証後には内閣府のNPOポータルサイトから事業報告書や定款等の最新の情報を広く閲覧者は入手することが可能であります。
 このように、認証後のNPO法人につきまして直近の情報が分かるよう提供しており、今後も引き続き、おっしゃいました所轄庁としっかり連携をして情報公開に努めてまいります。

#177
○田村智子君 もう一点、今回の改正によって、税制優遇を受けている認定NPO法人及び特例認定NPO法人について、事務的作業等の負担軽減のために、毎年提出が義務付けられている書類の削減、緩和が行われます。役員報酬規程等に変更がない場合にはその書類を毎年提出することは不要となる。これ、合理的な改正と考えますけれども、これ、届出を忘れるなどの抜けも起こりやすくなるかなということを危惧しております。
 情報公開は認定・特例認定NPO法人の公益性を担保するものであり、これ、変更があった場合には必ず提出をという注意喚起、普及啓発が毎年の書類提出の時期などに所轄庁からなされるなどの対応が求められてくると思いますけれども、提案者と大臣とそれぞれにお願いします。

#178
○衆議院議員(岸本周平君) ここは田村先生おっしゃるとおりでありまして、簡素化というのはとても大事です。
 今回、このほかにも、例えば、とても小さなNPOで職員がいないようなところの職員の給与規程なんかを出させていたんですけれども、そういうこともやめました。
 ただ、今回のようなことについては、法律制定後、所轄庁がきちんと念を押すとか指導しまして、届出の忘れることのないようにきちんとやっていただきたいと願っております。

#179
○国務大臣(坂本哲志君) 所轄庁やNPO法人への情報提供等を含め、今般の改正内容につきまして周知をしっかりと行ってまいりたいと思っております。

#180
○田村智子君 最後にですけれども、NPO法人の活動の活性化には人とお金とそして活動場所の確保が重要です。ところが、今は公民館などの社会教育施設が減ってきており、民間の会場は比較的利用料も高いということもあって、市民活動の活性化、NPO法人の立ち上げを進めるということにもいろんな支障も出てくるんじゃないのかという状況です。
 こういう点からも、公民館の充実というのは、本当は社会教育施設等々の充実って必要と思いますので、是非文科省などとも協力して、活動場所が公的にも確保されるような努力を最後に求めたいと思いますが、大臣、いかがでしょう。

#181
○国務大臣(坂本哲志君) 委員御指摘のように、公民館、徐々に減ってきているのは事実でございます。平成十一年一万九千、そして去年は一万四千まで減りました。
 ただ、民間の調査で、全国各地にNPO法人の支援を行うセンターが行政によって今設置されておりまして、その多くが貸し会議室やフリースペースを提供していると承知をいたしております。
 政府といたしましては、所轄庁等と連携をいたしまして、NPO法人が円滑に活動できるよう環境整備を進めてまいります。

#182
○田村智子君 以上で質問を終わります。
 質問の機会、本当にありがとうございました。

#183
○委員長(森屋宏君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。
 これより討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。
 特定非営利活動促進法の一部を改正する法律案に賛成する方の起立を願います。
   〔賛成者起立〕

#184
○委員長(森屋宏君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定をいたしました。
 なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

#185
○委員長(森屋宏君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後一時十八分散会
ソース: 国立国会図書館
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