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2020/12/02 第203回国会 参議院 第203回国会 参議院 地方創生及び消費者問題に関する特別委員会 第3号 令和2年12月2日
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2020/12/02 第203回国会 参議院

第203回国会 参議院 地方創生及び消費者問題に関する特別委員会 第3号 令和2年12月2日

#1
令和二年十二月二日(水曜日)
   午後一時開会
    ─────────────
   委員の異動
 十二月一日
    辞任         補欠選任
     堀井  巌君     岩本 剛人君
     伊藤 孝恵君     矢田わか子君
 十二月二日
    辞任         補欠選任
     岩本 剛人君     山田 太郎君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         石井 浩郎君
    理 事
                進藤金日子君
                本田 顕子君
                山田 修路君
                宮沢 由佳君
                竹谷とし子君
    委 員
                岩本 剛人君
                上野 通子君
                太田 房江君
                徳茂 雅之君
                藤末 健三君
                三木  亨君
                宮崎 雅夫君
                山田 太郎君
                山田 俊男君
                川田 龍平君
                岸 真紀子君
                野田 国義君
                福島みずほ君
                伊藤 孝江君
                安江 伸夫君
                松沢 成文君
                柳ヶ瀬裕文君
                田村 まみ君
                矢田わか子君
                大門実紀史君
   国務大臣
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(地方創
       生))      坂本 哲志君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(消費者
       及び食品安全)
       )        井上 信治君
   副大臣
       厚生労働副大臣  山本 博司君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        宮崎 一徳君
       常任委員会専門
       員        佐藤 研資君
   政府参考人
       内閣官房内閣審
       議官     
       内閣府地方分権
       改革推進室長   宮地 俊明君
       内閣官房まち・
       ひと・しごと創
       生本部事務局次
       長        菅家 秀人君
       内閣官房まち・
       ひと・しごと創
       生本部事務局次
       長
       内閣府地方創生
       推進事務局審議
       官        新井 孝雄君
       内閣府地方創生
       推進室次長    長谷川周夫君
       内閣府地方創生
       推進事務局審議
       官        佐藤 朋哉君
       内閣府知的財産
       戦略推進事務局
       次長       渡邊 厚夫君
       消費者庁政策立
       案総括審議官   津垣 修一君
       消費者庁審議官  片桐 一幸君
       消費者庁審議官  坂田  進君
       消費者庁審議官  片岡  進君
       外務省大臣官房
       参事官      米谷 光司君
       文化庁審議官   出倉 功一君
       厚生労働省大臣
       官房危機管理・
       医務技術総括審
       議官       佐原 康之君
       厚生労働省社会
       ・援護局障害保
       健福祉部長    赤澤 公省君
       農林水産省大臣
       官房輸出促進審
       議官       池山 成俊君
       経済産業省大臣
       官房審議官    小笠原陽一君
       経済産業省商務
       情報政策局商務
       ・サービス政策
       統括調整官    山本 和徳君
       環境省大臣官房
       審議官      土居健太郎君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○地方創生及び消費者問題に関しての総合的な対
 策樹立に関する調査
 (同人誌即売会等の支援を通じた地方創生の取
 組に関する件)
 (地方分権改革推進のための郵便局における地
 方公共団体の事務の取扱いに関する件)
 (エシカル消費の普及啓発に関する件)
 (インターネット上の取引を通じた消費者被害
 の防止に関する件)
 (道州制を推進する意義と今後の課題に関する
 件)
 (改正公益通報者保護法の施行に向けた準備状
 況に関する件)
 (スーパーシティとSDGsとの関係に関する
 件)
    ─────────────

#2
○委員長(石井浩郎君) ただいまから地方創生及び消費者問題に関する特別委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日までに、堀井巌君及び伊藤孝恵君が委員を辞任され、その補欠として岩本剛人君及び矢田わか子君が選任されました。
    ─────────────

#3
○委員長(石井浩郎君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 地方創生及び消費者問題に関しての総合的な対策樹立に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣官房内閣審議官・内閣府地方分権改革推進室長宮地俊明君外十七名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

#4
○委員長(石井浩郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────

#5
○委員長(石井浩郎君) 地方創生及び消費者問題に関しての総合的な対策樹立に関する調査を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。

#6
○藤末健三君 自民党・国民の声の藤末健三でございます。
 まず、私は、消費者行政に関する質問をさせていただきます。
 現在、消費者庁におかれましては、消費者のデジタル化への対応に関する検討会、この中で、オンラインゲームに関するマニュアル作成の検討を来年の三月末をめどに論点整理をされていると聞いております。ただ、この検討会のメンバーを見てみますと、久里浜の医療センターの樋口先生など、非常に、元々ゲーム規制ありきの、ゲームは悪いというような論者の方々が非常に多い状況でございます。
 このゲーム障害につきましては、ゲームをやるから障害が起きるのか、それとも、人間関係が悪く、それでゲームに逃げてゲーム障害になるのか、因果関係が分かっていない状況でございますが、是非とも、このゲーム障害対策については、議論については、このゲーム障害対策に非常に知見が深い周愛荒川メンタルクリニックの八木眞佐彦先生などもおられます。八木先生は実際にこのゲーム障害対策をなされていまして、治療を。何かと申しますと、親子関係や友人関係をきちんと改善することによって子供たちなどがゲームに逃げなくて済むようにしていくというような対処をしておられますので、是非こういう方々も話を聞いていただきたいと思いますし、また同時に、後ほど御質問申し上げますけれど、ゲーム機産業も自主的な取組をいろいろされています。そういうゲーム機産業の声も聞いていただきたいというふうに思います。
 そしてまた同時に、この検討会のオブザーバーに経済産業省、ゲーム産業所管する経済産業省もオブザーバーとして入れていただきたいと思いますが、消費者庁の見解をお聞かせください。

#7
○政府参考人(坂田進君) お答え申し上げます。
 消費生活のデジタル化が進展する中、オンラインゲームに関する消費生活相談は増加傾向にあり、高額課金等の背景の一つとしてゲーム依存の問題が指摘されていると承知しております。
 消費者トラブルの防止、解決の観点から、消費者庁では、ゲーム依存が疑われる消費生活相談があった際に医師やサポート団体に相談をつなげられるよう、消費生活相談員向けの対応マニュアルの整備に着手し、本年十月、関係者からの助言をいただくためのアドバイザー会議を開催したところでございます。
 ゲーム依存につきましては、日頃より委員からも当庁の取組に関し御助言いただいているところでございますが、今後の検討に当たっても、幅広い関係者の御意見も伺いつつ、関係省庁とも連携しながら進めてまいりたいというふうに考えております。

#8
○藤末健三君 是非、その因果関係が明確になっていない中でございますので、いろんな意見を取り入れて進めていただきたいと思います。
 また、あと厚生省にお聞きしたいんですけれど、厚生省が久里浜医療センターにおいて実施していますこのゲーム障害の実態調査の現状はいかがでしょうか。また、この調査、科学的根拠、その因果関係を明確にするような科学的な根拠になるかどうかも併せてお聞きしたいと思います。お願いします。

#9
○政府参考人(赤澤公省君) お答えいたします。
 御指摘の実態調査でございますが、国立病院機構久里浜医療センターにおいて、ネットゲーム使用と生活習慣等に関する実態を把握し、今後の政策決定に生かすため、昨年、十代から七十代の年齢層の方を対象にアンケート調査を実施したものでございます。調査結果につきましては、現在、久里浜医療センターにおいて精査を進めており、それが終了し次第、できるだけ速やかに公表する予定でございます。
 御指摘の科学的根拠の関係でございますが、ゲームの使用時間とゲーム障害の発症との因果関係が証明されているわけではございませんが、今後とも、科学的根拠の集積が重要であり、ゲーム障害のメカニズム等の解明につなげるための更なる研究が必要と考えております。

#10
○藤末健三君 この調査はその科学的な根拠になるものではないという理解でよろしいでしょうか。
 では、是非、次に経済産業省にもお聞きしたいと思いますが、今、ゲーム業界が中心となってゲーム障害調査研究会を始めていただいております。この中で様々な自主的な取組をされていると聞いておりますけれど、この業界が得た知見もこの検討会に生かしていただきたいと思います。経済産業省の考えをお聞かせください。

#11
○政府参考人(小笠原陽一君) お答え申し上げます。
 委員御指摘のとおり、ゲーム依存の議論を行うに当たっては、科学的な根拠に基づく調査検討が必要であり、ゲーム業界が自主的取組で得た様々な知見を生かしていくことが重要というふうに考えております。
 ゲーム業界におきましては、統計学、医学などの有識者による専門的調査研究、ペアレンタルコントロール機能に関する普及啓発、ゲーム開発事業者向けガイドラインの作成といった自主的取組が行われているというふうに承知しております。
 経済産業省といたしましても、業界が自主的取組を通じて得た知見を政府の検討に活用することは重要というふうに考えており、必要に応じ業界団体に対して、こうした知見の共有など協力を促してまいりたいというふうに考えております。

#12
○藤末健三君 是非、経済産業省、進めていただきたいと思います。
 厚生労働省がなされているこの調査については、実態調査ということで、因果関係などが明らかになるものではなく、実態がどうあるかということを調査している。経済産業省がゲーム業界を中心になされている調査の方は、私が聞くところによると一億円近い調査費を掛けているということでございますので、是非因果関係をきちんとさせていただき、香川県がゲーム規制条例というのを作り、ゲームの利用時間を制限するということを行っていますけれど、このように根拠がないものが普及しないように是非対策を進めていただきたいと思います。
 続きまして、地方創生について御質問させていただきます。
 現在、日本のアニメ産業でございますけれど、二〇一九年で売上げが二兆二千億ございます。そして、何とその半分である一兆円が海外の売上げ。そして、漫画については、そのコミックの売上げだけで五千億円です、年間、二〇一九年。そして、海外の売上げはそのうち二割で一千億円となっております。
 実際に私、漫画の作成現場やアニメーション作成現場に伺っているわけでございますけれど、今ほとんどIT化、DX化されている。実際にこのサーバーの方に漫画の原画があり、そこにいろんなアシスタントの方が離れていて、集まらずに離れていて漫画を作っていく、アニメを作っていくということがなされています。実際に私が伺ったところによりますと、やはり地方の方々もテレワークでこういうコンテンツの作成に参加いただいているということで、大きな産業であるとともに、地方でもこの仕事をしていただける環境があります。
 しかしながら、一方で何があるかと申しますと、この日本のアニメや漫画のコンテンツが海外で海賊版で利用されているという状況がございます。昔、漫画村というのがございまして、これは政府の努力でもう閉じられましたけれど、月間に一億ページビューありました。これが、コンテンツ海外流通促進機構の試算によりますと、月間一億ページビューで被害が三千二百億円ぐらいあったという状況です。
 我々のこの超党派のMANGA議連というのがございますが、会長が古屋衆議院議員していただいておりますが、実は我々、私も個人的に出版社や作家の方の話を聞きました。今、ベトナムでこの海賊版サイト、アニメや漫画の海賊版サイトがあり、何とその上位十サイトを見ますと、ベトナム系だけで月間六千万ページビューになります。これ、漫画村と同じような計算をしますと、損害額は、単純に計算すると二千億円にもなるという状況になっています。
 我々、その超党派のMANGA議連からも官邸に提言書を提出させていただきましたけれど、このベトナムで相次ぎ発生しています海賊版サイトの現状と対策について是非教えていただきたいと思います。我々の提言の中におきましては、このアップロード対策を徹底的にやってくれということをお願いしているわけでございますが、是非内閣府の見解をお聞かせください。

#13
○政府参考人(渡邊厚夫君) お答え申し上げます。
 委員御指摘のとおり、近年、ベトナム系の海賊版サイトによる被害が急増しており、出版業界からも対策を講じるよう要望が寄せられているところでございます。本年十月には、マンガ・アニメ・ゲームに関する議員連盟からも対策に関する提言がなされていると承知しております。
 私ども内閣府知財事務局においては、関係各省を取りまとめまして、昨年十月に公表したインターネット上の海賊版に対する総合的な対策メニュー及び工程表に基づく取組と併せまして様々な対策を講じてきております。
 具体的には、文化庁においては、ベトナムとの覚書に基づいて、本年十月にベトナム文化・スポーツ・観光省に対して海賊版の取締り強化を求める申入れレターを送付をいたしまして、現在ベトナム側において調査が進められているところと認識しております。
 また、経済産業省におきましては、コンテンツ海外流通促進機構と広告関連三団体による協議、そして海賊版サイトのリストを世界知的所有権機関、WIPOへ共有をいたしまして、広告主及び広告事業者に対する情報提供を行うという取組を行っております。
 このほか、ベトナムとの間で刑事共助条約の締結に向けて交渉中であるほか、在外公館における相談窓口の設置など、取組が進んでいるところであります。
 今後も、関係各省と連携をいたしまして、ベトナムを始めとした海外における海賊版対策を強化してまいりたいと思います。

#14
○藤末健三君 是非、知財本部は関係省庁をまとめてこのベトナムの海賊版対策をやっていただきたいと思います。その際には、是非とも、過度な萎縮が生じないように、このダウンロードユーザーよりも、アップロードをきちんと止めていく、利用者じゃなくてアップロードする人たちを止めていくことを意識的にやっていただきたいと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
 続きまして、また地域振興につきまして、同人誌即売会の支援について御質問させていただきたいと思います。
 同人誌支援即売会は全国で八百回以上開かれているという状況で、イベント内イベントを含めますと年間千五百回以上開催されております。これは全国で開催されているという状況です。私自身、このコロナ禍の中、コミケ、京まふ、COMITIA、陸海空魔合同演習といった同人誌即売会の現場の声をいただき、またこの同人誌即売会の警備専門の会社とか、あとは机とか椅子のレンタル会社の話も聞いてきました。そして、ネット上でこの同人誌即売会の支援について意見を募集したところ、何と四百件、四百人以上の方が声を上げていただきまして、先ほど申し上げましたマンガ・アニメ・ゲーム振興議員連盟、古屋会長の下に我々そのMANGA議連で提言書をまとめて官邸に提出させていただいたところでございます。
 このように、この同人誌即売会は地方にあり、そして地方から漫画家が輩出される、それがアニメやゲームそして映画につながっていくというエコシステムがあるわけでございますけれど、今この同人誌即売会、この入場者数が半分に制限されています。しかしながら、実際に話を聞いてみますと、その会場費は普通のままであるという状況でありまして、本当に支援を行わなければ開催するたびに赤字になってしまうような状況になっていると聞いております。
 このような地域の同人誌即売会がなくなりますと、本当に漫画家が育ってくるこの、何というか、裾野がなくなっていくということになりかねませんので、是非とも、文化として、日本の文化を支えるその同人誌即売会に対する文化庁の認識をお聞きしたいと思いますし、同時に、日本のカルチャーの源泉としてのこの同人誌即売会、漫画やアニメについての文化庁の考え方をお聞かせいただきたいと思います。よろしくお願いいたします。

#15
○政府参考人(出倉功一君) お答え申し上げます。
 先生から御指摘のありましたこの同人誌即売会につきましては、著名な漫画家の中にもこの同人活動歴のある方が多数いると承知をしておりまして、作品を発表する場としての重要な機能、これを果たしていると私たちも認識をしているところでございます。

#16
○藤末健三君 是非、このコミケの再開に向けました支援、特にその会場費の減免については、この同人誌即売会のみならず様々なイベントや展示会等においても重要だと考えます。
 文化庁におきましては、本年度予算において文化芸術活動継続支援事業があります。また、経済産業省においては、来年度予算において展示会向け支援を予定していると聞いております。
 是非、この地方創生にもつながる同人誌即売会も対象として支援をやっていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。また、この同人誌即売会、地域の振興にもつながっていると私は考えておりますが、是非地方創生担当大臣のお考えもお聞かせいただきたいと思います。お願いします。

#17
○政府参考人(山本和徳君) お答えいたします。
 新型コロナウイルスの影響により、同人誌即売会を始め展示会等のイベントの多くが延期や中止を余儀なくされておりまして、大変苦しい状況にあると認識しております。
 経済産業省といたしましても、こうした状況も踏まえまして、展示会等のイベント主催者に対して、新たな生活様式に対応した取組の一部を補助する展示会等のイベント産業高度化推進事業を令和三年度当初予算で要求しているところでございます。この予算を確保した上で、詳細な制度設計についてはしっかり検討してまいりたいと存じます。

#18
○政府参考人(出倉功一君) お答え申し上げます。
 文化庁におきましては、委員からお話のありましたこの今年度の補正予算であります文化芸術活動の継続支援事業におきまして、現在、困難な状況にあるプロの実演家や技術スタッフ、小規模な文化芸術団体の活動の再開、継続に向けた取組の支援を行っておりまして、この事業において、同人誌即売会を含む文化芸術に関するイベント、これを開催する際の会場費等についても支援をしているところでございます。

#19
○国務大臣(坂本哲志君) 藤末委員及び私の地元でもございます熊本県では、多数の有名な漫画家を輩出しております。事務方に著名と言われる漫画家で何人ぐらいいるんだというふうに調べさせましたら、八人出てまいりました。
 熊本県を含め、地方におきましてもコミックマーケットのような同人誌即売会が数多く開催されておりまして、漫画やアニメなどの裾野の拡大につながっているというふうに認識をいたしております。このような即売会には全国から漫画やアニメに関心を持つ人々が訪れ、活発なコミュニケーションや交流が行われるというふうに伺っておりまして、言わば文化の力による地域活性化であるというふうに思っております。
 このようなイベントが更に活発になっていくように、関係各省の支援策等を通じてしっかりと盛り上げてまいりたいというふうに思っております。

#20
○藤末健三君 坂本大臣、ありがとうございます。
 先ほど、MANGA議連、超党派のMANGA議連で提言書を書いたと申しましたけど、やっぱりいろんな声をいただいていますと、今ネットで販売するということも行われているんですけど、やはりリアルでみんなで集まって顔を合わせながらコミュニケーションをすることが大事であるという声がございます。やっぱりその中からどんどんどんどん新しい才能が生まれてくるわけでございますので、是非御指導いただきたいと思います。
 続きまして、ライブエンタメの支援についてお聞きしたいと思います。
 私、地方を回っていますと、このコロナ禍の中において、入場制限や、あとネット配信などにより、地方のライブハウスとか劇場がもう経営できないんだという声を実際に聞かせていただいています。
 何が起きるかと申しますと、地方のライブハウスとか劇場はそんなに数多くありません。そして、一度廃業してしまうと、また再開するのは非常に難しいという状況でございまして、もし地方でそのライブハウスや劇場がなくなったとすると、地域から出てくるミュージシャンの活動の場とか、あとは、もうアクターとか演劇をする方々などの活動の場がなくなってしまうということになります。
 是非とも、GoToイベントというもので今支えていただいてはいるものの、このGoToイベントは、直接的にはそのイベントに参加する方への支援であります。ですから、何をやるかと申しますと、今、その劇場やライブハウス、イベントさえも行えないんですよと、ですから、GoToイベントでは支えられないという状況でございますので、是非、このイベントをつくれるように、そのイベントをつくる人を直接支援してほしいと思いますが、いかがでしょうか。

#21
○政府参考人(出倉功一君) お答え申し上げます。
 先ほども答弁させていただきました文化庁の文化芸術活動の継続支援事業、これにおきましては、先生の関心であります、地域を問うことなく、このライブハウスや劇場を含む小規模事業者が行う文化芸術活動の再開、継続に向けた様々な取組への支援を行っておりまして、全国各地の事業者からも既に申請をいただいているところでございます。また、この事業につきましては、現在、事業実施期間を令和三年二月二十八日まで延長をいたしまして、新規募集を十一月二十五日から十二月十一日まで行っております。まずは、私たち、この本事業の迅速な執行、これに努めてまいりたいと思ってございます。
 あわせて、この後経済産業省からもお話あるかもしれませんが、経済産業省ともしっかり連携をして、文化芸術関係者をしっかり支援してまいりたいというふうに考えてございます。
 以上です。

#22
○政府参考人(小笠原陽一君) 先生御指摘の小規模事業者を含めまして、文化芸術分野の公演に関わる事業者の再起を支援し、日本発のコンテンツの海外展開を促進するため、経済産業省では、令和二年度補正予算におきまして、コンテンツグローバル需要創出促進事業補助金、通称J―LODliveというふうに呼んでおりますが、それにおきまして、国内で開催した音楽、演劇等のライブ公演及び当該公演を海外に発信するプロモーションの支援を行っております。
 状況につきましては刻一刻と変化をしております。引き続き、文化庁さんとも連携しながら、事業者の皆様の状況を丁寧に把握し、必要な対策をスピード感を持って打てるよう取り組んでまいりたいというふうに考えております。

#23
○藤末健三君 是非、両省庁連携して進めていただきたいと思います。
 また、特に文化芸術活動継続支援事業については非常に大きな期待の声を聞いております。しかしながら、一方で、この申請に関して手続が煩雑であったり、あとは採択するのに時間が掛かるということを、実際にもうネット上でもいろいろ意見をいただいている状況であります。
 是非、文化庁としても、今後、この今回の事業による様々な意見を踏まえていただき、支援策の検討を行い、よりその事業者、申請者にとって使いやすい支援策を実施してもらいたいと思いますが、いかがでしょうか。

#24
○政府参考人(出倉功一君) お答え申し上げます。
 この文化芸術活動の継続支援事業につきましては、先生からもお話もありましたように、事業者から、申請手続を行うことに苦慮していると、このような御意見があることも私ども承知しております。
 このため、これまでに、申請の参考となるモデル例の更なる追加や、審査のポイントを明示、QアンドAの充実などのウエブサイトの充実、これを図るとともに、事務体制の増員や事務処理の見直し等により業務の効率化と処理速度の向上に努めているところでございます。
 藤末先生におかれましても、何度も現場の声を文化庁に届けていただいておりまして、大変感謝を申し上げます。先生からいただいた現場の声も含めまして、文化芸術関係者の声をよく聞きながら、本事業で得られた知見も生かして、引き続き必要な支援策について検討を行っていく考えでございます。

#25
○藤末健三君 是非多くの方々の声を聞いていただきたいと思います。
 また、経済産業省が行っておられますJ―LODlive、コンテンツグローバル需要創出促進事業補助金でございますけれど、これについてもイベント主催者から期待が高いという声がある一方で、やはり、いろいろな方のお話をお聞きしていると、コロナ禍によって延期、中止したものが再開されないと支援されない、そしてまた、確定検査に非常に手間が掛かるという、なかなか、そういう状況でございまして、最終的な支払まで到達したイベントは少ないという声も伺っているわけでございます。
 是非、経済産業省におかれましても、イベント主催者にとってより活用しやすい制度にしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

#26
○政府参考人(小笠原陽一君) お答え申し上げます。
 委員御指摘の課題につきましては、当方としても大変重要な課題というふうに認識しております。
 新型コロナウイルスの感染拡大が続く中、事業者の皆様も引き続き厳しい状況にあり、本事業については事業者の皆様がより使いやすいものとなるよう、今後とも現場の状況を丁寧に把握し、事業者の皆様とのコミュニケーションに一層努めてまいりたいというふうに考えております。
 なお、補助金の支払に関しましては、不正受給を防止する観点から、申請者から提出いただく証拠類あるいは成果物等についてしっかりと確認した上、書類に不備がなければ、その後の精算払い請求書の提出から最短で十日後に支払うこととしております。
 委員におかれましては、引き続き、御意見、御指導よろしくお願い申し上げます。

#27
○藤末健三君 是非利用者の声を聞いて対応をいただきたいと思います。
 私、最後にこの全体的なことを総括して申し上げますと、やはり地方創生という意味でこの同人誌というのは、漫画やアニメ、ゲームというもののやっぱり裾野になっていると。この同人誌という裾野があるからこそ、漫画が生まれ、そして漫画がアニメになり、そして映画になり、ゲームになるというようなコンテンツの一つの流れができているというふうに思っています。
 漫画はコミックだけで年間五千億円、そしてアニメは二兆円と、年間売上げになっています。そしてまた、このアニメから派生するオンラインゲームだけですけれど、何と四千億円という状況でございまして、この同人誌から生まれた漫画がアニメになり、そしてゲームになり、映画になるという一つの流れが、バリューチェーンがつながっているのが日本でございます。
 そして同時に、この裾野の支える一番大きいものは何かというとやっぱり表現の自由でございまして、やはり漫画家の方の話を聞いていますと、韓国や中国からアニメや漫画を描きたい若者が集まっていると。なぜかというと、やはり日本では自由な表現ができるから海外からも人が集まってくるんだということを教えていただいております。
 是非、経済産業省におかれましても、同人誌に始まり、漫画、アニメ、ゲーム、映画と続くこの一連の流れを見た政策を進めていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

#28
○政府参考人(小笠原陽一君) お答え申し上げます。
 委員御指摘のとおり、デジタル化あるいはスマートフォンの登場により、コンテンツの流通における多元的な利用を行うなど、バリューチェーン全体の拡張に資する施策を実施していくことが重要というふうに考えております。
 経済産業省といたしましても、そうした認識の下、コンテンツの制作工程の効率化に加えまして、その後の流通過程の変革に資するデジタル経営改革を支援しつつ、海外展開や新市場創出を含めた市場規模の拡大促進を行っているところでございます。
 引き続き、委員御指摘の点も踏まえつつ、コンテンツ産業の振興を進めてまいりたいというふうに考えております。

#29
○藤末健三君 是非これ、私、今「鬼滅の刃」という映画がすごくはやっておりますが、見ているとやっぱり絵が浮世絵チックである。あとまた、チャンバラみたいな日本の要素が入っていまして、やはり日本の文化をベースとしたものがどんどんどんどん海外に普及しているような状況でございますので、是非この日本の文化をベースとして、表現の自由をベースとした新しいこのコンテンツ産業をつくっていただくことをお願いしまして、私の質問を終わらさせていただきます。
 どうもありがとうございました。

#30
○徳茂雅之君 自由民主党の徳茂雅之でございます。本日は質疑の機会を頂戴し、石井委員長、与野党理事の皆様、大変ありがとうございます。
 本委員会所管の地方創生と消費者問題は、いずれも現下の新型コロナウイルス感染症が猛威を振るう中で、感染症対策と経済活動の両立を図る上で極めて重要であります。政府におかれましても、全力で対応いただきたいと思います。
 まず、地方分権改革についてお伺いいたします。
 大臣所信では、地方からの提案を最大限実現できるよう、年末の対応方針決定に向け取り組んでまいりますという御発言がございました。さきの通常国会で、行政監視委員会の下に国と地方の行政の役割分担に関する小委員会が設置されました。この中で、私、地方分権改革と地方創生との関係について質問をさせていただきました。政府参考人からは、地方分権改革と地方創生は活力ある地域社会の実現という目的を共通とするものであり、地方分権改革は地方創生を推進する上での基盤となるものであるというような御答弁を頂戴いたしました。
 地方分権改革は、平成七年の地方分権推進法成立以降の第一次の改革で、例えば機関委任事務の廃止、あるいは、三位一体改革による地方の税あるいは財源の見直しが行われました。その後、平成十八年の地方分権改革推進法の成立以降、第二次改革におきましては義務付けあるいは枠付けの見直し、それから地方への権限移譲が行われました。平成二十六年からは現在の、地方からの提案に基づく提案募集方式、これによって進められているところでございます。
 お手元に資料を配りました。資料一を御覧いただきたいと思います。
 これ、本年地方から提案された主な案件でございます。中身御覧いただきますと、恐らく霞が関にいては気が付かないような、しかし、本当に地方の現場で直接地域の住民と向き合って日常事務を遂行されている自治体の皆様の本当に切実な要望、これがたくさん出ております。
 今日はこの中で、赤囲みの四の③、郵便局において取扱いが可能な地方公共団体事務の拡大について質問させていただきたいと思います。
 資料二を御覧ください。
 現在、郵便局の窓口では、住民票の写しの交付請求受付などの自治体事務を受託しております。特に地方の地域の住民からは、従来から身近な郵便局で利用できる自治体事務の拡大について要望がたくさん出されております。
 そこで、大臣にお伺いしますけれども、十一月十六日に内閣府の有識者会議、専門部会の合同会議において、ここの資料にありますとおり、郵便局で取り扱うことが可能な自治体事務の要件緩和、これが了承されました。地方分権改革の推進に当たってこれはどのような意義があるのか、それから、人口減少、高齢化が加速する地域社会におきまして、今後郵便局に対してどのような役割を期待しているのか、お伺いいたします。

#31
○国務大臣(坂本哲志君) 全国全ての市町村にネットワークを有します二万四千局の郵便局は、人口減少、それから高齢化が加速する地域社会を支える重要かつ身近な拠点、担い手であるというふうに考えております。これまでも郵便局は、一部の地方公共団体の事務を扱ってきたほか、災害発生時の自治体との協力協定を結ばれるなど、様々な地域の担い手と連携協定を締結され、地域の安心、安全で利便性の高い暮らしに大いに寄与していただいているというふうに認識をいたしております。
 今般、地方分権改革に係ります地方からの提案募集におきまして、郵便局で取扱い可能な地方公共団体の事務に転出届及び印鑑登録の廃止申請の受付等を追加してほしい旨の提案があり、十一月十六日の有識者会議で対応方針を御了承いただいたところでありますけれども、これは、住民の利便性の確保及び行政運営の合理化に資するものであるというふうに考えております。
 また、地域の担い手との連携につきましては、例えばJR内房総線の江見駅では、駅舎と一体となった郵便局で郵便局窓口業務と駅窓口業務を一体的に運営しておりまして、こうした取組は、人口減少、高齢化が加速する地域社会におきまして、住民の利便性を確保する上で重要な取組であるというふうに認識をいたしております。
 まずは対応方針の年内の決定に向けて取り組みますとともに、今後とも、郵便局が様々な地域の担い手と連携し、地域社会を支えていただくことを期待しております。
 私自身も、本来ならば村の郵便局長の三代目でございますので、地域をしっかり支える郵便局のこれからの活用を支援してまいりたいというふうに思っております。

#32
○徳茂雅之君 大臣、ありがとうございました。
 郵便局は地方、都市を問わず全国各地にあまねく存在しております。地域住民が身近に利用できる窓口サービスの拠点として、例えばゆうちょ、かんぽなどの自助手段としての金融サービス、それから地元の郵便局長を始めとして地域活動を行っている共助、それから自治体事務などの公的サービスを代行するなどの公助の役割、まさに、自助、共助、公助の使命を果たしているわけであります。
 今回の要望のうち、法律改正が必要な項目につきましては、年内の閣議決定をして通常国会で地方分権一括法で審議されると承知しておりますけれども、それ以外の、例えば住民票の写しの代理人による請求など、法律改正が不要な項目についてはできるだけ早く取り扱えるようにお願いしたいと思います。
 続いて、新型コロナ感染症の拡大と東京一極集中についてお伺いします。
 総務省の住民基本台帳人口移動報告によりますと、東京都、四か月続いて転出超過となってきているということでございます。昨年十月は二千六百五十七人の転入超過が、本年十月は二千七百十五人の転出超過となり、また、特別区だけ見ますと、本年十月は四千五百二十五人の転出超過というふうになっております。
 新型コロナ感染症の影響で企業のテレワークが定着し、これまで人気が高かった交通利便性の高い駅近くのマンションから、部屋数の多い郊外の一戸建ての人気が高まっているというふうに聞いております。
 これまで政府では、東京一極集中是正に向けて、大臣所信にもあるとおり、テレワーク等いろんな施策を進めてきたわけでありますけれども、必ずしも東京圏への人口流入は止まらなかったわけであります。
 今回、新型コロナウイルスの感染症の影響に伴って、国民の意識やあるいは生活様式も徐々に変わってきています。このような東京一極集中是正の流れを一層進めるために、今後地方創生の取組をどのように進めていくのか、お伺いします。

#33
○政府参考人(菅家秀人君) お答え申し上げます。
 委員から今御指摘ございましたとおり、四か月連続で東京都から地方への転出超過が継続をしておりまして、今般の新型コロナウイルス感染症に伴う国民の意識、行動の変化が要因ではないかというふうに考えてございます。また、全国で約三割以上の方々がテレワークを今回経験されるとともに、特に若い世代に地方移住への関心の高まりが見られるようになっておりますのも同様の要因によるものと見ております。
 このため、まち・ひと・しごと創生基本方針二〇二〇におきまして、新たに地方創生に資するテレワークの推進を位置付けまして、企業の地方へのサテライトオフィス整備等を促進する支援策の検討を行っているところでございます。また、東京から地方へのUIJターンによる起業・就業者の創出、魅力のある地方大学の実現のための改革の推進等を通じまして、地方への移住、定着を推進をしてまいります。
 引き続き、感染症の克服と経済活性化の両立の視点も取り入れながら、第二期まち・ひと・しごと創生総合戦略などに基づきまして、東京圏への一極集中の是正に取り組んでまいります。

#34
○徳茂雅之君 ありがとうございます。
 第二期まち・ひと・しごと創生総合戦略の策定から間もなく一年がたちます。策定当時には想定されなかった新型コロナウイルス感染症の猛威を振るう中、地方創生もニューノーマルの時代にふさわしい取組にしていただきますよう、よろしくお願い申し上げます。
 続いて、消費者問題についてお伺いします。
 井上大臣は所信の中で、担当大臣である私の下、消費者庁、消費者委員会、国民生活センターの緊密な連携を図り、それぞれの役割を最大限発揮させながら、消費者の安全、安心の確保に全力を尽くしてまいりますという発言をされました。
 資料の三から五を御覧いただきたいと思います。これは、先週末に読売新聞に連載された国民生活センターに関する記事でございます。ちょっと細かい資料で恐縮ですけれども、資料三の写真の下に国民生活センターのあゆみという欄がございます。高度成長期に消費者問題が顕在する中、一九六八年に消費者保護基本法が施行されました。その二年後に特殊法人として国民生活センターが設立されました。以来、相談業務でありますとか、資料四にありますとおり、いろんな商品の安全性のテスト、それから研修、PIO―NETの運営など、消費者問題に関わる幅広い業務を行い、国民、消費者の安心、安全を守り、そしてこの十月、五十周年を迎えたというわけでございます。
 本委員会におきましても、三年前でありますけれども、相模原、それから品川のセンターを視察させていただきました。相模原のセンターにおきましては、消費者の安心、安全を守るための商品テストでありますとか各種の実験、本当に大学の実験室のような工房もございました。それから、全国の消費生活相談員や自治体職員の研修あるいは人材育成など、本当にしっかりと消費者問題に対応するための取組がなされていました。
 国民生活センターが設立されて五十年を迎えたわけでありますけれども、これまで同センターが果たしてきた役割と、それから今後果たしていくべき役割について、大臣にお伺いします。

#35
○国務大臣(井上信治君) 国民生活センターは、これまで半世紀にわたり消費者行政における中核的な実施機関として、消費生活相談、商品テスト、研修等を通じ、全国各地の消費者行政の充実や消費者問題の解決に粘り強く取り組み、着実な成果を出してきました。
 実際に私も国民生活センターを訪問して、消費生活相談や紛争解決の現場で職員、相談員の皆様が奮闘される姿をじかに拝見をし、消費者行政の基盤を支えていただいていることを改めて実感をしました。
 国民生活センターには、これまでの五十年で積み上げた知見、経験を生かしつつ、今年が新たな日常への移行という大きな転換点であることも踏まえ、消費生活相談のデジタル化の推進、新型コロナウイルス感染症発生下での消費者問題への対応など、現下の課題に機動的に、またしっかりと取り組んでいただきたいと思います。

#36
○委員長(石井浩郎君) 時間ですので、おまとめください。

#37
○徳茂雅之君 ありがとうございました。
 早速着任直後に現場を御覧いただいたということで、消費者問題というのはまさに現場で起こっていることをいかに適切に、的確に対応するかということでありますので、大臣を始め消費者庁の皆さんにもしっかりお取り組みいただくことをお願い申し上げまして、質問にさせていただきます。
 ありがとうございました。

#38
○福島みずほ君 立憲民主・社民共同会派、社民党の福島みずほです。
 エシカル消費、倫理的消費についてお聞きをいたします。
 二〇一七年に「倫理的消費」調査研究会が取りまとめを発表し、エシカル消費の推進方策の方向性の提言が出されました。この研究会設立の経緯と今後の予定について説明をしてください。また、取りまとめ報告を受けて、消費者庁が取り組んできたことや、更に発展させるため、今後の取組などについて、担当大臣の見解はいかがでしょうか。

#39
○国務大臣(井上信治君) 消費者庁では、人や社会、環境に配慮した消費行動であるエシカル消費の内容やその必要性について、国民の理解を広め、日常生活での浸透を深めるためにどのような取組が必要なのかについて調査研究を行うため、平成二十七年五月から約二年間、調査研究会を開催し、平成二十九年四月に報告書を取りまとめました。
 その取りまとめを受けて、消費者庁では、エシカル消費について国民全体による幅広い議論を喚起するため、地方公共団体との共催による啓発イベント、エシカルラボや体験型ワークショップの実施、先進的な事例の収集、紹介などに取り組んでまいりました。
 私自身も、先日徳島を訪問した際、徳島商業高等学校において、カンボジアの学校と共同開発したフェアトレード商品、ヤシ砂糖の普及に向けた高校生のエシカル消費の取組についてお話を伺い、大変感銘を受けました。
 これらの取組を更に発展させ、エシカル消費の考え方と行動が、安さや便利さにとどまらない消費生活の選択肢の一つとしてより一層浸透するよう、新たに作成した啓発用のパンフレット、ポスター、動画等を活用した地域等での取組のほか、学校でも活用いただける教材の作成などを進めてまいります。

#40
○福島みずほ君 二〇二〇年八月に発表されたエシカル消費に関する消費者意識調査報告書によれば、エシカル消費の認知度は一二・二%、上がっております。二〇一六年と比較すると倍とはいえ、まだ認知度は低いです。消費者庁のこれまでの啓発等の取組が効果的であったかなど、どう分析をされているでしょうか。
 エシカル商品であることの認証ラベルの認知状況を見ると、エコマークは八〇・五%に対して、フェアトレードは一四・四%です。環境分野の関心が高いのは良いことですが、人権擁護の部分も関心を高める必要があるのではないでしょうか。

#41
○政府参考人(片岡進君) お答え申し上げます。
 御指摘の調査は、消費者の意識や消費行動の変化を分析することにより、現状把握を行うとともに、今後の政策立案に資することを目的として、三年に一度実施しているものでございます。
 本年七月に決定されました第四期消費者基本計画工程表においては、令和四年度実施予定の同調査において、エシカル消費の認知度を三〇%にする目標を掲げているところでございます。委員御指摘のように、二〇一六年度の調査に比較して今回認知度は倍以上に上昇しておりますが、目標達成に向けて更に取組を進めてまいりたいというふうに考えております。
 なお、今回の調査では、エシカル消費をどのように知ったのかについての調査も行っておりまして、それによれば、ネット、SNSで知ったという比率が最も高く、四三・九%に上昇してございます。
 そこで、SNSも有効に活用すべく、今年五月の消費者月間に合わせて、エシカル消費等の具体的な行動を起こすきっかけとしていただくために、一言メッセージ動画のSNSへの投稿キャンペーンを八月末まで実施したところでございます。こうした取組も通じて、更なるエシカル消費の普及促進に努めてまいりたいというふうに思います。
 それから、フェアトレードにつきましては、引き続き、こうした概念も含むエシカル消費の考え方と行動が更に広がるように、関係省庁、関係団体を始めとする多様な主体と連携をして取り組んでまいりたいというふうに思います。

#42
○福島みずほ君 二〇一七年の「倫理的消費」調査研究会が取りまとめた報告書によると、イギリスやノルウェーにおいてテレビや学校教育での取組がエシカル消費の促進につながっているという報告があります。
 四国大学の研究、若い世代の倫理的消費に対する認知が購買行動に及ぼす影響によれば、日本とドイツの若者の商品選択の基準は、ドイツは、労働者、生産者や自然環境への配慮や、製品の原材料は環境に配慮しているかということを選択基準に入れている若者が多いという結果が出ております。他方、日本の若い世代は、流行や口コミ、商品などのデザインを選択基準に入れている。この流行や口コミ、デザインなどにエシカル消費の観点を取り入れることで変わっていく可能性は十分にあるというふうに思っております。
 環境も大事だけれど人権も大事ということで、労働者が搾取されない、児童労働がない労働環境で作られたエシカル商品であるということを、もっともっと権利意識を変化させていくための努力についてどうお考えでしょうか。

#43
○政府参考人(片岡進君) 消費者庁におきましては、これまでもエシカル消費に係るイベント開催、それからホームページの情報発信等に取り組んでおるところでございますけれども、委員御指摘のように情報発信を更に強化する観点から、本年十月から十二月にかけまして、エシカル消費、食品ロス削減、こうしたテーマを始めとしたライブシンポジウムを全国九か所で開催をいたしてインターネットで配信をしているほか、今年の十月にはエシカル消費特設サイトを消費者庁のホームページに開設したところでございます。
 この特設サイトでは、身近なことからエシカル消費に取り組んでもらえるよう、エシカル消費の概念などの説明に加えまして、地方公共団体、消費者団体、事業者など、各主体におけるエシカル消費の取組を積極的に紹介していく予定であり、フェアトレード、それからエコロジー、それからビジネス、人権に関する取組におきまして充実させてまいりたいというふうに考えてございます。

#44
○福島みずほ君 ビジネスと人権に関する行動計画に係る関係府省庁連絡会議が今年の十月、ビジネスと人権に関する行動計画を発表をいたしました。その横断的事項に消費者の権利、役割が含まれております。
 消費者庁はエシカル消費の普及啓発に関して、イベントでの普及啓発、ホームページでの情報発信等実施していくと今もおっしゃっておりますが、これまでと違う新たな取組を予定していることはありますか。

#45
○政府参考人(片岡進君) 先ほども御答弁をさせていただきましたけれども、今年の十月にエシカル消費特設サイトというのを消費者庁のホームページに公開したところでございまして、こうした中で様々な地方公共団体、事業者、それから国の取組を紹介していくということで、内容の充実をこれから図っていくということをやってまいりたいというふうに考えております。

#46
○福島みずほ君 行動計画の中には、人権を尊重する企業の責任を促すための取組として、国内外のサプライチェーンにおける取組及び指導原理に基づく人権デューデリジェンスの促進が含まれております。デューデリジェンス、企業の説明義務あるいは監視、調査というふうに訳したらいいんでしょうか。このデューデリジェンスの促進が重要です。
 サプライチェーンの労働者の、地域住民の人権を守ることが世界的に求められておりますが、消費者庁としてサプライチェーンにおける人権問題について、どのように取り組むことを考えていますか。

#47
○国務大臣(井上信治君) 外務省が中心となり、消費者庁も参加した関係省庁連絡会議において、ビジネスと人権に関する行動計画が策定されたことは承知しております。今後、企業活動のみならず、消費生活にも生産者の生活や人権といった視点を盛り込むことが重要となってくるものと考えます。
 消費者庁が普及啓発を進めるエシカル消費においても、児童労働等の社会的課題を説明しながら、その課題解決につながる消費行動、具体的にはフェアトレード商品の購入等を紹介しています。
 今後も、国内外のサプライチェーンにおける生産者の生活や人権問題への配慮も含め、エシカル消費の考え方と行動を更に広げ、消費者一人一人が社会に配慮した消費行動を行うことができるよう、積極的にエシカル消費の普及啓発を進めてまいります。

#48
○福島みずほ君 サプライチェーンにおける人権問題について企業がどういった方針を持っているか、消費者にも知る権利があると思います。消費者の知る権利を保障するためにも、企業に対し積極的な情報公開を求めていくべきではないでしょうか。
 お手元に資料をお配りしております。各国におけるデューデリジェンス法制化の動きです。
 イギリスは、現代奴隷法、二〇一五年、イギリスで事業活動を行う営利団体、企業のうち年間の売上高が三千六百万ポンド以上の企業は、毎年、奴隷と人身取引声明を開示する義務がある。フランスも、ビジランス法、二〇一七年、フランスに五千人以上の従業員又は合計で一万人以上の子会社社員を持つ企業に、デューデリジェンスを計画し実行する義務。オランダ、児童労働デューデリジェンス法、二〇一九年、国内に製品、サービスを二回以上提供する企業に、児童労働に関して全てのサプライチェーンのデューデリジェンスを行った旨の声明を担当当局に報告する義務、罰金最大年間売上高の一〇%。ドイツでは、行動計画、二〇一六年、全ての企業が人権デューデリジェンスを導入することを期待、在ドイツ企業、五百人の、事業の、五〇%が二〇二〇年までに導入することを目標、まあコロナ禍でちょっと遅れていると聞いておりますが、未導入企業はその理由を要説明、目標が未達成であれば法制化を検討、将来的には五百人以下の企業への適用も検討。
 このように、デューデリジェンス法制化の動きがあり、日本企業も海外に輸出をしております。この知る権利に関してもっと日本でも踏み込むべきだと思いますが、いかがでしょうか。

#49
○政府参考人(片岡進君) お答え申し上げます。
 委員御指摘のとおり、人権問題への対応などを含めまして事業者が適切に情報を公開して、消費者が知ることができることは大変重要であるというふうに考えてございます。
 ビジネスと人権に関する行動計画におきましては、サプライチェーンにおける人権問題の必要性あるいはデューデリジェンスについて企業に周知するということとなっておりまして、まずは、関係省庁とも連携をしながら、企業の取組についての情報公開を促進してまいりたいというふうに考えてございます。
 また、消費者庁といたしましては、例えば、事業者が消費者と十分なコミュニケーションを取りながら連携をし、社会課題の解決に取り組む消費者志向経営の推進を行っているところでおりますけれども、消費者志向経営の自主宣言を行う企業の中には人権への取組を明記しているところもございます。
 こうした取組なども通じまして、引き続き、消費者への適切な情報提供が行われるよう取組を行ってまいりたいというふうに考えてございます。

#50
○福島みずほ君 エシカル消費に関する消費者意識調査報告書によれば、用品、サービス購入時に消費者が重視している点は、安心、安全、四九・七%です。特に、食の安全性を確認したいという消費者は多いと考えられます。
 しかし、食料の六割を輸入に頼る今、サプライチェーンにおける人権問題と同様に、その調達において人権問題にも注視するよう消費者庁から農水省へ働きかけるなど、検討すべきではないでしょうか。

#51
○政府参考人(片岡進君) お答え申し上げます。
 委員御指摘の点も含めまして、エシカル消費の考え方と行動が更に広がりますよう、エシカル消費特設サイトなども活用しながら、取組事例の収集、発信等を充実するとともに、農水省を含めまして、関係省庁、関係団体等を始めとする多様な主体と連携をして取り組んでまいりたいというふうに思います。

#52
○福島みずほ君 外国の産地で労働者、生産者に対して搾取がないのかということなど、もっと消費者庁は取り上げていただきたいと思います。
 そして、せっかく、ビジネスと人権に関する行動計画に係る関係府省庁連絡会議が十月、ビジネスと人権に関する行動計画まで作りました。これ、とても重要なことは、消費者庁の役割ももちろんあるわけですが、経済産業省、厚生労働省、農水省、内閣府、もちろん官房、消費者庁も含め、教育でいえば文科省もそうですが、各関係省庁が極めて連携をしながら、ビジネスと人権、エシカル消費に関してもっと進めていくということが必要だと思います。
 私は、アイラブ消費者庁という気もしますし、消費者庁が是非その要役、旗振り役として、これは消費者の問題、エシカル消費の問題でもありますから、是非そういう旗を振って、各省庁をまとめてプロジェクトチームなどをつくって、こういうのをもっと推進していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

#53
○政府参考人(片岡進君) お答え申し上げます。
 委員御指摘の点、真摯に受け止めまして、関係省庁とともにやってまいりたいと思います。

#54
○福島みずほ君 頑張れ消費者庁ということで、真摯に受け止めと言ってくだすったので、大臣、やっぱり消費者庁は、霞が関の中で大きな役所ではないけれども、みんなの期待、消費者運動をやっている人、国会のもう本当に超党派の、物すごく期待の下におぎゃあと誕生した、十年以上前に誕生したすばらしい役所で、だからこそ、消費者の立場でやるぞという役所、消費者庁しかないわけですから、是非、もう出っ張って、もう大きな顔して、いろんな役所を集めて成果を本当に出してほしい。大臣の決意、今、真摯にと、こう言ってくだすったので、いかがでしょうか。

#55
○国務大臣(井上信治君) 福島委員からは我々消費者庁に対する応援をいただいて、大変ありがとうございます。
 是非、委員の先生方の御支援いただいた中で我々もしっかり頑張っていきたいと思いますので、今後ともよろしくお願いいたします。

#56
○福島みずほ君 やっぱり、消費者庁ができてこんなこともできたし、動いている、すばらしいというように是非頑張ってください。この消費者特別委員会は、多分そういう立場でみんなが応援する場所、応援というか、応援かつ活を入れ、調査する、メスも入れるという場所だと思いますので、是非、このエシカル消費やビジネスと人権というテーマでも是非存在感を出していただくよう、よろしくお願いいたします。
 エシカル消費といったときに、動物実験などのことについてもちょっとお聞きをしたいというふうに思っております。
 エシカル消費を消費者庁は推進しておりますが、あっ、ごめんなさいね、ちょっと言い直します、ごめんなさい。消費者庁の「倫理的消費」調査研究会が二〇一七年四月十九日に公表した取りまとめ「あなたの消費が世界の未来を変える」の第二章には、人間が動物に対して与える痛みやストレスといった苦痛を最小限に抑えることによって動物の福祉、アニマルウエルフェアを実現するといった動物への配慮の観点が示されたことからも、倫理的消費の範疇の広がりをうかがうことができると書かれております。
 最近では、動物実験を行っていない商品などはエシカルな商品として消費者から支持されております。御存じのとおり、EUは化粧品などに動物実験しないことという要件がありますから、日本の名立たるたくさんの化粧品会社はEUなどに化粧品輸出しているわけですから、一大ビジネスですよね。実は、実はというか、動物実験をやっておりません。動物実験やったら買ってもらえないので動物実験やらない、エシカルな商品だということで支持されるというふうになっております。そういうのはとても、消費者の行動としてとても大事なことだというふうに思っております。
 犬猫殺処分ゼロを目指す動物愛護議員連盟の中で動物愛護管理法の改正法案を超党派で作って昨年改正され、今年六月一日から施行になっております。動物の愛護及び管理に関する施策を総合的に推進するための基本的な指針が策定をされております。この基本的指針の第二の二の六には、実験動物の適正な取扱いの推進の講ずべき施策の中には、関係省庁、団体等と連携しながら、実験動物を取り扱う関係機関及び関係者に対し、3Rの原則、実験動物の飼養保管等基準の周知の推進や遵守の徹底を進めるとともに、当該基準の遵守状況について、定期的な実態把握を行い、適切な方法により公表するとあります。
 3R、まさに、できる限り動物実験に代わるものを利用する代替、それから削減、できる限り動物実験に供される動物の数を少なくする、改善、できる限り動物に苦痛を与えないということなどが重要視をされております。
 そこで、消費者庁は特保や機能性表示食品といった動物試験と関連しておりますが、環境省や他省庁と連携しながら、実験動物の適正な取扱いや3Rの原則の推進に積極的に関わっていくべきだと考えますが、消費者庁にその考えはあるでしょうか。環境省は是非消費者も一緒にやりたい、消費者庁もやりたいと言っているんですが、今後の方針はいかがでしょうか。

#57
○国務大臣(井上信治君) 委員御指摘のように、環境省において、動物の愛護及び管理に関する施策を総合的に推進するための基本的な指針が策定されており、御指摘の実験動物の適正な取扱いの推進については、一義的には環境省が中心となって関係省庁とともに取り組んでおります。
 消費者庁におきましては、事業者に向けた取組として、事業者が消費者の声をよく聞きながら様々な社会課題の解決に取り組む消費者志向経営を推進しております。また、消費者に向けた取組として、動物福祉の概念も含む、人や社会、環境に配慮した消費行動であるエシカル消費の取組を進めております。
 エシカル消費の考え方と行動が、安さや便利さにとどまらない消費生活の選択肢の一つとして更に広がるよう、関係省庁、関係団体等を始めとする多様な主体とも連携して取り組んでまいります。

#58
○福島みずほ君 日本がEUに輸出する化粧品というと、もう非常に名立たる化粧品会社のほとんどですが、動物実験やっていないわけで、ほかのもので代替できる、コンピューターとかいろんなものでできるのであれば、日本でも化粧品に関する動物実験やめるということは是非やっていただきたいと思っているんですね。そういうことも含めて、これからもよろしくお願いいたします。
 特保の許可申請と機能性表示食品の届出における動物実験についてお聞きをいたします。
 特保の許可申請と機能性表示食品の届出の際に動物試験を行っている企業があります。それは、消費者庁に提出する資料に記載する情報の中に動物試験が記されているからであります。
 一方で、3Rの原則に基づき、国際的に動物実験を削減していこうという動きは加速しており、動物実験を廃止した食品会社でも特保や機能性表示食品の商品を出しております。
 そこで、特定保健用食品申請に係る申請書作成上の留意事項と機能性表示食品の届出等に関するガイドラインには動物試験が記されておりますが、特保の許可申請と機能性表示食品の届出において、動物試験を実施してその情報を提供することが義務付けられているのでしょうか。それとも、動物試験を実施せずに、別の代替手段やいろんなものがあれば許可申請や届出を行うことが可能なんでしょうか。いかがでしょうか。

#59
○政府参考人(津垣修一君) お答え申し上げます。
 特定保健用食品の許可申請及び機能性表示食品の届出に際しまして、それぞれ、特定保健用食品の表示許可等について及び機能性表示食品の届出等に関するガイドラインに基づきまして、表示しようとする保健の用途等や安全性に係る科学的根拠を説明する資料を提出する必要がございます。これらの資料は、必ずしも動物実験の実施を義務付けているわけではなく、人において問題がないと認められる根拠を示すことができれば、動物実験を実施せず、許可申請や届出を行うことは可能であります。

#60
○福島みずほ君 ありがとうございます。
 動物試験を実施せずに特保の許可申請を行った際に、審査の過程で動物試験を求められるケースはあるのでしょうか。

#61
○政府参考人(津垣修一君) お答え申し上げます。
 消費者庁が特定保健用食品の表示許可をするに当たりまして、その安全性や表示しようとする保健の用途等について、食品安全委員会及び消費者委員会の意見を聴くものとされております。
 食品安全委員会や消費者委員会において科学的根拠が十分でないと判断された場合、申請者は追加の科学的根拠を求められることになります。その申請者がどのような資料で説明するかは、求められた科学的根拠の内容やその時点で得られている科学的知見の状況によるものでありまして、動物試験の実施を必須とするものではなく、科学的根拠として十分な内容があればいいと考えております。

#62
○福島みずほ君 この分野はどんどん変わっていっている分野でもこれあり、3R、つまり代替、削減、それから改善、できる限り動物に苦痛を与えないことなどの3Rの原則はこれからもっと進めるべきだと思っておりますので、消費者庁は、まさに実施施設は有していないけれども、特保やこの機能性表示食品の届出における動物実験などのように関係しているところもありますので、是非今後とも、少なくしていくとか、改善していくとか、なくしていくような努力を是非よろしくお願いいたします。
 何かうなずいていただいたので、ありがとうございます。よろしいですよね。はい、ありがとうございます。
 じゃ、でも、うなずいたとか言ってもあれですね。大臣、いかがでしょうか。

#63
○国務大臣(井上信治君) 委員の御指摘も受け止めてしっかり努力してまいりたいと思います。

#64
○福島みずほ君 どうもありがとうございます。よろしくお願いいたします。
 次に、香害、香りの害についてお聞きをいたします。
 これはこの委員会でも質問しておりますが、私の知人、友人にもこの香りの害に苦しんでいる人がいて、やはり重要な問題だと思うので、お聞きをいたします。これもまた倫理的消費の問題にもつながるというふうに思っております。
 柔軟仕上げ剤、合成洗剤、芳香剤、消臭除菌スプレーなどの香料で化学物質過敏症など健康被害が生じていると言われています。日本消費者連盟などが立ち上げた香害をなくす連絡会は、九千三百三十二件収集し、アンケートを集計し、強い香りによって体調を崩したという人が多いことを発表をしております。例えば、分析可能な九千三十件のうち七九%が香害で体調が悪くなったことがあると回答、そのうち、香りによって仕事を休んだり職を失ったことがある、学校に行けなくなったことがあるなど、休職や退職、欠席や休学を経験している人は一八・六%に上っています。
 国民生活センターも柔軟仕上げ剤のにおいに関する情報提供を行っています。二〇一九年五月二十二日の本委員会で、ここで質問いたしましたが、消費者庁は、柔軟仕上げ剤又は洗剤の香りに関連して健康被害を訴えた相談が毎年一定程度寄せられている状況であり、引き続き、PIO―NETを通じまして全国の消費生活センターから寄せられる相談情報や情報提供を注視し、必要に応じて対応を検討してまいりたいと答弁していらっしゃいます。その後の対応についてどうなっているでしょうか。

#65
○政府参考人(片岡進君) お答え申し上げます。
 お尋ねの香害につきましては、消費者生活センター等に消費生活相談が寄せられておりまして、また、当時の消費者庁政府参考人から御指摘のような答弁を行ったものと承知してございます。
 消費者庁におきましては、相談件数の共有など関係省庁との情報共有を定期的に行ってございます。また、本年四月には、委員御指摘の国民生活センターから消費者へのアドバイスを含めた情報提供を行っているところでございます。
 引き続き、関係省庁とよく連携をしつつ、相談の傾向等を踏まえて対応してまいりたいというふうに思います。

#66
○福島みずほ君 柔軟仕上げ剤を家庭用品品質表示法の指定項目に追加し、香料を含めた成分表示を義務付けることによって、その必要性の是非、いろいろな事情を踏まえて、家庭用品品質表示法の指定品目に追加することにつきまして、その必要性の是非を検討してまいりたいと答弁をしていらっしゃいます。
 日本石鹸洗剤工業会の指針では、製品に意図的に配合された〇・〇一%以上の香料成分を自主的に開示するとしています。でも、これは自主的なので、自主開示では不十分だと考えます。
 消費者庁の家庭用品品質表示法の指定品目に加えるべきではないでしょうか。

#67
○政府参考人(片桐一幸君) お答え申し上げます。
 委員御指摘のとおり、令和元年五月の通常国会におきまして、柔軟剤を家庭用品品質表示法の対象にすることの是非を検討する旨をお答えしたところでございます。
 その後、日本石鹸洗剤工業会におきまして、詳しい情報を求める消費者の要望に応えることや、海外においても自主的な成分情報開示が進められてきたということを踏まえまして、会員社の香料成分の自主的な開示の際の指針を策定し、各事業者が自主的に開示を進めている状況であるというふうに承知をしております。
 こうした動きは、商品の詳しい情報を求める消費者に向けた情報提供になるものと受け止めておりまして、消費者庁としては、この取組の効果を注視してまいりたいというふうに考えております。
 自主的な開示では不十分ではないかということでございますけれども、現在、事業者の方は、御指摘のとおり、柔軟剤等に〇・〇一%以上含まれている香料の成分を開示しているということでございまして、これ、海外における開示指針と同じ基準ということでございまして、詳しい成分を知りたい消費者の希望に応えているのではないかというふうに承知しております。

#68
○福島みずほ君 皆さんもその合成洗剤などを買うときに表示を見られると思うんですが、合成洗剤は指定品目になっていて、界面活性剤の区分なども詳細に表示名が決められております。また、使用量の目安も具体的に分かりやすく表示されています。それが柔軟剤にはなくて、表示に香料とのみ表記したり、使用量は、香りを強くする場合には倍の量をと書いているものもあります。
 ですから、もちろん良心的な企業は開示するかもしれないんですが、やはり表示法の規制を掛けていただきたい。いかがでしょうか。

#69
○政府参考人(片桐一幸君) 御指摘の点につきましては、家庭用品品質表示法の規制では製品に表示をするということになるわけでございますけれども、表示スペースの問題等もございまして、そういった点も含めて、業界の方で自主的な取組が進められるということを期待をしているところでございます。

#70
○福島みずほ君 質問がちょっとダブりますが、国民生活センターは、業界団体への要望として、香りの強さの目安に関する表示方法の指針等を設けるよう要望してくださっています。頑張って言ってくれているんですね。
 日本石鹸洗剤工業会は自主的な開示についての指針のみ示しているため、各社が星や点で強さを表示しており、統一した表示がありません。私もインターネットで、ウエブサイトで見ましたけれども、香りの強さ表示があるものないもの、サイトに商品の詳細があるものないもの、実に区々でした。よく分からないんですね。点数の上限も、上限の表記がないものや、最高点が星五つなど、消費者側にとって混乱を生じさせるものもあります。
 消費者庁が、何らかの基準、指針を設定するよう求めるべきではないでしょうか。

#71
○政府参考人(片桐一幸君) 委員御指摘の香りの強さの目安といったようなものでございますけれども、この強さの目安、こういった消費者の選択に資するようなですね、そういうその目安でございますけれども、この目安のその表示の指針等につきましても、本年四月の国民生活センターからの要望も踏まえまして、この業界団体であります日本石鹸洗剤工業会におきまして議論がされているというふうに承知をしております。
 消費者庁といたしましても、この業界、工業会におけるその目安についての議論が進むことを期待しているところでございます。

#72
○福島みずほ君 是非、業界での自主的な取組ということなんですが、是非これは進むようにというふうに思っています。
 というのは、花粉症などもそうなんですが、自分はかからないと思っていると実はあるときかかってしまうという経験をされている方もとても多いと思うんですね。
 独立行政法人国立病院機構盛岡医療センターのお医者さんがこういうふうに、事態は深刻になってきているということで書いていらっしゃるので、ちょっと聞いてください。
 二〇〇二年の専門外来開設当時に受診される患者さんの発症のきっかけは建物関係が多く、シックハウス症候群が半数を占めていました。その数年後の二〇〇八年以後より、香り付き柔軟仕上げ剤や制汗剤などの香りが原因となって専門外来を受診する患者さんが増えてきたのに気付きました。ちょうど二〇〇八年に、いろいろ消臭除菌スプレーとか文房具まで香り成分を配合というか、香りブームがあって、その後、一般の方々の香り製品使用が増加し、一方、香害の増加と重症化という二極分化の状況となっていると。ですから、香害についても、今回のアンケート調査で、隣家からの柔軟剤の影響、乗り物、学校、病院など公共の場での暴露が多いことを考えると、今は症状が出ていない人々も含めて社会全体で認識、理解して、香りの自粛や柔軟剤の使用自粛、安全性の高い製品の開発などの検討が必要になってきていると思いますとお医者さんが書いていらっしゃるんですね。
 香害は特定の人だけの問題ではありません。誰でも突然症状が出てくることがありますし、小さい子供への影響は更に深刻ですと、過敏な人が安心して生活できる環境は全ての人にとっても良い環境ですと。そのとおりだと思います。
 花粉症なんて人ごとだと思っていると、ある日やっぱりかかっちゃう、かかったりするわけですね。香害なんて一部の人の話だと思っていると、それが社会に充満していけば、ある閾値を超えれば自分もやっぱりその化学物質症候群にかかってしまうと。一旦かかってしまうと物すごく大変な状況なんですね。
 消費者庁、この件についての取組について、再度いかがでしょうか。

#73
○政府参考人(片桐一幸君) 委員御指摘の点も踏まえまして、業界における取組も含めて必要な取組が進められるよう、消費者庁としてもしっかりと対応してまいりたいというふうに考えております。

#74
○福島みずほ君 マイクロカプセルについても、このアンケートの中では、香りを長続きさせるために使用されるマイクロカプセルについて、是非、この使用中止、家庭用品へのマイクロカプセルの使用中止をしてほしいという人は八七・一%にも及んでいます。
 是非、化学物質症候群がやっぱり広がらないように、私たちは化学物質に囲まれて生きていますので、是非消費者庁もこの点について強く取り組んでくださるようお願いをいたします。
 今日は、エシカル消費、倫理的消費、それからビジネスと人権、それに伴う動物実験や香害のことなど聞いてまいりました。
 政府自身が行動計画を作ったり、消費者庁自身が報告書を作ったり、極めて意欲的にやっていらっしゃることは理解しております。ただ、諸外国に比べてはやはりまだまだ、労働環境、人権問題、サプライチェーンにおけるそういうことに対する踏み込みはまだまだ実は日本は弱いと、諸外国がデューデリジェンスの法制化までいっているのに比べてやはり弱いというふうに思っております。
 また、この消費者庁のエシカル消費に関する報告書を見ますと、やっぱり表示をちゃんとやるべきだとかいろんなことを書いていらっしゃいます。そうだとすると、私は、ゲノム商品についてもちゃんと表示をすべきだとか、いろんなところで改革、改善していくことはたくさんあるというふうに思っております。
 是非、安心、安全な給食や安心、安全な食べ物や環境に負荷を与えないことやフェアトレードやいろんなこと、エシカル消費、ビジネスと人権という点で消費者庁が他省庁を巻き込んで頑張ってくださることを切にお願いし、私の質問を終わります。

#75
○安江伸夫君 公明党の安江伸夫です。本日も質問の機会を賜り、本当にありがとうございます。
 早速でございますが、質問に入らせていただきます。まず、消費者問題に関連して質問をさせていただきます。
 井上大臣は先日の所信の中で、その第一に、消費者の安心、安全を脅かす事態に断固として対応するとおっしゃっていただきました。とりわけ、現下のコロナ禍における給付制度等を利用した悪質商法や給付金詐欺等に対しても、引き続き厳しい目を光らせていただきたいというふうに思います。
 十月の中旬頃、特別定額給付金の二回目をうたった偽メールが出回り、偽サイトに誘導した上で個人情報が盗まれるといった被害があったと承知をしておりますが、これに対して消費者庁はどのように認識をし、どのように対応してきたのか、お答えいただければというふうに思います。
 また、このような新型コロナウイルスに関連したいわゆる給付金詐欺を防止するための対策は、今後も厳重かつ継続的に行っていくべきと考えます。井上大臣の御見解をお伺いします。

#76
○国務大臣(井上信治君) 委員御指摘のとおり、十月中旬には、総務省をかたるメールアドレスより、第二回特別定額給付金の特設サイトを開設した旨のメールが送られるといった事案が生じました。総務省と連携し、早急にSNSにより注意喚起を行ったところです。
 また、消費者庁では、新型コロナウイルス関連の給付金詐欺による被害を防止するため、国民生活センターにおける特設ダイヤルの設置のほか、関係省庁と連携し、総務省及び警察庁との連名での消費者向け注意喚起資料の作成、配布、新型コロナ専用のLINE等のSNSによる注意喚起や、高齢者等に向けた政府広報のテレビCMや新聞一面広告による注意喚起を行うなど、多くの消費者に情報が届くよう注意喚起を行ってまいりました。
 引き続き、新型コロナの感染拡大状況や各種支援策の実施状況等を見極めながら、より多くの消費者に必要な情報を効果的にお届けできるように工夫してまいります。

#77
○安江伸夫君 ありがとうございます。
 私も、消費者庁のSNS、ツイッターやLINEアカウント、登録させていただいております。本当に分かりやすい情報が定期的に発信をされてきて、すばらしいなというふうに日々拝見しておりますので、是非、委員各位の皆様も、まだ登録していない方がいたら積極的に拡散をしていただいて、どんどん国民の皆様にお届けいただきたいというふうに思っている次第であります。
 続きまして、インターネット上の取引を通じた消費者被害の防止に関連して質問させていただきます。
 大臣は、デジタルプラットフォーム事業者が介在する消費者取引について、消費者の安心、安全の確保に必要な法的枠組み等の環境整備に関する検討を進めると所信の中でも述べていただきました。そこで、デジタルプラットフォーム事業者を介する取引における消費者被害の問題についての御認識を改めてお伺いしたいというふうに思います。
 また、その新たな法的枠組みを検討するに当たっては、関係当事者の利害調整を要することは当然でございますが、何より消費者の権利利益の擁護を第一に捉えるべきというふうに考えます。井上大臣のお考えをお伺いします。

#78
○国務大臣(井上信治君) 新たな日常における社会インフラとして重要性がますます高まるデジタルプラットフォームについて、消費者の安心、安全を確保するための取組は、消費者行政における重要な課題の一つと考えています。
 消費者庁は、検討会を開催して、デジタルプラットフォーム企業が介在する消費者取引における環境整備として消費者の安全確保や情報提供の在り方等について検討を行っており、本年八月には論点整理が取りまとめられたところです。
 引き続き、委員御指摘のデジタルプラットフォームを利用する消費者の権利の擁護を第一として、法的枠組み等の環境整備に関する検討を進めてまいります。

#79
○安江伸夫君 ありがとうございます。
 続いて、関連の質問をさせていただきます。
 デジタル市場の消費者問題と一口に申しましても、デジタルプラットフォームにおけるDツーCの取引なのかCツーCの取引なのか、あるいは国内事業者の問題なのか国外事業者の問題なのか、問題状況も様々でございます。また、デジタルプラットフォームの問題固有のものではなく、不適切な広告等のSNSに特有の問題もあるというふうに承知をしております。このように、デジタル市場におけるこの取引の問題、消費者問題の状況は多岐にわたり複雑です。
 先ほど大臣から、消費者の保護を第一にというふうに御答弁をいただきました。しかし、個々の取引市場の形態等の実情にもしっかりと着目をし、デジタルツールの利便性が必要以上に損なわれないように、また、営業の自由や取引の自由を不当に制限しないようにきめ細やかな制度設計は不可欠かと思います。検討に当たりましては、プラットフォーム事業者や、あるいはユーザー、あるいは消費者団体等、あらゆる当事者から丁寧なヒアリングを行っていただきたいというふうに思います。
 取引市場の形態等にも応じたきめ細やかな検討を要するかと思いますが、消費者庁の御認識をお伺いします。

#80
○政府参考人(坂田進君) お答え申し上げます。
 委員御指摘のとおり、デジタルプラットフォームには様々な取引の形態等が見られ、消費者トラブルの状況もそれぞれ異なるところでございます。
 このようなデジタルプラットフォーム上の様々な取引の実態等を踏まえまして、実効性のある対応が可能となるように留意しつつ、引き続き法的枠組み等の環境整備に関する検討を進めてまいりたいと考えております。

#81
○安江伸夫君 ありがとうございました。
 ここからは、現下のネット上の取引の被害事例に関係して幾つか確認させていただきたいというふうに思います。
 まず、中古家電の火災事故について伺います。
 インターネット通販、とりわけフリーマーケットアプリを通じて購入した中古家電の発火事故が相次いでおります。中には、リコール対象であった商品にもかかわらず当該事実が購入者に知らされていなかったなど、安全性に関する情報が十分に提供されていなかった事例もあったと承知をしております。
 こうしたフリーマーケットアプリで購入した中古家電の出火事故等について、消費者庁はどのように認識しておられるのでしょうか。また、こうした中古家電による事故を防止するためには、家電の安全性に関する情報提供を売主の側に義務付けるべきとも考えますが、この点についても併せてお伺いします。

#82
○政府参考人(片岡進君) お答え申し上げます。
 消費者庁が国民生活センターと共同して運営してございます事故情報のデータバンクには、デジタルプラットフォームを介して取引されたと思われる製品の火災等の事故情報が登録されてございます。
 こうした状況を受けまして、消費者庁では、平成三十年十一月に、インターネット通販で購入した製品事故に関する注意喚起を実施したところでございます。具体的には、購入前に契約内容、通販事業者の連絡先、リコール対象製品となっていないかなどを確認するよう消費者に呼びかけたところでございます。
 消費者庁に寄せられる事故情報の傾向などを踏まえまして、引き続き消費者への注意喚起なども適時適切に行ってまいりたいというふうに考えてございます。

#83
○安江伸夫君 これから寒い季節が到来をいたします。そうした中古家電のこの消費者被害、断固阻止するという決意で臨んでいただきたいというふうに思います。
 続いて、食品のアレルギー表示に関連してお伺いをいたします。
 これもネット通販でございますが、ネット通販でクロワッサンを購入して食べた消費者が卵アレルギーで腹痛を起こしたとの報道がございました。この商品に卵のアレルギーの表示はされていなかったとのことです。食品表示法では容器包装された加工食品についてアレルギー表示を義務付けておりますが、今申し上げたような事例は法の適用対象外ということであります。
 今のは一例でございますけれども、こうしたネット通販の食品について、アレルギー表示がないといった相談が国民生活センターに寄せられているものと承知をしております。ネットにおける食品の安全性、とりわけ適切な食品表示の実効性を確保していくことは急務であると考えますが、消費者庁の御所見を伺います。

#84
○政府参考人(津垣修一君) お答え申し上げます。
 食品関連事業者がインターネットにより食品の販売を行う場合、食品表示基準に従った表示をインターネット上行うことは義務付けられておりません。しかしながら、消費者の手元に届く食品の容器包装においては食品表示基準に従った表示が義務付けられておりまして、食品アレルギーに関する情報は容器包装上の表示を確認することにより入手することが可能となっております。
 一方、現在、食品の国際規格を定める機関であるコーデックスにおいても、インターネット上での食品表示に係る国際的なルール作りの議論が始まったところであります。
 インターネット上での食品表示の在り方につきましては、コーデックスにおける議論等を踏まえ、今後検討していきたいと考えております。

#85
○安江伸夫君 次の質問に移ります。
 続いて、過剰販売等の高齢者の消費者被害について伺います。
 近時、高齢者がインターネットを利用した通販等の取引でトラブルに遭う事例が増加していると承知をしております。例えば、同じ商品の購入ボタンを何度もクリックをしてしまって大量に購入してしまうといったものが代表的な例です。ネットに不慣れな高齢者はネット上の取引においてトラブルに巻き込まれやすい、こうした事実をしっかりと受け止めて対策をすべきものと考えます。
 高齢者のネット通販の過剰購入を始めネット被害を防止するための具体的な対応指針を事業者に示すなど、その対応を強化すべきと考えますが、消費者庁の御認識をお伺いします。

#86
○政府参考人(坂田進君) お答え申し上げます。
 インターネット通販等の利用者は拡大しており、インターネット通販により高齢者の消費者トラブルの防止は重要な政策課題と認識しております。
 認知症等の高齢者においては、消費者トラブルに遭っているという認識自体が低く、自ら声を上げてSOSを発信することが難しい場合もあることから、認知症等の高齢者の消費者トラブル防止には周囲の方々の見守りや気付きが大切であり、消費者庁では、インターネット通販等のトラブルや高齢者見守りに関する注意点に関する情報を随時公表しているほか、地域におけるいわゆる見守りネットワークの設置を推進し、高齢者等の配慮を要する消費者の見守りを強化しているところでございます。
 インターネット通販に慣れない高齢者などの消費者が安心して消費活動を行えるよう、注意喚起や見守り活動の充実などの取組を引き続き進めてまいりたいと考えております。

#87
○安江伸夫君 今般のコロナ禍を通じて、高齢者の方もこのインターネット取引を利用する方も増えているというふうに伺っておりますので、しっかりとした対応を強く重ねてお願い申し上げます。
 続いて、サブスクリプション契約の解約トラブルについて伺います。
 近時、動画や音楽についてのサブスクリプション契約が増加をしております。一方で、一か月間はお試し期間で無料ですとの説明に基づいて消費者側が契約をし、またその期間内に契約を解約をしたものと思っていたけれども、実際にはこれが解約できていなかったとの相談事例が増えているというふうに認識をしております。
 事業者において解約手続について必要な事前説明を講じるべきことはもちろんでございますが、消費者側の誤解や認識が不十分な事例が散見をされております。こうしたサブスク契約の解約トラブルについての御認識と対策状況を伺います。

#88
○政府参考人(坂田進君) お答え申し上げます。
 動画配信に関する相談は増加傾向にあり、その中には、御指摘のようなサブスクリプションに関する解約の相談も多く含まれているものと承知しております。
 消費者庁では、インターネット上の取引に係る新たな課題に対し、関係者の連携を強化するため、インターネット消費者取引連絡会を定期的に開催しており、サブスクリプションサービスにつきましては昨年取り上げ、消費者の利用状況を調査し、消費者がサブスクリプションサービスの利用に当たって注意すべき事項を整理し、公表しているところでございます。
 今後とも、事業者等との情報交換や注意喚起などの様々な手段によって、インターネット取引における消費者の安全、安心の確保に努めてまいりたいと考えております。

#89
○安江伸夫君 ありがとうございました。
 続いて、定期購入に関する消費者被害の対策についても確認をさせていただきたいというふうに思います。
 定期購入の被害、増加傾向にあります。
 例えばでございますけれども、ネット通販における健康食品等の販売において、事業者が、初回は無料、初回は半額とうたい、消費者も、気に入らなければ二回目以降解約すればいいという気軽な気持ちで購入の申込みをしたところ、実際には、そうした初回無料、初回半額といった特典を受けるためには契約を継続すること等が条件となっており、また、中途解約するためには、初回分についても通常料金全額を払わなければいけないというような定期購入に関する消費者トラブルが相次いでおります。
 実際、細かく購入画面を確認をすると、ちゃんと画面上に解約条件等が表示してあるものも多いというふうに認識をしておりますが、消費者が気付きにくいような手法を取っているとの指摘もあります。
 増大する定期購入に関する消費者問題を防止し、消費者保護が一層強化される規制措置を設けるべきというふうに考えますが、消費者庁の御見解を伺います。

#90
○政府参考人(片桐一幸君) お答え申し上げます。
 国民生活センターで受け付けた消費生活相談のうち、委員御指摘の定期購入に関する相談件数が近年急激に増加しております。
 インターネット通販が関連することが多い詐欺的な定期購入商法に対しては、消費者被害の拡大防止を図る観点から、消費者庁としても、監視を強化し、行政処分を行うとともに、消費者への注意喚起を行っております。しかし、引き続き消費者トラブルが多数発生している状況を踏まえますと、特定商取引法の規制の重要性が高まっていると認識しております。
 本年八月に消費者庁において取りまとめられた有識者検討委員会の報告書でも、詐欺的な定期購入商法に対する規制強化の必要性が提言されております。具体的には、特定商取引法における顧客の意に反して通信販売に係る契約の申込みをさせようとする行為等に関する規制の強化に加えて、解約、解除を不当に妨害する行為の禁止や解約権等の民事ルールの創設などが提言されております。
 消費者庁では、この有識者の検討委員会の報告書も踏まえ、現在具体的な制度設計を行っており、次期通常国会への法案提出を目指しまして、可能な限り早期に成案を得たいと考えております。

#91
○安江伸夫君 ありがとうございました。
 この定期購入の問題、私も弁護士として実際に御相談を受けたこともあって、既存の法的枠組みでは何ともし難いということも私自身実感を持って確認をさせていただきました。しっかりとした対策の強化をお願い申し上げたいというふうに思います。
 続いて、食品ロスの削減に関連しての質問をさせていただきたいというふうに思います。
 食品ロス削減につきましては、公明党も、竹谷とし子参議院議員を中心にかねてより強力に推進をしてまいりました。井上大臣におかれましても、先日の所信にもありましたとおり、多様な主体による削減に向けた取組を今後も積極的に進めていただきたいというふうに存じます。
 さて、この食品ロス削減というふうに申しますと、食品の廃棄量の削減と思う方も多いかもしれませんが、食品一般のこのロスを、無駄をなくしていくという観点からすると、事業系の食品廃棄物のリサイクルも大変重要です。
 直接的には環境省及び農水省の所管となって恐縮でございますが、食品リサイクル法基本方針に定められた業種別再生利用等実施率を見ますと、食品製造業については、二〇二四年度の目標九五%を二〇一七年度の時点で既に達成しているものの、とりわけ外食産業では、目標五〇%に対し三二%といまだ低い水準にございます。
 食品廃棄物からリサイクルされた肥料や飼料を用いて生産された農畜産物や食品を食品廃棄物の排出者が購入、利用するという食品リサイクルループの形成を広げることは、この目標達成のために極めて重要と考えます。
 現在、国内において、食品廃棄物の再生利用事業者の中で飼料化をしているのは全体の約二〇%にしかすぎないとのことでございますが、国としても是非積極的に広げていただきたいというふうに思います。
 そこで、お尋ねいたしますけれども、食品廃棄物を家畜用飼料にして循環させる食品リサイクルループの更なる推進に向けた環境省及び農水省の御所見をそれぞれ伺うと同時に、井上大臣に対しまして、他省庁とも連携したこの食品ロス削減に向けた今後の取組方針についてお伺いいたします。

#92
○政府参考人(土居健太郎君) お答えいたします。
 食品の売れ残り、食べ残しであるとか、製造工程で大量に発生いたします食品廃棄物につきまして、飼料、肥料の原材料に再生利用して農産物としてリサイクルする食品リサイクルループ、これを構築することは、食品関連事業者、リサイクル事業者、また農家をつないで食品ロス削減に資するということから非常に重要だというふうに考えております。
 環境省では、食品リサイクルループを含めました食品リサイクルの更なる推進のために、食品リサイクルに係るモデル事業を公募いたしまして、これら関係者と連携いたしまして、食品リサイクルに取り組む事業を技術面、資金面から支援しているところでございます。
 引き続き農林水産省と協働いたしまして、このリサイクルループ制度の運用とこうした支援策を通じまして、リサイクルループの拡大をしていきたいというふうに考えております。

#93
○政府参考人(池山成俊君) お答え申し上げます。
 委員御指摘の食品リサイクルループでございますけれども、食品リサイクル法におきまして、食品関連事業者が排出する食品廃棄物を再生利用事業者において飼料等にリサイクルし、その飼料等を農林漁業者が農畜産物の生産に利用しまして、その農畜産物を食品関連事業者が販売するというこの食品リサイクルループの認定を行っているところでございます。
 この認定を受けることによりまして、再生利用事業者に対しましては、廃棄物処理法に基づく一般廃棄物の収集運搬業の許可が不要になるということでございますとか、また、飼料安全法、肥料法に基づく農林水産大臣又は都道府県への届出が不要になるといった特例措置を講じているところでございまして、これによりまして、市町村をまたがる収集、運搬を効率的に行うことが可能になりましたり、手続の簡略化といったメリットが期待できるところでございます。
 こうした特例措置もございまして、現在、この認定制度によりまして五十件の食品リサイクルループの取組が実施されているところでありまして、毎年度着実に新規案件を認定しているところでございます。
 農林水産省におきましても、食品リサイクルループの認定事例を分かりやすく整理しましてPRしましたり、地方農政局におきまして、食品事業者、再生利用事業者、農業者、自治体の意見交換会を開催しているところでございまして、こうした取組により、この食品リサイクルループの形成を更に推進してまいりたいと考えてございます。

#94
○国務大臣(井上信治君) 食品ロスの削減につきましては、食品ロスの削減の推進に関する法律及び食品ロスの削減の推進に関する基本的な方針に基づき、この問題を一人一人の消費者が他人事ではなく我が事として捉え、理解するだけでなく行動に移していただくための取組を関係省庁と連携して推進しています。
 食品ロスの削減をより強力に推進するためには、消費者庁の所管である普及啓発のみならず、食品の寄附や持ち帰り等を妨げる制度的な課題の具体的な見直しを進めることが重要です。このため、先日、関係省庁による会議を招集し、各省庁が取り組むべき課題についてスピード感を持って総点検を行い、年内にも可能なものから前倒しで取組を進めるよう、私から関係省庁に指示を行いました。
 今後、多様な主体が連携をし、国民運動として推進することが重要であり、消費者庁が司令塔となって、関係省庁とも連携しつつ、政府一丸となって取組を加速してまいります。

#95
○安江伸夫君 ありがとうございました。
 大変力強い御答弁をいただきました。公明党としてもしっかりと応援をしてまいりたいというふうに思います。また、環境省、農水省の御担当者さんもありがとうございました。
 次に、地方創生について質問させていただきます。
 坂本大臣からは、感染症の克服と経済活性化の両立、そして東京一極集中の是正について、先日、力強い所信表明をいただきました。
 この点に関連しまして、内閣府は、地方創生移住支援事業の対象を拡充し、東京の会社員が地方に移住して、テレワークにより引き続き東京の業務を行う場合も支援対象とする旨を打ち出しているものと承知をしております。地方移住を考える際、収入の減少を懸念して二の足を踏む人も少なくないこともあり、仕事を変えずにテレワークで働く地方移住の推進は、地方移住希望者の背中を押すこととなります。
 一方で、東京の事業所の仕事を地方で行うテレワークでは、地方の人手不足の解消にはつながらないとの指摘もあり、何を目的として支援するのかということも明らかにしておく必要があるかというふうに思います。
 そこで、地方創生移住支援事業の対象を拡充することの目的は何なのか、また、目標として掲げておられるUIJターンによる起業・就業者六万人創出に向けた坂本大臣の御決意をお伺いしたいと思います。

#96
○国務大臣(坂本哲志君) 今般の新型コロナウイルスの感染症の拡大によりまして、全国で三割以上の方々がテレワークを経験をされました。同時に、地方移住への関心の高まりも見られます。そして、一部の企業では、業務を全面的にテレワークへ移行する取組も始まっております。例えば、ヤフー株式会社は十月一日から、時間や場所にとらわれない新しい働き方ということへ移行をいたしました。
 こうした変化を捉えまして、地方創生移住支援事業につきまして、令和三年度概算要求におきまして、定期異動などではなくて、自己都合で東京での仕事をテレワークにより続けながら移住をする方も対象になるよう、制度の拡充を今要求しているところであります。新しい働き方や意識の変化を地方移住につなげようと考えているところであります。
 地方への移住は、総合戦略によりますと、二〇一九年度から二四年度までの六年で六万人を目標といたしております。移住動向の変化や事業の実施状況をフォローアップしながら、地方創生に資するテレワークの推進や移住機運醸成に向けた広報など、様々な施策を総動員して地方移住を進めてまいりたいと思っております。

#97
○安江伸夫君 大臣、ありがとうございました。
 しっかりと私自身も、特に若者が今回地方にもチャンスがあるということに気付いたという声を伺っております。後押しをしてまいりたいというふうに思います。
 最後に、地方移住施策に関するウエブサイトの改善についてお伺いをいたします。
 内閣府が六月に公表した新型コロナウイルス感染症の影響下における生活意識、行動の変化に関する調査によりますと、テレワークを経験した人の二四・六%が地方移住への関心が高くなったか、やや高くなったと回答しておりまして、今申し上げましたとおり、近年、地方移住への若い世代の注目が高まってきていると言われております。
 しかし一方で、地方移住関係施策は、内閣府のほか総務省の地域おこし協力隊など各府省にわたっていることもございまして、移住希望者が、どの自治体でどの制度が利用できるのか、組み合わせられるのか調べようとした際、なかなか一元的な情報ツールがないという現状かと思います。政府の地方創生のウエブサイトにおいて、移住を希望する方の利便性が高まるよう、必要な情報が一挙に見られるようなホームページを設けてはどうかというふうに考えますが、御所見をお伺いします。

#98
○政府参考人(新井孝雄君) 地方移住支援に関するウエブサイトの改善について御質問がございました。
 先生御指摘のとおり、地方移住の動きを加速させていくためには、関係府省等の地方移住関連施策を広く国民に周知、広報することが重要と考えております。
 このような観点から、東京圏在住者を対象に、地方移住への関心を高めるウエブサイト、「いいかも地方暮らし」を本年十月末に開設し、関係府省の移住関連施策情報を利用者視点から整理し、閲覧できるよう工夫したところでございます。
 引き続き、ウエブサイトのユーザーの反応等も見極めながら、掲載内容を更に充実させてまいります。

#99
○安江伸夫君 ありがとうございます。
 是非分かりやすく伝わりやすいウエブサイトの改善を重ねて強く要望申し上げまして、私の質問を終わります。
 ありがとうございました。

#100
○柳ヶ瀬裕文君 日本維新の会の柳ヶ瀬裕文でございます。
 まず、坂本大臣に、御就任おめでとうございます。道州制についてお伺いをしたいと思います。
 この委員会でもずっとこの道州制の議論をさせていただきました。ただ、もう今日、中身の議論をするつもりはありません。もう政府は、これ、道州制を推進していくということを決めているわけですよね。そして、私たち日本維新の会も、統治機構改革、これこそが改革の一丁目一番地なんだということで推し進めてきております。
 先般、大阪都構想、これもチャレンジをさせていただきました。統治機構改革というのは本当大変なことだなということを身をもって実感したわけでありますけれども、この道州制については、平成十八年、地方制度調査会において道州制のあり方に関する答申が出され、平成二十年には、道州制ビジョン懇談会が開催され、これ中間報告が出されております。もうそれから十三年、十四年たつわけですけれども、残念ながら、これは一ミリたりとも進んでいないというふうに実感をしているわけでございます。
 ですから、これまでの大臣も、本当にやる気があるのかないのかよく分からないというような答弁をいただいてまいりました。ですから、この道州制について質問をするのは余りもう好ましくないなというふうに思っておったんですけれども、そういったときに坂本大臣が登場されまして、大臣について様々調べさせていただきましたが、大臣は、これ、誰よりもこの道州制について理解をお持ちでいらっしゃって、そして、過去の、例えば二〇一三年の質疑の中でも、坂本大臣は、この統治機構の、道州制を含めた新たな統治機構の導入が非常に重要なんだという質疑をもう繰り返しされているといったことも明らかになってまいりましたし、また、この地方の自立ということをテーマにしていらっしゃって、九州政府、これをつくっていくんだと、そのためには道州制の導入こそが何よりも重要なんだということを繰り返し述べていらっしゃるわけであります。
 そういった観点から、私は是非、坂本大臣にこれ強力に推し進めていただきたいと考えるわけですが、現状のこの道州制の、なかなか進まないじゃないですか、これどのように進めていこうとされているのか。現状についての課題と、これからどうしていくのかと、この一点だけお伺いしたいというふうに思いますが、いかがでしょうか。

#101
○国務大臣(坂本哲志君) 私は、平成十五年に国政に出るときも、九州政府出現という小冊子を書きまして、そして、それをテーマにして、地方の自立、分権、これを掲げて立候補したわけでありますので、道州制の導入につきましては、委員と同じように一方ならぬそのこだわりも持っているところでございます。
 地方でやれることは地方でやる、地域経済の活性化や行政の効率化を実現するためのやっぱり非常に有効な手段でもあるというふうにも思いますし、今言われましたように、党でも道州制推進本部の幹事長をしてまいりました。その過程におきまして、私たちも道州制推進基本法を作成するということを前提に、地方六団体を始め各界から様々な御意見を聞いてきたところでございますけれども、やはり根強い反対の声がありまして、やはり道州制は国と地方の在り方を根底から見直す大きな統治機構の改革でありますので、正直言って、平時の導入というのはなかなかこれは厳しいなと、難しいなというふうに思ったのが事実でございます。
 そういうことではございますけれども、やはりどういう場合でも論議を切らさないということが大事なのではないかというふうに思います。これからも地方の声を十分に聞きながら、そして国民的な議論を行いながら丁寧に丁寧に進めていくこと、これが大事であるというふうに思います。
 やはり国全体の姿を変えていくわけでありますので、国会での御議論を十分踏まえながら、そして私たち自身もその論議をしっかりと見詰めながら、これからの国の在り方、そういったものは考えてまいりたいというふうに思っております。

#102
○柳ヶ瀬裕文君 非常に力強い御答弁、ありがとうございました。是非御期待申し上げたいというふうに思います。
 議論を途切らせないことは必要ですけれども、なかなか議論がされていない現状があります。これは、やっぱり地方の声を聞くんだという話があるんですけれども、地方からこの声というのは上がってこないですよね。
 今自治体は、それぞれの枠組みの中でどうやって持続可能性を高めていくのかということでもう精いっぱいできゅうきゅうしていると。その中で、これから人口減少社会の中でその持続可能性が問われていますし、またこれから成長ができるのかどうなのかという岐路に立っているという状況だというふうに思います。
 ですからこれは、地方からの声ということをもちろんよく丁寧に聞かなければいけないんですけれども、トップダウン、そして強力なリーダーシップでこの在り方を示していくと、そしてしっかりとそのメリットを各自治体の皆さん、国民の皆さんにお伝えしていくということが必要だというふうに考えております。
 ですから、私たち維新の会はこれを先頭に立ってやっていく覚悟でありますし、是非大臣とともにこれを進めていきたいというふうに考えておりますので、是非よろしくお願い申し上げたいと思います。
 大臣には以上一問ですので、ここで御退席されても結構ですので、委員長、お取り計らいをお願いします。

#103
○委員長(石井浩郎君) 坂本大臣は御退席いただいて結構でございます。

#104
○柳ヶ瀬裕文君 ありがとうございます。
 続いて、消費者問題とPCR検査の抱えている課題についてお伺いしてまいりたいと思います。
 消費者庁によると、国民生活センター等に寄せられた新型コロナウイルスに関する消費生活相談は十一月三十日時点で七万七千六百五十二件、そのうち検査全般については五百件、PCR検査に関しての相談は少なくとも百件程度とのことであります。その中には、保健所の依頼で来たとかたる事業者、新型コロナウイルスの検査薬を販売すると勧誘されたという声や、PCR検査キットを無料で送る、PCR検査の用紙を送る、家族は何人なんだという、もう不審電話なども相次いでいるという状況であります。これはこれから増えていくだろうというふうに感じるんですね。
 現在、新型コロナウイルス感染症の感染が再拡大している中で、PCR検査のテレビCMも流れるなど、行政検査に限らず、希望した人が受けられる自費検査も増えております。
 こういった中で、更なるこの悪徳商法や詐欺などの被害に消費者が遭わないように、各省庁とも連携をしっかりとして、消費者庁として対策を取っていただきたいというふうに考えますけれども、これどのような対策を講じていくのか、お伺いしたいと思います。

#105
○政府参考人(坂田進君) お答えいたします。
 新型コロナウイルスに関する悪質商法や詐欺が疑われる消費生活相談については、根拠なく新型コロナウイルスへの予防効果を標榜する商品、また、身に覚えのないマスク等が突然送り付けられてくるいわゆる送り付け商法、さらには、定額給付金や持続化給付金を装った詐欺など、様々なものが寄せられております。
 消費者庁ではこれらの問題に対し、まず第一に、問題のある表示を行う事業者への改善要請、第二に、消費生活相談体制の強化、第三に、テレビCMやSNSなども活用した消費者向け注意喚起などに関係省庁とも連携して取り組んできたところでございます。引き続き、新型コロナの感染拡大の状況や各種支援施策の実施状況等を見極めながら、必要な施策に機動的に取り組んでまいりたいと思います。

#106
○柳ヶ瀬裕文君 ありがとうございます。
 是非適宜適切に取り組んでいただきたいというふうに思います。
 今の事例というのは、PCR検査をかたるものであったり偽物検査であったりとか、そういう悪徳商法、詐欺の類いでありますけれども、私のところに結構寄せられている声として、このPCR検査、我が国が正式に行っているPCR検査そのものの信頼性についても多くの疑義が聞こえてきております。非常に多くの方から私の下にはお問合せをいただいているわけでございます。
 今日は、厚生労働副大臣、山本副大臣、お越しいただきありがとうございます。お忙しい中ありがとうございます。ここからは厚労省と話をしていきたいというふうに思うんですけれども、これはどういう問題かというと、PCR検査の感度が高過ぎるために、死んだウイルスや非常に微量のウイルスにも反応してしまって、他者に感染させる可能性のない人も陽性と判定してしまっているのではないかという疑義であります。
 感染拡大を防止するという観点から隔離をお願いしているわけですけれども、必要のない人まで、感染能力のない人まで隔離をしてしまっているという結果に陥っているのではないかという問題であります。
 そもそもPCR検査とは、採取した唾液などにウイルスの遺伝子の一部が含まれているかどうかを判定するものであって、含まれていれば陽性、いなければ陰性と判定されます。しかし、そのウイルスの特性までは分からず、感染力のない微量なウイルスや死んだウイルスでも存在が確認されればこれ陽性となってしまうという性質があります。
 そこで、検出するまでのサイクル数を示すCt値に注目をしたいと思います。
 PCR検査ではサンプルのウイルス遺伝子を増幅させて判定するわけですが、増幅の回数を示すのがこれCt値と言われています。一サイクルで一本の遺伝子が二本に、二サイクルで四本、三サイクルで八本ということで乗数的にこれ増えていくわけですね。これを繰り返していって、遺伝子を増幅させていって、ある特定の反応が立ち上がったらそれを陽性と判断するということなんです。つまり、Ct値が高ければ、高いところで反応が出れば検体に含まれるウイルスは微量、低ければ量が多いということになるというふうに思います。
 現在、新型コロナウイルスの判定方法については、国立感染症研究所の病原体検出マニュアル、これは三月十九日のものですけれども、これが公表されていて、このマニュアルに沿った判定方法、これいわゆる感染研法というふうに呼ばれております。日本におけるPCR検査の機器とその機器を使用した陽性判定は、この感染研法に適合するかどうかということで承認を受けていると聞きました。つまり、この感染研法が検査の基準となっているわけですね。その感染研法で陽性判定するのに必要なこのCt値、サイクル数、これ四十としているということであります、このCt値四十ということですね。
 しかし、じゃ、このCt値四十というのはどういうことなのかといったら、一本の遺伝子を理論上はこれ一兆本に増幅をして反応を見るというもので、極めて微量のかけらまで拾う設定となっているのではないか。つまり、このCt値四十というのが高過ぎることによって、余りにも幅広くの人たちをこれ陽性判定してしまっているのではないかという問題を抱えているというふうに考えております。
 そこで、まずお伺いしたいんですけれども、陽性判定にこのCt値を四十とした理由、そこで検出可能なウイルス遺伝子の数値、これについてお答えをいただきたいと思います。

#107
○政府参考人(佐原康之君) お答えいたします。
 国立感染症研究所が開発した新型コロナウイルスリアルタイムPC法での陽性基準につきましては、陽性コントロールの増幅曲線の立ち上がりが四十サイクル以内に見られ、かつ陰性コントロールの増幅曲線の立ち上がりが見られないときに試験が成立するとみなすとお示しをしているところでございます。これは、新型コロナウイルスに限らず、一般的なリアルタイムPCR法の取扱いに基づいて設定されているものでございます。
 また、御質問いただきましたコピー数でありますけれども、国立感染症研究所で開発されたリアルタイムPCRにより検出することができるウイルス量の限界は五コピーとなっております。

#108
○柳ヶ瀬裕文君 ありがとうございます。
 これ、一般的なリアルタイムPCR法に基づいているんだということなんですけれども、これはどれくらいのコピー数を検出するまでそのサイクル数を設定するかということで、これ、決めの問題であるというふうに考えておりますし、また、今御答弁いただきましたけれども、まあちょっと私が聞いた話と違うんですけど、五コピーだということですね。つまり、五コピー分の遺伝子まで検出できるという設定で今検査をしているということなんですね。とするならば、じゃ、その五コピーということにどういう意味があるのかということだと思います。
 京都大学のウイルス研究所の宮沢准教授は、この四十サイクルは過剰であって、死んだウイルスの断片など感染力とは関係のないウイルス遺伝子の検出につながる可能性が高く、Ct値は三十二から三十五程度が妥当なのではないかということをおっしゃっているわけであります。
 そこで、先ほど、まあ私は一コピーだというふうに聞いたわけですけど、感染研のヒアリングではですね、五コピーだと、検出限界が五コピーだということだと思いますけれども、じゃ、その五コピーによって、五コピー持っている人ですね、陽性だと判定された人が、じゃ、どれだけ感染力があるのか。このことについてお伺いしたいと思います。

#109
○政府参考人(佐原康之君) お答えいたします。
 PCR検査を含めた各種検査につきましては、必要な精度が保たれているものについて、薬事承認又は国立感染症研究所の評価を得て実用化をしております。
 御質問の新型コロナウイルス感染症においてどのような感染者が他者を感染させ得るのかという感染性を判定、判断するに当たりましては、いろいろ留意しなければいけないことがあると思います。例えば、検体採取の際の手技が適切でない場合、あるいは検体を採取する時期が潜伏期間である場合など、特にウイルス量が少ないと考えられる検査結果の取扱いについては課題があるものと承知をしております。
 いずれにしても、御指摘の点も踏まえ、様々な知見を収集し、適切な検査を行うために必要な見直しを行ってまいりたいと考えております。

#110
○柳ヶ瀬裕文君 そういうことではなくて、今のPCR検査で陽性と判定されるためには五コピーあれば陽性と判定されるわけですね。これが限界です。じゃ、その五コピーで陽性と判定された人が本当に感染力あるのということなんです。

#111
○政府参考人(佐原康之君) 御指摘のとおり、PCR検査の陽性判定は必ずしもウイルスの感染性を直接証明するものではございません。

#112
○柳ヶ瀬裕文君 そうすると、確認ですけれども、これ、PCR検査で陽性判定されたからといってその人に感染力があるとは言えないということでよろしいでしょうか。

#113
○政府参考人(佐原康之君) PCR検査の陽性判定イコールウイルスの感染性の証明ということではないということでございます。

#114
○柳ヶ瀬裕文君 もうこれは極めてゆゆしき問題だと思いますよ。今、PCR検査で陽性判定がされれば、本来はそのCt値とほかの症状であったりとかCTを見たりとかによって陽性、陰性というのを判定していけばいいんですけれども、今、検査数が非常に多いんですね。だから、PCR検査で陽性と陰性と、もうどっちか、二分の一ということで、もう極めてきっかりと分かれてしまっているわけですね。陽性と判定されてしまったならば十日間の隔離と、隔離という言い方をしますけれども、隔離という対象になってくるということで、社会経済上非常に大きな影響を受けていることになっているというふうに思います。
 では、お伺いしたいんですけれども、このPCR検査の陽性者で感染性がない可能性がある人はどれくらいいるというふうに想定されるのか。この点についてお伺いしたいと思います。

#115
○政府参考人(佐原康之君) お答えいたします。
 ウイルス量と感染性を示すデータについては必ずしも明らかではありませんけれども、ウイルス量が一定より少ない場合、培養可能なウイルスが検出されず、感染性のある可能性が低いというふうに考えられております。具体的なウイルス量については、様々な研究ございますけれども、例えば米国においては、このCt値が三十三から三十五程度より高い場合、培養可能なウイルスがほとんど検出されなかったとの報告もございます。また、日本においては、Ct値がおおむね三十以下では培養可能なウイルスが検出されることが多いとの報告もございます。
 他方、どのような感染者が他者を感染させ得るのかという感染性を判断するに当たっては、先ほど申しましたように、例えば検体を採取する期間が潜伏期であるなど特にウイルスが少ないと考えられる場合の検査結果の取扱いなど、慎重に取り扱っていく必要があると考えております。

#116
○柳ヶ瀬裕文君 つまり、これ、PCR検査の陽性者と判定された方でも感染性がない人たちがたくさんいるということだと思いますよ、これは。その可能性があるということだというふうに思います。
 PCR検査のそもそもの目的は、これ感染拡大を止めるということにあると思います。決してその遺伝子の保持者を特定しようということではないですよね。感染力を持っている人を特定して、その人に社会活動を遠慮いただくということのためにこの検査はあるものだというふうに思っております。ですから、今の検査の在り方でいいのかということは、これは考えなければいけない課題だと思います。
 これは海外でも問題視する動きが出ていまして、英米でのメディアでも、PCR検査で陽性とされた者の中で実際に感染している者は少ないのではないかという疑念の声が上がっています。海外では、Ct値が三十四以上だと感染性ウイルスを排せつしないと推測できるという論文も発表されていて、実際に台湾ではCt値が三十五より低い場合のみを陽性と判定しているということであります。
 当初、感染研がこのマニュアルを作成した三月の時点では、未知のウイルスだということで、ウイルス遺伝子のかけらも見逃さないという厳格な検査方法の設定をしてきたことは、これは理解できます。しかし、そこから九か月がたとうとしていて、様々な知見が積み重なっていると思います。先ほど幾つか御紹介いただきましたけれども、これ、政府の方でもしっかりとこの知見を理解しているわけですよね。
 五月二十九日の第十五回新型コロナウイルス感染症対策専門家会議の中に提出された資料ですね、患者のウイルス量と感染性に関する国内外の知見という資料では、ウイルス量が低いが検出可能な範囲ではほとんど培養陰性と、ウイルス分離はされないということが書かれております。つまり、これ、Ct値が三十五を超えたら感染力がないという知見があるんだよということが紹介されているわけです。
 また、日本感染症学会もこの問題に注目をしていて、十月に発表したCOVID―19検査法及び結果の考え方では、Ct値が高い場合には、たとえ遺伝子検査が陽性であっても、その検体から感染性を示すウイルスが分離されにくくなることに注意する必要がある、また、遺伝子検査陽性が必ずしも感染性ありとはならない可能性が示唆されているとしています。
 多くの専門家がこの問題を指摘していて、新型コロナウイルス感染症対策分科会の会長である尾身さん御自身も、日本内科学会の雑誌に収録されているインタビューの中で、Ct値については三十五ぐらいがよいのではないかと、尾身さん自身がこれ言っているわけですよ。
 三月に作成された検査マニュアルから九か月がたち、その期間に、Ct値とこの感染性の関係、ウイルス量と感染性の関係など多くの知見が積み重なってきております。そこで、本来の検査目的にかなったものとなるように、この感染研法におけるCt値の変更など、感染能力のある人を特定できるように検査を見直していく必要があるというふうに考えますけれども、山本副大臣の見解を伺いたいと思います。

#117
○副大臣(山本博司君) 柳ヶ瀬委員の問題意識を含めて、大変大事であると思います。
 委員御指摘の感染性のある方のみを判定できる検査につきましては、現時点では確立したものはないと承知している次第でございます。
 先ほど審議官の方からも答弁がありましたように、新型コロナウイルス感染症におきまして、どのような感染者が他者を感染させ得るかという感染性を判断するに当たりましては、いずれの検査におきましても、例えば検体採取の際の手技が適切でない場合であったり、また検体を採取する時期が潜伏期間である場合であったり、特にウイルス量が少ないと考えられる検査結果の取扱いにつきましても課題があるものと、こう承知をしている次第でございます。
 いずれにしても、委員御指摘の点も踏まえまして、様々な知見を収集し、適切な検査を行うために必要な見直しを行ってまいります。

#118
○柳ヶ瀬裕文君 ありがとうございます。適切な見直しを行っていくということで、是非お願い申し上げたいと思います。
 今、これから検査をどんどん拡大していかなければいけない局面になっているというふうに思うんですね。ただ、その中で、このPCR検査に対する信頼性が揺らいでくるということがあってはならないというふうに思います。ですから、しかるべき的確な検査目的にかなった検査となるように、是非適切な見直しを行っていただきたいということを申し上げまして、質問を終わります。
 ありがとうございました。
    ─────────────

#119
○委員長(石井浩郎君) この際、委員の異動について御報告いたします。
 本日、岩本剛人君が委員を辞任され、その補欠として山田太郎君が選任されました。
    ─────────────

#120
○田村まみ君 国民民主党・新緑風会会派、田村まみでございます。
 井上大臣、御就任おめでとうございます。今日は、幾つかの論点、多いんですけれども、是非真摯なお答えをお願いしたいというふうに思います。よろしくお願いします。
 まず一番最初に、公益通報者保護法の施行についてお伺いしたいと思います。
 さきの二百一回通常国会で可決されて令和二年六月十二日公布の公益通報者保護法の施行に向けての検討状況について伺いたいと思います。
 附則の第一条の、二年を超えない範囲において政令で定める日から施行する、ただし、附則第三条及び第四条の規定は公布の日から施行するとありますが、公布に向けての法第十一条四項の体制整備の義務付けについて指針を定めるための検討会での議論の論点、そして回数は五回、予備で六回目もありましたけれども、期間と答申を出すまでのスケジュールの明示、そして進捗がどうなっているか、この状況を教えてください。

#121
○政府参考人(坂田進君) お答えいたします。
 さきの通常国会において成立した公益通報者保護法の一部を改正する法律によって、事業者に対して内部通報に適切に対応するために必要な体制整備等が義務付けられ、具体的な義務の内容は指針で定めることとされております。
 消費者庁では、学識経験者、経済界、労働界など幅広い立場の意見を踏まえた指針案を作成するため、本年十月から公益通報者保護法に基づく指針等に関する検討会を設置し、検討を開始しております。これまでのところ、検討会は二回開催しており、通報対応における利益相反の排除、社内教育の必要性といった各論点について委員間での意見交換が行われているところでございます。
 今後も月一回程度開催し、令和三年春頃を目途に検討会としての結論を得たいと考えております。

#122
○田村まみ君 ありがとうございます。
 公益通報者保護法の施行日については、ホームページ上のQアンドAでは令和四年六月施行を見込んでいるというふうにあるのを確認しました。ただ、この公益通報者保護法は新法でないこと、そして体制整備の課題、問題点も法律が二〇〇六年に施行後に既に洗い出されて認識されているんではないでしょうか。
 施行後の調査の中では、消費者庁も認識している課題として、制度の機能不全が指摘された例の事例や、いろいろと取りまとめています。内部通報制度の機能不全の指摘、通報者が不利益取扱いを受けた事例や行政機関が不適切な対応を行った主な事例など、もう既に事例は二〇〇六年の施行後にも挙がってきて、それを踏まえつつも今回改正をしたわけで、もう認識されているというふうに私は考えております。
 そして、それを何とか運用に反映するためにガイドラインも作って発出しておりますし、インセンティブとしての承認制度まである法律だというふうに私は認識しております。
 ですので、この検討会の議論の期間を早めて、施行までの期間を短縮するための努力をして、是非早い施行を、大臣、お願いしたいんですけれども、いかがでしょうか。

#123
○国務大臣(井上信治君) 内部通報に適切に対応するために必要な体制を事業者に義務付けたことは、今般の改正法における柱であり、公益通報制度の実効性確保のためには、義務付けの内容を定める指針の内容を十分なものとしていくことが重要です。現在、消費者庁において開催している指針の検討会では、その重要性を踏まえつつ、通報への対応や通報者への不利益取扱いを防止するための体制等、事業者が整備すべき内容を中心に集中的に御議論いただいております。
 また、事業者において、通報する従業員等の情報が漏えいしないようにするなど十分な体制とするには、各事業者において策定される指針を踏まえて現行の体制を見直すなどの必要があることから、相応の準備期間は必要になるものと考えております。実際の施行時期については、事業者における準備状況等を踏まえながら判断してまいります。

#124
○田村まみ君 今の実態をお話しいただいたと思っているんですけれども、現実には今、内部通報体制も一旦整備をしていて、法改正によって必要な現行制度から変える部分、チェックをしなければいけない部分もあるとは思うんですけれども、そこを乗り越えて、ここまで法改正に時間掛かって、事業者も課題は同じように認識しているというふうにいろんなアンケート等々からも出ていますので、是非、先ほどの検討内容を踏まえてというところの中で、今から周知も含めて、もう変わることは分かっているんだということで、自らのチェックを促す等々、是非施行を早める努力をしていただきたいというふうに思っております。
 その中で、私自身、設置の大企業の割合というものはもう九五%を超えているもので、今言ったような内容でも何とか対応できるかなと思っているんですけれども、一方で、参議院での附帯決議の五番、「中小事業者を含め実効的な内部通報体制の整備が促進されるよう、事業者の業種、規模等に応じて導入可能な内部通報体制の好事例の周知、業界団体等による共通窓口の設置支援など効果的な普及・促進に努めること。」となっていますけれども、改正法の施行前でも現行での整備促進は可能だというふうに考えております。今の中小企業の設置の状況を考えれば、今からでもやれるべきことはたくさんあるというふうに思っております。
 この法改正で附帯決議が決議されて以降の強化の内容、進捗はいかがでしょうか。

#125
○政府参考人(坂田進君) お答えいたします。
 消費者庁では、これまでも、内部通報体制の普及に向けて、ガイドラインの策定、改正、ハンドブックの作成、配布などの取組を行ってきたところでございます。
 消費者庁では、今般、改正法が公布されたことから、両院での附帯決議も踏まえ、これまでの取組に加え、改正法の周知、広報も含め、内部通報体制の整備促進に向けた取組を進めているところでございます。
 具体的には、各種団体に対し、現行法のみならず改正法の普及に向け講師派遣を行っているほか、新型コロナウイルス感染症対策を考慮し、対面での説明会に代わる取組として動画コンテンツの制作を進めているところでございます。このほか、公益通報者保護法の内容について解説したハンドブックについても改正法も踏まえて内容を見直し、作成、配布することも検討しているところでございます。

#126
○田村まみ君 今ほど参考人の方からは、今行っていること、御説明ありましたけれども、今回の大臣所信の中にも、この附帯決議を踏まえて準備を進めるというふうにございました。今からでもできることがあるということを認識していただいたかどうか、そして、特に中小企業への体制整備についての取組を、周知以外で、大臣、何か具体的な取組案とかというのはありますでしょうか。

#127
○国務大臣(井上信治君) 公益通報者保護制度を実効性あるものとするためには、各事業者において実際に公益通報対応体制の整備が図られることが非常に重要であり、周知活動に並行して具体的な整備促進に向けた取組を進めていく必要があります。
 特に、中小事業者については、公益通報対応体制の整備に向けたリソースが限られていることも踏まえて、今後、中小事業者の参考となるよう中小事業者向けのモデル内規を早期に作成し示すほか、事業者団体とも連携を図りながら団体共通の通報窓口を開設いただくなどの取組を積極的に推進してまいります。

#128
○田村まみ君 ありがとうございます。
 私自身も、その業界団体を通じるのがいいかどうかは別としても、やはりリソースの問題は本当に大きな問題で、中小企業等々への様々な対策もいつもそこで踏みとどまるということが現実だというふうに思いますので、先ほどの別の外部組織も含めてなんかは積極的に消費者庁から紹介をするなんかをやっていただいて、是非早期にその内部通報体制の整備ができるように進めていただきたいと思います。
 あえて今回この場でこの質疑させていただいたのは、実は本日の本会議で予防接種法の改正が決議されました。このワクチン自体がまだ承認も終わっていないという中での厚労委員会での質疑で、なかなか答弁も、多くは現在が検討中ですというのが多かったです。そして、その中でも、やはり未承認のワクチンで、未知のワクチンだということで、副反応のおそれということは相当議題になりました。
 そんな中で、薬害に関するこれまでの日本での内容の発覚というのは内部通報の例が本当に多いというふうに私は認識しております。このワクチンの安全性、有効性は当然国として確保すべきなんですけれども、健康被害への対応の強化の一つとして、是非この内部通報体制が整っている事業者がこのワクチン接種の事業に参加するということで国民の皆さんも安心できる部分が一つ増えるんじゃないかというふうに思っています。
 そのときに、それぞれの自治体で委託するようなところでいけば、いわゆる中小企業の流通業者も関わる場合があると思いますので、それも含めて、私、なるべくこの法案が早く設置されることが、中小企業のこの内部通報体制が整い、そして様々な不安が内部からも改善されていくということの取組につながるというふうな思いで、今回こちらで質問させていただきました。
 実は明日、厚労委員会でもこの同じ質問をして、是非契約業者にはこの取組やってほしいということをお願いしようと思っていますので、消費者庁の方では検討状況をできるだけ早めに出していただければなというふうに思っていますので、よろしくお願いします。
 そして、次に、サービス提供を受ける側、消費者と、提供することに従事する側、労働者が共に尊重される社会についてお伺いしたいと思います。
 第二十八回の消費者教育推進会議において提示された資料四にありましたけれども、済みません、今日は皆さんのお手元にはありませんが、緊急時における消費者行動についてのACAPを通じての四月実施の消費者行動に関するアンケートを行うことを決めた理由をお答えいただきたいと思います。

#129
○政府参考人(片岡進君) お答え申し上げます。
 お尋ねの調査につきましては、新型コロナウイルス感染症の拡大により緊急事態宣言が発令される中で、マスクなどの物資の品切れ、消費者の行き過ぎた言動などについての報道がなされましたところ、企業の対応状況等を調査したいと考えて、消費者教育に関して、企業内の相談窓口の担当者の立場で御協力をいただいておりますACAPを通じて調査を実施したものでございます。

#130
○田村まみ君 その中のアンケート結果の概要の中では、品切れに対する意見の伝えられた経験があるかないかだったりとかありますけれども、その結果概要の一つに、消費者の行き過ぎた言動等への対応に当たり必要と思われる事項について企業における対応マニュアルの整備等が挙げられておりますけれども、これらの指摘事項、結果の概要について、何らかの対応をされたことあればお答えください。

#131
○政府参考人(片岡進君) お答え申し上げます。
 御指摘のとおり、アンケート調査によれば、消費者の行き過ぎた言動などへの対応に当たり必要と思われる事項として挙げられたものの中では、企業における対応マニュアルの整備等を求める声が多かったところでございます。これに関しましては、厚生労働省におきまして現在関係省庁による会議の開催を検討中と承知しておりまして、消費者庁としても参画をし、協力してまいりたいというふうに考えております。
 また、行政等による情報発信の必要性も指摘をされたところでございます。消費者庁では、これまでもマスクの供給状況や悪質商法への注意喚起、消費者が事業者に意見を言う際の適切な伝え方などについて情報発信を行ってきているところでございますが、引き続き機会を捉えて情報発信を行ってまいりたいというふうに考えております。

#132
○田村まみ君 ありがとうございます。
 続いて質問しますけれども、この感染拡大が続く中で、一旦アンケートをして現状を捉えられたというふうに思っていますけれども、今回のアンケート、緊急時に消費者がどのような意識を持って消費行動を行っているのかということでされたんですが、今後、インフルエンザの同時流行や刻々と高まっていく感染者数の増大によって、これまでとまた想定外の対応も必要とされる場合があるんではないかというふうに考えております。
 緊急時というのが何かというのは、なかなか定義も難しいですけれども、今後の新型コロナウイルス感染拡大の影響が大きくなることを想定して、早めの、年内にも何らかの具体的な対応が必要だというふうに考えますが、いかがでしょうか。

#133
○政府参考人(片岡進君) お答え申し上げます。
 消費者庁といたしましては、これまでも、緊急時の混乱に乗じた悪質商法についての注意喚起や消費者の事業者への意見の適切な伝え方等について、チラシ、SNS等で情報発信をしてきているところでございます。
 今後、状況を踏まえまして、適時適切な情報発信を更にしていきたいというふうに思っております。

#134
○田村まみ君 適時適宜というのは、もうもちろんそれは当然だというふうに思っております。この期間もマスク不足だったりトイレットペーパーの不足に対しての対応等々を様々発信いただいたと思うんですけれども、もう既に感染拡大がもう見えてきているわけなので、年内に、そのインフルエンザ流行の前、何らかの具体的な対応というのを早めにやるという意味で年内というふうに申し上げております。
 大臣、いかがでしょうか。

#135
○国務大臣(井上信治君) 年内ということでありますけれども、できることはしっかりやっていくべきだというふうに思っておりまして、情報リテラシー教育といったデジタル化に対応した消費者教育について今後の課題であるというふうに思っておりまして、十一月に推進会議の下にデジタル分科会を立ち上げたところですので、これ、年度内目途の取りまとめに向けて議論を進めてまいりたいと考えています。

#136
○田村まみ君 ありがとうございます。
 中長期的に話すということで、年度内というものもあると思うんですけれども、早め早めに対策を打ち出していただくということと、あわせて、先ほどお答えいただいた適時適宜というところをお願いしたいというふうに思います。
 最後にこの問題で大臣にお伺いしたいと思います。
 消費者がサービス提供を受ける、買物する場合の意見表明の状況と、カスタマーハラスメント等々についての調査を、消費者教育の推進に関する法律の中の努力義務の第十七条の調査研究を基に進めていただいて、消費者教育への内容を組み込むための検討を進めるべきだというふうに考えております。
 今回のアンケートは緊急時でしたけれども、緊急時以外の状況下であったり、また、私が申し上げているこのいわゆるカスタマーハラスメントというのは、買物の場に限ることではなく、広く国民、消費者がサービスの提供を受ける現場、介護現場もそうですし、行政窓口もそうです、物流の現場でもそうです。本当に多くのそのサービスの提供を消費者が受ける場で起きている問題だというふうに思っていますので、こういう広い業種を含めての調査研究を対象として行うということに関してはいかがでしょうか。

#137
○国務大臣(井上信治君) 消費者庁としましては、これまでも、緊急時の混乱に乗じた悪徳商法についての注意喚起や消費者の事業者への意見の適切な伝え方等について、チラシやSNSにより情報発信をしております。
 今回の新型コロナウイルス感染症拡大の関係では、御指摘のとおり、買物の際の注意喚起が多いですが、ちょうど昨日、外食の際の注意喚起も行ったところであります。
 また、厚生労働省において準備を進めている関係省庁による会議においては、様々な業種の業界団体や労働組合からヒアリングも行いながらマニュアルの検討を進めていくと聞いており、消費者庁としても積極的に参画してまいりたい。

#138
○田村まみ君 ありがとうございます。
 私も、昨日、外食の場合のところのパンフレット見ましたけれども、かねてから要望している省庁の名前を大きくしてほしいというところが多少大きくなっていたので喜んでいたところです。なぜかというと、事業者の人がこれを使って店頭に貼ったりとかしているんですけれども、やはりサービスを提供する側が、マスクをして食べてくれとか意見を言うときには、私たちのことを考えてくださいというのは、なかなか事業所に自分たちの発信の文書として貼るというのは難しいんですよね。これやっぱり、消費者庁や様々な省庁がこういう形で消費行動を行いましょうと行っている啓発のリーフレットだというふうに分かるのはやっぱり省庁の名前が見えることだというふうに思っていますので、今後も、もし発信される場合にはもうちょっと大きくしていただければなというふうに思っております。
 本当に、所信の中で、消費者や事業者と連携して、事業者が消費者の声を聞くとともに持続可能な社会の構築にも寄与する消費者志向の経営の推進というのは、私も、重要ですし、やはりまだまだ消費者の中で、情報が少ないという方に対しての、その立場として消費者庁が様々な取組を行うということは大事だというふうに思いますが、やはりその消費者の考え方、両輪でやっていくことが必要だというふうに思っていますし、今、人員確保、人材確保で課題になっている消費生活相談員の方々も相談を受けるときに同じような感覚を受けたことがあるという声も私、実は聞いておりますので、是非今後とも、この消費者教育の中に、自分たちが困難な場面に出会ったときにどうやって事業者に伝えるかというところの教育を進めていただきたいというふうに思います。
 そして、ちょっと時間が短くなりましたけれども、食品ロスの件についてお伺いしたいです。
 大臣に是非お伺いしたいんですが、昨年、食品ロス削減推進法が制定されて、十月の食品ロス削減の月間においても自らが積極的にPR活動されていたのを私も報道で見ました。大臣の、食品ロスの削減について、特に賞味期限へのお考えについてお聞かせいただきたいと思います。

#139
○国務大臣(井上信治君) 昨年施行された食品ロスの削減の推進に関する法律において、十月は食品ロス削減月間、十月三十日は食品ロス削減の日と規定されている。消費者庁は、関係省庁とも連携し、この時期に集中的に普及啓発のための情報発信を行ってまいりました。
 先月、十月三十日の食品ロス削減の日には、賞味期限の愛称・通称コンテスト及び私の食品ロス削減スローガンアンドフォトコンテストの表彰者を発表し、受賞者には大臣室にお越しをいただき、私から直接表彰を行いました。賞味期限の愛称として大臣賞となった「おいしいめやす」については、消費者に賞味期限を正しく理解していただき、食品ロス削減への行動につなげていただくため、今後、小売業界等にも御協力をお願いし、店舗でのポスター掲示等の広報活動、積極的に取り組みたいと思います。
 また、現在、消費者庁が主催をして食品ロス削減をテーマとするシンポジウムを全国十か所で順次開催しております。それぞれの地域の現場で食品ロス削減に取り組む関係者に議論いただき、食品ロス削減に向けた具体的な課題を浮き彫りにするとともに、地域での期待を盛り上げたいと思います。私も日程が合えば是非参加したいと考えております。
 なお、食品ロスの削減をより強力に推進するためには、このような普及啓発だけではなくて、制度的な課題の具体的な見直しを進めることも重要と考えています。このため、これも食品ロスの削減の日ですが、先日、関係省庁による会議を招集して、各省庁が取り組むべき課題についてスピード感を持って総点検を行って、年内にも可能なものから前倒しで取組を進めるよう、私から関係省庁に指示を行ったところです。

#140
○田村まみ君 ありがとうございます。
 今様々な取組の話をしていただいたんですけれども、私自身もスーパーマーケットで働いていて、食品の、しかも日配食品、お豆腐やパンのコーナーで働いていたので、今日のような急激に気温が下がる日に売れるもの、皆さんが食べたくなるものがすぐ変わっていって、昨日までの注文とは全く違うものが売れて、よく欠品ということでお客様からお叱りをいただいたような未熟な時代も思い出すところなんですけれども。
 今回の元年度の消費者政策の実施の状況についての取りまとめられたものには、日配品の適正発注の推進という項目で、日配品の食品ロスを削減するためには、小売業者での発注精度を高めた上で、食品製造業者への発注を早期化し、製造業者はなるべく確定情報に基づいた発注生産を行うことが望ましいと記載が、ページではたった四行ぐらいで書いてあるんですけれども、本当に、現場の小売業者の、しかもパートタイマーの人たちだったりとか従業員の人たちが注文している中では相当苦慮しています。
 そういう意味でいけば、一般家庭のやっぱりその食品ロスというものが全体の四六%を占めているということでいけば、そこの取組も相当重要だというふうに思っております。
 時間がないので質問はやめておきますが、是非、科学技術、ITを活用した中でのその発注精度を上げていくというところも、是非、大臣の所管には関わると思いますので、引き続き食品ロスの対策にも取り組んでいただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
 ありがとうございました。

#141
○大門実紀史君 大門です。
 今日は、SDGsとスーパーシティ法との関係について質問いたします。
 まず、スーパーシティ法そのものなんですけど、五月に法案が審議されましたが、その後の経過について一つだけ聞いておきたいと思います。
 五月の法案審議のときに、個人情報の保護に懸念があるという点と、スーパーシティをつくる上で住民合意の仕組みが不十分だという点を私も含めて野党から質問し、懸念がそこに集中をしたわけですが、その後、この懸念についてどう対応されたか、説明をお願いいたします。

#142
○政府参考人(佐藤朋哉君) お答え申し上げます。
 御指摘のとおり、スーパーシティ構想を進めるに当たりましては、住民等の方々の個人情報の適切な取扱いの確保、それから住民等の方々の意向の丁寧な把握、確認、これは重要な課題であるというふうに認識をしております。
 このような問題意識に基づきまして、先般、十月三十日に閣議決定をいたしました国家戦略特区基本方針にこれらの事項に関する規定を盛り込んだところでございます。
 具体的に御説明申し上げますと、まず、その個人情報の適切な取扱いに関しましては、スーパーシティ区域の指定基準の一つといたしまして、データ連携基盤整備事業及び先端的サービスの実施に当たり、地方公共団体及び関係事業者等において、個人情報保護法令等の遵守を含め、住民等の個人情報の適切な取扱いが図られることが見込まれることということを規定しております。
 また、住民の方々の意向の把握、確認に関しましては、内閣府及び地方公共団体等が構成員となって区域ごとに設立されます区域会議が、まず、その基本構想の作成の段階で、住民等の利害関係者の代表者で組織される協議会の議決、議会の議決、住民投票などから適切と認める方法を選んで、住民等の意向を把握し、反映させることとしております。さらに、その上で、基本構想の内閣総理大臣への提出の前に、住民投票によってその意向を改めて確認をするということを基本としております。
 内閣府といたしましては、これらの規定や手続に基づきまして、住民等の方々の個人情報の適切な取扱いの確保、それからその意向の丁寧な把握、確認に努めてまいりたいというふうに考えております。

#143
○大門実紀史君 資料を配付いたしましたけれども、とにかく個人情報の適切な取扱いということが指定基準の中に入ったということと、住民の意向確認の方法に、当初なかったんですけど、住民投票が入れられたということでございます。
 この点、私も繰り返し強く求めておりましたけれども、スーパーシティ法そのものはまだ問題があると思っておりますが、しかし、よく野党の意見を聞き入れて、事務方として大変努力していただいたなというふうに思っております。感謝申し上げたいと思います。
 佐藤審議官は、消費者庁の課長をやっていらっしゃるときに、ジャパンライフ問題で、それまでの事務方はちょっといいかげんな人が多かったんですけど、佐藤さんは非常に一生懸命、ジャパンライフを何とか止めるために一緒に頑張ってくれた方でございます。今後も信頼しておりますので、頑張っていただきたいと思います。ありがとうございます。
 本題に入りますけれども、SDGsとスーパーシティの関係で、これは資料の二枚目でございますが、御存じのとおり、SDGsというのは国連サミットで全会一致で採択された国際目標でございまして、マークがありますけれど、貧困、飢餓、ジェンダー、気候変動など十七の目標がございます。重要な取組で、私は、本来、国会で超党派の議員連盟ができてもいいくらいの大事なことだと思っております。公明党の皆さんが大変頑張っておられますけれども、自民党というよりも、私、政権というか官邸筋が余り熱心じゃないといいますか、やる気がないんじゃないかなと思っているところでございまして、今日はその辺りを質問したいと思っております。
 まず坂本大臣にお聞きしますが、この資料の下の方ですね、スーパーシティのこれロゴマークなんですけれども、SDGsという文字が入っております。スーパーシティとこのSDGs、何の関係があるんでしょうか。

#144
○国務大臣(坂本哲志君) スーパーシティ構想は、人口減少や超高齢化などの我が国地域社会が直面する課題に的確に対応するために、最先端技術を暮らしに実装し、二〇三〇年頃の未来の生活を先行実現することを目指しております。
 一方、持続可能な開発のための二〇三〇アジェンダ、いわゆるSDGsでございますけれども、誰一人取り残さない、持続可能で多様性と包摂性のある社会の実現のために、二〇三〇年を年限として、保健、教育、エネルギー、持続可能な都市など十七の目標を定めていると承知しております。
 スーパーシティ構想を推進し、そして地域住民の方々の意向を丁寧に確認、反映しながら、住民投票も含めてですね、そして医療、介護、教育、エネルギーなどの様々な生活分野での先端サービスの提供により、超高齢化や労働力の減少など、地域課題の解決を目指すことはSDGsの実現と平仄を合わせるものであるというふうに考えます。このような考えに基づきまして、スーパーシティの広報等におきましてSDGsのロゴマークを使用させていただいているところです。
 ちょっと見にくいかもしれませんけれども、これピンバッジにもさせていただきました。後で部屋にもお届けしたいと思います。
 誰一人取り残さない持続可能な開発の実現というSDGsの目標の実現に向けて、内閣府としてもしっかり取り組んでまいりたいというふうに思っております。

#145
○大門実紀史君 要するに余り関係ないんですよ。要するにスーパーシティをSDGsと無理に結び付けているといいますか、先にスーパーシティありきで、SDGsを格付といいますか、利用しているんじゃないかというふうに、これ私だけじゃなくて、市民団体の方もおっしゃっていますけれど。
 そもそも、この日本のSDGsが今どうなっているのか、何が問題なのかということで、資料の三枚目でございますが、ドイツの、ちょっと図書館の資料の誤植でベルステルマンになっていますが、正しくはベルテルスマン財団でございますが、それとSDSN、これは持続可能な開発方法ネットワークの共同の報告書が毎年出ております。これは大変権威のある組織で、日本の政府も方針文書に使っている評価であります。
 世界各国のSDGsを評価しておりまして、日本は世界で十七位ということなんですけれども、いろいろ問題点指摘されていますが、要するに、下の方なんですが、課題として残っている一番が相対的貧困の解消ということです。今日は付けておりませんが、OECDの日本のSDGsの評価も一番遅れているのが貧困の解消ということが指摘されております。SDGsの一番目のマークが貧困の解消になっているとおり、これ一丁目一番地なんですね、貧困の解消というのは。ところが、日本のはそれがちゃんと位置付いていないということで。
 それから、次の資料にアクションプランというのがございますけれど、そもそも日本のSDGsは、実施方針改定版にも貧困の解消をいろいろ書いてはあるんですけれど、課題として位置付けていないんですね。これは二〇一〇年のアクションプランですが、これにも柱としてどこにも入っておりません。課題として位置付けられておりません。
 もう時間の関係でポイント申し上げますが、ここまで至る経過が大変おかしいことがあったわけであります。
 昨年、SDGsの実施方針の改定作業が進められました。最初の事務局が会議に出した案、この実施方針の骨子ですね、そこには貧困の解消とかあるいは格差是正という言葉がたった一か所ずつしかなかったんです。で、市民団体を含む円卓会議が開かれまして、余りにもひどいじゃないかということで、貧困と格差の是正を入れてくれということがあって、次の文章には数か所に入ったんですね。ところが、またそれが実施方針で、最後にパブリックコメントにかける実施方針の骨子案、パブリックコメントに出すときの案ではまたそれが削られるというような、市民団体の皆さんから貧困、格差の解消を入れてくれと言われて入れたのをまた削ったという経過がございます。
 誰が貧困、格差是正の言葉を使うなと指示をしたのかということなんですけれども、内閣官房が最後は仕切っているわけですが、担当は例の和泉首相補佐官でございます。政権の意向を霞が関や関係機関に徹底するのが彼の仕事で、これは有名なことでありますけれども、安倍内閣、菅内閣共に、国会論戦において、経済論戦で格差のことを指摘すると、それ認めない内閣だったんですね、格差の拡大をしていないと。その政権の下でこのSDGsの日本の課題に貧困、格差の解消を掲げるわけにはいかないということで、ずっと言葉を入れさせない入れさせないということがあったのではないかと思いますが、外務省事務局、いかがですか。

#146
○政府参考人(米谷光司君) お答え申し上げます。
 ただいまお話、御指摘のありました持続可能な開発目標、SDGsの中には十七の目標と、その下に百六十九のターゲットが掲げられておりますけれども、我が国におきまして、政府のSDGs推進本部において策定しておりますSDGs実施指針に掲げております八つの優先課題につきましては、これは、SDGsの目標とターゲットのうち、日本として特に注力すべきものを示すべく、日本の文脈に即して再構成したものでございまして、全ての優先課題について国内の実施と世界におけるその達成のための国際協力における取組、取り組むべき部分の両面が含まれております。
 貧困の削減、貧困の撲滅につきましてはSDGsの重要なゴールの一つでございますが、実施指針、この推進本部で策定しております実施指針におきましては、八つの優先課題においては貧困という言葉そのものは使っておりませんけれども、我が国としても実際様々な対策に取り組んでいるところでございまして、この実施指針の下で実際、具体的に推進される施策等につきまして、同じこの推進本部において策定されますアクションプランにおきましてそれぞれの具体的な施策が記載されているところでございます。
 その中には、子供の貧困対策……(発言する者あり)そこまででお答えにさせていただきます。

#147
○大門実紀史君 そうですとは、和泉さんの関与、そうですとは言えないと思うんですけれども、ただ、政府のSDGs方針の最終チェックをしたのは、担当、和泉補佐官でございましたし、和泉補佐官がいろいろ指示をしていたというのは、もう関係者全て知っていることでございます。
 その後の経過なんですけれど、次の資料なんですが、そうやって削ったんだけど、和泉さんの指示だと思うんだけど、結局、あのパブリックコメントにかけると、やっぱりいろんな方から貧困と差別の解消、貧困、格差の是正、こういうものが入ってないじゃないかということで大変たくさんの意見が来たんですよね。で、さすがにこれはもう無視できないということで、今おっしゃったようにいろんなところにちりばめましたけれど、結局、課題としては貧困、格差の是正を入れなかったということでございます。
 ですから、最後の資料なんですけれど、これは政府の円卓会議にも参加されております市民社会ネットワークの方々が出されている要望でございまして、その五番目に、ラインマーカー引きましたけれど、私が言っているんじゃないですよ、皆さんと一緒にやってきた市民社会ネットワークの方がおっしゃっているんですよ、貧困の根絶と格差の是正を最重要項目にしてほしいと、なってないからしてほしいということですね。私たちが最も残念に思うのは、貧困の根絶と格差の是正について具体的な施策が書かれなかったことだと、SDGsの最も重要な目標が貧困の根絶と格差の是正だと、これを重点項目とすることを求めますということを、一緒にやってきた方々おっしゃっているのは今言った経過で、ですから、なぜ削られたのか不思議で仕方がないんでね。ただ外務省はまとめているだけだから難しいところあると思うんですけれど、実際には私は官邸筋だと思っております。
 なぜかというと、大体、安倍、菅政権、安倍、菅政権とも、官邸のデジタル、スーパーシティ、この分野の、何といいますか、実務の責任者は、官邸でいえば和泉さんでございます。指揮を執ってきたわけですね。その和泉さんがSDGsから貧困、格差を退けて、代わりに、自分が進めたいというか政権の目玉でありますデジタル、スーパーシティをここに持ってきたと。こんなこと指示できるのは誰かといったら、両方見てできるの誰かといったら官邸しかいないと。官邸は、和泉さんがこれを担当していたということ以外考えられないという意味ですね。これは私一人言っているわけではないということであります。
 それが、それがですね、このスーパーシティの、大臣、その胸張って付けておられるバッジに、このロゴにSDGsが入っている意味はですね、何のこっちゃない、そんなきれい事じゃないんですよ。そういう経過があってここにSDGsのロゴが、SDGsが入れられたということでありますので、何か、まあそういうことなんですね。
 だから、大事なことは、是非SDGs推進事務局にお願いしたいのは、この市民社会ネットワークの方々がここまで、ずうっと一緒にやってきた方がここまでおっしゃっているわけだから、これきちっと、もう二〇二〇年のアクションプランはあれだろうけれども、次のアクションプランには課題として貧困と格差の是正、解消、是正、これは入れることを検討すべきだと思うんですが、いかがですか。

#148
○政府参考人(米谷光司君) お答え申し上げます。
 SDGsを推進するためには、政府の関係府省庁が一体となって、あらゆる分野の関係者と連携協力しながらオールジャパンでの取組を進めることが重要であると考えてございます。
 また、政府といたしましては、SDGsの推進に取り組む代表的な組織やネットワークの代表が参加される円卓会議を始めといたしまして、ステークホルダーの意見も踏まえつつ、SDGs推進本部におきましてアクションプランを策定して取組を進めているところです。
 誰一人取り残されない社会を実現するために、現場で厳しい状況に直面されている方々、人々の声を拾い上げて、拾い上げるべく、市民社会の皆様の声も踏まえつつ、引き続き取組を進めてまいりたいと、そのように考えております。

#149
○大門実紀史君 是非その方向で進めてください。
 終わります。

#150
○委員長(石井浩郎君) 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。
   午後四時散会
ソース: 国立国会図書館
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