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2020/11/10 第203回国会 衆議院 第203回国会 衆議院 本会議 第4号 令和2年11月10日
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2020/11/10 第203回国会 衆議院

第203回国会 衆議院 本会議 第4号 令和2年11月10日

#1
令和二年十一月十日(火曜日)
    ―――――――――――――
  令和二年十一月十日
    午後一時 本会議
    ―――――――――――――
○本日の会議に付した案件
 検察官適格審査会委員及び同予備委員の選挙
 日本ユネスコ国内委員会委員の選挙
 国土審議会委員の選挙
 国土開発幹線自動車道建設会議委員の選挙
 予防接種法及び検疫法の一部を改正する法律案(内閣提出)の趣旨説明及び質疑
    午後一時二分開議

#2
○議長(大島理森君) これより会議を開きます。
     ――――◇―――――

#3
○議長(大島理森君) この際、新たに議席に着かれました議員を紹介いたします。
 第百二十四番、東京都選挙区選出議員、松尾明弘君。
    〔松尾明弘君起立、拍手〕
     ――――◇―――――

#4
○議長(大島理森君) 御報告いたします。
 立皇嗣の礼に当たり慶祝の意を表するため、去る十月二十八日の本会議において議決いたしました賀詞は、去る八日、皇居において、天皇陛下にお目にかかり、謹んで奉呈いたし、次いで、赤坂東邸において、皇嗣殿下にお目にかかり、謹んで奉呈いたしました。
     ――――◇―――――
 検察官適格審査会委員及び同予備委員の選挙
 日本ユネスコ国内委員会委員の選挙
 国土審議会委員の選挙
 国土開発幹線自動車道建設会議委員の選挙

#5
○議長(大島理森君) 検察官適格審査会委員及び同予備委員、日本ユネスコ国内委員会委員、国土審議会委員及び国土開発幹線自動車道建設会議委員の選挙を行います。

#6
○武部新君 各種委員の選挙は、いずれもその手続を省略して、議長において指名されることを望みます。

#7
○議長(大島理森君) 武部新君の動議に御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

#8
○議長(大島理森君) 御異議なしと認めます。よって、動議のとおり決まりました。
 議長は、検察官適格審査会委員に
      盛山 正仁君 及び 吉野 正芳君
を指名いたします。
 また、
 宮崎政久君を盛山正仁君の予備委員に、
 小林鷹之君を城内実君の予備委員に
指名いたします。
 なお、予備委員古賀篤君は吉野正芳君の予備委員といたします。
 次に、日本ユネスコ国内委員会委員に冨岡勉君を指名いたします。
 次に、国土審議会委員に塩谷立君を指名いたします。
 次に、国土開発幹線自動車道建設会議委員に
      佐藤  勉君 及び 下村 博文君
を指名いたします。
     ――――◇―――――
 予防接種法及び検疫法の一部を改正する法律案(内閣提出)の趣旨説明

#9
○議長(大島理森君) この際、内閣提出、予防接種法及び検疫法の一部を改正する法律案について、趣旨の説明を求めます。厚生労働大臣田村憲久君。
    〔国務大臣田村憲久君登壇〕

#10
○国務大臣(田村憲久君) ただいま議題となりました予防接種法及び検疫法の一部を改正する法律案につきまして、その趣旨を御説明いたします。
 新型コロナウイルス感染症については、感染拡大を防止し、国民の生命及び健康を守るため、総力を挙げて対策に取り組み、あわせて社会経済活動との両立を図っていく必要があります。
 現在、我が国を含め世界各国でワクチンの開発が進められており、今後、有効で安全なワクチンが開発された場合には、当該感染症のまん延予防のため、必要なワクチンを確保し、全国的に円滑な接種を実施していく必要があります。
 また、新型コロナウイルス感染症については、検疫法第三十四条の感染症の種類として指定することで、同法に基づく水際対策を講じていますが、その指定の期間は一年以内とされており、この後も引き続き必要な水際対策を行うためには、指定の期間を延長する必要があります。
 このような状況に対処し、新型コロナウイルス感染症に係る予防接種の実施体制の整備等を行うとともに、検疫法に基づく必要な措置を引き続き講ずることができるようにするため、この法律案を提出いたしました。
 以下、この法律案の内容につきまして、その概要を御説明いたします。
 第一に、新型コロナウイルス感染症について、予防接種法の臨時の予防接種に関する特例措置等を定めることとします。
 具体的には、厚生労働大臣は、新型コロナウイルス感染症のまん延予防上緊急の必要があるときは、その対象者や期間等を指定して、都道府県知事を通じて市町村長に対し、臨時に予防接種を行うよう指示することができることとします。この場合において、予防接種を行うために要する費用は、国が負担することとします。
 また、新型コロナウイルス感染症に係るワクチンの確保のため、政府は、ワクチンの製造販売業者等と、予防接種による健康被害に係る損害を賠償すること等により生ずる損失を政府が補償することを約する契約を締結することができることとします。
 第二に、検疫法の規定を準用できる期間を延長することができることとします。
 具体的には、検疫法第三十四条に基づき、政令で、感染症の種類を指定し、一年以内の期間を限り、同法の規定を準用できることとされていますが、当該期間について、一年以内の政令で定める期間に限り延長することができることとします。
 最後に、この法律案の施行期日は、公布の日としています。
 以上が、この法律案の趣旨でございます。(拍手)
     ――――◇―――――
 予防接種法及び検疫法の一部を改正する法律案(内閣提出)の趣旨説明に対する質疑

#11
○議長(大島理森君) ただいまの趣旨の説明に対して質疑の通告があります。順次これを許します。門博文君。
    〔門博文君登壇〕

#12
○門博文君 自由民主党・無所属の会の門博文です。
 ただいま議題となりました予防接種法及び検疫法の一部を改正する法律案について、自由民主党を代表して質問いたします。(拍手)
 新型コロナウイルス感染症については、中国からの帰国者やダイヤモンド・プリンセス号への対応を始めとする水際対策に始まり、その後の国内での感染事例の増加を受けて、感染拡大の防止や医療体制の確保の取組が進められてきました。
 三月には新型コロナウイルス感染症を新型インフルエンザ等対策特別措置法の対象にする法改正が行われ、四月には同法に基づく緊急事態宣言が発令されました。
 緊急事態宣言が解除された後は、六月以降の国内での感染拡大は減少に転じたものの、現在も予断を許さない状況が続いております。また、最近では、アメリカやヨーロッパで感染が再拡大しており、諸外国の状況を注視する必要があります。
 一方で、これまでに得られた知見を踏まえれば、いわゆる三密などの感染が起こりやすい状況を回避することや、高齢者などの重症化のリスクが高い方への感染防止対策を徹底していくことなど、めり張りのきいた対策を講じることにより、感染拡大を抑えながら、同時に社会経済活動を継続していくことが可能であると指摘されています。
 このような感染拡大防止と社会経済活動の両立に向けて、今回の法律に盛り込まれている予防接種と水際対策は、重要な役割を果たすことが期待されます。
 そこで、まず初めに、今後の新型コロナウイルス感染症対策において、今回の法改正が持つ意義や目的をどのように考えておられるのか、田村厚生労働大臣の御見解をお伺いします。
 次に、ワクチンの確保についてお伺いします。
 現在、世界の英知を結集してワクチンの開発が進められています。政府は、要望される全ての方に接種の機会を提供できるように、来年前半までに、全ての国民に提供できる数量を確保することを目指しています。
 そこで、厚生労働大臣にお伺いします。
 全国民分のワクチンの確保に向けた海外のワクチンメーカーとの交渉や国産ワクチンの開発について、現在の進捗状況と今後の見通しをお示しください。
 次に、ワクチンに係る損失補償契約についてお伺いします。
 損失補償契約は、予防接種による健康被害が生じ、それをワクチンメーカーが損害賠償することで生じた損失等について、政府が事後的に補償する仕組みです。
 世界的なワクチン獲得競争が起きている中で、ワクチンを確保するためには損失補償契約が必要であり、二〇〇九年の新型インフルエンザの流行時にも今回と同様の対応が行われました。一方で、損失補償契約の具体的な内容は、企業との交渉に支障があることを理由に、公表されていません。
 そこでお伺いしますが、損失補償契約によって国が補償する範囲について、政府はどのような方針で企業との交渉に臨んでいるのか、厚生労働大臣の御答弁を求めます。
 次に、ワクチンの有効性及び安全性についてお伺いします。
 新型コロナウイルス感染症のワクチンは開発途上にあり、どのような性質のワクチンが開発されるのかまだわからないことから、国民の間には期待とともに不安もあります。海外でのワクチンの治験で健康被害が発生したという報道もありました。
 そこで、ワクチンの有効性や安全性をどのように担保し、国民に情報提供していくのか、また、万が一健康被害が発生した場合には、どのような救済を受けられるのか、厚生労働大臣、御説明をお願いします。
 次に、接種体制についてお伺いします。
 今回の法案では、厚生労働大臣の指示のもと、都道府県知事の協力を受けて、市町村長が予防接種の実施主体となるとされています。
 この場合に、実施主体となる市町村の負担が重くならないように、国、都道府県、市町村がどのように役割分担をして、身近な地域で円滑に予防接種を受けられる体制を整備していくのか、厚生労働大臣の御見解をお伺いします。
 続いて、水際対策についてお伺いします。
 今回の法案では、隔離や停留などの検疫法に基づく措置を実施できる期間を一年間延長できるものとしています。海外での流行が続く中で、水際対策の継続は不可欠でありますが、一方で、経済の再生のためには、国際的な人の往来の再開も必要です。
 今後、国際的な人の往来を段階的に再開していく中で、新型コロナウイルス感染症の海外からの流入を防ぐために具体的にどのような措置を講じていくのか、厚生労働大臣のお考えをお聞かせください。
 あわせて、この国際的な人の往来の再開に向けて、相手国との交渉について茂木外務大臣に、そしてインバウンド、観光の観点で赤羽国土交通大臣に、それぞれ御見解をお伺いします。
 最後に、新型コロナウイルス感染症の爆発的な感染を防ぎ、国民の命と健康を守るためには、季節性インフルエンザの流行も見据えて、検査体制の抜本的な拡充を図ることが不可欠と考えます。地域の感染状況を踏まえた一斉検査や本人の希望に応じた検査など、国民の検査需要に応えられる検査体制の早急な構築が必要です。その上で、新型コロナウイルス対策に全力で取り組むという力強い姿勢を示しておられます菅内閣総理大臣に御決意のほどをお伺いし、私の質問を終わります。
 ありがとうございました。(拍手)
    〔内閣総理大臣菅義偉君登壇〕

#13
○内閣総理大臣(菅義偉君) 新型コロナウイルス感染症に係る検査体制の確保についてお尋ねがありました。
 まず、新型コロナウイルスについては、新規陽性者数が日によって千名を超えるなど、最大限の警戒感を持って対処しております。現在の確保病床に対する使用率は、感染が拡大している都道府県でもおおむね三割程度にとどまっておりますが、国民の命と健康を守り抜くため、これまでの経験を踏まえた対策を先手先手で講じております。
 このため、政府としては、感染者が多数発生している地域等では、大規模、集中的な検査を行政検査として公費により実施する体制としております。
 また、この冬の季節性インフルエンザの流行期に備え、来年一月ごろまでに、一日平均約二十万件程度、シーズンを通じて約二千万件程度の検査キットの需要があっても対応できる供給能力の確保の見通しが立っております。
 加えて、自費検査を希望する方が納得できる価格と質の検査を受けられるよう、必要な情報を提供する仕組みを構築し、検査機関を選択しやすい環境づくりに努めます。
 こうした取組を通じ、必要な方が迅速、スムーズに検査を受けられるよう、検査体制を強化してまいります。
 残余の質問については、関係大臣から答弁させます。(拍手)
    〔国務大臣田村憲久君登壇〕

#14
○国務大臣(田村憲久君) 門博文議員にお答えいたします。
 法改正の意義や目的についてお尋ねがありました。
 今回の法案は、現下の新型コロナウイルス感染症の発生の状況に対応するため、喫緊の措置が必要な事項に係る改正を行うものであります。
 具体的には、新型コロナウイルス感染症に係る予防接種の実施方法を定めることで円滑な接種の実施を図るとともに、健康被害が生じた際に十分な救済を行うこと、ワクチン使用による健康被害に係る製造販売業者に生じた損失を補償する契約を締結できることとすることで必要なワクチンの確保に努めること、政令で指定している検疫法上の隔離、停留等の規定を準用する期間を延長できることとすることで必要な水際対策を引き続き講ずることを可能とすることを目的といたしております。
 次に、ワクチンの確保や開発等についてお尋ねがありました。
 ワクチンの確保については、これまでの取組により、開発に成功した場合、製薬企業三社から合計で二億九千万回分の供給について合意に至っています。また、本年九月には、ワクチン共同購入の国際的な仕組みであるCOVAXファシリティーにも参加を表明しています。
 国内ワクチンについては、臨床試験が開始されたものがあるほか、動物試験を実施中の企業もあると承知しており、国としても、第二次補正予算等により研究開発や生産体制整備の支援を行っています。
 引き続き、安全性、有効性の確認を最優先に、来年前半までに全ての国民に提供できる数量の確保を図るべく、国内外を問わず精力的に企業との交渉を重ねるとともに、研究開発への支援に取り組んでいきます。
 損失補償契約の交渉方針についてお尋ねがありました。
 損失補償契約の締結を可能とすることは、世界的にワクチン供給が逼迫する中、企業と契約交渉を行うに当たり必要不可欠なものと考えており、今回の予防接種法の改正案ではこうした内容も盛り込んでいます。
 損失補償契約の対象範囲として想定しているものについては、契約交渉への影響があるため、詳細についてお答えすることは差し控えますが、万一の健康被害による企業の損害を基本とし、ワクチンの供給を短期間かつ大量に行うという特殊性を踏まえ、必要な範囲で対応するとの方針に基づき、しっかりと交渉を行ってまいります。
 ワクチンの安全性、有効性の情報提供と健康被害救済についてお尋ねがありました。
 ワクチンの安全性、有効性については、治験等のデータと最新の科学的知見に基づき、しっかりと審査を行った上で、承認したものについて接種を行うこととしています。
 ワクチンの接種に当たっては、その安全性や有効性に関する情報について、国民に対して丁寧かつわかりやすい情報提供を行ってまいります。
 また、今般提出している法案において、新型コロナワクチンの接種により健康被害が生じた場合は、A類疾病の定期接種と同様の高い水準の給付を行うこととしています。
 接種の役割分担と実施体制の整備についてお尋ねがありました。
 新型コロナウイルスの接種の体制については、自治体や医療の関係者にも御参加いただいている審議会等において議論を行い、国は、優先順位等を決定の上、市町村に接種実施の指示を行い、市町村は国の指示を踏まえ接種事務を実施し、都道府県は広域的な視点から市町村に協力するとの役割分担で行うこととしています。
 円滑な接種のための体制整備については、先般、各地方自治体に対して、接種体制の整備に向けた考え方やあらかじめ準備をお願いしたい事項をお示ししたところであり、引き続き、地方自治体を始めとする関係者に御協力をいただきながら、しっかりと準備を進めてまいります。
 国際的な人の往来の再開による感染拡大の防止についてお尋ねがございました。
 国際的な人の往来の再開については、感染拡大の防止と両立する形で進めていくことが重要と考えています。
 十月から実施した新規入国許可対象の拡大による入国者の受入れについては、検疫での検査などの従来の措置に加え、出国前七十二時間以内に実施した検査証明の提出や接触確認アプリの導入などの追加的な防疫措置を講ずることを受入れ企業、団体に確約させることとしています。
 また、検疫での入国時の検査能力について、今月中に二万人まで引き上げることとしており、防疫措置をしっかりと講じ、感染拡大の防止と両立する形で、段階的に国際的な人の往来を再開してまいります。(拍手)
    〔国務大臣茂木敏充君登壇〕

#15
○国務大臣(茂木敏充君) 国際的な人の往来の再開に向けての取組についてお尋ねをいただきました。
 感染再拡大の防止と両立する形で国際的な人の往来再開を進めていくことは、経済の早期回復の観点からも極めて重要であると考えています。
 こうした考え方を踏まえ、政府として、これまで、十六の対象国・地域と協議、調整を進めております。この結果、長期滞在者を念頭に置いたレジデンストラックは、タイ、ベトナム、台湾、韓国など十カ国・地域との間で既に開始をしており、また、ビジネス関係者など短期出張者を念頭に置いたビジネストラックは、シンガポール、韓国、ベトナムとの間で開始をしております。
 また、十月一日から、在留資格を持つ外国人に関し、原則として全ての国、地域について、主に長期滞在者を念頭に、ビジネス上必要な人材や留学、家族滞在等のその他の在留資格を有する外国人に対し、入国を認めてきています。
 人の往来の再開に向け協議を進めている国、地域との間では、早期の合意、運用開始に向け調整に努めていくとともに、今後、どのような施策、対策の組合せで、感染拡大防止と両立する形で国際的な人の往来を再開していくかについて、引き続き政府全体として検討を進めてまいります。(拍手)
    〔国務大臣赤羽一嘉君登壇〕

#16
○国務大臣(赤羽一嘉君) 門博文議員にお答えをさせていただきます。
 国際的な人の往来の再開に向けて、観光、インバウンドに関する国土交通省の取組についてお尋ねがございました。
 昨年、我が国を訪れた外国人旅行者数は三千百八十八万人を数え、インバウンド観光は各地における地方創生の大きな原動力となっております。特にラグビーワールドカップ二〇一九日本大会開催期間中には、全国各地域において、大きな経済効果がもたらされたばかりでなく、心温まる人的交流も生まれ、国を超えた相互理解にも寄与してきたところでございます。
 しかしながら、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、インバウンド観光は壊滅的な打撃を受けており、現時点でも観光目的の入国はいまだ認められていない状況です。
 他方、日本各地の観光資源である自然、食、伝統文化、芸術、歴史などの魅力が失われたわけではなく、加えて、世界的コロナ禍の広がりの中で、我が国の公衆衛生レベルは改めて高く評価され、日本政策投資銀行等の調査によれば、コロナ終息後に観光したい国の最上位の国との評価が得られております。
 今後は、インバウンドの再開までの期間を活用し、改めて、二〇三〇年訪日外国人旅行者数六千万人の目標達成に向けて、魅力的な滞在コンテンツの造成や、WiFi環境の整備、多言語対応、洋式トイレなど訪日外国人旅行者の受入れ環境の整備、バリアフリー化などを、関係省庁とも連携して一層強力に進めてまいります。
 また、水際対策について、国土交通省といたしましても、これまで関係省庁と連携し、成田を始めとする国際空港での検疫体制の強化等を通じ、段階的な人の往来規制の緩和に取り組んでいるところでありますが、引き続き、感染拡大防止対策と両立させながら、段階を踏んでこれを着実に前進させ、明年の東京オリンピック・パラリンピック競技大会の成功に資するべく、観光目的での往来にもつなげていけるよう、全力で取り組んでいきたいと考えております。
 以上でございます。(拍手)
    ―――――――――――――

#17
○議長(大島理森君) 中島克仁君。
    〔中島克仁君登壇〕

#18
○中島克仁君 立憲民主党の中島克仁です。
 ただいま議題となりました予防接種法及び検疫法の一部を改正する法律案に対し、立憲民主党・社民・無所属を代表して質問をいたします。(拍手)
 新型コロナウイルス感染症が長期化する中、お亡くなりになられた方々の御冥福をお祈りするとともに、治療、療養されている方々、御家族に心よりお見舞いを申し上げます。
 また、医療従事者、介護、障害福祉従事者始め、社会活動維持のため御尽力されている全ての皆様に、感謝と敬意を表します。
 冒頭、菅総理に対する国民からの信頼を致命的に揺るがした日本学術会議問題について、何点か総理にお聞きをします。
 十一月五日の参議院予算委員会で、推薦名簿が提出される前の一定の調整が働かなかったと総理は答弁しておりますが、なぜ事前調整が働かなかったのですか。その調整は、政府側から働きかけたのに学術会議に断られたのでしょうか。それとも、学術会議からの働きかけを政府が断ったのですか。総理、明確にお答えください。
 そもそも、会員の推薦権は日本学術会議法第十七条で日本学術会議の専権事項でありますが、その推薦権に内閣府が調整を行うことができる法的根拠をお示しください。示せない場合、事前調整自体、明らかな違法行為ではありませんか。
 また、六人拒否の理由は安全保障政策などをめぐる政府方針への反対運動を先導する事態を懸念したからだと複数の政府関係者が明らかにしたとの報道がありますが、事実か否か、お答えください。
 現在、学術会議は六名欠員の状態です。学術会議へ改めて推薦要請する意向はありますか。総理、イエスかノーかで明確にお答えください。
 また、政府の任命拒否による補充選考を行う手続規定は存在しません。今後どうやって六名を補充しようとしているのか、御説明ください。
 六名拒否について総理に説明し、そのプロセスの当事者である杉田官房副長官を国会で説明させて困る理由があるのなら、総理、お述べください。ないのなら、ないとはっきりおっしゃってください。
 立憲民主党としては、改めて強く杉田官房副長官の国会出席を求めます。
 続いて、新型コロナウイルス感染症関連について、菅総理にお尋ねをいたします。
 北海道では、昨日、一日の感染者が最多の、二百人を超えました。GoToトラベルの対象から北海道を除外するのか、また、北海道のみならず全国的に新型コロナウイルスの感染拡大の危険が高まっていますが、GoToトラベルは見直しせず継続するのか、総理の答弁を求めます。
 菅総理は、先週、爆発的なコロナの感染拡大を阻止すると発言をいたしましたが、具体的にどのような方法で阻止するのか、阻止できなければ責任をとられるのか、総理の答弁を求めます。
 政府は、季節性インフルエンザなどの冬型感染症と新型コロナウイルス感染症の同時流行による発熱患者の増加を見据え、保健所中心だった従来の対応方針を転換、都道府県に、かかりつけ医などの医療機関を確保し、診療・検査医療機関に指定するよう要請をいたしました。
 立地条件から対応が難しい場合や、風評被害への警戒も根強い上、現場丸投げ、財政支援が不十分との声が上がっています。
 診療所、クリニックの医師や職員が感染して休業せざるを得なくなった場合の補償や感染防止対策の設備投資費補助など、協力を得るための支援を強化するべきです。また、医療基盤の脆弱な地域においてさまざまな対応を迫られる公立病院などの医療機関に十分な支援が必要と考えますが、総理の見解を求めます。
 新型コロナウイルス感染拡大、長期化を受けて、ただでさえ脆弱な地域の医療、介護、福祉基盤が崩壊の危機にあります。特に、介護、障害福祉現場で働く方々は、基礎疾患を持つ高齢者、障害者との密接が避けられず、自分自身が感染源となり、重篤化、死亡リスクの高い利用者に感染させてしまうのではないかという恐怖の中、綱渡りとも言える状況が長期間続いています。ただでさえ慢性的に人材不足の介護、障害福祉現場において、数字ではあらわしようのない緊張感、圧迫感、不安感に包まれております。
 このような状況がいつまで続くのか予断を許さない中、来年四月には介護報酬改定が予定をされております。新型コロナウイルス対応で心身ともに疲弊する介護、障害福祉現場の窮状に追い打ちをかけるようなマイナス改定はあり得ないと私は考えますが、来年の介護報酬改定を、コロナ対策としてプラス改定にするのかどうか、総理にお尋ねをいたします。
 新型コロナウイルス感染症の長期化により、雇用に対する影響も深刻さを増しています。現行の新型コロナウイルス感染症対応休業支援金・給付金は、制度として重大な課題が顕在化し、本来支援すべき多くの方々に支援が届いておりません。
 新型コロナウイルス感染症対応支援金・給付金制度の欠陥を改める内容の休業支援金拡充法案を野党四党で提出しております。速やかに野党案の措置を講じるとともに、休業支援金の申請締切りを年末から来年三月まで延長する必要があると考えますが、総理の答弁を求めます。
 一人親世帯の多くは、平時でさえ苦しい生活状況にある中、新型コロナウイルス感染症の長期化により、より厳しい生活を強いられております。政府は、第二次補正予算により、低所得の一人親世帯に臨時特別給付金を支給いたしましたが、九月に認定NPOしんぐるまざあず・ふぉーらむが行ったアンケートによると、シングルマザーの約六割が収入減、約一割が収入がないとしているほか、一日二食など、食事の回数や量を減らしているという深刻な実態が明らかとなりました。
 こうした状況から、我々は、ひとり親世帯臨時特別給付金二回目支給法案の提出を検討しておりますが、一人親世帯の深刻な生活困窮に対して、予備費を活用し、低所得の一人親家庭の特別給付金、二回目の支給を年内に行うべきです。総理の見解を求めます。
 続いて、法案の内容について質問いたします。
 新型コロナウイルス感染症の世界的拡大を受けて、ワクチンの開発は急ピッチで進められています。世界で進んでいる新型コロナウイルスのワクチン開発は、古典的なものから先端的なものまで、多様なモダリティーのワクチンが一挙に開発されていることが特徴と言えます。誘導できる免疫応答の種類、製造供給能も、製造工程も、モダリティーごとに異なります。
 政府が供給契約を進めている欧米三社のワクチンはウイルスベクターワクチンやメッセンジャーRNAワクチンなどですが、メッセンジャーRNAワクチンは承認されれば世界初、ウイルスベクターワクチンも大規模接種の実績はなく、政府が供給契約を進めているワクチンはどれも投与実績が蓄積されておりません。
 副反応の発生率はまだ明らかではありませんが、大人数に接種すれば、副反応が生じる方の数は増加し、その中には重篤な健康被害を受ける方が出てくることは否定できません。ワクチン接種に当たっては、副反応等のリスクと、発症予防、重症化予防等のベネフィットとの利益衡量が欠かせません。
 開発中である新型コロナウイルスワクチンを広く国民に接種した場合の我が国全体における総合的なリスクとベネフィットをどのように認識されているのか、総理の見解をお尋ねいたします。
 国民がワクチンに期待をする一方、開発が進められているワクチンへの不安、懸念があるのも事実です。
 国内でワクチンが使用されるためには、治験終了後、開発企業から承認申請が行われ、独立行政法人医薬品医療機器総合機構の審査を経て、薬事・食品衛生審議会にて承認の可否が審議されます。ワクチンの有効性、安全性の確認については、そのプロセスを透明化し、多くの国民と情報を共有することが求められます。
 ワクチン承認の可否が判断される薬事・食品衛生審議会については、原則非公開、議事録の公開は二、三カ月後になると承知しておりますが、議論の内容を国民、社会とできる限りリアルタイムに共有することが重要です。審議会を公開とする、若しくは議事録を一週間以内に公表することを求めます。総理の見解をお尋ねいたします。
 新型タイプのワクチンには、抗体依存性増強など重篤な副反応が発生することもあり得るなど、専門家から指摘もされています。
 一般には知られていないリスクがあることを国民に丁寧に説明していくことが極めて重要であると考えられますが、新型タイプのワクチンのリスクについて、政府はどのように説明していくつもりなのか、総理にお尋ねをいたします。
 政府が供給契約を進めている欧米企業の新型コロナウイルスワクチンは、海外で数万人規模の第三相試験が行われておりますが、日本国内では大規模な治験は実施されておりません。
 日本には、海外の臨床試験データに基づき、欧米で販売等が認められる医薬品について承認することができる特例承認制度がありますが、新規性の高いワクチンを国民に提供するに当たり、日本人における有効性、安全性を十分に確認しないまま、海外の臨床試験データのみをもって承認を行う特例承認は、今回のワクチン承認にはそぐわないと考えますが、総理の見解を求めます。
 政府は、九月八日、新型コロナウイルスワクチンを確保するために、六千七百十四億円の予備費支出を閣議決定いたしました。
 製薬企業との契約については、交渉事であるため、その内容の全てを明らかにできないことは一定程度理解をいたします。しかし、投入されているのは国民の税金です。ワクチンが開発される前に先払いされてしまうのか、開発が成功しなかった場合、支払ったお金はどうなるのかといった契約内容や、我が国がワクチン確保について交渉を進めている三社を選定した根拠を国民や国会に全く示さないのは無責任です。
 可能な限り、契約内容や業者選定の根拠を公表するべきだと考えますが、総理の見解を伺います。
 本法案は、新型コロナウイルスの接種を臨時接種に位置づけ、行政から接種を勧奨したり、対象者に努力義務を課すこととしております。
 現時点で、新型コロナウイルス感染症に係るワクチンは未承認で、有効性や安全性が不明であるのに、接種の勧奨を行い、接種の努力義務を課すことが妥当であると言えるのか、総理の認識を伺います。
 また、対象者に接種の努力義務を課すものの、努力義務は政令で適用しないことができるようにしています。
 ワクチンにどの程度のリスクがあれば努力義務を適用しないようにするのか、具体的な方針を示すべきです。努力義務を適用しない場合とはどのようなケースを想定しているのか、明確に御説明ください。総理の見解を伺います。
 今回の新型コロナウイルス感染拡大の局面において、大変残念なことですが、治療に当たる医療従事者、その御家族に対して偏見や差別が見られました。新型コロナウイルスワクチンを接種しないと判断した方々に対して同様の事態が発生しないとも限りません。
 本年九月に内閣官房、厚労省が公表した、新型コロナウイルス感染症に係るワクチン接種について、中間取りまとめでは、ワクチンは最終的には個人の判断で接種されるものであることが明確にされております。
 政府として、ワクチンを接種しないと判断された方々への偏見や差別、不利益取扱いが許されないことを明確に示すべきだと考えますが、総理の見解を求めます。
 ワクチン接種は、国民の命と健康に直結する行為であり、本法案は、丁寧かつ慎重に審議されるべきです。また、ワクチン接種のあり方の議論は、専門的知識も必要となるため、厚生労働委員会での審議は参考人質疑で専門家から意見を聴取することは必須です。
 丁寧かつ徹底した法案審議を求め、私の質問を終わります。ありがとうございました。(拍手)
    〔内閣総理大臣菅義偉君登壇〕

#19
○内閣総理大臣(菅義偉君) 日本学術会議との調整についてお尋ねがありました。
 御指摘の参議院予算委員会における答弁は、これまで、日本学術会議から推薦名簿が提出される前にさまざまな意見交換が日本学術会議の会長との間で行われ、そのような意見交換を通じて任命に当たっての考え方をすり合わせたことについて一定の調整と申し上げ、その上で、今回の改選に当たっても、これまでと同様に、推薦名簿が提出される前に意見交換が日本学術会議の会長との間で行われたものの、その中で任命の考え方のすり合わせまでには至らなかったことを答弁したものです。
 お尋ねの点を含め、その詳細は、繰り返し申し上げているとおり、人事のプロセスに関することであり、お答えは差し控えさせていただきます。
 会員の推薦権等についてお尋ねがありました。
 日本学術会議法では、会員の候補者の推薦は日本学術会議が行うこととされています。
 推薦名簿の提出前にさまざまな意見交換が日本学術会議の会長との間で行われ、そのような意見交換を通じて任命の考え方がすり合わせに至ったとしても、それを踏まえた具体的な推薦は日本学術会議が行うものであり、今回の任命については、日本学術会議法に沿って行われたものと考えております。
 会員の任命理由についてお尋ねがありました。
 政府の法案への反対を理由として任命の判断を行ったものではないことは、繰り返し国会で答弁してきたとおりです。
 会員の補充等についてお尋ねがありました。
 先般の日本学術会議からの推薦は、あくまで今回の任命のために行われたものであり、推薦された者の扱いを含めて任命権者として最終判断をしたものであることから、一連の手続は終わっており、欠員を補充するための任命を行うには、日本学術会議法に沿って改めて日本学術会議から会員候補者が推薦される必要があると考えており、それについては、学術会議が行うものであることから、当方から要請することは必要とされないものと考えています。
 また、そのための候補者の推薦に至る手続については、日本学術会議において必要に応じて定めるべきものと考えております。
 また、杉田副長官の国会への出席については、今回の任命に当たって、私どもの日本学術会議に対する懸念や任命の考え方は杉田副長官と共有してきており、これまで国会で御質問があったそれぞれの点については、私や官房長官から答弁しているとおりです。
 GoToトラベル事業についてお尋ねがありました。
 本事業は、感染拡大防止策をしっかりと講じることを前提に、新型コロナウイルスによるダメージを受けた観光関係事業を支援するために実施しているものです。
 事業の対象地域を始めとする制度内容については、感染状況等を踏まえつつ、専門家の方々の御意見もいただきながら適切に運用してまいりますが、現状では、北海道を対象地域から外すことは考えておりません。
 新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止についてお尋ねがありました。
 仮定の御質問にお答えすることは控えますが、政府としては、今後の感染拡大に備え、これまでの経験や科学的知見も踏まえ、クラスター発生時における大規模、集中的な検査実施による感染の封じ込め、感染拡大時の保健所支援の広域調整、季節性インフルエンザの流行も見据えた検査・医療提供体制の整備などについて、地方自治体とも密接に連携し、国が主導して万全の準備、対応を講じているところであり、これらの対策を徹底することで感染拡大を防止していく考えであります。
 医療機関の支援についてお尋ねがありました。
 新型コロナウイルス感染症への対応や患者数の減少による収入の減少などに対応するため、公立、民間立にかかわらず、これまで約三兆円の幅広い支援を実施してきております。
 まずは、これらの支援を医療現場の皆様に速やかにお届けするとともに、今後とも、国民の皆様に必要な地域医療が確保できるよう、必要な取組や支援を検討してまいります。
 介護報酬改定等についてお尋ねがありました。
 介護事業者等の経営状況やサービスが安定的に提供される必要性、保険料や利用者負担等の国民負担に与える影響も踏まえつつ、新型コロナウイルス感染症を含む感染症への対応力強化など、必要な対応を予算編成過程でしっかり検討してまいります。
 新型コロナウイルス感染症対策休業支援金・給付金についてお尋ねがありました。
 本制度については、事業主の協力がいただけず、申請、支給に至らないケースがあると聞いておりますが、先般、その理由などを踏まえ、制度の対象者についてわかりやすくお示ししたところです。
 まずは、申請の期限までに対象から申請いただけるよう、しっかりと周知徹底を図ってまいります。
 なお、法案の審議については、国会がお決めになることと考えております。
 一人親家庭への支援についてもお尋ねがありました。
 今後とも、一人親家庭が置かれている実情を把握しつつ、緊急的に支援が必要な場合には、状況に応じて対応していきたいと考えております。
 ワクチン接種のリスクとベネフィットについてお尋ねがありました。
 一般に、ワクチンの接種については、感染症を予防するという効果が期待される一方で、副反応による健康被害が、極めてまれではありますが、完全に回避することは難しいというリスクもあります。
 このため、接種の実施は、リスクを上回る十分な効果があることが前提であり、今後、安全性、有効性を最優先として、治験等のデータと最新の科学的知見に基づき、しっかりと審査をした上で、承認したものについて接種を行ってまいります。
 薬事・食品衛生審議会の公開と議事録の早期公表についてお尋ねがありました。
 薬事・食品衛生審議会の議事の公開については、企業の知的財産権等に係る内容が含まれていることから、非公開としております。
 御指摘の議事録については、審議会委員に確認いただく等の必要な手続を経た上で、迅速に公開するよう努めてまいります。
 ワクチンのリスクについてお尋ねがありました。
 新型コロナワクチンについては、いまだ開発途上であり、その安全性及び有効性については、現時点では明らかとなっておりませんが、引き続き、情報を収集しつつ、感染症予防の効果や副反応のリスクを含め、正確な情報について、国民への周知、広報にしっかりと取り組んでまいります。
 ワクチンの特例承認についてお尋ねがありました。
 日本における有効性、安全性についてしっかり確認したワクチンについて承認することは当然のことであり、特例承認であったとしても、海外だけではなく、国内の臨床試験結果もあわせて総合的に確認してまいります。
 製薬企業との契約内容及び選定根拠についてお尋ねがありました。
 御指摘の製薬企業は、我が国を含め他国とも契約に向けて交渉中であるため、現時点での合意内容を開示すると競争上の地位が著しく害されるおそれがあることから、詳細についてお答えすることは差し控えます。
 また、御指摘の製薬企業は、有効性等の試験結果がある程度得られており、国内での供給量も期待できること、製造販売業者となる国内法人が存在することなどを踏まえ選定したものであり、引き続き、他社についても、その開発状況等を踏まえつつ、必要な数量のワクチンを確保する観点から、協議を行ってまいります。
 ワクチン接種の勧奨及び努力義務についてお尋ねがありました。
 今般のワクチン接種は、緊急の蔓延予防のために実施するものであり、承認の過程で接種対象者に限定がかかる場合や接種開始後に安全性に懸念が生じた場合などを除き、接種勧奨の実施や接種を受ける努力義務を課すことといたしております。
 このため、努力義務を適用しない場合の具体的な方針や内容については、今後、承認されたワクチンの特性を踏まえて検討してまいります。
 ワクチン接種をしていない方への差別等の問題についてお尋ねがありました。
 ワクチンについては、最終的には接種をするかどうかを国民みずからの意思で決定していただくとともに、ワクチン接種をしていない方への差別やいじめはあってはならないものと考えます。
 こうした観点から、感染症予防の効果や副反応のリスクも含め、正しい情報や知識を持つことが重要であり、政府として、関係省庁の密接な連携のもとに、国民への周知と広報にしっかり取り組んでまいります。(拍手)
    ―――――――――――――

#20
○議長(大島理森君) 伊佐進一君。
    〔伊佐進一君登壇〕

#21
○伊佐進一君 公明党の伊佐進一です。(拍手)
 全国的に感染が再び増加している中、最前線で対応に当たっている医療・介護従事者、障害者福祉施設の皆様、そしてエッセンシャルワーカーの皆様に、心より感謝を申し上げます。
 それでは、公明党を代表し、予防接種法及び検疫法の一部を改正する法律案について質問をいたします。
 まず冒頭、コロナ対策に必要な予算措置について伺います。
 直近の雇用情勢では、完全失業率が三・〇%まで上昇し、有効求人倍率も一・〇四倍となりました。リーマン・ショックのような状況までには至っていないものの、雇用、家計などの国民生活を守り、中小企業を含め景気浮揚を図り、国民の皆様が希望と安心を持てるよう、もう一段の本格的な経済対策が必要です。
 総理は、けさの閣議で、第三次補正予算案の編成を指示されました。自民、公明両党は、現在、新型コロナウイルスの感染拡大防止策、ポストコロナ時代に向けた経済構造改革、防災・減災、国土強靱化対策の推進と、三つの柱で具体策の検討を進めています。
 第三次補正予算を含め、総理の経済対策に対する方針を伺います。
 感染症への対応には国際協調も重要です。
 米国の大統領選もようやく、バイデン新大統領が誕生する見通しとなり、総理も早々に祝辞を発出されました。
 バイデン氏は、外交においては価値を重視し、同盟関係の再強化を行うとともに、国際連携によるチームプレーを重視するように見受けられます。
 菅総理はこれまで、結果にかかわらず、引き続き米国と緊密に連絡していく考えに変わりはないと答弁されていました。新大統領就任後できるだけ早期に訪米し、顔を突き合わせた首脳会談を行うべきだと考えますが、改めて、日米関係の強化に向けた総理の思いを伺います。
 コロナ禍を終わらせるためには、ワクチンと治療薬の開発を進めることが不可欠です。我が党においては、早期よりプロジェクトチームを立ち上げ、集中的に議論を行ってまいりました。
 節目節目で緊急提言を行う中、例えば、ワクチン開発後の製造ライン整備を後押しするワクチン生産体制等緊急整備事業など、政府は提言を受けとめ、数々の提案を実現していただきました。
 国民の皆様のもとに一刻も早くワクチンを届けることが求められています。と同時に、それは安全性、有効性が確かなものでなければなりません。
 国産、海外製を問わず、日本の国民の皆様に提供されるワクチンは、政府が安全性、有効性をしっかりと確認をし、安心して接種できるものとすることを、まずは総理から答弁していただきたい。
 あらゆるワクチンには副反応、副作用があります。副反応のないワクチンや治療薬は存在しません。毎年、数千万人が接種するインフルエンザワクチンの予防接種でさえも、毎年、数十件の重篤な副反応が報告されています。しかし、打たないリスクと打つリスクを比較して、打たないリスクの方が圧倒的に高いので、予防接種は行われています。
 新型コロナに対するワクチンについて、その副反応によって健康被害が生じた場合には、国が被害救済を行うべきことは、これまでも我が党のプロジェクトチームや国会答弁で求めてきたところです。
 改めて、ワクチンの健康被害に対しては、国が前面に立って責任を果たすおつもりであるか、総理より答弁願います。
 本法案においては、政府は、ワクチンを供給する製薬会社との間で、損失補償に対する契約を締結することができるとなっています。その条文には、健康被害に係る損害のほか、ワクチンの性質等を踏まえ国が補償することが必要な損失を政府が補償するとしています。
 党内の法案審査の過程においては、この条文の書きぶりに対して、政府がどの範囲まで補償をするのかがはっきりしないとの指摘もありました。例えば、製薬企業の故意による損失や、意図的なデータ改ざんなどによって生じる損失は、当然、国が補償する対象に入れるべきではありません。一方で、どの程度までを補償するかを明言することは、製薬企業との個別の交渉に影響を与えかねないことも理解できます。
 損失補償契約については、日本国民の理解が得られないような契約内容にはしない旨、明言いただきたい。
 予防接種法や新型インフルエンザ等特措法においては、ワクチン接種の勧奨や努力義務が規定されています。集団予防を意図して子供が受けるような定期接種A類と同様に、今回の新型コロナのワクチン接種で適用する予定である臨時接種においても、勧奨や努力義務が課されることとなります。
 一方で、本法案には、新型コロナウイルス感染症の感染の状況並びに有効性及び安全性に関する情報その他の情報を踏まえ、勧奨や努力義務を適用しないこととすることができるとの条文があります。
 国が有効性、安全性を確認した上で薬事承認を与えているはずのワクチンに対して、国がお勧めしないとはどういった状況を想定しているのか、わかりやすく説明願います。
 有効性、安全性が認められたワクチンを確保できた場合、高齢者や基礎疾患を有する者あるいは医療従事者などが優先接種されるとの方針が示されています。
 しかし、日本国民全員が接種を完了するまでには時間がかかります。また、そのワクチンの性質等によって接種に条件がかかることも考えられます。さらには、そもそもワクチン接種するかしないかは、最後は御本人の意思となります。
 こうした状況において、政府は、ワクチンを接種していない人が社会的に差別を受けるなど不利益が生じないよう、関係省庁が連携して取り組んでいただきたい。答弁を求めます。
 次に、ワクチンを共同購入する枠組みであるCOVAXファシリティーの現状について伺います。
 感染症に国境はありません。ワクチンや治療薬の開発により先進国で感染症が抑えられたとしても、どこかの国で感染症がふえるようであれば、また国境を越え、世界に感染が広がります。
 COVAXファシリティーでは、先進国のみならず、低所得国にもワクチンを供給することができる仕組みとなっています。
 分断が広がる世界において、感染症に対する国際協調を促すこうした取組に対し、日本政府が旗を振るべきだと公明党から強く要望してまいりました。
 日本は、最初に署名し、他国への参加も促したことで、現在では、世界百八十カ国以上、世界人口の七〇%以上をカバーする枠組みとなりました。この枠組みを主導する国際支援団体や、あるいは資金を拠出するビル&メリンダ・ゲイツ財団からは、公明党の支援が決定打となったとのお礼状もいただきました。
 今後、米国大統領選挙も終えたところ、未参加国の米ロに引き続き参加を働きかけ、多国間の共助を進めるべきと考えます。
 COVAXファシリティーの枠組みでの現時点でのワクチンの開発、取得状況と、引き続きの他国への働きかけについて伺います。
 こうした取組に加え、海外製薬企業との直接交渉あるいは国産ワクチンの開発への支援など、政府はあらゆる方法によりワクチン確保に努力を重ねています。
 国民の皆さんの素朴な質問は、いつワクチンが接種できるようになるのかということです。そうした見通しを含め、最後に総理の決意を伺います。
 以上、御清聴ありがとうございました。(拍手)
    〔内閣総理大臣菅義偉君登壇〕

#22
○内閣総理大臣(菅義偉君) 経済対策の方針についてお尋ねがありました。
 まずは、新型コロナウイルスの感染拡大を防ぎつつ、社会経済活動との両立を図ります。
 引き続き、感染拡大を抑えながら、雇用と事業を支えるとともに、ポストコロナに向け、経済の持ち直しの動きを確かなものとし、民需主導の成長軌道に戻していくため、本日の閣議で新たな経済対策の策定を指示しました。
 経済対策の柱は三点としております。第一は、新型コロナウイルス感染症の拡大防止策です。第二は、ポストコロナに向けた経済構造の転換、好循環の実現です。第三は、防災・減災、国土強靱化の推進等の安全、安心の確保です。
 こうした方針のもと、各省庁一体となって、経済対策を速やかに取りまとめてまいります。
 日米関係の強化についてお尋ねがありました。
 日米両国は、自由、民主主義といった普遍的価値観を共有する同盟国です。日米同盟を更に強固なものにし、インド太平洋地域の平和と繁栄を確保していくため、引き続き米国と緊密に連携していく考えに変わりはありません。
 なお、私の訪米については、現時点においては何も決まっておりませんが、今後、タイミングを見て調整をしていきたいと思います。
 ワクチンの安全性、有効性についてお尋ねがありました。
 議員御指摘のように、安全性、有効性を最優先することは当然のことであり、今後、治験等のデータと最新の科学的知見に基づき、我が国としても、しっかりと審査をした上で、承認したものについて接種を行ってまいります。
 ワクチンによる健康被害救済についてお尋ねがありました。
 予防接種の副反応による健康被害は、極めてまれではあるものの避けがたいものであることから、これまで、予防接種法に基づき、国と自治体の費用負担により、万一の健康被害が生じた場合の救済措置を講じてきております。
 今回の改正案では、新型コロナワクチンの接種によって健康被害が生じた場合に、予防接種法に基づく健康被害救済制度の対象として、高い水準の給付を行うこととするとともに、特例的に、全額国の負担としています。
 ワクチン接種をしていない方への差別等の問題についてお尋ねがありました。
 ワクチンについては、最終的には接種をするかどうかを国民みずからの意思で決定していただくとともに、ワクチン接種をしていない方への差別やいじめはあってはならないものと考えます。
 こうした観点から、感染症予防の効果や副反応のリスクも含め、正しい情報や知識を持つことが重要であり、政府として、関係省庁の緊密な連携のもと、国民への周知と広報にしっかり取り組んでまいります。
 COVAXファシリティーの枠組みにおけるワクチン開発等についてお尋ねがありました。
 COVAXファシリティーが供給の対象として検討しているワクチンのうち、八つのワクチンが臨床試験段階まで進んでおり、特に、臨床試験の最終段階である第三相段階まで進んでいるものは三つあるものと承知しています。
 現時点で開発が終了しているワクチンはありませんが、我が国は、人口の二〇%相当分のワクチン量の購入を可能とする契約で、当該枠組みに参加をしております。
 御指摘の枠組みについては、これまでも、その重要性を提起し、米国を含む各国に協力を働きかけてきており、今後もそうした取組をしっかり続けてまいりたいと思います。
 ワクチン接種に向けた決意についてお尋ねがありました。
 ワクチンについては、国内外において治験が複数進められており、既に大規模に投与する第三相の試験を行っているものもあり、昨日、そのうちの一社が治験で高い予防効果を得たとする中間結果を発表したものと承知しています。引き続き情報収集を行ってまいりますが、現時点で具体的な開発等の時期について予断を持ってコメントすることは差し控えたいと思います。
 政府としては、来年前半までに、全ての国民に提供できる数量を確保することとしており、引き続き、国内外問わず精力的に企業との交渉を重ねるとともに、研究開発の支援を行うなど、全力で取り組んでまいります。
 残余の質問については、関係大臣から答弁させます。(拍手)
    〔国務大臣田村憲久君登壇〕

#23
○国務大臣(田村憲久君) 伊佐進一議員にお答え申し上げます。
 損失補償契約についてお尋ねがありました。
 損失補償契約を可能とするための法的措置は、世界的にワクチン供給が逼迫する中、企業と契約交渉を行うに当たって必要不可欠なものであると認識しております。
 損失補償契約の対象範囲として想定しているものについては、契約交渉への影響があるため、詳細についてお答えすることは差し控えますが、例えば、故意に健康被害を生じさせた場合に代表されるような、国民の理解を得がたい内容を意図しておらず、しっかりと交渉を行ってまいります。
 ワクチン接種の勧奨についてお尋ねがありました。
 改正案において、新型コロナワクチンの予防接種は臨時接種と同様の趣旨で実施するものであるため、原則として、接種勧奨と努力義務を適用することとしている一方、必要に応じて、例外的にこれらの規定を適用しないことを可能としています。
 有効性や安全性を確認した上で薬事承認されたワクチンを接種することは当然の前提ですが、使用実績が乏しい中での接種が想定されることを踏まえ、接種開始時に予防接種の安全性や有効性等についての情報量に制約が生じる状況や、接種開始後に安全性や有効性等について慎重な評価を要する情報がもたらされる状況等を想定し、そうした場合に迅速に対応できるよう、規定を設けたものです。(拍手)
    ―――――――――――――

#24
○議長(大島理森君) 宮本徹君。
    〔宮本徹君登壇〕

#25
○宮本徹君 日本共産党の宮本徹です。(拍手)
 冒頭、日本学術会議への人事介入について伺います。
 総理は、五日、推薦前の調整が働かず、結果として任命に至らなかった者が生じたと答弁しました。一体どのような調整を働かせようとしたのですか。
 共同通信が、複数の官邸関係者の証言として、会員候補六人が安全保障政策などをめぐる政府方針への反対運動を先導する事態を懸念し、任命を見送る判断をしたと報じました。総理、これが調整なるものの中身なのではありませんか。
 また、総理は、以前は学術会議の会長との間で一定の調整が行われていたと答弁しました。しかし、当の大西隆元学術会議会長は、事前に何かを調整したことは一切ないと述べています。あたかも学術会議が事前の調整に応じてきたかのような虚偽を述べ、学術会議をおとしめることは断じて許されません。
 そもそも、学術会議法には、推薦前に政府と考え方を調整するなどという規定はありません。選考・推薦権は、政府からの独立性を保障するため、学術会議のみに与えられている権限です。政府の考え方に沿わない者を排除する権限など、総理に与えていません。推薦前の調整がないことを理由に任命を拒否した行為は、明らかな学術会議法違反ではありませんか。
 違法な任命拒否は直ちに撤回することを強く求めます。
 新型コロナは、事実上、第三波が始まりました。国民の命を守るために、医療、検査の体制の拡充が必要ですが、多くの医療機関が減収で苦しんでいます。受診抑制は、コロナ陽性者を受け入れていない医療機関でも広く起きており、減収補填は待ったなしです。
 検査体制確保の補助金は、検査人数に応じて減額されます。検査キット代などを差し引けば、検査による診療報酬では補助金の減額はカバーされません。改めるべきではありませんか。
 世界で感染が拡大する中、総理は、入国緩和を進め、グローバルな経済活動の再開を表明しています。
 しかし、ことし三月、ヨーロッパからの入国制限のおくれが、今日に至る感染の流行をもたらしました。オリンピックの聖火が到着するまで待っていたとの指摘もあります。なぜヨーロッパからの入国制限がおくれたのか、理由を聞かせていただきたい。
 分科会で、押谷仁東北大教授は、PCR検査では感染直後の人などは把握できず、すり抜けて入国後に発症する人がかなりの数出ることが予想されると指摘しております。春の失敗を繰り返してはなりません。感染が大きく広がる地域からの入国規制の緩和は、慎重にすべきであります。
 年末にかけて、倒産、廃業、失業の急増が懸念されております。第三次補正予算を待たずに、希望を持って年を越せる支援を打ち出す必要があります。
 雇用調整助成金の特例措置は縮小せず、延長、拡充を直ちに表明すべきです。休業手当が支払われず窮している大企業の非正規労働者が多数います。労働局等の助言指導にもかかわらず、大企業が休業手当を支払わないケースについて、政府はどうするんですか。休業支援金の対象を拡大すべきであります。
 また、困窮する一人親世帯への給付をいま一度行うべきです。
 緊急小口資金等の特例貸付けの累計支給件数は、約百三十万件になります。期間は最長七カ月です。四月に借り入れた人は、十月に貸付期限を迎えています。生活再建ができていない場合、政府はどう支援するのでしょう。
 生活保護については、親、兄弟への扶養照会は絶対嫌と、利用へのちゅうちょが広くあります。生活保護の扶養照会はやめるべきではありませんか。
 また、求職者支援制度の要件緩和、抜本的拡充、住宅確保給付金の期間延長を行うべきであります。
 新型コロナワクチンについて質問いたします。
 ワクチンは、健康を守る上で重要な役割を果たしてきた一方、たびたび重篤な副反応が社会問題化してきました。薬害の痛苦の歴史を繰り返してはなりません。
 政府が供給を受ける合意を結んだワクチンは、実用化されたことのない極めて新しい技術が用いられております。新型コロナは、二回目の感染で重症化した例もあり、ワクチン接種が逆に感染時の症状を悪化させるリスクも危惧されております。スピード承認のため、有効性、安全性の確認がいささかでもないがしろにされることはあってはなりません。
 免疫には人種差があります。過去には、海外の承認薬を国内で使い、重大な副作用が起きたこともあります。薬事承認に当たっては、国内でしっかりと検証的臨床試験を行うべきではありませんか。
 ワクチンは、生物由来のものから製造されるため、国立感染研が品質を確認する承認前検査があります。ところが、脇田所長は、非常に迅速に承認を求められるという状況なので、ほとんど実際の試験は行わずに、書類審査だけで行うということになろうと発言しています。また、承認後にロットごとに義務づけられている国家検定についても、試験の実施の省略が検討されています。国民に危険が及ぶのではありませんか。
 ワクチンの接種に当たっては、一人一人がベネフィットとリスクを考慮して判断する、自己決定権の尊重が何より大事です。その前提として、有効性、安全性にかかわる全ての情報を明らかにすることが必要であります。
 また、ワクチンを接種しないことがバッシングの対象になってはなりません。医療者であれ、介護労働者であれ、誰であれ、ワクチンを接種しない権利があることをはっきりと国民に対して明言していただきたい。
 以上、答弁を求め、質問を終わります。ありがとうございました。(拍手)
    〔内閣総理大臣菅義偉君登壇〕

#26
○内閣総理大臣(菅義偉君) 日本学術会議の会員の任命についてお尋ねがありました。
 人事のことについてであり、詳細は差し控えますが、これまでも、日本学術会議から推薦名簿が提出される前にさまざまな意見交換が日本学術会議の会長との間で行われてきたところであり、そのような意見交換を通じて任命に当たっての考え方がすり合わされたことについて、参議院予算委員会の審議において、一定の調整と申し上げたところです。
 なお、政府の法案への反対を理由として任命の判断を行ったものではないことは、繰り返し国会で答弁してきております。
 日本学術会議との調整についてお尋ねがありました。
 これまで、日本学術会議から推薦名簿が提出される前にさまざまな意見交換が日本学術会議の会長との間で行われ、そのような意見交換を通じて任命に当たっての考え方をすり合わせてきたことは、ただいま申し上げたとおりです。
 日本学術会議の会員の任命理由等についてお尋ねがありました。
 日本学術会議法では、会員の候補者の選考及び推薦は日本学術会議が行うこととされており、今回も法令に基づいて推薦が行われたものと承知しています。
 一方で、同法について、会員の任命権者は内閣総理大臣とされており、今回の任命に当たっては、個々人の任命の理由については、人事に関することであり、お答えを差し控えますが、日本学術会議は国の予算を投じる機関であり、任命された会員は公務員となることを前提に、専門分野の枠にとらわれない広い視野に立ったバランスのとれた活動を確保するため、日本学術会議法に沿って任命権者として必要な判断を行ったものであります。
 医療機関の支援と診療・検査体制の確保についてお尋ねがありました。
 医療機関への支援については、新型コロナウイルス感染症への対応や患者数の減少による収入の減少などに対応するため、これまで約三兆円の支援を実施してきております。
 また、インフルエンザ流行期の備えとして、必要な検査キットを確保するとともに、発熱患者等を対象とした外来体制をとる医療機関への支援等を行っております。
 この支援は、当該医療機関について、実際の受診者が少なかった場合に補助するものであり、受診者数が多かった場合には、通常どおり診療報酬で御対応いただくべきものと考えています。
 まずは、こういった支援を医療現場の皆様に速やかにお届けをするとともに、今後とも、国民の皆さんに必要な地域医療が確保できるよう、必要な取組や支援を検討してまいります。
 ヨーロッパからの入国制限についてお尋ねがありました。
 政府としては、これまで、国民の健康と命を守り抜いていくことを最優先に考え、新型コロナウイルス感染症の国内での蔓延を防ぐため、機動的な水際対策を講じてきました。
 こうした水際対策については、その実施のタイミングを含め、新型コロナウイルス感染症の拡大の状況が日々変化し、確定的な予見が困難である中、諸外国における感染率や移動制限の状況など、さまざまな情報や知見に基づき、総合的に判断してきました。そのタイミングは決して遅くはなかったと認識しています。
 引き続き、政府一体となって、国内での感染拡大を防止すべく、必要な措置をちゅうちょなく実行してまいります。
 入国制限の緩和についてお尋ねがありました。
 十月から実施した入国制限の緩和に当たっては、検疫での検査や公共交通機関の不使用等の従来の措置に加え、防疫措置を確約できる受入れ企業、団体がいることを入国の条件とするなど、追加的な措置を講ずることとしたものであります。
 また、検疫所の入国時の検査能力を今月中に一日二万人に引き上げることとしており、国際的な人の往来については、防疫措置をしっかりと講じ、感染拡大の防止と両立する形で、段階的に再開をしてまいります。
 雇用調整助成金等の対応や困窮する一人親世帯への給付についてお尋ねがありました。
 雇用調整助成金の特例措置の取扱いについては、雇用情勢等を踏まえ、適切に判断してまいります。
 休業支援金については、雇用調整助成金の活用もままならない中小企業の労働者を早期に支援するという創設趣旨に鑑みれば、大企業を対象とすることは困難であると考えておりますが、雇用調整助成金を活用して休業手当をお支払いいただくよう、しっかりと働きかけてまいります。
 また、一人親家庭に対しては、今後とも、その置かれている実情を把握しつつ、緊急的に支援が必要な場合には、状況に応じて対応していきたいと考えます。
 生活困窮者の支援についてお尋ねがありました。
 緊急小口資金等の特例貸付けによる支援を実施しても、なお生活に困窮されている方については、適切に生活保護制度による支援を行うなど必要な支援を行ってまいります。
 生活保護制度については、扶養義務者の扶養は保護に優先するという法律上の基本原理は維持しつつ、現下の状況を踏まえ、運用の弾力化等により、速やかな保護決定を促してまいります。
 求職者支援制度については、雇用のセーフティーネットを強化するため、訓練を受講できる対象人員枠を拡充しており、引き続き、必要な対応に取り組んでまいります。
 住居確保給付金の支給期間に係る今後の対応については、利用者の実態などを踏まえ、適切に検討をしてまいります。
 ワクチンの薬害の歴史と有効性、安全性についてお尋ねがありました。
 医薬品が原因となった過去の薬害事件の経緯を踏まえ、二度とこのような事件が起こらないようその発生防止に努めることは、医薬品行政の基本と考えます。
 このため、安全性、有効性を最優先にすることは当然のことであり、今後、治験等のデータと最新の科学的知見に基づき、我が国としても、しっかりと審査をした上で、承認したもので接種を行ってまいります。
 ワクチンを接種しない権利についてお尋ねがありました。
 ワクチンについては、最終的には、接種をするかどうかは国民みずからの意思で決定していただくものと考えています。
 こうした観点から、感染症予防の効果や副反応のリスクも含め、正しい情報や知識を持つことが重要であり、政府として、関係省庁の緊密な連携のもと、国民への周知と広報にしっかり取り組んでまいります。
 残余の質問については、関係大臣から答弁させます。(拍手)
    〔国務大臣田村憲久君登壇〕

#27
○国務大臣(田村憲久君) 宮本徹議員にお答えいたします。
 新型コロナワクチンの国内承認のあり方についてお尋ねがありました。
 新型コロナウイルスワクチンの評価方法等については、日本や欧米各国の薬事規制当局間での意見交換を踏まえ、医薬品医療機器総合機構においてその考え方が策定、公表されています。
 それによれば、新型コロナウイルス感染症患者の発症率の低い我が国では、ワクチンの評価について、海外での大規模な臨床試験で発症予防効果や重症化予防効果が示されるかどうか、海外臨床試験と国内臨床試験との間で免疫原性が一貫しているか、安全性については海外臨床試験と国内臨床試験における副反応や有害事象の頻度と内容等を総合的に評価することで、国内での検証的試験データがなくても、人種差の検討も含めて有効性、安全性を確認することが可能であると考えています。
 いずれにしても、新型コロナウイルスワクチンの承認申請があった場合には、国内外の治験データと最新の科学的知見を踏まえて、ワクチンの有効性、安全性等についてしっかりと確認してまいります。
 ワクチンの承認前検査と国家検定についてお尋ねがありました。
 ワクチンの承認に当たっては、従前より、提出データに基づく医薬品医療機器総合機構における審査及び調査と並行して、国立感染症研究所において承認前検査を行い、実際に製品の品質を確認しています。
 また、ワクチンの承認後には、国立感染症研究所においてロットごとに品質の確認を行う国家検定を実施しています。
 迅速な対応が求められている新型コロナウイルスワクチンについては、適切に品質を確保することを前提として、承認前検査及び国家検定の実施方策について国立感染症研究所等とも相談しつつ検討しております。
 いずれにしても、新型コロナウイルスワクチンの承認申請があった場合には、最新の科学的知見を踏まえ、ワクチンの品質、有効性、安全性等についてしっかりと確認してまいります。(拍手)
    ―――――――――――――

#28
○議長(大島理森君) 青山雅幸君。
    〔青山雅幸君登壇〕

#29
○青山雅幸君 日本維新の会・無所属の会の青山雅幸です。(拍手)
 新型コロナウイルス感染症への政府の対応は、我が国の現在及び将来に多大な影響を及ぼすものであり、感染拡大防止と経済社会活動の再生の両立が必要と我が党は考えています。
 重症者、死亡者を最少化してきた医療関係者の御努力とこれまでの政府及び地方自治体の対応策は、国際的に比較した場合においても高く評価されるべきものと考えられます。
 しかしながら、全ての施策と同様、この対応策についても、現状分析を踏まえた不断の見直しが必要です。
 我が国においては、重症化率及び死亡率が春先に比べ格段に低下しているという事実があります。一方で、PCR検査拡大により無症候者を含めた陽性者が増大傾向にある中で、冬にかけて季節性インフルエンザなどの流行期を迎え、多数の発熱患者が出ることによる混乱も予想されています。
 そんな中、臨床医療の現場からは、感染症法上の取扱いについて、基本的に五類準拠に改めていただいた方が対応しやすいとの声も上がっています。安倍前総理が記者会見で、二類感染症以上の扱いを見直すと表明された点も踏まえ、総理の御所見をお伺いいたします。
 次に、今回の改正法案について質問いたします。
 今後、もくろみどおりに接種が行われ、所期の効果が発揮されるとすれば、国民の皆様の心身のリスクが軽減され、医療システムの負荷軽減が図れるとともに、社会経済の安定にもつながることは理解できます。
 しかし、ワクチンはいまだ臨床試験の途上であり、法案も見切り発車の事前整備とせざるを得なかったものです。導入予定の製品がいまだ開発国においても治験中であって未承認の状況であること、その製法自体が今までと全く異なる新規の製法によるものであること並びにADE、抗体依存性増強の懸念など、不確実性も相当多いものであって、メリット、デメリットはかなり幅広く想定しなければなりません。
 この点、接種勧奨と努力義務については、予防接種の有効性及び安全性に関する情報等を踏まえ、政令で、適用しないことができるとしていることは評価できます。
 承認後、実際の接種が幅広く行われ、治験とは比べ物にならない人数に実際に使用されることとなると、思わぬ副反応が生じるおそれがあることは、一九七六年、アメリカの新型インフルエンザワクチン大規模接種事業でも問題となったところです。
 その効果についても、現状では、感染自体を相当程度抑止できるのか、あるいは重症化をある程度防げる程度にとどまるのかも不明です。また、そもそも、二十歳未満の若年層においては、我が国では、新型コロナウイルス感染症に罹患した場合でも重症化や死亡のリスクは極めて少ないという統計的事実もあります。
 ワクチン行政への信頼を確保するためには、こういった副反応並びに接種の効果等の情報収集に関し、従来のような報告待ちの姿勢にとどまることなく、積極的に収集に行くことが必要だと考えられます。その情報を分析した上で、必要があれば、ちゅうちょなく、勧奨及び努力義務の適用除外ないしは適用限定を図ることが肝要であり、例えば、接種における勧奨及び努力義務の対象者から重症化率、致死率の低い若年層を外し、高齢者や持病がある方などのリスクファクター保持者に対象者を限定するなど、迅速かつ果断な決断をされることが必要と考えますが、厚労大臣の見解を求めます。
 勧奨、努力義務があるとはいえ、接種は個々人の判断ですが、その意思決定に当たって、公の言葉遣い一つで受けとめ方が異なります。また、御自身の判断や諸事情でワクチンを打たない方々への配慮も必要です。
 差別的取扱いの防止を含め、そのための施策について、厚労大臣に伺います。
 新型コロナウイルスへの政府の対応は、一方では、残念ながら、我が国の課題を浮き彫りにしました。特別給付金手続における地方自治体を含めたデジタル化の非対応、政府関連組織でのIT力欠如により、持続化給付金事業を完全外注せざるを得ず、時間と経費が多くかかった実態、新規陽性者発生時の医療機関と保健所との連絡がアナログのファクスで行われ、迅速かつ簡便な集計が困難であったこと、これらは、先端技術を駆使する先進国日本というイメージが幻想であったこと、そして、いつの間にか行政における対応力が衰退していることをあからさまにしたものと言えます。
 現在の日本に重くのしかかっているのは、新型コロナウイルス問題だけでなく、我が国の人口減少と人口構成のゆがみがここから本格化していくことであります。
 これらの諸問題を考えれば、総理のおっしゃる行政の縦割り、既得権益、あしき前例主義の打破はまさに喫緊の課題であり、その意識と意識に基づく実践は、厚労行政における新型コロナウイルス対応だけでなく、各種経済対策にも必要であり、やがては、地方自治制度なども含めた、明治維新、戦後改革に匹敵するような日本全体の大改革に発展すべきものと考えます。この点について、総理の御所見をお伺いいたします。
 日本維新の会は、国民の健康と生活、財産を守り、経済を回復させるため、新型コロナウイルス感染症対策に全力を挙げるとともに、日本が抱える本質的な問題の解決に精いっぱい取り組み、新しい時代を切り開いていくことをお誓いし、私からの質問を終わります。
 ありがとうございました。(拍手)
    〔内閣総理大臣菅義偉君登壇〕

#30
○内閣総理大臣(菅義偉君) 新型コロナウイルス感染症に係る感染症法上の取扱いについてお尋ねがありました。
 新型コロナウイルス感染症については、感染症法に基づく指定感染症に位置づけ、講じることができる措置を決めてきました。先般、これまでに明らかになった知見等を踏まえ、医療機関の負担軽減を図る観点から、入院の対象を高齢者等の重症化リスクのある方にするなど、運用の見直しを行ってきたところです。
 今後は、指定の期限が来年一月末であることを踏まえ、関係者から御意見を伺いつつ、その取扱いについて検討を進めてまいります。
 日本全体の改革についてお尋ねがありました。
 まずは、新型コロナウイルスの感染拡大を防ぎ、雇用を守り、事業を継続することにより、経済の回復を図ることを最優先の課題として取り組んでまいります。
 あわせて、これまで申し上げてきているとおり、行政の縦割り、既得権益、そして、あしき前例主義を打破することにより、規制改革を実現し、グリーン社会、デジタル化などの新たな課題に対応してまいります。
 その中で、御指摘の地方自治制度を含めた諸制度について、時代に合わせて不断の見直しに取り組んでいく必要があると思います。
 残余の質問については、関係大臣から答弁させます。(拍手)
    〔国務大臣田村憲久君登壇〕

#31
○国務大臣(田村憲久君) 青山雅幸議員にお答えいたします。
 接種の勧奨や努力義務の対象者についてお尋ねがありました。
 今回の新型コロナワクチンの接種は、緊急の蔓延予防のために実施するものであり、原則としては、接種勧奨と努力義務に係る規定は適用することとした上で、必要に応じて、例外的にこれらの規定を適用しないことを可能としております。
 これは、ワクチンが現時点では開発中の段階であり、評価が確定できないことや、実使用実績が乏しい中で接種を実施することも想定されることから、安全性や有効性等についての情報量に制約が生じる可能性があるため、例外を設けたものです。
 接種の実施や勧奨、努力義務の適用は、リスクを上回る十分な効果があることが前提となることから、ワクチンの安全性や有効性等についてのデータの収集、分析を行うとともに、専門家による評価等を踏まえ、必要な対策を講じてまいります。
 ワクチンを接種していない方への差別等の問題についてお尋ねがありました。
 新型コロナワクチンの接種については、予防接種法の改正法案において、原則として、接種勧奨の実施や接種を受ける努力義務を課すこととしていますが、これらの規定により国民が必ず接種しなければならなくなるものではありません。
 ワクチンについては、最終的には接種をするかどうかを国民みずからの意思で決定していただくとともに、ワクチン接種をしていない方への差別やいじめはあってはならないと考えています。
 こうした観点から、感染症予防の効果や副反応のリスクも含め、正しい情報、知識を持つことが重要であり、厚生労働省としては、国民への周知、広報にしっかり取り組んでまいります。(拍手)
    ―――――――――――――

#32
○議長(大島理森君) 西岡秀子君。
    〔西岡秀子君登壇〕

#33
○西岡秀子君 国民民主党、長崎一区選出、西岡秀子でございます。(拍手)
 冒頭、新型コロナウイルス感染症によりお亡くなりになった皆様に心より哀悼の意を表します。また、現在闘病されておられる皆様の一日も早い御回復をお祈り申し上げます。
 私は、国民民主党・無所属クラブを代表して、予防接種法及び検疫法の一部を改正する法律案について質問いたします。
 新型コロナウイルス感染症の猛威により、国民の健康、生命が脅かされ、地域の経済活動が低迷し、中小事業者を中心に大変厳しい経営状況にあります。国民生活も、非正規で働いておられる方や一人親世帯を中心に困難な状況になり、厚労省によると六日時点のコロナによる解雇、雇いどめは七万人を超え、早急な対策が求められております。
 感染状況については、感染者が再び増加しており、季節性インフルエンザ蔓延期と重なり、地域によっては予断を許さない状況となっております。
 今回の改正では、予防接種法第六条第一項が根拠となる臨時接種の特例を設けて国が全額を負担し、ワクチン接種の勧奨と努力義務が適用されています。
 一方で、現在、ワクチンが実用化した場合、すぐ接種するかどうかについての民間の意識調査において、無料であってもしばらく様子を見てから受けるという方の割合がふえております。これは、新型コロナウイルスの特性がまだ十分解明されていない中で、本来であれば数年かかるワクチン開発が従来の基準を緩和する形で急ピッチで進められている現状、また、今回のワクチンが遺伝子を使用するなどこれまでにない新しいタイプのワクチンであり、どのような副作用が出るのか予測が難しいことも影響していると考えられます。
 感染拡大、重症化を防ぐためのワクチン接種の重要性、必要性の一方で、国民に一定の安全性、有効性への不安、懸念があることを踏まえ、国の最高責任者として、今回のワクチン接種にどのような基本姿勢を持って取り組んでいかれるのか、菅総理大臣にお尋ねをいたします。
 今回の改正により、政府は、ワクチンの使用による健康被害に係る損害を賠償することなどによって生じた製造販売業者等の損失を補償する契約を締結できることとしております。
 この規定の必要性について、また、海外の事業者との契約の締結については、契約内容に秘密保持条項がつけられると予測され、国として補償する範囲が明確でなく、業者の責めに帰すべき事項については事前に契約から除外する対応が必要であると考えます。また、平成二十三年の改正では設けられた、契約締結について国会の承認を得る仕組みは、今回設けられておりません。その理由について、田村厚生労働大臣にお尋ねをいたします。
 ワクチンには副反応の健康被害はある意味不可避な側面もあり、今回も、副反応の事例が多数報告されることが予測されます。新型インフルエンザのときも問題となりましたが、患者や医療関係者や地方公共団体からどのような仕組みで報告を受け、そのデータを集約、分析し、それをもとに必要な安全対策をとり、国民にどう情報を伝えていくのかということが極めて重要です。
 イギリスにおいては、事例の分析にAIを活用する取組も進んでおります。また、健康被害を受けた方が適切に健康被害救済制度を利用できるよう、周知、手続の負担の軽減に努めることも必要です。
 今般、全国の感染者把握のために管理支援システムを立ち上げられましたが、例えば給付金等についてもデジタル化のおくれやシステムの不備でうまく機能しないという事例が発生をいたしました。
 どのような体制を構築し、取り組まれる方針か、田村厚生労働大臣にお尋ねいたします。
 検疫法の一部を改正する法律案は、来年二月までとなっている、感染している入国者を隔離入院、停留できる期限を、あと一年間延期する特別規定を設けるものです。
 十月から、一部の国や地域のビジネス関係者に限定していた入国再開が拡大されました。現在、欧米を中心に世界に感染が再燃している状況を踏まえて、改めて水際対策の徹底を図ることが極めて重要です。他国の感染状況については、その国の発表だけではなく、我が国独自の情報収集により他国の感染の実態を的確に把握し、その情報に基づく迅速な対応、判断が求められます。
 政府の対応について、田村厚生労働大臣にお尋ねをいたします。
 今、全ての問題で政府に対する信頼が問われております。前政権は、公文書管理、情報公開に対して極めて後ろ向きな姿勢が顕著でした。この危機に際しても同じような姿勢を菅政権がとられるのであれば、看過することはできません。
 薬事承認時の薬事・食品衛生審議会の議事録、医薬品医療機器総合機構の審査報告書等の速やかな公表を厚生労働委員会理事会において野党が求めております。
 薬事承認に至る議事録、副反応の健康被害の事例報告、その分析結果も含めて、今回のワクチン接種は国民の健康、命に直結する問題であり、しっかりと議論の経過、決定に至る過程を検証できるように、政府に公文書管理の徹底と国民への正確で迅速な情報公開、説明責任を果たしていただくことを菅総理大臣に強く要請いたします。総理の見解をお尋ねいたします。
 国民民主党は、政策提案型の現実的な改革中道政党として、建設的な議論を通じ、新型コロナウイルス感染症対策を始めとする、我が国が直面をいたしております喫緊の課題に、玉木代表のもと、全力で取り組んでまいることをお誓いし、私の質問といたします。
 御清聴いただき、まことにありがとうございました。(拍手)
    〔内閣総理大臣菅義偉君登壇〕

#34
○内閣総理大臣(菅義偉君) ワクチンの接種の基本姿勢についてお尋ねがありました。
 ワクチンについては、安全性、有効性を最優先することは当然なことであります。今後、治験等のデータと最新の科学的知見に基づき、我が国としても、しっかりと審査をした上で、現在御審議いただいている予防接種法の改正法案に基づき、速やかに接種をしてまいります。
 公文書管理の徹底と国民への正確で迅速な情報公開、説明責任についてお尋ねがありました。
 新型コロナウイルスのワクチンを始め、医薬品の安全性や有効性に関し、承認審査などの透明性の確保は重要であります。
 このため、ワクチンの承認審査等に係る審議会の議事録など、必要な情報を迅速に公開するとともに、適切な文書管理に努めてまいります。
 残余の質問については、関係大臣から答弁させます。(拍手)
    〔国務大臣田村憲久君登壇〕

#35
○国務大臣(田村憲久君) 西岡秀子議員にお答え申し上げます。
 損失補償契約についてお尋ねがありました。
 損失補償契約を可能とするための法的措置は、世界的にワクチン供給が逼迫する中、企業と契約交渉を行うに当たって必要不可欠なものであると認識しております。
 損失補償契約の対象範囲として想定しているものについては、契約交渉への影響があるため、詳細についてお答えすることは差し控えますが、例えば、故意に健康被害を生じさせた場合に代表されるような、国民の理解を得がたい内容は意図しておらず、しっかりと交渉を行ってまいります。
 また、今回の法案は、現に発生している新型コロナウイルス感染症に対象を限り、全国民に提供できる数量というワクチンの確保、この方針を示した上で御審議いただくものであることから、平成二十一年の新型インフルエンザ発生時と同様、個別の契約に当たって国会承認の手続を設けないこととしています。
 ワクチン接種開始後の安全対策や健康被害救済制度の周知についてお尋ねがありました。
 現状、副反応と疑われる症状については、予防接種法等に基づき、PMDAが医師や製造販売業者等から報告された情報を取りまとめ、厚生労働省の審議会で評価し、必要な安全対策を実施しています。
 今般の新型コロナワクチンの接種に当たっては、PMDAの体制強化や評価の迅速化などを検討しています。
 また、こうして得られた情報や健康被害救済制度について広く国民の皆様に周知できるよう、国としても正確でわかりやすい情報発信に努めてまいります。
 水際対策に関する迅速な対応についてお尋ねがございました。
 新型コロナウイルス感染症に関する状況が時々刻々と変化する中、関係省庁と連携し、諸外国における感染状況や移動制限の状況から、さまざまな情報や知見に基づき、これまでも機動的な水際対策を講じてきたところです。
 国際的な人の往来の再開については、引き続き、関係省庁の連携のもと、国内外の感染状況等を踏まえながら防疫措置をしっかりと講じ、感染拡大の防止と両立する形で、段階的に進めていくことといたしております。(拍手)

#36
○議長(大島理森君) これにて質疑は終了いたしました。
     ――――◇―――――

#37
○議長(大島理森君) 本日は、これにて散会いたします。
    午後二時五十一分散会
     ――――◇―――――
 出席国務大臣
       内閣総理大臣   菅  義偉君
       外務大臣     茂木 敏充君
       厚生労働大臣   田村 憲久君
       国土交通大臣   赤羽 一嘉君
 出席内閣官房副長官及び副大臣
       内閣官房副長官  坂井  学君
       厚生労働副大臣  山本 博司君
ソース: 国立国会図書館
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