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2020/11/25 第203回国会 参議院 第203回国会 参議院 予算委員会 第3号 令和2年11月25日
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2020/11/25 第203回国会 参議院

第203回国会 参議院 予算委員会 第3号 令和2年11月25日

#1
令和二年十一月二十五日(水曜日)
   午後一時十八分開会
    ─────────────
   委員の異動
 十一月六日
    辞任         補欠選任
     松沢 成文君     片山 大介君
     小池  晃君     田村 智子君
 十一月九日
    辞任         補欠選任
     中西 祐介君     櫻井  充君
     宮崎 雅夫君     進藤金日子君
     下野 六太君     河野 義博君
     安江 伸夫君     若松 謙維君
     舟山 康江君     浜口  誠君
 十一月十七日
    辞任         補欠選任
     宮島 喜文君     岡田 直樹君
 十一月十八日
    辞任         補欠選任
     岡田 直樹君     宮島 喜文君
 十一月二十四日
    辞任         補欠選任
     櫻井  充君     自見はなこ君
     石川 大我君     福山 哲郎君
     大門実紀史君     岩渕  友君
 十一月二十五日
    辞任         補欠選任
     片山さつき君     三浦  靖君
     福山 哲郎君     石川 大我君
     浜口  誠君     上田 清司君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         山本 順三君
    理 事
                青木 一彦君
                滝波 宏文君
                馬場 成志君
                藤川 政人君
                白  眞勲君
                森 ゆうこ君
                石川 博崇君
                浅田  均君
                山添  拓君
    委 員
                青山 繁晴君
                磯崎 仁彦君
                上野 通子君
                片山さつき君
                北村 経夫君
                佐藤 正久君
                自見はなこ君
                進藤金日子君
                高階恵美子君
                高野光二郎君
                藤木 眞也君
                古川 俊治君
                三浦  靖君
                三木  亨君
                三宅 伸吾君
                宮島 喜文君
                山田 修路君
                山田  宏君
                石川 大我君
                打越さく良君
                熊谷 裕人君
                小西 洋之君
                田島麻衣子君
                福島みずほ君
                福山 哲郎君
                宮沢 由佳君
                河野 義博君
                塩田 博昭君
                杉  久武君
                若松 謙維君
                石井 苗子君
                片山 大介君
                礒崎 哲史君
                上田 清司君
                矢田わか子君
                岩渕  友君
                田村 智子君
   国務大臣
       内閣総理大臣   菅  義偉君
       財務大臣
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(金融)
       )        麻生 太郎君
       法務大臣     上川 陽子君
       外務大臣     茂木 敏充君
       文部科学大臣         
       国務大臣     萩生田光一君
       厚生労働大臣         
       国務大臣     田村 憲久君
       農林水産大臣   野上浩太郎君
       経済産業大臣
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(原子力
       損害賠償・廃炉
       等支援機構))  梶山 弘志君
       国土交通大臣         
       国務大臣     赤羽 一嘉君
       環境大臣
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(原子力
       防災))     小泉進次郎君
       国務大臣
       (内閣官房長官) 加藤 勝信君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(沖縄及
       び北方対策、規
       制改革))    河野 太郎君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(少子化
       対策、地方創生
       ))       坂本 哲志君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(経済財
       政政策))    西村 康稔君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(マイナ
       ンバー制度))  平井 卓也君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(男女共
       同参画))    橋本 聖子君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(消費者
       及び食品安全、
       クールジャパン
       戦略、知的財産
       戦略、科学技術
       政策、宇宙政策
       ))       井上 信治君
   副大臣
       財務副大臣    中西 健治君
   政府特別補佐人
       内閣法制局長官  近藤 正春君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        藤井 亮二君
   政府参考人
       内閣官房内閣審
       議官       時澤  忠君
       内閣官房内閣審
       議官       梶尾 雅宏君
       内閣府大臣官房
       長        大塚 幸寛君
       内閣府大臣官房
       総合政策推進室
       長        三上 明輝君
       内閣府日本学術
       会議事務局長   福井 仁史君
       出入国在留管理
       庁次長      高嶋 智光君
       外務省領事局長  水嶋 光一君
       文部科学省初等
       中等教育局長   瀧本  寛君
       厚生労働省健康
       局長       正林 督章君
       農林水産省食料
       産業局長     太田 豊彦君
       国土交通省自動
       車局長      秡川 直也君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○予算の執行状況に関する調査
 (内政・外交の諸問題に関する件)
    ─────────────

#2
○委員長(山本順三君) ただいまから予算委員会を開会いたします。
 予算の執行状況に関する調査についての理事会決定事項について御報告いたします。
 本日は、内政・外交の諸問題に関する集中審議を行うこととし、質疑は往復方式で行い、質疑割当て時間は百八十分とし、各会派への割当て時間は、自由民主党・国民の声三十分、立憲民主・社民六十三分、公明党二十四分、日本維新の会二十一分、国民民主党・新緑風会二十一分、日本共産党二十一分とすること、質疑順位につきましてはお手元の質疑通告表のとおりでございます。
    ─────────────

#3
○委員長(山本順三君) 予算の執行状況に関する調査を議題とし、内政・外交の諸問題に関する集中審議を行います。
 これより質疑を行います。自見はなこさん。

#4
○自見はなこ君 自民党の自見はなこです。どうぞよろしくお願いいたします。
 新型コロナウイルス感染症によりお亡くなりになられた方々、御遺族に改めて心からお悔やみ申し上げ、また、現在治療中の方々にもお見舞いを申し上げます。中には、我々医療職の同志であります医師や看護師の方もお亡くなりになっておられます。
 現場でこの瞬間も治療に当たっている医師、看護師、薬剤師、臨床工学技士、臨床検査技師、放射線技師など全ての医療関係者や介護・高齢者施設の方々、民間検査会社の方々や保健所職員、そして厚労省の職員、そして知事や市長などの首長や自治体の職員にも思いを致したいと思います。
 また、コロナに関する差別や不当な扱いはあってはなりません。感染症は我々が共に闘う相手であり、人間同士はいたわり合ってこの困難を乗り切っていけるよう頑張っていきたいと思います。
 さて、現在、我々は第三波とも表現されるほどの波を経験しております。新規の感染の勢いが再び強まり、重症者の数も日に日に増えてきております。先週の頭からは、特に北海道の地区医師会の先生方から、この二か月で全国二万四千件を超える開業医の先生方に整えていただいた発熱外来にも患者が多く受診するようになり、保健所の入院調整機能が限界に達しつつある、加えて軽症者で病床が埋まりつつある、その危機感を昼夜問わずにメッセージをいただくようになりました。
 もうぎりぎりだと思えたそのタイミング、先週の金曜日に新型コロナウイルス感染症対策分科会から政府へ出された提言を受け、菅総理は、対策本部を速やかに開催し、記者会見をされ、国民の皆様の命と暮らしを守るのが政府の最大の責務だ、GoToトラベルなどについては感染拡大地域においての一時停止の措置、飲食については営業時間短縮の要請、また同時に、交付金による支援も表明されました。GoToトラベルに対しては、感染対策を懸命に行った上でお客様をお迎えしようと準備を整えてきた宿泊・観光業の方々の姿を私も間近に拝見しており、大変な努力をしてこられたことと思っております。
 経済と医療、両方からの悲痛、悲鳴が聞こえてまいります。菅総理のこのタイミングでの御判断は、命を守る、より医療機関の逼迫した状況に配慮した上での御英断であったと心から御礼を申し上げたいと思います。
 そこで、総理にお伺いをいたします。
 命と暮らしを守るための経済と医療への支援の決意を是非お聞かせください。

#5
○内閣総理大臣(菅義偉君) 政府の最大の責務は国民の皆さんの命と暮らしを守ることだというふうに思っています。それと同時に、雇用を守り、そして事業を継続させていく、このことも極めて大事なことだというふうに思います。まずは徹底し感染拡大防止をし、そしてその上で経済社会両立をさせていきたい、そのように思います。
 国民の皆さんには是非、あのスーパーコンピューター「富岳」でもマスクは効果があるということが立証されていますので、これから御協力をいただきたいというふうに思います。

#6
○自見はなこ君 ありがとうございます。
 菅総理も御承知のとおりであります。小児科、耳鼻科のみならず、大幅な減収に苦しむ医療機関に残念ながらいまだ自治体経由での十分な支援金が届いていないという地域もあったり、感染と同時に給与の支払にも腐心をしている病院の管理者が多いのもまた現状でございます。難しい判断の連続とは思いますが、我々もお支えできるよう現場で全力で取り組んでまいりますので、予備費、そして三次補正を用いて国民のための地域医療を維持し、この波を共に乗り切れるよう、力の入った医療機関支援を是非お願いしたいと思います。
 また、関連で二点申し上げます。
 この感染拡大のタイミングで、政府内では、後期高齢者の二割負担についての議論や地域医療構想が論じられております。高齢者の受診控えによる基礎疾患の悪化やフレイルの進行などが指摘されている中、所得が少なくなり、加齢とともに病が増える高齢者に追い打ちを掛けることがあってはならないと思っております。丁寧かつ慎重な議論を望みます。
 加えて、四百二十四病院の再編成のリストが取り沙汰された地域医療構想も、地方では、知事部局を含めて、その重要性はもちろん十分に認識しているが、申し訳ないが今はそのタイミングではないのではないかとのお声もあります。ここについても配慮のある議論をお願いを申し上げたいと思います。
 さて、子供の自殺も昨年や一昨年を上回るペースで増えているという大変悲しい数字も発表されました。また、自民党の女性活躍推進特別委員会では、森まさこ委員長の下、昨日、緊急提言をまとめ、五万円の臨時特別給付金を予備費を活用し年を越す前の年内にもう一度支給してほしいという要望を打ち出したところでもあります。
 全ての子供たちが安心して成長できるよう、妊娠期からの切れ目のない支援を保護者に届け、子供たちには医療と教育と療育と福祉を同じプラットフォームに乗せるという成育基本法も二年前に成立をし、現在、基本計画を策定しております。同時に成立をし、基本計画が先頃閣議決定をされました脳卒中、循環器病対策基本法も、小児期からの生活習慣病予防でたすき掛けをしている施策となっております。菅総理が力を入れてくださっている不妊治療も、自民党の中の議連でも甘利会長、野田幹事長、和田政宗事務局長の下で精力的に議論が続けられ、保険適用の在り方のみならず、不育症やAYA世代のがん患者の妊孕性温存や労働者の休暇制度など、パッケージとして議論もされているところでございます。
 そこで、菅総理に、女性や子供を取り巻く環境と成育基本法の理念に照らし合わせた所感をお伺いしたいと思います。

#7
○内閣総理大臣(菅義偉君) 女性や子供に対する支援として、平成三十年に成立した成育基本法の理念に基づき、妊娠期から子育てに至るまで、地域において切れ目のない支援体制を構築することが重要です。
 このため、政府としては、不妊治療の保険適用を始めとして、女性や子供への様々な支援を総合的に推進してまいりたいと思います。

#8
○自見はなこ君 ありがとうございます。是非お願いをしたいと思います。
 私は、与党でたった一人の小児科医でもあります。子供たちの自殺も増えてきている中、コンスタントに子供と向き合うことが本来の小児科の役割でございます。子供の法定で決められた健診は一歳半と三歳しかない、そんな現状にあっても、コロナ禍にあっても特に減収にあえいでおりますが、引き続きその役割が果たせるよう、更なる支援をお願いしたいと思います。
 さて、ここから後半に入りますけれども、ダイヤモンド・プリンセス号の対応から我が国が学んだ教訓について触れ、オリンピック、パラリンピックの開催に向けて必要な施策についてお尋ねをしたいと思います。
 私は、厚生労働大臣政務官として、二月十日から三月一日までの間、ダイヤモンド・プリンセス号の船内に乗船をいたしました。このクルーズ船で感染し、お亡くなりになった方々に改めて心から哀悼の誠をささげたいと思います。
 我々が乗船をし、朝一番、初めにまず会ったジェンナーロ・アルマ船長から言われたせりふは、プリーズ・ヘルプ・アス、どうか助けてほしい、約三千七百人の命を預かる身として、日本国政府の助けがなければこの困難を乗り切ることができないというものでした。
 そこから我々は同じチームメートとして一丸となり、様々な対策に当たりました。約三千七百名のうち約二千名に基礎疾患があり、五十七か国の外国の方、多数の高齢者の方、そして当時はまだ未知の感染症であり、対策と一言で言っても内情は壮絶でございました。
 ここで、パネルの一を御覧ください。(資料提示)我々は、乗客には今でいうステイホームに当たりますステイルームをお願いをし、一方で、症状のない乗員には感染予防を徹底して行いながら業務を続けていただきました。約三千七百名の生活を支えるために、乗員であるクルーの協力は不可欠でありました。感染症の専門家が約千人のクルーに行き渡るように携帯用のアルコールや専用の肩から掛けるポシェットも手配をし配付、感染予防のセミナーを部署ごとに開催し、ゾーニングも毎日のラウンドで改善し、船長の強いリーダーシップで、食事の前には食堂で見張り付きで手洗いの励行の確認、食堂でのスペースを空けての椅子の配置、体温チェックなどを細かく行ってくださいました。
 結果として、表を御覧ください。オレンジ色、そして緑色の棒は乗客のエピカーブ、感染の数でございます。そのカーブが下がったのに遅れること数日して、青い棒で示してございます乗員のエピカーブも、これも見事に下がってきてまいっております。これは、新しい生活様式が有効であるという、まさにその知見ともなってございます。
 もちろん、一連の水際対策におきましてDMAT、AMAT、そして開業医の先生方が百人近く実は毎日来てくださり、下船の条件でございました健康チェック、これもJMATの先生に行っていただいております。また、精神科のサポートが必要だということでDPAT、そして日赤チーム、自衛隊や神奈川県庁、横浜市や、終始活動を共にした感染症の専門家の先生方には感謝してもし切れません。しかし同時に、今でも、最後まで一緒に頑張った船長やクルー、そして検疫に御協力をいただいた乗客の皆様に心から感謝をしております。
 次に、右のクラスターのゲノム解析の樹状図を御覧ください。
 クルーズ船を下船後に陽転化した方々もおられましたが、保健所の十四日間の健康フォローアップによりそれらの方々は速やかに入院をし、クルーズ船由来のクラスターは上陸後、国内では終息をしております。
 ここもポイントの一つでありまして、アンダーコントロール、すなわち、感染者が出てもクラスター対策をし、フォローすることで感染がそこで封じ込められる施策というものが極めて重要であります。
 さらに、医療費でも、日本の感染症法の運用について重要な示唆を与えてくれる研究班の中間報告をお示ししたいと思います。
 クルーズ船の乗客は裕福な方々で、恐らくは民間の医療保険に加入していた方々も多かったのではないかと思います。しかし、現行の我が国の感染症法の運用におきましては、日本での公的医療保険加入者に対しては、公的医療保険を優先的に運用、適用し、残りを税金で支払い、患者の自己負担がないようにしておりますが、一方で、外国人観光客らが加入している民間医療保険を優先的に適用するということが定められておりません。調査して分かっただけでも、クルーズ船内で感染した方々、外国からの方々の治療費に二億七千二百十九万円が税金で支払われております。
 欧州でもシェンゲン協定というものがございます。短期滞在のために取得するビザには医療保険への加入も求めております。我が国も、これから外国との往来を再開するに当たっては、ここは民間医療保険の加入義務と、そして感染症法の措置入院においての民間医療保険の優先適用を今こそ見直すタイミングだと私は考えております。
 これらを総合し、オリンピック、パラリンピックについては、次のパネルの内容を御提案したいと思います。
 来日される方には安全に日本に入国をし、また、受け入れる日本国民にとっても安心であるという環境をつくり出すことが何より大切でございます。国民の安心のためにアンダーコントロールでクラスターを封じ込める。保健所や医療機関支援の仕組みも内在させ、そして観光客には十分に安心して相談できる一元的な窓口を設けていく。加えて、デジタルを組み合わせるなどの工夫をすれば、感染対策の抑制と経済活動の両立を図ることは可能だと考えております。
 そこで、まずは入国に対して次の三つの条件を考えてみました。パネルの方の左側を御覧ください。
 一つ目は、精度管理をされたPCR等検査の陰性証明でございます。そして二つ目は、入国後の十四日間の健康報告とホテルなどの滞在先情報の入力の義務であります。そして三つ目でございますが、この三つ目は、民間医療保険の義務的加入でございます。
 PCR検査の陰性証明とそして医療保険の加入をセット化していくことも選択肢として、外国の保険市場にも大きく期待をするところでもございます。これを国内の公衆衛生学上で必要な政策であると厚労省から打ち出していただければ、この三つの事柄を誓約できなければ外務省においてはビザを発給しないということもできますし、当然ながら、法務省もこれを入国条件とすれば、通常であれば入国できない方を搭乗させるということはないわけでありますので、フライトのチェックインの際にもこれを確認するいわゆる多段階チェックポイントというものも機能していくことになります。
 一方で、入国後でございますが、発生地主義の保健所がその都度発熱した外国人観光客らに対応するのは言語対応など余りに負担が大きく、これを一元的に取り扱うサポートセンターというのも必要になると考えております。そしてまた、その基盤としては、パスポート番号で管理をし、アプリでの報告や健康相談などの双方向のチャット機能など、デジタルを使って行うということも大きなポイントになるのではないかというふうに思っております。
 そこで、ここでお示ししております三つの条件でございます。すなわち、一つ目のPCR等検査の陰性証明、これは精度管理をされているというところが非常に重要でございます。そして二つ目、アプリを活用した入国後の十四日間の健康の報告の義務。そして三つ目でありますが、民間医療保険の加入を義務化するということ。この三つにつきまして、厚生労働大臣、法務大臣、外務大臣、デジタル担当大臣に、それぞれの所管の施策の必要性と、その実行の可能性をどのように見ているのか、そして加藤勝信官房長官には、これらは大変多くの省庁にまたがっていることでございますので、外国人観光客を一元的に対応する相談窓口などの機能を有したセンターを創設していくことについて順次お答えいただければ幸いです。

#9
○国務大臣(田村憲久君) 自見委員がもう政務官のときからこのことに関していろいろと御示唆をいただいておったということは存じ上げております。
 オリンピック、パラリンピック、東京で開催、安全に行うために、言われますとおり、海外からお越しになられる方々をどのようにお迎えするか。言われるとおり、まずは日本に入国する前の滞在国のリスク、これがそれぞれあるわけで、これを考慮しながら、合理的で自主的な行動規制というものをしっかりやっていただきながら健康管理もやっていただかなきゃならないと。
 言われる意味では、まず水際対策ですね、そこではPCR、精度管理されたPCRの陰性証明、これしっかり持ってこられる、まあ国内に入るときにもう一度PCR、検疫でやるということもあるんだと思います。PCRというか、今は抗原定量検査やっていますかね、やるということになると思っています。
 それから、言われるとおり、健康観察といいますか、ある程度健康管理をやっていただいて感染防護、防護というか、予防をしていただかなきゃなりません。そういう意味では、アプリを使っていただくということは非常に有効であろうというふうに我々も思います。
 更に申し上げれば、その上でそれぞれ行動をしていただくわけでありますけれども、まあ費用の問題が、もし発症した場合、これは全くもっていろんな、発症をしていない、要するに、陽性者じゃないというようなことをチェックしますけれども、なかなか、無症状のまま入ってこられる方々もおられる。感染して間もない場合にはなかなかPCRや抗原定量でつかまらない場合もあります。もちろん感度の問題もあります。そういう意味では、そういう方々に対しての費用という意味からすると、これは感染法上の趣旨とそれから費用の負担、どうあるべきか、民間保険をこれを義務化する、これは一つの提案だというふうに思っております。
 いずれにいたしましても、重要な点を委員の方から御指摘いただいたというふうに思っておりますので、しっかりと検討を進めてまいりたいというふうに考えております。

#10
○国務大臣(上川陽子君) 法務省といたしましては、これまで、国内への感染症の流入防止のための水際対策につきまして万全を期して国内での感染再拡大の防止に努めつつ、国際的な人の往来の再開に向けまして、政府全体としての検討結果を踏まえながら必要な措置を講じてきたところでございます。
 私自身、就任後すぐでございますが、関西空港に赴きまして、今、私どものCIQ、一部ではありますが、CIQの関係者だけではなくて、航空会社とかあるいは航空運営会社等の全体の協力、そして航空全体として感染症対策に取り組んでいると、こういう実態を拝見し、オリンピックにつきましては更に多くの外国人の方々が訪れるということでありますので、ゲート、ゲートでしっかりと連携を取ってやっていく必要があるということを強く感じたところであります。
 とりわけ、デジタル技術を駆使しながら非接触の対応をいかに進めていくのかということについては、御指摘がございましたが、非常に重要な要素というふうに認識をしております。
 今議員から御指摘ございました三つの条件、いずれも極めて防疫上重要な課題であるというふうに認識しておりまして、出入国在留管理行政を所掌する法務省といたしましても、関係機関と協力、連携をより一層強化しながら、安全、安心な東京大会の実現に向けまして、水際対策に万全を期すべく更に様々な取組をしてまいりたいというふうに考えております。

#11
○国務大臣(茂木敏充君) 東京オリンピック・パラリンピック競技大会、人類がコロナに打ちかったと、そのあかしとして成功裏に開催したいと思っております。
 自見委員の方から大変いい提言をいただいたと思っておりまして、関係省庁とも適切に連携しながら、外務省として、査証発給等の所掌事務や、また、海外の方、言葉の壁であったり、また生活習慣の違い等もありますので、外国の方の日本での活動の注意事項の周知など、必要な役割、しっかり果たしていきたいと考えております。

#12
○国務大臣(平井卓也君) 今、各大臣の御答弁いただいたとおり、外国人観光客の受入れについては各省本当に様々な対応が必要だと思います。本人確認とか制度間の情報連携、入退場記録の共有等々は全てデジタル技術のメリットが十分に発揮される領域だと考えています。
 そういう意味で、デジタル庁創設を待たずとも、内閣官房IT総合戦略室において関係府省の協力を得ながらまた進めていければと考えております。

#13
○国務大臣(加藤勝信君) 自見委員には、私が厚労大臣のときに政務官をお務めいただき、また様々現場に行かれて、そこで状況認識をし、またスピード感を持って様々な提案をいただいておりましたことに改めて敬意を表させていただきたいと思います。
 今お示しいただいた、まさにこのオリパラだけではなくて、その後も見据えながら、また今、平井大臣からお話がありましたデジタル化ということも念頭に各省庁連携を取って進めていきたいと思っております。
 まず、東京大会は、入国前や検疫時の水際対策に加えて、入国後の健康状態をしっかりフォローし、新たな感染を徹底的に防止すること、これは課題の一つであります。委員お話しのように、これらの方々で、例えば今回のコロナ感染、まあそれ以外の疾病もあるかもしれません、外国人の方に対応できる医療施設の整備を図っていくとともに、通訳サービス等が利用でき、必要に応じて保健所あるいは医療機関等へ円滑に案内してもらうような体制を整えることは、早期の感染把握や保健所の業務負担の軽減にも資するものであります。現在、今関係省庁でその在り方を検討させていただいております。
 こうした外国人の観客への対応も含めて、東京大会における新型コロナウイルス感染症対策については、九月から国、東京都、大会組織委員会による会議において議論も進めており、年内を目途に中間整理も行うこととしております。委員の御指摘も踏まえながら、更にしっかり議論を進めていきたいと思っております。

#14
○自見はなこ君 ありがとうございます。
 まさに、それぞれのCIQ所管、そして官房長官に及びますまでしっかりとした前向きな気持ちになれる答弁を頂戴いたしましたことを感謝、御礼を申し上げたいと思います。
 オリンピック、パラリンピックは私たちみんなの夢でもあり、また世界の夢でもございます。是非これを成功させるということが我が国にとっての大きな使命であると思っておりますので、一人一人の気持ちを一つにして私たちも頑張ってまいりたいと思います。
 そしてまた、こんなコロナの時期だからこそ、こういうことを私たちがしっかりと先んじて考えるということが国民にとってのメッセージにもなると思っています。これを乗り切った先にオリンピック、パラリンピックが待っていると、そういう気持ちでみんなで頑張っていきたいと思います。
 橋本聖子大臣に是非お伺いをしたいと思います。
 オリンピック、パラリンピックが子供たちに与える夢について、その抱負を是非お聞かせください。

#15
○国務大臣(橋本聖子君) お答え申し上げます。
 現在、来年の東京大会の成功に向けまして、政府とそして大会関係者が一丸となって成功に向けて準備に取り組んでいるところであります。十六日に行われたバッハ会長による菅総理への表敬でも、来年の東京大会を開催を必ず実現して、安心、安全の大会に向けて今後とも緊密に連携していくという力強い決意が一致したところであります。
 全国の皆さんに喜んでいただき、そして子供たちに、この国に希望とそして誇りが持てる、そういった大会にするために、オリパラ担当大臣として、オリンピアンの経験も十分に生かしながら、安全で安心な大会を必ず実現させるという決意の下で、東京都、そして組織委員会とIOC等と連携を密にしてしっかりと準備を進めてまいりたいと思っております。

#16
○自見はなこ君 最後になりますが、菅総理にお伺いをしたいと思います。
 これらは公衆衛生学的にも非常に重要な施策でもございます。是非、総理自らのリーダーシップにおいてWHOなどの国際機関に対しても働きかけを行い、オリパラをきっかけに外国人観光客をコロナの下でも安心、安全にお迎えしていくことへの意気込みを是非お伺いしたいと思います。

#17
○内閣総理大臣(菅義偉君) 来年の東京オリンピック・パラリンピック競技大会は、人類がウイルスに打ちかったあかしとして開催するものであると考えます。
 海外から入国する外国人観客の感染症対策については、各省庁、東京都、組織委員会による調整会議において検討を行っているところであり、そこでの検討結果も踏まえ、検疫や保健医療体制の整備を進めることにいたしております。
 政府としては、日本国内の皆さんはもちろん、海外から集まるアスリートや観客にも安全、安心な大会を実現をし、その後の外国人観光客の受入れにも対応できるものとするために、WHO等の国際機関とも連携しながら感染を防止するための仕組みをしっかりと検討してまいりたいと思います。

#18
○自見はなこ君 誠に力強いお言葉を頂戴したと思います。
 今日は、予算委員会、初めてこのバッターに立たせていただきましたが、ダイヤモンド・プリンセス号の対応についてもお話をさせていただきました。
 私たちがお世話になったアルマ船長は、三月の一日、乗員も含めて全員が下船することができるようになった朝、最後のミーティングで私たちにこう語りかけてくれました。ダイヤモンド・プリンセス号は三菱重工長崎造船所で造られ、あしたで十六歳の誕生日を迎えようとしている、この彼女はたった十六歳でこんなにも困難なことに立ち向かった、そして改めて、日本国以外でこの困難を乗り切ることは到底できなかったと、日本国政府に対しての心からの謝意を述べておられました。
 三月一日夕方、大黒埠頭で日が沈む頃、残っていたクルー全員が私服に着替え下船をし、そこから始まる十四日間の健康隔離措置に入るため港を旅立とうとしているときに、約束の時間を過ぎても船長は降りてきませんでした。寒さに震えながらも我々が船長を待っていたとき、最後に船長は、最上階にあるキャプテンズ・ブリッジから客船の汽笛をポーっと大きく鳴らしたかと思うと、マイクスイッチをかちゃっと立ち上げ、我々皆を毎日鼓舞してきたイタリア語なまりの英語でグッドナイト・ダイヤモンド・プリンセスと言ってその任を終え、最後は制服でそのまま下船をしてこられました。
 感染症との闘いは、WHOを含め、国際的に皆で協調していくものだと信じております。我々の立ち向かっている困難も必ずや終わりが来ることを信じ、一人一人の国民の意識を合わせ、いま一度感染予防に私たち一人一人が努力を払うときでございます。
 菅総理には、日本のかじ取り役としての役割を果たしていくことができますよう、我々も与党として十分にお支えできるよう誠心誠意頑張ってまいります。
 本日は誠にありがとうございました。

#19
○委員長(山本順三君) 以上で自見はなこさんの質疑は終了いたしました。(拍手)
    ─────────────

#20
○委員長(山本順三君) 次に、福山哲郎君の質疑を行います。福山哲郎君。

#21
○福山哲郎君 立憲民主党の福山哲郎でございます。
 菅総理、総理に御就任されて初めて、私、予算委員会でやらせていただきます。よろしくお願い申し上げます。
 また、予算委員会の申合せでマスクを着用ということでございまして、私の少し変わっておりますが、これ、聴覚障害の方が口の動きが見えるように、聴覚障害の方が工夫をされて、今作って流通をさせているルカミィマスクというマスクでございますので、是非御理解をいただければというふうに思います。
 まずは、残念な質問から、総理、させていただきます。
 安倍前総理の国会での答弁が一年にわたって虚偽答弁を繰り返していたという事実が報道で明らかになっています。また、桜を見る会の前夜祭について、私たちがかねてより指摘していたように、何と九百十六万円もの補填を行っていたとも報道されています。東京地検特捜部が安倍事務所の秘書やホテル関係者などにも事情聴取をしているという報道があります。また、安倍総理自身も一部の補填を認められています。
 総理、まずは、この事情聴取の状況、報道の中身を含めて、御認識をされたのはいつですか。

#22
○内閣総理大臣(菅義偉君) 新聞報道で知りました。

#23
○福山哲郎君 新聞報道で知られたということですか。そうしたら、秘書官や法務省からは事前にはなかったということですか。

#24
○内閣総理大臣(菅義偉君) ありませんでした。

#25
○福山哲郎君 その後、報道出て、まあ前総理のことですし、総理と官房長官の間柄ですから、秘書官から当然状況の説明等が、その後、安倍事務所からも報告等があったと思うんですが、そういう報告はございましたか。

#26
○内閣総理大臣(菅義偉君) それもありませんでした。

#27
○福山哲郎君 済みません、秘書官や法務省からの報告もないんですか、今の今まで。

#28
○内閣総理大臣(菅義偉君) 法務省からはありませんでした。私の秘書官からは新聞報道を基にありました。

#29
○福山哲郎君 安倍総理がぶら下がりをされるようなことも、事前には総理には報告なかったんですか。

#30
○内閣総理大臣(菅義偉君) それは知りませんでした。

#31
○福山哲郎君 ちょっと驚きなんですよね。
 普通、総理と官房長官というのは、ましてや七年八か月も御一緒されて、そして、この前夜祭の問題については、総理も、残念ながら、官房長官として安倍総理の、前総理の答弁に平仄を合わせた答弁をされています。それは、僕は一定、それはまあ官房長官として支える立場としては仕方なかった点もあると思います。
 しかし、総理、申し訳ありませんが、行政府と立法府の関係でいうと、国会で明らかな虚偽の答弁を、実は総理も官房長官時代に、幾ら安倍前総理と平仄を合わせなければいけないとはいいながら、されました。そのとき、その状況の行政と立法の関係上、これ実は自民党の議員も怒るべきなんですね。国会をまさにないがしろにしていると、三権分立の考え方で。
 総理、この事態について、総理は官房長官としても実は虚偽の答弁をしている。もちろん、総理は虚偽かどうか分からなかったと思いますが、結果としては結果責任で虚偽の答弁をせざるを得なかった。それは国会に対して非常に問題だというふうに思うんですが、総理はその認識は今はおありですね。国会に対して、例えば虚偽答弁をして申し訳ないことをしたとか、こういったことはあってはならないとか、そのような思いは今おありですか。

#32
○内閣総理大臣(菅義偉君) お尋ねについて、現在、捜査機関の活動内容に関わる事柄でありますので、答えは差し控えたいと思います。(発言する者あり)

#33
○委員長(山本順三君) 質疑者は委員長の了解をもって発言してください。
 速記止めてください。
   〔速記中止〕

#34
○委員長(山本順三君) 速記を起こしてください。

#35
○内閣総理大臣(菅義偉君) そういう報道はもちろん承知していますけれども、その内容が事実かどうかということは、私が今この場で確認をしておりませんので……(発言する者あり)

#36
○委員長(山本順三君) 御静粛に願います。

#37
○内閣総理大臣(菅義偉君) この場でお答えすることは控えるべきだというふうに思います。
 かつての私の質問、答弁ですけれども、その答弁はこれは議事録に載って、残っておりますから、私はこの答弁する際に、安倍総理はこういう形で述べられていたと、そうしたことをこれ官房長官として出席したときは総理と平仄を合わせて答弁したということは事実です。

#38
○福山哲郎君 そのことが結果として国会に対して虚偽答弁を繰り返したことは、まあ安倍前総理が最ももちろん責任がありますが、官房長官としてそのことを、結果としては虚偽のことを国会で言ったことに対する当時の官房長官としての責任はどう思われますかと。これは今、立法府との関係で申し上げています。

#39
○内閣総理大臣(菅義偉君) 今、捜査機関が活動内容に関わっているわけですから、それについて私自身が事実かどうかというのは分かりませんので、その中で答弁は控えたいと思います。

#40
○福山哲郎君 そうしたら、前の官房長官として、そして今、総理として、前の総理がこういう状態になっているわけです。そして、安倍総理自身も一部補填をしたことをお認めになっているわけです。そうしたら、事実関係を安倍総理に、前総理に聞かれて、どういうことなんだと確認をされて、それで例えばここでの、国会での答弁に備えるというのが普通のことなんじゃないですか。

#41
○内閣総理大臣(菅義偉君) ただその報道されていることで、捜査機関の活動内容に関わることについて、私が確認をして答弁する立場には私はないと思います。(発言する者あり)

#42
○委員長(山本順三君) じゃ、速記を止めてください。
   〔速記中止〕

#43
○委員長(山本順三君) 速記を起こしてください。

#44
○内閣総理大臣(菅義偉君) 私自身が安倍総理に確認をして、確認をしたことというのは、ここで答弁をすれば、捜査機関の活動に関わることですから、ですから私自身は確認もしておりません。ですから答弁をする立場にはないというふうに思います。(発言する者あり)

#45
○委員長(山本順三君) 静粛に願います。

#46
○福山哲郎君 そうしたら、総理、安倍総理がぶら下がりで一部補填を認められた、このこと、安倍総理が認めておられるので、総理もお認めいただけますね。

#47
○内閣総理大臣(菅義偉君) 私自身、総理がそのぶら下がりでどのようなことを言ったとかということは承知していません。

#48
○福山哲郎君 それは総理、悪いけど通じないですよ。この状況で、安倍総理がぶら下がりをした内容をメモも含めて秘書官が渡さないわけがない。ましてや、この予算委員会の前でそれを承知していないというのは、総理、さすがに通じないと思いますよ。
 総理、安倍前総理が一部の補填を認められたことについては菅総理はお認めいただけますね。総理、お願いします。

#49
○内閣総理大臣(菅義偉君) 一部の補填を認めたということの関係を私、安倍総理に聞いていませんし、それは報道で、何社かで報道したことは承知していますけれども、私自身は、そうした意味合いにおいて、今お答えをする立場にはないと思います。

#50
○福山哲郎君 いや、十分お答えする立場だと思いますよ。だって、あれだけ一年間虚偽の答弁を繰り返した安倍内閣の官房長官で、同じような、平仄を合わせた答弁をされてきたわけですから。それは私が言う立場ではないとか聞く立場ではないというのは、多分国民には理解得られないと私は思いますよ。
 そして、国会との関係も僕は非常に問題だと思っています。私、実は相当遺憾に思っています。総理、ごめんなさい、メモ見ないで聞いてください、予算委員会やっているので。僕は遺憾に思っています。
 私、この予算委員会、今年の三月四日です。安倍総理に、前夜祭と同じ、やった会場の明細書掲げて、あの前夜祭とは違うけど、このような明細書は出るはずだと。で、五千円でなんか、こんな安い料理は提供されるわけがないと。もしそれを記載していないんだったら政治資金規正法違反だと。そして、それを安倍事務所が補填していたなら、これも違法行為だと言ったんです、安倍総理に向かって。そうしたら、安倍総理、何と言ったかというと、収入、支出は発生していないので記載していない、事務所側がこれを補填をしたという事実も全くないということでございますと。
 この答弁、今となっては大うそですよ。全くの虚偽答弁。これじゃ、国会審議成り立たないじゃないですか。総理、そう思われませんか。これは行政府と立法府の関係です。行政府の長が今、菅内閣総理大臣です。こんな答弁されたら、国会成り立たないじゃないですか。菅総理、そう思われませんか。
 僕、本当に一体何だったんだと思いますよ、一年間。いろんな方から、まだ桜やるのかとか、いっぱい批判をいただきましたよ。だけど、結果、野党が指摘したとおりじゃないですか。明細書も領収書も発行していない。発行していないどころか、発行していたじゃないですか。補填もしていたじゃないですか。
 菅総理、これ、行政府と立法府の関係として、このような状況はどう思われますか。遺憾だとか、それはまずいとか、何か、行政府の長として、総理、何かおっしゃっていただけませんか。

#51
○内閣総理大臣(菅義偉君) 今委員からの質問の中で、中身の内容というのは、安倍総理、前総理の関係団体のことです。私自身は、具体的な事実関係については知る立場でもありません。そして、私が答弁をしてきたというのは、安倍総理に確認をしながら答弁をしてきたということは申し上げています。
 ですから、これが、事実関係が明らかにない、まだこの捜査機関の活動内容に関わることでありますから、私から答弁することは差し控えたいというふうに思います。

#52
○福山哲郎君 総理も官房長官時代、領収書については全てホテル側に確認を取った上でお答えをしておりますと言っているんですね。そうすると、ホテル側は明細書も領収書も発行しているわけですが、これ、ホテル側がうそを言ったということですか。秘書官、やり取りしているので邪魔しないでください。

#53
○内閣総理大臣(菅義偉君) 私は、安倍総理が、前総理が国会で答弁された内容について、確認するときは確認をしながら答弁をしています。今委員言われましたけど、この捜査中の内容について、私は事実関係を承知しておりませんので、答弁する立場にはないというふうに思います。(発言する者あり)

#54
○委員長(山本順三君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕

#55
○委員長(山本順三君) 速記を起こしてください。

#56
○内閣総理大臣(菅義偉君) 私、今申し上げていますように、安倍前総理が国会において答弁された内容について、これ安倍総理の関係団体のことでありますので、私は確認しつつ答弁をしてきました。
 で、その事実がもし違ったと、これは仮定については私はお答えする立場じゃないと思いますけど、事実が違った場合は、それは当然私にもこの責任、答弁をした責任は私がありますから、そこは対応するようになるというふうに思います。

#57
○福山哲郎君 いや、だからこそ事実関係を確認してくださいと、これだけ報道になっているわけですから。ましてや、安倍前総理自身が一部の補填を認めているから、事実関係を確認をしてくださいと申し上げているんです。
 で、総理が事実関係を確認する意思が、安倍総理に、ちょっと秘書官、総理と今やり取りしているんですよ。あなたと質疑をしているのではないので、誤解をしないでください。
 総理、総理が、とにかくまず安倍総理にこのことについて確認いただけませんか、補填があったのかどうか、実際にホテルから明細書と領収書は発行されていたのかどうか。自分たちの答弁が違っているかもしれないと、それを国会で追及されているので、その事実関係だけ安倍総理に確認をいただけませんか。

#58
○内閣総理大臣(菅義偉君) 今、捜査機関が活動内容に関わっている事案でありますから、それについて私が確認をしてこの場で申し上げるべきじゃないと思います。

#59
○福山哲郎君 事実関係を確認する気もないんだったら仕方がありません。安倍前総理にここに来てもらうしかないじゃないですか。参考人として来てもらうしかないじゃないですか。内閣総理大臣として、国会の場で虚偽答弁の疑いが掛かっているんですよ。少なくとも一部の補填を認めたということは、そのことの責任は安倍前総理にあるはずです。
 この国会に参考人にお越しをいただきたいと思いますので、委員長、お取り計らいをお願いします。

#60
○委員長(山本順三君) 後刻理事会にて協議いたします。

#61
○福山哲郎君 先ほどの、総理、ホテル側に確認を取った上で、領収書、明細書も発行していないって、安倍前総理も菅当時の官房長官も何回も答弁されているんです。これはホテル側が虚偽のことを当時の官房長官とか安倍総理に伝えられたと思いますか。

#62
○内閣総理大臣(菅義偉君) 私、その点について、今記憶に定かじゃないんですけれども、多分途中で委員会が中断した後でした、のときでした、今記憶思い浮かべていますけど。そのときであれば、安倍総理の秘書の人に電話、確認してもらってということだったと思います。

#63
○福山哲郎君 それ、我が党の辻元委員とのやり取りだったと思いますが、衆議院側の。そうすると、ホテル側が例えばそのときにうそのことを安倍総理ないしは安倍総理の事務所の方に伝えていたとしたら、そこからこの桜の、簡単に言えば前夜祭の問題について、ずうっとホテル側は、明細書もあるし領収書も発行しているのに、総理と官房長官が延々と、発行していない、発行していない、発行していないと国会で答弁をしているのをホテル関係者がみんな聞きながら、どんな思いで聞いていたんでしょうか。
 森友学園の赤木さんは改ざんを強要され、自死までされました。その人たちは改ざんを強要されて、無念の中で亡くなっていきました。
 じゃ、本当は明細書を発行していた、本当は領収書を発行していたのに、総理や官房長官が、発行していません、出ていません、延々と言い続けている状況を見ながら、その人たちの気持ちはどんな気持ちだったんでしょうか、総理。こんなことはやっぱりやっちゃ駄目ですよ。何を守るのかは別にして、こんなことをやるのは僕は言語道断だと思いますよ。
 だから、菅総理に、前安倍総理の一年にわたる虚偽答弁について事実関係を確認して明らかにする、その責任が今の総理としておありではないかと申し上げているんです。どうですか。

#64
○内閣総理大臣(菅義偉君) 先ほど来申し上げていますが、今、捜査機関が活動内容について捜査中であります。それについて私自身が聞いて、ここで申し上げるべき立場には私はないというふうに思っています。一連の事態が明らかになった時点で、その時点で答弁がどうかということが分かってくるんじゃないでしょうか。

#65
○福山哲郎君 私は、行政府の長として、こんな問題になっていることについて自らお調べをして、ちゃんと国民の皆さんに説明する責任があるのではないかと申し上げているんです。何でもかんでも捜査機関に委ねて、あとは知りませんというわけにいかないんです。なぜなら、総理は官房長官だったから。虚偽答弁してきたから。責任、同様にあるわけです。
 だからこそ、この国会の場の国政調査権でそのことについて、これだけ我々は、国会議員みんな、この場で安倍前総理にうそをつかれ続けてきたわけですから、その責任として、立法府の国政調査権を使って真実を明らかにする、そのことについては総理としてもやろうじゃないかと、自分も、うその、ひょっとしたらうその答弁をしてきたかもしれない、その責任を総理として果たしていただきたいと申し上げているんです。どうですか。

#66
○内閣総理大臣(菅義偉君) 今、現実に捜査機関が、捜査が行われているかどうかは知りませんけれども、行われていると報じられて、報じられておりますから……(発言する者あり)

#67
○委員長(山本順三君) 答弁中。

#68
○内閣総理大臣(菅義偉君) ですから、この今、捜査活動に、内容に関わる事柄でありますので、その内容について方向性が出ないうちは、私の立場で、事実が明らかにならないうちは私の立場でここは答弁するべきじゃないというふうに思います。

#69
○福山哲郎君 いや、捜査に何でも逃げちゃ駄目ですよ。それは駄目ですよ。だって、安倍総理自身がもうぶら下がって一部認めているんだから。だから、それは、我々がうそを突き付けられた国会としてちゃんと国政調査権を行使をして真実を明らかにしようと申し上げている。
 これは、自民党の皆さん、与党の皆さんにも申し上げたい。国会がないがしろにされているんですよ。政党の問題じゃないですからね。そういう行政府と立法府の問題を何か混ぜこぜにして議論するのは、本当に僕はやめていただきたいと思います。
 で、総理、晋和会という名義の領収書が出ていると報道あるんですね。これ、資金管理団体です。ここが九百十六万円の負担をしたということになっているんですね。一年当たり約二百五十万。これ、総理は、安倍総理はずっと、一人一人との契約でしたと言っているんです。秘書官、質問が終わっていないのに何しているんですか。あなたとやり取りしているんじゃないんです。(発言する者あり)

#70
○委員長(山本順三君) いや、質問中ですから。

#71
○福山哲郎君 速記止めてください。(発言する者あり)

#72
○委員長(山本順三君) 速記止めてください。
   〔速記中止〕

#73
○委員長(山本順三君) 速記を起こしてください。

#74
○福山哲郎君 いや、質問している最中に、秘書官が突然メモ入れるのやめてください。まだ質問も内容も分からないのに。私は秘書官と質疑をしているのではありません。少し自重してください。私は総理とやっているんです。
 先ほど申し上げました、安倍前総理は一人一人の契約だと言っていたんですが、実は結果として領収書が晋和会で出ているということは、晋和会とホテルとの契約関係とみなせます。そうすると、晋和会の行事。そうすると、政治資金規正法に基づいて、収支報告書に収支挙げなきゃいけないですよね。総理、そう思われませんか。

#75
○内閣総理大臣(菅義偉君) まず、私自身、晋和会というのも今初めて聞きました。安倍前総理の関係団体の行事であり、私、この内容について、私は全く承知をしていません。その立場ではありません。
 ですから、その晋和会なるものがどういう団体であるかということも分かりませんので、今のこの立場では軽々に答えるべきじゃないと思います。

#76
○福山哲郎君 いや、報道をさっき総理が見られたと言うから言っているんです。
 で、秘書官、こういうことをちゃんと伝えなきゃ駄目なんだよ、本当は。あなたが伝える役割は、晋和会というのはどういう団体で、安倍総理の政治資金管理団体で、そういうことをちゃんと伝えるんだよ、事実関係を。総理にここで事実は承知していませんなんて伝えたら駄目だ、答弁させちゃ駄目だよ。仕事ちゃんとしなきゃ。
 だから、総理、政治資金管理団体だとしたら、領収書をそれで切っているんですね。そうしたら、実は晋和会の行事なので、政治資金規正法に基づく収支報告書に記載しなければいけないと思いますがいかがですかと、総理、聞いています。

#77
○内閣総理大臣(菅義偉君) 全く一般論であれば、それはそのとおりだと思います。

#78
○福山哲郎君 そうすると、一般論でいうと、虚偽記載により政治資金規正法の疑いがあると。
 それから、一年に約二百五十万の補填があったと。これは有権者買収に当たると思われるとともに、寄附の禁止、寄附の禁止違反にも当たると考えますが、総理、一般論としてはいかがですか。

#79
○内閣総理大臣(菅義偉君) まず、私は仮定の話には答える立場にないということを申し上げています。ただ、今、一般論でということでありましたので、今のその政治団体の話については、一般論であればそうでしょうと、そういうことであります。

#80
○福山哲郎君 いや、ですから、今、補填の話ですよ、補填。二百五十万の補填も、飲食、酒食の提供も含めて二百五十万補填していたとすれば、有権者買収若しくは寄附の禁止違反に当たる。一般論はそうですね。

#81
○内閣総理大臣(菅義偉君) 捜査機関の今、活動内容に関わる事柄でありますので、それについて私がまた一般論で答えることは控えるべきだと思います。

#82
○福山哲郎君 さっきは、一般論では政治資金規正法の疑いがあることは認めていただいたのに、秘書官からメモが入った途端、捜査で答えられないと。いや、これはもう秘書官、問題だと思いますよ。しかし、まあ一応、次行きます、時間がないから。
 次ですね、この買収若しくは寄附禁止に当たる二百五十万の補填、これお金、原資がどこか分からないんです、収支報告書に書いていないから。出入りがないわけですから。つまり、この原資はどこか分からないし、これを総理に聞いても分かるわけがないと思うんです。
 しかし、もし補填がある状況の中で、昨日、安倍総理も認められたわけですけど、一部補填があると。これ、入りの部分、原資の部分についても明らかにしなければいけませんよね。総理、そう思われません。

#83
○内閣総理大臣(菅義偉君) 安倍前総理の関係団体のことでありますので、私としてはお答えをさせていただく立場にはないというふうに思います。

#84
○福山哲郎君 いや、それはそのとおりだと思います。それは、原資の場所が分かるわけ、どこから出たかは分かるわけがないです。
 ただ、この原資が一体どこから出たのかというのも非常に問題で、入りと出がはっきりしていないわけです。はっきりしていないどころか、入りと出を隠したんです、記載していないわけですから。
 そのこと自身がやましいから隠していたんだと思うんですけれども、だから、安倍前総理の参考人としての出席が必要だというふうに思いますし、委員長、この予算委員会でこの桜を見る会、前夜祭についての集中審議を求めたいと思います。そのときに、安倍前総理に参考人として来ていただいて、また、ホテル関係者等々にも来ていただいて、参加者にも来ていただいて、そのときの状況について確認したいと思いますので、是非お取り計らいをお願いします。

#85
○委員長(山本順三君) 後刻理事会で協議をいたします。

#86
○福山哲郎君 総理、これだけこの桜を見る会と前夜祭、いろいろあったんですけど、簡単なことを認めていただいていないのが一個あるんです。これはもう総理、認めてください。事前通告しています。
 例の桜を見る会に招待されて、詐欺の疑いで逮捕されたジャパンライフの山口容疑者、これ招待区分が六十番だったんですが、これは総理又は総理関係者の推薦枠だということですね。それでよろしいですね。もう、ここまでもういろんなことが、うそが明らかになったんだから、総理、明確にお答えください。

#87
○内閣総理大臣(菅義偉君) 当時、私、答弁したと思いますけど、この番号がどういうものなのか全く承知をしていません。内閣府の極めて事務レベルで招待発送の際に付けた番号だというふうに聞いています。

#88
○福山哲郎君 済みません、僕、昨日、事前通告しているんですね。これだけうそが重なって、六十の招待枠は、過去の例から見ても、もう総理と総理関係者枠って明らかなんですね。で、本当に逮捕されちゃったんですよ、そのジャパンライフの方。それで、多くの方々が本当に数千億に上る被害に遭っているんです。
 六十枠が一体誰の招待区分だったぐらいは、この事態だから、僕は、菅総理は総理枠で結構ですと言ってもらえるかなと思って事前通告をあえてしたんですけど、いいですよね、総理、総理枠ですよね。どうぞお答えください。

#89
○内閣総理大臣(菅義偉君) 今の点について、内閣府の関係者から聞き取り、昨年末に参内閣委理事会で、内閣府から、六十番台は従来から官邸や与党の関係だったと思うという説明したという報告を当時受けています。

#90
○福山哲郎君 ここに至ってもまだ認められないというのは非常に僕は残念に思います。
 次に行きます。こんな桜ばかりやっていられません。
 日本は今、コロナで大変な状況でございます。これ、東京の新規の感染者数のグラフです。(資料提示)
 総理、率直にお伺いします。足下、国内の感染拡大がしていますけど、これはいわゆる第三波と言えるのかどうか。どう見ても、最初の緊急事態宣言の山よりも二番目の山の方が高くて、今は実は、この間の三連休も結局GoToキャンペーンは止まっていませんから、みんな全国出ています、移動しています。そうすると、今の山がまだ大きくなる可能性がありますから、本当に三番目の山が高くなる可能性があります。
 これは今、第三波というふうに呼んでいいんでしょうか。総理、お答えください。

#91
○国務大臣(田村憲久君) 感染拡大の波については明確な定義を我々設けておりませんので、政府としては御指摘のような呼び方はしておりませんが、しかしながら、おっしゃられますとおり、新規感染者が今まで最大を確認を十一月二十一日いたしております。そういう意味では、大変な緊張感を持って感染拡大を我々防いでいかなければならないというふうに考えております。

#92
○福山哲郎君 済みません、定義を持っていないんだったら、一定の定義は考えられればどうですか。だって、明らかに三波目が大きい山になっているんじゃないですか。何で定義持てないか、若しくは、何で三波と言えないのか、ちょっと教えていただけます。別にこれ意地悪で聞いているんじゃない、三波と言っていいじゃんと思っているだけで。

#93
○国務大臣(田村憲久君) 専門家の方々にもいろんな御意見ありまして、場合によっては、その二つ山ありますよね、そこからまだずっとつないで、つながって、落ち切らずに上がっていると言われる方もおられます。それぞれ評価がございますので、これからも専門家の方々のいろんな評価をいただいてまいりたいと思います。

#94
○福山哲郎君 よく分からないんですが、田村大臣、そうしたら、一番低かった山、真ん中の山、今大きくなっている山もありますが、この山のそれぞれの特徴を語るときにどういう語り方を今厚労省内ではしているんですか。

#95
○国務大臣(田村憲久君) 感染の状況としては、我々、それをそういうような形で認識しておりますが、ちなみに一番初めの山も、専門家の方々の中にはこれは第二波と、初めを第二波、第一波は武漢から来たやつでありまして、一つ目の山はそれヨーロッパの方から入ってきた山なんですけれども、それを第二波という呼び方もしておりますので、そういう意味ではどの山をどうだというふうな呼び方をしているというわけではないということであります。

#96
○福山哲郎君 いや、そこよく分からなくて、最初の山と真ん中の山と次の山と、感染経路の状況とか感染の内容とか病院の対応の状況とか地域の全体の準備の仕方とかを、それぞれ最初のやつを参考にして全体の設計を描かないと次の設計が描けないじゃないですか。
 別に僕は、一波、二波、三波と言えと言っているんじゃない。でも、少なくとも、そういう位置付けの中で今こういう状況だということを国民に説明をしないと、国民は、見ていただくと、ちょっと全国の見ていただいて、これ全国なんですけど、全国も同様なんですが、実は一番この赤いところ、緊急事態発令、四月七日なんです。それから、東京の解除も、東京が、ごめんなさい、全国、外出自粛したのも首都圏が三月なんです。今、山、ここなんです、一番向こうなんです。
 つまり、簡単に言うと、緊急事態宣言が発令されたときと今四倍ぐらい高くなっているのに実はこれでなぜ今何もないんだと、政策がないんだ、対策がないんだと、これ国民すごく混乱をしています。
 総理、聞いてください。矢印が菅内閣ができてからの矢印です。実はこの間、対策全くありませんでした。この間、山がどんどんどんどん高くなっていました。何で、総理、この山が高くなるときに対策を打たれなかったのかを教えてください。

#97
○国務大臣(西村康稔君) お答え申し上げます。
 私ども、十月十五日の分科会で、まだ大幅に増加する傾向は見えない、言わば均衡している状態でしたけれども、専門家の皆さんからは、増加要因と減少要因が拮抗していると、これがバランスが崩れてもおかしくないということで、この時点からもう既に、それぞれの都道府県知事、翌日には東京都知事を始め首都圏の知事、それからそれぞれの知事とお話をし、対策を強化していっています。
 ちなみに、検査件数を増やそうということで、北海道が先に増加傾向にあったんですけれども、その時点で七百件ぐらいあったものをもう三千件以上増やして、四倍、四倍、五倍と検査件数を増やしていっています。そうしたことでクラスター対策を強化し、抑えていこうということを強化してきたわけでありまして、あわせて、五つの場面を始め、対策を強化してきたということを是非御理解いただきたいと思います。
 ただ、相当増加しておりますので、我々としては引き続き都道府県知事と連携して対応していければというふうに考えております。

#98
○福山哲郎君 全く説得力ないですよ。対策を強化してきたのに何でこんな上がっているんですか。対策を強化したら結果が出なきゃいけないでしょう。結果が出ないから、国民、不安に思っているんでしょう。だから、GoToトラベルだってやめた方がいいんじゃないかという声が上がるんじゃないですか。違いますか。
 総理、総理ね、安倍政権のときは、毎日毎日安倍総理がですね、実は僕は総理レクでしょう、それはと言っていたんですけど、連絡会議と、実は連絡会議じゃなくて私は総理レクだと思っていたんですけど、毎日やって、一応各局長とか厚労省の審議官とかと一緒にいろいろやっていたんですね。総理は、どうもこの総理レクというか連絡会議、やられていないんです。
 総理は、このコロナの日々の状況についてはどこから報告を受けているんですか。

#99
○内閣総理大臣(菅義偉君) 私は、厚労省出身の秘書官から毎日報告させていました。それと、西村大臣、国交大臣、そして厚労大臣とも毎日連絡を取っておりました。

#100
○福山哲郎君 いやいや、総理動静見ると、毎日やっているような状況ではないと思うんですけど、私が間違っていますか、総理。

#101
○内閣総理大臣(菅義偉君) 私の秘書官からは毎日直接会って、それと、その三大臣からはそれぞれ電話等で毎日報告受けていました。

#102
○福山哲郎君 秘書官から聞いておられるのは、それはそうだと思いますが。いや、秘書官からの報告というのは、私も官邸にいましたからよく分かるんですけど、やっぱり秘書官は忙しさとか次の予定とかを考えながら報告して、隙間が小さいと思いますので。
 実は、その安倍さんのやっていたことがいいかどうかは別にして、あれは総理レクだと思うんですけど、でも、総理レクの時間をちゃんと取って、それぞれ顔を見合わせてやるというのはすごく大事だと思うんですけど。ほら、総理が僕の顔を見て話しているときに横から出てくるなって。

#103
○委員長(山本順三君) どうぞ質問を続けてください。

#104
○福山哲郎君 それで、確認したんです。そうしたら、毎日連絡会議は行っていない。そのことを僕は悪いと言っているわけではない。
 しかしながら、本当の実態とか現実の問題は、やっぱり秘書官だけだと非常に偏った情報になる。厚労省に都合の悪いことを厚労省から出てきている秘書官はひょっとしたら伝えません。医療関係者の情報も、都合のいい情報しか伝えない可能性がある。
 ですから、僕は連絡会議をやれと言っているのではないんですが、是非総理には、どうもいろんなところが、総理に情報が上がっているかどうかが、ちょっと僕、この感染拡大なのに、大臣が対策を講じましたと言ってるんですけど、対策講じたら、こんなに増えたらおかしいじゃないですか。じゃ、何でこんなに増えたんだといったら、理由分かんないんですよ。僕、衆議院の審議見ていましたけど、いろんな意見があると。
 ましてや、西村大臣は、申し訳ないけど、これから感染どのぐらい広がるんだといったら、神のみぞ知ると言ったんですよ。とんでもないでしょう。僕は、評論家とか、方がそう言っても僕は余り怒る気はないけど、国民の負託を受けて閣僚をやっている人が神のみぞ知るって表で言っちゃ絶対駄目だと思いますよ。枝野代表や私が東日本大震災のときに神のみぞ知るなんて言ったら大変だったと思いますよ。国民の命を預かっているのに神のみぞ知ると言って、今最大限の対策をしていると言って、こんなに増えているじゃないですか。
 そういう全く何か理解不能なことが飛び交うから、国民からは不信感と、ぶれたと言われるのと、はっきり言って対策が見えないと。GoToトラベルについても、アクセルを踏んでるのかブレーキを踏んでるのか分からないと。
 この間、対策本部やられましたけど、総理、これ率直に申し上げます。普通、三連休の前にやっても、あれ間に合わないですよね、対策。じゃ、何で土曜日やったんですか。あっ、金曜日かな、土曜日かな。で、やったけど、具体的なGoToトラベルのブレーキのことについては何も決まってませんって、これまた大臣が言っている。そうしたら、出ようとしている人たちはいいのかどうか分からないですよね。でも、みんな出ますよね。結果として、週明けたって具体的なのは余り出てきていない。じゃ、一体あの対策本部、何であの日にやったんだと。あれだったら週明けやったって一緒じゃないですか。それまでに根回ししておきゃいいわけだから。
 総理、お答えください。

#105
○内閣総理大臣(菅義偉君) 前の日の夜に分科会を開催するということを受けまして、それで、その方向性というのは多分委員の皆さんから出るだろうと、そうしたものにしっかり対応しようという形で次の日やらせていただいたということであります。

#106
○福山哲郎君 でも、残念ながら、結果は、知事や地方に意向を聞くという形で、国から明確なメッセージは、私は今のところまだ出ていないと思いますよ。
 でも、各都道府県知事から見れば、例えばGoToトラベルを止めた、例えば緊急事態宣言をその地域で出したいと思っても、今どのぐらいの補償措置が出るか分からないのに、そんなこと、知事、首長出せないじゃないですか。だから、特措法を改正して例えば財源の措置をしますと、都道府県知事の権限についてはという話をしないと、それぞれ自治体にあんたの意向に任すといったって、自治体のあれは、それに対する経済的なマイナスについて何の財源の手当てもなかったらできないじゃないですか。

#107
○内閣総理大臣(菅義偉君) まず、このコロナの対応の中で地方に三兆円の交付金、これは決定しています。さらに、(発言する者あり)いや、決定して、今もちろん出しておりまして、これは、コロナ対策何でも使っていいという形の交付金です。それと、五百億円の時間短縮ですか、そうしたものに対応するということは決めております。

#108
○福山哲郎君 その三兆円がもう終わって、六千億円足りないというのが知事会から要望で出ているんじゃないですか、西村さん。

#109
○国務大臣(坂本哲志君) 一次、二次合わせて三兆円、そして今、二兆円のそれぞれの各自治体の実施計画というのが提出されたところでございます。その実施計画に基づいて、現在交付手続を急いでいるところでございます。(発言する者あり)二兆円の分です、二兆円の分です。で、そのうちの二兆円の分の五百億円を留保しておりましたので、それを今回の枠に使っております。

#110
○福山哲郎君 いや、だから、三兆円が全部終わって、六千億足りないと自治体からは要望が来ているんじゃないですかと聞いているんです。

#111
○国務大臣(坂本哲志君) 知事会の方から六千億円強の要望があっているということは事実でございますし、私も承知をしております。
 ただ、まずは今の二兆円の配分を済ませた上で、そして、菅総理から十日の日に補正予算の指示があっておりますので、その予算の中で様々な現状を見ながら検討してまいりたいと思っております。

#112
○福山哲郎君 いやいや、自治体は三兆円がもう終わって不足しているから、六千億早くくれといって知事会の要望があったんじゃないかと確認しているのに、何も答えないでぐちゃぐちゃと別のことを答える。
 総理は三兆円の話はされたけど、六千億不足している部分についてボールが来ているわけだから、それだって予備費で使えばいいじゃないですか。何で補正でやるんですか。何で予備費でやらないんですか。

#113
○内閣総理大臣(菅義偉君) 委員もこれ承知の上での質問かと思いますけど、二次のものについては、まだそれぞれの自治体に届いていない状況であります。また、これを早くするように強く督励をしていますけれども、そんな状況です。

#114
○福山哲郎君 いや、だから、届いていないから、届けた上で次の追加分について予備費でやればいいと私は思っています。
 先ほど、GoToトラベルといわゆる感染が余りエビデンスがないという議論が衆議院でもありました。赤羽大臣、そのことについてちょっと短く御説明いただけますか。

#115
○国務大臣(赤羽一嘉君) GoToトラベル事業は、ウイズコロナ時代における新たな旅のスタイルを定着、普及させようということで、事業者に対しても旅行者に対しても万全な感染拡大防止対策を取ることを求めています。それで、現場を私ずっと歩いておりますし、登録の二万四千者余りの現場は全部、全数調査しております。ですから、できるだけのことをしっかりとやっていただいている。
 しかし、現実にどれだけ出ているかというと、これまで四千万人泊で、最新ですと百九十名でございますが、もう少し細かく言いますと、百九十名の中でチェックインからチェックアウトの中で発症したという人は四十七名でございます。家に帰ってからでも、保健所から連絡があった場合は全部その中に入れていると。
 ですから、私は、感染の云々ということは専門家に委ねるべきだと思っておりますが、我々としてはできるだけのことをやる。そして、それについては、分科会については、このGoToトラベル事業はこの感染拡大の要因となっていないということを、今現時点ではそういうコメントをいただいている。ただし、感染が広がっておりますので、緊張感を持ってより強い感染拡大防止に努めていくことは当然だと思っております。

#116
○福山哲郎君 私は、全数調査をしていることを否定もしていません。
 しかし、この間、先ほどの衆議院の質疑でも、例えば体温を測っているという話がありました。実は、ついこの間、GoToトラベルやめた方がいいんじゃないかと思っている方々から、ある種の専門家プラス本当に商売をされている方から連絡があって、あるお店で体温測定をちゃんとやっていた、体温はちゃんと普通の平温だった、で、お店入れたと。お店入れたけれども、そのときは元気だったけれども、二日後にちょっと調子が悪くなったので、もちろん元へ帰ってからですよ、調子が悪くなったのでPCR検査を受けたら陽性だったと。そうしたら、そのお店は、何とお店の人は八人陽性出たというんですね。でも、その人がお店行ったときには当然体温もセーフ、それから本人も元気だったけど、二日後に具合が悪くなったと。
 つまり、今問題になっているのは無症状、軽症者の方なんじゃないんですか。だって、GoToトラベル行くときに、自分が熱上がっていたら行かないですよ、みんな、日本人真面目だから。みんな真面目だから、ちゃんと熱が上がったら行かないし、ちゃんと医者行きますよ、病院行きますよ。
 でも、問題なのは、無症状と軽症者の方が自分の感染分からないでGoToトラベルで移動することによって広がるところは、今の大臣の御説明では多分捕捉できていないんだと思うんです。そこのところについて、この移動の、じゃなかったら、あれだけの専門家、病院関係者が、医療関係者が、移動は駄目だから何とか英断してくれという声が上がるわけないじゃないですか。
 ウイルスは御案内のように移動で広がるんです。ヨーロッパの拡大は移動だと言われています。もちろん寒さもあるでしょう。もちろん感染者、検査数が上がっているから見かけの、陽性が増えていることもあるでしょう。専門家が言われた気の緩みもあるでしょう。慣れもあるでしょう。それは分からなくていいんだけど、なるべくそのことのリスクを抑えるのが政治の役割なんじゃないかと僕は思っているわけです。そこをいい数字ばっかり言って、さっきの話なんかはまさに、こういう例が幾つもあったっておかしくないんです。
 このことも含めて、GoToトラベルについては早く、何か自治体任せ、自治体任せではなくて、早くちゃんと国としての一定のブレーキとアクセルの指針なりを示していただきたい。それから、それに対する財源措置をちゃんと示さないと、それぞれの自治体はそんなの声上げられないですよ、怖くて。
 どうですか、総理。

#117
○国務大臣(西村康稔君) その発言につきましては、私は尾身先生の発言を引用したものでありまして、その部分だけ切り取られていることは非常に心外であります。感染予測は難しいということを申し上げ、感染対策に全力を取るということを申し上げております。
 その上で、今の事例については、そのお店というのはどういう形態か分かりませんけれども、私ども、それぞれの飲食店、まあ飲食店だとすれば、飲食店にも感染防止対策を求めておりまして、従業員の皆さんにはマスクをしていただく、それからアクリル板を置いていただく。感染防止策が徹底しておられるお店でそれは感染リスクは非常に低いわけでありますので、その状況も踏まえて対応していかなければなりませんが、GoToトラベルに参加される方についても、そして受け入れられるお店や旅館、ホテル、観光施設についても徹底した感染防止策を講じていただいていると、それが前提で私ども進めているわけであります。
 その上で、ステージ三の段階になった都道府県については、私どもも都道府県知事と連携をしながらこれは一時停止をするということで、今の数字等、状況を共有しながら、札幌市と大阪市について一時停止をするということにしたわけであります。

#118
○福山哲郎君 今のお話聞くと、私が事例として挙げたところはあたかも感染防止をちゃんとやっていないかのような言い方するじゃないですか。何か感染したら国民の感染対策が悪くてですね、そういう言い方はやめた方がいいと思いますよ、僕は。すごく失礼な言い方だったと思いますよ。
 僕、時間がないので、総理、結構社会が壊れ出しています。前も本会議で言いましたけど、小口資金が約百三十万、去年たった四万件なんですね。住居確保は十万、去年は月四百件のペースなんです。総理、是非資料を御覧ください、申し訳ないですけど。
 雇用調整助成金は出ていますけど、百八十万件です。これ、実は住居の方は、期限が切れたらもうひょっとしたら住むところなくなる可能性あります。緊急小口資金の方は、本当に生活ままならなくなります。雇調、雇用調整助成金は百八十万件ですから、これ実は次の失業予備軍です。DV相談件数が一・六倍。児童虐待件数が約十万件。自殺者が四割近く十月に増えています。解雇、雇い止めが七万人超。これは今雇調で何とか維持していますけど、ぎりぎりで、今後増える可能性があります。
 これ、期限が切れるんです。総理、年末年始に期限切れるんです。私の資料、もし見ていただければうれしいんですけど、これ見ていただけると、雇用調整助成金は十二月三十一、コロナの休業支援金十二月三十一。住宅確保は四月二十日で、九か月まで延長できますが、それでいっぱい、ぱんぱん。持続化給付金は一月で締切り、家賃は六か月分です。
 これ、年末年始、一気に社会が壊れる可能性あります。今、経済が別に、もちろんGoToトラベルのところは、一定のところはある程度動いているかもしれませんが、それ以外のところは本当に厳しい。これ、補正じゃなくて、今七兆円あるわけだから、これ全部再給付。それから、子育て世代の、一人親世帯の臨時特別給付金、今、一回ぽっきりだけ給付されましたけど、これ本当に一人親世帯は厳しいです。みんな非正規で、雇い止めとか、女性が今本当に厳しい状況になっています。これは女性不況だと言われています。コロナの中で一番厳しいのは多分女性です。ましてや子育て中の女性です。これ、一回しか給付されていない一人親世帯の給付金、何とか年末に向けて再交付していただけませんか。これ、七百億ぐらいなんですよ、総理。七百億ですよ。アベノマスクで幾ら使ったんですか。七百億。七兆円あるんですよ、今予備費が。これ、すぐ、やる気になれば金出せるんです。
 つまり、年末に向けて、社会が壊れないように何とかこれ予備費でやれるものはやってください。補正は、下手したら、来年の例えば一月の終わり、二月に通ったとしたって、実際の執行は二月、三月になるかもしれない。その間、本当にリスクにさらされる人たちがたくさん出てきます。
 これ、我々、今一個一個説明しません。本当は一個一個説明したいんですけど、状況を。だけど、これ、総理、予備費でやれと、一回やれるものをリスト挙げろと。ちょっと財務省は固いんです、これ。ひょっとしたら補正予算に回そうと思っているような、そういうあれがあり得るんです。麻生財務大臣はそんなことねえって言うかもしれないですけど。だけど、七兆円あって、何のために補正組んだかといえば、切れ目なくやらなきゃいけないので、総理、こういう中で、一回、すぐに必要なものは可及的速やかに予備費で組めという話の、という指示を出してもらえませんか。こんなの与野党関係ないんです、国民生活だから。
 総理、やっぱり苦労されてここまで来られたんだから、ちょっと検討すると、指示すると言っていただけませんかね。

#119
○内閣総理大臣(菅義偉君) 先ほど来、私、国民の命と暮らしを守る、このことが政府の最大の責務だということを申し上げております。
 基本方針の下に、感染状況や雇用、その経済状況というものをしっかりと見ながら、そこは適切に判断をしたいと思います。

#120
○福山哲郎君 じゃ、その判断はいつやってもらえます。これ、年末危ないですよ。ちょっと年末、本当にピンチなので早くやってもらわなきゃいけなくて、誰が言ったとか言わないとか、誰が決めたとか、そんなの正直言って国民にとって関係ないんです。総理がやったらやったでいいんです、それで救われれば。僕らもそれでいいんです。
 だから、総理、ちょっとこの中ですぐにやれるもの、リスト挙げて、やれるものやれと指示を検討してもらえませんか。どうですか、もう一回。もう一回、もう一声。

#121
○内閣総理大臣(菅義偉君) 今私が申し上げたとおりであって、いずれにしろ、経済状況をしっかり見ながら、適切に、適切に対応していきたいと思います。

#122
○福山哲郎君 これが経済状況ですから、そのことは御理解いただきたいと思います。
 次、行きます、もう時間ないので。本当はもうちょいやりたいこといっぱいあるんですけど、学術会議についてお伺いします。
 総理、発言、総理の発言、ぐるぐる変わったんです。最初は、総合的、俯瞰的な活動と言われたんです。広い視野に立ってバランスの取れる活動を行っている、こうしたことを念頭にと。衆議院本会議は、偏りが見られると言われたんです。ところが、拒否した六人は女性と私立大学と若手も含まれて、この偏りは論理破綻したんです。
 そして、参議院の予算委員会で、推薦前の調整が働かずと言われたんです。そうしたら、大西元会長は調整したという事実はないと言われ、山極前会長は、事前調整というのは相互が話をして調整するものと、杉田副長官と直接会うことも電話で話をすることも断られたと、話し合いたいという誘いもなかったと言われて、総理の言われている事前調整できなかったという話も実はこれ破綻したんです。
 いつ会員リストを見たのかも、ぶれたんです。十月九日は、拝見したのは直前だと言って、二十八日だと言われたんです。ところが、その後、最終的に会員となった方がそのままリストになっていたと言って九十九名、任命する前の推薦段階でのリスト、百五名のリストは見ていないというのが最初の記者会のグループインタビューだったんです。それが今度、また予算委員会で、結構ややこしく変わりまして、十六日に就任、総理に就任した後、杉田副長官にその後懸念を伝えて、杉田副長官から相談があって、九十九名任命の判断をしたと。二十四日に任命を、九十九名任命する旨の決裁案を起案をしたと。これ多分、杉田さんが起案を持ってきた。二十八日に最終的な決裁を行ったと言って、いきなり十一月の五日の予算委員会で杉田さんが登場したんです。
 これ、総理、何でこんなに、総理、くるくる変わったんですか。

#123
○政府参考人(大塚幸寛君) 何点か御指摘をいただきましたが、まず、総理のその任命に関する御説明ぶりでございますが、確かに幾つかその答えぶりがございますが、少なくともその大学の偏りなど云々ということについては、これは今回の個々人の任命の判断とは直結しないということを申し上げた上で御説明した事柄であるというふうに承知をしております。
 一方で、その……(発言する者あり)はい。

#124
○委員長(山本順三君) 答弁中です。

#125
○政府参考人(大塚幸寛君) あくまでも人事に関することであって、お答えを差し控えているということは、これは従前から変わらずお答えをしていることと思います。(発言する者あり)

#126
○内閣総理大臣(菅義偉君) 私自身は全く答弁変わっていると思いません。
 今般の会員の任命については、日本学術会議は国の予算を投じる機関であり、任命された会員は公務員となることを前提に、専門分野の枠にとらわれない広い視野に立ってバランスの取れた活動を確保するために、日本学術会議法に沿って任命権者として適切に判断をしたものであり、こうしたこと、これも今日まで説明をしてきています。そして、公務員の任命であり、通常の公務員の任免と同様に、その理由について、人事に関することでありますから、お答えを差し控えたい、このことも私申し上げてきたとおりであります。
 また、この予算委員会でも、大学の偏りなどについても私、度々申し上げております。かねて多様な会員を選出すべきと言われながら、現状は出身や大学に大きな偏りがあって、民間人や四十九歳以下の若手は三%、会員の選考は、全国に九十万人いる研究者の中で、会員、そして連携会員の二千二百人の中に関係、何らかのつながりがない人はなれない仕組みになっている、こうしたことを私は度々申し上げてきていることです。

#127
○福山哲郎君 全く答弁が変わったことについてはお答えいただけませんでしたし、大塚官房長が出てこられたのは遺憾に思います。
 総理、五十八年の審議見たんですけど、総理、僕の資料をちょっと見ながら答えていただけますか、メモじゃなくて。秘書官、ちゃんと渡しなさい。あなた、仕事間違っているよ。
 総理、見てください。これ、参議院の文教委員会です。ある委員が、絶対にそんな独立性を侵したり推薦された方を任命拒否するようなことはないのですかと言ったら、総理大臣の任命で会員の左右するということは考えていませんと。何か多数推薦されたから総理大臣がいい人を選ぶんじゃないか、そういう印象を与えているんじゃないかという感じが最近私もしたんですが、研連から出していただく、研連というのは今の学術会議ですが、ちょうど二百十人ぴったり出していただくということにしているわけでございますと、形式的に任命を行うと言っているんです。
 これはそれでもできることがあるというのが今の総理と憲法十五条の議論だというのは分かるんですが、次、やっぱりこういうことを聞いている方いらっしゃるんですよ。これ、真ん中見てください。
 セットで二百十人だから、そのうち一人はいけませんとか、二人はいけませんというようなことはないという説明になるのですかと改めて聞かれたんですよ。そうしたら、その文章の解釈すれば、二百人であれ、一人であれ、形式的な任命行為になると、そしてそれは法制局と十分詰めたと言っているんです。
 これ、無理なんです、今の説明は。無理なんです。これ、今まで何でこのことを、まあ十五条の話するのはいいんですけど……

#128
○委員長(山本順三君) 時間が過ぎておりますので、質疑をおまとめください。

#129
○福山哲郎君 法制局と詰めて、こういう質疑があるんです。だから、今までの十五条の説明は実は破綻をしていて、もう一個、本当はちゃんとした、なぜ破綻をしているのか説明したかったんですが、残念ながら時間が来ましたので終わりますけど、学術会議の任命の拒否の問題については、早く六名の任命を、学術会議に推薦していただいて任命をしていただくように願って、私の質問を終わります。
 ありがとうございました。

#130
○委員長(山本順三君) 以上で福山哲郎君の質疑は終了いたしました。(拍手)
    ─────────────

#131
○委員長(山本順三君) 次に、河野義博君の質疑を行います。河野義博君。

#132
○河野義博君 公明党の河野義博です。
 新型コロナウイルス感染症陽性患者数が急増しております。今後も感染を極力抑えながら重症化を抑えて、そして医療体制を断固として守りながら緩やかに経済を回復させていかなければならない。今、本当に大変重要な局面にあると思います。
 感染者数や医療体制の状況は地域に応じて様々であります。確保している病床の使用率、これは、一%に満たない県もあれば、もう既に三、四割ベッドが埋まっている、そういう都道府県もある中で、これまで以上に国と地方がしっかりと緊密な連携をして、その個別の状況に応じて適時適切に対応する必要があるというふうに考えます。
 検査の推進も大切です。四月の緊急事態宣言のときと比べますと、PCR検査、検査数は一日およそ、当時三千六百件だったものが、今私が持っております手元の直近データでは一日二万五千件まで増えました。七倍近い検査が行われるようになっておりまして、この検査数を増やしていくということでしっかりと早期の感染者発見につなげていきたいと思います。
 パネルの一枚目を御覧ください。(資料提示)
 ここで重症化率と死亡率が低下しているという報告がありました。治療に関しましては、三月の予算委員会で我が党の秋野議員が活用を提案をいたしまして、その後、薬事承認されました抗ウイルス薬レムデシビル、また、炎症を抑えるステロイド薬の投与などが行われるようになりました。こうした治療法が平準化した、確立されたということもありまして、感染者の重症化する割合は、一から四月の九・八%、それから六月から八月には一・六二%にまで低下をしております。表の下のグラフに記載がございます。死亡する割合も五・六二%から〇・九六%に減っているという状況が見て取れるわけであります。
 そこで、総理に伺います。
 この重症化率、死亡化率の低下を政府としてどのように評価しておられるでしょうか。また、実際に重症化率が下がりましても、今、患者数が増えておりますので重症数は増えております。医療体制が逼迫している地域がないのかあるのか、しっかりこれは配慮していかなければなりません。この御確認をまずいただきたいと思っております。
 さらには、総理から、やっぱり今まさに本当に大事な局面にあると思います。政府、自治体、そして国民一人一人が、皆さんが一致団結をして、このコロナの災い、必ず乗り越えていくんだ、こういう総理のメッセージを国民の皆様に送っていただきたいと思います。お願いします。

#133
○内閣総理大臣(菅義偉君) 御指摘の重症化率や死亡率が低下している点については、専門家より、その要因として標準的な治療法に基づく対応が進んでいること等の可能性が指摘されているように承知しています。
 他方、現在、新規感染者数が過去最大の水準になるなど、最大限の警戒状況が続いています。また、重症者数の増加傾向が続いており、確保済みの受入れ病床に対する割合も上昇が続き、一部地域では高水準になっています。
 病床に関しては、各都道府県においては事前に病床確保計画を策定し、地域の感染拡大の状況に応じ、計画に沿って病床の確保を進めており、政府としてもその状況を日々把握し、必要な対応を行っています。また、国から感染拡大地域に職員を派遣し、病床確保に向けた調整などを行っており、早め早めに医療提供体制の整備を進めているところであります。
 引き続き、国民の命と暮らしを守り抜くという強い決意の下、地方自治体とも更に連携を強化し、それぞれの地域の実情に応じた万全の対策を講じていきたい、こういうふうに思います。

#134
○河野義博君 よろしくお願いします。
 私も、毎週、地元九州、沖縄と東京を往復しておりますが、地域によって全然状況異なりますので、これからも地方の意見、しっかりと聞いていただいて、適時適切に対応していきたいというふうに思います。
 次に、外交関係について伺います。
 アメリカでは民主党のバイデン氏が大統領選挙で当選を確実にしました。外交政策の変化がアメリカ側も予想されます。バイデン氏は、トランプ政権が掲げてきた米国第一主義から国際協調路線への転換を図る方針とされておりまして、同盟国との強化を強めるという考えを示すとともに、WHOやパリ協定に復帰する意向も示しております。我が国は、国際協調を掲げるバイデン次期政権と連携を緊密に取り、地球温暖化対策など国際社会が直面する共通の課題にしっかりと対応していきたいというふうに考えますし、取り組んでいくべきであります。
 総理もバイデン氏と電話会談を行っていただきました。この中で、日米安保第五条が尖閣諸島に適用するということを改めて御確認をいただきましたし、その上で、日米同盟を強化してインド太平洋地域の平和と安定に向けて共に協力していくという発言があったとされております。
 菅総理は、官房長官時代から日米同盟の強化に向けては様々なお取組をしてこられました。これまでどおり、そして、なお一層積極的に取り組んでいただきたいというふうに考えます。そのためには、やはりできるだけ早く顔を合わせた会談をバイデン氏と行っていただきたいというふうに考えています。
 今後、バイデン次期アメリカ政権とどのような関係を築いていこうとしておられるおつもりか、訪米時期の見通しと併せて見解をお示しください。

#135
○内閣総理大臣(菅義偉君) 日米同盟は日本の外交、安全保障の基軸であり、インド太平洋地域と国際社会の平和と繁栄の基盤になるものであります。日米関係を更に強固なものにし、自由で開かれたインド太平洋の実現のために、バイデン次期大統領と一層緊密に連携していきたいと考えています。先般の同次期代表との、大統領との電話会談でも日米同盟の重要性で一致をいたしております。
 私の訪米については、先般のバイデン次期大統領の電話会談において、コロナの感染状況も見つつ、できる限り早い時期に会うということで一致をしております。具体的には何ら決まっておりませんが、今後、しかるべきタイミングを見て調整をしていきたい、このように思います。

#136
○河野義博君 首脳同士の人間関係、信頼関係も非常に大事であろうかと思いますので、できる限り早期という御発言がありました、しっかりとよろしくお願いいたします。
 もう一つ、外交関係でございます。
 今月十五日、地域的な包括的経済連携協定、いわゆるRCEPが署名をされました。
 パネル、資料の二枚目を御覧ください。
 世界のGDP、貿易総額及び人口の約三割、我が国の全貿易の五割を占める地域の経済連携協定であります。また、中国及び韓国とは初めて経済連携協定を結ぶことになりまして、これは大変意義深いことだというふうに思っています。
 農林水産品の輸入について、米や牛肉などいわゆる重要五品目は関税撤廃や関税削減の対象から除外をされておりまして、農林水産品の関税率撤廃はまたTPP11や日EU・EPAよりも低い水準であることから国内農林水産業への影響はないというふうに理解をしておりますが、まずはこの点、確認をしておきたいというふうに思います。
 一方で、輸出に関しては、二〇三〇年までの五兆円の輸出目標、これは非常に高い目標を掲げて、野心的ないい目標だと私は思いますけれども、この五兆円達成に向けてRCEPを大きな弾みにしていかなければならないというふうに考えます。
 農林水産品、そして食品の輸出に関して、この枠組みをどのように生かしていかれるおつもりか。特に中国は十四億人の人口を抱えます巨大市場であります。日本にとって第二位の食品、農林水産物の輸出国でありまして、五兆円達成に向けて、中国市場への輸出拡大は鍵となります。今回、ホタテガイやブリ、パック御飯、豚肉、リンゴなど、我が国が戦略的に輸出をしていきたい重要品目で関税撤廃を獲得した、これは大きく評価すべきことだと思います。
 外務省との密な連携を含めて、政府一体となって取り組んでいただきたいというふうに考えますけれども、野上農林水産大臣、御答弁お願いします。

#137
○国務大臣(野上浩太郎君) お答え申し上げます。
 RCEPにおける我が国の農林水産品の関税につきましては、御指摘のとおり、重要五品目につきましては関税削減、撤廃から全て除外をしておりますし、関税撤廃率は通常の二国間EPA並みの水準でありますので、したがって、国内農林水産業への特段の影響はないと考えております。
 また、今般、輸出拡大に向けて粘り強く交渉を行いました結果、中国に対してはパック御飯と、あるいは米菓、ホタテガイ、ブリ、しょうゆ、切り花など、韓国に対してはお菓子、窓枠の建設用木工品、インドネシアに対しては牛肉等の輸出拡大が期待される品目の関税撤廃を獲得したところであります。
 御指摘のとおり、RCEP、これはGDP、貿易、人口、これは世界の三割を占めるわけでありますので、この枠組みはこの輸出促進に向けて極めて大きなチャンスとなると思いますので、これ更なる輸出拡大を図ってまいりたいというふうに思います。
 また、中国の御指摘もございましたが、中国は第二位の農林水産品、食品の輸出先国であります、我が国にとりまして。また、十四億人の人口を抱える巨大市場でもありますので、この目標達成を図る上でもこれも極めて重要であると考えております。農林水産物・食品輸出本部を本年四月に設置をいたしましたので、あらゆる機会を捉えてこの中国への輸出拡大を図ってまいりたいと考えております。

#138
○河野義博君 野上大臣のリーダーシップに期待をいたします。政府挙げて是非とも取り組んでいただきたいというふうに思います。
 総理が離席をされておられます。今戻られましたので、ちょっと順番変えますね。先に梶山大臣に伺います。
 地球温暖化対策に向けて、二〇五〇年カーボンニュートラルの方向性を菅総理にお示しいただきました。これ実践するには、やっぱり再生可能エネルギーを大量に増やしていかなければなりません。見通しを立てて着実に進めていく必要があります。これは後ほど触れますRE一〇〇とともに大変大事な課題でありまして、中でも再エネの主力電源化に向けて、その開発のポテンシャルやコスト比較を考えたら、やはり洋上風力の大導入というのは欠かすことができません。そのためには、何といっても、これは私、もう初当選以来ずっと申し上げておることなんですけれども、目標値をしっかり大きく高く設置することが大事だと思うんですね。
 パネルの三枚目を御覧ください。
 右側になりますけれども、我が国の二〇三〇年エネルギーミックスの目標値、これ、再エネが占める割合は、我が国は二二から二四%なんですね。一方で、軒並み諸外国は五〇%を超える目標を設置していまして、ドイツは六五%、イギリスは六〇%、スペイン七四%、イタリア五五%、低いフランスでも四〇%、アメリカ三二%。アメリカは州によって様々ですが、州によっては一〇〇%やると言っているところもあります。比べてみますと、日本は二二から二四%。隔世の感があるわけであります。
 左側、洋上風力発電の導入目標に関しても、二〇三〇年、容量ベースでヨーロッパは八十五ギガワットやると言っています。大体一ギガワット原子力発電所換算一基分と考えていただければいいと思いますが、原子力発電所八十五基分ヨーロッパに建てますよと言っているわけです。アメリカでは二十二ギガワット、韓国十二ギガワット、台湾でも二〇二五年までに五・五、二〇三〇年は十やると言っているわけです。一方で、日本はどうか。二〇三〇年までに〇・八二ギガワット、八百二十メガワットですから、一基、今単機容量十メガワットとしますと、風車は今後十年で洋上に八十二本しか建ちません。こういう目標設定なわけであります。
 これまで、日本メーカーも風車メーカーありまして、三菱や日立といった国内の風車メーカーが国内市場にあったんですけれども、これももう既に撤退を表明してしまいました。余りにもやはり国内市場の将来の見通しが小さ過ぎて産業化への見通しが描けなかった、これが正直なところだと思います。
 導入目標の制定は、国として明確なエネルギー政策へのコミットメント、これは国際社会で目標値を示せば、これだけ国はやるんだというコミットメントですから、それによってやっぱり産業が付いてくるんですね。この目標をベースに、風車メーカーもそうでしょう、港湾インフラの整備もそうでしょう、風力産業は風車は一基で大体二万点から三万点の部品があると言われていまして、自動車産業に匹敵するような裾野の広い産業でありまして、目標があるからこそこういう産業が付いてくるわけであります。
 裾野の広い風力発電の産業化をしっかりと進めていかなければなりません。そのためには、より一歩踏み込んだ野心的な導入目標を掲げるべきだと私は常々主張しておりますが、大臣、どうお考えになるでしょうか。
 また、今、洋上風力は、環境影響評価、環境アセスや漁業者との調整、これは各事業者がやっていきます。送電線を引くのも各事業者がやっていきます。海上の占有権など、どのように設置するべきか、解決すべき課題も多いわけです。
 そのため、ヨーロッパでは、政府があらかじめ、ここでやれますよという海域を指定します。指定するだけじゃなくて、各種の許認可や系統接続などの手続を国が済ませた上で、じゃ、入札をしましょうというふうな手続をやっているいわゆるセントラル方式を導入しておりまして、日本も近い将来セントラル方式にしていく必要が私はある、それが事業者の参入リスクを減らしてコストを削減し、事業の迅速化につながるというふうに私は確信しておりまして、高コストの日本はしっかりとこれは参考にすべきだと思っています。
 洋上風力の導入拡大に向けた目標設置とセントラル方式の導入の可能性について御所見を伺います。

#139
○国務大臣(梶山弘志君) 洋上風力発電は、大量導入の可能性、そしてコスト低減の余地、経済波及効果の大きさの観点から、再エネ主力電源化の鍵と考えております。
 議員御指摘のとおり、官民協議会をつくりまして、業界からも、二〇三〇年までに百万キロワット掛ける十年、二〇四〇年までには三千万キロワットを超える市場規模があれば洋上風力への投資を進めたいとの声を聞いておりまして、そういった声に基づいてその計画を策定をしてまいりたいと思っております。
 我が国は欧州と比較して水深の浅い適地が限られているといった制約もありますが、台湾や韓国等のアジア各国の投資競争に勝ち抜くことができるように、導入見通しの提示や事業環境整備を進めてまいりたいと思います。
 御指摘のセントラル方式につきましては、欧州各国で活用されていますが、様々な形式があると認識をしております。例えば、英国では海域のゾーニングを政府が実施していることに対し、オランダではさらに海域の占用の付与、買取り支援、系統接続の調整も政府が実施していると認識をしております。
 日本においても、再エネ海域利用法等により事業環境整備のための制度整備を進めてきているところでありますが、例えば促進区域の指定、海域の長期占用を可能とする仕組みや買取り支援等の実施等を行っておるところですけれども、これに加えて、どういう形の制度がいいのかということはしっかりと検討してまいりたいと思っております。
 今後の継続的な案件形成のためには更なる対応が必要であります。民間事業者の参入リスク低減のために、欧州方式も参考にしながら、洋上風力導入に必要な系統容量をあらかじめ確保する仕組みの検討を始め、今後の更なる事業環境整備の在り方を検討してまいりたいと考えております。

#140
○河野義博君 検討し、そして着実に前へと進めていただきたいというふうに思いますので、早期に結論を出して進めていただきたいとお願いします。ありがとうございます。
 総理に伺います。
 二〇五〇年温室効果ガス排出実質ゼロをお訴えをされました。我が党も従来からこれを提案をさせていただきまして、今般の総理の方針を歓迎をいたします。
 さきの代表質問において、山口代表への答弁として総理は、脱炭素化社会に向けた自治体や経済界への支援はあらゆる政策を総動員してその取組を後押しするというふうに明言をしていただきました。まさに、これは二〇五〇年カーボンニュートラルという、この非常に高いハードルだと思いまして、まさに総動員でなければ達成できない私は野心的な目標だと思います。これにしっかり取り組んでいくべきです。
 ここで、総理、提案です。
 まずは隗より始めよです。できることからすぐにやる。国や自治体、そして公共設備は消費電力の全てを再生可能エネルギーで賄うという方針、いわゆるRE一〇〇、これはしっかり今もうやるというふうにお示しをいただけないでしょうか。
 政府は、再エネ調達実践ガイドというのを作りまして、公的機関によりRE一〇〇の取組が全国的に広がることを促しております。防衛省や環境省、外務省など、再エネ一〇〇%の電力調達を目指す取組を既に開始しているところもありますけれども、政府内でもこれは温度差があります。
 先日、地元の長崎、五島列島に行ってまいりました。五島市民電力というのをつくって、地元の再エネを地元で使おうという取組を進めているんですが、地元の公共施設に入札したら残念ながら負けてしまったと、我々は、島民が使うこの施設で、島民が使う、つくった再エネを使いたかったんだけど入札で負けてしまったということがあったんだということでありまして、やっぱりまずは公共施設から再エネ一〇〇%やっていくんだというビジョンをお示しいただくことが大事だというふうに思います。
 まずは、国や地方公共団体、その他の関係機関が範を示すべきでありまして、その手法によって、法的に縛るというやり方もあるんでしょうが、今もう既にやっているところもある中で、トップが決断をすれば組織として取り組むことは今すぐでも可能なわけであります。自治体や関係機関に対してはしっかりとこれは支援メニューが必要ですので別途のインセンティブを付与する、こういったことも検討すべきであります。
 政府として、RE一〇〇に主体的に取り組む決意をお示しください。
   〔委員長退席、理事馬場成志君着席〕

#141
○内閣総理大臣(菅義偉君) 二〇五〇年カーボンニュートラルの実現に向けて、再エネの最大限の導入に取り組む、これが政府の方針です。
 現時点で一気にRE一〇〇、すなわち再エネ電気一〇〇%を宣言するには、予算の制約や調達先を確保できるかという点について十分な精査が必要でありますが、国においては、まず隗より始めよの精神で、各省庁が自らの再エネの割合を高めていくことが重要だというように考えます。地方自治体の取組の後押しについても、国と地方で検討を行う新たな場をつくりましたので、ここでしっかり議論していきたいと思います。
 先月の地球温暖化対策推進本部で、私から、全閣僚一丸となって取り組むよう指示をしました。今後の具体的な方策については集中的に検討を行い、結果を出していきたい、このように思います。

#142
○国務大臣(小泉進次郎君) まず隗より始めよということで、環境省は、今年の四月から新宿御苑はもう一〇〇%再生可能エネルギーになっています。そして、八つの施設も再生可能エネルギー一〇〇になっています。そして、今月からは新たにビジターセンター一つも加えましたので、今環境省は九つ一〇〇%になりました。
 そして、野上大臣もいらっしゃいますが、環境省、農水省と連携をしまして、農水省においても再生可能エネルギー一〇〇%に近づけていく、こういったことを推し進めますので、自治体の再エネ導入の加速のためにパッケージも支援をして進めていきたいと思います。

#143
○河野義博君 最後に、学校現場の状況です。
 学校現場も、新型コロナ感染症によって大変な負担が増えております。学校現場における教員の働き方改革、公明党は、浮島智子文部科学部会長を筆頭に、これまで長年にわたって取り組んでまいりました。教員定数の改善や変形時間労働制の導入、部活動支援員やスクールサポートスタッフの新設、様々な成果を上げてきましたが、まだ道半ばであります。
 コロナの影響で子供や保護者から様々な期待や要望が寄せられまして、新たな業務が大量に発生している中、学校現場は懸命に感染防止を行い、そして学びを保障するんだ、そういう強い決意で現場の皆さん頑張って取り組んでおられます。誰一人残さない、そういった教育を実践するためにも、まずはやっぱり少人数学級をこれは進めていかなければなりません。国の学校標準は、一九八〇年、もう四十年前に四十人クラスに改善をしました。それ以来、改善が行われておりません。
   〔理事馬場成志君退席、委員長着席〕
 今こそ、菅内閣の御英断で、三十人以下の欧米並みの少人数学級にこれ計画的に取り組む必要があると考えますが、萩生田大臣の御所見をお伺いします。

#144
○国務大臣(萩生田光一君) このコロナ禍の中にあっても、学校現場の皆さん、大変な使命感を持って頑張っていただいていることにまず感謝と敬意を表したいと思います。
 今後、どのような状況においても子供たちの学びを保障するとともに、ICTを活用した個別最適な学びを実現することが必要です。公明党の皆さんからも三十人以下学級の推進に関する決議をいただいておりますし、地方六団体の皆さんも、現場から教員の皆さんの負担軽減につながるという少人数学級の効果や必要性の声が大きく、ニーズは高いと考えております。特に、GIGAスクール構想の下、一人一台端末を活用した個に応じた指導が可能となります。まさに少人数学級とGIGAスクールは車の両輪だと思います。
 教育の更なる質の向上を図るためにも、子供たち一人一人の特性や学習定着度等に応じたきめ細かな指導を行うことが教員には求められることから、学級編制の標準の引下げを含め、しっかり検討してまいりたいと思います。

#145
○河野義博君 終わります。ありがとうございました。

#146
○委員長(山本順三君) 以上で河野義博君の質疑は終了いたしました。(拍手)
    ─────────────

#147
○委員長(山本順三君) 次に、片山大介君の質疑を行います。片山大介君。

#148
○片山大介君 日本維新の会の片山大介です。
 私は、今焦点になっている、まずGoToトラベルから聞きたいと思います。
 札幌と大阪を目的とする旅行、これが来月の十五日まで外されることになりました。これまでの経緯を見ていると、やはりその対応が後手に回った感というのはやっぱり否めないと思います。そもそも冬が近づくにつれて新しい波の到来というのは想定できたはずです。
 それで、このGoTo事業は感染が収まってから始める政策だったということで、その第二波の、夏の第二波の波が収まらなかったときから始めた以上は、どういう基準でやめるのかというのは考えておくべきだったと思います。その時間も十分にあったはずだと思います。それがきちんとしていたのか。していたのであれば、それを説明していただきたいと思います。

#149
○国務大臣(西村康稔君) 分科会からは、既にGoToトラベルを始める頃から、ステージ三の段階になればこれは様々な見直しが必要だということで御提言をいただいております。もう御案内のとおりで、ステージ四になるともう緊急事態宣言が視野に入ってきますので、三の段階でチェックをして、正しいと思われている感染防止策がしっかり取られている行為であっても、一定の制約を掛けることによって感染者の増大を抑えていくということであります。
 そういう意味で、私ども、国交省、観光庁を中心に、このトラベルの事業についてはステージ三の段階でどういったことをやっていくのか、既に最初の段階で東京を除外してスタートしているわけでありますし、そうした経験も踏まえてしっかりと準備がなされていたところであります。

#150
○片山大介君 その割には、感染が急拡大してからのこの一、二週間はやっぱり迷走した感にも見えますね。
 それで、政府はこれまでトラベルが感染拡大の要因とするエビデンスは今のところ存在しないと言っている。だけど、やっぱり今回見直したことになっています。そして、判断については地元のことをよく知っている知事の方にお願いすると、これは私はいいと思います。だけれども、やはり国の責務としては、やはり要因をもう少しきちんと分析すべきだと思います。
 先ほど、その利用者の感染状況を調べたということは言っていますけど、そうじゃなくて、それが与えた全体的な影響というものをきちんと調べる。そうじゃなければ、その事業を中断したり再開したりだとかというのを突然やめる感があって、それやっぱり観光関連事業者が不安になると思いますよ、私は。だから、それを考えるべきであって、そして、その対策によって科学的知見が得られるようであればそれを共有化して、感染拡大防止とそれから観光振興の両立を図るいわゆる安全、安心な旅行スタイル、これを確立すべきだと思うんですけど、そこはどうでしょうか。

#151
○国務大臣(西村康稔君) このGoToトラベル事業につきましては、既に私どもも様々な分析をしております。
 北海道においても、八月、九月とかなり旅行者の数は増えました。観光施設も倍以上に稼働率が上がってきているわけでありますけれども、それでも感染者の数は増えなかったわけであります。十月の後半から急速に増え始めたわけでありますが。また、現在でも、例えば福岡、かなりの観光客が、まあ野球もありますし、訪れていますけれども、感染は非常に低く抑えられています。したがって、これ、やっぱり地域ごとによく見ていかなきゃいけないんだろうと。
 これは分科会の専門家の皆さんも、GoToトラベルが何か主要な要因となったエビデンスはないと。今回、感染防止策がしっかり取られていないこと、そして取られていない中で人の移動が起こって、そして寒さと含めて感染が広がったんではないかと。ここは要因はよく分からないんですが、そういった分析がなされているところであります。
 いずれにしても、それぞれの旅館、ホテルにおきましては、観光庁からしっかりと指導もし、感染防止策が徹底されているというふうに理解をしております。その上で、引き続き私ども分析をしながら対応していきたいと考えておりますし、もうステージ三になってしまえば、そうした正しい感染防止策が取られている行動であっても一定の制約が掛かってくるということでありまして、札幌市と大阪市については一時停止をするということで判断をしたわけであります。

#152
○片山大介君 そうすると、やっぱり移動の影響がないという、人の移動の影響は少ないということになってしまうんですけど、それでいいんでしょうかね。

#153
○国務大臣(西村康稔君) 専門家の皆さんから分析がなされているのは、感染防止策がしっかりと取られていないことと、今回の感染拡大がですね、それと、取られていない中で人の移動が起こることによって生じているんではないか、また、気温が急激に低くなっていることによって生じているのではないか、こういった分析がなされているところであります。
 繰り返しになりますけれども、人の移動がたくさん起こっているところでも感染が増えていない地域もありますので、地域ごとにこういったことをよく分析しなきゃならないというふうに考えております。ただ、一定のレベルに達してしまえばもう一定の制約をしなきゃいけないということで、私ども、知事と連携して対応しているところであります。

#154
○片山大介君 是非分析をしていただきたいと思います。
 それで、ちょっと時間がない。パネルをちょっと見せていただきたいんですが。(資料提示)
 先ほどから言っているその今後の予想なんですけど、先ほども質問あったんですけど、やっぱり今回の波というのは過去より拡大のペース高いです、速いですよね。それでこのような今状況になっています。
 それで、ウイルスはやっぱり零度前後で最も活発化されるとも言われているので、気温との関係でいっても、そうするとこれからやっぱりピーク来るんじゃないかというふうに思うんですが、そこはどういうふうに見ているのか、ちょっとそこを教えていただけますか。

#155
○国務大臣(田村憲久君) 新規感染拡大、感染者数が増えておるということで、十一月二十一日が二千五百七十七人で、これ最大、過去最大になりました。昨日の数字見ますと一千二百十七人で、これ、一週間前が一千六百八十五人ですから、それから比べると下がっているんですが、ただ、これ連休がございましたので、一日多かったですね、月曜日が。ということで、確かな数字というのは、これ、だから減っているとは言えないわけで。言われるとおり、これから寒くなってくると。専門家の方々のいろんな評価も、感染拡大予防策、こういうものに対してしっかり行っていない中で人の移動が増えた場合、それから気温が下がった場合、こういうものが一つの要因ではないかと今、西村大臣おっしゃられましたけれども、こういうこともあります。
 ですから、我々としては、これ、まだピーク迎えている迎えていないではなくて、とにかく、これからも感染が増えることも含めてしっかりと医療の提供体制の対応、これをやっていかなきゃならないと。重症者数もこれ昨日は今までで一番多い数字になっております。今、各、感染拡大増えておられる、特に医療が逼迫しているような地域に関しては、厚生労働省からもいろいろと連絡を取らせていただきながら、病床の確保、これ確保計画というのを作っておりまして、最大感染が伸びたとき、感染者が増えたときにこれぐらいまでベッドを確保してくださいということをお願いしておりますので、その状況をしっかりと把握させていただきながら、場合によっては、まあ北海道、札幌はそうなんですけど、人を派遣して、その病院確保のためのロジ、こういうこともお手伝いをさせていただいております。

#156
○片山大介君 それで、今回のこの波では、やっぱり国民とのリスクコミュニケーションというんでしょうか、リスクに関する情報の提供と、それを受けて相互に意思疎通を図っていくような、ここにやっぱり大きな課題が出てしまっているのかなというふうに思います。それはやっぱりコロナに慣れたという状況もあるし、それから経済を止めないということを続けていると、やはりそれはどうしても伝わりづらいのはやっぱり当然なんだと思うんですよね。
 だから、そうすると、やはり情報の発信の仕方をもっと工夫していかなければいけないと思います。それは、性別なのか年代なのか分かりませんけれども、そうした工夫をやって情報発信していかないと、なかなかメッセージが届かないんじゃないかと思いますけど、そこはどうお考えですか。総理、どうですか。

#157
○国務大臣(西村康稔君) 全く同じ問題意識を持っておりまして、私ども、様々なツールを使って、SNSあるいは内閣官房ホームページ、様々な、私も平日は毎日会見を行って状況をしっかりと御説明し、国民の皆さんにもお願いしたりするものもございますけれども、なかなか十分に伝わっていないんではないかということで、リスクコミュニケーションの専門家にもアドバイスいただきながら対応しているところでありますけど、特に若年層ですね、なかなか伝わりにくいということが指摘をされておりまして、コロナ対策サポーターとしてバーチャルシンガーの初音ミクさんとのコラボレーションで五つの場面を発信すると。
 それから、ユーチューブやSNS使って、この五つの場面、三密はもう皆さん分かっておられるんですが、五つの場面ってなかなか分かりにくい、これを、まあ要はマスクを外すときなんですけれども、こういったことをしっかりと発信をしながら、今後、テレビCMもやる予定でありますし、様々なツールを使ってできる限り国民の皆様に今の状況を理解し、そして、基本的にはやはりマスク、手洗い、三密回避、この五つの場面、特にマスクを着用すること、このことを含めて御理解をいただいてお願いをしていければというふうに考えております。

#158
○片山大介君 そして、総理はいかがですか。総理の発信もすごくこれは大切になってくると思いますけど。

#159
○内閣総理大臣(菅義偉君) 今大臣言われましたけど、極めて大事なことだというふうに思います。
 そして、やはり……。大変失礼しました。(発言する者あり)ちょっと。いいですか。ちょっといいですか。

#160
○委員長(山本順三君) ちょっと速記を止めてください。
   〔速記中止〕

#161
○委員長(山本順三君) 速記を起こしてください。

#162
○内閣総理大臣(菅義偉君) 明確な発信というのはなかなか難しいんですけれども、しかし、やるべき点、ことは、やはりこのマスクというのは非常に効果があるということがスーパーコンピューターの「富岳」でこれは実証されています。マスク、そして手洗い、三密という、そうしたことをしっかりと対応していくということがこれから物すごく大事だというふうに思っています。
 この基本的な政策をしっかりやっていくということを是非皆さんにもお願いをしたいと思います。

#163
○片山大介君 私は、総理がもっと、安倍前総理のときのようにやっぱりもっと会見をやるとか、どんどん訴えていく、こういう必要性があると思うんです。それが今やはりまだ足りないというふうに思うんですけど、そこはどのようにお考えでしょうか。

#164
○内閣総理大臣(菅義偉君) これは、実は西村大臣が一日に必ず一回はやって、二回やる場合もあります。そして国土交通大臣もやっていますので、私は週に一回とか、その節目節目に、政策の変わるときにぶら下がりとかそういう会見をやっていきたいというふうに思いますし、このGoToキャンペーンについて大きく変更する場合には、やはり本部の総会の中で私自身がメッセージを発信しているというところです。

#165
○片山大介君 そして、長期の対策についてもやっぱり早めにきちんと出してほしいと思うんですよね。GoToでいえば、これ二、三週間前に決断をしておけば、年末の書き入れ時への影響って、これもっと抑えることが、和らげることができたと思うんですよね。
 それで、これからは年末年始に備えてやっぱり早め早めに対策打っていってほしい。それで、例えば、西村大臣は一月十一日まで休みとかと言って、言ったけどすぐ引っ込めちゃったんですよね。だから、やっぱりああいうんじゃなくて、やっぱりきちんと考えてしっかりと出していく、そしてそれを伝えていく。これ、もう今、年末年始の対策、ほかに何かあるんだったら教えていただけますか。

#166
○国務大臣(西村康稔君) 済みません、私は一貫して申し上げているんですけれども、来年一月三日が日曜日なものですから、正月の行事が三日間に集中し、また人の移動もその期間に集中するということで、休みを延ばしてもらうということで、これは分科会からそういう提言、提案をいただいたものですから、私も、人の流れを分散するようにということで、まあ長ければ十一日まであるんですけれども、全てそうやってくれということを申し上げているんではなくて、それぞれ、エッセンシャルワーカーもおられますし、まさに休めない方、交代で休む、分担する、いろんな工夫をしながら集中しないようにお願いしたいということを知事会、それから経済界の皆さんにもお願いしたところです。前向きに受け止めていただいて、それぞれ会員の皆さんには働きかけをしていただいておりますし、国としても、国家公務員も分散していくということで取組を進めているところであります。
 もう一つ、初詣についてですね。これ物すごく国民的な行事でもありますので何とかできないかということで、様々な専門家にも御議論をいただきまして、食べ歩きとか密になることを防ぎながらやっていくということで、こうしたガイドラインもお示しをしているところであります。
 いずれにしましても、年末年始に人の移動、それから行事が集中することもあります。また、飲食の機会も多いと思いますので、しっかりと対策を呼びかけていきたいというふうに考えております。

#167
○片山大介君 是非しっかりやっていただきたいと思います。
 それで、ちょっと次、時間ないので、デジタル庁についてちょっと聞きたいと思うんですけれども。
 このデジタル庁というのは複数の府省にまたがるデジタル関連政策の司令塔組織となると、それで国や地方のデジタル化体制を進めていこうという話なんですけれども、これ、でも、そもそも、国は元々そういう組織があったはずで、例えば七年前の平成二十五年には、政府全体のIT政策の司令塔として、これ内閣情報通信政策監というのがあった、これ政府CIOと言うんですけど、その政府CIOというのは総理への助言ができて、それを基に総理は行政機関に対して勧告を出すことができたわけですよね。
 これまでもそうした権限、組織があったのに、なぜその日本のデジタル化は進まなかったのか、そして、これまでと今後は何がどう違うのか、ここを教えていただけますか。

#168
○国務大臣(平井卓也君) ありがとうございます。
 まず、デジタル化の政策というのは、二〇〇一年に策定されたe―Japan戦略からずっとやってきていたんですね。できたこと、できなかったこと、途中にサイバーセキュリティ基本法とか官民データ活用推進基本法、委員のおっしゃった政府CIO、途中でその機能も強化をしました。しかしながら、なかなか、この各省庁の縦割り、そして予算等々があって、部分的な最適化はできても全体の最適化には不十分だったということがあると思います。
 そういう意味で、今、今回問われているのは、国民側から見れば、政府のいろいろなサービスがシームレスにつながっていなかったことによる弊害、そして、地方自治体のシステム、これに関してもやっぱり連携ができなかったので、本当の意味でのデジタル化のメリットを、例えば特別定額給付金のとき等々に使えなかった。つまり、デジタルの一番のメリットである本当の意味でのつながり方、情報連携、そういう効果を発揮することができなかったと思います。
 そこを今回は、各省庁の予算と、それを、新しいシステムをつくるその思想から、もう設計の段階からそのデジタル庁にもう収れんをして、集約をしてやろうということですから、今までのその政府CIOの立場で各府省の持っているシステムの助言、総合調整機能を使いながらある程度はやってきましたが、今回は国全体としての最適化をやっぱり一番重要な項目に挙げてやろうと、そのための権限を持った、また予算に対しても責任を持つ役所をつくろうという総理の御指示でデジタル庁をつくるという運びになりました。
 そういう意味では、今までできなかったことをやるためにつくるのがデジタル庁だというふうに理解していただければと思います。

#169
○片山大介君 それで、そのデジタル化で行政サービスだ、オンライン化だ、これ当たり前というか当然の話で、やっぱりその先のデジタル化に伴うグランドデザインというか、社会をどう変えていくのか、これが見えないんですけど、ここら辺どうお考えなのか、総理でも、分かれば、短くて結構です。

#170
○国務大臣(平井卓也君) これも今ワーキンググループの方で十分に御議論いただいているんですが、デジタル化もデジタル庁も手段であって目的ではありません。ですから、高齢化とか人口減少、また地方もいろいろな、自治体もいろんな問題が顕在化していると。そのデジタルの総合力によってそういうものを解決して、国民にいろいろな選択肢を示せるような社会、そして誰一人取り残さずに徹底的に国民に優しい行政サービスができるようにするにはどうしたらいいのかと。
 そういう意味で、今回のデジタル庁が、来年の通常国会に今準備している法案、IT基本法の大改正等々の中で、まずそこは目指すべき次の社会、デジタル社会と言われるもののその内容を国民に十分に理解していただき、そして御納得していただいた上で進めていきたいというふうに考えておりまして、あくまでもそれは次の社会が人間中心で、本当にある意味、高齢者から障害者から全ての皆さんにとってデジタル化のメリットがちゃんと届くようにしたい、そのように今考えているところでございます。

#171
○片山大介君 そして、それを進めるためにはいろいろな運用だとか制度とかもあると思うんですが、やっぱり私は、一番大切だと思うのは、政府が情報を取り扱うことに対しての国民の信頼度だと思うんですよ。これ、残念ながらまだまだ低いと思います。今回の桜のこともあったし、それから名簿廃棄をしたりだとか、こういうことに対して、やっぱり国民の情報に対する政府の信頼がない。これ、自治体の方は住民に身近な自治体なので市民の信頼はあるんですけど、それに対して、国や政府に対してその信頼がないと思うんですよ。だから、これを変えていかなきゃいけないと思います。
 それは例えば、公文書のデジタル化、維新が訴えているんですが、公文書を全てデジタル化する、そして完全に残していく、こういったことが大切だと思うんですが、ここら辺は総理はどのようにお考えですか。

#172
○内閣総理大臣(菅義偉君) まず、過去にいろいろな不適切な取扱いによって行政の信頼が損なわれていることは、これは大変遺憾なことであるというふうに思います。職員一人一人が業務の重要性を十分に自覚した上で適正そして円滑な行政運営に努めていくことが極めて大事であると認識しており、今後もここはしっかり対応していきたいと思います。
 その前提で、役所に行かずともあらゆる手続ができる、地方にいながらも都会と同じような仕事や生活のできる、こうした社会の実現を目指して官民のデジタル化を加速していく、このことが重要だというふうに思います。今大臣から申し上げましたけれども、高齢者の方でも誰でもそのサービスに取り残される人はいないと、そうしたものをつくっていきたいというふうに思います。
 ただ、その上でやはり大事なのはその信頼であり、そして、現在各省庁にこのデジタルを行うようなものがありますから、ここを統合すること、そして地方ともつながるということが物すごく大事だというふうに思います。

#173
○片山大介君 分かりました。
 終わります。よろしくお願いします。

#174
○委員長(山本順三君) 以上で片山大介君の質疑は終了いたしました。(拍手)
    ─────────────

#175
○委員長(山本順三君) 次に、上田清司君の質疑を行います。上田清司君。

#176
○上田清司君 国民民主党・新緑風会を代表して質疑をさせていただきます。
 桜を見る会における安倍前総理の国会での答弁が焦点になっておりますが、桜を見る会は、そもそも国会の権能であります行政監視機能、この観点から、その人数が、元々一万人だったものが安倍総理の頃には一万三千から一万八千と、五千人増えてしまったと。予算も一千万からスタートしたところですが、安倍総理の頃、一千七百六十七万から五千七百二十九万、約三倍に増えているという。まさにぼうっとしているとこうした行政というのは膨らんでいくという、こういう観点から、私は行政改革をもっとしっかりやらないといけないという観点から何点か御質問をさせていただきます。
 まず、平成十二年に、いわゆる橋本行革で一府二十二省庁が一府十二省庁になりました。約、大臣の数が半分になりました。現在、特命担当大臣も多く、いつの間にか二十一人の大臣が存在されています。
 また、平成十三年には、省庁が統合されたこともあり、それぞれの省庁を代表する形の中で次官級がたくさん設置されました。例えば、総務省は自治省と郵政省と総務庁から成っておりましたので、それぞれを代表する形で次官以外に総務審議官という次官が三人増えるという、これは国土交通省も同じでございますし、あるいは文科省でも同じ。こういう形で次官が増えて、まさに次官が増えて決裁を取るのに時間が掛かるという、こういう現象も起こっているわけでございます。
 私は、もうあれから約二十年近くたっているわけですから、便宜的につくったこの次官級の、各省庁を代表する次官級はもうなくしていいんじゃないかという考え方を持っております。この点についても後ほどお伺いしたいと思います。
 加えて、まさに役所は膨張するということを象徴するのが指定職であります審議官の数です。この審議官の数が、当時五百八から現在では六百三十二。この十八年間の間に二五%も増えていると。実はこの間に随分、郵政民営化で二十八万人、約、あるいは国立大学の法人化で十三万人、社保庁の年金機構改革で一万二千人、国立病院の独法化で四万三千人、合わせて四十七万を超える国の役人減らしているわけです。であれば、上役の皆さんたちは減っても構わないのに逆に増えているという。このように役所というのは放っておくと増えていくと、こんなことを私は申し上げたいと思います。
 大宝の律令以来、この省という名前で、大蔵省だとか刑部省だとか治部省だとか、こういう名前が付けられました。いにしえの賢人たちは分かっていました、役所というのは膨らむと。だから省けと。まさにこの省というのは、省けという意味でつくられたわけであります。ところが、省かないでどんどん膨らんでいくと。まさに、ぼうっとしているとチコちゃんに怒られるぞじゃないけれども、膨らむぞということであります。
 河野大臣の突破力、どうでしょう、一気にここにメスを入れるという方法はいかがでしょうか。大臣の所感を伺います。

#177
○国務大臣(河野太郎君) おっしゃるとおり、次官級だろうが何だろうが要らないポストは要らないわけでございますから、しっかりと、その必要性の観点から、機構、定員、しっかりと査定をしてまいりたいと思います。

#178
○上田清司君 ありがとうございます。しっかりお願いをいたします。
 総理、お疲れさまでございます。経済政策についてお伺いしたいと思います。
 総理は、所信表明演説で、バブル崩壊以降最高の経済状態を実現したところコロナ禍に遭ったという形での演説をなさられております。どうも私はこのことが腑に落ちなくて、いろんな観点から調べさせていただきました。そんなことはないだろうというのが私の実感です。
 ボードにもございますけれども、(資料提示)実質GDP及びその成長率の推移を資料でお出しさせていただいております。確かに、バブル以降徐々にGDPの総額が増えて、五百五十兆、五百五十二兆まで来ておるところでございます。しかし、新三本の矢の、二一年までに、まあ二一年頃までに六百兆にしたいという公約からすると、そこには至っていない。一番問題なのは、成長率がこの一%のところで上がったり下がったりしているんです、この七年八か月。つまり、平均して〇・九%しか成長していないと。もうこれで本当に最高の状態を実現したと言えるのかと。
 これも国際比較で見ていくとどうなんだろうということで別のグラフを用意いたしました。これは大分県選出の吉良州司衆議院議員が作成した大変すばらしいデータでございます。この折れ線グラフをこう見ていても分かりづらいので、この棒グラフで五年置きのGDPの推移を各国別に見てみますと、日本を除く各国は全部右肩上がりですけれども、日本だけがほぼ平行の状態であります。
 まさに、GDPはドルベースで見たときにほとんど日本は増えていない、各国は右上がりだと、こういう状態であるわけですので、これをもって最高の状態を実現したところというような表現はまさに役所の作文であって、菅総理の考え方と違うんじゃないかと私は期待しているんですが、いかがでしょうか。

#179
○内閣総理大臣(菅義偉君) これは私自身が実際そう思っていたことです。
 私ども、政権交代をして安倍政権になって、アベノミクスという三本の矢、ここからこの経済、スタートをさせました。
 まず、当時の状況というのは、有効求人倍率というのは〇・八幾つでした。日本全国の中で一倍を超えていたのが八か所しかなかったです。そこから、昨年、このコロナが来る前までは、まさに全国どこへ行っても働きたいところで働くことができる、一・七倍ぐらい、六、七倍とか、それぐらいになりました。高校を卒業しても必ず就職できる、そういう状況をまずつくらせていただいたということです。
 それと、税収もバブルを超えて最高のところまで来たんです、税収。そして、GDPも名目、実質とも過去最大。そして、新しく雇用を、差引きですよね、辞められる方もいますから、年々、差引き四百万人増やすことができたんです。
 そして、さらに私自身うれしかったのは地方の地価です。二十七年間ずうっと下がりっ放しでした。もう上がらないだろうと言われた地方の地価が二十七年ぶりに上向きになったんです。
 ですから、私、そのような表現をさせていただいたということです。今、上田委員から指摘、海外との比較等も指摘をされましたけれども、日本の実態とすれば、この約八年の間にそういうこと、客観的な形でGDPもそういう状況になってきたということで私、そのような表現、私が使いました。

#180
○上田清司君 総理、有効求人倍率は、私ども団塊の世代がどかんと二百六十万人組、二百七十万人組がぼんぼん出ていきます。百万人組が入ってきますので、どこっどこっと有効求人倍率が上がっていくのは当たり前なんです、これは。
 そしてまた、雇用の部分も非正規が多くなってきています。もちろん、女性と高齢者がたくさん入っているから当然非正規も多いんだというふうに言われるかもしれません。
 一歩譲って、じゃ、今度賃金ベースで見たらどうなってきますか。これを御覧ください。実質賃金が折れ線グラフで名目賃金が棒グラフです。九七年、一九九七年を境にずうっと下がりっ放しなんです。民の懐具合から見れば、九七年がピークでずっと下がりっ放しで、アベノミクスでちょっと上がりましたと、アベノミクスで少し上がりましたと。でも、少し上がりましたというのが最高の状態ということが言えるのかなというふうに私は思います。
 総理、それだけではありません。二人以上の勤労世帯の可処分所得、月額ベースで、ピークの一九九七年が四十九万七千円で、二〇一九年は四十七万七千円。年間でいったら、二万ずつですので二十四万少ない。それから、百万人刻みで、そちらに表は出しておりませんけれども、百万円刻みで見ていくと、一番多い層は、一九九七年、これは三百万から四百万の層なんですね。ところが、今は一番多い層が二百万から三百万、一番多い国民の平均的な層が百万円下がっているんですね。
 仁徳天皇の時代から、かまどから煙が上がっているかと、民の懐はしっかりしているかというところがまさに経済がいいか悪いかというところでありまして、地価が上がったからいいんだというのは不動産屋の世界でしょう。私は必ずしもそんなふうに思えません。
 賃金から見たときの日本の状態も、これもまた国際比較で見ていくと、これは用意しております。アメリカ、ユーロ圏、日本。これ、ちょっと申し訳ありません、一九九〇年を起点にしたかったんですが、データ上、一九九五年をデータにさせていただきました、起点に。この一九九五年を一〇〇とすると、アメリカは約二倍以上上がっているんです。ユーロ圏でも一七〇、つまり一・七倍。日本は逆に下がっているんです、現実に。
 したがって、どうしても私には、民の懐から見ても、実態から見ても、最高の状態というのは言い過ぎではないかと。少し良くなってきている、これは事実だと思います。しかし、最高の状態というのは、どこを基準にするかといえば、私は、少なくともバブル以降、一九九七年の頃、ずっと良かったわけですから、そういう意味で違うんじゃないかというふうに思いますが、再度お伺いしたいと思います。

#181
○内閣総理大臣(菅義偉君) まず、雇用を増やすことというのは大事なことじゃないでしょうか。委員から御指摘ありましたけど、まさに団塊の世代、我々の世代がどおんと落ちる中であってプラスマイナス四百万人雇用が増えているということは、これ事実です。働く場所ができたということであります。そうして、正規雇用も一倍を超えていました。有効求人倍率、当時、過去、私ども政権交代前ははるかに、〇・六、七ぐらいだった、たしか六前後だったと思いますけど、それも一を超えています。まず働く場所を確保するということは大事だったというふうに思います。
 それと、国民みんなの稼ぎの総額で見ますと、総雇用者所得、これも名目、実質でも増加が続いているということも事実じゃないでしょうか。
 私自身、九六年に国会に入りました。その当時と比較をして、私自身は、当時から地方の地価が下がっていましたから、やはり地方の地価が上がるということは、インバウンドとかあるいは農業の輸出、そうしたことで地方でもそういう価値ができてきたことということじゃなかったでしょうか。
 私はそういう解釈をいたしまして、自分自身で、この八年間の間で、安倍政権八年間の間でこうしたことをできたということを素直な表現でさせていただいたということであります。

#182
○上田清司君 総理、日本のこの平成元年当時の世界での経済のシェアは、御承知だと思いますが、一六%。当時、アメリカが二八。現在、アメリカが二四、日本は六%です。
 GDPが二位から三位になったはいいんですが、当時、盛んに誇っていました日本人の一人当たりのGDPは、ルクセンブルク一位、二位がスイス、三位が日本。極めて人口の少ない国だと、二つは。大国でこんなに一人当たりのGDPが高いのは日本だ、事実上一位だと言って威張っていました。今は全然言いません。都合の悪い数字は押し入れの中にしまったままです。今は一人二十七位です。
 御案内がございました、齋藤健衆議院議員も同じような問題意識を持っていらっしゃったみたいで、偶然でびっくりしましたけれども、いわゆる時価、株式の時価総価額の上位一位から五十位までに日本は平成元年に三十二社いました。ベストテンの中に六社。今は二十六位にトヨタが一社だけです。
 いっぱいあります。技能オリンピックで常に一位から三位の間だったのが、三年前に九位がいきなり出てきました。そして去年、これは二年置きですが、去年七位になりました。
 いろんな意味で日本が劣化しているんじゃないかと、そんなことを考えたときに、むしろ危機意識を持って前向きに物事考えていかないと、最高の状態だったというようなことを言っていたらまさにいかがなものかというふうに私は思いますし、財政金融委員会で麻生財務大臣にこうした論点から少し質疑をさせていただきまして、一定程度控えめながら同調していただいたような感じは私はしております。これはもう細かく議事録を申し上げません。
 申し上げて、もう一点だけ御質疑させていただきたいと思います。コロナ対策でございます。
 国防には三防という三つの守りがあると思っております。防衛の防、そしてまた防災の防、そして防疫の防、疫病を防ぐという、この三つの私は国防があると思っていますが、この防疫に関して、御案内のとおり、現在の新型コロナウイルスはいわゆるバイオセーフティーレベル3、地方の衛生研究所や保健所でも検査や処理ができる案件でありますが、致死率七〇%のエボラ出血熱のようなまさにバイオセーフティーレベル4、このレベルはほとんど対応ができない。唯一できるのは国立感染研究所の村山庁舎のみと。現在、長崎大学の一部にその施設が建設中だと聞いておるところですが、北海道、東北、関西、こういったブロックがカバーできないんではないかというふうに危惧をしております。
 まさに、予備費がしっかり取ってありますので、早急にこれは検討して建設を進めるべきではないか、こんなふうに思っているところですが、この提案について是非内部で早急に、まさに過去にあったことは起こり得る可能性があるわけです。エボラ出血熱がまた起きるとも限りません。あるいはその変異なものが出てくる可能性だってあるんです。そういう意味で、是非そういう取組をしていただきたいということを申し添えたいと思います。

#183
○内閣総理大臣(菅義偉君) BSL4、この施設については最も高い危険性の病原体を取り扱うことのできる施設であります。我が国では、現在、委員から御指摘ありました国立感染症研究所に設置をされておりますが、実は地元の御理解をいただくまで長い年月を要した上で、平成二十七年にようやく稼働を開始したものというふうに理解しています。
 仮に一般感染症が疑われる患者が発生した場合にはその検査は国立感染症研究所で行うことになるために、自動車、防災ヘリコプター、新幹線などを活用し速やかに検体を搬送し、また速やかに検査が行われる体制の整備を構築しているところであります。
 いずれにしても、今委員から御指摘いただきましたそうした点も含めて、感染症危機管理体制の強化のために必要な対策というものを検討していきたいと思います。

#184
○委員長(山本順三君) 時間が来ておりますので、おまとめください。

#185
○上田清司君 ありがとうございます。今の段階での様々な対策は打っているということですが、なかなかそれでは間に合わないというふうに私は思っております。是非早急に、こういう時期ですので地元の理解も比較的しやすい、こんなふうに考えておりますので、どうぞ早急にお願いをしたいと思います。
 ありがとうございました。

#186
○委員長(山本順三君) 以上で上田清司君の質疑は終了いたしました。(拍手)
    ─────────────

#187
○委員長(山本順三君) 次に、田村智子さんの質疑を行います。田村智子さん。

#188
○田村智子君 日本共産党の田村智子です。
 午前の衆議院の審議で我が党は宮本議員が新型コロナ対応を集中的に質問いたしましたので、私からは、年内に予備費七兆円をどうするのかという、この一点だけお聞きをいたします。
 夏の第二波の前は、六月に重症者が一旦三十人程度まで減少しました。しかし、この第三波は、重症者が十月初めの約百三十人から下げ止まったままに始まってしまったんですね。医療関係者からは、コロナ対応のベッドが準備されているというけれども、人の体制が取れるのかという危機感、また、今空いているわけじゃないと、ほかの患者さんが入っているんだと、新型コロナの患者が増えれば転院が必要で、それはほかの医療機関のベッドがいっぱいになるということ、救急搬送の受入れがどうなってしまうのかと、とても強い危機感が示されています。
 経済や暮らしを第三波の下でどう支えるのか、切迫して問われています。東京商工リサーチのアンケートに、九割の企業が十二月忘年会はやらないと回答している。年を越せないという悲鳴は第三波の前から激しく寄せられています。
 総理、この臨時国会、あと十日ほどの会期しかありません。我が党も他の野党も、ここに掲げたような支援の方向、一貫して提案し続けているんですよ。(資料提示)戦略的なPCR検査、これ、医療や介護施設は定期的な検査をと、繁華街などは面的な検査をと、国が費用は必ず全額負担するからちゅうちょなく大規模に行ってほしいと自治体に強く要請すべきです。持続化給付金の再度の支給、観光業などへの規模の大きい新たな給付制度など、事業と雇用を潰さないための支援策を今決断しなければ、コロナ大不況になってしまいます。
 年が明けてからの第三次補正では間に合わない。今すぐ、七兆円超える予備費、この国会にどう使うのか示してください。

#189
○内閣総理大臣(菅義偉君) 国民の命を守り、暮らしを守ることがまさに基本方針、政府としての責務だというふうに思っています。
 感染状況や雇用状況、そしてまた経済状況というものをしっかり見ながら適切に対応していきたい、このように思います。

#190
○田村智子君 事業所が潰れてからとか雇用が失われてからでは遅いんですよ。だから今、七兆円どうするのかって私たちみんなで聞いているんですよ。
 先ほども質問ありましたけど、菅政権になってから新しい支援策は何も打ち出されていないんですよね。GoToキャンペーンについても、政府が判断できずに右往左往しているような状況じゃないですか。これ、第三波の下で医療を、経済を、暮らしをどう守るのかと、今総理がそのことを語らなくてどうするんですか。これ、諦めるわけにいかないんですよ、私たちも、本当に命懸かっていますから。
 七兆円、この使い道、直ちに具体化すると、この国会に示すとお約束してくださいよ。どうですか。

#191
○内閣総理大臣(菅義偉君) 私、これも度々申し上げていますけれども、新型コロナ予備費については、これまで、医療機関の支援、ワクチンの確保、雇用調整助成金や持続化給付金の追加など、その都度必要な経費、合計四・二兆円を使ってきています。そして、感染状況や経済状況を踏まえて、緊急に予算の手当てが必要になった場合はちゅうちょなく活用していきたいというふうに思います。

#192
○田村智子君 今がその場合なんです。改めて強く求めておきます。
 今日は、桜を見る会について質問しないわけにいかないんですね。
 安倍晋三後援会主催の桜を見る会前夜祭、夕食会について、過去五年間で九百十六万円、安倍氏側からホテルに支払われていた。ホテルからの領収書が安倍晋三氏が代表を務める資金管理団体、晋和会に発行されていた。東京地検の捜査が国会での質問から一年を経てやっと始まって、こうした報道が今相次いでいます。そして、安倍前総理はこれらの報道内容を何一つ否定をしていません。
 前夜祭というのは、通常国会の質疑の焦点だったんですよ。
 一つには、政治資金の報告の問題です。政治家の活動に伴う収入、支出は、法に基づいて毎年報告する義務があります。ところが、前夜祭について、収入も支出も安倍晋三氏の資金管理団体にはどこにも報告がありません。これは政治資金規正法違反ではないのかと、私たち野党は繰り返し追及をしたわけです。これに対して安倍総理は、安倍事務所の職員が一人五千円を集金して、集金した全ての現金をホテル側に渡すという形で支払がなされた、安倍事務所に収支は一切ないという答弁を何度も繰り返しました。
 二つ目の問題点は、一流ホテルで数百人規模の宴会が会費五百円でできるのかということでした、会費五千円でできるのかという問題でした。安倍事務所などが足りない分を支払っていたとすれば、地元有権者に対する利益供与、買収という、公職選挙法違反になるのではないのかという追及だったんですね。これも安倍総理は、五千円はホテル側が設定した価格であり、その範囲で飲食をホテル側が提供し、会場費もこれに含まれているという強弁を続けたわけですね。
 事実はどうだったか。先ほど言ったとおりです。五年間で九百十六万円、会費不足としてホテルに支払われていた。晋和会へ領収書が発行されていた。ホテルは明細書も安倍事務所に出しており、会費五千円では足りないことはあらかじめ分かっていた。そして、これらを安倍事務所の関係者は認めているということも今日報道されているんですね。
 菅総理、安倍前総理の答弁は全くのうそであった、まあ百歩譲っても、うそだという可能性は相当に高まった。これは認められますね。

#193
○内閣総理大臣(菅義偉君) 安倍前総理の関係団体の行事であり、私の立場でお答えするものではない、できるものではないというふうに思います。

#194
○田村智子君 国会の答弁についてお聞きしているんですよ。国会の答弁はうそであった、あるいはその可能性が極めて高い。お認めになりますね。

#195
○内閣総理大臣(菅義偉君) 総理がそのような答弁したことは私も承知をしています。ただ、現在は捜査機関の、捜査機関でこの捜査が行われていると報じられているような状況の中で、私自身が軽々に答えるべきじゃないというふうに思います。

#196
○田村智子君 可能性さえ答えられないんでしょうかね。
 これ、十一月八日、最初に安倍総理に桜を見る会について質問したとき、私は前夜祭についても触れましたが、会費についても収支報告についても指摘はしませんでした。ところが、その最初の答弁から安倍総理は、各個人が、ホテルとの関係においても、それはホテルに直接払込みをしていると、聞いてもいないことを答弁されたんですよ。初めから、自分から、積極的に虚偽答弁をしていたということになります。
 現職総理大臣による政治資金規正法違反、公職選挙法違反が疑われる重大な問題です。うそをつけば偽証罪となる証人として本委員会でただすべきです。安倍晋三氏の証人喚問を要求いたします。
 また、あわせて、ホテルニューオータニ、ANAインターコンチネンタルホテル東京に、前夜祭、夕食会の明細書、領収書の控えなど関係文書を提出いただくよう、本委員会として要請することを求めます。

#197
○委員長(山本順三君) 後刻理事会において協議をいたします。

#198
○田村智子君 菅総理、あなたは通常国会で、官房長官として安倍総理のうそをそのまま答弁されました。
 前夜祭については、辻元清美衆議院議員が、ANAインターコンチネンタルホテル東京から、パーティー、宴会の主催者には明細書、領収書を発行している、その例外はないという趣旨の回答を得て、二月十七日に安倍総理をただしているんですね。そして、ホテルに明細書の確認をするようにということもかなり強く迫られました。この翌日と翌々日、菅官房長官はまだ、総理が答弁したとおりだと安倍総理のうそをオウム返しに答弁されているんですよ。参加者個人がホテルとの契約者だとか明細書がないとか、およそ、これらの安倍総理の当時の答弁というのはおよそ常識では考えられない答弁だったんですよ。多くの国民がそんなパーティーや宴会があるのって、そう思ったわけですよ。
 これ、官房長官として、安倍総理に、当時、ホテルに実物を確認するようにと助言されなかったんですか。何の疑念もなく、この非常識な答弁を官房長官としてオウム返しにされたんですか。

#199
○内閣総理大臣(菅義偉君) 安倍総理の代わりに私が官房長官として答弁をする場合には、総理に確認をしながら答弁をさせていただきました。

#200
○田村智子君 まあ、うそをついている相手に確認しても駄目ですよね。
 私たちは、物的証拠があるじゃないかと、いや、うそかどうかということだったら物的証拠があるじゃないかと、余りに非常識な答弁でしたから、そのことも何度も言いましたよ。それを総理個人にだけ確認すればいいと、そういう認識だったということなんですね。

#201
○内閣総理大臣(菅義偉君) それは総理と官房長官の関係ですから、それは私今申し上げたとおりです。

#202
○田村智子君 本当に、御自分の答弁なんですからね。これは責任持った答弁してもらわなかったら困るわけですよね。昨年の段階であったとしてもですよ、通常国会の段階だったとしてもですよ。
 今や安倍前総理の答弁は全く信用できないことは明らかとなりました。桜を見る会への招待なしに前夜祭はあり得ません。これはセットです。安倍前総理は後援会員や地元有権者のおもてなしに前夜祭だけでなく桜を見る会を利用したということもますます否定できなくなっています。税金、公的行事の私物化の実態は改めて明らかにすべきだと思います。
 また、桜を見る会の招待状を使って荒稼ぎをしたジャパンライフの山口元会長は、九月に詐欺罪で逮捕されています。桜を見る会の招待状がもたらした被害、終わったことには断じてできないんですよ。誰の判断で招待されたのか、内閣府に改めて私は調査を指示すべきだと思います。
 菅政権の下で新しい事態が起きています。局面は変わりました。桜を見る会についても調査をすべきだと思います。いかがですか。

#203
○内閣総理大臣(菅義偉君) 桜を見る会については、必要な調査は既に行っており、国会においても説明をしてきたところであります。

#204
○田村智子君 局面が変わっているんですよ。例えば、本当に、安倍事務所にいろんなその名簿とか、全部本当にないんでしょうか。政治家がいろんな行事にお誘いした方の名簿を一切すぐに廃棄するなんて、まずあり得ないと思いますよね。
 私は、総理大臣による政治資金規正法違反や国会へのあからさまな虚偽答弁、税金の私物化、これは内閣の問題であり、虚偽答弁受けていますから国会の問題だと思いますよ。捜査を待つとか、もう終わったことだとか、もう調査はしたとか、違うんです。局面は変わっているんです。真相究明を自ら菅政権として行うべきではないんですか。

#205
○内閣総理大臣(菅義偉君) まず、現在捜査が行われているということでありますので、現在は、捜査活動に関わることについて、政府としてそこは控えるべきだと思います。

#206
○田村智子君 総理への聞き取りでちゃんと報告してほしいという質疑もありました。私もそれを求めます。
 それで、桜を見る会中止、ただそれだけだとしたら真相究明にも蓋をすることになりかねません。菅政権の自浄能力が問われている、このことを厳しく指摘し、今後の予算委員会、引き続き質疑をしていきたいと思います。
 最後に、日本学術会議についてお聞きします。
 資料を御覧ください。
 六人の任命拒否に対して抗議や憂慮を示し、任命を求めるという声明は、大学関係これ二十八、これ、人と組織が入っていますけど二十八、学会連合は二十、学協会は実に九百十三と。
 このパネルは日本学術会議の記者会見資料から作成したものですけれども、この学術会議のホームページを見てみますと、何ページにもわたって、大学、学会、学協会の名前がずらりと並んでいくんですよ。まさに空前の規模です。インターネットでの署名も短期間に十四万四千筆近く集められ、内閣府に提出されています。
 このネット署名を呼びかけた一人、日本大学の古川隆久教授は、加藤陽子氏が六人に含まれていることを知り、敬愛する加藤さんは実証的な歴史家で、福田康夫政権で公文書管理に関する有識者会議のメンバーも務めました、そんな人がなぜと驚き、すぐに何かしなければと思いましたと朝日新聞のインタビューに答えておられます。
 総理、まずお聞きしたいんですね。なぜこれだけの規模で短期間に抗議や憂慮の声、任命を求める声が学術界に広がったと思われますか。

#207
○内閣総理大臣(菅義偉君) まず、様々な御意見があるということは私も承知しておりますが、今般の会員の任命については、日本学術会議は国の予算を投じる機関であり、任命された場合は会員は公務員となる、このことを前提に、専門分野の枠にとらわれない広い視野に立ってバランスの取れた活動を確保するために、日本学術会議法に沿って任命権者として適切に判断したものであります。こうしたことについてはこれまでも説明をしてきました。
 他方で、会員の任命は政府の機関に所属する公務員の任命であり、通常の公務員の任命と同様に、その理由については人事に関することでもあり、お答えすることは差し控えたい、この点もこれまで併せて説明をしてきたところであります。

#208
○田村智子君 そういう答弁や説明がなされている中でこういう声明が広がっているんですよ。そういう総理の説明や答弁が分かっていてこういう声明が広がっているんですよ。それがなぜだと思いますかとお聞きしている。

#209
○内閣総理大臣(菅義偉君) 様々な御意見があることは承知しておりますけど、どういう形、ことについて、私の立場では答えるべきじゃないと思います。

#210
○田村智子君 それが分からないというのが私、恐ろしいんですよ。
 どうしてこの人が任命拒否されるのかという疑問、それは六人の研究や業績をよく知る人ほどその思い強めているでしょう。どうしてこの人が任命拒否されるのか、また、そのどうしてに何も答えないことへの危機感が噴き出しているんじゃないでしょうか。
 イタリア学会の声明。説明しないことこそが民主主義に反する権力の行使(国民に対する暴力)であり、主権者である国民に説明責任を果たすことが民主主義の基本だからです。
 また、共同声明の一つ。自然史学会連合、日本数学会、生物科学学会連合、日本地球惑星科学連合、日本物理学会ほか九十学協会は、第二十五期日本学術会議会員候補者の一部について、政府により理由を付さずに任命が行われなかったことに関して憂慮しています。
 説明しない、理由を付さない、そして総理大臣が権力を行使して言わば学術会議から六人を排除した、このことへの抗議であり、憂慮です。それは、日本が民主主義の国だからこそ、理由も分からずに権力から突然排除されることへの恐ろしさを感じるんですよ。危機感を感じるんですよ。これ、当たり前のことじゃないですか。いかがですか。

#211
○内閣総理大臣(菅義偉君) 政府の機関に所属する公務員を任命するんです。私は内閣総理大臣として、通常の公務員の任命と同じように、その理由については、人事に関することでありますから、答えは差し控えさせていただきたいと思います。
 また、学術会議の梶田会長とは、今後、学術会議を国民に理解される存在としてより良いものとしていこうという点で一致しており、未来志向でこの議論を続けていきたいと、このように思います。

#212
○田村智子君 個別の人事って言いますけど、学術会議は個々の研究者の方を最も詳しくちゃんと調査をし、評価をし、責任を持って推薦しているんですよ。それに対して何の説明もしない。しかも、学術会議は、総理が総合的、俯瞰的とか、さっきのようないろんな答弁に対しても、記者会見やホームページで、自己改革どのように進めてきたのか丁寧に説明していますよ。

#213
○委員長(山本順三君) 時間が過ぎておりますので、質疑をおまとめください。

#214
○田村智子君 片や菅総理は、法解釈までゆがめた任命拒否をしただけでなく、その説明さえ拒否をする。任命権は自分にあると言うだけ。
 これが民主主義なのかと、このことを指摘して、質問を終わります。

#215
○委員長(山本順三君) 以上で田村智子さんの質疑は終了いたしました。(拍手)
 これにて内政・外交の諸問題に関する集中審議は終了いたしました。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後四時二十七分散会
ソース: 国立国会図書館
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