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2020/11/13 第203回国会 衆議院 第203回国会 衆議院 文部科学委員会 第2号 令和2年11月13日
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2020/11/13 第203回国会 衆議院

第203回国会 衆議院 文部科学委員会 第2号 令和2年11月13日

#1
令和二年十一月十三日(金曜日)
    午前九時開議
 出席委員
   委員長 左藤  章君
   理事 青山 周平君 理事 池田 佳隆君
   理事 小渕 優子君 理事 白須賀貴樹君
   理事 原田 憲治君 理事 菊田真紀子君
   理事 牧  義夫君 理事 浮島 智子君
      安藤  裕君    石川 昭政君
      上杉謙太郎君    尾身 朝子君
      大串 正樹君    神山 佐市君
      木村 哲也君    佐々木 紀君
      櫻田 義孝君    繁本  護君
      柴山 昌彦君    谷川 弥一君
      中村 裕之君    丹羽 秀樹君
      根本 幸典君    野中  厚君
      馳   浩君    深澤 陽一君
      福井  照君    船田  元君
      古田 圭一君    本田 太郎君
      三谷 英弘君   山本ともひろ君
      吉良 州司君    下条 みつ君
      寺田  学君    中川 正春君
      谷田川 元君    山内 康一君
      吉川  元君    笠  浩史君
      古屋 範子君    鰐淵 洋子君
      畑野 君枝君    藤田 文武君
    …………………………………
   文部科学大臣       萩生田光一君
   国務大臣
   (東京オリンピック競技大会・東京パラリンピック競技大会担当)       橋本 聖子君
   文部科学大臣政務官    鰐淵 洋子君
   文部科学大臣政務官
   兼内閣府大臣政務官    三谷 英弘君
   政府参考人
   (内閣官房内閣審議官)  伊吹 英明君
   政府参考人
   (財務省主計局次長)   青木 孝徳君
   政府参考人
   (文部科学省大臣官房総括審議官)         串田 俊巳君
   政府参考人
   (文部科学省総合教育政策局長)          浅田 和伸君
   政府参考人
   (文部科学省初等中等教育局長)          瀧本  寛君
   政府参考人
   (文部科学省高等教育局長)            伯井 美徳君
   政府参考人
   (文部科学省高等教育局私学部長)         白間竜一郎君
   政府参考人
   (文部科学省科学技術・学術政策局長)       板倉 康洋君
   政府参考人
   (文部科学省研究開発局長)            生川 浩史君
   政府参考人
   (スポーツ庁次長)    藤江 陽子君
   政府参考人
   (文化庁次長)      矢野 和彦君
   政府参考人
   (厚生労働省子ども家庭局児童虐待防止等総合対策室長)           岸本 武史君
   政府参考人
   (経済産業省大臣官房審議官)           小笠原陽一君
   政府参考人
   (経済産業省商務情報政策局商務・サービス政策統括調整官)         山本 和徳君
   文部科学委員会専門員   吉田 郁子君
    ―――――――――――――
委員の異動
十一月十三日
 辞任         補欠選任
  上杉謙太郎君     深澤 陽一君
  繁本  護君     木村 哲也君
  柴山 昌彦君     佐々木 紀君
  船田  元君     野中  厚君
同日
 辞任         補欠選任
  木村 哲也君     繁本  護君
  佐々木 紀君     柴山 昌彦君
  野中  厚君     船田  元君
  深澤 陽一君     本田 太郎君
同日
 辞任         補欠選任
  本田 太郎君     上杉謙太郎君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 平成三十二年東京オリンピック競技大会・東京パラリンピック競技大会特別措置法等の一部を改正する法律案(内閣提出、第二百一回国会閣法第五六号)
 文部科学行政の基本施策に関する件
     ――――◇―――――

#2
○左藤委員長 これより会議を開きます。
 文部科学行政の基本施策に関する件について調査を進めます。
 この際、お諮りいたします。
 本件調査のため、本日、政府参考人として内閣官房内閣審議官伊吹英明君、財務省主計局次長青木孝徳君、文部科学省大臣官房総括審議官串田俊巳君、総合教育政策局長浅田和伸君、初等中等教育局長瀧本寛君、高等教育局長伯井美徳君、高等教育局私学部長白間竜一郎君、科学技術・学術政策局長板倉康洋君、研究開発局長生川浩史君、スポーツ庁次長藤江陽子君、文化庁次長矢野和彦君、厚生労働省子ども家庭局児童虐待防止等総合対策室長岸本武史君、経済産業省大臣官房審議官小笠原陽一君及び商務情報政策局商務・サービス政策統括調整官山本和徳君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

#3
○左藤委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    ―――――――――――――

#4
○左藤委員長 質疑の申出がありますので、順次これを許します。石川昭政君。

#5
○石川(昭)委員 おはようございます。自由民主党の石川昭政でございます。
 本日は、質疑の機会をいただきまして、萩生田大臣、橋本大臣の所信表明に対する質問をさせていただきます。
 コロナ禍になりまして、文科省を始め関係機関、そして学校の現場の先生方、大変子供たちの学びの保障のために尽力をいただきまして、心から感謝、敬意を申し上げたいと思っております。本日は、そういったことを中心に質問させていただきたいと思っております。
 新型コロナによりまして、従来の学校教育というものが、大きく環境が変わったというふうに思っております。いわば転換を余儀なくされた。いろいろな問題がこれまでございましたけれども、これを機によりよい教育環境をつくっていくという意味で、コロナが一つの契機になったのではないかなと思っております。
 その中で、遠隔授業であったり分散登校が実施されました。現場の学校の先生にお聞きしますと、やはり、とりわけ少人数学級の指導が非常に好評であったということでございます。こういったニーズは、かねてから強いニーズがございましたけれども、やはり自民党からも、この間決議も出されております。
 これを進める上で、萩生田大臣、ぜひこの少人数指導、少人数学級を実現していただきたいと思うんですが、萩生田大臣の今のお考え、決意をお伺いしたいと思っております。

#6
○萩生田国務大臣 新たな感染症の発生など、今後どのような状況においても子供たちの学びを保障するとともに、ICTを活用した個別最適な学びを実現することが必要です。
 自民党からも三十人学級の推進などに関する決議をいただいたところですが、少人数によるきめ細かな指導体制の計画的な整備は、地方六団体を始め学校現場においても高いニーズがございます。
 特に、GIGAスクール構想のもと、一人一台端末を活用した、個に応じた指導が可能となります。教育のさらなる質の向上のため、子供たち一人一人の特性や学習定着度等に応じたきめ細かな指導を行うことが教員には求められることから、学級編制の標準の引下げを含め、しっかりと検討してまいりたいと思います。
 学校におけるICTの活用と、その効果を最大化する少人数による指導体制は、まさに車の両輪です。多様な子供たちを誰一人取り残すことなく、全ての子供たちの可能性を引き出す個別最適な学びと協働的な学びを実現することができるよう、令和の日本型学校教育の構築に全力で取り組んでまいりたいと思います。

#7
○石川(昭)委員 ありがとうございます。
 大臣触れていただきましたけれども、個別最適化、それから先端技術の活用、GIGAスクールの導入というのを今現在進めているところでございます。
 それにあわせまして、経済産業省においてエドテックの導入も同時に進められているというふうに承知をしております。ある学校に導入されたエドテックは、こういうソフトだそうです。AIが生徒一人一人の間違った問題を分析しまして、その分析の、原因をよく振り返って、そのつまずいた過去の単元に戻って、そこの単元からまたやり直す。こういうことをAIが分析をして、子供たち一人一人に最適な指導を行っていく。こういうエドテックがあるそうです。
 こうした実証事業を経済産業省において全国で進めてまいりましたけれども、効果が上がってきているのではないかなと思いますけれども、こうした分析であるとか、これからの全国展開をどう進めていくのか、これについてお伺いしたいと思います。

#8
○山本政府参考人 お答えいたします。
 今御指摘のございましたエドテックの導入につきましては、補助金を用いまして、文部科学省とともにGIGAスクール構想を推進すべく、エドテックを用いた新しい学び方の普及を目的といたしまして、経済産業省として令和元年度より支援制度をスタートさせていただいております。
 これまで、六十八の教育関連事業者を通じまして、全国の小中高一二%に当たります四千三百三校がエドテックの試験導入を実施しているところでございまして、来年度も本事業を継続すべく予算要求を行わせていただいております。
 この課題につきましては、試験導入期間の終了後、各学校においてエドテックが継続的に活用されていくための費用負担がございます。例えば、教材費を保護者から徴収している自治体が多い実情を踏まえますと、試験導入を行っている各自治体や学校現場において、導入の成果や効果等を踏まえつつ、教材費の支出の方針やあり方などを御検討いただくことも必要と考えております。
 あわせて、多くの自治体や学校に対しまして、エドテックの試験導入の効果の普及と定着に向けた取組も重要であります。このため、エドテック導入補助金を活用いただいている学校現場での取組の様子や導入効果などを盛り込んだニューズレターを作成いたしまして、来年の春にも全ての小中高校に向けて発信する予定であります。また、現在試験導入を行っている学校の先生方を地域を超えてつなぎ、意見交換などが行えるよう、オンラインコミュニティーの形成も検討しているところであります。
 全国各地の教育現場にエドテックが継続的にかつ円滑に導入されていくよう、引き続き文部科学省と連携しながら、経済産業省としてしっかり取り組んでまいりたいと存じます。

#9
○石川(昭)委員 ありがとうございます。
 ぜひ、経済産業省、文部科学省、これまで未来の教室ということで共同して事業を進められていると承知しておりますので、四千三百ではまだまだ到達できておりませんので、引き続きの全国展開をよろしくお願い申し上げます。
 次に、わいせつ教員の徹底排除についてお伺いいたします。
 萩生田大臣は、さきの国会で、池田委員の質問に対しまして、こうしたわいせつ事案を起こした教員の処分については、教育免許法の改正を、大臣の責任において、できるだけ速やかな提出を念頭にしっかり進めるという御答弁をなさいました。私もその答弁を聞いて本当に、驚きとともに大いに心強く思っているところでございます。
 残念ながら、その後もわいせつ事案は全国で発生しております。きのうも発生したと、ニュースに接しております。
 大臣のおかげで、官報の検索システムが四十年に延長されるというような取組も行っていただいているということは承知をしております。
 ただしかし、懸念がございます。なぜなら、懲戒免職処分が決定した教員にのみ、この検索システムはヒットするわけでございまして、ほとんどは、余り表沙汰にしたくないということで、示談をして懲戒免職にならずに退職するという事案もあるわけでございます。そうすれば、当然記録には残りませんので、徹底して排除できるかという懸念がやはり残ってしまうわけでございます。
 こうした部分を含めまして、現行の文部科学省のお取組、大臣からお伺いしたいと思います。その後に厚生労働省にお伺いいたします。

#10
○萩生田国務大臣 児童生徒を守り育てる立場にある教師が児童生徒等に対してわいせつ行為を行うようなことは、断じてあってはならないことです。特に、義務教育の公立学校では、児童生徒や保護者が教師を自由に選ぶことはできず、国として子供たちを守るための仕組みを講ずる必要があると考えています。
 現在、担当局におきまして、プロジェクトチームを設け、必要な法改正に向け、法制上の課題や他の制度との関係等も含め、鋭意検討を進めております。
 また、この問題は、法改正以外でも実効性のある対応を講ずる必要があり、官報の情報検索ツールにより検索が可能な情報期間を、現在の直近三年間から大幅に延長し、直近四十年間とすることとしました。この見直しについては、十一月からまず情報提供期間を直近五年間に延長するとともに、各採用権者に対して改めて官報情報検索ツールの適切な活用及び教員採用における留意事項についての通知書を発出したところでございます。
 先生から、今、現場ではなるべく穏便にということで懲戒免職にせずに静かに辞職をしてもらうようなことをやっているという御指摘があったんですけれども、それはだめだということを全国の教育委員会に徹底しています。わいせつ事案があって現場を去る教員に対しては懲戒処分をセットでやるというのを大原則で今お願いしていますので、こういった姿勢も含めて、児童生徒をわいせつ行為の被害から守ることができるように、実効性のある対策を総合的に検討してまいりたいと思います。

#11
○石川(昭)委員 ありがとうございます。
 ぜひ今後も進めていっていただきたいと思っております。
 しかし、この問題は、学校教育施設に限らず、保育、特に最近では派遣型のベビーシッター事業でもこうしたわいせつ事案が発生をしております。ベビーシッターには厳格には資格は必要なく、こうした事業にも従事することができます。
 きのう、自民党にNPO法人の方、来ていただきまして、NPO法人フローレンスの前田さんという方にお話を聞きました。そうしたところ、英国にはわいせつ事案を起こした方のデータベースがあって、そうした、子供たちをお世話するような事業に従事する方に対して無犯罪証明書を発行するということを英国ではやっているそうです。
 実は、日本でもこうした類似のサービスを行っております。警察庁が、英国やニュージーランドで保育サービスに就職する日本人に対して、犯罪経歴証明というのを、提出を求められているそうなんですが、これに対して警察庁がサービスの一環として無犯罪証明書を出しているそうなんです。海外向けにはこうした無犯罪証明書というのは出されるんですけれども、日本のこうした保育サービスに従事する方のためには発行しないというのが今の日本の現状のようでございます。
 こうした問題、課題について厚生労働省はどのように考えているのか、お伺いしたいと思います。

#12
○岸本政府参考人 お答えいたします。
 保育、教育の現場で子供に対するわいせつ行為はあってはならないことであり、保育、教育の現場における対応を検討しているところでございます。
 保育所につきましては、現在、文部科学省におきましてわいせつ行為を行った教員免許状の管理等の厳格化について検討が行われているものと承知しておりますので、その状況を踏まえながら、厚労省としても必要な検討を行ってまいりたいと考えております。
 また、ベビーシッターにつきましては、現在、社会保障審議会の専門委員会におきまして、わいせつ事案等を起こした場合の事業停止命令等の発出や、その共有、公表、またマッチングサイトガイドラインの見直し等について検討していただいているところでございます。
 いずれにしましても、保育士、ベビーシッターにつきましても、どのような対応が可能かについて、関係者の御意見を伺いつつ、より厳格化するべく、引き続き検討してまいりたいと考えております。

#13
○石川(昭)委員 ありがとうございます。
 橋本大臣は、女性活躍担当大臣だというふうに承知をしております。
 この問題は、学校を所管している文部科学省、それから保育施設を所管している厚生労働省、そしてベビーシッター事業等民間が事業をやっている場合には経済産業省、そして犯罪履歴等については法務省が情報を持っておるわけで、こうした行政の縦割りで子供たちがそういう危険に接しているというか、そういう状態に置かれているということです。
 行政の縦割り、あしき縦割りを撤廃するというのが菅政権の方針でございますので、ぜひこれは、各省その方針のもとで、子供たちのために、こうした、問題のある方が保育サービスや子供たちの教育に従事しないように、そういう仕組みをぜひ菅政権のもとでつくっていただきたいと思っています。どうぞ、要望ですので、よろしくお願い申し上げます。
 次に、大学における学修機会の確保についてお伺いしたいと思っています。
 前期の大学の授業は、リモートであったり遠隔授業で、学生たちは、自宅、実家に帰ったり、自分の賃貸の部屋で授業を受けていたわけでございます。その間、大学キャンパスを自由に使用できなかったにもかかわらず、学費は今までどおりであることに不満の声も上がっております。
 学生団体の方、先日、ここにいる安藤議員がその学生の皆さんと意見交換を行った資料がございます。チェンジ・アカデミアという学生団体の方のアンケートによりますと、コロナ禍で大学の施設が今までのように自由に使えないことに係る、学費は今までどおりであることを、不安というか不満を感じる、もちろん大学の運営もコロナ禍では厳しいとは思いますがというような声も出ているわけでございます。
 これについては、アメリカでは訴訟が提起されたりということでございます。大学側の言い分ももちろんわかりますけれども、こうした学生側の気持ちを酌み取って、それなりの対応をぜひお願いしたいと思っております。
 それに加えまして、このコロナ禍の影響で、雇用情勢が急激に悪化しております。そうなることによって、新規採用を停止する会社も出てきているようでございます。
 私自身、就職の氷河期で大変苦労した世代として、同じ苦しみをまた味わわせたくないと思っております。これに対しての政府の今のお取組をお伺いしたいと思っております。

#14
○伯井政府参考人 お答え申し上げます。
 コロナ禍におきましても質の高い学修機会を大学がしっかり提供していくというのは、高等教育機関の使命でございます。
 感染対策を徹底しつつも、学生が納得する形で、学生の理解を求めながら、しっかりオンライン授業そして対面授業をハイブリッドで効果的に実施していくということが今何より求められるということで、そうした取組を進めているところでございます。
 また、大学生の就職採用活動、これも予断を許さない状況は御指摘のとおりでございます。
 文科省ではこれまで、関係省庁と連携いたしまして、中長期的な視点に立った新卒者の採用につきまして、先般、経済団体に対してお願いをしておるところでございますが、先月、内閣官房、厚生労働省、経済産業省とともに、新卒者等の採用維持促進に向けた取組をまとめまして、これに基づいて経済四団体に対して要請を行ったところでございます。卒業・修了後少なくとも三年以内の既卒者は新卒予定者等の採用枠に応募できるよう、改めて柔軟な対応をお願いしたところでございまして、引き続き、関係省庁と連携し、必要な支援に努めてまいりたいと考えております。

#15
○石川(昭)委員 ありがとうございます。
 学生が就職できないということは、奨学金を受けている学生にとっては返済の方に響いてくるわけですね。ですから、社会に出て、これから働いて返還していこうという学生さんが苦境に、人生が狂うことがないように、ぜひ、これは大事なポイントですから、お願いいたしたいと思っております。
 加えまして、誰一人退学をさせないという方針で文部科学省で臨んでいただいたと思っております。まず、コロナ禍に際しまして、学生への緊急経済支援が行われました。これから、親御さん、保護者の雇用が心配となってくる学生さんもおりますから、今後の継続等、学生支援緊急給付金の執行について今後どう考えていくのか、また現状はどうなのか、お伺いしたいと思います。

#16
○伯井政府参考人 お答えいたします。
 文部科学省では、ことしの五月に、学生が活用できる主な支援策を取りまとめまして、学生の“学びの支援”緊急パッケージとしてお示ししたところでございます。
 その中でも、今御指摘をいただきました学びの継続のための学生支援緊急給付金につきましては、これまで約四十二万人に支給を行ってきています。
 そのほかの家計急変世帯への授業料等減免につきましては、本年四月からスタートしております高等教育の修学支援新制度で支援するとともに、各大学が独自に行う授業料減免につきましても、令和二年度補正予算において支援をしているところでございます。
 そのほか、返還が困難な者の返還期限の猶予制度の徹底、あるいは猶予期間の上限を特例として一年延長する措置など、いろんな取組を行っているところでございまして、こうしたさまざまな取組を通じまして、新型コロナウイルスの影響で学生が進学、修学を断念することが決してないよう、引き続きしっかりと取り組んでいきたいと考えております。

#17
○石川(昭)委員 ありがとうございます。
 ぜひ、一人の退学者も出さないようにお取り組みをお願いいたしたいと思います。
 この間、大学によっては、リモートを利用して、大学間の授業の連携というのも可能になったというふうに承知をしております。別の大学の教授の講義を受けられる、こうした利点をもっともっと拡大していってはどうかというふうに考えていますが、どのようにお取り組みになるか、お伺いしたいと思います。

#18
○伯井政府参考人 御指摘いただきましたように、オンライン授業の活用では、例えば、繰り返し視聴可能であるのでより習熟度が上がるような例が見られたとか、あるいは、今おっしゃられましたように、他のキャンパスの授業を受講可能であるといった事例も挙げられておりまして、ある意味、こうした利点を活用することで、大学の教育連携の進展であるとか、あるいは教育の質の向上を高めるような取組が期待できるということで、我々も好事例の展開というのを図っているところでございます。
 一方、やはり直接交流できないという点で孤独感、不安感を感じる学生が多いということも指摘されておりますので、先ほども申し上げましたけれども、オンラインと対面授業を効果的にハイブリッドした、より高い教育効果が期待される授業展開というのを求めていっているところでございます。
 さらに、新たな大学教育のあり方につきましても、教育再生実行会議や中教審におきまして検討し、先ほど言った好事例の周知とともに、デジタル化に向けた大学教育ということの取組の検討支援を行ってまいりたいと考えております。

#19
○石川(昭)委員 ぜひ進めていっていただきたいと思っております。
 次に、技術流出防止強化策についてお伺いします。
 研究環境が日本より非常に断然厚遇で、海外に引き抜かれていく事案が続出しております。
 さはさりながら、研究というのは国内だけで閉じこもってできるわけではありませんけれども、こうした、国家安全保障上、機微な技術が海外に流出していくということはゆゆしき事態だと考えております。
 こうした問題に対して、今回所信表明でも触れていただいて本当によかったなと思っておりますが、私は、文部科学省、経済産業省だけではなくてNSSとの連携も必要ではないかというふうに考えているところです。これについて文部科学省の対応をお伺いします。

#20
○板倉政府参考人 お答えいたします。
 近年、米国などにおきましては、安全保障上重要な新興技術につきまして、その推進と管理に関する議論が行われておりまして、我が国におきましても、科学技術イノベーションの発展と技術流出の懸念の双方を踏まえた対応が必要となっております。
 安全保障上重要な機微技術の管理につきましては、これまで、経済産業省と連携いたしまして、安全保障貿易管理に関する機微技術管理ガイダンスの周知を図るなど、大学における管理体制の整備を進めてきたところでございます。
 また、統合イノベーション戦略二〇二〇では、流出を防止すべき技術を守るための具体的な取組といたしまして、政府資金による研究成果の取扱い、外国からの研究資金の受入れのあり方といった内容が含まれておりまして、関係府省とともに具体策の検討を進めているところでございます。
 文部科学省といたしましては、これらの課題に対応するため、担当参事官の設置に関する組織要求も行っているところでございます。
 引き続き、諸外国の動向も踏まえまして、現場の研究者が萎縮することのないよう留意しつつ、御指摘いただいたNSSも含めまして、関係府省とともに検討を進めてまいりたいと考えております。

#21
○石川(昭)委員 ぜひ進めていただきたいと思います。
 次に、二〇五〇年脱炭素化実現のための原子炉の研究開発についてお伺いします。
 日本には、HTTR、高温ガス炉、一千度の高い熱エネルギーを取り出すことができる、しかも二酸化炭素を排出せずに水素を製造することができる原子炉が研究開発されているところです。ポーランドなどから、海外から関心が示されておりますけれども、国内からはもう一つ、注目されてもいいんじゃないかなという技術なんですが、これについて、今の文部科学省の研究開発に対する取組をお伺いいたします。

#22
○生川政府参考人 お答えいたします。
 革新的な原子炉の研究開発の関係でございます。
 文部科学省では、カーボンニュートラル実現への貢献も見据えて、革新的な原子炉として国際的な関心が高まっております、今委員からも御指摘がありました高温ガス炉の研究開発等を推進しているところでございます。
 高温ガス炉は、冷却材に水を使わないことで水素爆発が起きないなどのすぐれた安全性を有するとともに、今御指摘がございましたように、九百五十度という高い熱を取り出せることから、発電のみならず水素製造などの多様な熱利用が期待される革新的な原子炉でございます。
 我が国では、原子力機構において、高温ガス炉の実験炉であります高温工学試験研究炉、HTTRを活用した研究開発等を通じて、高温ガス炉の安全性や水素製造などの多様な熱利用に関する世界有数の知見を獲得してきたというところでございます。
 近年では、国際協力の取組も推進をさせていただいておりまして、特に、エネルギー供給の大部分を石炭等に依存をし、高温ガス炉に高い関心を持っていらっしゃるポーランドとの研究協力を実施させていただいております。
 二〇一七年に両国の外相間において締結をしました戦略的パートナーシップに関する行動計画において、高温ガス炉技術の研究開発に向けた協力を奨励することが明記をされ、これを受けて、昨年九月には、原子力機構とポーランドの研究機関との間において、具体の研究協力を行うための実施取決めを締結するなど、協力を強化してきているところでございまして、これらの取組を通じて、我が国の高温ガス炉技術の国際競争力の強化に向けて取り組んできているところでございます。
 また、高温ガス炉の研究開発に加えまして、文部科学省においては、大学や原子力機構等における、革新的な原子力システムの実現に向けた基礎基盤研究の推進や研究基盤の維持強化に取り組んでいるところでございます。
 今後も、カーボンニュートラルへの貢献も見据え、原子力イノベーションの実現に向けた研究開発にしっかりと取り組んでまいりたいと考えております。

#23
○石川(昭)委員 ありがとうございます。
 この高い熱量は製鉄なんかにも使えるのではないかと思っていますので、ぜひ活用の方を幅広く展開していただきたいと思います。
 それでは、最後にまとめてお伺いしたいと思います。
 東京オリンピック・パラリンピック大会を来年に控えまして、重要な時期に来ていると思います。この間、コロナがまたふえてきまして、さまざまな問題が惹起をされてきています。
 例えば、ワクチンができた場合の選手への接種をどうするのか。ドーピングの問題であるとか、観客数の削減であるとか。あとは、日本で厚生労働省で開発した追跡アプリ、COCOAの活用をどうするのか。それから、コロナの患者受入れ病院、ホテルの確保。それから、実は、清掃業者の皆さんが選手村とかに入って清掃するんですが、そうした人たちの宿泊施設もなかなか足らなくて困っているというお話も耳に入っております。
 そして、IOCのバッハ会長が来日をされるという報道を承知しておりますけれども、橋本大臣におかれましては、このタイミングでいらっしゃるバッハ会長、どのように来日を受けとめておるのか、まとめてお伺いしたいと思います。

#24
○左藤委員長 橋本オリパラ担当大臣、お時間が迫りましたので、手短に。

#25
○橋本国務大臣 東京大会における新型コロナウイルス感染症対策については、コロナ対策の調整会議において議論を進めておりまして、安心、安全のオリンピックになるように、今しっかりと取り組んでいるところであります。
 また、バッハ会長は、IOC、IPCの合同のプロジェクトレビューに来られまして、十五日から十八日まで訪日をされる予定であります。
 九月二十三日に、総理とバッハ会長の電話会談で、バッハ会長が近い将来訪日を希望されておりましたので、今回来日されて、力強いメッセージを世界に発信していただければというふうに思っております。そういった確信の持てる発言がしていただけるように、しっかりと準備をしていきたいというふうに思っております。

#26
○石川(昭)委員 以上で質問を終わります。頑張ってください。ありがとうございました。

#27
○左藤委員長 次に、浮島智子君。

#28
○浮島委員 おはようございます。公明党の浮島智子です。
 本日は、質問の機会をいただき、心から御礼を申し上げさせていただきたいと思います。大変にありがとうございます。
 また、菅内閣の発足に伴いまして留任なさった萩生田大臣には、昨年の九月十一日御就任以来、文部科学行政に本当に御尽力をいただき、全力投球をしていただき、着実に成果を上げてこられましたことに、まず御礼を申し上げさせていただきたいと思います。本当にありがとうございます。
 これからも、公明党といたしまして、しっかりと大臣と連携をとり、対話をし、そして意見交換をしながら、大切な子供たちのため、未来のための政策、これを着実に実現してまいりたいと思っておりますので、どうか引き続きよろしくお願い申し上げます。
 まず初めに、私はこれまで、一年前から、昨年の十月三十日、そして本年の三月六日に、二度にわたって、わいせつ教師を二度と教壇に立たせないための教員免許法改正について取り上げてまいりました。文科省は次の通常国会にわいせつ教師を教壇に立たせないための教員免許法改正案を提出する予定と伺っております。
 去る七月二十二日の閉会中審査における、私と同じくこの問題に長く取り組んでおられる自民党の池田佳隆議員の質疑をきっかけに、わいせつ教師を教壇から追放すべきとの報道は日々メディアにあふれているところでございます。
 それはなぜか。多くの国民が文科省の方針に不安を持っているからと私は思います。
 例えば、八月三十一日の夜には、文科省は、わいせつ行為で懲戒処分を受けた者の教員免許の再交付までの期間を三年から五年に延長するための教員免許法改正案を次期通常国会に提出すると、突然報じられました。
 しかし、性犯罪者の治療が専門の筑波大学の原田隆之教授は、教員免許法の改正で、再交付までの期間を三年から五年に延長する案を文科省が検討していることについて、科学的根拠にかなり疑問がある、五年を経過したら大丈夫というデータがあるなら検討する余地もあるが、この問題は五年でどうにかなるというものではないと明言されております。
 この小児性愛障害の問題に取り組んでいるカウンセラーの斉藤章佳氏は、教員が一度でも子供に対するわいせつ事件を起こしたら、再び子供と接する職につけない、つかせないことが大原則、子供のいる環境から遠ざけ、治療につなげる仕組みをつくることが重要とおっしゃられています。全くそのとおりで、国民が感じている不安はここにあると私は思います。
 この三年から五年に延長する案は、何の説明もなく、突然報道がなされ、私のところにも戸惑いの連絡がたくさん入ってきております。国民に大きな不安を抱かせたことは、文科省は反省すべきだと私は思います。
 また、本年の九月十五日に、浅田局長は、懲戒処分を理由に免許取消しになった事実の官報情報の閲覧期間を三年から四十年に延長することを公表いたしました。しかし、現在の官報には、懲戒処分により免許状が失効又は取り上げられたことは書かれていても、わいせつ行為による懲戒処分を受けたということは記載されていないため、本人がわいせつ行為ではないと虚偽の申告をしたら、わいせつ行為により懲戒処分を受けたかどうか特定もできません。
 わいせつ教師が教員免許を持っていると、先ほども少しお話がありましたけれども、学習塾や学童、そしてスポーツクラブなど、学校以外における子供たちと接する仕事に優先的に採用もされてしまいます。このような重大な課題もあり、これは根本的な対策には全くなっていないと私は思います。
 七月二十二日、自民党の池田佳隆議員も指摘をされていましたけれども、この問題について、医師や弁護士といったほかの職業資格との関係で、わいせつ教師を二度と教壇に立たせなくすることは難しいとの指摘もありますけれども、私は全く理解できません。子供の精神や身体の自由とわいせつ教師の職業の選択の自由、どちらを優先すべきかは論じるまでのこともなく、池田議員がおっしゃったとおりだと私は思います。
 また、萩生田大臣も、我々は、医師や弁護士については自由に選ぶことができますが、子供や保護者は教師を自由に選ぶことはできないと、そのときも答弁なさっております。
 わいせつ行為を繰り返す小児性愛障害や性依存症の可能性が高い教師については、教壇に立たせないようにして、子供たちから引き離し、むしろ、継続した支援と回復が必要ではないでしょうか。
 そこで、大臣にお伺いをさせていただきたいと思いますけれども、教員免許制度において、わいせつ行為を繰り返し、小児性愛障害や性依存症と考えられる人については、大人として子供たちを徹底的に守ることはもちろんのこと、本人のためにも二度と教壇に立たせないような仕組みにするべきです。それが国民の常識にほかならないと思います。このような内容の教員免許法改正案を次期通常国会に提出なされるのでしょうか。しかし、もしそのような仕組みを教員免許法に規定できないとするならば、その理由は何でしょうか。国会へ提出することに難色を示している方がいらっしゃるのでしょうか。
 文科大臣のお考えを、そして子供たちを守り抜く決意、現在、何が隘路になっているかについて御説明をお願いします。

#29
○萩生田国務大臣 子供たちを守り育てる立場にある教師が児童生徒等に対してわいせつ行為を行うようなことは、断じてあってはならないと思っております。特に、義務教育の公立学校では、児童生徒や保護者が教師を自由に選ぶことはできず、国として子供たちを守るための仕組みを講ずる必要があると考えています。
 このため、文部科学省としては、教育職員免許法の改正を念頭に、医師、精神保健福祉士などの専門家の方々からも御意見を拝聴しつつ検討し、現在、内閣法制局との相談を重ねているところです。
 浮島先生におかれましては、この間、長い間この問題を正しく指摘をしていただいて、何としても子供たちを守るという決意を共有していただいていることに感謝申し上げたいと思います。
 その立場からすると、一体いつまでこの時間がかかるんだといういら立ちを感じていらっしゃることも、私も理解できます。
 現在、児童生徒等に対してわいせつ行為を行う、繰り返す者が二度と教壇に立つことができないようにしたいという思いは私も全く同じでございまして、法制的には、懲役刑の場合でも刑法の規定により刑の執行後十年で刑が消滅するとの均衡が求められているなどの課題がありまして、こういったことを、現在、法制局との調整を続けているというのが、実は時間がかかっている正直なところでございます。
 極論を申し上げれば、殺人犯であってもその刑が消えるという日本の法システムの中で、わいせつ教員だけが二度と教壇に立てない仕組みがどうやったらつくれるかということで頭を痛めているというのが正直なところでございまして、しかしながら、先ほど、冒頭申し上げたように、特に公立の学校の場合は全く選べないわけですから。ですから、そういう意味では、何か違うアプローチが必要だということで担当局も努力をしていることはぜひ御理解いただきたいと思います。
 また、この問題は世間一般にも非常に注目度が高く、メディアの皆さんもいろんな意味で報道していただくのはありがたいんですけれども、あの八月末の三年を五年にというのは、私も記者会見ではっきり申し上げていますけれども、私自身も報道を見てびっくりして、これは何だ、こういうやりとりがございました。
 文科省として、小手先で何かけりをつけようなんということは全く考えていませんで、幾つもいろんなことを総合的に検討していたうちの一つが、この三年、五年を使うことによって、ほかのものとの組合せで更に強化ができるということを省内で検討しているものが、どういうわけかメディアの皆さんにその部分だけが漏れて、そういう報道になったことでかえって国民の皆さんに誤解を与えたんだと思いますので、これらの情報管理について、省としてもしっかり対応していきたいと思っております。私自身、三年を五年にして済ませる問題ではありません。
 それから、四十年の履歴が見られるというのは、ある意味ではスタートとしては有効性もあると私は理解をしています。確かに、その中に処分歴が明確に、懲戒処分で、しかし、なおかつわいせつ行為をしたかしないかということはその履歴を見る限りではわからないんですけれども、これができ上がったことによりまして、全国の、言うならば任命権者の皆さんが、お互いに意識を高めていただきましたので、今までは、何となく、照会があったとしても教育委員会同士で言いづらかったことが、このわいせつに関してはちゃんとやはり伝えていこうということになりつつありますので、そういう効果は今後また期待をしたいと思います。
 それから、今、文部科学省としては、教職員を目指す皆さんの履歴書については、これは市販に売っている履歴書でもいいし、ひな形が特別決まっていないんですけれども、私が現場に指示していますのは、懲戒処分歴があるかないか、そしてわいせつ行為で指導を受けたことがあるかないか、こういったことを賞罰の別に書き込むようなフォーマットをつくって、教職員や子供たちと接する職員を目指す以上はその履歴書できちんと申請をしてもらうようなことも含めて、総合的にやはり囲い込んでいかなきゃならないと思います。
 法案提出の決意はいささかもぶれておりませんし、変わらないんですけれども、御指摘のように、内閣法制局との調整を整えなくてはならないという課題がございますので、閣法を出す以上は、その辺の法の整理をしっかりして、そして、将来に後悔をしない、そういう法律を皆さんに御審議いただくように、引き続き全力で努力をさせていただくことを改めてお約束したいと思います。

#30
○浮島委員 力強い大臣の決意をありがとうございます。
 課題もたくさんあるということも承知をしております。でも、大臣の所信にも、より厳しく見直すべくとおっしゃっていただいておりますけれども、今の、決してぶれてはいないという答弁でございましたので、しっかりと、子どもたちを守るという観点から、法改正に挑んでいただきたいと思います。
 また、もう一点お願いをさせていただきたいのは、今大臣もおっしゃっておりましたけれども、大臣も御存じでないことが報道に出るということは、本当にこれはゆゆしき問題だと私は思います。徹底した情報管理、よろしくお願いいたします。
 この問題は、引き続きしっかりと私も取り組んでまいりますので、大臣におかれましても、どうか、事務方に任せるのではなくて、引き続き大臣が先頭に立ってお取組をいただくように、再度お願いをさせていただきたいと思います。
 それでは次に、文化芸術に対する支援の充実についてお伺いをさせていただきたいと思います。
 菅総理は、今週の十一月十日に、本年度の第三次となる補正予算編成を指示なされました。また、新型コロナウイルス感染症の感染拡大の防止にとって大事なのは、国民が諦めないこと、ニューノーマルの生活を継続する意思を失わないこと。そのためにも、人々の心にゆとりと豊かさが必要だと私は思っております。
 文化芸術は決してぜいたく品ではありません。尊厳ある生活にとって、なくてはならない必需品だと私は思っております。文化芸術への支援は、行政の縦割りを排除し、政府総がかりで行わなければならないことです。
 経産省は、コンテンツグローバル需要創出促進事業費補助金、いわゆるJ―LODliveの補助金を、二次補正に八百七十八億円盛り込んで支援を行ってくださっています。
 主要な団体、文化団体二百以上の参加により結成された緊急事態文化芸術ネットワーク、これは代表世話人は野田秀樹さんがやっていただいておりますけれども、そこの五月の緊急の調査では、十六団体の五月末までの公演に関する中止、延期、純損失は百六十億円以上に上っている。また、J―LODlive補助金を活用してさえ、調査対象の十五公演のうち収支予測が赤字になる公演が十三公演を占めており、一回の公演で最大九千四百万の赤字と試算がなされています。
 こうした中にあっても、J―LODliveは文化芸術関係者の間にとってまさに生命線であります。これによって雇用を維持し、そして観客と社会に活力を与える各種イベントを続けてこられました。
 しかし、予算の消化率は、十月の二十六日時点で四六%となり、今年度中又は次年度の早々には消化し切ることが予想されています。たくさんの文化芸術団体の方から私のところに、どうか、文化芸術団体を守るため、春からも同等の支援を継続できるように大幅な予算の積み増しを求めるという切実なお声がたくさん届いております。
 そこで、経産省に伺いたいんですけれども、このJ―LODlive補助金の現在の執行状況を踏まえて、第三次補正予算や来年度の予算におきましてこの補助事業の拡充を図るべきと思いますけれども、御見解をお聞かせ願いたいと思います。

#31
○小笠原政府参考人 お答えを申し上げます。
 今先生御指摘になりましたとおり、新型コロナウイルス感染症の感染拡大以降、イベントへの自粛要請等の影響により、文化芸術分野の公演の通常開催は難しく、大変苦しい状況にあるというふうに認識をしております。
 こうした状況を受け、御指摘のJ―LODlive補助金において、国内で、音楽それから演劇などのライブ公演、それから、こうした公演を海外に発信するためのプロモーション実施を支援をしております。
 いずれにいたしましても、今御指摘のような補助金を取り巻く状況については、もう刻一刻と変化をしていると認識しております。今後とも、事業者の皆様の状況を丁寧に把握し、J―LODlive補助金の運用の改善を始めとする対策をスピード感を持って行えるように取り組んでまいりたいというふうに考えております。

#32
○浮島委員 ありがとうございます。
 今、御答弁の中に、丁寧に、そしてスピード感を持ってというお言葉をいただきました。ぜひ、スピード感を持って、この文化芸術団体にとってJ―LODliveはまさしく生命線でございますので、御支援をしていただきたいとお願いをさせていただきたいと思います。
 先日、野田秀樹代表の方からもお話を伺ったんですけれども、久しぶりに舞台を開くということで、もう不安でたまらなかったとおっしゃっていました。そして、舞台が幕があいて、舞台上から観客の客席を見ていたら、だんだんだんだん劇場自体が呼吸をしてきて、劇場自体が鼓動しているのを感じたと。舞台からお客さんを見ていて、お客さんがどんどんどんどん元気になっていく様子が見えたと。だから、本当にここまで頑張ってよかったというお話もいただきました。
 こうして、演じる側も大変ですけれども、来られる方々もそれを楽しみに来られると思いますので、どうか、文化を守るという観点から、このJ―LODliveの継続、そして予算の積み増し、再度お願いをさせていただきたいと思います。
 次に、文化芸術活動に対する支援の充実を、大臣にお伺いをさせていただきたいと思います。
 今、子供たちを取り巻く環境、このコロナ禍において、さまざまなことがキャンセルになり、家にずっといる、そして、学校公演等々もキャンセルがなされたということが現実でございます。
 子供たちの心を豊かにしていく。このウイズコロナで明らかになったことは、オンラインやバーチャルの可能性の限界だと私は思っております。学校に行けない状況の中、オンラインは、学びを継続したり、学校ではなかなか出会えなかった人や情報に接したりする上で大きな効果は発揮をいたします。しかし、人の心を感動させ、豊かにできるのは、やはり人の本物の実体験にほかならないと私は思っております。
 コロナ禍において、学校公演もなくなったり、いろんな体験がなくなっていく。そんな中で、体験活動とオンライン等は、私は車の両輪だと思っています。子供たちがさまざまな体験活動をしていくことは極めて重要。
 そこで、子供たちにこの文化芸術の力で夢と感動を与え、心を揺さぶり、人の力、きずなのすばらしさに気づかせ、子供たちの健全な心身の成長を図るため、十八歳以下の子供たちが、地域の中核となる劇場、能楽堂や音楽堂等で行われる実演芸術を無料で鑑賞できる仕組みを、第三次補正予算等も活用して速やかに構築すべきだと思いますけれども、大臣の御見解をお伺いさせていただきたいと思います。

#33
○萩生田国務大臣 国難とも呼ぶべき現状において、人の心を癒やし勇気づける文化や芸術の力が必要であり、生じている課題に応じた支援策を講じることが必要であると考えております。
 御指摘のとおり、文化芸術による創造性豊かな子供の育成は非常に重要なものと考え、文部科学省では、コロナ禍における子供たちの文化芸術活動の支援として、劇場、音楽堂等での子供たちの実演芸術の鑑賞、体験機会の充実を始め、令和三年度概算要求において、倍増に近い額を計上しているところであります。
 学校での生の演劇や音楽を見させてあげるべきだと先生が文科政務官時代に提案されて、それが本当に学校で実現するようになって、子供たちの文化に接する機会、また感性というのも変わってきたと思います。この灯を消すことなく、学校が無理ならば、市内のそういった施設に順番にみんなが出かけていってでも、私は文化鑑賞を続けるべきだと思っております。
 引き続き、必要な予算の確保をしっかりしながら、これは、仕組みは一律になかなかできないと思います。各自治体も知恵を出してもらわないといけないと思います。その会場まで行くバスなどがないと移動ができない子供たちもいると思うので、さまざまな国の施策と組合せをしていただいて、知恵を出していただいて、何としても、子供たちが生の文化に触れる機会を絶やすことなく、努力をしていきたいと思います。

#34
○浮島委員 ぜひともよろしくお願い申し上げさせていただきたいと思います。
 また、このコロナ禍における、たくみのわざをしっかりと守っていかなければならないと思います。
 先日、能楽堂の方々より現場の声をいただきました。伝統文化に欠かせない用具や材料、例えば鼓の革、これは江戸時代から続く革の問屋さんがあったそうですけれども、このコロナ禍で製作から撤退してしまった、そして、鼓の革や麻の加工など、我が国の伝統文化のわざの存続が危うくなっているとのことでございました。
 能実演家、そして工芸作家、修理技術者の人材育成などへの支援、及び、わざを担うたくみの育成や、用具、原材料、生産者などへの支援の充実、これも急務であります。また、危機的な状況にある邦楽について、演奏者、愛好家の拡大、邦楽器製作技術の継承のための取組を推進することも不可欠であります。
 さらに、この文化芸術の支援は、先ほど経産省からもお話がありましたけれども、省庁縦割りを打破し、政府が一体となって行わなければならないと私は思っております。大臣の所信にも、関係省庁とも連携して、持てる力の全てを尽くしてまいる所存です、スポーツ及び文化芸術の振興は、我が国の未来を切り開く取組の中核であり、このコロナ禍においても決して歩みをとめることが許されないものです、また、甚大な影響を受けているスポーツ、文化芸術活動の支援も全力で取り組んでいかなければなりませんという力強い所信がございました。
 また、GoToイベント等もあります。経産省そして各関係省庁としっかり連携をして、二次補正予算に計上した文化芸術活動への緊急総合パッケージなどのさらなる拡充を図っていく、活用を図っていく、こういうことも進めていかなければなりません。
 この三点について、大臣にお伺いをさせていただきたいと思います。

#35
○萩生田国務大臣 まず、伝統文化を支える人材の育成を支援し、わざの確実な伝承を図っていかなくてはならないと思っております。また、文化財の保存、修理に必要な技術と用具、原材料の維持、確保について、その存続や入手が困難になっていると承知をしておりまして、用具、原材料の実態把握と生産者への着実な支援等に持続的に取り組んでまいりたいと思っております。
 逆に言うと、このコロナの機会がなかったら、こういうことに気づかないまま、ある日突然なくなっていたということになったのかもしれないので、このピンチを文化庁としてはチャンスに変えて、しっかり持続的な支援ができる体制をこの機会につくってまいりたいと思います。
 さらに、伝統芸能の基盤である邦楽につきまして、コロナ禍で発表の機会が皆無となった影響などもあり、その継承が危機的な状況になっていると認識しており、演奏者、愛好家を拡大させるための取組を一層進めていくとともに、この際、邦楽器製作技術を選定保存技術として選定することを目指してまいりたいと思っております。
 文化芸術関係者の活動の継続、再開に向けた支援については、本事業の延長について、当初予想していたよりもコロナウイルスの影響が長引いたことを踏まえ、事業実施期間の延長を行いつつ、新規募集を十一月二十五日から十二月十一日まで実施することとしております。より多くの方に本事業を活用いただけるように、百五十万円を上限とした計画変更を可能とするなど改善を図っており、積極的に周知をしてまいりたいと思います。
 また、先ほど経産省の方でも御答弁いただいたJ―LODliveなどの事業も行われておりますので、こういった事業と連動した取組が行われることを念頭に、必要な情報提供を引き続きしっかりと行うなど、経済産業省とも連携をしながら、幅広く文化芸術関係者への支援を行ってまいりたいと思います。

#36
○浮島委員 ぜひとも、ピンチをチャンスに、しっかりと取り組んでいただきたいとお願いをさせていただきたいと思います。
 今回のこの文化芸術活動への緊急総合支援パッケージ、約五百六十億というのを確保させていただいたところでございます。私も、公明党の文化芸術振興会議の議長として十回以上会議を開催して、現場からお声を伺ってまいりました。でも、なかなか皆さんの手元に届いていない。
 これは、五月の二十二日、もう最後の最後の日に、私も、夜から財務省との折衝を始めて、夜中、もう徹夜で折衝しました。そこでやっと五百億という、一千億の年間予算の中の五百億、文化の方に回していただくことができましたけれども、実は大変問題が起きております。
 今、バレエ関係を一つ例に挙げさせていただきますと、ジャパンバレエ復興ガラというのを想定をして、やっていこうとされておりました。七月からずっとこれに取り組んでこられましたけれども、これができない、採択ができなかったということ。また次に募集をするということで、バレエ団が幾つも集まって、みんな話し合って、このコロナ禍を乗り越えていこうと、今会議を開いていたところでございますけれども、十一月にやる予定だったが、できない。じゃ、一月に延ばそう。一月に延ばしたんですけれども、今回、この次の公募三、いまだに募集もかかっていない。
 ということで、舞台芸術というのは、バレエに限らず、練習期間があります。きょう決まった、きょう募集を出した、きょう採択された、じゃ、一週間後、二週間後にやろう、できません。一カ月、二カ月、三カ月はかかるものです。なので、しっかりと早くに公募をしていただいて、早くに採択をしていただかなければ、みんなが練習ができない、舞台ができないということになってきます。
 ここでは、もう皆さん、七月からずっと実現しようと頑張ってきたけれども、できなくなった、もう本当に、甚だ残念で、悔しい思いでいっぱいだという、これはバレエ関係だけではありません、たくさんの団体からこういうお声をいただいているところでございます。
 そこで、私は、きょう通告はしておりませんけれども、新しく矢野次長が新次長になりました、新次長にもいろいろ会議にもお出ましいただいているところでございますけれども、この間も文化芸術振興会議の中で皆さんが、文化庁の説明の後、顔を真っ赤にしながら、何度も聞いている、何度も言っている、いつ実行してくれるのかというお声もあります。
 もう今、文化団体は、先ほどのJ―LODliveがなければ、本当にみんな潰れます。なので、しっかりと新次長としての決意を述べていただきたいと思うので、よろしくお願いいたします。

#37
○矢野政府参考人 お答え申し上げます。
 委員におかれましては、いつも文化芸術のために御尽力いただいておりますこと、改めて御礼を申し上げたいと思います。
 本件、文化芸術継続支援事業につきましては、御指摘のとおり、まさに、フリーランスの皆さん、文化芸術団体の皆さんの再開、継続を支援するという非常に重要な役割を担っているものでございますので、先ほどスピード感という話もございましたが、更にわかりやすく、しっかりと、この制度の改善の内容等、例えば、ある程度のまとまった規模の支援ができるということなどをしっかりと伝えていきたいというふうに考えておりますので、今後とも御支援をどうぞよろしくお願い申し上げます。
 以上でございます。

#38
○浮島委員 今、スピード感とおっしゃいましたけれども、スピード感は全くありません。だから何回も言っているんです。私もこの間の会議で申し上げさせていただきましたけれども、文化庁は、文化芸術団体を救う、これで緊急支援パッケージをやったのではなくて、救わないためにやったのではないか、そういうふうに思っているくらいでございます。
 原資は目の前にあるんです。緊急の支援で、潰さないということで継続をしていただくためにとった予算なのでしっかりと、上から目線なんですね、申しわけないですけれども。いつも上から目線。文化団体の方々は本当にかわいそうです。当事者の目線に立ってしっかりと、今も申し上げさせていただきましたけれども、申請がいついつ、そして採択がいついつといっても、その間の練習期間等々、劇場を確保する時間等々があります。なので、それをしっかりと踏まえながら文化庁は仕事をしていただきたいと再度お願いをさせていただきたいと思います。
 そして、ちょっと時間がなくなってきてしまいましたので、もう一点、文化芸術のことについて、これは要望をさせていただきたいと思いますけれども、税制改正です。
 今回、このコロナ禍において、能楽堂、これは毎回毎回税制改正をやらせていただいておりますけれども、これをしっかりと恒久化にしていただきたいということと、今回、このコロナ禍において、民間の美術館等々も大変な思いをされております。なので、今回、新規で税制改正の中に盛り込んでいただきましたけれども、民間の法人が所有する文化施設に係る土地建物の課税のあり方の見直し、この固定資産税等でございますけれども、ここも、文化を守っていくという観点から、しっかりと取り組んでいただきたいとお願いをさせていただきたいと思います。
 あと、もう時間が来てしまいましたので、一点だけ大臣にお願いをさせていただきたいのは、きのうも、三十人以下学級の実現の、教員の二十三団体にも、大臣も御出席いただきました。私も出席させていただきました。また、我が党公明党には、全国市長会からも、きのう、この少人数学級の実現ということで要望もいただいたところでございます。
 先ほども石川議員の方にもお答えがあったところでございますけれども、この三十人以下学級、ここをしっかりとやっていただきたい。再度大臣の決意をお伺いして、私の質問を終わりたいと思います。

#39
○萩生田国務大臣 まず、文化の件についてちょっと触れさせていただきます。先生から厳しい御指摘をいただいて、私もそのとおりだということで、現場にも指示を続けてきました。
 率直に申し上げて、文化庁の年間予算が一千億、五百六十億という持ったことのないお金を持っちゃったものですから、物すごく丁寧に申請に合わせてスタートしたというのが正直なところだったんですけれども、目的は何かといったら、困っている文化団体を救わなきゃいけないわけです、これは、直ちに輸血をしなかったらみんな倒れちゃうわけですから。
 例えば、担当などは、不正申請があっちゃいかぬということを言うんです。それは公費はみんな同じです。だけれども、私は逆に、今回これだけ団体の皆さんとの接点ができたので、例えば過去に公演実績がない架空の団体なんかが出てくれば、仲間の皆さんに聞けばわかりますよ、こんな団体はないといって。
 ですから、まずは信頼をして、しっかり輸血をするということを先にやって、万が一ですよ、万が一不届き者がいたら、それは文化団体みんなで締め上げるぐらいの、そういう仕組みをつくっていただければいいんじゃないかということで、残されました予算、しっかり申請に合わせて直ちにお手元に届くように努力したいと思いますので、引き続きの御支援をお願いしたいと思います。
 少人数学級、この機会に、しっかり与党の先生方とも相談をしながら、子供たちの学びにしっかり貢献できる、そういう学校の形というのをつくっていきたいと思いますので、引き続きよろしくお願いしたいと思います。

#40
○浮島委員 ありがとうございました。ぜひ、先頭に立ってよろしくお願いいたします。
 終わります。

#41
○左藤委員長 次に、下条みつ君。

#42
○下条委員 立憲民主党の下条みつでございます。
 日夜、文部科学行政について汗を流されている文科の皆さんに心から敬意を表したいというふうに思います。
 また、私は、きょうは限られた時間でございますので、今までいろいろやられた行政の政策についてできるだけ提案をしていきたいというふうに思っておりますので、前向きな御発言をいただければ幸いと思います。よろしくお願いいたします。
 まず、大学生の支援についてお伺いしたいというふうに思います。
 先般の学生支援緊急給付金の支給状況について、当初、閣議で五月に決められて、幾つか進んできて、最初の段階で足らなかった分を推薦いただいたりして再調整して、最終的に今どんな状況か、ちょっと人数と予算の方をお聞きしたい、そう思います。お願いいたします。

#43
○伯井政府参考人 御指摘の、学びの継続のための学生支援緊急給付金につきましては、これまでに約四十二万人に支給を行ってきております。まだこれは、予算上は四十三万人ですので、若干そのすき間がございますので、申請漏れであったり、そういう人をすくうべく、今なお取り組んでいるところでございます。

#44
○下条委員 大変、進められたことには感謝申し上げますし、また、そのすき間で、四十三万のうち四十一万何がし、四十二万前後ですね、とお聞きしておりますけれども、できるだけそこを穴埋めしていただいて、今在学している学生さんたちにできるだけ温かい手を差し伸べていただくことをお願い申し上げたいというふうに思います。
 一方で、今在学をしている学生さんに対する支援でございますが、実を言うと、この四月からいろいろ始まって、私も厚生労働委員会でコロナ専門でやっていましたが、四月から八月にかけて、多くの今度は大学をやめざるを得なかった学生さんたちがいらっしゃるというふうに認識しております。この学生さんたちはいろんな事由があります、家庭の問題もあるし、体の問題もあるし。
 今、退学者はどんな状況になっているんでしょうかね。それをまずお聞きしたいというふうに思います。

#45
○伯井政府参考人 お答えいたします。
 先日、文部科学省におきまして、学生等の中途退学者の割合につきまして、昨年度と今年度の四月から八月までの期間を比較して調査をいたしました。
 現時点においては、その四月から八月までの期間ですけれども、大きな変化は見られず、経済的困難を理由としたものの割合というのもほぼ横ばいということで、昨年と比べて中退者が、この直近の調査では、学生数に占める中退者の割合が〇・三八%でございまして、昨年が〇・四八%でしたので、そういう状況でございます。

#46
○下条委員 それは、今、支援給付金のことがあって、これは金が入ってくるだろうということでとどまった方も多かったんじゃないかと思います。
 ただ、問題は、実を言うと、今のは四―八、大臣、四月から八月までなんですよね。ですから、その後、九月、十月、十一月、そして、今年度末の三月までに一体どのぐらい出るかというのが一つの目安になると思うんですよ。その辺は皆さんの方でもう一回調査をし直すというお気はあるんでしょうか。お聞きしたいと思います。

#47
○伯井政府参考人 今御指摘いただきましたように、今回の調査は八月末までのものでございます。
 我々も、学生の修学状況等については予断を許さない状況が続くというふうに認識しておりますので、現在も、実は、十月末時点の状況について把握すべく、追加的な調査を行っているところでございます。
 学生の修学状況については、今現在実施している追加的な調査も踏まえつつ、実情把握というのはしっかりしていかなければならないというふうに考えております。

#48
○下条委員 ぜひ、それは組み立てていって、どんな状況になっているかまず把握して、退学者の情勢を把握していって、それに対していろいろ温かい手を差し伸べなきゃいけない、それが行政だというふうに思います。
 そこで、今数字の方はわかったんですが、じゃ、実際退学した人たち、少子化で、どんどん子供をふやせというのは、それは十年、二十年、二十五年かかってしまいます、働くまでに。場合によっては、十八歳で働く、十六歳で働く人もいるかもしれませんが。今、貴重な教育を受けるチャンスがあって退学せざるを得なかった人たちに対して、私は、やはり復学ということをきちっと進めていくように指導していっていただきたいというのが一つの提案です。
 そこで、お聞きしたところによりますと、全国でおおよそ八百大学、そして短大が三百二十六あるんですかね、この中で、復学の規定のうち五校を御省で調べられたと。八百のうち五校を調べられた。それは早稲田とか東大とかいろいろあって、規定を設けているということですが。
 この復学というのは大事です。今までその権利を持っていて、やめざるを得なかった、そして、それだけ貴重な、子供たちというのは資産です、この国にとっても。
 その件について、この復学、どういうふうな数字になっているかというのは把握されているか、まずお聞きしたいと思います。

#49
○伯井政府参考人 詳細な数字は把握はしておりません。
 ただ、大学を中退した方の当該大学への復学につきましては、例えば、書類・面接審査で通常の入学者選抜じゃない形の入学を認めていることとか、既修得単位の認定を通算するとか、そういった取組を行っているような大学はあるということでございます。
 我々も、そうした取組をやっている大学、先ほど五校というお話もございましたけれども、各大学でさまざま取り組んでおりますので、そうした事例をしっかり文科省でも把握して、各大学にこういうやり方があるんだということも周知するのも一つの取組かなというふうに認識しております。

#50
○下条委員 今局長からあった、周知するというのは非常に大事です。
 やはり、これから新しく学校に入るというのは大変です。ただ、入っていて事由があってやめざるを得なくて、本人の身体的な問題があるかもしれないし、若しくは経済的事由があったり何かあってやめざるを得ないけれども、権利は持っているわけですね、入ったという。これは大事な、今後のこの日本の資産になるわけですよ、教育を受けさせるというのは。
 だから、私は、この復学について、局長、進めていってもらいたいんですよ、調査を。いただいた資料によると、五校お調べになってということですから、これは、五校以外に八百大学があって、三百二十幾つ短大があるわけですし、そういうところできちっとそういうのは徹底するように僕は進めていっていただいて、かつ、私にとっては、やはり大学というのは、いろんな学生のいろんな基準があると思いますよ。自分の生活の中での楽しみであったり、また何かの資格を取るための一歩であったり、いい就職をするための一歩である。そのチャンスを逃してはいけないと思うんですよね。
 ですから、そういう間口があるということを、プロパガンダというか、宣伝していただいて、各退学した学生に広げていっていただきたいんですよね。そして、大学、短大を含めて、それをもう一度ちょっと、進める話に対して御意見を頂戴したいというふうに思います。

#51
○伯井政府参考人 御指摘いただきましたように、さまざまな事情で、一旦入学した大学を退学する、休学とかさまざまな、その前に至る手段はありますけれども、退学をせざるを得なくなった、また学びを継続、復活させたいという要望もあろうかと思います。
 学びの継続あるいは志のある学びをしっかり支援するという観点からも、先生御指摘があったように、やはり我々としても、そういう各大学の取組というのをしっかり把握して、好事例を横展開していく、そういう取組を進めていきたいと考えております。

#52
○下条委員 ありがとうございます。
 ぜひ、局長、いい機会ですから、ゼロからスタートするよりも、足を入れて抜かざるを得なかった人たちに復学の機会を与えてやって、そういうシステムがあるぞと。お聞きすると、面接と書類のもあるし、それを通り越してできるのもあるから、今度いろんな給付金は出ていますし、いろんな状態があるので、そのチャンスがあるということをプロパガンダしていただきたいというふうにお願い申し上げます。
 そこで、ことしになって、学生の皆さんの学費について、半額にしてくれという学生のアクションがありました。文科省の皆様のところにも、ことし四月に何か学生さんが行かれて要求を出したと。先般、九月にも半額を求めるアクションがあって、前期、学校に行かなかったので、何とか半額ぐらい免除してくれないかというアクションです。
 私は、GoTo何じゃらかんじゃら、例えばトラベルとかイートとか、これはもともと、どうでしょうか、観光と飲食とホテルとか、そういう人たちを潤させて、今ある方々にお金を使ってもらって、それに政府が金を出す。これは別に悪いとは思わない。でも、それはもともとお金を持っているわけですから。
 ですから、私は、お金がなくて苦しんでいる学生さんたちの、将来の宝となる教育について、このGoToキャンパスの、彼らの意見を非常に僕は尊重したいというふうに思っていますが、文科省さんとしてはいかが考えていますか、この授業料の半額免除についてです。

#53
○伯井政府参考人 文部科学省といたしましては、学生の学修支援の継続のために、この四月から始まった修学支援新制度の家計急変への柔軟な対応であったり、各大学が行う授業料減免措置に対する補助といった形で、しっかり、先ほどの修学支援緊急給付金を含めましてさまざまな取組を進めております。
 一方で、やはりこの問題は、学生が納得できる形でしっかりと質の高い学修機会を確保していく、大学が、感染拡大の防止ということと修学機会の確保、両立を図りながら質の高い授業をできるだけやっていただく、それも学生目線に立って、学生に対してしっかり説明、納得をしてもらう、これが最も重要であるということで、授業料の徴収について学生や保護者の理解を得ながらしっかり大学が対応していくようにということで、我々も促しているところでございます。

#54
○下条委員 ありがとうございます。
 非常に前向きで温かい意見を頂戴しましたので、ぜひ学生の目線に立っていただいて、だから私はさっき退学予定を聞いたわけですよ。我々のところに来ているのは、要するに、もうぎりぎりですと。僕らはバイトもできない、そして外との接触もできない、親も働いているがどんどん年収が落ちてきちゃっている、だから、何とかそこをサポートして、いい意見を聞きたい、いい意見を発してくれということで我々のところに来ていますので。
 局長、ぜひ、今おっしゃったような形で、学生の意見を直接聞いていただく機会をふやしていただきたいというふうにお願い申し上げたいと思います。
 次に、リモートについてお伺いしたいというふうに思います。
 このリモートは、今度のコロナが入ったことによって特別措置を文科省でもやられていて、大学の設置基準でいうと、卒業要件は百二十四単位中、遠隔授業は六十単位まで上限だったんですが、今回、特別措置としてこれを取っ払っていいと。簡単に言えば、全単位をリモートでも取れますよという特別措置で理解してよろしいでしょうか。

#55
○伯井政府参考人 お答えいたします。
 新型コロナウイルス感染症対応といたしまして、当初の計画どおりの授業形態では授業ができなくなるという状況に鑑みて、今年度及び来年度の感染症対策の特例措置として、本当は、大学設置基準第二十五条第一項というところで、面接等による授業を基本としておりますが、そういう面接授業で得られる教育効果に相当する遠隔授業を行う場合には、各大学が相当するものと判断する場合には、その遠隔授業の上限への算入は不要とするというような特例措置を行っているところでございます。

#56
○下条委員 これは大変ありがたい話です。
 ただ、私がお聞きしたところによると、この措置は、来年度末、つまり令和三年末までというふうにお聞きしています。
 それで、私は厚労委員会でもどんどんことしはやらせていただいたんですけれども、コロナがどうやって収束していくかというのは誰もちょっとわからないと僕は思っているんですね。何かファイザーの、零下八十度か七十度か知りませんが、それで維持して、それが果たしてどこまで効力を発して、学生を含めて全世界の人にどれだけ広がるかは私は知りません、どうなるかわかりません、ウイルスも変性します。
 そういうことを考えたときに、大学は二年もありますし四年もある、二年間だけというのが、簡単に言えばあと一年ちょっとですね、一年ちょっとだけというのは、何かしら、これから大学に行こうと思っている学生さんたちにとっては非常に大きな障壁になると思うんですよ。もともと、東京に行ったら戻れない、東京に行けない、そういう学生さんたちもいらっしゃると思います、大学を目指している中で。
 これはぜひ、特例措置の期限をあと一年ちょっとじゃなくて、なぜかというと、一年ちょっとでは、短大とかそういうのを求めている方はクリアできるかもしれないけれども、これから入ろうとしている人たちにとっては、来年の入学試験を含めてですね、たったのそれで終わってしまうという、希望がないわけですよ。
 この辺、どういうふうに文科省としてお考えになっていますか。

#57
○伯井政府参考人 現状、先ほど申し上げましたような遠隔授業の特例措置を講じるとともに、今、文部科学省といたしましては、各大学に、面接授業と遠隔授業の効果的なハイブリッドで、より質の高い授業ということを求めているところでございます。
 そうした状況も踏まえながら、今後の遠隔授業をどういうふうに進めていくべきかというのを、単位上限のあり方なども含めまして、あるいは大学教育の質保証ということも踏まえながら、教育再生実行会議であったり、あるいは中央教育審議会の大学分科会で現在検討を進めているところでございます。その審議を踏まえながら、しっかり検討していきたいと考えております。

#58
○下条委員 ありがとうございます。
 ぜひ進めてください。やはり、学生というのは本当に非常に純粋ですよ。僕たちはこれから一年でだめになっちゃうのかな、二年、三年は大丈夫みたいだよというので、私も田舎者ですけれども、地方に住んでいて、出てくる学生さんに希望が与えられるというふうに思いますので。
 そこで、その中で、私は今、ぜひ、大臣含めて膨らませてもらいたい話が一つありまして。大学の、通信制大学基準というのがあるんですね。千六十大学があるうちに、今、通信制大学の基準枠というのは一体幾つあるんですか。

#59
○伯井政府参考人 これは枠を設けて設定しているというものではございませんが、大学の通信教育課程は、令和元年度時点で、学部が四十四校、短期大学が十一校の計五十五校ございます。学生数でいうと、約二十三万人が在籍しているという状況でございます。

#60
○下条委員 そこですよ、ポイントは。要は、通信制大学の基準という枠をもっとふやしてもらいたいんですよ、いい機会だから。コロナなんかにどうだはあだと言う前に、コロナに負けないように、これから共存するためにはどうやって、学生の通信の部分をふやしていって、そもそもできるんだぞと。
 なぜ私がこれを言うかというと、私も民間企業に二十年いて、人事部にいて、やはり、通信でやられた学生さんと、通常の、例えば何とか大学なんという普通の大学との、そのときに、割と、言いにくいんだけれども、そこに、採用のときに若干の劣勢があるんですね。
 だから、普通の大学に通信枠はあるんだよと。今おっしゃったように、五十五ですよ。僕に言わせたら一割もないわけだよ。これが悪いというわけじゃなくて、こういう時代になったからこそ、今の時代のことを先駆けて、これから先、ウイズコロナにしろ何にしろ、また新しいウイルスが出るかもしれません、ぜひ、この枠を広げていく指導をしていただきたいと思っているんです、僕は。いかがですか。

#61
○伯井政府参考人 通信教育そのものは、今御指摘いただきましたように、地理的、時間的制約がある多くの方々が、特に社会人などにとりまして、通学とはまた異なるさまざまな学びのニーズに対応していくということで、大学教育の機会の提供にとって重要な役割を果たしていると考えておりますし、近年、高度のIT人材育成に向けての通信制大学というのも開学がなされております。
 ただ、どういう課程を設置するかどうかというのは、一般論としては各大学法人において検討されるものということでございますので、我々としては、大学からの相談があった場合には、しっかりそういった事例も踏まえて丁寧に対応して、設置等の手続を進めていくということであろうかと考えております。

#62
○下条委員 局長、相談があったら乗るという問題じゃなくて、こういう時代なので、指導をどんどん出してもらって、ほかでこうやっているから学生は、私に言わせると、学生さんが本当はお金をかけて都会に出ていかなくてもできるようにしたらどうだという意味なんです、もともとの発想は。なぜかといえば、今、少子化になってきて子供が少ない中で、跡取りを、女の子にしろ男の子にしろ、出ていかなきゃいけない。そういうときに、その後の就職のときに、どうしてもやはりいろんなことでちょっと劣勢になる可能性が高いんですよね。
 だから、そういう意味では、普通の大学の中でその枠の部分をふやしていってあげれば入りやすいし、またそれは通わなくても済むわけです。リモートでできるということなんです。そうすれば、そこで卒業できたら、その人たちは幼稚園から小学校へ育っていって、大学も地元にいれば、その地元に居ついて、そこで就職すれば、それは交付金なんか出さなくても、そこで働くことになるじゃないですか。
 そういう、もっと未来永劫を読んでいただいて、来たら相談するんじゃなくて、こちらから出してもらいたい、そういうお願いです。いかがですか、局長。

#63
○伯井政府参考人 通信教育の大学としては、一つは、国で設置しているものとしては放送大学学園、放送大学がございますけれども、そうしたものをしっかり周知し、また、このブランド力を高めるというのは先生の御指摘もございますが。
 一方で、通信教育の設置基準というのは、教員の基準であったり面積の基準というのが相当緩和されておりますので、そういう意味において、各大学の設置を目指す通信教育を行う方々がしっかり時代のニーズというのを考えて対応していただけるようにということで、先ほど丁寧に対応していきたいというふうに答えたところでございます。

#64
○下条委員 ぜひ。私がここでしゃべると、これは議事録に残るはずです、永久に。だから、やはり、野党の下条が言ったことかもしれないけれども、一つの参考として。
 別に、御省が何かいろいろ金を出すわけじゃないんですよ。だから、指導で指針を出すことになると目覚める、聞いた人も、ネットで見た人も。そういう意味でありますので、ぜひ進めていっていただきたいというふうにお願い申し上げます。
 次に移りたいと思います。
 次は、不登校の問題に入りたいと思います。
 GIGAスクール構想を補正でやられて、それを前倒しにしたことは非常に僕はすばらしいことだというふうに思うんです。そして、端末が上限四万五千円ですか、そういう状態になったということは、これもいいことだと思います。
 そこで、私はその後にいろいろお聞きしたら、GIGAスクールサポーターというのがいて、これは補正で百五億ついているということですね。このGIGAスクールサポーターが、対象は約三万八千校あるんですね。そのうち、現在はどのぐらいサポーターがいらっしゃるんでしょうか。

#65
○瀧本政府参考人 お答え申し上げます。
 GIGAスクールサポーターについては、現在もまだ執行の途上でございますけれども、十一月現在で約千九百人という予定になっております。
 以上でございます。

#66
○下条委員 大臣、GIGAはいいんですよ、すごく。私も大賛成、前倒しもいいと思っています。
 ただ、どうですか、そういうことを進める中で、対象が三万八千あって、アズ・オフ・トゥデーというか、きのうまでですね、十二日までで約千九百人ですよね。そうすると、この計算でいくと、今のところ二十校に一校ぐらいしかまだいらっしゃらないということだと思うんですね。これというのはちょっと。
 それからあと、ICT支援員というんですか、名前が多くてよくわからないんですけれども、このICT支援員も四校に一校になっちゃっているということであります。
 それで、私は、これはちょっと提案なんです、大臣、先に言っていなかったんですが、申しわけないですけれども。
 GIGAは約四万校近くやる、そこに生徒さんがたくさんいらっしゃる、そして、かつ、今の状態ではお金を払って入ってもらう人が約千九百人しかいない。そうすると、これはもう単純に全然回らないんじゃないかという気がするんですね、僕の感じでは。
 そこで、これは提案です。それだけ急いで前倒しして人が間に合わないんだったら、大臣、それだけの金を払ってパソコンを買っているわけじゃないですか、国の金を払って。そのパソコンを買ってくれた納入者は恩恵を感じているわけですよ、税金に対して。だから、そういう税金に対して恩恵を感じている人たちに、このサポーターで追いつかない分を少しやらせたらいいんじゃないかと単純に思っているんです。つまり、買うことは百万、二百万、一千万、一億、百億買う。だけれども、設置基準からいくとサポーターについては今言ったように全然賄えていない状態で、どんどん子供たちのところに行くわけですよ。
 これはもうあくまで提案ですよ。やれません、やってみます、検討します、どれでもいいんだけれども、議事録に残して、こういうことを言う人間もいるんだということで提案したいと思うんです。買ってくれたら、向こうは恩義を感じているなら、サポートとして入って、例えば半年でも一年でもいい、それだけもうかっているわけだから、そこで、その学校の設置の方のGIGAサポーターで協力してもらうのも僕は手じゃないかと思うんです。一円も金かかりませんから。大臣、いかがですか。

#67
○萩生田国務大臣 ありがとうございます。
 まず、GIGAスクールのサポーターなんですけれども、今、実績をお話ししたまでで、予算的にはこの倍用意をしておりまして、各自治体、まだ端末の納入が終わっていない段階にありますので、なかなかそのキックオフができていないという状況にございます。
 したがって、千八百人で全てをやるのではなくて、これは倍にふやしていくということと、それから、先生からも御紹介がありましたICT支援員、四校に一校ありますので、この組合せをしっかりやっていきたいなと思います。
 そこで、実は、GIGAスクールを一年でしっかり前倒しをすることを決めたときに、メーカーの皆さん、それからOS企業の皆さん、もっと言えば、このGIGAスクールに携わる全ての皆さんに、民間の皆さんにお集まりいただいて、そして、言うならば、金額などを設定するときにも民間の皆さんにさまざまなお願いをさせてもらいました。
 誤解なく申し上げますけれども、営業努力なく八百万の需要が発生するわけだから、その分手伝ってくれないか、そして、この事業は文部科学省だけの事業じゃなくて社会全体で進めていく事業なので、民間の皆さんにもぜひ参加してもらえないかということを、各経営者の皆さんに私は頭を下げてお願いしました。
 その中で、今先生御提案あったような、例えば、日本を代表するようなメーカーの皆さんが、それぞれOBさんも地域に住んでいらっしゃるので、ありがたいことに、それを、文科省の方に名簿を上げていただいて、名簿というのは個人情報がいろいろありますので、例えば長野県だったら、何とかというメーカー、かんとかというメーカーのOBがこういうところに住んでいますよということで、そういう人たちにも声をかけていただいて、学校現場でお手伝いしていただくようなことも始まっています。
 したがって、そのサポーターにはお金を払いますけれども、はなからボランティアとして手伝いますよという人も実はこの数字に出てこないところで実際にいらっしゃいますので、これはいい機会なので、社会総ぐるみで子供たちの学校をサポートしてもらえるように、先生のただいまの御提案を踏まえて、もう一度、各メーカーの皆さんにも御協力をお願いして、できる限り現場に入っていただいて、ふなれな先生方も大勢いらっしゃいますので、その人たちのサポートがちゃんとできる体制を急いでつくってまいりたい、こう思っております。

#68
○下条委員 ありがとうございます、大臣。こっちの代表になってもらいたいぐらいの温かいお答えをいただきまして、ありがとうございます。
 僕は、限られた予算の中でどうやって、未来の宝である子供たちをサポートすることに対する原点があるんです。だから、御省のやり方について非常に僕はもともと賛成しているんです。最初に申し上げました。
 今おっしゃったように、そういう各メーカーの、そこに住んでいる方についてのボランティアというのは非常にいいお話で、ぜひ、大臣が頭を下げていただいているとお聞きしまして本当に敬意を表したいと思いますけれども、進めていただいて、さっき半分までと言っていましたけれども、倍にしても四千人ですから、そうすると、三万八千で四千人となると、十校に一人しかいないことになってしまうんですね。
 先行きがどういうふうになっていくかわかりませんが、そこに予算を使わないで協力してくれということは、僕は非常にリーズナブルな話だと思いますので、ぜひ大臣のリーダーシップをとっていただいて進めていただくように再度お願いを申し上げたい。よろしくお願いいたします。
 次に、不登校の部分で、小中で今、不登校は約十八万人というふうに言われているんですね。十八万人です。その中で、通信機器で対応できたら、彼らにやはり、ああ、学校って、また先生ってあったかいのかなという、声が少しずつ伝わっていくような感じがします。
 そんなときに、今の状態ではもうちょっと時間がかかるとしたら、不登校の数が小中で十八万だ、不登校の児童のうち五五・六%は三カ月以上欠席している、こういう状況ですから、先ほどから申し上げているリモートの機械について、不登校とか、それから病気か何かの事情で休んでいるお子さんたちになるべく優先的に配付していただきたいというお願いなんですが、その辺は、その配付の中に入っていらっしゃいますでしょうか。

#69
○瀧本政府参考人 お答え申し上げます。
 先生から御質問ありました、不登校児童生徒あるいは病気療養児の方も含めてでございますけれども、学習のおくれなどが学校への復帰や中学校卒業後の進路選択の妨げになっている場合もある、学校に行きたくても行くことができない不登校児童生徒やあるいは病気療養児の方々に対しましても、ICTを活用した学習支援を行うなどにより教育の機会を確保することは重要であると考えております。
 こういう考え方のもとで、従来から、不登校児童生徒が自宅においてICTを活用した学習を行った場合に、一定の要件を満たした場合、校長は指導要録上出席扱いとすることができることとしているところでございます。
 文科省では、本年九月に、改めて、この制度のさらなる活用促進について、各教育委員会に対して、さまざまな自治体の好事例を含めまして、周知、お願いをしたところでございます。
 今後、GIGAスクール構想の中で一人一台のパソコンが渡っていくことになりますが、残念ながら、正直言いますと、年内に手元に渡るのがおおむね三割、三割弱でございます。三月末でようやくほとんどの子供のところに渡るという、まだ途上でございますが、この中には、当然ながら、不登校の子供たち、それから病気療養の子供たちも含まれておりますので、これが渡ってから、今まで以上にこの出席扱いの制度が更に活用ができるようになると思いますし、私どもとしても、こうした子どもたちに対する学習支援がICTを活用してより一層行えるように、各教育委員会、学校等にお願いをしてまいりたいと思っております。
 ありがとうございます。

#70
○下条委員 ありがとうございます。
 私は責めているわけじゃなくて、前倒しにしたことにも感謝を申し上げたいと思うし、ただ、その中で優先的に、今おっしゃったように、不登校とか病気でどうしても学校に行けないんだ、そういうときに、温かい指導が先生や友人たちからリモートすることになることの機会を、つまりその機械、コンピューターをできるだけ早く優先的にやっていただければというふうに再度お願いを申し上げたいと思います。
 頑張っていらっしゃるので、前倒しするって大変ですものね。大体、決裁の資料は倍ぐらいになりますからね。本当に御苦労さまでございます。
 次に、いじめの問題に入りたいと思います。
 これは不登校の前提になるという言い方はちょっと言い過ぎちゃうかもしれませんが、御省からいただいた資料でも、いじめで、小学校では何%、無気力、不安が何%、家庭のあれが何%と来ていますけれども、不安というのといじめというのがどこでどういうふうにかぶっていくのか僕はよくわかりません。そこを追及するつもりはないんです。ただ、やはり、いじめというのは何で起きるかなというふうに考えたときに、私もいろんな学校を歩きました、いろんな先生方にお聞きしました。
 やはり、いじめというのは、結局、学校の先生がいないところで起きるんですね。学校の先生がいないところで起きる。これは何かというと、一時間目と二時間目、三時間目と四時間目の間の休み時間、それから放課後の、先生の目が届かないところで起きてくるわけですよ。ですから、そこに何か、学校の先生の目が届かないところで呼び出されて殴られたり金出せと言われたり、それはもう今あちこちで起きている話であります。
 そんなときに、ことしでは、たしか学習指導員が延べで八万人になったけれども、来年の予算では、そういうときに延べで三万二千人に下げてしまう、こういうのをお聞きしました。これは事実でしょうか。

#71
○瀧本政府参考人 お答え申し上げます。
 学習支援員については、現在まだ概算要求中でございますけれども、拡充をしていく方向で、まだ折衝中ということで、まだ人数的には固まっていない段階でございます。

#72
○下条委員 そう答えるしかないんですけれども。
 大臣、ことしはこうやって八万人あるんですけれども、延べで今度三万人ぐらいとお聞きしていますからね、概算要求。そうなってくると、そういう学習指導員の数でさえ減ってきてしまっている。予算も限りがある。
 そこで、僕は何を提案したいかというと、教師の方の目が届かないところに教師は必要ないと思うんです。それはいた方がいいけれども。だから、教師の目が届かないところには、教師以外の人、つまり、退職の公務員でもいいんですよ、地域の普通の退職者でもいい、ある程度の日数や年数をやられた方々が、今のこの延べでいくと、ほとんどの時間、週間でたしか二十とか三十時間だけしか見ていないんですよ。だから、子どもたちのいろんなカウンセリングから含めてちょっと足りないんじゃないかと思いますし、これはまた提案です。
 各地区でいろんな、福岡とかいろんな事例も、きょうはちょっと時間がなくなってきちゃったので言いませんが、いろんな事例でいくと、退職者と地域がタイアップして、最終的な、最後に残されたコミュニティーですよ、学校というのは。僕は、そこの学校の先生の目が行き届かない、例えば授業の休憩時間中であるとか放課後の時間をきちっと違う目で見ていく人がいれば、子どもたちも安心できて、何かのときに相談できると思います。お母さんやお父さんに相談できないけれども、あのおじいちゃんとおばあちゃんは優しいからちょっと相談してみようかなと。
 それは声をかけていいことだと僕は思うんですけれども、御省としていかがでございますか。そういう地域の、退職公務員の方とか若しくは退職した方に教育委員会から声をかけてもらって、そして、どうでしょうか、そういう子供たちのサポートに参加してもらえませんかというのは僕はいいことだと思うんですが、いかがですか。

#73
○瀧本政府参考人 お答え申し上げます。
 委員の御提案は、まさに地域の教育力の活用という点では御指摘のとおりかと思います。
 いじめの問題に限らず、学校のさまざまな活動につきましては、多様な地域住民の参画によりまして、ボランティアの活用を含め、地域と学校が連携、協働することが極めて重要でございます。このために、地域全体で子供たちの成長を支える地域学校協働活動等の取組を推進、支援をしているところでございます。
 また、先ほど学習指導員の話がございましたが、学習指導員でいいますと来年三万二千人ですが、これ以外にも、スクールサポートスタッフ二万四千五百人、それから、部活動指導員を来年から拡充いたしまして一万三千二百人ということで、今折衝しております。
 また、このほか、実は、退職をされた先生が改めて学校に入ってという方が、今私どもがつかんでいるところでいいますと約四万六千人入っていらっしゃるということもございますので、地域の方々の学校を支えていただく活動とともに、あわせて、さまざまな外部の人たちのお力もおかりしながら、しっかりと子供たちを見守り育てていけるように支援をしてまいりたいと思います。
 ありがとうございます。

#74
○下条委員 ありがとうございます。
 ちょっときょうは時間がなくなってしまったので、もうあれにしますけれども。
 学校の子供たちのサポートは、目をかえた状態で、新しい目で見ていっていただく人を、さっき言った、ある意味で、学校の先生が授業が終わって職員室に戻った後の時間が大体いじめが発生しますから、これは僕が学生たちから聞いています、実際に。あと、放課後、呼び出される。そういうところをきちっと見ていく人を、ぜひ指導していっていただきたいというお願いでございます。
 それで、もう時間が来て、お呼びいただいた方が答えていないので申しわけないんですが。
 次に、高等教育修学支援制度については非常に感謝を申し上げると申し上げました。
 そこで、日本の教育費というのは、GDP比でいくと、OECDの中では三十七カ国中けつから二番目なんですね、大臣。けつから二番目です。三十七カ国のうち、対GDPの教育費というのは三十七番目なんです。そして、在学者数というのは、今言ったOECDの中ではけつです。三十四カ国のうち三十四番目になっちゃった。
 ですから、私は、これはもうどんどん要求していいと思うんですよ、大臣。リーダーシップをとっていただいて、要求していいというふうに思っているんです。
 そこで、さっき言った修学支援制度は、これはよく見ると、住民税非課税世帯、二百七十は全部いいよ、それから、二百七十から三百は三分の二を出すよ、それ以外、三百八十までは三分の一だと。私は、これでは、今の、まあ、例えば都会だともっと高いわけですよ、負担がかかっている、家賃も住民税も何じゃらかんじゃら、みんなかかっている。そういう意味では、この基準をもう少し上げていってもらいたいなというふうに思っているんです。
 これは、当然、私は何で大臣に最後に聞くかというと、予算がかかってくるからです。これは余り言うことじゃないが、私は立憲の人間ですが、党として反対しますかわかりませんが、私は、少なくとも、大臣、賛成したいと思っているんです。私は賛成。党内野党と言われても、吉良さんも、ほら、賛成すると、ここにいるんです。
 私は、予算をとって、ほかのGDPで少ないんだぞと、だから、これは、新しい、少子化で、子供たちを産んで育てるんじゃなくて、子供たちの現在の教育に対して予算をとっていくことに対して、我々は賛成したいと思うんですよ。せめてこれは三百八十万の枠を六百万ぐらいに伸ばして、それは我々は賛成したいと思いますけれども、もう時間が来てしまいましたので残念なんですが、最後に大臣の方からぜひ御答弁をいただければ幸いでございます。よろしくお願いいたします。

#75
○萩生田国務大臣 エールをありがとうございます。
 子供たちの教育、なかんずく資源に乏しいこの国が将来にわたって世界と伍していくために、どこで勝負するかといったら人で勝負するしかないと思っています。そういう意味では、人への投資というのを約八年続いた安倍内閣では力を入れて、そして、幼児教育、保育の無償化、今御指摘のあった高等教育の新支援制度など、新しいメニューをふやしてきました。
 じゃ、十分かといえば、今、OECDのことを言っていただきましたけれども、世界基準でいえば、まだまだ子供たちの教育費を十分に確保している国とは私も思いません。少人数学級、これからさまざまな議論をする中で、常についてくるのはお金の話だと思います。お金がかかるからやらないのか、お金をかけてしっかりやっていくのか、これはまさに日本の将来を決める大切な方針で、与党も野党もないと思います。
 良識ある先生方の応援をいただきながら、しっかり予算を確保して、所得の低い家庭にたとえ生まれたとしても、子供たちは学ぶ機会は平等にしっかり確保できる、そういう日本をしっかりつくっていくことができるように頑張っていきたいと思います。

#76
○下条委員 大臣、ありがとうございます。
 ぜひエールを送りたいと思いますので、歴史に残る文科大臣としてリーダーシップをとっていただければと思います。
 時間が来ました。以上にさせていただきます。ありがとうございました。

#77
○左藤委員長 次に、寺田学君。

#78
○寺田(学)委員 御指名ありがとうございます。寺田学と申します。
 文科委員会の方には、出張で何度か質疑をさせていただいた機会はありますけれども、念願かないまして、所属になりました。大臣を始め委員、理事の皆さんに、よろしくお願いしたいという思いを告げたいと思います。
 四十五分いただきましたので、四項目、ことしの二月に予算の分科会かなんかで多分大臣と議論しました医学部の入試不正の問題、それと、馳先生と一緒にやりましたけれども教育機会確保法、あとオンライン教育と環境教育、この四分野について質問したいというふうに思います。
 医学部の入試不正、さまざまな角度で問題がありましたけれども、私が取り上げたいのは、女子受験生を不利にするような不正があった件です。
 ここ最近いろいろなニュースはありますけれども、私が最近の中で一番心を動かされたというか感動したことは、アメリカ大統領選挙において、バイデン候補が勝利というような方向性になっていますけれども、そこの副大統領候補がカマラ・ハリスさんという方で、女性の方でした。それの、ある種、勝利演説のようなところを生中継でもやられているのを拝見したんですけれども、その中に、女性というところの切り口で言及された部分がありました。多くの皆さん、ごらんになられていたり聞かれたりすると思うんですが、その一部分だけ、ちょっと抜粋して議事録に残したいと思うんですけれども。
 初の女性副大統領に就任する見込みということで言及されていますけれども、私は初の女性副大統領になりますが最後の女性副大統領にはならないでしょう、なぜなら、今夜、ここが、アメリカがですね、可能性に満ちあふれた国だということを全ての少女たちが目の当たりにしているからですと。そして、私たちの国は性別に関係なくはっきりとしたメッセージを子供たちに送りましたという話を発言され、テレビの中継の中では、小さい少女、女の子が三人ぐらい、目を輝かせながら聞いているシーンがあって、うちは息子ですけれども、本当に自分のところにも娘がいたら、ちょっと、また一段違った意味で感動があっただろうなというふうに思います。
 アメリカという国は、これからどういうふうにやっていくのか、前途多難な部分はあるとは思いますけれども、一つ大きなメッセージを女性に、そして何より、これからの世代の女性たち、子供たち、女の子たちにもメッセージを発したのではないかなと思うんです。
 という前段を踏まえた上で、今回取り上げているこの医学部の入試に関して、女性の受験生にだけ不利になるような不正をしたところが一つのみならず多くあったというこの件に関して、引き続き大臣と話をしたいと思います。
 みずから不正があったことを告白をし、その上で、社会的にも、そしてまた行政的にも厳しいところに追い詰められた方々、大学がありましたけれども、聖マリアンナ大学だけが不正はないと言い続け、第三者委員会が入って、そのような、理解されないような受験の採点の方式があったという可能性に強く言及されておりました。
 これを二月の段階で私は大臣の方に、この大学に関しては、もう私学助成、補助金に対して打ち切るべきだということを強く申し上げましたが、当時、大臣としては、説明の過程、途中なので、まず見守った上でというお話でありましたけれども、その後、しっかりとした対応をされたというふうに私は判断しております。
 記者会見の方ではこのことに言及されていますが、委員会の方では言及されていないと思いますので、この聖マリアンナ大学の対応に関して、感謝申し上げるとともに、そのお考えというものをお話しいただきたいと思います。

#79
○萩生田国務大臣 文部科学省としては、これまで、聖マリアンナ医科大学に対して、大学としての第三者委員会の報告書に対する受けとめや、そのような見解に至った理由等について再三再四回答を求めてきました。また、第三者委員会の報告書だけでなく、文部科学省において確認した統計学の専門家の見解に対する合理的な説明についてもあわせて求めていました。
 しかしながら、大学が公表している見解では、第三者委員会の見解や文部科学省において確認した統計学の専門家の見解に対する合理的な説明がされておらず、私としては大変残念に思っております。
 これまで大学みずからは不適切な事案であったことを認めてはおりませんが、文部科学省としては、聖マリアンナ医科大学の事案について、第三者委員会の見解や統計学の専門家の見解に対して合理的に理由を説明できないことをもって、不適切な事案であるとみなさざるを得ないというふうに考えておりまして、十月一日付で、大学に対してその旨伝達をいたしました。
 そもそも、大学がみずから設置した第三者委員会は、大学が外部の方にお願いして、自分たちでは判断ができないから外から見てくれといって、その皆さんがやはりこれは襟を正すべきだという答申をしたにもかかわらず、そこを全く無視するというのでは、第三者委員会をつくった意味がないじゃないかと。ちょうどそのころ先生から御指摘をいただいて、私としては学校みずからの判断というのを尊重したいと思ってしばらく待ちましたけれども、もはや限界だということで、十月一日にこういった結論を出したところでございます。
 大学に対して、不適切であるとみなさざるを得ない入試が行われた原因を明らかにし、公正かつ妥当な方法により適切な体制を整えて入学者選抜を行うこと、特に性別や年齢等の属性による一律の取扱いの差異を設けないこと、不適切であるとみなさざるを得ない入試が行われたことについて大学が設置した第三者委員会や統計学の専門家による客観的な見解を踏まえ、社会に対して合理的な理由をもって説明する責任を尽くすことを指導しました。
 なお、令和二年度の私立大学等経常費補助金の取扱いにつきましては、十月二十七日に開催された日本私立学校振興・共済事業団の運営審議会で議論され、五〇%減額となっているところでございます。

#80
○寺田(学)委員 ありがとうございます。
 私は、この件に関して、まず、一般的な意味で怒りを覚えるとともに、私の身近なところでも、国際結婚している日本人の男性と海外の、私の場合であるとイギリスとオーストラリアの女性と結婚している二組のカップルがいるんですけれども、娘がどちらの家庭にもいるんですが、正直、こんなことがまかり通る国で私たちは育てたくないといって、帰国を選ぼうとしました。
 先ほどのアメリカのカマラ・ハリスさんの演説とは対極的に、今私たちが住むこの日本が、女性、特に勉強を頑張っているこれからの世代の女性たち、子供たちに対して相当ひどいメッセージを与えている、そしてその改善の途中にあるというところが今の現状だと思います。
 なので、このことは、大臣も二月の質疑の中で、一過性では済まさないという話をされておりましたけれども、本当に引き続き、この件はちゃんと改善される、信用をゼロに戻す、ゼロというか、マイナスのところをまずゼロぐらいまで持ってくるところまで頑張らなきゃいけないと思っています。
 もう一個申し上げると、数日前、男女共同参画の施策に関する基本方針を政府の中で決定をされて、その中において、教育・メディア等を通じた意識改革の中で、ポイントが二つ、校長、教頭への女性の登用とともに、医学部入試について男女別合格率を開示と明記されております。これも本当に信頼を回復しようという大きな方向性だと思って歓迎しておりますけれども。
 実際、こういうような方針を書き込んだのは大臣のお考えのもとだと思いますけれども、このお考えに至った理由と、あと、二〇一九年、昨年の受験の結果に関しては残念ながらまだ公表されておりません、そういう意味において、どのように大臣としてこの掲げられた方針を、開示していく、まさかこれは全医学部を一つの形にして公表するわけじゃなくて個別の公表になると思いますけれども、全医学部の男女別の合格率を開示する、そういう手法に関して、大臣として御答弁いただければと思います。

#81
○萩生田国務大臣 まず、第五次男女共同参画基本計画策定に当たっての基本的な考え方においては、大学入学者選抜において性別を理由とした不公正な取扱いは決して許容されるものではない、このような取扱いが行われることのないように各大学に対して周知徹底を図るとともに、特に医学部医学科入学者選抜に係る入試情報については、各大学において男女別の合格率の積極的開示を促すということを示させていただきました。
 医学部医学科不正入試の社会に与えた影響の大きさや、医師を志す一人一人の受験生の思いを考えれば、私としては、引き続き不適切な事案がないかのフォローアップをしっかりしていく必要があると考えております。
 このため、文部科学省として、先般、医学部医学科を置く全ての大学に対し、昨年度行われた令和二年度入学者選抜における男女別の合格率等の入試情報の開示状況についてフォローアップを行い、今後、開示していない大学に関しては積極的に開示するように個別に要請を行おうとしているところでございます。
 したがって、十一月二日付で事務連絡を出しまして、令和二年度の入試における男女別の合格率等の入試情報の開示状況について、現在八割の大学が結果を公表しております。合格率を開示しております。
 現在確認中である大学や開示をしていない大学を含め、医学部医学科を置く全ての大学が男女別の合格率を開示するように引き続き要請してまいりたいと思いますし、これは一過性のものにしてはいけないと先生にお話ししたのは、これは、一年、二年見ていますと、また静かにもとへ戻ってしまうようなことも決してなくはないと私は思っておりますので、この機会にしっかりルールづくりをしていきたい、こう思っております。

#82
○寺田(学)委員 これは政府としてもそうですし、私は国会としても、特にこの文科委員会の方でも大事だと思うんです。
 それで、委員長、委員長と小渕筆頭にも、あと牧筆頭にもお願いしたいんですが、これは、毎年開示、この委員会の理事会の方にしっかりと報告するというような仕組みを委員会としてもちゃんと検討をし、実行していただきたいと思いますが、委員長、どうでしょうか。

#83
○左藤委員長 理事会で検討します。

#84
○寺田(学)委員 ぜひ、小渕理事、牧理事含め、多くの理事の方々の御賛同をいただけたらというふうに思います。
 大臣、このことについてもう一個だけですけれども。
 これは、二月のときもそうでしたけれども、まずは、まず大学側、あとAJMCですか全国医学部長病院長会議というところの自主的な公表に委ねたいという話だったんですが、やはりさまざまな理由があって、その是非は問いませんけれども、遅いです。
 レクの段階で聞きましたけれども、基本的に、監督している文科省として、各大学の志願者数、受験者数、合格者数、入学者数、そういうような形で毎年各大学からの現状を聞いておるという話でしたので、そこに男女比も入れて、ある程度の大学の概略、今どういう状態になっているかということを文科省としても把握できるようにすると思うんですけれども。
 言い方を変えると、文科省独自でちゃんとそれを調査してちゃんと公表するという形でもいいんじゃないでしょうかというところです。大臣、どうでしょうか。

#85
○伯井政府参考人 これは、全国医学部長病院長会議の行っている調査とは別に、先生も御指摘いただきましたように、十一月二日付で、文科省として、令和二年度入試における各大学の男女別の合格率等の入試情報の開示のフォローアップを行っております。
 やはり、これは、それぞれの入試、各大学で責任を持って実施しますので、大学それぞれが開示してもらうということが我々重要と思っております。
 開示をまだしていないところについては、先ほど大臣も御答弁申し上げましたけれども、全ての大学が男女別の合格率をそれぞれの大学の責任において開示するよう、引き続きしっかり要請していきたいと考えております。

#86
○寺田(学)委員 もう次の課題に移りたいので移りますけれども、文科省でやってもいいと思います。やはり去年の二月の受験の内容がいまだ、もちろん、今八割まで集まってきているという話ではありましたけれども、やはりそれは今受験を控えている方々にとってみると、そこに対する不信感、不安というものはあるものですから、できる限り迅速にやっていくことというのは大事だと思いますので、ぜひ御検討をお願いします。
 一言、大臣、何かないですか。いいですか。よろしくお願いします。

#87
○萩生田国務大臣 たまたまこういうことがあったから、先生、これはけしからぬ、しっかり文科省でチェックしろと言われると、多分世論はそのとおりだって今は思ってくれるんですけれども、ふだんは余り権限がないですね。それぞれ私学建学の精神があって、その中身まで常に明らかにしろと言って、はい、わかりましたと言うほど従順な学校はないです。
 したがって、こういうことが起きたからこそ、フォローアップをきちんとしていきたいと思うので、そこは確かにスピードアップしたいと思います。こういうことが国会で話題になっても、逆に言えば、二割がいまだに公表していないわけですよね。必要とあらば学校名を後で教えますけれども。
 そういうことで、もう少しやはりお互いに大学の信頼を高めていくということを考えていただくことは、国立も公立も私立も極めて大事だと思いますので、そのことは丁寧に呼びかけていきたいと思います。

#88
○寺田(学)委員 大学名、必要です。教えてください。
 教育機会確保法について話を移したいと思います。
 先ほど大臣が与党の先生の質問の中で触れられていた、答弁されていたのは、子供たちには個別最適化された教育環境をという話をされていました。
 教育機会確保法というのは、いわゆる学校と言われるところにさまざまな理由でなじめない、及び積極的な意味でそこの場で学ぶことを望んでいない子供たちが、さまざまなところで教育の機会を確保し学んでいくことを保障し、かつそういう活動をする、言ってみれば、大人たちも含めて応援していくような法律で、議員立法でやらせていただき、三年がたち、フォローアップも今やっているところなんです。
 先ほど下条委員の方からも不登校という話についてありましたけれども、大臣にちょっと一般的なことをちゃんと聞いたことがないかなと思いまして、大臣の、この不登校というものに対する現象ですけれども、どういうような感覚をお持ちになられているか、率直なところをお聞きしたいです。

#89
○萩生田国務大臣 不登校は、取り巻く環境によってどの児童生徒にも起こり得るものであり、多様な要因、背景により、結果として不登校状態になっているものと認識しております。

#90
○寺田(学)委員 そっけないですね。
 僕は、一概に、不登校という現象が起きていること自体を全て問題だとは思っていません。もちろん、学校に通いたいけれども通えない方々、生徒さんたちをどういうふうにサポートするかということはあると思いますけれども、先ほど大臣が言われたとおり、子供たちには個別最適化された環境を整えたいと言っている反対側には、子供には子供の数だけ望まれるような教育の環境というのはあるものだと私は思っているので、それを私は、国として及び自治体としても、その選択肢をできる限りふやして応援していく、子供たちがその自分に合った形で学びをしていくということが大事だと思っているんです。
 不登校のこと、ちょっとそっけなかったですけれども、一点ちょっとこのニュースの中で私が気になったことがありまして、ことしの八月の小学校から高校ぐらいまでの自殺者が、去年二十八人だったのがことし五十九人と、ほぼ倍増したというニュースを拝見をしました。
 大臣、ここは通告していないのであれなんですけれども。いじめ自殺があったころ、文科委員会の中でも議論をしていた、当時は松野大臣だったか、あと伊吹大臣には結構こっぴどくやられましたけれども。
 自殺を選ぶぐらいだったら学校になんて行かなくたっていいよと。私は、結局のところ、二者択一で、学校に行かなきゃいけないという強迫観念と、とはいえ、行ったら、いじめられたり自分の中での価値観が違って、つらくて。いわば八月の自殺というのは、夏休みが明けて、いざ学校が始まったときに通えなくて、学校に通うぐらいだったら自殺をしてしまうということが起きているんだと私は思うんです。
 これは大臣、ここはもう政治家としてのお願いになりますけれども、もう死を選ぶぐらいであったら学校は行かなくてもいいんだと、文科大臣としてお考えを示していただきたいんです。どうでしょう。

#91
○萩生田国務大臣 当然、命は大切です。自殺をしてまで嫌なことに立ち向かわなきゃならないかといったら、そこはいろんな方法が私はあると思います。
 御存じで聞いていただいているのかもしれないんですけれども、私、不登校に関しては、議員の中でも最も力を入れてきた経験がありまして、私の地元は小泉内閣の構造改革特区の第一号で、不登校のための小中一貫校というのを設置しています。市単費でスタートして、今、都でも応援してもらっているんですけれども。
 なぜそう思ったかといったら、あのころ、地方議員だったんですけれども、卒業式に来ない子供たちがいて、何となくその子たちに問題があるかのような社会的な風潮がありました。しかし、やはり一人一人は事情が違って、学校に来たくても来られない、何らかの理由で来られない、行かない、こういう子たちに一人一人寄り添うだけの余裕が学校にもなかったんだと思います。したがって、卒業式が終わった後に校長先生が車で卒業証書を届けて回るという姿を何年にもわたって見てきて、これは子供たちの将来がないと思って、学校をつくらせていただきました。
 あのときには、不登校のための特別学校をつくって不登校になったらどうするんだという、こういう場面もありましたけれども、おかげさまで、やはり、戻るきっかけがあれば、あるいは環境が変われば、子供たちは学ぶことができるんです。ありがたいことに、きょう、その不登校の学校の子供たちが国会見学に来ています。本当はお会いしたいぐらいなんですけれども。
 私は、やはり子供たち、いろんな事情があるので、つい先日、予算委員会で、やすきに流されないようにと言ったら、逆に批判をされたんですね。オンラインが充実することによって、学校に来ない子供たちが勉強できるようになることに対して、それはそれで私はいいことだと思うんですけれども、パソコンを渡して、家から授業を見てくれればそれでいいよというんじゃなくて、やはり同級生や先生たちも声をかけてあげることも大事でありますので、そういったことで学校に戻るきっかけを何とかつくっていくことは大事だと思うんですが、死を選ぶというのは、これはもう全てゼロあるいはマイナスになってしまいますので、もし、先生がおっしゃるように、どっちが大事だと言えば、命を守ることがまず大事だ、私はそう思います。

#92
○寺田(学)委員 ありがとうございます。
 言葉選びがなかなかここの部分で難しくて、やはり、不登校になっている方々にしてみると、例えば、何ですかね、今、教育支援センターというのがありますけれども、適応指導教室と言われていて、学校に適応されないことを指導される教室に、まず不登校の子は行きなさいという話をされます。そういう息苦しさがやはり子供たちの可能性をなくし、その上で、時によっては今申し上げたような死を選ぶ子供も出てくるかもしれない。
 私は、学校は教育をする上での大きな大きな幹だと思いますけれども、選択肢はそれだけじゃなくて、学校でも、学校以外の場でも、そして家でも、さまざまなその子に合った学びの形を提供していくことが私は大事だというふうに思っています。その上で教育機会確保法というのをつくりましたけれども。
 これはもう役所の方にも、局長の方にも御答弁いただきたいと思うんですが、不登校数というものがふえた、減ったとかいうことは一つの大きな、学校というものにどれぐらいの子供が通っているのかということの一つの指標ではあると思うんですけれども、学校に通わずとも学んでいる、自分らしい教育の場を見つけて、そこで教育を受けている、勉強している、学んでいるという子供たちもいると思うんですよね。なので、不登校が何人いるかということだけがひとり走りしないように、私は学校に通っていないけれども何かしら学びの場を見つけて学んでいるという数もしっかりと把握した上で、世間に知ってもらうことが必要だと思うんですけれども、そういう統計と発表のあり方は大事だと思うんですが、局長、どうでしょう。

#93
○瀧本政府参考人 お答え申し上げます。
 まず、今の御質問の前提として、私どもも、不登校そのものを問題行動と判断してはならないということは、本年度から施行されています学習指導要領、小学校の学習指導要領の中にも明記をさせていただきました。当然、これは、教育機会確保均等法案の中の議論あるいは本委員会で付された附帯決議等も踏まえて、そうしたことは現場にも徹底をしてまいったつもりですが、指導要領そのものにも明記をして、子供たちが悪いという根強い偏見を払拭していくような対応をしていくように現場には求めているところでございます。
 今御質問のありました、学校以外の場で学んでいる子供の数、統計等のあり方、数でございますけれども、私どもが持っているデータの中では、例えば民間団体、恐らくフリースクール等も含めたそうした民間施設、あるいは、先ほど委員からも御指摘のあった教育支援センター、こうした学校外の機関で相談ないしは指導を受けておりますという子供の数については、昨年度は約十二万八千人で、不登校児童生徒の中の約七割となっておりますが、これは今、私、指導も言いましたが、相談、指導なので、相談だけで終わっていて学習までたどり着いていない方もこの中には入っている可能性は当然あります。
 学習の場が別にあってしっかりとそこで学習ができている、中には、学校の先生が懸命に努力をして、さまざまな課題を届けたり、最近ではITも使ってフォローしたりという方もいらっしゃいますけれども、そういう具体的にきちんとした学習の材料、しかもケアがされている方の人数までは今の統計の中では残念ながらとれていないのが実態でございます。
 以上です。

#94
○寺田(学)委員 先ほど大臣が御紹介いただいた、不登校の子供たちが通う学校を新しくつくられて、そこの部分が本当に大きな成果を残されているという話は、本当に、私は今度、勉強に足を運ばせてください、したいというふうに思っています。やはりそこがひとつ、どういう変化があるのかと、本当に自分の目で見てみたいなと思いますけれども。
 子供の数だけ、学びたいこと及び自分の自分らしさを出せる場所というのが、やはり大人の目ではなかなか見つからないぐらいの差異の中で、とはいえ、子供にとっては非常に大きな価値観として残っているものがあると思うので、私はそういうものをすごく大事にしたいというふうに思っています。
 なので、うちのちびも今小学校に通っていますけれども、本当に、そういうことで、いろいろなことを学んでいく場であってほしいなと思うんですけれども。
 今、局長にも御説明いただいて、教育機会確保法なんですけれども、やはり三年たって、なお認知が乏しい。それは自分の子供が在籍しているところの校長とも話したんですけれども、やはりわかっていないですね。
 それは私自身申し上げたところなんですけれども、うちには不登校の子なんていませんと、結構、自信満々に言われて、それはそれで一つの魅力ある学校だからこそだなという評価がありながら、とはいえ、本当はどうなんだろうと。不登校が起きたとしても、先ほど言った適応指導教室に通ってもらって、学校復帰を前提にそういうところで教育を受けてもらうんだということをはっきり言われて、今の時代、学校復帰前提でばりばりやっているんですかというのを、ちょっと口論をしました。
 何でこれが広まらないのかなということと、あと、これは明示的にはないと思うんですけれども、やはり学校にとってみると、不登校の子供が何人いるかどうか、いるかいないかということが、校長としての力量として暗示的に見られているんじゃないかな、そういう風潮がまだ残っているんだろうなというふうに私は思うんです。
 本当に、本来的に評価するのであれば、学校に不登校の子がいても、その子自体はどういう教育の環境を求めているのかということで改善を促したり、あとは、その子自体が違う教育の場でやっていることをしっかりとサポートしてあげたりということが本来評価されるべきであるんですけれども、いまだ、やはり、不登校児がいるかいないかということ自体が学校及び地域の評価になっているような気がする部分があるんですよね。
 そういうところを変えていく必要というのは私はあると思うんですけれども、この法律が認知が広まらない理由と、そういう評価方法のあり方に関して、参考人でも結構ですけれども、御答弁いただければ。

#95
○瀧本政府参考人 お答え申し上げます。
 まず、教育機会確保法の認知についてでございますけれども、平成二十八年十二月にこの法律が成立して以降、文部科学省では、通知や全国の教育委員会向けの会議等において、同法あるいは同法に基づく基本指針の内容等について周知を図ってきたところではございますが、委員御指摘のとおり、学校現場への浸透はまだ十分ではないと認識をしております。
 学校現場で認知が進まない理由としては、昨年五月に取りまとめました私ども文科省の調査において、法の成立後、教職員に対する研修を通じた法の趣旨等の周知徹底を行った教育委員会等が残念ながら一六%にとどまるなど、文部科学省や教育委員会における、教員研修等を通じた周知が十分ではないということは一つの大きな要因ではないかと考えております。
 このような状況も踏まえまして、文部科学省では、改めて昨年十月に通知を発出いたしまして、今年度より新たに、不登校児童生徒に対する支援推進事業を創設し、法の趣旨を踏まえた支援の推進に向け、不登校に関する教職員向けの研修会等の実施に対する支援を充実、開始したところでございます。
 文科省としては、引き続き、この教育機会確保法あるいは同法に基づきます基本指針の考え方について、あらゆる機会を捉えて周知徹底を図ってまいりたいと考えております。
 それから、済みません、先ほど私、答弁の中で、本年度から施行された指導要領、小学校の指導要領の中でと申し上げましたが、ちょっと訂正でございます。指導要領の解説の中で、先ほど申し上げた、不登校は多様な要因、背景により結果として不登校状態になっているという状態であって、その行為を問題行動と判断してはならないということを指導要領の解説の中でも徹底をさせていただいた、通知ばかりでなくて。さらに、先ほど申し上げた予算事業の研修の充実を図る中でも徹底をしてまいりたいと思っております。
 また、評価の問題が御指摘ございました。
 この不登校についての教育機会確保法の基本理念も踏まえまして、単純に不登校の数だけをもって学校を評価することは適当ではないと文科省としては明確に考えているところでございます。
 私どもとしては、不登校児童生徒に対する支援策の充実に努めますとともに、この教育機会確保法と法に基づく基本方針の考え方につきましては、あらゆる機会を通じて周知徹底を図ってまいりたいと考えております。
 以上です。

#96
○寺田(学)委員 大臣、前に大臣にもお話ししたかもしれないんですけれども、私も不登校児だったんです。うちの妻は、完全に学校というあり方に合わないということで、本当に学校に通わない、中高と通わないという不登校でした。
 幸いにしてという言い方は余りよくないですけれども、今ある学校のあり方で十分に楽しめて学べた人及び適応できた人というのが大多数だと思いますし、そういう方々とその方々を囲む学校関係者の方々の努力を別に否定しているつもりではないんです。そこは本当に頑張ってもらっているし、そういうところで学べたことには心から拍手を送りたいんですけれども、どうしてもそういうところに合わない子供たちがいる。自分自身もそういうときがありましたので、この委員会に所属している、していないは別として、そういう不登校、子供の教育の選択肢ということを十分に広げていけるために頑張っていきたいと思いますので、最も不登校に理解のある議員だと自称されていましたので、ぜひとも今後ともよろしくお願いします。
 何か不登校について言い残しがあれば、どうぞ。

#97
○萩生田国務大臣 私の地元に御視察いただける御意向を示されて、歓迎したいと思うんですけれども、ぜひ少人数で静かに行ってあげてください、非常に精神的に機微な子たちなので。機会をつくっていただければありがたいなと思います。
 私は文部科学大臣ですから、学校に来なくてもいいよという大前提をつくるのではなくて、学校に戻ってきたくなる環境をみんなでつくってあげることが大事だと思っているんです。だから、先生が厳しくさっきおっしゃったように、登校刺激を非常に過敏に子供に言っても、それは無理な子は無理なんですよ。だから、無理なときに無理なことを言って、来い来いと言ったって、それは学校には戻ってこられないと思います。
 じゃ、学校に来なかったことが全て人生でマイナスかといったら、フリースクール始めさまざまな選択肢もあるし、今私が申し上げたような特別な学校もあるわけですから、いろんな選択肢を選ぶことでいいと思うんですけれども、しかし、私は文科大臣として、義務教育期間はやはり学校に通ってもらうことが大前提でありますので、そういう努力はしていきたいと思うんです。無理強いじゃなくて、それぞれの個々に合った支援をしていくことが大事だと思うので。
 コロナで全国一斉休校になったときに、幾つもの自治体からいろんな報告が来て、少人数学級をやはり進めようと思った大きな理由は、不登校だった子が、学校がないことをすごく心配してくれて、みんな学校に行けなくて大丈夫だろうかと担任の先生に言った、こんな話を幾つも聞いて、それで、クラスを分けたら、そこへふらっと出てきて、そして授業に参加する人たちも出てきたということを聞きました。
 いろんなアプローチがあると思いますので、画一的にしない。そして、不登校があることで学校の校長の評価なんかにつながるようなことが一切ないように、しっかり温かく寄り添ってサポートをしていく、そういう義務教育でありたいと思います。

#98
○寺田(学)委員 ありがとうございます。
 視察に関しては、そこはもう、自分もそういうような過敏なときがありましたので、十分わかった上でやりたいと思います。
 あと、大臣は義務教育の所管をされる方ではありますけれども、もっともっと広い、子供の教育全般の責任者でもありますので、ぜひそういう、もっと大きなところで立っていただいて、柔軟性を持っていただきたい、一層お持ちいただきたいというふうに思っています。
 残り二つ。
 オンライン授業。まあ、これはかぶりますけれども、先ほど、下条先生も質問されていましたけれども、端末を全員に、子供たち一人一台配るということ自体、私は歓迎しますし、それを前倒しされたこと、本当に敬意を示したいというふうに思っていますが。
 文科省からいただいた資料とかを見る限りにおいて、そういうことが設備として整ったことをもって、こんないろんなことができると思います、先行事例としてありますという話は載っているんですけれども、私自身としては、それこそ、一斉休校の中でやむにやまれずみんなでオンラインを頑張って学校側としてやったときに、今まで不登校だった子が、そのオンラインであったら非常に生き生きと授業を受けて学んでいたということのケースが一つのみならずさまざまあったということは聞きましたし、そういう意味でのこのアプローチというか、設備環境を整えることは非常に大事だと思うんですけれども。
 私が一点懸念するのは、学校現場自体も大変ですから、設備は渡しました、とはいっても、今申し上げたような、オンラインでちゃんと授業を恒常的にやれるかというと、なかなか難しいんじゃないかなと。渡しちゃって終わり。もちろん、渡されたものを、通っている人間として、まあ、ちょっとこういうイメージで、iPadとかを使ってさまざまその端末の機能を使うということはできるかもしれませんけれども、まさしく遠隔の授業を受ける、オンラインで授業を受けるということ自体が、コロナの拡散で学校にみんなが来られなくならないと始まらないということになると、私は、このせっかく整えた環境自体が残念なことになるなと思っていますし、不登校という立場、そして不登校の中で実は学校で勉強をしたいと思っている一部の子供たちのためにも、せっかくそういう環境を整えるのであればしっかりと常時のオンラインの授業環境というのは整えるべきだと思うんですけれども。
 これは役所でもいいですけれども、現在、そういうオンラインの授業、端末を使った授業というよりももっと限定して、オンラインの授業をやっている割合というか、どれぐらいのところがやっているというふうに把握を現状されていますか。

#99
○瀧本政府参考人 お答え申し上げます。
 文科省におきまして、新型コロナウイルス感染症対策のための学校の臨時休業に関連した公立学校における学習指導等の状況について調査を行ったところ、これは、済みません、六月の二十三日時点でございますが、同時双方向型のオンライン指導を通じた家庭学習を実施する設置者の割合は一五%。これは設置者の割合でございます。
 また、現在、臨時休業が終了して、全国で小中高等学校、原則として学校は再開をしておりますが、この時点での今のオンラインの状況について、詳細については私ども把握しておりませんが、オンライン教育を含めて、各地域で先進的な取組をしておりますその取組事例について鋭意収集して、これを周知、横展開をしているところでございます。
 状況の把握については以上でございます。

#100
○寺田(学)委員 大臣、お願いなんですけれども、お願いというか提案なんですけれども。
 これは、どのクラスも常時オンライン送信するためにカメラを回してずっとやってというのは、僕はどだい無理だと思うんです。もちろん、それによって質の高いものというか、自分になじんだものを含めて、病院とかでやむを得ず学校に行けない子供たちにとってはそういう環境はすごく望ましいんだとは思うんですけれども。
 各クラスごとも難しいし、もしかしたら各学校ごとだって大変かもしれないんですけれども、各教育委員会エリアぐらいの範囲で、学年の教育内容自体を常時オンラインでやれる環境を整えていく、そういうことがどこの地域に行っても、最低限、学校からの発信ではなくても教育委員会単位で常設のオンラインの授業が行われ、アーカイブもされて、もし休めたときには、自分の単元自体をその教育委員会単位のところの映像を使いながら勉強をし直したり、学校に通えない子供たちがそういう形で学ぶ機会を得るというのもあっていいんじゃないかなと。
 僕は、クラスはもう本当に大変だと思うんです。自分の子供のところを見てもそうですけれども。学校も大変だと思うんですけれども、何とかもう少し広域にやる。教育委員会レベルであれば何とかできるんじゃないかなと思うんですけれども、そういう形で常設のオンライン授業というのを用意するようなことはできないものでしょうか。

#101
○萩生田国務大臣 GIGAスクール、皆さんの御支援をいただいて来年四月からいよいよ本格スタートということになります。いろんなことができる反面、いろんなことをするためには、そのための環境整備もしていかなきゃならなくて、今先生がおっしゃったように、クラスごとの授業を録画し、ビデオ・オン・デマンドで誰もがいつでも見られるようにするようなことも将来はぜひ考えていきたいなと思っているんですけれども、そこにたどり着くまでの間、せめて行政区ぐらいで、どこの学校の生徒でも同じ教科書を使っているわけですから、その同じ行政区であれば授業が見られるような環境というのはあっても私はいいと思います。
 既に、横浜市ですとか渋谷区などでは今回のコロナの中でそういった取組をしてきました先例集がありますので、いい例を横展開して、全ての教室にライブカメラというのは大変かもしれないけれども、しかし、何らかの形で教科書準拠の授業を、基本的なベーシックな授業を見直すことができたり、呼び戻して自分で自習ができるような環境というのは、ぜひチャレンジをしていきたいと思っています。

#102
○寺田(学)委員 余力があって意識が高いところにたまたま住んでいたら受けられるということではなく、最低限のインフラ的なものはどこに住んでいてもできる、もしかしたら国で一つやるというのでもいいかもしれないです、オンラインですので。できればそういうような形で何とか確保していただきたいと思います。
 残り五分を切りましたけれども、環境の教育についてです。
 菅総理自体が二〇五〇年に脱炭素の社会の実現ということをかなり大胆に踏み込んで言いました。さまざま、エネルギーの問題だ何だと、抱える問題というか課題は大きいんですが、私自身、二〇五〇年ですから約三十年後の消費者であったり、そのときの社会を動かすこれからの子供たちの環境意識というものがその実現を左右するんだと思うんです。
 私自身いろんなところの学校を見ていますけれども、ハワイのホノルルにあるワイキキ、いわゆる観光地でありますけれども、ワイキキに公立小学校があって、そこに教科として環境、当時、多分サステーナビリティーという教科がありました。きょうはサステーナビリティーの教科なのでということで、Tシャツ、短パン、ビーサンの同じ年ぐらいの人が子供たちを囲みながら、さまざま、サステーナビリティー、持続可能性とか環境について教えるということを恒常的にやっていました。
 もちろん、今、学校では総合学習の中で環境を取り上げている部分はあるとは思うんですけれども、本気で二〇五〇年、相当高いハードルですけれども、これからの日本の子供たちの環境に対する意識と消費者としての行動というものをしっかりと身につける意味でも、環境教育というのは相当気合いを入れてやらなきゃいけないと思うんです。
 環境省にも聞いたんですけれども、今、文科省のカウンターパートが、初中局ではなくて、何かユネスコの担当のところが受けて、ユネスコでみんなで決めたからそういうのをやりますというレベルでやっているんです。
 大臣、ここをまたお願い。今、学習指導要領が始まったばかりではありますけれども、約二、三年後ぐらいにまた中教審に諮問してという話になりますけれども、私、それがいいかどうかは別として、検討には値すると思うんです、環境という科目をしっかり立てて、それぐらい子供たちに対して環境問題というものをしっかりと特出しで勉強していくということがこれからの世代には私は大事なことだと思うんですけれども、その環境教育のことを含めて、大臣に御答弁いただければと思います。

#103
○萩生田国務大臣 まさしく環境教育というのは大事だと思うんですけれども、今、いみじくも先生が言ってくれたように、新学習指導要領が始まったばかりで、例えば、理科の授業から見る環境の問題、ふだんの生活の中から感じる環境の問題、何か教科に直ちにまとめてというより、学校の中で環境ということを注視しながら、総合的学習ですとか道徳ですとか、いろんな機会にテーマにして語り合っていくことをこれから進めていただければまずはいいんじゃないかなと思っているんです。
 がっちり、環境というのは何だみたいな学習指導要領をつくることが本当に必要なのか。そのことが子供たちにとっていいということであればまたこれは別途検討したいと思いますけれども、いずれにしましても、さまざまな機会を通じて、環境問題に敏感になってもらうことは子供たちにとっても大事だと思いますので、そういった努力をしていきたいと思います。

#104
○寺田(学)委員 総合学習の中で環境を取り扱う学校が多いということは聞いています。確かにそれはそうだと思うんですけれども、私は、自分自身も含めてですけれども、四十四年育ってきた中で環境意識というものをしっかりと学んでこられたかなというと、正直そこには自信が世界レベル的にはないですし、やはり本当にこれから、ヨーロッパなんて特に進んでいますけれども、環境に対する意識というのは子供のころからのやはり学び方に大分よるところがあると思います。
 自主性に任せていてもかなり環境を扱うところが多いということは好意的に捉えたいと思いますけれども、まさしく指導要領自体、これからまた、十年後のものはありますけれども、その中にしっかりと、今まで以上に飛躍的に環境に対するウエートをふやしていくことが大事だと思いますので、御検討いただければと思います。
 質疑を終わります。

#105
○左藤委員長 次に、山内康一君。

#106
○山内委員 立憲民主党の山内康一です。
 まず最初に、公立夜間中学の設置促進について質問をしたいと思います。
 平成二十八年成立の教育機会確保法の施行以来、夜間中学の活動が評価されまして、公立夜間中学の設置の要望というのは高まっています。私の地元の福岡市でも、公立夜間中学を設置してほしいという声が大変高まっておりまして、文部科学省としても夜間中学の支援をされていることを大変心強く思っております。来年度予算でも八千万円予算要求されているということを承知しております。
 こういった中にあっても、法施行から三年たっても、実際に開校した公立夜間中学は余り多くないという現実があります。この現状について文部科学省の認識をお尋ねしたいと思います。

#107
○瀧本政府参考人 お答え申し上げます。
 夜間中学は、不登校などさまざまな事情により十分な教育を受けられないまま中学校を卒業した方、我が国又は本国において義務教育を修了できなかった方などに対して、教育を受ける機会を保障する重要な役割を果たしているものと考えております。
 昨年四月には新たに埼玉県川口市、千葉県松戸市に、そして本年四月には茨城県常総市に新たに開校しておりますが、現時点では全国十都府県二十八市区の三十四校に設置がとどまっているところでございます。
 その原因をということでございましたが、原因としては、未設置の地域において夜間中学の存在や意義、役割が十分には知られていないことや、夜間中学を必要とする者のニーズが見えにくいことなどが考えられるところでございます。
 文部科学省としましては、夜間中学を周知するポスターの作成や配布、夜間中学の設置、充実に向けた手引の公表や、取組を促す通知等の発出、さらには自治体向けに夜間中学の説明会なども行っておりますが、今委員から御指摘いただきました、令和二年度の予算から新たに創設した補助事業も含めまして、引き続き夜間中学の新設や教育活動の充実のための支援を行ってまいりたいと考えております。
 以上です。

#108
○山内委員 今局長おっしゃいましたように、やはりニーズが見えにくいということは大変重要なポイントだと思います。
 ことしの国勢調査では、義務教育未修了者を調査対象としていますが、これまで国としてこういう、中学教育を終わっていない人のニーズ把握というのはやっていなかったので、そういった意味で、国勢調査の中できちんと項目をとって調査している点、この点は評価できると思います。
 他方で、そもそも読み書きができない人は国勢調査に答えていない可能性が非常に高いわけでして、識字能力がない人にはなかなか答えにくい国勢調査を補うような、別の形の調査というのが必要だと思います。
 以前、福岡市で、公立の夜間中学をつくってほしいという陳情があったときに、市としては対応できませんということだったんですが、そのときの却下された理由が、ニーズがわからないということでした。
 やはり、どうやったらニーズがわかるか。特に外国人の方あるいは日本人と結婚した配偶者の方、こういう日本語能力が十分じゃない人も含め、あるいは不登校で十分読み書きの能力を身につけることができなかった、そういう人たちに届くようなニーズ把握のやり方が必要だと思っております。
 そういった工夫について文部科学省としてどのようにお考えでしょうか。

#109
○瀧本政府参考人 お答え申し上げます。
 委員からも御指摘ございましたが、令和二年度の国勢調査におきましては、日本に居住する外国人を含め、小学校又は中学校を卒業していない者を新たに調査をしております。
 この調査結果により把握された各地域における未就学者数を踏まえ、夜間中学の設置などの取組を行うよう自治体に促してまいりたいと考えております。
 その上で、ただいまございましたけれども、実際に夜間中学を必要とする者を把握するためにはさまざまな工夫が必要であると私どもとしても考えているところでございます。その中には、未就学者だけではなく、いわゆる形式卒業者も含め、語学に課題のある方も含めて、地域におけるより詳細な実態調査が必要だと考えております。
 特に、夜間中学に通う方の中には、周囲の方からの勧めがきっかけになったケースが多いということを把握しておりますので、その当事者だけではなくて、周囲の支援者や関係者からのニーズ把握、教育委員会と福祉部局等との連携も重要となっていると考えております。
 こうしたニーズ調査の実施方法については、以前有識者の方にも検討いただいて、夜間中学校設置に係るニーズ調査ガイドラインというものを示しておりますが、このガイドラインの中では、夜間中学説明会等における直近の新設自治体における事例の紹介のほか、どういう形でニーズ調査をしていったらいいか、例えば、外国語でいうとこれぐらいの外国語の文章もセットした方がいいですよ、それから、先ほど答弁の中で申し上げましたが、当事者よりも、その方を周りで支える、福祉とか、そういう方々が見られる機会として、こういう場所にそういったものを置いた方がいいですよといったような具体の事例もこのガイドラインの中で紹介をさせていただいているところでございます。
 また、加えまして、先ほどの補助事業の中でニーズ調査をする、ニーズ調査に対してもその補助事業の対象とするということも含めまして、自治体に対するニーズ調査の支援を行ってまいりたいと考えております。
 以上でございます。

#110
○山内委員 福岡で今自主夜間中学をやられている皆さんに聞くと、文科省の担当の方は非常によく理解があって、積極的にやってくださる、残念なのは、市役所の方がまだ理解が得られないと。そういう意味では、例えば福岡県内でいうと、北九州は非常に熱心なんですけれども福岡市は余り熱心じゃないとか、でこぼこがありまして、そういう自治体を文科省として情報面でサポートするとか、ノウハウの面でサポートするとか、いろいろ取り組まれている点はボランティアの皆さんに高く評価されていますので、ぜひ今後とも更に御努力をいただきたいと思います。
 次に、自主夜間中学、公立ではなくて自主夜間中学あるいは識字講座についての質問に入りたいと思います。
 今、全国各地でボランティアの皆さんに支えられている自主夜間中学と言われるものあるいは識字講座、こういったものがあります。実際、仮に公立の夜間中学ができたとしても、公立夜間中学は週五回通わないといけないんですが、自主夜間中学であれば、週に一回でも週二回でも、かなり柔軟に通うことができます。
 そういった意味では、夜間中学といっても、公立もやはり大事ですけれども、あわせて、公立には通えないような人を救う、カバーしてくれるという意味では、自主夜間中学というのは非常に重要で、両方あって、両方同じ地域にあるのが本当は望ましい、あるいは両方同じ場所にあるということが望ましいんだと思うんですけれども、そういった自主夜間中学、識字講座、こういったものに対する文部科学省としての支援についてお尋ねをしたいと思います。

#111
○浅田政府参考人 失礼します。
 まず公立夜間中学が充実することが大変大事だと思っておりますが、それに加えて、いわゆる自主夜間中学、これはボランティアの皆さん等が自主的に、一般的には小中学校段階の学習や日本語指導などを行っておられるものですが、そうした自主夜間中学や識字講座といったものも、義務教育を終えていない方々に対する重要な学びの場として現実に機能していると認識をしております。
 文部科学省では、平成二十九年三月に、義務教育の段階における普通教育に相当する教育の機会の確保等に関する基本指針というのを策定しておりますが、この中で、いわゆる自主夜間中学についても各地方公共団体において地域の実情に応じて適切な措置が検討されるよう促すとされておりまして、また、文科省としてもこれを通知を出して周知をしております。
 また、平成三十年七月には、夜間中学の設置・充実に向けてという手引書を改訂いたしまして、いわゆる夜間中学等に対して、実施場所の提供であるとか、あるいは運営に係る補助金の交付といった支援を行っている自治体も現実にございますので、そういった例を紹介しながら、各地域の実情に応じて適切な対応を図ることが望まれるということをお示しさせていただいているところです。
 今後とも、各都道府県教育委員会や社会教育関係者の会議などの場を通じて、こうした具体的な事例なども積極的に紹介して、各自治体の積極的な取組を促していきたいと考えております。

#112
○山内委員 大臣の所信においても、夜間中学の設置促進ということが言われておりました。そういったことも踏まえて、よろしかったら大臣も一言、夜間中学の設置促進について御見解を承れればと思います。

#113
○萩生田国務大臣 私は、大臣になる以前から、馳先生や浮島先生たちとこの夜間中学についてさまざまな勉強をしてきました。
 時代の変化でやや役割は変わってきていると思うんですけれども、しかし、国際化を迎えた今、新たな役割というのも公立夜間中学の中には生じていると思います。
 全ての自治体にというと、なかなかこれは条件が整わないと思いますが、できる限り、広い行政区の中に一カ所ぐらいは設置ができるように、引き続き関係各所と連携をとって努力をしていきたいと思っています。

#114
○山内委員 ありがとうございました。
 では、次の質問ですが、少人数学級の実現ということに関しては、これまでも党派を問わず多くの委員の皆さんからも質問され、要請されてきたことですし、大臣も少人数学級の実現に向けて積極的な姿勢を示されているのはよく承知しておりますが、その上で質問させていただきます。
 今回、特にコロナ危機にかかわる休校によって、学校のスケジュールも大きな影響を受けましたし、土曜日登校、夏休み、冬休みの期間の変更、いろいろ、学習のおくれを取り戻すために、現場の先生たちは大変苦労されているということがあります。
 さらに、ことしは、たまたまですけれども、小学校の英語の教科化とかプログラミング教科と新しいことも入ってきて、さらに、オンライン教育だ、GIGAスクールだ、本当に、現場の先生たちの疲弊というのは非常なものがあります。
 また、文科省が、コロナ対策、感染症対策の観点で座席をこういうふうに配置しなさいみたいなイメージを送ってこられても、学級の数が、クラスサイズが三十五人とか四十人になると文部省のイメージどおりの座席の配置はとてもできない、そういう声を現場で聞きます。GIGAスクール構想でもオンライン教育でも、パソコンにふなれな先生はたくさんいらっしゃいます。
 そういった意味では、非常に苦労されている中で、こういう時期だからこそ、少人数学級の推進というのを一気に進めていただきたいと思っております。やはり、数、クラスのサイズが少なくなって子供の人数が一教室当たり減ればソーシャルディスタンスもとりやすくなりますし、もちろん学校の先生の業務量を減らす意味でも、少人数学級の実現というのは非常に重要だと思います。
 私の地元の福岡市では、市の予算で、暫定的に、なるべく三十五人以下学級を、来年度自治体の予算で実現するというようなことを決めているんですけれども、暫定じゃなくて恒久的にやっていくためには、やはり国としての後押し、支援が必要になると思います。
 改めて、この少人数学級推進について文部科学省の御見解をお尋ねしたいと思います。

#115
○萩生田国務大臣 新たな感染症の発生など、今後どのような状況においても子供たちの学びを保障するとともに、ICTを活用した個別最適な学びを実現することが必要です。
 また、少人数によるきめ細かな指導体制の計画的な整備は、地方六団体を始め学校現場において高いニーズがあります。
 特に、GIGAスクール構想のもと、一人一台端末を活用した、個に応じた指導が可能となります。教育のさらなる質の向上を図るためにも、子供たち一人一人の特性や学習定着度等に応じたきめ細かな指導を行うことが教員には求められることから、学級編制の標準の引下げを含め、しっかりと検討してまいりたいと思います。
 学校におけるICTの活用と、その効果を最大化する少人数による指導体制は、まさに車の両輪です。
 今、先生から、このコロナ禍にあって、教員の皆さんの頑張りについて触れていただきました。まさに、放課後の補習や土曜日の授業、あるいは夏休み、冬休みなどを短縮してでもこの休校を全て取り戻すんだということで、本当に頑張っていただいております。
 他方、六十四平米の教室に四十人の子供たちが学ぶ環境では、今後第三波が来たときに、その対応ができません。今、福岡市の三十五人学級の試みについて御披露いただきましたけれども、まさに自治体がもう四十人は限界だということを認めているからこそ、そういう取組が全国でも起こっているんだと思います。
 この機会に、多様な子供たちを誰一人取り残すことなく、全ての子供たちの可能性を引き出す個別最適な学びと協働的な学びを実現することができるように、令和の時代の新しい日本の形、学校の形、こういったものを構築できるように頑張っていきたいと思っております。

#116
○山内委員 大臣、大変前向きな御答弁、ありがとうございます。
 次の質問に移りたいと思います。
 小中学校の女性の校長先生の割合が非常に低いという問題について質問したいと思います。
 今、小学校の教員の男女比を見ると、男性の先生が三七・八%、女性が六二・二%。男女比でいうと、女性の先生の方が小学校は多いんですね、大分。しかし、校長先生の割合を見ると、わずか二〇・六%、女性の副校長が三二・一%です。ざっくり言うと、女性の教員が六割いるのに女性の校長先生が二割しかいないという、非常に大きなギャップがあります。
 これを中学校の教員で見ると、男性が五六・五%、女性が四三・五%。中学校の教員は、男女比で見るとまあまあいい線いっていると言えると思います。しかし、女性の校長先生はわずか七・四%しかいません。中学校の先生は四割女性なのに女性の校長は七%しかいないという、これも非常にギャップがあり、バランスが悪くなっております。
 中学校の校長先生の男女比のOECD諸国の比較があるんですが、OECD三十カ国の平均で、中学校の女性の校長先生の比率は四七・三%です。先進国では大体半分ぐらい校長先生は女性がやっているということです。ところが、日本は七%、OECD三十カ国中最下位ということがあります。特に中学校の女性の管理職が少ない問題があります。
 こういった傾向について文部科学省はどうお考えなのか、お尋ねしたいと思います。

#117
○瀧本政府参考人 公立の小中学校におきます女性管理職、これは校長も教頭も含みますが、女性管理職の割合については、平成三十一年度時点で一八・六%となっておりまして、これは第四次男女共同参画基本計画の成果目標である二〇%には達していない状況ですが、平成二十五年度の一五・〇%からは、年々わずかずつでございますけれども増加をしてきているところでございます。
 まだこうした数字にとどまっている、この要因といたしましては、勤務時間の長い校長、副校長等の管理職と、御自身の家庭の育児や介護等との両立が難しいという声もあると承知しており、教員の長時間勤務の是正に向けた取組は、女性管理職の登用の観点からも重要な課題だと考えております。
 文部科学省としましては、これまで、各教育委員会に対し、管理職登用対象者への意識啓発や人材育成、能力実証を行った上での積極的な登用、働きながら出産や育児、介護がしやすい環境の整備等について通知等で促してまいりましたところですが、人事担当者を集めた研修会においても優良事例の情報共有等を行ってきたところでございます。
 さらに、学校における働き方改革、私ども、特に本年から力を入れて取り組もうとしていた中でのコロナ禍でございますが、この働き方改革はますます力を入れて進めていかなければならないと認識しておりますが、学校の業務の明確化あるいは適正化を徹底した上で、管理職等の負担が軽減された好事例の収集、横展開に取り組むなど、学校の事務作業の削減、効率化に向けてさまざまな取組を総合的に進めてまいっているところでございます。
 今後とも、引き続きこうした取組に努めてまいりたいと思います。

#118
○山内委員 女性の校長先生の比率、県別データを見ると、例えば広島県とかはかなりいい線いっていたりとか、都道府県によるばらつきが多いことがわかります。恐らく、その県の教育委員会がどれだけ熱心にやっているか、そういうところも大きいんじゃないかと思います。ぜひ、文部科学省としても取組をお願いしたいと思います。
 あわせて、もう一個、同じテーマで質問しますが、平成二十七年の第四次男女共同参画基本計画では、初中等教育の教頭以上の女性の割合を平成三十二年に二〇%以上に引き上げるということになっています。平成三十二年、ことしですね。ですが、もうそろそろ、一部達成できている部分もありますので、もう少し、二〇%と言わずに引き上げて、野心的な目標を立てるべきだと思います。
 それについて、この目標値をどういうふうに変えるつもりなのか、あるいは検討しているのか、お尋ねしたいと思います。

#119
○浅田政府参考人 初等中等教育機関の教頭以上に占める、管理職に占める女性の割合につきましては、先ほどお話あったように、目標値にはトータルとしては達していない状況でありますが、女性管理職の登用を一層促進するための取組が更に必要だと考えております。
 現在、政府において、次の第五次男女共同参画基本計画に関する検討を進めております。その中で、内閣府等の関係府省庁と連携しながら、より適切な目標を設定していきたいと私どもも考えております。
 また、学校の管理職における女性の割合を高めていくために、文科省としても、今もお話ございましたが、引き続き、各教育委員会に対して、女性管理職の積極的な登用に向けた環境の整備の周知や、すぐれた事例の横展開、共有に取り組むとともに、学校における働き方改革の取組を一層進めるなど、女性管理職の増加に向けた取組をさまざまに、総合的に進めていきたいと考えております。

#120
○山内委員 この目標値を決めるのは内閣府の方なのかもしれませんが、やはり二割は余りにも残念な目標なので、できれば四割、せめて三割ぐらいまでは女性の校長先生、副校長をふやしていく、そういう方向で文部科学省も頑張っていただきたいと思いますと申し上げて、次の質問に移ります。
 次は、大学教育、特にグローバル化について質問したいと思います。
 世界大学ランキングという指標、今、政府の戦略の評価指標として使われています。例えば、平成二十五年の日本再興戦略の中で大学改革について触れて、「今後十年間で世界大学ランキングトップ百に我が国の大学が十校以上入ることを目指す。」、そういう目標を立てております。
 それから七年たちましたが、文科省として目標の達成状況をどのように認識されているのか、お尋ねします。

#121
○伯井政府参考人 御指摘いただきました日本再興戦略、閣議決定におきまして、「今後十年間で世界大学ランキングトップ百に我が国の大学が十校以上入ることを目指す。」という目標を掲げておりますが、現状では、例えばタイムズ・ハイアー・エデュケーションによる世界大学ランキングでは、百位以内は二校というふうになっております。
 この目標を政府として掲げているのは、我が国の各大学が世界最高水準の卓越した教育・研究活動を展開する、あるいは国際競争力を向上していくということを目指し、政府としても、大学の国際化、教育、研究の質の向上、ガバナンス改革等に取り組むことを支援する施策を推進していくということでございますので、引き続き積極的に取組を進めていかねばならないというふうに認識しております。

#122
○山内委員 今、局長がタイムズ・ハイアー・エデュケーションの指標を使われましたけれども、世界大学ランキングというのは何種類もあります。QSとか上海交通大学、いろいろありますけれども、どの指標で見るというのが文科省のスタンスでしょうか。その点、まず確認したいと思います。

#123
○伯井政府参考人 御指摘いただきましたように、世界大学ランキング、さまざまございます。タイムズ・ハイアー・エデュケーション以外にも、よく一般的に引用されるランキングといたしましては、QS世界大学ランキングであったり、上海交通大学が発表しているランキング等がございます。
 これは、先生御案内のように、外国の民間企業等がそれぞれ独自に設定する評価指標に基づき作成しているものであるわけでございますので、文科省としては、基準や分野に偏りがないよう、特定のランキングを指標として指定しているわけではございません。
 ただ、ランキングを各大学がそれぞれ当てはめていただくことによって、国際的評価を知り、改善する上での参考になるということで、各大学において、課題について分析の上、教育・研究力の向上に努めていただくための一助になるんじゃないかということで、こういう取組をしているわけでございます。

#124
○山内委員 それでは、このランキングトップ百に日本の大学が入るために、スーパーグローバル大学とかいろんな構想があったと思いますけれども、どのような政策をとり、それが適切であったのか。結果を振り返ると、七年たっても改善が見られないわけですけれども、それについてどう認識されているのか、お尋ねしたいと思います。

#125
○伯井政府参考人 お答えいたします。
 文部科学省といたしましては、世界最高水準の卓越した教育・研究活動の展開、あるいは大学の国際力の向上の実現のために、スーパーグローバル大学創成支援事業であったり、あるいは指定国立大学法人制度の創設などによりまして、教育・研究力の向上、国際化、ガバナンス改革等を後押ししてきたところでございます。
 現状、先ほど、タイムズ・ハイアー・エデュケーションは二校ということでございますが、大学の国際化を牽引する取組であったり、経営マネジメントの強化の取組であったり、さまざま大学改革の特筆すべき事例というのがあらわれてきておりますし、また、タイムズ・ハイアー・エデュケーションでいいますと、ランクインした大学というのが千五百二十六校ありまして、我が国の大学はその中で百十六校がランクインしているということですので、国別のランクイン数では世界第二位ということになっております。
 そういう意味では、全体の底上げというところでは、非常にさまざまな改革施策が、一定の成果があったのではないかというふうに考えておりますが、いずれにせよ、今後とも各大学のいい取組をしっかり横展開するとともに、大学の教育・研究力の向上、国際力の強化ということで、引き続き取組をしていかなければならないと考えております。

#126
○山内委員 今、タイムズ・ハイアー・エデュケーションに百十六校ランクインして数は多いということをおっしゃいましたけれども、これも多分、文部科学省に尻をたたかれて、ランクインというか、調査に協力しなきゃいけないということで、かなり頑張って各地の大学がタイムズ・ハイアーの調査に協力したんだろうなというふうに思います。
 この世界大学ランキングを政策の指標として使うことに関しては、これまでもいろいろな批判があったと思います。私自身も、この世界ランキング、はっきり言って当てにならないというふうにずっと前から思っておりまして、その問題点は、ざっくり分けると三つあると思います。
 一つは、圧倒的に英語圏の大学が有利になってしまいます。実際の学術レベルと関係なく、英語圏が、あるいは英語を公用語としている小国が非常に有利になるという仕組みがあります。
 それから、どの指標をとるかによってかなりランキングの順位が変わってしまうことがあります。特定の指標に合わせて大学の運営とか教育方針が変わってしまうということがありますので、そういう、かなり指標によって一気に順位が入れかわるランキングで本当にいいのかということ。
 それから三つ目が、世界大学ランキングの指標に合わせて大学改革をやるという大学がふえてくることが、本当に日本の大学教育の質の向上に役に立つのか。
 この三つの点について質問をしていきたいと思います。
 例えばですけれども、今おっしゃったタイムズ・ハイアーもQSも、どっちもイギリスの民間企業のやっていることです。公的機関ですらありません。単なる営利企業がやっていることです。
 例えば、タイムズ・ハイアー・エデュケーションのトップテンの大学を見ると、イギリス三校、アメリカ七校、アメリカとイギリスがトップテンを独占しています。QSのトップテンは、イギリス四校、アメリカ五校、スイスが一校ですね。人口三億三千万のアメリカに比べて人口六千万のイギリスは結構過剰に代表しているというか、かなり英国に甘いランキングだろうなという印象を受けます。
 どっちも、QSもタイムズ・ハイアーもイギリスにあって、恐らく、QSとタイムズ・ハイアー・エデュケーションの調査をしている調査員とか社員も、大体イギリスの大学を卒業しているんだと思います。要するに、イギリスに有利な仕組みなんじゃないかなと私は前から思っていたんですが、同じことを専門家の方もおっしゃっています。
 例えば、オックスフォード大学の苅谷剛彦教授、教育社会学の専門家の方ですね。苅谷教授の著書から引用させていただきます。
 一九九九年にブレア首相の肝いりでイギリスの高等教育グローバル化政策が本格化し、さらに二〇〇六年にはその第二段目のロケットに点火がなされた。二〇〇〇年代に入って急拡大する高等教育のグローバル市場で優位な地位を占めるための政策である。このような動きが本格化する時期にイギリスの有力紙が世界大学ランキングを発表するようになったのである。タイムズ・ハイアー・エデュケーションのランキングではイギリスの大学がアメリカの大学と並んで常に上位を占める。このような動きの連動を偶然と見るか、それとも国家的なマーケティング戦略と見るか。偶然と見るには余りにも話ができ過ぎていると。
 オックスフォードの苅谷教授は、イギリスの国家戦略として世界大学ランキングがつくられて、それに乗っかった営利企業と一緒になってやっているんじゃないかということをおっしゃっています。私もそういうふうに思います。
 それから、このランキングの大きな問題の一つは、論文の評価も英語の論文だけしか評価していないことですね。比較的、理工系だったら英語で論文を書く習慣がありますけれども、特に人文社会科学系は、別に英語で書かなくても困らない分野が多いわけですから、そんなに英語論文ばかり書いているわけじゃありません。
 例えば、私は大学院で教育政策を専攻していたんですけれども、自分のある程度わかっている教育分野だけでいうと、例えば、日本の大学の先生、国語の教授法の専門の先生が英語の論文を書くかというと、書く必要は全くないんですね。恐らく、多くの日本の教育学部の先生方は、そんなに英語で論文を書かなきゃいけないニーズもなければ動機もないんだと思います。
 だけれども、当然、英語圏の大学の教育学の先生たちはみんな英語で論文を書くわけですから、英語の論文数だけで比べたら、日本の大学は圧倒的に不利になります。これは日本だけじゃなくて、フランスとかロシアとかドイツとか、母国語で大学教育を受けられる国の大学の先生は、みんな不利な立場にあると思います。
 実際、フランスとかドイツとかロシアとかを見ていると、あの国力とあれだけ発展した科学技術の水準を考えると、もうちょっと大学ランキングの上に来てもいいはずの大学がそんなに評価されていないという実態もあります。
 そういった意味でも、イギリスによるイギリスのための世界大学ランキングであり、英語圏に圧倒的に有利なランキング、これを日本の大学の評価に当てはめるのが本当にいいのかということを考えてしまいます。
 それから、イギリスが仕掛けた大学のグローバル化。イギリスは大学を輸出産業と捉えています。まず、留学生が落としてくれるお金、それから、イギリスで学んだ留学生は、大体イギリスに好意的になって帰ってくれますから、そういった国家戦略として、イギリスの大学をプロモーションするためのランキングにすぎないと思います。
 そういった意味では、こういう英語圏の大学に非常に偏ったランキングを使うことは問題じゃないか。その点について文科省の認識を伺いたいと思います。

#127
○伯井政府参考人 お答えいたします。
 世界大学ランキングの活用というのは、先ほど申し上げましたように、各大学が自分の国際的評価を知って改善していく上での参考になるというふうに申し上げましたが、そういう意味での活用効果というのを申し上げましたが、一方で、今御指摘いただきましたように、その指標の中には、論文引用とか研究面とか、若干、教育面に偏っていたり、あるいは、まさに御指摘いただいたような英語による論文引用というようなことで、全体的な国際化等に向けた取組の参考になるものがある一方で、そういった指標に偏りがあって、結果として、教育中心の大学とかあるいは地方創生を旨とする大学などの活動が評価されづらいという課題もあるというふうに我々も承知しております。
 あとは、こうした指標にとらわれて、過度にそればかりに傾注する余り、教育、研究の質の向上が低下するといったこともおかしな話であるというふうに考えているところでございます。
 要は、各大学がそれぞれの大学の置かれた現状あるいは学部等の目的、分野、特色を生かして、その強みをいかに発揮するかという、どのような手法で国際化、大学改革を進めていくかということを考え、我々はそれを後押ししていくということが重要であるというふうに認識しております。

#128
○山内委員 今局長からお話のあったコメントは、全くそのとおりだと思います。このランキング、万能でもないし、いろいろの、特定の学部には不利になったりということもある。その点はとても大事だと思いますが、他方で、大学の側は過剰適応しているんじゃないかなという印象を受けます。
 二番目に、指標のとり方ですごく順位が変わるという例が二〇一六年にありました。二〇一六年のタイムズ・ハイアー・エデュケーションのアジア大学ランキングで、それまで三年連続東大が一位だったんですけれども、突然七位に落ちました。ある年、たった一年で東京大学の教育、研究のレベルががくんと一位から七位まで落ちるということは考えにくいわけです。あるいは、逆にアジアの大学が突然一気にレベルが上がるというのも考えにくいんです。単に指標、評価指標が変わっただけですね。
 たった一つの評価指標が変わっただけで、別に私は東大出身じゃないので東大を擁護するつもりはありませんが、東大のレベルが三年連続一位だったのが七位まで下がってしまう。こんな当てにならないランキングをやはり使い続ける意味はないんじゃないかなと思います。
 それから、ある指標を上げると、大学ランキングというのは一気に上がります。例えば外国人比率、大学教員に占める外国人の比率を上げる、あるいは留学生の比率を上げる、そうすると、一気にランキングが上がりやすくなります。それから、産業界からの資金が入るとランキングが上がりやすくなります。
 しかし、そのことが教育レベルのアップにつながるとは必ずしも限りません。例えば、同じぐらいの、あるポストがあきになったときに、外国人の博士号を持っている志望者と日本人のポスドクの博士号を持っている志望者が二人来たときに、恐らく大学は、まずい、外国人比率を上げなきゃいけないから、日本人のポスドクよりも外国人の教員を雇おうと思って、外国人を雇う可能性が高くなると思います、こういう指標を使っていたら。あるいは、留学生がふえれば、それだけで大学のレベルが上がるとはとても思えません。
 それから、こういう指標、先ほど、文部科学省の局長はちゃんと指標の問題点を認識されていますけれども、大学の運営側からすると、文科省が言っているから従わなきゃというふうに過剰に適応した結果、大学の運営、研究内容、そして教育のあり方がランキングの尺度に合わせて変わってしまうという事態があるんじゃないかなと思います。
 あるいは、外部資金が入った方がランキングが上がるということであれば、外部資金を得るために必死になって申請書を書いて、報告書を書いて、外部からお金を取ってくる。そのこと自体は否定しませんが、しかし、そのためだけに時間と労力を相当割かなきゃいけないという現場の先生たちの疲弊している声も聞きます。
 そういった意味で、こういう指標のとり方によってかなり順位も変わってしまう、かなり評価も変わってしまう、こういう指標をやはり国の政策目標として使うというのはいかがなものか。ましてやイギリスの営利企業がやっている指標を本当に日本政府の指標にしていいのか、この点についてお尋ねしたいと思います。

#129
○伯井政府参考人 御指摘いただいたように、指標が変わることでランキングが変わってしまうというのは、大学関係者からも指摘されているところであります。一方で、留学生交流とか研究交流で、大学の国際的通用性を見る場合、世界の大学がこれを一つの指標にしているというのも事実でございます。
 文科省としては、例えば基盤的経費の支出等に、この世界ランキングを直接使って支出に軽重をつけるということは行っておりませんので、いずれにせよ、先ほど言いましたように、各大学が、それぞれの置かれた現状、強み、特色を生かして更に改革を推進できるような取組を後押ししている、そういう視点で大学改革を進めていきたいと考えております。

#130
○山内委員 そうはおっしゃいますが、実際には、スーパーグローバル大学の申請をしようと思ったら世界ランキングの指標を気にしなきゃいけないということがあると思いますので、非常に弊害が大きいんじゃないかなと思います。
 世界大学ランキングの尺度に合わせた大学改革をやっていくとどういう弊害があるか。例えば、英語の授業がふえること自体は、私は、別にそんなにいいことだとは必ずしも思いません。知り合いの政治学者の先生に聞いたんですけれども、やはり、日本政治について講義しようと思ったら、英語で講義すると、どうしても内容が相当薄くなってしまう、同じ時間で伝えられる内容が非常に軽くなってしまって大変だというようなことも聞きます。
 あるいは、日本よりも更に大学のグローバル化が進んでいるお隣の韓国でも、実は英語授業の弊害というのがもう指摘されるようになってきています。何かというと、韓国の大学は、PhDを海外で取ったみたいな先生がかなり多いんですけれども、そういう人であっても、やはり英語で講義をするよりは韓国語で講義する方が楽だし、教えてもらう学生たちも、同じ内容だったら、やはり母国語で学んだ方が理解力が高まる、より深い学びができる、そういう指摘が非常に多いわけですね。
 英語化が進んでいる国というのは、例えばフィリピンとかインドみたいに、どちらかというと旧植民地の国なんかでは、最初から公用語が英語ですから、英語で大学で学ぶのは当たり前かもしれませんが、日本とか韓国とかドイツとかフランスみたいに母国語でちゃんと大学教育が受けられる国で、わざわざ英語の授業をふやすことがそんなに価値のあることなんだろうか。英語力が伸びても専門知識がレベルダウンしてしまう、これもよく指摘されていることですから、無理して英語の講義をふやすこと、そのこと自体問題だと思いますし、日本のトップスクールは、日本の上位の学校、例えば東京大学、京都大学のレベルというのは、国際社会のトップスクールと比べても全然遜色ないと私自身も思います。
 自慢話ではないんですけれども、QSの世界ランキングには、大学の総合評価のほかに学部別の評価というのがあります。これは、建築学部の世界ランキング、教育学部の世界ランキング、経済学部の世界ランキング、そういうランキングがあるんですけれども、QSの今、教育学部の世界ランキングでいうと、一番がロンドン大学、二番がハーバード、三番がスタンフォード、オックスフォード大学四番、トロント大学五番ということになっているんですが、そのロンドン大学で私は教育学を学んでいたんです。
 ですから、世界のランキングのトップの学校で学んだこと、授業や講義内容や論文の審査、いろいろ見て思うのは、恐らく、東京大学とか広島大学とか筑波大学の教育学部と比べて、すごく高度なことをやっているような気はしません。実際問題、東大とハーバード、東大とオックスフォード、東大とイエール大学、そういうふうに二つの大学で教えた日本の先生たちがいろいろ本を書かれていますけれども、東京大学と欧米のトップスクール、学生の質は全然遜色ないということを皆さん口をそろえておっしゃいます。日本の大学がこのランキングで三十位とか五十位とかになっていますけれども、実態はもっとレベル高いと思います。
 そういった意味で、わざわざ日本の大学がとても不利になるランキングを使い続けて、そしてイギリスの大学に合わせたような客観指標を使って大学改革を進めていく、グローバル化を進めていく。結果的には日本の大学のよさがなくなってしまう、そういうことも懸念されるのではないかと思います。
 さっき引用させていただいたオックスフォードの苅谷教授の本からもう一度引用をさせていただきます。
 日本の大学に活路はないのでしょうか。世界のトップクラスの大学に伍して、高度な教育、研究を維持し、世界に存在感を示すとともに、この国の未来を担う人材を世に送り出す、そんな教育力を保ち続けることは可能でしょうか。非常に難しい問いではありますが、私は可能性があると考えます。欧米の大学にできないことをやる、当たり前に聞こえますが、それしか方法がありません。
 まさにオックスフォードで教えている日本人の教授が、日本の大学がグローバルに貢献するためには日本のよさを生かすしかない、欧米にできないことをやるしかない、そういうふうに言ってくれているわけです。
 それについて、ちょっと時間が来てしまいましたので、文科省から一言コメント、あるいは大臣にもし一言御感想をいただければ、以上で質問を終わりたいと思います。

#131
○萩生田国務大臣 世界ランキングのあり方について日ごろ我々が思っていることを、先生がきょうは代弁していただきました。
 英語での論文を出さなきゃいけない、そもそも日本国内は人文系の学部の方が多くて理科系は少ない、国際論文は世界に披瀝しなければなかなか評価にさらされない。
 再興戦略の中で世界ランキングというワードを使ったことによってもし現場に戸惑いや混乱があるんだとすれば、私たちはやはり、日本のよさをしっかり伸ばして、ナンバーワンよりもそれぞれの学校がオンリーワンを目指して、しっかりとその学部内の学生さんを育てていく。そして、とがった研究をしっかりしていただいて、現にノーベル賞を毎年のようにこうやって受賞する国なんてないじゃないですか。これは、日本の大学教育が間違っていたら、こういう人たちは出てきていなかったと思います。
 したがって、世界ランキングに一喜一憂、左右されるのではなくて、しっかり足元を見ながら、中身の濃い高等教育を進めていくように努力したいと思います。

#132
○山内委員 以上で質問を終わります。ありがとうございました。

#133
○左藤委員長 午後一時から委員会を再開することとし、この際、休憩いたします。
    午後零時二十二分休憩
     ――――◇―――――
    午後一時開議

#134
○左藤委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。
 質疑を続行いたします。谷田川元君。

#135
○谷田川委員 立憲民主党の谷田川元でございます。
 大臣、お久しぶりでございます。ことしの四月に決算委員会の分科会で大臣に初めて質問をさせていただきました。大臣はいつも自分の言葉を大切にされて歯切れよく答弁されるので、きょうの私の質問にもぜひわかりやすく、歯切れよく答弁いただければと思います。
 大臣所信、一昨日ですけれども、非常に大臣のやる気を感じました。網羅的に述べられておりましたね。
 ただ、一つ残念なのが、多くの議員の方も感じたかもしれませんが、やたらと片仮名言葉、アルファベットが多かったような気がするんですよ。例えばオープンイノベーション、スポーツインテグリティーとかムーンショット型とかね。私もちょっと辞書を引きました、ムーンショット型。月に打ち上げるロケットのことを言うらしいですね。それを逆算して、挑戦的なことを課題にするという意味だそうですが。
 いずれにしても、大臣、一般国民の方も聞いていますので、やはりそういうのは、使うなとは言いませんけれども、わかりやすく注釈をつけるとかね。
 あと、もう一つ申し上げたい点は、かつて福沢諭吉さんが、自由だとか社会、あるいは権利とか、みんな英語をああいうふうに訳しているんですよね。今はもう日本語になって使われていますけれども。
 やはり、ちょっと余りにもアルファベットが多過ぎて、例えば、きのう、実は、最後、質問取りで六人の若手文科省の職員の方がいらして、あれ、GIGAって何の略だっけと聞いたんですよ。そうしたら、誰一人も答えられなかった。私は覚えましたよ。グローバル・アンド・イノベーション、GAは、ああ、忘れちゃいましたね、ゲートウエー・フォー・オールですよ、ゲートウエー・フォー・オール。やはりなかなか難しい。
 ですから、ぜひ、この辺、ちょっと大臣にお考えになっていただきたいと思うんですが、どうでしょうか。

#136
○萩生田国務大臣 まず、言いわけじゃないんですが、私が別に横文字を好きで使っているわけじゃなくて、文部科学省の中の既に行政用語として定着しているものについて触れさせてもらいました。
 ただ、それは国民の皆さんにとってわかりづらいものもまだまだあるんだと思いますので、今先生からアドバイスいただきましたように、国民に発信するときには、注釈などをつけてできるだけわかりやすく発信をしていきたいな、そう思っております。失礼しました。

#137
○谷田川委員 どうぞよろしくお願いします。
 さて、今、毎晩毎朝、コロナウイルスの第三波が来たんじゃないかという報道が連日のようになされておりましたけれども、私は、やはり文科省として、このコロナウイルス対策、とにかく学校現場、地方教育委員会に対して、最近のはやりの言葉で言えばプッシュ型支援、もうとにかく、文科省が応援するから頑張れ、そういう強い意思表示が必要だと思うんですよ。
 きのう、私、文科省の職員に、じゃ、今現在、全国でどれだけの学校が感染に伴って休校していますか、すぐわかりますかと言ったら、すぐ答えられないんですよね。
 やはり、今度、GIGAスクール構想があるので、例えば、小中学校を管轄する市町村教育委員会がこの学校で休校しましたというのをちょっとインプットすれば、すぐそれが都道府県教育委員会に行って、そして文科省にも来る、そうすると、文科省の司令塔には全国地図があって、ちょっと押せば、ここに感染があって休校したとか、そういうふうにぱっとわかりやすく。
 やはり、こういうプッシュ型支援をするのには、まず情報がいち早く来ることが必要だと思うんですよ。ぜひ、そういうシステムの構築を、大臣、考えていきたいと思うんですが、いかがでしょうか。

#138
○萩生田国務大臣 文部科学省では、全国の児童生徒及び教職員等に新型コロナウイルス感染症の感染者が発生した場合に、臨時休業の実施の有無や期間なども含め、学校設置者等から報告を受けております。その際、特に、臨時休業期間が長期にわたる場合等については状況を確認させていただいて、必要に応じて助言をさせていただいております。
 まさしく来年四月以降、教職員の労務管理システムなども含めてオンライン化が、日本じゅうがつながることになりますので、今のような御指摘の調査が学校の負担なくリアルタイムでどこかで確認ができるようなことというのは、今後しっかりつくり上げていきたいなと思っています。

#139
○谷田川委員 私は、きょうこの質問に立つということを、一週間前に決まった段階ですぐ千葉県教育委員会に対して、質問に立ちますので何か要望はありませんかということを県教育委員会に言ったんですよ。そうしたら、全国都道府県教育長協議会、東京都の藤田教育長が代表をされているんですね、それで、その全国都道府県教育長協議会の要望書を三月と六月に出している、それを送ってきてくれたんです。
 私は、これは非常に行儀がいいなと思いました。普通、各都道府県から要望があればすぐ文科省に行くものなのかと思っていたら、やはり文科省の負担がかかるから、四十七都道府県の教育長がしっかり協議して共通の要望を、こういう萩生田大臣宛の要望書をつくっているわけですね。
 私は、担当者の方々におとつい、じゃ、この要望の中でなかなか難しい問題があったらぜひ挙げてくれ、そういうことを言ったんですよ。そうしたら、その要望についてどういう回答をしたかわからない、もう既に回答したものもあると思いますよといって、この要望書に対してしっかり回答したという、それすら答えられなかったんですよ。
 後で事実確認しましたら、六月九日の段階で、当時の丸山初等中等教育局長が藤田教育長と約十五分間面談したというんですね。恐らく、面談の中で、学校現場の話、そして、これについて、これはできます、できますという話をしたと思うんだけれども、わずか十五分の時間では、何ができて何が難しいのか、判断できないと思うんです。
 それで、これは緊急要望なんです、緊急要望。だから、緊急要望に対しては、文科省としても緊急に、何ができて、これについてはもう少し時間を下さいとか、すぐにやはり応答する必要があると思うんですよね。
 だから、その辺の対応をもうちょっと誠実にやっていただきたいということをお願いしたいと思うんですが、いかがでしょうか。

#140
○萩生田国務大臣 まず、全国都道府県教育長の皆さんからの要望に対しては、誠実に対応し、お答えしているつもりでございます。
 今、先生、千葉県の教育委員会に問合せをしたというんですけれども、千葉県の教育長は私どもの文科省の職員が出向して教育長を務めております。日ごろからもしっかり連携しています。
 六月九日というのは、私も、さっき急に質問通告があったので確認したんですけれども、衆議院の予算委員会が朝十時から行われていました。したがって、私はこの緊急要望に立ち会うことはできないということをあらかじめ藤田教育長にもお話をして、了解の上で我が省の局長たちが複数でお会いをしています。
 そもそも、教育長会の皆さんとは、緊急だろうが平時だろうが日ごろから定期的な話合いをしていますので、大変申しわけないんですけれども、この緊急提案につきましては、言わずもがな、一緒に取り組まなきゃならない事柄ばかりでありまして、そういった意味では、向こうの皆さんも、全国の皆さんの危惧を背負って代表の方が文科省にお見えになったので、その場で丸山局長を始め当時の局長たちがしっかりとした対応をしていると承知していまして、それに対して回答がないというふうにもしおっしゃる自治体があるんだとすれば、逆に自治体名を教えていただきたいと思います。

#141
○谷田川委員 わかりました。大臣がそこまで責任を持っておっしゃっていただいたので、納得いたします。
 それでは、その要望の中で、ひとつぜひここは留意していただきたい点を一点申し上げたいんです。
 この要望の中にもありますけれども、GIGAスクールがこれから導入していく中にあって、学校現場、ICTに詳しい教員、特にベテラン教員は全く、新しい知識をなかなか受け入れようとするのが難しい、私ももう五十七になって新しいコンピューターの操作とか本当に煩わしく思っていますので、私も反省しなきゃいけないんですが、それがどうも若手教員にかなり負担になっているという実態があるそうなんです、学校現場で。
 ですから、このITの支援員についてはぜひ格段の配慮をして拡充してもらいたいと思うんですが、いかがでしょうか。

#142
○瀧本政府参考人 お答えいたします。
 委員から今御指摘ありましたICT支援員につきましては、これは地財措置を講じているものでございます。私ども、地財措置がまだまだフル活用されていないだろうということで、各自治体に対して、ぜひ積極的に活用してくださいということでお願いしつつ、ICT支援員の方は、委員御指摘のとおり、かなり学校現場に入って、先生のまさに授業の支援まで含めてやるものですけれども、これ以外にも、GIGAスクールサポーターのような、もう少し技術的な側面から対応するような方については、国の表の補助金で、自治体と協力して外部のそうした専門家を学校現場に送らせていただいて、ぜひこのGIGAスクールの成功に向けてと思っております。
 ただ、先ほどの御質問にもございましたが、現実に端末が入ってくるのは、来月末でようやく三割届くぐらいでございまして、その時点で、当然、初期設定とかそうした業務が多く必要になってまいりますし、最も多く入ってくる見込みは三月末です。それに向けてまた、既存の、応援いただいたさまざまな補正予算なんかも含めてしっかりと執行させていただいて、外部の方々が学校現場でしっかりとサポートしていただけるように、引き続き努めてまいりたいと思います。
 よろしくお願いいたします。

#143
○谷田川委員 どうぞよろしくお願いします。
 それで、オンライン教育はやはり他の先進国等と比べて日本がおくれているというのをこの間大臣もおっしゃっていましたけれども、ヨーロッパだとかの研究によりますと、学力が高い場合は生産性が高まって、そうでない場合は学生は更に成績が落ちる傾向が指摘されているんですね。
 ですから、日本ではまだそこまでのデータがないのは承知しておりますけれども、この辺は今後注意深く見ていく必要があると思いますが、いかがでしょうか。

#144
○瀧本政府参考人 お答えします。
 学校教育におきましてICTは基盤的なツールとして必要不可欠なものとなっており、学びを保障し充実する手段、ツールとして、発達段階に応じて遠隔・オンライン教育も活用していくことが重要であると思っております。
 現在、中央教育審議会あるいは教育再生実行会議におきまして、教師が対面指導と家庭や地域社会と連携した遠隔・オンライン教育とを使いこなす、いわゆるハイブリッド化を進めることで、個別最適な学びと協働的な学びを展開することについて御議論いただいているところでございます。
 文科省としましては、これらの議論や、教師と児童生徒あるいは児童生徒同士の直接のかかわり合い、自分の感覚や行為を通して理解する実習、実験など、さまざまな場面でリアルな体験を通じて学ぶ対面指導の重要性も踏まえながら、発達段階に応じた遠隔・オンライン教育の活用を進めてまいりたいと考えております。
 以上です。

#145
○谷田川委員 では、次の質問にしますが、皆さん、この本、御存じだと思うんですけれども、新型コロナ対応・民間臨時調査会、これは福島原発のときに検証したシンクタンクが今回のコロナウイルスについても対応がどうだったか検証した本なんですね。これはもう出版されて、市販されております。この中に、学校の全国一斉休校についての記述があるんです。
 それで、皆さんのお手元に、資料一、配られていると思うんですが、この百二十七ページから八ページの記述なんですけれども、私は非常に見て驚いたんですよ。読みますと、官邸を訪問した藤原文科次官は、安倍総理から、全国一斉休校を要請しようと考えている旨を突然伝えられた、内閣官房によると、このとき藤原次官は、私もやった方がいいと思っているんですよなどと即座に応答したとのことだったんですよね。
 いや、ちょっと信じられなかったんです、私、この記述を見て。それで私は、文科省の国会連絡室を通じて、藤原次官に事実かどうか確認してくれと言ったら、まあ当たっているところもあるけれども当たっていないところもあるというようなことをおっしゃったので、じゃ、ぜひこの委員会で、来て反論してください、私は次官がこんなことを言ったとは思いたくない、ぜひ堂々と、来て反論してくださいと申し上げたんだけれども、藤原次官は、いや、反論する気はありませんということなので、私は、ここに書いてあることは事実と認めざるを得ません。
 そこで、大臣、藤原次官がこういった発言をしたことは、いつお知りになりましたか。

#146
○萩生田国務大臣 私、この臨時調査会のヒアリングに私自身は参加をして、私は答えていますから、私の言葉がかぎ括弧になることは文中であってもしかるべきなんですけれども、藤原次官はこの臨時調査会からのヒアリングは一切受けていないんですね。内閣官房の職員によるとなんというふうに書いてあるんですけれども、内閣官房の職員って誰なんだという話だと思います。
 少なくとも、私と藤原次官の間では、今全国一律で一斉休校をやる必要があるかどうかというのは、非常に、言うならば抑制的でした。もしかしたらやらなきゃならない事態が来るかもしれないけれども、この時点ではまだそういう判断をしていませんので、私は軽々に藤原さんがこういう発言をしたとは思っておりませんし、また、きょう委員会を迎える前に本人にも外で、あなた、こんなこと言ったのと言ったら、本人は、それは、そういうニュアンスのことは言っていないと。
 ただ、総理が非常に前向きに、子供たちを守らなきゃいけないということをおっしゃっていたことは、私、その後の報告でもよく聞いておりますので、このせりふを言ったかどうか、いつ聞いたのかと言われても、それは私は承知をしておりません。

#147
○谷田川委員 いや、じゃ、私、ちょっとこの話は大臣にぜひ前もって言って、大臣から、言っていないというならぜひ、次官、堂々と委員会で証言しろとおっしゃっていただくべきだったと思いますよ。私は、堂々と藤原次官がここに来て言えないということは、やはりこういう発言をしたと言わざるを得ませんよ。
 私は、藤原次官はよく存じ上げません、でも、もう二年以上次官をされている方だから立派な人物だと思います。そういう方がこの発言をしたとしたら、ある意味、これまで積み上げてきた文科省の政策をないがしろにする発言ですよ。ある意味で、大臣に対する背信行為とも言える。そんな立派な人物が、こういう発言をしてしまった。これは、やはり私は、内閣人事局の弊害が出ているんじゃないかなと。昔は大臣が次官をしっかり任命できましたよ。だけれども、やはり任命権者の総理に言われると、こういうふうにへつらっちゃう。私は内閣人事局の弊害というのがあるんじゃないかと思うんですが、大臣はそうお思いになりませんか。

#148
○萩生田国務大臣 全く思いません。
 藤原次官が職務にきちんと真面目に取り組んでいることは、身近にいる私が承知をしておりますので、本人が一々、雑誌といいますか、本の中のコメントについて、自分が本から聞かれてもいないものを、言ったとか言わないとかいきり立って対応しないということでおっしゃったんだと思います。
 歴代次官が全て立派かというと、必ずしもそうじゃないと思いますけれども、しかしながら、今は文科省としてきちんと同じ方向に向いてみんなで仕事をしているという自信がありますので、私は何ら問題がないと思いますし、ちなみに、私も内閣人事局長を務めましたけれども、そんなことで発言が変わるような役人がトップにいるなんてことはあってはならないと思いますので、私は、各省のそれぞれ次官は責任を持って各省の職務に当たっている、こう信じております。

#149
○谷田川委員 大臣がそこまで毅然として答弁されたので、藤原次官に対する信頼が厚いということはよくわかりましたので。大臣と藤原次官との間でどうもあつれきがあるようだったら、文科省にとって非常に大変なことだと思うので、私は大臣のことを信じて、これからのコロナ対策、一生懸命やっていただきたいということを申し上げておきたいと思います。
 さて、大臣、全国一斉休校というのは初めてのことで、いろいろと問題点もあったと思うんですが、これは、これから第三波、第四波に備える意味でも、初期の段階の対応がよかったかどうか、やはり検証すべきときが来ているんじゃないかなと思うんですよ。
 そこで、ちょっと確認したいんですが、全国一斉休校を始め、コロナ対策の初期の段階でいろいろ会議をやっていますけれども、その会議のメモをとってその文書等がしっかり保管されているかどうか、確認の意味で質問させてください。

#150
○瀧本政府参考人 お答え申し上げます。
 本年二月の学校の臨時休業の要請については、感染の拡大を防ぎ、児童生徒の安全を最大限確保するため行ったものであり、その趣旨はおおむね達成されているものと考えます。また、この一斉休業を契機として、新型コロナウイルス感染症に対する国民の皆さんの意識に大きく影響を与えるなどの効果もあったのではないかと思っております。
 臨時休業の要請に伴う、今御指摘の行政文書については、法令に基づき作成、管理されているところであり、今後も必要に応じて参照できるよう適切に管理してまいります。
 以上です。

#151
○谷田川委員 大臣、この本の中で、大臣が最後に、この一斉休校の意義について、今の時点でこの判断が絶対正しかったか間違っていたかは結論はまだ持っていない、そうおっしゃっています。
 このインタビューを受けたのが今から二カ月弱前だったので、あれからちょっとたったんですが、今現在、そのお考えに変わりないかどうか、あるいは新たな考えを持っていらっしゃるかどうか、一言お聞かせください。

#152
○萩生田国務大臣 まさにまだコロナ禍が続いている状況の中で、当時を振り返って政策の検証をするという段階にはまだ来ていないんだと思います。
 あのときは、もっとコロナのウイルスの性質がよくわからなくて、今では、例えば若年世代というのは罹患をしづらいし、したとしても重症化をしないというのはもう科学的にも皆さんが承知をしているんですけれども、当時は、やはり新型インフルエンザがはやった、その前の、七年前のことというのは非常に鮮烈に覚えていましたので、あのときは学校がクラスターになって五十万人を超える感染者がふえた、そういう経験を総理たちは経験していましたので、そういう意味では、全国一斉休校に踏み切りましたけれども、その判断が胸を張って正しかったのかと言われると、今の段階でもその答えは私は持ち合わせておりません。
 ただ、少なくともあれをきっかけに、多くの皆さんがこの新型コロナに対して正しく恐れる、そういう機会を設けていただいたのは間違いないというふうに思いますし、その後、世界百九十二カ国の地域と国が全国一斉休校を後から日本をまねして行って、そのことで抑止力を発揮したというWHOの一定の成果なども出ておりますので、また落ちついた段階でしっかり検証してまいりたいと思います。

#153
○谷田川委員 ぜひ、しっかり検証を適切な時期にお願いしたいと思います。
 それで、実は、私の地元に成田空港がある成田市があるんですけれども、この成田市の取組をちょっと皆さんに御紹介したいんですよ。
 というのは、地方教育行政の運営に関する法律、この精神というのは、地方の教育委員会なり学校は国の出先機関じゃない、各市町村教育委員会とか都道府県教育委員会に対して国ができることというのは、指揮監督じゃなくて指導と助言なんですね。ですから、主体になって各地方教育委員会が考えなきゃいけないんですね。
 成田市は、安倍総理からの要請を受けて、安倍総理の要請は三月二日からの休校なんだけれども、これはちょっと準備ができないといって二日おくらせて三月四日から休校して、そして、今感染している人はいない、だから、三月十六から二十四日まで学校を再開させたんですね。千葉県の自治体では、この成田市と白子町だけです、この段階で再開しているのは。千葉県は、緊急事態宣言が発出されたんですけれども、その間、五月十一日から二十二日、あるいは五月二十五から二十九、分散登校しているんですよ。
 なぜそれができたんですかということを私は成田の関川教育長のところに今から二カ月以上前に聞きに行ったんですが、五人の教育委員がいらっしゃいまして、その五人の教育委員のうち、たまたま、成田に国際医療福祉大学という医学部ができた、その大学のお医者さんを教育委員に入れていたというんですね。
 岡本さんというそのお医者さんが非常に感染症に詳しくて、この新型コロナウイルスというのは、少なくともインフルエンザより怖くない、小中学生が重症化するケースはほとんどない、だから、感染者がいるのであれば休校もやむを得ないけれども、今感染者がいない段階で休校をするのはおかしい、そう強く主張されまして、それで関川教育長もそこまで専門家が言うならと、そして小泉成田市長も背中を押して、じゃ、もう教育長に任せるといって、こういう取組をしたんですよ。
 関川教育長に聞いたら、関川さんは長く成田市の教育委員会にいらっしゃいまして、その先輩から、地方行政の運営に関する法律というのは、とにかく市教育委員会というのは国や県の下請じゃないんだ、自分たちが主体性を持ってやらないといけないんだということをたたき込まれたというんですね。やはりその精神が生かされました、そう関川教育長はおっしゃっていました。
 やはり、こういう、責任を持った教育長というのが全国各地にいれば、もっと教育というのはよくなるんじゃないかと私は思ったんです。万が一クラスターが発生して、児童生徒に危害が及ぶようなことがあったときは責任をとる覚悟でやったというふうにおっしゃっていました。
 いずれにしても、私は、この成田市の取組というのは非常に評価されるべきだと思うんですが、大臣の思いをちょっとひとつ、一言だけおっしゃっていただけますか。

#154
○萩生田国務大臣 政府が行ったのは、皆さんに全国一斉の休業の要請をしたので、命令をしたのではありません。したがって、地方教育行政は、それぞれの教育委員会の責任で独自の判断をすることは、何ら間違ったことじゃありません。
 私、念のため、二月二十八日の日に記者会見を開いて、例えば、実施の時期ですとか実施の期間ですとか、またやらない場合の判断ですとか、それから今いみじくも御紹介いただいた分散登校ですとか、こういったことも含めて記者会見をし、またそれは幸いにしてリアルタイムで幾つもの放送局で放送していただきましたし、また、文書をもって各地方教育委員会にも発信をさせていただきましたので、それぞれオリジナルの対応をした自治体もたくさんございます。
 どっちが正しいとかどっちが正しくないじゃなくて、今最後に先生がおっしゃったように、成田市の子供たちの教育は私が責任を持って頑張るんだという教育長さんがいらっしゃることは、成田市にとってうらやましい環境だなというふうに思ったところでございます。

#155
○谷田川委員 ありがとうございます。
 私、こういう声を聞いたんです。これは非常に残念な話なんですが、やはり、総理が要請したので、総理の言うことに従っていれば楽でいい、そうおっしゃる方もいたんですね。やはりその話を聞くと、本音かもしらぬけれども、ちょっと私はがっかりしたんです。
 ですから、この地方教育行政の運営に関する法律の精神というのをやはりいま一度、それぞれの地方教育委員会の方々に改めて認識していただきたいと私は強く思っている次第であります。
 それでは、次の質問に移りますが、教員の免許更新制について質問いたします。
 一応まず確認の質問をしたいんですが、第一次安倍内閣において設置された教育再生会議の第一次報告で、講習の修了認定を厳格に行う仕組みとする必要があるとして、不適格教員に免許を持たせない仕組みとして提言された経緯があります。
 免許更新制は不適格教員を排除するために設けられたものではないということでよろしいですね。一応確認のために。

#156
○浅田政府参考人 教員免許更新制は、教師として必要な資質、能力が保持されるように、定期的に最新の知識、技能を身につけることで、教師が自信と誇りを持って教壇に立ち、社会の尊敬と信頼を得られるようにすることを目的として、平成二十一年度から導入をされております。
 これは、このことが、免許更新制の導入が提言された平成十八年の中央教育審議会の答申あるいは二十年四月の通知の中でも明らかにしておりますが、不適格教員の排除を直接の目的とするものではないということでございます。

#157
○谷田川委員 平成二十一年四月から免許更新制が導入されまして十一年以上が経過しましたが、当初の目的であった、教員が自信と誇りを持って教壇に立ち、社会の尊敬と信頼を得るということが十分達成できた、そういう認識はございますか。

#158
○浅田政府参考人 教員免許更新制の導入以来、平成二十一年度から三十年度までに、これまでに約八十三万人の現職教員が免許状更新講習を受講し、知識、技能を学んだ上で教員免許状の更新を行っております。
 免許状の更新講習につきましては、毎年度、受講者から評価をアンケートのような形で調査しておりますけれども、おおむね高い評価を得ているところではございます。
 一方で、教員免許更新制については、教員が非常に忙しい中で、経済的あるいは物理的な負担感が生じているという声もあることは承知をしております。そういうことを含めて、今後のあり方を考えていく必要があると考えております。

#159
○谷田川委員 おおむね評価されているという答弁でしたけれども、しかし、残念ながら、現場の教員からは疑問や不満の声が多く聞こえてくるんです。
 幾つか紹介したいと思うんですが、自分が受けたいと思う講習がなかなかとれない、予約が早い者勝ちのシステムはおかしい、働き方改革というならこの制度はかなり負担、更新したから不祥事は減ったか、スキルが足りないならみずから研修に出向くと思う、講師や再任用の方々が少ないのはこの制度があるからだと思ってしまう、大学の利益のためと思われても仕方ないような現状になっている。これはちょっと調べてもらったら、大体一人当たり受講料三万円ですよね。それで九万人ぐらい受けていますので、大体これは二十七億円が大学の収入になっているんですね。ですから、そういう意見もあったのかなと思いました。
 大臣は、昨年、我が会派の三人の議員の質問に対して、資料二を見ていただきたいんですが、吉川議員の質問に対して、「抜本的に改めるということを文科省は考えるべきだと思いますが、」に対して、「新たな制度にしていきたいと思っています。」。
 それから、斎藤嘉隆参議院議員に対して、「免許更新講習を廃止してはどうですか。」と言ったら、「学校の業務を増やさない又は減らすようスクラップ・アンド・ビルドを原則とするように指摘されており、減らすべき業務を廃止、縮減していくことは業務改善の基本であると認識しております。」。
 それから、水岡参議院議員に対しても、「三割の人間が臨時免許で働いているという現状を捉えるならば、教員免許更新制度って一体何なんでしょうね。」「全体像を見直しをさせていただく覚悟でいますので、その点につきましても重く受け止めて、私自身は検討をしてまいりたいと思います。」。かなり見直しに向けた前向きの発言をされていると私は理解しております。
 それで、その後、中教審の教員養成部会が審議のまとめを行いまして、さまざまな問題を七月に指摘しております。さらには、先月の十五日に行われた同部会の会議では、現場からは、費やす時間や労力に比べ役に立っていないとの声が多い、廃止を検討できるのではないか等の厳しい意見が相次ぎまして、座長の加治佐兵庫大学学長は、問題はかなり根深い、そう語っているんです。
 大臣、もうこの辺で、廃止に向けてかじを切る時期に来たんじゃないかなと私は思っているんですが、大臣の見解を伺います。

#160
○萩生田国務大臣 昨年、国会で先生方の給特法の改正をお認めをいただきました。本当でしたら、ことしからは、働き方改革元年で、各学校現場で少しずつ、今までのような勤務管理もできていないような状況から脱出をして、そして日々の業務についても見直しをするという、本当はそういう大切な年だったんですけれども、コロナが発生してしまって、そのことがなかなかうまくいっていない。にもかかわらず、先生方が使命感を持って子供たちの学びの保障のために頑張っていただいていることを、私は本当に心から感謝をしたいと思います。
 人材確保法ですとか給特法ですとか、先生方については、知らない人から見れば優遇をされているのではないかと思われるような給与体系で長い間来ましたけれども、今の非常に多忙な学校業務のことを考えると、もはや限界に近づいているのはもう言うまでもないと思います。教員志願者がどんどん減っているこの実態を考えても、子供たちの憧れの職業に教師という職業がいつまでもあり続けていただくことが私は必要だと思っていまして、そういう意味では、全体的な改革を進めなきゃならないと思っています。
 私自身は、この免許更新制の意義というものも一定あると思いますが、他方、三十年のベテランの先生が十年目と同じ研修を受けることに何の意味があるんだという思いもございますので、不断の研究は必要ですし、やはり年次を重ねるごとにいいベテランの先生になってもらうことは大事ですけれども、免許の更新と果たしてセットということの必要があるのかということは、私なりの思いを持っています。それは今までの答弁の中にも多分にじみ出ているんだと思います。
 今、中教審で専門の先生方にも話合いをしていただいていますので、私がここで自分の意見だけを先に申し上げると議論に大きな影響を与えると思いますので、まず、中教審の専門会議の答申というのをしっかり待った上で、教員免許の更新制度や研修のあり方に関する包括的な検証をしっかりしていただいて、十分御議論いただいた上で、最終的には、文科省としてもこれを踏まえて必要な取組を進めていきたい、こう思っているところでございます。

#161
○谷田川委員 わかりました。
 その中教審の検討の結果を踏まえてというのは、十分尊重するというふうに私は受けとめましたので、よろしくお願いしたいと思います。
 それでは、教育予算の拡充について、ちょっと急ぎ足で質問させていただきたいと思います。
 小泉総理が所信表明演説のときに米百俵のことを話題にしたので、この話は結構全国で有名になったんですが、簡単に言うと、窮乏している藩に対して百俵の米を送るけれども、その百俵を使わないで、学校をつくるために使おうといって、当時の長岡藩の小林虎三郎がそういう判断をした。その虎三郎がこう言ったんですね。百俵の米も、食べればたちまちなくなるが、教育に充てれば、あすの一万、百万俵となると。
 まさに今、教育予算をふやすかどうかが、未来が輝くかどうかにかかっていると私は思っているんです。
 ちょっと観点はずれますけれども、私は、小泉総理が米百俵の精神を語ったので、小泉内閣においては教育予算はふえるのかなと思ったら、残念ながら、義務教育の国庫負担金、国が二分の一出していたのを三分の一にしてしまった。全く逆のことをやってしまったんですよね。
 そこで、ちょっとまず確認したいんですが、二分の一から三分の一を引くと六分の一、この部分が地方自治体の自主財源になりましたが、各自治体がそれを本当に教育予算にしっかり割り当てているか、文科省の方で把握されていらっしゃいますか。

#162
○瀧本政府参考人 お答え申し上げます。
 三位一体改革によりまして、文部科学省所管の国庫補助金の一部ないしは全部について、当時、一般財源化されているというところは事実でございます。義務教育国庫負担金のほかにも、就学援助の準要保護の部分についての一般財源化とか、そういったものが行われたところでございます。
 こうした地方に一般財源化されたものの地方の教育費の支出状況そのものについては、毎年度、地方教育費調査を実施して把握をしているところでございます。今私が申し上げた就学援助についても、要保護、準要保護とも把握をして、その実施状況について支援の充実が図られるように、公表したりするなどしているところでございます。このほかの地方財政措置が講じられている事務事業についても、その実施状況などを把握し、地方における取組を促しているところではございます。
 最後に一言だけ。
 地方交付税そのものについては、国がその使用に当たって使用の条件あるいは制限をつけるということは基本的にできないという仕組みになっておりますので、結果として、支出された結果を集約をして、それをさらしていくことで、自治体の中において、あるいは相互においてしっかりと考えていただき、できるだけ教育の取組の充実に資していただけるように、我々としては、情報を提供し、共有を図っているということでございます。

#163
○谷田川委員 時間がないのでこれ以上言いませんけれども、ただ、やはり、本当に各地方自治体が教育予算をつけているかどうかというのは十分ウオッチしていただきたいということを要望しておきたいと思います。
 それで、資料の四。ことしの四月の決算常任委員会の分科会でも、私、大臣に指摘したんですが、日本は、教育に関する一般政府支出の対GDP比が、何とこの表では、アイルランドに次いで、下から二番目なんですね。
 私は、教育予算は非常に少ないという認識を持っていますが、大臣は、やはり他の先進国と比べて日本は教育予算が少ないという認識をお持ちだということでよろしいでしょうか。

#164
○萩生田国務大臣 OECDの指標をよく出されるんですけれども、午前中、山内先生が大学ランキングの話をしてくれたんですけれども、指標となる数値といいますか、その捉え方がやはり日本の数字とは若干違うので、必ずしもこういう現状ではないという言いわけはしたいんですけれども、しかし、じゃ、全体的に見てどうかといえば、しっかり子供たちの教育への投資をしていく必要はあると思っています。十分だとは思っていません。

#165
○谷田川委員 今、新聞報道等で、少人数学級に向けて、財務省との折衝というか、もうバトルと言ってもいいかもしらぬけれども、大臣は非常に頑張っていらっしゃる。
 財務省は、新しいデータを使った研究ほど、学級規模の縮小の効果はないか、あっても小さいことを示している研究が多いと主張しているんですね。これは短期的な学力のみに着眼していて、やはり教育には数字であらわすことのできない人間性の涵養が非常に重要、そういうことが必要だと思うんですよね。
 私は、ぜひ、さっきの米百俵の精神を財務当局に、大臣、強く言っていただきたい。決意をちょっと述べていただければありがたいと思います。

#166
○萩生田国務大臣 少人数学級についてのエビデンスをおっしゃる方がいらっしゃるのは承知しています。
 他方、この間、少人数学級や少人数指導で加配教員の配置を全国にしてきましたけれども、こんなものは意味がないから要らないといって返してきた自治体は一つもございません。一定の効果があり、また期待ができるからこそ続けていただいているんだと思います。
 とりわけ、小学生や中学生のエビデンスをどうはかるかというのは、今いみじくも先生がおっしゃっていただいたように、模擬テストの点数の平均点が上がることがエビデンスなのか、人間としてさまざまな力、胆力をつけていくことがエビデンスなのか、一つの指標でははかり切れないというふうに思っています。
 したがって、私、この少人数学級は、お金がかかるから諦めろとか、お金がかかるのなら少し小さくしろとか、そういう性格のものじゃなくて、日本の子供たちの教育はどうあるべきかという教育政策論からスタートするべきだと思っていますし、たまたまコロナを経験して、六十四平米の教室に四十人が学ぶのは危険だ、こういう判断から少人数学級にかじを切らせていただくことにしました。
 不退転の決意で臨みますので、しっかり応援をしていただければありがたいと思います。

#167
○谷田川委員 不退転の決意で頑張っていただきたいと思います。
 それで、もう時間がないのでちょっと抜かしまして、資料五を見ていただきたいんですが。
 ことしの四月の決算委員会の分科会でも質問をしたんですけれども、教員出身者の割合を調整することは教員不足の対応策になる、ある程度の人事交流は必要だと思うが、個人的な意見だが、本来子供たちと接するべき先生方が長期間、教育委員会にいるのはもったいない、そう大臣は答弁していただきました。
 大臣は個人的と一応おっしゃったけれども、私は、文科大臣として、ぜひこの意見を各都道府県教育委員会に伝えていただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。

#168
○萩生田国務大臣 さっき先生、自分で教育行政は地方の権限だとおっしゃったじゃないですか。だから、それを私が言ったら変ですよ。

#169
○谷田川委員 指導と助言ですので、私、助言というつもりで、そういう意味で言ったんですよ。指揮監督しろなんて言っていませんから。
 ちょっと大臣、今のはちょっとひどいと思いますよ。

#170
○萩生田国務大臣 教員資格を持った人が教育委員会で働くメリットもあると思います。また、事務系で、行政で育ってきた人たちが教育現場のさまざまな情に流されずに教育行政をバランスよく維持するというメリットもあると思うので、じゃ、何人ぐらいが適正かというと、ちょっと私、その答えを持ち合わせておりません。
 しかし、少なくとも、現場で先生たちが足りないという事態が起きているのに事務局にとどめておくのはもったいない、そのことは私も賛同したいと思います。

#171
○谷田川委員 ぜひ、その意見を伝えていただきたいと思います。
 それで、もう時間がないので、ギフテッド教育、英才児教育について、この間の決算委員会でやはり質問したことなんですけれども。
 IQ一三〇以上の児童生徒のことをギフテッドと定義されていますけれども、大体二%ぐらいいると言われているんですね。人間関係につまずく例が多々あるということなんですけれども、どういう生活を送っているか調査すべきと質問したところ、大臣からは、あのとき、調査するかどうか改めて考えたいとの答弁でした。
 十月七日に中教審の初等中等教育分科会から中間まとめが発表されましたが、これを受けて、調査する考えは、大臣、ございませんか。

#172
○瀧本政府参考人 お答え申し上げます。
 今委員からも御指摘ございました中教審の中間まとめの中で、特定分野に特異な才能を持つ児童生徒に対する指導についても記述がなされ、今、答申に向けて鋭意議論が深められているところでございます。
 学校における実態調査ということでございますが、特定分野に特異な才能を持つ児童生徒というのをどう定義をして考えていくかということなどを考えますと、現時点で直ちに調査を行うということまでは考えておりませんが、この中間まとめを踏まえて、議論が深まり、答申の中身を踏まえながら、どのような対応ができるか、例えば実証的な研究開発を行うとか、必要な取組について検討してまいりたいと思っております。

#173
○谷田川委員 率直な、はっきりとした答弁をありがとうございました。
 時間が来ましたので、これで終わります。ありがとうございました。

#174
○左藤委員長 次に、畑野君枝君。

#175
○畑野委員 日本共産党の畑野君枝です。
 まず初めに、少人数学級について伺います。
 萩生田光一文部科学大臣は十一月十一日の当委員会での挨拶で、少人数によるきめ細かな指導体制の計画的な整備について、学級編制の標準の引下げを含めしっかり検討してまいりますと述べられました。
 この学級編制の標準の引下げとは、義務標準法を改正し少人数学級を進めるということでよろしいでしょうか。

#176
○萩生田国務大臣 新たな感染症の発生など、今後どのような状況においても子供たちの学びを保障するとともに、ICTを活用した個別最適な学びを実現することが必要です。そのため、少人数によるきめ細かな指導体制の計画的な整備について、学級編制の標準の引下げを含め、しっかりと検討してまいります。
 学級編制の標準を引き下げる場合は、義務標準法の改正が必要となりますが、いずれにせよ、新しい時代の学びの環境の姿についてしっかり検討してまいりたいと思います。

#177
○畑野委員 法律改正をぜひ進めていきたいというふうに思うんです。
 大臣は、三十人学級を目指すとテレビ番組で発言をしていらっしゃいますが、そういう決意で頑張っていかれるのでしょうか。

#178
○萩生田国務大臣 そのときもやや前置きをしたんですけれども、あくまで個人的な意見で、三十人を理想だなと思ったので。
 少人数のあり方については、これは専門家のさまざまな御意見もありましょうし、スペースから逆算することも考えていかなきゃならないので。できれば三十人が望ましいと私は思います。

#179
○畑野委員 実は、きょう、地方議会から寄せられた意見書をこの場所に持ってまいりました。
 教員定数改善や義務標準法の改正など、少人数学級を求める地方議会からの意見書です。既に国会に届いているので四百三十五自治体、本当に分厚いものが来ております。さらに、それぞれの地域で採択されておりますものを含めると、五百三十四の自治体にも上ります。その中には、北海道、岩手、茨城、神奈川、新潟、山梨、長野、三重、和歌山、香川、高知、佐賀、大分、宮崎、熊本、鹿児島の十六道県議会も含まれております。
 山梨県では、伺いますと、全ての二十八自治体の議会が少人数学級推進を求める意見書を採択されている。三十人学級を実現する会などの運動で、現在、小学一、二年は三十人、三年以降は小中全学年で三十五人学級で、二十五人学級を目指して取り組んでいると伺っております。
 また、東京都八王子市議会でも、全会派が提案し採択がされたということで、少し御紹介いたしますが、「新型コロナウイルスの影響を受けた学校一斉休業からの再開直後、分散登校が実施された。この中で教育現場からは子どもたちの様子がよく分かり、勉強も丁寧に教えられるなど少人数学級の実現を求める声が高まっている。子どもたちからも分散登校時には勉強がよく分かると好評で、不登校が減ったという報告もされており、少人数学級が子どもたちにとって豊かな教育につながっている。」として、「少人数学級を早期に実現するよう強く求める。」と言われております。
 また、きょう、資料につけさせていただきましたが、子供の心への影響はどうなっているのかということで、国立成育医療研究センターが、十月八日に発表した「コロナ×こどもアンケート」の第三回中間報告です。子供たちが引き続き強いストレスにさらされている様子がうかがえます。五月十二日の中間報告、四月三十日から五月五日の回答では「コロナのこと考えるとイヤだ」が三九%だったのが、十月八日の第三回中間報告、九月一日から九月二十二日の回答では「コロナのこと考えるとイヤだ」が四〇%になっております。同じく、五月の報告のときは「すぐにイライラしてしまう」が三二%、十月の報告では三〇%、ほとんど変わらない状況が続いています。本当に子供たちが大変なストレスの中に置かれていると思うんです。
 次の二枚目のところに、その中で、「おとなたちへのおねがい・アドバイス」というのがありまして、「学校へ」の項目にこのように書かれています。「学校でもっとたくさん話を聞く時間を作ってほしい」、「学校が生徒の気持ちを知って欲しい」、「話し合える場が欲しい」という声です。子供たちのこうした願いに応えるために少人数学級が必要だと思います。
 萩生田大臣は、このような地方議会の意見書や子供たちの声をどのように受けとめていらっしゃいますでしょうか。

#180
○萩生田国務大臣 地方六団体始め、自治体や学校現場から、少人数学級の効果や必要性の声は大きく、ニーズは高いというふうに考えております。
 残念ながら、先ほどの議論の中であったように、そのエビデンスの評価をする方がいらっしゃるんですけれども、畑野先生などは中学校の教壇に立たれていたから、そういう方が四十も三十も変わりないんだと言うなら、それはまた一つ説得力があると思うんですけれども、今、外に向かっておっしゃっている方は、大学で教鞭とっている方で、小学校や中学校の教員経験がある方はいないんですよね。
 ですから、私、ぜひ、畑野先生、昔を思い出して、四十より三十の方が効果があるということを内外に言っていただくとありがたいなと思います。これは、多分、多くの皆さんが望んでいるところだと思いますので、ぜひ、皆さんと協力しながら頑張りたいと思います。

#181
○畑野委員 ありがとうございます。
 本当に四十人って、端から端まで、中学校だと、後ろ、男子の生徒も大きくて、なかなか苦労したことを思い起こしました。ぜひ、そういう声を全国でも一緒に上げていきたいと思います。ありがとうございます。
 それでは、財務省に同じことについて伺いたいのです。
 今紹介したように、教員定数改善義務標準法の改正など少人数学級を求める地方議会からの意見書が多数、きょうも、これだけ、これは一部ですけれども、届けられております。国立成育医療研究センターが十月八日に発表した「コロナ×こどもアンケート」の第三回中間報告からは、子供たちの引き続き強いストレスにさらされている様子がうかがえます。本当に胸が痛くなります。財務省として、このような状況をどのように受けとめられますでしょうか。
 また、十月二十六日の財政制度等審議会歳出改革部会に提出されました財務省の資料には、社会経済的背景が低い学校の生徒には有意な学級規模効果が確認されたとする研究結果も存在すると、少人数学級の効果を認める研究も紹介されていると思いますが、そうでしょうか。これは確認です。

#182
○青木政府参考人 お答えいたします。
 地方六団体などから少人数学級を求める御提言をいただいているということは承知いたしております。また、御指摘の、きょう資料でお配りいただいています「コロナ×こどもアンケート」の中間報告において、子供たちの不安、ストレスや、大人に話を聞いてほしいといった声が上がっているということにつきましては拝見をさせていただきました。学校の先生を含む周囲の我々大人が児童生徒の声にしっかり耳を傾けていくということは大変重要なことだというふうに思っております。
 また、財政制度審議会の資料についてお尋ねがございましたが、資料の中で紹介しておりますとおり、最近の新しいデータを使った研究ほど、学級規模の縮小の効果はないか、又は、あっても小さいということを示しているという研究が多いというふうに指摘がございます。他方で、今御紹介ありましたけれども、社会経済的背景が低い学校の生徒には有意な学級規模効果が確認されたという研究結果が存在していることも承知しております。
 いずれにいたしましても、少人数によるきめ細かな指導体制の計画的な整備や、ICTの活用など新しい時代の学びの環境の整備につきまして、関係者の間で引き続き丁寧に検討をしてまいりたいと考えております。

#183
○畑野委員 財務省からも、地方議会の要望あるいは子供たちの状況なども受けとめてくださるというお話がございましたし、確認をさせていただいた資料、社会経済的背景が低い学校の生徒、格差にかかわる問題なんですけれども、これはコロナの後で本当に深刻な状況に私はなっていると思います。萩生田大臣がおっしゃったように、エビデンス、何をもってするか、それは学力だけではないでしょう、いろいろなファクターがあるでしょうということだと思います。
 きょうの資料の三枚目のところに、かつて文部科学省が調査した「少人数指導と少人数学級の評価」という資料がありますけれども、それは、学習のみならず、生活や指導方法、その他、多岐にわたって、現場の声、まさに大臣がおっしゃった、現場の皆さんどうですかと、まさに、分散登校して少人数学級になったら本当によかったというのは、今までにない、全国が体験されたわけですよね。これは本当に大きなエビデンスじゃないでしょうか。こういうことで、私は、こういう資料も使わせていただきましたが、今の実態に合わせて進めていく必要があると思うんです。
 この今の資料なんですけれども、こう言っているんですね。全国の小学校四百七十七校、中学校四百七十校へのアンケート調査結果として、学級編制人数を引き下げた方が効果があるについて、小学校では、「とてもそう思う」四三・四%、「そう思う」三八・四%、合計八一・八%なんですね。大臣の、言ったら、これが実感じゃないでしょうか。一方で、「少人数指導・ティームティーチングの方が効果的である」というのについて、「とてもそう思う」というのは一四・七%、「そう思う」というのは一五・九%、合計三〇・六%にすぎないんですね。
 私は、これでもう、既にはっきりしていたというふうに思うんですが、今の新たな状況で、格差も広がる中で、一層少人数学級を進めていくことが大事だというふうに申し上げておきたいと思います。
 そこで伺いますが、OECD諸国やそれ以外を含めても、四十人以上の学級編制というのは、日本、そしてOECD加盟国でいえばチリ、ここは初等中等教育、六歳から十八歳まで、上限四十五人、またOECD未加盟の中国、小学校、四十人から四十五人、初級中学、四十五人から五十人など、ごくわずかだと思います。そういう御認識はございますでしょうか。

#184
○瀧本政府参考人 お答え申し上げます。
 日本の公立小中学校の学級規模は、OECD諸国においても最も大きい国の一つであり、御指摘のとおり、学級編制の標準が諸外国と比較し大きいと認識をしております。
 このような点も踏まえながら、新たな感染症の発生など、今後どのような状況においても子供たちの学びを保障するとともに、ICTを活用した個別最適な学びを実現することが必要だと考えているところでございます。

#185
○畑野委員 世界の状況については、そうした国々について、学級編制基準について資料をつけさせていただきました。
 そして、後ろの方になるのですが、資料の五として、「コロナ禍における学校再開に当たっての身体的距離の確保と学級規模」という資料もつけさせていただきました。
 そこでは、「学級規模が小さい国では、ソーシャルディスタンスについての新しい制限に対応することが容易である。」、「チリ、コロンビア、日本のように前期中等教育段階における学級規模が一クラスあたり三十人を超える国では、机を安全な間隔に配置するため学生を小さいグループに改めて構成するといった困難に直面するであろう。」というふうに述べております。
 これまで長きにわたって少人数学級を進めてこなかったことが、今のコロナ危機、また、これからの新しい社会のあり方のもとで、世界から見ても困難に直面するだろうというふうに言われてしまう状況です。何としても少人数学級を実現しなければならないと思います。
 実はきょう、私の部屋に少人数学級化を求める教育研究者有志の方々がパンフレットを届けてくださいまして、皆さんの、各国会議員の方々にもお届けになっているんじゃないかと思いますけれども、少人数学級を求める署名、早急に三十人そして二十人程度の少人数学級を求める署名が十八万人まで集まっているというふうに思います。この大変な中で、党派の違いを超えて、ぜひ子供たちに少人数学級を手渡ししたいと思います。
 大臣に最後に申し上げたいんですが、ぜひ来年度概算要求に予算をしっかり盛り込んで、義務標準法の改正で、少人数学級をぜひ来年度から一刻も早く実施するように求めたいのですが、いかがでしょうか。

#186
○萩生田国務大臣 きょう、主計局も来ていますので、余り踏み込んだお話をするのもあれなんですけれども、少なくとも事項要求ではしっかりお願いする準備はしています。
 それで、先ほど申し上げた、適正規模が何人なのかとか、その後の運用の仕方はどうあるべきか、これは考えていかなきゃならないと思いますし、先ほど財務省の答弁を聞いていて私はちょっと安心したんですけれども、そうはいうものの、ここは文科委員会ですから、完全アウエーで来ていますから、そういう意味での遠慮もきっとあったと思います。うちの職員が隣に呼ばれると、もっと厳しいことを言われるんだと思います。
 ただ、その中で、例えば、財務省から私に対しても指摘が来ています。例えば、加配のあり方。もちろん加配は加配で重要だと思っていますけれども、自治体によっては正しく使っていない実態もあるんじゃないかと言われれば、襟を正さなきゃならない部分もありますので、こういった調整をきちんとしながら、すなわち、関係各省と丁寧に話合いをしながらとはそのことでございまして、その上で、先ほどから申し上げているように、不退転の決意で臨みたいと思います。
 畑野先生とこんなに息の合ったやりとりができたのは大臣になって初めてでございまして、勇気をもらったところでございます。

#187
○畑野委員 ありがとうございます。
 ここが委員会であることを忘れてしまうような、熱い、先ほどから、午前中から、朝からいい議論が進めていけるのではないかと思います。
 ということで、財務省の方、アウエーのところに来ていただきましたが、ぜひ戻ってからも、この熱い思いを持ち帰っていただいて、ともに頑張ってまいりたいと思います。
 退席されて結構ですので、ありがとうございました。

#188
○左藤委員長 では、青木次長、御退席、よろしくお願いします。
 畑野君枝君。

#189
○畑野委員 それでは、ここから少しトーンを変えまして、強く求めてまいりたいことが学生の問題です。学生の実態、本当に深刻な状況、危機的な状況です。
 困窮する学生に対して、ことしの春以降、全国百カ所以上で、学生や自治体やNPOや、この間、日本民主青年同盟の皆さんも国会に来られたんですけれども、食料支援、食料や日用品を準備して無料で配布するという取組が広がっております。延べ一万人以上の学生が支援を受けているということなんですが、リピーターも多いというんですね。バイト先が潰れたために収入が減ってしまった、バイトができなくなって親からの仕送りもないので二、三日食事抜きも普通になっているという声がたくさん寄せられています。
 きょうの資料に、その後つけたんですけれども、全国大学生活協同組合連合会のアンケートがあるんです。九千八十六人の学生が回答しているんですが、アルバイトをやりたいがまだ一度もできていない学生が二千四百二十三人で、最も多いんです。二六・七%。収入が大きく減っている、少し減っている、新たなバイト先を探しているが見つからない、これらを合わせると八二・九%、八割方が収入が減っているという、これは七月の状況です。聞きましたら、八、九月、夏休みで稼ごうと思ったらそのバイトがなかった、それで秋を迎えているという実態なんですね。
 ですから、十月十二日に中京大学の大内裕和教授と労働者福祉中央協議会が合同で行った記者会見で、大内教授から、オンライン授業が多かった前期は経済的に厳しい状況にある学生も実家を頼ることができたが、対面授業が始まった後期は下宿先に出てくる学生も多くなる、学費の支払いが前期より厳しくなる危険性が高いと、警鐘を鳴らされていました。本当にそうだと思うんです。
 高学費のもとで、頼みの綱のアルバイトを奪われた学生の生活困窮は深刻な状況ですので、私はぜひ、全学生を対象とする授業料半額免除、含めて学費値下げに踏み込んでいただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。

#190
○伯井政府参考人 まず、基本認識として、経済的に困難な学生が修学、進学を諦めることがないよう、しっかり修学支援策を講じていくというのは我々重要であるということで、“学びの支援”緊急パッケージを示し、学びの継続のための学生支援緊急給付金、さらには各大学が授業料減免措置を行うための補正予算、あるいは修学支援新制度における家計急変への対応などなど取り組んでいるところでございます。
 いずれにせよ、こうした学生の状況、中退の状況につきましては、現時点では昨年度と比較して特段大きな変化はないということでございますが、これは予断を許さないので再調査を実施しているというところでございますが、引き続き、さまざまな状況をしっかり把握しながら、学びの継続の支援というのを着実に行ってまいりたいと考えております。

#191
○畑野委員 実態をよくつかんで、今のアンケート結果なども示されているんですが、相当深刻です。
 学生支援緊急給付金なんですが、対象が四十三万人と、そもそも学生の一部に支援が限定されていました。しかも、大臣は目安ですよとあのときはおっしゃっていただいたんだけれども、実際には要件を見て諦めた学生がたくさんいるというんです。
 日本私大教連が私立大学の法人理事長や学長に対して行ったアンケートで、弾力的に運用した大学は六二・九%、三四・三%は要件をそのまま適用していると回答しているんです。対応にばらつきがあったために、同じような経済状況にある学生が、通う大学によって、対象になった学生とそうでなかった学生も出てきているという不公平があります。
 それで、私、この秋になっても引き続き困難なわけですから、ところが、来年度概算要求に、この学生支援緊急給付金の要求が入っていないんじゃないかと思うんです。これは入れていただきたい。そして、予備費も活用して、今、学生支援緊急給付金を継続して、支援要件も緩和するなど、必要とする全ての学生に行き渡るようにしていくことが必要じゃないかと思いますが、いかがでしょうか。

#192
○伯井政府参考人 来年度予算におきましては、高等教育の修学支援新制度あるいは奨学金事業など万全を期してまいりたいと考えておりますが、この学びの継続のための学生支援給付金につきましては、これまでは学校が推薦すべきと判断した全ての学生に、約四十二万人ですけれども、支給を行ってきました。
 一方で、先ほど言いましたように、大学の中退者数についても、現時点では変化が見られないですけれども更にこれがどうなるかということで、予断を許さないと思っておりますので、そうした、追加で実施している中退者に係る調査、あるいは新型コロナウイルス感染症の状況、学生の修学の状況など、しっかり把握して対応を検討していきたい、注視していきたいというふうに考えております。

#193
○畑野委員 先ほどの全国大学生活協同組合連合会のアンケートでも、国の学生支援緊急給付金を受給できたのは千四百二十六人、九千八十六人のうち一五・七%、いろいろな制度で何も受給していない学生は五千三百八十人、五九・二%に上るんです。半分の学生が何の支援もないというのが出ている。ぜひ早急に対応していただきたいと思います。
 さて、後期の授業実施に当たって、対面授業の割合が少ないところは大学名を公表するなどと、対面授業を再開、進めようとされていますけれども、しかし、大学には対面授業を復活させたくてもなかなか踏み切れない事情もあります。
 特に、私立大学の支援について、来年度概算要求で、空調・換気設備など感染症対策のための施設整備に百八十四億円が要求されていますが、消毒、検温、三密を防ぐためのパーティション、あるいはPCR検査も含めてですが、感染予防対策に対する国の支援は一円もありません。私学助成で賄えということです。先ほどの私大教連のアンケートに、こうした国のやり方に、回答した大学の七五・四%が不当であるというふうにおっしゃっています。
 今、全国各地で新型コロナウイルス感染者、陽性者はふえています。きのう、新規陽性者数は千六百六十一人で最多になりましたね。一日千人を超える日がたびたびある。春の一波、七、八月の第二波に続く第三波というような状況が今起きています。検査、保護、追跡の抜本的な強化が必要だと私たち申し上げていますが、そういう点でいえば、医療機関、介護福祉施設、幼稚園、学校、保育園、学童クラブなどに定期的な社会検査をする必要があるんですね。
 大学ですが、本当に、先ほど言った支援を必要だと、私学助成とは別の予算で私立大学への支援を行うべきではないかと思いますが、いかがですか。

#194
○白間政府参考人 お答え申し上げます。
 今先生御指摘の、大学における授業の実施につきまして、大学によっては学内の予算また施設面の工夫をみずから行うことにより、感染の防止策等を講じながら対面による授業を実施している事例もあると承知しております。
 文部科学省としましては、まずはこうした事例の収集、情報提供などを通じまして、学生が納得できる質の高い教育が行われるよう取組を促してまいりたいと考えております。
 また、資金繰りについてですけれども、各大学の資金繰りに困難を来すことがないように、毎年、私立大学経常費補助金については二回に分けて配分をしておりますが、今年度は、資金繰りを懸念いたしまして、もう既に約七百五十億円を前倒し、支払いを行っているところでございます。
 大学において授業を実施するために必要となる施設又は経費については、一義的には各大学の責任において確保、措置するべきものと考えているところでございます。

#195
○畑野委員 コロナですから別枠で早急に対策をとっていただきたい、国公立大学もそうです。強く求めておきます。
 時間が参りましたので、文化芸術について伺います。
 二次補正予算に文化芸術活動の継続支援事業が盛り込まれました。日本俳優連合、セーブ・アワー・スペース、全日本商工団体連合会は、十月七日に行った要請で、申請期日の二〇二一年二月末までの延長、補助上限額の引上げ、自己負担金の軽減、廃止などを求めました。
 これらの要望をどのように対応されていらっしゃいますでしょうか。

#196
○矢野政府参考人 お答え申し上げます。
 文化芸術活動の継続支援事業につきましては、当初想定していたよりも新型コロナウイルスの影響が長引いたことを踏まえ、事業の実施期間を令和三年二月二十八日まで延長を行いつつ、新規募集を十一月二十五日から十二月十一日まで実施することとしております。
 また、新規募集に当たっては、既に申請している又は採択された方でも、九月三十日までの申請における補助額が百五十万円以下である場合には、百五十万円との差額分を上限に、十一月一日以降の計画として申請するということを可能としました。
 また、共同申請については、団体のサポートを受けながら個人のみで申請を行うことを可能とするとともに、申請書類の簡素化を図ることとしております。
 引き続き、この事業を多くの方に活用いただけるように、積極的な周知に努めてまいりたいと考えております。

#197
○畑野委員 時間が参りましたので、スポーツも含めて大臣に伺おうと思っていたところがあるんです、それはまた次の機会に質問をしたいと思いますので、それまでにぜひ前進をさせていただいて御答弁いただきますようにお願いを申し上げまして、質問を終わります。
 ありがとうございました。

#198
○左藤委員長 次に、藤田文武君。

#199
○藤田委員 日本維新の会の藤田文武でございます。
 今国会から文科委員会に配属になりまして、皆様、どうぞよろしくお願いを申し上げます。
 それでは、質疑に入らせていただきたいと思います。
 まず、大臣の先日の御挨拶、所信で、学校における働き方改革のお話、特効薬のない総力戦であるというふうに言及された上で、部活動の見直しや教員免許更新制の検証、そして小学校の専科指導の充実を始めとした教職員の定数改善、外部人材の活用など、積極的に取り組むという前向きな御発言があったわけでありますけれども、その中で、きょうは、部活動の見直しそして教員免許の更新制の検証について具体的にお考えをお聞きしたいところであるんですけれども。
 きょう、先ほど他党の先生からも、教員免許の更新制についてのお話がありました。私自身は、ことしの二月でしたか、予算委員会でも、大臣に予算委員会の分科会で質問を投げさせていただいたんですけれども、教員免許の更新制については、非常に制度的に評判が悪い、余り費用対効果が、費用対効果というかパフォーマンスが悪い、そういう認識を受けまして、私もいろいろ現場にヒアリングすると、意義深いそして前向きな捉え方をしているという現場の方を見つけるのが大変なぐらい、ほとんど批判的な意見が多いです。
 私も、勇気を持って、先ほど、大臣のお考えがにじみ出ているんじゃないかというような御自身の御発言もありましたが、大臣の在任中にこれは廃止の方向にぜひしていただきたいなというのが私の私見です。
 それから、部活動の見直しについては、これも前に質疑を一度させていただいたんですが、特に中学校では部活動が勤務時間の長時間化の主因となっているし、高校でも同じです。これを、諸外国が取り入れているような、学校教育と部活動いわゆるスポーツ関係を切り離して考えていくべきじゃないか、そういうような方向にかじを切るべきじゃないかというふうに思うわけでありますが、こちら、言及がありましたこの二点につきまして、具体的にどのようにお考えかをお聞かせいただけたらと思います。

#200
○浅田政府参考人 失礼します。
 教員免許更新制につきましては、全ての教員が自信と誇りを持って教壇に立ち、社会の尊敬と信頼を得られるようにすることを目的として導入されたものです。先ほどもお話しさせていただいたとおりです。
 これにつきましては、もう先生も御指摘のとおり、教員が大変忙しい中で経済的あるいは物理的な負担感が生じている、生じているというか重いという声があることも承知をしておりますし、我々もいろんな会議等の場も通じて伺っております。
 文科省としては、教員の働き方改革の観点からも、これまでも、この更新講習とそれからほかの研修を重ね合わせて実施するといった工夫も教育委員会に求めています。あるいは、自治体によっては、大学に任せるのではなくて、自治体自身が対象になる講習を実施することによって経済的な負担もなくすとか、いろんな工夫もなされているところでございます。
 全体としましては、現在、中央教育審議会で、教師の勤務の長時間化や教師不足の深刻化といった課題もあわせて視野に入れながら、教員免許更新制や研修のあり方についての包括的な検証が進められているところでございますので、今後、こうした議論も踏まえて、必要な取組を進めていきたいと考えております。

#201
○藤田委員 部活動の方については。これは一番、一応大臣に通告をしていたんですが。
 でも、最後に大臣、一言だけいただいて。詳細説明はもう事務方で結構です。

#202
○藤江政府参考人 お尋ねの部活動につきましては、教科指導では実現できない人間形成の機会であるとともに、多様な生徒が活躍できる場として教育的意義を有する活動であるという一方で、教師による献身的な勤務により支えられているという状況でございまして、教師の長時間勤務の要因になっているというところ、委員御指摘のとおりでございます。
 このような状況を踏まえまして、学校の働き方改革を実現する上で部活動改革は必要不可欠ということで、改革の第一歩として、休日の部活動につきまして、令和五年度から段階的に、学校教育から切り離し、地域のスポーツ・文化活動への移行を進めてまいるということで進めているところでございます。
 部活動の地域移行に当たりましては、教師にかわり専門的な指導を担う地域人材の活用ですとか、あるいは地域部活動の運営団体の確保などに取り組む必要がございまして、来年度から全国各地域で国としての実践研究を行う予定としているところでございます。
 文部科学省といたしましては、各地域の実情に応じた多様な取組を着実に進め、その成果を広く情報発信することで、休日の部活動の地域移行を全国展開していきたいというふうに考えております。

#203
○藤田委員 ありがとうございます。
 免許の更新制は、さっき人材不足の深刻化の話もあったんですけれども、これまで教職についていなかった人が参入することの障壁にもかなりなっておりますし、民間からの転職とかペーパーティーチャーの再取得というようなこともハードルになっているというのは、これからの時代にやはり合わないかなと。なおかつ、その他の研修と重ね合わせてという話なんですけれども、そもそもその更新制というものが必要かというのはぜひ検討していただいて、廃止の方向にぜひやってほしいなというふうに思います。
 それから、部活動についてはひとつ時間をとって改めてやりたいんですが、これもぜひとも、大きな長時間労働の原因でもあるし、また、特に、運動部だったり文化系でも強い文化系の部活の担当、顧問の先生になった方は相当長い時間を費やさないといけない、まあ喜んでやられている方ももちろんいらっしゃるんですけれども。これが不公平感につながって、相当疲弊しているというのはやはりあると思うんです。だから、これをぜひ、やはり文科省の方でも真剣に向き合っていただきたいなというふうに思いますので、これはまた改めてさせていただきたいと思います。
 大臣、もしよろしかったら、御所見がありましたら。

#204
○萩生田国務大臣 失礼しました。
 まず、免許更新制は、局長からも答弁しましたとおり、今、中教審でもさまざまな議論をしております。私自身も機会があるごとに申し上げてきたとおり、教員の皆さんが不断の研修を重ねていくことが大事ですけれども、それと、十年という節目で免許の有効性と果たしてつなぐことが本当にいいかどうかということは、冷静に、中教審の答申を踏まえながら考えていきたいと思っています。
 部活なんですけれども、部活の果たす教育的役割というものも大きなものがあると思うんですね。しかし、一方では、顧問になってしまった先生が、放課後、土日、全て超過勤務をしなきゃならないというこの事態は解消していかないと、残念ながらもたないと思います。
 したがって、先ほど次長が答弁しましたとおり、令和五年度から段階的に学校教育から切り離し、じゃ、切り離しというと、やりたい先生にもやらせないのかということになっちゃうので、そうじゃなくて、そういう先生方は、地域の内に戻っていただいた上で指導者をやっていただくということを認めていきたいなと思っています。すなわち、自分が納得の上で、一回その勤務は切って、そして一社会人として改めてそこに参加していただくようなことも、仕組み上はつくっていきたいと思っています。
 マーチングバンドの全国大会に出たときに、たまたまその顧問の先生方が私の控室へ押しかけてきて、萩生田大臣は私たちから部活の顧問を奪うんですかと言われてちょっとびっくりしたんですよ、働き方改革の議論をやっている真っ最中に真逆のことで苦情があったので。そうしたら、私たちは本当に、土日に休みをもらってどんなすばらしいクラシックのコンサートに行くよりも、教え子たちの演奏会を見ることの方が月曜日からの授業の勇気が湧いてくるんです、お願いだから続けさせてくださいと言われて、ちょっとびっくりしました。
 ただし、そのときに説明されたのは、やはり教員の皆さんもライフサイクルコストがあるので、若いうちは無理がきく、自分も親になると、ある程度やはり時間を家に戻してもらわなきゃならない、また、ある程度の年齢になると早く家に帰りたくない、こういうものをうまく組み合わせて放課後の顧問というのを続けていきたいんだということをおっしゃったので、なるほどなと。あとは、その組合せをうまくやれば、やりたい人、やる気のある人にはやってもらう、しかし、そうじゃない人にはかわってもらう人も見つけていくという、多様な部活動のあり方というのをしっかり考えていきたいと思っています。

#205
○藤田委員 大臣の前向きかつユーモアのある答弁、感謝申し上げます。方向性に賛同いたします。
 特に不公平感の問題については、自発的に、大臣がおっしゃられるように、そこに携わり、そこに適切な報酬を、兼業のような形になりますけれども得るということで、かなり心理的な負担も解消されるかと思いますので、ぜひとも、その方向性に賛同いたしますので、進めていただきたいと思います。
 続きまして、学校におけるコロナ対応について議論したいと思います。
 足元、全国的にコロナの感染拡大が第三波と言われる形で広がっておりまして、私の地元の大阪もここ数日予断を許さない状況になっておるわけでありますけれども。学校現場におきましては、やはりこの学びの機会をいかに確保していくか、また、この一度きりの学生時代の経験というのをいかに守ってあげるかということとのバランスが非常に難しい、そういう現場の苦悩があるものだと認識はしております。
 その上で、今、臨時休業のあり方、これについてちょっと整理をしたいな、議論をしたいなと思うんですが。
 まず、学校で感染が出た場合の臨時休業のあり方は、基本的には設置権者、各地方、感染度合いとかも含めてそれぞれが御判断いただいて、ガイドライン等もつくっていらっしゃるというのはもちろん認識した上で、我々国政をあずかる人間又は文科省の方にぜひ考えていただきたいテーマとして取り上げたいんですが、ばらつきがあるというところで、こんな、私の知人のところで事例があったんですけれども。
 学校内で一人陽性者が出ました。それから濃厚接触者を見つけます。濃厚接触者が、たしか四人か五人というふうになりました。最初の陽性者が出た段階で三日間の全校の臨時休業をやるという形で、全ての授業そして部活動等、対外試合も含めて一旦ストップする。そこで、濃厚接触者が出て、彼らが陰性になった時点でそれが解除できるよ、そういうガイドラインに従って教育委員会も指示を出していたようです。そうすると、結構な長さを、最低でも三日ないし四日ぐらい全部休校しないといけないということが起こったわけです。
 そうすると、今、全国大会は各スポーツによって控えているところもありますが、各都道府県等で大会が今ちょうどシーズンというのもあって、部活動の先生やそれからその部員たちというのは結構戦々恐々としていまして、一人、例えば木曜日ぐらいに陽性者が出ると、土日、これは棄権かな、大会に棄権しないといけないのかなということで、そわそわするみたいなんですね。実際に、そこは棄権をすることになりました。相手方が上がったんですけれども、相手方の学校は次の日に出まして、その次に進んだ段階で棄権しました。こういうことが起こったわけです。
 少し、この全校の取扱い、全校休業にすべきか又は一部休業にすべきかというのは、これは感染度合いとの見合いではあるんですが、非常にこれはナイーブな問題だと私は思います。
 ちなみに、補足情報で言うと、陽性者が出て、それから濃厚接触者を特定して、濃厚接触者がPCR検査を受けて陽性か陰性が判明するまでに、濃厚接触者が受けるのが二日目だとしたら、そこから検査をその次の日に受けて、翌日若しくは翌々日に陰性か陽性かが判明するわけです。だから、物理的にやはり三日か四日かかってしまう。こういうことなんですね。
 私は、濃厚接触者が特定されて、その濃厚接触者たちが部活動だったりクラスと全く関係がなく、接触がないにもかかわらず、全ての部活動が棄権し学校が全校休業するというのは、少し厳し目の対応なんじゃないかなというふうに思います。
 例えば民間企業ですと、一般的に運営をされているラインというと、濃厚接触者が特定されたら、そこまでを休業ないし隔離するというところで、ほかはやはり動かすというのが、これは経済活動と感染防止の両立の面でバランスのとれた対応じゃないかなというふうにも思うわけです。
 特に、学校現場でいうと、先ほど大臣からもありましたように、十代の罹患に関してはしにくいだったり、十代の死者や重症者が出にくいということは明らかになってきているわけでもありますし、このあたり、臨時休業については、可能な限り日数を短く、そして範囲は狭くしてあげた方がいいんじゃないかというふうに課題意識を持っております。
 もちろん、それは各自治体の判断だというふうになればそのとおりなんですけれども、教育委員会ないし設置権者は、やはりリスクを多目に見積もろうとするインセンティブがどうしても働いている。ですから、これは今、ちょうど足元感染拡大が起こっているので、非常にナイーブな問題ではあるかと思うんですが、このあたり、ガイドラインや通知等で、その判断基準というものの、ある程度の指針や事例共有というものをしてあげた方がいいんじゃないかというふうな課題意識がありますが、御答弁をいただきたいと思います。

#206
○萩生田国務大臣 先生、これはすごく悩ましい課題です。
 先ほど、谷田川先生に地方教育行政のお話をしましたので、もう答えはそのとおりなんです。地方の現場で決めてもらうしかないんですね。
 ただ、そうはいうものの、じゃ、地方自治体、市町村に保健衛生に熟知した人がいるかと。たまたま成田市の例を示していただいたら、五人の教育委員の中に大学の附属病院の先生がいらっしゃって、その人が専門家じゃないのかもしれないけれども、院内の感染症に詳しい人に聞くことができたので、多分、教育長も勇気を持って方向を決めるということができたんだと思います。
 じゃ、それが、同じことが日本じゅうの教育委員会でできるかというと、なかなかそういうことができないので、今、私どものガイドラインでは、ぜひ都道府県の衛生部局と相談してほしいということを促しているんですね。
 あらかじめ、例えば文部科学省が、三日とかこういう日にちを入れることは簡単なんですけれども、やはり地域によって感染状況もさまざま異なりますし、学校の規模というものもありますから、私はそこは、妙に文科省がガイドラインで大きな指針を示してしまうと、逆にそれに縛られて身動きがとれなくなる自治体が出てくるんじゃないかということを心配しています。
 他方、誰もが経験したことがない、今、新型コロナに対峙しているわけですから、そうはいったって、地方の自治体でそんなことは決められないという声もなくはないのは承知していますので、冬に向かって、まさにけさ、担当部局とも、もう少し狭いガイドラインを示した方がいいかなという相談を始めたところでございまして、きょうの質疑を踏まえて、しっかり考えてみたいと思います。

#207
○藤田委員 ありがとうございます。
 大臣がおっしゃられたように、非常に悩ましい問題。特に今、感染拡大が広がっている中で、それでもやはり学校現場が、長らくかなりコロナと対峙しながら、両立していかなければいけないという状況を抱えているわけでございますから、ぜひとも、先ほどありましたような前向きな議論が進むことを願いたいと思います。
 次に、学校現場のICT化について質問したいと思います。
 まず、ICTやオンラインの技術又はテクノロジーを使って教育のあり方を変えていくだったり、より質を高めていくということにおいては、いろんなハードル、乗り越えなければいけないものがあります。もちろんハード面もそうですし、人材面もそう。でも、私たちがすぐに向き合わないといけないのは、やはりこの立法機関としては法律の面、そういう、制度上の問題というので足かせになっているものというのは早急に検討しないといけないんじゃないかなというふうに思います。
 その中で、教育情報セキュリティーポリシーについて少し触れたいと思います。
 今、通称二千個問題と言われる個人情報保護条例問題というのがあります。これは簡単に言いますと、各自治体が個人情報保護条例というものをさまざまつくっておられます。つくっていないところもあります。これによって、それぞれの教育現場で対応が結構ばらばらになって混乱しているという、これが通称二千個問題というものなわけであります。
 ちょっと事例を何個か紹介しますと、個人情報保護条例を改定して現場に合わせているというものもあれば、個人情報保護条例はそのままで、個人情報保護審議会の承認を受けて何らかのハードルを越えているというものもあれば、いわゆる解釈判断で、解釈で運用上で乗り越えているというものもあれば、もともと条例をつくっていなかった、だから、逆に言うとラッキーで、ハードルがなく乗り越えられたとかさまざまありまして、これは地方自治の観点からいうと、自治体がみずからいろいろ工夫してそういうものを構築するというのはそもそも論としては正しいと思うんですが、これだけちょっとばらばらになって、かなり混乱が生じているというところについて、何らかの解消に向かわせないといけないという問題意識がございます。
 これについて、各自治体の現状把握ができているかと、その対応策についての見解をお伺いしたいと思います。

#208
○瀧本政府参考人 地方自治体におきます個人情報に関する行政手続については、御指摘のとおり、自治体ごとにその扱いに違いがあることは承知しております。
 文科省としてその状況を網羅的に把握しているものではありませんが、今御紹介いただいたとおり、例えば、条例に基づき個人情報保護審議会の許可を得ることでクラウドを活用することが可能となる自治体もあることから、他の各自治体の参考となる先行事例を把握をして、その情報提供に私どもとして努めているところでございます。
 また、現在、こうした個人情報の扱いにつきましては、デジタル庁を待つことなく、内閣官房におきまして個人情報保護制度の見直しに関する検討会を鋭意進めておりまして、地方自治体におきます個人情報保護制度のあり方を議論をしているところでございます。
 私どもフォローしていますが、本年内を目途に方向性が取りまとめられる予定と承知しておりますので、私どもとしましても、この検討状況を踏まえて、今後示される政府としての方針あるいは考え方に基づいて、学校教育における個人情報の扱いについて、各自治体の参考となるような情報提供を含め、必要な措置を講じてまいりたいと考えております。
 以上です。

#209
○藤田委員 局長は今、本年内とおっしゃいましたか。十二月末までということですね。かしこまりました。ありがとうございます。
 続いて、教育情報セキュリティーポリシーについて、これがいわゆるガイドラインというものがあって、それに、よりわかりやすく現場で使えるようなハンドブックというのがつくられているわけですけれども、初版というのがこれは二〇一七年の十月に出ていまして、そこから改訂版が二〇一九年に出ているわけなんですけれども、これはガイドラインがあってハンドブックがないという問題が起こっています。これはちょっとずれがあるんですね。大体現場で使われるのは、個人情報保護審議会の方も含めて、現場で使われるのはハンドブックが多いというのがこれは実態です。つまり、実際に使われるハンドブックがちょっと古いものだと。だから、そこにそごが生じているという問題がございます。
 実際には、ガイドライン上はクラウド活用に向けて進められているのに、ハンドブックはクラウド活用を阻害するような記載が残ったままに、古いものですから、なっている。これでかなり現場の混乱があって、見解がどちらなんだろうというようなことが起こっているわけです。
 答えとしては、これは私は早急に刷新した方がいいんじゃないかというふうなことと、あと、そういう、いわゆる阻害するような記載がどうしても残ってしまっているものとか誤記載のようなものは早急に訂正しないと、今、現在進行形で進んでおりますから、これは混乱を解消しないといけないと思うんですが、このあたりについて見解をお聞きしたいんですが。
 そもそも、GIGAスクール構想のクラウド前提のセキュリティーポリシーも、一新してつくらないといけないということも事前のディスカッションでも聞いておりまして、これについてはいつまでに完成するか。
 現状に対する対応策と、それから、新たに一新するもののスケジュール感を教えていただけますか。

#210
○瀧本政府参考人 お答え申し上げます。
 平成二十九年、文部科学省で策定した教育情報セキュリティポリシーに関するガイドラインについては、現在取り組んでおりますGIGAスクール構想の実現に向けて、学校現場でのクラウド活用が促進されるよう、昨年の十二月に、クラウド・バイ・デフォルトの原則あるいはクラウドサービスの利用におけるセキュリティー対策を追加するなどの改定を行ったところでございます。
 まさにこのガイドラインの改定後に、クラウド活用に関する内容については、教育委員会や学校現場向けの説明会などあらゆる機会を捉えて周知に努めてきておりますが、そのガイドラインの内容を精選をしてわかりやすく解説したハンドブックの改訂までは行っていないという御指摘は、そのとおり、事実でございます。
 先ほど御紹介申し上げた、現在、政府全体でデジタル化に向けた対応あるいは検討が急速に進んでいる状況でございますので、文科省としても、この一人一台、それから、先ほどの政府の検討の中における自治体における個人情報の取扱いに関する方向性、そうしたものも踏まえて、学校教育におけるICT活用をより一層推進する観点から、このガイドラインのさらなる改定も含めて、ハンドブックの改訂についても検討してまいりたいと思っておりますが、政府の検討は本年内を目途と聞いておりますので、それも踏まえた上で可能な限り早急に取り組ませていただきたいと思っております。
 以上です。

#211
○藤田委員 ありがとうございます。
 ちょっと内容に入りたいんですけれども。
 実際に、今、個人情報の取扱いのいわゆる制限、厳しさによって現場はかなりいびつな作業をやらないといけないというのが起こっています。実際には、情報資産のいわゆる重要度みたいな分類をされているわけなんですけれども、それに、重要度が高いものは、いわゆるオンライン結合と言われるオンラインにつなげなかったり、ネットワークを分離しないといけないというようなことが起こっているんです。
 実際に例を挙げますと、学習系のシステム、つまり、授業で使うような、授業の進捗をずっとやっていくシステムというものはクラウド上で今も使えるようになっているんですけれども、そこから校務系、いわゆる成績とかそういうものにかかわるものは、基本的には分離して、つながない。
 でも、この切り分けというのは実は現場では物すごく大変で、授業が実際行われて、その進捗とか途中の成果物みたいなものはクラウド上にあってアクセスできるけれども、例えば小テストをしました、名前と点数が少しひもづいて、学期末の成績になる前のものであったとしても、これは若干校務系寄りなのかなとか、こういうやりとりがあって、実際に成績がついたものはこのクラウド上にあるものと一旦分離しないといけないので、現場で何が起こっているかというと、それをダウンロードしてUSBか何かに入れて、実際、違うパソコンで作業するというような、こんなことが起こっているということがあります。
 それから、個人名というものの、生徒さんのお名前というものの取扱いというのも非常に難しくて、お名前をアカウント名にできないという問題があるんですね。お名前がいわゆるセキュリティポリシーの中で厳しく制限されているので、私でしたら、fujitafumitake@gmail.comとかというものを使ってアカウントをすることができない。いわゆるクラウド上で運用できない。そうすると、乱数みたいなものを使って生徒を管理するので、先生が成績をつけるときに、この乱数は誰だったかなと一手間ふえるわけです。
 相当これは大変な状況になっていまして、私は、この学習用ツールのクラウド上にあるものと校務系のシステムが分離されていますけれども、これはもう一緒くたにして、両方クラウドでできるよというような形に、いわゆるそういうネットワーク分離というような概念をこの特に教育の現場においては撤廃して、個人情報の取扱いについてもクラウド前提の運用をやはり全面的にやるように移行していくべきだというふうに思います。
 特に、今、パソコンやタブレットなんかでも、オンラインにつないでいないという状況の方が珍しいという時代ですから、セキュリティーのあり方というのは、つながないというような切り分け方ではなくて、つないだ上でどうセキュリティーをとか、いわゆるアクセス権限みたいなものを使って守っていくかというふうにシフトすべきだというふうに思います。
 先ほど来、政府全体の方針というのがあったんです、なぜこれを取り上げているかというと、ぜひ、現場のそういう不合理みたいなものをやはり把握した上で、文科省から積極的に声を上げてほしいと思うんですね。いわゆる昔のあり方の継続ではなくて、今現場はこういうところで困っているからルールはこういうふうにすべきだというふうなことを、ぜひ文科省の方から積極的に働きかけをしていただきたいというふうに思います。御見解をお願いします。

#212
○瀧本政府参考人 お答えを申し上げます。
 学校のネットワークについてのお尋ねでしたが、そもそも、情報漏えい事案に対応するという観点で、総務省から平成二十七年に、いわゆる三層の対策ということで、三つに分類をしたネットワークの対応が示されて、対応が進められてきた。そうした状況も踏まえた中で、それを参考としつつ、文科省としては、平成二十九年に教育情報セキュリティポリシーに関するガイドラインを作成して、機微情報を扱う校務系のものと、原則としては機微情報を取り扱わない学習系のネットワークを分離するなどの考え方を示して、各自治体ではあくまでこれは参考としながら、自治体の御判断で対応をしてきたというところでございます。
 一方で、現在の自治体におきますさまざまな、今御指摘いただいたような業務の効率性ないしは利便性の向上という観点から、そういう点とセキュリティーの確保の両立を目指して、総務省においては、既に三層の対策そのものに対する見直しということも検討が進められているところでございます。もう一つ、先ほど申し上げた、個人情報の扱いそのものについての内閣官房としての検討会が進んでいるということ。
 こうしたことも踏まえながら、文科省として、自治体全体のネットワークの今後の検討状況、あるいは個人情報保護の検討状況も踏まえて、今後示される政府の方針、考え方に基づいて必要な措置を講じてまいりたいと思っております。
 基本的にはクラウドの活用という方向でありまして、であるがゆえにこそ、セキュリティーポリシーについても、二十九年に既に一部改定を見たところでありますが、今後の、今申し上げたような周辺、本質的な部分の検討状況も踏まえて、将来的にクラウド活用を促進していく方向で努めてまいりたいと思います。
 ただ、地方教育行政という話もございましたが、幾つかの自治体では、しっかりと、学校を集約して自前でサーバーを持って、そこで堅固なセキュリティーを持った上で取組を進めているような自治体もあって、あなた方も絶対クラウドにしなさいと命ずるわけにはいかないので、そういう選択肢、それから、現在、今のセキュリティーポリシーでは今後の検討状況に見合った形にならない部分については積極的に見直しをしていって、将来的な方向性としてはクラウドの方向性を示しつつ、最終的にはそれぞれの自治体における判断ということになろうかと思っております。

#213
○藤田委員 ありがとうございます。
 今、局長から前向きな御答弁をいただきましたので、これはGIGAスクールを進める上で、大臣、非常に大きな問題ですし、意見交換させてもらうと、悩ましい問題でもあるというふうに私も認識していますので、ぜひとも前に進めていただけたらと思います。
 以上で終わります。ありがとうございました。
     ――――◇―――――

#214
○左藤委員長 次に、第二百一回国会、内閣提出、平成三十二年東京オリンピック競技大会・東京パラリンピック競技大会特別措置法等の一部を改正する法律案を議題といたします。
 趣旨の説明を聴取いたします。橋本東京オリンピック競技大会・東京パラリンピック競技大会担当大臣。
    ―――――――――――――
 平成三十二年東京オリンピック競技大会・東京パラリンピック競技大会特別措置法等の一部を改正する法律案
    〔本号末尾に掲載〕
    ―――――――――――――

#215
○橋本国務大臣 このたび政府から提出いたしました平成三十二年東京オリンピック競技大会・東京パラリンピック競技大会特別措置法等の一部を改正する法律案について、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。
 本年三月、新型コロナウイルス感染症の状況等を勘案して、東京オリンピック競技大会・東京パラリンピック競技大会の開催を令和三年に延期することが決定されました。
 これまで、政府といたしましては、大会の円滑な準備及び運営に資するため、平成三十二年東京オリンピック競技大会・東京パラリンピック競技大会特別措置法による大会推進本部の設置、国民の祝日に関する特例措置等や、地方税法及び租税特別措置法による特例措置等を講じてまいりました。
 今回の法律案は、大会の延期に伴い、これらの特例措置の延長等を講じようとするものであり、その内容の概要は、次のとおりであります。
 第一に、平成三十二年東京オリンピック競技大会・東京パラリンピック競技大会特別措置法の題名を、令和三年東京オリンピック競技大会・東京パラリンピック競技大会特別措置法とすることとしております。
 第二に、大会推進本部の設置期限を一年延長することとしております。
 第三に、令和三年の国民の祝日について、海の日を七月の第三月曜日から七月二十二日と、山の日を八月十一日から八月八日と、スポーツの日を十月の第二月曜日から七月二十三日とすることとしております。
 第四に、地方税法の一部を改正し、法人住民税及び法人事業税の特例措置の適用期限を一年延長することとしております。
 第五に、租税特別措置法の一部を改正し、所得税及び法人税の特例措置の適用期限を一年延長することとしております。
 以上が、この法律案の提案理由及びその内容の概要であります。
 何とぞ、十分御審議の上、速やかに御可決くださいますようお願いいたします。
 以上です。

#216
○左藤委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。
 次回は、来る十八日水曜日午前八時五十分理事会、午前九時委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。
    午後二時五十二分散会
ソース: 国立国会図書館
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