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2020/11/17 第203回国会 参議院 第203回国会 参議院 文教科学委員会 第2号 令和2年11月17日
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2020/11/17 第203回国会 参議院

第203回国会 参議院 文教科学委員会 第2号 令和2年11月17日

#1
令和二年十一月十七日(火曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 十一月十六日
    辞任         補欠選任
     世耕 弘成君     舞立 昇治君
    佐々木さやか君     竹内 真二君
 十一月十七日
    辞任         補欠選任
     舞立 昇治君     高橋はるみ君
     竹内 真二君    佐々木さやか君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         太田 房江君
    理 事
                赤池 誠章君
                上野 通子君
                吉川ゆうみ君
                斎藤 嘉隆君
    委 員
                有村 治子君
                石井 浩郎君
                高階恵美子君
                高橋はるみ君
                舞立 昇治君
                水落 敏栄君
                石川 大我君
                横沢 高徳君
                蓮   舫君
               佐々木さやか君
                竹内 真二君
                安江 伸夫君
                梅村みずほ君
                松沢 成文君
                伊藤 孝恵君
                山下 芳生君
                舩後 靖彦君
   国務大臣
       文部科学大臣   萩生田光一君
   副大臣
       文部科学副大臣  高橋ひなこ君
       文部科学副大臣  田野瀬太道君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        戸田 浩史君
   政府参考人
       内閣府規制改革
       推進室次長    彦谷 直克君
       文部科学省大臣
       官房文教施設企
       画・防災部長   山崎 雅男君
       文部科学省総合
       教育政策局長   浅田 和伸君
       文部科学省初等
       中等教育局長   瀧本  寛君
       文部科学省高等
       教育局長     伯井 美徳君
       文部科学省研究
       振興局長     杉野  剛君
       文部科学省研究
       開発局長     生川 浩史君
       スポーツ庁次長  藤江 陽子君
       文化庁次長    矢野 和彦君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○教育、文化、スポーツ、学術及び科学技術に関
 する調査
 (宇宙航空分野における人材育成に関する件)
 (少人数学級の実現に向けた教職員定数改善計
 画の策定に関する件)
 (学校における働き方改革に関する件)
 (GIGAスクール構想下における対面授業等
 の在り方に関する件)
 (経済的に困窮する学生等への支援に関する件
 )
 (性教育の実施に関する件)
 (ヤングケアラーに係る全国調査に関する件)
 (特別支援学校の設置基準に関する件)
 (入試における障害のある生徒への合理的配慮
 に関する件)
    ─────────────

#2
○委員長(太田房江君) ただいまから文教科学委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日までに、世耕弘成さん及び佐々木さやかさんが委員を辞任され、その補欠として舞立昇治さん及び竹内真二さんが選任されました。
    ─────────────

#3
○委員長(太田房江君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りをいたします。
 教育、文化、スポーツ、学術及び科学技術に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣府規制改革推進室次長彦谷直克さん外八名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

#4
○委員長(太田房江君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────

#5
○委員長(太田房江君) 教育、文化、スポーツ、学術及び科学技術に関する調査を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。

#6
○上野通子君 自由民主党の上野通子でございます。質問の時間をいただき、ありがとうございました。
 本日のテーマはコネクト、つなぐということを大きなテーマとして、順次質問させていただきたいと思います。
 まずは、わくわくする質問から、宇宙とつなぐをテーマとさせていただきます。
 最初に、夢をつなぐ人材育成についてお伺いします。
 既に報道で御存じのように、昨日、野口聡一宇宙飛行士が民間宇宙船クルードラゴンに搭乗し、ISS、国際宇宙ステーションに向けて出発されました。そして、本日の一時頃にISSにドッキングする予定です。野口さんは約半年間滞在し、宇宙環境を利用した生命科学などに関する実験やミッションを行うようです。
 打ち上げ前の会見では、人気漫画の「鬼滅の刃」を引用し、我々四人のクルーが柱のように専門性を高め、そして、みんなに明るい未来を感じてほしいという大きな目標に向かって、一致団結して全集中の呼吸で頑張りたいというメッセージを残されました。宇宙はまさに、子供も大人もわくわくどきどきする、夢を育む世界であり、その宇宙に行きたい、宇宙飛行士になりたいという夢は、今でも子供たちは昔と変わらず持ち続けております。
 そこで、この子供たちの夢が夢で終わることなくしっかりと支援できる仕組みや取組も必要ですから、今後、日本における将来宇宙飛行士を目指す人材育成をどのように行っていくのでしょうか、大臣にお伺いします。

#7
○国務大臣(萩生田光一君) おはようございます。
 宇宙飛行士になりたい、宇宙の謎を解明したい、宇宙開発に携わりたいといった夢を抱く子供たちを支援し、将来の宇宙開発を担う人材を育成していくことは重要と考えております。
 文部科学省においては、理工系学生を対象に、教育プログラムの開発や実践などを通じて将来の宇宙・航空分野に携わる人材育成を行うとともに、JAXAでは、全国の学校と連携した事業づくりや教員向けの研修、宇宙飛行士による講演など、様々な学習機会の提供に努めています。さらに、我が国では、来年秋頃に新たな宇宙飛行士の募集を行い、以降五年に一回程度の頻度で新規募集を行うこととしております。宇宙飛行士になりたいという夢を抱く子供たちが自らの将来を具体的に描くことができるようになるものと考えております。
 宇宙・航空分野は裾野が広い分野であり、宇宙飛行士のみならず、多くの研究者、技術者や製造現場を支える中小企業等の皆様の力を結集することが不可欠です。我が国の宇宙開発を支える多様な人材の育成を図る中で、宇宙飛行士を含め、宇宙を志す人材の育成に貢献してまいりたいと思います。

#8
○上野通子君 ありがとうございます。
 是非とも子供たちの夢が実現するように、つなげる支援をよろしくお願いいたします。
 もう一つ宇宙の件で、アルテミス計画についてお伺いします。
 人間にとっては小さな一歩だが、人類にとっては偉大な一歩だ。これは、アポロ十一号に搭乗し、人類初の月面着陸を達成したニール・アームストロング船長の言葉です。一九六九年七月二十日のこと、今から五十一年前、この歴史的瞬間を一目見ようと、世界中の人、当時の五分の一に当たる約六億人がテレビ中継にくぎ付けされたそうです。アポロ計画が、その後四年間続くアポロ十七号までに、合計十二名の宇宙飛行士を月面へと送り出しました。
 それから半世紀がたち、かつての偉業になぞらえながらも、今まさに革新的なアルテミス計画が進行しようとしています。そして、昨年十月、日本としてJAXAがアルテミス計画参加を決定、さらに、二〇二〇年七月、今年の七月ですが、萩生田大臣におかれましては、NASAのジム・ブライスデン長官と月探査協力に関する共同宣言に署名されました。アルテミス計画によれば、二〇二四年に有人月面着陸を目指し準備し、二〇二八年までには月面基地の建設を開始するという、まさに広大な計画と伺いました。そして、まさしく日本人初の月面着陸が実現するものと期待しております。
 こうした宇宙開発は、今後、宇宙探査に必要な技術を開発し、新しい知を獲得するというだけでなく、そこで得られた知見を地上の技術向上にもつなげ、イノベーションを生み出し、まさに経済社会やビジネスの発展へとつなげていくことが重要だと思います。
 そこで、アルテミス計画において、我が国がより多くの実りを得られるよう、どのような戦略を持って参画していくのか、また、地上でのイノベーションの創出という観点も含めて、大臣に御見解をお伺いします。

#9
○国務大臣(萩生田光一君) 米国提案の国際宇宙探査は、二〇三〇年代の火星有人着陸を視野に入れつつ月での持続的な探査活動の実現を目指すものであり、我が国は、昨年十月に同計画に参加することを政府決定しました。また、これを受け、本年七月には、同計画に対する日米の具体的な協力内容について、私とブライデンスタインNASA長官との間で月探査協力に関する文部科学省とNASAの共同宣言に署名をさせていただきました。アルテミス計画においては、我が国にとって優位性や波及効果の高い技術の獲得、蓄積を民間企業とも密接に連携して行ってまいります。
 さらに、今後の月探査活動の活性化も念頭に、宇宙航空研究開発機構、JAXAにおいて、宇宙への応用と地上への還元を目指して企業との共同研究を行う宇宙探査イノベーションハブ事業を推進しておりまして、非宇宙産業を含め、これまで約百社の企業が参画をしていただいております。
 このような活動を通じて、引き続き月探査に向けた研究開発や地上におけるイノベーション創出につながる取組を進めてまいりたいと思います。

#10
○上野通子君 ありがとうございます。
 まさにわくわくするこれからの支援だと思っておりますが、もう人類が火星に住むことも、また月で生活することも夢の夢ではなくなりました。是非とも次世代の夢をつなぐための御支援、これからもよろしくお願いいたします。
 次からは、教育でつなぐをテーマとして質問させていただきます。
 まず、高等教育をつなぐ未来型修学支援制度についてお伺いします。
 今年度から高等教育の修学支援がスタートしました。住民税非課税世帯など家計が厳しい世帯の子供たちが経済的な理由で大学や専門学校への進学を諦めることのないようにするこの制度は、若者の希望を社会がしっかりと支える上で大変重要な取組です。
 しかしながら、今回のコロナ感染症の影響により学業の継続が困難となった学生が多く、家庭から自立してアルバイト収入により学費等を賄っていたことも判明し、こういった学生に対しては、従来の保護者が学費等を負担することを前提とした奨学金制度だけでは十分に対応できないことも明らかになりました。
 一方、民法改正により百四十年ぶりに成年年齢が見直され、令和四年度から成年年齢は二十歳から十八歳に引き下げられます。十八歳で大人の仲間入りをするのだという前提で考えれば、大学や専門学校などの高等教育は、成年年齢である十八歳以上の大人が、自ら学びたいことを身に付け、将来の職業や社会生活に生かしていくための場所であり、一人一人が更に目的を持って入学すべき場となります。
 そのことを前提に制度として組み立てられているのが、二年前の五月に自民党の教育再生実行本部、私も当時事務局長をしておりましたが、そこで取りまとめられたJ―HECSです。J―HECSとは、在学生の授業料を国が立て替えて、卒業後の収入に応じて後払いするという案です。元々オーストラリアの高等教育拠出制度、HECSですね、HECS制度を参考にして、日本型、J―HECSとして構想したものですが、そのポイントは二つあります。一つは、十八歳で親から経済的に自立する社会を想定し、高等教育費を本人と社会の共同負担とすることと、もう一つは、支援の対象を中所得者世帯まで拡大するという点です。具体的には、対象者の所得制限を年収千百万円未満相当の世帯まで引き上げ、授業料と入学金を国が学校に立て替えて払い、卒業後、就業してから所得に応じて学費を国に返済するという仕組みです。そして、今回のコロナ禍のような緊急事態があっても学業の継続が可能となる制度でもあります。
 そこで、今後、高等教育の修学支援金制度や、奨学金全体をJ―HECSなどを軸に再構築することを真剣に検討してはいかがでしょうか。大臣の御見解をお伺いします。

#11
○国務大臣(萩生田光一君) 経済的に困難な学生が修学、進学を諦めることのないよう、しっかりと支えることが重要であると考えています。
 本年四月に開始した高等教育の修学支援新制度では、経済状況が困難な家庭に対して授業料等減免と給付型奨学金の措置を行っております。このほか、貸与基準を満たす希望者全員に対する貸与の実現など、無利子奨学金の充実を進めたり、経済的理由から奨学金の返還が困難となった方には返還の期限を猶予したりするなど、きめ細かな救済措置を講じ、高等教育の支援、進学支援の充実を図ってきたところです。
 委員御指摘の日本型の高等教育拠出金制度、いわゆるJ―HECSにつきましては、中間所得層の高等教育費の負担軽減を図る目的から、在学中の授業料等を国が立て替え、卒業後に支払能力に応じて一定割合を納付する仕組みとしています。自民党において議論されていると承知しています。
 文科省としては、党の議論を踏まえつつ、高等教育無償化等の実施状況の検証を行い、中間所得層における大学等へのアクセス状況等を見極めつつ、その機会均等について検討してまいりたいと考えております。

#12
○上野通子君 大臣、ありがとうございます。
 是非ともJ―HECSも御検討いただけると、学生の学びの場が更につながるのではないかと思いますので、よろしくお願いします。
 次に、人とつなぐデジタル化教育の目的についてお伺いします。
 コロナウイルス禍の中で、世界的にも遅れていると言われている日本の教育のデジタル化の必要性が高まり、一人一台端末の前倒しや、学校と家庭をつなぐ通信環境等の整備が進められているところですが、このようにデジタル化が急加速することに、学校現場では心配や不安が募っているのも事実です。
 そこで、もう一度原点に立ち返り、国として何のために学校教育におけるデジタル化を推進するのか、デジタル化を進めることによりどのような児童生徒に育てていこうとしているのか、そして、どの程度までのデジタル化の導入を考えているのかなどを整理すべきではないでしょうか。そもそも、教育は人間の幸福のためにあり、自立した人格を形成するためにあるのだと思います。
 そこで、教育におけるデジタル化などを進めていくに当たっての当初の目的を教育現場でも再確認し、あわせて、コロナ禍の経験やGIGAスクール構想の加速化を踏まえた今後の教育のデジタル化の目標を明確にして発信すべきと思いますが、大臣にお伺いします。

#13
○国務大臣(萩生田光一君) これからの時代においては、変化を前向きに受け止め、豊かな創造性を備え持続可能な社会のつくり手として、予測不可能な未来社会を自立的に生き、社会の形成に参画するための資質、能力を一層確実に育成することが必要です。そのためには、学習指導要領の着実な実施とともに、GIGAスクール構想によりICTを活用した教育を充実させることで、全ての子供たちの可能性を引き出す個別最適な学びと協働的な学びを実現することが重要であり、文科省としては、そのためのツールとして一人一台端末を実現するなど、令和の時代のスタンダードとしての学校ICT環境の実現を目指しております。
 このGIGAスクール構想は、新型コロナウイルス感染症以前からこうした考え方の下で推進してきたものでありますが、今般のコロナ禍において子供たちの学びを保障する観点からも極めて重要であり、端末整備の前倒しを始めとする学校ICT環境の整備を進めているところです。
 令和の時代にあって、デジタル化の推進は質の高い教育を実現する上で必要不可欠です。文科省としては、GIGAスクール構想を通じて目指す教育の姿を引き続き学校現場に共有しつつ、ハード、ソフト、人材を一体とした整備を進めてまいりたいと思います。

#14
○上野通子君 ありがとうございます。
 ともすると、その大事な共通認識を忘れてしまいがちですので、しっかりと教育現場でも共通認識をつないでいくことが重要であると思います。よろしくお願いします。
 また、その上で、日本の目指す令和スタンダード、主体的、対話的で深い学びの実現のためには、対面とデジタル化のハイブリッドな教育を進めていくことが重要だと思います。そして、その鍵を握るのが教師です。
 次に、教師がつなぐハイブリッド化についてお伺いします。
 せっかくICTの環境が整っても、それを十分に使いこなしながら授業をスムーズに進めていけるかは指導者次第であり、得手不得手関係なく、例えば、今回のようなコロナウイルス禍の中でも、学校がたとえ休業するような事態が再び起こったとしても、まずは児童生徒の一番身近にいる指導者としての学校の教師がデジタル教育を進めなければならないし、また、今後、現場にデジタル教科書がどんどん導入されていくとしても、それをうまく利活用できるかは教師の力量に懸かってきます。
 そこで、全国の小中高では百万人、小中義務教育の現場だけでも七十万人もの教師が授業でスタンダードにICTを使いこなせるようになるためには、現在行っている初任者や十年目研修だけでは到底不十分な状況です。ですので、教師が教え方を学ぶ時間や研修する場が更に必要となります。是非現在の評価制度や免許制度の仕組みの中でも考えていただくべきとも思います。
 そこで、まず、現職の教師のICT活用の指導力の向上に向けた取組をどうしていくのか、さらには、これから教師を目指す学生に対しての教員養成段階におけるICT活用の指導力向上の対策はどうしていくのか、文部科学省の方針を伺います。

#15
○政府参考人(瀧本寛君) お答えします。
 GIGAスクール構想の実現に当たりましては、教師がICTを活用して指導する力を身に付けられるようにすることや、その支援を行う体制が必要であると考えております。
 このため、文部科学省としては、現職教員や学校、教育委員会等に対して独立行政法人教職員支援機構と連携した各地域でのICT活用に関する指導者の養成研修の実施に加えまして、各教科等の指導におきますICTの効果的な活用に関する参考資料や解説動画の作成、提供を行うとともに、教師のICT活用の日常的な支援等を行うICT支援員や一人一台端末環境の整備を始めとする初期対応等を担うGIGAスクールサポーターの配置促進を進めております。加えまして、ICT活用に関する専門的な助言や研修の支援などを行うICT活用教育アドバイザーの派遣などの支援を行っているところでございます。
 また、お尋ねのありました教員養成段階におきましては、教育職員免許法施行規則を改正し、教職課程においてICTを用いた指導法を必修化し、昨年度から新しい教職課程が始まっておりますが、その内容の更なる充実に向けて、中央教育審議会においても御議論をいただいているところでございます。
 文部科学省としては、今後とも学校現場におけるICTの円滑な利活用が図られるよう、全国におけるICTに関する研修の促進も含めて、引き続きこれらの施策を積極的に推進してまいります。
 以上です。

#16
○上野通子君 ありがとうございます。
 私も元高校現場の教師であり、斎藤先生も現職の教師であったということから、現場の混乱の状況は多々よく分かっているわけですが、それでも、やはり教師は不安を抱えながら頑張って、本当に不得手であってもデジタル教育頑張っている現状でございますので、是非とも手厚い教師の支援をこれからもよろしくお願いいたします。
 今のお話にも出ましたが、御答弁にも出ましたが、支援士やサポーターをしっかりと現場、教育現場に送ってくださるということがありました。
 そこで、次は、教師の指導力向上とともに必要な授業をつなぐためのサポート体制づくりについて御質問させていただきます。
 教師をサポートするICT推進支援員について伺います。
 現在、九州工業大学においては、情報教育支援士養成講座を開催し、学校における情報教育を支える専門人材として情報教育支援士を養成しています。その内容は、同大学情報理工学部において、実習を含めた全八教科を修了した者に対して情報教育支援士の称号を授与するというものです。大変いい取組だと私は思っております。しかしながら、まだまだ他の大学ではこのようなことは広まっていないのが現状です。なので、新たな雇用創出として確立ができておりません。しかし、学校の現場の現状を考えると、このような支援士のニーズは高いんです。
 そこで、まず、この九州工業大学で進めている情報教育支援士の養成コース、これを全国に波及していってはいかがと思うんですが、どう思われるでしょうか。さらには、また、デジタル化教育充実のためには、この支援士の各学校への配置、整備の必要性、先ほどもお話ありましたが、更に強化することは考えていらっしゃるでしょうか。二点についてお伺いします。

#17
○政府参考人(瀧本寛君) お答えします。
 御指摘の九州工業大学の情報教育支援士養成講座は、小中高等学校や生涯学習の現場でコンピューターやネットワークの基礎的な活用について分かりやすく指導ができる能力などを身に付けることを目標に実施されていると承知をしております。
 この講座は、九州工業大学が情報教育に関心がある社会人を主として対象として、特別な課程として学士課程相当の講義を独自に開設しているいわゆる履修証明プログラムでございますが、情報教育の支援を行える知識、技能を持つ者であることを証明する取組として有効な取組の一つであると考えております。
 こうした取組が全国の大学で展開されるためには、地元の教育委員会などと連携をして、学校現場でしっかり活用されるような枠組みを整備することが重要と考えます。九州工業大学においても、福岡県教育委員会、それから地元の教育委員会とも連携をしてこの講座を実施されていると承知しております。
 また、こうした情報教育支援士のようにICTに関する専門的な知見を有する方がICT支援員として小中学校に配置をされ、日々の授業に取り組む教師を支援していくことは、学校におけるデジタル教育の充実を図る上でも極めて有意義であると考えております。
 文部科学省としては、こうしたICTに関する専門的な知見を有する方をICT支援員として配置されるよう各自治体に対してその意義を周知し、情報をつながせていただくとともに、地方財政措置の積極的な活用を促しているところでございます。
 今後とも、ICTを積極的に活用した児童生徒の学習指導や校務改善等が進みますよう、引き続きその配置促進に努めてまいります。
 以上です。

#18
○上野通子君 ありがとうございます。
 今の御答弁の中に、社会人が対象として、これを、講座を受けていると、募集に応募してということがございましたが、この制度は高校の資格があれば誰でも受講できるとも書いてございます。是非とも、在学中の大学生にもどんどんこの受講を受けていただいて、なかなか現在アルバイトの見付からない大学生もいるので、この支援員としてこの資格を持って小中高に出向いてサポートしてもらうという、良い経験にもなると思いますし、同時に、将来教師を目指す学生にとっては現場でサポートすることで教育実習同様のチャンスになるかもしれません。是非とも、このコース、全国の大学にいいことはどんどん波及していただいて、多くの大学生が小中高で教師のサポートをしながら自らも学ぶという、これは、いずれ教師に育っていく可能性もございますので、是非ともこれを必ずつないでいくことを期待させていただきます。
 次に、ICT支援士に限らず、現場の教師以外の専門家の現場での活用促進のためには、特別非常勤講師制度や特別免許状の授与体制の整備促進は重要です。文科省は、現在、特別免許状の授与促進のための指針の改定を検討中と伺っていますが、どのような状態でいるのでしょうか、お伺いいたします。

#19
○政府参考人(浅田和伸君) 社会の変化やそれに伴う教育のニーズの変化に学校教育が適切に対応していくためには、様々な知識、経験を持つ方々の力を生かしていくことが大事であると考えます。このため、文科省としては、従来から、都道府県教育委員会に対して特別免許状や特別非常勤講師制度の積極的な活用を促しているところです。
 特別免許状につきましては、平成三十年度の授与件数は二百八件。少ないんですが、これでも五年前に比べれば三・五倍に増加しているということです。それから、特別非常勤講師制度につきましては、情報関係も含めて、年に二万件程度活用されております。
 お尋ねの特別免許状の授与の指針につきましては、例えば、さっき申し上げたように、増えてきたとはいえ、まだまだ積極的な活用を促していく必要があると思いますので、例えば、現在は学校ごとに二割までといった目安も示しているのですが、これは緩和していいと考えておりますし、そういう特別免許状の所持者の配置割合についての緩和、あるいは候補者の様々な経験をより積極的に評価していただけるような具体的な観点の示し方をより充実することなどを現在検討しております。
 今後、中央教育審議会の教員養成部会の御意見も伺った上で、令和二年度中に改定をしたいと考えております。

#20
○上野通子君 ありがとうございます。よろしくお願いします。
 次に、遠隔でつながるオンライン教育について質問いたします。
 学校のICT環境を積極的に活用して指導形態の一つとしたものがございますが、それがまさに、つながる、つなげる教育である遠隔教育です。これは、本来、外部の専門人材の知見を取り入れて、教育の質の向上を図る有効な手段とされております。
 私が副大臣のときに、遠隔教育が大変充実している対馬の小学校を視察させていただきました。そのときは配信側の指導者は地場の漁業の若手の経営者だったんですが、とてもいい、深い話や、質問に対して積極的に答えていただいたりと、画面を通して受け手側の子供たちと非常にいい授業をされていました。
 子供たちも興味を示して集中して授業を受けていたわけですが、そのときに、受け手側となる教師のコーディネート的な役割がこれは重要であると大変実感しました。途中、映像が乱れたり、音が聞き取れなくなったこともございましたが、うまくフォローしながら、授業が中断することもなく、また子供一人一人のチェックもできて、つまずきのある子供たちもいましたが、それをしっかりと支援していたのがまさに個別指導に当たっていた教師でございます。まさにこれが配信側の指導者と受信側の教師のチームプレーであると私は実感しました。
 もちろん、相手の配信側にカリスマ教師が登場するときもあるでしょう。でも、どんなに優れた専門家が配信側にあったとしても、受信側にいる子供たち一人一人の個別指導や協働的な学習へのサポートや途中の映像音声のハプニングなどは、受信側に教師がいてこそ授業が止まらずにスムーズに対応なされるのだと思います。
 そこで、受信側の教師を不要とすると、せっかくICT環境が整備され、学校現場の遠隔授業をしたとしても、子供たちの学びの質は下がってしまうおそれがあります。また、これでは対面とデジタル化のハイブリッド化ではない教育になる可能性もあります。
 現在、規制改革推進会議では、オンライン教育の実施要件について議論されていると承知しておりますが、もし受信側の教室に教師がいる必要がないということになると、子供たちの学びの質の低下を招くことになるのではないでしょうか。この点について、受信側の教師は必要でないと思われるのでしょうか、どうなのでしょうか。内閣府の所見をお伺いします。

#21
○政府参考人(彦谷直克君) お答えいたします。
 規制改革推進会議では、教育の質の向上のためにICT等の活用を進めていくべきではないかとの観点から規制改革の議論を行っているところでございます。
 また、本年四月には、新型コロナウイルスの感染拡大への対応として、特例的な措置として遠隔教育を活用してはいかがという御提案を申し上げ、政府の経済対策にも盛り込まれたところでございます。
 現在、規制改革推進会議ではこのフォローアップの議論を行っているところでございまして、最近におきましても、文部科学省から取組状況について御説明を受けたほか、教育関係者から、現場におけるオンライン教育の実際の取組や成果、それを踏まえた課題等についてもヒアリングを実施したところでございます。
 御指摘の点につきましても、様々な御意見があることは承知しておりますが、引き続き、規制改革推進会議において有識者の御意見も伺いながら、教育の質の向上という観点からオンライン教育の拡大に向けた議論を行ってまいりたいと考えております。

#22
○上野通子君 ありがとうございます。
 現在まだ議論中ということでございますが、私はもちろん受信側に教師は必要だと思いますし、学校関係者も教師の必要性を皆さん訴えているところでございます。なぜなら、それがまさに日本の教育のオンライン化である、対面とオンラインのハイブリッドな教育を進めるその目的に、担っているからでございます。
 ただいま次長からも、これからもしっかりと取り組んで協議してくださるという御意見がございましたが、この答弁も踏まえて、ICTを活用し教育の質を向上していくことについて、改めて大臣にお伺いします。

#23
○国務大臣(萩生田光一君) 学校教育においては、校長の指揮監督の下、児童生徒の教育をつかさどる教師が、子供たち一人一人の日々の様子、体調や理解度を直接確認、判断し、子供たちの理解を高めたり、あるいは生徒指導を行ったりすることが重要です。また、多様な子供たちのきめ細かいケアやけがや急病等の不測のリスクに対応する安全管理の観点からも、受信側に教師を配置することが必要であると考えております。
 さらに、中央教育審議会が実施した関係団体ヒアリングでは、遠隔授業の受信側の教室における教師の配置について、PTAや各校長会などから、多様な児童生徒へのきめ細かい指導や合理的配慮、安心、安全の観点からも教室に教師がいないことは考えられないなどの意見が相次いだところです。
 新内閣が発足して、デジタル担当大臣、規制改革担当大臣と2プラス1という、まあどこで切って2なのかという疑問も私あったんですけれど、一番最初に出てきたのがこの話題でありまして、確かに、GIGAスクールで一人一台端末を配備することには多くの皆さんが理解していただいています。しかし、それが教員を減らすことにつながるんだというのは考えてもみなかったことでありまして、あくまで教育ツールとして使いこなして、ある意味では、今まで黒板の前に立っていた先生たちが、今度はその教室の中を画面をのぞき込みながら生徒とのやり取りができるようになって、個別最適な教育ができると期待をしていたのに、そこに教師がいないでいいという発想には私は全く理解ができないということをはっきり申し上げました。じゃ、ある程度、近所のスイミングクラブにみんな通っているから、プールの授業も子供たちでやれるんだみたいな話にはならないと思います。
 したがって、小学校一年生がタブレットを持つということは、全ての子供たちがスマートフォンを持つのと同じ環境になるわけです。そこには様々なリスクも存在するわけですから、当然、教師が現場にいて、しっかりとした授業の内容や、あるいは時にはそれに関心がない子が違うところへアクセスしてしまうこともあると思います。クリックするだけで何十万円という請求が来る可能性だって否定はできません。だからといって、それを全てをフィルタリングしてそういう機能を全部目隠ししたんではこの将来のICT社会を生き抜く力を付けることはできないので、もちろんそういうリスクにも時には接しながらきちんとその使い方を覚えていくということも極めて重要でありまして、何かいいお話聞くときに、その瞬間だけ別に受け手として誰もいなくてもいいんじゃないかというのは私決して否定しませんけれど、じゃ、その話を聞いて、授業としてそれをどう皆さんで話し合っていくのか、どうまとめていくのかといった段階で教師がいることは当然のことだと思います。
 このことは引き続きしっかりと発信をしてまいりたい、そう思っております。

#24
○上野通子君 ありがとうございます。
 大臣のおっしゃるとおりでございます。デジタル化はあくまでも手段であって、目的ではないはずです。
 世界で最も早く大規模に教育のデジタル化を進めたアメリカでは、最近になって児童生徒に対して様々な問題が生じているのも現状です。例えば、ディストラクテッドスチューデント、情報機器の常時利用で注意散漫になる児童生徒が増加しました。さらには、ディスプレー中毒の問題も出ています。
 このように、ほかの国でも、いち早くデジタル化を進めたからといって全てがうまくいっているわけではございません。日本としてのGIGAスクール構想、そしてハイブリッド教育の実現を目指すためには、まず、現場の教師とともにそれを進めていくという、これが大事だと思いますので、これからもよろしくお願いいたします。
 次に、ノーマライゼーションの理念につながる特別支援学校の設置基準についてお伺いします。
 現在、文部科学省の有識者会議等では、今まで設置基準がなかった特別支援学校にも設置基準を策定すべきとの議論があることを承知しておりますが、文部科学省内での検討状況について、田野瀬大臣にお伺いします。
 あわせて、既に定められている小学校の設置基準では、後からできた設置基準によって現存する学校が違法状態になることのないように、設置基準は、基準が作成された後に建てられた学校に適用し、設置基準が設定されている以前から存在する学校については適用しないことができる旨の規定がありますが、既に存在する特別支援学校の教育環境の向上をどのようにこれから図っていくのかについて、その方針を併せて副大臣にお伺いします。

#25
○副大臣(田野瀬太道君) お答えいたします。
 文科省におきましては、現時点で未策定であります特別支援学校の設置基準につきまして、特別支援学校の教育環境を改善するために、今後しっかりと策定していく必要があると考えておるところです。
 また、その内容につきましては、文科省内に設置しました新しい時代の特別支援教育の在り方に関する有識者会議におきまして、全ての特別支援学校におおむね共通する内容と個別に応じて配慮が必要な内容を併せた、特別支援学校を設置する上で必要な最低基準とすべきなどの御意見をいただいているところでございます。
 また、委員御指摘の設置基準においては、必要な教室の種類や校舎の面積等を規定することが想定されますけれども、既に定めのある小学校等の設置基準では、基準が策定されることにより現存する学校が直ちに違法状態になることのないよう、附則において、設置基準が施行された際に存在する学校は、当分の間、なお従前の例によることができることとされており、有識者会議におきましても、特別支援学校の設置基準についても同様の手当てを講じるとともに、設置者は、基準を満たさない施設等についても可能な限り基準を満たせるよう努めるべきといった御意見もいただいているところでございます。
 このような附則の必要性も含めて、特別支援学校設置基準の内容を検討していくことと併せまして、委員御指摘のとおり、既存の特別支援学校の教育環境を改善していく必要もございます。
 このため、文科省では、都道府県等の特別支援学校の設置者に対しまして、令和二年度から六年度までを教室不足解消に向けた集中取組期間と定め、その間の教室不足解消に向けた計画を策定していただき、取り組んでいただくよう指導するとともに、教室不足の解消に向けて、特別支援学校の新築等に関する申請については優先的に採択行うほか、令和二年度より、廃校や余裕教室等を活用して特別支援学校の用に供する授業の算定割合を引き上げさせていただいているところでございます。
 こうした取組を通して、国と地方の連携協力の下、現存する施設も含めた特別支援学校の教育環境の改善に引き続き努め、障害の有無にかかわらず、誰もがその能力を発揮し、共生社会の一員として共に認め合い、つながっていける社会の構築を目指してまいりたいと思います。
 以上です。

#26
○上野通子君 ありがとうございます。
 是非とも早急に、実効性のあるノーマライゼーションの理念に沿った設置基準の策定をお願いしたいと思います。よろしくお願いいたします。
 時間がありませんので、一つ質問を飛ばさせていただきまして、文化でつなぐ日本の未来をテーマとして、まず、東京オリンピック・パラリンピックがつなぐ日本文化についてお伺いしたいと思うんですが、東京オリンピック・パラリンピックの文化プログラムの中核である日本博の取組については大変重要なものと考えております。
 しかしながら、オリンピック大会の延期で機運が少ししぼんでしまっているのではないでしょうか。しっかり推進していく必要があると思いますので、是非とも日本博、そしてオリパラ、文化プログラムの現状と今後の取組についてお伺いします。

#27
○政府参考人(矢野和彦君) お答え申し上げます。
 東京オリンピック・パラリンピック競技大会は文化の祭典でもございまして、魅力ある日本文化を世界に発信するとともに、地域の文化資源を掘り起こし、地方創生や観光振興の実現にもつなげる絶好の機会でございます。
 そこで、文化庁では、新型コロナウイルスの影響を大きく受けつつも、様々な工夫をしながら、日本博を始めとする文化プログラムを全国各地で現在展開しているところでございまして、来年度も積極的に推進してまいりたいと考えております。
 特に、中核的事業である日本博については、来年度を新たな本番年と位置付けるとともに、令和四年度以降も積極的に取り組み、日本文化の発信を一層強力に推進してまいりたいと考えております。

#28
○委員長(太田房江君) 質疑をおまとめください。

#29
○上野通子君 ありがとうございます。
 是非とも二倍楽しめる日本博を期待しておりますので、日本の文化を未来につないでください。
 以上で終わります。ありがとうございました。

#30
○斎藤嘉隆君 立憲民主党の斎藤嘉隆です。
 久しぶりに文教科学委員会に戻ってまいりまして、皆さんお変わりなく、何よりだと思います。是非、大臣と現場目線の中身の濃い議論がいろいろできればなというふうに思っています。
 冒頭、報道等で盛んにされていますけれども、IOCのバッハ会長が来日をされておみえです。これは、萩生田大臣はバッハ会長と何らか意見交換はなされたんですか。

#31
○国務大臣(萩生田光一君) 昨日、バッハ会長、コーツ委員長と夕食を共にさせていただきました。あくまで非公式な会談でございますので、オフィシャルな話合いではありませんけれども、その中で、例えば先週代々木の体育館で開催しました四か国の体操競技のそのロジなどについて話合いをしまして、非常に高い評価をいただいたところでございます。それから、日本国内のワクチンの開発状況などについても、興味を持っていろんなことを聞いていらっしゃいました。
 その前に菅総理ともお会いをしたようでございまして、いずれにしても、来年の七月二十三日、この日本で開会式をやる、そして、選手はもちろん多くのお客様を迎えられるように、ここはみんなで知恵を出して、様々な知見を集めて、成功に向けて頑張ろうということをお互いに確認をしたところでございます。

#32
○斎藤嘉隆君 私も東京オリンピック・パラリンピックについては是非成功をというふうに思っておる一人でありますけれども、このバッハ会長が来日をされて、菅総理、そして大臣とも面談をされて、報道されているように、これで開催そのものが確約をされた、そういうような認識を我々はすればいいのか。そうではないと、まだ一定の条件の下で、何らかの条件が整えば開催に向けて具体的な決断をすると、こういう状況なのか。この辺りはいかがでしょうか。

#33
○国務大臣(萩生田光一君) あくまで私見でよろしければお話ししたいと思いますけれども、バッハ会長が来日するに当たって、これまた中止をするんじゃないかというふうに騒がれたマスコミの方もいらっしゃいました。確かに、第三波で感染が広がっている実態はあります。また、ヨーロッパなどでは日本とは違う状況にあります。しかしながら、日本がこれまで取り組んできた様々な結果というものをIOCは非常に高く評価をしておりまして、これはもう基本的に開催をする前提の準備の最終コーナーに入ることになります。
 ただ、コロナとどう向き合っていくのか、ワクチンがいつ実際に供用開始ができるのか。じゃ、選手の皆さんは、先ほどちょっとちらっと言いましたけど、体操競技については十二日間の隔離政策を行った上で国内へ入ってくるというようなことをやりました。全ての競技で同じことができるのか。あるいは、選手村などが元々二人一部屋の場合もありますので、全てを一人部屋に変えることができるのか。こういう課題を広げながら、基本的に開催をする前提で様々な準備作業を加速をしていくということを今回の訪日で確認している、そういう訪問の意義だと思います。

#34
○斎藤嘉隆君 是非、何というか、それは政治的な、いろんな意味での決断も必要なんだとは思いますけれども、やっぱりあくまでもアスリートファースト、それから、コロナの状況を踏まえて国民の思いに寄り添った形での様々な検討、それから、一年延期に伴う費用負担の問題等、課題も多々ありますので、こういったことを総合的に解決をしていただきながら、願わくば、完全な形かどうかはともかくとして、実施に向けていろいろ力を尽くしていただければなというふうに思います。
 まあこれぐらいにさせていただきます。これは今日の理事会でも議論になりましたが、オリパラ担当大臣、この委員会の所管、所掌ではないんですね、なぜか分かりませんけれども。ですから、また橋本大臣にも是非お越しをいただいて、この委員会でも議論をしたいというふうに思っております。
 さて、ちょっと話は全然変わりますが、三月二日からの全国一斉休校について、私はちょっとこだわりがあるものですから、大臣といろいろやり取りさせていただきたい。
 私、この日、予算委員会でも質問させていただいて、突然の休校要請についての懸念をいろいろ申し上げさせていただきました。教育的な観点からいうと、本当に影響が大きかったというふうに思っています。
 二月二十七日に総理が全国の学校の休校要請をなされて、予算委員会の質疑で私、大臣にお聞きをして、大臣がその要請をすることを初めて、初めてというか、具体的に知られたのは当日のその四時間前だという御答弁だったんですね。これ、教育のまさに責任者である大臣の、何というか、事後承諾のような形で、教育への影響を十分これ検討したものとは到底思えない、そんな判断だったというふうに思います。
 そもそも政府の対策本部は、学校の臨時休業は都道府県などが要請をすると、こういう基本方針を定めたのが二日前の二月二十五日なんです。それを受けて文科省は、学校休業の判断は自治体に委ねるという通知も出しているんですね。にもかかわらず、二日後にこのような要請があった。極めてインパクトが大きくて、教育現場は本当に混乱をしたんですけれども、これはもう終わってしまったんです。終わってしまったんだけれども、総括をする必要があると思うんです。コロナの感染拡大抑止にこれ、この休校は効果があったんでしょうか、正しかったんでしょうか。細かい総括をやっぱりしないと、この後に生きていかないと思います。
 政府として、文科省として、どのような総括的な評価をしているのかをお聞きをしたいと思います。

#35
○国務大臣(萩生田光一君) 四月以降の自治体ごとの休校も含め、一部の学校において感染の事例が報告されましたが、学校内での感染が拡大したり、学校を中心とした地域に感染が拡大したりした状況にはなく、休業を要請した趣旨はおおむね達成されたものと考えています。三月の全国一斉休業の後、海外における多くの国においても感染防止対策のために有力な手段として休校措置がとられることになったのは御承知のとおりでございます。
 今先生、二月のやり取りのことを触れていただきましたけれども、率直に申し上げて、私、あのときにも予算委員会で正直に申し上げましたけれども、私自身は全国一斉で休校をやる必要性はないということを申し上げました。しかしながら、あの頃はやっぱりウイルスの性質というのはよく分からなくて、専門家会議の皆さんの中でも意見が様々分かれていましたし、毎日のように専門家と称する方たちがテレビに出て、チャンネルごとにいろいろ違うことをおっしゃっている、あの時期でございました。
 総理の中にあった懸念は、七年前に遡る新型インフルエンザのときに、まさに学校現場がクラスターになって、五十万以上の感染に広がって多くの死者が出たというその経験値に非常に危惧をされていまして、そういった意味で、子供たち守るために休校の必要性があるというやり取りを官邸の中で随分しました。
 先生御指摘のとおり、短期間でそのことを決めることは教育現場に多大な影響があるということは私も十分認識しておりました。ですから、判断にはすごく悩みましたけれども、しかし、この先がどうなるのか、これをやることとやらないことのメリット、デメリットまで私自身は自信を持って整理することできませんでしたけれども、ここは大事を取って、一回、春休みまで約二週間の時間だったので、まあこの春休みを前倒しにするというような、頭の中ではですね、そういう感覚もあって、この二週間は大事を取って全国一斉休業を要請をしてみようと。
 しかし、これは、自治体がそれぞれの地域性で感染状況も違いますので、私は正直申し上げて、それぞれ自治体の判断を尊重するということも翌日の記者会見でも申し上げたところでございまして、じゃ、今振り返って大きな成果があったか、正しかったかと言われても、今日の段階で私、答えを持ち合わせておりません。
 御指摘のように、少し落ち着いた段階でしっかり検証して、今後こういったことの判断が果たしてこういう方法でいいのかどうかということは大いに議論していきたいと思いますし、他方、それをきっかけに全国の皆さんが問題意識をすごく持っていただいたことは事実だと思います。それから、それをきっかけに子供たちの学びを止めちゃいかぬということで、オンラインの整備などが急速に進んだことも事実だと思いまして、そういった副産物的な成果というのはあったと思うんですけれども、あの一斉休校が直接感染拡大に大きな成果を示したかどうかという科学的な知見については、現段階では承知していません。いずれの機会かに、おっしゃるようにしっかり精査をしたいと思います。

#36
○斎藤嘉隆君 今、少し言及をいただきましたけれども、今の段階でどう評価をするかということが大事であって、今後のことにつながるものですから。これ、九月三日に文科省が発表した資料を見ると、学校が再開をした六月一日から八月末まで、感染が確認をされた児童生徒、再開後ですよ、再開後ですけど千百六十六人、一・七%、家庭内感染が半分以上、校内感染はそのうちの一五%、同じ学校で五人以上のクラスターが発生した事例は十八件、このうちの九件は中学校、高校でのいわゆる部活動におけるクラスターと、こういうことなんです。
 学校から地域に感染が拡大をした事例というのは、今の時点では確認はされていないと私は認識をしておりますし、これ諮問委員会のいわゆる、何というんですかね、議事録を見ても、休校についての取りまとめもなければ、どちらかというと否定的な意見が多かったというふうにも認識をしています。コロナの民間臨調でも、免疫学的にはもうほとんど意味がなかったと、こういう判断をされている。
 じゃ、こういうのを受けて、文部科学省としてどういう判断を、評価をしているのかということが大事であって、今まさに、大臣はこれから様々な客観的な資料も含めて検討をするということでありますけれども、今まさにコロナの第三波が来ているかもしれないという状況、北海道なんかを見ても、レベルでいうと第四ステージにみたいな地域も出てきている状況の中で、場合によっては自治体ごとの判断でまた休校というような話もあるかもしれない。
 ただ、私は少なくとも、今後ですよ、今後自治体ごとの判断はあるとしても、政府が主体となって休校をすべきだと要請をするというような、こういうことはあってはならぬと思うんです。このことを是非、大臣、御明言をいただけませんか。

#37
○国務大臣(萩生田光一君) 今まだ、まさにコロナとの闘いが続いている状況でありまして、予断を許さない状況にあると思います。しかしながら、今先生も御指摘いただいたし、私もそう思いましたけれども、若年世代については非常に感染率が低いということ、また、仮に陽性になったとしても重篤化をしたり命の危険にさらされた子供たちはいないというこの現状を考えますと、私は、今後全国一斉の休校を国が要請する必要は現段階でないと思っています。
 ただ、地域の感染状況に合わせてきめの細かい対応、言うならば二月二十六日の文科省のガイドラインに戻るような形で、地域と連携をしながら柔軟な対応を取っていきたいと思っています。

#38
○斎藤嘉隆君 是非、今おっしゃっていただいたように、一斉にというのはやっぱり私はあり得ない、感染状況も全国津々浦々違うわけですから、そのことを是非、菅総理が何を言われるか分からないのでちょっと心配はしておるのですけど、今回の休校については、私はメリットは、それはゼロではなかったと思いますけれども、やっぱりデメリットの方が多かったし、感染の抑止効果の大きさよりも、子供たちの学びや育ちや保護者の就労への影響とか、悪影響がやっぱり大きかったんです。本当にどう見てもそうだったと思います。
 この影響がこの後子供たち一人一人に出てくるんじゃないかというような危惧もしていますし、今、あの休みの間をほぼ、ほとんどの小中高校は、いわゆる教育課程の中で、早回しをしたわけではないんですけれど、いろいろ工夫をしながら、ほぼ、あのときに修学できなかった内容についてはほぼ追い付いた状況だというふうに思いますけれども、このこととて本当に子供たちにとって影響がこの後出てこないんだろうか、それから行事や様々なこともほとんどの学校で短縮をしたりカットをされたりしている、こういう影響の大きさを含めた上で、是非文科省としても、今後の感染状況を踏まえながら、的確な、そして現場目線での指示を是非お願いをしたいというふうに思っています。
 この件はこのぐらいにさせていただきまして、続いて、文科省の要求予算について少しお伺いをさせていただきたいと思います。
 資料の方も用意をさせていただいておりますけれども、今回、学校における働き方改革等に資するということで、二千三百九十七人の教職員定数増が要求をされています。内訳を見ますと、小学校の専科指導が二千人、通級や日本語指導、基礎定数の増に伴って三百九十七人の増。
 これ、コロナで本当に苦悩している、大変な思いをしている教育現場への対応、ここにあるようなきめ細かな指導、働き方改革、こういった視点にどういう形でこれ寄与する要求、定数になっているのか、お聞きをしたいと思います。

#39
○政府参考人(瀧本寛君) お答え申し上げます。
 ただいま御紹介いただきました資料に基づきます定数については、小学校の高学年におきます教科担任制を充実するためのものと、それから、四年ほど前から進めております標準法の改正を年次で、十年計画で進めている、発達障害など障害のある児童生徒への通級、それから外国人児童生徒に対する日本語指導の充実などと、それと併せて自然減を加味した数字がお手元で委員から配付された資料のものでございます。
 一方で、御質問にありましたコロナの中でということでございますが、大きく言うと二つありまして、一つは、現時点ではですね、現時点では補正で、補正予算で応援をいただいて、約三千七百人、二次補正予算で教員の加配その他のスクールサポートスタッフ等を御支援いただいていること。
 それからもう一点は、この資料には直接ございませんが、少人数によるきめ細かな指導体制の計画的な整備ということで、これは事項要求を財務省にさせていただいている関係上、こうした数字は出てきておりませんけれども、その少人数の整備のためというものも、現在の新型コロナウイルスの感染症も踏まえて、今後もコロナあるいは同様の感染症や災害時でも子供たちをしっかりと、学びを保障していくための教員の数というものをしっかりと確保していくための要求をさせていただいており、現在、財務省と鋭意御相談を申し上げているところでございます。
 以上です。

#40
○斎藤嘉隆君 資料の方を改めて見ていただくと分かると思いますけど、今回、二千三百九十七人定数増、おっ、それはすごいじゃないですかと言いたいんですけど、二千人分は既存のTT加配などをカットして、削減して付け替えただけなんですね。実際に定数増と、こういうものが言えるのかどうか。
 それから、三百九十七人は基礎定数、今、瀧本さんおっしゃったような基礎定数の見直しによる定数増でありまして、これは別に今年要求しようがしよまいが、しよまいがというとあれですけど、恐らく基礎定数で増するだろうというものです。
 全体での定数の自然減を見ると、九百九十五人が自然減なので、これ差引きをしていくと、それは全体で子供の数減っていくので、そんな中でいえばこれをどう評価するかというのは微妙なところはありますけれども、結局、五百九十八人の定数減要求なんですよ。これが本当に、マイナス十三億円という要望ですけれど、これ定数増とそもそも言えるのか。
 コロナに本当に苦労する今の現場を、今局長おっしゃったような形でそれを支援をするような文科省要求と考えていいんでしょうか。ここをいま一度お願いをいたします。

#41
○政府参考人(瀧本寛君) 直接的にコロナで現在現場で本当に懸命に努力いただいている先生方に対する支援という意味では、専科指導の充実を図ることで、その充実を図られたところについては先生方の持ち時間数が若干緩和されるところはあるかもしれませんが、それ以上に、事項要求をさせていただいている少人数、あるいは現場を本当に支援するという意味では、スクールサポートスタッフも、二万四千五百人だったと思いますが、来年度概算要求の中で要求するなど、先生及び先生以外の様々な外部スタッフについても格段に増要求をして、現在、財務省と鋭意協議を進めているところでございます。

#42
○斎藤嘉隆君 さあ、そこで、そこでなんですけど、まあいいです、これは。これはいいとして、要するにこの事項要求ですね、少人数学級、これをどのように実現に向けて、今おっしゃっていただいたように、財務省も含めて政府内で検討していただくか、あるいは与党主体となって検討していただくかということなんです。
 これが実現をしなければ、今回のこの二千三百九十七人、実際は減員の要求というのは、もう単なる定数減の無策でしかないというふうにも言わざるを得ないんです。それぐらい重いのがこの事項要求の少人数だというふうに思っていますけれども、これは政府内あるいは文科省内でのいろんな議論がされていると思いますが、一体何を目指すのか、どのように目指すのか、どの学年から実施するのか、何年掛けてこの少人数学級を拡充していこうとしているのか。この将来的な展望とか計画、こういったものが当然あると思いますが、これはいかがでしょうか。

#43
○国務大臣(萩生田光一君) まず、コロナ禍にあっても教育現場の先生方がもう本当に使命感を持って頑張っていただいていることに感謝を申し上げたいと思います。本来だったら今年は働き方改革元年でありまして、教員の皆さんの働き方を変えていこうということで昨年給特法の改正をした実行すべき初年度にコロナが発生してしまって、もうもはやそんな状況じゃない中で、歯を食いしばって各先生方頑張ってくれています。
 さっき先生から御披露いただきましたけど、休校中のある意味時間を、現場の先生方、毎日の補習や土曜日の授業をやっていただいた学校も数多くありました。また、夏休みの短縮などによって生み出していただいた学校もあって、ほぼ二学期が始まるまでの間におおむね取戻しをしていただいたという報告をいただいておりまして、そういう意味では感謝申し上げたいと思います。
 他方、学校行事が縮小されたりして、子供たちには何らかの影響があることは否めないわけでありまして、こういったことも含めて、今回コロナを経験して、今までも確かに少人数学級の議論はありました。それは教育的効果のことや何かを含めてのお話だったと思うんですけれど、六十四平米の教室に四十人の机を並べて、そして、万が一新しい感染症が出たときにまた同じ一斉休校などをしなきゃならない学校をつくるわけにはいかないという決断の中で、少人数学級に踏み込ませていただくことにさせていただきました。
 したがって、事項要求でなぜやっているのだという御指摘もあるんですけれど、直ちに全国一斉で三十五人とか三十人の学級をつくり直すというのは、これ物理的なこともあって不可能だと思います。教室の数の問題もありますし、あるいは教員の手当ても当然必要になってきます。したがって、来年度から、言うならば、これ低学年からやるのがいいのか高学年からやるのがいいのか、これはいろんな専門家の意見もいろいろ聞いていますけれども、あるいは満遍なく少しずつ減らしていくのがいいのか。
 いずれにしましても、計画的にやる必要があると思っておりまして、前回の四十五人を四十人にしたときには十二年間掛かっています。私は、それはちょっと時間掛かり過ぎかなと、時代の変化に合わせて。もう少し、一学年一年掛かったとしても九年間でできるのではないかというふうに思っておりますし、そのためのしっかりとした財政措置は、来年以降は予算要求でしっかりしていかなきゃなりませんが、今年は、まずキックオフをさせていただくに当たって事項要求で対応したいということでありまして、決して無計画で事項要求でやれるところまでやろうみたいな話じゃなくて、確固たる考えを持っています。
 しかし、それ、なかなか今の段階で、財務省との交渉もありますので、全てを明らかになかなかできずに、今交渉をしている最中でございますので、いずれにしても、この機会に少人数学級にシフトする、そしてICTと組み合わせて子供たちの新たな教育環境をつくっていくという点ではぶれない考えでおりますので、是非逆に御支援をいただきたいと思っているところでございます。

#44
○斎藤嘉隆君 非常に具体的で今いい答弁をいただいたなというふうに思います。
 計画がないと駄目なんです。これ四十五人を四十人にするときも、結局、定数改善計画を策定をして、その計画に基づいて段階的にやってきたので自治体もそれに対応できたんです、採用や教室を計画的に増やしていくと。
 大臣おっしゃったように、九年掛かるのか何年掛かるのか分かりませんけれども、長いスパンでの見通しを示した上で、学年、年次進行、学年ごとかどうかはともかくとして、規模も示しながらこれをやっていく、そのためにやっぱり必要なのは定数改善計画だというふうに思っています。こういう考えでよろしいでしょうか。

#45
○国務大臣(萩生田光一君) 全くそのとおりでございまして、最終的には定数改善、きちんとしていかなきゃいけないと思っています。
 ただ、繰り返しになりますけど、今の段階では、このコロナ禍でとにかく加速をしようということで始まったことでありますので、法改正の必要性等々、課題は幾つかございます。しかし、それを待っていたのでは始まらないと思いますので、今申し上げたような事項要求をしながら、来年度からスタートさせていただく、そんな覚悟でございます。

#46
○斎藤嘉隆君 是非、大臣が大臣でいらっしゃるうちにその計画をもう具体的にしていただきたい。
 今年はコロナがあって、学校再開後も分散登校などをして、密を避けるために先行的に少人数学級を実施したというような学校がたくさんあるんです。いろいろ話を聞いてみますと、やっぱり少人数によって子供一人一人と接する時間が増えたとか、緊急時の対応のしやすさとか、個別指導の充実とか、働き方改革への寄与とか、IT機器の活用も少人数がゆえにそれが容易だったとか、いろんな声が僕のところにも寄せられてきています。
 教室の衛生環境基準も、この間、文科省のどなたかからお話を聞いたんですけど、例えば、四十人の子供が教室にいて、今の広さの教室にいて窓を閉じたままだと、二酸化炭素の、CO2の濃度も一五〇〇ppmというのが基準であるんですけど、小学校の高学年だと十数分でその基準に達してしまうんですね。だから、今ここは窓開いていないけれど、教室でいうと本当に一時間の授業の中で二回か三回は換気をしないと、その基準をもう保つことができないんですね。
 こういうのを見てもやっぱり少人数は必要だと思うし、私は大きな学年から、高学年からやっていった方がよりいいのではないかなという思いもありますけれども、是非その辺りの計画を具体的に定数改善計画という形に落とし込んで、今年は事項要求ということなので、まずは大臣、体を張って頑張っていただいて、その後是非計画を立てて、これはもう与党も野党もなく皆さん同じ思いだと思いますので、是非お願いをしたいというふうに思います。
 財務省さんは口を開くと、いや、日本の先生たちは授業のこま数で見ると欧米と比較して決して多くないんだとか何だかんだ言われますけれども、でも、それは、事実かもしれませんが、だったら、それを言うならば、いわゆる日本型教育の良さなんということは言わないでください。授業だけじゃなくて、生活指導も給食の指導も家庭での指導も、それこそもう保護者とのやり取りも含めて全部やっているのが日本の教育で、だからこそ今の大変な状況が生まれているので、授業のこま数だけ比較して、欧米に比較して決して多くないじゃないかなんという、こんな議論はナンセンスだと思います。これは文科省さんに申し上げてもしようがない、まあどこかで財務省に、財金委員会でうちの会派の人間がそれはやりますので、また。是非そんな形で、我々も微力ではありますけれども、是非そんな方向になるように力を尽くしてまいりたいというふうに思っておりますので、是非お願いをいたします。
 また、今も少し話がありました、政府のこのコロナ対策の二次補正であった学校再開に伴う感染症対策・学習保障等に係る支援経費について少しお伺いをします。
 人的体制強化にこれ三百十億円、学校再開、学習保障支援経費に四百五億円。今現在の執行状況はいかがでしょうか。

#47
○政府参考人(瀧本寛君) ありがとうございます。
 四百五億円の補正予算で付けていただいた学校再開支援経費ですが、数次にわたりまして執行を繰り返してきました。現時点でいうと、九九%超、ほぼ満額に近い形で執行させていただいております。

#48
○斎藤嘉隆君 学校保障支援経費四百五億円は満額に近い。
 人的体制強化、さっきあったスクールサポートスタッフとか学習支援員とか教員加配とかですね、こちらはいかがですか。

#49
○政府参考人(瀧本寛君) お答えします。
 データの時点によりますけれども、そちらの例えばGIGAスクールのサポーター等については、私の今手元にあるデータでは、執行率でいうとまだ三二%ですが、このGIGAスクールサポーターは、どちらかというと、端末が学校に調達をされて、初期の対応等について対応するのがメーンの仕事でございます。全国的には端末が学校に入るのは、十二月末で約三割、三月末でほぼ一〇〇%になりますが、一部、済みません、大変恐縮ですが、先生の御地元とか年度を越えてしまうというところもございますけれど、全体としてはほぼ一〇〇%でございます。その調達がちょうど進んでいくに従ってまたこのGIGAスクールサポーターはもっとニーズが高まると思っておりまして、追加のニーズを聞いた上で追加の内定やら交付決定やらは進めていきたいと思っております。

#50
○斎藤嘉隆君 私が前所属していた教育委員会は年度をまたいじゃうんです。それはそれでかなりやっていますので、いろいろ、お許しをいただきたいというふうに思いますが。
 GIGAスクールサポーターはまあそれはそうとして、スクールサポートスタッフも学習支援員も教員の加配も、結局、人がいないので、人がいないので、今ちょっとその辺については言及がなかったんですけど、やっぱり埋まっていないと思うんですが、違いますか。

#51
○政府参考人(瀧本寛君) 大変申し訳ありません。GIGAの方でなくて、消毒の作業等も手伝っていただいたりしているスクールサポートスタッフ、あるいは様々な印刷とかですね、そういうスクールサポートスタッフの方については、予算、第二次補正予算で二万六百人分、三十八億円を計上いたしましたが、現時点でそれを超える二万九百人が配置をされております。予算についても、大きな袋の中の事業でしたので、他の予算を充ててニーズに応えさせていただいていると、当初の予定を超えて既に執行が進んでいる、なされているというところでございます。

#52
○斎藤嘉隆君 ありがとうございます。
 資料の方を御覧をいただきたいと思いますが、学校裁量で活用できる学校再開支援経費というのがあって、もちろん学校規模によって金額はまちまちです。百万円、二百万円、三百万円、いろいろあるんですけれど、これ、なかなかこういう形の予算ってこれまでなくて、私は、これ、文部科学省さん、実に良い施策だったんじゃないかなというふうに思っています。学校ごとに必要な対応、対策というのはまちまちなので、学校ごとに使い道を定めることができるという予算というのは、本当にある意味で現場に資するものだったなというふうに高く評価をしています。ただ、一部の教育委員会は一括で物品調達をして、現場には一切この予算については下りていないとか、そういったところも一部にはあるのは事実でありますけれども、まあそれはおいておいて。
 この具体的な使途を見ますと、夏休みが短縮をしたことで、熱中症や暑さ対策のための物品購入が相当あったというように現場の人間に聞いているんです。これはこの資料でいう文科省が示した具体的な使途の例の中にはなかったんですけれども、しかし、こういったものがニーズが非常に高かった、こういう御認識は省内でありますか。

#53
○政府参考人(瀧本寛君) お答え申し上げます。
 今委員の配付していただいた資料でいうと、一番左下のところに書かせていただいて、給食の方では熱中症というのを書かせていただいておりますけれど、この学校の再開支援に関わっての感染症対策の中でも熱中症対策に必要なものが使われていたという認識は持っております。いわゆるアルコール等の消毒とか、あるいは右側の方でいうと、学習のための様々な教材以外にも、そうしたものに使われたということについては報告は受けております。

#54
○斎藤嘉隆君 事実、多くの学校でそういったものに有効に活用されたという、こういう事実があって、これ、サーキュレーターとかもあるんですけど、これはあくまでも空気を回すための三密対策なので、熱中症や暑さ対策という具体的な項目は実はなかった、例示はなかったんですけど、それに使われていた。
 私、何が申し上げたいかというと、これからはもう寒いんですよ。寒いので、寒さ対策とコロナというのに非常に苦慮しているんですね、今。窓が開けられないし、でも開けなきゃいけない。開けると暖房がなかなか効かない。特に、寒冷地であればなかなかそういったことも厳しいので、いろんな工夫を現場が今しています。光熱費も異常にかさむ状況がもう既に出ていて、これ実は、こんなのはもう市町村の予算だろうとおっしゃるかもしれないけれども、なかなかこういうのも市町ごとに、じゃ、もう光熱費掛かるから、ちょっと何十万円か学校経費余分に学校に回しましょうなんて自治体も実際そんなにないんですね。
 非常に困っているので、教室を暖かくするためにほかの部屋はちょっと暖房を控えようかとか、そんなようなことさえ出ている状況なんで、私が申し上げたいのは、是非これ、学校再開はしましたけれども、学校ごとに活用できる、こういう使い勝手のいい学校裁量の予算をもう一度検討していただくことは難しいでしょうか。予備費も何兆円もあるんだから、もう与党の先生方がそれは決断していただければ、あとは大臣がそれに応えていただければ、これはいいと思いますよ。
 文科省さん、この予算は本当に良かったと評価しているんです。この冬バージョンの、寒さ対策も含めたコロナの感染拡大防止のための学校支援予算というものを具体化をして、是非予算化をしていただきたい。これは当初予算だとちょっと遅いような気がするんで、補正なのかあるいは予備費の活用なのか分かりませんけれど、是非大臣、これ具体的に御検討いただけませんか。

#55
○国務大臣(萩生田光一君) まず、今回、学校単位での裁量権をお渡しした経費をお使いいただいて、先生が御指摘いただいたように、大変皆さん使い勝手は良かったという好評をいただいております。他方、御指摘のあったように、教育委員会で抱えてしまって現場に来ないんだという批判もあったんですけど、いろいろ確認しましたら、やっぱり共同購入した方が消毒液などは安く買えるというような判断もあったんで、今では多分皆さん理解をしている状況にあると思います。
 したがって、今、お配りしたお金が枯渇している学校もあれば、まだ大事に使っている学校もあるやに承知しておりますので、ただ、フェーズが変わります。おっしゃるように冬が来るわけですから、今までのように経験したことがないコロナとの闘いが続く以上は、もし現場の声を吸い上げながら必要な措置を講じていかなきゃならないということであれば、これは是非しっかり検討していきたいな、そう思っております。

#56
○斎藤嘉隆君 ありがとうございます。
 まだ使い切れていないところもあるとは思います。それは一体何に活用していいのかというのも、現場も結構困ったというか、初めてのことなので迷った事例もありますし、教育委員会ごとにもっと細かく、細かく活用の事例を指示をしたところもあって、なかなか学校が思うような予算にならなかったと、そういったところもあったのも事実なんですが、いずれにしても、こういう学校裁量で使える予算、自治体で一括購入もこれはいいんですけれど、ただ、大臣、これ一括購入が、現場の校長始め教員が知っていればいいんです。一部の教員は、えっ、そんな予算あったのという、全然聞いていないと、こんなことを言っている校長も実はうちの県内にもいまして、それも含めると、もう少しこの辺もきちんとレクチャーしていただいて、それにこれ、そもそもこの支援経費の例示の中に教育委員会ごとで一括購入をしたものを充ててもいいという例示があるものですから、そこをきちんと守ってそういった形にした自治体もあったのかなというふうに思いますが、そうであったとしても、やっぱり自治体から現場にきちんとその使い道についてはいろいろ意見を聞いた上でそれを反映するものでなければいけないと、こういうふうに思っています。
 是非、この冬バージョンの予算化に向けても力を尽くしていただきたい、そのことを申し上げさせていただいて、済みません、本当は今日は大学生の経済的支援についてもお聞きをしたかったんですが、それはまた次の機会にさせていただきたいと、伯井さん、ごめんなさい、済みません、と思いますので、どうぞよろしくお願いします。
 ありがとうございました。

#57
○横沢高徳君 立憲民主・社民の横沢高徳でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
 冒頭、新型コロナウイルス感染症でお亡くなりになられた方々に心より哀悼の意を表しますとともに、また、現在入院中の方々、一日も早い御回復をお祈り申し上げます。そしてまた、教育現場において感染症対策に取り組み、そして子供たちの学びの保障に御尽力されている学校関係者、保護者の方々、地域の方々に心より敬意と感謝を表する次第でございます。
 まず、新型コロナウイルス感染症に関する偏見や差別、誹謗中傷について伺います。
 新型コロナウイルス感染症の流行は、児童生徒たちにも大きなストレスを与えました。国立成育医療研究センターが子育て中の人を対象とした、行ったアンケート調査によれば、小中高校生世代の半数以上が、コロナに関連することを思い出したとき、すごく嫌な気持ちになったり、怖くなったり、悲しくなったりするようだと答えております。
 新型コロナウイルスに対する怖いという気持ちやそばにいるだけでうつるといった誤った考えは、誰かに嫌なことを言ったり仲間外れにしたりするなどの行動につながり、実際に感染した人や家族、会社などが非難される事例は社会問題にもなっております。決して差別や誹謗中傷、そして偏見はあってはならないと思います。感染拡大第三波が到来したとも言われる中で、学校における感染拡大も懸念されます。今、更に国としての力強いメッセージが必要だと思います。
 また、いじめ防止のためには、新型コロナウイルスに対する正しい知識を伝えること、感染者や医療従事者、そしてその家族の方々に対する差別や偏見をなくするとともに、また、現場でのスクールカウンセラーや相談体制を十分に整備することも必要だと思います。
 このことに対して、大臣のお考えをお伺いしたいと思います。

#58
○国務大臣(萩生田光一君) 新型コロナウイルス感染症を理由としたいじめについては、医療従事者等の子供に対するいじめがあったという話も聞いており、いじめや偏見は決して許されることではないと考えております。
 このため、五月二十七日には学校教育活動の再開後の児童生徒に対する生徒指導上の留意事項について教育委員会等に通知を発出し、感染者、濃厚接触者、医療従事者やその家族等に対する偏見や差別につながるような行為は断じて許されないこと、悩みを抱える児童生徒の早期発見に努めるとともに、スクールカウンセラー等による支援を行うなど心の健康問題に適切に対応すること、適切な知識を基に発達段階に応じた指導を行うことなどを通じ、生徒指導上の配慮等を十分に行うことなどを改めて示しております。
 また、八月には新型コロナウイルス感染症による差別、偏見を防止するための私からのメッセージを児童生徒等向け、教職員向け、保護者、地域住民向けに出すとともに、十月には子供たちが差別や偏見などについて考えるための啓発動画を作成しまして、周知を行っているところです。
 文科省としては、新型コロナウイルス感染症を理由としたいじめや偏見が生じないようにするため、引き続き関係省庁や教育委員会等と連携しながら、子供たちに寄り添った適切な対応を行ってまいります。

#59
○横沢高徳君 大臣も会見をされていたり、各都道府県の知事さんもメッセージを発信したり、そういう活動とともに、あと現場との両輪で進めないといけないと思うんですが、感染拡大が更に心配されているわけですが、これ継続的にやっぱり大臣もところどころで発言していただくことは可能でしょうか。

#60
○国務大臣(萩生田光一君) このいじめ、偏見、あってはならないと思います。いろんな手だてを通じて社会にメッセージを出しているつもりでおりますけれども、一過性のものにしないで、繰り返し機会を見てしっかり発信をしていきたいと思います。

#61
○横沢高徳君 ありがとうございます。
 それでは次、GIGAスクール構想についてお伺いします。
 GIGAスクール構想、今地元自治体が一生懸命力を入れて進めております。そんな中で、一番、私の地元、岩手県三十三市町村回ったんですが、自治体の方からは、通信環境、通信費、ランニングコストの不安に関する要望がたくさん上がってきております。
 十一月十日の記者会見で、大臣は、学校における通信費について、一定程度国としても自治体に寄り添った対応をしていくということの必要について触れられておりますが、今後、地域間格差などを解消するために財政的に厳しい自治体への支援はどのようにしていくか、お考えをお聞かせいただきたいと思います。

#62
○国務大臣(萩生田光一君) 学校におけるICTを活用した教育の充実を通じて、全ての子供たちの可能性を引き出す個別最適な学びと協働的な学びを実現することは重要であり、これまでICT環境整備においては、自治体間で生じていた格差を早急に是正することが喫緊の課題だと思っております。
 私が記者会見で申し上げたのは、少なくとも学校現場で格差は絶対生まない、全ての学校で同じ環境できちんとその端末が稼働する、そういう環境を、当初は端末を配るということが一義的な作業だったんですけれど、それだけでは当然心配ですから、校内LANの見直しをしてくださいと。ここへ来て、校内LANだけじゃなくて、今まで六年生から一年生まで一遍にパソコンを開くようなことは学校でやったことないわけですから、もしかすると、その学校までの例えば光ファイバーなどのラスト一マイルがきちんとつながっているかどうか、容量があるのかどうか、それを含めて今所管の方から各自治体との様々なヒアリングをして、ここまでは責任を持ってきちんとやっていきたいと思います。
 その後に、じゃ、これ持ち帰りを認める自治体も出てくるでしょう。あるいは、学年によって許可するということもあるでしょう。家庭でも使える、ツールとして使える方がいいと思います。そうなったときに、家庭の経済環境で、これWiFiがないなんていう家庭にはルーターの貸出しを考えているんですけれど、しかし、その全ての、あまねく全ての御家庭でこのICTが使える環境をつくるというのは、これは文科省の政策ではないんだと思います。
 したがって、私は、デジタル庁を設置をするという国の覚悟があるんだとすれば、WiFiフリーの世の中をつくっていく必要があると思っていまして、しかし、それを待っていると、うちに持って帰って使える子と使えない子が出てきちゃうので、今申し上げたルーターなどではしばらくの間しっかりサポートをしていきたいなと思っています。
 あわせて、学校で、その自治体の財政力によって一日の使う時間とかが限られるようなことがあってはいけないと思っておりまして、そういう意味では、義務教育のコストに私は将来的には含めるべきだと思っていまして、決して、整備をするまでは国のGIGAスクール構想でやったけれども、その後の運営費については各自治体の負担ですよと、そういう冷たいことを言うつもりはなくて、ここはやっぱり一緒に考えていかなきゃならない。通信費も含めたコストは国も一定程度負担をしなきゃいけないという考えの下で、これから知事会や市長会と調整したいと思っています。

#63
○横沢高徳君 やはり今大臣が言われたところが各自治体で悩まれているポイントだと思いますし、やはり今、地方なんかですと、通信網、通信ネットワークが各家庭まで整備されていないところがあって、全端末LTE端末にしてどこでも使えるようにしたいという、やっぱり子供たちのためを考えていろいろ対策を打っています。
 是非その辺は国を挙げて、今後どういうふうに自治体に支援していけるのか検討いただきたいと思いますが、大臣、いかがでしょうか。

#64
○国務大臣(萩生田光一君) その方向でしっかり検討していきたいと思います。

#65
○横沢高徳君 ありがとうございます。
 それでは次に、大臣が所信で触れられた令和の日本型学校教育についてお伺いいたします。
 令和の日本型学校教育とは具体的にどのような教育を目指しているのか、これまでの教育とはどういうところが違うのか、分かりやすく具体的に教えていただければと思います。

#66
○国務大臣(萩生田光一君) 昨年四月より中央教育審議会において新しい時代の初等中等教育の在り方について審議が進められ、本年十月には中間まとめが取りまとめられました。
 中間まとめにおいては、ツールとしてのICTを基盤としつつ、これまでの学校教育の良さを受け継ぎながら更に発展させた令和の日本型学校教育として、全ての子供たちの可能性を引き出す個別最適な学びと協働的な学びを実現していくことが示されました。
 このため、新たな取組として、例えば学習履歴などの教育データを活用して児童生徒の個々の状況を踏まえた指導ができる学校にしていく、また、総枠としての授業時数は引き続き確保しつつも、教科ごとの授業時間数の配分についての一定の弾力化を持たせるようなことも考えていく、ICT等の活用を図り、特別な配慮を必要とする児童生徒の特性に応じた学習活動の推進などが必要であると考えております。また、少人数によるきめ細かな指導体制の検討や小学校高学年における教科担任制の本格的な導入、高等学校の特色化、魅力化を促進するための普通科の在り方の見直しなども進めていくこととされました。
 引き続き、中教審において更に検討を進めていただき、今年度中を目途に答申をいただきたいと思っておりますが、今申し上げた様々なソフト面のことと、それからさっき申し上げた六十四平米の教室に四十人というクラスはもはや平成で終わりにしたい、そういう意味で、令和に年号が変わりましたので、令和の時代の新しい教育、ハード、ソフト両面でこれからの新しい時代に対応できる学校現場をしっかりつくっていきたい、そんな思いでお話をさせていただいた次第です。

#67
○横沢高徳君 ありがとうございます。
 それでは次に、新型コロナウイルスの影響に関連した学校における働き方改革についてお尋ねをいたします。
 昨年秋の臨時国会で給特法が改正されましたが、その直後、新型コロナウイルスの感染症の影響が出ました。学校休業中も学びを止めないとして、現場の先生方は家庭学習の準備だったりいろんな対応に追われ、消毒作業にも追われております。
 指針においては、正規の勤務時間外の在校等時間、月四十五時間、年間三百六十時間を定められ、今年度からタイムカード導入等により時間管理をしている現場があると承知しております。また、この新型コロナウイルス感染症を受けて、この上限時間を守ることができないような現状だったり働き方改革がなかなか進まない状況、大臣、この状況を受け止めて、どのように把握してどのように受け止めているか、お聞かせください。

#68
○国務大臣(萩生田光一君) 昨年末の臨時国会におきまして給特法の改正を行い、いよいよ今年度は施行初年度として勤務時間の縮減に向けて教育委員会や学校と大きな一歩を踏み出そうとしていたやさきに新型コロナウイルス感染症対策に追われる事態となりました。
 学校現場の先生方は、日々、感染症対策と教育活動の両立に向けて大変使命感を持って取り組んでいただいており、感謝を申し上げたいと思います。
 今年度八月までの勤務実態については、現在、全国の教育委員会に対して調査を行っており、結果がまとまり次第公表する予定です。ただ、想像するに、いろんな意味での遅れを取り戻すために、先ほども申し上げたように、日々の補習授業などに汗を流していただいたり、土曜日に授業をやっていただいている学校もありました。夏休みなどを短縮してそれを授業に振り替えていただいている学校もあったわけですから、四十五時間以上の勤務をされている先生方も多数いらっしゃると私は思っております。しかし、ここは先生方も使命感でもう踏ん張っていただいて、皆さんから逆に頑張るよという声を聞いていること、大変うれしく思っておりまして、これは特別な一年だというふうに思っております。
 しかしながら、せっかく法改正したわけですから、それがちゃんと運用面で活用できないということであれば、これは今後いろいろ考えていかなきゃいけないこともあるというふうに思っています。
 いずれにしましても、今重要なことは、感染対応のために学校における働き方改革が頓挫することがないように、先ほど局長からも御答弁しましたけれども、例えば支援員などの外部人材できるだけ入れて、先生方にはとにかくできるだけ授業に専念していただけるような環境の中で、このコロナの一年を何としても共に乗り切っていただきたいな、そんなふうに思っているところでございます。

#69
○横沢高徳君 ありがとうございます。
 それでは、当初立てた文科省のスケジュールが、またスケジュール感変わったり、また来年度、再来年度には検討しないといけないという状況があると思いますので、それはまた変わってくる、流動的になるということでよろしいんでしょうか。

#70
○政府参考人(瀧本寛君) 働き方改革そのものの旗を下ろすつもりはございませんし、今年のコロナの対応で、大分学校現場の状況が当初想定していた状況とは変わっておりますけれど、教員の勤務実態調査をきちんと行った上で、必要な場合に更なるその法律の見直しというのは、これは当初考えたスケジュールで進めていくべきものと考えております。

#71
○横沢高徳君 ありがとうございます。
 先ほど大臣もおっしゃられたサポートスタッフだったり補助人員を増員するという件なんですが、すごく現場では助かっているという声も聞いたり、例えば新型コロナウイルスの影響によってパートやアルバイトの職を失った方をあえてそのスクールサポートスタッフに採用しているという自治体もあると聞いております。
 スクールサポートスタッフのこの体制は、今後も、臨時的措置ではあるとは思いますが、非常に働き方改革を見た上では有効的だとは思うんですが、継続するお考えはあるのかどうなのか、大臣、お伺いいたします。

#72
○政府参考人(瀧本寛君) ありがとうございます。
 補正予算で、先ほども御紹介しましたが、当初の予定を超える二万九百人ということで現在やっておりますが、来年度予算の中においてもスクールサポートスタッフについては二万四千五百人、当初予算同士の比でいいますと一万九千九百人の増という思い切った増員を概算要求ではさせていただいておりまして、現在、財政当局と折衝をさせていただいているところでございます。
 まだまだコロナ、予断ならない状況ですので、できる限り我々としては努力して、現場をサポートさせていただきたいと思っております。また御支援いただければと思います。よろしくお願いします。

#73
○国務大臣(萩生田光一君) 先生御指摘のとおり、これコロナの緊急避難的な政策なのかと言われれば、現在、目の前にあるこのスクールサポートスタッフはそのとおりなんですけれど、しかし、各自治体で先行してやっていた事例もありました。やっぱり先生以外の方が授業以外の業務の隙間できちんとこういった事務をやっていただいたりすることが働き方改革に大きく寄与すると私思いますので、来年はコロナ分を含めた予算要求させていただいておりますけれども、御指摘のその最終的な教員の皆さんの働き方改革を決める段階の中で、このスクールサポートスタッフの存在というのは、私は極めて重要だと思っていますので、存続ができる方向でしっかり検討していきたいと思っています。

#74
○横沢高徳君 ありがとうございます。
 それでは、続きまして、新型コロナウイルスの影響を受けている事例として、海外留学についてお伺いいたします。
 二〇一三年十月より文科省を中心として取り組んでいるトビタテ!留学JAPANという件ですが、コロナ禍の中で海外への留学を延期したり一時帰国を余儀なくされている学生が多数いらっしゃると聞いております。これらの学生へ向けた現在の支援策はどのようなものになっているのか。また、学生たちへの支援はこのまま継続されているのかどうか、大臣にお伺いいたします。

#75
○国務大臣(萩生田光一君) トビタテ!留学JAPAN日本代表プログラムは、民間からの寄附金を財源として、二〇二〇年度までに一万人の高校生及び大学生等を海外に送り出すことを目標として、これまで約百十九億円の御寄附をいただいて、約八千名の若者を採用させていただいております。
 今般、新型コロナウイルス感染症拡大によりまして、感染症危険情報レベルの引上げに伴って、学生等の身の安全の確保の観点から本プログラムにおいては一時帰国や渡航の延期を求めておりますが、これらの学生等が国内でオンラインによる学習をする場合などには奨学金を支給するなど柔軟な対応をしているところです。
 加えて、多くの学生が渡航できない状況に踏まえ、現行プログラムの実施期間を一年延長したところであり、引き続き、学習への影響なども踏まえ、大学等の意見も聞きながら関係省庁とも連携し、諸外国における感染状況等も注視しつつ、早期の渡航に向けて検討してまいりたいと思っています。

#76
○横沢高徳君 非常にこのプログラム、海外留学に経済的に行けないような家庭だったり学生さんたちがすごくいい制度だと言って、保護者の方からもいい声をいただいております。
 この今のホームページでは二〇二一年度以降の在り方について現在検討しているところとありますが、この事業は今後も継続される方向なのかどうなのか、大臣に伺います。

#77
○政府参考人(伯井美徳君) 我々といたしましては、この本プログラムの目標とは別に海外留学に関する政府目標として、海外への大学生等の留学、現状六万人ぐらいなんですけれども、それを十二万人に倍増するというような計画を持っております。そうしたこともありますし、今御指摘いただきましたように、官民が協力して留学生を支援するという非常にいい趣旨のプログラムでございますので、一応二〇二一年度まで継続ということではございますが、その後につきましても、これをより良く改善して継続プログラムが実施できるよう検討してまいりたいと考えております。

#78
○横沢高徳君 是非、継続の方向で検討いただければと思います。
 続きまして、学校の働き方改革において、部活動改革についてお伺いをしたいと思います。
 文部科学省は、令和五年度以降、休日の部活動を段階的に地域に移行する方針を示しました。平日の部活動は学校、休日の部活動は地域と、簡単に切り分けられるものではないとは思いますが、いろいろ課題もあると思います。休日の部活動を地域移行していく上で、地域スポーツクラブや文化、芸術の地域活動と学校部活動とのすみ分けをどのように考えているのか、大臣のお考えをお伺いいたします。

#79
○政府参考人(藤江陽子君) お答え申し上げます。
 今般の学校の働き方改革を踏まえました部活動改革におきましては、第一歩として、御指摘のように、休日の部活動につきまして令和五年度から段階的に地域スポーツへの移行を進めていくということとしております。
 その際、部活動の指導を希望する教師には兼職、兼業の制度を活用して引き続き生徒の指導に携わることができる仕組みを設けておりますが、その一方で、指導を望まない教師の負担軽減を図るため、教師に代わりまして、スポーツクラブの指導者ですとかあるいは大学生など専門的な指導を担うことができる地域人材の確保を必要としているところでございます。また、地域部活動の指導者の謝金等の費用負担の在り方を整理する必要などがございまして、来年度から、全国各地域で様々な関係団体と連携しながら国として実践研究を行うこととしているところでございます。
 文部科学省といたしましては、各地域の実情に応じた多様な取組を着実に進め、その成果を広く情報発信することで休日の部活動の地域移行を全国展開していきたいと考えておりまして、生徒にとって望ましい部活動改革とともに、その受皿となる地域スポーツの充実も進めてまいりたいというふうに考えております。

#80
○横沢高徳君 これ大臣にお伺いしたいんですが、部活動を残していきたいのか、それともいずれは地域へ移行していきたいのか、大臣のお考えをちょっとお聞かせいただきたいんですが。

#81
○国務大臣(萩生田光一君) まさにそれ検討中でございまして、なかなか画一的にどちらかを選ぶということはきっとできないんだと思うんです。
 誤解を恐れず申し上げますけど、私、東京なものですから、例えばさっき次長が言ったように、子供たちのニーズに合わせた指導者を外部で探すということは割と安易にできます。この競技を経験した指導者でやってくれる人いませんか、こういうことやってくれませんかということなんですけど、先生の御地元の岩手県で、じゃ、同じことができるかというと結構大変だと思うんです。
 じゃ、受皿となる民間のスポーツクラブがあればそれでいいじゃないか、これも東京圏などは、そういった言うならば学校のクラブがたとえなくなったとしても、そのスポーツなりあるいは文化活動をやりたいという受皿になる民間のそういったものは存在しますけれど、これ全国あまねく今放課後の活動として行っているクラブ活動が地域の事情によってその経験をすることが奪われてしまうということは、私はあってはならないと思っていまして、できる限りその部活というのはニーズに合わせて残していきたいと思っています。
 あるいは、拠点校で、一つの学校に同じようなものがあるんじゃなくて、拠点校で、そこで放課後集まってもらうみたいなことも一つのオプションとしては考えていかなきゃいけないかなと思っています。
 ここすごく悩ましいところで、さっき次長から、やりたい先生は一回いわゆる退庁後、先生という身分を一回線引きをして、それで兼業を認めるという仕組みを今考えているんですね。
 この前、私、衆議院でも言ったんですけど、マーチングバンドの全国大会があって、そこに行きましたら、部活の顧問の先生方が私の控室にお見えになって、大臣は私たちから部活の顧問を奪うんですかと言ってえらい勢いで怒られたんですね。働き方改革の議論の真っ最中だったので、私は日曜日に大会やっていることがさぞ負担だというふうに思っていたんですけど、その先生方が、一人二人じゃないんですよ、大勢で言うには、私たちは日曜日にどんな有名なコンサートに行くより、子供たちの成長を目の当たりにした方が翌週から元気が出るんです、我々にそのクラブの顧問を奪わないでくれと、こう言われました。私はちょっと感動したんですね。
 ところが、そのときに先生方から更に解説が入って、しかし、教員もそのライフサイクルがあるのでずっと同じモチベーションではいられないんです、若いうちはもう時間のことは余り関係なくてできるけれど、自分が家庭を持って子育てなどをしている間はやっぱりちょっと引かせてもらいたいと。それから、ある程度ベテランになって残り何年となると、今度逆に早く家に帰りたくないというモチベーションがあって、部活動一生懸命やりたいという先生もいらっしゃるんだそうです。
 したがって、マーチングバンドというのはそんなに全国的にどこの学校にもある部活じゃないんで、どうしているかといったら、協会が調整弁になって、ここに要するに指導者を派遣する仕組みを持っているので、一回その波が、要するに現場を離れたいと思ったときには代わりの人を見付けてくれる調整弁の役をやっているということだったんで、こういうことも参考にしながら、何とかやっぱり子供たちが活動したいという意欲には応えられる環境はつくっていきたいなと、そう思っているところです。どちらかを選べという段階ではございません。

#82
○横沢高徳君 ありがとうございます。
 まさしく働き方改革の視点は大事だと思うんですが、やっぱり、平日学校、休日地域となると指導者が二人になって、子供たちがどっちの言うことを信じていいのか迷ったり、やっぱりそこは子供たちの視点をすごく大事にしながら進めていただきたいと思います。
 続きまして、特別支援教育の在り方についてお伺いします。
 障害のある子供もない子供も共に学べる仕組みこそが国の目指す共生社会の根本であると私は考えます。インクルーシブ教育を通して共生社会の実現を目指していくべく、障害のある子供本人やその保護者が希望するのであれば、障害のある子供も障害のない子供も地域の学校で学べるようにしていくことが望まれると思いますが、そもそも、萩生田大臣、今後の特別支援教育の在り方として、このインクルーシブ教育を進めていくという視点で考えるのか、今のままの状態でその特別支援学校設置基準を設けていくとか、どういう方向性でいるのか、国の方向性をちょっとお伺いしたいと思います。

#83
○国務大臣(萩生田光一君) 私の所信挨拶でも申し上げたとおり、障害者が一生を通じて自らの可能性を追求できるように特別支援教育を充実していくことが極めて重要であるという認識には変わりありません。
 所信の中でインクルーシブ教育というワードを使わなかったんですけど、これはもう私言わずもがなだと思っていまして、当然推進をしっかりしていきたいと思っております。
 このためには、障害のある子供と障害のない子供が可能な限り共に教育を受けられるように条件整備を行うとともに、障害のある子供の自立と社会参加を見据え、一人一人の教育的ニーズに最も的確に応える指導を提供できるよう、通常の学級、通級による指導、特別支援学級、特別支援学校といった連続性のある多様な学びの場の整備を行うことが必要であると考えております。
 具体的には、平成二十五年に学校教育法施行令を改正し、障害のある子供の就学先については、本人や保護者の意見を可能な限り尊重しながら、市町村教育委員会において総合的な観点から決定する仕組みとしたほか、子供の学習、活動上のサポートなどを行う特別支援教育支援員の配置の促進、医療的ケアに対する看護師を配置するための財政的な支援、特別支援教育に関する教職員の資質向上などに取り組んでいるところです。
 現在、新しい時代の特別支援教育の在り方に関する有識者会議等においてもインクルーシブ教育のシステムの充実に向けた取組方策について議論を行っているところでありまして、引き続き、障害のある子供の多様な学びの場の更なる充実を図ってまいりたいと考えております。

#84
○横沢高徳君 ありがとうございます。
 それでは、今、先ほどもお話にありましたが、特別支援学校の設置基準を今検討中ということですが、大臣もいろいろ視察をされて、いろんな状況を把握していると思います。
 それで、設置基準を策定するに当たって、やはり現場の声、職員の方、若しくは保護者の方、家族の方々の声をやっぱり反映することが非常に大事だと思うんですが、その点について大臣の御見解をお伺いいたします。

#85
○国務大臣(萩生田光一君) それはもちろん、障害をお持ちのお子さんたちの行動ですとか、またそのサポートしてきた親御さんが一番詳しく分かっているわけですから、現場の皆さんの声というのはしっかりお聞きしながら基準を作っていきたいと思っています。

#86
○横沢高徳君 ありがとうございます。
 関連しまして、障害のある子供も地域の小中学校で学べるように、バリアフリー化も本年の五月のバリアフリー法改正で前へ進みました。しかし、大規模改修か新規の建て替えにバリアフリー適用ということで、それ以外は努力義務ということになっております。
 やはり、既存の施設でも災害等に備えてスロープを付ける、トイレを整備するぐらいのバリアフリー化は非常に喫緊の課題だとは思うんですが、この点について、大臣、もう一歩進めるお考えはあるのかないのか、お伺いをいたします。

#87
○政府参考人(山崎雅男君) お答えを申し上げます。
 学校施設は、障害のある児童生徒等が支障なく学校生活を送ることができるようにする必要があるとともに、災害時の避難所としての役割も果たすことから、バリアフリー化は重要であるというふうに考えております。
 委員御指摘のとおり、来年度から施行される改正バリアフリー法においては、公立小中学校について一定規模の新築や増築等を行う場合にバリアフリー基準の設置義務付けの対象となります。
 文科省としましては、こうした新築や増築に合わせてバリアフリー化を行う場合だけでなく、既存施設に対しても、多目的トイレやエレベーター、スロープを単独で設置するなどの改修事業について、国庫補助の対象としているところでございます。
 引き続き、既存施設を含めた公立小中学校施設のバリアフリー化が進むよう、各地方公共団体の取組をしっかり支援してまいりたいというふうに考えております。

#88
○横沢高徳君 国庫補助の対象にしていただいているのは有り難いんですが、なかなか地方自治体の財政が厳しくてできないというところの方が多いので、何とかここを前へ進めていただきたいと思います。
 続きまして、オリンピック・パラリンピックについてお伺いしたいと思います。
 来日されたバッハ会長は、東京オリンピック・パラリンピックの開催はトンネルの先の光にしたいとコメントをされております。
 そこで、菅総理、そして萩生田大臣も所信の挨拶で、人類がウイルスに打ちかったあかしとしてというこのオリンピック・パラリンピックの開催を述べられておりますが、そもそも旗印として、私、地元東北なんですが、復興五輪という位置付けがあって、その文言が最近コメントの中にも出てこず、地元の人たちからはいつの間にコロナ五輪になったんだと私結構言われるんですよ。なので、コロナ五輪じゃなくて復興五輪ですよねということで、そこをもう一度、大臣の認識をお伺いしたいと思います。

#89
○国務大臣(萩生田光一君) 確かに、今コロナで一年延期をして、来年の開催が危ぶまれている状況の中だったので、まあ何となくそのコロナに打ちかったあかしとしてというワードはいろんな機会にリーダーたちがお使いになったのは事実だと思いますけど、コロナに打ちかったオリンピック大会というのは閣議決定しておりません。閣議決定したのは復興オリンピック・パラリンピック大会でございまして、そういう意味では、基本方針はまさにこの復興オリンピック・パラリンピックであります。東日本大震災から復興しつつある姿を世界に発信する復興オリンピック・パラリンピックとして東京大会の開催を実現する決意である、このことはいささかもぶれておりません。
 このような方針の下、例えば、震災時に支援を受けた国や地域に感謝するとともに、復興を成し遂げつつある姿を発信するため、岩手、宮城、福島の三県を対象に復興ありがとうホストタウン等の取組が展開されておりますし、また、文科省の取組としては、一九六四年の大会で使用された炬火台の被災地での巡回展示を行うとともに、福島県営あづま球場などのオリンピックに向けた改修工事に対するスポーツ振興くじ、totoによる支援なども行っております。
 全閣僚が復興大臣たる菅内閣の一員として、オリパラ担当大臣や復興大臣を始め、組織委員会や東京都とも連携して復興の後押しをしてまいりたいと思います。

#90
○横沢高徳君 是非、何か発言の際には復興五輪だということを忘れずに、今コロナウイルスの影響で国民全部がそちらに関心が行っていますが、本来の姿はこうあるというのを発信していただきたいと思います。
 続きまして、障害者スポーツ団体、パラスポーツ団体の支援体制についてお伺いしますが、昨年も大臣に質問したんですが、パラリンピック競技団体の支援です。
 今、日本財団のパラサポセンターというのがあって、そこで障害者競技団体がお世話になっているんですが、これ一年三か月後には、そこ、一年三か月までの期限なんですね。本来であれば、オリンピック・スクエアといって、オリンピックもパラリンピックも入れる競技団体の施設が国として整備されるのが理想なんでしょうが、いろんな諸事情でかなわなかったと。
 で、一年三か月後に迫っているこの期限のその後、障害者パラリンピック競技団体が存続していけるような国の支援策、方向性ですね。今まさしくどうなるんだろうって、皆さん一生懸命頑張っている中で、不安の中頑張っているんです。是非、国としての方向性を出していただきたいんですが、大臣の御見解をお伺いいたします。

#91
○国務大臣(萩生田光一君) パラリンピック競技団体には財政基盤や事務体制等の面で脆弱な団体もあって、現在、日本財団のオリンピックサポートセンターがパラリンピック競技団体に対して、共同事務所の貸与ですとか、翻訳、経理などの事務の支援、競技普及や広報活動の支援を行っております。
 現在、文部科学省において障害者スポーツ推進プロジェクトを実施しているところでありまして、その中でパラリンピック競技団体を含めた障害者スポーツ団体相互の連携を推進するとともに、二〇二〇年大会終了後のパラリンピック競技団体の支援の在り方について関係団体と検討を進めております。
 今後とも、パラリンピック競技の更なる発展に向けて、二〇二〇年大会のレガシーを着実に定着させていく観点に立って検討を進めてまいりたいと思います。
 現時点でこのサポートセンターをどうするか、そのままの形で存続させるのか、あるいはその後にまさにレガシーとして国が新たな拠点を設けて障害者スポーツ団体の皆さんと連携を強化していくのか。これは、いずれにしましてもまだ方向性としては、せっかく世界で二回目のパラリンピックをやるわけですから、そのレガシーというものをしっかり国内外に発信できるような環境というのは当然残していかなきゃいけないと思っています。
 どういう手法があるのか、また、競技団体と一口に言っても、人数がすごい少ないところとすごい多いところとありますから、こういうのも含めてよく調整しながら対応を考えていきたいと思います。決してパラリンピックが終わったらあとは自分たちでやってくれというそんな冷たい気持ちはございませんので、しっかり寄り添いながら対応していきたいなと思っています。

#92
○横沢高徳君 決して冷たい気持ちはないと今おっしゃったので、パラアスリートたちに伝えておきます。ありがとうございます。
 それに関連しまして、ちょうどオリンピック・パラリンピックが開催される二〇二一年は、東日本大震災から十年の節目を迎えます。当時小学生、中学生だった子供たちが今社会人になっております。
 そこで、地元の人たち、彼ら彼女らが一番今切に願っているのが、この十年の節目で、震災当時、日本全国からいただいたその御恩を何とかして感謝の気持ちで返したいんだと。防災教育の在り方として、今彼女たちは、自ら経験した経験を、これからの防災対策どうすればいいかという仕事をしている方もいらっしゃいます。
 そこで、実際に被災した方々の生きた声を日本全国の方に感謝の気持ちと一緒に届けたいというそういう気持ちを、是非全国的な展開として、今後、南海トラフとかいろんな災害が想定されますが、展開していくことが私はすごく非常に意義のあることだと思うんですが、この点、大臣の御見解をお伺いしたいと思います。

#93
○国務大臣(萩生田光一君) 実際に被災経験のある方から生の声を聞くというのは、教育上も極めて重要だと思います。
 私も、東北、何度もお邪魔して、そして、バスの中でお母さんと生き別れになってしまった語り部の方のお話を本当涙ながらに聞かせていただいて、改めてその津波の恐怖や、あるいはそのときの人のつながりの温かさなどを自分なりにも感じさせていただきました。ただ、その語り部の方にも人数に限界がおありになるんでしょうから、日本全国で教育現場に行ってくれと言っても、これなかなか難しいと思います。
 そんなときに、来年四月からはオンラインがつながるわけですから、私、遠隔で被災経験のある方たちがそれぞれ何分かずつかお話をしていただくようなものを子供たちの発達段階に合わせて何パターンか用意して、そういったものを全国で一斉に教育に教材として使うようなことを考えたら逆にいかがかなと思いますので、また被災地の声を聞かせていただきたいと思います。

#94
○横沢高徳君 是非検討いただいて、実現していただきたいと思います。
 あと、まだ質問ありますが、時間が来ましたので、また次回の質問につなげたいと思います。
 終わります。ありがとうございました。

#95
○委員長(太田房江君) 午後一時に再開することとし、休憩をいたします。
   正午休憩
     ─────・─────
   午後一時開会

#96
○委員長(太田房江君) ただいまから文教科学委員会を再開いたします。
 この際、委員の異動について御報告いたします。
 本日、舞立昇治さん及び竹内真二さんが委員を辞任され、その補欠として高橋はるみさん及び佐々木さやかさんが選任されました。
    ─────────────

#97
○委員長(太田房江君) 休憩前に引き続き、教育、文化、スポーツ、学術及び科学技術に関する調査を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。

#98
○佐々木さやか君 公明党の佐々木さやかです。よろしくお願いいたします。
 まず、萩生田大臣、御再任おめでとうございます。引き続き、大臣の力強いリーダーシップを発揮をされ、文部科学行政の諸課題に取り組んでいただきたいと思います。
 大臣が取り組んでこられたことの一つがGIGAスクール構想でございます。一人一台の端末、またネットワークの整備、これは新しい時代の教育の基盤的な設備としてしっかり整えていくことが重要だと思います。コロナ禍のような事態であっても子供たちの学びを止めないためにも早急に実現をしていただきたい、改めてお願いを申し上げます。
 これに関連して確認をしておきたいと思っておりますのが、このGIGAスクール構想、またオンライン教育の推進というものは、目的というのは子供たちにより良い教育を実現するためであるというふうに思います。遠隔でもより良い学びを受けることができる、また、その子に合った、その場面に適切な、最適な教材を使うことができると、こういったことで、一人一人に合わせた最適な学びが行えるようにして子供たちの力を伸ばしていくと、これが重要なのではないかなと思っております。
 他方で、教育において重要なのは、人対人のこの人格の関わり、そうした中で子供たちが成長をしていく、啓発をされていくということではないかと思います。ですので、新しい時代におきましても、やはり教師の対面での関わり、これが子供たちにとって重要であるということは、私は変わりがないと思っております。映像が教師に取って代わるということではなくて、GIGAスクール構想の実現推進によって、より教師が子供たち一人一人にしっかり関わっていける、これを目指していくべきではないかと思っております。
 また、教科書についても、これはデジタルの良さを生かしつつ、紙の教科書の良さということについても再認識すべきではないかなと思っております。オンライン教育を進めるに当たってデジタル教科書というものは重要でありますし、また、例えば障害のある子供たち、生徒にとってDAISY教科書のようにデジタルの方が使いやすい、こういったこともございます。
 そうした観点からも普及に期待をしたいと思っておりますけれども、全てがデジタルでよいとは思っておりません。やはり紙の教科書を活用して、読む、書く、理解をしていく、そういう力が仮に落ちてしまっては、より良い教育が実現できたとは言えないのではないかと思います。教育のデジタル化に当たっては、それぞれの良さを生かした教育、これこそ有用であるというふうに思っております。
 大臣がGIGAスクール構想を進められるに当たって、この人対人、この対面授業の重要性、また、デジタルと同時に紙の教科書の活用と、この点についてどのようにお考えか、お聞かせ願えればと思います。

#99
○国務大臣(萩生田光一君) ありがとうございます。
 佐々木先生、一年間、政務官として一緒に働いていただいたので、デジタル化を進めるに当たっての留意点ですとか、またGIGAスクールのメリットあるいは不安に思うことなど、課題を共有していただいている今の発言だというふうに思います。
 学校教育においてICTは基盤的なツールとなっており、学びを保障し、充実する手段として、発達段階に応じて遠隔やオンライン教育を活用していくことは重要であると思いますが、一方、学校教育は、単なる知識の伝達ではなくて、教師と児童生徒、あるいは児童生徒同士の関わり合い、自分の感覚や行為を通して理解する実習、実験、地域社会での多様な体験など、対面、集団での学びによりリアルな体験を通じて学ぶことが重要であり、そうした学びを通じて思考力や判断力、表現力を、学びに向かう力、人間性を育成することが必要だと思っています。
 文科省としては、まずは義務教育段階における一人一台端末の実現を始めとするICT環境の整備を早急に進め、教師が対面指導と遠隔オンライン教育とを使いこなすことで、個別最適な学びと協働的な学びの実現に向け必要な取組を進めてまいります。したがって、先生も言っていただきましたけど、オンライン授業が全てを代替するわけじゃなくて、対面との組合せの中で子供たちがより理解をする学びを進めていくことができると思います。
 また、学習用のデジタル教科書の普及促進を図ることは、児童生徒の学びの充実の観点から重要と考えています。一方、紙の教科書との関係も含めた今後の在り方について、現在、有識者会議において議論をいただいております。御指摘のように、やっぱり紙の良さというのもあると思います。
 したがって、それから、震災を経験した東北の皆さんや、昨年豪雨で大変被害を受けた千葉や熊本の皆さんからも、停電が起きて何日もやっぱり学校のパソコンが使えなかったという、そういう実態も聞いていますので、いろんなことを考えていかなきゃいけないと思いますので、紙の教科書と併用しつつ、デジタル教科書に関する実証研究を来年度以降もしっかり行った上で、その成果も踏まえ検討することが重要と考えておりまして、必要な取組を深めてまいりたいと思います。

#100
○佐々木さやか君 大臣には、この人対人、また紙の教科書ということ、それぞれ重要性を理解いただいていると思っております。
 このことに関連しまして内閣府にお聞きしたいんですけれども、現在、規制改革推進会議の方でオンライン教育の実施要件について議論をしているというふうに承知をしております。
 このオンライン教育というものは、コロナ禍のような感染症、また災害などの非常時における学びの保障、それから学校に行きたくても行けないと、不登校ですとか病気療養児など、そういう子供たちへの学習支援として遠隔オンライン教育、非常に有用ではないかなと私も期待をしております。しかしながら、他方で、繰り返しになりますけれども、やはり対面授業というものの重要性をしっかり認識をして、このオンライン教育の実施要件について検討をしていくことが重要だと思っております。
 こういった観点から、教育に関する規制改革の議論をするに当たっては、特に義務教育段階において、このコロナ禍でのオンライン教育に関する特例の措置を恒久化をするということによって、例えば、先ほど言ったような特別な事情がない場合にも学校に来なくてもいいような、学校に子供たちが集わないでそれが当たり前になるというようなことは、私は対面授業の重要性という観点から良くないというふうに思っておりますので、そこを踏まえてしっかり議論をしていただきたい、このように思っております。この点、いかがでしょうか。

#101
○政府参考人(彦谷直克君) お答え申し上げます。
 規制改革推進会議では、教育の質の向上のためにICTの活用を進めていくべきではないかという観点から規制改革の議論を行っているところでございます。
 また、本年四月には、新型コロナウイルスの感染拡大への対応としてオンライン教育の活用について提案を行い、政府の経済対策にも盛り込まれたところでございます。
 現在、このフォローアップを行っているところでございますが、その中におきましても、教育関係者から現場におけるオンライン教育の実際の取組や成果、それを踏まえた課題等についてヒアリングを実施しているところでございます。ヒアリングにおきましても、特に義務教育において学校に登校することの重要性を指摘する御意見もございました。
 引き続き、規制改革推進会議において、有識者の御意見もお伺いしながら、教育の質の向上という観点からオンライン教育の拡大に向けた議論を行ってまいりたいと、そういうふうに考えております。

#102
○佐々木さやか君 次に、オンライン教育に関連して申し上げたいのが、家庭での通信費の支援の重要性でございます。
 子供たちが学校で使うことも大事ですけれども、家庭で宿題ですとかいろんな勉強をしようということで、そのオンライン授業を家庭で受けるという場合も含まれますけれども、そうした場合にネットの環境が整っていない、また通信費用を払うことができない、こういう状況にある御家庭もあるわけでございます。
 この点については、近い将来のうちに私は携帯電話ですとかスマートフォンですとかインターネットの回線の料金の引下げということも重要かなと思っておりますけれども、文科省として、引き続きこの通信費の支援ということをこれからもしっかり継続をしていただきたいと、このように思っておりますが、いかがでしょうか。

#103
○政府参考人(瀧本寛君) お答え申し上げます。
 GIGAスクール構想により、学校の臨時休業等の緊急時において家庭でのICTを活用した学習が可能となるよう、令和二年度第一次補正予算において、経済的にICT環境整備が困難な家庭に学校が貸与するモバイルルーター等の整備支援を行っております。こうして整備されたモバイルルーター等については、今後、緊急時の対応とともに、平時における家庭での学習活動に活用していただくことも可能であります。
 また、御指摘いただきました家庭でオンライン教育を行う際の通信費に関して設置者負担とするか家庭負担とするかについては各自治体で判断いただくことになりますが、特に低所得世帯の通信費に対する支援としては要保護児童生徒援助費補助金等において支援を行っており、厚生労働省からも、ICTを利用するための通信費を生活保護の教材代として実費支給する旨の事務連絡が発出されております。このことについては、高校生や特別支援学校の児童生徒についても、それぞれ、高校生等奨学給付金や特別支援教育就学奨励費において通信費相当分を追加支給をしているところでございます。
 文科省としては、こうした取組を今後とも継続できるよう関係省庁と調整することなどを通じて、引き続き家庭におきます通信環境の整備に対し支援をしてまいりたいと考えております。
 以上です。

#104
○佐々木さやか君 よろしくお願いします。私も、引き続き現場の声をしっかり聞いていきたいと思っております。
 次に、大学での対面授業の実施状況についてお尋ねをします。
 対面授業ということ、重要性、先ほどから申し上げておりますけれども、これは高等教育についてもやはり同じかなと、こう思います。大学に入学以来、キャンパスに行けない、友達もつくれない、こういう声もありますし、学費を払っているのに施設が使えない、こうした思いももっともかもしれません。
 この大学での対面授業の実施状況についてどのように把握をしているか。しっかり工夫をしていただきながら、やはりできる限り行っていただきたいと思っております。この点、いかがでしょうか。

#105
○政府参考人(伯井美徳君) お答えいたします。
 文部科学省において実施いたしました後期の授業の実施方針に関する調査結果では、ほとんど全ての大学が何らかの程度で対面による授業を実施するというふうにしておりますが、一方で、対面授業と遠隔授業を併用しつつも、ほとんど遠隔授業を行うとする大学も見られるところでございます。この大学における授業の在り方につきましては学生や保護者等からも多数のお問合せをいただいておりまして、対面授業が十分に実施されていないことなどにつきまして、特に一年生等から多くの疑問の声が寄せられているところでございます。
 文科省といたしましては、コロナ禍の中でも質の高い学習の機会を確保するということは大学等の高等教育機関の使命であるというふうに考えておりまして、学生が理解、納得できる学習機会の確保について各大学に累次にわたる要請を行いつつ、感染症対策と対面授業を両立している好事例や、様々な工夫、大学行っている例もございますので、そうした例の収集、さらには大学への発信に取り組んでまいりました。
 また、この調査でございますけれども、対面授業の割合が全体の半分未満となる見込みの大学に対しまして、改めて授業の実施状況や学生にどのような説明をしているか、理解、納得の状況を確認するための調査を現在行っております。
 加えて、今週にも、こうしたコロナ禍における大学の授業の在り方を含め、高等教育をめぐる学生支援の問題などにつきましても、文科大臣と幾つかの大学の学長との間で直接の意見交換を行う予定をしております。こうした大学側の声も聞きながら、やはり学生目線に立った学生本位の高等教育ということでしっかり取り組んでまいりたいと考えております。

#106
○佐々木さやか君 よろしくお願いします。
 具体的な割合、今おっしゃらなかったですけど、八月、九月に行われた調査によると、ほとんど遠隔という学校がまだ一九%ということで、三割が対面というところと合わせると半分近くの学校でまだまだなのかなと思います。
 やっぱり、その一人の学生さんがきちんと十分なキャンパスライフを送れているかという、この一人を大事にする視点で是非引き続き調査、対応をお願いしたいと思います。
 次に、コロナ禍で経済的に厳しい状況にある学生への授業料減免等の支援、これは引き続き重要だと思っております。特に、公立大学について、今回国による支援が実現しました。この点、本来学生側の観点からいえば、私は引き続きしっかり国として公立大学についても支援を継続すべきではないかなと思っておりますが、この点いかがでしょうか。

#107
○政府参考人(伯井美徳君) 家計急変の世帯の学生への授業料減免につきましては、本年四月に開始した高等教育の修学支援新制度において支援するとともに、家計急変対応として大学が独自に行う授業料減免についても、令和二年度補正予算において支援をしてまいりました。
 公立大学についてでございますが、公立大学の運営に必要な経費については地方の自己財源で賄うということが基本となっておりまして、国においては所要の地方財政措置を講じているところでございます。
 来年度につきましては、年度当初からの措置ということで地方財政措置を要望しているところでございまして、公立大学が行うその進学、修学支援措置の実施に支障のないよう、しっかり関係省庁と折衝してまいりたいと考えております。
 なお、御指摘いただきましたように、今年度につきましては、新型コロナウイルス感染症の影響により家計が急変した学生に対する大学独自の授業料減免への支援については、年度途中からの地方財政措置というのが困難であることなどから、公立大学につきましても国の既定予算を活用して補助金を別途措置いたしました。
 来年度につきましては、年度当初ということでございますので、しっかりと地財措置を確保してまいりたいというふうに考えております。

#108
○佐々木さやか君 公立大学の財政構造については理解をしておりますけれども、しかしながら、やはり学生の立場に立てば、公立でも国立でも、また私立でも、しっかり安心して学べるということが重要だと思います。少なくても、地方創生臨時交付金の活用、こういったことが十分なされるように、引き続き周知等をお願いしたいと思います。
 最後に、児童生徒に対するわいせつ行為を行った教員についての厳格な対応についてお尋ねします。
 今般、官報情報検索ツール、この改善が行われたと承知しております。これについての簡単な内容と、また、これについてしっかり周知をして、実際に現場で使っていただく、活用していただくことが重要だと思っておりますが、この点、御説明をお願いします。

#109
○政府参考人(浅田和伸君) 子供たちを守り育てなければいけない立場の教師が、その子供たちに対してわいせつ行為を行うというようなことは当然あってはならないことです。私も決して許せないと思っています。この問題につきましては、佐々木大臣政務官御在任中に様々な御指導をいただきました。
 子供たちにわいせつ行為を行った教員に対する厳正な対応について、法改正についても是非やりたいと思って検討しておりますが、それ以外でも実効性のある措置を速やかに講じていくことが大事だということで、御指摘いただきました官報情報検索ツールにつきましては、今年の九月に新たな方針を公表いたしました。
 具体的には、文科省が教員採用権者、教育委員会等の採用権者に提供しております官報に掲載された教員免許状の失効情報、これを検索できる官報情報検索ツールについて、従来、この検索が可能な期間を三年間としておりましたが、これを大幅に延長して四十年間可能にするということです。まず、十一月から五年間に延長を既にいたしました。来年二月中には四十年検索できるようにしたいと思っております。
 この期間を十一月から五年に延長するに当たりまして、改めて各採用権者に対して、このツールの目的であるとか、あるいは適切な活用について説明、お願いをするとともに、教員採用の際にこれを使うときの留意事項などをお示しする通知を改めて発出したところでございます。我々、是非これを適切に活用してもらいたいと思っております。
 今後とも、国公私立の採用権者、それぞれの担当者向けの会議等ございますので、引き続きそういう場を活用して働きかけていきたいと思っております。

#110
○佐々木さやか君 時間が参りましたのでこれで終わらせていただきますけれども、衆議院の方でも公明党の浮島先生が大臣にこの点について質問をされました。それと同趣旨になりますのでお願いということで申し上げますけれども、引き続き、この問題について大臣の力強いリーダーシップの下、検討を進めていただき、必要な制度改正、法改正を早急にお願いしたいと思います。
 以上で終わります。

#111
○安江伸夫君 公明党の安江伸夫です。
 今国会からこちらの委員会の方に初めて所属をさせていただくこととなり、また、本日、本委員会で初めての質問に立たせていただきます。実は、今日は我が公明党の結党五十六周年の記念日にも当たりまして、その決意でしっかりとこの文科行政、邁進をしてまいることを冒頭決意を申し上げまして、質問に入らせていただきたいというふうに存じます。
 まず初めに、私からも、困窮する学生等への支援について質問をさせていただきたいというふうに思います。
 今般のコロナ禍におきまして、多くの大学生たちが経済的に困窮し、修学の危機に瀕しております。公明党は、これまでも一貫して、また累次にわたって学生さんたちに対する経済的支援の拡充を訴え、私自身も公明党学生局長を拝命しておりまして、多くの現場の現役学生さんたちの声を伺い、国会等で訴えてまいりました。また、この点については、与野党問わず一致して皆で力を合わせて訴えてきたものと承知をしております。
 こうした取組も受けまして、政府におかれましては、学生支援緊急給付金、各種奨学金の支援拡充など、学生の学びの支援緊急パッケージなどで学生等の支援を行っていただいておるものと承知をしております。こうした総合的な支援の中で、本当に助かったという喜びの声も幾つか私も触れる機会がございました。
 しかし一方で、まだまだコロナの脅威は続いており、学生等の経済状況は予断を許さない状況にあることは言うまでもありません。また、高校生の皆様についても、とりわけ一人親世帯等の困窮世帯、大変この高校修学という点でも御腐心をしているということを聞いているところでありますし、また、忘れてはいけないのは、今年の七月の豪雨災害、自然災害によって経済状況が悪化した世帯にもしっかりと支援の手を差し伸べていかなければならないと思います。
 そこで、大臣にお尋ねいたしますが、新型コロナウイルス感染症や七月豪雨等の自然災害による影響も含めまして、経済的に困窮している大学生、高校生が学びを断念することがないよう、その実態の把握に努め、これまでの支援施策の政策効果なども踏まえながら必要な施策を講ずべきと考えます。大臣の御所見をお伺いいたします。

#112
○国務大臣(萩生田光一君) 新型コロナウイルス感染症の影響で、経済的な理由により学生等が進学、修学を諦めることがないよう、しっかりと支えていくことが何よりも重要です。
 大学生の支援については、文部科学省において、本年五月に学生の学びの支援緊急パッケージを取りまとめ、御党にも大変な御支援をいただきました。大学等にお示ししているところ、学生支援緊急給付金についてはこれまで約四十二万人に支給を行ってまいりました。また、その後家計が急変した世帯の学生に対しては、高等教育の修学支援新制度や貸与型の奨学金において支援するとともに、各大学等が独自に行う授業料の減免についても令和二年度補正予算において支援をしております。
 実態として昨年度と今年度の四月から八月までの状況を調査したところ、現時点では、昨年度と比較して特段大きな変化は見られませんが、予断を許さない状況であり、十月末時点の状況においても把握すべく、追加的な調査を行っているところです。
 また、高校生につきましては、都道府県等が行う家計急変世帯への授業料減免支援事業に国が補助をすることに加え、今年度から高校生等奨学給付金においても家計急変支援を行っております。
 こうした取組を通じ、今般の新型コロナウイルス感染症や七月の豪雨などの影響で大学生、高校生が進学、修学を断念することがないよう、年末年始を迎えますので、改めて現場にしっかり目配りをしながら、予断を許さず、引き続きしっかり支援をしてまいりたいと考えております。

#113
○安江伸夫君 ありがとうございます。
 私自身も引き続き現場の声をしっかりとお伝えしてまいりたいというふうに思います。
 続きまして、学生等の就職支援についてお伺いをいたします。
 まず、大学生についてお伺いします。
 コロナウイルスの影響によって、学生の就職にも影響が出ております。この点につきまして、去る十月の二十七日、萩生田文科大臣が経団連の副会長ら経済四団体の代表に対しまして、新型コロナウイルス禍による学生の就職難を和らげるため、卒業後三年間は新卒扱いするようにと要請していただいたことは大変重要な意義があるものと思っています。
 このほかにも学生等の就職支援のための様々な施策打っていただいているものと承知をしておりますが、第二の就職氷河期を断じて生み出してはならない、こういう決意で、引き続き学生等に対する就職支援を講じていただきたいと思います。文科省の取組をお伺いします。

#114
○政府参考人(伯井美徳君) 新型コロナウイルス感染症の影響によりまして、今後の大学生の就職採用活動は、ただいま御指摘いただきましたように、予断を許さない状況であるというふうに認識をしております。
 今御紹介いただきましたけれども、これまでも関係省庁と連携し、中長期的な視点に立った新卒者の採用ということで経済団体に対してお願いをしているところですが、先月、今御紹介いただきましたように、内閣官房、厚生労働省、経産省とともに新卒者等の採用維持・促進に向けた取組を取りまとめ、これに基づいて経済四団体に対して要請を行いました。特に、希望をした就職へのチャレンジすらできず落ち込んでいる学生がいるというお話も伺っていることから、同要請におきましては、卒業、修了後少なくとも三年以内の既卒者は新卒予定者等々の採用枠に応募できるよう、改めて柔軟な対応をお願いしたところでございます。
 意欲、能力のある若者が就職の機会を失い、夢や希望を奪われることとならないよう、文科省としても、就職支援の更なる相談体制の充実など、引き続き関係省庁と連携し、必要な支援に努めてまいりたいと考えております。

#115
○安江伸夫君 続いて、高校生についてもお伺いをしたいというふうに思います。
 高校の場合は、企業のコロナによる状況の変化と合わせまして選考の解禁が例年よりも一か月遅れたとのことで、複数企業に応募できる時期も遅れているという特有の状況もございます。
 高校生に対しても、その状況を踏まえ、就職支援をしっかりと行っていくべきと考えます。文科省としての取組はどうなっているのでしょうか。

#116
○政府参考人(瀧本寛君) お答え申し上げます。
 今年度の高校生の就職活動についても、新型コロナウイルス感染症の影響によりまして、昨年度と比べて厳しい状況であり、状況を注視する必要があると認識しております。
 文科省では、高等学校におきましてキャリア教育の充実を図るとともに、高校生の就職支援を行います高等学校就職支援教員等を配置するなど、高校生の就職活動を支援する取組を実施しております。来春卒業予定者の採用に向けまして、関係省庁とともに経済団体に対し求人枠の確保、拡大の要請を行いましたほか、延期や中止となった資格あるいは検定試験に合格していないことをもって採用選考において不利に取り扱われることがないよう求めているところでもございます。
 また、学校や生徒が十分な余裕を持って就職活動に対応することができるよう、委員からもございましたが、関係団体とともに採用選考期日を一か月後ろ倒しをして十月十六日から開始をすることとしたところでございます。
 今後とも、厚生労働省等と連携を図りながら、高校生の就職について引き続き状況を注視しつつ、必要な対策を取ってまいりたいと思っております。
 以上です。

#117
○安江伸夫君 次の質問に移ります。
 奨学金の返還負担の軽減についてお尋ねをしたいというふうに思います。
 今般のコロナ禍を通じまして、改めて奨学金のこの返還負担が重たいという声が多く聞かれ、私自身もその声に多く接してまいりました。この奨学金返還、大きな経済的負担となっていることはこれまでも何度も国会で取り沙汰されてきたものと認識をしておりますが、やはりこの青年世代の結婚あるいは子育て等の障壁となっている現実があります。
 私自身も現在三十三歳でありますが、同世代の結婚している友人なんかと集まりますと、この奨学金の負担がやっぱり重たいよねと、一人頭五万円ほど返済していて、奥さんも例えば三万とか四万とか返していると、大体一世帯で十万ぐらい返還しているという世帯もざらにあるというのが私の肌感覚でもあります。
 その負担の軽減というのは本当に喫緊の課題だというふうに考えておりますし、これまでも様々な取組をされておられることも認識をしておりますが、改めてこの奨学金返還負担の軽減のための現状の取組、また認識についてお伺いします。

#118
○副大臣(田野瀬太道君) お答えいたします。
 様々な事情により卒業後厳しい経済状況に置かれ、奨学金の返還が困難な方に対しましては、きめ細やかな対応が必要だと考えておるところです。日本学生支援機構の奨学金事業におきまして、これまでも、返還期限猶予制度における年数制限の延長や、減額返還制度における減額割合の増加や期間の延長、さらには遅延損害金、これは延滞金のことですけれども、遅延損害金に係る賦課率の引下げなど、返還者の立場に立って制度の充実を図ってきたところであります。
 また、新型コロナウイルスの影響を踏まえ、返還が困難な方の返還期限を猶予する制度につきまして、申請書のみの提出で迅速に口座引き落としを停止することを可能とする措置や、猶予期間の上限を特例として一年延長する措置を行うなど、更なる充実を図ってきたところです。
 文科省といたしましては、委員御指摘のとおり、引き続き、今後の新型コロナウイルスの動向も注視しつつ、奨学金の返還が困難となった方に寄り添った支援に努めてまいります。
 以上です。

#119
○安江伸夫君 今触れていただいた延滞金の賦課率の観点につきましても、公明党が訴えてきたところを踏まえていただきまして、ありがとうございます。
 また、これに関連しまして、所得連動返還型奨学金についてお尋ねしたいというふうに思います。
 先ほど、午前中も上野先生の方も御提案をしていたところとも類似するところでございますが、返還の負担軽減の一つの方策として、奨学金の返還方法について、所得連動返還型奨学金というものがスタートしております。公明党といたしましては、これを既卒者にも適用をしていただきたいということを提言をしてまいったところでございます。
 この所得連動返還型奨学金の既卒者への適用について、改めて御認識、御所見を伺いたいと思います。

#120
○政府参考人(伯井美徳君) お答えいたします。
 所得連動返還型の制度創設時、平成二十八年の有識者会議での議論におきましては、仮に既卒者に所得連動返還型制度を導入した場合、毎月の返還額が下がることによって日本学生支援機構への返還金総額が大幅に減額することが想定されるということ、また、所得連動型の場合、返還が長期にわたりますので、人的保証の人は機関保証に移っていただく必要がありますが、既卒者の場合、そのための機関保証料を一括で支払っていただく必要があることといった課題が指摘されました。
 そうしたことも踏まえて、減額返還制度の拡充により現状は対応を図っているというところでございます。具体的には、平成二十九年度の所得連動型返還制度の導入に合わせまして、減額返還につきましては、本人の収入額が一定以下の場合、返還月額を定額で返還する場合の二分の一にする減額に加えて、三分の一減額も可能とする減額幅の拡充を行うとともに、適用期間を十年から十五年に延長したところでございます。
 こうした経緯も踏まえつつ、御指摘の既卒者への所得連動返還型奨学金制度の適用につきましては、この所得連動型の制度の利用状況でありますとか、二〇一七年度に拡充した減額返還制度の活用状況なども注視しつつ、慎重に検討していきたいというふうに考えております。

#121
○安江伸夫君 ありがとうございました。
 続いて、情報モラル教育についての質問に移らせていただきます。
 昨今のインターネット、とりわけSNSの普及によりまして、これに起因する児童生徒の被害あるいは児童生徒間でのいじめ、誹謗中傷を誘発するリスクが大きな問題になっていることは御案内のとおりです。
 とりわけSNS上の誹謗中傷が問題視され、御案内のとおり、こちらは総務省の方になりますが、インターネット上の誹謗中傷への対応に関する政策パッケージが九月に発表なされたところであり、その柱の一つとしても、情報モラル教育及びICTリテラシーの向上のための啓発活動がうたわれております。
 即効性のある関係法令の整備は喫緊の課題であることは言うまでもありませんが、このインターネットやSNS上の誹謗中傷を防止するためには、中長期的には教育機関における情報モラル教育が最も重要だというふうに考えております。
 この情報モラル教育につきまして、文科省としての御認識、また今後の対応についてお伺いします。

#122
○政府参考人(瀧本寛君) お答え申し上げます。
 日々の生活においてICTを日常的に活用することが当たり前の社会となる中で、子供の頃からこうした情報社会で適正な活動を行うための基礎となる考え方と態度である情報モラルを児童生徒に着実に身に付けさせる、身に付けることは重要なことと考えております。
 本年度から順次全面実施されております新しい学習指導要領では、情報モラルを含む情報活用能力を、言語能力と同様に学習の基盤となる資質、能力と位置付けて、教科等横断的に育成することを目指しております。
 また、文部科学省では、ネット上の誹謗中傷を新たにテーマに含む動画教材など、教員向けの指導資料の作成、配布を行うとともに、スマートフォン等をめぐるトラブルの防止のための児童生徒向けの啓発資料の作成、配布、あるいは学校におきます今日的課題を踏まえた情報モラル教育指導者セミナーの実施などの取組を行っているところでございます。
 来年度以降、GIGAスクール構想によります一人一台端末環境の整備が完了する見込みであることも踏まえまして、文部科学省としては、今後とも、様々な施策を通じて、児童生徒の情報モラル教育の一層の充実に努めてまいりたいと考えております。
 以上です。

#123
○安江伸夫君 実は、私も地元の小学校でこの情報モラル教育の現場の授業を参観させていただいたことがございます。私が見たのは保護者の皆様も一緒に参加する形でございまして、外部講師を招いてのものでございましたが、やはり内容的には本当に大人も改めて気付かされる点が多く、親子一緒に情報モラルを家庭に持ち帰ってもういろんなふうに話合いをする機会にも通じる、今文科省が取り組まれていることは本当にすばらしい事業だというふうに思いますので、是非引き続きの対応の強化を強くお願いをしたいというふうに思います。
 次の質問に移ります。
 学生等の違法薬物の問題についてお伺いをいたします。
 現在、修学者による覚醒剤の取締法違反につきましては、平成十年以降、社会全体の取組のかいもあって減少傾向にあります。一方で、近年増加傾向にあるのが大麻です。修学者による大麻取締法違反の薬物非行については、平成二十六年以降毎年増加傾向にあり、特に高校生及び大学生の検挙人員の増加が顕著であります。中でも大学の運動部内での違法薬物の問題が深刻です。先日もその旨の報道がなされておりました。SNSの普及によって入手が容易になったとの指摘、コロナによって時間ができたことに起因するとの指摘もあります。
 学生等の健康と将来を守るためにも、大学等との教育機関と連携した違法薬物についての指導、啓発の強化が喫緊の課題と考えますが、この点に関しての文科省の認識とお取組をお伺いします。

#124
○政府参考人(伯井美徳君) 大麻等の違法薬物には依存症があり、乱用により記憶・学習能力の低下、幻覚、妄想等の症状が引き起こされ、社会生活に適応できなくなるおそれがあるということで、特に若年層での乱用はリスクが高いとされております。
 このため、文科省では関係省庁と連携し、薬物乱用防止に関する啓発用パンフレットを毎年作成するとともに、全ての大学、短期大学、高等専門学校に送付し、入学時のガイダンス等での活用をお願いしております。また、大学等の教職員が出席する会議を通じて、学生に対する薬物乱用防止の啓発及び指導の徹底に努めるようお願いしているところでございます。
 御指摘いただきましたように、近年、大麻事犯による学生の検挙者数が増えているということも踏まえまして、会議等を通じて更に注意喚起を行うとともに、啓発パンフレットに大麻等の薬物に関する最新の状況も盛り込むこととしております。
 今後も、学生の薬物乱用防止のため、関係省庁とも連携し、あらゆる機会を通じて学生に対する指導、啓発の充実を図るよう、取組を促してまいりたいと考えております。

#125
○安江伸夫君 是非引き続きの御指導をお願いしたいと思います。
 時間が来ましたので終わります。ありがとうございました。

#126
○梅村みずほ君 日本維新の会の梅村みずほでございます。
 萩生田大臣、文科省の皆様、太田委員長、そして委員の皆様、今国会もどうぞよろしくお願いいたします。
 まずは、委員長にお願いがございます。
 教室に一人一台端末の持込みを推進している私たちでございます。議員も一人一台端末をこの議場に持ち込めるように、後日で結構ですので、理事会で協議していただけないでしょうか。

#127
○委員長(太田房江君) 後刻理事会の方で協議をいたします。

#128
○梅村みずほ君 ありがとうございます。
 さて、私の地元大阪では、今月一日にいわゆる大阪都構想の住民投票が行われました。結果は、残念ながら反対多数によって否決となりました。こちらは、私ども大阪維新の会、日本維新の会も重く民意を受け止めまして、新たな行政改革を目指し、着実に前を向いているところでございます。
 しかし、今回の都構想をめぐりまして、決して見過ごすことのできない新聞報道がございました。こちら、子供たちの将来の権利にも大きく関わることと懸念しておりますので、本日は、情報モラル教育、そして主権者教育の観点から最初の質問をさせていただきたく思います。
 記事の内容ですが、資料一枚目から三枚目、御覧くださいませ。
 まず、一枚目でございますが、こちらは毎日新聞、十月二十六日付けの夕刊一面となります。都構想の住民投票最終日の六日前というタイミングなんですが、タイトルにはこうあります。「市四分割 コスト二百十八億円増 大阪市財政局が試算 都構想巡り」とあります。こちらは、実際には都構想によって大阪市の代わりに誕生いたします四つの特別区の試算ではありませんで、大阪市を四つの政令市に分割するという想定で、しかもかなり現実性から懸け離れた補正係数で算出された基準財政需要額を報じたものです。
 都構想によって行政の運営コストが膨らむというイメージを強く植え付ける内容である上に、何とこの試算は大阪市長のあずかり知らないところで市職員と毎日新聞の間で原稿チェックまでされていたというのが三枚目となります。配付資料の三枚目、こちらは他社の新聞記事、読売新聞の記事となります。この記事に追随しまして、NHKや朝日新聞も同様の報道をしまして、賛否を迷っている市民にも大きな影響を与えた可能性があります。
 その後、配付資料の二枚目にもありますように、大阪市職員が誤った考え方に基づき試算したとして捏造だと認め、謝罪しております。NHKや朝日新聞は謝罪記事などを出す一方、毎日新聞は多角的に取材したと反省の色さえございません。
 マスコミの偏向報道については、一般の方々の中にも、マスコミといえど、人のまとめるものであれば多少のバイアスが掛かることもあるというような認識も一部あるかもしれませんけれども、大手新聞社が役所とつながり、根も葉もないところに根をつくっていく、煙のないところに言わば火を付けていくような、しかも絶妙なタイミングでということで、あらゆる意味において問題があると考えております。選挙や住民投票という大切な個人の権利、個人の判断をゆがめるおそれのある、ゆゆしき事象と考えております。
 先ほど、瀧本局長からもお話がありましたように、文科省では既に学習指導要領にも情報モラル、しっかりと記載して、子供たちに教えてくださっていると思います。また、主権者意識の大切さも教えてくださっていると認識をしております。
 しかし、この情報モラルと主権者意識を掛け合わせたいわゆるデジタルシチズンシップ教育も、こういった事柄がある時代ですので、同様に学習指導要領に盛り込むべきではないかと考えますが、萩生田大臣の御見解をお伺いいたします。

#129
○国務大臣(萩生田光一君) 御指摘の大阪都構想をめぐる報道については、ちょっと真偽のほど、私よく分からないんですけど、割と間違った報道をすることもありますよね。私自身も何度もそういう経験しています。その割には謝罪とか訂正記事というのはすごく小さくて見づらくて、そういう意味では報道の公平性というのはいかがなものかと、こういう思いは感じていますけれど。
 選挙年齢の引下げを踏まえまして、主権者として社会の中で自立し、他者と連携、協働しながら、社会を生き抜く力や地域の課題解決を社会の構成員の一人として主体的に担うことができる力を育む主権者教育がこれまで以上に求められていると考えております。このような主権者教育を進める上では、現実社会の諸課題に関する諸資料から自立した主体として活動するために必要な情報を適切かつ効果的に収集し、読み取り、まとめる技能を身に付ける必要があり、情報モラルの指導を行うことも併せて重要だと思います。
 このため、新学習指導要領では、例えば高等学校の全ての生徒が学ぶ公共において、情報モラルを含む情報の妥当性や信頼性を踏まえた公正な判断力を身に付けることができるよう指導することとするなど、児童生徒の発達の段階に応じて情報モラルに関する指導の充実を図っているところです。
 文科省としては、新学習指導要領の下、主権者教育及び情報モラルに関する指導の充実が図られるように、その趣旨の周知に引き続き努めてまいりたいと思います。

#130
○梅村みずほ君 ありがとうございます。
 大臣の実体験も含めたお話もいただきながら、やはりより一層、社会の公器たるマスメディアでもこういったフェイクのようなものがあるのだということを子供たちにも事前にお伝えしていくことで、情報の真偽を自分で判断していく、そしてうまく付き合っていくという必要性を感じます。引き続き子供たちのために工夫をよろしくお願いいたします。
 子供たちは既に様々な情報の海の中に生きておりまして、先ほどほかの委員からもありましたように、SNSもその海の一部と考えております。このコロナ禍で初めてSNSを使い始めた子供たちもたくさんいるということを皆さんもどこかでお耳になさったかもしれません。小学校低学年の子供たちも、親のタブレットなどを使って、いつの間にか年齢制限があるはずのティックトックのダイレクトメールを使っていたりもします。中には、わいせつな画像や映像が送られてくることもございます。
 学校現場ではわいせつ教員の問題が、先ほどほかの委員からもありましたけれども、取り沙汰されることも多く、萩生田大臣も大変心を砕いてくださっていると承知しております。是非、教員免許の再取得ができないようにお願いしたいと思っております。職業の自由という観点を指摘する方もいらっしゃいますけれども、日本国憲法の二十二条には公共の福祉に反しない限りということで職業の自由が認められていますが、公共の福祉に反することだと私は考えております。
 そんな中で、府省庁横串で子供たちの心と体と人生を守るために、命の安全教育が始まると伺っております。
 お尋ねします。
 命の安全教育、一体どのようなものでしょうか。

#131
○政府参考人(浅田和伸君) 今年の六月に、政府として、性犯罪・性暴力対策の強化の方針というものを関係府省会議で決定いたしました。その中で、子供を性暴力の当事者にしないための命の安全教育について記載をしております。
 この命の安全教育では、命の尊さを学び、命を大切にする教育、自分や相手、一人一人を尊重する教育を更に推進するということに加えて、子供たちを性暴力の加害者にも被害者にも傍観者にもさせないために、学校などにおいて保護者等の理解を得ながら取組を推進するということにしています。
 具体的には、幼児期や小学校低学年で、被害に気付き予防できるように、自分の身を守ることの重要性や嫌なことをされたら訴えるということの必要性を教えること、小学校や中学校で、不審者等に付いていかないなど、性犯罪も含む犯罪被害に遭わないための防犯指導を行うこと、小学校高学年や中学校で、SNSなどで知り合った人に会うことや、自分の例えば裸の写真を撮るとか撮らせる、送る、送らせるといったことによる犯罪被害を含む危険や、被害に遭った場合の対応などについて教えることなどを進めていくこととしております。

#132
○梅村みずほ君 浅田局長、ありがとうございます。性犯罪、性暴力から子供たちを守り、また加害者にも被害者にもさせないための教育だというふうに受け取りました。
 この命の安全教育なんですけれども、私、大変好意的に受け止めております。通常国会でも大臣や皆様に向けて性教育の必要性を訴えてきたからです。ですので、大変好意的だということをお伝えした上で、この質問をさせていただきます。
 なぜ、性という言葉をタイトルに入れられなかったのでしょうか。

#133
○政府参考人(浅田和伸君) この子供を性暴力の被害者、加害者、傍観者にしないことを目的とする命の安全教育ですけれども、命の尊さを学び、命を大切にする教育、自分や相手、一人一人を尊重する教育を更に推進するということに加えて、性暴力や性被害の予防や対処に関する教育を意味しております。
 もちろん、この中には性に関する教育内容と重なる部分も含まれますが、防犯教育や情報モラル教育など、性に関する教育の領域にとどまらない事柄も広く含むものとして捉えられております。
 このため、こうした教育を命の安全教育という言葉で表しているものでございます。

#134
○梅村みずほ君 ありがとうございます。
 確かに、性教育だけではなくて、ほかのこともたくさん含む教育かとは思いますが、主たるテーマは性犯罪、性暴力から子供たちを守るということだと思います。
 私は、初めてこの命の安全教育と聞いたときに、交通安全教室のようなものを思い浮かべたわけなんです。中身が分かりにくいのではないかと思うんですね。そして、性という言葉は卑わいな言葉でもなければ下ネタでもないんですね。けれども、やはりこの教育全体に覆っているのは、性という言葉を何となく使いたくない、そんな雰囲気が流れているのではないかと思うんです。なので、ここは性の安全教育でもよかったのではないかと大変肩を落としております。
 なお、私がキャッチしている情報が正しいのであれば、こちらの命の安全教育ですが、学校の教員が教えるということなのだと思っております。
 大臣にお伺いしたいのですが、学校の教員が教えるのが適切だと思われますでしょうか。そして、これまで教えていなかったものになると思います。しかも、命に関わることを教えるとなると、現場には結構な負担になると思いますが、いかがお考えでしょうか。

#135
○国務大臣(萩生田光一君) 性暴力や性被害の予防や対処に関する教育については、学校現場だけに過重な負担が掛からないよう、地方公共団体、教育委員会、家庭、地域の専門家など、多様な主体が連携協力して取り組むべき内容だというふうに思っております。
 現在、内閣府と共同で分かりやすい教材や年齢に応じた適切な啓発資料、指導の手引などの作成に向けて調査研究を行っているところであり、今後、地域の実情に応じて段階的に活用を図ってまいりたいと思います。

#136
○梅村みずほ君 ありがとうございます。
 地域の実情に応じてということで、既に各自治体では、地域の実情に応じて専門家の手を借りながら子供たちに性教育を施している自治体も数多くございます。
 ところで、配付資料の四枚目を御覧いただきたく思います。こちらは、このコロナ禍で起こった主な虐待死事件です。全てを網羅できていないかもしれないんですけれども、八項目ございます。母親の年齢に注目していただきたく思います。三番目を除きまして、ほかの事件では母親の出産当時の年齢は二十歳前後だということをお分かりいただけると思います。
 資料には掲載しておりませんが、亡くなった子供たちはいずれも想像を絶する亡くなり方をしています。若くして母親になった、父親になった方が立派に子育てをしている家庭もたくさん多くございます。一方で、そうではない家庭、親もいるということもこれまた事実なのではないかと思うんですね。加害者であり被害者となった母親たち、父親たち、あるいは内縁の夫たち、彼らは本当に親になりたくてなったのか、そして亡くなった子供たちは本当に望まれていたのか。せっかく生まれてくれた命なのに、ふびんでふびんで本当にたまらないわけなんですね。
 そして、やはり加害者となった親たちのことを考えても、こんなむごいことを子供にできてしまうというのは、彼らだって育ってきた環境に問題があったのではないかと思わざるを得ないわけなんです。もし、十年前から性教育がしっかりと現場や家庭で、デジタル、リアル問わずに行われていたら、このうちの一人でも救えたんではないかなと考えるわけなんです。
 軽はずみな性行為によって妊娠すれば、人生は思い描いたものと大きく懸け離れていくことがあります。皆さんの御記憶も新しいと思いますが、港区の公園で赤ちゃんを埋めた二十三歳の女性、当時は就活中だったということです。就職活動の足かせになるといいますか、障害になると思って公園に埋めたということなんですね。彼女が性教育をしっかりと受けていたらこういうことになっていなかった、その可能性は否定できないと思っております。
 ですので、この国に生まれてくれた子供たちの命が全て望まれたものになるように、大臣が動いていただきたいと思うんですね。学習指導要領の理科と体育にあります妊娠の経過は取り扱わないものとする歯止め規定を外してください。十年後の学習指導要領の改訂は待てません。性交と避妊というものをしっかり教えていただかないと、来年も十代前半の女の子が妊娠して、泣きながら出産をするということがあり得ます。
 なぜ、今すぐ歯止め規制を撤廃できないんでしょうか、大臣にお伺いします。

#137
○政府参考人(藤江陽子君) 現在、中学一年の保健体育の授業におきましては、性行為については取り扱わないということとされているところでございます。これは、かつて性行為をイラストで示したり、あるいは人形や映像を使って性行為を教えたりするなど、行き過ぎた指導が行われたということがございました。また、個々の生徒間での発達段階の差異も大きいということから、集団で一律に指導する内容と個々の生徒の抱えている問題に応じ個別に指導する内容を区別して指導すべきということで、そう考えているところでございます。
 学校に関する性に関する指導につきましては、様々な御意見やあるいは考え方があると承知しておりまして、その在り方については、情報化の進展ですとか、あるいは子供たちを取り巻く社会環境の変化、子供たちの性に関する意識や行動の状況を踏まえる必要があるというふうに考えております。このような考え方の下で、次の学習指導要領における保健体育の指導内容について整理を進めてまいりたいと考えております。

#138
○梅村みずほ君 行き過ぎた指導って何なんでしょうか。行き過ぎた指導を怖がるよりも、子供の命や体や人生を失われることの方を怖がってほしいんです。
 この質問、もう一回大臣にお願いします。何で歯止め規定、撤廃できないんですか。

#139
○国務大臣(萩生田光一君) 質問者のそういう問題意識も理解できます。他方、やっぱり保護者の皆さんの理解も必要ですし、子供たちも発達段階に応じて性への理解、関心、興味というのは変わってくると思います。
 過去からも、前へ進んだり下がったりしながら様々な現場での指導をしてきました。逆に性的な興味をかき立ててしまって、それがまた犯罪につながるということも過去にはありました。そういう中で、現在では性行為そのものについては取り扱わないことに中学一年生の体育ではしておりますけれど、これ一概に性教育を学校現場で一律に教えれば問題の解決をするということではなくて、やっぱり保護者の理解と、集団で一律に指導する内容と個々の生徒の課題などに応じて個別に指導する内容を区別して留意すべきだと考えております。
 成長期にある個々の生徒の間で発達の段階の差異なども大きいことから、その段階を十分見極め、指導内容について保護者の理解を得るなど丁寧に対応することが求められており、必要に応じて慎重に判断する場合もあるものと考えております。

#140
○梅村みずほ君 ありがとうございます。
 保護者あるいは地域との合意形成は大変重要です。そのことを通常国会でも大臣からお伺いしてきたからこそ、私は、休会中に富山や埼玉、三重や大阪生野など、性教育を先進的に行っている地域に実際に出向きまして話を聞いてきました。地域との、そして保護者との合意形成、各地様々な工夫をしておりますので、是非彼らの話を聞いていただきたく思います。
 性交やセックスを教えずして、性暴力、性被害から子供たちを守ることはもはやできません。しかるべき人からしかるべき教育を受けないから、子供たちはアダルトサイトや漫画でそれを学びます。
 この歯止め規定に引っかからないように細心の注意を払いながら各自治体が子供に教えているんですけれども、産婦人科医、助産師さん、保健師、先生、行政が手を携えて人工妊娠中絶の件数を減らし、暴力も減っている自治体もあります。
 しかし、ある自治体の担当者の方はおっしゃったんですね。先生違うよ、女性は嫌だ嫌だと言ってもうれしいんだよと堂々と言ってくる学生がいるんだそうです。また、小学校四年生同士が学校のトイレで行為に及びます。入学したばっかりの小学校一年生が自分の性器の写真を撮ってSNSで送っていたりするんです。そういう時代なんです。こういうことをする子供たち、自分で考えてやったと思われますか。私は、どこかで見ているからこそそういうことをしているんではないかと思います。
 発達段階に合わせて、あるいは個別指導なんというお言葉もございましたけれども、私が視察した自治体というのは自主的に行っていらっしゃるんですけれども、専門家の出前授業という形を取っているところが大変多うございます。必修ではないので、事前に保護者に知らせます。保護者と一緒に参加してもらえるというところも多かったんですけれども、そうすると、うちの子には受けさせたくないと言えば受けなくていい授業なんです。必修ではないからです。
 大臣もこのニュースは耳にされたと思います。今月、当時十九歳だった実の娘に暴行をし続けて裁判になった父親、一審で無罪だったんですが、最高裁で有罪が確定しました。この父親、中学生からこの方は、実の娘は被害に遭っていたんですけれども、中学生だったときに親がその通知を受け取って、受けさせてもらえたでしょうか。私は怪しいと思います。父親が娘に暴行を加えているのに、こんなことを学校で教えられたら自分がやっていることがまずいと分かってしまう。そうしたら、ブロックすることができてしまうんですよ。穴ができてしまうんですね。先ほども申し上げましたけれども、世間の批判よりも子供の命と体と人生を守ること、そちらを重要だと思っていただきたいんです。
 ここで大臣にお伺いしたいんですけれども、各自治体が性教育を子供たちに行うに当たって、自治体が一番警戒していることって何だと思われますか。

#141
○政府参考人(瀧本寛君) お答え申し上げます。
 子供たちの実態が、それぞれ一人一人成長の段階にあるわけで、同じ学年にいる子であっても相当程度にその生徒間の発達の段階の差異も非常に大きいと。その中で、その発達している状況をしっかりと見極めた上でどう指導していくかと。先ほど委員から歯止め規定のお話ございましたが、歯止め規定そのものは、決して教えてはならないというものではなくて、全ての子供に共通に指導するべき事項ではない、ただし、学校において必要があると判断する場合に指導したり、あるいは個々の生徒に対応して教えるということはできるものでございますので、そうした慎重な見極めないしは判断というところは心を最低配っているところかなと思っております。

#142
○梅村みずほ君 私は違うと思います。バッシングです、私が思うにですが。
 二〇〇三年、東京都立七生養護学校の先生方が、性被害に遭いやすい又は加害者にもなりやすい、しかも物事の理解が難しい子供たちのためにどうやって性の大切さを教えようかと熟考して実施した性教育が都議会や国会でやり玉に上げられました。先生方には処分が下るという衝撃があって、その性教育バッシングの後遺症はいまだに残っています。
 だからこそ、私が取組を視察したいとアポイントを取るとき、あるいは現場に行きましたとき、自治体の態度は様々な防御に出ます。先生、性教育というのはですね、性感染症を防ぐ、言ってみれば体を守る健康の観点からやっているんですという自治体もありましたし、先生、性といってもですね、根幹にあるのは道徳なんです、相手を思いやる気持ちなんですという弁明から始まるんですね。そうさせているのは歯止め規定であり、私は文科省の姿勢でもあると思っています。
 一方で、文科省の担当者の皆様も悩まれていると、私は日々のやり取りをしていて思うんです。文科省さんもおっしゃるんですね。先生、でもですね、こうやって教える方法もありますよ、こんな工夫をしている自治体もありますよと教えてくださるんです。そうじゃないですよね。道にどんと大きな岩があって、こうやったら通れますよ、ちょっとぐらい当たっても大丈夫ですよではなくて、その岩自体が今邪魔になっているというふうに私は思っているんです。ですから、大臣からこの性教育バッシングを払拭するようなメッセージが私は必要だと思います。
 この性教育バッシングについて、そして、もしよろしければ、もう一度歯止め規定についてお言葉を下さい。

#143
○国務大臣(萩生田光一君) 先生の問題意識は分かりますけれども、実態は様々でありまして、今、二〇〇三年の例申し上げましたけど、私、厳しく指導した方です。東京都で、本当に養護学校でこれだけの器具をそろえてその子供たちにこういった性教育をすることが本当に必要かというのは、私は当時は行き過ぎた教育だと思いました。東京都はそれを是正しました。バッシングしたわけでも何でもありません。子供たちのことを思い、かばってやったことであります。必要に応じて、発達段階に応じて、その教育はその後、是正をされているというふうに思います。
 ですから、先生の問題意識というか心配はすごく分かるんですけれど、じゃ、それで全て解決するかというと、もう一回言いますけど、子供たちのやっぱり発達段階に応じて、また、あるいは個別にもやっぱり指導していくことが必要だと思います。
 性教育をバッシングを世の中で一斉にしているとは私は思っていません。また、必要性も理解していますので。ただ、今さっき先生が示していただいた全国の例というのは、学校現場だけが行っているんじゃなくて、社会全体で取り組んでいるというところに強みがあるんだと思います。
 ですから、これから子供たちが誤った道を行くことのないように、どういう性教育が本当に効果があるのか、これはいろんな意見を聞きながら、しっかり対応を考えてみたいと思います。

#144
○梅村みずほ君 ありがとうございます。
 バッシングではないということでした。しかし、私が現場の方から聞いたのは、性教育バッシングが怖いという言葉だったんです。これは事実です。是非しっかりと受け止めていただきたく思います。
 そして、性教育は嫌らしいものではないんです。デートDVとか性感染症、先ほども言いましたけれども、LGBT、妊孕性、HPVワクチン、相手を思いやる心、いろんなことを教えることができる大変大切な教育だと思うんですね。子供たちに命の大切さを本当に教えたいと思うのであれば、まず、この性というものの扱い方を考え直していただきたいというふうに思っております。そして、できることならば、この性にまつわる教育というのは、学校の先生方が教えるよりも、やはり産婦人科医の方であるとか助産師さん、保健師さんといった方の方が適任であると私は考えております。
 ですので、GIGAスクールの時代です。ICT教育なんです。文科省が主導をしてコンテンツを作ったら全国で一律に子供たちがお墨付きの付いた性教育を学ぶことができるわけですから、是非前向きに取り組んでいただきたいです。性教育は、やはり子供を持つ母親の立場として、私は一歩も引けないんですね。たとえ大臣が来年違う大臣に替わられたとしても、私は訴え続けなくてはいけないです。私は萩生田大臣に通常国会に引き続きこの場でお伝えしているのは、大臣だったら動いていただけると思っているからこそこれだけの時間を割いております。是非ともお考えください。
 それでは、時間が少なくなってきましたが、要旨の三番目、コロナ禍の大学教育についてというところはほかの委員からもお尋ねがございましたので、割愛をさせていただきます。また、GIGAスクール構想につきましても先ほど来から委員の皆様から御質問がございましたので、こちらも飛ばさせていただきまして、要旨五番目にあります少人数学級についてというところをお願いしたく思います。
 三十人学級ぐらいが望ましいというふうに大臣もおっしゃっていたかと思うんですけれども、私どもも、少人数学級、是非とも実現していただきたいというふうに思っております。大臣もしっかりといろんな場所でお伝えになっていらっしゃると思いますが、ICT教育だからこそ、生徒と一緒に画面をのぞき込んで先生たちが子供と接する必要がある、私も全く同感でございます。
 一方で、進めていただきたい一方で、心配になるのが人員の質と量の確保です。やはり先生を募集するときに、質のいい教員が集まる倍率三倍という数字を切っている自治体もあるということを聞きます。本当に人員は集まるのか、そして、いい先生が来てくださるのか。
 また、私の地元大阪の北区など都心部ではタワーマンションがたくさん建っていて、学校が肩身を狭そうに建っているわけなんですね。教室を増やすということが難しい現状なども地域によってはございます。教室や設備などハード面の担保についても併せてお伺いしたく思います。

#145
○政府参考人(瀧本寛君) お答え申し上げます。
 新たな感染症の発生など、今後どのような状況においても、子供たちの学びを保障するとともに、委員からもございましたICTを活用した個別最適な学びを実現することが必要であり、少人数によるきめ細かな指導体制の計画的な整備について検討を進めているところでございます。
 少人数による指導体制の整備に当たりましては、直ちに小学校の全学年を少人数学級にするようなことは、教員や教室の確保の観点から困難と考えております。過去の改善計画におきましても一定期間を掛け実施をしており、例えばでございますが、第五次の改善計画では、十二年間を掛けて学級編制の標準を四十五人から四十人に引き下げております。
 特に、教員の確保につきましては、近年の大量退職、大量採用に伴い、低下傾向にございました教師の採用倍率は下げ止まり、改善していく見込みでございますほか、教職の魅力の発信あるいは学校における働き方改革の推進等によりまして志願者の確保を図り、競争性を確保してまいりたいと考えているところでございます。
 教師の質の確保、向上に向けましては、教職課程の充実により入職段階の質を確保しつつ、入職後も教員育成指標の策定等を通じた体系的、効果的な研修を実施するとともに、特別免許状の活用等による社会人等の多様な人材の活用を図ることなどによりまして、養成、採用、研修の一体的改革を推進をしているところでございます。
 済みません、教室の関係も含めて。
 施設整備に関しましては、余裕教室の活用を促すとともに、老朽化した公立学校施設の計画的、効率的な長寿命化を図りつつ、少人数によるきめ細かな指導も含め、様々な学習活動に対応できる自由度の高い空間の整備等に対し支援を行っていく必要があると考えております。それにつきましても計画的な定数の改善ということが重要だと考えております。
 御指摘の点も踏まえつつ、多様な子供たちを誰一人取り残すことなく、全ての子供たちの可能性を引き出す個別最適な学びと協働的な学びを実現することができるよう、少人数によるきめ細かな指導体制の計画的な整備についてしっかりと検討してまいりたいと考えております。
 以上です。

#146
○梅村みずほ君 ありがとうございます。
 少人数学級につきましては、文科省さんからも度々財務省さんにお願いをされている案件なのではないかなと思っております。そして、皮肉なことに、このコロナウイルスの感染拡大によって、やはり少人数学級が必要なんだと、そのような世論も巻き起こっていると思います。
 先日、私は、大臣も御出席なさった教育二十三団体の全国集会にも参加をさせていただきましたけれども、やはり教育関係の皆様方からの熱い要望も受けておりますし、やはり保護者の皆さんからも、もうちょっと学校の先生たちの負担を減らしてほしいということ、自分とこの子供たちのことをよく見てほしいという要望も、私、地元でもしっかりと受け取っております。
 ですので、ピンチはチャンスという言葉はよく大臣もおっしゃっていますけれども、少人数学級にとってはこのコロナウイルスこそが千載一遇のチャンスとも言えると思います。大臣は、その二十三団体、教育二十三団体の全国集会で、文科省はけんかが弱いんだけれども一生懸命向かっていきたいというような趣旨のこともおっしゃっていましたけれども、本当に是非子供たちのために文科省に強くなっていただいて、何とか予算を確保してほしいなというふうに私も思うところでございます。
 引き続きまして、少人数学級に伴ってお伺いしたい質問が一点ございます。
 少人数学級の実現によって、学力のボトムアップも期待されるところでございます。学習が得意な子、得意でない子、様々いると思いますが、得意でない子も一生懸命、その個別最適化が可能になりますので、学校の先生とお友達と学力を着実に身に付けていただきたいと思っています。
 一方で、日本では、平均的に学習が、みんなでできるようになろうという意識が強い傾向にあると私は感じておりまして、ギフテッド教育については後れを取っているのではないかというふうに思っています。やはり、これだけの時代になってまいりまして、今時代が望んでいるのは、スタートアップをしてくれる若者であったり、GAFAのような企業を築いてくれるような才能、これも求められていると思うんですね。
 ギフテッド教育については、既に東京都内、渋谷区でも始まっているということなんですけれども、飛び級なども含めて、ギフテッド教育、これからどのようにしていこうか、何かお考えがあればお聞かせください。

#147
○政府参考人(瀧本寛君) 特定分野に特異な才能を持つ者を含め、あらゆる他者を価値のある存在として尊重する環境を築くため、児童生徒一人一人の特性や興味、関心等に応じた個別最適な学びや集団の中で児童生徒一人一人の良い点や可能性を生かしていく協働的な学びを実現していくことが重要と考えております。
 文部科学省では、学校教育において、例えばでございますが、将来のイノベーションの創出を担う創造性豊かな科学技術人材を育成するスーパーサイエンスハイスクールなどの取組を実施しております。また、学校外においても、例えば、大学等が特別な教育プログラムにより理数系分野で突出した能力を有する児童生徒の能力を伸長するジュニアドクター育成塾、さらには若手有望アスリートの海外における強化活動支援などの取組も実施をされているところでございます。
 現在、中央教育審議会におきます審議の中でも、特定分野に特異な才能を持つ児童生徒に対する指導についての検討が行われているところでございます。先月公表されました中間まとめの中では、学校での指導、支援の在り方等に関する検討の必要性が指摘されているところであり、今後更に議論が深められて取りまとめられる答申も踏まえまして、文科省として、例えば実証的な研究開発を行うなど、必要な取組を進めてまいりたいと考えております。

#148
○梅村みずほ君 ありがとうございます。
 浮きこぼれという言葉があるように、やはり才能のある子供たちを物足りないなというレベルで授業を受けていただくというのは大変もったいないというふうに思っておりますので、是非アグレッシブにギフテッド教育にも力を入れていただきたいと思っております。
 やはり差別と区別は違いますので、特別な才能を持った子供たちは区別ということで、スポーツの強化選手も同じだと思っております。類いまれなる才能を持っているスポーツ選手というのは、やはり強化合宿もありますし、その才能に見合った教育というのを受けられます。学習も全く同じだというふうに私は思っておりますし、大臣も震災復興には大変強い思い入れがあられると思います。例えば、そういった拠点を被災地につくるということも一手なのではないかというふうに考えております。
 では、続いて六番目なんですけれども、我が国が目指すべき教育の未来についてのお話を、大臣に是非お伺いしたいと思っております。
 二〇四五年にはAIがAIをつくり始めるシンギュラリティーの時代が到来するというふうに聞いたことがございます。あっという間に、二十五年先ですので、やってまいりますけれども、その目まぐるしい変化に日本の教育行政が付いていけるのかなと考えたときにやはりぶち当たるのは、十年ごとの学習指導要領の改訂でございます。
 先ほど性教育のくだりで十年待っていられませんというふうにお伝えしたんですけれども、性教育は是非とも、あしき前例主義の打破というふうに菅総理大臣もおっしゃっていますので、学習指導要領を改訂したところだけれども、やっぱり子供たちの命を守るために今年変えるんだというふうに思っていただきたいところではあるんですが、いま一度、この学習指導要領そのものの見直しというものも検討してはいかがかなと思っております。あるいは、教育委員会もそうです、当たり前のようにあったもの、学習指導要領や教育委員会の在り方を含めまして、令和の日本型教育ということを考えるのであれば、一度、一旦ばらばらにして再構築する、そういった教育の考え方もあろうかと思います。
 是非、大臣の今後の教育についてのビジョンをお聞かせください。

#149
○国務大臣(萩生田光一君) 新型コロナウイルス感染症の感染拡大により、複雑で予測困難な社会が現実のものとなっています。本年度から順次全面実施される新学習指導要領においては、このような予測困難な社会にあっても、変化を前向きに受け止め、社会や人生、生活をより豊かなものにするため必要な資質、能力の育成を目指しています。
 現在、新しい時代の初等中等教育の在り方について中央教育審議会において審議いただいているところで、十月の中間まとめにおいて、新学習指導要領を着実に実施するとともに、ICTを活用した教育を充実することで、全ての子供たちの可能性を引き出す個別最適な学びと協働的な学びを実現することが重要であるとされています。
 また、学校における教育課程については、子供たちが次代を切り開くために求められる資質、能力を育んでいくことができるよう、即時に対応可能な改善に時機を逃さず取り組んでいくことと長期的な周期での抜本的改善の双方が必要であり、例えば、平成二十七年三月に学習指導要領を一部改正し、特別の教科道徳を新設をしました。
 こういったことも含め、今後とも学習指導要領の不断の見直しに取り組み、急速に進む社会の変化に対応しつつ、次代を切り開く力が子供たちに身に付くように改善に努めてまいりたいと思います。

#150
○委員長(太田房江君) 時間が来ております。

#151
○梅村みずほ君 息子と一緒に私はカブトムシを育てていました。完全変態といいます。幼虫からカブトムシの格好いい姿になるまでにさなぎという時期があります。さなぎの中は結構どろどろとしているということなんです。
 一回教育のパーツを解体して組み合わせる、そういったことも必要なのではないかと思います。決して政治が取り残されることがないように、シンギュラリティーの時代を目指して教育を考えていただければと思います。
 質問を終わります。ありがとうございました。

#152
○伊藤孝恵君 まず冒頭、大臣及び文科省の迅速な対応への感謝から。
 去る七月十六日の予算委員会及び七月二十二日の文科委員会閉中審査で求めた、コロナ禍における子供たちのマスク、特に着脱を自分で判断できない低学年の子供たちのマスクについて、体育などを除き基本的に常時着用のあの事務連絡を見直していただかないと、多くの熱中症患者が発生した去年より今年は更に暑くなる蓋然性が高いので、しかも夏休み期間中も換気して授業もするので、熱中症対策をより強化していただかねば子供の命に関わると問題提起をさせていただいたところ、迅速に指針を見直していただきました。
 具体的には、状況に応じて取り外すように促す、また、もちろん身体的距離は取って、低学年には外すように声掛けをすると、そこまで踏み込んだ指針を発出いただいたのが八月六日でした。二週間の間にいろいろな批判も覚悟の御判断だったと思いますけれども、実際にどうなったか、資料一を御覧ください。
 これ、やっぱり今年は暑かったんです。七月、八月共に昨年の平均気温を上回りました。学校管理下における熱中症発生件数の詳細は来年五月公表だということでしたけれども、消防庁に問い合わせましたところ、熱中症の緊急搬送総数は昨年より微減、高齢者の割合が増加した一方、乳幼児はおよそ半分、七歳から十七歳はおよそ三分の二に減少したとのことでした。もちろん外出自粛の影響もあるかと思いますけれども、学校現場でも適切に御対応いただいたことがうかがえます。大臣、また文科省の御担当課の皆様、本当にありがとうございました。
 さて、本日は所信的挨拶に対する質疑でありますが、今回の内容はかなり網羅的というか、全部盛りというか、だからこそ触れられていない課題があると気になってしまいまして、大臣、ヤングケアラー問題について、認識のすり合わせをお願いいたします。
 資料二、十一月四日付けの毎日新聞の記事です。ヤングケアラーについて、日本に明確な定義というのはありませんけれども、おおむね家族の育児や介護、家事を担う十八歳未満の若年層を指し、この冬、政府が初めて全国調査に乗り出す旨を報じた記事です。タイトルは、「声上げぬ子 どう把握」。まさに実態把握の難しさを示唆しております。
 友達に同情されたくないといった思春期ならではの羞恥心から窮状を隠したり、これがうちなんだから仕方ないというような諦めによって自ら声を上げたりしないというのがこのヤングケアラーの大きな特徴であります。結果、誰にも相談できぬまま、遅刻、欠席、学力不振、精神不安定、果ては大好きな部活をやめたり、進路や夢を諦めたり。これは本当に一人で抱え込むことではなくて、社会課題であって、本当は人の力を借りていいんだよということに気付かないまま、情報もないまま大人になる子供たちが数多くおります。
 大臣、これ来月には調査票をお配りになるそうですけれども、現在計画されているのは、各教育委員会を通じた学校への聞き取り調査のみというふうに聞いております。もしも学校の管理職が把握する程度の情報しか集まらないのであれば、問題の本質、これ見誤ると思います。今まで誰も手を着けてこられなかった全容解明のための調査だと思いますので、最低でも担任、養護教諭、場合によっては児童生徒に対し、個人情報に十分配慮した形での調査も検討すべきと思いますが、いかがでしょうか。

#153
○国務大臣(萩生田光一君) 年齢や成長の度合いに見合わない重い責任や負担を負い、本来大人が担うような家族の介護や世話をすることで自らの育ちや教育に影響を及ぼしている子供、いわゆるヤングケアラーについては、関係機関が連携して実態把握に努めるとともに、支援につなげていくことが重要であると考えております。文科省としては、今年度厚生労働省が実施する教育現場を対象としたヤングケアラーの調査について、その内容や方法の検討に際し、厚労省と連携していくこととしております。
 調査の具体的な内容等について有権者の御意見もいただきながら検討が進められるものと承知しておりますが、厚労省が平成三十年度に要保護児童対策地域協議会を通じて行った調査によれば、ヤングケアラーである児童生徒の約三割は学校生活に支障は見られないとなっており、学校への聞き取りだけでは十分な把握は困難と私も思います。この点につきましては、厚労省からも、学校を通じ、この際、児童生徒に直接アンケートを行う方向で検討していると承知をしておりまして、文科省としては、引き続き厚生労働省と連携しながら、児童生徒に対し、調査の趣旨や調査結果の活用方法を丁寧に伝えるなど、ヤングケアラーの実態をより明らかにできるような調査方法等について検討を進めてまいりたいと思います。

#154
○伊藤孝恵君 ありがとうございます。
 事前に伺った際には、まだ個人、児童生徒個人に対する調査というのは検討していないというふうにおっしゃっていたので、検討しているというふうに方向転換をしていただいたということですかね、大臣。

#155
○政府参考人(瀧本寛君) お答え申し上げます。
 今ほど大臣からは、児童生徒に直接アンケートを行う方向で検討しているということで申し上げました。これは、厚生労働省さんが主体となって行うものに文科省も協力をさせていただいて調査を実施しようとしているものでございます。厚生労働省さんの方でセットした有識者会議で具体的な調査あるいはその方法等についても議論がされると聞いておりまして、その中での方向性としてはやはり子供から聞いた方がいいであろうということで、方向性としては子供、児童生徒からも直接聞くという方向で議論が今始まったところだと認識をしておりますが、まだ最終的な着地点、結論として、私どもが理解しているところでは、来月には、先ほど委員からもありましたとおり、今月中には調査の内容や方法をその会議で確定をさせて、来月には調査を実施すると聞いておりまして、方向性は、教育委員会や学校だけではなくて実際の子供たちにまで聞く方向で今議論がされていると聞いておりまして、まだ確定はしておりませんが、そういう方向だと認識しております。

#156
○伊藤孝恵君 良い方向に変えていただいてありがとうございます。是非、政策立案のための調査、綿密な調査を行われるという趣旨だと思いますので、これが政策立案のエビデンスに足る調査となるように、調査設計の方、改めてよろしくお願いいたします。
 それでは、資料三を御覧ください。私、現在、PoliPoliという政治プラットフォームに寄せられた政策リクエストにお応えするという形で、生理にまつわる政策に取り組んでおります。当初依頼されたときは、一瞬タブーを感じてしまってひるみましたけれども、いや、だからこそ取り組むべき課題だなと、子宮を持つ者のQOLに直結する課題だというふうに思ってやっております。
 コメント欄には多くの学生さんたちから意見が寄せられておりまして、例えば、生理痛やPMSなど月経随伴症状にピルは必須なのに高過ぎるとか、生理用品が軽減税率対象じゃないのはなぜとか、何で会社員には生理休暇があるのに私たちにはないのなど、確かに労働基準法第六十八条によるところの生理日の就業が著しく困難な女性と同じように生理日の修学が著しく困難な学生もいるのに、政策的対応というのは聞いたことがありません。また、小学校高学年になると唐突に行われる初潮教育への違和感も多数寄せられておりました。
 先ほど梅村委員からも、子供たちの心と体、幸せな性的同意や性交につながる性教育、ネットの影響に負けないそういった正しい知識を子供たちに備えるための魂の訴えがございましたけれども、そういうのを受け止めていただきたく私も思いますが、議論を聞いていまして、性というのを使うとか使わないとか、性教育なのか例えば性交教育になってしまっているのか、歯止め規定を変えるのか変えないのかなんというふうに、ずっとまさに過去の性教育バッシングですとか、国会における対立の議論というか、その歴史を鑑みると、大臣がおっしゃった、今どんな性教育があるのか、新しい性教育というのをつくっていく上で、アップデートしていく上で議論が必要なんだというふうに思いましたので、今日は、大臣にちょっと角度を変えた御提案をさせていただきたいと思います。
 今、菅政権では、不妊治療の保険適用、遅くとも二〇二二年四月からの適用を目途に、年内までに工程表を作成していると承知しております。昨日、私も、生殖補助医療で生まれた子供の親子関係を明確にするための民法特例法案を議員立法で参議院に共同提出させていただきましたが、これほどまでにこの永田町かいわいで、日々、精子とか卵子とか、そういったもののワードが飛び交うというのはいまだかつてなかったんじゃないかなというふうに思います。
 私、もちろん不妊治療支援というのはあくまで個人の生き方、選択肢を広げる、可能性をつくるというような支援であって、国による少子化対策として推進されるということには違和感を覚えますし、子供を産み育てることが当然かのような間違った印象を持たれることはあってはならないというふうに思いますけれども、一方で、自分が不妊治療に腐心した当事者としては、もっと自分の体について若い頃に自分自身も学んでおけばよかったなと、子供を産み育てることについて自ら選んで進むための知識というのは持っていなかったなというふうに自戒を込めて思うというのもまた真実であります。
 子供を産む、その全ての始まりは排卵の確立、つまり初潮でありますから、多くのリプロダクティブヘルス・ライツの鍵が生理教育にあると思います。ということで、資料四を御覧ください。私が最低限どんな知識を持っていたらよかったのかなという観点で四つ挙げさせていただきました。一つ目、子宮のスケジュール。二つ目、卵の真実。そして三つ目、生理の痛みは我慢しなくていい。四つ目、生理の社会的地位と経済的負担。
 まず、子宮のスケジュール。これ、生理はいつ来るのか、いつまであるのかですけれども、多くの方が余り御存じないんじゃないかというふうに思います。日本産科婦人科学会、日本産婦人科医会によれば、日本女性の初潮は八歳から十五歳、平均は十二歳だそうです。閉経は四十五歳から五十五歳、平均は五十・五歳だそうです。
 東京都の初潮教育というのは四年生だそうですけれども、八歳の子にしてみたら遅いですね。事実、うちの長女、今七歳ですけれども、既に二次性徴というのが現れていまして、一年もすれば初潮を迎える可能性というのがあるそうです。彼女には、なぜ胸が膨らむのか、なぜ生理があるのか、それが命にどういうふうにつながっていくのか、私はもう語らねばならないという段階に来ています。
 また、先ほど日本女性というふうに申し上げましたけれども、生理は女性だけに来るのか。答えはもちろんノーです。多様な性の理解の中で、生理は子宮を持つ者にあるということを小さいうちから伝えていかねばなりません。
 次に、卵の真実ですけれども、私も、お恥ずかしながら、卵が老化するということを三十六歳まで知りませんでした。そして、アフターピルによる緊急避妊が可能なことも知りませんでした。そして、例えば小児がんや若年がんになったとしても、治療前に精子や卵子の凍結保存、妊孕性の保存をすることで、将来、生殖補助医療等によって、望めば父となり母となるということが可能であるということも持っていたい知識であります。
 そして、生理の痛みは我慢しなくていいということ。腹痛や精神的負担というのは病院でもらえるピルにより改善できる、ピルは避妊のためではないということをもし学生時代に知っていたら、どんなに救われただろうなというふうに思います。
 ちなみに、青森県には産婦人科校医配置制度というのがあるそうです。これ、NHKの報道で、私も見てなるほどなというふうに思ったんで、一部紹介させていただきます。青森県では、産婦人科は何かあったら受診するところではなく、特になくても相談しに行くところだと強く伝えます。その上で、月経痛改善のための低用量ピルの処方で済む場合は内診台に乗る必要はないし、下着を脱ぐ必要もないなどといった具体的なことを詳しく話すことで、そして一緒に授業を受けている男子生徒や同席している学校の教員にも理解を深めてもらい、偏見の解消にもつなげているということだそうです。これ、非常に参考になる話だと思います。
 海外に目を向けてみれば、例えばスウェーデンには若者の専用の産婦人科クリニックというのがあるそうです。ドイツでは、十代から産婦人科の定期検診があるということです。
 日本でも、今後、保健室と地域の産婦人科クリニックの連携、産婦人科医や助産師、思春期保健相談士などの外部人材の活用、これ考えていかなきゃいけないというふうに思うんですが、大臣、いかがでしょう。

#157
○政府参考人(瀧本寛君) 外部講師の活用については、厚生労働省とも連携を取りながら必要な取組を進め、引き続き学校における性に関する指導の充実が図られるように努めてまいりたいと考えております。
 また、この性教育のうちの委員御指摘の生理に関する指導については、通常四年生で実施が行われております。指導要領上、三年から四年の内容として示しておりますが、一応四年生で取り扱うということでなっておりますけれども、これは、実は子供たちの発達状況も踏まえて、平成十年の指導要領改訂の際に中教審での様々な議論があって、小学校五年生で指導していたこの内容について四年生に移動するというか位置付けるということで中教審の答申をいただき、そのように学習指導要領も改まったと。それ以来、四年生で指導するように、一年早まった状況になっているというのが現状でございます。
 また、委員から御紹介のあったデータ、八歳から十五歳とおっしゃられましたでしょうか、についても、学会とかあるいは研究によってかなり幅があるようでございますので、そうした子供たちの発達の状況なんかも踏まえつつ、今後また、現行の指導要領上はまだ四年生のままになっておりますので、仮にですけれども、子供たちの成長が更に早まるというようなことがあれば議論はされるべきものかなと思いますが、現状では四年生で、しかも、先ほど申し上げたように、適切に外部講師なども活用しながら、厚労省さんとも連携をして、あるいは養護教諭の方を活用しているという事例も承知しておりますが、先生自身が教える場合と、そうした養護教諭や外部の方が教える場合と、その場面に応じて、あるいは全体に教える方が本当にいい場面かどうかというときと、個別に早めに、早めに取り出して教える方がいい場合とか、そういったことも含めて学校現場で検討、慎重に判断をしながら対応しているのが今の実態だと思っております。

#158
○伊藤孝恵君 御指摘のとおり、厚労省からは、今年度から自治体に対して学校で性教育を行う医師などを支援する事業というのを始めていると承知しています。
 先ほどおっしゃった平成十年に小学五年生から小学四年生にした、一九九八年ですね。ということは、二十二年たっているということで、これはまた子供の体にも大分変化があるというふうに思います。
 これ、もし見直していく、早めていくということになると思いますけれども、どういう議論を経てそういったことが決められる、早められるんでしょうか。

#159
○政府参考人(瀧本寛君) お答え申し上げます。
 基本的には、学習指導要領の改訂に当たっては、中央教育審議会の中で議論をしてということになります。
 これは一つのデータでしかございませんが、大阪大学が六十年以上にわたって初潮検査というのを全国的に行っておりますが、この二十数年にわたってはほぼずっと横ばいのデータというのが出ておりますので、どのデータを使うかということもありますけれども、これはかなり規模の大きなデータでもありまして、長い歴史のある調査でもありますので、そうした客観的な事実を踏まえつつ、慎重に議論をしていくのかなと思っております。

#160
○伊藤孝恵君 一番初めの、初潮を迎えた一番初めの日が実は一番怖いんです。そういった部分で是非手当てをよろしくお願いします。
 そして、生理の社会的地位と経済的負担というところも見逃せないところです。
 現在の生理休暇というのはまさに絵に描いた餅でして、休暇を願い出る男性の上司、人事には到底言えないですし、今現状、産業医の理解も非常に浅い。
 初潮から閉経までおよそ四十年間、二千二百日もの間、痛みや眠気、不快感や気持ちの揺らぎに加え、生理用品に掛かる費用を負担する計算になります。仮に毎月の生理用品代を千円と仮定した場合、負担は四十八万円になります。それから、そこに軽減のない税負担が加わりますから、総額で五十三万円になります。平成三十年の賃金構造基本統計調査によると、男性の賃金を一〇〇とした場合、女性の賃金は七三・三にとどまりますので、相対的に賃金の低い女性がおよそ四十年間もの間、生理用品代の負担を強いられるというような現状です。経済産業省によると、社会における月経随伴症状による労働損失は四千九百十一億円という試算もあります。
 現在、フェムテック等が昨今注目されるというのは、それが社会課題だというふうに捉えられているからであり、生理政策というのを女性の政策というふうなレトリックに埋没されず、これはみんなの課題である、みんなの政策である、みんなが備えておくべき知識であると認識することが肝要かと思います。大臣、最後一言、いかがですか。

#161
○国務大臣(萩生田光一君) 今日は梅村先生からも伊藤先生からも、非常に男性からするとデリケートでなかなか触れづらいけれども、しかし、もうもはやこの性のことは、女性のことは女性しか分からない、男性は男性しか分からないんじゃなくて、ある程度発達段階に合わせてお互いに知っていかないと、極論を言えば少子化の解決にもならないんだと思います。
 私、伊藤先生が今言っていただいた中で、一つすごくそうしてほしいなと思ったのは、お嬢さんにそろそろ話をしなきゃいけないとおっしゃいましたよね。梅村先生は学校での性教育をしっかりやれとおっしゃいました。どっちも大事なんだけれど、私は、一義的にはやっぱり女の子については母親といいますか、親御さんが一定の家庭教育の中で予備知識は持ってもらうということも必要だと思うんです。その上で、学校の先生にだけこのテーマをやれ、やってくれといっても、これ結構大変だと思いますよ、斎藤先生。
 ですから、そういう意味では、私、社会全体で、いや、本当に大事なことですから、本当に外部の人たちも入っていただく中で正しい知識というものを子供たちが身に付けていくことは極めて重要だと思います。
 結婚する選択もあればしない選択もあるし、お子さんが欲しい方も要らないという選択する方もいるけれども、産みたいと思ったら実はもう産めなかったんだというその知識不足は補わなきゃいけない。その正しい認識の中で自分が正しい判断をする分にはそれはいいと思うんですけれど、先生が冒頭おっしゃった、もっといろんなことを知っておけばということはやっぱりすごく大事な視点だと思いますので、決して逃げずに、真正面からしっかりこのテーマ勉強していきたいなと思います。

#162
○伊藤孝恵君 是非、生理政策、生理教育、大臣にも興味を持っていただければと思います。
 では最後に、通園バスのシートベルト問題について伺います。
 待機児童問題、二〇二二年度末までに解決すると、ゼロにするという目標がまたしても事実上頓挫いたしました。政府は年末までに新たな具体策をまとめる方針ですが、その筆頭が、周縁部にある比較的定員に空きがある幼保へのバスでの送迎なんだそうです。
 資料五を御覧ください。道路運送車両法の保安基準を満たす通園バスなどの幼児専用車は、全国に今一万八千台ほどございますけれども、国交省が一三年にまとめたガイドラインで、シートベルトについては、幼児は自分で外すのが難しく、緊急時の脱出が困難、年間九十件ほど事故はあるんだけれども、重傷率は低いなどの理由で義務化はされておりません。メーカー側も安全基準が示されていないので装備することができません。
 ベルトをすると安心、例えば子供が外せないから危ない、両者の意見があるからこそ国の判断が求められますけれども、国交省はずうっと引き続き議論するというふうにおっしゃっておりますし、警察庁は国交省の管轄ということの回答で、実際に起きている事故でどれほどの子供たちが怖い思いをしたか、親御さんが不安な思いを抱えているかに応える熟議の実態はございません。
 子供を乗用車に乗せる場合はチャイルドシートが義務化されています。日本自動車研究所は、三歳から五歳児は成人用のシートベルトでも着脱に時間は掛からないとの研究結果を一七年に公表しました。
 子供が園内にいる時間のみならず、通園の間の安全にも目配りしていただきたい。この件について、文科大臣の御所見、お聞かせください。

#163
○国務大臣(萩生田光一君) これは国交省の所管でございますが、私もどちらが正しいのかというのは、ちょっと自分で判断できません。
 普通はチャイルドシートなんかを考えれば、スクールバスなんかもやっぱりシートベルトをした方が子供の安全にはいいんじゃないかと思う一方、やっぱり事故やバスの火災などのときにはシートベルトが外せなくて子供たちがパニックになって大変なことになるというような御指摘もありまして、現状の仕組みですと、スクールバスというのは余りスピードを出さない前提で子供たちの送り迎えをしているということなので、その国交省の指導を了としたいと思うんですけれど、今いろんなメーカーの方も、ベルト式じゃなくて、例えば遊園地のジェットコースターみたいに用意ドンで全員が締め全員が開けれるような、ボタン一つで開閉ができるようなものもいろいろ開発しているようなので、これからどうしたら子供たちが安全に通学ができるか、しっかり関係省庁とも話合いをしていきたいなと思っています。

#164
○伊藤孝恵君 是非、子供たちの心と体を守る安全な空間、安全な通園バスというのの整備を国交大臣にも御要請いただくことをお願いし、質問を終わります。

#165
○山下芳生君 日本共産党の山下芳生です。
 障害のある子供たちが学ぶ特別支援学校について質問します。
 御存じのように、特別支援学校には設置基準がありません。小学校、中学校、高校、大学、幼稚園にはある設置基準が特別支援学校にだけありません。その結果、異常とも言える劣悪な教育環境が常態化しております。
 昨年三月の予算委員会で私はこの問題を取り上げて、当時の安倍首相は、現状を放置するつもりは全くないと答弁されました。その後、文科省の新しい時代の特別支援教育の在り方に関する有識者会議の検討課題の一つとして設置基準の問題が入り、資料一枚目に示したように、今年七月公表された議論の整理で、特別支援学校の教育環境を改善するため、国は特別支援学校に備えるべき施設等を定めた設置基準を策定することが求められるとされ、十月の中央教育審議会の中間まとめでも同様の文言が入りました。
 大変歓迎すべき変化だと思っております。子供が特別支援学校に通っている保護者、教職員の皆さんからも歓迎の声が上げられています。
 萩生田大臣にこの問題を私質問するのは初めてですので、昨年三月の質問で使った資料を今回も配付いたしました。
 資料二枚目。これは、特別支援学校の教育環境が悪化した背景に何があるか。この二十年間に児童生徒の数は一・六倍に急増しています。ところが、学校建設は一・一五倍と全く追い付いておりません。その結果、全国の支援学校で教室が足りないという事態が起こっております。
 資料三枚目。ある支援学校では、玄関前のスペースで体育の授業をやっています。クラスが増え過ぎて、運動場や体育館の空きがないからこういうことになっているわけです。
 資料四枚目。多くの支援学校では、生活室や音楽室、図工室などの特別教室が潰されて普通教室に転用されております。音楽室が潰された学校では、普通教室で音楽の授業をやっておりまして、隣の教室に音が響くので音楽の授業なのに音が出せないということでありました。
 資料五枚目。ある支援学校では、図書室が普通教室に転用されたために、このように廊下に本が並んでいました。
 余りにも異常な事態ですが、こうした事態が長年放置され悪化してきた根本には、特別支援学校にだけ法令に基づく設置基準がないということがあります。萩生田大臣、大臣として特別支援学校に設置基準を策定するということをこの場で表明していただきたい。

#166
○国務大臣(萩生田光一君) 所信的挨拶でも申し上げましたとおり、障害者が一生を通じて自らの可能性を追求できるよう特別支援教育を充実することが極めて重要であると考えており、障害のある子供一人一人の教育的ニーズに最も的確に応える指導を提供できるよう、特別支援学校等の学びの場の整備を行うことが必要であると考えております。
 一方で、近年、各都道府県でも特別支援学校の新設等が進められていますが、特別支援教育を必要とする子供の増加により教室不足が生じていると認識しております。
 こうした状況を踏まえ、中央教育審議会の特別部会や新しい時代の特別支援教育の在り方に関する有識者会議において特別支援学校の設置基準の在り方について議論が行われており、これを踏まえて、その答申などでは、国は特別支援学校に備えるべき施設等を定めた設置基準を策定することが求められると示されているところです。
 まだ中教審の議論が残っておりますので、こういったものを踏まえて、設置基準の策定に向けて鋭意検討を進めてまいりたいと思います。

#167
○山下芳生君 もう中教審等でも有識者会議でも具体的な中身に入っていますから、当然、それを踏まえて大臣としても作りますという方向でいいんですね。作らないということじゃないでしょう。

#168
○国務大臣(萩生田光一君) 必要だと思っています。

#169
○山下芳生君 大臣から特別支援学校にも設置基準が必要だということが答弁されました。大事な言葉だと受け止めたいと思います。
 そこで確認しますが、特別支援学校に作られる設置基準は、今私が指摘したような深刻な教育環境を改善することを目的とすると、こういうことでよろしいでしょうか。

#170
○政府参考人(瀧本寛君) 御指摘のとおり、中教審の特別部会、あるいは新しい時代の特別支援教育の在り方に関する有識者会議においては、特別支援学校の教育環境を改善するため、国は特別支援学校に備えるべき施設等を定めた設置基準を策定することが求められると示されているところでございます。
 先ほど大臣からも答弁ありましたとおり、現在、最終的な答申に向けて様々な団体からのヒアリングとか議論が進められておりますので、その御答申、中教審の答申を踏まえた上で検討を進めていくことになると思いますが、現時点での中間まとめ等においても、あと、あるいは、ごめんなさい、答申素案においても、教育環境を改善するためという文言になっております。

#171
○山下芳生君 教育環境の改善が目的ということであります。
 そこで、設置基準の内容に関わって幾つか聞いていきたいと思います。
 昨年の質問の前に私は、神戸大学附属特別支援学校を訪問いたしました。そこで見た音楽の授業の光景が忘れられないんです。音楽室で子供たちは、先生のピアノの演奏に合わせて太鼓をたたいたり声を出したりしながら、体を弾ませて笑っていました。私たちも思わず、自然と元気になるし、笑顔になったということなんです。人間ってすばらしいと、教育ってすばらしいと、もう理屈抜きに感じる光景でありました。どんな障害のある子供も成長し発達する力を持っている、教育にはそれを引き出す力がある。でも、音楽室がなかったらそれが大きく制約されます。私が見たような光景は生まれません。
 そこで、萩生田大臣、設置基準は、音楽室や図書室を潰して普通教室に充てるような異常な事態を二度と繰り返さないことを保障するようなものになる必要があると思いますが、大臣、いかがでしょうか。

#172
○国務大臣(萩生田光一君) 特別支援学校の設置基準については、既に策定済みの小学校、中学校、高等学校などの設置基準を参考として検討する必要があると思います。
 例えば、小学校設置基準においては、校舎に備えるべき施設として学校図書館法で設置しなければならないと規定されている図書室や、教室として普通教室と特別教室などが示されており、音楽室については特別教室に含まれているところでございます。また、一般的基準として、小学校の施設及び設備は、指導上、保健衛生上、安全上及び管理上適切なものでなくてはならないことも示されているところでございます。
 小学校設置基準などで定められている内容を参考としつつ特別支援学校の設置基準を検討してまいりたいと思いますが、今先生からお話があった音楽室は、マストではないのは事実なんですね。マスト、つくらなくてはいけないという教室ではない特別教室の一つなんですけど、しかし、せっかくあった音楽室を潰してまでその特別支援学級に変えるというのは、私は本末転倒だと思います。当然、最低限、音楽室や理科室などの特別教室の果たす役割というのは維持しながら、そういうことじゃなくて、きちんとその環境を整備していくことが必要だと思いますので、教室の転用をすることを前提の設置基準を考えておりません。

#173
○山下芳生君 転用前提には考えていないと、これも大事な御答弁だったと思います。
 もう一つ実態を紹介したいと思います。資料六枚目に付けておりますけれども、教室が足らないために、一つの教室をカーテンなどで間仕切りして二つのクラスで使用する、こういう実態が全国の支援学校で生まれております。カーテンの向こう側から隣のクラスの先生の声が聞こえております。障害のある子供の中には、突然大きな声を上げる子もいます。そして、突然大きな音がするとパニックになる子もいます。カーテン一枚、間仕切り一枚ではそういう状況を防げません。当然、授業に支障を生じることになるわけですね。
 大臣、設置基準は、一つの教室をカーテンで間仕切りして二つのクラスを詰め込むような、こういう異常な事態、二度と繰り返さないことを保障するようなものになる必要があると思いますが、大臣、いかがでしょうか。

#174
○政府参考人(瀧本寛君) お答え申し上げます。
 特別支援学校の設置基準については、今後、答申も踏まえて、既に策定済みでございます小学校、中学校等の設置基準を参考として検討することになりますが、例えばですが、小学校の設置基準においては、一般的基準として、小学校の施設及び設備は、指導上、保健衛生上、安全上、管理上適切なものでなければならないことも示されているわけでございます。
 こうした小学校設置基準などで定められている内容を参考としつつ特別支援学校の設置基準の内容を検討していくことになると考えますが、あわせて、引き続き特別支援学校の教育環境を改善をしていく必要があると考えているところでございます。

#175
○山下芳生君 今、指導上とおっしゃいました。もう指導上支障が、カーテン一枚では授業に支障が出ているのは当たり前ですから、こういうことは認められないような設置基準にしていく必要があると思います。
 そこで、この教室不足の解消に関わって、大臣に是非理解していただきたい心配な実態があるので紹介します。
 文科省の調査では、昨年五月一日現在、全国の教室不足は三千百六十二となっております。そのうち大阪府の不足数は三十五なんですね。全国が三千で大阪が三十ということはちょっと考えられない、かなり少ないです。
 資料六枚目に、二〇一九年度の大阪府による特別支援学校の教室不足調査の内容を紹介しました。支援学校ごとに、児童生徒数の増加による教室不足に対して、特別室の転用とか教室の間仕切りなどで対応している数が記されて、大阪府全体で、特別室の転用が九十四、教室の間仕切りが二十七など、合計百九十四件に上ることが分かります。
 ところが、文科省には、今後整備する必要があると考える教室十二、新たに整備を希望する教室二十三、合計三十五のみが教室不足数として報告されております。非常に大きな乖離があるんですね。残り百六十四は、今後現状のまま使用する教室と、こうされているわけですね。これでいいんだろうかと。
 私は、設置者の認識や都合によって子供たちの学習教育環境が左右される、大きく変わるということは好ましいことではないと考えますが、大臣、いかがでしょうか。

#176
○国務大臣(萩生田光一君) 令和元年度の教室不足調査において、教室不足とは、児童生徒等の増加に伴って一時的な対応を取っている教室のうち、授業の実施に支障が生じており、今後整備する必要がある教室数などを学校設置者の判断により計上するものとなっております。文科省としては、特別支援学校の施設環境について、障害のある児童生徒の状況や地域の実情等を踏まえて、現場に最も近い学校設置者が一義的には判断すべきものであると考えております。
 先生の資料をいただいて、私もそうかなというふうに思ったんですけれど、ちょっと一校一校の事情が分かりませんので、もしかすると、元々割と空き教室に余裕があったんだけれど、階数だとか場所の関係で特別教室を先に使うなんということもあるやに聞いておりますので、その辺は今後設置基準を作っていく中で、こんな無理をして対応することを望んでいるわけじゃなくて、きちんとやっぱり整備していくことが大事だと思いますので、その辺、設置者の判断に過ちがないように、しっかり指導していきたいなと思います。

#177
○山下芳生君 設置者の判断に誤りがないようにと、これ大事なんですね。
 大阪の数見ていただくと、教室の間仕切りだけでも二十七あるわけですよ。これが教室不足にはほとんどカウントされていないんですね。間仕切りというのは、元々余裕があったからじゃないですよ。足らなくなったから間仕切りしているのに教室不足とカウントされていない。こういう判断があるということもよく念頭に置いていただいて、是非設置基準の策定と運用に資していただきたいと思います。
 次に、特別支援学校が余りに大規模化している問題について聞きます。
 先日視察した滋賀県立草津養護学校では、一九九一年の開校当初、児童生徒数は百十三名でした。三十年たった現在、三百六十九名、三倍以上になっております。来年度は四百名を超えると聞きました。開校後十年経過した時点、二十年経過した時点の二度にわたり、草津養護では増築がされました。二度目の増築では、グラウンドに校舎が建てられております。そこでどんなことが起こっているのか。子供たちの登下校時には、もう車の送り迎えでラッシュになるんですね。スクールバス十台、それから医療的ケア児は保護者の方が運んでこられますので、それが三十台、それから帰りには放課後ケア、これが、事業者の車が五十台から六十台、合わせて百台近くひしめき合って、教頭先生など管理職が総出で交通整理をされています。
 保護者や教職員の方からお話伺って、この特別支援学校の大規模化は、障害のある子供たちの成長、発達に深刻な悪影響を与えていると私感じました。三点、私が感じたことを紹介します。
 一点目。草津養護学校では、給食施設の能力がキャパシティーを超えておりまして、二百人ほどいる教職員の半数以上には給食が提供できないということが起こっております。子供たちは給食ですけれども、先生は弁当だと。子供と一緒に、このニンジンこんな味がするねというふうに教えながら食べることもできずに、食育に支障が生じています。
 二点目。子供の数が多いので、先生たちは子供たちの顔と名前が一致しないんです。これは健常児でもそうだと思いますが、障害がある子供たちにとってはなおのこと、顔と名前が一致して、この子はどんな子か分かる関係性が大事になると思います。
 先ほど紹介した神戸大学附属特別支援学校では、子供たちは朝登校するとまず職員室にやってきて、先生たちと挨拶や会話を交わしてから自分の教室に行くというふうに伺いました。これは、どの先生も自分のことをよく知ってくれていると分かるからそういう行動になるんだと思います。しかし、学校が大規模になると、そういう関係性が築けない。
 三点目。障害のある子供の中には、障害の特性から大人数が苦手な子もいます。ところが、学校は人がいっぱいだしスペースも足りませんから、そうした子供たちを落ち着かせる場所も十分取れない。その結果、スクールバスに乗れない、あるいは学校に行くことができない子供まで出ていると。その当事者のお母さんは、もう本当にとても悩んで、解消を心から願っておられました。
 萩生田大臣、特別支援学校の大規模化は、子供たちの成長と発達に深刻な悪影響を与えていると思います。放置してはならないと感じますが、いかがでしょうか。

#178
○政府参考人(瀧本寛君) 特別支援学校は、在籍をする子供の年齢が通常ですと幼稚部から高等部までございまして、あるいは障害種も五領域にわたります。複数の部あるいは障害種別を設けている学校はどうしても規模が大きくなるという傾向がございます。
 一方、特別支援学校は、小中学部の場合は、いわゆるクラスですけれども、法令に基づき、児童生徒六名に教員一人が配置されるなど、子供一人一人に応じた手厚い指導を行うとともに、その小学部なら小学部とか中学部なら中学部のその部ごとに主事を置いて小規模な組織による指導体制を置くことが可能であるという、そういう特徴を持っているという部分も特別支援学校にはございます。このため、学校の規模が大きくなることのみをもって教育環境が悪化するとは必ずしも一概には言えないことではないかと思っております。
 少し例を御紹介しますと、かなり規模の大きくなった県立の特別支援学校で、たまたまそのすぐはす向かいというか斜めに土地があったので、そこに、ある意味でいうともう一つの特別支援学校のようなものですが、形式でいうと一つの学校として教室を用意して、一個の学校ではあるんですけれども、きちんと教育環境を整えてやった事例とか、様々な事例がございますので、このことのみをもって一概にはなかなか言えないのかなと思っております。
 とはいえ、特別支援教育、充実していくということは極めて重要でございますし、国と地方の連携協力の下に、特別支援学校の教育環境の改善には引き続き努めさせていただきたいと思っております。

#179
○山下芳生君 大臣の認識聞きたいんですが、いろいろお話ありました。一概にという話があった。しかし、草津養護学校のような状況もあるわけですね。これは放置してはいけないと思うんですよ。ここはやはりよく工夫、工夫というか、もう解決の方法は、こういうところは分離新設しかないというふうに、お父さん、お母さんはもうそれを願って運動されていますね。でも、今度特別支援学校ができたときに、いや、分離新設じゃなくても更に増築でいいんですよみたいなことになっちゃったら、せっかく運動して設置基準作っても、それでは願いはかなわないという声が上がっていますね。
 この大規模化によるいろいろな子供たちへの弊害、放置してはならないと。大臣の認識、改めて伺いたいと思います。

#180
○国務大臣(萩生田光一君) 今局長から、学校の規模が大きくなることのみをもって教育環境が悪化すると一概には言えないという、まあ一般論を申し上げましたけど、じゃ、他方、今先生が御紹介いただいた四百人になんなんとする学校で先生たちの給食すら用意できない、それぞれがみんなお弁当を持ってきたり買いに出なきゃならないような環境がいいかと聞かれれば、それは望ましいと思いません。全国平均が百十人ということなので、もちろんそのいろんな経緯があって今の規模になっているんだと思います。
 他方、今、義務教育で少人数学級をやろうということを皆さんに呼びかけているわけですね。それは担任の先生が一人一人にできるだけ目配りができるように関係を深くしていきたい、特別支援学校の場合は、担任の先生のみならず、全ての学校の先生たちのサポートがなければ子供たちの教育ができない環境にあるわけですから、それを考えると、やっぱり適正規模で先生方の目が行き届く、そういう特別支援学校が望ましいと私思いますので、今まさに議論の最中でございますから、設置基準も含めてしっかり対応を考えていきたいと思います。

#181
○山下芳生君 設置基準も含めて大規模化への対応ということがありました。これ大事なので、是非そういう方向で基準が検討されることを願いたいと思います。
 次に、現存する学校、既存校について聞きます。
 全国特別支援学校長会は、基準の策定以後、資料六枚目に付けておりますけれども、資料最後ですね、八枚目ですか、基準の策定以降、それを満たさない学校が少なからず生じるはずである、それらの学校に対し、国としてどのように支援を行い、どのように最低限必要な教育条件を整備するかについての方針を打ち出してほしいと要望されています。当然だと思うんですよね。既存校についても速やかに設置基準を満たすようにすべきだと思いますが、そこで、二点提案したいと思います。
 一つは、期限を設けて計画的に整備を進めること。二つ目、そのために思い切った予算措置、財政措置を行って都道府県の取組を後押しすること。大臣、いかがでしょうか。

#182
○政府参考人(山崎雅男君) お答え申し上げます。
 現存する学校への設置基準の適用につきましては、小中学校など既に策定済みの設置基準では、現存する学校施設がすぐさま違法状態になることのないよう、当面の間、なお従前の例によることができると法令上の手当てがされています。
 また、文科省内に設置しました新しい時代の特別支援教育の在り方に関する有識者会議等においても、特別支援学校の設置基準についても同様の手当てを講じるとともに、設置者は、基準を満たさない施設等について可能な限り基準を満たせるよう努めるべきといった御意見をいただいているところでございます。
 次に、計画的な整理、思い切った予算という話でございましたけれども、特別支援学校の教室不足解消に向けて、文科省では、令和二年度から六年度までを集中取組期間と位置付けまして、その間の集中取組計画を今年度中に策定するよう都道府県に対して要請をしているところでございます。
 さらには、特別支援学校の施設整備に対する国庫補助につきましては、従来から、その新築、増築等に関する申請について優先的に採択してきていることに加え、集中取組期間における廃校や余裕教室等、特別支援学校の用に供する改修工事につきまして、今年度から国庫補助率を三分の一から二分の一に引き上げたところでございます。
 文科省としましては、引き続き、障害のある児童生徒が安心して学ぶことができるよう、教育環境の整備を進めてまいりたいと考えてございます。

#183
○山下芳生君 私、これ、本末転倒になってはいけないと思っているんですね。つまり、特別支援学校にだけ設置基準が長い間ないことによって、さっき紹介したような劣悪な教育環境が長年続いてきたと。ようやく設置基準ができる、できたら今度は法令違反にならないように、既存校についてはできる限り、可能な限りぼちぼちやってちょうだい、これでは、一体何のために設置基準を作ったのかというのが分かりません。
 ただ、いきなりあしたからは無理でしょう。しかし、計画的に、あと何年したらうちの子供が通っている支援学校も良くなるんだという、そういう展望を持って保護者の皆さん、先生方が頑張ることができるように、計画的に、そのためには財政措置、今二分の一にしていると言われましたけど、例えば学校耐震化あるいは空調施設、思い切った財政措置やりましたね。空調について言えば、平成三十年度、いろいろ措置がされて、おおむね地方の実質負担率は四分の一にまで減りました。こういうことをやる必要があるんじゃないか。
 大臣、そういうことを思い切ってやらないとなかなか進まないと思いますが、いかがでしょうか。

#184
○国務大臣(萩生田光一君) 三分の一を二分の一も結構思い切ったことなんですけれど、少人数学級の議論を財務省等々としている中で、児童生徒の自然減に合わせて教員の数が減らないことの指摘を度々されるんですね。私は、その都度、特別支援学級の必要性が増えていること、特別支援が必要な子供たちが実態として増えていることがあるということを申し上げるんですけれど、今まさに先生が今日御披露いただいたのは、現場でぎりぎりの判断をしながら、限られた資源の中で最大限頑張っていただいている学校が日本中にあるんだと思います。
 ここで、普通教室もそういうその新しいスタイルを見直すんだとすれば、せっかく設置基準をしっかり議論して検討するんだとすれば、やっぱりいい環境で障害のあるお子さんたちもしっかり学んでもらうということは極めて大事だと思います。ですから、この機会に特別支援学校についても令和の時代にふさわしい、そういう学校の在り方というものをよくよく検討してみたいと思います。
 財政的なことも含めて、期間を決めて用意ドンでやらないと、なかなかインセンティブが各自治体発揮できないということもよく分かりますので、これは一概に文科省だけで勇ましいことだけ言ってもいけないと思いますから、その思いだけは今日お伝えをして、終わりたいと思います。

#185
○委員長(太田房江君) 時間が来ております。

#186
○山下芳生君 時間が来たので終わります。

#187
○舩後靖彦君 れいわ新選組、舩後靖彦でございます。
 まず最初に、太田委員長、就任おめでとうございます。本委員会での私の質問方法などについての御配慮を引き続きお認めいただきまして、ありがとうございます。心より感謝申し上げます。委員の皆様も、引き続きどうぞよろしくお願いいたします。
 では、質問に移ります。
 代読いたします。
 全国的に新型コロナの感染者の増加傾向が強まり、感染拡大の第三波が押し寄せる中、再び学校閉鎖、一斉休校の可能性を考えますと、対応は待ったなしです。
 大臣は、GIGAスクール構想の実現に向けた取組を加速させ、義務教育段階の全ての子供たちに対して一人一台の端末の導入を本年度中に進める決意を述べられました。しかし、資料一にありますように、年収四百万円を境にPC、タブレット所有の差がくっきり表れ、オンライン授業が進む中、経済格差による教育格差が拡大していることが明らかになりました。端末が確保されても、自宅学習となりますと、ネット環境の整備やデジタル端末に慣れていない生徒、家庭への支援が必要です。
 また、資料二にありますように、コロナ禍により、親の失業や収入減により余裕がなくなり、子供への教育費を削らざるを得ない家庭も増えています。学校と保護者との事務連絡もデジタル化という流れの中で、経済格差による格差拡大を引き起こさないように、困窮家庭への支援は必須です。
 低所得世帯やコロナによる収入減が発生した世帯に対し、高等学校までの教育費について、緊急教育手当の給付なども検討すべきと考えます。今手を打たないと、格差は広がる一方です。大臣、考えをお聞かせください。

#188
○国務大臣(萩生田光一君) 新型コロナウイルス感染症の影響下にあっても、家庭の経済事情にかかわらず安心して教育を受けられるよう、各学校段階を通じて教育費の負担軽減を図ることは重要です。
 義務教育段階においては市町村が就学援助を実施していますが、家計急変の場合も、対象者の認定や援助について柔軟な対応を行うよう促すとともに、今年六月からは国の補助要綱を改正し、家庭でのオンライン学習に係る通信費も支援できるようにしたところです。
 高校段階においては高等学校等就学支援金による授業料支援を行っており、今年度からは年収五百九十万円未満世帯の生徒を対象とした私立高校授業料の実質無償化が実現しました。また、家計急変に際しては、都道府県が行う授業料減免事業に国庫補助をすることにより支援を行っております。高校生の授業料以外の教育費支援としては高校生等奨学給付金による支援を行っており、今年度から家計急変世帯も対象に加えるとともに、家庭でのオンライン学習に必要な通信費相当費の追加支給も実施したところです。
 文科省としては、今後もこうした取組の着実な実施と充実を図りつつ、教育費負担の軽減にしっかりと取り組んでまいりたいと思います。

#189
○舩後靖彦君 代読いたします。
 ありがとうございます。
 次に、コロナ禍での高校生、大学生などや奨学金返還者の生活苦の深刻化と高等教育の無償化について御質問いたします。
 先週、奨学金の会主催の院内集会に参加いたしました。今年四月から、低所得層の大学、短大、高専、専門学校で学ぶ学生に対する授業料、入学金の減免と給付奨学金の支給を定めた大学等修学支援法が施行されました。しかしながら、その集会での報告によりますと、今まで給付されていた三百八十万円から四百七十万円の世帯に対する支援がなくなり、私立大学、国立大学の学費値上げもあって、新制度によって負担が軽減されるのは全学生の一割程度にしかすぎないということでした。
 また、コロナ禍で、親の収入減や本人のアルバイト収入減などで学生の困窮化が深刻化しています。高等教育無償化プロジェクトFREE京都の調査によりますと、四人に一人が退学や休学を検討しています。五月には学生支援緊急一時金の制度が創設されましたが、そもそも一人十万円、住民税非課税世帯は二十万円では、学業を続けるには焼け石に水です。
 資料三を御覧ください。二〇一七年の数字ですが、日本は教育に対する対GDP比での公的支出が二・九%と低く、OECD平均の四・一%を大きく下回っています。また、高等教育だけの支出はOECD加盟国最低の〇・四%、OECD平均の半分以下です。
 奨学金の会会長の三輪定宣千葉大名誉教授の試算によりますと、OECD平均並みの教育予算にするためには約五・九兆円の増額が必要ということです。二〇二〇年度の文教予算は四・三兆円ですので、この規模では到底追い付きません。
 全ての教育が無料で高等教育の公費負担率一位であるノルウェーの教育大臣は、コロナ危機のデジタル化をきっかけに、大学は知識のデータベースを全ての市民に無料公開するときが来るだろうと、学生ではなくても大学の授業が聞けるようになる可能性を語っています。これこそ国の礎である教育の目指すべき形と考えます。
 今こそ教育予算を大量に投資し、全ての教育段階の無償化を実現すべきときです。大臣の決意をお聞かせください。

#190
○国務大臣(萩生田光一君) OECDのデータによれば、二〇一七年度において我が国のGDPに占める公的財政教育支出の割合は三・一%。先生の資料二・九%になっているんですが、奨学金を入れると三・一%になります。データのあるOECD諸国三十八か国中三十七位は変わりませんので大きな変化はないんですが、低い水準であることは、もうこれは認めなくてはならないと思います。
 文科省としては、資源に乏しい我が国が将来にわたって世界に伍していくためには教育投資が重要であると考えており、様々な教育課題に対応し、我が国の国際的地位にふさわしい政策を実施するために十分な教育予算を確保する必要があると考えております。
 この観点から、昨年十月からの幼児教育、保育の無償化に続き、本年四月より年収五百九十万円未満世帯を対象とした私立高等学校授業料の実質無償化、真に支援が必要な低所得世帯の子供たちを対象とした高等教育の修学支援新制度を進めてきたところです。
 また、新型コロナウイルス感染症の影響により、子供たちの学びの機会が奪われることがないよう、各学校段階の特性を踏まえつつ、授業料等を納付することが困難な者への配慮の要請、家計急変世帯への授業料減免のための財政的支援、学びの継続のための学生支援緊急給付金などの創設などの支援を行ってまいりました。
 新たな時代を見据えつつ、各教育課題への対応に必要な予算の確保に努め、教育政策の充実を図ってまいりたいと思います。

#191
○舩後靖彦君 代読いたします。
 ありがとうございます。是非よろしくお願いいたします。
 さて、ここから障害のある生徒の定員内不合格の問題について質問いたします。
 昨年十一月二十六日の文教科学委員会において、私は、障害のある生徒の高校受験における合理的配慮と定員内不合格に関する質問をいたしました。沖縄では毎年千三百人から千五百人の定員が空いているのに百人以上の定員内不合格があり、障害や貧困、虐待などにより学ぶ環境が保障されずに、点数の取れない生徒が入学を拒否されています。
 これは沖縄だけの問題ではありません。障害児の高校進学に取り組んでおられる各地の団体の情報を集めますと、資料四にありますように、十三道県で障害のある子供が定員が空いているにもかかわらず入学を拒まれています。中には、一次、二次、三次募集と落とされ続け、何年も浪人しているという実態があります。
 その一方、NHKの調査によれば、二〇一九年春の受験で、分校を含む全日制公立高校のうち四三%余りに当たる千四百三十七校の学科やコースなどで定員割れが生じています。資料五にありますように、十八の道県では半数以上の高校が定員割れとなっており、定員内であれば原則不合格にしない都府県の定員割れが少ないという関連性がうかがえます。特に、長年定員内不合格者を一人も出していない東京、大阪、神奈川は明らかに低い数字です。
 この数字は、定員内不合格者の数ではなく、定員割れをしている高校の数です。したがいまして、都市部と違い、通学区域を考慮して極端に高校数を減らせないなどの事情がある地方や島が多い自治体と単純な比較はできないかもしれません。しかし、原則定員内不合格を出さない方針の都府県とそうではない道府県の違いが定員割れの学校数の割合に影響していると思います。
 このような状況の中、二〇二〇年の高校受験において、沖縄県の定員内不合格者数が過去最少の五十三人と、前年から半減しました。二〇一六年から一八年まで百五十人以上、一九年には百十一人の定員内不合格者がいたのにです。沖縄県教育委員会は、定員内不合格者数が減少した理由について明言していません。ただ、私が昨年の質問で取り上げました知的障害のある生徒の三年目の受験をめぐり、定員内不合格を出さないように県の内外から要請を受け、県教委が二月の校長会で学ぶ意欲のある受験生をできる限り受け入れるようにとの通知を出した影響があるのではないかとの沖縄タイムス社の記事もあります。教育委員会が積極的に定員内不合格を出さないように各高校に指導することで数は減らせるという実績であると考えます。
 大臣は、昨年の臨時国会での私の質問に対して、定員に満たない場合で不合格となった者の人数は把握していないが、合否状況の調査については実施者である都道府県教育委員会の意向も十分に勘案した上で検討する必要があるとお答えになりました。
 再度大臣にお伺いいたします。
 高校への進学率は九七・八%、特別支援学校高等部を加えると九八・八%、しかも、私立高校を含め八割以上の生徒が授業料実質無償化の対象となっています。定員に満たない場合の受験生、受験者への対応のこのような地域格差を放置していることは、ほぼ高校全入時代の実態に合わないと存じます。せめて、各自治体の定員内不合格の実態、数値の把握をお願いしたいと存じますが、いかがでしょうか。

#192
○政府参考人(瀧本寛君) お答え申し上げます。
 高等学校入学者選抜の方法等につきましては、実施者でございます都道府県教育委員会等の判断で決定し、各校長がその学校及び学科等の特色に配慮しつつ、その教育を受けるに足る能力、適性等を入学者選抜により合否を判定することとされております。したがいまして、空きがあるから全て受け入れるということに必ずしもなっていない、すなわち、定員内不合格自体が否定されているものでは制度上ございません。
 文科省としては、各実施者におきまして入学者選抜が適切に実施されることが必要と考えておりまして、その観点から、定員内不合格の実態調査の実施について、各都道府県教育委員会の意向を確認をさせていただきましたところです。
 その結果、調査を仮に実施するということになった場合、二点ございますが、一つ、都道府県教育委員会それぞれの方法等により選抜されたにもかかわらず、定員内不合格の人数等が都道府県ごとの多寡のみで単純に比較されてしまうのではないか、もう一点、校長の公正な合否判断に少なからず影響を与えてしまう可能性があるのではないかなどの理由によりまして、入学者選抜の円滑な実施等に支障を生ずるおそれがあるという意見でございました。
 これまで実施者の意向を確認の上で調査について判断をしたいということで御答弁申し上げてまいりましたので、ただいまのような御意見を踏まえまして、定員内不合格の実態調査そのものについては、実施は差し控えさせていただくこととしたいと考えております。

#193
○舩後靖彦君 代読いたします。
 ありがとうございます。
 残念ながら前向きな回答はいただけませんでしたが、引き続きこの問題について質問いたします。
 障害者差別解消法では、入試における合理的配慮の提供は国公立学校においては義務ですので、文科省も受験上の配慮の具体例を収集され、学校設置者への対応の要請、情報提供をしていただいているかと存じます。
 現状では、お配りした資料六のような合理的配慮が行われておりますが、中には、試験の公平性や中立性を理由に、意思疎通のための介助者、支援者、代筆者を認めないとか、あるいは認めたとしても受験生の意思疎通に慣れた者ではなく、教育委員会や受験校の初めて会う教職員が付くため、本人の意思がきちんと伝わらず、試験で不利益になる事例もありました。
 また、私と同様、人工呼吸器を使い、まばたきでコミュニケーションを取るというある生徒は、記述式では幾ら時間を延長しても間に合わないため、中学校の試験では記述式から選択式の変更が認められていました。しかし、高校受験では不公平と認められていません。都道府県で対応がばらばらなのです。
 そこで、御提案させていただきます。
 障害のある生徒の合理的配慮については、全国の共通ガイドラインを作り、そのガイドラインにのっとり個別にその生徒に合った試験方法を決めるという仕組みは取れないものでしょうか。この提案について、大臣、お考えをお聞かせください。

#194
○国務大臣(萩生田光一君) 高等学校において、障害のある生徒が障害の状態などに応じた適切な指導や必要な支援を受けられるようにすることは大変重要であると考えています。
 文部科学省では、障害のある生徒への指導における配慮として、入学試験の実施に際し、別室実施や時間の延長などの実施方法の工夫など、可能な限り配慮を行うよう都道府県教育委員会に対して指導をしているところです。
 障害のみを理由に入学を拒否されることはあってはなりません。ただ、他方で、その学校が目指す教育内容に、その希望する生徒が障害の有無にかかわらず付いていけるかどうかについても考えてあげなくてはならないと思っているところでございます。
 御提案のあった全国ガイドラインにつきましては、今日、先生からの御提案なので引き取らせていただいて、検討してみたいと思います。

#195
○舩後靖彦君 代読いたします。
 ありがとうございます。
 少なくとも、中学校の試験で認められているような方式を認めるよう指導してほしいと願いますが、いかがでしょうか。それも難しいでしょうか。

#196
○政府参考人(瀧本寛君) お答え申し上げます。
 障害のある方に対する入学者選抜やその方法等については、最大限配慮をしていただけるようにお願いをしておりますけれども、具体的にどのような内容とするかということについては、それぞれの実施者、県立高校であれば都道府県教育委員会において判断をしていただきたいと思います。
 いずれにしても、障害があることのみをもって排除されるようなことはあってはならないと考えているところでございます。

#197
○委員長(太田房江君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕

#198
○委員長(太田房江君) 速記を起こしてください。

#199
○舩後靖彦君 代読いたします。
 改めて、ガイドライン作成をお願い申し上げます。
 加えて、もし私が質問をする際、参議院の職員が文字盤を使うと、文字盤をしてもらう形になると、自分の言いたいことが質問できなくなってしまいます。このような場合は合理的配慮の不提供に当たると感じますが、大臣はいかが受け止めますでしょうか。

#200
○国務大臣(萩生田光一君) 先生のおっしゃっていることは我々も理解ができます。例えば、高校受験を控えた中学生が幼少期から車椅子で生活をしていて、それを試験会場に入って見知らぬ誰かに押してもらうことの不安やストレスというのはきっとあるんだと思います。あるいは、ペンが持てない、書けない子供たちが、しかし一生懸命頑張ってきた成果を発揮したくて代筆をする場合に、県の職員の初めて会う人が本当にその自分の意思どおりに書いてくれるのかという、こういうことはすごく不安だと思います。
 先生のまさしく文字盤を追うというのは、この目の動きでやらなきゃならないので、申し訳ないですけど、僕が急に先生に話しかけられても答えられないのと同じように、参議院の職員や、あるいは先生が何かの試験を受けるときに初めて会う人がその意思疎通ができるかというと、それはすごく難しいと思うので、そういうことの合理的な支援というものは受験にあっても必要だと私思いますから、さっき申し上げたガイドラインの中で、こういう点は気を付けていきましょうよ、こういう点は配慮しましょうよというのは、自治体任せじゃなくて、少し国としても、文字どおりのガイドラインで、最終的には試験の設置者がやることになると思いますけれども、しかし、目安になるものは作っていきたいなというふうに思っているところでございます。
 すごく難しいテーマだと思いますけれど、学ぶ意欲のある子供たちが、なかなかその障害だけを理由に前に進めないということはあってはならないと思います。他方、繰り返しになりますけれども、だからといって、特別な配慮をして入学ができても、その学校の授業がしっかり分かってくれなかったらその子がもっと大変な思いをするわけですから、その辺のバランスをきちんと見ながら、都道府県と国としっかり連携取れるような体制を取っていきたいなと感じたところでございます。

#201
○舩後靖彦君 代読いたします。
 ありがとうございます。
 引き続き質問いたします。
 一方、たとえ合理的配慮を尽くしても、試験で点数が取れなければ高校のカリキュラムを履修する見込みがなく、定員内で不合格であっても仕方がないという考え方は、高校現場にも、多くの人の意識にも残っています。残念ながら、今年の春、私が関わった沖縄や熊本でも、合理的配慮を得て二次、三次募集の面接で高校進学の意欲を自分なりの方法で示しましたが、定員が大幅に空いているにもかかわらず不合格とされてしまいました。
 一方で、北海道では自閉症の障害のある生徒が、また、千葉県、愛知県でも知的障害のある受験生がそれぞれ合格しています。試験で点数が取れないという点では、さきの定員内不合格にされた受験生と同様です。
 学校教育法施行規則では、高等学校長が入学者選抜により判定し、入学を許可することとされています。しかし、同規則五十四条では、児童が心身の状況によって履修することが困難な教科は、その児童の心身の状況に適合するように課さなければならないとあり、百四条で高等学校に準用するとあります。
 また、資料七にありますように、今日の高校には障害のある生徒を始め様々な生徒が在籍しており、高等学校学習指導要領総則編や文科省の平成九年の通知で、教育課程の編成については、障害の種類や程度に応じて適切な評価が可能となるよう、学力検査において配慮を行うとともに、選抜方法の多様化や評価尺度の多元化を図ることと説明されています。
 具体的には、資料八のように、大阪府が平成十三年度に出した府立高校における障害のある生徒に対する学習指導及び評価についての通知と、それに基づいて作成した生徒さんの評価基準の事例を御覧ください。評価の在り方や評価の方法を生徒の障害の状況に即して検討、知識の量のみを測るのではなく、生徒の学習の過程や成果、進歩の状況などを積極的に評価などと示されています。
 また、定時制高校では、合理的配慮という言葉がない一九八〇年代から、社会のセーフティーネットとして、勤労生徒だけでなく、学齢期に高校に行けなかった高齢者や障害者、外国籍の子供や不登校の子供など、多様な存在を受け入れ、一人一人の生徒に向き合い、各自に合わせた授業、評価方法を考えて実践してきました。
 こうした取組に学んで、評価の在り方、進級の基準などの内規を弾力的に運用することは可能です。現に沖縄県教育委員会は、さきに紹介した知的障害の受験生の受験に当たり、当初、高校では特性に応じた教育課程を提供できず学びを保障できないとする見解を撤回し、高等学校においては、入学された全ての生徒に対し学びを保障する必要があると修正しました。
 こうした検討をすることなく、高校での単位が履修できない、能力、適性がないとして不合格とするのは、障害に応じた合理的配慮の不提供に当たるのではないでしょうか。障害のある生徒や家族は、障害を理由に不合格とされているのではないかと懸念をしています。
 大臣は、以前、障害を理由にした不合格はあってはならないとおっしゃっていました。こうした懸念を踏まえ、少なくとも障害のある生徒に対しては、障害を理由にしていないんだよと分かるように不合格の判断理由をはっきりと示すべきではないかと考えます。大臣、いかがお考えでしょうか。

#202
○国務大臣(萩生田光一君) 入学者選抜の結果については、本人からの請求等に基づき学力検査の得点などを開示する仕組みが設けられていると承知しており、結果の開示方法や範囲等については実施者において適切に判断されるべきものだと考えております。引き続き適切な対応を促してまいりたいと思います。
 繰り返しになるんですけれど、学ぶ意欲のある子供が障害を持っていて、思うように筆記や何かで実力が発揮できない、しかし、そのお子さんを進学させるかどうかは、設置者の判断でいろんな配慮があって私いいと思うんです。今先生からいただいた大阪府立の学校などは、まさしくこの子のためのオーダーメードの評価をつくって積極的な受入れをしているということがよく分かります。全てオールジャパンで同じことができるかは分かりませんけれども、こういう取組の努力をしている学校の事例なども是非各都道府県にも紹介しながら、学ぶ意欲がある、ここにすごく分かりやすく、教科の到達目標、①毎日出席することと書いてあるんですね。もうちゃんと毎日来いよと。そして、しかし、静かに落ち着いて授業を受けること、板書は指示に従いノートやプリントに写し提出すること、こういうことをきちんと続けながら、自分の能力で一生懸命頑張っていくという子供たちに学ぶ機会を与えたいというこの気持ちは先生も私も同じだと思いますので、学校設置者の皆さんにいろんな例示を示しながら、一つでもいい結果が出せるようにしたいなと思っているところでございます。

#203
○委員長(太田房江君) 時間が参っております。

#204
○舩後靖彦君 代読いたします。
 ありがとうございます。
 合理的配慮は、受験時だけでなく、高校に入った後も合理的配慮を得て学ぶことでほかの生徒たちにもいい影響をもたらすと考えております。
 以上で質問を終わります。

#205
○委員長(太田房江君) 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。
   午後三時四十二分散会
ソース: 国立国会図書館
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