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2020/06/08 第201回国会 参議院 第201回国会 参議院 本会議 第23号 令和2年6月8日
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2020/06/08 第201回国会 参議院

第201回国会 参議院 本会議 第23号 令和2年6月8日

#1
令和二年六月八日(月曜日)
   午後三時六分開議
    ━━━━━━━━━━━━━
○議事日程 第二十三号
  令和二年六月八日
   午後三時開議
 第一 国務大臣の演説に関する件
 第二 公職選挙法の一部を改正する法律案(衆
  議院提出)
 第三 公益通報者保護法の一部を改正する法律
  案(内閣提出、衆議院送付)
    ━━━━━━━━━━━━━
○本日の会議に付した案件
 議事日程のとおり
     ─────・─────

#2
○議長(山東昭子君) これより会議を開きます。
 日程第一 国務大臣の演説に関する件
 財務大臣から財政について発言を求められております。これより発言を許します。麻生太郎財務大臣。
   〔国務大臣麻生太郎君登壇、拍手〕

#3
○国務大臣(麻生太郎君) 今般、新型コロナウイルス感染症に対応し必要な財政措置を講ずるため、令和二年度第二次補正予算案を提出することといたしております。その御審議をお願いするに当たり、第二次補正予算の大要について御説明を申し上げます。
 新型コロナウイルス感染症は、内外経済に甚大な影響をもたらしております。今後とも、感染拡大の防止の取組を進めつつ、社会経済の活動のレベルを引き上げていくとともに、完全な日常を取り戻すまでには時間を要することが想定をされております。
 こうした中、引き続き、困難な状況にある国民、事業者の方々をしっかりと支え、雇用、事業、生活を守り抜くとともに、次なる流行のおそれに万全の備えを固めていかなければなりません。このような考え方に基づき、令和二年度第一次補正予算を強化するため、財政支出約七十三兆円、事業規模約百十七兆円の令和二年度第二次補正予算を編成いたしております。
 主な対応策として、第一に、雇用調整助成金の拡充等と家賃支援給付金の創設により、人件費と家賃という固定費への支援を抜本的に強化をいたします。第二に、実質無利子、無担保融資等の大幅拡充に加え、資本性資金の供給等を行い、企業等の資金繰り対応に万全を期します。第三に、地方自治体向けに、医療、介護等の交付金と臨時交付金を追加することにより、その取組を国として全力で支援をいたします。第四に、今後の長期戦を見据え、状況の変化に応じた臨機応変な対応ができるよう、新型コロナウイルス感染症対策予備費を更に積み増し、今後の対応に万全を期すことといたします。
 次に、令和二年度第二次補正予算の大要について申し述べます。
 一般会計につきましては、総額約三十一兆九千百億円の歳出追加を行うことといたしております。その内容としては、新型コロナウイルス感染症対策経費として、雇用調整助成金の拡充等に係る経費に約四千五百億円、資金繰り対応の強化に係る経費に約十一兆六千四百億円、家賃支援給付金の創設に係る経費に二兆二百億円、医療提供体制等の強化に係る経費に約二兆九千九百億円、その他の支援に係る経費に約四兆七千百億円、新型コロナウイルス感染症対策予備費を十兆円計上するとともに、国債整理基金特別会計への繰入れとして約一千億円を計上いたしております。
 その財源面につきましては、歳出につきましては、議員歳費を約二十億円減額いたしております。また、歳入において、建設公債を約九兆三千億円、特例公債を約二十二兆六千百億円発行することといたしております。
 令和二年度一般会計第二次補正後予算の総額は、一般会計第一次補正後予算に対して歳入歳出共に約三十一兆九千百億円増加し、約百六十兆二千六百億円となります。
 また、特別会計予算等につきましても、所要の補正を行っております。
 財政投融資計画につきましては、実質無利子、無担保融資等の大幅拡充に加え、資本性資金の供給等を行い、企業等の資金繰りに対応し万全を期すため、約三十九兆四千三百億円を追加をいたしております。
 なお、新型コロナウイルス感染症対策予備費の十兆円の追加につきましては、まず、第二波、第三波が襲来し、事態が大幅に深刻した場合には、少なくとも五兆円程度の予算が必要となると考えているところであります。その内訳につきましては、ある程度の幅を持って見る必要はありますが、第一に、雇用調整助成金などの雇用維持や生活支援の観点から一兆円程度、第二に、持続化給付金や家賃支援給付金など事業継続の観点から二兆円程度、第三に、地方自治体向けの医療、介護等の交付金など医療提供体制等の強化の観点から二兆円程度が必要になるのではないかと考えております。
 今後の長期戦の中では、事態がどのように進展するかにつきましては予見し難いところが大きいと考えております。このため、どのような事態が起こったとしても迅速かつ十分に対応できるよう万全を期すため、更に五兆円程度の予備費を確保することとしたものであります。
 この予備費の使用につきましては、適時適切に国会に御報告をいたします。
 以上、令和二年度第二次補正予算の大要について御説明申し上げました。
 何とぞ御審議の上、速やかに御賛同いただきますようお願いを申し上げます。(拍手)
    ─────────────

#4
○議長(山東昭子君) ただいまの演説に対し、質疑の通告がございます。順次発言を許します。有田芳生さん。
   〔有田芳生君登壇、拍手〕

#5
○有田芳生君 立憲民主党の有田芳生です。
 私は、立憲・国民.新緑風会・社民の共同会派を代表して、総理以下関係閣僚に質問いたします。
 まず、新型コロナ問題です。
 五月四日の未明、東京の繁華街の路上で女性が倒れているのが発見されました。母親に幼い頃から虐待され、十一、十二歳から売春を強いられ、暴力団員から薬物を勧められて逮捕されるなど、過酷な経験をした二十五歳でした。母親の暴力から逃れるため、区が手配したビジネスホテルの非常階段には、携帯電話が入ったポシェットとスニーカーが置いてあったそうです。
 彼女は、取調べに当たった元刑事の勧めで夜間中学に進み、将来は介護福祉士になる夢を抱きました。しかし、新型コロナウイルスの感染拡大で、新入生代表として挨拶する予定だった入学式が延期、落ち込んで薬物仲間からもらったコカインを使用してしまいました。元刑事との電話での最後の一分半ほどの会話はこうです。「もうどうでもいいよ」、「どうでもよくないから頑張ってきたんだろ。諦めない努力をしないと」、「わかった」。
 彼女は、「コロナのせいで何もかもなくなった。もうどうでもいいんだ、私は」とも元刑事に語っていたそうです。十三年ぶりの中学生活を目前にした、つい一月ほど前の悲劇です。朝日新聞の女性記者が、丁寧な取材で二十五歳の短い人生を閉じた女性の悲しい思いを記録しています。
 緊急事態、エマージェンシーの語源はエマージ、何かが現れるという意味です。私たちには悪いこともいいことも見えてきました。例えば、イギリス在住の作家、ブレイディみかこさんは、ロックダウンのせいでブライトンでは二酸化窒素排出量が六〇%も減少し、信じられないような晴天が続いていると新潮社の「波」に書いています。日本では、新型コロナ禍によって生活保護受給申請者の増加や二百を超えた倒産、一万六千人を超える解雇や雇い止めなど、社会の相貌が徐々に、あるいは急激に変わろうとしています。
 抽象的な言葉や数字の背景には生身の人間がいます。一人一人、人生の機微に直接、あるいは間接、あるいは想像力を持って触れることが政治家には求められているのでしょう。自民党の石破茂衆議院議員は「エルネオス」というビジネス情報誌でこう語っています。与党の中で一歩離れた立場で見ていると、多くの国民の気持ちと政権の対応に乖離があるような気がします。
 言葉を換えれば、現実がどこまで見えているかという問題です。
 総理に伺います。
 総理の目には新型コロナ禍にある日本の姿はどのように映っているのでしょうか。他人に届かない干物の言葉ではなく、生ものとしての言葉で具体的イメージを語ってください。
 多くの国民の気持ちと政権との乖離で分かりやすい第一の問題が、いわゆるアベノマスクです。経産省出身の官邸官僚は、全国民に布マスクを配れば不安はぱっと消えますからと総理に進言したといいます。そして、四月一日、総理は一世帯に二枚ずつ布マスクを配る計画を表明しました。
 しかし、妊婦向けに届いた布マスクにはごみや髪の毛などが入っている不良品が多く、全世帯には五月中に配布を完了するとしていたものの、六月四日時点で配布率は六四%にとどまっています。私が確認しただけでも、おおむね配布を完了とする東京でもアベノマスクはまだまだ届いておらず、沖縄での配布状況は六月四日時点で三〇%から四〇%にとどまっています。
 総理に伺います。
 もはや市場にマスクはどんどん流通しています。アベノマスクで国民の不安はぱっと解消したとお思いですか。さらに、配布がなぜ遅々として進まなかったのか、一体どんな説明を受けているのですか。お答えください。
 厚労大臣にもお聞きします。
 布マスクを全国で本日までに約七五%配布するとしていましたが、現状はどうなっていますか。
 多くの国民の気持ちと政権が乖離している第二の問題は、黒川東京高検前検事長の定年延長問題です。産経新聞とFNNによる六月一日公表の世論調査では、黒川前東京高検検事長の処分について、納得できないが八〇・六%、納得できるが一四・八%でした。処分とは訓告です。
 法務大臣に伺います。
 法務省職員の訓告等に関する訓令にはこう書かれています。よくお聞きください。「訓告は、職員の責任が重いと認められる場合に、当該職員の責任を自覚させ、将来における服務の厳正又は職務遂行の適正を確保するため当該職員を指導する措置として行うものとする。」、ここに明記されているように、将来における服務のための措置です。辞職した黒川東京高検検事長に法務省での将来の服務などありません。辞めていく者にこれからの仕事について指導することは無意味ですから、この訓告そのものが成り立たないのではありませんか。合理的な説明をしてください。
 法務大臣に更に伺います。
 東京高等検察庁非違行為等防止対策地域委員会が出している「品位と誇りを胸に 今一度見つめ直そう 自分の行動と職場の風土」という文書があります。そこでは懲戒処分と監督上の措置が明確に区別されています。処分、処分の言葉が大臣からもメディアでも躍りましたが、黒川前東京高検検事長は実は処分などされておらず、単なる措置が行われただけではないですか。
 二月十日に山尾志桜里衆議院議員が、黒川氏の定年延長について、国公法の規定は検察官には適用されないとする一九八一年の政府答弁と矛盾すると指摘しました。すると、法相は詳細は知らないと語りました。驚いたことに、三日後の二月十三日、今度は、安倍総理が衆議院本会議で法解釈の変更をしたといきなり答弁しました。つじつまが合わなくなり破綻すると、法律よりも安倍政権の解釈を優先させる、こんな無法は許されません。
 総理に伺います。
 解釈変更した日付を示す文書をなぜ出せないのですか。
 法相に伺います。
 どうしてこんなに重要な変更を口頭決裁としたのですか。
 法務大臣に更に伺いましょう。
 先ほど紹介した東京高検の文書では、国公法第九十九条の信用失墜行為の禁止の説明で、「刑事罰の対象となる事案が多く、そのほとんどは刑事罰に加え懲戒処分を受けることになります」とあり、その対象の一つに賭博が明記されています。法務大臣の認識では賭けマージャンは賭博に当たらないのでしょうか。明確にお答えください。
 さらに、いとも不可解なことがあります。二〇一七年三月に賭けマージャンで防衛省は自衛隊員九人を停職処分にしました。点ピン、つまり、千点百円のレートは同じです。なぜ同じレベルの賭けマージャンなのに、自衛隊員は懲戒処分としての停職処分にされたのに、黒川前検事長は措置としての訓告なのでしょうか。
 法務大臣は、五月二十一日の午前十時頃、取材にこう語っています。大変ゆゆしき事態だ、賭けマージャンであれば賭博罪に当たる、しっかり調査を終わらせて、今日の夕方には結果を公表し、処分を発表したい。処分するとはっきり述べています。大臣は懲戒処分にするつもりだったのではないですか。それを訓告という余りにも軽い措置で終わらせたのは、法務官僚と官邸の意思が働いていたのではないでしょうか。
 法務大臣は、翌二十二日の記者会見で決定過程を明確に語りました。よくお聞きください。様々なことを総合考慮した上で、内閣で決定したものを、私が検事総長にこういった処分が相当であるのではないかということを申し上げ、監督者である検事総長から訓告処分にするという知らせを受けたところでございます。
 まとめましょう。まず内閣で決定。次に大臣が検事総長に提案。検事総長が了解した。文意は明確です。森大臣は正直に語っていたのです。大甘処分を下したのは法務省ではなく官邸ではないですか。森大臣は懲戒処分を求めたのに官邸に否定された。これが事実ではないでしょうか。それとも、大臣は五月二十二日の御自身の発言を否定するのですか。
 多くの国民の気持ちと政権が乖離している第三の問題は、持続化給付金をめぐる委託費七百六十九億円の疑惑や第二次補正予算における十兆円の予備費の異例な規模の問題です。
 過去二十年以上続いた平均予備費三千五百億円の三十倍近く、リーマン・ショック直後の経済緊急対応予備費でも一兆円でした。当初予算及び一次補正と合わせると、十二兆円もの予備費を国会で事前チェックできないのです。
 財務大臣にお聞きします。
 追加の対策が必要なら、第三次補正予算案を国会で審議するのが憲法八十三条に基づく財政民主主義の基本ではないですか。
 多くの国民の気持ちと政権が乖離している第四の問題は、拉致問題です。
 第二次安倍政権が発足して七年半近くが過ぎました。第一次と合わせると八年半です。安倍総理は、拉致問題は最重要課題だとずっと内外で主張してきました。しかし、被害者の帰国では残念ながら成果はゼロです。
 六月五日、被害者家族会の代表を十年ほど務めた横田滋さんが八十七歳でお亡くなりになりました。あの笑顔が今も心に浮かびます。ここに謹んでお悔やみ申し上げます。
 横田さんの後に会長となった飯塚繁雄さんが、こういう状況は当然のことは、いつかは来ること、だからこそ家族が元気なうちに早くと訴えてきた、亡くなってから騒ぐのではなく、政府はこうなる前に解決に向けて考えてほしいと考えています。
 総理に三点伺います。
 なぜ拉致問題は解決しないのですか。あらゆるチャンスを逃すことなく、果断に行動していかなければならないといった官僚的な常套句でなく、残された被害者家族に届く言葉で説明してください。
 二〇一四年三月、横田滋さんと早紀江さんは、モンゴルのウランバートルで、めぐみさんの娘であるウンギョンさんと初めて出会うことができました。帰国したその日に電話をくださった早紀江さんは、めぐみちゃんがいなくなってから悲しい日々でしたが、初めてうれしい思いをしましたと弾んだ声で語っていました。総理は、横田御夫妻とウンギョンさんとの出会いをどのように評価していますか。
 私は、三月十六日の予算委員会などで何度も首相に問うてきた問題があります。それは、政府認定拉致被害者の田中実さんと特定失踪者の金田龍光さんが生存していると北朝鮮から二〇一四年に通告されたものの、その事実さえいまだ認めないことです。田中さんと金田さんの安否確認をするべきですが、もう六年も放置したままです。余りにも冷淡ではありませんか。それとも、拉致被害者の救出に序列でもあるのでしょうか。
 田中さんは七十歳。どうしていらっしゃるか全く分かりません。警察庁も把握しているように、結婚した相手が日本人だという情報もあります。それが拉致被害者なのか、特定失踪者なのか、確認するのが政府の責任です。
 政治学者の御厨貴さんは、「政治が危ない」という本の中で、安倍総理が語った言葉を記録しています。僕が安倍さんにインタビューして、アベノミクスは本当に成功したんですかねと聞いたら、アベノミクスっていうのはやってる感なんだから、成功とか不成功とか関係ない、やってることが大事。政府にとっては拉致問題もまたやってる感が大事なのでしょうか。
 安倍総理は、二〇一六年の年頭所感で、築城三年、落城一日、政府には常に国民の厳しい目が注がれていると語りました。それから四年半弱、国民の厳しい目が更に強まっていることは総理御自身が日々実感されていることでしょう。
 ノンフィクション作家の佐野眞一さんは、安倍政権を評価して、明治以来最悪と語っています。この超長期政権もいずれ歴史の法廷で厳しく裁かれることでしょう。
 御清聴ありがとうございました。(拍手)
   〔内閣総理大臣安倍晋三君登壇、拍手〕

#6
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 有田議員にお答えいたします。
 新型コロナウイルス感染症の中での日本の姿についてお尋ねがありました。
 これまで、国民の命と健康を守るため、大規模イベントの自粛、学校休校、緊急事態宣言による外出自粛といったこれまでにない措置を講じてまいりました。この間の国民の皆様の多大なる御協力によって、我が国では、欧米のような罰則を伴う強制措置を行うことなく緊急事態宣言を解除することができました。また、人口当たり感染者数や死亡者数も、主要な先進国の中でも圧倒的に少なく抑え込むことができております。
 他方で、こうした成果の背後には、不自由な生活、厳しい経済状況を強いられる国民の皆様、経営上ぎりぎりの困難に直面している事業者の皆様がおられることも常に私の頭にあります。
 こうした中にあって、国民の皆様の命と暮らし、事業と雇用は何としても守り抜いていく、それが政治の責任です。引き続き、国民の皆様一人一人の状況に思いをはせ、様々な声に真摯に耳を傾けながら、政府としての責任をしっかりと果たしていく考えです。
 布製マスクの配布についてお尋ねがありました。
 今後、新しい生活様式の定着を図っていく上で、国民の皆様には外出時のマスク着用をお願いしておりますが、仮に国民全員が毎日使い捨てマスクを利用するとなると、その需要は月三十億枚を超えることとなります。
 供給面では、これまで国内増産に加え輸入増加にも取り組んできた結果、先月は月八億枚を超える供給を確保しましたが、医療機関向けのサージカルマスクを優先的に供給していることも踏まえれば、不安なくマスクを入手できるような、需要拡大に見合う十分な供給量を確保するためには、引き続き厳しい状況が続いていると考えております。こうした中で、洗うことで再利用可能な布マスクは、そうした需要の増大を抑え、需給バランスを回復することに大きな効果が期待できると考えています。
 御指摘の全戸配布については、一億二千万枚を上回るマスクの製造やこん包、配送作業に携わる多くの皆さんがこの危機に際して力を尽くしてくださっておりますが、検品を強化したことなどにより配布が想定より遅れています。一日も早く国民の皆様のお手元にお届けできるよう、引き続き取り組んでまいります。
 検察官の勤務延長に関する解釈変更の日付等についてお尋ねがありました。
 検察官については、昭和五十六年当時、国家公務員法の定年制は検察庁法により適用除外されていると理解していたものと承知しています。他方、検察官も一般職の国家公務員であるため、今般、検察庁法に定められている特例以外については一般法たる国家公務員法が適用されるという関係にあり、検察官の勤務延長については国家公務員法の規定が適用されると解釈することとしたものです。
 従前の解釈を改めたのは、黒川前東京高検検事長の勤務延長を閣議決定する前の本年一月二十四日であり、このことは法務省や人事院、内閣法制局からの答弁内容等から明らかであると考えております。
 また、今般の解釈変更について、法務省と内閣法制局との間で本年一月十七日から同月二十一日まで協議が行われた旨記載された文書等を既に国会に提出しているものと承知しております。
 拉致問題についてお尋ねがありました。
 まず、六月五日に拉致被害者の横田めぐみさんのお父様、横田滋さんが御逝去されました。御冥福を心よりお祈り申し上げますとともに、御遺族の皆様に心からお悔やみを申し上げます。
 滋さんが早紀江さんとともにその手でめぐみさんを抱き締めることができる日が一日も早く来るようにとの思いで、これまで全力を尽くしてまいりました。
 御指摘の二〇一四年三月に、横田さん御夫妻がウランバートルでお孫さんのキム・ウンギョンさんと面会できた際には、私自身大変胸が熱くなる思いがいたしましたが、滋さんが御存命の間にめぐみさんとの再会を実現できなかったことは断腸の思いであり、誠に申し訳なく思っております。
 安倍内閣で拉致問題を解決するとの決意は、今も全く変わりありません。肉親の帰国を強く求める御家族の切実な思い、積年の思いを胸に、何としても安倍内閣で拉致問題を解決する決意であります。
 その上で、北朝鮮による拉致被害者や拉致の可能性が排除できない方については、平素から情報収集等に努めておりますが、今後の対応は、支障を来すおそれがあることから、それらについてお答えすることは差し控えさせていただきます。
 御家族も御高齢となる中、もはや一刻の猶予もありません。全ての拉致被害者の一日も早い帰国を実現するため、あらゆるチャンスを逃すことなく果断に行動していく所存です。
 なお、アベノミクスに関する御指摘のような発言は、私自身行っておりません。
 残余の質問につきましては、関係大臣から答弁させます。(拍手)
   〔国務大臣麻生太郎君登壇、拍手〕

#7
○国務大臣(麻生太郎君) 有田議員から、予備費について一問お尋ねがあっております。
 新型コロナウイルス感染症については、今後の長期戦を見据え、状況の変化に応じ、臨機応変に対応する必要があろうと存じます。
 そうした中で、今般提出した第二次補正予算におきましては、諸外国で制限を緩めた後に再び感染症が増加傾向に転じた例が確認されておりますなど、緊急事態宣言の解除後に事態が急変する可能性も排除できないということだと思っております。一方で、補正予算の編成からその成立までにはある程度の時間を要することなどを踏まえて、事態の急変に対し臨機応変に対応するための万全の備えとして、新型コロナウイルスの感染症対策予備費を十兆円追加することとしたものであります。
 この予備費の扱いにつきましては、与野党の国対委員長間の合意を踏まえ、先ほどの財政演説で御説明したとおりであります。
 なお、予備費につきましては、憲法第八十七条におきまして、予見し難い予算の不足に充てるため、国会の議決に基づいてこれを設けることができるとされておりますのは御存じのとおりで、その上で、その支出につきましては事後に国会の承諾を得る仕組みとなっているところ、今回の新型コロナウイルス感染症対策予備費の使用につきましても、適時適切に国会に御報告をしてまいります。(拍手)
   〔国務大臣加藤勝信君登壇、拍手〕

#8
○国務大臣(加藤勝信君) 有田芳生議員にお答えいたします。
 布製マスクの配布状況についてお尋ねがありました。
 全戸向けの布製マスクの配布枚数は、本日六月八日までに約七八%、約九千七百万枚と見込んでおります。引き続き、六月中旬を目指して、なるべく早く国民の皆さんのお手元にお届けできるよう全力で取り組んでまいります。(拍手)
   〔国務大臣森まさこ君登壇、拍手〕

#9
○国務大臣(森まさこ君) 有田芳生議員にお答え申し上げます。
 まず、黒川氏に対してなされた訓告の意義や懲戒処分との区別についてお尋ねがありました。
 法務省の訓令上、訓告は、将来における服務の厳正又は職務遂行の適正を確保するため当該職員を指導する措置として行うものとする旨定められています。このうち、将来における服務の厳正とは、将来にわたって組織の秩序を維持し、組織の目的を統一的、能率的に達成するために、組織内の構成員に要求される規律が厳しく保持されることを意味するものであり、今回の黒川氏に対する訓告処分は、将来における検察組織一般の服務の厳正を確保するためにも必要と考えられたものです。したがって、黒川氏の辞職によって訓告そのものが成り立たないという御指摘は当たりません。
 また、黒川氏に対する訓告は、懲戒処分ではなく、法務省の訓令に基づく監督上の措置としてなされたものです。このような監督上の措置についても一般的には処分と称されるものと承知しており、黒川氏に対する訓告についても処分という表現をも用いて答弁しているものです。
 次に、解釈変更のプロセスについてお尋ねがありました。
 法務省では、法律案に関しては、その最終的な成果物たる成案を確定する際に、法務省行政文書取扱規則に定められた方法による決裁を経ることとしています。他方で、法律案策定の過程において検討のために作成された文書については、同規則に定められた方法による決裁を逐一経ることは要しないものと理解し、そのような運用がなされてきたところです。
 御指摘の解釈変更に当たり、検察官への勤務延長制度の適用に関する解釈を記載した文書は、検察官の定年引上げに関する法律案策定の過程において、その検討の前提として現行の検察庁法の解釈について整理した文書です。そのため、同規則に定められた方法による決裁は要しない扱いとしていたものです。
 もっとも、同文書は検察庁法の解釈について改めて整理しようとするものであることから、事務次官まで文書を確認して了解し、その上で私も事務方からその内容等について必要な報告を受けて了解していたものであり、適切なプロセスを経たと考えています。
 次に、いわゆる賭けマージャンの賭博の該当性及び黒川氏の処分についてお尋ねがありました。
 御指摘の東京高等検察庁の文書には、懲戒処分となり得る信用失墜行為の例の一つとして、賭博が記載されています。そこに賭博の定義は示されていませんが、一般に賭博とは、偶然の事実によって財物の得喪を争うことをいうと解されており、財物を賭けてマージャンを行うことも賭博に当たり得るものと考えられます。
 他方、刑法上の賭博に当たるかどうかについては、犯罪の成否は捜査機関により収集された証拠に基づき個別に判断されるべき事柄であり、お答えは差し控えます。
 また、黒川氏の処分は、事案の内容等の諸般の事情を総合的に考慮し、法務省における先例も踏まえて決定されたものであり、適正な処分であると考えています。御指摘の自衛官の事案については、防衛省において、当該事案の内容等の諸般の事情を考慮して処分を決定されたものと考えています。
 最後に、黒川氏に対する訓告を決定した過程等についてお尋ねがありました。
 黒川氏の処分については、法務省としては、調査結果を踏まえ、監督上の措置として最も重い訓告が相当であると考えました。そこで、検事長の監督者である検事総長に対し、法務省が行った調査結果とともに、法務省としては訓告が相当と考える旨を伝え、検事総長においても、訓告が相当であると判断したものです。したがって、黒川氏の訓告の処分内容を決定したのはあくまで法務省及び検事総長であり、御指摘は当たりません。
 そして、私から官房長官に対し、訓告が相当である旨の法務省の決定を報告したところ、異論がない旨、回答を得ました。その後、改めて、法務省から検事総長に対し、訓告が相当であることを伝え、検事総長から黒川氏に対し、訓告の措置がなされたものです。
 総理に対しては、最終的に、調査結果、これを踏まえて処分したこと及び辞意が表明されたことを私から報告し、法務省の対応について了解を得たものです。
 五月二十二日の記者会見における私の発言は、法務省及び検事総長が訓告が相当と決定した後、官房長官に報告したところ、その決定に異論がなく、その上で、検事総長から黒川氏に対して訓告がなされたことを申し上げたものであり、事実と異なるものではございません。(拍手)

#10
○議長(山東昭子君) ただいま場内協議中でございますので、しばらくお待ちください。
    ─────────────

#11
○議長(山東昭子君) 古賀友一郎さん。
   〔古賀友一郎君登壇、拍手〕

#12
○古賀友一郎君 自由民主党の古賀友一郎です。
 私は、自由民主党・国民の声を代表して、ただいま議題となりました令和二年度第二次補正予算案の財政演説に対して質問いたします。
 まず冒頭、拉致被害者救出運動のリーダーであった横田滋さんの御逝去を悼み、心から御冥福をお祈り申し上げます。
 四十年以上、めぐみさんの帰りを待ち続けながらついに再会を果たせなかった無念を、私たち日本国民は共有しなければなりません。この拉致問題の解決は、まさしく時間との戦いにもなっています。一日も早く拉致被害者の方々が帰国できるよう、安倍総理を先頭に、政府におかれてはなお一層の御尽力をお願いいたします。
 そして、新型コロナウイルス感染症につきましても、亡くなられた方々に謹んで哀悼の意を表しますとともに、御遺族、関係者の方々に衷心よりお悔やみ申し上げます。また、現在も闘病中の皆様に心からお見舞い申し上げます。
 さらに、現場において感染拡大の防止、感染者への治療に全力で当たっていただいている医療、介護等関係者の皆様の献身的な御尽力に心からの敬意と感謝を申し上げますとともに、日々の生活に欠かせないお仕事に従事されている皆様にも深く感謝申し上げます。
 先月二十五日、緊急事態宣言が全国で解除されました。これからは、感染第二波を十分警戒しながらも、徐々に生活と経済を取り戻していく段階となります。そのためにはまず、これまでに受けた経済的ダメージを的確に手当てすることから始めなければなりません。
 今回の補正予算案の作成過程では、我々自民党も党内でかんかんがくがくの議論を積み重ね、先月二十一日、自民党政務調査会の提言を政府に申し入れました。
 その結果、雇用調整助成金の抜本的拡充、企業、事業者の資金繰り対応の強化、家賃負担の支援や学生の学びを継続するための新たな給付金の創設、医療機関や介護施設に対する支援措置、地方創生臨時交付金の拡充、持続化給付金の対象拡大、一人親世帯、農林漁業者、文化芸術・スポーツ団体、地域公共交通機関への支援措置等々のほか、感染第二波を含め、今後の状況変化にも的確に対応できるよう十兆円の予備費も計上されており、あらゆる方面に配慮した内容となりました。また、家賃の支援において融資と公費負担を組み合わせたいわゆるハイブリッド方式を採用するなど、三月に申し入れた参議院自民党政策審議会の提言内容を取り入れていただいたことにも感謝申し上げます。
 そうして積み上げられた事業規模は百十七兆円を超え、四月に成立した第一次補正予算と合わせると、実に我が国のGDPの四割にも匹敵する二百三十四兆円という、空前かつ世界的に見ても最大規模の対策となります。この上は、本補正予算案を速やかに成立させ、一日も早く困っている方々にお届けしなければなりません。
 しかし、もう既に各申請の窓口は第一次補正予算の執行で職員の方々に休日返上かつ夜遅くまで頑張っていただいている目いっぱいの状態であり、今回の補正予算を加えて迅速に執行するには更に抜本的な対策が必要と考えますが、どのように取り組まれるのか、安倍総理に伺います。
 また、困っている方々に支援が行き届くには、今回の内容が分かりやすく周知されなければなりませんが、そのための取組についても併せて総理にお尋ねします。
 他方、緊急事態宣言が解除されたからといって、まだまだ警戒を緩めるわけにはいきません。一旦収束には向かっていますが、国内でも感染者が再び増加した地域もありますし、海外でもまだ感染拡大は続いているほか、収束したかに見えた国でも再び感染クラスターが発生しています。先週から厚労省による大規模な抗体検査が始まっていますが、まだ多くの人が抗体を持っていないと考えられる我が国では、第二波に襲われる可能性は十分にあると考えなければなりません。緊急事態宣言の解除は、事態の収束ではなく、第二波に備えるためのモラトリアム期間の開始と考えるべきであります。
 そこで、これまでの対応の中で得られた教訓や反省点、さらには新たに分かってきた知見等も踏まえ、感染第二波にどのように備えていくのか、総理に伺います。
 先月から沖縄、九州南部、四国と梅雨入りし、これから全国的に雨のシーズンとなってきます。この時期は、近年の西日本豪雨、九州北部豪雨など大雨の災害に見舞われやすく、住民の方々が避難を余儀なくされる季節でもあります。また、地震国である我が国では、いつどこで大規模な地震に襲われても不思議ではありません。不幸にもそうした自然災害が感染第二波と重なってしまい、人が密集する避難所においてクラスターが発生したり、あるいは、広域的に人が密集するポイントができることによって第二波発生の端緒となるような事態は何としても避けなければなりません。
 避難所の感染防止対策を徹底し、住民の方々がちゅうちょせずに安心して避難してもらえる環境を整備しておくことは、災害から命を守る上で不可欠であります。この点、政府も、パーテーション、段ボールベッド、マスク、消毒液の備蓄や、ホテル、旅館等を避難所として活用することも進めているようですが、災害時はただでさえ救助・救急活動や傷病人の手当てなどで混乱しやすい状況となりますから、災害とウイルスの両方から住民を守るには入念な準備が必要と考えます。
 そこで、避難所の整備を始め安全、安心な避難のための現在の準備状況と今後の取組について、総理にお伺いします。
 今回の感染拡大では我が国でも多くの尊い命が失われてしまいましたが、それでも、国民各位の御理解と多大なる御協力をいただくことによって、諸外国に比べるとかなり少なく抑えることができています。都市封鎖など強制的な規制もせずに七週間弱で緊急事態宣言の解除にまで至った我が国の取組に対しては、グテーレス国連事務総長から、日本の感染症への対応は世界において卓越した模範であると称賛され、また、WHOのテドロス事務局長も我が国の対策を成功しているとコメントするなど、世界中から高く評価されています。
 そうした中、安倍総理は、治療薬やワクチンを透明性の高い国際的な枠組みの中で途上国も使えるようにするため、特許権プールの創設を提唱しておられます。これは近年、ただでさえ内向きになりがちな国際情勢の中にあって、世界各国が同じ船に乗っていることを自覚してもらうすばらしい提案と思います。
 人類共通の利益である感染症対策を通じて、我が国がリーダーシップを発揮し、世界の平和と安定に向けた取組の先頭に立つことは誠に有意義であります。今月、総理御自身が提案される予定だったG7サミットの開催日程は現在調整中とのことですが、どういう形であれ、この提案は是非成就させていただきたいと思います。総理の御決意を伺います。
 そして、感染症対策をリードしようとする我が国としては、それにふさわしい国内体制も整備していかねばなりません。国立感染症研究所、地方衛生研究所、保健所等の体制拡充はもとより、特に近年、エボラ出血熱、鳥インフルエンザ、SARS、MERSのように動物に由来する人獣共通感染症が人類の大きな脅威となっていることを踏まえると、国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構の動物衛生研究部門も含めて、それらの機能と体制を充実していくことが急務と考えます。
 そこで、それらの機能を統合強化し、人獣共通感染症にも迅速に対応できる日本版CDCの創設に向けて取り組んでいくべきと考えますが、総理のお考えを伺います。
 今回の感染が収束したとしても、新たなウイルスとの闘いはこれからも永久に続きます。しかも、人の流れのグローバル化などに伴い、その発生のサイクルがだんだん短くなっていくことも私たちは覚悟しなければならないと考えます。
 したがって、私たちは今後、感染症に対するレジリエンスを備えた新しい社会経済システムをつくっていく必要がありますが、その柱の一つとなるのが、今回改めてその意義が見直されているテレワークであります。
 今回、通勤や職場での密を回避する感染予防策として注目されているテレワークですが、私は、そのこと以外にも、我が国の様々な重要課題解決の方策として期待できるものと考えています。
 そのように感じたのは、おととし、総務省の政務官として総務大臣表彰を行うため、テレワークのイベントに出席したときでありました。その受賞企業の中に、岡山市の株式会社WORK SMILE LABOという事務機器を扱う従業員三十名ほどの会社がありました。
 その会社は百年以上の歴史があるのですが、リーマン・ショックや東日本大震災の影響もあり、一時は倒産寸前まで追い詰められながらも、その苦境を何とか脱した後は、テレワークを中心に取り組むことによって業績を回復させ、地元新聞社が毎年行っている地元就職人気企業ランキングでも、並みいる大企業の中、年々順位を上げ、今年は第四位にまでなっている会社であります。テレワークだけに県外からの求職者も多いというその会社の取組は、地方の企業が人材を集めて成長していく地方創生のモデルになり得るものであります。
 また、テレワークは、育児や介護との両立を図ることによって少子化対策や介護離職の防止対策にもなり得るほか、特に、大都市においては大地震への備えとなる過密の緩和、また大雨や雪などで交通機関が麻痺した場合の帰宅困難者対策にもなり、防災、国土強靱化にも資すると考えられます。
 そのように多面的な効果が期待できるテレワークでありますが、今回は感染防止策として急遽取組を求められることとなったため、戸惑う職場も多かったのではないかと思いますが、その過程で具体的な課題が見えてきたこと、また思い掛けない効果を実感できたことも収穫ではないかと思います。いずれにしても、このテレワークは、今回一過性のものとしてではなく、コロナ後の社会経済活動改革の重要な柱として中長期的に腰を据えて取り組んでいく必要があると考えますが、総理に御所見を伺います。
 最後に、質問ではありませんが、安倍総理のお言葉をいただきたいと存じます。
 このコロナ禍の影響で、国民的行事ともいうべき夏の全国高校野球選手権大会が戦後初めて中止になりました。小さい頃から甲子園を夢見て日夜練習に打ち込んできた高校球児の悔しさたるや察するに余りあります。特に、最後の集大成の大会となるはずだった三年生にとってはなおさらです。
 高校野球だけではありません。高校総体も、文化部の全国大会も中止が相次いでいます。高校生だけではありません。中体連、全国中学校体育大会も、また大学生の全国大会も中止が相次いでいます。
 大人たちにとっては毎年の中の一回の大会であっても、当人たちにとってはかけがえのない一回であります。突然目標を奪われた若者たちは計り知れない喪失感に襲われていることと思います。そのことが春秋に富む彼らの心に長く影を落とし、洋々たる将来をゆがめてしまわないか、誠に心配であります。
 そこで、そうした若者たちに対して、安倍総理御自身の心からの励ましのメッセージをお願いいたしまして、私の質問を終わります。
 御清聴ありがとうございました。(拍手)
   〔内閣総理大臣安倍晋三君登壇、拍手〕

#13
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 古賀友一郎議員にお答えをいたします。
 補正予算の迅速な執行についてお尋ねがありました。
 第一次補正予算の成立以降、何よりスピード重視で、厳しい状況にある事業者、御家庭に支援をお届けするべく全力で取り組んでいます。各種申請の窓口で前線に立って働いている自治体などの職員の皆様にも、心より感謝申し上げるとともに、この百年に一度の危機を乗り越えるため、引き続き御協力をお願い申し上げます。
 第二次補正予算についても、早期に御承認をいただいた上で、あらゆる手だてを講じ、各種の支援策を必要とされる方々のお手元に迅速に届けることで雇用と事業活動、生活を守り抜いていく決意です。
 また、支援内容の周知については、特設のサイトを設け、各種支援策や相談窓口について一覧性をもって分かりやすい形で掲載しているほか、AI等の活用による質問への回答やSNS等での情報発信も行っているところですが、引き続き、国民の皆様が必要な情報に、よりアクセスしやすくなるよう、政府一丸となって分かりやすい情報発信に努めてまいります。
 感染第二波への備えについてお尋ねがありました。
 地方公共団体、医療関係者、専門家、事業者を含む国民の皆様に一丸となって取り組んでいただいた結果、全都道府県で緊急事態宣言を解除することができました。改めて皆様の御協力に感謝申し上げます。
 一方で、ウイルスは今でも私たちの身の回りに確実に存在しており、一たび気を緩め、感染予防を怠った途端、一気に感染が広がっていく、これがウイルスの最も怖いところであると実感しています。
 そのため、感染リスクをコントロールしながら段階的に社会経済のレベルを上げていくことで、コロナの時代の新たな日常を国民の皆様とともにつくっていくことが必要であると考えております。
 同時に、次なる流行の波に備えることが必要であり、今般の第二次補正予算においても、医療、介護等の交付金の抜本的拡充などを盛り込んでいるところです。この予算も活用しながら、医療提供体制や検査体制の整備などについて万全を期してまいります。
 自然災害と新型コロナウイルス感染症への対応についてお尋ねがありました。
 大雨など大規模な自然災害が発生し、避難を要する場合、現下の状況においては、御指摘のとおり、避難所における三つの密の回避など、新型コロナウイルス感染症の感染防止に十分留意する必要があります。
 そこで、政府においては、地方自治体に対し、ホテルや旅館の活用等も含めた可能な限り多くの避難所の開設、発熱、せき等の症状が出た方々のための専用スペースの確保等について必要な要請等を行っているほか、マスク、消毒薬等の物資については、地方創生臨時交付金も活用しながら備蓄を進めるよう働きかけているところです。
 さらに、今般の第二次補正予算において、衛生用品やパーテーションなどの感染症対策に必要な物資の備蓄に要する費用を盛り込むとともに、災害発生時には必要な物資をプッシュ型で迅速に支援することができるよう、準備に万全を期しております。
 今後も、新型コロナウイルス感染症の感染状況等を踏まえつつ、自然災害に備え、自治体とも連携しながら、対応に万全を期してまいります。
 治療薬等の特許権プールについてお尋ねがありました。
 新型コロナウイルス感染症については、世界的な感染の拡大に歯止めが掛からない限り、真の終息はありません。そのためには、治療薬やワクチン等を途上国も含めて広く使えるようにする必要があります。
 こうした観点から、このウイルスに対する治療薬等の特許権をプールする国際的な枠組みの創設をG7各国に提案しているところであり、その実現に向け、我が国がリーダーシップを発揮し、国際社会における責任を果たしてまいります。
 日本版CDCの創設についてお尋ねがありました。
 ウイルス感染症対策については、御指摘のとおり、人と動物は相互に密接な関係があることから、総合的に対応することが重要です。
 今般の新型コロナウイルス感染症に対しては、これまでも政府において、私を本部長とし全閣僚をメンバーとする対策本部を設置するとともに、その下に設置した専門家会議からの助言も得ながら、政府一丸となって国民の命と健康を守るための対応に当たってまいりました。
 他方で、感染症対策については、組織強化を図っていくことは重要な視点であることから、今般の事案対応や特措法改正時の附帯決議も踏まえつつ、さらには、人獣共通感染症への対応などについても、今後、感染症の危機管理体制の不断の見直しを進め、危機管理への対応力を一層高めてまいります。
 テレワークの推進についてお尋ねがありました。
 今回の新型コロナウイルス感染症への対応に当たっては、緊急事態宣言の発出後、オフィスでの仕事は原則自宅で行えるようにしていただくなどをお願いしてまいりましたが、そうした中で、国民の皆様に多大な御協力をいただき、テレワークが大きく普及いたしました。
 テレワークは、一人一人の実情に合わせた多様な働き方を可能とすることで、社会全体の生産性の向上に資するものです。
 また、議員御指摘のとおり、災害の発生時における業務継続や地方創生の観点からも様々なメリットを有すると考えます。今回のピンチを、テレワークを含めたデジタル化、リモート化などを進めるチャンスと捉え、未来に向けた社会変革を大きく前進させてまいります。
 若者を対象としたスポーツ、文化の全国大会についてお尋ねがありました。
 今回、様々な全国大会が中止となったことで、生徒の皆さんが大変残念な思いをしているものと受け止めています。政府としては、感染状況が落ち着いていけば、今後、各地域における地方大会や、さらには全国大会の開催も可能ではないかと考え、今般、第二次補正予算において大会開催等を支援することとしています。
 また、こうした大会の開催は、最終学年の皆さんにとって当面の目標となるだけではなく、大会成績が入試等での評価に活用されることも期待されます。
 若者の皆さんがスポーツや文化活動に打ち込める日常を取り戻し、主役となれるかけがえのない舞台を用意できるよう、関係各方面と協力しながら、しっかりと応援してまいります。(拍手)
    ─────────────

#14
○議長(山東昭子君) 山本香苗さん。
   〔山本香苗君登壇、拍手〕

#15
○山本香苗君 私は、公明党を代表し、ただいま議題となりました財政演説につきまして、安倍総理並びに加藤厚生労働大臣に質問いたします。
 まず冒頭、北朝鮮に拉致された横田めぐみさんのお父様で、四十年以上にわたってめぐみさんの救出活動を続けてこられた横田滋さんがお亡くなりになられました。残念でなりません。心からお悔やみ申し上げます。
 また、この度の新型コロナウイルス感染症によりお亡くなりになられた方々に心から哀悼の意を表しますとともに、現在治療中の皆様の一日も早い回復をお祈り申し上げます。
 あわせて、感染リスクにさらされながらも、国民の命と生活を守り支えてくださっている医療従事者始め全てのエッセンシャルワーカーの皆様の御奮闘と献身に心から深く感謝申し上げます。
 さて、国民の皆様の懸命な努力により、緊急事態宣言が解除されましたが、国民生活は極めて深刻な状況にあります。緊急事態宣言発令後の四月―六月期の実質GDPは戦後最悪のマイナス二〇%程度と予測されています。安倍総理も、日本の経済は百年に一度の危機ともいうべき厳しい状況にあると述べておられましたが、今回の第二次補正予算案は百年に一度の危機を乗り越えるのに十分なのでしょうか。総理の認識を伺います。
 国民の命を守るためには、第二波、第三波への備えが必要です。しかし、医療現場は疲弊し切っています。重症患者の病床確保も検査体制もまだ十分ではありません。更なる強化が必要です。また、介護や障害福祉サービスにおいては三密を防ぐこと自体難しい。特に、訪問系サービスは最後のとりでであるにもかかわらず、人手が圧倒的に足りません。医療にせよ、介護・障害福祉にせよ、支える人がいなければ成り立ちません。今回、医療のみならず、介護・障害福祉の全事業所を対象として職員に慰労金を支給することとなっていますが、職種を限定せず、全ての方々に慰労金を支給すべきです。総理の明快な答弁を求めます。
 新型コロナウイルス感染拡大による解雇、雇い止めが加速しています。厚生労働省によると、今月四日時点で、新型コロナ関連での解雇や雇い止めは、見込みも含めると二万人を超えました。今後、更に悪化することが懸念されていますが、何としても雇用を守り抜かねばなりません。
 今回、雇用調整助成金を抜本的に拡充するとともに、休業手当を受け取れていない労働者が直接申請して給付を受け取ることができる新たな制度が創設されることとなっておりますが、とにかく急がねば間に合いません。どういう手続で、いつから申請でき、いつ受け取れるようになるのか。総理、具体的にお答えください。
 事業継続も死活問題です。第一次補正予算で創設された持続化給付金は今月二日までに百万件支給され、今回、約二兆円積み増しされますが、まだ届かない、電話がつながらないという声が今も寄せられています。早急に改善願います。
 また、今回、新たに家賃支援給付金が創設されることとなりましたが、これも一刻を争います。事業者の窮状を踏まえ、家賃減額や支払猶予に応じている家主もおられますが、家主も借入れを抱えている場合もあり、事業者と家主の双方を救うことが必要です。地方自治体とも連携しつつ、とにかく一刻も早く支援を届けていただきたい。総理の力強い答弁を求めます。
 大学生等への支援については予備費で対応していただきましたが、学業の継続が困難な状況にある全ての学生に確実に支給すると明言していただきたい。
 また、困窮しているのは大学生だけではありません。高校生もです。四月から私立高校実質無償化がスタートしていますが、現行制度では新型コロナウイルスの影響で家計が急変した高校生を救うことができません。絶対に高校中退させないよう、速やかに支援を拡充していただきたい。また、受験に対する不安の声もたくさん寄せられています。高校生や現場の意見を伺いながら、速やかに入試の時期を決定するとともに、受験生が同じ条件で受験に臨めるよう対策を講じていただきたい。総理、いかがでしょうか。
 子供たちの学びを止めてはなりません。オンライン学習環境の整備を加速化するとともに、この間の学習の遅れを取り戻すため、国を挙げて取り組んでいただきたい。今回、学習指導員やスクールサポートスタッフ等を大量配置するとのことですが、これでも足りないという声が上がっています。
 また、貧困、虐待、発達障害など、様々な課題を抱えているお子さんには個別サポートが不可欠です。都内を中心に子供の学習、居場所支援を行っているNPO法人は、集団授業が苦手、日本語に困難を抱えているなど、学校で個別対応し切れないケースに学校や行政と連携しながら対応しています。このように、学校が学校以外の関係者と協働できる関係を構築できなければ、課題を抱えている子供たちが取り残されてしまいます。全ての子供たちの学びを保障するため、学校以外の関係者との連携も推進すべきと考えますが、総理の見解を求めます。
 新型コロナウイルスの影響で収入が激減し、生活が立ち行かない、首をくくらなあかんと絶望している方がおられます。孤独死、虐待、DV、アルコール依存症、自殺等の急増が懸念されています。新型コロナウイルスは、雇用、住まい、所得などをめぐる我が国のセーフティーネットの脆弱さを改めて浮き彫りにしました。
 中でも、経済的基盤の弱い一人親家庭は想像を絶する状況に置かれています。減収や失業に加え、食費や光熱水費等の出費がかさみ、子供がおなかがすいていても食べさせるものがないといった切実なお声も伺いました。そのため、公明党として、困窮する一人親家庭への経済的支援を強く要請してまいりました。
 今回、児童扶養手当受給者に加え、公的年金等を受給していることにより児童扶養手当の支給が受けられていない一人親家庭や、現在は児童扶養手当の支給対象ではないものの、直近の収入が児童扶養手当の対象となる水準に下がった一人親家庭等に対しても、特別臨時給付金を支給するとしたことは高く評価します。
 しかし、元々一人親家庭の状況は厳しいんです。今後も状況をフォローし、更なる支援を検討していただきたい。総理、困窮する一人親家庭の皆様が安心できるような答弁をお願いいたします。
 三月二十五日以来、緊急小口資金等の特例貸付を行っている社会福祉協議会には申請が殺到しています。
 滋賀県社会福祉協議会では、平均一日当たり百二十件。昨年度の年間九十一件を一日で超え、僅か二か月でリーマン・ショック三年分の貸付件数の二倍以上となりました。申請者は三十代から五十代が四分の三と最も多く、四月は自営業者が四割を占め、五月以降は派遣労働者を含む常勤雇用者の申請も増加をしています。そして、貸付けを受けた世帯のうち小学生以下の子供がいる世帯は二九%です。
 特例貸付の目的は借金を背負わせることではなく、生活を支えることです。申請者の実態等を更に見極めつつ、貸付期間の延長や償還免除の要件の詳細について検討を進めていくべきと考えますが、いかがでしょうか。また、生活苦を乗り越え、次に進んでいくためには、伴走型の相談支援が不可欠です。速やかに生活困窮者自立支援制度の自立相談支援体制の抜本強化を図るべきと考えますが、加藤厚生労働大臣の答弁を求めます。
 この国難を乗り切るためには、国民の皆様との一体感が何よりも大切です。だからこそ、国民の声に真摯に耳を傾け、国民の不安や苦しみに寄り添い、一刻も早く支援を届けていただきたい。
 最後に、総理の決意をお伺いし、私の質問を終わります。(拍手)
   〔内閣総理大臣安倍晋三君登壇、拍手〕

#16
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 山本香苗議員にお答えをいたします。
 補正予算についてお尋ねがありました。
 国民の皆様に多大な御協力をいただき、先般、緊急事態宣言を全国で解除することができました。今後は、日常の社会経済活動を少しずつ段階的に取り戻していく中で、コロナ時代の新たな日常をつくり上げていかなければなりません。
 一方で、感染を抑えながら完全なる日常を取り戻すまでの道のりは、かなりの時間を要することになります。この険しい道のりの中で、事業と雇用は何としても守り抜いていかなければなりません。同時に、次なる流行のおそれにも万全の備えを固めていかなければなりません。このような決意の下、本日、第二次補正予算を国会に提出いたしました。先般の補正予算等と合わせ、事業規模は二百三十兆円を超えるものとなります。GDPの四割に上る世界最大の対策によって、この百年に一度の危機を乗り越え、しっかりと日本経済を守り抜いていくことができると考えております。
 医療・介護・障害福祉従事者への慰労金の支給についてお尋ねがありました。
 医療機関、介護・障害福祉サービス事業所では、多くの皆さんが感染リスクと背中合わせの過酷な環境の下で、強い使命感を持って業務に従事していただいていると承知をしております。
 このため、感染すると重症化するリスクが高い患者や利用者の方々と日常的に接している医療機関や介護・障害福祉サービス事業所で働く方々に、慰労金として最大二十万円の給付を行うこととしております。
 慰労金の支給の対象となる方については、専門職や事務職といった職種による区別は行わず、患者や利用者と接しながら業務に従事する職員の方を幅広く対象とする考えです。
 雇用調整助成金の抜本的拡充と新たな支援金制度についてお尋ねがありました。
 新型コロナウイルス感染症の影響により経済も大きな影響を受けており、事業者の皆様の経営にも大きな打撃となっています。こうした中にあって、政治に課された最大の使命は、何とか事業を継続していただき、また、しっかりと雇用を守っていくことであると考えています。
 このため、雇用調整助成金については、手続の簡素化、迅速な支給に取り組んできたところですが、今般の第二次補正予算では、申請済みの方は追加の手続不要で日額上限を一万五千円へと引き上げるなど、更なる拡充措置を盛り込んでおり、予算が成立し次第、速やかに実施してまいります。
 また、労働者が直接申請する新たな支援金制度については、現在、手続の詳細について検討しているところですが、一刻も早い実施が必要であると考えており、制度を利用される方々の目線に立った簡易かつ迅速にお支払ができる仕組みについて早急に構築してまいります。
 持続化給付金と家賃支援給付金についてお尋ねがありました。
 持続化給付金については、スタートから一か月で百万件以上の中小企業、個人事業主の皆さんに合わせて一兆四千億円を超える現金をお届けしています。さらに、明日の支払にも御苦労しておられる事業者の皆さんの気持ちに寄り添いながら、審査体制の強化による更なる迅速化、コールセンターの拡充に取り組むとともに、全国五百か所の申請サポート窓口のほか、今後、全国二千二百か所の商工会、商工会議所で体制を整え、電子申請が難しいという皆さんへの支援にも万全を期してまいります。
 家賃支援については、今回、国として借主に最大六百万円の給付金を創設するとともに、地方創生臨時交付金を増額し、地方自治体が借主と家主の双方をきめ細かく支援することも可能としたところであり、国と地方自治体が一体となって、必要とする皆さんに迅速に支援をお届けしてまいります。
 大学生や高校生への経済的支援、大学入試についてお尋ねがありました。
 今回の感染症拡大の影響を受けて経済的に厳しい状況にあるアルバイト学生に対しては、最大二十万円の給付金の支給を開始したところであり、今後、この枠組みの中で、学業の継続が困難と認められる全ての学生等に確実に行き渡るよう支援してまいります。
 高校生への経済的支援について、今年四月から私立高校授業料の実質無償化を開始していますが、これに加え、今般の第二次補正予算において、家計が急変した高校生への支援を拡充することとしています。
 今年度実施を予定している大学入試の日程や出題内容等については、御党からの御提案も踏まえ、現在、全国の高等学校を対象に生徒等の意向を調査しているところであり、その結果を踏まえて、高校、大学の関係者等とも十分相談の上、今月中に方針を示してまいります。
 子供たちの学びの保障についてお尋ねがありました。
 今般の感染症との闘いが長期戦となる中で、感染症対策と子供たちの健やかな学びを両立し、あらゆる手段を尽くして、子供たちを誰一人取り残すことなく、その学びを保障していくことが重要です。
 このため、政府としては、学校における感染症対策を徹底した上で、学習活動の重点化を含めた教育課程編成の考え方を示すとともに、オンライン学習を確立するため、四年間で実施予定であった一人一台のIT端末整備をこの一年間に前倒しするなど、学びの保障に向けた総合的な対策を講じているところです。
 第二次補正予算では、子供たちの状況に応じてきめ細かな指導ができるよう、教員に加え、退職教員や学習塾、NPO等の民間の教育関係者にも御協力いただいて学習指導員を追加で配置することとしています。さらに、臨床心理士や社会福祉士といった専門家や、スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーとして必要に応じて配置するなど、外部の人材を積極的に取り込んで、学校に対する人的支援を充実してまいります。
 一人親家庭に対する支援についてお尋ねがありました。
 低所得の一人親家庭の皆さんについては、経済的基盤が弱く厳しい状況にある中で、今般の感染症の影響を受け、特に大きな困難が生じているものと承知しています。
 このため、こうした家庭に対して、感染症の影響による子育て負担の増加や収入の減少に対する支援を行うため、今般の第二次補正予算において臨時特別給付金を支給することとしており、早期に御承認いただいた上で、厳しい状況にある方々のお手元に迅速にお届けできるよう全力を尽くす考えです。今後とも、大変な状況にあるこうした一人親家庭の状況をしっかりとフォローし、必要な対応を迅速に講じてまいります。
 補正予算の早期執行についてお尋ねがありました。
 この難局を乗り越えていくためには国民の皆様の御協力が不可欠であり、この間、事業と雇用を守り抜くことが政府の責任です。そのためにも、厳しい状況にある事業者、御家庭に一刻も早く支援をお届けすることが何よりも重要です。
 第一次補正予算については、成立から一か月余りが経過しましたが、この間、持続化給付金については六月二日までに百万件、一兆四千億円を超える現金を事業者の皆様のお手元にお届けしており、身近な地銀、信金、信組を通じた実質無利子、最大五年間元本据置きの融資についても一か月で約三兆円の融資が行われ、公庫等と合わせればこれまでに十兆円を超える資金が提供されています。さらに、一人当たり十万円の特別定額給付金は、ほぼ全ての自治体で実際の給付が始まっています。このように、何よりもスピード重視で全力で取り組んでいるところです。
 第二次補正予算についても、早期に御承認いただいた上で、あらゆる手だてを講じ、各種の支援策を必要とされる方々のお手元に迅速に届けることで、雇用と事業活動、生活を守り抜いていく決意であります。
 残余の質問につきましては、関係大臣から答弁させます。(拍手)
   〔国務大臣加藤勝信君登壇、拍手〕

#17
○国務大臣(加藤勝信君) 山本香苗議員にお答えをいたします。
 緊急小口資金等の特例貸付けと生活困窮者への相談支援についてお尋ねがありました。
 新型コロナウイルス感染症の影響を受け、収入の減少等により当面の生活費が必要な方について、従来の低所得世帯の要件を緩和した特例の生活福祉資金貸付制度を設け、貸付けを行っております。五月三十日までの速報値で、緊急小口資金は、三十三万五千百三件の申請に対し三十万二千七百七十九件、約五百二十八億円の貸付決定を、総合支援資金は、五万三千五百七十件の申請に対し四万一千七件、約二百十七億円の貸付決定を行っております。
 特例貸付けにおける総合支援資金については、貸付期限を原則三か月以内としているところでありますが、貸付けを受けている方の状況なども踏まえ、貸付期限を特例的に延長することを検討しております。その際には、生活困窮者自立支援制度の自立相談支援機関による自立に向けた支援も必要と考えております。
 特例貸付けの償還免除については、償還時においてなお所得の減少が続く住民税非課税世帯の償還を免除することができるとの基本的な考え方をお示しするとともに、貸付けを受けている方の実態なども踏まえながら、生活に困窮された方の生活にきめ細かな配慮を行うべく、詳細を検討しているところであります。
 また、生活に困窮されている方への支援を強化するため、第二次補正予算案において相談員の加配など、自立相談支援機関の体制強化に必要な予算を計上しております。
 厚生労働省として、引き続き、生活福祉資金貸付制度の特例の周知、広報に努めるとともに、迅速な貸付決定がなされるよう、社会福祉協議会と連携を図ってまいります。また、第二次補正予算を活用して、自立相談支援体制の強化を更に進めてまいります。(拍手)
    ─────────────

#18
○議長(山東昭子君) 浅田均さん。
   〔浅田均君登壇、拍手〕

#19
○浅田均君 日本維新の会の浅田均です。
 私は、会派を代表して、ただいま議題となりました令和二年度第二次補正予算案について質問いたします。
 質問に入る前に、この度の新型コロナウイルス感染症でお亡くなりになられました方々の御冥福をお祈りし、御遺族の皆様にお悔やみ申し上げます。また、今なお闘病されている方々にお見舞い申し上げますとともに、コロナ対策の最前線で闘っておられる全ての医療機関、介護福祉施設等の従事者の皆様、エッセンシャルワーカーの皆様に心から感謝の念と敬意を表します。
 緊急事態宣言が、五月二十五日、全面解除されました。四月七日に七都府県を対象に発令されてから一か月半、強制力のない外出自粛や休業の要請などに国民の皆さんが御協力いただいたことが奏功したことは言をまちません。安倍総理も記者会見で、まさに日本モデルの力を示したと胸を張られました。
 しかし、現実には、欧米等と比べて感染の拡大に、格段に小さく抑え込むことができた原因は科学的に何らはっきりしていません。相手は、人類誕生の前から地球に存在し、今なお正体が解明されていないウイルスです。今回の成功例を過信すべきではありません。何となく収束できたというのでは、今後、感染の第二波、第三波を迎えることは不可避と見られる中、対策の立てようがありません。
 総理にお尋ねします。
 感染防止と社会経済再建の双方をバランスよく軌道に乗せる一方、政府として、我が国がひとまず感染爆発を回避できた根拠、ウイルスの性質、実態を科学的につまびらかにするための国際的な調査に早急に取り組むべきと考えますが、そのお考えはありますか。
 政府の専門家会議の分析によると、感染のピークは四月一日頃で、緊急事態宣言発令はそれに六日遅れたことになりました。我が党は三月下旬頃から緊急事態宣言発令を訴えていましたが、なぜ政府の対応が遅れたのですか。そのほかにも反省すべき点はありませんか。政府として、今回の緊急事態宣言の発令、延長、解除という一連の措置の時期などについて適切だったのか等、宣言前に遡り政府の行動を速やかに検証した上で、次につなげる必要があると考えます。総理の御認識をお示しください。
 緊急事態宣言発令の都道府県指定の判断基準について、当初は、一人の感染者の二次感染する人数の平均値である実効再生産数を重視していたと認識しています。国民の行動変容を求めた根拠もここにあります。しかし、解除に当たっては、最近一週間の新規感染者数が人口十万人当たり〇・五人程度以下という基準が適用されました。つまり、入口と出口で違う間口が設定されたわけです。今後の宣言の発令、解除に当たっては、統一した基準を明確にしておく必要があると考えますが、どう対応されますか。総理の見解をお願いします。
 初の緊急事態宣言発令で浮かび上がったことは、国と都道府県の権限や責任、役割分担の線引きが曖昧だったことです。知事の判断に委ねられているはずの外出自粛や休業の要請に対しても、国が基本的対処方針を随時書き換える形で介入する余地が残されました。各々の地域の感染状況を熟知しているのは、国ではなく都道府県です。その都道府県が求めているのは、国の関与ではなく財源です。有効な施策を素早く打ち出し実施していくために、緊急事態宣言発令の権限を知事に委ねるなど、権限と財源を地方に渡すべきと考えますが、いかがですか。また、特措法を改正し、その体制を法律でしっかり担保すべきだと思いますが、そのお考えはありますか。現場を担当されている西村大臣に答弁を求めます。
 第二次補正予算案には、事業規模百十七兆円の追加経済対策に必要な支出や財源が盛り込まれ、長期戦に備え、事業継続や雇用維持、医療現場の支援強化などに重点が置かれました。一次補正と合算した事業規模について、総理は空前絶後と強調されています。しかし、果たしてどこまで倒産や失業の急増に歯止めを掛け、日本経済を成長軌道に戻すことに資するのか見通せません。
 特に、真水と呼ばれる実際の政府支出額約三十三兆円のうち十兆円、先ほどの財政演説によりますと五兆円ですが、予備費に計上されたことは看過できません。追加の対策が必要となれば、第三次補正予算案として国会で審議されてしかるべきです。こうした巨額の予備費計上の前例をつくると、将来に禍根を残します。
 総理にお伺いします。
 地方は限られた財源の中、最前線でウイルスとの闘いに立ち向かっています。一次補正で一兆円にとどまった地方創生臨時交付金が第二次補正予算案では二兆円積み増しされましたが、地方の取組を後押しするため、更に二、三兆円をこの交付金に充て、自治体に柔軟に使ってもらう方が理にかなっていると考えますが、いかがですか。そもそも、こうした巨額な予備費計上が国会軽視になると考えなかったのですか。その理由を含めて、安倍総理の明快な答弁を求めます。
 総務省がまとめた四月の労働力調査は、緊急事態宣言の余波で非正規労働者が過去最高最大の落ち込みを記録し、国内雇用の深刻さが浮き彫りになりました。失業者予備軍とされる休業者も過去最高の四百二十万人の増加となりました。
 第二次補正予算案には、雇用対策として、雇用調整助成金の日額上限引上げによる拡充や労働者の方々が直接申請できる新たな給付金制度が盛り込まれました。しかし、いずれも特例の期限が九月末までです。その先の保障はありません。当面、ウイズコロナの時代を甘受せざるを得ない中、業種上やむを得ず職をなくす人も絶たないばかりか、景気低迷が長引いて企業の業績悪化や倒産が加速すれば、失業者が町にあふれ返ります。もはや、びほう策では雇用は維持できません。
 総理は、雇用は守り抜くと繰り返し述べられておりますが、具体的にどのような手だてを講じていくお考えですか。見解をお伺いいたします。
 第二次補正予算案は、企業への資本支援が打ち出されました。政府系金融機関などの融資で当面の資金繰りを支えるだけでなく、出資や劣後ローンを通じて企業の財務基盤の強化を促す内容です。しかし、金融機能の強化と銘打ち、二〇二二年三月となっている金融機能強化法の期限を二〇二六年三月まで延長し、第二次補正で民間金融機関に対する資本参加枠を十二兆円から十五兆円に拡充することが、果たして今必要なのでしょうか。
 麻生金融担当大臣にお伺いします。
 なぜ今、金融機能を強化する判断に至ったのですか。その理由をお示しください。
 今年度の国の予算規模は、二度の補正を加え、過去最大の百六十兆円超に達しました。今回の支出は全額国債発行で賄うため、当初予算と合わせた予算規模の五六%を借金に頼る異常事態となりました。税収が大きく落ち込み、一般会計の基礎的財政収支も赤字が悪化することは避けられません。コロナ対策を優先させたことで財政状況が急激に悪化するのはやむを得ない事情がありますが、それならなおさらのこと、今次補正予算案では不要不急と見られる事業は見直すべきです。
 麻生財務大臣に質問します。
 今年度の基礎的財政収支は現段階でどの程度の赤字となる見通しですか。政府は二〇二五年度までに基礎的財政収支を黒字化するという目標を掲げていますが、これを見直す必要はありませんか。
 コロナ禍で落ち込んだ景気を呼び起こし、経済を再生させるためには、消費を喚起することが不可欠だと考えます。そのカンフル剤とすべく、日本維新の会は、五日、消費税率を当分の間一律八%とする消費税減税特例プログラム法案を参議院に提出しました。現行一〇%の税率による税収は社会保障の財源に充てるとされていますが、その財源は引き続き確保されるよう必要な措置を講ずるという内容です。
 総理にお伺いします。
 政府として、この我が党の法案に賛同し、消費税率を下げるというお考えはありませんでしょうか。
 最後に、新しい生活様式についてお尋ねします。
 新しい生活様式に移行するには莫大な社会的コストが掛かります。例えば、教室やコンサートホールの広さを二倍以上に広げる必要があります。これは、ワクチン、特効薬が開発されるまでの期間限定なのか、これを機に半永久的に移行することが必要とお考えなのでしょうか。その場合、必要となるコストは誰がどのように負担するのでしょうか。安倍総理の明確な答弁を求め、質問を終わります。
 ありがとうございました。(拍手)
   〔内閣総理大臣安倍晋三君登壇、拍手〕

#20
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 浅田均議員にお答えをいたします。
 我が国が感染爆発を回避できた根拠等の調査についてお尋ねがありました。
 新型コロナウイルスの性質や実態に関しては、国立感染症研究所において、国内外のウイルスのゲノム情報を統合して世界的な感染伝播の追跡を行うこととしているほか、ワクチンに関する研究の中で、日本人特有の新型コロナウイルス感染症の重症化に関与する遺伝子等を探索する公募研究が進められているところです。
 また、我が国が感染爆発を回避できた根拠を科学的に解明するには、新型コロナウイルスの性質や実態に関する国際的な知見の集積も待つ必要がありますが、五月二十五日に開催された専門家会議の提言においては、緊急事態宣言により、人との接触機会が低い状態を維持できたこと、クラスターが発生しやすい場所、施設の利用機会が外出自粛要請や施設の使用制限等との組合せにより実効的に抑制できたこと、域外への外出自粛により大都市圏から地方都市への感染拡大に歯止めが掛かったこと、国と連携して、全国の都道府県知事の下、一体となった対策の推進が図られたことにより新規感染の抑制に貢献した可能性が高いと評価されているところです。
 政府としては、こうした専門家による分析も踏まえながら、次なる事態に備え、しっかりと対策を講じてまいります。
 緊急事態宣言発出のタイミングや再指定及び解除についてお尋ねがありました。
 緊急事態宣言については、私権の制限を伴うものであり、慎重に判断を行うべきとの指摘もある中で、都市部を中心に累積感染者数が増加をしていること、累積感染者数が二倍になるまでに要する日数が短くなっていることから、感染者数の更なる急増の危険があること、都市部を中心として既に地域の医療提供体制が逼迫している状況にあり、今後、更にこれが悪化するおそれがあることなどを踏まえ、四月七日に、専門家の意見も聞いた上で、全国的かつ急速な蔓延により国民生活及び国民経済に甚大な影響を及ぼすおそれがある状況に至ったと判断をし、緊急事態宣言を行うこととしたものです。これらの判断は、時々刻々と感染状況が変化する中で、専門家の意見も踏まえながら、適切に行われたものであったと考えています。
 また、緊急事態宣言の再指定と解除については、基本的な考え方として、指定については、大きな流行としないために、オーバーシュートの予兆が見られる場合には速やかに行い、解除については、クラスターを把握することが可能な程度まで感染が収まっているかどうか慎重に判断した上で行うといった違いはあるものの、いずれも専門家の意見を聞いた上で、地域の感染状況や医療提供体制などを踏まえ、総合的に判断することとしております。
 予備費及び地方創生臨時交付金についてお尋ねがありました。
 新型コロナウイルス感染症については、今後の長期戦を見据え、状況の変化に応じ、臨機応変に、かつ時機を逸することなく対応する必要があります。こうした観点から、今後の対応に万全を期すため、新型コロナウイルス感染症対策予備費を十兆円追加することとしました。
 今回の予備費については、予算総則であらかじめ国会の議決をいただいた範囲内にその使途が限られていることとなっており、国会の御審議を通じた予算統制が十分に働く仕組みとしております。
 その上で、この予備費の扱いについては財務大臣より財政演説において御説明したところであり、こうした考え方を踏まえ、今後起こり得る様々な事態に対して迅速かつ十分に対応できるよう万全を期してまいります。
 また、地方創生臨時交付金は、新型コロナウイルス感染症への地方における様々な対応を全力で支援する観点から、全国知事会の提言も踏まえ、二兆円増額し、一次補正と合わせて総額三兆円とすることとしています。今回の増額については、全国知事会などからも高く評価をいただいており、地域の実情に応じた事業者や生活者へのきめ細かな支援に御活用いただきたいと思います。
 雇用を守る手だてについてお尋ねがありました。
 政治に課された最大の使命は、何とか事業を継続していただき、また、しっかりと雇用を守っていくことであると考えています。
 このため、今般の第二次補正予算において、雇用調整助成金を抜本的に拡充するとともに、労働者個人が直接申請できる新たな支援金を創設するなど、更に強力な支援策を講じることとしております。
 また、こうした支援策について、経済団体等を通じて企業の皆様に対してその活用を促すなど、雇用の維持に向けて改めて最大限の経営努力をお願いしているところです。
 政府としては、これらの取組を可能な限り速やかに実行しつつ、引き続き雇用情勢を十分注視しながら、必要な対策を講じてまいります。
 消費税率の引下げについてお尋ねがありました。
 消費税については、急速に高齢化が進む我が国にあって、若者からお年寄りまで全ての世代が安心できる社会保障を構築するためにどうしても必要な財源と考えています。
 政府としては、事業規模で二百三十兆円を超える、GDPの四割に上る世界最大の対策で、この百年に一度の危機から日本経済を守り抜いてまいります。
 新しい生活様式の期間と負担についてお尋ねがありました。
 これまで申し上げているとおり、今般の新型コロナウイルス感染症については、有効な治療法やワクチンの開発まで感染防止の取組に終わりはなく、長期戦を覚悟する必要があると考えております。そのような中、感染リスクをコントロールしつつ段階的に社会経済の活動レベルを引き上げていくことで、コロナ時代の新たな日常をつくり上げていかなければならないと考えております。
 御指摘の新しい生活様式はそのための指針となるものであり、各業界団体においては、専門家の助言の下、それぞれの業界の特性も踏まえ、感染リスクをコントロールしながらどうすれば事業活動を実施できるかとの観点でガイドラインを作成いただいております。政府としては、持続化補助金の上限を引き上げる等の支援策を設け、このガイドラインに沿った感染防止対策が実施されるよう支援していくこととしております。
 こうした取組は、今後の感染状況に応じて適宜見直しを行いながら、基本的には感染が収束するまでの間続けていただくことを考えておりますが、その中にあって、テレワークや時差通勤などの前向きな変化については、改善すべきは改善しながら、感染が収束した後も是非続けていただきたいと考えており、こうした取組を継続していくための後押しも政府として行ってまいります。
 残余の質問につきましては、関係大臣から答弁させます。(拍手)
   〔国務大臣麻生太郎君登壇、拍手〕

#21
○国務大臣(麻生太郎君) 浅田議員からは二問お尋ねをいただきました。
 まず、金融機能強化法の延長についてお尋ねがあっております。
 現在、日本の金融システムは安定をいたしており、その健全性は問題あるわけではございません。こうした中、あらかじめ将来にわたって金融システムの安定に万全を期すということによって、新型コロナウイルス感染症の影響を受けた中小企業などに対し金融機関が積極的に資金繰り支援などを行い、経済の再生を図っていくことが重要であろうと考えております。
 したがいまして、政府は、こうした観点から、国の資本参加を通じて金融機関の機能を強化する枠組みである金融機能強化法につきまして、第二次補正予算において政府保証枠を十二兆円から十五兆円に三兆円増額をいたします。
 同法を改正する法案におきまして、資本参加の申請できる期限を二〇二六年三月まで延長、併せて新型コロナウイルスの感染症などに関する特例を設けるということにしたものであります。
 次に、二つ目、基礎的財政収支についてのお尋ねがありました。
 令和二年度の第一次補正予算及び第二次補正予算の影響を含めまして、国、地方の基礎的財政収支の見通しにつきましては、今後、内閣府において更なる精査が行われ、次回の中長期試算において示されることとなろうと存じます。
 今回の感染症に伴う経済の落ち込み、また補正予算、二回にわたります補正予算等々により、足下の基礎的財政収支は大幅に悪化をすることになろうと予想されます。しかし、今回の二度にわたる補正予算により事業や雇用を守り抜き、併せて成長力を強化する取組を進めることによって、GDPの回復、また基礎的財政収支の改善を目指していくということが必要であろうと考えております。
 したがいまして、政府としては、現時点において、二〇二五年度の基礎的財政収支黒字化目標を直ちに見直す必要があるとは考えておりません。まずは、経済再生なくして財政健全化なしとの認識の下で、事業規模二百三十兆円を超えます今回の対策により、百年に一度の危機からいち早く脱出を図りつつ、今後の成長や財政健全化の在り方について腰を据えて議論をしていくことが必要であろうと考えております。(拍手)
   〔国務大臣西村康稔君登壇、拍手〕

#22
○国務大臣(西村康稔君) 浅田均議員にお答え申し上げます。
 緊急事態宣言下での国と地方の役割と特措法の改正についてお尋ねがございました。
 特措法につきまして様々な御意見があることは承知をしておりますが、これまでその特措法に基づき国は緊急事態宣言を発出するとともに、基本的対処方針で大きな方針を示し、各都道府県知事は対処方針を踏まえて地域の感染状況等に応じて講ずるべき措置を判断するという役割分担の下、各都道府県と連携を密にしながら、それぞれの立場で役割を果たすことで新規感染者数を減少させ、先日、緊急事態宣言の全県解除に至ることができたのはまさに国民の皆様の取組のおかげであり、大変感謝をしているところでございます。
 この新型コロナウイルスは、ある地域にとどまるものではありません。エボラ出血熱やSARSは発症してからでなければ感染させることはほぼありませんが、他方、新型コロナウイルスは無症状のうちに感染を広げてしまいます。人の移動によって感染が拡大するおそれがあり、個々の都道府県だけで抑えられるものではありません。
 現に、四月十六日に全国に緊急事態宣言を拡大し、ゴールデンウイークの自粛をお願いすることで、地方への感染拡大を防ぎ、新規感染者数を減少させ、収束の道筋に乗せることができました。
 なお、緊急事態宣言を都道府県知事が行うことについては、御党の松井代表も次のように、すなわち、都道府県の移動もあることから、宣言の発令と解除は国が行い、事業者等への要請等は都道府県知事が行うという現状の役割分担でよいという旨を述べられておられると承知をしております。
 また、各都道府県が地域の実情に応じて活用できるよう、今般の第二次補正予算においては、二兆円を超える地方向けの医療、介護等の交付金と地方向けの臨時交付金を二兆円追加、地方創生臨時交付金を二兆円追加することにより、先般の補正予算と合わせ五兆円を超える規模で地方の取組を国として全力で応援していく方針です。
 引き続き、次なる感染拡大に備え、都道府県との連携を更に深めながら、まずはこれまでの役割分担の下でしっかりと対応していきます。
 新型コロナウイルスとの闘いはまだ終わっておりません。その上で、感染防止策をより実効性あるものにするための措置や、医療提供体制を万全とするための措置などについて論点があるものと承知をしています。
 これらの論点について検討を行うとともに、引き続き、感染拡大防止に向けて全力を挙げて取り組み、この事態が収束した後には、特措法がより良い仕組み、より良い制度となるよう検討を加えていくことが必要だと考えております。(拍手)
    ─────────────

#23
○議長(山東昭子君) 山下芳生さん。
   〔山下芳生君登壇、拍手〕

#24
○山下芳生君 日本共産党を代表して、第二次補正予算案について安倍総理に質問します。
 まず、予備費の問題です。
 十兆円もの巨額の予備費は、憲法に定める財政民主主義をじゅうりんするものです。巨額の血税の使い道を政府に白紙委任することなどできません。
 国民の批判が高まる中、政府は予備費十兆円のうち五兆円について、雇用維持や生活支援に一兆円、事業継続に二兆円、医療提供体制に二兆円と、大まかな使途に言及しました。ならば、総理、政府・与党の責任で明確に予算化し、国会で修正すればよいではありませんか。答弁を求めます。
 緊急事態宣言は解除されましたが、北九州市や東京都での新規感染者の拡大に見られるように、ウイルスによる市中感染は続いており、第二波へのしっかりした備えが必要です。
 まず、検査について伺います。
 広島、岩手、愛知など十八道県の知事が、感染拡大を防止しながら経済社会活動を正常化する緊急提言を発表しました。そこでは、これまでの受動的な検査から積極的感染拡大防止戦略への転換が提起されています。そのために、PCR検査の能力を現在の二万件から十万ないし二十万件に引き上げるべきとしています。極めて積極的で合理的な提案です。
 総理、第二波に備え、発熱など強い症状がある人だけを対象としてきたこれまでのやり方と発想を転換し、一つ、感染が疑われる人、ごく軽症を含む有症者と全ての濃厚接触者を速やかに検査する、二つ、医療・介護・福祉従事者と入院患者、入所者への検査を積極的に行う、三つ、感染の広がりを把握する抗体検査を広く行う、この三つの柱で検査を進めることが重要だと考えますが、いかがですか。
 日本医師会の有識者会議は、PCR検査が進まなかった最大の理由は、国から財源が全く投下されていないことだと指摘し、PCR検査センターの設置、維持に必要な予算を四千六百九十四億円と試算しています。ところが、本補正予算案ではPCR検査体制の整備は三百六十六億円にすぎず、一桁足りません。総理、数千億円規模の予算を確保すべきではありませんか。
 第二波に備え、今の時期に医療体制を確立することも喫緊の課題となっています。
 日本病院会など三団体の調査によれば、コロナ患者を受け入れた病院は四月は平均一億円の赤字であり、受入れに協力した病院ほど経営が大変になると苦悩する声が上がっています。一方、直接コロナ患者に対応していない病院、診療所でも、大規模な受診抑制によって経営危機が深刻化しています。
 総理、この両者は役割を分担し日本の医療を支えています。コロナ対応の医療機関への一・二兆円の財政支援が速やかに現場に届くようにするとともに、財政支援の全くない通常の医療を担う診療所、病院への減収補償が必要ではありませんか。答弁を求めます。
 コロナ危機の長期化に伴い、雇用の危機が深刻化しています。既に非正規雇用は百万人近く減少しています。ホテル、旅館業、飲食業などを中心に、コロナ関連の倒産も二百件を超え、急増しています。さらに、自動車、電機など大企業製造業の減産計画が相次いで発表されています。まさに、リーマン・ショック時を上回る雇用危機が始まろうとしているのです。
 総理、雇用危機を回避し、人々の暮らしを守ることは政治の最大の使命だと考えますが、総理にその認識はありますか。
 雇用と暮らしの危機を回避するために、二点提起します。
 第一に、失業、倒産、廃業を起こさないことです。本補正予算案には、雇用調整助成金の上限額引上げを始め、国民の声、野党の要求を反映した一連の施策が盛り込まれています。しかし、支援が現場に届くのが遅れに遅れ、その間に失業、倒産が増え続けています。総理はこの事態をどう反省し、どう解決するつもりですか。
 失業者を出さないための雇用調整助成金は、現在、相談件数五十万件に対し支給は五万件。六百万人に上る休業者のうち、助成金が支給されたのは数十万人にとどまると推定されます。これ以上遅れるなら、六百万人の休業者の多くが失業者になる危険があります。緊急に、雇用調整助成金を事前審査から事後チェックに切り替え、支給を迅速化すべきです。
 さらに、中小企業や個人事業主の事業継続を支援することも大事です。持続化給付金の申請を簡易にし、窓口での相談体制を強化すること、家賃補助は、五月以降ではなく、三月以降一か月でも売上げが三割減少した事業者へと対象を拡大することが必要です。以上、総理の答弁を求めます。
 第二に、住まいを確保することです。今、雇用の喪失が住まいの喪失に直結する事態が広がりつつあります。つい最近まで普通に暮らしていた人が、コロナ禍の下で収入が激減し、住宅ローンや家賃を支払うことができず、住居を失うことになってしまうケースが増えています。住居を失うことは、即、命の危機にもなります。総理、この住居喪失クライシスともいうべき事態を一刻も放置できないのではありませんか。
 こういうときに重要な役割を果たすのが、最後のセーフティーネットである生活保護制度です。リーマン・ショック時には、派遣切りされた、そして住居も失った若い労働者が生活保護を活用して衣食住を確保し、その間に自らのスキルを磨き、劣悪な雇用から抜け出したケースがありました。
 総理、生活保護の申請があれば、すぐに決定すべきです。窓口で追い返す水際作戦など言語道断です。さらに、安い物件が不足し生活保護でも住まいを確保できない事態を解決するために、住宅扶助を引き上げること、災害時同様、民間住宅を借り上げることも急務だと考えますが、いかがですか。
 次に、学校再開に関わって質問します。
 長期の休校による子供の学習の遅れと格差の拡大、不安とストレスは大変深刻です。子供たちの心身のケアをしっかり行うことは、学びを進める上での前提になります。東日本大震災で深刻な被害に遭った地域の学校は、子供と教職員がつらい体験や思いを語り合うことで学校生活がスタートできたといいます。
 子供たちの心身のケア、手厚く柔軟な教育、そして感染症対策のためにも学校の教職員やスタッフを思い切って増やし、二十人程度で授業ができるようにすることが必要です。
 日本教育学会は、文科省のいう学びの保障を実現するためには十万人の教員増が必要だと提案しています。ところが、本補正予算案で盛り込まれた教員増は三千百人、全国の小中学校の十校に一人で、焼け石に水と言わねばなりません。総理、今こそ十万人の教員を増やし、子供たちの学び、心身のケア、安全を政治の責任で保障すべきではありませんか。答弁を求めます。
 この間、演劇、音楽、映画の公演のほとんど全てが中止、延期となりました。文化芸術団体にとってその打撃と負担は余りにも大きく、このままでは創造活動を続けることが極めて困難となっています。
 文化芸術基本法には、文化芸術の役割が今後においても変わることなく、心豊かな活力ある社会の形成にとって極めて重要な意義を持ち続けるとあります。さらに、文化振興のために国が支援することもうたわれています。
 政府は五百億円規模の支援を決めましたが、自粛要請による損失は三千三百億円に上ります。ミニシアター、ライブハウスなどにも対象を広げ、額を大幅に増やすべきです。総理、文化芸術の灯を絶やさないために、国が数千億円規模の拠出を行って文化芸術復興基金を創設すべきではありませんか。
 総理の見解を求めて、質問を終わります。(拍手)
   〔内閣総理大臣安倍晋三君登壇、拍手〕

#25
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 山下芳生議員にお答えをいたします。
 予備費についてお尋ねがありました。
 新型コロナウイルス感染症については、今後の長期戦を見据え、状況の変化に応じ、臨機応変に、かつ時機を逸することなく対応する必要があります。こうした観点から、今後の対応に万全を期すため、新型コロナウイルス感染症対策予備費を十兆円追加することとしました。
 この予備費の使途についての考え方を財務大臣より財政演説において御説明したところですが、予備費はそもそも予見し難い予算の不足に充てるために措置しており、使途をお示しした五兆円についても、ある程度の幅を持って見る必要があることから、そのそれぞれについて具体的な予算額を計上することは困難です。その上で、この予備費の使用については適時適切に国会に御報告することとしており、具体的な報告の在り方については今後よく相談してまいります。
 PCR検査体制の整備と医療機関への財政支援についてお尋ねがありました。
 PCR検査については、医師が必要と判断した方や、症状の有無にかかわらず濃厚接触者の方が確実に検査を受けられることが重要であると考えております。医療等従事者や入院患者等に対しても、感染が疑われる場合は検査を行うこととしています。
 また、抗体検査については、全体の免疫の獲得状況を確認し、今後の感染拡大防止に活用するため、大規模な疫学調査を実施しているところです。
 PCR検査体制の整備については、PCR検査を保険適用するとともに、抗原検査との最適な組合せによる迅速かつ効率的な検査体制の構築や民間検査機関の更なる活用等により検査能力の増強を行い、さらに、これを最大限生かすため、PCR検査センターの設置や唾液を用いたPCR検査等を推進することで、検体採取のための体制の拡充を図ることとしております。
 こうした取組を推進するため、今般の第二次補正予算においては、御指摘のPCR検査センターの設置やPCR、抗原検査の実施の経費のみならず、検査試薬や検査キットの確保のための経費のほか、検査設備の整備を支援する交付金を大幅に拡充し、全額国費負担とするなど、自治体とも密接に連携しながら検査体制の整備をしっかりと進めていくこととしております。
 また、医療機関については、感染症対策の徹底を促しつつ、地域医療体制を継続できるよう、コロナ対応を行う医療機関や地域の医療を支える医療機関が行う様々な取組に対し強力な支援を行うこととしています。
 具体的には、コロナ対応を行う医療機関に対しては、診療報酬の更なる引上げとともに、専用病棟を設定する医療機関での病床確保や設備整備に対する支援を四月に遡って拡充することにより、更なる支援を行っていくこととしています。また、それ以外の医療機関に対しても、感染疑い患者の受入れのための対策や、医療機関や薬局等における感染拡大防止のための支援を行うとともに、当面の資金繰り支援として無利子、無担保等を内容とする危機対応融資の拡充や、医療報酬の一部概算前払を行うこととしています。
 雇用の維持や事業の継続についてお尋ねがありました。
 新型コロナウイルス感染症の影響により経済も大きな影響を受けており、事業者の皆様の経営にも大きな打撃となっています。こうした中にあって、政治に課された最大の使命は、何とか事業を継続していただき、またしっかりと雇用を守っていくことであると考えております。
 雇用調整助成金については、六月五日現在で約六万件について支給を決定しております。一刻も早く雇用調整助成金を届けるために、手続の簡素化、支給の迅速化に努めており、申請から支給までの期間を二週間とすることを目指してまいります。
 なお、雇用調整助成金の支給に当たっては、通常は実際に休業手当が支払われているか否かの確認を求めていますが、今回は、賃金締切日以降、休業手当に係る書類など必要書類が確定していれば、支払前であっても支給申請をすることができることとしております。
 持久化給付金については、給付額の確認書類を二種類に絞る、オンライン申請とするといった対応により、スタートから一か月で百万件以上の中小企業、個人事業主の皆さんに、合わせて一兆四千億円を超える現金をお届けしています。多くの事業者の皆さんが明日の支払にも苦しんでおられる中で、一日も早く現金をお手元にお届けすることが大切であり、引き続き、何よりもスピード感が重要であると考えています。
 今般創設する家賃支援給付金は、五月に緊急事態宣言が延長されたことなどを踏まえ、売上げの更なる急減に直面する事業者の皆さんに対してより一層の下支えを行うため、最大六百万円を給付するものです。極めて厳しい経営状況にある事業者の皆さんに対して一刻も早く給付金を届けるため、第二次補正予算が成立次第、迅速に手続を進めてまいります。
 住まいの確保については、感染拡大の影響による収入減少等に見舞われている方々の住まいへの不安を速やかに解消していかなければならないと考えており、このため、これまでに、住宅ローンの返済猶予などの条件変更に迅速かつ柔軟に対応するよう金融機関に要請を行うこと、住まいに不安を抱く方々に公営住宅を提供するよう地方公共団体に要請を行うこと、離職や廃業、休業等により住居を失うおそれがある方等に対して、住居確保給付金により、安定した住まいの確保を行うことといった様々な支援を講じているところです。
 生活保護制度については、現下の状況を踏まえた運用の弾力化等により、速やかな保護決定を促しています。また、受給者の住居を確保するため、家賃の代理納付の推進、低額所得者等の入居を拒まないセーフティーネット住宅の情報提供についての地方公共団体への要請のほか、アパート等への入居、定着の支援を進めてまいります。
 第二次補正予算においても住まいの確保に関して必要な予算を計上しているところであり、引き続き、新型コロナウイルス感染症の影響により、住まいに不安を抱く方々の居住の安定に向け、万全を期してまいります。
 教員の増員についてお尋ねがありました。
 学校が再開しつつある現状において、まず取り組むべきことは、感染症対策と子供たちの健やかな学びを両立し、あらゆる手段を尽くして、子供たちを誰一人取り残すことなく、その学びを保障していくことです。
 このため、政府としては、今般の第二次補正予算において、教員に加え学習指導員やスクールサポートスタッフを計八万五千人、追加で配置するとともに、さらに、スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーを必要に応じて増員することとしています。引き続き、各学校における感染症対策や学習支援、心のケアなど、子供たちへのきめ細かな支援をしっかり行えるよう、全力で取り組んでまいります。
 文化芸術への支援についてお尋ねがありました。
 国難とも呼ぶべき現状において、人々の心を癒やし、勇気付ける文化や芸術の力が必要であり、困難にあってもその灯は絶対に絶やしてはならないと考えます。
 このため、政府としては、持続化給付金、雇用調整助成金や、文化イベント中止の際のチケット代の税制特例、税や社会保険料の猶予など、あらゆる手段で文化事業の継続と雇用の維持を図ってきたところです。
 さらに、今般の第二次補正予算では、文化芸術活動の再開に向けて、実演家や技術スタッフの方々や文化芸術団体に対し、その活動継続や技能向上に向けた積極的な取組や、収益力を強化するための取組等への支援を行うこととしています。
 政府としては、こうした事業を通じて、必要な支援が速やかに行き渡るよう努め、文化や芸術を再び盛り上げてまいります。(拍手)
    ─────────────

#26
○議長(山東昭子君) 徳永エリさん。
   〔徳永エリ君登壇、拍手〕

#27
○徳永エリ君 国民民主党の徳永エリです。
 私は、立憲・国民.新緑風会・社民共同会派を代表して、令和二年度第二次補正予算案について質問いたします。
 新型コロナウイルス、未知のウイルスとの闘いはいまだ先が見えません。感染防止のための新しい生活様式をどう定着させていくか、傷んでしまった国民の暮らしや経済をどう支え、立て直していくか。国民民主党は、国民一人一律十万円の追加給付と消費税率を一〇%から五%に引き下げる減税を一年間の時限措置として行うことを提案しています。また、これから起こり得る感染第二波、第三波に備えて医療提供体制を整えるとともに、厳しい経営状況に追い込まれている歯科も含む全ての病院、医療従事者に対する支援の拡充を求めています。国民の命と生活を守るために、第二次補正予算案の速やかな成立と執行が必要です。しかし、これまでの政府の対策には様々な問題や疑念が生じており、早急に改善する必要があります。
 第一次補正予算では、新型コロナウイルスの感染収束を見据えた需要喚起策としてゴー・ツー・キャンペーン事業が一兆六千七百九十四億円計上されました。観光、飲食、イベント等に対するクーポンやポイントの付与が主な内容となっていますが、先日その委託費の上限を事業全体の二割、約三千百億円に設定していることが分かりました。問題となっている持続化給付金事業の七百六十九億円の委託費を大きく上回る金額は問題だとする私たち野党の批判を受けてか、先週金曜日、政府は突然委託先の公募を中止いたしました。
 そもそも、地域活性化を支えるための需要喚起策として多額の税金が投入されるにもかかわらず、そのお金が地域に流れず委託費として特定の事業者に支払われることについて、総理はどのようにお考えなんでしょうか。
 また、経産大臣、七月に開始予定のゴー・ツー・キャンペーンが大幅に遅れかねないのに、突然公募を中止した理由は何ですか。何か不都合なことでもあるのでしょうか。また、今後、委託先の適格性をどのように担保されるおつもりですか。
 社会福祉協議会に緊急小口資金を借りに行ったら、教育支援資金の返済が終わっていないから貸せないと言われた。これまで私たち野党の指摘によって、政府は要件の緩和や対象の拡大を行ってきましたが、そのことが周知徹底されていない一例です。
 特別定額給付金の十万円はいつもらえるのか、私はオンラインで申請したのに、郵送で申請した友人の方が早く振り込まれた。特別定額給付金は五月中の支給を目指していたのではないですか。関東の主要三十四市区、約一千万世帯への調査では、僅か二・七%しか支給されていないということが分かりました。遅れている理由について、総務大臣、お答えください。
 また、持続化給付金、申請手続を行って申請番号も送られてきているのに、一か月たってもまだ入金の確認ができない、そんな声が私のところにたくさん届いています。持続化給付金は、六月一日までで百五十万件以上の申請に対し、百万件しか支給されていません。また、申請開始日に当たる五月一日の十八万件の申請に関してもまだ、まだ入金が確認されていないというのはゆゆしき事態ではありませんか。一週間から二週間で手元に届けますというあの説明はうそだったのでしょうか。資金繰りに苦労している事業者がどんな思いで入金を待っているか、総理、お分かりになりますか。御所見をお伺いいたします。
 支給までに時間が掛かっている原因は何でしょうか。作業内容やプロセスが全く分かりません。遅くなればなるほど倒産や廃業が増えることになりかねません。何よりもスピードが必要です。必要な人に必要な支援を一日も早く届けるために、早急に作業を改善する必要があると考えますが、経産大臣の御認識をお伺いいたします。
 職業で差別することがあってはならないという私たち野党の指摘により、性風俗産業で働く個人事業者も持続化給付金の支給対象となりました。そのことは評価しますが、性風俗産業を営む事業者は、今も支給対象から外されています。そこで働く個人事業者は、従業員として雇用されているのではなく、店から業務委託を受け働いています。店がなくなれば仕事もなくなるんです。たくさんのシングルマザーも働いています。
 また、全国のファッションホテル経営者の方々からも、融資も受けられない、何の支援もない状況で固定費が払えない、助けてほしいと悲痛な声が届いています。旅館やホテルの少ない地方の町では、インバウンドなど観光客も宿泊施設として利用しています。東北では、震災復興のため、建設関係者などが定宿として利用しているんです。確定申告を行い納税義務を果たしている方々を職業で差別して国が支援をしないなどということはあってはならないことです。性風俗産業を営む事業者を持続化給付金の支給対象としてください。総理の御所見をお伺いいたします。
 第一次補正予算の予備費を使うことで、共同会派が提案していた生活に困窮している学生への経済的支援について、学生支援緊急給付金が創設されたことは評価いたします。
 しかし、要件が厳し過ぎます。多過ぎます。また、対象が狭く差別的です。学校教育法一条校ではない日本語教育機関は対象となっているのに、朝鮮大学校は対象から外されています。なぜ外されているのか、総理、御説明ください。
 また、文科省は支給対象者を四十三万人と予定していますが、これは日本語学校の留学生を含む学生全体の一割強にすぎず、アルバイトに頼らざるを得ない学生の実態を把握しているのか大変に疑問です。四十三万人とした根拠について、文科大臣、御説明ください。
 私費外国人留学生は、日本学生支援機構の二〇一七年度の調査によると、全体の七五・八%がアルバイトによって学業を継続しています。対象にはなっているものの、厳しい成績要件等が課されています。知らない異国でたった一人頑張って学んでいる留学生、卒業後は日本で就職し、我が国にとって貴重な人材として活躍してくれるかもしれません。総理、要件を緩和し、生活に困窮している全ての留学生を救ってください。
 入管収容施設に収容されている外国人の方々が、狭い複数人部屋で生活をしており、高い感染リスクにさらされています。収容者から不安の声が上がっています。施設における感染予防対策について、法務大臣にお伺いいたします。
 また、コロナ禍において、入管当局は、リスクの低減のために、仮放免を柔軟に運用するべきと考えます。その際、帰住先のない外国人には、収容代替措置として居宅の提供、また、就労が禁じられているので、生活や医療を支援する措置が必要なのではないでしょうか。さらに、特別定額給付金の支給対象にするべきと考えますが、法務大臣、総務大臣にそれぞれお伺いいたします。
 最後に、熱中症対策とコロナ禍における災害対策について質問します。
 文科省調査の公立小中学校等の冷房設備設置状況によると、普通教室は七八・四%ですが、特別教室は五〇・五%、体育館は三・二%となっています。また、学校給食調理室は二割程度にとどまっていて、現場では、七月でも三十五度以上、湿度九〇%以上が確認されています。厚生労働省の大量調理施設衛生管理マニュアルでは、室温二十五度以下、湿度八〇%以下が望ましいとされており、現状は、給食の衛生管理、調理師さんや栄養士さんの労働衛生環境上、改善が急がれます。
 一学期の授業日の延長や夏休みの短縮を決めた学校がある中で、教室だけではなく、特別教室や給食調理室への冷房施設の導入を早く進めなければなりません。文科大臣の御所見をお伺いいたします。
 先日、鹿児島県の十島村の中之島で五十年に一度の大雨が降りました。我が国は、近年、毎年のように自然災害に見舞われ、甚大な被害がもたらされています。いつ発生するか分からない災害への備え、避難所における感染防止対策、けが人が出た場合の病院の受入れ体制など、多くの国民が不安を感じています。準備は進んでいるんでしょうか。

#28
○議長(山東昭子君) 徳永さん、時間が超過しておりますので、簡単に願います。

#29
○徳永エリ君(続) 防災対策について総理にお伺いし、私の質問を終わります。
 ありがとうございました。(拍手)
   〔内閣総理大臣安倍晋三君登壇、拍手〕

#30
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 徳永エリ議員にお答えいたします。
 ゴー・ツー・キャンペーン事業についてお尋ねがありました。
 御指摘のゴー・ツー・キャンペーン事業は、今回の新型コロナウイルス感染症の影響により甚大な影響を被った観光、運輸業、飲食業、イベント、エンターテインメント事業を対象に消費喚起キャンペーンを実施するものです。
 御指摘の委託費については、過去に実施したふっこう割などの消費喚起キャンペーンの際に実際に生じた費用を参考に計上したものでありますが、この金額は、あくまで上限であり、実際に要した費用以外が支払われることはもちろんありません。事業目的に照らした効果が最大限発揮されるよう、それぞれの担当省庁において適切な執行に努めさせる考えです。
 持続化給付金の対象についてお尋ねがありました。
 御指摘の性風俗関連特殊営業等については、災害時の各種支援も含めて、過去の国などによる補助制度において対象としていなかったことなどから、今般の給付金においても対象から除外させていただいたところです。他方で、今回の持続化給付金は中小企業のみならず、個人事業主やフリーランスの皆さんも対象としたところであり、必要とする皆さんにできる限り広く支援をお届けしていきたいと考えています。
 学生支援緊急給付金についてお尋ねがありました。
 今般新たに創設した学生支援緊急給付金については、朝鮮大学校を始めとする各種学校は対象としておりませんが、これは、本年四月からの高等教育の無償化や奨学金制度など、これまでの制度と同様の取扱いを継続したものです。
 また、この給付金は、一番身近で学生を見ている大学等が必要に応じて支給の可否を総合的に判断することとしています。このため、成績要件を満たさない留学生であっても、大学等が必要であると判断した場合には、給付金を支給することが可能な仕組みとなっています。
 自然災害への対応についてお尋ねがありました。
 大雨など大規模な自然災害が発生し、避難を要する場合、現下の状況においては、御指摘のとおり、避難所における三つの密の回避など、新型コロナウイルス感染症の感染防止に十分留意する必要があります。
 そこで、政府においては、地方自治体に対し、ホテルや旅館の活用等も含めた可能な限り多くの避難所の開設、発熱、せき等の症状が出た方々のための専用スペースの確保等について必要な要請等を行っているところです。また、今般の第二次補正予算において、衛生用品やパーテーションなどの感染症対策に必要な物資の備蓄に要する費用を盛り込んでいます。加えて、災害時に二十四時間緊急対応し、傷病者の受入れ等を行う災害拠点病院の整備を全国で進めており、災害時の医療の受入れ体制をしっかりと整えております。
 今後も、新型コロナウイルス感染症の感染状況等を踏まえつつ、自然災害に備え、自治体とも連携しながら対応に万全を期してまいります。
 残余の質問につきましては、関係大臣から答弁させます。(拍手)
   〔国務大臣梶山弘志君登壇、拍手〕

#31
○国務大臣(梶山弘志君) 徳永エリ議員からの御質問にお答えをいたします。
 ゴー・ツー・キャンペーン事業についてのお尋ねがありました。
 同事業の事務局の公募については、事務局を一つにすることで、広報を始め申請、審査、精算機能などの各キャンペーンに共通する機能を一体的に執行できるメリットがある一方、観光、飲食、イベントという各性質の異なる事業を統括する事務局の構造が複雑になってしまう可能性があるといった課題が当初よりありました。昨今の国会や国民の皆様の御指摘を踏まえ、より事務局の構造を簡素にする必要があるとの判断に至り、一旦、現在の一括による公募を止めることといたしました。
 今後、それぞれの事業を所管する省庁において、より効率的かつ効果的な執行の在り方や公募方法を検討し、各事業分野に適した執行団体を選定することにより、委託先の適格性も含め事業の適正な実施を図ってまいります。
 持続化給付金の給付に要する時間と業務改善についてお尋ねがございました。
 持続化給付金は、申請内容に不備や疑義がなければ、おおむね二週間程度で振り込みを行っております。他方、これまでの申請において、申請内容と証拠書類の記載内容が異なるなど、何らかの不備や確認が必要な項目が一定程度存在していることから、それらの調整のために給付の順番が前後したり、給付に時間を要する場合があります。
 申請をいただいた方に一日でも早く給付できるよう、これまでも、例えば、申請開始当初から現在までに事務局の審査体制を二倍程度に増強するとともにコールセンターを拡充し、全国五百か所の申請サポート窓口のほか、今後、全国二千二百か所の商工会、商工会議所に電子申請の支援体制を整備するなど、業務改善に努めてまいります。引き続き、事業者の皆様に対してこうした制度について丁寧な周知に努めつつ、改善も図りつつ、可能な限り速やかな給付に全力で取り組んでまいります。(拍手)
   〔国務大臣高市早苗君登壇、拍手〕

#32
○国務大臣(高市早苗君) 徳永エリ議員からは、まず、特別定額給付金の給付についてお尋ねがございました。
 特別定額給付金については、一日でも早く住民の皆様のお手元に届けられるよう、実施に当たる市区町村や関係機関の方々と協力して取り組んでまいりました。五月中に九九・九%の団体で給付が始まっています。また、五日前の六月三日時点で全世帯の五分の一を超える約二一%の世帯について給付済みでございます。
 前回の平成二十年度の定額給付金の際と共通する郵送申請で比較いたしますと、今回は、国の補正予算成立から約一か月の時点で当時の補正予算成立から三か月が経過した時点の給付開始団体の割合を超えており、相当の早期化が図られたものと、市区町村職員の皆様の御尽力に深く感謝を申し上げております。
 提出された申請書については、市区町村においてできる限り迅速な処理に努めていただいておりますが、記載内容に確認が必要な点があるような場合には一定の時間が必要となることもあると存じます。
 また、オンライン申請につきましては、市区町村からの申請書の送達を待たずに受付を行うことができることから、早期の給付に寄与している一方で、自ら世帯員の氏名などを入力いただく必要がありますことから、郵送申請に比べて一定の確認作業が必要となります。内閣府、総務省において、申請者の入力誤りを減らすための入力画面の改修などを実施しております。市区町村の事務負担の軽減と給付金の円滑、迅速な交付に尽力をしてまいります。
 次に、帰住先のない仮放免中の外国人を特別定額給付金の支給対象とすべきではないかとのお尋ねがございました。
 特別定額給付金は、日本国内に在住する外国人を含め、基準日において住民基本台帳に記録されている者を給付対象としています。在留資格のない仮放免中の外国人につきましては、不法残留等の退去強制事由に該当したために退去強制手続の対象となった方々であり、帰住先の有無にかかわらず住民基本台帳に記録されておらず、給付対象者とはなりません。(拍手)
   〔国務大臣萩生田光一君登壇、拍手〕

#33
○国務大臣(萩生田光一君) 徳永議員にお答えいたします。
 まず、学生支援緊急給付金の支給対象者の数の根拠についてお尋ねがありました。
 今回の緊急的支援は、家庭から自立してアルバイト収入により学費等を賄っている学生等を主対象としております。
 こうした学生は基本的に自宅外生であると想定されるところ、高等教育の修学支援新制度が対象とする低所得世帯の自宅外生二十万人弱に加え、日本学生支援機構が行っている学生生活調査において、自らのアルバイト収入のみで学費等を支出していると回答している学生数を基に、低所得世帯以外の自宅外生として二十万人弱を対象としたところです。
 その上で、学生生活調査を参考に、自宅生においても一定の割合で経済的に自立している学生が中間所得層を含め存在することを想定した上で、最終的に約四十三万人と見込んでおります。
 次に、学校における熱中症対策としての空調設備の設置についてお尋ねがありました。
 今年度においては、新型コロナウイルス感染症拡大に伴う臨時休業の影響により、児童生徒の学習の遅れを補うため、夏季休業期間を短縮したり夏季休業中に登校日を設けたりすることが考えられ、各地方公共団体において、空調設備の有無に合わせた活動内容や給食の設定等にも留意をし、児童生徒や教職員の健康確保に十分配慮いただくことが重要であると認識しております。
 空調設備については、文科省では、平成三十年度第一次補正予算において新たな臨時特例交付金を創設し、希望した全ての地方公共団体に対し空調設備の設置に係る補助金を交付するなど、公立小中学校の空調設置に対し支援を行ってきており、普通教室におきましては令和元年度末の設置率は九割に達する見込みです。
 また、令和二年度当初予算に加え、第一次補正予算においても、公立学校施設の特別教室等への空調設置に要する費用を計上するとともに、給食施設についてはその新増改築に係る補助のための費用を計上しており、空調設備の設置についてもその中で可能な仕組みとなっています。
 さらに、臨時的な対応として、第一次補正予算で創設された新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金の活用により移動式エアコンなどの導入が可能となっているほか、第二次補正予算案に、学校再開に伴う感染症対策・学習保障等に係る支援経費として調理員の熱中症対策に必要な経費を盛り込んでおります。
 文科省としては、各地方公共団体からの相談等には丁寧に対応し、児童生徒や教職員の安全、安心の確保のための取組が進むよう、引き続きしっかりと支援をしてまいりたいと思います。(拍手)
   〔国務大臣森まさこ君登壇、拍手〕

#34
○国務大臣(森まさこ君) 徳永エリ議員にお答え申し上げます。
 まず、入管収容施設の感染予防対策についてお尋ねがありました。
 法務省では、専門家の御助言を得て感染防止マニュアルを取りまとめ、これに基づき入管収容施設の感染防止に取り組んでいます。
 具体的には、各収容施設において職員のマスク着用や手洗い等を徹底すること、新規入所者については二週間程度既存の被収容者とは分離して収容することといった対策を講じるとともに、施設内の密集の回避及び収容余力の確保等のため、特に仮放免を行うことが適当でない場合を除き、仮放免を積極的に活用しているところです。
 次に、仮放免の運用と居宅の提供等についてお尋ねがありました。
 先ほど申したとおり、現在、入管収容施設内の密集回避などの観点から、仮放免の積極的活用を行っています。
 仮放免は、退去強制手続において収容されている者について、住所の指定などをした上で一時的に収容を解く制度です。
 仮放免をされた外国人については、退去強制手続中であるため基本的に就労を認めておらず、保証人や家族等がその生計を支えることが想定されています。こうした現行制度を踏まえると、公的負担により御指摘のような居宅の提供や生計等の支援を行うことは困難であると考えています。(拍手)

#35
○議長(山東昭子君) これにて質疑は終了いたしました。
     ─────・─────

#36
○議長(山東昭子君) 日程第二 公職選挙法の一部を改正する法律案(衆議院提出)を議題といたします。
 まず、委員長の報告を求めます。政治倫理の確立及び選挙制度に関する特別委員長山谷えり子さん。
    ─────────────
   〔審査報告書及び議案は本号末尾に掲載〕
    ─────────────
   〔山谷えり子君登壇、拍手〕

#37
○山谷えり子君 ただいま議題となりました法律案につきまして、政治倫理の確立及び選挙制度に関する特別委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。
 本法律案は、町村の選挙における立候補に係る環境の改善のため、選挙公営の対象を拡大するとともに、町村の議会の議員の選挙においても供託金制度を導入する等の改正を行おうとするものであります。
 委員会におきましては、発議者を代表して衆議院議員逢沢一郎君から趣旨説明を聴取した後、町村選挙において選挙公営を拡大する趣旨、町村議会議員選挙に供託金制度を導入することの問題性等について質疑が行われました。
 質疑を終局し、討論に入りましたところ、日本共産党を代表して伊藤岳委員より反対する旨の意見が述べられました。
 討論を終局し、採決の結果、本法律案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ─────────────

#38
○議長(山東昭子君) これより採決をいたします。
 本案に賛成の皆さんの起立を求めます。
   〔賛成者起立〕

#39
○議長(山東昭子君) 過半数と認めます。
 よって、本案は可決されました。(拍手)
     ─────・─────

#40
○議長(山東昭子君) 日程第三 公益通報者保護法の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)を議題といたします。
 まず、委員長の報告を求めます。地方創生及び消費者問題に関する特別委員長佐藤信秋さん。
    ─────────────
   〔審査報告書及び議案は本号末尾に掲載〕
    ─────────────
   〔佐藤信秋君登壇、拍手〕

#41
○佐藤信秋君 ただいま議題となりました法律案につきまして、地方創生及び消費者問題に関する特別委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。
 本法律案は、公益通報者及び通報対象事実の範囲の拡大並びに公益通報者の保護の強化を行うとともに、事業者に対して必要な体制の整備等を義務付ける等の措置を講じようとするものであります。
 なお、衆議院におきまして、附則の検討規定に、検討対象として、裁判手続における請求の取扱いを明記する修正が行われております。
 委員会におきましては、参考人から意見を聴取するとともに、公益通報者及び通報対象事実の範囲を更に拡大する必要性、公益通報者への不利益取扱いに対する行政措置や刑事罰を導入する必要性、内部通報体制整備義務の実効性を確保する方策等について質疑が行われましたが、その詳細は会議録によって御承知願います。
 質疑を終局し、採決の結果、本法律案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、本法律案に対し附帯決議を行いました。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ─────────────

#42
○議長(山東昭子君) これより採決をいたします。
 本案に賛成の皆さんの起立を求めます。
   〔賛成者起立〕

#43
○議長(山東昭子君) 総員起立と認めます。
 よって、本案は全会一致をもって可決されました。(拍手)
 本日はこれにて散会いたします。
   午後五時四十六分散会
ソース: 国立国会図書館
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