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2020/06/03 第201回国会 衆議院 第201回国会 衆議院 内閣委員会 第16号 令和2年6月3日
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2020/06/03 第201回国会 衆議院

第201回国会 衆議院 内閣委員会 第16号 令和2年6月3日

#1
令和二年六月三日(水曜日)
    午後一時開議
 出席委員
   委員長 松本 文明君
   理事 井上 信治君 理事 関  芳弘君
   理事 長坂 康正君 理事 牧島かれん君
   理事 宮内 秀樹君 理事 今井 雅人君
   理事 大島  敦君 理事 太田 昌孝君
      安藤  裕君    池田 佳隆君
      上杉謙太郎君    大西 宏幸君
      岡下 昌平君    金子 俊平君
      神田 憲次君    木村 哲也君
      小寺 裕雄君    高村 正大君
      杉田 水脈君    出畑  実君
      中曽根康隆君    長尾  敬君
      丹羽 秀樹君    西田 昭二君
      平井 卓也君    藤原  崇君
      船橋 利実君    穂坂  泰君
      本田 太郎君    三谷 英弘君
      村井 英樹君    泉  健太君
      大河原雅子君    源馬謙太郎君
      高木錬太郎君    中島 克仁君
      森田 俊和君    柚木 道義君
      吉田 統彦君    早稲田夕季君
      江田 康幸君    佐藤 茂樹君
      塩川 鉄也君    浦野 靖人君
    …………………………………
   国務大臣
   (内閣官房長官)     菅  義偉君
   国務大臣
   (国家公安委員会委員長) 武田 良太君
   国務大臣
   (領土問題担当)
   (少子化対策担当)    衛藤 晟一君
   国務大臣         竹本 直一君
   国務大臣
   (経済財政政策担当)   西村 康稔君
   国務大臣
   (男女共同参画担当)   橋本 聖子君
   内閣官房副長官      西村 明宏君
   法務副大臣        義家 弘介君
   外務副大臣        若宮 健嗣君
   内閣府大臣政務官     神田 憲次君
   内閣府大臣政務官     藤原  崇君
   政府参考人
   (内閣官房内閣参事官)  山本 英貴君
   政府参考人
   (内閣官房内閣審議官)  川辺英一郎君
   政府参考人
   (内閣官房内閣審議官)  渡辺その子君
   政府参考人
   (内閣官房内閣審議官)  安居  徹君
   政府参考人
   (内閣府政策統括官)
   (内閣府子ども・子育て本部統括官)        嶋田 裕光君
   政府参考人
   (内閣府賞勲局長)    小野田 壮君
   政府参考人
   (内閣府男女共同参画局長)            池永 肇恵君
   政府参考人
   (内閣府総合海洋政策推進事務局長)        平垣内久隆君
   政府参考人
   (警察庁交通局長)    北村 博文君
   政府参考人
   (法務省大臣官房審議官) 山内 由光君
   政府参考人
   (法務省大臣官房審議官) 保坂 和人君
   政府参考人
   (外務省大臣官房参事官) 田村 政美君
   政府参考人
   (文部科学省総合教育政策局社会教育振興総括官)  寺門 成真君
   政府参考人
   (厚生労働省大臣官房審議官)           吉永 和生君
   政府参考人
   (経済産業省商務情報政策局商務・サービス政策統括調整官)         江崎 禎英君
   政府参考人
   (中小企業庁次長)    鎌田  篤君
   政府参考人
   (国土交通省自動車局次長)            江坂 行弘君
   政府参考人
   (海上保安庁警備救難部長)            伊藤 裕康君
   内閣委員会専門員     笠井 真一君
    ―――――――――――――
委員の異動
六月三日
 辞任         補欠選任
  高村 正大君     上杉謙太郎君
  高木  啓君     船橋 利実君
  長尾  敬君     木村 哲也君
  三谷 英弘君     穂坂  泰君
  中谷 一馬君     高木錬太郎君
同日
 辞任         補欠選任
  上杉謙太郎君     中曽根康隆君
  木村 哲也君     出畑  実君
  船橋 利実君     高木  啓君
  穂坂  泰君     三谷 英弘君
  高木錬太郎君     中谷 一馬君
同日
 辞任         補欠選任
  出畑  実君     長尾  敬君
  中曽根康隆君     高村 正大君
    ―――――――――――――
六月二日
 慰安婦問題の解決に関する請願(大河原雅子君紹介)(第八〇二号)
は本委員会に付託された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 内閣の重要政策に関する件
 公務員の制度及び給与並びに行政機構に関する件
 栄典及び公式制度に関する件
 男女共同参画社会の形成の促進に関する件
 国民生活の安定及び向上に関する件
 警察に関する件
     ――――◇―――――

#2
○松本委員長 これより会議を開きます。
 内閣の重要政策に関する件、公務員の制度及び給与並びに行政機構に関する件、栄典及び公式制度に関する件、男女共同参画社会の形成の促進に関する件、国民生活の安定及び向上に関する件及び警察に関する件について調査を進めます。
 この際、お諮りいたします。
 各件調査のため、本日、政府参考人として、お手元に配付いたしておりますとおり、内閣官房内閣参事官山本英貴君外十七名の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

#3
○松本委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    ―――――――――――――

#4
○松本委員長 質疑の申出がありますので、順次これを許します。今井雅人君。

#5
○今井委員 立国社の今井雅人でございます。よろしくお願いします。
 まず、西村大臣にちょっとお伺いしたいんですけれども、緊急事態宣言が解除されまして、その後、各地でクラスターみたいなのが若干発生しておるということで、特に東京が久しぶりに一日三十人以上の感染者が確認されたということで、東京都が独自に東京アラートというのを発するということを決定していましたけれども、この東京のことについて、まず国として今の状況をどういうふうに判断しているのかということと、あわせまして、国としては今後どういう対応をしていくか、あるいは、また宣言をかけていくのかどうかということも含めて現状をどういうふうに考えていらっしゃるか、教えていただきたいと思います。

#6
○西村国務大臣 お答えを申し上げます。
 東京都の状況ですけれども、直近一週間で百十四名の感染者が判明しておりまして、その前の週一週間で五十三名ですから、増加基調になってきているということであります。その上で、半数の五十七名についてはリンクがわかり、その同数、五十七名についてリンクがわからないという状況であります。また、直近一週間の十万人当たりの感染者数は〇・八二人ということで、この数字はまだそれなりに低いものであります。
 こうした状況を受けて、昨日東京都において、東京都独自の基準を公表しておられますので、それを受けて東京アラートを発動したということで、改めて都民の皆さんに感染状況をお知らせして警告、警戒を呼びかけるという目的であったということでお聞きをしておりますし、昨晩、小池知事からもお電話をいただきまして、そのような状況について御説明をいただきました。
 大事なことは、こうしたことはどこでも起こり得るということでありまして、福岡の例でも、しばらくゼロが続いていたんですけれども、突然クラスター的に発生を北九州でもしています。愛媛県でもございました。ゼロが続いていたところに二十人以上の感染者が出ました。このウイルスはどこに潜んでいるかわからないということですので、必ず感染防止策を講じていただくということが何より大事であります。経済活動をこれから引き上げていく段階にあるわけですけれども、感染防止策を徹底するということが前提でありますので、このことをぜひ、改めて国民の皆さんにもお願いをしたいというふうに思いますし、まずは、感染経路不明のところを追っかけていっております。
 小池知事も発信をしておられますけれども、夜の繁華街でこうしたクラスター的に、あるいは発生が出てきているという状況でありますので、我々として、都とも連携しながらでありますけれども、まず、夜の繁華街、特にナイトクラブなどの接待を伴う飲食店、それからライブハウスなど濃厚な接触があり得る業種、大声を出したりということもありますので、そういった業種について、専門家を交えながら、業界団体にも入っていただいて現在感染防止策の検討を行っているところでありまして、これをできるだけ早く取りまとめ、そしてこれを実践してもらいながら感染拡大を防いでいきたいというふうに考えているところでございます。

#7
○今井委員 もう一度具体的に聞きますけれども、私、前々から思っているんですけれども、国が緊急事態宣言をするということと、各都道府県が独自にそういう対策を講ずるということの線引きをちょっとはっきりしないといけないと思うんですよ。
 国が緊急事態宣言をして、それで都道府県がそれに従って措置をするんですけれども、緊急事態宣言が発せられていなくても、都道府県はそういうアラートを出したりするわけですよね。そうすると、その間にはどういう差があるのかということなんです。
 今、少しでも経済を伸ばして、みんな再開しようと言っているときに、じゃ、緊急事態宣言を国は出していないけれども自分のところの自治体は出しているという状態と、国が緊急事態宣言を出していて自分の自治体も出ているという事態は、どう違うんだということなんです。ここをちゃんと明確にしておかないと、自分たちはこのまま営業を続けていいのか、あるいは自粛しなきゃいけないのか、これが非常に曖昧になってしまうということで、みんな悩むと思うんですね。
 だから、そこのところのランクというんですかね、こういうものをもう少し明確にして示してあげないと、みんながやはり迷ってしまう、国民の皆さんが自分たちはどうすればいいかというのを迷うんじゃないかと思うんですけれども、それについてはいかがですか。

#8
○西村国務大臣 お答え申し上げます。
 この法律の体系は、今この法律が施行されている状況の中で、政府は政府対策本部を設置し、各都道府県は各都道府県の対策本部が設置をされています。
 そうした中で、緊急事態宣言が発出される前であっても、二十四条九項の休業要請などは、特定の企業とか特定の施設に対してではなくて、一般的に自粛要請なり休業要請なりを行うことができます。その上で、国が緊急事態宣言を発出すれば、この基準についてはもう既に私の方でも明らかにしておりますけれども、発出されれば、更に強い措置として、例えば、四十五条に基づく特定の施設に対する休業要請あるいは指示、公表といった措置がとれます。
 ですので、法体系においても二段階になっておりまして、今は緊急事態宣言がありませんから一段階目で、都道府県知事は、それぞれの地域の事情に応じて自粛要請なり休業要請なりはできる状況であります。
 そうした中で、私どもは、基本的対処方針において、その全体の方向性、考え方についてはお示しをしております。それを踏まえながら、各都道府県が、地域のそれぞれの県内の状況に応じて休業要請を行うかどうするかという判断をしていくわけですが、そこを行うときの判断についての説明責任はそれぞれの都道府県知事にありますので、これは都道府県知事がそれぞれの基準を決めて判断をされているというところであります。
 こうした点については密接に連携をとりながら対応しておりまして、我々としては、大きな基本的対処方針を踏まえていただきながら対応していただくということで、知事が適切に判断できるようにサポート、調整を行ってきているところであります。

#9
○今井委員 法律の体系は確かにそのとおりなんですけれども、それが国民の皆さんがわかっているかということです。我々は法律を審議していますからもちろんわかっていますけれども、一般の方は違いがわからないわけですね。
 この宣言がされている中でできること、あるいは、されていない中でできること、我々が守らなきゃいけないこと、こういうことが本当に曖昧になりがちですので、そこをもっとわかりやすく、はっきり発信をしていただきたい。そのことをまずちょっとお願いしておきます。
 まだいろいろお伺いしたいんですが、時間がありましたらまた後ほどお願いしたいと思います。
 次に、前回、黒川元高検検事長の処分の問題のところで、私の方から、森大臣の発言とそれ以外の皆さんの発言が食い違っているので、統一見解を出していただきたいということをお願いを申し上げました。その後、法務省の方が部屋に来られまして、こういうことですということで説明を受けましたが、全く意を得ていないというか、説明になっておりません。
 そこで、もう一度、この委員会の場で確認をさせていただきたいと思います。
 まず、その前に、官房長官にちょっとお伺いしたいんですけれども、懲戒処分を決めるのは任命権者であるというのは国家公務員法の中に規定されているということは、先日確認をさせていただきました。黒川元検事長の件に関しては、任命権者は内閣であります。ですから、内閣は、どこの段階でかかわったかはともかく、どこかではかかわらなきゃいけないわけでありますけれども、そもそも、こういうものを判断するに当たって、内閣の中で、懲戒に値するかどうかということを検討する役職あるいは部署、これはどこになるんでしょうか。

#10
○菅国務大臣 まず御理解をいただきたいんですけれども、内閣が任命権を有する者についても、個別事案について、懲戒処分を行うか否かも含めて、通常、まずは所属府省の長として行政事務を分担管理する国務大臣が検討を行う、こういうことになっております。

#11
○今井委員 それはどこで決まっているんですか。

#12
○菅国務大臣 通常の運用はそのようにさせていただいています。

#13
○今井委員 つまり、文書で規定されているものはないということですね。

#14
○菅国務大臣 文書にはありませんけれども、通常の運用はこのようにさせていただいていまして、今回の場合は、黒川氏の処分については、法務省において必要な調査を行った上で、法務省及び検事総長として訓告が相当であると判断をし、決定したものと承知しています。その後に法務大臣から私に対し報告があり、異論がない旨を申し上げたところであります。

#15
○今井委員 文書はないということですね。
 私は、国家公務員法をそのまま素直に読んでいるだけなんですけれども、国家公務員法では、懲戒処分は任命権者が行うということが書いてあるので、任命権者が当然判断をするということ、法律はそういうふうにしか読めません。ですので、その判断をするのは内閣の中でどなたでしょうかということを申し上げているんです。
 一般論でいいですよ。今回誰がやったかということじゃない。まず、一般論として、内閣のどこの部分でこれは検討されるべき話なんでしょうか。

#16
○菅国務大臣 法令上、検事長に対する懲戒処分を行う懲戒権者は任命権者である内閣であり、監督上の措置を行う措置権者は検事総長、このようにされております。
 黒川氏の処分については、先ほど申し上げましたように、法務省において必要な調査を行った上で、法務省及び検事総長として、監督上の措置として最も重い訓告が相当であると判断をし、決定したものというふうに承知しています。それから、先ほど申し上げましたけれども、その後に法務大臣から私にその旨の報告がなされ、法務省の訓告等の決定に異議はないということを申し上げたところであります。

#17
○今井委員 今の官房長官の説明は、私、それで正しいのか、もう一度お伺いしたいんですけれども、国家公務員法八十四条では、「懲戒処分は、任命権者が、これを行う。」と書いてあります。ですから、懲戒処分を行うのは、検事総長ではなくて内閣なんですよ。内閣が懲戒処分を行わないということを決めた場合には、その次の措置として、監督者である、この場合であれば検事総長が訓告あるいは厳重注意という判断をするということなので、懲戒処分を行うというのは検事総長ではないですよ。これは内閣が行うんです。今、検事総長とおっしゃいましたが、要するに監督者ですね、この場合の監督者は検事総長ですから、検事総長ができるのは訓告処分あるいは厳重注意、これになるんじゃないですか。

#18
○菅国務大臣 私、先ほどはこのように申し上げたと思います。法令上、検事長に対する懲戒処分、これを行う懲戒権者は任命権者である内閣、監督上の措置を行う措置権者は検事総長、このように先ほど申し上げました。

#19
○今井委員 わかりました。では、私が今申し上げたところと同じですね。懲戒処分を決めるのは内閣、懲戒処分をしないということになると後は検事総長が訓告か厳重注意にする、こういうことなんです。そういうルールなんです。ですから、懲戒処分にしないというふうに決めたのは内閣であって検事総長ではないということは今はっきりしました。
 その上で、きょう、法務副大臣、義家さんに来ていただいたのでお伺いしたいんですが、義家副大臣はこの一連の処分のときにどういうふうにかかわっていらっしゃいますか。

#20
○義家副大臣 まずは、事実関係の確認及びどのような処分が適当であるのかということについて、大臣並びに関係各位と調整を行っていたところであります。

#21
○今井委員 そうすると、まず、政府の今の説明では、法務省で方針を決めて内閣に来たというふうに、まず私はちょっとそこは疑義があるんですけれども、それはとりあえずおいておいて、法務省の中で検討するに当たって、大臣、副大臣、政務官、そして役人の方たち、その方たちが集まって検討したということでよろしいでしょうか。

#22
○義家副大臣 まずは、黒川氏の処分について、法務省として、調査結果を踏まえた上で、監督上の措置として最も重い訓告が相当であるという結論に達した次第であります。そして、そのことを法務大臣から官房長官に対して報告し、異論がない旨の回答を得たわけであります。その後、改めて法務省から検事総長に対し、訓告が相当であることを伝え、検事総長から黒川氏に対しての報告がなされたものであります。
 総理に対しては、最終的に調査結果及び辞意が表明されたことを法務大臣から報告し、法務省の対応について了承を得たというのが経緯でございます。

#23
○今井委員 少しも私の質問に答えてもらっていません。そうやって読めといって紙を読んでいるだけですけれども。
 もう一回言いますよ。これはちゃんと答えてください。検討をしたときに、大臣、副大臣、政務官、そして役人の皆さん、法務省というのはその中で議論をされたんですか、その中に義家さんも入っておられましたか、それを聞いているんです。

#24
○義家副大臣 緊急事態宣言中、自粛を求める中でのかけマージャンの発覚を受けて、我々、大変この問題を深刻に受けとめ、政務三役においてもさまざまな議論を行ったところであります。その上で訓告が相当であるという結論に至ったわけでありますが、その至るまでの詳細なプロセスについては、人事上のプロセスであるため差し控えさせていただきます。

#25
○今井委員 いやいや、プロセスとかそんなことは言っていない。副大臣はこの検討の中に参加しておられましたかという、それだけの質問です。

#26
○義家副大臣 当然かかわっておりました。

#27
○今井委員 かかわっておられるということですね。
 では、事情はよく御存じだということだと思うのでお伺いしたいんですが、これは事前にちょっとお話をしておりますが、まずこちらの説明からしましょう。
 先日ちょっと私が御紹介した五月二十二日の森大臣の発言をもう一度読みます。内閣で決定したものを、私が検事総長にこういった処分が相当ではないかと、つまり訓告が相当じゃないかということを申し上げて、監督者である検事総長から訓告処分にするという知らせを受けたところでございます。まさに今官房長官がおっしゃったことなんですよ。まず、懲戒処分にはしないということを決めて、その上で監督者である検事総長に、では、そちらから訓告をしておいてくださいねという指示をした、こういう説明をされているんですね、この二十二日の説明は。
 先日、法務省の方が来られまして、いや、この答弁を読んでいただければ、これが正しいですということを言われたんです。五月二十六日の法務委員会での森大臣の答弁です。これは、こういうことをおっしゃっています。法務省及び検事総長が訓告が相当と決定した後、内閣に報告したところ、その決定に異論がない旨の回答を得たことを申し上げたものであります。全然言っていることが違うんですね。
 私はこうやってよく読んでいたんですけれども、これは前半の部分を何も言わないで後半の部分だけを答えているんだということがよくわかりました。つまり、まず内閣と法務省で相談をして、懲戒処分というのにしない、訓告が相当だということを検事総長に伝えて、その後、法務省及び検事総長が訓告が相当とそこで決定をする。決定をした後、内閣に訓告でいきますよというふうに報告をした。そうすると、その決定には異論がないという回答を得た。これなら、この二つの答弁は見事につながります。
 つまり、二十六日の森大臣の答弁というのは、法務省と検事総長が訓告と決めた前のことを何も説明していないんです。その前に懲戒処分にしないと決めたプロセスのところは説明していないんですよ。だから、その部分だけごまかして、後半の部分だけ説明して、さも正しいかのように説明をしている。そうとしかとれません。
 お伺いしますけれども、内閣のどなたかに、官房長官じゃないかもしれません、総理大臣でもないかもしれません、内閣のこの処分を決定することができる関係者に一番最初に相談あるいは報告をしたのは何日のいつですか。

#28
○義家副大臣 まず、週刊誌報道が出る等々の第一報の情報が寄せられた中で、我々、聞き取りも含めて調査を行っていたわけでありますが、そのプロセスにおいて、事務的にさまざまな状況報告等は行っていたというふうに承知をしております。

#29
○今井委員 そうすると、処分をする前にも状況報告は逐次していたということですね。もう一度確認。

#30
○義家副大臣 お答えいたします。
 法務省及び検事総長が処分を決定する前の過程においては、法務省から事務的に内閣側に対して、調査の経過の報告、先例の説明、処分を考える上で参考となる事情の報告等を行っていたところでございます。

#31
○今井委員 コンタクトはとっていたということはわかりました。
 そこの場で、内閣のどなたかはわかりませんが、どなたかから処分の内容についての意見というのは出ましたか。

#32
○義家副大臣 お答えいたします。
 まずは法務省として事実を確認して、そして法務省の前例としてどのようなあり方があるのかという検討をし、その検討の状況について報告をしていたというわけであります。

#33
○今井委員 そうすると、内閣の、どなたかわかりませんが、方から処分について何か意見はなかったということですか。

#34
○義家副大臣 これは当時においては大変難しい問題でありまして、黒川検事長、前検事長については法務省がしっかりと聞き取りは行えたところでありますけれども、そのほか三人についてはそれぞれ新聞社の記者等でありまして、その三名からの聞き取りというものも行えていない状況でした。
 その上で、各社がその社員の皆さんから聞き取りを行った結果と結び合わせながら、かけマージャンが行われていたということを判定し、その上で処分について進めていったというところでございます。

#35
○今井委員 答えていただいていないんですが、内閣の方から処分についての意見はありましたか。

#36
○義家副大臣 この決定に至ったところは、あくまでも法務省及び検事総長が行ったところであります。

#37
○今井委員 ないという答弁ですね。ちょっと私はそこは信じられませんが、時間がないので次に行きます。
 今ちょっとお話をしていたとおり、この処分に関してはやはりまだ経緯の、プロセスのところがはっきりわかりませんので、副大臣、ぜひ、時系列で、どういう相談があって、ここでどういうふうに決まったかというのを示していただきたいんですね。
 その上で、もう一点。
 ことしの二月の二十七日の予算委員会で、検察庁法の解釈を変えた閣議決定のところで、森大臣に、どうやって検討がされて、どうやって作成されたかについての文書をちゃんと出してくださいということを申し上げたんですけれども、それに対して、「法律案策定の過程についてのものでございますので、今後、法律案の成案が得られた段階では、」成案が得られた段階、もう得られていますね、「その一環として、その経緯についても、それを明らかにするために文書を管理するとともに必要な文書が作成、管理されることになると理解しております。」と。これを国会に提出しますということをおっしゃっておられましたが、いまだに出てこないんですけれども、一体いつ出てくるんでしょうか。

#38
○義家副大臣 まず、委員御指摘のように、国家公務員法の一部を改正する法律案については、本年三月、成案が得られたことから、法務省においては、その策定の過程を明らかにするため、文書を適切に管理しあるいは作成するという作業を現在進行形で行っているところでございます。できるだけ速やかに作業を進めてまいりたいと思っております。

#39
○今井委員 いやいや、法律をもう出しているんですよ。法律を出しているのに、法律をつくった過程の文書がまだ出せないなんて、そんなばかな話がありますか。この国会中に出してください。

#40
○義家副大臣 可及的速やかに策定を急ぎたいというふうに思っております。

#41
○今井委員 今週中に出せますか。

#42
○義家副大臣 繰り返しで恐縮ですけれども、可及的速やかに作成を進めてまいります。

#43
○今井委員 こういうものをしっかりと出さないから、もう成案まで出しているのに、そのつくった過程の文書が出せませんなんて、こんなばかな話はないですよ。だから我々は審議できないじゃないですか。そういうものが出てこないから審議できないんですよ。だから採決をするなといって我々は申し上げたんだし、それをとどまっていただいたことは結構なんですが、こういうものがちゃんと出てこなかったら前に進めませんからね。そのことを申し上げておきたいと思います。
 それでは、済みません、持続化給付金の件についてちょっと簡単にお伺いしたいと思うんですけれども、午前中の経産委員会のところで大串委員のところに説明があったんですが、今回の持続化給付金ですけれども、まず、資料を皆さんにお渡ししていますが、サービスデザイン推進協議会というのが二〇一六年にできて、それから十四件とっていますけれども、採択されていますが、この十四件のうち、全部入札だったと思いますが、一者入札だったのは何件ありますか。

#44
○江崎政府参考人 お答えいたします。
 十二件でございます。

#45
○今井委員 十四件のうち十二件が一者応札ということなんですよ。これはもうここにしかできないということで、ほかが諦めて出さない。桜の会のときの何か業者さんがいらっしゃいましたけれども、あのときも、一社ないし二社ということで、ほとんど随契に近いんじゃないかという議論がありましたが、これだけ応札する人が少ないとなると、ちょっとやはり。
 間違えましたね。じゃ、もう一度。

#46
○江崎政府参考人 大変失礼いたしました。訂正させていただきます。
 一者応札は、十四事業のうち八事業でございます。

#47
○今井委員 武士の情けです。
 事前に八件というふうに伺っていますが、それにしても多いんですよ。残りのも二社とかそういうとても少ない数なので、ちょっとやはりこれは偏り過ぎているんじゃないかと外形的には見えますね。
 今回、この持続化給付金の手続なんですが、公告をしているのは四月八日です。それで、翌日の四月九日にはもう説明会を行っていますね。公告はどうやってやったんですかといったら、ホームページに掲載しただけですと。それじゃわからないわけですよ、みんな。それで、翌日説明会でしょう。
 これは、役所側から声をかけない限り気がつきませんよね。事前に、こういうのがありますから説明会に来てくださいと何社にお話しされましたか。

#48
○鎌田政府参考人 お答えいたします。
 入札の事前に経済産業省側から、持続化給付金の検討の関係で制度のあり方についての意見を得る観点から、過去に経済産業省の補助事業等の受託実績のあるサービスデザイン推進協議会及びデロイトトーマツファイナンシャルアドバイザリーに対して経産省から意見を聞いたところでございます。また、この二社に加えまして、ほかの一社からも経済産業省に対して本事業への関心をお伝えいただいたため、必要な情報提供を行った上で御相談させていただきました。
 という意味で、合計三社に対して経済産業省サイドから情報提供をさせていただいたということでございます。

#49
○今井委員 最初の二社には声かけをされたんですよね。もう一社は向こうから連絡があったんじゃないんですか。八日に公告をした後に役所側から声をかけたのは二社だけですよね。

#50
○鎌田政府参考人 お答えいたします。
 経済産業省側から事前にお声がけをさせていただいたのは、サービスデザイン推進協議会及びデロイトトーマツファイナンシャルアドバイザリーでございます。ほかの一社につきましては、先方から本事業への関心をお伝えいただいたために、これを受ける形で経済産業省側から御説明をさせていただいたと。
 また、あわせて御説明させていただきますと、このほか一社も入札説明会に参加をいただきましたので、事前には三社、入札説明会を含め四社ということでございます。

#51
○今井委員 私はこの質疑で事実関係だけお伺いしているだけですので、事実をしっかりと説明していただきたいと思います。
 それで、このサービスデザイン推進協議会、二〇一六年の七月に設立になっておりまして、今お話があったとおり、十四件の採択があったということで、うち八件は一者入札でありましたということなんですけれども、経済産業省の補助事業というのはほかにもあるんじゃないかと思うんですが、このサービスデザイン推進協議会が応札をしてきて、それで落選したというか採択に至らなかったというケースはございますか。

#52
○江崎政府参考人 お答えをいたします。
 経済産業省におけます委託事業及び補助事業について確認しましたところ、一般社団法人サービスデザイン推進協議会、採択されなかった例は一件見つかっております。

#53
○今井委員 きのうの夜の段階では一件もありませんというお答えでしたけれども、二時間ほど前に、一件だけありましたということで訂正の連絡がありましたけれども、この一件というのは、きのうの段階でわからなかったので聞けなかったので、ちょっとここでお伺いしますが、どういう事案でしたか。

#54
○江崎政府参考人 お答えをいたします。
 昨日の段階で確認しましたのは、委託事業であったかという御質問だったということで答えたようでありますけれども、私のところで、もう一回、補助事業も含めて全部探せということで、一件出てまいりました。
 この事業につきましては、競争関係があるので具体的な事業名をお答えしかねますけれども、サービス分野におけるITを用いた資金管理の効率化に関する補助事業でございます。

#55
○今井委員 それはいつの補助金の件ですか。

#56
○江崎政府参考人 昨年の事業でございます。

#57
○今井委員 わかりました。一件はあったということで、きのうのうちに伺っていればここで聞く必要はなかったんですけれども、きょうになって訂正がございましたので、ここで確認させていただきました。
 そうすると、この協議会は、今まで十五回応札をして、そのうち十四回は採択に至った、こういうことでよろしいですね。

#58
○江崎政府参考人 そのように確認しております。

#59
○今井委員 わかりました。かなりの確率で採択をされているということです。
 こういうときに、ちょっとお伺いしたいんですけれども、総合評価をするというふうにおっしゃっていましたが、当然、過去の実績、こういうものは勘案材料としてはかなり大きいものになるんですか。

#60
○江崎政府参考人 お答えをいたします。
 事業にもよりますけれども、基本的には事業目的に対する実施体制、これを確認いたしますので、事業規模とあとメンバー、そしてもちろん過去の実績も勘案されることになります。

#61
○今井委員 過去のそういう実績も加味されるということでありましたけれども、それは経済産業省の中の補助事業の中で過去の実績があるかどうかということを勘案されているということですか。

#62
○江崎政府参考人 お答えをいたします。
 基本的には、経済産業省に限りませんけれども、ヒアリングの中で過去の実績等を問うことはございます。ただ、手元にある資料の中で勘案することは当然ございます。

#63
○今井委員 わかりました。ありがとうございます。
 ということになると、やはり、これは公共事業なんかでも時々起きる話ですけれども、どこかのところが実績があると、なかなか次の人たちが入れない。そうすると、入札を実際にはしているんだけれども、実態上はその一社しか受けられなくて、もう随意契約のようになってしまう。こういうことが実際に世の中ではよく起きるわけですよ。
 だから、このケースも、見かけ上はちゃんと一般入札はしているものの、声をかけているところも極めて限られている、一社、二社、三社。そして、過去の実績になると、もうここしかやるところがない。予定調和のようにそこが決まってしまう。こういうふうになっている可能性は、僕は否定できないと思うんですね。
 だから、そこの部分というのは、果たして本当に適正な入札の審査が行われたかということで、資料をいろいろ出していただきたいということでありましたが、金額とかもろもろの部分も黒塗りでなかなか出てこないんです。だから、そこのところは、相手方の合意も必要なんでしょうけれども、きちっとやはり説明責任を果たすという意味で、こういうことでここを選んでいるんですということをもう少しはっきり説明していただきたいと思うんですが、いかがですか。

#64
○江崎政府参考人 お答えをいたします。
 議員御指摘のとおり、経験を余りにも重視した場合には新しいメンバーが入れない、これは政策的に大きな課題だということで、特に中小企業が入るSBIR、そしてベンチャー等においては、あえてそういう枠を設けて対応することがございますけれども、これらの事業につきましては、基本的には、政策目的をきっちり執行する体制があるかどうか、こちらの方を重視して審査ということになりますので、透明性も含め対応していきたいと思っております。

#65
○今井委員 もう時間が過ぎておりますので、少し次の方のをいただいて、もうちょっとだけやります。
 今御答弁がありましたから、しっかりとやはり、ここの部分は何も問題はないんだと。中抜きになっているんじゃないかという指摘もありますから、そこのところもしっかりちゃんと説明をして、そうじゃないのであれば、そうじゃないということをしっかり皆さんにわかってもらうような努力をぜひしていただきたいと思います。
 済みません、法務副大臣、もう一回ちょっと確認させていただきたいんですけれども、三点、ここでお願いしたいんです。
 一つは、先ほど言いました、法案を成案にしたときの文書、これはもうとにかく可及的速やかに出す。それから、処分を訓告処分としたときの時系列、これをしっかりと文書でつくる、ちゃんと説明できるようにする。それからもう一つは、法務省の前例を考慮しながらということでおっしゃっておられましたので、法務省の前例は具体的にどういうものであったか。この三つを国会に御報告していただきたいんですが、いかがですか。

#66
○義家副大臣 まず、先ほどの文書については、速やかに作成を行ってまいっているところでございますが、改めて、急ぐように私からも指示を出したいと思います。
 それから、二点目の時系列については、これもしっかり丁寧に説明していかなければならないことだと思うので、まずは国会において丁寧に説明を続けてまいりたいと思います。
 三点目、法務省の過去例に対して言えば、例えば、多数回にわたり、野球、サッカーの試合を対象に多額の現金をかける賭博を行ったケース、現金千六百万円以上をかける賭博の胴元になるなどして利益を図った者のケースがございます。これは免職となっております。また、多数回にわたり、野球、サッカーの試合を対象に現金一千万円以上をかける賭博を行ったほか、現金百六十万円以上をかける賭博の胴元になるなどして利益を図ったケースは停職六カ月等々、幾つもの事例がございますので、この事例についても丁寧に国会の方に説明してまいりたいと思っております。

#67
○今井委員 時間がないので終わりますけれども、森大臣は人事院の懲戒処分の指針に基づいて処分を決めたとおっしゃっていますが、私は目を凝らして何度も読んでいるんですけれども、この指針を読む限り、どうやっても懲戒処分です。
 しかも、管理職にあった人は更に重い処分を課すと。多分、今御説明になった免職になった方よりも、黒川元検事長の方がはるかに位が高い方で、責任も重い方です。ですから、その方よりも重い処分をするというのが妥当だと思います。
 これはちょっと別の場でまた森大臣にもお伺いしようと思いますが、この人事院の懲戒処分の指針のどこにどう従ったらああいう処分になるのか、そのこともあわせてきっちりと明らかにしていただかないとこの問題は解決しないということを申し上げておきまして、私の方のきょうの質問を終わらせていただきたいと思います。
 ありがとうございました。

#68
○松本委員長 次に、大島敦君。

#69
○大島(敦)委員 橋本大臣に質問をさせてください。
 二〇一八年に、野党各会派から、性暴力被害者救済支援法が当委員会に出されておりまして、二〇一八年ですからもう二年以上が経過をしております。時が進むとともに、性暴力被害者の支援あるいは救済というのは、多分、必要性は高まってきているのかなと思っています。
 内閣府で、これは相談窓口を設けていただいておりまして、性犯罪・性暴力被害者のためのワンストップ支援センターがありまして、性暴力被害者からの相談件数について、これまでの経緯を含めて御説明をお願いします。

#70
○池永政府参考人 件数をお尋ねでしたので、私がお答えいたします。
 性犯罪・性暴力被害者のためのワンストップ支援センターの相談件数でございますが、令和元年度は約四万一千件、平成三十年度が約三万六千件でございましたので、約一四%増加しております。
 件数については以上でございます。

#71
○大島(敦)委員 私も、今の数字を聞いて驚きました。
 三万六千件から四万一千件、一年間で五千件ふえていますから、やはり性暴力被害に対して悩まれている方が非常に多いのかなと思っておりまして、ですから、このワンストップの支援センターについては、多分、各都道府県、二十四時間の対応をされているかとは思うんですけれども、ぜひその窓口の整備が急務ではないかなと思っておりまして、その点につきまして橋本大臣からの御答弁をお願いします。

#72
○橋本国務大臣 お答え申し上げます。
 性犯罪や性暴力は、被害者にとって、身体のみならず、多くの場合、精神面にも長期にわたる傷跡を残す、人権を踏みにじるものでありまして、被害に遭われた方が速やかに適切な支援を受けられることが重要だというふうに考えております。
 このため、内閣府では、交付金によりまして、被害直後から医療面、心理面などの支援を可能な限り一カ所で提供する、先生がおっしゃる、性犯罪・性暴力被害者のためのワンストップ支援センター、この整備を促進しておりまして、平成三十年十月に全都道府県での設置が実現したところであります。
 これは、全都道府県に設置が実現したといっても、まだまだ不十分であるというふうに思っておりますので、しっかりとやっていかなければいけないと考えております。
 今年度は、交付金の予算額を前年度二・一億円から二・四七億円に増額しまして、二十四時間の対応、そしてコーディネーターの設置、相談員の処遇改善などの質の向上を図っております。被害者が相談につながりやすくするための全国共通の短縮ダイヤルの導入、そしてSNS相談を拡充しておりまして、引き続き、各省庁と連携をしながら、性犯罪、性暴力被害の被害者の支援の充実をしっかりとやっていきたいというふうに思います。

#73
○大島(敦)委員 御答弁ありがとうございます。
 予算規模としては二億円台ですから、そんなに多い予算じゃないと思います。予算をふやせばそのまま対応が進むとは考えないんですけれども、この予算の金額が少ない気がしまして、やはり、これから概算要求の時期に入りますから、予算をもう少しふやしていただければ、その対応も充実されると思いますし、恐らく、病院の医療関係者との連携も必要ですし、警察との連携も必要ですし、結構物すごく慎重に対応しなければいけないのが性暴力被害だと思うので、その点、ぜひ大臣にお願いしたいのは、もう少し、もっと充実してほしいというところを、多分気持ちはお持ちなんですけれども、具体的にしていただければなと思います。
 もう一つは、野党でも、各党この法律に賛同して出していますので、これは、政府におかれましても、こういう対応が必要だとの法律的な根拠にのっとって、この性暴力被害に対しての対応をとる必要があるかと思うんですけれども、質問通告はしていないんですけれども、その点につきましての御所見をいただければと思います。

#74
○橋本国務大臣 法律につきましては存じ上げております。ただ、国会における法案の取扱いについては、直接的なコメントは差し控えさせていただきたいというふうに思いますけれども、議員がおっしゃるように、やはり、被害に遭われた方が速やかに適切な支援につながることができるように、ワンストップ支援センターでの支援を充実させるとともに、センターにつながる全国共通の短縮ダイヤルの導入、SNS相談、こういったものを拡充するための広報への取組、こういったこともしっかりとやっていきたいというふうに思っております。

#75
○大島(敦)委員 法律が必要なのは、法律があると、それを根拠にしながら予算要望できるものですから、法律があるって結構大切なことなんです。やはり、頑張っていらっしゃっていても、法律があって、その根拠に基づいて予算を獲得し、その施策を充実していくという点が必要だと思うので、その点に留意していただければと思います。
 もう一つは、その相談の中で、大臣の方からSNSというお話がありました、私も、インターンシップ生の大学生に電話で話したのはいつかと聞くと、皆さん、一瞬考えるんです。いや、電話で通話したのは三日前なのかなとか、人によっては一週間前なのかなというお話があって、今の子供たちの、大学生以下の子供たちのコミュニケーションツールはSNSが中心となっていて、音声での対話って意外と少ないです。
 私も、去年、まだこの新型感染症が流行する前、相談センターの視察をさせていただきました。非常になかなか内容は充実をしていて、専門のカウンセラーの方に子供たちからLINEでぽつぽつと入ってくるわけですよ、教室に入るとどきどきするとか、あだ名で呼ばれて学校に行きたくないとか、宿題をしないと夕食を食べさせてもらえないとか。
 これは、音声ですと、ドメスティック・バイオレンス、家庭内で音声で電話することって結構難しいです。ですから、SNSを通じての相談というのは結構大切で、例えば自殺したいというふうに入ってきて、それが可及的速やかに処置しなければいけないときには警察と連携しながらすぐ対応できるようになったり、あるいは、つき合っている方から嫌がらせを受けているという相談にもすぐにここの窓口を紹介したりもして、一時間ぐらい、忙しいときには一人で二人を対応したり、前の人が、以前に相談を受けた内容も全てちゃんとその記録がとられていて、それが個々の相談員で見える、シームレスに対応をとれるようになっているので。
 ぜひこの点は、西村大臣にもお願いしたい点があって、これは、ドメスティック・バイオレンスだけではなくて、自殺もそうですし、いじめ相談でもそうですし、金額的にはそんなに多くないです。これから、この相談業務が結構大切だと思っているので、その点について、今後、政府の新型感染症対策の中でも、ちょっと気を使っていただけると助かります。予算規模としては、何十億円という予算じゃなくて、非常にいい取組を、これまでだと、通年通しては自殺相談はあるかもしれないけれども、いじめ相談というのはその都度でもあったりするものですから、ここをしっかりと通年通してできるようにしていただければなと思いますので、その点よろしくお願いいたします。
 橋本大臣はここで帰っていただいて結構です。どうもありがとうございました。
 続きまして、西村大臣に質問をさせてください。
 三月から、私、地元の事業者の皆さん、あるいは飲食とか理美容の皆さん、そして医師、歯科医師の皆さんの意見をずっと聞いているの。そうすると、大体今、五百件を超えて皆さんから意見が寄せられていて、三月のときの意見と現時点での意見が違います。
 三月のときは、まだそんなに、深刻なんですけれども、まだ経営実態としてそんなすぐに資金ショートするということではなくて、三月のときには、例えば、卒業式のための着物の写真が全部キャンセルになってしまったとか、あるいは、中国で、いろいろな、家のトイレとかそういう備品が入ってこないので工事が完工できないから代金が回収できないとか、そういうことが非常に多かったです。
 それで四月になって、今五月ですから、五月になって、最近、お医者さんあるいは歯医者さんからの意見を結構いただいています。この意見の中には、持続化給付金ですか、去年の九月に歯医者さんで設備投資をして、人員を、ドクターを三人にふやして対応をとれるようにしたんですけれども、今回の新型感染症で、三月比では六〇%以上落ち込んでいるんだけれども、昨年比だと二十数%の落ち込みなので、今回の持続化給付金の対象にならないとか、あるいは、五〇%で蹴られると困ってしまう、もう少し弾力的な対応が必要だとか、これはクリニックの方ですけれども、三月が一〇%減、四月が三五%、五月が五〇%減とか、結構、今、町中ではマスクが買えるようになりましたけれども、ドクター、医師、歯科医師からは、マスクとかガウン、これは専門的な、サージカルマスクですか、N95でしたっけ、がまだ足りていないとか、結構切実な声が現時点でもいただいています。
 というところで、多分、一時的な今の医師、歯科医師に対する対応と、新型感染症が終わった後の、その後の対応は違うと思うんですけれども、現時点での対応につきまして、今、新型コロナウイルス感染症の影響で、病院で診療を受ける患者さんが減少しております。この新型感染症に対するために病床や体制を確保している大病院もそうなんですけれども、クリニックとか歯科医師も診療報酬が甚だしく減少しております。
 その点について、やはり、私、国民皆保険を守る立場なものですから、二十年間ずっとそれでやってきましたので、国民皆保険を守るためには、医師あるいは歯科医師の方たちが安定的に診療できる体制が必要かと思うので、その点についての御答弁をお願いいたします。

#76
○西村国務大臣 大変大事な御指摘をいただいたと思っております。
 まさに、新型コロナウイルスの感染者、患者さんへの対応を行っているか否かにかかわらず、それぞれの医療機関では、外来患者の方あるいは入院患者の方が大変減少する中で、経営が悪化をしているということを承知しておりますし、切実な声を私自身も、地元からも、また日本医師会、あるいは全国の大学の病院会、こうした皆さんからも伺っているところであります。
 地域の医療は、まさに複数の医療機関が連携をする中で、かかりつけ医、これはお医者さんも歯医者さんもですし、それから、大きな大学病院などの大病院まで連携をして、また役割分担をする中で、医療機関全体で必要な診療の継続を確保することによって初めて地域の医療提供体制が維持できるというふうに認識をいたしております。
 一次補正予算で、今御指摘がありました持続化給付金、これは、医療法人や個人診療所に対しても、二百万円又は百万円ということで給付をさせていただいております。五〇%、どこかの月で減少しているということで、そういう要件を設けさせていただいておりますけれども、それをカバーする形で、それぞれの都道府県では地方創生の臨時交付金も活用いただけますので、地方によっては、地域によっては、三〇%減のところから五〇%減のところまでの間をこの地方創生臨時交付金でカバーされているところもございます。地域の事情に応じてそうした交付金も活用していただければと思います。
 さらに、福祉医療機構による無利子無担保の融資、これも、一次補正、それからこれから提出をいたします二次補正合わせて一兆四千四百五十億円、確保する予定でございます。
 また、医療機関とか薬局等、感染拡大防止のために、地域の診療所も含めて、上限二百万又は百万円の感染防止策の、その費用を補助することにいたしておりまして、これはさかのぼって適用できますので、そういった活用。あるいは、診療所において患者さんと接する医療従事者の皆さんに五万円の慰労金の給付。さらには六月に診療報酬の一部概算の前払い、こういったことも行うこととしております。
 いずれにしましても、地域の個人の診療所あるいは歯医者さん含めて、地域医療全体の中で大事な役割を担っていただいておりますので、しっかりと応援をしていきたいというふうに考えております。

#77
○大島(敦)委員 補正予算、大切だと思います。
 私、高校生から最近こういう問いを投げかけられまして、補正予算は赤字国債ではないか、私たちの世代が払わなくてはいけないのかと聞かれまして、なかなか答えが見つかりませんでした。
 それは僕は必要だと思います、特にこういう危機的な状況下においては。ただ、予算の執行に当たっては、その高校生の問いの答えとしては、しっかりと透明性を持って予算は執行していくことが私たちの答えかなと今思っていまして、その点、ぜひよろしくお願いいたします。
 続きまして、官房長官に質問させていただきたいんですけれども、褒章、叙勲。
 私も叙勲の式典に出させていただくことがあって、旭日章ですと、民間の方が非常に多いものですから、それぞれの人生を伺うと、本当に御立派な人生を送ってきた方が褒章を、叙勲を受けられるということです。楽しみにしているのが、皆さん、皇居に行かれて写真を撮られることを結構楽しみにしているところがありまして、今回は新型感染症のことがあって、中綬章以下、中止になったというお話を伺いまして、何か手だてがないのかなと思っております。
 社会貢献をずっと一生涯された方に対して、一定の思いやりが何かあってもいいのかなと思いまして、例えば皇居の中で写真撮影はいいですよとか、何かそういう、この新型感染症、結構長引くと思うので、秋もともかく次の春も難しいかもしれないので、それは結構考えてしまうところがあるんですけれども、その点について官房長官の思いをお聞かせいただければと思います。

#78
○菅国務大臣 令和二年春の叙勲における中綬章等受章者の天皇陛下への拝謁につきましては、栄典が受章者の功績をたたえるまさに生涯一度の機会であることから、慎重に検討を重ねたところでありますけれども、この新型コロナウイルス感染症の感染状況に鑑み、やむなく中止をさせていただくことにいたしました。
 今委員から一つの提案をいただいたというふうに思っています。そのことが可能かどうかということは、今のこの場で申し上げることはできませんけれども、一つの、そうした受章者の皆さんに報いることのできる方策ではないかなというふうに私、今聞いておりました。参考にさせていただきたいと思います。

#79
○大島(敦)委員 御答弁ありがとうございます。
 褒章とか叙勲というのは、結構我が国にとって中核を占めるところだと思っていまして、ですから、個々の人生に対してしっかりと栄誉をたたえるというんですか、そういうことは必要だと思うものですから、官房長官の御答弁、まことにありがとうございます。
 最後に、議員立法についてちょっと一問伺わせてください。
 平成の二十八年に、議員立法で部落差別解消推進法というのが成立をしております。これは、差別がまだまだ発生しているという、差別的な発言があったり、そういう事案が発生しているということと、インターネットが普及した現代においては、一旦情報が拡散した場合には半永久的に情報の閲覧が可能であること、掲示板の書き込み等において受動的に差別に関する悪意のある情報に触れる機会が多いと思われることなどから、平成二十八年に与党内で議論が行われて、そしてその後、原案がつくられた後に、公明党そして当時の民進党の賛同も得て、一回提出をしております。
 これは、常会に出てから平成二十八年の臨時会で成立をしておりまして、この法律は、憲法の保障する表現の自由、内心の自由に配慮する観点から、強制力を持った法規制は避けて、いわゆる理念法として、差別の解消に関する施策を推進することにより、差別のない社会を実現しようとするものというふうに解説をされておりまして、この点についての政府の取組の状況について、官房長官からの御答弁をお願いいたします。

#80
○菅国務大臣 部落差別のない社会を実現することは重要な課題であり、政府としても、地方公共団体との連携を図りつつ、部落差別に関する相談に的確に応ずることのできる体制の充実を図るとともに、必要な教育及び啓発を行っているところであります。
 例えば、法務省の人権擁護機関においては、部落差別を解消するために、講演会等の開催、啓発冊子等の配布などの各種人権啓発活動、部落差別等を含むさまざまな人権問題に関する相談体制の構築、人権侵犯事件の調査と事案に応じた適切な措置の実施、こうしたものを行ってきております。
 また、文部科学省においても、基本的人権の尊重や差別、偏見の解消などのため、人権教育の推進や教員の資質向上等に取り組んでおります。
 政府としては、今後とも、部落差別解消推進法の趣旨を踏まえ、部落差別のない社会の実現のために、こうした施策をしっかりと実行に移していきたいと思います。

#81
○大島(敦)委員 ありがとうございました。
 終わります。

#82
○松本委員長 次に、塩川鉄也君。

#83
○塩川委員 日本共産党の塩川鉄也です。
 きょうは、まず、新型コロナウイルス感染症対策で、医療提供体制の整備について西村大臣にお尋ねをいたします。
 五月二十九日に新型コロナウイルス感染症対策専門家会議の提言が出されています。その中で、今後の政策のあり方を指摘しております。次なる波に備えた医療提供体制のさらなる強化について、「今後、感染が大きく拡大する局面も見据え、必要となる医療提供体制を重症度別に確保しておくべきである。この際、三月下旬からの経験を踏まえて、流行の立ち上がり速度や緊急事態宣言を含む公衆衛生上の対策の効果を踏まえた新たな患者数の再推計を行う」とあります。
 ここで言う新たな患者数の再推計というのはどういうものでしょうか。

#84
○西村国務大臣 専門家の御提言で、専門家の皆さんの中でいろいろ検討されるもの、そしてまたそれを受けて厚労省において対応を検討していくものというふうに理解をしております。

#85
○塩川委員 これは、新たな患者の再推計と言っていますから、既に推計している数字があるわけです。その推計している数字が何かというのを確認したいんですが。

#86
○西村国務大臣 既に各県に厚労省から一定の条件のもとで数式を提示して、各県ごとにこれだけの病床がピーク時には必要になってくるといったようなことをこれまで提示をし、それぞれの県においてそれが示されているところであります。
 その上で、今回の専門家の皆さんの御提言を受けて、更に新たに今検討を進めているという状況であります。

#87
○塩川委員 三月六日の事務連絡で厚労省が示している数式に基づいて都道府県が算出している数字であります。
 これは配付資料をお配りさせていただきましたが、大きな枠、三つあるうちの真ん中のところに、厚労省事務連絡に基づく都道府県によるピーク時入院患者数の試算というのがこれまで行っている患者数の推計の数字で、合計を見ると二十二万人と出ているものであります。
 これはこれとして、三月の知見に基づいて、それぞれ厚労省から各都道府県にということで示されたものですけれども、この提言にあるように、新たな患者数の再推計、すなわち、次なる波である第二波に備えた病床確保の目標を明らかにする、このことを求められていると思うんですけれども、こういった新たな患者数の再推計について、ぜひ明らかにしていただきたいと思うんですが、この点はいかがですか。

#88
○西村国務大臣 この間、さまざまな経験をいたしました。東京都においては、二千床を確保している中で千八百人を超えるような入院患者の方々が、非常に逼迫した状況もございましたので、そうした経験も踏まえながら、そして、改めて専門家の皆さんから御提言をいただいておりますので、厚労省において現在検討を進めているというふうに承知をしております。

#89
○塩川委員 厚労省で検討を進めているということなんですが、今の知見を踏まえて都道府県の病床確保の目安を示すものであります。やはり、しっかりと速やかに明らかにする必要があると思うんですが、いつぐらいまでに示される、そんな考えでいるんでしょうか。

#90
○西村国務大臣 小さな流行が、東京でもあるいは北九州でも、これをこれ以上大きな流行にしないということで、今、クラスター対策を始め努力をしてきているところでありますけれども、来るであろうという前提で第二波に備える、そうした準備も必要であります。
 今のうちにそうした体制を整えていくという観点からは、厚労省においてできるだけ速やかにこうした検討を進めていかれるものというふうに期待をしているところであります。

#91
○塩川委員 厚労省にも来てもらっていますが、その検討はいつぐらいまでの予定ですか。

#92
○吉永政府参考人 お答え申し上げます。
 前回の推計につきましては、海外の知見がない中で、武漢の例を含めて、念頭に置きながら推計を行ったものでございます。
 今般、日本での一定の経験がございますので、それに基づいた形での推計を進める必要があるということで、専門家委員からの御意見をいただいているところでございます。
 現時点において具体的なスケジュールについて明らかになっているわけではございませんが、可能な限り速やかに進めるべきものと考えてございます。

#93
○塩川委員 今、落ちつき始め、しかし、部分的にはクラスターの発生ですとか懸念することもあるわけで、やはり大きな第二波に備えた対策として、医療提供体制の整備、その際の目安というのはしっかりと示すことが必要だということを重ねて求めておきます。
 それで、その上で、現状の三月の知見で出されている二十二万というピーク時の入院患者数の推計があるわけですけれども、これは、資料において、右側の枠にありますように、ピーク時入院患者数に対する受入れ確保病床数の割合を出している数値であります。パーセントで示していますけれども、一番左側にある入院患者を受け入れている確保病床数がピーク時の入院患者に占める割合ということです。
 これは、入院患者の割合を見ると、絶対数でもこれでいいのかと思うような数字でもありますが、都道府県間で大きなばらつきがあります。例えば鳥取県などは三〇%という数字でありますが、少ないところでは三%というのが茨城県や静岡県や岡山県にあります。
 このように、受入れ確保病床数の都道府県のアンバランス、これをこのままでいいのかと率直に思いますが、この点での対応はいかがでしょうか。

#94
○吉永政府参考人 お答え申し上げます。
 この点につきましては、五月二十日の委員会におきましても委員より御質問いただいた件でございますけれども、三月六日の事務連絡に基づいて、一定の推計式をもとにピーク時の推計を行っていただくということで、この数値自体は厚生労働省として公表しているものではございませんが、この推計値に基づいて、地域の実情に応じた形で都道府県で病床数を確保していただくということでお願いしているものでございます。
 都道府県間の差異というものは、やはり大都市部と地方ということで、それぞれの環境あるいは医療資源の状況ということが、これはさまざまに異なっておりますので、一概にそれ自体をもって問題であるということは考えてございませんが、いずれにいたしましても、都道府県において必要な医療提供体制を確保していくということが重要だろうというふうに考えているところでございます。

#95
○塩川委員 都道府県で適切に判断、対応するというお話ですけれども、答弁にもありましたように、医療資源の状況に違いがあるわけなんです。ですから、そういう意味でも、重症者、中等症者で入院を要するような患者の方の、全体としてのキャパシティーをどうするのかということと同時に、あわせて、重症患者についての対応がどうなっているのかという点が、やはり医療機関の医療資源との関係でも重要になってくると思います。
 底上げを図る措置を入院患者全体として行うと同時に、資料の方でも一番右側に重症者数の割合を示しています。入院患者の受入れ確保病床数のうち、重症患者の受入れの枠がピーク時に対してどのぐらいを示すのかという数字ですけれども、ここでも都道府県間のアンバランスがあります。一〇〇%を超える県もありますけれども、一割前後の県もあります。
 そうしますと、当然各地域ごとでの大規模クラスターの発生とかもありますし、当然全国的な第二波の想定も必要ですし、地域ごとでもそういった対応というのも必要な際に、こういった都道府県間のアンバランスが、医療資源の違いということだけで、そのままでいいのかといった対応が求められるんじゃないでしょうか。
 医療資源が限られているような、そういう地域において、どう底上げを図るのかといったことが問われていると思うんですが、この点で、大丈夫なのか、率直に、大臣いかがですか。

#96
○吉永政府参考人 お答え申し上げます。
 新型コロナ感染症の患者の方は、大多数が軽症で済むわけでございますが、やはり重症になった方に対する対応というものが極めて重要だろうというふうに思ってございます。
 そうした中で、大都市部については大都市部としての問題があるわけですが、地方について、医療機関が少ない中でどのように重症者向けの病床を確保していくのかというのは非常に難しい問題がございまして、新型コロナウイルス感染症患者の受入れのためには、通常の病床よりも、やはり人的な体制を含めて非常に多くかかるということで、既存の病床数をそのまま全て、例えば一つの病棟を新型コロナ感染症患者のための病棟とすると仮にしたとしても、例えば十あった病床をそのまま十、新型コロナウイルス感染症の患者のために使えるということではなくて、やはり病床数を少し調整する必要が出てくるという問題がございます。
 こうした中で、第一次補正予算の中でも、病床の確保について、ベッドをあけて空床にするという形で確保している場合について、一定の金額について補助をするというスキームがございましたが、ただ、それですと、既存の病床を休止してしまう部分について、なかなか手が回らないということ、また、単価についても、一つの病床で見れば、それなりの金額について、例えばICUであれば、空床にして確保することによって、今九万七千円をお支払いしてございますけれども、それではなかなか十分ではないということで、重症者を受け入れるための病床の調整というものはなかなか進んでいないという状況でございます。
 今般、第二次補正予算案を進めてございますけれども、その中で、新しい交付金の中では、今九万七千円と申しましたICUの空床の部分につきましても大幅に引き上げるという、三十万円を超えるような形で、一日当たり、引き上げるということとあわせまして、休床する病床部分についてもきちんと補填をしていくということで考えているところでございます。
 こうしたことを通じまして、なかなか重症者向けの病床を確保していくということは、物理的にも人的にも難しい部分がございますけれども、こういうことを通じまして必要な病床を、確保を進めていくということで、地域に応じた形で、重症者向けの病床も含めて病床を確保していただければというふうに考えているところでございます。

#97
○塩川委員 絶対数も少ないわけですけれども、都道府県間で医療資源に偏りがあることが重症患者の受入れ病床数のばらつきにも反映されている。曖昧にできないことで、この点でも、対応の求められる県への底上げを図る措置、人的、財政的な支援が必要です。
 その上で、今もお話にもありました緊急包括支援交付金の問題なんですけれども、地方の裁量を広く認め、自治体にとって使い勝手のいい制度にすべきであります。
 例えば、埼玉県は、コロナ対応の病床確保のため、入院患者の受入れに対する協力金、患者一人当たり二十五万円を医療機関に支給する計画を立てましたが、厚労省からだめだと言われたとお聞きしました。診療報酬で手当てしているので交付金の対象にならないということですが、埼玉県は医療資源が非常に少ない県でもあります。医療機関へのインセンティブとして、県によるこのような独自の支援策を認めるべきではありませんか。

#98
○吉永政府参考人 お答え申し上げます。
 新型コロナウイルス感染症緊急包括支援交付金につきましては、第一次補正予算で創設したものでございますが、これは、医療提供体制の整備などにつきまして、さまざまな事業をメニューとしてお示しした上で、都道府県が地域の実情に応じて柔軟かつ機動的に取組を進めていただくという趣旨で設けたものでございます。
 さらに、今般、第二次補正予算案についてお願いしてございますけれども、事態の長期化や次なる流行の波に対応するために交付金を抜本的に拡充を行うということと、新たに事業を追加するとともに、全額国費により補助するというスキームでございます。
 また、新型コロナウイルス感染症患者を受け入れた医療機関への支援といたしましては、診療報酬におきまして、重症の新型コロナウイルス感染症患者に対する一定の診療への評価を三倍に引き上げるとか、あるいは、緊急包括支援交付金の新たなメニューといたしまして、新型コロナウイルス感染症患者対応のために重点医療機関として病床を整備した医療機関に対しまして、患者の適切な受入れ体制確保の観点から、先ほど申しましたような空床確保を補助するというような支援をかなり強化したところでございます。
 ただ、一方、メニューでお示しするという形になってございまして、御指摘のような埼玉県の中のお取組というものについては、現状においては対象にはなっていないわけでございますけれども、御指摘のような地域の実情に応じた取組が各自治体において必要と判断される場合につきましては、地域創生臨時交付金の活用も考えられるのではないかというふうに考えてございますので、そうしたメニューも活用しながら御検討いただければというふうに考えているところでございます。

#99
○塩川委員 地方創生臨時交付金は、そういう意味では、広く使われるという点でいえば、例えば国民の皆さんあるいは事業者の皆さんに対しての支援にも回すということで、医療機関だけというふうになりません。
 ですから、もともと緊急包括支援交付金が、医療機関に対して医療提供体制の整備というのであれば、お話しになったように柔軟かつ機動的にという交付金であれば、こういうところを使い勝手をよくするべきだと。そういう点でも、もっと工夫のできるような、そういう制度にすべきだということを申し上げておきます。
 西村大臣にお尋ねしますが、第二波に備えた病床確保のために、医療機関への財政措置が必要だと思います。次なる波である第二波に備えた病床確保の目標は、今検討中ということですけれども、検討中だというのに医療機関への財政措置が現状で大丈夫だとどうして言えるんでしょうか。

#100
○西村国務大臣 既に申し上げました、これまでも答弁させていただいていますけれども、各都道府県において、現在、三万一千床を確保して、このうち一万八千床について、医療機関と調整を行った上で既に確保しているということであります。
 ただ、今後、患者さんの数が大変減っていますから、他の疾病の方々もしっかり手当てしていかなきゃいけませんので、いつまでも空床のままずっと確保しているというわけにもいかない。しかしながら、いざふえてきたときにはそれをコロナの患者さんに転用できるような、そうした調整の枠組みを各都道府県で今とっていただいているところであります。
 また、ホテルなど軽症の方の療養施設についても、今は二万室確保しておりますけれども、これが今後、患者さんの数が減る中で、経済活動が活発化していけば、当然、ホテルの方も他の用途への利用というものも出てくるわけでありまして、こうしたところを調整しながら、しかし、いざというときにしっかり、御指摘のような、重症の患者さんの命を守る、こういったことを含めて医療の現場の体制を整えていく、このために二次補正予算で今の包括支援交付金を二・二兆円積み増しているところでありまして、ぜひそうした形で、第二波が来た場合にも命をしっかりお守りできる体制を整えていきたいというふうに考えているところであります。

#101
○塩川委員 ですから、第二波に備えてというのであれば、第二波に備えた病床確保の目標としている、提言で述べている、新たな患者数の再推計、これを踏まえた財政措置を考える必要がある。ただ、この新たな患者数の再推計というのは今検討中ということですから、その場合に本当に今の予算措置で大丈夫なのかと、そこを聞いているんですけれども。整備の目標もないのに、予算、財政措置、大丈夫だとどうして言えるんですか。

#102
○西村国務大臣 まず、第二波は、今回経験したような大きな波にならないように、大きな流行にならないように、私どもとして、小さな流行で抑えていく、そのクラスター対策、そしてまた、今月中旬にはアプリも導入する予定になっております。そういったことを通じてしっかりと対応していきたいというふうに考えておりますし、万が一大きな波になった場合、あるいは、更に必要な状況が生じた場合には、今回予備費も十兆円積み増しているところでありますので、そういったものも活用しながら、医療体制をしっかりと提供し、お一人お一人の命もお守りしていきたいというふうに考えております。

#103
○塩川委員 必要な金額は、予備費じゃなくて、実際に詰めばいいんですよ。そういった予算措置こそ行うべきだと。
 第二波に備えた病床確保の目標が明確になっていない段階で、じゃ、ふさわしい予算措置と言えるのかということが問われているわけで、病床確保の目標を明確にして医療機関への財政措置を積み増すべきであります。
 また、医療機関全体が受診抑制にあります。こういった減収の医療機関に対する減収補填の措置もしっかりと行う、そういった予算についても、日本医師会などが、コロナ対応で一兆六千億必要、通常の医療機関の医療を継続するために二兆五千億円は必要だとしている。こういった地域医療を崩壊させないための必要な予算の確保を求めておきます。
 その上で、今のお話にも出ました予備費の問題であります。官房長官にお尋ねをいたします。
 第二次補正予算では、新型コロナウイルス感染症対策予備費を十兆円計上しています。
 憲法八十三条は、「国の財政を処理する権限は、国会の議決に基いて、これを行使しなければならない。」と、財政処理についての国会の議決を規定しています。過去に例がないような十兆円もの予備費を政府に白紙委任するということは認められない。この点について大臣のお考えをお聞かせください。

#104
○菅国務大臣 新型コロナウイルスについては、今後とも、感染状況などの変化に応じ臨機応変に対応する必要があるというふうに考えています。こうした新型コロナウイルスの状況を踏まえ、万全の備えとして十兆円を追加することといたしました。
 予備費については、予見しがたい予算の不足に充てるため、国会の議決に基づいて設けることができるものとされており、今後、予算委員会においてしっかり説明をさせていきたい、こういうふうに思います。

#105
○塩川委員 そもそも予算の歴史をたどれば、戦前、国の予算については、国会の関与、協賛を定めるだけで、国会に決定権はなく、政府の判断で決めることができたわけです。その結果、戦費調達のために大量の国債を発行するなどして、国家財政と国民生活が破綻した。だからこそ、戦後の日本国憲法は、国民の代表機関たる国会が財政全般について民主的統制を行うことを要請するものとなったわけであります。十兆円もの予備費を政府に白紙委任することなどは認められません。
 官房長官にお尋ねしますが、この予備費十兆円の使い道について、コロナと名前がつけば何でもやれるということになりはしませんか。

#106
○菅国務大臣 新型コロナウイルス感染症対策予備費については、予算総則において、新型コロナウイルス感染症に係る感染拡大防止策に要する経費など感染症に係る緊急を要する経費に限り使用することといたしております。

#107
○塩川委員 これは、一次補正の一兆五千億円の予備費にも同じような予算総則がある、それをそのまま引き継ぐものだと思いますけれども、そういった予算措置の中に、今問題となっている、議論となっている持続化給付金の電通などへの委託問題などもあるわけです。不透明な税金の使い方が問われている事業が予備費で執行されても国会の事前チェックは働かないということもありますし、コロナ感染症の第二波に備えているときに、不急のゴー・トゥー・キャンペーンのような予算を予備費で積み上げることにもなりかねない。ゴー・トゥー・キャンペーンの事務費が三千億円もあるといった、不透明な支出が予備費で計上されても国会審議は省略をされてしまう、こういう扱いでいいのかということが問われているわけであります。
 結局、十兆円の予備費を計上するというのは、国民、野党に追及される場になる国会は開きたくない、一方で好き勝手にお金は使いたいという政権与党の都合を優先したものではありませんか。

#108
○菅国務大臣 今、私申し上げましたように、この予備費については、予算総則において、新型コロナウイルス感染症に係る感染拡大防止策に要する経費など感染症に係る緊急を要する経費に限り使用しているものであり、この拡大防止、そこを徹底して措置をすることのできる、そして国民の皆さんに安心感を与えるものに当然これは使用させていただくことになると思いますけれども、これは、予算を正式に提出をさせていただいて、その委員会の中でしっかりと説明をさせていただきたいと思っております。

#109
○塩川委員 いや、コロナ対応の予見しがたい予算の不足に充てる予備費というのは、既に一次補正で一兆五千億円も計上されているんですよ。
 過去、予備費、特定目的の予備費ですよね、経済危機対応ですとか震災、災害対応などを見ても、五千億円とか八千億円とか九千億円とか一兆円という規模なんですよ。そういう中で、この一次補正の一兆五千億円というのがそういう予備費の中では最も多い金額となっている。それに加えて、何で十兆円も積み上げなければいけないのか。全く理屈が通らない。
 改めて、国会を開きたくない、好き勝手にお金を使いたいという政府・与党の都合でしかない、こういった予算のあり方を見直す、このことを強く求め、十兆円の予備費はやめて、大規模な支出が必要となれば国会を召集し補正予算を提出すべきだということを申し上げて、質問を終わります。

#110
○松本委員長 次に、吉田統彦君。

#111
○吉田委員 立憲民主党の吉田統彦でございます。
 武田大臣、西村大臣、どうぞきょうはよろしくお願いいたします。
 しかし、ちょっと政府参考人の方がいっぱいいらっしゃって、三密みたいにその辺はなっていますよね。純粋に、ちょっと今見ていて心配になりました。政府参考人の皆さんも本当に、多分必要だからついてきていただいていると思うんですけれども、これはかなり配慮された方がいいですし、やはり出席される数もおのおのの省庁でしっかりとやられた方が安全だと思います。ちょっと心配になったので、最初に申し上げさせていただきます。
 先月の二十五日に、まず西村大臣にいろいろお伺いしたいんですが、東京を始めとする関東及び大阪、京都、北海道に出されていた緊急事態宣言が解除されました。現在、COVID―19の感染は鎮静化しつつあるようにも思いますし、そのように願っております。
 しかし、過去のスペイン風邪でも、第二波の際の死亡者は非常に多かった、また、終息までに我が国では二年程度を要したという記録が残っております。今後まだまだ予断を許しません。そして、ゴールデンウイーク明けの活動が感染に反映される現在の状況の中で、東京都を中心に新規感染者が増加しつつある。東京は東京アラートが発動された、そういった状況であります。
 そのような中、終息及びその過程の中で極めて重要なのが、感染予防及び重症化対策としてのワクチン開発だと思います。まず、ワクチンの開発の現状を、西村大臣、簡潔に御説明いただけますか。
    〔委員長退席、関(芳)委員長代理着席〕

#112
○西村国務大臣 日本国内におきましては、東大、阪大あるいは感染研など、そしてまた民間企業とも連携しながら、それぞれのワクチン開発が進められているものというふうに思います。
 また、今般、二次補正予算案において、製造、生産過程も含めた二千億円の予算を計上すべく、最終の、提出すべく行っているところであります。

#113
○吉田委員 ありがとうございます。
 くれぐれも、まずお願いしたいのは、本当に最も安全で効果の高い研究等々を支援して、また採用していただきたいということです。よもやとは思いますが、政府のどなたかのゴルフ仲間のお友達等が優遇されるようなことがないように、はっきりとお願いを申し上げたい。
 その点について何かコメントはありますか、西村大臣。

#114
○西村国務大臣 ワクチン開発については、公正公平な審査のもとでそのプロジェクトが選ばれ、そして政府としても支援をしながら、一日も早くワクチン開発、そして、国民の皆さんは待望しておられると思いますので、一日も早く国民の皆さんに届けられるように努力していきたいというふうに考えております。

#115
○吉田委員 ありがとうございます。
 私は、西村大臣は信頼していますよ、本当に。しっかりやってくださると思っています。一方で、国産のワクチン、さっき大臣がおっしゃっていただきました、国民、医療者、そして私も大きな期待を寄せているのもまた事実であります。申し上げますが、大学発のベンチャーとかも大いに頑張っていただきたい、そのように思っております。
 そこで、仄聞している新技術、今回、さっきおっしゃった中の新技術で、新型コロナウイルスのゲノム配列、ジェノムですね、ジェノムの配列に基づいてSたんぱく質の遺伝子を導入した、プラスミドDNAを用いたDNAワクチンの開発について、この手法は、大臣、よく御存じかどうか。また、予算をつけられたと仄聞しておりますが、それが事実かどうか。また、メリットとデメリットが何であるか。この三点について簡潔にお答えください。

#116
○西村国務大臣 ワクチンのタイプにさまざまなタイプがあることは承知をしております。おっしゃったような、DNAからメッセンジャーRNAを介してやるもの、あるいはメッセンジャーRNAを人に投与するもの、さまざまなものがあるというふうに承知をしております。
 それぞれ特性があるものと思いますけれども、詳細、もし御質問されるのであれば、厚労省の専門家の方に御答弁を求めていただければというふうに思います。

#117
○吉田委員 大臣は大変聡明な方なのでよくよくおわかりだと思うんですが、多分、ちょっと今の答弁だと、わかっていらっしゃらないですね。私は、公正な判断をなさるということで、また、期待を込めて今質問をさせていただいています。
 じゃ、政府参考人の方にお伺いしますが、今申し上げた三点、プラスミドDNAを用いたDNAワクチンに関して、この手法を知っているかどうか。また、予算をつけたことが事実かどうか。そして、メリットとデメリットは。どうですか、お答えになれますか。
 前の質問のとき、きょうじゃなくて前回のときも、こういった議論をしっかり、内閣府は司令塔の役割をするので、竹本大臣は、しっかりと内閣府で議論できるようにするとお約束、前の委員会では、委員長も皆さんも覚えていると思いますけれども、竹本大臣が、そうやって、内閣府として責任を持って、研究開発、健康戦略は任せてくれ、どんどん議論しようじゃないか、そうおっしゃったはずでありますが、ちょっとこのような状況では困りますね、はっきり言って。しかも、ここはちゃんと、こういったことを質問するということは、私は言ってあります。なぜお答えになれないのか。
 じゃ、もうちょっと、大臣、私から説明していきます。
 まず、このプラスミドDNAを用いたワクチンというのは、今まで歴史上使われたことがない技術なんですよ。初めて、大臣、史上初めての技術。そして、利点はあります。供給までの時間が極めて短いこと、そして大量生産できることです。
 繰り返しになるんですけれども、今まで歴史上全く用いられなかった新技術です。平時ならばともかく、緊急事態に用いるわけですから、安全性が大丈夫と言い切れるのかどうか。また、この問題の一つとして、抗体をつくる能力が弱いとされている点が前から指摘されているんですが、ここが克服されているかどうか。ここは、大臣、極めて、このワクチンというものに関して、開発を日本国としてやっていく上で重要なんです。
 もう一回繰り返し、大事なことなので言いますが、プラスミドDNAを用いた技術、成功すればすばらしいと思います、世界初の取組ですから。しかし、まず、このコロナという病気を克服する上で、抗体をつくる力が弱いということが指摘されているんです。これは最も重要なことじゃないですか。抗体をつくる力が、ここが克服されているのかどうかということに関して、大臣、どうでしょう。
    〔関(芳)委員長代理退席、委員長着席〕

#118
○西村国務大臣 済みません。ワクチンに関しての通告、私どもは聞いておりません。
 今御指摘いただいた点は、抗体をつくるのがなかなか難しい、また、抗体も、免疫を持つのかどうか、あるいはどのぐらい持続するのかどうか、さまざまな課題があるということは承知をいたしております。

#119
○吉田委員 ちょっと、レクに来られた方に確認していただきたいんですけれども、ワクチンのことは詳しく聞くよと、もっと僕、具体的なヒントを与えて、プラスミドDNAということ自体は、その単語は言っていなかったかもしれないけれども、そういう新規技術のこととかを広く聞きますよ、そのメリット、デメリットとかそういったことも聞きますよということは言ってありますよ、大臣。通告されていないとおっしゃられても、それは、聞いていた方がちゃんと真面目に聞いていなかったのか、それとも何らかのそごがあったのかわかりませんけれども、ワクチンについて聞くと言われているんですから。
 今、大臣、三つしか名前をおっしゃっていないじゃないですか、研究開発されているところ、東大と阪大と感染研。ぜひどこもかしこも頑張ってほしいです、はっきり言って。しかし、そこのことを何ら役所の方が調べずに答弁を大臣にさせるというのは、ちょっとおかしいんじゃないですか。
 では、大臣、ここはお願いにしておきます、大臣がわからない、答弁できないことを聞いてもしようがないですから。役所がしっかり準備しなかったということで、それは理解しますので。
 大臣、なので、しっかりとこれは検討してくださいね。今、内閣委員会の場で、コロナ担当の西村大臣が、そもそもこの一番重要なワクチン開発について、基本的に、レクが通告がとかいう以前に、ここのポイントにおいてお答えになれなかったり知見をお持ち合わせでないということではちょっと心配です。ぜひよく調べていただいて、本当にリーダーシップをとっていただいていると信じておりますので、役所としっかり、厚生労働省ともしっかりと打合せをして、どういったワクチンが本当に、今俎上に三つのっているものはどういうものなのか、メリット、デメリットをよく見ていただいて、そして何よりも国民の命を守るため、つまり、抗体をしっかりつくるところが重要なわけですから、そこの部分は特に大きな主眼に置いていただいて対応してください。
 では、ちょっとワクチンのことはまた次回もやりますので、ぜひしっかりとやっていただいて、次の議題に移りたいと思います。次の議題のところ、第二波に備えるということ、これは官房長官等々、皆さんおっしゃっているところですが、三月の質疑で申し上げて、大臣も覚えていてくださった重症化の機序についてちょっと聞きたいと思います。
 重症化の機序の解明というのは極めて重要だというのは、もう大臣もおっしゃっていただいたので、すごくそこは共有できていると思います。そして、先日の産経新聞ですね、重症化の要因の一つの可能性としてサイトカインストームがあるのではないか、私が指摘したものですね、といった記事が出ていました。三月の質疑の際に、私が西村大臣に可能性の一つとして提起したものであります。過去を見ても、スペイン風邪のときに若者が亡くなったのはこのサイトカインストームじゃないか、そして、SARSや二〇〇九年の新型インフルエンザの重症化の要因の一つでもないかとも言われております。
 まずお伺いしますが、このサイトカインストーム、先般、ちょっと大臣と、とあるところでお話ししたときも、すごく認識が深かったので私は敬意を表しますけれども、このCOVID―19の重症化の要因とされることについて、西村大臣そして政府はどのようにお考えになりますか。

#120
○西村国務大臣 これまでも何度か御議論させていただきましたけれども、まさに重症化の機序についてはまだ不明な点も多いわけでありますけれども、厚生労働省において周知をしております新型コロナウイルス感染症診療の手引きというものがございますが、そこにおきまして、血栓症対策の必要性や、まさに御指摘のサイトカインストームの関与の可能性が示されているところであります。
 また、サイトカインストームに効果があるとされている医薬品、これは阪大と中外製薬で開発されたアクテムラでありますけれども、こういったものについて現在治験を行っているというふうに承知をしておりますので、効果があるのではないかという大きな期待も持っているところであります。

#121
○吉田委員 ありがとうございます。アクテムラ、そうですね、インターロイキン6を抑えるお薬です。
 もう少しお話をしますが、四月十五日に、大臣御存じだと思いますが、量子科学技術研究開発機構が、COVID―19で生じるARDS、急性呼吸器不全症候群がサイトカインストームによって発生するサイトカインリリース症候群、CRSである可能性と、それを防ぐ治療標的としてIL6―STAT3パスウエーというものを提唱したことを発表しております。
 私自身も、実はJAK―STATパスウエーとかインターロイキン、IL6―STAT3パスウエーを研究していたことがあって、そこに関して論文も何報か書かせていただいております。このSTAT3の活性化などからIL6の放出が起こってくるんですけれども、サイトカインストームとそれに伴うCRSが重症の要因とすると、やはり本当に、言われているように、アクテムラが効果がある可能性があります。
 このインターロイキン6の阻害薬としてはアクテムラを大臣が言っていただきましたけれども、ほかの医薬品で、こういった重症化を防ぐ部分に関しては、大臣が強く推奨、治験等も含めてですね、治療においてリストアップしている薬、ほかは何があるんでしょうか。

#122
○西村国務大臣 同じく関節リウマチの治療薬でありますけれども、サノフィのケブザラというものもございますし、それ以外にも、既に承認いたしましたレムデシビルとか、他の治療薬もございます。

#123
○吉田委員 もっと、大臣、あるんじゃないですか。今のところ、それぐらいですかね。もうちょっとあれば、せっかくですので、国民の皆さんが聞いていますので、ぜひお願いします。

#124
○西村国務大臣 それ以外に、膵炎の薬であるフサンでありますが、これについても今研究が進められているところでありますし、それから、肺に直接吸入をして治療するオルベスコ、これも、マーカーがある時点を示したときに注入すれば非常に効果があるという研究もございます。
 こういったさまざまな治療薬、もちろん、中症、軽症の方にはアビガンも有効ではないかということで、引き続き研究が行われているところでありますので、こういった治療薬、一日も早く成果が出て承認されることを期待しているところであります。

#125
○吉田委員 ありがとうございます、しっかりと御答弁いただきまして。
 それで、もうちょっと大臣、そこに関して議論というか、大臣に教えていただきたいんですが、サイトカインストーム、確かに、大分エビデンスが出た中での重症化の機序の一翼を担っている、そういった感じになっている。ほかはどうですか、こういった機序や、こういうところが問題で。血栓の話が出ましたね。肺炎だけじゃなく、多臓器不全を起こしている患者さん、亡くなっている患者さん、多臓器不全を起こしているので、血栓や凝固系の異常が出ている可能性というのは私も当初から指摘をさせていただきましたが、やはり薬や治療法、さまざまな、国民の皆さんに対して啓発にもなるわけですよね、重症化の機序というのは。そこに何らかの基礎疾病、基礎疾患を持っている方に関して注意を喚起するとか。
 政府としては、今、どのようにその辺をお考えになられていますか。

#126
○西村国務大臣 重症化のマーカーとして有用である、そうした可能性のある項目、あるいは、御指摘のあった血栓症対策などでも意味があるマーカーについて、幾つか可能性があるものとして我々認識をしております。例えば血栓の評価では、Dダイマーの上昇あるいはリンパ球の低下、これは感染の状況評価にもつながります。それから、フェリチンの上昇とかLDHの上昇とか、さまざまなこういった可能性のあるマーカー、これに着目しながら重症化を防ぐ努力をしているものというふうに認識をしております。

#127
○吉田委員 大臣、ありがとうございます。ぜひ、本当にしっかりとさまざまな科学者の知見、研究者の知見を得ていただいて、しっかり対応をしていただきたい、そのように思います。
 もう一問だけ聞いてから、武田大臣にせっかく来ていただいたので質問させていただきます。済みません、ちょっと質問がなかなか、御返答があれだったので。
 先週の報道で、五月八日の安倍総理とアメリカのトランプ大統領との日米首脳電話協議の際に、トランプ大統領から打診された、米国で生産が多くなり過ぎていわば余った人工呼吸器を我が国で購入するという話が出ておりました。これによると、米国では大統領権限で非常時に企業活動を指示できる国防生産法に基づいて、GM、ゼネラル・モーターズが医療機器メーカーと組んで生産した人工呼吸器を七月までに千台購入するとされています。
 まず確認させていただきたいんですが、これは事実でしょうか。そして、我が国の人工呼吸器の九〇%以上が輸入に頼っているということは事実でしょうか。この二点をお伺いします。

#128
○西村国務大臣 米国との間では、先般の日米首脳電話会談の際にも、新型コロナウイルス感染症への対応、対処において緊密に連携していくことで一致をいたしております。
 ただ、米国を含む関係各国とのやりとりの詳細については、外交上のやりとりでありますので差し控えたいと思いますが、いずれにしましても、人工呼吸器の確保については、政府として万全の対応ができるよう取り組んでいきたいというふうに考えております。
 御指摘のように、九割を海外からの輸入に依存しているところであります。こうした中で、現在、国内在庫の確保あるいは国内の増産、これは経済産業省によります設備投資の支援、あるいは、御案内の医療メーカー、国内で二社、専業メーカーに近いところがありますけれども、こうしたところと、産業界挙げて、自動車メーカー、電機メーカー、こういったところと協力をして、生産拡大に向けた取組を今進めているところでございます。

#129
○吉田委員 大臣、ぜひそこは本当に頑張っていただいて、ペースメーカーがゼロだという話も何度かこの委員会でも申し上げたと思うんですけれども、グローバリズムが行き過ぎている状況の中で、この際、食料自給率と、加えて医療関連業種に関する自給率を上げていかないと。大臣、だから、本来はこんな買っている場合じゃなくて、今おっしゃったように、国内の企業に増産させる、開発させる、そして今、既存の能力のあるところにどんどん増産させて、援助して国内産の人工呼吸器をつくるように、そっちを主眼に置かれた方がいいですよ、こんな、千台、アメリカから買うんじゃなくて。本当にこれは国家の存亡の危機ですよ、医療関連業種が海外ばかりになっちゃって。
 ですから、ここは大臣、リーダーシップをとって、しっかりとやっていただきたいと思います。ここはまたちょっと議論させていただきたいと思いますが、武田大臣、せっかく来ていただいているので、武田大臣に質問させていただきたいと思います。
 公共の福祉と交通安全という点で、道路使用許可等について武田大臣にお伺いしたいと思います。
 道路工事や水道工事に際して道路が占用されます。これは当然必要なことですから、否定はもちろんしません。国民の多くも理解します。しかしながら、私も多く話を伺ったり実際に町で見たりしますと、不必要に大きく道路を占用している例が多々あります。
 二月四日に、虎ノ門一丁目の交差点で、近所に住んでいる小学生の大久保海璃君、八歳が左折してきたワゴン車にひかれて死亡するという、大変痛ましい、私もあそこを通るたびに涙が出ます、事故が起きました。心からお悔やみを申し上げますとともに、この事故は、ちょうど道路工事が行われていて見通しが悪い中で発生したものでありますが、この事故に関してはどのような検証をされて、今後どのような対策を打とうと考えていますか。大臣、お答えください。

#130
○武田国務大臣 二月四日、虎ノ門の横断歩道での事故、本当に痛ましい事故でありました。被害者の皆様方には心からお悔やみを申し上げたいと思います。
 現在この件については公判中ということもあって、お答えについては差し控えさせていただく部分もあるんですけれども、警視庁におきましては、事故後、安全強化策として、工事作業パネル囲いの透明化、また注意喚起看板の設置等について施工者に指導したものと承知をいたしております。
 また、道路工事に関しましては、交通の安全と円滑に与える支障が最小限となるよう、許可条件の付与や安全指導を的確に行い、適切な道路使用許可に努めることが重要と認識をいたしております。
 引き続き、道路使用における安全の確保に努めるよう、警察を指導してまいりたいと思います。

#131
○吉田委員 大臣、ありがとうございます。
 本当に、公判といっても、やはり事故が起こった検証は当然今なさっていらっしゃるわけでして、それはまた別問題として、ちゃんとしっかりと国民の皆さんに開陳していただかなければいけない、そう思います。
 しかし、大臣、あの道路、今でも工事が行われています。特に夜間、一番狭いところだと四車線が一車線に減少するという大変危険な道路である現状がずっと続いています。これは事故を反省しているとは、私が何回か拝見して、私、ずっと見ているんですけれども、ちょっと思えないんですよ。
 したがって、大臣、一つは、やはりしっかりと、最小限になるような規制が必要なんじゃないかと私は思います。
 例えば、これは私の一案ですが、一定以上の広さを使用する場合には料金を徴収するだとか、そういった道路工事事業者の意識改革を促すこと、大臣、重要ですよね。課金とか、まあ課金は私の一つの案ですが、道路使用を最小、最低限にするための規制に関して、私の課金というアイデアに関しても御意見を欲しいですし、とにかく事業者に、最低限にして、道路の安全、こういったものを確保するんだと、歩行者と車を運転する両者に対してできる限り迷惑をかけない、普通の、工事をしていないときと同様の安全性を確保させるためのそういった取組、規制。大臣、どうですか。しっかりと、みんな期待していますので、答えてください。

#132
○武田国務大臣 まずは、警察庁において、作業区分の分割のあり方、工事等の時間帯の設定、保安施設、保安要員の配置など、許可に際しての判断要素また付すべき許可の条件の例を示して、道路工事が交通の安全と円滑に与える支障が最小限となるようにするとともに、許可した後も条件の履行状況の確認を都道府県警察に求めているものと承知をいたしております。
 なお、交通の安全と円滑を確保する上では、工事に使用される面積が狭ければ狭いほどよいとは限らず、安全のためのスペースを含めて道路を使用することが適切な場合もあるところであります。
 引き続き、適切な道路使用許可がなされるよう指導してまいりたいと思いますし、また、先ほど、課金の件ですか、現在、道路使用許可に当たっては、条例の定めるところにより、その事務に要する経費に充てるため、手数料は徴収をいたしております。道路使用の範囲を最小限にするために課金をしてはどうかとの御提案をいただきましたが、交通の安全と円滑を確保する上では、工事に使用される面積が狭ければ狭いほどよいとは限らず、安全のためのスペースを含めて道路を使用することが適切な場合もあるところであります。
 いずれにせよ、道路使用許可に当たっては、道路工事の範囲また道路工事の時間帯等について必要な指導や条件を付すことによって、交通の安全と円滑に与える支障が最小限にとどまるようにすることが大切である、このように考えております。

#133
○吉田委員 大臣、おっしゃるとおりなんですけれども、さっき二回答弁を繰り返されましたが、狭ければ狭いほどいいとは限らないとおっしゃいましたが、一般的には、狭ければ狭いほどいいと一般論としては思います。
 例えば、具体的に、私、これを問うつもりはなかったんですけれども、二回繰り返されたので、どういうときに狭ければ狭いほどよいとは言えないのかを最後に教えていただけますか。これはすごく重要なことですよ。

#134
○武田国務大臣 工事中、さまざまな危険というものが想定されるわけで、そのたびにいろいろな装備品をそろえなきゃいけないというのは御理解いただけると思います。
 例を申しますと、自動車の衝突防止のためのクッションドラムの設置スペース、自動車の円滑な動線確保のための手前からの車線数の絞り込みスペースなど、一定の広さというものが最低限求められるものと考えております。

#135
○吉田委員 それは、大臣、そのとおりだと思いますよ。ただ、私の趣旨はちょっとまた違うんですよね。役所の方には、何回かレクに来ていただいたので説明してあります。今おっしゃるのは、もう最低限、何でも必要なものですので、大臣もわかっていらっしゃると思いますけれども、役所の方の書かれた答弁を読み上げられたんだと思うんですけれども、大臣は多分本当はわかっていらっしゃると思います。
 基本的には、やはり狭ければ狭い方がいいに決まっていますし、もちろん、安全を確保するための装備は、大臣がおっしゃったとおりです、必要ですが、やはりそれを含めてなるべく狭くした方がいいとは思います。
 大臣、この件は大事なので、またぜひどこかのタイミングで議論させていただきたいと思います。しっかり御答弁いただいたこと、お礼申し上げまして、質問を終わります。
 ありがとうございました。

#136
○松本委員長 次に、早稲田夕季君。

#137
○早稲田委員 立国社の早稲田夕季でございます。
 質問の機会をいただきまして、ありがとうございます。順次質問をしてまいります。
 順番を変えまして、まず最初に、コロナ対策の、濃厚接触を避けられない方への慰労金ということで、衛藤大臣にお伺いをさせていただきたいと思います。
 まず質問の前に、先日、企業主導型保育所における費用減免に係りまして、大変早い段階で前倒しということで、大臣のリーダーシップを発揮していただきましたことに心から感謝を申し上げる次第でございます。
 ただ一方で、この企業主導型を営んでいらっしゃる事業者の方からいろいろクレームの御相談もいただいておるところでございまして、実施運営機関でございます児童育成協会、こちらの対応が相変わらず非常に不親切で、遅くて、ずさんで、そこで完結をしないということのクレームが多いんですね。
 これは、去年さんざん議論をして、そして公募を早くやる予定でございましたにもかかわらず、結局一年かかりました。そして、三月ぎりぎりで点検・評価委員会が再度、児童育成協会を再選定したわけですけれども、その間のいろいろな議論の改善点、本当に時間をかけて、そしてまた一方で、新しい、新規の事業者の方が事業ができなかったわけですよね、去年度。そういうことも見れば、本当にこれは残念ながら、一年間の事業のおくれというのは内閣府の大失態だと私は言わざるを得ないと思っております。
 そうしたことも踏まえて、本当に児童育成協会さんが反省を踏まえて改善していただいているのか、私は今になっても非常に不安でございまして、これはある意味、補助金ATMと言われたぐらい、補助金詐欺が横行をした、逮捕者も出ている、そうした案件でございましたから、ぜひここは、児童育成協会にもしっかりと充実した体制でやり直していただきたいということを衛藤大臣の方から更に働きかけていただきたい、御指導いただきたいと強く要望させていただきます。
 そして、第二次補正におきましては、医療従事者、介護、それから障害福祉で働いていらっしゃる皆様に慰労金ということの支給が案の中に含まれております。本当にこの皆様方には私も感謝と敬意を表したい次第でございます。
 しかし一方で、この中に含まれなかった方でありますが、休校中も閉園をしないで、保育所などですね、つまりは、エッセンシャルワーカーの世帯のお子さんたちをしっかりと守っていらした保育所や学童保育、また認可外保育施設、それから児童養護施設等、そうしたところで働いていらっしゃる方も濃厚接触は避けられないわけです。その中でも、子供たちが飛びついてくれば、一生懸命そこで児童を抱えて、そして保育をしているという状況ですから、こうした方々にもぜひ私は慰労金の給付ということを御検討いただきたいと思っております。
 それにつきまして、少子化担当大臣であられます衛藤大臣に、担当というのは少子化担当ということでありますけれども、ぜひリーダーシップを発揮していただきたいという意味で御見解を伺います。

#138
○衛藤国務大臣 お答えいたします。
 まず、児童育成協会につきまして、評価委員会の指導もいただきながらですが、我々としても、大変厳しく、ちゃんと再出発に当たってやっていくという強い指導をさせていただきたいというぐあいに思っております。
 そして、そういう中で、今後は、やはり児童育成協会の内容も充実し、それからさらに、いわば地方においても、地方公共団体のバックアップも提携もさせていただいて、ちゃんとこの保育事業についてうまくやっているかどうかということを見守っていく体制をつくるということで合意いたしておりますので、そういう方向で頑張ってまいりたいと思っております。
 次に、今お話がございました保育の関係の慰労金というお話でございます。
 このような実は大変な状況の中にありましても、保育所等で働いている皆様は、自己の健康管理に加えて手洗いや消毒などの感染防止のための取組に最大限御尽力をいただきつつ、保育の提供等を継続していただいていることを心から感謝申し上げる次第でございます。
 今般の新型コロナウイルス感染症対策従事者慰労金の支給につきましては、厚生労働省においては、感染拡大の防止、収束に向けてウイルスに立ち向かい、治療を業務として行う医療従事者に加え、介護、障害福祉サービス事業所等の職員についても、感染すると重症化リスクが高い利用者との接触を伴うとか、あるいは、継続して提供が必要なサービスについて、これまでのクラスターの発生状況を総合的に勘案しまして、慰労金の対象としているというぐあいに承知をいたしております。
 こういうところは、主に、全部、国が対応している施策は出来高払いでございまして、そういう状況で大変苦労いたしておりますので、お一人お一人に対しましては、そういう形で対応しようということになっているところでございます。
 保育所につきましては、そのような慰労金の対象となっている施設とは若干異なりまして、臨時休業等の場合であっても、運営費が通常どおり全額支給されるというシステムをとっております。これは、保育所も、それから企業主導型保育所においてもそういうシステムをとっておりますので、通常どおりそういう形で運営費が支給されることになっております。
 それにまた、厚生労働省におきましては、第二次補正予算案の新型コロナウイルス感染症緊急包括支援交付金を活用して、施設職員が業務時間外に行う消毒等に要する費用等の支給、感染を防ぐために職員等が購入した物品等に対する補助、そして、感染症対策の研修などを行った場合に補助することといたしておりまして、厚生労働省と連携しつつ、きめ細かく対応してまいりたいというぐあいに思っておりますので、保育所ごとにそのようなお金を支給させていただいて、その使い方はある程度保育所に任せていくということで対応したいというふうに思っております。

#139
○早稲田委員 お答えをいただきましたが、前向きとは言えない御答弁でございまして残念でございますが、ぜひ御検討いただきたい、厚労省にも働きかけていただきたいと思います。
 運営費はともかくとして、やはり働く方にもその感謝を込めてということの趣旨だろうと思うんですね、この医療従事者の方においては。その本当に感染症の最前線で働いていらっしゃる方々のお子さんたちを預かっていらっしゃる皆さんですから、ぜひそこはもう一歩踏み込んだ形で考えていただきたいと強く要望をさせていただきたいと思います。
 それでは、次の質問に移ります。
 先ほども吉田先生が議論されましたが、ワクチン開発について私も質問してまいります。
 日本医療研究開発機構、AMED、こちらの方の一次補正のワクチン創薬支援事業で、五月二十一日に採択した個別のワクチン開発事業の申請額を、企業主導型に限りまして、四社の申請額、これはもう既にNHKの方では報道されておりますので、これを多い順に挙げていただきたいと思います。

#140
○竹本国務大臣 多い順ですか。(早稲田委員「多い順です」と呼ぶ)
 新型コロナウイルスを標的としたワクチン実用化開発、アンジェス株式会社ですが、これが二十億ですね。それから、新型コロナウイルス感染症に対するワクチン開発で、木山、これは塩野義製薬ですが、十三億。それから、同じ名目でKMバイオロジクス株式会社、それが十億。それからもう一つ、株式会社IDファーマが一億二千四百万。
 以上です。

#141
○早稲田委員 今、四社、多い順に御答弁いただきましたが、この最高額の二十億円を申請し、採択されているアンジェス社のワクチン実用化開発研究、開発事業の分担研究者の一人が内閣府規制改革推進会議の委員であって、総理ともゴルフ仲間でいらっしゃるということを、大臣、御存じでしょうか。

#142
○竹本国務大臣 お名前は何とおっしゃるんですか。開発者の一人という、お名前を言っていただかないと、ちょっとわからないんですが。

#143
○早稲田委員 アンジェス社の分担研究者のお一人であります、これは以前、科技特の方でもお名前が出ておりました森下竜一教授でございます。

#144
○竹本国務大臣 AMEDにおいて募集しておりましたワクチン実用化開発事業におきまして、アンジェス社の、新型コロナウイルス(COVID―19)を標的としたワクチン実用化開発という研究課題が採択されまして、その分担研究者が複数名おられます。その中の一人が森下さんということであると思います。

#145
○早稲田委員 規制改革推進会議の委員であって、総理とゴルフ仲間でいらっしゃるということを御存じですかという御質問をさせていただきました。

#146
○竹本国務大臣 お尋ねのような個人的な事柄については、お答えする立場に私はないと思いますので、失礼します。

#147
○早稲田委員 大臣が御存じかと伺っただけでございますので。
 それでは、大臣も御存じのように、この方は、内閣官房健康・医療戦略室の参与でもあられますわけですね。そして、森下教授が創業していらっしゃるアンジェス社の採択に当たっては、先日、科学技術特別委員会の方で、AMED理事長から、私の質問に対して、利益相反はなかったとの答弁がございました。
 第二次安倍内閣では、これまで、加計学園、森友学園、桜を見る会等々、総理のお友達に関する疑惑が後を絶ちません。そうした意味におかれても、疑惑を持たれない、疑念を抱かれないように、七社の申請から四社を採択した、この課題評価委員会の審査の議事録を開示していただきたいとお願いをしているわけですけれども、開示をしていただけますでしょうか。

#148
○竹本国務大臣 お尋ねの件でございますけれども、本日六月三日、厚生労働省から、採択課題一覧を先生の事務所宛てに提出したと聞いております。

#149
○早稲田委員 ですから、その中身をお答えください。

#150
○竹本国務大臣 御指摘の課題評価委員会の議事録につきましては、非開示情報が含まれるため、AMEDにおいて非開示とされておりまして、厚生労働省としても保有しておりません。

#151
○早稲田委員 非開示の情報が含まれるのであれば、黒塗りで、墨塗りで出していただくのがよろしいのではないでしょうか。

#152
○竹本国務大臣 厚生労働省の資料でございますので、厚生労働省からお尋ねいただきたいと思います。

#153
○早稲田委員 健康・医療戦略室を所管するという内閣府の方で私は伺いたいと思って、質問させていただいております。健康・医療戦略においてはしっかりとやっていくというお話でございますので。
 開示をする、開示をしないというのは小さな問題ではありません。公金を使って国民の命のかかるワクチンを開発する、それを採択するかしないかというのは大変重要な課題です。ですから、非開示の部分は全て開示をしてということではなく、私はお願いしているわけで、こうしたものを情報開示をしない、それから、いろいろなところでも、専門家会議の議事録を作成しないとか、そういうことがあるから国民の疑念がどんどん膨らむわけです。それをなくすために、私はお願いをしているわけなんです。
 それで、AMEDの情報公開が、厚労省の科研費と比べて格段に劣っている。これについても私は問題があると思っております。
 このことについて、科研費のデータベースでは、いろいろな研究報告書や利益相反の情報など詳細なデータが、二〇一九年度のものまで、既に十三件も自由に見られるようになっております。それに対して、AMEDの方は、今公開されているのは二〇一六年度のものしか公表されておりませんし、A4の紙一、二枚のサマリー程度のものしか出ておりません。これでは、本当に、閉鎖している、情報隠蔽としか言わざるを得ません。
 国民の方、多くの研究者の方にこの研究を知っていただく、そのための情報開示ですから、厚労省と比べても格段に劣っていること、これを改善していただきたいと思いますが、大臣の御見解をお願いします。

#154
○竹本国務大臣 私から見れば所管外ではございますけれども、厚労省の厚労科研費につきましては、行政施策の科学的な推進の確保などを目的として、目的に応じた情報公開を行っていると承知いたしております。一般的に、研究者等の利益相反につきましては、研究のフェーズや体制によって異なるところがございまして、知的財産等との関係も考慮しながら、各事業の性質に応じて定められるべきものと考えております。
 AMEDにつきましては、利益相反ポリシー等をあらかじめ公表し、研究課題にかかわる研究者等の利益相反状態の適切な管理や状況報告を求めるとともに、適切に管理されていない場合には、改善指導、研究資金の打切りや返還を求めることと承知いたしております。
 このように、可能な限りの情報公開を行っていると承知しておりまして、現状の仕組みで問題があるとは考えてはおりません。

#155
○早稲田委員 問題がないと考えておられるということでございますが、ぜひ精査をしていただきたいと思います。
 AMEDの利益相反管理は、主に研究費配分を受ける研究機関に管理を求めているもので、AMED自身の研究費配分における利益相反管理については、具体的な上限金額も手順も明記をされておりません。厚労省の薬事審議会参加規程に比べて、非常に具体性も、それから実効性も欠くということを指摘させていただきます。ぜひ、そこをもう一度精査してください。
 続けます。
 五月二十五日に、アンジェス社は、動物のワクチン投与で抗体価上昇が確認されたと言われておりますが、中和抗体が確認されたのか。また、一般論として、動物実験において中和抗体が確認されていないのにワクチンの治験に進むということがあり得るのでしょうか。一般論としてお答えください。

#156
○竹本国務大臣 私は健康・医療戦略担当大臣ということでございますが、薬事につきましては所管外でございますけれども、一般論で申し上げますと、動物等を用いた非臨床試験において有効性、安全性などの結果を確認した上で、薬機法上の薬事承認を目的とした治験を開始するものと承知をいたしております。
 感染症予防ワクチンの非臨床試験ガイドラインにおきましては、ワクチンが効果を発揮できるか、非臨床試験において評価することの必要性を指摘しておりまして、その手段として、免疫原性の評価や、可能な場合には感染防御能の評価を行うこと等が挙げられております。

#157
○早稲田委員 中和抗体のことについてもうちょっときちんとお答えいただきたいのですが、中和抗体は確認されたのかどうかということです。

#158
○竹本国務大臣 感染症予防ワクチンの臨床試験ガイドラインにおきまして、ワクチンの有効性は、原則として発症予防効果を主要評価項目として評価しておりますけれども、発症予防効果とワクチンによって誘導される抗体、先生のおっしゃる抗体等との間に関連性が確立されている場合、これらを代替の主要評価項目とすることができるとされております。
 私は、新型コロナウイルス感染症に関しまして、医療分野の研究開発関連の調整費、令和二年度第一次補正予算等を用いまして、ワクチン開発等に取り組んできたところでございます。トータルで、この時点で八百三十五億円計上しております。さらに、今回の第二次補正予算等におきましては、ワクチン開発等を加速、拡充するため、六百九億円を加えまして、総額、現時点では千四百四十四億円となる予定でございます。
 国民の命と健康を守るため、最優先の課題でございまして、私も、何が何でもこの治療薬を一日も早くつくってほしいという思いで、最大限の努力を予算面においてしておるところでございます。

#159
○早稲田委員 いえ、お答えになっていないので大変残念なんでございますが、二千億円、補正予算も、また第二次でワクチン等、それから治療薬というのはわかっております。そうではなくて、中和抗体のことについて伺っているので、そこはしっかりと本当はお答えをいただきたいと思っておりますが、何度あれしても出ないんですけれども、どういうことなんでしょうか。もうこれは質問を出しておりますが。

#160
○竹本国務大臣 問題のアンジェスでございますけれども、非臨床実験で抗体価の上昇を確認するかどうかということが一番問題になっておるんですけれども、現時点では抗体かどうかはっきりしないという状況でございます。

#161
○早稲田委員 やっと確認がとれました。わかりました。
 抗体が確認されないけれども、何となく一気呵成に進めようという状況になっているんですね、今こちらの社の方は。それで、七月から、もう人に、限定的に二十人とか打っていくということなんだけれども、それで大丈夫かなと大変素人ながら思うわけでございます、ほかのものと比べて。もう臨床試験に入っているところも世界的にはたくさんあるわけですから。そういうところもしっかりと、大臣、そして厚労省としても、公正に、そして安全性を第一に考えて、これからもこのワクチン開発、それから治療薬も進めていただきたいということを特にお願いしておきたいと思います。
 それでは次の質問に移ります。時間がなくなりましたので。
 持続化給付金でございますが、これについて、まず、持続化の中身に入る前に官房長官に一言お伺いしたいのですが、第二次補正では、野党もこれまで要請をしてまいりました、家賃の支援の給付金というのが入りました。大変いろいろな給付金が多くて、オンラインができる方はよろしいんですが、そうでない方も高齢者でたくさんいらっしゃいます、三割、四割の方。そうした方が全員使うわけではないですけれども。そうしたときに、一カ所で、ワンストップで、これを会場で御説明をいただけるような、そういうふうにしていただけないかという声がたくさん上がっておりますが、省庁をまたぐ話でございますので、官房長官にその御意見を伺いたいと思います。よろしくお願いします。

#162
○菅国務大臣 まず、これは二次補正予算の執行であります。経産省において検討中であるということでありますけれども、いずれにしろ、まだこれからのことでありますので、そうした御意見があることも参考にさせていただきたい、このように思います。

#163
○早稲田委員 ぜひ、声が多く上がっておりますので、参考にしていただいて、次の補正でそういうことが可能なようにお願いしたいと思います。
 残念ながら、持続化のところが聞けないので、西村大臣にお越しいただいておりますので、最後に医療マスクのことでございますが、昨日の報道で、N95マスクの代替でKN95がたくさん自治体や国から配られているけれども、大変、使い物にならずに迷惑だという報道がございました。
 これは、また第二次補正でも四千億、五千億近い医療マスク等の配付ということで予算がついていますけれども、きちんとこれは医療機関に聞いていただいて、使えないものを送っても税金の無駄遣いですので、これは改善をしていただきたいと思いますが、どのようにお考えでしょうか。

#164
○西村国務大臣 国においては、御指摘のように、N95というマスクをまずは医療用の高機能マスクとして買い上げ、都道府県を経由して配付しているところでありますが、御案内のように、N95については、世界でこれを求める中で、極めて入手が困難な状況にもございました。そのような中、御指摘のKN95についても、FDAによる緊急使用承認がなされたことを受けて、FDAで緊急使用承認が与えられているものに限り、N95相当と取り扱い、配付を行ってきたものというふうに承知をいたしております。
 そういう意味で、FDAによる緊急使用承認の限定後も引き続き承認が与えられておりますので、品質は一定程度確保されているものと考えておりますし、また、N95の需給が逼迫する中で緊急時の取扱いであることと認識をしておりますので、御理解をいただきたいと思いますが、御指摘も踏まえて、厚労省においてもう一度しっかりと検証はしていただこうというふうに考えております。

#165
○早稲田委員 第二波に備えて、ぜひお願いしたいと思います。
 指が一本も二本も入るようなものであってはならないし、院内感染も大変ふえておりますので、この間も。ですから、そこは、国が責任を持って買い取る、増産をして買い取るというようなことをしっかりとやっていただけるようにお願いを申し上げまして、質問を終わります。
 ありがとうございました。

#166
○松本委員長 次に、大河原雅子さん。

#167
○大河原委員 立国社の大河原雅子でございます。
 本日は、子供の貧困対策について伺っていきたいと思います。
 ちょうど昨年の今ごろ、五月の三十一日にこの内閣委員会で全会一致をもって提出をいたしました改正法案ですけれども、六月の十九日にはそれが成立をいたしました。
 約一年たっていて、子供の貧困ということについての焦点の当て方。この法律自体が議員立法でされまして、この国では画期的な法律になると。そして、なぜ政府が出してこなかったのかというところは本当にじくじたるものがございますけれども、先ほど大島議員がおっしゃったように、法律ができて、根拠ができることで予算をしっかりつけていく、このことがやはり一番大きなものだと思っています。
 この法律に基づきまして、政府は昨年の十一月二十九日には子供の貧困対策大綱を新しくいたしました。
 皆様のお手元には、資料の一で、昨年の六月の改正案、特にどう変わったかというのを赤字のところで示してあります。子供の現在及び将来、その生まれ育った環境によって左右されることのないようにする。ここに書いてあるのは、全ての子供がと書いてございます、全ての子供。そして、子供の貧困の解消に向けて、児童権利条約の精神にのっとり、子供の貧困対策を総合的に推進をすると。
 昨年の改正は、私は、本当に前に進む、本当に貧困を解消していこうという姿勢があらわれたものだと思いますので、政府がこれをどのように受け取って、現状をどのように捉えていらっしゃるかをまず伺いたいと思います。大臣の現状認識と課題についてまずお答えください。

#168
○衛藤国務大臣 子供の貧困率につきましては、平成二十四年に一六・三%であったものが、平成二十七年に一三・九%に改善されていますが、依然として、御指摘のとおり、大変厳しい状況にあります。
 貧困の状況にある子供は、経済的な問題だけではなく、学習環境が十分整っていないなど複合的な困難を抱えていることが多く、その実態を適切に把握した上で施策を進めることが重要だと考えております。
 そのため、御指摘いただきましたように、昨年十一月に閣議決定した子供の貧困対策大綱では、子供のライフステージに応じた早期の課題把握、声を上げられない子供や家庭の早期発見と支援の多様化、地方公共団体の計画策定や取組の充実等を分野横断的な基本方針として定めました。
 引き続き、関係省庁と連携しながら、子供たちの誰もが、家庭の経済状況にかかわらず、夢に向かって頑張ることができる社会の構築を目指してまいりたいと思っています。

#169
○大河原委員 大臣は、平時に、コロナが始まる前につくって、大綱を見直しているわけです。
 子供の貧困に光が当たって、とりもなおさず、これは親の貧困ということでもございます。経済的な、働き方、就業環境が非常に不安定になっているところからも対策を打たなければならないわけです。
 子供の貧困対策のゴールというのはどういうふうにお考えでしょうか。大綱を改定して、いろいろ政策を並べているわけですけれども、どのくらいの貧困率解消に向かって目標を定めているのか。十年でどのぐらい減らそうとか、あるいはゼロに近づけたいとか、いろいろな目標の定め方があるわけですけれども、この点についてはどうお考えでしょうか。

#170
○衛藤国務大臣 これまでの子どもの貧困対策の推進に関する法律の法案審議、改正法審議の際の議論の中でも、子供の貧困率については、その算定基準、基礎となる所得に、現金で支給されず現物で給付される支援策は全く反映されないなどの課題が指摘されまして、結果として、数値目標は設定しないこととされてきていると理解をいたしております。
 こうした議論も踏まえまして、昨年十一月に閣議決定した子供の貧困対策に関する大綱においては、子供の貧困に関する指標を従来の二十五から三十九に拡充し、例えば、所得だけでははかれない指標として、食料又は衣服が買えない経験を新たに加えるなど、生活の実態をより多面的にはかり、その状況の改善を目指すこととしております。
 これらの指標に基づいて、施策の実施状況や効果を、検証、評価を行いながら、子供の貧困対策を総合的に推進してまいりたいと思っております。

#171
○大河原委員 私も、数値目標、貧困率をどうやって下げるか、どこまで下げるかという、難しい答えになると思います。六人に一人から七人に一人になった、それを十人に一人にしようとかそういう話じゃなくて、なくしたいというのが本当のところで、指標をふやしてよりきめ細やかにチェックをする、そういう体制は本当に必要だと思うんですね。
 ここまではコロナが発生する前なんですけれども、コロナが発生して、今、やはり、一番社会で脆弱なところにひずみが出て、それが増幅されるということですので、コロナは去ったけれども貧困が残った、拡大したということじゃ困るわけですよね。その点については、今回のコロナ禍のもとでの子供の貧困対策ということについては、大臣、どうお考えですか。

#172
○衛藤国務大臣 今般の新型コロナの感染拡大に伴いまして、子供の貧困対策について、いろいろな形でこれに対する配慮を進めているということだと思っております。
 そういう中で、何としてでも、仰せのとおり、子供の貧困について、もうこの七、八年ぐらい重点に取り組んでおりますので、その成果をちゃんと、コロナを通じても残していきたいと思っております。
 そういう中で、私どもは、子供の未来応援基金とかいろいろなものを充実しながら、それらに対応してまいりたいというように思っております。

#173
○大河原委員 少なくとも、今の時点以上に悪くしないということはあると思いますよね。そこは確約をしていただきたいですし、さらに、その原因が何だったのか、コロナで急激に、更に貧困が進むということももちろん考えられますけれども、コロナの、災害の危機の時点では、それまで見えなかったもの、既にあったひずみが増幅されるという形で、それは結果が出ますので、もともとのひずみを正さないとだめだということでは、支援のメニューを、額をふやすということではなくて、何が障害になっていたかの、制度の仕組みを変えていくということがまず前提にあろうかと思います。
 特に、一人親、シングルマザー家庭の窮状というのは大臣もお聞きだと思いますけれども、そういう意味では、女性の賃金が格段に男性に比べて低いこと、非正規が多いこと。社会保障や税の負担は、実は一人親の家庭に一番大きく、逆になってしまっている、所得の再配分についても裏目に出てしまう、逆作用しているという根本的な課題がありますので、そのこともぜひお含みいただきたいと思います。
 次に行きますが、今回のこの改正の後に実態調査が行われておりまして、この結果が三月に出ております。この調査の結果をどのように活用していくのか。
 そしてまた、この委員会で昨年可決をしたときにも、決議の中に、国は、貧困対策の計画を立てております。これはもう四十七都道府県できましたけれども、要は地域なんですね、地域の自治体がどのぐらい実態把握ができて計画が立てられるか、そのことについては努力義務になっているんです。
 ですから、この点につきまして、二点、結果をどう考えていく、どう活用するのか、それから、自治体の計画策定を努力義務にしておりますけれども、どうやって促進していくのか、この点についてお答えください。

#174
○嶋田政府参考人 お答えいたします。
 まず、本年の三月に公表いたしました令和元年度の子供の貧困実態調査に関する研究の結果の活用の件でございますけれども、その調査研究におきましては、これまで自治体が実施した実態調査の分析や先行研究の整理を行った上で、今後自治体がアンケート調査を行う場合に活用可能な共通調査項目の案を提示するとともに、支援者へのヒアリング調査の好事例も紹介したところでございます。
 アンケート調査の共通調査項目案には、子供の認知能力や逆境体験、それから家庭の経済・生活状況あるいは支援の利用等に分類いたしまして、それぞれに関する項目等を挙げているところでございます。
 当該アンケート調査の項目案を活用いたしまして、内閣府において、今後、全国調査を試行的に実施し、国の施策推進や自治体の計画策定の参考として活用していくことを検討しているところでございます。
 また、当該調査研究結果を広く自治体の皆様に活用いただくことによりまして、地域における実態の把握が一層推進されることを期待しているところでございます。
 次に、自治体の計画策定の努力義務を、どういうふうにこれから計画策定を促進していくかという点でございますけれども、自治体の役割というのは子供の貧困対策を推進していく上で極めて重要だというふうに考えておりまして、昨年の六月の時点で、全国の市町村のうち、子どもの貧困対策計画を策定しているのは百四十五市町村にとどまっております。委員の御指摘のとおり、同月の子どもの貧困対策推進に関する法律の改正によりまして、子どもの貧困対策計画の策定が市町村においても努力義務化されたということでございます。
 このことを踏まえまして、内閣府では、昨年度の実態把握のための調査研究結果、先ほど申し上げましたけれども、それを周知しまして、計画策定のための実態把握にも努めていただくということと、それから、地域子供の未来応援交付金というものもございまして、それによりまして、実態調査や計画策定や子供たちと支援を結びつける事業等を実施する地方公共団体を支援すること、それから、市町村向けの研修会とかを実施しまして、計画策定や子供の貧困対策の強化を働きかけることとしております。
 今後も、市町村の計画策定が進むよう、情報提供、支援に努めてまいりたいと思っております。
 以上でございます。

#175
○大河原委員 政府委員にお答えいただいたので、もう少し詳しく、そうしたら聞かせていただきたいと思いますが、この調査は三十三道府県二百五十一市区町村が実態調査をされた結果ですね。今お答えいただいたように、自治体の計画が策定されたのはわずか百四十五ですね。自治体の数は千八百近くありますから、百四十五地域しかこれができていない。
 今、コロナの危機で、より、どこに困っている人がいるのかということ、そしてまた、子供たちのことを考えますと、いろいろな声が聞こえてきます。貧困問題に取り組むときに、夏休みに体重が減ってしまって、秋に学校で身体測定すると体重が減っていた。同じことが、実はこのコロナのことも、お母さんが働く、休校のために家にいなきゃならない、お昼御飯が食べられない、お昼代を子供に渡せない。いろいろなことがあって、私は本当に貧困問題は深刻化していると思います。公園で水をくんだり、御飯が食べられなくておかゆが続いたりとか、いつの時代なんだろうと思うようなお声を私も聞いて、本当に信じられない思いなんですけれども、ぜひこの実態把握は早急にやっていただきたい。
 大臣、これは予算要求されましたか、ことし。政府委員でいいですよ。これは、地域子供の未来応援交付金を使っているんですよね。幾らかかって、これからどういう予算要求をするのか。

#176
○嶋田政府参考人 今後の予算要求、ことしも考えているところでございますが、詳細についてはこれから検討させていただきたいと思います。

#177
○大河原委員 昨日、質問レクで伺ったときには、これらの自治体、調査に応じてくださったところで、やはり二分の一ですよね、補助が。だから、そんなに大きなお金じゃないと思うんですけれども、この事態ですから、せっかく調査をして、質問項目も同じようにそろえ始めているわけなので、自治体がそれぞれの地域を把握して、それぞれの地域で早くいろいろな方たちに手が差し伸べられるように、これは、本予算にも一定程度しかついていないと思いますけれども、第一次補正にはついていなかったようなので、第二次補正にぜひ入れていただけないかというふうに思います。さっきの一兆円の予備費もありますけれども、ほかの計画でも使えるものはあるんじゃないかと思うんですね。
 これは、地方創生臨時交付金、事例集が既に配られていますけれども、この中にも、子供の貧困対策になるというような事業はたくさん出ているんです。これを衛藤大臣に伺うのは申しわけないんですけれども、こうした地域で活動をしているものこそ、私たちが貧困対策でしっかりと応援をしていくんだということを示す。だから、北村大臣に、この積み増しの二兆円の補正予算の使い方についても更に交渉していただくというか、これが使えるよと言っていただけるような、そういう姿勢が必要だと思うんですけれども、いかがでしょうか。

#178
○嶋田政府参考人 令和二年度の二次補正についての子供の貧困対策費用ということで、例えばということで申し上げますと、低所得の一人親世帯の子供負担の増加や収入の減少に対する支援を行うための臨時特別給付金の支給とか、あるいは、困窮学生に対して各大学等が行う授業料等の軽減措置の経費支援ということでございますが、先ほど委員から御指摘の臨時交付金の話でございますけれども、これも、子供食堂が活動できない場合に地方自治体が代替して行う弁当等の提供などにも活用可能な地方創生臨時交付金の増額ということが明示されているところでございまして、そういうことが盛り込まれるというふうに認識しております。
 内閣府としましても、こうした施策の周知にしっかりと取り組んでまいりたいと思いますし、関係省庁と連携しながら各種の施策を進めてまいりたいと思っております。

#179
○大河原委員 子供の貧困対策に係る主な施策を、リストを見ますと、やはり内閣府が直接というのはもちろん少ないわけなんです。でも、子供の貧困対策をする司令塔としては、全省庁に目配りをして、子供の貧困を減らすためには何が使えるのか、必要なのか、そういうもののリストがあるならばそこで示していただいて、自治体にも使っていただくというようなことをやはりしっかりと内閣府にはやっていただきたいというふうに思います。
 二次補正のことは、これから中身についての審議が始まりますけれども、やはりその視点、何が一番今必要なのか。先日、休眠預金の活用の問題で、休眠預金を使うということ自体にも、一番優先しなければならない課題というのを大臣にもお答えいただきましたけれども、子供のこと、若者のこと、高齢者、女性のこと、そういう命、生活、こういう脆弱な層の手当てが一番大事だということはぜひとも全府省庁で認識をしていただきたいというふうに思います。その音頭取りをしていただくのは衛藤大臣ですから、ぜひその点はよろしくお願いいたします。
 最後に決意は伺いますが、六番目に、新型コロナウイルス感染症の対応において、未来応援基金、先ほどもお話がありましたけれども、未来応援基金の活用について、きのうから実は、ことしの活用の、特別対応ですか、募集が始まっていますが、これはどういうものでしょうか。

#180
○衛藤国務大臣 今、統括官からも御説明申し上げましたように、二次補正においても、子供の貧困対策費用を、考えられる分、できるだけ盛り込もうということで頑張ってきたところでございます。
 そしてまた、今お話がございましたように、休眠預金についても、やっとこれが大分利用できるように、三カ年でずっとやってきたんですが、ことしは、今年度分で十億、来年度分から四十億という、五十億くらいの積み足しをしながら、この対策をやろうということでやっております。
 そして、そういう中で、子供の未来応援基金につきましても、これは民間の資金を活用して支援活動を行おうとするものではございますが、今までは四度にわたりまして延べ三百三十三団体を支援してまいりました。このたびは、新型コロナ情勢を踏まえまして、これまで草の根で子供たちに寄り添った活動をしてきた民間団体が緊急的に柔軟な支援を行えるよう、支援金を緊急交付することとし、現在、支援団体を募集しているところでございます。
 できるだけ、こういう支援団体が今大変頑張ってきておりますけれども、そういう中で、新型コロナの影響も受けながら大変苦労しておりますので、そこに対しまして、きめ細やかな活動を行っておりますそのような団体に対しまして、新しい生活様式に即した創意あふれる支援活動を支援したいというぐあいに考えているところでございます。

#181
○大河原委員 未来応援基金、できたときに、お金が集まらなくて、大変苦労もされたんだと思いますけれども、そんなにたくさんまだ集まっていないですよね。十億円ぐらいですかね。その中で、今回のこの緊急の支援というのも、五千万円で、上限は三百万円。だから、支援できる団体の数で考えたら、二十団体に満たないぐらいかなと思うんですね。
 政府の肝いりでつくって、なかなかこの活用が世の中の人に見えていないんですね。政府は大変ですよね、民間のお金でやりますと、民間は、もっと寄附文化がどんどん成熟してきて、クラウドファンディングなんかでもお金が集まるようになっていますけれども、政府が声をかけて、会長は総理ですから、ここでは、これをいかに有効に、皆さんに見ていただきながら使うか。そして、基金を大きくする、寄附していただく、そうした声かけをするのも衛藤大臣のお仕事なんじゃないでしょうか。
 一方では民間の寄附文化を醸成しながら、こうした市民の人たちがしっかり活動していただけるように資金を提供する、そして、政治としてやらなきゃいけないことは、そうした以前の仕組みをきちんとやることですね。児童扶養手当を増額する、当たり前にやらなきゃいけないことだったと思いますし、児童扶養手当は限られた方たちのものですから、児童手当をしっかりと大きくしていくこととか、先ほども申し上げましたように、一人親家庭、また、女性たちも、社会保障と税の中立的な仕組みにしていただくこととか、本当に大きな仕事が待っているわけです。
 この窮状というのは、今の現状は、本当に困窮している方たちの声、命にかかわる問題になってきています。
 衛藤大臣に最後に伺いたいと思いますけれども、この未来応援基金の活用も、実は五千万円じゃなくて、最初にばんと使えばいいじゃないか、この間の休眠預金などはベースが七百億ですから、そのうちの五十億というのは、この基金はこれだけ今使っていますから、多くの方たちに使っていただきたいですからと言えば言うほど、そこに基金を積もう、寄附をしようという人たちは、私はふえると思います。
 今度の特別定額給付金も、私の友人たちの中には、どういうところに寄附をしようかというふうに考えている方たちも多くいます。貧困をなくしていくための二つの役割、政府として、それから、こうした民間の活用をお願いする立場として、決意を伺いたいと思います。

#182
○衛藤国務大臣 交付につきましては、このたび、御下賜金を五千万いただきましたので、それを中心にして、一団体三百万円を上限として、支援予定金額五千万程度は早急に交付させていただきたいというぐあいに思っています。六月十五日の公募終了と同時に、速やかに審査を実施し、交付を決定していきたいというように思っております。
 基金全体としては、お話がございましたように、令和二年の四月末で十三億円を超える寄附が寄せられています。もっと、これまでも企業や個人などに幅広く寄附を呼びかけ、寄附つき商品やポイント寄附など、企業と連携した寄附方法の拡大を図るなどして、このネットワークが広がるように、国民の皆様に理解と協力を呼びかけてまいりたいと思っております。
 さらに、今般の緊急支援事業の実施を契機に、より多くの企業や国民の皆様の御協力がいただけますように幅広く呼びかけをしてまいります。
 新型コロナウイルスの感染拡大等の現状を踏まえて、寄附をくださる、今、お友達もということがございましたけれども、そういう動きもございまして、緊急支援事業の支援団体、選定をしっかり行い、特にこうした取組についても周知してまいりたいというように思っております。
 どうぞ御支援のほどよろしくお願いいたします。

#183
○大河原委員 寄附する人たちは、やはり自分の寄附したものがどういうふうに活用されるのかが見えるということが大変励みになりますので、その点も十分にお気をつけをいただきたいと思います。
 終わります。ありがとうございました。

#184
○松本委員長 次に、浦野靖人君。

#185
○浦野委員 日本維新の会の浦野靖人です。よろしくお願いいたします。
 本日は、中国公船の尖閣海域侵犯事案について質問をさせていただきたいと思います。
 中国は、新型コロナウイルス禍に乗じて、南シナ海、東シナ海の海洋支配に向けて大きく動き出しています。特に、尖閣諸島海域では中国公船の侵入が常態化しています。
 去る五月八日、中国海警局の公船が尖閣諸島領海内で操業中の我が国の漁船を追尾する事案が発生しました。どのような事案だったのか、まずお答えください。

#186
○伊藤政府参考人 お答えを申し上げます。
 五月八日午後四時ごろから午後六時ころまでの間、中国公船四隻が尖閣諸島周辺の我が国領海に侵入し、そのうち二隻が当該海域において操業中であった日本漁船に接近、追尾するという事案が発生しました。
 翌九日にも、午後六時ごろ、中国公船二隻が再度領海に侵入し、当該日本漁船に接近、追尾し、十日午後八時二十分ごろ、領海外に退去しております。
 海上保安庁では、領海に侵入した中国公船に対し領海からの退去要求を行うとともに、日本漁船の保護の観点から、周囲に巡視船を配備し安全を確保するなど、適切な対応を行っております。
 なお、当該日本漁船には三名の方が乗船しておりましたが、いずれもけがはなく、また、船体、漁具などにも損傷がないことを確認しております。
 海上保安庁としては、今後とも、我が国の領土、領海を断固として守り抜くという方針のもと、関係機関と連携し、事態をエスカレートさせないよう冷静かつ毅然とした対応を続けるとともに、領海警備に万全を期してまいります。

#187
○浦野委員 この事案に関して、中国外交部の副報道局長が、日本の漁船は中国の領海で違法に操業していたため、海域から出るように求めた、日本の海上保安庁の違法な妨害にも断固として対応した、日本側に外交ルートを通じて中国の主権を侵害しないように申し入れたと、日本の実効支配を否定しています。
 過去に、中国当局が尖閣諸島領海での法執行権に関して同様の主張をしたことがありましたか。また、この領海侵犯事案について、海上保安庁では映像や写真の記録が残されているのかを答弁いただきたいと思います。

#188
○田村政府参考人 御質問の前半の部分について、外務省よりお答え申し上げます。
 中国側は、これまでも、過去においても、委員御指摘のような同様の独自の主張を行っているところでございます。
 尖閣諸島は、歴史的にも国際法上も疑いのない我が国固有の領土であり、現に我が国はこれを有効に支配しております。中国側の独自の主張は全く受け入れられるところではございません。
 外務省としましては、今後とも、我が国の領土、領海、領空を断固として守り抜くという決意のもと、関係省庁とも緊密に連携しながら、冷静かつ毅然と対処していきます。

#189
○伊藤政府参考人 映像に関してでございますけれども、現場で対応した巡視船が撮影しており、当該映像が残っております。

#190
○浦野委員 映像が残っているということですので、であるならば、私は、これはやはり国民に知らせるために政府がこの映像を公開する積極的な措置をとるべきだと思いますけれども、いかがでしょうか。

#191
○衛藤国務大臣 中国がこれだけ、今まで日本漁船に接近をしてきたという例は何度かあったんですけれども、何時間にもわたって追尾されたということは、やはりちょっと事態が簡単にはいかないのかなというぐあいに憂慮しているところでございます。
 そして、中国側の発表も、今先生からございましたように、とにかく、逆に日本が中国の主権を侵しているんだというようなことを公然と言うようになってきていますので、そういうことにつきまして憂慮しているところでございます。
 そういう中で、私どもは、今、断固として守り抜くというお話もございましたけれども、やはりその姿勢を貫いてまいりたいというぐあいに思っております。
 尖閣は、歴史的にも国際法上も明らかに我が国固有の領土でありまして、現に我が国はこれを有効に支配しています。したがって、尖閣諸島をめぐって解決すべき領域の問題はそもそも存在していませんが、これだけ漁民が追尾されるということは、大変な事態ではないのかというぐあいに考えております。
 近年、こういうことが、この数年、特に、やはり回数や船もふえておりますので、このような中国の、中国公船による接続水域や領海侵入が継続していることについて極めて遺憾というぐあいに考えております。
 御指摘の事案につきましても、中国公船が我が国領海内に侵入しまして日本漁船の追尾を行ったのみならず、独自の主張を行っているものと承知をいたしておりまして、これが我が国の立場と相入れないものであることは言うまでもありません。
 内閣官房領土・主権対策企画調整室においては、尖閣諸島をめぐる情勢に関して、国内外において我が国の立場についての正確な理解が浸透するように、今お話のございました、いわゆる公表等を通じて、内外発信の強化に取り組んでいるところであります。
 これまでも、内閣官房としては、領土・主権展示館を新しくリフレッシュして、あるいはウエブサイト等を通じて、中国公船による領海侵入の状況や海上保安庁による尖閣諸島周辺海域における警戒監視活動の状況について情報発信を行ってまいりましたが、本日、浦野委員から、今回の事案のビデオの公開等による情報発信を行うべきであるという御指摘をいただきました。
 今後とも、関係機関ともよく相談しながら、外国に向けても、そして国内的にも、この尖閣諸島をめぐる情勢に関する情報発信をより一層効果的に行えるように取り組んでまいらなければいけないというぐあいに思っている次第でございます。

#192
○浦野委員 明確に、公開するということはおっしゃいませんでしたけれども、私は、検討していただいて、公開をすべきだと思います。
 これはなぜかといいますと、日本国民の知る権利はもちろんですけれども、世界がこの映像を見ることになるわけですよね。日本が中国からどういうことをされているのかというのを世界に知ってもらう、そのためにしっかりと映像を公開する必要があると思っています。
 映像が必ず公開されるということがわかっていれば、無理なことも彼らはしないだろう、そういう抑止にもなるんじゃないかと思っていますので、ぜひ公開をしていただきたいと思います。
 過去にも、そのときはいろいろ議論がありましたけれども、公開をされたことによって、どういう状況なのかと国民がよく知ることがありました。ぜひよろしくお願いをいたしたいと思います。
 先ほどから答弁にもありますように、尖閣諸島は、明治二十八年に、国際法に基づく手続によって我が国の領土となっています。明治四十二年には、二百四十八名が定住していて、かつおぶし製造などの経済活動を営んでいました。戦後の一時期、アメリカの施政下に置かれましたけれども、四十七年には日本へ復帰を果たし、その後、政府としては、尖閣諸島の生態系調査、海底資源、漁業資源の調査、どのようにされてきたのか。
 また、昭和六十三年、民間団体が設置した魚釣島灯台について、平成十七年から海上保安庁が保守管理を行うこととしたと、同年の海上保安レポートに掲載されています。この灯台が現在はどのように保守管理されているのか、御答弁ください。

#193
○山本政府参考人 お答え申し上げます。
 お尋ねをいただきました、まず生態系に関しましては、上陸調査としまして、昭和五十四年度に沖縄開発庁が実施をしました学術調査がございます。また、環境省において、航空写真や人工衛星画像の解析による植生図の作成を行っているところでございます。
 次に、海底資源の探査につきましては、詳細は申し上げられないところでございますけれども、資源エネルギー庁におきまして、東シナ海を含む日本周辺海域で探査を行っているところでございます。
 また、水産資源の調査につきましては、水産庁におきまして魚類の産卵状況などの調査を東シナ海で実施しており、過去には尖閣諸島周辺水域でも調査を行っているところでございます。
 最後になりますが、魚釣島灯台につきましては、先生御指摘のように、平成十七年二月から海上保安庁が管理をしているところでございます。海上保安庁の職員が必要な保守点検を行い、支障なく点灯しているところでございます。

#194
○浦野委員 お聞きいたしますと、年に一回上陸をして灯台の点検をされているということで、このことについては中国からは何の抗議もされたことがないんですよね。これは、当然、日本からすれば、日本の領土ですから、抗議がないということは問題ないんですけれども、中国は抗議をしてこないわけですよね。ということは、中国もこの島が日本の領土だとわかっているということになりますよね。私は、ここはこれからしっかりと事実を積み上げていただけたらと思います。
 漁船が追いかけられたことについて、沖縄県の漁業組合、石垣市議会から政府に対して、再発防止と安全操業の確保、中国の国際法違反に対して国際社会と連携して対処することを強く要望されています。本当に口先だけの抗議では尖閣諸島を守れないと思っています。政府として具体策を示してもらいたい。
 また、尖閣諸島に対して我が国が施政権を持っていることを国際社会に明示するためには、本来ならば人を常駐させるというのが一番いいんですけれども、まずは、先ほどの周辺海域の海洋調査や魚釣島などの生態系調査、昭和五十四年から上陸しては調べていない。もう四十年以上たっています、昭和五十七年からも。また、安全操業を確保するための気象観測施設の設置などが有効な措置だと思うんですけれども、政府としてはどうお考えでしょうか。

#195
○山本政府参考人 お答え申し上げます。
 まず、委員御指摘の再発防止と安全操業の確保につきましては、中国公船が日本漁船に接近し安全を脅かす、あるいは操業を妨害するなどの不測の事態が懸念される場合には、日本漁船に対しまして情報提供や安全指導を行うとともに、日本漁船保護の観点から、周囲に巡視船を配備し、安全を確保するなど、適切な措置を行っているところでございます。今後とも、領海の警備に万全を期してまいりたいと考えてございます。
 また、国際社会との連携に関しましては、尖閣諸島について正確な情報を適時適切に発信し、国際社会の理解と支持を得て、国際世論を味方につけることは極めて重要となるというふうに認識してございます。
 かかる観点から、政府としましては、パンフレット、動画など、わかりやすい広報資料の多言語での作成など、尖閣諸島に関する対外発信を強化してきているところでございます。また、各国との首脳会談や外相会談を行う際にも、尖閣諸島についての正しい理解を得るべく、丁寧な説明を行っているところでございます。
 引き続き、尖閣諸島に関する対外発信に一層取り組んでまいりたいと考えてございます。
 最後になりますが、委員から海洋調査の実施や施設の設置などについての御指摘をいただいたところでございます。尖閣諸島及び周辺海域を安定的に維持管理するための具体的な方策につきましては、さまざまな選択肢があろうかと存じます。実際にどのような方策をとるのかにつきましては、戦略的な観点から判断をしていくべきものというふうに考えてございます。

#196
○浦野委員 まあ、やるかやらないか、よくわからない答弁でしたね。
 大臣、担当大臣として、領土の担当大臣として、今の答弁で納得できますか、内閣の一員として。

#197
○衛藤国務大臣 納得できますかと言われますと、なかなか。
 当初は、例の、日本の海上保安庁の船に対して、平成二十三年ぐらいですかね、ぶつけてきたというのがございました。二十二、三年ではなかったかと思いますけれども。そういう状況から、今は、逆に日本の領海内で中国公船から追尾されるということは、漁民の生活を、安全、安心を完全に守り切れていないという点では、やはり本当に私ども、憂慮にたえないというように思っております。
 ただ、その間、大変だということで、海上保安庁の船も、どれぐらい増強してきたか、余りしゃべっていいのかどうかわかりませんけれども、ある程度公になっているでしょうから。やっとことしは六千五百トンクラスのものが順次就航できるとか、六千トンクラスとか、そういう体制強化に政府を挙げて努めてきたと言って過言ではないと思います。
 しかし、今回の事態は、いわゆるEEZとかで、日本の海上保安庁に中国の船が漁をしながらぶつけてきたということとちょっと意味の違うところでございますので、あるいは、今まで、ちょっと中国公船が日本に近づいてきたとかいうことと違って、これは完全に日本の領海における二時間にわたる追尾ですから、やはり、どうしても、漁民を守るためのいろいろな施策を本気で講じなければいけない、再発防止に努めなければいけないというように思っております。
 ですから、ここに、今、地元の石垣とかあるいは漁業組合から大変な要望が出ておりますが、これは本当に真摯に受けとめて、再発防止をやらなきゃいけないし、漁民の安全、安心を確保しなければいけないし、そしてまた、漁をちゃんとできるようにしないと、今この近所のEEZで八重山の方が漁をするのもはばかられるような感じだというふうにお聞きしていますので、そういうことについても、あらゆる支援策を講じなければいけないのではないのかというぐあいに考えているところでございます。
 我々のところでも、この領土問題あるいは領海の問題も扱っておりますので、もう一回ちゃんとした議論を行わなければいけないと、御指摘をいただきまして、そういうぐあいに思っているところでございます。
 今結論を申し上げることはまだ不可能でございますが、真剣に、とにかくこの問題は、御指摘いただいた点を受けとめて、議論をさせていただきたいというぐあいに考えているところでございます。
 どうぞ、そういう意味におきましても、きょうは、委員の皆様方の、また、全員の御支援もいただくことができればというぐあいに考えている次第でございますので、どうぞよろしくお願いいたします。

#198
○浦野委員 もう時間を大分過ぎてしまいましたので、最後にもう一問、実は若宮外務副大臣においでいただきながら、ちょっともうこれは質問できませんで、済みません。申しわけなく思っています。また機会をつくらせていただけたらと思っています。
 海上保安庁は、現場で、本当に孤軍奮闘と言っていいぐらい頑張っておられます。あとはやはり政府が毅然とした態度を示す、内外に示す、これが重要だと思いますので、ぜひ大臣、しっかりと対応していただけたらと思います。
 質問を終わります。

#199
○松本委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。
    午後四時十九分散会
ソース: 国立国会図書館
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