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2020/06/09 第201回国会 参議院 第201回国会 参議院 国土交通委員会 第19号 令和2年6月9日
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2020/06/09 第201回国会 参議院

第201回国会 参議院 国土交通委員会 第19号 令和2年6月9日

#1
令和二年六月九日(火曜日)
   午後四時三十一分開会
    ─────────────
   委員の異動
 六月八日
    辞任         補欠選任
     金子原二郎君     本田 顕子君
     山田 修路君     三浦  靖君
 六月九日
    辞任         補欠選任
     本田 顕子君     加田 裕之君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         田名部匡代君
    理 事
                朝日健太郎君
                酒井 庸行君
                増子 輝彦君
                伊藤 孝江君
                武田 良介君
    委 員
                足立 敏之君
                青木 一彦君
                岩本 剛人君
                加田 裕之君
                清水 真人君
                鶴保 庸介君
                豊田 俊郎君
                本田 顕子君
                三浦  靖君
                和田 政宗君
                小沢 雅仁君
                長浜 博行君
                野田 国義君
                浜口  誠君
                森屋  隆君
                里見 隆治君
                宮崎  勝君
                室井 邦彦君
                木村 英子君
                上田 清司君
   国務大臣
       国土交通大臣   赤羽 一嘉君
   副大臣
       国土交通副大臣  青木 一彦君
   大臣政務官
       国土交通大臣政
       務官       和田 政宗君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        林  浩之君
   政府参考人
       金融庁総合政策
       局審議官     堀本 善雄君
       消費者庁次長   高田  潔君
       国土交通省土地
       ・建設産業局長  青木 由行君
       観光庁長官    田端  浩君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律案
 (内閣提出、衆議院送付)
    ─────────────

#2
○委員長(田名部匡代君) ただいまから国土交通委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日、山田修路さん及び金子原二郎さんが委員を辞任され、その補欠として三浦靖さん及び本田顕子さんが選任されました。
    ─────────────

#3
○委員長(田名部匡代君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、国土交通省土地・建設産業局長青木由行さん外三名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

#4
○委員長(田名部匡代君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────

#5
○委員長(田名部匡代君) 賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律案を議題といたします。
 本案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。

#6
○岩本剛人君 大変お疲れさまでございます。自由民主党の岩本剛人でございます。質問する機会をいただきまして、心から感謝を申し上げたいと思います。
 まず初めに、法案の前に一点だけ、昨日の本会議でも議論にはなったんですけれども、ゴー・ツー・トラベル・キャンペーンであります。自分も当委員会で質疑をちょっとさせていただいたんですけれども、昨日、経済産業大臣の答弁で、今回、いろいろな判断があって、一括して公募をやめることにしたということであります。今後、その事業を所管する省庁において、より効率的かつ効果的な執行の在り方や公募方法を検討し、各事業分野に適した執行団体を選定することにより、委託先の適性も含め、事業の適正な実施を図ってまいりますという、徳永先生に対する答弁でありました。
 当初、当委員会でもそれぞれの委員の先生方からも議論があった中でありますけれども、今回、恐らく約一兆三千億のゴー・ツー・トラベルの事業であります。当然、大変大きな事業でありますし、国土交通委員会からすると国の直轄事業みたいな形の考え方になるんであろうというふうに思います。
 そうした中で、恐らく国交省ないし観光庁での事業のスキームになるんだろうと思いますけれども、どのような考え方で見直していくのか。もちろん、補正予算でありますから、年度内に執行をしていかなければならないのは御承知のとおりかと思います。また、実績ベースでの予算執行となると思います。そのときに、今回できるだけ早く執行していただきたいということを私も要望させていただいたんですけれども、スケジュール的に問題はないのか、遅れていった場合にというのが一点。
 また一方で、御案内のとおり、私は北海道ですから、札幌の友人のホテルが今回コロナで廃業いたしました、約十億円の売上げのホテルですけれども。大変厳しい状況が続いているのは御承知のとおりかと思います。地域によってはこのゴー・ツー・トラベル・キャンペーンを大変心待ちにしている旅館、宿泊業者がたくさんいらっしゃるのを御承知かと思います。今回の、様々な議論はあったんですけれども、これをしっかり地域、全国のそれぞれの観光地のために事業化をして執行してもらうということが何よりも大切なんだろうというふうに思います。
 ただ一方で、一応、六月十九日までは各県の移動は自粛ということになっております。そのときに、国の一括の、一斉に事業がスタートするんだと思います。そのときに、その予算の執行状況がやはり都市部に集中するのではないかというような地域の方々の声も聞かれるような状況であります。
 そうした中で、やはり全国各地でしっかり事業執行が行われるように考えていただきたいと思いますけれども、その方策といいますか、についても併せてお伺いをしたいと思います。

#7
○政府参考人(田端浩君) ゴー・ツー・キャンペーンの事務局公募につきましては、今御指摘もありましたように、経産省より、五日の金曜日に一括による公募を中止すると発表がございました。これは、観光、宿泊、飲食、イベントという性質の異なる事業を一つの事務局で併せて実施するということで、かえって事業執行の構造が複雑になるのではないかといった課題があり、先生御指摘のとおり、それぞれの事業を所管する省庁がこれまでの執行経験を踏まえて事業分野に適した執行団体をそれぞれ選定をするということにより、事業の適正な実施を図るということとしたものと聞いております。
 この公募の取りやめによりまして、事業の開始までには当初想定していた準備期間に加えて一定の期間を要する可能性があると考えておりますが、令和二年度の補正予算として適切な期間に事業を実施をできるよう、また地域の観光関係者の皆様の御期待にお応えできるよう、迅速に準備を進めてまいります。
 また、このゴー・ツー・トラベル事業では、旅行宿泊料金の割引支援のみならず、旅行先の土産物店、飲食店などで幅広く使用できる地域共通クーポンを発行することとしております。都市部だけでなく、地方部の隅々にまで事業の効果を行き渡らせるため、自治体や観光協会等に加えて宿泊施設や飲食店などの業界団体にも広く協力を求めて、地域の店舗にクーポン券利用の登録を呼びかけてまいります。
 また、本事業の実施に当たりましては、委員御指摘のように、一定の何か、特定の地域へ過度に集中してしまうということではなくて、全国各地を旅行者が訪れていただけるように適切な方策を検討して実施をしてまいります。

#8
○岩本剛人君 私の北海道におきましても、地元の話で恐縮ですけれども、北海道も観光に来られましたら、大体八〇%から九〇%札幌に寄って帰られるのが北海道観光でありまして、そうなると、どうしても北海道においても札幌に集中する、都市部に集中する、若しくは、今回お土産だとかそういうものにも使える予定になっておりますので、じゃ、余った分については空港で買っていってしまおうというようなことも危惧されておりますので、是非、全国はもちろんでありますけれども、それぞれの地域に対しても、各地域でしっかり使ってもらえるようなことを考えていただきたいと。選定が改めることになったということに、何というんでしょう、せっかくの機会なので、もう一回しっかり事業の組立てをお願いしたいなと思います。
 もう一点。選定を改めてしていくということなんですけれども、そのときに是非、宿泊業者の皆さん、観光に関わる皆さんの意見をしっかり聞いていただいた上で、その事業選定、事業スキームを是非検討していただきたいというふうに思います。
 それでは、法案について質疑をさせていただきたいと思います。
 まず、先日、大臣の方から法案の趣旨については説明をいただいたんですけれども、本法案につきましてどのような背景の下で提案をされたのか、改めて大臣の方にお伺いしたいと思います。

#9
○国務大臣(赤羽一嘉君) ちょっと本法律案の答弁に入る前に、先ほどのゴー・ツー・トラベルのことですが、こうした状況になりましたけど、私たち、やっぱり大事なのは、この夏場にこの事業を開始できるようにしないと効果が、もったいないと思っておりますので、できるだけ最善を尽くすというのはこれは当然だと思っておりますし、また、その間、この準備の期間の間、今、今度、地方創生臨時交付金で三兆円積まれていますが、その中で、もう一部の地域で始まっておりますが、県内移動、道内移動の旅行クーポン券サービス、割引というのも発行していただいているところございます。
 これは各地方運輸局を通して、それぞれの地方自治体にそれをまず始めていただけるようにと。特に北海道の道内は、今、星野リゾートの社長も随分力を入れていただいていて、北海道の道の中で移動するといったことを先日もちょっと知事と話をしたところなんですが、そうしたことも進めていかなければいけないと。
 そうしたことを踏まえて、まだ正式に本決まりではありませんが、ウポポイの町、町民の皆さんの内覧会が実は今日から始めます。そして、その後に道民の皆様の内覧会を一週間か十日ぐらい、七月の頭に、これ道議会も少し応援をしていただくということを聞いておりますので、本格のオープニングの前に道民の皆さんのちょっとそういう特別な機会をつくって、そのときに東京から、これ観光庁とちょっと相談をしながら、観光業界の業者も行って、まずウポポイをプレーアップして、是非このゴー・ツー・トラベル事業にも合わせてしっかりと応援をしていきたいと、こう思っております。
 北海道とか沖縄という、距離は遠いですけど、観光の資源が魅力的なところに十分ふんだんに使っていただけるようにしっかり頑張っていきたいと思いますので、どうか地元からの御支援もよろしくお願いしたいと思います。
 本法律案につきましてですが、これは法案説明、趣旨説明をさせていただいたところと似ているわけでありますが、賃貸住宅につきましては、単身世帯が増えているとか、また外国人の居住者も増えているということから、今後も国民生活の一つの住宅の基盤ということで、その重要性が一層増大していくというふうに想定しております。
 その一方で、賃貸住宅の管理という面では、昔はオーナーの方自らが管理をしているというのが大半でありましたが、現状はオーナー自身が大変高齢化をしているですとか、また相続によって突然兼業化でオーナーになってしまうとか、また非常に管理の内容も高度化しているということで、近年は管理業務専門の事業者に委託するというケースが大幅に増加をしております。
 その中で新しいサブリースというビジネスのスタイルが出てきて、そこのサブリースの契約締結や管理業務の実施をめぐって管理業者とオーナーの間のトラブルが増加をしているということもまた事実でございまして、こうした事業者による賃貸住宅の管理業務の適正な運営を確保するために今回この法案を提出させていただいて、サブリース方式においてオーナーと事業者が締結をするマスターリース契約の適正化を図るために、必要な措置を講じるために今回法案を提出させていただいたところでございます。
 これはしっかり成立をしていただいて、賃貸管理業者とかサブリース業者はもちろんですけど、オーナー自らもしっかりこの法改正、法律の趣旨を理解していただいて、詐欺まがいのようなことが起こらないようにしっかりと取り組んでいきたいと、こう考えております。

#10
○岩本剛人君 まず、ウポポイの件、ありがとうございます。また、定例北海道議会が、第二回定例道議会が始まって、一応その地方再生臨時交付金で二十億強の予算を組まさせていただいておりますので、そこは本当に心から感謝を申し上げたいと思います。
 今大臣から御答弁ありました賃貸住宅管理業でありますけれども、記録を見ますと、平成二十三年度に登録制度をまず施行されたと。様々な議論もあって、平成二十八年、一部改正によって規定が新設されたというふうにお伺いをしております。今回の法案ではいよいよ登録義務ということであります。ただ、その中で、管理戸数二百戸未満について、いわゆる小規模事業の方々に対してはその対象外、適用外というようなことになっております。
 やはり、法律、先ほど大臣からありました、いろんな経済、商売といいますか事業の形がありますので、もちろん小規模といえどもある程度やっぱりしっかり運営をしていかなければならないという観点から、登録義務みたいな、努力義務みたいな形を考えるべきではないかなと思うんですけれども、見解を伺いたいと思います。

#11
○政府参考人(青木由行君) お答えいたします。
 今回提出をさせていただきました法律におきましては、御指摘ございましたように、賃貸住宅管理業につきましては法律上の登録義務というのを新設したわけなんですが、ただ一方で、こういった管理業を行っていらっしゃる方の中には、縁故などによりまして、言わばオーナーとの信頼関係の下で小規模に事業を行っている方、これが一定数おられます。こういった小規模の事業者の方にまで一律にその登録を求めること、これ、登録に伴いまして、例えばその業務管理者の育成、雇用、こういった負荷も掛かってまいりますので、いささか過剰な規制になるということから、こういった方々には登録を任意という仕組みにいたしております。
 なお、その登録が任意でございます小規模事業者でございましても、今申し上げたような縁故などで事業を行っているケースを除けば、多くのビジネスとして展開される事業者の方は言わば信用力を得るために登録を受けるということが多数になると思ってございますけれども、御指摘ございましたように、国土交通省といたしましても、今回の法律の趣旨を踏まえまして、登録を受けることを推奨することといたしております。

#12
○岩本剛人君 任意ということでありますけれども、できるだけ登録をされた方がより安全に事業を進められるのかなと思いますので、そこは是非御指導というか、いろんな方々に協力を要請していただきたいと思います。
 今回の法律案の中で、営業所又は事務所ごとに一人以上の一定の要件を備える業務管理者を選任するというふうになっておりますけれども、この業務管理者というのはどういう役割をされるのか、お伺いをしたいと思います。

#13
○政府参考人(青木由行君) 御指摘ございました、今回新設いたします業務管理者でございます。
 賃貸住宅の管理業務というのは、これは契約を締結した後に言わば長期間にわたりまして関係が継続いたします現場での日常的な維持管理に係る業務、これが大きな比重を占めてまいりますので、適正な管理を確保いたしますためには、実際に管理業務を実施する従業者の方々の適正な業務実施、これが重要であります。
 このため、この法律案では、営業所などにおきまして実際の管理業務に当たる従業者の管理監督を行う、このために、営業所ごとに専門知識を有する業務管理者の配置を義務付けることとしております。
 ちなみに、契約締結前のその契約内容の説明、これは業務管理者以外の方が行うということも可能にしているわけなんですけれども、これは業務管理者による管理監督を通じて適切な実施を図っていただくということにしてございまして、例えばその契約締結の際には、交付する書面にこの業務管理者の氏名を明記することによりまして責任関係を明らかにすることを予定しているところでございます。

#14
○岩本剛人君 私も宅建を持って不動産取引をしていた人間ですので、その点、業務管理者が重要事項等の説明をしないということでありますけれども、その点しっかり理解を、業を行う場合に理解をされるように努力をされた方がいいのかなというふうに思うところであります。
 次に、サブリースの事業のことでお伺いをしたいと思います。
 いろいろな資料、経産省、金融庁から資料をいただいておりますと、サブリース事業で、約八〇%の方が勧誘を受けて不動産取得をしてサブリース事業を行ったというデータがあります。
 以前問題になりましたけれども、このサブリース業者の方々が賃貸人、いわゆるオーナーに対して、そんなに詳しい専門的知識がない中で誤解を招くような広告をしたり、三十年安心ですよというような話をしたり、そういった誤認をさせて契約を結ばせるということが問題になったところであります。もちろんオーナーも、借地借家法ですとか、事業者側が解約をできるなんということも、当然専門的な知識がない中での話だろうと思います。
 ただ、そうした中で、この法案の中でそのことに対してどういう対応をされようとしているのか、見解をお伺いしたいと思います。

#15
○政府参考人(青木由行君) お答え申し上げます。
 御指摘ございましたように、サブリースにオーナーが入ってくるケース、これは八〇%が何らかの勧誘を受けているということでありまして、その勧誘の際に、御指摘ございましたような様々なリスクを誤認させるような勧誘、こういったことが行われてトラブルに発展してございますので、この法律案におきましては、こういったトラブルを未然に防止するために、サブリース業者、それから業者と組んで勧誘を行う者、勧誘者と法律上呼んでおりますけれども、これに対しまして、著しく有利と見せるなどの誇大広告の禁止、あるいは事実を言わない、事実でないことを言うなどの不当な勧誘の禁止を行うこととしてございます。
 また、サブリース業者に対しましては、リスクを十分オーナーが理解した上でマスターリース契約を契約することができるように、契約締結前の重要事項説明あるいはその書面の交付、契約締結時についても書面の交付、これを義務付けることといたしております。こういった措置を講ずることによりまして、オーナーが適切なリスク判断を行うことができる環境の下で契約締結の判断ができることになると思っております。
 また、こういったサブリース業者に不適切な行為があったときには、業務停止などの行政処分を行うことによりまして、被害の拡大の防止、そしてその抑止力で未然に不適切な事案の発生を防いでいく、このようなことになると考えております。

#16
○岩本剛人君 今御答弁でもあったんですけれども、そのオーナー側、いわゆる賃貸人、オーナー側にやっぱりリスクをしっかり認識してもらうというような御答弁があったんですけれども、この重要事項説明書、書面で交付するということになっているんですけれども、この重要事項説明をするときに、将来家賃が減額していくだとか、そういうリスクを、正確な情報といいますか、リスクだけではなくて正確な情報、考え方をオーナーの方々に理解をしていただくということが大切なんだろうというふうに思います。
 このことに対してはどういうような見解でいるのか、お伺いしたいと思います。

#17
○政府参考人(青木由行君) お答え申し上げます。
 今お話ございましたように、オーナーの方がきちんとリスクを認識するということ、これが大変重要なことでありまして、このため、この法律案では、マスターリースの契約に際しまして、特に賃料減額に関する内容といたしまして、オーナーに支払う家賃に関する事項、あるいは賃貸の条件に関する事項、契約期間に関する事項などについて説明を行うことを義務付けることにしてございます。そして、これが現場でしっかり動くように、オーナーがリスクを誤認しないような重要事項説明についての具体的なガイドラインを作成いたしまして、これを周知徹底図ってまいりたいと思っております。

#18
○岩本剛人君 そのガイドラインの中身が今度大切になってきますので、それがまた専門的な中身になるとやはりオーナーの方々も理解しづらいので、そこをまた考えていただいて対応をしていただきたいというふうに思います。
 その重要事項説明についてなんですけれども、その中に、いわゆるサブリース事業ですから、いわゆる特定賃貸借契約、先ほど答弁ありましたマスターリース契約というふうに言われておりますけれども、この中での重要事項説明というようなことは、償還計画というそういった具体的な返済計画というのも含まれていくものなのか。
 さらに、今ガイドラインを作成するというお話があったんですけれども、賃貸人やオーナーを保護といいますか、正確な情報を得ていただくために、ある程度、重要事項の中身だとか契約書の中身だとか、そういったことに対して、専門家の方々に対して相談できるような窓口があってもいいんではないのかなと。
 さらには、今回の法案は、以前の問題、シェアハウスの問題のときは金融機関が関わってきておりますけれども、金融機関に対する記載が今回の法案にはないんですけれども、それに対してはどういうふうに対応していくのか、お伺いしたいと思います。

#19
○政府参考人(青木由行君) お答え申し上げます。
 先ほど申し上げましたマスターリース契約の締結時におきましては、これは家賃、それから賃貸の条件、契約期間に関する事項、マスターリース契約の内容、その履行に関する事項について重要事項説明として義務付けることとしておりますので、先ほどお話ございました金融機関から融資を受けた場合の償還計画についてはこの重要事項説明の対象としては含まれておりません。
 ただ一方で、この重要事項説明に先立つ勧誘に当たりましては、金融機関の融資を受けることを想定いたしまして償還計画を説明するケースが多いというふうに承知してございまして、その際には、例えば租税、修繕費等のランニングコストについて考慮しないであるとか、あるいは家賃水準を近傍の相場よりも著しく高く設定する、あるいは家賃の減額リスクを説明しない、あるいは織り込まないなど必要な前提条件を提示しない場合、あるいは事実と異なる事柄を提示して償還計画を説明するというような場合には、これは事実不告知あるいは不実告知として行政処分等の対象になってまいります。
 また、金融機関についても御指摘ございました。
 これは、資金を調達するときに、これ金融機関が大変重要な役割を果たしてまいります。そこで、金融庁さんの方におかれまして、金融機関に対しまして、長期的な事業収支計画について、賃料減額など、こういった不確定要因を勘案した収支シミュレーションによって賃貸事業の妥当性、返済可能性の見極めを行うということ、さらには、サブリース契約の条件などにつきまして顧客が十分に理解しているか確認して、必要にリスクの説明をすることを注意喚起をいただいておりまして、点検を要請していただいているところでございますが、この法律の施行に当たりまして、しっかりと連携して、改めて御依頼してまいりたいと存じております。

#20
○岩本剛人君 今、金融機関という答弁があったんですけれども、以前のシェアハウスのトラブルのときに、かなり大きな負債を抱える方もいらっしゃったり、不幸な事故もあったり、大変多額の債務、返済債務を負われたというオーナーもいらっしゃるということであります。
 先ほどガイドラインを作成するということもあったんですけれども、その金融機関についても、やはりオーナー側に対してしっかり考え方、事業のリスク、そういったことを認識してもらうということは大切かと思うんですけれども、その点について金融庁の方の見解を伺いたいと思います。

#21
○政府参考人(堀本善雄君) お答え申し上げます。
 金融機関においては、お客様からの融資に関する相談においては、将来的な返済能力、これをしっかりと留意しつつ、お客さんに対して誠実に業務を行うと、これが重要でございまして、金融庁としては様々な機会を通じて繰り返し発信、要請をしております。
 具体的にサブリース向けの融資について申し上げれば、先ほど来答弁ございますとおり、物件の賃料水準や売買価格の妥当性の検証、あるいは顧客にとって、管理、修繕、改修等の費用を勘案しても採算が取れるというようなことを融資の全期間にわたってシミュレーションするというようなことで確認をする、あるいは紹介業者やサブリース業者の適切性を検証すると、こういったことを金融機関として専門的知見を生かして融資の審査をしっかりやっていくということでございます。そして、そうした結果を踏まえて、顧客からの融資に関する相談にしっかりと対応するということが重要だと思います。
 そうした観点から、金融庁としては、金融機関においてこうした対応が徹底されるように、引き続きモニタリング等を通じて確認をしていきたいというふうに考えております。

#22
○岩本剛人君 是非、実際金融機関に行きますと、窓口にいる方は比較的若い方がおりますので、その融資の窓口というのは。ですから、上の部長さんだとか課長さんだとか管理職の方はある程度分かっても、しっかり窓口の皆さんにも理解してもらえるようなことを金融庁の方から指導をしていただきたいというふうに思います。
 このサブリース事業でありますけれども、勧誘者もいて、どちらかというと建設会社と一緒になって勧誘をして、これ投資をしたらもうかりますよというような事業が非常に横行していたということであります。先ほども申し上げましたけれども、勧誘によって八〇%の方がいわゆる資産形成の考え方。ですから、不動産賃貸経営者ということではなくて、あくまでも資産形成という考え方が多いのかなというふうに思います。また、登録業者でも、六〇%ぐらいの方々しかしっかりとした説明をしていないというようなデータも出ているわけであります。
 そうした中で、今回の法案で、勧誘に対して不当な勧誘を行ったり、そういった違反者が出た場合にしっかりとした監督処分を行わなければならないと思いますけれども、国交省の方の考え方を伺いたいと思います。

#23
○政府参考人(青木由行君) お答え申し上げます。
 今御指摘ございましたように、サブリースの勧誘に当たりましては、サブリース業者のみならず、それと連携をして、建設会社であったりあるいは不動産会社が実際の勧誘を行ったりというケースがかなり多く、またそのトラブルも発生しているということであります。
 そこで、今回、勧誘者に対して一定の行政処分も可能にしたわけなんですが、これが実効性確保されない場合もあり得ると思ってございまして、勧誘者が不当な勧誘行為などを行った場合に、現場の実情、それを見まして、必要があると認めるときには、これは勧誘者に加えまして、勧誘を行わせたサブリース業者に対してもその違反行為の是正措置の指示、あるいはこれに従わない場合のマスターリース契約に関する業務停止命令あるいは罰則、こういったものを係らしめることといたしているところであります。

#24
○岩本剛人君 そこはしっかり監視をしていただきたいというふうに思います。
 最後に、以前シェアハウスでいろんな社会的な大きな事象になったわけでありますけれども、今回の法律を通して、オーナー、賃貸人、サブリース業者、勧誘者、賃貸管理業者がしっかりお互いルールを守っていけば、すばらしいまた事業になっていくんだと思います。例の事件以来、金融機関に対するそういったサブリース事業の融資は今減少してきているというふうにはお伺いをしているんですけれども、ルールがしっかりすれば、これからの高齢化社会、様々な地域、どんどん人口減少に対して、また大きな一つの事業に発展していくものだというふうに私も思っておりますし、そのことをしっかりやっていけば入居率も高くなって、オーナーさんも安心して事業を営めるというふうに私は考えるところであります。
 このことに対しての最後に大臣の決意をお伺いして、私の質問を終わりたいと思います。

#25
○国務大臣(赤羽一嘉君) 先ほどの答弁とも少しかぶりますけれども、このサブリース事業、かつて、多分かぼちゃの馬車の案件だったと思います。あれは、やはりサブリース事業者、これは勧誘者も含めて相当詐欺的なことに加えて、私は、金融機関、あってはいけないこと、のりを越えた、本当にひどい事案だったと思います。
 そうしたことによって、余りにもうまい話で、人生を随分むちゃくちゃにしてしまったりとか、逆に、本当になけなしの唯一の資産を駄目にしたりと、こういう詐欺的なことが横行しないように、先ほど申し上げましたように、今回の法案のことをしっかりと徹底して、現場で活用できるようなガイドラインも定めて、誰でも分かりやすいものをしっかりと推進していけるように、関係団体、また関係省庁とも連携を取っていきたいと、こう考えております。

#26
○岩本剛人君 ありがとうございました。終わります。

#27
○長浜博行君 大臣、予算委員会も御苦労さまでございました。今日は国交委員会がこの時間にありましたので、久しぶりに衆議院の自民党から始まる質疑を拝見をさせていただいておりました。大臣の答弁が何回かございましたけれども、私もまずゴー・ツー・キャンペーンについてお伺いをしたいなというふうに思います。
 水曜日ですね、衆議院の方の国交委員会でも議論されたと思います。私どもは本会議がありましたものですからそれを見ることはできませんでしたので、私の場合は、速記録というやつですか、それを拝見をしながら頭の中で組み立てていたんですが、金曜日ですか、突然、今までのスキームとは違うスキームで行うということが発表されました。
 水曜日の衆議院の国交委員会においては、とにかく業態がいろいろまたがるので商業を担当する経産省が一括でやるんだ、あるいは、広報とか様々な事務部門がダブるので効率的に一つの事務局でやった方がいいんだと、こういう答弁が出ていたようでありますけれども、大臣の方には、これは経産所管だと思いますから、どういう説明がなされて僅か一日の間で物事がひっくり返ったんでしょうか。

#28
○国務大臣(赤羽一嘉君) ゴー・ツー・キャンペーンは、今、長浜委員御指摘のように、トラベル、観光とイート、食事とエンターテインメントとあと商店街と、この四つのことが組み合わさっての事業だったわけでございます。
 これは、今回の新型コロナウイルスの感染の拡大の長期化ということで大変経済的に状況が厳しくて、今言った四つのところを特に政府を挙げて需要喚起策、しっかり取っていこうということでこのゴー・ツー・キャンペーン事業というのが補正予算で計上されたと、それで執行するということでございますが、当初、今、長浜さん言われたように、一つの、様々な広報を一緒、一元的にやるとかということで統一の事務局を構えるという、そういう説明を聞いておりました。
 ただ、その中で様々な御指摘もあり、ちょっと私、そこは詳しくは分かりませんけれども、同時に、共通してやるメリットもありますけど、他方では、結局、実行の段階では、観光は観光、外食は外食、エンターテインメント、商店街と、それぞれやっぱり畑が違っておりますので、そうしたことの整合性というのをどうするのかなという、それも課題だったというふうに思っております。
 そうした中で、多分、経済産業省と内閣官房の中で先週末、ああしたことの決定があったということでありまして、そういう中で、我々はそうした変更があったということでそれを受け止めて、これからゴー・ツー・トラベル事業ということで体制をつくらなければいけないと。
 私たちの今思いは、このゴー・ツー・トラベル事業のスキーム自体は観光庁の中でこれまで様々たたいておりましたが、今回事務局はやはり公募をするという形になると思いますので、それを速やかに準備段階が発動できて、なるべく早く、この夏休みに事業が発動をさせないと効果も、先ほどちょっと申し上げましたように、裨益する部分も少なくなってしまうと思いますので、そこを今全力でこれからやらせていただこうという状況でございます。

#29
○長浜博行君 水曜日の委員会、衆議院ですね、の段階では、大臣答弁の中においても、国交省とすれば二人の専門家を準備をしていると、トータル六人の構想だったようでありますけれども。そして、当初の予定でいえば、昨日、もう全て公募が締め切られて、それから、国交省的にいえば二人、全体感でいえば六人の委員の中において、事業といったらいいんでしょうかね、事業者を選択していくということだったんですが、今後はこのスキームは使えませんよね、当たり前ですけど。どういうことをお考えなんでしょうか。

#30
○国務大臣(赤羽一嘉君) これはまだ、ちょっと決定は当然まだしていないんですけれども、ゴー・ツー・トラベル事業として大きな全国規模の、またちょっと少し複雑な仕掛けでありますので、これを回していけるような事務局をつくらなければいけないと。そういう意味では、そうした、同じようなことでありますけど、これを公募をして、そして、それについて内容とまたその費用も適正かどうかということを、これも恐らく同じように選定委員、観光業界に詳しい方、有識者の方にお願いをしてそれを審査していただくと、そうしたことの段取りになると思います。

#31
○長浜博行君 予算規模の問題も、確かにこの一兆七千億ぐらいの大変桁違いの予算の中において、一次補正をやる前に御省からいただいた補正予算の概要を見ると、国内に向けた観光需要喚起策、四月の上旬の段階ですが、三十日に補正は通りましたので、そのときに、この観光需要喚起策の中で、経産省に計上、国費一兆六千七百九十四億円の内数という表現がされておりましたけれども、この事業の内数というか、国交省が内数と書いているその額は一体幾らなんですか。

#32
○国務大臣(赤羽一嘉君) これは今経済産業省の予算に一括計上してあって、それは、その今言われた国土交通省、農林水産省、そして経済産業省と、この三つの役所にちょっと委任するという形になる思います。それがまだなので、正式には、済みません、私、今ちょっと勘違いしていまして、それは事務局の話ですので、これ、全体の、今御質問は、約一兆七千億のうちゴー・ツー・トラベルは幾らかということですね。ちょっと長官でいいですか。済みません。

#33
○政府参考人(田端浩君) 経済産業省の方で、いわゆるゴー・ツー・キャンペーンとして全体として一兆七千億ということで、いわゆる予算の説明資料として統一して御説明していたその内数がゴー・ツー・トラベルになるということでございます。
 それで、詳細な内訳その他は、また経済産業省の方から我々の方に事務執行委任という形で参りますので、現時点で、私どもはその経産省からの事務委任ということを受け止めて執行していきたいと考えています。

#34
○長浜博行君 ちょっと違うんじゃないですか。
 それ、水曜日の委員会の中においても、経産省から、一兆七千億の段階での予算計上をするに当たりましては、私ども行政側の職員が関係省庁で協議をいたした上で数字を精査しているということですから、いわゆる積算根拠は、国交省分あるいは観光庁分として数字があって一兆七千になっているわけじゃないんですか。今言っているのは、その事務諸経費の三千億云々という話ではありません。

#35
○政府参考人(田端浩君) 詳細の数字につきましては、ちょっと現時点で細かい数字まで申し上げるということは控えさせていただきますが、積算という意味で、経済産業省のところでゴー・ツー・キャンペーン事業として言ってまいりました一兆六千七百九十四億円というのがございます。そのうちゴー・ツー・トラベルのところの相当分ということでは、約一・三兆円分相当というような整理をいたしているところであります。

#36
○長浜博行君 今日は法案の質疑もあるものですから、またこの会期中に別の機会をいただいてこの問題をやれればというふうに思っております。
 賃貸住宅ですね。住宅を二つに分けると、持家か賃貸かという分け方になると思います。建築基準法に基づくと、戸建てか、戸建てじゃないですね、専用か共同かという分け方がありますけれども、この賃貸住宅の比率はどのようなものなのかということに関心があります。
 というのは、今回のこの法案の第一条でありますが、賃貸住宅の重要性ということで、この法律は、社会経済情勢の変化に伴い国民の生活基盤としての賃貸住宅の役割の重要性が増大していることに鑑み、それでこの法律ができているということでありますので、この賃貸住宅の現在的な位置、どのように重要性を認識されているのか、御説明をいただければと思います。

#37
○政府参考人(青木由行君) お答え申し上げます。
 我が国の賃貸住宅のストック数ということでございますが、これは、需要者として、単身世帯の増加、あるいは近年は持家よりも賃貸を志向される方々が増加しているというようなことで増加傾向にございます。特に、その借家の中心でございます民間賃貸住宅ということで申し上げますと、平成五年の約千八十万戸から平成三十年にはこれが約千五百三十万戸と、約一・五倍増加しているという状況でございます。
 それから、御指摘ございました持家、借家、それから戸建て、共同ということで、マトリックス的に四つに分類したものの比率を申し上げますと、持家、一戸建てというのが約五〇%です。それから、持家の共同住宅、マンションなどですね、これが約一一%、それから借家で一戸建てというのが約五%、借家で共同住宅というのが約三一%、これが平成三十年の数字の結果として出てございます。

#38
○長浜博行君 そうすると、その過半は持家の戸建てということでございますか。

#39
○政府参考人(青木由行君) おっしゃるとおり、持家、戸建てというのが約五割を占めているという状況でございますが、ただ、先ほど冒頭申し上げましたように、現在、トレンドといたしましては、賃貸住宅の数がその比率としては増えていると、こういう状況でございます。

#40
○長浜博行君 そうしたら、その賃貸住宅において、管理形態の分類と言ったらいいんでしょうか、持っている人が、所有者が直接貸すとか、間に管理業者、それから先ほど来話題に出ているサブリース業者等々含めて、この管理形態の割合はどうでしょうか。

#41
○政府参考人(青木由行君) この管理形態について申し上げますと、大きく分けますと、オーナー自らが管理する形態ですね。それから、オーナーが管理業務だけを委託する、これ受託方式と呼んでおります。それから、お話ございましたように、オーナーがサブリース業者に、転貸目的でまず賃貸住宅を管理して、そしてその管理業務の実施をサブリース業者に委託する、これはサブリース方式。大きく分けるとこの三つございます。
 それで、私どもが今現在、任意の登録制度で登録業者の制度というのを持っておりますけれども、これを見ますと、管理を委託している賃貸住宅のうちでサブリース方式による管理が行われているものというのは戸数ベースの全体の三八・三%、約四割ぐらいがサブリース方式でやっていると、こういうことでございます。
 また、オーナーベースということで申し上げますと、管理業務を委託するオーナー、最初に申し上げた、自ら管理をするというところから委託をするという方が平成四年の二五%から昨年では八一・五%と大きく増加しておりまして、この中で、受託管理あるいはサブリース双方、近年大きく増加しているというふうに私ども認識をしてございます。

#42
○長浜博行君 やっぱりこのサブリースの割合が増えてきているところで、ただ、問題もいろいろ大きくなっているという認識でいいのではないかなというふうに思います。
 今日は消費者庁と金融庁にも来ていただいておりますけれども、一体このマスターリース契約の何が問題か、つまり、トラブルがあるいはクレームがそれぞれの部署に申し立てられるのか。後ほど伺いますが、この法律が通れば、これ国交省所管の法律ですから国交省でそういう窓口ができてくるのかも分かりませんが、今の状態であれば、国民生活センターに行くか、都道府県ベースでいえば消費生活センターに駆け込むか、あるいは、ランドセットとかいうビジネスモデルまでできちゃって、土地まで絡めば相当の金額で、融資金額も増えると思いますけれども、消費者庁と金融庁でどういう事例があるんでしょうか。

#43
○政府参考人(高田潔君) お答えいたします。
 アパート等のオーナーから事業者が部屋を一括で借り上げ転貸するサブリースに関しては、全国の消費生活センター等に勧誘や費用負担等の契約内容、家賃の減額、融資の返済等に関するトラブルの相談が寄せられております。
 例えば、投資目的でシェアハウス一棟を購入し、事業者とサブリース契約をした、一年過ぎた頃から五年間の家賃保証が守られず困惑している、シェアハウスのオーナーとして投資目的で契約した、銀行から借入れしたが、サブリース会社が約束を守らず、返済が困難になったといった相談が寄せられております。
 また、サブリースに関する相談の中には、土地購入と建物建築契約をセットで行った上で当該建物をサブリースする、いわゆるランドセットの契約におけるものも含まれていると承知しております。例えば、投資目的でアパート一棟を建てないかと誘われ、土地購入と建物建築契約を締結、ローンも実行されたが、事業者と連絡が取れなくなったといった相談が寄せられているところでございます。

#44
○政府参考人(堀本善雄君) お答え申し上げます。
 御質問のランドセットというビジネスモデルでございますが、そういうものも含めまして、金融庁では平成三十年に一戸建て融資についてアンケート調査を行っております。
 その結果、この融資の多くがいわゆる業者持込み、金融機関への業者持込みという案件でございまして、一部の金融機関では、顧客からの審査関係資料の受領といった事務を紹介業者に依存してしまうというようなことがございます。その結果として、顧客の事業とかあるいは収支計画、リスクの理解度といった、あるいは財産、収支といった状況を十分に把握しづらくなるというふうな課題がございました。
 一方、このアンケート調査を通じて確認されました不動産関連の業者による不適切な行為としましては、関連業者が物件の評価等の基礎となる賃料の実績の水増しを行う、あるいは不動産関連業者が顧客と同意した売買価格よりも高い価格の売買契約を金融機関に提出する、あるいは不動産関連業者が顧客の預金通帳や源泉徴収票の改ざんを行うといったような不適切な行為が確認されております。

#45
○長浜博行君 国交省もこういう段階で何もしなかったわけではありませんよね。
 社会資本整備審議会の産業分科会の不動産部会、平成二十年から二十一年、行われて、そして翌年取りまとめをして、国交省告示で賃貸住宅管理業登録制度をつくられて、これは任意として運用されてきた。法整備の前段階というふうに言えるんでしょうか。五年経過をして二十八年にも見直しを行われておりますけれども、この任意登録制度の意義はどこにあったんでしょうか。あるいは、なぜこのときはまだ任意ということにせざるを得なかったのか、教えてください。

#46
○政府参考人(青木由行君) 御指摘今いただきましたように、賃貸住宅管理業の適正化につきましては、審議会などの議論を踏まえまして平成二十三年から任意の登録制度を実施し、そして二十八年には、有識者の検討会の提言を受けまして資格者制度の導入などの見直しを行ったという経緯がございます。
 二十三年の当時に、今回の法律で提案しているような規制を一足飛びに掛けるかどうかというところについて議論がありまして、これは、現時点ではその規制を掛けるということではなくて、言わば事業の標準化を図る努力、これをまずやるべきであろうと、こういう御意見を頂戴いたしまして、まずは任意の登録制ということでスタートをし、そして二十八年に強化をしていくという、こういう段階を踏んだところであります。
 ただ、御案内のとおり、任意の登録制度ということでございますので、いろんな義務というのが、言わば任意ですから、登録を選択した業者にだけ義務が掛かるということ、そして、仮に違法な、違法といいますか不当な行為が行われた、不適正な行為が行われた場合でも、法律に基づく行政処分などの権能、これが私どもございませんでしたので、その辺りの課題を踏まえまして今回の法律に必要な内容を提案させていただいたと、こういう状況でございます。

#47
○長浜博行君 本法で登録を不要とする事業規模はどのぐらいか、また、なぜそうなのか、つまりその根拠は何なのかを教えてください。

#48
○政府参考人(青木由行君) 本法案につきましては、これは想定で今二百戸ということを想定しておりますけれども、小規模な事業者につきましては登録は任意ということにいたしているところであります。
 これは、先ほども御説明申し上げましたけれども、事業者の中には縁故などによりましてオーナーとの信頼関係の下で小規模に事業を行っているということでありまして、こういった事業者の負担を考慮して、今申し上げたような措置をとらせていただいたということでございます。
 これにつきましては、仮に一人で事業を行う者が自ら全ての業務を実施したとしても、定期的な巡回点検などが可能で、管理状況が把握でき、そしてトラブル対応できる規模ということで二百戸未満と定め、そして、この二百戸未満の要件で、先ほど申し上げた縁故などによってオーナーとの信頼関係の下で小規模に事業を行っている業者さん、これをおおむねカバーできていることを確認しているところでございます。

#49
○長浜博行君 この登録制度は任意ですけれども、小規模事業者とすれば、登録することができる、登録したい、しかし、登録に当たって登録拒否要件というものも存在をしますよね。その登録拒否要件のうちの、いわゆる財産をどのぐらい持っているのかという財産要件について説明してください。

#50
○政府参考人(青木由行君) 今御指摘ございましたように、この法律案におきましては、財産的基礎を有しない者が登録拒否要件になってございます。
 これは、負債の合計額が資産の合計額を超えないこと、いわゆる債務超過に陥っていないということ、それから支払不能に陥っていないこと、こういった二つを確認する予定にしてございます。

#51
○長浜博行君 その確認という作業、作業はかなり時間を要する作業なんでしょうか。厳しくその認定作業を行うんでしょうか。小規模事業者とすれば、仮に承認を得られるとすればどのぐらい的な時間を考えているんでしょうか。

#52
○政府参考人(青木由行君) これは、財務諸表などで、通常に私どもほかの業でもこの財産的要件というものをチェックをさせていただいておりますけれども、小規模の事業者さんでもそれほど過重な負担にはならないものではなかろうかと思っていますし、それから、許可期間につきましても、それほど長い期間を掛けて御迷惑を掛けることはないだろうというふうに私ども今のところは考えているところであります。

#53
○長浜博行君 せっかくつくった制度ですが、賃貸住宅管理業者に国への報告を求めていないのではないかというふうに思いますけれども、これはどういった理由からなんでしょうか。

#54
○政府参考人(青木由行君) この管理業務の実施状況に対して、これが適切に行われているかにつきましては、今ございました国へ直接定期的に報告ということではなくて、オーナーあるいは入居者の方から直接、あるいは今回いろいろ連携をさせていただいております消費者庁さんであるとか、あるいは都道府県などの関係機関、業界団体などを通じまして国土交通省に寄せられる苦情あるいは相談、これを端緒として把握をすることになります。
 そして、国土交通省といたしましては、この違反が疑われる事案を把握した場合には管理業者に対して報告徴収あるいは立入検査を行うということで、事実確認を確認して、そして、必要と判断した場合には業務改善命令その他の監督処分を厳正に行ってまいりたいと考えてございまして、具体的には、全国に所在します国土交通省の地方整備局においてトラブル事案を受け付け、そして報告徴収、立入検査などの監督体制を構築することにしたいと考えております。

#55
○長浜博行君 そうすると、今の説明ですと、国交省の出先機関の役割が大変重要になってくるというふうにも思いますが、この任意登録制度という状況の、この法制化の前の段階で、一体この制度は、今後も含めてですが、所有者とか入居者、どのぐらい認知度があったのか、あるいは認知度が低いとしたらこれからどうやってその認知度を高めようとされているのか、お伺いします。

#56
○政府参考人(青木由行君) 登録制度の認知度ということについては、かなり業界では広く知られていたとは思いますが、ただ、残念ながら、先ほど申し上げたように、これはあくまでも任意ということでございましたので、大規模な業者の中にもやはり登録をしていただけない業者の方がおられたのも事実でございます。
 今回新しくこの法律を成立させていただけましたならば、改めまして業者の方に、これは業界団体を通じましても、また様々な、私どもの例えばホームページなどを通じる、あるいはオーナーの方にも、こういったことがスタートする、こういったことをしっかり周知を図りまして、実を上げてまいりたいというふうに思ってございます。

#57
○長浜博行君 業務改善命令等の監督処分を出さざるを得ないような状況になったときには、今御説明いただいた状況の中においていつ行うのか、これは、例えば五年ごとの登録更新の際に行うのか、適宜行うのか、行った業者には登録免許を更新しないのか、この点はどうですか。

#58
○政府参考人(青木由行君) 今御指摘ございましたように、登録期間につきましては、これは有効期間を五年といたしておりまして、そして一定の間にチェックをさせていただくということになります。
 ただ一方で、例えば違法な行為をして登録を取り消されるなどいたしますと、これは一定期間は登録をいただけないという仕組みにしたいというふうに考えているところでございます。

#59
○長浜博行君 それから、マスターリース契約に基づいて賃借した賃貸住宅を第三者に転貸する事業は、これは登録制度ではないんですね。事業者に対する行為規制を行うとした理由は何ですか。

#60
○政府参考人(青木由行君) この法律案では、賃貸住宅管理業につきましては、これは不良業者を排除する、そして優良な事業者の信用、社会的信用力の向上を図ろうということで大臣登録制度を導入いたしまして、優良な業者の育成、誘導、業界の健全な発展を図っていきたいというふうに思ってございます。
 ただ一方で、サブリースをめぐりましては、悪質な勧誘行為やあるいは契約締結といったことが多発しておりまして、これを是正することが急務というふうに考えてございます。加えまして、サブリース業者のみならず、サブリース業者と組みまして賃貸住宅経営の勧誘を行う勧誘者の悪質な勧誘についても規制に係らしめたいということでございます。
 このため、サブリースにつきましては、業としての登録制度を設けるということではなくて、トラブルが生じているサブリース業者や勧誘者による契約あるいはマスターリースの契約の締結といった行為に着目をいたしまして、その適正化に必要な措置、これを管理戸数の大小かかわらず全ての業者に義務付けるいわゆる行為規制により対処することが適切というふうに考えたところでございます。

#61
○長浜博行君 今の説明の中にも勧誘者の存在がありましたけれども、この勧誘者を判断するのは当然国交省でしょうけど、この勧誘者の判断基準、曖昧なものとなりませんか。あなたが勧誘者である、いや、勧誘者じゃない、その境目。いかがですか。

#62
○政府参考人(青木由行君) 勧誘者、これは法律上は、サブリース業者がマスターリース契約の締結についての勧誘を行わせる者ということでございまして、これは、マスターリース契約の締結によりまして自己の事業にメリットを享受するなど、契約締結に向けて特定のサブリース業者と何らかの特定の関係性があると認められる者ということでございますけれども、私どもといたしましては、現場の運用では、サブリース業者との例えば資本関係あるいは契約関係の有無を問わず、実態に即して判断したいというふうに思っているところでありまして、これはどのような勧誘行為が不適切かということも含めまして、こういった勧誘者が当たるということも現場で判断ができるようなガイドラインを作成して周知をしてまいりたいと考えてございます。

#63
○長浜博行君 大臣、この本法の実効性ですが、この法案が成立することによって消費者庁と金融庁の仕事は楽になると、クレーム処理ですね、というふうに御認識はありますか。

#64
○政府参考人(青木由行君) 従来から、このサブリースの問題につきましては、金融庁、消費者庁さんと一緒になって取組を進めてまいりまして、この法案も実は三者の協議会の中でいろいろ議論してできてきたものということでございます。
 したがいまして、この法律の施行に当たりましては、私どもといたしましては、是非これまで以上に消費者庁さん、金融庁さんの方にも連携を強めていただいて、実を上げてまいりたいというふうに考えてございます。

#65
○長浜博行君 終わります。

#66
○浜口誠君 立憲・国民.新緑風会・社民の浜口誠でございます。今日はよろしくお願いします。
 まず、今日この時間帯からの質問になりますけれども、是非、大臣始め各政府参考人の皆さん、しっかりとした質疑をお願いしたいと思います。
 まず最初に、今回の賃貸住宅管理業務適正化法ができるに当たっては、平成三十年に有識者の方から提言が出され、その翌年の三十一年には業界の皆さんに対してのかなり大規模なアンケートも行った上で今回の法律の制定につながっているというふうに認識をしております。
 そこで、大臣にお伺いしますけれども、その有識者の提言あるいは業界団体へのアンケートに基づいて、どういう課題が顕在化していて、それに対してやっぱりこういう法律が必要なんだという判断をされたその背景、立法事実、これについて、冒頭、大臣のお立場で御説明をいただきたいと思います。

#67
○国務大臣(赤羽一嘉君) ちょっと足らざるところがあれば局長からフォローしていただきますけれども、先ほどから申し上げていますように、従前はオーナーが自ら管理をしていたと。ところが、先ほど答弁したとおりでありますが、高齢化が進み、また相続等で兼業化の進展、こうしたことから、管理業務を専門の事業者に委託するケースが大幅に増加をしたということが一つあると思います。
 加えて、その中でやっぱりサブリースという新しいビジネススタイルができて、その中でトラブル、管理業者とオーナーとの間のトラブルが増加しているというのも、これも実態でありました。加えて、高齢者の方でありますから、そうした専門の知識が欠けている方もたくさんいらっしゃいますし、同時に、ちょっとこれは時代的な背景はどうでしょうか、あれですけど、やはり将来の不安というものを感じながら甘い話に乗ってしまったような時代背景もあったんではないかと思います。
 そうしたことから、こうした登録制度にしたりとか、当事者になる人たちが、これは実は金融機関も含めてだと思いますけど、そうした正しいルールに基づいて、正しい知識を認識しながら正しいルールに基づいた、サブリース業も含めて、健全に行われなければいけないという、そうしたことから今回のこの法案の提出に至ったというふうに私は承知をしております。

#68
○浜口誠君 ありがとうございます。
 時代背景もあって、オーナーの方の高齢化が進んで、なかなか御自身では自分の持たれている賃貸住宅を管理することができなくなった。まあ、いろんな要素があって今回の新しい法律の制定ということにはなっていると思います。
 今回の法律の中では、誇大広告の禁止というのも織り込まれております。では、具体的にどういった内容が誇大広告に当たるのか、やっぱりこれは分かりやすく示していく必要があると思います。これはサブリース業者の方に対してもそうですし、また、不動産業者の方なんかは、勧誘する立場でもしっかりそれを認識して対応していただくというのが極めて重要だというふうに思っていますので、そういった具体的な、誇大広告とはこれなんですということをしっかり明示していく予定はあるのかどうかというのが一点と。
 もう一点が、法律の第二十九条には不当な勧誘、これについても禁止をされることになっています。条文の中には、故意に事実を告げない又は不実を告げる行為、これを禁止するということには書かれていますけれども、でも、被害者の立場からすると、故意かどうかというのはなかなかこれ立証するのは難しいというふうに正直思いますので、被害者の方の立場に立ったときの不当な勧誘の禁止、この実効性を高めていくためにどのように取り組んでいくのかというのも非常に重要だというふうに思っておりますので、今申し上げた二点について、是非今後の対応についてお伺いしたいと思います。

#69
○政府参考人(青木由行君) お答え申し上げます。
 今回お願いしております法律、サブリース事業の適正化におきましては、御指摘ございました誇大広告の禁止それから不当勧誘、これが実効性を持って現場でワークするということ、これが大変重要でありまして、そのためには、何が誇大広告あるいは不当な勧誘行為の規制対象になるかということを現場できちんと明示していくことは大変重要だと思っていまして、これ、私ども、現場のこれまで把握した実態も踏まえまして、具体の規制の対象となる広告ですとかあるいは勧誘行為、こういったものを類型化いたしまして、誇大広告としてどのような広告が禁止されるのか、あるいは不実告知というのはどういった行為を指すのか、これを明示したガイドラインを策定したいと思ってございます。
 それから、二点目として御指摘ございました故意にという要件、これは、条文上は言わば事業者の内心に関わるものとして、言葉としては定義されてございますけれども、私どもといたしましては、過去の類似のいろんな規制もそうなのでありますけれども、実際の認定に当たりましては、外形的な要素で判断ができるようなガイドラインにしてまいりたい、このように考えているところであります。このガイドラインを事業者はもちろんオーナーの方にもしっかり周知することによりまして、現場でその規制が実を上げて展開されるようにしてまいりたいと考えてございます。

#70
○浜口誠君 ガイドラインの重要性というのは今の御答弁で認識しましたけれども、そのオーナーさん始め、あるいは業者さんの方にそのガイドラインをいかに展開していくか、ちゃんと届くようにしていくか、これも大事だと思うんですよね。まとめたんだけど、それは知らなければ意味はないので、先ほど局長からは展開していきますということを言われましたけれども、具体的にどのような形で、冊子を作って配るのか、あるいはホームページに載っけるだけではやっぱり受け身的な対応になるので、より積極的にそのガイドラインを知っていただく取組がこれ重要になってくると思いますけれども、具体的に何をやるのかというのをお伺いしたいと思います。

#71
○政府参考人(青木由行君) 御指摘ございましたように、ガイドラインをいかに現場に浸透させていくかということが、これから法律が成立いたしますと大変重要な課題になってまいります。
 まず、いささか受け身というような言葉もございましたけれども、まずは私どもとして記者発表をする、あるいは私どものホームページで告知をするということもいたしますけれども、例えば、法律が施行されますと、そのガイドラインを基にいたしましてちょっと疑わしいというケースというのはこれから出てくると思います。そういった場合にはまず事情を聴取するといったことも現場で展開してまいりますので、その際に、私ども、改めて、このガイドラインというものがこうであると、これを遵守するということが大変重要だということを、ある種の是正、改善を求めながら現場で周知を図ってまいりたいと考えてございます。

#72
○浜口誠君 是非、現場の周知、これ大事ですから、しっかりやっていただきたいと思います。
 続きまして、マスターリース契約を締結する前、締結のときに対しては重要事項についてしっかり説明をしなきゃいけない、さらには書面の交付、これが義務化されることになります。
 具体的に書面の交付ってどういう書面を交付するのかという、そのひな形をきっちり作っておくというのもこれ大事なことだと思いますし、重要事項の説明といっても、重要事項は何なのかというのもより具体的に列挙していく必要があると思いますので、この辺、どのような形で、先ほど言った書面のフォーマット、そして重要事項の中身、これを具体的にどのようにお示しをされようとしているのか、お伺いしたいと思います。

#73
○政府参考人(青木由行君) お答え申し上げます。
 今御指摘ございました重要事項説明も、これはしっかり現場の方で法律の趣旨にのっとって展開されるということが大変大事でありまして、具体的な内容はこれから下位の法令あるいはガイドラインでもって明確化してまいりますけれども、今の時点では家賃の変更条件、契約解除の条件、管理業務の実施内容等を定めることを想定しておりますけれども、これは私ども、既に宅建業法でも重要事項説明の、こういった業界団体と連携をして一定の書式を整えたりといった、こういった工夫をしてございますので、それに準じた取組は是非していきたいと思いますし、またマスターリース契約そのものにつきましても、契約に明記すべき事項、これを標準契約書として明確化いたしまして、その利用を推奨する取組を進めてまいりたいと考えてございます。

#74
○浜口誠君 実際に説明がなされたか、あるいはその書面が交付されたか、この事実関係というのは何をもってそれがちゃんと行われているかというのを把握するのか、これも大事だと思うんですね。実際それはやっているのかどうか、ここの把握方法についてどのような形で把握するのか、お伺いしたいと思います。

#75
○政府参考人(青木由行君) この管理業務が的確に実施されているか、そして、例えば報告徴収、立入検査に結び付けるということになりますけれども、このために、オーナーあるいは入居者から直接、あるいは消費者庁、都道府県、業界団体を通じまして何らかの苦情相談という端緒を私ども国交省の方におきまして把握をしたいというふうに思ってございます。
 そして、その上で、必要とあれば報告徴収、立入検査で事実関係をきちんと確認するということにしたいと思っておりまして、具体的には、国土交通省の地方整備局におきましてトラブル事案を受け付けて、そして報告徴収、立入検査の監督体制を行える体制を構築したいと考えてございます。

#76
○浜口誠君 法律の第二十六条、三十六条に、今局長言われた報告の徴収並びに立入検査というのが明記されています。
 今のお話ですと、オーナーとかの情報に基づいて立入りしたり、現場に入って状況を聴取したりということになるんだと思いますけれども、じゃ、具体的に、それはあれですか、地方整備局の皆さんが行かれて、そのときに検査ができる身分をちゃんと示さないと、相手の方は何しに来たんですかみたいなことになってもいけないので、その任務というか役割がしっかり果たせるようにするための体制ということで、どのような体制で、現地に行ったときにやらなきゃいけない業務を遂行できる環境を整えようとされているのか、その点についてお伺いしたいと思います。

#77
○政府参考人(青木由行君) 今回、立入検査という規定を新たに置きますので、これが、地方整備局の私どもの職員が現場に参りましたときには、その相手の業者さんの方には、これは立入検査証というのを、一定の様式を定めることを予定していまして、それを示しながらこういった趣旨で立入検査に来たんだということで、厳しくと言ったらあれですけれども、しっかりと対応したいと思ってございます。

#78
○浜口誠君 そのときの、立入検査に行かれるときのチーム編成というのはどのような編成を考えられているんですか。お一人で行くのか、お一人だと何かトラブルがあったときに迅速な対応ができないということにもなるので、複数のチームとして立入り、聴取に入られるのか。具体的なチーム編成についてどのような考え方でやるのか、お伺いしたいと思います。

#79
○政府参考人(青木由行君) これは、法律の施行後、地方整備局の体制づくり、これは必要な定員の確保も含めてしっかりと対応したいと思ってございますけれども、これまで私ども、いろんな立入検査の経験からいたしますと、御指摘ございますように、一人で行くということは、これはおよそ考えておりません。やはり、ある程度のチームを組んでしっかりと立入検査をして、そして中に入っていろんな帳票を確認したりという作業もこれ分担して行うことになりますので、一定のチームで行うことになることを想定してございます。

#80
○浜口誠君 是非、立入検査で何が起こるか分からないので、安全の確保という面でもチーム編成はしっかりと整えて対応していただきたいというふうに思っております。
 続きまして、実際に不適切な業者の方がいると、この情報はやはりタイムリーにいろんな方が共有化して、被害が広がらないようなそういう仕組みをしっかりつくっていくということと、先ほど局長の方からも、オーナーさんからのいろんな情報で端緒をつかみたいというような御説明ありましたけれども、やはりオーナーの方から、こういうケースが今あるんだけれどもというような相談窓口というのもしっかり整えていくことが、被害を未然に防止する、あるいは被害を拡大させないという観点からは非常に重要だというふうに思っているものですから、この辺の体制をどう整えていくのか。ここは赤羽大臣、お考えがありましたらお願いしたいと思います。

#81
○国務大臣(赤羽一嘉君) 浜口委員の御指摘のように、不適切な勧誘行為を行ったサブリース業者や勧誘者というのを処分を行った場合にはしっかり公表する、知らしめるということが大事だというふうに思っております。国交省におきまして記者発表を行うなど、幅広く情報を提供するとまず考えております。
 また、相談体制でありますけれども、それも御指摘のとおりでありまして、今回の法律の施行に合わせて地方整備局に必要な相談体制をつくるというのは先ほど局長から申し上げたとおりでございますが、加えて、国民生活センターとも連携をして、身近なところで、国民の皆様にとって身近なところで相談ができるような体制も整えていきたいと、こう思っております。
 あと、オーナーの方々に、先ほどもちょっと答弁していますが、正確な知識と的確な判断力を身に付けていただくということも大変重要でありますので、賃貸住宅の管理をめぐってトラブルが想定される事柄について、これは例えば不動産投資に関する情報サイトですとか、そうしたことの媒体を使って情報発信を行って、より周知徹底を図りたいと。また、金融庁、消費者庁や関係業界団体と連携しながら、オーナーの方が自らトラブルを回避できるような形をしっかりと支援をしていきたいと、こう考えております。

#82
○浜口誠君 今大臣言われたのはすごく大事な点だと思っていまして、オーナーの方もやはり、どういう今回法律ができて、自分たちがどういう役割を逆に担わないといけないのかというのを理解していただくのもこれ大事だと思いますので、是非、オーナーに対しての説明会だとかセミナーみたいなのも全国でやれると、よりこの法律が生きてくるんじゃないかなというふうに今の大臣の御説明を聞いて感じましたけれども、その辺、何か工夫がもしできるのであれば、オーナーに対しての発信のスキームをしっかり整えるという観点で是非御検討いただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

#83
○政府参考人(青木由行君) 今の御指摘の点でございますけれども、オーナーの方への周知、これ大変重要でありまして、一つには、大臣が御答弁申し上げたような様々な御覧いただける情報サイト、この活用も考えてございます。それから、オーナーがつくっております団体というものもございますし、あるいはオーナーとたな子を結び付けるような仕事をされている管理業者、こういった集まりもございますので、こういった事業者団体の皆さんとも連携をしまして、今お話があったようなセミナーの開催など、こういったものを私どもとしても是非協力をさせていただきながら展開できればというふうに思います。

#84
○浜口誠君 次に、賃貸住宅の管理業者の方の新たな登録制度、これができるということですけれども、先ほど長浜委員の御質問に対して、二百戸未満の小さな業者さんについては今回の登録制度の対象外という御説明ありましたけれども、具体的にどれぐらいの業者さんが対象外になるのか。もしその二百戸未満というのが、今後想定をしていますという御答弁でしたけれども、どれぐらいの方が対象外になるのかという点と、その対象外になる賃貸住宅の管理業者の方にもやはり、今回の法律はこういう法律ができたんですよということを知っていただく、理解していただくというのは、対象外だけれどもやっぱり必要ではないかなというふうに思いますので、そういった対象外になる業者さんへの周知というのはどのようにお考えなのか、御答弁いただきたいと思います。

#85
○政府参考人(青木由行君) 賃貸住宅の管理業を現在営んでいる者というのが大体おおむね一万社というふうに私ども推計をしておりまして、今回二百戸という要件を設けますと、業者数ベースで申し上げますと、五、六千社程度が登録義務の対象になるというふうに思ってございます。一方で、戸数ベースでいうと大体九八%ぐらいはこの登録業者でカバーされ、義務が掛かる業者でカバーされるというふうに推測をしているところでございます。
 ただ一方で、この登録は任意ということでございますので、登録できないということではございません。したがいまして、登録を受けることによりまして、言わばこれ、社会的な信用力も高まってまいりますので、先ほどちょっと御説明した縁故などでやっていらっしゃる方は別といたしまして、ビジネスとして事業を行っている多くの方は登録を受けることを選択されるというふうに見込んでおりまして、先ほど五、六千と申し上げましたけれども、それよりももう少し登録数というのは増えることになるのではないかなと思っておりますし、また、私どもも、今回の法律の趣旨からいたしますと、できるだけ登録を受けていただくということを推奨してまいりたいと考えてございます。

#86
○浜口誠君 続きまして、法律の第十六条において、賃貸住宅の管理業者の方は、受領した家賃等については、自己が固有で持っている資産と分別して受領した家賃は管理しなさいということが義務付けされます。これ、どうしてそういう分別管理が必要なのか、その理由について少し詳しく御説明いただきたいと思います。

#87
○政府参考人(青木由行君) この賃貸住宅の管理に当たりましては、家賃などを一旦入居されている方からお預かりをして、そしてそれをオーナーの方にお支払いするというような、そういう家賃の代行ということが広く行われているんですが、これは、不適切な事例といたしましては、賃料などが管理業者から入金されるのに時間を要するであるとか、大変甚だしい場合には一部入金されない、そういったトラブルが発生してございまして、これは昨年実施をいたしました私どもの調査におきましても、そういった事案がかなりの比率に上るということが分かってまいりました。
 これを踏まえまして、この法案におきましては、管理業者がその管理受託契約に基づいて受領いたします家賃などの金銭につきましては、契約ごとに出入りを区別して帳簿を作成するなど、管理業者の自己の財産あるいは他の管理受託契約に基づき受領いたします金銭と分別して管理する義務を課すことにいたしたものでございます。

#88
○浜口誠君 では、具体的に、分別してお預かりした家賃と管理業者さんが元々自分で持っている財産と、それちゃんと分別して管理していますねというのはどういう形でチェック、把握されるのか、その把握方法。一件一件、その登録された業者さんのところに確認取ったり現地確認したり、そういう形で分別管理しているかどうかというのを把握されるのか、具体的な把握方法についてのやり方を教えてください。

#89
○政府参考人(青木由行君) これは、何らかの形で不適切な事例が出てまいるということになりますと、先ほど申し上げたように、例えば家賃が一定払われないような事案が出てきた場合には、これは私どもとして報告徴収をする、それから先ほど申し上げた立入検査をするということで、その業者がきちんと分別管理をしていたかということを確認することになります。
 そして、万が一やっていないということになれば、これは様々な行政処分でもってしっかりと厳正に対処をしていく、このようになります。

#90
○浜口誠君 じゃ、あれですか、何らかのトラブルがあったときに初めて確認するということで、それでなければ、もう法に基づいて分別管理しているものとみなすと、そういう対応だという理解でよろしいでしょうか。

#91
○政府参考人(青木由行君) これはオーナーさんとの間でお約束をいただくということになると思いますので、そこに行政が常日頃、今お話あったような形で確認するということには相なりませんけれども、何らかオーナーとの間でそういったことが確認されていく形、そして不適切な事例があった場合に私どもが報告徴収なりをしていく、そういうことを想定してございます。

#92
○浜口誠君 では、もっと具体的に聞きますと、その賃貸住宅管理業者の方が五人のオーナーさんの物件を管理しているとなったときに、それぞれのオーナーさんごとに受領した家賃等の口座を、五人のオーナーさんだったら五つ口座を分けて管理する、そこまで求められているのか。あるいは、自分以外だったら、五人のオーナーさんの家賃は別の、自分の財産の口座以外の一つの口座の中に五つのオーナーさんの家賃はまとめて管理をしてもいいのか。その辺の管理の度合い、よりきめ細かくやるところまで今回の法律で求めているのかどうか、そこの部分について教えてください。

#93
○政府参考人(青木由行君) 御指摘の点につきましては、これから細則など、ガイドラインなどで明確にしてまいりたいと思いますけれども、現時点では、例えば契約ごとに個別の台帳を作るところまでの規制を求めることは想定してございません。何らかの形で帳簿でしっかりと区分して、入るお金、出るお金というのが整理されて、整然と整理されている、これを求めていきたいと思っております。

#94
○浜口誠君 分かりました。
 あと、賃貸管理業者の方は、実際に業務の定期報告というのを、管理受託契約をされている相手の方に定期報告をやるということも、これ義務付け、今回の法律でなされます。実際、その定期報告を契約されている相手の方に賃貸住宅管理業者の方がやっているかどうか、これの把握方法はどのようにお考えでしょうか。

#95
○政府参考人(青木由行君) まず、この定期報告につきましては、オーナーとの間で契約の際にも交付いたします重要事項説明の中でどういった頻度で行うかということが記載をされて、そのオーナーの方にまずその情報が行くことになります。
 そして、その上で、これが適切に行われているかどうかということは、まずは一義的にはそのオーナーの方が見る。それから、入居者にもこの情報が行くように今進める予定でございまして、オーナーの方からも、それがしっかりされていないというようなことが端緒となって分かります。そういたしますと、繰り返しですけれども、必要とあれば私どもの方で報告徴収、立入検査で確認していくということになります。

#96
○浜口誠君 分かりました。
 あと、法律の第三十九条に、法律の実施の手続あるいは施行に関して必要な事項は省令で定めるということが三十九条に規定されていますけれども、具体的に、この省令で定める内容、どういったものを想定されているのか、その中身について御説明お願いします。

#97
○政府参考人(青木由行君) お答え申し上げます。
 今御指摘のこの法案の第三十九条の省令でございますけれども、具体的には、登録の更新の際の申請期間についての定め、それから登録更新手数料の納付方法、それから先ほどお話し申し上げました立入検査の際の立入検査証の様式、こういったものを定めることを現時点では想定してございます。

#98
○浜口誠君 分かりました。
 最後になりますけれども、法律の第五章、条文で言うと第四十一条から四十六条が罰則の規定が設けられていますけれども、非常に該当事由によって罰則がきめ細かく今回規定されています。法文だけ読んでいるだけでは非常に正直言って分かりづらいなというのが印象としてありますので、どういうときにどんな罰則が掛かるのかというのはちゃんと分かりやすくこれ示していく必要があると思いますので、この罰則の今後示し方、より分かりやすく周知する方法についてどのような対応を考えておられるのか、御説明いただきたいと思います。

#99
○政府参考人(青木由行君) お答え申し上げます。
 今回、法律で様々な規制を掛けるということをお願いしているわけでございますけれども、それは、今御指摘ございました罰則規定などによりましてしっかり担保していく大変重要なところだというふうに思ってございまして、そのためには、言わばきちんと抑止力を働かせるためにも、サブリース業者含む管理業者がこの法律に基づいて遵守すべき規制、違反行為に対するペナルティーの内容、これをしっかり認識して適切に業務を実施していただくということが大事だと思ってございます。
 このため、法律の施行に当たりましては、例えばリーフレットなどを作成いたしまして、遵守すべき規制、違反行為に対する罰則の内容につきまして一定の一覧性を持ちまして示すなど、分かりやすい周知を行ってまいりたいというふうに考えてございます。

#100
○浜口誠君 是非、本当、罰則が科すということはそれだけ重いことを法律で定めようということですので、しっかり理解していただくような周知というのが物すごく重要だというふうに思っていますので、なかなか一般的な人は法律の条文見て理解するのは本当難しいというふうに思っておりますので、是非その辺の発信の分かりやすさ、これをしっかり考えていただいて、より多くの国民の皆様に今回の法律の目的、そして、どういうことを防いでいきたいがための法律なのかということをしっかりお伝えできるように工夫していただくことをお願い申し上げて、質問を終わりたいと思います。
 ありがとうございました。
    ─────────────

#101
○委員長(田名部匡代君) この際、委員の異動について御報告いたします。
 本日、本田顕子さんが委員を辞任され、その補欠として加田裕之さんが選任されました。
    ─────────────

#102
○伊藤孝江君 公明党の伊藤孝江です。
 早速、法案の質問に入らせていただきます。
 今回、賃貸住宅管理業に係る登録制度が創設をされるということになっております。先ほど、賃貸住宅管理業を営んでいる者の総数としては約一万弱という答弁がありましたけれども、その賃貸住宅管理業を営んでおられる方というか法人というかの職種であったり資格だったりの内訳について、お分かりでしたら教えていただけますでしょうか。

#103
○政府参考人(青木由行君) 御指摘のとおり、現在、賃貸住宅の管理業を営む者というのは、推計といたしまして、私ども一万社前後というふうに考えているところでございます。
 御指摘のどのような業者が多いのかということにつきましては、これは、例えば宅建業と兼業でやっていらっしゃる方、あるいは賃貸住宅管理業を言わば専任としてやっていらっしゃる方、双方おられます。また、その賃貸住宅管理ということで申し上げますと、もう既に御説明しておりますような受託管理方式、それからサブリース方式、この大きく二つに分けることができると思います。
 昨年実施いたしましたアンケート調査によりますと、その業者のうち約四分の三が受託管理のみということになってございます。それから、受託管理とサブリース両方やっているという方も含めまして、約四分の一の方がサブリースを実施しているというふうに推計をしているところでございます。

#104
○伊藤孝江君 確認ですけれども、賃貸住宅管理業を行うに当たっては、特に資格であったりというような要件はないということでよろしいですね。

#105
○政府参考人(青木由行君) 登録をしていただくためには業務管理者は必要ですけれども、業自体については、今御指摘のあったような業が必要という要件はございません。

#106
○伊藤孝江君 今回、この法案審議に当たりまして、私も地元で複数の不動産業者の方からいろいろ教えていただきながら来たんですけれども、この賃貸住宅管理業、これをしっかりやろうとすると、不動産賃貸に関連する契約に関する法的知識、また建築の知識、家主、たな子ともきっちり話ができる、緊急の諸対応など、適切に管理業務を行うということについてはかなり負担も大きいと。
 でも、その一方で、管理スキルの重要さというのが制度の中でないがしろにされているのではないかという声も多くいただきました。賃貸住宅管理業を国家資格化すべきだとか、少なくとも誰でもできる仕事というのはおかしいんじゃないか、また、管理に対する責任をもっとしっかり負わせる仕組みをつくるべきなど、制度設計に関する意見を様々いただきました。ただ、具体的な制度設計に対する意見はいろいろあるんですけれども、その根本としては、賃貸住宅管理の難しさを適切に評価をして、きっちり責任も負わせて、その分この管理業の価値を上げるということなんだというふうに思っております。
 国交省として、将来的な方向性として、この賃貸住宅管理業がある意味専門的な業態であることを前提として制度設計をしていくのか、それとも、違法行為による被害防止のために規制を設けるという事後的な、そういう規制の観点を中心にしてやっていくんだということなのか、この賃貸住宅管理業をどう捉えているのかという、その位置付けについて御説明いただけますでしょうか。

#107
○政府参考人(青木由行君) お答え申し上げます。
 賃貸住宅のまず位置付けは、先ほど大臣の方からも御答弁申し上げましたけれども、今後、単身世帯が増えるといった、高齢者の方も含めてですね、考えますと、国民の生活の基盤として大変重要と思っています。そして、ストックの数はともかくといたしまして、この管理水準、これをしっかりと確保していくということがこれからの時代にとって大変重要な課題というふうに思っているところでございます。
 その上で、この管理業者ということで考えてまいりますと、入居者の方が安全して居住を継続していただくためには、一つには、御指摘もございました技術的な水準、それをしっかり上げていく、スキルの問題。それから、業界の社会的な地位も含めましてモラルも向上させていく、そういったことで健全な業界として育成、発展を図っていくということが大切というふうに考えております。
 このような視点に立ちまして、今回、登録制度を導入するということにいたしたわけでございますけれども、一方で、不良業者を排除していく、こういったことも大変重要というふうに考えてございまして、昨年実施をいたしましたアンケート調査の結果、やはり残念なことに不適切な管理業務の事例などが一定程度エビデンスとして分かってまいりましたので、これにつきましては、登録業者の方には一定の義務を課すということにいたしたところでございます。

#108
○伊藤孝江君 今アンケート調査というお話もありましたけれども、昨年、賃貸住宅管理業務に関する実態調査ということで、トラブルの状況に関して調査をされたと聞いております。この調査を制度や法改正に生かすには、アンケート結果を踏まえてトラブルが生じた原因について分析がなされる必要があるというふうに思います。
 ただ、今回の法改正でされている中身を見ると、例えばサブリース業者に課す義務として、誇大広告の禁止や不当な勧誘などの禁止、これについては、この法があればもちろんなおよしなんですけれども、仮になかったとしても、一般的な契約締結時の義務としても、誇大広告であれば極端な場合詐欺による取消し、また、うその説明がなされたということであれば錯誤無効という形で契約自体も無効という、一般的な民法でも規制がされるものでもあります。また、賃貸住宅管理業者に課す義務も、金銭の分別管理や定期報告、これも、一般的にも委託という契約の中でも当然していくべきことじゃないかなというふうに思います。
 そういう意味では、今回のトラブルの状況に関して実態調査がなされたからこそ今回法改正に生かすことができたんだというようなものがありましたら是非教えていただきたいんですが、いかがでしょうか。

#109
○政府参考人(青木由行君) 御指摘ございました実態調査でございますけれども、私どもとしてある程度の傾向は分かっていたものについても、例えば賃料減額のリスクをサブリース業者が説明しているかどうかということについては、これまでのトラブルから見ますと必ずしもそうでもないとは思ってはおりましたけれども、やはり割合が六割程度にとどまっているというエビデンス、これはやはり今回の調査で明らかになったことでありますし、また、私どもとしてこれに起因するものというふうに分析をしたんですけれども、約一六%のオーナーが契約途中で大幅な予期せぬ賃料減額を求められた、あるいは約一一%のオーナーがサブリース業者から当初想定していなかった修繕費用を請求された、こういったトラブルが確認されてございます。
 それから、サブリース業者が勧誘をする際には、サブリース業者ではない不動産業者あるいは建設会社といった、そういったものが関与しているのが六割、サブリース業者だけでやっているというのは一割ということでありまして、これはサブリース業者だけの規制では不十分だということがこの調査で明らかになったというふうに思っているところでございます。
 こういった言わば立法事実と課題を踏まえまして、この法律案におきましては、例えばサブリース業者の重要説明、不当勧誘の禁止、様々な規制を掛けさせていただいておりますけれども、これは御指摘ございました民事ではなくて、これは行政的な処分も科すということで、被害の拡大、それから抑止力、こういったものを是非この法律案で実現したいと考えたものでございます。

#110
○伊藤孝江君 次に、この賃貸住宅管理の管理料の低価格化についてお伺いをします。
 この低価格化が進むと、管理業者の質や業務の内容に悪影響を与えるおそれがあると思います。これも業者の方にお伺いをしたところ、賃貸人がなすべき対応を全て管理業者が行うということであれば、この管理料は賃料の八%から一〇%ぐらいはいただきたいと。ただ、そうはいっても、かなり低い管理料で契約をする業者も多く、関西では三%ぐらいとも一般にも言われているということもお聞きをしました。その上、ほかにも、この管理料そのものでもうけるということではなくて、その後にというか、その後、不動産の売買や建て替えなどの際に仕事を受けるということを目的で、家主さんとつながりを持っておくために無償で管理を引き受ける、あるいは本当に極端な低額で管理を受ける業者が結構増えてきているということも伺いました。金額に応じて管理業者が行う業務が少なくなれば問題はないというところもあるかも分かりませんけれども、やっぱり現実はそうではありませんし、家主さんとしては特にお願いできることはしっかりお願いをしたいというのが根本にもあると思います。
 ただ、幾ら後の利益を見込んでのこととはいえ、業務に見合う対価をもらえないのでありますから、管理業者としては受ける業務を減らし、人手や経費を掛けず、労力も掛けずという対応をしがちになり、トラブルを誘発するおそれも増加してしまうと思っております。管理業務に関する知識や経験もない者がやはり低い管理料で契約していることが多いということも聞いております。この業務の対価に見合う管理料が支払われることが適切な業務につながるという点はやはり否めないのではないかと思っております。
 この管理料と受任している管理業務の範囲や内容の関係、また管理料とトラブルの発生、解決の有無など、管理料とトラブルの関係についての実態調査も行う必要があるかと思いますけれども、この点いかがでしょうか。

#111
○政府参考人(青木由行君) 御指摘ございました管理報酬の水準、それからトラブルでございます。
 昨年私どもが実施したアンケート調査では、管理報酬の水準については調査をいたしまして、例えば先ほどございました三%から五%が大体八割ぐらい占めているような実態、こういったことは把握をさせていただいたところなんですが、それから、先ほど申し上げたように、様々なトラブルについても把握をいたしましたんですけれども、それぞれの相関関係、例えばその管理報酬が低いからトラブルが発生しているという相関関係はちょっと残念ながら確認をできていないというところでございます。
 ただ、これ、法律施行後もこの業務の適正化をしっかり図っていくためには、その実態、定期的に把握することが大事だと思っていまして、今御指摘ございましたような管理報酬の動向であるとかあるいはトラブルとの相関関係、こういったことに着目した調査も含めまして、引き続き実態調査を定期的に実施をいたしまして、必要な対応を講じてまいりたいと考えてございます。

#112
○伊藤孝江君 やっぱりちゃんとした管理をするところがきちんとした管理料をいただくことができるという仕組みを守るためにも、その部分は不良な業者を排除するという点も含めてしっかり見ていっていただきたいというふうに思いますので、よろしくお願いいたします。
 この管理料の低価格化が進んでしまうと、継続的に結局管理を業務として営むことができるのは、大手の業者でたくさん見るという形を取るのか、スキルが低い業者さんが増えてしまうという、そういうおそれもあると思います。賃貸住宅管理業者の登録も、ある意味大手業者に有利となる可能性もあります。今後、これまで以上に大手の不動産業者が管理業務に参入してくる可能性が出て、これまで管理業を営んでいた中小零細の不動産業者が結果的に排除されてしまうおそれが発生するのではないかと、これは、私が直接お伺いをさせていただいた複数の不動産業者さん全員から同じ懸念をお伺いをしました。
 賃貸住宅管理業において中小零細の不動産業者さんが担っている役割について国交省としてはどのような見解をお持ちなのか、また、中小零細の不動産業者が管理業から排除されることのないようにすべきと考えますけれども、大臣の御所見をお願いいたします。

#113
○国務大臣(赤羽一嘉君) 今御指摘のようなお話というのは、別にこの管理業業界だけではなくて様々なところで共通している課題だという、現象というか、だと思います。例えば物流の世界でも、運賃が安くなって価格競争になると、物流の質が問われるよりも、安いところか若しくは大手という、まさに伊藤委員が御指摘のような状況が現象として現れてくると。
 ですから、これを結構クリアするのは難しいと思いますが、最初の設問で、この賃貸住宅管理業をどう位置付けていくのかということ、そこを非常に意味を持たせるというか、意味あるものだということをしていくことで、良質な管理業者、賃貸管理業者の皆さんが排除されないということにつながるんだと思います。
 伊藤委員が、地元で皆さん異口同音にそうした懸念を示されたという方たちは、多分、長年にわたって良識的にというか適切な管理業務を一生懸命行ってきたと、入居者からも評価されているという自負がある方たちだというふうに思いますし、ですから、そういう人たちがこうした新しい制度の変化の中で淘汰されることを心配していると。
 結局は、それは管理業の質の低下につながることをすごく懸念しているんだと思いますので、ちょっと具体的なことはできませんけれども、いわゆる安かろう悪かろうの事業者をこれは本当は排除することが目的の法律なんですけど、結果として、そういう安かろう悪かろうがばっこしてしまうようなとか大手だけしか生き残れないような制度設計を求めたものではありませんので、結論的には、そうした法目的ではない現象が導かれないようにしていかなければいけないと、こう思っております。
 ちょっと具体的には省内で少し検討していきたいと考えております。

#114
○伊藤孝江君 よろしくお願いいたします。
 では、次の質問に移らせていただきます。
 賃貸住宅管理におけるトラブルのうち、いろんな種類があるかと思うんですけれども、金銭トラブルの割合やその内容について簡潔にお教えいただけますでしょうか。

#115
○政府参考人(青木由行君) 先ほどお話し申し上げました、昨年実施いたしましたアンケート調査におきましては、一九・三%のオーナーが受託管理業者との間で賃料、敷金などが管理業者から入金されない又は入金されるまでに時間が掛かるといったトラブルが発生してございます。また、加えて、一五・八%に当たるオーナーがサブリース業者との間で契約途中での大幅な家賃減額などの予期せぬ条件変更を求められたという金銭トラブルの実態が明らかになってきたところでございます。

#116
○伊藤孝江君 結構な、割合としてはトラブルの中でも高い割合をこの金銭トラブル、占めるのかなというふうに思うんですけれども。
 管理とは別に、宅建業ですね、先ほど宅建の方もこの管理も行っているということもありましたけれども、宅建業におきましては、会員が宅地建物取引で相手方に損害を負わせた場合、相手方が有する債権について、限度額はありますけれども、保証協会が会員の代わりに弁済するという事業を行っております。不動産取引によって損害が生じた場合、金額が大きいことも多く、また不動産業者の資力が乏しいこともありますけれども、代わりに弁済するこの事業によって取引の相手方を保護すると同時に、宅建業者が関与する不動産取引への信頼にもつながっていると言えます。
 この賃貸住宅管理は、宅建業には含まれないので弁済業務の対象にはなりませんけれども、管理におけるトラブルも、やはり同様に債権が高額になることも十分に想定できるところです。特に、宅地建物取引士の方が賃貸住宅の管理を行うことも多い中で、売買や賃貸の仲介をした場合には例えば保証の対象になるけれども、管理の場合では対象にならないというようなのが今の現状だというふうに思います。
 この賃貸住宅の管理という分野だけ外れてしまうというのは、やっぱりちょっと分かりにくいのかなと、また不合理ではないかなという側面もありますし、ほかの宅建業の保証の制度と同じような弁済制度をつくる必要があるというふうにも考えることもできるかと思いますが、国交省の見解をお伺いをいたします。

#117
○政府参考人(青木由行君) お答え申し上げます。
 御指摘ございました宅地建物取引におきましては、一般的には取引ということでございますので価格が高額でございまして、取引事故によって生ずる損害も多額になってございます。それにもかかわらず、宅建業者さんは中小零細規模の業者さんが大変多いということから、宅建業者が取引の相手方に損害を与えた場合に、その損害が補填されないという紛争がかつて多発をしてございました。
 また、この損害の多くは、業務執行過程におきまして一定の注意を払っていたとしても過失などによって発生し得る言わば不可避のものということ、こういったことを踏まえまして、現在の宅建業法におきましては、事業者に対しまして、一定の供託金を積む、あるいは御指摘ございましたように、分担金を納付して保証協会に加入をして、宅建業者に代わって保証協会が損害補填するということで、言わば損害賠償責任のリスクを集団で分担する仕組み、これが整えられたところでございます。
 一方で、今回提案をさせていただいております賃貸住宅管理業につきまして、これは例えば賃料がオーナーに支払われない、先ほど前の質問でお答えしたようなこと、この損害というのは事業者の故意、悪意によるもので不可避のものとは言えないと思っております。また、その損害額の大きさからもその責任は当該事業者が負うべきものということで、集団リスクを負うということにはややなじまないのではなかろうかというふうに考えたところでございます。
 このため、今回の法律案におきましては、保証協会のような制度を設けるということではございませんで、一定の業務上の規制を設けまして適切な指導監督を行うことによりまして、トラブルの発生を未然に防止する措置を講じることといたしたところでございます。

#118
○伊藤孝江君 次に、サブリースの関係でお伺いをいたします。
 先ほど来、サブリースの契約についての質問も出ておりましたけれども、特に通常の賃貸住宅の管理以上にサブリースの場合は業者の悪質さや事業を実施する能力に関して問題が指摘をされて、悪質な業者が善良なオーナーをだましているというような構図で描かれることも多いのかなと思います。
 ただ、サブリースのオーナーというのは、あくまでもやっぱり事業者であって消費者ではないという位置付けになるかと思いますけれども、まず、国交省として、サブリース契約におけるオーナーを消費者契約法における消費者のように保護すべき対象と見ているのか、基本的にはサブリース業者、金融機関と対等な当事者として制度設計を行うということなのか、オーナー保護の必要性についてどのように考えていらっしゃるのか、御所見をお伺いいたします。

#119
○政府参考人(青木由行君) 賃貸住宅のオーナーさんにつきましては、現在、兼業化が進んでいるとかそういった背景もございまして、現状では経験、専門知識に乏しい個人の事業者が多いということでございまして、サブリース事業を行っている法人事業者との間では、現状ではその経験、専門知識などに大きな格差があるということであります。そして、その業者の中には、こういった格差を言わば悪用いたしまして、賃貸人に十分な説明を行わずに、そして契約内容を誤認させたままトラブルに発展と、こういったことが多発しているというふうに思っているところでございます。このため、この法律案で様々な規制を掛けるということをいたしているわけなんでございます。
 ただ一方では、オーナーについては、これは本来、プロの事業者として不動産経営を行う上で不可欠の知識と判断力を備えて自らリスクを回避できるようにしていくことがこれは是非とも必要というふうに思っております。これはなかなかすぐすぐできることではないと思うんですけれども、これは関係業界、関係省庁とも連携しながら、やはり本来オーナーが備えるべきこと、その知識、判断力、これを備えられるようにしっかりと努力をしてまいりたいと考えております。

#120
○伊藤孝江君 ありがとうございます。
 このサブリース業者が一括借り上げを行うための賃貸借契約、マスターリース契約ですね、これに関して現状では何の規制もなされていないという中で、先ほど来、ガイドラインを設けていくというお話もありました。
 このガイドラインについて、設けていくことというのはもう本当に必要だというふうに思うところですけれども、今後どのような流れでどのぐらいの時期までに内容も含めて想定されているのか、現状で考えていらっしゃる範囲で構いませんので、御説明をお願いいたします。

#121
○政府参考人(青木由行君) 何度も御説明しておりますように、この法律がしっかりと規制の実を上げていくためには、そのガイドラインを設定して、これを現場に周知していくこと、これが大変重要であると思っております。
 これは、これまで私どもが蓄積してまいりました現場でのいろんな事例を分析したものをしっかりと反映したもの、これを、御指摘ございましたけれども、法律の施行までにしっかり整えて周知するように努めてまいりたいと考えてございます。

#122
○伊藤孝江君 ありがとうございます。以上で終わります。

#123
○室井邦彦君 維新の室井でございます。よろしくお願いをいたします。
 早速質問に入りますが、この不動産業の業界というのも、私も幼い頃から周旋屋さん、周旋屋さんというそういう言葉で、アパートの紹介とか、御近所の方が、私のところも随分農家の専業の方がおられて、当時は文化住宅というのが随分はやったというか、何々荘、何々荘、私が住んでいるところは稲葉荘ということでありますので、室井さん、アパートのどこに住んでおられるんですかと、このように勘違いというか、されたこともあって、そこから時代の流れで、宅地建物取引業協会が取引主任者、こういうことでも世間に対するいろんな信頼度を高めるためにも、武士に、士にならなくちゃいけないということで取引士という、そういうことに呼び名も変わっていったわけでありますけれども、私も尼崎で市会議員の頃から宅地建物取引業協会の顧問とか相談役という立場をいただいてそれなりに走り歩いたこともあるんですが、今は随分変わってきたんだなということをこの法案を見ながら感じました。
 しかし、まさに的を得た法案であって、早くしっかりと各関係者の指導、周知徹底をしてほしいなと、そんな大きな期待を掛けているところであります。
 ここで大臣にお聞きしたいんですけれども、今回の法整備、これに賃貸住宅管理業を含む者に対して登録が義務付けられる、これはもう本当にすばらしいことだなと、当然のことだというふうに思っております。トラブルの対応強化という観点から、実効性のある登録制度として構築を図っていく必要があると思っております。
 現在、業者数は三・二万社というふうに聞いておりますが、ここで、管理戸数の少ない中小零細規模の業者から管理戸数の多い大規模な事業者まで様々な業者が存在の中でどのように取り組んでいかれるのか、非常に難しいというか、そういうところもあると思うんですが、大臣としてざくっとしたお考えを、御決意をお聞かせください。

#124
○国務大臣(赤羽一嘉君) 今、室井委員御指摘のように、賃貸住宅管理業を行う方々というのは、大変大手の大規模なところから、まさに中小零細、個人の事業者まで多岐にわたるのが現状でございます。
 ここに賃貸住宅管理業の登録制度を創設するということ、これ今回義務付けにするわけでありますが、先ほどから局長の答弁もるるございましたが、縁故等のオーナーで管理しているのも二百戸以下というような小さな事業者に対しては、この登録義務の対象外としております。ただ、先ほど局長の答弁にもありましたけど、小規模のところもこの登録をして、やっぱり信頼感というか、を勝ち得たいと思われる方もたくさんいらっしゃるのではないかと、そう期待をしているところでございます。
 他方で、サブリースにつきましては本当るる問題も出ておりますので、このサブリース業につきましては、規模の大小にかかわらず必要な行為規制を課すということでございます。先ほど御答弁しましたように、誇大広告等の禁止等々、不当な勧誘等の禁止、こうしたことで網を張って、悪貨を駆逐するじゃないですけど、良貨だけにして健全な状況にしていこうと、こうしたことで整理をしていきたいと思っております。

#125
○室井邦彦君 その点、大臣が、二百軒以下であれば登録しないというような、そういうことを触れられましたので、私もなぜか随分不安な思いをしましたけれども、各先生方がこれについて随分もう御質問されて、青木局長からもいろいろと説明聞けましたので、私も理解をさせていただいたのでこれは割愛させていただいて、まさに高齢者、単身世帯を中心とした高齢者が今、借地借家でも構わないという、こういう消費者が二十年間で二倍超、超えているという、このことについてもしっかりと私も勉強というか、こういう時代になっているんだなということを改めてこの法案を質問するのに感じました。
 今後とも、大きく時代の変化をしていくと思いますし、少子高齢化でどのように、また空き家対策もいろいろとございます。よろしく御指導のほどお願いをしたいと思います。
 続いて、業務管理者の育成、また優良な管理業者への育成、また誘導というんですか、についてお聞きをしたいわけでありますけれども、この辺については今まで責任の所在地がはっきりしていなかったという、非常に無責任というか、そういうところがあったというように聞いております。
 そこで、いろいろと業界もこの法案の前に意見が分かれているようで、そういうことも聞いておりますが、仄聞しておりますが、この管理業界から経営管理士の国家資格を要望するお声が多く出されているということも聞きました。また一方、他方では、資格制度のみを法制化することは適当でない、このような意見もお聞きをいたしました。
 この業務管理の配置に伴い、この業務管理者の育成と併せ、優良な管理業者への育成、誘導を図ることが大変重要なここは肝、ポイントだと思っております。副大臣、どのように取り組んでいかれるのか、お聞きをしたいと思います。

#126
○副大臣(青木一彦君) お答えいたしたいと思います。
 本法律案では、賃貸住宅管理業者について登録制を導入するとともに、業務管理者の配置等、管理業者に対して必要な義務を課すことにより、管理業務の適正な運営を確保し、優良な業者への育成、誘導、そして、先生もおっしゃいました業界の健全な発展、育成を図ることといたしております。
 今回創設する業務管理者につきましては、国土交通省令において、宅地建物取引士又は民間資格である賃貸不動産経営管理士であって、一定の講習を修了し、効果測定を行った者である等を要件とすることを予定いたしております。業務管理者に対しましては、業界団体による研修を実施するなどしてスキルアップを図ってまいります。
 また、あわせまして、管理業者に対しても、事業者団体とも連携し、従業者のレベルアップのための研修の実施、優良な管理事例の共有、オーナー、入居者への制度の普及啓発、業界のコンプライアンス体制の構築などの取組をしっかりと進めてまいりたいと思います。

#127
○室井邦彦君 どうもありがとうございます。よろしくお願いを申し上げます。
 それでは、次の質問に入りますけれども、私の尼崎という地域も、旦那衆というか、土地を持った方が非常に多くて、当初はもう土地があれば左うちわだなと、そこに大きなマンション建てればもうこれ一生安楽に過ごせるんだなと、そんな時代がありました。今、むしろその大地主、マンション幾つも持っている方々が不動産屋さんのところを回って、是非紹介お願いしますと言って不動産屋回りをされていると。いやあ、時代も変わったものだなと、そういうふうに思って、また感じておるところでありますが、今回のサブリース業者の責任の明確化、これも随分、青木局長御答弁されておられるので重複しておりますけれども、お願いを申し上げます。
 このサブリース業者と組んで勧誘を行う者が不適当な勧誘を行った場合、サブリース業者も連帯して責任を負わせることが契約行為の適正化という観点から重要だと考えておるところでありますが、勧誘者の契約行為に対するサブリース業者の責任は今後この法整備においてどうなっていくのか、最後の質問としてお伺いいたします。

#128
○政府参考人(青木由行君) お答え申し上げます。
 御指摘ございましたように、マスターリース契約についての勧誘行為の適正化を図るということに対しましては、勧誘者に対する行政処分、罰則だけでは実効性が必ずしも確保されない場合も考えられますので、御指摘のとおり、勧誘を行わせたサブリース業者に対しても必要に応じて勧誘者の違反行為の責任をまさしく連帯させるということが重要でございます。
 このため、本法律案では、勧誘者が不当な勧誘行為などを行った場合、必要があると国交大臣認めた場合には、この勧誘者に加えまして勧誘を行わせたサブリース業者に対しましても違反行為の是正措置の指示、これに従わない場合にはマスターリース契約に関する業務停止命令、罰則に係らしめる、こういった仕組みにしているところであります。

#129
○室井邦彦君 終わります。

#130
○武田良介君 日本共産党の武田良介です。
 今回のいわゆるサブリースの法案ですけれども、この間、問題となってきましたレオパレスだとかかぼちゃの馬車だとか、こういった問題が背景にあってのことかなというふうに思っております。これまで任意の制度とされてきた登録制度を法律に明確に位置付けて義務付けていくということなど、この間、求められてきた内容が盛り込まれた重要な法案だろうというふうに思っております。
 今回の法案を、私もまず注目して見たのはオーナーの保護がどうなるのかというところでありまして、賃貸物件の所有者、オーナーさんですね、この保護について今回の法案でどのように位置付けられているのかということと、またさらに、今回のこの法案だけではなくて、さらにオーナー保護について検討されていること、その考え方について、まず大臣にお伺いしたいというふうに思います。

#131
○国務大臣(赤羽一嘉君) 今回の法律案におきましては、サブリース業者及びサブリース業者と組んで勧誘を行う勧誘者による誇大広告や不当勧誘を禁止すると、こうしたことを課すということが一つでございます。もう一つは、賃貸住宅のオーナーから住宅を借り上げるための賃貸借契約、いわゆるマスターリース契約の締結前に重要事項説明の義務付けをこの法律で求めるということでございまして、こうしたことを柱にサブリースに係る契約の適正化を図るということにしております。
 ただ、先ほどから各委員から御質問が出ていますように、こうした法改正をして、それをどう実効性を持って機能させるかということが非常に大事だという御指摘もありました。全くそのとおりでございまして、現場で活用ができるガイドラインの策定に取り組むとともに、オーナーと事業者の双方が今回の法令やガイドラインを含めて正確な知識を身に付けていただいて事業を展開していただけるよう、関係省庁であります金融庁、消費者庁や業界団体、関係機関との連携を一層強化して、しっかりと、絵に描いた餅にならないような実効性のあるものにしていきたいと、こう考えております。

#132
○武田良介君 しっかりと実効性あるものにしていく、私も重要なことだというふうに思っておりますが、このオーナーの保護なんですけれども、レオパレスの問題などが大変にかつてなりました。我が党の宮本岳志前衆議院議員でありますけれども、二〇一三年の四月のときにレオパレスの問題を取り上げまして、今の法務大臣でいらっしゃいます森まさこ議員でありますけれども、当時、消費者担当大臣であられまして、そのときに、その質疑の際に、この消費者の問題について、どこかの省庁できちっと引き受けなければならないし、救済しなければ問題であると認識しておりますという御答弁もいただいておりまして、非常にここ重要な問題だなというふうに思っております。
 やはり今回の法案の背景にも、このオーナーの被害というのがあったというふうに思うんです。私も、今回の法案に当たって、オーナーの皆さんから是非救済をという声も改めてお伺いをいたしました。
 そこで、今日は消費者庁にも来ていただいておりますけれども、この救済という問題に消費者庁はどう取り組むのか、伺いたいと思います。

#133
○政府参考人(高田潔君) お答えいたします。
 アパート等のオーナーから事業者が部屋を一括で借り上げ転貸するサブリースに関しましては、賃料減額などのトラブルが発生しております。
 この点、サブリースにおける貸主が消費者に当たるかという点がまず問題となりますが、消費者契約法における消費者とは、事業者として又は事業のために契約当事者となる場合を除く個人を指し、事業とは、一定の目的を持ってなされる同種行為の反復継続的遂行をいいます。サブリースにおける貸主についても、契約当事者たる当該貸主が個人であって同種の行為を反復継続的に行っていると見られない場合は、消費者契約法において消費者と見ることができる場合があり得ると考えております。もっとも、消費者契約法は民事ルールであるため、最終的には裁判所において個別具体的な事例の該当性が判断されます。
 このように、サブリースの貸主が消費者と見ることができる場合があり得るという観点から、消費者庁においては、これまでも、国土交通省及び金融庁と連携して、アパート等のサブリース契約を検討している方向けの注意喚起を行ったところでございます。本法案が成立した暁には、本法案の消費者向けの周知や消費生活相談員向けの研修等を引き続き国交省等と連携して、サブリースに関する消費者トラブルの防止のための取組を進めてまいります。

#134
○武田良介君 なかなか市民的には今の答弁聞くとよく分からないのかなというふうに思うんですけど、消費者としての性格がある場合があるというお話がありました。
 例えば、サラリーマンの方だとかで投資目的で不動産に対して投資をしたと、そういう事例もあるというふうに聞いていますが、こういう場合、これ消費者性があるということなんでしょうか。

#135
○政府参考人(高田潔君) お答えいたします。
 繰り返しになりますが、契約当事者たる当該貸主が個人であって同種の行為を反復継続的に行っていると見られない場合は、消費者契約法において消費者と見ることができる場合があり得ると考えております。
 ただし、消費者契約法は民事ルールであるため、最終的には裁判所において個別具体的な事例の該当性が判断されます。

#136
○武田良介君 消費者としての性格があるということはこれまでも答弁いただいておりますし、今日も御答弁をいただきました。
 やはり新法の背景というのは、こういうかぼちゃの馬車だとかレオパレスの問題だとか、こういった問題があって、先ほど来話もありましたけれども、多額の負債を抱えてしまっただとか、そういった方がたくさん生まれてしまった。そして、こういう方たちに対する救済と、やっぱりこういう課題があっての今回の法案だというふうに思いますので、更に踏み込んだ対応が今後求められてくるというふうに思います。
 ちょっと重なる質問にもなりますけれども、今回、賃貸住宅管理業の登録を義務付けるということでありますが、この関係について質問させていただきたいと思います。
 これまで任意だったものを義務付けるということで、大いに歓迎をしたいというふうに思うわけですけれども、国土交通省令で定める規模未満であるときはこの限りではないということでありました。だから、この規模はどの程度になるのかということと、その対象外にした理由ということで御説明いただけますでしょうか。

#137
○政府参考人(青木由行君) お答え申し上げます。
 賃貸住宅管理業を行う方の中には、申し上げましたように、縁故などによりまして小規模に事業を行っている方、これが一定数おられ、このような小規模事業者についてまで一律に登録を求めるということになりますと、業務管理者の育成、雇用を始め、その負荷からすると過剰な規制になるのではないかということで登録を任意とすることといたしておりまして、具体的には、国土交通省令におきまして二百戸未満と定めることを予定しているところでございます。

#138
○武田良介君 仮に二百戸未満のような小さな会社を意図的につくって登録を逃れようだとか、そんなことは懸念されないものでしょうか。

#139
○政府参考人(青木由行君) お答え申し上げます。
 御指摘のように、例えば二百戸未満の会社を複数立ち上げてその登録逃れというようなこと、これを想定いたしますと、確かにそういった方々の管理業者の登録は不要ということになりますけれども、管理業を専業で行う業者が社会的信用が得られる登録を受けるということがこの法律が施行される中で一般的になる中で、委託を行われるオーナーさんが登録を受けていない事業者を積極的に選択するということは合理的ではないと考えておりまして、分社化してまで登録を逃れようという合理性、これは乏しいものではなかろうかというふうに考えてございます。
 なお、二百戸未満を管理する業者でありましても、登録を受けること自体は、繰り返し申し上げておりますように可能でございますので、これはビジネスとして、縁故などではなくて、展開される業者さんは登録を受けることが望ましいと考えておりまして、国土交通省としてもそういった推奨をしてまいりたいと考えております。

#140
○武田良介君 答弁をいただきました。
 もう一点、その登録に関してなんですけれども、賃貸住宅の、今回の法案に関わる、その前のアンケートですね、業務に関するアンケート、これ見ますと、サブリース物件の取得、購入の際に受けた営業、勧誘の状況ですね、サブリース業者のみの営業は一割程度、不動産だとか建設会社が関与する営業の割合は六割、六割になるんだという結果がありました。
 この勧誘者となる不動産業者であったりだとかあるいは建設の業者だったりだとか、こういった方たちが登録の対象に加えるということは、これ法案の作成過程で検討されなかったのでしょうか。

#141
○政府参考人(青木由行君) 御指摘のとおり、サブリースの勧誘に当たりましては、不動産販売会社、建設会社を始めとして、これは資本関係あるいは契約関係を問わず、また実は、法人、個人を問わず、大変多種多様な業種の方が行っているという、こういう現状がございます。
 そういった現状を踏まえますと、こういった方々に、例えば勧誘を行うたびにその都度登録を行っていただくという規制を、そういったことを想定いたしますと、言わば社会的なコストがどのようになるのか、そしてその規制が実効性が上がるのか、こういったことを考慮いたしますと、私どもといたしましては、今回のように、勧誘者については、サブリース業者と同じく不当な勧誘等の行為を規制することによりまして事業の適正化を図ることとしたいと、このように考えたところでございます。

#142
○武田良介君 実態としては、サブリース業者だけではなくて、不動産だとか建設の関係の方も一緒になって勧誘をするというのが六割占めるわけでありますから、こういった皆さんに対する規制、歯止めということも今後また検討されていく必要もあるのかなというふうに考えております。
 一点、賃貸住宅物件の問題では、レオパレスで違法建築が行われていたというのは、これ周知の事実だと思うんですけれども、そういったものを許さないことが必要だというふうに思っておりまして、その点で、建設業法の関係で一点お伺いしたいんですが、この本法案が仮に成立しましたら、これ、建設業法の第二十八条、二十九条のところに係る他法令違反というところに含まれてくるんでしょうか。

#143
○政府参考人(青木由行君) お答えいたします。
 御指摘のように、建設業法第二十八条におきまして、建設業者がその業務に関しまして、他の法令に違反し建設業者として不適当であると認められるときには、指示処分などの監督処分を行うことができることとされてございます。
 今回の賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律につきましても、建設業法第二十八条に規定する他の法令に含まれるものと考えてございまして、賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律に違反し、建設業者として不適当であると認められるときには監督処分の対象となると考えてございます。

#144
○武田良介君 対象となる、含まれるということだと思います。
 時間がありませんので進みたいと思いますけれども、サブリース業者に課す義務として、先ほど来出ているように、誇大広告の禁止あるいは不当な勧誘の禁止というのが含まれております。
 私もインターネットでぱっと検索しますと、例えば三十五年一括借り上げだとか十年間賃料固定とかという広告は今でもばあっと出てくるんですね。これは誇大広告になるんでしょうか。

#145
○政府参考人(青木由行君) 繰り返しですけれども、この法律案におきましては、サブリース業者に関する行為規制といたしまして、誇大広告の禁止、不実告知の禁止を義務付けることといたしております。
 お話がございましたような家賃保証あるいは空室保証との表現を用いること自体が直ちに誇大広告、事実不告知に該当するものではございませんけれども、その文言を使ったときに併せて賃料減額リスクの表示あるいは告知が行われていない場合には、これは誇大広告、不実告知として規制の対象となると考えてございます。

#146
○武田良介君 なぜこういう聞き方したかというと、やはり市民の方からすると、誇大広告の禁止と言っているのにインターネットを検索したらまだいっぱい出ているじゃないかということになると、結局これどういう法案だったのかという話にもならないかなというふうに思いまして、市民の皆さんの目線ということでこういう聞き方をさせていただいたわけですけれども。
 今回の法案では、誇大広告の禁止、不実の説明の禁止、その他の国土交通省令で定める事項、ものというただし書があります。これ、具体的に何を想定されているのか、どういうものが誇大広告、不実の説明に当たるのか、この点について説明をいただきたいと思います。

#147
○政府参考人(青木由行君) サブリース事業におけるトラブルを未然に防止していくためには、これは規制の対象となる誇大広告、不当な勧誘行為が一体どういうものか対象を具体的に明示していくこと、これが規制の実効性を確保する上で大変重要でございます。
 このため、現場の実態を踏まえまして、具体的な規制の対象となる広告、勧誘等を類型化しまして、具体的な事例を明示しながら、言わばそのオーナーの方の動機を形成するというところが錯誤に基づいたものにならない、そういったリスクを伴わないようにする、こういった実効性のあるガイドラインを策定してまいりたいと考えてございます。

#148
○武田良介君 時間が来ましたので終わります。ありがとうございました。

#149
○上田清司君 早速お伺いしたいと思います。
 悪質なサブリースの事業の事件として、八百名を超える所有者が被害に遭い、自己破産者、自殺者も出たかぼちゃの馬車の事件がありました。当時、その販売会社のメーンバンクにありましたスルガ銀行、このスルガ銀行は当時、業務利益を出して非常に好調で、他の地銀と比べて優秀だということで、当時の森信親金融庁長官がべた褒めをしておられました。
 長官はその後、この事件があって、不明をわびたか、また、金融庁としてこうしたスルガ銀行を褒めちぎったことに関する反省があったのかどうか、お伺いしたいと思います。

#150
○政府参考人(堀本善雄君) お答え申し上げます。
 お尋ねの前長官の発言については、金融庁といたしましては網羅的に確認しているものではございませんで、金融庁としては把握をしていないということでございます。
 他方で、金融庁といたしましては、スルガ銀行に対して、他の金融機関同様、オン、オフ一体のモニタリングに努めていきましたけれども、結果的に一部業務停止を含む業務改善命令を講ずるような経営管理体制及び内部管理体制の問題があった、これを事前に察知することができなかった、このことは否めないと考えております。
 その点で、反省すべき点は反省し、外部有識者の意見を踏まえまして、スルガ銀行の問題を踏まえた改善策を盛り込みましたコンプライアンス・リスク管理基本方針を平成三十年十月に公表したところでございます。この方針においては、金融機関の事業の拡大や変化をよりしっかりと察知をしてリスク分析を行うこと、あるいは金融庁に寄せられます苦情や相談をより深度のある形で分析すること、あるいは前回の立入検査から期間が経過しているといった当局の予見が困難な問題事案が生じている可能性が高まっていると、そういった金融機関については立入検査の実施を優先的に検討するというようなことを定めております。
 金融庁としては、これらの方針に即しまして、着実にこれらの対応を実践し、検査監督の質の向上に不断に取り組んでまいりたいと考えております。

#151
○上田清司君 スルガ銀行が野方図な融資をしなければこの被害も少なく済んでいたという意味で、あえて確認をさせていただきました。
 森前長官は、退官後一週間たたないうちにコンサルタント業務のビジネスを始め、五億円からの顧問料をいただいたということを自慢をされているということをさる雑誌で読んだこともございます。直近では、アフラックの社外取締役に就任をされ、ある意味では国民の財産でもありますかんぽ生命の言わば侵食のお先棒担ぎを今度されるという、何かこういう人が多いなと、非常に情けないというふうに私は思っておりますが、これは余談ですので質疑とは関係ありません。
 大臣にお伺いしたいんですが、そもそも今回の法案は、管理業務をオーナー自ら実施するというような話が非常に少なくなってきている傾向がありますと、背景としてですね。あるいは、管理業務を委託するオーナーが大きく増加していると、こういう背景があるんですけれども、むしろ、どちらかといえば、私はやっぱり、かぼちゃ事件、サブリースに係る大きな事件を食い止めることができなくて、結果として善良な所有者の皆さんたちを大きく傷つけたと、こちらの方にやはり重点化された形での法案ではないか、こんなふうに思いますし、また、様々な管理業務士の資格を持たせていくとか登録をさせるとか細かい話もありますが、そうした細かい話をやっていくと、とかく業務がしにくくなるようなところもありますので、そうしたところよりも、大きな言わばマイナスを起こすようなところをどう防ぐかというところに力点を置いた考え方に立つべきではないかと私は考えておりますが、大臣の御見解を聞きたいと思います。

#152
○国務大臣(赤羽一嘉君) 上田委員の壮大な御構想にちょっと付いていけているのかよく分かりませんが、今回の法案につきましては、先ほど御答弁させていただきましたように、サブリース業界をめぐる様々な不祥事が、これを再発防止しなければいけないということで、行為規制を掛けるということで誇大広告等の禁止、また不当な勧誘等の禁止ということもさせていただきましたし、マスターリース契約締結前の重要事項説明の義務付けも法に書かせていただいたわけでございます。
 加えて、この法律自体は金融庁云々ということは書いてありませんけど、金融庁におきましても、金融機関に対しまして長期的な事業収支計画の妥当性、返済可能性について見極めを行うということとか、顧客に対し、サブリースに関するリスクについて十分理解しているか確認し、必要に応じリスクを説明することということを注意喚起し、点検を要請されていると承知をしているところでございます。
 こうしたことを、繰り返しになりますけど、実効性を持っていけるようにしっかりとフォローもしていきたいと思っております。

#153
○上田清司君 基本はやっぱりこの詐欺行為を行うような人たちをどうブロックするかがポイントであって、善良な管理者、善良な事業者をいたずらに細かく詰め上げていくことではないというふうに私は思っております。
 そこで、各議員の皆様からも御指摘がございました誇大広告の話、不当勧誘の話、あるいはマスターリース契約の締結前あるいは締結時における不適切とか不十分というのは一体何なのか。全て答弁は、ガイドラインで示すと言っておられますが、まさにこのガイドラインというものでどうブロックができるかということですので、後で作りますという話になっているわけですね。
 これはいかがかなというふうに私は思っております。少なくとも、こういう項目について私たちは考えていますということをこの法案の審議の中で見せないと、結局は一番目のポイントがもうあなた任せになっているということですが、そもそもこの誇大広告の判断は誰がするのか、そのガイドラインの項目は幾つか具体的にできているのか、こういったところの話が私にはよく見えませんでした、抽象的に幾つか局長言われましたけれども。
 もしできていないとすれば、やっぱりこれから様々な法案作りのときに、ガイドラインで、ガイドラインでというこのせりふは、こういう中身のガイドラインで詰めていきますというふうなお話にしていかないとまずいんじゃないかと思っておりますが、局長、どうでしょう。

#154
○政府参考人(青木由行君) お答えいたします。
 御指摘のように、誇大広告、不当な勧誘、そして必要となってくる重要事項説明、これを現場で具体的にやっていくため、私どもはガイドラインを御説明してまいりました。これは、私どもが蓄積してまいりました具体的な事案、こういったものを生かしつつ、また、国会での御審議いただいた中でいただきました様々な御意見、こういったものも是非踏まえながら、そして関係省庁で、これもいろんな規制、私どもが今回意図しております規制にやや近い規制もやっておられる経験もございます。
 こういったものも是非いただきながら、やや抽象的な言葉になってしまうことをお許しいただきたいんですが、私どもといたしましては、今回のそのガイドラインでもって、例えば誇大広告、不当な勧誘によってそのオーナーの方が適切な動機形成ができなくなる、阻害されるようなことがないように、そしてまた、真っ当なリスクというものがあるということも認識しないで誤って取引関係に入ってしまうということ、そしてさらには、取引関係に入った後も、業者との知識の格差というものを利用、悪用されて被害に遭うということがないように、その上で機能するような、これは必ずしも今の時点では知識が十分でないオーナーの方にもしっかり機能するように、そういったことで作成を進めてまいりたいと考えてございます。

#155
○上田清司君 結局、今の話も全部抽象なんですよ。
 先ほど武田議員が言われました三十年保証、賃料の保証、これ、確実にやれば誇大広告でも何でもないわけですよ。事実としてしっかりやれば、そのつもりですといってやれば誇大広告でも何でもないんです。しかし、それができなくなったら誇大広告になるのは、そういう違いはどういうところでお示しができるのか。そういう部分について何を基準にガイドラインを考えているかという、そういう仕分がなされているかどうかを私は聞いているんです。
 なされていないんだったらなされていないで、これはやむを得ないでしょう。至急それをやっていただいて、後ほどでも議員の皆さんたちに配付をするとか、そういうことをやらなきゃいけないと思います。そして、意見だけは聞くとかですね。じゃないと、肝腎要のところがガイドライン、ガイドライン、我々にはどういうガイドラインなのか何も見えていないんです。多少はあるんですか、この不当勧誘の項目、ガイドラインの項目。これをメルクマールにしておりますとかというのがあるんだったら教えてください。

#156
○政府参考人(青木由行君) 現時点で、大変恐縮ですけれども、先生方にこれですというお示しできるようなペーパー的なものに取りまとまっているものはございませんけれども、ただ、内部的にはいろんな省庁ともいろんな議論を始めておりまして、例えば今の保証ということでいいますれば、例えば、その時点での営業されている方が本当に保証する気持ちがあったとしても、実はこれは借地借家法上は減額請求を一定の状況の下ではやり得るということ、これを明記しなければこれは不当な勧誘なり誇大広告に当たるというような幾つかの、我々が今まで過去のトラブルから即して、少なくともこういったものは必要だなという議論は開始をしているところでございます。

#157
○上田清司君 抽象的ですね。ちょっと具体的にはなりましたが、基本的には全く具体的でないんです。
 被害届が消費者庁だとかそういったところにもありますし、各業界でもありますし、そういうヒアリングをして、こういう項目ですということをやっぱり言わなくちゃ駄目だと思っています。これ、よく皆さんがガイドライン、ガイドラインと言うんですけど、私たちには全然見せていないんです。これから、やはり法案審議のときに、こういうガイドラインですという、具体的な項目、中身までまだ詰まっていませんでも構いませんが、こういう項目について私たちは検討を加えたいと思いますというようなものを出さないと、我々、一々全部業界に聞いたり被害者届を全部見て歩くわけにもいきませんので、そちらに情報が集まっているはずです。
 赤羽大臣、通告しておりませんが、これから、原則、そういうガイドラインも項目程度は挙げるということをやっぱり国交省として親切に対応した方がいいのではないかということを御提案申し上げますが、いかがでしょうか。

#158
○国務大臣(赤羽一嘉君) 上田委員の御指摘の思いというのはよく理解できます。
 ただ、全てにおいてそうしたことをお示しできるかというのは、ちょっとまた別の問題として受け止めさせていただいて、検討していきたいと思います。

#159
○上田清司君 終わります。

#160
○委員長(田名部匡代君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。
 これより討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。
 賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕

#161
○委員長(田名部匡代君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 この際、浜口さんから発言を求められておりますので、これを許します。浜口誠さん。

#162
○浜口誠君 私は、ただいま可決されました賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律案に対し、自由民主党・国民の声、立憲・国民.新緑風会・社民、公明党、日本維新の会及び日本共産党の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。
 案文を朗読いたします。
    賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律案に対する附帯決議(案)
  政府は、本法の施行に当たり、次の諸点について適切な措置を講じ、その運用に万全を期すべきである。
 一 賃貸住宅管理業に係る登録制度の創設に当たっては、当該業務の適正な運営確保と不良業者の排除を実現するため、関係省庁が連携して実効性あるガイドラインを作成し、賃貸住宅管理業を営もうとする者に対し、賃貸住宅管理業に係る登録制度の周知徹底を図るとともに、賃貸住宅の所有者及び入居者に対し、登録制度に関する認知度の向上を図ること。
 二 サブリースをめぐるトラブルの防止や適正な契約締結を推進するため、関係省庁が連携して賃貸住宅の所有者等に対し、特定転貸事業者又は勧誘者による不当な勧誘等があった場合の相談先等、必要な情報の提供を積極的に行うとともに、地方公共団体や関係機関等と連携し、相談体制の充実のための必要な取組を進め、本法の実効性が担保されるよう、適時適切に監督を行うこと。
 三 特定賃貸借契約に係る被害者救済の観点から、特定転貸事業者等に対する誇大広告等及び不当な勧誘等の禁止に当たっては、禁止される広告や、「故意に事実を告げず」又は「不実のことを告げる」行為の類型をガイドライン等において明示すること。あわせて、不当な勧誘等をめぐる訴訟における被害者の立証責任の軽減を図ること。
 四 管理受託契約及び特定賃貸借契約前に説明すべき重要事項については、契約内容の認識の不一致によるトラブルを防止する観点から、宅地建物取引業法の重要事項説明や災害リスクを踏まえ、賃貸住宅の所有者の保護が適切に図られる内容とすること。
 五 サブリースをめぐり社会的な問題に発展している事例があることを踏まえ、賃貸住宅の所有者等と特定転貸事業者や勧誘者との間の契約内容の認識の不一致などのトラブルを未然に防止する観点から、関係省庁、関係事業者等に対して法律の趣旨の周知徹底を図ること。
 六 賃貸住宅管理業及び特定転貸事業の適正な運営を確保するため、賃貸住宅管理業者及び特定転貸事業者に対して、アンケート調査や関係事業者からの聞き取りを通じた実態把握、報告徴収及び立入検査等を行うことにより、問題事例の早期発見に努め、適時適切に指導・監督を行うこと。
 七 登録制度の対象外となる管理戸数が一定規模未満の賃貸住宅管理業者に対しても、業界団体、地方公共団体と連携し本法制定の趣旨が十分に理解されるよう、周知徹底を図ること。
   右決議する。
 以上でございます。
 何とぞ委員各位の御賛同をお願いいたします。

#163
○委員長(田名部匡代君) ただいま浜口さんから提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。
 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕

#164
○委員長(田名部匡代君) 全会一致と認めます。よって、浜口さん提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。
 ただいまの決議に対し、赤羽国土交通大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。赤羽国土交通大臣。

#165
○国務大臣(赤羽一嘉君) 賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律案につきましては、本委員会において御熱心な討議をいただき、ただいま全会一致をもって可決されましたことに深く感謝申し上げます。
 また、本日は特段の御配慮を賜り、このように遅くまで委員会を開催していただきましたことを重ねて御礼申し上げます。
 今後、本法の施行に当たりましては、審議における委員各位の御意見や、ただいまの附帯決議において提起されました各事項の趣旨を十分に尊重してまいる所存でございます。
 ここに、委員長を始め理事の皆様方、また委員の皆様方の御指導、御協力に対し深く感謝の意を表します。
 皆様、誠にありがとうございました。

#166
○委員長(田名部匡代君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

#167
○委員長(田名部匡代君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後七時十四分散会
ソース: 国立国会図書館
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